憲法審査会 第6号
- 発言数
- 159 件
- 登壇者
- 28 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2014/06/02
会議録
○会長(小坂憲次君) ただいまから憲法審査会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 日本国憲法の改正手続に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の審査会に、幹事会協議のとおり、総務省自治行政局選挙部長安田充君外十一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○会長(小坂憲次君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○会長(小坂憲次君) 日本国憲法の改正手続に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 本日の質疑につきましては、時間が経過した際にベルを鳴らしますので、あらかじめ御承知願います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○宇都隆史君 自民党の宇都隆史です。 今回のこの日本国憲法の改正手続に関する法律一部改正と、これによって国民投票法が実際に機能していくわけですけれども、前回は、参考人の先生方からいろいろな専門的な見地からの貴重な御意見もいただきました。 その上で、この法律が通ったらその他のところにどのような影響を及ぼしてくるのか、政府側としてそれをどのように捉えているのかということで、本日は、総務省、法務省それから文科省にお越しをいただきまして、それぞれ一問ずつ、論点ということで私の方から質問をさせていただきたいと思います。 まず、法務省にお伺いをいたします。 この法律改正案が通ることによって、国民投票法の方だけ四年後には自動的に年齢が十八歳に引き下げられると。その他の民法等においては成人規定は二十、それから一般の、国会議員の投票ですね、国政選挙においては二十歳のままということで、しばらく十八と二十歳という形でのギャップタームが残ってしまうわけになるんですが、このずれている間における何か問題点があるのか、あるいは、今後十八に引き下げていくというような動きに関して政府としてどのような努力をすべきであるのか、法務省の御見解をお伺いいたします。
○大臣政務官(平口洋君) お答えをいたします。 民法では、第四条で、確かに成年は二十歳ということになっておりまして、未成年者の契約などの法律行為は法定代理人の同意が必要で、それがなければ取り消せると、こういうことになっております。 この規定の考え方は、一つは、親の同意がなく一人で契約をすることができる年齢を一体何歳以上とするべきかということ、それともう一つは、親権に服する年齢を何歳までというふうにしたらいいのかと、そういう観点から定められております。 これに対しまして、国民投票法の投票権年齢や公職選挙法上の選挙権年齢という、これ通常、参政権グループというふうに言われておりますけれども、この参政権グループの年齢は、国民に政治参加の手段を与える年齢を一体何歳以上とするべきかと、こういう観点から定められているというふうに承知をいたしております。 このように、民法上の成年年齢と参政権グループの各年齢とでは立法趣旨が異なっておりますので、それぞれの年齢が必ずしも一致しなくても理論上の問題はないと、このように思われます。 また、実際上も、民法上の成年年齢を十八歳に引き下げました場合には、例えば十八歳、十九歳の若年者に消費者被害が拡大するといったような問題が生ずるおそれがあるのに対しまして、参政権グループの各年齢を引き下げても、単に権利を与えるだけということでございますので、これらの若年者が直接被害を被るということにはならないということで、実際上の問題もないであろうと、このように考えております。 したがいまして、法務省としては、民法の成年年齢を引き下げることなく参政権グループの各年齢を引き下げたとしても特段問題は生じないと、このように考えております。 以上でございます。
○宇都隆史君 ありがとうございました。 先日の参考人の先生方からの御意見の中でも、それぞれ参政の年齢というのは、立法趣旨というか、その目的に応じた年齢というのがあってしかるべきで、決してその全体の年齢を同一にすること自体だけがその目的ではないのではないかというような御意見もありました。 私もそれは傾聴に値する御意見であろうなと思いながら聞いていたわけですけれども、実際にその成人年齢を引き下げたりすると、今先ほどおっしゃったような消費者被害に遭ったり、いろんな問題も生じると。この年齢の全体の調整というのは今後政府としても真剣に考えていっていただかねばならないわけなんですが、ただ単に合わせるというよりも、いろんなことをよく考えながら、被害が生じないような適正な検討というのを加えていっていただきたいということをお願いしたいと思います。 総務省に今度はお願いしたいんですけれども、今回、その十八歳に引き下げるべきという論の中に、十八歳が果たして判断能力として適切なのかどうなのかという御意見がありました。参考人の先生の中には、十六歳まで引き下げてもいいんではないかと、十分その年齢によって判断能力があるというような御意見もあったやに記憶をしておりますけれども、この判断能力ということだけを果たしてこの年齢を当てはめるときの基準に置いて議論をしてよいものなんだろうかという疑問が私はちょっと拭えないところがあるんです。 それで、これは総務省の方にちょっとお伺いをしたいわけなんですが、例えば認知症と認定されたような患者、これは後見人制度で、前回の法改正でこれを認めることになりましたけど、例えばそういう判断ができるのかどうなのかという疑義がある方、あるいは裁判等において判断能力を問われたようなケース、そういう場合においてこの選挙権との兼ね合い、判断能力の兼ね合い、こういうのは一体どのように考えたらいいのか、総務省としてのお考えをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(安田充君) お答えいたします。 選挙権の欠格条項を規定いたしました公職選挙法第十一条第一項は、禁錮以上の刑に処せられた者や一定の選挙犯罪により刑に処せられた者等につきまして選挙権を有しない旨、規定しているところでございます。 同項におきましては、成年被後見人が欠格条項として規定されていたところでございますけれども、各党各会派による議論を経まして、昨年五月の議員立法による法改正で欠格条項が削除され、現行法では一定の判断能力を要件とした欠格条項は設けられていないところでございます。 御指摘の、認知症の方や刑事裁判において心神喪失、心神耗弱とされた者等につきまして欠格条項を設けることにつきましては、どのような基準とするのか、全国的に平等な取扱いを行うことができるのか、誰がどのような手続で認定を行うのか等、慎重な検討が必要であると考えております。これまでの立法措置に係る経緯も踏まえつつ、各党各会派で御議論いただくことも必要であると考えており、総務省としましても、それを踏まえて適切に対処してまいりたいと思っております。
○宇都隆史君 ありがとうございます。 これは非常にセンシティブな問題でもあります、人権に関わるような問題でもありますし。しかしながら、やっぱりこの欠格条項、非常に重要なことでもあり、やっぱり放置するというのではなくて、どこまでのバランスを保つのかというのは、やっぱりこれは担当官庁として真剣に検討を加えていくべきことではないのかなと。検討を加えた結果に関してはやはりオープンにした形で、こういうように考えているという一つの役所としてのやっぱりスタンスを示す時期も、今回ちょうどこの十八歳への引下げも出てきたわけですから、やはりそこはちょっと役所として真剣に捉えて今後議論を加速化していただきたいということをお願いを申し上げておきます。 最後、文科省にお伺いをしますけれども、今回、年齢引下げにおいて、より子供たちに対して政治教育あるいは憲法の教育等を充実させていくべきだというお話が参考人の先生方からも非常に多く出てまいりました。しかしながら、その議論の過程の中で一つだけ見落としがあるとすれば、教える側の教師の政治的なリテラシーあるいは憲法等に関するいろんな豊富な知識を与えるだけのカリキュラム制度になっているんだろうかというところに疑義を生じてなりません。 今後、文科省として、教育者育成の制度、カリキュラム、これを大きく改善をしていく必要性等に対して検討を加えている等の何かがありましたら、お願いいたします。
○大臣政務官(上野通子君) 宇都委員の御質問にお答えさせていただきます。 御指摘のとおり、現在の憲法改正の問題が出ている中、若者が主権者として主体的に政治参加を行う上で、やはりその資質、能力を身に付けられているという教員の能力も今上げなければいけないということが問題となっておるところです。 現在、大学等の教員養成課程におきましては、教員を目指す全ての者が日本国憲法について全員二単位を必修とするという学びをしていますが、そのほか社会科の先生を目指す者に対しては、中学校の社会科で法律学、政治学いずれか一単位以上、高等学校の公民科の教師を目指す者は法律学、政治学同じようにいずれか一単位以上を学ばなければならないということになっております。 文科省といたしましては、今後も、教員養成において、憲法改正なども含めて、社会の環境の変化や動きに応じた内容も踏まえて適切に履修が行われますよう大学の方に促してまいりたいと思っております。 また、委員の御指摘の中には、恐らく教員養成の課程をもっと充実化するために修士課程修了を原則としてはいいんじゃないかという思いもあると思うんですが、現在、文科省としましては、平成二十年度以降、高度専門職業人養成に特化した教職大学院が設置されております。二十五大学で八百十五人が現在学んでいるところでございますが、今後拡充が見込まれているところであり、大学院段階で学べる環境の充実を図っているところでございますので、さらに今後、現状を見極めながら、これは、大学院までつくるというと、それぞれの大学がこれからどのようにしたらいいかといろんな様々な動きも出てきたり、少子化の中で六年生まで全員が学ぶ必要があるかということなども出てきますので、慎重に検討する必要があると考えております。
○宇都隆史君 私が認識している中では、学校は、教員カリキュラムだけではなくて、全ての大学において、いわゆるリベラルアーツと言われるような哲学であったり宗教、統治システムであったり、そういうものがだんだん単位の中から、必修から落ちていっているような今の現状というのを聞いているところなんです。 学校の先生方が、もし子供たちに、まさに統治システムの根本である憲法で、立憲主義にのっとった憲法であったり、あるいはいろんな政治の仕組みを教えるためには、より広範な複雑な、バランスの取れた人格あるいは知識というのを持たなければならないというふうに思っているものですから、今後、教師育成のシステム、大学における例えば先ほどおっしゃいました教員になるための最終的なレベル、学士のままでいくのか修士を求めるのか、あるいはその修士の割合というのを増やすような何らかの施策を打つのか、そういうこともやはり文科省は真剣に考えながら、事は子供たちの自己実現の話だけではなくて、日本全体としての政治リテラシーを上げるための非常に重要な部分だと思いますので、引き続き御検討をお願いしたいと思います。 会長、終わります。
○大沼みずほ君 おはようございます。自由民主党の大沼みずほでございます。 今日は質問の機会をいただき、誠にありがとうございます。 先ほど宇都委員からもありました憲法教育の在り方、特に投票の秘密保持の重要性について、さらに、本日は外務省さんにお越しいただいて、在外公館での選挙体制の問題について、これまで出ていませんでしたので質問させていただきたいと思います。 まず、憲法教育の問題でありますけれども、今改正に向けて、模擬選挙やディベート、また弁護士や専門家といった外部の講師によって、小さな頃から社会で起きる様々な問題に対してしっかりと自分の意見を持ち発表する力の育成に御尽力いただいていると思います。 そんな中、模擬選挙やディベートでは、例えば死刑制度に賛成か反対かといったようなことをディベートしたりしたようなことを私も記憶しておりますが、通常、クラスではなぜ賛成か、なぜ反対かといったことを表明することが求められます。論理的思考能力を高め、個人の考えを持つことの大切さを身に付ける上で重要でありますし、賛否を明らかにしないで議論を深めるということもなかなか難しいのも事実です。そのため、こうした授業の中では投票の秘密保持の重要性を教えるのはなかなか難しいのではないかなと。つまり、どこに、また誰に、どういったことに投票したか教えたくない人は教えなくていいですよと言った瞬間、多くの学生が教えないとなったら、授業が成り立ちません。模擬選挙の後、例えば、なぜ反対票を投じましたか、なぜ賛成票を投じましたかということをお互いに知って議論を深めることで、他者の考えを尊重し、多くの問題への多角的視点を学ぶことは重要でありますが、投票の秘密保持というのは非常に重い権利であり重要と考えます。 私も、高校生のときに、父が選挙から帰ってきて、どこに入れたのと聞いたら、幾ら親子とはいえ誰にどこに入れたかは言わないと、自分で考え自分の意思で投票するのだということを教わりました。我々政治家はいろんな方に投票をお願いする立場でありますから、是非御家族にも大沼みずほに入れてくださいと、お友達にもと、こう選挙でお願いをする立場であるんですが、実は誰に投票したかということを言わないという権利、これも非常に重要だと思いますが、憲法教育の中で、この投票の秘密保持についてどのような教育が行われているのか、また、今後どういった教育をしていくべきだとお考えでしょうか。
○政府参考人(前川喜平君) 学校教育におきましては、憲法や政治に関する教育の中で選挙について学習することとしておりまして、学習指導要領におきましては、例えば選挙の意義について考えさせる、これは中学校の公民的分野でございます。また、政党政治や選挙などに着目して、望ましい政治の在り方及び主権者としての政治参加の在り方について考察させる、これは高等学校の公民科、政治・経済でございます。こうしたことについて明記しているところでございます。 これを踏まえまして、中学校及び高等学校の教科書、特に中学校では全ての教科書、高等学校でもほとんどの教科書におきまして、選挙に関する記述の中で、現在の選挙が普通選挙、平等選挙、直接選挙、秘密選挙という四つの原則の下で行われているということが記述されております。 また、学校におきましては、実践的、体験的に学習を取り入れ、生徒に関心を高めさせたりする工夫といたしまして、例えば模擬選挙や模擬投票なども行われておりますけれども、その際、誰がどの候補者や政党に投票したか分からないよう投票の秘密が守られることや、投票行為そのものは学習評価の対象としないなどを指導上の留意点としている例も多く見られるところでございます。
○大沼みずほ君 ありがとうございます。 今、様々な模擬選挙のようなことを実施されていると思いますが、それが文科省の下に情報が集まった際には、投票における秘密保持の重要性について各学校がどのような教育をしているのか集めていただいて、次の政策に役立てていただきたいと思います。 次に、外務省さんにお尋ねいたします。 現在、およそ百万人以上の方々が在外で生活をされております。現在の在外公館での国政選挙の際の取組について教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(三好真理君) お答え申し上げます。 公職選挙法に基づく在外選挙制度は、在外選挙人名簿への登録、在外投票、この二つの柱で成り立っております。すなわち、在外選挙人名簿に登録された方が国政選挙での在外投票ができると、こういう仕組みになっております。 在外公館における選挙事務といたしましては、在留邦人に対する制度の広報啓発、さらに、この二つの柱のうちの一つ目であります登録に関しましては、在外選挙人名簿の登録申請受付及び外務本省を通じた国内市区町村選挙管理委員会への送付、選挙管理委員会が登録後発行する在外選挙人証の申請者への交付等がございます。また、在外投票には在外公館投票、郵便等投票、日本国内での投票の三つの方法がございますが、在外公館では、この公館投票実施時の投票記載場所の開設、管理、投票終了後の記載済投票用紙の外務本省への搬送等の業務を行っております。これら在外公館における登録及び投票事務は、公職選挙法と関連規則に基づき円滑かつ適正に処理を行ってまいっております。
○大沼みずほ君 ありがとうございます。 私も外務省の在外公館勤務の際に国政選挙に従事いたしましたが、通常業務がある中で、人員も非常に限られる中、館員総動員で徹夜して準備に当たった記憶がございます。 選挙の際の人員配置等で、外務省さん、大変ではないでしょうか。そういった声、ないですか。
○政府参考人(三好真理君) まずは円滑かつ適正にということで、全員一致団結して対応しているところでございます。
○大沼みずほ君 なかなか大変だということは言いにくいことと思いますけれども、私自身、現地スタッフも含めて、徹夜で、もう滞りなく行うことに夜を徹してみんなで頑張った記憶があります。 総務省に伺います。 国政選挙の周知度と憲法改正における国民投票の周知度というのは全く異なると思います。多くの方は日本での選挙を経験されて、理解されています。ですから、選挙の時期に在外公館からお知らせが来れば、多くの人が在外でも選挙できるんだといって選挙に行こう、また郵送で選挙しようとなるわけですが、そもそも憲法改正のための国民投票というものを誰も経験したことがないと。国内にいれば、多くの番組や、また街頭での活動、チラシなど、理解を深めることはできるでしょうけれども、在外におりますと、インターネットで情報を集めることぐらいで、街頭活動や番組も十分にやっているわけではありません。圧倒的に情報が足りず、そもそも国民投票って何なんだという方も出てくると思いますし、十八歳が投票年齢となれば、留学中の方などへの登録を促す、また周知していくことも大切になってくると思います。 外務省と連携の上、これまでの郵送、新聞広告といったことの周知だけではなくて、大学や企業への出前講座等を利用するなどして周知徹底を行う、また人員配置等も万全の体制で行ってほしいと思いますが、総務省、いかがでしょうか。
○政府参考人(安田充君) お答えいたします。 国民投票に関しましては、平成十九年五月の同法施行を受けまして、総務省において、平成二十年度に、国民投票制度の周知を図るため、リーフレットの作成でございますとか、その地方公共団体への配布、総務省のホームページにおける国民投票制度のページの開設、各種広報誌による制度解説等を行ってきたところでございます。 今回の改正法案が成立した場合には、いつでも国民投票の実施が可能となり、しかも、それが初めての実施となるということでございますので、国民投票制度の趣旨、概要等について国内外に向けた十分な周知が必要であると考えているところでございます。 特に在外邦人の方々につきましては、登録基準日に在外選挙人名簿に登録されている方々が国民投票の在外選挙人名簿に原則として登録されるということになっておりますので、その在外選挙人名簿への登録促進を図るとともに、在外投票人名簿登録申請に係る手続等についても周知を図ってまいりたいというふうに考えてございます。 具体的には、国際空港における啓発でございますとか、大学の留学センター等における留学予定者への周知でございますとか、経済団体や民間団体を通じた海外現地法人に勤務されている方への周知、領事館において各種申請時に制度の周知を行っていただくなどの取組を外務省と連携しながら実施することを考えております。 なお、施行後四年を経過した場合には十八歳以上の方々も国民投票権を有するということになることを踏まえ、時機を失せず、これらの年齢層に対する啓発も行ってまいりたいと考えております。
○大沼みずほ君 ありがとうございます。 様々な取組に期待をしつつ、また外務省の在外公館の館員、また現地スタッフの方も初めての経験と、もしこれが行われればですけれども、なるので、そこに対する配慮もよろしく私の方からもお願いいたしたいと思います。 質問を終わります。ありがとうございました。
○石田昌宏君 おはようございます。自由民主党の石田昌宏です。質問の機会をいただきまして、感謝を申し上げます。 限られた時間ですから焦点を絞って質問をしたいと思いますが、この日本国憲法の改正手続に関する法律の一部を改正する法律案、これでは、公務員の政治的行為に関わる法整備が進められて、公務員が国民投票運動に正しく関わることを規定しています。これまでの議論の中でも、公務員の活動をできるだけ広げるにしても、どうしても制限を掛けなければならないという事項が指摘され、その一つが地位利用であることはおおむね一致していると思います。 そこで、まず公務員の地位利用について考えてみたいと思いますが、今回の法律案の先行例を考えますと、既に公職選挙法が長年にわたって運用されていて、百三十六条の二に公務員の地位の利用の制限がうたわれています。 そこで、まず確認したいと思います。幾つか質問しますので簡潔にお答えいただきたいと思うんですけど、まず、補助金の交付とか許認可でその職務権限を持つ公務員が関係の会社や団体の関係者に対して特定の候補者や政党への投票を働きかけるのは、地位の利用に当たりますか。
○政府参考人(安田充君) お答えいたします。 個別具体の事案が地位利用による選挙運動であるか否かは個々具体の事例に即して判断されるべきものでございますが、一般論として申し上げますと、その地位を利用してとは、公務員等としての地位にあるがために特に選挙運動を効果的に行い得るような影響力又は便益を利用する意味でございまして、職務上の地位と選挙運動等の行為が結び付いている場合をいうものと解されておりまして、御指摘の補助金の交付や許認可の職務権限を有する公務員が関係する会社や団体の職員に対しその権限に基づく影響力を利用して選挙で特定の候補者や政党への投票を働きかけることは、一般的には地位を利用して選挙運動を行うことに該当するものと考えております。
○石田昌宏君 ありがとうございます。 それでは、住民の窓口を担当している公務員の職員が窓口に来た人に対して働きかけることは、地位利用になりますか。簡潔にお願いします。
○政府参考人(安田充君) お答えいたします。 同様に一般論として申し上げますと、窓口業務を担当している公務員が窓口に訪れた住民に対しその権限に基づく影響力を利用して選挙で特定の候補者や政党への投票を働きかけることは、一般的には地位を利用して選挙運動を行うことに該当するものと考えております。
○石田昌宏君 それでは、役所で上司が部下に対して働きかけるのは、地位利用に当たりますか。
○政府参考人(安田充君) これも一般論としてお答え申し上げますと、公務員等の内部関係において、職務上の指揮命令権、人事権等に基づく影響力を利用して公務員が部下に対し選挙で特定の候補者や政党への投票を働きかけることは、一般的には地位を利用して選挙運動を行うことに該当するものと考えております。
○石田昌宏君 それでは、民間企業で上司が部下に対して働きかけることは、地位利用に当たりますか。
○政府参考人(安田充君) お答えいたします。 公職選挙法百三十六条の二第一項でございますが、この規制の対象となりますのは、国又は地方公共団体の公務員、特定独立行政法人又は特定地方独立行政法人の役職員、沖縄金融公庫の役職員とされておりまして、これらに該当しない民間企業の社員に対しては、公務員等の地位利用による選挙運動の禁止の規定の適用はないところでございます。
○石田昌宏君 ありがとうございます。 地位利用といってもいろいろとありまして、公務員が公務員じゃない人に対しての地位を利用する場合、公務員の地位ですね、ない人に対しての場合と、公務員の内部での地位の問題があると思うんですけれども、公務員だと内部で上司が部下には駄目なのに、民間だといいとか、ちょっと分かりにくいわけなんですね。 この地位利用なんですけれども、これ公職選挙法が制定された後の改正のときにできていると思うんですけれども、この地位利用の制限が規定として置かれたときの背景というのはどういうものがあるでしょうか。ちょっと御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(安田充君) お答えいたします。 経緯についてのお尋ねでございますけれども、公職選挙法における公務員等の地位利用による選挙運動の禁止につきましては、まず、昭和二十年代に各党において高級公務員の立候補制限が検討されたものの、立候補の自由を制限することについての憲法上の問題から法案化されず、代わりに昭和二十九年の法改正において、公務員の地位利用による事前運動の罰則を一般の事前運動より重くするとされたところでございます。 その後、昭和三十四年の第七次選挙制度調査会の答申、昭和三十四年の第七次選挙制度調査会の答申、昭和三十六年の第一次選挙制度審議会の答申におきまして高級公務員の立候補制限が盛り込まれましたが、同様に憲法上の問題や、仮に対象を限定するとした場合に基準設定をどうするのかという技術的な問題があったことから、同様に法案化に至らなかったわけでございます。代わりに、高級公務員が在職中その地位や組織を利用して運動することが公正な選挙の実現の観点から好ましくないという高級公務員の立候補制限を規定する趣旨を踏まえて、昭和三十七年の法改正において、公務員の地位利用の選挙運動規制を選挙運動期間中にも拡大するということにされたところでございます。
○石田昌宏君 ということは、公務員が公務員じゃない人に対して地位を利用するというよりも、当時は多分公務員、例えば省庁ごとの代表を、当時参議院は全国選挙でしたから、省庁の代表を出そうだとか役所の代表を出そうという、こういったことに対しての組織的な選挙活動に対して制限を掛けると。立候補の制限は無理だから、地位利用がいけないという、そんな形だったような感じがしましたけど、むしろそういう考え方で地位利用を運用するのは、もう今、時代がそういった時代じゃありませんし、選挙制度も全然違いますし、むしろゆがみを生んでいるような感じがしてならないんですね。特に最近の選挙でも、やっぱり地位利用というのは、公務員が民間に対してではなくて、公務員の中でのケースが専らだと思うんですけれども。 以前、こういう話を聞いたことあるんですけれども、日頃、上司と部下が対立している場合に、その部下が、ちょうど選挙期間中に上司がある人に対して、ある別な部下に対して、誰々さん、よろしくねと、こういうふうに言ったのを聞き付けて、そのことを警察に通報し、警察はその上司を逮捕するわけです。最終的にその上司は辞めてしまうんですけれども、ある意味、それは確かに部下に対しての地位利用かもしれないんですけれども、ある意味、動機としては元々の対立を何とかしたいというその中の抗争で使われている感じがするんですね。もちろん、聞いただけですから本当の真相は分からないんですけれども、こういった言葉が出てくること自体が、本来、公務員の中立性の担保のために作られた規定がむしろ中の権力抗争に使われている可能性があるということだと思います。つまり、こういった視点も含めて、地位利用をした場合に本当は何が起きるんだということを考えてこの制度をつくっていかなければならないと思います。 私は、公務員が民間に対して許認可権だとかを使って地位利用するのはやはりおかしいと思うんですけれども、むしろ上司の行動を制限するというよりも、上下関係の場合は上司も部下も同じように行動ができるという、こういったふうな目的で規定を作り直すことがある種必要だというふうに考えています。国民投票法の法律案の方の規定では、是非そういった考え方を持って進めていったらいいなというふうに思っています。 それでは次に、今度は、公務員の政治活動全般についてお話ししたいと思うんですけれども、地方公務員法第三十六条では一般の地方公務員に対して政治的行為が制限されていますけれども、国家公務員法でも、やや違いますけれども、同じような規定があります。 これらのことを徹底するために、国政選挙とか統一地方選挙があるたびに総務大臣から各大臣や知事などに対して、何とか選挙における公務員の服務規律の確保についてという文書が毎回毎回出されているんですね。さきの参議院選挙についても、平成二十五年六月三日付けで公務員、地方公務員それぞれに対して総務大臣から文書が発出しているわけです。結構分厚い文書でA4で十ページぐらいあるんですけれども、細かく、これは駄目だ、これは駄目だ、これは駄目だ、これは駄目だと、読むだけでも大変なんですが、こういった文書が必ず出されます。 そこで、ちょっとお伺いしたいんですけれども、地方公務員のお答えで結構ですので簡単にお願いしたいんですけれども、例えば公務員が、ふだん、政党の党員に公務員がなることは政治活動の制限に抵触しますか。
○政府参考人(三輪和夫君) お答え申し上げます。 地方公務員の政治的行為の制限を定めます地方公務員法三十六条一項におきましては、「職員は、政党その他の政治的団体の結成に関与し、若しくはこれらの団体の役員となってはならず、又はこれらの団体の構成員となるように、若しくはならないように勧誘運動をしてはならない。」と、このように規定をされております。したがいまして、地方公務員が政党の結成に関与することなく役員以外の党員となること自体は、地方公務員法の規定に違反しないものでございます。
○石田昌宏君 では、公務員が政党や政治団体の意思決定に関与する役員になることはいかがですか。
○政府参考人(三輪和夫君) 地方公務員が政党その他の政治的団体の役員となることは、先ほど申しました地方公務員法第三十六条に違反するものでございます。
○石田昌宏君 それでは、政治団体が主催する会合で自分の主張をスピーチすること、これはいかがですか。
○政府参考人(三輪和夫君) 地方公務員法の第三十六条の第二項におきましては、特定の政党その他の政治的団体又は特定の内閣若しくは地方公共団体の執行機関を支持し、又はこれに反対する目的、あるいは公の選挙又は投票において特定の人又は事件を支持し、又は反対する目的、こういった目的を持ちまして、公の選挙又は投票において投票するように、又はしないように勧誘運動をすること、署名運動への積極的な関与、金品の募集への関与、文書を庁舎に掲示するなど地方公共団体の庁舎、施設、資材、資金の利用、条例で定める政治的行為、こういった行為を行うことを禁止をいたしております。 こういった地方公務員法の三十六条に違反するかどうかということにつきましては、行為の具体的な態様や状況などを考慮して個別具体的に判断するものでありますけれども、お尋ねの政治団体の主催する会合でのスピーチにつきましては、同法の三十六条に定めます政治的目的を持って、同条に定めます勧誘運動等の政治的行為に該当するものであれば、地方公務員法の規定に違反するものと考えられます。
○石田昌宏君 時間がないのでこれぐらいにしますが、かなり難しい規定で、私たち選挙を戦っている者は大体分かっていると思うんですけれども、一般の公務員がこれをきちんと理解しているとは余り思えないんですね。しかも、選挙のたびにこういった通知がばしっと出されるので、公務員がむしろ許されている政治活動も、この通知見たときに、禁止、禁止なんで、しちゃいけないんじゃないかという、むしろやらないというのが普通の反応になっているかもしれません。というか、むしろ政治活動について熟知している一部の公務員は一生懸命やるんだけれども、その他の公務員はやらない、こんな構造になっているような感じがします。 それでは次に、非公務員型の一般の独立行政法人の職員が同じような政治活動を行う場合に、これは公務員と同等に制限を受けますか、それとも民間人と同等ですか。お願いします。
○政府参考人(三輪和夫君) 非公務員型、いわゆる一般の地方独立行政法人でございますけれども、この一般地方独立行政法人の職員につきましては、その身分が地方公務員ではなく、地方公務員法の適用を受けないものでございます。地方公務員法三十六条に規定をいたします政治的行為の制限は受けないものでございます。
○石田昌宏君 実は、幾つか私も具体例は知っているんですけれども、選挙のたびに、公務員に発出された通知と同じような文書が独立行政法人、非公務員型の場合に流れるとか、文書じゃなくても役員会とかで職員に対して同じようなメッセージを伝えるとか、こういったことを私は見たことがあります。大体、元々公務員だったところが行政機構の改革で非公務員型になったところとか、あとは、理事とか事務局長さんに天下りという形で公務員の方が来た場合が多いんじゃないかなと思うんですけれども、ある意味これは民間人に対して政治活動を制限するというメッセージにもなりかねないんですね。一般国民の政治活動への参加を妨げるというふうに言ってもいいのではないかと思います。 現在の公職選挙法は余りにも制度が複雑で、それを熟知している一部の公務員ばかりが政治的な活動をして、大半の公務員は逆に恐れる余りに抑制していると、これが現実だと思います。さらに、独立行政法人で制限しなくてもいい行動まで抑制されているというのが現実だと思います。 むしろ、本当にやるべきことは、管理職であれ、一般職であれ、また職員の団体に入っていようが入っていまいが、どのような立場でも、中立公正を守った上で、かつ、安心して政治活動や選挙運動に参加するという仕組みをつくらなければなりませんし、そのために、むしろ法律を作る、今回の法改正も、法律を作って規定をするという形じゃなくて、できるだけ具体的なガイドラインを作っていくとか、又は、選挙で制限をするじゃなくて何ができるのかということで具体的な通知を出していくとか、勉強会、研修会を行うとか、こういった運用上の工夫がかなり必要になってくると思いますので、どうぞ、日本国憲法の改正手続に関する法律の一部を改正する法律案の制定及び運用に当たってはこの点を十分考慮していきたいというふうに考えております。 以上で発言を終わります。どうもありがとうございました。
○魚住裕一郎君 公明党の魚住裕一郎でございます。今日は質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。 それでは、早速、今日は選挙権年齢等について質問をさせていただきたいと思います。 憲法改正手続法の現行法附則三条一項においては、この法律が施行するまでの間に、年齢満十八歳以上満二十年未満の者が国政選挙に参加することができること等となるよう、必要な法制上の措置を講ずるものとするというような立法者の意思が明定されているところでございます。そして、この現行法の発議者は、これ船田先生でございますけれども、選挙権年齢等の引下げのための法制上の措置について、閣法によって提出されるべきであるというふうに平成二十四年の二月のこの参議院の憲法審査会で発言をされておいでになります。そして、我々憲法審査会は内閣による法案提出を監視し督促するものと、こういうふうにも発言をされていたところでございます。 ということは、これは本来、この三年の期間とか、閣法でこの選挙権年齢引下げ等について立法上の措置をやるべきであるということが法律上といいますか国会の意思としてあったにもかかわらず、それがなされてこなかったし、今回の年齢引下げにつきまして、いわゆる八党合意によって、選挙権年齢の引下げについてもプロジェクトチームを設けるというふうに合意がなされたところでございます。また、今回の改正案の発議者、北側議員でございますけれども、この改正は議員立法として行われというふうに先々月の衆議院の憲法審査会で発言をされているところでございます。 要は、本来閣法で出されるべきものが、もう思い余ってといいますか、待てど暮らせどやってこないから、これは議員立法でやりましょうかと。政府としてこれでいいのかということを、ちょっとその辺の認識をお聞きをしたいと思っているところでございます。 閣法であればそれはもちろんいろんな政府の都合等踏まえた上で立法措置されると思いますけれども、議員立法であっても与党を通じていろんなことができるわけでありますが、革靴の上から足をかくような世界もあるかもしれません。その点について総務省はどういうような御認識をされているのか、政府を代表して総務省の御見解をお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(安田充君) お答えいたします。 選挙権年齢の引下げにつきましては、平成十九年五月の国民投票法の成立を受けまして、総務省といたしましては、公職選挙法を所管する私ども自治行政局選挙部において省内の考え方を取りまとめ、内閣官房副長官を委員長として設置されました政府の年齢条項の見直しに関する検討委員会に参画いたしまして、民法の成年年齢や少年法の適用対象年齢等の他の年齢条項の取扱いとともに、内閣官房や法務省等と検討、協議を行ってきたところでございます。 選挙権年齢の引下げにつきましては、私どもの考え方といたしましては、成年や成人の権利と義務について定めた民法の成年年齢や少年法の適用対象年齢との整合性等の観点から、これらと一致することが適当であると考え、その旨説明してきたところでございます。ただ、この点につきましては、法務省さんと必ずしも意見が一致しなかったというのが現実でございまして、それによって政府部内の意見が統一されなかったということで法案が提出に至っていないという状況でございます。 選挙権年齢の引下げにつきましては、今後、各党各会派において議論が行われるものと承知しておりますが、総務省といたしましては、立法府において結論が出された場合には、それに基づき適切に対処してまいりたいというふうに考えてございます。
○魚住裕一郎君 要は、政府部内で意見がまとまらないからずっとずるずるここまで来たよということのようでございます。 そこで、実際に引き下げるとした場合、準備期間として、これは先々月の二十四日に衆議院の審査会で選挙部長の発言でございますが、選挙人名簿調製システムの改修等については、自治体から、三か月から六か月のそういう程度で準備期間としてできますというような、これは船田先生の質問に対しての御答弁のようでございますが、しかし、今度、国民に対する周知期間、これについては答弁を避けておいでになるわけでございますが。 選挙権年齢引下げ、具体的にこの法律が通ってどのぐらいの期間を周知期間として必要であるのか。過去いろいろ選挙制度が改正に当たって、参議院も何回かやりましたけれども、国民に対する周知期間ということを常に改正者として考えている上での立法措置をとるわけでございますが、この選挙権年齢についてはどの程度をお考えなのか、御答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(安田充君) お答えいたします。 選挙権年齢の引下げに当たりましては、御指摘ございましたように、選挙実務の面では、市町村の選挙管理委員会における選挙人名簿調製システムの改修、それから、一般的な周知啓発とともに、特に、新たに選挙権が付与されることとなる高校生等を対象とした啓発や公正中立性に配慮した主権者教育等の準備が必要となるところでございます。 このうち、選挙人名簿調製システムの改修等につきましては、今御指摘ございましたように、衆議院憲法審査会では、三か月程度という団体から六か月程度必要という市町村がある旨御説明申し上げたところでございますが、その後、更に多くの市町村の選挙管理委員会に聴取したところでは、現行のシステムの改修や改修後のシステム稼働確認に要する期間として六か月以下の期間で対応可能だと回答した団体がかなりの割合ではございましたけれども、長いところで一年と回答した団体もあったところでございます。 かなりばらつきがございますので、ここら辺については今後更に精査してまいりたいというふうに考えております。 それから、周知を含めての必要な期間でございますけれども、これはなかなか今の段階で一概に申し上げられないわけでございますけれども、例えば、近時の選挙人の数が大幅に増えた改正について申し上げますと、在外選挙の導入時には改正法の公布から一年とされたところでございます。こうした過去の例等を見ながら、今後更に検討していきたいというふうに考えてございます。
○魚住裕一郎君 憲法改正手続といいますか、それを発議するについても、具体的に、実務的に、非常にそういうことで制約されるというのはいかがなものかと思いますので、しっかり検討をしていただきたいと思います。 次に、法務省さん、今総務省からは意見が合わなかったというふうに言われてしまったわけでございますけど、まず成年年齢の引下げについてお聞きをしたいと思っております。 若年者の自立を促すような施策、あるいは消費者被害の拡大のおそれ等のいわゆる環境整備が整うまでの年数を要するというふうにされてきたわけでございますが、じゃ、それは、いつまでたったらその環境が整備になるのかと、そういうふうに言わざるを得ないわけでございます。 先々月の四月の十七日、この発議者の船田先生の発言によれば、成年年齢の引下げについても四年以内を目指したいと、こういうふうにおっしゃったわけでございますが、法務省にとってもこれは一つの目安になるのではないのかなと思いますが、その点はいかがでしょうか。
○政府参考人(深山卓也君) 今お話に出ましたとおり、成年年齢の引下げを行う時期につきまして、法務省はこれまで、今後の環境整備のための関係施策の効果がどの程度浸透するか、あるいは、国民意識の醸成がどの程度図られるかといったことを要素として判断すべき事柄なので、なかなか何年後というのを申し上げることは難しいという答弁をしてきたところです。 また、これも御案内のとおりだと思いますが、昨年十月に内閣府に依頼して実施した世論調査においても、いまだ八割近い国民の方々が成年年齢の引下げに反対あるいはどちらかといえば反対という御意見をお持ちだという状況でもございます。 もっとも、今回国民投票法の改正案が提出されて、さらに、その施行後二年以内に公職選挙法の選挙権年齢が先行して引き下げられる検討が行われるということでございます。そういうことになれば、それによりまして成年年齢の引下げに向けた国民の意識が大いに醸成されることになると思いますし、本法律案によって国民投票年齢が十八歳に引き下げられるとされている四年後までに更に二年あるわけですから、成年年齢引下げのための環境が整う可能性は相応にあるのではないかと、私ども思っております。 また、これも今委員が指摘されたところですが、この法案の提出者の方が四年後に民法の成年年齢引下げを実現できるよう最大限努力したいと述べておられることは法務省としても重く受け止めておりまして、今後、こういった状況を踏まえて、成年年齢引下げのための環境整備に努力したいと思っております。
○魚住裕一郎君 今御答弁の中でアンケートの話が出たわけでございますが。 ところで、少年法の適用年齢、この引下げについてちょっとお聞きしたいと思いますが、今アンケート、世論調査等を見ますと、これはマスコミの、新聞社の世論調査でございますが、平成二十年、少年法が適用される年齢を十八歳未満に引き下げた方がいいというのが、そう思うという人が七割、八割になる、こういうようなアンケート調査になっているわけでございますが、こっちの方はそれに従わないという趣旨なんですね。その辺はどういうふうな御認識を持っておいでになりますか、法務省は。
○政府参考人(林眞琴君) 少年法の適用年齢についてでございますが、これにつきましては、現在、十八歳、十九歳の者につきましては、家庭裁判所の判断で保護処分が科せられるだけでなく、必要がある場合には刑罰も科すことができる、こういう選択的な制度になっておるわけでございますが、これを、少年の適用年齢を一律に十八歳というところまで下げるということになりますと、現在そういう形で、十八歳、十九歳の者の立場を一律に刑罰の対象として、保護処分は科し得なくすること、こういったことが刑事政策上相当か否かという観点から判断、検討すべき問題だと考えます。 その観点から、これまで法務省として検討してきた結果、やはり十八歳、十九歳の者による刑法犯は現状では減少している、あるいは、少年に対してどのような刑事処分を科すかという在り方についても、これまで平成十二年に刑事処分の可能年齢を十六歳以上となっていたものを十四歳以上という形に引き下げたような経緯もございます。こういったことで考えますと、現時点においてこの十八歳、十九歳の者に対する保護処分の必要性が一律に失われたと評価すべき事情は存しないということから、法務省といたしましては、この観点からは少年法の適用対象年齢を十八歳未満に引き下げる必要はないものと考えてきたところでございます。 もっとも、この引下げの問題が相当か否かにつきましては、本法律案の附則の第三項の規定の趣旨のほかに、今後の民法における成年年齢についての検討状況や国会における御議論の状況等を踏まえて更に必要な検討を行っていくという認識でございます。
○魚住裕一郎君 ありがとうございました。 取りあえず、そうなってきますと、少年法の適用年齢と選挙権年齢のずれが生じた場合、いろいろ不都合が出てくるんではないのかなと。 先々月の四月二十四日の衆議院の憲法審査会、法務省の審議官の御答弁でございますけれども、例えば、公民権停止とか連座制の適用についてこれどうなってしまうんだろうかということがあって、そのときの答弁が、少年法が適用されて一定の保護処分を受けることになった者についても公民権停止や連座制の対象とすることを公選法で定めれば足りるというような発言があったところでございますが、この一定の保護処分は一体何を差すのか、少年院送致なのか、また本当に連座制とか堪え得るようなこの保護処分の手続になっているのか、この辺ちょっと疑問を呈さざるを得ないわけでございますが、この点について御答弁いただいて、私の質問は終わります。
○政府参考人(林眞琴君) 公職選挙法上の選挙年齢を満十八歳以上に引き下げる一方でこの少年法の適用年齢が今のままで引き下げないとなりますと、確かにその公民権停止の問題あるいは連座制の適用関係、こういったことが問題が生じるという指摘がございました。これに対して、本年の四月二十四日の衆議院憲法審査会におきまして、この問題に対する解決方法の一つの例として、当省からは、公職選挙法上の政策判断の問題であることを示した上で、一定の保護処分を受けた者についても公民権停止、連座の対象とするなどの公職選挙法上の措置を講ずることも可能ではないかということを申し上げたわけでございますが、これはあくまでも、もちろん、こういった問題を解決するための一つの例として御説明申し上げたものでありまして、その制度を所管する立場にない法務省としてこの問題を積極的に、一定の保護処分を受けた者を公民権停止、連座の対象とするべきであるということを結論として積極的に有しているわけではございません。 法務省といたしましては、この問題をどのように解決するのか、またその手当てが必要なのかどうかということ、あるいはその内容につきましては、本審査会における御議論の状況や選挙制度を所管する総務省における検討の状況等も踏まえまして必要な検討を行っていきたいと考えております。
○魚住裕一郎君 ありがとうございました。
○白眞勲君 民主党の白眞勲でございます。 早速、質問に入らさせていただきます。 まず、投票権年齢につきまして内閣官房副長官に御質問したいと思いますが、現行の国民投票法及び今回の改正案における投票権年齢につきましては、選挙権の年齢、成年年齢は一致させることが基本的な考え方だというふうに思っておりますが、現行法成立後の政府の取組はまだ進んでいるとは言えないんではないんだろうかとも思いますが、政府としてはこれまでどのような取組をしてきたのか、世耕副長官の方から御説明願いたいと思います。
○内閣官房副長官(世耕弘成君) まず、内閣官房においては、年齢条項の見直しの検討を行うために、まず、各府省の事務次官等で構成される年齢条項見直しに関する検討委員会、これは事務の官房副長官がヘッドで平成十九年五月に立ち上げられていますが、それを累次開催をして、各府省の所管する法令の検討状況についてフォローアップを行ってきたところであります。 年齢条項を含む、この年齢条項に関連する法令数というのは、平成二十六年四月一日現在において合計三百四十八、うち法律が二百十二、政令が三十七、府省令が九十九、合計三百四十八というふうになっております。 最近の検討状況としましては、昨年十月十八日に第七回年齢条項の見直しに関する検討委員会を開催をいたしまして、新たに二十三の法令に関して改正の要否についての検討が終了したところでありまして、全体のうち合計三百三十五の法令については検討が終了したところであります。 その結果、議論の論点は、公職選挙法、民法、そして少年法の取扱いに絞られてきたところでありまして、現在、総務省と法務省を中心に引き続き検討を行っているところであります。
○白眞勲君 何か数だけ聞くと、三百四十八対三百三十五という今お話でございますから、相当行っているというようなニュアンスなんですけれども、要はここからが勝負じゃないのかなという部分があります。今も同僚議員からの質問で、非常にここから上のハードルが厳しそうだなというのは私もイメージとして感じたわけですけれども。 それでは、総務大臣と法務大臣にそれぞれお聞きしたいと思いますが、今の中で、取組の中で今残っている部分を何で解決できないのか、その理由は一体何なんだろうかというところですね、残っている部分について。それはそれぞれちょっとお答え願いたいというふうに思います、検討状況につきましてですね。
○国務大臣(新藤義孝君) 総務省といたしましても、今副長官からお話がございましたように、内閣官房副長官を委員長として設置された年齢条項の見直しに関する検討委員会に参画をいたしまして、各省との検討、協議を行ってきたわけであります。そして、民法の成年年齢や少年法の適用対象年齢等、その他の年齢条項の取扱い、こういったものが検討となっておったわけでありまして、私どもとすれば、これらは一致することが適当ではないかと、このような見解は従来よりも主張しておりました。一方で、しかし、それは理論上必ずしも一致しなければならないとまでは言えないということもございます。 私どもとすれば、この選挙権年齢の引下げについては各党各派において御議論が行われるものと承知しております。立法府において結論が出された場合には、それらに基づいて適切に対応してまいりたいと、このように考えております。
○国務大臣(谷垣禎一君) まず民法ですが、私どもも、前提として、最終的には、国民投票法、それから公職選挙法、あるいは民法の成年年齢、最終的には一致することが適当である、望ましいと思いますが、理論的に必ず一致しなければならないかというと、必ずしもそうではないというふうに考えているわけですが、今までの御議論を受けまして、国民投票法第三条あるいはその附則の第三条等々の規定を踏まえまして、法制審議会に民法についてどうしていくかと諮問をいたしまして、平成二十一年十月に法制審議会からの答申がございました。この答申では、選挙権年齢が満十八歳に引き下げられるのであれば成年年齢を十八歳に引き下げるのが適当であるとしながらも、成年年齢を引下げするためには、若年者の自立を促すような施策あるいは消費者被害の拡大のおそれ等の問題点の解決に資する施策が実現される必要がある等々の指摘を受けました。 それで、こういう御指摘を受けまして、政府としては、学習指導要領の改訂あるいは子ども・若者育成支援推進法等の内容を踏まえた若年者の総合的な支援に向けた施策に取り組んでまいりまして、法務省としても、若年者向けの法教育の教材の充実化を図るとか、それから、学校等からの要請に応じて全国の法務局職員を講師として派遣して法教育授業を行う等々をやってまいりました。また、これに関する世論調査も実施してきたところでございます。 ただ、民法の成年年齢、今申し上げたことで、結局でございますが、民法の成年年齢の引下げによりまして、十八歳、十九歳の者が親の同意なく例えば悪徳業者から高額な商品を購入したような場合であっても、今までであれば親が契約を取り消すことができるわけですが、これを引き下げますとその取消しができなくなるというようなことがございます。それから、十八歳、十九歳の者がもう成年になったということになると、親の親権に服さなくなるということがございますので、自立に困難を抱える若年者であっても親権者からの保護を受けにくくなるというような御指摘もございまして、それから各種の、民法の成年年齢は民法以外の多数の法令においても基準年齢とされていることがございます。 したがいまして、若年者やその親に対する社会的な影響はかなり考えられますので、先ほど申し上げましたような自立を促すような施策あるいは消費者被害の拡大を防止していく問題点の解決に資する施策を同時に打っていく必要がありまして、そういったことを政府一体でやらせていただかなければならない。この辺が一つの問題点でございます。
○白眞勲君 今、谷垣大臣から非常に詳しく分かりやすい御説明をいただきました。 そういう中で、十八歳、十九歳というのは、親の承諾も得なければいけないという部分があるんだということがありました。投票権が十八歳になって、じゃ親の承諾を得てあの人この人とか、ああ、あの人この人じゃないですね、今回の国民投票法でいえば改正か改正じゃないか、その辺の考え方もどういうふうにしていくかということがあるんですけれども。 それを受けまして、総務大臣にちょっとお聞きしたいんですけれども、今いろんな論点がありました。でも、今、総務大臣からは、逆に、一致しなくてもそれは政治的な判断ではないんだろうかというニュアンスの話がありました。この辺り、どの辺りがその辺の論点だというふうに思いますか。つまり、いいのか悪いのか。一致した方がいいに決まっているけれども、一致しなくてもいいじゃないかという部分があるんだというのは政治的な判断だみたいなニュアンスがあったんですけれども、その辺について、総務大臣としての御見解をお願いします。
○国務大臣(新藤義孝君) この件は、政治的判断というよりも、国民の最大権利である投票権、またそれに関係する成年年齢ですとか、そういったことに関する取扱いであります。したがって、これは国民的議論が必要であって、国民の代表である各党各会派がそういったことで御議論をされているわけであります。それに基づいて、それぞれの法律はそれぞれの制度があるわけでありますから、それに基づいて法律もできております。 それらの整合性についても、これはこの国会での御議論というもの、これがまず大きく行われること、我々もそれを踏まえた上で行政として対応しなければならないと、このように考えているわけでございます。
○白眞勲君 今総務大臣から御指摘があったように、我々国会の責任というのも非常に重要だろうと。国民の意識というものをどういうふうにこの法案の方にやはり反映させていくか、そういったこともまだまだ課題山積というのがこの国民投票法なのかなという、私はそういうふうなイメージを今受けたわけなんですけれども。 今、谷垣大臣から教育ということ、子供たちの教育というのは、非常に長く今御指摘がありました。法務大臣からあそこまで教育のことをお話しいただけるとはちょっと私も驚いたんですけれども、文部科学副大臣にお聞きします。この、今、谷垣大臣の話を受けて、成年年齢を十八歳に引き下げるための具体的な教育というのは今までどのように行ってきたのか、何を行ってきたのか、お話をいただきたいというふうに思います。
○副大臣(西川京子君) お答えさせていただきます。 学校現場では、今の学習指導要領に基づきまして、小中そして高等学校、各段階におきまして、一般的に、日本国憲法の基本的な考え方とか、日本の言わば民主政治の議会制民主主義の仕組みとか、それから政治参加の重要性、あるいは選挙がいかに参加することが大事かと、そういうことについて学習が行われてきたわけでございますけれども、その際、特に高等学校公民科の科目におきましては、政治・経済において、憲法改正手続における国民投票についてもきちんと勉強させております。 今後、私たちは、法案が成立してそれが決まれば、それにのっとってきちんと学校現場で教育をしていかなければいけないわけでございますけれども、法律が成立した際には、特に主権者としての自覚や政治参加の重要性、このことについてしっかりとした教育をしていきたいと思っております。 そのためには、教育関係者を対象にした全国的な会議で説明をするとか、周知に努めまして、憲法や政治に関する教育をしっかりと行われるように指導してまいりたいと思っておりますが、具体的にどうなのかという御指摘もありました。これは幾つかの県で、例えば模擬投票を実施したり、複数の新聞記事などを対象にして児童生徒が意見交換をしたり、そういう具体的な取組をしている学校も幾つかあります、県の学校もありますので、そんなことを、情報を我々は提供すると、そういうことによって憲法や政治に関する教育の更なる充実に努めてまいりたいと思います。
○白眞勲君 今この法律が成立した後にはというお話をされたんですけれども、もうこの法律は七年前に成立しているんですよ。改正案について今検討、審議をしているわけでして。 じゃ、ちょっとお聞きしますけれども、教科書にこの国民投票法、これ七年前にもうできていますよね、今の教科書にこの国民投票法という言葉は入っているんですか。成立したということは、あるんですか。
○副大臣(西川京子君) 国民投票法の成立については書いてあります。
○白眞勲君 いや、ちょっと、記述されているんですか、されていないんですか、どちらなんですか。
○政府参考人(前川喜平君) 国民投票法に関する教科書の記述でございますけれども、中学校の社会科公民的分野でございますが、国民投票法の記述につきましては、七点中六点について記述がございます。また、高等学校の公民科でございますが、現代社会でございますと十二点中十一点、政治・経済では八点中全て八点において国民投票法についての記述がなされております。
○白眞勲君 いや、国民投票法についての記述じゃなくて、国民投票法が成立した後の国民投票法の内容についての記述があるのかどうかですよ。つまり、十八歳になる可能性があるんだということも含めて、これ教育に非常に重要ですよ、だから聞いているんですよ、私は。だから、国民投票法の記述じゃないんですよ。国民投票法の中の内容について、この七年前のことについて記述があるかどうかを聞いているんです。
○政府参考人(前川喜平君) 今ここにおいて全ての教科書を精査することはできませんけれども、例えば中学校の社会科公民的分野におきまして、国民投票法の記述につきまして、二〇〇七年に制定され二〇一〇年から施行されました、この法律の対象は憲法の改正に限られ、投票年齢を十八歳以上としました、現在成人は二十歳以上ですが、この法律に合わせて十八歳に引き下げることが議論されています、このような記述がございます。
○白眞勲君 この件についてというのは、教科書に書かれているかどうかという一番重要な部分ですよ、これ、今までの。今、何かそれについて、全部については定かでありませんみたいなことを言われちゃうと、ちょっとそれも困るんですけど。もう少し、ちょっとこの辺りの国会答弁については気合を入れていただきたいなというふうに思うんですけれども。 消費者担当副大臣、いらっしゃいますか。岡田副大臣、どうもありがとうございます。 文部省と同じように、消費者教育というのは極めて重要だということは今、谷垣大臣も御指摘のあったとおりでありますが、特に最近はネットを使った様々な悪質商法等も報道されておりますが、十八歳に引き下がることで様々な問題点というのも提起されますが、具体的にどのような問題点が出てくると想定されるでしょうか。
○副大臣(岡田広君) 消費者教育につきましては、消費者教育の推進に関する法律に基づき、消費者教育の推進に関する基本的な方針を昨年の六月に閣議決定したところであります。 この基本方針では、特に若年層には、急速に普及した携帯電話、スマートフォン等の情報通信機器等やインターネットの利用による契約トラブルも増加をしています。また、成年年齢の引下げに向けた検討が進められているところです。このような消費者被害等の状況や成年年齢の引下げに向けた環境整備の観点等から、高等学校段階までに、契約に関する基本的な考え方や契約に伴う責任、消費者市民社会の形成に参画することの重要性などについて理解をさせ、社会において消費者として主体的に判断し、責任を持って行動できるような能力を育むことを明示をしております。 これを踏まえて、特に消費者庁として、中学生期、高校生期における消費者教育の一層の推進のために、様々な機関が作成した教材のほか、先進的な取組事例などを収集しており、また、消費者庁ホームページにおいて消費者教育の担い手などにこうした教材や事例を紹介し、広く情報を提供しているところであります。 引き続き、文部科学省とも連携して、消費者教育の推進には努めていきたいと考えております。
○白眞勲君 今、岡田副大臣が最後におっしゃいましたように、特にやっぱり文科省との関係、これの連携というのは非常に重要であるというふうに私も思っておりますので、是非お願いを申し上げたいというふうに思いますが。 今回の国民投票法での附則では、法律の施行後速やかに必要な法制上の措置を講ずるものとしているわけですが、ちょっと法務大臣にお聞きいたします。 今回のこの国民投票法の改正案で、八党の確認書で、八つの党の確認書で、選挙権については二年以内に引き下げることを目指すというふうにしておるわけなんですね。最終的にはこれは十八歳に引き下げる部分におけるその選挙違反と、今も御指摘ありました、あるいは同僚議員も指摘がある、選挙違反と未成年との関係ということなんですよね。その辺り、二年以内にこの辺りをきちっと法律的にクリアすることは実質可能なんでしょうか、お願いいたします。
○国務大臣(谷垣禎一君) 八党間の合意事項がどのように実現していくか、その実現可能性、これは各党で協議をされていることでございますので、法務省としてそれにコメントするのは差し控えたいと思っております。 民法に関しては先ほどのような問題点がありますので、そしてこれも、八党合意やあるいはいろいろな御議論の中で国民投票法を先行させると。それで、その後、しかし、先ほどのような問題点を克服していくには若干の時間が必要だろうと思っております。 そして、もう一つは、今のは少年法の問題でございますが、少年法に関しましては、要するにそのまま刑法の適用をさせるか、あるいは少年法の適用をさせるかという大きな問題がございます。私は、この点に関しては、国民投票法で十八歳ということを定めたとしても、少年法をそれに合わせていく必要性は必ずしもないのではないかと思っております。 しかし、いろいろ今までの御議論の中でどう調整をしていくかという御議論がございますので、私どもとしても、そういう御議論をよく耳を傾けながら、対応が必要であればしていかなきゃならない。それは、きちっと協議をしてまいりたいと思っております。
○白眞勲君 要は、今国民投票としての投票権という話ですけれども、今後はその選挙権も十八歳に引き下げていくことも可能にするための法整備というのを考えていかなきゃいけないじゃないかという部分における公職選挙法と少年法との関係、そういったものについて今ちょっとお聞きしたんですけれども、その辺についてはどういうふうにお考えなんでしょうかということです。
○国務大臣(谷垣禎一君) 先ほど申しましたように、十八歳、十九歳のものを一律に保護処分の対象から除外すべき必要性は必ずしもないのではないかというふうなのが我々の基本的な考え方でございます。ですから、公職選挙法上の選挙権年齢が満十八歳以上に引き下げられたとしても、少年法の適用対象を下げる論理的な必然性は必ずしもないというのが私どもの考え方でございます。 ただ、国民投票法改正法附則第三項の規定の趣旨ですね、あるいは民法の成年年齢についての検討状況、それから国会における御議論等を踏まえまして、私どもも更に必要な検討を行っていきたいと考えております。
○白眞勲君 私は、今政府・与党で検討されている、これはもうこの審査会でもよくよく言われているんですけれども、片や解釈による憲法の、憲法の解釈の変更、それを可としているような、そういうことをやっていくことによってということになりますと、この憲法審査会で国民投票法の審査、審議をしている意味合いって一体何なんだろうという議論というのは、各委員からもそれぞれ提起されているわけなんですね。 それについて、谷垣大臣としてはどういうふうにお考えでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) これは、お尋ねでございますが、内閣の中でもっと私よりも適切にお立場として、お役目として答弁される方がいらっしゃると存じます。
○白眞勲君 谷垣法務大臣は、その集団的自衛権の関係だとは思うんですけれども、記者団から、憲法解釈が余りに不安定だと国家の在り方そのものも動揺してしまう、憲法解釈は極めて安定性が必要なんだということを谷垣大臣おっしゃいました。まさに、私もそのとおりだと思います、これ。そのとおりだと思うんですね。 ところが、今どうもその辺は、今、谷垣大臣そういうふうにおっしゃっていますけれども、ちょっと違うんじゃないかなというふうに思うんですね。どうも無理な解釈をねじ曲げているような、何かそういう私は感じがしているんですね。 小林節参考人がこの前このように言っているので、ちょっとここから読みますけれども、憲法というのは、本来、主権者国民が一時的に権力をお預けする人々、先生方もですけれども、を権力濫用をさせないために管理するマニュアルでありますから、本来憲法というのは我々主権者国民に対する、つまり権力を持っていない者どもが持つ道具で、それで権力者たちを管理する道具なはずなのですが、それをこの間の安保法制懇は、ずっと、何度読んでも、もう十回ぐらい読みましたけれど、つまるところ、安全保障については憲法は何も書いていないから政府が必要と思うことを書き込んで、これを国民にこれぞ憲法であるといって下げ渡してよろしいというふうに読めちゃうんですよね、そういうふうに言っているわけですね。その後ちょっと、いや、私の頭が狂ったのか、それとも書いている方がどうかしているのかと思ったんですけれども、本当に何度読み返しても分からないということを言っているわけですね。 つまり、安保法制懇のその報告書によって憲法解釈が可能なんだというふうにはどうしても取れないんだということを、参考人の中には結構いらっしゃっているわけなんですね。 今、安定性という問題がありました。まさにそのとおりだと思うんですけれども、そういう形でこういう解釈の変更というのはありなのかなというのは、もう一回、谷垣大臣、どういうふうに思われていますでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 私がどういう職責を持ってここでそのような御質問にお答えするのか、ちょっと正直言って戸惑っております。 ただ、私は、先ほど私の記者会見、記者さんに聞かれたことの答弁をお引きになりましたけれども、私はそのときもう一つ、長い間には解釈を変える必要性が起きてくることを私は否定しないと申し上げております。しかし、それと同時に、憲法解釈はやはり国家の基本であるから、解釈の安定性というものは必要であろうという二つのことを申し上げまして、私は法務大臣としての職責としてそう申し上げているわけではございませんが、一政治家としてはそのように考えております。
○白眞勲君 せっかく谷垣大臣いらっしゃっているんで、まあ法務大臣の職責じゃなくてもいいですから、ちょっともしよろしければお答えいただきたいとは思うんですけれども、でも、できたらお答えいただきたいんです。 谷垣グループの中で、集団的自衛権の行使に当たっては中国と韓国に対する説明や理解を得る努力が必要なんだということを、谷垣グループからのそういう意見としてあったという報道があるんですが、大臣はどういうふうにお考えですか。
○国務大臣(谷垣禎一君) 私は、国会で法務大臣としてはお答えしますが、それ以外のことをなぜお答えをしなければならないのか。やはり内閣にはそれぞれの所管の方がいらっしゃいますから、所管でない者が自由に処士横議のようなことをするということはよくないと私は基本的に思っておりますので、今のその御質問も御答弁は差し控えさせていただきたいと思っております。
○白眞勲君 それだったら、それで結構です。答えたくないんだったら、それでも結構ですけれども。 では、西川副大臣にお聞きいたします。 西川副大臣は、産経新聞の二〇一三年の十二月二十日に、福岡での講演で、教育こそ国力の基本、教科書検定基準を改正したので、徐々に自虐史観は払拭されるはずだとおっしゃり、南京大虐殺やいわゆる従軍慰安婦などの史実と異なることが教科書に記載されていると指摘したとのことですけれども、まずお聞きしたいのは、副大臣は、いわゆる従軍慰安婦は史実と異なるということでよろしいんでしょうか。
○副大臣(西川京子君) 通告をいただいておりませんので、私がきちんとした検証をして言っていることではないと思っております。 今、文部科学副大臣の立場では、お答えをすることを控えさせていただきます。
○白眞勲君 いや、それはあれですね、教科書検定基準についてお話しされているんですよ、副大臣はこのときに。 お立場としては、今、谷垣大臣の立場じゃないですよ、これは。まさに教科書について私はお聞きしているんですよ、それ。 今、教科書についても検定基準についてもいろいろな話があるということを谷垣大臣からお話があって、それに対して西川副大臣も、この国民投票法について今後教育する重要性についてお話をされたわけですよ。そういう中で、この今の発言というのをどういうふうに捉えているのかということを聞いているんです。重要なことですよ、これ。
○副大臣(西川京子君) 今回、教科書検定基準では、改正教育基本法、これにのっとって教科書は記述されるべきだということになりましたので、それに沿って今の教科書は作られていると思っております。
○白眞勲君 だから、私の質問に答えてくださいよ。 いわゆる従軍慰安婦は史実と異なるというふうに御認識されているんですか。今までの国会での質問ではそういうふうなニュアンスのことを副大臣おっしゃっていますけれども、実際それは副大臣が副大臣じゃないときにお話しされていますけれども、副大臣は、いわゆるこれ見ますと、そういうことを言われているわけですよね。これ副大臣のときに言われているんですよ、これ福岡の講演で。福岡の講演で副大臣のときにこれを言われているから私は聞いているんですよ。お答えください。
○副大臣(西川京子君) 従軍慰安婦の問題は、ひとえに歴史的な過去の事実だと思っています。 ですから、この問題に関しては各学者、その他そういう方々の検証にお任せしたい。その結果として、教科書は言わば新改正教育基本法にのっとった教科書記述をしていただきたいと思っております。
○白眞勲君 今、従軍慰安婦については歴史的な過去の事実であるとおっしゃいました。それ、どういう意味ですか、具体的に。
○副大臣(西川京子君) 慰安婦制度というのは、これは過去においては公的に認められていた制度で、どこの国にもあったわけですね。こういう制度、これは、ですから、人権問題、今のこの問題は、問題になっているのは、人権問題としておかしいと言われているわけですね。そうではなくて、過去ではそういうことは公娼制度ということであったわけです。これは日本だけでは、どこの軍でもそういうことを利用していたわけですね。ですから、そういう歴史的な事実はあったと申し上げているのです。決して、言われますように、言わば、何というんでしょうか、本人の意思ではなくてそういう状況になったというのは、その主体が軍であるか、あるいは民間業者であるかはっきりしていないわけですね。ですから、そういうことを踏まえて、歴史的なそういう公娼制度はあったと、それを申し上げているのでございます。 ただ、今、政府は河野談話を継承しておりますから、今の私の立場はその立場においてきちんとした行政の仕事をさせていただきたいと思っております。
○白眞勲君 そうしますと、その自虐史観というのはどういう意味なんですか。今、河野談話は安倍内閣としては継承するということですから、自分もそれに沿ってやっていくというお話をされましたけれども、この自虐史観というのはどういうことなんでしょうか。前の教科書に自虐史観があったということでよろしいんですか。
○副大臣(西川京子君) 自虐史観と一般に言われていますのは、自分の国になかなか誇りを持てない、そういう歴史史観というんですかね、そういうことだと思います。
○白眞勲君 ですから、私が聞いているのは、それが今まで書かれていたということなんですよね、今のこの話によると。そういうことですか。
○副大臣(西川京子君) ですから、まだ学説的にこうだと決定していない事実に関しては、片方のそうだと決定した事実だけを書く教科書、それはやはり自虐史観にのっとっているということではないんでしょうか。 ですから、今、これから、改正教育基本法は、地域とそして国を愛することが一つの大きな教育基本法を貫いている理念の一つではあるわけですから、それにのっとった教科書を書いていただきたいと、そういうことが今の文科省の立場だと思います。
○白眞勲君 終わります。
○清水貴之君 日本維新の会・結いの党の清水貴之です。よろしくお願いいたします。 今回は、主に公務員による政治的行為、これについてお聞きしていきたいと思います。 今回の改正案では、公務員については、賛成、反対の投票などの勧誘行為及び憲法改正に関する意見表明としてされるものに限り行うことができるとなっています。つまり、純粋な国民投票運動、これは可能だということなんですが、私は、この純粋なというところがこれ非常に、どこで線を引いていったらいいのか、これが難しいんじゃないかなというふうに思っているんですけれども、まずは、この点においての政府の認識若しくは考え、この辺りをお聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(井上利君) お答えいたします。 議員提出法案の解釈等について人事院として申し上げる立場にはございませんが、提出法案では、公務員が行う国民投票運動については、賛成、反対の投票等の勧誘行為及び憲法改正に関する意見表明としてされるものに限りこれを行うことができることとし、当該勧誘行為や意見表明が他の法令により禁止されている政治的行為を伴う場合にはこの限りではない旨規定することとされているものと承知をしております。 現行制度上、一般職の国家公務員については、国家公務員法第百二条及びこれに基づく人事院規則において、特定の候補者に対する支持、反対、特定の政党などに対する支持、反対等の政治的目的を持って多数の人に接し得る場所で意見を述べること、署名運動やデモ行為の企画等を行うことなどの政治的行為を行うことが禁止されており、当該行為は国民投票に際して行うものであっても制限の対象となります。 したがいまして、ただいま申し上げたような国家公務員法において制限の対象となっている政治的行為を伴わず、専ら憲法改正に対する支持又は反対を目的として賛成、反対の投票等の勧誘行為や憲法改正に関する意見表明のみを行う場合は制限の対象にならないものと考えられます。
○政府参考人(三輪和夫君) 地方公務員関係についてお答え申し上げます。 これにつきましても、議員提出法案でございますので、私ども総務省として本来申し上げる立場にはございませんけれども、改正法案の百条の二というところにただし書がございまして、「ただし、政治的行為禁止規定により禁止されている他の政治的行為を伴う場合は、この限りでない。」と、このようにされております。 したがいまして、地方公務員法等の政治的行為禁止規定により禁止されている他の政治的行為、署名運動への積極的関与等でありますけれども、こういった行為を伴わない場合には、委員御指摘の純粋な勧誘活動として公務員による国民投票運動が認められると、このように承知をいたしております。
○清水貴之君 今いろいろと例を挙げていただきまして、特に人事院さんの方から挙げていただいて、そういった場合というのは非常に分かりやすいケースだと思うんですが、ところがやはり、これはどうなんだろうと、分かりにくい、いわゆるグレーゾーンと言われるような部分もあると思うんです。本当に純粋な国民投票に関する意見表明という、もうこれだったらもちろんオーケーだと思うんですけれども、それに名を借りた形で特定の政党あるいは特定の候補者を支持するとか反対する、こういったものはどうなのかと。 我々はそれぞれ所属政党を持っている議員が大半なわけですから、この憲法改正に対して賛成、反対の立場を個人個人若しくは政党として明確に今後していくことになるわけですね。形の上では憲法改正に対する意見表明とか投票の勧誘行為かもしれないけれども、結果として特定の政党や候補者を応援することになるかもしれないと。こういった場合、これを、意図的ではないならば、意図的ならばそれはそれで問題かもしれませんが、意図的でない、知らずにやってしまう可能性もあると思います。 こういったときのそれぞれ公務員は、もう知らずにやってしまってそれで罰せられるというのは、非常にどこまでじゃやっていいのかという不安も大きいと思いますので、ある程度のガイドラインを作る、必要じゃないかなというふうにも考えられるんですけれども、この辺りはいかがでしょうか。
○政府参考人(井上利君) 昨年六月の衆議院憲法審査会におきまして、国民投票法附則第十一条に基づき講じられる法制上の措置の内容も踏まえまして、どのような行為が政治的行為の制限の対象となるのか、典型的な事例を職員に対して分かりやすく示すなど適切に対応してまいりたい旨お答えしたところであります。 公務員の政治的行為の制限に関する国民投票法における法制上の措置については、その後、引き続き国会において御議論がなされ、ただいま当審査会で改正法案が審議されているものと承知をいたしております。 人事院といたしましては、今回どのような法制上の措置が実現するか、また関連する諸課題についての御議論の動向等を踏まえ、職員の理解に資するよう、典型的な制限事例の作成等に向け更に検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
○政府参考人(三輪和夫君) 地方公務員につきましてお答え申し上げますが、地方公務員につきましても、国家公務員における検討も踏まえまして対応を検討をしてまいりたいと考えております。
○清水貴之君 今、人事院の方からお話しいただきまして、昨年の六月の衆議院の憲法審査会のお話、出していただきました。まさにそのとおりでして、ちょうどもう一年になるわけですけれども、一年前にも典型的な事例を職員に対して分かりやすく示すなど適切に対応してまいりたいと考えていると、具体的な事例を職員に対してと、もう一年前に言われているわけですね。でも、一年たって今もやはり同じような答弁ということは、この一年間ではそういったことは行われていない、若しくはガイドラインのようなものは作られていない、具体的な例というのは作られていないということでよろしいんでしょうか。
○政府参考人(井上利君) 先ほども申し上げましたように、どのような事例を職員に対して典型的な制限事例として示すかという点につきましては、今回どのような法制上の措置が実現するのか、また関連する諸課題についての御議論の動向等も踏まえまして、更に検討を進めてまいりたいというふうに思っております。
○清水貴之君 しっかり検討を本当に進めていただきたいと思うんですけれども。 もう一つ、地方公務員の政治的行為についてもお聞きしたいと思います。 国家公務員が人事院規則で厳しく規制され、罰則まで付されているのに対しまして、地方公務員というのは禁止はされているんですが罰則がないということで、我々日本維新の会、地方公務員の政治的中立性の確保のための地方公務員法等の一部改正案、これを提出しているところなんですけれども、例えばですけれども、政治の方向に影響を与える意図での特定の政策の主張又は反対、あるいは国の機関等で決定した政策の実施の妨害、こういったものが国家公務員法、人事院規則では禁止され罰則も科されているのに、地方公務員法の方では全く何も規制されていない、自由であるということなんですね。 この辺りのバランスを取るためにということで我々維新の会はこの改正案を出しているわけなんですけれども、この違いがなぜ生じてしまっているのか、将来において整合性を取る必要があるのではないかと考えますが、これについての意見を聞かせてください。
○政府参考人(三輪和夫君) まず、規定の仕方の問題でございますけれども、国家公務員法は人事院規則に具体的な政治的目的、政治的行為、これを規定することを委ねているのに対しまして、地方公務員法は法律で政治的目的を規定した上で、法律及び条例で政治的行為を定めるということにいたしておりまして、こういった規定の仕方から来るところがまずあるというふうに考えております。 また、地方公務員法につきましては、その制定時におきまして、自治を許し、自主性を認め、多様性を認めると、こういった観点から、規制される政治的行為に関しまして、特に重要と考えられる基本的なものについては地方公務員法そのもので規定をし、その他は各地方公共団体の事情に応じ条例で定めるということにされております。 あるいはまた、政治的行為を行うよう教唆等を行った者に対する罰則の削除、それから、政治的行為の制限の地域限定、単純労務職員に対する政治的行為の制限の適用除外、これらにつきましては地方公務員法制定時に参議院により修正が行われて今日に至っていると、このように承知をいたしております。 以上のようないろいろな経緯等々もございまして、今日のような国家公務員と違った地方公務員法の規定になっていると、このように理解をいたしております。
○清水貴之君 将来において整合性を取る必要があるのではないか、これは我々の考えなんですが、それについてはいかがでしょうか。
○政府参考人(三輪和夫君) ただいま申し上げましたように、この地方公務員の政治的行為の制限につきましては、いろいろと国会における修正等を含めた御議論の経過がございます。そしてまた最近でも、国会また各党でこの地方公務員の政治的行為の制限についての見直しのための法案、改正案についての御議論が行われているところでございます。平成二十四年の八月、二十五年の六月、二十五年の十一月と、議員提案によりまして法案が実際に提出をされているという状況でございまして、今国会において継続審議中でございます。そういう状況の中で各党各会派で御議論をいただいているところであると、このように承知をいたしております。
○清水貴之君 もう一つ、これまでにも議論として出ているんですが、地位利用で、特に教育者についてお聞きしていきたいと思います。 公立学校に勤めている先生、これは公務員ということになるんだと思いますが、私学の先生というのも非常に影響が大きいと思います。私学の方が比較的自由な発言などが許されるのかもしれませんが、ただ、やはり生徒に対する影響というのは全く変わりがありませんわけで、この教育者の地位利用というところなんですけれども、高校の公民の先生とか大学で憲法を教えている教授、先生、何をどこまで話していいのかという問題ですね。 学校の先生が生徒に聞かれるわけです、憲法改正というのがあるけど先生はどう思うかと。ここで自分の意見を言うことが、これは大丈夫なのかどうなのか。若しくは、強く言って、もう生徒にそれを、強制までは言いませんけれども、生徒の考えに影響を与える、意思決定に影響を与えるほどまで強く先生が意思表示をすることはどうなのか。本当に、学校の十七、十八、子供たちというのは先生から受ける影響というのが非常に大きいと思いますので、この辺りもしっかりと、ある程度ガイドラインみたいなものも私はこれは必要ではないかと思うんですけれども、まず、この教育者の地位利用、これについての考えをお聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(安田充君) お答えいたします。 国民投票法の第百三条第二項では、教育者は、学校の児童、生徒、学生に対する教育上の地位にあるために特に国民投票運動を効果的に行い得る影響力又は便益を利用して、国民投票運動をすることができないとされているところでございます。この点につきまして、法案の審議において提案者からは、この教育上の地位にあるため特に国民投票運動を効果的に行い得る影響力又は便益を利用してとは、公職選挙法上の教育者の地位利用についてとその意味内容は同じであるという説明がされていると承知しております。 そこで、公職選挙法上の教育者の地位利用による選挙運動規制のこれまでの解釈でございますけれども、これに当たるものとしまして、例えば教育者である立場を利用して生徒や学生に直接選挙運動を行わせること、あるいは生徒や学生を通じ間接的に父兄に働きかけること、子弟に対する教育者としての地位を利用して直接に父兄に働きかけること等が該当すると解されているところでございます。
○清水貴之君 これも昨年の六月の衆議院の憲法審査会ですが、今お話しいただいたように、具体的にどのような行為が教育者の地位利用に当たるのかというのは今後個別具体的に検討を重ねていかなければいけない課題ではないかと考えていますと、このような答弁がありまして、一年たちました。今のは、その間のいろいろと議論の結果出てきたものなんでしょうか。こういったものを本当に例示としまして幾つか挙げながら各教育現場に示していくことというのは、今後考えているんでしょうか。
○政府参考人(安田充君) ただいま申し上げましたのは、この規定ができましてからの行政における解釈でございますとか過去の判例における示された考え方を一応整理したというものでございます。今後また、提案者等が国会で御答弁されたその御答弁の内容も踏まえて、私どもとしても整理をしてまいりたいというふうに考えております。
○清水貴之君 最後にもう一つ、教育の部分ですね、これもお聞きしていきたいと思いますが、時間が、済みません、もう限られていますので、消費者教育について、最後お聞かせいただきたいと思います。 民法、年齢もし十八歳に成年年齢が下がるとなると、先ほどからもこれはお話出ていますが、一人で契約ができる年齢も下がってくるということで、その場合の消費者教育、大変重要になってくるんじゃないかなというふうに考えていますが、その消費者教育について今後どのように進めていく予定でしょうか。
○政府参考人(川口康裕君) 消費者教育につきましては、消費者教育の推進に関する法律が平成二十四年に成立したところでございまして、これに基づき、消費者教育の推進に関する基本的な方針を二十五年六月に閣議決定したところでございます。 この基本方針でございますが、高等学校段階までに、契約に関する基本的な考え方や契約に伴う責任などを理解させ、社会において主体的に判断し責任を持って行動できるような能力を育むということを明示しているところでございます。これを踏まえ、消費者庁におきまして、文部科学省とも連携をして消費者教育の推進に努めているところでございます。 私どもといたしましては、特に中学生期、高校生期における消費者教育の一層の推進のために、国の機関、地方公共団体等、NPO等で作成された教材あるいは先進的な取組事例などを収集し、これを消費者庁のホームページで提供する消費者教育ポータルサイトというものを運用し、広く情報提供をしているところでございます。さらに、地方公共団体の取組を支援するために、地方消費者行政活性化基金の中で先駆的プログラムの中で位置付けるなど、若年層に対する消費者教育の実践を支援しているところでございます。 以上でございます。
○清水貴之君 以上で終わります。ありがとうございました。
○和田政宗君 みんなの党の和田政宗です。 まず、法案に関連しまして、なぜこの法案を成立させて自主憲法制定や憲法改正が必要なのかという観点から質問をいたします。 前々回の参考人質疑の際に、GHQの圧力の下、憲法を変えなくてはならなかったことを悔いる遺書を残して自決をしました、憲法学者であり、憲法の番人とも言われる枢密院の議長だった清水澄博士のことを取り上げましたが、現行憲法は明らかに、GHQの圧力の下、有無を言わさずGHQの意向に沿って作られたもので、到底日本人の手で考え抜かれて作られた憲法とは言えません。特に憲法前文はアメリカの政治文書の継ぎはぎであり、この前文をすばらしいという論は極めて恥ずかしいと前々回にも申し述べました。 そこで、内閣法制局に聞きます。 現行憲法はGHQ草案を基に占領国が押し付けた憲法であるという見解でよいでしょうか。もしそこまで踏み込んで答弁できない場合、現行憲法は占領国の強い圧力の下、制定されたという見解でよろしいでしょうか。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 政府としては、いわゆる押し付け憲法論は取っておりません。 お尋ねにつきましては、政府としては、平成十八年十月十日の辻元清美衆議院議員に対する政府答弁書においてお答えしているとおり、「現行憲法は、最終的には帝国議会において、十分に審議され、有効に議決されたものであるが、連合軍の占領中に占領軍当局の強い影響の下に制定されたものである」ということでございます。
○和田政宗君 今、法制局長官の答弁にありましたように、強い影響下の下、すなわち占領国の強い圧力の下、有無を言わせずに現行憲法を制定されたというふうに取れるわけですけれども、GHQにより短期間に草案が作られまして、GHQに従わざるを得ない状況で制定されたわけですから、もう一度これ日本人の手で作り直すというのは当たり前のことです。 昭和二十一年の帝国議会において、憲法九条に日本共産党が反対したことは前々回の質疑でも述べましたが、昭和二十二年には、日本共産党員であり、著名なプロレタリア作家であった中野重治氏が雑誌「展望」に掲載した文章が検閲により削除を命じられましたが、これは直視をすべき内容です。 削除を命じられた文章がどういった内容かと申しますと、あれが議会に出た朝、あれというのは憲法草案のことですが、それとも前の日だったか、あの下書きは日本人が書いたものだと連合軍総司令部が発表して新聞に出た。日本の憲法を日本人が作るのに、その下書きは日本人が書いたのだと外国人からわざわざ断って発表してもらわねばならぬほど何と恥さらしの自国政府を日本国民が黙認していることだろう。そして、それをなぜ共産主義者がまず感じて、そして国民に訴えるのだろうというものなんですけれども、共産党のプロレタリア作家もこの押し付け憲法のことを恥ずかしいと思っていたわけです。ですので、押し付け憲法に対する問題というのは、右と言われる政党も左と言われる政党も関係ないというふうに思っております。 いま一度、日本人の手でしっかりと考え抜かれた憲法を作らなくてはなりません。その点でこの法案は、憲法改正から自主憲法制定に向けて様々な手続が整うということから極めて重要な法案でありますので、しっかり成立をさせなくてはならないと考えます。 次に、この憲法審査会でも度々取り上げられている政府による憲法解釈の変更について聞きます。 まず、集団的自衛権についてですが、日本においては、既に集団的自衛権が行使されていると捉えることができると思います。それは米軍に対する基地提供が集団的自衛権の行使に当たるというものですが、過去の政府答弁でもそれを認めています。 まず、一九六〇年三月の国会での岸総理の答弁ですが、一切の集団的自衛権を持たない、こう憲法上持たないということは私は言い過ぎだと、かように考えています。他国に基地を貸して、そして自国のそれと協同して自国を守るというようなことは、当然従来集団的自衛権として解釈されている点でございまして、そういうものはもちろん日本として持っていると答弁しています。そして、林内閣法制局長官も、翌月にはっきり認めています。基地の提供あるいは経済援助というものは、日本の憲法上禁止されておるところではない。仮にこれを人が集団的自衛権と呼ぼうとも、そういうものは禁止されておらないというものなんですね。 すなわち、これらの答弁によりますと、基地提供により集団的自衛権を既に行使しているのではないでしょうか。もし行使に当たらないというのであれば、憲法解釈を変更したということになりますが、内閣法制局長官、どうでしょうか。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 今日におきまして、自衛権とは、個別的であれ集団的であれ、実力の行使に係る概念であり、その意味で基地の提供は自衛権の行使に当たるものではないと整理されております。 かつては、集団的自衛権の概念につきまして、やや議論があったところでございます。その意味で、他国の領域に出ていってその国を守るということを最もその典型的な行為であるとする一方で、他国に対する基地提供等もそれに含まれ得るとの理解もあるなど、まさに概念の内容が必ずしも明らかではなく、基地提供が集団的自衛権に含まれるとするならばとの仮定を置いてお答えしたことがございますけれども、これについては、集団的自衛権についての理解の相違であり、憲法解釈を変更したということではないと理解しております。
○和田政宗君 理解の相違ということは、学説上どっちでも取れるという段階にあったものを政府答弁としてそのとき出したということでしょうか。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) まさに御指摘のとおり、集団的自衛権とはどういうものであるのかということが整理される、今日のように整理される前の段階におきまして、基地提供等も集団的自衛権の行使に含まれるとするならば、それに含まれると言うこともできるという趣旨でかつて答弁したことがあると理解しております。
○和田政宗君 政府の解釈については分かりましたけれども、学説上ということであれば、私は様々な学者や軍人とも話しましたけれども、国際的には、国際法上、基地提供は集団的自衛権の行使とみなされてもおかしくないという解釈を取ることができるという論はしっかりありますので、政府はそのような解釈ということは分かりましたけれども、これ、外国からどうみなされているのかというのもしっかり分析しなくてはならないというふうに考えます。 次に、憲法解釈の変更の過去の事例について聞きます。 過去の内閣法制局の答弁によれば、文民に関する規定については憲法解釈の変更があったわけですけれども、それ以外にも自衛権の発動などについて憲法解釈の変更があったのではないかと考えます。それは、一九四六年の衆議院での吉田茂総理の答弁では自衛権の発動としての戦争も放棄したとありますが、その後の鳩山一郎内閣以降は自衛権の発動について認められるという憲法解釈になっています。すなわち、憲法解釈の変更がなされたと考えますが、法制局、どうでしょうか。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 御指摘は、吉田総理がいわゆる制憲議会等におきまして個別的自衛権をも否定する答弁をしていたのではないかという点についてと思われますが、吉田総理の答弁につきましては、昭和二十六年十月十八日の衆議院平和安保条約特別委員会において、私の当時言ったと記憶しているのでは、しばしば自衛権の名でもって戦争が行われたということを申したと思いますが、自衛権を否認したというような非常識なことはないと思いますと答弁しており、吉田総理の真意は自衛権を否定するものではなかったということであると理解しております。 したがって、憲法上、個別的自衛権が否定されていないということは、当時から今日に至るまで一貫しているものと考えております。
○和田政宗君 これは、昭和二十一年の吉田茂総理の答弁では自衛権の発動としての戦争も放棄したということで、二十六年の今法制局長官おっしゃったのは答弁ですけれども、五年間のこのタイムラグがありますけれども、五年もあるということは憲法解釈変更しているんじゃないでしょうか。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 当時の吉田総理の答弁の文言を更にどう理解するか、その真意をどう理解するかということであろうかと思いますけれども、総理自身が説明されていますので、御指摘のような解釈の変更ということではないと理解しております。
○和田政宗君 では次に、この法案に関連して、公務員の中立性と国民投票運動における組織的勧誘運動や示威運動について聞きます。 私は小学校のとき、学校の先生から、天皇陛下をばかにするような発言があったりですとか、音楽の教科書に載っている国歌君が代を教えてくださいとお願いしましたら、そのうちにねと言われて、小中学校、公立だったんですけれども、一回も君が代を教わりませんでした。何の意図があったかは分かりませんけれども、やるべきことをやらなかったわけです。私が育った地域、当時日教組が強い地域でありまして、職員室に行くと、日教組関係の活動資料が先生の机の上に置いてあるという状況でした。となりますと、こうした人たちに組織的勧誘運動を認めてしまいますと、子供たちや親を巻き込んで世論誘導しかねない危険性があるわけです。 また、自治労の政治活動を見てみますと、自治労の組合員で公務員である者が特定の候補者や政党を支援する活動をしております。さらに、実質的に選挙運動をしているとみなされてもおかしくない行動を取っていると考えますが、これはそもそも地方公務員法に違反しているのではないでしょうか。政府の見解はいかがでしょうか。
○大臣政務官(伊藤忠彦君) お答えを申し上げます。 地方公務員法第三十六条第二項においては、職員が特定の政党その他の政治的団体又は特定の内閣若しくは地方公共団体の執行機関を支持し、又はこれに反対する目的、あるいは公の選挙又は投票において特定の人又は事件を支持し、又は反対する目的を持って、公の選挙又は投票において投票するように、又はしないように勧誘運動することにつきましては、署名運動への積極的な関与、金品の募集への関与、文書を省庁に掲示するなど地方公共団体の庁舎、施設、資材、資金の利用、条例で定める政治的行為を禁止しているということでございます。 このように、地方公務員個人が一定の政治的行為を行うことは地方公務員法上禁止されており、仮に地方公務員が職員団体の組合員として行った行為であったとしても、同法に規定する行為に該当すれば地方公務員法違反となるものと承知をいたしております。仮に地方公務員が政治的行為の制限に違反をするような行為を行った場合には厳正な措置をとるよう、地方公共団体に対して要請を行っているところでございます。 以上です。
○政府参考人(前川喜平君) 公立学校の教員の政治的行為の制限につきましては、教育公務員特例法によりまして、国家公務員の例によるものとされているところでございます。 もとより、法令に違反する政治的行為を行うことは決して許されるものではございません。今後も、非違行為を犯した教育公務員がいた場合には厳正な措置をとるよう、教育委員会に対して指導を徹底してまいりたいと考えております。
○和田政宗君 公務員は国民の税金を給与として受け取っているわけですから、より中立的であるべきだというふうに考えます。これは、参考人質疑でも参考人の方が述べていらっしゃいました。 そして、例えば、朝のニュースで特定の政治問題に関するデモに参加して何やら大声を上げていた人が映っているのを見て、で、授業参観に行ったらその人が学校で教えていたなんて、こういう姿を見ましたら、保護者はこの先生に教わって大丈夫なのかなというふうに不安に思うはずです。デモをしちゃいけないとか、参加しちゃいけないとか、そういう話をしているわけではないんですけれども、しっかりとこれ、中立性については考えていかなくてはならないというふうに思います。 最後に、法案に関連して、憲法解釈についてもう少し聞きます。 北朝鮮による拉致被害者は、現在の憲法解釈では、北朝鮮の同意がなければいかなることがあっても自衛隊を派遣しての救出は不可能、たとえ北朝鮮が無政府状態になって拉致被害者が北朝鮮に取り残されていることが分かったとしても不可能だということですが、そのような政府答弁、変わらないでしょうか。長官、どうでしょうか。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 武力を行使して拉致被害者を救出することは可能かという問題と理解しますが、政府は従来から、憲法第九条の下で武力の行使が認められるのはいわゆる自衛権発動の三要件を満たす場合に限られると解しており、我が国に対する武力攻撃が発生していない状態において武力を行使することはできないと解しております。
○和田政宗君 これ、自然権の問題ですとか人権の問題にも絡んでくると思うんですけれども、日本国民が他国で生命をまさに脅かされている場合、これを救出できないというのは、国民を見殺しにするようなものです。こうした生命が脅かされている自国民の存在が確認された場合において、自衛隊を派遣して救出することは、本当に現在の憲法解釈ではできないんでしょうか。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 自国民の保護というのは大変重要な問題でございますが、一義的には当該国民の所在する国の責任の問題であると理解します。 その上で、我が国として何ができるかにつきましては、国際法上の制約もございますし、また憲法上の制約もあり、いずれの制約もクリアした場合に一定のことが可能かもしれませんが、武力の行使につきましては先ほどお答えしたとおりでございます。
○和田政宗君 このように、現行憲法では生命が脅かされている日本国民すら救えないという状況です。速やかに本法案を成立させて、自主憲法の制定や憲法の改正を行うべきです。 終わります。
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。 日本共産党は、選挙権年齢は改憲手続法とは関わりなく速やかに十八歳に引き下げるべきであるとかねてから主張をしてまいりました。 そこで、総務大臣にまずお尋ねをしたいと思うんですけれども、投票権年齢と公職選挙における選挙権年齢そして成年年齢及び少年法の適用年齢について、繰り返し衆議院でも、政府参考人から一致することが適当であるという立場が述べられてきました。これは言葉尻を捉えるわけじゃありませんが、一致しないのは不適当であるという趣旨であろうかと思うんですね。端的にその理由について、大臣、お答えいただけますか。
○国務大臣(新藤義孝君) この投票権年齢、国民投票法における投票権年齢、そして選挙権年齢、また民法の成年年齢、少年法の適用対象年齢、それぞれは立法趣旨が異なるわけでありますから、これらが理論上一致しなければならないものではないと。しかし、この選挙権年齢の引下げについて、私ども総務省といたしましては、成年や成人の権利と義務について定めた民法の成年年齢、そして少年法の適用対象年齢との整合性の観点から、これらと一致することが適当であり、引下げの時期についても一致することが望ましく、法律体系全体の整合性を図りながら検討を行うことが必要であると、このように考え、申し上げてきたところであります。あえて異ならせる合理的な理由が見出し難いということもございます。さらには、投票権年齢と選挙権年齢も合致していることが分かりやすいと、そういったことから望ましいと考えているわけでございます。 いずれにいたしましても、こうした年齢条項の見直しにつきましては、国民の基本的な権利であります。したがって、各党各派においての御議論が行われるものと承知をしておりますが、私どもとすれば、この立法府における御議論を、そして結論を出された場合に、それに基づいて適切に対応してまいりたいと、このように考えているわけでございます。
○仁比聡平君 法務大臣に、今の総務大臣の御答弁も踏まえてお尋ねしたいと思うんですけれども、新藤大臣からは、制度の趣旨が異なるのはそれはそうだろうと。だが、整合性の問題あるいは異ならせる合理的な理由は見出し難いといったお話もありまして、これまで伺っている法務省のお立場とこの総務省のお立場というのはやっぱり違うのかなというふうに聞こえるんですが、総務省が一致することが適当であるとおっしゃっていることと、法制審も踏まえて、法務省が一致していることが望ましいというふうにお答えになっているのは、これ意味が違うんでしょうかね。
○国務大臣(谷垣禎一君) 私どもの基本的立場も、新藤大臣がお答えになったことと違うわけではございません。一致することは確かに望ましい、しかし、立法趣旨は違うから論理的に一致しなければならないというものでもないと、こういう立場でございます。 そして、今の民法で申し上げますと、やはり先ほど白委員にも御答弁申し上げましたように、二十歳の成人年齢を十八歳に引き下げましたときの問題をやはり解消していく努力が必要でございまして、それには若干の時間が掛かるのではないかというふうに考えているところでございます。
○仁比聡平君 総務大臣に、ちょっと切り違え尋問のようで恐縮ですが、異ならせる合理的な理由は見出し難いというお話は、法務省の方から繰り返しあっています、例えば消費者保護だとか法教育だとかという、ここには一定時間が掛かるではないかとか、あるいは、国民世論を見たときに、成年年齢の引下げには慎重だという意見があるではないかと、こういう議論というのはその合理的な理由とはならないのか。 加えて、民法上の行為能力、これは未成年者が典型でしょうけれども、さきにお話もあったように、成年後見における場合など、被後見人あるいは被保佐人の公職選挙の選挙権制限というのはこれは裁判上も大問題となり、改められるということによって、民法上の行為能力の制限と選挙権を結び付けるという議論はもはやないだろうと私は思うんですけれども、これ、それでも異ならせる合理的な理由は見出し難いというお話になるんでしょうか。
○国務大臣(新藤義孝君) 私たちが申し上げておりますのは、制度として最終的に別々にすると、別々の方がよいと、こういう合理的な理由が見出し難いと申し上げているわけであります。これは一致した方が望ましいと、しかし、それは必ずしも一致しなければならないものではない。 したがって、各党各会派における国民的御議論をいただくことと制度的なそういった運用の推移を見ながらこれは検討がなされるべきものだと思っておりますし、現実に八党の合意によってそういったプロジェクトチームができているわけでありますから、そういう中でしっかりとした御議論を賜ればよいのではないかと、このように思っているということであります。
○仁比聡平君 ちょっと別の角度から両大臣の御見解を伺います。 それぞれの制度が立法趣旨が違う、理論的に一致する必要はないということで法務省が強くおっしゃり続けてきたわけですけれども、そうすると、憲法十五条三項に言われる「成年者による普通選挙」という言葉の意義ですね、「成年者による普通選挙」と字句上あれば、その成年年齢と公職選挙の年齢というのは一致しなければならないのかというような問題もあるかと思いますけれども、法務省はどうお考えなんでしょう。
○政府参考人(深山卓也君) ただいま、憲法十五条三項の「成年者による普通選挙を保障する。」というときの成年者と民法上の成年年齢の関係について御質問がありました。 これは、ある時期に法務省でも網羅的に憲法学説を調べたことがございますけれども、憲法学説上も、この成年者という概念と民法の成年というのは直接の関係はない、どちらかが下がったらどちらかが下がるという関係はないという考え方と、もう一つ、憲法が制定された当時既に、明治以来、日本の民法では成年は二十歳ということになっていた、民法上の成年年齢を考慮して民法上成年年齢に達している人を成年者という概念で表したという考え方、これがやはり有力な考え方、両者拮抗している状態でございます。 前者の考え方に立ちますと、これは立法趣旨も違っていて、言葉は一字違いだけれども、どちらかが下がったらどちらかが下がるというような論理的関係はないということになります。 後者の考え方、民法の成年に達した者を成年者と憲法は言っているという考え方に立ちますと、これは、先ほどの文言で「普通選挙を保障する。」といわゆる制度的保障をしている。憲法上保障されているのは、民法上成年に達した人には全員選挙権を与えなさいと。それよりも若い人たちに選挙権を与えることについては、この学説は挙げて、ほぼ例外を見たことはありませんけれども、憲法の趣旨からして、参政権を与えられる人を増やすことは趣旨に沿うことであって、憲法上保障されているのは二十歳、民法の成年年齢以上だけど、その下の例えば十八歳、十九歳の方に公職選挙法上の選挙権を与えることは憲法上は何も問題はない、むしろ望ましいというのがそちらの考え方に立ったときの説です。 したがって、私たちの整理、これは実は法制審議会で議論したときもそういう整理になりましたが、どちらの憲法上の理解に立っても、民法上の成年年齢が二十歳のままで公職選挙法上の選挙権の年齢が十八に下がるということは憲法上の問題は生じない、憲法違反にはならないということでございます。
○仁比聡平君 今の法制審ないし法務省の憲法十五条三項の理解というのは、これは、総務大臣、総務省も一緒なんでしょうか。
○政府参考人(安田充君) お答えいたします。 総務省といたしましても、憲法十五条三項は成年者による普通選挙を保障しておりますけれども、何歳からが成年者であるかについては法律に委ねておりまして、選挙権年齢と民法の成年年齢が理論上必ず一致しなければならないとは言えないと考えております。
○仁比聡平君 だったらば、なぜ現行法施行までの三年間あるいは今日までの七年間に政府としての議論がまとまらなかったんでしょうか。現行法附則三条は、施行まで、つまり三年間の一致をとされている。だけれども、これが今日までなされていないわけです。 総務省は、今日の答弁でも、法務省は必ずしも私どもと考え方が一緒ではなかったというような趣旨のことを述べておられるわけですよね。現在まで合意ができない、政府提案には至っていないということについて、衆議院の答弁で、内閣官房の年齢条項の見直しに関する検討委員会を担当しておられる政府参考人から、今なお政府部内で成案を得るに至っていないという御答弁もあります。 この改正案の附則によって、法律上の国民投票権年齢と選挙権年齢の一致という法的なリンクは切られることになります。にもかかわらず、施行後速やかに、あるいは確認書によって二年以内にと。この公職選挙権の年齢の引下げが実現できる保証というのは、これ両大臣、どこにあるんでしょう。
○国務大臣(谷垣禎一君) 確かに、若干総務省と法務省は今までの議論の中で力点の置き方が違っていたことは事実でございます。しかし、今お触れになったような八党の合意あるいは国会における議論を踏まえまして、先ほど来、理論的に一致させなければいかぬということはないけど、それが望ましいという、これは共通でございますので、先行して確かに国民投票法上は十八歳にしていただくとして、その後に、先ほど私が申し上げましたようないろんな懸念を取り除く手だてを講じて、それをそろえていこうという方向ではどちらも違いない立場に立っているのが現在でございます。
○国務大臣(新藤義孝君) 今、谷垣法務大臣がおっしゃったとおりでございますが、理論上必ずしも一致しなければならないものではないと。しかし、これは制度として国民が基本的権利の行使に当たる、皆さんが使うものでありますから、望ましいということで、我々、そこは政府内でも一致しているんだと思います。あとは、八党のこのプロジェクトチームの作業も含めてこれからの作業というものが必要であって、我々は目標、この方向性に向かってこれは努力をしていくべきではないかと、このように考えております。
○仁比聡平君 与党の中からは十八歳選挙権というのは駄目なんだというような議論も報道上は結構聞こえてくるところでありまして、一体どういうふうに今後なっていくのかということについては、私は今日も大変疑問を持っております。 最後に、総務大臣に一問。むしろ、懸念されているのは、国民投票権と選挙権が一致しないという状態が長期間継続するという事態なんですね。それは、今度の改正によって法的リンクを切るということになれば、そうなると。 例えば、小澤参考人は、憲法十五条、国民主権原理からすれば、政治的事項について判断能力を有するとされる者に対して平等に参政権を付与することが求められるのであって、この不一致が長期間継続する蓋然性のあるそういう制度は選挙権侵害、選挙権の平等原則侵害になるのではないかという問題を提起されました。 民主党の小西議員からは、前文は、憲法改正における国民主権を直接行使する主権者の範囲を画する国民投票権年齢と代議制を具体化する主権者の範囲を画する選挙権年齢とは本来一致すべきことを憲法前文は求めているのではないかという趣旨の御発言が前回ありまして、私、傾聴に値する御意見かと思うんですが。 総務大臣、こうした事態というのは不条理だと、国民投票は十八歳になってから行うのに、その改正案を発議する国会議員を選ぶ選挙は選挙権がないと、こんなの不条理じゃないかという若者たちの声にどうお答えになります。
○国務大臣(新藤義孝君) まず、何度も申し上げますけれども、これは国民的議論、各党各会派による国民の代表による御議論というものがまず非常に求められているという部分だと思います。あわせて、行政府、総務省といたしましては、そういった立法府の御議論を注視しながら、それに対して適切な対応をしてまいるということであります。 そして、この国民投票年齢につきましては、私どもは、選挙権年齢と他の年齢と一致していることが望ましいと、このように申し上げておるわけでありますが、仮にこの国民投票権年齢と選挙権年齢にずれが生じたとしても、それは国民投票権はできるだけ多くの国民が参加することが望ましいと考えられており、その趣旨に異なる点があるということ、さらには、これは、この選挙人名簿と投票人名簿はそれぞれ個別に整備されるわけでございまして、実務上そういったことは対応は可能ではないかと、このように考えているわけでございます。
○仁比聡平君 まだまだ議論は必要だと思います。 終わります。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 公務員の政治活動についてお聞きをいたします。 これは、元々の法律の中で意見表明権を侵害しないようにということで、今回の改正案では、原則として、これは船田発議者の方からも出ておりますが、国家公務員、地方公務員とも純粋な勧誘行為は原則自由であるということで平仄をそろえると。 まず、国家公務員に関しては今回の改正案の検討規定は適用されない、つまり自由であるということでよろしいのでしょうか。
○政府参考人(井上利君) お答えいたします。 一般職の国家公務員については、国家公務員法第百二条及びこれに基づく人事院規則において、一定の政治的目的をもってする一定の政治的行為が制限されており、具体的には、人事院規則で政治的目的と政治的行為をそれぞれ限定的に列挙した上で、人事院規則に掲げられる政治的目的をもってする人事院規則で定める政治的行為を制限するという形を取っております。 国民投票に際して行う憲法改正に対する支持、反対は人事院規則で政治的目的として掲げられている事項には該当しておりませんので、専ら憲法改正に対する支持、反対を目的として国民投票運動や賛否の意見表明などの行為を行っても現行の国家公務員法上の一般職国家公務員の政治的行為の制限の対象にはならないというふうに考えられます。
○福島みずほ君 私も、選挙運動とそれから国民投票ってやはり違うものだというふうに思っているんです。それは、やっぱり主権者であるので、物すごく地位が高い人が自分のコントロールでやるのは極めて問題だけれども、誰でも主権者であり、重要なことに関して主権者としてのやっぱり意見表明や活動というのは保障されるべきだと思っております。 これは発議者の中からもそういう表明がされておりますが、とすると、今回の改正法案における検討規定は、これは地方公務員に対して考えられるということでしょうか。
○政府参考人(三輪和夫君) 地方公務員法におきましては政治的行為の制限に関する規定がございまして、第三十六条の第二項におきましては、公の選挙又は投票において特定の人を支持し、又は反対する目的をもって、公の選挙又は投票において投票をするように、又はしないように勧誘運動をすること等が禁止をされております。ここに言う公の投票でありますけれども、これはそもそも制度の趣旨といたしましては住民投票などを想定しておるものでありますけれども、字義上は国民投票も対象となると考えております。 このために、平成十九年の国民投票法制定に当たりまして、法令の規定について検討を加え、必要な法制上の措置を講ずるという趣旨の附則第十一条が設けられたものと承知をしております。
○福島みずほ君 国家公務員と地方公務員で随分違うじゃないかというのはずっと議論があり、だとすれば、地方公務員についても、今回は意見表明、単純な意見表明は自由であるというふうにはなっているわけですが、もっと国家公務員に合わせてというべきか、主権者として行動ができるようにすべきではないか。 総務大臣、地方公務員法の見直し、あるいはこういう形で適用を除外すると、やるべきではないでしょうか。いかがでしょうか。
○国務大臣(新藤義孝君) この地方公務員法の三十六条第二項において、公務員の政治的中立性を確保するために政治的目的を持った政治的行為を規制しているということであります。 こうしたことに関しまして、最近では、日本維新の会の方からも地方公務員法の改正案が議員立法として提出されていると、こういう動きもございます。しかし、基本的人権に関わる問題でございます。立法府や司法府でも様々な議論が行われてきたということでありまして、これらを踏まえ、その取扱いについては慎重に考えていかなくてはならないと、このように考えております。
○福島みずほ君 もう一回確認ですが、国家公務員の場合はこの検討規定は適用されないということでよろしいんですね。
○政府参考人(井上利君) 議員提出法案の解釈等につきまして人事院として直接申し上げる立場にはございませんけれども、国家公務員制度の現行の規定と国民投票の関係につきましては先ほど申し上げたとおりでございます。
○福島みずほ君 総務大臣、今御答弁があったんですが、これで勧誘運動、署名運動なんですが、意見表明は自由であるが署名運動は規制されるということになると、やっぱり署名も一つの意見表明であると。それから、組織により行われるというのが、例えば、じゃ、三人でNGOをつくってやったら、だって、署名って大体独りぼっちでやるものではありませんから、どこかと一緒にやろうということになるわけですから、そもそも、例えば国家公務員はできるけれども地方公務員はできない、あるいは示威運動の公務員による企画ですが、例えば三人の公務員が地元でこういう活動したいよねということそのものも規制されるとすれば、本来この法律ができた意見表明は自由であるとか政治活動を制限しないようにという趣旨に反すると思うのですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(新藤義孝君) 先ほども申し上げましたけれども、この公務員の政治的行為の規制の在り方、これについては様々な御議論がある中で慎重に検討されるべきだということでありますし、それらも含めて、これはまさに国会での各党各会派での御議論、また今の委員の御意見、そういったものも含めて皆さんで立法府においてよく御議論は頂戴したいと、このように考えております。
○福島みずほ君 選挙運動とそれからこういう政治活動はまたちょっと違うと思います。それから、国家公務員、地方公務員含めた公務員の政治活動は、戦後、裁判例も含めてとても争われてきた長い歴史があります。だとすると、これから検討事項というふうになっているわけですが、とりわけ地方公務員に関しては、十分議論しないとほかの様々なことにも波及しますので、軽々に議論をするということでは駄目だというふうに思っております。 今日は内閣法制局長官に来ていただいておりますので、集団的自衛権の行使は違憲であると先ほど答弁をしていただきました。イラク特措法制定時などにおいて駆け付け警護は違憲であるというふうに当時答弁いただきましたが、それでよろしいですね。違憲となる理由についてお聞かせください。 また、潜没航行している潜水艦に武力行使することは国際法上もできないということでよろしいでしょうか。 また、戦争が終わった後は別として、現状で紛争が生じている機雷の除去活動への参加について違憲という従来の見解でよろしいか、御答弁ください。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 三つお尋ねがありました。 最初のいわゆる駆け付け警護につきましては、その具体的な内容等にもよるわけですので、憲法との関係について一概に申し上げることはできないのでございますが、武器使用に関して一般論として申し上げれば、いわゆる自己保存のためのもの及び武器等防護のためのものとして必要な最小限の武器の使用につきましては、その相手方が国又は国に準ずる組織であった場合でも、憲法第九条により禁じられる武力の行使には当たらないものと整理されております。 他方、武器使用の要件をこれらを超えるものに拡大することにつきましては、このような武器使用を国又は国に準ずる組織に対して行った場合に、憲法第九条の禁ずる武力の行使に当たるおそれがあるという問題があるということをお答えしてきているところでございますが、武器使用の相手方が単なる犯罪集団などであることが明白な場合など、その武器使用が武力の行使に当たるおそれがないと言えるような枠組みを設定することができる場合には、いわゆる駆け付け警護における武器使用であっても憲法上許容されるわけではないということでございます。 二点目として、潜没航行している潜水艦についてのお尋ねでございます。 武力の行使につきましては、我が国に対する武力攻撃が発生した場合における個別的自衛権の発動としての武力の行使以外のものは許容されないというのが従来からの憲法第九条の解釈でございます。御指摘の潜没航行している潜水艦に対する武力の行使につきましては、我が国に対する武力攻撃が発生した場合以外には行うことはできないということでございます。 三点目でございますけれども、機雷掃海のお尋ねがございました。 一般論として申し上げますと、従来から、政府は機雷の除去につきまして、遺棄された機雷など武力攻撃の一環としての意味を有しない機雷につきましては、我が国船舶の安全確保のために必要な場合には、自衛隊法第八十四条の二に基づき除去することができると解してきております。 他方、外国による武力の行使の一環として敷設されている機雷の除去は、一般に当該外国との関係で我が国による武力の行使に当たると解され、我が国に対する武力攻撃が発生していない状況の下でこれを行うことは憲法上許されないと考えるとお答えしてきているところでございます。
○福島みずほ君 時間ですので、終わります。
○荒井広幸君 新党改革の荒井でございます。 総務大臣、お忙しいところ済みません。最後でございます。 総務大臣にお尋ねいたしますが、この改正が成立すれば国民投票が当然実施できるわけですが、しかし、十八歳投票でありますから、いわゆる選挙権年齢、二十歳というこの差があるわけですね。あるいは、層が違ってくると言ってもいいんだろうと思いますが、国政選挙と憲法改正投票は同時にすると結構私は混乱すると思っているんですが、同時にするということは可能でしょうか。
○国務大臣(新藤義孝君) これは、仮に国政選挙と国民投票と同時に行うとされた場合には、選挙管理機関としては、公職選挙法及び憲法改正国民投票法に基づいて、それぞれ執行をさせていただくということになります。 実務的には、それぞれの実施の基礎となる名簿に関しまして、国民投票の投票人名簿は、これは制度上、選挙人名簿とは別個に調製をすることになっているわけでございます。各市町村においても、選挙人名簿を調製する情報のシステムとは別に国民投票の投票人名簿を作成するシステムを整備しておるところでありまして、これが同時に行ったとしても、それぞれの登録要件に応じて調製が行われるものというふうに考えております。 一方で、国政選挙と国民投票を同時に実施する場合には、公選法上の公民権停止者も国民投票の投票は可能であるということで、それぞれの名簿の登録要件が異なるために、国民投票の投票はできるが国政選挙の投票ができない者が発生するわけでございます。このことは投票権年齢のそれぞれの年齢が異なる場合も同じでございます。 また、名簿の登録要件が異なります。それは、選挙人の場合は引き続き三か月以上の住民基本台帳に登録されている者と、こういうことになっておりますから、この名簿登録地がそれぞれ違うわけでありまして、それぞれ別々の場所で投票しなければならないと、こういう事態が発生することも考えられるわけであります。 いずれにいたしましても、これは、それぞれのこういった違いがございます。それから、それぞれのルールがありますということは国民の皆様にしっかりと御説明しなければならない、そしてその上で適切な執行を図らなければならないのは行政府の義務であると、このように考えております。
○荒井広幸君 今大臣の方から御丁寧に、両方の投票は可能であると、そのときの問題点として考えられるものはそのような整理の仕方で対応していくんだということのお話がありました。 これは具体的に言いますと、例えば、A政党あるいはA候補者が、ある憲法改正が掛けられたとしますね、ある憲法改正の中身があります、国民投票にいよいよなります。A政党やA候補者はこの改正案に賛成なんですね。B政党やB候補者はこの憲法改正案に反対であると。となりますと、言ってみれば、国民投票案件と、そのときの政治イシューといいますか、政権選択や議会の構成を決めていく中で、非常に絡んだ動きが出てくるんですね。こういうものも十分に考えていきませんと、いわゆる我々、選挙違反ということもありますけれども、様々に、国民投票違反というんでしょうかね、そういったところに違反や不正が横行しますと、あるいはそういう隙間を狙って活動するということになりますと、その投票の信頼性というのは非常に揺らいでくるわけです。 そういう点を十分考えないといけないということで、今般、私どもは衆議院に議席を持ちませんけれども、提出者の一つの政党に加わっておりますのは、大前提として早くこの選挙権年齢も十八歳に近づけていただき、同時に、同時に投票するというような場合もあるわけですね。あるいは、その場合の方がふさわしい場合もあるかもしれません。あるいは、分けた方がいいかもしれません。いろいろな、これは客観的、政治的な意味じゃなくて、国民の判断をいただくという意味で、憲法のお考えをいただくという意味では分けた方がいいということもあるんですが、議論の経過の中では、これは七年前になりますが、七年前には同時は可能であるというつくりで来ているんですよ。起こり得るということで来ているんですね。起こり得ると言った方がいいんです。 ですから、こういった問題も十分に検討をしながら、私どもは十八歳に早期にそろえるべきだということで賛同したというようなことを申し上げたいというふうに思います。 時間が早いんですが、以上で終わります。
○会長(小坂憲次君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後零時三十一分散会