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186回国会参議院2014/05/28

憲法審査会 第5号

発言数
137
登壇者
15
会派数
11
開催日
2014/05/28

会議録

小坂憲次自由民主党

○会長(小坂憲次君) ただいまから憲法審査会を開会いたします。  日本国憲法の改正手続に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  本日の質疑につきましては、時間が経過した際にベルを鳴らしますので、あらかじめ御承知願います。  質疑のある方は順次御発言願います。

熊谷大自由民主党

○熊谷大君 自由民主党の熊谷大です。  本日は、質問の時間をいただきまして誠にありがとうございます。  私は、仙台市内の中学校で英語の先生をしておりましたので、その教育現場での経験と、前回の審査会の参考人の方の意見の中で次のようなことをおっしゃられる方がいらっしゃいました。それに刺激を受けて、ちょっと今日は質問を二つさせていただきたいと思います。  その参考人の方の言葉というのが、小澤参考人が前回の五月二十六日月曜日の審査の中でこのようにおっしゃっておられました。最後に、参議院に期待することですが、以上の点について、参議院には衆議院から独立した熟慮と徹底審議を期待したいと思います。特に、法案を提出した衆議院議員に遠慮される余り、また四月三日のいわゆる八党合意をおもんぱかって、既に述べたような違憲状態の創出の危険性を内包する言わばギャンブル的な法案の拙速な成立にはくれぐれも同調せぬよう熟慮の府としての貴院に強く求めて、私の意見陳述を終わりにしますというふうにありましたので、その点に刺激というか、ああ、なるほどなというふうな思いを受けて、二つ質問、一つは年齢の引下げについて、二つ目は公務員の政治活動に関する法整備について、この二つに対して、発議者の船田代議士を中心にお尋ねをしたいと思います。よろしくお願いします。  まず、年齢の引下げについてでございます。  四月二十四日の衆議院憲法審査会において同種の質問があったかとは思いますが、確認の意味で改めて御質問させていただきます。  国民投票法の投票年齢及び選挙権年齢、さらには民法の成年年齢については、立法趣旨が異なる別々のものであるという認識は共有されていると思います。その上で、国民投票法において十八歳にするということに決まった場合、公職選挙法の選挙権年齢及び民法の成年年齢について、連動させて引下げをするのかどうかについてお聞かせください。

船田元自由民主党

○衆議院議員(船田元君) お答えをいたします。  今、熊谷議員から御指摘のありました年齢の問題でございますが、これまでも再三にわたりましてお答えいたしましたけれども、改めてお答えいたしますと、今回の国民投票法の改正案におきましては、改正法施行後四年間は二十歳以上、そして五年目からは十八歳以上といたしました。一方で、選挙権年齢の引下げにつきましては、改めて検討条項を設けまして、速やかに法制上の措置を講ずる旨を規定いたしておりまして、投票権年齢と選挙権年齢の引下げにおいてのリンクは設けないということといたしました。  しかしながら、選挙権年齢につきましては、改正法施行後できるだけ二年間以内に十八歳に引き下げることを目指しまして、各党間でプロジェクトチームを設置し、改正法施行後四年を待たずに選挙権年齢が十八歳に引き下げられた場合には、これと同時に投票権年齢についても十八歳に引き下げると、こういうことを提出会派の間で合意をいたしたわけであります。  これは言うまでもなく、同じ参政権グループである投票権年齢と選挙権年齢がそろっているというのが立法政策上も望ましいということが一つございます。それから、もう一つの成年年齢ということにつきましては、確かに法の趣旨、これは微妙に違っているわけでございますけれども、同じ社会生活における大人としての扱い、こういうことを考えた場合には、やはり成年年齢につきましても投票権年齢や選挙権年齢とそろっているということが望ましい、これも立法政策上の妥当な方向であると、このように考えております。  したがいまして、成年年齢につきましても、もちろん関連する諸法律あるいは政省令の年齢の規定を一つ一つ精査をする必要がございますけれども、基本的には成年年齢も十八に引き下げるために、我々としてはやはりプロジェクトチームの議論の延長としてしっかりと取扱いをいたしまして、そして四年以内を目指しましてこの成年年齢についても引き下げる、こういうことで各党間でこれから真剣に話合いをしていきたいと思っております。

熊谷大自由民主党

○熊谷大君 ありがとうございます。  そろっているのが望ましいという認識の中で、続きまして、公務員の政治活動に関する法整備について質問をさせていただきたいと思います。  地方公務員法三十六条には公務員の政治的行為の制限が規定されております。しかし、この三十六条に対応する罰則規定が設定されておりません。今後、国民投票法の導入を見据えて罰則規定を設けるということはございますでしょうか。

船田元自由民主党

○衆議院議員(船田元君) 公務員の政治的行為に関わる法整備について、これは地位の利用という部分であると思いますが、その点において罰則を設けない、このようなことで私どもは今回も改正案の中には盛り込まなかったわけであります。  これは、言うまでもなく、教職員、公務員の地位の利用ということがまだまだ十分に議論が尽くされていないということ、仮に罰則を設けるということになりました場合には、罰則の要件あるいはその根拠規定、そういったものがかなり明確でなければならないのでありますが、この公務員の政治的行為の、公務員法制全体におきましてもその議論の積み上げというのが十分ではないと、このように考えております。  したがいまして、私どもとしては中期的な課題ということで考えておりまして、決して諦めたわけではございませんけれども、ここは慎重にも慎重を期して、罰則を設ける場合、どういう事態がその地位利用に当たるのかということについては一定のやはり明確な基準あるいはその原則、そういったものを設けなければいけないと、このように考えております。

熊谷大自由民主党

○熊谷大君 まさしく発議者がおっしゃったところに今回の質問のポイントを置いているつもりでございます。教職員に関する議論がまだまだ積み上がっていないのかなと思っております。  これまでも選挙活動と政治活動の区別はなかなか分かりにくいものがございました。国民の多くがその違いを十分に認識しているとは言い難いと思われます。そこに更に国民投票というものが新たに導入された場合、この区別というのは更に不明瞭になってくるのではないかなと感じております。  国民投票法案も、公務員の国民投票運動の規制の在り方に関する見解で三つあったと思います。一が適用除外説というのと、二番目が切り分け論というのがあって、三番目は適用除外不要説というものが論じられていると思います。現状ですら区別がはっきりと分かる人が少ないと思われる中で、国民投票運動の勧誘行動とか又はこれらの政治的行為の勧誘行為で、あちらは選挙活動でこちらは勧誘行為と区別するというのは非常に困難なのかなというふうに思います。  したがって、国民投票において公務員の勧誘行為が認められた場合、勧誘行為という行為そのものへの敷居が低くなってしまうというお考えはないでしょうか。また、それに乗じた政治行為や選挙活動がなされる危険性の可能性についてはどのようにお考えでしょうか。

船田元自由民主党

○衆議院議員(船田元君) お答えいたします。  このような勧誘行為あるいは意見表明、特に意見表明につきましては、これについてはできるだけ自由であるべきだということで、念のためということで意見表明の自由ということは既に書かせていただいておりますが、問題はやはり勧誘行為においてのその自由という点において、どこまでそれを認めるべきかということがこれまでも大変問題となってまいりました。  そこで、国家公務員法、その下にある人事院規則、それから地方公務員法、いずれも、それに当たったわけでございますけれども、やはり他の政治的目的あるいは政治的行為というところに幾つかの例示が書いてあります。それは、特定の内閣を支持する、支持しない、あるいは特定の候補者、人ですね、の名前を投票するように勧誘をする、しないこと、あるいは政党の支持、支持しない、する、そういったものが一定の例示として挙げられておりまして、そういったものを取り除いて純粋に勧誘ということであれば、これは国家公務員においても地方公務員においてもそれは自由でよろしいのではないかと、こういう切り分けということをさせていただいたわけでございます。  実際の体系としまして、国家公務員法、地方公務員法のそれぞれ適用において一定の積み上げはあるわけでございまして、まだ完全なその積み上げということではありませんが、これまでの選挙等においての対応において、司法当局もあるいは取り締まる立場におきましても一定の積み上げがあるということはこれは御承知であると思いますが、そういったものに倣って、この国民投票法におきましても、その国民投票という行為自体は一般の選挙とは違っているわけでございますけれども、しかしながら、その部分におきましては、勧誘という点で国家公務員も地方公務員も純粋なものについては自由とする。その純粋というものは、その他の政治的な行為、政治的な目的を伴わないということで一応切り分けをさせていただいたというものでございます。

熊谷大自由民主党

○熊谷大君 ありがとうございます。  それで、最初の質問にこれから関連することをお聞きしたいと思います。  十八歳に年齢を引き下げた場合、考えなければならないのが、高校生の年齢に該当するということは皆様御承知のことだと思います。現在では約九七%の人が高校へ進学しています。学校で教えている教職員は各団体や組合に加入している場合があります。最大なものは、平成二十五年十月現在では全体の三八・二%という加入率であります。かつてほどの組織力はございません。  教職員の組合や組織、団体と一口で言っても、公立学校の教職員が組織する団体は五つございます。この中には、過激な政治活動や選挙活動を組織的に行っている団体もございます。例えば、平成十六年の参議院選挙を前に、ある候補者を支援する某組合連盟が、一千二十一万円の寄附金を政治資金ということで収支報告書に記載しなかったという事例もございます。また、平成二十一年総選挙で当選した某党の衆議院議員に対して、不当な政治資金一千六百万円を提供した事例などがございます。  このような表面化した事件のみならず、子供たちに自習させて選挙活動をしているとか、勤務時間中に学校の電話を使って勧誘活動をしているといったことがまかり通ってしまっている地域もあると承知しております。現状の選挙制度においてもこれだけのことがなされていると言われているのに対して、教えている子供たちが投票権、さらには選挙権を持つとなると、組織的な政治的活動を助長することにならないかという懸念、心配がございます。  国民投票法案では、組織活動については、公務員の政治的中立及び公務の公正性を確保する点などの観点から、必要な法制上の措置を講ずるものとするとありますが、どのような措置をお考えになっているか、教えていただければと思います。

船田元自由民主党

○衆議院議員(船田元君) 組織により行う、公務員がですね、組織によって行う勧誘、それから署名、そしてデモなどのいわゆる示威活動、そういうことについて我々自民党内でも相当な議論がございまして、この点につきましてはやはり一定の制限が必要ではないかと、こういうことで自民党案、そして自公案ということでは提案をさせていただきましたけれども、野党の皆さんとの協議の中で、その点につきましては、組織による体系の問題、どういうものがこの組織に当たるのか、あるいはどのように関与することが禁止規定になるのか、そういう点でまだまだ十分に議論が尽くされていないということで、これは一旦附則に下ろしまして検討課題ということにいたしました。  ただ、私どもとしては決して諦めたわけではございませんで、新たに初めて国民投票が行われる、いつになるかは分かりませんけれども、そのときまでにはやはり一定の法の整備を行って、この組織的な活動についても一定の制限が加わるということを前提に私たちは話をしていきたい、このように思っておるわけでございます。  また、先生おっしゃったような教員それから生徒との間、これはもう当然非常に密接な関係にあるわけでございまして、その地位利用ということにも当然関係をしてくるわけであります。地位利用においても、先ほど申し上げましたように罰則は設けませんでしたけれども、ただ、このことにつきましても、今のような状況を考えますと、やはり罰則を設ける方向で議論することも私は大切なことであると、このように思っております。

熊谷大自由民主党

○熊谷大君 おっしゃるとおりだと思います。  地位利用ということで、例えば学校現場で地位利用というと、管理職相当、校長先生や教頭先生という想定がなされるのかなと思うんですけれども、普通の平教諭と言ったらいいんでしょうか、そういう先生たちも子供たちの成績を付ける評価者であるということを鑑みれば、非常に議論を積み上げていかなければならないんではないかと思っております。  これまでの公務員や教職員に対する政治活動の制限は、分別の付く成人を相手にした制限だったと思います。したがって、その地位を利用してという条件が有効に働いていたのかもしれません。しかし、国民投票のみならず選挙権の年齢を十八歳に引き下げた場合、これだけの条件では不十分ではないでしょうか。もう一歩踏み込んだ具体的な配慮が必要なんではないでしょうかということを問題提起させていただきたいと思います。  成人年齢も引き下げられるということを考えますと、例えば一つ例を挙げます。消費者庁が出している国民生活白書の中で、二十代の若者が一番消費者被害に遭いやすいというデータも出されております。東京都の調査では、四〇%の若者が何らかの消費者被害に遭っているという結果もございます。何が言いたいかというと、消費や契約することと投票することは必ず一致しませんが、冷静で客観的な判断を往々にして見誤りやすいということの一つの表れではないかなと思います。これが十八歳に引き下げられるとなるとどうなるかは、あらかじめ想定した中で対応すべき必要があると思います。  学校で学ぶ目的は、将来の進路を開拓していくということのほかに、生涯生きていくための基礎となる人格を形成するということもあります。実際に多くの方々が学生時代何かしら人格形成に影響を受けたのではないかと思います。したがって、教育現場という特殊な環境にこそまず目を向けるべきではないかと思います。十八歳という年齢、社会性や思想、信条など、適切な判断ができるとは言えない人格形成の途に就いている段階にある者への、発達段階への配慮が必要ではないかという質問、お答えをいただいて、質問を終わらせていただきたいと思います。

船田元自由民主党

○衆議院議員(船田元君) お答えいたします。  今議員から最初にお話のあった教育者の地位利用の点でございますが、これは地位利用といいましても、校長とか教頭、副校長の地位ということではなくて、これは教育者としての地位でございます。ですから、これは校長も教頭も入りますし、教務主任も入りますし、一般の教諭も全てこれ教員でありますので、教員にあるために、殊更に生徒に対して、あるいはその親に対して影響を与えると、そういうことが地位利用ということでありますので、その点をちょっとお話ししておきたいと思います。  その上で、十八歳で国民投票ができると、こういう状況にいたしますからには、やはり当然のこととして、我々は、高校教育、あるいは中学校教育も含めて、いわゆる憲法教育、あるいは広く言えば政治教育というものが必要だろうと思っております。現状の学習指導要領におきましてもそのことはきちんと書いてあるわけでございますが、どちらかというと、やはり知識を教える、あるいは知識を学ぶということに終始をしている部分が大変多いというふうに思っております。  衆議院の参考人の質疑の中でちょっとあったのでございますが、横浜などでやはり学校教育の中でいわゆる模擬選挙であるとかあるいは模擬国会、模擬議会、そういったことをやって、そして本当に体験で学ぶ、そういう政治教育というものが始められているという報告もございました。  そのような本当に身に付いた憲法教育、あるいは身に付いた政治教育、偏りがあってはいけませんけれども、中立を確保した中でのそういった実践的な試みというのは大変重要である、こう思っておりまして、私どもも、この法律案改正ができた後におきましては、やはり文科省を始め、それぞれの担当の役所と連携を取りながら、このような憲法教育、あるいは消費者教育、これも大事だと思っておりますが、それを実質的に学校教育の中で展開できるように努力をしたいと思っております。

熊谷大自由民主党

○熊谷大君 以上です。

小西洋之民主党・新緑風会

○小西洋之君 民主党・新緑風会の小西洋之でございます。質疑の機会を与えていただきまして、誠にありがとうございます。  私の方からは、国民投票法改正の法案の内容と、また、その背景にあります我々国会議員が踏まえなければいけない立憲主義との観点について御質問をさせていただきます。  まず冒頭、恐縮でございますが、私なりに憲法について考えるところを申し上げさせていただきます。  この度の国民投票法の改正でございますけれども、私も、この度の法改正によって初めて国民主権者の持ち物である憲法の改正の手続が一通り整うと、まだいろいろ論点はございますけれども整う、そのことは国民主権の観点に照らして誠に重要なことであり、また喜ばしいことであろうかと思います。  ただ、枝野発議者がいらっしゃいますけれども、枝野発議者の下の民主党の中の憲法調査会で私も役員の一人として参加させていただいておりますけれども、私は、実は、国民のための国民投票法であるけれども、今の全体の政治状況を踏まえたときに、これの審議に当たっては慎重にすべきではないかということを申し上げておりました。それは、あえて申し上げますが、立憲主義について正確に理解をされていないような国会答弁をされている安倍総理がいらっしゃり、また、恐縮ではございますが、やはり立憲主義の精神と大きく反する自民党の憲法草案というものがある中で、こうした政治状況の中で憲法の改正の手続を整えていくということは、慎重にも慎重を重ねて取り組むべきではないかということを申し上げておりました。  ただ一方で、解釈改憲という、これまた立憲主義を破壊する空前絶後の今動きがある中で、我が民主党は解釈改憲は絶対に許さないと、やるのであれば憲法の改正手続、九十六条の手続にのっとって堂々とまずは国会で議論をするべきだということを申し上げておりますので、そうしたことをこの永田町の場で、また国民に対して訴えていくときに、肝腎のその改正手続法がない、それが整っていないということはやはり議論としては全体として足らないところがあるのではないか、そうしたような御意見などもいただきながら、私なりに、この提出会派に所属する一人として本日の質疑に臨ませていただいているところでございます。  ですので、私が思う憲法でございますけれども、この世にあります国民の命や尊厳、それが一番大切なものでございます。それを守れる、究極で守れる最後のものはもう憲法しかないわけでございます。ですので、憲法はこの世で最も尊いもの、最もかけがえのないもの。そしてまた一方、それがゆえに、憲法というのは一歩間違うとこの世で最も恐ろしいものであるというふうに私は考えているところでございます。一旦憲法が損なわれてしまうと、壊れてしまうと、もうそこから先に誰も国民を救うことはできない。我々国会議員は救えない、内閣はもちろん救えない。そして、最高裁ですら、過った憲法の下で不十分な人権を守れという、そういう判決しか出せないわけでございます。ですので、我々国会議員は、その憲法に臨むに当たって、個々のふだんの法律以上にまさに命を懸けて、もう死に物狂いで臨まなければいけないというふうに私、若輩の身ではございますが、胸に刻ませていただいているところでございます。  でございまして、そうした観点を踏まえて質疑をまずさせていただきます。  まず、国民投票法の内容でございますけれども、国民投票権年齢とまた選挙権年齢、十八と二十歳、法案上は違いはございますけれども、しかし四年後には一緒になることを想定をしていると、なぜならば同じ参政権であるからというお考えだというふうに伺いましたけれども、私なりの理解なんですけれども、この年齢のずれを憲法上、果たして日本国憲法は許容しているのか、憲法上抵触するということ、法的な観点として抵触するということは全くないというふうに発議者はお考えでしょうか。

船田元自由民主党

○衆議院議員(船田元君) 今の御指摘は、国民投票権の年齢と選挙権年齢の差異が、果たして憲法上これは許されるものかどうかと、こういう御指摘でございますが、結論からしますと、私はこれは憲法上許されるものというふうに理解をしております。  これにつきましては様々な学説があるんだろうと思いますけれども、やはり国民投票という問題、それから直接選挙ですね、ある意味で。そして、もう一つの選挙権というのはいわゆる間接民主制を実現させるものということであると思っております。その二つの分野において年齢が必ず一緒でなければならないという規定は多分これはないものと思いますが、しかし立法政策上はこれは当然一致すべきであると、こういう結論であると思います。  我々のこの法律改正の状況におきましてもこのことに着目をいたしまして、できるだけこの二つの年齢の違いが顕在化しないように、また顕在化したとしてもその期間ができるだけ短くなるようにということで制度設計をさせていただいております。そういうことで御理解をいただきたいと思っております。

小西洋之民主党・新緑風会

○小西洋之君 ありがとうございました。立法政策上の観点からは当然望ましいことであるけれども、憲法上の問題はないという御答弁をいただきました。  今、皆様のお手元に、国民投票権年齢と選挙権年齢に差異を設ける制度が憲法問題を有することについてという私の名前のメモを配らせていただいております。たくさんの文字で申し訳ございませんが、一般に、この二つの年齢のずれについて、それが憲法上問題であるかどうかを議論するに際して、一般に扱われている条文は憲法十五条、四十四条でございますけれども、あと九十六条でございますけれども、実は憲法前文において、国民投票年齢とまた選挙権年齢、すなわち国民主権と代議制の観点が唯一、九十六条も入っていると思いますけれども、唯一、この憲法前文の中で、同じ条文の中で規定されているわけでございます。  詳細に御説明差し上げることは難しい、お許しいただきたく存ずるんですけれども、例えば憲法前文の有名な言葉でございます、「そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基づくものである。」。この言葉ですけれども、これ政府の国会答弁もあるんですけれども、国民主権と代議制を共に人類普遍の原理として高らかにうたっているものというふうに位置付けられているところでございます。  であるならば、その二段目ですけれども、我ら、国民主権者ですけれども、このかかる原理、国民主権と代議制に反する一切の憲法を排除する。つまり、ある憲法改正があったときに、こうした国民主権や代議制に反するような、そういった憲法を排除するというふうに言っているわけでございますけれども、これは単に、全ての憲法改正の場合に言えるわけでございまして、つまり、九十六条において、国民主権や代議制が当然観念上ある、絡んでくる、規定にあるわけでございますけれども、憲法前文として国民主権と代議制を一体の原理としてうたい上げているものを考えてみると、これをあえて分けて、それを構成する主権者の年齢を分けて考えなければいけない合理的な理由というのは私は見出せないのかというふうに考えております。  また、(2)でございますけれども、同じく憲法の前文でございますけれども、「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、」、これは代議制でございます。次でございますけれども、「わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、」、つまり国民主権でございます。  つまり、この日本国憲法の国民主権というのはただの国民主権ではございませんで、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることがないよう、つまり、国民が二度と国家権力の行為によって、戦争によって犠牲にすることがないように、だから国民主権を採用するんだという特別の実は国民主権、これも国会答弁で政府解釈も示されております。  そうすると、このような大切な自由の恵沢、つまり基本的人権ですけれども、あるいは恒久平和主義を守らなければいけない、それに関わるような国民主権の発動である憲法改正の手続において、一行目の、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動できない十八歳、十九歳がいるということはやはりおかしいわけでございます。  次のページの三番は、国政選挙の争点に憲法改正の発議がなる場合の、やはり十八歳、十九歳が国政選挙に関わらないことがやはり主権者として排除されてしまうのかということを書かせていただいておりますけれども。  このように、これ、実は、私が調べた限り、憲法学者でこういう憲法の前文のここについて正面から論じた人はいらっしゃらないというふうに理解しておりますけれども、この法律が仮に成立した場合は政府においてその四年後に向けたいろんな検討をしなければいけないわけでございますけれども、実はこの年齢のずれは憲法論点であるという指摘がこの参議院の憲法審査会であったということを是非、私も政府にいろいろ質疑などをさせていただきたいと思いますけれども、発議者の皆様もどうぞよろしくお願いを申し上げます。  では次に、自民党草案の憲法十三条について伺わせていただきます。冒頭の立憲主義の観点でございます。船田発議者も尊敬する大先輩の議員でございますけれども、冒頭申し上げましたように、憲法だけは間違ってはいけないという若輩ながらの信念、思いがございますので、伺わせていただきます。  自民党草案第十三条でございますけれども、いろいろ議論もあって御存じのとおりでございますけれども、公共の福祉という言葉を公益及び公の秩序というふうに換えてございます、私のお配りした新旧対照表の資料でございますけれども。  次のページをおめくりいただけますでしょうか。これは、芦部信喜先生とおっしゃいまして、戦後の日本の憲法学、憲法の解釈学をつくった、日本の最も有名な、最も権威、功績のある、実績のある憲法学者の書かれた、日本で最も今使われている憲法の教科書でございます。この憲法の教科書から抜き出させていただきました。  これは何を言っているかといいますと、日本国憲法が制定された間もない当時、この公共の福祉の意味をめぐって学者でいろいろ議論がございました。その中で、美濃部達吉先生という方ですけれども、この公共の福祉を公益及び公共の安寧秩序というふうに理解するべきだというふうな学説をおっしゃられておりました。ただ、これでは国民の尊厳や自由や権利あるいは幸福追求権よりも公益及び公共の安寧の秩序の方が優先してしまうことになってしまうので、いとも簡単にその公益の名によって正当化された法律によって国民の自由を制限することができるのではないのか、つまり、明治憲法における法律の留保と全く同じ、憲法的には同じ状況ではないかということをおっしゃっております。  船田発議者に伺わせていただきますけれども、こうした憲法学者の見解、自民党草案十三条についての見解をいかにお受け止めになりますでしょうか。

船田元自由民主党

○衆議院議員(船田元君) 大変貴重な御指摘でございますが、私どもの憲法草案を平成二十四年に発表いたしました。その中で、十三条のところでございますが、我々はこれまでの公共の福祉という言葉に換えまして公益及び公の秩序ということで規定を改めさせていただいたわけであります。  ただ、この場合、我々の憲法草案においても、例えば戦前の帝国憲法のように、これ、芦部先生がおっしゃっている法律の留保というものを私たちは目指したものではないというわけでございます。あくまで、我々自民党憲法草案におきましても、人権が人間であることによって当然に有するものであるという、自然権としての人権を当然の前提としているということでございます。  自民党草案では、十二条、十三条におきまして公共の福祉を公益及び公の秩序と改めておりますが、これは従来、公共の福祉という表現が曖昧で分かりにくいという批判があることや、また公共の福祉について、人権相互の衝突の場合に限るものであるという解釈が主張される一方、例えば町の美観あるいは性道徳の維持などに見られるように、現に行われている人権の制約を人権相互の衝突という点だけで説明することが困難であるということを踏まえたものでございます。  以上のような改正を行っても、先ほど述べました人権の自然権としての位置付けはこれは当然維持をしているわけでございますし、また、議会の制定する法律といえども、裁判所による違憲審査に服し、基本的人権を侵害するような法律は憲法違反として無効となるわけでありますので、例えば大日本帝国憲法における法律の留保とは全く異なる位置付けであるということは言うまでもないことでございます。

小西洋之民主党・新緑風会

○小西洋之君 ありがとうございました。  自然権思想に反するものではないというふうにおっしゃっておりましたけれども、自民党の憲法草案の解説書を見てみますと、天賦人権説を採用しないというふうなことも書かれておりまして、確かに、おっしゃるように、町の美観など個人の人権の調整になかなか論理的に還元し切れないものはあります。  ただ、それはあくまでもごくごくもう例外でございます。憲法学者であっても数個しか見付けることができないようなごくごく例外でございます。その例外を持ってきて原則をひっくり返すということは間違いでございまして、それをひっくり返している例を、次のページを御覧いただけますでしょうか。  中華人民共和国、これはそれぞれの国のことを批判するわけではございません。客観的な憲法解釈として申し上げますけれども、中華人民共和国及び北朝鮮の憲法でございますけれども、それぞれ日本国憲法の十三条に該当する条文でございます。中国の憲法ですけれども、国家、社会、集団の利益を国民の自由や権利というのは害してはならない、つまり公益及び公の秩序の前に国民の自由や権利は劣後するというふうに書いているわけでございます。そのすぐ下、中国の憲法、日本国憲法の二十一条に該当する言論、報道の自由です。ここは、中国の公民は全ての自由を有すると、何ら矛盾なく書かれております。しかし、この五十一条があることによって、三十五条の言論、報道等の自由というのはいろんな制限を受けている、それが実態でございます。  つまり、憲法において、つまり立憲主義でございますけれども、憲法の一番核心的な機能、国家権力を制限して国民の自由や権利を保障する、そして、例外的なものについては、その保障の下で法律で調整をする、この役割を憲法から損なわせては絶対にいけないわけでございます。  安倍総理は自民党憲法草案について、本年一月の衆議院の本会議また参議院の本会議において、二十一世紀にふさわしい憲法草案であるというふうに壇上で高らかにおっしゃっております。私は、これは根本的に間違いでございます。全国で最も使われている、もうどこの教科書でも、まともな教科書は、通説の教科書は全部そうですけれども、それは、実は自民党の憲法草案は大日本帝国憲法と人権保障の点において憲法的に何ら変わらないと、そういうことを指摘させていただき、かつ、自民党は公党の責任において是非この草案を改めていただく、そのことを強くお願いを申し上げさせていただきます。  済みません、ちょっと時間が押してしまいましたので、ちょっと質疑の代わりに簡単に御説明だけさせていただいて、最後、一問だけ質問をさせていただきたいと思います。  次、憲法の前文でございますけれども、自民党の憲法草案におきましては、日本が長い歴史と固有の文化を持ち、天皇を頂く国家であるといったような、単なる歴史事実にとどまらない個別の歴史観や伝統観などを書いたくだりがございます。  これは衆議院の憲法審査会の事務局が作られた世界の憲法を分析した資料、あるいは私も世界の憲法集というものを読んだりしておりますけれども、実は世界の憲法の中で前文に独特の固有の歴史観を書いている例というのは、中国の憲法あるいは北朝鮮の憲法というようなものがほとんどでございます。一部、韓国が日本からの独立のことなどを書いたりはしておりますけれども、それは客観的な記述の範囲にとどまるのではないかというふうにちょっと私の方では見ているところでございます。  つまり、歴史観というのは国民それぞれによって、また時代それぞれによって変わるものであって、そうしたものを憲法の中に書いてはいけない。それを書いた瞬間に、本当に大切な国民の自由と権利との優劣関係が分からなくなってしまう。  同じく自民党の憲法草案、資料の次のページでございますけれども、基本的人権を尊重するという言葉を書かれております。国と郷土を誇りと気概を持って自ら守り、基本的人権を尊重する。ごもっとものようなふうに読めるんですけれども、やはり基本的人権というのは一番大切な言葉でございますので、先ほどの日本国憲法の自由の恵沢を保障するというのがこれでございますけれども、それに国と郷土を誇りと気概を持って自ら守るということを書いてしまうと、どっちが偉いのか分からなくなってしまうわけでございます。まさに沖縄の地上戦、国民自らが国のために死んでいくと、そういうことが起きかねないわけでございます。  以上のようなことを御指摘申し上げまして、是非、最後に質問だけさせていただきます。答弁も簡潔で結構でございます。  船田発議者におきまして、立憲主義というものをどのようにお考えでございましょうか。また、国民投票法が成立した後に立憲主義に反する憲法の発議をこの憲法審査会は行ってはいけないと、そういう認識でよろしいでしょうか。

船田元自由民主党

○衆議院議員(船田元君) まさに基本的な御質問でございます。  近代立憲主義、私もそれは大変大事なものと、国の存立に関わる重要なことでございます。言うまでもなく、これは権力の行使をやはり憲法がきちんと縛って、そして国民のために奉仕をするべきであると、こういう普遍の原理を、これを表現したものと思っております。  私たち自民党の憲法草案におきましても、もちろんこの立憲主義の下で、しかしながら、国民としてやはりこのような方向に行ってほしい、あるいは、少なくとも最低限このような行動の基準というか規範というものを持っておいていただきたい、そういった日本国ならではの価値観あるいは伝統、そういったものも併せて述べるということがやはり憲法にあってもしかるべきであると、このように考えた次第でございます。  具体的に幾つか例を先生も挙げられましたけれども、歴史観、伝統、そういうものについては、韓国、中国、フィリピンを始め十六か国、前文調べましたところ、十一か国が何らかの形で歴史観、伝統、宗教的価値観としての神に言及しているものがございます。ですから、日本国憲法の中にそういうものを入れても、これが極めてまれなものであるというのは、ちょっとそれは言い過ぎではないのかというふうに感じておる次第でございます。  ただ、私どもとしては、我々の憲法草案につきまして、これを全部やらなければ駄目だということでは決してなくて、これは一つのたたき台でございます。それを基にして、各党の皆さんと連携を取り、あるいは話合いをして、少なくとも三分の二以上の賛成を得られなければ発議ができないわけでございますので、そういうことを前提とした議論というのが各党で盛んに行われる、我々はこう思うけれども、やはり三分の二の賛成を得るためには当然大いなる妥協もございますし、調整もあると思っております。そういうものであるということを是非御理解いただきたいと思います。

佐々木さやか公明党

○佐々木さやか君 公明党の佐々木さやかです。よろしくお願いいたします。  今回の国民投票法の改正は、いわゆる三つの宿題、選挙権、成年年齢等の引下げ、公務員の政治的行為の制限に関する検討、そして国民投票の対象範囲という三項目について定めるものであります。本来は同法の施行までに課題の解決がなされなければならなかったものでございまして、解決がされないまま放置をされている状態を是正するものでありまして、速やかに審議を進めるのが妥当であると思っております。  憲法改正の国民投票手続について議論するに当たっては、憲法とは何かという視点から検討することが私は重要であると思っております。憲法は、主権者たる国民が国民の基本的人権の保障を確保するため国家権力を縛るものであり、国民自身が制定するものです。そのため、改正も国民投票によって国民の意思を直接聞くことが求められます。こうした点でそのほかの法律とは大きく異なるのが憲法であります。  憲法の改正手続について検討するに当たっては、憲法が国民の人権を保障する根本の法であるということ、その改正手続への参加は国民主権の国家である以上、極めて重要なものとして考えられなければならないということを念頭に置く必要があると思います。  それでは、質問の方に入らせていただきます。  発議者の北側一雄議員に主に質問をさせていただきますが、まず、投票権年齢について質問いたします。  今回の法改正は、投票権年齢について法の施行後四年を経過した時点で十八歳とするものであります。憲法改正という重大な手続にはできるだけ多くの国民が参加できることが望ましいと考えます。また、世界標準という意味でも十八歳に投票権を与えるということは妥当であると思います。  この施行後四年を経過するまでの間に選挙権、そして成人年齢についても検討を行っていかなければなりませんけれども、今回の法改正の定め方ですと、仮にこうした議論が間に合わないという事態が生じた場合には、投票権年齢は十八歳、選挙権、また成人年齢は二十歳となる可能性があります。公明党は選挙権十八歳ということも従来より主張をしてまいりましたが、このように不一致となる可能性があってもなお選挙権年齢などに先んじて投票権年齢を今回十八歳とすることにしたのはどうしてなのかと。また、このことについてはどのような意義があるとお考えであるか、質問をさせていただきます。

北側一雄公明党

○衆議院議員(北側一雄君) 今お話がありましたように、今回の法改正案では、この法律が施行後四年間は投票年齢は二十歳、四年後から自動的に十八歳になると、このような規定の仕方をさせていただいて、かつ選挙権年齢だとか成人年齢とのリンクを外させていただきました。  なぜ外したかということなんですけれども、この国民投票法が成立をいたしまして本来は三年以内にこの選挙権年齢等と合わせるというはずだったわけでございますが、それができなかったわけでございます。今までできていないわけですね。そのために、結果として、国民投票年齢が二十歳なのか十八歳なのか分からない、はっきりしないと、こういう状態に今陥っているわけでございます。こういう過去のある意味反省に立ちまして、このリンクを離して、国民投票法についてはもう四年後、遅くとも四年後には十八歳にするというふうに決めさせていただきました。  先ほど船田提出者からお話がありましたように、八党間で別途合意もしておりまして、特に選挙権年齢とは一致させる方が立法政策上いいというのは、この八党の実務者全員の一致した意見でございます。そういう意味で、二年以内に是非ともこの選挙権年齢についても十八歳にできるようにやろうということで合意をしておりますし、それができたときには四年以内であっても投票権年齢も十八歳に引き下げると、このような合意をさせていただいております。また、そうした方が結果として選挙権年齢を十八歳にしていく大きなインセンティブとして働いていくのではないかというふうに私ども理解をしているところでございます。

佐々木さやか公明党

○佐々木さやか君 不一致が生じないように努力をしていかなければならないわけですけれども、この不一致が生じる可能性のところについては、投票権は十八歳で認められるのにもかかわらず選挙権その他の権利義務が認められないということはおかしいんじゃないか、不平等じゃないかと、違憲の疑いもあるという主張も考えられるわけでございまして、こうした主張についてはどのようにお考えになっているか。憲法十五条三項は、公務員の選挙について、成年者による普通選挙を保障をしております。憲法改正手続について定める九十六条一項は、国会が改正を発議し、国民に提案してその承認を経なければならないと、こういう規定もございますが、こうしたこととの関係についてどのようにお考えになるでしょうか。

北側一雄公明党

○衆議院議員(北側一雄君) 憲法上の問題として一致をさせなければいけないというふうには考えておりません。国民投票における投票権年齢、そして各種選挙における選挙権年齢、これに違いがあっても、それぞれ目的が異なっております。選挙権年齢というのは、選挙権というのは、これは衆参また地方議員であれ、そういう人を、議会の人を選ぶ、こういう趣旨ですね。国民投票においては憲法改正、ある憲法改正案について賛否を表明するということでございまして、これ、厳密には目的が違うわけでございます。  したがって、ここの違いがあるからといって憲法違反だというふうに私どもは考えておりませんが、ただ、同じ参政権でございます。同じ参政権の投票権と選挙権でございまして、そういう意味では一致をさせる方がいいと、立法政策上は早く一致をさせないといけないというふうに考えておりまして、先ほどのような八党間の合意に至ったわけでございます。  この改正法案がこの国会でもし成立をさせていただきましたならば、できるだけ早く八党間のプロジェクトチームを立ち上げをさせていただきまして、この選挙権年齢についての十八歳引下げへの協議を加速をさせていただきたいというふうに考えております。

佐々木さやか公明党

○佐々木さやか君 十八歳への投票権の引下げにつきましては、世論調査などによりますと、十八歳、十九歳などの世代で必ずしも投票権を強く希望している人が多くないんじゃないかと、こういった指摘もあるところであります。  しかしながら、施行後四年を経過すると、先ほどお話があったように十八歳ということが確定するわけでございますので、今後はこの投票権、また選挙権、成人年齢の引下げについても周知啓発を進めていく必要があると思います。この点は衆議院の附帯決議にもなっておりますけれども、この周知啓発について今後どのように進めていくべきだとお考えでしょうか。

北側一雄公明党

○衆議院議員(北側一雄君) 今おっしゃっている点は非常に大事な点であると私どもも認識をしております。  この改正案が成立をしましたならば、関係省庁また地方自治体も含めまして、周知徹底に向けてお願いをしなければならないというふうに考えております。  国民投票について申し上げますと、四年後、十八歳というのはもうこれ確定するわけですね。そういう意味では、十八歳の人というのは高校三年生の方もたくさんいらっしゃることになります。私はこれは非常に大事な意味を持っていると思っておりまして、高校での学校教育の中で憲法教育をやはりしっかりとしていただかないといけないわけでして、実際、そういうふうにもう十八歳、高校三年生の一部の人が投票権持つわけですから、教育者側もそういう意識をしていただけるのではないかというふうに思っております。  これが、ましてや十八歳選挙権が実現するとなりますと、投票権、選挙権、両方もう高校三年生の時点であるわけですから、ましてや、憲法教育に限らず政治教育、さらに民法の成人年齢を十八歳にするとなれば消費者教育もしっかりやっていただかないといけないんですが、それが総論ではなくて、抽象論ではなくて、これはもう現実に高校生活の中で子供たちにしっかり教えていただく、そういう大きなインセンティブになっていくんじゃないのかなというふうに理解をしておりますし、私どもは周知徹底できますようにしっかり各機関に対しての働きかけを強めてまいりたいというふうに思っております。

佐々木さやか公明党

○佐々木さやか君 次に、公務員の国民投票運動に対する規制について伺いたいと思います。  公務員は、賛成、反対の投票等の勧誘行為、また憲法改正に関する意見表明としてされる、こういった国民投票運動を行うことができます。これは選挙運動と比較しますと大きく違う点でございまして、罰則をもって国民投票運動が禁止されるという特定公務員の範囲も公職選挙法の規制の場合と比べると限定をされていると思います。  このように、国民投票運動については公務員にも比較的幅広く認められているわけですけれども、この趣旨というところを確認のためお聞きしたいと思います。

北側一雄公明党

○衆議院議員(北側一雄君) 憲法改正の国民投票運動については、公務員の皆様も国民の一人としてできるだけ広く自由に行ってもらうべきだというのが私ども提出者の考え方でございます。  そういう中で、今委員のおっしゃったように、特定公務員の範囲を狭めたり、また国民投票運動についても純粋な勧誘行為である限り自由だと、このようなことで意見の一致を見たわけでございます。

佐々木さやか公明党

○佐々木さやか君 組織により行われる勧誘運動、署名運動及び示威運動の公務員による企画、主宰、指導などの行為に関する規制、これについては附則において、改正法施行後速やかに必要な法制上の措置を講ずるとされております。この措置の検討においては、附則には、明示的には、公務員の政治的中立性及び公務の公正性という点を、そういった見地からと書いてありますけれども、この点だけでなく、今おっしゃった、できるだけ多くの公務員が自由に国民投票運動をできることが望ましいと。そもそも公務員に比較的広く国民投票運動を認めた趣旨という点も十分今後考慮されていくということでよろしいでしょうか。

北側一雄公明党

○衆議院議員(北側一雄君) 全くそのとおりでございます。公務員の方々の政治的な中立性また公正さに対する国民の信頼と、できるだけ国民投票運動について自由にやっていただこうと、こういう二つの要請のバランスをどう取っていくかという課題でございます。  今後の検討課題ということにさせていただきました。その中では、当然多くの会派の方々の御意見をいただきながら、一致点を見出せるように努めてまいりたいというふうに考えております。

佐々木さやか公明党

○佐々木さやか君 最後になりますが、国民投票の対象の拡大についてお伺いしたいと思います。  今までの議論は、憲法改正手続のための国民投票についてでございますけれども、この国民投票の対象をより拡大すべきか否かと、これについてはこれまでも議論を様々されてきたところであります。  今回の改正案では、憲法改正問題についての国民投票制度、憲法予備的国民投票制度、これについて、国は、この法律の施行後速やかに、憲法改正を要する問題及び憲法改正の対象となり得る問題についての国民投票制に関し、その意義及び必要性について更に検討を加え、必要な措置を講ずるとされております。この検討、議論というのは、この附則に基づいてこれからどのように進めていくことになるんでしょうか。先日の参考人質疑においては、この国民投票の対象拡大という点については慎重に検討していくべきだと、このような意見をおっしゃる方がほとんどでございました。これからどのような議論が進んでいくのかという点についてお聞きしたいと思います。

北側一雄公明党

○衆議院議員(北側一雄君) この問題につきましては提出者間でも様々な議論がなされました。憲法の間接民主制、代議制との関係をどう考えていくんだだとか、仮に一般的な国民投票をやった場合に、その結果に果たして拘束されるのか、仮に拘束されないとしても事実上拘束されてしまうのではないか、それが果たして代議制、間接民主制という趣旨からいっていいのかと、こういう議論がなされているところでもございまして、今後のやはりこれも検討の課題の一つということにさせていただいたわけでございます。  これにつきましては、この国民投票法の成立過程から議論をされている三つの宿題の一つでございまして、今後、衆議院、参議院の憲法審査会の中でこのテーマについてもしっかり論議をさせていただければと。衆議院側といいますか、八党間の合意では、憲法審査会の幹事会でこのテーマについても定期的に論議ができるようにすべきだということで、それについて協議がなされることになっております。  いずれにいたしましても、この問題については残された大きな課題の一つでございますので、今後しっかりと論議をさせていただきたいと思います。

佐々木さやか公明党

○佐々木さやか君 以上で終わります。ありがとうございました。

東徹日本維新の会・結いの党

○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。  平成十九年五月でありましたけれども、日本国憲法の改正手続に関する法律が制定されました。三つの検討課題が附則に定められており、平成二十二年五月までに法整備を行うということになっておりました。現行法が制定されて七年が経過したことになります。本来法整備が行われなくてはならないときから考えれば四年も経過したわけでありますが、ここまで遅れてしまったことに今更言うつもりはありませんが、とにかく、今回こうしてようやく日本国憲法改正の手続に関する法律の一部を改正する法律案が七党合意の下で国会に提出されました。  国会がようやく機能したことに素直に評価したいと思いますし、ただ、先送りされた事項もありまして、このことにつきましては更に我々も整備を進めていかなくてはならないというふうに思っております。  そこで、改めてお聞きしたいと思いますが、昨年五月に日本維新の会から提案されました法案と今回の法案とどう違うのか、どういうところが違うのか、改めてお聞きしたいと思います。

馬場伸幸日本維新の会

○衆議院議員(馬場伸幸君) 東徹議員の御質問にお答えを申し上げます。  冒頭おっしゃっていただきましたように、前回国民投票法案が成立をいたしまして七年間という歳月が過ぎております。私から見ますと、これは国会の不作為でもあるというような状況が長く続いてまいりましたが、いよいよ衆議院の憲法審査会の方でも改正案が通過し、この参議院で現在議論がされているということに対して大変喜ばしい気持ちを持っておるところでございます。  ただいま御質問をいただきました、我々が昨年五月に提案をした法案と今回共同提案した法案、どこが違うのかということでございますが、まず方向性としては、この改正案が憲法改正をするための国民投票を実際に行えるようにするという点で考え方は一致しているというふうに思います。ただ、我が党の案と今回提出された共同案では三点にわたって相違の点があるというふうに考えております。  まず、投票権年齢の十八歳への引下げ時期について、この改正案では改正法施行の四年後ということになっておりますが、我が党の案では改正法の施行後直ちに引き下げるということになっておりました。  二点目。公務員の政治的行為に係る法整備に関して、本改正案では裁判官、検察官、公安委員会の委員及び警察官が在職中国民投票運動をすることはできないということになっておりますが、我が党の案ではそのような特定公務員の範囲を拡大するという規定はございませんでした。  三点目。本改正案の附則四項に、組織により行われる勧誘運動等に対する規制の在り方について、改正法施行後速やかに、公務員の政治的中立性及び公務の公正性を確保する等の観点から、必要な法制上の措置を講ずるものとする旨の検討条項が設けられていますが、我が党の案ではそのような規定はございませんでした。  他方で、我が党は、公務員の政治的中立性や公務の公正性、これに対する国民の信頼を確保するという観点から、国民投票法改正案とは別に、地方公務員の政治的行為に関する規制を強化する法案を提案させていただいているところでございます。この法整備がなされない段階においては、当初の与党案にあった組織的勧誘運動に対する規制は何としても必要であるという認識を持っております。  しかしながら、憲法改正の土俵づくりはできるだけ多くの会派の賛成を得て行われることが望ましいという観点から、各会派において譲れるところは譲るという態度で協議に臨んでまいりました。公務員の政治的行為に関する法整備についても、改正案の附則や確認書において、本法施行後速やかに検討する規定が盛り込まれたことから、共同提案することに至ったものでございます。

東徹日本維新の会・結いの党

○東徹君 ありがとうございます。公務員のところにつきましては、また後ほどお聞きしたいと思います。  今回、八会派の確認書には、選挙年齢につきましては、改正施行後二年以内に引き下げることを目指し、各党間でプロジェクトチームを設置することというふうに書かれております。先日の参考人質疑においても意見を述べられた方もおられましたけれども、選挙年齢と国民投票の投票権年齢というのは私は同じ方がいいというふうに思いますし、このことにつきましては、四年も待たずに一日でも早く十八歳に引き下げるべきだというふうに思っております。  そこで、確認でありますが、このプロジェクトチームでありますけれども、この選挙年齢についてのみ議論していく場として考えてよいのかどうか、発議者の船田議員にまずはお聞きしたいと思います。

船田元自由民主党

○衆議院議員(船田元君) お答えいたします。  私ども、各党でプロジェクトチームをつくりまして議論をするということが合意で決まったわけでございますが、ここでは、やはりまず選挙権年齢の引下げについて二年以内を目途に結論を出すべく、まずは精力的に議論を進めようというふうに思っております。  その後、このプロジェクトチームの中でもし合意をいただけるのであれば、成人年齢その他の年齢の引下げについても四年以内を目途に、できれば同じ各党間の枠組みの中で継続して議論していきたいと思っておりますし、その点については各党の皆さんも基本的に御理解をいただいていると考えております。  ただ、この成年年齢の引下げにつきましては、民法改正に限らず、それに付随しまして関連する法律が二百本以上あるということ、それから、他の政令や府省令、こういったものを含めますと三百本以上になる、非常に膨大な数でございます。機械的なものもあると思いますけれども、それぞれの法律や政令に則して、その趣旨に照らして、引き下げることが妥当かどうかということについては様々な価値判断も必要とされますので、その点、一定の時間が掛かってしまうだろうと、このようには思っております。

東徹日本維新の会・結いの党

○東徹君 まずは選挙年齢の引下げについてのみ検討していくということで、このプロジェクトチームであれもこれも議論し出すと本当に時間掛かってしまうのじゃないのかというふうな気もいたしまして、このような質問をさせていただきました。  続きまして、今回の法案が成立した場合、公布即施行ということになり、国民投票の実施が可能になるというふうに理解はいたしております。  先ほど、投票年齢につきましては法制上クリアされたことになるというふうに思いますが、今回、一つの課題として、公務員の政治的行為の制限に関わる法整備というものがあります。  今回の改正案では、公務員が行う国民投票運動について、賛成、反対の投票等の勧誘行為及び憲法改正に関する意見表明としてされるものに限り行うことができるとするとともに、当該勧誘行為が公務員に係る他の法令により禁止されている他の政治行為を伴う場合はこの限りではないというふうにされております。  すなわち、純粋な国民投票運動に限って公務員もこれを行うことができるということでありますが、しかしながら、組織により行われる勧誘運動、署名運動及び示威運動の企画、主宰及び指導並びにこれらに類する行為に対する規制の在り方については、改正法施行後速やかに公務員の政治的中立性及び公務の公正性を確保する等の観点から検討を加え、必要な法制上の措置を講ずるものとする旨の検討条項が改正法附則に規定をされております。  この純粋な国民投票運動以外の公務員の組織的な勧誘運動等に対する規制の在り方については大変重要な問題であるというふうに思っておりまして、今回の改正案が施行された後、この規制の在り方が法制上整備されなくても国民投票の実施が可能なのかどうか、伺いたいと思います。これは発議者の船田議員にお伺いしたいと思います。

船田元自由民主党

○衆議院議員(船田元君) 公務員の政治的な活動につきまして、我々としては純粋な勧誘行為に限ってはこれを自由とすると、このような切り分けをさせていただきました。その切り分けた結果におきまして、じゃ、組織的な勧誘運動というのは許されるのかどうかということで我が党内で大変大きな議論が起こりました。公明党との協議におきましても、この点については基本的に規制をすべきであるということでございましたが、先ほど来申し上げておりますように、野党の皆さんとの交渉の中でそれは検討課題ということで附則に盛り込まれたということでございました。  結論から申し上げますと、この公務員による組織的な勧誘運動等の企画等に対する規制の在り方が法制上整備されない場合であっても、国民投票を実施するということは可能であると、このように思っております。  ただ、今申し上げたような状況を心配されることもございますので、附則の中で鋭意検討いたしまして、できれば新たに国民投票が行われるまでにこの部分における法の整備も整理をされているということが望ましいということで、私どもは鋭意検討を続けていきたいと思っております。  この点につきましては、基本的に維新の皆様にも御理解をいただきまして、共に議論できるような環境にあるかと思っておりますので、今後とも、様々な議論におきまして意見を取り交わしていきたいと思っておりますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。

東徹日本維新の会・結いの党

○東徹君 今、発議者の船田議員の方から、国民投票の実施が可能だと、公務員の組織的な勧誘運動に対する規制の在り方については検討課題になっておるけれども、法制上整備されなくても国民投票の実施が可能だというふうな御答弁をいただきました。  そうなると、実際に国民投票が行われると、大変、その点については一体どうなのかというふうな混乱であったりが生じることも想定されるのではないだろうかなというふうに大変危惧をいたしております。  この検討課題につきましては、施行後速やかにというふうに書かれてあるわけですけれども、このことにつきましては具体的な期限が示されていないなど、ほかの、先ほどの投票年齢については二年を目指してというふうなことが書かれておりましたが、これについては速やかにということだけが書かれておるわけでありますが、これにつきましてはどういうようなスケジュール、どのような場所で議論し、決定していくのか、お伺いしたいと思います。

船田元自由民主党

○衆議院議員(船田元君) 私どもは、この組織的な勧誘運動等の企画等に対する規制の在り方については、もちろんできるだけ速やかに検討を加えていきたいと思っておりますが、仮に法整備がされない場合においても、附則に入れられているということがこれは大きな事実でございます。したがいまして、このことがやはり一定の抑止力になるのではないかということはまず考えてもよろしいのではないかと思います。  しかし、実際には、やはり法の整備をしなければいけないということで、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、次の、次のといいますか、初回の国民投票までに何らかの結論を得たいと、こういうことで努力をいたしたいと思っております。

東徹日本維新の会・結いの党

○東徹君 ありがとうございます。  附則にそのことが盛り込まれているので一定の抑止力になるということでありますが、私もそのように期待はしたいところでありますけれども、やはりこれは法整備がされなくては混乱するんではないだろうかなというふうに思います。  続きまして、このことも発議者の船田議員にお伺いさせていただきたいと思いますが、附帯決議にも書かれておりますが、この提案者による確認書にもあるんですが、地方公務員の政治的行為について国家公務員と同様の規制とすることについては、各党の担当部局に引き継ぐことというふうにされております。各党の担当部局に引き継いで、その後どのように進めていくつもりなのか、この点についてもお聞きしたいと思います。

船田元自由民主党

○衆議院議員(船田元君) ありがとうございます。  私ども、これまでの公務員の政治的行為に関する問題につきまして様々な角度から議論してまいりました。今回のこの公務員の規制につきましては、特に、勧誘行為において国家公務員はそれができる、地方公務員はそれができないというアンバランスの状況ができてしまっております。そこで、それを解消するということで、その部分に関しての適用除外、純粋なものに限ってはその限りではないということで切り分けをさせていただいたわけであります。ただ、その他の政治的な行為の部分、そういうことにつきましては、これは公務員法制全般の問題だということで解決をしなければいけない問題であると思っております。  特に、維新の会の皆様からは、地方公務員の方々の政治的行為について様々な問題点を指摘をされておりまして、我々もその危機感については共有をするところでございますけれども、なかなか公務員法制全般の問題を議論するというには大変時間の掛かる問題であると思います。そこで、提案者による確認書を作りました中に、地方公務員の政治的行為については国家公務員と同様の規制とすることについて、各党の担当部局に引き継ぐという形で盛り込ませていただきました。  この意味でございますけれども、単に引き継ぐというだけで後は関与しないということでは決してございません。可能であれば、各党の地方公務員法に関わる部局の担当者が集まっていただいて協議をする場を設けるということ、あるいは、その協議において今回の合意に加わったメンバーがフォローしていくということを、これを十分に考えております。  いずれにしても、この問題は公務員法制全体に関わる重要な問題であり、私どもとしては前向きに取り組んでいきたいと考えています。

東徹日本維新の会・結いの党

○東徹君 ありがとうございます。  ちょっと時間がなくなってまいりましたので、続きまして、ちょっと飛ばさせていただきまして、次の質問に移らせていただきたいと思うんですが、その前に、先ほど船田議員の方からは、この地方公務員の政治的行為について国家公務員と同様の規制とすることについて、各担当部局に引き継いで、その後ほっておくわけではなくて、各党間の協議の場をつくるというふうな御答弁をいただきました。是非とも協議の場をつくっていただいて、しっかりと進めていっていただきたいというふうに思います。  続きまして、これ最後になりますが、確認書、これも船田議員にお伺いしたいと思いますが、確認書にも附帯決議にもあるのですが、公務員及び教育者の地位利用による国民投票運動の禁止規定の違反に対して罰則を設けることの是非については今後の検討課題となっていたが、特に教育者については、公務員であるなしにかかわらず、学生や生徒、保護者に与える影響が大きいというふうに私は考えます。今までどのような議論がなされてきたのか、お聞きしたいと思います。

船田元自由民主党

○衆議院議員(船田元君) 公務員等や教育者は、その地位を利用することによって、投票人の意思決定に対し他の一般国民ではなし得ない不当な影響を及ぼすおそれがあると考えております。そこで、現行法においても、国民投票の公正を確保するための必要最小限の規制として、これらの者の地位利用による国民投票運動については禁止することといたしております。これが現行法の百三条でございます。  こうした観点から、国民投票法制定時には、どのような行為が地位利用に当たるかについて、かなり詳細な議論を行ってまいりました。具体例、余り時間ありませんが、具体例を申し上げれば、教師が教育上の活動として、自分が担任する児童の保護者を家庭訪問した機会に、保護者に対しまして、児童の担任者である関係において児童の教育上の問題に併せて勧誘すること、あるいは、教師がPTAの会議の席上で保護者に対し勧誘すること、あるいは、大学の憲法学の教授が学生に対して憲法改正に反対の投票をしないと単位を与えないなどと明示して勧誘を行うこと等が地位利用に該当するのではないかというふうに考えております。  なお、国民投票法制定時の原案では、公職選挙法における教育者の地位利用による選挙運動の禁止規定を参考にしながら、単に教育上の地位を利用してと規定していたのでありますが、衆議院憲法調査特別委員会における議論を踏まえまして、国民一人一人が萎縮することなく、自由に国民投票運動を行い、自由闊達に意見を闘わせられることが特に必要であるとの観点からこのような規定に新たにいたしました。  その地位、その地位というのは教育者の場合は学校の児童、生徒及び学生に対する教育上の地位でございますが、その地位にあるために、特に国民投票運動を効果的に行い得る影響力又は便益を利用することというように、より具体的な書きぶりに修正をいたしました。このように、法律上規定することによって拡大解釈の余地をなくすということで、一定の限定を設ける効果を持たせたいとしたものでございます。  ただ、罰則そのものにつきましては、先ほど来申し上げておりますように、その要件の成立の条件、そういったものがまだまだ十分に積み上がっていない、更に詳細な議論が必要である、検討が必要である、このようなことでございましたので、将来の検討課題ということにいたしたわけであります。

東徹日本維新の会・結いの党

○東徹君 ありがとうございました。

松沢成文みんなの党

○松沢成文君 みんなの党の松沢成文と申します。  発議者の皆様、委員の皆様、大変御苦労さまでございます。  私たちみんなの党は、憲法は国の基本法として大変重要な法律であるけれども、決して不磨の大典ではないと。時代の大きな変革の中で現実に合わなくなったところ、様々不備があるところは国会がしっかりと議論をして、そして国民の皆さんに判断をいただきながら改正すべきは改正していく、これが私は政治の役割だというふうに思っておりまして、そういう意味で、今回、この国民投票法案のある意味で宿題が解決の方向に向かいつつあるということは大変高く評価をさせていただいております。  実は、私もみんなの党の憲法担当主査で、三谷代議士とともに、こちらにお並びの発議者の皆さんと一緒にこの議論をさせていただきまして、議論の中にいたので大体内容は分かっております。したがって、今日はもう少し先を、この法律ができていよいよ憲法改正がなされるとしたら、そのときの手続についてお伺いをしていきたいというふうに思います。  まず、発議者の船田議員にお伺いしたいんですが、この国民投票法においては、憲法改正原案の発議、これ、六十八条にありますけれども、この原案の発議は、衆議院百名以上、参議院五十名以上となっていますね。これで、六十八条の三に、前条の憲法改正原案の発議に当たっては、内容において関連する事項ごとに区分して行うものとすると。発議のやり方については、この文章しかないんですね。  さあ、これをどう解釈するかという問題なんですけれども、例えば、船田議員が属されております自由民主党は、もう憲法改正草案として憲法全体を新しいものに見直していこうという、そういう案も持っているわけですよね。そうだとすれば、その案を実現するために憲法全体を見直したいという気持ちも私は当然あってしかるべきだと思います。  ところが、内容において関連する事項ごとに区分して行うものとする、この内容ごとに関連するというのは、各条文の中で、この条文とこの条文は一緒に考えないと整合性取れませんよねというふうに、二つ、三つの条文というのを考えるのか、それとも、例えば、我々のように統治機構を改革するべきだとなったら、当然、国会と内閣と裁判所、あるいは地方自治も関連しているわけですね。じゃ、これを一緒に改正しようという発議をした場合に、今度、また国民の皆さんがこれ賛成か反対に丸するわけですね。じゃ、これ逐条ごとにやっていくのか、それとも何か章ごとにやっていくのか、あるいは全体として賛成なのか反対なのか、これは非常にこの解釈の取り方によって憲法改正の発議の仕方というのは多種多様になってくると思うんです。  さあ、そこで、憲法改正の草案も、もう全体としてのフルモデルチェンジの草案も持っている自由民主党の船田議員に、船田議員は何か幾つかのグループに分けて四、五回で改正していったらいいんじゃないかという案もお持ちのようですが、まず憲法全体を変えることがこの法律上できるのかどうか、できないのであれば、内容において関連する事項ごとに変えていくというのは、どういう関連でグルーピングをして憲法改正を発議するべきなのか、この辺りについてお考えを伺いたいと思います。

船田元自由民主党

○衆議院議員(船田元君) 松沢議員、大変これから先の重要なポイントをついたお話をいただきまして、ありがとうございました。  どこから話していいかちょっと分からない部分もありますが、憲法という基本ルールの変更に当たっては民意を正確に反映させる、これがやっぱり一番の要諦ではないかと思っております。したがって、例えば第九条の改正、どう改正するかは別として、第九条の改正と環境権の創設という、一般的には関連するものとは思われない事項について一括して国民投票に付すというのは、これは禁じ手であるというふうに思っております。  また、我々としまして、国民投票法においては、先ほど説明いただきましたような内容において関連する事項ごとに区分して行うということを原則として規定をしております。実は、この解釈においては様々なことが議論されてまいりましたけれども、いわゆる有権解釈というか、発議者として解釈をするという段階にまでは至っておりません。この原則をどうこれから生かしていくのか、それによってどういう発議の仕方があるのかということは全てこれからの各党間の協議に委ねられると、そのように思っております。  ただ、一つ申し上げたいのは、一括で全部できるのかという話でございますが、確かに、憲法の全面改正を行う場合に、それが全て相互に密接不可分であるとして全体として一括して発議される場合があるかといえば、これは論理的に全くないとは言えない、あるかもしれない。しかしながら、その全面改正が様々な内容の改正を含むことを考えますと、そもそも発議には両院の三分の二以上の賛成が必要であるということを考えるのであれば、一括して発議するということは現実には想定し難いのではないか。逐条と全体の中間ということしか今は言えないと思っております。  あとは、先ほどの国会法六十八条の三に書いてある個別発議の原則、そういうものを大本にいたしまして各党で議論をする、その結果で発議の方法が決まる、こう思っております。

松沢成文みんなの党

○松沢成文君 これ、どう解釈するか大変難しい問題でありまして、これは今後の議論に委ねたいというふうに思います。  それでは、現行の憲法の第九十六条の一項、ここに憲法改正をどうやったらできるかということが書かれているわけです。もう皆さんよく御存じの、「各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする。」と。  さて、この九十六条、数年前にもいろいろ議論がありました。私は、憲法の条文の一つであるわけですから、それを変えることは、手続にのっとって先行して変えることも私はできるというふうに思います。ただ、この議論が大きくなったときにいろんな反論もございました。これは裏口入学みたいなものだなんという反論もございましたし、国会自らがそのハードルを自分たちで下げて憲法を変えやすくするなんというのはどうかというのもありました。  ただ、世界の憲法の改正の様子を見てみますと、数か国でこの改正条項だけを改正しているという例は幾つもあるんですね。例えば、デンマークなんかは、やはり改正条項のハードルを下げて少し変えやすくした方が柔軟に憲法というのを見直せるということでやっているわけなんです。  さあ、そこで、現状で皆さんのそれぞれの政党は、九十六条第一項の先行改正についてやれると、是とするか非とするか、その理由、もし現状で方向が出ておりましたらお聞かせいただきたいと思うんですが、大変時間の関係で申し訳ないんですが、自民、民主、公明、維新、みんなの各党の発議者の皆さんに御答弁をお願いいたします。

船田元自由民主党

○衆議院議員(船田元君) 九十六条の先行改正の問題ですが、その前に九十六条をどう変えるかという点については、私どもは三分の二というのは、やはり硬性憲法であるばかりではなくて、国民の憲法改正に関する主権をなかなか発揮できないと、やはりここは二分の一に変えるべきだというのが党の大方のコンセンサスであると、このように理解をしております。  ただ、九十六条だけを先行改正するということについては様々な議論がありますが、私個人の考えを申し上げますと、国民に憲法の何を改正しようとしているかを提示しないままに先行改正をするということは、なかなか国民の理解は得られないのではないかと考えております。実際に世論調査におきましても、反対意見が多くなる状況があります。  ということで、私としては、せめて九十六条の改正と憲法改正の具体的な条文の改正をセットで最初に出すか、あるいは二回目以降にするか、いずれかの方法で九十六条の改正を考えたいと思っております。

枝野幸男民主党・無所属クラブ

○衆議院議員(枝野幸男君) 憲法は公の権力の濫用を防ぐ、そのことによって国民の権利、自由、暮らしを守る。国会も公の権力であります。いっときの多数意見で少数の権利、自由、暮らしを脅かすことにならないように慎重に議論をし、一般的な多数ではなく、より広範な合意に基づいて憲法改正をする必要があるということから、この三分の二条項というのは大変合理性のある規定であるし、各国を見てもこうした例、立法例は少なからずあるという状況であります。  しかも、日本においては結果的に長年憲法の条文が変わってきていなくて、この憲法改正について大変な議論がある中で、何をどう変えなきゃならないのかという本質的な中身の議論をすっ飛ばして改正しやすくするというようなやり方は、今のこの憲法の趣旨、そして三分の二条項の趣旨から考えると、これはこそくと言われても仕方がないと。  したがって、将来にわたって、三分の二というのは絶対の数字じゃありませんから、全くここを触れないということは申し上げませんが、少なくとも先行改正あるいは最初の段階に同時にやるみたいな話について、民主党は反対であります。

北側一雄公明党

○衆議院議員(北側一雄君) 憲法の立憲主義という理念、また憲法は最高法規でございます。そういう趣旨からいうと、憲法改正についてのこの九十六条、硬性憲法の性格というのは私は維持をしなければならないと思っています。  ただ、九十六条を一切触ってはならないとは思いませんが、各国の立法例を見ましてもいろいろな立法例がございます。そういうものを参考にしながら、硬性憲法という性格はきちんと維持をしていくというのが大事だと思っております。  先行して九十六条を改正するということについては、私もいかがなものかなというふうに思っております。やはり、まだ我が国は一度も憲法改正やった経験がないわけでございますね。そういう中で、まずは内容について、ここをこのように変えるべきではないかということについて、まず憲法改正の論議、手続を踏んでいくことの方が国民から見て分かりやすいんではないかと。九十六条は改正手続を定めたものでございますので、いきなりその改正からやっていくというのは、国民から見るとよく理解できないのではないかというふうに思われます。そういう意味で、先行改正については慎重でございます。

馬場伸幸日本維新の会

○衆議院議員(馬場伸幸君) 我々日本維新の会は、憲法は国民のものという基本理念に基づいて、憲法を時代に応じて柔軟に改正することができるようにするという考えの下、国会の発議要件を引き下げる、これについては賛成でございます。一昨年の衆議院選挙、昨年の参議院選挙の公約においても、九十六条改正をうたっているところでございます。  あわせて、この公約に基づいて、昨年六月、先駆けて九十六条の発議要件を二分の一に引き下げる憲法改正原案を作成したところでございます。したがいまして、国民投票において改憲の是非を国民に問う、そのことを前提に先行改正を進めてまいりたいと考えておるところでございます。

三谷英弘みんなの党

○衆議院議員(三谷英弘君) 先ほどの松沢委員の質問にお答えいたします。  みんなの党といたしましては、もちろん憲法改正という前にやるべきことというものがあるだろうと、選挙制度ですとか政党を含めた政治改革、中央集権打破等々もあるというふうには認識はしておりますけれども、しかしながら、戦後六十余年、六十数年たっている中で具体的に憲法改正の議論がなかなか進んでこなかったということというものは、やはりこの改正要件というのが一つネックになってきたということもあるだろうというふうに考えております。  もちろん、現在の憲法というものが硬性憲法であるということは理解をしておりますけれども、しかしながら、国民投票というものを課している以上は、この発議要件を引き下げる、緩和したとしてもこの硬性憲法という性格は変わらないというふうに理解をしておりますので、その点をしっかりと進めていくということも、我々としては国民の手に憲法を奪還する、国民の手に政治を奪還するという一環として考えていくというのも極めて重要ではないかと、このように考えているところでございます。

松沢成文みんなの党

○松沢成文君 憲法九十六条の改正手続の先行改正については真っ二つに意見が分かれたなという印象を持ちます。反対の皆さんからの発言にありましたように、そういう手続の問題を最初にやるよりもまず中身だろうと、中身のどこに問題があるのかというところを国民の皆さんに訴えるのが先だという御意見がありました。  そこで、今質問した同じ発議者の皆さんに、党内で様々憲法の議論をされていると思いますが、もし現行憲法を改正するとしたら、どの部分に問題があり、どこから改正を目指すべきか、中身ですね、それを是非とも御開陳をいただきたいと思うんです。もちろん、統治機構の問題が最重要というところもあれば、あるいは今の憲法にはない非常事態条項みたいなものをまずつくるべきだというのもあるし、あるいは人権の問題だ、環境権の問題だ、様々あります。各党で優先順位最も高い分野はどこか、是非とも御開陳をいただければと思います。

船田元自由民主党

○衆議院議員(船田元君) 我が党としましては、様々な議論がありまして、どれも重要であるというのが一番簡単な答えでありますが、それでは収まりませんので、私の私見ということで聞いていただきたいと思いますが、まさにこの憲法改正、国民投票が行われる、これは初めて行われるそのときには、やはりできる限り全会一致やそれに近い形での広範な国会の会派が合意するテーマが望ましいと思っておりますし、国民にとりましても多くの人々に賛同してもらえるテーマから始めるのが順当ではないかということを考えますと、やはり環境権の創設のこと、プライバシー権など新しい人権を創設すること、東日本大震災のような大規模災害時の緊急事態に関する規定、あるいは七十九条の、これは裁判官の報酬の減額ができないというものですが、実際もうやっておりますけれども、これは明らかに現状と違っている部分、あるいは八十九条の、よく言われる教育、私学教育に対する公の支配という問題、この辺りはやはり現実と離れている部分でございますので、そういった形式も含めたその辺りがまず最初にやるべきことかなと。あくまで私見ですが、そう思います。

枝野幸男民主党・無所属クラブ

○衆議院議員(枝野幸男君) 民主党も、憲法について不磨の大典とは考えておりません。時代の状況、国民の声を踏まえて、変えるべきところがあれば変えるという考え方で議論を進めてきております。  そうした観点からは、一つには、これまでの解釈の積み重ねによってルールとしての拘束力が弱まっている部分があるのではないか、より厳格な規定を憲法に置くことによって公権力をより縛るというようなことが必要ではないだろうか。それからもう一つは、知る権利であるとかプライバシー権であるような新しい人権について明記をした方がいいのではないか。それから、私どもにとっても一丁目一番地である地域主権をより具体的に憲法に規定をした方がいいのではないかなどという議論を進めてきております。  こうした議論を二〇〇五年に国民の皆さんにお示しをして、いろいろな意見交換をさせていただいていますが、じゃ、いずれも憲法を変えないとできないのかといえば、むしろ立法政策等によって十分に必要な要請は対応できるということの中で、今すぐに憲法を変えなければならないという条項が国民的あるいは党内的に一致をしているものはないと考えております。  というところでやめておけばいいんですが、あえて私見申し上げれば、もし議論を急ぐ必要がある部分が、一つだけ個人的にはあるかなと思っております。  それは三・一一のときに、被災地の地方選挙、統一地方選挙が直前に迫っておりまして、この地方選挙を半年、被災地については延期をいたしました。これ、地方選挙でしたので、憲法ではないので法律で延期をすることができましたが、もし例えばあのような大震災が起きた時点で衆議院が解散をしていて、参議院の任期満了選挙が例えば半月後に迫っているみたいなことがあったときにどうするのか。これはしっかりと、これも本当に詰めれば法律でできるのかもしれないということを含めて、ここはちゃんと議論を急がないといけないのではないかと思っています。

北側一雄公明党

○衆議院議員(北側一雄君) 今、船田さん、また枝野さんからお話しされたこととほぼ同様でございます。私も、今、枝野さんがおっしゃった点は非常に問題意識を持っております。  衆議院の任期がもう近づいている、また衆議院が解散中だということだって想定されるわけですね。そういう場合に、三年前の東日本大震災のような国の本当に緊急時に選挙なんかやっていられるわけじゃございませんので、そういう場合に例えば一定期間任期を延長していくだとか、そういうことをきちんと定めておくというのは法治国家として大事なことだと。超法規的に、そのときに、いや、こんなときに選挙できないから衆議院の任期を延ばそうなんというのは私はやっぱり避けないといけないというふうに思いますので、こういうところはやはりある意味憲法上の不備の部分だと思うんですね。  そこはしっかり各党で協議をして、まさしく先行してその辺の改正をしていくというのもあるのかなというふうに私個人としては考えております。

小坂憲次自由民主党

○会長(小坂憲次君) 発議者馬場伸幸君、簡潔にお願いいたします。

馬場伸幸日本維新の会

○衆議院議員(馬場伸幸君) 我々日本維新の会は、憲法改正の重要テーマとして四点を考えております。  まず一点が統治機構改革。松沢議員も知事をお務めでございましたのでよく御理解いただいておると思いますが、具体的には道州制、首相公選制、一院制ということを考えております。そして二点目、財政健全化。三点目、自衛権。特に、現在課題となっております集団的自衛権の問題は、本来はやはり憲法改正によって解決すべき問題であると考えています。その意味で憲法九条改正は喫緊の課題ではないかと、そういうふうに考えておるところでございます。そして、四点目は緊急事態条項の、先ほど来御答弁にございますように、緊急事態条項の問題でございます。この緊急事態条項については、我が党の憲法調査会の方で具体的な条文作成に着手しているところでございますので、何とぞまた御協力を賜りたいというふうに考えております。  以上四点をまず取り組むべきテーマであるというふうに考えております。

小坂憲次自由民主党

○会長(小坂憲次君) 発議者三谷英弘君、時間が過ぎております。恐縮ですが、簡潔にお願いいたします。

三谷英弘みんなの党

○衆議院議員(三谷英弘君) はい。  みんなの党といたしましては、地域主権道州制、首相公選制、一院制含めて、統治機構の改憲というものが必要だというふうに訴えさせていただいておりますが、先ほど来答弁の中にもありますとおり、先ほど船田先生の方から話がありましたとおり、最初はできるだけ多くの会派が賛同できるテーマから始めるということも、その内容においては賛同させていただくということでございますので、様々な権利を加えていくですとか、先日の東日本大震災等々が起きたときのような緊急事態法制というものを憲法の中に取り入れていくということも重要なテーマということで、そういったものをまずは進めていくということで動き出せればいいなというふうに考えております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。  今日は、まず最低投票率についてお尋ねしたいと思います。  七年前の改憲手続法案の審議で、最低投票率を定めないなら、投票権者の僅か一割、二割の賛成でも改憲案が通る仕組みになってしまうという根本的欠陥が大問題となりました。当時行われた世論調査、新聞の世論調査で、定めないのはおかしいとする国民の皆さんが八割に達したというこの結果は、当時法案の審議中でございました参議院に大きな衝撃を与えて、法案審議の重要な焦点ともなりました。その結果、十八項目に及ぶ附帯決議の一項目として、「低投票率により憲法改正の正当性に疑義が生じないよう、憲法審査会において本法施行までに最低投票率制度の意義・是非について検討を加えること。」という項目が付されたわけです。  今回の改定案の提出に当たって、発議者の皆さんの中でこの国民投票の最低投票率の定めをどうすべきかについて調査だとか検討がなされた形跡が私にはうかがわれません。  船田議員にまずお尋ねしたいと思うんですが、この参議院の当時の憲法調査特別委員会で付された附帯決議は、自民党、公明党、そして民主党の共同提案によるものです。この共同提案会派でありながら一顧だにしなかったのか、いかがですか。

船田元自由民主党

○衆議院議員(船田元君) お答えいたします。  最低投票率の問題につきましては、七年前の参議院の議論におきましても大変大きな議論であったことを私も記憶をしております。また、その結果として参議院における附帯決議、十八項目ございますが、そのうちの一つに入ったということも理解をしております。  また、考え方として、衆参両院に分かれておりますけれども、参議院での決議、これにつきまして直接的に衆議院を縛るものではないと考えております。またその逆もしかりでございますけれども、やはり国会での取決めでございますので、その点は衆議院においてもこれは十分に検討しなければいけない、尊重しなければいけないということはまず申し上げなければいけないと思っております。  その上で、じゃ、全然その議論もしなかったのか、あるいは調査等もしなかったのかということでございますが、この最低投票率につきましては何回か私ども衆議院側で、憲法審査会、あるいはその前の憲法特別委員会、あるいは憲法調査会、それで何回か海外の視察もいたしました。その中で、やはり最低投票率を設けている国、設けていない国、様々ございまして、それぞれのメリット、デメリットについてその現地の担当者に問い合わせる、あるいは問いただす、そういったこともやってまいりました。また、今回の改正案における衆議院での議論におきましても、記憶は定かではございませんけれども、複数の政党からの質疑の中で、この最低投票率いかがかということで御質問いただき、それに答弁をさせていただいた次第でございます。  現状におきまして、私としては、やはりまだ最低投票率を設けることについては疑義があると、このように感じております。理由は、この間も申し上げましたけれども、投票権者の意思の捉え方、棄権の票というものをどう捉えるかということで、これを反対にみなすということは、これは意思を測り過ぎてしまってはいないだろうか、あるいは民意のパラドックスがあるのではないか、さらにボイコット運動を誘発することになるのではないか等々、様々な課題があると思っておりまして、そのことについては最終的に結論が全て出たということでは決してございませんで、これからもこの点を中心に議論を進めていきたい、多くの皆さんと議論していきたい、このように感じておる次第でございますが、現状においては最低投票率は大変導入することはかなり厳しいのではないかと、こういう認識に立っております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 議論をすべきだというのであれば、この審査会で徹底して議論し、その前提として行うべき調査は行うべきではないかと私は思います。  憲法調査会の時代あるいは調査特別委員会の時期に、今、船田議員がおっしゃったような衆議院における調査が仮にあったとしても、この改定案の発議に、発議というか提案に至る提案会派の皆さんの議論の中に、最低投票率制度についての調査や検討というのは行われていないんじゃないんですか。実際、改定案が提出された後の衆議院の僅かな審議時間の議論があったという御紹介だけで、七年前の改憲手続法案そのものの根本的な欠陥であるという議論を乗り越えることなど絶対にできないし、これで動かすことができるということには私ならないと思うんですよ。  この問題は、国民主権原理と憲法九十六条が求める憲法改正手続の意義をどう考えるのかという問題に関わっています。私、七年前に、各議院の三分の二以上の多数によって憲法改正案が発議されたという場面においても、発議した国会の意思とは全く別に、主権者である国民の意思が優位する、つまり、国民投票というのは国会の発議の追認ではなくて、憲法をどうするかの決定権は国民一人一人とその総意にあるのであって、たとえ国会が三分の二以上の承認で憲法を変えようという発議、国民にとっては提案をされたとしても、その投票、国民の投票で過半数の賛成があって初めて憲法改正が成立する、それが憲法九十六条が定めているところではないかという理解を皆さんに確認をしようとして、かなりの議論がありました。  ですが、議論の挙げ句、私が今申し上げた趣旨は、当時、発議者において確認されたと理解をしているんですが、船田議員、いかがですか。

船田元自由民主党

○衆議院議員(船田元君) お答えいたします。  直接のお答えになるかどうかは分かりませんが、まず最初に仁比議員から御指摘をいただいた点でございます。  最低投票率について、今回の改正案を出すまでの間に議論をしたかということでございますが、それは残念ながら、各党間でメーンのテーマとしてなってはおりませんでした。これは、今回の改正をする場合の我々の目的、ミッションとしては、いわゆる三つの宿題を中心として、これを解決するためにどうするかということの議論に終始をしたということでございまして、最低投票率の制度の導入については三つの宿題の中には入っていなかったということが一つございます。  それから、最低投票率が設定されないことが制度の重大な欠陥であるという御指摘でございますが、決して私はそのようには感じておりません。もちろん、投票率が高くなるということは望ましいことであり、そして民意の反映がそういう中でしっかり行われるということは、これは我々が努力をしなければいけない点でありますが、そのことを全て最低投票率の設定に委ねてしまうというのはいかがなものかというふうにも考えております。  我々の努力は、やはり投票率をできるだけ上げるということであり、また投票率が上がるような発議を、そういう内容を持った発議にしなければいけない、こういうことで国会としての責任を果たすべきものであると、まずはそのように考えております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 私の質問にはお答えになっておられないんですけど。  まず、今お話しになった点について、三つの宿題を解くために終始したというのは皆さんの御事情ですけれども、この三つの宿題を解いて動かすためにというので、船田議員と私で定めるべきかどうかという議論について立場は違って構わないんですよ。ですが、七年前にあれだけこの国会を包囲をした国民の皆さんからも声が上がり、世論調査では八割という人たちが設けないのはおかしいという、そういう声を出していた最低投票率制度の問題について議論をせずに、検討さえせずに動かせるものかということを私は申し上げているんですね。先ほどの御答弁で一顧だにされていないということは明らかになりましたが、だったらば、この参議院の審査会は、当の附帯決議を上げた参議院の立場で徹底した議論をすべきだと私は申し上げたいと思います。  それで、先ほどの九十六条の趣旨ですけれども、発議した国会の意思とは全く別に、国民一人一人がその投票において憲法をどうするかの決定権を持っている、その九十六条の趣旨についてはいかがですか。

船田元自由民主党

○衆議院議員(船田元君) 九十六条の趣旨は、主権者としての国民が、憲法というまさに基本的な政策について主権を生かす、主権を発揮しまして賛成なのか反対なのかその意思表示を行って、それが半数を超えた場合には国民の意思として憲法改正が行われる、その手続の重要な部分を九十六条が規定したものと理解しております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 主権者として、憲法改正権限、憲法制定権力のその改正に当たっての行使を直接行う場面なわけですから、主権者国民が時の政府の手を縛るという立憲主義からしても、今私が申し上げていること、それから船田議員が端的におっしゃったこと、これは当然のことだと思うんですね。  国会の発議は国民代表機関による提案であって、決めるのは主権者国民だということです。それが二割足らずといった低い賛成率で変えられ得ると、必ずそうなると私は申し上げているわけじゃないんですよ、変えられ得るという制度はおかしいのではないかというのが随分議論になりました。  そのときに、北側議員にお尋ねしたいと思うんですけれど、当時の公明党の発議者として赤松議員がいらっしゃったんですが、私、おかしいとは思わないかと、国民の、あるいは投票権者の二割足らずで憲法が変えられ得るというのはおかしいとは感じないかとお尋ねをしたところ、赤松議員は当時、おかしいと思いますと答弁をされたんですが、北側議員はいかがですか。

北側一雄公明党

○衆議院議員(北側一雄君) 国民投票をやった場合の投票率が高いことにこしたことはない、低くないようにしなければならないという意味では私もそのように思いますが、最低投票率制度ということを設けることについては、先ほど船田さんがおっしゃったこと、全く私も同じ意見でございます。  広く国民投票をする際に、多くの国民の方々に参加をしていただく、そしてまた投票機会を広く認めていくように様々な施策を取っていくという努力は当然のことながらしなければなりませんし、現行の国民投票法の中にも、また今回の改正案の中にも、そもそも十八歳投票権を認めようというのもそういう趣旨でございまして、幅広い国民の方々の声を聞かないといけないというのはそのとおりですし、その機会の保障はしっかりとやっていく。しかし、最低投票率制度というのを制度として設けることには様々な課題、先ほど船田さんが述べたような問題点が多いなというふうに私は感じております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 様々な課題があるという御認識があればこそ、調査や検討を徹底して行うということが必要だと思います。  先ほど船田議員が設けるべきでないという理由としておっしゃった、棄権を反対にみなすのはいかがかというのは、賛成という国民の皆さんがどれだけいるかが承認において大切なことなので、その点をよく議論するといいますか、ちょっと認識の仕方が違うのかなと思うんですね。  民意のパラドックスという問題は、同じ改憲案、一つの改憲案についてもう一度投票するといったことがあって初めてパラドックスが起こったということが分かるのではないのか。現実の国民投票で先ほど来お話しになっているような発議をして、その一回の国民投票で物事が決するわけでしょうから、テーマが違ったり時期が違ったりすれば様々な投票率なり国民の関心ということになるのに決まっているわけですよね。ですから、その議論というのは本当に論理的にも成り立っているのか、よく議論する必要があるのではないかと思います。  まして七年前には、憲法九十六条に最低投票率の定めがないから設けてはならないという議論がしきりにされました。しかし、現行法の発議に関する両院協議会について憲法九十六条は定めていないのに、皆さんは設けた。にもかかわらず、憲法が明文で規定していないからといって最低投票率は定めてはならないと。それを根拠にするのはこれは御都合主義ではないかという議論を私、させていただきました。  いずれにしても、今日これを直接議論していこうとは思いませんけれども、調査や検討もせずに宿題を解いたといってともかく動かそうとする、それは結局、できる限り低いハードルで改憲案を押し通そうということになるんですよ。とんでもないことであって、何も急ぐ必要はないわけですから、衆議院でそうした議論の上で当院に送られてきたということであれば、この参議院の審査会で徹底した審議が必要だということを重ねて申し上げたいと思います。  次に、国民投票運動の自由に関してお尋ねしたいと思います。  衆議院の五月八日の参考人質疑で、日弁連の水地参考人がこんなふうにおっしゃっています。憲法改正手続では、いかに主権者である国民が萎縮することなく自由に憲法改正についての意見表明ができるか、憲法改正の最終決定者である国民の間において、いかに自由闊達な議論ができるかが何より重要であります、したがいまして、あらゆる公務員を含む国民の意見表明の自由が実質的に確保されなければならず、ましてや罰則をもって規制されるべきではないと考えますという趣旨なんですね。  私は、こうした考え方が七年前の議論の中で深まっていったと思います。前回、裁判官を始めとした特定公務員四職種に対する規制を七年前削除したのに、逆行して改定案が復活をするということは重大であり、この日弁連の参考人がおっしゃるような、憲法上重要な意義を持つ運動の自由を制約するどんな憲法上の根拠があるのかと伺いましたけれども、私、まともに御答弁をいただけなかったと感じております。  ジャッジする立場という議論が衆議院から行われているんですが、七年前も同じであって、裁判官やあるいは捜査に携わる公務員がジャッジする立場にあるというのは、これは七年前から同じじゃないですか。その上で七年前は外したんですね。だったら、この七年間の間に、例えば裁判官がとんでもない行動を行う、それが類型的に認められると、そんな事態でもあったというのかと。  この改定案で規制を復活するという立法事実があるというなら示していただきたいと思いますが、船田さん、いかがですか。

船田元自由民主党

○衆議院議員(船田元君) 公務員の運動規制については、これまでも様々な経過、そして様々な紆余曲折があったということは認める次第でございます。  ただ、今お話しになったようないわゆる特定公務員の運動規制ということについて、確かに七年前はまだ国家公務員と地方公務員の勧誘行為における規制の在り方、そこには、例えば地方公務員においては公の投票という言葉があるために、国民投票運動における勧誘が国家公務員には認められ、地方公務員には認められないというアンバランスが生じている、こういう問題が一方でございまして、それが整理されていない、こういう状況の中でこの特定公務員の扱いということも議論されておりました。  しかし、今回、純粋な勧誘行為はこれはオーケーである、しかし他の政治的目的を持って政治的な行為を行うことについてはその限りではないという切り分けをした。その途端に、やはり純粋な勧誘行為であっても、これは特定公務員の場合にはどうなのかという新たな問題が発生をした。それに対しては、特定公務員の中でも、先ほどおっしゃったようなジャッジをする立場、取り締まる立場ということにおいては、やはりそこは一定の制限を加えるのが妥当ではないかということで、また議論の前提が前回よりも変化をしているということについて是非御理解をいただきたいと思っております。また、その上で、地位利用に罰則を付けるかどうかという課題、それから組織による勧誘等の行為はどうなのかという課題、こういった課題も新たに出てまいりました。  したがいまして、これは宿題を解いた、どうかということよりも、新たな宿題といいましょうか、宿題が深化してきたと、深まってきたと、こういうふうに理解をしているものであります。特定公務員の新たな規制ということにつきましても、これは宿題が深化した、このような中で議論されてくる問題であり、またそのような前提で議論をしてきたというふうに我々は考えています。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 国会の議員の側のその議論の前提が変わったというので、なぜ主権者である国民の投票運動の自由が、前は自由になったのに、自由がちゃんと保障されるという形の法律が作られたのに、それが一度も行使される間もなく今度は駄目だと、そんなことになっちゃうのか、私はよく分からないですね。  この国民投票運動の自由の意義というのは、私は九十六条の改正に当たる決定権が国民にあるのだということと深く関わっていると思います。つまり、たとえ国会が三分の二以上の多数をもって改正案を発議したとしても、国民はそれとは異なる意思決定が十分に保障されなければならないということなんですよね。よく人気投票だとか、あるいは気分や衝動に左右されてはならないという議論がありますけれども、そうならないためには、その改正案の意味がどういう中身なのか、どんな議論が国民の中で行われているのか、周りの人たちがどんな意見を真摯に持っていらっしゃるのか、そういう議論が国民的に、あたかも一億数千万の国民全体が一つの議場であるかのように徹底して自由闊達な議論がされなければ、真摯な意思を形成し、投票に臨むことができないからだと思います。  私は、そうした自由闊達な国民投票運動ということ自体を、例えば船田議員が損なおうとしているものだとは思いたくないんですけれども、ちょっとそうした前提で枝野議員にお尋ねしたいと思うんですが、当時、この公務員や教育者はおよそ五百万人に及ぶと言われ、この方々に取り返しの付かない萎縮的効果を与えるということになれば、これは国民全体の申し上げているような自由闊達な討論そのものを大きく萎縮させるのではないか、こうした認識が随分深まったと思います。  そうした中で現行法に付されたのが附則十一条なのではないかと思うんですね。この議場の皆さんには少し御紹介をしますが、現行法の附則十一条にはこう書かれています。「国は、この法律が施行されるまでの間に、公務員が国民投票に際して行う憲法改正に関する賛否の勧誘その他意見の表明が制限されることとならないよう、公務員の政治的行為の制限について定める国家公務員法、地方公務員法その他の法令の規定について検討を加え、必要な法制上の措置を講ずるものとする。」という規定ですね。今回の改定案でこの附則十一条は削除されようとしているわけですが、この十一条はいわゆる併合修正案によって現行法に盛り込まれたものだと思います。  その審議、平成十八年の十一月の二日、衆議院の当時の調査特別委員会の小委員会で、枝野議員がこんな趣旨の発言をしておられます。公務員法一般における政治活動の規制が、この改定案の法律本体で規制を掛けなくてもかぶってしまうというのは、私どもとしても若干うっかりしていたところでありますので、私どもとしてはそこの整合性が取れるように、国家公務員法、地方公務員法の必要なところは手直しをしなければいけないと思っておりますと。  そして、国家公務員が思想、信条の自由に基づいて国民投票に関する記事が掲載されている政党の機関紙やビラを配布した場合にはどうなるのかという趣旨の質問に対して、少なくとも国民投票に限って言えば、今のようなケースを規制する必要は全くないと。公務の中立性が国公法の保護法益であろうが、これは憲法の国民投票についてはちょっと違うだろう、少なくとも国民投票については、投票の公正さを害しない行為については規制の対象に含める必要はないという御答弁をされていると思うんです。  ちなみに、その後、最高裁は、国公法違反が問われたいわゆる堀越事件について、公務員の政治活動は公務員の職務遂行の政治的中立性を損なうおそれが実質的に認められない限り自由であるという趣旨の判決をしているところです。  そもそも、公務員法で適法な行為が、いざ国民投票ということになったときに違法とされる理由があるはずがないと私は思います。元々のこの現行法の附則十一条の趣旨というのは、私がちょっと紹介させていただいたような理解でよろしいんでしょうか。

枝野幸男民主党・無所属クラブ

○衆議院議員(枝野幸男君) 従前の附則の趣旨は、これはこの間、他の提案者からも御答弁いろいろさせていただいておりますが、従前の、まあ現行もそうですけれども、公務員法に基づくと、国家公務員については公の投票についての何らの規制も明文上ありません。したがって、国民投票について、殊更何か規制が掛かるということは基本的にはないだろうという基本的な立場ですが、地方公務員については御承知のとおり公の投票について運動してはならないという規定がありますから、これ文言だけ読めば、地方公務員だけ国民投票運動は一切できなくなってしまうように取られかねない。  これは、当時の国会審議に先立つ党内の検討プロセスにおいて我々が十分に認識ができなかったこと、そのことが明らかになったことによって、ただ単に国民投票運動を自由にするという宣言とかそういうことでは足りずに、この公務員法にある公の投票について規制されているものを国民投票、憲法改正の国民投票については対象にならないんだということをきちっと位置付けなければならないと。これがあの当時の議論の中で出てきた。  したがって、そういう処理をしなければならないんだけれども、その具体的な内容について合意が取れないままに、併合修正案もできましたし、その後は更に合意ができずに、併合修正案の直前のものまで行きましたけれども、最終的にはいろいろな事情で合意ができなかったわけですけれども、この条文の趣旨というのは今のような趣旨ですので、まさにその趣旨に基づいて、国家公務員も地方公務員も国民投票運動について、まさに最高裁の示す必要最小限の規制以外の規制が掛からないようにという立法を今回したということです。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 船田議員に同じ点の確認なんですけれども、国公法の百二条と人事院規則一四—七ですけれども、これがいわゆる国公法による政治的行為の禁止と言われる規定ですが、これは極めて厳格な制限列挙であるということを当時私、議論させていただきました。  日本語で政治的な行為というふうに述べると、政治に関わることは広く当たり得るようにも聞こえるんですけれども、法律の用語としての国公法あるいは人事院規則における政治目的あるいは政治的行為というのは極めて限定されたものなんですよね。  さんざんぱら、それをあの当時、委員会で議論した上で、平成十九年の五月九日の参議院調査特別委員会で保岡興治議員が私の質問に対して、国家公務員法上、国民投票運動というのはいわゆる政治的目的を持った人事院規則に触れないだろう、それを追認することも必要だし、地方公務員法が公の投票というのは政治活動ということでやはり公務員の禁止の対象になる、制限対象になるということで、これは改正をする必要がある、是非自由にできるようにしようという前提で検討もするつもりでおりますという答弁をしているんですが、これ、船田議員、そのとおりでいいんでしょうか。

船田元自由民主党

○衆議院議員(船田元君) お答えいたします。  国家公務員法、それに基づく人事院規則、そして地方公務員法、それぞれに政治的な目的それから政治的行為というのが非常に具体的に示されていると思っております。  ただ、その中で、先ほどの例にもありましたように、当時の保岡議員がおっしゃった、国家公務員におきましては、純粋に国民投票をする場合、つまり他の政治的目的がない状況の場合には、国家公務員においてはこれは全ての政治的行為は自由であるという状況にあります。一部ちょっと違うものもありますが、ほとんど自由であるという状況にあります。  一方で、地方公務員の場合には、今お話ありましたように、公の投票というのが国民投票をも指すということから考えまして、純粋に国民投票に限定をされた行為でありましても、これは賛否の勧誘行為から人事上の権限利用まで制限される、こういう状況があって、先ほど来アンバランスということを申し上げたわけでございます。  ただ、私どもは、この全体の公務員法規定のアンバランスを直していくということは大変大きな作業でございますし、時間の掛かることでございます。我々がミッションとして預けられた部分というのはやはり政治的行為の最も典型的なもの、すなわち賛否の勧誘行為、この部分に限って、地方公務員におきましても、これは国民投票の純粋な行為ということであれば自由にしようということで、その部分だけをそろえるということでこれまで議論してきたものでございます。  ですから、今申し上げたような国家公務員法、地方公務員法全体に関わる制限規定というのをどうするかということについては、これはまた別の機会において議論しなければいけないことである。さらに、賛否の勧誘行為の中で、今申し上げたような特定公務員ということについては、勧誘行為の中でも純粋なものであっても、やはり影響力が大きいということを勘案し、私たちはその部分についての禁止規定を新たに設けると、こういうふうに整理をさせていただいたと理解をしております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 特定公務員の件については先ほど議論しましたから、その余の部分についてですが、例えば、人事院規則に言う特定の政策の主張又は反対というこの政治的行為というのは、これまでの解釈上、日本国憲法に定められた民主主義の根本原則を変更するような、例えば議会制そのものを否定するといった、そうした主張のことであって、そこまでに至らない、特別の政策の実現を主張するとか特定の法案の成立に反対することはそもそも政治目的に含まれないというのが国公法、人事院規則の確定している解釈だと思います。  ですから、切り分けるみたいなお話になると何だかよく分からないんですけど、現在の国公法や人事院規則あるいは地公法によって禁じられない行為を国民投票運動の際に禁止するということではないんでしょう。

枝野幸男民主党・無所属クラブ

○衆議院議員(枝野幸男君) おっしゃるとおりで、少なくとも国家公務員については、現行の公務員法の規制上も違法とは解釈されないであろう行為について、国民投票運動について確認的に合法ですよということを確認しているんであって、まさに萎縮的な効果を働かせないためには大変重要なことであるし、あえて申し上げれば、地方公務員についても、その地方公務員法の趣旨からすれば、公の投票というのは、これは恐らく、たしか裁判所の判決はないと思いますが、基本的には当該自治体の住民投票を想定しているものなので、国民投票運動については規制が掛からないと私は解釈いたしますが、しかし、やはり萎縮的な効果が生じてはいけないですから、きちっと確認的に、そうしたものは及びませんよと、政治的な活動の自由として、まさに発議された憲法改正について賛成だとか反対だとか言ったり、賛成しようよと呼びかけたりということは基本的に自由だということを、萎縮的な効果をもたらさず、誤解が生じないように明文にしたことは、むしろ先生の立場からもこれは評価していただけることじゃないかと思うんですけど。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 今の枝野議員の御答弁の言わば確認のような話になるんだと思うんですけど、今議論してきた現行法の附則十一条を削除して百条の二を置くことにされるわけですよね、御提案としては。ここに言う、百条の二の本文に言う、公務員の政治的目的をもって行われる政治的行為又は積極的な政治運動若しくは政治活動その他の行為にかかわらず、国民投票運動はすることができるという、その規定ぶりというのは今の枝野議員の御答弁の趣旨だということでしょうか。

枝野幸男民主党・無所属クラブ

○衆議院議員(枝野幸男君) そういう趣旨です。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 その確認をした上で、検討条項とされている新しい附則の四項ですね、四項についてちょっとお尋ねしたいと思うんですけれども、結局どういう検討をするのかと、そうしたら。  政治的行為の禁止の問題は今の議論で解決できるはずだと私は思うんですが、教育者の地位利用について、七年前の議論で、公職選挙法に言う地位利用の規制というのがどんな性格のものかということも議論をさせていただきました。福岡高等裁判所のこの問題についての判決が昭和五十年にありまして、ここで、教育者がその教育上の地位に伴う影響力を利用せずに、一個人として一般人と同様の選挙運動をすることは何ら制限されるものではなく、たとえ教育者が単に教育者としての社会的信頼自体を利用した場合でも問題の余地はないと。ですから、大学の教授だとか学校の先生だというそれだけで、社会的信頼があるのはもちろんでしょうけど、それが利用した形になったとしたって、それ自体は公選法上問題ではない、だから無罪であるというのが公選法の解釈なんですよね。  問題とされる地位利用というのは、結局、個別的な関係で、その生徒さんだとか、あるいはその親御さんとの関係で具体的な教育上の精神的な影響力だとか感化力がある、これを持ち、かつ利用するという場合に限られる、絞られるのではないか。  ですから、今日も、例えば単位をあげないというふうな話が出ていますけれども、そうした職権を濫用する場合、あるいは職権の行使そのものとして、まさかないと思いますが、賛成あるいは反対の投票を職務で命令するとか、こういうことが地位利用なのであって、公選法上の、そうではない場合について、国民投票運動において何らか規制するとか、まして罰則を付けるとか、そういうことにはならないんでしょう。船田議員、どうですか。

船田元自由民主党

○衆議院議員(船田元君) 基本的に地位利用という場合に、これは公職選挙法での規定もございます。また、今例示をされたような判例も出ているわけでございます。そのことに我々が考えている公務員、教育者の地位利用を、それを超えるような規制をするということは私どもは考えておりません。あくまで、やはり公選法の規定に従ったものである、その範囲の中にあるものであるというふうに基本的に理解しております。  ここで言う地位利用がいけないと申し上げますのは、今、仁比議員おっしゃったように、その地位にあることによってその地位を利用して他の者に対して何らかの影響を与える。それは不利益を与える場合もあれば便益を与える場合もありましょうが、そういう形で影響力を及ぼすということが伴わなければ、これは禁止の対象にはならないと、このように理解しております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 そこで、その四項の今後検討するというのが一体何なのかというのはよく分からないんですが、北側議員にちょっとお尋ねしますが、衆議院の四月十七日の審議の中で、今回罰則を設けないという趣旨について、地位利用というのは必ずしもその範囲が明確ではないのではないかという御答弁があっています。これはどういうことを言わんとしておられるんでしょう。

北側一雄公明党

○衆議院議員(北側一雄君) これは罰則を設けるかどうかというところの議論だと思うんですけれども、罰則を設けるという以上はその構成要件が明確でなければいけないという趣旨で今のように答弁をさせていただきました。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 この北側議員の御答弁にしても、あるいは船田議員はその同じ日に、地位利用の形態というのがまだ十分にこなれていないという御答弁もあるんですけれども、これは罰則を付けるにはもちろんのことですよ、無論ですけれども、現行法百三条で懲戒の根拠にもなり得るわけですが、この地位利用というのは、これも結局こなれていないし、明確ではないと。  つまり、萎縮的効果が極めて重大に懸念される、そうした過度に広範な曖昧な規定ではないか、それは現行法もそうであって、それはもう百三条丸ごと削除すべきものなんじゃないかと私は思いますが、船田議員、いかがですか。

船田元自由民主党

○衆議院議員(船田元君) 地位利用という形態には様々なものがあるというふうに理解をしております。その中で、地位利用がいけないという場合のものは、やっぱり他の者に対しての明確な影響を与える、それは利益を与える場合もあれば不利益を与えるという場合もありますが、そういう影響力を持って投票行動を動かす、あるいは規制すると、こういうことがあるわけでございますので、地位利用自体の概念というのは私ははっきりしていると思います。  ただ、実際にどういうものが地位利用に当たるのか、個別のケースというものを考えますと、まだまだその判例が積み上がっていない、そういう意味でこなれていないということを申し上げたわけでありまして、その判例あるいはその判例の基になる基準あるいはその構成要件、そういったものを議論することをやらなければ罰則を設けることはなかなか難しい、そういうことを申し上げたつもりでございます。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 今日、最後に枝野議員に、この四項の今後の検討ということについて、先ほど来議論があったのによく分からないんですよ。結局、何だか発議されている会派の皆さんが持って帰って罰則を付けるとかいうような話で議論をするという合意があるんですか。

枝野幸男民主党・無所属クラブ

○衆議院議員(枝野幸男君) いや、罰則を付けるという方向での議論をするという合意はありません。少なくとも現時点で、私どもは、罰則を付ける必要はないし、罰則を付けるとすれば、こういうふうにすれば曖昧さを排除できるということについての案を持っておりませんから、罰則を付けるということを考えておりませんし、それから組織的云々という話も、明らかにこれに罰則あるいは規制をしなきゃならない立法事実はどなたからも指摘を受けていないと思っていますので、立法事実がない規制をするということを現時点では考えておりませんが、検討するということは、そうした立法事実を具体的にどこかが御提示をされることがあれば、それについてはちゃんとお聞きをして検討しましょうねと、こういう趣旨です。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 まだまだ議論が必要だと思います。  今日は終わります。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。  まず、船田発議者に御質問をいたします。  前回、今回は間違いなく四年後には国民投票は十八歳になります、遅くとも四年後には、ごめんなさい、これは枝野さんの発言ですが、十八歳になることが法改正がなされない限りは確定しておりますとあり、船田さんの発言にもそのような趣旨があります。  ということは、もしこの国民投票が十八歳に法律改正がされなければ国民投票はできないということでよろしいでしょうか。船田発議者。

船田元自由民主党

○衆議院議員(船田元君) 今の趣旨がちょっと分かりにくいところございますが、私どもはこれまで、法施行後三年を経過する間に十八歳に引き下げる、投票権年齢を、しかしそれができるまでの間は国民投票も二十歳であるということで、ストッパーを付けて二十歳というものを規定しました。それが前のものでございました。それが、実際三年を過ぎても、優に過ぎてしまったけれども、その投票権年齢を十八にすることができないということで、じゃ、今投票するなら十八歳なのか二十歳なのか、それについて非常に曖昧な状況になっちゃったというのが今現在の状況であります。  我々の今回の措置というのは、どの時点においても何歳で投票できるかが明確に示せるようにしようということで、我々は最初に、まず国民投票は四年間は二十歳、そして五年たって一日目からは十八にする、これは自動的に下がる、ストッパーを付けないということでいたしました。だから、この段階においては、いつ国民投票してもこれは何歳で投票できるかということを明示したという点では一つの宿題の解決だろうと思います。  しかし、やはりこれまでの議論のように、国民投票年齢と選挙権年齢はできる限りそろえるべきであるということで、そこで我々としては、各党の合意によってこの二年間の間に選挙権年齢を十八に下げる努力をプロジェクトチームまでつくりましてやろうと。そして、十八に下がることが決まったときには同時に国民投票年齢も四年を待たないで十八に引き下げるということで、そこで十八にそろえる。ですから、理想からいえば、あるいは我々が目指していることは、二年後にいずれも十八にするというのが私たちの当面の目標でございます。そういうことで制度設計をさせていただきました。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 ちょっとよく分からないというか、十八にするなら私も十八にするべきであって、そして船田発議者は繰り返し繰り返し十八歳にすべきであるということを前回も、今日もですが、前のときもずっと発言をされていらっしゃると。  そうすると、国民投票も公職選挙法も十八歳にならなくて国民投票ができるということでしょうか。

船田元自由民主党

○衆議院議員(船田元君) それは余り想定したくはないんですけれども、結果としてそうなった場合でも、それはいずれでも国民投票は実行できるということになります。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 それはおかしいと思うんですね。参議院の附帯決議では、「成年年齢に関する公職選挙法、民法等の関連法令については、十分に国民の意見を反映させて検討を加えるとともに、本法施行までに必要な法制上の措置を完了するように努めること。」となっている。だけれども、先延ばしにして、不幸にして二十、二十になったとしても国民投票をやりますよというのはおかしいんじゃないですか。

船田元自由民主党

○衆議院議員(船田元君) 様々な考えがあると思いますけれども、私どもは、まずどのような状況においても国民投票ができるということを大前提として考えた次第でございます。  そして、今おっしゃったような状況、つまり全部二十歳のままであるということ、つまりこれは、今回の法改正施行後四年間の間に選挙権年齢が下がらないときにはやっぱり四年間は二十歳ということになって、これはいずれも二十歳で行われると、こういうことになりますが、なぜすぐ十八に下げなかったかといいますと、最初から国民投票年齢と選挙権年齢が十八と二十歳で違った状況で制度がスタートするのはいかがなものか、やはりそろえるということに主眼を置いて、当面、四年間は二十歳にしておくのは、これはやむを得ないんじゃないか。しかし、我々の政治的な判断として、あるいは努力ということで、二年間の間に選挙権年齢を十八に下げる、そして下げたらば同時に国民投票も十八に下げるということで、そろえる時期というものを二年後にすると、しかもそれは十八であるということを目指す、そういう制度設計をさせていただいたので、これは是非御理解いただきたいと思います。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 納得がいきません。  というのは、憲法改正のための国民投票するときには何歳以上の人が投票できるんですか、それをきちっと検討しましょうというのが国民投票法が成立したときの国会の意思だったと思います。しかし、それが議論ができないので、不幸にして二十歳だったら二十歳となっちゃう、もしかしたら幸運なことに十八になっているかもしれないということだったら、結局、国民投票するときに何歳が妥当かということを放棄して、とにかく国民投票をやるんだというのだけが先行していることにはなりませんか。パンツをはかずに外に出るようなもので、ちゃんとパンツをはいて外に出るべきであって、何か順番が違うと思いますが、いかがですか。

船田元自由民主党

○衆議院議員(船田元君) 今の例はよく分からないんでございますが、我々は、やはり十八にそろえるということが我々の立法者の意思であるということは少なくとも言えるわけであります。ただ、十八にならなければいけないという大前提ではありますけれども、最初から国民投票が十八で選挙権年齢が二十歳、そういう制度で始まるということ自体はやっぱり問題がある、そこはそろえなければいけないということで四年間の猶予をいただいた。しかし、その四年間の間に、できればその半分である二年間の間に公職選挙法の年齢を十八に下げる、そして同時に国民投票も十八にするということで、そのそろえるということにやはり主眼があるというふうに理解いただきたいと思います。  あくまで法の趣旨としては、我々の立法者の趣旨はいずれも十八にそろえるというのが大前提でございます。ただ、経過措置として、その十八と二十歳で分かれている時間が長くなるのはよくないということで、そういう制度設計をさせていただきました。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 こんな状況で国民投票はできないと思います。国民投票するのに発議者は繰り返し繰り返し十八歳であることが望ましいとさんざんぱら言っていて、成年年齢もそれにそろえるのが望ましいとさんざんぱら言って、しかし、それが合意が取れないんだとすると不幸にして二十歳でやりましょうと言われれば、じゃ、国民投票がいつやるかによって、その時期、時期によって違うわけじゃないですか。それはおかしくて、やっぱり憲法改正のための国民投票するには何歳からやるのかということを決めてから、だって、それを決めろというふうに附帯決議でもなっているわけですから、本当は十八歳以上が望ましいが、でも、プロジェクトチームをつくって四年以内にそうならないかもしれないじゃないですか。そうすると、二十歳でも仕方ないというのはやっぱりおかしいと思いますよ。  十八か二十歳かでどっちでやるんだという結論決めてから国民投票やるべきであって、国民投票やれる状況ではないと思いますが、いかがですか。

船田元自由民主党

○衆議院議員(船田元君) 現状の公職選挙法における選挙権年齢が二十歳でございます。ですから、まずはそこからスタートをするということが法律の状況からして望ましいものであるというふうに思っております。ただ、立法政策上、十八が望ましいというのがまた一方にございます。ですから、その二つの要件、これを慎重に議論し、そして決めたものが今回の結論でございますので、二十歳だから国民投票ができないんじゃないかというのは、ちょっとそれは私たちの考えとは違います。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 いや、超党派の議論のときは、国民投票は十八で、公職選挙法上は二十歳でもやむを得ないという議論もしていたじゃないですか。順番からいえば、国民投票の年齢を何歳からやるのか、本来は公職選挙法も合わせるのが望ましいが、それができない、仕方ないなんという議論をやっていたわけじゃないですか。ですから、やっぱり順番が違うと思いますよ。  憲法改正のための国民投票をやるためには、何歳でやるのかということを決めなければ、公職選挙法との絡みで、そのとき四年間の間に変わればラッキー、変わらなければ残念、でも二十歳でやることもあるというんだったら、やっぱりそれは、憲法改正のための国民投票は何歳の国民の皆さんがその権利を持つのかということについて結局は判断しないまま、見切り発車をすることになるというふうに思います。これはこの状態で国民投票はできないと考えますが、繰り返し言いますが、どうですか。

船田元自由民主党

○衆議院議員(船田元君) 私どもは、いつまでも二十歳でいいということを言っているわけではございません。この法律改正案の中にも、四年間は二十歳、しかし五年目以降は十八に自動的に下がるということで、四年間は大変恐縮でございますが猶予をいただいているということになります。しかし、大本のこの国民投票法そのものの本則で国民投票年齢は十八歳以上であるということを決めておりますので、是非その趣旨を生かしていきたいと考えております。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 論理の順番が逆だと思います。逆です。さんざんぱら一回目の国民投票法ができたときも、そしてそのときの附帯決議も、何歳にするのか本法施行までに必要な法制度の措置を完了するように努めることまで言われていながら、結局決着が付かずに、そして、もしかしたら二十歳かも、いや、四年後には恐らく十八歳になっているかも、いや、二年後には十八かな、二十歳かな、頑張ろうかなというんだったら、不安定じゃないですか。まず、何歳からできるのかというのをはっきりこの法律を決めた後、議論すべきであって、見切り発車をすることは許されないというふうに思います。  公務員の政治活動についてなんですが、さっき船田議員は、新たな宿題、宿題が深化したというふうにおっしゃいました。宿題は深化しているけど、まだ解いていませんよね。

船田元自由民主党

○衆議院議員(船田元君) まだ解いていないといえばそのとおりでございますが、ただ、三つの宿題そのものにつきましては、一番目の年齢のこと、それから二番目の公務員の運動規制のこと、三番目の一般的国民投票、三番目につきましては、これはまだなかなか解いていないという状況があると思います。しかし、これは前向きに議論していこうという点においては各党でその合意は大分できていると、そういう状況でございます。  今申し上げたようなその宿題が深化したという言い方がちょっとまずかったかもしれませんが、これは三つの宿題に含まれるものではなくて、三つの宿題の一つを解いた結果としてその先にまた新たな課題ができたと、こういうことでございます。その新たな課題についてはこれから各党の間でしっかりと議論をしていって、できることはきちんとやっていこうと、こういう意味でございます。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 各党でこれから議論するんだったら、まだこの法案は、もし仮に法律改正されたとして国民投票できないですよね。船田さんはすごい正直な人で、宿題を深化した、まだ解いていないとおっしゃったでしょう。宿題をまだ解いていなければ居残りじゃないですか。学校に残って宿題解いてくださいよ。宿題を解いていないのに、学校の先生、私、帰させませんよという話ですよ。帰っちゃ駄目ですよ。だって、はっきり、発議者の筆頭と言うかどうか分かりませんが、発議者が、宿題は深化した、解いていないと言うんだったら、解けていないんですよ、宿題。宿題解いていなかったら帰らないでくださいよ。これ国民投票できないですよね。

船田元自由民主党

○衆議院議員(船田元君) 大変すばらしい例示でございますが、この点につきましては、新たな宿題といいますか、宿題が深化した部分につきましては、今日解答するのではなくて、あした以降やってよろしいと、私が教員だったらそのように申し上げます。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 違いますよ。ここは国会ですから、発議者は宿題を全て解いて、そしてこれでお願いしますと言って、それで法律が成立すれば、それで万全の体制で国民投票ができるようにすべきです。しかし、船田さんは正直に、宿題は深化し、解いていないと言うのであれば、解いていない状況での発議であれば国民投票はできない、いかがですか。

枝野幸男民主党・無所属クラブ

○衆議院議員(枝野幸男君) 宿題にもいろいろありまして、このページからこのページまでちゃんとあしたまでにやり終わって持ってこないと宿題やったことにならない、これまでの三つの宿題はそういう宿題であったと思います。  今回は、あえて宿題に例えれば、もし面白いテーマがあって、これに基づいてそのテーマで自由研究でいい成果を出せるようなことがもしあれば夏休みの終わりに持ってきてくださいと、でもそういうネタがなければそれは持ってこなくてもいいですよと、こういう宿題ですので、これは全く同じ宿題といっても意味が違うと思います。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 しかし、何歳で投票できるのかという宿題は解けていないんですよね。公務員の政治活動については、確かに民主党、枝野さんは頑張ったと思いますよ、罰則付けないとか。頑張ったと思いますが、しかしまだ先送りで分からない点があるわけです。つまり、新たな自由研究ではなくて、宿題の根本的なところが発議者の中でも実は一致していない、今後持ち帰って検討しなければならないんだとしたら、宿題は解いていないんですよ。

枝野幸男民主党・無所属クラブ

○衆議院議員(枝野幸男君) 年齢については結論は出ておりますので、二十歳より上に年齢をしたらこれは憲法上の問題になりますが、成年年齢よりどれぐらい下にするかしないかと、これは立法裁量の問題で、これについて四年後に十八歳にするという結論をもう出しているんですから、これ、結論、中途半端じゃないし、例えば公職選挙法との兼ね合いがなかったとしても、例えば五年後には十八歳にする、十年後には十六歳にするだなんて、これは立法政策上あり得る話ですから、全然宿題残しているという話とは違いますし、公務員についてもそれは、いや、実は今回のことで公務員の運動規制については結論は出ているので、これについて更に検討をこういうところでしたいとおっしゃっている方はいますが、じゃ、これで、これが規制対象になっているのかなっていないのか、はっきりしていないところが残っているわけではない。他の党の皆さんは、組織により云々ということを御主張されている党もありましたが、そういったものは規制の対象にならないと明確に答えが出ている。  ですから、この法律が成立させていただければ、法律上、国民投票はできると、これははっきりしていると思います。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 三つの宿題ではなく、私は、今、枝野さんがおっしゃったことに関しては、公務員の政治活動ということそのもの、地位利用ということそのもの、裁判でも戦後とても争われてきたテーマであり、またそれはきちっと国民投票のときに明確にどこまでできるかという結論がこの文章で出ているとは実は思っておりません。  また、国民投票とそれから公職選挙法の年齢が二年後にどうなるのかという点ではまだ分からないわけですから、プロジェクトチームで頑張ると言われても、十八になるのか、二十歳になるのか、二年後どうかというのは分からないわけですから、その意味では、何歳で国民投票するというのを決めた後、国民投票するということではないというふうに私自身は理解をしております。  三つの宿題と言いますが、参議院は御存じ十八の附帯決議が付いております。これはどれも極めて重要なことで、参議院では十八の宿題なわけですね。これについてはどれも重要なことで、きちっとやらなければいけないというふうに考えています。  例えば、六項目めは最低投票率制度、これについてはいろんな意見があるかもしれませんが、今回はその議論をしてはいないというふうに思っています。また、十一は公務員の地位利用、基準と表現を検討すること、それもまだ十分ではないんじゃないでしょうか。また、十三項目めのテレビ・ラジオの有料広告規制については、公平性を確保するためのメディア関係者の自主的な努力を尊重するとともに、本法施行までに必要な検討を加えること。また、十四項の罰則の適用を始め、いろいろあります。  この十八の附帯決議の宿題について、枝野さん、解決したと思われますか。

枝野幸男民主党・無所属クラブ

○衆議院議員(枝野幸男君) ようやく最低投票率で発言をさせていただいてうれしいんですけれども。  各党間での検討はありませんでしたが、当然、国民投票法を改正するに当たって、各党と協議をするに先立ち、私どもは党内で、この宿題もあることだし、これについてどうしようかという話は党の憲法調査会で行いました。そして、その結果として、例の民意のパラドックスの話もありますし、それから、普通に日本国憲法の条文を読む限りでは、わざわざこれ、発議要件を総議員数とか書いているんですよね。しっかりと分母何か書いているんですよ、二分の一とか三分の二についての。発議については総議員の三分の二とわざわざ明記しているのに、投票の過半数としか書いていない。投票の過半数としか書いていないことについて、果たして立法で制約を課すことができるのかどうか。  私は、もし最低投票率とかあるいは総有権者の何%以上とかという規制を掛けるのであれば、それこそ条文改正事項だというふうに思いますので、そうした話を党内でした結果として、今回は、もちろん今後もこれについてはいろんな声がありますからいろんな検討をしていくけれども、そうした最低投票率はできないということを乗り越えるような議論はないということの中で現行制度でいこうと、こういう結論で各党臨んで、各党ともどういう事情か分かりませんが、したがって今回提案されていないので、もし、是非、最低投票ということであれば、共産党さんも社民党さんもここに修正案をお出しになればいいんじゃないかなと私は思うんですけれども。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 民主党の枝野さんのその最低投票率についての考え方は理解をしております。だから、これは同じだね、違うねという話ではなく、そのことも重要なテーマであるので、民主党がそう考えるというのは理解をいたします。しかし、これは国民投票法の超党派の発議なわけですし、それから、この法律が成立すれば果たしてこれで国民投票ができるのかできないのかということですから、最低投票率という項目も含めてきちっと議論をすべきではないかというふうに思っているんです。  つまり、言葉が悪いけれども、今回改正法案を出すために公務員の政治活動と投票年齢のことを改正法案に盛り込んで、とにかくやっているという感じで持っていって、他の点の項目については検討していないんじゃないか、少なくとも超党派ではというか発議者の中で。あるいは、そのことを十分議論した上での今回の国民投票法改正案の提出ではないのではないかという意味です。

枝野幸男民主党・無所属クラブ

○衆議院議員(枝野幸男君) 他党の党内の議論まで申し上げる立場ではありませんが、当然、この七年前の附帯決議については各党踏まえた上で、そして国民投票法の改正を各党で議論しましょうというときに、党内においてこれを踏まえた議論があって、それでやっぱり最低投票率設けようとか、あるいは、設けるかどうかの結論はともかく、設けることについて検討しようとかということを提起した政党が一つでもあれば、それは、私の意見は先ほど申し上げたとおりですが、それはその問題は各党で協議して結論を出さなきゃ駄目ですねと言いましたが、少なくとも今回合意をしている八党の間からはそういう話はありません。  したがって、政党会派として明確に最低投票率を求めていらっしゃる政党が対案なり修正案なりをお出しになれば、ここで建設的な議論になるんじゃないですか。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 では船田議員に質問いたします。  この附帯決議の中で、例えば、十三、テレビ・ラジオの有料広告規制について、公平を期すための必要な検討というのはどのように考えていらっしゃるんでしょうか。

船田元自由民主党

○衆議院議員(船田元君) この附帯決議の十三番目でございますか、テレビ・ラジオの有料広告規制についてということでありますが、これにつきましては、七年前の議論も相当いたしたわけでございますが、我々としては、基本的に自由ではありますけれども、特に投票日の二週間前から私どもとしてはいわゆるスポット広告というものを規制することにいたしました。これはやはり、スポット広告を有料でやられた場合に、非常にお金をいっぱい持っている政党なり政治勢力が意識的にあるいは量的にシャワーのようにどんどんどんどんテレビで流す、こういったことがあった場合にはやはり相当な影響力が出てしまうということがあります。また、スポット広告で言ったことが、確からしい議論をしてそれに対する反論ということがどこもできないままに投票日を迎えるということがあってもいけないということで、二週間程度の、諸外国の例を見ながら、そういったものを考えた次第でございます。そういうことは今後も当然議論の対象ではありますけれども、一応、私たちとしてはそういう結論を七年前に出したということであります。  なお、テレビ、ラジオの自主的な規制、自主的な努力、そういったことについては特にまだ我々として検証はいたしておりませんけれども、それぞれのメディアにおいてそれなりの対応をしていただいていると、このように考えております。ただ、実際に、この憲法改正が行われる実際の手続が始まった時点で、やはりそこはもう一度我々として検証する必要があると、このように思っております。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 こういうことは極めて重要な問題なので、きっちり議論をすべきだというふうに思います。  例えば、附帯事項の十六、「審査手続及び運営については、憲法改正原案の重要性にかんがみ、定足数や議決要件等を明定するとともに、その審議に当たっては、少数会派にも十分配慮すること。」という附帯決議があります。しかし、現在、定足数や議決要件等というのは明らかになっておりません。いかがでしょうか、船田議員。

船田元自由民主党

○衆議院議員(船田元君) これは附帯決議の第十六項目めでございますけれども、その審議に当たって少数会派にも十分配慮することというのは、これまで、衆議院、参議院それぞれ若干の違いはありますけれども、少数会派にも大会派と同様の質問時間を与えるというようなことを通しまして配慮をしている、こういう状況にあると思っております。  それから、定足数、議決要件等につきましては、確かにまだこれは議論をしていない部分であろうと思いますが、今後の衆議院、参議院それぞれの審査会の運用において議論すべきものであると思いますし、実際に憲法改正の手続が行われようとしているときに、改めてこの点についてはお互いに議論をしていく必要があると思っております。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 今、議論をしなければならないとおっしゃいましたが、やはり附帯決議の中で議論しなければならない点が多々残っていると思っています。  発議者の皆さんにも残っていただいていますので、私の持ち時間は限られているんですが、結いの党、みんなの党、そして維新の会、公明党、順番はどの順番でも結構ですが、参議院のこの十八の附帯決議について、やはりこれは参議院の意思として、これはきちっと議論をすべきだということで残っているんですが、このことについて、まだ解決していないんじゃないかという私の質問に対して、簡単で済みませんが、答弁をお願いします。

小坂憲次自由民主党

○会長(小坂憲次君) それでは、簡潔に。

畠中光成結いの党

○衆議院議員(畠中光成君) 七年前ですか、参議院のこの十八項目の議論があった際、我が党はできたての政党でありますからなかったわけでありますけれども、ただ、参議院のこの十八項目については承知しておりまして、先ほど船田提出者も発言ありましたように、非常に重要な内容も十八項目並べられていると思いますので、特に、実際この国民投票が行われるまでの間に、衆参の憲法審査会の場においてこういったテーマも出しつつ、こういったところで問題が起きないような、そういった議論を行っていくべきだろうと、そのように思っております。

船田元自由民主党

○衆議院議員(船田元君) 今、先ほど私が、第十六項目めで、憲法審査会における定足数、議決要件ということがまだ未定であると申し上げましたが、誤りでございました。  これは、衆議院憲法審査会規程の第十条と第十一条。十条が定足数でありまして、憲法審査会は、委員の半数以上の出席がなければ、議事を開き議決することができない。表決が十一条でございます。憲法審査会の議事は、出席委員の過半数でこれを決し、可否同数のときは、会長の決するところとするということで、規程にはきちんと書かせていただきました。修正いたします。

三谷英弘みんなの党

○衆議院議員(三谷英弘君) お答えいたします。  憲法が不磨の大典ではないのと同じように、この国民投票法案というものも、当然ながら、そのときそのときに応じてしっかりと検討を、より良いものにしていくために検討を重ねていくというのは当然ながら必要だろうというふうに思っておりますが、本法案というのはこの参議院でしっかり議論していただいて法律というふうにしていただければ、成立すれば当然ながらその時点から国民投票というのはできるということになるかと思いますし、それに向けて今国会、それまでの議論の中で、各党において必要な検討というものは十分にしたのではないかと、このように考えているところでございます。

馬場伸幸日本維新の会

○衆議院議員(馬場伸幸君) 日本維新の会は七年前には国会には議席をいただいておりませんでした。一昨年十二月、衆議院選挙で初めて国会の方に議席をいただきまして、我々もこの憲法問題については勉強してまいりました。  この十八項目については、大きく分けますと、法律改正に関わるもの、そして運用において対応できると思われるもの、この二つに大別できると思います。そして、この十八項目の中でも、既に解決済みのもの、福島議員がおっしゃっていただいたように現在まだ保留中のもの、いろいろあるかと思いますけれども、それについては早急に、国民投票が行われるまでに結論を出していきたい、そのように考えております。

北側一雄公明党

○衆議院議員(北側一雄君) 解決済みのもの、まだ検討中のものがあると思います。まだ検討中のものについては真摯に今後検討を引き続きしてまいりたいと思います。

福島みずほ社会民主党・護憲連合

○福島みずほ君 終わります。ありがとうございます。

浜田和幸新党改革・無所属の会

○浜田和幸君 新党改革・無所属の会の浜田和幸です。  今までかなり技術的な問題というか課題がずっと議論されてきましたので、若干、基本的な憲法、これをどういう形で日本の国力の増進につなげるかという観点で発議者の、特に船田議員のお考えを聞かせていただきたいと思います。  今、我が国はやはり様々な意味で課題、困難に直面していますよね。エネルギーの問題にしても人口の問題にしても様々です。食料の問題も。ただ、一番基本的な深刻な問題は、日本人の人口がどんどんどんどん減少し始めている、このままいけば、百年たてば半分、千年たてば一人もいなくなってしまう。そういう日本が生存するか消滅するか、そういう危機的状況を踏まえて、この日本国の憲法というものが日本国の生存にとってどのような意味を持つのか。日本国の将来にとって、今の状況を改善する上で、この憲法というものをどういう形で生かすのか、まずそのことについての基本的な考えをお聞かせいただきたいと思います。

船田元自由民主党

○衆議院議員(船田元君) 大きな御質問をいただきました。  憲法をどう見るかということは、もちろん様々な御意見があると思いますが、私は、やはり日本国憲法、これはどの国の憲法も同じでございますけれども、その国の存立、それから国民の生活の安定あるいは繁栄、そういったものを実現させるためのある意味で道具であるというふうに私は思っております。  もちろん、憲法においては法律以上の安定性とそれから規範性がなければいけないとは思いますけれども、しかしながら憲法を変えずに日本がこれからやっていけるかどうかということになると、大変これは厳しいものがあるだろう。やっぱり我が国の将来の様々な課題、今おっしゃったような少子高齢化、あるいはエネルギー制約、そういったものに対してやはり適切に日本が対応できるように、もしそれが法律だけじゃなくて憲法にも関わることであるということであれば、その憲法の条項をちゅうちょなく勇気を持って変えていくということで、私たちが安定して、そして繁栄して生活できる、そのための基盤であり、そして道具であるというふうに考えております。

浜田和幸新党改革・無所属の会

○浜田和幸君 私も基本的には同じ考えです。必要があれば変えていく、時代の変化、世界の状況に対応できるための必要な改正は当然のことだと思いますね。  その観点でお伺いしますけれども、じゃ、今の日本国憲法の盲点、弱点ですね、これは一言で言ってどこにあるんでしょうか。

船田元自由民主党

○衆議院議員(船田元君) なかなか一つに絞るということが難しいと思っておりますけれども、やはり最大のものは第九条であると思います。これはもうGHQによって原案が作られた、もちろん帝国議会、制憲議会におきまして一定の議論はいたしましたけれども、十分な変更もなされない部分もあったということであります。  現状の憲法においては、自衛隊の存在すら明文上は規定をしておりません。しかし、解釈ということで成り立っていると。個別自衛権も解釈上認められる。しかし、じゃ、集団的自衛権についてはどうなのかということで、今、与党の間で大変な議論が持ち上がっていると、そういう状況であります。  国家の存立ということに対して、やはり一番そこが弱い部分である。これは、三・一一の東日本大震災において、政府として果たしてきちんとした対応ができたのかどうかという反省も含めて、やはり緊急事態にどう対応するかということについても何の規定もございません。そういった点では、国家の存立という点における我が国憲法の規定が非常に弱い部分であるというふうに理解しています。

浜田和幸新党改革・無所属の会

○浜田和幸君 となりますと、やっぱり憲法の中心の概念をどこに置くか。今、国家存立に関わる第九条について、国を守るという観点の問題提起をされましたけれども、であるならば、そういう日本国憲法がこれから次の世代にきちんと意味をなすためにはどこに主眼を置くのか。集団的自衛権、国が守るような形を、自衛隊の意義を含めて明確にするのか。あるいは、天皇制の問題についても様々な議論がありますよね。日本の伝統や歴史という意味では、この天皇制をどういう形で、国民の総意として位置付けるのか。あるいは、そうじゃなくて、主権在民という形で国民一人一人の幸福を追求するような環境を整える。あるいは、もっともっとグローバルな視点でいけば、日本も世界の一員なわけですから、地球規模の様々な課題に対して十分応えるだけの、そういう体制になっているのかどうか。あるいは、それ以外にも、これまで議論されてきた、日本国憲法が日本国のものだけではなくて世界や人類のために共通の一定の役割を果たすということであれば、どこに一番の日本人の魂を込めた憲法にするのか。改正するということであれば、その基本の理念をどこに置くのか。  この基本的なところを一番強く訴える、そして国民が、あるいは世界の人たちが、やっぱりそういう憲法を持っている国であるならば自分たちも日本人になりたいとか自分たちも日本に行きたいとか、そういうような視点も欠かせないと思うんですけれども、そういった意味で、天皇制の在り方、国を守るという自衛隊の存在の在り方、国民主権というものの在り方、環境、一体何が一番今求められているとお思いでしょうか。

船田元自由民主党

○衆議院議員(船田元君) これまた大変難しい質問をいただきましたけれども、先ほど申し上げた、第九条を含めた国家の存立のことというのは、これはもう国の基本でございますので、これは当然憲法の中で重視をされなければいけない、これはもう言うまでもないことであります。  ただ、その上に立って国家が存立をするという前提で、更にじゃ何が必要かということを考えた場合に、やっぱり第一には、世界の中の日本であると。世界にどう日本という国が貢献をすべきなのか、あるいは世界に対して何ができるかということをやっぱりきちんと示せる、あるいは実行できる、そういう形をつくることもこれは憲法にとってとても大事だというふうに感じております。

浜田和幸新党改革・無所属の会

○浜田和幸君 まさに日本が世界の一員としてこれからも、またこれまで以上に貢献しようと思えば、そういう基本的な主義主張、これはやっぱり憲法の中にしっかりと、日本人だけではなくて世界の人々が見て理解できる、そういう中身に仕上げていくということがとても大事ではないかと思います。  その関連で、集団的自衛権、解釈によって集団的自衛権を可能にしようということはやはり無理があるんではないかと思うんですね。根本的には、国民的な議論をちゃんと経て、憲法を改正することによって日本をきちんと守れるような、そういう制度設計をしていく。そのプロセスの中で、様々な議論、国民的な議論を経て、やっぱり憲法に対する国民の考えを深めていく。そういう国民の納得があった上で、やはり集団的自衛権にも一定のしっかりとした権威付けが行われると思うんですけれども、そういうことを経ないで、憲法の改正を経ない、解釈だけでやろうということに対しては、これは様々な内外から疑念や不信感を巻き起こす、総理自身がこの問題に関しては困難性がある、大変難しい課題だということをおっしゃっているわけですね。  であるならば、やはりここは真摯に憲法改正を通じてそういう方向を目指すべきだと思うんですけれども、船田議員のお考えをお聞かせください。

船田元自由民主党

○衆議院議員(船田元君) お答えいたします。  一般の法律であっても、それは解釈には一定の幅が認められると思います。同様に、憲法におきましても、もちろんそれは制限的でなければいけませんが、やはり一定の解釈の幅というものは許されてしかるべきだろうというふうに思っております。  ただ、それはやはり憲法の持つその安定性の確保とか、あるいは解釈においても長い時間を掛けて積み重ねられてきたものがあるということもあります。さらには、論理的な整合性も取らなければいけない。ですから、憲法の解釈というものにおいては一定の余裕はあると思いますけれども、それはほかの一般の法律に比べると極めて狭いものでなければいけないというのが私の考えでございます。  現在の集団的自衛権の行使ということについて、これまでの安保法制懇の議論あるいはその結論、あるいはこれから議論しようと、既に始まっておりますけれども、与党内の議論を見ておりますと、この集団的自衛権行使につきましては、これは限定されたものであれば、これは憲法解釈の変更によって解釈の範囲内でできるものと私は理解をしております。  ただ、このことにつきましては、非常に憲法の根幹に関わる問題であるということ、こういうことを考えますと、やはり国民の意思を判断する、あるいは国民に信を問うという、そういうプロセスも一つの選択肢としては考えておくことも必要ではないかということをある会合で私は申し上げたわけでありますが、基本的に集団的自衛権の行使についての憲法解釈の変更は可能である、ただしそれはかなり限定をされたものでなければいけないというのが私の結論であります。

浜田和幸新党改革・無所属の会

○浜田和幸君 是非、限定的なものであろうと全面的なものであろうと、やっぱり国民的な議論とそれぞれの合意がなければ、新しい日本の対外的な安全保障の役割、それを担うという意味では国民の理解と支援がなければ必ず行き詰まるということは十分考えられると思うんですよね。その前提として、今の憲法の改正発議にしても投票年齢にしても、あるいは公務員もろもろの技術的な問題にしても、やっぱり国民の広い討議と支持が必要です。  先般の参考人の方々の意見を聞いても、やっぱりそういった意味ではまだまだ十分な国民の間の理解が得られていない。何人かの参考人の方々は、やっぱり憲法に関する教育、学校教育ですとか、あるいはシチズンシップ、市民教育、そういう政治教育がいろんな学校や地域や様々な分野でもっともっと広く開かれる、そういう中で理解を深めていく、そして憲法改正に向けての国民的合意が得た上で、初めてこの改正ということが本当の国民的な関心になると思うんです。まだそこまで行っていない。  やはり多くの国民の方々は、なぜ今憲法改正なのか、その技術的な問題を議論するのは分かるけれども、もっと今日の雇用、明日の経済、そういうことに対する関心がとても強いわけですね。となると、この憲法改正と今の日本国の経済、立て直すということがどういう形でリンクしているのかということをしっかりと議論し、納得しないと、国民の、例えば実際に投票ということになった場合に投票率が上がるかどうかという問題にも絡んでくると思うんですね。  そういう基本的な国民に対する啓蒙活動、政治、憲法教育といったことの在り方について、船田議員のお考えをお聞かせください。

船田元自由民主党

○衆議院議員(船田元君) 憲法改正ということにつきましては、国民的な議論が盛んに行われることが当然想定されますし、またそういう状況にしなければいけないと思っております。そういう状況をつくるためには、もちろん発議者である我々国会議員の見識も必要でありますし、また何をその改正として選ぶのか、そのテーマの選び方、これも大事であると思います。  またもう一つは、やはりテーマを決めた後、これが発議をされた後、実際に国民の皆様にその発議の内容はいかなるものであるか、それから、各政党がこれに対してどういう考え方を持っているかということについては、これは今回の法改正では特に触れませんでしたけれども、国民投票広報協議会というのが国会の中に設置をされまして、そこで様々なメディアを使いまして広報をするということを想定しておりますので、そういったこともやはりしっかりとその手順を踏まえてやっていかなければいけないと思っております。  そして、やはり一番大きな問題と思いますのは、学校教育においての子供たちの教育の中身だと思っております。決してゆがんだといいますか、偏った政治教育はいけないわけでありますが、しかし、中立的な、そして本当に実務的な憲法教育、あるいは広く政治教育というのは、これは私は是非とも学校教育において必要であると思っています。  従来から申し上げておりますように、いわゆる学習指導要領では、確かに、国の成り立ちとか国の仕組みであるとか、憲法の重要な部分についてこれは教えなさいということで命じている部分ございますけれども、よくこれを拝見しておりますと、どうもその知識の詰め込みというんでしょうか、大学の入学試験用に詰め込む部分というのは非常に多いんじゃないかというふうに思っております。  ですから、これからの憲法教育や政治教育というのは、実践というんですか、経験してもらう。つまり、模擬的な投票を行ったり、模擬的な国会を開いたりとか、そういった実際に即した、実際の政治の動きに即したいろいろな経験を積ませると。リアリティーのある教育というのはやっぱり必要ではないだろうかというふうに思っております。また、それをできるように私たちは努力をするべきだろうと、このように思います。

浜田和幸新党改革・無所属の会

○浜田和幸君 是非、そういう市民教育、学校教育を通じて憲法やあるいは政治そのものに対する理解を深める、そういう努力が一方で欠かせないと思うんですね。そういうことをしなければ、幾ら重要な改正案を発議されても、逆に投票率が全然上がらない、無視されてしまう。平和な環境であればそうでもないかも分かりませんけれども、今のウクライナの状況等を見ますと、選挙に対する妨害というようなことがいつ、どういう形で日本でも起こるかも分かりませんよね。  そうしたときの最低投票率の確保といったことも当然、何というんですか、システムとしてこの改正案の中に織り込んでいくべきだと思うんですけれども、その最低投票率に関する、言ってみればどういう形で担保するのかということについては、何かお考えはおありでしょうか。  また最後に、それを踏まえて、大局的な観点から、この憲法改正のスケジュール感といったものについて考えをお聞かせください。

船田元自由民主党

○衆議院議員(船田元君) 最低投票率の問題につきましては、これまでも各議員にお答えをいたしましたけれども、もう一度簡単に申し上げますと、最低投票率というのは、設けた途端にボイコット運動が起こる可能性もある、あるいはまた、最低投票率を設けることが、棄権をする人々がどのような意思を持っているかということについて必要以上にその判断をしてしまうのではないかという、本来的な問題というものがあります。  また、九十六条の過半数という表現が、果たしてその最低投票率を設けることまで言及しているかというと、そこまでの予定はしていないのではないかと。様々な議論がありまして、あるいは、民意のパラドックスという問題も発生しかねない。こういうことを考えますと、やはりこれは、もちろん全く検討しないというわけではございませんで、今後更に検討を深めていく必要が私は十分にあるというふうに思っていますが、現時点ではその必要はないのではないかという理解でございます。  ただ、投票率が低いということ自体は、これは望ましいことではありませんので、我々としては、やはりこの憲法改正の発議の内容や、あるいは実際に広報を行うところにおきまして投票率がなるべく上がるような努力というのは、当然これは発議者としての責任としてしっかりとやるべきであると、このように思っております。  それから、憲法改正のスケジュール感ということでございますが、なかなかこれは、この先の話を規定することはできませんので、非常に難しいんでございますけれども、私、全く個人の考え方といたしますと、先ほど言ったような国民投票の年齢、それから選挙権の年齢、そういったものについて一定の結論が出るとすれば二年後があるかなと。そのときに合わせて、あるいはその後にこの憲法改正の第一回目の国民投票が行われるということがあると時系列的にはかなり妥当な時期ではないのかとは思っております。ただ、これも全て今後の国会における各政党の議論、それからそれをまとめていく、つまり憲法改正原案を作るための時間というのはなかなか計り切れない、こういうものでございます。

浜田和幸新党改革・無所属の会

○浜田和幸君 ありがとうございました。以上で終わります。

小坂憲次自由民主党

○会長(小坂憲次君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後四時五十一分散会

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