決算委員会 第8号
- 発言数
- 345 件
- 登壇者
- 39 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2014/05/19
会議録
○委員長(金子原二郎君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る十六日までに、中西健治君、和田政宗君、儀間光男君、小野次郎君、福島みずほ君、大野元裕君、長峯誠君、柳本卓治君及び相原久美子君が委員を辞任され、その補欠として山口和之君、藤巻健史君、難波奨二君、山谷えり子君、宇都隆史君、吉田忠智君、安井美沙子君、渡辺美知太郎君及び寺田典城君が選任されました。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 平成二十三年度決算外二件及び平成二十四年度決算外二件を一括して議題といたします。 本日は、国会、会計検査院、総務省及び環境省の決算について審査を行います。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) この際、お諮りいたします。 議事の都合により、これらの決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれも省略して、本日の会議録の末尾に掲載することといたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(金子原二郎君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言をお願いします。
○舞立昇治君 自由民主党の舞立昇治でございます。 本日は決算委員会での質問の機会を与えていただきまして、金子委員長を始め決算委員会のメンバーの皆様方には厚く感謝申し上げます。私の持ち時間は三十分でございますので、てきぱきと質問させていただきたいと思います。 まず、総務省について、ふるさと納税制度について質問させていただきたいと思います。 ふるさと納税に関します本格的な議論は、平成十九年五月の菅総務大臣、今の官房長官でございますが、この問題提起から始まりまして、延べ九回の研究会会合での検討を経て、平成二十年度の税制改正によりまして、県や市町村の地方団体に対する寄附金をいわゆるふるさと納税として個人住民税の税額から一定額を控除する制度が創設されたところでございます。 これにつきましては、私は当時、新潟県庁の方に出向しておりまして、ちょうど中山間、過疎地域の離島振興担当課長として、新たに二十年度から、五月からふるさと納税が始まるということで、ふるさと納税担当課長も追加で拝命いたしまして、当時、このふるさと納税については非常に多くの経験を学ばせていただきました。 県庁内での横との連携、そして市町村との連携、そしてJA等の民間団体との連携、そしてまさにふるさと納税していただく住民の皆様、特に私は、新潟から東京に出て一生懸命頑張っておられる東京新潟県人会の皆様方との付き合いが非常に多くあったわけでございますが、そこでふるさとへの思いを形にするということで、当時いろいろと企画して寄附を呼びかけたということで非常に思いが強い制度でございまして、これを話し出しますともう三十分間終わっちゃうので、早速質問に入らせていただきますけれども。 ふるさと納税の制度開始からこれまで五年間たちました。この五年間の実績を含めて、このふるさと納税制度の意義や効果等について総務省として改めてどのように評価しているのか、お聞かせいただければと思います。
○国務大臣(新藤義孝君) 舞立委員は、かつてまさに住民税を担当する市町村税課に在籍したこともあるということでありまして、今まさにその思い入れの一端を述べていただきました。これは、非常に国民の間でも認知が高まった、そしてそういう意味では、気持ちの通ったいい制度だなと、このようにも思っております。 そして、実績を見ますと、導入当初、平成二十一年度分の住民税、すなわち平成二十年中にされた寄附については、寄附者が約三万三千人、寄附額七十三億円で始まったわけであります。二十四年度分は、二十三年三月の東日本大震災によりまして被災地の地方団体に多くの寄附金が寄せられたこともございまして、寄附者は七十四万人、そして合計寄附額が約六百四十九億円と大幅に伸びました。直近の平成二十五年度分においては、寄附者数が十万六千人、そして合計寄附額が百三十億円というふうになっているわけであります。 この制度によりまして、地方から都会に出ていった方が改めてふるさとについて思いを致すきっかけになる、さらに、ふるさと納税を通じて自分が居住していない地方団体における独自の取組等に対する関心、参加意識が高まったこと、これが挙げられると思います。 一方で、地方自治体の方も、受入れ側といたしまして様々な取組、そして工夫をしております。寄附者との間で新たな交流が生まれたり、中にはこれをきっかけにして移住につながる例も出ているということでありまして、地域コミュニティーの維持ですとか地域の魅力の発信、こういったものにも寄与しているのではないかというふうに思います。 今後とも、各地方団体において、この制度をより多くの方に御活用いただくように積極的な情報発信を努めるとともに、これまで以上に地域の魅力付けのために様々な工夫をしていただいて、それがひいては地域の活性化に役立つことを私としては願っております。
○舞立昇治君 ありがとうございます。私もそのような効果、非常に大きいと思いますので、是非これまで以上に推進していただきますようによろしくお願いします。 そこで、ちょっと突っ込んでお聞きいたしますけれども、この平成十九年、ふるさと納税研究会報告書でございますけれども、そこの記載に、制度導入前には、大都市圏の首長の方々、ふるさと納税分だけ税が減収になると危惧されていたようでございますけれども、実際当時心配されていた事態は生じているのでしょうか。この大都市圏にどの程度影響が生じているのか、説明していただきたいと思います。なかなか一般論として説明しにくいということでありましたら、例えば一都三県、東京、埼玉、千葉、神奈川と、この固まりでの税収や寄附金控除額のこれまでの実績等を基に分析して説明していただければと思います。
○政府参考人(米田耕一郎君) ふるさと寄附金の財政上の影響につきましては、これは一方で寄附金をした住所地の都道府県、市町村が減収になるという問題がある一方で、寄附金を受け取った側にとりますと、これはその受け取った分だけやっぱり財政的には有利になるということになります。 現在のところ、どの都道府県や市町村に対して寄附を行ったか、受け取った側が幾ら受け取ったかについては少しデータがございませんので、減収の方の実績について申し上げます。 御指摘ございました一都三県、東京、埼玉、千葉、神奈川のそれぞれの都県及びこの域内の市町村がふるさと納税に係りまして寄附金控除を行いました実績でございます。導入当初の平成二十一年度分につきましては、この控除額、いわゆる住民税の減収額になりますけれども、これが約八億円でございます。ちなみに、全国でいいますと、これは約十九億円でございました。同様に、二十二年度分は約九億円、二十三年度分は同じく約九億円、平成二十四年度分におきましては約百億円、直近の二十五年度分におきましては約二十億円というふうになっているところでございます。 一方で、これらの一都三県及び域内の市区町村合わせまして個人住民税の税収は、いずれの年度におきましても四兆円を超える規模となっております。 したがいまして、これらの数字を見る限りでは、全体としてふるさと納税による影響は小さく、これらの団体の財政運営に支障を来すということはないと言えるというふうに考えているところでございます。
○舞立昇治君 ありがとうございました。 御指摘のとおりだと思います。個人住民税、大体、年度十一・三兆、まあ十一兆円程度で安定していると。一都三県も四兆円程度で安定していると。ざっくり、このふるさと納税というのは、言いますと一割程度この税額から控除できるということで、一都三県の約四兆からすると四千億程度は税額控除できるような、ざっくり言えばですね、そういうような感じになると思いますけれども、実際五年平均でも十億程度で、いわゆる四千三百億でもその〇・二%程度にすぎないというようなことで、ほとんど当時大都市の首長さんが心配しているような状況にはなっていないんじゃないかというふうに考えております。 そしてまた、全国におきましても、全国の五年平均で、ふるさと納税、大体先ほどの額をまとめますと、平均しますと約六十億と。大体年間十二兆、十一兆から十二兆の個人住民税の税収があると。その水準からすると、税額の〇・〇五%の全国的にも水準でしかないというようなことで、余り影響はないんじゃないかと、今のところささやかな取組ではないかというふうに認識しております。 そこで、一方で、先ほど税収減の側面と歳入増の側面というような御説明がありましたけれども、本当に今自治体の方では一生懸命このふるさと納税制度を使って地域活性化のPR、ネタづくりにしているところでございます。私の地元の鳥取県でも、人口が一番少ないわけでございますが、私の先輩でもあります平井知事、本当に鳥取県の情報発信、PRに努めているところでございまして、例えば、スターバックスは鳥取県だけがないということで、スタバはないけど日本一の砂場、鳥取砂丘はありますよとか、セブンイレブンも鳥取県ないわけでございますが、非常にいい温泉いっぱいありまして、セブンイレブンはないけど本当に日本一いい気分になれるところだというような、ちょっと自虐ネタとも言われておりますけれども、そういうようなことで、非常に自然や食、豊富でございます。 この鳥取県、福井県の方でこのふるさと納税については全国取りまとめてふるさと納税情報センターというものをつくっておりまして、そこでの数値によりますと、正確なデータかどうかというのはちょっと、個人も法人も入っている場合があるとか正確ではないかもしれませんが、昨年度、鳥取県は三億円以上の寄附が集まりまして、都道府県の中では全国一位とも言われているところでございまして、是非これを基に鳥取県を応援していただきたいということで一生懸命頑張っているところでございます。 そこで、都市から地方の財政力格差の是正、そして地域活性化を更に促進する観点から、今上限額は一割になっておりますけれども、例えば所得税の所得控除でいいますと二割ぐらいになっているところでありまして、これにつきましては今非常に税負担、重税感があるところでございまして、税負担の軽減にもつながるのかなというようなこと、そして、もっともっと地方団体、頑張れば寄附が獲得できるというような思いも込めまして、この上限の一割について例えば二割に引き上げていくということも検討に値すると思いますが、大臣の御見解をいただければと思います。
○国務大臣(新藤義孝君) このふるさと納税制度は、個人が都道府県、市区町村に対して行った寄附額のうちの二千円を超える部分について所得税と個人住民税から控除を受けることができる、寄附額は全額控除されるのが個人住民税所得割額の一割を上限としていると、こういう立て付けであります。 この制度をつくる際に、ふるさと納税研究会という中で御議論いただいたその報告書がベースになっているわけでありますが、その際に、納税者間の公平性の確保の観点から、一般の社会通念に照らし、負担の公平感を損なわない程度の水準とする必要があると。これは、上限を引き上げるほど高所得者にとってより有利となる制度となってはいけないと、こういうことが示されました。それから、地域社会の会費という個人住民税の性格を踏まえれば、所在地の地方団体に納付される個人住民税額が大きく減少する仕組みを取ることは適当ではなく、一定の上限額を設定する必要があるというようなことがあって今回のことになったわけであります。 今委員の御提案につきましては、そういった元々のことが留意をしなければいけない、そして今五年目でありますから、そういったものも踏まえながら、いずれにしても総務省としてはこの制度が更に広く活用されるような取組は進めていきたいと、このように考えているわけであります。
○舞立昇治君 ありがとうございました。 確かに、高所得者ほどメリットを受けると、これにつきましては上限を設ければいいんじゃないかということもありますし、その影響、税収減の影響にも考慮すべきということについては今のところほとんど影響はないと。むしろ、歳入増という側面にもっともっと光を当てるべきじゃないかと。 ちょっとこれも、私も自戒を込めてでございますけれども、総務省、地方団体の悪い癖でございますが、総務省はなかなか地方団体のアンケートを基に考えていく、地方団体もなかなか、いいものなんだけれども、住民に対してもっとアンケート等をしてより制度を充実しようというような取組というのがちょっと欠けているのかなと思いまして、まさにこれはふるさと納税の利用者、そして地域活性化の観点から是非少し検討いただければと思います。ありがとうございました。 続きまして、消防庁の関係で質問させていただきます。 平成二十三年の三・一一東日本大震災で、人々は消防防災の重要性を非常に改めて実感したと思います。特に、この消防関係では二百八十一名と、本当に多くの消防職団員の方々が尊い命を犠牲になりました。近い将来、首都直下地震、東南海地震等の発生の確率が非常に高いと予想されている中で、また最近は非常に記録的な豪雨そして記録的な豪雪、局地的な豪雪、様々な異常気象が発生しているところでございまして、こうした中で、今後、消防防災の機能強化、充実を一段と図る必要性があることにつきましては多くの国民が認めているところだと思います。 そこで、平成二十三年度以降、消防庁の皆様方におかれましては本当に頑張っていただきまして、予算の増額に努めていただいております。深く敬意を払い、感謝申し上げたいと思います。 そこで、消防庁といたしまして、平成二十三年の東日本大震災以降、様々な課題解決に取り組まれてきたと思いますけれども、これまでの取組をどのように総括し、消防防災行政の更なる充実強化に向けて今後どのように取り組んでいくのか、お聞かせいただければと思います。
○政府参考人(市橋保彦君) お答えいたします。 東日本大震災の教訓を踏まえまして、消防庁といたしましては、緊急消防援助隊の強化、消防団の充実強化、消防の情報基盤の整備等に積極的に取り組んできたところでございます。 具体的には、緊急消防援助隊につきましては、無償使用車両を増加させるとともに、津波や大規模風水害による冠水地域におきましても、走破性の高い車両や長期に及ぶ消防応援活動への支援のための後方支援車両の全国配備等に着手したところでございます。 また、消防団につきましては、東日本大震災の際、二百五十四名という多数の犠牲者が生じたことを踏まえまして、安全管理マニュアルの策定を要請するとともに、装備基準の改正、装備に係る地方交付税措置の大幅な拡充など、消防団の安全確保対策の強化などを図ってきたところでございます。 消防の情報基盤の整備につきましては、消防救急無線のデジタル化やJアラートの受信機及び自動起動機の整備等を推進してまいりました。その結果、平成二十五年度末で七二・六%の消防本部が消防救急無線のデジタル化に着手し、Jアラートの受信機は一〇〇%、自動起動機の整備は九三・七%の整備率となっているところでございます。これらの施策によりまして、消防防災体制の整備につきましては一定の強化が図られたものと認識しております。 今後の取組といたしましては、発生が懸念されます南海トラフ地震、首都直下地震等の大規模災害に備えまして、緊急消防援助隊の強化につきましては、基本計画を改定いたしまして、平成三十年度末の目標登録隊数、これを六千隊へと大幅に増隊することといたしました。また、コンビナート災害に即応するドラゴンハイパー・コマンドユニットや、被災地に迅速に先遣出動する統合機動部隊等を新設することとしたところでございます。これらに必要な車両の整備を促進するとともに、警察、自衛隊、DMAT等の各実動機関との連携を促進し、ハード、ソフト両面から緊急消防援助隊の強化を図ってまいりたいと考えております。また、G空間、ICTを活用した消防ロボット等の研究開発を進めまして、危険性の高いコンビナート等の災害現場での消防活動を高度化してまいりたいと考えております。 消防団の充実強化につきましては、昨年度議員立法していただきました消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律に基づきまして、消防団員の加入促進、処遇の改善、装備や訓練の充実等に一層積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 消防の情報基盤の整備につきましては、平成二十八年五月末までに消防救急無線のデジタル化を完了するとともに、Jアラートや緊急速報メール等も活用し、住民に対する緊急情報の迅速、確実な伝達に努めてまいります。 今後とも、東日本大震災の教訓等を踏まえまして、住民の安全、安心を確保するため、消防防災行政の充実強化にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○舞立昇治君 ありがとうございました。ちょっとこの次の議員立法の件まで話していただきまして、ありがとうございました。 折しも昨年は、自治体消防六十五周年、そして消防団百二十年の記念の年でございました。かつて、消防団、一昔前は百万人以上いていただいたわけでございますが、今は非常にもう八十万人台まで減少を続けているところでございます。この消防団の皆様方におかれましては、本当に自分たちの地域は自分たちで守るという崇高なボランティア精神の下で、地域の安全、安心確保、努めていただいておりますが、災害のときには本当に真っ先に駆け付けていただく本当に貴重な貴重な存在でございまして、更に更に充実していく必要があると思います。 先ほど、議員立法を受けて、退職報償金の充実等、本当に、交付税措置の拡充等、いろいろと頑張っていただきましてもう私も深く感謝するところでございまして、今後とも強化に向けて頑張っていただきたいと、私も精いっぱい応援させていただきたいと思いますので、全国消防関係者の皆様方、消防団員の皆様方のために今後とも頑張っていただきますように重ねてよろしくお願い申し上げます。 そういうことで、続いて環境省の方に移りたいと思いますので、新藤大臣、よろしければ御退席していただいて結構でございます。ありがとうございました。 じゃ、続きまして、PM二・五の関係について移りたいと思います。 先月の四月十四日の朝日新聞夕刊の一面トップに、「PM二・五 子連れ曇り顔 中国赴任 健康を懸念」との見出し記事が載りました。記事は、中国の深刻な大気汚染の影響で、新年度を迎えた北京や上海の日本人学校の児童生徒が大幅に減ったということを伝えております。この減少自体は、子供の健康を考え、単身赴任を選ぶ駐在員が増えたのが原因だと思いますが、黄砂の飛来でも見られますように、中国の大気汚染問題というものは非常に日本国内にも大きな影響が及んでいるところでございます。 そこで、質問に入りますけれども、そもそも、私も住民の皆様そして農家の皆様方から様々な不安を伝えられておりますけれども、PM二・五とはどのようなもので、発生源は何なのか、また、人体や農作物にどのような影響を及ぼすおそれがあるのか、さらには、このPM二・五が原因となって人体や農作物に被害が生じたケースはどの程度あるのか、あるいは把握されているのか。この人体への影響については環境省、そして農作物への影響については農林水産省の方からお聞かせいただければと思います。
○政府参考人(小林正明君) PM二・五でございますが、これは大気中に浮遊をいたします非常に微細な粒子のことでございまして、その直径が二・五ミクロン以下のものをいうのでございます。 その発生源でございますが、物が燃焼いたしますと、粒子の形で出てくる場合がございます。それから、硫黄酸化物ですとか窒素酸化物、これは従来から公害の対応ということで対応を取ってまいりましたこういうガス状のもの、それから揮発性の有機化合物、VOCと言っているようなものがございます。これはいずれもガス状のものでございますが、こういうものが空中で化学反応を起こしまして粒子を形成すると、こういうものでございまして、非常に多様な発生源がございます。 したがいまして、その発生源も多岐にわたりまして、ボイラー、燃焼炉などの要するに物が燃えてばい煙、すすを発生するような施設、それからコークス炉でありますとか鉱物の堆積場などのように粉じんが立ち上がってくるような施設、それから移動の発生源でございますが、自動車、船舶、航空機、こういうものからも出てまいります。これらは全部人為的な影響によるものでございます。そのほかにまだ、土壌から立ち上ってきましたり、海洋、海、それから火山、こういった自然からくるものもあるということで、非常に複雑なものでございます。 特に、人の健康への影響につきまして環境省からお答えをさせていただきますが、非常に粒子が小さいということから肺の奥まで入りやすいということで、呼吸器系や循環器系への健康影響があるというようなことがいろんな研究で知られているところでございます。日本でも、どのような影響があるかということにつきましては逐次研究を進めているところでございます。
○政府参考人(西郷正道君) PM二・五の農産物への影響についてお尋ねがございました。 PM二・五による農産物の生産面あるいは安全面に対する影響につきましては、現時点での報告はないというふうに存じております。また、海外におきましても、PM二・五による農産物の生産面、安全面に対する影響について詳細な研究結果は得られていないと承知しております。 今後、PM二・五が我が国の農産物の生産面あるいは安全面にどのような影響を及ぼすかにつきましては、注視をしつつ、また情報収集をするとともに、必要に応じて調査などに取り組んでまいりたいと存じております。
○舞立昇治君 ありがとうございました。 非常に微小な粒子ということで、人為的な原因、そして自然的な原因があるということで、これが重なっていけば非常に人体へも影響があるというようなことも分かりました。しかしながら、このPM二・五の問題については、取組は始まったばかりだという印象を受けたところでございます。農産物の関係につきましても全然まだちょっと分からないというような状況のところで、外国等にもいろいろと蓄積されていない、研究成果等も蓄積されていないというような状況だと思います。 そこで、なかなか、そういう状況を待っていくだけじゃなくて、先ほども言われましたように、必要に応じてと言わず、やはりこの問題はかなり国民の皆様の不安が大きい問題でございますので、日本が率先して研究して知見をつくっていくぐらいの気概で取り組んでいただければと環境省と農林水産省の方にはお願いしたいと思います。 そこで、これは人為的、自然的発生源があるということで、中国だけの問題じゃなくて日本の国内にも問題があるということは分かりましたけれども、このPM二・五に対します国の予算上の取組について伺いたいと思います。これまでどのように対応して、今後どのように取組の強化を予算的に図っていくおつもりなのか、お聞かせいただければと思います。
○政府参考人(小林正明君) 今御指摘ございましたように、粒子状物質対策は長年やっておりましたが、特にPM二・五ということでしっかり対策を取りましたのは、平成二十一年九月に環境基準を定めてから対応しているということでございます。 この中で、地方自治体と連携をいたしましてこの測定地点を増やしていくというようなこと、モニタリング体制の充実がまず基盤としてございます。それから、先ほど申しましたような生成のメカニズムにつきまして、これは研究ベースで解明に取り組んでいるところであります。 こういったもろもろの対応を取るということで、平成二十六年度も予算におきまして、これは光化学オキシダントなどとも非常に関連がございます、こういうものも含めたということでございますが、五億九千八百万円の予算を頂戴しているところでございます。 今後も、引き続き地方自治体と連携をいたしまして、モニタリングの充実、それからこの発生のメカニズムの解明、それから削減対策をどうしていけばいいかということをしっかり取り組んでいきたいと思っております。また、国際的な連携も図っていく所存でございます。
○舞立昇治君 ありがとうございます。しっかりと取り組んでいただければと思います。 このPM二・五の問題につきましては、先ほども挙げましたとおり、本当にまだまだ取組は始まったばかりということで、非常にまだまだ脆弱な体制だということは否めないと思います。 例えば、その観測地点が少ないんじゃないかと。私の鳥取県でも最初は二か所しか観測できなくて、今では何とか四か所まで増やしていただきましたが、そういった観測地点の問題、そして予報や予測につきましてまだまだ精度が薄いんじゃないのかと、十分じゃないんじゃないのかといったような指摘もあるところでございます。 そしてまた、やはり地方団体が、様々な、ホームページ等でアップして携帯電話等へも情報発信できるような仕組みを設けているところでございますが、まさにこの周知徹底のためにも地方団体との連携も非常に重要だと思っております。 いろいろと聞こうと思いましたが、今日はちょっとふるさと納税に熱が入り過ぎまして、ちょっと質問、超過してしまいまして、最後、大臣にお聞きしたいと思いますが、そもそもこの深刻な大気汚染の発生源であります中国において有効な大気汚染対策を取らないと、なかなかこの問題の解決はないんじゃないかと思います。 非常に中国、国防予算いっぱい増やしておりますが、そんな暇あるくらいだったら大気汚染問題に取り組めというようなことを言いたいところでございますけれども、この大気汚染など北東アジアの環境問題、協力して対応するため、平成十一年から毎年、日中韓の環境相会合が開催されて、今年も第十六回目の会合が四月の二十八、二十九日に韓国で開催されたと、そこで一歩前進したというお話をお伺いしております。 そしてそこで、先月の日中韓環境相会合の成果を伺いますとともに……
○委員長(金子原二郎君) 舞立君、時間が来ておりますので、質問をまとめてください。
○舞立昇治君 今後、中国の大気汚染問題に対しましてどのように対処していくのか、最後、お聞かせいただければと思います。
○委員長(金子原二郎君) 石原環境大臣、簡潔にお願いします。
○国務大臣(石原伸晃君) 日中韓の環境大臣会合でも、実はこの問題が最大の重要課題として議論されました。 その中で、今後五年間の優先分野、この大気汚染をやっていこう、さらには、PM二・五、まだ、局長の方から答弁をさせましたように、完全に解明はされておりませんけれども、揮発性有機化合物や建設機械から排出されるわけですね。こういう具体的な分野について協力していこう、さらには、公害ということで考えますと、例えば四日市、北九州、川崎といったような日本の都市、この都市間協力という形で取り組んでいこうというようなコミュニケを採択させていただきました。 韓国は日本よりも越境汚染の濃度が深刻でございますし、中国側も自国民を保護する上でこれは非常に重要だという認識では三か国の環境相は一致しておりました。
○舞立昇治君 ありがとうございました。以上で終わらせていただきます。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、藤巻健史君が委員を辞任され、その補欠として清水貴之君が選任されました。 ─────────────
○江崎孝君 民主党の江崎でございます。 今日は、平成十八年に財政破綻をした夕張の財政の問題について、地方交付税という決算の視点から御質問をさせていただきます。 大臣に当たりましては、本当に三者協議、ありがとうございます。私も鈴木市長とは何回もお会いしますし、夕張の方にも何回も足を運んでおります。破綻のときから、まあ破綻のときは私はこういう立場になかったんですけれども、仲間の一人として、夕張にも行って本当に過酷な状況というのをつぶさに見てまいりまして、その後、鈴木市長が誕生されて、三者協議という新しい枠組みの中で夕張の再生に向かって御努力いただいていますことに、改めてこの場を借りて感謝を申し上げます。 そうはいっても、今の計画でいくと平成三十八年まで非常に長期的な財政再建計画という、過去に例を見ない過酷な状況が今起きているわけですけれども、日々努力している現場の職員含めて市民の皆さんも非常に努力されていることは大臣も御承知のとおりだと思います。 そこで、質問したいんですけれども、ちょっと通告の順番を変えさせていただいて、まず、交付税の仕組みから質問させていただきます。 私が三月の委員会で佐藤政府参考人の方に地方交付税について質問したときに、交付税は、地方団体の標準的な水準の行政を行うために必要な財源を保障するもの、そのために、その算定の中で、基準財政需要額につきましては、全国の地方団体が法令によって義務付けられている事務、これは当然のこととして、そのほかに全国に普遍的に取り組まれている事務、これに関する財政需要を対象として算定をいたしますというふうに答弁をいただきました。 地方交付税の算定に当たってなんですけれども、消防、土木、教育、福祉、医療、環境など行政経費ごとに基準財政需要額が算定されているはずだと思うんですけれども、この行政経費ごとに算定する意味合いというのはどういうものなんでしょうか、まずお聞きします。
○政府参考人(佐藤文俊君) 地方交付税の基準財政需要額は、御指摘のとおり、地方団体が標準的な水準の行政を行うために必要な財政需要を算定しております。地方団体は、教育、民生、衛生など、多様な分野にわたる行政を行っておりますので、標準的な水準が何かと、その内容を定めるためには分野ごとに決めなければならないと思っております。 そうしたことから、基準財政需要額の算定に当たっても、地方行政の分野ごとに区分をして、それぞれの項目ごとに需要額を算定し、それを合算するというやり方を取っているものでございます。
○江崎孝君 今答弁あったとおり、行政経費ごとに算定するということは非常に意味合いが大きいことなんですね。 そこでですけれども、この夕張についてお聞きします。現在再建下にある北海道の夕張市においても、他の地方自治体と同様に行政経費ごとに基準財政需要額を算定しているということで間違いありませんか。
○委員長(金子原二郎君) ちょっと質問が分からないので、もう一回言ってください。
○江崎孝君 今の話をそのまま、夕張もちゃんと行政経費ごとに基準財政需要額を算定しているんですねという、その確認をちょっとしたいんです。
○政府参考人(佐藤文俊君) そのとおりでございます。
○江崎孝君 それで、お手元に資料を配付しているんですけれども、夕張市の財政見積りと実態ということなんですけれども、夕張市においては地方財政健全化法の下に財政再生計画が進んでいるというのはもう先ほどお話をしたとおりであります。平成二十五年度の当初予算では、公債費等が約三十九億円であり、予算総額の百一億円のうちの約四割に公債費、要するに借金返済に充てているというのが今の実態なんですね。 ところがなんですけれども、お手元の資料を見ていただきますと、夕張市の基準財政需要額、これ平成二十五年度ですけれども、見ていただきますと、公債費は一〇・四%という算定になっております。これに例えば教育費を見ていただきますと、教育費はオレンジです、六・三%の基準財政需要額ということで算定をされているわけですが、実際夕張市の予算はどうなったかというと、平成二十五年度を見ていただきますと、公債費が約三八・四%、約三倍ぐらい膨れ上がっています。逆に教育費が二・二%、これ約三分の一に縮小しているわけなんですね。これ、なぜこういう状況になるんでしょうか、お聞きします。
○政府参考人(佐藤文俊君) ただいま申し上げましたように、基準財政需要額の算定は、地方団体の標準的な水準の行政を行うために必要な財政需要を算定するという考え方でやっておりまして、これは個々の団体ごとにその特殊性に応じて算定するというものではなくて、全国一定の一律の基準で算定するというものでございます。 これは、御承知のとおりですけれども、交付税には条件を付けたり使途を制限してはならないという規定がありますから、これを受けた地方団体がどのようにそれを予算を組んで執行していくのかということについては、基本的にその自主的な判断に任されておりますので、交付税の算定と実際の地方団体の予算なり決算なりが異なるということは往々にしてあることでございますので、そのことは特におかしいことではないと思っております。
○江崎孝君 往々にしてあるというふうにおっしゃいますけれども、公債費は一〇%ちょっとの算定で、これは夕張市が独自でお金を借りているわけですね、再建しなきゃいけないから。その分の借入債の部分については、これは基準財政需要額で算定されないというシステムになっていますね。これ、なぜそういう状況になっているんでしょうか。そこのところをきちっと整理しないと、この基準財政需要額と夕張の現実的な予算の乖離というのはずっと続いていくわけですけれども、制度上そうなっているということなのかもしれませんけれども、あえてお聞きしますけれども、どうでしょう。
○政府参考人(佐藤文俊君) 今おっしゃったのは、夕張が再生団体になったことによって法律上認められたいわゆる再生振替債、これは実質的な赤字を長期の借金に振り替えて対応するというものですが、これについては、全国普遍的な標準的な行政経費というものではありませんから、この基準財政需要額の算定はしないということでございます。
○江崎孝君 今お話あったとおり、要するにお金を返すのは、これはもうしようがないです。しようがないので、毎年四〇%近くぐらいの、予算の中での四割分を返していくという。しかし、その分を捻出するために夕張の場合は現実的に、教育費ですとか民生費ですとか、厚生費もそうなんですけれども、あらゆるものを削っていってしまう。特に教育費というのは、子供たちが学ぶ権利を持っているわけですけれども、それさえも三分の一に削らざるを得ないという、こういう問題というのは決して、財政再建団体だから許されるということなんでしょうか。 この乖離の問題について、大臣の見解をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(新藤義孝君) それは、やはり夕張の置かれている特殊な状況、しかも、置かれているというよりも自らの財政運営において招いた事態、これに対して今ぎりぎりの厳しい努力をしているということでありまして、私も夕張にはお邪魔をしておりますし、市長とは頻繁に連絡も来ますし、こちらからもいたします。この厳しい状況というのを承知した上で、しかし、これはやはり特別な状態で、今国からも支援を受けているということでありますから、そのせめぎ合いの中でぎりぎりの決断をされているんではないかと、このように思います。
○江崎孝君 確かに、夕張が破綻をするその前までの財政については、これはもう言い開きができないような非常にずさんな管理をしていたというのは大臣も御存じのとおりだと思いますけれども、これ、極めて特殊性があったということも御存じだろうと思います。 例えば、夕張はエネルギー政策の転換によって炭鉱を閉鎖せざるを得なくなっていった。そのうち、炭鉱会社が放置していっているわけですね、道路であったり炭住であったり。あらゆるところが、だから虫食い状態のようになっている。そこが全部いなくなっちゃった。そこで、町どうするかということで基盤整備に、もちろん買い取ったり基盤整備するということで約五百八十億円ぐらい夕張はお金を捻出しながらその炭鉱の閉山後の後始末をせざるを得なかった。半世紀ぐらいの間に約十二万人ぐらいいた人口が一万人に減るという、これは恐らく過去全国の自治体で経験したことのない人口減少を現実的に経験するわけですね。そういう中であらゆる施策をしていく。特に、エネルギー政策の転換というのは、これは国の政策の転換でありますから、実質の赤字に陥っていったというのは夕張かもしれませんけれども、そういう中において、私は国も、道の責任も、一定程度これ責任があると言ってもしようがない部分が私は正直あると思うんですね。 ところが、確かに今国からお金を貸しているという状況はありますけれども、これは将来的に返さなきゃいけないということで今苦労がにじみ出ているわけなんですけれども、改めて、そういう夕張の破綻というのは極めて国のエネルギー政策と連携をしていった、そういう中で国と道の責任もある。そういう中において、果たして平成三十八年度まで約四割の、お手元にもう一枚資料を付けておりますけれども、過酷な債務解消ということで、今が平成二十六年ですね、この四五・六%という、これ推計ですけれども、債務返済の割合ということが今から十二年間続くわけですよ。予算に対する約四割を返していかなきゃいけないということは、つまり、先ほど申し上げました教育費に対する予算の付け方も含めて、これはもう十数年間このままでいくということになるんですね。 そうすると、果たして夕張の再建計画そのものが、町自体が崩壊をしていくから再生計画そのものが成り立たなくなってくる。例えば、今九千人ぐらいの人口ですけれども、恐らくこれが五千人になっても四千人になってもこの借金返済は続けていかなければならないという、こういう状況になっていますから、改めてその辺、もう大臣よくお分かりだと思いますけれども、私はこの計画というのは本来の、最初聞きました地方交付税という趣旨、あるいはその目的に合致しているかどうか極めて疑義がある。厳しいかもしれませんが、やらなければならないんですけれども、実際に夕張に負担をしてもらっているこの財政計画というのが実現可能なのかどうかと考えたときに、私は地方交付税の目的に反するものになっているんじゃないかなと思いますけれども、大臣の見解お聞かせください。
○国務大臣(新藤義孝君) これは、まず夕張市自身が作成をしたこの財政再生計画の実現、これに取り組むことが重要だと、このように思います。これは、国も県も市も含めて私たち行政サイドの責任でもあります。また、そういったずさんな市の運営を見逃してしまった又は受け入れてしまった議会の問題もあると思います。しかし、その議会の議員をつくったのは住民であります。ですから、ここに関係する者全てが責任を感じて、何とかこの問題を時間を掛けても解決していかなくてはいけないということです。だから、大事なことは、まず第一にルールを、確立したものを守るということですね。それは、やはり厳しくこれはやっていかなくてはいけないというふうに思います。 私は、一方で、夕張に参りまして、職員の皆さんに集まってもらってお話をしました。確かに厳しいと、これは反省を持って自分たちがやっていかなければいけない、であるが、かといって、ずっとそれによって肩をすぼめて肩身の狭い思いでやっていたって仕事は続かないと。それから、実際役所の職員の方でも辞める方がいるわけですけれども、逆に残って頑張ろうと、こういう人たちがいるわけですから、皆さんはルールにのっとって粛々と責任を果たしながら、一方で、新しい展開、可能性というものにも挑戦していこうではないか、それについては我々は一生懸命に応援をしたい、このように思っているということを申し上げました。 現実に、コンパクトシティーということで、まさに炭鉱住宅が全面的に広がっちゃっていますから、それを集約させてもっと使い勝手のいい町にしようというようなこともございます。さらには、炭鉱であるがゆえに、あそこの土地の下には炭層ガスがあるんですね。私は、これをこの地域のエネルギーとして活用できないのかというようなことも申し上げました。現状で、そういったことに対するエネルギーを再活用するための計画も今策定をしている、研究をしているところであります。事業化、可能かどうかも含めてやっているわけであります。 我々は、地域再生のまさに一番厳しいモデル、夕張でも元気になれるならば、そのほかの町だって同じ努力をすればそれ以上の成果が出るというふうに思うんです。ですから、そういう地域活性化の面からの応援というのは最大限したいと、このように思っておりますし、現実に、こういう状況でありますけれども、市長のたっての願いでありましたから、就学前の児童の医療費無料化、これは私がお邪魔をしてあちらで三者協議をやったときに方向性を出して、もう既に実現をいたしました。それから、民間賃貸住宅の建設費の補助事業というような、ただ単に我慢し続けるだけでなくて、削り続けるだけではなくて、必要なものはやっていこう、それからみんなの努力がやる気に反映できるような、そういったことも加えながら是非やりたいと思います。 でも、それは相入れるものではなくて、一つ一つ、再建は再建できちっとやる、一方で活性化は活性化で精いっぱい頑張ろうと、ここはきちっと筋を通さなければいけないんではないかと、このように考えております。
○江崎孝君 コンパクトシティーとか、そういうところは最後に大臣の決意をお願いをしようと思っていたんですけれども、ありがとうございました。 その辺は、二期事業がもう迫っていますから、それどうなるかというのが本当に心配をされていますので、是非、大臣、その辺は強くプッシュして支援をしていただきたいと思います。 今大臣おっしゃったように、これは大臣の大きな持論なんですけれども、地方の元気をつくると、これは夕張だけの問題ではなくて、全国の地方を活性化させていかなきゃいけない、もうこれは十分分かりますし、私も大賛成なんですね。 そこで、一つの資料なんですけれども、御存じだと思いますけれども、中央公論の六月号に「消滅する市町村」という、こういうのが出て、これ増田元総務大臣が出されている。結構衝撃的な中身だったので委員会で取り上げられていると思うんですけれども。これ、着目されているのはやはり女性の人口が減るということ、だから出生率が一遍に二に上がっても、女性の人口が減っているという現実をなかなか払拭できない。だから、そこから着目して女性の人口の減少率ということで警鐘を鳴らされているわけなんですね。 その中で夕張がどう位置付けされているかというと、二十歳から三十九歳の女性の将来推計人口というのを出されているんですよ。これでいくと、もう五〇%以上減少したら人口減少止まらないというふうに推計をされています。その中で夕張市が、二〇一〇年の二十歳—三十九歳の女性の人口と、二〇四〇年、二十年後の二十歳—三十九歳の女性の人口の推計なんですけれども、実に、六百五十三人が現在、これが百八十人に減ると、七二・四%の減少率なんですね、このままほっておけば。ただ、その人口の移動を収束しない場合は、ほっておいたら八四・六%まで落ちるというもうほとんど壊滅状態に落ちていきます。これ、全国的にそういう展開がされるわけなんですね。 だけれども、夕張の場合、先ほど言ったように基準財政需要額さえ満たされていない。それはもう大臣おっしゃったように、責任を負わなければならない、四割の借金を毎年返さなければならない、それを平成三十八年までやらなきゃいけないという状況が続いたら、恐らくこの人口の減少というのは更に加速していく。特に教育が削られていますから、まともな、まともというと表現が悪いですね、本当に十分な教育が受けられないということになると、果たして本当に夕張の中で、よその町以上に流出していく、若い人たちが流出していくという現象はもう目に見えているわけですね。 そこで、改めてもう一度、もうお互いの意見のやり取りになるかもしれませんけれども、地方財政計画というのは、総務大臣が全国の地方自治体の標準的な行政水準を保障して、夕張市の財政再建計画の同意に関わる責任者なんですね。だから、大臣の強い意思があれば、標準的な行政水準を満たさない計画、今の夕張の計画なんですけれども、これ、大臣の思いさえあれば、いかようになるとは言いません。ただ、過酷な現実というのはもう間近に迫っていますから、それは責任を回避しろとは言いません、責任はやらなければならないんだけれども、責任の取り方、責任のやり遂げ方というのをやはり少し考えるべきときに来ているのではないのか。改めて大臣の見解をお伺いします。
○国務大臣(新藤義孝君) 少しお時間がいただかなきゃならないと思いますけれども、今委員がおっしゃったように、この人口減少社会は全国がこれから必ず受け止めなければいけない、そういう状態の中で、真っ先に弱い自治体、人口の少ない自治体からその影響が大きく出てくるだろうと、このように思います。したがって、夕張市はそうでなくても元々が人口が今すごい勢いで現状では減っているわけですから、ここをどう回復するかというのは全国の逆に言えばモデルになると、このように思うんですね。 そのときに必要なのは、これ全ての自治体にも言えることなんですが、それではお金が足りないので国からもらいましょう、そして行政水準を維持しましょう、それで人が増えるでしょうかということですね。現状は維持できるかもしれないけど増やすことはできないわけで、現状維持のために膨大な国民の税金を使っていく、それは結局自分たちの中で回しているだけの話であります。 だから、大切なのは、私は、この地域の活性化というのは、大きなことを突然、一遍にうまくいくわけではないんです。でも、確実にその地域の特性を生かして、そこに逆に人が住みたくなるようなそういう政策を打っていって、そこで生活が営まれること、例えば生活というのは、仕事をするわけなんですけれども、その仕事も、その町の社会的課題を解決するための支援をする、それを仕事にできないんだろうか、それによって新しい人が入っていくではないかと。それらを、例えば私は、夕張でICTの最先端の実験をしたいと、だからそういう計画を出してくださいというふうにお願いしています。エネルギーのプロジェクトを新しくやったらどうですかと。それから、実際に町営住宅を、私、実際に部屋の中まで行ってきましたけど、とても快適です。それから、温泉があるんですよね。ですから、例えば、年取ったら住むんだったら夕張がいいねというような、そういう今のピンチをチャンスに切り替えるような、そういう計画を出したらどうかと、そういうことに関して我々は徹底的に応援するよと言っているわけであります。 ですので、現状からいけば、何もしなければ、この人口の、二割が無居住化します。二〇五〇年の国土省の展望によれば、何もしなければ全国で無居住地域が二割になるんです。自治体を形成できなくなります。ですから、そういったものに陥らないためには、一つ一つの町で自分たちなりに維持しつつ少しでも増やしていくような、そういう努力ができるならば、そこに新しい出会いがあって、家族が形成されて、そこで生まれる人が増えていく、こういうふうな好循環をつくらなければいけないと。 地域の活性化とそして地方自治の確立、これはまさに相まった中で、我々はそれを地域のプラットフォームという政府の横串の仕組みをつくって、農水省プロジェクトも環境省プロジェクトも、経産省も国交省も総務省も、いろんな役所がそこの一つの町に着目をして何ができるかを総合的に、この町づくり対策やっていこうではないかと、こういうことを私ども安倍内閣で始めさせていただいているところでございます。
○江崎孝君 ポジティブな考え方、私全く賛成です。 夕張がそういうことに着手をしようとして頑張っているということもよく知っていますし、前向きに動いている。それをもう一回後押しするためにも、やはり今の再生計画の見直しというのは私はどこかでやらなきゃならないんじゃないのかなと、つくづくそう思うんですね。 例えば職員の問題もそうです。いろいろ御努力で、若干給与も年収ベースでは上げさせていただいて、本当に期待をしていたんでうれしがっていたんですけれども、それでも、平成十八年の当初二百六十名だったのが、一気に百三十九名退職していったわけですね。だから、もう自治体としての、もう半分になっちゃったものですから、どうしようもない。そして、再生計画だ。だから、北海道やら東京なり、東京から応援に行った人が今市長になっているわけですけれども、そういう状況なんです。それで非常に職員はもう疲れて、そうはいっても疲れています。 やっぱり話すと、もう今大臣がおっしゃったように、財政再建だけではもう本当に先が見えない、だから、財政再建と地方の再生のこの両立をやっぱりやらないと、職員のインセンティブも含めて、頑張りだけではもう限界に来ていると、そういう話なんですね。ですから、今大臣がおっしゃっているエネルギー政策あるいはICTの問題という、前向きに議論していこうとしても圧倒的に人がいないわけですから、それはどうしようもないという現実にぶち当たっているわけですよ。ですから、頑張りだけでは本当に厳しいという。 そこで、ちょっと質問を変えますけれども、質問変えます、後で質問しますけれども。昨年の六月だったかな、アメリカのミシガン州のデトロイトというところが財政破綻をしました。破産法の九章だったかな、百八十億ドル、約一兆八千億円の借金だったんですね。連邦破産法の九条適用というのを昨年決めました。これと今の日本の地方公共団体の財政の健全化に関する法律、これの一番の違いはどこでしょうか。
○政府参考人(佐藤文俊君) アメリカにおける連邦破産法第九章においては、地方公共団体が連邦裁判所に破産申請を行った場合には、州政府が破産手続を承認していることを要件に債務調整が行われる仕組みとなっております。 一方で、我が国の地方団体の財政の健全化に関する法律では、地方公共団体の一定の危険なところに陥った団体ですけれども、この財政再生団体の財政再生を促進するという目的の下に、総務大臣の同意を得て財政再生計画を作り、その中で歳入確保、歳出削減を実施していくということを内容とするものであって、この法律の下では債務調整が行われる仕組みとはなっておりません。
○江崎孝君 法律が違うし、地方分権のやり方、州政府がありますから、アメリカの法律と日本の法律とは違って当たり前なんですけれども、はっきりしているのは、債務調整がやれるということですね。アメリカの場合ははっきりしていて、債権放棄をさせるということなんですね、貸し手側に。 そこでですが、日本も、当時、夕張が破綻をしました、六月。そして、同年の一月に、当時は竹中総務大臣だったんですけれども、地方分権二十一世紀ビジョン懇談会というのが発足をしまして、その年の七月、つまり夕張が財政破綻をしたという報道がなされたときの七月に、再生型破綻法制検討の早期着手ということで議論始めるわけですね。二十一世紀ビジョンが検討した破綻法というのはどういう法律だったんでしょうか、端的にお答えください。──じゃ、いいです、私の方から言います。つまり、債権放棄をさせたらどうかということだったんですね。 当時の竹中総務大臣は、法制はあくまで再建型として、自治体を清算するわけではない、現在の財政再建団体などの赤字再建する制度には債務を切り離す仕組みがない、積み上がった債務を処理できず、自治体は生まれ変わることが難しいと言われているんですね。だから、いろいろ法的な違いはあるにしても、アメリカの再建法のポイントである債務調整機能を持った再建法を作ろうじゃないかという機運が盛り上がっていくわけです。これは賛否両論ありました。あって、新しい地方財政制度研究会というところで議論をして、最終報告には、いろいろこれ本当に盛り上がっていったんだけれども、地方財政規律の強化に向けた再生手法の選択肢としては評価されたんですけれども、導入が見送られましたね、この債権放棄の法律は。新しい地方公共団体の財政の健全化に関する法律の中では見送られるわけです。そして、今の法律に変わっていくわけです。 今の法律はすばらしくよくできていると思います。もう二度と恐らく夕張のような自治体は出てこないと思います、今のやり方は。普通やっていればですね。だけれども、桁違いのやっぱり債権だった三百数十億円という夕張の状況を鑑みたときに、まさしく自治体が生まれ変わることが難しいという状況に今なりつつあるわけですね。 そこで、この見送られた理由なんですけれども、その債権放棄という制度が新しい法律の中に見送られた理由なんですけれども、それは何だったんでしょうか。
○政府参考人(佐藤文俊君) 見送られたといいますか、結果的にはそういう法制はできなかったわけですけれども、この新しい地方財政再生制度研究会の報告書においては、債務調整というのは財政規律を強化するために一つの手段として評価できるということを言いつつも、二つ大きく問題点を指摘したと思います。 一つは、相当程度地方行財政の改革が進んで地方団体がかなり自由になるということ、そういう環境が整うということが導入の前提となっていたと思います。さらに、その場合でも、個別に例えば首長の経営責任をどういうふうに追及するのか、それから行政の執行に関して裁判所をどういうふうに関与させるのか、これは三権分立上問題ないのかと、こういった七つの課題を提示していました。そういう二つの面から、引き続き検討しなければならないということにしたわけであります。実は、おっしゃるように、実質はなかなか現時点で直ちに導入するという状況ではないという判断がそこにあったと思います。 その後ですけれども、その報告書を受けて、平成十九年の一月に債務調整等に関する調査研究会というのを総務省に設置をいたしました。もう少し掘り下げてこの前の報告書が指摘した事項を検討しようということになったわけであります。これも、相当専門家が集まっていろいろな検討、例えば地方団体というのは一体どういう債務を持っているんだ、それからその性質、どういう性質を持ったものなんだというような検討を行いました。諸外国との比較もいたしました。そうした中で、一般的な債務調整制度を設けようという結論には至りませんで、特に第三セクターについては問題が多いということから、この問題についてまず議論をし結論を出そうということになったわけでありまして、これは後々に三セクの抜本的な改革の取組につながっていったということでございます。
○江崎孝君 議論をした経過はあったわけですね、集中的に。そして、夕張の状況というのを、将来的なことを考えると、ここの巨額な債務というのは恐らく、当時の総務大臣の判断が正しい正しくないとは言いませんけれども、やはり相当厳しくなるということ、今までにない再生計画になるということ、そして、長期化しますから町自体が消滅する可能性だってあると。だからここは、非常に厳しいんだけれども、こういう債権放棄というアメリカにはあるような法律を日本にも作らなきゃならないんじゃないかという、こういう議論だったと実は思います。それを引き継いで検討するというふうに、当時は竹中さんから菅総務大臣に移られていますから、当時の大臣も引き継いで検討するというふうにされていたわけですね。恐らく検討するといってもなかなかその状況はないと思いますけれども。 大臣、どうなんでしょう。私はそこまでやれ、法律変えろとは言いませんけれども、一時期ですけれども、やはり夕張の問題を目的にしながら、債権放棄という考え方も含めてやっぱり政府内で議論された事実はあるわけなんですよ。それから考えても、今の再生計画というのは非常に過酷です。 やらなければならないとは思っています。しかし、夕張からそれはもう借金返済やめてくれとはこれは絶対言えませんので、これはやっぱり国の責任で、これは道も僕は責任があると思いますけれども、あらゆる知恵を出し合って、平成三十八年度までの、本当に四割ずつ、教育費を削ってやらなきゃいけないという、こういう例を見ない再生計画を、これを十数年間押し付けるということが果たして私は、押し付けるという表現は悪いですね、そうせざるを得ないという状況になっているということは、これは、今頑張っているから、やっていなかったら私もこんなこと言えませんけれども、本当に頑張っていて、再生に向かって頑張っている、そしてなおかつ財政再建と地方の再生を両立しなければ恐らくもたないというふうに悲鳴に近いようなことが出ていますので、これは、大臣、政治的判断、もちろん事務方は難しいと思いますから、やっぱり政治的判断でどこかでそういう、債権放棄するのか、あるいは再生計画の前倒しをするのか、いろんなことができると思いますけれども、その辺の大臣の決意というか、是非お考えをお示しください。
○国務大臣(新藤義孝君) まず、夕張は三百二十二億円の財政赤字がございました。これは国がもう肩代わりをしているわけですよ。返済しているのは、本来であれば自分たちがやっていかなきゃいけないものを国が、それはその他の自治体の方々が出していただいた国民の税金でその三百億以上のものはもう立て替えているわけですよ。それを計画的に返していただこうということでありますから、これを棒引きにしてくれというのは、国民に対してそれ納得得られるかという問題があります。 それから、アメリカの場合は、まさにアメリカらしいといえばアメリカらしいわけでありますけれども、自治体の調達した財源に対して債務の圧縮、それから資産の繰延べ、こういうことを認めるということは、これは自治体の信頼性の問題も根本に出てきますよね。 今国の方で検討始めているのは、当初、自治体といっても一般会計予算がございます。それから、その先の公社ですとかそっちの予算があります。そして、三セクの予算があります。自治体が調達する資金の中にもそれぞれの特徴があるわけですから、民間の要するに事業体に近いようなものについての資金調達に対してどういういろいろな債務の整理ができるかという検討があることは事実でありますけれども、いずれにしても、私どもとすれば、これはやはりきちっと一度決めて、既にもう国に肩代わりしてもらっている。自分たちのものはその地域でもって努力をし続けなければこれは国民の理解は得られないし、今誰の責任といったって、残っている人たちはむしろ残ってくれて頑張っているわけなんだから、自分たちはまずは申し訳なかったという思いは持ってくださいと、でも私たちは、皆さん大変ですね、頑張りましょうと、こういうことでやりますよと申し上げているわけであります。 私、ここで、先ほどの話にもつながるんですけれども、大切なのは、誰がお金を調達するかという中で、実はこの地域にも金融機関があるわけですよ。地域の金融機関、信金、信組であれば預貸率五割ですからね。ですから、皆、国のお金を当てにするだけではなくて、自分たちのお金、そしてまた、あるお金をもっと有効活用できる仕組みがつくれないかというのが私が今やっております地域の元気創造本部で始めました地域経済のイノベーションサイクルというやつであります。 是非、北海道それから夕張、関連する金融機関ってたくさんあるんですよ。ですから、いい計画を作って、自分たちで資金調達をして、そして何らかの、むしろそういう町だからこそ逆に夕張に行って応援しようとか、逆に夕張でチャンスを得ようと、こういう仕組みを何か出してくれと。そういうことをやりながら、きちっと実績を出した中で、じゃ、長期にわたるこの再建計画をどうしていくかというのは、それはまた様々な工夫はあると思います。まだ何年もありますから、今から決め付けるわけにはいきません。でも、そういう希望を持って、しかも知恵を使って新しいことを取り組まない限り、今ある過去の遺産だけをずっとそのまま引きずって同じ仕組みでやっているならばそれは何の変化もないと、こういうことだと思います。
○江崎孝君 大臣最後におっしゃいました、本当にあと十数年あるわけですから、どこかの時点で、やはり今の財政計画というのが多分このままいったら破綻すると思いますから、非常に厳しいので、どこかでやっぱり政治判断含めていろんな知恵を出していただきたいと思います。その代わり、地域は地域で、今おっしゃっているような地域でやっぱり元気になっていく仕組みをつくる。 私は、地域の金融機関を利用するという、僕はこの前も委員会で賛成をさせていただきましたけれども、本当に大事なことだと思うんですね。だから、そのためにも、やはり希望が持てる、将来にわたって、だから僕らもやれるんだみたいなそういう支援、サポートを是非お願いしたいと思いますし、本当にコンパクトシティーをやろうと今頑張っていますから、第二期の市営住宅の計画も含めてあらゆることについて、できる範囲で結構ですから、是非力強い支援をお願いをして、そしてその先に今の再生計画の将来をどうするか、是非大臣の考え方の中でそれをできるだけ早い時期に明示していただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(新藤義孝君) 全国の自治体の中で、大臣がその市の財政運営、町の財政運営に同意をしているのは夕張だけでありますから、ですから、私は気持ちの上では直轄地だと思っているんです。総務省がしっかりお手伝いをして、地方自治を確立していただく、それから活性化をしていただく、そのためのやはり最大限の努力と支援をしていきたいと、このように考えております。
○江崎孝君 是非よろしくお願いをいたします。大臣の指導力が本当に、私も頼りにしていますので、本当に夕張もそんな思いで頑張っていると思いますから、是非お願いします。 それでは、ちょっと人員不足の件についてなんですけれども、質問を変えさせていただきます。 復旧復興の停滞と人員不足ということなんですけれども、平成二十四年度の復旧復興関係費の執行状況を見ると約二・二兆円の繰越額となっていまして、さらに、一・二兆円もの不用額が発生をしているということは御承知のとおりだと思います。特に、災害復旧に係る公共事業、繰越しが四千四百九十八億円、不用額が四千四百九十四億円、施設等の災害復旧事業が繰越しが一千二十六億円、不用額が一千八百二十八億円。大変な復旧復興の遅れになっていますけれども、この最大のというか大きな原因の一つとしては、建設業界の人材不足あるいは人員不足もありますけれども、被災地の復旧復興に当たる職員の減少というのがやっぱりすさまじい状況で効いてきているというのは間違いないと思います。 新聞報道ですけれども、職員が二〇一四年度で四百八十人不足している。例えば、岩手は百五人とかという、被災自治体だけでこれだけですから、大変なやっぱり不足がこの復旧復興の遅れあるいは予算の残りというふうになっていると思いますけれども、この人員不足の問題に対して大臣として、もうこれは過去からも私は総務委員会の中で質問をさせていただきました。いろいろ取組進めていらっしゃると思うんですけれども、現実はこうなんですね。ですから、どこかでやっぱりもう一回鍵を掛けなきゃいけないと思いますけれども、どういう対策を取られたのか、そして今後の考え方というのをお聞きします。
○国務大臣(新藤義孝君) この地方自治体の人材、人手不足は深刻であります、マンパワー不足ですね。かつ、自治体によって差はあるにしても、公共事業ですとか土木工事の従来の予算の十倍以上の仕事を今やろうとしているわけですね。一方で、技術系の職員もいない、また事務系の職員も足りないと、こういうことでありますから、我々とすれば、まず第一に仲間の地方公共団体からの支援を要請をしています。そして、それは今大体、今年度も千五百人ぐらいの被災自治体からの御要望に対して今千人ちょっとまでは充足していますから、残りを何とか埋めたいということで個別にやっています。 あわせて、自治体だけではなくて民間の企業の方々にもお願いしたいということで、経団連や同友会を始め、民間、たしか私、八団体だと思いますが、自分で直接お願いに行って、これはお願いをして、それぞれ十人単位ですとか、そういった規模でございますけれども、民間企業からも派遣をしていただいているというふうなこともあります。 それから、経営コンサルタント協会ですとか、そういう関係の業界から支援を出してくださいと、こういうようなお願いもさせていただいておりまして、マッチングの問題もあるんですけれども、できる限りこの需要に応じた形で人員が充足できるように、我々としても今精いっぱい取り組んでいるところでございます。
○江崎孝君 現場に行って職員の皆さんと話を聞くと、やっぱり必要なのはプロパーだというんですね。やっぱり自治体が職員採用に大きく踏み込めない、どうなるか分からないみたいな形があって、だから今どんどんどんどんしわ寄せが来ている。派遣された方はもう帰る、だからノウハウの蓄積ができない、あるいは民間の方もそうなんですけれども、やはりどうしても職員が欲しいという、この声が上がっています。 そこで、全国的な話なんですけれども、大臣、前回の総務委員会のときに、私どもの同僚の藤末委員からユニバーサルサービスというのを雇用増につなげたらどうかという、そういうお話をされましたね。特に、公共交通の再生あるいはそういう問題で、やっぱりそこにユニバーサルサービスというものを提示しながら、そこに人を配置をしていく。そうしないと人口流出も止まらないということもあって、そこに雇用を生もうやないかという話、私は大賛成なんですよ。 ただ問題は、やはり全国的に今縮小してきている、気持ちがどんどん縮小していっている、地域も縮小していっている。そういう中で、大きなインパクトになるのが私は地方財政計画の計画人員だと思います。これ、一九九六年から実にもう二〇一四年までマイナスですから、約二十三万人減っているんですね、地財計画の中で。つまり、ずっと財政計画は縮小、縮小、縮小、人を減らすということを前提に地財計画作っていますから、もう全国の自治体が人を減らさなきゃいけないという、そういう縮み込んでいく状況になってきている。給料を高くしろ云々というんじゃなくて、やっぱり人を増やしていくという問題はすぐれて大事なことだと思うんですよ、先ほどのユニバーサルサービスの問題もあったんですけれども。 もう最後の質問にしますけれども、この地財計画の中での計画人員、この二〇一四年もマイナス〇・六%になっています。ここを、やっぱりインパクトがあると思うんですね、これをマイナスにじゃなくてプラスにしていくというのは。それをやっぱりどこかの時点で切り替えるということは非常に重要だと思いますけれども、大臣、恐らく地方の元気づくりというのは、やっぱりそういうマンパワーも必要ですし、雇用を生まなければなりませんから、大本の地財計画のこの計画人員を変えていくという大なたを財務省とやっていただいて、やはりそこから地方の元気をつくっていく。これ気持ちの問題ですから、その辺どうなんでしょうか。最後の質問にします。
○国務大臣(新藤義孝君) 我が国がまずこの財政再建と行政改革を進めていくこと、これを絶対に成し遂げなければいけない。不動の方針であります。 一方で、あわせて、持続可能な経済成長軌道をつくっていく、安心や希望の持てる社会をつくっていく、そのためにどうしたらいいか。この財政再建と経済の活性化、成長を同時達成させようというのが安倍内閣の方針ですから、その意味でそれぞれを堅持しなければいけないと。したがって、国もそうでありますけれども、合理化をして、この人員の計画を地財上もやはりそこはしっかり見なくてはならないと。かつ、地方が減らす規模が大きいんですけれども、それは国と比べてかつて高度経済成長期にかなりの人間が増えたと、こういうやはり地方側の事情というのもあると思いますから、これは不断の見直しをしなくてはいけないということであります。 私が今やらなければいけないのは、少なくともめり張りを付けましょうと。必要なところにきちんと付ける、それからいろんな工夫をするということであります。あわせて、同じ費用で効果を数倍に上げる、同じ成果を少ない人数で上げるような仕組みにできないか。それはICTであって、それは行政の電子化だと思うんです。ですから、この面も徹底的に取り入れようではないかと。そこで、浮いた時間ですね、業務時間、徹底的に我が国にICT、電子行政を入れた場合に、民間の研究機関の試算ですけれども、私の方でお願いをしてやっていただいた結果では、二五%業務時間カットできることになるんです、七、八年掛かりますけれども。ですから、そういう浮いた時間を残業の減らす方に、それからもっとほかの仕事にできないかと、こういうふうな工夫もしたいというふうに思っています。 規律は堅持しながらも、工夫することによって結果としてプラスになっていく。実際、今、日本中の中で分かれていると思います。もう物すごいやる気になってというよりも、やる気にならざるを得ない、厳しい、せっぱ詰まって頑張ろうという自治体と、困った困ったと言って、難しい難しいと言って立ち止まっている自治体です。必要なことは、成功事例をどこかでつくって、こうすればうまくいくというやはりそういう成功例を持って、ほかの自治体の刺激を持ってもらうような、そういうことも心掛けたいと、このように思っています。
○江崎孝君 是非、本当に夕張が全国に広がっているような状況になってきていますから、厳しい状況というのは、財政再建も必要なんですけれども、やっぱり地方の再生も一緒にやれる、そういう力強い政策をお願いをして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○風間直樹君 民主党の風間直樹です。よろしくお願いいたします。 今日、私は初めて会計検査院にお尋ねをさせていただきたいと思います。 今日取り上げるのは、会計検査院のいわゆる天下り問題であります。会計検査院が天下りをしているのかという見方もあると思うんですが、今日は、公表されている資料を基に、その実態について一つ一つただしていきたいというふうに思います。 お手元の配付資料を御覧ください。配付資料の一ページ目でありますが、これは昨年の十二月に公表されました総務省による発表資料であります。国家公務員の再就職状況の報告という資料です。この表の中で丸印を付けたものが会計検査院のOBであります。 まず一ページ目、番号でちょっと取り上げていきたいと思います。五百十七番の方、五十八歳でいらっしゃいます。平成二十五年三月三十一日に会計検査院を最終役職審議官で退職をされ、同年七月一日に、これ多分農水省の関係なんでしょう、一般社団法人農業農村整備情報総合センターというところに統括技術顧問というポストで入っていらっしゃいます。この方は審議官でありまして、五十八歳ですから、キャリアの方によるこれは天下りなんだろうというふうに思うわけであります。 次の二ページ目を御覧ください。四百五番の方、この方は六十歳、審議官を最後に退職をされ、監査役として株式会社ベスト電器に再就職をされていらっしゃいます。実は、この四百五番の方は、同じく四百六番、四百七番、次のページの千四十六番、一番下ですね。さらに四ページ目の一番上、千四十七番、ここまでが同じ同一人物の方であります。この方は審議官を最後に六十歳で退職をされていますので、監査役というポストで同時に五つの会社に在籍をされる、転職をされると、こういうケースだと思うんですが、この方は会計検査院在職中のどういうスキルで、どういう仕事の実力でこの五つの会社に天下りをされたのか。経産省の関係なのか、あるいは国交省の関係なのかと思うんですけれども、この実態について御答弁をお願いします。
○説明員(鈴木繁治君) お答え申し上げます。 国家公務員の再就職につきましては、国家公務員法に基づき、課長・企画官相当職以上が離職後二年以内に再就職した場合等において、その再就職情報、氏名、離職時の官職等について当該職員は届出などを行うこととされております。 このため、当該元職員は、平成二十四年三月末で定年退職となった後、同年七月に株式会社ヤマダ電機ほか一社、翌年の五月に株式会社ヤマダ・エスバイエルホームほか二社に再就職した事実を届け出たものでありますが、国家公務員法の規定に基づく届出事項は、氏名、離職時の官職、再就職先の名称、再就職先における地位等に限定されておりまして、再就職の経緯などは承知していないところでございます。
○風間直樹君 検査院として再就職の事情は承知していないというのが公式答弁。でも、本当にそうなんでしょうかね。これだけ、五つの民間会社に再就職をすることが果たしてこの方個人の人脈でできるんでしょうか。私はちょっと不思議だなと思うんですよね。会社名、ベスト電器、ヤマダ・エスバイエルホーム、ハウステック、それからヤマダ電機、SBIインベストメント株式会社と、こういうことでありまして、国会議員は国民の負託に基づいて税金の使い道をしっかりチェックするという責務を負っています。たまたま、私、よく通る場所の近くにこのSBIインベストメントという会社がありまして、黒い看板に赤文字でこの会社名が記されていまして目立つんです。ちょっと今度寄ってみようかなと、そんなふうにも思います。 次ですが、配付資料二枚目の四百八番の方ですね。この方は、検査院での最終ポストが監理官、年齢が六十歳でいらっしゃいます。転職先が独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構、ここに専門調査員という役職で再就職をされた。これ役員ではないですね。検査院での最終役職と御年齢を拝見しても、恐らくノンキャリアの方だったのかなと思うわけです。 この方、専門調査員という形で再就職をされているんですが、これは何の調査なんでしょう。何の専門なんでしょうか。どういう仕事上の能力を買われてどういう関係で、独立行政法人ですからこれは多分経産省の所管でしょうね、その辺、ちょっと御答弁いただけますか。
○説明員(鈴木繁治君) お答え申し上げます。 先生お尋ねの件につきましては承知していないところでございます。
○風間直樹君 次、お尋ねします。 同じく配付資料二枚目の四百十番と四百十一番の方、これも同一人物です。検査院での最終役職が課長、五十九歳で退職をされました。この方のケースはちょっとまたこれまでに挙げた方々とは違っていまして、まず御自身で御自分の事務所を自営業として退職後構えたと。同時に、顧問として株式会社東京設計事務所に入っている、建設コンサルタントとしての役職をされていると。 〔委員長退席、理事熊谷大君着席〕 恐らく、この方の経緯を拝見すると、技術支援の事務所を御自分で構えたんだろうなと。同時に、この東京設計の顧問として、これ大変大手の設計事務所でありますが、これは国交省の関係なんでしょうかね。この辺の事情はどうですか。
○説明員(鈴木繁治君) お答え申し上げます。 先生お尋ねの件については承知していないところでございますけれども、本人、建築士の資格を持っていると承知しております。
○風間直樹君 次の方です。 同じく資料二枚目の四百十二番の方、六十歳で検査院を退職されています。上席調査官というのが最終役職。再就職先がライト工業株式会社、顧問で入っていらっしゃいます。その下の四百十三番の方、同じく六十歳、専門調査官を最後に検査院を退職し、日本コーケン株式会社に取締役部長として再就職をされています。 これ、二社とも多分国交省の関係でしょうね。これはかなり癒着というのか、何かあるんじゃないかなという雰囲気が濃厚にするんですけれども、この辺はどうなんでしょうね。
○説明員(鈴木繁治君) お答え申し上げます。 先生お尋ねの件については承知していないところでございます。
○風間直樹君 私も結構こう見えてしつこい性格なものですから、承知していないと言われながら、これ全部やりますので、全部御答弁をお願いしますね。 次、配付資料三枚目、千四十四番の方、五十九歳で検査院を最終役職審議官で退職をされ、再就職先が日本オイルターミナル株式会社、監査役、役員で入られています。これは多分典型的な天下りなんでしょうね。会社も恐らく国交省関係でしょうか。天下りが濃厚ににおってくるケースだと思います。いかがでしょうか、これは。
○説明員(鈴木繁治君) お答え申し上げます。 承知していないところでございます。
○風間直樹君 その下の方、千四十五番、六十歳で検査院を退職され、最終ポストが監理官、成田国際空港株式会社に再就職、ポストは部付参与であります。お年と最終ポストから拝見すると、ノンキャリアの方だったんでしょう。再就職先のポストも余り高くないポストですね。 こういうふうに見ていきますと、いろんなことが分かってきます。 次の四ページ目なんですが、ちょっとこれは大きなケースかなと思いますね。千四十八番の方、退職年齢五十九歳、最終ポストが検査院の事務総局の次長ですから非常に高いポスト、再就職先が農林中央金庫、監事というポストで再就職をされています。これは、農林中金の監事ですよね、普通の方がなかなか再就職として行けるポストではないかなと。農林中金は、皆さん御案内のように、有楽町の駅の隣にあります。非常に立派な建物です。あそこに監事で行くとなると、これは検査院が承知していないというような話で行けるのかなという気もするんですが、いかがですか。
○説明員(鈴木繁治君) お答え申し上げます。 承知していないところでございます。
○風間直樹君 まあ、だんだん漫画のようなやり取りになってくるわけですね、こうやって一つ一つやっていますと。 農林中金ですから、当然、農水省関係しているでしょう。それから財務省も関係していますね。多分、財務省や農水省からも天下りでこの農林中金には行っておられる方がいらっしゃるんだろうと。そうすると、この監事というポストをめぐって、どこの役所、どこの政府機関でやり取りをしているのかなということが頭に浮かんでくるわけであります。 財務省、農水省、検査院と、もしかしてこの監事というポストはお互いやり取りしているんですかね。どうでしょう。
○説明員(鈴木繁治君) お答え申し上げます。 そのようなことはないと承知しております。
○風間直樹君 実は今日この質問は、私、全部通告しているんです。この資料をあらかじめ検査院に出しまして、この一人一人についてつぶさに聞きますから、ちゃんと答えられるようにしておいてくださいねと、そのようにお願いをしてあるわけであります。 この農林中金の件については、これ常識的に、もうここに検査院のOBが行くことになっているんでしょうね。ですから、我々国会の決算委員会のメンバーとしては、農林中金に関する検査院の会計検査の報告が出てきたときには、それはちょっとこの辺にこうしながら内容を十分にチェックしないといけないのかなというふうに正直なところ思いますが、これ、河戸院長、いかがですか。
○会計検査院長(河戸光彦君) 農林中央金庫は会計検査院の検査対象ではございません。
○風間直樹君 検査対象ではないと。監事というポストに検査院の事務総局の次長さんが再就職をされていると。この再就職について、院長、検査院としては本当に事情を御承知ではないんでしょうかね。
○説明員(鈴木繁治君) お答え申し上げます。 検査院としては承知していないところでございます。
○風間直樹君 そこまで言われると、やっぱり決算委員会としても、我々も有権者の支持を背景に仕事をしていますので、この決算委員会として農林中金に現場視察に行くなり、あるいは会計検査院に視察で出向いて、現場で第一線の検査を担当していらっしゃる皆さんと、つまり、各省庁の関係団体に検査に入っていらっしゃる若手の第一線の皆さんとやっぱり率直に意見交換してみたいなというふうにも思ってくるんですよね。 さて、その下の方でありますが、配付資料四ページ目の千四十九番の方。この方は、六十歳を最後に退職をされて最終ポストが検査院の審議官、まあキャリアの方ですよね。再就職先が学校法人関西大学、客員教授という肩書であります。当然文科省の所管ということになりますが、このケースについても検査院は承知されていませんか。
○説明員(鈴木繁治君) お答え申し上げます。 承知していないところでございます。
○風間直樹君 河戸院長、今担当の方から、私がお尋ねした全部のケースについて検査院は全く再就職の経緯は承知していないんだと、こういう御答弁がありました。河戸院長もそういう報告を下から受けていらっしゃいますか。
○会計検査院長(河戸光彦君) 国家公務員法第百六条の二十四の規定に基づきまして、届出等における届出事項は、氏名、離職時の官職、再就職先の名称等とされておりまして、再就職の経緯は届出事項とされていないことから承知していないところでございます。
○風間直樹君 検査院長がそういう御答弁で、ここにいる委員の皆さん納得しますかね。今、自民党席の先生方あるいは野党席の先生方、表情を拝見していると、皆さん余り腑に落ちていないお顔をされていますよね。 これ、我々、検査院報告を受けて各省庁に対して二十三年度、二十四年度の会計検査の内容質疑を連日しております。その検査報告をまとめる立場の検査院が、これだけの独立行政法人、一般社団法人、民間企業に多くのOBが再就職をしているのに、中には到底OB個人の力でこういうところに入れるんだろうかと思うようなところもあるのに、その事情を全然承知していないというのは、さすがにちょっとこれ信じられないですよね。 河戸院長、常識的にそう思いませんかね、いかがでしょう。
○会計検査院長(河戸光彦君) お答え申し上げます。 会計検査院の職員も国家公務員法の適用になってございます。その法律に基づきまして、我々、手続を踏んでいるところでございます。
○風間直樹君 御案内のように、検査院は憲法上の機関でありまして、憲法九十条に基づく機関であります。同時に、会計検査院法の第一条で、検査院は、内閣に対し独立の地位を有すると、こういうふうに位置付けられています。そうすると、検査院の検査官はもちろんですが、事務総局の職員も職務遂行の公正さについて国民から疑われないよう最大限の配慮が必要だと思いますね。今この質疑を聞いている国民の皆さんは、間違いなく検査院の内閣からの独立性が本当なのかなと疑念を持つと思いますよ。 そういう意味で、こうした検査院のOBの再就職が天下りという批判を受けないように、各省庁とはレベルの異なる厳格さが求められると思いますけれども、院長、いかがですか。
○会計検査院長(河戸光彦君) 会計検査院は内閣から独立した機関でありまして、会計検査という職責を果たすためには、国民からの信頼を損ねることのないよう厳格公正な立場を守らなければならないと認識しております。仮にOBが在籍している団体でありましても、厳正な検査を実施し、不適切な事態があれば的確に指摘をし、決算検査報告に掲記しているところでありまして、検査に影響を及ぼすことはないところでございます。 改正国家公務員法等が施行された平成二十年十二月三十一日以降、職員の営利企業等への再就職あっせんは一切行っていないところでございます。 会計検査院といたしましては、今後とも中立性を確保していくことが極めて重要と認識しておりまして、改正国家公務員法を遵守することはもちろんのこと、適切に退職管理を行い、天下りなどの批判を受けることのないよう引き続き努力してまいりたいと考えているところでございます。
○風間直樹君 法施行以降、一切天下りの口利きはしていないという御答弁でありましたけれども、これ、今日の質疑をきっかけにマスコミ各社動きますよ、本当にそうかと。これはもう現場の方に聞けば分かることですから、実際にそういう取材をした記事が今後出てくることになるでしょう。そうしたときに恥ずかしいことにならないようにしないといけないと感じますね。 各省の協力で天下り先が確保されていることはもう自明です、これ、この公表資料を見れば。検査院はそれ認められないかもしれないけれども、委員の皆さんはみんな感じていることだと思います。検査院という行政の公正性の確保が目的である独立の第三者機関で、こういった各省庁の協力の下、天下り先が確保されているという事実そのものが、検査院法の誠実な執行、憲法第七十三条の第一項、これを疑わせるに十分な理由になりますよ。違いますか。憲法上の機関であることも考慮すればあってはならないことですので、即刻、こうした疑われる事例、中止すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○会計検査院長(河戸光彦君) 会計検査院では現在再就職あっせんは一切行っていないところでありまして、当該再就職は、いずれも本人と再就職先との合意により再就職したものと承知しております。 〔理事熊谷大君退席、委員長着席〕 国家公務員法では職員だった者が利害関係企業等に再就職すること自体を規制していないこと、元職員の職業選択の自由を制限するおそれがあることから、会計検査院として元職員に対して当該団体への再就職をやめさせることは難しいと考えております。 元職員が在籍する検査対象の団体等でありましても、厳正な検査を実施して、不適切な事態があれば指摘をして決算検査報告に掲記しているところでありまして、検査に影響を及ぼすところはございません。また、仮に検査対象の団体等に再就職した元職員から会計検査に関する働きかけがあった場合には、厳正に対処するなど必要な措置を講じることとしております。 会計検査院としましては、今後とも中立性を確保していくことが極めて重要と認識しておりまして、改正国家公務員法を遵守することはもちろんのこと、検査に影響を及ぼすことのないよう、国民の信頼を損なうことのないよう努力してまいりたいと考えております。
○風間直樹君 今日使った資料は、国家公務員法第百六条の二十五第二項等の規定に基づいて、国家公務員の再就職状況の公表を行っている政府の発表資料であります。 私、この質問通告をしましたときに、検査院の方からどういう趣旨で質問するんですかというふうにお尋ねをいただいたんですが、法令で再就職状況の公表を義務付けられていることの意味、その重要性について検査院はどのように理解しているんですか。そこをお聞きしたいと思います。
○説明員(鈴木繁治君) お答え申し上げます。 会計検査院では、再就職情報が公表されていることについて、国家公務員の再就職に関し天下りのあっせんの根絶を図るため、国家公務員法に規定された再就職等規制を厳格に遵守するとともに、情報公開を進めるなどにより、公務に対する国民の信頼確保を図るものと理解しております。そして、この国家公務員法の規定の趣旨につきましては毎年職員に対して周知しているところでございます。
○風間直樹君 今おっしゃいました公務に対する国民の信頼確保を図ることと、こんな公表で国民の信頼、確保できますか。
○説明員(鈴木繁治君) お答え申し上げます。 国家公務員法に定められた公表の手続に沿って行っているところでございます。
○風間直樹君 これ、ありていに言いますと、本来隠さなければいけない一番恥ずかしい部分を全部たなざらしにして国民の前に出しているということですよ。出ているにもかかわらず、一切後ろめたいことはございませんと、制度の趣旨は公務に対する国民の信頼確保を図ることですので我々全部公にしますと言って、出してみたら恥ずかしいことばかりだということなんじゃないでしょうか。もう質問していておかしくなってきちゃうんですけれども。 私、こういう事例を通して、こちらから実態を聞く、検査院側からはもう徹頭徹尾建前に終始した答弁があるというやり取りをしていますと、内閣に対して独立の地位を有する会計検査院だけれども、問題の核心は、天下りのために政府の各省庁に対して検査院が実質的にもう独立じゃなくなっているということだと今日非常に感じました。 我々、決算委員会ですから、その状態を改善する責務が国民に対してあります。各省に対する実質的な検査院の独立性を確保するために、私は検査院を国会に移すというのが一つの方法だと考えますが、この点、院長、いかがでしょうか。
○会計検査院長(河戸光彦君) 会計検査院では、改正国家公務員法が施行されました平成二十年十二月三十一日以降、職員の営利企業等への再就職あっせんは一切行っていないところでありまして、会計検査院を国会に移管するか否かにかかわらず、各省の協力で天下り先を確保することはございません。
○風間直樹君 院長、質問に答えてくださいね。 検査院を国会に移すのがいいんじゃないかという私の指摘なんですが、いかがですか。
○会計検査院長(河戸光彦君) 会計検査院の地位、権限をどのように定めるかは、高度な立法政策に関わる問題と考えております。
○風間直樹君 実は、第百七十六国会、平成二十二年十一月一日の行政監視委員会でも、当時の会計検査院長の西村さんが今の河戸院長と同じ答弁をされています。そういう意味で、当時の検査院の認識と現在の認識、この検査院という組織を国会に移すべきではないかという問題意識に対しては、これは立法政策に関する問題なので答弁を差し控えたいと、こういうことだと思いますね。この答弁を受けて、我々国会として、立法政策の結果、どう判断するかということをこれから考えなきゃいけないと思います。 やはり、内閣に対して独立の地位を有すると定められた憲法機関の検査院でありながら、実質的に内閣に対して独立せず、各省庁に対して天下りの面で便宜供与を受けて、そこに対する検査の実態で手加減をせざるを得ないんじゃないかという疑念を国民に抱かせる結果になっています。そうであるならば、内閣に対する独立した地位を一層確かなものにするために、天下りを根絶するという目的を達成する上で、私は、検査院という組織を国会に移設し、国会の下で天下りを全くなくして、本当に独立した組織として内閣に対して会計検査を行ってもらうべきだと考えるわけであります。 最後に、検査官の立場について質疑をいたします。 検査院と人事院というのは共に独立行政委員会的な組織なんですね。比較してみますと、検査院は憲法九十条に基づく憲法上の機関、一方、人事院は法律上の機関、国家公務員法第三条に基づく機関であります。さらに、検査院は内閣に対し独立の地位を有すると、会計検査院法一条で独立性が明文で示されています。 ところが、法律上の機関である人事院の人事官については大変厳しい任命要件が規定されていますけれども、憲法上の機関である検査院の検査官についてはそれがありません。 検査院法第四条、「検査官は、両議院の同意を経て、内閣がこれを任命する。」。この条文に対して、国家公務員法第五条では、「人事官は、人格が高潔で、民主的な統治組織と成績本位の原則による能率的な事務の処理に理解があり、且つ、人事行政に関し識見を有する年齢三十五年以上の者の中から両議院の同意を経て、内閣が、これを任命する。」と、非常に詳しい規定に人事院の方はなっています。 これは法制上明らかにバランスを欠いているんじゃないかなというのが私の印象なんです。同時に、国会同意人事である点でも法の不備だと言わざるを得ません。 国家公務員法を参考に、例えば、検査官は、人格が高潔で、公務の公正で能率的な運営の実現に意欲があり、かつ、会計検査に関し識見を有する者の中から両議院の同意を経て、内閣が、これを任命すると、このように会計検査院法を改正すべきではないかと思います。このように規定すれば、天下り問題についてもより厳しく対応することができると考えますが、検査院長、いかがでしょうか。
○会計検査院長(河戸光彦君) 会計検査院といたしましては、会計検査院の検査官の任命要件をどのように定めるかは立法政策に関わる問題であると考えているところでございまして、答弁を差し控えたいと思います。 ただ、再就職につきましては、繰り返しになりますが、仮にOBが在籍している団体でありましても、厳正な検査を実施し、不適切な事態があれば的確に指摘し、決算検査報告に掲記しているところでございまして、検査に影響を及ぼすところはないところでございます。 検査官の任命要件いかんにかかわらず、会計検査院では、改正国家公務員法が施行された平成二十年十二月三十一日以降、職員の営利企業等への再就職あっせんは一切行っていないところでございます。
○風間直樹君 本当にそうですかね、院長。検査院のOBが天下りして再就職した企業や機関であっても検査院として検査に手心を加えることがないと御答弁でしたけど、本当にそうですか。そうかな。いろいろこれ検査院のOBからも証言が出ていますよね。刊行されている書籍でもいろいろ書かれています。 私はやはり、今日こういう質疑をして、検査院としては一貫して答弁が建前論に終始された、このことの意味は重いと思います。やはりこの問題、これから一層きちんと国会の場で指摘をし、ただしていかなければならないと思いますが、今日は最後に、委員長に理事会での取扱いをお願いしたいと思います。 国会の場で我々が質疑をしましても、検査院から出てくる答弁は残念ながら建前論に終始します。であるならば、この決算委員会として、先ほど申し上げたとおり、会計検査院に現場視察をしたい、そのことを是非理事会で御協議をいただきたい。現場視察先で何が分かるか。第一線の検査官の皆さん、第一線の会計検査院の職員の皆さんとそこで我々が対話ができるでしょう。その対話の中で、ふだん我々が国会にいるだけでは分からないいろんな現場の実態が分かるでしょう。そのことを通して、恐らくこのOBの再就職問題の実態というものも我々決算委員に明らかになってくるものと思います。この点、取扱いをよろしくお願いします。
○委員長(金子原二郎君) ただいまの件については、後刻理事会で協議いたします。
○風間直樹君 これで質疑を終わります。 ありがとうございました。
○安井美沙子君 民主党・新緑風会の安井美沙子でございます。 本日は、環境省に幾つか質問させていただきます。 まず、被災地の災害廃棄物の広域処理についてお伺いをいたします。 東日本大震災の被災地におけます災害廃棄物及び津波堆積物の処理は、福島県ではまだ継続中ではありますけれども、岩手県、宮城県で目標期日であった今年三月末に完了いたしました。途中、私、宮城県石巻市でこの大変なお取組、視察をさせていただいたんですけれども、本当に御努力をされていまして、本当に被災各自治体のこの御努力に対して敬意を表したいと思います。 これ、かつては物議を醸した話題でありましたけれども、今は人々の脳裏から忘れ去られてしまっているかもしれませんので、改めて、この完了した時点で質問させていただきたいと思っております。 そもそも、民主党政権下で、被災地の負担を少しでも軽くしたいということでこの広域処理に取り組んでまいりました。結局、資料を配らせていただいておりますけれども、この一ページ目にございますように、十八都府県で六十二万トンを受け入れました。これは災害廃棄物全体の一割に結局当たります。 広域処理に当たりましては、要請を受けて各自治体でいろんな議論があったことと思います。被災地の負担を少しでも軽減しようという、もうもちろんその気持ちは多くのところであったわけですけれども、なかなか、放射能を被災地から拡散するべきではないというような意見も多く聞かれまして、大変これは困難な取組でありました。 私の地元愛知県でも、受入れを真剣に検討したのですが、地元の合意を得られず、結局受入れは実現しませんでした。私は、被災地の支援のため、またそれから遠くない将来に予想される南海トラフ地震などを考えますと、とても対岸の火事とは思えず、愛知県もいつかほかの他府県にお世話になるかもしれないという思いで何とかこの受入れをしたいと思ったんですけれども、実際私のところには、安井さん、あなたも子供を持つお母さんでしょう、どうしてそんな安全でないものを私たちのところに持ってくるのとか、抗議の連絡を随分いただきました。環境省にはこの安全性についてしっかり説明を受けて、私もそれを納得した上でこの活動をしていたんですけれども、なかなか大変でした。そんな経過を経まして、結局広域処理というのは一割に終わりました。 環境省としては、今この時期、今回の広域処理についてどう総括されているのかということをお聞きしたいと思っています。そして、今後同様の事態が起こった場合にまたこの同じ取組をするのか、今回の広域処理において特にメリットがあった点、また反省点があれば、その辺をどう総括されているのか、今後のことを踏まえての御答弁をお願いいたします。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま安井委員がおっしゃられましたとおり、愛知県はこれから南海トラフの大地震、発生しないことを望むばかりでございますけれども、災害は忘れた頃やってくる、そんなときに広域でこういうものを処理する。特に愛知県は大工業地帯でございますし、三陸の場合よりも様々なことが想定され、そんな中での御質問だと今聞かせていただいておりまして承知をしたところでございます。 もう委員が既に質問の中でお話しされましたように、岩手県と宮城県の災害廃棄物の処理については県内処理と広域処理の二本立てで、目標どおり二十六年三月末に完了いたしました。そんな中で、可燃物、木くずの焼却処理のおよそ一割、あるいは埋立処分を行いました不燃物のおよそ四割、そして、三陸でございますのでこれ特徴的だったと思いますが、漁具や漁網について、これはおよそ七割ほど広域処理によって処理をさせていただき、災害廃棄物の早期処理に一定の役割を果たした、まさに委員の御指摘のとおりであると考えております。この場をお借りいたしまして、御協力をいただいた多くの方々に感謝を申し述べさせていただきたいと思います。 そして、委員の御質問はこれからどうするのかという点であったと思うんですけれども、やはり東日本大震災の教訓を踏まえまして、委員が御指摘されました南海トラフの地震あるいは東海の地震、様々なものが予想される巨大地震の対応にどういうふうに備えていくのか。一つ大切なことは、やはり地域における災害廃棄物処理能力の向上、できるだけ移動をしないでその地域で発生したものをしっかりと焼却できる体制を強化していく。そして、やはり大切なことは、地域間が連携を取りまして広域処理体制をつくっていくということが大切ではないかと考えております。そんなところで、そういうものをしっかりと目指して取組を開始したところでございます。 是非、委員の地元の現状等々もお聞かせ願いまして、どのような地域連携の形がいいのか、しっかりと来ないでほしいこの災害に対して備えていかなければならない、こんなふうに考えております。
○安井美沙子君 ありがとうございました。 確実に今回の広域処理の経験で学んだことはあると思います。恐らく広域や県同士の協力の在り方などももっと工夫があり得ると思いますので、是非ここは一緒に考えてまいりたいと思いますし、大臣の御努力をお願いしたいと思います。 さて、次は福島の除染についてお伺いをいたします。 国直轄の除染の進捗状況については、まさに新聞にも今日出ておりましたように、中間貯蔵地の確保など、大臣大変御苦労されていらっしゃることと思います。全体の除染について伺うよりも、私は、本日、飯舘村という具体的な場所を選びまして、除染の実態について少し問題提起をさせていただきたいと思っております。 といいますのは、私は、東日本大震災の発災前から、この飯舘村というほぼ自給自足の村に非常に憧れを持っておりまして、何度も通っておりました。こういうことになりまして、心のふるさとを失いまして非常にショックを受けておりまして、災害発生後も何度も行っているわけです。 この飯舘村は、次のページに、除染計画の進捗状況という資料を配らせていただいているんですけれども、福島第一原発事故後、計画的避難区域に指定されまして、村民六千人全員が避難を強いられました。そして、時間が随分たちましたけれども、平成二十四年五月に除染計画ができまして、土地の所有者八割の同意を得てこれが承認され、村の面積約二百三十平方キロのうち二四%に当たります五千六百ヘクタールが除染の対象とされました。これ、実は飯舘村というのは村の七割が山です。除染対象は、宅地を中心に、宅地の周辺の道路、農地、山林だけに限定されまして、結果約二四%ということになっているんですけれども、この計画の下に、同年、二十四年の十二月に除染が開始されました。 そして、時間軸をこの資料で御覧いただきたいんですけれども、途中一月から三月は雪のため除染が実際にできないという事情もありまして、開始されてから今年の三月三十一日の時点までに、実質九か月でありますけれども、この除染作業で、宅地を優先的にやっておりまして、宅地千七百戸のうち百五十戸、約九%が完了した、終了したところでございます。 環境省の計画では、何と今年中に宅地の除染を終了することになっています。残りの千五百五十戸、千七百から百五十を引いた千五百五十戸、割合でいうと九一%を八か月で終了するというのは、計算が合わないといいますか、今まで九%に九か月掛かったものを、九一%を八か月で終了するというのはどう考えても無理だという声が地元で上がっていますし、私も客観的にそう思わざるを得ません。 環境省としては、現時点でもこれが達成できると考えていらっしゃるんでしょうか。もしそうであれば、後半どうやってこれを加速するおつもりなのか、お知らせください。
○政府参考人(小林正明君) 今先生から実態をよく御承知の上での御質問ございました。 この飯舘村は、国が直轄で除染をいたします十一の市町村のうちでも面積的には最大級の場所でございまして、大変大きな仕事をしていくことになります。 今先生からも御紹介あったとおりでございますが、当初、いずれの市町村も、これは計画の策定とかもいろいろ、その時間的なスタートの違いはあったんでございますが、当初は二か年でとにかく終わると、それはこの三月、二十五年度末までで終わるというかなり前倒しの計画で進めてまいりましたが、現実はなかなか厳しいものがございまして、計画の策定の見直しを行いました。 これは、昨年の夏から地元ともかなり意見交換をし、また現状の分析もやりまして、計画の改定の開始をいたしました。そして、この年末に、具体的にどうするか、現実をしっかり踏まえるということと、それから町のいろんな御希望がございます、帰還に向けてのスケジュールなどありますので、それを何とか合わせていくというようなことで改定をしたところでございます。 そういう中で、今御指摘ございましたように、これからは、当初は割と全面的に除染するということも考えたんでございますが、特に宅地を中心にまず進めようと、こういう計画を立てておりまして、二十六年中に頑張ろうと、こういう計画でございます。 この間に、除染について、御存じかと思いますが、仮置場を確保して除染した結果の土壌などを収容していくということが非常に重要でございまして、この仮置場の確保にはどこも大変苦労されております。また、個人の宅地などをいじっていくという話でございますので、同意を取るということも、避難されている方の同意を取るということで作業はあるわけでございますが、これはしっかり本格化していくということで、これが随分その後進捗してきております。 そういう中にありまして、私どもの体制としては、担当の人数を増やしますとか、それから、いろんな除染の機器の開発も行われておりますので、これ広い土地でございますので、こういうものを活用する。それから、そこまで行きますとあとは作業員の確保ということになりますので、そういったものをしっかりやっていくということで、特に大きなネックになります仮置場の確保と同意の確保がこの間に相当進捗いたしました。この冬の時間も含めまして進捗をいたしましたので、これからは本格的な作業に入っていくということで、新たな計画を達成できるように是非進めていきたいと思いますし、その見通しは十分あるというふうに考えているところでございます。
○安井美沙子君 そうしますと、この二十六年中に宅地については終了、そして二十八年中に宅地周辺の田畑、山林、道路などについて終了するという、この計画は現時点では変えないということで確認させていただいてよろしいでしょうか。
○政府参考人(小林正明君) そのとおりでございます。 経過を、ちょっと時間の関係で細かくあれでございますが、仮置場の確保がついこの間までは五割程度にとどまっておりましたが、今、地元の御協力もいただきまして、一時的な保管場所も含めて九割の見通しが立ってまいりました。これはつい最近のことでございます。 それから、同意につきましては、先生の御指摘ございましたように八割ということで、前さばきで力を要する部分は条件が整ってまいりました。それから、契約なども、特に宅地のところにつきましてはこの冬の間に進捗をさせていただきましたので、ここからは本当に力作業になると思います。 作業員をしっかり確保して、安全に、しかも加速化してやるということになっていると思いますので、これは是非しっかり進めていきたいと思っておりまして、しばらくお見守りをいただければ有り難いというふうに考えているところでございます。
○安井美沙子君 一週間ぐらい前にレクでお話を伺ったときにはこの仮置場というのは五割というお答えでしたので、この今日までの一週間の間に四割の仮置場が見付かったというふうに、非常に驚きのことですけれども、あったというふうに考えてよろしいわけですね。 五割というふうに伺っていたときには、そのうちの三分の二は仮仮置場というふうに聞いていました。どういうことかといいますと、仮置場を確保するとなると住民の方のなかなか同意が得られないので、じゃ、仮仮置場ということでと、仮置場が見付かるまで仮仮置場ということで同意をお願いしますねということで進められていたんだと思います。 ところが、住民の間では、この仮仮置場が結局は仮置場になってしまうんだろうという不安を持っていらっしゃるんです。そうすると、仮仮置場というのが、今度、仮仮仮置場というのをやらなきゃならないということになりまして、どんどんどんどん不安を、何というか払拭するというか、納得していただくために、その場しのぎの仮置場確保という動きになっているんではないかというふうに私は心配しています。 そして、もう本当にこの一週間でいわゆる仮置場、仮仮置場も含めた仮置場が五割から九割になったというのは、地元の方も知っているのか知らないのか分からない新しい情報ですけれども、これ本当なのかなとちょっと思うのと、それから、この膨大な計画ですね、残りの八か月で九一%を済ます。 ここで人手を増員しということもおっしゃっていますけれども、もう一つ地元の方が不安に思っていらっしゃるのは、今、安倍政権の下で公共工事が全国に非常に多くなって、そして、オリンピックに向けてまた東京に人手が吸い取られてしまうと、除染なんかやる人いなくなってしまうと、こういうことなんです。福島だけでもたくさん除染の対象地域があり、そして長い、まだ長丁場の取組です。オリンピックが近づけば近づくほど、この人手不足も深刻になってくるのではないかと思います。 この仮置場の確保、それから人手の確保、この辺、難しさを直視した上で、本当にこの計画ずれないと約束していただけるんですか。これ、今日、飯舘村の方、見ていると思います、インターネットで。これ、お約束したら、もうそれを基に皆さん帰還計画を立てますから、責任を持って御答弁ください。
○政府参考人(小林正明君) 今先生御指摘ありましたとおりで、まず、ここの飯舘村につきましては、ボリュームが大変最大級でございますので簡単な仕事であると思っているわけではございません。 それから、仮置場につきましては、場所を確保いたしましても、それをしっかり管理して安心を持っていただくということ、これも大変重要でございます。これも、現場を見ていただいて納得していただくというのが一番しっかりした御説明になると、あるいはリスクコミュニケーションになると思っておりますので、この辺もしっかりやってまいりたいと思います。 そして、作業員の確保は、昨年もかなりの人数を要しまして、今年度はもっと大きな事業になってまいりますので、ここは大変大きな課題であると思っております。そういう意味では、業界の皆様方にも、是非これは国家的な事業で重要であるので人数確保をお願いしたいということも私ども直接幹部の方にも要請をしたり、ここは気を引き締めてやっていく必要があると思っております。 それで、しっかりできるのかということでございますが、さっきもちょっと申しましたが、かなり地元の町と相当膝詰めで計画改定につきましてはぎりぎりの調整をいたしました。いろいろ難しいところと、ただ早回しでやりたいという希望をとにかくすり合わせるということでやりましたので、この計画の改定自体が地元への大変大きな約束であるというふうに考えておりますので、これをとにかく頑張って達成できるように全力を挙げてやってまいりたいと思っております。
○安井美沙子君 では、今の約束を重く受け止めて、飯舘村の方々とこれからも取り組んでいただきたいと思います。 そして、その約束を守られれば言うことはないんですけれども、もう一つ問題提起をさせていただきたいんですね。 対象面積が二四%に限定されていまして、山は原則除染しないということになっています。それから、環境省が行う除染というのは生活圏が中心なので、営農再開に必要なため池や水路については除染計画に入っていないということです。 飯舘村というのは、最初に申し上げましたように、自給自足の生活をほぼしていました。ペットボトルを買ったことがないという人もいる。必要な最低限のものを隣の町で買って、あとはほぼもう自分のところで作って暮らしているというような実態でした。私もそこに泊めていただいていたときは、今晩何食べるといって畑に行って決めるというような、そんな生活をしていました。 そういう方々が、生活圏の除染が終わったからといって、戻って何したらいいんだと。生活インフラがないわけですね。要は、今まで農業をやっていることが前提の生活をされていたわけですから、除染は生活圏のみ、営農再開に必要なものは計画に入っていませんということですと、皆さん、除染が終わったからといって、帰ってどうやって生活していったらいいんだというところがちょっと現実的でないというふうに聞きます。 この営農再開のための環境整備、これについては農水省かと思いますけれども、この辺の計画はどうなっているんでしょうか。
○政府参考人(小林祐一君) お答えいたします。 今委員が御指摘のように、環境省が行う除染に加えまして、営農再開でありますとか農業復興の観点から放射性物質対策が必要とされるため池、こういったものにつきましては、福島再生加速化交付金によりまして、農林水産省の技術指導の下、福島県あるいは市町村等が対策を進めると、こういうこととしておるわけでございます。農林水産省といたしましては、この対策が円滑に進むよう、今後、技術マニュアルの作成でありますとか、あるいは技術指導に取り組むこととしております。 委員お尋ねの飯舘村におけるため池等の放射性物質対策につきましては、農林水産省におきまして、まずはモデル的に、復興庁、環境省、それから福島県、飯舘村と連携いたしまして、ため池の除染に応じた対策の検討に必要な技術の実証を行い、技術マニュアルの作成に活用するとともに、これと並行いたしまして、実証の結果を踏まえまして、対策が必要とされるため池につきましては、飯舘村等が事業主体となって、農家の皆さんとのリスクコミュニケーション等を図りながら、福島再生加速化交付金を活用して逐次対策が進められていくこととなります。 今後とも、関係省庁と連携いたしまして、飯舘村を含むため池の放射性物質対策が着実に進むよう支援してまいりたいと、かよう考えております。
○安井美沙子君 何というんですか、取組をしていただいていることは承知しているのですが、環境省が進めている除染とタイミングを同じくしてやっていただきませんと、二十八年に環境省の除染が終わってもまだ帰村できないということになってしまうんですけれども、農水省の方の、除染とは言わないんですね、放射線対策何とかと言うんだと思いますけれども、こちらの事業のタイミング、スケジュール感をお知らせください。
○政府参考人(小林祐一君) 先ほどもお答えしたとおり、ため池の技術の実証のための事業、これにつきましては平成二十六年度から行うようなことを考えておりまして、これと並行いたしまして、その成果を踏まえて、必要とされるため池についても逐次対策を打っていくということになります。だから、早いもので申し上げますと、今年の秋ぐらいからはため池の放射性物質対策の事業に入っていくというようなスケジュール感を考えております。
○安井美沙子君 いつから始めるかではなくて、いつ終わるかというのをお伺いしております。
○政府参考人(小林祐一君) 何回も同じことをお答えしているようで恐縮なんですけれども、まずは技術の実証を行うということ、その上で対策が必要なため池はどの範囲なのかということを決める必要がございます。そして、それぞれのため池について、どういうような工法がいいのか、可能なのか、できるのか、そういうものを見極めていく必要がございます。その上で、ため池を利用する農家の皆様と調整しながら、あるいはリスクコミュニケーションを行いながら、こういうような工法がいいよね、あるいはこういうような範囲でやった方がいいよねというような、そういうような丁寧な手続が必要だと私は考えておりまして、そういうような丁寧な手続を踏まえる必要がございますので、現時点においては、この年度にこれこれまでとか何年で終わるとかということは申し上げる状況にはございません。 いずれにいたしましても、関係省庁と連携しまして、ため池の放射性物質対策については適時適切に取り組んでいくということでございます。
○安井美沙子君 お気持ちは分かります。丁寧にやっていただいていることも分かります。ただ、村民の立場になってみますと、この環境省の除染が終わるときに、一体、営農再開の環境が整っているのかどうかということが帰村の判断に関わるわけです。ですから、供給側の発想ではなくて、住んでいる村、住んでいた村を奪われた人の立場になってコミュニケーションを含めきちっとやっていただきたい。でないと、真摯にやっていただいているのは分かるんだけれども、不信感を招くんですよ。そこら辺を私は代弁させていただいているつもりですので、よろしくお願いします。 それがうまくいかないと、今この飯舘村の除染で、今年度までに七百九十億円、国家予算を使います。この七百九十億円使っても、営農の環境が整わず人々が戻ってこないという判断になったら、このお金は無駄になると私は思います。きちっと落としどころを見付けて、除染終わったらどういうふうにしたいのか、どうあるべきなのかという姿をきちっと描いて、それだったらこの七百九十億円だろうが飯舘村のために使うべきだけれども、その辺の絵姿をきちっと描いて取り組んでいただきたいと思いますけれども、その絵姿について、展望について、私は石原大臣にもお伺いしたいと思います。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいまの安井委員と農林水産省との御議論を聞かせていただきまして、居住環境として戻ることができても仕事がなければ戻らない、これもまた一面の事実だと思います。その点に十分に留意していかなければならない。また、農林水産省の次長の方からお話がありましたとおり、ため池等々に沈殿している放射性物質等々をどこまで除去するのかというのは個々のケースによって違いますし、攪拌しなければ泥に吸着しているものが一番安全である、それを見極めるということもその一方で事実であると認識をしております。これをうまくバランスさせて、二十八年度中に両方が終了する、そういう方向を模索していくということが近々の課題ではないかというふうに考えております。
○安井美沙子君 大臣から大変有り難い答弁をいただいたと思います。飯舘村の人たちは、愛する村に戻れるならば戻りたいという気持ちを持っていると思います。これは情緒的な話ではありません。生活圏をきちっと確立し、生活が成り立つような帰村の道筋を描いていくのが国の責任だと思いますので、本当に現場が、関係者の皆さん、村民も、それから環境省も農水省も本当に大変だということは承知しております。是非、引き続きの御努力をよろしくお願いいたします。 さて、同じ飯舘村で、今度話題を変えまして、飯舘村に残されたペットの話をお伺いします。 これまで環境省は警戒区域のペットの保護や里親探しなどの事業を行ってこられたと思います。しかし、福島第一原発から二十キロ圏内から外れる飯舘村についてはこの対象外でした。飯舘村は計画的避難区域に指定され、全村避難となったわけですけれども、国がペットの保護に関与しないと判断したのはなぜでしょうか。
○政府参考人(星野一昭君) 環境省におきましては、委員御指摘のとおり、旧警戒区域においてペットの保護活動を福島県と連携して行ってきたわけでございます。これにつきましては、旧警戒区域においては多くのペットが取り残されて住民の立入りも制限されていたということがございます。これによって福島県によるペットの保護活動が困難であったということでございます。このため、環境省において、県と協力をして住民の一時立入りと連動した保護活動や、放浪している犬、猫の保護活動を実施してきたところでございます。 一方、計画的避難区域であった飯舘村につきましては、当時、必要に応じて住民の方がペットを連れて避難することが可能であったこと、さらには番犬にしているということもあるため、環境省としては旧警戒区域と同じような保護活動は行わずに、動物愛護管理行政を担当する福島県が対応しているものでございます。
○安井美沙子君 その御説明はある程度納得のいくものでございます。 ところが、実態はと申しますと、全村避難のときに、やはり移転先の仮設住宅などの引っ越し先でペットを飼えないというケースは実際多くて、泣く泣くペットを置いていかざるを得なかったという人も多いんです。おっしゃる番犬という意味で残された方もあります。私も、実際、知り合いの家族がペットのことで困っていましたので、猫を二匹引き取りました。結果として、多くの犬が外につながれたまま置き去りにされまして、もう三年が経過しています。今も鎖につながれたままの犬が約百二十匹いることが分かっています。 ちょっとこれ、ぼろぼろの地図があるんですけれども、(資料提示)これはボランティアの方が、これ個人情報でございまして、一人一人の、一軒一軒のお宅が名前入りで記されていまして、見えにくくて恐縮なんですけれども、蛍光ペンで印が付いているところは、当初、一軒一軒回りまして犬がつながれているところを記し、これよく見ますと、犬の種類と何匹とか、猫が何匹とかというふうにみんな書いています。これ、一軒一軒歩きましてボランティアの方がマーキングをしたというこの地図、本当に頭が下がる努力だと思います。動物愛護の思いに駆られて、もうこれは執念に近いものでやられていると思います。 この地図を基に地元の福島県の自警団が餌やりをしているというのもあるんですけれども、あるいは避難した飼い主の方が時々飯舘村に入って餌やりをしている、世話をしているというケースもあるんですけれども、遠くに避難された方はそんなことできませんので、自警団あるいはボランティアの方が餌やりをして何とか命をつないでいるということです。 しかし、御存じのように、この二月には大雪がありまして、与えたはずの水は凍っていて飲めなかったとか、それからなかなか実際に近くまで近づけなかったとか、それから一週間分の餌をあげたつもりだけれども、ほとんどネズミに食べられていて犬は痩せ細っていたとか、それから鎖につながれているのでイノシシに襲われて逃げられなくて死んでしまったとか、そういう悲惨なケースがたくさんあります。この実態があるということは、やはり日本として、動物愛護的観点から私はもう看過できないなというふうに思っています。 先ほどの御説明、当初の判断はある程度理解できないことでもないんですけれども、今、ボランティアの方々がこの状況を何とかしたいということで、もう本当に手弁当でやっていただいている、に加えて、資料をお配りしているんですけれども、三枚目かな、福光の家という動物のシェルターを造ったんですね、飯舘村に。 これ、施設を造るのに二百五十万円、それから維持費として月三十万円ぐらい掛かるんですけれども、全てを国内外からの寄附で賄っています。そこに全国各地からボランティアが集まっていまして、犬の世話をしたり散歩をさせたりしています。ここに、ドッグランみたいになっていまして、それぞれ犬が家の中に夜は入れるような施設を造っているんですけれども、本当にこれもすばらしい取組だと思います。 ボランティアの方々も、東北や北海道や関東や、そういうところからフェリーまで使って車で通っておられまして、この前お話を伺った神奈川から来ている方も、片道三時間半を掛けて、高速代、ガソリン代一往復二万五千円掛かるものを月二回通っていらっしゃると、こんなことを聞きました。 これ、大変有り難い試みなんですけれども、これを内外のボランティアと寄附で賄って、これが持続可能なのかなというところが私は大変心配であります。最初の判断はともかく、今この現実を前に何か国ができることはないのか、動物愛護的な観点では日本は世界から非難されている点も多々あるわけですけれども、この状況を看過していいのかなというふうにちょっと思っております。 それからもう一ページ、資料でお預かり承諾書というのがありますけれども、これ、もちろん飼い主の方も悪意があって鎖につないだままにしているわけじゃありませんで、番犬という意味もあり、泣く泣く置いてきているという意味もあり、そういった方々を動物愛護的観点から説得して、そして、少し気が軽くなるように無料で預かってしっかり管理していると、こういうことをしていただいているんですね。 こういうところを見て、今この時点で国として何かできることがないのかということについてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(星野一昭君) 福島県内で被災したペットにつきまして様々な活動が行われているということは私どもも承知してございます。 飯舘村につきましては、先ほど動物愛護管理行政を担当する福島県との間の関係、御説明したとおりでございますけれども、現在、飯舘村のペットにつきましては、飯舘村が動物愛護団体等と連携をして、ペットの一時預かり所、今先生が御指摘された一時預かり所の紹介を行ったり、また、飯舘村が、いいたて全村見守り隊、これは、飯舘村が募集をして、飯舘村のために様々な活動を行うそういう人たち、三百人規模の組織でございますけれども、この全村見守り隊がボランティアとしてペットの餌やりを実施する、そうした活動を飯舘村がされているというふうに承知しているところでございます。
○安井美沙子君 全くお答えいただいていないんですけれども。 最初の環境省の政策判断については、私は優先順位としてある意味正当だと思っています。しかしながら、今この現実についてお話をしました。そして、ボランティアの方々に全て頼っている、そして、国内外からの、特に海外からの寄附でこの事業が成り立っているということを見ましたときに、国の予算からしたら大したことないです、逆に言うと。資金的な援助であるとか、何か、今簡単にこれは政治判断でできることなのではないかなと思っておりますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) 私も、物心付いた頃から独立するまで、シェパードが七匹、グレートハウンドが一匹、ダックスフントが一匹、コイケルフォンディエが一匹、もうみんな死別してしまいましたけれども、今名前を言えば全員、最初の子供から、最初はアポロって子だったんですけれども、覚えています。そういうふうに、飯舘村のペットは、多分、地域の村民の皆さん方と、一方で愛されて家族として生活していたからこそ、こういう善意のあるボランティアの方々が助けているんだと思います。 環境行政を預かる者としてもう一つ留意していかなければならないのは、その一方で、全くペットを愛する気持ちもないまま飼ってすぐ捨ててしまう。この殺処分の問題は環境委員会でも大変議論になるんですけれども、これを全部、生かすことをしなければならないけれども、それがまた全部できるわけでもない。人間の命が同等であるように動物の命も同等、どんな動物もその命ということにおいては尊いものである。そんなところで個々の案件と全体をどう整合性させるのかということで、行政の側も悩んでおりますし、私もどうすればいいのかずっと考えている、そういう問題だと捉えております。 もう少し広げますと、その一方で、鳥獣保護法の改正案、今度参議院でも御議論が始まるわけですけれども、野生動物も命という上では同じでありますけれども、非常に増えてしまって人間の方の生活を脅かすときに管理という新しい概念をもって対処しなければならない。この命ということにおいては野生動物も愛玩動物も一緒である。こういうものをどういうふうに調和させていくのか、大変難しい問題を預からせていただいておりまして、どうすればいいという、申し訳ございませんが、今ここで回答を示せるほど、まだ問題の整理が私の頭の中でも、行政の担当部局と話をしている中でもできていないというのが正直なところでございます。
○安井美沙子君 正直な御答弁ありがとうございます。私もこの動物愛護の件については常に頭を悩ませております。お悩みはよく分かります。全体像を考え過ぎますと個々の案件に迅速に対処できないという面もあると思います。 飯舘村のこの事象についてはかなり特殊だと思います。警戒区域でなかったがゆえに落ちてしまったケースだと思います。しかしながら、現実は現実として、三年間鎖につながれたまま犬がいるということ、これ本当に人間として私はあり得ないというふうに思っております。日本が尊敬される国になるように、こういった面も大事ですので、是非大臣の賢明な御判断をお願いして、この質問は終わります。 そして最後に、残った時間で食品ロスについて、急に話題が変わるんですけれども、食品ロスについてお伺いしたいと思います。最後の資料になります。 日本では、平成二十二年度ですと約千七百万トンの食品廃棄物がありました。このうち、食べられるのに捨てられたいわゆる食品ロスについては年間五百万トンから八百万トンと言われていまして、これ何と日本の米の収穫量に匹敵します。そして、世界各国から途上国への食料援助の倍に当たります。一方で、世界では八億四千万人が栄養不足状態にあります。この状況、日本としてこれも看過することはできないというふうに私は思っております。これまでもいろんな委員会でいろんな議員が指摘しているんですけれども、なかなか状況が迅速には改善しない、こういう課題であります。 日本は、さらに食料自給率が四〇%しかない。残りをエネルギーを消費して海外から運んでいるわけですけれども、またこれ多くをエネルギーを消費して廃棄していると。年間予算、これ民間も全部含みますが、二兆円を掛けていると。二兆円掛けて、エネルギーを掛けて廃棄していると、こういうのは非常に問題だと思っております。 そして、食品ロスを削減する方法として各府省で様々な施策に取り組んでいただいていることも承知しております。この資料にありますように、各省庁またがっていろんな試みがされています。三百万トンから四百万トンは事業系の廃棄物。これ、過剰在庫とか返品とか、三分の一ルールという賞味期限に関わる商習慣、これは悪い習慣だと思っていますけれども、鮮度に過剰に反応する日本人の消費者を意識し過ぎて三分の一ルールというのをやっているとか、いろんなことがあるんですけれども、この商習慣の見直しとか、それから食品廃棄物の発生抑制目標値を設定して業界に努力を促していたりとか、フードバンクの活用、それから食品廃棄物の肥料、バイオエタノールへの転用、消費者の啓蒙、様々やっていただいています。これはどれも大事だと思うんですけれども、残念なのは、それぞれの取組の削減への寄与度が分からない、なかなか定量的なものが見えないということなんですね。 何というんでしょうか、もったいないという精神論だけでこの問題は片付かない。日本国民全体がこのことに対する意識を高めていただいて、真剣に取り組んでいただくためには、やっぱりこの定量的な目標をしっかり立てて、それぞれの施策についてできる限り定量的な分析をしていくこと、このことが必要だと思うんです。今、例えば食料廃棄物の発生抑制の目標値の設定、これなんかは随分定量的なものを頑張っていただいていると思うんですけれども、もういかんせん全体像が見えない、そして個々の施策のこの削減への寄与度が見えないというところが痛しかゆしというか、歯がゆいんです。 ですので、大臣、この削減を真剣に日本として進めていくという意味では、この全体の施策は消費者庁でまとめているとは言いますが、まとめるのはどこでもいいんですけれども、もうちょっと定量的に、見えるように、そして国民や事業者がどこをどのぐらい努力したらいいのかというのが分かるように御説明と、これからのビジョンをお示しいただきたいと思います。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま安井委員が御指摘された食品ロスということは、私も平素からこれは大きな問題だなというのは、二酸化炭素の排出にも大変影響があるわけですね。そして、製造業者、小売業者、また飲食店、家庭と大変幅広く関係者が存在する。 そんな中で消費者が気を付けるべきことは、もう消費期限が来ているというものは食べない方がいいと思うんですけれども、ちょっと賞味期限が新しいものを探すとか、どうしても消費行動として新しいもの新しいものというものを消費者が望むことによりまして、小売店側が製造者から、消費期限がまだ三年あって、一年過ぎたものはもう買わないといったようなことが現実に起こるわけですね。そうしますと、もうそれは安売りをするとかそういうことじゃないと消費することができない。 やはり、リデュースの発想というものを根本に据えて国民全体がこの問題を認識していかないと、定量的なものを示すこともこれなかなか難しくて、食品ロスと言われるものも八百万トンと、年間、おっしゃられましたけれども、いろんなところの数値によると、私の知っている限りでも五百万トン、六百万トンと言う方もいらっしゃって、やはり五百万トンでも八百万トンでも、これ膨大なる無駄であります。 こういうことを国民各界各層で認識し、この問題に国を挙げて、国民を挙げて取り組むという国民運動も必要でございますし、そういうことをやっていく上で客観的な数値、これちょっと帰りまして研究をさせますけれども、食品リサイクル法だけじゃなくて、消費者庁、農林水産省、あるいは経産省ももう当然入ってくると思いますので、どんなことが考えられるのか、次回までの宿題ということでお取り扱いいただきたいと思います。
○安井美沙子君 建設的な御答弁、本当にありがとうございます。 地元の特に女性たちは、こういう問題、非常に敏感で賛同してくれます。しかし、やっぱり何をどう取り組んだらいいのかというのが示されないと皆さん取り組みにくいものですから、是非今の答弁のとおりお取組をよろしくお願いいたします。 ありがとうございました。
○委員長(金子原二郎君) 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時三十九分休憩 ─────・───── 午後一時三十分開会
○委員長(金子原二郎君) ただいまから決算委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、平成二十三年度決算外二件及び平成二十四年度決算外二件を一括して議題とし、国会、会計検査院、総務省及び環境省の決算について審査を行います。 質疑のある方は順次御発言をお願いします。
○杉久武君 公明党の杉久武でございます。 本日は、決算委員会の省庁別審査ということで、通告に従いまして順次質問を行いたいと思います。 まず、地方公会計制度につきまして総務省に伺います。 先月末の四月の三十日に総務省は今後の新地方公会計の推進に関する研究会報告書を公表しましたが、これは、地方財政が厳しさを増す中で、財政の透明性を高めることや自治体の財政状況を住民や議会に対し適切に説明する責任を果たすことの重要性が高まっていることを受けて、新しい地方公会計についての考え方を取りまとめたというものになっております。 私ども公明党では、党内に公会計委員会を設置いたしまして、地方公会計の発展と充実に向けて現場の視点から独自の調査研究を続けておりまして、今回の報告書を取りまとめられるのに先立ちまして、本年三月、本日御出席いただいております新藤総務大臣に対しまして新地方公会計制度に関する緊急提言の申入れを行ったところでございます。 そこで、最初の質問になりますが、地方公会計につきまして、これまでの総務省による取組について伺うとともに、今回公表されました報告書の位置付けや報告書の内容、特徴について伺いたいと思います。総務省の方、よろしくお願いいたします。
○政府参考人(佐藤文俊君) ただいま御指摘がありましたように、地方公共団体におきましては、現行の現金主義による決算情報の開示に加えて、企業会計における発生主義といった考え方及び手法を参考として財政状況を分かりやすく開示する、それによって財政運営の効率化、適正化を推進していくことが重要になっているというふうに認識をしております。このため、総務省におきましては、平成十八年度から企業会計の考え方に即した財務書類の整備を地方団体に対して要請してきたところでございます。 各地方団体におかれましては、九五%を超える団体でこの財務書類の作成に取り組んでいるということですから、着実に進んできているものと思います。しかし、現行の財務書類の作成方法が複数あるということで、比較可能性という点で課題があると思います。それから、多くの地方団体においては、簡便な作成方式である総務省方式改訂モデルというものを採用しておりますことから、固定資産台帳の整備が十分でないといったような課題もあります。こうした点を改善する必要があるというふうに考えました。そこで、今後の新地方公会計の推進に関する研究会というものを開催して、この間、議論を進めてまいったわけでございます。 去る四月三十日に報告書を取りまとめましたが、その中で固定資産台帳の整備と複式簿記の導入を前提とした財務書類の作成に関する統一的な基準を示したということでございまして、これが最大の特徴かと存じます。
○杉久武君 今答弁にございましたが、今日、お手元に資料の方もお配りをしております。 資料の一枚目になりますが、今回の報告書の特徴といたしましては、地方公共団体における財務書類等の作成に係る統一的な基準を設定することによって、発生主義、複式簿記の導入と固定資産台帳の整備、そして今答弁にも出てまいりましたが比較可能性の確保と、そういった点を目的として今回報告書が出されたところでありまして、この方向性につきましては私も賛同をしたいと思っております。 ただ、今回の報告書、拝見をいたしますと、報告書の大半のページを割いて説明されているのが、一般の企業会計でいう貸借対照表や損益計算書、またキャッシュフロー計算書といった財務書類に相当するものとして、地方公共団体では、貸借対照表と行政コスト計算書、そして純資産変動計算書及び資金収支計算書という四表を基本財務書類とするというものでありまして、財務書類の説明、平たく言えば財務書類のひな形の統一というところについて重点が置かれた報告書になっております。 一方で、財務書類の活用という点になりますと、残念ながら、今回の報告書の中では、半ページほどにわたって今後の検討が必要だという視点を述べられたにとどまっております。 具体的に申し上げますと、今回の報告書にも記載されておりますが、平成二十五年三月三十一日時点における平成二十三年度決算に係る財務書類の作成状況というところにおきましては、作成済み又は作成中の団体が九六%、そのうち作成済みは七二%ということで、現状でも財務書類の作成は着実に進んではおります。一方で、固定資産台帳の整備となりますと僅か一八%、なかなかこれも進んでいないんではないかと。 確かに財務書類の活用につきましてはかなりの割合に増えてきてはいるんですけれども、自治体間の比較による分析が容易にできるようになってきたと、様々そういったいい面もあるんですが、最もやっぱり地方公共団体にとって関心の高い個別的な活用、平たく言えば、どこに無駄があるのか、また効率的な、効果的な自治体運営ができているのかという点についてはまだまだ道半ばではないかというように考えております。 分かりやすい例を挙げますと、例えば、図書館で本を一冊借りる、貸出し当たりのコストとか貸出利用者一人当たりのコストは幾ら掛かっているとか、体育館の利用者の一人当たりのコストは幾らで利用者負担が適切なのか、そういった本当に個別具体的な点について検討することが必要であると思います。 そこで、総務省に確認をいたしますが、個別的な活用ができている地方公共団体は全国でどれぐらいの割合になりますでしょうか。お答えをお願いいたします。
○政府参考人(佐藤文俊君) 総務省におきましては、毎年度、財務書類の作成状況調査をしております。 平成二十三年度の決算については、御指摘のとおり、財務書類の作成済みとなっている団体が千二百九十団体ありますが、この八九%に当たる千百四十九団体において、他団体との比較や自分の団体における経年比較などの分析に用いております。また、住民や議会などに対する財務状況の説明にこの財務書類を活用しているという実態がございます。一方で、行政評価ですとか施策の見直し、予算編成あるいは公共施設に係る老朽化対策などの資産管理に活用しているかどうかということを見ますと、活用している団体は百十七団体でありまして、作成済団体の九%にとどまっております。
○杉久武君 今御答弁いただきましたが、お手元のお配りした資料の二枚目を御覧いただきたいと思います。平成二十三年度決算に係る財務書類の活用状況につきましては、財務書類を既に作成している団体の八九%が他団体との比較等何らかの活用をしているという状況がございます。一方で、行政評価や公共施設の老朽化対策に係る資産管理等の個別的な活用になりますと、この二枚目の表を御覧いただければ分かりますように、団体数として二桁が並んでおりまして、全体の数%の団体でしか活用が実際できていないというのがこれまでの現状であると思います。 そこで、総務大臣にお伺いいたします。 行政評価や公共施設の老朽化対策に係る資産管理等の個別的な活用が一部の団体にとどまっていたわけですけれども、その原因についてはどういったところにあるとお考えでしょうか。
○国務大臣(新藤義孝君) 今御指摘いただきましたように、地方公共団体における財務書類の作成は着実には進んでいるわけであります。しかし、多くの地方公共団体は、既存の決算統計データを活用した簡便な方式であります総務省方式の改訂モデルでの作成を財務書類に使っているわけでありますね。したがって、本格的な複式簿記を導入していない、それから事業別や施設別の分析ができていないと、こういうことがあるんではないかというふうに思っています。 公共施設のマネジメントにも資する固定資産台帳の整備でありますが、都道府県が一九%ですから、四十七都道府県中の九団体しかやっておりません。それから、千七百十八市町村のうちの二百九十八団体、一七・九%ということで、県、市町村共にまだまだこの固定資産台帳の整備が十分でないと、こういう現状がございます。 私といたしましては、この固定資産台帳の整備と複式簿記の導入、これを前提といたしまして、統一的な基準による財務書類の作成について、より詳細なマニュアルを作成した上で、来年の一月に地方公共団体にこうしたことを要請してまいりたいと、このように考えております。
○杉久武君 今大臣から御答弁いただきましたが、これまでの原因としては、やはりその詳細なデータの蓄積がなされてこなかったということが大きな要因であると思います。 平成二十五年三月末時点で、作成団体は全国で千七百十一ございますが、今大臣からの御答弁もありましたけれども、お配りした資料の三枚目を御覧いただきたいと思います。 この表を御覧いただければ、グラフを御覧いただければ全体像がよく御理解いただけると思いますが、モデル別の財務書類の作成形態として、この改訂モデルという簡易的な方式を採用しているということになります。また、この真ん中の表を見ていただくと、複式簿記の体系として、日々に仕訳を切るとか期末で仕訳を切るのではなくて、ある財務統計のデータを活用しているというのが現状であります。そして、一番右のグラフを御覧いただければ、じゃ、そのシステム導入の状況はどうかといいますと、結局、決算統計データをエクセルを使って、ある意味、端的に言うと力業で何とか決算書を作っているというのが大半の地方公共団体の実情ではないかと思います。 皆様も御存じのとおり、エクセルは表計算のソフトですので、なかなか事業別や施策別といった単位でのフルコスト情報、こういったものをタイムリーに把握することは到底不可能な状況でありまして、そういったところが課題になってくるのではないかと。その中で、なぜこのエクセルで対応してきたかというと、やはりなかなか、自治体で会計システムを導入をするということに対しては、この厳しい財政状況の中でやはり導入コストが高いというのが一つの障害になっているんではないかと思います。 この導入コストの問題につきましては、今回の発表されました報告書の中でどこまで検討されていたかといいますと、こちらについても僅か一ページを割くにとどまっておりまして、またその記載されている内容も、システム整備に向けた論点を整理し、継続して実務的な検討を行うということで、方向性だけを示した状況になっております。 そこで、総務大臣にお伺いいたしますが、この地方公共団体の会計システムの導入に当たって、総務省として地方公共団体をどのようにサポートされる計画がお持ちなのか、伺いたいと思います。
○国務大臣(新藤義孝君) 今の御質問はとても重要な内容を含んでいるわけですね。結局のところ、今までの総務省の改訂モデルというのは、簡便なもので導入はしやすかったけれども、平たく言えば志が余り高くないところにあるといいますか、本来あるべきものからすると簡易で導入しやすいが、しかしその効果は限定的ということだったと思うんです。 私は午前中の御答弁でも申し上げましたけれども、自治体の電子化、この電子行政を徹底的に進めようじゃないかと、その根幹の一つがこの会計システムなんです。ですから、これをどのように、志と言うと何か語弊があるので、それは誤解のないように理解をいただきたいんでございますけれども、要するに、本来の望ましい、しかも公共施設の管理やこれからの行財政運営に効果を出すようなそういうシステムを入れようではないかと、このように思っているんです。 かつ、それが個別の自治体で入れることになったらどうなりますか。千七百十八と、全てを入れれば今千七百八十八になっていますけれども、そこの自治体が別々のシステムを入れて、その千七百八十八団体で千七百八十八通りの公会計システムの基本設計と実施設計委託料を出すなどというようなことになって、かつ、それは同じような仕組みなのに別々に発注する、もうこんな無駄遣いはありません。 ですから、国の方で統一のモデルをつくって、私は国できちんと開発をして、それは無償で使えるようにしたらいいじゃないかと、それからクラウドなどを使ってみんなで共有できるようにしようではないかと、そういうことをやれないかというのを今総務省の事務方とぎりぎりやっております。 現実、実現可能性どこまであるかということもあるんですけれども、しかし、できる限りのそういった新しい仕組みにして、それは電子化、ICT化の一番の基本はみんなが使うということなんですよ。それが市町村ごとに別々のものつくられちゃったら、それはインターネット社会じゃなくて、イントラネット社会をつくることになることなんですね。ですから、ここの部分は徹底的に追求して、現実対応可能な範囲で究極を狙いたいと、このように考えております。
○杉久武君 今大臣から統一的なシステムの導入に向けての力強いお話がありまして、私もその方向性については大いに賛同をしているところであります。 しかし、住基ネットの導入のときもそうでしたけれども、個々の団体が個別にサーバーを整備した場合、多額のコストが掛かってしまったという苦い経験もありますので、今大臣が御答弁いただいたように、そういった、ある意味、住基ネットのときのような、同じ轍を踏むことのないように十分な配慮をお願いしたいと思います。 それに加えまして、現在、逆に東京都や大阪府、また町田市や江戸川区などは現在会計システムについて先進的な取組を行っております。今の統一的なシステム導入に関しまして、方向性としては私も十分そうしていただきたいと思う一方で、唯一危惧をする点といたしましては、これらの先行している団体につきまして、総務省の統一システムによって、かえって逆戻りになってしまうんではないかという心配をしております。 私もこの四月、大阪府と同じ方式で導入を開始しました大阪の吹田市の方にも訪問いたしまして、会計担当者といろいろ意見交換をさせていただきました。その中で、やっぱり一つ挙げられていたのがこういう先進自治体に対しての配慮という点でございます。 そこで、伺いますが、既に地方公会計の会計システムを開発、導入している先進自治体に対し、総務省としてどのような配慮をしていくお考えなのか、総務省にお伺いします。
○政府参考人(佐藤文俊君) 複式仕訳を行うのに適した公会計システムを既に導入されている地方団体ですが、数はそう多くありませんけれどもございます。これは、先行して積極的に今まで取組をされてきたということについては敬意を表したいというふうに思います。これらの団体におきましては、これまでも作成した財務書類を自らの財政運営などに有効に活用されてきたものと思いますし、また、ほかの地方団体がこれから整備を進めていく上に当たっての模範となる事例としても役立ってもらえるものと思っております。 既にこうして導入されている地方団体についてですが、今回、財務書類等の作成基準の統一化によって既存のシステムの改修なり調整が必要になってくると思いますが、このことは是非お願いをしたいというふうに思っております。その場合に、費用を節減するというふうな観点から、既存のシステムを更新する時期に合わせて、我々が考えております標準的なソフトウエアを活用するということも検討していただきたいというふうに思います。
○杉久武君 今一定の配慮を行っていただくという答弁もありましたが、先進自治体がやはりこれまで頑張ってきたその努力が無駄になることのないよう改めてお願いをしたいと思います。 少し話を戻しまして、統一システムの導入に関して、これから検討が進められていくと思いますが、やはりシステムの設計図をどう描くのかというのは非常に大きな話になってくると思います。 私も、システム自体の専門ではございませんが、公認会計士として、様々民間企業の会計システムの構築の状況というものは現場でつぶさにこれまで私も経験をして見てまいりました。その中で、今回統一的なシステムを導入するに当たっては、やはり大きく分けて、大別して二つの方法があると考えています。 それは、大阪府とか東京都のように財務会計システムの根本から複式簿記、発生主義のシステムを導入をして決算書を作成するという方法と、今の既存の公会計の現金主義、単式簿記のデータを統一的な財務会計システムにつなげていくという、大きくその二つの方法に分けられると思いますが、今の方向性だけでも構いませんので、どういった、どちらの方向性で検討を進められる予定なのか、総務省に伺います。
○政府参考人(佐藤文俊君) 現在、広く専門家の意見なども聞きながら検討しているところでございます。今我々が予定しております標準的なソフトウエアについては、基本的には既存の財務会計システムを改修することなく導入できるものを想定をしております。 なお、先ほどちょっと申し上げましたが、既存の財務会計システムを改修して一体型のシステムとするという団体もあろうかと思いますので、できればこれにも対応可能なような仕様にできればというふうに思っております。
○杉久武君 今の答弁ですと、基本的には既存のシステムにつなげる形を想定をして、団体によって様々なシステムを今お持ちだと思うんですけれども、それにできるだけ対応した形で、イメージとしては、インターフェースをかませて複式簿記、発生主義のシステムを構築していくということになると思います。 そうしますと、心配されるのは、やはり公会計の財務会計、今の既存の現金主義の各地方団体のシステムがどういったものを今持っているのかというのをしっかりスタディーをしていかないと、インターフェースのパターンが膨大になって結局システム開発が膨大なコストになる、また、インターフェースを作り込み過ぎると今度はシステムのバージョンアップのときに何もできなくなると、様々な弊害が出てくると思います。 また、そういった面も含めてここについては慎重に検討していただきながら、本当に、その統一システムの導入コストがどれぐらいになるのか、現場との意見交換もしながら慎重な現状分析をお願いしたいと思いますが、その点について総務省に伺います。
○政府参考人(佐藤文俊君) 御指摘のとおり、現在それぞれの地方団体で稼働している財務会計システムは団体によって様々な仕様が存在するというふうに思っております。したがって、まずはその実態をきちんと把握しなければならないと思います。その上で、考えております標準的なソフトウエアについては汎用性の高いインターフェースとなるように検討していきたいと思っております。 それから、標準的なソフトウエアの開発経費ですとかそれから各地方団体における導入経費は、現時点では検討に着手したばかりでございますので具体的に見積もるというところまでは至っておりませんが、できるだけこの経費は圧縮できるように努めてまいりたいと考えております。
○杉久武君 これから調査検討を進めていかれると思いますが、ともかく膨大なコストが掛からないように十分留意いただきますとともに、複式簿記、発生主義のデータを日々保持できるシステムでなければ、フルコスト情報をタイムリーに把握できず結局また活用できなかったという、何のための導入だったかと分からなくなるような結果に陥るおそれがありますので、現状分析を十分に慎重に行った上で、導入検討を強く要望しておきたいと思います。 いずれにしましても、まず行うべきは、今お話しいただいた統一システムの導入のスケジュールを早く公表することがあろうかと思います。まだシステム導入ができていない自治体や導入を計画している側にとっては、導入までのタイムフレーム、大枠がある方が本当にこれからどういった行動を起こすべきかということに対して大変重要であると思います。 今回の報告書ではそこまで述べておりませんので、これから大きな、大枠のタイムフレームで構いませんので、早急に公表すべきであると考えますが、総務省の見解はいかがでしょうか。
○政府参考人(佐藤文俊君) まずお尻の方から申し上げますと、我々のこの標準的なソフトウエアというのは平成二十七年度のできるだけ早い時期には開発をして地方団体に提供したいというふうに考えております。それまでの間ですが、地方団体においては、固定資産台帳の整備、これは今回の対応の肝になるところでありますけれども、これにも相当の準備なり時間が掛かります。こういったものを進めていただきたいというふうに考えております。 おっしゃるとおり、大きな仕事を全ての地方団体について動かしていくことになりますから、スケジュールを示すということが非常に大事なことだと思っておりますので、今後、全体の具体的なスケジュールをできるだけ早く公表したいと考えております。
○杉久武君 ありがとうございます。 今答弁の中で出てまいりました固定資産の台帳の整備ということで、今回の報告書の発表と併せて、公共施設等の総合的かつ計画的な管理の推進についてという通達が今回併せて各団体に行われているところであります。この計画策定によりまして、長期的な視線を持って、資産の更新、統廃合、長寿命化などを計画的に行うことができ、財政負担の軽減、平準化、公共施設等の最適な配置が実現することが期待されております。その基礎情報としての固定資産台帳の整備ということが求められております。 今回の報告書の中で、この固定資産の金額については、購入対価に付随費用を含めたいわゆる取得原価というもので記録をするようにということが明記をされております。これは一般の企業会計のルールとも同様でありまして、望ましい測定方法であると考えております。 一方で、開始貸借対照表、すなわち導入時における最初のバランスシートになりますけれども、これについての測定は、取得原価、要は過去の記録を遡らないといけないので、過去幾らで買ったかという取得原価が判明しているものについては原則として取得原価にすると。一方で、もう情報が古くていつ買ったか分からない、金額情報も残っていないというものについては、今買ったら幾らかという再調達原価でするということが示されておりまして、この点につきましては各地方自治体の事務能力を考えれば妥当な判断であると考えております。 しかし、ここから一つ問題提起をさせていただきたいんですが、取得原価の判断については、取得原価の判明状況は各地方公共団体において異なることから、比較可能性を確保する観点から、取得原価の判明、不明の判断については、特定の時期を設定し、それ以前のものを原則として取得原価不明として扱うと。言い換えれば、データが取れるとしても、一定時期より前のものについては不明と考えて再調達原価でやりなさいということを言っております。原則が取得原価である以上、例えば、今既に東京都とか大阪府であれば古い資産も取得原価を一生懸命推定するなりしてもう固定資産台帳を整備をしております。そういった団体のことを考えますと、あえて要は正確なデータから粗い情報に、大ざっぱな測定に変えることを要求するのではなくて、そういった方法も選択できるようにすべきではないかと思うんですが、総務省の見解を伺います。
○政府参考人(佐藤文俊君) 今回、研究会が報告書の中で明らかにいたしました統一的な基準では、取得原価が判明しているものは原則として取得原価とし、これが不明なものは原則として再調達原価というふうに一応整理をいたしました。 取得原価の判明状況というのは各地方団体によって異なることになります。したがって、研究会の中でも相当議論があったようでございますが、比較可能性を確保するという観点からすると、特定の時期以前に取得した資産については、取得原価が分かっている分かっていないにかかわらず、原則として再調達原価によって評価することにした方がいいのではないかという結論に至ったというふうに聞いております。
○杉久武君 今の御答弁ですと、比較可能性を重視して一律の物差しで測った方がいいでしょうという視点ではあるんですが、ただ、先ほど申し上げましたように、既に固定資産台帳の整備を終えている団体、確かに一八%ということで少ないんですが、既に一定の評価額を付けている団体が裏を返せば二割既にいるということになります。この一旦ちゃんと評価をした団体に対して、もう一度評価をし直すことによってどれだけ比較可能性が担保できるのかと。比較可能性を本当に、これまでの一旦付けた価格を継続しても大して比較可能性を、私、阻害しないんではないかというように考えております。 また、今回の報告書の中で、例えば期の途中に取得した固定資産の減価償却の開始時期については、使用の当月又は翌月の双方ということで、ここは緩い基準を設けています。また、物品の資産計上基準も、五十万円以上が原則資産として計上しなさいとなっていますけれども、各地方団体の独自基準も認めますよということで、ここも選択肢を認めているにもかかわらず、なぜ開始貸借対照表の固定資産だけこのように厳格に統一をされるのかということがちょっと私も腑に落ちないところになります。 また、開始後の取得した資産については、これも取得原価でやるということになります。開始貸借対照表に載っている資産はどんどん減価償却されて減っていきますので、それを考えると、この比較可能性が阻害されるという一面は時間とともに自動的に解消されていくということにもなっております。 今回、固定資産台帳整備済みの自治体が今回の新基準で新しい測定が要求されてしまうと、当然開始時の評価が全部価格を置き換えるという手間が掛かりますし、それはあくまでストックの情報ですけれども、これまでの例えば減価償却費や固定資産の除売却損益といったフローの情報までこれは全部やり直さないといけないことになります。これは余り、その事務的な効率を考えたときには無駄になるんではないかなというように考えております。 また、今回の報告書の第二十四項では、なお、本基準は、各地方公共団体それぞれの創意と工夫により住民等への説明責任や行政経営に資する財務書類を作成することを妨げないということになりますので、私はこの趣旨からも反するものになるんではないかと思いますので、改めて総務省に確認をいたしますが、やはりこういった無駄な作業を起こさないためにも、今後、来年の一月まで詳細なマニュアルを作成される過程の中で、やはりこの点についてはしっかりと先進自治体の努力に報いるような形での対応をお願いしたいと思うんですが、改めて総務省に伺います。
○政府参考人(佐藤文俊君) 先ほど申し上げましたように、特定の時期以前に取得した資産については原則として再調達原価で評価しようということに一応整理をしたわけでございますが、この特定の時期をどのように設定するかということについては今後の検討課題でございまして、今から作成するマニュアルの中で整理をしていきたいと考えております。 その場合に、地方団体でどのくらい遡って取得原価が分かるのかというような実態もよく調べる必要があると思っておりまして、そうした実態をよく見た上で地方団体の意見も聞きながら検討してまいりたいと考えております。
○杉久武君 よろしくここはお願いしたいと思います。来年一月までのマニュアルの中で、今おっしゃったように、その特定の時期の判断を柔軟に検討していただいて、既に固定資産台帳を導入済みの自治体が価格の置き直し等をする必要がないような形での結論を導いていただきますように強く要望いたしたいと思います。 続いて、残りの時間で会計検査院と財務省のコミュニケーションについて伺いたいと思います。 私は、公認会計士として様々な民間企業を会計監査人という立場で監査を行ってきた経験がございます。企業の会計監査ですと、例えば監査で指摘した事項があれば、それが決算書に与える影響がどういったものかというものを確認した上で、企業の財務責任者でありますCFOと確認をし、これがお互い、監査で指摘された内容であり、これに基づいて決算を修正するかしないとか、そういった形での合意をするというプロセスがございます。 私自身は今国会議員として職責が大きく変化いたしましたが、これまでの経験を考えますと、やはり国においては会計監査の役割を担うのが会計検査院の役割であり、そのCFO的な役割があるのはこれは私は財務省ではないかなというように考えております。 そのような視点から財務省と会計検査院双方にお伺いをしたいと思うんですが、会計検査の結果につきまして、例えば会計検査院と財務省の間で総括的に、どういった結果であったとか、あとは、会計検査である以上、決算書にどういう影響が最終的にあったのか、少額なりでも誤謬があったのかとか、そういった点についてやはり総括したコミュニケーションが本来あるべきではないかというふうに思いますが、その点につきまして、まずは財務副大臣にお伺いします。
○副大臣(愛知治郎君) お答えを申し上げます。 会計検査院による決算の検査の過程で、例えば、御指摘いただきましたけれども、各府省の物品報告書や債務に関する計算書の計数について誤謬や不適切な処理がある旨の指摘を受けることはございます。そうした場合に、指摘を受けた各府省と会計検査院との間で指摘の趣旨やこれまでの計数処理の考え方等についてやり取りが繰り返される中で関連書類の是正改善が適切に行われて、正確な決算書類が確定していくものと理解をしております。 決算書類の是正改善の影響額全体を把握してこれを明らかにしたらどうかということだと思うんですが、今申し述べさせていただいたように、是正改善は会計検査院と各府省とのやり取りを経て逐次行われて、それが積み重ねられていくものでありますので、これら全てを管理、把握するには相当のコストが掛かるということに留意をしなければならないと思います。 むしろ大事なことは、指摘を受けた各府省が指摘内容をきちんと分析し、予算執行や会計経理の現状を十分に点検、理解することを通じて、以後、同種の指摘を受けることがないようにすることが大事なのではないかと考えております。
○説明員(鈴木繁治君) お答え申し上げます。 会計検査院におきましては、検査の結果、違法又は不当と認めた事項等がある場合は、検査の対象とした会計経理に係る指摘金額を検査報告に掲記することとしているところでございます。 会計検査院が決算検査報告に掲記した指摘事項等に対して、当局は補助金等の返還、租税や保険料の徴収、手直し工事の実施、計算書の訂正、特別会計財務書類に係る表示の誤りの是正など様々な是正措置をとることになりますが、会計検査院は、検査報告に掲記した事項については財務省との間で確認や合意をしているわけではございませんが、その後の検査によって当局においてどのような措置がとられたか把握しているところであります。 会計検査院といたしましては、会計検査院法に基づいて検査を実施しているところでありますが、委員の御指摘も踏まえ、今後とも、厳正な検査を行い、その使命を的確に果たしてまいりたいと存じます。
○杉久武君 取りまとめにはコストが掛かるという答弁がありましたけれども、やはりその個別対応と一緒に、総括的にどういう結果であったかということについてはやはり何らかの国民に対しての説明責任があると考えておりますので、報告の仕方についての改善をお願い申し上げまして、私の質問を終わります。
○清水貴之君 日本維新の会・結いの党の清水貴之です。 今日は、環境省に福島第一原発の事故による除染、そして汚染水の問題についてお話を伺っていきたいと思っております。 まずは、除染なんですけれども、今年度の当初予算では二千五百億円以上という非常に大きな額の予算が計上されております。除染というのは、本当に住民の皆さんの生活に直結するわけですから、スピード感を持って取り組んでいかなければいけない一方で、大きな予算を使っていますので、費用対効果というところにも十分配慮しながらやっていかなければいけないと思っているんですけれども。 十四日です、今月、環境省が三月末時点の進捗状況という、これ七回目の公表になりますが、その状況を発表しています。調査対象となった市町村ですけれども、除染作業、進んでいるところは進んでいるんですね。学校、保育園等がほぼ終了したと。公園やスポーツ施設は九八%、ですから、こちらももうほぼ完了のめどが付いたということです。ただ一方で、これ住宅を見ていきますと、もちろん進んではいるんですが、除染が遅れている宮城県ではまだ四二%、調べた市町村の中の全体の三割に当たる十六の市町村ではまだ作業が終わっていないということですから、三年以上もたってやはりまだまだこの除染が進んでいない、遅れているんじゃないかという声も強くあるわけです。 まず、この除染の進捗状況、この調査の結果、この辺りを環境省から御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(小林正明君) 除染の実施状況でございます。これは、国が直轄で除染をしているところ、それから市町村にお願いしているところがございます。 それで、国直轄は福島県の十一の市町村にわたるわけでございますが、当初二か年で計画を終えていくというかなり前倒しの計画を持っておりました。これが、十一の市町村のうち四つの市町村につきましては計画どおり終わり、それから、一つの町は今計画策定中でございますが、あとの六つの町につきましては、実態に即し、それから期間の目標などにも合わせるようにということで、計画の改定を夏から年末にかけまして地元といろんな意見交換をして計画改定をいたしました。今この改定計画に基づきまして事業の進捗を図っておりまして、それぞれの町の事情ございますが、仮置場の確保あるいは同意の取付け、こういった前提条件をそろえ、それから作業をしっかり進捗させるということで今進めているところでございます。今年度、大きな山場だというように考えております。 また、各市町村で進めていただいている、これは八つの県の百余りの市町村にわたるところでございますが、これも公共的な施設などを中心に事業の進捗が図られておりまして、これについても、横の連携を図りましたり新しい技術の取り入れ、こういうことも私どもが働きかけまして事業の進捗を図っていると、こういうところでございます。
○清水貴之君 今お話しいただいたとおり、本当に全力を挙げて取り組んでいただいているのも大変よく分かります。昨日、ニュースを見ておりましたら、先月避難指示区域解除されました福島県の田村市ですね、都路地区では震災後初の田植が行われたというもう大変うれしいニュースもありまして、やはり住んでいらっしゃる方若しくは農家の方の喜ばしい表情というのがすごく印象的でしたので、ああいった顔をもっともっと見ることができるように引き続き全力で頑張っていただきたいなと思うわけですが。 現在の進捗状況、この辺りは大臣はいかがでしょうか。これはある程度想定している範囲内でしょうか、それとも、やはりもっとスピード感を持ってというような、そんな思いでいらっしゃるのでしょうか。いかがでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいまの清水委員と手前どもの小林局長の議論、また委員が冒頭お話しされましたとおり、やはり一律ではないことは事実だと思います。これは、国直轄の除染の中でも一律じゃございませんし、市町村除染、特に直轄、あるいは委員は住居部分と学校という例を出されましたけれども、午前中の審議では農地の話も出ておりました、ため池の話も出ておりました。そういうものにおいてばらつきがあることは事実だと私も思っております。 私が管轄をする国直轄についても、今、田村市のお話を出されていたわけですけれども、十一市町村のうち田村市を含む四市町村については当初の計画どおり二十五年度中に除染を国直轄の部分については終了していますが、従来の計画どおり、理想を追求しておりますので実態と見合っていないというものもあります。これも午前中の審議で出たわけですけれども、実績を踏まえて、昨年の十二月に現実的な計画の改定というものも行っております。その一方で、帰還困難区域が大部分を占める双葉町、こういうことについては、計画策定に向けて今はまだ町と調整を進めている段階でございます。 今委員御指摘のとおり、急がなきゃならない、その御指摘のとおりだと思いますので、復興の動きというものとしっかりと連携をしまして、除染も三年行っていることによって新しい技術は出てきたと思います。例えば、高圧水洗浄車ですか、こんなものも技術革新が進んできておりますし、これはもう既に実施をさせていただいておりますが、インフラの整備と併せまして可能な限り工期の短縮化を図るといったような事業も実施をさせていただいているわけでございます。 委員の御指摘のとおり、重要な問題でございますので、加速化の支援というものをしっかりとしていきたいと考えております。
○清水貴之君 済みません、少し通告の順番を変えまして、再除染についてもここでお聞きしたいと思うんですけれども。 今本当に精いっぱい除染が進んでいる状況だと思うんですが、ただ、除染後もやはりなかなか放射線量が下がらないところがある、これもう事実だと。住宅地を除染をしても、山から雨が降ったりとか風が吹いたりということで、また濃度が、放射線量が、住宅地、一回除染したところでもまた上がってしまうようなそんな状況もあるということですから、再除染の問題というのもこれ出てきております。 一部が国直轄の除染地域の川内村ですけれども、除染した住戸およそ千二百戸のうち三割のおよそ四百戸で除染後もこれ目標値を上回っているんですね。ですから、住んでいらっしゃる方、もう一度やってくれよと、ちゃんと線量下がるまでもう一度しっかりやってくださいよと、そういった声が大変強いわけなんですが、ただ、今年度の予算でその再除染に掛かる予算というのが七十八億円です。先ほど申しましたが、除染全体の予算というのが二千五百八十二億円ですから、その僅か三%しか再除染に掛ける予算というのはないんですね。 としますと、大体一戸当たり、これ全部やったとしたらですが、百五十万とか三百万ぐらい掛かると言われているわけですから、大体二千戸ぐらいの除染分の予算しか再除染に関しては今のところ計上されていないということなんですが、果たしてこの予算で再除染というのが可能なのかどうか。やってくれという声が大変多いものですから、まずはこの七十八億円、この予算の根拠というのを教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(小林正明君) 今、除染が計画どおり終わりました後の対応をどうしていくかということについて、幾つかの点にわたって御質問がございました。 私どもは、除染は効果を確かめながらやっておりまして、除染の前後で測りましても三〇から五〇%という成果上げておりますので、除染が効果があるということははっきりしてきていると思います。 ただ、また地域にもよりまして、除染終わった後どのような濃度になっているのか。山から流出してこないかどうかというようなことにつきましてはこれはこれでまた研究ベースでしっかり押さえておりますが、私どもが今中心にやっております生活域の除染につきまして、そこでどの程度の効果が上がり、それから、その後また濃度が上がってくるというような懸念がないのかどうか、この辺は除染が終わりました後にしっかり測定をして測っていくと。それに応じて、必要なところについては、もし一定程度高くなっているところがある、あるいは、たまたま高止まりをしているところがあるというようなことであれば対応するということでございますので、そういった調査を綿密にやった上で具体的にどこでやるかというのを決めると、こういう仕組みになっているわけでございます。 今、予算の御質問がございました。そういう意味で、積算上は七十八億というような積算をしておりますが、具体的に必要なことは、しっかり測り、対応する必要があるところにつきましてはやっていくと、こういう幅広い対応でやっておりますので、そこについて予算がどうこうというような懸念はないものと思っております。 それからまた、その除染の濃度をどう見ていくかというのは大変難しい問題でございますが、除染だけで例えば長期一ミリというようなものを実現するということではなくて、これは長期的に見、またいろんな政策の中でやっていくということでございますので、そういう中で地元とよく御相談をしてやってまいりたいと考えております。
○清水貴之君 その地元の声としましては、再除染をするに当たって、じゃ、どういった基準でしてくれるんですかというところなんだと思うんですね。その基準が今のところはまだ、今おっしゃったとおり、これからいろいろと話し合ってということでしょうし、予算というのも今後もし必要ならばまた積み増していかなければいけない。今まさに調査しながらということをおっしゃったので検討課題が多いんだと思うんですけれども、ただ、もう除染はかなりの、一巡目は終わっているところもたくさんあるわけですから、再除染の要望というのは非常に強いわけですね。 そういったところで、基準というのが示されないと、その市町村、自治体としても、国に要望したらいいのか、若しくは自分たちで下がらないから勝手にやった方がいいのか、じゃ、そのお金はどうするんだということで、やろうにもやれなかったりするわけで、その再除染の基準なんですけれども、放射線量の基準と、あと場所ですね、どの地域をやるのかという、そういったエリアをどうやって決めていくかと、こういった問題もあるんですが、この辺りはどうやって取り組んでいく予定でしょうか。
○政府参考人(小林正明君) 今、除染につきまして、国直轄でやっております、特に田村市が既に除染を終えて、それから事後モニタリングと申しまして、さっき申しました除染の効果がどの程度どの場所で発揮をされ、またその効果が維持されているかというふうなことを相当な箇所数について測っておりまして、ここが一応全体の除染の中のトップを走っているということでございます。 その中で、状況を見ながら、特に懸念されますのは、特に水自体には余り放射性セシウム溶けないのでございますが、土壌などに混じって流れ出て、一部その地域が高くなっているところがないかというふうなことが一つの観点でございます。あるいは、広々見ていく中で、言わば少し取り残されているところがないかというようなこともございますので、こういったやり方を今地元と相談をして進めておりまして、こういったものがいい具体例になって、これから続いてまいります、あと三つの町も、今除染自体は終わりましたので、これから事後モニタリングをやってまいるわけでございますので、そういう中で適切な方法というのを見出して進めていくと、こういうことでやっているところでございます。
○清水貴之君 改めて、その除染のこれまで掛かってきた費用などについてもお聞きしていきたいと思うんですけれども、平成二十三年度から二十五年度当初予算までで一兆二千八百七十五億円です。二十五年度補正と今年度予算を合わせますと一兆六千二百六十億円と大変な額のお金が掛かっているわけですね。 繰り返しになりますけれども、やらなければいけないんです。でも、ここに私はやっぱり、以前環境委員会の方でも質疑をさせていただいたんですが、無駄があってはいけないと思うんですね。除染だからといって何でもかんでも許す、若しくは不適正な除染がある、されていたという報道もありました。ちゃんと取り除いた土をしっかりと処分をしないで川に流していた、その辺りに捨ててしまっていた、そんな業者もいる、いたというような、こんな報道もありますので、そういったところにこの貴重な財源というのが流れていかないようにしていただきたいなというふうに思うんですけれども。 まずは、手抜き除染、こういった問題、対応ですけれども、昨年一月十八日に除染適正化プログラムが策定されたと。再発防止策などを盛り込んでいるというふうに理解をしております。これも以前、委員会の方でも質問をさせていただいたんですが、ただ、厚労省の福島労働局が発表した除染事業者の監督指導の結果、これ、法令違反があった事業者というのがもう大変な割合なんですね。割増し賃金の支払とか賃金台帳の作成、事前調査のやり方に問題があった、こういった事業者というのが全体の三分の二なんです。三分の二が正しくて三分の一がおかしかったんじゃないんです。三分の二の事業者が何かしら問題のある事業者だったという、こんな厚労省の福島労働局の調査結果があるわけですね。 こんなことでしたら、本当に除染というのは適正に進んでいるのかなと。一兆円、二兆円という、これ膨大なお金で壮大な公共事業ですから、これが適正に行われているのかなというふうに考えてしまうんですが、その辺り、認識若しくは対応、お聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(小林正明君) 除染をしっかり加速化し、地元の信頼を得るという上で、しっかりした対応を取るのが大変重要でございます。 まず、御指摘ございました、いわゆる手抜きなど、そういう不適正な事案があるということで、かなり私どもも現場をしっかり検証をいたしまして適正プログラムを実施しているところでございます。 柱は幾つかございまして、しっかりチェックしていく体制を整備するということ、それから、やはり地元の目というものが非常に大事でございますので、地元の県あるいは町とも連携をしてパトロールをしたり、あるいは自宅に帰ってこられるときに見られるように情報を提供すると、こういった体制も整備をいろいろいたしました。そういう中で、具体的に通報などもいただいて、それについては対応するというようなこともやってきておりますが、この件数は目覚ましく良くなっておりまして、この辺の改善は進んでいると思います。ただ、これは油断することなくしっかりやってまいりたいと思っております。 それから、いわゆる労働法規などを守りまして違法労働がないようにしていくというようなこと、これは厚生労働省との連携が非常に重要でございます。ここの連携関係も随分緊密なものができております。 それから、環境省としては、安全担当連絡会というようなものを設けまして、私どもの担当者と、それからそういう専門知識があるコンサルタントですとかサポーターの方、こういう方とも連携をして、計画的に安全のパトロール、周知と、こういうこともやっているところでございます。また、担当のJVについて、ここがしっかりやっていただくということが重要でございますので、研修も含め、それからしっかり対応を取るということについては折節要請もしているところでございます。そういう中で、しっかり適正な除染が行われていくということを引き続き担保してまいりたいと考えております。
○清水貴之君 もうそこは本当に是非よろしくお願いいたします。不適正な除染、そういったところに、除染が遅れるという一つ目の大きなダメージもあります。そして、この貴重なお金というのが言ってみれば無駄に使われてしまうわけですから、そういった二つ目の大きなダメージもありますので、この辺り、しっかりとモニタリングの方、調査、よろしくお願いいたします。 除染全体なんですけれども、これも難しいのかもしれませんが、どうでしょうか、今後の見通し、費用、現時点では一兆数千億円というお金が掛かっているわけですが、今後どれぐらいまで膨らんでいくものなんでしょうか。そして、時間というのはどれぐらい掛かるんでしょうか。この辺りの見通しをお聞かせください。
○政府参考人(小林正明君) 除染は、直轄地域につきましては、先ほども申しましたように計画の見直しを行いました。十一の市町村のうち四つは予定どおり二年間で作業を終えたわけでございますが、一か所について今計画策定中、残りの六か所については計画を改定をいたしました。これは、帰還の目標あるいは復興に連動できるような形で除染を進めようということで、特に宅地周りなどは早めにやるというようなことを地元と御相談して決めているわけでございます。 それぞれの町によって状況が異なりますが、早いところはもう今年の夏あるいは今年中にやるというようなところもございます。そういうところはしっかり進めながら、それからまた、田畑ですとかそれから生活回りの森林などもこれは計画的にやっていかなければなりませんので、これは場所によりまして二十七年度まで、あるいは二十八年度まで掛かるところがございますが、そういった計画が確定しておりますので、これをしっかり守っていくということを励行してまいりたいと思っております。 それから、市町村の除染の方は、これは市町村でそれぞれ計画をお持ちでございます。福島県以外のところは、おおむね二年あるいは三年の計画、これを見直しながら進めておられるところがありますので、これを守っていただくということだと思いますし、福島県内は、いろんな条件はございますが、五、六年のうちには終わると、こういう計画を持っておられます。これがしっかり進捗するように、横の連携、情報交換を図って、適正でかつ加速化される形で進めるということが重要でございますので、こういうことをしっかり進めてまいりたいと思っております。 予算につきましては、また国会の御理解をいただいて必要なものをいただいていくということでございますので、逐年、必要なもの、必要十分な金額についてまた御審議をいただければと考えているところでございます。
○清水貴之君 もう一つ、この除染に関して気になる記事がありましたので事実関係をお伺いしたいと思うんですけれども、東京新聞の四月二十三日の記事なんですね。内閣府の原子力被災者生活支援チームが東京電力に代わって支出したおよそ一千八百億円、東電側に十五億円しか返済を現時点で求めていないという話なんです。 この内閣府の支援チームというのは、除染特別措置法が施行される前ですから、二〇一二年一月以前に予算化された事業です。もう二年ぐらいたっている事業なんですが、ほとんどもう東電側に返済を求めていない。一方で、除染事業を受け継いだ環境省ですが、これまで六百六十二億円東電に請求し、三百六十二億円返済されている。かなりの額がもう返済始まってきているのに、内閣府のこの支援チームの事業、こちらの返済が進んでいないと。 記事によりますと、ここには経産省出身者若しくは経産省の関係者が多くいて、東電に支払を求めると東電の財政状況が悪くなるからわざと支払請求を遅らせているんじゃないか、こういった記事なわけですが、この辺り、事実関係を教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(松永明君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、除染特措法施行前の除染費用につきまして、内閣府の原子力被災者支援チームで基金を造成をいたしまして、したがいまして求償についても支援チームが担当しているところでございます。御指摘のように、求償実績といたしましては、除染事業が終了し額が確定し支払が済んだことを関係書類で確認できた費用として、本年二月に十六億円を求償したところでございます。 未請求分につきましても、福島県等関係自治体、こちらにおかれまして関係書類の整理、確認、これに時間を要しているという事情でこういう事態になっておりますけれども、求償に必要な書類が集まり次第、速やかに求償を実施してまいりたい、かように考えております。
○清水貴之君 環境省は書類も集まって請求が進んでいるのに、なぜそちらはそんなに遅れている、その差が生じているんですかね。
○政府参考人(松永明君) 関係書類の実施状況につきましては、特に非直轄事業、すなわち市町村の部分につきまして遅れているということが事実でございまして、これにつきましては、環境省につきましても必ずしも、ある程度やっていただいておりますけれども、同じように非常に難しい、関係書類を集めることは難しいという状況になっております。 したがいまして、関係書類、これは自治体だけに任せるだけではなく、こういう資料が必要なんだということを情報提供させていただいて、しっかりと求償の迅速化に努めてまいりたいと、かように考えておるところでございます。
○清水貴之君 是非よろしくお願いいたします。 そして、もう一つ、最後にALPS、汚染水の問題ですね、これについてもお聞きしたいんですけれども、この週末に新聞ぱらぱら開いていましても、土曜日には、凍土壁ですね、六月の着工は微妙じゃないかなんという記事もあって、昨日の新聞には、ALPSにまた不具合が出て、処理中の水が白く濁ったということで稼働が一系統だけになったと、こんな記事が、新聞を見ていますともう頻繁にやっぱり問題が起きてきているんですね。 福島第一原発、私も視察行かせていただいて、大変過酷な状況である、そして、作業の状況、いろいろ調査する状況というのも大変な状況だというのは分かっているんですけれども、ただ、やっぱり思うように進んでいないなというのを感じてしまいます。 凍土壁というのが一つ汚染水漏れを防ぐ大きな手だてになるんじゃないかという話で、もう一年ぐらい前から設置を考えてやっていらっしゃると思うんですけれども、先週、実証実験、公開したと。ただ、東電、今年三月に設置計画を規制委員会ですね、原子力規制庁に申請していたんですが、規制委員会が安全性や効果に疑問を持ったと。安全に管理できる根拠を示すデータが不十分だと判断して再検討を東電に指示したということなんですが、これ、原子力規制庁、何が問題になって、どんなことがネックとなって、どういう判断で今こういう状況になっているんでしょうか。
○政府参考人(櫻田道夫君) お尋ねの凍土遮水壁に関しましては、原子力規制委員会におきましては、特定原子力施設監視・評価検討会等において、安全性に関わる規制要求事項というものについて検討してきたところであります。具体的には、凍土遮水壁の設置によってもタービン建屋等の内部に滞留する高濃度の汚染水が地下水位の変動によって周辺の地中に漏出しない設計計画であることということを求めていたところでございます。 今お話のございました本年三月に実施計画の変更認可申請がありましたが、安全性に係る記載がほとんどないという状況でございましたので、この申請の中身だけでは規制要求に対する確認ができないという、こういう状況でございます。 現在、何を、懸念を、考えているかということでございますが、原子炉建屋等を支持している地盤が沈下する可能性でありますとか、タービン建屋等周辺の地下水位の制御といったようなことについて、今、特定原子力施設監視・評価検討会で議論を進めているという、そういうところでございます。引き続き、厳正に安全確認についてやってまいりたいと思ってございます。
○清水貴之君 ということは、まだこれ安全確認に時間が掛かるということで、当初の予定でしたら、今年の六月に、来月にはもう着工して来年の三月から凍結始めようという話だったんですが、これスケジュールに、これ規制庁さんに聞くのはおかしいですね、スケジュールに変更は出てきそうでしょうか。──済みません、質問を変えます。 規制庁さん、是非、もちろん何でもかんでも通せばいいわけではなくて、厳しく今審査をしていらっしゃるということで、やはりこの辺りも見ていっていただきたいと思います。 もう一つなんですけれども、汚染水に関して、地下水バイパス計画、地下水を通して海に放出するという話、早ければ二十一日にも始めるという話もあります。これについても最後お聞きしたいんですけれども、これ、もちろん十分な検査をした上でというふうに聞いております。三つの検査機関に調べてもらって、大丈夫だということで出すということなんですが、やっぱり地元の方からしたら本当に大丈夫かなという懸念はあると思うんです。この辺り意見をお聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(後藤収君) お答え申し上げます。 今の地下水バイパスのお話でありますけれども、今お話がございましたように、今各地、福島県、それから周辺の宮城県それから茨城県など、それからあとは全漁連などとも丁寧な説明をさせていただいておりまして、随分話が進んできていると思ってございます。 そういう意味で、全漁連等からは、やはり地下水バイパスの運用に関して、いわゆる運用基準や運用方法をちゃんと守ってほしい、それからモニタリングも徹底してほしいということ、それから安全性に対する広報、風評被害対策もしっかりやってもらいたいという各種の御要望などをいただいておりまして、それらの御要望にはちゃんと真摯に対応していきたいと思っております。それで、実際運用が始まったときに、今お話がありましたように、日本原子力研究開発機構やその他東京電力と資本関係のない第三の分析機関などにもしっかり検査をさせた上で、水質のチェックはしっかりやりたいということであります。 それから、万が一の操作の誤操作などが行われないように、国の現地事務所、私どもの現地事務所の職員も適宜排出作業にも立ち会うと、そんなことも考えておりまして、そういう意味では、運用は国としてもしっかり東電の方を指導してまいりたいと思います。それで、基本的には漁民の皆様方に心配のないような形でしっかり運用していくということを考えてございます。
○清水貴之君 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○寺田典城君 維新・結いの会派の寺田典城でございます。よろしくお願いします。 私は、国、地方の財政再建については、一年に一回は同じようなことを聞いて、そして、政府答弁がどのように変わってくるのかというのも含めて。今一千兆円近い国が借金あるのは、これは地方も責任あると思っていますし、ただ、このままやっていけるのかというと、二〇二〇年には国際公約としてプライマリーバランスゼロにしますということです。私たち地方知事時代は、平成十九年だったですか、プライマリーバランス一・一というようなぐらいまでのマイナスまでになったんですが、現在は財政規律もなくて、今、それこそ臨時財政対策債だとかで賄っているような状況なんですよ。 それで、財務省の方から愛知副大臣お見えになっていますので、今後のそのような見通しについてどう思っていらっしゃるか、お答え願いたいと思います。
○副大臣(愛知治郎君) お答えを申し上げます。 二〇二〇年度のプライマリーバランス黒字化達成できるかという御質問だと思うんですが、内閣府の中長期試算のうち、経済再生ケース、これは三本の矢の効果が着実に発現するとの前提に立ったケースで、二〇一三年から二〇二二年度の平均成長率が実質で二%、名目三%程度となることを前提としたいい数字の上で計算した数字が、二〇二〇年度時点で国、地方の基礎的財政収支、それでも十二兆円の赤字が見込まれ、黒字化目標達成には更なる収支改善が必要だということであります。 昨年八月に策定いたしました中期財政計画では、この二〇二〇年度の基礎的財政収支の黒字化に向けては、まず、歳出面では無駄の排除などを通じて基礎的財政収支対象経費の対GDP比を引き下げていく、また、歳入面では経済成長等を通じて税収の対GDP比の伸長を図る、さらに、これらの努力を継続する中で、増大する社会保障については、制度改革を含めた歳出歳入両面の取組により財源を確保する、こうした取組によって基礎的財政収支対象経費と税収等のアンバランスの解消を目指すこととしております。 より具体的になんですが、二〇一五年度、これは対GDP比赤字半減の達成目標年度でありますけれども、この一五年度に財政状況等を踏まえて経済財政を展望しまして、その後、五年間について更に具体的道筋を描くこととしております。それに沿って二〇二〇年度の黒字化目標の達成を目指してまいりたいと考えております。
○寺田典城君 経済成長が二%とか等々で二〇二〇年には十二兆円、それでも十二兆円の赤字だと。 私たち、地方はよく分かるんです。がんばる地域交付金だとかで頑張れといってお尻をひっぱたいたりして、何というんですか、行革しなさいとかというので総務省はしていますけれども、これはいかがなものかなと思うんですが、やはり地方六団体も何かこの頃はある面では要求団体になってきたのかなと。私たちの小泉改革の頃は、やはりこれでやらなければ生き残れないという切迫感があったんですが、今はどちらかというとやはりリーマン・ショック後は財政規律がなくなったのかなと思って、それこそ不安もあります。ただ、いろいろな面で国よりは行革等々は進んでいるんじゃないのかなと、率直に、人員削減も進んでいますし。ただ、今のままでは私はもたないと思うんです。二〇二〇年までどうなるんだろうと、これから十年間もつのかというので、しょっちゅう頭の中に入ってきて非常に何か不安な気持ちになるわけなんですが。 やはり財政再生というか再建するのは国会の責任で、内閣の責任でもあると思いますし、社会保障費を、第三の矢もいいんですけれども、やっぱり歳出を幾ら削減できるかというのは大きな課題だと思うんです。社会保障費なんかは、具体的にもう早めに国民の前に提示する必要があると思いますし、現に私、今一九四〇年生まれですから七十三歳なんですが、今度七十四歳なんですが、七十歳から老齢基礎年金もらっています。十万円も来るんですから。だから、これ、そういうことから含めて、やはり具体的に進めていく必要があると思うんです。 それと、地方にも、これだけの権限移譲したり何かすると重複行政もなくなるからどうなんだというような問いかけも総務省から必要だと思うんですよ。そして、権限移譲して重複行政なくして行政コストを落とす、あとは潰れる潰れないはあなた方の責任だよということを、権限移譲してそのくらいのことをお互いに競い合わせなけりゃ無理だと思うんです。その辺は、総務大臣、いかがお考えですか。
○国務大臣(新藤義孝君) 寺田委員には毎回のように総務委員会で御質問いただいておりますから、そのやり取りの中でお考え、私の共有できるところも大いにあると思いますし、また方向性において、それは考え方の違いがあるところもございます。 今しかしお話しされたことにつきましては、私は、これからの地方というのは新しいステージに上がらなければならないと。それは、改善できるところ、切り詰めるところ、思い切ってやろうではないか。一方で、今までと同じやり方で、同じ努力の中では結果はもう見えているわけですね。ですから、合わせ技なわけでありますが、新しいものも取り入れなければいけないという意味において、今委員がおっしゃったような、削るところは削るよと、それから自助努力なんだと、こういう部分は是非入れていくべきだろうと。ですから、そういうめり張りを付けて、一生懸命やる、頑張る地方を応援する、そういう要素も地方行財政の中には入れていきたいと私も考えております。
○寺田典城君 頑張る地方を応援するというのは、行革やったから幾ら手当出しますよと、交付金七百二十億からですか、それから人件費カットしたからこうですよというのは、あれはいかがなものかと思うんです。ラス指数が一一〇であろうとも八〇であろうとも、それはやっぱり地方自治体に責任取らせることだと思うし、行革で経常収支比率があれで財政破綻の状況になったら、それはあなた方の責任だよと言わせなきゃ、何ぼしても自立しないと思うんです。 だから、そういう点ではやっぱり私は総務省は過保護じゃないのかなと、簡単に言うとそれだけ申し述べさせていただきたいと思います。余り口出さない方がいいと思うんです。総務省からも出向もしているんですが、それなりに行革をやれる能力があるのかというと、やっぱり甘いですよ。地方の方が金がないから、国は赤字国債を発行しながら行政を運営していますので、その辺はやはり考えていただきたいなと思います。 次に移ります。 人口減少社会における豊かさについてということなんですが、先ほど江崎議員が夕張市のことを取り上げていました。私も、簡単な言い方をすると、今非常に、何というんですか、ああいう夕張市みたいな過疎地域というのは日本の将来の縮図だと思っていますし、それから離島についても、それが最も進んでいる縮図だというふうな形、それから条件が厳しいと、それを同じシステムでやっていけるのかというようなことについて。 この間、誠に委員長殿には申し訳ないんですけど、長崎と対馬と福岡へ行ってきました。対馬は初めてでございまして、離島をずっと回っているんですが、面白い、面白いというか、変な数字出ているんですが、夕張市は人口一万一千で予算が百十億で、一人当たり百万なんですね。それから、対馬は三万四千人ぐらいで、二〇一〇年で、だから、三百三十億なんです。人口一人当たりの予算が百万なんです。交付税も五十万円ぐらいずつ来ているんです、両方ともですね。普通の町村は、やはり長崎市でだって四十万とか四十五万ぐらいなんですね、一人当たり。もっと長崎は金掛かると思います、長崎市は。秋田市なんかは三十万円とか三十五万ぐらいでできるんです。それから、交付税も、過疎地の交付税というのは二十万円も一人当たり来ればいい方なんで、みんな、だけれども、そちらは二つとも五十万ずつ来ているという。 それで、江崎さんが指摘したのは、夕張市は借金四割返さなきゃならないから行政サービスが落ちていると。簡単に言うと、人口一万一千人ぐらいで、あれぐらいのラス指数で、職員も百人ぐらいまで削減している厳しい状況でやっているんだったら、一般会計で六十億もあれば間に合うはずなんですね。それから、普通の町にすれば三十万円の交付税でできるはずなんです。 ということは何かというと、やはり自分の財政力以上に物を持ち過ぎているということが、十一万人ぐらいの人口が一万一千人ぐらいになるということで、そういうことで、やはりコンパクトにしなければいつまでたっても金が掛かってくると思うんです。ですから、畳むこと、小さくすることを、そういう交付税の在り方もやはり考えていただかなきゃならぬときに来ているんですかな。 それで、対馬の方も、ところが、地方債残高ちょっと調べてみたら、夕張市が四百三十七億、対馬は四百八十八億なんですよ。そんなにあるんです。そういうことで、対馬も二〇四〇年になると、委員長、誠に申し訳ないんですけれども、一万四千人ぐらいになる、今三万四千人ぐらいある人口が。そうすると、夕張市みたいになっちゃう可能性もあるのかなと。だけれども、それでは、日本の行政のシステムは同じ繰り返し、間違いを二回も三回もしては駄目なんで、どうするかというと、私はこんな提案したいと思うんですよ。 まず、あそこは漁業が主体で、あと観光とかそれから農業と林業が少しでした。韓国から十五、六万人、二十万人近くなるかな、観光客来ています、七、八千円で来れるというんで。それ知って、自然散策しています。日本人にないところがあるんですね。 それで、私は、函館ラ・サールだってあるんだから、あそこに思い切って工業高専だとか職業能力大学校とか連れてきて、日本から人を入れる、韓国からも入れるというぐらいのことを地域振興策で考えてみる。それから職業能力大学校でもいいですよ。そして、あとは、アベノミクスやるんだったら、東京に、何というんですか、法人税削減するとかどこか特区つくるんだったら、あそこに法人税とか、実際、実効税率二割ぐらいになるような、韓国よりは安いような、合弁企業でも持ってくると。そして、韓国の特徴、日本の特徴とかそういうものを持ってきて、実際にそういうことをしなければ、また同じような、夕張市みたいな人口減少でやっていけない地域出てくる。 私は、だから、その地域特性によって、何というか、地域力創造審議官来ていますから今答えてもらいたいんですが、法律は何十本も変えなきゃならぬと思うんですが、やはりその地域特性に合ったことを政策としていかなければ、日本の過疎地、それから将来の中核都市とかそういうクラスまで、政令市は恐らく長崎だって、申し訳ないんですけれども福岡に引っ張られて、すごく引っ張られるんじゃないかなと思って、政令市にみんな引っ張られていく、東京に引っ張られていくと。 だから、どこかでそれをしていかなきゃならぬと思っているんですが、その辺を大臣と審議官から考えを聞きたいと思います。
○国務大臣(新藤義孝君) まさにその部分は私は委員と同じ考えを持っているわけであります。千七百十八の市町村があるならば千七百十八通りの活性化策が必要だと。そして、それは一つ一つの町が考えるけれども、それは周辺の自治体と連携してもいい、垂直でもいいし水平でもいいし。そういう圏域をつくって自分たちなりの特徴を出していこうじゃないかというのが今回の地方自治法の改正でお願いしている連携協約であり、また中枢都市圏構想と、そういうことになります。 つまるところ、やはり町おこし、地域活性化が成功すると、それは人が増えるんですね。定住人口が増えるということと併せて、新しく人が越してくることになります。そういう志に燃えた、逆に厳しいところだから手伝おうと、そういう社会的課題を解決しようではないかという思いを持っている人たちはむしろ若い人たちにたくさんいらっしゃって、そういう方々へのチャンスを与えるとともに、またそういう人たちが活動できるような環境をつくる。 例えば、光ファイバーのネットワークを全くの山の中で、田舎なんだけれども張り巡らせてサテライトオフィスを入れて、これも社会増になりました。今の対馬なども、私たちの島おこし協働隊というのがあるんですが、青森県出身のこれはとても優秀な若い研究者が、ツシマヤマネコの生態を保護する、併せて古民家再生やろうと、こういったことで移り住んで、そうしたら、それを支援するために若い連中がみんな集まっていった。それで、島の若い人と付き合って結婚して、この間、式挙げたんです。私のところも友達になったものだから連絡来て、電報送ったんですけれども、何と二十六年ぶりに、志多留という村落なんですけれども、婚姻があったそうですよ。 そういう一つ一つの積み重ねで町を元気にさせていかなければいけないんだと、やはり頑張る地域というものをそれぞれがまず自力で自覚していただくとともに、我々はいろんな制度や環境を整えて応援をしていきたいと、このように考えております。
○委員長(金子原二郎君) 総務省の答弁しますか。
○寺田典城君 短くお願いします。
○政府参考人(関博之君) お答えいたします。 議員御指摘の、今、対馬の例が出ましたけれども、いろいろお話しございました点は、対馬市のまさにその地域の特色であり、地域の持っている資源、どういうふうに活用していくのかというアイデアだと思います。こういうそれぞれの地域がそれぞれのところにある地域の資源や資金を活用して産業を興し雇用を生み出していくということは、非常にこれからの時代、大事だと思いますので、是非そういう取組をそれぞれの地域で行っていただきたい。 特に、対馬市は、合併しまして今一つの対馬市という市になりました。ですから、市長の下に今いろいろなアイデアが出されておりますので、我々もそれを十分承りながら、対馬市ならではのお取組を支援してまいりたいと考えております。
○寺田典城君 ただ、私から言わせると、千七百幾らの自治体あるけれども、千七百幾ら通りの手法があるだろうと、町づくり、それはそのとおりだと思うんですが、制度自体が自治体にとって、何というんですか、幅がないんですよ。門山局長みたいな形なんですよ、堅くて。まあ選挙部長から公務員部長を抱えていると堅いところだとか分からないけれども、法律を主体に物を考えて活性化しようといったって無理なんですよ。これはやはり総務省の一番の行政の今の弱点じゃないのかなと。ですから、対症療法で交付税をたくさんやります、道路造ってあげますとか、そういうことじゃないんですね。豊かさの表現というのは、今、自治体に裁量を持たせて、幅を持たせて、住民からもやっぱり参加させてやっていくしかないと思うんです。 だから、そういう点では一つ全く在り方を、そして地方になればなるほど、小さくなればなるほど職業の選択の幅がなくなってくると。だから、人材をそういう点で人材育成するのと、それから地方の特徴ありますから、そこをいかにうまく生かすかということをやっぱり考えていかなきゃならぬと思うんです。 それで、心配なことで、農林水産省の方にもお聞きしますけれども、今、第一次産業は二十年間で二百万に削減になっている農業ですね。それから、物つくりのあれが二千万人から千四百五十万人ぐらいになっていますということで、二十年間で、これからますますそして地方は過疎化になっているというような状況です。農業では兼業農家がなくなってきているということです。その辺の農村の町づくりについては、振興についてどうお考えですか。
○政府参考人(三浦進君) お答えを申し上げます。 まず、委員御指摘のとおり、農山漁村地域におきましては人口の減少が進行しております。これは都市に先駆けて進行するような形で進んでおりまして、こういう中で地域の活性化を図るためには、農山漁村地域における雇用、就業の機会を確保する、雇用、就業を確保するということが重要であると考えております。 このため、農林水産省といたしましては、まず農山漁村における重要な産業でございます農林水産業の成長産業化を図るという観点から、経営基盤の強化ですとか農林水産物の高付加価値化、国内外の市場における需要の開拓等を進めますとともに、農林水産業の雇用、就業を促進するために、農林水産分野における雇用を促進するための研修等への支援ですとか、新規に就業をしようとする方への支援といった政策を行っているところでございます。 また、地域資源を活用した六次産業化ですとか、あるいは福祉、観光といった分野と連携した取組の推進等によりまして、農山漁村の有する潜在力を引き出して、地域の雇用、就業の機会を創出するということが重要であると考えております。 こうした施策につきましては、当省のみならず、関係省庁と連携をして、総合的に講じることが重要であると考えているところでございます。
○寺田典城君 農村振興局というのは、私、地方自治体に入ったのは平成三年です、その頃から同じような答弁です。ずっと同じような答弁してきています。そして、農業の変化とか、ますます空洞化して農業が落ち込んできているということも事実です。そして今、六次産業化にするとかという。 まず、だから、これからはもう仕方がない、認めざるを得ないんですが、都市部も高齢化するわけですね。そうすると、都市部の生産年齢人口が減る。そうなってくると、はっきり言って、大きい都市に小さなところから人口吸収力がますます強くなって人を引っ張られていってしまうという。それでも地方の特性を生かすというのは、農業なんかは大きな一つの町づくり、地域づくりの一番大きな課題だと思うんですよ。それに対する人材育成と、人口減少は避けられないからコンパクトな町づくりとかそういうものを、やはり農業も、要するに総務省も含めて、自治体の町づくりも含めて、それを早めに取りかからなきゃもうはっきり言って夕張市みたいになっちゃうと。夕張市がないのは、やっぱりなりわいというか仕事がなかったからそうなると思うんです。 ですから、吸収、その力には、流れには逆らえないところもあるけど、生き残れることもあるだろうということをいかに進めていけるかというのが大事じゃないのかなと思うんです。ですから、そういう点では農業と総務省との、というか地域創造力ですか、連携なんかはいかような形になっていますか。
○政府参考人(関博之君) お答えいたします。 先ほど私少し申し上げましたけれども、地域で資源を生かして、地域の資金を使って今イノベーションサイクルのような事業を進めております。これ、百二事業採択したんですけれども、そのうち七十七事業は農林水産業関連ということで、やはり地方にとってみますと農林水産業というのは極めて大事な産業であり、地域がこれから活性化していく上で大変大事なテーマであります。そういう中で、こういう産業おこしの部分、それからエネルギーの分野もバイオマスとかいろいろございます。そういうもので農林水産省とも多面的に連携を図っております。 さらに、新藤地域活性化担当大臣の下で地域活性化のプラットフォームをつくって、そこで我々、各省庁が持っている施策を重点的にそこに投資をしていこうという取組が今スタートしたところでありまして、これも農林水産省さん、国土交通省さん始め各省と一緒になりまして内閣官房の下で今仕事を進め出しているところでございます。よろしくお願いいたします。
○寺田典城君 あと、時間がないので最後になるんですが、要するに、TPP、私は入らざるを得ないんだろうと思います、結果的には。そうすると競争の社会になります。米は今まで減反しながら価格調整してきたんですけれども、それも要するに規模拡大すると。要するに、何というんですか、自立自作、大規模自立自作農家をしっかり育成するか、もう一つは、集落営農をやって農業法人化して、法人化の代表になる人をどうやって人材育成するかというのはこれからだと思うんです。だから、農林省はその声については、大規模化をすると言うけど、人材育成については何にも声が聞こえてこないんですよ。 そして、あとは、生きがい農業、じいちゃん、ばあちゃんが生きがいになって、生きがい農業については農地、環境、水を守らなきゃならぬので、これはどうするかと。これは社会政策でやるしかないと思うんです。 だから、そういう点では、今の農協法から含めて全部変えてしまって、そのぐらいのことをしなきゃ日本の農業生き残らないと思いますよ。減反をやめるとなると今の農業の法律全部変えざるを得ないでしょうから。そういうことを含めて局長の意気込みを聞きたいと思います。
○委員長(金子原二郎君) 三浦局長、時間が来ておりますので、答弁簡潔にお願いします。
○政府参考人(三浦進君) お答えいたします。 農業について人口が減少していく中でどうするかということを一つお答えいたしますと、先生から大規模化のお話がございましたけれども、担い手あるいは集落営農に農地の集積、集約化を行って経営基盤を強化していくということが一つございますけれども、その際、高齢の方ですとか、あるいは農業から撤退される方ですとか、そういった多様な方々の、例えば農道の草刈りですとか水路の泥上げですとか、そういった作業をやっていただくということを支援するというようなことで、集落全体で支えていくというような考え方に立って、所要の政策なりを推進して、必要な法律も提出しているというところでございます。
○寺田典城君 どうもありがとうございました。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、山谷えり子君が委員を辞任され、その補欠として古賀友一郎君が選任されました。 ─────────────
○渡辺美知太郎君 みんなの党の渡辺美知太郎です。 私は当選来、放射性物質除染の格差について取り上げてまいりました。除染の格差、福島県県境で分けるのではなく線量でメニューを合わせてほしい、そのことを三月十四日の予算委員会でも取り上げさせていただきました。 〔委員長退席、理事熊谷大君着席〕 ちょっと気になるところから質問をしていきたいと思います。 三月十四日の質問で石原環境大臣は、除染を行うには科学的根拠が必要であるとおっしゃっておりました。その一つに、IAEAの国際フォローアップミッションの助言、除染を実施している状況において、年間一ないし二十ミリシーベルトの範囲内でいかなる個人被曝量も許容し得るものであると、これを一例に出していました。 私はこの国際フォローアップミッションにけちを付けるつもりは全くありませんが、この二十ミリシーベルトという数値、国際放射線防護委員会、ICRPの職業被曝に関する線量拘束値にもなるわけです。二十ミリという数値、本来であれば職業で被曝を余儀なくされている方々に対して当てられる数値でありまして、職業で被曝される方々は、しっかりと厳重な健康管理、被曝管理が行われているわけであります。彼らがどこで何時間被曝してと、そういったことはしっかりと把握しております。しかし、そこに住む一般の住民の方は全然違います。どんな放射性物質で、どんな被曝をする、何時間浴びる、それは分からない。 この二十ミリシーベルトという数値、避難指示解除の要件の一つになってもいるのですが、政府の判断基準の一つとしてはいささか高いように思えるのですが、環境省の見解を伺います。
○政府参考人(小林正明君) 放射性物質につきましてはいろんな政策分野で関わっているわけでございますが、特に除染という形で、どういったところにつきまして、どういった目標でやっていくのかということにつきましては、科学者によります検討会を設けまして、ここでの審議を仰いで順次進めているところでございます。その中で、今御指摘ございましたIAEAのような国際的機関の指摘、こういうものも逐次報告をして、そういう中でやっております。 そういう中で、一般的な国際的な標準としては、特に現存被曝というような、こういった事故が起こって、回復期にあるこういう段階で一ミリから二十ミリと、こういうものがございます。私どもの除染の中では極力その低減を目指していくということで、いろんな手法を駆使をいたしまして極力低いものに持っていきますが、ただ、長期一ミリという大きな目標を掲げながら、ただそこに除染だけで到達するということではなくて、もろもろの政策で長期にそこを目指していくと、こういう姿勢で臨んでおるところでございます。
○渡辺美知太郎君 除染だけではなくて長期的には一ミリとおっしゃいましたが、いつまでにどのぐらい下げるとか、そういった計画はありますか。
○政府参考人(小林正明君) 除染におきましては、除染だけでいつどのようなという目標を持っておるわけではございません。ただ、様々な手法をこれまでの間に、宅地なら宅地、農地なら農地ということで手法を確立してまいりました。これによりまして、例えば除染の前後で申しますと、三〇%から五〇%というような低減効果があるというようなことははっきりしてきております。 こういうことによりまして、十分効果の上げる対策が取れるということを見定めまして、そして、計画どおり除染を終わった上は、今度はフォローアップの段階に入っていくというような形で積み上げているところでございます。引き続き、科学的な知見というのは十分収集をし、視野を広げながら今までの路線を堅持してやってまいりたいと考えているところでございます。
○渡辺美知太郎君 今、科学的な知見とおっしゃいましたが、実際今この被曝に関しては、確かに百ミリを超えるのであれば健康に影響がある、二百ミリを超えたら明らかに健康に影響が出るということは分かっております。 しかし、今、低線量についてはまだまだ分からない、正直なところ分からない。仮定計算を用いて、LNTモデルを使って何とかリスクを見積もっているという状況であると思います。そういった意味で、科学的な根拠というのは今の時点ではないと、ほとんどないと言ってもいいと思うんですよ。 この科学的な根拠だけじゃなくて、今、除染のほかにも一ミリを目指しているとおっしゃっていましたが、この除染以外にどのような方法で一ミリに近づけていくおつもりでしょうか。
○政府参考人(小林正明君) これは政府全体で連携して目指していくものでございますが、例えば健康管理というようなものもその一つでございますし、日常生活の中でのいろんな取組、こういうものもございます。 こういうものにつきまして、今、政府全体で方針を出しておりまして、特に相談員なども設けて、リスクコミュニケーションをしっかり図りながらもろもろの対策を講じていくと、その中で除染というのもしっかりした役割を果たしていきたいと、こういうことで臨んでいるところでございます。
○渡辺美知太郎君 今、リスクコミュニケーション、リスコミの話がありましたが、福島県でもいろいろやっていると聞いております。私は、福島県外における除染の格差あるいは子供の健康診断について取り上げておりまして、この今おっしゃいましたリスクコミュニケーションを福島県外で今どのぐらいされていますか。
○政府参考人(塚原太郎君) お答えいたします。 手元に、福島県内の対応と、リスクコミュニケーションというものしかございませんのでその中でお答えをさせていただきたいと思いますが、福島県あるいは自治体の方で対応されているものが、平成二十五年度の実績で申し上げますと、約三百六十回の何らかの形でのリスクコミュニケーションに該当する会合が持たれておりまして、延べ七千人ぐらいの方がそれに参加をされておられるということでございます。 また、環境省の方といたしましても、関係省庁と連携を取りながらリスクコミュニケーションの講師を養成する、あるいは相談をしていただくような、地域の中で相談的立場にあるような保健師さんあるいは保育士さんといったような方を対象に講習会のようなことを実施させていただいておりますけれども、これについても数十回の開催をしておりまして、約千人弱ぐらいの方に御参加をいただき、地域の中での活動に取り組んでいただいていると、こういう状況でございます。
○渡辺美知太郎君 済みません。通告がないのにちょっといきなり質問してしまって、申し訳ありませんでした。 ちなみに、この参加した方々の満足度というかリスクコミュニケーションの成果というのはどのような形で把握しておられますか。
○政府参考人(塚原太郎君) 済みません。これもちょっと詳しく、御通告いただいておりませんでしたので手元に詳しい資料がございませんけれども、例えば甲状腺に関するリスクコミュニケーションでありますと、それぞれ中学校、小学校、高校といった学校単位で検査をしておりまして、その結果を学校単位で御本人あるいは保護者の方にお集まりをいただいて説明をしているというようなやり方をしておりますけれども、その中で、例えば、ちょっと私、詳細承知しておりませんけれども、アンケートを取るとかいろんなやり取りの中でその評価というものがなされているというふうに承知をしております。
○渡辺美知太郎君 ありがとうございます。塚原さんはちなみに御出身栃木県で同じですよね。まあ、いいんですけれども。 それに関連しまして、実際、福島県外にも比較的線量の高い地域があると思うんですよ。ごめんなさい、ちょっと通告にはないんですけれども、三月十四日ともう一度同じ質問をさせてください。 三・一一から三年以上が経過して、今でも福島県外でも一部ではありますが、放射線量の高い地域があります。その地域は、これも前に申し上げましたが、既に自治体や住民が自らの財源で高線量メニューの実施を行っておりまして、金額にした場合は二十億や十億程度の金額でありません。もちろん、全ての地域を除染しろと、そういうことは申しませんが、ある程度やはりそういった地域にも高線量の実施を認めていただけないものでしょうか。 科学的根拠については、先ほど申し上げましたとおり、まだまだ分からないというのが現状だと思いますが、それらを踏まえて、是非大臣から今の御認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(石原伸晃君) 詳細は事務方から聞いて是非いただきたいと思うんですけれども、やっぱり時間軸というものが放射線量の減衰に大変大きな影響を及ぼしている。いわゆる自然減衰でございますけれども、これによりまして、福島県以外の地域において、もちろんホットスポット等々は別でございますけれども、面として高線量と言われる地域はもう既になくなっている、そのゆえに低線量メニューで御支援をさせていただいている、これも前回御答弁をさせていただいたとおりでございますが、ホットスポットがどこにどのぐらいあるかというような点についてはちょっと詳細知り得ておりませんので、また事務方の方に聞いていただければと思います。
○渡辺美知太郎君 今大臣もおっしゃいました、私が除染してほしいのはそのホットスポットの部分なんですよ。是非大臣からも前向きに御検討いただければなと思っております。 それで、この除染は、もちろんその目的は放射線量の減衰にあるわけでありますが、除染というのは、単に放射線量を下げるというだけではなくて、住民に安心感を与えると、そういった、自分たちの地域は除染をしっかりやったから大丈夫だということは人口の流出を防ぐという意味にもなると思いますし、あと、除染をしっかりやった、ああ、この地域の産物はもう安全なんだなという意味で風評被害対策にもつながると思うんですが、環境省としてはその辺りは何か考えておられるのでしょうか。
○政府参考人(小林正明君) 放射性物質の除染につきましては、これは、お作りいただきました放射性物質対処特措法に基づきまして、人の健康又は生活環境を守るということで実施をしております。そういう意味で、具体的にどういう手法を用いてやるかというところにつきましては、地域の線量に応じまして高線量のメニューあるいは低線量のメニュー、こういっためり張りを付けた対応を取らせていただいているところでございます。 福島県外におきましても、放射能の自然減衰によりまして比較的濃度の高い地域というのがなくなってきておりますので、そういう意味で今低線量のメニューで対応をお願いしているところでございます。 他方、政府部内、いろいろ連携を取って進めているところでございますが、特措法に基づくもの以外に、地域の実情に応じて地方が実施する除染につきまして総務省が対応を取られたりと、そういうことがございます。そういう中におきましては、私どもは、私どもの経験に基づく、知見ですとか経験ですとか、こういうものを提供して政府全体として連携が取れた形になっていくようにと、こういうことを心掛けたいと思っているところでございます。
○渡辺美知太郎君 その地域のことに関しては総務省にちょっと任せるということでよろしいんでしょうか。
○政府参考人(小林正明君) 健康の保護あるいは生活環境の保全のために必要なものは、法律にのっとって環境省がやっていくということかと思っております。地方の実情に応じて対応を取っていくということにつきましては、それぞれの役所と連携を取って進めていきたいと考えているところでございます。
○渡辺美知太郎君 じゃ、総務省に伺います。 私、総務委員会で大臣とはもう十五回以上多分質問させていただいて、除染についても何度もお尋ねしていると思います。 総務省では、放射能汚染による風評被害対策、除染について、震災復興特別交付税が使えます。何度もこの復興特交については質問させていただいておりますが、もうちょっと使い勝手が良くならないのかなと思っていまして、福島県外で例えば放射線量が高い地域について、どうしても、例えば妊婦の方あるいは小さなお子さんがいる家庭だけでも高線量の実施について何とか援助いただけないかなと思うところなのですが、新藤大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(新藤義孝君) 環境省が除染特措法に基づいて地方公共団体が行う除染について全額補助をしていると、それに対して、福島県外の住宅の高線量の地域、またその高線量メニューによる除染については国庫補助の対象になっていないという状況がございます。私どもは、その国庫補助事業を補完する趣旨として、地方自治体が地域の実情に応じて国庫補助対象以外で単独事業として実施する除染については、これは震災復興特区法又は特別交付税によって財政措置を講じているわけであります。 今委員が御質問されました福島県外における住宅除染、これは環境省を中心とする関係省庁で、必要となる住宅除染にかんがえる考え方、それから国としての財政支援すべき範囲等を検討しているところでありまして、環境省とよく連携を取りながら、また地域の実情等も伺っておりますが、そうしたものを含めながら検討してまいりたいと、このように考えております。
○渡辺美知太郎君 是非、大臣からも地域の活性化ということでお願いしたいと思います。 それでは、話はちょっと変わります。 私たちみんなの党は、発送電分離を徹底させて、経済的な観点からも原子力はコストの高い発電源であるということで、自由競争で脱原発を実現していこうではないかという立場であります。 〔理事熊谷大君退席、委員長着席〕 それは、党の見解は今ちょっとおいておくとして、もし仮に国が今後も本気で原子力を主要なベースロード電源として使うのであれば、放射能について正しい知識、例えばこのぐらいの放射能漏れであれば慌てる必要はない、あるいは、この程度の、この規模の事故が起きた場合は特に指示がなくとも自主的に避難しておいた方がいいんじゃないかとか、そういった判断、国民一人一人ができるようになるのがベストだと思うんですが、そういったパニックを防ぐためにも、あるいは要らぬ風評被害を防ぐためにも、是非とも原子力や放射能について学校教育でこれはしっかりやるべきではないのかなと思うのですが、ちょっと文科省に伺いたいと思います。
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、学校教育において放射線についての科学的な知識を児童生徒に教えていくことは大変重要でございまして、東京電力福島第一原発事故の事故以降、放射線が健康に与える影響等への関心が高まる中で、その重要性は一層高まっていると認識しているところでございます。 カリキュラムの基準でございます現行の学習指導要領においても、社会科、理科、技術・家庭などの教科において、原子力を含めたエネルギーに関する内容を行っているところでございます。例えば、高等学校の理科の物理におきましては、原子力については、関係して放射線及び原子力の利用とその安全性の問題に触れることというふうに明記しているところでございます。 さらに、文部科学省におきましては、平成二十五年度に放射線についての科学的な知識の理解を助けるための新しい放射線副読本を作成いたしまして、希望した全国の小中高等学校に配付を行っているところでございます。その中におきましては、福島で起こった原子力発電所事故のことや、事故によって多くの人々が大きな被害を受け、今なお困難にある状況等について触れるとともに、風評被害やいわれない差別、偏見を生じた等を紹介しまして、このことについて児童生徒に考えさせる記述を行っているところでございます。あるいは、放射線における影響等について、あるいは健康との関係についても、今ある科学的な知見の下で記述を紹介しているところでございます。あわせまして、教職員等を対象にしました放射線教育に関する研修会等も実施しているところでございます。 文部科学省におきましては、児童生徒が原子力や放射線についての科学的な知識を持ち、科学的に考え行動できるように、原子力や放射線に関する教育の充実に一層努めてまいりたいと存じます。
○渡辺美知太郎君 済みません、それは大体小学校何年生を対象にしているんですか、中学生もやるんですか。
○政府参考人(義本博司君) 副読本につきましては、小学校とそれから中学校、高等学校、二分冊に分けてやっております。その発達段階に応じまして、小学校においてもやらせていただいているところでございます。
○渡辺美知太郎君 副読本ということは、授業では取り上げるか上げないかは担任の、教員の自主的な判断に任せるということでしょうか。
○政府参考人(義本博司君) 委員御指摘のとおり、副読本を実際の授業で取り上げるかについてはそれぞれの学校の判断になりますけれども、私どもとしましては、この副読本を配付するに当たりましては、より多く学校で使っていただくように奨励しているところでございます。
○渡辺美知太郎君 審議官、何度も済みません。 私、これにちょっとこだわるのは、私、昔学習塾で働いたことがありまして、是非、この放射線の、もし原子力を使うのであれば、単に受験としての知識だけではなくて、今検討されている道徳の時間同様に、知恵としてやはり盛り込むべきだと私は思うんですね。もちろん、理系的な知識、ベクレルやシーベルトといった話だけではなくて、先ほどおっしゃっていましたが、是非、人類がどうやって原子力というテクノロジーを得て、どういう使われ方をしてきたか。あるいは、やっぱり一番もっと重要なのは差別をなくすと。福島県から転校した生徒が放射能がうつるとかと言われていじめを受けていると、そういった大変痛ましい事件も起きておりますので、是非とも副読本だけではなくて体系的に、受験勉強の時間を削るまではいかなくてもいいんですけれども、全学年を通してちょこちょこと入れていただければなと思います。 また、やはり原子力の知識、子供だけではなくて、是非大人にも正しい知識を身に付けて、日本国民全員が、やっぱりもし原子力をこのまま使うのであれば正しい知識が要るのではないのかなと思うんですが、それと、もう卒業しちゃった社会人を対象には、どうやって放射能や原子力についての知識を得てもらえるようにできるんでしょうかね。ちょっとエネルギー庁に伺います。
○政府参考人(後藤収君) お答え申し上げます。 実は非常に重要な論点だと私ども思っておりまして、実は震災の後に、ある意味でエネルギー行政、それから原子力行政、それから原子力発電事業者、それからそれを取り巻く専門家という方々に対する不信感というのは相当程度上がってきたと思っております。 そういう意味では、原子力行政、それから原子力のある意味で事業そのものについても、そういうある意味で地に落ちた信頼をどう回復していくかというのは非常に重要な問題だと思っておりまして、一つは、ある意味で今までの安全神話に陥って、事故がないということを前提としたある意味で事業の進め方をしていたというようなところについて、しっかりとそれを見直し、そういう行動をまず示していくことが重要だと思っております。 それから、第二に、今お話がありましたように、コミュニケーションの問題というのがございまして、やはりある意味で立地自治体の方々には、私ども非常によく原子力の、基本的には安全性が中心ではあったわけでありますけれども、コミュニケーション等のしっかりPR活動をやってきたというふうに思っております。 しかしながら、やはり消費地の、ある意味では国民の大多数を占める消費地の方々とのコミュニケーションをどう構築していくのかというのが新たに突き付けられた問題だと思っておりまして、海外、イギリスやフランスで、そういう地域とのコミュニケーションの取り方、それから大都市とのコミュニケーションの取り方、一生懸命いろんなことを各地でやっておりますので、そういうものを参考にしながら新たに構築してまいりたいというふうに思ってございます。
○渡辺美知太郎君 今最後におっしゃったリスクコミュニケーション、私もそのとおりで、もしやるのであれば、やはり日本国民全体でリスクコミュニケーションをやるべきなんですよ。地域住民の人がリスクコミュニケーションをやって、おらが町は安全だっぺという話になっても、ほかの人は、いや、あの町は危ないよとか、あの町のリンゴ絶対買いたくないよとなっちゃったら全く意味がないと思うんですね。 なかなかこれ難しいことだと思うんですけれども、もし原子力を本気で続けるのであれば、やっぱりこれはしっかりと検討いただいて、我々今までやっぱり余りにも放射線に対して無知であったなと思っておりますので、しっかり取り組んでいただきたいなと思います。 さて、では次に、放射性指定廃棄物最終処分場の問題について伺います。 最終処分場を設置することによる風評被害、この見積りはできているのでしょうか。ちょっと担当の省庁がどこになるか分からないですけれども、どこかやっていますかね。
○政府参考人(梶原成元君) お答え申し上げます。 今私どもの方では、宮城県、栃木県を始めとした指定廃棄物の逼迫をしている五県において最終処分場の設置についてお願いをしているところでございます。その中で、風評被害につきましても大きな論点になっているところでございます。市町村長の方々の御懸念の一つということになってございます。 私ども、この最終処分場の設置につきましては、まず風評被害を発生をさせないようにするということが一番大切であるというふうに考えておりまして、そのために、まず様々な形で施設の安全性についてPRをさせていただく、御理解を賜るということ。また、実際に設置をさせていただけるということになりますと、その設置の前から環境のモニタリングを行いまして、そこに変化がないといったようなこともお示しするといったようなことによって、実際の未然防止に尽くしてまいりたいというふうに考えてございます。 その上で、風評被害の見積りということでございますけれども、実際に、これは風評被害ということでございますので、どのようなことが起こるのかというのを想定するのはなかなか難しいというふうに考えております。そういう上で、風評被害の被害額というものをあらかじめ算定するというものについては難しいと考えておるところでございます。
○渡辺美知太郎君 今年度の予算案に五十億という振興対策費が積まれていますよね。五県で五十億、一県で十億という金額になりますが、これの算定基準はどうやって求めたんですか。
○政府参考人(梶原成元君) これまで五県、先ほど申し上げましたけど、五県で開催しております市町村長会議等の場におきまして、国に対して、指定廃棄物の最終処分場を設置する場合の地域振興策並びに風評被害対策を明確に示すべきであるというふうな御意見を多数いただいておったところでございます。こうした地元の御意見に真摯に対応するという観点から、財政当局と折衝を重ねてきた結果、二十六年度予算におきまして、指定廃棄物の処分場を設置する場合の周辺地域振興並びに風評被害対策のための事業ということで、五県で五十億を計上させていただいたところでございます。 この五十億、これ、あくまで予算の枠という形で確保したものでございます。具体的に、その執行に当たりましては、処分場を設置することになる地元自治体と相談させていただきまして、地元の御要望にきめ細かく対応させていただくようにしてまいりたいというふうに考えております。
○渡辺美知太郎君 つまり、これ、雑費みたいな感じの扱いなんですか。
○政府参考人(梶原成元君) 雑費ということではなくて、具体的に、例えば周辺の地域振興策でありますとか風評被害の対策というものがそれぞれ地域地域によってお考え方が違うんではないかというように思っておりまして、具体的な中身としましてどういったような対策を具体的に取るかということにつきましては、場所が決まった段階で地元の方々と御相談させていただければと思っております。 具体的にどんなものに使うかといったようなこと、これは想定でございます。例えば、処分場周辺の道路整備でありますとか、地域の住民がお集まりになられますような施設の整備、あるいは風評被害の未然防止というものを目的としました観光あるいは特産品のPRを行う事業といったもの、そのほか、こういった地域振興あるいは風評被害対策を目的とする事業を実施していただくための予算ということを想定しているところでございます。
○渡辺美知太郎君 済みません、やっぱり箱物が出てきましたね。十億で道路を造るとかいっても、多分指定廃棄物を運ぶ道路ぐらいしか造れないんじゃないですかね。具体的に何か算定基準とか聞いたんですけど、申し訳ないですけど、全然納得できないですね。 ここの例えば○○町のリンゴは安全ですよと十億使ってPRしても誰も納得しないと思いますし、箱物を造る、でもそれに十億ですよ。十億で何造るんですか。大体、その算定基準といっても、全然、風評被害が起こらないようにすると。起こらないようにする、どうやって起こらないようにするんですか、それ。PRするといったって、じゃ、CMで○○町のリンゴは安全ですとか、そうやってPRするんですか。ちょっとそれ、お答えくださいよ。
○政府参考人(梶原成元君) まず地元にお願いをする前に、私どもとしては、例えば新聞広告というのを手段の一つだと思っておりますけれども、それ以外にも、ホームページあるいはパンフレットの作成という形で施設の安全性、あるいはモニタリングの結果の公表ということをまずやっていくと。その上で、自治体の方々とも相談しながら、自治体の方々に、地元の特有の形でそういう風評対策あるいは振興対策についてという思いにきちんとお答えするという形で五県五十億円を計上させていただいたところでございます。
○渡辺美知太郎君 私たちみんなの党は、別にお金積まれたからやってもいいとかそういうことは全くないんですが、ちょっとやっぱり算定基準が何かお粗末だというか、ちょうど総務委員会でやっているNHKの放送センターを思い出すわけですよ、三千四百億円ぱっと見積もっただけと。でも、あれでさえちゃんと、算定基準どうやって求めたんですかと言ったら、必要としている面積がこれぐらいあって、単位当たりの金額を掛けたら三千四百億円になりましたと、一応ちゃんとした基準があるんですよ。 ところが、今聞いたら、要は箱物も造る、道路も造る、PRもやる、新聞広告もやる、そんなのすぐなくなっちゃうじゃないですか、十億なんて。もうちょっと根拠をしっかり言っていただきたいなと思っているんですが。 じゃ、逆に聞きます。十億円で風評被害対策はばっちりだと言えるんですか。
○政府参考人(梶原成元君) 風評被害対策と申しますと、先ほど言いましたように、まず私どもとしても安全性について御理解をしていただくPRをいたします。それで、風評被害対策という形でPRあるいは御説明をするのに、いろんなやり方があると思っております。ですから、どういうやり方を特定をしているということではなくて、この予算の中で一緒に考えていけたらいいかと思ってございます。
○渡辺美知太郎君 じゃ、むしろ十億使い切っちゃった場合、どうなるんですか。また増えるんですか。
○政府参考人(梶原成元君) 現時点におきましては、少なくとも私ども五県で五十億という予算を準備させていただいておりまして、その執行の仕方について自治体と、具体的な選定の場所ができましたら、その自治体の方々と相談をしていきたいと考えております。
○渡辺美知太郎君 多分、自治体としては、どのぐらいまず風評被害考えてくれるんだと。環境省は、相談していきます、相談していきますとか言っても、じゃ、実際候補地になっちゃって、結局、十億円しか使えませんと、あとはもう自分でやってくれみたいになって、それ一番恐れていることだと思うんですよ。十億しか使えないんだったら使えない、あるいはもうちょっと増やして使えるか、もうちょっとアピールじゃないけど、もうちょっと説明いただけないですかね。
○政府参考人(梶原成元君) 五県で五十億という予算の中で考えてまいりたいと思っております。
○渡辺美知太郎君 今十億という金額で、まあ五十億と言いましたけど、大体、例えばですよ、前政権のときに突然決まった茨城の高萩市とあと矢板市、それぞれ一般会計、三万人ぐらいの町なんですよ、両方とも、百四十八億と百三十億円なんですよ。はっきり言って、そういった自治体にとってこの最終処分場というのは、本当に自治体が、まあなくなるとは言わないですけど、本当にイメージダウン著しい、もう本当に自治体の存亡を懸けた話なんですよ。そういった問題にもかかわらず、地元の住民の人が、じゃ、例えば道路を造るから最終処分場を認めてくださいって納得すると思いますか。
○政府参考人(梶原成元君) 風評被害対策あるいは地元振興対策の予算以前の問題といたしまして、まず、指定廃棄物、八千ベクレルを超える指定廃棄物につきましては、これまで有識者の方々あるいは審議会の先生方の御意見を賜りながら、一定のやり方で処分することができるというふうな基準等をいただきまして、その基準にのっとった形で安全に処分をすると、こういうのがまず第一の原則でございまして、その点につきましてまずは御理解を賜っていくということから出発をするのだと思ってございます。 その上で、これまで、具体的にそういったような方法の下で各五県の市町村長会議を開催させていただきながら、地元の御理解、それと地元の独自の事情を反映した形の最終処分場の選定方法というものを合意していただきまして、その上で具体的な施設立地についての御相談をさせていただくと、こういったような段取りを取らさせていただいております。その上で、その中で御要望のあった点につきましてお答えするという意味でこういうものを準備させていただきまして、その執行について御相談をさせていただきたいというふうに考えておる次第でございます。
○渡辺美知太郎君 今、自治体の話がありました、市町村会議、その市町村会議の反応なんですけれども、五十億の振興対策費でいいと、色よい返事いただいたんですか。
○政府参考人(梶原成元君) その点については、市町村長会議の場におきましては十分であるとか不十分であるといったような御意見を具体的に賜っているという認識はしておりません。
○渡辺美知太郎君 していないんじゃ意味ないじゃないですか。まあ、いいんですけれども。 じゃ、一般会計の話に戻しますけれども、ごめんなさい、私、ちょっと意地悪な見方をしまして、例えばですよ、これ、前政権が突然決めた選定プロセスを政権交代で白紙に戻して自治体の意見を聞くということでやっていますけれども、だから、理論上としては宮城県だったら仙台でもあり得なくない話なんですよ。栃木だったら宇都宮とか、あり得ない話じゃないんですけれども。例えば仙台に最終処分場が決まった場合、十億円という金額じゃ、とてもじゃないけれども風評対策できないと思うんですよ。 そういった意味で、申し訳ないんですけれども、最初からやっぱり、この金額から察するに出来レースだったんじゃないですか、もう大体ここら辺にしようかとか、そういうふうに思っていたんじゃないですか。
○政府参考人(梶原成元君) 市町村長会議におきましては、まず、どういったような地域を除外をするでありますとか、あるいは、それが安全の観点からどういったような項目に着目してこういったような地域を外すんだと、あるいは、さらには環境の観点、あるいはそういったような観点から外すんだといったようなことを外し、なおかつ各都道府県の市町村長会議の皆様方の御意見を踏まえて、例えば特に市町村長会議の場で追加してこういったような視点を入れて選定をすべきだといったようなこともあれば、それも加えて実際の作業を進めております。 そういう意味におきまして、あらかじめここで決めているとか、そういったようなものではなくて、具体的な項目、あるいはその項目間の重み付けといったものも含めて市町村長会議の場で御議論を賜って決定したものでございます。
○渡辺美知太郎君 何度も申し上げますけれども、我々は別に、お金積まれたから、お金積んだら最終処分場造っていいよという立場ではなくて、そもそも政権交代で白紙に戻すと言っているんだったら、まずその県内処分ありきの姿勢から白紙に戻すべきじゃないかと。代わりに例えばバルク船を使うなりなんなりといってちゃんと構想を立てているわけですよ。どうもやっぱり自治体と国で温度差があるのが気になりますよね、福島県と比べて。 じゃ、算定基準でちょっと聞きますけれども、これ通告にないんですが、五月十八日の朝日新聞に載っていた大熊、双葉の中間貯蔵庫について、生活再建として地元がかなり自由に使える交付金制度、百から四百億規模の額で調整しているというコメント載っていますけれども、この算定基準はどうやって決めたんですか。
○政府参考人(小林正明君) 福島県におきます中間貯蔵施設につきまして調査をさせていただき、それから具体的な説明をさせていただこうということで、今、住民説明会の御相談をしているところでございます。それを踏まえて今後対応を決めていくわけでございますが、その中にありまして、生活再建あるいは地域対策についても国としてしっかりした対応を取るということで、自由度の高い交付金というものも考えていますと、こういうことを提示をしております。 新聞報道いろいろございましたが、金額をどうこうということは、特に提示をしたとか何か決めたというようなことはございません。
○渡辺美知太郎君 じゃ、この金額はでたらめだと。
○政府参考人(小林正明君) 私にとっては心当たりのない数字でございます。
○渡辺美知太郎君 はい、分かりました。ありがとうございます。 では、最終処分場に関連して、ちょっと総務大臣いらっしゃるのでお聞きしたいんですけれども、総務省は最終処分場の対策については何か考えておられますか。
○国務大臣(新藤義孝君) 今、私の方は具体的な検討の中に入っているわけではありません。ただ、自治体がやることについては総務省も、いろんな御相談があれば、これはそれに対応しなければいけないと、このように考えております。
○渡辺美知太郎君 その場合は、例えば震災復興特別交付税に入ってくるということですか。
○国務大臣(新藤義孝君) それは、何を使うかはそのときの適切なものになると、このように思います。
○渡辺美知太郎君 まあちょっと意地悪な質問をしちゃいましたけれども、最終処分場は、福島に比べれば保管量もそんな大きくないですし、放射線のベクレルだってそんな大きくはないんですけれども、やっぱり風評被害というのは物すごい恐ろしいものでありまして、小さな自治体だったら吹っ飛んじゃうわけですよ。 我々は別に、何度も申し上げますけれども、お金が足りないとかそういう話をしているんじゃなくて、やっぱりこの算定基準一つ取っても、国がどのぐらい真剣に考えているかが分かってくると思うんですよ。さっき中間貯蔵庫の質問をしたらすごく明快な答弁が返ってきて、最終処分場については全然、まあ駄目とは言わないですけれども、ビジョンは何かちょっともやもやもやっとしたものしか出てきていないんですよ。だから、しっかりやってほしいなと思います。 例えば、この最終処分場だって、除染については科学的根拠とか専門家の話を聞いてとさんざん答弁でおっしゃっていましたが、これ例えば最終処分場だって専門家の話を聞けばリスクは一元化すべきと言っているわけなんですよ。じゃ、除染とか子供の健康調査について科学的な根拠、科学的な根拠とおっしゃるんだったら、最終処分場も専門家の意見聞くべきなんじゃないですかねと思うんですが、まあこれはちょっと閣議決定されちゃったからもうしようがないとかそういった答弁が返ってくると思うんで、もうしないと思いますが。 まだまだこの最終処分場、実際今、宮城県では検討地の三か所が決まって反対運動が非常に強いんですが、このやっぱり反対運動が強い原因は何なんですかね。
○政府参考人(梶原成元君) 様々な要因があるのではないかなと思っておりますけれども、一番の大きな問題については、いわゆる最終処分場ということで、廃棄物の最終処分場ということで迷惑施設という形で御理解を賜るのが非常に難しいといったようなものが一番大きなものではないかと思っております。 これにつきましては、例えば安全性の件につきまして申し上げますと、まず、放射性物質特措法に基づきまして処理のあるいは埋立てのやり方について専門家の方々の意見を聞き、放射線審議会あるいは原子力安全委員会の意見も聞いて基準を作っているところでございます。そしてまた、指定廃棄物の最終処分場、これ五か所、五県で今造らせていただきたいということでやっておりますけれども、先ほど来御説明している市町村長会議と並行いたしまして有識者会議で実際の安全の考え方について御審査をしていただいて、その安全の基準につきましても市町村長会議で御説明をし、御了解を賜ったところでございます。 そしてまた、今後具体的な場所が決まってまいりますれば、そこで更に詳細な調査をさせていただきたいという形で申し上げているところでございますけれども、その詳細調査の結果も有識者の方々の会議におかけして、有識者の方々の、専門家の御意見も賜りながら最終的な判断をしてまいりたいと、こういうふうに考えている次第でございます。
○渡辺美知太郎君 専門家の意見聞くんだったら一元化すべきだと思うんですけどね。まあいいや。 この最終処分場についてはもっともっと見守っていきたいと思いますし、反対運動が大きいというのはやっぱり国の今後の対応が不明確、いまいちちょっとぴんとこないというのがあると思うんですよ。そこら辺、是非対応をしっかりと、誠実な対応をしていただければなと思います。 済みません、何かあっという間にちょっと時間が来ちゃって。では次に、子供の健康診断について聞きます。 ごめんなさい、また石原大臣の答弁からちょっと引用させていただくんですが、大臣は三月十四日の予算委員会での答弁で、福島県外について有識者会議で健康影響の増加は認められないと評価したため、福島県外での子供の健康診断は行うつもりはないとおっしゃっていました。 しかし、低線量被曝、これまだやっぱり科学的な実証が不十分で、しかもヨウ素というのはほとんど甲状腺に入ってくるわけなんですよ。現時点で、これ全く影響がないと判断するのはちょっと危険だなと思うんですよ。セシウムやヨウ素なんて、大体自然被曝ほとんどないです。大体、ポロニウムかカリウム、ラドンでしょうから、そういった意味からも、今こればっさり切るのは危ないんじゃないかという気はするんですけれども、そこら辺のちょっと見解を伺いたいなと。
○政府参考人(塚原太郎君) お答えします。 今般の原発事故に係ります住民の健康管理につきましては、医学の専門家の御意見を聞きつつ進めていくということが重要だと思います。そのため、事故の後に福島県や近隣県が、医師や放射線の専門家による検討が行われまして、その結果、福島県では県外に避難された方も含めて健康調査を行うことになり、その他の県におきましては特段の健康調査は必要ないとされたものと承知をしております。 また、その後、国際的な評価におきましても、福島県外においては、WHOや四月の二日に報告されました国連科学委員会の報告書におきましても、がんなどの健康影響の増加が認められる見込みはないという評価をされておると承知をしております。 したがいまして、当面は福島県における健康調査を着実に実施していくことが肝要かと考えております。
○渡辺美知太郎君 部長は医師免許をお持ちですか。
○政府参考人(塚原太郎君) はい、いただいております。
○渡辺美知太郎君 何科ですか。
○政府参考人(塚原太郎君) 私の場合は、主に公衆衛生あるいは予防医学というところが専門ということになろうかと思いますが、臨床自体は二年間で終わりまして、その後、行政機関の方で勤務をしておりますので、そういう状況でございます。
○渡辺美知太郎君 地元の秀才ということで有名な方なんですけど。まあいいや。 さっき、専門家という話が出てきました。塚原部長は間違いなく人体の専門家だと思います。一方で、放射線の専門家というのはいらっしゃいます。しかし、今現在において、原発事故による被曝、それが人体にどういう影響を及ぼすかという専門家はそんなにいないと思うんですよ。 何でかというと、そもそもこんな大規模な原発事故というのはそんなに起きているわけじゃないですし、チェルノブイリがあるじゃないかというお声もあるかもしれないんですけど、チェルノブイリというのは当時物すごいずさんな管理をやっていたから、従業員がどのぐらい被曝をしたとか、近隣住民の人がどのぐらい被曝をしたとか分かっていないんですよ。推計で大体、この人はがんになっちゃったから大体このぐらい被曝したんだろうとか、そういったデータは一切ないわけですよ。今回が初めて、まあ完璧じゃないですが、ある程度、住民の個人線量計を持たせてある程度データを作れるのは今回の私は福島第一原発が初めてなんじゃないのかなと思うんですよ。 そういった意味で、専門家専門家といっても、これ、ある意味、人類初のことだと思うんで、余りこれをばっさり切るというのは危ないんじゃないかなと思うんですが、今のところ必要ないということで、これ、時間ないんで、またやろうかなと思います。 最後に、ADRの話をします。 原子力損害賠償紛争解決センターの皆さんに質問したいんですけど、このADR、今皆さん一生懸命やられております。福島県外についてやっぱり聞きたいんですけど、今この福島県外のデータが、例えば茨城県の物件が放射能マニュアルに従って弁償してほしいとか、そういった実は統計というのが余りなくて、どうしても活動状況報告書による住所地別申立て件数の統計の事故時の住所から推計せざるを得ないんですが、それによりますと、宮城県が全体の申立て数の二・一パー、茨城が三・三、栃木が二・二、千葉が二%と。福島県、大体ADR八割福島県なんですよ。それに比べるとちょっといささか寂しいんじゃないかなと思いまして。 もちろん、第一原発は福島が多大な被害を被っていますから福島がメーンになるのは構わないですし、別にADRセンターの皆さんがサボっていたと、そういう話をするわけじゃなくて、是非ちょっと福島県外でも告知や住民説明会をしてほしいなと思うんですが、ちょっと見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(田中正朗君) お答え申し上げます。 ADRセンター、今御指摘ございましたADRセンターでは、被災地及びその近隣地域の方々に、ADRセンターの存在、役割及び和解仲介手続につきましてより身近に感じていただけるように、被災自治体と連携して、福島県内各地での住民説明会の開催、ADRセンターからのお知らせなどを掲載したパンフレットの配布、地元紙への広告掲載等の広報活動を行ってございます。 さらに、今委員御指摘の福島県外におきましても、福島県外におられる被災者の方々も念頭に置いて、福島県外でも住民説明会を開催しておりますほか、全国紙への政府広報を実施してございます。また、これらに加えまして、文部科学省のホームページにおきましてADRセンターの紹介や和解事例を掲載しているほか、フリーダイヤルを設置しまして、申立て手続の案内を始め和解仲介に関わる問合せに対応しているところでございます。 今後とも、ADRセンターの活動につきましては、幅広い情報提供に努めるとともに、福島県外の地方自治体等からの住民説明会の開催の要請等ございましたら、できる限り応えられるように対応してまいりたいと考えてございます。
○渡辺美知太郎君 ちょっと時間がないのでまとめに入りますが、是非ADRも福島県外でもやっていただきたいなと思います。もちろん除染に関しては環境省マターになるんでしょうけれども、やはりなかなか難しいところもあるので、そういった意味で総務省にお願いしたりADRにお願いしたりしているわけであって、行政にとってはどの役所がやるとかすごい大事な話ですが、住民にとってみれば別にどの役所でも構わないわけなんで、是非とも今日質問させていただいた環境省や総務省、それから文科省の皆様方が柔軟な取組をして新しい日本の復興になっていけばいいなと思っております。 放射線関連余りやると、風評被害余り広げるなとか、いろいろとお叱りいただくんですけれども、やっぱりここはしっかり反省をして次の日本の将来に生かしていきたいなと思います。 質問を終わります。ありがとうございました。
○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。 先週末、百二回目となった毎週金曜日の官邸前行動を始めとする原発ゼロ、再稼働反対という多くの国民の心からの願いとは裏腹に、今、川内原発を始めとした全国十か所の原発の再稼働に向けた作業が急ピッチで進められています。 しかし、どんな場合であっても、福島第一原発の事故の教訓、そして現状から導き出される教訓は十分に考慮されなければならない、これが原則なのではないでしょうか。規制委員長、お答えください。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 御指摘のとおり、新規制基準への適合性審査は、昨年七月八日の新規制基準の施行後現在までに、八電力、十原子力発電所十七基について事業者から申請を受けて審査を進めておるところでございます。 新規制基準については、国会事故調を始めとする各種の事故調査報告書で示された福島第一原発事故の教訓を踏まえ、またIAEAの基準や諸外国の規制基準も確認し、かつ我が国の自然条件の厳しさ等についても十分に配慮しながら策定したものでございます。 原子力規制委員会としましては、新規制基準の適合性について、科学技術的観点から今後とも厳正に審査を行っていくことにしたいと考えております。
○吉良よし子君 福島の教訓を踏まえるという話でした。 ではここで、福島第一原発の現状について伺います。 福島第一原発は、これから数十年にわたって廃炉に向けた作業を続けなければなりません。その作業に向けて当面最大の課題と言えるのが今も増え続けている高濃度の放射性物質を含む汚染水の対策なのではないでしょうか、お答えください。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 先生御指摘のように、今後とも福島第一原子力発電所の廃炉作業は長期に続くということが予想されております。それに伴って様々な汚染水が排出されますので、それについてはやはり持続可能な解決策を早期に確立することが非常に重要な課題だというふうに認識しております。その際、汚染水による環境への影響を極力抑えるということが基本的な認識であります。 汚染水対策については、政府が総力を挙げて対策を実施することとなっておりまして、原子力規制委員会においても環境と国民を守るという観点から、これには協力し、重視して取り組んでいるところでございます。今後ともしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
○吉良よし子君 時間がありませんので、できるだけ簡潔に答弁をお願いします。 では、福島第一原発の敷地内で大量に汚染水が発生している、この最大の原因は何かと申しますと、昨年十二月二十日に出された原子力災害対策本部の東京電力福島第一原発廃炉・汚染水問題に対する追加対策において、原子炉建屋内に流入する地下水が建屋内に存在する燃料デブリを冷却した水と混ざることが最大の原因であると述べています。問題は、流入してくる地下水がどうして建屋内に存在する燃料デブリを冷却した水と混ざるようになったかということです。 三号機の建屋では、原子炉とつながる配管の近くが破損していることが分かったということですけれども、じゃ、それが地震による破損なのか、水素爆発による破損なのか、それとも炉心の溶融によって外からの水と混ざるようになったのか、その原因は特定できていますか、お答えください。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 福島第一原子力発電所の一号機の炉室、タービン建屋の地下のいわゆる滞留水というのがございます。その中に地下水が流入してくるということが今その滞留水が少し増えているということになります。地下水ですけれども、阿武隈山系から流れてくる水と、それから敷地内に降ります雨、雨水が原因であります。 実際に地震によるものかどうかということですけれども、そこは必ずしも特定はできてはおりませんけれども、建屋とタービン建屋、その間にはいろんないわゆるパイプとかケーブルがつながっておりますので、この事故によってある程度そういったところが漏えいするような破損状況が生まれているものというふうに考えています。
○吉良よし子君 調べているけれども、なぜ破損したかは特定できないと。なぜ混ざってしまうのか、その原因となる損傷が分からないというのがやっぱり問題だと思います。 そして、汚染水についてはもう一つ、その地下水が、雨水もあるという話でしたが、地下水の流入が今なかなか制御できていないという問題もあります。 現在、福島第一原発では、地下水のその流入を防ぐとして、地下水のバイパス設けることや凍土遮水壁の設置などを進めているという話ですけれども、この両方についても安全性に対する疑問が出されていますし、例えば地下水バイパスについても、効果があったと、安全だったとしても、一日当たりの地下水流入量は現在の四百立方メートルから三百立方メートルに百立方メートルしか減らないという想定だと。凍土遮水壁もその安全性に疑問が出されるなど、完全な地下水シャットダウンのための課題が山積しているというのが福島第一原発の現状です。こうした現実を目の当たりにすれば、原発のシビアアクシデント対策として、地下水の管理、汚染水対策というのは極めて重要なことなのは明らかなのではないでしょうか。 規制委員長に改めて伺います。再稼働申請のための新しい規制基準、ここにはこうした地下水が汚染水とならないようにするための対策、どのように定められているでしょうか。
○政府特別補佐人(田中俊一君) いわゆる地下水を全て止めるということは、これはもう事実上不可能であります。福島第一を取りましても、阿武隈山系から深いところを地下水流が流れておりますので、これを止めるということはできません。 多かれ少なかれどこの発電所サイトにおいてもそういったことがございまして、そういった炉室の方に、いわゆる原子炉建屋の方に入ってくる、幾らか漏れてくるような、コンクリートですので幾らか漏れます。そういった水についてはきちっと処理して、安全上問題のないように処理できるようにという規制基準は、今回だけじゃなくて以前から課せられているものでございます。
○吉良よし子君 おっしゃっているのは溢水対策、漏れないようにということで恒常的に地下水排水を行う、それは当然のことだと思います。しかし、今言っているのは事故が起こった場合なんです。事故が起きた場合、地下水が汚染水になってしまう。そうしたら、簡単に外に出せなくなるでしょう。だからこそ、福島のように大量の汚染水を発生させないような基準を今明確に作るということが大事だと思うんですが、その基準があるかどうかということを再度お聞きします。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 今回のような事故が起きた場合にどうするかということですけれども、それを前提とした対策というのはなかなか大変ですので、汚れた水については、今俗に言うALPSというような、これも十分性能を発揮しておりませんけれども、そういったものできちっと処理をして、排出規制基準以下にして排水するというのが、これは国際的にもそういった方法を取られておりますし、私どもも今そういう指導をしているところでございます。
○吉良よし子君 一Fの事故を前提とした対策は不可能って、事故を前提にして基準を作っていると伺っているんですが、おかしいと思うんですが。 それでは伺いますけれども、今再稼働を申請している十個の原発があります。そこに地下水は流入していないのでしょうか。その状況をお聞かせください。
○政府参考人(櫻田道夫君) 今の御質問、ちょっと確認ですけれども、申請がなされている発電所ということと理解いたしましたが、今、現状のその審査の中では、委員長も御答弁申し上げたとおり、地下水の影響、それから内部に、地下水であろうと何であろうとですけれども、水が漏れてくることによる安全機能への影響、これを確認をすることになってございます。現状がどうなっているかということではなくて、現在の対策、考えられている対策で今後の安全機能が確保されるのかどうかということを審査しているという状況でございます。
○吉良よし子君 もう一度伺いますけれども、管理を行っているというお話でしたが、では、それぞれ事業者が管理しているその原発に対して流入している地下水の量、それぞれは把握されているんでしょうか。
○政府参考人(櫻田道夫君) 私ども、現状の制度の中で報告を求めているような数字としては、今御質問のあったような流れ込んでくる地下水の量というものは把握してございません。
○吉良よし子君 いざ事故が起こった場合に、地下水を汚染水にさせない、大量発生させないということが大前提だと思うけれども、その各原発に流れ込んできている地下水の量が現状どれだけかも把握されていないというのは大変驚きなんですが、お配りした資料にありますように、私は各事業者に問い合わせて各原発で管理している地下水の量を調べました。その結果がこの表です。 再稼働審査、今優先して進められている川内原発、ここでも一日三百立方メートルもの地下水をポンプアップして処理していると。福島第一原発とほぼ変わらない量です。また、再稼働優先原発として先日新たに名前の挙がった関西電力高浜原発では三百四十立方メートル、大飯原発では一日百立方メートル、九州電力玄海原発では二百立方メートル、そして、東電柏崎刈羽原発のように一日三千三百立方メートルもの地下水を毎日くみ上げているというところもあるそうです。 一方、この黄色で示しました四つの原発については、地下水毎日くみ上げているけれども、どれくらいの量くみ上げているかつかんでいないという原発もあると。これらの原発で例えば福島のような事故が起きた場合、同じようにあふれ出ると考えられる汚染水の管理が本当にこういう状況でできるのでしょうか。 問題は、地下水そのものの管理だけではありません。優先審査中の川内原発の敷地面積、これは福島第一原発の三百五十万平方メートル、その半分以下になる百四十五万平方メートルしかないと。川内だけではなく、再稼働申請をしている十の原発のうち、福島第一原発より敷地が広いのは東通と柏崎刈羽の二か所だけ、あとは福島第一原発よりも狭いということですが、敷地が狭いということは、シビアアクシデントが起きた際、増え続ける汚染水をためておく貯水タンクを置く設置場所も十分に確保できないということなのではないでしょうか。規制委員会はこの事態を一体どう考えているのかと。 シビアアクシデントが起きた場合、福島第一原発のような地下水流入による汚染水、それを、とどまることのない増大を防ぐための対策をきちんと規制基準に盛り込むべきなのではないでしょうか。規制委員長、お願いします。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 事故が起きた場合に地下水が入らないようにすべきではないかという御提案でございますけれども、私どもとしては、万一、格納容器が破損した場合の事故後の処理の在り方については、実際にどういった状況になるかというのを事前に想定して規制基準を特定するのではなくて、事故の状況に応じて臨機応変に対応していくことが現実的かつ適切な考え方と認識しております。 法制度上、汚染水を含めた事故後の処理については、一昨年の原子炉等規制法の改正で追加された特定原子力施設の制度に基づいて状況に応じて規制することとしております。
○吉良よし子君 臨機応変にとおっしゃっていますけれども、そもそも、今現時点で汚染水が福島第一原発では大変な問題になっている、その対策が規制基準に入っていないなんて信じられないんですよ。今国民が日々目の当たりにしているのは、地下水の流入による汚染水のとどまることのない増大と汚染水タンクで埋め尽くされていく福島第一原発の姿なんです。 このシビアアクシデントを起こした福島第一原発でもいまだに抜本的な対策がなされていない汚染水問題、これを放置するというのはあり得ないと思うんです。格納容器が壊れることがないとか、地下水は汚染物質と混ざらないとか、臨機応変なんだというのは、それこそが新たな安全神話になってしまうのではないでしょうか。規制委員長、お答えください。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 汚染水問題は確かに重要な問題であります。最初にお答え申し上げましたように、これは水を止めるという、全く止めてしまうということは不可能です。仮に敷地が広くてもタンクを無限に増設していくということは不可能でございますので、それをきちっと処理して、排水濃度基準以下になれば排水していただくというような持続的な対策を私どもとしては早急に確立するようにということを今求めているところでございます。
○吉良よし子君 不可能であるというならば、もう原発は再稼働するべきじゃないと私は思うんですけれども。 安倍首相は、規制基準について世界一厳しい基準とおっしゃっていました。では、シビアアクシデントが発生したら制御できなくなるような地下水による汚染水対策、考慮していないような今の基準が、どうして世界一厳しい基準と言えるのでしょうか。 環境大臣、政治の責任でこの基準、見直すべきなのではないでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) 吉良委員御承知のことだと思いますが、三条委員会は独立した三条委員会であります。その委員長が規制を作られている。私は、規制庁が環境省の外局としておりますので、この外局の規制委員会、これが全力で仕事ができる環境を整備するというのが私の使命でございます。ですから、コメントを差し控えさせていただきます。
○吉良よし子君 規制委員会がやると言わないなら、やっぱりここは政治が決断するべきところだと私は思うんです。何よりも、現状の福島第一原発で最大の課題である汚染水対策すら入っていないような現在の規制基準の下で原発再稼働なんて、どの原発であれ絶対に認められないということを強く訴えて、次の質問に移ります。 火山対策についてです。日本は世界でも有数の火山が集中する国です。したがって、原発の立地は、地震や津波への備えが十分なのかという問題に加えて、火山の噴火の影響も当然考えなければなりません。今再稼働に向けて審査が続けられている九州電力川内原発の立地する九州南部は、地球の歴史から見ると巨大なカルデラ噴火の影響を大きく受けた地域であり、そのことはこの間の国会の論戦でも明らかになっています。 衆議院の答弁で規制委員長は、こうした噴火の兆候を知って対処することができるとおっしゃっていますが、そもそも、事前に危険を察知して原発を止め、核燃料を取り出して安全な場所に移動させる、使用済核燃料も移動させるといった噴火対策が数日でできるわけはありません。場合によっては数か月、一年掛かると考えられる全ての作業工程を可能にするくらい、事前の段階であらかじめ正確に火山の噴火の時期、その危険を察知できるという根拠がどこにあるのかと。 例えば、川内原発からもそう離れていない霧島火山帯の新燃岳、二〇一一年一月二十六日、五十二年ぶりに本格的マグマ噴火を起こしました。周辺の地域や農業に大きな被害与えたことはまだ記憶に新しいのですが、気象庁は、この爆発的噴火の時期をあらかじめ特定し、予知できていたのでしょうか。
○政府参考人(西出則武君) 霧島山・新燃岳では、平成二十二年五月から地震活動が活発化したことを受けて、気象庁では同年五月六日に噴火警戒レベルを二に引き上げ、これに伴い、火口から半径一キロメートル以内への立入りが規制されました。気象庁は、噴火に対する警戒を呼びかけるとともに、臨時に機動観測を実施するなど火山活動の監視を強化しておりました。その後、平成二十三年一月二十六日に本格的マグマ噴火が発生し、気象庁は同日、噴火警戒レベルを三に引き上げ、これに伴い、火口から半径二キロメートル以内への立入り規制が行われました。 地殻変動観測の結果からマグマ噴火の可能性はあると考えておりましたが、具体的な発生時期やその規模を事前に予測することはできませんでした。
○吉良よし子君 ありがとうございます。 具体的なその時期までは結局、その五月、一年前の五月から警戒レベル二にして経過は見ていたけれども、時期までは特定できなかったという話なんです。五十二年ぶりという噴火でもきちんと時期がつかめなかった、そういう現実を前にして、破局的な噴火は前兆がつかめる、しかも、現に稼働している原発を無害化するための時間的な余裕を持ってつかめるなどということがなぜ言えるのでしょう。 火山噴火予知連絡会の会長藤井東大名誉教授は、前兆現象を数年前に把握できた例は世界的にない、これまで前兆現象を認識できたのはせいぜい数日前で、ほとんどが数時間前、モニタリングで噴火時期が判定できるというのは火山学の常識から外れていると述べています。これを踏まえれば、規制委員長の事前に兆候を予知して、察知して対処するという発言というのは余りにもいいかげんなのではないかと思うのですが、規制委員長、いかがでしょう。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 噴火も、大噴火とそれからカルデラ噴火のような非常に破局的な噴火というのがございます。カルデラ噴火についての科学的な知見は必ずしも世界的に十分ではありませんけれども、最近のGPS等による詳細な観測によりますと、カルデラ噴火が起こるようなときにはマグマが集中的にたまってくると。そのたまってくることによって地形変動がかなり大きく動くということが分かってきております。 大体十年ぐらいさきからそういった兆候が現れるということですので、十分、原子炉、そういったものを判断して原子炉を止めて、必要ならば使用済燃料を運び出すということを指導していくという方向で今審査を進めております。もちろん、そのためにGPS等の観測網についての充実については、今、事業者に強く求めているところでございます。
○吉良よし子君 結局のところ、破局的噴火というものの知見というのは世界的に十分ではないと。地形の変化も見ているけれども、じゃ、それが何年後のいつ頃に噴火するということがはっきり分かるとは言えないということなんですよ。人類史上明確な記憶として、破局的な噴火というものは、経験として残っているものは一つもないんです。ましてや、現在の火山学においても誰も経験したことがない現象であり、過去の噴火の軌跡をたどって一生懸命研究している段階であって、分かっていることは必ず起きるだろうということだけであり、それがいつなのか、数年のうちなのか数千年のうちなのか、はたまた数万年後なのか全く分からない、これが火山学の常識であり、現状の到達点なのではないでしょうか。 もし九州で巨大カルデラの破局的噴火起きれば、それは九州全域にわたって壊滅的打撃を与えるような災害を引き起こすでしょうし、日本全土、地球全体にとっても極めて深刻な事態を引き起こすと考えられます。これに原発事故が加われば、火山の堆積物や放射能に汚染された灰など、被害は更に深刻になるばかりか、火山災害からの救助や復旧も極めて困難になると考えられるわけです。 九州には破局的な噴火の跡が多数集積している。今再稼働に向けて進められている川内原発こそ原発立地に最も適していない原発と言うべきであり、再稼働なんて絶対に認められませんし、そもそも世界有数の地震国であり、そして火山国でもある日本列島と原子力発電所は共存できない。もう原発は日本からなくすしかないということを強く主張して、私からの質問を終わります。
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。 来年は終戦から七十年を迎えますが、日本の侵略戦争によるアジア太平洋地域の被害、また日本国内の民間人被害など、政府はまともな調査をしないまま年月が過ぎております。 戦時中の空襲被害については、一九七七年の日本戦災遺族会の調査で、一都一道一府三十八県百四十九市町村で死亡者十八万六千四百十四人、負傷者二十三万三千三百五十三人と記録をしています。この調査につきましては二〇〇九年三月に我が党の高橋千鶴子衆議院議員がただしておりまして、総務省は、回答のなかった自治体もあるので、更に聞き取りなどを行い、空襲被害を記録すると答弁をされています。 その後、空襲被害者数というのは新たに確認ができたのでしょうか、お答えください。
○政府参考人(田家修君) お答えいたします。 総務省では、空襲等による一般戦災の死没者に対しまして追悼の意を表す事務を所掌しております。具体的には、全国戦没者追悼式に参列する死没者の御遺族の方に対する旅費の支給等を行っているところでございます。これに関連をいたしまして、追悼に資するための情報の整理といたしまして、各戦災都市における戦災の状況等に関する調査も行ってきたところでございます。 御指摘にございましたように、平成二十一年、高橋千鶴子先生の方から、昭和五十二年に社団法人日本戦災遺族会が実施をいたしました空襲による死者数等の調査結果を更新できないのかという御質問がありました。 私どもといたしましては、その後、各自治体の御協力を得ながら、情報の整理を進めつつ、ホームページでの掲載を行っているところでございます。さらに、平成二十二年度からは、御遺族からの御要望を踏まえまして、全国各地の追悼施設や追悼式に関する調査を御遺族や関係自治体の御協力をいただきながら行っているところでございます。
○田村智子君 これは数字出てこないんです。 総務省は、今御答弁ありましたように、戦没者の追悼の予算と事業というのを所管していますが、この枠組みで空襲被害の調査をするということには本当に限界があります。一方で、広く国民の戦没者を対象にした事業は総務省しか所管をしておりません。 大臣にお聞きをしたいんです。 空襲の被害調査と記録を正面に据えた事業、今ないんです。これ、必要だと思います。各地域の戦災記録は保存の体制も十分ではなくて、このままでは被害の実態の詳細な記録が不可能になりかねません。是非内閣としてこの問題を検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(新藤義孝君) 総務省では、空襲等による一般の戦災死没者に対して追悼の意を表す事務を所掌しております。そして、どういった事業をやっているか、また追悼に資する観点から、全国の空襲等に関する情報の整理、提供を行っているか、これはただいま局長の方からお話をさせていただきました。 御指摘のような観点につきましては、戦後より政府として対応してきているところであります。それぞれの所管があるわけでありまして、今後ともその枠組みの中で適切に実施されていくものというふうに考えておりますし、政府の見解については、今の状態で、私が総務大臣として個別のコメントをするような状況ではないと、こういうことでございます。
○田村智子君 このままでは日本政府としての戦争被害という調査が、あるいは記録がないままになりかねない。これ、是非検討していただきたいんです。政府としての調査というのは、空襲被害者からも繰り返し要望がされています。私は、死傷者の人数、規模ということにとどまらず、空襲被害がなぜこれほど大規模になったのかという検証を行って、そのことを記録するということが今大変求められていると思います。 現在、最高裁に係属している大阪空襲訴訟では、大阪地裁、高裁とも、空襲から逃げることを困難にした防空法、防空体制についての事実認定をしています。これは資料でもお配りをいたしました。 二〇一一年十二月七日の第一審判決では、昭和十二年に成立した防空法には、昭和十六年の改正によって、空襲からの退去禁止、空襲を避けるために住居を移転することを禁じたんですね、及び違反者への罰則規定が設けられたとし、退去禁止命令が実際に発せられたかは明らかではないとしつつも、次のように指摘をしています。 お配りした資料の左のページの三行目ですね、昭和十六年十二月七日に発せられた内務大臣通牒「空襲時ニ於ケル退去及事前避難ニ関スル件」では、以下のとおり、一般的には退去をさせないよう指導すべき方針とされていたと。「退去ハ一般ニ之ヲ行ハシメザルコト」と、(一)として書いてあります。 また、右側のページです。上から四行目、昭和十七年七月九日に内務省防空局が発した「待避所ノ設置ニ関スル件」という通牒には、「待避ノ必要性ヲ強調スル余リ逃避的観念ヲ生ゼシメザル様厳ニ留意シ、焼夷弾落下等ノ場合ハ直ニ出動シテ自衛防空ニ任ズルノ精神ヲ昂揚セシメ、且之ガ訓練ヲ行フコト」と記載されていたと、こういうふうに書かれています。 さらに、次のページのところですね、被告が、太平洋戦争を開始し、原告ら空襲被害者を含む国民に対し、防空法を改正して退去を禁止できる場合を定め、原則として退去をさせないようにする趣旨の指示を直接的又は間接的に行い、隣組として防火活動をすることを求めるなどして、事前退去をすることが事実上困難といい得る状況を作出したと。 さらに、二〇一三年一月十六日の控訴審判決では、これら一審の防空法についての事実認定を維持するだけでなく、これに加えて、次のページのところですね、こう述べています。 昭和十九年十二月一日付け朝日新聞に、小幡防空総本部指導課長の談話として、焼夷弾は手袋をはめてつかんで投げ出せばよいとの記事が掲載されるなどして、当局が、民間防空として初期消火に積極的に当たらせるなどの目的から、焼夷弾の脅威を過少に宣伝していたことがうかがわれ、これを信じて早期に避難せず初期消火に当たった国民が、その分危険な状況に置かれたものと評価することができると、こうしたわけです。 また、この控訴審では、国は、事前退去が困難だったという事実認定は誤りだというふうに主張したわけですが、これについても、この下の段の方です、当時の疎開政策は、あくまでも国土防衛の目的から策定されたものであり、生産、防衛能力の維持に必要な人材に対しては、疎開を原則として認めないものとし、これらの者に対しては身を挺して防火に当たるよう求める一方で、上記防空に足手まといになるような老幼妊産婦病弱者は優先的に疎開させるという方針を同時に示しているのであり、無条件に国民の疎開を推し進めるものではなかった。少なくとも開戦当初は、一般に退去を行わせないという方針を掲げ、隣組として防火活動に従事することが国民の責務であるといった思想を植え付けるなどして、事前退去をすることが事実上困難と言い得る状況を作出していた。 こういう認定は初めてのことなんです、大阪空襲の裁判で初めてのことなんです。国は空襲の火が消せるようなものではないということを知りながら、逃げるな、火を消せと国民に徹底した。その責任は極めて重いものだと思います。 新藤大臣、政府の一員としてこの判決の事実認定についてどう思われるか。こういう認定がなされているからこそ、政府としても空襲についての調査が必要だと考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(新藤義孝君) ただいまの事案につきましては、現在、大阪空襲に関する訴訟は最高裁に上告中と承知をしております。裁判中の案件について私どもがコメントすることは控えたいと、このように思いますし、そもそも総務省は、空襲などによって、一般戦災死没者に対しての追悼の意を表す事務を行っております。補償や謝罪を求める訴訟である本件については、私の方からコメントすることは、これは控えたいと、このように思います。
○田村智子君 国家賠償についてお聞きしたわけではないんですね。追悼ということをやるのであるならば、一体なぜ死ななければならなかったのかという調査をなぜ踏み込んで行わないのかということを私、問題提起をしているわけです。 三月まで放映されたNHKの連続ドラマ「ごちそうさん」でもこの大阪大空襲が描かれました。業火から逃れるために地下鉄に避難しようとするけれども、シャッターが下りていて駅に入れない、開けろと騒ぐ主人公に職員が防空法で決まっているから開けられないと告げる、こういう場面がありました。実際に、空襲時、地下鉄の利用は禁じられていて、防空ごうも簡易なもので大丈夫とされていました。逃げるなと命じ続けた政治によってたくさんの命が奪われたことになります。 大阪空襲裁判の原告のお一人谷口佳津枝さんは戦災孤児となられました。今日の空襲は大きいらしいので、お母ちゃんは家を守らないといけない、そう言って母親は七歳の佳津枝さんと十二歳のお姉さんだけを逃がしたわけです。一緒に避難していれば助かった。しかし、お母さんと父親代わりだったお兄さんは焼死をされた。戦災孤児となった方々は地をはうように生き、つらく惨めな日々を決して忘れることはないと言われています。また、空襲による負傷で手や足を失った方、顔を焼かれた方の苦しみもまたどれほどのものかと思います。軍人軍属は恩給などの援護があり、これは総務省の所管です。なぜ民間人には国の謝罪も援護もないのかと。 今、空襲被害者援護法の制定を求める運動も広がっています。これは所管ではないということなんですけれども、これ、高齢になられた皆さんの声に応えるべきではないかと。政治家としての新藤大臣の所見をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(新藤義孝君) さきの大戦において全ての国民が、程度の差はあれこそ、何らかの戦争の犠牲を払っていると、この意味。そして、空襲によって筆舌に尽くし難い御労苦を体験された方がたくさんいらっしゃることも承知をしております。それから、戦中、戦後を通じて遺族となった家族がどれだけ悲しい思いをしているのか、つらい思いをしているのか、私も遺族の一人でありますから、母親からもよく聞いております。委員の方にそういった方がいらっしゃるのかどうか分かりませんが、何らかの関係で必ず日本人がどこかでそういった御関係、あると思います。 ですから、二度と戦争は起こしてはいけない、平和な国を追求していく、それが戦後の日本の原点でありますし、私たちはそれをこれからもずっと進めていかなくてはいけないと、このように思うわけであります。そして、そういうことを忘れずにしっかりと対処していくということは大切だと思っております。 しかし、一方で、今委員のお話の部分につきましては、これは東京大空襲における判決は、地裁、高裁で原告が敗訴した上で、最高裁にて上告が棄却をされている状態です。大阪空襲については、大阪地裁、高裁において原告は敗訴とされ、今、上告中ということであります。 そういう中で、この裁判の様子ということで、裁判中のことでありますから、私は先ほどから申し上げているように、このことについてのコメントは差し控えると申し上げておりますし、政権全体として、それは、政府としてどのように対応するかは政府の中で統一の見解を出していかなくちゃいけないことだと思います。私の方で今それを求められても、現状においてお話しするような状態にはないと、こういうことでございます。
○田村智子君 是非、政府に問題提起をしていただきたいというふうに思うんです。 これまでも、原爆による被爆者、それから中国残留邦人、シベリア抑留、これは、最初の時点では救うことができないと言われてきたものを特別措置の法律によって救済が、援護が行われてきたという経緯があります。空襲など民間人の戦争被害については、戦争だから仕方ない、お気の毒ということで済まされてきましたが、こうした今紹介したような事実認定、国の責任ということが事実認定をされています。是非、今後政府の中でも速やかに検討が行われるように要望して、次の質問に入りたいと思います。 地方税、国保税などの滞納処分についてお聞きをいたします。 昨年十一月二十七日、鳥取県による児童手当差押訴訟の判決が広島高裁松江支部から言い渡されました。これは県の控訴を退けるもので、この判決が確定をしています。概要を簡潔に御説明ください。
○政府参考人(米田耕一郎君) 御指摘の判決について概要を御報告いたします。 これは、鳥取市に在住する自動車税を滞納しておりました男性が、鳥取県がその県税の滞納処分として執行いたしました預金債権の差押え及び取立て、換価処分、滞納県税への充当処分の無効確認又は取消しを求めた事案でございます。平成二十五年三月二十九日に鳥取地裁が判決を下しておりまして、これに対しまして鳥取県が控訴したものに対する判決でございます。 中身でございます。これは、自動車税の滞納に対しまして鳥取県がその滞納処分を行ったわけでございますが、その処分の行い先が銀行の口座に対して差押えを行ったわけでございます。一方で、この口座に入りましたお金が言わば児童手当の支払の口座になっておりまして、これを差し押さえた点が問題になっておりました。児童手当法では、第十五条で「児童手当の支給を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押さえることができない。」と規定がございまして、これに違反をするのではないかということでございます。 一方で、平成十年の最高裁の判例によりますと、これは国民年金等のことでございますが、児童手当と同様、差押禁止債権の件でございますけれども、その給付は、銀行口座に振り込まれた時点で金融機関に対する預金債権に転化して受給者の一般財産となり、差押禁止債権としての属性は承継しないという判決がございました。これに基づきまして、県は口座を差し押さえたということになっておりました。 平成二十五年十一月二十七日の広島高裁の判決はこのように申しております。鳥取県が差し押さえた預金債権のうち十三万円、これは児童手当の額でございますが、につきましては、児童手当が口座に振り込まれることを認識した上で、入金の直後に児童手当によって大部分が形成されている預金債権を差し押さえた鳥取県の処分が、実質的には児童手当の受給権自体を差し押さえたのと変わりがないため、児童手当法第十五条の趣旨に反するものとして違法と認定をしたわけでございます。鳥取県に十三万円の返還等を命じたものと承知をしております。 なお、同時に、この差押えにつきましては、鳥取県の不法行為であるとして慰謝料の請求がございましたけれども、この件につきましては、先ほど申しました最高裁判例にのっとり鳥取県が行ったものであり、鳥取県側に不法行為を構成する故意又は過失はないと認定をされまして、慰謝料等の請求については棄却されたものというふうに承知をしております。 以上です。
○田村智子君 この確定判決は、どういうときが預金債権であっても差押えが禁止されるのかと、三つの点を述べているんです。一つは、児童手当が振り込まれる口座であると認識できたという認定。そして、二つは、児童手当振り込み時間と処分執行時間との近接性、振り込まれてすぐに差し押さえたと。そして、三つ目、預金残高に占める児童手当の構成比、ほとんどもうこれ児童手当しかないよというぐらいのものだったと。この三点から、差押え禁止される債権だというふうに判断がされたということです。 この裁判については、昨年四月十五日、我が党佐々木憲昭議員が衆議院予算委員会第二分科会で取り上げて、新藤大臣は、司法の場で判断されるというふうに答弁をされました。司法の判断は確定をいたしましたが、大臣はこれを是認されますか。 〔委員長退席、理事熊谷大君着席〕
○国務大臣(新藤義孝君) 私どもといたしましても、この判決を踏まえまして、残高のない預金口座への児童手当の振り込みを待って、これを狙い撃ち的に差し押さえて、支給されたものが実際に使用できなくなるような状況にすることは差し控えるべきであると考えております。 なお、本判決後、本事例の概要等については、地方団体における事務の参考となるよう直ちに情報提供をいたしまして、高裁判決の内容についての周知を図っております。
○田村智子君 今答弁されたように、判決から二日後に総務省は周知する事務連絡を出しておられます。 広島高裁の概要だけでなく、この事務連絡の中には、四月十五日の先ほど私が言った議事録の抜粋も添付をされています。この議事録では、新藤大臣は、法律上、差押えが禁じられていないとか、滞納者の生活を著しく窮迫させるおそれがある場合は滞納処分の執行を停止できるという答弁が載っているわけですね。これでは、預金債権であっても児童手当と同一視できる場合は差押えが禁止されるということが明確にならない。逆に言うと、ちょっと誤解を招くんじゃないかと、生活状況が窮迫しているかどうかなんだというような誤解も招くんじゃないかというように思うわけです。 これは地方税法第十五条の七に定められているんですね、生活を著しく窮迫させるおそれがあるときと。これは滞納処分の停止の要件の一つです。しかし、先ほど紹介している高裁判決は、この十五条の七は問題にしていないんです。児童手当であるから差押えが禁止であると。差し押さえた預金が、この差押えは不当であるとして返還請求を命じた。 そうすると、大臣、このことがよく分かるように、生活が窮迫しているかどうかとかではなくて、もう児童手当と同一視できるというものは差し押さえたら駄目だよということをちゃんと周知することが必要だと思うんですが、いかがでしょうか。大臣、お願いします。時間の関係で、済みません、大臣にお願いします。
○国務大臣(新藤義孝君) これは今回判決が出たわけでありますから、これは重く受け止めなければならないと、このように思っております。そして、直ちに判決内容を地方団体に情報提供したわけであります。そして、今後とも、地方団体の担当者の参加するような様々な会議の機会を捉えて必要に応じて説明をしてまいりたいと、このように考えます。
○田村智子君 こういう差押えが禁止される手当はほかにもあるんですね。児童扶養手当とか、それから年金も先ほどお話あったようにそうです。それだけに丁寧な周知に努めていただきたいと思います。 この地方税法十五条の七に関する問題についてもお聞きをいたします。 今年一月、総務省は初めて、「地方税法では、滞納処分をすることによってその生活を著しく窮迫させるおそれがあるときは、その執行を停止することができることとされていることを踏まえ、各地方団体においては、滞納者の個別・具体的な実情を十分に把握した上で、適正な執行に努めていただきたいこと。」と文書で地方自治体に通知をいたしました。 この通知の趣旨に照らしますと、本人の財産状況だけでなく、生活状況の調査というのは滞納処分の前に行われるべきものだと思いますが、いかがでしょうか。簡潔にお願いします。
○政府参考人(米田耕一郎君) 国税も地方税も併せまして、税の滞納処分を行うに当たりましては、今委員の御指摘のありましたような条項もございます。滞納者の個別具体の事情を踏まえることが必要でございますので、各地方団体の税務当局において適切な対応が行われるべきものとの趣旨でこの通知を発出したものでございます。
○田村智子君 私たちのところにも、滞納処分を行った後、債権者が抗議をして、そしてやっと本人の生活状況の調査を行うと、実情を聞くというような事例というのは度々に寄せられてくるわけですね。 預金債権に転化をしてしまえば差押えが可能だということで、振り込まれてしまえばもう差押え可能だということで、給与も全額差し押さえるなんということが起きているわけです。しかし、もし給与を支払う側に差押えをあらかじめやるということにすれば、これは生活費丸ごとの差押えなんてできなくて、上限というのが定められているはずなんですよ。そういうことが徹底されていない。差し押さえたがために生活保護に頼らざるを得ないなんという状況になれば、これは本末転倒の事態だと思います。 是非、これ自治体、よく見ていただきたいんです。差押えがどういうふうにやられているかというふうに見ますと、実は自治体によって滞納世帯に対する差押えの割合、百倍近い差が生まれていて、滞納世帯の大半に差押えを行っているという自治体もあるわけです。 大臣、是非、事前に差し押さえたがために困窮に陥ることがないように、調査をする、あるいは納税相談もきちんと行うということを徹底していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(新藤義孝君) まさに法律において、地方税で滞納処分をすることによって滞納者の生活を著しく窮迫させるおそれがあるときは、その執行を停止することができるとされているわけでありますから、地方税務行政の執行に当たっては、この規定を踏まえて、滞納者の個別具体的な実情を十分に把握した上で適正な執行に努めていただきたいと、この旨、文書でも申し上げておりますし、その趣旨については、適正な税務行政の遂行について担当者の会議であるとかいろいろな機会できちんと説明をしていきたいと、このように考えております。
○田村智子君 最後に、生活保護世帯への保険料の請求、滞納処分についてお聞きをいたします。 生活保護費に対して公租公課は禁止をされています。しかし、実際には滞納分について国保税や地方税が請求をされて、支払うのが義務だなどという説得もされています。そのために滞納分を分割で支払わせているという例が見られます。これは公租公課が禁止されているという趣旨から考えると不当な行為ではないかと思うんですが、総務省、いかがですか。
○政府参考人(米田耕一郎君) 先ほどから何度も問題になっております規定で、滞納処分をすることによって滞納者の生活を著しく窮迫させるおそれがあるときは、滞納処分の執行を停止することができるとされているところでございます。ただ、この判断は、先ほどから何度も申し上げておりますが、個別具体の滞納者の状況を判断をした上で行うというのが原則でございます。 私ども、生活保護であるから、当然大きな判断要素ではございますけれども、これのみをもって直ちに執行の停止を行うというようなことは適当ではないと考えております。 〔理事熊谷大君退席、委員長着席〕
○田村智子君 これ、大阪府は、生活保護受給が決定したら速やかに滞納処分の停止を行うべきという内容の通知を出しています。これも資料でお配りをいたしました。厚労省のQアンドAという形で出しています。もちろん財産を隠し持っているなどの不正受給を排した上でのことですが、厚生労働省、この通知を是といたしますか。
○政府参考人(木倉敬之君) お答えをいたします。 今ありましたように、滞納処分執行停止の要件というのは、生活を著しく窮迫させるおそれがあるかどうかということであります。 それで、現に生活保護を既に受給されている方の場合には、一般的には更に滞納処分を行うことになりますとこの要件に該当することになりますので、大阪府からこの照会がありましたときには、基本的には速やかに執行停止を行う必要性が高いのではないかということをお答えをしております。 大阪においては、これを府内の市町村に周知をされていますけれども、今先生お話ありましたように、資産の状況というのは変わり得ることもございますから、これを一律に、機械的にということでなくて、速やかに執行停止した上であっても財産の状況は必要に応じて確認をすることも必要かというふうに考えております。
○田村智子君 一方で、五月十五日の東京新聞で報じられましたけど、生活保護受給者に対して脅しに近いように支払えということをやっていると。 これ、不適切なやり方を未然に防ぐためにも、総務省として、生活保護になった場合には地方税法十五条の七を適用して速やかに滞納処分の停止を行うよう自治体に求めるべきだと思いますが、最後、一言、大臣にお願いします。
○国務大臣(新藤義孝君) これは、先ほどから総務省においても、また厚労省からも答弁がありましたように、滞納者の個別具体的な実情を十分に調査した結果を踏まえて行うべきであると、これが原則です。 その上で、そもそも生活保護、また生活困窮者に対してはそれを支援する、こういったものも、これ国の精神でありますから、そういったものの精神を踏まえて適切な対応がなされること、またそれは自治体の皆様にもきちんとその説明をしていかなければいけないと、このように考えております。
○田村智子君 終わります。
○吉田忠智君 社会民主党・護憲連合の吉田忠智でございます。トリを務めさせていただきます。 まず、地方公共団体における臨時・非常勤職員の処遇改善について伺います。 自治体における人件費は、平成二十三年度が二十三・四兆円、二十四年度は二十三兆円であります。一方、臨時・非常勤等の職員に対する賃金は物件費に含まれるわけでありますが、二十三年度が五千二百十二億円、二十四年度が五千九十七億円となっております。総務省の臨時・非常勤に関する調査結果によりますと、平成二十四年四月一日現在の臨時・非常勤等の職員数は六十万三千五百八十二人であります。同年の自治労の調査では、三人に一人、七十万人超が臨時・非常勤と推計されています。やや食い違いがございます。 臨時・非常勤の多くが週三十七時間以上働きながら年収二百万円以下でありますし、雇用も不安定でいわゆる官製ワーキングプアの状態でございます。特に、臨時・非常勤の約七五%が女性でございまして、賃金や労働条件における差別が女性に集中しているわけであります。 適正な賃金や労働条件、差別の撤廃を民間に求めるべき立場の自治体がこのような事態がまかり通ってはならないと考えますが、総務大臣、この官製ワーキングプアの実態をどのように認識をされておられますか。
○国務大臣(新藤義孝君) 地方公共団体においては、様々な行政ニーズがございます。また、そういったニーズに応えていろいろなサービスを提供するための自治体において工夫があると。だから、その中でこういった職種が出てくることも事実であります。 一方で、働き手の方にもいろいろな働き方があります。自分が許容できる範囲の時間の使い方というのもあるというふうに思います。そういったものも踏まえての実態が今出てきているということであります。 ただ、正規の職員になりたいが、なかなかその道が閉ざされて非常勤のままであると、こういった実態があり、それを様々な方が委員も含め心配をされているわけでありますから、これは総合的に適切な配置と、そして行政側のニーズを応えつつ、働く人のニーズにもきちんと応えられるようなものを目指すべきだと私も考えております。 ただ、今委員がおっしゃったような、非正規職員のうちの大半が女性であると、こういうことでそれが、差別というお言葉ございましたが、しかし、実際のこの非常勤の職員の方々、臨時・非常勤職員の方々が職種として多いのは、保育士であるとか給食調理員であるとか、そういう女性ならではの資質を求められている職場に非常勤のニーズが多いということも事実でありまして、これが一概にその差別というふうになるかどうかは、私どもとしてはそのような認識はちょっと違うと思います。
○吉田忠智君 それ、総務大臣、最後言ったのは女性でなければならないということはないわけですから、その認識は変えていただかないといけない。 それから、勤務の様々な職種の態様、それから本人のニーズといいますか、その点は確かにあろうかと思います。ただ、しかし、現実に、平成二十年の総務省調査では、臨時・非常勤の職員数は四十九万七千七百九十六人でありましたから、この四年間で約十万人増えているんですね。一方、同時期に正規職員は約十三万人減少しているんですよ。その事実は事実として受け止めていただかなきゃいけないんですよ。 自治体で急速な正規職員の非正規化、あるいは常勤の非常勤による置き換えが進んだわけでありますけれども、これらの背景には、改めて言うまでもなく、平成十七年度から二十二年までの集中改革プラン、またそのプランが終了しても地方公務員職員定数を削減するという国の方針があるわけでございます。こうした国の地方公務員定数削減の方針は、今の実態を捉えるならば見直す時期に来ているのではないかと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(三輪和夫君) お答え申し上げます。 地方公共団体の職員数につきましては、平成十七年から二十二年までの五年間、行革推進法などに基づきまして、各地方公共団体に対して具体的な削減目標を掲げた集中改革プランを策定するように要請をしていたところでございます。ただ、集中改革プランの期間の終了後、総務省といたしましては、各地方公共団体の定員管理につきましては、地域の実情を踏まえつつ自主的に適正な定員管理の推進に取り組むようと、このような助言をしているところでございます。 引き続き、各地方公共団体におきまして、効率的で質の高い行政の実現に向けまして、地域の実情を踏まえながら適正な定員管理の推進に取り組んでいただくということが重要であると考えております。
○吉田忠智君 地方の実情ということを今言われたわけですが、めり張りを付けた定員管理ということもその趣旨としては言われたわけでありますけれども、といいましても、長期のデフレ不況で大きく傷ついた地方財政、あるいは増え続ける住民サービスの需要、あるいはいわゆる地域の元気創造事業など、国がペナルティーを科してまで自治体に現実には行革を強要しているわけですよ、強制しているわけですよ。国の方針が転換しているようにはとても理解できませんし、地方の実情に応じたということには現実にはなっていないと思っています。 現状、臨時・非常勤に諸手当が支給されていないことが官製ワーキングプアの一因にもなっているわけでありますが、総務省はそのことについてどのように認識をされておられますか。現状でも支給が可能な手当であれば、早急に実態を調査をして支給するよう自治体に働きかけるべきと考えますが、いかがですか。
○政府参考人(三輪和夫君) 手当の問題について御指摘をいただきました。 地方自治法上、常勤の職員には給料と手当を、それから非常勤の職員には報酬と費用弁償を支給すると、このようにされているところでございます。 例えば通勤手当でございますけれども、平成二十一年の総務省の通知におきまして、地方公共団体に対しまして、非常勤職員の通勤費用相当分につきましてはこれは費用弁償として支給できると、このようなことに留意すべきであるということを助言をしたところでございます。 例えば一般職の非常勤職員につきましてその状況を見ますと、通知発出前の平成二十年度とそれから直近の平成二十四年度の私どもの調査の結果を比較いたしますと、それらを支給しております市町村が四百四十二団体から五百五十七団体へと増加をしておりますなど、地方公共団体におきましても一定の見直しが図られているということもうかがえるところでございます。 また、時間外手当につきましては詳細な調査はございませんけれども、平成二十一年の通知におきまして、労働基準法が適用される非常勤職員に対しましては、時間外勤務手当に相当する報酬を支給しなければ労働基準法の規定に抵触することとなると、このことに留意が必要であるという旨の助言を発出しているところでございます。 臨時・非常勤職員の任用、処遇につきましては、まずは地方公共団体が法の規定に沿って責任を持って対応をしていただくべきものでありますけれども、総務省といたしましては、これまでも二十一年通知の内容の周知の徹底に努めてきたところでございます。引き続き、法の適切な運用の観点から必要な助言等を行ってまいりたいと考えております。
○吉田忠智君 二十一年通知が、今言われている数字を見ると、余り増えていませんね。やっぱり国でしっかり法的措置をしないと駄目なんですよ。 そうした状況の中で、社民党もほかの党の皆さんと協力をしながら、均等待遇を図り、臨時・非常勤の諸手当に関する規定を整備すべく地方自治法の一部改正を提出してまいりました。これは均等待遇の具体策ということで提案をしているわけでありますけれども、まさにこの改正が私は必要ではないかと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(三輪和夫君) 地方公共団体における非常勤の職員につきましては、任期を限って臨時的、補助的業務に任用されるものであるということに鑑みまして、先ほど申しましたように、地方自治法上、労働の対価としての報酬と実費弁償としての費用弁償のみを支給することとされております。 総務省といたしましては、平成十六年度以降、手当支給が可能な任期付きの職員制度を地方独自のものとして整備拡充をしてきたところでありまして、この制度の活用を含めまして、引き続き必要な助言などを行ってまいりたいと考えております。 委員御指摘の地方自治法の改正につきましては、現在、衆議院の総務委員会で議員立法の形で地方自治法の改正案が審議中と、このように承知をいたしております。引き続き、各党各会派での御議論をいただくべきものと考えておりますけれども、私どもといたしましては、手当支給が可能な現行の任期付職員制度の一層の活用について助言をしてまいりたいと、このように考えております。
○吉田忠智君 これ、議員立法で確かに提出しておりますけれども、やっぱりどうも総務省が否定的な立場を取っていると。それで、与党の皆さんがなかなかその気にならないというか、やっぱり審議が進まないんですよ。新藤大臣がもう行こうって決断をすれば、そこで一気に進むんですよ。いかがですか、大臣。
○国務大臣(新藤義孝君) 委員と目が合って笑みが漏れてしまうのは、それは先ほどから強権的であるとか差別であるとか、それから今も総務省がということでありまして、でも、御心配していただいているんだなということでこういう反応になるのでありますが。 私どもとすれば、それはまさに議員立法として各党各会派が御議論いただいているわけであります。その中で、我々はその結論があればそれを尊重していく、立法府と行政府の関係、これは適切に保たなければいけないと思いますし、我々も、これは与野党問わず、これは各議会が制度をより良いものにしていきたいというその思いは一緒ではないかと、このように思うわけでありまして、結論というものはやはりおのずとその中で、議会の中で収れんされれば我々もそれに対して適切に対応していきたいと、この姿勢は一度も変えたことはございません。
○吉田忠智君 もうこれ以上総務大臣に言ってもなかなか前に進まないので、総務大臣が各党に、与党の皆さんに頭を下げて回ればできることだということを申し上げたいと思います。 今、答弁の中で、任期付短時間勤務職員の活用と言われました。事前にいただいた資料によりますと、平成二十五年で復興関係を除き、法四条に基づくフルタイムの任期付職員が一千四百七十四人、法五条に基づく任期付短時間勤務職員で四千四百九十二人ということで、先ほど六十万から七十万という臨時・非常勤の実態があるわけですが、その百分の一であります。任期付職員法に基づく条例を制定した自治体も二割程度にすぎないわけであります。 先ほど答弁をいただきましたけれども、なかなかこれ、よりましという観点で考えますと、活用されてしかるべきと思いますが、活用されていない実態をどのように認識をされておられますか。
○政府参考人(三輪和夫君) 任期付きの短時間の勤務職員制度の活用状況、御指摘ございましたように、二十五年の四月一日時点で約四千五百人程度、あるいは四条のフルタイムの方はおよそ二千四百人程度という、御指摘のとおりでございまして、この数字自体決して大きい数字ではないということであります。 ただ、近年では、前年度比で双方とも二〇%台あるいは三〇%台以上の大変高い伸びを見せておりまして、一定浸透が図られつつあるというふうに認識をいたしております。 昨年の夏以降、地方団体との間でいろいろ意見交換あるいは調査等々を行ってまいりまして、こういった任期付きの職員制度を活用する、あるいはしないことについての御意見を聴取をいたしました。そういった中で、活用しない理由として、任期付職員が担う本格的な業務と臨時・非常勤職員が担う補助的業務の区分けが困難であるとか、あるいは任用の際の試験、選考手続といった点について戸惑いがある等々の意見が挙げられたところでございます。 総務省といたしましては、制度を導入をしております自治体の事例の紹介なども含めまして制度の周知に一層努めてまいりたいと、このように考えております。
○吉田忠智君 私たちもこれからも先ほど申し上げた地方自治法の改正を提案をしていきますし、是非これの成立を図るべく総務省も御尽力いただきたいと思いますが、そもそも、臨時・非常勤の皆さんがマンパワーとして自治体に必要であるならば、正規職員の定数を増やすことで対応することが大原則であります。 その上で、任期付短時間勤務職員制度が臨時・非常勤の問題、官製ワーキングプアの解決の答えだとは思っておりません。しかし、諸手当も整備をされ、より安定した雇用関係にある任期付短時間勤務職員は、よりましであるということも思っております。条例を制定して臨時職員として雇っていた方を任期付きに移行した自治体もございますし、一方で、これまで長年にわたり臨時・非常勤が低賃金、不安定雇用という極めて劣悪な待遇を強制されてきたこと、臨時・非常勤による常勤代替が進められてきたことから、任期付きへの移行の際にふるいに掛けようとしているのではないか、新たに雇い止めの口実としようとしているのではないかとの疑念も現場にはありますし、具体的には、先ほども言及があった二十一年四月の通知に原則として競争試験によることという記述がありますが、これが従前、臨時・非常勤として働いていた方に新たに競争試験を課すべしと総務省が求めていると受け止められている向きもあるわけであります。 また、任期付きである以上、再任用が認められない、雇い止めをしなければならない、あるいは通知に再任用について能力の実証が客観的になされるべきという記述がありまして、これがゼロから新たに試験を課すべきとの懸念も生ぜしめようとしているわけであります。 そこで質問ですが、条例を制定をして、面接等による、結果的に希望する臨時・非常勤のほぼ全員を任期付きに移行したり再任用した事例もあると聞きますが、総務省としても、通知の出し直しや事例の紹介も含め、丁寧な情報提供や制度の周知徹底が必要ではないかと考えますが、その点はいかがですか。
○政府参考人(三輪和夫君) 任期付きの短時間勤務職員の採用につきましては、地方公務員法の十七条に基づきまして、人事委員会を置く地方公共団体においては競争試験によるものとするが、人事委員会の承認があった場合には選考によることを妨げないとされております。また、人事委員会を置かない地方公共団体におきましては、競争試験又は選考によるものとされております。各地方公共団体におきましては、こういった規定に基づきまして、それぞれの実情に応じて採用の際の能力の実証の方法、これを判断をしていただきたいと考えております。 また、二十一年の通知の中では、任期付短時間勤務職員の再度の任用につきましては、競争試験又は選考による能力の実証を経た上で、結果としての再度の同一の職に任用されることは妨げられないと、このように助言をしているところでございます。 御指摘のように、より丁寧な助言を含めまして、総務省としては、しっかりとこの制度が理解をしていただいて、その活用が進むように、引き続き必要な助言等を行ってまいりたいと考えております。
○吉田忠智君 情報提供や制度の周知徹底を求めていきたいと思います。 総務大臣、社会情勢の変化に伴って住民サービスのありようも大きく変化をしておりますし、現状の臨時・非常勤にもパート労働法や改正労働契約法の趣旨を徹底すること、あるいは地方公共団体職員定数の見直しとともに、手当支給を可能にする、先ほど来議論をしました地方自治法の改正や任期の定めのない短時間勤務職員の創設など、是非、均等待遇の実現に向けて、やっぱり行政が、国がイニシアチブを発揮をすべきだと思っております。総務大臣の前向きな答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(新藤義孝君) 一つ一つの制度については、社会情勢の変化、またニーズに対応してたゆまぬ研究は続けていくべきだと、実際これまでもいろんな工夫をしながらやってきたわけであります。 何よりも、今、国も地方も行政改革が叫ばれて久しいですけれども、仕事は減っていないんですね。結局、どんどんどんどん仕事は増えて、更に良いサービスをしよう、多様化をしようということで、結果、仕事が増えつつ、しかし人間はこれ以上もう増やすことができないと。この矛盾を抱えながらいつまでやっていくのかということ、これは委員のおっしゃるような全体的な見直しというものはやっていかなくてはいけないんだろうと。私は、一つの方向性として、まず、同じ仕事を少ない人数でできる、若しくは同じ予算で数倍の効果が出る、そういった行政というものも考えなければいけないだろうというふうに思います。 それから、多様な働き方を提供すると、これも非常に重要だと思いますね。そういう意味では、これから人口減少、少子高齢化社会の中での働き方というものが、いろいろとこれは受け入れていかなくちゃいけないわけでありますから、そういう中で、公務員の皆さんにもしっかりとまた張りを持って働いていただけるような、そういう環境をどうしたらいいのか、これは研究を続けていきたいと、このように考えております。
○吉田忠智君 しっかり総務大臣もリーダーシップを取ってやってください。 それから、先ほどの答弁で、女性ならではの職種という発言がありました。現状では男性も女性も区別なく就業しているわけですから、その点、ちょっと訂正してくれませんか。
○国務大臣(新藤義孝君) それは、誤解のないように是非御理解いただきたいと思うんですが、女性を優先的に採用しているのではなくて、そういう募集に対して女性の応募が多いと、そういうことで多くなっているわけでありまして、委員が差別だと、このようにおっしゃいましたから、それは、差別という観点で、男性をどかして、若しくは女性にあえてそういうことをさせるためにという意味ではないんじゃないでしょうかと。私は、その実態、結果としてこういうふうになっているんじゃないのかということを言ったのであって、私が差別的な見解を持っているのではなくて、御指摘が差別的な御指摘ではなかったではないでしょうかということを私は申し上げたわけでございます。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) じゃ、もう一回質疑をしていただいて、そしてまた答弁。
○吉田忠智君 もう一回、大臣。
○国務大臣(新藤義孝君) 私は、そういった男女の差別を考えたことは一度もございませんし、そういうふうに申し上げたのではなくて、結果として女性が応募が多い、そういう職場において女性がたくさん採用されていると、こういう結果になったのではないでしょうかということを申し上げたわけであります。
○吉田忠智君 ちょっと私も時間がないので、後で議事録見てすり合わせをさせていただきたいと思いますが、いいですか。
○委員長(金子原二郎君) 今の発言ですね、議事録で精査してもらいたいということですね。
○吉田忠智君 そうです。
○委員長(金子原二郎君) じゃ、後で、後刻理事会で検討します。
○吉田忠智君 じゃ、総務大臣はこの後外部の会議があるというふうに聞いておりますので、どうぞ退席されてください。 次に、原発事故に由来する放射性廃棄物の処理事業について伺います。 平成二十三年度の放射性物質汚染廃棄物処理事業については四百五十一億円、うち執行額が三十八億円、二十四年度予算額は七百七十二億円、うち執行額は六十八億円にとどまっているわけでありますが、各執行率が極めて低い要因について環境省はどのように認識されておられるか、伺います。
○政府参考人(梶原成元君) 放射性物質汚染廃棄物処理事業、これは福島県におきまして避難をしていただいている地域での廃棄物処理事業並びに八千ベクレルを超えるような指定廃棄物等の処理に要する経費という形で要求をさせていただいているところでございまして、今予算の計上並びに執行の額について委員からのお話があったところでございます。 これらの執行率が低い要因につきましては、今申し上げましたような、避難をしていただいているところでの廃棄物処理のために仮置場の造成などを行うといったような形での一部の事業については実施できたところでございますけれども、その他の事業につきましては、自治体の方々あるいは地元の住民の方々の御理解を賜りながら進めていく必要があるということで、残念ながら調整に至らずに事業に着手できなかった部分があるためでございます。
○吉田忠智君 特別措置法に定められた放射性廃棄物の最終処分、特に指定廃棄物の処理はどのようになされているのでしょうか、伺います。
○政府参考人(梶原成元君) 指定廃棄物、これは、放射性物質汚染特措法に基づきまして、一キログラム当たり八千ベクレル以上を超える廃棄物の処理ということでございます。現在、各発生した都道府県で保管をしていただいている指定廃棄物につきましては、それぞれの都道府県の中で処理を進めるべく努力をしているところでございます。 まず、福島県におきましては、可燃性の指定廃棄物等を焼却あるいは乾燥等の処理を行いまして全体の容量をまず減らして、その減らしたものにつきましては焼却灰等になるわけでございますけれども、これにつきましては、富岡町にある民間の管理型の処分場等に搬入するという方向で福島県等の関係者の方々と調整をさせていただいているところでございます。 また、保管が逼迫しております五県、具体的には宮城県、茨城県、栃木県、群馬県、千葉県におきましては、各県ごとに処分場を確保すべく、これまで市町村長会議を開催を重ね、候補地を選定する手法などにつきまして丁寧に議論を重ねまして、各県ごとにその選定作業を進めているところでございます。 その他の都県におきましても、指定廃棄物を保管している各都県内での処理が基本であると考えておりまして、その処理に向けまして関係者と相談をしているところでございます。 引き続き、これらの調整につきまして丁寧に行いつつ、できるだけ早急な指定廃棄物の処理が進むよう全力を挙げて取り組んでまいりたい、かように考えてございます。
○吉田忠智君 今説明のあった新設される五県の件は後ほど質問しますが、その五県以外については既存の廃棄物処理場に指定廃棄物を埋め立てるということになるわけであります。 各地の処分場は、自治体や場合によっては民間事業者が運営しておりまして、また、言うまでもなく、現実問題として自治体が放射性廃棄物を処分、管理してきた実績などないわけであります。新設される最終処分場のコンクリートは百年以上の耐久性を有するとされる一方、既存の廃棄物処理場にはそのような基準はありません。既存の処理場周辺では、放射線防護、放射能漏れに対する懸念も強く、住民の不安も高まっているわけであります。 既存の廃棄物処理場での最終処分について、具体的にどのように国の責任で処理するのでしょうか。既存施設についての新たな構造基準やそれに基づく新たな管理基準が必要であると考えますが、いかがですか。
○政府参考人(梶原成元君) 特定廃棄物の処理、今、特にそのうち指定廃棄物の処理についてのお尋ねでございます。 有識者での御検討、そして放射線審議会並びに原子力安全委員会の意見をお聞きいたしまして、放射性物質特措法に基づきまして埋立処分をする際の基準を定めているところでございます。 その中身につきましては、例えば、十万ベクレルを超える指定廃棄物の場合は、今先生おっしゃられるとおり、コンクリートの壁で覆われたような、いわゆる遮断型の最終処分場で処理をするということになってございますけれども、八千ベクレルを超えて十万ベクレル以下のものにつきましては、この特措法に基づきまして、通常の廃棄物の処分のやり方に加える形で、例えばセシウムの拡散防止を図るという観点から、下部の、埋立てを行うところの下に土壌層を敷設をしたり、あるいはセシウムが比較的溶出しやすいと言われるものにつきましてはセメント固形化をいたしまして埋め立てるといったような追加措置も講じて基準化をしているところでございます。また、維持管理につきましても、例えば放流水や地下水の放射性物質の濃度の監視といったようなものを基準化をしておりまして、汚染を防止するための必要な措置を講ずるよう特別な措置を講じているところでございます。 こういったような措置を講ずることによって、例えば、それぞれ福島県並びに最終処分場を設置いたします五県では国が処理を行っていくわけでございますけれども、その他の自治体におきましても、例えば国が委託をして処理をするといったようなことの場合も、この特措法に基づきまして、報告の徴収あるいは立入検査などの監督をしっかり行い、不適正な処理が行われる場合は措置命令等も行えるといったようなことの規定がございまして、そういったような規定を活用しながら適正な処理の確保を行ってまいると、こういう所存でございます。
○吉田忠智君 新設以外の対応については、また今後議論させていただきたいと思います。 それで、新設五県についてでありますが、社民党はこれまで、指定廃棄物処分場の新設予定地とされた栃木県矢板市、前の政権のときに候補地として出された、それから茨城県高萩市に調査団を派遣してまいりました。私も先日、地元の社民党宮城県連からの要請もございまして、宮城県の候補地として提示をされております三か所、栗原市、加美町、大和町に調査に入りまして、それぞれの市長、町長、議長さんとお会いをしました。また、栗原市の住民の皆さんから、地域の存亡に関わる、あるいは決まれば住民が出ていってしまうというような切実な声を聞いたところでございます。 先週にも栃木県矢板市に調査に入りまして住民の御意見を伺ってきたところでありますが、関係五県における指定廃棄物処分場の新たな選定プロセスにおいては地元住民の意見が尊重されるべきと考えますが、この点はいかがですか。
○副大臣(井上信治君) 委員がおっしゃるとおり、地元の意向を最大限尊重していくということは非常に重要なことだというふうに思っております。 私ども、昨年当初から前政権の方針をゼロから見直そうということで、新しい選定プロセス、これをスタートさせました。地元の住民の方々を言わば代表する知事さん、そして市町村長さん、こういった方々に集まっていただいて、この五県で十数回にわたって市町村長会議を開催をし、地元の意向、あるいは地元の特有の事情、こういったものを入れ込んだ上で各県ごとに、ですから、それは異なった選定手順になりました、それを確定していくという作業を随時やっているところです。 まずは、その上で詳細調査、これをやらせていただいて、そして候補地を決めていく、そういう段階の中で、住民の方々の意向を反映すべく住民説明会の開催なども地元の方にお願いをしていきたいというふうに考えています。
○吉田忠智君 五県の、それぞれ一県ごとの見通しを教えてください。
○副大臣(井上信治君) まず、宮城県につきましては、これはもう詳細調査の候補地ということで、おっしゃるように三つの市と町を提示をさせていただいております。これから詳細調査をそれぞれやらせていただくようにお願いを引き続きしてまいりたいと思っています。 栃木県それから千葉県につきましては、選定プロセスについては市町村長会議で御了解をいただきましたので、具体的な候補地の選定、これを私どもの方でして、そしてそれをお知らせをしていこうと考えております。 群馬、茨城につきましては、今その選定プロセスを固めていくという段階にあります。
○吉田忠智君 栃木の矢板、茨城の高萩はもう対象から外れると考えていいんですか。
○副大臣(井上信治君) これはやはり全県、県内全部において候補地ということで、そのことによってそれを、全てを勘案して候補地を選んでいくという、こういうことでやっておりますから、前回、矢板や高萩を指定をして、そして大変な反発に遭いましたが、そのことによってこれを除外しているということではありません。
○吉田忠智君 じゃ、対象として入る可能性もあるということ。
○副大臣(井上信治君) はい。これは市町村長会議でも地元にも説明をさせていただいておりますけれども、可能性としては全県を対象に選定をさせていただくということになっております。
○吉田忠智君 いずれにしても、私も市町村長、市長、町長の皆さんの意見も聞いて、本当に深刻ですよ。そして、水源が、候補地の中でもほとんど水源ですから。 大臣、最後に一点。大臣、今悩ましい議論を続けているわけでありますけれども、これは平成二十三年の十一月に前の政権において基本方針は閣議決定されました。しかし、状況、推移を見たときに、基本方針そのものも変更が求められるときが来るのではないかと思いますが、その点はいかがですか。
○国務大臣(石原伸晃君) この議論は環境委員会でも多々行われておりますが、それをやめるということは他のところに押し付けるということになります。やはりこの方針で行かせていただきたいと考えております。
○委員長(金子原二郎君) 吉田君、時間が来ました。
○吉田忠智君 是非、基本方針そのものも、現状、今後の推移を見ながら、思い切って改めるということも考えるべきであるということを申し上げまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(金子原二郎君) 他に御発言もないようですから、国会、会計検査院、総務省及び環境省の決算についての審査はこの程度といたします。 次回は来る五月二十六日午前十時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後五時二十三分散会