決算委員会 第6号
- 発言数
- 277 件
- 登壇者
- 49 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2014/04/28
会議録
○委員長(金子原二郎君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告をいたします。 去る二十五日までに、矢倉克夫君、徳永エリ君、牧山ひろえ君、福島みずほ君、高野光二郎君、滝波宏文君、紙智子君、柴田巧君、風間直樹君及び山田太郎君が委員を辞任され、その補欠として山口和之君、平木大作君、難波奨二君、江崎孝君、又市征治君、山谷えり子君、酒井庸行君、大門実紀史君、川田龍平君及び安井美沙子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 平成二十三年度決算外二件及び平成二十四年度決算外二件を一括して議題といたします。 本日は、復興庁、財務省、金融庁及び株式会社日本政策金融公庫の決算について審査を行います。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) この際、お諮りいたします。 議事の都合により、これらの決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれも省略して、本日の会議録の末尾に掲載することといたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(金子原二郎君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言をお願いします。
○堀内恒夫君 皆さん、おはようございます。自民党の堀内恒夫でございます。 本日は省庁別審査ということで、復興庁関係について自民党先発をしてまいります。どうぞよろしくお願い申し上げます。 私は、さきの三月二十六日、東日本大震災復興特別委員会の大臣所信に対する質疑において質問の時間をいただきました。その際に大臣より、現在、集中復興期間の後半に入り、スピード感を持って施策を実行し、復興の加速に邁進しているところ、また、本年は被災地の方々に復興をより実感していただける年にすべく、現場の声を伺いながらきめ細やかに解決していくということなど、被災者の方々が一日も早く普通の暮らしに戻れるよう全力を尽くしていくという力強い御決意を頂戴いたしたところでございます。本日も、課題解決に向けて前向きな力強い御答弁をお願いしたいと思います。 まずは、復興関連予算の使途についてお伺いします。復興関連予算の一部が被災地の復旧復興と関係の薄い事業に充てられているなど、流用の問題があったかと思います。復興予算の使い方について厳格化を徹底していただきたいと思いますが、現在までの対応状況をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(根本匠君) 復興関連予算の適切な執行については、政権交代後の昨年一月十日の復興推進会議における流用などの批判を招くことがないよう使途の厳格化を行うこととの総理指示を受けて、二十四年度補正予算及び二十五年度当初予算について使途の厳格化を行いました。 一方で、二十三年度第三次補正予算及び二十四年度当初予算においては、復興とともに日本経済の再生という緊急性の観点から全国向け事業を行う基金が造成されました。二十四年十一月に前政権下で行われた使途の厳格化においては、国から支出済みのものは除かれたため、その時点では全国向け事業を行う基金は対象外と整理されました。しかしながら、昨今の我が国の経済状況は震災直後とは大きく変化しておりますし、また復興関連予算は被災地の復旧復興に直接資するものを基本とするという考え方を踏まえて、これらの基金についても更なる使途の厳格化を行うこととしました。 具体的には、昨年七月に、十六基金二十三事業のうち執行済み及び執行済みと認められるものを除くものについて、復興庁及び財務省から基金を所管する府省に対し、基金の執行を見合わせ、国へ返還することなどを要請したところであります。この結果、二十五年度末までの返還見込額は千五十四億円となっており、この返済見込額は二十五年度補正予算において税外収入として計上されているところであります。 このように、復興関連予算については流用等の批判を招くことがないよう使途の厳格化を行っているところであります。二十五年度補正予算及び二十六年度予算においても引き続き使途の厳格化を行っているところであり、今後とも復興関連予算の適切な執行に努めてまいりたいと思います。
○堀内恒夫君 ありがとうございます。引き続き、使途の厳格化に努めて国民の信頼に応えるよう努力していただきたいと思います。 現在、政府は、被災地の方々の生活再建の基礎となる住宅再建と復興まちづくりの加速化に一生懸命取り組んでいるところだと思います。住宅再建・復興まちづくり事業は被災地の方々の生活の安定と地域の活力を取り戻すために大変重要な事業であると考えていますが、この取組状況についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(根本匠君) 東日本大震災からの復興は安倍内閣の最重要課題の一つです。中でも、今委員のお話があったように、被災者の方々に安心できる住まいを一日でも早く、一戸でも多く確保することは何よりも重要な課題となっております。 被災地における住宅再建・復興まちづくりを加速化するため、私自らが陣頭指揮を執って、関係省庁の局長クラスを集めた住宅再建・復興まちづくりの加速化のためのタスクフォースにおいて隘路となる課題に対して徹底的に議論を行い、用地取得加速化プログラムを始め、四度にわたり加速化措置を取りまとめてきました。 その結果、昨年春の段階では、どこに、いつ、何戸の住宅が再建されるかの見通しも立っておりませんでしたが、現在、高台移転の計画は全地区で法定手続を完了し、約九割の地区で着工し、災害公営住宅でも約七割で着工の段階に入っております。これは原発周辺あるいは福島県を除いておりますが、そういう状況になっております。来年三月末までには二百地区に及ぶ高台移転と一万戸を超える災害公営住宅の工事が完了する見込みであります。 今後とも、これまでの手綱を緩めることなく、四度にわたる加速化措置を着実に実施し、新たな課題などについても一つ一つ洗い出し、タスクフォースなどを活用し柔軟かつ迅速に対応し、被災者の方々が復興を実感できるよう更なる加速化を図ってまいりたいと思います。
○堀内恒夫君 ありがとうございます。一層の加速化に向けて引き続き対応していただきたいと思います。 復興庁では、単なる復興にとどめるのではなく、復興を契機として、人口減少、高齢化、産業の空洞化といった地域が抱える課題を解決する新しい東北の創造に取り組んでいると聞いています。具体的にどのような取組が進んでいるのか、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(根本匠君) 今委員がおっしゃられたような、復興を契機として、様々な課題がありますので、我が国や世界のモデルとなるような新しい東北を創造すべく取組を進めております。 具体的には、子供の成長、活力ある高齢社会、農水産物等の地域資源を活用した産業、なりわいの再生などの五本柱に沿って、企業、大学、NPOなど幅広い担い手による先駆的な取組を加速する先導モデル事業を実施するなど、被災地の先進的な取組を推進しております。 先導モデル事業については、平成二十五年度は六十六事業を選定し、支援を実施してきました。幾つか具体例を御説明しますと、例えば、被災地の将来を担う子供について元気で健やかに成長できるような環境を整えること、これは最も重要な課題です。このような観点から、例えば子供に優れた運動能力を身に付けてもらうための遊び場づくり、食育環境や心のケアに関する専門性も持ち合わせたプレーリーダーの育成などが進められております。また、震災を契機として高齢化が加速しており、高齢者が生き生きと暮らせるコミュニティー、心身が弱った場合にも安心して暮らせる医療・介護体制の構築が重要です。このため、例えば次世代型地域包括ケアの推進に向け二十四時間対応の医療、看護、介護などの多職種連携システムを構築する取組が進められております。 復興庁では、平成二十六年度も先導モデル事業を実施することにしております。被災地、ひいては全国への横展開を目指し、先進的な取組の加速を進めてまいります。
○堀内恒夫君 この新しい東北をつくるに当たって、官と企業や大学、NPOなどの民が、お互いの強みを生かしながら情報の共有や交換を進めて様々な連携を行うことがポイントであると考えています。先導モデル事業のほか、どういった取組を進めているのでしょうか、またその取組をどのように情報発信していかれるのでしょうか、その辺りの今後の方針についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(根本匠君) 新しい東北を推進し、産業、なりわいの再生や活力ある高齢社会などの課題の解決に向けた取組を進める際には、企業、大学、NPOなどの民のノウハウや新たな発想が十分に生かされるよう官と民が連携し、それぞれの強みを持ち寄っていくことが重要だと思います。このような考え方に立って、復興庁では、先導モデル事業により民による先駆的な取組を加速化するとともに、官民連携を推進するための枠組みづくりも進めております。 具体的には、昨年度から、被災地のニーズに合わせて企業などの民間人材を派遣するワークフォー東北、被災地への事業参加を促進するための投資促進プラットフォームの構築などを進めております。また、昨年十二月には、復興に携わる多様な主体の連携推進に向けて、私から経済界の皆様などに呼びかけた上で「新しい東北」官民連携推進協議会を設立しました。 今後も、官民が一体となって地域の複雑かつ困難な問題を解決し新しい東北を実現できるよう、官民連携を推進する枠組みについて一層充実を図ってまいりたいと思います。
○堀内恒夫君 ありがとうございます。よろしくお願い申し上げます。 続きまして、東京オリンピック・パラリンピックと復興についてお伺いします。 日本は、東日本大震災直後より世界各国からたくさんの温かい御支援をいただきました。お見舞いのメッセージ、義援金の寄附や支援物資の提供、また各地域の支援チームが被災地で支援活動を行ってくださいました。そんな世界中の人々に対し新しい東北の姿を見せることができれば、こんなにすばらしいことはありません。 先日、二十二日に東京オリンピック・パラリンピックに関する初の関係閣僚会議が開催されたと聞きました。大会の成功に向けてどのような議論が行われたのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(久保公人君) 四月二十二日に開催されました二〇二〇年オリンピック・パラリンピック東京大会等に関する閣僚会議におきましては、下村オリンピック・パラリンピック担当大臣から各大臣に対し、セキュリティー、安全、安心や輸送、復興地域活性化等、二〇二〇年東京大会の円滑な準備に向けて国の対応が期待される事項などについて説明がなされ、その後、多くの閣僚から御発言がなされたところでございます。そして、最後に総理から、東日本大震災の被災地の復興を加速し、その姿を世界へ発信していきたいこと、組織委員会や東京都とも連携しながら政府の施策を総動員して取り組んでいくこと等について御発言があったところでございます。
○堀内恒夫君 ありがとうございます。 時間もないようですから、最後に一言。 スポーツは、国や民族、文化を超えて人々の注目を集め、感動を呼び起こし、心を豊かにする力があります。そして、スポーツの中で日本では特別な思いを持っている人が多い国民的スポーツである野球、そしてソフトボールの二〇二〇年東京オリンピック種目復活を目指し、更なる政府の関係者の皆さんに御努力をお願い申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○井原巧君 自由民主党の井原巧でございます。 先発、堀内投手の後を受け、力不足でありますけれども、中継ぎで財政について質問をさせていただきます。麻生大臣には、休日のはざまに御苦労さまでございます。決して私が悪いわけでございませんので、優しく打ち返していただきますように、よろしくお願いを申し上げたいと思います。 大臣には、市長時代、折に触れていろいろ御指導いただきまして本当にありがとうございました。秋葉原で大変人気絶頂のときには、当市の商工会議所の青年部の会にも出席いただきましたこと、誠に感謝しております。 今日は十五分の質問時間ですから、余り細かいことを聞けないわけでありますけれども、市長時代に財政についてまた麻生大臣に御指導いただいたような経験を踏まえて御所見をお伺いしたいと思います。 まず、私が市長になったのは平成十六年なんですけれども、そのときちょうど大臣は総務大臣ということでありまして、最初にお部屋に伺ったときに、ちょうど北九州の保育園の民営化等について御教示いただきまして、私もそれをまねて民間活力の導入とか行革について取り組んだ思い出があります。 それ以上に実は私が印象に残ったのは、大臣が総理のときの景気対策でございまして、ちょうど大臣が総理に就任されたのが、まあ運が悪かったのかそれとも時代の要請だったのか分かりませんが、例のリーマン・ショックの一週間ぐらい後に総理に就任されたというふうに記憶しておりますが、そのときにすごく私が引かれたものがあります。それは、麻生政権の政策方針の中で、短期的にはもちろん景気対策ということだったんですけれども、中期的にそこに財政再建というのが盛り込まれておりました。中長期的に改革による経済成長というふうなのが盛り込まれておりまして、恐らく、歴代の内閣の中でも経済政策の中に同列に財政再建をあえて打ち出していた内閣というのはそうは多くなかったというふうに記憶しております。 なぜ私がそう感じたかというと、私もちょうど合併したときの最初の市長でありましたから、合併前の駆け込み事業とか、要は地方債をいっぱい借り上げてその償還が新市にツケが回ってきた時代で、財政についてはもうにっちもさっちもいかないような状況でありました。しかし、住民の要求は町の活性化について取り組めという、そういうような苦しいときでありましたから、総理の方針というのが非常に私にとってはオーバーラップして映りましたので、関心を持って実は見させていただいていたわけであります。 その中で特に私が感心したのが、総理が、小さな財政出動でより効果的な景気対策というか、要は財政がどんと出動するんではなくて、例えば、個人であれば消費を促すとか、あるいは企業だったら設備投資を促すと、そういうような取組でありまして、今振り返ってみても、高速道路が最高千円というのがありましたし、定額給付金の支給とかエコカー減税補助金、家電エコポイント、住宅ローン減税、中小企業への融資の拡充、雇用保険料の引下げ等、そういう民需を喚起する取組に非常に力をお入れだったと思います。 私も実はそれがすごく大きなヒントに当時なりまして、政府の家電エコポイントにちょっと倣って住宅リフォームの助成制度というのを自分の市で実はつくりました。それで、制度としては大したことないんですけれども、住宅改修するときに地元事業者を使うという条件付ではありますけれども、十万円又は一割の補助を市でしましょうということだったんですけれども、私が非常に驚いたのは、半年分の財政措置で五百万用意していたんですけれども、何と半日でもう全部消化してしまいまして、八千六百万円の結果的には事業費が捻出されましたから十七倍の経済効果がありました。財政出動をしつつも、結果としては大きな民需を生んで、そのリターンで結果的には財政実は痛まなかったという経験がありまして、非常に参考になった思い出があります。 麻生政権、残念ながら途中で政権交代ということだったんですけれども、検証をしても、リーマン・ショックのときに我が国は大体マイナス一〇%下がるだろうと言われていたのが、麻生政権でマイナス六%だったということで、それだけ麻生政権の経済対策は有益だったというふうに言われてもおりますし、是非、本当は最後まで、財政再建のところまでその取組の結果を見てみたかったなと私も思っている一人であります。 そういう思いを持って質問させていただくわけでありますけれども、現状、税収がもう正直言うと社会保障と地方交付税だけでなくなるという厳しい財政状況であります。経済政策といっても、借金による財源に頼っているのが残念ながら今の状況でありまして、私は財政の綱渡りの感を強く本当に持っている一人です。果たして、アベノミクスを成功させるためにも持続性のある健全な財政体質が欠かせぬものと考えております。 しかしながら、アベノミクスを成功させるという今の大義名分がありますから、産業界からは減税の圧力がありますし、国民からは生活対策や社会資本整備等の歳出圧力も強くある中で、麻生大臣は、現状の財政状況についてどのように捉えて、景気・経済対策と財政の再建の両立についてどういう御所見をお持ちなのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 日本の場合、これは井原先生、一番の他国と比べて違うのは、何といっても日本の場合は、世界百九十三か国の中で唯一、デフレーションによる不況というものによって日本という国は極めて厳しい経済状態になったと、多分、後世歴史家は書くんだと存じます。 デフレがまだ、終わったといって出口に近づきつつあるところまで来ておりますが、そこまで行っているわけではありません。したがって、デフレが続いている間は、これは御存じのように、借入金というのはデフレになっても下がりませんからそのまま残るということになりましたので、各企業は、デフレがということを認識され始めて以降、ほとんどの企業は借入金の返済を優先される。設備投資より、配当より、従業員の給料より借入金の返済を優先するという経営方針を取られたために、企業は大量のいわゆる借入金を銀行に返済される。 返済されると、御存じのように、銀行というのは金貸しが商売ですから、金借りる人がいなくなったら銀行という職業は成り立ちませんので、結果として銀行はばたばた倒産ということになって、一九九七年、八年と、御存じのように、北海道拓殖銀行に始まり三洋証券、山一証券、明けて長銀が潰れましたかね。とにかくばたばた潰れて、もう昔の名前で出ていますという銀行の方が少なくなって、東京三菱UFJと三井住友ぐらいですかね。本当に今なくなって、りそなだかパソナだか分からぬような名前に、興銀が変わり、あれが興銀だったなんて知っている人の方がよほど少ないんじゃないでしょうかね。埼玉銀行とか何とか銀行とか、みんなかつての大きな銀行は全部なくなっておりますので、そういった意味では、地銀が確実に残ったけれども、都市銀行はほとんど名前を変えて生き残らざるを得ないほどになったという現実をまず大前提にしておかないと、デフレーションだということがもう全然理解されていないんだと思います。 したがいまして、私のときは、財政出動する以外にほかに方法がないと思っておりましたので、財政出動します、ただしそのときには消費税も上げさせていただきますということも所信で申し上げましたし、解散のときにもそう申し上げて、いろいろな方から消費税を上げるなどということを言って選挙をするなんて正気の沙汰ではないと随分いろいろ言われましたけれども、財政再建ということを念頭に置かないとできない、日本の国の信用がなくなりますので、これ売り浴びせられたりしますと、とてもじゃないけれども国債はもちませんし、売却もできませんし、金利も暴騰しますしというようなことになりかねませんので、今申し上げたようなことをやらせていただいたんですが。 幸いにして、今、消費税を上げさせていただくという法律を作らせていただき、三党合意でやらせていただきました。これは非常に民主党政権時代にやられたところで最も大きかったものの一つだと、これは民主党が一番誇ってしかるべきところなんでしょうけれども。僕はこのときに、与野党突っ込みで、ねじれているにもかかわらずやれた、これは他国ではこれができないわけですから、日本の場合は民主主義の成熟度合いが先進国より俺たちの方が勝っているということをG20で言って、誰一人反論する人はいませんでしたから、俺たちはそれをやるからと言って、本当にやれるのかと何回も聞かれましたので、ええ、来年四月からやりますということを去年申し上げて、今そこの段階に来ているんですが。 これをやって、なおかつ二〇二〇年度は、プライマリーバランスでいきますとまだまだ、中期目標でいきますとまだ十兆円、十二兆円のマイナスということになっておりますので、更にそれをきちんとしていくためには、私どもとしては、歳出を抑制する、また税収入を更に伸ばす等々の地道な努力を二〇一五年に達成しました後、半減目標を達成しました後、いろいろそのときの状況を見てもう一回、二〇二〇年度をどうやってきちんとするかという計画を立て上げなけりゃならぬというところで、これは簡単な話ではないんであって、財政再建をやるという意思がなければ世界もなかなか認めないわけなんであって、我々としては、少なくとも円を一方的に安くするのではない、我々はデフレ不況からの脱却を目指すために金融出動をやった結果として円が安くなった、これは副次的な話だということを申し上げて、世界各国その点は納得をしていただいていると思っておりますので、引き続きこの方向できちんとさせていただきたいと思っております。
○井原巧君 本当に丁寧な答弁、ありがとうございました。 先ほど、財政再建のプロセスということで黒字化という話でありまして、実は二問目はそれを聞こうと思っていたんですけれども、実際、財政の規律の言葉に入るを量りて出るをなすという言葉があって、普通は収入を見込んで支出をしろということなんですけれども、今の現状はそれどころじゃなくて、もう入るが半分しかありませんから、まさに出るを量って入るをなすというぐらいの、消費税が八%、一〇%どうのこうのと言っていますけれども、まずそこの財政再建しっかりしていかなかったら日本の将来はないと思いますし、何より国際的信用の中で、先ほど大臣がおっしゃったように、その経済再生ケースという、うまくいったケースですら黒字化は難しいというふうな状況でありますけれども、国際信用、これは約束事でありますし、ほかの国は財政収支の規律ですけれども、こちらは基礎的財政収支ということで利払い分を許していただいた中の目標設定ですから、かなり緩い設定をしていただいていると思うんです。それをできなかったら、これは本当に国際信用につながってくるので、是非、麻生大臣にも、大変苦しいと思いますけれども、お取組をお願い申し上げたいというふうに思っております。 その中で、一つ、少し質問の時間が足りないので飛ばしましょう、まあ要望ということですけれども、発想の転換で、私はいつもこう思うんですけれども、特別会計の、各特別会計に積立金とか様々たくさんあります。もちろん、財務当局の方では精査をして、できる限りそういう、多く積立てしないように、準備金置かないようにということはやっていると思うんですけれども、それは市も同じことをやっていました。だけれども、家に例えれば、もう自分の家庭が明日にも潰れそうなときに、こっちに家建てるための貯金があったり、あるいは旅行行くための積立てがあっても、それを触らない、聖域だということは僕はないと思うんですね。それは一時的にでも借り入れるぐらいの大胆な発想が今この時期には私は必要なのではないかということで、今後の精査を是非とも大臣の方にお願いを申し上げたいというふうに思っております。 最後に、法人課税について少し御所見をお伺いいたしたいと思います。 今、法人税の実効税率を下げる下げないというようなことで紙面がにぎわっているわけでありますけれども、私も、産業活動が行いやすい日本の実現は当然欠かすことのできない重要な取組だろうというふうに思っておりますけれども、ただ、その視点が税だけでいいのかということなんですね。例えば、私、まあ例えはおかしいですけれども、私の地域で医師不足のときに、給料をたくさん打てば医師が集まるかといったらそうじゃなくて、やっぱり子育て環境が良かったり、病院で実績が積めたり研修ができたり、あるいはスタッフの支援があったり、そういう総合的なところで医師というのはその地方に赴任してくれるんだろうと思うんです。 ですから、税というだけで見るだけではなくて、やっぱり全体の企業環境をどうするかという視点が必要だし、特に財政面では、イコールフッティングじゃなければ、これ以上財政が収入落ち込むわけにもいきませんし、そのうち六割が実は地方の税収ということになっております。 そういうような状況でありますから、今様々な外形標準課税の導入、これは地方税ですけれども、検討もされておりますけれども、財政を預かる立場として、また大臣の経験も踏まえて、この法人税、法人関係税についての御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これは今年は、私の記憶で、この業界に来て三十年ぐらいになると思いますが、三月、四月で税の話をした記憶ってありますかね。党でこんなにやっているなんて、これ十二月の話ですからね。今頃やっているなんというのはよほどほかにやることがないのかといって税調に聞いたことがあるんですけど、何でこんな早いんだという話をしたんですけれども、とにかく法人税やら何やらがえらく盛り上がっているのは私どもとしては今までにないぐらい、税に関心を持ってもらうというのは私は物すごく正しいことだと思っておりますから、それに異論があるわけではないんですが。 いずれにしても、税の話というのは、これ、世界中みんな、法人税下げ競争というのを先進国では主にやっている傾向がありますので、そういった意味では、大事な競争力を維持するためにある程度避けて通れないところもありますが、日本経済の活性化をするという観点からいきましたら、やっぱり産業構造自体というものをきちんとしないとなかなかさようなわけにはいかないので、グローバルな時代の中で生き抜いていくためには、ある程度競争力を維持というためにやらなきゃいけませんけれども、同時に、先ほど言われた財政の話と両方やらなきゃいけませんので、この課税ベースの在り方とか税率の在り方とか、いろんな他の目線を広げて考えていかないと、少なくとも法人税だけ下げて良くなったからといって本当に良くなるかという、その効果についてもかなり疑問を呈するところでもありますので、慎重な審議を税制調査会できちんと詰めさせていただきたいと思っております。
○井原巧君 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○難波奨二君 おはようございます。民主党の難波奨二でございます。 先ほどもありましたけれども、今日は連休の谷間でございまして、金子委員長を始め、大変お疲れでございます。そういう意味では複雑な思いでの質問になりますが、今朝電車で参りましたら平日とそう変わらない乗客の数でございましたけれども、そういう意味では、気持ちをもう一度改めまして、この場、御質問させていただきたいと思います。 前半は麻生大臣にお伺いし、後半は根本大臣にお伺いしてまいりたいというふうに思いますが、最初は、質問通告しておりませんが、トピックスでございますので、鹿児島二区補選、大変おめでとうございました。そのことの御評価はお聞きいたしませんが、先週、米国オバマ大統領がお見えになられまして、日米首脳会談なされたわけでございますけれども、麻生大臣のこの日米首脳会談の評価、感想を、簡単で結構ですけど、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これ、先生、私の所管じゃ全くないので、感想をと言われましたので私なりに。 少なくともこれまで、ゲーツ国防長官、その後のチャック・ヘーゲルこれも国防長官、いずれもオバマ政権での国防長官をやった二人が尖閣はいわゆる安保条約第五条の範疇であるということを言っておられたんですが、オバマ最高司令官、大統領があそこは最高司令官になりますので、最高司令官がそれを明言しておられずここまで来ておりました。それが今回、日米共同声明の中にそれがきちっと盛り込まれ、第五条並びに第六条もそれに対応できるというような形できちんと話ができ上がったこと、加えて、御本人も総理との共同記者会見でその点を述べておられましたということは、私は日本の今のこの北東アジアにおけます状況を考えたときには極めて大きな効果のあった共同声明というか日米首脳会談だったと思っております。
○難波奨二君 ありがとうございました。 それで、一つ御要望といいますか、TPPの交渉も一山越えたというようなそうした報道もあるわけですけれども、やはりこのTPPの問題等は我が国の大きな国の形を変える、そういう問題でございますので、やっぱり国会ででも議論ができるような、そういう対応を行っていただけるよう、閣内で是非ともそういう御努力を大臣にお願いしたいというふうに思います。 それでは質問に入ってまいりますが、先ほども井原委員の方からもございましたけれども、我が国の財政状況というのは非常に厳しいと、こういう状況で、そうした中で財政の健全化をどう両立をさせていくかということが政策の大きな課題になっているんだろうというふうに思いますが、二〇一五年、これの赤字の対GDP比の半減とか、先ほどもございましたが、二〇二〇年の黒字化に向けての対応、改めて大臣の財政健全化に対するお考えをお聞きしたいというふうに思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 難波先生、これは財政再建という話は何が大事かというのが、借金が多いというだけの話しか余り、何というんですかね、帳簿の分からない政治部の方が書かれるとそういう記事になるんでしょうけれども、借金が多いというんだったら、新日本製鉄住金の方が少なくとも町の鉄工所よりはるかに借金は多いわけですけれども、しかし持っております担保、資産価値というものの価値が全然違いますので全く問題にならぬ。要は、額の大きさじゃないんだと思うんですね。 国の場合は、もう一つ民間企業と違いますのは、国の場合は、バランスシートがと言われますけれども、日本の国の場合、担保というものを企業に置き換えますと、富士山、国有地ですが、あれは担保で幾らやと言われるとちょっと価格は付けにくい。また、お金を刷れる造幣権とか税金を取れる徴税権というのはこれ幾らで評価するんだと言われてもこれもなかなかできないということですから、なかなか通常のバランスシートとは難しいものになるのはこれはやむを得ないところなんだと、私はそう思っております。 ただ、国として財政というものが、少なくともGDPが五百兆、借金が約千兆ということになりますと、二倍と。二倍以上になった国、例えば戦争中のイギリスが二四〇%ぐらい行っておりますし、いろいろな国、皆そういった過去に例はないわけではありません。しかし、いずれもそれらの国々は自国通貨、イギリスの場合はスターリング・ポンドを持っておりましたし、日本の場合は円でやっておりますので、今一千兆のうち海外で売られている分が十何%あろうと思いますけれども、それも全て円建てで行われておりますから、基本的には日本の借入金は全て円で支払われるという状況にありますので、一概にユーロで外債でやっている国とかいうのとはもう全然その内容は違っているので、ギリシャと同じになっちゃうとか言われた財政が余り分かっておられない方も昔おられましたけれども、全然内容が違いますところは私どもおなかに置いておかないかぬところですが。 それにしても、やっぱりこの比率が余りにも乖離しているという状態はなるべく少ない方がいいにこしたことはありませんので、私どもとしてはそれをきちんと努力をしていくということをしておきませんと、まずはデフレ不況の脱却、これをやった次に、同時に、経済成長をもってこのデフレ不況脱却をやると同時に、その経済成長して余った余剰金は借入金の返済というものにきちんとやっていかないと、今後とも我々は社会保障やら何やらの分に充てるものがなくなりますので、そういったところをきちんとしていく必要があろうと思いますので、財政再建というのは、必ず経済・景気対策と同時に常に頭の中に入れておかねばならぬ一番肝腎なことの一つと思っております。
○難波奨二君 おっしゃるように、経済対策が非常に重要ということでございます。 そこで、政府としては、三%の名目成長を見込むと、こういうことで今やられておられるわけでございますけれども、今後どのようなシナリオを持ってこの三%の名目成長率の達成を図っていこうとなされておるのか、これは内閣府の方からお答えいただけますか。
○政府参考人(豊田欣吾君) お答えいたします。 安倍内閣におきましては、三本の矢により強い経済を実現しながら、経済再生と財政健全化の両立を図っていくことを経済財政政策の基本として取り組んでおります。こうした取組の下、政府といたしましては、今後十年間の平均で名目GDP成長率三%程度、実質GDP成長率二%程度の成長を目指すこととしておりますが、これは、成長戦略を含む三本の矢の一体的、強力な推進を始めとする経済再生に向けた政策の効果が発現し、民間経済主体の経済行動が積極化して好循環が実現していくこと等を想定したものでございます。
○難波奨二君 次に、先ほどもございましたけれども、法人税の引下げの議論もございました。 大臣の方は、先ほど、慎重にやっぱりこの法人税の見直しについても議論、検討していかなくちゃならないと、こういう御答弁があったわけでございますが、法人税の引下げに当たっては特定の法人がこの恩恵を受ける、こういうことだけではやっぱり駄目なんだろうというふうに思いますね。現在ございます租税特別措置、こうしたものの見直しとか投資減税の見直し、こうしたことも重要でございましょうし、外形標準課税の問題もあるわけでございますが、既得権益や優遇措置を温存したままでの改革ということじゃなくて、やはり税の三原則であります公正、中立、簡素、こうした原則にのっとって税金の在り方というのは議論されるべきなんだろうというふうに思っております。 そこで、この法人税の減税を、仮の話で大変恐縮でございますけれども、具体的に進めていく場合に、メリット、デメリットですよね、こうしたものがどういったものがあるのか、大臣の御認識をお伺いしたいと思います。
○副大臣(愛知治郎君) お答えを申し上げます。 様々な政策、実行しているところでありますけれども、その中で、平成二十六年度の税制改正において、先生御指摘いただいた政策、例えば生産性の向上につながる設備投資や研究開発投資を増やすための投資優遇税制の創設、拡充を行いました。また、給与支給額を増やした企業への税制優遇の拡充、いわゆる所得拡大促進税制の拡充であります。また、大企業も含め、飲食費の五〇%を損金算入可能とする交際費課税の緩和など、企業による設備投資、賃金支払、消費を増やすための次元の異なる政策を導入したところでございます。 また、御指摘いただきました法人課税の在り方を考えるに当たっては、今回講じた政策の意義も踏まえる必要はありますけれども、一方で、御指摘いただいたような租特については、これは特定業界だけが利益を受けているといった批判もありますので、政策効果の検証も不断に行っていく必要があると考えております。 こうした観点から、法人課税の在り方については、現在、政府税制調査会において、専門的な観点から税率の在り方や政策効果の検証など幅広い論点について検討をしていただいており、引き続き議論を深めていただきたいと考えております。
○難波奨二君 それで、麻生大臣、この法人税の減税を行って、結果として経済の好循環がうまくいって、そして税収が上がるということになれば、非常にこれウイン・ウインの関係になるわけでございますが、そうならなかった場合には、やはり予算というのは限度があるわけでございますから、緊縮予算を組むのか、あるいは国債を発行を更にしていくのかと、こういう財源の確保というのが非常に重要に、代替の財源確保ですね、非常に重要になってくるわけでございますが、増え続ける社会保障費を削減するといったようなことや、あるいは消費税を更に上げてその法人税を下げた見合い分を他のそういった手法による増税によって賄うというようなことがあったんでは、これはやっぱり国民感情からするとなかなか理解をもらえないところだろうというふうに思うんですけれども、その辺りは、財務大臣、どう思われますか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今御指摘のありましたように、法人税というものを払っておられる企業は全企業の約三〇%ぐらいしか払っておられません。これは、日本の場合特にそういう傾向があるんですが、バブルの一番景気のいいときでも五〇%払っていなかったと記憶いたしますので、そういう傾向があることは確かだとは思いますが、いずれにしても三割しか払っておられないと。逆に言えば、三割の法人に全収入が乗っかっているというのはやっぱり三割の企業にとってはたまらぬわけで、ここが一番国際競争をやって一番努力しているのは俺たちじゃないかというお気持ちおありだろうとは思います。 しかし、いずれにいたしましても、租税特別措置法、いわゆる租特と言われましたけれども、これによって今減税されておりますのは約一兆円ございませんで、たしか今、九千七、八百億しかないと思いますので、それぐらいのものが減税、減税というか租税特別、外されているというんで、それを全部仮に戻したとしても一兆にならないという形でございますので、やっぱり課税というものを考えるときには、今までの中でいろんな形で、外形標準課税とか言われますのも一つの例でしょうけれども、少なくとも、税金を払っておられない企業も、道路は使い、何は使い、社会資本を全部使っておられるわけですから、それはそれなりに少し払っていただいてもよろしいのではないか、これは前からある理論ですけれども、そういった話が出てきてみたり、いろんな形でこの話が出てきておりますので、単純に消費税をもう一回上げればいいというような話になっているという方向ではないと、私どももそういう具合に理解をしております。 また、今言われましたように、社会保障関係の話がありましたけれども、これは毎年一兆円ずつ伸びていっておりますので、これがこのまま一兆円ずっと放置しておきますとそれはえらいことになりますので、これは合理化すべき、若しくはやらなくていいところはやらなくていいというのであれば、例えばレセプトを電子化するということは、できるところはできる、できないところはできないということになっておりますけど、レセプト自体は全部それをきちんと、かなりな情報網として多くの県でもう既にきちっとできておりますが、それをきちんと活用していわゆる支払のときに当てていないというところが問題なんで、これをきちんとできるようなシステムというのをつくり上げると、どんとそこのところが下がることになりますので。いろんな意味で、こっちのお医者さん行って心配だからこの薬もらった、どうもあの先生は危ないから難波先生のところへ行って、難波先生のところでまた同じ薬が来た、でも、これも信用できないからなといって別の先生のところへ行った、同じ薬が三種類来てこれ全部払うのは国ということになるのは、ちょっと待ってくれと。これきちんとというのは、調べられることが今まで、猛烈な数のあれが来ますのをコンピューターでばっと整理するとかなりなものになるというので、既に実験をした市があります。 結論、二割ぐらい安くなったことがはっきりしておりますので、こういったようなことも一つの例ですけれども、いろんな合理化できるところというのは、ICTを使ってやれるところなどなどいろいろあろうかと思いますので、これは今後とも、厚生省やら私ども財務省やらでこの点につきましてはきちっと詰めていかないといかぬところだと思っております。
○難波奨二君 是非、国民の多くの皆さんが理解ができる、そういうやっぱり税制の改正、その方向で議論していただきたいというふうに思います。 この税の関係で更にお聞きいたしますけれども、益税の関係でございまして、八九年の消費税の導入当時から不公平じゃないかと、こういう議論が消えないわけでございますけれども、現在制度としてあります簡易課税制度、これは年間の売上高が五千万以下の事業者が利用できるという制度でございます。そして、免税事業者制度、これは一千万円以下の事業者が利用できる制度でございますが、現在、財務省の方でこの益税額の試算がなされておられれば、その額をお聞かせいただきたいと思います。
○副大臣(愛知治郎君) お答えを申し上げます。 消費税の免税点制度、簡易課税制度において、消費者から預かった税金を事業者が税務署に納めていないという意味でのいわゆる御指摘いただいた益税なんですが、その額は各事業者の商品やサービスの価格への転嫁の程度によって変わってくるものであります。個々の事業者における転嫁の程度については統計等で把握することができないため、益税の額を定量的に計算することは困難であると考えております。 他方、この事業者免税点制度及び簡易課税制度は中小事業者の事務負担に配慮するために設けられたものでありますけれども、仮に、仮にではありますけれども、これらの制度を廃止した場合の増収額について一定の前提を置いて機械的に試算を行うと、それぞれ、消費税の免税点制度については三千五百億円程度、簡易課税制度については千五百億円程度と見込んでおります。
○難波奨二君 今ございました簡易課税制度で一千五百億、免税事業者制度で三千五百億ということでございますが、やはり最初に導入した八九年当時とは随分企業の規模自体、あるいは全国にある中小の数含めて、小売の方含めて、随分やっぱり環境の変化はあるんだろうというふうに思いますね。 ICT、先ほどもございましたけれども、そうしたOAの普及等も随分進んできておりますし、そういう意味では、この益税の問題というのは、八%に上がりまして、来年どうなるかまだ分かりませんけれども、消費税が上がることによってその益税の額もまた増えてくるわけでございます。したがって、今、この益税に対する大臣のお考えあればお聞きしたいというふうに思いますが。
○国務大臣(麻生太郎君) これはいろいろ意見の前からある長い話なんですけれども、中小事業者の負担を軽減させるという観点から、これは外国においても似たような例が、特例というのが設けられておりますのは御存じのとおりなんですが、ただ、こういった特例を広く認めるということは、これは公平じゃないじゃないかと、全然俺たちと、あれとうちは五百万しか違わないのに何であいつはという話は、これはもう商店街を歩かれたら必ず聞かれたと思いますので。 そういった意味合いで、納税の実態というのを踏まえつつ、これはこれまでも適用上限というのは少しずつ切り下げてきましたので随分直したとは思っておるんですけれども、いずれにいたしましても、今、事業の免税制度を悪用した租税回避に対して適正に対処するという観点から、大規模法人が設立いたしました資本金一千万円未満の新設子会社については設立当初二年間の免税点制度の適用は対象外としますとか、また、簡易課税制度につきましては、実態調査の結果を踏まえて、平成二十六年度の改正においてみなし仕入れ率の見直しをやらせていただきまして、金融業とか保険業につきましてはこれは六〇%を五〇%に下げますとか、また不動産についても同じく五〇%を四〇%等々引き下げておりますので、そういった方向で少しずつきちんとした方向に行きたいなとは思っておりますが、これちょっと、どの程度が限度かと、これはなかなかまた難しいところなんだと思っております。
○難波奨二君 この益税問題、おっしゃるように非常に難しいですね。悩ましい課題であろうと思います。そしてあわせて、消費税の増税することによって業者が増税分を仕入れの業者に負担させるとか、いろんな問題ございますが、是非その辺のところはウオッチングしていただきまして、対応をお願いしたいというふうに思います。 それでは次に、総合予算主義について御質問したいというふうに思いますが、補正を組むことを私も否定する立場ではございません。緊急を要する事業については補正で対応するということもやっぱりあり得るんでしょうけれども、しかし、一年間の国の予算というのはやっぱり国民の皆さんに分かりやすく、補正によって分かりにくいような手法を取るべきじゃないというふうに思うわけですけれども、大臣の総合予算主義に対するお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 今、総合予算主義という言葉を言われたんですが、これは昭和四十年代ぐらいにこの言葉が予算編成方針に織り込まれて出てきたんだと伺っておるところです。 これは財政法の二十九条なんですが、補正予算を編成できるということになっておりまして、いろいろな事情によってできることになっているんですが、ただし、御存じのように、予算というのは、これは見積りをやった時点とその後の状況で全く違った状況になり得ることは十分ありますので、いわゆる概算要求でやっておった八月、九月のところにいきなりリーマン・ショックが来てどおんとひっくり返るとか、最近では東北の大震災でまたどおんといくとか、いろんな意味で補正を組まざるを得ないという経済状況というか社会状況というのが造成されるという場合がありますので、これは総合予算主義に反するというわけではありませんけれども、いずれにしても、御指摘のように、今後とも委員が言われましたような批判を受けないように、これはしかるべき理由がある、例えばこういうものがあったとか、今度でいえば、今回の予算で言わせていただければ、四月に税金が、三%消費税が上がるという事態を受けてどれぐらい消費が落ち込むかというのは、これは全然、ちょっと予想をしているのがなかなか難しいものですから、これを常に考えて、何としても経済を成長させていきませんと財政再建にたどり着きませんので、そういった意味で、きちんとこれを対応ができるようにということで補正予算を組ませていただきましたけれども、いずれにしても、きちんとした対応というものはたんびたんび、そのときの事情を考え、額も含めましてそこは十分に対応していかないと、先ほど言われました総合政策主義というか総合予算主義に合わなくなってくるという御指摘は正しいと思います。
○難波奨二君 それで、今ほどもございましたけれども、今年の四月、今月ですね、四月に消費税が上がって、その反動減ですよね、この対策をやっぱり十分にやらなくちゃならない、これは当然そういうふうにお考えになられるんだろうと思います。 そこで、今年度の予算というのは、四月の消費税増税というものを念頭に置かれまして反動減の対策も十分視野に入れた予算編成と、このようにおっしゃっておられるわけでございますが、そういうことになりますと、今年の補正ですよね、これは今十分に消費税の反動減というのはもう本予算で組んでいるから、補正によってその反動減を対応するというようなお考えが今あるのかどうなのか。今年度の補正に対する大臣のお考えですよね。これ今あれば、少しまだ早うございますが、どうでございましょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今の段階でちょっと、まだ本予算の執行が、やっとおかげさまで三月二十日に予算が参議院でも通過をいたしておりますので、これらの執行をなるべく早くやってもらわにゃいかぬということで、執行する日にちを繰り上げて、従来に比べて、補正なら四月までとか六月までとか、本予算だったら六月までとか九月までとかまでに七割、八割やっていけという話をさせていただいておりますので、そういった形が出てきますとかなり私たちの期待でいきますと上がってくる、四―六の落ち込みは七―九でかなりカバーできていく範囲になる予定でありますので、その段階を経て、やっぱり予定どおりいったなということになるかならないか、ちょっとこれは、難波先生、今の段階で何とは申し上げられませんので、今の段階でやるつもりがあるかといったら、やらずに済ませれば最高だという以上に言いようがございません。
○難波奨二君 本音のところであると思います。 したがって、やっぱり補正というのは、先ほどからも申し上げておりますけれども、状況が大きく変わったと、震災等、そんな大きなことになった場合には当然補正なんか組んで対応しなくちゃならないわけですけれども、この補正の中身というのがやっぱり重要だということですよね、非常に重要なんだということ。 したがって、今年度の予算も、当初予算の案のときには、無駄があるじゃないかということで、本予算には入れなくていいということで約四千六百億がカットされたわけですよね、案のときには。しかし、その補正を、その年の、今年度ですけれども、二十五年度の補正を組む場合にはそれが三千六百億復活するというような、こういうことに実際なったわけでございまして、どうか、もうそのことのコメントはいただきませんけれども、やはり不要不急の予算というのは、きちっと、ばらまきというような形で受け取られないように、またそういうことにならないように、是非とも補正を組む上で、私は今回のようなことは厳に慎んでいただきたいということを申し上げておきたいというふうに思います。 さて次に、郵政の株の売却についてお伺いしたいと思いますが、私も麻生大臣には、総務大臣時代、大変御指導いただきましてありがとうございました。そういう意味では、郵政事業に対して思い入れも、深い御理解もいただいておるというふうに私理解をしておりますが、現在、財政制度等審議会、この中の国有財産分科会で日本郵政の株の売却については議論をされているというふうにお聞きしております。 やっぱり郵政の株の問題というのは株式市場にも大きな影響を当然及ぼすものでございます。しかし、復興の財源に四兆円を充てる、そのためにこの郵政の株を売却していくわけでございますけれども、現状のところ、この郵政の株式の売却に向けた議論の進捗状況と、それからおおむね上場の時期の見通しですね、今財務大臣どのような御認識をお持ちか、お伺いいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) これはもう本当に長かったですな、この話は。思い返しますと、本当、あの頃からお世話になりました。ありがとうございました。 郵政民営化法によりまして、これは早期に処分をする、それは復興財源に充てる等々が書かれておりますので、これの上場については、二〇一五年度中に上場を目指すというように表明を会社側の方ではしておられます。 いわゆる、財務省といたしましては、財政制度審議会、国有財産の分科会等々において、目下、主要幹事証券会社というのを決めにゃいけませんので、主要幹事証券会社の選定基準などを審議してもらっていると理解をしておりますが、いずれにしても、上場のタイミング等々は、これは高いときに売らにゃばからしいわけで、高いときに売れるようにということでタイミングを計ったりなんかするようなことだと思っておりますが、いずれにいたしましても、今後のスケジュールというのであれば、六月頃には答申が出ると存じますし、それに合わせて秋頃には主要幹事会社の選定が行われるであろうと聞かされております。これは、私どもが直轄している会社じゃありませんしあれですので、ちょっとそういうやに伺っておるとしかお答えのしようがございません。
○難波奨二君 それで、大臣、民営化当時の議論では、もう御案内のように、郵便局を民営化すればバラ色の日本が描けるんだと、こういう議論があったわけですよね。そして、世界の、諸外国の郵政事業のモデルケースもいろいろ、ドイツなりオランダなんかが非常にいいモデルじゃないかと、こんな議論もあったんですよね。しかし、イギリスのロイヤルメールも、昨年株式の上場を、私からすると、へえ、イギリスがなというふうに思いましたけど、ほぼ先進国、アメリカはちょっと別にしても、そうした株式の上場というものがなされてきておるんですが、現状的にはやはりなかなかその民営化された郵便局というのがいい方向に進んでいないんですよね。 株価でいうといろいろ御意見、私はあると思いますよ。上場したことによってその評価がどうかという、これは議論、私はあると思いますけど、やはり国民の側に立ったこのサービスの低下ですよね。例えば、郵便を配達する日数を六日間あったのをもう五日にしようとか、あるいは窓口ネットワークももう縮小、縮小をしていっておるのが実は世界のそれが傾向でございまして、私は、やっぱり我が国の郵政事業、郵便局というのは我が国なりの独特な文化あるいは公共財というふうに位置付けていただいて、やっぱり政府も私はバックアップをすべきだというふうに思うんです。 株は高く売却をしたいけれども、しかし、経営の自由度は与えない、束縛をしたままだと、こういうことでは、私はやっぱり結果、国にとっても、あるいは国民の皆さんにとっても私はいいことにならないんだろうというふうに思いますので、どうか財務大臣には強いリーダーシップを発揮していただきまして、郵政事業の、今、日本郵政の方から様々、認可申請等も参っておるというふうに思いますが、スムーズな認可ができますように御尽力賜りたいというふうに思いますが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) おっしゃるように、あの頃、十年ぐらい前の話ですが、いろいろ分社化の方法につきましても、こんなことをしたら必ず駄目になりますといって結果的に私どもの案の方にずうっとなっていってということになりましたし、結果的には私どもの、我々の予想の方が結構正しかったんだと今でも思っていますよ、私は。そうは言えない立場にありましたのでなかなかしんどかったですな、あのときは。 結果としてドイツやら何やらがどうなったかといえば、サービスは低下したんですよ。御存じのように、日本の場合、今後過疎化が進みますと、多分現金等々を送金、まあいろんなものを、コンビニがあるじゃないかといったって、人がいなくなりゃコンビニなくなりますので、銀行どんどんなくなりましたし、そういった意味では、最後にその地域において唯一のコミュニティーを維持しておるセンターは多分郵便局。 先生、全国回られるんでしょうからあれでしょうけど、私のところ過疎地も抱えていますので、そういったところを見ますと、やっぱり郵便局以外、公的機関はもちろんのこと、金融関係のものはないという状態になりますと、生活していく方にとりましてはこれは大問題ということになるんだと思いますので、こういったものをきちんと維持するためにある程度コストが上がるのはやむを得ないということをみんなで共有しないと、みんな都会に住んでいるわけじゃありませんから。 だから、そういった意味で、預金者の保護とか業務の運営とかいろんなことを考えて、今後やっていかないかぬことは最大限効率的にやっていく必要はあるでしょうけれども、最低限守られなければならないユニバーサルサービスというものの最低限は何だというのをきちんとしておかないで効率化だけに走るのは極めて危険ということになりますし、安易にやって料金が高くなった国も先進国の中にはございますから、サービスが悪くなったわ、郵便料金が上がったわというところもございます。国営化されたのが民営化されて更にサービスが悪くなったということになりましたので、そういった意味では競争関係というものが阻害されるということがないようにきちんとしなきゃいかぬでしょうし、業務を効率的に遂行できるということもきちんとやっておかないかぬというのを、いろんなことを考えてこれは今後検討されていかなければならぬところがまだまだたくさんあるんだと思いますが、人口動態についてはしかるべき配慮がなされないと、結果として、地方というか過疎地に住んでいる人にとりましては、これは生存権に関わるような話になりかねぬという意識は私どもにはずっとあります。
○難波奨二君 これ以上お聞きいたしませんけれども、しっかり応援していただけるということでよろしゅうございますよね。はい、ありがとうございます。 次の質問は、ちょっと肌合いが違って恐縮なんですけれども、同じ財政審の議論の関係で一つお伺いしたいんですけれども、現在、財政制度分科会において給与関係費の適正化、こういう議論がなされておるわけですが、これは地方の技能労務職員の給与を民間準拠にするべきじゃないかと、こういう議論が今なされておるようでございます。 この地方の技能労務職員というのは、給食を調理される方とか清掃ですよね、清掃、ごみの収集等々をされる方とか、昔は用務員さんとおっしゃっておりましたが、今は校務員さんとかそういう名称もございますけれども、そういう職種の方を、それに類似した職種の民間の方と給与を一緒にすべきじゃないかという、私は非常に乱暴な議論だというふうに思うわけですけれども、民間の賃金センサスに、今申したこの技能労務職員の方を比較するというのは間違いということを指摘したいというふうに思いますが、財務省のちょっとお考えをお聞きしたいと思います。
○副大臣(愛知治郎君) お答えを申し上げます。 地方の技能労務職員の給与なんですが、これを民間の賃金水準と比較するのではなくて、国家公務員と比較をして議論をすべきではないかという御指摘だと思いますが、経緯から申し上げますと、この地方の技能労務職員の給与について、いわゆる骨太二〇〇七、平成十九年六月の閣議決定なんですけれども、その骨太二〇〇七において、民間事業者と比べて水準が高いと御指摘をいただきました。その地方の技能労務職員を始めとして、地域の民間給与をより一層反映させなければならないというふうに議論をされました。 それを受けまして、先般、四月四日でありますけれども、財政制度審議会において、こうした過去の骨太方針を踏まえて、まずは地方公務員の給与は各自治体が条例で定めることを前提とした上で、地方交付税で財源保障を行う地方財政計画に計上する標準的な給与関係費について、国においても技能労務関係業務の民間委託が標準的となっていることを踏まえて、民間委託を前提に積算すべきではないかとの観点から今御議論をいただいているところであります。 ちなみにでありますけれども、国においてなんですが、技能労務関係職員については、昭和五十八年以降、新規採用を原則として行っておりません。民間委託が標準になっているということであります。こうした国の現状を踏まえると、標準的な歳出を計上する地方財政計画においては民間委託を前提に給与関係費を計上すべきとの議論を行っているところでございます。 いずれにいたしましても、平成二十七年度の地方財政計画の策定に向けて、総務省とも十分議論をしてまいりたいと考えております。
○難波奨二君 私もへ理屈を言うつもりはないんですけれども、民間のその職種に公務員の給与をそれぞれ合わせていくといったら、それは相当私は幅広いし、これ難しいものがあると思いますよ。 そして、例えばでございますけれども、例えば公営の病院ございますよね。じゃ、公営の病院のドクターと民間のドクター、一般民間法人のドクターと給与を合わせるかというと、高くなる部分は議論はなかなか難しいでしょう。教員にしてもそうなんですね、教員にしても。じゃ、教員の先生を民間の私学の教員の先生と合わせるのか、あるいは塾の先生と合わせるのかというと、これなかなか私はやっぱり行って来いの矛盾があると思いますよ、そういう議論というのは。 是非私は、公務の働く者の賃金の決定というのは、私はまたこういう観点での議論じゃ間違いだというふうに思いますので、そのことだけは申し上げておきたいというふうに思います。 麻生大臣、ありがとうございました。長時間、ありがとうございます。少しお休みいただいて。 それじゃ、根本大臣、ひとつよろしくお願いいたします。 復興関係についてお伺いをいたしますが、私ども民主党が政権を取っていたときに、この三・一一、三年を経過するわけでございますけれども、大変野党の皆さんから御批判をいただきました。民主党だから復旧復興が進まない、民主党政権だから原発事故の収束というものが行われないと、こういう激しい論調、口調で民主党の政権というのは批判をされてきたわけでございます。 そこで、根本大臣にお伺いしたいと思いますが、民主党時代の復旧復興にどこが問題があって、民主党時代の原発事故収束の対応にどこが問題があったのか、そして、政権交代をした安倍政権になって何がどう民主党の政権と変更したから今があるんだというふうにお考えか、お聞きしたいと思います。意地悪な質問じゃございませんので、もう本当お気持ちで、お感じになられていることで結構でございます。
○国務大臣(根本匠君) 東日本大震災からの復興については、民主党政権下でも様々な取組が進められてきたと思います。その上で、これまでの取組を振り返ると、町づくりの合意形成あるいは膨大な業務処理などを始めとして数多くの課題を抱えている。被災地からは、復興を加速化し、住宅再建にめどを付けてほしいという声が多くありました。 安倍内閣では、復興の加速化を内閣の最重要課題、要は、経済再生と復興加速、そして国の危機管理、これを最重点課題と位置付けたということであります。 そして、私は復興大臣に就任後、現場主義の徹底、これは、被災地といっても様々地域によって抱える課題、問題が違いますから、やはり現場に解がある、現場主義を徹底しよう。そして、司令塔機能の強化、これは、復興は各省庁にまたがりますから、これをしっかりと司令塔機能を強化していこう。それから、復興のステージ、時間軸に応じた取組、要は、復興が進んでいくと新たな課題、問題が出てきますから、そういう時間軸をしっかり設定してやる。この三つの考え方の下に、私は、スピード感を持って施策を実行する必要がある、その意味では、省庁の縦割りを乗り越えて政府一丸となって復興の加速化に全力を尽くしてきたつもりであります。 この結果、地震、津波からの復興、これは住宅再建・復興まちづくりなどの工事が本格化しております。そして、福島の復興再生では、早期帰還や長期避難者の生活拠点の整備に向けた各種事業が本格化するなど、復興は新たなステージに移行しつつあると思います。 復興四年目に入る今年、被災地の皆様に復興をより実感していただけるように、復興の加速化に全力で取り組んでいきたいと思います。
○難波奨二君 大臣は、もう御案内のように福島、地元で大変なそういう意味では御苦労もなされているというふうに思います。 私は、参議院の災害特の委員会で古屋防災大臣にもお伺いしたんですけれども、つまり、民主党の政権がもう悪だったからこんなことになったと、安倍政権になってこのように変わったという、なかなかこれはやっぱり言葉では言い表せないんですよ、実は。今大臣おっしゃられましたけれども、時間軸で随分住民の皆さんの要望が変化をしてこられておられるわけですよね。 したがって、私は、やっぱりこういう、まさにおっしゃられたように、未曽有の大震災という、千年に一度というような話もあったわけですが、これはもう与野党抜きにやっぱり政治家が協力し合って、各政党、各会派が協力し合って震災復興や原発の収束に向けて力を合わせていくべきであろうというふうに思うんですよね。 古屋大臣に当時私がお聞きしたときにはこういう質問をしたんですが、じゃ、大臣、民主党政権が車のスピードでいうと三十キロで走っていたとすれば、安倍政権になってどれぐらいのスピードで今走っているのかという御質問をしたんですけれども、意地悪じゃございません、ちょっと感覚的にどうでございますか。
○国務大臣(根本匠君) 私は、復興の加速化、スピードアップする、これが何よりも大事だと思うんですね。その意味では、我々は復興の加速化をやってきた。そして、現場ではいろんな課題、問題がありますから、それを吸い上げて、そして速やかに問題を一つ一つ解決していく、これが私は何よりも必要だと思っていますから、要は我々は復興を加速化してきたつもりであります。
○難波奨二君 それで、復興庁の、大臣、問題について少し、これも大臣の私、本音でいいと思うんですよね、今大臣がどのようにお考えかということで、私、お互いが問題点を共有するという意味で御質問したいと思うんですが。 今回、私も復興関係の御質問をするということで関係の各省庁に質問取りのレクもしていただいたわけでございますが、これ各省庁が、それは俺のところじゃない、それはあなたのところだ、それはもうあなたのところに上げているだろうというような形で、私も役所の方を批判しているんじゃないんですけれども、結局、各省庁がやっぱり復興庁の下で一本化、指示系統を含めて体制が私はなっていないんじゃないかという感覚を持っておるんですけれども、大臣、今復興庁の立場というか置かれている中でどのような問題があるのかということをちょっと御披瀝いただければと思います。揚げ足取るようなことは私、一切いたしません、課題の共有でございます。
○国務大臣(根本匠君) 私も、復興大臣になってから、それぞれ各省庁には所管というものがある、これは全部埋められていますから、そこを、復興は横断的なテーマがたくさんありますので、それを司令塔機能強化、いかに図っていくかだと思います。 例えば住宅再建・まちづくり、これは非常に大きなテーマなんですね。これについては、私が大臣として陣頭指揮を執って各省庁の局長に集まってもらう、例えば収用担当の局長あるいは文化財担当の局長あるいは法務省の局長、こういうメンバーが集まってもらって、例えば住宅再建・まちづくりで一番大事なのは用地取得がある、そして文化財が出てくる、いよいよ設計、施工に入る、それぞれに課題があるわけですよ。 ですから、例えば用地の問題だったら、土地収用法をここまで深掘りできるだろうと。あるいは、財産管理制度というのがありました。この財産管理制度については、全体の裁判所での手続が半年掛かると言われていた。そして、あるいは財産管理人になり手がいないと言われた。ですから、財産管理人、どのぐらいだったら選任できるか。法務省は一か月あればと言っていましたが、財産管理人は被災三県で五百七十人ぐらい今準備されているんですね。それで、例えば財産管理制度についても、書類が整っていれば最短で三週間で裁判所の手続が終わりますよと。 例えば、住宅再建・まちづくりあるいは用地取得、これは全部各省庁またがってきますから、私は一堂に会して議論することが大事だ、それが司令塔機能だと思うんですよ。ですから、私のところで各省庁の局長に集まってもらって同じテーマで共有して、そして用地取得の問題の次には設計、施工の段階がある。これはやっぱり国交省になりますから。 その意味で、私は、司令塔機能強化というのは、やはり大きなテーマについてそれぞれの各省庁に集まってもらって復興大臣が入って議論する、そして同じ方向性でやってもらう。しかも、安倍内閣では全ての閣僚は復興大臣ということで明確な安倍総理の方針が出ていますから、その意味では、今スピードアップをするためには各省庁を動かすというのは私はそういうことだと思いますから、その意味では私も魂を据えて取り組んでおります。
○難波奨二君 お一人の孤軍奮闘ではやっぱりなかなか大変だろうというふうに思いますので、どうかみんなが協力し合うというそういう姿勢で、各役所も、そこにお勤めの役人の皆さんも対応していただきたいというふうに申し上げておきたいというふうに思います。 時間がなくなりましたのでちょっと質問を飛ばして、巨額の復興予算なわけでございますけれども、その適正化についてお伺いをしたいというふうに思います。 被災地の復興の遅れというのは、参議院のこの決算委員会、本委員会でも問題になりまして、平成二十四年八月に措置要求決議が行われて、会計検査院が復興予算の執行状況というのを検査、精査をされたところでございます。 二十三年度、二十四年度復興関係経費の歳出予算額は合計で十九兆八千九百四十九億円余りでございまして、二十四年度末時点における執行状況というのは、支出済歳出額十五兆三千六百四十四億円余りでございます。そして、翌年度繰越額でございますが、これが二兆二千三十億円余りとなっておりまして、不用額についても二兆円を超える二兆三千二百七十四億円となっております。これは、支出済額の予算現額に対する割合は七七・二%、繰越額の予算現額に対する割合は一一・〇%、不用額につきましては一一・六%となっておるわけです。 巨額に上る復興の予算でございますので、無駄遣いがあってはならないというのは当然でございますし、このように繰越額及び不用額が上ることについての復興大臣の認識をお伺いをするとともに、多額の事業費というのが翌年度に繰り越されていることから、事業の実施計画や規模等の適切さの検討や事業実施の障害事項について不断の見直し、検討が必要なんだろうというふうに思います。 したがって、既存の制度の見直しも含めまして、予算の無駄がないように、そして執行がその年度で完遂されるような、そういう対応が必要なんだろうというふうに思いますが、根本大臣の現状のお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(根本匠君) 委員のお話にありましたように、会計検査院報告において、復興関連予算について多額の事業費が繰り越されていることなどを踏まえて、事業が適切に実施されているかなどを確認し、既存の制度見直しをも含め迅速な措置を講ずるなどの御指摘をいただいているところです。 これは、二十三年度補正と二十四年度の予算の執行状況ですから、私はやっぱり、東日本大震災の震災の状況、これは阪神大震災に比べてもそれを上回る震災でしたから、これを点検いたしましたが、どうして事業費の繰越しや不用が起こるのか。二十三年度補正と二十四年度予算ですから、考えてみますと、二十三年三月に起こった、十一月に二十三年度補正予算が組まれた、そして二十四年度、この予算が付いてから地域では、例えば町づくりについても町づくりの議論をして、計画を策定してということになるわけですね。その意味では、この事業費の繰越しや不用、これは、この要因、やっぱり大きいのは、町づくりの計画策定、あるいは除染実施も計画を策定するところに時間が掛かる、あるいは除染についても仮置場が用意できないと除染が進まないと、こういう問題もあってやはり地元との調整に時間を要したことによって生じたものではないかと思います。 こういう状況があったものですから、私は、例えば先ほど申し上げましたが、住宅再建・まちづくり、これについては関係省庁の局長クラスを集めて、そして加速するために四度にわたって加速化措置、これを取りまとめてきました。どこの制度にどういう隘路があるのか、これをどう乗り越えていくか、そういう加速化措置をとってまいりました。 また、人材、資材不足、こういう対応もありますし、あるいは被災地の職員の皆様が非常に厳しい仕事、ハードスケジュール、やっぱり応援体制が必要だ、その意味では発注者を支援するための職員派遣、全体としてトータルで後押しをする施策を推進してまいりました。 やはり大事なのは、被災地における課題、これにきめ細かく対応することだと思いますので、その意味では、加速化措置を講ずることによって復興関連予算の円滑な執行に努めていきたいと思います。
○難波奨二君 それでは、もう時間がなくなってまいりましたので、少しこの質問も、大臣、飛ばしまして、震災から五年間で収束をしていこうと、こういうことで今政府も取り組んでおられるわけでございますが、現在制度化されております復興交付金、これも平成の二十七年で終了することになっております。また、基金につきましても、これもそのような考え方であるわけでございますが、今ほどもございましたように、まだまだやっぱり復興には時が掛かると、こういうことでございます。当然そこにはお金も必要になるわけでございますけれども、この復興交付金と基金についての制度の延長についてどのような今お考えをお持ちなのか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(根本匠君) 東日本大震災からの復興については、復興の基本方針において復興期間を十年としました。十年とした上で、復興需要が高まる当初の五年間、これを集中復興期間と位置付ける、さらに事業の進捗などを踏まえて集中復興期間後の施策の在り方を定めると、こういうことで定められております。まずは平成二十七年度までの間に、復興交付金を活用して、速やかな復興を進めていただきたいと思います。 そして、お尋ねの集中復興期間後の平成二十八年度以降における復興交付金の扱いについては、他の復興事業とともに、それまでの進捗状況などを踏まえて、財源を含めてその在り方について検討する必要があると考えております。
○難波奨二君 是非前向きに御検討をいただきたいということを申し上げておきます。 最後、もう簡単に質問、大臣、いたしますけれども、この福島第一原発事故の賠償の問題でございまして、もう中身は申し上げません、随分置かれている立場でこの賠償の額に差があるじゃないかと。これも、被災の住民の方からすると、やっぱり納得がなかなかいかない部分もあるんだろうというふうに思います。これもやっぱり政治が解決していかないと困難な課題でございまして、残り時間短うございますけれども、大臣、この福島第一原発事故に関わる損害賠償の差異の問題、不公平感の問題、どのように今後対応しようと思われているか、お伺いをいたします。
○国務大臣(根本匠君) 賠償については、文部科学省の審議会で客観的、専門的、中立的に方針を示しておられます。その意味では、その点については、賠償の差異というお話がありましたが、確かに置かれた状況によって賠償額に差がある、それは事実だと思います。ただ、それは原賠審の方針ですから、政府はそこによっているということであります。 ただ、被災地域の復興に当たって地域が分断されるということではなくて、やはりコミュニティーの一体性というのが非常に私は大事だと思いますので、賠償とは別個に、避難指示によって復興の遅れた地域の再生を加速化する福島再生加速化交付金、これを創設しました。この交付金では、コミュニティーの一体性を踏まえて、被災十二市町村について、一定の要件の下で、避難指示の有無にかかわらず、対象地域として支援を行っております。 今後とも、こういう支援ツールを活用して、被災地域のニーズ、被災者の方の一人一人の事情に応じた丁寧な支援を進めていきたいと思います。
○難波奨二君 我が国にとって大変大切な復興あるいは原発事故の収束の課題でございます。どうか、与野党関係なく力合わせて対応してまいる、そのことを申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○小西洋之君 民主党・新緑風会の小西洋之でございます。 本日は、復興また金融、財政の審議でございますけれども、私の方から、全体として復興をテーマといたしまして、復興過程における子供たちのいじめの問題、また復興の財源、大きな財源の当てとなっております郵政の株式の上場の問題、また復興における公共放送の役割と現状の課題について御質問をさせていただきます。 冒頭三十分ほど、麻生大臣、少しお休みになろうかと思いますけれども、どうぞよろしくお願いを申し上げます。 〔委員長退席、理事熊谷大君着席〕 まず、復興でございますけれども、与野党で一致して作りました復興の基本法の中で、国民を挙げての復興、そして大切な理念として人間の復興ということがうたわれていたものと理解をしております。 私も震災直後から復興の理事を務めまして、復興特区法案の立案、また福島特区法の立案、その前は総合特区という成長戦略の法律、その仕組みであの復興特区の法律を作ったんですけれども、オリジナルの復興の基本方針も、私、復興庁の皆さんと議論しながら執筆もさせていただきました。 また、原発の賠償問題では、私、千葉県なんですけれども、残念ながら千葉県の観光の風評被害の、文科省が作られました中間指針というものがありましたけれども、相当因果関係の推定地域から外れてしまいました。そこで、私がいろんな方とお話を申し上げまして、被害者の方、加害者の方、また賠償担当の経産省、また千葉県、その四者の協議会をつくりまして、賠償地域から外れた地域で初めて賠償を実現をさせていただきました。今、もう最後の収束のフェーズに入っております。ちなみに、私がつくらさせていただいた協議会ですけれども、千葉モデルと言われまして、同じく中間指針から外れてしまった東北エリアでもその賠償の仕組みが使われたところでございます。 このように、微力ながら復興のために渾身で頑張らさせていただいた立場として、この復興の過程の中で、残念ながら住む家を追われてしまった御家族の子供たち、あるいは、あってはならないことですけれども、加害者といいますか、そういう事故を起こしてしまった、加害者として事故を起こしてしまった東京電力の社員の子供たちがいじめに遭っているというような声を聞きます。私、地元の千葉でも福島から避難されている方がいて、そこで、千葉で残念ながらいじめに遭っているというようなことも聞いているところでございます。 まず、根本大臣に伺わさせていただきたいと思いますけれども、こうした未曽有の大災害、自然災害を受けて、もう人生で本当に厳しい、苦しい状況にある中で、また、あってはならない悲痛ないじめというものを受けてしまっていることがあり得ると。国会図書館でも調査をさせていただきましたが、こういう、ちょっと掲げることはできませんけれども、分厚い報道の束が、子供たちのいじめの報道の束が、被災者の子供に関するものが届けられているところでございます。 大臣、そうした子供たち、いじめに遭ってしまうこともあるということについて何か所見をいただけますでしょうか。
○国務大臣(根本匠君) そもそも、いじめは決して許されないことだと思います。まして、被災した子供へのいじめ、これは極めて卑劣な行為であり、断じてあってはならないと私は思います。 いじめは、学校、家庭、地域社会が一体となった取組によって解決を図っていくことが重要だと思います。また、被災した子供たち、様々な問題を抱えていますから、一人一人の心に寄り添ったきめ細かい対応をする必要があると私は認識をしております。 私も、復興大臣就任以来、被災地の将来を担っていく子供について元気で健やかに成長できるような環境を整える、これは重要課題の一つに位置付けて、関連施策の充実に心を砕いてまいりました。 例えば、新しい東北というのは五本の柱を据えましたが、元気で健やかな子供の成長を見守る安心な社会、これをテーマとして位置付けてこの施策を推進しておりますし、生活環境に関するタスクフォースというものを昨年の秋につくりましたが、被災者に対する健康・生活支援に関する施策パッケージ、これもまとめましたけれども、そこでも子供に対する支援の強化、委員の今御指摘のあったようなことも踏まえて、やはり子供に対する支援の強化が必要だ、これも柱として据えております。 今後とも、子供たちが安心して生活して復興の原動力となるよう、心の復興にも更に努めてまいりたいと思います。
○小西洋之君 大臣、ありがとうございました。子供への心のこもった答弁をいただいたと思います。 副大臣からも、何か御所見がございましたらお願い申し上げます。御所見をお願い申し上げます。
○副大臣(谷公一君) 委員御指摘のとおり、復興基本法、私も衆議院で理事していましたので、公明党さんの強い要望でその一文を入れたかと思います。それで、最終的に議員立法で復興基本法の理念をまとめたということじゃないかと思います。 いじめのことにつきましては、根本大臣と全く同じ思いであります。私も十九年前、神戸で経験しましたけれども、今回ほど被災した子供たちのいじめということが問題になっていないように記憶しております。今回の災害が大変広範囲で複合災害だ、特に福島の場合は自然災害と事故のそれぞれの被災者が混在している、そういったこともその背景にあるのではないかと推察はしております。 いずれにいたしましても、こういうことがないように、根本大臣の下でしっかりと対応してまいりたいと思います。
○小西洋之君 ありがとうございました。御自身の阪神大震災の経験も踏まえての本当に意義のある答弁をいただいたものと思います。 今、大臣、副大臣に答弁をいただきました被災者の子供たちのいじめの問題でございますけれども、先ほどの図書館の資料によりましたら、あえて申し上げますけれども、福島の子供たちが放射線がうつるというようなことを言われてしまったり、あるいは東京電力の社員のお子さんが、今日も私、今日の質疑に当たっても、ある社員の方から何とかこの今日の質疑を頑張ってほしいというようなことも、それは親御さんですけれども、励ましの言葉もいただきましたけれども、そういういじめに遭うということがあるということでございます。 こうした被災地、また日本全国の子供たちをいじめから救うために、昨年の六月に超党派のいじめの法律を議員立法でさせていただきました。私、その与野党協議も民主党の側で務めさせていただいた者なんでございますけれども、そのことにつきまして、四月の七日、この決算委員会の省庁別審査、文科の省庁別審査の中で下村大臣に対して、残念ながらまだ自殺が止まっていない、また、いじめの発生が最大限に防げていない、それは法律できちんと定められた各地域や学校の取組が現場で残念ながら骨抜きになってしまっているからという、具体的な自殺例をお示ししながら御説明をさせていただきました。 幾つか資料を配付させていただいておりますけれども、一部以外は、四部でございますけれども、一部以外は四月七日と全く同じ資料でございます。そのうち、このチャートになっております四件の自殺の事例でございますけれども、法律によって、全ての小中高、全国に三万九千余り小中高に学校のいじめ対策委員会、もういじめは一人の担任の先生ではなくて複数の先生や外部の専門家が参画するチームによって担当すると、こういうチームが常時学校に存在し続けることで、いじめを起こしにくいという予防の効果、そして何より現にいじめを受けている子供たちが、もう安心、信頼して、自分たちは救われるんだと、自分が今受けていることに絶望せずに自分は生きる希望を持って大丈夫なんだという、その子供たちのその救いの声を届ける、そして子供たちを救い出す組織でございます。 しかし、残念ながら、今年になって私が確認したいじめでございますけれども、中学一年生の女子生徒、新幹線に山形県で飛び込んでしまいましたけれども、この組織が設置されておりませんでした。下の中学二年生の女子生徒、鹿児島県でございますけれども、設置されていない。そして、更に問題なのは、下の広島県、福岡県でございますけれども、設置されていたんですけれども、残念ながら、法律が指し示している、具体的に法律がこういう組織でなければいけないという、書いている要件、かつ昨年の十月に文科大臣の国の基本方針というのも定められたんですけれども、そこでも具体的に書かれている要件をかなえた組織がないがために、子供たちにとってその組織の存在すら恐らくこれは知られていなかったんだと私はあえて申し上げます。 いわゆる管理職の教職員の方々が、今まであった生徒指導部会や管理部会といったような組織をそのまま代用している、こうした、はっきり言うと法律違反でございますけれども、法律違反の状態でこうした自殺事件が起きているということを下村大臣にお示しをしまして、もう全国で、残念ながら、私が調べた限り、この次のページ、チャートの次のページをめくっていただきますと、グーグルで検索したものを上からばっと並べただけでございますけれども、この④番、これはあえて申し上げますけれども、最も大きな政令指定都市の教育委員会、政令指定都市の教育委員会の地方いじめ基本方針というものの中で書かれている学校のチームの在り方が、いわゆる児童指導部会や生徒指導部会等でいいというふうに書いているんですね。そうすると、もうこの政令指定都市の中にある小中高の学校、公立学校は多分何十とあろうと思いますけれども、端的に言うと全滅です。 〔理事熊谷大君退席、委員長着席〕 これは、従来までのこういう取組なんですけれども、こんな従来までの取組では、子供たちを最大限いじめから守り、かつ自殺だけは絶対防がなければいけない、その自殺を防ぐためのこの仕組みを我々は、国会議員はつくったんです。こういう従来の取組が駄目だからつくったのに、従来の取組でいいというようなものを各地域や学校がやってしまっているわけでございます。 そこで、そうした事実を下村大臣に御説明して、どうか大臣のお力で四月中に行政通知を出していただきたいと、各地域や学校が法律の要になる制度についてちゃんとした内容を理解して具体的な取組ができるような行政通知を出していただきたいというお願いを申し上げました。結果、この四月七日の質疑の後、文科省と二回ほど議員会館で議論させていただきまして、文科省は行政通知を四月中に出すということをおっしゃってくださいました。私も子供たちが救えるものだと本当に楽しみにしていたんですけれども、結果、出てきたのがこの縦型の資料、四月二十三日、もうこれは発出されています。もう既に発出されている行政通知でございます。文科省の内藤さんという児童生徒課長、すなわちいじめの実務の責任者の名前が入った全国の教育委員会、学校宛ての通知でございますけれども、私が下線を引かせていただいております。この通知、何を要はやろうとしたかというと、新年度に入っていじめの対策の新しい担当者が替わるので、今まで配っていた資料をもう一回ホッチキスして配り直しますという通知でございます。 実は私、四月七日のこの決算委員会では、下村大臣に敬意を表しまして余り多くのことは申し上げませんでした。しかし、先ほどお示しした、なぜまだ自殺が続いているのか。それは端的に申し上げれば、法律ではしっかりとしたことをちゃんと条文で書いているのに、また十月の基本方針でもちゃんとしたことが書かれているのに、文科省の各地域に対するその指導やアドバイスが充実していないか、足りていないからでございます。足りていない……(発言する者あり)最後、決算検査要請も出させていただきますので、お時間をいただけますでしょうか。 ですので、私が申し上げたいことは、実は文科省がこの四月の二十三日、四月の七日の私の下村大臣に対する質疑を受けて出したこの通知というのは、今まで各学校や地域でいじめを最大限に防げなかった原因、また悲痛な……(発言する者あり)子供が死んでいる話です、自殺事件が起きてきた、それを防げなかった原因を何ら解決していないんです。欠陥の資料をそのまま配っているということでございます。 ここで、決算委員会らしく会計検査院に伺わせていただきます。一般論として、法律に違反した文部科学省の行政通知に基づく国の支出は、会計検査院法の合規性の観点から、会計検査院の検査の対象となると理解してよろしいでしょうか。
○説明員(平野善昭君) お答えいたします。 仮に法律に違反した行政通知に基づく国の支出があった場合は、合規性の観点からの検査対象となり得ると考えております。
○小西洋之君 ありがとうございました。 すなわち、今検査院がお答えいただいたように、この行政通知、私、立法者なんですけれども、こういう逐条解説の本も書かせていただいて、これは私だけの見解ではなくて、衆参の議会法制局、また文科省にも事務的に確認をいただき、また、いじめの与野党協議の座長の馳衆議院議員からも、この本を活用して学校現場で対策をしてほしいと推薦の言葉をいただいております。 立法者の立場から見て、この行政通知は法律違反だらけでございます。それを今から個々に確認させていただいて、最後、決算検査要請を私はさせていただきたいと思います。 いじめの予算でございますけれども、法律が成立することによりまして、合計で、割合でいいますと二〇%以上でしょうか、三〇%近くでしょうか、いじめの予算を国費で投じているということでございます。 では、今日は文科省の局長にお越しいただいておりますけれども、四月七日には、この議場には大津のいじめの御遺族、立法の大きな契機に事実なりました大津のいじめの御遺族や、同じく御遺族のジェントルハートの小森様にもお越しいただいておりました。その上で、私は下村大臣に何が学校現場で法律の趣旨に反しているかを個々具体的に説明し、その上で文科省は、こういうとんでもない過去の資料、間違った資料をホッチキスしたものをあえて出しているところでございます。 では、局長に伺いたいと思います。 この資料、二枚おめくりいただきまして、いじめ防止対策法の概要、下にページ番号、この二ページというのがございますけれども、これからこの下の小さな番号ですけど、ページ番号を基に示させていただきます。 いじめ防止対策法の概要という資料がありますけれども、この概要の資料ですね、この縦型、これですね、局長、よろしいですか。この四月二十三日の課長通知の中のものです。よろしいですね。 概要がありますけれども、いじめ防止対策法の概要というこの資料の中には、法律のいじめ防止対策のその要になる制度、幾つかあるんですけど、要になる制度について実は一言も、文言すらありません、触れられてもいません。かつ、それは国の基本方針においても非常にボリュームを持って具体的詳細に書かれている要になる制度です。何の制度が書かれていませんか。分からないんだったら、分からないで結構ですよ。
○政府参考人(前川喜平君) いじめ防止対策推進法の概要の資料でございますけれども、これは概要でございますから、全てを網羅的に書いているものではございませんけれども、主なポイントは全て書かれているものと考えております。
○小西洋之君 皆さんお聞きいただきましたように、今日全く偶然なんですけれども、私、かつて総務省で、麻生大臣の下で官僚を十二年間務めておりました。当時お仕えした尊敬する直属の上司、立派な局長様ですけれども、お越しいただいておりますけれども、私が霞が関で行った十二年間の仕事でこんなばかげた概要文書を作るということは全くありません。欠陥文書です。 これは、法律の十四条三項、各教育委員会に設置するいじめの対策の附属機関について文言が一言も書かれていないんです。上から二つ目の第二章という箱の中に十四条一項のいじめ問題対策連絡協議会についてのことはありますけれども、教育委員会がいじめ対策をきちんとできなかった、学校をちゃんと指導する力もなかった、あるいは、挙げ句の果てには隠蔽してしまった、大津の事件で現に起き、重大な立法事実になったものです。そのものについての説明が全くないんです。それをいじめの政策の実務担当の担当局長が全く知らないんです。これが実は文科省の現状なんです。 今日あえてこういう質疑をさせていただいたのは、この質疑に先立つ先週の金曜日でございますけれども、ここの通知を出している課長、内藤課長に、私、議員会館にお越しいただきました。後で皆様に御説明いたしますけれども、去る四月七日に私が下村大臣に二十分も掛けて御説明した、さっきの自殺のあった学校で、その要になる制度、学校のそのチームがつくられていない。そのチームがつくられていないことについて、この説明資料ですね、そのチームについての構成がちゃんと書かれていないんですけれども、法律と国の基本方針に書かれている言葉とここの通知に書かれている言葉、何が違いますかと聞いたら、答えられないんです。時間を置いて三回確認しましたけれども、答えられない……(発言する者あり)全く違います。答えられないんです。なので、こうした、その文科省が本当に子供たちを救うような業務をやっているのかどうかということについて確認を続けてさせていただきます。 では次、また局長に伺わせていただきますけれども、一ページおめくりいただきますと、まさに前川局長のお名前で出されている行政通知、これ昨年の十月出されたものでございます。国の基本方針が出された十月に出したその行政通知。 その国の基本方針の説明資料というのがこの六十八ページです。説明資料という次のページをめくっていただきますと、マジックで私が書かせていただいているところがございますけれども、各教育委員会などが作ります地域のいじめの基本方針というものがございます。地域のいじめの基本方針を私がマジックで引いて、条例などの形で作るということが書いてあるんですけれども、これ法制的、つまり法律的にいきますと全くの間違いでございまして、これは昨年の十月十一日の文科省に置かれましたいじめの協議会においても最後議論の中で、こういう議事録がございます。私の逐条の七十九ページに正確に引かせていただいておりますけれども、条例などの形でというのは絶対に条例で作成せよというものではなくて、具体的な対策についても条例の文中に定めなきゃならないものではないという説明ぶりでございます、近々、地方自治体に対して説明会を行う際にはこうしたことをしっかりやっていきますということが書いてあるんですけれども、なぜ引き続き条例などの形でというふうに書いているんでしょうか。 地域のいじめの基本方針というものは、済みません、いろんな資料をお配りさせていただいておりますけれども、この資料番号が付いた資料の中の資料七番ですね、御覧いただきますと、各教育委員会の中の学校が作るいじめの防止のプログラムのひな形ですとか、ある教育委員会の管轄におけるいじめの早期発見や事案対処のマニュアル、そのひな形、それが地域のいじめ方針なんですね。つまり、行政計画のようなものなんですよ。それを条例で書くなんということは法制的にあり得ないんですけれども、何でこういう間違った言葉をそのまま残しているのかということでございます。済みません、ちょっと大臣にお二人来ていただいていますので、大臣の御質問のために、ちょっと先に、この間違いということを指摘をさせていただきます。 この先ほどの課長通知に戻らせていただきまして、次の七十七ページに、設置根拠となる条例の制定が必要ということが、マジック線を引かせていただいております。これは、さっき局長が答えられなかった、教育委員会の中に設置する弁護士などが参加するいじめ対策の附属機関でございます。四月七日、日弁連から子どもの権利委員会の役員の村山先生にもお越しいただいて、各地域で弁護士会が挙げて、学校や教育委員会から要請があればこの附属機関に弁護士を派遣するように今準備を進めているような答弁をいただきました。にもかかわらず、そうした附属機関について一言も書いていない法律の概要を配ったり、あるいは、今から説明しますけれども、間違った法律的な考え方を書いているんでございます。 附属機関には、設置には、その条例の根拠は不要でございます。十四条の三項を一言一句書いたのは、国会議員は私でございまして、自民党本部で、馳座長の前で、文科省の当時の白間課長、あと衆参の議会法制局と一緒に確認しながら、十四条一項には条例とあるけれども、十四条三項には条例は必要ないという確認をさせていただきました。その後、担当課長が替わると、こういうふうにずる抜けになってしまっているわけでございます。ちなみに、総務省、地方自治法上、条例が必要か総務省に裏を取ったら、文科省から全く相談もないというふうにあきれておりました。 こういう不要な条例を、私は条例を一般的に否定するわけではありませんよ。不要な条例を、わざわざ条例は要らないという立法意思の下で条文を書いているのに、こういう不要な条例が要ると書くと、それだけ地域の対策が遅れるんですよ。そうした責任を局長はかみしめていただきたいと思います。 では次、局長に質問させていただきます。七十九ページを御覧ください。各学校でいじめの防止の基本方針を作ることになっております。七十九ページですね。マジックで括弧を書かせていただいておりますけれども、これは、法律の趣旨と昨年十月の国の基本方針の書きぶりから全くずれる、骨抜きの記述になっております。国の基本方針の記述と何がずれますでしょうか。ちなみに、局長には、この課長通知とその法律の趣旨、また国の基本方針とのずれなどについて質問するというちゃんとした質問通告をさせていただいております。どうぞ、局長。
○政府参考人(前川喜平君) ちょっと、資料のどこに当たるのかがちょっと分かりませんでしたが……
○小西洋之君 課長通知の七十九ページです。
○政府参考人(前川喜平君) 二十三日の課長通知のことをおっしゃっているわけですね、四月二十三日の。 文部科学省におきましては、平成二十六年四月二十三日に児童生徒課長の名前での通知を出しまして、これは、タイトルといたしましては「いじめ防止対策推進法基礎資料と対応のポイント」、これを配布するというものでございます。これは、この通知につきましては、これは、新年度に入ったために、新任の学校関係者向けのいじめ関係資料を配布すると、そういう趣旨で出したものでございます。 四月七日の決算委員会におきまして、法制度全体のその取組状況、特に国の基本方針、その制度趣旨等について御質問をいただいた。四月二十三日に発出した通知の内容でございますけれども、これはいじめ防止対策推進法に基づきまして文部科学大臣が定めましたいじめの防止等のための基本的な方針に沿ったものでございまして、法律の内容や国の基本方針、また、この当日の大臣の答弁等とこの通知との間には、相違点、矛盾点あるいは問題点はないと考えております。 いじめの防止等につきましては、政府におきまして、関係省庁とも連携いたしまして文部科学省が責任を持って対応していくものでございまして、今後、いじめの防止等の対策を総合的に進めてまいりたいと考えているところでございます。
○小西洋之君 この課長通知と法律や国の基本方針は矛盾が全くないというふうにおっしゃいましたけれども、先ほどから多々の矛盾を私は指摘をさせていただいているんです。行政通知というのは、日本国憲法の下で行政がただ一本たりとも勝手には出せないんですよ。法律に基づいてしか行政通知というものは出せないんですよ。立法者として、また与野党協議の責任者として、この行政通知はめちゃくちゃおかしいですよということをさんざん申し上げているんですが、何がおかしいか申し上げます。 この資料一というところ、これ、国の基本方針、昨年十月の文科大臣が定めた国の基本方針なんですけれども、右の上の方に、私が二重線、体系的・計画的という言葉があります。この課長通知の七十九ページは、全ての学校で作るいじめの防止のプログラムのその在り方について骨抜きの記述をしているんですね。全ての学校で作るいじめの防止プログラムというのは、この法律の前は、年に一回、みんなでいじめは駄目だというようなことをやっていたんですけれども、それではいじめの最大限の予防はできない。年間を通じて、様々な教科、どんな教科でもいいんです、あるいは様々な体験学習などを通じて、そのいじめの予防になる取組というものを学校全体で、学校教育活動全体を通して体系的、計画的なプログラムを作ってやっていくというのがこの法律十三条の学校いじめ防止方針の趣旨なんです。そのことは、これはまさに国の基本方針ですから、今読み上げたとおりの言葉なんです。もうちゃんと書かれているんです。 ところが、文科省が各地域や学校で説明しているここの資料にはそのことが一言もないんです。一言も書かれていない。つまり、骨抜きをやっているわけです。私が調べましたら、残念ながら、いろんな学校のいじめ防止方針というのは従前どおりのA4の紙ぺら一枚のようなものだけです。 本当の学校いじめ防止基本方針というのは、この資料の七番の群馬の高崎市の例です。前川局長、あなたは、この国の基本方針、十月に作ったときに、この高崎市の例を全国に流しているんですよ、行政通知を作って。しかも、この国の基本方針を作るときに、この高崎の教育長は私が文科省に提案をしてヒアリングに来て、この教育長のこの取組、これイギリスの優れた取組を基にしたものなんですけれども、それが国の基本方針に入っているんですよ。 そのことを説明資料には全く書いていない。すなわち、課長通知には全く書いていないのに、何が矛盾しないだ。前回の四月七日、大津の御遺族や、あるいはジェントルハートの御遺族、あるいは中学生や高校生の子供たちが自殺をしている例を示して私はお願いしたんですよ。本当にもう心の底からあきれます。 時間がございませんので次に行かせていただきますけれども、八十ページは、御覧いただけますでしょうか、課長通知の八十ページでございますけれども、黒マジックのところ、これは学校の、全ての学校に置くチームの話でございます。 さっき申し上げました、いわゆる生徒指導担当などの管理職、つまり三、四人で構成してしまうんですね。学校管理部会や生徒指導部会などの既存の組織でもいいと書いております。これは、委員長を始め同僚の委員の皆様、御記憶いただいていると思いますけれども、四月七日、私が文科大臣に、これでは駄目なんだと、これがこのいじめが現に続いている、いじめが起きてしまった四件の学校でまさに行われていた間違ったやり方なんだということを申し上げました。法律に、また国の基本方針に反する間違いでございます。 これ、実は、国の基本方針を作るその協議会の中で、こうした管理職だけでもいいんじゃないかというふうにおっしゃる委員の先生方がいたんですね。ただ、それではやはり最後は駄目だということを御理解をいただいて、結果的に、この学校管理部会や生徒指導部会を使う場合にも、私が法律で書いた、いじめの防止等の対策を実効的に行う。既存の組織を使うんであっても、法律がちゃんと求めているような防止と早期発見と事案の対処が実効的に行うということができない限りは法律違反ですよという書きぶりになっているんです。しかし、そのことが何にも書かれていないんです。だから、今なおこの自殺が続いているというようなことが起き続けているわけでございます。 また、この学校のチームは外部専門家の参画が求められるんですけれども、ここも助言というような訳の分からない言葉になっているところでございます。 今申し上げたところは、さっきのこの資料の中で、資料三番のジェントルハートの方が、学校の教科担任やあるいはその学級担任の方が必ず入り、かつ、それぞれのキャリアを通じて、必ず入って豊かな同僚性をつくっていくと、そうしたことが言われているところでございます。 済みません、ちょっと急がさせていただきたいと思いますけれども、じゃ、八十二ページを、局長、御覧いただけますでしょうか。先ほどのような時間稼ぎの答弁はもう絶対慎んでいただきたいと思います、両大臣にお待ちいただいておりますので。 八十二ページは、四月の七日に私が下村大臣に切々と一生懸命訴えさせていただいた、学校のいじめ対策のそのチーム、そこに学級担任や教科担任が入らなければ必ずいけない、その理由に関わるものでございます。四月七日の私の質疑の趣旨、御理解、御記憶があるのであれば説明していただきましょうか。無理でしたら、分からないの一言で結構でございます。
○政府参考人(前川喜平君) 学校に置かれる組織につきましては、いじめ防止基本方針におきまして、当該学校の複数の構成員で構成するという旨の記述がございまして、そのことにつきまして、さらに、学校の管理職や主幹教諭、生徒指導担当教員、学年主任、養護教諭、学級担任や部活動指導に関わる教職員などから、組織的対応の中核として機能する体制を学校の実情に応じて決定すると、こう記されているところでございまして、四月七日の大臣の答弁はこれを説明したものであるというふうに考えております。
○小西洋之君 全く見当違い。全部ちゃんと通告させていただいて、こういう質問をするという通告をさせていただいております。何の勉強もされていない。子供たちを本当に救う気があるんでしょうか。 この教職員全体の共通理解の下というのは、これだけではやはり足りないんですよ。前回、大津の御遺族に来ていただいて、私も苦しい思いで一生懸命説明させていただきました。大津の自殺事件というのは、担任の方はいじめでないと今なおおっしゃっているようなんですけれども、周りの先生はいじめだと思っていたんですよ。しかし、学級担任制という縦割りの下で子供がいじめられているのを教職員全員で救うことができなかった、それを打破する豊かな同僚性を培うのがこの学校いじめ対策委員会の趣旨なんですよ。それが一言も書かれていないんですよ。そのことの説明を求めたんですよ。私は、四月七日、大臣にるる御説明申し上げました。 じゃ、八十三ページ。もう一言で答えてください。いじめの被害者やその保護者に対して必要な情報を適切に提供する、これ条文ですけれども、この趣旨を一言で答えてください。
○政府参考人(前川喜平君) いじめ事案の対処に当たりましては、いじめを受けている児童やその保護者の心情に十分配慮した取組が重要であると考えております。特に、いじめによると見られる自殺の背景調査を行う等に当たりましては、亡くなった児童生徒の尊厳を保持しつつ、その死に至った経過を検証し再発防止策を講ずるということを目指しまして、遺族の気持ちに十分配慮しながら行うということが必要でございます。 そのため、基本方針におきましても、遺族が当該児童生徒を最も身近で知り、また、背景調査に切実な心情を持つことを認識し、その要望、意見を十分に聴取するとともに、できる限りの配慮と説明を行うこととされているところでございまして、各地方公共団体あるいは学校におきましてこれに沿った適切な対応がなされるように、その周知徹底を図っているところでございます。
○小西洋之君 もう関係ない説明はやめてください。 必要な情報を適切に提供するというのは、何か適当にやればいいんじゃなくて、説明責任、法的な説明責任を最大限に全うするという趣旨なんですよ。文科省の方々も出られていた与野党の実務者協議でこういう趣旨だということは確認されているんですよ。それを四月七日に、これは残念ながら自殺が起きた例で、各教育委員会がこれはもう適当に説明すればいいんだというふうに曲解しているというのを、資料五番の、大津の御遺族が切々と報告しているんじゃないですか。なぜそういう答弁ができるんですか。全くあきれます。 今日は、西川副大臣にもあえてお越しいただいていますので、副大臣にお答えいただくために、先にもう私の方で残りの論点を御説明させていただきます。 八十四ページ、自殺事件等が起きたときの調査委員会の在り方。公平性、中立性、これは教育委員会などから見た公平性、中立性ではなくて、被害者の方から見た公平性、中立性が必ず全うされなければいけない。また、ゆえに、その委員会をつくるときに、その構成員の在り方等々についてもちゃんと被害者の方に説明し、真にやむを得ない事情がない限りは納得をいただかなければならないということがちゃんと国会の審議あるいは与野党協議、そうしたもので確認されているところでございます。 九十一ページ、より詳しい指針について。これ何のことかといいますと、今申し上げましたいじめの対策の要になる仕組みについて、一体どういう意味で、どういう構成、組織で、どういうことをしなきゃいけないかということをちゃんと文科省は説明しなきゃいけないんです。そのためにガイドラインを作るということがちゃんと国の基本方針に、資料の九番に付けさせていただいていますけれども、書いているんです。ところが、前川局長、いじめの国の基本方針ができてからもう半年以上たちますけれども、ガイドラインを協議会を置いて作ると書いてありますけれども、協議会をつくってもいないということを私、確認をさせていただきます。 今申し上げました、九十五ページと百三ページですけれども、学校のいじめ対策委員会、あっ、ここは違いますね、これは各専門家との連携ですけれども、文科省が今やっているのは事件が起きた、自殺が起きたときの対策ばっかりやって、肝腎の予防や早期発見にいかに専門家を引き込むか。四月七日に弁護士の、日弁連の役員の方がお越しいただいて、予防のためにも弁護士は役立つ準備を進めているということがありましたけれども、またぬけぬけとこういう通知を重ねて出しているところでございます。 また、百十ページ、百十一ページですけれども、先ほど申し上げました、学校いじめ対策委員会が組織としてどういうふうに予防、早期発見、事案の対処をやるかということを全然書かずに、個々のプレーヤーの訳の分からぬ役割だけを書いているわけでございます。 百十五ページは、済みません、申し上げるだけ申し上げさせていただきますが、百十五ページは、これは保護者や地域の方に宛てたものでございますけれども、この法律の重要な基本理念であります保護者や児童生徒の主体的な参画、また重要な仕組みであります全ての学校のチームや学校の予防プログラム等々についてホームページで公表する、そうしたようなことについて一言も書かれていないところでございます。 最後は、百十九ページ、これ文科省の建物にある国立の研究所なんですけれども、これも今申し上げたような問題点がいっぱい指摘できるところでございます。 今日は、西川副大臣にあえて公務の御出張を押して出席をいただきました。実は金曜日に私は文科省の方に何度も何度も、政務官でも私は結構だと考えていると、今日、私は、金曜日ずっと待っているから、文部省の官僚の皆さんが来て、こういう間違った行政通知を出したことをちゃんと議論していただいて、これについて、事務方でですよ、政務の決定ではなくて事務方として今後どうするのか議論させていただけるのであれば私は結構ですというふうに何度も何度も申し上げさせていただきました。もしかして官僚の皆さんが副大臣を壟断しているんではないかというふうに心配して、副大臣のお部屋にも、あえて申し上げますけれども、お電話をさせていただきました。私は通告をしなくてもいい問題だと考えていると。しかし、文科省の方で副大臣を出すというふうにどうしてもおっしゃるので、お越しをいただきました。それは国家行政組織法上、副大臣のみがいじめの政策について大臣の代理権を持っているからでございます。 どうか、さきの四月七日の下村大臣の答弁では、私の趣旨を踏まえて行政通知を出すことも含めて検討するというようなことをおっしゃっていただきました。西川副大臣のお力で、間違いなくこのままだと自殺が止まりません。五月のゴールデンウイーク後、つまり新学期の人間関係ができる頃にいじめが増えて、また深刻化するということも統計上、文科省の統計ですが、明らかになっております。どうか、副大臣のお力で子供たちを救うために要になる制度の趣旨や在り方について簡潔に記したその行政通知を出していただけることをお願いできますでしょうか。よろしくお願いいたします。
○副大臣(西川京子君) 小西議員の今までの御発言、ずっと聞かせていただいておりました。 この経緯は、正直、私は金曜日にいろいろと説明をいただきましたので、過去の経緯のことについては私は直接よく分かりません。そういう中で、大臣が四月七日に、大臣とのお話の経緯、その中で行政通知を出すということについては四月二十三日に発出したということで、その責任は果たしていると思います。 その中で、今回、四月には結局新たに係とかがみんな地方でも替わりますので、新たな新しい方にしっかり通知しなければいけないと、そういう趣旨の下にこの四月に今回の課長名の行政通知を出させていただいておりますので、これはいじめ防止対策推進法に基づく措置を確実に実施したと、そういうふうに考えております。 そして、今回新たに、今先生がおっしゃいましたもので、取りあえずこの通知は出させていただいておりますので、新たに行政通知を発出するということはちょっと考えておりません。
○小西洋之君 非常に残念な答弁でございましたけれども。 私は立法者として申し上げます。この御紹介した四件以外に間違いなくこのままだと自殺が起きます。止まりません。もし自殺が起きたら、下村大臣の前に、また副大臣の前に私もう一度委員会で立たせていただいて、その自殺の具体例を示しながら、そしてそこで、恐らくちゃんとした対策は行われないでしょう、そうした質疑をさせていただかなければなりません。何とぞ副大臣のお力で新しい行政通知を出していただきますように、今日、文科省で今日からしっかり検討いただくことをお願いをさせていただきます。 また、このほかにも法律の三十四条で学校の評価に対して適切な評価仕組みをつくったりしておるんですけれども、そうしたことも全く書かれておりません。 委員長にお願いでございますけれども、今申し上げましたように、この行政通知が間違った行政通知で、いじめが防げていない、自殺が起きている、またそこに国の予算が投じられている現状がございます。こうしたこれまでの問題、また現在の運用の問題について、私は会計検査院に検査要請を求めさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○委員長(金子原二郎君) 理事会で協議します。
○小西洋之君 委員長、ありがとうございました。 これは四月七日に大臣に伺わせていただいて、それにもかかわらず、その自殺が止まらなかった原因のものを紙をホッチキスしてまた出しているということでございますので、これは決算委員会の威信にも私は関わる問題だと思います。決算の参議院、決算委員会の威信に懸けて検査要請を必ずお願いをさせていただきたいと思います。 以上、いじめの問題を質問をさせていただきました。 では重ねまして、復興関係で伺わせていただきます。根本大臣に伺わせていただきます。 今、日本郵政の株式の上場の準備が進められておりますけれども、復興財源でこの日本郵政の株の上場益というものが期待されているところでございますけれども、措置されることが決まっておるところでございますけれども、復興を所管する、推進する立場から、是非、日本郵政の株をたくさんいい値で売れてほしいというようなことをいかがお考えでしょうか。
○国務大臣(根本匠君) 復興財源については、二十五年度予算編成において、復興事業費が復興財源を超える見込みであったことを踏まえて、二十七年度までの復興財源を十九兆円から二十五兆円程度に拡大しました。その拡大した財源の中に、委員のお話のように、日本郵政株式の売却収入が含まれております。その当該株式の売却の在り方については、財政当局において適時適切な判断がなされるものと考えております。
○小西洋之君 もう少し踏み込んでいただきたかったのですが、ありがとうございました。 この日本郵政の株式の上場をテーマにいたしましたが、麻生金融担当大臣に今度は金融をテーマに伺わせていただきたいと思います。 麻生大臣、私も麻生大臣が総務大臣でいらっしゃったときに総務省で働いていたんですけれども、本当に苛烈なその小泉・竹中改革路線の中で、麻生大臣が、明治以来の公共インフラの宝である郵政の本来の在り方を何としてでも守ろうと、本当に背中からその思いそして悲壮感があふれているのを私も背後で拝見をさせていただいていたところでございます。この郵政の民営化法でございますけれども、民自公の三党合意で改正郵政民営化法が成立いたしまして、私も郵政出身の議員としていろんな奮闘をさせていただきました。 そこで、麻生金融担当大臣にお尋ねいたします。 ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険におきましては、民営化以降、他の金融機関と同様の金融庁の銀行法や保険業法の規律の下で経営されているわけでございますけれども、そもそも、このゆうちょ銀行やかんぽ生命について、金融全体を所管する大臣として、どういう金融界における意義や位置付けというものをお考えいただいておりますでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 郵政省にいたというなら、郵便局というのは何省に属していたか。最初は大蔵省だったんですよ。これ全然知っている人は郵政省の人でもほとんどいないんですけれども。それから内務省、それから商務省、それで一八九五年にたしか逓信省と言ったっけ、何か難しい字だったね、逓信省。もう我々の世代は逓信省だったね、私と同じ世代の人は申し訳なかったね、悪かった。ちょっと、済みません、逓信省でうなずかれたんで、なかなか逓信省と言ったって通じない時代になっていますので。 これが、明治八年に郵便貯金というのができたんですが、僕はこれの意義というのは、小西先生、効率化とか営業利益とかいったら、やっぱり人の少ないところでは、郵便貯金という金融の仕事をやったり簡易保険という保険の仕事をしたりするところは、普通の民間会社からいったら過疎地にはやっぱり減らすと思いますね、普通の会社だったら。当たり前ですよね、減らさなかったら株主から何で減らさないんだと言われますよ。 しかし、これは生い立ちが生い立ちでもありますので、私どもとしては、これは、過疎化というのは、これは選挙区がどこか知らぬけれども、私どもの選挙区なんかでも結構イノシシやら猿やらの方が人間より多くなってきたんじゃないかなと思うぐらいえらく激しいところがあるんですけれども、そういったところでも郵便局というのは一個だけありまして、その郵便局がきちんとその地域のコミュニティーというのを昔ながらに維持しているんだという存在価値というのは、私は金だけとか効率だけでは計り知れないものがあるんだと、私はそう理解していましたので、こういったものがきちんと成り立たせるというのは、完全民営化した場合は、それは最初のうちはもってもだんだんだんだんもたなくなってきますから、そういったところがきちんと対応できるようなものは制度として持っておく必要があるのではないか。私は、郵便局とか簡易保険というのは、存在意義というのはそういうところだと思っています。
○小西洋之君 もう大蔵省時代からのその郵政の意義、地域の公共インフラとしての、金融だけにとどまらないインフラとしての意義について有り難い答弁をいただいたと思います。しかし、引き続きその地域で役割を果たしていくためには、まず経営が何よりしっかりしないといけないわけでございます。 ゆうちょ銀行でございますけれども、日本郵政の上場という大変大きな課題に今向かっている中で、やはり日本郵政、復興の財源のためにも、最大限の上場益を上げるためには、やはりその全体のグループの企業価値の向上がまさに重要でございます。まさにゆうちょ銀行とかんぽ生命のその企業価値を向上させるためにはやはり新規業務というものをお認めいただきたいというふうに願うわけでございますけれども、重ねて麻生大臣に伺わせていただきます。 ゆうちょ銀行の新規業務でございますけれども、認可申請を、二〇一二年の九月、出させていただきました。先ほどの難波先生の質問と若干重なりますけれども、郵政民営化委員会からは十二月の十八日に意見が出されました。もう二年たとうとしているんですけれども、金融庁の標準処理期間は三十日ということでございますので、他の金融機関との手続の関係でも若干あるいは大幅に時間掛かり過ぎだと思うんですけれども、郵政の意義、役割を認識、愛してくださる大臣として御答弁をお願いいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) 御指摘のとおりなんですけれども、このゆうちょ銀行が申請しておられますのはもう完全に新規業務ですものね。したがって、失礼ですけれども、取りっぱぐれたら、どうして取立てできるのというようなところは、これは普通の銀行やら何やらとは全然ノウハウがこういうところはありませんので、そういった意味では、きちんとして、銀行業務としては全く新しい業務でありますので、そこのところはきちんとやっていただかなきゃ駄目ですよという点と、やっぱり今度はほかの銀行から見たら、おたくら政府保証が付いているんじゃないのというような話になりますので、どうしたってそこのところはなかなか難しいんだと思いますので、まだ今認可の時期をいつ頃になるかというものは判断するところまでも至っていないので、まだ今、融資の審査体制というのは、本当に融資を審査できる能力がおありですかというような話を、きちんとそれやっていくということをさせていただかなきゃいかぬところだと思っております。
○小西洋之君 大臣、ありがとうございました。 確かにゆうちょは新しい新規業務をするわけでございますけれども、私の尊敬する本当に優秀な社員の皆さんが、私もお世話になって育てていただいた方々がいらっしゃいますので、郵政の組織でできなくて、ほかの新しい、まさに新規、銀行業に参入する業態はたくさんあったわけでございますけれども、それは三十日でお認めいただいておりますので、郵政ができないわけはないと思いますので、是非お願いを申し上げたいと思います。 また、大臣の下で、NTTあるいはJR、そのユニバーサルの役割を担うところはやはり何らかの形で公的な担保があるわけでございますけれども、だからといって競争条件に本当に、そうですね、何か具体的な問題があるのかというようなことも考えてしまうところもあるわけでございますので、またそうしたことも御検討をお願いしたいと思います。 最後に、今金融庁の中で官民ラウンドテーブルというものを設けられまして、質問の二問目でございますけれども、民間資金を活用した公共施設・社会資本整備等を促進するための金融面からの取組、またアジアの金融制度等の整備支援のための官民協働体制の強化について御検討をされているといいます。 こうした社会資本整備や海外の金融制度等の整備支援でゆうちょやかんぽもそれなりの一定の役割を、それなりといいますか、立派な役割を担えると思うんですけれども、活用についてどのようにお考えいただいていますでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) いわゆる最近PPPと言われておりますけれども、パブリック・プライベート・パートナーシップでしたか、ファンド、ファンド何とかって言ったな、パートナーシップと言ったと思いますが、パブリック・アンド・プライベートファンド・パートナーシップでしたっけ、何かそれでPPPという言葉が今はやっております。 これは極めて大きな意味があると思っておりまして、例えば成功した例で、インドのニューデリーからタージマハルまで昔ですと飛行機乗り継いでも一日半は最低掛かった。今、PPPでそこに道路を通しまして、そして三時間で片道行けると思います、今。そんな金が、インドのどこに金がそんなあったんですかと聞いたら、全部外国の金を含めてPPPでやっております。そして、インドの会社もこれ出しておるんですが、当然有料ですよ。それで、そのリターンでちゃんと食えるようになっておるというので、ちゃんと採算が合うという、本当に合うかどうか知りませんよ、だけど、とにかく合うといってこれはでき上がっていますので。そういった意味では、これは政府の金は、政府は許可しただけであってあとの話はそういうパブリックセクターだけでやっておられる、一部、ああ、パブリックって、それはプライベートセクターだけでやっておられるので、パブリックの部分もそれは道路を造る許可やら何やら幾つかかんだんだとは思いますけれども、少なくともそういった形ができ上がっておりますので、我々としては今後、ゆうちょとしては少なくとも取りっぱぐれの話とかなんとかいうんだったら、これはちょっと、相手の政府相手にやるんですから、そういった意味では、ゆうちょというはっきり言って貸付けにはアマチュアがやっても結構できるんじゃないかなと思っているのが一点。 もう一点は、やっぱり新たに銀行というのが立ってすぐ潰れた銀行があったのはお忘れじゃないでしょう。ふざけた話でしたでしょうが。こんなものは潰れるに決まっているといったら、潰れた。随分やり合いましたよ、あのとき、国会でも。それで、やって、潰れた。だけど、あれなんかは全く失敗をした例だと思いますけれども、もうすっかりみんな忘れられておりますけれども。 そういった意味では、このゆうちょの場合はでかいですから、しかも歴史もありますので、こういったところがやっていくときに、この官民ラウンドテーブルで今しようとしている方向というのは、一つの確実な資金というものの運用する方法としては一つの提案だと、私どもはそう理解をいたしております。
○小西洋之君 ちょっと、ゆうちょがアマチュアではなくてすばらしい職員がたくさんいらっしゃいますので、今お認めいただいたようなその公的な役割、元々公的な存在として日本の金融に貢献してきたゆうちょ、かんぽでございますので、是非大臣の下で新しい道を切り開いていただきたいと思います。 金融庁として日本全国で民間金融サービスの確保についてどのようにお考えでしょうかという問いも用意させていただいておりましたけれども、先ほど大臣がゆうちょやかんぽの地域における金融としての役割というのを踏み込んで答弁いただきましたので、そこで答弁をいただいたものとさせていただきます。ありがとうございました。 では今度は、根本大臣始め復興の政務の方々に伺わせていただきます。復興のテーマでございます。 ちょっと時間が押してしまいましたので、この放送法という法律の資料でございますけれども、私、実は麻生大臣の下でNHKの担当をしておりまして、経営委員の人選、案を作る仕事もさせていただいて、大臣にも諮らせていただいて、大臣にお認めいただいて、NHKの改革に立派に役立っていただいたあの経営委員の皆さんを、私、案を作る、選ばせていただくような仕事をさせていただいておりました。 三月十二日の予算委員会で安倍総理に対して厳しい質疑をさせていただきましたので、御案内の方もいらっしゃいますけれども、放送法三十一条の規定によりまして、十二名のNHKの最高経営メンバーの経営委員というのは、公共の福祉について公正な判断ができることがなければいけなくて、下の下線ですけれども、全国各地方が公平に代表されることを考慮されなければならないとされております。 今日、総務省にお越しいただいておりますので、総務省、今、最大の被災地の出身である、最大の被災地東北地方を代表する経営委員は、昨年十一月の安倍総理の同意人事、十一月、十二月ですか、昨年の同意人事によって今はいなくなっているという客観的事実でよろしいでしょうか。
○政府参考人(福岡徹君) お答えをいたします。 経営委員の地域バランスにつきましては、平成十九年の放送法の改正前は全国八地区から一名ずつ選任するということが放送法上義務付けられておりましたが、十九年の放送法改正におきまして、より柔軟な選任を可能とするため、考慮事項ということで緩和をされているところでございます。それ以降、これまでも委員が不在となる地区は全国で一地区から三地区で推移しているところでございます。 お尋ねの現在のNHKの経営委員につきましては、東北地区を代表する経営委員は不在となっているところでございます。
○小西洋之君 今、局長が御説明いただいたように、平成十九年に法改正があって、今までは全国八地区なので東北は必ず入っておりました。しかし、平成十九年の法改正、これ私も初めを担当したんですけれども、それ以降も東北は必ず入っておりました。 しかし、昨年、初めて最大の被災地を出身とする経営委員がいなくなっているわけでございます。いわゆる安倍総理が四名のお友達を連れてきて、その四名取れれば、会長の、全ての会長人事について拒否権を発動することができますので、受信料の値下げも実現した松本会長という立派な方がいらっしゃったんですけれども、誰も会長にふさわしいと認めることができない籾井会長が代わりにいらしたわけでございます。つまり、御自分のお友達を経営委員に送り込んで、会長を引きずり下ろして、新しい会長を任命する。そのために、私は予算委員会で、かつてのNHKの経営委員を選んでいた、案を作る仕事をさせていただいていた立場から、これは被災地の切捨て以外の何物でもないというふうに申し上げさせていただきました。 確かに、考慮しなければならないですので、東北地方が結果的に入らなくても、それは法律違反ではないんです。しかし、安倍総理は、私が、どう考慮したの、なぜ東北地方を外したんですかと聞いたら、答えませんでした。つまり、考慮していないんです、法律違反です。 根本大臣に伺わせていただきます。 最大の被災地、また私の千葉も被災地でございますけれども、最大被災地を代表する経営委員が今NHKのメンバーからいなくなっています。NHK、この二枚目の紙ですけれども、NHKは、自分の事業計画で、大震災からの復興を支援する、公共放送の力によって被災者の皆さんを救うということを六千四百億円の受信料で賄う経営体としての最高の目標にしております。 復興全体を所管する大臣から、今のNHKの経営委員の在り方について遺憾だと思われないでしょうか。よろしくお願いいたします。
○国務大臣(根本匠君) NHKの経営委員は、放送法の規定に基づいて内閣総理大臣が任命するものと承知をしております。 NHK経営委員の選任については所管外の事項でありますから、お答えは差し控えたいと思います。
○小西洋之君 今、差し控えるとおっしゃっていただきましたけれども、国会に同意人事案件を出すときには閣議決定をしておりますので、根本大臣も閣議決定に参加されております。私、根本大臣、尊敬する大先輩の政治家でございますので、根本大臣について批判をするつもりはございません。 しかし、NHKの公共放送の力によって、声の届かない被災者の方々の声をやはり社会全体に届ける、また我々政治が課題を学ぶことも多々あると思います。私も、かつて復興特区の法律を作ったときにNHKの番組を見て、これ本当に参考になりました。そうした公共放送のそのリーダー、東北を代表するリーダーを本当は選んでNHKの最高経営メンバーに入れることができたんです、被災地の代表を。それを、あえてできていない、これはもう誰にも説明ができない、とんでもない事態だというふうに思います。 副大臣と政務官がいらしておりますけれども、あのチーム・イレブンで被災地にずっと入っていらっしゃった小泉政務官に伺わせていただきます。 今、東北地方を代表する経営委員がいなくなっている、最大の被災地を代表する経営委員がいなくなっている、このことについて非常に遺憾だと思われないでしょうか。チーム・イレブン率いて何度も被災地に帰り、被災者の声をお聞きになっていたと思います。
○大臣政務官(小泉進次郎君) お答えをさせていただきます。 恐らく小西先生がおっしゃっている意味は、東北地方のお友達だったら連れてきてもいいということじゃないですよね。 これ、経営委員、大臣がおっしゃるとおり所管外ですからお答えすることは控えますが、東北地方の方だけが欠けていることではなくて、これは中国地方のブロックの方を見れば大分前からずっと入っていないんですよね。 そういったことも踏まえまして、復興に資する、そういった取組をこれからも、NHKの経営方針ですか、そういったところにはしっかりと復興支援をする番組を作ったり検証すると書いてありますので、そういった番組等進めていただけることを期待をしております。
○小西洋之君 あえて申し上げますけれども、麻生総務大臣であれば、さきの、昨年必ず、東北地方の経営委員、また私も総務省の職員としてこの復興のさなかに東北地方を代表する経営委員を選ぶ、これぐらい官僚としてやりがいのある仕事は私はないというふうに思います。 今、小泉政務官、重ねて、じゃ伺わせていただきます。二枚紙をめくっていただくと、お友達とおっしゃいましたけれども、昨年、安倍総理が連れてきたお友達に長谷川三千子さんという方がいらっしゃいます。 日本国憲法は全くめちゃくちゃな憲法なのです、日本国憲法というものが近代史上における最大の汚点です。次のページ、大日本帝国憲法は改正する必要がなかった、なぜならばアメリカ合衆国憲法よりも大日本帝国憲法の方が良かったから。次のページ、かつての朝日新聞の社内であった右翼のテロ事件について、これは大きなニュースになったので御存じだと思いますけれども、その右翼のこのテロ行為を礼賛し、かつ象徴天皇制を否定するような発言をしています。そして、このことについて、二月の十二日の、次のページですけれども、経営委員会でその確認、経営委員長等から確認をされたら、発言を撤回しなかった。この長谷川三千子委員は、そのテロ礼賛、象徴天皇制、つまり日本国憲法を否定する見解を撤回しなかったという正式の回答をいただき、三月十二日の予算委員会でもこの報告させていただいております。 重ねて伺います。こういう方を経営委員に入れて、公共の福祉について公正な判断ができるかと。一番、公共福祉、人間の命、尊厳、幸福追求が求められているのは、私、今被災者の方々だと思います。こういう人を経営委員に入れて、東北地方を代表する被災者の方を入れなかった、その人事について遺憾だと思われないでしょうか。政務官、どうぞ。
○大臣政務官(小泉進次郎君) 重ねて申し上げますが、私は復興大臣政務官と内閣府大臣政務官をやっていまして、総務省所管のことについて口を出すという立場にはありません。 そして、質問の途中の方が、ちょっと私も能力足りないものですから速くてちょっと聞き取れなかった部分がありましたので、お時間の都合上、差し支えなければもう少しゆっくり追い付けるように質問をいただければ大変有り難く存じます。
○小西洋之君 政務官は復興を総括する担当政務官でいらっしゃいますよね。三月の十二日、私は予算委員会でこれを取り上げました。公共放送の最高経営者のメンバーで東北地方が、戦後初めてですよ、戦後初めて切り捨てられているんです。その問題をあなたがちゃんと理解していない。しかも、長谷川三千子さんの問題、日本で大きな話題、社会で大きな話題になっているじゃないですか。何が早口ですか。 小泉先生、とても立派な方だと思っておりますので、別に小泉先生を強く批判するつもりではありませんけれども、安倍内閣全体でこうした、かつての日本では絶対起こり得なかった、麻生大臣もたまに失言もなさいますけれども、その自民党の伝統の保守の政治の下では決して行われなかったことが起きているわけでございます。日本が立憲主義と民主主義の社会をちゃんと取り戻す、その下で、子供たちのいじめ、あるいは復興の課題、そして郵政の健全な発展、そうしたものをしっかりと進めさせていかなきゃいけない、そのことを申し上げさせていただきます。 そして最後に、局長、今日のやり取りは、私の事務所の方から、あるいは議会調査室から各教育委員会にお送りさせていただきます。だから、各論点について全部取り上げたんです。あなた方が法律に基づいて、国の基本方針に基づいて子供たちを救わないんだったら、できることを私は全部やります。しかし、あなた方は自殺で命を失う子供たちの責任を取らなければいけない、そのことを肝に銘じてください。 委員長、ありがとうございました。
○委員長(金子原二郎君) 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時三十六分休憩 ─────・───── 午後一時三十分開会
○委員長(金子原二郎君) ただいまから決算委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告をいたします。 本日、安井美沙子君が委員を辞任され、その補欠として郡司彰君が選任されました。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 休憩前に引き続き、平成二十三年度決算外二件及び平成二十四年度決算外二件を一括して議題とし、復興庁、財務省、金融庁及び株式会社日本政策金融公庫の決算について審査を行います。 質疑のある方は順次御発言をお願いします。
○杉久武君 公明党の杉久武でございます。 本日は、決算委員会の省庁別審査ということで、通告に従いまして順次質問をさせていただきたいと思います。 まず、復興関係について伺います。 午前中の質疑にも出てまいりましたが、一昨年、復興予算の流用というものが問題に取り上げられました。これは、端的に言えば復興関連予算が被災地以外でも使われていたということであり、この問題を受けまして、平成二十四年十一月二十七日に発表された今後の復興関連予算に関する基本的な考え方におきましては、復興関連予算は、被災地域の復旧復興及び被災者の暮らしの再生のための施策、そして津波対策、学校の耐震化事業に限って使用するということになりました。 一方、それ以外として、国庫債務負担行為に基づいて既に契約がなされてしまったような事業については、引き続き東日本大震災の復興特別会計に計上することもやむを得ないとされまして、このような背景から過去のこの特別会計は組まれたものと理解をしております。 これは、いわゆる被災地以外に向けた国庫債務負担行為に基づく事業の歳出化につきましては、制度的な問題によって特別会計から一般会計に移すことが難しいため、引き続き特別会計からの歳出になったということは十分に理解をしておりますが、他方、被災地以外で使われる予算である以上は、これらに復興財源が充てられるというのは国民の理解が得られないというように思います。 この点につきまして、さきに述べましたこの平成二十四年十一月の基本的な考え方では、平成二十五年度については一般会計から財源を繰り入れることによって被災地と被災地以外での事業に一定の線引きをしておりまして、これにつきましては一定のけじめが付いているものと考えております。 一方で、この復興のために特別の所得税増税を行っております。法人税の方は一年前倒しで廃止になりましたが、これからも継続して所得税は増税が続きます。そのような状況の中で、国民の皆様から真に理解をいただくには、税金の使い道について国民の皆様が納得できるものでなければならないということは当然であります。 そこで質問をいたしますが、予算書などから調べましたところ、被災地以外に向けた国庫債務負担行為につきましては、平成二十六年度でも二百十九億円、平成二十七年度でも百三十億円程度が見込まれております。先ほど申し上げました基本的な考え方においては、平成二十六年度以降の一般会計からの繰入れについては言及がございませんが、この平成二十六年度以降の被災地以外に向けた国庫債務負担行為の財源面での取扱い、また考え方につきまして、財務副大臣の見解を伺いたいと思います。
○副大臣(愛知治郎君) お答えを申し上げます。 復興特会の全国向け予算について、これは使途の厳格化を図る観点から、二十四年度補正予算以降、御指摘いただきましたけれども、子供の安全確保に係る緊急性の高い学校の耐震化事業、津波被害を踏まえた新たに必要性が認識された一部公共事業、また既に契約された国庫債務負担行為の歳出化分に限ることとしておるところでございます。 二十五年度予算編成においては、このように全国向け事業について大幅に絞り込みを行いました。そして、その上で、全体の復興事業費が復興財源を超える見込みであったので、二十三年度決算剰余金の一部を活用して一般会計から国庫債務負担行為の歳出化分を含む全国向け事業の財源を追加したところでございます。ちなみに、二十四年度補正予算においては千二百三十四億円、二十五年度当初予算においては二千二十二億円が一般会計から復興特会に繰入れを行っているところでございます。 一方、二十六年度予算編成においては、二十六年度までの復興事業費が現在の復興財源二十五兆円、これを突破しない見込みであったため、二十四年度決算剰余金を活用した財源の追加は行わないこととしたところでございます。 なお、今後でありますけれども、二十五年十二月の「「好循環実現のための経済対策」について」においてでありますが、二十七年度までの集中復興期間における復興事業費については必要額を措置することになりますが、その際、更なる財源確保の必要が生じた場合には、二十七年度予算編成において一般会計の税外収入などを活用して対応されるところでございます。全国向け事業の財源についても、二十七年度までの復興事業費全体に不足を生じさせないよう、二十七年度予算編成過程において必要に応じて対応してまいりたいと存じます。
○杉久武君 復興財源、国民の負担をいただいておりますので、しっかりとしたやはりその使い方の説明について今後も継続して国民に対して発信をしていただきたいと思います。 続きまして、財政健全化について伺います。 午前中も質問に出てまいりましたが、中期財政計画における財政健全化に向けた目標におきまして、国や地方を合わせた基礎的財政収支、すなわちプライマリーバランスについて、二〇一五年度までに二〇一〇年と比べて赤字の対GDP比を半減し、二〇二〇年度までに黒字化するとされております。この達成のために、国や地方を合わせた基礎的財政収支における赤字の大きな割合を占めます国の一般会計の基礎的財政収支の改善を図る必要があるとされております。私は、このそれぞれのプライマリーバランスの関係について今日は伺いたいと思います。 内閣府の作成をします国、地方のプライマリーバランスと財務省が作成しています国の一般会計のプライマリーバランスがどのように整合するのか。例えば、平成二十四年度の実績値で、内閣府が作成する国や地方のプライマリーバランスの合計は、震災復興の経費を除いた場合二十七・八兆円の赤字、国のみですと三十・五兆円の赤字。財務省の資料によれば、一般会計は二十七・六兆円の赤字ということで、それぞれ数字が当然違うわけですけれども。 まず内閣府に確認をしたいのは、財務省と内閣府のこのプライマリーバランスの差というものはどういったものがあるのか、またこの二つのデータはどのように整合性が図られるのか、確認をいたします。
○政府参考人(豊田欣吾君) お答えいたします。 お尋ねのSNAベースの国及び地方のプライマリーバランスについてでございますが、国の一般会計のほかに一部の特別会計等や地方公共団体の会計等が含まれること、当初予算に加えて補正予算も含まれること、また執行ベースであることから、前年度からの繰越しや翌年度への繰越しの影響によって予算額と支出額が異なってくること等から、国の一般会計予算のプライマリーバランスとは値が異なるということでございます。
○杉久武君 今御説明いただきました国、地方のプライマリーバランスと財務省作成の一般会計のプライマリーバランス、内数であれば非常に分かりやすいと思うんですが、今お話しいただいたように、当然国の一般会計ですので国、地方全体の内数ではあるんですけれども、一つやはり気になる点としては、測定の時期がずれているということで、やはりこれは整合性についてはちょっと説明が難しいのではないかと思います。 一方で、このプライマリーバランス、昨今ではこの財政健全化に向けた目標値として非常によく使われている数字であります。また、国の一般会計についても、そのプライマリーバランスをどういうふうに改善していくべきかということも課題になっております。 したがって、やはりなかなか整合性の確認が難しいこの二つの数字を共に達成をしていかなければ、この財政健全化というのは図られないのではないかと。しっかりとしたそういった意味での財政運営が必要であると思いますが、この点について財務大臣の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) いや、これはもう杉先生御指摘のとおりでして、間違いなく二つあるので、SNA、いわゆるシステム・オブ・ナショナル・アカウント、SNAでやるベースと違うことになっているんですが、今役所の方から説明があっておりましたように、二〇一五年までの赤字のプライマリーバランスを、GDP比を二〇一〇年度に比べて五〇%にしますという話と、二〇二〇年度までに黒字化しますというのは、この財政健全化目標というのは、先ほど説明がありましたように、国と地方のSNAベースで立てられているというふうな目的なんですけれども、昨年八月に閣議了解いたしました中期財政計画で示されております、二〇一四年、二〇一五年度の各年度四兆円程度改善しますという目標というのは国の一般会計予算ベースで立てられている目標、だから、先ほど言われたように、時期がずれているというのはおっしゃるとおりです。 日本におけます健全財政化目標は、主要先進国と同様にこれはSNAベースでなっております一方、中期財政計画におけます改善目標というのは国の一般会計ベースになっておりますのは、これは財政健全化目標を達成する上で、国と地方のSNAベースの赤字の大宗を占めておりますのはほとんど国のあれで、二〇一四年でも二十六兆のうち国の予算ベースは十八兆ですので、ほとんど国。 したがいまして、国の財政計画の在り方を直接反映しておりますのは国の一般会計予算ということであるので、これを踏まえてやらせていただいておりますので、先生御指摘のとおり、中期財政計画におけます目標を達成することが直ちに国と地方のSNAベースの財政健全化目標の達成となるわけではないということなんであって、いずれにいたしましても、まずはこっちをきちんとやらないと国と地方の方に行きませんものですから、中期財政計画に沿って、まずは国の一般会計のプライマリーバランスの縮小化というものを図って、そこを通じて国と地方全体の財政健全化目標を達成していくということで、目先の目標をまずこれということに立てさせていただいておるというのが現状と御理解いただければと存じます。
○杉久武君 今、丁寧に御説明いただきました。ただ、やっぱり国民に対してはまだまだ分かりづらい面も多いかと思いますので、今後も、本当に国にとっては重要な目標値でありますので、国民に対して分かりやすい説明をお願いしたいと思います。 また、このプライマリーバランスというのはあくまで収支差額であります。二〇二〇年度までに黒字化を果たすためには、やはりその収入、支出、それぞれにおいてより具体的な目標設定が必要ではないかと考えております。あくまで収支差額ですので、それはあくまで結果にすぎないのではないかと。そういった意味では、このプライマリーバランスの原因別内訳を作成して、原因別に中期財政計画を作成することが必要ではないかという思いをいたしておりますが、財務省の見解を伺います。
○副大臣(愛知治郎君) 議員の御指摘は一つの考え方ではあります。しかしながら、昨年八月に閣議了解した中期財政計画で定めているような歳出歳入のアンバランスを解消するとの方針は、急速な高齢化の進展に伴い社会保障関係費が増加することが見込まれること、また物価上昇に伴う歳出増が生じ得ることなどを勘案すれば相当厳しい目標ではないかと考えております。 政府としては、引き続き、中期財政計画に掲げる財政健全化目標の達成に向けて歳出歳入両面での取組を強力に進めてまいりたいと考えております。
○杉久武君 続きまして、発行する、今度、国債の消化見込みについて質問いたします。 平成二十四年度末の国の貸借対照表では、公債残高は八百二十七兆円にも上ります。そして、今回のこの中期財政計画の下でも、当面の間は公債残高は当然増加するというシナリオが見込まれているわけでありますが、今後国債が国内の余剰資金でちゃんと吸収ができるかどうかというのは、この財政健全化の中でも非常に重要なポイントであると思います。 そこで、財務省に伺いますが、国債を新規発行していくに当たり、家計、行政部門の金融資産や金融債務の残高等から把握できる国内の余剰資金について分析等は行われているのでしょうか、また、そういった観点から、財政計画で見込まれている国債の発行は可能なのかという点について伺いたいと思います。
○副大臣(愛知治郎君) お答えを申し上げます。 御指摘のとおり、日本の財政は、GDPの二倍程度という巨額の公債、公的債務が累積するなど、歴史的に見ても、また諸外国と比較しても極めて厳しい状況にあるのは御指摘のとおりでございます。 また、国債消化を支える家計金融資産は、これは高齢化等により伸び悩む一方、政府の債務残高は増加の一途をたどっておるところでございます。そして、その両者の差額は縮小傾向にあり、国債をめぐる状況が今後変化していくことも考えられます。御指摘のとおりだと思います。ちなみに、日銀の資金循環統計、これは二〇一二年度末の数字でありますけれども、一般政府の総債務残高が一千百二十四兆円で、家計の金融純資産残高が一千二百十八兆円、大分差が縮まってきているということでございます。 こうした中、一たび財政の持続可能性への信頼が損なわれて金利が上昇した場合には、経済、財政、国民生活に重大な影響が及ぶと考えられます。この点、早急に財政構造の改善を図ることが必要だということは常に意識をしております。そうした中で、平成二十六年度予算においては、国の一般会計の基礎的財政収支について、この計画の目標を上回る五・二兆円の改善を実現するなど、財政健全化に向けた取組を着実に進めているところでございます。 政府としては、引き続き、中期財政計画に沿って歳出歳入両面での取組を強力に進めてまいりたいと存じます。
○杉久武君 今御説明いただきましたように、国内の余剰資金と国の公債発行残高、本当にかなり近似をしてきていると思います。やはり本当に国内での国債の消化ができる余裕枠というのはもう限られてきている状況だと思いますので、やはりこの財政健全化、本当に喫緊の課題としてこれからも取り組んでいただきたいと要望をいたします。 続きまして、行政評価と公会計制度の関連について伺います。 平成二十一年度から政策別のコスト情報というものが作成をされておりまして、また、平成二十三年度からは、より分かりやすいパンフレットのような形で、ホームページ等、省庁別に公表をされております。これも、私も本日省庁別審査で担当になっています財務省と復興庁の政策別コスト情報というものを拝見をいたしましたが、ビジュアル的にも分かりやすくなってきておりますし、二十三年度からの取組になりますので二十四年度を見ると前年比較等もされておりまして、非常に充実した内容になってきているのではないかと思います。この点については大きく評価をしたいと思います。 その上で、更に充実し分かりやすい内容としていく中で、私は、次のステップとして、これらの会計数値から、会計数値の定量的なこういう分析を評価制度に関連付けていく必要性があるのではないかと思います。 そこで、質問ですが、政策別コスト情報と政策評価、行政事業レビューをリンクをさせて、評価プロセスを一層充実させていくべきであると考えておりますが、財務省の見解を伺います。
○政府参考人(岡本薫明君) お答え申し上げます。 先生から御指摘いただきました政策別コスト情報でございますが、これはまさに先生から今お話しいただきましたように、私ども政府として、行政の効率化、国民への説明責任、こういった観点からPDCAサイクル、これをきちんとやっていくという観点から政策評価を中心にいろんな手法を組み合わせてきているところでございます。 今先生から御指摘いただきましたこの政策別コスト情報につきましても、平成十五年から作成しております国の財務書類、これにおきましては、形態別に表示されております費用を、まさに政策評価別の項目ごとに表示されたコスト情報として平成二十一年度決算分から作成、公表しているものでございまして、また、この行政事業レビューも、政策評価との関連付けということで、平成二十五年度からは政策評価と事業名と事業番号を共通化させるといったような形で相互の活用を図るというふうな工夫をしてきているところでございます。 一方で、これら三つにつきましては、それぞれ単位が大きく違っておりましたり、あるいは手法が異なっておりますので、更にこれをいかに関連付けるかということは、先生御指摘のとおり、私どもも非常に課題だと思っておりますので、こうした情報をできるだけ活用してPDCAサイクルが効果的になりますように、各省庁ともよく相談しながら、その効果的な手法につきまして検討してまいりたいと考えております。
○杉久武君 今二十五年からそういった活用も更に進めていくというお話いただきましたので、今課題等も、単位や手法等の課題も御提示ありましたが、しっかりそういった課題も一つ一つ解決をしていただきながら、より充実したこのPDCAサイクルを回していただきたいというように思います。 では続きまして、私は、三月三十一日の全般的質疑におきましても特別償却の話をさせていただきました。 具体的には、中小企業を含め企業全体の設備投資を促すための生産性向上設備投資促進税制、また中小企業の投資促進税制の延長、拡充ということに関して、特別償却準備金制度、これが全然中小企業では知られていないので周知徹底をすべきであるということをお話をいたしました。 この質問をさせていただいた後、経済産業省におかれましては、早速、企業向けの説明資料の中に、特別償却の利用に当たっては、特別償却準備金制度を利用することで、特別償却額を損益計算書上は費用とすることなく、税法上は損金に算入することができます、損益計算書上の利益を減らさずに活用できますという文章を加えていただきました。したがいまして、今後は、経済産業省においては、中小企業の皆様に、よりこの特別償却準備金を使った設備投資促進税制を活用いただけるんではないかということを期待をしております。 本日はこの話を掘り下げまして、税法が会計基準に対して影響を与えているという実態について今日は問題提起をさせていただきたいと思います。 その前に、前提として幾つか確認をさせていただきます。 特別償却によって企業が受けるメリットということは何かを改めて確認をいたしたいと思います。財務省に伺います。
○政府参考人(田中一穂君) お答えをいたします。 特別償却は、設備の投資初年度におきまして、普通償却限度額を超えまして償却を可能といたします。その設備の償却期間にわたって課税を繰り延べることになるわけでございますが、これによりまして、投資初年度の税負担が軽減されることで、いわゆるキャッシュフローが改善するという経済メリットが期待されているものでございます。
○杉久武君 今お話しいただきましたように、特別償却することによって企業は一定期間課税を繰り延べると、初年度の税額を抑えることによってキャッシュフローに余裕ができるというメリットがあります。 続いて、確認ですけれども、じゃ、このような特別償却を行うに当たり企業が採用できる会計処理というのはどのようなものがありますでしょうか。財務省に伺います。
○政府参考人(田中一穂君) お答えをいたします。 特別償却に際して認められます税務上の処理といたしましては三つの方法がございまして、一番としまして、償却費として損金経理を行う方法でございます。それから二番目といたしまして、損金経理により特別償却準備金として積み立てる方法がございます。それから三番目といたしまして、いわゆる損金経理を行わない方法、先ほど先生の方から御指摘がございましたが、剰余金処分によりまして特別償却準備金として積み立てる方法、この三つの方法がございます。
○杉久武君 今お話しいただきましたような三つの会計処理が税法上認められているという今現状になっております。 続けて、確認ですけれども、ではこの場合、企業にとってどの会計処理が一番経済合理的なもの、有利なものになるでしょうか。これも財務省に伺います。
○政府参考人(田中一穂君) 先ほど申し上げました税務処理のうち、償却費として損金経理をする方法の場合には、特別償却を行った年度の翌年度以降、個々の設備の耐用年数にわたりまして通常の定額法又は定率法に従って償却することになりますが、準備金方式の場合には、準備金を積み立て、積み立てました年度の翌年度以降、原則として七年間でこれを取り崩すということとされておりまして、耐用年数の長い資産の場合には償却費として損金経理を行う方法の方が繰延べ期間が一般的に長くなるという効果が生じているものと考えております。
○杉久武君 今御説明いただきましたように、通常の損金経理をして減価償却をするという方法が最も企業にとって有利な方法であるということでありました。 では、今最も有利であると言われました特別償却額を損益計算書上費用と計上する方法は企業会計のルールに則しているのかどうか。こちらについては金融庁に伺いたいと思います。
○政府参考人(桑原茂裕君) お答え申し上げます。 今お話にありました租税特別措置法に規定する特別償却の会計処理のうち、損金経理により特別償却準備金として積み立てる方法につきましては、実務上極めて少ない事例しかないものとは承知しておりますけれども、適切な期間損益計算の観点からは、基本的には、一般に公正妥当な企業会計の基準には準拠していないとされているものと承知いたしております。
○杉久武君 ちょっと今答弁が、準備金方式に限定をされた今答弁をされたと思うんですけれども、普通償却についてもお願いいたします。
○政府参考人(桑原茂裕君) 三種類申し上げます。 今申し上げたのは、損金経理により準備金方式を申し上げました。それから、剰余金処分により積立金として積み立てる方法、これにつきましては、一般に公正妥当な企業会計の基準に準拠しており、問題とされていないものと承知いたしております。一方で、償却費として損金経理による方法、すなわち一時償却及び割増し償却につきましては、一般に正規の減価償却には該当しないとされているものと承知いたしております。
○杉久武君 今いろいろ確認をさせていただきましたが、今日、お手元に資料をお配りをしております。今お話しいただいたことをまとめた資料がお手元の資料にありまして、三種類、会計の基準で処理が認められております。 そして、一番上の通常の償却方式というのが企業にとって最も経済合理性がある、課税の繰延べ期間が最も長いので、企業にとって最も有利な処理であります。一方で、これは一般に言われる企業会計のルールには準拠をしていないと。じゃ、実際それの利用割合はどうかといいますと、全般的質疑のときにもお示ししましたように、この特別償却制度を利用している企業の九五%がこの一番上の会計処理を利用しているというのが実態であります。 この理由として様々あると思います。一つは、全般的質疑のときに申し上げましたように、そもそもこの準備金制度自体が税法の基準として周知度がまだまだ低いんではないかということが一つに挙げられますが、もう一つの理由として考えられるのが、やはり企業の経済合理的な活動からするとこれを選択してしまうという今実態があるかと思います。 このように、企業の経営者にとってやはりキャッシュフローというのが最も重要な要素になりますけれども、キャッシュフローを考えたときに最も有利な方法が、税法には則しているけれども一般の企業会計のルールからは逸脱をしてしまうと、これが税法が企業会計より優先されてしまうという実務での問題意識ということであります。 そういった点におきましては、これは税法の逆基準性という言葉でも言われるところにあるんですけれども、こういった部分についてはやはり改善をしていく必要があるんではないかと思います。特に今日挙げたのは一例にすぎませんので、これだけがそういったことを起こしているのではなくて、やはり損金経理要件を始めとした税法上の縛りが企業会計を無視して税法だけに準拠をするという企業の会計実務を生んでいると。特に民間企業において、そういった企業会計のルールにちゃんと則しているかという監査を受ける会社というのはごく一部です。会社法上の大会社と上場会社だけに限られますので、やはり税法がある程度中小企業にとっては会計上の規範になっているというのが実態であります。 そうであるからこそ、私は逆に税法がやはりもうちょっと会計のルールに則した制度設計をするべきではないかというように考えておりますが、この点について財務大臣の御見解を伺います。
○国務大臣(麻生太郎君) これは多分、聞いている人ほとんど分からないと思うんですが。 技術的な御指摘なんですが、議員の言っておられることは、日本の税法において、いわゆる損金の経理要件の考え方をやめて、この際、税務会計と企業会計を別のものとして再整理してはどうかと、いろいろしゃべったけど、大体簡単に言うとそういうことでしょう。そういうことを言っておられるんだと思うんですが、これは、現行の法人税法において、いわゆる減価償却費の損金算入というものについては、これは確定した決算について費用計上することを条件としているんですが、これは客観的事実に基づく対外的な取引というものとはちょっと異なって、企業内での決算、計算というかな、計算のみで決まる減価償却費のような経理につきましては、これは恣意的、意図的に課税所得の操作が行われやすくなるということになりますので、そういうことにならないように、企業会計原則に基づいて適正な費用として企業が期間を決定した金額によることを求めるという基本的な考え方によっているんですが。 他方、税務上の特別償却といったような例外的な制度を直ちに一般化してみんなに適用して、適正な課税のために設けられている損金経理要件というものをなくすというのはちょっと適当じゃないんじゃないかなと思いますので、ちょっとこれは今、御提言としては確かにそういった考え方があるというのは分からぬではありませんけれども、今申し上げたような問題が発生するだろうなと思います。
○杉久武君 私も、損金経理要件、すぐにそういったものは必要がないという意味ではありませんが、やはり例えば普通に前払の家賃とか費用についても、実は次の会計期間の家賃であっても払ってしまえば税法上損金経理をすれば認められるので、それも損金経理してしまう、そういった実務も実際あります。やっぱりそういった、この税法が会計基準を逸脱してでも採用してしまおうという動機付けが起きているということについて今日はちょっと問題提起をさせていただければというように考えておりますので、しつこいようですけど、何かの機会でこれについてはまたお話をさせていただきたいと思います。 時間になりましたので、質問を終わります。ありがとうございました。
○藤巻健史君 日本維新の会、藤巻です。よろしくお願いいたします。 まず、今日は財政についてお聞きしたいんですけれども、財政法第四条で、国の歳出は、公債又は借入金以外の歳入をもって、その財源としなければならない、ただし、公共事業費、出資金及び貸付金の財源については、国会の議決を経た金額の範囲内で、公債を発行し又は借入れをなすことができると。こういうふうに四条にあるわけですけれども、これは要するに、国は歳入と歳出をマッチングさせなくちゃいけないということで、やむを得ない場合には建設国債はしようがないかなということだと思うんですね。 ましてや、赤字国債というのはとんでもないというふうに理解できるわけなんですけれども、その発行するのがとんでもないという赤字国債、特例公債を、大体今、国債発行のほとんどがそうですよね、赤字国債であると。平成二十六年度予算ですと、四十三兆円の国債のうちの六兆円が建設国債で、三十七兆円ぐらいが特例公債、要するに赤字国債ということで、とんでもない国債で歳出の四割を占めているということだと思うんですね。 それを、その赤字国債、とんでもないということで、毎年発行させるために特例公債法案を作った。ただ、三党合意で毎年毎年自動的に発行できるようにしようと。これは私にとってみるととんでもない考え方であって、先人のハイパーインフレを防ごうという知恵をまさに無視しているというか、先人の知恵を無視していることだと思うんですけれども、それに関してちょっとお聞きしたいんですが、その国債費なんですけれども、その財政の問題に関しての国債費、大臣、当然御存じのように償還費と元本償還があるわけで、その元本償還というのは前年度末の六十分の一を計上するということでございますね。 これ、やむを得ない場合に発行する国債費を六十年にわたって元本償還するというのは、これ分かります。例えば、橋を造って道路を造って六十年掛かるから、まあ借入金の方も六十分の一ずつ費用として計上しましょう、これは分かるんですけれども、赤字国債、ほとんどを占めている赤字国債というのは、これは言い換えれば資金繰りですよね。資金繰りをなぜ六十分の一ずつしか償還しないのかと。これは私に言わせると粉飾決算、要するに歳出を縮めて赤字そんなに出していないよという見せかけの予算に見えるんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これはいわゆる六十年の償還ルールの話なんだと思いますけれども、これは今言われましたように、建設公債の発行というものによりましてつくり出される資産というのは、国民経済の発展にある程度影響、まあ役立つということで、したがいまして、それで見合いとなります資産というものの平均的効用を発揮し得る期間として大体六十年、まあ大体セメントの期間が当時六十年で、セメントの耐用年数がそんなものだろうということからこれ始まったんだそうです。本当かどうか知らないけれども、そういう具合に言われております。 特例の赤字公債につきましては、見合いとなる資産が今言われたように存在しておりませんから、そういった意味で、これ当時、昭和五十年代に発行された当初は、満期時に全額を現金償還することということにされておりました。昭和五十年代、私の当選する前の話なんですが。そういう状況だったんですが、厳しい財政状況になりましたものですから、それをそのまま実施しようとすれば、これはもう短期間のうちに間違いなく極端な歳出カットや負担増というのは避けられぬことになりますので、そこで、国民生活に影響が及ぼすということ、おそれがあるというのでやむを得ず借換債の発行というのを認めるということに、これ一応国会で議決をしたのであります。 建設国債と同様に六十年償還ルールにするということになったのが、こういったものができ上がった背景だと思いますので、資金繰りがきついところから考え出された先人の知恵といえば知恵なんでしょうけれども、そういうものだと思っております。
○藤巻健史君 いや、ごまかしをする先人の知恵ということで理解いたしましたけれども。 これは質問しているわけじゃなくて単なるコメントですけれども、今日はなかなかプライマリーバランスの議論がたくさん出てまいりましたけれども、まあプライマリーバランスなんていうのはまやかしの目標であって、ほかに目標がないから、しようがないからプライマリーバランスという目標を作っているんじゃないかなと私はいつも理解しております。 予算委員会で甘利大臣にお聞きしたところ、プライマリーバランスが黒字化するとおっしゃっている二〇二〇年の国債費、これ四十三兆円とおっしゃっていましたから、二〇二〇年の予算は四十三兆円の赤字ということで、今と赤字は変わらない。累積赤字は未来永劫に増え続けるということで、財政再建というのは累積赤字が減り始めて初めて財政再建でございますので、なかなか厳しいかなと。それはコメントとして、それを胸に秘めて、胸に秘めるんじゃない、もう一生懸命考えて、頭の中にたたき込んで今後の財政運営をしていただきたいというふうに思います。これはコメントです。 次に、為替についてお聞きしたいんですが、先ほど、午前中の最初に、井原委員の質問で、量的緩和して円安にしたという御回答があったんですが、果たして量的緩和で円安になっているんでしょうか。 というのは、去年の四月一日、黒田日銀総裁が異次元の量的緩和を始めたときのドル・円って私の記憶だと九十五円なんですけど、今百二円ということで、七円しか円安進んでいないわけです。あのとき、マネタリーベース百三十五兆円、今三月末で二百九兆か二百十兆円ぐらいだと思うんですけれども、その七十五兆円、七十四兆円ぐらいのマネタリーベースを増やしてたったの七円なんですけれども、それでも量的緩和によって円安を進めることができたというふうにおっしゃるのか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これはもう財金のときでも藤巻先生に何回か御答弁を申し上げたとおりでして、為替の水準のことに関しまして、ちょっと私の立場ではこれ一切コメントするということはできませんので。ついこの間もぽろっと言った途端に株が四百四十円も上がりましたんで、ちょっと注意しておかなきゃいかぬところですけれども。 少なくとも、ちょっと先生思い出していただくと分かるんですが、リーマン・ショックのとき、あのときは一ドル百八円だったと記憶をいたします。あのときにみんな各国の首脳は約束をして、為替の切下げ競争はしない、金利の競争はやらない、貿易ブロックはつくらない、この三つ、これはもう第二次大戦に突っ込んでいった大きなもとだったんだから、こういったことはやらないということをみんな首脳は約束したわけです、私のいる前で。当時はまだG8がG20になったばかりぐらいのときに。やったんで、うちはきっちり守ったんですよ。 ところが、ほかの国はどうしたかといえば、為替はやらなかったんだけど、量的金融の緩和をやったために、ドルはだだだだだだだっと一時期七十一円だか何だかまでドルは値下がりをして、日本は量的金融緩和をやらずにじっと約束どおりしていたら、いきなり七十一円ということになってえらい騒ぎになりました。 したがって、今回、黒田総裁、その前の白川総裁のときに、我々は少なくとも、G20において、俺たちはおたくらがやったのと同じように量的緩和をすることになるんだけど、これは元々はデフレ不況からの脱却を目指すためにうちは金融緩和をやる。その副次的な結果として生まれるのが為替が安くなるという話なんであって、為替を安くするというのが主眼ではないということで、おたくらがやったのと同じことじゃないかと。以後は反論は全くありませんから、今日まで。 ですから、一応そういった形で他国を見ますとそういった例がありますんで、量的緩和というのはそういった意味で影響があるというように私どもは考えられるのではないかな。これがまた俺の意見だと言うとまた問題になりますんで、世界的にそういうことになっております。
○藤巻健史君 日銀は量的緩和をやらなかったというふうにおっしゃいましたですけれども、私が現役時代のマネタリーベースって四十兆円ぐらいだったんですね。これは、私はもうこれで勝負しておりましたから、いろんなことで、日銀の数字というのは頭にたたき込んでいましたから、覚えているのは四十兆円。それで、七十六円の史上最高値を付けたときは、二〇一一年だったと思いますけれども、このときのマネタリーベースって百十兆円ぐらいなんですよ。要するに、三倍ぐらいマネタリーベースを増やしている。要するに、量的緩和を三倍にもして、一九九〇年というのは大体百四十四円、五円ぐらい、それから七十六円付けているわけです。三倍にお金をじゃぶじゃぶに量的緩和をして円は二倍に強くなっているわけで、私は決して量的緩和というのは円安に結び付いていないと思います。 これちょっと一つコメントをすると、安倍総理、すごかったなと御尊敬申し上げるのは、衆議院選挙のときに円高はいけないとおっしゃったんですよ。麻生大臣も国際会議で言っていただいて非常にそれは感謝しているし、もう非常に尊敬していますけれども、安倍首相も衆議院選挙のときに円高はいけないと言うことで、あの一言というか、あの何回もおっしゃった言葉で、バーバルインターベンションであの七十五円が九十五円まで行ったわけで、そういう意味でいうと、政府の円安が必要だと言うことの方が量的緩和なんというものよりよっぽど必要だと思うんですよね。 今、大臣、私が何とか言えば株がぼおんと上がる、いいじゃないですか、どんと言ってくださいよ、今。最高の景気対策というか脱デフレ政策だと思うんですけれども、いかがでしょう。
○国務大臣(麻生太郎君) これまたうかつにはなかなか言えぬところなんで。ちょっと少々繰り返しになるかもしれませんけれども、これは基本的には為替のレートというものはやっぱり市場で決められてしかるべきものなんであって、固定相場でもありませんし、いわゆる市場で決められるというようなのをきちんとしておかないと、これが各国、G7、G20等々の財務大臣・中央銀行総裁会議できちんとお互いの暗黙の了解になっておるところなんだと思います。 日本は基本的に、デフレ不況からの脱却というためにはもうとにかくこれだということで、第一の矢がこれ、第二の矢として財政の機動的出動というので、金融だけですと、竹中大臣のときも、金融、あのときはたしか三十兆、三十五兆ぐらいマネタリーベースを上げたんだと思いますけれども、効果なかったんですよ。それは何でないかといえば、市場にその金が、いわゆる各銀行における日銀の当座預金に金がたまっていくだけで、それから先、市中に金が出ませんでしたから、市中に金が出るようにするためには、いわゆる民間の需要が出ない限りは全く金が外に出ていかないわけなんで、そういった意味では、今金が出る、すなわちGDPを増やすといえば要素は三つで、消費が増えるか、設備投資が増えるか、財政支出が、政府支出が増えるかと、この三つが基本ですから、その三つのうち二つ止まっておりますので、その意味では政府支出というものをしっかりさせるということであれをやらせていただいたというのが背景なんですけれども。 こういったようなことで、少なくともこれまで一年間一応それなりの効果を上げ、各国もそれを理解をしてここまで来ておりますので、今のところ私どもとしてはこの方法を取り続けるということで、財政を再建するというのをきちんとおいておいた上でやらないと、たらたらルーズに財政出動だけやっていくとこれは一斉に売り浴びせられるという結果を招きかねませんので、そういったところも注意しながらやっていかねばならぬところだと思っております。
○藤巻健史君 大臣は為替は市場で決められるべきだとおっしゃったんですけれども、それはマーケットが効率的な場合、エフィシェントなマーケットで決まるのであればそれは分かるんですが、日本のマーケットというのは、為替のマーケットは決して効率的でないんですよね。 例えば、午前中もちょっとゆうちょの話出ていましたけれども、お金をじゃぶじゃぶにする、ゆうちょ銀行に預金が集まる、そうすると、ゆうちょ銀行は国債買っちゃうんですよ。ほかの資本主義国家であれば当然リターンの〇・六%の利回りの国債なんかを買わずに海外へ行っちゃうんです。行くんですよ、市場原理が働いていれば。そういう市場原理の働いていないシステムがどおんと日本にあるのが為替が実力以上に円高になっている問題であって、それは、そういう問題がなくて資本主義国家で市場原理が働いているところであれば、もちろん為替は動かすべきではないし、おっしゃる必要もないし、おっしゃってもマーケットは聞かないと思うんです。 ですから、やはり為替を円安にする、円安にするというのは私は経済再建の最大のエフィシェントなというか一番強力な方法だと思うんですけれども、それは、量的緩和でなくて、政府が日本を市場原理の発達したエフィシェントなマーケットにすることだろうと私は思っています。 それで、時間が最後になくなっちゃうといけないんで先にお聞きしますけれども、私はやはり円安というのは物すごく重要なことだと思っているんですが、いろいろ方法はあると思います。先日、財政金融委員会の方で大臣にマル外どうかってお聞きしましたら、大臣が非常にいい言葉だねとおっしゃってくださったと思うんですけれども、そのほかにも、これだけ重要な為替であるならば、財務省の中に通貨庁をつくればいいと思うんですよね。こんなに重要なんですよ。為替って値段そのものですから、国力も全て掛かるし、デフレなんて円安にすれば一発で解消できますね。 この前、日経新聞の記事にありましたけれども、四月四日、日経新聞、「ユーロ圏、懸念くすぶる」というタイトルだったんですけれども、ECB、欧州中央銀行は極めて低い物価上昇が続くディスインフレの主犯は通貨高だと見ている。ECBはそうおっしゃったんですよ。デフレの原因は通貨高、だったら通貨安にすればいいじゃないという話でね。 ここまで重要な為替政策を、私は本当は御存じだと思いますけれども小さい政府主導で、でかくした政府はどんどん縮めなくちゃいけない、やっぱり自助努力しなくちゃいけないという論ですけれども、さすが、その通貨に関しては政府を大きくした方がいいと思っているんですよ。だって、こんなに重要なことを今少人数で決めていると思うんですけれども、まず財務省にお聞きしたいんですけれども、通貨関係の担当者って何人いるんでしょうか。
○副大臣(愛知治郎君) お答えを申し上げます。 外国為替に専ら関与している財務省国際局の職員は、課長以下で合計四十七名であります。また、近年、その人員は増加傾向にあると承知をしております。平成二十年度には四十一名で、二十五年度には四十七名ということになっております。
○藤巻健史君 私が現役のときの認識で、為替のことを、まあ、それは事務やっている方は別ですよ、でも、為替のことを朝から晩まで考えている方は財務官と為替課長とその課長補佐ぐらいじゃないかと、私はそういう印象を持ったんですが、本当に十分に政府は為替のことを考えているんでしょうか、お答えください。
○国務大臣(麻生太郎君) 時代が随分変わっているとは思いますが、国際金融が分からないとなかなか難しくなっているんじゃないでしょうかね。少なくとも役所の人事見ても、昔でいう国金局、今でいう国際局というのは結構、余り主計とか主税に比べて何となく隅に追いやられているような、あっちはでかい面していた主税局、主計局ですけれども、国金局はそうでもなかったのが、今こういった時代になってきて、日本の力が国際的に見て金融、為替の面において大きくなってきていますので、少なくとも世界銀行の何とかにとかIMFの何とかに日本人の偉いのが副総裁とか副専務で入っていくなんて昔では考えられないことが今起きつつありますので、そういった意味では、十分にそういった者を育てねばならぬという形に財務省もなってきて、今四十七人の話していましたけれども、あの部屋は我々もなかなか入れませんので、人が絶対入れないようにしたりして結構機密性をきちんとして、ちょっと動かしたらえらいことになりますので、そういったこともやっているというぐらい、私たちが昔いた十年前とは全く違ったような形になりつつあることは確かです。
○藤巻健史君 なるべく、先ほど申しましたように、通貨庁の人員は増やしていただきたいなというふうに思うんですが。 為替がいかに重要かという話でちょっとお伺いしておきたいんですが、こういう話をしちゃうと誘導尋問みたいになっちゃうんですが、中国ってめちゃくちゃに今強いと思うんですが、中国が強い理由というのはどう財務省の方は分析されているか、お聞きしたいと思います。内閣府ですか。
○政府参考人(鹿野達史君) 中国ですけれども、実質成長率が過去二十年で平均一〇%程度となる高度成長期が続いております。ここ数年は、以前と比べますと成長ペースが緩やかになっていますが、実質成長率は七%台で推移しており、他の国に比べ高い成長率となっております。 こうした高成長を牽引した大きな要因は、直接投資、これを契機とした旺盛な投資と輸出の拡大であり、これにより製造業を核とした経済成長が実現したものと認識しております。
○藤巻健史君 今、二十年間とおっしゃった。確かに中国というのは、名目GDP、二十年間で十六倍ぐらいになっていると思います。日本が縮小しちゃっているところに向こうは十六倍になっているということで、その原因は輸出が増大したからというふうにおっしゃったんですけれども、まさにそのとおりだと思います。というよりは、なぜ輸出が増大したかというと、ひとえに人民元安だと私は理解しているんですけどね。 一九八〇年に一人民元百六十円したものが、今十六円ですから、十分の一なんですよ。今日百円だったものが、あしたというか、二十年というか、やりましたけれども、千円ですから、一ドル百円、あした千円になったら日本むっちゃくちゃに強いですからね。変な例ですけれども、例えばトヨタのレクサスが五万ドルでアメリカで売っているとすると、十分の一に通貨になればあしたから五千ドルでレクサス売れるということですから、もう世界中の市場を圧倒しちゃうわけです、通貨が十分の一になるということは。だからこそ、人民元は、一人民元百六十円が今十六円になったからこそ中国はあんなに元気なわけですよ。というほどに為替というのは非常に重要で、そのことを忘れていらっしゃる方が多いと思うんです。だからこそ、いかに通貨が重要かという研究をしていただくためにも通貨庁をつくっていただきたいなと私は思っています。 ついでに言っちゃうと、やっぱり通貨というと輸出しかおっしゃらないんですけれども、これは農業も同じです。まさに今、強い円で外国産の農産物を安く買えちゃうから日本の農家は駄目になっちゃうわけですよ。円が強くなる、外国製がどんどんどんどん、二百円の時代から今百円になってくれば半分ですからね、外国製品の値段というのは、日本円で。ということで、通貨というのは別に輸出だけじゃなくて輸入も重要だということ。 それから、今TPPで話題になっていますけど、TPPだって、例えば一〇%の関税をなくす、一ドルのもの、今一ドル百円ですけれども、一ドルのものを輸入すると為替で百円です。これ、一〇%の関税入れると百十円なんですけれども、だから、百十円だから日本の製品は大丈夫だという議論をしていますけど、これ関税なくして百円になっても、一ドルが百三十円になると外国製百三十円になりますから、TPPやるので関税なくしたって日本の製品の方が勝つわけですよ。というくらいに為替ってめちゃくちゃに重要なんですけれども、それだけの認識がやっぱり政府の間では、まあ大臣はお分かりかと思うんですけれども、私は、認識が薄過ぎる、政治家の間でも薄過ぎると思います。 要するに、為替がいかに重要かということを知らしめる意味でも、是非通貨庁をつくっていただきたいなと思いますが、いかがでしょう。
○国務大臣(麻生太郎君) 通貨というか為替が大きいって、それは先生、一番分かりやすい例は、金が一オンス千ドルになりましたのは、一九八〇年に一オンスが千ドルになったって大騒ぎしたでしょう、あのとき。二十四万円ですよ。今、金が上がった上がったって、千三百八十ドル。百円で計算したって十三万八千円ですよ。世界から見りゃ金が上がったというが、日本から見たら金って安くなったな、二十四万円が十三万円じゃないかというのが日本のああいうものを扱っている人のおなかの中ですよ。だから、為替ってすごく大きいというのは、先生、それは先生が思っているよりは意外と分かっておるとみんな思いますよ。
○藤巻健史君 いや、金というのは、まさに大臣のおっしゃったとおり国際価格が半分で為替が半分ですから、為替が、円が百円が二百円になっても国際価格が二分の一になればチャラでございますので、まさに大臣のおっしゃったとおりでございます。金の国際価格というのは、一時世界的なインフレ懸念で六倍になりましたから、まあこれ半分になって三倍になっても為替がチャラだということで、まさにその御指摘はそのとおりだと思います。 一九七四年、私が大学出た頃、昭和四十九年なんですけれども、そのときというのは固定相場で三百六十円だったんですが、それから日本は一時七十六円ということで四倍に円高になりました。通貨で、対円で、対円というか、円が他国通貨に対して弱くなった相手国ってありますか。日本というのは、私の認識だと、ずっとほかの国に比べて強くなってきた。すなわち、値上げをし続けてきた。景気が悪くても物を値上げをし続けてきた、労働力も物もですね。で、駄目になったと思うんですが、もし安くなった国があれば教えてください。
○政府参考人(梶川幹夫君) お答え申し上げます。 IMFのデータベースを用いまして一九七四年からデータの取れる世界百四十四か国につきまして、各通貨の年平均値を基に一九七四年と二〇一三年を比較して計算してみましたところ、スイス・フランにつきまして二〇一三年が円安となっております。 なお、一九七三年二月より我が国は変動相場制に移行しておりまして、IMFのデータベースによりますと、一九七四年のドル・円の年平均値は一ドル二百九十二円八銭ということになっております。
○藤巻健史君 時間が来ましたのでこれで終わりますけれども、要は、日本は他国に比べてどんどんどんどん通貨高にして値上げをしてきたと。これじゃ国際競争に負けるのは当たり前かなと私は思います。 以上、質問をこれで終わらせていただきます。ありがとうございました。
○川田龍平君 結いの党の川田龍平です。 今日は、復興庁を中心に質問をさせていただきます。 子ども・被災者支援法の基本方針に基づく百十九の関連施策は十五の府省庁にまたがります。法に定められた基本方針の見直しを適時行うためにも、復興庁は、それぞれの施策が適切に実施されているかどうか、問題が発生していないかなどを常に総括的に把握し、改善策を検討する必要があると考えます。基本方針の策定から半年が経過したことに鑑み、早急な取組が必要と考えますが、大臣の見解を伺います。
○国務大臣(根本匠君) 子ども・被災者支援法基本方針の関連施策については、施策の所管省庁において適切に実施しているものと認識しておりますが、各施策の実施状況の把握は重要だと認識をしております。 そのため、復興庁において、各施策の予算額を把握しているほか、適宜、所管省庁へのヒアリングや被災者の声を聞くなどして状況の把握に努めているところであり、必要に応じて基本方針の見直しに反映させてまいりたいと思います。
○川田龍平君 子ども・被災者支援法第十三条に基づく原発事故に伴う福島県外の子供の健康調査と医療費の減免について伺います。 環境省は昨年秋から専門家会議を開催していますが、低線量被曝を心配する被災者、市民団体からは、会議の構成員が偏っているとの批判が起きていました。支援法の生みの親である子ども・被災者支援議連は、様々な御意見を取りまとめ、二月に六名の有識者を推薦しましたが、まだ一人の人しかヒアリングをしていただいておりません。他方、首都圏のホットスポットでは、生協などが基金を設立したり、独自に甲状腺検査を行う自治体が広がってきています。 井上環境副大臣はこの春には結論を得ると言っていましたが、有識者会議の結論はいつ頃になるのでしょうか。
○大臣政務官(浮島智子君) 川田委員にお答え申し上げます。 現在、環境省といたしましては、健康管理のあり方に関する専門家会議を開催させていただきまして、国際的な知見や福島県の健康調査の結果等を踏まえまして、今後の住民の支援の在り方等について専門家の視点から科学的に検討をしていただいているところでもございます。 四月の二十四日にも開催をさせていただきましたけれども、現在五回開催をさせていただいておりまして、今後の支援の在り方等を検討するための基本となる住民の被曝の線量の評価についておおむね意見の集約が図られたところでもございます。 今後、多くの専門家の御意見をしっかりと伺った上で、できるだけ早い時期にしっかりと方向性を示していただきたいと思っているところでございます。
○川田龍平君 是非、議連の推薦の有識者の意見も取り入れて、しっかりと迅速なこの結論を得ていただきたいと思います。 支援法の生みの親の責任としては、この議連では、十三条に基づき、被曝に起因する病気に対する医療費を国が負担する議員立法の検討を開始しています。二〇一一年に公明党が新党改革と共同提出した健康調査法案、これも再提出することも併せて検討したいと考えております。政府も取組を是非競って強化していただきますようお願いいたします。 それからまた、文科省が今年度に開始した福島県外での子供の保養プロジェクトへの補助事業についても十分に周知をされておりません。今月八日に福島県が開いた全国説明会には四十人程度しか申込みがなかったと聞いております。 そこで、復興庁に提案ですが、子ども・被災者支援法関連施策を網羅して分かりやすく紹介したウエブサイトを作って、復興庁のトップページから直接リンクを張り、発信力を強化すべきではないでしょうか。いかがでしょうか。
○政府参考人(岡本全勝君) 子ども・被災者支援法関連施策につきまして、各施策を活用していただく観点から、周知を図ることは御指摘のとおり重要だと考えております。 現在、復興庁のホームページでは、子ども・被災者支援法基本方針で取りまとめられました施策を一括して見れるように公表しております。あわせて、昨年取りまとめました被災者支援施策パッケージ、大臣の下でつくりましたパッケージも一覧表にしてホームページで公開をしております。より見やすくなるように検討を続けてまいります。
○川田龍平君 昨年七月に開始をしました個人線量推定のための調査事業の中間結果が十月から半年間も公表されていなかった件について伺います。 茂木経産大臣は、心配を掛けたことについては申し訳なかったと四月十八日に陳謝をされました。報道が先行し、調査結果の公表が四月十八日と、四月一日に田村市への避難解除をした後になったことで、情報隠蔽の体質が変わっていないとの批判が起きています。 なぜ計算式を先に決めてから測らなかったのでしょうか。なぜ運営費交付金で丸投げしたのに計算式が決まっていない段階で十月に測定結果の中間報告を受けてしまったのでしょうか。これでは測定結果を見てから計算式を決めたと批判されても仕方がないのではないでしょうか。経産省、いかがでしょうか。
○政府参考人(加藤洋一君) お答え申し上げます。 先生御指摘の調査の件でございますけれども、これは、生活圏域に含まれると見込まれます様々な地点におきまして人体模型に備え付けられました個人線量等による定点の測定というのを行った上で、その測定値を活用した類型化した生活パターンごとの個人線量の推計というものを行ったものでございます。 個人線量計によります定点の測定は、先生から御指摘ございましたように、昨年八から九月にかけて行われましたものを十月に、調査を依頼しました放射線医学総合研究所及び日本原子力研究開発機構から進捗状況のまとめとして、定点の測定結果、今後の課題等につきまして中間報告という形で受け取ってございます。 他方で、個人線量計によります測定とは別に、個人線量の推定を行うために必要な一般的生活パターンの類型化、あるいは職業類型別に行動場所の空間線量と滞在時間の組合せの設定につきましては、推計方法等の検証をできるだけ詳細かつ正確に行うことは必要ということで、その分時間を掛けてしっかりと対応してきたということでございます。 したがいまして、測定結果を受けて計算式を決めたというものではございませんで、今後、説明したようなことも含めまして、丁寧に地元に対しまして説明をしてまいりたいと考えてございます。
○川田龍平君 昨年の十一月に原子力規制委員会が被曝線量の評価方法を従来の空間線量の推計値から個人線量計による実測値に転換することを決め、田村市の避難解除が四月にも行われると見通せた二月の時点で、三月中に公表する努力をすべきだったのではないでしょうか。
○政府参考人(加藤洋一君) 四月一日に避難指示を解除いたしました田村市の都路地区につきましては、避難指示の解除に先立ちまして、航空機モニタリングなどの空間放射線量のデータに加えまして、特例的に宿泊しておられます住民の方々あるいは国の職員が測定をいたしました個人線量計のデータにつきまして、その結果を適時取りまとめをいたしまして、住民説明会の機会等を捉えて情報提供をしてまいりました。 今回実施いたしました調査は、こうした空間の放射線量や個人線量計の測定値に加えまして、職場環境の違いや年齢層の違いなど、生活パターンごとの個人線量を科学的に推計いたしますためにできる限り詳細かつ正確に行うということで実施したものでございます。 四月十八日の調査結果の公表につきましては、科学的に検証いたしました結果を正確に公表すべく取り組んだ結果でございまして、そもそも何か月で調査するとか、あるいは年度内とか、いつまでに公表するといった時間ありきで行ったものではございませんので、公表が遅れたということではございませんことを御理解いただければと存じます。 いずれにしましても、私どもといたしましては、放射線量に関します情報につきまして、できる限り迅速、正確に公表し、住民の方々に丁寧に説明することが重要と考えてございますので、この点、今後一層徹底してまいりたいと考えているところでございます。
○川田龍平君 この中間結果が出てから計算式を当てはめるようでは、それを変えるようでは、これはやっぱり疑われても仕方がないと思います。 大震災からの復興に関し、情報隠し、隠蔽体質の批判をこれ以上浴びないように、復興大臣が司令塔として、各省庁で行われた調査結果で未公表のものがないかどうか、この際点検すべきではないでしょうか。いかがでしょうか。
○大臣政務官(小泉進次郎君) この度のことで、意図的に情報を隠した事実はないにもかかわらず、そう取られてしまったことは大変残念だと思っております。復興において的確な情報発信は必要であり、そういった情報発信は現場を知らずして行うことはできないと、そういった思いで、根本大臣の指示の下、各政務、できる限り現場に入るように努めてまいっています。昨日も福島の二本松に伺いまして、浪江の馬場町長、そして二本松市の新野市長とお会いをしてお話をさせていただきました。特に、新野市長からは、リスクコミュニケーションの重要性、そして最近まとめられましたリスクコミュニケーションの冊子を高く評価もいただき、引き続きこういったことをしっかりやってほしいと、そういったことも伺いました。 これからも、信頼をされるような情報発信の在り方に不断の努力をもって努めてまいりたいと思っております。
○川田龍平君 リスクコミュニケーションの前に、正確な情報を住民に伝えるということを是非やっていただきたいと思います。 昨年十一月に、原子力規制委員会の有識者会議が避難者への施策として相談員制度を提言しました。身近な相談員のアドバイスを受けながら帰還か避難継続か移住を判断してもらうというものです。福島県の浜通り、中通りの四十の自治体を対象に今年度から始まっていますが、余り多くの自治体から事業実施計画が上がっていないように聞いています。 配付資料を御覧ください。 配付資料の、この昨年十一月の原子力規制委員会の「帰還に向けた安全・安心対策に関する基本的考え方」においては、相談員の役割として、この中ほどに、帰還の選択をしない住民についても、相談を受け、放射線に対する不安や生活再建に伴う不安の解消に資するとされていましたが、この二枚目の十二月に閣議決定した文書では、この下線部分がすっぽりと抜け落ち、相談員制度は帰還の選択をする住民を対象とするのみになっています。なぜ削除をしたのでしょうか。
○国務大臣(根本匠君) 昨年十二月に閣議決定した政府の指針、これにおいては、そもそも、早期帰還支援と新生活支援の両面で福島を支える、これを基本的な柱としております。その意味で、帰還しないと決めた住民への支援をしないということはありません。また、御指摘の相談員制度についても、帰還を選択した人だけではなく帰還しない人も対象としておりますので、対象外とするような意図は全くありません。 現に、避難指示によって復興の遅れている地域の再生加速化のために今般創設した福島再生加速化交付金、この交付金においては、新規に立ち上げた三十六事業の一つとして相談員配置・育成事業を盛り込んでおりますが、当該事業で自治体に配置されている相談員が対象市町村から避難して帰還しないと決めた人の相談にも乗る制度となっております。 引き続いて、そうした被災者の方一人一人の御事情に応じた丁寧な支援を進めてまいりたいと思います。
○川田龍平君 なぜ削除をしたのかということを聞いているんです。全然答弁になっていません。削除したのは事実です。帰還の選択を迫るという政府の意図を感じざるを得ません。 加えて、相談員の研修事業を電力会社や原発メーカーの幹部が役員を務める財団、原子力安全研究協会が行うことになったとの報道がありました。これでは、放射線量はもう問題ありませんよと、帰還ありきの相談事業となり、ますます避難民からの信頼を失って、相談に来なくなってしまうのではないでしょうか。ニーズに応えられない制度であるならば自治体が手を挙げないのも当然だと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(塚原太郎君) お答えします。 昨年十二月に閣議決定されました「原子力災害からの福島復興の加速に向けて」におきまして、相談員の活動を支援する拠点の整備に関しましては、相談員の活動を科学的、技術的な面から組織的かつ継続的に支援すること、相談員だけでは解決が困難な住民の方々の放射線による健康不安等の幅広いニーズにワンストップで対処できることといった機能を有することとされております。 このため、環境省といたしましては、この方針に沿いまして、相談員の研修事業等を行うための事業に関する公募を行い、一般競争入札におきまして、ただいま委員御指摘ありました公益財団法人原子力安全研究協会が受託をしたという経過でございます。あくまでも公正な手続で受託をされたところでございますので、また、この事業の対象は帰還の有無にかかわらず支援をするということになっておりますので、御指摘の帰還のみを支援する制度にはならないというように考えております。
○川田龍平君 この子ども・被災者支援法が理念として掲げているように、帰還か避難継続か移住か、どれを選択しても十分な相談支援が受けられるようにするのが政府の責任と考えますが、大臣の見解をいま一度伺います。
○国務大臣(根本匠君) 今も答弁しましたが、福島再生加速化交付金における相談員制度、この制度は、対象市町村から避難している住民の方のところへ相談員が赴いて放射線不安に対する相談を受けることができるようにするために制度設計をしております。交付要綱上もそれを否定していないし、自治体にもそのように説明をしております。当該市町村から避難して帰らないと考えている方にも、御当人の御希望があれば相談員が往訪して対応することは問題なく実施可能です。戻りたい人、戻れない人、それぞれの状況に応じた支援を進めるということは政府の方針であり、御指摘の点については御懸念には及びません。
○川田龍平君 子ども・被災者支援議連が昨年申し入れた基本方針に関する施策についての要望、意見を被災者からくみ上げる窓口について、現状はどうなっていますでしょうか。
○大臣政務官(小泉進次郎君) 御指摘の被災者の皆さんから意見をお伺いをするということは大変重要なことだと思っております。そういった考えの下、今、復興庁の職員が今まで計八十四回集会に参加をして直接被災者の皆さんからお話を、御意見を賜っているところでございます。こういったことを様々な民間の団体とも協力をしながら、どういった施策の充実を図ることができるか、これからも検討して実行していきたいと思います。
○川田龍平君 是非、その八十四回参加したこの官僚の役人の皆さんの意見を是非、政務官、聞いていただきたいと思います。 そして、県外自主避難者等への情報支援事業、昨年度は三千五百万円で三菱総研と契約をしたそうですが、そのうち三菱総研へのオーバーヘッド分は四か月で一千五百万円と聞いています。今年度も再び三菱総研が一億円で落札したそうですが、そのうち三菱総研の懐に入るのは幾らなのでしょうか。
○政府参考人(岡本全勝君) 御指摘の事業は、先般、一般競争入札により株式会社三菱総合研究所を委託先として選定したところでございます。契約額は約九千万円でございます。 そのうち三菱総研がどれだけ管理費として取るのか、その残りは再委託先のNPOへの委託費用でございますが、その二つに分けるかは、これから三菱総研が、各地域でNPOさんなどの受託事業者から見積りを提出して、その中からやりますので、金額は決まっておりません。
○川田龍平君 もっとNPOに回す分を増やして、民間企業とNPOの給与格差を縮めることを検討してはいかがでしょうか。そうすれば手を挙げるNPOも増えると思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(岡本全勝君) 今申し上げましたように、三菱総研はこれから各地域で再委託者の募集をいたします。それぞれのNPOから見積金額を出していただきまして、その中から事業内容等を含めて選定いたしますので、必要な金額は支払われるものだと認識しております。
○川田龍平君 昨年の四か所には東京都が含まれておりません。八か所に増える今年からは避難者の多い東京都も候補地としたようですが、今のところやりたいNPOが現れていないと聞いています。NPOが手を挙げないので相談窓口はつくれません、復興庁の責任ではありませんということで済むのでしょうか。NPOから手が挙がるのを待つまでもなく、復興庁がもっと汗をかき、知恵を出すべきではないでしょうか。いかがでしょうか。
○大臣政務官(小泉進次郎君) 川田先生御指摘の東京ですけれども、おっしゃるとおり、今福島を抜かして四十六都道府県で四万八千人の方が全国に避難をされています。その中で東京に避難をされている方が六千名を超えていまして、全国で最多の福島県からの避難者の方々がいる自治体と。そういった中で、東京都には、福島県に限らず被災地の自治体に対する人的支援等、本当に多くの支援をやっていただいております。 先ほど四か所、その事業をやっている四か所の中に東京が入っていないということですが、これから、その候補として挙げられている十五か所の中には東京も含まれておりますので、先生のおっしゃる復興庁は受け身じゃなくしっかりと汗をかけというそういった姿勢を持って、これからNPOとも連携をして様々な施策を充実させていきたいと、そう考えております。
○川田龍平君 ありがとうございます。是非よろしくお願いします。 次に、医療に係る控除対象外消費税問題に関して財務大臣に伺います。 今回、一・三六%の診療報酬改定の上乗せが行われましたが、医療行為によって上乗せされているものとされていないものがあり、患者の間でも不公平で分かりにくい仕組みです。四月の消費者物価が前年比二・七%も上がっており、来年一〇%の引上げとなれば経営危機に陥る医療機関も出てくるのではないでしょうか。診療報酬だけではなく税制上の取組が不可欠と考えますが、財務大臣の所見を伺います。
○国務大臣(麻生太郎君) これはもう御存じのように、消費税が非課税とされております社会保険診療におきましては、これは医療機関が医療品等々を仕入れる際に支払います消費税の話をしておられるんだと思いますが、これは診療報酬より適切に手当てをされていると、今回もプラスになっておりますし、そういった意味ではされておると、私どもはさように考えております。 また、四月からの消費税率の引上げに際して医療機関の実態調査というのをやらせていただきましたが、診療報酬において必要財源を確保するとともに、初診料、再診料を引き上げておりますので、それによりまして、できるだけ多くの医療機関の経営安定に貢献するように対応したものだと、私どもはそのように承知をいたしております。 いずれにいたしましても、これは税制抜本改革におきまして、医療に係る課税の在り方というものにつきましては、これは引き続き検討するということにされておりまして、これは与党の議論等々、状況を踏まえつつ、よく検討させていただかなければならぬと思いますが、これは川田先生、ここに手を付けるとほかのところにざあっと行きますんで、これはなかなか、ここだけ触ればいいというような簡単な話ではないということだけ御記憶をいただければと存じます。
○川田龍平君 是非これは、医療機関の控除対象外消費税問題、負担問題は待ったなしの状況ですので、来年もし一〇%に上がってしまうということを考えると、その前に対策を打たなければいけないということだと思います。是非、これは与党の議論を待つだけではなく、財務省としても、いつまでにと期限を区切って問題の解決に当たっていただけると思いますが、財務大臣、是非これ税制上の問題として考えていただけないでしょうか。 財務省に聞きますと、これは医療の問題だから厚労省に言ってほしいと言われてしまうんですが、以前は財務省でもこの医療や介護保険制度について財務省案なるものを作って世に出していたではないですか。中身の良しあしは別ですけれども、財務省として検討するということはいかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 川田先生、私ら財務省とすると、なるべく安く上げた方がいいに決まっていますから、これは切られることになる確率の方が高くなるということも考えておかにゃいかぬですよ。こういうのは、安易にそういうことを言うと、これは厚生労働省なんかにしてみれば、ちょっと待ってくださいと、財務省なんかにやらしたらえらいことになりますと多分言ってくるんですよ。そこのところは、ちょっと発言としてはよくよく注意されておかぬといかぬと思います。
○川田龍平君 分かりました。 ありがとうございます。是非、これは医療をしっかりと立て直すために、これから是非国を挙げてしっかり頑張っていただくようによろしくお願いいたします。 ありがとうございました。
○和田政宗君 みんなの党の和田政宗でございます。 私は復興に関する諸問題について聞いてまいります。 まず、放射性物質による汚染のうち、指定廃棄物の最終処分場建設問題について聞きます。 宮城県内の最終処分場の候補地の選定についてですが、現在の候補地選定手法では、まず過去の観光入込数などで除外対象地区を選び、その後に評価点を積み上げる形で選定が行われていますが、例えば今回候補地に選定された宮城県加美町は、佐藤澄男前町長などが薬莱山、これはとても風光明媚なところですけれども、こうしたところを中心に観光開発に力を入れてきて、これから観光による町おこしが本格化しようとしているのに、そうした観光面での配慮が取られておりません。しゃくし定規に評価点のみで判断するのではなく、評価点はあくまで参考にしてもっと総合的に判断すべきと考えますが、いかがでしょうか。 この選定方法については、各市町村長が一旦は同意した方式の下、進めていると言いますが、余りにしゃくし定規的な選定方法であると思います。見直すべきだと考えます。いかがでしょうか。
○大臣政務官(浮島智子君) 和田委員にお答え申し上げます。 宮城県におきます指定廃棄物の処分場の候補地の選定に関しましては、市町村の共通の理解を得るために、宮城県内の実情を熟知し、そして地域住民の代表である全市町村長及びまた知事にも御参加をいただきまして、これまで五回ほど市町村長会議を開催してまいりました。その会議で議論を重ねまして、具体的な評価項目そして評価の基準や評価に何をデータとして用いたらいいか等々、御説明をしっかりとさせていただき、御理解をいただいたところでもございます。宮城県内の実情に配慮したこの候補地の選定手法について御理解をいただいたものでございます。 また、環境省といたしましても、この選定手法にしっかりと従いまして、根拠となるデータを全てお示しをさせていただき、選定の作業を行い、その結果として詳細調査の候補地を提示させていただいたものでございます。引き続き、この詳細調査を行う候補地の三か所と、しっかりと地元に対して丁寧な御説明をさせていただき、詳細調査の実施に御理解をいただきたいと考えております。 また、今御指摘ありました観光地の扱いでございますけれども、これは市町村長会議でもしっかりと考慮していかなければいけないという強い御要望もございました。そんな中から候補地の選定の手法の中にも取り入れさせていただいたところでございまして、この具体的な作業方法といたしまして、宮城県観光統計概要の過去五年間、この主要の観光地の年間の入込の客数が五十万人を超える観光地点が所在する市町村の行政区、これを除外とすることについて市町村長会議でもしっかりと御説明をさせていただき、御理解をいただいたところでもございます。このように地元の御要望をしっかりと尊重させていただき、選定手法を確定させていただいたということを御理解をいただきたいと思います。 また、今委員御指摘ございました加美でも、こういう観光のところを考慮するべきじゃないかというお話でございますけれども、私どももしっかりと調べさせていただきまして、加美では七か所、こういう観光が、たくさん人が来ていただくというところがあるということは承知いたしておりますけれども、過去五年間を調べさせていただきまして、十八年から二十二年ということで調べさせていただきましたけれども、この入込の客数が五十万人を超えていないということで、今回の配慮の観点から除外される地域は存在しないということになった次第でございます。
○和田政宗君 ちょっと答弁を聞いていて確認なんですが、データ等に基づいて評価点を積み上げたということだと思うんですが、これ、環境省の方、事前に現場、候補地となったところを見ているんでしょうか。ごめんなさい、ちょっと通告ないんですが、今聞いて思いましたので、質問をさせていただきます。
○政府参考人(梶原成元君) 事実関係の関係なので、私の方から御答弁をさせていただければと思います。 候補地の指定、三か所詳細調査を、これから更に詳細調査をするための地点という形で候補地を提示させていただいておりますけれども、その提示させていただくに当たりまして、実際、私どもが評点をいろいろ付けたデータが正しいのかどうかということの現地確認はさせていただいておるところでございます。
○和田政宗君 引き続き、これ、宮城県の三候補地にするのかどうかも含めて、私は総合的に判断すべきだというふうに思いますので、これも地元が納得できる形で進めていただきたいというふうに思います。 その放射性物質による汚染廃棄物の問題ですけれども、これ、福島第一原発の事故がなければ、そもそも宮城県内に存在しない物質です。市町村に処分場の負担を強いるのではなく、東京電力が敷地を確保するなりして処分すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(浮島智子君) 宮城県におきましては、放射性物質に汚染された稲わらなどの指定廃棄物が各地に一時保管されているのが今の現状でございます。長期的には自然災害などの心配もある中、この状況を改善し、地元の住民の皆様に御安心していただくためには、県内に集約して、安全に処分できる処分場を早期に設置することが必要でございます。 そんな中、指定廃棄物の保管が逼迫している中でございますけれども、国におきまして安全な処理を行うため、当時の福島県との調整状況等を踏まえまして、指定廃棄物の処理は当該指定廃棄物が保管されている各都県内において行うことということが閣議決定なされたものでございます。 また、原発事故により最も大きな被害を受けている福島県におきましても地元自治体との協議を今進めている状況の中、宮城県から他県に持ち出して処分を行うことは現実困難でありまして、各県で保管されている指定廃棄物を速やかに処分するためには各県ごとに処分を進めることがとても必要だと思っております。 また、指定廃棄物の処理につきましては国がしっかりと実施をさせていただきますけれども、その処理に係る費用につきましては、放射性物質特措法に、四十四条でございますけれども、基づきまして、株式会社東電に求償することとしているところでございます。
○和田政宗君 こうして質問しますのも、地元の負担、これ物すごく大きいんですね。 この最終処分場建設に当たっての地域振興費についてもお聞きしますけれども、五県で五十億円というのは、これ幾ら何でも安過ぎるというふうに思います。もっと増額すべきだと考えますが、いかがでしょうか。また、これ、最終処分場が建設される市町村、ずっともう未来にわたって風評被害に悩まされる危険性もあると思います。であれば、振興のための特別措置法というものも作るべきではないかなと思いますが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(浮島智子君) お答えさせていただきます。 これまでも、宮城県を始めとする各県の市町村長会議の場におきまして、国に対して振興策そして風評被害対策を明確に示すべきだと強いお声を、御意見を多数いただいたのが現状でございました。そんな中、こうした御地元の意見に真摯に対応するために財政当局と折衝を重ねてきまして、その結果、平成二十六年度の予算におきまして、指定廃棄物処分場を設置する場合の周辺地域の振興等のために事業を支援するということで予算を計上させていただいたものでございます。 具体的な内容につきましては、まずは、地元の自治体としっかりと御相談をさせていただきながら地元自治体の御要望にきめ細かく対応していくことが必要であると考えておりますので、まずはしっかりと地元の皆様とお話をさせていただきたいと思っております。
○和田政宗君 今の答弁にもありましたように、きめ細かい対応をしていただければというふうに思います。 次に、福島第一原発に流入する地下水のバイパス放水について聞きます。 これまで、汚染水の防護など様々なことについて東京電力より大丈夫ですよと言われて、実際やってみたら放射性物質が漏れていたということが何度もありました。この地下水のバイパス放水については、安全性は本当に確保できるんでしょうか。そして、安全性は誰が担保するんでしょうか。
○政府参考人(山本哲也君) 規制委員会でございます。規制の立場からお答えをさせていただければと思います。 まず、事故を起こしました福島第一原子力発電所の設備の設置及び運用に関する責任は、安全性も含めまして、これは一義的にはまず東京電力にございます。 しかしながら、私ども原子力規制委員会は、規制の立場から、これの適切性というものを確認をしているところでございます。具体的には、原子炉等規制法に基づきまして福島第一を特定原子力施設という形で指定をいたしまして、そして、そこで行われる様々な対策につきましては実施計画という形で申請をさせ、その適切性を確認し許可をすると、こういう仕組みになっているところでございます。 それで、お尋ねの地下水バイパスについてでございます。これにつきましては、まず地下水をくみ上げる揚水の井戸、それからポンプ、くみ上げました地下水を一時的に貯留いたしますタンク、そういったもので構成されているところでございます。それで、実施計画におきましては、東京電力がくみ上げた地下水の放射性濃度を測定して、排出基準を十分満たします運用管理基準を満たすことを確認した上でこれを海洋に放出すると、こういう計画をしているところでございます。 それで、私ども規制委員会といたしましては、そういったくみ上げた地下水の貯蔵、それから測定、それから放出の手順、こういったものが適切に定められて、それに従って適切に実施されているかどうか、それから、くみ上げました地下水が放射性物質のほかからの混入がないかどうか、そういった対策がきちっと取られているかどうか、こういったものをしっかり確認をしているところでございます。
○和田政宗君 私も、東電の対策については、初めは本当に信用したいなというふうに思っていたんですけれども、もう信用できないという状況になっておりますので、しっかりと規制庁としても見ていただければというふうに思います。 そのバイパス放水についてなんですけれども、ちょっとこれは、そういう状況になっていますので、万が一放射性物質がまた海に出てしまったらこれは大変なことになるわけですけれども、このバイパス放水について、福島県の漁協は受け入れたわけですけれども、ほかの県の漁協からは不安の声が上がっています。これは説明に行っているかとは思うんですけれども、ほかの県の漁協への対応というのはどういうふうになっているんでしょうか。
○政府参考人(糟谷敏秀君) 地下水バイパスにつきましては、本年に入りましてから、北海道、青森、岩手、宮城、福島、茨城、千葉の各道県の漁連に対しまして、国及び東京電力から、地下水バイパスの意義、必要性ですとか運用の基準、運用方法等について御説明を行ってきております。それから、漁業者の全国団体であります全漁連、全国漁業協同組合連合会に対しましても、今年の二月三日に赤羽副大臣から全漁連の岸会長に対しまして同様の御説明をさせていただいております。 もちろん、各道県の漁協からは様々な御要望をいただいております。具体的に申し上げますと、地下水バイパスの運用基準、運用方法がしっかりと厳守されるのかどうか、この点につきましては先ほどから御質問ありましたが、東電が水質を測定いたしますけれども、これが間違いがないように、東電と資本関係のない第三者の分析機関に、定期的にチェックをいたします。それから、誤って放出をさせるということがないように、国の現地事務所の職員が適宜立ち会って、運用に誤りのないようなことを、万全を期したいというふうに考えております。 それからまた、地下水バイパスの放水が始まった後の海洋モニタリングの徹底、これを徹底をした上で、安全であるということを国内外にしっかりと知らせるということ。それから、風評被害が起きないようにその安全性についてしっかりと公表をするとともに、風評被害が万一起きた場合には十分な賠償を行うということ。それから、各国の、水産物輸入規制を取っている国がございます、この早期解消に向けた取組を各省横断的に強化をしていくということ。そういった御要望をいただいておりまして、それぞれについて追加の御説明、お約束等をさせていただいたところでございます。 これを受けて、四月四日に福島県漁連から容認をいただき、同じく四月の七日にこれは全漁連から、これは全漁連の岸会長が宮城、福島、茨城の各県漁連の会長さんと御一緒に茂木大臣のところに来られまして、御容認をいただいたところであります。 〔委員長退席、理事熊谷大君着席〕 いずれにしましても、漁業者の方々には福島の復興を進めるためにこの汚染水対策のために必要だということで苦渋の決断をいただいたものだというふうに考えておりまして、この御決断に敬意を払いながら、誠意を持って、風評被害を起こさないように全力で取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○和田政宗君 もうこれ、漁業者としましても東北に暮らしている私としましても、東北に暮らしている皆さん、もうこれ以上海を汚してほしくないというふうに思っておりますので、しっかりとした対応をお願いいたします。 今、風評被害についての答弁がありましたけれども、現状ではやはり、三陸沿岸の水産物、海産物については風評被害、少なからずございます。今、施策についてありましたけど、私は現状でもまだ不十分だと思います。追加の施策についての検討など、いかがでしょうか。
○大臣政務官(横山信一君) お答えいたします。 風評被害対策としましては、水産物の信頼性を確保していくためには消費者等に対して正確で分かりやすい情報を継続的に提供していくことが重要でございます。そのため、水産庁では、関係都道府県や業界団体と連携をしてモニタリング調査を実施するとともにその調査結果をホームページに随時掲載をしております。また、消費者、市場関係者、流通業者や国内外の報道機関等に対しての説明会も行っております。さらに、国内外の報道機関等を対象とした放射性物質調査の現地見学会も行っております。 こうしたことなどを行いながら、今後とも、水産物の信頼確保のため、市場に流通している水産物が安全であることをしっかりと理解してもらうよう正確な情報提供に努めてまいります。また、消費者等に対する説明会の充実を図ることにより、水産業の復興を推進してまいりたいと考えております。
○和田政宗君 いろいろな施策を打っているのは分かるんですけれども、例えば海外のある国が別にやらなくてもいい禁輸措置をやってみたりというようなことで、これはもう政府部内全体でこの風評被害対策ということは取り組んでいただければというふうに思います。 そこで、質問いたしますけれども、三陸沿岸の水産物、震災後も私も食べておりますが、相変わらずおいしいです。官公庁の食堂などで被災三県の魚などを優先的に継続的に食材として使用して、安全性のPRに努めるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(横山信一君) お答えいたします。 昨年十一月に農林水産省、厚生労働省、経済産業省の三省で、また本年三月十日の週には食堂を有する全府省庁の職員食堂におきまして被災地産水産物を利用したメニューを提供し、そしてまた被災地産水産物やその安全性のPRを実施をしてまいりました。農林水産省を始め複数省庁の食堂で、その後も継続して被災地産水産物を利用しているというふうにも聞いております。 今後とも、被災地産水産物について一層の利用促進を図るため、安全性のPRや各府省庁の食堂における更なる利用の促進に努めてまいります。
○和田政宗君 繰り返しになりますが、味もおいしいですので、是非、優先的に継続的に使用していただければというふうに思います。 次に、福島第一原発事故による被災者、避難者の方々の帰還に向けたスケジュールと賠償について聞いていきます。 帰還困難区域において残存している放射性物質の分析をしっかり行って、除染がどれだけ効果があるのかなど綿密な分析と評価を行って、帰還に向けたスケジュールをしっかり立てるべきだと考えます。これは、被災された方々に聞いてもそういったお話が幾つも出てまいります。現状どうなっているんでしょうか。
○大臣政務官(小泉進次郎君) 帰還のスケジュールでありますが、これは、和田先生も宮城、被災地の一つということもありますからよく御存じのことだと思いますが、放射線量の見通しだけでは決して示すことは難しい、そういった問題でありますので、これからの避難指示の地域の避難指示解除に向けては、具体的には、やはり県と、そして市町村としっかりと調整をした上で、インフラの整備、そして様々戻ったときに住民サービスも整える必要がありますから、そういったことをしっかりと県、地元の自治体と調整をした上で示していく必要があることだと、そういった理解をしております。
○和田政宗君 これは、その帰還のスケジュールというところに当たって私がよく聞く声というのは、自分が住んでいた地域が現在どういう状況なのか、どういった放射性物質が残存していて、どういった分析が行われているのか。これ政府部内でやっているかとは思うんですけれども、しっかりと住民の方に示されていないというところがありますので、そういった説明を密にやっていただいてスケジュールをしっかり立てていただきたいというふうに思います。 そして、この帰還困難区域の住民に一世帯当たり賠償で七百万円を支給するということですけれども、賠償という観点で考えた場合、帰れない年数をそういった科学的分析に基づいてしっかりと計算をして、それを基に賠償すべきだと思いますが、政府の考えを聞きます。
○政府参考人(田中敏君) 原子力損害賠償紛争審査会が、地元の御意見あるいは御要望ということを踏まえまして、昨年十二月二十六日に中間指針の第四次追補というところで、帰還困難区域の方々に対して、見通しの付かない長期間にわたって帰還不能になり、そこで生活の断念を余儀なくされた精神的苦痛などに対して損害の賠償ということの目安を示しました。 具体的には、帰還困難区域は指針の追補時においても避難指示解除あるいは帰還の見通しすら立たないということで、この地域に居住していた住民の精神的損害について、早期に生活再建を図るためにも、避難指示解除の時期に依存しない賠償が必要というふうに考えられることなどから、最終的に帰還するかを問わず、一括して賠償するということにいたしました。 その賠償については、先生、一世帯当たり七百万というふうに御指摘ございましたけれども、指針上は、まず一人一千万円ということでございます。ただし、二十四年六月にある程度その前触れ的な六百万ということを払われておりましたものですから、差引き、二十四年六月に避難指示区域が決定される場合には一人当たり七百万ということになろうかなというふうに思ってございます。この追補の策定を受けまして、精神的損害に係る賠償につきましては、この四月の十四日から東京電力における請求書発送の受付ということが開始されたところでございます。 文科省としては、今後、被害を受けた方々に寄り添った賠償が迅速かつ円滑に行われていくよう期待をしているところでございます。
○和田政宗君 これはもうふるさとを失った方の苦痛というのは計り知れませんので、これもしゃくし定規ではなく、是非血の通った対応を政府にお願いしたいというふうに思います。 福島県における住民の方々の帰還に向けたまちづくりについてお聞きしていきたいというふうに思います。 帰還に向けたまちづくりのプラン、これ現実に即して行うべきだというふうに私は考えます。必要な公共施設数、学校などもそうですけれども、どれだけの方々が帰還する意思を持っているのか、将来人口がどれだけ増えるのか減るのか、しっかり分析を行っているんでしょうか、これ、政府は。例えば双葉郡を一つの自治体にするなど、これは非常時ですので、本来は自治体の意思に任せるべきだとは思うんですが、こういった国としての考え方ですとか大きな方針をもう決定していくべきだというふうに思いますが、政府の見解、いかがでしょうか。
○国務大臣(根本匠君) 福島の復興に当たっては、福島復興再生特別措置法、これがあります。この法律に基づく福島復興再生基本方針、この中で、地方公共団体の自主性及び自立性を尊重しつつも国が福島県及び県内市町村と一体となって進めること、これが私は不可欠だと思います。 特に原子力被災地域においては、各自治体の復興計画の策定に国が一体となって取り組むため、復興庁が市町村それぞれについて関係省庁及び現地事務所から成る連携チームを編成して支援を行っております。例えば一例を挙げますと、富岡町においては、平成二十四年九月に富岡町災害復興計画、これを策定しました。そして、同計画に基づいて本年三月に富岡町復興まちづくり計画を策定したところであります。計画の取りまとめに当たっては、復興庁や国土交通省といった政府の自治体担当職員が検討に積極的に参画し、自治体と一体となって取り組みました。 これからの自治体の計画の検討、復興庁も参加をして、福島県、市町村一体となって福島の復興再生を進めてまいりたいと思います。
○和田政宗君 福島の方々、これはもうかなり精神的に苦しい状況だということは復興大臣も分かっていると思いますけれども、本当にもう帰れるのか帰れないのかということも含めてしっかりとこれ示していただかないと、仮設住宅に入って、狭い状況の中で考えることというのはやはりもうずっと心が痛んでいくと、そういった状況になると思いますので、是非この点については政府の大きな方針というのをしっかりと示していただきたいというふうに思います。 それに関連しまして、仮設住宅の暮らしというのが長期化しているわけです。これは福島もそうですし宮城でもそうですけれども、もうとんでもなく長期化しているわけです。四年目に入っているわけです。特に中小の仮設住宅では、談話室、集会所などが狭かったりなかったりというところがありますけれども、これは健康を維持していくためにもしっかりとしたスペースの確保が必要と考えますが、政府はどういうふうに考え、対応しているでしょうか。
○政府参考人(佐々木克樹君) 災害救助法に基づきます応急仮設住宅につきましては、その事務取扱要領等におきまして、地域のコミュニティーを確保する目的で、おおむね五十戸以上の仮設住宅を設置する場合には集会所を、また十戸以上五十戸未満の仮設住宅を設置する場合には談話室を設置することができるとしております。 東日本大震災で建設した応急仮設住宅につきましても、近傍に公民館等の既存の公共スペースの活用が見込めない地域におきましては、住宅の建設に併せまして、入居予定者数等を勘案しながら、被災自治体の判断により適切な規模の集会所や談話室が設置されてきたものと承知しております。 また、これまでの措置に加えまして、応急仮設住宅に空き住戸が交じっている場合には、既存の住戸としての機能は維持しつつ、集会や談話等のスペースとして利用できることを平成二十三年八月に通知をしているところでございまして、こういった措置と併せまして、被災自治体に対して更にその徹底を図ってまいりたいと考えております。
○和田政宗君 これも住居数ですとかその居住人数によってということではなくて、もう長期化しているわけですから、そういったところをこれも是非血の通った対応をしていただければというふうに思います。 被災者の方々ですけれども、ふるさとの復興に希望を持ち、そして仮設住宅で耐えているわけですけれども、その被災地の復興プランのそもそもについてお聞きしたいというふうに思います。 〔理事熊谷大君退席、委員長着席〕 例えば、宮城県では十年のプランで復興を行っていますが、このままだと復旧で終わってしまうのではないかなという懸念を、私は資料を見ていても現在の動きを見ていてもそう思います。二十年後、三十年後のふるさとの姿とその発展をしっかりと見据えて復興のプランを描く必要があると私は考えます。 宮城県、巨大防潮堤事業をせっせと進めようとしているわけですけれども、北海道南西沖地震の後、巨大防潮堤を造った奥尻島は、観光が死に、漁業が死に、人口流出が止まらない。それが今の二十年後の状況です。これでは、復興は果たして成ったと言えないというふうに思います。二十年後、三十年後のふるさとを見据えて復興に取り組まなくてはならないと思いますが、大臣、どのように考えるでしょうか。
○国務大臣(根本匠君) 東北地方は発災前から人口減少、高齢化、産業の空洞化などの地域の課題を抱えております。被災地の復興を実現する上では、住宅やインフラばかりではなく、なりわいと産業の再生あるいは被災者の暮らしの再生が図られて、地域が持続的に自立できる環境を整えることが必要だと思います。 このような考え方の下で、私も、単なる復旧に、元に戻すのではなくて、震災復興を契機としてこのような課題を解決して、我が国や世界の将来を見据えたモデルとなるような新しい東北の創造に取り組んでおります。 例えば、幅広い担い手、企業、大学、NPOなどによる先駆的な取組を支援する先導モデル事業などを実施しております。新しい東北の中では五本柱を据えて、元気で健やかな子供の成長を見守る安心な社会、あるいは高齢者標準による活力ある超高齢社会、あるいは持続可能なエネルギー社会等々の五本柱で、今、先導モデル事業で未来を見据えた取組、これが必要だということでやっております。 また、復興交付金を活用した事業などにおける先進的な取組においては、例えば被災地の住まいの復興事業について、将来に向けて地域の課題を解決するこだわりを持った災害公営住宅の設計事例、将来を先取りしたこだわりの復興公営住宅、こういうものにも取り組んでおります。 さらに、持続可能な地域経済を実現するためには、地域に住まう人々が安定して生活の糧を得られるよう地域の基幹産業を強化していくことが重要だと思います。このような観点で、今月二十五日には、関係各省から構成される産業復興の推進に関するタスクフォースを立ち上げました。今後は、昨日の総理指示を受けて、産業復興の推進方針を取りまとめて、関係省庁の有効な施策を総動員して対応していきたいと思います。 今後も、東北の被災地の人口減少、高齢化など複雑かつ困難な課題の解決に臨んで、同様の課題を抱える日本全国の地域のモデルとなる創造と可能性の地をつくり出していきたいと思います。
○和田政宗君 二〇二〇年の東京オリンピック、これは復興をしっかりと成し遂げた形で迎えなくてはならないというふうに思っておりますが、そこで終わりということではなく、やはり二十年後、三十年後、東北が輝かしいものになってこそ復興だというふうに思いますので、そういった視点をしっかりとお持ちいただければというふうに思います。 私は、その被災地の未来、輝かしいものにしていくためにも、被災地を中心にした東北で新エネルギーの導入に取り組むべきだというふうに考えます。その観点から、特にメタンハイドレートについて聞いていきたいと思います。 東北の日本海側などに、メタンハイドレート、海底に眠っているわけですけれども、政府も将来的に採掘を本格化したいと考えているようですが、見通しはどうなっているんでしょうか。
○副大臣(松島みどり君) 御質問でございますが、東北の日本海側というちょっと限定的なおっしゃり方をしたんですけれども、現状を申し上げますと、日本海側中心に確認されている表層型メタンハイドレートにつきまして、資源量の把握に向けた広域調査というのを昨年度から三年程度掛けて実施しております。その中で、昨年度の調査は新潟県の沖合五十キロのところ、佐渡島の西側ですけれども、それと能登半島西方の沖合約百五十キロの海域で調査を実施して、海底地域や地質構造データを取得いたしました。その結果、これらの調査海域では表層型メタンハイドレートが存在する可能性のある地質構造が二百二十五か所存在するということが分かりました。 ここからですが、今年度は更にこの二海域に加えまして広範囲な、島根県から京都府の沖合、さらに、東北でございますが、秋田県から山形県にまたがる沖合、そして北海道の南の方、日高沖での調査を行う予定にしております。この調査船によります音波探査、これを各海域、二、三週間掛けて調査することにしておりまして、この四月から調査を開始して、現在は兵庫県の沖合で、西側からずっと北へというふうに上る形で調査を行っているところです。今後、こうした調査結果を踏まえて、有望地点では掘削船で夏頃に地質サンプルの取得も実施する予定にしております。 こうした政府の調査を経まして、その後、まだ現在におきましてもこの表層型メタンハイドレートというのは資源量の調査の段階であります。ですから、具体的なことは申し上げられませんが、今後、調査結果を踏まえまして、豊富な資源量の存在が確認され生産技術が実用化された、そうした場合には、メタンハイドレートから回収される天然ガスの生産量やコストなどによりましては、地域のニーズも踏まえつつ、天然ガス火力発電の燃料、あるいは都市ガスの原料、そういったものとして活用すること、行く行くは、政府のこの調査の段階の次に、民間が判断をしてそういうことを活用することも検討されていくものだと考えられます。 いずれにいたしましても、委員が御指摘のように、メタンハイドレートというのは将来の国産の日本の資源として期待されております。今、シェールガスがあちこちで騒がれておりますが、シェールガスに次ぐ新たなエネルギー資源にしていくという気概を持ちまして政府としてしっかり取り組む、そしていつの日か民間への移行を図ってまいりたいと思います。
○和田政宗君 これは、豊富な埋蔵量がしっかりと確認できましたら、独自エネルギーということになりますので、我が国の電力をこれで賄っていける可能性も、可能性ですけれども、あるというようなことで、非常に有望な資源であるというふうに思っておりますが、今、火力発電所というお話もありましたが、例えば先行的に被災地でメタンハイドレートに対応した火力発電所を建設するなど、そういったことをやってみてはいかがかと思いますが、それについてはいかがでしょうか。
○副大臣(松島みどり君) 委員の非常に意欲的な御発言、本当に夢を持つ話としてはすばらしいと思うんですけれども、メタンハイドレート、表層型でもかなり海の深いところからどのように取り出していくか、さらにそれをどう運ぶかということを含めますと、東北の火力発電所で先行的にやるというのは非常にいい考えなんですが、それもある程度この見通しが立ったときに、立ったときにどこで最初にやるかというときにはそういう考えを持ちたい、しかし、そのレベルまで達するのにまだしばらく掛かるというのが実情かと思います。
○和田政宗君 では、ここからは被災地に横たわっている課題について少し細かく聞いていきます。 まず、被災地の水産加工業などにおける労働力不足の問題について聞きます。 昨今、移民について政府部内でも検討しているようですけれども、私は、労働力不足ということであれば、移民ではなく、三年間の期限で訪日する外国人技能実習生を積極的に導入していくべきだと考えます。実習生が日本で学んで、持ち帰った技能がその国の発展にもつながりますし、親日的な方々が増えるわけです。 被災地でもそういった観点から実習生に来てもらいたいという声が上がっています。例えば、魚市場の業務については今は実習できないというふうになっていますが、これについても見直すべきだと私は考えます。また、被災地の水産加工などの現場においても実習生にもっと来ていただきたいという声が上がっていますが、政府の考えはいかがでしょうか。
○国務大臣(根本匠君) 被災地の雇用情勢、これは、有効求人倍率が三県共に一倍以上となっていますが、水産物加工業の職業では二倍以上となっていると承知をしております。 委員御指摘の技能実習制度、これはもう既に議員御案内だと思いますが、我が国で培われた技能、技術、知識の開発途上国への移転を図り、開発途上国の経済発展を担う人づくりに寄与することを目的としております。その意味では、労働力不足の問題とは切り離して考えるべきものであると承知をしておりますが、この技能実習制度については、今年の本月四日に開催された経済財政諮問会議・産業競争力会議合同会議において安倍総理から、法務大臣を中心に、技能実習制度の監理・運用体制を抜本的に強化、改善するとともに、実習期間や対象業種などについて必要な見直しを行うこととの指示があったところです。 法務省において、昨年の十一月から法務大臣の私的懇談会である出入国管理政策懇談会の分科会において制度の見直しについて検討されているものと承知をしております。
○和田政宗君 人が足りないというのは実際ですけれども、これ安易に移民とかという考えではなくて、そういった日本のためにも外国の方々のためにもなるということで、しっかりとこれについては引き続き御検討をお願いしたいと思います。 これから水産加工工場が本格的に復旧されるわけですけれども、労働力、これは不足するというのはもうお歩きになった方というのは実感としてあるというふうに思います。そして、人手が不足するという問題とともに、例えばこれは気仙沼ですけれども、地域外の人々を採用するにしても、住むアパートが埋まっていて入れないということですとか、社員寮を建設するにも土地がないというような状況です。人手不足、住宅不足にどう対応していくんでしょうか。
○国務大臣(根本匠君) 委員御指摘のように、水産加工業、人手不足の問題は私も承知をしております。 政府としては、被災地のハローワークにおける担当者制などによるきめ細かな職業相談の実施、ハローワークの全国ネットワークを生かした広域マッチングの推進、マッチング機会を増やすため合同業種別面接会や事業所見学会の積極的な開催、さらに雇用保険の受給者説明会での水産加工業のイメージアップDVDの放映による求職者への業界PR、さらに、全体の町づくりの観点でいえば、高台の住居に移転し交通確保が困難になった方のため、コミュニティーバスの購入、借り上げ、バス停の設置など公共交通機関の整備、こういうもろもろの対策でミスマッチの解消に取り組んでおります。 そして、今のお話の住宅の問題がありました。被災地以外からの就職者の住宅については、アパートや宿泊施設も建設されつつあります。そして、私は、やはり何よりも住宅再建・まちづくり、これを急ぐことだと思います。また、応急仮設住宅に空き住戸が生じた場合、こういうケースにおいては被災自治体が、これは自治体の判断によりますが、目的外使用の許可を出すことによって一時的に居住させることができるというふうにされております。 今後も、政府の取組、これがしっかりと被災地に届くように全力を尽くしてまいりたいと思います。
○和田政宗君 復興庁の役割としまして、そういった、しっかりと目を届けていただいて、各省庁の調整ということになろうかと思いますので、しっかりと御対応をお願いしたいと思います。 次に、被災地における海沿いにある家屋など財産の保全について聞いていきたいと思います。 これは宮城県の南三陸町の事例なんですけれども、津波によって浸食された海岸が更にえぐられまして、保安林が崩壊したり人家に迫っている場所があります。巨大防潮堤事業などに巨額の費用を投じるのではなく、財産が脅かされている海岸線についてまずは保全対策を取るべきだと考えます。これは県が対応すべきものと考えますけれども、そこまで実は手が回っていないというのが状況です。国の対応はどうなっているんでしょうか。
○政府参考人(本郷浩二君) お答えをいたします。 東日本大震災においては、津波により青森県から千葉県に至る約百四十キロにわたる海岸防災林が被災したところであり、宮城県においては約七十二キロが被災したところでございます。これらの被災箇所については、その所有形態や被害状況に応じ、国有林については国有林直轄治山事業、民有林のうち一定規模以上のものについては、県の要請を受けて国が実施する民有林直轄治山事業及び災害復旧事業、その他の民有林の箇所については県が実施する治山事業などによりそれぞれ復旧事業を行うこととしております。 このうち、宮城県においては県が事業主体となる復旧事業の実施に鋭意努めているところでございますが、議員御指摘のような箇所については、まずは県によって速やかにその現状を調査した上で、必要に応じ復旧計画を策定していくことが肝要と考えております。 国としても、県による調査の実施や復旧計画の策定について助言などを行うとともに、早期に復旧が図られるよう支援してまいりたいと考えておりまして、宮城県知事からの要請もあり、林野庁の調整の下、平成二十五年度、二十六年度において、県の要望どおりの年間四人の他県職員の派遣を行うとか、あるいは、先ほど申し上げました民有林直轄治山事業の実施のため十名、国の代行事業の実施のため五名、合計十五名の国の職員を新たに配置し対応を行っているところでございまして、こういう取組を進めながら宮城県を支援してまいりたいと考えております。
○和田政宗君 確認ですけれども、これ予算はしっかり確保されているんでしょうか。簡潔にお願いいたします。
○政府参考人(本郷浩二君) お答え申し上げます。 予算につきましては、東日本大震災の復旧に当たりましては、被災県からの要望を踏まえ、平成二十四年に創設された東日本大震災復興特別会計において必要な予算措置を講じ、山腹崩壊箇所や被災した海岸防災林等の復旧を図っているところであります。また、小規模な崩壊箇所など、国庫補助事業として採択されないような箇所につきましては県単独事業により復旧対策が実施されており、県の負担分については地方財政措置が講じられているところでございます。
○和田政宗君 次に、被災地の鉄道の復旧について聞きたいというふうに思います。 宮城県の気仙沼線などJRの不通区間ですけれども、地元の声を聞いておりますと、JRが鉄路ではなくBRTなどで結局復旧をして、それでよしとしてしまうんではないかなどということに対しての懸念が上がっているわけです。 JRが鉄路ではなくBRTなどで復旧すると判断した場合、国として私は止めるべきだというふうに思いますが、国としてどう対応するんでしょうか。
○大臣政務官(土井亨君) 御指摘いただきましたように、現在、JR気仙沼線、大船渡線におきましては、地元自治体の合意を得まして、仮復旧ということで一部を専用道化するとともに、バス・ロケーション・システムなどの導入を図った、お話のBRTが運行されております。 一方、これらの路線につきましては、国土交通省、復興庁、沿線自治体、JR東日本などで構成する復興調整会議の場におきまして町づくりと一体となった鉄道復旧の検討を進めているところでもございます。是非この調整会議におきまして、自治体またJR東日本などの関係者の間で十分な議論をしていただきながら合意を早期に得ていくことが大変重要だというふうに思っておりまして、国土交通省といたしましても、関係者の議論を促進をするために努力をいたしてまいりたいと考えております。
○和田政宗君 これは、鉄路にこだわる理由というのは、もうこの今日の委員会には宮城県関連の議員の方たくさんいらっしゃいますのであれですけれども、やはりバスでは、これ将来的にまた石巻ですとか気仙沼の発展ということを考えた場合に、発展をすれば例えば特急を通すですとか急行を通すですとかそういったことで、さらには観光ですとか、そういったことにも力を入れていくことができると思いますので、これ是非鉄路での復旧を国としても働きかけていただければと思います。 次に、被災地の方々の心の復興という観点からも、東日本大震災や過去の災害ですとか戦災で失われた文化財の復元について聞きます。 特に、仙台城の大手門など、被災地の心のよりどころを取り戻すために文化財の復元、極めて重要であると考えますが、国としてはどのように支援に取り組んで、方向性としてはどうでしょうか。
○政府参考人(河村潤子君) 古墳とか貝塚あるいは城跡のような遺跡で学問的にあるいは歴史上価値が高いものを、国としては史跡として指定をしております。この史跡の中で、震災や戦災などによって失われた歴史的建造物を当時の、往時のままに復元するということは、訪れる人たちにその歴史や価値を理解させるということだけではなくて、御指摘いただきましたように、復興のシンボルともなり得るものというふうに理解をいたしております。このために、国、文化庁としましては、歴史的建造物の復元を含め史跡等の整備に対して専門的な助言、それから加えて財政的な支援を行っております。 御指摘のありました仙台城の実は大手門、これが昭和二十年の空襲で焼失いたしておりますけれども、焼失前の写真や測量図が残っております。ですので、史料的根拠に基づく復元は可能ではないかというふうに私どもとしては今考えております。この史跡仙台城跡を管理しておられますのは仙台市ですけれども、この仙台市の史跡整備計画の中でも中期的には復元整備したいという御意向が示されておりますので、また具体的な御相談、御要望がございましたならば、私どもとしては、御地元の意向に沿いながら技術面それから財政面も含めた支援に努めてまいりたいと存じます。
○和田政宗君 心の復興という点でもう一点、東日本大震災に関する教育についてお聞きします。 宮城県内で被災して転校した児童が、支援金をもらってただ飯をおまえの家族は食っているじゃないかというふうにいじめられた例があります。これ、実際に親御さんから聞きました。全国的に今回の震災について理解が進むよう児童への教育をしっかり行っていくべきだというふうに考えます。また、実際に教員がそれを教えられるのかということも問題点としてあります。そうした震災に関する学校現場での教育、さらには教師の研修はどうなっているでしょうか。
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。 東日本大震災は地震、津波のみならず原子力発電の事故を伴う未曽有の災害であり、今なお多くの人々が被災の影響を受けているということでございまして、委員御指摘のようないわれない児童へのいじめをなくしていく観点からも、全国の児童生徒がしっかり東日本大震災について理解することが重要であると認識しておるところでございます。 学校教育におきましては、例えば小中学校の社会科や高校の地理の学習指導要領やその解説におきまして、我が国は東日本大震災などの大規模な地震など多様な自然災害の発生しやすい地域が多いということ、あるいは、様々な自然災害に対する防災の対策が必要であること、冷静に災害の危険性を判断することができるように災害の規模や頻度に関する正しい知識を持つことなどについて記述しておりまして、各学校におきましてはこれらを踏まえた指導を行っているところでございます。 また、教科書につきましては、多くの教科書において東日本大震災について取り扱っているところでございますが、特に、平成二十五年の小学校の検定を行いましたけど、その結果におきましては、小学校の教科書において震災についての記述がより以前より充実したところでございます。例えば、ある教科書におきましては被災した人々の願いということを紹介しまして、瓦れきの除去を早くしてほしいとか、あるいは住宅を再建し早く元の場所へ戻りたいとか、仕事を増やしてほしいというふうな願いを紹介するというふうな教科書もあるところでございます。 また、特に原発事故との関連におきましては、平成二十五年度に福島第一原発事故に関わる内容を追加した新しい放射線に関する副読本を作成いたしまして、希望する全国の小中高等学校等に配付したところでございます。この中で、福島で起こった原子力発電事故のことや、事故によって多くの人々が大きな被害を受け、今なお困難な状況にあること等に触れるとともに、風評被害やいわれない偏見、差別が生じたこと等を紹介し、このことについて児童生徒に考えさせる記述も行っているところでございます。あわせまして、教職員等を対象にした放射線に関する研修等も併せて実施しているところでございます。 なお、被災した児童生徒が避難先で差別をされることやいじめはあってはならないことでございまして、文部科学省におきましては、数度にわたりまして教育委員会等に通知を発出させていただきまして、被災した児童生徒を受け入れる学校において、当該児童生徒に対する心のケアや当該児童生徒を温かく迎えるための指導上の工夫、保護者、地域住民等に対する説明などを適切に行われ、いじめなどの問題を許さないよう要請しているところでございます。 文部科学省におきましては、今後ともこうした取組を一層推進することによりまして、教員の適切な指導の下に、児童生徒が一人一人震災への理解を深めていくことができるように取り組んでまいりたいと思います。
○委員長(金子原二郎君) 和田君、時間が参っておりますので簡潔にお願いします。
○和田政宗君 はい。 ちょっと質疑時間終了しましたのでこれで終わりますけれども、こぼれた質問につきましては各委員会でまた改めて聞いていきたいと思います。 質問を終わります。
○大門実紀史君 大門でございます。大変お疲れさまです。 復興関連の決算委員会ということで、まず被災地の中小企業支援問題と、被災地とも関連いたしますが、カジノ、賭博場をつくるという話について質問いたします。 まず、被災地の中小企業支援でありますけれど、資料もお配りをいたしましたが、私も被災地の中小企業支援、この三年取り組んでまいりましたけれど、最大の問題が、中小企業の過去の借金、債務をどうするのかといういわゆる二重債務、二重ローンの問題でございました。過去の借金を減額、免除して再スタートを切ってもらうという上でそれが大変大事なことなわけですけれども、二つの借金の買取り機構がつくられまして、中小企業庁の復興機構と復興庁の東日本支援機構ですけれども、現在までの、お手元に配ったのはそのまず復興相談センターの状況ですが、このレベルで結構ですので、今の段階での支援決定、買取りの状況を簡潔に説明をしてください。
○政府参考人(横田俊之君) お答えいたします。 被災三県におきましては、産業復興相談センターにおきまして二重ローン対策を実施しております。これまで、相談受付件数でございますけれども、岩手県で四百九十七件、宮城県において九百七十一件、福島県で七百七十件というふうになっております。このうち、ローン買取り等の金融支援について合意しました件数は、岩手県で百三十四件、宮城県で百七十件、福島県で七十三件と、こういう状況になっております。
○大門実紀史君 それで、今の資料なんですけれども、全体の流れをいいますと、当初はこの買取り条件とか支援条件がハードルが高いとかいろいろ不親切とか、いろんな苦情もありましたし、いろいろあったんですけれども、買取りがなかなか進まないということで、それそのものが政治問題にもなりまして、いろんなハードルを下げるとかいろんな具体的な柔軟な対応をしてもらうことによって、この間は割と支援、買取りが進んできていると。 ただ、津波で全て流されてしまったようなところは、これからかさ上げあるいはまちづくりの計画が、青写真が出てくるということで、それを待たないと事業所を出すとか店を出すということが踏み込めませんので、その点で、まだこの買取り機構、支援機構を活用するまでに至っていない方もたくさんいらっしゃるわけでございます。 これから更にこのニーズは高まると思いますが、現時点で伺いたいのは、今御説明ありましたけれど、福島の問題でございます。福島の相談件数見てもらって分かるとおり、ほかの県に比べて少なくありません。相談件数はかなりの数に上っておりますけれども、支援、買取りの件数が少ないということになっております。例えば、岩手県と比べますと、岩手は相談件数が四百九十七件、うち支援の合意したのが百三十四件で、買取り決定したのが九十四件です。福島は七百七十件も相談が来ているわけですけれども、支援の合意は七十三件、買取りは三十三件でとどまっております。この福島が少ない理由はいかが把握されておりますか。
○政府参考人(横田俊之君) お答え申し上げます。 福島県につきましては、ただいま委員御指摘のとおり、金融支援に合意した件数が岩手、宮城に比べて少ない状況になっております。この理由でございますけれども、原子力災害地域におきまして、避難指示解除区域の中で事業再開を検討しているということで、なかなか事業再開のめどが立たない場合があること、あるいは、原子力損害に関する賠償金に関する調整が長引いているということで、その賠償金額が確定しないためにどの程度の金融支援が必要なのかということが確定しないと、こういったようなケースがございます。 いずれにしましても、委員が参考配付されていらっしゃる資料の中で、助言・説明等で終了したという案件が六百二十件ございます。一応、対応終了ということになっておりますけれども、こういった案件につきましても定期的なフォローアップを行いまして、事業再開できるというタイミングで必要な金融支援につきましても取り組んでいく方針でございます。
○大門実紀史君 今御説明あったとおり、福島が特にこの支援決定が遅れているのは、やっぱり原発の損害賠償の絡みがあります。 東京電力の方が不明確な対応をしたままとか、あるいは今ADRに持ち込んでも、原発の、原賠の指針というのは下限の物差しなんですけれども、東電がその下限を超えようとしないといいますかね、ぎりぎりのところでしか賠償しないというようなことがあって、ADRを超えて裁判に持ち込まなければいけないという例が増えておりまして、これでまた時間が掛かると。こういうことをやっていますと、せっかく国の制度をつくってもなかなか活用するまでに至らないと、再スタートができないという事情が福島の場合はあるわけでございます。 ですから、根本復興大臣にお願いしたいと思うんですけれども、福島がこうやって遅れていくと、事業者の再スタートというのは時間が勝負でございまして、遅れれば遅れるほど、もう再スタートを諦める人もいれば、再スタートできない人が増えるばかりなんですね。そういう点でいきますと、ネックは今もあったとおり東電の損害賠償との関係があります。 したがって、事業者の、ほかもそうなんですけれども、この損害賠償の問題は東京電力としてもきちっと対応、協力するように復興庁からも要請していただくような段階に来ているんではないかと、この数字が示しているんではないかと思いますが、根本大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(根本匠君) 福島が直面している災害、これはもう委員御案内のように、地震、津波による災害に加えて、原発事故とそれに起因する災害から成る複合災害である。こういうことから、中小企業の再出発に当たっては様々な障壁があることは私は事実だと思います。 そして、損害賠償の話がありましたが、私の方からも、文科省あるいは東電に対しても、しっかりと損害賠償を丁寧に対応するようにと度々申し上げております。 そして、この損害賠償とは別に種々の支援策、これはもう先生も御案内ですが、グループ化補助金あるいは立地補助金、あるいは今回、福島再生加速化交付金、これも講じました。これは、産業団地やあるいは事業所の設置も、グループ化補助金で工場の建物しか見られないところを要はオフィス等も認めるとか、あるいは事業者の行う浄化槽設置を認めますよと、この再生加速化交付金もつくりました。 それから、二重ローン対策の観点から、東日本大震災支援機構、これについても郡山に出先を設けて、かなり自ら能動的に中小企業の皆さんに利用してもらうように、これは私も定期的にやり取りしていますけれども、大震災支援機構、これは非常にいい効果のある機構ですから、是非この東日本大震災支援機構も活用してもらいたいと思って、これも私もその意味では全力を挙げて取り組みたいと思っております。 いずれにしても、やはり中小企業の活力、これが地域の活性化につながりますから、福島の再生復興には欠かせません。関係省庁とも十分に相談、連携しながら、福島の中小企業の事業再開の加速化に取り組んでいきたいと思います。
○大門実紀史君 よろしくお願いいたします。 今も話が出ました中小企業グループ補助金ですけれども、これは資料もお配りいたしましたが、これは大変本当に被災地では喜ばれておりますし、これがなかったらどうなっていただろうというぐらいの、本当に中小企業の復興に大変役に立っている制度、補助金でございます。 これもずっと予算も拡充していただいてきて、中身も改善をしてきて、三年たって今何が課題になっているかといいますと、先日も陸前高田あるいは気仙沼に行きましたが、先ほど言いました、これからかさ上げしてまちづくり計画がはっきりして、そこにお店を出す、事業所を出すというようなケースでございますけれども、ただ、今仮設店舗でやっている、仮設事業所でやっている方は、元々仕事をやってきた方の全てではありません。もう仕事を諦めたり、仮設でも営業再開できなかった方がたくさんいらっしゃいます。さらに、これから本設に、そういう町づくりがはっきりして本設に移るわけですけれども、その仮設から本設に移るときもまた数が減っていくということになるのは間違いないということですね。各市当局の方ともお話ししてもそれが一番心配で、すなわち、仕事をやってきた人たちが元のところでやるのは、前の、以前の何分の一の人しか事業をそこで再開してくれないだろうと。 そうなると、何が必要かというと、町の復興のために何が必要かというと、被災して前からやってきた人だけじゃなくて、新たに、被災はしていなくても、新たに外からそこで一緒に商店街をつくってくれるとか、工業団地を一緒につくってくれるとか、その新しい人たちを呼び込まなければならないというのが今の問題意識だと思うんですよね。 その点で、よく考えて、そういう声もいろいろ申し上げてきましたけれども、よく考えていただいたのが、次の資料にあります津波・原子力災害被災地域雇用創出、長いですけど、企業立地補助金というやつですね、いわゆる企業立地補助金というふうに呼ばれてきておりますけれども、これは大変私はこれからのニーズに合った補助金だと思っております。 ちょっと簡潔に制度を説明してくれますか。
○政府参考人(加藤洋一君) お答え申し上げます。 被災地への企業立地の促進及び雇用の場の確保に向けました取組を促進するということで、平成二十五年度当初予算におきまして、津波・原子力災害被災地域雇用創出企業立地補助金を創設をいたしました。具体的に申し上げますと、津波浸水地域及び原子力災害により甚大な被害を受けた地域におきまして製造工場あるいは物流施設などを新増設する場合に、その用地の取得あるいは建屋の建設などに要する経費の一部を補助するということでございます。これまで二回公募をいたしまして、二百八十六件採択してございます。 加えまして、住民の帰還あるいは企業立地を更に促進をするためには、企業の従業員の方々が、まずは生活者でございますので、周辺の商業機能を整備することが必要であるというニーズが強く提起されましたために、平成二十五年度補正予算におきまして、自治体等が整備いたします商業施設等の整備費用に対する補助制度を創設をしたところでございます。この制度につきましては、今年三月、福島県川内村におきます公設商業施設の整備に関する事業を採択しているところでございます。 今後とも、これらの施策に全力で取り組んでまいりまして、被災地におきます新たな産業、雇用の創出を図るとともに、被災者に寄り添った復興の加速化を進めてまいりたいと考えてございます。
○大門実紀史君 これは本当にいい制度だと思うんですけれども、ちょっとスキームで心配な点があります。 今までのグループ補助金とかと違って、グループ補助金というのは商工会議所がまとめて県の窓口へ持っていったり経産局と相談したりということで、地元のことが分かる人たちが関与して、まとめたり相談に乗ったりするわけですね。ところが、これは、まあいろいろあったと思うんですけれども、事務局はみずほ情報総研が、もちろん一般競争入札で事務局の仕事を受けて、その事務局にそれぞれのこれを使いたいという事業所が応募をすると、書類を出すと。で、事務局が恐らく、みずほ情報総研ですから、コンピューターの前で出てきた資料を経営分析的に、経営指標をばっと出していろんな数字で判断をまずして、第三者委員会というのがあるんですけれど、十人ぐらいの専門家のところにこれでどうですかといって、県の意見も聞くらしいですけれど、要するに、本人の知らないところで、御本人の何の面談も受けずに数字だけで判断して、おたくは、先ほどでいきますと、二分の一の補助をするとかしないとか、あるいは二分の一以下で、おたくは何分の一とかいうふうにしているんですね。 これは、数字だけやりますとスピードアップでやれるかも分かりませんけれど、被災地の状況というのは決して数字で測れないものがいっぱいあるんですよね。昔からその地域で重要な役割を担ってきたお店が全体のリーダーだったりするわけですね。ところが、そこが赤字だけで判断されると再開できないというようなこととか、いろんな経営指標とか経営分析では測れない付加価値といいますか、そういうものがあるんですよね、特に被災地中小事業所、ああいう港の町ではですね。 そういうものが加味されずに、ぱっぱっと数字だけ分析の数字を出して、おたくは何分の一というようなことがどうも出されている懸念がありまして、私のところに今相談が来ているのが、これは二次募集で、間もなく、今内定段階ですけれど、何の説明もなく結果だけ通知されたと、文書で。みずほ情報総研から来る、それで六分の一しか補助されないと、理由を聞いても何も説明してくれないと。六分の一の補助では再出発できません。六分の五自己負担だと再出発そのものはできません。したがって、断念するということがあるわけですね。 これ、ちょっと個別に御相談したら、もっと丁寧に相談を受けますのでということに今してもらっておりますけれど、これ、たまたま相談が来たからそれでいいんですけれど、ほかの方々が書類一枚でこういう扱いされているとすると、せっかくのこの制度が生きないんではないかと。町の復興にも、血の通った復興にならないんではないかと大変心配するところがあるわけでございます。 もちろん、これはまだできたばかりといいますか、始まったばかりでございますから、いろんなところで、何といいますか、スムーズにいかない、ぎくしゃくもあると思うんですけれど、グループ補助金も実はそうだったんですね、最初。最初、県の対応とか経産局の対応というのはもうしゃくし定規な対応とかいろいろなことがあったんです。それを商工会議所なんかの現場の意見を反映して、今だんだんだんだんスムーズにきているんですね。 そういう点でいきますと、この制度も始まったばかりですから、もっと丁寧な対応ができるように、もっと現場の、あるいは御本人のきちっと希望なりいろんなことが、やっぱり経営者というのは会わなきゃ駄目ですよね、まずね。会わないで決めちゃうというのはおかしいですよね。そういうふうな工夫をこれからしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(加藤洋一君) お答えを申し上げます。 まさに血の通った制度の運営、これは非常に大事なことだというふうに思っておりますので、心して運営してまいりたいと思います。 この補助金につきましては、そういう観点もございまして、実は公募要領に、申請前に立地する県あるいは経済産業局に相談をするということを実は推奨をしてございます。御相談を受けながら事業の中身を熟度の高いものにというふうに高めていくというようなことで対応してございますし、こういうことをしますということにつきましては、各地で開催いたします公募説明会においても明確に説明をしているところでございます。 それから、外部審査委員会でございますけれども、立地する県の知事から提出されました意見書、これを活用するなどしてございまして、立地する現場あるいは各事業者の実態を踏まえた審査が行われるような配慮をしているところでございます。ただ、申請書類を提出された後にこのようなことをしますと公平性の観点で問題ありますので、その辺りの節度というのはきちんと保った上で、しっかりとコミュニケーションを取りながら制度の運営をすることが大事と心得ているところでございます。 立地する県との連携を更に強化しながら、被災地におきます復興支援に今後とも全力を尽くしてまいりたいと考えてございます。 以上でございます。
○大門実紀史君 始まったばかりでございますから、こういう苦情が殺到したら本当に大変なことになりますので、グループ補助金も最初大変な混乱があったんですけれど、とにかく本人不在というのはまずいということはきちっと受け止めていただきたいというふうに思います。 財務大臣として麻生大臣に伺いたいんですけれども、グループ補助金も最初は小さくつくられてだんだん大きくなったということで、この立地補助金も基金造成形式ですけれども、今申し上げたように、福島もこれから、被災地の何もかもなくなったところの町づくりとの関係でいえばこれからというのがありますから、引き続き、事業者が立ち上がってくれないと雇用も生まれませんので、この点では、実はグループ補助については財務省が非常に高い評価をこの間してくれておりますけれども、是非この点では引き続き財政的な点で御理解をいただきたいと思いますので、一言いただければと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 被災者のニーズに合わせていわゆるこういったようなものというのは、きちんとやっていくに当たって、これはやっぱり地元の商工会とか商工会議所というのをかませているというところが一番、大門さん、大事なところで、分かっておらぬやつが分かったような話をするのが一番話が込み入りますし、手間暇掛かって、後でぐちゃぐちゃになってから持ってこられるのが大体多いんですけれども、そういった意味では、グループ補助金の重要性というのは財務省も認識していて、これは二十三年から二十六年度まで少しずつ増えて今三千億を超える予算の手当てがなされて順調に採択が進んでいると思っておりますので、今後とも、今中小企業庁からも話もあっておりましたけれども、中小企業庁ときちっと連絡を取りながら進めてまいりたいと、かように思っております。
○大門実紀史君 よろしくお願いします。 被災地の復興というのは本当にまだまだこれからですし、国の支援もこれから必要なものにはきちっと対応していくというのが重要だと思います。 ところが、被災地のこういう苦境に付け込んで、カジノをつくったら、賭博場をつくったらいいんじゃないかという話がいまだちょっと飛び交っておりまして、これ二年前に私テレビ中継の予算委員会で取り上げましたけれども、被災地の仙台空港周辺名取市のところにカジノをつくろうという動きがあって、津波でやられた土地を持っている方々のところに回って、土地がもう売れないでしょうと、カジノをつくったら高く売れるから、カジノをつくる署名に、誘致の署名にサインしてくれというようなことがあって、とんでもないと思っていろいろ取り組んでいったら、市民の方々はその話を聞いて、被災地をばかにしているのかと、何だ、まともな支援しろと、特に政治家が動きましたのでね、いう声が大きく上がって、私も国会で予算委員会で取り上げて、当時は民主党政権の野田総理でしたけれども、野田政権ではやらないということを明言されて頓挫をしたと。 そのときの一番推進されたのが何と衆議院の復興特別委員長、民主党の方なんですね。復興特別委員長がカジノをつくる先頭に立ったというもう本当に恥ずかしい話でありましたけれども、それは一旦壊れたんですよ。だけれども、まだ、PFI協会とか国際観光戦略研究所などというようなところがあるんですけれども、カジノをつくりたくて仕方がないんですね。そういう方々があちこちでいろんなことをおっしゃっていますし、関係する国会議員もまだ復興カジノという言い方でいろいろやったりしているわけでございます。 改めて、またカジノの法案が今出てきておりますので、法務省に伺いますけれども、なぜ刑法でカジノ、賭博場は禁じられているのか、改めて説明してください。
○政府参考人(林眞琴君) 刑法が賭博行為を犯罪としている趣旨でございますが、賭博行為は、勤労その他正当な原因によらず、単なる偶然の事情により財物を獲得しようと他人と相争うものであり、国民の射幸心を助長し、勤労の美風を害するばかりでなく、副次的な犯罪を誘発し、さらに国民経済の機能に重大な障害を与えるおそれがあることから、これを社会の風俗を害する行為として処罰することとされているものでございます。
○大門実紀史君 ちょっと解説いたしますと、国民の射幸心を助長する、勤労の美風を害する、これギャンブル依存症を増やすということなんですね。射幸心を助長するというのはそういうことなんですね。副次的な犯罪を誘発するというのは、カジノというと何かきらびやかなことばっかり宣伝されていますけれども、どこの国でもどの賭博場でも共通なのは、売春組織と日本でいう闇金融、そしてやっぱり副次的に、会社のお金使い込むとかそういう犯罪を誘発してきていると。そういうことがあるのでわざわざ刑法で禁じているということで、カジノ推進派の人たちはそういう弊害をなくす対策を取るんだと言いますけれども、対策が取れるようなものではないから刑法で禁じられているという重い意味があるわけですよね。最高裁の判決でもそういうふうに言われているところでございます。 まず、この被災地に復興カジノという話がまだ消えないわけですけれども、どうなんですかね、根本復興担当大臣に伺いたいんですけど、やっぱり私たち政治家がやるべきことは正面から国の当たり前の政策として被災者の方々を支援していくことであって、こんなカジノをつくってどうのこうのなんというのは邪道中の邪道で、被災者を本当にばかにした話だと思うんですけれど、復興担当大臣としていかがお考えでしょうか。
○国務大臣(根本匠君) さきの臨時国会において、カジノの立法化を含めた特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案、これが議員立法によって提出されて継続審議となっていると承知しております。この法案については、今後国会において議論がなされるものと認識をしております。 私は、今委員のお話にもありましたが、復興大臣として、被災者の方々がより復興を実感していただくよう、リーダーシップを発揮しながら復興の加速化に全力で取り組んでいきたいと思います。
○大門実紀史君 そのカジノ推進派の人たちは、世界の国々でカジノはほとんどあると、日本だけないんだと、だからいいじゃないかと言うんですけれど、これもどういう認識なのかというのはありますけれど、日本には既にパチンコという事実上のギャンブルがありまして、このギャンブル産業としてのパチンコというのは二十兆円規模です。既にギャンブル依存症が日本でも大きな問題になっているわけです。ギャンブル依存症というのは、WHOでも定義されているとおり、これは病気です。いわゆる自己責任を超えて、病気としてもう社会的に対策を立てなければいけないという位置付けでございます。 私、なぜこうやってカジノとかこういうことをやっているかといいますと、元々あの二〇〇六年の貸金業法改正、これはもう全党一致してやったわけですけれども、その多重債務者が生まれる原因の一つがギャンブル依存、ギャンブルにはまってというのがあったわけですね。したがって、多重債務をなくすにはギャンブル対策を取らなければいけないと、それで国会でもパチンコ問題とかカジノ問題を取り上げてきたんですけれども、その流れで今もこうやって取り上げているわけなんですけれども。 この点で一つ先に聞いておきたいのは、この間、報道によりますと、自民党の中でまたサラ金関係の議員が集まって、この人たちは大手サラ金から、支援で動いているんじゃないんですよね、地場のサラ金の何とかしてくれということで動いているんですけれども、その人たちがまた、金利をせっかくみんなで引き下げたのに上げろと、こういう動きをし始めていて、新聞でも報道が出ておりますけれど、前にもこんな動きがあってすぐまた潰れたんですけれど、せっかくこういう機会ですので、麻生大臣に伺いたいのは、金融庁として金利引上げを今のところ考えておられるのかどうかですね。貸金業法の改正でずっと私たち議論してきましたけど、多重債務者は減っていますし、いろんな効果があったと思うんですよね。ところが、そういう訳の分からないことで動いている議員はおりますけれど、金融庁として今どうお考えなのか、お聞かせください。
○国務大臣(麻生太郎君) 平成十八年、あの貸金業法の改正について、多重債務者対策の上でこれは結構効果があったと、これは一緒にちょっといろいろやりましたけれども、これは結構効果があったと思っておりますので、今現時点として、政府としてこれを、制度について直ちに改定するという気はありません。
○大門実紀史君 そういう関係議員にもよく麻生さんから言ってあげてほしいんですよね、もう無駄な抵抗をするなということでですね。 カジノのといいますか、ギャンブル依存症の話に戻しますけれど、資料にお配りしたとおり、これは厚生労働省の資料なんですけれども、今のギャンブル依存の、厚生労働省の委託調査という形なんですけれど、数字でございまして、要するに何が書いてあるかといいますと、日本は、推定有病率というんですけれども、ギャンブル依存症に陥っている人たちが二十歳以上成年男性の九・六%、女性は一・六%と。これ、人数に、推計ですけど、しますと五百六十万人という大変ショッキングな数字になります。これは他国と比較できるものとしての数字でありますけれど、ほかの国は、はまり込むといいますかね、は割と少ないんですけれども、日本は、日本人の特に男性は一〇%近く陥りやすいといいますかね、有病率なんですね。 厚生労働省として、このギャンブル依存症対策として今何か対策を取られておりますか。
○政府参考人(蒲原基道君) お答え申し上げます。 ギャンブル依存症を含む依存症につきましては、適切な治療と支援により回復が可能である一方で、現在では必要な治療を受けられていないという現状がありまして、適切な治療を受けられるような必要な環境を整備することが喫緊の課題と認識しております。 こうした状況を踏まえまして、有識者から成ります検討会を開催いたしまして、昨年三月にギャンブル依存症も含めた今後の対策について報告をいただいたところでございます。この報告の中では、今後必要な取組として、例えば本人なり家族が気軽に相談できる体制の整備、あるいは医療機関、行政、自助団体の連携体制の整備、さらには依存症の方々が必要な医療を受けられる体制の整備等の柱を設けて具体的な提言をいただいております。 厚生労働省では、この報告書の内容を受けまして、平成二十六年度から全国五か所程度の医療機関を依存症治療の拠点機関として位置付けまして、専門的な相談支援や、関係機関あるいは家族等との連携、さらには依存症についての普及啓発等をモデル的に実施するということにいたしております。今後とも、この事業の推移を踏まえながら、医療機関の拡充を含め依存症対策の更なる推進を図ってまいりたい、このように考えております。
○大門実紀史君 いろいろ言われましたけれども、まあ何もやらないよりはましですよ。ただし、五百六十万人と想定したものでは全然追い付かないといいますか、予算も一千百七十四万円ですか、二十六年度予算で。これはしかも、アルコール依存症、薬物依存症、ギャンブル等ということで、ギャンブルはむしろ後の方になっておりますね、ひっくるめた対策で。今もいろいろ言われましたけど、要するに全国に五か所ぐらいそういうカウンセリングの拠点みたいなところをつくって情報収集をやるという程度の問題なんですよね。その程度の問題でございまして、しかも大事なことは、このギャンブル依存症、これは今申されたのはなった後の対策ですよね。ならないための対策ではないわけでございます。 どの調査資料を見ても、このギャンブル依存症になるのは公営ギャンブルというよりもやっぱりパチンコが一番だということになっておりますけれども、今パチンコはギャンブルではなくて建前上遊技というふうになっておりますので公的な対策が立てられないと、立てないと、立てようがないと、建前でくるとそうなるんですね。ただし、依存症の最大のものはパチンコでございますから、この対策が欠かせないわけですけれども。 警察庁はどうなんですかね、このギャンブル依存症の大半はパチンコが原因だということは認識されているんでしょうか。
○政府参考人(宮城直樹君) ギャンブル依存症と言われるものの中にパチンコに対するのめり込みというものが存在することは了解しております。ただ、それが主要なものかどうかについてはちょっとお答えできないかと思います。
○大門実紀史君 のめり込みという言い方イコール依存症のことですよね。 一応、警察庁は、パチンコの射幸性といいますかギャンブル性が余りにも、あれ何年ですかね、しばらく、数年前ですね、爆裂という機械がありまして、物すごく一発で当たるんですけれども、その分はまり込んで、そのために多重債務に陥るとかもう家庭崩壊とか、いろいろなことが起きたんですよね。そのときに警察庁は遊技規制、遊技機器の、マシンの規制ということで、余りにも高いギャンブル性を低めるということはされましたけれども、まだまだ大変な状況にあるわけでございます。 根本的に、今日はパチンコの問題はこれぐらいにしておきますけれども、更にこの依存症問題踏まえて警察庁として対策を取っていっていただきたいというふうに思いますけれども、こういうことが放置されたまま、五百六十万人、五百万人を超えるギャンブル依存症を放置したままカジノをつくるというのは何なんだということであります。 新聞記事で分かりやすいのが最近出ましたので付けておきましたけれども、朝日新聞の記事ですね。これ、韓国の例でございまして、韓国でカジノを解禁して依存症、中毒が大変増えたということでございます。 何といいますかね、カジノ推進の方々は経済対策、経済の起爆剤という言い方で言っておりますけれども、何で人の金を巻き上げるのが経済の起爆剤なのか、私にはさっぱり分かりません。これはもうゼロサムゲームでございまして、誰かの金を取るだけなんですよね。その金取る場所で少しは雇用が生まれる程度で、これの何が経済対策なのかと思いますけれども。 とにかく、誰がこれを必死でやっているかといいますと、パチンコ、パチスロ機器メーカーとかPFI関連業者とか大手ゼネコンとかなんです。そういう人たちが、十年ぐらい前からでしょうかね、こういう賭博場解禁を要求をされていまして、国会議員にいろんな形で、支援をするという形で、議員連盟に入ってくれ議員連盟に入ってくれと、この推進に力を貸してくれということで議員連盟ができたわけでございます。 ただ、私、さっき後ろにおられる民主党の議員に聞いたら、あなたの名前載っているよと言ったら、知らなかったとおっしゃっておりますので、どういう形の議員連盟なのかさっぱり分からないんですけれども。確信的にやっている方はいると思うんですけれども、役員の方ですね。ただ、そういう意味で、百七十人ぐらいの名簿があるんですけれども、どこまで本物なのかというのはありますけれども。 とにかく議員連盟を結成して賭博場合法化に動くということで、残念ながら、自民党、維新の会、生活が議員立法としてIR推進法案を出されているわけでございます。ただし、自民党や民主党の中にも、維新の会の中にも生活の中にも良識派はいらっしゃいまして、私、過日、消費者特別委員会で質問したりしたら、もうやめた方がいいよ、そんなものはという声が出るぐらい、やっぱりうさんくさいなと思っている方はたくさんいらっしゃるんだと思いますし、今は公明党の皆さんが大変慎重姿勢で頑張っていただいております。だんだんだんだん、考えていけば、こんなものやめた方がいいというふうになってくるのかなと私は思っておりますし、議員連盟入っている人もほとんど衆議院議員ですね。やっぱり参議院議員の方は良識があるのかなと思いますので、参議院で食い止めてほしいなと思いますけれども。 ただ、議員レベルだけではなくて政府の対応もございまして、政府の姿勢を聞いておきたいというふうに思いますけれども、お配りいたしました一つが、これは平成二十二年、今回の決算の時期とも重なって、ちょっとずれますけれども、これを実践するときは決算の時期ですけれども、国土交通省の成長戦略の中に出てきております。要するに、カジノの可能性を検討して、クリアすべき問題点というふうに出ているわけですね。 これは、国土交通省、検討されてクリアされたんでしょうか。
○政府参考人(吉田雅彦君) お答え申し上げます。 カジノを含む統合型リゾート、いわゆるIRにつきましては、産業振興などに活用し得るという意見がある一方で、治安や青少年への悪影響を懸念する声もあるものと承知しております。観光庁といたしましては、このような観点に留意しつつ、法案の国会での審議を見守っていきたいと考えております。
○大門実紀史君 質問に答えてくれますか。ここに書いてあるものを検討したんですか、クリアしたんですか、クリアするとなっているんですけれども。
○政府参考人(吉田雅彦君) お答え申し上げます。 IRにつきましては、犯罪防止、治安維持、青少年の健全育成、依存症防止などの観点から問題を生じさせないために必要な制度上の措置の検討を関係府省庁において進めるということを昨年からしているところでございます。
○大門実紀史君 やってないんですよ。やってないんですよ。 なぜかというと、この文章はもう死んでいるんですよね、これ。なぜかといいますと、これ民主党政権のときに、民主党の、名前は言いませんけれど、何とか大臣が民間人を連れてきたんですよ。観光庁長官に据えたんですよ。その人がカジノ推進派ではしゃいじゃって、あっちこっちで一人で勝手に、日本はこれからカジノ解禁だと。この文章もその方が主に作ったんですよね。それで、いなくなっちゃったんですよ。その後、観光庁は、どっちかというと、本当のちゃんとした観光戦略を立てたい、こんなカジノなんというのは数に余り入れたくないというふうに思っていらしたんですね、僕は途中でいろいろ議論したから覚えているんですけれども。 そしてまた、自民党政権になって何が起きたかというと、次の資料なんですけれども、これは去年です、去年の六月十一日ですけれども、観光立国実現に向けたアクション・プログラム、観光立国推進閣僚会議というのが開かれたわけでございます。ここでまた、隅っこの方に、これ、なかなか分厚いものなんですけれど、このプログラムは分厚いんですけど、隅っこの方に(4)IRということで、こういう文章が入ったわけですね。何を言っているかというと、変なんですよね、これ。IRについて、IR推進法案の制定の前提となる、さっきから出ている犯罪防止とか何かを生じないように制度上の措置の検討を関係省庁において進めると。 これ、IR推進法案って議員立法ですよ。政府が、議員立法が制定されるでしょうと、その前に政府、関係省庁で対策を取りますなんてことは見たことないですよ、国会にずっといて。これはおかしいと思いませんか、国土交通省。
○政府参考人(吉田雅彦君) お答え申し上げます。 平成二十五年六月、観光立国推進閣僚会議におきまして観光立国推進のためのアクション・プログラムを制定したところでございますけれども、その中で、IRにつきまして、犯罪防止、治安維持、青少年の健全育成、依存症防止などの観点から問題を生じさせないために必要な制度上の措置の検討を関係府省庁において進めるということを内容としたものでございます。
○大門実紀史君 もうちょっと聞いたことに答えられないですか。答えにくいですか。 これも実は、これは麻生大臣も根本大臣も一応参加されていた会議なんですよね。多分覚えていらっしゃらないと思うんですよ、この隅っこの(4)なんてね。これは何かというと、これは参議院におられる当時の国土交通副大臣が入れたということを僕に教えてくれたんですね、ふだんは仲いいですから、あれは俺が入れたんだと。だから、国土交通省にとっては何でこれが入ったんだろうと、観光庁にとって何で入ったんだろうというのがあるんですよね。 何が言いたいかといいますと、このさっきのやつもそうですけれど、要するに、観光庁としてはずっとこんなものを、カジノなんかで日本の観光立国なんかをやりたくないのに、跳びはねた観光庁長官とか政治家が入ってきて、こういうものを入れさせてきていると。国交省、観光庁としては、本当は賭博、カジノなんか解禁したくないというのが本音じゃないんですか、いかがですか。
○政府参考人(吉田雅彦君) IRにつきましては、産業振興などに活用し得るという意見がある一方で、治安や青少年への悪影響を懸念する声もあるものと承知してございます。
○大門実紀史君 もういいです。 それで、私、思うんですけれど、もうちょっとまともに経済対策を考えましょうよ、こんなことではなくてね。当たり前の、地道な、真っ当な道で経済対策は考えるべきだというふうに思います。しかも、こういうふうに全大臣が、全閣僚が、総理も含めて参加された会議では、今回出てきておりますIR推進法の前提としていろんなことを検討しようとなっているにもかかわらず、厚労省のさっきのことも含めて、ほとんど検討されていないと。 したがって、この国会であんな法案を通す、そんな時期じゃないでしょう。もっともっとよく分析をして、少なくとも、立場が違っても、私は反対ですけれど、賛成としてももっと分析をしなきゃいけないんじゃないかと思うんですね。いかにも拙速に、内閣委員会空いたら通すみたいになっておりますけれど、全大臣が参加した会議の確認からしても、そもそも議員立法について確認するなんて変なことなんですけれども、それにしたって、確認どおり進んでいないということからすると、全く時期尚早で、IR推進法案なんかはもう審議に入る前に一遍返して、良識ある議員いらっしゃると思いますので、自民党にも維新の会にも生活にも、もう一度再検討されて出し直すべきだと、少なくともですね、思います。 麻生大臣にお聞きをいたしますけれど、先ほど言いました政府の多重債務対策というのがありまして、その責任者は金融担当大臣となっております。その多重債務の原因の一つが、先ほど申し上げましたとおり、ギャンブル問題だったわけで、金融庁としても議論したことがあるかと思いますけれど、つまり多重債務者を減らすにはギャンブル依存症を減らすことが大事でありまして、したがって、金融庁の多重債務を減らすという方向とこのカジノ解禁は矛盾をするというふうに思います。 したがって、金融担当大臣の立場から、このカジノ解禁というのはすべきでないというのが当たり前の答えだと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) すべきかすべきじゃないか、ちょっと誘導尋問っぽいので、丁寧に答えます。 多重債務問題という話になるんですが、これは、金融庁としてはこれは様々な対策を取り組んできておりますのは御存じのとおりで、引き続き、この多重債務に関わる相談体制というものの充実はきちんと継続してやっていかねばならぬ問題だと思っております。 それから、日本だけ九%、ほかの国は一%台というと、何となくちょっと怪しげな数字だなと思いましたけどね、これ。日本だけ何でこんなに多いんだと。これ本物かいなと。これ間違いないですかと言いたくなるところが出てきますよ、正直なところを言いますと、どこの資料だか分かりませんから。それで、一方として、きちんとした相談体制の充実を努めてまいりたいというのが一つです。 もう一個、カジノの導入。これ一般論として申し上げれば、これは経済的な面からいったら有効性というのは、これは世界中、先進国で随分いろいろやっておられますので、これはもうOECDはほとんどみんなやっておられると思いますから、そういった意味で有効性はあるんでしょう、あるんじゃなきゃやりませんから、あるんだとは思いますが、傍ら、その依存症とか多重債務に陥った人の対策というもの、これはもう間違いなく重要なところなんで、これは総合的な検討を行わにゃいかぬところだというように考えております。
○大門実紀史君 最後に麻生大臣にお聞きしたいのは、これ去年の五月十六日にも、財政金融委員会ででしたかね、お聞きいたしましたけれど、先ほど言いました、カジノ議連の名簿があるんですよね。役員名簿というのがあるんですけれど、最高顧問に安倍総理と麻生さんが入っているんですね。今までの議員連盟でもよくある例なんですけれど、総理経験者をはめ込むと格が上がるというか、それで名前だけ貸して入るという場合は私はよく知っているし、民主党政権のときですかね、指摘したことがあって、それじゃ降りるといって降りられた方もおられましたけれど。そのときに、去年の五月ですかね、麻生さんに伺ったら、やっぱり、さっき言ったように、金融担当大臣という立場からすると、この最高顧問というのはちょっと幾ら何でもそぐわないんじゃないですかと申し上げたら、余り、入っていたの、名前が挙がっているのを知らなかったと、検討させていただきますというふうにおっしゃいましたけれど、最近のこの総会の議員連盟の名簿にもまだ最高顧問麻生太郎と載っておりますけれど、これまだ続けられるんでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これ昨年のでしたか、議員からの御指摘も踏まえて、最高顧問を辞するべく議連の事務局に申入れをいたしております。その直後だったんだそうです。これは私が直接やったんじゃなく、秘書がやっていますので、やったと言っておりましたので。ただ、議連におきましては所要の手続が要りますので、そういった意味では、現時点で議連の手続がどれほど取られているかはちょっと承知をいたしておりません。 いずれにしても、これは多重債務の話と関係するんだと思いますので、きちんと多重債務の問題、引き続きやってまいりたいと存じます。
○大門実紀史君 そうですか。さっきのあれと同じですね。何か知らないうちに名前が載ったり、名前を外してくれと言っても降ろさないとかですね。もうとんでもない議員連盟だと思います。 ついでに、安倍総理の名前も載っておりますので、やっぱりまずいと思いますので、これは金融行政からいってもですね。是非、安倍総理にも辞めた方がいいよということをおっしゃっていただきたいということを申し上げて、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○又市征治君 長時間にわたっていますが、私が最後ですから、どうぞよろしく。 まず、復興予算の執行状況について、根本さんにお伺いをしてまいりたいと思います。 一昨年の八月に本院から会計検査院に検査要請が行われて、十月に報告が出されました。そして、昨年の十月にその後の施策に関する検査状況報告も出されております。 私も、昨年の十一月、決算の全般的質疑に当たりまして、根本大臣にこの件について幾つかお伺いをいたしました。大臣は、復興予算執行の遅れは地元との調整に時間が掛かったことなどもあり、加速化のために関係省庁との連携を強化をする、また被災自治体への職員の派遣を進める等々の答弁をなさったわけでありますが、それはそれとして必要でありますし、執行状況の改善に努力をいただきたいと思います。 そこで、最近、被災県での復興のための基金などの積立状況が一部報道されておりますけれども、それによりますと、被災三県で東日本大震災復興特別区域法による基金が、二〇一〇年度に約九千四百億円であったものが一二年度には三兆九千億円に増大しているというふうに報じています。これは自治体が総務省に提出する地方財政状況調査表を基に算出をしたようでありますけれども、総務省に確かめたところ、一〇年度が八千三十四億円、一二年度は三兆七千億円でありまして、これ全てが復興関係とは言えないにしても、これだけ増えたのはやはり復興関係基金の増が主な理由だと思うんですね。 復興庁のこの認識について伺います。
○国務大臣(根本匠君) 例えば復興関連予算の中には、複数年度にわたる事業について、市町村などの実情に即して柔軟に予算執行を行い、町づくりなどを円滑に進めていくことができるよう、例えば復興交付金、復興交付金など被災自治体の基金事業として実施しているものがあります。復興交付金は、繰越手続は不要ですし、柔軟に自治体が使えると、そういう利点を持っております。そして、復旧復興事業を実施するための基金事業については、事業の終了年度が平成二十六年度以降となるものがあって、平成二十三年度や平成二十四年度の執行率が低くなるという側面もあります。 〔委員長退席、理事熊谷大君着席〕 それぞれの基金の性格によって状況は異なるんだと思います。例えば執行率が低い基金事業、これについては、事業採択から基金の支出までに一定の期間を要するものなどがあります。例えば平成二十四年度末の基金残高二兆円のうち四分の一強を占める立地補助金。立地補助金については、これは非常に被災地での産業振興に資する立地補助金ですが、事業採択後に用地の取得、建屋の建設などに数年の事業期間が必要であって、基金の支出はその後に行われるため執行率が低くなっていると、こういう基金もあります。 いずれにしても、被災地の状況を把握することは重要であり、現場主義の下で復興の加速化に取り組んでまいりたいと思います。
○又市征治君 おっしゃったことは十分理解していますが、いずれにしましても、被災地、被災者の状況を考えれば復興予算の執行の遅れというのは重大でありまして、様々指摘をされてまいりました。 私も、復興計画の作成に当たっての困難さとともに、資材、人件費の高騰、そしてまた地元自治体における人手不足、職員不足と申しましょうか、そういう対策の遅れを指摘をしてまいりましたが、復興大臣、この基金の増大、つまり、全般的に言うならばやっぱり復興事業の進捗遅れという状況だと思うので、これについて、改めてもう少し見解を伺いましょう。
○国務大臣(根本匠君) 復興関連予算の執行が進まない主な原因は、インフラなどの復旧や町づくりに当たって、被災自治体の復興計画を具体的に事業化するための調整あるいは地元住民との合意形成、これに時間を要したこと。あるいは、除染の実施に当たって、地元住民の同意や仮置場の確保などの調整に時間を要したこと、用地取得の手続に時間が掛かること。今委員がお話がありましたが、被災自治体のマンパワー不足。これらのマンパワー不足については、各自治体からの応援要請もしておりますし、復興庁でも、復興庁が採用して被災地を応援するマンパワー不足対策もやっております。そして、公共工事のための人員、資材の不足、こういった要因が挙げられると思います。 こういう状況がありますから、復興庁としては、例えば住宅再建・まちづくり、これについては、私の下に関係省庁の局長クラスを集めたタスクフォースを設置して、これまで四度にわたって加速化措置を矢継ぎ早に打ち出してまいりました。また、人材、資材不足などへの対応や、先ほど申し上げましたが、発注者を支援するための被災自治体への職員派遣を実施しているところであります。 大事なのは、被災地における課題へきめ細かく対応することによって復興関連予算の円滑な執行に努めるということだと思いますので、全力を挙げて取り組んでいきたいと思います。
○又市征治君 この資材の不足や価格の高騰、人件費の高騰という問題を述べられておりますが、検査院もこの問題は指摘をしておりました。各関係省庁がそれぞれ対策をしていることは先日の委員会質疑でも答弁をされておるところでありますが、そこで問題になるのは職員の不足の問題。 これも私、何回か聞いているんですが、総務省にも来てもらいました。二〇一四年度の被災市町村への職員派遣要請に対する充足状況、これどうなっていますか。
○政府参考人(三輪和夫君) 被災市町村における職員不足の状況についてお答え申し上げます。 〔理事熊谷大君退席、委員長着席〕 総務省におきましては、発災直後から、全国市長会、全国町村会の協力をいただきまして被災市町村への職員派遣の支援を行ってきたところでございます。 平成二十六年度分でございますけれども、直近、四月現在の状況を現在集計中でございますけれども、二月時点の数字を申し上げますと、被災市町村からの千五百三十人の人材確保の要請に対しまして、全国の自治体からの職員派遣五百五十七人、被災自治体における任期付職員等の採用六十二人等によりまして六百四十七人の人材が確保されておりまして、八百八十三人の不足と、こういう状況になっております。
○又市征治君 つまり、約六割、八百八十三人の不足というのは、これは極めて深刻な状況だと思うんですね。 かねてから総務委員会でも何回か申し上げてまいりましたが、総務省が行革と称して自治体に人員削減を厳しくこれまで求めてきて、通常業務でさえもぎりぎりの要員でこなしているという状況の中で、被災地支援に人を割けよと、こう要請をしているわけだけれども、これも派遣要請に応えられない、必要だと思うけれども応え切れないという現実を示しているんだと思うんですね。また、地元で臨時や、今もありましたが、任期付職員を募集しても人が来ない、こういう実態にある。 ですから、私が申し上げてきたのは、この中途採用を含めて、やっぱりこの事業全体としては十年有余掛かると思うんですよ。そのときに、三年とか五年とかの任期付きなんていったって、人は安定しないんだから来ない。その間にやっぱり人が足りないままでこういう格好で推移をしていくということもあるわけですから、私は、この中途採用を、一定の高齢層の中途採用者を含めた正規採用というものを、国が財源は保障してやるよ、こういう格好で職員不足の解消策を講じるべきじゃないかと、こう申し上げているんですが、この点はどう検討されてきたんでしょうか。
○副大臣(関口昌一君) 今、公務員部長の方から八百八十三人不足ということでありますが、これ二月の時点でありまして、昨年もそうだったんですが、四月迎えると人事が確定するということで、各市区町村がこれから派遣の方々を確定していただくということで、この不足数は四月になるとまた大分変わってくるかと思いますが、しかしながら、昨年も不足に至ったということであります。 そういう流れの中で、総務省としても、引き続き、職員派遣の要請、また派遣申出を受けて被災三県の派遣への調整、そして任期付職員の採用等の支援や被災市町村で働く意欲のある市区町村のOB職員に関する情報提供を行ってきたところでありまして、昨年に関しては、このような取組をして、千二百八十九人、人材を確保することができました。 そして、新藤大臣が、特に民間の人材を活用しようということで、大臣自ら四月から昨年七月にかけて経済団体を含めて直接各団体とのトップの交渉をしていただきまして、既に大日本住友製薬、そして清水、鹿島建設、帝人から十一名の従業員を派遣をしていただいております。また、日本補償コンサルタント協会においては、用地補償に係る委託契約を締結していただき、五名から七名に相当する人材を支援をしていただいております。 先生の御心配も十分委員会で聞かせていただいておりますので、しっかり対応できるようにしてまいりたいと思いますが、経費の問題についても、地方自治法に基づく派遣職員の受入れ経費や東日本大震災の対応のために職員の派遣を行っていただいた場合については、被災自治体に実質的に負担が生じないよう震災復興特別交付税により全額を措置してまいっているところでありまして、引き続き、復興庁とも協力をしながら、しっかりと対応してまいりたいと思います。
○又市征治君 どうも総務省は固いんだよね。財源を保障して、それでやっぱり自治体に任せればいいと思うんですよ。 私は、人が各自治体から要請をしたら来たからよかったという問題じゃ済まないんですよ。総務委員会で私、一遍申し上げたんだけど、私の地元の富山県で医者を派遣をしました。その後で、その病院で問題が起こっているんですよね。そういう問題まで現実問題としては起こってくるんですよ。そのくらい今全体的に人が足りない。 だから、今それこそ被災地の現場では、任期付採用をやったらいいじゃないかとおっしゃるけれども、来ないから困っているんですね。やっぱりどうしてもまだまだ時間が掛かる。だとすれば、さっきも申し上げたように、私は高齢層の中途採用、それが唯一だと言っているんじゃなくて、やはり財源を保障して、それぞれの自治体が真剣に考えてやってもらえればいいんですよ。そういう努力を是非検討を更にいただくように要請をしておきたいと思います。 そこで、この未曽有の大震災からの復旧復興の道のりというのは多くの困難があるというのは、これ誰もが認識していることですが、震災から三年が経過をして、集中復興期間も折り返し期間が過ぎたと、こういうことになるわけですが、この後は復興期間ということになりますけれども、五年間で二十五兆円の復興資金が調達される予定ですけれども、実際に復興計画を予定どおり実現していけるか、これはもう当然常々検証されていると思いますが、根本大臣、この点はいかがでしょうか。
○国務大臣(根本匠君) 東日本大震災からの復興については、東日本大震災からの復興の基本方針において、復興期間を十年間とした上で、復興需要が高まる当初の五年間を集中復興期間と位置付けるとともに、事業の進捗などを踏まえて集中復興期間後の施策の在り方を定めるということにされております。 現在、震災から三年が経過し、地震、津波からの復興では住宅再建などの工事が本格化し、また福島の復興再生では早期帰還や長期避難者の生活拠点の整備に向けた各種事業が本格化するなど、復興は新たなステージに移行しつつあります。 まずは、このような復興の動きを更に加速化し、集中復興期間において被災地の一刻も早い復興を目指すことが重要だと考えております。
○又市征治君 事業の遅れは、被災者の皆さんが以前の生活に戻ることがそれだけ遅れるということになるわけでありますから、事業の進展状況を被災者の目線からリアルに分析をいただきながら、対応をしっかりお願いをしたいと思います。 次に、子ども・被災者生活支援法について伺います。 この法律は、議員提案で二〇一二年六月に成立をいたしましたが、政府はこの法の基本理念にのっとって基本方針を定めなきゃならない、こうされておりましたが、残念ながらこれは随分と遅れていって、二〇一三年の十月にようやく基本方針が閣議決定をされた経過にあります。この基本方針も、一部新聞の社説では基本方針は見直せと、こう指弾をされるように、支援対象地域問題について多く意見が出されてまいりました。 つまり、この法の第一条の目的には、放射性物質による放射線が人の健康に及ぼす危険について科学的に十分解明されていないこと等のため、一定の基準以上の放射線量が計測される地域に居住しと、支援の対象地域とするかどうかの基準としては一定の基準以上の放射線量が挙げられているわけでありますけれども、基本方針ではこれが明示されることなく、福島県内三十三市町村の支援対象地域と準支援対象地域、これが指定をされてきたという経過にあります。 だから、線量が示されなかったことや、そしてまた支援対象地域が狭い上に支援対象地域に対応した支援策が乏しい、また、準支援地域といっても一定の地域を特定しているものではなくて、何が準なのか定かでないということなどの批判が依然として強いわけでありますが、復興庁はこれに対してどのようにお答えになっているのか、お聞きをいたします。
○国務大臣(根本匠君) 支援対象地域をどう定めるか、これについては、子ども・被災者支援法の法案審議の場においても、線量数値で国が勝手に線を一方的に引くことでコミュニティーを分断してはならない、あるいは、一定の線量ということでしたから、区域を地域の実情に合わせて決めなければまた人々を引き裂いてしまうなどの答弁がなされております。このため、空間線量率からの推定値を基本としながら、被災者の生活圏その他地域の一体性を踏まえて支援対象地域を定めました。 一方で、基本方針では、支援が必要な方々に必要な支援策を幅広く講じることができるように、法律で言う支援対象地域に加えて、施策ごとにより広範囲な地域を準支援対象地域に設定して、実は法律の趣旨をしっかり生かそうということで、福島県以外の地域でも様々な支援策を講じることが可能となっております。 例えば、具体的な施策としては、学校給食の放射性物質検査の実施地域の充実、あるいは緊急スクールカウンセラー等派遣事業、これは福島県以外の地域でも様々な施策が講じられております。様々な支援施策を基本方針に盛り込んでおります。そして、その対象地域あるいは準支援対象地域、この準支援対象地域、これは一覧表で公表しているところであります。 復興庁においても、引き続き実際に各施策を担当する各担当省庁と連携しながら、今後とも被災者支援施策の推進に努めてまいりたいと思います。
○又市征治君 私は、支援法にはわざわざ、放射性物質による放射線が人の健康に及ぼす危険について科学的に十分解明されていない、こう明記されておるわけですから、もちろん線量で私は区分けしろなんて言っているんじゃないんですよ。少なくとも、日本でこれまで健康に影響を与えないとされてきた追加被曝線量年間一ミリシーベルトを超える地域を全部支援対象地域にすべきじゃないか、こういう立場で我々は主張してきた、このことを改めて申し上げておきたいと思います。 次に、この基本理念の第二条二では、支援対象地域に居住し続けるか、避難するか、さらには最初の居住地に戻るのか、自らの意思によって決定できるように、いずれの場合でも適切に支援されなければならないと、こう明記をされているわけですが、これは、もう想像を絶する状態に追い込まれ、市民がそれまでの労働あるいは生活条件と異なった選択をするのは当然のことですから、特に重要な規定だろうと、こう思います。 そこで伺いますが、福島県民は対象となり福島県民以外は対象外となる健康被害調査制度にはどのようなものがあるのか、福島県民以外を対象としていない理由は何なのか、また、今後の健康被害調査の在り方について現在検討しているとのことでありますが、どのような方向で検討されているのか、実務的に伺います。
○政府参考人(塚原太郎君) お答えします。 今般の原発事故に係ります住民の健康管理につきましては、医学の専門家の御意見を聞きつつ進めることが重要であると認識をしております。そのため、事故の後に福島県や近隣県で医師や放射線の専門家による検討が行われ、その結果といたしまして、福島県では県外に避難をされた方も含め健康調査を行うこととなり、その他の県では特段の健康調査は必要ないとされたものと承知をしております。 また、その後、国際的な評価がなされておりまして、その国際的な評価におきましても、福島県外においては、WHOや、先日、四月二日でございますけれども、公表になりました国連科学委員会における報告書におきまして、がんなどの健康影響の増加が認められる見込みはないという評価になっております。 したがいまして、当面は福島県におけます健康調査を着実に実施していくことが重要ではないかと考えております。
○又市征治君 さきに述べましたように、低線量被曝がどういう影響をもたらすかは不明な点がまだまだあるわけでありまして、だからこそ市民の不安を払拭することが大事なんであって、健康調査にはやり過ぎはないんですから、被曝被害調査というのは積極的に広げてもらいたい、こう思います。 次に、この支援法では、基本方針の作成に当たっては事故を受けた市民の意見を反映させなければならないと、こう規定されているんですが、それが不十分だという批判も根強くあります。 第十四条では、支援策の具体的な内容について被災者の意見を反映し、作成過程の透明性を図るための措置をとるとされているんですが、現状そうはなっていないんではないのか、こういう批判が根強い。この点についてはいかがですか。
○国務大臣(根本匠君) 復興庁においては、これまで被災者団体などが開催する会合に職員が参加するなどして、被災者の皆様の意見を伺ってまいりました。さらに、県外避難者などに対する相談体制を確保するために、昨年度、全国四か所で、民間団体などを通じた県外自主避難者などへの情報支援事業、これを実施しております。そして、今年度はこれを八か所に拡大することとしております。 今後とも、被災者を支援する民間団体とも協力しながら、被災者などの御意見を引き続き伺いつつ、政府が責任を持って必要に応じ施策の充実などを検討していきたいと考えております。
○又市征治君 意見を聞くのは当然なんですけど、私はやっぱり、施策の立案過程に被災者が加わる、そういう制度的な枠組みをつくる、こういうことが非常に大事だと思うんですね。一方的に聞いて、それを何かしてやるよというやり方ではなくて。そのことも是非検討いただくように求めておきたいと思います。 それじゃ、麻生大臣、大変お待たせをいたしましたが、いろいろと幾つか伺ってまいります。特に法人税減税問題と経済成長問題について伺ってまいりたいと思いますが、最近、来年度税制改革に向けて、法人税率の論議が注目を集めています。報道によれば、自民党内の若手が安倍首相応援部隊として法人税減税の議連を立ち上げたということが報じられておりますけれども、これ、六月のいわゆる骨太方針までにこの法人税の在り方について結論を出すという、そういう動きなのかどうか、まずこの点をお伺いします。
○国務大臣(麻生太郎君) 又市先生、この世界で長いと思うんですが、大体今頃からやっていたなんて過去に一回も例がないですよ、今の法人税の話って。税は大体十二月のずっと押し迫ってからの話で、少なくとも六月か七月以降の話だったと思いますんで、今回は異常に早いなと思って、どういう内容でそうなっているのかはちょっと党のことでよく分からぬことが正直なところです。 日本経済の活性化というのが一番問題なんですが、その点からこの法人事業税の在り方とかいろいろ言われておりますけれども、これは法人税だけが問題かというと、社会負担の問題とか社会保障とか、そちらのものを負担して、全体の国民負担率で幾らかという話からしないと、ちょっと非常に偏った形の論議になりかねぬと私どもは思っておりますので、今税制調査会をして、まずこの税制の在り方の話で税率の問題とか、また課税ベースの在り方、それからこの政策効果がどれぐらいあるんですかという話やら何やらということで、どういうことになるか、目下今調査をさせていただいている真っ最中でもありますんで、六月の骨太方針にその内容がどうなるかといえば、そんな段階ではございません。
○又市征治君 この随分と熱心な法人税減税を求める意見の中に、これはもう大体基本的には日本の法人税率は高いんだという論理から始まっている、こういう気がいたしますが、しかし、随分といろんな識者の中には様々な意見、批判もあるわけでありまして、第一に、実効税率の分母に位置する課税上の利益というのは国によって税法が異なるために国際的比較にはなかなかなじまないではないか、こういう意見も有力な意見としてはある。二つ目には、分子に位置する税額は税額控除等の特別措置の影響で実際の課税額とまた異なるという、これも現実問題としてはそのとおりだろうと思うんでありまして、日本の実効税率はもっと低い、こういう意見もあるわけです。また、今もおっしゃいましたが、企業負担を考えた場合、法人税負担だけではなくて社会保険料の企業負担も併せて比較をすべきだと、これはかなり強い意見としては出されていると思うんです。 そこで、大臣は、このような日本の企業負担は世界的に見て高くはないという、こういう意見が幾つか有力なものは出されているんですが、このことについての見解をまず一つお伺いしたいのと、あわせて、そもそもこの企業の負担率が論じられるけれども、この減税論議が盛んになされるけれども、じゃ一体全体、一方において二〇一三年度にはとうとう四〇%の大台に乗ったこの国民負担というのは論議もされない、ほとんど論議もされていない。そして、これは私は一面では、意見が違うのかもしらぬけれども、政府のこういう審議会とか何かに御用学者とかそんな人ばかり入れている、こういうところにも問題があるんじゃないかと思うんですが、それはさておいて、消費税の増税や年金保険料の上昇をやるとか、あるいは今後の国民負担は更に増大をしていく、この間の社会保障負担率や国民負担率の増大についてもどのようにお考えになっているか、この二点、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) ただいま又市先生が御指摘のありましたとおり、これは、この法人の負担については法人の実効税率だけの話ばっかりになっているのはいかがなものかと。先ほど申し上げましたように、社会保険料等々その他負担しなきゃならぬ分がありますし、事業主側にとりましてもこれはいろいろ負担するあれがありますので、それを見ますと、今主要国の国と地方税と合わせた法人税率では、日本の三四、アメリカの四〇、フランスの三三、ドイツの二九と、まあ大体そういうことになっていくんですが、日本の法人所得課税の税収と社会保険料の事業主負担の合計が対GDP比でどうかという話見ますと、これはアメリカ、イギリス等と比べて比較的高い水準に日本があるんですが、傍らドイツとかスウェーデン、フランスに比べて低いということなので、これは日本のいわゆる法人の負担が突出して高いかのごとき話がよく巷間言われておりますけれども、それは都合のいい数字だけ見ればそうなっているんであって、もうちょっと全体を見ないかぬですなと思っております。
○又市征治君 おっしゃるとおりで、その点は全く同感であります。 特にやっぱり勤労国民の側からしますと、賃金はそう上がらない、消費税と社会保険料は増大するで、そういう意味では大変に批判が根強いことは、それはもう御案内のとおりでありますよ。経済の好循環実現のためにも、やっぱり国民の懐をもう少し考えるということが私は必要なんだろうと思うんです。 そこで、この法人税減税が日本経済の成長に果たす役割について伺いたいと思うんですが、法人税減税を行うべしとする理由として、減税によって資金を企業に残し、企業の国際競争力を付けるんだ、あるいは設備投資資金を創出するんだなどということが言われるんですが、去る三月六日の予算委員会で私、質問をいたしましたが、資本金一千万円以上の金融・保険業を除く企業利益剰余金というのは、一九九七年を一〇〇とした場合に、二〇一二年、数字はそこしか出ていませんから、指数は二一四、金額ベースでいいますと、百三十九兆九千億円が二〇一二年には二百九十九・六兆円にもなった、こう答えられているわけでありますね。 つまり、相対的には企業で資金不足が起きているなんという状況にはない、こういう状況にありまして、国税庁の会社標本調査によりますと、二〇一二年の欠損法人の割合は七〇・三%。じゃ、欠損法人は法人税が減税やられても何の恩恵もない、こういう格好でもあるわけですね。 こう見ますと、法人税減税が日本経済の成長力を強化をするとか、あるいは不足している企業の設備投資資金を供給するという考えは経済の実態を必ずしも反映していないんじゃないのか、私はこのように思うんですが、大臣の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 基本的に、今言われましたように、法人税を払っている企業の方が払っていない企業より少ない。これは、又市先生御存じのように、これバブルのときでも半分払っていませんでしたからね。この国は大体払っていない人の方が多いという。払っていない方がわちゃわちゃ文句言われるけど、あんた払ってから文句言いなさいといってもう二、三回もめたことがありますので、記憶があるので、今回も同じような話になっているとは思います。 そうは思いますが、傍ら、この種の話というのは、今国際競争をやっておりますので、国際競争をやって勝ち組をきちんとやっている人たちが納めている税金で賄っておるわけですから、私たちに言わせれば、それは、その人たちだけに税金をかぶってもらうのはいかがなものかというのは当然のことです。 したがって、これ国際競争をやっているので、法人実効税率をある程度下げるという話になった場合はその分に見合う他の形での税負担をどこかに探してこないと、少なくとも我々が考えております財政再建等々の話の部分で、今プライマリーバランスがとかいうお話が午前中あっておりましたけれども、そこらの部分を補うものを何とか探してこない限りは、なかなか現実問題としては両立しないということになりかねません。 したがって、私どもとしては、今払っておられない方々も例えば、どうでしょうね、繰越欠損を九年にしているとかいろいろいっぱいあります。私どものときは五年か七年だったものがいつの間にか九年になっていますから、そういった意味では、ああいったものはいかがなものかという説もあれば、全然税金を納めていなくても、道路は使って何は使って、社会資本みんな使っているんだからそれ相応のあれをしろと、みなし課税の話とか外形標準課税とか、もういろいろ今話がありますので、そういったようなものを含めて、全体として租特、租税特別措置法の租特の話も、租特全部足しましても一兆円になりませんので、九千四、五百億円ぐらいにしかならぬと思いますので、そういった意味ではあれだけではとても足らぬということになろうと思いますから、そういった意味では、いろんなものを幅広く課税するということを何らかの形で補わないと法人税の形はかなりゆがんだ形に今後なっていくということについては十分配慮しておかねばならぬと思っております。
○又市征治君 何か次に言おうとしたことをみんなお答えになってしまったような気がしますが。 法人税を一%下げると四千七百億円税収減になると、こういう話ですよね。今お話しになったように、現実問題としては、代替財源なしに法人税減税して、それで一体全体、財政再建というのはどうするんですかという問題がおのずと出てくると思うんですね。いや、それは法人税減税して、やがて法人税が増えるからいいんだいいんだなんて、こんなことをずっと言ってきて今日の財政危機もたらしてきているという現実をやっぱりしっかり見るべきだと思うんですね。 そういう意味で、今ありましたように、代替財源で外形標準課税であるとか欠損金の繰越控除の縮小とかといろんなこともお考えなんでしょうけれども、その前に、やはりこんな軽々な法人税減税というのはやるべきじゃない、私はそのように思うわけでありまして、企業に減税したり資金を供給すれば設備投資に回るという発想が通用しないことは、この十年間の経済の実情から明らかだろうと思います。法人税減税が経済成長にどう寄与したか、厳しい分析の上で対処されるべきだと思いますが、そのことを求めて、私の今日の質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(金子原二郎君) 他に御発言もないようですから、復興庁、財務省、金融庁及び株式会社日本政策金融公庫の決算についての審査はこの程度といたします。 次回は来る五月十二日午前十時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後五時十分散会