P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
186回国会参議院2014/04/22

経済産業委員会 第10号

発言数
201
登壇者
30
会派数
8
開催日
2014/04/22

会議録

大久保勉民主党・新緑風会

○委員長(大久保勉君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  原子力損害賠償支援機構法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府大臣官房審議官中野節君外十七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大久保勉民主党・新緑風会

○委員長(大久保勉君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

大久保勉民主党・新緑風会

○委員長(大久保勉君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  原子力損害賠償支援機構法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に東京電力株式会社代表執行役社長廣瀬直己君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大久保勉民主党・新緑風会

○委員長(大久保勉君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

大久保勉民主党・新緑風会

○委員長(大久保勉君) 原子力損害賠償支援機構法の一部を改正する法律案を議題といたします。  まず、政府からの趣旨説明を聴取いたします。茂木内閣府特命担当大臣。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) おはようございます。  原子力損害賠償支援機構法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。  東京電力福島第一原子力発電所の事故炉について、溶融燃料の取り出しや汚染水の処理など、その廃炉に向けた取組は、完了までに長い期間を要する極めて困難な事業であることから、国内外の英知を結集し、予防的かつ重層的に取組を進めることが必要です。  具体的には、東電任せにするのではなく、国が前面に出て、汚染水の処理を含めた廃炉に対する研究開発、技術的指導や、必要な監視機能を強化する新たな体制の構築に取り組む必要があります。その際、廃炉と賠償の関連性も考慮し、東電に対して賠償円滑化のための資金援助を行い、その経営全体を監督している原子力損害賠償支援機構が、福島第一原発の廃炉に関する技術支援等を総合的に行うことが適切です。このため、原子力損害賠償支援機構を改組して事故炉の廃炉関係業務を追加すること等により、福島第一原発の廃炉を着実に進める体制を構築することを目的として、本法律案を提出した次第であります。  次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。  第一に、廃炉関係業務の追加に伴い、組織の名称を原子力損害賠償・廃炉等支援機構に変更し、機構の目的に廃炉等の適正かつ着実な実施を追加します。また、事故炉の廃炉に関する重要事項を審議するため、機構に廃炉等技術委員会を設置します。  第二に、事故炉の廃炉に関する研究開発を着実に推進するため、機構の業務に廃炉等を実施するために必要な技術に関する研究及び開発を追加します。  第三に、機構が事故炉の廃炉の状況、課題を把握し、技術的観点から適切な助言、指導等を行えるよう、業務に廃炉等の適切かつ着実な実施の確保のための助言、指導、勧告を追加します。  第四に、事故炉の廃炉に関する資金、人員等を十分に確保する観点から、事業者の廃炉の実施状況や実施体制等について、主務大臣による確認、監視を確保し、不十分な場合には是正命令を行えるよう、機構が東電と共同して作成する特別事業計画の記載事項に事故炉の廃炉の実施状況や実施体制等に係る事項を追加します。また、毎事業年度、機構が主務大臣に対して廃炉業務の報告を行い、それを主務大臣が公表する規定を追加します。  その他、廃炉業務を通じて得られた最新技術等の知見、情報を国内外へ提供する業務を追加する等、所要の規定を整備をいたします。  以上が本法律案の提案理由及びその要旨であります。  何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようよろしくお願い申し上げます。

大久保勉民主党・新緑風会

○委員長(大久保勉君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

滝波宏文自由民主党

○滝波宏文君 自由民主党、福井県選挙区の滝波宏文でございます。  原子力損害賠償支援機構法の改正ということで、まず、そもそも今回なぜ賠償支援を行ってきた機構に一見異質とも思える廃炉支援業務を追加するのか、簡潔にお聞かせください。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 滝波先生、大変な国際家であられると同時に、福井県ということで原発立地県ということもあり、エネルギー政策にも大変熱心に取り組んでいただいていると、このように承知をいたしております。  御案内のとおり、福島復興の加速化に向けては、福島第一原発の廃炉・汚染水対策を着実に円滑に実施することが最優先の課題と考えております。このために、今回、廃炉支援体制を強化することとした次第であります。  どのようにしたらいいかと様々な検討を加えたわけでありますが、廃炉、賠償共に事故炉の設置者である東電が主体的に行っている事業であります。このことから、賠償円滑化のために東電に資金援助を行って現在経営全体を監督しております原賠機構が、賠償支援に加えて、この事故炉の廃炉に関する技術支援等を総合的に行うことが適切と判断して、今回、法改正をお願いした次第であります。  実態面から見てみましても、原賠機構は東電の最大の株主であります。ですから、日頃から自主的に強い監督ができるわけでありますし、さらに、原賠機構法に基づいて作成をされます特別事業計画、これは東電と機構が共同で作るわけでありますが、ここに廃炉の実施状況や実施体制の整備に関する記載を追加することによりまして、今後必要な場合には主務大臣によります命令を発動できるような形になってまいります。このように、賠償機構のスキームを活用することで国が廃炉そして汚染水対策に積極的に関与でき、実効ある対策の実施と監督が可能になると考えております。  福島の復興を加速する、そのためには現下最大の課題であります廃炉・汚染水対策を進めなきゃならない。そして、賠償の業務とそして廃炉の業務、業務そのものについて違いがあるのは間違いありませんけど、それを実施しているのは東電でありまして、それを監督しているのは機構でありますから、この機構に廃炉の支援業務を追加をすることによりまして円滑な廃炉を進め、そして福島の復興を着実に成し遂げていきたいと、このように考えております。

滝波宏文自由民主党

○滝波宏文君 ありがとうございます。御丁寧な説明、大変恐縮です。  政治的メッセージとしても、安倍総理が東京オリンピック誘致の際にアンダーコントロールとおっしゃって、国も前面に立って汚染水対策する必要がある、そういう環境の中で、今御説明いただいたように、原賠機構が汚染水対策を含む廃炉支援に乗り出すことは十分理解できますし、しっかりやっていただきたいと思います。  ただ、その一方で、現在機構が担う目的、原子力損害の賠償の迅速かつ適切な実施、電気の安定供給その他の原子力の運転等に係る事業の円滑な運営の確保は非常に重要であり、これをおろそかにしてはなりません。そもそも福島第一原発の事故を起こした東電に対する住民の賠償請求権というのはしっかり保護されなければならず、仮に東電が倒産した場合にはこれらの請求権が宙に浮いてしまう可能性もある。これは、水俣病の問題においてチッソ社を補償のために存続させたのと同じ問題であります。この点、賠償請求先であり、現場についての知見を有する東電を存続させつつ、機構を通じて公的資金を含め支援を行い、東電をして賠償及び事故対応をさせたことは非常に適切であったと高く評価いたしております。  今もなお原発の再稼働に至らず、各電力事業者は資金調達に困難を来している中、エネルギー分野は我が国経済の引き続き最大のウイークポイントであると思っております。このような環境下におきまして、先ほど述べた原賠機構の従前の二つの目的、賠償と安定供給というのは引き続き重要であり、廃炉を新目的に追加した後でもしっかりとこれらの目的が果たされる必要があると思います。政府の見解をお願いいたします。

磯崎仁彦自由民主党経済産業大臣政務官・内閣府大臣政務官

○大臣政務官(磯崎仁彦君) まさに今委員御指摘がありましたとおり、今回、廃炉支援業務を新たに機構の業務として追加したわけでございますけれども、やはり賠償と安定供給、これはそもそもの機構の業務として入っていたわけでございますので、それが今回入れることによっておろそかになってはいけないというのはまさに委員おっしゃるとおりでございます。  これを推進をしていくためには、先ほど大臣からもお話がありましたとおり、機構が東電と共同いたしまして策定をしました、今回、昨年十二月に新たに改定をしまして一月に大臣の認定を受けました新・総合特別事業計画、これにつきまして、この中でそのことがきちんと述べられているということでございます。  今回全面改定した内容につきましては、一つは、廃炉・汚染水対策に万全を期すということで十分な体制整備を行っていくというのが入っているわけでございますが、二つ目としましては、被害者賠償の貫徹ということがうたわれております。これは、最後の一人まで対応していくということを含めて十二月に中間指針の第四次追補というものを出されておりますので、これに伴って賠償強化をしていくということもこの中でうたわれております。  また三点目には、分社化など電力システム改革を先取りして、例えば二〇一六年度からはカンパニー制を導入するといったようなことも含めて東電改革を実施をしていくということによって安定供給をしていくということもうたわれておりますし、金融機関への協力要請、こういったことも含まれておりますので、こういった計画をきちんと実行していくことによって、今委員からお話ありました賠償、そして安定供給、これをきちんと実行していくということを進めていかなければいけないと思います。  そして、その履行のためには、機構を通じて選任をされました社外取締役が過半数を占める東電の取締役会あるいは機構の運営委員会を通じてこの改革の進捗をきちんとモニタリングをしていく必要があるというふうに思っております。さらに、必要がある場合には、この機構法の四十七条におきまして、主務大臣による報告の徴収あるいは措置命令等々も発動することができるというふうに規定をされておりますので、適切に計画の履行の担保を図ってまいりたいというふうに考えております。

滝波宏文自由民主党

○滝波宏文君 ありがとうございます。  さて、今回の法案に関連して、かつて金融再生委員会によってなされた金融機関の特別公的管理を一部模倣した原発公的管理の案がみんなの党様の方から提案されております。  以前に、私は、リーマン・ショック後、アメリカのスタンフォード大学に、研究所に派遣されて、日米の金融危機対応の比較研究をしました。その関係から、この提案、非常に興味深く拝見したのですが、残念ながら、九〇年代の日本の金融危機対応の経過を見てきた者からした場合、なぜ今になって特別公的管理、すなわち長銀、日債銀の破綻処理モデルを模倣して金融危機対応をしようとするかということは理解に苦しみます。  なぜなら、長銀、日債銀のいわゆる国有化は強制的に国の管理下で倒産させるもので、各々数兆円の公的資金を投入した挙げ句、外資等にスズメの涙の金額で売られたという逸話でよく知られておりますが、当時は危機の中で渡辺喜美前代表を始めいろいろ考えられて立案をされたんでしょうけれども、結局のところ、特別公的管理は日本経済の底で損失を実現化するということを意味したため、数兆円の税金の喪失を即座に確定してしまったものです。  この手法の下策ぶりは今回のアメリカの金融危機対応を見ると更に際立ちます。リーマン・ショックの早くも翌日にAIGの救済に乗り出したアメリカは、いずれの大金融機関も潰すことなく、結局アメリカ経済はV字回復を見せました。資本注入された公的資金も経済回復による株式売却で取り戻された。これに対し、当時の日本政府は、主要機関を強制的に潰すというふうな苛烈なメッセージを市場に発し、この先また主要機関が倒産するかもしれないというふうな不安が残る中で経済停滞から抜け出すことができなかった。大違いです。  このように、今では日本の金融危機対応の汚点とも言える特別公的管理をモデルとするのは誠に疑問です。  このような理解の下に、まず東電の方にお聞きいたしますが、この原発公的管理案について、現場を取り仕切っているトップとして、賠償の迅速な、かつ適切な実施、電力の安定供給や、また人材確保、士気等の観点からどのように考えるか、お聞かせください。

廣瀬直己東京電力株式会社代表執行役社長

○参考人(廣瀬直己君) お答え申し上げます。  業績が良くなくなった会社をどうやって破綻処理をするか、あるいは公的管理をするかという手法の問題だと思っておりますけれども、今回、東京電力の場合は、いわゆる業績不振によるそうした状況とは大分異なっているというふうに思っております。特に、賠償あるいは福島の復興に向けた取組、福島第一原子力発電所の汚染水処理あるいは廃炉に向けた長い道のりをやっていくという、そうした仕事が本来の電気事業に加わって今いるという状況でございますので、それをしっかり担っていく、しかも長期間担っていく人間をしっかり確保して、そうした人たちが高い使命感なり責任感をずっと維持していくという、そこが一番考えなければいけない問題だろうというふうに考えているところでございます。  そうした意味から、我々は今、東京電力には、幸い大きな会社で、三万五、六千人の人間がおります。その中には、地下水の挙動等々を把握するのを専門としている水力の人間もおりますし、タンクを造っている火力発電所の人間もおりますし、そうした人間を、いわゆる会社全体のリソースをここに投入するということが、そういうことができるような仕組みを取っておかないと、ばらばらにすると難しいなというのが正直なところでございます。  それから、ちょっと話が長くなりますが、今、私どもの社員、普通の一般の関東地方で電気事業に従事している社員は、自由に手を挙げて二泊三日であるとか三泊四日で福島に入って、そこで、それこそ冬であれば雪かき、あるいは草むしり、それから御自分の町に戻られるための片付けであるとか家の中の掃除であるとか、そうした何でもあらゆることを、できることを、今そうしたことに二泊三日、三泊四日の時間で来ております。一年間ちょっとたちましたけれども、既に六万人日の人間がそうしたところに入っていろいろなその実際を今見ております。  そこで、終わった人間が、そこにいわゆる感想文みたいなものを書いて残しております。それを私、全部読ませていただいていますけれども、そこで典型的なパターンが、とにかく来てみて現実を知って、東京電力が犯してしまった罪の大きさというんでしょうか、被害の大きさについて本当にショックだったと、愕然としたと。その中で、一人一人がどういったことができるのかということを考えるいい機会にもなったし、是非また来たいというようなことが、本当にほとんどの社員がそうした感想を持って帰って、それぞれの職場に帰って、またそれぞれの職場でどうしたことが福島の復興の貢献になるかということを考えているという状況であります。  まさに、こうしたことを続けていって、当然三十年、四十年たてば人も替わってしまいますので、そうした中で、いかに使命感なり責任感、あるいは我々がずっと果たしていかなければいけない福島に対する取組を根付かせていくかということが極めて重要だというふうに思っております。そうした意味で、会社を分けるということはそうしたことが非常にできにくい仕組みになってしまうのではないかというふうに危惧しているところでございます。  以上でございます。

滝波宏文自由民主党

○滝波宏文君 ありがとうございます。  東電については、厳しい批判もあるでしょうが、我が国の危機を乗り越えるための最前線で戦っていただいております。今、振り返りますと、金融危機対応において、当時耳触りの良かった金融機関潰しが結局は失敗で、逆に批判を受けた金融機関救済が成功になったように、人気取りで物事が正しいと決まるわけではありません。  原発の必要性も含めて、将来、例えば十年後に振り返れば、東電を始めとする電力事業者の責任ある地道な現実的な対応というのが必ず評価されると思います。くじけることなく、しっかり頑張ってください。  続けて、政府としてこの原発公的管理案についてどう考えるかということと、あわせて、福島第一原発の廃炉の実施主体について、国民負担の抑制の観点も含めどのように進めていくのがよいのか、お聞かせください。

上田隆之資源エネルギー庁長官

○政府参考人(上田隆之君) お答え申し上げます。  今のこの公的管理案についてどう考えるのか、それから廃炉の実施主体についてどのように考えるのか、国民負担の抑制の観点も含めという御質問でございました。  私ども、この公的管理機構に関する御提案、それから私どもの現在の政府の考え方、最大の違いというのは、福島第一原子力発電所の廃炉部門を国有化の上で公的管理機構が担うこととすべきかどうかという点であると考えております。  この点につきましては、私どもは廃炉・汚染水対策につきましては、基本的には、炉の設置者でありまして、現場に精通し、これまで様々な作業に取り組んできた東京電力が実施主体としての責任を引き続きしっかり果たしていくことが必要であると考えております。昨年十二月の二十日の閣議決定におきましても、こういった観点から政府として、廃炉や汚染水対策などの事故収束は東京電力が責任を持って取り組むことが基本であるとの方針を決定をさせていただいたところでございます。  廃炉部門の切り出しという話でございますが、先ほど廣瀬社長の方からもお話がございました責任感の維持、人材の適正配置等々の観点から問題があると考えておりますが、国民負担の観点から少し申し上げれば、御提案のスキームというものは、例えば国が約二兆円に上ろうとするこの廃炉費用を負担するということになると考えております。それに加えまして、国が機構を通じて出資した約一兆円分株式などあるわけでございますが、これが毀損をすることになると。それから、送配電資産を購入するとすると約五兆円掛かるわけでございますが、加えまして、送配電と原発の管理に必要な年間数千億円の設備投資というものにつきましても国が財源を確保する必要があるということが想定されるわけでございまして、結果といたしまして、国民負担という観点から非常に大きなものとなる可能性が高い仕組みではないかと考えているわけでございます。  また、原賠機構というのは、東電による円滑な賠償を担保するための制度でありまして、原子力損害賠償機構を存続させるという前提であれば、これは賠償債務によって東電が債務超過になるということは基本的にない仕組みになっているわけでございます。債務超過にならないという前提であれば、事前に債権者の同意なく強制的に金融機関等の債権をカットできるという考え方につきましても、債権者平等原則というのがございまして、金融機関だけの財産権を侵害する説明というのはなかなか難しいかなと考えておりますし、一方、事前の調整によることができないかという御議論もあるかと思いますけれども、東電が債務超過でない以上、債権者が事前に同意をするということは善管注意義務の観点から難しいと考えておりまして、私どもは現在、東京電力を実施主体といたしまして企業価値を高めていきまして、それを通じまして、例えば株式の将来の売却等々によりまして国民負担の最大限の抑制を図るという今のスキームというものが、国民負担の抑制の観点からも適切であると考えております。

滝波宏文自由民主党

○滝波宏文君 ありがとうございます。  今、国民負担の抑制ということも話ございましたけれども、原子力賠償法の見直しも控える中、原発立地地域の視点から、受益と負担のバランスの関係について少々お話をしたいと思います。  以前にも当委員会の質疑で申し上げましたが、三・一一で明らかになったのは、立地地域は従前思っていた以上のリスクを背負って安定、安価な電力を消費地に供給してきたということであります。大変残念ながら、福島ではこのリスクが発現してしまい、福島第一事故ということになってしまいました。  で、その補償を誰がすべきかということ、負担すべきは誰かということですが、一義的には、これまでに福島にリスクを背負わせてきた、そして安定、安価な電力を享受してきた東京を始めとする東電管内の住民だと私は思います。もちろん、国策であったとかいろいろ意見、思いはあるでしょうけれども、例えば沖縄とか福井とか、他の地域の住民が税金をもって背負うということはあくまで副次的であるべきだと考えます。  このような受益と負担のバランスの観点からしますと、先般の東京都知事選において、原発のない東京といったスローガンが聞こえてきたのは誠に失礼であると思いました。そもそも東京には初めから原発はなく、そのリスクを福島や新潟に押し付けてきた。自分たちが積極的に選んだんじゃないとおっしゃる東京の方もいらっしゃるかもしれませんが、その安定、安価な電力を享受したことは間違いありません。その東京が投げ捨てるように原発を扱おうとするのは、受益に対する負担の放棄、無責任でひどい態度でした。幸いにも、東京都知事選の結果は東京の良識が示されたものになってよかったと思ってございます。  このような観点からすると、本来、廃炉・汚染水対策も東電管内で賄うべき、すなわち東電の電力代値上げ、電気代値上げで見るべきということになりますが、現在の我が国の経済状況において、電気代の再値上げを行い、アベノミクスの腰折れを生じさせることは得策ではない、そもそも既に危機的状況にある東電に更に負荷を掛けるのはよろしくないでしょう。  そこで、我が党も、国がより前面に出て、汚染水を含む廃炉対策に出るべしと提言をし、政府がこれを受けて今回の原賠機構、改正を含め取り組んでいるわけですけれども、このような原発立地地域の視点から見える受益と負担のバランスの在り方についてはしっかり受け止めてもらいたいと思います。  この点、政府の見解を伺います。

高橋泰三資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(高橋泰三君) お答え申し上げます。  委員御指摘のように、原子力政策を進めるに当たりまして、立地自治体の御理解と御協力というのは何よりも大切なものと考えてございます。その役割は大変重要でありまして、これまで長年にわたりまして国の原子力政策に貢献していただいた立地自治体に対しましては、改めて敬意と感謝の意を表したいと考えてございます。  先般閣議決定をいたしましたエネルギー基本計画におきましても、立地自治体との信頼関係の構築に関しまして、我が国の原子力利用には、原子力関係施設の立地自治体や住民等関係者の理解と協力が必要であり、こうした関係者のエネルギー安定供給への貢献を再認識しなければならないと記述をしてございます。また、同計画におきましては、国は、立地自治体等との丁寧な対話を通じて信頼関係を構築するとともに、電源立地対策の趣旨に基づき、原子力発電所の稼働状況等も踏まえまして、新たな産業、雇用創出も含めまして、地域の実態に即した立地地域支援を進めるとしているところでございます。  御指摘の受益と負担のバランスの視点も踏まえまして、今後とも地域の実態に即した立地地域支援、あるいは原子力政策、エネルギー政策を進めるに当たっての立地自治体の御理解と御協力を得るべく、政府としても取り組んでまいりたいと考えてございます。

滝波宏文自由民主党

○滝波宏文君 ありがとうございます。  後でまさに原発の立地地域に対するいろんな安全対策、質問させていただきます。そっちの方にもどうか配慮をよろしくお願いいたします。  それで、次に原子力規制委員会の審査について、改めてその姿勢をただしたいと思います。ちょっと時間の関係がありますので、まとめて質問させていただきます。  敦賀原発の破砕帯の評価に当たっては多くの不自然さを感じております。最初の現地調査をしたのが一昨年の十二月の一日、二日で、いまだ調査結果も出そろっていないのに、僅か数日後の十二月十日には活断層の可能性が高いとの判断を下しております。まだ有識者会合の最初の段階なのに、委員長自ら、有識者会合等では例を見ないオブザーバーとして自ら出席をして、これでは安全審査はとてもできないと踏み込んだ異例の発言をされた。これは自公政権が復帰する衆議院総選挙のほんの一週間前です。また、原電が調査報告書があと一か月で出るので結論を出すのは待ってほしいと再三要請したにもかかわらず、規制委員会として評価を下してしまったのが昨年五月の二十二日。これは参議院選挙の二か月前であります。どちらも国政選挙の直前に原子力からの撤退を印象付けるためのアピールではなかったのか。独立性を標榜し、政治からの干渉を極めてかたくなに排除している規制委員会が、逆に政治的に自らの規制活動を利用しているのではないか。とすれば、大変な問題であります。  続けさせていただきます。  今度、そのような選挙の前の性急な行動と真逆で、その後には余りにも遅い手続を取っております。今申し上げたように、規制委員会の性急な決定にめげることなく、原電は予定どおり六月末に調査を終えて、七月十一日に報告書を提出しました。すると、その前の、選挙前の俊敏過ぎる動きとは一転して、待てど暮らせど音沙汰なし。冬に参議院同期の先生方とともに七名で敦賀原発の視察に行きましたところ、掘って剥いで露出した地層が雨風にさらされて、もちろん原電側がカバー等を掛けて保存の努力をされておりましたけれども、せっかく露出させた地層の表面がいつ剥げ落ちるのか、劣化するんじゃないかというふうな心配もしましたし、何のために予算をつぎ込んで掘らせたのか、早く見に来るべきだと、規制委員会の愚鈍な対応を情けなく思いました。結局、島崎委員らの現地調査は年が替わるまで待たなければならなかったし、見直しの審議に入るまで九か月も要しました。  この恣意的な手続の緩急というのは一体どういうことなのか、自公政権には協力したくないということなのか、はたまた、やっぱり本音は脱原発だからなのか。御説明を、先ほどの政治利用じゃないかという点も含めて、委員長のお答えをいただきたいと思います。よろしくお願いします。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) まず最初に申し上げておかなければいけないのは、いろんなタイミングがいろんな形で先生が御指摘のようなタイミングになったということ、必ずしもそれは、私どもは絶対に政治的中立性というのについては、これは私どものある意味じゃ生命線でございますから、政治的なことについて何ら配慮したものではありません。その上でお答えさせていただきたいと思います。  まず、原子力規制委員会の基本的な立場は、専門的知見に基づいて中立公正な立場から原子力に関する規制を行う組織として設置されておりまして、そういう点で、全ての判断は科学的、技術的観点から行っております。政治からの独立、これはもちろん大事です。独立性、中立性、これは原子力委員会の組織の根幹と認識しております。  こうした点で、敦賀発電所敷地内の破砕帯の調査についても、当然その考え方で行われております。敦賀発電所の破砕帯調査について恣意的に遅らせているのではないかという御指摘もありますが、敦賀発電所についてはずっと全て公開されていますから議論の過程は御承知かと思いますけれども、何度も事業者からいついつまでに最終的なデータを出しますと言われながら、何度も延びながら来たわけです。  ですから、昨年五月に、二号炉直下の破砕帯について、当時までの知見によって、一応、耐震設計上考慮する活断層に該当するという評価を行ったということであります。この際にも、更に新たな調査結果が出てこの結論を見直すようなことがあれば、それを踏まえてもう一度再検討の会合は開くということは申し添えております。  そういうことで、結局、七月の末になりまして事業者からの追加調査の報告がありまして、八月に事務局による検討会合を開催し、報告内容を精査しております。十一月には事務局による現地調査を実施し、報告書の内容と現地との整合性を確認するなどの作業を行っております。十二月に入りまして、原子力規制委員会で評価の見直しの要否を検討するために再度有識者会合を開催する方針を了承いたしました。  本年に入りまして、一月に、ピアレビューの専門家十三名のうち九名の方が参加していただいたというふうに承知しておりますけれども、含めて有識者会合による現地調査を実施し、この四月十四日に追加調査の評価会合を開催して有識者の先生方のコメントをいただいたところであります。  昨年七月からは新しい規制基準に基づく適合性審査も始まっております。それと並行して、敦賀の評価についても、これまで申し上げたように、事業者からの提出された報告書の内容を精査した上で、改めて検討しているところでございます。  こういうことで、今後も引き続き科学的、技術的な観点から丁寧に、敦賀を含めて全ての発電所については丁寧に評価を実施してまいりたいと考えております。

滝波宏文自由民主党

○滝波宏文君 今、時系列をずっと読み上げただけだったと思いますけれども、私も中央省庁で二十年ぐらい働きましたけれども、選挙前の微妙な時期にそういった急な動きをするというのは普通ではありませんし、逆にその後は一転遅れる。非常にやっぱりこの動き方を見ていますと、規制委員会は、独立と独善、中立性と恣意性というのを履き違えているというふうに思えてなりません。  時間もございます。指摘だけさせていただきますけれども、その十四日の評価会合、この間、敦賀の、ようやく行われましたが、残念ながら活断層の可能性があるというふうな判断は変更されませんでしたが、どうも一度決めたことを変えたことがないというふうな思いに取りつかれているように思います。  我々も視察に見に行きましたが、やはりこれは十二、三万年前よりも古い時代の層にしか届いていないし、関連して疑われている断層とは明らかに別の方向に向いている、そういうことが見て取れました。  今回、にもかかわらず、規制委員会は過去の自らの決定に固執したんじゃないか。苦しい主観的なコメントが並びましたけれども、中でもある有識者が語った、十二、三万年前以降に動いていなくても将来活動しないとは限らないという発言はひどかったです。これは従前の活断層の定義、すなわち十二、三万年前以降に動いたものを活断層とするという定義自体を覆して、本件を何とか黒にしたいというふうなあがきにしか見えませんでした。  田中委員長は、今月二日の原子力特委での中野正志先生からの質問で、規制委員会有識者の一人、佐藤比呂志教授が活断層とコンクリートを間違えたことについて所見を問われ、科学者は時々誤りを犯すんですが、誤りについて素直に認めた上で、常に新しい知見に従って真実を追求することは、やはり科学者としての基本だと思っておりますと答えました。まさに過ちを改むるにはばかることなかれ、よく御自分でお分かりなんでしょうから、本件、敦賀原発の破砕帯についても早急に見直していただきたい。もし自分のことを直すことができないということであれば、その活断層であるという決断を下した有識者に見直しをさせるのではなくて、客観的な判断を求めてピアレビューアーなど第三者の声に従うべきと考えます。以上、二点についてお聞かせください。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) まず、敦賀発電所敷地内破砕帯の活動性の評価に当たっては、現在、外部の専門家の協力を受けながら科学的、技術的な議論を行っているところであります。見直しの要否については、この時点で私の方からお答えさせていただくことは差し控えさせていただきたいと思います。  昨年五月の有識者会合の評価書にも、今後、新たな知見が得られた場合、必要があれば、これを見直すこともあり得ると記載されているところでありますので、そういったことも踏まえて、データをきちっと精査して、必要な見直しがあればそれに基づくものというふうに私は考えております。  それから、活断層の十二万年から十三万年ということですが、これは十二、三万年で活動性が否定できないものについてそういう判断をするということで、新しい基準で決めてあります。これは、いわゆる地震推進本部という我が国全体の、文科省の下でのそういった知見も参考にしながら決めさせていただいておりまして、残念ながら、地震とかそういったもの、自然現象についてはそう早急に予知できないというレベルもありますけれども、一応、そういった科学的な知見に基づいて、こういった期限を今判断の基準として決めさせていただいております。

滝波宏文自由民主党

○滝波宏文君 いずれにせよ、後出しじゃんけんはやめてください。  昨年の原子力特委の私からの質疑において、田中委員長は、エネルギー基本計画が閣議決定された場合には、原子力規制委員会も政府の一員でございますので、その決定された内容に従って職務執行を行っていくことが必要というふうに認識しておりますとおっしゃった。今ようやくですが、エネルギー基本計画が閣議決定され、原発は重要なベースロード電源と位置付けられました。国会答弁されたとおり、しっかりこの決定された内容に従って職務執行を行っていくようにお願いいたします。  さて、規制庁が行っている業務のうち、今議論した委員会の審査業務についてはあれこれ疑問が尽きないわけでありますが、別途しっかりとサポートをしたい規制庁の業務があります。それは原発の防災対策です。具体的には、規制庁の原子力防災政策課が併任先となっている内閣府の看板を使って各省をまとめている業務です。  時間がないのでちょっとまとめてまいります。内閣府兼規制庁の方で、立地地域ごとの十三のワーキングチームをつくって、それの共通課題を検討しておるというふうに聞いてございますが、昨年秋にも質問したように、特に立地地域の観点からすると、原発避難道の整備というのがまさに死活問題になります。  今、お手元に資料お配りしてございますけれども、原発足下の嶺南地域の、先月の本委員会での御質問で倉林先生も具体的に取り上げていただきましたが、青葉トンネルを始めとする国道二十七号線、愛発拡幅を含む国道百六十一号線など、また、北の嶺北地域でも、三十キロ圏内からの避難に必要となる国道八号線バイパスや、冠山の国道四百十七号線、中部縦貫自動車道など、早急に整備を進めていただく必要があります。この辺りは、主要道は国交省の担当だと思いますが、後でちょっとまとめてお答えください。  それで、今日ちょっと取り上げたいのは、こういった主要道に至らない県道や市道の問題であります。  配付した資料、二ページ目、三ページ目が大飯原発から十キロ圏内にある内外海半島、内外海と書いてウチトミと読みますけれども、その拡大図なんですが、宇久湾に面した宇久、加尾、西小川の三集落は、平成十六年の水害で県道百七号線が崩落して孤立したことがあります。昨年秋の台風十八号の被害においても、この県道、片側は何とか残ったんですけれども、そういった道路状況にあります。  安全な避難バックアップのためにも、地元からは、三ページ目にございますが、トンネルで抜くという要望が出ておりますけれども、これは県道からの枝線のために市道扱いということでございます。しかし、これは今、我が国全体を挙げての課題となっている原発防災対策ですから、まさに国がしっかりと対応しなければならない案件と言えましょう。  ところが、関係し得る役所は、今申したように内閣府・規制庁、国交省、そして経産省となっていて、いかにもポテンヒットになりそうな懸念があります。各三省庁の取組について、ワーキングチームの話、また主要道の話も含めてそれぞれお答えいただければと思います。よろしくお願いします。

黒木慶英内閣府大臣官房原子力災害対策担当室長兼原子力規制委員会原子力規制庁放射線防護対策部長

○政府参考人(黒木慶英君) 内閣府原子力防災の立場で申し上げますが、道路整備のための予算、交付金を所管しておりませんけれども、現在政府が行っている地域防災計画、避難計画の策定、充実化のための自治体支援の中心でございます。また、関係自治体からの要望や御意見を伺う政府内の窓口と認識しております。そのような立場から、各地域から具体的な要望をいただいた場合には、漏れなく遅滞なく所管省庁に伝えてまいる所存でございます。  以上でございます。

谷脇暁国土交通省道路局次長

○政府参考人(谷脇暁君) お答えいたします。  今お話ございました原子力発電所周辺における避難道路の整備でございますけれども、非常に重要であるというふうに認識をしてございます。  今お話ございました県道百七号でございますけれども、内外海半島を横断する道路で、途中分岐をいたしまして、宇久、加尾、西小川の各集落を結ぶ重要な路線だというふうに認識をしてございます。この県道につきましては、過去にのり面崩落が発生して集落が孤立したということもあるということで、今お話ございましたようなトンネルの整備の要望が出ているというふうに承知をしております。  当該路線の整備につきましては、現在、小浜市が事業化について検討しているというふうに聞いておるところでございまして、国土交通省といたしましては、小浜市から要望がありますれば、社会資本整備総合交付金といったようなものを活用いたしましてこの支援を検討していきたいというふうに考えてございます。  また、初めにお話ございました、国の方で実施をしております二十七号でございますとか八号、あるいは中部縦貫自動車道等々のネットワーク、これにつきましても様々な進捗、進めているところでございますけれども、引き続き地元の皆様方の御協力をいただきながら、早期整備に向けて全力で取り組んでまいります。

高橋泰三資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(高橋泰三君) お答え申し上げます。  御指摘の避難道路の整備を含みます原子力防災の充実というのは、大変重要な課題と認識してございます。  経済産業省としては、地域の実情を踏まえながら、例えば電源立地交付金等の支援をしておりますけれども、御指摘の避難道路の整備等につきましては、地域の実情、御要望を踏まえながら、国交省さんを始め関係省庁と連携しながら対策に取り組んでまいりたいと思っております。

滝波宏文自由民主党

○滝波宏文君 ありがとうございます。しっかりよろしくお願いします。  一点ちょっと気になったのが、委員会の方から予算がないという話でしたが、環境省の方に原子力発電施設等緊急時安全対策交付金等々の電源立地の交付金、今も整備もされております。そういったことの活用をきちんとお願いいたします、ポテンヒットにならないように。  それで、ちょっと時間もない中で恐縮なんですが、最後に一点、原発の避難鉄道についてお伺いしたいと思います。  こちらの地図にも書いてございますけれども、立地地域の若狭の上中駅と、それから滋賀県の湖西線の近江今津駅を結ぶ琵琶湖若狭快速鉄道というふうな構想がございます。原発避難に対して、一義的には今道路の方に焦点が当たっておりますけれども、大量に一度で短時間で住民を運び、物資を運ぶことのできる原発避難鉄道というのは意を払う必要があると思います。  どうしても三・一一で津波と地震の話に頭が行っておりますが、それこそ竜巻等の天災とかテロを含む人災、いろんな形で対応するときに、専用道で大量輸送の可能な鉄道を排除するのは不見識だと思います。この点について鉄道局の意見を伺います。

大久保勉民主党・新緑風会

○委員長(大久保勉君) 時間が過ぎておりますので、答弁は簡潔にお願いします。

土屋知省国土交通省鉄道局次長

○政府参考人(土屋知省君) お答え申し上げます。  琵琶湖若狭湾快速鉄道の計画について、かねてより地元において取組が行われていることは十分承知しております。  先生から、原発避難鉄道としての意義を有するとの御指摘がありました。鉄道プロジェクトの検討に当たりましては、そのような観点も含め、整備がどのような意義を持つか、需要や収支採算性が十分に見込めるか、どのような事業スキームとするか、運行事業者をどのような主体とするかなどの課題について検討が行われる必要があります。まずは福井県や滋賀県を始めとする関係自治体や関係者の間でこのような課題についてしっかりと議論を行い、プロジェクトの熟度を高めていただく必要があると考えております。

滝波宏文自由民主党

○滝波宏文君 ありがとうございます。  原発安全対策、国を挙げての重要な対策ですので、各省庁協力してしっかりやってください。  ありがとうございました。

直嶋正行民主党・新緑風会

○直嶋正行君 どうもおはようございます。民主党の直嶋でございます。  今日は、原子力損害賠償支援機構を改組をして廃炉業務を追加すると、こういう法案であります。今日は東電の廣瀬社長にもお願いをいたしておりまして、まず最初に損害賠償についてお伺いをしたいと思います。  先ほども議論になりました新しい総合特別事業計画の中でも賠償について明確に触れられておりまして、三つの誓いという表現で全社を挙げて取り組むと、こういうことが表明をされております。既にもう事故から三年以上経過しておりまして、やはり一日も早く皆さんにきちっと賠償をすることが地域の生活の立て直しや経済の再生にもつながるということでありまして、そういう意味でちょっと確認をさせていただきたいんですが。  今、個人からの請求が約五十七万八千件ございますが、そのうち合意済みが五十二万八千件、逆に言うとまだ五万件合意されていないと。それから、法人等からの請求も二十四万九千件のうち二十一万八千件が合意済みということで、まだ残っているということであります。  今回の見直しの中で、この賠償費用についても最大六兆円まで見込みを拡大させているということなんですが、この賠償体制、一万人余り投入して迅速かつきめ細かな賠償を行っているということなんですが、まだこの賠償、合意に至っていない方々への対応も含めて、特に時間軸でどのぐらいの見通しを持って今考えておられるのか。  それから、賠償を促進するために、ダイレクトメールであるとか電話連絡だとか、いろいろあれこれ手段をしっかり使って呼びかけを行うということも言われております。ホームページ等で私もその程度しか確認していないんですが、具体的に今こういう賠償を促進するために実施をされている政策について、どんなことをやっておられるのか、この点をお伺いしたいと思います。

廣瀬直己東京電力株式会社代表執行役社長

○参考人(廣瀬直己君) お答え申し上げます。  原子力損害賠償につきましては、これは皆様御存じのとおり、三年前の事故が三月にございまして、四月からいわゆる仮払いというのをスタートをさせました。その後、数回仮払いがございました後に、九月からいわゆる本格的な賠償ということでスタートをしておりまして、今現在で損害賠償金として約三・七兆円、三兆七千億円の賠償金がそれぞれ被害を受けられた個人の被災者の皆さんあるいは法人の皆様のお手元に届いているという状況にございます。  先生御指摘のように、御請求いただいて、それをいわゆる個々の事情を丁寧にお聞きしてその賠償額を確定させていくという作業でございますので、大分スピードアップはされてまいりましたけれども、今また、その財物、不動産であるとかあるいは家財であるとかといった、それぞれ一つ一つ確認をさせていただかないとなかなかその金額の確定も難しいという状況にもございまして、若干時間が掛かっているものもあろうかと思っております。  また、先生御指摘のダイレクトメール等々につきましては、特に未請求の方がまだ残っているのではないかと、そうした方々が東京電力の方に請求をされていないんではないかということが懸念されます。  これは、一つは、先ほどもお話ししましたが、当初行った仮払い、これはそこに、避難の対象地域にいらした方々の住民票等々で確認をして、とにかくスピードアップでやらせていただいたわけですが、そのときの対象となっている個人の方々が十六万六千人、約、いらっしゃいました。一方で、それ以降、本格賠償が始まって個々のケースで御請求をいただいてきたわけですが、その中でまだ御請求をいただいていない方が、十六万六千人を母集団とした場合ですけれども、九千四百名、昨年の夏時点でいらっしゃいました。したがいまして、この方々は最初の対象としてなっていらっしゃいますので、少なくともそれ以降賠償の請求をされていないということで、こうした方々への呼びかけというのをずっとやってきております。  電話でお話をさせていただいたりダイレクトメールを出したり、あるいは新聞やラジオでも呼びかけを行いまして、それが多少効きまして、その九千四百名の方から三千九百名が新たに初めて本格賠償の御請求をいただいております。したがいまして、残りがまだ五千五百名の方がいらっしゃるということになりますので、こうした方々にも引き続き呼びかけを行って、しかるべき請求をいただくということがあろうと思います。  また、もうそもそも最初から十六万六千人の中に入っていないという方もいらっしゃる可能性ももちろんございます。いわゆる避難対象地域にお住まいだった、そこに生活の本拠があったにもかかわらず、最初の仮払いの段階から漏れていらっしゃる方が万が一にもいないとも限らないということから、ここにつきましては、自治体の御協力を得て、そうした方々がいるかいないかも含めてその辺をしっかり見て、これからも賠償につなげていこうという考えでございます。  現時点でその賠償の金額については、損害が継続する以上、賠償は当然継続いたします。したがいまして、賠償額も、今現在、会計、決算上は四・九兆円となっておりますけれども、これも御指摘のように増えていく可能性もございますが、とにかく最後のお一人までしっかり賠償を貫徹するという体制で、今後も個々の事情をよく聞きながらしっかりとした賠償を取り組んでいきたいというふうに考えておるところでございます。

直嶋正行民主党・新緑風会

○直嶋正行君 ありがとうございました。  今お伺いした範囲でいいますと、継続しているものを別にしまして、かなり対象が絞られてきているといいますか、これはそういうふうに受け止めてよろしゅうございますかね。そうすると、金額の確定は先になるにしても、かなり見通せるといいますか、大体、皆さんが生活を立て直すとか様々なことを考えた場合に、ある程度見え始めていると、こういう理解をしてよろしいんでしょうか。

廣瀬直己東京電力株式会社代表執行役社長

○参考人(廣瀬直己君) 未請求の方、五千五百人になってきましたので、それぞれ本当に個々の御事情をお聞きしてやってまいりたいと思っておりますので、御指摘のように、大分見えてきているというふうに考えております。

直嶋正行民主党・新緑風会

○直嶋正行君 それでは続きまして、今日の本題になるんですが、この改正案について、特に廃炉と原賠機構、それから東電さんの特別事業計画、新総特というんですかね、この関係について、国の役割を含めて、確認も兼ねて御質問させていただきたいというふうに思います。  まず、本法律案では、政府の方針としては国が前面に出るということが方針なんですが、この法律案は、新たに改組されてできる機構を活用して廃炉等の適正な、かつ着実な実施の確保を図る、そのための助言、指導、勧告を行うということであります。これはあくまで認可法人である機構を活用して行うということで、国が前面に出るとは言いながら、直接これらの指導をするわけではないということでございます。  先ほど、大臣の趣旨説明の中にもございましたが、機構は東京電力の議決権の過半数を保有する株主でありまして、そういう意味では、東電に対して強い発言力、影響力を持っているということであります。したがいまして、現時点においては、機構を活用した体制整備というのは効果があるというふうに思います。  問題は、これ一個ちょっと確認させていただきたいことは、新しいこの先ほど申し上げた総合特別事業計画において、二〇一六年度以降、一定の条件の下で段階的に議決権を低減させる、二〇三〇年代前半には機構が保有する株式の全てを売却すると、こういう計画になっています。  廃炉作業というのは、先ほど趣旨説明の中でもございました、三十年から四十年掛かると言われています。中にはもっと掛かるという説もあります。この機構を用いた枠組みでいいますと、機構の東電に対する立場が株を放出していくと弱まってくるということはもうはっきりしていると思うんです。  したがいまして、長期間を必要とする廃炉の適正かつ着実な実施がこの体制で本当にできるのかと。できるという政府の基本的な認識をお伺いしたい。よろしくお願いいたします。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 確かに、直嶋委員御指摘のように、廃炉そして賠償、さらには新総特、この経営改革、これ、それぞれ時間軸が完全に一致するものではありません。事故炉の廃炉につきましては、燃料デブリの取り出しなどを含めまして完了までに三十年から四十年、相当長い期間が見込まれる困難な事業であります。一方、被害者への賠償の支払については適切かつ着実に行うことはもちろん、できる限り迅速に対応していくことが重要でありまして、これが三十年、四十年なんか掛かったら困ってしまうわけであります。  ただ、賠償事業の全体ということで申し上げますと、交付資金を出しているわけでありますから、この交付資金を回収するということが必要になってくるわけでありまして、特別事業計画の認定の仕組みを維持する予定であることから、相当程度の時間、回収まで含めると。賠償そのものは迅速にやらなければいけない、被災者に対して。しかし、それに掛かったお金、これを機構として回収するのはそれよりはかなり時間が掛かるものと考えております。  また、経営改革につきましては、二〇一六年度末の経営評価での東電の取組に一定の進展があったと認められた場合には機構の保有の議決権を二分の一未満へ低減させていくとしておりまして、最終的には東電株の完全売却を図っていくのは二〇三〇年代前半をめどといたしております。  ただ、株式の売却でありまして、それも相当な量が市場に出回るということになってきますと、その東電の改革がどこまで進んでいるのか、また、それだけ膨大な株が市場に出ることによって株価全体がどうなっていくのか、こういったことも勘案しながら判断していく、そういう要素も出てくるんではないかなと、このように考えておりまして、このように、廃炉の事業、さらには賠償の事業、経営改革、それぞれに時間差が生じることは考えられるものの、その完了までにはそれぞれ相当の時間を要するものと考えておりまして、こういった全体の流れの中で、これまで資金支援を行い、そして東電全体について監督を行ってきた機構が廃炉につきましても支援業務を一元的に行う、こういう体制を取っていくことが適切であるということから今回の法改正をお願いしている次第であります。

直嶋正行民主党・新緑風会

○直嶋正行君 今もお触れになったんですが、実は、私ども野党の立場ですが、福島の廃炉をどういう仕組みでどういう組織をつくってやるべきかということを検討してまいりました。  我々も、廃炉機構というものを新しくつくるということで、これはさっき議論があった東電さんを公的管理するという、いわゆる破綻させるということではありません。しかし、双方で協力して廃炉機構をつくって実行するという案を取りまとめたわけですが、政府の方といろいろ意見交換する中で、我々が危惧している点とか重要としている点について今回の法案の中にもかなり織り込んでいただいたということで理解をしています。  ただ、こういう独立してやる方法と、それから、そもそもで言えば電気事業法の三十条というのがありまして、これは大臣の業務改善命令を出せるということであります。こういうものに基づいてやれば、まさに国が前面に出るということになるんじゃないかとも思うんですけれども、先ほど大臣のお話にもあったんですが、ちょっと改めて、なぜ東電の廃炉・汚染水対策の支援、監督をこの賠償支援機構を活用するという制度設計でやろうということをお決めになったのか、その趣旨をもう一度ちょっと簡潔にお伺いしたいんですが。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 恐らく直嶋先生若しくは民主党も、福島復興の加速化に向けて、福島第一原発の廃炉を着実かつ円滑に推進することが最優先という考えでは我々と完全に一致をしていると、このように考えているところであります。  また、今回の法改正によりまして、特別事業計画に廃炉の実施状況や実施体制の整備に関する記載、これを追加することによりまして、必要な場合には、主務大臣による命令、発動できるような形にしたわけであります。そこの中で、廃炉とそしてまた賠償、業務としては違っておりますが、その実施主体は東京電力であり、そこに対して現在最大の株主として強い権限を持っているのが機構であると、こういう観点から、当然、これは人員の面でも、それから資金の面でも、東電としてそれに、賠償や廃炉にどう一番強い体制で臨んでいくか、その場合の人材の配分の問題をどうするか、資金の配分の問題をどうするか、全社的に考えなきゃならない問題でありますから、機構としても窓口を一本にしてこの賠償と廃炉に対する支援を行うことが適切であろうと、こういう観点から今回の改正とさせていただきました。

直嶋正行民主党・新緑風会

○直嶋正行君 ありがとうございます。  もうちょっと、今のことも含めて少し掘り下げて御質問させていただきたいんですが、この新総特で、先ほど申し上げたとおり、二〇一六年度末に機構が行う責任と競争に関する経営評価、この新総特の中にも何度もその言葉が出てくるわけですが、そこにおいて、新たな事業環境下で恒久的な事故対応の構築という責任と、新たな電力事業モデルの構築による競争を両立していく基礎が整ったと認められた場合に、先ほどお話ありました二〇一六年度以降、段階的に機構の議決権を低減をして、役員派遣を終了するなど、自律的な運営体制に移行すると、こうなっております。  これは、これからの経営の在り方という中で触れておられるわけですが、一方で、廃炉・汚染水対策ということで、例えば政府の中長期ロードマップでありますとか汚染水問題に関する基本方針だとか、様々な政策の計画を見ますと、例えば二〇一四年度中に陸側遮水壁の運用を開始すると、これは凍土壁のことだと思うんですが、こういうことがうたわれていまして、二〇二〇年内に建屋内の滞留水処理を完了する、二〇二〇年度の上半期、これ早ければということなんですが、燃料デブリの取り出し作業の開始というのが目標になっています。  つまり、さっき、なぜ廃炉という息の長い仕事と賠償と、そしてこの東電さんの事業計画を重ねてといいますか、併せて考えるのかということをお伺いしたんですけれども、結局、二〇一六年ということになると、簡単に言うと、廃炉作業で見るとまだまだ山が見えない、二〇二〇年にデブリがやれるかどうか、その前の準備段階として汚染水を始め様々なことが行われていくわけでありまして、それは恐らく二〇一六年よりもう少し先になると思うんですよね。そうすると、このタイミングで恒久的な事故体制の構築を機構が本当に判断できるのかどうか、そして、自律的な運営体制への移行が可能になるのかどうか、ここら辺をどう判断していくのかということを、政府のお考えをお伺いしたいんですが。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 委員御指摘のように、二〇一六年の末の時点で全てについて見通しが立つと、こういう状況ではございません。ですから、二〇一六年の末に株式を全部売却するということを言っているわけでもないわけでありまして、そこからスタートして二〇三〇年代ということでありまして、その時点におきましてはある程度廃炉について、燃料デブリの取り出しがどうなっていくか、どんなロードマップで進められるか、こういったことも見通せるような状況になってくるだろうと、このように考えているところでありまして、冒頭申し上げたように、廃炉のスケジュール、それから賠償に関します資金回収のスケジュール、それから最終的に東電の改革等々が進むスケジュールには完全に時間が一致するというものではありませんが、かなりそれぞれに時間が掛かる作業でありまして、そこの中で株式の売却を開始をし、そして最終的に完了すると。これにつきましては、全体の流れに沿うような形で、ある程度長いスパンでの売却というものを想定をいたしております。

直嶋正行民主党・新緑風会

○直嶋正行君 大臣、長い時間掛けて売却するんだと、こういうふうにおっしゃっていますが、私、売却すること自体を問題にしているわけじゃなくて、過半数占めている大株主が過半数切ってしまう、そうすると当然影響力が低下しますよね。それを判断するタイミングとしてはちょっと早過ぎるんじゃないかというのが私の申し上げたいことなんですが。  これ、ちょっと廣瀬社長も御出席なのでお伺いしたいんですけど、これ事業者の立場からいうと、やはり早く自立をしてしっかりやっていきたいということになろうかと思うんですが、恒久的な事故対応体制をつくる、構築を機構が判断すると、こう言っているわけなんですが、これはどのように現時点で、この二〇一六年の段階でどういうことを想定していらっしゃるんでしょうか。その点、ちょっとお伺いをしたいんですが。

廣瀬直己東京電力株式会社代表執行役社長

○参考人(廣瀬直己君) 経営評価につきましては、私どもは評価を受ける立場でございますのでコメントを差し控えさせていただきたいと思っておりますが、その基となるのは新しい総合特別事業計画、認定いただいたものでございます。  この中には、おっしゃるように、廃炉の体制、これからずっとやっていく体制ももちろん入っておりますけれども、それ以外にも、賠償ももちろんですし、何よりも今後、自由化を迎えるに当たって電気事業の方も大きく改革をしていかなければいけない、また、そうしてしっかりお客様に選ばれるような体制にしていきませんと、そもそももとより我々の最大の使命である福島の責任も果たせなくなるということでございますので、そうした全てもろもろ、いろいろなことが書かれている総合特別事業計画、これ一つ一つは大変高い目標ではございますけれども、これをとにかく事業者としてはしっかりやっていくということだというふうに認識しております。

直嶋正行民主党・新緑風会

○直嶋正行君 しっかりやっていくということなんですが、今度はちょっと別の角度からお伺いしたいんですけれども、この後参議院でも審議始まりますが、電力システムの改革ですね、電事法の改正、こちらと併せて見るとすごく分かりやすいですね、二〇一六年というのは。  三段階目の法案が一五年に出されて、それが決まって一六年度から具体的に電力システムの改革が始まる、こういう大本のところの改革が始まるということなんですが、この東電さんの特別事業計画拝見いたしましても、こういうくだりがあるんですね、新たな電気事業モデルへの変革と。これは経営を変えていかれるということですから、私、これを否定しているわけじゃないんですが、この中に、東電は、地域独占、総括原価方式への安住との批判もある旧来の電気事業モデルへ回帰することなく、これまでに前例のない厳しい経営改革に取り組み、燃料費を始めとする抜本的なコストの削減に加え、豊富な人材や高い技術力を継続的に確保していくことで新たな事業環境に柔軟かつ迅速に対応していくと、こういうくだりがありまして、先ほど申し上げた電事法改正のスケジュールと併せて考えると、すごく二〇一六年というのは確かにそういう面では重要なポイントになるというふうに思うんですが。  大臣に、今申し上げた新総特とこの電事法、電気事業のシステム改革との関連性についてお伺いをしたいと思うんですが、ちょっと御説明いただきたいと思います。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 東電におきましては、新総特におきまして、電力システム改革、これを先取りした形での社内の分社化等々を進めることによりまして企業価値を高めると、こういったことを既に今スタートをいたしております。  電力システム改革全体として完了いたしますのは二〇一八年から二〇年をめどということでやっております。そして、二〇一六年度末の時点で評価指標につきまして一定の前進があったという場合には公的管理を終了していく方向に動くわけでありますけれども、機構が議決権ベースで二分の一超の株を現在保有しているわけでありますが、例えば、仮に経営評価の結果、基準が満たされない、このように判断された場合には、当然、この二分の一の株を持っている一時的公的管理を終結させる期限というのを延長するということも考えております。  ただ、元々機構としてこの株式の売却、スタートいたしますのが二〇二〇年代の半ばということでありまして、また、二〇三〇年代の前半をめどに保有する全株式を売却する、こういったことを想定をいたしておるわけでありまして、そういった意味で、この二〇一六年にまず東電としてどこまで改革がきちんと進んだのか、それを見た上で、そして本格的にやってきます二〇一八年から二〇年の電力システム改革も踏まえた上で、実際には二〇二〇年代の半ばからスタートをして、公的管理、こういうものから自立した民間企業としての運営に移行していくということを考えております。

直嶋正行民主党・新緑風会

○直嶋正行君 ちょっともう一点、廣瀬社長にお伺いしたいんですが、これはちょっと事前にお知らせしていませんので、お答えしていただけるならということで結構でございますが。  この中に、もう一つは二〇一六年度末にいわゆる社債市場に復帰するということが触れられております。この点と、先ほど来議論のあります自律的経営というところと、どういうふうにつながってくるのか、ちょっと御説明いただきたいんですが。

廣瀬直己東京電力株式会社代表執行役社長

○参考人(廣瀬直己君) 先ほどの繰り返しになりますが、経営評価の方は機構の運営委員会によって評価されますので、私どもは評価される側でございますので、これについて時期も含めて私ども申し上げるところはないと考えておりますけれども、社債市場の復帰につきましては、やはり現在、東京電力、経営をしていく上で一番やっぱり大きな経営上の一番難しい点というのは資金繰りであります。  新しく銀行からお金を借りるというのは非常に難しくなっておりますし、いろいろな条件が付いてしまうということからなかなか厳しい。そうした中で、社債が新たに発行できていないというのがもう一番難しいところでございまして、御存じのように、電気事業、設備産業ですので、これまでも相当な社債を発行させていただいて、それによって資金の運用をかなりの部分やってまいりましたが、一方で、逆に言いますと、これまでに発行してしまった社債は当然償還期限を迎えてまいりますので、その場合に、これまではまた社債の発行によって繰り返していくというようなこともできたわけですが、今それができませんので、当然金融機関にお願いして融資でそれを補っていかなければいけないというようなことが生じておりまして、これは非常に事業の制約を正直受けております。  したがいまして、経営上の問題からやはりなるべく早くに社債市場に復帰したいということはありますが、一方で、これは当然マーケットが決めることでございますので、我々が発行したいといっても、買ってくださる方あるいは格付を決められる方等々の御評価をいただかなければいけないということから、やはりある程度の自己資本比率を高めるとかそうした定量的な目標を持って、何としても早めに、できれば一六年中にそうした状態に持っていきたいというふうに考えているところでございます。

直嶋正行民主党・新緑風会

○直嶋正行君 ありがとうございました。なかなかこれ、難しいことを進めようということなんですが。  それで、この問題で最後にちょっと大臣にお伺いしたいんですが、先ほど来大臣からのお答えもありますように、この新しい取組の中で申し上げますと、例えば保有株式の売却もそうですが、それは結局さっきお話あったように、その売却益を今度は除染費用相当分として回収すると、こういうことになります。したがって、これをどういうふうに進めていくかということなんですが、一方で申し上げますと、私がさっき申し上げたとおり、機構の議決権を減らしていくということはそれだけ機構が持つ東京電力の経営への影響力が小さくなるということであります。したがって、さっきお答えあったように、二〇一六年に何もかも決めてしまうんじゃなくて状況を見ながら段階的にやるよということなんですが、これは例えば新総特でも、機構は国と協議して経営評価を行うということになっておりますが、そういう面でいいますと、国がやはり前面に出てしっかりやるということからいいますと、この株式の売却についても、やはり国として何らかの方針とか政策とか、そういうことをきちっとそれぞれの段階でお示しになる必要があるんじゃないかというふうに思うんですが、これについて今、現時点でどのように考えておられるか、お伺いしたいのであります。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 新総特に従いまして、原則として三年ごとに東電の経営評価、これを行いまして、国とも協議の上でその結果を公表すると、こういうことにしておりまして、先ほど申し上げたように、仮にその結果、基準が満たされなければ、一時的な公的管理の期限というのは延びるということになります。主務大臣として必要があると認められるときは、機構法の規定を踏まえて、報告の徴収、そして措置命令の発動等を通じて適正に計画の履行の確保を図っていきたいと思っております。  東電株式の売却、これもこの流れの中での話でありますが、機構が国と協議することとなっておりまして、株式の売却益を通じて国民負担の抑制につなげていきたい、そのように考えているところでありまして、国民負担の抑制をしていく、そのためには、まず最初にあるべきというか大前提は、東電が改革を進め企業価値を高めると、こういうことがなければ株価というのは上がっていきません。株価が上がって初めて売却できるような状況というのも生まれてくるんだろうと思っております。  同時に、例えば国としてどれだけの議決権を持つか、二分の一以上でなくても、ある程度三分の一であっても影響力が持てるとか、さらには最大の株主であるかどうかと。東電としてしっかりしてきた、企業としてしっかりしてきた割合と、国としての影響力の低減といいますか監督力の低減、こういったものは相関していくんではないかなと思っておりますが、その一方で、今申し上げたように、国として電気事業者、管理をしているわけでありますから、しっかりと様々な対応が進んでいるか、これは株式を保有する、していないに限らず、しっかりと監視、監督はしてまいります。

直嶋正行民主党・新緑風会

○直嶋正行君 ありがとうございました。  ちょっともう時間がなくなってきましたので、お知らせしていた次の質問はちょっと飛ばさせていただいて、最後に、最後になるかどうか分かりませんが、もう一点、ちょっと大臣の御所見をお伺いしたいと思います。  先ほど来申し上げていますこの新総特の中で、この計画、そもそもが、これは政府が承認されたわけでありますが、いわゆる柏崎刈羽原発の六号機、七号機を二〇一四年七月以降に稼働させると、こういうことを前提にされています。二〇一四年度後半には一号、五号も再稼働する、もし再稼働できない場合は電気料金を最大で一〇%値上げする可能性があると、こういうふうに触れられております。  柏崎刈羽の再稼働については御承知のような状況でありまして、なかなか見えてこないというのが実情でありまして、今消費税も値上げされたばかりであります。国民生活とか、先日も私のところへ鋳造業の方が来られました。もう営業利益が全部値上げで吹っ飛んでしまったと言って嘆いておられましたが、こういう実態もございます。  そういう意味で、この新総特の中でも二〇一四年、遅くとも二〇一四年秋頃には値上げが必要となるということもこの中に書かれています。そういう意味でいいますと、柏崎刈羽の見通しが立たない中で、ここで二点お伺いしたいんですが、一つは、今の経済や産業の状況を見る中でどういう対応を考えられるのか、この点が一点であります。それから二つ目は、先ほど来議論させていただいています福島原発の廃炉計画、これは先ほど来議論していますように、この新総特ともう表裏一体になっています。こちらにも影響するのではないかということを危惧いたすわけでありますが、この二点について現時点での御所見をお伺いいたします。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 新総特における委員御指摘の柏崎刈羽原発の再稼働の時期等につきましては、あくまでも収支計画上の仮定として置かれたものであると理解しておりまして、実際の稼働につきましては安全確認、安全確保というのが大前提になるわけであります。機構法に基づきます新総特の認定、こういった意味で、再稼働のタイミングなどについて予断を与えるものではない、このように考えております。  そこの中で、経済への影響というのをどちらの話でされたのかよく分からないんですが、東電ということで申し上げれば、東電としても再稼働が遅れた場合にはコストカット等あらゆる手だてで対応していくとしておるわけでありまして、再稼働の遅延、それがそのまま値上げということにはならないと承知をしております。ただ、仮に東電が料金値上げの認可申請をする場合には、電気事業法に基づきまして厳正に審査をするということになってまいります。  一方、日本経済全体への影響ということで申し上げますと、今直面しております電力の逼迫の状況、そしてコストの状況と、こういうのに対応するために、きちんとした電源の多様化を図り、また調達先の多角化を図っていくということで、恐らくベースロード電源、こういったものをどこまでしっかりと確保できるか。さらには、LNGを始めとするミドル電源につきましても、北米からのシェールガスの輸入等々によりまして調達コストを下げていくと、こういったことが極めて重要になってくると、このように考えております。

直嶋正行民主党・新緑風会

○直嶋正行君 もう時間が来ていますのでこれで終わりたいと思いますが、今の……(発言する者あり)そうなんです、廃炉の話がお答えなかったんですが、また、じゃ後ほどちょっとお答えいただきたいと思いますが、いずれにしても、今申し上げた点は、これは早晩、そんなに遠くない時点でいろいろと政府の方も決断が迫られるというふうに思いますので、また機会を見ていろいろと確認をさせていただきたいというふうに思います。

大久保勉民主党・新緑風会

○委員長(大久保勉君) 茂木経済産業大臣、簡潔にお願いします。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 福島の廃炉に特段の大きな影響を与えるものではない、廃炉は廃炉として着実に進めるべき問題だと考えております。

直嶋正行民主党・新緑風会

○直嶋正行君 じゃ、終わります。ありがとうございました。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 民主党・新緑風会の小林正夫です。  資料一を用意をいたしました。これは、今回の法案がどういうものなのか、経済産業省から提出をしていただいた資料でございます。これらを参考にしながら質問をさせていただきます。  まず、現行の賠償機構が賠償・廃炉等支援機構となる。賠償業務と廃炉業務の会計処理において使途を明確にする必要があると思います。使途の見える化、このことについてどう取り組むのか、また、国民への周知はどのような方法で行うのか。さらに、賠償・廃炉等支援機構は廃炉等の研究及び開発の企画、推進を行うことと、このようになっておりますけれども、研究開発に関わる費用はどう確保していくんでしょうか。

糟谷敏秀経済産業大臣官房総括審議官兼資源エネルギー庁廃炉・汚染水特別対策監

○政府参考人(糟谷敏秀君) まず、見える化、使途の見える化についてのお尋ねがございました。  これにつきましては、新機構の業務の効率化を進めますとともに、支出の透明性の観点から、廃炉部門、また賠償部門でどのような支出があるかについて見える化をするといった工夫が非常に重要であるというふうに考えております。  今後具体的にどうするかということにつきましては、新機構の詳細な設計と併せまして具体的な工夫の在り方について検討を進めてまいりますが、いずれにしましても、透明性の確保を図るようにしっかりと指導をしてまいりたいというふうに考えております。  なお、原賠機構は、これまでも、財務諸表それから予算、決算などをホームページで公開するなど、財務情報の国民への周知に取り組んできておりますけれども、更にこうした取組を徹底すべきことが必要であるというふうに考えております。  それから、今回の廃炉支援業務、研究開発の企画、推進等の廃炉支援業務についてどのように賄うのかということであります。  こうした業務を賄う費用につきましては、機構の運営経費の一部といたしまして負担金、すなわち一般負担金又は特別負担金が充てられることになるわけでございます。一般負担金、昨年度分で千六百三十億円でございましたけれども、今回この業務追加がなされることをもってこの金額を来年度は幾ら増やしますと、そういうことではないというふうに考えております。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 大臣に確認をいたします。  今、一般負担金の話が出てまいりました。これは、各電力事業者が原子力損害賠償支援機構法の三十九条に基づいて一般負担金を納付することになっております。今後この新しい機構の業務の拡大に伴って運営費が肥大化することになれば、事業者負担あるいは国民負担が増大する懸念があるんじゃないかと思います。  今、政府参考人から増やす方向ではないと、こういう答弁がありましたけど、改めて大臣にお聞きをしますけれども、今回のはあくまでも事故炉の廃炉支援に関わる業務ということになっております。したがって、負担金が増額されることはないと、このように判断してよろしいでしょうか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 今回の法改正、対象といたしますのは事故炉であります。同時に、あくまで機構の機能の追加ということでありまして、新たな資金援助を目的としたものではございません。  今回の廃炉関係業務の追加によりまして、廃炉支援に関わる機構の人件費等ごく一部増額する費目はあると想定をされますが、新機構の業務の効率化等によりこの費用増が一般負担金の増額につながらないものとすることが重要であると、そのように考えております。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 次の質問ですけれども、見直し後の機構が担う廃炉に係る業務を明確にするとともに、より効率的な運営が確保されることが重要だと考えます。また、機構運営の透明性を確保する適切なガバナンスが重要だと考えますけれども、この点についてはどう担保していくんでしょうか、お聞きをいたします。

糟谷敏秀経済産業大臣官房総括審議官兼資源エネルギー庁廃炉・汚染水特別対策監

○政府参考人(糟谷敏秀君) 今回原賠機構に新たに業務追加をいたします廃炉関係業務といたしましては、まず第一に廃炉研究開発の企画等でございます。第二に廃炉の適正かつ着実な実施のための助言、指導、勧告、第三に廃炉に関する情報提供等、こうした業務を新たに行わせたいということでございます。  こうした業務を行うに当たりまして実効ある廃炉支援を効率的に行うことが重要でありまして、この効率的な業務の運営ということにつきましては、機構はこれまでも、業務方法書において例えばより効率的に業務を遂行できる場合に限り業務を委託することができるというふうに定めておりますなど、効率的な業務運営に努めてきておりますが、政府といたしましては、こうした効率的な運営の下で廃炉支援業務も推進していけるようにしっかりと指導をしてまいりたいと考えております。  また、今回の法案では、機構が、毎事業年度、事故炉の廃炉に係る業務の実施状況を主務大臣へ報告をし、これを主務大臣が公表する規定というのを盛り込んでおります。これによりまして、機構の廃炉業務の透明性を確保しながら、広い意味でのガバナンスを図っていきたいというふうに考えております。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 先ほどの直嶋先生との質疑の中でも、電力システム改革との関係の話がありました。そして、電力システム改革が行われて法的分離などされた場合に、一般負担金の費用を負担することができなくなって債務不履行を起こすことも考えられなくはないと、私このように思います。その場合は回収不能になるけれども、その場合の対処はどうするのか。電力システム改革が行われれば現実問題として発生し得る課題じゃないかと思いますけれども、いかがでしょうか。

高橋泰三資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(高橋泰三君) お答え申し上げます。  一般負担金につきましては、原子力損害賠償支援機構法に基づきまして原子力事業者が負担する制度となってございます。電力システム改革によりまして法的分離が行われた場合の後につきましては、基本的にはその原子力発電所を保有する事業者が一般負担金を支払う主体になると想定してございます。  原子力損害賠償支援機構法に基づきますと、一般負担金の総額につきましては、機構の業務に要する費用の長期的な見通しに照らし、当該業務を適切かつ確実に実施するために十分なものであると同時に、各原子力事業者の収支状況に照らしまして、電力の安定供給等に支障を来し、又は利用者に著しい負担を及ぼすおそれのないものとして機構が毎年度議決することになっております。  したがいまして、電力システム改革後におきましても、こういった要件の下に基づきまして適切に算定される一般負担金を原子力事業者において支払っていただくということになろうかと考えております。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 次に、大臣に質問をいたします。  原賠機構には運営委員会が今あります。新しい機構の見直しの後には、第二十二条の二により廃炉等技術委員会が新たに設置をされる、このようになっております。それぞれどのような役割を担うのか教えていただきたい。また、廃炉等技術委員会はどのぐらいの人員を配置するのか。信頼される人材の登用が最も私は大事だと思います。ふさわしい人の目星は付いているんでしょうか。私は、事業者以上に精通している原子力技術者をどう確保していくのか、ここがポイントだと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) まず御指摘のありました機構の運営委員会の方でありますが、機構の予算の作成であったりとか決算の実施、さらには業務方法書の作成等、現行法に基づきます賠償支援業務に加えまして、今回追加をされます廃炉支援業務を含めて、機構の組織全体の運営に関する重要な事項を決定する役割、これを運営委員会の方で担うことになります。  一方、今回の法案で盛り込むことにいたしました廃炉等技術委員会、これにつきましては、その役割は、廃炉を実施するために必要な技術や研究開発について方針を定める等、廃炉に関する重要な技術的判断、これを行うことといたしております。  したがいまして、全体の組織の運営であったりとか資金の問題、こういったことを担当します運営委員会と、技術的な問題を中心に様々な全体の企画を行います廃炉等技術委員会、これは明確な役割分担ができていると考えております。  その上で、この廃炉等技術委員会の委員、法律上八人以内、こういうことになっておりまして、そこの中でも、原子力工学、土木工学その他の廃炉等を実施するために必要な技術に関して専門的な知識と経験を有する者のうちから、機構の理事長が主務大臣の認可を受けた上で任命する、こういうことにいたしております。  具体的な人選、極めて重要だと思っておりまして、今申し上げたような観点から、極めて重要かつ高度な役割を担う人物でありますので、専門性や判断力を備えた人材を確保していきたいと考えておりまして、この法案成立後、速やかに人選に入っていきたいと思っております。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 非常に大きなポイントになる人事だと私は思います。国民の方から見ても、この人の言っていることなら大丈夫だと、こういうふうに信頼できるような人材を是非配置をしていただきたい、このことをお願いをいたします。  この資料ですけれども、ここの⑥のところなんですけれども、廃炉業務を一部委託として実施ができると、このようなことが⑥に書いてございますけれども、どういうものが新しい機構に電力事業者の方から委託できるんでしょうか、具体的に教えてください。

糟谷敏秀経済産業大臣官房総括審議官兼資源エネルギー庁廃炉・汚染水特別対策監

○政府参考人(糟谷敏秀君) 新しい機構では、研究開発の企画等を専門人材を集めて行うことを通じて、より高度な専門的知見を蓄積するということを期待をしておるわけでございますが、こうした専門的知見が蓄積をされた場合等におきまして、この⑥の委託、第五十五条の二でありますけれども、この条項は、そういった状況において機構が廃炉事業の一部を受託できるようにするための規定であります。  この規定に基づいて実際に委託するかどうかというのは事業者の判断になりますし、また、現時点で具体的に想定している委託内容があるわけではございませんけれども、あえて考えられる事例として申し上げますと、例えば第三者的な視点とか信頼性が重要となる放射線環境下での困難な放射性物質の調査分析でありますとか、最先端の遠隔操作技術の安全性、信頼性の評価ですとか、すなわち、事業者に必ずしも十分な知見がなく、事業者自らが実施することが困難でありましたり、信頼性等が問われたりするようなもの、こういった場合に機構に委託するといったことができるようにしておきたいというものであります。  廃炉の現場作業そのものは、東京電力が既に計上した一兆円に加えまして、今後十年間で更に一兆円を捻出して自ら行うということにしておりまして、こうした現場作業を機構が受託して実施をするということは想定はしておりません。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 大臣にお聞きをいたします。  昨年の十二月の二十日の日に、「原子力災害からの福島復興の加速に向けて」という内容が閣議決定されました。その中において、東京電力の企業価値を高めることも中に盛り込まれておりました。具体的にどのようにして企業価値を高めていくのか。  さらに関連した質問をいたしますけれども、東京電力は、日々の電力の安定供給を行いながら、現在、福島の廃炉業務にも取り組んでいる、こういう状況でございます。  東京電力の依願退職者、これを調べてみましたら、平成二十三年度以降千六百六十五人、原子力部門でも百九十五人が依願退職をしている、このような実態になっております。このように退職者が後を絶たない、これが現状でございまして、その多くの理由は、東京電力のこれから先、この姿が見えないと、こういう不安を持っていて退職をされる方が多いと、このように私、受け止めております。  そこで、三月三十一日の原子力損害賠償支援機構の運営委員会が、責任と競争に関する経営評価、これを決定をいたしました。これは、東電が責任と競争を両立して事業展開を行っていくことを支援するとともに、事故への債務を十分果たしているか否かを監視し、同時に国民負担最小化の観点から経営改革の進捗を評価をしていく、このような監視と評価の結果を踏まえて、一時的公的管理から自律的運営体制への移行の是非を二〇一六年度末に判断していくと、このようになっております。  先ほど直嶋先生の方でこの関係の質疑が少しありましたけれども、この二〇一六年度末に判断したときに良い評価を受けた場合に、二〇二〇年代及び二〇三〇年代の東京電力の姿をどういうふうに描いているのか、教えてください。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 東京電力、一方では果たさなければいけない責任というのがあります。同時に、新たな電力システム改革の中でしっかりした競争力を付けていく。この二つの方向の改革を進めていく必要があると思っておりまして、責任という意味では、廃炉・汚染水対策、そして賠償の問題等々にしっかり取り組みつつ、同時に電力の安定供給と、もう一つの責任もしっかり果たしていかなきゃなりません。  一方で、電力システム改革等々によりまして事業環境が大きく変わってくる、こういった中で、魅力のある事業体として、また、顧客に対しても様々な魅力のあるサービスであったりとか料金メニューを提供できる、しかもそれを競争的な価格で提供できる、こういう事業体に変更していくと、こういったことが求められているんだと思います。そこの中で、委員おっしゃったような自律的運営体制へ段階的に移行していくということが行われると思っております。  こういったことがやはり東京電力として、社員であったりとか関係先にいかに夢を持って、そして現実的にどう説明をし納得をしてもらうかということは、人材をしっかり確保していく上からも極めて重要な課題だと、こんなふうに考えておりまして、今、東京電力におきましては電力システム改革等々も先取りをした改革というのが進められているところでありまして、そういったものもどう進捗していくのか、我々としてもしっかりとそのフォローをしながら、また、廃炉の問題等々、東電だけでやるのにはなかなか困難な事業もあるわけでありますから、国としてもそういった意味では前面に立って全体の進捗管理等々も行っていきたいと考えております。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 二〇二〇年代、二〇三〇年代、東電の姿がどうなっているのかなと、このことをもう少し具体的にお話をいただければ有り難いと思いましたけど。  自律的運営体制というのは、じゃ具体的にどういうことを大臣は指しているんだというふうに受け止めているんでしょうか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 一言で言えば、公的管理体制から脱却をするということであります。そして、もちろんこれは株式の保有だけの問題ではありませんが、二〇二〇年代半ばにこの機構の株式の売却をスタートをするということになりますと、当然、言ってみますと公的管理の色合いというのは薄まってくるということでありますし、この計画、基準に沿った改革というものが順調に進んでいきましたら、二〇三〇年代にはこの全株式の売却が終わるということですから、完全に民間企業という形で再生をするということになってくるんだと、このように考えております。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 次の質問に入ります。  現場作業員の労働環境の改善と健康管理という点で何点か質問をいたします。  まず、福島第一の作業員、大変厳しい環境で今でも作業に当たっているわけなんですけれども、作業員の安全確保の観点から、作業の着実な実施、こういう意味での観点も含めて現場の労働環境の改善を図る必要があると。  幾つか新しい計画の中で、東電としてはこういう対策をやっていく、このことも明らかになっておりますけれども、私は、この安全対策も東電に任すということではなくて、国がしっかり関与してこういうものを進めていく必要があるんじゃないか、結果としてそのことが廃炉の進捗を進めていくことになる、このように私は思いますけど、是非、安全対策上の問題も国がしっかり関与してやっていくということ、こういうことをしていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 労働環境の改善であったりとか安全の確保、極めて重要な問題だと思っております。  様々な現場で行っております作業につきましては、やはり東電が主体になって実施をするという部分は大きいとは思うんですが、その一方で、例えば政府としても、過酷な状況の中で少しでも働きやすい環境を整備するために、廃炉・汚染水対策現地事務所、これが現地の関係企業にヒアリングを行い、労働環境改善に向けた作業員の要望等を把握する、それを東電によります労働環境の改善策の反映等にもつなげてまいりたい。そういう現場の声を国としてもしっかりと捉えて、やるべきことを東電としてやっているかということについてはしっかりした指導をしていきたいと思っております。  同時に、過酷な環境でやっていることは間違いないわけであります。少しでもこの過酷な環境というのを改善する。これは、言ってみますと、日々の作業というよりも廃炉・汚染水対策に関わります構造的な問題、地下水四百トンの流入をどう抑えていくか、汚染源をどう取り除いていくか、こういう構造的な問題を一歩でも解決に近づけることが作業環境そのものの安全性を高めるということにつながるわけでありまして、こういった面におきましても、研究開発の予算措置であったりとか技術的に難易度が高い問題につきまして、国が前面に立った取組を進めてまいりたい、そう考えております。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 そこで、今日、国交省にも来ていただきました。いい作業環境で仕事をやることがいい仕事の結果を生むと、このように私、長い間自分も働いてきてそのように思います。  それで、今、福一の原子力事故の対応に当たっている作業をやられる方は、おおむねいわき市に居住しながら、毎日通勤をしながら福一の方に、現場に向かっているということなんですけれども、朝夕が非常に国道六号線だとか常磐道が混む。特に常磐道の出口のところで二十分か三十分ぐらいいつも待たされる状態が続いて、それでなくても渋滞というのは心がいらいらすると、こういうことに私はなると思うんです。したがって、朝がそういうものからスタートしているのが今の実態だというふうに思っています。  そして、高速道路の出口の関係ですけれども、原発事故の警戒区域等に居住されている方、そして居住地が特定避難勧奨地点の設定を受けている方、この方たちを対象に無料措置が行われていて、高速道路を降りるときにその証明書を係の人に見てもらうと、こういうことがあるものですから、そこで大分時間が掛かって渋滞を引き起こしているという実態もあると、このように伺っております。  今言ったように、いわきから富岡の常磐高速道路をむしろ無料化にして、証明書を提示しなくてもそこがスムーズに通過できるように、こういう対策も私は必要だと思っております。特に、福一の原子力の廃炉に向けた仕事というのはもう国家的な仕事になっておりますから、是非いい作業環境で仕事ができるように、これもそういう方向で解決をしていく必要があると思いますけど、いかがでしょうか。

谷脇暁国土交通省道路局次長

○政府参考人(谷脇暁君) お答え申し上げます。  今お話ございましたように、原発事故による避難者に対しまして高速道路の無料措置を実施してございます。これ、避難者の一時帰宅等の生活再建に向けた移動を支援する目的で、高速道路会社の負担において実施をしているというものでございます。この際、今先生からお話もございましたように、被災時に警戒区域等を生活の本拠としていた方であるといったことを確認するために、高速道路の出口の料金所におきまして被災証明書等を提示をしていただいております。広野インターチェンジの出口料金所におきましては、交通が集中する朝の時間帯に渋滞が発生しているというふうに承知をしております。  この無料措置に当たりましては、被災されている方、避難されている方であるという本人確認をどうしても行う必要があるというふうに私どもは考えているところでございます。現在、広野インターチェンジの出口料金所における一台当たりの対応時間といいますものは、通常の一般の出口料金所のおおむね半分ぐらいということで、普通のあれに比べますとかなりスムーズにはいっておるというところでございますけれども、今御指摘ありました更なる対応時間の短縮に向けて工夫を行うように道路会社と調整を行っていきたいというふうに考えております。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 是非、朝の現場の実態も直接見ていただきたいということをお願いをしておきますけど、茂木大臣、今国交省からそういう話がありました。これは、普通に考えればなかなか私が言っている要求は難しいかもしれませんが、証明書を出して無料で通過できる方、これはもう大変大事ですからもちろん継続をしていいと思うんですが、先ほど言ったように、ここ渋滞解消をしてあげないと、毎朝二十分ぐらいそこで待たされて、それから福一の現場に入っていく、こういうことが繰り返しこれから先も行われる可能性が非常に高いんですね。  ですから、これは政治的判断として、茂木大臣、是非無料化にして、誰でもスムーズに高速道路の出口が通行できるように、これは政府として考えていく必要があるんじゃないかと思いますけど、いかがでしょうか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 福島の復興を進める、そして廃炉を進めると、こういう観点から貴重な御提言をいただいたと思っております。政府全体として考える問題でありますから、検討させていただきたいと思います。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 是非よろしくお願いいたします。  次に、今日は厚生労働省に来ていただきました。あそこの福一の現場で働いている人たち、また働いた人たちの健康管理について質問をいたします。  これは事故の起きた二〇一一年の五月の二十日の日に、これは福島第一原子力発電所における作業員の健康管理、あるいは被曝線量の管理、そして長期的な被曝の線量の追跡、こういうことを目的として、厚労省に福島第一原発作業員健康管理等対策室を設置をいたしました。その後、電離放射線労働者健康管理対策室に名称が変わった、このように聞いておりますけれども、現在どのような体制で行っているのかということと、現在ここで管理している人の数、そして被曝線量の管理状況、さらに長期にわたる追跡の状況などを教えていただきたい。さらに、今後新たに取り組むものがあれば、これも報告を願いたいと思います。

半田有通厚生労働省労働基準局安全衛生部長

○政府参考人(半田有通君) お答えいたします。  先生今御指摘ございましたように、厚生労働省では、事故直後の平成二十三年五月二十日に東京電力福島第一原発作業員健康管理等対策推進室というものを設置したものでございますが、これを平成二十四年四月一日に発展的に改組いたしまして、電離放射線労働者健康対策室というものを安全衛生部内に設置してございます。  この室では、室長以下七人の体制でございまして、一つには、東電福島第一原発などにおきます放射線業務や除染等業務に従事する方々の放射線障害防止のための法令、基準、ガイドラインと、こういったものの整備を行ってございます。二つには、緊急作業従事者の被曝線量や健康診断結果等のデータベースへの登録、これに基づく長期健康管理ということを行ってございます。三つ目といたしまして、東電福島第一原発の廃炉・汚染水対策作業に係る作業届のうち、特に専門性が高いというものに関しましてこの審査の指導を行っているところでございます。  次に、この管理状況でございますが、東電福島第一原発の緊急作業に従事された方、一万九千三百四十六人いらっしゃいますが、これらの方々につきまして、大臣指針に基づきまして被曝線量などを蓄積するデータベースを構築いたしまして、離職後も含めた長期的な健康管理を行っているところでございます。  被曝の状況でございますけれども、緊急作業従事者の被曝状況でございます。一つは、通常被曝限度の百ミリシーベルト、これを超えた方が百七十四名いらっしゃいます。五十ミリシーベルト超で百ミリシーベルト以下の方、これは七百三十一人となってございます。なお、この緊急作業従事者に対しましてはデータベースにデータが登録されていることを証する登録証というものを発行してございまして、現時点では緊急作業従事者の九七・六%に当たります一万八千八百七十四人の方々に登録証を発行しているところでございます。引き続き、全ての緊急作業従事者に対する登録証の発行を着実に実施していきたいと考えております。  次に、課題等でございますが、御案内のとおり、東電福島第一原発では厳しい環境の下で作業が行われているということでございます。同原発の廃炉に向けた作業はこれから数十年の長期にわたるとされておりまして、作業員の被曝線量管理や被曝低減措置、健康管理を徹底させることが重要であると考えてございます。このため、私ども厚生労働省といたしましては、引き続きこれらの措置が適切に実施されるよう、東京電力や元請事業場をしっかりと指導していきたいと考えております。  さらに、緊急被曝限度を一時的に引き上げた間に通常被曝限度を超える被曝を受けた方が存在することを踏まえまして、放射線の被曝による健康影響を調査するために、緊急作業従事者に対する疫学調査というものを昨年度から順次実施しているところでございます。この疫学調査は何十年にもわたって追跡調査を行う必要があるため、私どもとしましては、本年度以降も着実に必要な研究を実施していきたいと、このように考えているところでございます。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 福一で働き終わった人たちからも、自分の将来の健康不安、こういうふうに心配をしているんだというふうに訴えている声が届いてきております。是非国として、あそこで働いた人たちの被曝線量など、こういう健康管理について追跡をしながらやっていただくことを改めてお願いをしておきたいと思います。  次に、質問に入ります。  おとといの日曜日の夜、二十一時からNHKで、原発廃炉の四十年、こういう放映が一時間以上にわたってありました。その中で、ロボット開発だとかあるいは模擬施設を造ってこれからの廃炉に取り組む、こういう放映がされておりまして、多くの人が新たな技術に挑戦をして頑張っているんだなということを、私、素直にそういうふうに受け止めました。  そして、これから、今は四号機のプールに入っている燃料棒の取り出しをやっているわけなんですが、燃料棒の取り出しについては今度三号機に移るというのが計画だと思っています。三号機は非常に放射線量も高いと、このように聞いておりますので、四号機とは全く違う作業になり、やはり人が入らないでもその作業ができるような新たな技術開発もしていかなきゃいけない。そういう点では、ロボット開発、この間テレビでやっておりましたけれども、いろんな工夫も必要だと私思います。  さらに、福一の五号、六号機、これを一つの訓練の足掛かりにして廃炉を順調に進めたいと、こういうふうに言われて計画をされていると思いますけれども、あそこは商業用の運転としてやってきたところですからもちろん原子力設備になっております。したがって、放射線がない、そういうような模擬施設を造って、やはりいろんな技術開発をしていくことも必要だと思います。ちょっと、時間があれば具体的にどういう状況になっているかということをお聞きしたかったんですが、むしろこういうことをしっかり国としても進めてもらいたいと、こういう要望をさせていただきます。  さらに、この中で、一つなんですが、作業をやる方の防護服の関係です。作業をやる方がこれからも放射線がある中で作業をやっていくんですけれども、私、今言ったいろんな技術開発に加えて防護服の開発も大変必要じゃないかと思います。そして、安全で働けるという、そういう範囲が広がっていけば広がっていくほど私は廃炉の仕事が先に進んでいく、こういうことにつながると思うんですね。この防護服の開発について、今どういう取組がされて、どういう課題があるのか、これを教えていただきたい。

糟谷敏秀経済産業大臣官房総括審議官兼資源エネルギー庁廃炉・汚染水特別対策監

○政府参考人(糟谷敏秀君) 作業員の方々の被曝を抑える上で様々な取組が必要だと考えておりまして、その中で防護服がもっとうまく使えないかという御質問と理解をしております。  現在、防護服としましては、例えばタングステンのベストなんというのがございます。これはただ非常に重とうございまして、九キロから十五キロ、一着するというものでありまして、これを身に着けて作業するというのは大変なことであります。それ以外にも様々な防護服の売り込み等がありますけれども、いずれも、ガンマ線を遮蔽するという観点からは密度が非常に詰まったものじゃなきゃいけないということで、非常に重たいものが大半になっております。  もちろん、非常に作業性にも優れたものと、そういう可能性がありますれば防護服の開発についても進めていくべきと考えておりますけれども、現時点におきましては、取り急ぎ、その作業員の方々の被曝を抑えるために、敷地の中の除染を進めたり、作業に支障となる瓦れきを除去しましたり、あとは作業する場所で遮蔽体を設置をして作業員の方々が被曝をされないようにする、線量を下げていく、そういうことをまず進めていくべきだということで考えております。将来的な課題であろうというふうに考えております。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 私は専門屋じゃないので全く分かりませんが、宇宙に行く場合のああいう特殊な防護服というんですかね、宇宙に出ていっても大丈夫だと、そういう防護服も開発されているわけですから、私は防護服の開発も福一の廃炉に向けた大きな一つの技術開発になるんじゃないかと思いますので、是非そのことは取り組んでいただきたいと、このようにむしろお願いをしておきたいと思います。  ちょっと時間の関係で最後の質問になりますけれども、原賠法の見直しについてお聞きをいたします。  これは、衆議院の経済産業委員会でこの法案のときにも、早急に結論を得るように更に検討を進めること、こういう旨の附帯決議が付されました。原賠法では、電気事業者に無過失・無限責任が課せられております。今回、政府がエネルギー基本計画において原子力をベースロード電源と位置付けたわけなんですけれども、今後も原子力発電を利活用していく考えを閣議決定で決めたわけです。しかし、電気事業者にとってみると、この無過失・無限責任、これが残されたままではなかなかこの原子力発電を民間で担っていくことは難しい面があるんじゃないか、このように私は受け止めているんじゃないかと思っております。  そこで、原賠法の見直しについて、私は早急な課題だと思いますけれども、いかが取り組みますのか、教えてください。

冨岡勉自由民主党文部科学大臣政務官

○大臣政務官(冨岡勉君) 小林委員の質問にお答えしたいと思います。  原子力損害賠償法は、原子力損害を賠償するための措置として、一万キロワットを超える原子炉については一千二百億円の損害賠償措置を講ずることを原子力事業者に義務付けております。これに加え、原子力事業者が原子力損害賠償責任を負う額が一千二百億円を超え、かつ必要があると認められるときには政府は必要な援助を行うものとされており、具体的には、原子力事業者からの申込みに基づき、原子力損害賠償支援機構が原子力事業者に対して損害賠償の履行に充てるための資金交付などの資金援助を行うことができるとされております。こうした仕組みにより、原子力事業者が無過失・無限責任を確実に履行できるように図られていると考えております。  また、福島第一原発事故の対応では、昨年末の福島復興に係る閣議決定等も踏まえ、国がしっかりと前面に出て果たすべき責任を果たし、被害者の救済及び事故収束に万全を期すこととしております。  このように、現行法により原子力損害賠償制度の運用がしっかりとなされており、去る九日の衆議院経済産業委員会において、辻元議員の質問に対する答弁についてもそのような趣旨で申し上げたものであります。  原子力損害賠償制度の更なる見直しについては、エネルギー基本計画において、原子力の位置付け等を含めたエネルギー政策を勘案しつつ、現在進行中の福島の賠償の実情等を踏まえ、総合的に検討を進めるとされており、本計画に従い、引き続き関係省庁とも十分連携をし、対応してまいりたいと考えております。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 時間が来ましたけど、この質問のまとめに大臣、最後、一つだけお聞かせください。原子力技術者、この確保の関係です。非常に原子力を学ぶ人が少なくなってきた、このように言われておりますけれども、やはり福島の廃炉、あるいは今後の原子力考えると、そういう人たちの人材育成等、そういう技術者を確保していかなきゃいけないというのも大きな課題だと思いますけど、このことについてどう取り組むのか、最後、お聞かせください。

大久保勉民主党・新緑風会

○委員長(大久保勉君) 時間が過ぎておりますので、答弁は簡潔にお願いします。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 今般閣議決定をいたしましたエネルギー基本計画におきましても、人材、そして技術の面から確保していく規模を見極めると、検討するということになっておりまして、重要な課題として取り組んでまいりたいと考えております。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 終わります。ありがとうございました。

大久保勉民主党・新緑風会

○委員長(大久保勉君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。    午後零時八分休憩      ─────・─────    午後一時開会

大久保勉民主党・新緑風会

○委員長(大久保勉君) ただいまから経済産業委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、原子力損害賠償支援機構法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

杉久武公明党

○杉久武君 公明党の杉久武でございます。  本日は、原子力損害賠償支援機構法の一部を改正する法律案につきまして順次質問をしたいと思います。  東日本大震災から四年目を迎えましたが、私も昨年夏の初当選以来、被災地をお伺いして多くの皆様とお会いする機会をいただき、様々なお話を伺いました。また、現地に伺うたびにインフラの復旧が着実に進んでいることを実感いたしますが、他方、福島県の被災地域と比べますと復興の格差という問題が厳然と横たわってきていることを私も深刻に受け止めております。  また、福島におきましては、他の被災地域以上に風評の問題が依然として深刻でありますが、それに加え風化という新たな風が勢いを増してきている中、原発事故の処理や賠償問題を始め、廃炉に向けた取組といった長く険しい道のりを一歩一歩着実に進めていかなければならない状況がございます。  ここで私が改めて思い出しますのが、安倍総理が昨年の九月、IOC総会でスピーチされました、午前中も出てまいりましたが、あのザ・シチュエーション・イズ・アンダーコントロールという力強いメッセージでございます。これは福島の完全復興を約束する、言わば日本が世界に向けた国際公約でもあります。今回の改正案にも盛り込まれました廃炉事業などにつきましても、大変な難事業ではございますが、全ての困難を乗り越え、福島を再生する責任が私ども一人一人にあると考えております。  この法案の改正内容につきましては、国が前面に出るという強い意思が表れたものであると評価したいと思いますが、まず、福島の復興の現状につきまして率直な御見解を、現地の最前線で陣頭指揮を執っていただいております原子力災害現地対策本部長の赤羽一嘉副大臣にお伺いしたいと思います。

赤羽一嘉公明党経済産業副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(赤羽一嘉君) 私も、原子力災害現地対策本部長を一昨年十二月二十七日に拝命をいただきまして、昨年の一月二日から原則毎週二日間、福島第一原発の被害地域に足を運んで仕事をさせていただいておりますが、昨年八月に避難指示区域の見直しが完了いたしまして、被害を受けられました住民の皆様の帰還に向けた取組を進めておりますが、やっぱりそこの大変大きな課題は、これから三十年、四十年とも言われている、また、ふるさと帰還の大前提でございます福島第一原発、また廃炉・汚染水対策ですね。これをしっかりやり切っていかなければいけないということが大前提でございますし、当然、それに加えまして除染、賠償、インフラ整備、商業機能の回復ですとか雇用の創出が重要な課題となっております。また、その中でもリスクコミュニケーションというのが大変難しい状況になっておりまして、このリスクコミュニケーションをどう再構築するか、このことが風評被害を解消していく、これも大変大きな課題だというふうに考えております。  その中で、昨年十二月二十日に政府といたしまして福島の原子力災害からの復興の加速というものを閣議決定いたしまして、一つは、帰還に向けた取組の拡充と新たな生活の開始に向けた支援の拡充という両面の福島支援、もう一つは、福島第一原発の廃炉・汚染水対策に対する重層的、予防的な、政府が前面に出ての対策を打ち出させていただいたところでございます。  こうした中で、この四月一日、御承知のように、初めて田村市の都路地区で避難指示の解除が実施をされたところでございます。解除をいたしましたが、きめ細かく地元の皆さんの要望を聞かせていただく中で、まだまだ商業施設が足りないですとか様々な御指摘をいただいておりますので、公設民営の新たな商業施設の回復、また雇用の創出等々、国としてできる限りの支援を行っていくと。解除したから終わりではないということを具体的に進めていかなければいけないと、こう考えておるところでございます。  続きまして、川内村でも住民集会を続けておりまして、四月二十六日から本格解除に向けての事前準備宿泊も予定されておりますので、しっかりと復興の加速を進めていかなければいけないと。  当然、もう少し中長期的に見ると、また面的に見ると、いわゆるこの浜通りについても将来の見通しをつくらなければいけない、産業基盤の再構築もしていかなければいけないということで、この一月から私的懇話会という形で福島のイノベーション・コースト構想研究会というものを立ち上げながらしっかりしたものをつくっていきたいと、こう考えておるところでございます。  いずれにしても、震災四年目を迎えた、今からまさに復興の加速を始めていくんだということを肝に銘じながら、しっかりと取り組んでいくことをお約束したいと思います。

杉久武公明党

○杉久武君 ありがとうございます。  赤羽副大臣におかれましては、御自身が阪神・淡路大震災の被災者であった御経験から、同苦の精神、すなわち福島の皆様の苦しみを我が苦しみとしながら、日々膝詰めで被災者の皆様と対話をされておられますことを、まずもって感謝申し上げたいと思います。  また、赤羽副大臣が阪神・淡路大震災を契機に被災者生活再建支援法の改正という、私有財産への国費投入も可能にした前代未聞の大変な御活躍、御経験がございますので、福島の復興にも具体的、有効的なビジョン、対策というものを、大きな貢献をされることを私も期待をさせていただいております。  そして、今赤羽副大臣からお話がございましたが、本年一月に副大臣が立ち上げられました福島・国際研究産業都市構想、イノベーション・コースト研究会というものについて少し触れさせていただきたいと思います。  これについては、赤羽副大臣を座長に、福島県内の企業の皆様や自治体の関係者、また学識経験者などが参加をされて、既に四回会議が行われていると聞いております。この研究会の中で、福島の地域経済の将来像や、そのために必要な施策などの議論を重ねられた後に、本年六月をめどに提言をおまとめになるというように伺っております。  特に福島第一原発の廃炉を進めるに当たっては、廃炉に関する研究開発拠点や部材の試作、製造拠点を始めとして、技術者の研修拠点や新規居住者向けの社会インフラの整備など、大変な規模の整備を集中的に行う必要があるというふうに認識しております。現地では、従前ございました原発関連産業の基盤そのものが失われている状況でございますので、廃炉関連事業を中心とした新たな産業の集積、また加速をすることによって福島の経済復興を進めていただく必要があると思います。  また、この研究会では、政府の施策に現地の声、また現場の声を十分反映させていこうという、赤羽副大臣らしい狙いが込められているようにも感じておりますが、ここで、イノベーション・コースト研究会の現在までの流れと今後の展開につきまして副大臣にお伺いしたいと思います。

赤羽一嘉公明党経済産業副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(赤羽一嘉君) 今御指摘のように、福島第一原発の被害があったこの地域、特に浜通りの地域は、これまで原子力関連産業で地域経済が支えられていたところでございます。これが三・一一の事故以来、そうした産業基盤が失われてしまったということがまず一つ。また、そういったことを踏まえながら、昨年の十二月二十日の閣議決定の中で、双葉郡を始めとする面的に少し広い部分、広い地域の中長期的なこれからの構想を作っていかなければいけないという閣議決定がございまして、それを受けてこの福島イノベーション・コースト構想研究会を立ち上げたところでございます。  そもそもこの廃炉自体も三、四十年掛かると。それも人類史上初めてのチャレンジともいうべき、開発しなければいけない技術もたくさんございますし、それを集中的に国が責任を持ってプロデュースするというか統括すると、こういったことが求められているというふうにも考えております。ですから、今御紹介いただきましたように、それぞれの専門家、また地元の首長の皆さん、関係者の皆様が集まっていただきながら、これまで四回の構想研究会で、まず廃炉そのものの研究についての発表があり、そしてそれに伴う遠隔操作のロボットの開発、またその実証訓練をできるフィールドが必要だといった東大の淺間先生からの御提言があったり、また産学連携拠点についてのそれぞれの大学の専門家の皆さんからの御提言をいただいているところでございます。  今後は、再生可能エネルギー産業に関する産業の集積ですとか、この地域は元々農業がなりわいの地域でもありますので農業の再生、また、インフラの再整備についても議論を行って、今言われたように、六月を目途に一つの具体的な案として御提言をさせていただこうと、こう考えております。  しかし、これ大事なことは、絵に描いた餅で終わらせるということでは何の意味もないわけでございまして、この提言をどう具体化していくのかということが大切であります。このことについて、衆議院の委員会でも、余りにも話が大きいので、本当にできるのかといった御質問もございましたが、ゼロから全て一〇〇をつくるというのではなくて、実は、例えばモックアップ試験施設はもう既に今年度中の完成を目指しているといったものがあったり、この四月一日から郡山では再生可能エネルギーの産総研の福島の研究所も開設をいたしました。そうした既存のもう現実にオペレーションが始まろうとしている部分につきましても、このイノベーション・コースト構想研究会の中で、国が全ての責任を持って、各省がそれぞればらばらにやるのではなくて、一つの本当に大きな地域をつくっていくんだ、新しく再生させていくんだということを念頭に置きながら頑張っていきたいと、こう考えております。  私は、福島第一原発事故という大変な被害と大変な経験をされて一番苦しまれたこの福島の皆様がやっぱり一番幸せになる権利があるんだと。それも一つ、二〇二〇年の東京オリンピックということを目途に大胆に地域再生をしていこうというふうに考えておりまして、これからもしっかりと具体的なものになるように全力を挙げていきたいと、こう考えておりますので、今後とも皆様方からの御支援も賜りますようよろしくお願い申し上げたいと思います。

杉久武公明党

○杉久武君 ありがとうございます。  赤羽副大臣からは、福島の復興に具体的な光を差すような大変力強いお話がございましたが、この研究会では、今お話しいただきましたように、研究拠点の構築や災害対応ロボットの研究といった、産官学の人材を呼び込んで世界最先端の技術を集積させ、地元住民の雇用も創出し、活力あるコミュニティーの構築を進められるということであると思います。  また、先般、地元の福島県議会においては、原発事故を後世に伝えるための施設整備などの構想をイノベーション・コースト研究会の中に加えるようにという働きかけを行っていくような動きもあると聞いておりますので、いずれにしましても、この研究会で福島復興の屋台骨となっていただくような提言となりますよう、一層の御活躍をお願い申し上げたいと思います。  続きまして、この研究会に関連しましてもう一つ質問をさせていただきたいのですが、先週十四日の第四回目の研究会におきまして、国際廃炉研究開発機構が、平成二十八年度末までに国内外の大学教員らが常駐する、これは仮称ですけれども、福島復興研究大学連携拠点という共同研究施設を浜通りに設置をするというお話があったと伺いました。  この連携拠点では、溶融燃料の取り出しなどに向けた技術開発を担うと同時に、廃炉に関わる人材育成も進めていくものと聞いております。ここには福島大学を始め十数校が参加予定とのことですが、この福島復興研究大学連携拠点がどのように進められていくのか、特に人材育成の観点から文部科学省にお伺いしたいと思います。

田中正朗文部科学大臣官房審議官

○政府参考人(田中正朗君) お答え申し上げます。  原子力災害現地対策本部長の下に設置されてございます福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想研究会におきましては、今後の研究開発拠点、産業拠点、人材育成拠点、地域開発の在り方等が検討されていると承知してございます。その検討の一環として、委員御指摘の福島復興研究の大学連携拠点についても、国際廃炉研究機構、IRIDが行う廃炉研究や日本原子力研究開発機構が進める研究開発拠点に対して、大学が関与しやすくするための大学側の拠点として機能するためのものとして現在提案されているというふうに承知してございます。  文部科学省といたしましては、福島復興に向けた人材育成についての重要性は十分認識しておりますので、今後とも関係省庁と連携を図りながら積極的に取り組んでまいりたいと考えてございます。

杉久武公明党

○杉久武君 午前中の質問の中にもございましたが、やはりこの人材確保というところについては非常に重要な点であると思います。原発の廃炉に向けまして高度な専門知識を有する人材の育成事業は極めて重要なことでありますが、他方、今回の原発事故を契機として、大学の工学部等におきまして原子力関係学科が減少しているという話を耳にいたします。また、そもそも原子力関係の学部、学科に志望される学生さんの数自体、これが減少している。また、原子力関係企業への就職についても、その企業説明会に参加する学生も減っているということを聞いております。  そこで、大学の原子力関係学科や学生数、就職などの現状につきまして文部科学省に伺います。

田中正朗文部科学大臣官房審議官

○政府参考人(田中正朗君) お答え申し上げます。  文部科学省では、名称に原子という単語が含まれる学科を原子力に関係する学科と考え、この原子力関係の学科を設置している大学に対しまして、志願者数、合格者数及び入学者数に関する調査を行っているところでございます。  平成二十五年度におきまして原子力関係の学科は、三大学に三学科が設置されているところでございます。震災前の平成二十二年度におけるこれらの学科への志願者数は五百四十一名、合格者数は二百四十八名、入学者数は百三十四名でございました。これに対しまして、震災後の平成二十五年度における原子力関係の学科への志願者数は震災前に比べて約二割減の四百四十七名、合格者数は約一割減の二百二十四名、入学者数は約三・五割減の八十七名となっているところでございます。  一方、原子力関係企業への就職状況についての御質問もございましたが、残念ながら文部科学省ではそういった調査を行っておりません。  なお、一般社団法人日本原子力産業協会が主催しております原子力関係企業の合同就職説明会に関しまして、大阪と東京の二会場で開催していると聞いておりますけれども、同協会が公表しておりますデータによりますと、震災前の平成二十二年度における参加企業数は延べ六十五社、参加学生は一千九百三名であったのに対しまして、震災後の平成二十五年度における参加企業数は震災前に比べて約半減の延べ三十七社、参加学生は約八割減の四百二十名となっていると承知してございます。

杉久武公明党

○杉久武君 今お話しいただいたように、やはりかなり人材を確保するという面で厳しい数字が出ているのではないかというように理解をしております。  やはり学生の皆さんの原子力離れに歯止めを掛けませんと、原子力関連学部の廃止といった事態も起こり得るわけであります。また、原子力関連の学科はコストも掛かると聞いておりますので、学生さんが減ってしまいますと、学科や専攻を維持するのが難しくなると。人材の枯渇は廃炉に向けた取組そのものを揺るがしかねない極めて重要な問題でもございますので、文部科学省におかれましては人材確保に向けて積極的な取組をお願いしたいと思います。  これに関連して一つ確認をさせていただきたいのですが、国内の教育機関では近畿大学と京都大学の二つの大学だけが実験、研究用に原子炉を保有をしていると聞いております。  原子力規制委員会が昨年十二月に施行した新基準によりまして、電力会社が持っている商業用原発だけでなく、これら二つの大学が保有をしている実験用や研究用の原子炉の安全性も審査をするということで、大学の原子炉の運転も停止となり、再稼働の見通しが立たないというような報道もありましたので、これについて確認をさせていただきたいと思います。特に、近畿大学は私の地元の大阪の東大阪市の研究所内にございますが、これは日本最小の原子炉でありますが、それでも商業用原子炉と同じ構造を持つ原子炉でございます。  ここで確認として、京大、近大の原子炉、これは今どういう扱いになっているのか、原子力規制庁にお答えいただきたいと思います。

大村哲臣原子力規制委員会原子力規制庁長官官房審議官

○政府参考人(大村哲臣君) お答え申し上げます。  御質問のありました京都大学の研究用の原子炉につきましては、原子力規制委員会におきます現状確認を経て現在運転中でございまして、本年五月の定期検査まで運転予定と聞いております。それから、質問にございました近畿大学の研究炉、それから京都大学の臨界実験装置というものがございます。これら二つにつきましては、現在定期検査中という状況でございます。  昨年十二月に施行されました試験研究用原子炉施設に対する新規制基準におきましては、試験炉の構造等が多種多様であるということ、それから、あと、異常時の影響もこれは様々であるというようなことから、こうした炉の型式とか出力のレベルに応じた措置を事業者に対して求めているということでございます。  例えば、比較的出力の高い原子炉、今の例で申し上げますと京都大学の研究炉でございますが、こういうものにつきましては、従来想定していた以上の事故が発生した場合に周辺公衆に影響を与えることは否定できないということで、これらの事故に対応するための措置を求めているということでございます。しかしながら、出力が低い炉、先ほどの例でいきますと京都大学の臨界実験装置、それから近畿大学の研究炉というようなものにつきましては、同様の事故が発生した場合におきましても敷地外への放射性物質による影響が非常に小さいということで、これらの対応を求めていないという非常に柔軟な対応をしておるところでございます。  いずれにしましても、原子力規制委員会としましては、このような新規制基準の趣旨を踏まえまして、申請がなされた場合には科学的、技術的観点から適切な審査を行ってまいりたいというふうに考えてございます。

杉久武公明党

○杉久武君 ありがとうございます。  研究用、また大学で使われるものでありますので、しっかり、そういった人材育成に支障のないように今後も確認をお願いしたいと思います。  続いて、福島の廃炉に向けた取組につきましては、経済産業省を始め文部科学省や他の省庁、そして研究機関が一体となって行っておりますので、統率の取れた一体感のある動きが何よりも大切だろうというように考えております。役割の明確化を始め、関係部局が連携を一層密にして効率的に事業を進めていかなければならないということは言うまでもないのでありますが、ここで一点、指摘をさせていただきたいことがございます。  今回の改正案によりますと、原子力損害賠償機構の業務として廃炉に係る技術の研究開発等が新たに追加をされたということになっておりますが、私は決算委員会の方でも理事をさせていただいておりまして、先日、茂木大臣にも御出席いただいて省庁別審査が開催されたところでありますが、平成二十四年の決算委員会におきまして、会計検査院に対して「東京電力株式会社に係る原子力損害の賠償に関する国の支援等の実施状況について」というものが決算委員会から検査要請がされ、その報告書が昨年の十月に会計検査院から国会に提出をされたというところであります。  この報告書の中で、経済産業省と独立行政法人原子力安全基盤機構、通称JNESですね、これは本年三月に原子力規制委員会に統合された独立行政法人でありますが、この二つの組織が平成二十三年度に、福島第一原発の原子炉内に散らばってしまった炉心溶融物、いわゆる燃料デブリがどの程度あるかを掌握するために必要なシビアアクシデントの解析コード、これはSAMPSONコードというものだそうですが、これに対する研究を、財団法人エネルギー総合工学研究所に対して経産省は一億一千四十八万円、JNESは二千四百十五万円で業務委託をしていたということが会計検査院によって指摘をされております。端的に言いますと、経済産業省とJNESが同じ財団法人に同じ研究を委託したと、見方によれば、これは税金の無駄ではないかという指摘でありますが、しかも、研究の計画から完了までの間、経済産業省とJNESでお互いの研究内容について全く知らなかったというものであります。  そこで、質問させていただきますが、まず、会計検査院からの指摘に対する経済産業省、そしてJNESを所轄しておりました原子力規制庁の認識をそれぞれ伺いたいと思います。

糟谷敏秀経済産業大臣官房総括審議官兼資源エネルギー庁廃炉・汚染水特別対策監

○政府参考人(糟谷敏秀君) 御指摘の会計検査院の報告でございますけれども、その対象となりました委託事業でありますが、資源エネルギー庁が、原子炉内に溶け落ちて分散して存在する燃料デブリ、溶け落ちた燃料でありますけれども、これの存在量等を定量的に把握するための解析に必要な解析コードの改良等を実施するために委託事業として行ったものであります。他方で、JNESは、これは規制の観点から行われたものだというふうに承知をしておりまして、推進と規制とそれぞれの異なる観点から作業が行われたものでございます。  実は、二十三年の八月に閣議決定で規制と利用の分離というのが決定をされておりまして、こういう考え方を踏まえて、それぞれ規制は規制、推進は推進という立場で作業を進めていたということでございます。  この件につきましては、会計検査院の報告書にも指摘をされておりますように、規制側と推進側の緊張関係を保った上で効率的に研究開発を実施する必要があるというふうに考えてございます。

森本英香原子力規制委員会原子力規制庁次長

○政府参考人(森本英香君) お答え申し上げます。  御指摘のとおり、会計検査院から、経済産業省及び原安機構の実施した研究が効率的、効果的に実施されているかを検査したところ、双方の研究目的が異なるものの、同一の解析コードを用いて業務内容に同種の作業が含まれていた、こういう指摘が会計検査院からなされてございます。  規制委員会としましては、先ほど糟谷特別対策監からお話があったように、推進と規制の分離という観点から、推進側と規制側との間で全ての情報を開示するということはなかなか難しいとは考えてございますけれども、検査院が指摘されておりますように、推進側と規制側が一定の緊張関係を保ちつつ効率的に行えるというものについては効率的に行うという認識が重要だというふうに考えています。  御承知のとおり、JNESについては本年三月一日をもちまして原子力規制委員会に統合されております。このJNESが行っております安全研究業務も規制委員会に移管されてございます。  今後、規制委員会として、この一定の緊張関係を保ちつつ効率的に行うという、こういう点についてどのようなことができるか、具体的にはどういうふうに仕組みがつくれるかということは今後引き続き検討していきたいというふうに考えてございます。

杉久武公明党

○杉久武君 今お話に出てまいりました、推進と規制の分離という閣議決定の影響によって今回十分な情報交換がなされなかったというお話ではありますが、原発の廃炉という観点では何十年も長期的に対応しなければなりませんので、原子力事業者を規制する側、またそれを支援する側が、緊張関係を保ちながらも、廃炉に向けた研究開発につきましては国や関係研究機関が一体的に、またかつ効率的に推進をしていかなければならないというように考えております。  そこで、経済産業省に質問をさせていただきますが、今回の改正案で支援機構は廃炉に関する研究開発等の業務が新たに追加されたわけでございますが、検査院の指摘を踏まえ、支援機構はどのような権限に基づいて研究開発業務の役割を果たしていくのか、一元的な研究開発の主軸、司令塔として機能し得るのか、茂木経済産業大臣に確認をさせていただきたいと思います。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) この法案が成立した場合には、機構はその業務の一つとして事故炉の廃炉に関する研究開発の企画を行いまして、その研究開発が円滑に進むよう総合的な調整をする機能を担う予定であります。  他方、事故炉の廃炉の具体的な研究開発につきましては、新機構によりますこのような研究開発の企画調整の下で、例えば技術的難易度が高く国として実施すべきものにつきましてはIRIDであったりとかJAEA等が行い、それ以外のものについては東電廃炉カンパニーが行うなど、それぞれの役割に応じて実施をしていく予定であります。  このように、事故炉の廃炉の研究開発は、新機構によります一元的な企画調整機能の下で、各機関等が具体的な研究開発の実施を担うことによりまして統合的に進められることになると、また、していきたいと考えております。

杉久武公明党

○杉久武君 ありがとうございます。  繰り返しになりますが、原発の廃炉は長期戦であります。原子力事業者を規制する側、支援する側がお互いに緊張関係を保ちながらしっかりと司令塔としての役割を果たしていただき、研究開発の推進を行っていただきたいと思います。  さて、今回の、今御指摘させていただきました会計検査院の報告の中にはもう一つ気になる指摘がございまして、少しこの法律からは外れますが、併せて確認をしたいと思います。  それは、先ほど指摘しましたJNESのSAMPSONコードの研究について契約を行う際、不適切な契約を行っていたのではないかという指摘がなされています。具体的には、JNESの会計規程においては、請負契約は原則として一般競争入札によって行われるべきものとされておりまして、このSAMPSONコードにつきましても、JNESは規程どおり一般競争入札の公告を行い、入札を行った結果、先ほど申し上げました財団法人エネルギー総合工学研究所の一者だけが応札をされたと。で、この研究所が落札をしたということになっております。  しかしながら、実はこの入札が行われる前に、JNESはエネルギー総合工学研究所に対し、事前に予算額を伝えた上に契約対象の業務を行うよう口頭で指示し、さらに一般競争入札の公告前から研究所にこの仕事を行わせていたということが指摘されています。また、解析コードといった特殊な研究でありますのでできる機関は限られているんでしょうが、予算額を伝えて、しかも入札前から仕事をさせていたというのは幾ら何でもひどい状況ではないかと思いますが、これについて、所管であります原子力規制庁に、この件についてどういうふうに総括をされたのか伺いたいと思います。

森本英香原子力規制委員会原子力規制庁次長

○政府参考人(森本英香君) お答え申し上げます。  御指摘のとおり、会計検査院からは、口頭で当該契約の対象となるべき業務の履行を開始させ、契約書を取り交わす前の四十七日間、同業務を実施させており、契約担当職が行った入札行為及び契約の締結は形式的なものというふうになっていたと指摘されてございます。当時の原子力安全基盤機構、JNESの会計規程に反して契約締結前に口頭により業務の履行を開始したと、この点が非常に問題だというふうに認識してございます。原子力安全基盤機構では、事案の発覚後、会計規程の遵守や適正な契約手続を行うことをJNES内に周知徹底した上で、当時の理事長から当時の担当部長等に対して口頭厳重注意を行ったと承知しています。  規制委員会としては、これは規制委員会は既にJNESを統合してございますけれども、こういった一連の経緯、一連の課題というものを踏まえまして適切に対応していきたいというふうに考えてございます。

杉久武公明党

○杉久武君 本当に、こういった談合や不適切な契約など、過去様々な不祥事の歴史がございました。これらは政府調達全般についても言えることでありますが、何よりも考慮しなければならないのは公平性の確保ということになります。そのため入札という方式が採用されているという原点に立ち返って、しっかりとした対応をお願いしたいと思います。  そこで質問に入りますが、支援機構については、従前は資金調達に関する入札が主なものであったと思いますが、今後は廃炉という非常に大きな役割、権能を有する組織体になります。今後、支援機構からは様々な発注、入札が行われるのではないかと思われます。発注の大小にかかわらず、国民の皆様から信頼されるよう、公平性、透明性、また競争性の高い入札契約制度となるようにお願いしたいと思います。  支援機構に係る今後想定される廃炉に関する事業の発注や入札に関する規約などにつきまして、経済産業省に確認をさせていただきたいと思います。

糟谷敏秀経済産業大臣官房総括審議官兼資源エネルギー庁廃炉・汚染水特別対策監

○政府参考人(糟谷敏秀君) 機構は公共性の高い業務を行いますので、とりわけ公正性、透明性を契約に当たって確保していかなければいけないというふうに考えております。機構の業務方法書には、契約を締結するに当たっては公正性、透明性の確保を図らなければならないという定めがありまして、さらに、独立行政法人に準じた会計規程を定めております。機構は主務大臣が監督するわけでありますので、こうした公正性、透明性がしっかり図られるかということをしっかりと監督をしてまいりたいというふうに考えております。

杉久武公明党

○杉久武君 廃炉に向けた取組につきましては巨額の資金が長期的に使われると思われますので、政府には一層のコスト管理をしていただきたい、そして、透明性、公平性の担保をしっかりお願いしたいと思います。  続いて、東電の経営合理化について伺います。  コストといいますと、この第一原発の廃炉について機構の支援を受けることになる東京電力については、慢性的な高コスト体質であるという指摘がございます。先ほど来お話しさせていただいております会計検査院の報告の中では、東電は経営合理化によって平成二十四年度においては予定を上回る四千九百六十九億円のコスト削減が実現したという、そういった意味では良い報告が書かれておりましたが、一方で、まだまだ東電の高コスト体質は一向に改まっていないという、そういった一部報道もございます。東電の調達委員会には経費削減のために大変な努力をいただいておりますが、それでもまだまだ契約価格が適正ではない、現場のコスト感覚がいまだにおかしいのではないかと、そういったことも聞かれます。今、東電が置かれている立場、国費の投入が現実的に行われているという実態を真摯に受け止めていかなければならないといった、そういった厳しい指摘もあると思います。  そこで質問いたしますが、東電の再建計画として、新しい総合特別事業計画では、平成三十四年度までに四兆八千二百十五億円のコスト削減を達成させるとうたっておりますが、恒常的な合理化の達成のため、資材調達の見直しを始め、今後どのようなことを実施されるのでしょうか。また、支援機構は東電の経営合理化達成のためにどのような役割を担うおつもりなのか、資源エネルギー庁に伺いたいと思います。

上田隆之資源エネルギー庁長官

○政府参考人(上田隆之君) お答え申し上げます。  御指摘のとおり、東京電力は経営合理化というものを進めているわけでございまして、前回の総合特別事業計画の場合は、目標と定められました人員削減あるいは資産売却等につきまして、基本的にこれをクリアしたわけでございます。今年のいわゆる新総特、一月に認定をいたしたものでございますが、これにおきましては、前回の計画よりも一・四兆円のコストカットを上積みし、先生御指摘のとおり、十年間で約四・八兆円のコストカットというのを実現していくことになると考えております。  また、この場合、東電は、いわゆる単純なリストラということではなくて、メーカー等々の調達先まで含めた電力のサプライチェーンの構造全体にわたってコスト構造を抜本的に見直しを行う取組というようなことなどを進めているところでございまして、例えば外部の人材を活用して、個別の金額の大きい調達につきましては外部人材とともにチェックをし、いわゆる調達改革を推進していくといったことであるとか、あるいは競争入札の調達比率を六割以上とすることを前倒しで行う等々の取組ということを想定をしておりまして、こういった取組をしっかりとやっていただく必要があると考えております。  いわゆる機構でありますけれども、この新・総合特別事業計画の共同作成者という立場でもありまして、最大株主でもあるわけでございますが、今申し上げましたこの東電における経営合理化等の進捗につきましては、今年の三月に策定された経営評価の基準というものがございます、それを通じて評価を行うことでこの着実な履行を促していきたいと考えております。  経営の合理化ということにつきましては終わりということはないわけでございまして、引き続き、しっかりとした東京電力における努力があるように、政府としても厳しくチェックをしてまいりたいと考えております。

杉久武公明党

○杉久武君 本当にこれは、企業体質を変えるというのは非常に大変なことでありますので、厳しい指導監督をお願いしたいと思います。  時間もありませんので、最後にもう一問だけ御質問させていただきます。午前中もお話がありました支援機構が保有する東電の株式についての質問であります。  今回、支援機構から、国から五兆円の国債の交付を受けまして、それを更に枠を増額して九兆円に増額をされていると思います。この賠償の見通しと四兆円の上積みの背景をまず確認させていただきたいのと、あと、東電の株式を今後売却することによって除染費用二・五兆円に充てるというお話もありますが、一兆円の株式で二・五兆円の利益を上げるというのは相当ハードルが高いと思います。一方で、今持たれている株は普通株ではありませんので、そもそも時価のない株式であります。また、今、東電の時価総額は六千六百億しかございません。このような状況の中で本当にこの除染費用を株の売却によって賄っていけるのか、そういった点について、今後の計画、見通しについて質問させていただきます。

大久保勉民主党・新緑風会

○委員長(大久保勉君) 時間が迫っておりますので、答弁は簡潔にお願いします。

高橋泰三資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(高橋泰三君) お答え申し上げます。  まず、交付国債の増額でございますけれども、今年度予算におきまして五兆円から九兆円に引き上げております。具体的な内容を挙げますと、損害賠償につきましては、新しい総合事業特別計画では四・九兆円程度と見積もってございます。それから、除染、中間貯蔵の費用につきましては、これは環境省の試算等によりますと、除染実施済み又は現在計画されている除染の費用は約二・五兆円程度、中間貯蔵施設の費用については一・一兆円程度と見込まれてございます。  それから、株式の売却でございますけれども、これは新しい総合特別事業計画におきまして、二〇二〇年代半ばに一定の株価を前提に保有株式の売却を開始する、それから二〇三〇年代前半を目途に保有する全株式を売却するという計画になってございます。当然のことながら、東京電力が企業改革を進めまして企業価値を高めていくということが大前提になりますので、政府としてもそれをしっかり監督してまいりたいと思っております。

杉久武公明党

○杉久武君 しっかりと、やはり現実的にできるのかどうかという観点でしっかり今後も見ていっていただきたいと思います。  時間になりましたので、質問を終わります。

松田公太みんなの党

○松田公太君 みんなの党の松田公太です。  本日は、原子力損害賠償支援機構法を議論したときの原点に戻っていろいろと質問させていただきたいと思っておりまして、私が提案をさせていただいております原発国有化については質問要旨の一番最後に書かせていただきましたけれども、最後にちょっとだけ言及しようと考えておりましたが、毎回毎回、原発の公的管理について聞かされて皆さんも聞き飽きているだろうというふうに思いましたし、また、経費削減のためにも本日はこの国有化スキームの図も配付をしませんでした。  しかし、自民党の滝波委員から、みんなの党案に対してかなりの時間を割いて言及していただきましたし、政府参考人やまた参考人からもいろいろと御答弁いただきましたので、廣瀬社長に至っては、退席されて今はおりませんけれども、ふだん私が質問しているときよりも大分うれしそうにはきはきと答えられているなという印象を受けましたけれども、今回もそういった意味ではみんなの党の案についても後ほどしっかりと取り上げさせていただきたいと、このように思っております。  さて、二〇一一年の八月です、復興特別委員会で原子力損害賠償支援機構法を議論したときのことを私は本当に昨日のことのように思い出します。  同法案には最後まで反対をさせていただきましたが、大きく分けると二つの理由があったと記憶しております。第一に、経営に失敗をしたら責任を取るという資本主義の原則、これを踏みにじっている、明確な理由なしに東電の破綻処理を回避してしまっているという点ですね。そして第二に、同法案によって、日本のエネルギー政策は新しいより良い未来に向かう可能性、これを潰してしまうのかなと。つまり、地域独占や総括原価方式の仕組みを温存して国民に不当な負担を求め続けてしまう、このようなものになってしまうのではないかというところでした。  それから約三年経過したわけですけれども、同法の改正に当たっては、やはりもう一度その当時の議論に戻る必要があると思っております。  原発事故から数日たった段階での新聞記事等を拝見していましたけれども、二〇一一年の三月二十一日までは主要各紙で、例えば、政府が賠償法の三条一項のただし書を適用する方向で検討しているというような内容が主流なんですね。しかし、その同日に当時の枝野官房長官が、一義的には東電に責任を持っていただくことになるという発言をしてからその方向で一気に話が進むということになったわけです。  そこで、先日、政府に当時の決定についてヒアリングをさせていただいたわけですけれども、この三条一項についてはしっかりとした会議で明確なプロセスを経て決定したわけではないようだという回答をいただきました。これを聞いて私は驚いてしまったわけですね、こんなに大切なことを、ちゃんとした議事録も残さずにふわっとした感覚の中で決めてしまったのかと。これは前政権の話ですけれども、これを聞いて茂木大臣はどのように感じられるか、お答えいただければと思います。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) まず、前政権の話であります。それから、新聞がこのただし書を適用するんではないかと、こう報道したことにつきましても、私が書いた記事ではありませんので、コメントはしにくい部分がございます。  ただ、事実関係として、これ文科省の専管事項でありますが、原子力損害賠償法の第三条のただし書に定める異常に巨大な天変地異については、昭和三十六年の原子力損害賠償法案提出時の国会審議におきまして、委員もよく御案内のとおり、人類の予想していないような大きなもの、全く想像を絶するような事態などと説明されていたと思います。そのような中で、前政権では、今回の東日本大震災について、過去に今回の地震や津波を超えるような災害が発生していることを踏まえ、三条一項ただし書には当たらない、このように判断をしたと承知をいたしております。

松田公太みんなの党

○松田公太君 ありがとうございます。  先日、本会議の趣旨説明、質疑におきまして、私は菅官房長官に、現政府も同じ考えでしょうかと、つまり、福島第一原発の事故は異常に巨大な天災地変によって生じた損害ではないとの考えで、そういう理解でよろしいでしょうかという質問をさせていただいたわけです。残念ながら、菅官房長官からは、当時の政権は三条一項ただし書に当たらないと判断したと考えておりますという答えしかいただけずに、現政権ではどう考えているかということはお答えいただけなかったんですね。  茂木大臣に是非この部分を代わりにお答えいただければと思います。政権交代した新政権ではどのような判断をされているのでしょうか。茂木大臣、よろしくお願いいたします。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) これも、私、官房長官ではありませんから、官房長官に聞いたことを私がどう考えているかと言われても難しい問題ですけれど、よく考えていただきたいのは、前政権ではただし書には当たらないと、このような判断をしました。これが三年前になるわけでありまして、既にその判断に基づきまして現行スキームで被災された方々に対する賠償が進められていることになるわけであります。  松田委員どのようにお考えなのかよく分からないんですけれど、もし方針を全面的に見直すと、既に三年間たってからですね。そうなりますと、一旦賠償というのはやめるということになります、基本的には。福島の復興を遅らせ、時計の針を戻すことになってしまうんではないかなと。いや、そうではなくて、今までやった分については今までのやり方で、それから今後についてはこれただし書に沿ってということになりますと、これまで賠償を受けた方と今後賠償を受ける方で適用というのが全く違ってくると。相当現場に混乱が生じると思います。それをよしとされた上で質問されているのか、その上でまたお答えをさせていただきます。

松田公太みんなの党

○松田公太君 その判断におきましては、現政権よりもなおさら私がこの場でコメントすることではないのかなというふうに思っておりますけれども。  ただ、仮に現政権が第三条一項ただし書に該当するという判断をした場合は、やはりもう一度一からこれは見直すべき事項なのかなというふうに私は感じているわけです。もし仮に、そうではないということを明確に議論の中で話をされて、それを議事録にしっかり残されて進めるということであれば、それは前政権と判断が変わらないということですから現在の機構法という形で進めるということは理解ができるんですね。  私がお聞きしたいのは、やはりそこがちょっとあやふやになっている。これ重要なポイントですから、ここをもう一度しっかりと、前政権が判断したことだからということでそのままスルーしていってしまうのではなくて、もう一度現政権でも、しかも今回のような改正でどんどん変わっていくわけですから、機構がですね、考え直すべきじゃないかなというふうに思っているわけですが、いかがでしょうか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) まず今後のことについて申し上げますと、万が一にも事故が起こらないような安全対策を取っていくと、こういうことが大前提になります。その上で、万が一事故が起こった場合には、我々の政権として責任を持って、このただし書条項に当たるか、明確にその理由も含めて判断をさせていただきたいと思っております。  一方で、過去の問題につきましては、既にその判断に基づき様々なことが進んでおります。そのことにつきまして、現行でその判断を変えることに伴います混乱であったりとか問題が非常に私は大きくなると考えております。

松田公太みんなの党

○松田公太君 ちょっとしつこくて恐縮ですけれども、それでは質問の仕方を変えますけれども。  例えば、前政権の話ということになってしまっていますが、自民党もこの支援機構法を作ったときは、修正案、これを一緒に提出をして、民主党と一緒になって法案を提出しているわけですね。ですから、最終的には自民党、民主党とあと公明党さんが中心となってこの話をまとめたというふうに記憶しておりますけれども、そういう意味では、自民党の中でやはりこの部分については話合いが絶対あったと私は考えているわけですけれども、この第三条一項についてどっちなんだという議論、民主党と一緒に話を進めるんだったら、まずはそこの部分をクリアにしようじゃないかという話合いがあったと私は思うんですが。  当時、茂木大臣は広報本部長でいらっしゃって、政調会長ではありませんでしたが、その数か月後には政調会長に私はなられたというふうに存じておりますので、その頃の党内議論には大分お詳しいんじゃないかなと思いますので、自民党内のことを細かく詳細にどうのこうのと言えないというふうに言われると思いますけれども、大体どのような、そういう議論が本当にあったのか、自民党の中でということを教えていただければと思います。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 私も当時の議論、私は広報本部長という立場でありましたから、詳細に全てについて把握はしておりませんが、自民党という政党は、一つの方針を決めるまでは様々な議論があります。そこの中で、例えば政策を決める、党の部会であったり政審、総務会、こういったプロセスを踏んで決定を行う、その下では、その決定について党に所属する議員としてしっかりと従っていく、こういう伝統を持っております。  今回の決定について、恐らく原賠法十六条というものが適用されると、判断の後でと。これについて、十六条を適用するときにこの機構の在り方についてはどうしたらいいのかということについては様々な議論があったと、そう承知をいたしておりますけれど、では、この政府の判断が正しかったのかどうかと、その点につきましてどんな議論があったかということは、私はよく承知をいたしておりません。

松田公太みんなの党

○松田公太君 なぜ私がここにこだわるのかといいますと、やはり現在のどこまでが東電の負担でどこまでが国の負担なのかというところが非常に分かりづらいというふうに思っているんですが、こういったあやふやな状況というのは、この原点に起因しているんじゃないかなというふうに思ってしまうんですね。  しっかり議論をして、例えば記録に残る形で、例えば自民党の中だけではなくて、自民党と民主党の与野党間でもどのような議論があったのか、それが明確に残っているのか。それがしっかりしていれば、例えば東電にやはり一義的な責任があるということであれば、もっと東電に全面的、全面というのは全てという意味ですね、全面的に負担をしっかりと見てもらうという方向で堂々と話ができるのかなというふうに思うんですね。  ただ、現状は、現政権は、国民にはやはり東電が悪いんだという訴え方をしながらも、あるべき形の措置をとることができていないという中途半端な状況なのかなというふうに思ってしまっているんです。例えば東電に法的整理などの重い責任を取らせる、イコール自分たちにもある意味その矢印が向いてきてしまう、責任を追及されてしまう可能性が出てくるということも私は恐れてしまっているのかなという気がいたします。  結局は、東電救済、全ての原資はやっぱり国民が負担している。ですから、国民に対する私は説明責任があるんではないかなというふうに思っているわけです。  修正案の合意に至るまでの三条一項に関する両党の話合いの議事録があるならば、その資料提出を私は委員会にお願いしたいと思うんですが、委員長、いかがでしょうか。

大久保勉民主党・新緑風会

○委員長(大久保勉君) 後日理事会で検討いたします。

松田公太みんなの党

○松田公太君 ありがとうございます。  それでは、私がかねてから提案をさせていただいております原発国有化スキーム、この点ですけれども、これ非常にクリアだと思うんですね。  三条一項のただし書には該当しないという同じスタートラインですけれども、その後は、電力再生委員会が発動され、事故を起こした事業者のデューデリジェンスを行うという立て付けになっているわけです。そこで債務超過などを該当するかを確認して、初めてその後、公的管理をするかどうかの判断を下すわけですね。  そして、賠償はしっかりと行いながら、国が東電に代わって汚染水対策も廃炉も、その部分については完全にテークオーバーすると。国が前面に出る、前に出るという意味ですね、この部分は。そういうあやふやな形じゃなくて、国が最初から最後までその部分については全責任を負うという考えです。これは非常にフェアで、国民もこの方式であれば自分たちが費用を負担していることにも納得していただけるのではないかなと思っております。  そして、将来的にはグリッドからの収益でその負担金も回収できるということが私は明確だと思いますね。そこが実は滝波委員が言われていました金融再生法のスキームと一番大きく違うところだと思っています。  確かに長銀と日債銀は外資系に売られてしまい、ある意味ぬれ手にアワ的なキャピタルゲインを得られてしまったのかなというふうに言えると思います。しかし、私が提案しているこのスキームは、送配電網を処理が終わるまでの間、一時国有化をして、そこから上がる収益で廃炉対策やそれまで投下された国費の回収を行うというものなんです。つまり、しっかりと国民に還元されるということなんですね。  そして、上田長官からも幾つかいただきました。私どもの案と政府案の違いということで御指摘があったんですけれども、まず第一に、みんなの党案の方が国民負担が増えるというお話がありました。確かに、一般担保付社債の償還、そのために一時的に費用がかさむという部分はあるかと思いますけれども、廃炉や汚染水費用は送配電部門からの収益などで、先ほども言いましたが、中長期的には回収ができるんです。最後には送配電部門を売却することによって実は何兆円もの収入を得ることもできるということになっております。  そして第二に、機構があるなら東電は債務超過にならないということもおっしゃっていましたが、そもそもその話に私は今回のあやふやな状態の原点が見えるのかなというふうに思うんですけれども。  またちょっと話が戻りますが、二〇一一年、機構法の議論をする復興特別委員会の中で当時の菅総理とも議論しましたけれども、菅内閣で閣議決定された当初の機構法案には、東電を債務超過にさせないという言葉が入っていたんですね、これ皆さん御記憶あろうかと思いますけれども。これは資本主義のルールをねじ曲げたとんでもない発想だと私は思ったわけです。現政権ではそのような社会主義的な考え方を持ち合わせていないと思っておりますけれども、先ほどの長官の答弁を聞く限りちょっと心配になってしまうなというふうに思うわけです。そもそも我々のスキームでも、賠償には特化した機構を残して今までどおり賠償をするということですから、賠償が滞るというような心配はございません。  そして第三に、金融機関の債権カットは財産権の侵害に当たりますよという話でしたけれども、最悪、例えば強制的な債権カット、最後しなくてはいけないという場合、当然電力再生委員会と管財人、そして裁判所の下で行われるということになりますので、財産侵害の心配は私は回避できるというふうに思っております。また、繰り返しですけれども、一般担保付社債は償還します。  そして最後に、これ四点目として言われたことですが、東電は債務超過ではないので、金融機関が個別交渉では債権カットに応じてくれないだろうと、そういった御心配がありましたけれども、これも私たちのスキームでは、独立した電力再生委員会がしっかりとした資産査定、デューデリジェンスの下に、現在のキャッシュフローが回っているからという表面的な安易な状態ではなくて、実質はどうなんだという判断をすることがベースとなっているわけですね。  先日の本会議では茂木大臣にちょっとこれも答弁をうまくかわされてしまったんですけれども、事故当時も現在も、私は東電が債務超過であることは間違いないというふうに思っているわけです。よって、債務超過で潰れそうな会社に対する融資を例えば金融機関にカットしてくれと、そういう判断をしていただいたとしても、善管注意義務違反には私は当たらないと、このように思っております。  いかがでしょうか、茂木大臣、今回の法改正でこの賠償機構にまた廃炉の機能を付けるというやり方よりも、公明正大な形で私どもが提案しております原発を国有化するというこの考えの方が良いロードマップだなというふうに思われませんでしょうか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 御提案のスキーム、何度かお話を伺っておりまして、よくお考えいただいているとは思っております。  ただ、一点確認したいんですけれども、松田委員も最終的に、これが東電という形になるかどうかは別にして、未来永劫、国がこの東電が今行っている大半の事業をそのまま国有で続けると、そのようなお考えをお持ちじゃないんだと思います。それは我々も一緒であります。  一旦、何というか、破綻処理をするか、それとも現在のスキームで進めるかということであります。一旦破綻処理を進める、こういうことになりますと、当然そこで追加的な費用が幾つか掛かってくると考えておりまして、廃炉費用二兆円、そして国が機構を通じて出資しました一兆円の株式、これは確実に毀損することになります。それから、送配電資産の購入額五兆円等々、八兆円以上の費用が松田スキームではどんと出ていくという話になるんだと思います。  それは戻ってくると言うんですけれども、我々の考えでも戻るからその株式の売却益、これを除染の費用等々の返還に充てるという話でありまして、そこのところは、最終的には東電なりに企業価値を上げてもらって、それで株式の価値も上がり、それで国民負担を少なくしていくということは一緒なんですけれど、げたを履かせてしまった八兆円部分、それは松田プランというか松田スキームでは残ってしまうんではないかなと、こういうふうに思います。

松田公太みんなの党

○松田公太君 ありがとうございます。  実はその八兆円の部分なんですけれども、私のスキームでは、小売部門と発電部門、原発以外の部分ですね、これを一旦売却するということも想定されておりますので、そのげたの部分というのは大分減るような形になるのかなと。現状の試算、二〇一三年の三月末、また二〇一三年の十二月末時点での有報をベースにこれはざっくりとしたんですけれども、この二つだけで二兆円から三兆円の収益が上がるんではないかなというふうに考えております。  また、一兆円が毀損するという部分はおっしゃるとおりです。それ一旦、優先株で出している部分がこれがゼロ、一〇〇%減資をして一旦原発公的管理機構がまた買い直すということになりますので、これはゼロになってしまいますけれども、廃炉、汚染水の部分に関しては、先ほど来申し上げていますように、送配電部門からの一千億円以上の収益が年間あるわけですから、この部分をしっかり充てていくと。  しかも、この送配電部門がじゃ幾らぐらいの資産価値があるのかということも、細かくは私も中までは見れていないのでできておりませんけれども、有報などをベースに考えて、これは大臣が一番お詳しいと思いますけれども、例えばDCFで考えるのか資産価値で考えるのか等いろいろ見方があります、実際購入した資産価格で考えるのかと。ただ、どんなに低く見積もっても、私は六兆円、大体六兆円から八兆円ぐらいの価値があるんだなというふうに試算しているわけですね。ですから、この部分を最終的には売却することによってしっかり回収ができると。  実は、先ほど公明党の委員からもお話がありましたが、キャピタルゲインで、東電のですね、それを売却することによって得ようという、ちょっと非常に不安定な考え方、もう株価というのはどうなるか分かりませんから、よりも、その資産の売却によって、特に送電網というのは毀損するような資産ではありません。非常に安定的に長期にわたって収益を稼げるというものでありますから、この部分を売却することによって回収をするという方が私は理にかなっているんではないかなというふうに思いますが、いかがでしょうか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) ちょっと私、例えばリテールのビジネス、よく存じ上げないところもあるんですけれど、設備をかなり持っている産業では恐らくそういうやり方をしないと思います。そちらの方がリスクが高くなると思っております。キャピタルゲインで確実に取っていく、そういう戦略を取らないと経営コンサルタントとしては多分失格になると思います。

松田公太みんなの党

○松田公太君 今まで私は、今回初めて数字的な話を出してしまっていますが、数字的な話は余りしてきませんでした。今日お聞きしたいのは、政府内でこの東電の資産価値ということをしっかり査定されたことというのは一度ぐらいございますでしょうか。一番最初の段階でされたという記憶はありますけれども、それ以降があったら教えていただければと思います。

上田隆之資源エネルギー庁長官

○政府参考人(上田隆之君) 東電の資産価値につきましては、この事故が起こった当時に、東京電力に関する様々な、資産のデューデリジェンスという観点から様々な査定というか検討は行われたと承知しております。その後は、もちろん東京電力の資産でございますので様々な東京電力の貸借対照表の書類に載っているところでございまして、例えば現在の東京電力の書類によれば、東京電力全体の資産は約十三兆円、そういったような数字になっているわけでございます。

松田公太みんなの党

○松田公太君 おっしゃるとおり、一番最初にしっかりと資産を査定されたと。ただ、そのときも、たしか賠償額が幾らになるか分からないからちゃんとした資産査定、デューデリジェンスできないんだという結論に達していたかと私は記憶しておりますけれども、原子力損害賠償支援機構に政府は御存じのとおり七十億円出資をしているわけですね、これちょうど五〇%になるわけですけれども。そして、機構が今度一兆円の優先株を東電に出していて、過半のオーナーとなっているわけです。  是非私がお願いしたいのは、これはもう完全に子会社ですから、自分たちがお持ちの子会社が例えば今回のような改正によってどういう資産の価値になるのだろうかと、そういったことも是非検討して、資産査定を随時私は事あるごとにしていただきたいなというふうに思うんですね。できれば、これだけのお金を投下しているわけですから、通常であれば、普通のベンチャーファンドであれば毎年のようにデューデリジェンスを私は行うんじゃないかなというふうに思いますが、それを今後やっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

上田隆之資源エネルギー庁長官

○政府参考人(上田隆之君) 原子力損害賠償支援機構の方でこの東京電力の財務状況については常にチェックをいたしております。どのような財産がありましてどのような財産の処分が行われているかということも含めまして、支援機構の方におきまして毎年きちっとしたチェックが行われていると考えております。

松田公太みんなの党

○松田公太君 それは有報ベースでチェックをされているということですよね。中まで入られて、しっかり監査も含めてやられているんでしょうか。

上田隆之資源エネルギー庁長官

○政府参考人(上田隆之君) 基本的には財務諸表等中心であると考えておりますが、必要に応じて報告の徴収あるいは書類の提出命令等ができますので、そういったことも不可能ではないと考えております。

松田公太みんなの党

○松田公太君 是非お願いできればと思います。  時間来ましたので、私の質問、以上とさせていただきます。どうもありがとうございました。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。  今日は、賠償問題を中心に質問したいと思います。  本会議では、大臣答弁に立たれまして、原発事故と相当因果関係のある原子力損害について適切な賠償を行うとの基本的な考え方に従い、被害の実態に沿った賠償を行うよう引き続き東電を指導するというものでした。  そこで、今年の二月に福島原子力損害対策協議会が緊急要望に来ておられます。その主な内容についてまず最初に確認をしておきたいと思います。

藤原正彦資源エネルギー庁廃炉基盤整備総合調整官

○政府参考人(藤原正彦君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、今年二月六日に、福島県原子力損害対策協議会として、村田副知事を始め関係自治体、団体の代表者の方々から原子力損害賠償の完全実施に関する緊急要望の実施について御要望を頂戴しております。  主な要望内容といたしましては、第一に、中間指針第四次追補を踏まえた東京電力による的確かつ迅速、十分な賠償の実施、第二に、被害者の視点に立った親身、親切な賠償、第三に、全ての損害に対する十分な賠償期間の確保、第四に、避難指示等区域に対する賠償といった諸点について御要望を頂戴しているところでございます。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 御紹介ありましたように、ついこの二月に来られたこの福島原子力損害対策協議会というのは、知事を会長といたしまして県内二百八の団体そして自治体で構成された、いわゆるオール福島という団体と呼べるものだと思うんですね。表題にもありました、中身の紹介もありましたとおり、原子力損害賠償の完全実施を要望していると、そして、実施の状況を踏まえればまだまだ不十分だということが御紹介のとおりだったと思うんですね。  そこで、改めて確認をしたいんですが、原子力損害賠償紛争解決センターということで設置されております。この位置付けはどうなっているのかということと、原発事故に伴います東京電力の損害賠償に対して和解仲介手続、実施されておりますが、現状、実施状況どうなっておるでしょうか。

田中正朗文部科学大臣官房審議官

○政府参考人(田中正朗君) お答えいたします。  今般の東京電力福島第一原子力発電所の事故に関わります原子力損害賠償につきまして、原子力損害賠償紛争審査会が策定いたしました指針を踏まえまして、基本的には東京電力と被害者との直接交渉により賠償が行われるものでございますけれども、直接交渉が難航する場合などには、今委員から御指摘のございました原子力損害賠償紛争解決センター、私どもこれADRセンターと略称しておりますけれども、ADRセンターにおきまして和解の仲介を実施しているところでございます。  このADRセンターにおきましては、平成二十三年九月一日の申立て受付開始以来、平成二十六年四月十八日、ちょうど先週金曜日になるかと思いますけれども、までの累計で一万一千二件の申立てを受け付けております。このうち、既済件数は八千百二件、そのうち、全部和解成立件数は六千五百四十二件となっているところでございます。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 ADRに寄せられている多くの解決を望む声があると。それだけ、うまく一回ではいかずに、東京電力との関係では納得できずに持ち込まれているものがこれだけあると。解決も着実に進めてもらっているということですけれども、その大きさというものを示しているというふうに思うんですね。  そこで、このADRに寄せられている東京電力に対する意見、要望、不満というものも去年の時点で取りまとめもされておりますが、その中身について主なものを御紹介いただきたいと思います。

田中正朗文部科学大臣官房審議官

○政府参考人(田中正朗君) ただいま申し上げましたADRセンターでは、平成二十四年一月から十二月までの活動状況を報告書として取りまとめて公表しているところでございます。  この報告書の中では、ADRセンターへの電話による問合せの中で、東京電力への意見、要望、不満として、例えば、原子力損害賠償紛争審査会が策定した中間指針に個別に明記されていない損害は支払われないと言われた、東京電力への直接請求とADRセンターへの申立てを両方行っている場合に直接請求の手続を進めてもらえない、過去にADRセンターで和解し、その他の損害を直接請求で解決しようとしたところ、東京電力から請求書を送付してもらえず、送付を依頼しても拒否されたといった事例が寄せられていることが報告されてございます。  文部科学省では、それまでも東京電力に対して賠償における誠実な対応を要請してきたところでございますけれども、このような状況に鑑みまして、平成二十五年三月五日、報告書の公表と同時に、東京電力に対しまして、事故の被害を受けた方の迅速な救済という損害賠償の原点に立ち、被害を受けた方に対する誠意ある対応を徹底するように改めて文書で要請したところでございます。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 昨年、そういうことで事例の公表もして、東電の方にも直接指導もしていただいた。ところが、その後も東電は指針を上限として扱って支払を拒むと、こういうケースが相次いでいるというのが現地から上がってきている声でもあります。  こういう対応というのは原賠審の求めている基本的な対応と違うと思うんですけれども、基本的な対応の考え方、指針を受け止めて東電が取るべき対応としてどうお考えか。いかがでしょうか。

田中正朗文部科学大臣官房審議官

○政府参考人(田中正朗君) お答え申し上げます。  今回の事故により生じる原子力損害に関しましては、事故との相当因果関係が認められるものは全て原子力損害賠償法に基づき東京電力より適切な賠償が行われることとなってございます。  原子力損害賠償紛争審査会が策定しました指針は、類型化が可能で一律に賠償すべき損害の範囲や損害項目を示すことができる事柄についてその損害賠償の目安を示したものでございます。このため、個別具体的な事情に応じて相当因果関係のある損害と認められるものは当然賠償の対象になることも指針に明記しておりまして、東京電力に対しましても、指針の趣旨に沿って合理的かつ柔軟な対応を行うよう求めてきているところでございます。  文部科学省といたしましても、引き続き関係省庁と連携をして、公平かつ適切な賠償が迅速に行われますように、果たすべき役割を果たしてまいりたいと考えてございます。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 いまだにそういう声が上がってくるというのが現場で東電が取っている対応だということで、非常にこういう対応が被害者の不満、不信につながっているというふうに思うんですね。  そこで、大臣の認識も、こういう東電の賠償に対する対応というのが現地の不信を買っているということについてのお考え、認識を伺っておきたいと思います。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 原発事故による賠償につきましては、指針に記載されたもののみならず、今も答弁ありましたように、事故と相当因果関係のあるものについて被害の実態に沿って適切に賠償を行うことが必要だと考えております。  今後とも、東電に対しまして、被害者の方々の実態を踏まえた親身な賠償を行うよう、引き続き指導してまいりたいと考えております。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 そこで、賠償の指針、基準ということなんですけれども、事故との相当な因果関係があって、合理的で柔軟な対応が必要だという今お話もありました。当然ながら、被害者が納得できるということが求められており、この基準を策定する主体ということを考えましたときに、和解の仲介と同様に厳格な中立公正、この立場が要請されるんだと思うんです。  ジェー・シー・オーの事故がありまして原賠法が見直しされた経過がございました。このときに議論の中で、政府は紛争当事者たり得るという上で、賠償額が賠償措置額を超える場合、支援することとなり、今まさにそういう事態ですけれども、基準の策定は利益相反関係となるおそれがあると。同時に、国が直接の策定主体となることは妥当性がないというふうにされています。私も本当にそのとおりだと思うんですけれども、どういう議論があったのか。いかがでしょう。

田中正朗文部科学大臣官房審議官

○政府参考人(田中正朗君) 今委員が御紹介になられましたのは、当時ジェー・シー・オーが臨界事故を起こした後、平成二十年九月八日に原子力損害賠償制度の在り方についての検討会が行われた際に提出された資料の中に記載されていたものであろうかと想像してございます。  そのときに、このジェー・シー・オーの事故を踏まえまして、文科省では、従来の原子力損害賠償紛争審査会の所掌事務に追加して、原子力損害の賠償の実施の参考となるべき賠償の範囲等に関する一般的な基準、今回でいいますと指針でございますけれども、指針を策定するという業務を追加するということにしたわけでございます。  その際に、その検討会の中で行われた議論としまして、今委員が御紹介されたような、政府は補償契約の保険者として潜在的に紛争当事者たり得るほか、原子力損害が賠償措置額を超えるおそれがある場合には、事故後早期の段階において損害の専門的な調査、評価に基づき、国による事業者への援助の必要性を判断しなければならず、基準の策定はこれらと利益相反関係となるおそれがあり、国が直接の策定主体となることは妥当ではないと、そのような議論がなされたと承知してございます。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 私は大事なところだというふうに思って見させてもらったんですね。  ところが、実際、この福島事故の後、どういうことになっているかといいますと、一昨年、二〇一二年の七月の二十日に、避難指示区域の見直しに伴う賠償基準の考え方ということで経産省が公表しております。そして、同年八月三日の第二十七回原賠審で経産省がこの中身を説明しているんですね。原賠審の委員からも、どうして紛争審査会自体でなくて経産省が作ったのか、十分な説明になっていないという疑問が示されております。基準を策定するには妥当ではないという立場にある経産省が策定主体になっていたと、これこういうことではないでしょうか。

藤原正彦資源エネルギー庁廃炉基盤整備総合調整官

○政府参考人(藤原正彦君) お答え申し上げます。  委員から御発言があったとおり、平成二十四年七月二十日に、経済産業省は避難指示区域の見直しに伴う賠償基準の考え方というものを取りまとめて公表をいたしました。  この考え方という文書を策定いたしましたのは、同じ平成二十四年三月に原子力損害賠償紛争審査会が区域見直しに伴う賠償の基本的な考え方に関するいわゆる中間指針第二次追補を公表したのを受けて、その内容を踏まえて東京電力が実際の賠償金支払の詳細を定めた賠償基準を策定することになっていたわけでございますが、その策定に当たって、政府としては、その策定を東京電力任せにせず、被害を受けた自治体あるいは住民の方々の意見や実情を伺って、それを吸い上げた上で東京電力が可能な限り賠償基準に反映することが必要であると考えたからでございます。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 その後も、十二月二十日、住宅確保や精神的損害の賠償の指針を追加する政府の閣議決定ということで、それ拡大するということの閣議決定ではあるんだけれども、原賠審の前にこういう考え方が示されてくるということがあるんですね。  この中身をよく見てみれば、結局新たな基準の中には補償の打切りということにつながる中身がありまして、現地からは、手切れ金かという被災者の声上がっているということは、本当重く受け止める必要があるんじゃないかと思っているんです。早期帰還ということを目指すという方針転換の下に出されてきた中身なわけです。  そこで、改めて確認をいたしますが、この早期帰還を促進するという観点から、セットで避難指示解除の要件が示されました。これ、中身、具体的にお示しください。

糟谷敏秀経済産業大臣官房総括審議官兼資源エネルギー庁廃炉・汚染水特別対策監

○政府参考人(糟谷敏秀君) 避難指示の解除につきましては、平成二十三年の十二月、原子力災害対策本部決定に基づき、三つの要件を決定をいたしております。  第一に、空間線量率で推定された年間積算線量が二十ミリシーベルト以下になることが確実であること。第二に、電気、ガス、上下水道、主要交通網、通信など日常生活に必要なインフラや医療、介護、郵便などの生活関連サービスがおおむね復旧すること、子供の生活環境を中心とする除染作業が十分に進捗すること。第三に、県、市町村、住民との十分な協議。こうした三つの要件を満たしたことを確認した上で実施するというのが政府の方針でございます。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 非常に大きな怒りの声も上がっていたのが、二十ミリシーベルト以下。長期的には一ミリシーベルト以下を目指すというものの、二十ミリシーベルト以下というところに帰るように解除の要件として入ったというのは重大だと思っているんですね。この二十ミリシーベルトといいますと、立入りも制限されている厳重な管理下に置かれなければならない放射線管理区域、これ年間シーベルトに直せば五・二ミリシーベルトなんですね。そういうところに帰ってええということになるんかと、そういう怒りが出ているということなんですよ。  そこで、改めて確認したいと思うんですが、この避難指示解除準備区域に該当する地域でもあるところで、放射線量の推定値を測定していながら半年間公表していなかったということが明らかになりました。  今年四月に解除が決定した田村市の都路地区、早期解除を目指すということで頑張っている川内村、飯舘村、それぞれたくさんのケースを設定して推計値出していますので、一体高いところでどんな結果が出たのか、主なところを拾って御報告を求めたいと思います。

糟谷敏秀経済産業大臣官房総括審議官兼資源エネルギー庁廃炉・汚染水特別対策監

○政府参考人(糟谷敏秀君) これは、内閣府の原子力被災者生活支援チームから放射線医学総合研究所及び日本原子力研究開発機構に依頼をして実施をしたものでございます。  目的は、個人の被曝線量について生活パターンごとの違いを科学的に推定をするということでありまして、具体的には、まず田村市、川内村、飯舘村の生活圏内の様々な地点、これは二十八地域において個人線量等の測定をいたしまして、空間線量と個人線量の関係を実測いたしました。それを基にしまして、類型化した生活パターンごとの個人線量の推計を行ったものであります。  結果は先週十八日に公表いたしましたが、田村市でいきますと〇・六から二・三ミリシーベルト、これは生活パターンに応じて異なりまして、二・三ミリシーベルトといいますのは林業の方であります。ほかの方々は〇・六から一・二ミリシーベルトという幅でございます。川内村については一・一から五・五ミリシーベルト、一・一は高齢者の方、五・五は林業の方です。飯舘村については三・八から十七・〇ミリシーベルト、三・八が教職員の方、十七・〇が林業の方であります。  ただ、個々の推定値は、調査地点の測定値と仮定した生活パターンを用いた推定でありまして、川内村、田村市の都路、それから飯舘村の代表値を示すものではありませんし、また、実測値ではありません。また、推定は平成二十五年九月時点の空間線量率を基にしておりまして、その後の除染等を反映したものではございません。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 また隠してたんかという不信感を増幅する結果になるんじゃないですか、こういうことをしていると。  私は、協議の前に公表されていたら住民は解除に反対したという声が出ているという、報道にも紹介がありました。隠そうとしたと勘ぐられてもしようがないと川内村の村長も言っているということなんですね。  私、住民の判断にも影響を及ぼすような調査結果を公表しなかったと、これ本当に重大な問題だと思っているんです。原子力被災者生活支援チームとしてこの調査もやったということですけれども、責任者として大臣の認識はいかがでしょうか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 事実関係につきまして相当な誤解があるようですから、正確に答弁をさせていただきます。よくお聞きください。  まず被災地におけます放射線量につきましては、これまでも、航空機モニタリングなどの空間放射線量のデータに加えまして、特例的に宿泊している住民の方々や国の職員が測定した個人線量計のデータについて、四月一日の田村市の避難指示解除以前からその結果を適時取りまとめて住民説明会等の機会を捉えて情報を提供してきたところであります。  御指摘のありました調査につきましては、こうした空間の放射線量や個人の線量計の測定値に加えまして、職場環境の違いであったりとか年齢層の違いなど、生活パターンごとの個人線量を科学的に推計するために実施をしたものでありまして、具体的に申し上げますと、昨年の八月、九月に人体模型、これを使いまして、この人体模型に備え付けた個人線量計等による定点の測定を行いまして、また、その後、例えば農業従事者や林業従事者、屋内で仕事をすることの多い事務職員等の複数の職業の一般的生活パターンの類型化や、この職業類型別に行動場所の空間線量と滞在時間の組合せ等の設定について、計測後の推計方法等の検証をできる限り詳細かつ正確に行ってきたものであります。  実際に四月の十八日に公表した数字、例えば田村市の都路地区では、年間、先ほどもありましたように、〇・六から二・三ミリシーベルトでありまして、これはこれまで公表している空間線量から推計した被曝線量の平均値であります年間四ミリシーベルトより低く、推計値が高かったために情報を隠した、データを操作したり、田村市の避難指示解除以降に意図的に公表を遅らせるといったことは決してございません。科学的に検証した結果を正確に公表すべく取り組んできた結果でありまして、そもそも何か月でやりますとか、例えば去年の八月から始めましたけれど、年度内にやるとか、そういったことを決めて時間ありきで行ったものではありませんので、公表が遅れたと、こういう指摘は全く当たらない、このように考えております。  いずれにいたしましても、放射線量に関します情報につきましては、できる限り迅速、正確に公表して住民の方々に丁寧に説明することが重要でありまして、この点について今後一層徹底するよう事務方には指示を行っておりますけれど、このデータは、例えばこういったものをきちんとした形で公表するとなりますと、農業者のデータが一つ取れた、林業者のデータが一つ取れた、お年寄りの方のデータが一つ取れたと、それごとに公表していたら多分混乱が起きると。もう少し生活パターン別に類型化をして、きちんとした形でより正確なものを出すということが極めて住民の方々にとっても大切なことだと思っております。  ただ、もちろん丁寧な説明をきちんと行うということには今後とも努めてまいりたいと考えております。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 報道も含めて誤解されていると言うんだけれども、隠してたんちゃうかという誤解を招くようなことにやっぱり結果としてなったんだから、そういうことはしっかりないようにしたいということですから、当然努力していただきたいと思うんです。  大事なのは、午前中の議論で東電の社長は、これ賠償の先が見えてきたというようなことをおっしゃいました。でも、福島県のオール福島の声聞いていると、賠償はまだまだ不十分で、基準の見直しさえ要望で上がってきていますよね。そういう意味でいうと、本当に福島が求める賠償を完全実施してほしいんだと、この声に正面からやっぱり応えるということ抜きに賠償額の見通しが立ったなんということは、私、とんでもないことを言ったなと、もういなくなっちゃったんですけれども、伝えてもらうように申し上げまして、今日は終わりたいと思います。

中野正志日本維新の会

○中野正志君 日本維新の会の中野正志でございます。  まず、本題に入る前に確認をさせていただきたいと思います。今年の夏の電力需給見通しを是非お教えをいただきたいと思います。  私の認識では、電力業界では、安定供給に最低限度必要とされる電力需給の予備率として三%を確保しなければならないと、そう言われております。先日公表された資料によりますと、この夏、関西電力は一・八%、九州電力は一・三%の予備率となっていて、不足電力量を東京電力から融通されることで三%ちょうどだと。中それから西日本で二・七%を確保したということでありますけれども、ここ三、四年の、あるいは四、五年の計画外停止と言われるケースについてちょっと調べさせていただいたんでありますけれども、老朽火力、電力九社でありますけれども、二〇一〇年に百一件の停止、それからその次が百二十八件、ところが二〇一二年になりましたら百六十八件、二〇一三年は百六十九件。もうどんと上がっております。  ということは、やっぱり老朽火力発電施設、いわゆる発電所、これはいつ故障が出てくるか分からないという大変危険な、そういう意味でのリスクを抱えているわけでありますけれども、そんな中で、再びこういった火力発電所のトラブルないのか、ある可能性というのは当然大きいよなと。そういう意味では、今老朽機、フル稼働させておりますし、あるいは定期検査、これを繰延べしておりますから、いかにも火力発電が電力総量の約九割近くにもなるという、ある意味異常な状況になっておるわけであります。  そういう中で、経験したことがないような大規模な電源脱落が心配だ、あるいは異常事態という認識を持つべきだと、有識者と言われる方々からこういう声も寄せられておるところでありますけれども、この夏の電力需給についてどう分析されておられるのか、お答えをいただきたいと思います。

磯崎仁彦自由民主党経済産業大臣政務官・内閣府大臣政務官

○大臣政務官(磯崎仁彦君) まず電力につきましては、国民生活あるいは産業活動に非常に大きな影響を与えるものでございますので、これから七月から九月の電力のピーク時を迎えるに当たってきちんとその需給の見通しというのを持って、もし必要であればそれに対してきちんと対策を取っていく、まさに委員、非常に的確な問題意識の中での質問だというふうに思っております。  今、数字も委員の方から御紹介いただきましたけれども、先週十七日の日に総合資源エネルギー調査会基本政策分科会の下に置かれております電力需給検証小委員会、この会議が開催をされまして、二〇一四年度、今年度の夏季の需給見通し案というものをお示しをさせていただきました。今後この中できちんと検証を行いまして、四月中を目途に二〇一四年度の夏季の電力需給見通しをまとめていく予定でございます。  具体的にこの提出をさせていただきました内容でございますけれども、まさに委員御指摘ございましたように、関西電力が予備率一・八%、九州電力が一・三%ということで、中部、西日本六社をトータルをしますと、予備率確保したいというふうに思っております三%を下回る二・七%という状況になっております。したがいまして、状況としては、この数字を見る限りなかなか厳しい状況にあるということが言えるかと思います。この数字は原発の稼働を見込んでおらないということが前提でございますし、また、三月末に発生をいたしました電源開発の松浦火力発電所、こちらが定期検査中にトラブルが起こったということで、昨年と状況が違っているということになっているのかと思います。  これも先ほど委員から御指摘ございましたように、余力のある東日本から周波数の変換装置を通じて西日本の方に約六十万キロワット、この電力の融通を行いますと、何とかこの予備率三%を超える三・四%の予備率を確保できるという状況でございます。ただ、これも委員から御指摘ございましたように、やはり震災後、供給力を確保するために各発電所の定期検査の繰延べを行っている、あるいは老朽火力をフル稼働させているという現状がございますので、先ほど御指摘ありましたように、計画外の停止の件数につきましては、二〇一〇年の百一件から二〇一三年は百六十九件ということで、かなり増えているという現実もございます。  そういった意味では、融通をして何とか三%の予備率を確保できる状況ではございますけれども、仮にこのような計画外の停止等が発生をしまして更に大規模な電源脱落が発生をしますと、この融通をした上でもなかなか三%を確保できないおそれがあるという状況でございますので、今後こうしたリスクも踏まえまして、需給見通しというものをきちんと取りまとめた後、政府におきましてこの夏季の必要な需給対策を適切に検討してまいりたいというふうに思っております。

中野正志日本維新の会

○中野正志君 大変心強い答弁でございます。どうぞ、是非頑張っていただきたいと思います。  確かに、Jパワーの松浦発電所二号機のトラブル、長期化する見通しでありますから、個人的には原子力発電の果たしてきた役割、やっぱり大きいよな、数字上どんな数字が出てきても、やっぱり電力、もう需要のピークであります夏、国民生活のために、また経済産業のためにしっかりこれ乗り越えられるという安心感がないとなかなか大変だよなと。是非、なおさらの御奮闘をお願いしておきます。  続きまして、汚染水トラブルについてお伺いをいたします。  いろいろ議論もありました福島第一原発の汚染水問題、地下貯水槽から汚染水漏れが明らかになった去年の四月以来、トラブルが後を絶たないということは大変残念であります。これまでは事故であったり、あるいは人為的な作業ミスであったりしたわけでありますけれども、つい先日報道された汚染水移送ポンプの誤り操作、誤操作については、故意に誤った操作が行われた疑いも出てきているとのことで、東電も故意か作業ミスか予断を持たずに調査していると発表されております。  一方、現場では四千人以上の作業員が働かれておられ、下請が複雑に絡む多重構造があるとのことで、東電の現場管理はずさん極まりないという声はもちろん行政当局からも出ておりますし、国民の皆さんの多くの意見もそうではあります。是非、国民の原発管理に対する信頼を確保するためにも、こういった現場管理の問題も東電任せにすることなく、国がやっぱり前面に出て問題の解決に当たっていくということが必要だとも思います。  今回のように、故意に誤った操作が行われた可能性のあるという、これが真実であればまさに前代未聞の事態でありますけれども、国として、これまでの一連の汚染水漏れ問題や今回新たに発覚した故意の誤操作問題などの事態をどのように捉え、今後どのような対策を具体的に講じていくのか確認させていただきたいと思います。あえて言わせてもらいますけれども、反原発、脱原発グループの一部の確信的な妨害工作だと言う人もおりますから、その辺も含んでお答えください。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) これまで発生しました累次のトラブルにつきましては、人為的なミスも含まれておりまして、誠に遺憾であると思っております。また、先日のトラブルにつきましてはまだ原因究明できておりませんが、東電から原子力規制庁に報告がなされ、規制庁からの指示に従って、いずれにしても現場管理体制の強化であったり施錠等の管理の強化が必要である、そのような対応が現在取られていると理解をいたしております。経済産業省資源エネルギー庁としても、原因分析と影響評価、早急に行いまして、再発防止策を立てるよう東電に対して指示をしているところであります。  政府としてもっと前面に出るようにと、こういう御指示もいただいたところでありますが、御案内のとおり、昨年の九月に廃炉・汚染水対策の現地事務所を設置をいたしまして、現場で日々発生する様々な問題点、政府としてもきちんと把握をするということで、赤羽副大臣を議長とする廃炉・汚染水対策現地調整会議において、そこで吸い上げた課題であったりとか問題点についても、対応策であったりとか、そういったことにつきまして細かく指導を行っているところであります。  一方で、汚染水の問題、これ地下水が毎日建屋付近に四百トン流入してくる、こういう構造的な問題もあるわけでありまして、こういった構造的な問題への対応というのが人為的なミス等々をなくしていく上からも極めて重要だと考えておりまして、特にこういった事業、世界にも類を見ない困難な事業であることから、国も前面に立つということで、昨年の九月の三日に原災本部におきまして三つの基本的な方針、地下水を汚染源に近づけない、汚染源そのものを取り除く、そして地下水を漏らさないと、こういった基本方針を決めさせていただきまして、さらに九月の十日、関係閣僚会議におきましてアクションプラン、この三つの方針に基づいて今まさに進めているところであります。  さらには、昨年末取りまとめを行いました予防的、重層的対策、こういったことを進めておりまして、もちろんトラブルを起こさないというために万全を尽くすわけでありますが、仮に何らかのトラブルが発生しても汚染水の外部への漏えい等の重大な事態を引き起こさない体制を確保できるように、引き続き緊張感を持って全力で取り組んでまいりたいと考えております。

中野正志日本維新の会

○中野正志君 大臣からは大変心強い答弁でありますけれども、いずれにしても、最後あえて私強調させていただいた部分も頭に入れていただきたいと思います。  本当に現場でお話聞いても、またいろいろメディアを通じて現場の皆さんの働き方を見させていただいても、あんなに寒いのに、あんなに暑いのに本当に頑張っていただいているよな、その思いはひとしおなんでありますけれども、何かのボタンの掛け違い、その他いろいろあろうと思うのでありますけれども、結果的に人為的なミスだ、作業ミスだということで批判をせざるを得ない部分もあるということも本当に悔しいんであります。  あと、やっぱり労働される方々のトータルの環境、生活環境、また二十四時間の生活プラス作業そのものの労働環境も含めてもっともっと、我々こうやってクーラーのある部屋にいて、あるいはヒーターのある部屋にいていろいろ勝手なことを議論したり何かしているわけでありますけれども、あの方々にせめてしっかりした食事のできる場、与えられないものだろうか。あるいは、トイレだってしょっちゅう行きたいんでありましょうし、もう正直どうにもならなくてそのまんまということもケースとしてはあり得る話であります。せめて、また、ウォシュレットトイレを完備してやって、働きやすい、もっともっと本当に働きやすい環境をしっかりつくってやることも大変大事なのではないだろうか。  その上で人為的なそういう誤操作をやるというんなら、これはもうげんこつどころでは済まない、もうそんな気持ちを持ちますので、大臣、どうぞその辺も、東電、提携されながら、しっかりよろしく御配慮をお願いを申し上げたいと思います。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) この廃炉・汚染水対策、長期間にわたります作業でありますし、様々な困難を伴う作業でありますから、安全に仕事ができる環境をいかに整えるか、同時にそこで作業に当たっている方々のモチベーションをいかに上げられるかということは、委員御指摘のように極めて重要であると思っております。  私も、あの福島第一の事故炉といいますか、四号機の中に最初に入った恐らく閣僚じゃないかなと思いますけれど、全面マスクをしてあそこで、冬にも行きました、夏にも行きましたけれど、作業を実際にされるというのは極めて困難な状況であると思っております。様々な意味で生活環境の改善に努めていく必要があると思っております。  ウォシュレットという話ありました。個別メーカーのブランドでありまして、シャワートイレであったり様々なものがありますんで、一般的な名称を使っていただけるとお答えしやすいと思います。

中野正志日本維新の会

○中野正志君 大臣、失礼しました。ありがとうございます。固有名詞だと思いませんで。是非、例えばそういう施設も含めてトータルで働きやすい、また、本当に頑張っていただいているのは重々承知した上での話でありますけれども、御配慮を改めて重ねてよろしくお願いを申し上げたいと思います。  時間ちょっとありませんので急ぎますけれども、この機構についてでありますけれども、機構法第一条において、原子力損害の賠償の迅速かつ適切な実施及び電気の安定供給その他の原子炉の運転などに関わる事業の円滑な運営の確保を図ることをその目的に掲げておりました。  つまり、これまで機構は、東京電力に対する国による監督、支援の実施主体として、特別事業計画を通じた東京電力の経営全体の監督を実施して、東京電力が支払う原子力損害賠償に関わる資金援助等の業務を主体的に行ってきたのであって、東京電力が行う廃炉等に関する技術的支援を行う主体ではありませんでした。  それが今回の改正で、機構は廃炉等への技術的支援を行う主体となるわけですが、果たして、改組しただけで急に技術的支援ができる主体となるわけではないと思いますけれども、政府としてその実効性をどのように担保していくのか、お伺いしたいと思います。

上田隆之資源エネルギー庁長官

○政府参考人(上田隆之君) 御指摘のように、単に組織をつくるだけでは駄目でございまして、その実効性を高めていくということが極めて重要な課題だと思ってございます。  そういったことから、まずこの機構の中には、廃炉関係業務に関して重要な議決を行う廃炉等技術委員会ということを設置することといたしております。同委員会を中心といたしまして、それを支える機構の事務局といいますか、廃炉部門というものができるわけでございますが、この委員会と廃炉部門が一体となって研究開発等の企画等を進めるとともに、廃炉を実施する東電に対して指導、助言ということを行うことにしているわけでございます。そうしたことによりまして廃炉の実効性を担保していきたいと考えております。  ただ、重要なことは、そういったところにいかに重要な人材を得ていくかということであると考えております。この廃炉等技術委員会でございますけれども、事故炉の廃炉支援についての方針を決めていくという非常に重要かつ高度な役割を担うものでございます。したがって、それにふさわしい高い専門性あるいは判断力等々を備えた人材が必要と考えておりまして、そういった人材が確保されるように、法案成立後でございますが、速やかな人選を行ってまいりたいと考えております。  また、廃炉部門の職員、これも非常に重要でございまして、この人たちは、廃炉等を実施するために必要な技術に関して専門的な知識と経験が必要であるというふうに考えております。したがいまして、メーカーあるいはゼネコン、研究機関などからの採用あるいは出向によりまして、こういった人材をしっかり確保をしていきたいと考えています。今のところ、仮定的な想定ではありますけれども、機構の現体制並み、すなわち約五十人程度ということの事務局を作成したいと思っておりますが、こういったことによりまして機構の実効性を高めてまいりたいと考えております。

中野正志日本維新の会

○中野正志君 是非頑張ってください。  続いて、国際廃炉研究開発機構、IRIDについて関連、お伺いをいたしたいと思います。  去年八月ですか、経産省が主導して技術研究組合国際廃炉研究開発機構、略称IRIDができ上がりました。私たちもそのニュースを聞いて、おお、いいな、是非頑張っていただきたい、もう日本の企業、技術の層は優れている、まして厚い、強い、是非その成果を福島第一原発の事故の現場で、あるいはこれからの廃炉作業の中で生かしていただきたいと、そう思っておりました。  当面の緊急課題であります福島第一原発の廃炉に向けた取組にこのIRIDも力を注がれるんでありましょうけれども、廃炉技術に関する一元的マネジメントを行う組織として、東電を始め電力、原子力関連メーカーなど十七法人が参加していると聞いております。  このIRIDと、本改正案において機構が新たに行おうとしている廃炉等、こういった業務なんでありますけれども、その大部分が現在IRIDが行っている業務と重複するものと思われるところも多いんでありますけれども、両者の関係はどのように整理されているのか、時間のないところでごめんなさい、お伺いをいたします。

藤原正彦資源エネルギー庁廃炉基盤整備総合調整官

○政府参考人(藤原正彦君) お答え申し上げます。  今後、本法案が成立した場合には、新しい機構は、その業務の一つとして現在政府が担っております廃炉に関する研究開発の企画、推進を行い、事故炉の廃炉の研究開発が円滑に進むように総合的に調整する機能を担う予定でございます。  委員御指摘のIRID、国際廃炉研究開発機構は、御指摘のとおり、十七の企業等が集まってできた技術研究組合でありまして、これまで政府による廃炉に関する研究開発の企画、推進の大方針の下で、一つは、国が補正予算等を活用して実施する研究開発について公募によって選定をされまして、実際の研究開発を実施してまいりました。また、委員御指摘のとおり、汚染水対策や燃料デブリ取り出しの代替工法に関して、世界の英知を結集するための技術情報の募集も実施してまいりました。  この法案が成立した後のIRIDでございますが、これまでと変わらず、メーカーも参加する技術研究組合という性格を生かしまして、技術的な難易度が高く、国が実施する研究開発につきまして、これまた公募によって選定されることとなれば、その実施主体として、遠隔操作ロボットの研究開発など高度な研究開発を実施することとなると考えております。  このように、新しい機構とIRIDは、企画と実施という明確な役割分担の下でそれぞれが役割を果たすことによって、福島第一原発の廃炉を着実かつ円滑に進められる体制を構築することになると考えている次第でございます。

中野正志日本維新の会

○中野正志君 本当にありがとうございます。  まごう方なく、廃炉研究、これは後ろ向きの意味だけではない、新技術によって新しいビジネスがもうたくさん生まれる可能性があるんです。本当に頑張っていただかなければなりません。  文科省さん、済みません、時間参りましたので、お許しをいただきたいと存じます。  以上で質問といたします。

真山勇一結いの党

○真山勇一君 結いの党の真山勇一です。  福島第一原発事故からの復旧復興、これは、被災した皆さんの生活再建、回復、そのための賠償というのが一つあります。それからもう一つは、汚染された土地の除染や汚染水対策、そして廃炉をこれから着実かつ円滑に進めていくということだというふうに理解をしております。  今回のこの法改正というのは、その賠償とそして廃炉、やっぱりこれ異質な作業ではないかという感じがするんです。それを同じ機構の中に扱うということですね。今回のこの委員会でも説明がありましたけれども、伺っていて、私はやはりまだ違和感を消すことができません。国民の皆さんの中にも、この賠償と原子炉の廃炉を一緒にやるというものが一つの機構というのはやはりどうかなという意見もあるというふうに私は思っております。  一つは、賠償というのは着実に、かつ迅速に、これがまず大事であるというふうに思っています。特に、今もう本当に現地の人たちは避難生活が長引いて疲れているし、そして生活崩壊という、そんな深刻な方々もいるというふうに聞いております。とにかくやはり賠償というのはスピード感が必要ではないかというふうに思っています。その賠償をするに当たっては、人間関係を大事にした寄り添いながらの支援、これが賠償の持つ作業の意味だというふうに思っています。  一方、廃炉というのは、これまでのお話を伺っていますと、本当に膨大な時間と膨大な費用、お金、それから大変高度な科学的な技術もこれから必要とされるというわけですけれども、それを一つの組織、機構でやるということがやはり私はまだ疑念が消えないので、この辺りから是非質問をさせていただきたいというふうに思っております。  まず、福島第一原発の廃炉について伺いたいというふうに思っています。  福島第一原発の廃炉作業というのは、本当にこれ極めて難しい作業というふうに言われております。なぜかというと、炉心が溶融をしてしまって燃料デブリがどういう状態でメルトダウンしているか分からないという大変危険で困難を伴うという状況、現場の状況、これはっきり分かっていないわけですから、大変危険な廃炉作業というのが予想されるわけです。これが安全にできるかどうかというのは、本当に心配なのは、これまでも汚染水を見てきてお分かりのように、本当に今回の事故処理についてはトラブルが非常に多いという、そういう中で本当に安心してできるのかどうかということなわけです。  福島原発の廃炉は三十年から四十年掛かるというふうに伺っています。確実にこれで廃炉にできるのかどうかという見通し、これを伺いたいというふうに思っております。人材ですとか費用の面、そうしたものの想定、確保、この見込みというものを含めて具体的に伺えればというふうに思います。よろしくお願いします。

糟谷敏秀経済産業大臣官房総括審議官兼資源エネルギー庁廃炉・汚染水特別対策監

○政府参考人(糟谷敏秀君) 福島第一原発の廃炉、確かに世界で前例のない大変な難しい作業でございます。ただ、三十年、四十年掛けてでも、何としてでも適切な廃炉に持っていかなければいけない、そのために取り組んでいかなければいけないというふうに考えております。  中長期ロードマップというのを二〇一一年から作成をしておりまして、この作業工程にのっとって廃炉を進めてきております。このロードマップでは、短期的な取組、すなわち使用済燃料プールからの燃料の取り出しといったもの、あるいは長期的な取組、これは炉内の溶けた燃料の取り出しですとか輸送、保管、処理、処分に関する技術開発など、そういう取組の両方について具体的な作業工程を定めているものであります。もちろん、まだまだ炉の中の状況とか分からないこともいろいろございます。したがって、このロードマップは、現場の状況ですとかそれから今後行う研究開発の成果などを踏まえて、適時適切なタイミングでその見直しを行っていくということにしておるものでございます。  幾つか例を挙げますと、例えば一号機から三号機の使用済燃料プールからの燃料の取り出し方法につきましては、除染がどれぐらいできるか、それから建屋の強度がどうであるか、そういうことに応じて幾つかの選択肢を挙げております。これを、今後、こうした状況に踏まえて選び取っていくということになります。また、燃料デブリ、溶けた燃料の取り出し方法につきましても、冠水工法、水に浸した形で取り出すというのが今のベースの案でありますけれども、状況に応じて代替工法を検討するということにしております。  具体的な人材とか費用の見通しはこういう選択肢のどれを選び取るかということによって変わり得ますけれども、いずれにしても、必要な人材、それから資金確保をして進めていかなければいけないというふうに考えております。  最初に、賠償とそれから廃炉を同じ機構がやるのに違和感があるという御指摘でありましたけれども、我々、逆に、両方とも東京電力が責任を持って実施主体として行うべきものでありまして、一つの機構が賠償と廃炉を両方見ること、一元的に見ることによって廃炉や賠償に関する資金とか人材を最適に配分をすることがむしろできるようになるというふうに考えております。

真山勇一結いの党

○真山勇一君 共通の問題として東電があるというのは私も理解しているつもりなんですが、その中でもやはり廃炉というのはこれまで日本が経験したことのない新しい一つの原発に対する技術が必要ということで、後半でまた伺いますけれども、だからこそ何か分けた方がいいのかなという、私はそういうことを感じているわけなんです。    〔委員長退席、理事加藤敏幸君着席〕  今のお話を伺っていても、やはり廃炉、福島第一原発の廃炉も非常に大変だということが分かるんですが、提案理由の中で、汚染水処理については国が前面に出るということとともに、廃炉についても同様であるというふうに述べられております。もうこの委員会でも何回か出ていると思うんですが、もう一度確認をさせていただきたいんですけれども、国が前面に出るということの意味、これをもう一度改めて再確認させていただきたいと思うんです。  この支援機構とそれから東電があって、そして政府という、そういう中で国が前面に出ると、これは責任分担ということも踏まえてどういうものなのか、改めてもう一回確認をさせていただきたいと思います。

上田隆之資源エネルギー庁長官

○政府参考人(上田隆之君) お答え申し上げます。  今回のような大変な深刻な原子力事故でございますので、これは世界にも前例のない困難な事業ということですから、民間事業者だけで実施することはとても困難であると思っております。  汚染水対策のみならず、廃炉につきましても国が前面に出るというその意味でございますが、具体的には、例えば国といたしまして廃炉・汚染水問題の解決策の大方針を立案をしていくこと、それから事業者による対策の進捗管理を行っていくこと、高度な技術開発への財政的支援を行っていくこと、様々な側面がありますが、全てを東電任せにするのではなく、国としてやるべきことはしっかりやっていきたい、そういう意味合いでございます。  具体的に、じゃ、国と新機構と東電の役割分担でございますが、今申し上げましたことでもございますが、政府の役割といたしましては、中長期ロードマップ等の策定等々の大方針を策定をしていくといったことでございます。二番目に、新機構は、政府の方針に基づきまして、東電が行う福島第一原発の廃炉に対して研究開発の企画立案、あるいは指導、助言といったことで支援を行っていく役割と。三番目に、東京電力は、この政府の方針の下、機構の支援を受けながら、実施主体として具体的な廃炉・汚染水対策を実施をしていくと、こういう役割分担になると考えております。

真山勇一結いの党

○真山勇一君 まさに政府のかじ取りが本当に大事だということも私は感じております。  この辺り、茂木大臣、どうですか、その政府のかじ取り、国が前面に出るということについての決意を伺いたいというふうに思います。    〔理事加藤敏幸君退席、委員長着席〕

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 廃炉・汚染水対策全体については国が前面に出て全体の進捗管理等々を行い、また、技術的に困難が伴う事業であったりとか研究開発、我々が政権に復帰をしてすぐに平成二十四年度の補正予算から予算の計上等々も行ってきております。  ただ、実施主体そのものにつきましては東電が行うということでありまして、それを様々な形でサポートをしたり、内外の英知を結集する中でこういった廃炉・汚染水対策を進めていきたい、こんなふうに思っております。  確かに、賠償の事業、それから廃炉の事業、性格として違うのをどうして一緒にという感じに見えるところあるのかもしれません。賠償は個々の方々の実情に応じて丁寧に行っていかなければならない、言ってみると内科のお医者さんのような仕事というのに対して、一方で廃炉という極めて難しい外科的な手術をやっていく。しかし、それは同じ病院で行うものでありまして、そこの病院内におけます資金の配分であったりとか人材の配置の仕方をどうするか、そういった全体を、きちんと東電に対して資本を入れ、そして最大の株主として全体を管理をできる支援機構が行う、こういうスキームの下で今後の対策を進めていければと、こんなふうに考えております。

真山勇一結いの党

○真山勇一君 次に、お配りしたちょっと資料を見ていただきたいと思います。この大きな一枚紙でございますけれども、これは、日本の原発、今全て稼働を停止しているわけですけれども、運転を開始した古いものから順番に並べたものなんです。福島第一原発とそれから浜岡のもう既に廃炉が決定している原発を除くと現在四十八基、そしてこれを古いものから上、そして下へ新しいものというふうに順番に並べております。  これ何を見ていただきたいかというと、原子炉、大体四十年で廃炉というふうに言われているわけなので、運転開始から四十年を経過する原発が今後どんなふうに出てくるのかという、それを想像していただくのがはっきり分かるようにした表でございます。赤い部分が四十年超えた原子炉ということになってきます。ですから、だんだんだんだん年を経るに従って赤い部分が下まで下りてくる。新しい原発のところまで下りてきて、最後の、今のところの四十八番目の新しい二〇〇九年十二月から運転を開始した泊ですと、これが二〇五〇年までには、四十年ということにすれば廃炉の時期を迎えるということなわけです。  それを一覧表で見ていただくと、これから原発の廃炉というのはこれはもう大変な数でやってくるというのが想像していただけるんじゃないかというふうに思っております。もちろん、更に二十年延長ということもありますので、この表どおりにはいかないということはあるというふうに思いますけれども、廃炉を迎える原発が今後日本の全国各地でこれだけ次から次へと出てくるということが、この表でイメージとしてつかんでいただけるんじゃないかと思うんです。  今回のこの機構の改正案というのは福島第一原発の廃炉ということだけですけれども、この表で御覧いただいたように、四十年経過して寿命を迎える原子炉が全国津々浦々で次々とやっぱり出てくるわけですね。当然ながら、順次廃炉していく必要があるんですけれども、こうした原発、やはりこれだけの規模の原子炉を廃炉にするといったら、それに係る人材ですとか費用、これはもう大変なものになるのではないかというふうに思っております。  先ほど、福島原発の廃炉に関して今五十人というような人数が出ておりましたけれども、やはり高度な研究が必要ですし、それから費用も多分何兆円規模で、これだけの数だと掛かってくるんじゃないかというふうに思われます。日本だけでは多分研究者などを賄い切れなくて、それこそ外国人も呼ばなければ駄目だというようなことも起きるんじゃないかというような感じもしております。  その辺の、こうした日本がこれから迎えるこういう原子炉の廃炉、これに必要な人材ですとか費用というものをどういうふうに見積もっていらっしゃるのか、そしてその手当てというのはどのようにしてやっていこうというふうに思っていらっしゃるのか、その辺を伺いたいというふうに思います。

上田隆之資源エネルギー庁長官

○政府参考人(上田隆之君) この廃炉につきまして、どのように廃炉の人材を確保していくのか、またどのように費用を手当てをしていくのかという御質問だと思います。  まず、人材でございます。  通常、廃炉というのは除染を行いながら解体工事を行っていくというプロセスでありまして、原発一基当たり通常一日最大数百人程度の技術者、それから現場の方々も含めて作業に従事をしているというふうに聞いておりますけれども、実際、原子炉の規模にもよりますし、それから廃炉の実施時期等にもよりますので、一概に全体どの程度かということはなかなかお答えすることは難しいと考えております。  ただ、人材を養成していく、技術を養成していくという面での国の対応といたしましては、御案内のとおり、今回の福島第一原発のような事故における廃炉対策のために、予備費、補正予算等々で廃炉のための遠隔操作技術の研究開発など、大学やあるいはメーカーにおける技術開発を支援をさせていただいておりまして、こういった技術の中には通常の廃炉にも活用し得るものがあると考えております。  また、原子力分野の人材育成ということで、二十六年度の当初予算に約一・二億円の予算を計上させていただいているところでございまして、こういったことで技術を維持し、人材を確保していきたいと考えております。  それから、廃炉に必要な費用の点でありますが、これにつきましてはかなり明確でございまして、電気事業法に基づきまして解体引当金制度というのがございます。事業者に対しまして廃炉に必要な費用の積立てを義務付けておりまして、事業者は毎年度、原子力発電所ごとの廃炉の費用に要する総見積額というものを算定いたしまして、経産大臣の承認を得るということが義務付けられております。  平成二十五年度の例でございますが、総見積額を見てみますと、廃炉に関する費用の最小のものでいえば、例えば関西電力の美浜の一号機、これが三百十八億円の見積りになっております。最大のものであれば、中部電力の浜岡原子力発電所の五号機でございますが、これが約八百三十四億円の費用の見積りとなっております。全体、今、四十八基、総見積額では約二・七兆円でございますので、これを一基当たりに単純に割りますと、一基当たり平均約五百五十五億円という程度の廃炉費用を見積もっているところでございます。  それから、廃炉のこういった費用につきましては、御案内のとおり、昨年十月に会計制度を見直しまして、事業者の財務基盤が急激に損なわれないというような形で円滑かつ着実な廃炉が実施されるような会計制度の見直しを行ったところでございます。  こういった人材面、廃炉の資金面での取組を通じまして、円滑かつ着実な廃炉が実施できるように措置を講じていきたいと考えております。

真山勇一結いの党

○真山勇一君 総額で二・七兆円ということなんですけれども、やはり膨大な、廃炉というのは一大事業であるというふうに私思うんですね。  茂木大臣、これ、やはりこれだけの、福島だけじゃなくて、日本が将来、やっぱり原発をこれだけ持っているわけですから、当然寿命が来たら廃炉にしなくちゃいけない、日本がこれだけ廃炉をしなくちゃいけないという、例えば今年だけでも四十年超えたのは四基ありますし、半数になるのが二〇二五年、そんなに遠くない、こうした廃炉の現実、将来日本が取り組まなくちゃいけない現実を見て、これをどう御覧になるか伺いたいというふうに思います。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 真山委員から大変分かりやすい資料を御提示をいただいたなと思っておりまして、これ、必ずしも全てが委員御指摘のように四十年で即廃炉ということではありませんけれど、かなり時間とともに四十年を超えるものが出てくると。  実は世界の傾向も大体同じでありまして、世界で今動いております原発、四百基を超えておりますけれど、そこの中で既に四十年稼働しておりますものが約一割であります。そして、今後十年間で四十年に達するものが四割ということでありまして、傾向からいうと日本と同じような傾向なのかなと、こんなふうに見ております。  そこで、世界でも当然廃炉というものが各国で進められているわけでありますが、例えばアメリカでいいますと、通常の廃炉につきましては原子力事業者、これが実施主体になっておりまして、また、スリーマイルアイランドの原子力発電の事故に際しましても、廃炉については原子力事業者、GPUニュークリア社ですね、ここが実施主体となりまして、DOE、デパートメント・オブ・エナジー、エネルギー省が放射線の廃棄物の調査研究の実施等、研究面でのサポートを行ったわけであります。  一方、英国におきましては、国営の廃止措置機関としていわゆる廃炉庁、NDA、ニュークリア・デコミッショニング・オーソリティー、こういう組織が存在をいたしております。ただし、当該組織は国営の原発の廃炉、これを実施するのみでありまして、英国におきましても民営の原発につきましては民間事業者が自ら廃炉を実施するということになっておりまして、その意味では、原子炉の設置者である事業者が廃炉まで担うという基本的な考え方は我が国と一緒なんだろうと、こんなふうに思っております。  日本における原発の廃炉については、原発の運転により最終的な廃炉も含めた資金を確保していく、先ほど上田長官の方から答弁させていただいたとおりでありますし、また、個々の原子炉につきましても、その設備等につきまして最も知見を有している原子力事業者が実施すべきものと、そんなふうに考えております。  恐らく、原発を安全に運転をする、それと廃炉にしていく、技術的には違ったものもあると思いますけれど、原子力工学的にといいますか、様々な似ている技術を共有する部分もありまして、それを一か所に全部吸い上げてしまって原子力技術者が原発に関する技術を持たなくなってしまう、こういうことについては様々な私はリスクが生まれるのではないかなと思っておりまして、その点も考えながら今後の在り方については検討すべき問題だと思っております。

真山勇一結いの党

○真山勇一君 大臣からのお話を伺っていても、私は、これだけの膨大な廃炉作業というのがあるということになると、それを円滑に、そしてかつ確実に効果あるものにするためには、賠償組織にくっつけたものでなくて、やはり別に特化した組織をつくった方がいいんではないかなというふうなことを考えるので、例えば提案をさせていただきたいのは廃炉庁、まあ廃炉庁というものがいいかどうかは別にして、例えばこういうような組織、それをつくる方が、廃炉という作業が非常に高度な技術、人材、費用、こうしたものを効率的にできるんじゃないかというふうに思うんです。この考えはいかがでしょうか。  そして、もう一つ、長期的、本当にもう何十年、場合によっては世紀を越える仕事なわけですけれども、長期なわけですから、やはり廃炉基本計画というものを、今回の福島原発をきっかけにしてこういう基本計画をやはり立てていく必要があるというふうに思うんですけれども、その辺りはいかがでしょうか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 今回お願いをしております法改正におきましては、原賠機構に廃炉についての支援業務を追加するということですが、これは福島第一原発だけに限定されずに、今後、万が一事故炉が発生した場合は、その事故炉につきましてもこの支援機能を発揮するということでありまして、そういった意味では、困難な廃炉につきましてはこの機構を中心としながらしっかりとした支援をしていくということが必要だと思っております。  その上で、廃炉基本計画、なかなかちょっと、初めてお聞きしましたのでそのイメージが湧きにくいと。基本計画というと、ついついエネルギー基本計画というのが頭の中に入ってしまいますので分かりにくいところはあるんですけれど、個々の原発について、それぞれ四十年運転にするのか、それとも、それについて安全性を高めその延長等々を申請するのかで変わってまいりますので、なかなか一律に国として廃炉計画というものを作ることというのは若干困難が伴うのではないかな、こんな印象を初めてお聞かせいただいたところでは持ったところであります。

真山勇一結いの党

○真山勇一君 ありがとうございます。  やはり国家の一大事業ですから、場当たりじゃなくて、やはり今までの原子力政策というのはどうも後手後手になってきたような私は印象を受けております。先取り、先ほどもおっしゃいましたが、先取りということでいうと、やはり廃炉にもこういう計画、基本的な計画があってもいいんじゃないかというふうに私は思っております。  そして、今回この法改正は賠償と廃炉が一緒ということなんですが、一つ是非お願いしたいのは、まだ賠償が終わっているわけではない、先ほど大臣もおっしゃいましたけれども、その二つの作業をやるには資金と人材の配分というのが大事である。まだまだ生活苦しんでいる人たちに対する賠償の方が切捨てにならないような仕組みでこの運用を是非お願いしたいということを重ねてお願いをして、私の質問を終わります。  ありがとうございました。

荒井広幸新党改革・無所属の会

○荒井広幸君 荒井でございます。  真山議員がおっしゃったように、そして大臣がお答えになりましたけど、炉規法に言う事故を起こしたものの廃炉という意味での整理ではございますが、真山議員からもありましたように、やっぱり普通の原発の廃炉についても念には念を入れるというのも大変一考に値する意見として拝聴しておりました。  まず、本法で電気事業法の一部を改正する法律案が今第二段階に入り、間もなく第三段階で法的分離の方式による送配電部門の中立性の一層の確保及び電気の小売料金の全面自由化というようなところに想定され、ここに入っていくわけです。  そうなりますと、機構法に定めるこの原子力事業者ですね、法的分離によって送配電部門が別会社化された後は、この法律で言うところの原子力事業者というのは、その立場というか、その地位は誰が引き継ぐということになるんでしょうか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) まさに原子力事業を行っている者が原子力事業者ということになると思います。それをどういう形態で行うかと。発送電というのは分離をさせていただきます。その上で、ホールディングカンパニー制を取ったり様々な企業の形態というのは出てくると思いますが、少なくとも原子力発電事業者となりますのは原子力発電を持っている事業者ということになります。

荒井広幸新党改革・無所属の会

○荒井広幸君 大臣、お答えをいただきましたが、この間の本会議で、福島第二原発については、現時点において、適合審査が行われている十原発十七基、ほかの原発と同列に扱うことは難しいと認識をいたしておりますと、この法律についての質疑で答えていらっしゃるんです。ということは、私は期待していいのかなと、こう思ったんですが、間もなく政府として第二原発を廃炉にすると、こういう方針を固めているということでよろしいんでしょうか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 委員も御案内のとおり、廃炉を決定をいたしますのはすぐれて事業者の判断と、こういうことになってまいります。  福島の第二原発も含めてそれぞれの原発をどうしていくかということにつきましては、今後のエネルギー政策の状況であったりとか新規制基準への対応等々を総合的に勘案しながら各事業者において判断を行うものであると考えております。  その上で、福島第二原発につきましては、現在の福島県の皆様の心情等を考えると、現時点においては、適合性審査が行われている十原発十七基等、他の原発と同列に扱うことは難しいと私としては認識をいたしております。これが現時点における認識であります。

荒井広幸新党改革・無所属の会

○荒井広幸君 心情を考えるとという言葉がありましたが、ちょっと違う角度からこれを見てみますと、都道府県税の不動産取得税が軽減される特別措置というのが二〇一一年の四月からスタートしているんですね、この震災を踏まえて。  では、土地、家屋を避難指示地域以外、これは福島だけに限りますが、原発事故災害で避難先に取得したという意味です、この件数、土地、家屋、国として調べているのであれば数字を示してください。

平嶋彰英総務大臣官房審議官

○政府参考人(平嶋彰英君) お答え申し上げます。  委員の御指摘は、原子力災害対策特別措置法に基づきます避難指示区域のうち、居住困難区域に所在していたものについての代替特例の件数ということでございますが、その件数につきましては、確定値ではございませんけれども、復興特別交付税の算定等に必要な範囲内で毎年の実績及び見込みを調査しておりまして、平成二十五年までの実績及び見込みではおおむね千八百件強程度と承知をいたしております。また、二十五年度までの確定値につきましては、今後都道府県の協力を得て調査を行うことといたしております。  以上でございます。

荒井広幸新党改革・無所属の会

○荒井広幸君 傾向としては増えているんですね、時間をたつごとに。これは、大臣、どういうことかというと、みんなで除染をして帰りましょうというのはよく分かりますが、第二原発があるところに、もちろん第一原発まだまだ収束していないんですから、第二原発も動かされたら大変だという、その心情を理解するというんじゃなくて現実なんですよ、地元の人たちにとっては。  第二原発をどうするかの結論を出さなければ、これは県もその地域の町村長さんもそうなんですけど、帰りましょうと言ったって、もう一回何かがあるんじゃないかという恐怖心も含めて帰れないんですよ。というところを、私は、今のような数字で千八百強あると、こういうことでございますが、傾向としては増えてきているんですよ。こういうものをしっかり、大臣始め経済産業省の皆さんも御理解いただきたい。  となると、私どもが提案している居住コンセプトという、そういう概念が非常に重要なまとまりの解決手段として出てくるということを申し上げたいわけでもあるんです。  そこに行く前にもう一つ、その心情を理解するということでございますが、こういう角度から今日はお尋ねをしたいんです。  放射線量が安全だとか安全じゃないということは、いろいろな国際機関や医者によっても違うんですね。これが都路を含めて帰還してもいいですよといったときの問題でしたし、今度は基準を変えて調査をしましょうと、先ほど来からるるありましたけれども、悪意でやっているのではないにしてもまた数量が変わっていく、こういうようなもので大変不安が、これが増しているんです。  では、その不安が増すときに、これも皆さんよくお考えいただきたいんですが、WHOというのはほとんど出てこないんですね。IAEAが前面に出てくるんですよ。それから、日本でいえば、厚生労働省という立場から放射線被害という議論は、厚生労働省は担当じゃなくて、ほとんど出てくる機会がないんですね。  そこで、IAEAについて少し調べ直してみますと、IAEAの理事会には主要国として国連安全保障理事会常任理事国五か国が参加して、IAEA憲章によれば、機関の事業に関する報告を毎年国際連合総会に提出し、かつ、適当な場合には、安全保障理事会に提出すること、機関の事業に関して安全保障理事会の権限内の問題が生じたときには安全保障理事会に通告するものとされている。つまり、IAEAは、核保有国、この常任理事国五か国が決定権を握る安全保障理事会に影響される立場ということなんですね。少なくとも一定の安全保障理事会には報告義務を負っているということです。核と密接な問題において民生利用のこの商業原発というものが存在するということなんです。  一九五九年のWHOとIAEAの協定一条の三、ここにはどう書いてあるか。いずれかの機関が、他方の機関が重大な関心を持つか、持つ可能性のある計画又は活動を企画する際には、常に、WHOはIAEAと協議し、相互合意に基づく調整を図らなければならないと、こういうふうになっているんですね。まあ前者と後者という言い方になっていますけれども、こういう意味です。WHOはこうした常任理事国の影響下でIAEAと調整の下に判断を行いますので、かなり妥協的になっているのではないかと、妥協的に健康評価をしているのではないかという一種の疑念も持たざるを得ない局面も私は度々あったんです。  そこで、問います。世界でもこのような、国連でもこのような力関係というのは一種存在するんです。悪意に少し私は取りたいと思っているんですね。じゃ、なぜ我が国でも同じように放射線量の健康に関して厚生労働省が言ってみれば前面に出るということをされないのか、副大臣に、御見解をお聞かせください。

土屋品子自由民主党厚生労働副大臣

○副大臣(土屋品子君) 荒井広幸委員にお答えいたします。  放射線の健康影響については、厚生労働省といたしましても一丸となって一生懸命重要な課題について対応しているという認識でございまして、主に食品安全や労働安全衛生の観点で役割を担っているということでございます。  具体的には、食品や水に含まれる放射性物質の対策や廃炉作業等に従事する労働者の放射線障害防止について取組を進めているところでございます。引き続き、国民の健康、安全を守るため、関係省庁と連携しつつ必要な対応を行っていきたいと考えています。特に食品の安全、口に入るものは最も重要だと思いますので、この点については、機材等の整備も厚労省としてもしっかりと整備しているところでございますけれども、引き続き頑張ってまいりたいと思います。

荒井広幸新党改革・無所属の会

○荒井広幸君 おっしゃっていることはそのとおりなんだと思うんですが、結局、文科省とか原子力規制委員会とかというのが前面に出るんですね。簡単に言えば、何かお医者さんの顔が見えないんですよ。そういう中で何か議論されているような感じがしてならないんですね。技術者の側面ということです。何か人間性が感じられない。  IAEAというのは、これは核まで含む機関ですから、我が国から事務総長を出しておりますけれども、このIAEAというのもいかがなものかと。  このIAEAでございますが、原子力規制委員長にお尋ねいたします。私はちょっと多少の悪意を持ってこうやって聞いているんですが、IAEAは住民の健康を優先したより適正な放射線被曝の数値を出していると、このように受け止めているんでしょうか、委員長は、いかがですか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) IAEAがいわゆる安全基本指針を作るときには、まず放射線について見ると、国連のUNSCEARというところで生データを戦後間もなくから、原爆の影響がありまして、世界各国が集まってそういったデータを収集、続けています。今回の事故でもそれを収集しまして、最近報告がまとまったところでございます。  それを受けて、そういったデータを受けて、いわゆるICRP、放射線防護委員会が健康影響についていろんな基準を、一応、あそこは政府機関でも何でもないんですけれども、そういったお医者さんの集まりと言ってもいいかと思いますが、そういうところが出されます。それを受けた形で、WHOとかも同じようなことをやるわけですけれども、そういうのを受けてIAEAの中で議論して、国際的にはこういった基準で人の健康管理をしましょうということで決められているのがBSSというものでございますので、特別に何か恣意的に決まっているというふうには私は理解しておりません。

荒井広幸新党改革・無所属の会

○荒井広幸君 そういうお答えになるんだろうと思いますが、私たちがもう一回改めて、今、安全保障の話も政府からも出ておりますけれども、IAEAという立場は核全般の立場を持っている。このIAEAと国連安全保障理事会の常任理事国というもの、常任理事会と拒否権を持つ常任理事国、これはもう核を保有している国々である。  ちなみに、福島原発のこの大惨事を見て、核を持っていないイタリアは国民投票で原発をやめた。核を持っていないドイツは方向転換をして、これも原発に依存しない。ところが、核を持っているこの五大国は微動だにしませんよ。  私は、そういういわゆる安全保障、人間の安全保障という前提の下でいうと、核兵器を含む力による安全を守っていくというところが非常に多くの部分に、国連の様々な機関にも影響を与えているんじゃないかと。というのは、この五大国が大概において国連の加盟国に様々な支援をしているからなんですね。やっぱりなかなか言いづらいという局面もある。こういったものも含めてもう一回我々も整理し直していかなくちゃならない課題がこんなところにもあるんだなと、このように考えている次第です。  それで、外務省に確認しますが、IAEAが常任理事国の核保有国の意向から、完全とはいいませんが、より中立に原子力政策を構築することができる、民生利用の原子力政策ですね、構築することができると、そういう趣旨の話になっていきます、放射線量も含めて。では、その中立性を担保する根拠というのはどういうところにあるんでしょうか。

廣瀬行成外務大臣官房審議官

○政府参考人(廣瀬行成君) お答えいたします。  IAEA憲章によりますと、IAEAの目的は、全世界におきます平和、保健及び繁栄に対する原子力の貢献を促進し、及び増進するように努力し、IAEAの管理下において提供された援助等が軍事的目的を助長するような方法で利用されないことを確保することと定められております。  このIAEAには理事会というのがございまして、この理事会はIAEAの任務を遂行する権限を有するとされておりまして、実質的な意思決定機関と定められております。この理事会の構成国ですが、我が国を始めといたします三十五か国ございまして、御指摘のように、安保理常任理事国である核兵器国も五か国が含まれております。  この理事会の意思決定の手続ですけれども、この決定に際しましては、各理事国は一個の投票権を有して、出席して投票する理事国の過半数又は三分の二の多数により意思決定を行うというふうになっております。  したがいまして、この理事会の決定は、核兵器国のみならず、非核兵器国の意向も当然のことながら反映されるというふうに考えておりまして、安保理常任理事国だけの、まさに核兵器国だけの意向でこの理事会の意思が決定されるということではないものと考えております。

荒井広幸新党改革・無所属の会

○荒井広幸君 それに対する反論は、先ほど私は冒頭に述べておきました。  では、国連に国連人権理事会というのがあるんですね。ここで、先頃来日したアナンド・グローバーさんという特別報告者という方がおります。この方は、低線量被曝の長期的な影響が依然として正確には分かっていないということを強調されました。これは、原子力規制委員長、その再度確認のような形で今日お話ししているんですが、これでよろしいでしょうか。低線量被曝の長期的な影響が依然として正確には分かっていない。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) 先生おっしゃるとおりで、低線量被曝って百ミリシーベルト以下を大体指しているんですけれども、それ以下ですと、その影響を放射線の影響と結び付けるようなはっきりした、様々な疫学的な調査も随分長いことやっているんですけれども、そういうことが分からないので、百ミリシーベルト以下、一応ゼロまでリニアモデルというもので一応管理しようということになっております。そういう意味ではこの表現は正しいと思います。

荒井広幸新党改革・無所属の会

○荒井広幸君 そうなりますと、これは大臣、やっぱり議論が、今までずっとやってきていることと関連して戻るような議論になるんですが、委員長もおっしゃっているように、百ミリ以下というのは分からないことがあるわけですね。  そして、九一年にチェルノブイリが、今のウクライナがこういう状況になっていて、あの被害者の方々がどういうふうな支援をもらえるのかなということで、そういう観点でウクライナの国情を非常に心配して私見ておりますけれども、大臣には、ウクライナのこうした子供たちを含める原発の被害者、この方々に対しての支援も是非閣議で出していただいて、忘れないでウクライナ支援していただきたいと思っております。これ、要望。  そういう中で、あのチェルノブイリのときも、九〇年から九一年にいわゆるチェルノブイリ法というのができてくる過程で、ベラルーシ、ウクライナ、ロシアに分かれていきますね、旧ソ連がロシアに変わっていく。そういうときに、非常に強くウクライナは、どうも子供たちに甲状腺がんが出てくる、これは放射線の影響だろう、チェルノブイリの影響だろうと、こう言ったんです。ところが、先ほど規制委員長からありましたように、国際機関はその因果関係は認められないということになっていたんです。ところが、その五年から六年たった一九九六年か七年だったと思いますが、これは因果関係があるということで、子供の甲状腺がんだけが今認められているんです。  私はそういうものを思うものですから、やはり日本として、私どもが居住コンセプトというのを、放射線から身体を防護するためにどういう生活、居住というものをしていったらいいかという総合的な考え方を提案させていただきました。そういうものをやるときに、科学的という立場、これは、先ほど大臣がおっしゃったように、心情を理解するということがありましたけれども、それをリスクコミュニケーションで、何かつじ説法して分かりましたなんという話ではないんですよ。これは、やっぱり原体験という、そういうものは非常に深い心の亀裂にもなっているわけですね、病気にも。  ですから、今申し上げたようなチェルノブイリの例でさえそういうことがあったんですから、やっぱり科学的とかそういう言葉ばかりを言うんじゃなくて、人間として母親が子供を抱くような気持ちの私は健康政策としての放射線量、安全値という意味じゃありませんよ、そういう線量の出し方というのが、住民にとっても、それから国民にとっても、そして世界の国々に対しても、私は重要な日本の提案であり意思表示になることだろうと思うんですね。原発を売るぐらいのことをやるなら、どうしてそうした健康政策というところに立った水準というのを政策判断で取れないのかなと思っているんです。こういったところを私は経済産業大臣に申し上げたいわけです。  つまり、この汚染水の、今回の機構法にも明確に書いてあるわけです。こういうときばかり書いていると言ったら失礼になっちゃうんですけれども、明確に書いてあることは、何を言っているかといえば、予防的かつ重層的に取組を進めることが必要ですと結論付けているわけですよ。果たして予防的になっているんだろうか、そこが私の今日一番言いたいところでございましたので、経済産業大臣に、いわゆる健康政策として放射線量の基準というものを、今二十ミリで帰れると言っているんですけれど、この例えば二十ミリにしても、我々でいう居住コンセプトという全体の類型の中で、放射線量というのは我々は一に置いているんですけれども、追加被曝線量、やっぱりこの二十で大丈夫だという発想をもう変えていただけないですかね。いかがですか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) ウクライナの支援につきましては、G7の中でも日本が一千五百億円と、一番大きな支援額を行っておりまして、様々な対策を取っていきたいと思っております。  先ほど来、荒井委員の御質問を聞いておりまして、決して、悪意を持ってと御自分でおっしゃっていますけれど、悪意を持たれているとは思っていません。多分、あえて悪魔の支援者の役割を演じるとすればという英語の使い方があるんですけれど、そういう意味で厳しい質問をされているのかなと思います。  数字として二十だったら絶対にいいとかいうことではなくて、我々としても、健康管理であったりとかそういったことについてしっかりした対応を取っていくことが何より必要だ、基準を示すことというのは重要だと思っています。しかし、それは安心を確保する、安全を確保する、こういう観点で基準を示させていただくと。ただ基準さえクリアすればそれでいいということではなくて、常により安全な値に向けて、より安全な環境に向けての取組を進めるということが極めて重要だと思っております。  そういった意味から、放射線量等につきましてもより正確な数値を測定していくということは、今後とも私は重要だと思っております。新しい数字が出ることによって混乱をするとか数字の公表が遅れたではないか、何度言われてもやります。それは住民のためにやった方がいいと思うからやるわけでありまして、御批判はあえて甘んじて受けますけれど、きちんとした調査をやる、これについては何ら恥じることはない、こんなふうに思っております。

荒井広幸新党改革・無所属の会

○荒井広幸君 最後のところはちょっと私と違う質問なのかもしれませんけれども。  基本的に言うと、チェルノブイリのときには個人線量計はないんです。ですから、これを活用するということは予防のためには非常に重要なことですね。しかし、混乱しないようにやっぱりきちんと……

大久保勉民主党・新緑風会

○委員長(大久保勉君) 時間が過ぎておりますので、質疑をおまとめください。

荒井広幸新党改革・無所属の会

○荒井広幸君 情報公開をしていくということ、情報公開をしていく、隠蔽はしない。そういうふうに受け取られることだけはやめていただきたいと。  終わります。

大久保勉民主党・新緑風会

○委員長(大久保勉君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。     ─────────────

大久保勉民主党・新緑風会

○委員長(大久保勉君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  原子力損害賠償支援機構法の一部を改正する法律案の審査のため、来る二十四日午前十時に参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大久保勉民主党・新緑風会

○委員長(大久保勉君) 御異議ないと認めます。  なお、その人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大久保勉民主党・新緑風会

○委員長(大久保勉君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後三時四十八分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗