環境委員会 第8号
- 発言数
- 311 件
- 登壇者
- 25 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2014/05/22
会議録
○委員長(佐藤信秋君) ただいまから環境委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、林芳正君が委員を辞任され、その補欠として石田昌宏君が選任されました。 ─────────────
○委員長(佐藤信秋君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、環境省自然環境局長星野一昭君外十一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐藤信秋君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(佐藤信秋君) 鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○中西祐介君 おはようございます。自由民主党の中西祐介でございます。 本日は、鳥獣保護法の改正案ということでございまして、六時間近くの大変長丁場でございますが、大臣始め皆様、よろしくお願い申し上げます。 まず、今回、環境省におけるこの法案の中で大変大きな一歩を踏み出していただいたのが、まさに石原大臣を始め御尽力いただきましたこの鳥獣保護法の改正案であるというふうに思っております。 ちょうどこのニュースが出ましたのは今年の三月のたしか十一日だったと思いますが、読売新聞始め主要各社で大きくメディアに捉えられまして、これほど全国で、しかも地方部いろんな各地域で様々な被害の状況があるということを、この報道によっても、影響力の大きさを感じた次第であります。 まさに、これまで保護のための管理が中心であった環境行政、鳥獣に対する取組でありましたが、今回やはり積極的な管理をしていくということで、まさに大きな変化が伴うこの法改正であろうと、そして効果が求められる法改正であろうというふうに思っております。 そういう意味からしますと非常に期待が大きいわけでありまして、まず、石原大臣の方から、今回の改正案について、省の思いも含め、意気込みも含めてお話をいただきたいと思います。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま中西委員がお話しになりましたとおり、多分中西委員の御地元も被害がかなり出ていると思いますけれども、ニホンジカあるいはイノシシ、この数が本当に増えていると思います。それによりまして生態系へ大きな影響が出ておりますし、さらに、人間が野生動物から囲まれたところで生活をしなければ生きていけないような、農作物への被害等々も深刻化しているんだと思います。 私も知床と対馬、見てまいりましたけれども、森林の下草あるいは地面をはう草、こういうものが全部食べられている。さらには、知床で大分地元の方から御陳情いただいたんですが、道路ののり面の草を食べることによって道路が崖崩れを起こして、何度も何度も通行止めになるようなことがあると。これはかなり深刻だなと、人間の生活自体も野生動物によって脅かされている、こんなことを強く感じたところでございます。 政府としては、この増えてしまいましたニホンジカ、イノシシの生息の数、いろいろな統計があるんですけれども、こういうものを十年後に半減させるという数値目標を立てさせていただきまして、この目標を達成するために、法改正によりまして、今委員が御指摘になりましたように、法目的に鳥獣の管理、まあ殺処分でございますね、こういうものを加えますとともに、やはり御地元の都道府県が主体となって必要な捕獲事業を導入する、大きな政策転換を図らせていただいているところでございます。 改正法に基づく鳥獣の管理を進めることによりまして、鳥獣の生息総数というものが自然界に合った、また人間にも悪影響を与えない適正化を図ることによりまして、人と鳥獣が共存する社会をつくっていく、こんなつもりでこの法案、準備をさせていただきました。 以上でございます。
○中西祐介君 ありがとうございます。 まさに大臣今おっしゃっていただいたとおり、もう現場の姿を熟知をしていただいております。その中で、まさに十年後に半減と、もうはっきり今年度のこの国会の中で、所信で述べていただきましたことを本当に力強く感じておるところであります。 今大臣おっしゃいましたが、これ一一年度の数字ですけれども、ニホンジカが二百六十一万頭、エゾシカは六十四万頭、イノシシは八十八万頭まで増えている。これは調査での推計でありますけれども、もっと多いかもしれない。 さらに、これはもう実額でありますが、農産被害が年間二百億円を超えていると。言わば、地方で暮らす、畑や田んぼで作ったものが、ようやく実が育ってきたなと思ったら、全て根こそぎやられてしまうと。もうこんなやるせないことはないということを現場でも伺います。こうした、財貨を奪われてそして意欲が低下することによって、国土の多くのところが耕作放棄地にならざるを得ない、これもまさに実態であります。 そして同時に、これまでは増えたイノシシや鹿やいろんな鳥獣を駆除をしてきた狩猟免許の保持者なんですけれども、これも年々低下をし、同時に平均年齢がどんどん高齢化をしているということも現状でありまして、本当にこの法案による改善を皆さんが期待をされているところであります。 そんな中で、本日は、私は大きく二つの点について伺いたいと思っております。まず一つは、国が目標値を定めるということでございますので、実施主体は今度は県に移ってくるわけであります。その中で、県が大きな役割を果たさなきゃいけないということで、都道府県の負担あるいは能力をいかに担保していくかということを一つテーマで取り上げたいと思います。そしてもう一つは、この捕獲の担い手の確保の点でありますけれども、全国といえども、今人口の偏在とともに、まさに捕獲の担い手も偏在をしていると。同時に、地方部、人口が少ないところの方が野方図に鳥獣が増えているという現状もございますので、この大きく二点について伺いたいと思っております。 まず一点目の都道府県の負担あるいは能力の向上についてでありますけれども、地域実情に対応できる体制整備が急がれております。その中で、これから、じゃ、環境省が主導する国の役割、そして実際、計画を立案しあるいは事業者を選定していく県の役割、あるいは市町村の役割、そしてこれから新たに選定をされる事業者、大きく言うと四者の役割分担があろうかと思っておりますが、この法改正によってどういう役割分担になるのか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(星野一昭君) 深刻化するニホンジカやイノシシによる被害を減少させるためには、地域の実情を踏まえつつ集中的かつ広域的な捕獲を計画的に実施することが必要であります。 このため、鳥獣の管理は都道府県が中心的な主体となって取り組むことが適切と考えております。一方、市町村は、鳥獣被害防止特別措置法に基づき農作物等への直接的な被害対策を進めており、両者の対策が重複することなく相乗効果をもたらすよう密接に連携することが重要であると考えております。 また、国立公園など国が管理する地域について生態系被害が生じているなど、当該地域の保全すべき価値が損なわれるおそれがある場合には、所在する都道府県や市町村と十分に調整、連携を図りつつ、国が対策を進めることも必要であります。このことから、環境省といたしましては、国立公園内でのニホンジカの捕獲事業を実施しているところでございます。 また、国は、都道府県や市町村の対策が効果的かつ適切に進むよう、技術的、財政的に支援することが重要であると考えております。環境省としては、鳥獣の管理に関する最新の知見、技術を収集をして都道府県に対し技術的助言を行うなど、都道府県を様々な側面から支えていきたいと考えております。 さらに、鳥獣の管理体制を強化するためには、公的な主体のみならず、多様な担い手の確保、育成が重要であることから、今般新たに導入する鳥獣の捕獲を行う法人に対する認定制度等に関する周知なども積極的に行ってまいりたいと考えております。
○中西祐介君 今、大きく総論のお話をしていただきました。その中で、はっきりと国が都道府県のこの施策に対して技術的な支援、そして財政的な支援もするというふうなお言葉をいただきましたが、大きな一歩であろうと思っております。 その中で、今回の法改正によって第二種の特定鳥獣、言わば増大してしまった鳥獣の種を減じるところに指定をされたものについては都道府県が有効な計画立案をする必要があるというふうにも明記をされております。 その中で、まず実務の話として、現状の、例えば都道府県庁の職員数や現在の定員の中で個体数の把握をどれだけ迅速にできるか、これがまず第一歩目だと思うんですね。個体数の把握ができて初めて十年後に半減という具体策ができると思っております。 あるいは、今年調査をしました、来年から減じる策を講じていきました、その時々によって、例えば天候とか捕獲する雄や雌、あるいは小さな個体を狩猟する、いろんなパターンによって全然その増加の頻度あるいは減少の頻度は変わってくると思うんですが、そういうものに対していかに柔軟に対応できるか。 あるいは、今度、都道府県という、今まで市町村が中心だったんですが、都道府県域になってくる。都道府県の境というのは、大体日本というのは山の境も多いわけでありまして、そういう意味からすると、例えば我が地元であると、徳島県と高知県と香川県と愛媛県、いろんな隣接県との連携も必要となってくると思っております。そのときに、じゃ、県が独自で連携をやれというのか、あるいは国がそういうときにいろんな橋渡しをしながら技術的なバックアップ、あるいは個体数のいろんな調査のデータのバックアップも含めて関与をしていくのか。そこの国と都道府県との関わりについて、もう一度踏み込んで御答弁をお願いします。
○政府参考人(星野一昭君) 都道府県が効果的かつ適切に対策を進めるに当たっては、鳥獣の生息状況のモニタリングを行いつつその状況に応じて計画を作成し、対策を講じる、いわゆる順応的管理を進めることが重要であると考えております。このため、まずは都道府県ごとに生息数を把握し、捕獲の目標を定めることが必要であります。 このため、環境省では、平成二十五年度補正予算により、鹿については都道府県別、イノシシについては広域ブロック別の生息数の推定を行うこととしております。この結果を踏まえて、都道府県レベルでの捕獲目標の設定など、都道府県の捕獲を支援していく考えであります。 さらに、国としてそれぞれの都道府県における取組をしっかりとフォローアップしていくことも重要であると認識しております。改正法案成立後は、都道府県による計画の策定状況やその実施状況等の把握、分析を行い、都道府県における鳥獣被害対策の促進に向けて技術的な助言等を積極的に行ってまいりたいと思っております。 また、都道府県間の連携につきましても、連携による対応が必要な場合にはしっかりと国が主導的な役割を果たして、連携した取組を進めていきたいと考えております。
○中西祐介君 技術的な話を中心にいただきましたが、ありがとうございます。 加えて、先ほど財政的な支援もしっかりいただけるということでありました。まさに、都道府県の実情を見てみると、やはり職員の方々が同じ部課署に長い間とどまるということは少ない、これがまさに実情であります。大体二年、三年で配置換えがあるということでありまして、この十年で半減をさせるためには、その個体数の把握、動向の把握というものを常にモニタリングをしながら上がってきた数字を分析して新たな方策を講じるということが、まさに専門家としての力が必要とされるところだと思いますけれども、例えば鳥獣保護の専門家、都道府県に配置をするとかということはさっきの財政的な支援の中身になるのかなと思っておりますが、財政的な支援の中身について今どういうことを想定しているのか。あるいは、もし踏み込めるならば、いつぐらいから措置をして、十年というスパンの中でどういう位置付けで進めていけるのか、もう一歩踏み込んで御答弁をお願いいたします。
○副大臣(北川知克君) 財政的支援については後ほど事務方の方から答えると思いますが、専門家につきましての御指摘がありましたので、私の方からその点についてお答えをさせていただきたいと思いますが、鳥獣行政を担う都道府県の行政職員、専門的知識を得てずっとこれに関わっていただければ一番有り難いのでありますが、現状はなかなかそうはいきませんし、委員指摘のように、自治体の職員の異動というのもあるものですから。ただ、我々は今回、鳥獣行政、今後、鳥獣の保護と管理を関する専門的知見を有するということが非常に重要であるとも考えておりますし、科学的、計画的な鳥獣行政を推進する上で、この専門的な人材の確保というのも重要であると認識をいたしております。 そういう点も踏まえながら、今年の一月に中央環境審議会の答申においても、国による自治体における人材育成のための研修プログラムの充実、また、専門職員の活用事例に関する最新情報の提供などが求められております。環境省におきましても、都道府県の担当職員を対象に、岡山、広島、大阪、東京でも行ったのでありますが、専門的な知見の習得や技術の向上を目的とした研修会を開催をさせていただいております。 人材登録事業による専門家を紹介するなど、今後、この人材の育成確保に努めていかなければならないと考えておりますし、今後、これらの取組を一層推進をしていきたいと考えております。
○政府参考人(星野一昭君) 財政的な支援の件でございますけれども、今回の法改正の案におきましては、都道府県が行う捕獲事業が非常に重要な位置付けになってございます。そのため、都道府県がしっかりとそれぞれの県ごとに設定した捕獲目標を達成できるように支援していくことが重要だと思っております。そのためには、財政面での支援も必要不可欠だと考えております。現在、都道府県に対してどのような財政的な支援が可能であるか検討しているところでございます。
○中西祐介君 大事な観点でありますし、北川副大臣がおっしゃっていただいたとおり、研修ということで能力をまず付けさせる、極めて重要なことであります。その上で、やはり増員とか、あるいは専門家として確保したいという要望に対してまさに予算の措置がされるような仕組みを交付税の中等も含めて設計をいただけるように、より具体的な検討をこれから是非お願いを申し上げたいというふうに思っております。 先にこの法案の中身について伺いたいと思っておりますが、この法案の大きな柱の中で、これから増大をしていく、急激に増加をしていく鳥獣を、例えば捕獲をする、狩猟するといった後で、やはりこの処理をどうしていくかというのが現場では非常に大変だという話も伺っております。その中で、自治体の職員がわざわざその現場まで行って引き取るという作業はもう大変な苦労が要るわけでありまして、今回の法改正では、例えば狩猟をしたというか、例えば捕獲をした鳥獣をそのまま放置をしてもいいということも法案の中身に明記をされております。そのことに対する影響と、あとは、放置をするだけじゃなくて、いろんな処理策がこの現場の環境を考えるとあるんじゃないかと。 まだまだ現状では多少山で放置をしても汚染とかそういうことにならないわけでありますが、十年で急激に増えるから、それをどんどん放置をしていくと、その環境への影響もあるんじゃないかということも現場で懸念をされますので、その点について御回答をいただきたいと思います。
○政府参考人(星野一昭君) 従来、捕獲個体の放置の禁止は、鳥獣の体内に残存した鉛製銃弾を採食した猛禽類の鉛中毒や鳥獣の個体を捕食する動物の増加による生態系の攪乱などを防止する観点から規定しているものでございます。このため、今回の指定管理鳥獣捕獲等事業における放置の禁止の適用除外に当たっても、むやみな放置により生態系や生活環境に悪影響を及ぼさないよう、銃猟の場合には鉛弾を使用しないこと、住民の生活などに支障がないこと等を要件とすることを考えております。 また、捕獲個体の埋設、焼却等の処分が大きな負担になっていること、今後より一層の捕獲を進める必要があり、捕獲個体の処分に係る負担を軽減する必要があることは十分に認識しております。捕獲個体の処分に係る負担を軽減するための技術開発等も重要と認識しておりまして、環境省としても、情報収集、新技術の普及等、取組を進めてまいりたいと考えております。
○中西祐介君 これから、放置をして、これまでは、例えば二日ぐらいたつと、カラスやらもうほかの動物がその亡くなった死骸を全て食べ尽くして、二、三日たったらもう白骨化しているというふうな現場の状況も伺ったところでありますが、同時に、例えば徳島県の場合であると、鹿やイノシシを現場で撃ち殺したと、そのまま放置をしてある。確かに二、三日でそのもの自体は白骨化するんですが、それを食べているのは、タヌキやあるいはキツネやイタチやというものが物すごく旺盛に食する。言わば、食べ物がいっぱい増えている。その分、その食べている個体が今度は物すごく増大しているということで、まさに文字どおりイタチごっこのような状況が起こらないようにしなきゃいけないということでありまして、加えて言うと、これ新しい技術も少し伺ってまいりましたが、静岡県の事例だったと思いますけれども、八十五度以上の高熱じゃないと活性化しないバクテリアのような容器のところにその個体を放り込むと、二、三日でもう毛一本まで分解されてしまうと、そのような新しい技術も今全国であるということであります。 まさにそこは国の支援、県の大きな財政的支援がないと、自治体も大きく捕獲できるところに設置をして処理をすることがかないませんので、そういう意味で、幅広に財政的支援、技術的支援を検討をお願いしたいというふうに思います。 もう一つ、大きな改正点でありますが、今回、狩猟をするに当たって、都道府県知事の確認の下で夜間の銃猟が可能になるということであります。夜間の方が、実は先日、委員の皆さんと一緒に日光にお伺いをしたときに、夜間で戯れているところで静かに近づいていって近距離でやった方が確実性も上がるというお話も伺ったところでありますが、一般の方々にとっては、全く住宅街じゃないところでそれをやっていても、やはり不安に思うこともたくさんあろうかと思います。 そうした意味からすると、安全性の確保とこれからの国民の皆さんへの周知の具体策について、改めて伺いたいと思います。
○大臣政務官(牧原秀樹君) 夜間の銃による捕獲等につきましては、先生御指摘のとおり、安全性の確保が極めて重要でございまして、そうした観点から、厳格な要件の下でのみ限定的に実施を認めるというふうにしております。 具体的には、このような夜間の銃による捕獲は都道府県又は国の機関が行う事業に限定することとし、そして、その実施計画は地域の方々やそして関係地方公共団体の意見もお聴きして策定することとしております。そして、具体的な実施に当たっては、夜間の銃による捕獲を安全に実施する能力を有すると認められた認定事業者のみが委託を受けることができます。そして、かつ、実施日時、区域、そして方法や安全管理体制などが実施計画に適合することについて都道府県知事が確認するということとしております。 また、周知につきましては、国としては、都道府県がこのような実施計画の策定、実施体制の調整を図る中で地域住民への周知というものが徹底的に確実に実施されるよう、基本指針やガイドライン等を通じて都道府県に示してまいりたいと考えております。
○中西祐介君 是非、その基準づくりを大切にお願いしたいと思います。 といいますのも、二つ目の大きな柱に触れさせていただきますが、まずは担い手をどう確保するかというのが減少させる大きな手だてであることは間違いないと思っております。そんな中で、今回、都道府県が事業者を認定するということでありまして、今の夜間銃猟の話もまさにそうでありますが、新たにこの捕獲に対して携わる方々が増えるということは、捕獲にとっては有効な手だてでありますが、同時に、地域の方々、猟に関わらない方々にとっては、どういう方々がじゃ自分たちの地域に入り込んでくるのか、田舎ほどコミュニティーが強いし、人間関係が密でありますので、見ず知らずの人が勝手に入ってきて、つかつかといろんなところを探り回って、そして猟をするという事態にとっては非常に不安も増大するということで、そこの対策を是非お願いしたいと思いますが、まず、事業者の認定づくりについて、どんなプロセスで、いつまでにこれをなし得るのか、そして、多分、事業者を認定するということは増員するということが想定にあると思いますので、どういう方々が、これまで猟友会等を中心とした方々が担い手であったと思いますが、どういう方々を想定をされ、さらに、新しい人たちをどう育成するのか、その三点についてまとめてお答えください。
○政府参考人(星野一昭君) 認定鳥獣捕獲等事業者の認定基準につきましては、事業者が有するべき安全管理体制や、行う研修の内容等の詳細について、今後、省令や基本指針等において具体的に示していく考えでございます。 認定事業者となる者といたしましては、現在地域において捕獲等を担っている猟友会等のほか、公益法人、自然環境コンサルタント、警備会社等を想定しているところでございます。当面は、現在鳥獣捕獲に携わっている方々が中心となると思われますが、様々な条件下での捕獲等事業に対応するためには、将来的に各都道府県で複数の事業者が認定されることが望ましいと考えております。 このため、環境省としては、事業者の育成確保、これ重要な課題でございますので、認定事業者となることを希望する、そういう方々への講習や新たな制度の周知、さらには認定事業者を含めた捕獲従事者の技能の向上や鳥獣の管理に関する知見、技術に関する情報提供、こうしたことを積極的に行い、事業者の業務が円滑に進むような支援を検討してまいりたいと考えております。
○中西祐介君 多分現場では、思っている以上に整理を綿密にしていかないと混乱が生じるんじゃないかと思うわけです。これまで旧の市町村単位で猟友会のメンバーの縄張があったわけでありますが、それが県単位で活動できるようになるということは、じゃ、今まで地域に入ってこなかった猟友会のメンバーも猟に入ることができる。加えて、今もおっしゃったように警備会社とか自然環境団体の方々、言わば猟に対しては素人の分野の方々が今度入るということであるので、猟友会のこれまでの皆さんとのすみ分けというか、役割分担も重要だと思います。 同時に、もう一つは、地域の方々にどう溶け込んでいくのか、顔見知りになっていくのかということが非常に大事だと思うので、これは思っている以上に県の指導が行き届いていかないと、不測の事故のようなことも想定をされるわけでありまして、是非、国はその辺のことも、都道府県任せではなくて、バックアップをどうできるかということをこれからより練っていただきたいというふうに思っております。 続いて、その事業者の中でのハンターをどう確保するかということでありますが、この分野については、猟友会の方々が中心になってきていただきましたけれども、若い世代をいかに確保するか、もうこの策を講じるほかないと思っております。 たしか、一九七六年頃、全国で五十三万人いた狩猟免許の保持者でありますが、一一年度の数字だともう二十万人を切ったということでありまして、三分の一程度になりつつあるという状況であります。さらに、平均年齢がもう六十歳を超えているので、このまま行くと十年たったら七十歳を超えて、山を歩き回ることも、猟をなかなかしていくことも、やっぱり効果が薄いということがあります。 いかに若い人を確保していくか、そのために講じられる方策を是非伺いたいと思いますが、まず、今日、警察庁の方がいらっしゃっておりますので、この猟の免許を取得するに当たってどれぐらいのお金が掛かっているのか、また、取った後、年間どれぐらいのお金が掛かり続けるのかという金銭的な面をまず伺いたいと思います。
○政府参考人(宮城直樹君) お答えを申し上げます。 猟銃の所持許可を取得するまでの手数料でございますが、これ猟銃の場合は大体六万円ぐらいというふうに見積もってございます。それからさらに、更新という手続がございます。これにつきましてはもう少しお安くなってございまして、これも猟銃でございますが、二万円と、これぐらいの金額になってございます。
○中西祐介君 お金も確かに毎年掛かります。大変な若い世代にとっては負担になることは間違いないわけであります。 さらに、この免許を申請するに当たっては、精神科の医師の診断書も必要となっているところであります。実際のところ、平成たしか二十年に診断書が必要だということで改正になったと思いますが、その前とその後を比べたときに、多分この規定は、不測の事故を起こさないように、あるいはおかしな人が免許を取得しないようにということで念を入れての診断書だったと思いますが、実際のところ、事故の件数というものは変わっていないし、むしろ増加しているというふうなデータもあるやに伺っておりますが、その点につきまして、どういう経緯でこの診断書が入ったのか、あるいはこの前後との数字についてお答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(宮城直樹君) 最初に、いわゆる猟銃等の使用に係ります事件の発生の数でございます。これ、平成十七年からちょっと数字を申し上げます。平成十七年が九件、十八年が六件、十九年が十二件、二十年にぐっと減ります、二件でございます。それから、二十一年三件、二十二年五件、五件、ゼロ件、三件と、こういうふうになってございまして、十九年に非常に大きな数が出てございます。 実は、先ほど御質問ございましたこの改正につきましても、そういったことを念頭に置きながら、いわゆる精神科の診断書を得ていただくように国会で議論がなされまして、このような改定となったというふうに承知しているところでございます。
○中西祐介君 ありがとうございます。 数字自体でいうと一桁がほとんどなので、全国で見ると少ないという件数になるかもしれませんが、一方で、警察庁としてはこれは取締りといいますか、極力取得者が少なくて事故が少ない方がいいに決まっていて、ただ、この今回の鳥獣改正の方では担い手を増やすという観点でバックアップをしなきゃいけない、ここの整合性を省をまたいで是非対応していく必要があるんじゃないかと思っております。 徳島の事例ばかり出して恐縮ですが、例えば高校生とかで部活で銃を使うような関係の部活もあるということで、そういう若い世代も実は猟友会の活動にうまく巻き込もうということを今実際にやっています。ただ、免許の取得のできる期間と卒業するタイムラグがあるものですから、卒業後そのまま地域の活動に関わってもらうことができないということもあるようなんですけれども、新しいそうした確保策も含めて、より警察庁の取締りの方と環境省のバックアップを両立できるように是非お願いを申し上げたいというふうに思っております。 そして、もう間もなく時間でございますので、もう少し伺いたいと思いますが、今日これまで、都道府県の適正の管理、そして能力をどう確保するかということ、そして捕獲の担い手をどのように確保するか、偏在をどのように適正するかということを申し上げてまいりましたが、やっぱり出口のことをしっかりと考える必要があると思っておりまして、例えば欧米でもよくありますジビエの活用を十分に検討していく必要があるんじゃないかと思っております。 例えば、北海道の話をこの間伺いましたけれども、北海道の現場で冬に猟をやってその個体を放置をしてあっても、そのまま持ち帰って内臓の処理をして冷蔵庫に入れるよりも外の方が数十度気温が低くて、衛生上はそっちの方が安全だというふうな意見もあるぐらい、捕殺をした後の処理については地域の実情に応じて柔軟に対応する必要があるんじゃないかというふうに思っております。 今日、厚労省の方も来ていただいておりますが、食肉の衛生の基準について、現状どういう形になっているかということを伺わさせてください。
○政府参考人(新村和哉君) お答え申し上げます。 野生鳥獣の利活用が盛んな一部の自治体におきましては、野生鳥獣処理の衛生管理等に関するガイドラインを作成していると承知しております。委員御指摘のとおり、内臓の処理等につきましてもそれぞれの自治体で様々な内容が定められているということも承知しております。 厚生労働省におきましては、野生鳥獣肉の安全性確保のための研究を実施しておりまして、その中で病原微生物による汚染実態調査や諸外国の調査も行ってきたところでございます。現在、研究の最終報告を待っている段階でございまして、今後、これらの研究成果を踏まえて、疾病に罹患した野生鳥獣の排除ですとか衛生的な解体処理の方法等を内容とする国としてのガイドラインを作成していくこととしております。 今後、都道府県や関係者の御意見もいただく必要がございますけれども、できるだけ早く作成してまいりたいと考えております。
○中西祐介君 多分、現場の狩猟者の方々は国が基準を作っていないということを余り御存じなくて、市町村が独自に作っている、例えば一時間以内に山から下ろしてきて内臓の処理をしたものでないと流通に回しちゃいけないとか、いろいろ現場ごとの基準で運用をしている場合がありますが、やはりそれが使いづらかったり、あるいは実情に応じていなかったりということもあるので、いち早く国のガイドラインを示していただきたいというふうに思っています。たしか去年までに研究終わったというふうに伺っておりますが、ガイドライン、十年後までに半減をさせるということを考えると、一刻も早くこの基準作りをする必要があるというふうに思いますが、どれぐらいまでに出せるのか、現状でお答えください。
○政府参考人(新村和哉君) この研究は二十五年度までの研究でございますので、その最終的な研究の取りまとめを現在していただいているというところでございます。 その研究の成果を十分私ども中身を見させていただく必要がございますし、それから、御指摘ございましたように、都道府県あるいはその他の自治体で作っているガイドラインの中身もよく拝見して、そして関係者の御意見をよく聞いて調整をしていくというところも必要ですので、現時点でいつまでということは明確には申し上げられませんけれども、この法案との関連もございますので、できるだけ早くその辺は作成をしていきたいと考えております。
○中西祐介君 是非よろしくお願いをいたします。 昔、「猿の惑星」という映画がありましたが、田舎の現場では、猿の惑星どころか鹿の惑星のような地域もありますし、シシの惑星のようなところもあるということで、本当に喫緊の大切な法案だと思います。今日質問をさせていただいた細かな部分について、これから省を是非挙げていい中身にしていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願い申し上げます。 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○高橋克法君 自由民主党の高橋克法です。よろしくお願いします。 私の地元であります栃木県の日光市、世界遺産であります二社一寺の敷地内にありましたカタクリの群落は、鹿の食害でなくなりました。日光を代表するシラネアオイ、きれいな花が咲きますが、このシラネアオイも同じ状況です。 それから、アーバンディアと呼ばれる市街地に出没する鹿も最近増えてきました。日光国立公園の中には一部、鹿防止柵で区切られた地域がありますけれども、その防止柵の外側というのは、先ほど大臣の北海道のお話と同じなんですが、ササが根こそぎ食べられてしまって地面が露出をし、少しの雨で表土が流出して、ヒメマスが生息する渓流が濁ってしまったり、中禅寺湖にも土砂が流れ込む、そういう状況にあります。 さらに、先日の視察のときに、ササが食べ尽くされた結果かどうか分かりませんけれども、最近野鳥の声が聞こえなくなった。やはりそれは何らかの形で生態系に影響を与えているんだと推測をせざるを得ません。 また、平家落人の里と言われている日光市の栗山というところがありますが、ここは大変独居老人、それから高齢者世帯が多いところなんですが、ここは猿の楽園です、今。お訪ねをすると、庭で猿が遊んでいます。裏庭にも猿が遊んでいます。高齢者の方どうしているかというと、猿を追い払えませんから家の中でじっとしている。そういうような状況にあるということも事実なんです。しかし、よくよく考えてみると、これら鳥獣たちに罪はないんです。 かつて、日本では、人の住む集落があり、里山があり、奥山がありました。そして、我々日本人にとって奥山というのは、神々の住まうところ、それから私たちが死後に帰る神聖な場所である、そのような捉え方をされていましたし、人々は里山の恵みを、里山からまきや落ち葉や山菜やそういったものをいただく代わりに里山をきれいにして、そしてその結果、里山が奥山と人里の緩衝地帯として人と獣たちのすみ分けの機能を果たしていた、そのようにも思います。 もちろん、昔から農産物をめぐっては人間と獣たちの衝突というのはあったんですけれども、まだ集落自体の力があったからその衝突は吸収ができていたというふうにも私は考えています。人が立ち入るのは里山まで、しかし奥山に入る必要もあるから、奥山に入るときには山の神々に礼儀を尽くして入るというルールもありました。今上映されている「WOOD JOB! 神去なあなあ日常」、確かこれはロケ地になったのは三重県だったと思いますが、その映画、私、最終、仕事が終わってから見てきましたが、杣人たち、つまり山で働く方々は奥山に入るときには奥山の神々に手を合わせてから山に入られる、そういう日本人の精神性があったんだと思います。 その精神性の結果だと思うんですけれども、例えば、イギリスは日本と同じ島国ですけれど、イギリスでは産業革命の時代に森林をほとんど伐採してしまいました。その結果、日本には百八十八種の哺乳類が生息していて、そのうち日本の固有種は四十一種あります。イギリスには五十種の哺乳類しかいないんです。固有種はゼロです。植物についても、日本には五千五百種以上が生育していますが、イギリスは千六百種しかありません。そのようなことを念頭に置きながら、生態系のバランスを考えた長期的な保護管理というものと、差し迫った被害を食い止めるための対策の両方、これが必要であるという視点から質問をいたします。 鳥獣の保護管理は、個体数管理、生息地管理、被害防除、これを一体的に進めることが重要とされています。このうち、個体数管理や被害防除などのための鳥獣の捕獲は公益を目的としているんですが、実際にそれを担っているのは趣味としての狩猟の免許保持者の皆様です。そして、その対価についても、ほぼ無償で行われています。 しかし、現在の鳥獣捕獲というのは、有害鳥獣捕獲、さらには特定計画に基づく個体数の調整というものが主体となっていて、例えば環境省による統計では、平成二十三年度、鹿の捕獲は、いわゆる趣味としての狩猟によるものは十八万三千六百頭、個体数調整などの公益的なものは二十三万一千九百頭となっています。つまり、公益を目的とする捕獲がもう半数以上を占めている。しかし、現在の狩猟免許制度というのは、そもそも趣味としての狩猟を規制するという前提に立っていますので、公益的な捕獲を前提とした制度ではありません。 平成二十六年一月に中央環境審議会から出された答申においては、一般免許と許可捕獲のための免許区分、狩猟免許とは別の鳥獣保護管理を担う専門家を認定する仕組みなど、管理のための捕獲等の担い手として鳥獣保護管理に携わる者に対する免許や資格の在り方等についても引き続き検討が必要であると指摘をされています。 狩猟免許制度に関する議論は今後の捕獲等の担い手の確保に直結をしている問題ですから、早急に議論を進める必要があると思いますが、この点に関して、今後の方針をお伺いいたします。
○政府参考人(星野一昭君) 審議会の議論の結果を受けまして今回の法律案を作成したわけでございますけれども、審議会で様々な議論がなされました。委員御指摘のような、鳥獣の管理に携わる者への特別な免許の在り方、また資格の在り方、そういったものは継続してしっかりと検討しなくてはいけないということも盛り込まれております。 私ども、非常にそれ重く受け止めてございまして、今回の法改正を受けた対策は対策として行いながら、更に鳥獣の管理を適切に行うための方策、それを検討する中で、審議会から指摘された事項についても検討を進めてまいりたいと思っております。
○高橋克法君 よろしくお願いします。 猟銃の所持許可の更新又は追加の所持許可を受けようとする人は各都道府県の公安委員会が行う技能に関する講習を受け、その課程を修了しなければならないということになっています。しかし、現在、鳥獣による農林水産業に係る被害の防止のための特別措置に関する法律、いわゆる特措法において、一定の要件を満たす方、つまり特例対象者と呼ばれていますが、この方々は技能講習修了証明書の交付を受けなくても猟銃の所持許可又は所持許可の更新を受けることができるとなっているんです。 ただ、この制度は平成二十四年九月二十八日から施行されましたが、平成二十六年十二月三日で終了してしまいます。この特措法の終了によって、これまで以上に狩猟免許所持者が減ってしまう、つまり狩猟を担う方々が減ってしまうという危惧があります。 先日、環境委員会において訪れた日光市でもお話を聞きましたが、日光市には約二百五十人の有害駆除従事者という方々がいますが、この特措法の終了によって、もう狩猟をするのは無理だという声も上がっているんです。 栃木県の現状を申し上げますと、平成二十三年度の狩猟免許所持者数は、昭和五十六年度のピークの一万四千三百八十七人から七三%減の二千五百八十七人まで減少しました。さらには、その総数に占める六十歳以上の高齢者の割合は六七・一%という現実にあります。 捕獲従事者の確保という観点からも、猟銃の所持許可、更新時における技能講習免除期間の延長が必要だと思いますが、これは農水省の見解をお伺いいたします。
○政府参考人(西郷正道君) 平成二十四年三月、先生御指摘の議員立法による鳥獣被害防止特措法の改正によりまして、銃刀法に基づく銃所持許可、更新時の技能講習、これにつきましては、一定の要件を満たす鳥獣被害対策実施隊員、これは市町村で実施隊ということでこのためだけに設けていただく隊でございますけれども、この隊員につきましては当分の間ということ、それから、今御指摘の、それ以外ですね、被害防止計画に基づく対象鳥獣の捕獲に従事する、それもまた一定の要件があるわけでございますけど、これを満たす者につきましては、平成二十六年十二月三日までの間、その適用を除外されているということでございます。 この被害防止計画に基づく対象鳥獣の捕獲等に従事する者への措置、要するに二番目の十二月三日に切れる方でございますけど、これにつきましては、当時、鳥獣被害防止特措法の改正当時、実施隊ということの設置が百に満たない、要するに百市町村なかったといったことから、その実施隊の設置が進むまでの過渡的な措置として設けられたものと承知しております。その後、ここ二年間で実施隊の設置数は七百四十五市町村まで増加しておりまして、農林水産省といたしましては、市町村において、実施隊員に技能講習免除、これ、今メリットとして一つあるわけでございますけど、それ以外に、例えば公務災害の適用だとか、あるいは狩猟税の減免とか、実施隊員になればそういった措置が自動的に付いてくるわけでございますけれども、そういったことを活用して、人材を確保して被害対策を進められるという特措法の趣旨にのっとって、実施隊の更なる設置促進に努めることが重要と思っているところでございます。 このため、農林水産省におきましては、鳥獣被害対策予算による実施隊を置いてある重点支援、要するに実施隊を設置する市町村への予算の優先配分でございますとか、あるいは実施隊を早く置きましょうということで、普及啓発活動の全国展開、出前の説明会などを実施しているところでございまして、実施隊の設置、あるいは実施隊による被害の防除を推進するということを重点的に進めているということでございます。 今後とも、各地域での実施隊の設置が促進されて、特措法に基づく措置が円滑に行われるように進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○高橋克法君 現場の猟友会からそういう御意見、危惧が出ているということは御承知をいただきたいと思いますし、その代わりに実施隊に積極的に公益を担うという形で入っていただければという、そういうことなんだと思いますけれども、その辺のところは地元猟友会に対する働きかけを今以上に強めていただくということが必要だと思いますので、どうぞよろしくお願いします。 今の実施隊員の問題とも絡むんですが、実施隊員については技能講習を当分の間免除するということになっていますが、今度の法改正においてできる認定鳥獣捕獲等事業者、この事業者については、より高度な捕獲技術を持つ者とされておりますので、鳥獣被害対策実施隊員と同様かそれ以上のメリット措置が設けられることが必要ではないかと考えています。衆議院の環境委員会においては、答弁の中で、今後同様の措置が可能か検討するとなっておりますけれども、その後、この検討がどういう状況にあるのか、できれば具体的なスケジュール等、答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(星野一昭君) 現在御審議いただいている改正法の円滑な運用のための詳細事項につきましては、改正法の施行までに施行規則や基本指針、通知において定めることとしております。 これらを定める際に認定事業者の認定要件や認定事業者が行う捕獲事業に関する留意事項につきまして検討してまいることとしておりまして、銃刀法に関する措置につきましても、安全の確保に十分留意しつつ具体的にどのような措置を講ずることが可能か、警察庁と検討してまいりたいと考えております。
○高橋克法君 次に、先ほど中西委員の方からも質問がありましたけれども、認定鳥獣捕獲等事業者とこれまで活動を担ってきた地元の猟友会との間の調整、連携という問題の質問をいたします。 中西委員の御指摘のように、これまで猟友会は有害鳥獣駆除を担ってこられましたけれども、むやみやたらに誰でもいいから猟友会員を現場に向けているわけではないということでした。その地域の方々との人的なつながりがある方であるとか、その地理をよく分かっている方、つまり、ここで猟銃を撃ったら危ないというようなそういう地理的な条件もありますから、そういったことがよく分かっている方、そういう方々を向けているんだと、むやみやたらに機械的に向けているんではないというお話があったんです。それは重要なことだと思います。というのは、当然私有財産である山に入る場合もあるわけですから、そういうことからいうと、ああ、どこそこの誰ちゃんが来ているな、ああ、有害鳥獣駆除で来ているんだな、そういう暗黙の了解というか、これは非常に大切なことだと思うんです、しかも持っているものは銃ですから。 そういう面でいうと、この認定鳥獣捕獲等事業者ができた場合に、これから事業を行っていくんですが、地元の猟友会を含めた狩猟者団体との調整、連携というのが非常に大事なんですが、今後どのような対応を行っていくのか、改めてお伺いします。
○大臣政務官(牧原秀樹君) 委員御指摘の点は大変重要な点であると考えております。 猟友会等の既存の狩猟者団体につきましては、これまで地域で大変大きな役割を果たしてきていただいておりまして、今後も重要な役割を担っていただくことを期待しているところでございます。一方、急速に鳥獣の被害が拡大する中で、従来の捕獲が及びにくいという地域において安全かつ効率的に捕獲を実施することが可能な事業者の育成が必要だということもまた事実でございます。 国といたしましては、この新たな事業者が活動する際には、これまで活動してきた地域の狩猟団体の皆様とのあつれきを生じることなく、調整、連携して取り組むことができるよう発注する立場の都道府県等についても十分な配慮を求めていくところでございますし、こうしたことを基本指針を通じて十分な配慮をすべきということを示していきたいと考えているところであります。
○高橋克法君 この部分に関しては、先ほどやはり中西委員が御指摘をされたように、それぞれの都道府県に人間的にも知識的にも優れた専門家というんですか、そういう方々の配置というのが非常に重要になってくると思いますし、そういったことも含めてしっかりとやっていただきたいと思います。 さらに、認定鳥獣捕獲等事業者制度が導入されるわけですが、この導入に際して財源措置をどのように図っていくのかということについてお伺いをいたします。
○政府参考人(星野一昭君) 認定制度が効果的に活用されるよう、認定事業者の参入促進や育成、事業者が行う鳥獣捕獲業務の円滑な実施に向けた取組への支援が重要と認識しております。 環境省としては、このため、認定事業者を希望する者への講習、さらには新たな制度の周知、認定事業者を含めた捕獲従事者の技能の向上や鳥獣の管理に関する知見、技術に関する情報提供等について検討しているところでございます。
○高橋克法君 多分、この鳥獣保護法が改正されてこの認定事業者制度がスタートをすると、これは想像、予想ですけれども、実際に農産物に被害を及ぼす鳥獣、人里の周囲にいるもの、これは多分地元の猟友会等の皆さんがやってくださる形になるのかなと思います。 ただ、もっと奥に入った、地形的にも険しい、奥山というんですか、獣たちは移動しますので、人里の近辺だけを駆除したからといって、また下りてまいりますから、そういう意味では、奥山にある程度踏み込んで個体数の調整を、適正な個体数にしないといけないという思いがあって、多分そういう険しいところは、いわゆるプロ集団であるこの認定鳥獣捕獲等事業者の皆さんが担わざるを得ないのではないか、猟友会自体がもう高齢化をしていますからね、人も少ないし。だから、そういう形になってきたときに財政的なものがやはり必要になってくるのではないかなという予想はされるんですが、その辺のところこれからの検討課題に多分なってくるのではないかと思うので、しっかりと検討のほどよろしくお願いしたい、そのように思います。 鳥獣被害に対応するという考え方、これメーンとしつつも、捕獲された鳥獣肉、これは中西委員がおっしゃられたジビエと呼ばれる、言ってみれば地域資源でもあります。これらを生かすことができれば、有害鳥獣対策だけではなくて地元の中山間地の雇用確保も含めた地域の活性化につなげることができるのではないか、実際にそうやってつなげているところもあるわけですけれども。そして、その活性化や地域振興や有害鳥獣対策という現実の問題以上に、命を無駄にしないということは自然に対する礼儀であると私は思っていますし、日本人の精神性だと思っているんです。 例えば、那須の山々を源としてゆったりと流れる那珂川という川がありますが、その那珂川の流れる八溝山系の豊かな自然の恵みを受けた町が栃木県那珂川町という町なんです。茨城県との境にあります。那珂川町では自然資源を生かした地域振興に大変真摯に取り組んでいらっしゃいまして、中でも、箱わな、くくりわなで捕獲をした野生のイノシシの生体を買い取って、町の設立した加工施設で商品化したイノシシ肉に八溝ししまるというブランド名を付けて、新たな特産品として、食肉加工店でありますとか地元の温泉旅館、さらには飲食店に出荷をして大変な好評を博しているという状況にあります。 八溝山系を元気に走り回った八溝ししまるというのは非常に香りが良くて、しっかりした歯応えの中に軟らかさがある。私も食べますけれども、おいしい肉なんですが、ただ、これまだその仕組みが完璧にでき上がっていないものですから、時期によってはイノシシ肉の安定供給が難しいという現実があります。安定供給が難しいということは需要家の要望にいつも応えられないということでもありますので、そういった安定供給できないところからは需要家は離れていってしまうという現実もありますから、需要家の確保も安定していないということになるんですが、その結果、施設の運営面では赤字です。その赤字分は行政からの財源の投入によって解消をせざるを得ないという現状なんです。 これがもっと日本国民の間にジビエというものの考え方が浸透して、また事業者も含めた取組ももうちょっと系統立ててできてくれば、安定供給ができ、需要家の要望にも応えられるということになるんでしょうけれども、まだそこまで行っていませんから、これはほとんど赤字だと言っていいと思うんです。そして、この状況が続けば、税金で赤字補填をしているわけですから、施設の存続自体が危ぶまれるということになります。そうなったときには、ただ単に増え過ぎた鳥獣を捕殺するだけということになります。これは観念論ですけれども、本来の日本人の姿ではないと私は思います。 解体から販売までの仕組みがきちっとでき上がって、雇用を含めた地域経済効果というものも上がる、そういう意味で、この地域資源たる鳥獣肉の利活用に対してはしっかりと支援をしていかなきゃならないと思うんですが、農水省にこの支援についてお伺いをいたします。
○政府参考人(西郷正道君) 先生御指摘のとおり、捕獲した鳥獣の食肉などの利活用は非常に重要な課題だというふうに存じております。 このため、農林水産省におきましては、鳥獣被害対策における捕獲後の処理の一環といたしまして、鳥獣被害防止総合対策交付金といったもので、捕獲鳥獣の食肉処理加工施設の整備あるいは販売面の強化を目指す取組を支援をさせていただいております。また、狩猟者、加工事業者、販売事業者などの関係者が連携しながら行うジビエ商品の開発あるいは販路開拓の六次産業化の取組といったことにつきまして、六次産業化の支援対策によりまして支援をさせていただいております。 引き続き、地域の実情に応じました野生鳥獣の食肉利活用が進められますよう各種支援を講じてまいりたいと存じております。
○高橋克法君 今、限界集落であるとか、それから、コンビニもない、何もないということで、働く場所もないということで若い方々が出ていってしまって、中山間地は非常に厳しい状況にある。言ってみればマイナスのイメージで捉えられているんですが。 実は、「里山資本主義」という本がありまして、これは発想の転換をしようじゃないか、広島県の中国山地に抱かれた、たしか庄原市であるとかそういったところは、山の恵み、地域資源、これはそういった中山間地はもう宝庫であるという視点から、製材業者が今まで出していた、処理業者にお金払って引き取ってもらっていた、そういった木材の製材をしたときに出るものですとか、あと、かんなを掛けたときに出るかんなくずでありますとか、そういったものを資源として捉えてペレットボイラーのペレットを作ったり、それから、山の中にバイオマスの発電所を、これは民間事業者の方が造ったり、新たなもっと出力の大きい発電、バイオマス発電所も今計画をして、今造っているんじゃないかと思いますが、もうできたかどうか分かりませんが、これも国の補助を受けてということでやっていらっしゃって、そこでは、雇用が生まれ、そして若い人たちの声が地域にこだまするようになり、ということは、これまで集落が担ってきたいろいろな部分の機能が復活をしてきている。そういった発想でうまくいっている地域があるということは事実ですので、この鳥獣肉に関しても同じ僕は視点が必要だと思います。 総合的に、山のバイオマスの木材だけではなく、こういった野生鳥獣の存在というのもプラスに転換をしていく、しかし、その転換をするためにはその仕組みが必要である、仕組みをつくるためにはなかなか人間一個人ではハードルが高い、そういうものに対して、公的な、国なり地方公共団体はその仕組みづくりに支援をしていく。そして、その仕組みがうまく回り始めたら、自立的に人々の努力と汗によって回っていく。そして、その地域に活気が戻る、笑顔が戻る。そういった役割分担を公的な機関というのは担うべきだと思うので、済みませんが、しっかりとよろしくお願いいたします。 次に、カワウについてお伺いしたいんです。 カワウについては、一九七〇年代に絶滅が危惧されるなど、減少を示しました。しかし、その後増加に転じまして、現在では、全国でねぐらが約四百五十か所、およそ約十二万羽が生息されていると推定されます。カワウの増加については、河川や湖沼で行われる内水面漁業における食害や、それに伴う漁具破損被害が問題となっています。私の地元の栃木県でも、那珂川や鬼怒川という非常にきれいな河川があって、そこはアユ漁のメッカですけれども、このカワウの被害が非常に甚大です。 ただ、じゃ、どのぐらいの被害があるかというと、例えば、畑をイノシシにやられてしまうんであれば、その畑から取れたであろう農産物の価格ということになるんですけれども、いかんせん川の中の世界で、カワウがどれだけ食べているか分からないので、被害額はこれは想定できないということで、これはしようがないことだと思うんですけれども、カワウの漁業被害について把握されている現状をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(長谷成人君) カワウによる漁業被害につきましては、委員御指摘のように、養魚場の魚が食べられるほか、網に掛かった魚が食べられたり、網を破られたりするなどの漁業、養殖業の直接的な被害がございます。それから、漁業協同組合が放流したばかりの稚アユを始め、河川の魚が大量に食害されて漁獲量が減少したり、あるいは、レクリエーションの釣りに影響が出たりするなどの被害も生じているところでございます。 全国内水面漁業協同組合連合会の調べによりますと、カワウの駆除や被害防除対策を実施している漁協の数は、平成十六年の三十四都府県二百八十二漁協が、平成二十二年には四十二都府県三百八十九漁協と増加しておりまして、地域的には、関東、近畿地方を中心に全国的な広がりを示しているところでございます。
○高橋克法君 環境省と水産庁においては、カワウについても、十年後までに、被害を与えるカワウの個体数を半減との目標を掲げていると思うんですが、ただ、カワウというのは五十キロも離れた地域に餌を取りに行くこともある、大体十五キロとかそういう範囲だと思いますが、五十キロも離れたところに餌を取りに行くこともあるというそういうものですから、広域にわたって活動いたします。ですから、被害対策としても広範囲でこれ対応していかなきゃなりません。また、無計画でねぐらを駆除しますと、群れが分散を逆にしてしまいまして、結果として被害が拡大をしてしまう。つまり、ほかの例えば鹿やイノシシとは異なる被害対策の難しさがあるということは認識をしています。 現在、関東と中部近畿においてカワウ広域協議会というものが設置をされ対策を進められていると承知をしていますが、それら協議会の進捗状況についてお伺いいたします。
○政府参考人(星野一昭君) カワウの特性につきましては、ただいま委員が御指摘したとおりでございます。広域的な対応が必要だということでございます。そのため、環境省が主導して設置した関東及び中部近畿におけるカワウ広域協議会では、それぞれ広域保護管理指針を作成をして、対象地域における生息状況調査や一斉追い払い等の取組を関係都府県が連携して行っているところでございます。また、ねぐら除去方法や繁殖抑制技術など、関係都府県がそれぞれの取組により蓄積してきた効果的な手法に関する情報の共有などを行っております。 このような取組によって、広域的、継続的な生息状況把握の体制整備が進みました。また、一斉追い払い実施前後のモニタリングによって、カワウ飛来数が一〇%から多いところでは四〇%減少しているということが確認されておりまして、一定の効果が得られているものと考えております。
○高橋克法君 カワウにつきましては、平成二十五年四月一日現在ですけれども、福島県と滋賀県で特定計画が作成されているほか、栃木県、山梨県、静岡県において特定計画に準じた計画や指針等により保護管理が行われているというふうに承知をしています。 今後、こうした地域においては、法改正に基づく第二種特定鳥獣管理計画が作成をされることになると思うのですけれども、現状で特定計画が余り作成されていないように、こうした広域的な取組については各都道府県単独による対応というのは非常に難しいんだと思います。そういった理由から、国による計画の作成などを始めとする国による主導的な対応がこのカワウには求められるんではないかと思いますが、環境省の見解をお伺いいたします。
○副大臣(北川知克君) ただいま高橋委員御指摘のカワウに関しまして、先ほど国の関与について、特に関東及び中部近畿広域協議会、この点について星野局長の方から現状のお話をさせていただきました。 私も四月に、カワウの被害で十数年前から大変大きかった琵琶湖の竹生島も視察をさせていただきまして、その竹生島のカワウがどちらから来ているかと、いろいろ調査をされているようでありまして、遠くは愛知県から飛来をしてきたり、全国の各方面から琵琶湖に来るという話も聞きました。また、漁業者の方々も、琵琶湖は魚が豊富ですので、餌がいっぱいあるからということでカワウがたくさん来ると。そういう中で、この十年間、国もこういう関与をし、地域の皆様方の御努力もあって、随分竹生島の植生も回復をしてきております。しかし、まだまだ足らない点もありますし、今後より一層この取組も推進をしていかなければならないと考えております。 また、中国、四国地域においての、環境省が主導して、平成二十六年二月にカワウ広域協議会、この準備会を開催をさせていただいておりまして、今後、この協議会の設立及び広域指針の策定を進めていく考えであります。 残りの地域につきましても、関係県と広域協議会の設置に向けて相談をさせていただきたいと思っておりますし、環境省ではさらに、都道府県がカワウに関する対策を実施する際の具体的な進め方や、その対策の目標設定の考え方等を示したガイドライン等を、今までの地域の取組してこられました皆さん方の意見も十分取り入れながら、そのガイドライン等を作成をし、都道府県による計画的、科学的なカワウ管理の推進に向けた支援を行っていきたいと、引き続きこのような対策を講じていきたいと考えており、このような取組を通じてカワウへの対応を進めていきたいと考えております。
○高橋克法君 今日の質問は、今回の鳥獣保護法の改正に関しまして、差し迫った現在の被害を食い止める対策と、それから、それと同様に大切なのは生態系のバランスを考えた長期的な保護管理、そういった思いで質問させていただきました。 差し迫った被害を食い止める対策、これについては、もう先ほどから環境省、農水省、環境省は鳥獣保護法、農水省は鳥獣被害防止特措法、さらに、銃の免許に係る警察庁、そして、今日はお見えでないですけれども、ニホンカモシカですとかそれから天然記念物指定の鳥獣もありますので、文化庁なども関係してくると思うんですけれども、差し迫った被害を食い止める対策については、今回の法改正も含めて、各省庁がきちっと情報を共有して連携をされているというふうに認識をしていますけれども、もっと密な連携が必要だという思いもあります。 一方で、生態系のバランスを考えた長期的な保護管理となったときには、これはもう今よりも格段の連携が必要ではないかと私は認識をするんです。 過去、私たち人間は幾つかの失敗をしてきました。一つ事例を挙げれば、まだハブの血清がなかった時代に、沖縄や奄美大島は大変なハブの被害に遭っていましたので、何とかしなきゃならないということで、東大の先生がマングースに目を付けて、そしてマングースを放った。結果として、マングースは、ハブを食べるんではなくて、ハブよりももっと捕獲しやすいもの、つまり固有種も含めた鶏やアヒルや野鳥などを次々襲って、現在ではヤンバルクイナも捕獲をしているような状況になってしまって、当初の目的とは違う結果が出てきてしまっている。だから、今環境省は懸命にマングースの捕獲をやっていらっしゃるわけですよね。ですから、そういうことをもう二度と起こしてはいけないと思うんです。 生態系という人知を超えたところ、人間の能力を超えたところの微妙なバランス、精緻なバランスで成り立っている生態系に、差し迫った被害を防止するために手を入れさせていただくわけです、人間は。ですから、それに手を入れる以上、より人間は自然の中の存在として謙虚な、真摯な思いがなきゃならない。そういう意味では、同じ間違いを繰り返さないためには、ただ単に環境省が行政としてやるのではなく、本当に深い、強い省庁横断的な連携を持ってやらないといけない問題だと思っているんですけれども、最後に、石原大臣に御答弁をお願いいたします。
○国務大臣(石原伸晃君) 本日の高橋委員の御質疑を聞かせていただきまして、自然に対する崇敬の念、そこに裏打ちをされた中での鳥獣と向かい合う、今目の前にあるこの人間界を侵す鳥獣に対する被害をいかに克服していくかという観点と、今、後段お話しになられましたような、自然と人間との共生、そういうある意味ではもう少し先の、また忘れてはならない、そんなお話をいただいたと思います。 その中で肝要なことは、やはり環境省一つでもできませんし、鳥獣被害防止法の特措法を所管する農林水産省だけでもできません。また、文化庁のお話もされましたとおり、文化庁あるいは目の前のことで言うならば警察庁ももう少しいろいろ考えてもらわなきゃいけないことがあるというような御指摘もいただいたと思います。 こういう連絡会というのは今も開催させていただいておりますけれども、やはり後段の人類と野生生物との共生という観点から、この関係を維持していくためにはやはりもっともっと、縦割りじゃなくて、本来であるならば、多分役所を超えた、人里があり里山があり奥山があるという、この歴史観、文化観を共有する形でこれらの問題に取り組んでいくという姿勢を私たちは謙虚に忘れてはならない。その中で、私たちは、今目の前にあるこの差し迫った、倍増してしまったという危機を乗り越え、次のステージに進んでまいりたい、こんなふうに考えております。
○高橋克法君 終わります。
○長浜博行君 今日は九名の質問者が立たれるその三番目でございまして、先日の視察は大変良かったなというふうに思っておりまして、委員長並びに理事の皆様方の御配慮に感謝を申し上げる次第でございます。 やっぱりこの種の法案は、現地を見たり、あるいは参考人の御意見を拝聴するということをやらないと、霞が関あるいは永田町で考えていてもなかなか実態が分からないなという部分があったのではないかな、それでもまだ認識としては不十分かもしれませんけれども。 あの視察に参加をされた皆様方もそうでありましょうし、私なんかも、あれは栃木県のお役所の方がいて、高橋先生にもいろいろ御苦労いただいたようでありますが、その地元の市、そして現場である意味では被害を受けられている方々のお話があったりしながら、表現が微妙ですが、被害に遭われている方の発言なんかのときは、前にいる行政関係の方々、市であり県であり、何か顔の色が変わるというか、こめかみがぴくぴく動いているというか、まあその方も言い過ぎたかもしれませんけどと後でおっしゃっておられましたけれども、でもそのぐらいの緊張感の中で質疑をするべき法案ではないかなというふうにも思った次第でございます。政務官も行かれたようでありますね、何か記事も拝見をしましたけれども。 明治六年の鳥獣猟規則、狩猟の規制からスタートして、そして昭和三十八年の、まだ片仮名ですが、鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律、この辺りは鳥獣保護の観点が重視をされて今日に至っているということでありますけれども、この法案質疑をするときに考えたときには、やっぱり平成十一年の改正、百四十五回の国会でありますけれども、あのときの質疑がやはりかなり意識をされるわけであります。 都道府県が任意で策定する特定鳥獣保護管理計画制度が創設をされたのがこの改正でありました。地域的に著しく増加又は減少している種の個体群を対象に、個体数の管理、生息環境の整備、そして被害防除対策等について目標及び方法を定め、科学的、計画的な保護管理を図るということで、このときからもう保護管理という概念は個別法、鳥獣保護法の中の議論でも十分されたわけでありますし、それから、今議論を、二人の委員の質問を拝聴しておりましたけれども、いわゆる国と都道府県あるいは市町村の役割等の明確化、実施主体の明確化、鳥獣の捕獲許可は原則として都道府県が行うというような自治事務の規定、あるいは猟区の設定の権限を環境、当時は環境庁でありますけれども、これから都道府県に委譲と。 これは地方分権一括法の中で、個別法とは別の中で改正された部分であるわけでありますけれども、このときから既に十五年経過をする中において、今日こういう議論がなされているわけでありますが、この平成十一年改正というものは一体何であったのか、そしてこの十一年改正、その以降の十五年をどのように総括をされているのか。この間、参考人質疑もさせていただく中において、ある意味では失敗だったのではないかというような議論の提起をされたペーパーもあったというふうに思いますけれども、環境省はどのように認識をされておられますか。
○副大臣(北川知克君) ただいま長浜委員御指摘のこれまでの法律改正が行われてまいりました。特に、平成十一年、平成十四年また平成十八年等の改正が行われてきたわけでありますが、平成十八年の改正におきましては狩猟免許の区分の見直し等を行うなど、その時代の要請に応じて法改正を行ってきたところであります。 残念ながら、これまでの法律改正や附帯決議に対する対応を講じてきたところでありますが、鳥獣による被害の解決には至っていないのは長浜委員御指摘のとおりでもあります。これはあくまでこの現行法が鳥獣を保護することを中心とする法律となってきており、積極的な捕獲のための措置が位置付けられていなかったことが大きな要因ではないかと考え、今回の改正案に至ったと我々は認識をいたしております。法目的に管理を加えさせていただき、都道府県が主体となって積極的に必要な捕獲を行う事業を導入するなどの転換を今回の法改正で図ることといたしております。 環境省といたしましても、現在の鳥獣被害の危機的状況を改善し、人と鳥獣の共生を図るため、改正法を活用した対策を今後進めていきたいと考えております。
○長浜博行君 今のは余りお答えになっていないようなふうに思うんですが、先ほども申し上げましたとおり、これ十一年改正の時点で保護管理という概念は議論をされていますし、特定鳥獣保護管理計画というのもそこで創設をされているわけでありますが、この実施状況等はどのように把握をされておられたんでしょうか。
○政府参考人(星野一昭君) 委員御指摘のように、特定鳥獣保護管理計画は、平成十一年に、長期的な観点から特定鳥獣の保護を図ることを目的として、著しく増加又は減少した野生鳥獣の地域個体群について科学的知見を踏まえ明確な保護管理の目標を設定し、総合的な対策を実施するものとして導入された制度でございます。 平成二十六年四月現在、ニホンジカ、イノシシを始めとする六種につきまして、四十六都道府県で百三十一計画が作成されております。ニホンジカ及びイノシシにつきましては、それぞれ分布する都道府県の九割以上で策定されているという状況でございます。 この計画に基づいて特定鳥獣のモニタリング等が進み科学的知見を踏まえた対策が進められたことは、一定の成果であるというふうに考えております。
○長浜博行君 別に揚げ足を取るつもりはありませんが、その一定の成果が出ていないのでこういう質疑になっているのではないかというふうに思いますが、この状況をもう一度質問するのも恐縮でありますが、一定の成果が出たという認識でこの法案の質疑をせざるを得ないのか、この状況をちょっとどう。
○政府参考人(星野一昭君) 特定鳥獣のモニタリングが進んで科学的知見を踏まえた対策が進められたということについては一定の成果というふうに私ども考えてございますけれども、しかしながら、現行制度におきましては、保護のためという位置付けがございまして、被害対策もこの保護のためという位置付けの中で行うということとしておる関係から、管理計画の目標の設定が低いという事態があったり、個体群管理の方針が必ずしも明確でなかったり、農林部局や市町村との連携が不十分である、ニホンジカやイノシシなどの減らすべき鳥獣に対する取組が十分ではなかったというふうに考えております。また、手段として捕獲規制の緩和にとどまっておりまして、積極的な捕獲のための措置が位置付けられていなかったと認識をしております。 このため、改正案におきましては、保護と管理を明確に区分をして、管理を実施する手段として都道府県等が実施する捕獲事業を創設する等の改善を図っているところでございます。
○長浜博行君 今回、定義の二条の二項と三項がいわゆる今おっしゃられた真逆の状態をわざわざ規定をして議論をしている。そのことによって効果が出てくるのではないかというような形で認識をしましたけれども、この今日に至るまでの十五年の経過の中において、先ほど来ちょっとお話が出ておりますとおり、平成十九年に農水の方で、鳥獣による農林水産業等に係る被害の防止のための特別措置に関する法律が、これ議員立法をされているところであります。この同法四条に基づく鳥獣保護法の読替規定について御説明をいただければと思います。
○政府参考人(星野一昭君) 鳥獣被害防止特別措置法は、現場に最も近い行政機関である市町村が中心となって実施する被害防止のための総合的な取組を支援するために制定されたものでございます。 鳥獣保護法に基づいて特定鳥獣保護管理計画を作成をする都道府県と鳥獣被害防止特別措置法により対策を行う市町村がそれぞれの役割分担の下で対策を実施することとなっておりまして、一層高い効果が得られるものというふうに考えております。 これは二つの法律がそれぞれ鳥獣被害を防止するということを目的としてあるわけでございますけれども、片方は市町村が農作物被害対策、防止するために捕獲を行う、そういう仕組みでございまして、片方は都道府県が県内全域の鳥獣をどう管理していくかということで基本的な計画を作りまして、それに基づいて対策を行っていくということで、両者が相まって施策を進めていくことが非常に重要でございまして、鳥獣被害防止特別措置法の中でも、鳥獣保護法との連携をしっかりと行うということが記載されているところでございます。 先生御指摘の四条の読替えということでございますけれども、捕獲許可権限の市町村への委譲ということが書かれているということでございます。
○長浜博行君 ちょっと長かったんですが、要は、鳥獣保護法の中における市町村へのある種の分権の流れの中においての農水の農業被害に関する特別措置法なんですね。 これも視察のときに、山本さんだったか、これは農水の視察じゃなくて環境委員会の視察だという発言をされたときがありましたけれども、環境省として、この農水で、しかも議員立法されたこの特措法をどのように見ておられるのか。特に鳥獣の、さっきから言っている、委員の方々が指摘されている、目の前の対策ではなくて長期の中における個体群管理等々をやる部分というのは環境省だと思っておりますので、この特措法という極めて個別的な法律を環境省からはどのように見ているのかということを四条の置き換えの問題も含めて私は質問したかったわけで、この問題についてどのようにお考えになっておられますか。
○政府参考人(星野一昭君) 先ほども申し上げさせていただきましたけれども、特別措置法では、農作物被害に直面している市町村がこの特別措置法の仕組みを使って被害を軽減するための捕獲を行う、そういう仕組みがつくられたということでございます。 鳥獣被害に迅速に対応するためには、やはり被害が現実に生じている現場に近い市町村が迅速な対応をできることが必要だと考えております。鳥獣保護法で鳥獣捕獲の場合に許可が要るという仕組みがございますけれども、この許可の権限を、現場をよく熟知して被害状況を把握して、その結果捕獲の許可を与える、そういう権限を市町村に落とすということも被害対策、少なくするという上で適切なことだというふうに考えております。 繰り返しになりますけれども、両方の法律がそごがないように、鳥獣保護法に基づきまして、都道府県知事は県全体を見渡してしっかりと鳥獣の管理の計画を立ててございますので、そこと、その計画とそごがないような調整はしっかりと都道府県内で行われているというふうに承知しております。
○長浜博行君 時間が限られておりますので、この法案審議に入る前段階で、二十四年のときに環境大臣から中央環境審議会への諮問をして、そして二十六年の一月三十一日に答申が出てきたということでこの法案質疑に入っているわけでありますが、その二十五年、前の年の十二月に環境省と農水省が抜本的な鳥獣捕獲強化対策というのを打ち出されたわけであります。私は不勉強で余りこの辺を承知していなかったわけでありますが、この答申が発表される前の時点で、管理のための捕獲事業の制度化と、そして事業者を認定する制度の創設がこの強化対策の中に盛り込まれて、そして十年後、平成三十五年までに個体数の半減ということが、四百十三万頭、これ平成二十三年の数字でありますが、三十五年時点での二百十万頭という形での方針が出されたわけでありますが、この辺の経緯、答申が出される前に強化対策の中で具体的にこの法案の中に盛り込まれることが発表されていることも含めて、経緯を御説明をいただければと思います。
○政府参考人(星野一昭君) 中央環境審議会の答申につきましては、平成二十四年十一月に環境大臣が諮問をして、小委員会において鳥獣の保護及び狩猟の適正化につき講ずべき措置の検討を行ってきたものでございます。そして、本年一月に答申がなされました。 抜本的な鳥獣捕獲強化対策につきましては、昨年十二月に農林水産省と共同で取りまとめたものでございまして、この中に、当面の捕獲目標として、ニホンジカ、イノシシの個体数を十年後に当たる平成三十五年までに半減させることを目指して、抜本的な捕獲強化に向けた対策を講じることとしたものでございます。 この抜本的な鳥獣捕獲強化策を取りまとめる際には、当時、パブリックコメントの段階にございました中央環境審議会の答申案の趣旨を一部踏まえまして、目標達成に向けて鳥獣保護法を抜本的に改正して、都道府県による捕獲事業の強化や事業者を認定する制度の創設等の措置を講ずることを位置付けたものでございます。
○長浜博行君 大変分かりやすいんではありますけれども、その半減の根拠は何ですか。
○政府参考人(星野一昭君) 鳥獣の被害対策が著しくなる段階の前の段階で、およそ生息数が半分程度であったということに基づいて、当面の目標値として設定させていただいたものでございまして、半減すれば全ての鳥獣の被害、生態系に対する影響、農林水産業に対する影響、生活環境への影響、それらが全てなくなるということで半減という目標が設定されたわけではございませんでして、大きな影響が出てくる以前の状況に取りあえずはする、その段階を経て更に許容し得る影響のレベルまで落としていくということで、当面、十年後の目標値を半減というふうに設定させていただいたものでございます。
○長浜博行君 専門性のある鳥獣行政担当職員について伺います。 どこに原因があるのか、つまり、法律を作りながら、しかもその法律、十一年、十四年、十八年もそうでありますけれども、そのたびごとに附帯決議を付けてなぜ結果が出てこないかということは、やっぱり平成十一年の改正に戻りますと、管理計画制度が創設された際に、科学的、計画的な保護管理を推進するためには都道府県等において専門的知見を有する職員が必要であるという、こういう共通認識がずっとあったはずなんですね。また、十六年十二月に環境省が野生鳥獣保護管理検討会の報告書を出されていますが、この中でも、制度創設後四年以上経過し、専門的知識を有する職員の確保が指摘をされていると、こういう状況になっているわけであります。 鳥獣保護法の中においても、七十八条に都道府県の非常勤職員として置かれているという、こういう規定は入っているわけでありますが、鳥獣管理士という制度があるということを聞きます。しかし、余り環境省の中ではこの話を聞いてくることがないんですが、一般社団法人の鳥獣管理技術協会が認定をする資格称号ということであります。宇都宮大学と栃木県でやられて、この制度がずっと存在をしているようでありますが。あるいは、環境省の中にも自然保護官というのがあります。視察のときにも付き合ってもらいましたけれども、環境省の地方支分部局である地方環境事務所に置かれている官職で、国家公務員でありますけれども。さらにそれの補佐ですか、アクティブ・レンジャーという方もいらっしゃるようでありますけれども。 この鳥獣行政を担当する職員をきちっと位置付けていないからこれだけの、言葉が悪いかもしれませんが、混乱が生じているんではないかと思いますが、その点についてどう認識をされておられますか。
○政府参考人(星野一昭君) 鳥獣保護行政を科学的、計画的に推進するためには、専門的な知見を有する職員が配置され、行政を進めていくことが重要だという認識は私どもも共通に持っているところでございます。 鳥獣行政というのは都道府県の行政ということでございますので、鳥獣保護法に基づきまして環境省が都道府県に示す基本指針、この中で、鳥獣保護管理を推進するに当たっては、専門的な人材を配置することが必要だということを示して、都道府県にそうした対応をするように促しているところでございます。 先ほど、長浜委員から環境省のレンジャー、自然保護官のことを御指摘ございましたけれども、私自身も環境省に、自然保護を担当する技官、いわゆるレンジャーとして採用されて現在に至っている者でございます。 環境省におきましては、専門的知見を持った職員が、野生生物課又は鳥獣保護業務室等に配置をして、さらには現地においても必要なところには配置をして担当をしております。しかしながら、都道府県の自治事務であり、鳥獣行政を推進する上でどういう職員をどういうふうに配置するかということは都道府県知事の判断するところでございますので、私どもといたしましては、専門家をしっかり配置をして、総合的な取組を実施することが鳥獣保護管理のために極めて重要だということをしっかりと都道府県に伝えて、適切な対応を取っていただきたいというふうに考えております。
○長浜博行君 なかなかお答えをいただけない部分があるんですが、せっかく文科省から来ておられますから、今この議論をしている鳥獣保護と人材という問題について、文科省、鳥獣管理士という制度をつくられているところもあるようでありますから、御答弁いただければと思います。
○政府参考人(伊藤宗太郎君) お答え申し上げます。 文部科学省におきましては、平成二十一年度から平成二十五年度にかけまして、地域再生を担う人材、これを地域におきまして養成するというプログラムの一環といたしまして、宇都宮大学における鳥獣管理を行う技術者の養成のためのプログラム、これを支援を行ってきたところでございます。 具体的には、宇都宮大学におかれまして、栃木県と連携の下、まずは主に修士学生を対象といたしました鳥獣対策の総合的な能力を備えた地域鳥獣管理プランナーの養成、また、社会人を対象といたしました鳥獣害の現場で適切な指導助言を行うことのできる地域鳥獣管理専門員を養成するためのカリキュラム、これの開発を実施していただいたところでございます。 宇都宮大学が提供しますこのプログラムによりまして、この修了者に対しましては、一般社団法人鳥獣管理技術協会が行われます鳥獣管理士の資格認定試験の受験資格が得られ、平成二十六年、本年三月末時点におきまして、プログラム修了者の中から六十四名が鳥獣管理資格を獲得しているという状況でございます。 これらの鳥獣管理士におかれましては、現在、地元の勉強会等の講師、あるいは鳥獣対策の現地指導員や相談員、さらには複数の自治体から成る鳥獣対策の協議会の委員等という形で活躍をしていただいているというふうに認識をいたしております。
○長浜博行君 縦割りと横割りと言ったらいいんでしょうか、都道府県とそれから各省庁とそれぞれいろんなことやられていますけれども、それがうまくかみ合っていないんですね。鹿やイノシシの方が賢いと言うと、またこれ問題発言になっちゃいますけれども、動物の世界にはそういう縦割り、横割りというのがあるのかどうか分かりませんけれども、これ知恵を出していかないと、この野生鳥獣の問題を適切に解決をしていくことがなかなかできないのではないかなというふうに思っているわけであります。 衆議院における議論を聞いていて大変面白い、面白いと言っていいのかどうか、この問題を解決するときには、さっきハブとマングースの話が出ておりましたけれども、やっぱりニホンオオカミがいなくなったのでオオカミをアメリカから借りてきてオオカミを放てばという議論を衆議院では真面目にやられていた部分もありますけれども、要するに里山の問題ですね、これも今度は農水の方に来ていただいておりますけれども、あのときの農水の答弁では、要するに里山里地等の問題を含めて、真剣味が農水省としては足りなかったと、あるいは反省すべきだと、あるいは宿題としていただいて、鳥獣と人間とのすみ分け、あるいは緩衝地域の問題を考えていかなければいけないという、こういう議論がなされていたように思いますけれども、農水としてはこの問題をどう捉えておられますか。
○政府参考人(本郷浩二君) お答えをいたします。 野生鳥獣における被害については、わなの設置による捕獲や防護柵の設置など、広域的な防除活動を推進しておりますとともに、地域の実情に応じまして、野生鳥獣の生息環境となる針葉樹とか広葉樹が混じり合った、これを針広混交と言っておりますけれども、そういう複層林や天然生林への誘導ということ、それから野生鳥獣との共存に配慮した対策を森林整備の中で推進していくことが重要と考えております。 このため、森林整備事業等により人工林等については間伐などを計画的に進め、見通しの良く、鳥獣が出没しにくい環境を整備するということを行うとともに、立地条件に応じて、先ほど申し上げました針広の混交林化や広葉樹林化を進めるというようなことなどを、多様で健全な森林整備を推進していくこととしております。 今後とも、環境省等の関係省庁と連携を図りつつ、今申し上げたような被害の防止策あるいは生息環境管理等について効果的な対策を進めてまいりたいと考えております。
○長浜博行君 この法案質疑の前提になっている環境大臣に対する中央環境審議会の答申の中での鳥獣管理につき今後講ずべき措置、そして関係主体の役割と連携というところに、被害防除及び生息環境管理の役割については、基本的な考え方を示すにとどめますと、今後の推進に当たっては、必要に応じて詳細な検討をすべきであるというのが答申の中に書かれているポイントで、要は基本的な考え方を示すにとどめて、今後この本質的な問題については詳細な検討をすべきであるということでありますので、是非この法案が、もちろん善かれと思って今審議をしている法案でありますから、少しは前進しなければいけないんですが、根本的な解決には至っていないということの中において、まだまだ縦と、都道府県とそれから各省庁との連携を深めて議論を深めないと、野生鳥獣の知恵にはある意味においては勝てないということを最後に申し上げて、私の質疑を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(佐藤信秋君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時四十八分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(佐藤信秋君) ただいまから環境委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、石田昌宏君が委員を辞任され、その補欠として長峯誠君が選任されました。 ─────────────
○委員長(佐藤信秋君) 休憩前に引き続き、鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○小見山幸治君 民主党・新緑風会の小見山幸治でございます。 冒頭、法案の審議に入る前に、この環境委員会においては昨日参議院で何もなかったかのように午前中から粛々と審議が始まったわけでありますけれども、本日審議を予定していました経済産業委員会や厚生労働委員会は本日開くことができていません。皆さんも御存じのように、昨日、参議院本会議において、政府・与党や厚労省の不手際により参議院本会議が突然休憩となって、その後、流れてしまいました。 このことについて、まず環境大臣に、環境大臣も失礼ながら以前委員会に遅参されたこともあり、おわびをされておられるわけでありますけれども、どのように感じておられるのか、一言、お話を承りたいと思います。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいまの小見山委員が御指摘の件につきましては、もう既に、昨日でございますが、菅官房長官が、大変申し訳ない、このような誤りがあってはならない、また政府としてもこうした誤りが二度と起こらないように対応していきたいと述べられた上で、官房副長官に指示をして、厚労省に対して厳しく注意をしたというお話を私も伺っております。 私も同じ内閣の一員として、この場を借りまして、本当に申し訳ないという気持ちを表明させていただきたいと思います。
○小見山幸治君 今朝の新聞にも載っておりました。ちょうどおとついの午前一時に厚労省の職員が田町駅で職員の方を殴りまして、今勾留中だという話も今日の新聞にも載っておりました。 厚労省に限らず、非常に気が緩んでいるのではないかということをちょっと感じているわけでありますから、緊張感を持って是非やっていただきたいと思っていますし、昨日の本会議が流れたことによって、三つの条約、意匠登録ジュネーブ改正協定や意匠分類ロカルノ協定、そして視聴覚的実演北京条約の三件が、まあこれは衆議院が終わると三十日のルールで自然に承認するということになっていますけれども、参議院の存在意義を示すためにおいても必ず三十日までには参議院で承認しようと、本会議で、そういうことをやらなければならないわけでありますけれども、残念ながら、昨日本会議がそういった不手際によって流れたことによって自然承認することになってしまいました。参議院の、このことは、存在意義を政府そのものが否定している、そういうふうにも受け取れるわけであります。 そしてもう一つ、昨日本会議が流れてしまったことによって、幾つかの法案のある中の一つ、難病の患者に対する医療等に関する法律案の採決もすることができませんでした。これも、難病患者の方が待ちに待った法律の成立でありましたけれども、残念ながら、これも本会議で議論することができませんでした。(発言する者あり)今やじが飛んでいますけれども、議運の理事会においては、順番に日程が入っていますからそれだけを特出ししてやるというわけにいきません。元々、一つ目の本会議が流れることによってその後の議事だけを進めるということは実はできないわけでありまして、そのことは与党の理事の方も了解した上で昨日の本会議が流れているわけであります。 そういったことも踏まえて、改めてお伺いしますが、そのようなことが起きたことについて、せっかく昨日は実は難病の患者の方や家族の方が本会議の傍聴に来られていました。我々も是非やりたいと、そういう思いでおりましたけれども、残念ながらできませんでした。これも全て、元々、政府・与党、厚労省の不手際から起きたことであります。改めて大臣の見解を伺います。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま小見山委員が御指摘されました条約三本、外交防衛委員会でございますか、が三十日ルールによりまして自然承認される形になったということは承知しているところでございますが、参議院の議事運営の在り方につきまして立法府の人間が、ましてや私は衆議院に籍を置く者でございますので、この点についてはコメントは差し控えさせていただきたいと思います。 また、難病の患者の方々が傍聴に来ていて、この件ができなかったという件につきましても、先ほど菅長官の発言を御紹介させていただきましたとおり、私も政府にいる者として、こうした誤りが二度と起こらないように対応していかなければならない、そういう問題だと認識しております。
○小見山幸治君 それでは、私も早く法案の審議に入りたかったので、それでは法案の審議に入らさせていただきます。 まず、捕獲対策に関する財政支援について幾つかお伺いをしたいと思います。 昨年の十二月に、午前中にもお話がございました、環境省と農林省がまとめた抜本的な鳥獣捕獲強化対策、そこでは、現在四百万頭いる鹿やイノシシを今後十年間で半減させるということを目標としています。そのため、そういう目標の達成に向けても、今回の改正案はその方針の下に位置付けられたと認識をしております。例えば鹿について言えば、現在の年間捕獲数が約四十万頭、目標達成のためには、午前中にもお話がありましたように倍の捕獲をしなければならない。一方で、これも午前中の皆さんの質問にありましたけれども、現在二十万人いると言われる狩猟者は高齢化が激しく、全国平均で六十歳以上の方が六割を超えていますし、我が地元の岐阜県でも実は七割を超えています。そういった現状を考えると、十年後にはこの狩猟者の数も半減すると言われています。 こういう状況の中で、捕獲の担い手がいなくなる中で抜本対策の目標をどのように達成するのか、環境省、農林省にそれぞれお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(星野一昭君) 狩猟者の関係でございます。 これまで鳥獣の捕獲において大きな役割を果たしてきた狩猟者については、今後も主要な担い手であると考えております。このため、狩猟による鳥獣の捕獲が社会的意義を有することについて国民への普及啓発を行うとともに、狩猟免許取得促進のためのイベントを開催するなど、引き続き鳥獣捕獲の担い手確保に向けた取組を進めてまいりたいと考えております。 さらに、今回の法改正により、指定管理鳥獣捕獲等事業を創設いたしまして都道府県等が主体となって行う捕獲事業の強化を図るとともに、捕獲従事者の育成確保を図るため、鳥獣捕獲を行う事業者の認定制度を導入することとしております。 新たな制度の円滑かつ効率的な活用を図るとともに、担い手の確保に尽力しつつ、農林水産省を始め関係各省庁と連携をして、抜本的な鳥獣捕獲強化対策の目標達成に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
○政府参考人(西郷正道君) 鳥獣被害の防止のためには、有害鳥獣の捕獲は極めて効果的な手段であります。また、野生鳥獣による農林水産業被害が深刻化、広域化している状況にありましては、捕獲の推進は非常に重要な課題と認識しているところでございます。 このような中、昨年の十二月に、農林水産業・地域の活力創造プラン、これは安倍総理が本部長をされているものでございますけれども、の中で、当省それから環境省が連携いたしまして、被害の主な原因である鹿とイノシシの捕獲目標を設定して捕獲対策を強化するといたしたところが先生今御指摘の捕獲計画でございます。 農林水産省におきましては、これらを進めるために、鳥獣被害防止特措法に基づく市町村段階における捕獲活動の強化といたしまして、イノシシなどの捕獲数に応じまして、一頭当たり八千円以内ということでございますけれども、あるいは、緊急捕獲対策とか、捕獲技術高度化施設と呼んでおりますが、これは言ってみれば射撃場、要するに撃つ練習をするところでございますが、こういったところとか、あるいは、先ほどから議論になっております出口対策としての食肉加工用の処理加工施設の整備など、それから、あとは先進技術、ICTなどを活用した捕獲技術、ICを使ったわなとかそういったものでございますけれども、捕獲をきちっと進め、その捕獲後のこともできますように、被害軽減に確実に結び付くことに取り組むことといたしております。 さらに、捕獲従事者の育成確保におきまして、捕獲等の対策の担い手であります鳥獣被害対策実施隊の設置促進を図ることといたしているところでございます。
○小見山幸治君 今、それぞれの役所の方からお話がございました。その中で、私もどういった支援策があるのかなということをいろいろ調べる中に、今農林省からお話があった、鹿やイノシシ、捕獲すると一頭八千円くれるよと。 私は、実は視察に行くことはできませんでしたけれども、地元の猟友会の皆さんといろいろとその話をする中で、八千円もらえるからいいんじゃないのという話をしたんですが、実はなかなか、この八千円をもらうためにかなり厳しい条件が付いています。 どういう条件が付いているかというと、一つは、例えばライフル銃で撃った、山奥でそこに死んでいる、それを確認するために市の職員や町の役場の職員がそこで確認に行かなければならない。ところが、山の奥の方に、ただでさえ少ない人数の職員が、わざわざその一頭だけのために確認に行くなんということはほとんどありません。それは農水省もそのことはよく分かっているので、もしそれができなければ、別の方法として、その撃った、捕獲したイノシシや鹿の写真と、それから、何か聞くところによれば、両耳と牙と尻尾の実物を持ってこいと。昔でいう首実検みたいなものですよね。それがなければ八千円はあげませんよと、そういう制度だと思います。 なかなかこれ、先ほどからお話がありますように、ほとんどの方は趣味として猟友会の皆さんがやっておられる中でお世話になっていくわけであって、それを、八千円をもらうために、そこまでの苦労をして八千円もらうなんということはなかなかないと思います。 したがって、そこはもう少し柔軟に、せっかく費用を出していただけるのであれば、もう少し使いやすいそういう制度に是非変えていっていただきたいと思いますが、農水省、いかがでしょうか。
○政府参考人(西郷正道君) この一頭当たり八千円以内と申しますのは、捕獲対策経費につきましては、実は平成二十四年度の補正予算で、鳥獣被害防止緊急捕獲等対策で百二十九億円いただいている中から各市町村に配分しているものでございますが、全国で三十万頭の追加的捕獲を目標としてやっていくということで、捕獲活動に要した経費、日当でございますとか捕獲資材費、あるいは移動や捕獲鳥獣の運搬に対する燃料代などを積算いたしますと、大体一万七千円ぐらいになるということでございますけれども、それで、基本的には二分の一を国がお払いするということでございますので、八千円以内のお支払を頭数ごとに行うということでやってございますし、あるいは処理につきましては、民間処理施設に対する処理代は別途お支払をしているところでございます。 これに加えて、それでは足りないということがあれば、市町村において特別交付税を活用して、一頭当たりの支払額の上乗せを行うことも可能というふうにしておりますので、経費の相当分は賄うことがかなりできているかと存じます。 ただ一方、今御指摘のとおり、捕獲個体の確認等の事務の負担だとか、これが非常に難しいということで、市町村と、また捕獲を頼む狩猟者の理解がなかなか得られないというか大変だということで、活用を見送っていらっしゃる市町村もあるというふうに伺っております。 こうした声を踏まえまして、農水省では、本対策の全国での活用が円滑に進みますように、先生からもちょっとお話ございましたけれども、捕獲現場の写真を、日にちが分かるようにしていただいて、御自身と一緒に写っていただけるのであれば、それは携帯電話の写真でも何でもよろしいのでございますけれども、記録していただいたものを見せていただくとか、あるいは捕獲部位ですね、尻尾だとかを持っていくといったようなことにつきまして、地域の実情に応じて捕獲の実施を確実に確認できると。カワウなどにつきましてはビデオでも確認できるようにはしているわけでございますけれども、その辺については地域の実情に応じた方法を定めることができるというふうにいたしているところでございます。 それから、市町村や地域協議会が支払う事務についての確認に要した経費とか、そういったことについても負担軽減を図るべくお支払をすることといたしておりますけれども、一方で、やっぱり確認はいたしませんと、公費でございますので、あれでございますけれども、なるべく軽便な方法をこれからも開発していかなきゃならないと思っておりますけれども、なるべく負担のないように確認をしてまいりたいというふうに存じておるところでございます。
○小見山幸治君 なるべく柔軟に、そこは使いやすいシステムにしていただければ有り難いなと思っています。 そして、もちろんその捕獲をしたものですが、その後、捕獲をしたイノシシや鹿を、一部、先ほど午前中の質問ではそのまま放置するという話がありましたけど、基本的にはこれ原則、今駄目です。それを誰の責任でどういうふうに処分をしなければならないのか、環境省、お答えください。
○政府参考人(星野一昭君) 捕獲した鹿やイノシシ等の野生鳥獣は、鳥獣保護法により捕獲場所に放置することが禁じられており、原則として、捕獲者が持ち出すか、それが困難な場合には埋設しなければならないこととなっております。持ち出した捕獲個体につきましては、基本的に食肉等として利用されるか、一般廃棄物として市町村の焼却施設で処分されていると聞いております。
○小見山幸治君 今環境省から御説明がありましたとおり、埋設するか焼却するか、この二つしかないんでありますけれども、実際に、先ほどから申し上げているように、狩猟者の方は大変高齢でありまして、埋設しろと、一つ目の話、これなかなか難しいらしいです。五十キロ、六十キロの鹿やイノシシを埋めるためには相当大きな穴を掘らないとなかなか埋設しにくい。したがって、わざわざ捕獲した後に穴を掘ってそこに埋める作業まで実際やるかと。今の話で八千円。まあ八千円ではありません、実際には、先ほどおっしゃったように、プラスそれぞれの市町村で、私が聞いたところでは五千円追加していますから一万三千円なんですけれども、一万三千円をもらってそこまでやるかということが一つ。 もう一つ。じゃ、焼却してくださいと。焼却ということは一般ごみと一緒なんですね。一般ごみだと思いますけれども、一般ごみということは家庭用のごみです。今、透明の袋になっていますから、透明の袋にイノシシを入れて自分の家の前に置いておく、そうすると職員の人が集配に来てくれると、そういうことを言っておられるんだと思いますけれども、残念ながら一頭そのままではなかなか持っていってもらえません。さらに指導があって、小刻みに刻んで袋に入れて置いておいてくれと、そういう指導がされるんですけれども、さすがに、先ほどの話で耳や尻尾をそぐのと同じように、小刻みに切ってわざわざ一般ごみで置いておくというのもこれまた難儀な話です。別にそこに対して、先ほどおっしゃったように一切予算が付いていません。 もう一つは、火葬場へ自ら持っていくという話があるそうです。私が聞きました地元の方は、私の地元の岐阜市というところでは火葬場がありますから、そこで岐阜市の猟友会の方がお持ち込みいただく場合には、大体、大きさにもよるんですけど、三千円ぐらいだと言っていました。ところが、隣町の猟友会の方、ここには火葬場がありません。したがって、広域で岐阜市の火葬場へ持ってくるんです。幾ら取られると思いますか。六万円取るそうです。そういう実態の中で、実際に、言い方は悪いですけど、こういう状況で、ばかばかしくて、金が掛かり過ぎてとても捕れないと、そういう話なんですね。 だから、実際に本当に皆さんに捕っていただこうと、先ほどから申し上げるように、狩猟者の方の多くは猟友会の方、趣味から始まっている方が多いので、そこまでしてやりたいと、後ほどちょっと質問しますけど、食肉用でジビエで自分たちで食べようよという人は別です。でも、それにしても、自分たちで食べる分には自分のところの冷蔵庫に入る分以外はなかなか捕らないよというのが現状であります。 したがって、相当やっぱりそこの財政的な支援をしないと具体的に実際に捕っていただくということは難しいんではないかと、私はそう思っているんですが、それについて、環境省、どう思いますか。
○副大臣(北川知克君) ただいま委員御指摘の、このイノシシ、鹿、捕獲をした後の処理、処分についてでありますが、御指摘のように、鹿などは特に山深いところで捕獲をしなければなりませんので、その埋設、そして移動についても大変な労力や手間が掛かるとは我々も理解をしております。 その中で、今回は、法改正により指定管理鳥獣捕獲等事業を創設をしておりまして、この事業を通じて、生息数が急増している鹿やイノシシについても、都道府県自らが主体となって捕獲等の事業を行えることといたしておりまして、こういう事業の中で各都道府県に対する財政面の支援をしていくことが重要であるとも認識をいたしております。 今後、捕獲を行う事業が事業として成り立ち得るように、捕獲個体の処分費用を含む捕獲作業に対する必要な予算を確保するなど、支援措置を検討していきたいと考えております。
○小見山幸治君 是非お願いをしたいと思います。 それで、少し先ほど触れました食肉用として利用されるというところも、先ほど午前中で質問がありました。なかなか統一的なマニュアルがないと、その衛生管理マニュアルがないと。既に厚労省の方から、それはきちっと作ろうという答弁がありましたので、そこを私質問しようと思いましたが、是非お願いをしたいと思います。 それからもう一つ、高齢化していく猟友会の方を中心とする狩猟者の方では、なかなかこれ、さっきの仕組みの中では難しいと思います。したがって、私はやっぱり、海外の事例を見ても分かるように、狩猟を、ちょっと言葉が違うかもしれませんが、ビジネスとして、きちっとそういうことを専門的にやる人たちを支援する方策があってもいいのではないかと。そういう意味では、例えば一つは、今、狩猟者の方が免許を取るためには、その地域なりその都道府県なりごとに許可を取らないとその地域での捕獲ができない、そういったところを広域的に、面的に面倒を見るというか、規制緩和をしていくということも是非考えていただきたいと、そう思っています。これは答弁は結構ですので、是非御検討をいただければと思っています。 それから、もう一つ別の質問をいたしますが、今回の改正案の中の幾つかのポイントの中に、夜間銃猟について規制緩和をしていくというそういうお話がございました。実は私、これになかなか理解が得にくいというか、私はちょっと実は余り賛成できない。ただでさえ、昼間、とても危険な、何というか、銃を使うということに対して、夜本当にそういうことをやっていいんだろうかということを考えます。 皆さん御存じのように、例えば散弾銃は、有効射程距離が四十メートルから百メートル、最大到達距離は七百メートルです。ライフルに至っては、有効射程距離は三百メートル、最大到達距離は三千二百メートルから四千メートルです。いわゆる四キロ先まで弾が飛ぶわけです、ライフルだと。四キロ先に昼間でも何があるか分からないのに、夜は全く分かりません。もちろん、猟友会の方にお話を聞きました。ライフルを構えて、獲物がおって撃つときは、必ず向こうに土手、いわゆるバックストップがなければ絶対撃たないと。そうですよね。もし何もなかったら、その先四キロまで飛んじゃったら大変なことが起きます。家もありますし、誰かそこに、草むらでそれこそ何か山菜を取っているかもしれない。そういう状況だから、必ずバックストップがある状態を確認してライフルを構えると。それで獲物を仕留めると。でも、十発撃って十発はもちろん当たりませんから、なかなか厳しい状況であります。そういう中において、なぜわざわざ夜間銃猟をしなければならないのか。 もう少し言いますと、私は海外の事例も調べてみました。アメリカやイギリスを始めとする先進国においては、原則全て夜間は禁止であります。でも今回は、この改正案によりますと、都道府県が自らの判断により夜間銃猟を実施できるようにするということになっていますから、アメリカ等よりもこんな狭い日本でかなり規制緩和をしているということですけれども、そこまでして夜間銃猟を広げたいその根拠と環境省の見解をお尋ねいたします。
○政府参考人(星野一昭君) 夜間の銃猟は、安全確保の観点から、鳥獣保護法によってこれまで禁止されてきたものであります。しかし、夜間も行動するという鹿の生態を考えると、夜間に銃により捕獲を行うことが効果的な場合もあると認識しております。また、都道府県等から夜間銃猟の規制緩和について要望があることに加えまして、中央環境審議会においても、安全管理を厳格に行えることを条件として、限定的に認めることを検討する必要性が指摘されたところでございます。 夜間の銃猟を実施する際には、事業の実施者は都道府県又は国の機関に限定することとしておりますし、利害関係人の意見や関係地方公共団体との協議を踏まえ実施計画を策定することとしております。さらに、夜間の銃による捕獲等の実施に当たっては、安全に実施する能力を有する認定事業者に委託し、かつ、実施日時、実施区域、実施方法、安全管理体制などが実施計画に適合することについて都道府県知事の確認を受けるなど、厳格な要件の下で限定的に実施を認めることとしております。
○小見山幸治君 夜間についてやりたいという思いなので、それに向けたお話だと思いますけれども。 いずれにしても、もちろん夜間で銃を構えるときにはナイトスコープがないととても撃てませんし、今ほとんど日本にはナイトスコープはありません。それはそうですよね、夜間銃猟を認めていませんから。これからどれぐらいの費用を掛けてそういったものを付けてライフルを構えるかという、相当の費用が掛かると思うんですけれども、そういった費用を掛けてまで夜間やるのかと。 もう一つは、確かに鹿やイノシシは夜になると出てくるといいますけれども、その中で、一発ぼんと撃ったらあとはもう散ってしまうので、基本的に。本当にそれで効果があるのかというのは最後まで私はちょっと疑問ですけれども。 こうした議論を踏まえて、今日は警察庁の方にも来ていただきました。夜間銃猟に対する見解を警察庁の方にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(宮城直樹君) お答えを申し上げます。 夜間の銃猟につきましては、その実施方法によりましては、銃の猟に従事される方々あるいは周辺の住民の方々に被害が発生する可能性があるということから、今回の鳥獣保護法の改正案では、都道府県等の委託を受けた認定鳥獣捕獲等事業者が都道府県知事の確認を受けて実施すると、このようになっているというふうに承知してございます。 この夜間銃猟の実施方法等につきましては、今後環境省において検討がなされるものと承知してございますが、警察といたしましては、安全対策上の観点からこれにおきまして必要な意見を述べることとするほか、さらに、現実に夜間銃猟が行われる場合におきまして都道府県警察の方から必要なことを申し上げていきたいと、このように考えてございます。
○小見山幸治君 現実的に夜間銃猟の危険性やコスト、実効性を考えると、積極的に夜間銃猟の解禁に賛成すると私は実は言えないんですけれども、夜間銃猟を実施するのであれば、せめて銃刀法を所管する警察庁との連携をきちっとしてもらいたい、そういう思いでおります。 残念ながら改正案にはそこまではきちっと明記がされていませんので、是非ここは、警察と都道府県との連携をきちっとするということは、例えば附帯決議とか何かで文章にしてそこの連携を強化するということを求めたいと思いますが、環境省の見解を伺います。
○大臣政務官(牧原秀樹君) 小見山委員御指摘のとおり、夜間の銃による捕獲等を緩和するに当たりましては、十分かつ念入りな安全対策を実施することが必須であるというふうに考えておりますし、警察との連携というのも大変重要であるというふうに考えております。 実際に夜間の銃による捕獲等を実施する際、事前に事業実施者と都道府県警察との連絡調整を行うとして、それを具体的にどのように行うかなどについてまずは環境省と警察との間で調整を図ることとさせていただいているところでございます。 そして、その後、警察との連携を含む安全管理の徹底については、基本指針で示すことにより都道府県に対して助言を行うなど、安全対策については万全の措置を講じていきたいというふうに考えているところでございます。
○小見山幸治君 そろそろ私のいただいた時間が終わりですので、最後の質問に入らさせていただきます。 夜間銃猟の安全性の確保や捕獲個体の処分に係る負担軽減など、これまでの議論を踏まえて、最後に環境大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(石原伸晃君) 小見山委員が、岐阜県の御地元の猟友会の皆様方からのお話として、また安全性の観点からの夜間銃猟の規制の在り方についてお話があったと思います。 やはり大切なことは、現場の話をしっかりと聞きながら詳細な制度をつくって、それに対して、先ほど私も初めて聞いたんですが、火葬場に持っていくと一頭六万円なんというのは、もし六万円だとしたら持っていく人はいないわけですよね。そういうことを考えたときには、やはりそういうこともスムーズにできるような必要な予算の確保などの支援策を検討して、やはり法案が成立した後の運用というものが非常に重要であるということを、今、現場の声としてお聞きいたしましたので、そういう運用をしっかりとできるような体制を図ってまいりたいと考えております。
○小見山幸治君 終わります。ありがとうございました。
○柳澤光美君 民主党の柳澤光美でございます。 昨年、臨時国会で冒頭の委員会で、私は、環境委員会は初めて所属をさせていただくことになりまして、よろしくという挨拶をさせてもらいましたが、今回、法案の審議に当たって、私自身が一から勉強をしなければということで、環境省及び関係省庁の皆さんから多くのヒアリングを受ける、あるいは保護団体の皆さんからも多くのお話をいただきました。衆議院の審議も熟読をさせていただきまして、先ほどありましたように、オオカミを入れた方がいいという話がかなり真剣な幅を持って議論される。かなり細部まで議論が進められ、十五項目の附帯決議も付されています。 私たち参議院の環境委員会としては、実態に近い情報を取ろうということで、五月の十三日に栃木県の日光市に視察に行かせていただいて、もちろん、鹿の被害の実態あるいは電気柵による防護対策等々も実際歩いて見させていただく、それ以上に参考になったのが、栃木県それから日光市、猟友会、鳥獣保護員、農場主の方、さらには自然公園財団の専門家の皆さんからもいろいろお話を聞かせていただきました。そして、五月の十五日には、兵庫県、長野県、保護団体そしてジビエの専門家など、四人の参考人の方から大変貴重な御意見をいただきました。 私は、今日は、その中で中心になってくるのがやはり環境省に今回はなると。今まで鳥獣保護法だったところ、管理の部分は農水省がやっていたと。その保護に対して、管理を含めて環境省が中心となって進めるという意味では、大きな転換だというふうに思っています。 そんな中で、確かに増え過ぎた鹿とイノシシなどを管理する必要性というのは、保護団体の皆さんからも一定の理解は得られてきたと。ただ、今まで保護を大事にしてきた環境省が管理も担当をして、このバランスをどう取るんだと。大切なことは、やはり保護というものが大前提にあっての管理なんだということだというふうに思っておりますが、その辺、石原大臣に確認を冒頭させていただきたいと思っております。
○国務大臣(石原伸晃君) 今日の午前中の御議論の中で、御同僚の長浜委員の方から平成十一年の鳥獣保護法の改正案についてのお話がございました。あそこが一つの分岐点になっている。 私、当時環境委員会の理事としてそれに取り組んだ記憶がございますので、そのとき、今まさに柳澤委員が御指摘されたとおり、管理という、保護管理という言葉でございましたけれども、初めて前面に出てくることに、当時はまだこのような、若干の被害はありましたけれども、こんなに生体数の数が多くなっている状態ではございませんでしたので、非常に違和感をある意味で覚えましたし、今委員の御指摘のとおり、鳥獣保護法という法律である以上は、やはり保護ということが前提にあって、その後、人間と野生動物との共生という観点から個体数の管理に入っていくべきだと思い、その当時、附帯決議等々を書かせていただいた記憶がございます。 ちょっと長くなりましたけれども、委員の御指摘のとおりの考え方が、あるべき姿であると私も考えております。
○柳澤光美君 ありがとうございます。 その部分を是非環境省としては大事な柱にきちんと据えておいていただきたいということをお願いしておきたいと思います。 実は、大変失礼な言い方になるかもしれませんが、環境省というのは歴史も浅いですし、はっきり言いますと、人、物、金の部分でもなかなか足りていないというふうに思っています。私は、福島の原子力災害現地対策本部長を一年一か月務めさせていただいて、本省から百名を超える支援部隊をお預かりしたんですが、どうしても除染一つ取ってももう環境省だけでは対応できない。そこに経産省、農水省あるいは国土交通省のスタッフを付ける。これが今の環境再生事務所になっているわけですけれども。 石原大臣が言われるように、これから環境省が中心となって運用をどうしていくかということが大きな柱になると思います。 お手元に資料を出させていただいて、ちょっと三ページ目を見ていただきたいんですが、お金の部分もそうなんですね。実は、この三ページが農水省の方の予算です。上が、いわゆる鳥獣被害防止総合対策交付金という形で下りていっている金です。その右下のところに、平成二十年度からの金額が億単位で出ております。特に、平成二十五年は補正予算でそこに三十億を乗せる、これを足せば膨大なお金になります。 それからもう一つ、その下の表ですが、平成二十四年度の補正予算で百二十九億を超えるいわゆる基金が積み上げられています。実は、この使い方というのは、先ほど小見山議員からもありましたけれども、お金をもらうのに実物を持っていけないから、牙だとか耳だとか尻尾だとか、これが不正で何回も支給を受けていたり、ほかの県に行ってやっているとか、いろんな議論があって、これは会計検査院でも一部議論になっていますから、私の方では同僚議員に決算委員会で一度これも質問してほしいということでお話をさせてもらっていますが。 それに比べて、次のページの四ページの上を見てください。これが実は環境省の予算です。一番右端、全部トータルしても六億五千万を切る。このことが私は実態だろうというふうに思っているんですね。 是非お願いは、今回、管理が環境省が担当しますから、これ農水省が絶対うんとは言わないと思いますけど、無駄遣いしているんであれば一部環境省へ持ってくるぐらいのこと、できれば乗せられれば一番いいんですが、非常に厳しい予算を組む中でその辺のやりくりもひっくるめて大臣には予算の確保を先頭に立ってこの後進めていただきたいと思いますが、御決意、お願いします。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま柳澤委員が資料でお示しされたとおり、当省のこの鳥獣保護管理に関する予算というものが実態にまだまだ十分な金額でないということは認識をしているところでございます。本法律案が成立をさせていただいた暁には、来年度予算等々で、いきなり農水省と同額というわけにはいかないと思いますけれども、今ずっとお話を聞いていて、やっぱりどうしても生態系の管理をしていく上ではかなりの金額が掛かるなということが視察をされた皆様方あるいは現場のお話を聞いた皆様方の声としてある以上は、運用部分で支障を来さないような支援策をできるように省を挙げて頑張らせていただきたいと思っております。
○柳澤光美君 これは、与野党を超えて、党派を超えて、私も応援をさせていただきたいというふうに思っておりますので、是非よろしくお願いしたいと思います。 先ほど大臣も、今回は法案を通すこと以上に、通った後の運用を具体的にどうしていくかというのが一番大きな柱になるというふうにおっしゃいましたけれども、私もそのとおりだと思っています。 今回の論点の中で、実施する主体は都道府県になります。都道府県がきちんと窓口になって市町村に下りるというところがどう構築されるかが一番大きな議論になってくるだろうと。専門的知見を有する者が都道府県の鳥獣行政担当職員にどう配置されるか。 実は、保護団体の坂元参考人からも、本当にやるのであれば、県の課長級ぐらいの司令塔のポストがきちんとあった上で市町村に下りていくような組織をつくらなければ駄目だという問題提起がありましたけれども、その辺は環境省としてどう捉えていますか。
○副大臣(北川知克君) ただいま柳澤委員御指摘の都道府県の専門的知見を有する職員の配置についてでありますが、今回の鳥獣行政を担うにおきまして、都道府県等の行政職員の方が鳥獣の保護及び管理に関する専門的知見を有することは科学的、計画的な鳥獣行政を推進する上で非常に重要であると我々も認識をしており、また、そういう意味におきましても、個々、従来から各自治体においての研修等も行い、なおかつその中で専門的な知見や習得、技術の向上を図ろうとしておりますし、人材登録事業による専門家の紹介などにより人材の育成また確保に努め、都道府県における専門家の配置を是非していただきたいということで支援もさせていただいております。 幾つかの都道府県におきましては、大学が鳥獣管理の専門家養成を目的としたプログラムを設置をされたり、専門的立場から都道府県の鳥獣管理に関する施策を支援する等の事例がございます。このような事例の情報提供を努めるなどして、都道府県の取組に一層支援をしていきたいと考えております。
○柳澤光美君 口で言うのはとても簡単なんですが、これはとても大変なことだというふうに私は思っています。 本当を言えば、施行される来年まで、いわゆる今年度中にその準備体制が整えられないと、保護と管理の運用がなかなかうまくいかないだろうというふうに思っています。 環境省さんに、失礼ですが、つらいのは、基本的には都道府県の皆さんにやっていただく。これが、環境省として命令権があればいいです、やれと。これは地方分権の壁がありますからなかなかできない。だったら環境省の専門家を、四十七名いれば各都道府県に一名派遣するということであれば可能ですが、これも難しいというふうに思います。とすれば、今ありましたように、じゃ、具体的にどうするんだということを机上論ではなくて真剣に捉えないといけない。 北川副大臣がありましたように、先ほど文科省から報告いただきましたが、栃木へ行ったときに、栃木県から、宇都宮大学と連携をして、地域鳥獣管理プランナー、地域鳥獣管理専門員を養成して、そのときは六十三名と聞いたんですが、さっき六十四名の鳥獣管理士の任命をしたという報告がありました。あるいは、兵庫県では二〇〇七年四月から兵庫県森林動物研究センターが開設されて、森林動物専門員が養成されて具体的に活動している。 とすれば、大事なことは、その先進事例のところに環境省の担当者がきちんと足を運んで、具体的にどういう体制でどういう内容で、そこにどういう環境省あるいはいわゆる政府として支援が必要かということと同時に、一つの先進事例のモデルをつくるということが非常に大事だと。なぜかといえば、命令権がありませんから、少なくとも情報、特にベンチマークをして、いいところの情報を下ろすと同時に、具体的な助言をきちんとできる体制を是非つくっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(北川知克君) ただいま委員御指摘のように、先ほど来、皆様方が視察に行かれました日光、栃木県での取組もございますし、私も、先ほども答弁の中で申し上げましたが、滋賀県の竹生島等も参りまして、カワウに対する対策等も地域の連携の中で取られております。 こういう都道府県また地域の自治体等の取組についても積極的に環境省としてもその議論の中に参画をし、また、いい例というか、例示が示されればそれに基づいて全国に広めていくと、こういう方針も取らなければならないと思っておりますし、環境省の地方環境事務所もございますので、その職員がこのような教育機関の中にも積極的に参加をしながら、各都道府県また市町村の皆さん方の意見を十分聴きながら調整役として仕事をしていくというのも今後の方向性ではないかと考えておりますので、その点においてもこれから是非力を入れていきたいと考えております。
○柳澤光美君 是非よろしくお願いしたいと思います。 私もちょうど国会議員になって十年になりますが、自殺対策に取り組んで、二〇〇六年に議員立法で自殺対策基本法を作って、二〇〇七年に内閣府に自殺対策推進室をつくる、その六月に大綱ができる。私も、法律ができて大綱ができ、政策ができたわけだから大丈夫だと思っても、全く減りませんでした。そこから具体的な取組を進めて、ようやく二〇一二年に十五年ぶりに三万人を切ったんですが、そのときに内閣委員会に籍を移して質問をしたときに、必ず官僚の皆さんは一生懸命やっていますという答弁が出ます、ポスターを作ったり、いろいろ。 私は民間の出身ですが、民間の企業で一生懸命やっても結果が出なくて倒産しているところがたくさんあるんだと。目的は何なのかということだけはきちんと捉えてほしいと。それには是非、環境省の皆さんが本当にその中核になって関係省庁、都道府県、市町村をどう動かすかというのは、これはかなりのエネルギーが要るんで、是非この後も、いろんな機会に状況の把握もこちらからもさせてもらいたいと思いますけど、この専門員を置いたきちんとした体制がなければ保護と管理の調整は取れないと思っています。 もう一つ、この認定鳥獣捕獲等事業者の問題なんですが、これは、農水省の皆さんにしてみれば、農林水産業に被害を及ぼす鳥獣は本音で言えば絶滅をさせたいぐらいの思いだと思っています。その辺が、十年で半減、銃猟ががんがん増えていくというようなところにまたいろんな方が大きな不安を持っている。その調整をどうしていくかということはここに懸かっているというふうに思いますし、それから、その実態を環境省が具体的に把握する。例えば農水省の方でやっている部隊、それが都道府県、市町村でどうなっているかというのは、少なくとも環境省が情報としては一番正確に持っているというのが一番大きな武器になると思いますから、その辺の取組を徹底してやっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(北川知克君) 鳥獣の管理は、御指摘のとおりに科学的、計画的に行うことが極めて重要であるということは先ほど来からお答えをさせていただいておりますし、鳥獣の管理に関わる都道府県、市町村、環境省、農林水産省は適切な役割分担の下でお互いに連携、協力して対策を進めることも重要であります。このような観点から、各主体ごとの捕獲数や事業者の実態など、対策の実施に必要な基礎的データの共有を積極的に進めていきたいと考えております。 また、ニホンジカやカワウなど複数の県にまたがって広域に移動する鳥獣については、対象地域における生息状況調査や被害対策等を関係都道府県が連携して行うことが重要であるということも先ほど来からお答えをさせていただいております。既に幾つかの地域においてもこのような取組をしていただいておりますし、今後、環境省が主体となり、関係都道府県や農林水産省を始めとする関係省庁の参加も得て、広域的な指針を策定し、広域的な管理の取組を推進をしてまいりますし、今後とも広域的な管理が必要な鳥獣につきましては関係都道府県と連携を図り適切な管理を推進していきたいと考えております。
○柳澤光美君 言葉だけではなくて、是非よろしくお願いしたいというふうに思います。 この事業者の部分なんですが、先ほど高橋委員からも、栃木へ行って私も一番ショックを受けたのは、日光白根山の高山植物がほぼ壊滅状態にあるという比較の写真でした。これは恐らく、このまま行くと尾瀬に鹿が入り込むようになるだろうと。実は、私出身の長野県も、もう南アルプスにはかなり広い被害が広がり始めました。北アルプスにこれから、いわゆる温暖化の中で鹿が上がり始める。いわゆる高山植物はもう完全に壊滅状態になるだろうと。これは、農水省がやっているのはあくまでも農林水産業の被害ですから、木の被害はやりますけど高山植物の被害というのは農水の対象ではないという話もちょっと昨日していたんですが。 是非お願いがあるんですが、この事業体、いわゆる実動隊というのを僕は環境省が中心に、特にそういう国立公園でもありますし、高山のところで、しかも、尾瀬であれば群馬と栃木に絡む、アルプスであれば岐阜と長野に掛かる、広域になりますから、高いところの鹿をどう実動部隊として捕獲をするかというのは、むしろこれ環境省が中心となった部隊を編成してほしいというぐらいに思っていますが、そんな検討はできますでしょうか。
○政府参考人(星野一昭君) 全国三十一か所国立公園がございますけれども、そのうち二十か所で鹿による自然生態系への影響が出ているということでございます。 環境省としても、例えば知床国立公園、これは世界自然遺産にも指定されている国立公園でございますが、そこで環境省の予算で鹿の捕獲をやってございますし、最近では尾瀬それから南アルプス等、各地の国立公園で、国立公園の貴重な自然を守るという観点から環境省は取組を進めてございますけれども、環境省だけではなくて、林野庁におきましては国有林の保全ということで取組を進めていますし、それぞれの所在する県の取組もございます。環境省が独自ということではなくて、関係した主体とも連携を図りながら、効率的にしっかりと取組を行っていきたいと思います。 その結果、貴重な高山植物、例えば環境省の観点でいきますと南アルプスの三千メートル級の高山植物、そういうところの高山植物が絶滅の危機に瀕しないように、必要なところは柵で一時的に緊急避難ということで、柵で保全をしながら鹿の密度を下げる、そういう努力を関係機関と一緒になってやっていきたいと思っております。
○柳澤光美君 お聞きしたいことたくさんあったんですが、時間がなくなってきました。 是非お願いがあって、今日、資料をちょっとお手元に出させてもらいました。どうしても今回は捕獲は銃を中心に議論になっていますが、わなの問題です。 今、とらばさみとくくりわなというのはこういう形で、とらばさみは禁止されていますし、くくりわなも規制があります。それが、少しでも規制を緩和をしろと、とらばさみも認めろというような動きが出ていまして、私は規制緩和はできるだけ慎重にしていくべきだというふうに思っています。特に、くくりわながこれからかなり活用されるようになると、本来捕獲すべきではない保護すべき鳥獣が掛かる錯誤捕獲の事例というのがたくさん出ると思います。 ですから、この辺、農水省の方も聞きながら、都道府県も含めて、いわゆる誤捕獲がどの程度出るのか、ここのわなに掛かった、本来助けなければいけない動物が本当に元気で放獣ができるのか、場合によっては苦しんで死に至ってしまう。さらに、この辺がうんと広がると、人間であっても子供も含めて危険だってある。この辺のところは是非大切にしてほしいと。 その中で、この前の参考人の中で、坂田参考人から囲いわなの議論がありました。箱わなだと一頭で扉が閉まる。それを囲いわなにすれば、いわゆる餌付けをして、群れで来た鹿をある一定の量が捕獲ができる。次のページに、その実験して研究報告がありまして、それを更に遠隔操作で、入ったところでおりを閉じる。これは、電源はソーラーシステムであったりバッテリーであったり、携帯でさえ確認ができる。 この辺の効率的ないわゆる捕獲には、この囲いわな関係というのは、これもう民間の企業でも一部販売をしている。その辺、少し環境省は入り込んで、その辺の研究、それの普及ということも是非やってほしいというふうに思っていますが、いかがでしょう。
○政府参考人(星野一昭君) 増え過ぎた鳥獣を減らすための取組には様々な取組があると思います。鳥獣の特性に応じて、また地域の特性に応じて最適な方法を駆使して取り組んでいく必要があると思います。 先生御指摘された囲いわなについても、有効な例、私どもも承知しておりますので、有効な事例の収集をして、また技術開発をしているところもございますので、そういう情報をしっかりと把握をして、必要に応じて普及をするなり、様々な手法が適切に使われながら個体数の管理がうまくいくように努力してまいりたいと思います。
○柳澤光美君 一頭八千円のお金を出すのであれば、そういう囲いわなの購入にどこまで補助が出せるかというもっと、大切な国民の血税ですから、きちんと省庁の枠を超えて、無駄のないようにいかに効率的に進めるかということに環境省が中心になって進めていただきたいと。 実は、ジビエの問題も、この前、石崎さんというエゾシカの卸をされ、レストランもやられる、それから伝統肉のNPOも立ち上げる、普及に取り組んでいる。あるいは、私の出身の長野県が信州肉のジビエに県を挙げて、十五の処理施設も完備をしながら進めている。この辺も是非、環境省が少し入り込んで、もったいない、尊い命というものが放置をされてするんであれば、本当に有効に生かせるということに農水省あるいは厚生労働省とも連携をして進めていただきたいと。 それから、一番最後のところに、四ページの下に、実は森林労連の仲間の皆さんと牧原政務官のところに陳情にも行かせていただいたんですが、やっぱり今、森林をどう再生させるか、そして林業をどう再生させるかというところが今回の根幹にあると思っています。ですから、これはもう要請だけにしておきます、時間がありませんので。是非、この取組がその一番の原点にあるんだということだけは問題提起をしておきたいというふうに思っています。 最後、実は、「美味しんぼ」の記事が出て、私は大変なショックを受けています。私は、ずっとリスクコミュニケーションをきちんと取っていかないと福島の再生、新生、復興はあり得ないと。それが、こういう風評被害、不安をあおる。 この問題というのは、私は大変大きいし看過できないというふうに思っています。特に、私は、双葉の前町長の井戸川さんが実名で出られる、あるいは研究者も実名で出てくる。この辺は、私は大臣にお願いしたいんですが、政府として、あるいは環境大臣としても、きちんと問題提起をして議論する、場合によったら、私は公開討論会ぐらい開いてほしいと。これ漫画だというふうに決して見過ごせませんし、架空の話ではなくて、実名が入って、福島には住めないというところまで言っている。これは、何のために私たちは一日も早く、一人でも多くの帰りたいという方に帰っていただいて、福島を、復興どころか再生、もっと言えば、新しく生まれる新生まで与野党を超えて、党派を超えてやるんだと言っている意味においては大変大きいと。 時間がないので、大臣の方から答えられるかどうか、是非その辺、今どう思われているか、お話を最後にいただいて、質問を終わります。
○国務大臣(石原伸晃君) 柳澤委員が一年以上にわたって現地の本部長として御努力をされ、県民の方々が一日も早く帰られるようにという努力をされているがゆえ、また委員のお気持ちというものは私も大変よく分かります。しかし、個別の方が、公職にある方ならいざ知らず、今民間人をされている方が、しかも漫画の中でこういうことを言っているということで、特段なコメントはこれまでも控えさせていただいておりますが、委員の気持ちはもう大変痛いように分かるということで御勘弁願いたいと思います。
○柳澤光美君 終わります。
○竹谷とし子君 公明党の竹谷とし子でございます。 朝から質問をお聞きしていますと、今回の法案審議に当たって、日光市の視察を設定していただき、実際に栃木県、また日光市、そして猟友会の方、農業をされている方、また自然環境を守ってきた方からのお話を視察に派遣された委員でお聞きし、さらに、奥日光の実際に下草がもう食べ尽くされた状況、鹿被害を拝見し、そして、防護柵の効果も実際に見、そして四人の方の参考人質疑、非常に重要な御示唆を皆様からいただきました。動物保護に携わられてきた団体の方、またジビエの御専門家、また県で対策を取ってこられた方、研究者と、非常に内容の濃い参考人質疑と視察をしてきたので、これまで質問をされてきた方々のお話につきましても、私も同じように考えているところがたくさんございました。 一方で、この法案について、被害を実際に受けた方からは賛同が多い、実際に被害額がこれだけ大きくなってきている、また生態系への影響も深刻になってきているという実態で賛同の声が非常に大きい一方で、自然また動物保護をする方々、そういう活動をされる方々からは反対あるいはまた慎重な御意見もあるというのも現実であると思います。そうした観点から、まずはこの本改正案が求められる背景について質問をさせていただきたいと思っております。 本法案の提案理由といたしまして、ニホンジカやイノシシなどの鳥獣の生息数が急激に増加をしている、また、生息する範囲が拡大した結果、希少な高山植物などが食べ尽くされている、この間も日光市でお話を伺いました。さらには、自然の生態系が破壊されている、また農林水産業、人の安全、生活環境への被害が大変深刻になってきている状況、これが理由として挙げられております。それに対する防止策として積極的に鳥獣の管理を行うために、鳥獣の保護管理と狩猟の適正化を一層図っていくということが本法律案の目的であります。 一方で、減ったら保護、そして増えたら捕獲という短期的な対策ではなく、環境省としては、本来は豊かな日本の野生動物を含む自然の環境、これと人間との共存を図っていく生物多様性の存続、これを果たしていくということが長期的な国家戦略として重要なものであり、その中で保護管理政策というものが位置付けられていくべきであるというふうに私は思います。こうした観点から、環境省として、今なぜこのような状況に陥ってしまったのかという的確な現状分析に基づく対策を考えていくことが必要であると思います。 本法案では、都道府県の知事が第二種特定鳥獣管理計画として、その生息数が著しく増加し、また、その生息地の範囲が拡大している鳥獣の管理に関する計画を策定するという整理になっています。鳥獣の種類、またその生息する地域の状況によって、増えた原因というのは非常に様々であると思いますが、それはなぜなのか、またどの程度なのかというこの分析、都道府県任せにするのではなくて、その政策を考えていく環境省がしっかりと責任を持って行うべきであると考えます。 また、増えたのではなくて人里に下りてきているだけだという、そういう御意見もあります。なぜ人里に下りてくるようになったのか、それも何か原因があると思いますが、そうした基本的な現状認識についての環境省の御見解をまず伺いたいと思います。
○政府参考人(星野一昭君) 昭和五十年代以降、ニホンジカ、イノシシ、ニホンザル、カワウ等の一部の鳥獣においては生息数の増加や生息域の拡大が起きております。特に、ニホンジカとイノシシの増加が著しく、環境省が個体数推定を行ったところ、二十年前の頭数と比べて、本州以南のニホンジカについては約七倍、イノシシについては約三倍との結果となりました。ニホンジカの個体数増加や分布拡大の原因としては、元々繁殖力が高い動物であることに加えて、積雪量の減少、造林や草地造成などによる餌の増加、放置された里地里山が生息に適した環境となったこと、狩猟者の減少による捕獲圧の低下などにより死亡率が下がったことが挙げられております。 さらに、近年、ニホンザル等の鳥獣が人里に下りてきて住民にけがを負わせる事故や、列車や自動車との衝突事故の発生など、鳥獣被害が生活に密着した問題に拡大しつつあると指摘されております。鳥獣の生息域が人里近くまで拡大してきた要因としては、生息数が増えたことによるほか、人里近くの耕作放棄地が生息に適した環境となったことや、農作物の放置が鳥獣を誘引していることなどが考えられております。
○竹谷とし子君 今も御説明が改めていただけましたけれども、増えている、また人里に下りてきていることによって大きな被害が出ているということでございますが、反対、また慎重な御意見を持つ方々に対してしっかりと説明をしていく必要があると思います。現状を放置した場合、今回の法改正による対策が取られない場合に、今後、農業の被害、また生態系破壊、そういった影響はどのように予測されているのでしょうか。深刻な不可逆的な影響、元に戻らないほどの影響を自然環境と生態系に及ぼす可能性が高いのかどうか、環境省に伺います。
○政府参考人(星野一昭君) 環境省が実施いたしました捕獲数シミュレーションの結果、現状の捕獲を維持した場合、本州以南のニホンジカの生息数は中央値、これは推定に幅がございますので、その中央値でございますけれども、中央値で比較した場合、現在の二百六十一万頭が二〇二五年にはほぼ倍の五百万頭まで増加する見込みとなったところでございます。この場合、農林水産業や生態系への被害が今以上に深刻化するとともに、地方都市では既に増加している交通事故、人身被害等、生活環境被害の拡大、深刻化も予想されているところでございます。 さらに、ニホンジカの採食圧により、林床の植生が劣化、消失したり、森林の持つ水源涵養や国土保全などの公益的機能を低下させ、災害を引き起こす懸念も指摘されるなど、被害の深刻化が予想されているところでございます。 平成二十二年に専門家による検討委員会が取りまとめた生物多様性総合評価報告におきまして、ニホンジカの生息数増加、生息域拡大による森林植生の破壊の影響は不可逆的、元に戻らない、不可逆的な変化を起こす可能性があると指摘しているところでございます。 具体的な事例を申し上げますと、吉野熊野国立公園の大台ケ原においては、昭和三十年代に台風で多くの樹木が倒れ、餌となるササが増えたこと等が原因でニホンジカが増加して森林の衰退が始まりました。これまで柵の設置や捕獲等、様々な対策を実施してきたものではございますが、依然として森林の回復には至っておらず、より長期的な取組が必要な状況となっております。
○竹谷とし子君 先日、日光市で農業をやっていらっしゃる方からお話を伺いましたときに、二十年前から対策を打ってくれと言ってきたというお話がございました。被害もずっと横ばい、被害額を見ますとそのような状況になってきております。それでも、対策を何もしてこなかったというわけではないとは思いますけれども、抜本的な対策を打ってこなかった。 そのような中で、今回、法改正によって保護から保護管理という、環境省としては大きな政策の転換を図る決断をされたのだと理解をしております。この政策転換を今年図ることに決めた、その要因は何であったのかということを改めて伺いたいと思います。
○副大臣(北川知克君) ただいま委員御指摘の、今回の法改正における、保護から保護管理へという政策の大転換に至るこの要因ということでありますが、先ほど来から、皆さん方の質問や全国各地からの声もあります。ニホンジカ等の鳥獣の急速な生息数の増加と生息域の拡大により、森林内の植生の消失、希少な植物の食害などの生態系への影響や、生活環境、農林水産業への被害は深刻の一途をたどっているわけでありまして、このような鳥獣の被害対策について従来の対策では限界があるということでもあります。集中的かつ広域的な捕獲を計画的に行うことにより、数を大幅に減らすことが必要不可欠な状況でもあります。 一方、現行法においては、鳥獣を保護することを中心とする法律となっており、積極的に捕獲を行うための措置が位置付けられておりませんでした。このため、今回の法改正により、法律の名称と法目的に管理を加え、都道府県が主体となって必要な捕獲を行う事業を導入することなどにより、鳥獣被害対策を行うための転換を図ることとした次第であります。
○竹谷とし子君 国民の中には、捕獲、殺すということではなくて、動物との共生を強く望むお声があります。私もできることならそれがいいと思います。しかし、被害を実際に受けてこられた方からすると、本当に憎くてしようがない。また、交通事故で、私も北海道が出身でございますので、エゾシカに車がぶつかるということは頻繁にあることでございまして、本当に人身事故になってしまうような状況を考えますと、今の対策が求められるということも十分理解できるわけですが、動物との共生を目指して、柵を作って動物と人間が生活する地域を分けていく。 朝からのお話を聞いていましても、集落と里山と奥山とという、そういった昔からある自然環境が破壊されてきたことによって動物が人里に下りてきてしまったという、そういうことがありますので、もう一度、動物と人間が生活する地域を分ける。本来、動物が生息する場所である森林、里山の整備保全を進めるべきとの意見があります。これも重要と考えます。農業被害を防ぎ、かつ生態系を守りながら動物を殺さずに共生するということは不可能なものでしょうか、環境省の見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(星野一昭君) これは動物の種類によってそういう形の共存が可能になるものがあれば、そういうことが私どもも好ましいと思っております。何も、環境省、希少なものを保護するということが重要な任務でやっておりますけれども、被害があるものについて必ずしも殺さなくてはいけないということが基本的な考え方というわけではございません。 しかしながら、現在問題となっております例えばニホンジカで申し上げますと、自然の増加率がおよそ二割だと言われております。そして、草食獣でございますから餌がたくさんあれば毎年二割増えていくということで、密度を一定のレベルに抑えることによって被害を軽減しなくてはいけないという、ある意味で宿命のある動物ではないかなと思っております。そういう観点からは、ニホンジカの数を一定のレベルに落とさないと、食害によって樹木の枯死や下層植生が消失したり、また広い範囲に森林の衰退が起こったりして大きな問題が生じております。そうしたことから、一定の水準まで捕獲によって生息数を減らしていくということが避けられないことだと思っております。 これは、繰り返しになりますけれども、動物の特性に応じて被害を許容のできる範囲に抑えるためにどういう手法が一番好ましいか、科学的に検討しながら最適なものを取り組んでいきたいというふうに思っております。
○竹谷とし子君 まず今回の、もうやむを得ない状況になっているということで今回の法を施行して、その後対策を進めて目標どおりに一定数をやるならば、しっかりと一定数にとどまるように個体数管理をしていくという目標をきちっと達成して、その後適正な数を維持して生物多様性を守りながら共存を図っていくという、そういう短期的また長期的どちらも目的を達成していくような取組が必要であると。一定数に減らした後、また増えちゃったら意味がないわけでございますので、そのためにどのように長期的な視点も踏まえて取組を進めていくのかということについて環境省に伺います。
○政府参考人(星野一昭君) 鹿やイノシシに関しましては増加率が非常に高いということから、適正な生息数となった後であってもそのまま放置すると急激に個体数が増加すると考えられます。そのため、適正な生息数を維持するために定期的なモニタリングや個体数推定を行って、その必要性を見極めながら一定の捕獲圧を掛けることが必要であると思っております。 現在は個体数調整を緊急的かつ重点的に行う必要がございますが、鳥獣の保護及び管理の基本は被害防除、個体数調整、生息環境の管理の三つであります。これらを総合的に推進することが必要と考えております。私ども環境省といたしましては、人と鳥獣が共存をして生物多様性が確保されるよう、いかに自然環境を適切に保全するか、しっかりと考えながら取組を進めていきたいと思っております。
○竹谷とし子君 続きまして、本法案成立後の具体的な手続などについて伺いたいと思います。 本法案では、環境大臣が集中的かつ広域的に管理を図る必要があるとして定める指定管理鳥獣について、捕獲許可を不要としたり一定条件下で夜間銃猟を可能とするなどの規制緩和がなされることになりますが、指定管理鳥獣捕獲等事業の創設、また認定鳥獣捕獲等事業者制度の導入などでは都道府県が重要な役割を果たすことになります。 この法案の成立後一年以内の施行ということになっていますが、施行に合わせて準備を行うために、今、都道府県の御担当者は高い関心を持っておられます。 四月に都道府県への説明会が行われたとお聞きしました。そこではどのような質問、意見が出たか、環境省に伺いたいと思います。
○政府参考人(星野一昭君) 四月に都道府県向けの法案説明会を開催をして説明を行いました。都道府県からは、施行までの準備期間が短いため、国による基本指針や政省令をできる限り早く改正するよう求める意見、法に管理を位置付けたことに伴う計画体系の再整理など既存の事務の整理に関する質問、指定管理鳥獣捕獲等事業に対する国からの予算措置に関する質問と要望、こういった意見、要望等がございました。 環境省では、これら都道府県からの意見に十分配慮をして、随時情報提供を行いながら、法の施行、運営を進めていく考えでございます。
○竹谷とし子君 それに関連しまして、二点続けて伺いたいと思いますが、法案の成立後、都道府県は、準備期間が短いという御意見もあったということでございますが、どのような流れで手続を行う必要があるかということが一つ。 そして、都道府県によっては条例改正が必要になる場合もあるということでございます。これに間に合わせるためには、遅くとも来年二月の定例議会で条例改正を行っておく必要があるということでございます。そのためには、今年の十二月中には施行令を、施行規則を付けて条例の改正案、これを提出しておかなければならないということでございますが、環境省から基本指針や施行規則等はいつ出される予定か、二点伺いたいと思います。
○政府参考人(星野一昭君) 委員御指摘のように、都道府県による計画や条例の改正など、そういう必要が出てくる場合がございます。都道府県における必要な準備が円滑に進むよう、できるだけ早期に施行規則や基本指針の作成を進めていきたいと考えております。具体的には、遅くとも年内には決定をしたいと考えているところでございます。また、これらの検討の段階においても随時情報提供をするなどにより、都道府県における準備期間を確保するよう努めてまいりたいと考えております。
○竹谷とし子君 なるべく早めに決定をしていただき、逐次情報提供を都道府県に対して行っていただきますようお願いをいたします。 認定鳥獣捕獲等事業者制度について伺います。 こちらは都道府県知事が認定するということになっていますが、捕獲等の事業を委託する都道府県とこの事業者として認定を受ける都道府県というのは同じでなくていいということになっております。つまり、認定を受けるのはどこでもできるということでございます。この捕獲等の事業に全国的に展開しているような警備会社なども参画することが十分予想されると思いますが、その場合、本社のある東京で認定を受けて、そして実際の捕獲等の事業は各都道府県、全国の都道府県で委託を受けるという形が考えられます。 東京都におきましても、農林業また水源林などで鳥獣被害がございます。今回の法改正は東京都にとっても有効な対策につながるものと評価されておりますけれども、東京都の被害額は平成二十四年で約三千七百万円、対策事業費は約一億二千万円、ほかの道府県に比較しますと相対的に規模が小さいという状況でございます。したがいまして、東京都で実際に事業を行う認定事業者は少ないということが考えられます。 そうした中で、東京都は、東京都で事業を行ってもらう事業者以外の認定業務も担うということになると考えられます。その場合、一定の手数料を認定される事業者から納めてもらうということも考えられると思います。狩猟免許のように、料金の標準額などを国が示すべきではないかという御意見もございました。これも事前に環境省とお話しさせていただきましたけれども、狩猟免許は、現行の規制の前提としては趣味で行うものであるから、ですので手数料もらいますと。今回は、事業者は、都道府県が事業を行ってもらうので、それについては料金について特段定めるということを想定していなかったようでありますが、非常に例外的だとは思いますが、東京都のように事業を行ってもらう事業者以外にも認定をする、そういう事務手続が発生する場合がございます。 認定をする、また変更や取消し、そうした通知、またこれを公示するというような義務も今回の法改正で認定する都道府県知事には設定されている状況にございますので、この料金の標準額等、また事業者の認定について、国から手続についてひな形やガイドラインなど示すべきではないかと考えておりますが、環境省に伺います。
○政府参考人(星野一昭君) 認定鳥獣捕獲等事業者の認定要件につきましては環境省令で定め、その他認定に係る審査や事業者の活用のために必要な事項については都道府県に対する施行通知等で示していくことを考えております。また、認定手数料につきましては、都道府県の意見を踏まえまして、国として標準手数料を定める必要があるか、定めるとすればどの程度が適当か等について検討したいと考えております。
○竹谷とし子君 お願いいたします。 また、法律が成立した後について、都道府県の説明会、全国一括で行う会ですとなかなか深掘りした質問がしにくい、また横の連携も図られにくいというような御意見もございましたので、是非ブロックごとの説明会を設けるなど丁寧な対応をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(星野一昭君) 環境省としては、改正法に基づく鳥獣対策を効果的に進める上で都道府県が重要な役割を担うことになると認識しておりますので、御提案のとおり、ブロックごとの説明会を開催することといたしまして、十分に説明を尽くして連携して対策を進めてまいりたいと考えております。
○竹谷とし子君 続きまして、指定管理鳥獣捕獲等事業について伺います。 効率的な保護管理を行っていくためには、捕獲事業だけを切り出して、今回の法改正では捕獲事業についてかなり大きな改正になるわけですが、捕獲事業だけを都道府県から委託されるというのでは不効率な場合があるよという現場の御意見を伺っております。 例えば北海道のエゾシカの場合には、大きいエゾシカ、移動範囲も非常に広く、二十キロ、三十キロぐらい普通に移動をいたします。この日に捕獲をしてくださいねといっても、どこにいるのか分からないような、どの辺りをどう移動してどういう時期に移動を始めるかとか、そういった事前の調査、計画を立てる上での事前の調査というのが非常に重要でございますが、捕獲事業者がこの事前調査にも参加をしていくということもきちっと目標どおり事業が効果を収めるに当たっては必要なことであると考えますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(星野一昭君) 指定管理鳥獣捕獲等事業は都道府県が定める実施計画に基づいて行うものであります。都道府県においては、実施計画を定めるに当たって事前調査を行う、また、捕獲事業を行った後は事業の評価を行うことが必要であります。これら、事前調査、計画策定、捕獲、そして事後の評価、これらが一連のものとして行われることが重要なものと認識しております。 御指摘がございましたように、捕獲を請け負う事業者が事前の調査に関与することも効率的な方法の一つと認識しております。しかし、一方で、調査や計画の策定を専門性を有するコンサルタント等に委託して行わせるという方法もあると思いますので、必ずしも一つの方法が最適だということではなくて、その自治体に適切な方法を採用して効果的な取組を進めていただきたいと思っております。
○竹谷とし子君 その地域の状況等もあると思いますので、今の御答弁のとおりであるというふうに思います。 また、認定事業者が、ずかずか地元と関係ない人が入ってきて捕獲をされる、そのことについて住民が不安に感じるようなことはあってはいけないと思いますし、それまで猟友会やこれまでも保護管理活動を続けてこられたNPO団体などが各地域にあると思いますけれども、その連携というのが不可欠であると思います。 都道府県が事業者に委託するに当たって、地元とのつながり、これにしっかり配慮すべきと考えますが、この法改正ではどのようにそれが担保されていくのでしょうか。
○政府参考人(星野一昭君) 御指摘のとおり、認定鳥獣捕獲等事業者が活動する際には、従来活動してきた地域の狩猟者団体やNPO団体等と調整、連携して取り組むことが重要と考えております。 改正法案におきましては、都道府県が指定管理鳥獣捕獲等事業の実施計画を策定する際には、利害関係者や関係地方公共団体の意見を聴くこととしております。 また、都道府県が捕獲事業を発注する場合にも地域の活動に対して十分な配慮が必要と考えております。このような配慮事項等については、国が定める基本指針やガイドラインなどにおいて都道府県に示していくこととしたいと考えております。
○竹谷とし子君 よろしくお願いいたします。 続きまして、鳥獣、むやみやたらに殺生するのではなくて、有り難くその命をいただくという、そういうことが必要であると思いますが、その一つとしてジビエとして活用するジビエ振興、各地でも行われておりますけれども、これについても当委員会の参考人質疑でジビエの御専門の方にお話を伺ったところでございます。食肉に置き換わるようなものではないと、そこまで期待できるものではないというお話も伺いましたが、それでもやはり食べてみるとおいしいというふうに評価をして、好んでジビエの時期にはレストラン等に行って召し上がる方もいらっしゃる。 そういう人気も一部ではあるものであると思いますが、なかなかこのジビエが安定して確保できない、また流通経路もしっかりできていないという、そういう問題があるので、なかなかこのジビエが行政の補助金等の赤字補填がない中で自立してやっていけるようにはいかないんだというお声も現場で伺っておりますが、この流通を阻害する一つの要因として、捕獲したときに内臓をその場で捨ててくることができないというお話がございました。 これにつきまして、捕獲したところで内臓摘出できるような規制緩和が求められる、そういうお声がありますけれども、この委員会の質疑に当たりまして事前に厚労省の担当課に説明を受けたところ、実は食品衛生法施行令では明確に捕獲した場所での内臓の取り出しを禁止しているわけではなく、都道府県によっては例外的に今でも認めているところもあるということを伺いました。 食品衛生法施行令で言われているのは、解体又は解体された鳥獣の肉、内臓等を分割し、若しくは細かく切る、そういったことをするときに屋内で行うということが定められているわけですが、これは明確に内臓を屋外で取っちゃいけないよということを言っているわけではないということであったんです。しかし、現場では、それは禁止されているということで、やらないところが多い。内臓を取り出して持ってくれば、エゾシカであれば半分ぐらいの重量になるので運びやすい、流通もその分しやすくなるというようなお話がございまして、この現場の誤解をきちっと解いていくために、ガイドライン、これを明確化していく必要があると思います。 また、一方で、牛や豚などと比較すると、野生動物の病気というものが十分解明されていない、それについての研究も求められていると思います。これにつきまして、厚生労働省の今後の取組について伺いたいと思います。
○政府参考人(新村和哉君) お答え申し上げます。 委員からも御指摘ございましたけれども、食品衛生法におきまして、野生鳥獣の捕獲時に屋外で内臓を取り出す行為につきまして一律に禁止されているものではございませんけれども、野生鳥獣の血液や内臓には病原微生物等が含まれている場合もございますので、食肉への汚染防止あるいは作業者への感染防止のため、内臓摘出は処理施設において行うよう指導している自治体もございます。 一方で、処理施設への運搬には時間が掛かるということもあり、品質の低下や腐敗を防止するという観点から、捕獲場所で内臓を摘出することを認めるべきとの意見も承知しております。 これらを踏まえまして、厚生労働省におきましては、野生鳥獣肉の安全性確保のための研究を進めてきたところでございます。また、野生鳥獣の病気についても研究対象として研究してきております。こういった研究成果を踏まえまして、内臓の取り出し方も含めまして、適切な処理方法に関するガイドラインの作成を行っていくこととしております。
○竹谷とし子君 是非よろしくお願いいたします。 最後に、環境大臣に伺いたいと思います。 今回の法改正は、差し迫った野生動物による生態系の破壊、農林水産業への被害に対して喫緊に求められる防止策であると理解しておりますけれども、それについて、一回でしっかりと今回の対策で効果を出す、また長期的には生物多様性の存続に向けた対策に取り組むということが必要でございます。 そういう意味で、捕獲だけを切り出すのではなくて、調査、実施、評価、改善、そういう一連のパッケージで的確に行われなければならないと思います。そのためには、国から都道府県に対する専門家配置を含めた事業の着実な実施のための財政的、技術的支援をしっかりと行っていただきたいと思います。 北海道でエゾシカ又は熊などの保護管理に携わられているNPOの方がおっしゃられていましたけれども、なかなか道の方の担当者が替わってしまうので非常にやりにくいということがありまして、継続的に専門的な知識を持った、地域の事情も分かった方が配置されるということが必要であると思います。そのためには財政的な支援、また国からの技術的な支援、指導等もしっかり行っていっていただきたいと思います。 環境大臣の御答弁をお願いいたします。
○国務大臣(石原伸晃君) もう今の点は竹谷委員の御指摘のとおりだと思います。 先ほど局長の方からも答弁をさせていただきましたけれども、調査、計画、捕獲、処分と、処分の部分については今ジビエとしてのお話がございました。こういうものに対してやはり予算措置がしっかり付いていきませんと、なかなか口で言うほど簡単な問題ではない。やはり運用部分で効果を出さない限りは生態系が毀損していくと、そういうことのないように真剣に取り組みたいと考えております。
○竹谷とし子君 終わります。
○清水貴之君 日本維新の会・結いの党の清水貴之です。 私も、先日の日光への視察、参加をさせていただきました。やはり行ってみて、実際に現地の方のお話を聞く、そして鹿の被害の状況、対策の状況、こういうのを自分の目でしっかりと見るということの大切さというのを改めて実感いたしました。委員長を始め委員部の皆様、様々御苦労があったと思いますが、本当にありがとうございました。 今後も、この委員会では、除染の福島への視察も考えているということですので、是非、環境委員会の扱う案件というのは、非常に特に生活している方々に密着している部分が多いところもありますので、是非そういった現場の声を拾い上げていくような、そういった視察なども今後も考えていただければうれしく思います。 そこで見聞きしたこと、学んだことを踏まえまして、本日は様々質問をさせていただきたいと思うんですけれども、まず、そもそもなんですけれども、先ほども星野局長から鹿、イノシシ等がここまで増加してしまった、しかも、ほっておくともう大変な数にまで増えてしまいそうだという、そういった現状をお聞きしました。ただ、一方で、これまでもちろん何にもしなかったわけではなくて対策も取られてきたということなんですが、ただ、残念ながら思ったような成果が出ていないから今回このような大幅な法律の改正というのが必要になってきたんだと思うんですけれども、その辺り、まずやっぱり原因を分析する、これまでやってきたことの効果の実証をする、こういったことは非常に大切だと思いますので、この辺りの考え、なぜここまで増えてしまったのか、そしてこれまでの対策の効果、この辺りについてお聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(星野一昭君) まず、ここまで増えてきた原因等でございますけれども、近年、特にニホンジカ、イノシシの増加が著しいということがございます。 これにつきましては、先ほども申し上げたとおり、本州以南のニホンジカにつきましては二十年前に比べて七倍、イノシシについては約三倍ということでございます。これらの個体数の増加や分布拡大の原因としては、いずれも繁殖力が高いという動物だということをベースに、積雪量が減少したり造林や草地造成などによる餌の増加、放置された里地里山が生息に適した環境になったこと、狩猟者の減少による捕獲圧の低下、こういったことなどによって死亡率が下がり、結果として個体数が増えてしまったということがございます。 それで、これまでの環境省の施策の関連でございますけれども、昨年、中央環境審議会で今回の法改正を含めた提言をしていただく過程で様々な御議論がございました。 その中でも、これまで鳥獣保護法に基づく取組というのは保護を中心として、保護のための管理だと。保護のための管理というのは何かといいますと、一定の場合に狩猟の制限を緩和するということでございます。平成十一年に導入した特定鳥獣保護管理計画、これによって科学的な観点から特定の鳥獣について県内の計画を作る、その計画に基づいて捕獲をする場合等、科学的な観点での捕獲を進めるということでございます。さらに、その計画を立てた場合には狩猟の規制緩和もできるというような仕組みでございます。その仕組みを使って、当時既に問題が発生していた鹿、イノシシ等の鳥獣を減らす、そういう取組を進めてきたわけでございます。 しかし、今回の法改正に至った経緯の中でも、これまで御説明申し上げたとおり、あくまでも保護を中心とした管理、捕獲の、狩猟の規制緩和が中心だったために本格的に捕獲する仕組みにはなっていなかったという点がございます。そんなことを踏まえまして、今回の法改正に至ったということでございます。
○清水貴之君 今後、本格的な捕獲に入るということなんですが、そのためには現状を把握しなければいけないと思います。目標としましては十年で半減ということなんですが、現状把握、個体数ですね、個体数の調査とか予測、現在は階層ベイズ法というのを使ってされているというふうに認識しています。 この階層ベイズ法、最近のトレンドであるそういった計測方法だと、予測方法だということなんですが、ただ非常に幅があるんですよね。九〇%の信用区間になりますと百五十万から五百五十万ですから四百万頭ぐらいの差が、幅があるわけなんですけれども、この調査で本当に信用していいのかと。この調査を基に様々な計画が作られていくことになるかと思うんですけれども、この調査でいいのかどうか、信用性の部分をお聞かせください。
○政府参考人(星野一昭君) 統計学的な手法を使った野生生物の個体数推定というのは非常に難しいものがございます。正確な数字は、出てくることはもうほぼ不可能ではないかなと思います。 しかしながら、増え過ぎた鳥獣を管理していく上で、一定の目安を持って、その目安に応じて、増え過ぎているものをどの程度のレベルに落とすか、それを確認する指標というような意味合いで目安の数字を持っているということは非常に重要でありまして、管理をするための基礎になるものだと思っております。 今回、環境省が初めて行ったものでございますけれども、この個体数推定は水産資源管理の分野で活用されております階層ベイズ法という統計手法でございます。生息数に関連する数値として、各県での捕獲数、それから捕獲効率などのデータを用いて行ったものでございます。特に捕獲効率というのは、例えばハンターが一日山に入って一頭捕ったというケースなのか、それとも百人の人が一日入って一頭捕ったのか、それによってその地域にいる数の推定値大きく違います。ということで、捕獲効率というものが大事なんですが、なかなかこのデータが全国で集まらないというようなところもございます。そういったこともございまして、先ほど委員も御紹介あったように、一定の幅がある数字であります。 しかし、毎年推定に必要なデータを集めて推計を繰り返すことによって、おおむね一定の目安が得られる。その目安に基づいて計画を作って管理をしていく。管理は順応的管理ということで、あくまでも仮定に基づいて管理をする。その仮定自体が一〇〇%信頼性があるものではないわけですから、絶えずモニタリングをしながら、その仮定が正しいかどうか検証をしながら、必要に応じて計画を作り替えて管理を進めていく、そういう順応的管理が大事だと思っています。 それをするための目安という数字を出す意味で、今回環境省が行った階層ベイズ法による個体数の予測は重要なものであると考えております。
○清水貴之君 今回の階層ベイズ法ですと、これは全国の調査ということになりますよね。計画は都道府県ごとに今度は作っていくことになると思うんですけれども、今度、都道府県ごとの調査、この辺りはどう進めていくんでしょうか。
○政府参考人(星野一昭君) 都道府県ごとの調査は、今回全国レベルで、北海道は除いていますけれども、全国レベルで行った調査と同じようにやったのでは、県別のものは出てきません。 県での捕獲等のデータ以外に、実際山に入って、例えば鹿の場合はふん、これ、粒状のふんをまとまってするんですね。そういったふんがどのくらいの密度であるのか、そういうことを実際山に入って調べて、同じような環境のところで、そこのおよその個体数とふんの密度の関係を情報として得て、それを基に推計をするというようなやり方になってきまして、今回、環境省が全国で行った、統計手法を用いたものとは違った、現場でのデータを使ってやるものになってきます。 それを環境省として、全国的に一定の数字を押さえて、それを都道府県に示して、その数字を基に都道府県で当面の捕獲の目標を設定していただきたいと思っております。
○清水貴之君 今、当面の目標という話もありまして、その前にモニタリングという話もありまして、これも私、大変大切だなというふうに思っています。 個体数を減らしていくわけですが、一方でどんどん子供も生まれて増えていく部分もあって、この辺りというのは常に数というのは推移していくものだと思いますので、もしかしたら、実はもう捕り過ぎてしまって、捕獲し過ぎてしまって、どんどんどんどん数が減り過ぎてしまう可能性もあるでしょうし、逆にもっと目標値を上げなきゃいけない可能性も出てくるというふうに考えますので、このモニタリングというのが非常に大事だと思うんですが、これは今お話お聞きしていましても、なかなか実際のぴたっとした数字、これが難しいというのはもうこれは非常によく分かります。野生動物ですから、どこに何頭いるなんて全部数えるのはこれは無理な話ですから。 ただ、じゃ、今度はこのモニタリングに関してもしっかり進めていくことができるのかなと、同じような理由で思ってしまうんですが、この辺りはいかがでしょうか。
○政府参考人(星野一昭君) モニタリング、非常に重要なことでございますので、定期的に同じ方法で行うというのが大事だと思っております。これはいろんな方法ございまして、例えば、同じルートを設定をして、一キロとかいう同じルート、まあ林道でもいいんですけれども、そういうところで同じやり方で調査をする、車でゆっくりなスピードで走りながら、一人、二人の人が何頭鹿がいるかを見る。同じ場所で毎年やることによって、指標として、その地域の鹿が増えているのか減ってきているのか、およその目安が得られると思います。これは県によって、地域の実情においてそれぞれあると思いますけれども、そういった適切な方法を考えて、あくまでも目安ではございますけれども、同じやり方で毎年繰り返しながら施策の効果を検証して、必要に応じて計画を修正をする、そういうことが大事だと思っています。 私ども、北海道では、先生も御承知と思いますけれども、明治の時代、大雪がございまして、エゾシカが冬場に大量に死ぬということがございまして保護獣になりました。それ以降、鹿の保護というのがずっと続いてきたわけでございますけれども、私ども、それは教訓として十分認識しなくてはいけないと思っております。保護すればそれで済むかということではなくて、保護をしても、しっかりと保護が図られているのか、また保護したためにその個体が大幅に増えて想定していない悪影響を自然に及ぼすかもしれない、そういうことも含めてしっかりとモニタリングをすることが重要だと思っております。
○清水貴之君 今北海道のエゾシカのお話をいただきましたけれども、同じような話で、ツキノワグマなども、一部の地域では保護の対象ですが、一部の地域では管理の対象にという、やっぱり地域ごとの違いもあったりするわけですよね。ですから、常にバランス見ながら、その辺りのモニタリングをしっかりと行っていただきたいなというふうに思います。 これはそもそもになってしまうんですけれども、十年後に半減という目標を今立てられていますけれども、じゃ、そもそも適正な個体数というのはどういったものなのかと。これがまた決まらないと目標も立てられない、管理もできないということになってくると思うんですけれども、そもそも適正な数というのはどれぐらいというふうにどうやって把握されているんでしょうか。
○政府参考人(星野一昭君) 当面の目標として十年間で半減という目標を設定させていただきました。これは、現在の個体数の半減程度であれば、現在の著しい悪影響、これは農林水産業、自然生態系、そういうものがある程度のレベルに落ち着いてくるだろうということで、当面の目標として設定させていただいたものでございます。 鹿につきましては密度ということが大事でございます。これは鳥獣の種類によって考え方は違いますけれども、鹿でいけば密度。例えば、一平方キロ当たりに百頭いると大変な悪影響が出るということになります。一平方キロ当たり数頭であれば余り大きな影響ではない。ただ、それも、その一平方キロの中の自然環境によります。草原地帯なのか、森林なのか、住宅地も入っているような場所なのか、それによって、どういう被害であれば許容の限度なのか、そういうようなことも総合的に考えて適正な水準というのは考えていかなくてはいけないという問題でございます。 現時点で、例えば二十年後、三十年後どうなんだと言われれば、現時点では答えがございませんけれども、そういった総合的な視点に立って検討を進めていきたいと思っております。
○清水貴之君 今お話聞いていますと、やはり非常に長いスパンで考えなければいけないことですし、計画は都道府県でという今度は話になるわけですけれども、やはりその辺りを超えて、やはり環境省が担う役割というのは非常に大きいなと、リーダーシップを取ってやるべき事案というのは非常に大きいなと、多いなというふうに感じるわけなので。 続いて、都道府県の役割、市町村との連携、あとは、政府の、環境省としてのフォローアップ体制、この辺りについてもお聞きしていきたいと思うんですけれども、こちらが、環境省の自然環境局鳥獣保護業務室、平成二十五年ですね、二月から三月にアンケートをされていますね。都道府県アンケートということで、鳥獣保護法の施行状況の検討に当たってのアンケートということで、これ読ませていただきました。 これ読みますと、まず、都道府県と市町村の連携についてなんですけれども、比較的うまく連携取れているようでして、対象は四十七の都道府県なんですけれども、特定計画と鳥獣被害防止特措法に基づく市町村の被害防止計画の整合を取るための市町村との意思疎通や被害対策の連携ということで、三十四の県が意思疎通や被害対策の連携、市町村と十分に取れていると回答しているんですね。 ただ、一方で、やはり市町村との連携が十分ではないと答えている県、これ八つあるということで、答えを見ますと、いやいや、市町村からしたら県がもっとリーダーシップ取ってくれよと言いますし、県からしたら、いやいや、これ市町村に任せているんだからということで、何かやっぱりちぐはぐな部分というのが読み取れてくるわけなんですけれども。こういった場合に、今後、政府として、環境省としてどのようにリーダーシップ若しくは都道府県と市町村との間のうまく連携を取っていくか、環境省の役割ということについての考えをお聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(星野一昭君) 都道府県は鳥獣保護法に基づく鳥獣全般の保護や管理を行っておりまして、市町村は農林水産省が所管する鳥獣被害特別措置法に基づく農作物等への被害対策を実施しているということでございます。 これまでもそれぞれの法律の下で作成される基本指針や計画、これを整合を取るということで、都道府県、市町村で協議をしているということでございます。また、環境省と農水省との間でも必要な協議をやっているところでございます。 都道府県に対しては、都道府県と市町村の双方の計画の整合性を確認するように環境省からも農水省からも指導、助言をしているというところでございます。 また、今回の制度の導入に際しましては、現場に混乱が生じないよう、環境、農水両省、さらには都道府県の関係部局間、都道府県と市町村間の各レベルでの連携が進むように取り組んでまいりたいと考えております。
○清水貴之君 アンケート結果、もう一つなんですけれども、広域保護管理の必要性という、こういうアンケート調査もありまして、本当に、何ですかね、鹿もそうですし、カワウのような鳥もそうですし、もう本当に県やら、そういう都道府県関係なく動き回る、飛び回る、そういった鳥獣も多いわけですから、そういった場合の環境省の役割なんですけれども、広域保護管理の必要性、これ必要あるというふうに答えた都道府県なんですが、各鳥獣について聞いているんですけれども、ニホンジカですと三十一の県、カワウですと三十二の県、もう半数以上ですね、の県でやはり広域で計画を立てていく、連携を取っていく必要があるというふうに答えているんですね。 としますと、やはり都道府県任せにするよりも、都道府県も、この前、長野県来ていただきまして、兵庫県の方も来ていただきまして、やっぱり都道府県ごとの力の差といいますか、取組の大きさの違いというのもありますので、環境省のここは出番じゃないかなというふうに思うんですけれども、この辺り、広域にまたがる保護のときの環境省の役割というのについてお聞かせください。
○政府参考人(星野一昭君) 鳥獣の管理は都道府県の事務でございますけれども、もちろん、委員御指摘のように広域に移動する鳥獣ございますので、環境省として役割を果たさなくてはいけないと思っております。 これまでも、例えばカワウですと、関東ブロックや中部近畿ブロックで関係する県を集めた広域の協議会を設定いたしまして、環境省が事務局を務めております。その広域協議会で、カワウを広域的にどう管理していくのか、管理計画を作って、それに基づいて共通の取組を行っております。同じ日に一斉にカワウの場合ですと追い払いをすることが非常に効果が出ているということもございますし、お互いの県での取組の情報を共有をしていくということもやってございます。 これは、カワウだけではございませんでして、ツキノワグマやニホンジカにつきましても広域移動するものですから、関係する県を集めた協議会の組織において、各県がそれぞれ県内でやることだけではなくて広域的な連携をどう図っていくかという取組を進めていまして、環境省がその主導的な役割をこれまでも果たしてきておりまして、今後ともそうした役割を果たしていくことが重要だと認識しております。
○清水貴之君 続いて、これまでにも議論になっております。ただ、多くの委員が指摘しているように、やはり認定事業者についての不安というのも非常に大きいのではないかなというふうに考えますので、私も質問させていただきたいと思いますが、認定事業者、まず、環境省としてはどんな業者が参入してくると想定しているんでしょうか。想定参入業者、教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(星野一昭君) 認定事業者となる団体といたしましては、現在、地域において捕獲等を行っている猟友会と、それから公益法人、自然環境コンサルタント、警備会社などを想定しているところでございます。 当面は、現在、各地で鳥獣の捕獲に携わっている、そういう方々が組織する団体が中心になると思われますけれども、今後は多くの事業者が確保、育成されるように努めていきたいと思っています。
○清水貴之君 その事業者、認定していくわけで、認定要件、あとは、その事業に取り組むようになった場合に、適切に事業を行っているかどうか、これもチェックしていかなければいけないと思うんですが、そのチェック体制、そしてもし何か問題があった場合、ルール違反があった場合などのその認定の見直し、この辺りについてもお聞かせください。
○政府参考人(星野一昭君) 認定鳥獣捕獲等事業者は、組織として効率的な捕獲等をすることが求められるために、法人に限ることとしております。認定の要件といたしましては、安全管理を図るための体制、捕獲に従事する者の技能、知識が環境省令で定める基準に適合する者であること、捕獲に従事する者に対する研修が一定の基準を満たすこと、役員が鳥獣法違反者等の欠格事由に該当しないこと等として、詳細は環境省令で今後規定することとしております。 また、改正案におきましては、認定事業者の水準の維持を図るために、認定鳥獣捕獲等事業者が実施する事業が認定の基準に適合しなくなった場合には、都道府県知事は、その事業者に対し必要な措置をとるべきことを命じることができます。そして、その命令に従わない場合には認定を取り消すことができます。また、鳥獣法の規定に違反した事業者についても認定を取り消すことができます。認定を取り消された事業者は、その後三年間は認定を受けることができないといったことを規定しておりまして、これらによって、必要な場合は一度行った認定を見直すことも可能だと、そういう仕組みになっております。
○清水貴之君 今の認定要件に従って業者をチェックしていくということは分かりました。 ただ、業者としてはたとえ問題がない、ちゃんとコンプライアンス体制も整っている、しっかりと事業も行っているとしたとしても、銃を持って実際に現場に行くのはその従業員一人一人なわけですね。としますと、じゃ、その一人一人まできちんとチェックはしなくていいのか、調べなくていいのかという、そういった懸念も出てくるんですけれども、この辺りというのはどのように対応していくんでしょうか。もうそれこそ現場に行って、本当に銃を持っているわけですから、今、役員の方の欠格事項という話ありましたけれども、そういった方が町に出る、動物を撃つといったときに本当に大丈夫なのかなということを考えてしまう人もいると思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(星野一昭君) 先ほども申し上げましたが、認定事業者の水準の維持を図るためということで、鳥獣法の規定に違反した事業者について認定を取り消すことができるとなっておりますので、こういった規定を適切に使いながら、また、法律を受けた都道府県に対する文書も今後出すことにしておりますので、そういう中で適切な運用が図られるようにしていきたいと思っております。
○清水貴之君 ということは、業者のチェックはするけれども、その業者で実際に現場に行く一人一人のチェックまでは事前にはしないということでいいわけですか。
○政府参考人(星野一昭君) 事業者の従業員、事実上捕獲を行う者ですけれども、狩猟免許を持っていないと経験も知識もないわけですね。狩猟免許を持っているということが重要でございます。狩猟免許を所持しているということは、鳥獣法に違反していないということもはっきりするわけでございまして、狩猟免許を実際持っている、そういう従事者がいるということは認定の時点で確認をすることになっております。
○清水貴之君 その事業者と、先ほど高橋委員ですかね、地元との関係という、この懸念も先ほど出てきました。これは日光で猟友会の方もやはりおっしゃっていまして、私もそれが非常に印象に残っているのでお聞きしたいと思うんですけれども、やっぱり地元の猟友会の方々、自分たちの縄張がもう昔からのがあったりとかして、そこに、じゃ、いきなり我々認定されているから、業者だからということでほかの地域から、例えば東京からやってくる、その現場、地元も知らない人たちが動き回る、これはどうなんだろう、本当にうまくやっていけるのかなというふうなこともおっしゃっていまして、本当にそうだなと私も思ったのでお聞きしたいんですが、その辺りについてはいかがでしょうか。
○大臣政務官(牧原秀樹君) 委員の御指摘のとおりでございまして、先ほども御指摘がございましたが、これまで地域で大きな役割を果たしてきた猟友会等、既存の狩猟団体の皆様というのは今後も重要な役割を担っていただきたいというふうに期待をさせていただいております。 一方、先ほども御指摘ありましたが、特に急速に今回鳥獣が増えて、被害も増えている中で、高山という例示も先ほどございましたけれども、そうした従来の捕獲が及びにくい地域において安全かつ効率的に捕獲を実施することが可能な事業者の育成もやはり必要であるというふうに考えております。 この両者が、新たな事業者が活動する際には、従来活動してきた団体の皆様とのあつれきを生じることなく、調整、連携して取り組むことができるようにすることは非常に大事だと考えておりまして、こうしたことは環境省としても基本指針等を通じて十分な配慮をするべきということを示してまいりたいというふうに考えております。
○清水貴之君 是非そこでも環境省のリーダーシップ発揮していただければなというふうに思います。 銃を使うわけで、銃による事件、事故、これが起きてはいけないんですが、起きてしまっているのは事実でして、事故、毎年のように起きているわけですね。この一、二年、例を見ましても、鹿駆除中の猟友会の会員が鹿と間違って男性を撃ってしまったとか、ニホンジカの駆除をしていたところ、宮城県ですけれども、仲間が撃った散弾銃の弾が胸に当たって亡くなってしまったとか、様々な例があるわけです。もちろん、起きてはいけないし、起きてほしくないんですが、やはり銃というものを使っている以上、こういった可能性があるのは拭い切れないと。 もしこういった事故が起きた場合の責任の所在はどうなるのかなと、これについてもお聞きしたいなと思うんですけれども、例えば認定業者にしましょう、認定業者の方が猟に行っていた、管理に行っていたと。もし、あってはいけないけれども、事故が起きてしまった場合、その事業を発注したといいますか、お願いしたのは県であったりするわけですね。でも、実際に行ったのは事業者であって、撃ってしまったのはその事業者の従業員である。こういった場合の責任の所在というのはどうなってくるのでしょうか。
○政府参考人(星野一昭君) 銃猟による事故が起きた場合の責任につきましては、事故の発生状況や発生原因に応じて異なるものではありますけれども、一般的には銃の使用者が責任を負うというふうに考えております。
○清水貴之君 使用者ということは実際に撃った方ということです。 ただ、これは事業として、環境省の事業としてとか都道府県の事業としてやっているわけですから、もしかしたらその発注元の環境省若しくは都道府県などに損害賠償であったりとかこういった請求が来る可能性もあるわけですね。もちろん、裁判ですから、それはそうなった場合に考えることなのかもしれませんけれども、そういったことも想定はしておかなければいけないんじゃないかなと、撃った人が悪いんだという、それだけでは済まないというふうにも考えているんですが、この辺りはいかがでしょうか。
○政府参考人(星野一昭君) そういう事態にならないように、安全管理には万全を期す必要があると思ってございます。例年、ハンターによる事故も御指摘のとおりございますので、ハンターの事故防止のための呼びかけも、環境省、警察庁と一緒になってやっているところでございますし、今回、法改正によって特別な捕獲事業が創設されて、それによって捕獲が行われる場合の安全管理についてもしっかりとやっていきたいと思っております。 これは、環境省自ら事業として行う場合もございますし、都道府県が法に基づく事業で行う場合もあります。いずれの場合にも、実際の捕獲行為がしっかりと安全管理ができるよう、そういう指導をしていきたいと思っておりますし、これ、認定を受けた事業者も、そもそも安全管理がしっかりできるということで認定を受けておりますが、認定を受けてそれで気を緩めるのではなくて、銃を使うということで、安全管理を事業者の責任としてもしっかりとやっていくことが必要だというふうに思っております。
○清水貴之君 その安全管理をしっかりやっていく、もちろんなんですけれども、僕はもしという場合をお聞きしておりまして、もし起きた場合に環境省として若しくは都道府県としてどのように対応していくのかという、そういう問題が起きないとも限らないというふうに思うんですけれども、その辺りはいかがですか。
○政府参考人(星野一昭君) 発注をした際に、これは一般的には保険を掛けるということが一つはございます。ですから、金額的な補償ということでは契約時の保険でカバーができるというふうに思っております。責任の関係は先ほど申し上げたとおりでございます。
○清水貴之君 もちろん何もないのが一番いいので、もうそのようにというふうに、思いではもちろんあるわけなんですが。 あともう一つ、銃を使う場合の周辺住民への告知というのも、これもしっかり進めていただきたいなというふうに思うんですけれども、夜間も今回は認められるようになるということですから、どの地域での狩猟を想定されているのか分かりませんが、私の地元の兵庫県などですと、本当に住宅地と山が近くて、もしそういったところで夜間の発砲などありましたら、それはそれはまた大変なびっくりする出来事だと思いますので、こういった周辺への告知に関しては今のところどのように考えているんでしょうか。
○政府参考人(星野一昭君) これは、都道府県が作成する実施計画の中でしっかりと地域の住民に対して周知を図るということは当然盛り込まれることとなると思いますし、認定事業者が請け負う場合には、その点についてはしっかりと現地に入って事前に十分な周知を図って、地域の人たちの理解を得て進めていくということが重要だと思っております。その過程では、地域の猟友会の方との関係も、あつれきが生じないようにしっかりと連携を図っていくことが重要だと思っております。
○清水貴之君 あと五分です。済みません、通告幾つかさせていただいているんですがちょっと飛ばさせていただきまして、ジビエについてお聞きしたいと思います。 これまでにも出ているところではあるんですけれども、現在のガイドライン、その処理の仕方などは各県が独自にガイドラインを設けているというふうに聞いています。各県ごとにやはりこれ違いが生じていまして、非常に厳しい細菌検査を求めるような県から、必要最低限のことならば大丈夫ですよという、そういったところまで幅があるというふうにも聞いておりまして、ただ、やはり今後、流通を図っていくなどを考えた場合に、こういった基準が違いますと、大手の流通業者がジビエを扱おうとしても、なかなかこの安全性の担保がハードルになっていって難しいと、統一基準を作ってくれた方が有り難いななんて声もあるんですけれども、衛生管理、処理方法、この辺りに関して、今環境省ではどのように考えているのでしょうか。(発言する者あり)済みません、厚労省です。そうしたら、済みません、質問を変えます。 文科省、来ていただいていますので、その後に考えていたところなんですけれども、学校給食におけるジビエ教育というと非常に大事だと思っておりまして、本当に生き物を殺して食べるということですから、また一方で、本当になぜここまで鹿が増えてしまったのか、本当に里山が荒れてしまったとか、耕作放棄地ができてしまった、そういった結果だとか、いろんなことを通じて、これ学ぶべきことも非常に大きいと思うんですね。 この辺り、ジビエ教育といいますか、野生鳥獣を使った教育、この辺りはどのように考えていらっしゃいますでしょうか。
○政府参考人(永山賀久君) 御指摘のジビエ教育でございますけれども、私ども、具体的な学校数等、特に把握はしていないんですけれども、例えば、おっしゃったまさに学校給食におきまして、一部の地域ですけれども、地元で捕獲しましたイノシシですとか鹿、メニューも開発をいたしまして、その中で献立を取り入れて、環境教育ですとかあるいは自然とか生命の尊重、命の大切さ、こういったものについて教える、こういった取組をなされているということを承知いたしております。
○清水貴之君 是非ジビエ教育というものを進めていただきたいと思います。 私、地元、兵庫県の丹波市なんですが、最近なんですけれども、先月、シカ有効活用処理施設というのができまして、オープンをいたしました。これは、国からの補助金二千六百万円も入っているんですけれども、年間およそ千頭の鹿、これを一頭もう丸ごと処理できるという施設なんですね。食肉用と非食肉用にしっかり分けまして、皮にも分けて、非食肉用はドッグフードの原材料に加工したりと、こういったこともできる施設だということなんです。まだ見に行けていないので、実際、一回見に行きたいなと思っているんですけれども。 兵庫県、この辺り、丹波とか篠山というのは、ぼたん鍋、しし鍋、イノシシ鍋というのが非常に名物でして、地元へ行きますと、本当にお肉屋さんでイノシシの肉が普通に売っている、もう手足そのまま、形のまま売っていたりとかですね。地元にしっかりとジビエというのが入り込んでいて、しかも名物になっていて、外からの観光客もやってくるというような状況になっているので、そういった状況をつくるのも理想かなと思うんですけれども。 ただ、肉の流通とか消費に対しての支援というのも、一個一個、やはり大手でできるわけではありません。中小であったりとか地元のそれこそ商工会の皆さんが考えるとか、そういったことが多くなってくると思いますので、この辺り、販売店とか飲食店、こういった流通に関する環境省のフォローというのをどう考えていらっしゃるか、教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(星野一昭君) 食肉活用ということについて、環境省でどれだけの役割を果たせるかということは、はっきりとこの時点で申し上げることはできませんけれども、この鳥獣の被害対策、政府一丸となって取り組んでおります。環境省と農林水産省が共同議長となって関係各省の連絡会議もつくってございまして、それぞれの各省が役割分担をしながら総体として適切な鳥獣の管理ができるよう、そういう体制を組んでございますので、そういった連携の中でそれぞれの省庁ができる役割を果たしていきたいと思っております。 私どもも、命を無駄にするということではなくて、捕獲した鳥獣、活用できるものは活用するという考え方で、関係した省庁と一緒になって取り組んでまいりたいと思います。
○清水貴之君 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○水野賢一君 みんなの党の水野賢一でございます。 鳥獣保護法の改正についてお伺いをいたしますが、ちょっとそもそも論的な話になりますけれども、この鳥獣保護法は、鳥獣の定義として、第二条で、「「鳥獣」とは、鳥類又は哺乳類に属する野生動物をいう。」というふうにあるんですね。確かに、鳥獣という言葉は、特に獣という言葉はいわゆるケモノということですから哺乳類なんだろうなというふうに私も語感からして思っていますけれども、逆の言い方をすると、例えば爬虫類とか両生類とか、そういうようなものはこの鳥獣保護法の対象じゃないわけですけれども、蛇とかカエルとか、ワニが日本に生息しているかどうかは別として、そういうようなものというのは対象にすべきだとかという議論は何かあるんでしょうか。
○政府参考人(星野一昭君) 鳥獣保護法における鳥獣とは、鳥類又は哺乳類に属する野生生物と定義されておりまして、爬虫類は鳥獣には含まれていないということでございます。また、これまで爬虫類を鳥獣の定義に加えるといった議論はなされておりません。
○水野賢一君 鳥獣保護法のこの八十条というのには適用除外があるわけなんですよね。どういうものが適用除外かというと、具体的なことは環境省令で定めていくわけですけれども、その環境省令で定めるものとして二つ書いてあるわけですね、要件が。そのうちの一つというのは、他の法令で捕獲等について適切に保護管理されているものというのは適用除外でいいよということが書いてあるわけですけれども、確かにほかの法律で保護管理されているから、あえて鳥獣保護法の適用対象にしなくてもいいだろうということなんでしょうけれども、具体的には何法でどの鳥獣が保護管理されているからということで適用除外になっているんでしょうか。
○政府参考人(星野一昭君) 鳥獣保護法第八十条において適用除外とされている海生哺乳類のうち、トドにつきましては漁業法、ラッコとオットセイにつきましては臘虎膃肭獣猟獲取締法、鯨とイルカ類につきましては漁業法及び水産資源保護法に基づいて、それぞれ保護管理されているということでございます。
○水野賢一君 今の八十条のところで、細かい話ですけれども、細かい改正があるんですね。今までは、他の法令によって適切な保護管理がなされている鳥獣は適用除外でいいというのが、今度は、適切な保護若しくは管理がなされている鳥獣というふうに、保護管理から保護若しくは管理というふうに文言が何か微妙に変わっているんですけど、これは何か意味合いの上での変化があるのか、単なる文言調整だけの意味なのか、ちょっとそこを教えていただければと思います。
○政府参考人(星野一昭君) 御指摘の改正箇所につきましては、現行法における保護管理、これはいわゆる保護のための管理でございます。この概念を削除して、本法における保護及び管理を再定義することとしたことに伴うものでございます。これによって、他法に基づき適切な数の調整が行われているもの等を適用除外をするという第八十条の趣旨に変更が生じるものではございません。
○水野賢一君 さて、その八十条は、もう一つの適用除外要件というのが書いてあるわけですよね。つまり、今申し上げたような、ほかの法律でいろいろと保護管理しているんだから、あえてやる必要はないでしょうということもあれば、もう一つの適用除外要件として、環境衛生維持に重大な支障を及ぼすおそれのある鳥獣というのも適用除外としているわけですよね。 具体的には、ドブネズミとかハツカネズミがこの条項によって適用除外になっているわけですけど、私も、常識的に考えて、ドブネズミがやっぱり鳥獣保護法の対象になる必要はないんだろうというふうに、常識的な感覚として何となく思っていますけれども。 さて、お伺いしたいのは、今回の法改正によって、今まではどちらかというと保護に力を入れていたけれども、今度から、適切な管理というか、そういうところにかなり軸足を移すんだという話ですよね。そうなってくると、ドブネズミを保護する必要はないだろうということで適用除外になっていたのは分かるとしても、今後は、そういう意味では捕獲とかそういうこともかなり力点を置くんだというんだったら、適用除外からは外してもいいんじゃないかと、そういう議論もあり得るんじゃないかと思いますけど、いかがですか。
○政府参考人(星野一昭君) 本法の適用対象鳥獣につきましては、原則として、その捕獲等について許可等の手続が必要な規制が掛かるものでございます。環境衛生に重大な影響を及ぼすおそれのある鳥獣、ドブネズミ等でございますけれども、これらにつきましては、本法の適用対象として捕獲等に関し手続を義務付けることが合理的でないことから適用除外としているものでございます。管理を位置付けることによってもこの趣旨に変更はないことから、引き続き適用除外の規定を置く必要があると考えております。
○水野賢一君 分かりました。 今後は、この八十条に基づいて環境省令で定めている動物というのが、今までの場合だと、そういうドブネズミとかハツカネズミもあれば、一方で、ほかの法律で定めているからというものもあるわけなんでしょうけど、この具体的に定めている鳥獣に何か変更は、八十条による適用除外の省令で定める動物に変更はあるんでしょうか。
○政府参考人(星野一昭君) 平成十八年の改正の附帯決議におきまして、鳥獣法の第八十条によって適用除外とされている海生哺乳類については、他法令による保護管理の効果に関する継続的な調査を行い、十分な保護が図られていないと認められるときは速やかに適用対象種の見直しを行うこととされております。これを踏まえまして、環境省では、水産庁など関係機関と連携し、生息状況等について情報の収集を行っているところでございます。 なお、石原大臣から、鳥獣保護法の適用除外とされている海生哺乳類については、適切に保護及び管理が図られるよう、人との共生の観点から考え方を整理するよう指示を受けておりますので、今後検討することとしております。
○水野賢一君 この法律の、今回の法改正によって、法律の定義を定めている二条で、希少鳥獣について定義を定めていますよね、今回の改正で。希少鳥獣というのは今後どういう形の指定になるんでしょうか。種ごとの指定になるのか、それとも種よりも上の属とか科のレベルでも指定することはあり得るのか、それもちょっと教えていただければと思います。
○政府参考人(星野一昭君) 第七条第六項第一号の希少鳥獣は種ごとに指定されており、現在は百三十六種が指定されております。改正後の第二条第四項の希少鳥獣は、今後策定する第三条の基本指針に基づき指定することとなりますが、現在のところ、現行と同様の百三十六種を指定する予定でございます。
○水野賢一君 さて、そうすると、この百三十六種を指定するとなると、一方で、希少鳥獣というようなときに、似た概念として、種の保存法では、国内希少野生動植物種とか、別に法的な根拠があるわけじゃないかもしれないけどレッドリストとかというのは作っていますよね、環境省でも。これとの関係というのはどういうふうになるんでしょうか。
○政府参考人(星野一昭君) 鳥獣保護法の希少鳥獣は、環境省が作成したレッドリストにおいて絶滅危惧ⅠA類、ⅠB類又はⅡ類に該当する鳥獣を指定しているところでございます。鳥獣法の希少鳥獣との関係は以上申し上げたとおりでございます。
○水野賢一君 ちょっとそこをもう一回整理したいのは、要するに、レッドリストではⅠAとかⅠBとかⅡ類とかありますよね。それが自動的にこの希少鳥獣になるわけじゃないですよね。そのⅠA、ⅠB、Ⅱ類から、更にその中から選ぶという、そういうことですか。
○政府参考人(星野一昭君) 環境省が鳥獣保護法に基づいて定めました基本指針、これは平成二十三年九月に定めたものでございます。この中で希少鳥獣についての記述がございます。ここの記述の中で、環境省が作成したレッドリストにおいて絶滅危惧ⅠA類、ⅠB類又はⅡ類に該当する鳥獣で、法第七条第六項に基づき環境大臣が定めるものというふうになっておりまして、基本的にはレッドリストで絶滅のおそれがあるとされたものを対象に指定の作業をしているということでございます。
○水野賢一君 逆に言うと、ⅠAだけれども希少鳥獣にならないということもあり得るわけですか。
○政府参考人(星野一昭君) それはございません。
○水野賢一君 ちょっとしつこくて悪いですけど、ⅠAというとき、別にレッドリストとかに載るのは必ずしも鳥獣だけじゃないですから、鳥獣以外のものが入ってくることはないでしょうけど、ⅠAの場合だとまあ自動的に希少鳥獣になるんでしょうけれども、じゃ、ⅠBだったらどうなんですか。
○政府参考人(星野一昭君) 現在希少鳥獣になっているものにつきましては、レッドリスト上、ⅠA、ⅠB、そしてⅡ類に該当する鳥獣が指定されているというところでございます。
○水野賢一君 だから、つまりⅠAは自動的になるわけでしょう、希少鳥獣になるわけでしょう、ほぼ自動的に。ⅠBとかⅡ類は自動的になるということですかということです。
○政府参考人(星野一昭君) 現在の希少鳥獣は全て、ⅠA、ⅠB若しくはⅡ類になっているものはみんな希少鳥獣になっているということでございます。
○水野賢一君 そうすると、さっき指定はそんなに変わらないという話ですから、そこは今後も基準としては変わらないということだというふうに思います。 じゃ、続いて伺いたいのは、種の保存法では九十前後のものが国内希少野生動植物として指定されていますよね。これを、ちょっと後で正確な数はそちらで言っていただければと思いますけれども、九十ぐらい指定しているのを、この前、法律改正のときに、附帯決議なんかで、二〇二〇年には三百増やすんだと。恐らく、そうすると、意味合いとしては、二〇二〇年には九十足す三百で三百九十ぐらいということの意味合いだと思うんですけれども、これは、方針としては、国会での附帯決議はそうなっているということですけれども、それを目指してくださいねということを政府にも求めているわけですが、方向としては、これは今も政府の方としても変わっていないという理解でよろしいでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいま水野委員が御指摘されたとおり、種の保存法の附帯決議に書いていただきまして、先月ですけれども、政府の絶滅のおそれのある野生生物種の保全戦略という中で、今委員の御指摘のとおり、二〇二〇年までに科学的知見を踏まえながら三百種程度を目標に追加指定を進めるということを明記させていただきましたし、自然局の中にも希少種保全推進室というのを四月に設置いたしまして、そこで今、鋭意三百種の選定作業を行わせていただいているところでございます。
○水野賢一君 その方向としては、ですから政府としてもしっかりと方針としても打ち出しているということだと思いますけど、もうこれは事務方で、局長で結構ですけど、これ、二〇二〇年というと六年後で、三百というと、単純に計算すると、六年後で三百だと、単純な割り算をすればですよ、一年に五十ずつぐらい増えていくのかなと思いますが、まあ別にそういうことを言っているわけじゃないのかもしれませんけど、どうなんですか、これは一年に五十ずつぐらい増えていくということなのか、別にそういうことを意味しているわけじゃなくて、二〇二〇年には三百ということなのか、そこら辺ちょっと教えていただければと思います。
○政府参考人(星野一昭君) 具体的な選定作業は、分類群ごと若しくは地域ごとに考えてございまして、年によって上下はございますけれども、二〇二〇年におおむね三百種が指定できるように段取りを付けながら準備をしているということでございます。
○水野賢一君 特定希少鳥獣管理計画についてお伺いしたいんですけれども、これ、希少鳥獣と言っているのを、一方で捕獲とかそういうことをかなり念頭に置いているような管理をしていいのかという気もしないでもないですけど、ここら辺はどうなんですか。
○政府参考人(星野一昭君) 希少鳥獣は、先ほども申し上げましたように、環境省が作成したレッドリストに準じて保護を図る必要があるとされた種でございまして、保護を図るということが原則でございます。 ただし、絶滅のおそれがなくなったものであっても、当分の間、国が責任を持って対応することが必要だと思っておりまして、また生態系や農林水産業に係る被害を及ぼす場合も想定されるところでございます。そのような場合には、特定希少鳥獣管理計画、新しい制度の特定希少鳥獣管理計画を定めて、それに基づき適切な対策を進めていくことが必要だと考えております。
○水野賢一君 ですから、絶滅危惧があるものは原則保護だけど例外的にそういうふうに管理計画の対象になることもあり得るということなんでしょうけれども、地域とかそういうことによってはですよ。具体的に今念頭に置いている何かこういう、希少鳥獣なんだけれどもこの管理計画の対象にしようとしているものというのは何かあるんでしょうか。
○政府参考人(星野一昭君) 希少鳥獣の中でも非常に数が、ある地域に限定的に数が増えているというようなものもございますので、今後、法律が成立した後に、どういう種類について環境省としての新たな取組が必要なのか、検討してまいりたいと思っております。
○水野賢一君 今後の検討課題ということで、今何か念頭に置いているというわけではないということですかね。 じゃ、ちょっと別の観点から聞きたいですけど、レッドリストだとか希少鳥獣というのは要するに数の問題でしょうけど、別に一方では、文化財的な価値のあるものとして特別天然記念物とかというのがありますよね。特別天然記念物、ニホンカモシカなんかがその典型ですけれども、これが対象になることはあり得るわけですか。この特定希少鳥獣管理計画においてニホンカモシカとか、若しくはほかの特別天然記念物が対象になることはあり得るんですか。
○政府参考人(星野一昭君) 現在、希少鳥獣に指定されているものの中で特別天然記念物に指定されているものがございます。これはタンチョウ、アホウドリ、トキ、ライチョウ、コウノトリ、アマミノクロウサギ、ノグチゲラ、カンムリワシ、イリオモテヤマネコということでございますので、特別天然記念物だから全く特定希少鳥獣管理計画の対象にならないという一義的に決まっているわけではないと、それは状況に応じてということでございます。
○水野賢一君 ちょっと視点を変えたところでお伺いしたいんですが、前に、こういう希少生物というか特別天然記念物でもあるんだけれども、トキとかコウノトリですね、これどちらも今、野生復帰をさせている。ひなが生まれたとかというふうになっていますよね。トキはどういう形で、この保護増殖を図るときどういう計画でやっているかというと、環境省が所管する種の保存法に基づく保護増殖事業計画の対象なんですよね、トキは。コウノトリは、同じような形のことをやっているんだけれども、実は環境省じゃなくて文化庁の事業として同じようなことをやっているということで、これについて前質問したときに、当時政務官だった齋藤健さんがこういう答弁をしているんですね。いろんな経緯はあるんだろうけれども、経緯としてはいろいろあるだろうけど、やっぱりちょっと違和感を感じると。別の言い方では、実害はないんですけど、せっかく問題を指摘していただきましたので、よりどちらの方がいいのかという観点から議論していきたいと思っていますというので、文化庁と話し合うようなことを示唆していらっしゃるわけですけど、これはその後どうなったんでしょうか。
○副大臣(北川知克君) ただいま水野委員御指摘のトキとコウノトリに関しての問題でありますが、昨年の種の保存法の改正の中で水野委員と当時の齋藤政務官とのやり取りの中での話であります。それ以降、このコウノトリの保護増殖については文化庁と意見交換をしてきたところでありまして、この事業は文化庁の補助事業としてこれまで継続的に取り組まれ、順調に進んでいるものと認識をいたしております。このため環境省の事業に移すことは現時点では考えてはおりませんが、当省としても文化庁を始めとする関係機関とも協力しながら推進をしていきたいと考えております。 私も、去年十一月にちょうど豊岡の、十一月九日でありましたが、生物多様性の自治体ネットワーク、これに参加をさせていただきまして、現場でコウノトリの育成に取り組んでおられる皆さん方のお話も聞かせていただきました。その中で、この文化庁の支援事業として順調に進んでいるということでありますが、環境省としてもこういう点に協力をしながら今後とも続けていきたいと思いますし、ちょうど水野委員の地元であります千葉県野田市においても、ほかの地域で進めておられる関東地域エコロジカル・ネットワーク形成によるコウノトリ・トキの舞う魅力的な地域づくり事業、こういうものもありますので、このような推進協議会に昨年度から環境省も参画をさせていただいております。 いずれにしても、環境省としても、引き続き、コウノトリの保護、増殖や野生復帰に関する取組に積極的に参画、協力をしていきたい考えであります。
○水野賢一君 これ、そういう同じような頃の法改正の議論のときに、漁業対象の海洋水産物には種の保存法の対象にしないという覚書があったことを私もちょっと取り上げたんですが、質疑の中で。これは平成四年の段階で、環境庁ですね、当時の。環境庁と水産庁の間にそういう覚書があったんですが、それはもう、去年の五月二十三日のここの委員会質疑の中では、この覚書はもう無効だと環境省側が御答弁いただいているんですが、それは無効は無効で結構なんですけれども、それで、無効になった後、漁業対象の海洋水産物で種の保存法の対象に指定したものというのはあるんでしょうか。
○政府参考人(星野一昭君) その後はございません。
○水野賢一君 その前はあるんですか。
○政府参考人(星野一昭君) その前もございません。
○水野賢一君 というと、だから、覚書としては無効だけれども、今のところまだ指定はしていないという、そういうことですね。分かりました。 お伺いしたいのは、現在、特定鳥獣保護管理計画というのがありますよね。それで、これは新しく第一種と第二種に分かれる形になると思うんですが、保護なのか管理なのかをより明確にするというような趣旨だと思いますけれども、今百数十、この特定鳥獣保護管理計画があると思うんですけれども、これ第一種と第二種、つまり保護するのか管理するのか、どっちに力点を置くんだというのは、百数十のが移行するときどのぐらいの割合で、一種と二種というのはどのぐらいの数になりそうなイメージになりますか。
○政府参考人(星野一昭君) これは都道府県において判断するということでございますけれども、一般的に申し上げれば、多くのものは第二種特定鳥獣管理計画に移行すると思っております。一部、地域的な絶滅のおそれがあるようなそういうものにつきましては、第一種特定鳥獣保護計画に移行するものもあり得るというふうに思っております。
○水野賢一君 さて、鳥獣保護法というのは罰則とかについても八十三条以下でいろいろ定めているんですよね。これ、鳥獣保護法の罰則が適用される例というのはどのぐらい数としてはあるんでしょうか。
○政府参考人(星野一昭君) 平成二十三年度に鳥獣保護法違反で狩猟免許取消しとなった者は三百二十六人、罰金刑は百十二件でございました。狩猟免許取消し者の主な違反内容は、違法に捕獲又は輸入した鳥獣の飼養や譲渡し、無許可の鳥獣捕獲等でございました。
○水野賢一君 先ほど、鳥獣保護法以外のほかの法律でしっかり保護とかしているものについては鳥獣保護法の適用除外だという話がありましたけれども、そういう典型的なものの一つとして臘虎膃肭獣猟獲取締法なんかがありますよね。 これは水産庁に伺った方がいいんでしょうけれども、この臘虎膃肭獣猟獲取締法なんかの場合は罰則適用例というのはあるんですか。
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。 御指摘いただきました臘虎膃肭獣猟獲取締法によりまして、ラッコの猟獲並びに陸上及び北緯三十度以北の海域でのオットセイの猟獲を禁止してございます。同法によりまして最後に罰則が適用されたのが昭和四十六年でございまして、オットセイ十頭の不法猟獲をした底はえ縄漁業者に対して罰金刑を科しております。以後、現在までのところ、罰則の適用はございません。
○水野賢一君 じゃ、四十年間ぐらいはそういう不届き者はいないということですね。 鳥獣保護法の七十九条ではこう書いてあるんですね。環境大臣はということで、環境大臣は、鳥獣の数が著しく減少しているときは、都道府県知事に対して指示できるという、そういう条項があるんですけど、これは発動例はこれまであるんでしょうか。
○政府参考人(星野一昭君) これまで、鳥獣保護法第七十九条に基づく指示の実績はございません。
○水野賢一君 この七十九条も今度微妙な改正をしていて、今まで鳥獣の数が著しく減少といっているのを、今度改正で、鳥獣の生息数が著しく減少といって変わっているんですけど、これは何か数と生息数というのは意味が変わるんですか。それとも、単なる何か用語の調整という、それだけのことなんでしょうか。
○政府参考人(星野一昭君) 用語の調整ということでございます。 生息地という表現を別に使ったということもございまして、生息数というふうに置き換えたということでございます。
○水野賢一君 先ほど来、認定鳥獣捕獲等事業者制度についてのいろんな話がありますけど、イメージとしては、いろいろ猟友会とかそういうところを認定していきたいんだなというのは分かりますし、先ほどの答弁でも、命を無駄にするということは良くないということで、ジビエの活用なんかの話もありましたけれども、あれですか、レジャー目的の狩猟団体とかというのを認定するということも法律上はあり得るわけなんでしょうか。
○政府参考人(星野一昭君) これまで狩猟団体は、全国各地で個体数の調整、有害な生態系を始め農林水産業等に被害を及ぼす鳥獣の捕獲に大きな役割を果たしてきた団体でございます。 したがいまして、今回新たに法律が成立すれば創設されることとなる認定鳥獣捕獲等事業者としても、都道府県の猟友会で認定を受けるということも可能だと思いますし、そういう認定を受けたいという話も我々は聞いているところでございます。
○水野賢一君 いや、だから、質問は、レジャー目的の狩猟団体を認定することというのもあり得るということですか。
○政府参考人(星野一昭君) レジャー目的の狩猟団体という意味がちょっと分からないんですが、全日本猟友会という組織ございまして、狩猟免許を取って狩猟活動を行っている、もちろん趣味で狩猟を行っている場合もあるんですが、それだけではなくて、しっかりと捕っているということでございます。 今回、認定鳥獣捕獲等事業者制度では、しっかりとした認定基準を設けますので、その基準に合致した場合には狩猟者の団体も認定されるということでございます。
○水野賢一君 だから、その要件に合致すれば、目的ということを特に法律上何か要件にしているわけじゃないという、そういうことですよね。
○政府参考人(星野一昭君) はい、そうでございます。
○水野賢一君 さて、法律の四十条が改正されて、年齢を二十歳から十八歳にするという規定がありますね、狩猟免許に関しての話ですけれども。 これ、ちょっとこの法律の話から飛ぶんですが、今、憲法の国民投票法の関係なんかで、成人年齢どうするんだ、公職選挙法の投票権年齢どうするんだという話なんかもありますけど、ちょっとこれ内閣官房にお伺いしたいんですが、法律って実はいろんな立て付けになっていて、例えば民法の成年年齢をそのまま引用しているという法律もありますよね。 例えば、競馬法とかで馬券を買っちゃいけないとかというときには、これ民法の成年年齢に達していない人は駄目よということだったりとか、税理士法なんかで税理士に未成年はなれないというときも、それは民法のをそのまま準用するという形なんでしょうけど、一方で、この法律みたいに、民法とかそういうのと関係なく、何歳ということを書いているのもありますよね。二十歳にならないとお酒飲めないとかという、それは民法とは関係なく二十歳という法律の中に明示的に書いてあるからなんでしょうけど。 これ、どうなんですか、この法律のように法律そのものに何か年齢とかを入れている法令というのはどのぐらいあるかとかという、ちょっと曖昧な質問で申し訳ないけれども、分かる範囲でいいので教えていただければと思います。
○政府参考人(由木文彦君) お答えいたします。 いわゆる年齢条項でございます。法令において、二十歳とか、あるいは成年等々の文言を規定しているものでございますが、この年齢条項を含みます法令数につきましては、衆議院の憲法調査会からのお求めがございまして、今年四月一日時点、平成二十六年四月一日時点において、各府省庁への照会をいたしまして取りまとめた数字がございます。 これによりますと、法律は二百十二、政令で三十七、府省令で九十九、合計で三百四十八でございます。それから、今先生からお話がございました、いわゆる民法に規定をいたします成年又は未成年という文言を引用しております法令数でございますが、法律で百四十一、政令で十三、府省令で五十八、計で二百十二という結果になっております。
○水野賢一君 ありがとうございます。 さて、残りの時間ちょっと、環境問題であるんですけれども、鳥獣保護法から離れて、温暖化対策推進法についてお伺いをしたいと思いますが、温暖化対策推進法という法律で、一定の温室効果ガスを出している事業所や事業者は、自分たちでどれだけ何トン出しているんだということを報告しなきゃいけないんですね、国に。それで、これ今、今日の時点で、いつの年度のやつが最新のデータとして来ていますか。
○政府参考人(関荘一郎君) 二〇一〇年度のこの法律に基づきますものが公表されているところでございます。
○水野賢一君 そうすると、二〇一〇年度にどこの会社が何トンのCO2出したとかということは、これが今手に入る最新のデータだとなると、今二〇一四年度なんですから、今年度のは無理だということは常識で分かりますけれども、四年前のが最新データというのは非常に遅いと思うんですが、何でこんなに遅いんでしょうか。
○政府参考人(関荘一郎君) 二〇一一年度につきましては、実は明日公表する予定で進んでございまして、いずれにしましても、実はこの制度は、事業者が事業所管大臣に年度が終了いたしまして排出量を計算して報告をいたしまして、事業所管大臣が整理をして環境大臣及び経済産業大臣に報告し、公表すると、こうなっておりまして、現在全て紙媒体で御提出いただいておりますので、これを電子データにしてチェックをするというのに時間が掛かっております。このため、平成二十七年四月から電子申請による報告が可能となるように現在準備を進めているところでございまして、これによって公表の期間というものの短縮を図っていきたいと考えております。
○水野賢一君 明日公表するにしても、それでも三年前のということですからね。今おっしゃられたような事情があるんだったら、そこら辺改善の努力をしっかりやっていただければというふうに思います。 それで、じゃ、その最新のデータというのを見ると、これは大体一万社ぐらいの会社が、つまり大量にCO2を出している一万社ぐらいが報告してきて、それが公表されているんですが、公表されていない会社というのが二社あると思いますけれども、環境省にお伺いしますが、これはありますよね、事実関係として。
○政府参考人(関荘一郎君) はい。御指摘のように、二〇一〇年度におきましては一万一千三十四事業者から報告はいただいておりまして、このうち、法に基づく権利利益の保護の観点から公表しないとなっておる事業者が二社ございます。
○水野賢一君 今おっしゃった権利利益保護請求をすると、つまり簡単に言えば、これは企業秘密だから出しちゃ困るんだと言っている会社があると出さなくていいということは、一応法律上はそういう条項あるんですけれども、一万一千社が報告していて二社だけ駄目って言っているのは、これはやっぱりちょっと不自然だと思うんですが、具体的にどこですか。
○政府参考人(関荘一郎君) ヤフー株式会社及び株式会社アット東京というふうに報告を受けてございます。
○水野賢一君 そうすると、この一万一千の会社はみんなこれは別に出しても構わないということで出しているのに、何でヤフーとアット東京は出さないのかということが問題なんですけれども、これは、一応ルール上は所管省庁がそれを認めたら出さなくていいってなっているんですけれども、所管省庁は総務省なんで総務省にお伺いしますが、これは何でこのヤフーとアット東京には出さなくていいと認めているんでしょうか。
○大臣政務官(藤川政人君) 当該の二社におきましては、委員おっしゃるとおり、権利利益の保護に係る請求がございました。それによりまして、総務省として検討をした結果、個々の事業者のエネルギー起源二酸化炭素の排出量が公にされてデータセンターの事業規模等が推測される、そして当該事業者の権利、競争上の地位その他正当の利益が害される蓋然性が、可能性が認められると判断をし、権利利益の保護に係る請求を認めたものでございます。
○水野賢一君 何でそのCO2の排出量が分かると困ることになっちゃうんですか。
○大臣政務官(藤川政人君) 当該事業者の競争相手に今の事業規模が推測されるということ、そして、その事業規模が推定されることによってハッカーや外的要因に攻撃される可能性があるという理由が出ております。
○水野賢一君 じゃ、同業他社というのは、みんなやっぱりこれは、これは要するにアット東京とかこのあれは全部いわゆるあれですよね、こういうデータセンターの業界というのはみんな、公表みんなやっていないわけですか。
○大臣政務官(藤川政人君) 先ほど局長が申しました一万一千三十四社引く二でありますので、一万一千三十二社は公にして結構だということで、何の請求もなしにこの法に基づいて公表しているというところでございます。
○水野賢一君 データセンターとかの例えば大手なんかの、例えばさくらインターネットなんという会社は、我が社は二万三十三トン出していますとか、株式会社アイネット、五千二百七十トン出していますとか、株式会社インターネットイニシアティブ、七千四百九十トンとかと、同業他社は全部法律に基づいてやっているんですけど、これ、ヤフーとアット東京だけが申請をしてきてそれを認めるという合理的理由はあるとお思いになりますか。
○大臣政務官(藤川政人君) やはり、当該事業者のデータセンター等の処理能力の限界が推定されるということが、やはり申請によって判断理由の中に入っているということでございます。
○水野賢一君 いや、だから、それはだから同業他社はやっていないんだし、しかも、じゃ、何でそれがCO2だと駄目なんだということですよ。事業規模が分かるとかというのだったら、こういう会社は、じゃ、有価証券報告書なんかで、例えば売上高だとか従業員数だとか、そういうようなものも公表しているはずなわけで、だって、ヤフーは東証一部上場ですからね。そうしたら、そういうものは当然公表されているわけなんで、何でCO2の排出量はまずいのか、その合理的理由が分からないということです。
○大臣政務官(藤川政人君) 判断基準の最後の理由については、当該事業者、今先生がおっしゃられた他社もあるわけでありますが、そのような公表してほしくないという請求がなかったというのが一番大きな理由でありまして、当該事業者から請求があった場合には、今申し上げた同じような理由で判断をしていくということに現状のところなると思います。
○水野賢一君 これは実はいろんな経緯があって、じゃ、環境省に伺いますけど、今、最新の年度の二〇一〇年度というのは二社だけ駄目と言ったわけですね。じゃ、二〇〇九年度とか二〇〇八年度、その前はどうだったですか。
○政府参考人(関荘一郎君) 該当するものはございませんでした。
○水野賢一君 該当するものがないということは、つまり、同じ一万一千かどうかは別として、全ての会社が公表したという理解でいいですね。
○政府参考人(関荘一郎君) はい、そのとおりでございます。
○水野賢一君 つまり、それで更にその前を言うと、公表しないと言っていたところは結構あったんですよ。ところが、そんな合理的な理由は全然ないということで、どんどんどんどん、おかしいじゃないかということをやっていって結局ゼロにしたのに、新たにまた最近、二社がこれは企業秘密だから困るとかと言い出したところが出てきたんですよ。 だから、これは別に政務官がこれを審査したと僕は言っているわけじゃないから、政務官にその責任があると言うつもりはないんだけど、やっぱり普通に考えておかしいというふうに指摘があったら、それちょっと調べてみるというようなそういう考え方はないですか。
○大臣政務官(藤川政人君) 委員おっしゃる御指摘のことも理解できるところでありますが、一つだけ、先ほど、明日発表される資料におきましては、平成二十四年八月九日に既に当該事業者二社、請求を認めているところでありまして、その二社が外れるということでありますが、今後請求があった場合には、請求書に記載された内容について事業者に更に確認するなど、請求理由を精査するとともに、本日の御指摘や温室効果ガスの排出量を公にしている趣旨並びに他の事業者については公表されているという点も十分勘案し、総務省といたしましてはゼロベースで今後考えていくということでございます。
○水野賢一君 前向きな答弁してもらって、それは有り難いわけなんですけど、要するに、企業側はやっぱり何となく嫌なわけですよ、そういうものを公表されるというのは。だから、要するに、別に本当に致命的な企業秘密だったらそれは非公開でもいいんだけど、そうじゃなくて、何となく予防線を張っているんで、それをそのままうのみにして認可しちゃったら、これはこういう情報公開制度の、情報公開というか、温室効果ガスの情報公開制度が意味なくなっちゃいますので。 最後に大臣に感想だけ伺いますけれども、これは確かに総務省が認可する話なので、環境省の直接の所管じゃ、法律は所管なんですよ、法律は所管だけれども、ヤフーからの申請を認可するかどうかは環境省の所管じゃないですけど、基本的にはやっぱり情報は、どこが何トンCO2出しているのというデータは集まってきた方がいいわけですし、公表された方がいいわけですけれども、大臣の所見をお伺いして、私の質問を終わります。
○国務大臣(石原伸晃君) 各省に届け出て、総務省が最終的に決める。今後どうするかということについては藤川大臣政務官から前向きな答弁ができましたので、この環境行政をつかさどる官庁の大臣としては、各省庁と連携をしっかりと図って、必要な情報はしっかりと開示していきたいと思っております。
○水野賢一君 時間ですので、終わります。
○市田忠義君 日本共産党の市田忠義です。 大変皆さんお疲れでしょう。私が最後の質問者ですので、あとしばらくよろしくお願いします。 今、ニホンジカやイノシシ等による自然生態系への影響あるいは農林水産物の被害、大変深刻化しています。我が党としても、一刻も早く適切な対策を実施して被害を減らしていかなければならないと、そういう立場であります。 ただ、ニホンジカやイノシシなどによる農林業被害あるいは生態系への影響は、程度の差はありますが、何も今急に最近起こった問題ではありません。九〇年代以降既に顕著になって、一九九九年、二〇〇二年、二〇〇六年に法改正も行われました。特に九九年の改正では、著しく増加又は減少している特定鳥獣を対象に、個体数の管理、生息環境の整備、被害防除対策等について目標及び方法を定め、科学的、計画的な保護管理を行う特定鳥獣保護管理計画、いわゆる特定計画制度というものが創設されて、この制度によって保護管理という概念が導入されました。 環境省にお聞きしますが、一九九九年に特定計画制度が導入されましたが、現在の特定計画の策定状況を簡潔にお答えください。
○政府参考人(星野一昭君) 平成二十六年四月一日現在、全国において合計四十六都道府県で百三十一計画が作成されております。このうち、ニホンジカに関する計画が三十七都道府県で合計四十計画、イノシシに関する計画が三十八府県で合計三十八計画作成されております。
○市田忠義君 じゃ、一九九〇年と二〇〇〇年と直近の二〇一一年の鹿とイノシシのそれぞれの捕獲数ですね、これは狩猟と有害捕獲、合計で結構です。
○政府参考人(星野一昭君) 狩猟と有害鳥獣捕獲等の許可捕獲による全国のイノシシの捕獲数は、一九九〇年度約七万二百頭、二〇〇〇年度約十四万八千三百頭、二〇一一年度約三十九万五百頭となっております。 また、ニホンジカにつきましては、九〇年度約四万二千頭、二〇〇〇年度約十三万七千四百頭、一一年度約四十一万五千五百頭となっております。
○市田忠義君 今説明がありましたように、二〇〇〇年当時までは十五万頭にも及ばなかったのが、今は三倍近くの四十万頭以上のイノシシや鹿を捕獲していると。この十一年間の合計で見ますと、イノシシでは三百万頭以上、鹿では二百五十万頭以上捕獲していると。特定計画もできて、これだけの鹿、イノシシを捕獲しているにもかかわらず、今も増え続けていると。農業被害や生態系への影響が軽減されずに拡大をしていると。何が問題だったか、その問題点を掘り下げることが今度の新しい法改正を議論する上でも非常に大事だと私は思っています。 幾つかの現場にも行ってきました。生息数を減らし、被害を軽減したところを見てきましたので、それを踏まえながらまずお聞きしたいと思いますが、最初に、モニタリングが毎年適切に行われているかどうかということであります。 北海道の浜中町で話を聞いてきましたが、この間、鹿の捕獲をかなり進めてきたが、余り減っていない。鹿も賢くて、以前は山の中で捕獲できたが、今は日中、牧場等に出てきて牛や馬と一緒に牧草や牛の冬用の餌、牧草のロールなどを食べている。発砲すると牛や馬が暴れて傷つくおそれもあり捕獲も進まず、被害は甚大だと、こう言っておられました。また、海岸部では、十一月頃から五月頃、五十頭から六十頭のエゾシカが群れで現れ、干場を荒らすと。しかし、人家などが近くにあって捕獲はなかなかできないと、そう言っておられました。 役場としての要望は、越冬地や繁殖地が分かれば捕獲が進むが、そういうデータがないというので大変困っているという話でした。環境省は、二〇一三年度補正予算でニホンジカやイノシシの都道府県別、広域ブロック別の個体数の推定を行うと、こうしておられますが、生息数だけではなくて、季節ごとの移動なども含めた調査をやってほしいと、これが地元の皆さんの要望でした。そういう詳しい調査を国が積極的にやってこなかったことが生息域の拡大を防止できなかった一因ではないか思うんですが、いかがでしょう。
○政府参考人(星野一昭君) 環境省におきましては、例えば尾瀬国立公園、現在は尾瀬ケ原、尾瀬沼の周辺にも鹿が出没してございますけれども、こういったところの問題に対処するために、鹿に発信器を付けて移動のルートを解明する、そういった取組をしているところでございます。北海道においては北海道庁でそういった取組を、全ての地域ではございませんけれども、やっております。 委員御指摘のとおり、適切な捕獲を行うためには、季節的な移動をしっかり捉えて、捕獲をどこの場所でどの時期に行うのが効果的なのか、そういう点についてもしっかりと検討していくことが重要だというふうに認識しております。
○市田忠義君 検討していくことが重要だということは、これまで、生息数の調査はやったけれども、季節ごとの移動を含めた調査は国としては十分にやってこられなかったというのは今お認めになったと思うんですけれども、こういうことをきちんとやってこなかったことが被害の広がりの一つの私は要因だったと思います。 北海道の日高町というところでも同じようなことをお聞きしました。また、兵庫県でも聞きましたが、ある自治体が被害軽減の対策を取っても、隣接した取組の弱い方に鹿やイノシシが逃げ込んで捕獲が進まない、そういう状況がありました。科学的な知見に基づいて効率的な捕獲が進められるように、やっぱり国がしっかり予算を付けて、季節ごとの移動ルートの情報を把握して、関係自治体と連携して取り組んで効果的に捕獲を進めるべきだということを指摘しておきたいと思います。 捕獲についてですが、銃による捕獲についてはどうかという問題です。 ハンターのボランティアによる狩猟でやってもらうには私は限界があると思います。兵庫県では、第三期計画の途中で二万頭の捕獲目標を三万頭に変更したけれども、だからといってボランティアでやっている人たちに簡単に増加分の捕獲をお願いするということはなかなかこれできなかったと。やむなく県は独自に予算を計上してハンターに報償費を支払う措置をとり、目標は達成されて、その後は生息数も減少しているとお聞きしました。北海道の浜中町でも、二〇一三年から国の緊急捕獲等対策事業費でハンターに支払われる額が上乗せされて、従来のほぼ倍になって、鹿の駆除数も四〇%増えたとお聞きしました。 これはもうシンプルな端的な質問なので、大臣、簡単な認識ですけれども、こういう事実、今私が述べたような事実から分かるように、財政支援することで捕獲が進むこと、もちろんこれだけではありません。これはやっぱり重要な要素だという点では認識は同じでしょうか。
○国務大臣(石原伸晃君) 本日の御討議の中でもやはり財政的な支援に言及される多くの委員の方々の御意見に私は賛同を示してまいりましたし、今また市田委員がおっしゃることもそのとおりだと思っております。
○市田忠義君 やはり捕獲を進めるためには、当然財源が必要だということは明らかだと思います。ハンターに支払われる額が低いと、捕獲してもその個体処理に困ってしまうと。北海道の浜中町でも日高町でも兵庫でも、山の中だと近くに加工処理場、焼却場、処分場がないと。運搬に物すごくお金が掛かる、ガソリン代、処理費が掛かって赤字になると。日高町には、死亡獣畜を解体、埋却又は焼却するへい獣処理場、これがあります。しかし、ここで処理すると、町の財政負担が大変増えるので自分で処理してくれと、こう言われていると。埋設できればいいけれども、人によっては山の中に放置してしまうと。 現行法では、放置は基本的には禁止をされていますけれども、こんなことを許せば生態系に大きな影響を与えることになると思うんですが、これはいかがでしょう。
○政府参考人(星野一昭君) 捕獲した個体を適切に処理するということも必要だと思ってございます。 今回の改正の法律の中では、一部制限のある状況でございますけれども、捕獲した個体を現地で埋設ということも当然あり得ますし、放置した個体が様々な影響を及ぼすということもございますので、例えば鉛弾を使用しないという条件下であれば猛禽類への悪影響が少なくなる等ございますので、そういった地域の実情を考えて、個体を捕獲した後の処理については十分な対応を取っていく必要があると思っております。
○市田忠義君 あなた、尋ねていることに答えていないんですが。新しい法改正の話を私しているんじゃなくて、現行法でも禁止されていると、禁止されているけれども放置されている例があるよと、こんなことをほっておけば生態系に大きな影響を与えるんじゃないかということを聞いているんです。法の改正でいろいろな制限を加えると、個体処理、放置してもいいけれども制限を加える、その話は後で聞くんです、それは。現行法でもこんなことになっているのは重大じゃないかという認識があるかと聞いているんですよ。
○政府参考人(星野一昭君) 鳥獣の管理、都道府県の事務でございますので、詳細にわたって報告を受けるということではございませんけれども、生態系に対する影響、現在の鳥獣管理の施策の結果として影響があるものについては、十分情報を収集して対応を図ってまいりたいと思っております。
○市田忠義君 生態系に大きな影響を与えると、これはお認めになりますよね、撃ってそのまま放置しておいた場合に。現行法では禁止されているけれども、その法の網の目をかいくぐってそういうことも現に行われていると。お金も掛かるし、やむを得ない状況で放置していると、それが重要な生態系に影響を与えるということはお認めになりますよね。
○政府参考人(星野一昭君) 私ども承知しておりますのは、例えば山奥で捕獲をした場合、仕留めた鹿が崖から落ちてしまったと、それで、そこの場所に到達するのも困難だというような場合には現行法の中でも放置をするということで行われていることは承知しております。 ただし、今委員御指摘されたように、そこらじゅうでたくさん放置をされていて、それが自然に対して大きな影響を及ぼしているということは私ども把握をしていないということでございます。もちろん、鉛弾の影響、これは北海道でございますけれども、その問題は十分承知しているところでございます。
○市田忠義君 高い山の上の話だけじゃなくて、今聞いてきた話は、お金が掛かり過ぎるから、ちゃんとしたへい獣処理場はあるんだけれども、自分でやってくれと言われるものだからやむなく放置せざるを得ないと。そういうことになりますと、これはもう釈迦に説法ですけど、放置された鹿を食べた熊類の行動に変化が起こるだとか、今おっしゃった猛禽類の鉛中毒とか、そういう野生動物への影響というのは計り知れないわけで、やっぱりこれは重大な問題があるということを素直にお認めになったらいいと思うんです。 それで、一方、科学的、計画的な保護管理を行う特定計画を策定して実施する都道府県の体制がどうなっているかということについてお聞きします。九九年の特定計画創設時からの必要性が指摘されていました鳥獣保護管理に関する専門技能、知識を持つ者を都道府県に鳥獣行政担当職員として配置するという問題が一体どうなっているかということであります。 二〇一〇年に環境省が各都道府県に対し行った特定鳥獣保護管理計画の実施状況等についてのアンケートというのがあります。人材確保という項目で、鳥獣保護管理に関する専門的な教育を受けた職員や知識を持った職員が配置されている県、これは幾つありますか。
○政府参考人(星野一昭君) 委員御指摘のアンケートの調査、これは二〇一〇年に行ったものでございますけれども、このアンケートにおいて、各都道府県に専門的知見を有する人材の確保について調査をいたしました。その結果、鳥獣保護管理に関する専門的な教育を受けた職員や知識を持った職員が配置されているのは十四都道府県であり、調査した全体の三〇%でございました。
○市田忠義君 僅か三〇%の県で、一人しか置いていない県は七県なんですよ、十四都道府県しか置いていない。置いている県でも、一人が七県、二人ないし三人が三県という状況であります。これはやっぱり私は重大だというふうに思うんですけれども。 人材を確保したのは、制度創設後十年以上経過してこういう状況で、しかも内容を見ると期限付の雇用と、あるいは非常勤、嘱託職員、これを含んでいるわけで、やっぱりこういう状況で科学的、計画的な鳥獣保護管理行政を行っていくということは私はなかなか不可能に近いと思うんです。 もう一つ、専門性のある鳥獣行政担当職員と同様に、この間指摘されてきた都道府県における調査研究体制についてです。 第十一次鳥獣保護事業計画の中で、行政職員を研究機関に配置し連携すると、こういうことを明確にしている県は五つの道県しか私の資料を見た中ではない。兵庫県と北海道と山形、神奈川、福井と。群馬は今後研究機関の設置を検討しているとなっていますが、これは間違いありませんね。
○政府参考人(星野一昭君) 委員がお示しされた五道県、北海道、山形、神奈川、兵庫、福井では、それぞれの自治体の鳥獣行政部局と研究機関が連携を図って科学的な鳥獣行政を推進していると承知しております。
○市田忠義君 これもあっさり五つしかないと認めたらいいんですよ。私が聞いているのはたった五道県だよと、検討しているところすら一県しかないよと。私の問題意識、お分かりだと思うんですよ。専門的な職員をきちんと行政機関に置く、あるいは研究機関と連携することが大事だとずっと言われてきたのにそうなっていないじゃないかと。そういうことを放置して、幾ら捕る数だけ増やすという計画を持っても駄目だよと。大体、昨日質問通告しているわけだから問題意識分かっているはずですよ。そこを端的に答えていただいたらいいんです。 やっぱり、私、科学的、計画的な保護管理と言いながら、大変ひどい実態だと思うんですね。やっぱり鳥獣の保護管理をやるためには、個体群管理と生息環境の管理と被害防除、この三つの要素を順応的に駆使して地域の住民と合意形成を図りながら問題解決していく、そういうシステムが不可欠だと思います。そのためにも、都道府県に司令塔となる専門的な知識や技術を有する鳥獣行政担当職員、そしてそれを支える研究機関の設置、また同時にそれを支える体制を保障するような財政的な支援を法律で規定する必要があると。そういうことをやられてこなかったことが、捕っても捕っても増え続けているということの大きな要因だということを指摘しておきたいと思います。 じゃ、今回の改正案がそういう教訓が生かされているかどうかという点で見てみたいと思うんですけれども、今回の改正の目玉として、数の増加と分布の拡大が著しい鹿とイノシシに対して、その数を減らして分布を狭めるために二つの新制度が創設された。一つは指定管理鳥獣捕獲等事業、もう一つはいわゆる認定事業者制度の導入であります。この事業には、第一に許可のない捕獲の禁止、第二、捕獲個体の放置の禁止、第三、夜間発砲の禁止、この三つの規定を原則適用除外するということになっています。 まず最初に、許可のない捕獲についてお聞きしますが、捕獲事業の全部を事業者に委託する場合、委託条件の中で、都道府県による報告徴収、事業の監査、成果の評価等を定めないと、全く事業者に丸投げしてしまう、そういうことになるのではないかと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(星野一昭君) 都道府県では、実施計画を立てて、その計画に沿って具体的な捕獲を事業者にお願いをするということでございますので、当然、県として、事前調査に基づいて策定した計画に沿った取組が行われているか、そこはしっかりと検証することになると思っております。
○市田忠義君 事業者の方が捕獲の技能や知識、スキルは高いんですよ。専門の行政職員がほとんどいない、研究センターとの連携も取れていないというのは今の質疑の中で明らかになったわけで、幾らそうきちんと監視しますと言っても、相手がプロでこっちが素人、問題点を見抜いて指導監督できるかどうかというのは、これはやっぱり極めて問題があるというふうに思うんです。 捕獲事業の全部を事業者に委託する場合、時期や地域は一般の狩猟者や農水省の鳥獣被害対策実施隊などと一緒にならないようにすみ分けされると思うんですけれども、ただ、山には山菜を取りに来る人もいる。キノコなどを取りに来る人もいる。あるいは、ハイキングとかその他で山を楽しむ人などが登ってくると。また、山には、季節ごとの、その地域特有の危険性もあります。山の地理やその土地のことを詳しく知らない認定業者が入ってきた場合、やっぱり事故を起こしたり希少種の動植物などの生態系を破壊することが私は起こると思うんですけれども、そうならないという保証はありますか。
○政府参考人(星野一昭君) 都道府県において事業の実施計画を立てる場合に、関係する自治体に意見を聴いてまず作るということがございます。また、事業者を認定する際に、安全管理がしっかりできる体制が取れているか、そこのところはしっかりと認定基準に入れて審査をするということでございます。 また、実際の捕獲を行う事業者が事業を実施するに当たっては、事業計画に適合しているか十分審査することになっておりまして、事業の実施場所、実施方法、時期、そういったものについてしっかりとチェックをする。さらには、事業を実施するに当たって、地域住民に十分周知を図るということも必要ですし、その地域の捕獲にこれまで従事してきた猟友会の方々がいらっしゃる場合には、そういう団体と事前に連絡調整をして、あつれきが生じないように、かつ円滑な、安全な捕獲が行われるよう十分な取組がなされるものと思っております。
○市田忠義君 そういう条件、枠をはめるということは私も必要だと思うんですよ。それが担保されるかということを心配して聞いているんです。よほど周知徹底しないと危険性は回避できないし、今回の措置では安全性が担保されたとは思えないと。 認定事業者に委託をすれば、委託期間中であればいつどこでどのような個体を何頭捕獲するかは認定事業者に委ねられると。鹿の個体数を減らして分布枠を狭めるためには、鹿の雄、雌あるいは年齢、捕獲時期、これらをうまく計画して捕獲する必要があります。しかし、認定事業者が入ってくると、いたずらにやりやすいところ、捕りやすいところから捕獲していくと、言わば数だけを追い求めるということになって科学的知見に基づいた捕獲にならないではないかと、そういう心配が私はあるというふうに思う。この点はどうですか、繰り返しになりますが。
○政府参考人(星野一昭君) 都道府県において捕獲事業の実施計画を作る場合に、今委員が指摘された事項について十分な検討がなされる必要があると思っております。 一度認定事業者と契約が行われて捕獲が行われる場合に、好きな場所で、捕れるところで好きなような形で捕るということではございませんでして、実施計画に位置付けられた期間なり場所、方法で適切に行われるということでございますので、そういったむやみやたらに捕獲が行われるということではないというふうに認識しております。
○市田忠義君 むやみやたらに捕りたいところで捕ることはないんだと、その保証が本当にあるのか、私は極めて甘いと思うんですけれどもね。 やっぱり、そういう認定事業者を監視指導する専門知識を持った体制がない中で幾らそういう枠組みだけ決めても、事業者が決められた枠組みどおりに捕獲するという保証は結局ない。結局、捕りやすい場所で性別や年齢に関係なく捕りやすい個体から優先的に捕るということにつながるんではないかというふうに思います。 次に、捕獲個体の放置について聞きます。 冬に殺傷された鹿などが放置されていると、先ほど言ったように、熊が餌を求めて徘回して越冬しなくなる、あるいは雑食であった熊が肉食になって人身事故を起こす、また鉛弾で撃たれた鹿を猛禽類が食べて鉛中毒を起こす危険性があると。これは鉛は禁止する予定だとおっしゃいましたけれども。やっぱり、殺傷個体を放置するというような法改正は、現行でも禁止されてもいろんな様々なことが起こっているのに、これを原則規制緩和してオッケーだということになればますます重大な問題が起こるんじゃないかと、こういう法改正はやめるべきじゃないかと思いますが、いかがですか。
○大臣政務官(牧原秀樹君) 先生御指摘のような、捕獲個体のむやみな放置によって生態系や生活環境に問題が生じ得ることがあるというふうには我々も認識をしております。 他方で、効率的な捕獲を進めるという点も重要でございまして、先ほど先生御指摘のような、どうしても持ってこれないような場合の、一定の条件下においての捕獲個体の放置というものを禁止した規定を適用しない場合を今回設けさせていただいた次第でございます。しかしながら、この例外を認めるに当たりましては、住民の生活などに支障がなく、そして先ほど来話があります銃猟の場合の鉛弾を使用しない場合に限る等の要件を決め、そしてこの詳細を省令で定めることを考えております。
○市田忠義君 個体放置が許されるのは、生態系に重大な影響を及ぼすおそれがないときと、その他環境省で定める場合というふうに限定されていますよね。これは大事なことだと思うんですけれども、そういうおそれがあるかないかの判断は誰がやるんですか。 もう一回言います。分かりにくかったかもしれません。要するに、個体放置が今度野方図に別にオッケーになるわけじゃないと、放置が許されるのは、生態系に重大な影響を及ぼすおそれがないときその他環境省令で定める場合というふうに限定しているから余り心配ないと、こういう話なんですけど、そういうおそれがないかどうかの判断は誰がやるんですかという質問です。
○政府参考人(星野一昭君) 環境省で定める基準に従ってしっかりやっていただくということでございます。
○市田忠義君 そんなことは当たり前なんですよ。これがおそれがあるかどうかや生態系に影響を及ぼすかどうかは現場で捕獲を実施する認定事業者に事実上は委ねられるんですよ。そんな一々、猟に行っているところへ後ろ付いていって、これは約束に反していますねと、そんなこと言うはずがないわけだから、いろいろ言ってみても、それは実際には認定事業者に委ねられることになるではないかと。都道府県による監視も指導もない中、認定事業者任せでは何の保証もないよということを警告しているということです。 次に、鹿の科学的、計画的な管理を実効あるものにするためには、これは基本指針の中でも言われているんですが、捕獲個体からの生物学的な情報、つまり、性別、年齢、妊娠の有無、授乳中の子のあるなし、有無などの情報収集をして、今後の捕獲計画にフィードバックしていかなければならないと、こういうふうに言われています。 ただ、殺傷個体を放置すると、的確な情報が得られなくなって、科学的な計画が策定できなくなるんではないかと、この点についてはどういうふうにお考えでしょうか。
○政府参考人(星野一昭君) 必ずしも全ての個体でデータを取るということではございません。 委員御指摘の点は非常に重要なことだと思っておりますので、今後、捕獲事業を促進させる中で、そういった基礎的なデータをしっかり得る、そのための取組を考えていきたいと思います。
○市田忠義君 私は、この個体放置というのは科学的、計画的な管理をしていく上で逆行する措置だということを指摘しておきたいと思います。 次に、夜間発砲について。 今年一月の中環審の答申を読みますと、夜間の銃による捕獲は適切な方法で実施しなければ危険が高い、急速に捕獲効率が低下し、効果的な捕獲をかえって困難にすると、こう指摘されております。 夜間の銃による捕獲は、昼でも人と鹿を間違って誤射するという事故が今でも後を絶たないだけに、私は安全性に重大な問題が生じるのではないかというふうに思いますが、この点はいかがでしょうか。
○大臣政務官(牧原秀樹君) 委員御指摘のとおり、夜間の銃による捕獲等を緩和するに当たっては、十分かつ念入りな安全対策を図ることが必要、必須であると認識をしております。したがいまして、この改正案におきましては、安全と効率性の確保の観点から、厳格な要件の下で限定的に実施を認めることとさせていただいております。 具体的には、先ほども申し上げましたが、都道府県又は国の機関が行う事業に限定をまずさせていただきます。そして、その実施計画の策定においては、地域住民の方々や関係地方公共団体の意見もお聴きすることとしております。 そして、夜間の銃による捕獲等の実施に当たっては、安全に実施をする能力を有することと認定された事業者のみが委託を受けることができまして、かつ、実施日時、実施区域、実施方法、安全管理体制などが実施計画に適合することについて都道府県知事の確認を受けることとされております。 こうした措置を確実に実施して、安全管理の徹底を図りたいというふうに考えております。
○市田忠義君 ハンターから直接話を聞きますと、どこでも夜間発砲なんてとんでもないと。やれても、日の出前、日没後十五分から長くても一時間以内だと。たとえ、慎重の上にも慎重にやったとしても、事故を起こさないという保証はないと。私は、やっぱり夜間発砲を認めるような法改正はやめるべきだと。 それで、そういう事故が起こらないように、今、先ほどいろいろ説明がありましたけれども、その夜間発砲が効率的な捕獲のために本当に有効なのかどうか、こういう観点から認定業者と対等に議論できるそういう専門家がいないということはこの間の議論で明らかになったわけで、本当に対等に議論して、捕獲の在り方を専門的に吟味できないと事前確認の意味がないと思うんですよね。やっぱりそういう問題点を私、指摘しておきたいと思います。 全体として、許可のない捕獲の禁止、捕獲個体の放置の禁止、夜間発砲の禁止、これらの規制緩和によって、不適切な捕獲が進む危険性が大きいと。現実の業務遂行状況を十分な技能、知識を持って監視をして、適切に指導監督する体制がなかったら、たとえ違反行為があっても認定取消しなどが効果的には実施できないと。また、鳥獣保護管理に関する専門的技能、知識を持つ鳥獣行政担当職員がいなかったら、認定業者の適切な捕獲を実施する保証はないということを指摘しておきたいと思います。 最後に、もうあと時間余りありませんが、この事業の実効性についてなんですけれども、特定計画のときもそうだったように、体制や財政的な支援の規定がなくて十分な効果が上がらなかったと。鳥獣被害防止特措法は、法律に財政上の措置が明記されています。 今回の改正案は、法律上に財政的な支援は明記されていますか。
○政府参考人(星野一昭君) 財政的な支援に関する規定はございません。
○市田忠義君 なぜ規定していないんですか。規定してこそ効果が上がるのに、どうして法律にそれを規定しないのか。いろいろいろんなことを言ったけれども、財政的支援がいかに必要かと、みんな、今日、立場の違うこの法案に賛成の委員の方からもそういう意見が出ていると。なぜ法律にこれ規定していないんですか。
○政府参考人(星野一昭君) 今回の改正の中心的なところは、都道府県による新たな、都道府県を中心とする捕獲事業でございます。この事業が円滑に進むよう、法律が成立した後に環境省として必要な支援措置を検討したいと考えているところでございまして、そういった中でこの事業が十分な効果が得るような形で支援をできるように検討を進めたいと思っております。
○市田忠義君 何の説明にもなっていないですよ。都道府県がやることだからと、そんなの地方自治、地方分権の取り違えですよ。もっと国がこういうことについて責任を持たなかったら駄目です。 大臣、今度の法律に、通告していなかったけれども、やっぱり財政支援を明記していないと財政的保障がなくては駄目じゃないかと、この点、いかがですか。
○国務大臣(石原伸晃君) 施策を伴う法律案で財政措置を全て明記しているかといえば、そうではないと思います。 環境省は大変小さな役所でございまして、この法案の成立後速やかに財務当局と交渉をいたしまして、もう既に検討は指示しておりますけれども、十分な予算措置、また、地方の負担が出てまいりますので、総務省の側が交付税でいかに負担をしていただけるか、そんな話合いも今させているところでございますので、財政的な支援が重要であるということはもうさきに申し述べさせていただいたように万全を期していきたいと思っております。
○市田忠義君 農水省の特措法では、ちゃんと法律に明記されているんですよ、財政支援が。これは今後だというふうないいかげんなことではやっぱり私は駄目だということを指摘しておきたいと思います。 次に、先ほどもちょっと指摘しましたが、専門的知見を有する職員の確保の問題ですが、新しい制度の下でも事業を監視して指導監督する野生動物管理の専門的技能あるいは知識を持つ鳥獣行政担当職員の確保、これはもう絶対不可欠だと私は思います。 これは参考人の陳述の中でも言われましたが、都道府県の第十一次鳥獣保護事業計画書ですね、ここには専門的な人材が鳥獣行政担当職員として配置される計画は一つもありませんでした。 ここは大臣にお聞きしたいと思うんですけれども、やっぱり専門性のある鳥獣行政担当職員の配置というのは、二〇一一年に策定された基本指針の中でも、こういう人材が行政機関を始め研究機関や鳥獣保護管理が必要とされている現場に至るまで適所に配置することが必要と指摘されているわけですね。にもかかわらず、ほとんど配置されていない。こういう人材を配置することが不可欠だと思うんですが。 これ、認識だけで結構です。専門的な人を行政職員としてきちんと配置すると、研究機関にも配置してその連携を図ると、この必要性についていかがでしょう。
○国務大臣(石原伸晃君) 必要性は、まさに私もそのとおりだと思います。その一方で、地方自治事務でございますので、やっているところもあればやっていないところもあるというのもまた現実だと思っております。
○市田忠義君 こういうときこそ国が指導性を発揮すべきなんですよ。そんな言い方は、私はないと思う。やっているところもあればやっていないところもあると、地方がそれぞれお考えになってと。これだけ重要な問題を今議論しているわけですから、積極的にやっぱりそういう問題は指導すべきだということも指摘しておきたいと思います。 時間が来ましたから、やっぱり、新しい制度について私、見てきましたが、今回の改正は九九年の法改正の失敗の反省と教訓を学んだとはとても言える代物ではないと私は思います。鹿やイノシシによる農林業被害や自然生態系への影響を減らしていくことは当然必要です。我が党もそのことは必要だという立場に違いはありません。しかし、だからといって法律の根幹思想を転換する必要はない。現行法の下でも体制や予算があるところでは被害を軽減してきていると。問題なのは、国の支援、鳥獣行政担当職員の配置、研究機関の設置、財政的な支援がない、ここに最大の問題点があると。国は、自らの責任を棚上げにして、鳥獣保護法の根幹思想である保護管理を変更する、こういうことはとても認められないということを述べて、質問を終わります。
○委員長(佐藤信秋君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 本案の修正について市田君から発言を求められておりますので、この際、これを許します。市田忠義君。
○市田忠義君 私は、日本共産党を代表して、鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律の一部を改正する法律案に対し、修正の動議を提出いたします。その内容は、お手元に配付されている案文のとおりであります。 その趣旨について御説明申し上げます。 日本共産党は、鹿などによる被害防止が喫緊の課題であるという認識を共有するものであります。しかし、今回の制度改正は、国による地方行政機関などへの専門家の配置や、捕獲事業への財政的支援の担保措置のないまま、事実上、国が都道府県や認定事業者に丸投げして、安全性や効果の保証のない捕獲事業を進めるものであります。 鳥獣保護という根幹思想を転換し、環境行政自ら鳥獣管理という捕獲事業に身を置くことは、鳥獣保護行政に禍根を残すものであり、日本共産党は今回の制度改正には反対であります。 そこで、日本共産党は次の修正案を提案します。 第一に、改正案の鳥獣管理制度を廃し、目的に鳥獣の保護管理を明確に位置付けて、保護管理計画の拡充強化を図るものです。 第二に、現行特定計画制度の失敗の教訓となっている地方行政機関及び研究機関への専門職員の配置を義務付けることを明記し、科学的知見に基づく計画の策定、事業の推進や住民合意への役割を果たしていくものです。 第三に、国による地方行政機関等への専門職員の配置に係る費用等の支援措置を明確に規定することで、保護管理制度に基づく対策が効果的に行われるようにするものであります。 日本共産党は、人間生活において野生鳥獣との共生及び生物多様性の保全が重要であると認識し、国の環境行政が国民の理解を得ながら鳥獣保護に責任を負う行政を進めることを訴えて、修正案の提案理由の説明とします。 委員の皆さんの御賛同をお願いして、趣旨の説明を終わります。
○委員長(佐藤信秋君) これより原案及び修正案について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 まず、市田君提出の修正案の採決を行います。 本修正案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(佐藤信秋君) 少数と認めます。よって、市田君提出の修正案は否決されました。 それでは、次に原案全部の採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(佐藤信秋君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、柳澤君から発言を求められておりますので、これを許します。柳澤光美君。
○柳澤光美君 私は、ただいま可決されました鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、民主党・新緑風会、公明党及び日本維新の会・結いの党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を構ずべきである。 一、認定鳥獣捕獲等事業者には、高度な捕獲技術に基づく効果的な捕獲や、地域の実情に即した地域密着型の捕獲が求められることに鑑み、当該事業者の認定要件については、鳥獣の種類や状況に応じた鳥獣管理に関する知見、安全管理体制、捕獲に携わる者に対する安全や捕獲技術に関する研修の実施体制等が総合的に勘案された適切な基準を定めること。 また、同事業者が将来的に広域的な事業を展開することができるよう、必要な措置を講ずること。 二、科学的・計画的な鳥獣管理を効果的に推進するためには、鳥獣管理に関する専門的知見を有する者が都道府県の鳥獣行政担当職員に配置されることが重要であることに鑑み、専門的知見を有する者が都道府県の鳥獣行政担当職員に適切に配置されるよう財政支援の検討及び技術的助言を行うこと。 また、都道府県における当該職員の配置状況について把握し、毎年公表を行うこと。 三、捕獲体制の新たな担い手である認定鳥獣捕獲等事業者が業務を実施するに当たっては、科学的・計画的な捕獲をより適正かつ効率的に推進するという制度の目的に鑑み、積極的にこれが行われるようにするため、従来その地域で活動してきた狩猟者団体との軋轢が生じることのないよう、両者間の調整が適切になされ、両者が連携して取り組むことのできる体制を構築するよう都道府県に助言すること。 四、夜間の銃による捕獲は、適切な方法で実施しなければ危険性が非常に高いことから、効果的な捕獲方法の確立を図るとともに、その実施に当たっては都道府県警察と十分な調整が図られるよう都道府県に助言を行うなど、安全対策について万全の措置を講じること。 五、指定管理鳥獣捕獲等事業の実施において認められる捕獲等鳥獣の放置については、他の野生生物への影響を始めとする生態系への影響や、同事業が鳥獣の尊い命を奪う行為であるということ、及び科学的・計画的な鳥獣管理に捕獲個体から得られる生物学的情報が重要であることにも十分配意して、環境省令を定めること。 六、都道府県の区域を越えて生息する第一種特定鳥獣の保護及び第二種特定鳥獣の管理については、関係都道府県間の協議を一層促しつつ、国が主導してより効果的な広域対応を行うための仕組みを検討すること。 七、科学的・計画的な鳥獣管理を適切かつ効果的に推進するため、鳥獣の生息数の調査手法に関する研究開発を進め、当該手法の全国的な統一を図るなどにより、都道府県等による正確な生息数の推定等を促進させること。 八、生物多様性国家戦略に掲げられている自然共生社会の実現のためには、鳥獣の生息地である森林や里山等の整備・保全を進めることが重要であるとの認識のもと、関係行政機関や土地所有者等と調整を図りつつ、生息環境管理に取り組むこと。 九、防護柵の設置や放置された農作物等の除去等による被害防除は、被害の未然防止のみならず、鳥獣の生息数の抑制にも資することから、当該対策が適切に行われるよう、都道府県や市町村に対し助言を行うこと。 十、鳥獣の捕獲から捕獲個体の処理までの一連の作業について捕獲者が多大な労力と費用を負担している現状に鑑み、その負担を軽減するため、各都道府県における鳥獣の管理に資する鳥獣の捕獲等に対し、財政支援を行うことについて検討すること。 十一、新設される指定管理鳥獣捕獲等事業が科学的・計画的に広く実施されるよう、指定管理鳥獣捕獲等事業に関する実施計画を作成した都道府県に対し、財政支援を行うことについて検討すること。 また、都道府県又は国の機関が指定管理鳥獣捕獲等事業の実施を委託するに際し、認定鳥獣捕獲等事業者等による科学的・計画的捕獲が効率的かつ適正に行われるよう委託条件を定めるとともに、実施された事業の監査・評価を十分に行うよう指導すること。 十二、希少鳥獣については、希少鳥獣保護計画制度を積極的に運用するとともに、その生息数の著しい増加や生息地の範囲の拡大に伴い、当該鳥獣の捕獲等を実施する必要が生じた場合であっても、その個体群の長期的存続に影響が及ばないよう十分に留意すること。 十三、特定希少鳥獣管理計画を定める場合は、当該特定希少鳥獣の生息地の範囲において農林水産業を営む者が、同鳥獣の保護に関する理解と関心を深められるよう、必要な措置を講ずること。 十四、捕獲された鳥獣を可能な限り食肉等として活用するため、国において最新の知見に基づくガイドラインを作成するとともに、各都道府県におけるマニュアル等の作成を支援するなど衛生管理の徹底等による安全性の確保に努めること。また、販売経路の確立、適正な消費拡大への支援等、関係機関と連携しながら適切な措置を講じることなどにより、地域の新たな産業として普及の拡大を図ること。 十五、囲いわなを始めとするわなのうち、安全性の向上及び効率的なシステムの開発が進んでいるものについては、これを活用した科学的知見に基づく効率的な捕獲手法の研究開発及びその普及に努めること。 また、錯誤捕獲の発生や人への危険防止の観点から、平成十九年一月の規則改正により、狩猟におけるとらばさみの使用禁止及びくくりわなの規制強化がなされたことを踏まえ、とらばさみ及びくくりわなの一層の制限について検討を行うこと。 十六、本法第八十条によって適用除外とされている海棲哺乳類については、生息状況に関する最新の情報に基づく保護及び管理が図られていないと認められるときは、関係行政機関の連携により、速やかに生息情報の収集を図りつつ、本法除外対象種の見直しを行うこと。 十七、本法により、鳥獣の捕殺を伴う積極的な管理が実施されることとなることに鑑み、鳥獣管理の必要性や科学的根拠を国民に丁寧に説明し理解を得るよう努めること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(佐藤信秋君) ただいま柳澤君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(佐藤信秋君) 全会一致と認めます。よって、柳澤君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、石原環境大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。石原環境大臣。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいまの附帯決議につきましては、環境省としてその趣旨を十分に尊重いたしまして、努力してまいる所存でございます。
○委員長(佐藤信秋君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐藤信秋君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時五十五分散会