外交防衛委員会 第8号
- 発言数
- 146 件
- 登壇者
- 22 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2014/04/03
会議録
○委員長(末松信介君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、金子洋一君及び白眞勲君が委員を辞任され、その補欠として藤田幸久君及び風間直樹君が選任されました。 また、本日、山口那津男君が委員を辞任され、その補欠として杉久武君が選任されました。 ─────────────
○委員長(末松信介君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とアラブ首長国連邦との間の条約の締結について承認を求めるの件外三件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官山崎和之君外十二名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(末松信介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(末松信介君) 所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とアラブ首長国連邦との間の条約の締結について承認を求めるの件、所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とスウェーデンとの間の条約を改正する議定書の締結について承認を求めるの件、所得及び譲渡収益に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とグレートブリテン及び北アイルランド連合王国との間の条約を改正する議定書の締結について承認を求めるの件及び所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府とオマーン国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件、以上四件を一括して議題といたします。 四件の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○佐藤正久君 自民党の佐藤正久です。 防衛大臣におかれましては、御参加いただき、本当にありがとうございます。 それでは、まず最初に、租税四条約関連につきまして質問をいたします。 今回、アラブ首長国連邦とオマーンとの間で本租税条約の締結とありますが、湾岸諸国ということもあって、日本にとっては非常にエネルギー安全保障の面でも大事な両国であり、また、安倍総理もトップ外交で本件についても議論をしてきたというものだと思います。 改めまして、特にアラブ首長国連邦との租税条約の関係で、その締結の意義、アラブ首長国連邦との租税条約締結の意義について、改めて外務大臣からお伺いしたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 我が国は、このアラブ首長国連邦、一九七一年に独立して以降、石油分野を中心に良好な関係を築いてきております。 UAEは、日本にとって第二位の原油供給国でありますし、また、自主開発油田の約四割が存在するなど、エネルギー安全保障上大変重要な国だと認識をしております。そして、ビジネス分野を考えましても、UAEは中東・アフリカ地域で最大規模の約二百六十社に上る日系企業が進出をしております。そして、三千人以上の邦人が在留しております。このように、今やUAEは中東あるいはアフリカ地域最大のビジネス拠点となっております。 そして、この二国間の租税条約の締結につきましては、一九九〇年以降、UAE側から要望が表明されてきました。そして、これを受けて、その後、我が国の経済界からの要望ですとかUAEとの二国間関係の重要性を踏まえて、今回署名に至った次第であります。 今回のこの条約の締結によりまして、日、UAE双方から相手国に進出する企業や個人の投資・経済活動に係る課税関係の予見可能性が高まるということ、これが期待できます。そして、これによって相互の投資あるいは経済、人的交流、一層促進されることが期待できると考えております。
○佐藤正久君 今外務大臣が言われましたが、非常にやっぱり中東における日本のビジネスパートナーとしても意義が高いと。そういう意味において、二重課税の回避とか、あるいは逆に租税回避というものに対する是正とかいう面でも意義があると私も思います。しっかりとこれは進めるべきだという思いでおります。 次に、イギリスとの間では、今度は条約の改正という形になっております。今回この改正の中で、外国法人の支店などの恒久施設に帰属する所得に関するアプローチ、いわゆるAOAアプローチというものが初めて導入されます。このAOAアプローチの導入の意義及び、今後こういう租税条約の新規締結あるいは改正にこのいわゆるAOAアプローチというものを取り込んでいく方針かどうか、外務大臣にお伺いいたします。
○政府参考人(長谷川浩一君) お答えいたします。 二〇一〇年にOECDモデル租税条約で、本店と支店との間の内部取引を厳格に認識するいわゆるOECD承認アプローチが導入されたところでございます。これを踏まえ、日英租税条約改定議定書においては事業利得に関する規定が改正されました。これは、課税対象となる支店、工場等の恒久的施設に帰属すべき利得の算定方法をより明確化することを内容としております。この改正により、恒久的施設に帰属する利得の範囲がより明確となり、我が国と英国との間で二重課税、二重非課税のリスクが小さくなることが見込まれております。 また、我が国が締結した租税条約においてこのような規定が導入されたのは初めてであります。今後、我が国が租税条約を締結、改正する際においても、相手国との交渉結果次第ではあるものの、基本的には同様の規定とすることを目指す方針であります。
○佐藤正久君 初めてこのAOAというものが入ると、非常に私は画期的だと思っています。今、答弁の中で、今後はAOAというものをしっかり入れ込むという方針で協議に臨むという答弁をいただきました。しっかりお願いしたいと思います。 それでは、今後の租税条約の締結方針についてお伺いします。 まだまだこれが未締結国もあります。あるいは一方で、今まで締結した国もあります。今、AOAアプローチ、今回イギリスとは改正の分野ですけれども、今後、未締結国との条約を優先するのか、あるいは改正というものに軸足を置くのか、これについての外務大臣の方針をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 租税条約につきましては、相手国との経済関係ですとか、租税条約を締結あるいは改正することによる効果、こういった観点を踏まえまして締結ですとか改正を進めてきております。そして、その結果、我が国の租税条約ネットワーク、これ金額ベースで既に我が国からの対外直接投資先の約九割をカバーしております。したがって、新規に租税条約の締結を進めることに加えまして、既に租税条約を締結している相手国との間で経済関係の実態に即した条約内容に改正していく、こういったことも重要だと存じます。要は、量を拡大するのと併せて質の向上についても共に進めていかなければいけない、こういった認識に立っております。 政府としましては、日本企業の海外展開支援に資する租税条約ネットワークを更に拡充していき、そして国際的な投資、経済交流、一層促進していきたいと考えております。
○佐藤正久君 民間レベルでの交流というものも、安倍総理が言われる積極平和主義の外交のやっぱり一翼を担うと思いますので、民民ベースでもどんどん進むように、この条約については、新規あるいは改正、しっかりやっていただきたいということをお願いしたいと思います。 続きまして、警戒監視に従事する自衛隊の航空機あるいは艦艇を防護するための武器使用、これについて議論をしていきたいと思います。お手元の資料二、これを御覧いただきたいと思います。 この資料二の右側半分、これは防衛省の方から、当時は防衛庁ですけれども、国会の方に提出された自衛隊法九十五条に規定する武器の使用からの抜粋であります。 今、警戒監視に従事する艦艇や航空機、これが近接する航空機や艦艇から守るときにはこの隊法九十五条、これを根拠に武器を使うということになっております。ただ、その場合は、この九十五条2の(1)から(5)、これが全て満足することが条件となっております。 例えば、この資料二の左側の上段、弾道ミサイル対処と書いてあるこのポンチ絵を御覧いただきたいと思います。イージス艦Aというものが真ん中にありますが、弾道ミサイル対処やあるいは警戒監視等で展開しているイージス艦Aを敵の艦船Fとかあるいは戦闘機Gからこの護衛艦Bというものが防護するためには、あらかじめ防衛大臣がこの護衛艦Bにイージス艦Aを守れという任務を与えておくことが必要になると思いますが、大臣も同じようなお考えでしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) 今委員がおっしゃるとおり、同じ内容だと思います。
○佐藤正久君 それがまさにこの九十五条の、この資料二の2の(1)、あらかじめ大臣から指定されないとこれは警護任務を果たすことができないという縛りになっています。すなわち、このポンチ絵の方で、近くに護衛艦Cとか戦闘機Eというものがいても、あらかじめ警護任務を与えておかなければイージス艦Aを守ることができません。 そうなると、イージス艦Aの警護任務を受けている護衛艦Bは、護衛艦Cが攻撃を受けたとき、これは非常に難しい状況になると思います。もう一回言います。イージス艦Aの警護任務を受けている護衛艦Bは、護衛艦Cが攻撃を受けた際、九十五条権限で武器を使用することができるとお考えでしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) 警護の対象になっていることに関しては、この九十五条によって防護ができるということであります。
○佐藤正久君 警護任務を与えられない限りは近くにいても護衛艦BはCを守れないというのがこの九十五条の作りなんです。 同じように、今度、警戒監視に当たっているこのイージス艦Aというものも戦闘機Eというものに対して守ることもできない。イージス艦は防空能力がありますが、警護任務をあらかじめ与えておかなければこの戦闘機Eというものを守ることができない。非常に使い勝手が、ケース・バイ・ケースで難しいというのが今まで恐らく大臣の元にも報告が上がっていると思います。私も政務官時代、この件についていろいろ議論をさせてもらいましたが、元々隊法九十五条というのは警戒監視任務を前提として作っている法律ではありませんから、非常にそういう面で、当てはめている、適用している法律なので、現場現場で非常に難しいと。 このような場合、非常にいろんなケースがあるわけです。実際に今まで北朝鮮の弾道ミサイル対処のときに、イージス艦が展開している、周りに護衛艦がいっぱい展開しているというときに、それぞれいろんなパターンについて警護任務を与える、もう二重、三重、四重、これは実際上かなり難しいと。それぞれいろんなパターンに応じて、それをこの場合はこうだ、この場合はこうだと、これは非常に難しいというのが、大臣、実情です、イメージもうできると思いますけれども。作戦の一つの原則に簡明というのがあります、シンプリシティー。これは非常に現場では大事な原則で、警戒監視任務における武器使用というものがしっかり定まっていない、九十五条を適用するという関係のために非常に難しいという状況にもなっています。 さらに、この資料二の2の(2)、この場合は、武器等の退避によってもその防護が不可能である場合など、ほかに手段のないやむを得ない場合でなければ武器を使用できないとなっています。例えば、このイージス艦Aに敵のFという戦艦がレーダー照射して攻撃を仕掛けたとしても、そのFが攻撃をやめて逃げたという場合はこれはもう武器を使うことはできませんし、まず最初にイージス艦Aが逃げるという行動を取らなければ、この護衛艦Bも武器を使ってAを守れないんです。もう一回言います。敵の戦艦Fからイージス艦Aがレーダー照射を受けて、それでいよいよ射撃されるかもしれないというときに、護衛艦BがFに対して武器を使用する場合は、まずイージス艦Aが退避行動を取らないといけないという縛りがこの2の(2)なんです。非常にこれは、現場からいって、そんな余裕がない場合もいっぱいあります。じゃなければ、護衛艦BはFに対して射撃もできない。非常にいろんなことがあります。 よって、例えば二番目の尖閣での警戒監視というものがあります。真ん中の警戒監視機、例えばP3CとかあるいはE2C等が警戒監視をやっている。そのときに、敵のGという戦闘機が近づいてきたという場合、もうP3CもE2Cも丸腰ですから対応できない。そういうときは、那覇にいる航空自衛隊の戦闘機にあらかじめこの警護任務を、P3C等の警護任務を与えていなければ、これは飛んでいっても対応ができないという状況になります。でも、実際、領空侵犯の任務を帯びている戦闘機というのは元々違う目的ですから、いろんなことがありますから、それに一つだけ与えるというのは非常に私は実際的ではないと思っています。いろんなパターンがあると思います。 これ、たまたまこの警戒監視機Xの近くで別な航空自衛隊が戦闘訓練をやっていたとしても、仮にそれが武器を持っていたとしても、警護任務は持っていませんからP3Cを守ることができないということになります。というふうに、この隊法九十五条、これを使ってやるというのは、非常にいろんなパターンがある、マッチングしていないと私は思います。 今のいろんな私の話を聞いて、防衛大臣、どのような御認識をお持ちでしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) 御指摘のような制限があるということは、そのとおりだと思います。 警戒監視等に当たる自衛隊の艦船や航空機に対して何らかの攻撃が予測されるような場合には、自衛隊法に基づき、事態に応じ適切な行動を命ずることになるため、自衛隊の部隊には脅威に対処する十分な武器使用権限を付与したいと思っております。
○佐藤正久君 ただ、大臣、今言ったように、この隊法九十五条を使うためには、2の(1)から(5)、これ全部満たせないと駄目なんですよ、満たさないと。実際、向こうが攻撃仕掛けたとしても、自らがそれを退避行動しないといけないという縛りがまずあります。さらに、そこの応援する護衛艦やあるいは戦闘機がこれを使うためには、現場性が立証されないといけないんだと。 防衛大臣、この現場性というのは、非常にこれは難しいですよ。この現場性について、私も政務官時代にいろいろ議論をさせていただきました。なかなかこれは解答が出しにくい。この現場性を立証するというのは、まさに警護護衛艦Bとか警護のための戦闘機、これが九十五条を使うためにはその現場性というものをやっぱり担保しないといけない、これは非常に難しいんですよ。 この現場性について、どのような認識あるいは説明を防衛大臣は受けておられますか。
○国務大臣(小野寺五典君) 現場性についての事前の質問通告がございませんので、後でお答えをしたいと思います。
○佐藤正久君 これはいろいろ、ずっとやり取りの中で、まさにこの九十五条を見て分かるように、これは元々警戒監視任務というものを想定したものではなくて、例えば、隊員が今スーダンの方でPKO任務に当たっています。そのときに、自衛隊の通信機とかあるいは弾薬を集積している場所があります。それを守るというときに、そういうときにもこの九十五条でこれは対応をするわけですよ。 実際に、これほど今まで、日米のガイドラインでも、今後、この情報収集、警戒監視というものが非常にクローズアップされます。大綱、中期でもここを重視しております。そのときに、いろんな現場で事が起きるときに、本当に九十五条、この適用だけでいいのかと。私は、しっかりと自衛隊法というものに警戒監視活動というものを位置付けて、設置法ではなくて位置付けて、それに応ずるような武器使用権限を与えるべきだと考えています。防衛大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(小野寺五典君) 委員もよく御存じだと思いますし、先日まで防衛省で政務官をされていらっしゃいました。ですから、私ども、現在の法律の中で御指摘のような制限があるということはそのとおりだと思っております。その中で私どもは適切に対応できるように、これは従前から、部隊から様々な意見を聞いて対処することが大切だと思います。 問題意識は委員と共有しておりますので、これをどういう形で対応できるかということ、これはこれから知恵を絞っていくことが必要だと思っています。
○佐藤正久君 私は、知恵を絞るだけではなくて、まさに今、安保法制懇の方でもいろんな法的基盤の議論がなされています。その議論は、別に集団的自衛権だけではなくて幅広くやっている。まさに今回、大綱、中期でも、いろんな事態にシームレスに対応していくという中において、まずは法整備をしないといけない、私は、その中にこの警戒監視あるいは情報収集における武器使用も、まさにシームレスにしっかり現場が対応するための法整備の中の一環だという認識をしております。ここは真剣に、現場の隊員が本当に困らないように、しかもエスカレーションコントロールというものをしっかり押さえながらやらないと、これは逆に向こうに付け入る隙を与えることになりますから、これは実は本当に真剣にやらないといけない問題だと私は思っています。 大臣、自衛隊がこういう部隊に行動命令を出す行動の中で、根拠を防衛省設置法に置いているもの、この警戒監視、情報収集以外に何かあるとお考えでしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) 通告がございませんので、きちっと事前に質問内容について通告をしていただければ詳細に準備しますし、委員にお話ししたいのは、技術的な内容について、政府委員について、あるいは副大臣、政務官について一切認めないという、そういうやり方では審議は進まないと思います。
○佐藤正久君 これは事前に、前回からもやり取りはしているんですよ、この件についてはずっと。この件についてはずっとやり取りしているんですよ、私が政務官時代から。 それで、要は、役人の方々と話しても、大臣と話をしないとこれが進まないという状況なんです、できない理由だけで。これ、本当に大臣が真剣にやらないといけない問題なんですよ。だからやっているんですよ。別にけんかなんかするつもりないんですから。 大事なことは、大臣、本当にこれが真剣にやらないといけないと。実際、大臣もいろんな現場とかOBの方からも意見聞いていると思いますが、まさに前から議論しているように、ないんですよ、ほかに。自衛隊の行動を命令しているのに、なぜ自衛隊法ではなくて設置法なんだと。これは誰が考えたってやっぱり普通おかしい話であって。しっかり我々、私も自衛官でした、自衛官はしっかり命令受けてやります。でも、それがやっぱり自衛隊法に位置付けられているのと位置付けられていないのと、これは違うんですよ、やっぱり。 なぜ防衛省設置法だけではなくて自衛隊法があるかと。これは、大臣、自衛隊というのは運用の組織なんです。防衛省というのは行政機関の組織かもしれません。だから、そういう面におきまして、これは真剣に議論をしていただきたい。これは私も政務官時代からずっと役人の方とやり取りさせてもらっていて、実は私が野党の国防部会長時代からもずっとこの問題はやらせていただいて、問題の共有というのはある程度なされているんですよ。あともう一歩のところでどういうふうにやるかという問題ですので、しっかりとこれは検討していただきたいというふうに思います。 次に、資料一、これを見ていただきたいと思います。前回に続きまして防衛省改革、このキーワードというものについて議論を進めていきたいと思います。 この上の方で、石破防衛大臣がメモを作られました。もう大臣も御覧になったとこの前言われておりましたけれども、その一つに、幕僚監部と内部部局は、組織図上は並列になっているが、防衛省設置法第八条により内局が基本を握るため、実質的には上下構造となっているというふうに当時の防衛大臣はわざわざメモを残しています。この部分について、防衛大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(小野寺五典君) 委員が従前からこの問題に対して大変深い認識とそれから関心を持っているということについては十分承知をしています。 我が国の安全を確保する自衛隊を統制する防衛大臣の判断は、国の存亡に関わり、誤ることが許されないものであります。その判断の的確性を担保するためには、政策的見地からの補佐と軍事的、専門的見地からの補佐を共に行う必要があります。内部部局と各幕監部はそれらについて組織的に機能分担をしております。防衛省の内部部局は、国のほかの行政機関における内部部局のように、法令の企画立案や全般的、基本的な方針の企画立案といった政策的、行政的事務を行うのでありますが、これらは防衛省・自衛隊の事務のうち基本的なものであります。基本という用語は、その内部部局の所掌事務を端的に規定しているものと考えております。
○佐藤正久君 私が質問したのは、なぜ石破防衛大臣がこういう形の文言を書いているかと。問題意識があるから書いていると私は思うんですけれども、石破防衛大臣の、ゴシックで私が強調したこの項目、これについての御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(小野寺五典君) これは前回でも同じような議論になったと思います。 今回の自衛隊法のお願いする改正についても、背広組、制服組がしっかりと両方入った形での構成を今回御提案をさせていただき、今、審議をしていただくことに予定をしております。 いずれにしても、私どもとしては、幕僚監部と内部部局、この両方から様々な補佐を受けながら防衛大臣として方向を決めていきたいと思っております。
○佐藤正久君 実はこの八条というのは、下の方に、防衛省設置法八条ということに抜粋させていただいています。同時に、前もこの委員会で指摘しました十二条、ここで官房長と局長と各幕僚監部との関係を書いています。 私も警察やあるいは国土交通省や海上保安庁の方々にこの条文をお見せしましたが、みんな驚いていました。普通の役所であれば、それぞれ所掌事務が書いてあって、それに基づいて大臣の補佐をすると、これが普通です。内局が、ほかの省庁のように内局が基本をつかさどるというのは当たり前なんです。ほかの役所も内局がみんな基本を多分つかさどっております。でも、あえてそこで、この十二条で、八条で基本と書いておいて、十二条で指示と承認と一般的監督ということで、昔はやっぱりこれを使って上下関係が起きたということは大臣も報告を受けていると思います。最近は大分良くなったと私も思っています。 ただ、この条文というのは、やっぱり普通ではない形だと私は思っています。これを恣意的に運用すれば、石破大臣が言われるように上下構造というものができちゃうんです、恣意的に運用すれば。だから、これについては、何回も言いますが、文言の修正もあるかもしれません。今いろんな形で、運用の一元化とかあるいは装備関係の一元化をやるという中において、どういう形が本当に一番いいのかということも併せて議論をしていただきたいと思うんです、ここまで含めて。 今、役人の方と話をするときは、この八条、十二条はいじらずに組織だけいじろうということになっています。これは多分、私の気持ちとしては、しっかり両方が大臣を支えるという観点では、組織を見直すと同時に、やっぱり恣意的な運用ということにならないような形の条文というのがあってしかるべきだと思っております。ということもあって、石破大臣はこの八条を挙げ、当時、参事官をやめたときの浜田防衛大臣は、十二条については次にやるということを言われて、道半ばだったんですけれども。 大事なことは、いかに大臣の下で文官と自衛官が専門性を生かしながら機能するかということが一番大事です。ほかの役所は所掌事務をしっかり書いてあって、それを全うするというのが普通の役所です。あえてここに、その関係をわざわざ書くというのは防衛省ぐらいですから。そういう面について、今後いろんな中央組織の見直しをするときに、併せてこの八条とか十二条、設置法の部分も併せて検討していただきたいと思いますが、防衛大臣のお考えをお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(小野寺五典君) 防衛省設置法第十二条は、その役割を基本的な方針の企画立案を行う本省たる内部部局に担わせることを規定しているものであって、文官が優位にあるという趣旨を定めたものではないと考えております。 私としても、これは従前ですが、内部部局と各幕僚監部との両方の補佐を適切に受けていると認識しております。大切なのは、そういうスタンス、内局とそれから各幕両方から、それはしっかりとした意見、それから補佐を受けることが重要だと思います。内局、幕には上下はないという基本的な考え方は委員と一致していると思います。
○佐藤正久君 これから中央組織の改革をやると思いますけれども、部内の人間だけではなくて、大臣、やっぱり歴代の防衛大臣とかあるいはOBの方とか、それは、OBの方は文官あるいは自衛官両方あると思いますけれども、せっかく組織を見直すわけですから、しっかり意見を聞いていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) これは、前回の質疑のときにも佐藤委員の方から、各幕、特にそのOBからしっかり意見を聞いてほしいというお話がございました。私も、そのような機会をつくっていきたいと思っております。 一番の根幹は、やはりこの防衛省改革、これはもう委員が熱心に取り組んでいただいておりますし、今も取り組んで様々な御提言をいただいておりますが、やはり各幕、内局、これが両輪となって機能すること、そして大臣を補佐すること、その仕組みをいかに担保するかということであります。私どもとして、決して幕とそれから内局に上下があるということはあってはならないことだと思っております。
○佐藤正久君 それは非常に大事な話なんですが、どうしてもこの条文があると、これ恣意的な運用によってはできちゃうと。これはもう過去のいろんな事例があります。これは多分大臣も聞かれていると思いますけれども、そういうことがないようにしないといけないと。どうしても、こういう気持ちの中にあるとそれが行動に出ちゃうんですよ。 例えば、この前、防衛大学校の改革につきまして、防衛省の案について、防衛大の関係議員の尾辻副議長、あるいは中谷元長官、あと宇都委員と行きました。でも、その結果について、一部は凍結をやったようですけれども、それが自衛官OBの議員にはその後一切報告ないんですよ。この前、その四人で集まりました。もう尾辻先生もやっぱり怒っていました、何でないんだと。どこかに何となくやっぱりあるんですよね、そういうのが。だから、この前も、官舎の問題についても、財務省の幹部が自衛官の話を聞きたいといっても間に入ってしまう。やっぱりそういうものがありますので。これは一例ですよ。 だから、少なくとも当時の副議長が防衛大臣のところへ行って、提言をまとめて説明したと、それについて防衛省もいろんな人の話を聞いたら、防衛省の内局の案は余りにも評判が悪かったということで凍結したわけですよ、結果として。であれば、その結果については、やっぱりそれぞれに、幾ら自衛官出身の議員といえども、説明に行くというのが私は普通だと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) これは、平成二十四年六月二十日、尾辻副議長、当時ですね、中谷先生、佐藤正久先生、宇都隆史先生、これは自衛隊のOB、防大OBの方です。これを受けられた当時の大臣は森本大臣、まさしく防大のOBということで、その中で議論をされたというふうに伺っております。そのときの意見書、手元に持っております。私も、現在、防衛省として凍結という形で対応しておりますし、これは適当だなというふうに思っております。 そして、その内容について、もしこの四先生方にしっかりと提言をいただいた中でその報告をしていないということであれば、これは大変失礼なことだと思いますので、今からでは遅いかもしれませんが、速やかに報告並びにおわびをさせるようにしたいと思います。
○佐藤正久君 これは、普通は当たり前の話だと思うんですけれども、それはどこかあると、やっぱりそこはみんなそう疑って掛かってしまうんですよ。普通だと行きますよ、別に自衛官のOB、自衛官出身の議員じゃなくても。 さらに、この前、防衛大臣も防衛医科大学校へ行かれたと思います。いろんな話を聞いたと思いますが、実は、今週月曜日にも原田国防部会長代理筆頭にまた行っていただきました。やっぱりいろんな問題があります。その中の一つに、学校長、副校長三人いますけれども、全部文官なんです。防衛医大のOBが誰もいないんです。自衛隊の中央病院があります。あの院長は自衛隊のOBの方がやっています。少なくとも防衛医大の病院長ぐらいはそのOBがやらないと私はいけないと思っています。全部違うんですよ。全部そこは、内局所掌の医科大学校ですから、陸上自衛隊所掌の中央病院じゃないということもあって、そこは入っていないんです。私は、防衛医科大学校の病院というのは、航空自衛隊における戦闘機、海上自衛隊なら護衛艦と一緒だと思っているんですよ。そこがしっかりいいものでなければ、いい自衛隊、隊員は育たないと思っています。 ところが、その病院長が自衛隊のOBではないものですから、どちらかというと、自衛官の医官を育てるというよりも、地域の医療、地域医療の方にもうあっぷあっぷで、自衛隊の将来の医官を育てる発想でのそういう病院になっていないという問題意識を多く我々は持っています。 それはなぜかというと、現場の声がやっぱり政務三役に届いていないんですよ。行って初めて分かる。我々が行ってもなかなか見せない。私も、政務官のときにわざと視察のルートを変えました。彼らが準備したルートではなくて、私が急病人として救急車で運ばれた、アンビュランスで運ばれたと。じゃ、どういう形で動線でやるんですかと聞いたら、もうめちゃくちゃなんです。もうレントゲンの部分が物すごい端にあったり、それから戻ってきてCTをやるとか、非常に動線がめちゃくちゃ。これではなかなかやっぱりみんな意欲も湧かないし、そういう面で、しっかり現場の自衛官の医官の意見というものをやっぱり政務三役が吸い上げていただきたいと。 よって、今回、大臣の御配慮もあり、大綱、中期に防衛医科大学校もしっかり入れました。これはやっぱり内局主導ではなくて、いろんな自衛官と文官、両方の意見を入れていただいて、いい防衛医科大学校にしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) 防衛医大、私も昨年、今年と卒業式に行きました。昨年十一月には開校四十周年ということで、第一期生がようやく今、例えば防衛医大の幹事、あるいは自衛隊中央病院の院長になるような状況になっています。今年の防衛医大の卒業生の医師国家試験の合格率、これは、八十校全国で医学部がありますが、五番目ということで、優秀な今医師を育てる環境にはあると思います。ただ、御指摘のように様々な問題があることも事実であります。 今後、私どもとしては、これは公正な人事ですから、なるべくいい方にそれぞれのポジションになっていただくことが大事だと思いますが、ようやく一期生が病院の院長になるような、そういう人材が育ってきておりますので、その層の厚い中から是非私どもとしては母校に関して支えていただける人材が出ることを期待をしております。
○佐藤正久君 以上で質問を終わります。 ありがとうございます。 ─────────────
○委員長(末松信介君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、藤田幸久君が委員を辞任され、その補欠として難波奨二君が選任されました。 ─────────────
○委員長(末松信介君) 防衛大臣、どうぞ御退席いただいて結構でございます。
○風間直樹君 それでは最初に、租税条約案について質疑をいたします。 佐藤委員がほぼ網羅をされた質問をされましたので、私からは一点、日英租税条約の改正についてお尋ねをします。 いわゆるAOA規定でありますが、日本国内の外国法人に対する課税にはこれがどのような影響があるのか、また国外に支店などを持つ日本法人に対する課税にはどんな影響があるのか、以上二点を伺います。
○政府参考人(長谷川浩一君) お答えいたします。 まず第一問目ですが、二〇一〇年にOECDモデル条約で、本店と支店との間の内部取引を厳格に認識するいわゆるOECD承認アプローチが導入されたところでございます。これを踏まえ、日英租税条約改定議定書においては事業利得に関する規定が改正をされました。これは、課税対象となる支店、工場等の恒久的施設に帰属すべき利得の算定方法をより明確化することを内容としております。 これを具体的に申し上げますと、日本国内に恒久的施設を持つ外国法人に対して、例えば恒久的施設と本店との間の内部使用料あるいは内部利子が認識され、独立企業間価格で行われたものとして利得が算定され課税されるということになるわけでございます。 二つ目の御質問についてでございますけれども、今回の日英租税条約改定により、英国に恒久的施設を持つ日本法人に対する課税においても、いわゆるOECD承認アプローチに従い内部取引が厳正に認識された上で課税が行われることになりました。 日英両国において恒久的施設に帰属する利得が新たな規定に従って厳密に算定されることにより、恒久的施設に帰属する利得の範囲がより明確となります。この結果、両国間で二重課税、二重非課税のリスクが小さくなることが見込まれております。
○風間直樹君 ありがとうございました。 続きまして、法制局長官の権限について小松長官にお尋ねをいたします。 小松長官が、今年でしょうか、就任されて以降、内閣法制局に大変な注目が集まっているわけです。しかし、法制局の役割をめぐっては、誤解とまた過度な期待も世論ないし国会の中に見られます。そこで、今日は改めて法制局の役割について確認をしたいと思います。 まず、小松長官にお尋ねをします。内閣法制局設置法の第三条三に示された法制局が行う役割は何か、お尋ねをいたします。
○政府特別補佐人(小松一郎君) お答えを申し上げます。 内閣法制局設置法第三条の三というところに、「内閣法制局は、左に掲げる事務をつかさどる。」と、こう柱書きにございまして、今御質問の三でございますけれども、「法律問題に関し内閣並びに内閣総理大臣及び各省大臣に対し意見を述べること。」、このように規定されております。
○風間直樹君 ありがとうございます。 これまで、内閣法制局の存在がクローズアップされるたびに、この法制局の役割は何かということが国会内外でも随分議論されてまいりました。様々な誤解があるんですが、法にのっとればこの点であります、今御答弁いただきましたように、総理及び各省大臣に対して意見を述べることと、これのみであります。 先般、長官は国会の委員会の場で発言をされましてそれが問題になったわけでありますけれども、内閣が法案を国会に出すとか出さないとか、そういうことについて法制局の長官が答弁の権限が当然あるわけではございません。あのとき、長官は何を根拠に法案を出す出さないという言及をされたのか、その点についてお尋ねをいたします。
○政府特別補佐人(小松一郎君) 委員の御指摘のとおり、内閣法制局の所掌事務の中に、法案、いわゆる閣法でございますけれども、これを提出するかしないかについて決定をするというようなことは全く含まれていないわけでございます。 私が何度も御答弁をいたしましたのは、参議院の予算委員会で福島委員から御質問がございまして、自民党が公約に掲げている国家安全基本法、これは違憲のものであるので、これを提出する前に合憲のものだというふうに解釈を変えて出すのかと、こう何度も御質問があったものですから、私は、非常に舌足らずではございましたけれども、内閣総理大臣の御答弁を伺っていると、内閣総理大臣は実は憲法九条の解釈を変えるとも変えないとも、それから国家安全保障基本法案を提出する提出しないということについてまだ何の決定もしていないと、こういうことをおっしゃっているというつもりで御答弁を申し上げたつもりでございますけれども、そこのところが非常に拙劣な答弁で、あたかも総理大臣が国家安全保障基本法案を国会に御提出するお考えがないというように誤解を招く答弁をいたしまして、大変申し訳なく思っております。(発言する者あり)
○風間直樹君 今、先般の長官の答弁とまた趣旨が違うという指摘が委員会室内から出ておりますが、違いはございますか、長官。
○政府特別補佐人(小松一郎君) これは何度も答弁を申し上げているところでございますけれども、一貫してその後、そのとおり御答弁申し上げております。
○風間直樹君 その点につきましては、また委員長、後刻理事会で精査をいただければと思います。
○委員長(末松信介君) 分かりました。後刻理事会を開きまして精査いたします。
○風間直樹君 我々国会議員も政府も、そして全ての者が法にのっとって、それぞれのつかさつかさで仕事をするわけでありますが、長官にもこの設置法にのっとった職務の遂行を要請をいたしたいと思います。 ところで、長官、最近御体調はいかがでしょうか。
○政府特別補佐人(小松一郎君) これは私、心ならずも一月から一か月ほど入院をいたしまして、その後職務復帰をいたしましたけれども、そのときの官房長官が記者会見で発表をしておられまして、入院中に私は腹腔内に腫瘍が見付かったと、そういうことで入院中に化学療法を始めたわけでございますけれども、最近、厚生労働省の国民がん知識普及のためのホームページによりますと、今や国民の、男性においては二人に一人、女性においては三人に一人が生涯に何らかの形でがんを罹患されていると。そういう、がんを罹患しながら、化学療法とかいろいろな療法を続けながら職務に復帰して社会生活を送っている方たちはたくさんおられると。 私も、医師の見解といたしまして、ただ安静にしていれば良好になるというものではないので、なるべく通常の社会生活が送れるように、ただ、若干の通院をして化学療法を続ける必要があるということを聞いておりますけれども、それに従いまして、この療法を続けながら職務に努めているところでございます。
○風間直樹君 重責を担っていらっしゃいますので、是非御自愛いただきますように申し上げます。 続いて、憲法解釈変更による集団的自衛権行使の是非についてお尋ねをいたします。 今の質問で、内閣法制局が言ってみれば内閣の補佐機関で、その手足にすぎないということが明らかになったかと思います。法制局の意見は参考の域を出るものでは決してありませんし、法的には尊重することさえ求められていないわけであります。 行政を行う上での法解釈の責任は当然ながら行政権の属する内閣にあるわけでありまして、法制局にはありません。このように考えますと、法制局長官が仮に集団的自衛権の行使を認める場合でも、それを内閣による憲法解釈変更の根拠にはできないはずだと考えますが、いかがでしょうか。世耕官房副長官、お答えください。
○内閣官房副長官(世耕弘成君) これは、今ちょっと仮定の御質問ということになろうかと思います。 今は、現状では安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会において集団的自衛権と憲法との関係についての議論が行われておりまして、今、政府といたしましては、まずこの懇談会の結論を待っているという状況であります。 それを前提として申し上げますと、この懇談会から報告書が提出された際には、まず、その報告書を参考として政府としての基本的方向性を示しながら、また、内閣法制局、今御指摘の内閣法制局の意見も聞いた上で、与党とも相談の上、対応を検討した後、内閣として閣議決定を行って、その後国会で御議論をいただくことになるというふうに考えております。
○風間直樹君 世耕副長官、それ立論が全く間違っていると思います。 今おっしゃったことは、著しく憲法に違反をします。そのことをこれから一つ一つ指摘をいたします。 今日、配付文書でお配りした中に、憲法の条文記したものがございます。まず、上から読みます。 憲法前文、そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであって、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。憲法第四十一条、国会は国権の最高機関である。第六十五条、行政権は内閣に属する。六十六条の第一項、内閣はその首長たる内閣総理大臣及びその他の国務大臣でこれを組織する。六十六条第三項、内閣は行政権の行使について国会に対し連帯して責任を負う。七十三条の第一項、内閣は法律を誠実に執行する。そして九十九条、国務大臣、国会議員は憲法を尊重し擁護する義務を負う。これらが今回の集団的自衛権の行使の是非に関わる、関連する憲法の条文であります。 そこで、次のお尋ねでありますが、国民主権に基づく議院内閣制の下で、憲法上内閣の首長である総理大臣は、国権の最高機関である国会に対する内閣の責任を果たすため、憲法を遵守し法律を誠実に執行しなければならない、それが議院内閣制の下で総理大臣に課された最大の責務であると考えますが、世耕副長官、いかがでしょうか。
○内閣官房副長官(世耕弘成君) 憲法については御指摘のとおりだというふうに思います。
○風間直樹君 そうしますと、集団的自衛権の行使を認めるかどうかの解釈は、憲法の基本原理、いわゆる平和主義と言われるものでありますが、これに関わる重大問題でありまして、一内閣で決められる重要政策ではあり得ないと、このように考えますが、副長官、いかがですか。
○内閣官房副長官(世耕弘成君) ちょっと繰り返しになってしまってあれなんですが、我々はあくまでも、今、有識者の懇談会の答えを待っている状況でありますから、それを前提で申し上げますと、例えば、この安保法制懇の懇談会で表明された意見を一つ御紹介をしますと、そもそも憲法には個別的自衛権や集団的自衛権についての明文の規定はなく、個別的自衛権の行使についても、我が国政府は憲法解釈を固めることによって認められるとした経緯が過去にあると。そうであれば、個別的自衛権に加えて集団的自衛権の行使が認められるという判断も、政府が適切な形で新しい解釈を明らかにすることによって可能であり、憲法改正が必要だという指摘は当たらないという意見も表明をされているわけであります。 いずれにしても、まずこの懇談会の答えを待って、政府としての対応方針をしっかりとお示しをさせていただきたいというふうに思っております。
○風間直樹君 副長官、実は重大な事実にお気付きになっていらっしゃいません。繰り返しおっしゃるその安保懇の法的根拠はないんです。その点を理解されていますでしょうか。安保懇の法的根拠はないんです。その安保懇から上がってきた報告書は、我が国の法制上何ら根拠を持たない文書なんです。ですから、それをいかに参考にされようと、今おっしゃったことの論拠には一切なりません。これは厳しく指摘をいたします。 次の質疑に移ります。 今ほど触れました内閣法の四条でありますが、こう書いてあります。総理は、内閣の重要政策に関する基本方針を発議できる。同十二条には、内閣官房は、重要政策に関する基本方針に関する企画及び事務をつかさどる。私は先ほど、この集団的自衛権の行使を認めるかどうかの解釈は、この部分、一内閣で決められる重要政策ではあり得ないと指摘をいたしました。この四条と十二条にその根拠があります。 したがいまして、もう一度お尋ねしますが、私の考えについてどのようにお答えいただけますでしょうか。
○内閣官房副長官(世耕弘成君) いずれにしても、我々は、法的根拠がないというのは、それは分かります、懇談会は法定組織ではありませんから。ただ、それを、報告をまず待って政府としての基本的方向性を示した上で、内閣法制局の意見も踏まえながら、与党とも相談の上、対応を検討した後閣議決定を行って、そして国会で御議論をいただきたいというふうに思っています。 そしてまた、仮に集団的自衛権について我々が一つの内閣としての閣議決定を行ったとしても、集団的自衛権というのは、あくまでも権利であって義務ではありません。つまり、集団的自衛権という権利を持っていたとしても、必ずしもそれを行使しなければいけないというものでもありません。 また、仮に内閣で憲法解釈の変更が行われたとしても、集団的自衛権を実際に行使をするためには、関連する法律を改正しないと行使はできません。この段階で国民の代表たる国会によるシビリアンコントロールがしっかりと効いてくるわけであります。 さらに、法律が整備をされたとしても、個別具体的な状況に従って時の政権が集団的自衛権を行使するか否かの政策判断を下すことになりますし、また、この判断に当たっては当然国会の関与もあるわけであります。 いずれにしても、懇談会の答えを待って、まず政府としての考え方をしっかりお示しをしていきたいというふうに思います。
○風間直樹君 繰り返し指摘をしますが、世耕副長官の今の答弁は完全に論理的に破綻をしています。全く憲法にのっとっていない。我が国の基本法制にのっとっていない。その答弁は無効であります。この場で認めるわけにはまいりません。 憲法解釈の変更は、繰り返しますが、内閣の重要政策を超えた話です。一内閣の重要政策ではあり得ないんです。ですから、内閣を縛る憲法条文を内閣が解釈変更によって変えてしまうのは論理的に不可能なんです。このことをどうぞ御認識ください。非常に重要な点です。 したがって、この問題については、直接国民の意思に基づいて内閣が動くのみでありまして、この集団的自衛権の行使をめぐる問題を変えようとすれば、それは憲法の九条の条文の改正を国民に対して発議するしかないと、このように考えるわけであります。 次の質問に移ります。 日本国憲法は、国民主権に基づく議院内閣制を規定しています。国会が母体となり、内閣をつくります。ですから、内閣は国会に対して責任を負う、つまり国民に対して責任を負うわけであります。こうして、議院内閣制の下で内閣は行政権の行使について国会に対して責任を負うわけでありますから、歴代の内閣が集団的自衛権に関して国会を通じて国民に約束してきたことについては、変更しようとするのであれば、政権の変更の有無にかかわらず国会と国民の了解が不可欠と考えますが、世耕副長官、いかがでしょうか。
○内閣官房副長官(世耕弘成君) ちょっと同じ答えになってしまって申し訳ないんですが、まず我々は、今、懇談会の答え、報告書を待っている状況でありますから、この懇談会の答えを受けて、政府としての基本的方向性を示した上で、法制局の意見も踏まえながら、与党とも相談した上で対応を検討した上、内閣としての意思を示す閣議決定を行って、国会で御議論をいただきたいというふうに思っています。そしてその後、内閣としては、閣議決定で示した内閣の意思を今度はまさに行政権として具体的運営に反映をさせるため、必要な関連する一連の法律の改正等、立法措置を国会にお願いをすることになるわけであります。 いずれにしても、この問題についてどういう議論が行われて、何が課題であり、何を目指しているのか、個別具体的な事例に即して分かりやすく説明をして、国民の理解が一層進むよう努力をしていきたいというふうに思っております。
○風間直樹君 昔、憲法学者の宮沢教授が、現在の日本国憲法について八月革命説という説を唱えました。今、世耕副長官がおっしゃったことを本当に安倍政権がそのまま実施をしようとするのであれば、それは安倍政権による革命と言わざるを得ません。私はそう考えます。そこで……(発言する者あり)クーデターです、全く。そのことの異常性をここでは指摘をしておきたい。 続いて、この問題の安保懇の位置付けについて入りたいと思います。配付資料の二枚目を御覧ください。 平成十一年四月に策定をされました中央省庁等改革の推進に関する方針、閣議決定の文書であります。この中央省庁等改革では、審議会などについていわゆる隠れみのになっているという批判、それから縦割り行政を助長しているなどの弊害の指摘がありました。そうしたことから、問題点を解決し、行政責任を明確にするための整理合理化をこの文書に基づいて行ったわけであります。その際、ここが重要ですが、いわゆる私的諮問機関についても定めました。それがこの文書であります。 この文書を御覧いただきますと、まず、運営の考え方の点に傍線が引いてありますが、審議会等とは異なりあくまでも行政運営上の意見交換、懇談等の場として性格付けられるものというふうに書かれています。そして、その下、二番の運営の原則には、傍線部、当該府省の施策に関する審議等を行う行政機関との誤解を避けると書いてあります。つまり、安保懇のような総理の私的諮問機関については行政機関では決してないということが、この二つの部分に明記をされているわけであります。さらに、その下、運営原則の(1)の開催根拠ですが、省令、訓令等を根拠としては開催しないものと書かれています。つまり、開催根拠がないわけです。それが、世耕長官もおっしゃったように、この安保懇が法律に根拠を持つ機関では決してないということの根拠になっております。 このように考えてみますと、安倍政権がいわゆるこの安保懇の結論を尊重するという行為自体が法的根拠がないということが明確になりますが、世耕副長官、その点はいかがお考えですか。
○内閣官房副長官(世耕弘成君) 我々は、懇談会の報告内容をそのまま閣議決定するとは全く申し上げておりません。 先ほどから申し上げているように、懇談会から報告書が提出された後に、それを参考に政府としての基本的方向性をまずお示しした上で、内閣法制局の意見も踏まえ、与党とも御相談をさせていただいて、対応を検討した上で閣議決定をして、政府としての意思、憲法解釈といったものを示させていただいて、それを国会で御議論をいただきたいというふうに思っております。
○風間直樹君 多分、歴代の内閣でこれほどまでに憲法、そして閣議決定された文書をないがしろにしながら憲法解釈の変更をしゃにむに進める内閣はないと私は思います。この異常性を繰り返し指摘をしたい。安保懇は、まさに法的根拠のない単なる私的諮問機関であります。出てくるペーパーは報告書でも答申でもなく、法的根拠、権限は一切ないことを繰り返し指摘をしておきます。 この点は非常に大事な部分でありまして、集団的自衛権の行使の議論をめぐって今後大きなポイントとなってくると思います。今日はこの程度で指摘はとどめておきますが、後日、また別の場でこの問題は質疑をさせていただきます。 次に、岸田外務大臣にお尋ねをいたします。 総理の靖国参拝問題について質疑をさせていただきます。昨年十二月の参拝から少し時間が経過をしまして、国内外でもそのことの意味、影響について様々な評価あるいは評論、ある程度出たかと思っています。 私、十二月二十六日に総理が参拝された瞬間、まず、これは日米関係、非常に大変なことになるなととっさに感じました。そして、今日感じていますのは、私どもの予想を超えて、現在の日米関係の致命傷ともなりかねない打撃をこの安倍総理による参拝が与えたと、このように私自身は感じています。私が言うまでもなく、これは外務大臣御自身がワシントンにおける我が国大使館の様々な動きを日々報告を受けられる中で、恐らく同じようにお感じになっているのではないかと思います。 さて、今日は、この参拝問題の本質的な部分について質疑をさせていただきたいと思います。 参拝後、私、様々な関係文書に目を通しましたが、この問題を本質的に考えたときに、恐らく、ある一つの我が国で戦後に行われた会談に行き着くのではないかなと、このように実は感じた次第であります。それは、昭和天皇とマッカーサーとの間で行われた会談であります。戦後直後から昭和天皇、マッカーサー間で行われた会談であります。 岸田大臣にお尋ねをいたしますが、実はこのときの会談記録は当然外務省に保管をされているわけですが、大臣はこの会談記録に目を通されたことはおありでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 昭和天皇とマッカーサーの会談記録について見たかという質問でありますが、もちろん、その会談の事実につきましては承知しておりますが、会談記録、その記録そのものに目を通したことはございません。
○風間直樹君 ちなみに、我々、小学校等の教科書でこのお二人の会談のときの写真を目にすることがあったわけですが、この会談自体、合計何回行われたか、大臣、御存じでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) この会談の詳細についても確認したことがありません。 回数等につきまして、ただいまお答えする材料は持ち合わせておりません。
○風間直樹君 私も調べてみて初めて知ったんですが、合計十一回でございました。敗戦直後から朝鮮戦争の前後まで計十一回行われております。 この内容自体、公開はされていませんので、当然国民の前には明らかになっていないわけでありますが、この会談の通訳を担当されたのが外務省等の職員でありました三人の日本人であります。奥村勝蔵氏、寺崎英成氏、そして松井明氏と、このお三方が通訳を担当されています。当時の我が国が置かれた状況に鑑みて、やはり非常にデリケートな性格を帯びる会談であったわけでありますので、この会談記録を取ること自体、時にGHQから日本側は制限をされたこともあったようであります。 最終の方の会談通訳を担当された松井明氏が書き残しているんですけれども、何らかの記録を取ることを考えた、司令部の命令とはいえ、終戦後の歴史をつづる必要はいつかは生じよう、そのときまで秘匿の方法はないだろうか、家宅捜査を受けても分からないように縁の下に隠し場所をつくったと、こういう記録を残されています。それだけGHQによる記録を取るなという指示も非常に強い指示だったのでありましょうし、日本政府の中でも、当時の様々な文書を見ますと非常にいろいろな思惑が働いたようであります。 実は、今回の安倍総理の靖国参拝がなぜこの昭和天皇、マッカーサーの会談と関連をするのかということなんですけれども、今から申し上げることは私の推測なのですが、恐らくこの十一回の会談の中に含まれた内容というのが、国内外の当時の情勢をめぐって多岐にわたるということがあったと思います。 例えば、一つは、太平洋戦争をめぐる昭和天皇の御認識、あるいはマッカーサー元帥の認識、そして日本国内の当時の治安の問題、さらに共産主義の脅威と日本の国防、そこに果たす米軍の役割といった問題、また戦争直後のアジアにおける沖縄の位置付けに関する問題、さらに朝鮮戦争の戦局の見通し、そして日本の安全保障体制の在り方と、こういったことが、様々な文書に目を通しますと、恐らくこの計十一回の会談の中で話し合われたようであります。 ここからなんですが、恐らくこの十一回の一連の会談を通して、こういった今列挙をしました内容を二者が話をされて、その結果、今日に生きる我々が現代史として知ることの以上に、これらの会談が戦後日本のいわゆる戦後体制の骨格をつくったのではないかと、私はそのように感じるに至りました。 そうなりますと、安倍総理が就任された直後、特に第一次政権の頃によくおっしゃったと思いますが、戦後レジームからの脱却というフレーズをよく使われました。このフレーズは、安倍総理が意図されているかどうかは分かりませんけれども、実は、この昭和天皇、マッカーサーの一連の会談で方向付けられた我が国の戦後体制、これを、この範疇を超える可能性があるものとして国内外に受け止められる、その可能性を否定できないのではないかと私は感じております。 今日は、岸田大臣に一つ御提言を申し上げたいんですけれども、この文書は、この外交防衛の委員会室にいる我々の中で閲覧できる人物は限られております。外務大臣である岸田大臣、そして安倍総理、恐らく、すべからく日本国の総理大臣と外務大臣は外務省の金庫に保管をされているであろうこの会談記録を読む必要があるのではないかと私は思います。その上で、この靖国の問題を始めとして、様々な外交方針を思索されるべきではないかと思うのですが、大臣の御所見をお尋ねできればと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) ただいま委員の方から御指摘がありました、昭和天皇・マッカーサー会談につきましては、十一回開催されたということ、また、この内容についての御推測につきましても大変興味深く聞かせていただきました。ただ、それについて私自身何か申し上げる、評価する材料は持ち合わせておりません。 そして、一度その記録を見るべきではないかという御指摘がありました。ただ、その記録について、現状、今どういうことになっているのか、どういう扱いになっているのか、それについても私自身、今、判断する材料がありませんので、それを見るか見ないかにつきましては、現状を確認した上でないと何も申し上げることはできないかと思っています。
○風間直樹君 昨年の春に、麻生副総理始め何人かの閣僚の方が靖国に参拝をされました。その後、私も外交を専門にしている議員の一人でありますが、幾多のアメリカ政府の関係者あるいはアメリカの元政府関係者が来日をする折に、この問題、さらには歴史認識問題について意見交換をする機会を多々持ちました。 私が非常に驚いたことが一つあります。それは、同盟関係にある国同士の友人ということで彼らが非常に率直に話したこと、この靖国の参拝について非常に率直な助言が幾多の場でなされました。恐らく、このことは岸田外務大臣のお耳にも直接入っていると思いますし、大臣もそういった場で直接そういった助言をお聞きになったかもしれません。 この靖国に総理が参拝するしないの問題は、私は、昭和五十三年でしょうか、靖国神社へのいわゆるA級戦犯の合祀によって全く性格が変わったというふうに認識をしております。昭和天皇御自身も、この昭和五十三年のA級戦犯の合祀以降、靖国に訪問されていないことは御承知のとおりであります。そこから様々な歴史を経て、今日、今、安倍総理が靖国に参拝することの是非が問われ、国内外で大きな論議となっているわけであります。 そうしたことを踏まえますと、やはり日本の外交当局のトップにいらっしゃる外務大臣、そして総理におかれては、この歴史文書に目を通されるべきではないか、その上で、歴史事実をしっかり踏まえていただいて様々な外交上の判断と決定をしていただくべきではないかと、このように感じた次第であります。 大臣には、今日の質疑を機に、また御検討、お考えをいただければ有り難いと思います。 以上で質疑を終わります。
○石川博崇君 公明党の石川博崇でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。 本日は、租税四条約についての質疑でございますが、特にUAEとオマーンとの租税条約についての審議について、私の方から特に質問をさせていただきたいというふうに思っております。 私自身、二〇〇二年から二〇〇四年の二年間、オマーンで大使館員として駐在をさせていただいた経験がございます。二〇〇二年から二〇〇四年と申しますと、九・一一、米国における連続テロ事件がございまして、その後、二〇〇三年のイラクに対する米英軍の武力侵攻へとちょうど進んでいく、中東地域情勢が大きく激動のさなかでございました。 そうしたときにオマーンで駐在をさせていただき、現地でのアメリカ関係者あるいはイギリス関係者との様々な情報交換、そして現地政府との連絡調整あるいは情報収集に当たらせていただく中で、湾岸諸国との日本と連携を強化していくことの重要性を身をもって実感をさせていただいた次第でございます。特に、私のおりましたオマーンは非常に穏健なイスラム国家でございまして、欧米諸国、また日本に対しても非常に親日的な国として、日本の果たす役割あるいは国際社会の位置付けに対しても大変高い評価をしている国でございます。また、湾岸諸国も総じてそういった側面があろうかというふうに思います。 安倍総理は、昨年来、この湾岸諸国六か国全てに訪問していただいた日本の総理として初めての総理であるというふうに承知をしておりますし、またオマーンに、この一月でございましたでしょうか、訪問していただきましたけれども、オマーンに日本の総理大臣が訪問されたのは一九九〇年の海部総理以来でございます。 この日本と湾岸諸国との関係、当然、エネルギーを通じた、日本のエネルギー安全保障において極めて重要な関係であることはもちろんでございますが、安全保障面でも協力を強化していくべき関係にございます。バーレーンを始めアメリカの第五艦隊が駐留している、あるいはロシアとの関係におきましても、ちょうどやっぱり中東地域というのは地政学的に、イランの核問題を始め様々な国際社会でのせめぎ合いの場になっております。今回の租税条約の締結が、より日本とこうした湾岸諸国の関係強化に資することを心より願っている一人でございます。 その意味で、まず、日・UAE関係について大臣に御所見をお伺いしたいと思います。 冒頭、佐藤委員からも御質問のあったところで重複するかもしれませんけれども、UAEは、先ほど申しましたとおり、昨年五月に安倍総理が訪問していただき、その答礼の意味も兼ねて、今年の二月に、アブダビの皇太子であります、UAEの実質ナンバーツーでありますムハンマド皇太子が訪日するなど、要人往来が非常に活発化していることを高く評価をしたいというふうに思います。 UAEは、一人当たりのGDPが六万ドルを超えておりまして、豊富な石油、天然ガスの産出国としても知られますが、日本が輸入している原油の二二%をUAEから調達している、日本のエネルギー安全保障にとっても極めて重要な国でございます。現地に進出している日本の企業数も今や三百社を超えておりまして、中東地域におきましては最大の邦人社会を形成しているところでございます。 そうした日本とUAEの関係強化、相互理解の促進というものは極めて重要であるというふうに認識しておりますが、外務大臣、この点についての御所見をまずお伺いさせていただけますでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 委員御指摘のように、我が国にとりましてUAEは大変重要な国だと認識をしております。我が国にとりまして、UAE、第二位の原油供給国であり、自主開発油田の約四割が存在する国です。エネルギー安全保障上、まず大変重要な国だと認識をしておりますし、また、御指摘もいただきましたが、ビジネスの世界におきましても、二百六十社の日本企業が進出しており三千人を超える邦人が在留をしている、こうした中東、アフリカ最大のビジネス拠点となっています。 現在、日本とUAEの両国間には週三十三便の定期便が就航しているということで、人的往来も大変活発だと承知しておりますし、そして、御指摘の要人往来につきましても、昨年五月に安倍総理がUAEを訪問し、そして本年二月にムハンマド・アブダビ首長国皇太子が訪日するなど、要人往来も活発化をしております。日本とUAEの関係、エネルギーの需給関係にとどまらず、政治、安全保障、経済、人的交流、本当に幅広い分野で包括的パートナーシップの構築が進んでいると考えています。
○石川博崇君 そういう両国の要人往来も非常に活発化している中で、今回、租税条約が締結され、両国の経済関係にも大いに資することを期待したいところでございます。 この租税条約が両国の経済関係にいかに資するかという点につきましては、先ほど佐藤委員からの質問に対して大臣から御答弁いただいておりますので、飛ばさせていただきたいというふうに思います。 そこで、昨年の安倍総理のUAE訪問、そしてこの二月のムハンマド皇太子の訪日の際に、数多くの文書に署名、あるいは声明という形で発出がなされているんですけれども、そうした中で、私、注目をさせていただいた項目は、UAEは、御存じのとおり、石油や天然ガスといったエネルギーの産業から産業の多角化を目指していきたいということ、これは湾岸諸国共通の課題でございますが、そうした中で教育に、特に青少年の育成に力を入れていきたいと、ムハンマド皇太子も大変強い関心を持っている分野でございます。 そういう意味で、日本に対する教育あるいは人材育成という面での協力についての期待も大変高いところでありまして、総理が訪問されたときに発出された共同声明の中で、五百人の留学生を日本に受け入れることについての合意がなされたところでございます。今後五年間でUAEから五百名の留学生を受け入れてくるという、非常に野心的な目標であろうかなというふうに私は率直に感じております。といいますのも、今現在、UAEから日本に来ている留学生数は僅か四十八名ということで、十倍に五年間で増やしていく必要があるわけでございまして、これは文科省、また外務省、また様々な省庁、民間の力も借りながら、総力を挙げて取り組んでいかなければなかなか達成できない目標であろうかというふうに思います。 総理自身が共同声明として発出していただいたわけでございますので、是非とも実現に向けて力を注いでいただきたいというふうに思いますが、まず文科省から御説明、御答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(佐野太君) 日・UAE間の共同声明では、今後五年間で五百名の学生を我が国で受け入れることといたしまして、UAEの学校教育の向上に協力することとしているところでございます。 これを受けまして、まず資源エネルギー庁では、UAEと連携いたしまして、昨年八月、現地に教育交流センターを設置いたしまして情報発信体制を強化するとともに、昨年十月には、アブダビの教育フェアに日本の十五大学が参加する日本パビリオンを出展するなどの取組を行うなど、両国間の教育交流の強化に努めているところと聞いております。 一方、文科省におきましても、外国人留学生の受入れ促進のため、平成二十六年度予算におきまして、外国人留学生が安心して勉強に専念できる環境を整えるための奨学金等の経済的支援の充実、また大学の徹底した国際化に向けた体制整備、さらには我が国で就職を希望する外国人留学生に対する日本の企業等に就職をするための支援の充実などを引き続き取り組むこととしておるところでございます。 一方、文科省では、昨年十二月に、世界の成長を取り込むための外国人留学生の受入れ戦略というものを取りまとめました。その中で、UAEを含みます中東地域を留学生受入れの重点地域の一つに設定いたしまして、国費外国人留学生等の採用におきまして、これらの重点地域からの受入れを重視することとしているところでございます。 いずれにいたしましても、文科省といたしましては、引き続き、二〇二〇年までに留学生受入れ三十万人への倍増を目指す中、今後五年間で五百人のUAE留学生の受入れの実現に向けまして、関係省庁とも密接に連携しながら取り組んでまいりたいと存じております。 以上でございます。
○石川博崇君 外務大臣、今の文科省の御答弁を聞いていただいたかと思いますが、資エネ庁は様々なツールを活用して、当然エネルギー面での関係強化という視点から事業を展開しているわけでございますけれども、やはりUAEから五百名の留学生を受け入れていくということは、外務省、是非中心的役割を担い、今、JICEが現地に拠点も構えて連絡調整もやっているようですけれども、その間をつなぐ役として現地の大使館、そして本省機能を強化していただいて取り組んでいただきたいと思いますが、御決意だけお伺いしたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 日本とUAEの関係につきましては、特にUAE側は教育分野での二国間協力を重視していると承知をしています。昨年五月の安倍総理のUAE訪問、そして本年二月のムハンマド・アブダビ皇太子の訪日、こうした機会を捉えて、教育分野を含む包括的なパートナーシップを強化するべく努力が続けられていると承知をしております。 そして、御指摘の五年間で五百名のUAE学生を受け入れるという計画について、大変野心的な計画ではないかという御指摘がありました。基本的には、先方が学生を送り込みたいと言ってそういった送り込みを行ってくるわけですから、それに対して我が国が本当に受け入れることができるかどうか、これが大変重要になってくるのではないかと思います。 是非、我が国として受け入れられる体制をつくるべく、こうした大きな目標実現に向けて、関係省庁とも密接に連携して、これはもう政府一体となって取り組んでいかなければならない課題だと考えます。外務省としましてもしっかり貢献していきたいと考えます。
○石川博崇君 今大臣おっしゃっていただきましたとおり、受入れ体制、受入れ環境をどう整えていくのかというのが非常に大事なポイントになってくるというふうに思います。 私も、様々な中東諸国出身の留学生との交流をさせていただく機会もあるんですが、一番よくお伺いする声が、やはり食事に非常に困難を感じているという声を伺います。御案内のとおり、イスラム諸国から来られる留学生、食事についてはハラールフードを入手したいんですが、なかなかそれについて十分な環境が整っていないという問題があります。これは、中東諸国のみならず、東南アジアから来られるイスラム教徒の留学生の方も同じ課題を抱えているところでございます。 こうした課題を是非留学生を受け入れる各大学においても整えていただくよう、文科省、指導力を発揮していただきたいと思いますが、ここでちょっと観光庁から話を聞きたいんですけれども、留学生に限らず、観光で日本に来られる外国人の方々というのは昨年一千万人を超えて、これから二千万人を目指していこうという大きな目標を掲げているわけでございます。 全世界で十億人を超えると言われるイスラム教徒の方々が日本に観光客として来る、このインバウンドをどう拡大していくかというのは極めて重要な課題でございまして、観光庁としても、様々な観光客の受入れに当たってこうした宗教上の、あるいは生活習慣上の課題解決のために様々取り組んでおられると思いますが、この点、簡潔にちょっと教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(篠原康弘君) お答え申し上げます。 今御指摘いただきましたように、昨年、一千万人の訪日外国人の方いらしていただきましたが、その中でもイスラム圏からの旅行者の方々、これは主にインドネシア、マレーシアなどが中心でございますが、多数お越しいただいております。それらの方々は、まさに先生御指摘のとおり、宗教上の理由から、豚肉やアルコールなどの入っていない食事を出すレストランはないのかといったような食に関する不安をお持ちだというふうに伺っております。 そこで、観光庁といたしましては二つの取組を行っておりまして、一つは、海外への情報発信ということで、食の不安を持つ方に、こういうレストランなら大丈夫ですよというふうなホームページやパンフレットを通じた情報の提供、海外発信をしております。もう一つは、受入れ体制の国内の整備ということで、旅行業者や宿泊業者の方々にセミナーで実情をお伝えしたり、さらにはモデル的な事業を行う自治体への支援を行っております。 これから、二千万人を目指してますますこの取組必要と思っておりますので、関係省庁とも連携しながらしっかり取り組んでまいりたいと思っております。
○石川博崇君 文科省、是非、今観光庁がやっている様々、レストランですとかあるいはホテル業界に対して、受入れに当たっての注意事項ですとかあるいはアドバイス等を観光庁はやっておりますが、そういったことを参考にして、各大学で取組が促進する、あるいは理解が促進するよう取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(佐野太君) 留学生の受入れを推進するために、宗教上のまず食事制限や生活習慣にも配慮した環境を整備することは、文科省としても大変重要であるというふうにまず認識してございます。 宗教上の食事制限に関する取組の例といたしましては、二〇一二年のデータではありますが、大学生協の十九の食堂でハラールフードが提供されておりまして、今後も、聞きますと、ハラールフードの提供を更に広めていく方針であるというふうに伺っております。また、一部の大学におきましては、イスラム教の礼拝室を構内に設けるなどして、留学生の生活面への配慮や支援にも取り組んでいるところでございます。 文科省といたしましては、これまで、大学の国際化のためのネットワーク形成推進事業というものがございまして、これらを通じまして、ハラールフードの提供や礼拝の場の提供、英語による授業のみで学位が取得できるコースの拡充など、留学生の受入れのための環境整備を積極的に図ってきたところでありまして、今後とも、国内大学の先進的な取組に関する情報発信も含め、大学の国際化のための取組を十分支援してまいりたいと思っております。 以上です。
○石川博崇君 なぜ私、このように留学生の受入れ体制のことを申し上げるかといいますと、人数を増やして五百名仮に来ていただいたとしても、滞在し、日本の大学で学ぶ間にその生活環境に満足しないという結果になってしまってはかえって日本に対する評判を落とすことになりかねないという心配がございますので、是非、関係省庁協力して取り組んでいただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。 それから、今回、ムハンマド皇太子が訪日をした際の共同声明の中で、アラブ首長国連邦の一般旅券所持者の査証免除の是非について検討することを決定したという文言が盛り込まれております。UAEを訪問された方は御案内かと思いますけれども、ドバイの空港では、例えば訪問者、我々日本人は空港で査証が取れるという、一般の旅行者も含めて取れるという体制になっております。相互主義から考えると、UAEから来られるUAE人に対しても空港で査証が取れる、あるいは査証が免除されるというような体制を取ってほしいという声がUAE側から起こってもおかしくない中で、こうした領事分野での協力の中にアラブ首長国連邦の一般旅券所持者の査証免除の是非について検討することを決定したという文言が盛り込まれたというふうに認識をしております。 これは、日本人、日本企業が数多く今UAEに駐在をしていること、あるいは中東諸国において最大の日本人社会を形成していること等を考えますと、今後、こうした我々日本人がUAEに渡航する際に、今得ている権益、利益等に支障が出るようになってはならないという観点から、できるだけ前向きな対応を、なかなか難しい課題だというふうに正直認識しておりますけれども、前向きな対応をお願いしたいというふうに思っております。 この件について、今後どのように検討をすることとなるのか、またいつまでに結論が出される予定なのか、お聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(上村司君) お答えを申し上げます。 今先生の御指摘のムハンマド・アブダビ皇太子訪日時の共同声明、その中にもこういうくだりがございます。日本国は、昨年の十月に数次査証をアラブ首長国連邦の一般旅券所持者に対して発給するという査証緩和の措置を導入しておりますので、まずその実施状況を考慮する、そしてアラブ首長国連邦の一般旅券所持者の査証免除の是非につき検討することを決定したということでございまして、御指摘のとおり、様々な要素をこれから関係省庁集まって検討いたします。その一つの大きな要素がこの数次査証の実施状況ということでもございます。 なお、結論を出す時期についてのお尋ねでございましたけれども、これは、まだ現時点では決まっておりません。今後、関係省庁と連携しつつ、この一般旅券所持者の査証免除の是非についてはしっかり検討を行っていきたいと思っております。
○石川博崇君 非常に難しい課題だというふうに思いますが、これはムハンマド皇太子から強い要望のあった案件だというふうにも聞いておりますので、是非、関係省庁との精力的な調整をお願いしたいというふうに思います。 時間がなくなってきましたので、オマーンの話を一点だけさせていただきたいというふうに思います。 今回、安倍総理がオマーンを訪問されまして、安定と繁栄に向けた包括的パートナーシップの強化に関する共同声明が発出をされております。この中で、政治・安全保障分野における協力の中で、中東淡水化研究センター、MEDRCというものでございますが、これへの継続的な支援の重要性を認識するという文言が盛り込まれております。 イスラエル、パレスチナ間の中東和平プロセスは、当初、多国間協議の枠組みがございました。様々、環境や水といった分野についても多国間で協議をしていくという枠組みの中で、我が国は水資源ワーキンググループの共同議長を務めてきた経緯がございます。そうした中で、オマーンと協力をしながらオマーンに設置されたのが中東淡水化研究センター、このMEDRCでございまして、オマーンからは、このMEDRCに対して日本からの財政的な支援も含めた協力の要請、長年受けているところでございます。 今回もこの共同声明の中に盛り込まれたわけでございますが、今後どのように支援をしていく所存なのか、外務省の見解をお聞かせください。
○政府参考人(上村司君) お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、MEDRCというのは、中東和平を中心とする中東地域の水資源の有効利用に向けた取組をしている機関で、大変重要な国際機関であるということに間違いはございません。その観点から、我が国は、設立以来、これまで総額三百二十四万ドルの支援を実施してきております。これは毎年の拠出ではございませんで、拠出という意味では、二〇一一年、六万五千ドル強を追加拠出したのが最後でありまして、国際機関への拠出金、予算全体が減額傾向にあるという厳しい予算状況の中の話でございます。 ただ、現在、中東和平プロセス、進展する動きも見せております。こういう進展も見ながら、今後は、この拠出による支援のみならず、MEDRCの活動への専門家派遣あるいは研修員の受入れといった幅広いいろいろな工夫を凝らして、限られた予算の中での知恵を絞っていきたいと考えております。
○石川博崇君 イランの核問題についてもお伺いしたかったんですが、時間が来ましたので終わらせていただきます。 どうもありがとうございました。
○中西健治君 みんなの党の中西健治です。 まず、租税条約についてお伺いしたいと思います。 イギリスとの租税条約改正議定書、これまでも今日何回か出ていますけれども、二〇一〇年にOECDで採択されたAOアプローチ、恒久的施設の事業所得の認定の明確化というのが盛り込まれた日本が結ぶ初めての租税条約だということであります。 これが初めての租税条約ということで、結構なことだというふうに思うわけでありますけれども、一方で、日本国内では、この間の税制改正、三月に通りました国税の税制改正によって、このAOアプローチを反映した帰属主義、総合主義から帰属主義への変更というものも行われております。条約は一本だけ、これからAOアプローチを反映させる、そして国内の法律は、もう税法の方はAOアプローチということに変わってしまっているということですと、既存の条約と国内法の関係はどうなるのかという疑問が生じてまいります。そこはどういう整理を行っているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(山上信吾君) お答えいたします。 今委員から御指摘のとおり、三月の国会で改正税法が成立いたしまして、これによって、国内法においても帰属主義を採用するということになった次第でございます。条約につきましては、まさに日英の租税条約の改正議定書において厳格な帰属主義を採用しているというのもまさに御指摘のとおりでございます。 ほかの租税条約の扱いがどうなっているかということでございますが、今回成立しました改正税法に規定がございまして、その規定と申しますと、これらの条約における事業利得に対する課税は各租税条約に定めるところにより実施するという旨の規定を置いているところでございます。具体的には法人税法の百三十九条の二項がこれに当たるわけでございますが、こうした規定によりまして、それぞれの租税条約の規定にのっとった課税を行うことが担保されているという次第でございます。
○中西健治君 国内の税法は変わったけれども、条約それぞれについて今までのとおりできるようになっている、執行できるようになっているということの確認でございました。 もう一つ確認しておきたいのが、イギリスとそれからスウェーデンとの間での租税条約、これには仲裁の手続というものが今回盛り込まれました。 この仲裁の手続見てみますと、仲裁人を二人か三人置いてということの手続になっているようでありますが、投資協定に定められるようなISD条項などに比べると大変簡素なものになっているということでありますが、これで実際に仲裁の実効性があるのかどうか、これまでこうした仲裁が行われた例があるのかどうか等についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(山上信吾君) お答えいたします。 まず、どういう場合にこの仲裁が発動されるかということでございますが、租税条約の規定に適合しないと考えられますような課税措置が一方の締約国の当局によって行われた場合に、まずは両締約国の当局間で相互に協議を行うという段取りになっております。しかしながら、この当局間の協議によっても合意が成立しない場合には事案が解決されないおそれがあるということで、このような事態に対処するために、今御指摘のスウェーデン、イギリスとの改正議定書においては、相互協議の一環として仲裁の規定が設けられた次第でございます。仲裁規定は、具体的には、当局間の協議の開始から一定の期間が経過しても合意が成立しない場合に、申立てを行った納税者の要請に基づき仲裁に付託するということでございます。 御質問の今まで実績があるかということでございますが、日本が結んだ租税条約の中で仲裁規定が設けられておりますのは、今回お諮りしたスウェーデン、イギリスのほかには、香港、オランダ、ポルトガル、ニュージーランドとの間で租税条約に既に仲裁規定が盛り込まれておりまして、日米の租税条約の改正議定書においても盛り込まれているということでございますが、実際の実績というものは、まだ仲裁制度に付託された事案はないということでございます。 今回の改正でも盛り込まれるわけでございますから、今後事案が出てくるということが期待される次第でございます。
○中西健治君 今後ということでありますが、実効性が担保できるのかどうか、そこら辺はしっかり見ていきたいというふうに思います。 外務大臣に一点、この租税条約でお聞きしたいと思うんですが、租税条約を締結した国、あと交渉している国、このリストを見てみますと八十か国ぐらいあるわけでありますけれども、TPP交渉参加国で租税条約交渉もしていない相手というのが実は二か国あります。 外務省にお伺いすると、今後も租税条約を結ぶかどうかについては確としたスタンスがないというようなことになっているんですが、高度な経済連携協定を結ぼうとしている相手、結ぶのであれば、基本的な二国間の条約である租税条約ぐらいは結ぶのが当たり前なんじゃないかと思うんですが、そこら辺、外務省は、外務大臣としてそうしたスタンスに変更していくのかどうか、そこら辺をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 租税条約につきましては、相手国との経済関係ですとか、さらには租税条約を締結あるいは改正することによって生じる効果、こういった点等を踏まえて締結を進めているというのが現状であります。その結果、我が国の租税条約ネットワーク、金額ベースで既に我が国からの対外直接投資先の約九割をカバーしているというのが現状であります。 昨年、私自身、外務大臣が本部長を務める日本企業支援推進本部という本部を立ち上げさせていただきましたが、日本企業の海外展開に資するビジネス環境整備についても検討を進めているところです。 そして、御指摘のチリとかペルー、こういった国々、チリに進出している日系企業は八十一社、またペルーには三十七社の日本企業が進出しているということで経済関係は存在するわけですが、租税条約を締結するということになりますと、ある意味では、これは課税を諦めるという要素も加わってきます。ですから、相手国の意向をしっかり確認するなどした上で検討を進めていくべき課題だと存じます。 いずれにしましても、様々な観点を念頭に検討は進めていきたいと考えております。
○中西健治君 TPPを結ぶというのであれば、様々な観点の中で重要な要素になっていくんじゃないかなというふうに思います。プライオリティーという点では大きく変わっていくんじゃないかなと私自身は思っているということを申し上げさせていただきます。 世耕副長官に今日はお越しいただきました。北朝鮮のミサイル発射について、これまで私も、そして今日は白先生がいらっしゃらないのが残念なんですが、何度かお聞きさせていただいております。 三月二十六日のミサイル発射の際には速やかに公表されたなというふうに思っているわけでありますが、あの三月三日のミサイル発射については政府の発表までに十七時間も掛かったと。この差は何なのかということについて前回もお伺いしたところ、明確な答弁が私としては得られなかったなというふうに思いましたので、世耕副長官から腹に落ちる答弁をいただけないかなと思いまして、今日はお越しいただきました。お願いします。
○内閣官房副長官(世耕弘成君) ミサイル発射の公表については、かなり機微なテーマでもありますので、腹に落ちていただける答弁ができるかどうか自信はありませんが、まず一般論として申し上げますと、ミサイルが発射されたことを公表するかどうか、あるいはその公表の仕方については、まずいろんな要素を検討いたします。我が国の安全保障への影響ですとか、国民の生命、財産への影響といったことも考えますし、また一方で、我が国の情報収集能力を相手に見せることがあってはいけないわけですから、それがきちっと守れるのかどうかとか、そういったことを、いろんな要素を総合的に判断をして、そして個別の発射事案ごとにじっくりと検討をして最終的に判断をさせてもらっているというのが現状であります。 その上で、まず三月三日のケースについて申し上げますと、まずは日本の国民の生命、財産に直接の被害が生じていなかったということ、さらに、この空域とか海域に日本の航空機とか船舶がいないことが確認をできたと。その上で、ミサイルの発射状況についてつぶさに分析を行って、そしてさらに、アメリカや韓国との連携も図りながら日本の対応方法について検討した結果、三月三日中、ちょっと遅くはなりましたけれども、最終的に公表を行ったということであります。 それに対して二十六日の事案でありますけれども、これも、付近を航行している航空機や船舶からの被害報告等の情報がなかったことをまず確認をいたしました。そして、このミサイルの詳細については分析中ではありましたけれども、このときは、関係省庁の局長級会議でいろいろと協議をした結果、ミサイルが発射された事実のみでも、付近を航行している、今後する可能性のある航空機や船舶の事業者等に対して情報を提供して注意喚起を行うことが適切であるというふうに考えまして、その時点で分かっている事実関係を速やかに発表させていただいたところであります。そして、これに続いて政府から各都道府県や航空運送事業者及び海運事業者団体等に対して連絡や注意喚起を行ったところであります。
○中西健治君 そこなんです。 分かっている事実関係を、三月二十六日は公表を先にして行ったと。何で三月三日はしなかったのか、それが私の問いかけなんです。それはいかがなんでしょうか。
○内閣官房副長官(世耕弘成君) 繰り返しになっちゃうんですが、三月三日は、被害が生じていないということと、船舶、航空機がいないということ、そして、ここが機微に触れるところなんですが、ミサイルの発射についていろいろ分析をした上で、さらにこれ、アメリカ、韓国との連携というのも非常に重要です。日本の発表が決して遅過ぎたわけではなくて、韓国は日本より先でしたけれども、アメリカは日本より少し後ということになりました。こういったところも見ながら三月三日は判断をさせていただいたということであります。
○中西健治君 機微に触れるということで、そこのところは勘弁してくれというような、そんなような御答弁かなというふうに思いますけれども。 それでは、二月以降、この三月三日と三月二十六日の事案以外にも、報道では、多数のロケット、ミサイルの発射が行われているというふうに聞いておりますけれども、政府が認識している、二月以降で結構です、北朝鮮のミサイル発射事案、これについてお伺いしたいと思います。
○内閣官房副長官(世耕弘成君) これも、申し訳ないんですが、三月三日と二十六日、これが公表されているものですが、それ以外に北朝鮮がミサイル発射をしたかどうか。それは、したかどうかも含めて、個々の情報の具体的な内容については、日本の情報収集能力が明らかになりかねないという部分がありますので、ここはコメントを差し控えさせていただきたいと思います。
○中西健治君 発表しないものは存在しないという意味ではないということは確認したいと思います。
○内閣官房副長官(世耕弘成君) 存在するかどうかも含めて、これはお答えを差し控えさせていただきたいと思います。
○中西健治君 これ、大事なところなんです。 野上副大臣の方にお伺いしたいと思うんですけれども、これ、関係するところとして、日本政府は存在の有無も言っていない三月四日のミサイル発射によって、そこのミサイル発射をした軌道の下を日本発の民間飛行機が七分後に通過をしたという事実を韓国政府は発表しているんです。日本発ですよ、成田発瀋陽行きの飛行機が軌道の下を七分後に通過したと、こういったようなことがあります。 となると、三月三日、三月二十六日については日本政府は公表もしているし存在もあったということでありますけれども、ほかのものについて、日本の航空機の飛行の安全というものが確保できているのかどうか、それについて重大な疑念が生じるわけですけれども、それを確保していると言い切れるんでしょうか。
○副大臣(野上浩太郎君) 一連の事案についてのお話でございますが、まず、航空局と本邦航空会社との間では、二十四時間体制で連絡が可能な体制となっておりまして、一連の北朝鮮ミサイル発射事案については、この体制を通じて本邦航空会社の安全確認を行っております。 また、航空局では、ミサイル発射の事実関係を入手した後、我が国の乗り入れの航空会社も含めて、航空会社に対しまして情報提供や安全確認を行っているというところでございます。
○中西健治君 二つお伺いしたいと思います。 今、事実関係を入手した後に日本の航空会社、他国の航空会社についても通知を行うということをおっしゃいましたけれども、この事実関係というのは三月三日、二十六日の政府発表の事実を指しているんですか。それとも、報道があったこうしたことについても事実関係として通知を行っているんですか。ここは大事なところです。
○副大臣(野上浩太郎君) これは、三月三日と二十六日の事案ということでございます。
○中西健治君 そうすると、私が申し上げているこの三月三日、二十六日の事案以外については、日本及び日本を発着する他国の航空機については何も政府としては情報を出していない、こういうことでしょうか。
○副大臣(野上浩太郎君) これも繰り返しになりまして申し訳ございませんが、本邦航空会社と航空局の間で二十四時間連絡体制が整っておるということでございますので、これによって運航への影響がなかったことを確認をしておるということと、もう一つは、本邦を発着する外国航空会社については、航空に影響があった場合には航空局に連絡がなされる体制を取っておりますが、特段の報告はなかったということも確認をしているということであります。
○中西健治君 二十四時間体制で何を連絡しているのかということを私は国交省にあらかじめお伺いしました。それは、飛んだ飛行機がロケットなんか見なかったよ、目視しなかったよということが確認されているということで、これは安全確認にならないと思うんです。自分のところにたまたまロケットが来なかったよということで、それが連絡を取り合っていたら、あそこの航路は安全だということは全く意味しないと思うんですが、それでよろしいんでしょうか。
○政府参考人(島村淳君) まず、航空局といたしましては、安全確認をするというのが最初でございまして、本件につきましては、各航空会社からの連絡体制を通じて安全上の支障がなかったことは確認をしております。それから、本件ミサイル関係の情報につきましては、その後も、発射されている事実関係については航空会社に情報を提供し、航空会社が最適なルートを、安全なルートを選択できるような環境をつくっておるところでございます。
○中西健治君 申し上げたとおり、航空会社からの情報というのは、自分が見える、目視できる範囲内で飛んでいなかったよということですから、今後の安全性を確保するものには全くなりませんし、おっしゃられた事後確認についても、二つの政府が発表しているものについてだけ行われているということですから、ほかのものについては安全の確認が一切取れていないということになるかと思います。 こうした議論を聞いて、世耕副長官、もっと前広に、世耕副長官のいろんな考えなきゃならないことの中にインテリジェンスも入っていました。しかし、国民の生命、財産というところがやはり何といっても大きいわけじゃないですか。ですので、もう少し前広に情報を出していく、事実の確認程度はしていく必要があるんじゃないかと思います。そうしないと国交省も動けないんですよ。国交省は、動くためには、政府が認定しているものしか動かないというようなことになっているわけですから、是非政府の方でこれは全体として考えてもらわなきゃいけないことになるわけですけれども、これについて副長官のコメントをお願いいたします。
○内閣官房副長官(世耕弘成君) 当然、国民の生命、財産をしっかり守るということが最優先のテーマだというふうに思っております。 その上で、これまでもそうですけれども、国土交通省も含めて政府一丸となって適切な対応ができるように努力をしてきているところですけれども、政府としても、更にこれはレベルアップはしていきたいと思います。今回の一連の対応からもいろんな教訓、経験は得られておりますし、今、中西先生のように、国会でもいろいろな御議論をいただいております。そういったことを踏まえながら、ふだんから各種訓練等を通じて我々の情報公開の在り方とか事業者との連絡の在り方については不断の見直しを行っていって、引き続き、国民の安全、安心を確保する観点から更に適切な情報提供といったものを実現をしていきたいというふうに思っております。
○中西健治君 是非そうお願いしたいと思います。相手がなかなか予想付かない動きをするということもありますので、後から、ああ、こうだったと後悔しても始まりませんので、政府としてお願いいたします。 どうもありがとうございました。 〔委員長退席、理事佐藤正久君着席〕
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 租税条約は、二重課税の回避のため、それから脱税、租税回避行為の防止のためとして、二〇〇三年の日米租税条約以来、各国と結ばれてきました。一方、今、国際的にも大きな問題になっているのは二重非課税という問題です。 現在、OECDの租税委員会の議長を日本人で初めて務めている財務省の浅川雅嗣氏が、ちょうど一年前の日経新聞でこの問題を語っておられます。こういうふうに述べておられるんですね。これまでの国際課税ルールは、企業や個人が実際に利益を上げた国、源泉地国での課税を抑え、本社などがある居住地国で広く課税することを認める方向で進んできた。企業の進出を促し、資本の流れや人的交流を加速する狙いだった。まさにこれが租税条約であります。その上で、こう言われています。ふと気付くと、二つの問題が出てきた。一つは、源泉地国にも居住地国にも税金が落ちない二重非課税の問題。国境を越える電子商取引が広がり、企業の経済活動に応じた税金を掛けられない事態も目立ち始めたと。こういう問題を踏まえて国際的なルールが見直されていると、こういうお話であります。 そこで、まず、こういう二重非課税が国際的な問題になっているということに対する外務大臣の御認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 近年、多国籍企業が、各国の税制の隙間や抜け穴を利用した節税対策により税負担の軽減を図っているとの批判が国際的に高まっているということについては認識をしております。 国際的な租税回避行為につきましては、各国が協調して問題解決を図ることが重要であると考えております。G8あるいはG20、あるいはOECD等においてこうした議論が進められており、政府としましても、こうした議論に積極的に参加し、取組を行っていきたいと考えております。
○井上哲士君 今、どの国も財政再建の努力を行って、少しでも税収を増やそうとしている。一方で、リーマン・ショックなどの結果、貧富の差が広がっている中で、こういう一部の多国籍企業による税金逃れということに非常に大きな批判の声が上がっております。 この二重非課税を生む一つが、いわゆるタックスヘイブン、租税回避地にたくさんの子会社をつくって、そこへ資本を移転するなどして税金逃れをする手法であります。イギリスの民間団体のタックス・ジャスティス・ネットワークの調査では、千六百五十兆円から二千五百兆円という巨額の金融資産が隠されているというふうにしております。 日本の企業はどうなっているかということで、お手元に表をお配りいたしました。二〇一二年度の各社の有価証券報告書で、東京証券取引所上場企業五十社を調べますと、そのうち四十五社が少なくとも三百五十四社の子会社をタックスヘイブンに持って、その資本金の合計が八兆七千三百億になると、こういうことであります。例えば三井住友フィナンシャルグループでいいますと、ケイマン諸島やバージン諸島などに二十七の子会社を持って、その資本金額は三兆近いと、こういう実態があるわけですね。 そこで財務省にお聞きいたしますが、このケイマン諸島への日本の投資残高、直近の額は幾らになっているのか、その前年比及び投資残高に占める割合も含めてお示しいただきたいと思います。
○政府参考人(長谷川浩一君) お答えいたします。 日本銀行の統計によりますと、平成二十四年末の英領ケイマン諸島に対する日本からの直接投資残高は五兆一千六百七億円でございます。 また、お尋ねのありましたその前の年、平成二十三年末のケイマン諸島に対する日本からの直接投資残高は五兆二千七百三十三億円でございます。 〔理事佐藤正久君退席、委員長着席〕
○井上哲士君 直接投資残高だけではなくて、証券投資等残高も含めた投資残高全体の数をお聞きすると通告していると思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(長谷川浩一君) 申し訳ございません。今、手元に直接投資残高の数字しかございません。それ以外の数字は持っておりません。
○井上哲士君 昨日わざわざ問合せがあったんですけれども、どの数を答えたらいいのかと。直接投資残高だけじゃなくて、そういう全体を答弁してくださいと夜申し上げたんですが、どうなっているんですかね。ちゃんとしてくださいよ。
○政府参考人(星野次彦君) お答え申し上げます。 先生今御指摘の二〇一二年の数字でございますけれども、直接投資残高は今外務省から答弁があったとおりでございますが、先生がおっしゃられました証券投資残高でございますが、二〇一二年につきましては四十九兆八千二百七億円、二〇一一年と比べますと増えております。二〇一一年が四十三兆五千五百十億円ということになってございます。
○井上哲士君 合わせますと約五十五兆円でありまして、前年と比べても六兆円増えているわけですね。これは大体十一年間で約三倍に増えておりまして、ケイマンへの投資残高はアメリカの百二十七兆円に続く二番目ということになっております。 では、もう一回財務省にお聞きしますが、ケイマンとは情報交換協定を結ぶなど様々なことが行われてきましたが、どうしてこういうふうに急増しているんでしょうか。
○政府参考人(星野次彦君) お答え申し上げます。 先生今御指摘の情報交換協定でございますが、ケイマンとは二〇一一年の十一月十三日に情報交換協定が発効しております。したがいまして、この発効後の数字ということになりますと、先生御指摘になられました二〇一二年の数字ということになりますが、直接投資残高はやや減少しているものの証券投資残高は増えているということでございます。 この増減につきましては、その時々の経済金融情勢など様々な要因に左右されるということでございますので、この情報交換協定を結んだけれども、その数字がどうなったかという理由を一概に特定するというのはなかなか難しいと思っております。 ただ、情報交換協定自体は、脱税ですとか租税回避の防止に効果があると考えておりまして、税務当局といたしましても、引き続き、情報交換ネットワークの拡充を進めることが重要であると考えております。
○井上哲士君 先ほど申し上げましたように十一年間で約三倍ということで、多国籍企業が非常にこぞっていろんな対策をしているということが言えると思うんですね。これが今、国際的な問題になりました。 そこで、オーストラリアとイギリス、それからアメリカの税務当局が昨年の五月にオフショア、タックスヘイブンに所在する事業体に関する大量の情報を入手をしております。これが昨年の五月のOECDの税務長官会議においても議題になりして、こういう三国が入手した情報について関係国の税務当局に対して情報提供する、その上で、各国は団結して国際的な脱税及び濫用的租税回避に断固として対抗し、脱税者及びその幇助者に対しては、どのように脱税を隠蔽しようとも見逃すことはないと、大変厳しい確認をして、声明を出しております。 この情報が日本にも渡されていると思いますが、日本の法人、個人はそれぞれどれだけあったのか、そしてこの情報が端緒となって脱税などを摘発した件数や金額及び今後の活用の方針について、いかがでしょうか。
○政府参考人(岡田則之君) お答えいたします。 二十五年の五月にオーストラリア国税庁から情報提供を受けております。ただ、その件数、それから実際にそのうちどの程度を活用したのかにつきましては、相手国との関係もあることから、具体的なお答えは差し控えさせていただきたいと思いますけれども、国税当局では、オーストラリア国税庁から提供を受けました情報について様々な角度から情報分析を行っておりまして、調査の優先度が高い納税者については既に税務調査を開始しているところでございます。 今後でございますけれども、海外との取引の把握であるとか、今年の一月に導入をされました国外財産調書の提出義務者の把握の端緒というような形でも活用するなどして、引き続き、適正、公平な課税の実現に努めてまいりたいと考えております。
○井上哲士君 これはやはり、国際的な連携が国際的な脱税や租税回避にとって非常に大事なことを示していると思うんですね。 同時に、今、様々な新しい問題も起きてきております。グーグルやアップル、スターバックスなどが活用しているとされている、大きな問題になっているのが、無形資産の移転による租税回避というのが言われておりますが、このやり方をちょっと分かりやすく説明していただけますか。
○政府参考人(岡田則之君) お答えいたします。 御質問の事例は、国税庁が関与しない海外における課税問題が報道されたものと承知しておりまして、報道で知る範囲でということでお答えをさせていただきたいと思います。 まず、グーグルにつきましては、英国内の取引について、英国法人に代わってアイルランドのグループ法人が英国の顧客にウエブ広告を販売することで英国法人からアイルランド法人などに利益を移転したとして、英国議会で批判がされております。 一方、アップルについてでございますけれども、これは、販売拠点を同じくアイルランドのグループ法人とすることなどで、米国法人などからアイルランド法人に利益を移転したと、これもまた米国議会で批判をされているというふうに承知をしております。
○井上哲士君 代表的な仕組みは、今いろんな例がありますが、つまり、本社のある国からタックスヘイブンにある子会社に特許やブランド権などの無形資産を通常より安く譲渡をする、そして、さらに別の国の孫会社にその特許やブランド権を使うための許可を与える、その一方で、使用料という形で孫会社から利益を子会社に移す、この子会社に利益がたまるというふうな仕組みも行われております。 特許などの無形資産は価値の測り方がいろいろですので、子会社に移転するための妥当な金額が分かりづらいというふうなことから、巧みに利用しているというふうなことも言われております。まあ、いろんな手口というかやり方はあろうかと思うんですね。 こうしたタックスヘイブン等を利用した脱税とか租税回避について、一体何が問題なのか、その一番中心点はどこにあるのかということを、日本政府としての基本的な認識を外務大臣にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 何が中心なのか、何が問題なのかという御質問かと思いますが、多国籍企業が課税を免れる、こうした事態が横行することは、そもそも税収を減少させるわけですが、それのみならず、やはり課税の公平性という観点から問題だと考えます。 企業は、経済活動を行う上で国家や社会から様々な恩恵を受けているのでありますので、多国籍企業についても適切に税を負担していただくことが必要であると考えます。
○井上哲士君 まさにそういうことだと思うんですね。安倍総理も先日、同趣旨の答弁をされておりました。 かつ、日本でいいますと、四月一日から消費税が上がりました。国内にとどまるしかない、移転のしようのない国民には容赦なくどんどん増税が掛かってくるけれども、海外ネットワークを活用していろんな利益を移転できる大企業や富裕層は払うべき税金を避けるということがどんどんできるということは、一層格差、不公平感が強まっていると思います。 一方、こういう租税回避が今一大ビジネスともなっておりまして、様々これをあっせんする事業の暗躍しているということもこの間テレビでもやっておりましたし、マスコミにも書かれております。証拠を残さないようにコンタクトを取って、それから、契約するときはまず外部に情報を漏らさないという契約にサインをさせるとか、いろんなことがあるわけですが、日本ではこういう業者がどういう実態になっているのか、この辺は当局としてはつかんでいらっしゃるのか、またその対策はどうなんでしょうか。
○政府参考人(岡田則之君) お答えいたします。 租税回避スキームのコンサルタントにつきましては、あらゆる機会を通じて情報収集に努め、租税回避スキームを活用している納税者に課税上問題があると認められる場合には税務調査を行うなどして、適正、公平な課税の実現に努めているところでございます。 ただ、国税当局がコンサルタントの活動実態をどの程度把握しているのかとか、どういった対策を講じているかを明らかにすることは、今後の調査等に支障が生じる可能性がございますので、具体的な答弁は差し控えさせていただきたいと思います。
○井上哲士君 先日、BSでやっておりましたが、本当に悪辣なことが行われているわけで、日本だけではない、国際的ないろんな業者もあるわけですが、是非、きちっとこれは把握もして対策を取っていただきたいと思います。 最初にも少し概要、答弁がありましたが、こういう脱税、租税回避に対して、国際的にも非常に大きな今テーマになり、新しい国際ルールの検討がされているところでありますが、OECDを始めとしたその動向や日本政府の対応について、もう一度、外務大臣にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 現在、OECDにおきましては、税源浸食と利益移転、BEPSに関する検討が進められているところだと承知しております。二〇一三年七月には、BEPS行動計画がG20財務大臣・中央銀行総裁会議に提出され、G20諸国から全面的な支持を得たところであり、日本としても、引き続き国際課税に関する議論を主導してまいりたいと考えています。 また、政府としましても、租税条約において源泉地国免税を導入する場合等には、租税回避行動を防止するための規定を併せて導入しております。これによりまして、多国籍企業が実質的な事業活動を行っていないような場合に、租税条約上の特典を不当に享受させないよう努めているところであります。
○井上哲士君 最初に紹介したこの浅川氏の日経のインタビューの大きな見出しは、「企業の進出先で課税拡大」と、こうなっているわけですね。 これまでは、最初言いましたように、源泉地国課税を抑えて居住地国で広く課税するということが国際ルールだったけれども、それでいいのかという見直しが、今のBEPSの話もありました。麻生大臣も、この間、これも財政金融委員会で答弁されていますが、G20で議論をすると、税金を払わないで社会資本をやたらに使っている人たちが俺たちの国にもいる、こういう議論になったと。配送にしてもいろんな問題にしても、使いながら税金を払わないというのが外国から来ているということで大きな問題だということを言われています。つまり、現実にやっぱり利益を上げている国できちっと税金を納めるという方向が私はあるべき方向だと思うんですね。 そして、一定のそういう国際ルールの見直しが行われているわけでありますが、一方、この租税条約においては、引き続き源泉地国課税を軽減すると、こういうことになっているわけで、これはやっぱり今の大きな流れ、問題からいうと逆行するのじゃないかと私は思いますが、その点いかがでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 租税条約におきましては、情報交換の規定に加えまして、源泉地国免税を導入する場合には、租税回避行動を防止するための規定を併せて導入しております。これらの規定によって、多国籍企業によるものも含め、不当な租税回避行為の防止を図っております。したがって、源泉地国の上限税率や免税を定める租税条約そのものが多国籍企業に対する適切な課税の障害になるといった指摘は当たらないと考えております。 しかしながら、租税条約におけるこのような工夫にもかかわらず、多国籍企業が各国の税制の隙間や抜け穴を利用した節税対策により税負担の軽減を図っているとの批判があることについては認識をしております。 こうした状況を是正するため、現在、OECDにおいて税源浸食と利益移転に関する検討が進められているところでありますが、政府としましては、今後のOECDにおける検討の結果を踏まえ、必要に応じ、新たな内容を含む租税条約の締結や既存の租税条約の改正にも取り組んでいきたいと考えています。
○井上哲士君 多国籍企業や富裕層にはちゃんとやっぱり納税の責任を果たさせると、そういう点で国際的な取組の強化のために日本政府がしかるべき役割を果たせるように強く申し上げまして、質問を終わります。
○アントニオ猪木君 元気ですか。元気があれば何でもできるということで、元気があれば花見もできると。残念ながら今日は雨ですね。多分、皆様は忙し過ぎて花見をすることはないと思いますが、例年なら私も、みんなが公園やどこかではけたときに、人がいなくなって夜中に花見をしたことがあります。 まず、大変私事で申し訳ないんですが、おやじの遺言がありまして、恥はかいてもいいけど字は書くなというので。ところが、毎日、勉強会とか委員会のために字を書かなきゃいけないという、結構私なりに苦労をしています。 相撲甚句にこんなのがあります。勉強する子に落第ない、タコに骨ない、ナマコに目がない、草履に歯がない、ほれたお方に金がないという、こんな甚句を先輩から教わったことがありますが、私はそんなわけでもてないのかなとつい最近思い出しましたが。本当に先輩からいろんなことを教わりましたけど、最近物忘れが早くなりました。 最近、新聞にも出ていますように、オバマ大統領が、二十三日ですかね、来日することが決まりまして、二泊三日というふうに出ていました。あるホテルですが、そこのホテルの周りに既に警戒態勢が始まりまして、ああ、このホテルかなと、ホテルの名前は言えませんけど。ただ、今日は質問にありませんので、オバマ大統領が今回どういう目的でどういうふうに来られるかというのもお聞きしたかったんですが、今日は質問に入っていませんので、そこは結構です。 本日は租税条約の問題ですが、私もかつて、本当にブラジルやいろんなところで事業を展開いたしました。そのときにいつも思うことは、やっぱり契約の、通訳の問題であるとか、またその国の法律によって食い違って、結果的には大変日本の企業が損をしたとか、いろんなことを見てまいりました。 私も、プロレスを引退した後、アメリカで生活することになりまして、そのときに永住権を申請しました。私は、もうイランだイラクだ、あるいは北朝鮮だとかキューバだとか、アメリカに反目するところばっかりいろいろ行っていましたので多分永住権は無理かなと思っておりましたが、どういうわけか、本当に最短で永住権が通ってしまった。多分、モハメド・アリの推薦もあったからかなと、今思うと、私なりにびっくりしていますが。 先ほどから、もういろんな話に出ております、私の質問にいろいろ書いてあるんですが、重複するのもあれかなと思いますが、一つは、二重課税を排除し、脱税を防ぐため、国際的に統一課税制度が存在しない以上、各国それぞれに二国間租税条約を締結しているのが現状と聞いておりますが、先ほども出ましたが、主要国が締結している租税条約の数は、OECDによると、アメリカが八十五、イギリスが百四十、ドイツが百十となっています。これに比べて、我が国締結数は六十であり、決して多いと思いません。金額ベースの話も先ほど出ました。大臣からも説明がありましたので省略します。 この度のアラブ首長国連邦などとの租税条約が議題ですが、私のこれまでの体験を踏まえて話をしたいと思います。 先ほど、イスラムの世界の生活や習慣も話に出ました。この間、今回、留学生を、というよりは格闘留学生ですが、パキスタンから採りましたけど、大変、食事の問題もあるし、いろいろ生活習慣の違いとか、これから大分気を遣わなきゃいけないかなと。 そういう中で、カタールが、今から十年前でしょうか、アジア大会が開催されるということで、そのスポーツ施設を訪問したことがあります。すばらしい施設で、日程も終わって、ドバイに行って、ドバイから今度はアブダビに、ちょっと行ったことがないから行ってみようというので、タクシーだったんですが、幸い、パキスタンの運転手さんでよく私のことを知っていて、案内をしてくれましたが、海岸縁にすばらしいレストランがあるということで行ったら、そこが閉まっていて、今でいうエミレーツホテルですかね、建設途中で、もうでき上がる寸前でしたが。車を降りましたら、そこのポーターが私のことを知ってくれていまして、ミスター猪木だと、そのときはモハメド・フセインという名前でしたけど、そういうことでレストランに案内してもらって、大変、王宮とはこういう感じかなという、大理石で、そんな体験をしました。 それで質問に入りたいんですが、最初に、アラブ首長国連邦との租税条約締結に際して考慮すべき要素について、大臣からちょっとお聞きしたいと思います。
○大臣政務官(牧野たかお君) 考慮すべき点という御質問でございますけれども、アラブ首長国連邦、UAEにおいては、税制につきまして、現時点では、連邦全体では租税制度というのは導入されておりません。そして、その連邦を構成している各首長国においては、石油ガス事業だとか銀行業の一部を除きやはり租税制度がありません。 ですので、これまでは、日本とUAEの関係におきましては、そういう租税関係の問題は生じておりませんけれども、将来、UAEが投資をしている日本企業に対して法人税とか事業税ということが課税される可能性もあります。ですから、将来に備えて投資・経済関係に関する課税の範囲を決めるという意味で、今回の租税条約というのは意味があるということでございます。 また、先ほど来から租税回避の問題が指摘されておりますけれども、租税回避の点につきましても、本条約には税務当局間の情報交換に関する規定が設けられておりますので、本条約が締結されて情報交換が行われることになれば、租税回避行為に対してより適切に対処していくことが可能になるというふうに考えております。
○アントニオ猪木君 先ほどいろんな話が出ちゃっているので、もう重複するのはあれなんですが、タックスヘイブンとの情報交換租税協定についてお伺いしたいと思いますが、企業や個人が正当な経済活動を行い、必要な租税を納めることは、国内・国際経済、正常な発展に不可欠と思います。その意味では、タックスヘイブンを利用した租税回避行為は許すことができない行為です。でも、実際には、先ほども話があったように、いろんな企業がその恩典を得ておると思います。もう先ほど大臣からもお話がありました。 OECDブラックリストの公表、先ほどもここに、見ました。このような世界的な流れを、我が国はこれまでいわゆるタックスヘイブンとの間で情報交換型の租税協定を八件、又は多数国間の税務行政執行共助条約を締結しております。現在、新たに情報交換型の協定二件につき基本合意がなされていると聞いております。 政府は、今後もいわゆるタックスヘイブンとの情報交換租税協定締結を推進するつもりでしょうか。また、これまで締結した協定により租税回避の結果はどの程度出たか、岸田外務大臣にお尋ねしたいと思います。
○政府参考人(片上慶一君) お答え申し上げます。 国境を越える経済活動が活発化する中で、近年、脱税、租税回避行為、こういったものを防止することについて国際的な協力の機運が一層高まっている状況でございます。御指摘のとおり、このために、国際的な情報交換ネットワーク、これを整備していくことが重要であるというふうに認識しております。この情報交換協定を締結することによって、いわゆるタックスヘイブンとされるところからも情報が提供され、税務当局により活用されているというふうに私ども承知しております。 御質問のございました、これまで締結した情報交換協定が租税回避に対してどの程度効果を上げたのか、その点については具体的になかなか申し上げることは難しいのですが、例えば、情報交換により入手した海外金融機関からの受取利子に関する資料を基に、国内居住者による預金利息とかあるいは国外に保有する財産の未申告、これが把握されたといった事案があったというふうに承知しております。このように、情報交換協定には、タックスヘイブンを利用した租税回避に対する抑止効果を含め、私どもとしては一定の効果があるというふうに考えております。 政府としては、我が国、相手方、それぞれのニーズを踏まえつつ、タックスヘイブンとの間も含め、この租税関連条約ネットワーク、これの更なる拡充、これを図っていく所存でございます。
○アントニオ猪木君 先ほど申し上げました、オバマ大統領も来られますが、我が国とアメリカとの租税条約についてお尋ねをしたいと思います。 アメリカと租税条約の改正については、我が国では百八十三国会において承認されました。アメリカにおいてはどのような状況でしょうか、現在について説明を求めます。
○政府参考人(片上慶一君) お答え申し上げます。 今御指摘のございました日米租税条約改定議定書でございます。これは批准書の交換をもって発効することになっています。このためには、アメリカにおいては、憲法の規定上、米国上院の三分の二以上の多数をもって承認を得る必要がございます。現時点においては、本議定書は連邦議会に提出されていない状況であると承知しています。 今後、米国側の議会承認が済み次第、速やかに発効に向けた手続を開始したいと考えておりますが、アメリカの状況について、国内政治状況について我が国として述べる立場ではございませんけれども、米国行政府としてもできるだけ早く連邦議会に提出したい意向であるというふうに私ども承知しております。政府としても、随時、米国に対し状況を照会するなど働きかけてきているところでございます。
○アントニオ猪木君 昨日に届きました先日の北京での日朝会談の記事、内容ですが、ちょうど宋日昊大使、四月一日、北京空港で記者団に、朝鮮総連中央会館について会談での内容を次のように述べた。 三十、三十一日の両日、長時間にわたり政府間協議を行い、会談は、一年四か月ぶりにモンゴルで行った会談に続き、様々な問題、包括的な問題について真剣に、とても幅広く行われた。我々は、最近の朝鮮総連の建物に関する東京地方裁判所の不当な判決について強い憂慮を表明し、この問題が朝日関係の進展の中で必ず解決されなければならない問題であるということを明らかにした。総連中央会館について言うならば、会館が建った歴史背景、政治的環境、そしてその地位と役割を考えると、我が同胞たちの事業と生活の拠点であり、朝日両国に外交関係がない中で実質的に外交代表部の役割を果たしているということを考慮し、いかなる場合でも絶対に総連中央会館が強制売却されることはあり得ないという点について立場を表明したと。朝日関係の進展の中で基本となる問題であり、この問題の解決なしに朝日進展は必要ないと我々は考えている。ちょっと、その最後に、会談はこれからも引き続き行った方がよいという見解に達し、正確な日時と場所は外交ルートを通じて確認するということで。 大変、会談が始まりましたし、前にも申し上げたように、この問題はどうしても避けて通れないという。もう既に政府が見解を出しておりますけど、私どもも、この連休に、できれば国会の承認をもらいまして、また訪朝を計画をしております。とにかく後に戻らないように我々の議員外交をやっていきたいなと思っています。 これに対してお答えはもう大丈夫ですが、本当に、いろいろ私もこれから勉強させてもらって、日本の国のために一生懸命頑張っていきたいと、そういう思いで質問を終わります。 ありがとうございます。
○委員長(末松信介君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 私は、日本共産党を代表して、日本とアラブ首長国連邦、スウェーデン、英国、オマーンとの租税条約について、いずれも反対の立場で討論を行います。 この四つの租税条約は、いずれも二〇〇三年に改定された日米租税条約に準拠する形で、投資所得課税に係る源泉徴収税率を減税ないし免税を含めて措置しています。日本共産党は、海外進出した多国籍企業が源泉地国においてもうけに応じた税負担をするべきとの立場から、租税条約の大企業優遇税制に反対してきました。 日本の大企業とその海外子会社が、UAE、スウェーデン、英国、オマーン国内の外資優遇税制のメリットを十二分に享受しつつ、その上に租税条約により投資に対する源泉地国課税が大幅に軽くされ、さらに配当非課税による減免という一連の税制優遇措置を二重、三重に享受することが可能になるものです。 日本経団連はかねてから、投資に係る税コストの低下を要求してきました。租税条約は、国際課税分野における日本の大企業優遇税制を国内外で更に拡大、補強するものにほかなりません。 折しも、四月一日から消費税が八%に引き上げられました。国民には税負担を強いる一方で、多国籍大企業を優遇するような政策は誤りであるということを申し上げまして、反対討論といたします。
○委員長(末松信介君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 まず、所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とアラブ首長国連邦との間の条約の締結について承認を求めるの件の採決を行います。 本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(末松信介君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承認すべきものと決定いたしました。 次に、所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とスウェーデンとの間の条約を改正する議定書の締結について承認を求めるの件の採決を行います。 本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(末松信介君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承認すべきものと決定いたしました。 次に、所得及び譲渡収益に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とグレートブリテン及び北アイルランド連合王国との間の条約を改正する議定書の締結について承認を求めるの件の採決を行います。 本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(末松信介君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承認すべきものと決定いたしました。 次に、所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府とオマーン国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件の採決を行います。 本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(末松信介君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承認すべきものと決定いたしました。 なお、四件の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(末松信介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時四十一分散会