憲法審査会 第2号
- 発言数
- 146 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2014/04/17
会議録
○保利会長 これより会議を開きます。 船田元君外七名提出、日本国憲法の改正手続に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 本案審査のため、来る二十二日火曜日午前九時、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その人選等につきましては、会長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○保利会長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○保利会長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。平沢勝栄君。
○平沢委員 おはようございます。自由民主党の平沢勝栄でございます。 今回、憲法改正国民投票法の改正案が国会に提出されたわけでございまして、提出に御尽力された船田議員初め、提出者の皆さん方の御労苦に心から敬意を表したいと思います。 時間がありませんので、早速質問に入らせていただきます。 今回の改正案と並行しまして、四月三日に、八会派で確認書というのが交わされているわけでございまして、この確認書を見てみますと、附則に書いてもいいかなと思われることも含まれているわけでございます。 まず、お聞きしたいのは、この確認書は、どういう性格のものなのか、どういう意味を持つものなのか、それから、各会派の責任者の方が署名しておられますけれども、当然のことながら、担当者の方がおかわりになられても、党としてはずっと拘束される、そういう理解でよろしいんでしょうか。お答えをお願いします。
○船田議員 今、平沢委員御指摘のように、四月の三日に、八会派におきまして合意の確認書を交わしたところでございます。 この法案につきましては、昨年十二月に、我が党と公明党との間で合意をした後、できるだけ多くの政党あるいは会派の皆さんの賛成を得る、こういうことが必要であると思いまして、鋭意、バイの関係、あるいはマルチの関係を使いながら、粘り強く協議を行ってまいりました。 そして、最終的には、共同提案という形で、自由民主党、公明党、民主党・無所属クラブ、日本維新の会、みんなの党、結いの党、生活の党並びに新党改革におきまして、五項目にわたる合意を行って確認書をつくりました。 これは、法律の附則に規定した場合のような法的な拘束力を持つものではございませんけれども、各党各会派の憲法問題に関する代表者が、それぞれ党内の手続を経た後で、かつ代表者としての資格において合意、署名をした、いわゆる公党間の約束ということになっております。したがって、その政治的な意味での拘束力は極めて強いもの、このように思います。 合意した提出会派等は、仮に今後この署名をした代表者が交代したとしても、この合意に基づいて誠実にこれらの問題について取り組んでいく責務を有している、このように考えております。 以上です。
○平沢委員 今の件につきまして、各会派から聞きたいと思うんですけれども、時間がありませんので、代表して民主党の枝野議員、お願いできますでしょうか。
○枝野議員 経緯は、今、船田先生のお話しになったとおりであります。 民主党としても、党としての正式な機関決定を経た上で、自然人枝野幸男ではなくて、民主党を代表する立場で、憲法調査会長として署名したものでありますので、党として政治的な拘束力を受けるものだというふうに思っております。憲法調査会長がかわった場合でも、党としてはこの合意書に基づいて真摯に対応させていただきます。
○平沢委員 ありがとうございました。各会派も同じだろうと思います。 そこで、確認書の第一に、選挙権年齢のことが書いてございます。「選挙権年齢については、改正法施行後二年以内に十八歳に引き下げることを目指し、各党間でプロジェクトチームを設置することとする。」云々と書かれているわけでございますけれども、この選挙権年齢については今後どのような段取りで十八歳に引き下げていかれる予定なのか、あわせまして、民法の成年年齢あるいは少年法の適用年齢、これについてはどうお考えになっておられるのか、これについてお聞かせ願えませんでしょうか。
○船田議員 選挙権年齢、それから民法、これはこれまでもさまざま議論してまいりました。今回の合意によりますと、選挙権年齢につきましては、二年以内に十八歳に引き下げるということを目指しまして、各党間でプロジェクトチームをつくる、そこで鋭意検討いたしまして、二年以内の引き下げを何とか実現したい、このように考えております。あわせまして、民法につきましても、これは、国民投票における投票権年齢、公選法における選挙権年齢と同様に、やはり十八を目指して協議をしていく必要がある、このように考えております。 当面、プロジェクトチームとしては、選挙権年齢の引き下げということを優先して議論いたしますけれども、できましたらば、それに引き続いて、民法の年齢の引き下げということについてもできるだけ早く結論を得たい。 そして、四年後までは二十ということで我々制度設計をいたしましたけれども、四年を待たずして少なくとも選挙権年齢が下がった場合には、その時点で国民投票の投票権年齢も十八に下げる、そして、四年間の間には何とか民法の十八歳年齢引き下げも実現できるように最大限の努力を各党と一緒にやりたい、このような段取りでいきたいと思っています。
○平沢委員 確認させていただきたいんですけれども、選挙権年齢とか民法の成年年齢、これが下がらなくても国民投票の投票権年齢には影響しない、投票権には影響しない、こういうふうに理解してよろしいんでしょうか。今回は公布即施行なんですけれども、ですから、この改正法が公布、施行になれば、同時に憲法の改正の国民投票は実施が可能になる、こういうふうに理解してよろしいでしょうか。
○中谷(元)議員 はい。御指摘のように、実施可能となります。 施行後四年以内に、選挙権年齢や民法の成年年齢を含めて完全に法整備を終えるように努力をしていくつもりでありますが、万が一、選挙権年齢や成人年齢の引き下げが四年以内に実施できなかったとしても、今回の改正案において、投票権年齢と選挙権年齢や成人年齢の引き下げとの間にリンクは設けておらず、投票権年齢は、施行後四年間は二十、五年目からは十八歳以上と明確に定められております。 したがって、引き下げの状況にかかわらず、この法改正案さえ成立すれば、憲法改正国民投票は実施できると考えております。
○平沢委員 ありがとうございました。 次に、公務員の政治的行為に関する法整備について質問させていただきたいと思います。 今回の改正案で、公務員につきましては、純粋な国民投票運動を行うことはできる、しかしながら、他の法令により禁止されている他の政治的行為を伴う場合はできない、こういうふうになっているわけでございますけれども、まず、そのようにした理由はなぜなんでしょうか。 それから、純粋な国民投票運動とそうでないものを切り分けることが果たして可能かどうか、これについてお聞きしたいと思うんです。 純粋な国民投票運動というのは、賛成、反対の投票を勧誘する行為、あるいは憲法改正に関する意見表明、こういったことなんですけれども、こういった純粋な国民投票運動というのは、当然、そのバックの政党に対する応援をお願いするとか、あるいは政治家を応援するとかというのが伴うんじゃないかなというふうに一般的には思われるんですけれども、国民投票運動だけをセパレートにして、全く純粋に、それだけは構わない、ほかはだめというような形がとれるのかどうか、これについてお聞かせ願えませんでしょうか。
○船田議員 憲法改正国民投票法に関しましては、公務員であっても、国民としての資格で賛否の勧誘、意見の表明を行うということは広く認められるべきと考えておりますが、一方で、公務の中立性、公正性、それに対する国民の信頼というのは確保されなければいけないというスタンスで制度設計をしてまいりました。 このような観点からすれば、今回の改正案では、純粋な国民投票運動に限ってこれを許容することといたしまして、他の法令により禁止されている他の政治的行為を伴う場合には、許容の範囲外としたところでございます。 その上で、今御指摘のような、純粋な国民投票運動とそうでないものの切り分けができるかという点につきましては、現行法、すなわち国家公務員法、人事院規則、そして地方公務員法に照らして禁止されている他の政治的行為を伴っているかどうか、その部分に着目をすればよいというふうに考えておりまして、そのような行為の存在が認定できれば、それは今回の改正案でも許容できない行為となる、このように整理をさせていただいております。 やはり、このような公務の公正性を脅かすようなこと、あるいはそれを侵すような行為、すなわち禁止されている他の政治的行為を伴っている、その中には、いわゆる公職の選挙の特定の候補者の名前を挙げること、あるいはそれに対して投票を依頼すること、それから特定の政党の支持を促すこと、あるいは現在の政権あるいは内閣に対して、それをよい、悪いということを明確に言うこと、そういうことは禁止をされることでございますので、そういう具体的な言及、あるいはビラをつくるのであればそのビラにおける記述、そういったものの具体的な行為に照らして判断をすることは十分に可能であるというふうに思っております。
○平沢委員 ありがとうございました。 次に、組織により行われる勧誘運動あるいは署名運動、示威運動の企画等々について、当初、与党案では規制ということだったはずですけれども、今回の改正案では附則の四項で検討条項というふうになっているわけです。検討条項になった理由はなぜでしょうか。
○船田議員 今御指摘の、組織により云々の問題でございますが、これにつきましては、与党の中、とりわけ自由民主党の中でさまざまな議論がございました。 公務員の皆さんが、もちろん純粋な勧誘運動を行うことはセーフということにはいたしましたけれども、組織を使いましてさまざまな活動をするということは、やはり非常に国民に対する影響力が大きいのではないか、あるいは大き過ぎるのではないか、こういうことを勘案いたしまして、我が党の中では、このことについて何らかの規制を設けるべきである、こういう議論があったことは先生も御承知のとおりでございます。 それで、与党として話し合いをいたしまして、一応これは了承ということでございましたけれども、各党間の協議の中でいろいろと議論をさせていただいたところでございます。 その中で、幾つかの問題点が出てまいりまして、例えば、組織により比較的大規模な形で行われることの多い勧誘運動、それから署名運動、示威運動、こういう三つの行為類型において、かつ公務員が企画、主宰及び指導という主導的役割を果たすことについて、これをどのように規定するのか、もう少し緻密な検討が必要ではないか、こういった意見が各党から出されたところでございます。 我々としては、このことは決して諦めたわけではございませんけれども、しかし、現在、この時点においてそれを法律に書き込むということには、まだちょっと議論としてこなれていないという部分がございますので、残念ではございましたけれども、検討課題ということにさせていただきました。 しかし、この点につきましては、今後の議論を慎重に行った上で、できるだけ早く導入ができますように、我が党としては少なくとも努力をしていきたい、各党の皆様にも御理解をいただけるように努力を続けていきたいと思っております。
○平沢委員 ありがとうございました。 続きまして、確認書の二ですけれども、確認書の二には、「公務員等及び教育者の地位利用による国民投票運動の禁止規定の違反に対し罰則を設けることの是非については、今後の検討課題とする。」とあるわけでございますけれども、公務員や教育者の地位利用による国民投票運動の禁止に対しまして、今回のこの改正案で罰則を設けないことにした理由はなぜでしょうか。
○船田議員 公務員等あるいは教育者の地位利用の禁止でございます。 これは、現在の法律にも、七年前の法制定のときに制度設計をいたしまして、地位利用は禁止である、こういうことを入れさせていただきました。 今回の改正、あるいは見直しの段階においても、一時期は、やはり罰則を設けるべきではないかという我が党内の議論もございましたし、それから、野党の皆様の中でも、みんなの党、結いの党の皆さんは、罰則ということについて積極的に導入をすべきではないか、こういった意見も出されたところでございました。 しかし、マルチの場でさまざまな党の皆さんからの御意見を聞かせていただき、また、我々も与党間で非常に緻密な議論をしたところでございますが、地位利用の形態というのがまだ十分にこなれていないということを我々としては認識せざるを得ませんでした。 確かに、公職選挙法においての地位利用ということもあります。ただ、判例がそれほど積み上がっていないという現状にございます。ましてや、これはまだ一度もやっておりません。国民投票、そのときの運動において、地位利用に罰則をつけるということを最初からやってしまいますと、執行上、非常に混乱を来す可能性もございますので、これも、大変申しわけございませんけれども、将来の課題ということで検討課題に入れさせていただき、そしてそれを八党間の合意ということにさせていただいた、こういう経緯でございました。
○平沢委員 ありがとうございました。 次に、確認書の三ですけれども、確認書の三にはこういうふうに書いてございます。「地方公務員の政治的行為について国家公務員と同様の規制とすることについては、各党の担当部局に引き継ぐこととする。」こうあるわけです。ここがちょっとわかりにくいんですけれども、「各党の担当部局に引き継ぐこととする。」こういうふうにした趣旨は何でしょうか。それから、各党の担当者に引き継いで、その後はどうなるんでしょうか。
○船田議員 まず、国家公務員と地方公務員の政治的行為の禁止の態様につきまして、ちょっと簡単に御説明を申し上げますが、かなりさまざまな差がございます、アンバランスがございます。 国家公務員は、やはりどうしても、国全体にかかわる仕事をされておりますので、地方公務員よりは禁止の範囲というのが少し広くなっているということがあります。 それともう一つは、やはり罰則があるかないかという違いでございます。国家公務員におきましては、政治的行為を行った場合には、禁止であり、そして罰則がついておりますが、地方公務員の場合には、これは禁止ですけれども、罰則がついていない。実際には、行政罰ということで、いわゆる懲戒処分というものはありますけれども、実際の罰というものはない、こういう状況になっております。 また一方、逆に、国家公務員と地方公務員では、例の公の投票というのが地方公務員法にはございまして、国家公務員にはその記述がないということで、今回の国民投票制度におきましては、地方公務員は勧誘については禁止になって、そして国家公務員はそうではないというような、逆のバランスというのが出てしまっている、こういうこともあります。それぞれの制度の成り立ちから微妙に違っているということがございます。 今申し上げた、公の投票という言葉があるかないかによる違いというのは、今回の法改正において解消したと思っておりますけれども、その他の部分におきましては、公務員法制全体にかかわる問題でございますので、我々のこの国民投票法を議論する、あるいは改正案を議論する、こういう中では余りにも大き過ぎる問題である、こういうことで、これは我々のところではなくてその他の、つまり、具体的に公務員法制を扱っている、特に地方公務員法制を扱っている部局にそれをお伝えする、引き継ぐということにしたわけでございます。 ただ、引き継ぐだけで後は何も知らぬよということでは決してございませんで、それぞれの政党の中でしっかりとお伝えをした上で、もし可能であれば、その地方公務員法にかかわる部局の皆さんが各党集まって協議をする場を設けること、あるいは、それに対して我々のこの審査会のメンバー、合意に加わったメンバーがフォローしていくということは当然想定され得るし、そのようにしていきたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと思っています。
○平沢委員 時間が来ましたので簡単にお答えいただきたいんですけれども、確認書の四の中に、「国民投票運動を行う公務員に萎縮的効果を与えることとならないよう、政府に対して、配慮を行うことを求める。」こうありますけれども、これもちょっと意味がわかりにくいんです。何か、違反行為をした公務員の取り締まりを緩めようというふうにも聞こえるんですけれども、これは簡単にお答えいただけますでしょうか。
○船田議員 今の御指摘でございますが、禁止されている政治的行為を行った公務員に対して、取り締まりを過度に緩めようという意思は全くございません。それはきちんと取り締まっていただくということでございます。 問題は、法律上禁止されている行為であっても、過度に厳しく運用することによって萎縮効果が出る、あるいは、禁止されていない行為についても、例えば、役所の中で上司から、今度の国民投票運動においてはできるだけ公務員は動かないようにしてくれとか、そういった、それ以外の場所での圧力、こういったものがかからないように、そういう趣旨でございますので、その点、御理解をいただきたいと思っております。
○平沢委員 ありがとうございました。これで終わります。
○保利会長 次に、武正公一君。
○武正委員 民主党の武正公一でございます。 憲法改正国民投票法改正案、今回、国会に提出ということになりました。 七年前の現行法の成立に当たっての三つの宿題の問いを解くということで、八党派が合意、衆議院には七党が提出ということで、特に十八歳投票年齢の実現ということが、この法案の趣旨として、四年以内のことがはっきりしたわけでありまして、この間の、それぞれ八党、七党の特に提出者の皆様の御尽力に感謝を申し上げたいというふうに思います。 特に、十八歳投票年齢については、七年前の成立に当たっても、民主党がその成立の主導的な役割を担ったというふうに承知をしておりますが、枝野法案提出者に伺います。 今回、四年以内の十八歳投票が実現をするに当たりまして、十八歳、十九歳に対する周知、学校教育での取り組み、なおかつ、もとより国民各層に対する周知が必要と考えますが、その方策について伺いたいと思います。
○枝野議員 御指摘のとおり、現行法の制定プロセスにおいても、民主党からは、憲法あるいは憲法改正の手続に対する各層への認識の共有化、周知ということは重要であるということを主張してまいりました。 子供たちに対する教育については、現行制度下でも、学習指導要領では小中高それぞれにおいて、憲法の三大原理を初めとして一定の記述はありますが、学習指導要領に記述があるというレベルではなくて、実を伴った内容の憲法教育がなされていなければいけないというふうに思います。 今回、十八歳投票権が正式に確定をするということを契機として、児童生徒が日本国憲法に関する正確な知識を得るとともに、これは子供たちだけではなくて、成人も含めて、国民各層が憲法に対する関心を持つような環境を整備していかなければならないと思っています。 学校教育の現場などにおいては、政治的な中立性を保ちながら制度を周知するということに十分配慮しながらやっていただかなければならないと思いますが、大人に対するものも含めて、これは各政党、政治家、いろいろな努力をしなければならないと思っております。 また、政治の側から強制できる話ではありませんが、メディアなども、今回のこの審議等を含めて、憲法についての基本的な知識、あるいは憲法改正国民投票制度に対する周知、そうしたことについて十分な報道、周知などをしていただくことを期待したいと思っております。 また、必要があれば、新たな制度をどう設けていくのかということについて、これについても、今回の国民投票法同様、できるだけ幅広い、各党各会派の合意に基づいて模索をしていかなければならない、こんなふうに思っております。
○武正委員 国民投票法が審議に付され、また今国会で審議が行われるといったことも含めて、まだまだ国民の皆さんには十分御理解いただけていないというふうに認識をいたしますので、ぜひ、提出者の皆様におかれましては、法案の周知に努めるといったお取り組みもお願いできればと思います。 同じく枝野法案提出者に伺いますが、七年前の法案成立時、また今回の改正案提出に当たりまして、民主党として、公務員の政治的行為に係る法整備についての考え方はどういうものであり、整合性をどうとったのかということを伺いたいと思います。 特に、先ほども平沢委員が触れられておりますが、合意事項では、公務員等、教育者の地位利用による国民投票運動の禁止規定の違反に対し罰則を設けることの是非についての検討課題、それから、地方公務員の政治的行為について国家公務員と同様の規制とすることについて各党の担当部局に引き継ぐこととする、あるいはまた、萎縮的効果を与えないようにというようなことで、五つのうち三つが公務員の政治的行為に関する合意というふうにもなっております。 これは七党、八党の提出者の皆さんの関心も大変高かった事項だと思いますので、このことも含めて御答弁をいただければと思います。
○枝野議員 私ども民主党の基本的な姿勢は、公務員の政治的行為全般についても、原則として、国民の一人として政治活動というのは自由である、ただ、例えば、一番極端な例は、地位利用、公務員として持っている権限等で一つの政治的な主張を強要するみたいなこと、こうしたことがあってはいけないということの中で最小限の規制を受けるものである、こういう考え方でございます。 そうしたことの中で、特に憲法改正の国民投票については、そもそもが公務員制度の土台となっている憲法秩序についてどう考えるのかということでありますので、殊さら、原則自由、どうしても弊害のおそれがある部分に限って規制をするというこの原則をしっかりと貫かなければならない分野であるというふうに思っております。 そうしたことの中で、弊害の可能性についていろいろな立場からいろいろな御意見がある中ではありますが、本当にそれが必要最小限であるのかどうかということなどについては相当慎重な検討が必要であるということの中で、今回は、裁判官あるいは警察等の必要最小限の対象の人物と、それから罰則なしで地位利用についての規制と、それ以外については今後の検討課題とされたことについては、一定の評価ができるところであるというふうに思っております。 特に、国家公務員と地方公務員の政治活動の規制について違いがあることについては、国家公務員と地方公務員と、それぞれ担っている公務の性質に大きな違いがございますし、また、さまざまな歴史的な経緯もある中では、一定の合理性のあることだというふうに党としては考えております。 今回、合意文書で担当部局に引き継ぐという合意がなされておりますので、既にこれは私の方から党の公務員制度を担当する担当者の方に、憲法の国民投票をめぐる議論の中でこういう御意見もあって、それについては各担当部局に引き継ぐという合意をしたので、こういった議論が他の党から出ていますよということは引き継がせていただいております。 従来から申し上げたとおり、基本的には、公務員といえども公務に影響を与えない範囲については原則自由であるという立場からは、今新たにこれについて議論を進める必要性はないと思っておりますが、引き継いだ問題でありますので、各党の御意見を踏まえて対応していきたいと思っております。 この運用に当たっても、もちろん違法行為はしっかりと対応すべきでありますが、特に萎縮的な効果が生じることのないような運用がなされるよう、もし成立した場合にはしっかりと監視をしてまいりたい、こんなふうに思っております。
○武正委員 ありがとうございます。 それでは、船田法案提出者に同じくお伺いをいたします。 七年前の法案成立時、法案提出者として、これは参議院の調査特別委員会、平成十九年四月二十五日でございますが、公務員の政治的行為の制限規定について、船田委員は、一部を引用いたしますが、「公務員であってもやはり特定の政治的目的を持たない通常の賛否の勧誘運動については、これは自由にするべき」、なおかつ、「できるだけ国民投票運動においては自由度を増すべきであると、こういう方向に向けての検討である」というふうに述べておられます。 公務員の政治的行為に係る法整備について、いわゆる原則自由に近い答弁をされておりますが、今回の法改正との整合性について御答弁をお願いいたします。
○船田議員 七年前の現行法制定の際におきましても、公務員の政治的行為に係る法整備につきましては、公務員といえども主権者の一人としてなるべく自由にという要請を踏まえつつ、しかし、同時に、公務員の政治的中立性、公務の公正性、そしてこれに対する国民の信頼を確保する、この二つの命題がございました。その制度設計に関して幅広い合意を得ようということで、真摯に議論をしてまいりました。 その結果として、七年前におきましては、憲法改正国民投票法において、国公法等の政治活動の制限規定を全面適用除外する必要がある、このように判断をして、当初の自民党・公明党案を修正する意思を表明した、それが先ほどの引用していただいた部分だと理解をしております。 しかし、同時に、これを奇貨として、つまりこれにかこつけて、例えば個別の票の獲得運動等が行われるのではないか、そういう懸念が我が党内においても多数寄せられ、許される政治的行為と許されない政治的行為を切り分ける必要がある、そういう考え方に至りまして、最終的にはこれを宿題と位置づけた現行法が制定されたという経緯があったこともまた事実だということでございます。 今回、その宿題を解くに当たりまして、先ほども説明申し上げましたけれども、純粋な賛否の勧誘及び意見表明に限り公務員もこれを行うことができ、他の政治的行為を伴うものは行うことができない、そういうことといたしたわけであります。これによりまして、現行法制定以来一貫して議論してきた、公務員といえども主権者の一人としてなるべく自由にという要請を踏まえているということは貫かれたと思っております。 しかし、また同時に、その当時も一つの命題としてありました、公務員の政治的中立性や公務の公正性、これに対する国民の信頼、この命題をどうやって確保するかということで、私どもとしては、特定公務員、四職種に限定をいたしましたけれども、これの運動の禁止のことにつきましては各党の御理解を得られたわけであります。 ただ、私どもがこれまで考えておりました、組織による勧誘運動の禁止や、あるいは地位利用に罰則をつけるかどうかということについては、各党間の合意が得られていないので、これはさらなる検討課題というふうにさせていただきましたけれども、最初に申し上げました二つの命題をバランスよく解決をする、そういう点では、今回の改正案におきましてはそれが実現されている、このように感じておりますので、ぜひこの点を御理解いただきたいと思っております。
○武正委員 今、枝野法案提出者、船田法案提出者からお話をそれぞれ伺ったわけでありますが、やはりそれぞれ国民投票、憲法改正については、将来の日本を形づくる国の最高法規の議論にはできるだけ多くの方が参加をしていただく、それが十八歳投票年齢の実現にもつながっているというふうに思いますし、さらに公務員も含めてできるだけ自由にして、投票に参加できるように、そういった趣旨で七年前、法案が成立をし、そして今回も、そういった趣旨をもとにして七党が、あるいは八党が合意をしての提出というふうに理解をいたします。 特に、三つの宿題の問いを解くにつきましては、七年前の宿題には、公選法改正など他委員会に及ぶところについては限定的にしようということが一つ、それから、現行法制で国民投票はできるだけ多くの参加を原則としておりまして、現行法制での公務員に対する政治的規制について、現在の法制をさらに強化をするといったことは、先ほどのできるだけ多くの方の参加を原則とする、そういった趣旨に逆行するという考えから、やはりそういったところが必要だろうというふうに考えるところであります。 そこで、枝野法案提出者に伺いますが、改正法により追加される百条の二は、公務員が行う国民投票運動については賛成、反対の投票などの勧誘行為及び憲法改正に関する意見表明としてされるものに限り行うことができる旨規定し、ただし、当該勧誘行為が公務員に係る他の法令により禁止されている他の政治的行為を伴う場合はこの限りでないこととしております。 この規定を前提とすると、例えば全体の九割が憲法改正に関する賛否の勧誘行為、残り一割が特定の政党の支持を内容とするビラを配布した場合、本来許されるはずの憲法改正に関する賛否の勧誘行為が全体の九割を占めるにもかかわらず、残り一割が違法であるために、その許されるべき九割の部分も含めて、全体として違法性を帯びたビラを配布したという評価を受けることになってしまうのかどうか、お答えをいただきたいと思います。
○枝野議員 御指摘のような場合、例えば一枚のビラに九割は本法で許される国民投票、憲法改正の賛否に対する意思表明、勧誘、ただ、最後の一割に公務員の政治的な行為として許されないものが加わっている場合であっても、それが一割入っているからといって、適法な九割のところまで黒になってしまうということは、これは法的にはあり得ないものでございます。 ただ、実際に行為を行う者、あるいは行為を実際に規制をする場合においては、一枚のビラ自体は分けることはできませんので、その中に許されないものが一割でも入っていれば、そのビラ自体をまくことはできないし、まいたことは規制の対象になるということで今回のような規定の仕方になっております。 実際に、例えばこれは公務員の懲戒処分の対象になり得ることがあるわけですけれども、その際に、ビラ全体が違法なものである、黒であるということで懲戒処分の量が評価されるのではなくて、その違法性を帯びている一割の部分が問題であるということを前提にして懲戒処分がどういう中身であるかが決められるということで、その白の部分までが一割の黒によって黒くなってしまうわけではない。 そこのところはきちっと法的に、何が白で何が黒かと分けられることと、行為を取り締まるに当たっては分けることができない、不可分であるということから、白が九割あったとしても、その行為そのものがだめですよと言われるということとの違いはきちっと峻別をしなければならないというふうに思っています。
○武正委員 続いて、船田法案提出者に伺います。 今回、三つ目の宿題の一般国民投票については、同じく確認書五項めで、「一般的国民投票制度の在り方については、衆参の憲法審査会の場において定期的に議論されることとなるよう、それぞれの幹事会等において協議・決定する。」とされておりますが、一体どのぐらいの頻度でこの憲法審査会で議論ができるようになると提出者はお考えでしょうか。お答えをいただきたいと思います。
○船田議員 御指摘の一般的国民投票制度でございますが、これは、七年前の現行法制定の際にも相当議論をさせていただきました。 確かに、国政の重要課題について、国民世論というものがどの辺にあるのかということについて予備的に調査をする、そういう意味では必要があろうという考え方もございますけれども、同時に、やはり我々、議院内閣制、いわゆる間接民主制という制度をとっております。まさに国民投票制度は、純粋なものにつきましては、直接民主制にかかわる問題であります。そういうことで、間接民主制と直接民主制との関係をどのように整理していくのか、まだ結論は出ていないという状況にあります。 また、具体的には、国民投票を行った結果というのをどのように利用するのか、それが政府の政策決定を左右するのか、それとも、あくまで参考ということでいいのか、その辺の、結果の効力をどこまで見るのか、こういったことについてもまだまだ理解が進んでいない、あるいは方向性が決まっていないという部分がありますので、今回も、これは、宿題を解くというよりも、もう一度この点についてさらに検討を進めるということで、附則第十二条であったと思いますが、それを置き直した、こういう形にいたしました。 しかしながら、各党の皆さんから、やはりこの一般的国民投票については、これを将来において導入するということは大変重要なことである、民主主義の一つの道具としてこれは重要なものであるという御指摘をいただきました。私もそのような考え方を持っておりますので、この点につきましては、にわかに制度を実施するということは無理としても、将来の実施を前提といたしましてこの憲法審査会において議論をするということについての合意を確認させていただいた、第五項めで確認をいたしました。 私の考えといたしましては、この審査会、これからどういう形態で行われるか、これはまさに各党の協議の結果として決められるものでございますけれども、これからも憲法審査会が継続的に行われるのであれば、四回ないし五回開かれる憲法審査会の一回は、国民投票制度についての検討、あるいはさまざまな角度からの調査を行う、こういうことで対応していきたいと思いまして、そのやり方、具体的には憲法審査会の幹事会などで改めて決定をする必要があるだろう、このように思っております。 以上です。
○武正委員 以上で終わらせていただきます。ありがとうございました。
○保利会長 次に、小宮山泰子君。
○小宮山委員 生活の党の小宮山泰子でございます。 本日議題となっております日本国憲法の改正手続に関する法律の一部を改正する法律案について質問をさせていただきます。 生活の党は、憲法を改正するということについて否定的な立場ではありません。制定から一度も改正されないまま約七十年を経過した日本国憲法ですが、もし書き加えることがあれば書き加える、あるいは、書き改めるべきところがあれば、改正するということが必要なときには、しっかりと議論をし、手続に従って国民の同意を得て行われると考えています。 現行の日本国憲法の改正手続に関する法律が成立した後、同法附則などで成立後に検討や法整備を求められた宿題が、宿題のいわゆる提出期限を過ぎた中で今回の改正案提出になったと認識しております。 まず最初に、生活の党からも、鈴木法案提出者に共同提案者となっていただいておりますけれども、他党とともに提案者に加わることとなった経緯、理由について、御説明のほど、お願いいたします。
○鈴木(克)議員 御答弁をさせていただきます。 生活の党は、憲法とは、国家以前の普遍的理念である基本的人権の尊重を貫徹するために統治権を制約する、いわゆる国家権力を縛る、そういう意味での立憲主義の考え方を基本としております。 同時に、憲法は、国家のあり方や国法秩序の基本を定める最高法規として安定性が求められる性格のものでもあります。したがって、国民主権、基本的人権の尊重、平和主義、国際協調という憲法の四大原則は引き続き堅持すべきであります。 一方で、憲法は、国民の生命や財産、人権を守るために定められ、平和な暮らしを実現するための共同体のルールとしてみんなで定めたものなので、四大原則を守りつつも、時代や環境の変化に応じて、必要があれば、改正すべき点は改正するとの考え方から、生活の党は本法案の共同提出者に加わることとさせていただきました。
○小宮山委員 ありがとうございます。 次に、三つの宿題への対応についてお伺いさせていただきます。 自民党、公明党による改正案原案が昨年十月にまとめられるとともに、現行法について、憲法改正国民投票法に係る検討課題、いわゆる三つの宿題への対応について、各党で大変活発な議論がなされたと記憶しております。生活の党でも、これら三つの宿題について考えをまとめ、協議に挑んでいく中で、今回の共同提案の改正案へとまとまるに至ったと伺っております。 それでは、この三つの課題、選挙権年齢等の引き下げ、公務員の政治的行為に係る法整備、憲法改正国民投票以外の国民投票への対応について、生活の党でまとめられた考え方との関係とともに、確認のために御説明をいただきたいと思います。
○鈴木(克)議員 まず、基本的な認識として、国家の根幹をなす憲法を改正する手続に関する国民投票法については、できるだけ多くの会派が賛成して、あるいは、できるだけ多くの会派が共同で改正案を提出することが望ましいというふうに考えております。 今回の各党の協議のベースとなった自公案に対しても、我が党としては、主張すべきところは主張をしつつも、容認できるところはできるだけ容認をして、なるべく多くの会派の合意に基づいて成案を得ていくという方向で真摯に向かい合ったところであります。 その協議の中で、我が党が主張したのは次の三点であります。 まず最初に、選挙権年齢等の引き下げについては、改正法施行後四年以内という年限を限って必要な法制上の措置をすべきであること。二つ目として、公務員の国民投票運動に関し、政府は改正法の施行に当たって萎縮効果が生じることのないよう配慮すべきであること。三つ目として、憲法改正国民投票以外の国民投票については改めて検討条項を置くことでありました。 そして、一点目の選挙権年齢等の引き下げについては、改正法の附則に年限を明らかにすることはできなかったけれども、各党の憲法問題に関する代表者が合意、署名した確認書の中に、二年以内という年限を明記する形で確認がなされたところであります。 また、二つ目についても、この確認書の中に一項目を立てて明確に記載をされており、我が党の主張がそのまま取り入れられたところであります。 三点目についても、我が党の主張を踏まえ、改めて改正法附則に一歩前進した形での検討条項が盛り込まれたところであります。 以上のように、本改正案は、三つの宿題のいずれの点についても、改正案本体あるいは確認書という形で我が党の主張が取り入れられたものとなっています。 したがって、我が党としては、我が党の主張を真摯に受け入れてくれた与党及び各会派の努力に敬意を表するとともに、冒頭申し上げた、憲法改正の土俵づくりともいうべき国民投票法改正に当たっては、できるだけ多くの会派の賛成を得る、あるいはできるだけ多くの会派が共同で改正案を提出することが望ましいという観点から、他の六会派とともに共同提出に至ったものであります。
○小宮山委員 ありがとうございます。 各会派、本当にできるだけ多くの会派とともに共同提案に至ったというその御苦労、またその御努力に敬意を表させていただきたいと思います。 今回、改正案百二条では、国民投票運動を禁止する公務員の範囲について、現行法百二条で禁止されている中央選挙管理委員等に加えて、裁判官、検察官、公安委員、警察官についても罰則をもって禁止することとされました。 現行法が検討された過程において、当初の自民党・公明党案では、今回の改正案同様の範囲について禁止とされていましたが、議論が進められていく中で、裁判官、検察官、公安委員、警察官については削除され、成立をされています。 平成十八年十二月十四日、衆議院におきまして、船田先生の御発言は、「国民運動が萎縮することを避ける意味でも、あるいは、そういう特定公務員の方々も、意見を表明する権利と投票運動とが非常にあいまいである、区別がつきにくいということも考えまして、裁判官、検察官、公安委員会の委員並びに警察官の部分を削除するということといたしました。」。 また、十九年三月二十九日、これも衆議院におきまして、保岡先生が、「憲法改正国民投票における意見表明は、主権者国民が直接に国政に対して発言できる重要かつ貴重な機会であり、それは裁判官や検察官等の職種についている者でも同じように保障されるべきであると考えたからであります。」とお話しされております。 昨年十月十五日の自民党の憲法改正推進本部、これは保利先生が本部長でいらっしゃいますが、改正原案がまとめられた際に、裁判官、検察官、警察官などが改めて禁止される者として復活するに至った経緯は、現行法成立までの議論の際の船田先生や保岡先生の御発言の明快さからすれば、少々不思議にも感じるところであります。 裁判官、検察官、公安委員会の委員、警察官を国民投票運動を禁止する特定公務員とすることとなった議論の経緯をお話しください。
○船田議員 今、小宮山委員から、七年前の状況も踏まえて詳しく御紹介をいただきまして、ありがとうございました。私も少し忘れているところがありましたので、思い出したところでございました。 そういう中で、先ほどの御質問にもありましたけれども、私どもは、自民党でありますけれども、公務員といえども主権者の一人としてなるべく自由に政治的行為においては行うべきである、しかし、同時に、公務員の政治的中立性や公務の公正性を確保しなければいけない、またこれに対する国民の信頼も確保しなければいけない、この二つの命題がある、この二つの命題をどうやれば両立できるのかということで腐心をしてきたという歴史がこれまであったわけでございます。 そして、七年前の自公民三党での協議の中におきましては、やはり、公務員の運動について、これはなるべく自由であるべきではないかということが議論されまして、全面適用除外にする必要があるのではないかということで、当初の自公案を修正する意思を表明した、こういうことであります。それが、先ほど御紹介をいただいた私の答弁あるいは保岡委員の答弁であったと思います。 そのときに、やはり特定公務員につきましても、四職種に限定をしながらもこれは禁止とするという自公案、これも撤回をしたという状況でございました。 しかしながら、その後、我々としまして、この適用除外をした結果として、例えば、国民投票運動と同時に、あるいはその機会を捉えて特定の候補者の投票依頼を行う、あるいは特定の政党の支持を促す、そういったいわゆる他の法令において禁止されている政治的行為もあわせてやられるということは、これはいかがだろうかということで、我が党内でもさらに意見が多く出されてしまいました。 そこで、許される政治的行為と許されない政治的行為を丁寧に切り分けなければいけない、こういう必要性があるという考えに至りまして、最終的にはこれを七年前には宿題と位置づけた、こういうことで現行法ができ上がっております。 今回、その宿題を解くということに当たりまして、一つは、純粋な賛否の勧誘や意見表明に限り、公務員もこれを行うことができる、一方で、他の政治的行為を伴うものは行うことができないということで切り分けをいたしまして、この点については、宿題の一方は解決されたというふうに思っております。 しかし、もう一つの命題である、すなわち、公務員の政治的中立性、公務の公正性をどうやって担保するかという問題は依然として残っているということでございまして、これにつきまして改めて我が党内で協議をし、自公の間で協議を行い、そしてマルチの場でも協議をいたしたわけでございますが、幸いなことに、特定公務員のことにつきましては、四職種に限定した形で禁止とするという点についてはほぼ合意を得られましたので、それを法案に盛り込むということになりました。 ただ、私どもが特に必要であると考えております、いわゆる公務員が組織により勧誘運動を行う点、それから公務員や教育者が地位利用によって運動を行うことに対する禁止はありますけれども、それに罰則をつけるということについて、これはまだまだ各党の意見が集約をされていないということで、今回、検討事項として合意事項に入れさせていただいた、こういう経緯がありました。 ですから、確かに七年間の間にさまざまな経緯はございましたけれども、基本的に、公務員の運動の自由の部分と、それからやはり影響力が大きいために規制をしなければいけない部分というものは丁寧にこれまでも議論をして切り分けてきている、このように認識をしておりますので、ぜひその点を御理解いただきたいと思います。
○小宮山委員 大変明快に経緯をお話しいただきまして、ありがとうございました。 船田提出者からもお話がありましたが、今の経緯を見ても、さまざまな経緯もあり、また各党が協力をし、今ここの時点に至ったんだとも感じております。 今後、この法案が生かされるときには、やはり国民が主権を持った意識を持ち、きちんと、現行憲法をどうするべきなのか、また自分たちが、国会はどうあるべきなのかも含めお考えいただき、行動していただくことにつながることを願わせていただきまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○保利会長 次に、大口善徳君。
○大口委員 公明党の大口善徳でございます。 この憲法改正国民投票法につきましては、八党が本当に努力していただきまして、七党共同で提出され、また確認書も合意されるということで、大変その努力を多とさせていただきたいと思っておるところでございます。 早速、質問をさせていただきます。 現行法は、附則三条の一項、二項によりまして、国民投票の投票年齢と公選法あるいは民法の改正が法整備ではリンクしていた。立法の、ある意味では不作為によりまして、このリンクされた公選法あるいは民法の改正ができないということで国民投票年齢も動かなかったということでございます。私もこれは反省をしなきゃいけないと思います。 今回の改正案では、国民投票の投票権年齢は、改正法の施行の四年後に、選挙権年齢や成年年齢の引き下げの状況にかかわらず、自動的に十八歳に引き下げられることになるわけでございますけれども、その理由につきまして、北側委員にお伺いしたいと思います。
○北側議員 今、大口委員の方からお話がありましたように、今回の改正では、投票権年齢と選挙権年齢等のリンクを外しました。この外した理由につきましては、今もお話がありましたとおり、国民投票法の制定後、特に宿題とされました年齢の問題、これについて、選挙権年齢また民法の成人年齢について、法成立後三年間、施行までの間に法制上の措置をとるというのが前提になっておりました。 そのため、こうした法制上の措置がとれない、とれなかったということによりまして、そもそも国民投票の投票権年齢が二十なのか十八歳なのか、こういう疑義が生じてしまって、実際、国民投票ができない、こういう状況下にあったわけでございます。 これについての反省を踏まえまして、両者を、投票権年齢とその他の年齢とをリンクさせないで、改正法の法施行後四年後には自動的に投票権年齢を十八歳に引き下げる、それまでは二十歳というふうに明確に規定をさせていただいたところでございます。 また、投票権年齢を、自動的に四年後、十八歳に引き下げるということにしましたので、これは、同じ参政権グループ、特に選挙権年齢でございますが、これについて、選挙権年齢を十八歳に引き下げていくための大きなインセンティブが期待されるのではないかというふうに理解をしております。
○大口委員 次に、選挙権年齢を十八に引き下げるということは世界の趨勢でございます。国立国会図書館の調べによりましても、百九十八の調査対象国で、そのうち選挙権年齢のデータのあるのが百九十一、そのデータのある百九十一のうち、選挙権が十八歳以下のものというのが百七十六あるんですね。G8では日本以外は十八歳、そしてまたG20では、韓国が十九歳、日本が二十歳。ほとんどの国で選挙権年齢は十八歳ということでございますので、この機会にしっかりと対応しなければならないというふうに思うわけでございます。 一方で、投票権年齢と選挙権年齢、成年年齢は全て同じ時期に一致させるべき、こういう見解もあるわけです。今回の改正法の附則でも、速やかに公選法あるいは民法、必要な法制上の措置を講ずべきもの、こういう規定もあるわけでございます。確かに、これらをそろえることは望ましいとは考えますが、成年年齢に先行して選挙権年齢をまずは引き下げるべきであると考えるわけであります。 そこで、提出者に対して、八党の確認書の第一項では、「改正法施行後二年以内に十八歳に引き下げることを目指し、各党間でプロジェクトチームを設置することとする。」と。「二年以内に十八歳に引き下げることを目指し、」こうなっているわけですね。これは目指さなきゃいけないと私どもは思っております。このことにつきまして、北側委員、そして自民党の船田委員にもお伺いしたいと思います。
○北側議員 今回の法改正は七党共同提出になっております。また、参議院の会派でございます改革についても賛成の意向を示していただいております。 提出者の政党間で協議をこれまでしてきたわけでございますが、今回の提出会派、政党については、今、大口委員のおっしゃったように、今回、国民投票法について、四年後、自動的に十八歳にするということを決めたわけでございますが、公職選挙法の選挙権年齢についてもできるだけ早く十八歳にすべしという考え方では異論はございません。むしろ、早く国民投票年齢と選挙権年齢を一致させた方がいいということでは、共通の認識を提出者間で持っているというふうに理解をしております。 そういうことで、確認書の第一項に、今申された合意、改正法施行後二年以内に十八歳に選挙権年齢も引き下げることを目指して各党間でプロジェクトチームを設置するというふうな合意をしたわけでございます。この改正法案が成立をし、施行されたならば、直ちにこのプロジェクトチームを設置いたしまして、公選法の選挙権年齢についても十八歳に速やかにできるように協議を開始させていただきたいというふうに考えているところでございます。
○船田議員 選挙権年齢を投票権年齢とそろえるという点について、二年以内をめどにして、各党間でプロジェクトチームをつくり、早く合意を得る、こういう今の合意書の説明はそのとおりでございます。 それにあわせまして、今、大口委員から御指摘のありました、いわゆる成年年齢、民法における成年年齢と、では、投票権年齢はどうなのか、こういうことでございますが、確かに、法的に言うと、これは異なる性質のものではあるんですが、やはり社会生活において、大人としての年齢、そして、自分の意思を国政に反映させる、こういう年齢がそろっているということが望ましい、私も、それはそう思います。 そこで、今回の合意をいたしました各党プロジェクトチームにおきましては、この確認書をごらんいただければ、選挙権年齢というふうに一応限定はしておりますが、もちろん、それを最初の課題としてやるということはもう各党で合意をしておりますけれども、その後に、まだ合意はできていないんだけれども、やはり民法の成年年齢をどうするかということについてもあわせて、できればこのプロジェクトチームで継続して議論をしていくということが私は望ましいのではないかというふうに思っております。 これは、北側先生も御理解いただいておりますけれども、今回合意に至りました各党の皆様にも呼びかけをいたしますので、御理解をいただいた上で、民法の改正におきましてもぜひ御協力をいただけるように、今後努力をしていきたいと存じております。
○大口委員 平成十九年四月十二日に憲法特委におきまして、保岡先生が選挙権年齢と民法の成年年齢について答弁されております。現行の公選法が二十歳ということになったのは、戦後間もなく、二十五歳の選挙権年齢を二十歳にした、それは、民法の成年年齢は二十歳であるということを前提にして、それに合わせる、こういうことであった、要するに、民法上の判断能力と参政権の判断能力は一であるべきという前提であった、こういう議論もございました。 選挙権年齢を引き下げることによって、成年年齢も引き下げるインセンティブになる、私はそう考えておりますが、北側委員、いかがでございますか。
○北側議員 おっしゃられているとおりだというふうに思っております。 まずは、同じ参政権グループでございます公職選挙法の選挙権年齢を十八歳にする、これを早急に実現できるように努力をしてまいりたいと思います。これが実現できるならば、民法の成人年齢についても十八歳にそろえるというふうな大きなインセンティブ、環境、条件が整ってくるんだろうというふうに思っております。 ちなみに、公職選挙法の改正というのは、これは選挙にかかわることでございますので、議員提出、議員立法で提出をするということになると思います。一方、民法の改正の方は、これは大変大きな影響を与える、多分多くの法令にかかわってくる大改正になりますので、これは閣法になると思うんですね。 そういう意味では、直接の所管官庁は法務省でございますが、法務省の方でも、この法律が、今回の法改正が施行されたならば、民法の成人年齢の改正に向けまして精力的な議論をお願いしたいというふうに考えているところでございます。
○大口委員 八党間では、確認書では、「選挙権年齢については、改正法施行後二年以内に十八歳に引き下げることを目指し、各党間でプロジェクトチームを設置することとする。」と。昨年十二月六日に交わされた自公の合意では、改正法附則第三項に規定されている法制上の措置を速やかに講ずるため、与党プロジェクトチームを設置することとされているわけでございます。 それで、今、北側委員から、成年年齢ということについては閣法でやるべきであろう、こういうことでありますけれども、まず、選挙権年齢だけを各党間のプロジェクトチームで検討をする。その後、成年年齢等の法整備については、そうしますと、どういう枠組みで政党間で議論をするのか。そのあたりについて、北側委員、そしてまた船田委員にもお伺いできればと思います。
○北側議員 八党間での確認書の合意と、昨年の十二月に交わしました、与党の、自公間での合意文書と、両方ございます。 自公間の合意文書では、公職選挙法の選挙権年齢に限らず、その他の年齢の問題、特に民法でございますが、そうした法制上の措置についても与党でプロジェクトチームを設置して検討しようということになっております。 ですから、この法改正案が施行された段階で、まず、公職選挙法の関係では八党でプロジェクトチームをつくって議論を開始したいと思いますし、また、公職選挙法を除くところについては、自公で、与党間で協議も並行してやるということになるかと思います。ただ、急ぐのは、先ほど来申し上げていますとおり、同じ参政権グループの公職選挙法の改正だというふうに考えておりますので、まずはこの公職選挙法の改正について八党間で議論を開始し、実現を目指していくということが優先順位かというふうに考えております。
○船田議員 今の北側先生のお話で尽きると思っておりますが、先ほど私、答弁をちょっとフライングいたしまして、今の答弁につながっちゃう話で申しわけございませんでしたが、今申し上げましたように、公選法における選挙権年齢の引き下げ、これをプロジェクトチームでやるということは全体で合意をいたしました。 ただ、民法における成年年齢の引き下げをどうするかということについては、自公の間では自公のプロジェクトチームでやろうという合意はございますが、各党との協議ではそこまでは合意はいたしておりません。 ただ、私たちの希望としては、できれば、マルチのプロジェクトチームの中で、選挙権年齢の問題が解決した後、さらに成年年齢についても引き続き議論できればありがたい、そういう方向で今後また各党と協議をしていきたいと考えております。
○大口委員 次に、公務員や教育者の地位利用による、国民投票法の禁止規定の違反に対して罰則を設けるべきとの意見もあったわけでございますが、今回の改正案では罰則を設けないこととされたわけであります。 このようにした理由は何か、北側委員にお伺いしたいと思います。
○北側議員 罰則を設けるということは、これは犯罪になるということでございます。当然、罰則を設ける以上は、その構成要件が明確であることが大前提になければなりません。 この地位利用について、公務員や教育者の方々の地位利用による国民投票運動は禁止されるわけでございますけれども、問題は、罰則を設けるかどうかで、地位利用というところの要件が明確なのかという議論がなされました。 選挙における地位利用というのは、例えば、誰々さんに入れてください、もしくは誰々さんに入れてはいけない、こういうことを地位を利用して行うということで比較的明確なんですけれども、ある国民投票、憲法改正国民投票について、これは政策の問題ですから、その政策についてどう思うかということについての地位利用で、自分はこういう方がいいと思っています、憲法改正に反対です、賛成です、こういうのとはちょっと次元が異なっておって、そこでの地位利用というのは必ずしもその範囲が明確ではないのではないかという疑念がございます。また、これまで公職選挙法の規定の方の地位利用については判例の積み重ねがあるんですが、まだまだ十分ではございません。 そういう意味で、明確な構成要件を設定することが現時点ではなかなか難しいのではないかという結論に至りまして、今後の検討課題ということになりました。 公務員や教育者の方々の地位利用による国民投票運動というのはやはり許されてはならないと思いますが、そういう要件が明確になるような形で行為類型を限定していくということが今後議論をされる必要があるかというふうに考えております。
○大口委員 次に、在職中、国民投票運動が禁止されています特定公務員の範囲について、公選法百三十六条の規定に合わせるべきとの意見もあったと思うわけです。 今回の改正案では、裁判官、検察官、警察官、公安委員会委員は禁止したわけでありますが、検査官、収税官吏及び徴税の吏員については含まれないとしたわけです。 なぜこれを含めないことにしたのか、北側委員にお伺いしたいと思います。
○北側議員 国民投票運動に関しましては、できるだけ幅広く、公務員の方々も含めて国民の方々の国民投票運動を認めていくというのが基本であったかと思います。 ただ、裁判官、検察官、公安委員会の委員、警察官というのは、この四職種については、国民投票法の中にもさまざまな犯罪規定、刑罰規定が設けられているわけでございまして、それを取り締まる、もしくはジャッジをしていく、こういう立場にある方々でございますので、この方々については国民投票運動について禁止をしていくというふうに決めさせていただきましたが、会計検査官だとか税務職員の方々、こういう方々はそういう立場ではございません。特に税務職員の方々というと、国、地方合わせてたくさんの方がいらっしゃるわけでございまして、やはりそういう方々にも許された、国民投票運動ができるような機会を与えていった方がいいのではないかという結論に至ったわけでございます。
○大口委員 ありがとうございました。 以上で終わります。
○保利会長 次に、杉本かずみ君。
○杉本委員 みんなの党の杉本かずみであります。 本日は、貴重な機会をいただき、感謝申し上げますとともに、衆議院、参議院で八党、この衆議院で七党の提出ということに至りまして、関係者の議員の先生方に心から敬意を表したく存じます。 冒頭の質疑者が、平沢先生でいらっしゃいましたけれども、確認書のことを質問されました。私としては、みんなの党も共同提出者の一つに加わらせていただいておるという関係もありまして、みんなの党の党としての意思を確認するという点から、法案提出者の三谷議員に主に質問をさせていただきます。また、一部、自民党の方にも質問させていただくつもりでございます。よろしくお願いいたします。 そもそもというところで、今回の日本国憲法の改正手続に関する法律の一部を改正する法律案とありますので、その先は日本国憲法の改正手続ということも当然視野に入れていかなければならないわけでありますけれども、みんなの党が法案共同提出者に加わった経緯の中で、そもそも憲法改正についてみんなの党がこれまでどういった話し合いをし、現時点でどういった考え方を持っているのかを確認させてください。三谷議員に伺います。
○三谷議員 お答えいたします。 現行憲法は、いわゆる平和憲法として戦後大きな役割を果たしてきたというのは事実です。一方、日本も世界もあらゆる構造が変革、変転する中で、時代の変化に応じた、いわばバージョンアップというものが必要だろうというふうに考えております。 みんなの党は、近代民主化に伴う個人の自立の進展、それをさらに進めた地域主権型道州制の導入によって、国と地方の役割分担の見直しが必要ではないかと考えています。加えて、首相公選制や一院制、さらには緊急事態法制、さまざまな導入など、統治機構の改憲が必要であるというふうに主張させていただいております。
○杉本委員 ありがとうございます。 次に、与党の中での話し合いとか、それに野党も加わってとか、いろいろな経緯があったかと存じますけれども、みんなの党が今回の改正案の共同提出者に加わった経緯及び理由を改めて確認させてください。
○三谷議員 憲法改正にかかわる手続の整備という重要な事項というものが過去の政治情勢などによって行われてこなかったということは、非常に理解に苦しむところでございます。憲法というものが永田町に閉じ込められ、広く国民の間に憲法に関する議論というものが惹起されることはなかなかなかったということでございます。 そういう背景もありますので、今回の法案というものは、そもそものみんなの党の考え方というものが一〇〇%反映されているわけではありません。しかしながら、みんなの党は、さきに述べた状況を改める、国民の手に憲法を取り戻すことが必要であるというふうに考えていることから、今回、国民投票手続の整備を共同で国会に提出し議論を求めるということに参画をさせていただいたということでございます。
○杉本委員 次に、いわゆる三つの宿題ということについてお伺いしたいんです。 十八歳ということが提出者の方々あるいは各党の多くの方々の共通認識、コンセンサスという感じかと伺っております。ただ、翻って、私個人を考えてみますと、十八歳のとき、高校を卒業して、果たして適切な判断力があったのかどうか、私自身はどうかなという思いを持っております。しかし、多くの方々はそうではなくて、俺はしっかりしていたぞという方も多いかと思います。 また、先ほど大口議員から、インセンティブとして考えるというお話もございました。確かに、年齢というものが鶏と卵という関係にあるのかもしれないという認識を議論の中で感じた次第でございます。 また三谷議員に伺いますけれども、公選法における選挙権年齢、二十歳と違っているという点は問題ではないかと思っておりますけれども、この点についてどういう解釈をしているか、今後どうなっていくのかを教えてください。
○三谷議員 現時点において、世界の趨勢が十八歳ということで、日本の場合は公職選挙法上の投票できる年齢というものが二十歳というふうになっておりますけれども、日本だけが未熟であるというような実証はされていないということでございますので、それは十八でも構わないだろうというふうに考えております。 ただ、公職選挙法における選挙権の年齢が二十歳のままで、国民投票の投票権の年齢が十八歳、ここにそごが生じる点についてどのように考えるかという点でございますけれども、憲法改正に対する国民の主権の行使としての憲法改正国民投票と、公職につく者の選択としての選挙というものは、法的に異なる性質のものであるということですので、この両者にそごが生じていたとしても、憲法上問題になるものではありません。そのように一般に理解をされております。 しかしながら、我が党がかねてから一貫して訴えておりますように、同じ参政権グループに属しておりますので、これを何とか一致させていくべきだということでこれから議論を行っていくということになります。 具体的には、選挙権年齢については、改正法施行後二年以内に十八歳に引き下げることを目指して、各党間でプロジェクトチームを設置するとともに、改正法施行後四年を待たず選挙権年齢が十八歳に引き下げられた場合には、これと同時に、投票権年齢についても十八歳に引き下げる措置を講ずることが提出会派の間で合意されています。 この各党プロジェクトチームにおいて、選挙権年齢の引き下げについて二年以内を目途に結論を出すべく、精力的に議論を進めてまいりたいと考えております。
○杉本委員 次に、成人年齢、成年年齢の引き下げに関して伺いたいんですが、科学的にあるいは医学的になかなか証明できるものではないと私も感じておりますけれども、この成人年齢、成年年齢を引き下げることに関して、みんなの党としてはどう考えているかを確認させてください。
○三谷議員 成人年齢と投票権年齢とは法的に異なる性質のものではありますが、社会生活における大人としての年齢という意味では共通の基盤を持つものでありますので、この年齢をそろえることが、立法政策上、一般的には望ましい、そのように考えております。 改正案の附則三項においても、成年年齢等の引き下げについて、改正法施行後速やかに、民法その他の法令の規定について検討を加え、必要な法制上の措置を講ずる旨を規定しております。 みんなの党としては、成人年齢その他の年齢の引き下げについても、四年以内を目途に最大限の努力を行ってまいりたいと考えております。
○杉本委員 次に、船田先生にお伺いしたいと思います。 八党の確認書において、選挙権年齢に関して各党間のプロジェクトチームを設置する旨の合意がされておりますけれども、これは、改正法成立後どのくらいの期間内で立ち上げていくのか、また、立ち上げるときの事務局はどなたが担当するのかを確認させてください。
○船田議員 今御指摘の各党間のプロジェクトチームの設置時期でございますけれども、このプロジェクトチームに与えられたミッションは、まずは、改正法施行後二年以内に選挙権年齢を十八歳に引き下げることを目指すことでございますので、こういうことを考えますと、なるべく早くということが導き出されるわけでございます。 ただ、具体的には、やはり各党と協議の上でそのタイミングを図りたいというふうに思っておりますので、現時点では、改正法成立後可及的速やかに立ち上げるということで御勘弁をいただければと思っております。ただ、そういった目標がございますので、それに向けての準備は着々とやっていきたいと考えています。 また、このプロジェクトチームは、各党の合意のもとに設置をされるものでありますので、これは憲法審査会の外側に置かれるという認識でありますので、各党の事務方が協力をし合って事務局をつくるということで対応していくことになると思います。
○杉本委員 ありがとうございます。 次に、三つの宿題の中の公務員の政治的行為についてということで、これはみんなの党と自民党さんにお伺いしたいと存じます。 公務員の政治的行為に関して、公務員等及び教育者が地位を利用して国民投票運動、票の獲得運動を行うことの弊害は大変大きいと思われますけれども、その点について罰則を設けて禁止する必要はないのか、この点についての御説明を賜りたく存じます。 まずは、三谷議員の方からお願いします。
○三谷議員 現行の国民投票法というのは、公務員等、教育者の地位利用による国民投票運動そのものを禁止しているものではありますが、違反に対する罰則というものは設けておりません。本改正案では、この点についての改正は行っておりません。 みんなの党といたしましては、この禁止の実効性というものを期すために、罰則を科すべきだというふうに考えております。しかしながら、公職につく者の選択としての選挙における地位利用に比べて、国家の根幹をなす憲法改正に対する国民主権の行使としての憲法改正国民投票における地位利用というものは、その範囲等が必ずしも明確ではない、また、公職選挙法に規定されている地位利用についても判例の積み重ねが十分でない等々から、現時点で罰則を設けることは妥当ではないというふうにされました。 我々みんなの党は、現状ではそうだということであるとしても、なお今後しっかりとこれを議論することで内容を詰めていく。具体的には、先日、八党で行われた合意、確認書の中で、罰則を設けることの是非については今後の検討課題というふうにされておりますので、罰則の付与に関して、まさに他党を説得して引っ張っていく、他党の了承を得てまいりたい、このように考えているところでございます。
○船田議員 今の三谷提出者と同じ考えでございますが、七年前の経緯を申し上げますと、やはり七年前にも、地位利用の範囲が必ずしも明確ではなかったということ、それから、公選法にも地位利用というのは規定されておりますけれども、そこにおいても判例の積み重ねが十分でないということがございました。やはり、罰則を設けるということにおいては、その罰則の明確な構成要件を設定することが必要でございますが、それが非常に困難であるという状況でございましたので、七年前にも、禁止であるけれども罰則はつけないという整理をさせていただきました。 今回におきましても、さまざまな角度から議論しましたが、やはりこれはまだ解決できない問題である、このように考えましたので、これは検討課題といたしました。 確かに、みんなの党さん、結いの党さんからは、罰則を設けるべきであるという主張をいただいたわけでございますが、マルチの場で議論したところ、やはりこれは今後の検討課題であるべきである、こういうことになりましたので、八党合意の確認書に入れさせていただいた、このような状況でございました。
○杉本委員 確認書の検討課題ということで、鋭意また話し合いを進めていただくことを期待申し上げます。 次に、特定公務員四職種、組織、地位利用、こういった観点から、裁判官、検察官、公安委員会の委員及び警察官というところが対象でございますけれども、こういった方々に加えて、会計検査官や収税官吏及び徴税の吏員についても国民投票運動を禁止する必要があるのではないかと思いますけれども、みんなの党の見解を伺います。
○三谷議員 我々みんなの党といたしましては、検査官ですとか税務職員に関しても、これは一般的な選挙運動が禁止されているということですので、国民投票運動も禁止すべきではないか、このような主張をさせていただいておりました。 しかしながら、今回、公務員の国民投票運動に関して、純粋な賛否の勧誘、意見表明については現行の公務員法制にかかわらず解禁したというところではございますけれども、この解禁に当たって、国民投票において一般国民ではおよそなし得ない大きな影響を与え得る者、具体的には、国民投票運動を直接取り締まる、あるいはそれについて判断を下す者については引き続き国民投票運動を禁止する必要があるというような判断のもとで、裁判官、検察官、公安委員会の委員及び警察官の四職種に限って、在職中、国民投票運動をしてはならないということです。 先ほど述べました、みんなの党が求めておりました検査官及び税務職員に関しては、国民投票運動を直接取り締まる、あるいはそれについて判断を下すような立場にはないという他党の御判断を尊重させていただきまして、これらの二職種については、国民投票運動が禁止されるそのような主体には含めないということについて合意をさせていただきました。
○杉本委員 ありがとうございます。 私個人としては、一人一人の意思というものは尊重されるべきだ、極力それをお願いしたいと思いますけれども、一方で、文民統制とかいった意味からすると、警察官というところの延長線上に、自衛官や、海の警察官である海保の職員といった方々もいるのではないかなという点はちょっと考えておりますので、確認書である宿題の中で、また大いなる議論をされることを心からお願い申し上げます。 次に、国民投票の対象拡大について、まずはみんなの党に伺います。 みんなの党の三谷さんがきょうは提出者で来ておりますけれども、みんなの党のアジェンダと言われる政権公約の中で一般的国民投票制度を導入する旨の記載がされているかと記憶しておりますけれども、一般的国民投票制度の導入を諦めてしまったのか、いや、今後とも議論をしていくのか、このあたりを確認させてください。
○三谷議員 もちろん、諦めているわけでは全くありません。 そもそも、本法案は、憲法改正に関する国民投票に関する法案でございます。一般的国民投票制度をこの法案によって否定するというような趣旨ではございません。一般的な国民投票、すなわち国民投票の対象拡大については、現行法の附則十二条においても既に検討条項が置かれているところでございます。 一方、今回の国民投票法の整備に関する議論の中で、国民投票制度自体の意義や必要性というものが各党の中で十分に認識されたのではないか、このように理解をしております。 このことから、実は、現行法の附則十二条というものが書きかえられるということでございます。一般的国民投票についてより前向きに検討していく趣旨を明確にするために、改正法の附則においては、意義や必要性の有無についてという記載を、「有無」というところを取りまして、意義や必要性についてさらに検討を加えるという前向きな改正というふうにすることと考えております。 また、提出会派の間でも、一般的国民投票制度のあり方については、衆参の憲法審査会の場において定期的に議論されることとなるよう、それぞれの幹事会等において協議、決定する旨を合意しています。今後、この憲法審査会における定期的な議論を通じまして、みんなの党の一般的国民投票についての考えを引き続き御説明してまいりたい、このように考えております。
○杉本委員 最後、時間となりましたので、船田先生に確認をさせていただきたいと思います。 先ほども、武正会長代理の方からの質問の中で、一般的国民投票制度のあり方について御答弁があって、憲法審査会が四、五回開かれたら一回は一般的国民投票制度の検討をするという御答弁があったかと記憶しておりますけれども、そもそもの、憲法審査会の方を四、五回という、憲法審査会は、今後、非常に多く開かれていくという確認ができるのか、あるいは通常の委員会程度の流れなのか、あるいは特別委員会ぐらいのペースなのか、このあたりをもし御答弁いただければありがたく存じます。
○船田議員 今の御指摘については、既に御答弁をしたところもございますけれども、今後憲法審査会がどう開かれるか、これはまさに各党で、幹事会で合意をしなければできないことでございますが、私の考えとしましては、やはり毎週木曜日が定例日でございまして、週一回必ずやるという前提でこれからも運営できればありがたいなというふうに思っております。そういう意味での四、五回ということでございます。 その四、五回のうちの一回ということを申し上げましたが、その一回を丸々使うという考えもありますけれども、一定の時間をそれに費やすということもあると思います。つまり、全部じゃなくて一部の時間であるということでの一回も含まれるわけでございますので、そのように答弁を補足したいと思います。 いずれにしても、この問題は極めて前向きな政党も多いわけでございますので、我々としても、しっかりとそれを踏まえながら、制度設計についてきちんと議論し、考えていきたいと思っております。
○杉本委員 真摯な御答弁をありがとうございました。 以上で終わります。
○保利会長 次に、井坂信彦君。
○井坂委員 結いの党の井坂信彦です。 平成十九年に制定された日本国憲法の改正手続に関する法律の附則には、三つの検討課題、いわゆる三つの宿題が明示されておりました。 結いの党は、この三つの宿題に回答を示すべく、選挙権年齢等の引き下げ、公務員の政治的行為に係る法整備、また国民投票の対象拡大、いずれについても結いの党案を提示させていただきました。 しかし、憲法という国の根幹に関連するこの法律は、できるだけ多くの会派の考えを取り入れ、賛同を得たものであるべきとの考えから、我が党もこの協議に加わってきた中で、結果として、七会派で議員立法として衆議院に共同提出させていただくことができました。 この改正案について、我々の考え方も述べながら、これまで協議させていただいた中での疑問点も含め、確認も込め、質問をいたします。 まず、選挙権年齢等の引き下げについて、筆頭提出者にお尋ねをいたします。 選挙権年齢等の十八歳への引き下げについて、本改正案においては、経過措置として、改正法施行後四年を経過するまでの間、憲法改正国民投票の投票権年齢は二十歳以上とするとなっております。また、改正案を共同提出するに当たって、八党合意に基づき確認書が交わされました。その確認書において、選挙権については、「改正法施行後二年以内に十八歳に引き下げることを目指し、各党間でプロジェクトチームを設置することとする。」という合意がなされております。 結いの党としての考え方は、選挙権年齢の引き下げについては、この法律の施行後一年以内に必要な法制上の措置を講ずるものとする、その他の成年年齢の引き下げについては、この法律の施行後三年以内に必要な法制上の措置を講ずるものとするとしています。 お尋ねいたしますが、改正法施行後四年を経過するまでの間、憲法改正国民投票の投票権年齢は二十歳以上とすると経過措置が盛り込まれました。これでは宿題の先送りともとられかねない、危惧の声もありますが、四年という数字はどのような理由で決まったのか。また、この四年でどのように具体的に、選挙権年齢も含めた引き下げにかかわる取り組みを行うのでしょうか。筆頭提出者にお伺いをいたします。
○船田議員 これまでも多くの皆さんから御指摘をいただきましたように、憲法改正国民投票の投票権年齢と公職選挙法における選挙権年齢、少なくともこれは早くそろえるべきである、あるいはまた、民法における成年年齢もできるだけ早くそろえるべきである、こういう御指摘がされました。私自身もそのような認識でございます。 そこで、四年、この間は二十であるというふうにいたしましたのは、少なくとも投票年齢と選挙権年齢、あるいは成年年齢が異なっているという状況が長く続くということは望ましくない、このように思いました。そして、この四年の間に、公職選挙法、それから民法における成年年齢を十八歳に下げる、この作業をやるためには四年程度必要ではないかというふうに考えた次第でございます。それが、四年間という一つの基準ということになった次第でございます。 しかしながら、少なくとも公職選挙法の選挙権年齢につきましては、結いの党さんも非常に強く指摘されましたけれども、これはやはりできるだけ早く十八歳に下げるべきだ、こういった意見を十分に踏まえながら、合意事項の中に、二年以内に十八歳に引き下げることを目指したプロジェクトチームをつくるということで、八党で合意をすることができたわけであります。 また、先ほども答弁として申し上げましたけれども、仮にこの選挙権年齢の引き下げができた場合には、その次の課題ということで、成年年齢の引き下げということについても同様な枠組みで議論ができるとありがたいということで、皆様に働きかけを今後したいな、このように考えておる次第でございます。 それから、最後に指摘をいただいた、いわゆる宿題の先送りではないかということでございますけれども、これにつきましては、四年間は二十で参りますが、その他の法令が引き下げができなくても自動的に五年目以降は十八に下げるということで制度設計をさせていただきましたので、私は、宿題の先送りではなくて、今回宿題を解決した、こういう認識でございますので、御理解をいただきたいと思います。
○井坂委員 重ねて筆頭提出者に確認のためお伺いいたしますが、その他の成年年齢等の引き下げについて、ここの部分、成年年齢の引き下げの停滞が国民投票権年齢や選挙権年齢の引き下げのできない言いわけに決してならないように、民法とは切り離して考えるべきだ、こう考えますが、いかがでしょうか。
○船田議員 今、井坂先生おっしゃるとおりでございまして、選挙権年齢につきましては、やはり同じ参政権グループでありますので、これはできる限りそろえることが重要であるというふうに思っております。 もちろん、民法については、必ずしも常に合わせなければいけないということではございませんけれども、やはり諸外国の例を見ても、投票権年齢と成年年齢はほとんど一致をしている、こういう事実もございます。また、その差があることによる問題点も指摘をされているということでございますので、これはできる限りそろえる必要がありますけれども、民法と選挙権年齢、あるいは民法と投票権年齢は直接リンクはさせておりません。つまり、ストッパーではございませんので、この点は、もし民法における成年年齢が下がらないからといって、選挙権年齢が下げられない、ましてや国民投票の投票権年齢が下げられないということは全くございませんので、その点は御安心をいただきたいと思います。
○井坂委員 ありがとうございます。 以下、結いの党の畠中議員に伺います。 附則に「国は、この法律の施行後速やかに、年齢満十八年以上満二十年未満の者が国政選挙に参加することができること等となるよう、国民投票の投票権を有する者の年齢と選挙権を有する者の年齢との均衡等を勘案し、」とありますが、国民投票権の年齢が、例えば民法上の成人年齢に引きずられて、万が一下がらないようなことがあった場合、選挙年齢も下がらないといったことが起こり得る懸念があります。 実際、これまでも、三年たっても選挙権年齢が下がるような措置がとられなかったわけでありますから、速やかに国民投票権年齢及び選挙権年齢を下げるんだという意思をお示しいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 〔会長退席、武正会長代理着席〕
○畠中議員 御指摘の法制上の措置は、現行法が施行されるまでの三年間に義務として行うこととされていたものでありますが、現在に至るまで講ぜられていないということは、本来想定していなかった事態が発生しているというふうに認識しています。 先ほど答弁の中にもありましたけれども、本改正案においては、憲法改正国民投票の投票権年齢は、改正法施行後四年間は二十歳以上、五年目、正確に申しますと、四年と一日目からは十八歳以上として、選挙権年齢等の引き下げとの間にリンクを設けていないということを申し上げておきたいと思います。 さらに、御懸念の、均衡を勘案しというこの趣旨ですが、決して年齢が高い方、すなわち二十歳で均衡されてしまうということは、立法者の意思に反し、起こり得ないということも申し上げておきたいと思います。投票権年齢が改正法施行後五年目から十八歳以上となることを踏まえ、選挙権年齢も十八歳に引き下げよという趣旨にほかならないということを申し上げておきたいと思います。
○井坂委員 引き続き、結いの党の畠中議員に伺います。 我が国は、急速な少子高齢化にあり、日本国憲法制定時と比べれば、大きく人口構造が変化しております。社会制度上、世代間の格差の是正等も政治課題に上りつつありますが、こういった観点からも、投票権、選挙権年齢の引き下げを急ぐべきだと考えますが、いかがでしょうか。
○畠中議員 委員御指摘のとおり、少子高齢化が進む現代においては、社会制度上の世代間格差の是正等の観点からも、投票権、選挙権年齢の引き下げを急ぐべきとの考え方については、大いに賛同するところでございます。 総務省が十五日に推計人口を発表しましたけれども、十五から六十四歳の現役世代の生産年齢人口が八千万人を割り込んでいて、一方、六十五歳以上の高齢者の割合は二五・一%と過去最高になっている、ゼロから十四歳の年少人口の割合は一二・九%と過去最低、こういうふうに人口構造が大幅に今変化している状況でありますから、こういった観点を、投票権の年齢、選挙権の年齢に反映してしかるべきだというふうに考えております。 引き続き、プロジェクトチームが設置されてまいりますが、議論をリードしてまいりたいと考えています。
○井坂委員 次に、公務員の政治的行為に係る法整備についてお尋ねします。 今回の改正案では、附則に、「組織により行われる勧誘運動、署名運動及び示威運動の公務員による企画、主宰及び指導並びにこれらに類する行為に対する規制の在り方について検討を加え、必要な法制上の措置を講ずるものとする。」とあります。 一方の八党合意の確認書には、「改正法施行に当たり、国民投票運動を行う公務員に萎縮的効果を与えることとならないよう、政府に対して、配慮を行うことを求める。」とあり、やや混乱させる内容だと指摘し、これまでの協議の中でも、若年層の権利よりも公務員の権利の方が大事なのかと、バランスを欠いた案に対して懸念を表明させていただいておりました。ですので、先ほど質問させていただきました十八歳への年齢引き下げは、改めて強くお願いをしておきたいと思います。 さて、特定公務員の国民投票運動の禁止について、今回の改正案は、先ほどの質問でもありましたが、在職中に国民投票運動をすることができない者として、裁判官、検察官、公安委員会の委員及び警察官となっております。結いの党では、これ以外に、検査官、収税官吏及び徴税の吏員を対象に入れておりましたが、これは公選法との整合性をとるためでもありました。 今回、対象者を裁判官、検察官、公安委員会委員及び警察官のみにとどめた理由を、確認の意味で改めてお尋ねいたします。
○畠中議員 委員御指摘のとおり、当初、結いの党案では、よりシンプルに、公職選挙法に合わせて、検査官及び税務職員も国民投票運動を禁止すべきではないかとしておりましたけれども、各党の協議の中で、さきに述べた、国民投票運動を直接取り締まる、あるいは、それについて判断を下すような立場にはないこの二職種については、国民投票運動が禁止される主体に含めるべきではないのではないかということも合理的な判断だと考えまして、そのようにした次第でございます。
○井坂委員 重ねてこの問題、結いの党に伺います。 先ほどもありましたが、特定公務員の在職中の国民投票運動禁止、その違反に対して六カ月以下の禁錮または三十万円以下の罰金という罰則を設けておりますが、公務員等及び教育者がその地位を利用して国民投票運動を行った場合にも、禁止の実効性を高めるため、同様に罰則を設けることが必要であると考えますが、畠中提出者の見解を伺います。
○畠中議員 公務員等及び教育者が地位を利用して国民投票運動を行うことは決してあってはならないことでありまして、現行法でもそれについて明確な禁止規定を設けています。しかし、これに対する罰則は設けられておらず、この点については今後の検討課題になっています。 今後、プロジェクトチームの中で、この論点についても大いに議論をして、前向きな検討を行っていきたいと思っております。こういったことが確認書にも盛り込まれておりますので、さらに議論を深めたいと考えております。
○井坂委員 次に、国民投票の対象拡大について伺います。 憲法改正以外の重要問題に関する国民投票については、これまでも複数回、憲法審査会から委員が海外派遣され、審査会でもたびたび議論されるなど、そのメリット、デメリット双方について、我が国でも一定の蓄積があるはずです。 結いの党案においても、原案を発議するための賛成者要件は、衆議院では議員百人以上、参議院では議員五十人以上とするなど、乱発を防ぎ、あくまで予備的な国民投票にするなど提案し、この問題に答えを出させていただきました。 こういった重要問題について、間接民主制との整合性の確保は考えつつも、我が国にとって極めて重要な問題と捉え、政治課題として国民の意思を問う仕組みは重要だと考えますが、結いの党の畠中提出者の御見解を伺います。
○畠中議員 政治課題として国民の意思を問う仕組みは重要だという考え方には全面的に賛同するところでございます。 その上で、今回、国民投票の対象拡大については、既に現行法の附則十二条で検討条項が置かれているところであり、今回の改正案を取りまとめるに当たっても、いわゆる一般的国民投票制度の導入についてさらに前向きに検討していくべきという意見が、我が党を初め、ほかの党からも多く出されたところでございます。 結果的に、今直ちに具体的な制度設計をするには至りませんでしたけれども、これまでの検討をさらに一歩進める、より前向きに検討していく、こういう趣旨を明確にするため、現行法附則十二条の文言を一部改めた上で、意義や必要性の有無についてという、この「有無」を取り払い、意義や必要性についてということに改めまして、そして、「更に検討を加え、」ということで、「更に」という文言をつけ加え、より前向きな意思ということを明確にさせていただいたわけでございます。 一般的な国民投票については、現行の憲法が間接民主制をとっていることから懸念される方も多いと思います。しかしながら、憲法自身が例外的に直接民主制を書いている事項もありまして、例えば、この憲法改正に対する国民投票であるとか、最高裁判所裁判官の国民審査とか、あるいは地方特別法の制定に関する住民投票があるわけです。 すなわち、限定的ではありますが、憲法は直接民主制を容認しているというのは、昭和五十三年の真田内閣法制局長官の答弁にもあるわけです。「法的な効力は与えない、どこまでも国会が唯一の立法機関であるという憲法四十一条の原則に触れないという形に制度を仕組むということであれば、まずその点は憲法に違反しない。しかも、どういう事項についてこれを国民投票に付するかということについても、国会自身が決めるということであれば、それはやはり国会が国権の最高機関であるという原則にも触れない」と、諮問的な国民投票は間接民主主義に反しない、国民投票の合憲性に関する答弁が過去にございます。 結いの党が提示させていただきました国政重要問題国民投票制度の創設は、まさにこの趣旨に沿った形での制度設計をしておりまして、今、井坂議員がおっしゃったような事案についても、国民の意思を問う仕組みをさらに検討していくべきだと考えています。 衆参の憲法審査会の場において定期的に議論されることとなるでしょうから、我が党は、これに関する議論を積極的にリードしてまいりたいと考えております。
○井坂委員 時間が迫ってまいりました。最後に、端的に一点だけ。 各党協議で、この改正案で、先ほどのように、「その意義及び必要性について、」「更に検討を加え、必要な措置を講ずる」、こういう検討条項を附則に規定することになったわけですが、具体的にどのように議論を進めていこうと考えておられるのか。時間が限られておりますので、端的にお願いをいたします。
○畠中議員 先ほど船田提出者からも御答弁がございましたが、この一般的国民投票制度のあり方については、衆参の憲法審査会の場において定期的に議論されることとなるよう、それぞれの幹事会等において協議、決定する旨を提出会派の間で合意したところでございます。 具体的には、憲法審査会が四、五回開かれたら一回は一般的国民投票制度を検討するための憲法審査会を開くということの合意でございまして、こういった中で、結いの党、今回制度設計をさせていただいた内容もさらに議論の中に盛り込ませていただきまして、この検討を前に進めていくことができればと考えております。
○井坂委員 ありがとうございます。 結いの党は、戦後、日本国憲法が果たしてきた役割を正当に評価するとともに、時代の要請に応じて不断の見直しを行う、こういう立場で憲法議論を今後も引き続き深めていくことを表明いたしまして、本日の質問を終わります。 どうもありがとうございました。
○武正会長代理 次に、笠井亮君。
○笠井委員 日本共産党の笠井亮です。 議題となっています日本国憲法の改正手続に関する法律、その改正ということでありますが、いわゆる改憲手続法であります。その附則で、法施行までの三年間に選挙権年齢等の十八歳への引き下げや公務員の政治的行為の制限に係る法整備など、先ほど来、検討課題ということでありますが、いわゆる三つの宿題が課されてきたわけであります。 そこで、船田議員に伺いますけれども、先ほどこの宿題は解決したと言われましたが、そこは正確に言わなきゃいけないと思うので、宿題として、例えば年齢問題で言っていたのは、十八歳投票権、投票権年齢を十八歳にする、そして選挙権年齢等もそれに合わせて十八歳に引き下げるというのが宿題のポイントだったわけで、そういうことも含めて宿題はできたのか。そういう認識を改めてきちっと伺いたいのですが、いかがでしょうか。 〔武正会長代理退席、会長着席〕
○船田議員 今、笠井委員が御指摘のように、三つの宿題がございます。そのうち、期限が定められていた選挙権年齢の十八歳引き下げ、公務員の政治的行為に係る法整備については、本来は制定後三年、すなわち平成二十二年の五月までに法整備を行うべきでありましたけれども、さまざまな事情があり、現在はその期限を既に優に徒過している、こういう本来想定しなかった状態が発生をいたしてしまいました。 この結果として、現行法のもとでは国民投票を実施することは困難である、この困難な状況を解決する、そういう意味でこの宿題を解くということにいたしたわけでございます。 そこで、選挙権年齢十八歳への引き下げでございますが、これまでも指摘をしておりますように、改正案におきましては、改正法施行後四年間は二十以上、五年目、すなわち四年と一日目からは十八歳以上とされておりまして、投票権年齢は法律上明らかにされているのでありまして、疑義が生じる必要はないということになっております。 確かに、改正法施行後速やかに、投票権年齢、選挙権年齢の均衡等を勘案し、必要な法制上の措置を講ずるものとする旨の検討条項が改正法附則に設けられておりますけれども、投票権年齢とのリンケージは設けられておりません。いずれの時点においても投票権年齢は明らかでありますので、宿題を解いている、このように認識をしております。 もう一つの公務員の政治的行為に係る法整備につきましては、純粋な賛否の勧誘及び意見表明に限って公務員も行うことができることにしております。これにより明確に宿題を解いたところでありまして、賛否の勧誘行為について存在していた国家公務員と地方公務員のアンバランスも、その限りにおいて解消したというふうに考えております。 しかしながら、今回解決できなかった問題については、これは各党の合意ということで確認書で書かせていただきました。問題は多少残っておりますけれども、現在の国民投票法が実際に動くということを実現させる、そういう意味においての宿題の解決にはなったもの、このように理解をしております。
○笠井委員 今、宿題の解決になった、実際に動くという点でという話になったのですが、そこはごまかしちゃいけないと思うんですね。他人事のように、徒過して三年間たったと言われるけれども、三つの宿題というのは、二〇〇七年当時に、自民、公明の法案提出者が、つまり立法者の意思として、三年間に選挙権年齢についても引き下げるということも含めてみずからに課した課題だったと思うんですね。責任を曖昧にしちゃいけないと思うんですよ。 自民、公明の法案提出者は、二〇〇七年の五月のときに、私も鮮明に覚えていますが、法施行までの三年間に必ず選挙権年齢等の引き下げをするから法案を通してくれと、慎重審議を求める国民の声を押し切って法案の採決を強行したわけですから、そう言った以上はその責任があるわけで、そういう意味での宿題ができていないわけです。 なぜできなかったのか。その点については、船田議員、いかがですか。
○船田議員 この三つの宿題につきましては、確かに、前の二つについては、三年間という期限を区切りまして、その間に法整備をきちんと行うということが法律上は規定をされました。 ただ、政治的なさまざまな動きがございました。また、とりわけ、この七年前の法律を決めるときに、自公民でそれまで議論してまいりましたけれども、さまざまな事情により民主党さんが最後の段階で抜けられたということもありまして、その合意の枠組みというのがやや揺らいだということがございました。 この点については、決して、人ごととして、全ては状況が悪いからということで、みずからの責任を転嫁するつもりはございません。しかしながら、このようなさまざまに変化をする政治状況の中で何とか努力をしてきたということについては、御理解をいただきたいと思っております。 そういった過去の経緯、そういったものを全てのみ込んだ上で、しかもそれを反省した上で、さらに解決ができないかということで、真摯にこの三つの宿題について取り組んできたということについても、何とか御理解をいただきたいというふうに思っております。 現状において宿題三つを全部きれいに片づけましたよというようなことを言えば、それは言い過ぎだと思います。不遜なことだと思います。しかしながら、今申し上げたような範囲で、すなわち、国民投票法が現状で動かない、この状況を動ける状況にする、しかも、それは、三つの宿題で示した方向性に従って、一〇〇%達成したということではないけれども、五割、六割達成をしたという点においては、その意味で部分的に宿題を解決した、そして法律が実際に動くことになるんだという点においては一歩前進であるということで、ぜひ御理解をいただきたいと思います。
○笠井委員 要するに、法律を動かすために、宿題は別の形にしちゃったという話になるわけですね、今伺っていると。 つまり、宿題と言っていたのは、投票権十八歳ということに合わせて選挙権も十八歳にするというのが宿題だったわけで、それは政治状況によってできなかったと言われたけれども、では、今度も確認書とか言われるけれども、今後だって政治状況が変わったら何のあれにもならないという話になりますよね。 私は、そういう点でいいますと、私自身が、この改憲手続をめぐる議論が始まった二〇〇五年の九月の憲法調査特別委員会以来、大体この辺の席に座っていまして、ずっといましたけれども、今日の審査会に至るまで、委員、理事会、幹事会オブザーバーとしてもかかわらせていただいて、船田議員とも議論を闘わせてきたということでございます。 改めて思い起こすんですが、船田議員御自身が、選挙権年齢等の引き下げにかかわって、では、二〇〇七年の法案の審議当時、どういう答弁をなさっていたか、端的に。覚えていらっしゃいますか。
○船田議員 その時点におきましては、三年以内に必ずやりますということを宣言、宣言といいますか答弁として申し上げた経緯がございました。 ただ、その後のさまざまな政治状況の変化等もございまして、それが実現できていないということは、これはもう私、答弁者としても大変重要な責任を感じている状況であります。
○笠井委員 政治情勢の変化というのはこれからも変化するわけですから、では、今度、改定案をやったところで、いろいろつけたところで、確認書をやったところで、また、その次の段階で政治情勢でできなかった、こういう話になっていきますよね。 今、船田発議者がおっしゃったみたいに、私も改めて思い起こすんですが、二〇〇七年の三月、特別委員会の場でも、公選法、民法、これは国民投票法案が十八歳にする大前提として、少なくともこの二つは改正しなければならないと言われた。また、四月十七日の参議院の特別委員会では、公選法の規定を変えるということが最低限の条件ということまで答弁されたわけで、それを前提に附則をつけて、そして立法者の意思としての答弁もして、法律を成立させたわけです。 ところが、改定案は、そういうものとは全く違うものになっているわけです。では、あのときの答弁は何だったのか。ましてや、今度、確認書ということで、やるんですと言われるけれども、幾ら結んでもということになっちゃうじゃないか。 今、国民にその点では何と説明なさるのか、改めて伺いたいと思います。
○船田議員 今、笠井委員が御指摘の点でございますが、今答弁でも申し上げましたように、七年前の状況あるいはそれから以後の私どもの努力、こういう点においては十分ではなかった部分があります。これは、率直に反省をしたいと思います。 そして、改めてこの宿題を解こうということで、この国会におきまして、まずは公明党との協議、そして、その後は、賛同していただけることを前提として、各党との協議をさせていただいたわけであります。 七年前、あるいはその七年の間の政治的な環境というのは、この宿題を解く、あるいは国民投票法を動かそうという状況の中で、基本的な尽力をしている、動いている、こういう政党は、過去においては自民党と公明党だけでやってきたという状況があります。 しかしながら、その後、新たな選挙が行われ、安倍内閣ができ、そして現在に至るまで、特に私どもとしては、自公合意の上に、野党の皆さんとの協議を丁寧に重ねてやってまいりました。その結果として、国会における八党、衆議院の中だけでは七党になりますが、それだけの政党の皆さんの合意をいただいて、この改正案を共同で提出したということになっております。 その中には、年齢要件も含めた幾つかの問題点について合意をしたり、あるいは合意をした部分については法律の改正案として盛り込んだり、さらには確認書に書いたりということで、政治的な環境は、それ以来ずっと変わっているというふうに認識をしております。 すなわち、三つの宿題のうち、その幾つかについて、さらに一〇〇%に近い形で解決できる環境というのが整ってきたというふうに認識をしておりますので、改めてそのような形で、法案の修正案ということで提出をさせていただいた、この点はぜひ御理解をいただきたいと思います。
○笠井委員 何度も伺ったと思うんですけれども、宿題ということについて、宿題の中身を変えちゃっているんですよね。 つまり、施行後三年以内に、投票権年齢は十八歳なんだけれども、それに合わせて選挙権年齢等を引き下げるというのが、例えば年齢問題でいえば宿題だったわけです。 ところが、今、再三、船田議員が言われるのは、その宿題の中身、つまり、国民投票法、手続法を動かすということが宿題である、それは解いた、それを解くものが今回の改定案だというふうにすりかえて、そして、それは動かすということで、これでやるんだという中身にしちゃって、その意味での宿題を解かれたという話をする。 それを、政治情勢が変わったから、政治環境が変わったから、こういうふうに言われるわけですけれども、それは明らかにこの間の経過と答弁と立法者の意思と違う話になっているということになると思うんですよ。 国会というのは、法律を決めたら、それについてどうするかということで、法律に即して、あるいは、その答弁で立法者の意思というのが表明されるのに即してやるのが当然の筋なわけですね。 そこで、あの当時の経過、直接は会派としてかかわってこられなかった発議者の方、どなたでも結構なんですけれども、そうした経過があるという問題、そして、結局、国会で答弁して、そうやって絶対やるからと言って、しかも附則にして、やってきたけれども、できなかったら、宿題というのは、実は動かすことがメーンだったので、それは今度解く方向で改定案を出したんですというふうなことについて言うと、国会という場でそういうことがあっていいのかというのは私は率直に思うんですけれども、どなたか、そのことについて御意見をいただけるでしょうか。
○船田議員 事実関係をちょっと説明いたしますと、今、笠井委員の、宿題をすりかえた、あるいは宿題を別のものにしてしまったという御指摘については、必ずしもそうではないと思っております。 確かに、本則におきましては、投票権年齢は十八歳、これは動かしておりません。そして、宿題としてあるのは、公選法、民法も十八歳に下げるんだということであります。その点につきましては、なお検討の課題として残っておりますけれども、本則を十八としていること、それから、新たな改正案におきましても、まさにその他の年齢を下げるための期間として四年間ぐらいは必要であろうと先ほど申しましたが、四年が過ぎたら自動的に十八に下がるという制度設計をいたしました。 ですから、時間は少しかかりますけれども、十八歳を実現させるという点では、宿題の範囲の中に入っているというふうに思っております。すりかえでは決してありません。
○笠井委員 私、勝手にすりかえたんじゃなくて、船田議員が答弁の中で、動かすという宿題は解いたというふうに言われたので、つまり、動かすという宿題というふうに設定されて、それは解いたというふうにみずからおっしゃったことについて、私は言ったんですね。 それで、結局、今、宿題は別にずらしていないと言われたけれども、そもそも法律で言うと、現行法は、国民投票は十八歳と言っているのを、今度は改定案で四年間は二十歳にしちゃうわけですから、そこを変えちゃうんですよ、前提で。宿題は、十八歳のところを選挙権等も同じように十八にするというのが宿題だったので、明らかにこれは違うと思うんです。 当時、会派としてかかわってこられなかった発議者の中で、ちょっと私、そこの点は今後のことにもかかわると思うんです。確認書とか、あるいは今度改定案をつくった場合にも、情勢が変わったとかなんとかと言って、設定したものと違う話にどんどんしちゃったら、幾らでも法律案は多数で変えられますから、そんなやり方をしていたら、結局、今後も何かずっと変なことになっていくんじゃないかと思う。 立場はそれぞれあると思うんですけれども、そういうことについてはどういうふうに踏まえる必要があるかということについて、どなたか、では、鈴木議員、いかがでしょうか。
○鈴木(克)議員 私も実は、当選以来、憲法調査会、そして憲法審査会に携わってまいりました。 確かに、私も実は、七年前に、提案者の一人として、三年以内に必ず十八歳にするということを前提として提案した一人でありますので、今、笠井さんのおっしゃるところについては、じくじたる思いがあります。 今回、我々は共同提出になったんですが、党内でも実はこのことが非常に議論になりました。どう担保するんだという話がありましたので、それは、結果的には確認書という形で各党が署名をしたということを我々としては非常に重く感じて、そして、ほかのところもありますけれども、共同提案をさせていただくということにしたわけであります。 ただ、今、すりかえた、そして三つの宿題を変えたということを笠井さんがおっしゃるその主張については、全く私も、それはそうではないということを言い切れるつもりはありませんけれども、経過の中で、やはり、今日こういう形になってきたということでありますので、私としては、また我が党としては、これを是として、確認書というものを非常に重く見ておるということを申し上げたいと思います。 以上です。
○笠井委員 ありがとうございます。 お立場はもちろんありながらも、率直に言っていただきました。 憲法調査特別委員会での審議というのは、そういう意味では、一体何だったのかというのが改めて問われてくるというふうに思うんですね。船田議員がいろいろ言われたんだけれども、そこのところをはっきりさせないと、今ここで改定案の審議をやったところで、ここでの答弁もまた何の担保にもならないということになりかねないということだと思うんです。 今回の改定案は、一言で言って、端的に船田議員が、動かそうという宿題という意味では解いたと言われたんだけれども、成立時の約束をある意味ではほごにして、現行法の抱えるさまざまな問題点は先送りにして、とにかく改憲の国民投票ができるように形だけ整えるということになる、こういうふうに受けとめられても仕方がない、そういう問題だと思います。 そこで、船田議員にさらに伺いたいんですが、先ほど、改憲手続法の改定というのは、憲法改正の手続を整備するということで、そのためだというふうに言われました。この手続法というのは、二〇〇七年五月に自公両党によって成立が強行された。この場面も、改めて私もここで記憶に新しいところでありますが、我が党は、九条改憲の条件づくりとして強く反対をいたしました。 あれから今日まで七年間になりますが、二〇一〇年の五月の施行からでいえば四年間ということになります。そういう長期にわたってある意味ほったらかしにされてきたということで、現在、法律はあっても、実際には国民投票ができない状態にあるということだと思うんです。 しかし、この間、では、国民の側から、そのことで困っている、これでは使えないじゃないか、今すぐ整備せよという多数の声が具体的な形でどういうふうにあらわれているのか、あるのかないのか、その点についてはどういう認識でいらっしゃるんでしょうか。
○船田議員 憲法改正の手続の重要な部分というのが、やはり国民投票法でございます。それが動いていないということは、実は、これは国民の憲法に対する考え方を聞けないという状況にもなります。 まさに、私は、この国民投票法を整備するということは憲法に関しての国民主権を生かすということになることでございますので、まず、基本的には、そういう点で一日も早く手続法は整備をするべきである、こういうことで過去においても取り組んでまいりましたし、現在でも真剣に取り組んでいる、こういう状況でございます。 憲法改正の必要がないという世論、もちろんそれはあると思います。しかし、これまで何度かにわたりまして、新聞社あるいは影響力のある団体が憲法改正の是非を問う、そういう世論調査を何度もやっておりますが、回を経るごとにだんだんとその数が増してきている、割合がふえてきているということも事実であろうと思います。 物によりましては、逐条ごとに、どこが改正の必要があるか、どこが改正の必要がないかといういろいろな世論の調査もあるわけでございますが、私自身が見ても、そういった状況で、憲法に対する改正すべきであるといういろいろな意見は我々にも寄せられている、こういう状況でございます。 もちろん、国民投票制度がさらに整備をされて実際に動き出しても、そして国会が発議をしても、最終的に国民がそれはだめだということであれば、そこで明確に否決をしていただければいいわけでございますので、否決もしないうちに、憲法を変えてはいけないということで全てをとめるということは、そもそも民主主義の状況から反することになる、このように理解をしておりますので、その観点において、私は、憲法改正手続をしっかりと整える、このことが国会における当面重要な役割であると認識をいたします。
○笠井委員 主権者国民という点では、国民が今、改憲手続法そのものについて、今回のような改定を求めるという要求がどれだけ具体的にあるのか、どんなものがあるかを挙げていただきたいというのが私の質問なんですが、国民の側から見てそういうものを求めているというのがどれだけあるか。
○北側議員 憲法を改正すべきかどうかという問題、また憲法を改正するとしてもどこを改正すべきかという問題、その問題と国民投票法をきちんと整備するという問題とは、次元の違う問題だと理解をしております。 憲法九十六条の一項には憲法改正についての手続が、憲法九十六条一項、憲法に書いてあるわけですね。ところが、これまで、国民投票の手続についてどうするかという法律について整備がされていなかった。これは、憲法で求めているにもかかわらず、国会が、そうした法律の整備をある意味怠ってきたということだというふうに理解をしております。 憲法を改正すべきかどうか、憲法を改正するとしてもどこを改正すべきかという内容の問題とは別の問題で、これは当然のこととして国民投票手続をきちんと整備しなければならない、これは国会の責務だというふうに私は考えております。
○笠井委員 今、怠ってきたと言われましたが、では、この七年間でいえば、実際に整備を怠ってきたのは、自民党であり公明党であり提案者じゃないですか。その責任があると思うんですよ。私は、何度聞いても、結局、手続法がなくて今困っている、七年間も動いていなくて何をやっているんだ、具体的な要求について形があるかと言っても、そのお答えがない。実際、ないんでしょう。 今、改憲に対する世論についても船田議員が言われましたけれども、この間の世論調査の結果を見ますと、九条だけでなくて、むしろ改憲自体に対して反対が多数になっている、そういう傾向です。 朝日の四月七日付、今の憲法を変える必要がある四四%、必要ない五〇%。産経新聞の四月一日付では、憲法改正賛成三八・八%、憲法改正反対四七%。初めて逆転したんだといって、産経新聞は一段見出しで小さく書いてありましたけれども。しかも、昨年同時期と比べて賛否が逆転したというのが特徴だと産経で言われている。産経新聞もそうだ。 なぜ逆転したか。この国民の意識、そういう意識に変化があるということについて、さらに変化があることについて、船田議員は先ほど多数になってどんどんふえていると言ったけれども、こういう調査の結果を踏まえてどういうふうにお考えでしょうか。
○船田議員 さまざまな世論調査があり、その時々でふえたり減ったりするということはあると思います。ですから、その一時期だけのことを捉えて云々するということは、余り適切ではないのじゃないかというふうに思います。 今、北側提出者からも御説明がありましたように、まさに、この国民投票法をきちんと整備するということは手続の問題であります。憲法の九十六条にまさに改憲の手続がきちんと書いてありますので、最初から、憲法改正はけしからぬということで、その手続を整備することについてもだめだというのでは、これは民主主義からは反することになる、あるいは憲法に照らしておかしな話になってしまう、私たちはこういうふうに思っております。 やはり国会の責任として、憲法の九十六条に定められた改憲の手続を整備する、憲法改正を実際どこをどうするかということは切り離して、そういう手続があるということを整備することは、私は、少なくともきちんと国会の役割として決める必要がある、こういうことで作業をさせていただいております。 それから、これまで七年間やってこなかったではないか、さまざまな御指摘をいただきましたけれども、これについて、私どもが、それは他人事で知らないということを決して申し上げるつもりはございません。我々の責任でこういう状況になっているということは十分踏まえ、十分反省し、その上に立って、そういうことのないように今度こそやろうではないかということで努力をしていることをぜひ御理解いただきたいと思います。
○笠井委員 憲法改正に対する世論については、先ほど船田議員の方からどんどん改正がふえていると言われたので、最近の傾向はこうですよと言ったので、何か都合が悪いと今度は一時期みたいな話でやられてくるのは、非常に、もっと正面から受けとめなきゃいけないと思うんですね。 それと、結局、そういう意味でいうと、今、国会の中では確かに改憲派が多数に見えますけれども、国民の中では、少なくとも世論調査を見る限り、憲法を守れが多数派だ、実際、そういう声が広がっている。 国民が、つまり、世論調査を根拠に先ほど改憲派がふえていると言われたので、そういう点では求めていないことは明らかなので、九十六条でルールづくりが必要だと言われるけれども、しかし、この間、戦後ずっとなかった状況の中で、しかも、七年間はやると言ってやってこなかった状況の中で、ゆっくり時間をかけてそれをやったらいいじゃないか、先送りしたまま、なぜ手続改定を急ぐ必要があるのか、こういう問題になってくると思うんです。 今、安倍政権が、憲法解釈の変更によって、これまでできないとしてきた集団的自衛権の行使を容認へと動いて、衆参の国会決議があって国是としてきた武器輸出三原則を撤廃して、そして原則解禁を閣議決定したり、国民の大きな反対を押し切って秘密保護法を強行するなど、一連のきな臭い動きが強まる中で、憲法まで変えてしまうんじゃないかと国民は不信と警戒を強めている、そのあらわれが今の世論調査に出ていると思うんですよ。 船田議員は、集団的自衛権行使容認のために拡大解釈を自由にやるなら憲法改正は必要ないと言われてしまうと、三月十三日に言われたということでありますけれども、解釈改憲が先行することで明文改憲の機運がしぼむことに懸念を示されている。そこで、手続法を改定することで改憲の条件づくりをやる、世論づくりをやりたい、そういうことで今進められているんじゃないんですか。率直に言って、どうなんですか。
○船田議員 今、笠井議員から、少し前でございますけれども、私の自民党総務会での発言をちょっと引用していただきました。 私自身、そういうふうに正直思いまして発言をいたしましたけれども、そのことと今回の国民投票法の改正というのは、私の頭の中ではリンクは全くしておりません。これはやはり、先ほど申し上げましたように、憲法改正についての国民の主権を生かす、主権をきちんと果たす、そのための道具として、この国民投票法は必ず整備をしなければいけないということであります。 それは憲法の九十六条にも規定をしているわけで、憲法そのものが、そういった手続をしなさい、こう命じているわけでございますので、その憲法に従った規定として当然のこととして、この整備をやろうということで努力をしております。その他の、いわゆる安倍内閣におけるさまざまな案件、そういったものとのリンクというのは一切考えておりませんので、その点は誤解のなきようにお願いいたしたいと思います。
○笠井委員 今そう言われたんですが、私の中では、もうはっきりリンクしちゃって受けとめているんです。 憲法九十六条というのは、国民の多数が、やはりここはどうしてもだよねという多数の声になって世論になったときに、その必要な手続を決めればいいわけで、何も今、そういう状況でないという先ほどの世論調査もありましたが、そのときに、いろいろな問題を抱えて、やりながら先送りしたり、難しい話にして仕組みがややこしくなったり、確認書がどうだこうだと言って、とにかくつくって動かすようにするということじゃなくて、やはり、今国民が求めていない、問題だらけの先送り、そういうものについては、この手続法は改定ではなく廃止すべきだ、私は強くそのことを改めて言いたいと思います。 そこで、枝野議員に伺いたいんですが、枝野議員とも、二〇〇五年以来、いろいろと議論させていただきました。そこで、幾つか伺いたいんですが、この改憲手続法、今、三つの宿題という形で放置されたまま、二〇一〇年の五月十八日に施行された。このときは、鳩山内閣、民主党政権でありました。枝野議員は行政刷新担当大臣で、民主党の政権下で初めて置かれた法令解釈担当大臣をされていたと承知をいたしております。 その当時、施行日が目前に迫った二〇一〇年の四月十五日の記者会見で、こう言われております。附則に定められた法整備が進んでいないもとで手続法を施行できるのかという問いがありまして、それに対して、当時大臣だった枝野議員がこう言われている。政治論として考えたときには、これは国民投票制度自体が国会における三分の二多数、両院における三分の二多数の発議がなされなければ発動されないシステムでありますので、そういった意味では、純粋法理論上、施行できるのかどうかということの議論に余り今は意味がないというふうに思っていますというふうに言われました。 これは、どういう意味で言われたんでしょうか。
○枝野議員 その当時、具体的に、衆参両院の三分の二多数で発議をするということに向けた具体的な動きが存在しない状況でございました。ですから、発議がなされなければ実際に国民投票制度は運用されないわけで、したがって、政治的に、施行可能なのかどうかという法的議論と、先行してなのか、あるいは背景としてなのか、それはいろいろな言い方があるかもしれませんが、まず、そもそも発議がなされるような状況でない以上は、法理論的に今できるのかという議論自体が余り意味がないですね、こういう趣旨で申し上げたと記憶しております。
○笠井委員 つまり、衆参両院で三分の二以上の賛成で国会が改憲案を発議しなければ、この改憲手続法は発動されない。当時、今、国会はそういう状況にないから、つまり手続法がどういう状態にあってもある意味関係ないと言うと変ですけれども、そういう意味だということで言われたというふうに受けとめていいんですか。
○枝野議員 その発言の趣旨はそういうことですが、恐らく次の問いというか御意見が予想されますので、ただ、私は、あるいは私どもは、そもそも憲法改正の手続に関する法律は、日本国憲法が公布されて施行されるまでの間か、その場合だと旧憲法下の議会ですので、それは避けるべきだという考え方があるとすれば、現行憲法下における国会が形成された最初の国会で当然制定されておかなければならない制度であって、これは、大変恐縮ですが、先輩世代の皆さんがそれを怠っていた。何十年とおくれてしまった宿題ではありますが、では、もっともっと、どんどんおくれていいのかという話であれば、本来そのころつくっておくべきものであった以上は、できるだけ早くつくった方がいい。 実際にそれがいつ使われるのか、使われることが具体的に今想定されるのかということと関係なく、本来はそのころつくっておくべきだったという立場からやっております。
○笠井委員 政権を担って与党でやられているときはどちらでもいいというような形で言われているわけで、私は、そういう点でいうと、今、先回りしてと言われたので、そのことを言われたんだと思うんですけれども、つまり、今の国会も衆参両院の三分の二以上の賛成で改憲案を具体的に発議する状況にあるとは言えないので、それは、そもそも九十六条、あるべきであったという議論に立ったとしたって、しかし、いろいろなことで宿題があったり、懸案があったり、先送りだったり、いろいろなごちゃごちゃしたことをやるんだったら、なぜ急ぐのかという話になるのではないかという問題はあるんだというふうに思います。 もう一点、枝野議員が同じ日の記者会見でこうも言われているんですね。むしろ重要なことは、三年以内に十八歳投票権に向けた法整備を行うということを、残念ながら前政権下ではなされなかったということを受けとめて、我々が少なくとも政権を得てから三年以内には、この附則で求められている作業を行わなければならないという我々の責任を負っている、その責任を粛々と果たしていくということだというふうに思っていますと言われましたが、民主党は実際に何年間政権を担当されていましたか。
○枝野議員 我々は、三年三カ月、政権を担わせていただきました。したがって、我々が政権をお預かりしたところを起点にしても、三年という、従来の国民投票法の猶予期間の間は政権を担っていたという意味では、その間に、法律に附則とはいえ書いてある国政選挙の選挙権十八歳について進める政治的責任を負っていたというふうに思っております。 これについては、私どもはもともと、十八歳成人、十八歳選挙権、これはこの国民投票法の議論以前から強く主張し、国会にも法案を提出してきたところですし、現行法の制定のときも、これは事前の段階での協議でおろしたか、それとも途中でおろしたか、我々は、初めから十八歳にすべきであるという主張でありました。 これは、御承知のとおり、選挙にかかわる制度については、憲法もそうですけれども、できるだけ広範な会派の合意に基づいて進めていくというのが適切であるということで、今も、いわゆる選挙制度について八党なのか十党なのかでやっておられるようでありますが、少なくとも八党でみたいな話であるように、民主党だけが幾らすぐに十八歳にしろと言っても、例えば我々が与党のとき国会で多数を持っていても、強引に押し切れる性格のものではございませんでしたので、残念ながら、そのころは、当時の野党の皆さんから早くやろうよということを言っていただけませんでした。我々は、十八歳選挙権についてはいつでもオーケーという状況でしたが、残念ながらそれをまた説得する力がなかったということを残念に思っております。
○笠井委員 なぜできなかったのか。つまり、説得する力がなかったとか強引にできなかったと言うんだけれども、では、逆に言うと、強い反対があった、できなかった要因があったというふうな理解ですか。
○枝野議員 私どもはもともと、場合によっては十八歳選挙権だけが先行する、つまり民法等より先行することも含めて、十八歳選挙権ということをできるだけ早くやるべきだということは、繰り返しになりますが、国会にも法案を提出したこともありますし、主張でございましたので、他党、当時の野党の皆さんの一定の御協力を得られればいつでも国会で成立できる状況であったというふうに思っておりますが、強い反対があったというよりも、急いでやりましょうよという強いお呼びかけ等もありませんでしたし、私どもも反省する点があるとすれば、我々が多数を持っているときに当時の野党の皆さんに強くお呼びかけをするべきだったかなとは思いますが、反対があったということよりも、そうした意味での原動力が足りなかったということだと思っています。
○笠井委員 自公政権のときにも、民主党政権でもできないほど、なかなか難解な宿題だったということだと思うんですね、そういう意味では。本来は、そもそも法律審議の際にそういうことを宿題にせずに、特別委員会で結論が出るまで徹底審議するか、選挙権年齢等の引き下げについては改憲手続法にかかわりなく進める、リンクさせないでやるという方法もあったということだと思います。 さらにちょっと枝野議員に伺いたいんですが、民主党は、二〇〇七年当時に、自公の改憲手続法案に反対した理由の一つに、与党の一方的な衆議院通過スケジュールの押しつけ、そして強硬路線に転じた当時の第一次安倍政権、安倍総理の憲法観を挙げておられました。 枝野議員が、衆議院本会議で、まさにそれを強行するという局面での本会議でこう言われております。「安倍総理は憲法の意味を勘違いしており、立憲主義を全く理解していない」、安倍総理は、「憲法を統治の道具、この国を自分の意見のとおりにするための道具と考えている」、こう厳しく批判をされました。鮮明に覚えております。 今、再び安倍総理、安倍政権のもとでありますが、その憲法観は当時と変わったというふうに思われていますか。
○枝野議員 安倍総理に対する認識、評価は、私、変わっておりません。全く一緒です。
○笠井委員 枝野議員が、手続法の採決を強行されたあの本会議の場で、「安倍総理は、政治思想的に百五十年後退したものと言わざるを得ません。」「総理は、そして今回の強行採決は、憲法議論を十五年近く後退をさせてしまったのであります。」と述べて、厳しく批判をしていた。それは間違いありませんね。
○枝野議員 実際そのとおりですし、既に七年おくれていると思います。
○笠井委員 安倍総理の憲法観が変わっていないという認識を持つのであれば、なぜ今自民党と一緒になって民主党が改定案を提出したのかと国民は理解に苦しむんだと思うんです。そういう限りはできないと言って反対をされた。 枝野議員は、憲法調査特別委員会で、当時の安倍総理の一連の発言のおかげで、それまでの憲法議論の積み重ねがぶち壊しになったと怒りをあらわにする発言をこの場で繰り返し言われていました。 これは二〇〇七年三月二十九日の憲法特での発言でありますが、枝野議員が、「三年以内には総選挙がございますので、そのときには安倍晋三君は総理大臣ではないようにするのが我々の責任だと思っていますので、この法律」、改憲手続法「施行のときにはそういったよこしまな考えの方は総理大臣ではないという前提で我が党の法案を提出しております。」というふうに言われました。 今、手続法の改定案を共同提出されているわけですが、今の総理はまさにその安倍総理じゃないんですか。
○枝野議員 私が申し上げたとおり、現行法の施行のときには安倍さんが総理でない状況にいたしました。 繰り返しになりますが、国民投票制度そのものは、本来、最後の帝国議会か最初の国会で制定されるべきものであった。その宿題が残っている。そして、現行法をつくるときの最終段階での当時の自民党の、これは正確には総裁と言うべきだと思いますが、安倍総裁の対応等については大変遺憾であると現在も思っているし、そのことによって、憲法に対する建設的な議論は少なくともきょうまでで七年間おくれているというふうに思っています。 ただ、今回、共同提案に我々も加わることになったその理由は、例えば一つは、十八歳成人について、残念ながら、我々は十年以上前からずっと訴え続けてきているわけでありますが、他党の賛同を得られずにずっと実現できないで来ました。今回も直ちにすることが一番望ましいと思っていますが、今度の宿題というか残された検討条項その他は、四年たてば、その間、何も動かなければ自動的に十八歳成人という我々が十数年実現に向けて頑張ってきたことが、今度は自動的になる。現行法の附則は、何か法改正をしなければ十八歳成人にはならないというものであったのに対して、今度は、ほっておけば間違いなく、四年後には十八歳成人になる。 本当は直ちにの方が望ましいかもしれませんけれども、これは残念ながら、特に選挙にかかわることですから、広範な合意を前提にするべきだということを考えると、特に、これまで御協力いただけなかった皆さんが、四年後ならば自動的に十八歳選挙権になっていいということで合意が得られるということ、これは重く受けとめて、こうした機会は十分に生かすべきであるということ。 それから、七年前の議論のときにも、国民投票運動についてはできるだけ最大限自由にするべきだということを強く主張しました。それについての最後の段階のところで合意ができずに、にもかかわらず強引に採決したことであの段階のときにもめたわけですけれども、今回、さまざまな議論がある中で、しっかりとこの議論にコミットしなければ、この七年前の、国民投票はできるだけ自由にするべきだ、規制は必要最小限にするべきだという議論の方向性と違う中身になってしまうおそれがある。そのことについては、七年前の最終段階の一歩手前まで議論に参加していた立場として、しっかりとそのときの建設的な議論を踏まえた中身になるようにコミットする責任がある、こういうことでありまして、別に急いでいるわけではありません。
○笠井委員 時間が来たので終わりますが、今伺っていても、要するに、枝野議員は、あのとき、安倍首相の憲法観、今、その憲法観についての考えは変わらないとおっしゃっていて、そういうもとでこの手続法を動かしたら危ないということで反対というふうに言われたわけですが、船田議員が先ほど言われたみたいに、今度の共同提案でやられたもので手続法を動かせるようにするというのは、安倍政権のもとであります。これが施行されるときには安倍政権はもういなくなっているというふうに言われればまた話は別なんだけれども、そういうことになると、当時言われていたことが何だったのかということになると思うんですよ。 結局、改定案を安倍政権のもとで共同提出して動かせるようにするということについて言うと、明文改憲の条件を整えるということにもなってくるし、国民からそう受けとめられるということになってくるんだろうと思います。 時間が来たので終わりますけれども、まだまだ聞きたいことは具体的に山ほどありますので、こういう状況で国民的議論のないままに急いで事を進めるということについては、少なくともやってはいけない。丁寧かつ徹底した審議が必要だし、きちんと詰めた論点整理、当時と比べてどうなっているかということについても、それが必要だということを強く求めて、まだ入り口ですので、さらに徹底して質問していきたいと思います。 終わります。
○保利会長 次に、三木圭恵君。
○三木委員 日本維新の会の三木圭恵でございます。発言が許可されましたので、質問をさせていただきたいと思います。 まず初めに、日本国憲法の改正手続に関する法律の一部を改正する法律案が、八党合意のもと国会へ提出されました。各党の法案提出者委員の皆様初め、特に船田筆頭法案提出者の御尽力に感謝を申し上げます。 それでは、質問に入らせていただきます。 まず初めに、日本維新の会の憲法改正に対する考え方と国民投票法の三つの宿題に対するこれまでの取り組み、そして、今回、八党合意をして共同提案に至った経緯について、馬場法案提出者にお伺いをいたします。
○馬場議員 我々日本維新の会は、これまで二度の国政選挙を、憲法改正を掲げて戦わせていただいてまいりました。いわば、日本維新の会の背骨が憲法改正であるということをまず申し上げたいというふうに思います。 そして、それは、先ほど来言われているようなよこしまな考えではなく、我々の日本国憲法について考えた場合、施行後、七十年近く時が経過をしているわけでございますが、この間、一度も改正されることなく、社会情勢のドラスチックな変化に適応していない、また想定されていないことが現在の日本に起こっているというふうに考えております。 例えば、東北大震災等で議論が起こりました緊急事態条項であるとか、また、昨今の国家の財政をどういうふうに健全化していくかというような財政健全化のための条項を憲法にどう加えていくか、また、国と地方の役割を現状よりも明確化し、外交また安全保障、マクロ経済等については国が専権事項として処理をしていく、そして国民の生活に直結することは地方に任せるということなど、グレートリセット、つまり我々が掲げております次世代のための大改革をするためには、ぜひ憲法改正が必要だと考えております。そして、この憲法改正の是非を判断する国民の権利を保障するためにも、一日も早く国民投票法を整備すべきだと考えているところであります。 その観点から、我々日本維新の会は、昨年五月、他党に先駆けましてこの憲法審査会に法案を提出し、国民投票法の改正の議論をリードしてきたという自負を持っております。 今回、与党の合意案を提示され、我々日本維新の会の今まで提出してきたこの法案と、中身についてはほぼ同じであるという判断のもとから、一日も早く国民投票法の改正案を成立させるべきだというふうに考え、この共同提案に賛成することといたしました。 以上でございます。
○三木委員 自国の憲法は自国で制定するという主権国家としては当然のことを、戦後七十年の長きにわたり我が国は実現できなかった。自主憲法制定への道筋として、今回、国民投票法案という憲法改正への手続法案が整備されようとしていることは、全くもって喜ばしいことであると私は思っております。 それでは、次の質問に入らせていただきます。 公務員の国民投票運動に関して、組織により行われる勧誘活動については、当初、自公案ではその行為を禁止しておりました。しかし、民主党との交渉の結果、附則に盛り込まれることとなりました。そして、その中身については、規制のあり方について検討するとなっております。この点については、今後も引き続き各会派による協議が必要であるというふうに考えております。 我が党では、地方公務員の政治的行為に罰則を科す法案を提出しております。この組織により行われる勧誘活動という一文が入っていることにより、より安心して自公案に賛同したものでございます。 次の質問にも関連をいたしますけれども、地方公務員法では、公務員の政治的行為に関して、国家公務員並みの規制はありません。全く罰則も科されていない、そのような状況でございます。また、国家公務員の人事院規則では国民投票に関する規定がありません。 よって、この国民投票法案で最小限度の法整備がなされることになるとの認識でございますけれども、最小限度ということですので、組織により行われる勧誘活動が附則に盛り込まれて、しかも、あり方の検討と薄められたのでは幾分心もとないと言わざるを得ません。 今後も引き続き協議をしていただけるということですけれども、それはどのような場で行われるのか、船田提案者にお伺いをいたします。
○船田議員 維新の会の皆さんが、昨年、憲法改正国民投票法の改正案を単独で国会に提出していただきました。大変私どもの議論をリードしていただいたということについて、まず御礼を申し上げたいと思っております。 そこで、今回、馬場先生を初め維新の会の皆さんとの協議、これはマルチの場でもバイの協議でも両方でやってきたわけでありますが、その中で一つ、今御指摘の、組織により行われる勧誘運動につきまして、これもさまざまな議論がございました。 この点については、我が党の中で、やはり、公務員の皆さんが組織を使って比較的大規模な形で行われることが多い勧誘運動や署名運動及び示威運動という三つの行為類型において、公務員がみずからそれを企画したり、主宰したり、指導したりする、そういう主導的役割を果たすということについては、もちろん公務員も主権者の一人として一定の政治活動の自由があるということをしんしゃくしたとしても、これを全面的に許したままでよいのか、こういう我が党内の議論がございました。 そこで、それをもとにしまして自公案をつくらせていただいたということでございますが、それがマルチの場で各党の皆さんとの議論になりました中で、幾つかの御指摘がございました。 一つは、やはり組織によりの組織というものはどういう形態のものまで含めるのか。それから、勧誘運動、署名運動及び示威運動の三つの行為類型に過不足はないのか。ほかにも、禁止する、あるいは否定するものがあるのではないか、そういう問題。さらには、企画、主宰及び指導という役割で必要にして十分な要件になるのかどうか、より緻密な検討が必要である、こういうことが指摘をされたところでございます。 したがいまして、この点につきましては、残念ではございますけれども、附則第四項におきまして、このことについては検討を加え、必要な法制上の措置を講ずるものとするということで、少し課題として先送りにさせていただいたことは御承知のとおりでございます。 ただ、この点につきましては、我が党の中でも、なおこれを追求すべきであるという強い声がございます。また、維新の会の皆さんとの話し合いの中でも、このことは大変重要であるという御指摘をいただいたわけでございますので、この点につきましては、今後、両党間で議論することはもちろんでございますけれども、できましたらば、やはり各党間の話し合いの中で取り上げていただくということ、あるいは、この正式な場である憲法審査会の場で取り上げていただくということを前提として議論を続けていきたい、そしてできるだけ早く結論を得たい、こう考えておりますので、どうぞ、今後とも御協力いただきますようにお願いをいたしたいと思います。
○三木委員 ありがとうございます。 我が党は、公務員の政治的行為に関する禁止、罰則について、国民投票法案でも整備をして、地方公務員法でも整備をして、また国家公務員の人事院規則でもきっちりと整備をして、法整備をトータルにきっちりとしていくべきだというふうな考え方でもって、この国民投票法案並びに公務員の政治的活動について質問をさせていただいておりますので、何とぞ、その協議の場を設けていただきまして、積極的に議論をさせていただくことをお願い申し上げます。 それでは、次の質問に移らせていただきます。 地方公務員の政治的行為については、先ほどから申し述べておりますように、国家公務員が人事院規則で厳しく規制され、罰則が付されているというのに対しまして、地方公務員は、禁止はされているが罰則がない、あるいは全く自由となっているというものがございます。 例えば、政治の方向に影響を与える意図での特定の政策の主張または反対、あるいは国の機関等で決定した政策の実施の妨害、こういったものが、国家公務員法、人事院規則の方では禁止をされて罰則も科されているものが、地方公務員法の方では全く何も規制をされていない、自由であるということから、私たちは、地方公務員の政治的中立の確保のための地方公務員法等の一部改正について提出をさせていただいております。 今後、国家公務員法制全般の問題として取り組むべき問題であるというふうに考えておりますけれども、これは馬場委員の方にお尋ねをいたします。
○馬場議員 三木委員の方から大変重要な御指摘をいただいていると思います。 現行の公務員法制を考えますと、国家公務員法、そして人事院規則、地方公務員法の規制の対象や効果が異なっている、いわば整合性のとれていない状況が長年続いているというふうに捉まえております。 特に今回、この国民投票運動、具体的には憲法改正案に対する賛否の勧誘という部分で、御指摘のとおり、国家公務員法、人事院規則の体系において、そもそも国民投票を想定していないために、これが禁止の対象となっていないという状態になっています。そして一方、地方公務員法においては、専ら住民投票を念頭に置いた公の投票という文言があるために、形式的には国民投票運動が地方公務員には禁止されるという逆転現象が生じてしまっています。 本改正案では、少なくとも、全国一律で行われる憲法改正国民投票において、公務員であっても、特定の政治的目的を持たない通常の賛否の勧誘行為、すなわち、いわゆる純粋な賛否の勧誘行為に限って許容することとし、この限りにおいて国家公務員と地方公務員のアンバランスを解消することとしたところであります。 なお、純粋な賛否の勧誘及び意見表明以外の行為類型に関して生じるアンバランスは、国家公務員法と地方公務員法の違いそのものに起因する問題であり、これを解消することは現行の国民投票法によって課された宿題の範疇を超えるものであると思われますので、今回、改正の対象とはしなかったところであります。 しかしながら、御指摘のような国家公務員と地方公務員のアンバランスは重要な問題であり、公務員法制全般の問題として解決しなければならないものと考えております。 我々日本維新の会としては、先ほど来、質問の中でも御指摘いただきましたように、国民投票法改正案において公務員の国民投票運動を認めるかわりに、選挙運動など地方公務員の政治活動については国家公務員並みに規制すべきだと考えております。 そこで、既に衆議院に公務員の政治活動を規制する法案を提出しているところでございますが、この法案については、平成二十四年八月、当時の自由民主党、みんなの党、たちあがれ日本の三党の地方公務員の政治的中立性の確保のための地方公務員法等の一部を改正する法律案、この法案をベースに提案させていただいているわけでございますので、ぜひ、自由民主党、みんなの党におかれましても、この問題についても今後積極的なサポートをお願い申し上げたいと思います。 以上でございます。
○三木委員 今、馬場議員の方から御答弁がございましたとおり、我が日本維新の会は、地方公務員の政治的中立の確保のための地方公務員法等の一部改正案を提出しております。 今回の国民投票法改正案提出の一連の動きの中で、先ほども申し上げましたとおり、組織により行われる勧誘活動というものが附則に盛り込まれ、検討事項となってしまったことと、今回の地方公務員の政治的中立の確保のための地方公務員法等の一部改正案というのは非常にリンクをしているものでございます。 また、先ほど馬場委員の答弁の中にもございましたように、平成二十四年に、自民党、みんなの党、たちあがれ日本で全く同じような内容の法案を提出しているわけでございますので、今後引き続き検討していく旨、船田委員の方から確認のためにもう一度、御答弁をよろしくお願い申し上げます。
○船田議員 今、三木委員から御指摘のあった点、平成二十四年に、私ども自民党が野党のときでございましたが、この問題における地方公務員法の改正案を提出したという事実は確かにございます。その後も、我々は、自民党の中で、このことは諦めずに検討を続けている状況でございます。 今回、憲法改正国民投票法の改正案でこれが取り上げられ、解決できれば、これにこしたことはないのでございますが、その点は、今、馬場先生がおっしゃったように、公務員法制全体にかかわる問題になっておりますので、我々としては、宿題の範囲を大幅に超えることになってしまいますので、この点につきましては各党間でそれぞれの担当部局に引き継いでいく、こういうふうに合意事項では言及をさせていただきました。 ただ、さらっと書いてありますので、それだけか、そういう御懸念もあるかと思いますけれども、少なくとも私どもは、自民党の中でも地方公務員法制を扱う総務部会というのがございまして、既に私の方から総務部会長にもこの案件のお話をし、そして、できるだけ各党の皆さんと協力をしながら前に進めていこうということで話し合いをしたところでございます。 ただ、もちろん全ての党が合意をするというのはなかなか難しい状況でございますので、積極的な政党となるべく連携をとりながら対応していきたいと思いますし、必要によっては、前向きな政党の担当部局同士で議論すること、そして、その点について我々がきちんとフォローしていくということも、あわせて申し上げておきたいと思っております。 いずれにしても、この問題は、公務員法制全体にかかわる大変重要な問題でありますので、前向きに取り組んでいきたいと思います。
○三木委員 ありがとうございます。 ぜひ、そういった前向きな、積極的な取り組みがあって地方公務員法が改正されました後には、国家公務員の人事院規則についても積極的に改正を行うべきだと思っておりますので、そちらの方もどうぞよろしくお願いを申し上げます。 それでは、時間が迫ってまいりましたので、次の質問に入らせていただきます。 投票年齢が十八歳に引き下げられることに伴い、日本国憲法制定の過程を学習指導要領に加えること、憲法教育については学習指導要領で定められてはいますけれども、もっと具体的に充実を図っていく必要があると考えますが、いかがでしょうか。馬場委員にお尋ねをいたします。
○馬場議員 三木委員御指摘のとおり、憲法教育の重要性というのは、非常に大事だというふうに思います。 現状は、小学校、中学校、高校、それぞれの指導要領において、日本国憲法の三大原理を初めとして、一定の記述があるというところは認識をいたしております。 しかし、一番大切なのは、学習指導要領に記述があるというレベルではなく、例えば憲法制定の過程等、本当に実を伴った内容の憲法教育がなされているかどうかという点であると思います。 これは、教育全般に波及する問題と考えられますが、十八歳投票権を機として、児童生徒が日本国憲法に関する正確な知識を得、その前提として憲法に対する興味をかき立てられるよう、我々国会議員としても、関係法制の整備に向けて積極的に提案していく所存であります。 憲法は国民のものであります。今後、憲法改正で国民投票が実施されるとき、全ての国民が憲法に対して十分な理解を持った上で臨めるような社会を目指して、これからもやっていきたいと思います。 以上でございます。
○三木委員 時間が来たので、終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○保利会長 次回は、来る二十二日火曜日午前八時五十分幹事会、午前九時審査会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十一時四十七分散会