安全保障委員会 第1号
- 発言数
- 9 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 2014/02/21
会議録
○江渡委員長 これより会議を開きます。 国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。 国の安全保障に関する事項について、本会期中国政に関する調査を行うため、衆議院規則第九十四条の規定により、議長に対し、承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○江渡委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————◇—————
○江渡委員長 国の安全保障に関する件について調査を進めます。 防衛大臣から防衛政策に関して説明を求めます。小野寺防衛大臣。
○小野寺国務大臣 防衛大臣の小野寺五典でございます。 本日は、江渡委員長を初め理事及び委員の皆様に、防衛大臣としての所信を申し上げます。 まず、今般の大雪により被害に遭われた方々に心からお見舞いを申し上げます。防衛省・自衛隊としては、派遣部隊を拡充したところであり、今後とも災害対応にしっかりと取り組んでまいります。 次に、一月十五日、輸送艦「おおすみ」と小型船との衝突事故により亡くなられたお二方の御冥福を心よりお祈りいたします。防衛省・自衛隊としては、海上保安庁の捜査等に引き続き全面的に協力するとともに、事故の原因究明と再発防止の徹底に全力を挙げてまいります。 現在、我が国を取り巻く安全保障環境は一層厳しさを増しております。 特に、中国は、我が国周辺海空域において活動を拡大、活発化させており、公船によるたび重なる領海侵入、海軍艦艇による火器管制レーダーの照射や、独自の主張に基づく東シナ海防空識別区の設定といった公海上空の飛行の自由を妨げるような動きを含む、不測の事態を招きかねない危険な行為に及んでいます。 また、北朝鮮は、核実験実施を初めとする軍事的挑発を繰り返しました。 こうした現下の厳しい安全保障環境に対応すべく、昨年末、国家安全保障会議及び閣議において、外交・安全保障政策等の基本指針となる国家安全保障戦略を我が国として初めて策定するとともに、この指針を踏まえた防衛計画の大綱及び中期防衛力整備計画を決定しました。 防衛省・自衛隊としては、これらの方針に基づき、求められる役割に十分対応できるよう、防衛力の質、量を必要かつ十分に確保し、抑止力と対処力を高めてまいります。 このため、幅広い後方支援基盤の確立に配意しつつ、高度な技術力と情報・指揮通信能力に支えられ、ハード、ソフトの両面で、即応性、持続性、強靱性、連接性を重視した統合機動防衛力を構築してまいります。 具体的には、統合機能のさらなる充実に留意しつつ、特に、警戒監視能力、情報機能、輸送能力、指揮統制・情報通信能力のほか、島嶼部に対する攻撃への対応、弾道ミサイル攻撃への対応、宇宙空間及びサイバー空間における対応、大規模災害等への対応並びに国際平和協力活動等への対応のための機能、能力を重視して、防衛力整備を進めてまいります。 新中期防の初年度である平成二十六年度の予算案につきましては、かかる観点から、二十五年度予算に引き続き必要な経費を計上したところであります。 また、文官と自衛官の一体感の醸成、防衛力整備の全体最適化、統合運用機能の強化、政策立案・情報発信機能の強化等を実現するため、防衛省改革を推進してまいります。 日米同盟は、我が国の安全のみならず、アジア太平洋地域の平和と安定のために引き続き重要です。 昨年十月の日米2プラス2において打ち出した方向性を踏まえ、日米防衛協力のための指針を本年末までに見直すとともに、弾道ミサイル防衛、宇宙、サイバー、共同訓練などの分野での防衛協力も強化し、今後とも同盟関係をより強固にしてまいります。 同時に、米軍の抑止力を維持しつつ、沖縄を初めとする地元の負担軽減を図るため、嘉手納以南の土地の返還や在沖海兵隊のグアム移転等の在日米軍再編計画を着実に進める必要があります。昨年末、総理と沖縄県知事との会談を経て、普天間飛行場代替施設建設事業に係る公有水面の埋め立てが沖縄県知事から承認されました。政府としては、沖縄県知事からの御要望をしっかりと受けとめるべく、先般、普天間飛行場負担軽減推進会議を設置しましたが、防衛省としても、本年一月に沖縄基地負担軽減推進委員会を設置し、全力で各種施策に取り組んでいるところであります。 昨年十一月、初の日ロ2プラス2を行い、また、本年一月、日印防衛相会談や、初の日仏外務・防衛大臣会合を行いました。防衛省としては、日米同盟の強化に加え、我が国を取り巻く安全保障環境の改善に重要な役割を果たすアジア太平洋地域内外のパートナーとの防衛協力・交流を引き続き進めてまいります。 海外における自衛隊の活動のうち、ソマリア沖・アデン湾における海賊対処行動については、本年一月、水上部隊と航空隊がCTF151等と連携して海賊船舶に対応し、フランス軍による海賊の拘束に貢献いたしました。現在、水上部隊に加え航空部隊もCTF151に参加しており、引き続き国際社会と協力し、海洋の安全確保に貢献してまいります。 南スーダンPKOについては、昨年十二月中旬の情勢悪化以降、首都ジュバの国連施設内で避難している現地住民のため、避難民キャンプの造成や医療、給水といった施設活動等を実施しています。また、昨年十二月、韓国隊の隊員及び避難民等の生命身体の保護に早急に必要とされる弾薬の譲渡要請を受け、小銃用弾薬一万発をUNMISSに提供し、本年一月に返還されました。防衛省・自衛隊としては、現地情勢を注視しつつ、引き続き活動してまいります。 また、昨年十一月から一カ月以上の間、台風被害を受けたフィリピンの救援のために、自衛隊の国際緊急援助隊としては過去最大の一千名以上の体制で救援に当たりました。防衛省・自衛隊としては、今後とも、国際協調主義に基づく積極的平和主義の観点から、世界の平和と安定及び繁栄の確保に貢献してまいります。 国会提出法案について申し上げます。 自衛隊の任務の円滑な遂行を図るため、内部部局における自衛官ポストの定員化、防衛審議官の新設、航空自衛隊の航空総隊の改編などの施策を盛り込んだ防衛省設置法等の一部を改正する法律案を今国会に提出しております。委員各位におかれましては、御審議のほどよろしくお願いいたします。 最後になりますが、江渡委員長を初め理事及び委員の皆様の一層の御指導、御鞭撻を賜りますよう、よろしくお願いいたします。 ありがとうございました。(拍手)
○江渡委員長 次に、外務大臣から我が国の安全保障政策について説明を求めます。岸田外務大臣。
○岸田国務大臣 外務大臣の岸田文雄でございます。 安全保障委員会の開催に当たり、委員各位に謹んで御挨拶を申し上げ、安全保障政策について所信を申し述べます。 東アジアの安全保障環境は一層厳しさを増しています。北朝鮮による核・ミサイル開発の継続は、地域の安全保障に対する重大な脅威です。また、中国の不透明な軍事力の増強、海空域における活動の活発化は地域共通の懸念事項となっています。 このような安全保障環境を踏まえ、昨年十二月に、国家安全保障に関する基本方針として、我が国として初めての国家安全保障戦略を策定しました。同戦略において、国際協調主義に基づく積極的平和主義の立場から、国際社会の平和と安定にこれまで以上に積極的に寄与していくことを掲げました。国家安全保障会議、NSCの司令塔機能のもと、同戦略に示された戦略的アプローチを着実に実施していきます。平和国家としての歩みを引き続き堅持していくことは言うまでもありません。 我が国外交の基軸である日米同盟については、先般訪米し、米側との間で、日米防衛協力のための指針の見直しを初めとする幅広い分野での日米の安保・防衛協力を推進することを確認するなど、強固な日米同盟関係を内外に示すことができました。今後、四月のオバマ大統領の訪問を念頭に、あらゆる分野で日米同盟を強化していきます。 在日米軍再編については、現行の日米合意に従って進め、沖縄の負担軽減のため、できることは全て行うとの方針で全力で取り組みます。特に、普天間飛行場については、その危険性の除去が極めて重要であり、一日も早い移設に向けて取り組みます。また、日米地位協定の環境補足協定については、よい結果をできるだけ早期に上げられるよう、しっかりと交渉してまいります。 韓国は、最も重要な隣国であり、ともに米国の同盟国です。大局的な観点から、安全保障分野を含め、未来志向で重層的な協力関係を構築すべく、粘り強く取り組みます。我が国固有の領土である竹島については、我が国の主張をしっかりと伝え、粘り強く対応します。 また、オーストラリア、ASEAN諸国やインド等とも、安全保障分野を含め協力を強化していきます。 中国との関係は、我が国にとり最も重要な二国間関係の一つであり、大局的な観点から戦略的互恵関係を推進していきます。同時に、尖閣諸島をめぐる情勢については、我が国の領土、領海、領空は断固として守り抜くとの決意で、毅然かつ冷静に対応していく考えです。 ロシアとは、先般三度目の外相会談を行い、四月には訪ロする予定です。また、先般の五回目の首脳会談で、G8の機会での会談やプーチン大統領の今秋訪日で合意しました。今後も、対話をテンポよく重ね、日ロ関係を全体として発展させていく中で、北方四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結すべく、腰を据えて交渉に取り組みます。 北朝鮮による核・ミサイル開発の継続は重大な脅威であり、北朝鮮に対し、非核化等に向けた具体的行動を引き続き強く求めます。対話と圧力の方針のもと、日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった諸懸案の包括的な解決に向けて取り組みます。拉致問題の解決なくして国交正常化はあり得ないとの方針のもと、現政権下での完全解決に全力を尽くします。 南スーダンについては、自衛隊による国連PKOでの活動を含め、関係国や国連、アフリカ連合、AUなどとも連携しながら、その安定のために必要な支援を引き続き行っていく考えです。 海洋、宇宙空間、サイバー空間といった国際公共財における法の支配の実現、強化に取り組んでまいります。また、国連PKOへの協力もより一層進めてまいります。 国際的な核軍縮・不拡散体制の維持強化に引き続き全力で取り組んでまいります。四月に広島で開催されるNPDI外相会合では、NPT運用検討会議準備委員会に向けて有益な提案を行っていきます。 以上のような諸課題の対処に当たり、私は、外務大臣として全力を尽くす決意です。 江渡委員長を初め委員各位の御指導と御鞭撻を心からお願い申し上げます。(拍手)
○江渡委員長 外務大臣は御退席いただいて結構でございます。 次に、平成二十六年度防衛省関係予算の概要について説明を求めます。武田防衛副大臣。
○武田副大臣 平成二十六年度の防衛省関係予算について、その概要を御説明申し上げます。 平成二十六年度予算においては、一層厳しさを増す安全保障環境を踏まえ、国民の生命財産及び我が国の領土、領海、領空を守る体制を強化するため、先般新たに策定された平成二十六年度以降に係る防衛計画の大綱及び中期防衛力整備計画に基づき編成される初年度の予算として、統合機動防衛力の構築に向けた防衛力整備を着実に実施することとしております。 具体的には、各種事態における実効的な抑止及び対処並びにアジア太平洋地域の安定化及びグローバルな安全保障環境の改善といった防衛力の役割をシームレスかつ機動的に果たすよう、統合機能のさらなる充実に留意しつつ、特に、警戒監視能力、情報機能、輸送能力及び指揮統制・情報通信能力のほか、島嶼部に対する攻撃への対応、弾道ミサイル攻撃への対応、宇宙空間及びサイバー空間における対応、大規模災害等への対応並びに国際平和協力活動等への対応を重視し、必要な事業を計上することができたと認識しております。 平成二十六年度の防衛関係費の一般会計歳出予算額は四兆八千八百四十七億九千四百万円となり、前年度の当初予算額に比べ一千三百十億一千六百万円の増となっております。 新たな継続費の総額は、平成二十六年度護衛艦建造費で七百四十二億五千五百万円、平成二十六年度潜水艦建造費で五百十九億九千七百万円となっております。また、国庫債務負担行為の限度額は、武器購入、航空機購入、弾薬購入、武器車両等整備、提供施設整備等で二兆一千八十二億一千二百万円となっております。 また、東日本大震災からの復旧復興に係る経費を平成二十六年度一般会計とは別途、東日本大震災復興特別会計に歳出予算額三百七十億七千三百万、国庫債務負担行為の限度額八十一億二千七百万円を計上しております。 次に、平成二十六年度の防衛省関係予算において、特に重点を置いた施策について御説明申し上げます。 第一に、周辺海空域における安全確保です。 広域において常続監視を行い、各種兆候を早期に察知する体制を強化するため、周辺海域の情報収集・警戒監視能力や周辺空域の警戒監視体制を強化するとともに、滞空型無人機の導入に向けた検討を実施いたします。 第二に、島嶼部に対する攻撃への対応です。 島嶼部に対する攻撃に対応するため、常続監視体制の整備、航空優勢の獲得・維持、海上優勢の獲得・維持、輸送能力や水陸両用機能を初めとする迅速な展開・対処能力の向上、指揮統制・情報通信体制の整備を実施します。 第三に、弾道ミサイル攻撃への対応です。 弾道ミサイル攻撃に対し、我が国全体を多層的かつ持続的に防護する体制を強化するとともに、ゲリラ、特殊部隊による攻撃に対応する体制を整備します。 第四に、サイバー空間における対応です。 サイバー攻撃に対する十分なセキュリティーを常時確保できるよう、統合的な常続監視・対処能力を強化するとともに、専門的な知識、技術を持つ人材や最新の機材を継続的に強化、確保します。 第五に、大規模災害等への対応です。 各種の災害に際して、部隊を迅速に輸送、展開する体制を整備するとともに、統合運用を基本としつつ、要員のローテーション体制を整備することで、長期間にわたり持続可能な対処体制を構築します。 第六に、アジア太平洋地域の安定化及びグローバルな安全保障環境の改善です。 アジア太平洋地域の安定化に向け、二国間、多国間の協力関係を強化し、訓練、演習等を適時適切に実施するとともに、グローバルな安全保障上の課題等に対応するため、国際平和協力活動等をより積極的に実施します。 防衛省としては、この予算により、国民の生命財産と領土、領海、領空を守り抜くための防衛体制を着実に整備してまいります。 これをもちまして、平成二十六年度の防衛省関係予算の概要の説明を終わります。
○江渡委員長 以上で説明は終わりました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時三十三分散会