農林水産委員会 第6号
- 発言数
- 224 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2013/12/05
会議録
○委員長(野村哲郎君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 農地中間管理事業の推進に関する法律案及び農業の構造改革を推進するための農業経営基盤強化促進法等の一部を改正する等の法律案の両案を一括して議題といたします。 本日は、参考人として農事組合法人サカタニ農産代表理事奥村一則君、有限会社神林カントリー農園代表取締役忠聡君及び熊本県副知事小野泰輔君に御出席をいただいております。 この際、参考人の皆様方に一言御挨拶を申し上げたいと存じます。 本日は、御多忙のところ、そしてまた、緊急に御出席をお願い申し上げましたところ御出席賜りましたことを、心から委員会を代表して御礼を申し上げる次第でございます。 ただいま議題となっております法律案につきまして、それぞれのお立場から忌憚のない御意見を賜りたいと存じますので、どうかよろしくお願い申し上げたいと存じます。 本日の議事の進め方について御説明申し上げます。 まず、奥村参考人、忠参考人、小野参考人の順序でお一人十分程度で御意見をお述べいただき、その後、各委員の質疑にお答えをお願い申し上げたいと存じます。 なお、御発言の際は、その都度、委員長の許可を得ることとなっております。 また、参考人の皆様の御発言は着席のままで結構でございますが、質疑者は、慣例により、起立の上発言することとしておりますので、よろしくお願い申し上げたいと存じます。 それでは、早速で恐縮でございますが、奥村参考人からお願いを申し上げたいと思います。奥村参考人。
○参考人(奥村一則君) 私、ただいま御紹介いただきました奥村でございます。 私は、富山県の西部、南砺市という市を中心にいたしまして、約三百五十ヘクタールの借地稲作経営を営んでおります。内容につきましては、水稲が約二百六十ヘクタール、大豆、大麦で九十ヘクタール、果樹栽培が二・七ヘクタール、それから、今年は露地野菜、延べで約二十五ヘクタールの栽培を、総勢、常時雇用三十一名で経営をしております。 この度、今日の議題の農地中間管理機構の設置に際しましては、この機構が、我々プロ農業者である地域の担い手の役割を適切に評価していただいて、経営体の農地集積とコスト削減に寄与できるような仕組みとなるよう意見を述べさせていただきたいと思います。 まず、この農地中間管理機構でありますが、私たちは今日まで、自分たちの自助努力によって、お客様の信頼の下に、四十六年間掛けて三百五十ヘクタールの規模拡大を図り、自らの経営基盤の強化に努めてまいりました。この度の農地中間管理機構の実施は、我々担い手への農地の集積、集約をより加速化させ、日本農業を、より強固な経営となるためには有効な仕組みで、その趣旨には大変期待をしておるところでございます。 今回の中間管理機構の設立に当たっては、まず第一には、我々が今日まで経営努力し、そしてそれが尊重される仕組みとなるよう期待しております。農地利用配分計画を作成する際には、少なくとも既存のプロ農業者が地域の信用を得て集積してきた耕地面積が減少することのないよう配分ルールを設けていただきたいと思います。機構による仲介の結果、既存の我々の借入農地がまた貸し剥がしがされるようなことのないような運用をされるべきだと考えております。 今まで、農地の流動化について、その誘導策として、貸し手に農地集積協力金の支給がありました。これは、農地の貸し借りをもっと効率よくするための誘導策として大変効果があると思っております。 ただ、受け手にも集積加算金等の支給があることに、私個人的には疑問を持っております。我々、今日まで、自らの経営基盤を強化するために、そして自らその農業経営で生計を営むとか、自分たちが生きるための手段として農業経営をしてきたわけでありますので、当然、農業には多様な、日本の農業には条件が不利なことがありますけれども、初期の段階では、立ち上げの段階では、一定の設備や機械に支援するということは、これは大変必要だと思いますが、自分の農地を取得、取得といいますか、借地を取得するために、受け手にそういう集積加算金というのは必ずしも必要なのかな。というのは、過去にもこういう集積加算金を当てにして貸し剥がしが現場で起きたということが多々あります。ですから、これは集積加算金の在り方というものをきちっとやっぱり検討していただけたらなと、こう思っております。 ましてや、現状で貸している貸し手農家の田んぼが次の組織へ移動するだけで集積加算金というのは、大変私は矛盾しておるように思います。そういうことも含めて、是非ともまた新たな貸し剥がし等が発生しないような運用に努めていただきたいと思っております。 次に、機構の受け手は、都道府県が営農実績や資本力、それから技術力、それから一番大事なのは持続力、それから地域の貢献度等の認定に基づき認定する農業者や生産法人、それから新規就農者、企業参入者等にすべきだと思っております。 これまで、地域での共同出役作業等で地域の農道や用排水路などの維持管理に我々は一生懸命取り組んでまいりました。機構は、この農地の公益性というものをきちっと明確にし、地域の農地資源の維持向上に取り組んできた活動実績は配分計画案の作成において当然重視されるべきであると思いますし、受け手は農地の公益性を尊重するものでなければならないと思っております。 配分に当たり、公開性というのは大変重要なことでありますし、一部に公募制を取るという話でありますが、私は、公募される側の人たちのやっぱり資格といいますか一定の基準というものは必要でないかと思っております。 私、個人的には、地域農業の真の担い手たる者とは、地域に土着する、地域に生活を伴った農業を営む経営体が真の地域の農業の担い手だと、こう思っております。そういう意味で、やっぱりしっかりと地域に貢献する、それから地域の調整にきちっと寄与できるような担い手に限定してもいいのじゃないかなと思っております。 このため、農業経営基盤強化促進法に基づく認定農業者制度を見直すに当たり、広域に農業経営を展開している農業者や参入企業を都道府県が認定できる仕組みとするべきだと思います。真に農業改善を図りながら地域農業の発展に寄与する経営体が引き続き認定される仕組みが大変重要だと思っております。 あわせて、認定農業者制度の五年ごとの再認定手続でありますが、認定農業者の経営意欲や経営の継続性、それから経営の発展等をきちっとチェックする仕組みを充実させるべきだと思っております。 次に、大規模経営を行う経営体は、当然でありますが、市町村を越えて耕作しているケースがあります。当社もいろいろ、今三つの市にまたがってやっておりますが、昔、やっぱり行政区域を越えていろいろやるときに、やっぱり一回地域の信頼というものを確固たるものにするために、あえて分社化を図ってきておるという経緯もあります。 やっぱり、入り耕作した市町村では、まとまった農地を耕作していても、その市町村では認定農業者や中心経営体に位置付けられない、そういうケースがありました。こうした場合に、プロ農業経営体があらかじめ集積範囲や集積希望範囲を市町村に登録する仕組みとして、それが農地配分計画に反映される、そういう仕組みとすることが必要でないかと思っております。 そして、機構の運営には、これまで農業経営の改善や地域の発展に努力してきた農業経営者の代表を是非参画させていただきたいと思います。地域の担い手への面的集積に配慮した農地の配分が行われるような組織運営が望ましいと考えます。 地域の利用権は、借りている者の権利はとかく弱いものです。今度の機構の運営に当たり、借り手の権利もきちっと確保し、更新の保証もきちっと担保されるようにしていただきたいと思います。市町村が配分計画を作成するときには必要に応じて農業委員会の意見を聴くとしておりますが、借り受けた農地を効率的に利用することや、地域の農地利用と調和、いわゆる地域の調整を、それからみんなで仲よく助け合ってとか、いろいろな過去の仕組みとか、そういうことを話し合える、そういうことの要件として、是非それを選定されるときには一番現状を把握している農業会議等ときちっと意見を求めて、そこでいろいろ選定をするという手順が必要でないかなと思っております。 終わりに、農業経営はこれからこの法律のみならず様々な政策が必要であり、関係しております。今まさに議論されております経営安定対策、日本型直接支払制度、水田利活用の交付金、米の直接支払の在り方、そして緊急に、にわかに出てきた、今までの生産調整の在り方等の見直しに密接に関係しておると思っております。今度の中間管理機構の事業が現場により効率的にスムーズに受け入れられ実効のある事業になるためには、まず私は、その規模の形、体系だけではなく、より強固な体力と強い体質の担い手、受皿を育成することがあっての中間管理機構の役割ができるものと思っております。 もろもろの農業政策についても、中長期的な展望の下、慎重な議論を先生方にお願いして、私の意見とさせていただきます。
○委員長(野村哲郎君) ありがとうございました。 次に、忠参考人にお願いをいたします。忠参考人。
○参考人(忠聡君) おはようございます。新潟から参りました忠と申します。 私の経営は、先生方のお手元に既に配付されているかと思いますが、昭和五十九年、一九八四年に設立をいたしまして、今年がちょうど三十年目、三十期目になります。従業員が今、常勤の役員が三人、それからほか十一人の従業員。それから、今この季節は農産加工ということで、おもちの製造の真っ盛りでございまして、先月、十一月、給与を支払ったんですが、私を含めて四十二人、随分大世帯、今パート、アルバイトがいっぱいいるものですから、そんな形でいわゆる六次産業化にも早くから取り組んできました。 栽培のメーンは、約六十ヘクタールの水稲が中心になっておりますけれども、近年、農の雇用事業を活用して三十代前半の、採用したときは二十代だったんですが、若者三人を雇用をいたしました。おかげさまで、この三人は昨年、今年、来年にかけて伴侶を見付けまして、結婚して家庭を持つということで、私の責任も更に重くなっているなということを実感しております。 先ほど奥村さんの御発言にもありましたけれども、長い年月を掛けて地域の信頼をいただきながら農地の拡大をしてきたわけでありますけれども、もちろん経営の基盤をつくるために一定の耕作規模というのは必要だというふうな思いで、積極的に農地をお借りしてきたということは事実でありますが、一方では、本来であれば所有者が自ら耕作をしたいんだけれども、やむなくどなたかに農地を預けなければならないという、そういう農家の方々からやっぱり大切な農地をお預かりしてきたという、そういう、一方では経済的にそれを事業として活用しようという思いと、もう片一方では地域からのそういった要請にこたえてきたという、そういう両面からの農地拡大、規模拡大であったのかなというふうに思っております。 本題に入る前にちょっと今の状況をお話し申し上げているんですが、今年の秋、収穫が終わったころから、にわかに農政の状況が変化してきました。たしか今日のこの中間管理機構法が十月二十五日に上程されているというふうにお聞きしましたけれども、その間これまで、特に十一月の末にかけては、随分大きな私どもの変化があったかなというふうに思っております。 一つは、経営安定対策の考え方、それから一方では、地域政策という形で日本型直接支払ということなんですが。実は、私の経営では、昨年決算では、経営安定対策で得た、いただいた交付金が約七百万。それが今回半分になるというようなことでございまして、その新聞報道があった翌日に地方紙の取材を受けまして、どうですかと。いや、まあはっきり言って、七百万が半分の三百五十万になるから、まあ人一人、人件費が飛んでしまうねと言ったら、翌日の朝礼で、誰から先に首切られるんですかねみたいな、そんなちょっと笑えない話にはなったんですけれども、地域に対しての交付もあるということで、それでどれだけのものがいただけるかといいますか、活用できるかということはこれからなんですけれども、正直申し上げまして、少しの不安があるということも事実でございます。 そういった中で、今日のこの中間管理機構の御検討ということなんですが、これにつきましては、期待を持ってまずは受け止めたいなというふうに思っております。と申しますのも、いろんな状況から今までの規模を築いてきてはおりますけれども、先ほど申し上げました、人を抱え、さらには家族も増えていくという状況にあっては、やはり前向きに経営を拡大していくということがないと、人が増えていくという経営体の中で、一定の収入を確保して従業員にある程度の生活を保障するということはやはり難しいわけでありまして、ここはやっぱり更に拡大しながら、収益を更に向上させながら経営を前向きに進めていくということがどうしても必要だというふうに思っております。 それにおいて、この中間管理機構が地域の有効な農地を一旦借り受けて、それを担い手に再配分していただくというシステム、仕組みは望んでいることだなというふうに期待をしているということでございます。 ただしかし、少しの不安というのもここにもございます。幾つかを申し上げたいというふうに思いますが、奥村参考人もおっしゃいましたように、やはり今までの私どもの努力、私どもだけではない、地域にいる、今頑張っている担い手に対して大きなマイナスの影響が出ないように、ここだけはしっかりと踏まえていただきたいなというように思います。 それから、あくまでも経営ですので、生産するためのコスト、これが非常に重要になってきます。たしか今、国では、生産費の何割かを削減するための検討に入っているというふうにお聞きをしておりますが、借地農業で一番コストが掛かっているのはまさに地代であります。人件費もそのとおりなんですが、人件費は所得に通ずることですので、そこも努力の必要はあるんですけれども、地代、これをどのようにこの機構が設定してくださるのかということについては大きな関心を持たざるを得ません。 御案内のように、以前、標準小作料、農地法における標準小作料があった時代は、所有者と利用者が協議してそれを適当な価格を定める、しかもそれを地域の基準とするということがあったわけでありますけれども、その後それが廃止されて、今は双方で納得が得られる水準でということになっております。 これは、地域によっていろんな考え方、見方、基準があるわけでありますけれども、それが果たして経営の実態にそぐうものなのかどうなのかということについてはやはり十分議論をする必要があるのではないかな、その議論に基づいて、拘束力は持たなくとも、おおむねこんな価格がこの地域においてはいいのではないかなというような、そういう考え方に是非立っていただきたいなというふうに思っております。 生産費の相当部分を占める地代の在り方というものについて十分御議論をいただきたいというふうに思います。 三つ目になりますが、たしか法案の中には、一旦所有者から農地を引き受けるんだけれども、なかなかそれが耕作が難しい場合にまた所有者にお返しするということが含まれているようでありますけれども、どうなんでしょうかね。一旦貸してしまった農家が戻されても更に困るわけでありまして、間違ってもそれがやむなく私どものようなところに押し付けられるということも更にまた負担を増幅させるということになります。 この点においては、機構そのものの信頼性というのをどう確保するかということも大事な部分なのではないかなというふうに思いますので、慎重に御検討をいただければ有り難いというふうに思います。 さらにもう一つは、条件が余りよろしくないところにあっては、受け手が決まったという前提において再整備をしてお貸しすると、貸していただけるということになっているようでありますけれども、これもどうなんでしょうか。荒れている原野を目の当たりにして、じゃ、ここ私借りますというふうに果たして担い手が積極的に手を挙げるかどうかであります。 たしか各地に工業団地が造成された時代がありました。企業誘致のための用地でありますが、立派に整備されて、電気も水道もすぐそこまで来ていて、駐車場もあり、さあどうぞおいでくださいといって企業が入ってきていました。そういう考え方を持つならば、やはり圃場そのものもそうですし、農道も含めて、そこまで大型機械が入れるような整備を踏まえた上で担い手に貸していただくという、そういう方向でお願いしたいなというふうに思います。 機構は、恐らく大事な組織ということになると思います。私たちがこれまで年月を掛けて地域の信頼を得てやってきたわけでありますけれども、是非機構にも、新しく参入する企業も含めて、地域との連携ですとか地域との貢献ということも踏まえて活動していけるようになってほしいなということを願いながら意見とさせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(野村哲郎君) ありがとうございました。 次に、小野参考人にお願いを申し上げます。小野参考人。
○参考人(小野泰輔君) おはようございます。熊本県副知事の小野と申します。 私の方からは、熊本県が進めております農地集積の取組につきまして参考となりますような御意見を申し上げたいというふうに思います。 お手元のくまモンの資料を御覧いただけますでしょうか。 まず、県の問題意識として、なぜ農地集積をやる必要があるかということですが、二ページ目御覧いただきますと、農家戸数、これは全国的にも同じ傾向ですが、どんどん減少していると。そして、右側のグラフのように高齢化が著しいということがあります。そして、今後十年の間に、平成三十二年度に一万三千戸余り減ってしまうと。これを平均の耕作面積でいいますと、二万一千ヘクタールあるんですけれども、この分を集積しなければ担い手がいなくなってしまうというような問題意識の下で、蒲島知事が、農業の出身でもありますが、集積を県が先頭に立ってやっていこうというようなことで進めてまいりました。 そのときの進め方でございますが、三ページに書いてありますが、県と市町村とそしてJA等農業関係機関、一体となって進めていくことが大事だという姿勢で進めてまいりました。 四ページにその状況というものが書いてありますけれども、千七百八十ヘクタール、今までは割と横ばいで集積の方が来ていたんですが、私ども県の方で独自の政策というものも考えまして、それを実施していった結果、二十四年度には千七百八十ヘクタールというような面積の大幅な集積増を積むことができたというふうに思っています。 四ページの右下の表にJAによる利用権設定というところがありますけれども、二十四年度、非常に増えておりまして、JAなど農業関係機関の方でも集積に関して非常に御尽力いただいたという状況でございます。 五ページになりますけれども、そのときの体制ですね、これはもちろん県も一生懸命やるんですけれども、一体的に県民運動として取り組んでいこうというようなコンセプトを掲げまして、熊本県ふるさと・農地未来づくり運動というように銘打ちまして、関係者全員で認識を一にして推進をしていこうと。そして、キーになったのが、今回、農地中間管理機構の受皿になると思っていますけれども、農業公社の方の評議員の会長に知事が就任したということで、知事自らが集積をしっかりやっていきますよというメッセージを県民に対して発していったということが非常に大きかったかなというふうに思います。 六ページになりますけれども、その知事が、じゃ、どういうふうにリーダーシップを発揮したかということですけれども、知事自らが、農地を借りますよ、そして意欲ある担い手の方に集積していきますよということをやったわけでございますが、七ページのようなパンフレット、こういったものを作りまして、それを配布をしていきました。そして、粘り強く関係者に説得をしていったと。 具体的な施策としては、県単独でやったこととしては、七ページの右半分の県の支援策というところがありますけれども、合意を得た集積地には担い手に交付金を出しますよとか、それからあと、話合いがやはり重要なんですけれども、話合いの支援のための活動費を県単独で設けるというようなことを進めてまいりました。 八ページは、これはJAの中央会の会長との対話を新聞紙上で出して、そして啓蒙を図る、周知を図ると。 九ページなども、ビジネス雑誌の方にも今我々が取り組んでいることを広く知っていただくような活動も積極的に行っております。 十ページの方で、それではどういう具体的な農地集積の方を進めたかというお話をさせていただきますけれども、十一ページ、こちらの方で我々は重点地区というものを設けました。平成二十四年度において二十地区、そして二十五年度において二十二地区を指定をしまして、今四十二地区で集積の方を進めています。そして、この半分ぐらいが中山間地域ということで、私ども、平たい平野部、条件がいいところだけ集積するということではなくて、やはり中山間地域でもどうやって永続的に営農を進めていくのかという問題意識の下で、中山間地域においても積極的に推進しようということを考えております。 そして、十二ページから具体例でございますけれども、南関町という熊本県の北部の方の中山間地域です。こちらの方で農家が今八十二戸ありますけれども、将来的にどういうふうに集積を図っていくかということをこの集落の中で話し合っていただいて、六戸の農家さんに集積を図ろうということで、一番下の行にございますが、地区指定時の集積率は九%しかなかったんですが、そういった六軒のところに六割ぐらいの農地を今後集積していくということになっております。そして、そのプロセスでは、農業公社によって一括で農地を借り上げた後で再配分を行うというようなことをしております。 十三ページの方ですけれども、これは知事の生まれ故郷の方ですけれども、こちらの方では地域営農組織を立ち上げて農業法人にする、そしてその法人の方に集約していくというようなことをやっております。先ほどの方は農家の方に集積するということですが、こちらはそういった団体の立ち上げとセットにして進めているということです。 十四ページの方が、これが私ども平成二十五年度、本年度の目玉として進めてきたものでございますけれども、カントリーエレベーターが既に整備されているところで、それを中心として効率的な営農ができるように組織それから換地、そういったものを全部セットで進めていきましょうというような取組を進めております。下の図を見ていただきますと、それまでも十六ぐらいですか、営農組織があったんですけれども、それぞれがばらばらに作業しているということでございましたが、これを一つの地域を大きくまとめて計画的に作付けができるようにする、作業も大型の機械を使ってまとめて合理化できるようにするというようなことでやりました結果、大変大きな面積の集約ができたというふうに思っています。 このモデル事業の結果が次の十五ページに新聞記事として出ているんですけれども、対象の七百ヘクタールのうち、今年度は二百七十三ヘクタールにおきまして一つの農業生産法人が立ち上がって、そこが一体的に効率的な経営をしていくというようなことになりました。この農業生産法人は、十二の集落営農組織がまとまってこれから経営をしていこうというものでございまして、単なる耕作ではなく、これから法人としていろんな加工ですとか新たな事業もやっていこうというような今機運に包まれております。 十六ページでございますけれども、キーとなるのはやはり人なんですね。農地集積専門員というものを農業公社の方に配置をいたしまして、そして集約を積極的に働きかけていくというようなことをやっております。 そして、十七ページにこの十四名、農地集積専門員を配置したというふうにありますけれども、これはただ人を置けばいいというものではなくて、やはり人選も非常に大事だというふうに思っております。地域農業に精通した市町村ですとかJAのOBの方々を積極的に採用して、地域が分かる方々、そして地域の信頼を得られる、あるいは合意形成をコーディネートできるというような人材を選んで配置をした結果、非常に農地集積が進んでいるというふうにも思っております。 そして、十八ページになりますけれども、そのためのツールの整備というのが不可欠だというふうに考えております。GISシステムですけれども、十九ページ、御覧いただきますと、合意形成の際に効率的な見える化ツールというものを利用して、十年後、二十年後の耕地のその耕作状況、営農状況がどうなってしまうのかということをメンバーの方々に認識をしていただくと。そして、今度、具体的な集積の手段として、右側にありますけれども、しっかりと色分けして、皆さんが分かりやすいような形で集積の計画を立てていくと、こういったことをやっております。 そういう意味で、農地中間管理機構という組織そのものをつくることも重要ですが、先ほどの人の問題、そしてこういったツールの問題というものを整備していくことが大事だろうというふうに考えております。 最後にまとめですけれども、今まで私どもも集積をしようしようと思ってもなかなか進みませんでしたが、一つは、知事のリーダーシップの下に集積を進めると、そして、農業公社を中心にしてそれを動かしていくんだというような決意がまずあったことが大事だというふうに思います。そして、その旗印の下で、県、市町村、JAの連携で粘り強く一体的に進めていくというような進め方が大事だというふうに考えております。 そして、これはこれからの制度改正にも非常に大事な点になってくると思いますけれども、出し手の税制対策ですとか、それから新たな担い手、これは先ほど奥村参考人もおっしゃっておりましたけれども、やはり担い手づくりというものもセットになっていかなければいけないと。そして、先ほど申し上げたような農地台帳を始めとしたツールの整備というものが総合的に考えられなければいけないというふうに思っております。 熊本県の方で独自にいろいろやってまいりましたけれども、それが何か今後の参考になれば幸いだなというふうに思っております。 以上でございます。
○委員長(野村哲郎君) ありがとうございました。 以上で参考人からの意見の聴取は終わりました。 これより参考人に対する質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○堀井巌君 自由民主党、堀井巌でございます。 参考人の皆様には、本当に貴重なお話を賜りまして、誠にありがとうございます。 今回の農地中間管理機構の創設、これは、これまでずっと農政の重要課題だった農地の集積、あるいは担い手への集積ということをこれからしっかりと進めていく上でまさに切り札ともなる法案であると、このような期待を持って、私自身、この質疑に参画をしているわけであります。 同時に、今三人の参考人の皆さんから様々な示唆を伺う中で、改めて、仮にこの法案が成立したとしても、やはりこの運用上の様々な点についてしっかりと工夫をしながら、あるいは考えを持ちながらやっていくことが重要であると、このようなことを改めて感じたところでございます。 そういった中で、順次質問をさせていただきたいというふうに存じます。 まず、奥村参考人の方にお伺いをいたしたいと思います。 先ほどのお話もありましたように、これまで四十年以上掛けてこの三百五十ヘクタール、農地集積、これはこの法案が、今まだ法律がないですから、これまでの既存の制度の中でずっとお取組を進めてこられたということだと思います。 この農地の集積をしていくということについて、人からお借りをしていく、そして集積をしていく、今まで一番苦労されてこられた、様々な苦労はあったと思いますが、それはどういう点なのか。そして、今回の法律によってそのことがどのように解消され、あるいはこの農地集約、集積が促進されるというふうに期待しておられるのかといったことも併せて、改めて教えていただければと存じます。
○参考人(奥村一則君) お答えします。 当社の四十六年間にわたっての規模拡大でありますが、一時期は、セールスをしたとか、それからテレビコマーシャルとか、もう新聞とか、ありとあらゆる、積極的に営業したとか、それから、二十年、二十五年前ぐらいは同業者同士で地代の競争をしたとか、いろんなことをここでやってまいりました。そうこうやってまいりましたけれども、最後に行き着くところは、今、近年、この十年、十五年前からですけれども、いかにその委託農家である貸し手のお客様が我々に安心して預けてくださるという、そういうのが評価されるようになりました。 というのも、先ほどの陳述のときにちょっと触れましたけれども、そういうやっぱり昔の六つの市町村にまたがってやっておった関係で、やっぱりもう一回、地に足を着いた経営にしようと。そして、地域、委託農家の方である直接のお客様だけじゃなくて、その集落の皆さんのいろんな意味での信頼とか応援とか、そういうものをいただくことがやっぱり本当の地域の担い手になれるんじゃないかなというようなことで、それぞれ社員教育も含めて取り組んでまいりました。今現在は、もうほとんどそういう積極的な営業等はしておりません。 それから、この中間管理機構、せっかくこれが運用されるに当たりましたら、それをよりやっぱり効率的に、いわゆる我々は点みたいな田んぼの集まりが三百六十ヘクタールでありまして、これを何とか効率よく、そんな五十ヘクタールとか三十ヘクタールに集積しなくても、せめて一日、二日、そこで作業できる分ぐらいの集積が図れればいいかなと思っておりますが、何分、やっぱり貸し手の意向というものは無視して本当にその管理機構ができるだろうかという心配もあります。その前に、将来的にはそうなると思いますが、当面は私は、それと同時に、農業者同士でいわゆる地縁型の連携をしたりとかすることによって機械の効率を上げるとか施設の効率を上げるということも同時に取り組むべきだと、こう思っておりまして、それをしながら、いわゆる安心して貸し手が白紙委任できるような、受け手全体でそういう地域のいろんな皆さんの信頼を受けれるような形に我々も積極的にかかわって、そういう我々もコスト削減に結び付くような中間管理機構の運用になってもらいたいと思っておりまして、そういう面では、大変、我々、今やっておることと並行して、中間管理機構をうまく活用しながら、十年後、二十年後、ポスト団塊の世代の地域農業の礎になれば有り難いと思っております。 よろしくお願いいたします。
○堀井巌君 ありがとうございました。 この中間管理機構は、やっぱり今おっしゃられた安心というもの、貸し手にとって非常に安心できる存在であるということが重要であることを改めて痛感をいたしたところでございます。ありがとうございます。 次に、忠参考人の方にお伺いをいたしたいと思います。忠参考人も、いろいろとこれまで苦労しながら、農地の集積あるいは六次産業化、努力されてこられたというふうに伺いました。 その中で、ちょっと個別の論点になりますけれども、先ほど、いわゆる農地の集積に当たって条件の不利なところについての言及がございました。貸し手の方が、是非これは中間管理機構、どうぞ借りてくださいということで渡される。ところが、それを借りたいという候補者がなかなか出てこない。そうしたらまた、その貸し手の方にお返しせざるを得ないというお話がございました。 今御案内のとおり、農政は生産調整というような形から転換をして、とにかく耕作放棄地をできるだけ減らして、例えば飼料用米をそこに植え付けて何とかやっていこうという、そういう今、思いでの農政の推進、取組が進められているところでありますけれども、こういった条件が比較的不利、借り手がなかなか現れにくいやっぱり土地も、農地もあろうかと思うんですけれども、こういったものをこの中間管理機構の中でどのようにうまく位置付けてやっていけば借り手も現れる、あるいはそこに様々な植付けも可能となってくるのか、お考え、御所見をお聞かせいただきたいと存じます。
○参考人(忠聡君) お答えいたします。 私、村上市というところに住んでいるんですが、村上市内も近年、耕作放棄地が増えております。幸いにも、村上は北限のお茶どころということで、製茶業者も何軒かあります。そこの若手がまさに耕作放棄地を借り上げて、そこで緑茶の生産を始めました。これによって約四十ヘクタール、市内では解消されたということを聞いております。これを私はもっと地域の振興作物として推進していったらどうかなということで、それに取り組んでいるお茶屋さんにも聞いたら、やっぱり条件が良くないとなかなか難しいというふうにおっしゃっていました。 申し上げたいのは、田んぼを田んぼとしてというふうな固定概念を捨てて、それを畑地あるいは樹園地、いわゆる、何といいますか、採算の見合う作物を奨励するという観点も踏まえてアドバイスするなり、そういったものをいわゆる付加価値を付けてどうだというふうなことをアドバイスされたらいかがかなというふうに思います。 以上です。
○堀井巌君 ありがとうございます。 中間管理機構自身が、やはり様々な農政そのものに対して、またその地域の農業の発展をどうしていくかという知恵、工夫も持ちながら運営されることがやはり重要であることを改めて感じた次第でございます。ありがとうございます。 次に、小野参考人にお伺いをしたいと思います。 熊本県においては、これ私、お話お伺いしますと、言わばこの法案の一つの理念を先取りする形で取組を進められているように伺いまして、大変敬意を表しているところでございます。 その上で、一つお伺いしたいんですけれども、この委員会の質疑の中でも出ておりましたが、市町村の農業委員会、こちらの役割というのはやはり農地の利用ということを考える上で非常に重要ではないかというふうに思っているわけでありますが、今回、この取組を進めておられる中で、特に市町村あるいは市町村の農業委員会との関係についてどのようにお取組を進めてこられたのか、お伺いをさせてください。
○参考人(小野泰輔君) ありがとうございます。 農業委員会に関してはいろいろ議論が出ているところではございますが、私どもは、農業委員会は非常に大事だというふうに思っております。そして、集積の中で重要なプレーヤーとして位置付けております。それは、農地情報に関しては農業委員会が持っているということでもございますし、やはり地域の営農の実情を把握しているということでは非常に大事だというふうに思っております。 そして、重要なことは、やはりそういった農業委員会、そしてあと、ほかのJAなどの農業団体、そして市町村、そして県も出先がありますけれども、関係者全員でやはり徹底した話合いをしていくということが大事でございまして、農業委員会なしには私はやはり集積はなし得ないのではないかというふうに思っております。 以上です。
○堀井巌君 ありがとうございます。 やはり私も、この法案が仮に成立して、都道府県が中核的な役割を担う中でやっていくためにも、一つの存在じゃなくて、やはり既存の様々な農政に携わる関係の方々がこの農地の中間管理機構というものを奇貨として、ここに一つのみんなで理念、共通目標を共有をして、共に協力しながらやっていく、これは市町村も含めて、そのことが極めて重要であるというふうに考えているところでございます。 その上で、もう一点、県の方にお伺いをいたしたいと思います。小野参考人の方にお伺いしたいんですが、こういった法人ができた場合に、もちろんその役割は期待はされるわけですけれども、一方で、法人をつくるということになりますと、いろいろ心配することもあろうかと思います。これまで、県という組織には様々な公社でありますとかいったものができて、それが、役割はもちろん果たしてきたけれども、結果的になかなか苦労をしたというものもあったんではないかというふうに思います。 経営という観点から見たときに、この中間管理機構、どのように期待しておられるか、そしてまた、リスクというものをどのように把握され、それをできるだけ最小化するためにどのようなことが重要と考えておられるか、お聞かせいただきたいと存じます。
○参考人(小野泰輔君) まず、農業法人ということにつきましては、やはり農業のやり方というのも担い手の形態というのも時代に応じて変わっていくべきものだというふうに思っています。 そして、地域の農業者の方々は企業参入することにもちろん心配、御懸念をされる方もいらっしゃいますが、それはやはりその法人がどれだけ地域に溶け込んでいるのかという問題に帰着するというふうに思うんですね。法人の中でも、やはり地域の理解ですとか、一緒に水路を守ろうとか、一緒になって助け合ってやっていこうというような共通認識を、そこの浸透を図っていらっしゃる方々はちゃんと中山間地域でも農地を借りてやっています。そういった企業もあります。ですから、そのことについては、やはり法人がどういうふうに考えて地域に溶け込むかという問題なんだろうと思います。 そして、もう一つ、中間管理機構に関して今後どういうことが大事かということを申し上げますと、やはりコーディネート力だと思うんですね。中間管理機構は非常に強大な力をこれから持っていくと思いますので、かなり効率的にこれから物事を進められるというふうに私ども期待しておりますけれども、ただ管理機構がそういった制度を備えるだけでは不十分で、私どもも、先ほど申し上げたように、やはり地域の皆さんを巻き込んで徹底的に議論した上で、この地域の農地をどういうふうに守っていくのかということをしっかりと合意形成する、そのコーディネート力が大事だというふうに思っております。 そういう意味では、先ほど後半の方で専門員を配置したというようなことも申し上げましたが、この人間の質自体が非常に大事だというふうに思っていまして、その地域に精通して、あるいはさらに信頼を置ける人をちゃんと据えるということが大事ですので、その機構の枠そのものはもちろんでき上がることは非常にこれはすばらしいことだと思っていますが、それ以上に、やはりそのコーディネート力、合意形成力、そういうものが実質的には重要になってくるというふうに考えております。
○堀井巌君 参考人の皆様、大変ありがとうございました。 終わります。
○平木大作君 皆様、おはようございます。公明党の平木大作でございます。 本日は、お忙しい中、このように時間を取っていただきまして、また、わざわざお越しいただきまして、ありがとうございます。 私の方から、まずは、この農地中間管理機構、今法案の審議を進めておりまして、一つは、制度、仕組みの部分はある程度見えてきたのかな、今日の午後も審議を行いますけれども、見えてきているのかなというふうな感触を持っています。 一方で、これから各都道府県単位で今度中間管理機構を立ち上げたときに、やはり運用面でどうしても巧拙が出てくるのかな、この運用面をどう詰めていくかということが今後の一つのポイントかなというふうに考えております。 そういった意味で、今御紹介いただきましたけれども、熊本県の方で先進的に進められている事例のまず運用面について、ちょっと幾つかお尋ねをさせていただきたいというふうに思っております。 まず最初の質問なんですが、近年、この集積の面積が徐々に大きくできてきたというお話をいただきました。この農地の集積というときに、集積面積、これは必ず語られるんですね。今年一割増やそう、二割増やそうですとか、何割達成しました、何ヘクタール増えましたという話は出てくるんですけれども、実際にいわゆるこれを推進する側として、KPI、管理指標としてこの推進面積以外に結構いろんなものを使っていらっしゃるんじゃないかなというふうに思います。 先ほど、資料の中にも、貸借残年数ですとかそういったものを見ていたりということもちょっと紹介していただきましたけれども、単純に面積を追うだけじゃなくて、何かもしKPIとして、管理指標として使っているものがあったら御紹介いただきたいというのが一点。 それから、それを使って、どういわゆる進捗管理のようなものを行っているのか、どういう頻度で行っているのかですとか、どういう形で途中で施策を打たれているのか、こういう点、もしあったら教えていただきたいと思います。
○参考人(小野泰輔君) もちろん、面積が一番大事だと思っています。先ほども、年々耕作する人が減っている中でそこを、もう農地を維持できないという方が出ていますので、その分を、じゃ、どうやって意欲のある担い手に集約していくかということですので、やはり面積が一番だろうというふうに思っていますが、そのほかには、やはり営農組織の数とかしっかり法人化してやっているのかどうかというようなことが非常に大事になってきます。 といいますのは、やはり規模が大きくなりますと、当然、単独の農家さんではなかなかうまくいかないと。やはり、生産から、それから販売、そして管理の面、しっかりとした組織がないと回っていきませんので、そういう意味で、私ども、KPIということで幾つも用意しているかというとそういうわけでもないんですが、もう一つとしてはやはり組織の数ですね。しっかりとした法人組織を中心とするような団体、組織がどれだけ増えてきているのかというようなことを指標として設けております。
○平木大作君 ありがとうございます。 続きまして、先ほどもやはり資料の中で御紹介いただきましたが、今、十四人ですか、農地集積専門員、使われているということで、この十四人の方に今たまってきているノウハウですとかそういったものって大変貴重だと思うんですね。 これについて、その研修会なども行われているというのもあったんですけれども、具体的にノウハウを継承していく、あるいはもうちょっと、じゃ、例えば人員増やそうというときに共有していくですとか専門員の間でベストプラクティスを共有する、何かそういった取組があったら是非教えていただきたいんですが。
○参考人(小野泰輔君) 当然、スキルアップが大事だというふうに思っています。こちらでももう研修会の実施をしているということもありますし、そしてあと、十四人今いる人数を増やしていくということが大事だというふうに考えておりまして、この中間管理機構が立ち上がった際には貸借専門人員をあと五人増やすというようなことを考えております。そして、経理関係ですとか裏方でいろいろやる人間もいなければいけませんので、それも五人増やすということで、人材の質を確保することを前提としながらやはりそのニーズを増やしていくというようなことを今考えておりまして、そのためには、今、これまで十四人が経験してきたことをしっかりと形式知化して、そしてしっかりとしたトレーニングをしていくということを目指していきたいというふうに思います。
○平木大作君 ありがとうございます。 今、先ほどのお話の中でもう一つ非常に興味を引かれましたのが、重点地区として中山間地域のようなところも含めていますというお話でありました。県内で二十ぐらいの重点地区を定めていく上で、今、一つ中間管理機構としてやっぱり同じように重点地区って定めるわけですけれども、どうしても懸念としては、やっぱり中山間地域、集積に余り向かないんじゃないかなというところが取り残されてしまうんじゃないかという心配を持っています。 そういった意味では、この重点地区、具体的にどのような形でどのような基準で選ばれていっているのか、中山間地域の取組が実際に効果を上げつつあるのかどうかも含めて、先ほどちょっとお話もいただきましたけれども、御紹介いただければと思います。
○参考人(小野泰輔君) 十一ページを御覧いただきますと、左下の方に重点地区をどうやって選んだのかということを記述をしてございます。関係者が一体となった熱心な取組が見込まれるとか、継続的な農地の利用調整体制の整備等に取り組む基盤があるとか、集積が期待できるとか、そういったことはあるんですけれども、要は、中山間地域においてもやる気のある担い手がきちんといるのかどうかというのが非常に大事だと思います。 そして、あと、集積をしていて、この集落の農地そのものを守っていこうという機運醸成が、その兆しがあるのかどうかというところで我々は見ておりまして、そもそもやはりそこがなかなか期待できないようなところですと話合いそのものが成り立ちませんので、先ほど奥村参考人ですとか忠参考人もおっしゃいましたけれども、やはり中山間地域でもビジネスが十分成り立つというように考えている担い手もいらっしゃいますし、あるいは、その地域で地元の農家さんで、例えば先ほどの中山間地域で十二ページの南関町の場合には、六戸の担い手がしっかりとやっていこうというような決意の下で農地集積を進めておりますので、もちろんその圃場の条件ですとかそういったことも見るとは思うんですけれども、やはり担い手そのもの、その地域、あるいはその地域に着目してそこに参入しようとする人、そういった人たちがその中山間地域においてもいるのかどうかということを重視しております。
○平木大作君 ありがとうございます。 時間がなくなってきましたので、次に、現場で生産に携わられておりますお二人にもお伺いしたいというふうに思っております。これはちょっと同じ質問で、問いに、奥村参考人、そして忠参考人にお答えいただきたいんですが。 一つ、これまで農地保有合理化法人というものをやってきて、農地がなかなか出てこないという話があったと。それは売買を基本にしていたからであって、今度リースにすることで出てくるんじゃないかという期待を今持っているわけであります。具体的に、借り手として今実際に営農されている中で、いわゆる借りている農地、平均的に大体どのくらいの年数で借りて運営をされているのか。いわゆる、本当はもっと長く借りたいんだけれどもなかなか短くしか借りれないですとか、そういったところをちょっと、実感としてでもいいので、お答えいただきたいというのが一つと。 借りていく中で、途中でやっぱり返してくれみたいな話になってしまって、なかなか、本当は保有、そのまま営農を続けたいんだけれども返さざるを得なかったもの、土地、これって一体例えば何割ぐらいあるのか。ここについてちょっと教えていただけますでしょうか。
○参考人(奥村一則君) うちのところでは、まず現状の中で二百六十ヘクタール預かっておりますが、お客様に対しての解約というのは、いろんな事情で開発行為があったとき、それと微妙に相続の関係で多少解約というのは数件ありましたけれども、ほとんど解約というのはまれでございます。 ただ問題は、やっぱり先ほどもちょっと意見の陳述でも述べましたけれども、借り手というのはやっぱりどうしても立場が弱いものですから、いろんな事情で何かあったときに同意せざるを得ないということがあって、私どもとすれば、今度の中間管理機構についてでもそうですが、できるだけ長期、例えば二十年とか二十五年とか、そういう長期の耕作権をきちっと維持できるような仕組みになればいいなと思っております。 当社は、大体十年契約が六〇%くらい。あと、七年、五年、三年、お客様の意向に応じて。それから、一、二%は、将来やっぱり遺産相続とかいろんなことのあるようなところが一%か二%あります。大体は六〇%以上が十年契約という形でさせてもらっております。
○参考人(忠聡君) お答えいたします。 利用権設定をいただいている期間は六年から十年、これでほぼ一〇〇%であります。途中解約は今までもございました。これはどういった場合かといいますと、地主さんが売りたい、田んぼを売却したいという、そういう要請にこたえてです。本来であれば、利用権を設定いただいている当社が買い求められればいいんですけれども、なかなか買うとなるとそう安いものではなくて、それじゃということでお断りした結果、じゃ、ほかへという、そういうパターンであります。 私は、恐らくこの機構ができても、どんどんどんどん、じゃ、できたからといって農地が出てくるものでもないだろうというふうには思っています。 今地域では何が大事かというと、やはり情報が少ない、どこに相談していっていいのかよく分からないというのも現実的にはあるのかなという感じがいたしますので、そこへの配慮、さっき小野参考人もおっしゃっていましたけれども、そういうコーディネートが大事なのではないかなというふうに思います。 以上です。
○平木大作君 ありがとうございます。 最後にもう一問だけ、また生産者のお二人にお伺いしたいと思うんですが。 結局、借り手の選定を行うときに、やはり地域に、特にやる気のある方たち、意欲を持って農業取り組まれている方たちがいたときに、ちゃんとどう評価していくのかという点、ここが大事だというふうに思っています。一方で、この借り手の選定というのは、外にも開かれた、ある程度透明性を持って、後からもしっかり説明が付くようにやっぱり行っていかなければいけない。このバランスを取ることが必要かなと思っていまして、先ほどお話を伺っていましても、例えば、地域の営農されている方の実際の持続力ですとか、あるいは農道の整備ですとか、そういった地域に貢献されている貢献度みたいなことをやっぱり加味すべきじゃないかというお話がありました。 具体的に、いわゆる現場にいらっしゃる方でこの地域の貢献度みたいなもの、あるいはこれからも地域に根差していかれる方たちのどの辺を見ていくといいとお考えか。先ほども、一つは貢献度として農道の整備とかおっしゃっていましたけれども、例えば月に何時間ぐらいそういった整備に時間を掛けられているその時間ですとか、何かこの辺を見ると、いわゆるルールの中に取り込みやすい貢献度として見ていけるのか。この辺、もしアイデアがありましたら教えていただきたいんですが。
○参考人(奥村一則君) 貸出人の選定とかに当たっては、今までどおりやっぱり地域に、どういいますか、活動とかそういうものに根差した、それから農地を農業という手法で維持していくわけですけれども、その農法でも、やはり片一方で有機栽培しているのに片一方で乱暴に農薬をまくとか、それからその反対もあったりとか、いろんな地域で、それから今年は生産調整の畑地をどうしようかとか、団地をどう区切ろうかとか、それから水利の関係もあってこの流域を中心に米を作ろうとか、わせを作ろうとか、なかてを作ろうとか、いろんなやっぱり話合いをして進めているのが実態であります。 そういうところにきちっと調和できる、いろんな地域のもろもろの今までやってきたこと、それから将来もやっていくためには、その地域の調和ができるような、そういう受け手でないと、なかなかその地域の全体がきちっと続いていかないのでないかなと思いまして、やっぱり地域での調整というのは大変大切だと思っております。
○参考人(忠聡君) 私は、門戸は大きく開いた上で、やっぱり地域部会、何か途中で話が消えたようですけれども、地域の話合いの場、これを設けるというのが大事なことなんじゃないかなというふうに思います。決して、地域は排除するということではなくて、やっぱりみんなでこの地域を考えましょうよという、そのみんなはやっぱり意欲、そして技術、能力のある方が一緒に話し合うというところが大事なのではないかなというふうに思います。 以上です。
○平木大作君 大変参考になりました。本当にありがとうございます。 私の質問は以上となります。
○山田太郎君 みんなの党の山田太郎と申します。本日は、各参考人、御出席いただきまして、ありがとうございます。 私の方から、それぞれの参考人にそれぞれいろんな質問をさせていただきたいと思います。 今回の中間管理機構、かなり多額の予算を付けながら、相当思い切った仕組みではあるんですが、本当にこれに効果が現れるのかどうか、そんな点からそれぞれ質問させていただきたいんですが、まず奥村参考人の方に是非いろいろお話を聞きたいと思っています。 今回の仕組みの中で、地域ぐるみの農地中間管理機構を活用ということで、まさに集落ごといわゆる農地を出すと、これを全国で五万ヘクタール分やるんだというふうに言っております。ただ、先ほど参考人の話の中でもありましたように、地域の担い手は一体誰なのかというような疑問も呈せられたと思っています。 一方で、公募制であるということに対しても、これがうまくいくのかといったことがありましたが、実際、集落ごと、こういった形でもって五万ヘクタール、まあそれぞれの都道府県割り当ててどれぐらいになるか分かりませんが、その地域の担い手は誰であるかということを鑑みたときに、本当にこの仕組みがうまくいくのだろうかと。やはりいろんな人たちが入ってくる可能性があります。多様性なのか、あるいは地域性なのか、こんなところも先ほどから議論になっていますが、その辺り、少し御意見をいただけたらなというふうにまず思っております。
○参考人(奥村一則君) 先ほども申しましたように、公開性とか透明性のあるそういう運用の仕方というのは、大変重要だと思っております。ただ、公募制もやっぱり公平性のためには大変重要なことだと思っておりますが。 ただ、何か競争入札みたいな方法でやっては、これはちょっとほかの仕事と違いまして、農業というのは、特に土地利用型農業というのは、生産向上が、多様な人が住んでいる、農家も非農家も、それから共有する資産、まあ農業施設等々でありますけれども、それから、もしかしたら味方も住んでおるけれども敵も住んでおるような状況の中で生産活動をしていかなきゃいけないという、そういう土地利用型農業というのは大変難しい農業形態だと思っております。 そういうことであれば、より将来、二代、三代にわたっての続くような、継続できる農業の在り方というのは、やっぱり地域のきちっと、先ほども言いましたように、地域にいる、自分も親も、自分も子供も、きちっとそこで生活を伴ったようなきちっとした人がそういう貸し手になるべきだと思っておりまして、決してほかの農外の人、それは排除ということではないんですが、それがすごく重要なことだと、くどいようですが、思っております。
○山田太郎君 私も、午後の質疑でこれはやろうと思っていたんですが、やはりどういうふうにいわゆる貸し付けていくのかということは極めて重要だと思っていますし、特に集落ごとやるケースについては、まさに地域のいわゆるきずなというか仕組みを破壊してしまう可能性もあるということで、かなり本来この法案詰めるべきところはまだ残っているかなということも考えながら質問させていただきます。 もう一つ奥村参考人にお伺いしたいんですが、自助努力でこれまで三百ヘクタール以上の農地を集約されてきたということで、その知見をいただきたいと思っておりますが、今回のいわゆる法案というか、実際に予算が付いておりまして、十五万ヘクタールのうち整備を伴わないものが約九割、十三万ヘクタールだということなんですね。 実際、土地を集めていったときに、そのまま直ちに貸し付けられるものなのか。いわゆる土地をそういうふうに見付けてから実際に農業として収入が上がってくるまでの間どれぐらい掛かるものなのか。予算としては、これ直ちに貸し付けてできるだけ早く収益が上がるというようなことになっているんですが、現実的なところ、農地集約をやられてきた実感から、その二点ですね。そのまま土地というのは見付けて整備をある程度しなくてもいけるものなのか、又は、実際、集めたものに対してどれぐらいがそのまま、例えば半年とか一年以内でそのまま営農できるものなのか、その辺、ちょっと実態のところを教えていただけますでしょうか。
○参考人(奥村一則君) うちの地域、それから我々が営農しておる地域では、圃場の大小はもちろんありますが、特段中山間地でもありませんし、そういう意味では安定した平地でやっております。ただ、いろいろ規模拡大するにおいて、やっぱり地域によってそうわがままは言えない。効率の悪い土地はできませんとか、効率のいい圃場だけを受け取るとかいうことはできないんで、なかなか難しい面もありますが、そこは地権者の皆さんと相談してできるだけお互いが長続きするような契約行為。 それともう一つは、今は、最近、特にこの近年は、例えば地代とかよりも、やっぱりきちっと管理をしてくれるという要望が大変強いし、それから、例えば、俺がいなくなっても子供の代も頼むよと、そういう安心感というのは大変重要視されて我々を選択してくださるお客様が多いと思います。 だから、必ずしもそこで効率がいいとか悪いとかだけでやれるものではないと思いますし、できるだけそれは我々受け手にとって効率よく利用するとか、それから米だけじゃなくて野菜も作るとか果樹も作るとか、それから生産の技術を上げるとか、これはやっぱり自分の努力でやっていかないといけないのかなと思っております。
○山田太郎君 ありがとうございます。 次に、忠参考人の方にお伺いしたいと思っています。 二点あるんですが、これは奥村参考人の方にもお聞きした内容とかぶるんですが、特に地域の担い手に対するマイナスの影響を危惧するようなお話が途中ありました。どんなことが今回の機構の中で具体的に危惧される可能性があるのか、特に地域の担い手に対するマイナスの影響がもしあるとするならどの点なのか、聞かせていただきたいなと思います。 二点目なんですが、生産コストに関しても触れられました。今回のいわゆる立て付けでは、十アール当たり一・五万円という価格の設定がされています。この辺り、いわゆる妥当なのかどうか、又は地代に対する考え方ですね、どういうふうにあるべきなのか。先ほど、要は相対でもって話し合うということが本当は重要のような話も中に出ていたんですが、この辺の地代の立て付けというか、その周辺について現実的なところのお話がいただければと思っています。 三点目でありますが、農業委員会、私どもも農業委員会の在り方については見直しというか活性化というかしていく必要があると思いますが、生産側から見た場合に、この農業委員会の土地集約に関する在り方、現状というんですかね、よくやっているとか、ここには問題があるだろうとか、こう見直すべきだとか、その辺の示唆をいただければと思っております。よろしくお願いします。
○参考人(忠聡君) お答えいたします。 まず、懸念されるマイナスという部分は、やっぱり築き上げてきた面積そのものが、やはりそれぞれ農地は特徴、個性があります。それが効率ということだけを優先して入れ替わるということ自体も、私はやっぱりマイナスなのではないかなというふうに思っています。ですから、面積が縮小するという意味でのマイナスはそれほどないんですけれども、それが効率性を優先するが余りに置き換わるということもやっぱり十分配慮する必要はあるのではないかなという意味での少しの心配ということになります。 それから、コストのことでございますけれども、十アール当たり一・五万円の部分について、私、ちょっと情報不足で不勉強なんですが、私の考える適正な借地料というのは、粗収入、売上げのせいぜい一〇%以内くらいが適正かなというふうに正直思います。 私のところは実は大変地代の高い地域でありまして、今でもって十アール当たり二万四千五百円なんですよ。十アール当たりで通常米価でいきますと、十五万円までは行かないくらいなんですが、そうしてみますと割合的には非常に高い地代支払になっているなと、これがやっぱりコストを大きく引き上げている原因になっているというふうに思っております。そこら辺が一つの目安としてお考えいただくと有り難いなというふうに思います。 それから、農業委員会のことでございますけれども、私は農業委員会そのものは非常に大切な組織、機関であるというふうに思っています。ただ、残念ながら、その農業委員の方々がやはり年々高齢化してきていて、現実的には農業経営に直接携わっていないという場合もやや見受けられる部分もあります。やっぱり、実際に農業経営に携わられているという、そういう観点からの委員会の構成の在り方ということについては、少し検討をしていただいたらいかがかなというふうに思っています。 以上です。
○山田太郎君 ありがとうございます。大変、現場の話がだんだん分かってきた感じがして参考になります。 さて、最後に小野参考人の方にお伺いしたいと思います。二点あります。 今回の実は予算措置、二十六年概算要求で一千三十九億円という多額なお金がこれに付いておりまして、関連で五百億ということなので、一千五百億円。これ十年間やると一兆五千億の事業になる可能性がある極めて大きな決断というか予算を伴った措置であります。 一方、熊本の改革なんですが、是非お金の面でどれぐらい掛かったのかといったところを知りたいというのが一点でございます。 二点目なんですが、もしこの措置をした場合に、熊本でやられている制度とどの辺がもし違うのであれば違うのか、整合性は取れるのか。そんなところも含めて、今、国が施策として中間管理機構でやろうとしている仕組みと、それからこれまで熊本の方でやられてきた仕組みとちょっとどの辺がポイントで違うのか、是非教えていただきたい。もし整合しなければいけないとすると何なのか、是非その辺も教えていただけますでしょうか。
○参考人(小野泰輔君) 予算額でいいますと、私ども、その集積に関する七ページのところでございますが、二億円というものを県単独でやっております。 それと、どこが違うのかというところですけれども、基本的にやっていることは変わらないというふうに思います。ただ、それがちゃんと国の決意の下でしっかりと体制として整備されるのかというところが大きいというふうに思っておりまして、そういう意味では、先ほど忠参考人もおっしゃったように、各農業委員会の取組度合いによって、結構、集積に対してしっかりやっていくとか、担い手に対して農地をちゃんと渡していくとかということがなかなかできていないようなところがあると思うんですね。ですけれども、それを国家としてしっかり全体でやっていくんだというようなことが制度として担保されるという意味合いが多いというふうに思っております。 熊本県の場合には、それが知事のリーダーシップの下でとにかく先んじてやろうというようなことでやっておりましたけれども、これを国の農政としてやっていくということの意味合いは非常に大きいかなというふうに思っております。
○山田太郎君 今のところでもう一点少しお伺いしたいんですけれども、その二億円でどれぐらいの面積を集約されたのか、その規模と、これは一年間のコストなのかどうか。 もう一つは、予算措置等いわゆる施策としてこれを何年間やっていくとか、その辺もうちょっと詳しく教えていただけると幸いです。
○参考人(小野泰輔君) 私ども、四年間の計画でこれを毎年二億円掛けてやっていくというようなことを考えております。
○山田太郎君 もう一つは、この二億円でどれぐらいの集約を計画されたか、面積も教えていただけますでしょうか。
○参考人(小野泰輔君) 最初に申し上げました、二ページに書いておりますけれども、この平成三十二年までに二万一千ヘクタール、遊休地が出てきてしまうだろうというような目標を立てておりまして、これを担い手にしっかり引き渡していくというふうに考えております。
○山田太郎君 ありがとうございます。 本当に、皆さん、参考人の現場の意見というのは大変、まさに参考になるなということでありまして、しっかり我々もこの制度、本当に機能するためにはどうあるべきなのか、又は本当に必要なのかも含めて厳しく質疑を今後していきたいと思っています。 本当に今日はどうもありがとうございました。これで、以上、終わります。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 三人の参考人の皆さん、今日はありがとうございます。 それで、私もあちこち回りますけれども、やっぱり飛び地になっているところを併せて作業しやすくしたりとか、そういう形で集積をするということは、これは必要なことではあるというふうに思うんです。ただ、今回の法案に対しては、率直に言いまして、非常に懸念を持って見ているわけなんです。 それで、これまで農水省として、高齢化や後継者不足、それから耕作放棄地の増加などで地域農業の五年後、十年後の展望が開けない集落や地域が多くある中で、市町村などが地域の中心となる経営体やそこへの農地集積、地域農業の在り方を記載した、人・農地プランの策定を各市町村に進めるために予算措置をしてきたということがありました。 今度の法案で、そういう地域でやってきたところに、外からというか、落下傘型の企業が農地のリース方式で入って、五万法人参入するというようなことが言われているわけですけれども、それによって地域との信頼関係で醸成されない状況になったとすると、これまで話し合って農村の農地の管理など、水路とかあるいはあぜの管理とかを行ってきた農村集落に大きな影響を与えることになるんじゃないのかという懸念を実は持っているわけです。 その点に立って、まずちょっと熊本の副知事、小野参考人にお聞きしたいと思うんですけれども、今回の法案で都道府県に強い権限が付されるわけですけれども、都道府県に付される仕事というのは極めて大きいと。これまでは実質的に、人・農地プラン、そういう対策の、言わば専門組織としての農業委員会に担われていた業務も今度は誰が担うのかということになるわけですけれども、市町村の役割、誰が担うのかということと、それから市町村の役割がこれ軽視されているんじゃないかという指摘もあるんですが、その点についてどうか。 先ほども農業委員会の役割が非常に大事だということも言われていましたし、これまでやってくる経過の中でいろいろかかわりあると思うんですけれども、実際に法律の上では、農業委員会に対しては、意見をこれまで聴くというのは必須になっていたんですけれども、それが聴くことができるという形で、まあ外してもいいという、言ってみればですね、そういう形に実際上はなっているということがありまして、その点について、やっぱり大きなこれ、これまでと違う影響が出てくるんじゃないかというふうに思うわけですけれども、この点についてどうかということが一点と。 もう一点併せて聞きたいのは、市町村の期待としては、この法案で遊休農地対策、あるいは耕作放棄地対策が進展するんじゃないかという期待を持っていたと思うんです。しかし、この法案にかかわっていろいろ議論がいろんなところでされたんですけれども、産業競争力会議の中では、生産性の向上につながらない業務を機構は行うべきではなくて、機構が専ら耕作放棄地対策として用いられることのないように留意すると。耕作放棄地を借り入れる場合には、農地として再生した後、貸付けのあるところに限定するというふうに述べていて、今回の法案ではそういう議論も背景にあるのかと思うんですけれども、農地中間機構の目的からも、遊休農地対策や耕作放棄地対策が全く言及されていないという問題があるんですね。この点についてどう思われるかということをお聞きしたいと思います。
○参考人(小野泰輔君) 今回の法案で知事にかなり権限が許可されるというようなことはあると思いますけれども、市町村に対しても、それを軽視するんじゃないかという御懸念もあるかと思いますけれども、先ほどの、最初の御説明で申し上げましたとおり、私どもはあくまでコーディネート役であって、市町村に対して命令する立場ではないというふうに思っています。 ですから、やはり農地をどういうふうに維持していくのか、将来の子孫に渡すのかというのは地域の人たちが主体的になって考えなければいけないことですし、そこに市町村も入る、そして各農業団体も入っていくということで、全てをコーディネートする、そして、そのコーディネートする主体は誰なのかというと、やはり知事が責任を持ってやろうと言うことが一番大事だというふうに思います。 それはなぜかといいますと、やはり農地を相対で貸し借りしようというと、貸す相手が本当に信用できるのかというようなことがどうしても心配になってしまいますので、そこに、非常に公的な側面が強い知事が責任を持ってやりますと言うことに大きな意味があるのかなというふうに思っています。ですから、新しい法案が成立した際には、やはり知事が頭ごなしにやってこれできるものじゃないと、やはり市町村そして地域の方々との丁寧な議論を通じて合意形成を図るという精神はしっかり認識を共有していただければというふうに思います。 そして、遊休地、耕作放棄地のことに関してですけれども、やはり私は、農業というのは耕作放棄地を何が何でも再生させるとか、遊休地を何が何でも全部生かせばいいというものではないと思います。どれだけ農業の多面的な機能を強調しようと思っても、先ほど忠参考人の方からも生産コストの話がございましたけれども、やはり経営として成り立っていかなければいけないということで、遊休地そして耕作放棄地も、しっかりと新しい担い手が使っていただけるんであれば、そこが経営として成り立つような使い方ができるということが大前提だというふうに思っています。 私ども、耕作放棄地をどんどん再生させようという動きも、菜の花プロジェクトとか、つまり営農としてではなくて、地域の景観を守るとか観光資源として使うというような施策はまた別のところでやっております。 そういう意味では、この農地集積というのは、やはり集落をどういうふうに維持するのか、あるいは担い手が経営をずっと持続的にやっていくためにはどういう集積をすればいいのかということをやはりフォーカスすべきだというふうに思っておりまして、耕作放棄地の対策、それから遊休地の対策というのは、やはりほかの制度でしっかり補っていく必要があるかなというふうに認識しております。
○紙智子君 ありがとうございます。 それでは次に、忠参考人にお聞きします。 この委員会に以前にもおいでいただいて、ありがとうございます。あれからまたずっと頑張っておられるのだなというふうに感銘を受けて聞いておりました。 それで、長年やっぱり地域に根差してやってこられたからこその実感でおっしゃっていると思うんですけれども、この資料の中でも書いてありましたけれども、農地の面積集約を進めるコーディネーターの設置が議論されているけれども、コーディネーターというのは、やっぱり地域が信頼をして選んだ人、地域の中で威厳を持つ、地域が納得できる人でないと農地のあっせんは難しいというふうにおっしゃっていますよね。それで、この点について、どうしてというか、具体的にそうでなかったらいけないんだということなのかということをもう少しお話しいただきたいということと。 それから、引き続き経営を続けていく上で、現在も本当に御苦労されているんだと思うんですけれども、米価の更なる引下げ、あるいは経費は今更に上がっているわけですけれども、そういう中で今TPPの問題というのがこれも非常に重要な局面に来ているんですけれども、もしもそのTPPに入って関税がなくなって海外からの安価な米が流通するような事態になったときに受ける影響というのはどうなんだろうかなと。せっかく築き上げてきたものが壊れてしまわないだろうかという心配を実は私はしていますし、TPPは参加すべきでないという立場なんですけれども、そういう点での影響はどうなのかなということも含めてお聞きしたいと思います。
○参考人(忠聡君) ありがとうございます。 あの当時と全然成長のない会社で、潰れていないのがいいかなとは思っていますが、ありがとうございます。 まさに、コーディネーター役というのは大変重要だというふうに思います。ただ、これからの時代、いわゆる今までの果たしてきたコーディネーターとこれからのコーディネーターは、少しやっぱり違うのかなという気はいたします。 さっき私、なかなか相談場所が見付からないというふうなお話をしましたが、やっぱり農地所有者も世代が替わっています。今の世代は、父親の手伝いをしながら農作業には従事したけれども、経営という経験はほとんどないんです。もっと違った農家さんは、自分の所有する田んぼそのものが、例えばもう貸してしまってどこにあるのか分からないというような農家さんもいっぱいいらっしゃいます。細々と続けてこられた農家さんがいよいよ、じゃ、どこへというふうになっても、なかなかそういう、何といいますか、どこに聞いたらいいのか、どこに相談していっていいのか分からないというところにあるわけでありまして、だから、本当の初歩的な、一〇〇%能力を備えた人でなくても、ここへ行けばいいんだよ、あそこへ行ってごらんというふうな、身近な存在の中にそういうアドバイスをされる方が私はいれば、その次その次というふうな形でだんだんと専門的に相談に応じるという、そういうシステムが地域には必要なのではないかなというふうに思います。 ですから、一コーディネーターの質を高めるということとはまた別の意味での仕組み、システムというのが必要かなというふうに思います。 それから、TPP、これは私も大変心配をしておりまして、今回、今日ここへ出席させていただくということを家族、父親に伝えたら、是非そのことは言ってこいと逆に言われて来ました。 このまま進みますと、やはり私ども今まで規模拡大をしてきた担い手が一番大きな影響を受けるのではないかなというふうに思います。それはなぜかといいますと、まさにそれで所得を得、生活をしているからであります。そうでない収入がある経営においては影響度合いは少ない、これは誰が考えても同じことが言えるのではないかなというふうに思います。 六次産業化も進めております。先ほど申し上げましたように、加工事業にも取り組んでおりますが、これだけあちこちで六次産業化が取り組まれますと、やはりそこにもまた競争が出てきまして、そう簡単にもいかないんですけれども、ここはもっともっと工夫をして進める必要があるかなというふうに思いますけれども、大変心配をしております。 以上です。
○紙智子君 奥村参考人にも同じことをお聞きしたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○参考人(奥村一則君) 地域の農地の利用するコーディネーター役というのは、やっぱり現役の実践者が中心になってすべきだと思います。OBとかいうとやっぱり時代がずれがあるものですから、やっぱり今現役でやっていらっしゃる方を中心にしたそういうコーディネーター役というものを地域にどうつくるか。ただ、問題は、そこでやっぱり営利活動をしておる人はなかなかやっぱり公正な見方ができないのかないう心配も危惧されるわけでありますけれども、でもやっぱり、そういう実践している人たちが中心になって、将来自分の子供たちが、どういう形態がいいかというようなことはやっぱり是非やっていくべきだと思います。 というのは、これからの農業、地域農業というのは、私は、農業者同士の連携とか提携とか、こういうこともまず取り組まないと、その上で中間管理機構があるわけでありまして、そうすると、やっぱり過去の経験者よりも今経験している人たちが中心になって地域農業の在り方というものを指導したり、みんなで議論したりすることが大事だと思っております。 それから、TPPについては、これは先ほど忠参考人さんもおっしゃいましたけど、これがもしこのまま何か関税撤廃みたいなことになれば、やっぱり真っ先に潰れるのは担い手だと思っております。ですから、それが早く、そういうことだといえば、我々ももしかしたら何年計画で廃業の準備、それか、これはちょっとこういうことを言ったら不謹慎かもしれない、せざるを得ないことになるかもしれません。そうしないと、やっぱり我々、五百四十戸のお客様の負託にこたえて今経営をやっておるわけでありますから、最低でも我々を信頼してくださったお客様に不義理を突然のようにしたくないものですから、そういうことも大変危惧しておりまして、是非、時代の流れでいろんなことになるのかもしれませんけど、それに対する、やっぱり真の担い手への配慮というものをどうすればいいかということを併せて検討していただきたいと思っております。
○紙智子君 あと一分だけあるので、もう一つだけ。 機構による借り手の選定作業というのは応札者に特段の資格要件を掛けない競争入札となっているわけですけれども、このことが現地に混乱を与える可能性もあるというのが衆議院の参考人の質疑のときにも出されていて、その具体例として言っていたのが、仙台とか陸前高田の、まあ被災地ですよね、ここで整備した後の農地を誰がどう経営するかというのを協議していたんだけれども、予定をしていたんだけれども、整備した後の農地の所有者が農地を機構に貸し出した場合に、現場で予定していた担い手が借り手に選定されない可能性も出てくるんじゃないかと。だから、その基準というのは本当に大事なんじゃないかということが議論されたんですけど、この点について一言、最後、じゃ副知事にお聞きします。
○参考人(小野泰輔君) 委員おっしゃったとおり、そのルール作りは非常に大事だというふうに思っております。私どもも、どういう人に貸し出すのかというのは非常にこれは地域の農業にとって大事なので、そこのルール作りを県としてどういうふうに考えるかというところが大事だと思っています。 そのときに、単にフリーハンドで誰でもいいというわけにはいかないと思うんですね。その中で、やはり実質的には農地をどういうふうに貸し出すかというのは話合いの上でもちろん行われますので、そういったものも加味して総合的にもうある程度考えていかなきゃいけない部分があるのかなというふうに思います。やはり、その地域でしっかりと協力体制ができる人なのか、信頼を勝ち取る可能性がある人なのかということをしっかりと見ていけるようなルールというものを策定する必要があると思っていまして、この辺は非常にこの制度がうまくいくかどうかということに大きくかかわっていると思います。誰でもいいというのはなかなかこれは難しいのかなと思います。
○儀間光男君 参考人の皆さん、御苦労さんでございます。 維新の会の儀間と申します。今日は、さすが現場で担っている皆さん方の生のお声を聞くことができました。大変感謝を申し上げております。 昔から農業の企業化というのが大変な課題でございました。農業、個人ではもう太刀打ちできないから、法人などをつくって、あるいはひょっとすると株式会社などをつくって、投資をして回収する、つまり農業を経営しようという課題が以前からあったわけですが、忠参考人さんのお話を聞くと、もう三十年にもなるということで、さすが先駆者だなという思いであります。 ところで、それぞれにお尋ねをしていきたいと思いますが、まず奥村参考人にお伺いしますが、資料の三ページ辺り、減農薬減化学肥料でワールドエースというブランドをつくったと。久しぶりに減農薬減化学肥料を聞いて、農業が本来の姿、戦前の本来の姿に戻っていくんだなと、生産手法が環境に優しい手法に変わっていくんだなという感じがいたして喜んでおります。 そこで、ちょっとお尋ねしたいんですが、この化学肥料と有機質堆肥との、あるいは有機質の肥料との割合はどういう割合で今与えていらっしゃるか、その辺、ちょっと教えていただければ有り難いです。
○参考人(奥村一則君) 当社の減減栽培の米につきましては、まず土づくりを基本にしております。土づくり、土壌改良剤も含めてでありますが、堆肥を毎年もう継続的に入れて、できるだけ田植をしてからの後の肥料を少なくしようということが一つと。 当社、今三十一名おると言いましたけれども、お米の担当部隊は二十代、三十代の若い人たち十三名で二百六十ヘクタールのお米の担当をしております。ところが、大変すばらしいことでありますが、いかんせん経験という技術、栽培技術もそうですし経験が大変少ない。そうなりますと、できるだけいろんな自然に左右されないような、まず安定収量を得るような栽培という観点からも、そういう化学肥料を施肥するよりもいいのかなということで今日までやってきました。それはもちろん、今までは米価もそれなりに安定した高価格で売れた時代でありましたからそれでよかったんですが、問題は今、現状とかこれからであります。 果たして、この米価がどんどん下がる中で安定稲作しておっていいのかという、コストを下げるためにも。例えば、二万円の米価のときは四百八十キロ取ってもちゃんと、それから有機肥料も入れてコストを掛けても何とか成り立ったんですが、いざだんだん一万二、三千円の米価になってきたときに、じゃ、そういう安定稲作、例えば収量を抑えるような稲作で経営が太刀打ちできるかいう今心配がありますが、長い目で見ると、やっぱり土づくりをベースにした米作りというのは、私はコストがトータルでは掛からないと思いますが、今の時代を乗り切るためにはそれだけでいいのかいう疑問はあります。
○儀間光男君 確かに、私たちは、国民もそうですが、外国の市場だって、食の安全、安心に対する、つまり信頼というのが非常に大事だと思うんですね。そういう意味では、日本の作物、農業産品は、大変外国、特に東アジア市場辺りで大変に安心と安全が確保されて信頼性が高いんですね。そういうこともよく配慮しながらお作りいただいていったらいいなと、こう思うんでありますが。 今お話にありました、皆さんは農業生産、経営をするわけですから、当然のことながらユニットプライスというか、経営に、生産コストですね、これが、先ほど忠参考人のお話で、地代がかなりのウエートを占めるというようなことでありました。それは一つ、大体皆さんの経営の中で地代が占める割合と人件費の占める割合、それが比較検討されているんだったらお教えいただきたいし、これはまた同時に忠参考人にもお教えいただきたいと、お二人にお願いしたいと思います。
○参考人(奥村一則君) うちの富山県、うちの地域での地代というのは、忠さんのところと、新潟県と違いまして、粗収入の一割あるかないか、もしかしたら一割切っているような状態。ですから、金額にして、うちの地域では大体、高い農地で一万二千円台ぐらい、安いところは八千円とか九千円と、何か段階的にありますが、そういうような意味で当社の地域ではそう高い地代ではないと思っております。 やっぱり一番コストが掛かるのは、肥料、農薬、資材はもちろん下がりませんし、機械も下がらないわけで、ただ、機械の方はやっぱりある程度稼働率を上げることによって何とかしております。というのは、うちは、コンバインについては年間に一台当たり五十ヘクタールぐらい、麦と稲作と含めてでありますけど、稼働させています。 ただ、問題は、人件費がやっぱり全体の売上げの三〇%近い人件費を掛けております。というのは当然なんで、将来これから当社を担う若者たちに少しでもほかの企業並みのきちっと待遇をしていかないとやっぱり優秀な後継者は育たないわけでありまして、私は、今ぎりぎりのところを人件費に掛けて当然だと思っておりますし、それが可能な日本の農業でありたいなと、こう思っております。 ただ、来年以降、冒頭に忠さんもおっしゃいましたけど、戸別所得補償が減額されたり、米価がそれでも下がるとか、加えて、売上げ、消費税が三%上がったときにその価格転嫁ができるかとか、いろんなもろもろの心配があって頭が痛いところが現状であります。
○参考人(忠聡君) お答えをいたします。 地代につきましては、やっぱり生産費のうちの約二〇%ですね。それよりも高いのはやはり人件費で、三〇%ぐらいになります。実は、外部からいろいろ経営コンサルも受けていまして、もっともっと下げる努力をしなさいと。自助努力で下げられる部分はもちろんあるんですが、それでは下げられない部分というのは、まさにこの地域の地代であったり、人件費を下げるイコールそれは所得の減になりますので、これは私は、最終手段はそこにはあるかもしれませんけれども、できるだけ取りたくないなというふうに思っています。農機具費も結構高くなってきています。 よく議論にあるのは、農地をまとめて効率化すればコストは下がるんだというふうなことをよくおっしゃいますけれども、それは下がります。ところが、地代や人件費を上回るほどの下げにはなかなかつながらないというところも御理解をいただきたいと思います。 以上です。
○儀間光男君 ありがとうございます。 ここで、今賃借料、リース料の問題で少し話を聞かせていただきたいんですが、この中間機構の本法が通りますというと、これが恐らく都道府県で立ち上げていって皆さんとのかかわりが出てくると思うんですが、行政、つまり都道府県から立ち上がる中間機構の仕組み等はいいとして、その中で皆さんとのかかわりですね。皆さんが、例えば出し手のところと交渉して、ひょっとすると安くできたかもしれない、あるいは機構側が来てなかなかうまくいかなかったというケースは私はある程度予想もできると思うんですね。全くないとはしないで予想ができると思っておりまして、その辺、皆さん生産法人と中間機構との兼ね合いが一体どうなってくるのかなというようなことで少し心配になります。 表面的には、機構が出てきてやれば、信頼性が個人より高いからそれは良くなるだろうと、こういうふうに思っているわけですけれども、一〇〇%そうではない。あるいは、皆さんの方が、行政という冠よりは皆さんの方がその信頼というか、付き合いがやりやすくて心を許せるというようなケースもなきにしもあらずと思うんですが、その辺の関係をどう予想されるか、お二人にお聞かせいただければ、忠さんと奥村さん、お願いしたいと思います。副知事については行政側、機構を立ち上げる側ですから、また別の質問をしたいと思います。
○参考人(忠聡君) お答えをいたします。 確かに大事な部分かなというふうに思います。それで、先ほどから申し上げておりますように、やっぱり地域、名称はともかくとしても、地域部会といいますか、地域で実際に担っている農業法人なり農業者の方々を交えたやっぱり話合いの場というのが必要なのではないかな。それがやっぱり地域に立脚した、真剣なその将来を見据えた議論につながっていくものというふうに思いますし、そこの機能がやはりきちっと担保された組織体といいますか、その仕組みを私はつくっていっていただきたいな。その話合いの場においていろんな心配が払拭されて、そこには新しく農業を志す者も含めて参画させたらいいのではないかなというふうに思っています。 認定農業者制度というのが以前からあるわけでありまして、私は、その認定農業者制度をうまく活用しながら、既にスタートしている人・農地プラン、それから今回のこの中間管理機構への、何といいますか、スムーズな連携といいますか、そういったのがつくり上がっていけば大変いいのではないかなというふうに思っております。
○参考人(奥村一則君) 質問とちょっと的を外れるのかもしれませんが、いわゆる今度の中間管理機構の運用、成功するかしないかみたいなことだと思いますが、これは恐らく県に一か所設けられて、それを市町村に委ねるというか、下請に出されるというか、やられると思いますが、一つは、やっぱり成功するかしないかは、農業委員会を始め地域のJAなり共済組合なり土地改良区なり、その関係するいろいろな関係団体が一体になってその地域の将来像を描きながらやっていかないとなかなか成功しないですし、それから、この管理機構が来年から例えばすぐ運用されたとしても、その成果というのは三年や五年で出るものじゃないと思います。 それから、当面は、三年や五年なら平地の農地でしたらそんなに目立って耕作放棄地が出るわけでもないと思います。ただ、問題はやっぱり、将来的にそういうことが出たときとか、それから中山間地等の耕作放棄地をどう維持管理していくかということになると、やっぱり中間管理機構の役割は大きいと思います。 私は、成功するかしないかは、やっぱり今度の機構を地域のみんなが本当に信頼してそこに参画するかしないかに懸かってくると思います。その貸し手である農家も受け手である農家も、さっき言いました関係団体も。 それと、その、するかしないかは、やはり今までのように二年や三年でころころ政策変わるような、そういう中ではやっぱりなかなか信頼、新たな政策の信頼感というのは得られないと思います。この機構の運用に当たっても、三年やってみたら、まあ一部の手直し等は必要だとありますけれども、やってみたら駄目だということで、また新たなことをいうふうなことではなかなか、いろんな政策も一緒でありますけれども、やっぱり政策が実効性があるとか成功するとかいうことは、その地域の関係者、農業者もその政策を本当に真に信頼するかしないかによって成功するかが決まると思いますので、そこが一番大事なことでないかなと思っています。
○儀間光男君 あと一分程度しかありませんが、副知事さんにお聞きしたいと思います。 行政の立場から判断されていいと思うんですが、今、中間管理で仲立ちして出し手、受け手をつなぐのは、ほとんど米麦、穀物類なんですね、主として。それはそれでいいんですが、例えば中山間地域という狭い規模もあるわけですから、作目の多様化があっていいと思うんです。 中でも僕、気になるのは、熊本県、昔は八代市でイグサの名産で、相当の生産を上げたわけですよ。今はこういう状態になっておりますが、それの再興などはお考えいただけませんか。あるいは、御指導いただくようなプログラム、ないのかどうか。
○参考人(小野泰輔君) イグサが国内で作られている量のほとんどは熊本県産でございますけれども、ライフスタイルの変化によって畳が少なくなってきたとか、いろんな事情によって市場が狭まっている、そして中国産のものが大変入ってきているという、非常に深刻な問題があります。 その中で、私どもは、やはり今の担い手をどうやって支えていくのかということを考えていまして、イグサそのもののマーケットの拡大というものももちろんしなければいけませんが、イグサの機能性に着目してまた別の用途でイグサが使えないのかですとか、あるいは今、目下非常に深刻な問題となっていますのが、イグサのハーベスターが、これはメーカーがもう作らなくなっちゃったということで、今の生産を続けること自体も危うくなっているということで、この辺に関して何が何でも、県としてもその機械を維持するためのコスト負担はしようじゃないかというようなこともあります。 ですので、現実的にはいろいろと課題はありますけれども、まずは今の農家さんたちを守るというような姿勢で頑張っておりますので、是非、東京オリンピックでも表彰台を畳にしてほしいとか、いろいろ私どもこれは要望しておりますので、是非ここでお願いしておきたいと思います。
○儀間光男君 質問を終わります。どうもありがとうございました。
○委員長(野村哲郎君) 以上で参考人に対する質疑は終了いたしました。 参考人の皆様方に一言御礼を申し上げます。 本日は、長時間にわたりまして御出席をいただき、貴重な御意見を賜ることができました。委員会を代表いたしまして厚く御礼を申し上げます。今後とも皆様方が地域で御活躍されますことを御祈念申し上げたいと存じます。誠にありがとうございました。(拍手) 午後零時三十分に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十四分休憩 ─────・───── 午後零時三十分開会
○委員長(野村哲郎君) ただいまから農林水産委員会を再開いたします。 この際、申し上げます。 民主党・新緑風会所属委員の出席が得られませんので、出席を要請いたしたいと存じます。しばらくお待ちください。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(野村哲郎君) 速記を起こしてください。 民主党・新緑風会所属委員に対し出席を要請いたしましたが、出席を得ることができませんでしたので、やむを得ず議事を進めます。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 農地中間管理事業の推進に関する法律案及び農業の構造改革を推進するための農業経営基盤強化促進法等の一部を改正する等の法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣法制局第四部長北川哲也君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(野村哲郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(野村哲郎君) 農地中間管理事業の推進に関する法律案及び農業の構造改革を推進するための農業経営基盤強化促進法等の一部を改正する等の法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○猪口邦子君 自民党の猪口邦子でございます。 農地中間管理機構の法案に関する質問を申し上げるんですけれども、野村委員長の下、この委員会で既に非常に各会派、各質問、充実したものが集積されておりますので、特に制度設計や予算付けについて非常に充実した議論がなされていますので、私としては焦点をちょっと絞って、せっかくの機会ですから大臣にお伺いしたいと思っております。 まず、基本的には大きなジャンルとして三つありまして、PDCAサイクルについて、それから農村におきます男女共同参画につきまして、それから農村におきます子供の安心、安全のための例えばスクールバスの導入についてというようなところでございますが、順次質問させていただきます。 まず、農地の利用を整理して担い手ごとに集約化する、特に高齢化に伴います耕作放棄地や遊休地、これを利活用を促すためにも中間管理機構が借りて、そして受け手に貸し付けるというこの制度ですけれども、非常に日本の歴史や文化、社会的なコンテクストに適合した立派な発想の制度設計であると感じております。 大臣は、よく平成デモクラシーという言葉を政治のキーワードとしてお使いになっていますけれども、農地の所有、特に自営農としての農地の所有、これは昭和のデモクラシーの根本だったという時代を考えますと、所有権の移転ということについては非常にちゅうちょする人が多い中、しかし自分も高齢化しているし子供の数も少なくなっている時代ですから、実際の農業実務というのは難しい、それで所有権の移転ではなくて公的利用機関が介在するというリース方式、非常にイノベーティブな制度設計であると。どういうイノベーションも社会的文脈に適合すると大きく成長する可能性があります。 この質問をするに当たって、そういう社会的発明といいますか、科学技術の発明もありますけれども、幾つかの国でその国のその後の繁栄を決定するような社会的発明というのがあったことを思い出します。例えば、大英帝国におきます中央銀行制度の発明ですね、バンク・オブ・イングランドの発明。あるいはオランダ等、海外によく出かけていくところの国の生命保険制度、この発明など、こういうのが社会的発明と呼べるもので、その国の特徴を生かして大きくその国のその後の繁栄を左右する制度の発明であったと思いますけれども。 この中間管理機構は、日本の領土のかなりの部分を農地というものが占めているわけです。世界で最も早く高齢化していると、こういう特徴がありますね。それで、所有権ということについては難しいという、今申し上げたような特徴、こういうことを全て、さすが大臣で、加味して、それでも、かつ耕作放棄地などをうまく利活用する方法がないかと考えてくださったんですね。事務方と力を合わせた立派な結果だと思います。 でも、こういう新しいフレームワークをつくるときに、やっぱりチェックしていくことはとても大事です。どういうふうに機能しているのか。これはPDCAサイクル、プラン・ドゥー・チェック・アクションという、どこの行政機構にも最近は導入されていることで、この法案でも六条に事業評価委員会の設置ということが入っておりますけれども、重要なことは、年一回その評価委員会の公式の制度というのも重要ですけれども、日々このPDCAサイクルのマインドで、もう大臣自らこういう新しい制度の発明と導入をやるわけですから、これをチェックしていくことは大事と思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) 大変大事な御指摘をいただいたと、こういうふうに思っております。これが文化的なコンテクストに立脚した社会的発明だと胸を張るほど私、あれではございませんけれども、新しくやるものがしっかりと、今委員がおっしゃっていただいたような日本のこの文化的なコンテクストに合ったものになっていくようにつくったつもりではありますけれども、まさに猪口委員がおっしゃっていただいたように、つくった後、プランした後やってみて、そしてチェックして、またそれをつなげていく、これは非常に大事なことではないかと、こういうふうに思っております。 したがって、今御指摘いただきましたように、六条で農地中間管理事業評価委員会、これを機構に設置をするということにいたしました。この評価委員会においては、中間管理事業が事業計画どおりに着実に推進され目標達成することができたか、それから事業規程を作ってもらいますので、これに従って公平かつ適正に業務が行われているかどうか、こういう点について中立的な立場で点検をすることとしておりまして、基本的には毎事業年度末にこれを開催すると、こういうふうに考えております。 この評価委員会の委員の皆さんのイメージということですが、この中間管理機構の事業に関しまして、機構と農地の賃貸借契約を締結している皆さん、それから機構から業務の委託を受けている方、機構から農地を借り受けたいという意向を擁している方など、事業の受益者や契約の当事者、これはちょっと第三者というわけにいきませんので、評価委員会の委員としては、こういう方以外の、例えば学識経験者や弁護士、公認会計士の皆さんなどが中心となるものと考えておりますが、実際には、当該委員は都道府県知事の認可を受けて機構の代表者が任命をすると、こういうふうにしてございます。 さらに、各都道府県の事業の実施状況、これを国が全国的な見地から評価をして、評価結果それから優良事例を公表すると、これ二十五条でございます。うまくいったところの例を公表することによって、これは別に知的財産が発生するわけではありませんので、横展開をしてもらって、ああ、あそこでこういうことをやっているんなら、うちもこういうことをやっていこうじゃないかと、互いに都道府県がどんどんどんどん横でレベルアップをしていくような、こういうPDCAサイクルを回していきたいと考えておるところでございます。
○猪口邦子君 大変ポイントを御理解いただいた御答弁、ありがとうございます。横展開、ベストプラクティスなど、あるいは教訓事例、レッスンズラーンドの横展開というようなことも含めて、しっかりとイニシアティブをお願いいたします。 午前中は参考人質疑の中で、それぞれの参考人、立派な御意見をお述べいただきましたけれども、例えば熊本県におきます蒲島知事の取組について小野副知事が御説明いただきましたが、いろんな事例があると思いますので、役所と力を合わせて、まさに研究して横展開する、参考にする。よろしくお願いします。 次に、男女共同参画でございますけれども、私は初代専任の男女共同参画の担当大臣を務めましたので、ちょっとこの質問、やむを得ないのでお伺いしなければなりません。 二〇二〇年までに指導的地位の三割が女性になるということは、これ政府決定でございますので、新しい制度を導入する際もそのようなことを大臣としては心掛けて重視していただけるものと信じております。 それで、事務方で結構ですので、今まで、例えば農業委員会の女性の割合であるとか、農業公社あるいは農地利用集積円滑化団体などの女性の幹部割合、これが非常に低かったんですが、その後、キャンペーンをしまして少しずつ改善されているとは言えると思いますけれども、今の水準について、簡単で結構ですので御説明ください。
○政府参考人(奥原正明君) 平成二十二年十二月に閣議決定をされました男女共同参画基本計画、この中におきまして、社会のあらゆる分野において、二〇二〇年、これ平成三十二年でございますが、これまでに指導的地位に女性が占める割合が少なくとも三〇%程度になるように期待するという方針が示されております。 農林水産省といたしましても、これを踏まえて女性の登用を推進しておりますが、現在の状況を申し上げますと、まず、平成二十三年度における全国の女性農業委員の数でございますが二千七十人でございまして、全農業委員三万六千三十四人に占める割合でいいますと、五・七%でございます。前の年と比べれば〇・八ポイント増加をしているという状況でございます。 それから、同じく二十三年度における農業協同組合、これは農地利用集積円滑化団体の半数は農協でございますが、ここの農協の女性の役員の数は八百五十一人でございまして、全役員一万八千九百九十人に占める割合は四・五%で、前の年に比べますと〇・六ポイント増加をしております。 それから、二十五年度におきます都道府県の農業公社、ここの女性の役員の数は十八人でございまして、全役員が五百六十三人でございますので、割合としては三・二%ということで、これは前年に比べて横ばいという状況でございます。 女性の登用数、着実に増えてはおりますが、この政府の方針を達成するためには更なる取組の強化が必要であるというふうに考えておりますので、引き続き女性の登用数の増加に向けた取組を進めてまいりたいと考えております。
○猪口邦子君 ありがとうございました。 変化率は高いですね、それなりにね。ですから、やっぱり政策的イニシアティブというのは意味があるということなので、引き続き、大臣、よろしくお願いいたしたいと思います。 この法案の第四条のところで役員の規定がございまして、そこを見ていただきたい。四条の二項なんですけれども、農地中間管理機構の指定の第二項、役員の半数が経営に関し実践的な能力を有する者であると認められること、こういう定めでございます。非常に真っ当な定めという直感はありますけれども、他方で、今まで女性農業人が従来そもそも経営的立場で経験を積みにくい農村の構造があったということで、このように過半数はそのような実践的な能力を証明できる者となりますと、そもそも難しかったわけですからね、その難しかった構造を、それが過半数はそういう人でなければ駄目だというと、その構造を拡大していくことがあり得るので、ここはよく気を付けてほしいと思うんですね。ですから、女性の役員起用について政治的にも行政的にも特別の強い指導力が、これが必要になると思いますので、是非そこをよろしくお願いしたいと指摘だけしておきます。 それで、もう一つ、ちょっと男女共同参画にかかわることで、女性が農村で受け手となる可能性もあるし、家族ぐるみでもちろん農村に定着して新たな受け手となる、女性がもっと農業で大きな役割を果たすときに、機械類でありますとかいろいろなものがもっと女性が扱いやすい、手も小さいですし、体力も現場でそれほど男性と同等にというのもきつい場合もあります。デザインとか使いやすさ、これは高齢者にとっても有意義なことですので、そういうことも推進していただきたいと思っております。 私、ちょっと調べましたところ、大臣、農業女子プロジェクトというのをやっていただいておりまして、企業でも例えば家電のデザインなど本当に新しい、例えば小さな家族になればそれにふさわしいデザインとか容量についてどんどん技術イノベーションをやるわけですけれども、農業機械や機具についても、是非そのような女性も参加しやすい、高齢者も同様にそれを重宝すると思います。 野村委員長の下、私たちは群馬県に視察に行きましたけれども、そこで高齢化して大変なんだよという話は聞いて、それはよく聞く話なんですけれども、体力的に大変なのかと思いましたら、そうじゃなくて、やはりけがをする率が高くなるんだという話を伺いまして、やはりこういうことも、安全基準でありますとか安全装置の付け方でありますとか更に必要なのかなと関連に思いました。 大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) 大変大事なところを言っていただきました。 特に農業女子プロジェクト、この間スタートをさせましたけれども、やはり先ほどの四条についても御指摘をいただきましたけれども、ああいうものがグランドファーザーズルールみたいにならないようにきちっとしていかなければいけないということはもちろんなんですが、既に、実は政策金融公庫なんかのデータを見ますと、女性が参画している農業経営体ほど販売金額が大きくなる、また六次産業化などの経営の多角化に取り組む傾向が強い、それから女性役員、管理職がいる農業経営体が実はいない経営と比べて売上げや収益力向上すると、データで既に出てきておるわけでございまして、六次産業化のことを考えますと、やはりメニューを、家庭で献立をお考えになる、それからそれをベースにお買物に行かれる、これまだ女性の方が多いわけですから、六次産業化ということを考えれば、これは当たり前のことかもしれないなと、私、データを見て思いましたけれども。 したがって、まず平成二十四年十月に女性農林漁業経営者の経営発展を目指すネットワーク、ひめこらぼとこう言うんですが、女性経営者相互の、また異業種分野との情報交換、交流、連携のネットワークをつくりまして、この農業女子プロジェクトというのは、このネットワークに参加する女性農業者のうちに特に意欲が強い女性経営者の知恵を民間の企業のシーズと結び付けようと、こういうことで民間企業の参画も得て始めさせていただきまして、この十二月現在で農業女子が四十五名、それから参加企業が九企業と、こういうところまで来ております。 例えば、今、農業機械とかというお話がありましたが、私の軽トラックプロジェクトということでダイハツと一緒にやるとか、女子的トイレ開発プロジェクト、これも大事なことだと思いますが、例えばレンタルのニッケンさんとやるとか、こういう具体的な取組をそこで進めていただいておるところでございまして、こういう女性のニーズに即した軽トラック、それからウエアも結構、私も見せていただきましたが、かわいい機能性のあるものを作っていこうと、こういうことでございましたので、こういう取組を通じまして女性の能力が最大限発揮されまして、先ほど申し上げましたように、データでもそういうのが出てきておりますので、更にそれを強めていきたいと、こういうふうに思っておるところでございます。
○猪口邦子君 じゃ、最後の質問でございますけれども、受け手なんですけれども、先ほどの参考人質疑でも、やっぱり土着性というのが大事であるという議論はたくさん出るんですけれども、でも、この中間管理機構を本当に機能させるためには、遠方からのそういう受け手というものも何とか定住していく、こういうことが大事かと思います。 それで、例えば大規模な研究所をつくって海外から研究者を呼び込むというようなときに、来てくれるのかどうかの最後の成否を決めるものというのが意外なところにあるんですよ。それは教育、教育の関係が大丈夫かなと。やっぱり子供のことですからね、そういうのが最後、本当にその地に行くかどうかを決めるということになるみたいなんです。 そこからちょっとヒントを得たんですけれども、今度、国内の都市からの受け手が過疎地域などなじみの少ない新天地で、でもそこで農業を志そうと、そういう人口も包容できることがこちらの制度として大事と思いますけれども、そのときに子供の安全、安心ですね、やっぱり最も心配なんだと思います。農村におけます通学児童の安全、これがやっぱり都会環境で人がたくさんいる、みんなでわあっとおうちまで帰る、そういうのと違いますので、是非スクールバスの制度を農村において抜本的に強化する必要があると。 これは私の持論で、少子化担当大臣やっていましたときからずっと文科省にお願いしておりました。今日は文科省からも来ていただいておりまして、そのときは寒冷地とかそういう雪が降ってどうしようもないところとかというところしか無理なんだという話なんですが、是非、この中間管理機構、幅広い受け手を呼び込むというときの本当の最後の家族の心配どころはここなんだということで、象徴的にスクールバスのことを伺いますので、前向きのことをちょっと考えていただきたいと思います。お願いします。
○政府参考人(藤原誠君) お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、子供たちの登下校時における安全の確保、これは非常に重要でございまして、子供たちが安心して学校生活を送る上で重要でございます。文部科学省におきましては、従来から、へき地それから過疎、山村地域などにおける学校において、特に遠距離の通学をする子供たちの通学を容易にするという観点から、地方公共団体がスクールバスを購入する場合にその経費の一部を補助しているということでございます。 従来から、文部科学省といたしましては、地方公共団体の事業計画に適切に対応して必要な補助をしてきているわけでございますが、先生御指摘の更なる支援の拡大につきましては、それぞれの地域の実情あるいは地方公共団体の要望なども踏まえまして、適切に検討していきたいと思っております。
○猪口邦子君 それでは、今の事務方からの御答弁もありましたので、農林水産大臣は是非文部科学大臣にそのようなことも含めてお話しいただきますことを期待いたしまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○舞立昇治君 自由民主党鳥取県選挙区の舞立昇治でございます。 本日は、私も二法案について質問させていただきたいと思います。よろしくお願いします。スピーディーな審議に御協力いただきますとともに、簡潔な御答弁をどうぞよろしくお願いいたします。 法案についてでございますが、今回の中間管理事業法案含めた二法案につきましては、経営所得の安定、そして担い手による農地集積の拡大を着実に実行すべく、従来の農地保有合理化事業の反省を踏まえて作成されたものと思いますが、これまでの政府側の答弁をまとめますと、大体、売買中心からリース中心へ、そして個々の相対取引から機構が中間的受皿となって、地域の関係者の皆様の話合いによる人・農地プランの作成と見直しをセットで取り組み、地域全体で農地の流動化を進めて分散錯圃を解消していく、集積を進めていく、そして三点目、財政支援も不十分であったので充実させるといったような改善策を講じたのが主な制度改正の内容になるのではないかと思われます。 そこで、この中間管理機構、受皿のツールを法制度上用意しただけでは不十分であって、衆議院におきまして、人・農地プランというすばらしい制度の法制化を視野に、肝となる地域の農業関係者による協議の場を設け、その結果を公表するという仕組みを設けたほか、附則における財政措置の見直し規定の追加などの必要な法案の修正がなされ、そして附帯決議も十五項目にわたりなされるなど、これまである程度完成度の高い法案に仕上がってきていると思われます。 これまでの関係者の皆様の御苦労に感謝申し上げますとともに、より良い法案としていくためにも、私も何点か絞って質問させていただきたいと思います。 先ほど、三つの主な制度改正内容、言わせていただきましたが、これまでの答弁で財政支援措置を充実したというような御答弁がなされておりますが、制度改正前後において具体的にどのように充実したのか、まずはお伺いしたいと思います。
○政府参考人(奥原正明君) まず、この農地保有合理化法人の当期の財政支援措置でございますが、これ二十五年度の予算額でいいますと、全都道府県の農地保有合理化法人に対しまして国の予算では十二億円でございます。これは、合理化法人は売買を中心にしておりますので、農地を買って売り渡すまでの間のタイムラグの期間のこの買取資金の利子補給、これを中心といたしまして一年間に十二億円の財政支援を講じております。 これに対しまして、今回の農地の中間管理機構でございますが、これは夏の段階での予算要求でございますけれども六百五十五億円、これを機構に対する予算として要求をしているところでございます。中身といたしましては、この受け手が見付かるまでの間の賃借料、それから受け手が見付かるまでの間のその農地の管理経費、それから大区画化等の条件整備を行うときの所有者の負担分の肩代わり経費、それからこの借入れ、貸付けに関する事業の推進費、こういったものを合わせまして六百五十億円を要求しているところでございます。 これにつきましては年末までの予算編成プロセスで調整をしていくことになりますけれども、この機構がきちんとワークをするように、きちんと予算を確保していきたいというふうに考えております。
○舞立昇治君 ありがとうございました。 一点、大区画化の整備に当たりまして肩代わりとありましたが、これは後々期間を平準化して受け手の方に求めていくというような答弁もなされておりまして、その辺の負担につきましては極力軽く、軽減するようにお願いしたいと思います。 次に、今回の法案が成立したからといいまして一朝一夕に集約が進んでいくとは限らないと思っております。集約を進めていく順序は慎重に考慮する必要があると考えております。最初に農地の出し手を募集すれば、特に山間地では受け手が見付からずに塩漬けの農地が多くなるおそれがあると。最初は受け手を募って、各地域でどの程度の農地を受けられるか見極めた上で、出し手の募集を図ることが現実的だと思いますけれども、しかしながら山間地における出し手の意向を制限するというのも一方で良くないと思われます。 山間地のように受け手が見付からないような場合には、地域に根付いている農協等にしっかりと引き受けてもらえるような制度的、予算的工夫、本日も午前中、熊本県の方が単独で県で予算をいろいろと頑張って付けられておりましたけれども、そのような地域の関係者の皆様、そして農協など農業関係者がしっかりと山間地においても農業をやると、受けてもらえるといったような制度的、予算的工夫も、国としてしっかりと、単県という制度に終わらせるんじゃなくて、用意する必要があると思いますけれども、いかがお考えでしょうか。
○大臣政務官(横山信一君) 中山間地域での担い手不足についての御質問でございました。 人・農地プランもうまく作成をできない、そういう地域があるのも事実でございます。このため、農地中間管理機構が農地の滞留を防止しながら的確に業務を推進するためには、まず借受け希望者の発掘等に創意工夫を凝らし、その目途が付いた上で農地を借り入れるようにすることも重要であるというふうに考えております。また、御指摘のように、地域のJAが、農業協同組合が農業経営を行っている場合には、JAに貸し付けるのも一つの方法であるというふうに考えております。
○舞立昇治君 そこで、借受けの発掘に努められるということでございますが、機構や市町村、そして農業委員会等、非常にこれまで以上にいろいろと取組が必要になってくると思います。 農地の集約、利用調整に当たりましては、午前中もありましたが、コーディネート力、そして合意形成力といった指導者が非常に重要でありまして、そういう人材の確保、多大な労力とノウハウが必要な非常に難易度の高い業務だと思っております。こうした高度な業務を遂行できる人材の確保が制度の円滑な実施には必要不可欠だと考えておりますが、やはり現場からは、これ、今の人員体制や予算では十分な対応は難しいという声がたくさん聞かれてきております。例えば、この辺を都道府県任せ、市町村任せにすると、機構は本来は三人、もう今の公社よりも必要なのに、やはり結局県からは一人しか人員増を図れなかったとか、そういうような事態に陥ることも予想されるところでございます。 国として、地方で必要とされる人材確保、そしてその予算措置についてもしっかりと地方財政計画なりで担保すべきだと考えておりますが、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) 今御指摘いただいたように、農地の集約化、利用調整、これは実際に進めていくためには、やはり現場で調整に当たる人材、これを確保することが重要でありまして、そのための予算措置も必要であると考えております。 やはり、当該地域の農業者と顔がつながっておって信頼関係がある人材、まあ、あの人が言うならというのがないとなかなか難しいと、こういうふうに思っておりますので、例えば普及員のOBの方、市町村職員OBの方など、こういう方々をうまく活用していく必要があると、こういうふうに考えております。こういった人材を機構自身が雇うのか、委託先である市町村が雇うのか、こういうことが必要になってくると思いますので、概算要求では、機構の体制整備業務費ということで六十三億円を要求しておるところでございます。 今後、予算編成プロセスで調整ということになりますが、機構が機能し成果を上げられるように必要な予算をしっかりと確保していきたいと思っております。
○舞立昇治君 全国四十七都道府県、そして約千八百弱の市町村があるわけでございまして、この六十三億で足りるかどうか、しっかりとちょっと検証して、不十分であれば拡充に努めていただきたいと考えております。 そして、次に参りますが、人・農地プランの関係でございます。 今回も、衆議院の方でも非常に人・農地プランについては大変評価できるというような意見がございまして、法制化、盛り込むべきだといったようなことで、その一部が、肝となる部分が何とか法律の一部に埋め込まれたと、修正されたというような経緯をたどっておりますが、この人・農地プランにつきましては評価を改めて聞こうかと思いましたが、それは飛ばしまして、国としても政府としても非常に評価されているというところで。 しかしながら、今、八割以上の市町村で人・農地プランの作成に至っているわけでございますけれども、なかなかその地域数、地域レベルで見ると、約一万六千ある中の地域の中で約八千六百ということで、約五五%ぐらいしか作成に至れていないというような現状がございます。市町村数で見た場合と地域数で見た場合と、様子が大きくちょっと異なっているわけでございますが、この辺の要因分析、作成が進んでいない地域におけます要因分析、そして何か改善策として考えられていることはないか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(奥原正明君) 人・農地プランの進捗状況でございます。 これは二十四年度、二十五年度の二年間を掛けまして、まずは一通りプランを作っていただくということで進めておりますが、この進捗状況、毎月発表しておりまして、今年の十月末の状況からしますと、人・農地プランの作成に至っている市町村の数でいいますと千三百五十三、作成予定の市町村が千五百七十四でございますので、その比率でいいますと八六%でございます。一方で、これ地域で見ますと、作成済みの地域の数は八千七百六十二でございまして、作成予定の地域が一万五千二百五十九でございますので、これの五七%という状況でございます。 全般的には、この人・農地プランの作成あるいは見直しの話合いを通じまして、次第に地域の担い手が明確になりますとともに、農地の流動化の機運がだんだん熟成をされてきているというふうに思っておりますが、地域ごとの状況を見てみますと、やはりかなりばらつきがございます。特に地域の担い手の方がいらっしゃるところではこの話合いが順調に進んでいるという傾向がございますけれども、担い手が不在であったり、あるいは不足しているという地域では、この話合いがなかなか円滑に進まないといった問題がございます。 いずれにいたしましても、この人・農地プラン、一度作成しておしまいということではございませんで、作った上で毎年話合いを行って見直していただくということが大事でございまして、少しでも良い人・農地プランに近づけていただきたいというふうに思っておりますので、今後とも人・農地プランの作成と定期的な見直しにつきましては粘り強く指導していきたいというふうに考えております。
○舞立昇治君 ありがとうございました。 先ほどもございましたが、担い手が不在の地域ではなかなか作成が進まないということでございました。 今日も午前中の熊本の小野副知事とかも言われておりましたが、これは本当に地域の関係者の本気度、そして総力戦といったようなことが非常に重要だということでございまして、やはり特に中山間地域で担い手が不在のところが多いと思いますけれども、やはりそうしたところでまさに機構、市町村、農業委員会、そして農協といったような関係者の方が徹底して集落の方々と話し合って人・農地プランを具現化していくといったようなことが、非常に私は有効ではないかと考えておりますので、是非そうした働きかけについてもお願いいたしたいと思います。 最後に、担い手関連の政策の関係でございます。 農村は、担い手不足の深刻化により崩壊の危機に直面しているわけでございます。今後の農業農村維持のために、担い手、新規就農者の確保というものは非常に大事なところでございます。鳥取県では外から、県外から来られた新規就農者も結構増えてきておりまして、おおむね集落の中で歓迎されているという声を伺っているところでございます。 昨年度創設されました新規就農・経営継承総合支援事業というものにつきましては、非常に新規就農者の確保そして定着を促進する施策として私も評価いたしております。そして、来年度の概算要求では二百八十億を要求されているということで、是非しっかりと確保していただきたいと考えております。 一方で、例えば青年就農給付金制度というのもございますし、農の雇用事業というのもございます。個人単位が青年就農で、法人単位のが農の雇用事業だと認識しておりますけれども、この農の雇用事業につきましては平成二十四年度、何回か募集あるうちの三回目から四十五歳以上の研修生の方が助成対象外となっていると。そこで、年度の途中でそんなことがあったものですから、鳥取県ではやむを得ず県独自で助成対象として対応したということがございました。現在、今、鳥取県で採択された研修生の方三百九十九名、平成二十一年度からございますが、約二割強が四十五歳以上の方でございます。 そこで、青年就農給付金制度ですとか農の雇用事業で、四十五歳という年齢制限というのが私としては違和感がございますし、地元からも四十五歳で制限する必要はないんじゃないのかと、五十でも六十でも元気な人はいっぱいいるといったような声をたくさんお聞きしております。青年というようなことで、自民党の青年局も四十五歳以下というようなことで、青年というと四十五歳というようなイメージで財務省に一律切られているのかもしれないんですけれども、何か合理的な理由があるのかなと。 やはり地元の農家の皆さんと話していますと、七十代半ばまでは本当元気な方が多いなというのが実感としてございまして、まあちょっと六十で区切るというのはさすがに今の定年の年齢ですのでどうかと思いますけれども、やはり五十五ぐらいまでは対象としていいんじゃないかと。五十五歳までは、例えば七十五まで元気にやれるとしたら二十年も農業に、そして農地の維持に、農村コミュニティーの維持に貢献していただけるわけでございまして、この要件、年齢要件の引上げというものは是非とも実現していただきたいと考えております。 政府においては青年の新規就農者を毎年二万人定着させるといったような目標を掲げておられますけれども、そこまで青年にこだわる必要はないんじゃないか、まあ五十五歳ぐらいまでは対象としていいんじゃないかというふうに考えておりますが、最後、その辺お聞かせいただきたいと思います。
○大臣政務官(横山信一君) 初めに、四十五歳の年齢制限ということについて、どうも納得ができないというお話でございましたので、まずそこの部分を説明させていただきたいと思いますが、年齢階層別の基幹的農業従事者数を見ますと、六十五歳以上が百六万人ということで約六割を占めております。四十代以下が二十万人弱で約一割ということで、世代間バランスが非常に悪い、バランスが崩れているという状況に現在はなっております。 したがいまして、持続可能な力強い農業を実現していくためにはこの世代間バランスの回復ということが必要だというふうに考えております。そのため、青年層の新規就農者数を定着ベースで現在の一万人から二倍の二万人、十年後には四十代以下を現在の二十万人の二倍の約四十万人にしていく必要があるというふうに考えているところでございます。 そこで、このバランスが崩れているということに対して、一方で、四十五歳以上の方でも、御指摘がありましたけれども七十代の方でも元気でやっていらっしゃるという、そういう方は現実にたくさんいらっしゃるわけでございまして、そういう方を含めまして、農業だけではなくて、商工業等に長年従事する中で培った経営ノウハウを活用して農業経営にチャレンジするというケースもまた見られるところでございます。こうしたことは直接的には世代間バランスの回復にはつながらないというふうに考えておりますが、一方で、地域農業の活性化には資するものというふうに考えております。 そこで、このような方々には、恐らくは貯蓄等の資産も持っておられるだろうということも踏まえまして、施設、機械の投資が必要になることもあり得るので、今回法案に盛り込んでいる無利子資金、青年等就農資金というものでございますが、これによりまして六十五歳未満の方については融資で支援をするということにさせていただいているところでございます。そのほかにも、全国レベル、都道府県レベルでの新規就農相談センターにおける情報提供や相談、また農業委員会等における農地のあっせん等について利用が可能になっております。 今後とも、世代間バランスの回復にも配慮しながら、四十五歳以上の方々の経営ノウハウを活用することも視野に入れて新規就農対策を進めてまいる所存でございます。
○舞立昇治君 ありがとうございました。役人らしい答弁かなと感じました。 世代間バランスというふうに言われました。でも、今のその政策のスピードで四十代の人の割合を本当に一割からどんどん引き上げていけるのかというようなこともやっぱり現実的問題として直視しないといけないと思います。例えば、五十五歳まで引き上げたときに、五十五歳の人が支援対象になりました、その人が農業をやりますとその息子もやるかもしれないとか、その辺の波及効果みたいなものをしっかりと考える必要があるのかなと。 あとは、やはり林業とか漁業においてはこういった新規就業の関係で年齢制限とか特になかったような気が私としてはこれまでの地方勤務の経験上ございまして、その辺もしっかりと考えていただいた上で、是非これは政治家といたしまして、大臣、副大臣、政務官、お三方、政務三役いらっしゃいますので、この辺は農業振興に更に資するものとして是非御検討をいただくようお願いいたしまして、私からの質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○馬場成志君 どうもお疲れさまでございます。自民党の馬場成志でございます。 私の方から幾つか通告させていただいておりますけれども、既にもう前の質問者の方で大概のことは聞いてございますので、変更も、変更といいますか若干の、もう幾つか聞かないこともあるかというふうに思いますが、よろしくお願い申し上げます。 まず、農地中間管理機構についてでありますけれども、これ、いつからスタートするかということになりますと、来年の四月からということになるというふうに思いますが、もう既に十二月になっておりまして、あと三か月ちょっとしかないということであります。そして、そういったことが現場でこれからどうなっていくのかという不安を持っておられる方はたくさんいらっしゃるということをまず申し上げておきたいというふうに思います。 そして、そのことは国でやることということではなくて現場でやることであることも重々承知しておりますけれども、まだ法案が通っていないということでありますから、もちろんその組織もでき上がっておるわけではありません。そういった中で三か月半後にはスタートしなきゃいかぬというようなことの中で、まだイメージできていない部分が随分あるというふうに思っておるわけであります。 また、今の組織、どこがするかということもまだ決定はしていないわけでありますけれども、農業公社でありますとかいろんなところに担っていただくということ、それはもちろん分かるわけでありますけれども、そのスタッフだけでちゃんとやっていけるかというようなことも、もう既に先ほどからのやり取りの中で幾つか出てきております。市町村やあるいは農協、そして農業委員の皆さん方との連携が取れなければ、それは実際にやっていけないんだというような話も出ております。 しかし、それを、改めてこれからスケジュール的なことと、それから連携を取っていくということの中でお考えを聞かせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
○政府参考人(奥原正明君) この農地中間管理機構のスタートに向けてどういう準備をしていくかということかと思います。 今度の中間管理機構、この十年間で担い手が利用する農地の割合を五割から八割に引き上げるということを目標に掲げておりますので、これは来年度の当初にはもう円滑にスタートをさせるという必要があるというふうに考えております。したがいまして、まずこの法案を成立をさせていただくことが大前提でございますけれども、その後直ちに農林水産省としても準備を進めていきたいというふうに考えております。 具体的には、まず都道府県段階の話がございますので、都道府県知事がこの機構に指定しようとする、農業公社等ということになりますが、この団体におきまして、役員の選任をどうするか、それから農地中間管理事業の規程をどういうふうに作るか、それから二十六年度の事業計画なり収支予算をどう作るかといった準備を進める必要があるというふうに考えております。 それから、都道府県本体におきましても、農地中間管理事業の推進に関する基本方針、これを作っていただくということになっておりますし、機構としての指定に向けまして、役員の選任ですとかこの事業規程の作成について都道府県から公社等を指導していただくということも必要になるというふうに考えております。 それから、都道府県とこの機構とが連携を取っていただいて、市町村や関係団体とも協力の上で、この農地中間管理機構の仕事の中身、やり方につきまして農家等の方々にきちんと周知をすると、これも極めて重要な話だというふうに思っております。 農林水産省といたしましても、この法案が成立し次第、直ちに都道府県に対しまして、事業の中身、詳しく御説明をして、スタートがすぐできるように配慮していきたいというふうに考えております。
○馬場成志君 ありがとうございました。 今のところまでしか答えはできないだろうというふうに思っておりますけれども、それでも四月というのはすぐ来るんですよ。そして、四月一日からその機構がスタートできるのかというと、そんなことはないというふうに思いますよね。現状で、三月までの予算の中で、例えば地方が動けるかということもあろうかと思います。それはいろんな運用の中でできることかもしれませんが、それが五月、六月、七月というようなことにずれ込むというようなことも十分あり得ると思いますが、そういったときに現場はどうするんだというようなことの中で、もう一度そのスケジュールといいますか手続、これからどうやっていくかというイメージをお聞かせいただければと思います。
○政府参考人(奥原正明君) この法律につきましては、できるだけ早く施行したいと思っております。施行日は政令で決めるということになりますが、これは補正予算との関係もございますので、できれば年度内に法的には施行できる形にした上で、各県の状況によりますけれども、できるだけ早く準備を進めていただけるように国としても全面的にバックアップをしたいというふうに考えております。 これは、個々の県といろいろ御相談をしながら進めていくことになりますけれども、県の中のいろんな手続がおありだと思います。県によって濃淡あると思いますが、できるだけ濃密に御相談をして円滑に進むようにしたいと考えております。
○馬場成志君 これ、しっかりと進めていただくためには、今日、朝からも参考人招致の中でも話が出ておりましたように、貸し手と受け手の中にも本当に様々な思いがあるというふうに思います。信頼がなければ、そして調整する人がいなければできないということでありますから、これまでお世話になってきたたくさんの皆様方と一緒にやっていくという意味ではこれまでと変わらないだろうというふうに思っておるところであります。 しかし、そうはいっても、大きな今回の政策を推進していくという意味では、今までどおりの皆さん方に同じことをお願いしますというようなことだけでは、更にもう一歩前に進むということにはなかなかならないというふうに思っておりますが、そんな中で、例えばその奨励策でありますとか、そういったことについて個別にどういったことが今想定できるか、今考えておられるか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(奥原正明君) この農地流動化のインセンティブということかと思います。この流動化を促進するためには、出し手が安心して農地を提供できる環境を整え、それから受け手が受けやすい環境整備をするということが必要でございます。 今回は、この農地の中間管理機構、これを整備することによりまして、出し手の方から見ますと、公的な機関なので安心して貸すことができる。これは、地代の支払は確実に行われますし、耕作放棄地になることもないということでございます。それから、受け手の方から見れば、まとまった農地として貸してもらえますし、必要があれば大区画化等を行った上で貸してもらえるということになりますので、機構自体がこの流動化のインセンティブになるものというふうに考えております。 そのほかに、この出し手についてインセンティブを与えるための補助金、そういったものを含めましていろんな予算措置を講じているということでございます。
○馬場成志君 詳細な設計についてはまだまだこれからというところもあろうかというふうに思いますけれども、その辺についてしっかりと対応していかなければ、この法案が通ったとしても本当に前に進むかというようなところでかかわってくるというふうに思っております。そして、大きな予算も確保していただいておりますし、また、その後の対応もしっかりとやっていくというような話も先ほどから出てはおりました。 しかし、今財政が厳しい中で、幾つものメニューを今出していただいているのは本当に有り難いんですが、もうだんだんだんだん政策がうまく回り出して、まあ回らないと話にならぬわけでありますけれども、今度は回り出したら、どんどんどんどん需要が増えていったら、ここで予算が切れましたよというような話が出てきたら、本当にこれは絵にかいたもちになってしまいます。 ですから、先ほどから何度か御答弁の中でお触れになっておるというふうに思いますけれども、その後の予算措置についても、これがしっかりと回り出していいものになってきたときにそういったことでストップが掛かるというようなことがならないように、前もってでありますけれども、お願いをしておきたいと思います。 何か答えがあれば、よろしくお願いします。
○国務大臣(林芳正君) 大変大事な観点だと、こういうふうに思っておりまして、六百五十五億円、これは管理機構に対する必要な経費として概算要求ということですので、確保するために今から先生方の御尽力も賜らなければいけないと、こういうふうに思っておりますが、これは来年度の予算ということでございます。したがって、同規模のものが毎年掛かるかどうかは別にして、しっかりとこの事業がずっと回っていくようにしなければならないというのがまず第一点でございます。 それから、十年間で全農地の八割ということでありますから、ずっとやっていって収入が出てくるわけです、賃借料が入ってきますからですね。集積して、いい農地になっていけばいくほど安定した賃料が入ってくるということもありますので、そういうところも見据えて、これがどんどんどんどん持続的に発展していくようにしっかりとやってまいりたいと、こういうふうに思っております。
○馬場成志君 それでは、よろしくお願いを申し上げておきたいというふうに思います。 今日は、本当にもう短い質問になってしまいましたけれども、あといろいろ、一つだけ、一つだけというか幾つかお話ししておきたいことがございますが、今日、実は農業者年金の話を昼間お聞きする機会がありまして、それで一生懸命やっておるけれども、なかなか簡単にいかないんだと。そして、後継者の嫁さん、一生懸命頑張っておるけれどもその対象になっていないというようなことで、それを何とか対象に入れることができないかというようなことを一生懸命訴えて帰られました。そのことについても今後またしっかりと行動していきたいというふうに思いますので、どうか御検討をよろしくお願い申し上げたいと思います。 先ほど、就農給付金の話も舞立先生の方からありましたけれども、そのことについてもやっぱり常に話があります。そして、現実問題、就農してくる年齢層を考えたときには、なるほどそういったことだというふうに思っております。そのことについてはまた今後──じゃ、済みません、もう一声ようございますでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) せっかくもう一声ということでございましたので。 先ほどの年齢の問題、確かに自民党の青年局も四十五歳かもしれませんが、平均余命かなり上がってきております。したがって、いろんな観点から、先ほど政務官から答弁させていただきましたように、いろんな政策ツールを併せながら活性化に努めてまいりたいと思っておりますし、農業年金の話も似たような構図でございまして、やっぱり年齢構成がどういう形になるかということは非常に大きいわけでございまして、やっぱりこういう問題の根底にありますのは、その次の世代に向けてこれなら継いでいこうというふうにみんなが思ってもらえるような環境をどうつくっていくかと、これが大事でございまして、攻めの農政の一環としてこの中間管理機構というのをやっておりますが、こういうものやほかの戦略も併せて、なるほど、これなら自分が入っていってやっていこうと、若い方を中心にいろんな方がそう思ってもらえるような総合的な農政を展開していくことによって、結果的にそういう問題にプラスの影響を、結果を与えていきたいと、こういうふうに思っておるところでございます。
○馬場成志君 今、後継者の奥さんの話は年金の話でさせていただきましたけれども、隣から、農業をやっていない奥さんが就農したときのことも就農給付金としてちゃんと考えてくれというようなことでございますので、付け加えさせていただきたいというふうに思っております。 また、今、飼料米の話はもうインセンティブ付けていただきながら推進をしていただいておりますけれども、米粉、米粉の話が、以前は農水省もしっかりと推進していただいておったというふうに思いますけれども、このことについて最近声が余り出なくなったなというような話を聞いております。これからもそちらのことに関しましてもお力しっかりと発揮していただきますようにお願いを申し上げて、本日の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○平木大作君 公明党の平木大作でございます。 本日は、関連二法案についてお伺いする前に、農林水産業・地域の活力創造本部での検討に関してまずお伺いしたいと思っております。 ちょうど一昨日、十二月の三日に直近の会合が開催されたというふうにお伺いしております。その中で、明年の六月までに三つの柱を軸にして検討を進めていくと、このような報道がございました。本日御参加の委員の皆様も、この三つのテーマ、大変関心の高いところかと思いますので、六月に成案を得るのであるからまだ当然結論分からないわけでありますけれども、是非この検討に際する論点、そして現時点で検討の方向性みたいなものがもしありましたら教えていただきたいというふうに思います。 まず一点目ですが、農業の参入規制緩和という話がございました。企業が農業生産法人になる際の要件緩和などが検討されると、こんな形で報道はされておりますけれども、ここについて、具体的にもう少し細かいもし論点がありましたら教えていただきたい。そして、現時点での方向性も併せてお願いいたします。
○国務大臣(林芳正君) 十二月の三日に農林水産業・地域の活力創造本部を開催をしていただきまして、ここでこの農林水産業・地域の活力創造プラン、これはまだ案でございまして、今最終的な決定に向けて調整中ということですが、委員がおっしゃっておられるのは、この中で、今後の進め方の中に規制改革への取組というところがございます。そこの中で、農業生産法人の在り方について、規制改革会議の方で取りまとめられた「今後の農業改革の方向について」に基づいて来年六月に向けて議論を深化させると、こう書いてあると、そこのくだりのことだと考えておりますが、この規制改革会議の方の「今後の農業改革の方向について」には、農業生産法人の要件につきましては、地域の農業に貢献しつつ意欲的な事業展開ができるよう、企業の農地所有に係る農業関係者の懸念にも配慮しながら現行の要件の見直しを図るべきと、こういうふうにされておるところでございます。 農業生産法人の要件、特に構成員の要件ですね、出資者要件、これは企業の農地所有と密接に関連する問題でございます、前回の質疑でもそういうことを言わせていただきましたが。したがって、企業の農業参入については、リース方式であれば農地法を二十一年に改正して全面解禁ということですので、現在も農業界、経済界が一緒にやっていこうと、こういう状況に既になっておるわけでございますが、一方で、所有の方は、残念ながら撤退してしまった場合に産廃置場になると、こういうようなことで農業界に不安の声がある。また、経済界の方からもやはり、北海道はちょっと違うかもしれませんが、都府県の方では非常に売買価格が高いためにバランスシートに重荷になると、こういうような声もあるところでございまして、こういうところを拙速に進めるとかえってマイナスの影響も出るおそれがある、こういうふうに考えておりますので、こういうことをよく頭に置きながら、法人経営自体の発展とそれから地域農業の安定的な発展、これに十分配慮しながらやっていかなければいけない課題だと考えております。
○平木大作君 ありがとうございます。 このまま続けさせていただきますと、二つ目のテーマというのが農業委員会の役割の見直しといったことも取り上げられておりました。 この農業委員会の役割の見直しと併せて、農業委員の人選基準についても触れられていたかと思います。私も、ちらっと見ただけというか、そんなに詳しくは分からないわけですけれども、外部人材の活用みたいなことが書かれておりました。この外部人材の活用というのはその市町村単位の農業委員会が自主的に取り組むと、そういった点では大変有効な手段であるなと思う反面、いわゆる国ですとかもうちょっと大きな単位から、こうやりなさいと押し付ける類いのものでもないのかなというふうに、ちょっと読みながら違和感を覚えた次第であります。 この点についても、論点、併せて現時点での検討の方向性等ありましたら、御教示いただきたいんですが。
○国務大臣(林芳正君) これも先ほどの法人の在り方と同様に、規制改革への取組の中で、農業委員会の在り方についても来年六月に向けて議論を深化させると、こういうふうにされております。 規制改革会議の「今後の農業改革の方向について」の中で、「農地の権利移動に係る許可や農地転用に係る意見具申、農地の適正利用の監視・監督に係る措置といった農業委員会の業務における重点の見直しを図るとともに、委員の構成や選挙・選任方法、事務局体制の整備等についての見直しを図るべき」と、今おっしゃっておられたとおり、そういうふうに書いてあるわけでございます。 〔委員長退席、理事山田俊男君着席〕 農業委員会については、規制改革会議でもこういう御意見はあるようでございますが、現場の農業者の方々も含めて、いろんな御意見が既に出ております。担い手への農地の集積、集約化、それから新規参入の促進、耕作放棄地の解消等をやはり強力に推進していける組織となることが重要でありますし、そういう組織であるということを現場の農家の皆さんにも認識をしていただくために努力をしていただくと、そういうことも大事ではないかと、こういうふうに思っておりまして、そういう様々な論点を踏まえて対応をしていくと、こういうことになろうかと思っております。
○平木大作君 ありがとうございます。 もう二点目まで伺って、大体、感覚というか方向性、分かってきた次第ですけれども、三点ありましたので、最後、農協改革、ここについても検討するというふうにありましたが、同じように論点あるいは現時点での方向性ありましたら、御教示をお願いいたします。
○国務大臣(林芳正君) これも同じ規制改革会議の文書の中で、この農協につきましては、農業者の組織として活動してきた農業協同組合は、少数の担い手組合員と多数の兼業組合員、准組合員、非農業者の増加、信用事業の拡大等の状況が見られるなど、農業協同組合法の制定当時に想定された姿とは大きく異なる形態に変容を遂げてきたと。それぞれの組合が個々の農業者の所得増大に傾注できるよう、コンプライアンスの充実など組織運営のガバナンスについての見直しを図るとともに、行政的役割の負担軽減、それから他の団体とのイコールフッティングを促進するなど、農政における農業協同組合の位置付け、事業、組織の在り方、今後の役割などについて見直しを図るべきと、こういう指摘がなされておるところでございます。 これは、農協というのは会社と同じ民間組織でございまして、公的なものではないわけでございますね。そういった意味では、農業者の協同組合であるというスタートの原点に立ち返って、そして社会経済情勢の変化を踏まえながらやはり自己改革を進めていただく、これが基本であろうかと、こういうふうに思っております。協同組織である以上、担い手農業者のニーズに的確にこたえて、例えば農産物の販売等を適切に行うことによって農業者の所得を向上させて、地域の農業を発展させていくということが極めて重要だと考えておりますので、そういったことを踏まえて対応してまいることになろうかと思っております。
○平木大作君 ありがとうございます。この三つの論点とも規制改革会議からスタートしたとなると、この会議自体がこの委員会では余り人気がないということもあって、どうしても身構えてしまうようなところがあるのかなと思っています。 私個人といたしましては、やっぱり正直、余り現場感がないなと思うような提言も多々あるんですけれども、一方で傾聴すべき点、そういった御指摘もあるのかなと思っていまして、これについて、まず個々の論点について我々としても学ぶべきところは学んで政策に生かしていく、そういった姿勢が大事なんじゃないかと思っております。 今御答弁いただいた中で、様々、いわゆる自己改革を促していくですとか、現場で従事されている方たちの意見もしっかり取り込んでという話をいただきましたので、引き続きそういった姿勢で六月まで検討をお願いしたいというふうに思います。 続きまして、中間管理機構関連二法案について質問を移らさせていただきます。 一昨日、私もこの関連二法案、質問させていただきまして、そこでは主に担い手の支援そして機構の運用についてお伺いいたしました。ですので、本日、残りの時間を使いまして、この中間管理機構の管理それから監督、そういったところについて重点的にお伺いしていきたいと思っております。 逐条ごとにちょっとお伺いしたいんですが、まず最初の論点として、第六条で定められております評価委員会について、この農地中間管理機構には中間管理事業評価委員会を置かなければならないということで設置が義務付けられているわけでありますけれども、この評価委員会を設ける意義について御答弁をお願いいたします。 特に、この人選のところで、客観的かつ中立公正な判断をすることができる者を中間管理機構の代表者が任命するとなっていまして、公正な観点から監督するのであれば、むしろこの管理機構の代表者が任命しない方がいいんじゃないかとすら思ってしまうんですが、ここについて位置付けを御答弁お願いいたします。
○政府参考人(奥原正明君) この農地中間管理機構の事業につきましては、相当の財政支援を行うということもございますので、その事業の実施状況あるいはその成果についてきちんと評価をしながら進めていくということが必要であるというふうに考えております。このために、この法律の第六条のところで、農地中間管理機構自身が事業の実施状況を評価するために、機構の中に評価委員会を置くということを義務付けております。 具体的には、この評価委員会は、農地中間管理事業が事業計画どおり着実に推進をされて目標を達成することができたかどうか、それから事業規程に従って公平かつ適正に業務が行われているかどうか、こういった点につきまして中立的な立場で機構の業務実施を点検をするということになってまいります。 それから、この評価委員会の委員についてでございますけれども、客観的かつ中立公正な判断をすることができる者を選任するということになっておりまして、この事業の受益者あるいは機構との契約の当事者ではなくて、例えば学識経験者の方ですとか弁護士あるいは公認会計士といった第三者の方を選任するということになっております。 さらに加えまして、この機構の代表者による任命に当たりましては都道県知事の認可も受けるということになっておりますので、基本的に中立性の担保はできるという仕組みというふうに考えております。
○平木大作君 時間も限られていますので、次の質問に移らさせていただきます。 続きまして、九条のところで事業計画等について定めることとなっておりまして、この九条四項で、いわゆる貸借対照表ですとか収支報告、そういったところも作成が義務付けられています。いわゆる財務諸表関係だと思うんですけれども、ここをそもそも公表する意義について御答弁をお願いいたします。 〔理事山田俊男君退席、委員長着席〕 ここを、結局、財務諸表を作るのはかなりな手間なわけですけれども、実際にどう使うのか、どの項目を見て何をいわゆるチェックするのか、そういったところについてお伺いしたいということと、あと、ここについて規制改革会議の方でたしかコメントがありまして、せっかく国費を投入する限りにおいてはちゃんと費用対効果を見ていきなさいとここについて言っているんですけれども、なかなか実際にこの費用対効果ってどこをどう見れば判断付くのかなというのも正直疑問に思っています。ここについても、何か基準がもし想定されているものありましたら、教えていただきたく思います。
○政府参考人(奥原正明君) この点も先ほどと同じでございますが、この機構の事業は多額の国費を投入して行いますので、この事業の実施状況を適切に評価をして、必要な場合には改善を図っていくということがもう不可欠でございます。このために、この第九条では毎年度の事業報告書、それから貸借対照表、収支決算書、財産目録、こういったものを作成していただいて都道府県知事に提出していただく、それとともに公表するということを義務付けております。 こうした書類につきましては、この評価委員会の意見も付した上で都道府県知事に提出をさせて、この提出があった場合には農林水産大臣への通知も来ることになっておりまして、都道府県それから国が的確にチェックをして評価をすることになります。 この中で、この機構の予算が効率的、効果的に執行されているかどうか、それから投入した予算に見合う成果を上げているかどうか、それから貸付けが行えずに滞留している農地が多くないかどうか、こういったことは財務諸表の作り方にもよりますけれども、そういったルールをきちんと決めまして、こういった点がきちんと把握できるようにしていきたいというふうに考えております。
○平木大作君 ありがとうございます。 こういった書類ですとか報告の数字が並びますと、何か安心してしまうようなところもあるのかなというふうに思っていまして、きっちりいわゆるどこの部分を見ていくのか、毎年赤字を大きく垂れ流してしまうようでは当然いけないわけですけれども、そうでないときにも、どこを見ればより是正の方向性ですとか、そういったところが分かるのかということも含めて、事前に検討を是非いただきたいと思います。 続きまして、第十三条の中で、今度は都道府県知事の監督について規定がされております。ここ、農地中間管理事業の適正な実施を確保するため必要があると認めるときには監督上必要な命令をすることができると。結局、これどういったものを具体的に想定しているのか、是非御答弁お願いいたします。
○政府参考人(奥原正明君) 今回の法律の中では、この機構に関しまして都道府県知事の監督規定をいろいろ設けているところでございます。 特に、この事業の適正な実施を確保するために必要がある場合には、都道府県知事はこの機構に対しまして監督上必要な命令をすることができるということが第十三条に規定をされております。 具体的には、これは例えばでございますけれども、借受け希望者の公募をするということになっておりますけれども、この公募を適切に行っていない場合ですとか、あるいは借り受けた農地につきまして、受け手が見付からないままになっている、受け手を探して貸し付ける努力を怠っているような場合。あるいは、再生不能な耕作放棄地のように農用地として利用することが著しく困難な土地については借り入れないということが事業規程の中に書かれるわけですけれども、この事業規程に則して事業を実施をしていないような場合。それからこの貸付先、これも事業規程に則して選ぶことになりますが、この事業規程に則した適切な貸付先の選択が行われていないような場合。それから、トータルといたしまして、事業目標に対して事業の実施状況が著しく不十分な場合。こういった場合に県の方から機構に対して監督上必要な命令が出るということがあり得るものというふうに考えております。 この監督命令につきましては、都道府県知事から機構に対して、どのような措置を講ずべきかといったことを記載した文書によって行われるというふうに考えておるところでございます。
○平木大作君 ありがとうございます。何かぐっと都道府県知事がハンズオンで回していくというよりは、何か見付けたときに是正措置をしっかりやっていくと、そういった役割かなというふうに今お伺いしました。 最後の問いになりますが、第二十五条に、今度は農林水産大臣による評価というところがございます。ここについて、具体的にどういった評価基準をもって、どのくらいの頻度で何を公表していくのか、ここをもしイメージがあったら是非お伺いしたいということと、これも同じように、先ほどの都道府県知事がある程度管理監督はしていくわけですけれども、そことの役割分担について現時点で想定されるものを御答弁お願いいたします。
○国務大臣(林芳正君) 今御指摘のあったこの法案において評価を規定しておりますが、各都道府県の農地中間管理機構の事業の実施状況、これを国が全国的な観点から評価をいたしまして、評価結果及び優良事例について公表すると、先ほど猪口先生のときにも御答弁したとおりでございますが、基本的に毎年やりたいと、こういうふうに思っております。記者発表や、また当省のホームページへの掲載等によって行う予定でございます。 また、基準は、先ほど財務諸表のお話もしていただきましたが、やはり投下した費用とそれからそれに見合って農地集積、集約化の成果が出ているか、この関係を中心としたものになると、こういうふうに考えております。 先ほども御答弁したように、モニタリングをするということと、それからもう一つは、やはりベストプラクティスは横展開していきたいと、こういうふうに思いまして、各県の機構のレベルアップにつなげていきたいというふうに思っております。 県とのデマケでございますが、直接の監督は都道府県が行うことになっておりますが、都道府県の事務の多くが法定受託事務になっております。したがって、都道府県が適正に監督をしていない場合、国は都道府県に対し必要な指示を行うと、これは地方自治法の原則でございますが、したがって、直接農林水産大臣が農地中間管理機構に指導する、そういうことは想定をされていないと、こういう整理でございます。
○平木大作君 ありがとうございます。 特に、当然、この集約がどの程度進んでいるのか、そういった成果について厳しく見ていただく、評価していただくというところも大事だと思うんですけれども、先ほどの猪口先生の質問に対する答弁でもありましたような、いわゆるベストプラクティスの横展開、ここは本当に大いに期待をするところでございます。 一昨日の質問の中でも、行政府、効果検証が甘いんじゃないかといったような大変生意気なことを申し上げたわけですけれども、やはり事前の段階である程度想定をしながら、事業を実施しながら、同時に検証もやりながらより改善していく、ここに取り組めるかどうかということでこの中間管理機構の成否というのも大きく決まってくるんじゃないかなと考えております。 ここの部分、このいわゆる公表するですとか評価するというところについては、条文の中にどう書いてあるかということよりも、より大臣がどのようにいわゆるこの部分についてコミットされて実施されていくのか、ここが本当に肝になると思いますので、是非ともここについて全力で取り組まれるようにお願いをいたしまして、私からの質問とさせていただきます。 ありがとうございます。
○山田太郎君 みんなの党の山田太郎でございます。 異常な国会が続いておりまして、昨日、実は私もいろいろあって寝ておりませんで、下手すると今日の晩も大変だということで、学生以来二日間丸々睡眠なしでやるような、そんな国会になりそうでありまして、ただ、この中間管理機構、極めて重要な法案でありますので、眠さも吹っ飛ばして集中してやっていきたいと思います。ちょうど私の次が折り返しでございますので、どうかよろしくお願いいたします。 さて、この法案、引き続き二法案に関しての質疑ということでやらせていただきたいんですけれども、前回、私の方の質疑では、減反、生産調整との絡みということで、矛盾があるのではないかというお話をしました。今日は、もう少し中身ですね。午前中の参考人の方々からもいろいろ事情聴取いたしましたけれども、やっぱり本法案に関する疑問点、逆にこの法案による不安点、それから、これは与野党問わずこの法案の出来といったところについて、やはりいろいろな問題点あるのではないかという質疑が続いているかと思います。 そこで、まず整理すべきことは、今回、この機構の仕組みを決めていきますと、予算としては今期は一千三十九億円ということでありますが、いわゆる大区画化等の推進という部分の関連予算も含めると一千五百億円という予算を決めていくということにも等しい法案であります。十年間にわたれば一兆五千億、お金だけではなくて農地の八割をこれで集約していくという意味においても極めて大きな改革でありまして、私自身、正直申せば、これだけのものをやるに当たって、中身の詰めの度合いはどうなのかなということは甚だ疑問があるところでありまして、ちょっとその辺、詳しく今日は質疑で聞きたいというふうに思っております。 まず、今回、十年間で百五十万ヘクタールということで、年間に直すと十五万ヘクタールということでありますが、その担い手に対して、担い手の農地を機構が借りて担い手以外に貸し出しても多分政策効果は見られないとなると、公募で今回農地の貸出先を見付けるということ、これは午前中の方にも少しそんな参考人からの意見もありましたし、その他の委員の方々からも指摘あったのかもしれませんが、例えば、担い手じゃないと応募できないような措置とか、それからそういうものを省令で定めるとか、何らかの担保というのは必要なんじゃないのかと。あくまでも担い手のための改革、機構ということでありますから、是非その点に関してまず質疑させていただきたいと思います。いかがでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) 農地中間管理事業は、所有者と利用者の間に機構が介在をすることによって農地利用の再配分を適切に行っていくと、そのことによって地域の農地利用を最適な状態にしていくということでございます。 農地法の改正によって、この農地中間管理機構を活用した耕作放棄地の解消措置を設けるということもしておりまして、耕作放棄地の解消、発生防止も目的としておるところでございますが、地域ぐるみでやっていくということが大変大事でございまして、人・農地プランにより担い手が定められている地域においては、担い手に農地を集積することによって農地中間管理事業が大きな成果を上げると、こういうふうに考えております。 一方で、担い手、借受け希望者が不足している地域若しくはいらっしゃらない地域において機構が十分に機能するためには、機構が地域と連携して借受け希望者の発掘等に創意工夫を凝らす必要があると思っております。 特に、中山間地の御質問がよく出るんですが、そういうところにおいては、例えばほかの地域の法人やリースで参入したい企業の積極誘致をするとか、それから都市住民の市民農園としての活用を検討するとか、新規就農者の研修農場としての活用を検討する、こういった工夫もあり得るだろうと考えておりますので、担い手以外に貸し付ける場合もあり得ると、こういうふうに考えておるところでございます。
○山田太郎君 私は、やはり担い手のための仕組みであるということをきっちし方向性を目指してやる方がはっきりしていると。そうでないと、そうじゃない貸し出され方がされては何のための集約だということにもなりかねないと思っております。 次に、予算の中身についても細かく見ていきたいんですが、最初、これも私見たとき何が何だか分からなくて一生懸命読み込みまして、だんだん分かってきたこともいろいろあるのでございますが、この年間十五万ヘクタールを賃借、整備する事業費に六百五十五億円、先ほど大臣の方からもありましたが、ややもするとばらまきにならないかといったことを危惧しております。 先ほど熊本のケースというのを午前中の参考人の方から、副知事からお伺いしました。大変一生懸命現場がやっていらっしゃるということでよく分かったのでございますが、では各都道府県にどうやってこの予算配分をするのか、その基準等をどう考えていくのかといったことは極めて重要だと思っております。熊本、あれだけ頑張ってやって、二億円からスタートさせたと。もしかしたら、小さく産んで大きく育てるというやり方もあるかと思いますが、今回、政府は思い切ってやるということでありますが、それでは全国どういうふうに都道府県に対する予算配分をしていくのか、その辺の基準、是非分かっていたら教えていただきたいと思います。
○国務大臣(林芳正君) これは、各都道府県への配分ということでございますが、年末に政府予算案が決定をすると、それを踏まえて最終判断をするということになろうかと、こういうふうに思っておりますが、今の時点ではまだ予算案が決定しておりませんので、都道府県ごとの事業見込みを踏まえた要望額を基本として配分をしたいと、こういうふうに思っております。 各都道府県においては、現在、その担い手が利用している面積とか、これまで人・農地プランがどういうふうに進捗しているかと、こういうことを勘案されて要望額を算定すると、こういうふうに思いますので、都道府県と協議をしながら予算配分を適切に行ってまいりたいと、こう思っております。
○山田太郎君 ただ、法律案と具体的な予算概算要求出ているわけですから、今の時点でないというのは何となくおかしいような気もするんですが。 それでは、各都道府県の担い手に提供する耕地の面積についても基準を作るような話も、実は昨日のレクでは伺っております。そこで、その件についてもお伺いしたいんですが、各都道府県の担い手数、それから担い手が耕作する面積というのは把握されていらっしゃるんでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) 国の方で各都道府県の担い手の数とか面積のデータで一方的に予算配分すると、こういうことではないんですが、やはり各都道府県のデータを的確に把握する必要があると、こういうふうに思っております。 今までも各都道府県からデータを出してもらうようにお願いをしておるところでございますが、まだ幾つかの都道府県でもう少し精査をしていきたいと、こういうことでございますので、県別のデータはまだ公表する段階には至っておらないわけでございまして、早くこれは連携して数字を精査して出したいと思っておりますが、ブロック別ということで、北海道、東北、関東、こういうことでいいますと、例えば北海道ブロックでは百一万強、それから東北では三十八万六千、関東では二十一万、北陸では二十万二千、東海では六万二千、近畿では五万三千、中国、四国では八万六千、九州では二十二万五千、沖縄では九千と、こういうような状況になっておるところでございます。
○山田太郎君 もう一つ、その配分に対する基準を昨日の農水省の方ともお話をしていたらば、集積度に対しても考慮するとかしないとか、こんな話も飛び出しまして、そうすると北海道は集積率が高いので、いや、そうじゃない、集積率が低いところでと。何のための政策なのかということにもなりかねませんので、例えば、じゃ面積を今後把握した場合に、その集積度合いに対する把握、それから、今回のいわゆる都道府県に関する予算をどこに重点的にやっていくのか、特に集積度との関係に関して何かございましたら、御意見いただけますでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) これは、法律の目的がまさに集約、集積を図っていくと、こういうことでございますので、先ほど申し上げましたように、面積のみならず人・農地プランの進捗状況、こういうものも見ながら、要望額をまずは各都道府県でやられると、こういうことですので、それを見た上で、一律に、例えば今の集積が何%で人・農地プランが何%でだから計算式だとこうですよというような単純な式ではなくて、やはりそれぞれの都道府県の事情もいろいろ聞きながら最終的にはこの配分をしていくということになろうかと考えております。
○山田太郎君 ただ、大きなお金が今回動きます。分捕り合戦にならないように、しっかり中央の方ではやっぱり基準というか考え方をやって、声が大きかったりとか、族議員という言い方がいいかどうか分かりませんけれども、そういう形でこの制度がゆがまないように何とか仕組みを施行前につくっていただきたい、こんなふうに思っているわけであります。 さてもう一つ、今回、資料を幾つかお配りさせていただいている中の一番最初の二十六年度概算要求時点における農地中間管理機構予算積算の考え方という、ちょっと難しいというか複雑な資料も見ていただきたいんですが、私もこれ最初に見て、何だかなかなか読み込んでいかないと分からなかった資料、これ農水省さんから出していただいたんですけれども、要は、二十六年度新規借入れを十五万ヘクタールやりましょうと。そのうち、条件整備を行わないものは十三万三千ヘクタールですよと、それから条件整備を行うものは一万七千ヘクタールだと。まさに条件整備をやらずにすぐ農地を集積して、集約して集めて貸し出せる、それが十三・三万で、そのうち直ちに貸し出せるのが四万四千ヘクタールと。それから、面的にまとまらない等で貸付けではなく作業委託で管理しておくものが八・九万ヘクタールだと。こんな数字が出てきたわけですが、ところで、この数字はそれぞれどうしてこういう数字が出てきたのか、その根拠を教えていただけませんでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) この二十六年度の概算要求でございますが、二十六年度に必要となる経費ということでやっておるということでございます。 で、十五万ヘクタール、今おっしゃっていただいたように、借り入れることを前提に、まず事業の実績等を考慮しまして一・七万ヘクタールということにしております。条件整備を行わないものが十三・三でございますが、今お話しいただいたように、直ちに貸し付けられるものをその三分の一と見ております。したがって、四・四。それから、面的にまとまらない等の事情によりこの貸付けが行えないものを残りの三分の二というふうに見ております。 したがって、そういう今までの事業の実績等を考慮して、こういう想定をして予算を積算しておると、こういうことでございます。
○山田太郎君 ごめんなさい、何かこの資料をただ読まれちゃった感じもするんですが、大臣、実績はどこの部分が実績であって、どこを根拠にどう振り分けたのか、もうちょっと教えていただけると有り難いんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) この今お手元に出していただいた、こちらから出した資料でございますが、先ほど申し上げましたように、事業を今までこういうふうにやってきたということを見まして、過去のトレンドから大体これぐらいだろうということを出しておるわけでございます。 したがって、この十三・三のうちの三分の一という数字を今までの事業の実績からはじき出してこの十三・三に掛けたということで、残りの三分の二になっていると、こういう根拠でございます。
○山田太郎君 お手元にもしかしたらその根拠がないような感じでございますので、後で、済みません、もう一回教えていただけると有り難いと思います。 この積算根拠は、全体の予算の掛け算の公式になっていまして、極めてちょっと重要な数字の差なんですね。そういう意味で、ここが違ってしまいますと、一兆五千億円にかかわるものが増えたり減ったり、足りなかったり足りたりということになりかねませんので、是非ここの根拠をただしていきたいというふうに思っています。 もう一つ、直ちに貸付けというところがあります。これも、実は直ちに貸し付けられないとその分負担が増えてしまうということになるんですが、例えばこの直ちに貸付けというのは何日以内に貸し付けるというイメージを持っていらっしゃるんでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) この直ちにというところでございますが、機構に長期にわたって滞留するということは財政上も問題であると、こういうふうに考えておりまして、やっぱり滞留は防止しなきゃいけないと、こういうふうに思っております。 したがって、二十条では、借り受けた農地について相当の期間を経過してもなお当該農地の貸付けを行うことができる見込みがない場合には解除できると、こういうふうにしておりまして、機構がそれぞれの都道府県にできますので、相当の期間については、国が一律に決めるということではなくて、機構が地域の状況を踏まえてその事業規程を決めていただきます。そこで設定方法を示すということになろうかと、こういうふうに思っておりますが、当該農地の地代がどれぐらい掛かるかということにもよりますし、受け手の確保を見極める必要があることを考えれば、まあ二、三年で設定されるということが多いのではないかと、こういうふうに考えております。
○山田太郎君 これ、直ちには二、三年になってしまいますと、単年度の予算に関して考えている話ですので、ちょっと内容が随分違ってきちゃうんではないかなというふうに思っております。また、ちょっとそこについては後でやりたいと思いますが。 もう一つ、中細かく見ていただくと、貸付先から賃料収入が入るため云々というところの中に、二万ヘクタール掛ける十アール分の一・五万円足す十アール分の〇・五万円、これは何かなというふうにお伺いしましたらば、実は〇・五万円はボーナスだということでありまして、直ちに貸し付けられた場合には、どうも十アール当たり〇・五万円のボーナスが出るらしいと。これ、掛け算すると二万ヘクタールなので、かなりなボリュームでありまして、実態の賃料は百五十億円、それからボーナスに五十億円払うと、こういうことなんですよね。 例えば、これなんですけれども、立替えで土地を借りた場合、担い手から賃料をもらって回収するということだと思うんですが、仮に土地を借りた担い手が一年で撤退してしまうと回収できないということにもなりかねません。これは、先ほどの質疑の一連の中でもそういうふうに質問をされていた方いらっしゃったと思うんですけれども、この辺、具体的に、これだけの巨額が投入されるわけですから、どういうふうに例えばそういうケースは考えればいいのか、その辺りも教えていただけますでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) これは、機構の方で、是非ここは非常に見込みのあるいいところなものですから貸していただきたいと、こういうふうにしたものについてインセンティブを付けようということで、単価やまた五年分一括前払と、こういうことにしておるわけでございまして、そこを十五万ヘクタールの一割程度そういうところがあろうかということで積算をしているところでございます。 機構からもうここはいいと、こういうふうに申し込むようなところでございますので、ほかの担い手に貸し付けるところが非常に容易であると、いいところであると、こういうふうに考えられますので、万が一、受け手の方で機構に戻されてしまった場合というのは、ほかの担い手を容易に見付けて貸し出せることができると、こういうふうに考えておりますが、先ほど御議論があったように、そういう場合がもし本当に万が一なかった場合は、先ほど申し上げましたように契約を解除するというところに行くと、こういうところでございます。
○山田太郎君 ちょっと先ほどの、確認したんですが、直ちに貸付けというのは、大臣の方は二、三年ということをおっしゃっていたんですけれども、実は、昨日のレクの方で、二、三年というのは、面的にまとまらない部分の八・九万ヘクタールと、実際に整備を行わないと貸付けができないところの一・七万ヘクタールが二、三年というふうにお伺いしていまして、直ちに貸付けというのは基本的に一年以下、数か月という回答を事前にいただいているんですけれども、ちょっともう一度この直ちに貸付けというのはいかがでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) 先ほどもちょっと申し上げましたように、これ二十六年度の概算要求でございますので、ここの積算は来年こういうことができるというものの積算ということでございます。
○山田太郎君 というと、少なくとももうどんなに遅くても一年以内ということでよろしいんですよね。予算です。
○国務大臣(林芳正君) したがって、先ほどお答えしたように、これ来年度にこういうことがこれぐらいあるだろうという積算でございますので、もしこれで、貸出先ですかね、こういう方が容易な農地として考えられてやるわけですが、受け手の方が戻した場合、これは他の担い手に貸し付けることができると。 したがって、貸し付けることができるということが前提で積算をされておりますが、もしその担い手に貸し付けることができない場合というのは、そのときの状況に応じて判断することになりますが、予算は来年度分と、こういうことでございます。
○山田太郎君 もう一つ、直ちに貸付けの部分は、今申し上げたんですけれども、賃料プラスボーナスというところは言っていましたが、これ、ボーナスに加えて五年分の賃料を先払いということなんですよね。そういう意味でちょっとやり過ぎではないかなと。 熊本のケースは、四年ぐらいの事業だということでトータルの事業、それぐらいで置いていたんですが、つまり、これ五年先払いをして土地を集めますと。そうすると、仮に貸せなかった場合、都道府県の判断でほっておかれると、要は集めた者勝ちというか、貸した者勝ちというか、本当にこれが集積につながっていくのかどうか。この辺、ちょっと基準というか仕組みは厳しくやっていかないと、かえってこの制度が悪影響というか集積が進まないというか、放置されるんではないか、こんな懸念もあるので、ちょっとこの辺は細かく見ていきたいと思っているんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) この一・五万円プラス〇・五万円で二・〇万円ということになるわけですね。この一・五万円の方は通常の賃料でございますので、これは受け手の方から収入として入ってくるということでございますので、いわゆるこれを促進するため、非常に機構の方からここは是非貸してほしいというものを集めるためのプレミアム部分ということであれば、これ〇・五万円の分がプレミアムと、こういうことになるわけでございまして、そういう政策的なインセンティブを付けていこうと、こういう考え方でございます。
○山田太郎君 仕組みはそうなんですが、五年分の前払と。要は、この直ちにというのをどれぐらいにするかという設定をしないと、五年間放置されてしまえば、極端なことを言うと二百億円掛ける五年分というものがここで担保できないというか、されてしまうということだと思うんですね。これは決してこの制度を潰したいとかそういうことじゃなくて、しっかり直ちに貸し付けさせるためにどうしたらいいかという中で、ちょっと詰めというか仕組みが甘いんではないかなということを質問させていただいているんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) これは、通常賃借料分は、先ほど申し上げましたように、受け手からの賃料で順次補填していきますが、この申し入れたものは賃料を上乗せして五年分前払するということでございまして、先ほど申し上げましたように、五年分一括して払いますよね、払いますけれども、途中でこれどうしても見付からないという場合は解除になりますから、それを返してもらうということになります。それでよろしいですか。
○山田太郎君 そうすると、これ問題は、直ちにはどれぐらいになるんですか。
○委員長(野村哲郎君) 手を挙げてからやってください。
○山田太郎君 あっ、ごめんなさい。済みません。 そうなった場合に、直ちにというのがどれぐらいかというのが多分非常に大きなポイントになる。回収できないということなわけですから、直ちが先ほどの大臣の答弁のように二、三年ということに設定されてしまえばということなんですね。 この直ちにというのは、これも昨日のレクで受けたんですが、一応借り手があるというのを前提で直ちにということを聞いておりますので、そうなると基本的には実行されるということなんですが、ただ返されちゃった場合に、五年分を賃料先払いをしますので、債権回収ができないではないかという問題を抱えているというふうに思っているわけですね。ちょっとその辺含めて。
○国務大臣(林芳正君) ありがとうございます。昨日睡眠時間がお互いない中で、かなり詰めた議論でありがとうございます。 そこはおっしゃるように、このインセンティブをどれぐらい付けるかと。付けないと、これディベロッパーと同じだと私は思っているので、ある程度インセンティブを付けて、いいところはやっぱり積極的に取っていくということが必要なので、これはインセンティブを付けるところは多分貸し手は見付かるだろうということで想定はしておるわけですが、確かに今委員がおっしゃられたような、万が一そういうところがいなくて、五年分払ったけれどもそのまんまだということになってもいけませんので、そこは、全体の一般ルールの二、三年とここはどうするかというのはきちっと予算編成の中で詰めていきたいと、こういうふうに思っております。
○山田太郎君 次には、直ちに貸し付けられない土地の条件整備の件について少し見ていきたいと思うんですけれども、これ、要は賃料収入、八・九と一・七で十・六万ヘクタールあるということになります。これ、借入賃料が百三十四億と二十三億になりますので百五十七億、作業委託と水利・管理コストで、これ足し算すると百七十二億円、計三百二十九億円が毎年発生すると、こういう計算になるわけですね。 これ、産業競争力会議の中でも、中間管理機構が借りた農地を一年以内に貸し出せないときは巨額な負担等になっていくので解除すべきだという意見も出ています。 ただ、今回の運用の中では、その辺に関しての縛りというか、その辺がないんですね。一年以内といったような例えば基準を設ける必要はないのかどうか、この辺りも是非お伺いしたいと思います。
○国務大臣(林芳正君) これは、まず、先ほど申し上げたように、滞留防止というのは非常に大事であると、こういうふうに思っております。 それで、先ほどから議論になっておりますように、相当期間見込みがない場合は解除すると、こういうことでございます。そして、その受け手が見付かるまでの間の賃借料は、予算要求を三百五十六億円、六百五十億円の内数ということで要求をしておりますが、今お話のあったその間の整備の話と、こういうことでございますけれども、整備をしますと、ちょっと御質問の趣旨を正確にとらえているかどうか分かりませんが、そこの土地の価値が上がるわけですね。したがって、賃料にそれは反映されるということで、今度は、受け手が見付かったときに賃料がその整備をされたものに見合いで入ってくると、こういうふうに考えておるところでございます。
○山田太郎君 時間がだんだん過ぎてきましたので、ほかも聞かないといけないので、ちょっと他のところも明らかにしていきたいんですけれども。 もう一つ、農地中間管理機構関連予算の中で大きいのは、地域ぐるみの農地中間管理機構の活用への支援というところで、これもお伺いしましたら今回七十億円要求ということで、五万ヘクタールということだそうです。どうして五万ヘクタールなのかも教えていただけますでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) 今のところは、農地の出し手へのインセンティブとして機構集積協力金と、こういうものを予算要求しております。地域に支払われる、話合いなどにより農地をまとまって機構に貸し付けたものが七十億、それから経営転換や離農等によってまとまった農地を機構に貸し付けた個人、これも七十億と、こういうことにしております。地域の七十億については、いろいろ要件は課しておりますけれども、この三分の一、十五万ヘクタールのうち、これぐらいは交付対象になるだろうという積算でございます。 先ほど来、詳細に御議論いただいておりますが、これはあくまでも予算の要求でございまして、実際には、先ほど申し上げたように、都道府県からいろんな規模をこうやってやって出てまいりますので、その中で、実際にはこの予算要求、我々が確保した予算がこのうちどれぐらい認められるかということと、認められた中で今度は各都道府県に分配をするときにそこをしっかりと見ていくということでございますので、全国ベースでは恐らくこれぐらいだろうと、こういうふうに見ておるところでございます。
○山田太郎君 あくまでもシミュレーションであるということは分かるんですが、ただ、これも午前中の参考人の方の話の中でもありましたが、地代をどういうふうに考えて立て付けをつくっていくかということは、これ仕組みそのものを表すことになりますので、私は非常に重要だと。もし、例えば予算が足りなくなったらこれに追加していくのかということにもなるわけでありますので、十分な、いわゆるこの機構が機能するかどうかというのは、詳細にわたるシミュレーション、一方で効果に関して指標という話も先ほどから出ていましたが、その前に、そもそもの立て付けがちゃんと政策どおり行っているのかどうかということを最終的に評価する必要もあるんですけれども、最初の入口のところが組立てで間違っちゃっていると大変なことになりますので、そういう意味では、ちょっと細かくシミュレーションをしっかりやってもらいたいなとも思っております。 もう一つ、今大臣の方からも話がありましたが、この地域ぐるみのいわゆる中間管理機構の活用というのは、私、大変問題を抱えていると思いまして、集落丸ごと出すということなんですが、これも午前中の方にもありましたけれども、その集落を丸ごと出した場合に担い手というのは誰なのかという議論がすごく大きな問題になるというふうに思っているわけですね。それが、十五万ヘクタールのうち五万ヘクタールがこの部分でいわゆる実行されていく可能性がシミュレーション上あるということでありまして、これは一つ大きな政策的な方向性と、これで私はいいのかどうかということはちょっと疑問に思うところでもあります。 もう一つ、今の話の中で疑問に思いますのは、七十億円掛かるということと、もう一つ、個人の方のいわゆる出し手支援に対しては七十億円、これは三万ヘクタールだということで、これまでの実績値から七十億円だということをお伺いしました。この合計百四十億円ですね、これももし農地が、いわゆる借り手が見付からずに機構から農地が戻ってきた場合には返さなければいけないのかどうかと、この点の辺りに関してもどういう仕組みになっているのか、教えていただけますでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) これも、先ほど来二十条の御説明をさせていただいております。この二十条というのは、滞留防止ということで入れておりますが、相当期間が予算が取れたので漫然とこれを経過するのを待ってやっぱり駄目でしたということでは困るのであって、逆にこの期間内にきちっと真剣に貸付先を発掘をしてくださいと、こういうことでございます。貸付契約を解除しますと所有者に返すということになってしまいますので、これは御負担を掛けるということにもなってしまうわけでございます。 地域に対する支払については、どういうふうに返還していくか、今後の予算編成プロセスの中での調整と、こういうことでございますが、この地域での農地集積、集約化に向けての話合いを支援するという意味からこれを考えておるわけでございまして、機構に対して貸付けを行った時点で地域に交付するということにしておりますが、これは、機構から農地が返還されたとしても、真剣に話合いを行っていただいたと、こういう事実は変わらないということで、この協力金自体の返還は求めないということにしておるところでございます。
○山田太郎君 よく分かりました。 それでは次に、その農地の受け手への支援百億円というのがあるんですが、これは五万ヘクタール分、十アールで二万円というふうにお聞きしています。これ全体の十五万ヘクタールに比べて逆にかなり少ないなというふうな気がするんですが、例えばこれ先着順に支給されるのかどうか。どういう形で支給されるんでしょうか。
○副大臣(吉川貴盛君) 御指摘をいただきましたように、この二十六年度の予算案の概算要求におきまして、農地借り受けた方に対する支援であります規模拡大交付金として百億円を要求をしているところでございます。 その積算に当たりましては、十アール当たり単価二万円、交付対象面積五万ヘクタールとしているところでありまして、規模拡大交付金は予算補助でありまして、基本的に予算の範囲内で交付することになりますけれども、平成二十六年度の予算概算要求の時点におきましては、農地中間管理機構が平成二十六年度に借り入れる面積十五万ヘクタールのうち、平成二十六年度内に貸し付けるものは五万ヘクタール弱と積算をしておりまして、おおむね一致しているところであろうかと存じます。 いずれにいたしましても、この概算要求の内容につきましては、予算編成のプロセスにおきまして財政当局と調整をしてまいりたいと考えているところでもございますが、本交付金に関しましては平成二十三年度から実施しておりますけれども、二十三年度の実績は、ちなみに申し上げますと一・七万ヘクタール、平成二十四年度の実績は二・二万ヘクタールとなっております。
○山田太郎君 支給順というのはどういうふうになっているんでしたっけ、もう一度。支給の順番は、これいわゆる全体十五万ヘクタールに対しても五万ヘクタールしかないですよと、そういうことに対して少ないんじゃないですかねと。それに対して支給順と、中身については分かっていますので説明いただかなくても結構ですので、そこの部分を教えていただけないですか。
○副大臣(吉川貴盛君) 支給の基準、年に三回募集をいたしますので、それに対しての基準ということになります。
○山田太郎君 その年に三回の基準がどうかという、これ分捕り合戦になっちゃうのもいけないですし、ちゃんと政策上正しく農地がいわゆるあるべき人に渡ると、使っていただくというふうな、大変重要なこれ出口のところだと思っていますので聞いているんですが、いかがですか。
○副大臣(吉川貴盛君) 面積集積要件をきちっとした形でやりたいと、こう思っておりますので、基準はしっかりしていきたいと思っています。
○山田太郎君 何となくこれからかなという感じもします。 さて、もう残り時間が本当に少なくなってきたんですが、ちょっと減反とかの話はもうすっ飛ばして、農道の話を少しやりたいと思っています。 まず、中間管理機構の事業とかかわりがある農地整備事業と農道整備ということで、農道整備の方は平成二十一年、民主党の事業仕分により廃止と。これ、資料をちょっと一つ飛ばして、農道整備の取扱いというところを見ていただきたいんですけれども、二十二年からは新規採択はやらないと、継続事業についてやりますよと、こういうふうになっているかと思います。 そういう国会答弁を当時の赤松農林水産大臣はされているんですが、実はもう新規の農道整備はやっていないかというと、どうもそうではないらしく、平成二十二年以降に新規採択された農道整備の金額、箇所というのがかなりあるそうなんですね。これはどうなっているのか、ちょっと簡単に御報告いただけますでしょうか。
○大臣政務官(横山信一君) 簡潔にお答えいたします。 平成二十二年度以降二十四年度までに予算上新規採択された金額と地区数でございますが、平成二十二年度十億円、七十一地区、二十三年度二十七億円、百十一地区、二十四年度四十三億円、百七十五地区となっております。
○山田太郎君 今のお答え、もう一個、資料のグラフの方に、お配りしたのにまとめさせていただいています。実はどんどん増えているんですね。 もう一つ四枚目見ていただきたいんですけれども、これ具体的なケースなんですが、立派な農道がこんな形で写真のところ造られていると。農山漁村地域整備交付金実施要綱、これ次官通達では確かに農道整備は、平成二十一年以降、採択、着手されているものに限ると書いてあるんですが、その下の文章で、農山村地域整備事業交付金実施要綱、これ局長通知で、農道は農地整備事業の一環としてなら新規事業をつくれると、こういうふうになっているわけですね。 そういった意味で、どんどん抜け穴をつくって造ってしまっているんではないかと、こういうふうに思うんですけれども、この辺、どんな御趣旨なのか簡潔に教えていただけますか。
○国務大臣(林芳正君) 農山漁村の地域整備交付金、これは農業農村整備事業の個別地区の採択を都道府県の裁量により行うことができるようにしている事業でございまして、今御指摘のあったように、農道整備事業については平成二十一年度以前に採択されて着手しているものに限ると、こういうふうにしてございます。一方、農地整備事業についてはこのような限定は設けておりません。農地整備事業の事業メニューとして、通作条件整備のための農道整備を掲げておると、こういうことでございます。 二十一年度、これは民主党政権下ではございましたけれども、事業仕分けでは、農道の整備を単独の事業として行うという歴史的意義が終わったと、本当に必要な農道に限定し予算を縮減すべきだと、こういうコメントがございましたので、今申し上げたように、農道整備事業は継続のみということで、一方で農業生産基盤と一体的に整備するものについては引き続き実施をすると、こういうことになっているという整理でございます。
○山田太郎君 農業を含む公共事業、それから農道の問題、時間がありませんので、また引き続きやっていきたいと思います。今後、大臣として農道をどうされるのかと。何かこう、こっそりやるというよりも、やるなら堂々とということで、しっかりこれは議論していきたいと思います。 いずれにしても、私ども、この農地中間管理機構、今日、随分質疑させていただいたんですけれども、まだまだ粗いところがあって、決して土地集約、集積に関する規模化見直しというのは反対はしないんですが、どうもこれだけの巨額のお金を使う割には詰めが甘いんじゃないか、こんなところを含めて今日は質疑させていただきました。 お時間いただきまして、ありがとうございました。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 前回に引き続いてなんですけれども、ちょっとまだ声がなかなか出にくいので、少し抑えてというか、ゆっくりやらせていただきます。 前回の質問のときにお聞きしたんですけれども、その中で幾つか大臣の明確な答弁がなかったので、改めてお聞きします。 日本再興戦略で打ち出された全農地面積の八割を担い手に集約し、米生産コストを四割削減する、さらに法人経営体数を五万法人にする、この根拠についてお聞きしたんです。数的なことをいろいろ言われたんですけれども、中身について、例えば何で八割というふうにしているのか、それから、例えば米生産コスト四割削減というのは何で四割なのか、三割じゃ駄目なのかとか、あるいは法人経営の体数をどうして五万法人というふうになったのか、その根拠について聞かせてほしいということを言いました。もう一度お願いします。
○国務大臣(林芳正君) 前回は詳しい御通告がなかったもので、少しざくっとした答弁になっていたかもしれませんが、今のそれぞれの数字の根拠ということでございますけれども、それぞれ農地の集積、米の生産コスト、法人経営体数について再興戦略で目標を決めておるところでございます。 まず、担い手への農地集積でございますが、これまでの実は流動化をやってきた結果として、既に担い手の利用面積、これは二百二十六万ヘクタールになっておりまして、既に五割でございます。この担い手という概念でございますが、個人経営や法人経営で認定農業者となっている皆さんと、それから集落営農が含まれておりまして、二十七万経営体となっております。 実は、過去十年間で三割から五割まで来ておりまして、今度は中間管理機構も整備をすることによって、今後十年間でその過去のトレンドを少し超えて一・五倍にしていこうということで、現状から三割増加の八割ということを目標とさせていただいたということでございます。 それから次に、米の生産コストでございますが、二十三年産で見ますと、全国平均で米の生産費が約一万六千円です、これは六十キロ当たりでございますが。今後十年間でこの四割削減の九千六百円に目標を設定しております。規模拡大が進んだ作付面積が十五ヘクタール以上の層、これは既に生産コストが一万一千円台でございます、全国平均一万六千円に対してですね。それから、大区画化が進んでいる層では一万円台になっているということでございますので、今後この担い手への農地集積、集約化を進めていくということに加えて、産業界の努力も反映して、例えばコストの方ですね、コストというか、外から調達する肥料や農薬、農機具等の資材コスト、これを低減していこうということ。それに加えて、大規模経営になってきますと、省力栽培技術それから品種の開発、導入と、こういうものを推進していくことによって更に担い手の生産コストを引き下げることが可能であると、こういうふうに考えまして九千六百円という目標にさせていただいたということでございます。 それから、法人経営体の多くは家族経営や集落営農、これが発展して法人化したものでございますが、この法人経営体の数についてもこの十年で実は二倍以上に増加しておりまして、一万二千五百法人に平成二十二年にはなっているところでございます。 これも今回の法案で、担い手への農地集積それから法人に対する出資制度も併せて改善をさせていただいておりますので、やはりこの増加ペースを加速させるということで、十年間で現状の約四倍、過去十年間の二倍のペースということを目標に定めまして五万法人ということを目標にさせていただいたと、こういうことでございます。
○紙智子君 改めて聞いて、いや本当にそういうことでいけるのかなというか、実際現場でこういうふうにコストを下げ、十年掛けてという話なんですけれども、一俵の値段がですか、一万六千円を九千六百円台にということで計算をしたということなども含めて、法人の数もこの間こういうふうに増えているからということなんだけど、そんなふうに単純にいくのかどうかというのは非常に甚だ疑問に思っております、まずは。 それからさらに、前回、農業委員会について、法案の第十九条のところで、市町村は、一又は二の協力を行う場合において必要があると認めるときは、農業委員会の意見を聴くものとすることとして、この必須事項から外したわけですよね。その理由についてお聞きをしたわけですけれども、そうすると、農業委員会というのは市町村の中の独立行政委員会でございますので、地方分権の観点で、国の方でこの市町村の意向にかかわらず意見を義務付けると、こういうことは適当でないとして、法律事項として義務付けることはできないというふうにおっしゃっているわけなんですね。 今までちょっと聞かなかったんですけど、急にこの間これを聞いたというふうに思ったわけですけれども、もしそういう論理ということになると、これ農業委員会は農林水産省の農地法の関連立法では地方自治体に対して意見聴取の法的な義務付けをすることができなくなるということにならないのかと。 これはすごく重大なというか、大変な、もう大転換にかかわるような大変なことを大臣は御答弁されたわけなんですけど、ちょっとまずその前に、大臣に聞く前に、内閣法制局の方いらしていると思うので、内閣法制局にちょっとお聞きします。今の問題、いかがでしょうか。
○政府参考人(北川哲也君) 農地中間管理事業の推進に関する法律案第十九条第三項についてのお尋ねでございますが、同項の規定は、同条第一項それから同条第二項の規定を受けまして、市町村が農地中間管理機構に対し必要な協力を行う場合において必要があると認めるときに農業委員会の意見を聴くものとするものでございます。第三項におきまして必要があると認めるときと規定しておりますのは、農地中間管理機構が市町村に求める協力につきましては様々なものが想定されます中で、あらゆる協力につきまして市町村に対して農業委員会への意見聴取を義務付けることは合理的ではないためでございます。 このように、必要があると認めるときとすることは、地方公共団体への義務付けを最小限にするという地方分権の観点からも適切であるというふうに考えてございます。
○紙智子君 今回のこの中間機構つくるに当たって、議論はされているわけですか。法制局の中で話合いはされたんですか。何か議論をしていなかったというふうに聞いているんですけど。
○政府参考人(北川哲也君) この第十九条第三項の規定につきましては、ただいま申し上げましたように、地方分権の観点から見ても合理性があるというふうに考えておりますが、法案審査の過程におきまして、農林水産省の担当者から、特に地方分権の観点からこのような規定にするという説明は受けてございません。
○紙智子君 だから、特に受けていなかったわけですよね。ほかのことも含めて、全体にあまねくそれが適用されるということになると大問題でありまして、全く今までのあれをはみ出すことになるわけで、これは本当に重大だというふうに思うわけです。 それで、農地法でも農業経営基盤強化促進法でも同様の規定というのは幾らでもあるわけです。例えば、農地法の四条では、都道府県知事が第一項の規定により許可をしようとするときは、あらかじめ都道府県農業会議の意見を聴かなければならない。それから、農地法の二十条では、都道府県知事が第一項の規定により許可をしようとするときは、あらかじめ都道府県農業会議の意見を聴かなければならない。それから、農地法の四十七条、都道府県知事は、前条の規定による調査をしたときは、その調査に係る土地等を国が買収することの適否について都道府県農業会議の意見を聴かなければならない。農業経営基盤強化法の五条は、都道府県知事は、基本方針を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ都道府県農業会議の意見を聴かなければならないなど、これは今後、農地法の改正が想定されている中で、大臣、農業委員会というのは市町村の中の独立行政法人でございますから、地方分権の観点で、国の方で地方自治体の意向にかかわらず意見聴取を義務付けると、こういうことは適当でないというような、こういう発言になりますと、それがもう全部広がってしまうということになりかねないわけですよ。 それで、こういうことを理由にして法律事項として義務付けることができないということになったら大変だというふうに思うんですけど、もう一度、その点について、大臣、お答えください。
○国務大臣(林芳正君) 農業委員会の権限についてということだと思いますが、先ほどまさに引いていただきました農地法四条と今回の基本的な違いというのは、四条の場合は農地転用そのものでございまして、この農地の出し手と受け手、すなわち民間の相互間の権利移動について農業委員会が行政庁として関与していると、こういうケースでございます。 今回のこの法案というのは、こういう場合の、民間同士の出し手と受け手の間の移動ということではなくて、農地中間管理機構という公的な機関が農地利用配分計画というものを作るわけですが、これは自らが、機構自身が公的な主体として貸付けを行うと、こういうところでございまして、さらに、この機構が行う貸付けについては、法律それから事業規程でルールがあらかじめ決まっているということでございまして、機構自身が計画を作成するのが本来の在り方だと、こういうふうに考えておりまして、その旨を十八条に規定をさせていただいたところでございます。その上で、この機構の監督権限を持つ都道府県知事の認可公告により法的な効果が生じると、こういう立て付けになっております。 こういう原則の下で事業を効率的、効果的に行うために、この配分計画の作成に際して、人・農地プランの作成主体である市町村に協力を求めたり、原案作成を要請できるというふうに十九条で定めておるわけでございまして、その中で、市町村の対応の仕方はこの機構からの要請内容に応じて区々になるだろうということで、農業委員会に聴く必要があるかどうかは要請の内容に応じて、先ほど法制局からも答弁がありましたが、市町村内部で判断をすべきものと、こういうふうに考えておりまして、農業委員会の意見を聴くことを法的に義務付けるのはこの間御答弁したように行き過ぎだと、こういう整理でございます。
○紙智子君 ということは、全体にじゃなくて、一般化しないというか、この問題に限って今回そういう言いぶりだということなんですね。
○国務大臣(林芳正君) したがって、これは公的機関が間に入って貸付けをしてもらう、貸出しをするということでこういう立て付けにしておりますので、そうでない、先ほど申し上げましたように、民間同士の貸出し若しくは権利移動、売買と、こういうことになってくれば農地法の原則に戻ると、こういうことでございます。
○紙智子君 ちょっとまだ釈然としないですけれども、次に行きます。 法案について、前回に続いて聞きたいんですけれども、今回の農地中間管理機構法案の検討が行われているときに、市町村の期待は、やっぱりこれで遊休農地の対策や耕作放棄地の対策が進展するんじゃないかという、この期待が大きいわけです。しかし、産業競争力会議は、生産性の向上につながらない業務を機構は行うべきでなく、機構が専ら耕作放棄地対策として用いられることのないように留意する、あるいは、耕作放棄地を借り入れる場合は、農地として再生した後、貸付けの見込みがあるところに限定する。すなわち、本機構は耕作放棄地対策として創設されるものではないとして、この農地中間管理機構が耕作放棄地対策としてフルに機能することを牽制すると言っているわけですよね。現に農地中間管理機構法案の目的規定に遊休農地対策や耕作放棄地対策が全く言及されていないんですが、そのため市町村の期待も今薄れつつあるというのが現状です。 大臣、この産業競争力会議の主張を受けて目的規定から遊休農地対策を外したのかどうか、この点について明らかにしてください。
○国務大臣(林芳正君) この担い手への農地集積、それから担い手ごとの農地の集約化、これは大変に大事であり加速化をしていかなければならないというのはまず申し上げておかなければいけませんが、しかし、今委員がおっしゃっていただきましたように、農業者の高齢化等に伴って耕作放棄地が拡大していることも事実でございますので、この発生防止とそれから早期解消ということも極めて重要な課題だと、こういうふうに思っております。こうした課題を解決するための画期的な手法として関連二法案を提出をさせていただいたところでありまして、機構は遊休農地の発生防止、解消等を進めることも目的というふうにしております。 遊休農地対策は、従来から農地法の中に位置付けられておりました。したがって、今回も農業の構造改革を推進するための農業経営基盤強化促進法等の一部を改正する等の法律案の方で農地法を改正して遊休農地対策に機構を位置付けておりまして、具体的には、遊休農地の所有者に対して機構に貸す意向があるかどうかを調査することから始めまして機構への貸付けを誘導するということ、それから最終的には都道府県知事の裁定で機構に利用権が設定されるようにすると、こういった措置を講じておるところでございます。 したがって、こちらの法律で手当てをしておる関係で、農地中間管理事業の推進に関する法律の方の目的の一条には具体的には遊休農地対策という文言では明記をしておりませんが、「新たに農業経営を営もうとする者の参入の促進等による農用地の利用の効率化及び高度化の促進」、この中に含まれていると、こういうふうに考えております。
○紙智子君 「新たに」という範囲になるんですか、対策。ということなんですか、今までやっているところじゃなくて、新たにする人になるんですかね。
○国務大臣(林芳正君) 新たに農業経営を営もうとする者の参入の促進等で、「等」のところでこれを読むと、こういう趣旨でございます。
○紙智子君 ちょっとそれももう一つよく分からないんですけれども。 農地中間管理権を取得する農用地の基準で見ると、農地中間管理事業規程において認可要件として、農用地等として利用することが著しく困難であるものを対象に含まない、そのほかの農用地等の形状又は性質に照らして適切と認められるものという、今大臣がおっしゃったことだと思うんだけれども、非常に抽象的な表現なわけですね。場合によっては、耕作放棄地はほとんど対象にならない可能性も出てくるわけです。本来、日本の食料自給率を引き上げるためには、この農地面積を拡大する、耕作放棄地を抜本的に解消するということがやっぱり必要なことだと、今までもそういうふうに言ってきたと思うんですけど。 この中間管理機構のかかわりと農林水産省の耕作放棄地の抜本解消の対策についてどうするのかというのは問われているわけですけど、いかがでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) おっしゃられましたように、耕作放棄地は二十八万ヘクタール、これは農業委員会の利用状況調査でございますが、その中で再生利用可能なものが十五万ヘクタール、再生利用が困難なものが十三万ヘクタールということでございます。 例えば、もう森林のようになってしまって、なかなか今からこれを手を入れても難しいということになりますと借り受けないということで、八条三項三号にそういうふうに規定しておるわけでございますが、まさにこの再生利用が困難な耕作放棄地、十三万ヘクタールがここに該当をするんだろうと、こういうふうに思っております。 一方、そこまで行っていないけれども耕作放棄地になっているこの十五万ヘクタールについては借受けを行うことが可能でございまして、機構は耕作放棄地解消にも貢献をするものと、こういうふうに考えております。
○紙智子君 先ほど参考人の質疑をやったときに、実際に今経営やられている方からも出ていた話ですけれども、この農地中間管理機構法の問題点の一つとして挙げられているのが、農地中間管理機構法案の第二十条の賃借権又は使用貸借権の解除の問題、農業者が離農して農地を機構に貸し付けても、相当の期間を経過してもなお貸付けを行う見込みがないときは解除できるとしています。離農した農業者に農地を返却されても、もう返却された離農者は機械も売ってしまったという中で途方に暮れるしか手はないわけですね。その点について、こういう離農者に対してどういう対応をされるつもりなのか、明らかにしてください。
○国務大臣(林芳正君) 二十条では、先ほども山田委員と大分、観点は少し違うかもしれませんが、やり取りさせていただきましたが、相当の期間を経過してもなお当該農地の貸付けを行うことができる見込みがない場合には解除できると、こういうふうになっております。 これは漫然とこの相当期間が、先ほど申し上げたように、経過するのを待って契約を解除しなさいと、こういうことではなくて、その一定の期間内になるべく貸付先が見付かるように真剣に発掘をしなさいと、こういうものを求めているものでございます。したがって、公募して、公募したけど来ませんでしたと、こういうことで終わるのではなくて、ほかの地域の法人経営の方とかリース方式で参入したい企業の方の誘致を行うと、いろんな工夫をして見付けてくると、こういうことが重要であると、こういうふうに考えております。 相当期間の判断は、機構が地域の事情を踏まえて行うと、こういうことで、先ほどまあ大体二、三年ぐらいではないかなというふうに申し上げましたけれども、仮に出し手との契約で地代や管理費が掛からないと、こういうことであれば解除しないという方法もあるのではないかというふうに考えておるところでございます。
○紙智子君 幾ら中間管理機構における農地の滞留を防ぐためといっても、離農者に返された農地は、今いろいろ言われたんですけれども、耕作者がいないと新たな耕作放棄地が発生することにつながりかねない問題をはらんでいるわけです。耕作放棄地の抜本解消に機能すればいいんですけど、果たして本当に機能できるのかという、逆に耕作放棄地が発生してしまうんじゃないかということも心配されるわけですね。 続けて言いますけれども、それから農地中間管理機構は、リース方式による農地集積を原則としていると。その集積の目標というのは、全農地面積の今の五割から八割まで及ぶということですよね。問題は所有権の移転ではなくて、リース方式であるということです。そこで生じるのが相続の問題です。現在の民有林が相続による不在地主になっていて、手の打ちようがない状態になっているわけです。 リースで中間管理機構から貸し出された農地が、相続で不在村の相続人に相続された場合で利用権の継続が困難になったときは、集積した農地はばらばらになりかねないと。現在の農地の所有者が高齢化している中で、こういう事態に直面することというのは避けられないと。そういう事態にどういうふうに対応するのかについて、いかがでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) 中間管理機構が農地を借り受けますと、その農地について、例えば出した方の方が残念ながら亡くなられたということで相続が発生した場合には、賃貸借契約に基づく権利義務、これも相続をされるということでございますので、この賃貸借契約の契約の期限が到来するまでは、機構は出し手との間では農地を借り受けることが可能ということになります。 したがって、期限が到来して更新をする場合に初めて相続人との間で改めて協議を行うと、こういうことになるわけでございますが、受け手の方がこれを直接やるのではなくて、機構が出し手と契約関係にあるわけでございますので、機構が手続を行うということになります。相続人が農地を分割して相続した場合でも、その所在が確認できていれば相続人に契約を継続していただけるように機構から働きかけを行うということが可能であるというふうに考えておりますし、相続人の所在が確知できない場合には公告手続を経て最終的には都道府県知事の裁定により機構に利用権を設定することができると、農地法四十三条、改正後の四十三条でそういうふうにしておるところでございます。
○紙智子君 ここのところももっと、何というかな、本当に具体的にどうなのかなというのは、もっとやっぱり議論が必要なところなんだというふうに思うんですけれども。五年程度で見ているわけですから、その間に、じゃ、どういうふうに対応ができるのかと、その間税金がどうなるのかとかいうことなんかもあると思うんですよね。その辺のところももっと深めなきゃいけないというふうに思います。 それから、農業が家族経営を基本として営まれてこれまで来たわけですけど、営まれるというのは、家族がやっぱり営々と農地を耕作をして、子供がその農地を受け継いで、さらにその孫が農地を受け継いで経営を維持拡大するということに、農業の継続性ということが位置付けられるということを意味しているわけです。今の農業農村というのは、これまでの農産物自由化等、絶えざる農産物価格が下がっていく、こういうことを特徴として、歴代の自民党農政の下で痛め付けられてきたと。とてもではないけれども、もうからない農業を子供には継がせるわけにいかないという形で、本当だったら順調にいけばそうやって受け継いできたんだけど、今はもうなかなか子供には忍びないと。なかなか受け継がせるわけにいかないといって、結局、後継者は都会に出ていくとかいうことで育たないで、高齢化した農業者によって維持される事態になっているというのが現実だと思うんですね。子供は外に出ていってしまっているから、不在村となっていると。 そういう状況の中で、幾らリース方式で農地の八割を担い手に集約するといっても、この農地所有の問題点というのは解決できないんじゃないかと思うんですけれども、これはどうですか。
○国務大臣(林芳正君) 農業の場合はそれぞれの地域で様々な状況がありますので、一律的にこうだというふうに申し上げるつもりはございませんが、先ほど申し上げましたように、既に担い手が五割というところまで着実に上昇してきているということでございます。 担い手とか法人と申し上げますと、どうも外から大きな株式会社がやってきてやるというイメージをお持ちなのかもしれませんが、法人というのは、何回も申し上げておりますように、家族経営が大きくなって法人でやっておられるケース、それから集落営農をしっかりとまとめていって、それが集落営農法人になるケースというのは結構ございまして、こういうものがしっかりと地域に根を張ってやっていただいておるということが大事であるというふうに考えておりまして、そういう方々がやっていただいているところを、これで更に人・農地プラン等でお話をして担い手を決めてやっていこうということを促進することによって、先ほどおっしゃっていただきましたけれども、きちっとこれで業として成り立っていくような状況をしっかりつくっていくと。 やはり、後を継いでやっていこうという方も、見通しのないところにわざわざ今の仕事を辞めて帰っていこうということはなかなか難しい判断だと、こういうふうに思いますので、そういう若い方を中心に、将来に夢を持てるような、こういう状況を何とかつくっていかなければいけないと。その一環がこの中間管理機構であると、こういうふうに御理解をいただければというふうに思っております。
○紙智子君 もちろん、法人が、元々は農家が出発して、それで農業法人なんかをつくって大きくなってきているということや、集落営農で、それこそ地域で本当に話し合いながら、協力し合いながらやっていこうということで、家族を単位にしてやっているという形で来ているという、それが大きくなっているというのは、もちろんそれはよく理解しています。 先ほど、参考人の方で来られた方たちもそういう方たちが多かったと思うんですけれども、だから、それ自体は別にいいわけですけれども、やっぱり継続性ということで考えたら、その地域にやっぱり住み続けて、そこの地域をつくっていく一員となっていくということだと思うんですよね。 本当だったらやっぱり若い人たちが、子供や孫なんかが本当だったら出ていかないでやれるというためには、そこで農業生産でやっていけるという、そういう経営の保障というんですかね、価格・所得政策、我が党としてはいつも掲げてきているんですけれども、やっぱりそれでもって家庭を持って子供もつくってやっていけるという、そういう農業がそこにつくれれば、若い人たちが出ていかないでやっていけるんだと思うんですけれども、それをあえて、そういう条件をつくることに本筋を入れなきゃいけないのに、大変な現状をそのままにして外から何か新しいものが来たら、それでうまくいくかというと、そう単純じゃないと、簡単じゃないというふうに思うんですよ。 そこのやっぱり基本というのかな、継続性を持ってやっていくというためのことを、その仕組みそのものをしっかり考えなきゃいけないのではないかというふうに思うわけですけれども、この点、いかがですか、大臣。
○国務大臣(林芳正君) 珍しくと言うと怒られるかもしれませんが、意見が一致をしておるところでございまして、まさに継続してその地域に根を張っておられる方が中心となってやっていくということは大変大事なことであると、こういうふうに思っております。 農地法の一条にも、農地については、地域における貴重な資源であるということで、農業上、適正かつ効率的な利用を確保することが権利者には求められておるとともに、地域との調和に配慮した権利取得が求められているところであると、こういうふうに明記をしてございます。 したがって、今度の中間管理機構が行う貸付けのルールに関しても、法案上、権利設定等を行うための農用地利用配分計画、これを認可するときの要件として、地域の農業における他の農業者との適切な役割分担の下に継続的かつ安定的に農業経営を行うと見込まれることを求めております。また、地域の農業の健全な発展を旨として公平かつ適正に相手方の選定を行うということも、これ明文化をしております。 したがって、全く今のままで、一人たりともよそから入ってくることを排除すると、こういうものではありませんけれども、今申し上げたようなルールに従って、しっかりと集落でみんなで一緒にやっていけるようなことを農地法の大原則に基づいて今回も規定をさせていただいたと、こういうことでございます。
○紙智子君 先日、この委員会でみんなで視察に行って、群馬県の甘楽富岡というところに行ったときに農業委員の人たちやいろんな方たちが来ていて、そのときにいろいろ意見を聞いたときに非常に印象に残った言葉があって、新規の担い手はもちろん大事だと、育てなきゃいけないと思うけど、現に支えている、六十代であっても七十代であっても現に支えているところに対して本当にやっていけるように、元気になるような施策をやってほしいということを言われたんですよね。そのことが本当に大事だというふうに思いますし。 それから、私は今回の法案の審議に当たって福島県に行ったんですけど、福島県でこの法案をどう受け止めているかという話を聞きました。そこで出されたことは、市町村の業務が大変になると。結局いろいろやって大変なことになるんじゃないのかと。市町村の業務が大変になるというのと、特に福島の場合は、原発関連市町村はもうほとんどあれ以来休みなしに、市町村の職員の皆さんも休みなしに働いている状況に置かれていて、それに加えて、今回の農地中間管理機構法で計画原案を市町村が作成することを基本とするというふうにしているわけですから、とても対応できないんじゃないかという指摘がありました。 これはどのように対応されるでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) この機構は県段階で一つ置こうと、こういうことにしております。したがって、この成果をきちっと出していくためには、市町村、これは人・農地プランも市町村が主体で作っていただいておりますので、密接に連携を取って対応していただくということが必要不可欠であると、こういうふうに考えておりまして、法案でも二十二条で市町村に業務委託できるというふうにしておりますし、それから農地利用配分計画の原案作成、これも市町村に要請でき、それ以外の場合でも市町村に協力を求めるということにしております。 現実には、ほぼ全ての市町村に業務委託をする、また農地利用配分計画の原案作成、これは先ほどちょっとあった農業委員会に基になるいろんなデータがございますので、そこにいろいろとお聞きをしながら原案作成をしていただくと、こういうことになろうかと、こういうふうに思っております。 したがって、人・農地プランの作成等々、市町村にやっていただくこと、また今回の業務の中で市町村に委託する場合、人・農地プランの作成は元々市町村本来の業務でありますが、今度の仕事、機構からの業務委託の場合は機構から業務委託料を支払うと、こういうことになりますので、市町村のマンパワーの増強も含めて従来以上の取組を行っていただきたいと考えておるところでございます。
○紙智子君 今マンパワーという話もあって、もちろん人は必要なんだけど、誰でもいいわけじゃないわけですよね。結局は地元に長くかかわってきた農業委員の皆さんに力を借りるとかという形があるわけですよ。だから、本当にそういうところを軽視された場合は、実際には回っていかなくなるんじゃないかという声も実は出されていたということも紹介しておきたいと思います。 今回の農業法人に対する投資の円滑化に関する特別措置法の一部改正で、一つ、農業法人投資育成事業に関する計画について農林水産大臣の承認を受けることができるものとして、投資事業有限責任組合を追加する。二つ目に、日本政策金融公庫は、承認を受けた投資事業有限責任組合が承認事業計画に従って農業法人投資育成事業を営むに必要な資金の出資の業務を行うことができる。三つ目に、農地法の特例の見直しで、今まで認めてこなかった承認会社による農業生産法人の議決権保有を総株主の二分の一未満まで認めることにすると。 今まで認めてこなかったことをこういう形で認めるなどの改正がされましたけれども、これによって投資ファンドが農業法人に投資することができるようになるばかりか、これによって株式会社がこの農業生産法人への支配力を強めさせることになるんじゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) この投資円滑化法上は、事業計画について農林水産大臣の承認を受けた場合は、投資事業有限責任組合を通じて農業生産法人に対し投資することが可能というふうになっております。一方で、農林水産大臣がこの計画を承認する際には、投資円滑化法で定める農業法人の健全な成長、発展に資するものであるかどうかという要件について厳正に審査をすることになっております。 投資円滑化法上も、投資事業有限責任組合、いわゆるファンドでございますが、最大で農業生産法人の総議決権の二分の一未満までしか投資ができないということでございますので、農業生産法人への過度の経営関与につながることはないと、こういうふうに思っておりまして、今回の見直しで特段の問題が生じるというふうには考えておらないところでございます。
○紙智子君 今、大臣は二分の一しかというふうにおっしゃったんですけど、これ今までは全く認めていなかったものが二分の一というのは、これもう明らかに大きな影響を受けることになるわけです。 それで、本来、こういう農地法の改正自身が大変な問題を含んでいると思いまして、農業生産法人の企業支配を結論的にはもう強めていって、ひいてはこれ農業、農村の支配、企業支配、こういうことにつながっていくんじゃないかという非常に強い懸念を持っているわけなんですけれども、最後に、大臣、一言それについてお答えください。
○国務大臣(林芳正君) 先ほど申し上げましたように、これは計画承認のときに厳正に農業法人の健全な成長、発展に資するかどうかと、こういう要件で審査をすることになっております。したがって、今回の措置も、どんどんどんどんそういう法人が資金調達をやれることによって伸ばしていこうと、こういうことと委員がおっしゃるような御懸念とのバランスをどこで取るのかと、こういうことだろうと、こういうふうに思っておりますので、しっかりと厳正に審査をすることによって御懸念のことが起こらないようにしてまいりたいと思っております。
○紙智子君 二日間質問させていただきましたけれども、やっぱり本当にまだまだ懸念の問題というのは解決されないままあり、それも最初に冒頭言いましたけれども、僅かの時間の中で、しかもこういうふうに参加もしていない中で、こういう形で本来採決に至るというのは、私は本当に不本意です。 本当だったら、次にまたいで、延長するか、あるいは次の国会でやるかということにするべき中身の問題であって、今回、こういう形で採決まで至ろうということなんですけれども、それについては強く遺憾の意を示しまして、質問を終わります。
○儀間光男君 皆さん、お疲れさんです。最後を務めてまいりますから、どうぞしばらくお付き合いいただきますようにお願いいたします。 農地中間管理機構関連法案に対して質疑を行っていきたいと思います。 まず、今回の農地中間管理機構は、農地の集積、集約化を進めるツールとして画期的な手法であると評価をいたしております。日本農業の構造改革を進めるために是非成功させていただきたいと考えますし、また、四十数年ぶりの農業の改革ではないのかというふうにも思っております。四十数年ぶりというのは減反、生産調整がしかれて以来という意味でございます。 また、二十四年度から開始をいたしました市町村における人・農地プラン、これは地域の農業者の徹底した話合いにより人・農地問題の解決方法や地域農業の将来の在り方を明確にしていくもの、つまり、人・農地プランの作成プロセス等において信頼できる農地の中間的受皿があると人・農地問題の解決を進めやすくなるとの考えの下で整備をしているというふうな認識をするものでありますが、そのとおりの理解でよいか、大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(林芳正君) 今おっしゃっていただきましたように、生産調整の見直し、それから今回の中間管理機構、それぞれ関連するところもございます。しっかりとこういうことを進めていくことによって、先ほどちょっとお答えをさせていただきましたように、攻めの農政の施策をやっていって、新しく入って継いでいこうと、こういうような方が展望を持っていけるようなことを後押しをしていきたいと、こういうことでございまして、人と農地プランは民主党政権の時代に始まったことでございますけれども、民主党がやったから駄目だということではなくて、いいものはしっかりと残していき、その上に更に新しいものを加えていくことによって強い農業、また持続的な農業というものをしっかりと構築してまいりたいと、こういうふうに思っておるところでございます。
○儀間光男君 先月、私ども本委員会は現地調査で、群馬県の富岡市と前橋市に訪問いたしております。現地における人・農地プランの作成、見直しを通じた農地集積の取組や中山間地域での取組を始め、現場における様々な声を聞いてきたところでございます。 これを前提に今回の質問をしていきたいと思いますが、まず人・農地プラン、農地中間管理機構の法整備、それに関連する予算措置の三点セットで、農地集積、耕作放棄地解消を強力に進めていく必要があると認識をいたします。また、地域の人・農地問題の解決の観点から、地域の農業者の方々や市町村が農地中間管理機構と連携を密にしながらこのスキームをうまく活用していくことが最も重要であると考えます。 このような観点から以下について質問をいたします。 まず、農地中間管理機構の関連予算について、全体像をいま一度確認をしておきたいと思います。 これまでたくさんの委員が質問をしておりますが、私のものに残したいと思うことから再度お尋ねをするところであります。特に、農地を集約させるために出し手のインセンティブが重要であり、出し手対策を充実させるべきとの認識を持っております。したがって、農地中間管理機構に関する二十六年度概算要求の内訳はどうなっているか、いま一度聞かせていただきたいと思います。 また、現場では地方負担について不安を持っており、極力地元負担を抑えるべきだというような主張も聞こえてまいりますし、また同僚委員が、一昨日ですか、このことは強く念押しをしたところであります。これも併せて聞かせていただきたいと思います。 さらに、機構に農地を集めるインセンティブが必要と思うが、どのような支援策を考えているのか、伺いたいと思います。
○政府参考人(奥原正明君) まず、農地中間管理機構に関する予算要求の中身でございます。 これは夏の段階での予算要求でございますので、現在政府部内で調整をしているというものとしてお聞きいただきたいと思いますが、夏の概算要求では、この農地中間管理機構に対する予算といたしまして総額で六百五十五億円、これを要求しているところでございます。 この中身といたしましては、受け手が見付かるまでの間の賃借料、それから受け手が見付かるまでの間の管理経費、それから大区画化等の条件整備をするときの所有者の負担分、それから借入れ、貸付けに要する事業の推進費、こういったものが入ってございます。 それから、この六百五十五億円とは別に、農地中間管理機構の活動を支援するためにほかの予算も要求をしてございます。 一つは、農地の出し手対策といたしまして、この人・農地プランの話合いの中で農地中間管理機構に農地の貸付けを行った方それからその地域、これに対しまして機構の集積協力金、これ百四十億円を要求しております。それから、農地の受け手対策といたしましては、農地中間管理機構から借り受けた担い手等に対して規模拡大の交付金、これを百億円要求しております。それからさらに、農地基本台帳の電子化、地図化、それから農業委員会の耕作放棄地の所有者への意思確認等を支援するための機構集積支援事業といたしまして百二十六億円、これを要求しております。 こういったものを含めまして、農地中間管理機構の関連予算といたしましては、総合計で千三十九億円、これを要求しているということでございます。 それから、地方負担の関係でございますけれども、この夏の段階の予算要求では全額国費ということで要求をさせていただいておりましたが、その後、政府内でのいろんな議論もございまして、現在は何がしかの地方負担も含めて検討を進めているところでございます。 今回の機構が十全にワークをして、十年間で構造改革の成果を確実に上げていくということを考えますと、国の財政支援はもう当然必要でございますが、一方で、各県の機構が効率性も考えて活動してモラルハザードを生じないようにするということも重要でございます。このために、この両方を踏まえて予算編成プロセスの中でよく調整をしていくということにしてございます。 衆議院の方での附帯決議でも、地方負担は必要最小限とすることということが書かれておりますので、このことも踏まえまして、地方の負担につきましてはなるべく小さくなるようにしたいというふうに考えているところでございます。 それから、機構に農地を集めるためのインセンティブの話でございます。この農地の流動化を促進するためには、出し手が安心して農地を提供できる環境を整える、それと同時に、受け手の方が受けやすい環境整備をするということが必要でございます。 今回、農地の中間管理機構を整備することで、出し手の方から見ますと公的な機関なので安心して貸すことができますし、受け手の方から見ればまとまった農地として貸してもらえるし、必要があれば大区画化等を行った上で貸し付けてもらえると、こういったことがございますので、この機構をつくること自体が流動化のインセンティブになるものというふうに考えてございます。 これに加えまして、先ほど申し上げましたが、概算要求の中では、農地の出し手のインセンティブといたしまして、この機構にまとまって農地の貸付けを行っていただいた地域、あるいは機構に対して貸付けを行って離農又は経営転換をする個人の方、こちらの方に機構集積協力金というものも要求をしておりますので、こういったことでこの農地の流動化が更に進むようにインセンティブを付けてまいりたいというふうに考えております。
○儀間光男君 今流動化の話がありましたけれど、これちょっと通告はしていなくて恐縮ですけど、お答えいただけると思いますからお尋ねしますけれど、先ほど林大臣の御答弁で、山田委員に対する答弁で、北海道から沖縄まで大体面積、数字が出ておりましたけれど、雑駁で大ざっぱでいいんですけれど、例えば全体の五割ぐらいやるとおっしゃっておられた、事業をやるとおっしゃっていたんですけど、現在の全体的な休耕地あるいは放棄地の中で流動化が見込めるのは、最終的にどれぐらい流動化していくんだろうかということです。
○政府参考人(奥原正明君) 目標といたしまして、今後十年間でこの担い手の方が全農地面積の八割を利用するところまで持っていきたいと思っております。現在五割でございますので、これを八割まで三割上げていくということになりますが、このことを考えますと、大体十年間で百四十万ヘクタール、これが担い手の方のところに更に集積をするということを想定をしていると、こういうことでございます。
○儀間光男君 分かりました。 次に、農地中間管理機構と人・農地プランの関係についてでありますが、地域の人・農地問題の解決の観点から、地域の農業者の方々や市町村が農地中間管理機構と連携を密にしてこのスキームをうまく活用していただくことが重要だと考えます。各地域の人・農地プランの作成、見直しの話合いの中で、地域でまとまった機構に農地を貸し付け、地域内の農地利用の再編成を進めることで合意するものが最も理想的だと思っておりますが、そのことを前提にして、次に質問をしたいと思います。 全国的に、人・農地プランがうまくいっているところとそうでないところ、いわゆる地域によってばらつきがあると考えられますが、このばらつきの現状及びその評価についてお聞かせをいただきたいと思います。さらには、農地中間管理機構と人・農地プランの関係についても伺いたいと思います。さらには、農地中間管理機構は中山間地域など条件不利地域でも十分に機能する必要があると思うが、そのように考えているのかどうか、お示しをいただきたいと思います。
○政府参考人(奥原正明君) まず、人・農地プランの現状と評価でございます。この人・農地プランにつきましては、平成二十四年度それから二十五年度の二年間で、まずは一通りのところで作っていただくということにしております。本年十月末現在で、この人・農地プランを作成に至っております市町村の数は千三百五十三でございます。作成予定にしている市町村が千五百七十四でございますので、八六%のところで、これは市町村の中で一か所でもプランを作っていればカウントしておりますが、それができているということでございます。それから、プラン作成済みの地域の数でいいますと八千七百六十二でございまして、これは作成予定の地域一万五千二百五十九の五七%という状況でございます。 総じて言いますと、この人・農地プランの作成、見直しの話合いを通じまして、次第に地域における担い手がだんだん明確になって、農地流動化の機運も醸成をされてきているというふうに思っておりますが、地域ごとに見てみますと相当なばらつきがやはりございます。やはり、地域の担い手の方が十分いらっしゃるところではこの話合いが円滑に進むという傾向がございまして、だんだんいい人・農地プランができてくるという状況でございますが、この担い手の方がなかなかいない、不足をしているという地域ですと、なかなかこの話合い自体がうまく進まないということもございまして、かなりばらつきが見られているところでございます。 いずれにいたしましても、この人・農地プラン、一度作っておしまいということではなくて、一年たてば、関係者の方、一歳ずつ年を取ることはもう明らかでございますので、毎年定期的にこの話合いをやっていただいて、より良いプランにしていただくということが非常に重要でございますので、今後ともそういう方向で指導していきたいというふうに考えております。 それから、農地中間管理機構と人・農地プランの関係でございます。この人・農地プラン、二十四年度からやっておりますけれども、この人・農地プランの作成のプロセスにおきまして我々の方でも農家の方々といろいろ意見交換をしておりますが、この中で出ておりますのが、やっぱり信頼できる農地の中間的な受皿があると、この農地の集積や集約化が円滑に進むという御指摘でございました。このことを踏まえて整備をすることにしたのが今回の農地中間管理機構でございます。 したがいまして、この人・農地プランを前提として農地中間管理機構を活用していくことが農地集積あるいは集約化を進める上で必要不可欠であるというふうに考えておりますので、今後とも、人・農地プランの作成あるいは定期的な見直しを継続的に強力に推進をしていきたいというふうに考えております。 地域の人、農地の問題の解決の観点から、地域の農家の方々あるいは市町村が、この機構と連携を密にしていただいて、このスキームをうまく活用していただくということが非常に重要なポイントであると思っておりますし、一番理想的な姿は、各地域の人・農地プランの作成、見直しの話合いの中で、地域でまとまって機構に農地を貸し付けて、地域内の農地利用の再編成を進めることで合意をしていただく、こういうのが理想の姿ではないかなというふうに考えているところでございます。 それからもう一つ、中山間地域の御指摘がございました。平地に比べまして中山間地域での農地流動化が難しいのは、そのとおりでございます。しかしながら、農業者の高齢化あるいは耕作放棄地の拡大ということを踏まえますと、中山間地におきましても農地を農地として有効に利用していくことの必要性は何ら変わらないというふうに考えておりまして、この中間的な受皿として農地中間管理機構をうまく活用していただく必要があるというふうに考えております。 ただ、この中山間地域の場合には、担い手ですとか借受けの希望者の方が不足をしているということも多いわけでございますので、機構がこの中山間地域で十分に仕事をしていくためには、地域が機構と連携をして、この借受け希望者の発掘に相当な創意工夫をしていただくということが必要ではないかなというふうに考えております。 例えば、その地域ではなくてほかの地域の法人の方ですとか、あるいはリース方式で参入したいと言われている企業の方々を積極的に誘致する、こういった形で受け手の拡大に努めていただくですとか、あるいは放牧地として活用することを検討するですとか、あるいは都市住民の市民農園としての活用を検討する、場合によっては新規就農者の研修農場としての活用を検討すると、こういったような工夫が必要ではないかなというふうに考えているところでございます。
○儀間光男君 今日午前中、関係者、参考人、三名の方来ていろいろお話ありましたが、この生産法人をやっていて、単一の市町村にとどまらず市町村の域を超えていって他の市町村でもいろいろやるんだと、そういうときにそこの市町村との関係でいろんな問題が惹起するようなこともありましたし、集積加算金の問題等々を何とかしてくれなきゃならない、こんなものはあっていいものだろうかというようなこと等もあったんですが、その件についてはいかがお考えですか。
○政府参考人(奥原正明君) この担い手の方で規模が大きくなってまいりますと、一つの市町村にとどまらないというケースはかなり出てきております。複数の市町村をまたがる、場合によっては県をまたがってやられる方も出てきておりまして、現在のこの認定農業者の制度は基本的に市町村長の認定を受けるということですので、それぞれの市町村ごとでやっておりますが、ここが大きく発展をされた法人の場合にはもうちょっと使いやすい制度にならないかという御指摘があるのはもう十分承知をしているところでございます。 ただ、ここにつきましては、やはり関係する市町村、それから関係の都道府県がきちんと連携をして対処をしていくということが必要ではないかなというふうに考えておりまして、ここは国としても都道府県、市町村との連携を密にして対応していきたいというふうに考えております。 それから、午前中の参考人質疑の中で、多分、受け手に対する補助金は要らないのではないかという御指摘があったというふうに思っておりますけれども、先ほど申し上げましたように、夏の段階での予算要求では、この出し手だけではなくて受け手の方の補助金も昨年度と同様に要求をしているところでございます。 ただ、ここにつきましては、今回の中間管理機構ができますと、受け手から見ると非常に使いやすい、場合によっては大区画に整理をされた、そういう土地が貸してもらえるということにもなりますので、この受け手に対する補助金の在り方も含めて、今後の予算編成プロセスの中できちんと整理をしていきたいというふうに考えております。
○儀間光男君 先ほど、大臣とどなたかのやり取りの中で、私たちが群馬県に調査へ行ったときに、地元で生活をし地元で農業を営む、それの大規模、小規模関係なしに地元をもっともっと大事にすべきだ、あるいは外から入れるのは余りよろしくないというような感じの地元でのお話があったり、今大臣とのやり取りを聞いていると、そのとおりではあるけど、株式会社などという生産法人、こういうものは入れないんだ、よろしくないんだというようなニュアンスに受け取ったんですが、確認をさせてください。参入をすれば、受け入れることは、機構とのやり取りは可能であるかどうかですね。
○国務大臣(林芳正君) この機構においてはリース方式を中心としていこうと、こういうことになっておりますので、一般の、普通のいわゆる企業という株式会社であったとしても、二十一年の農地法改正によってリースは解禁をされておりますので、対象になるということで理解しております。
○儀間光男君 よく分かりました。 と申し上げますのは、東京にある割と大手の不動産会社がありますが、この会社の従業員で新潟の中山間地の出身の、農家の出身の方がおって、会社からある日、人事異動で、お前はふるさとへ帰って米を作ってくれと、資金は会社が出すと。これは田んぼを集めてくれというようなことを受けて、中山間地域でそんな大きな田んぼじゃないんですが、周辺のみんなに相談して集めて、あるいは平地にも下りていって、今やデパートや大型量販店の米コーナーを六、七割占める名ブランドになった不動産会社の田んぼがあるんですね。 そういうものともやはり向き合って、まあ地元を圧迫するということではないんですが、地元に豊かな、生活を潤す、豊かな生活をしてもらう、あるいは地元に定着をしてもらう、嫁さんももらって地元で定着してもらう、そのことによって地元に担い手が多くできていくということになれば、私は、株式会社だろうが合資会社だろうが、農業の企業化という意味では大いに機構側も歓迎すべきだと思います。 今大臣の話を聞いてほっといたしましたが、是非ともそういうところにも大いにPRして促進をしていただきたいんですが、機構側とあるいは都道府県側、市町村側、事業を執行する側に、そういう御指導も、あるいはそういう、何というんですか、主導もしていただきたい、こういうふうに思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) これは大変大事なところでございまして、先ほど申し上げましたように、農地法の基本原則やこの法律にも書いておりますが、今委員がまさにおっしゃっていただいたように、地域の中できちっと調和的にやっていただく、また地域でしっかりとやっていただく方が、何か新しい方によって持続的でなくなると、こういうことでは困るということでありますが、今委員が挙げていただいたような例でしっかりと地域に根を張って、まあ形は株式会社であっても、地域の皆さんと一緒になって地域の農業の持続的な発展についてやっていただいているということであれば、むしろそういう方も含めて、なかなか人と農地プランができないところを、先ほど説明があったように、担い手がいない、少ないところ、中山間地なんかはそういうところが多いわけでございますけれども、そういうところに入っていただく方をむしろ探していってもらうというのは機構の大事な役割であると、こういうふうにも考えておりますので、そういういい例がたくさん出てくるようにしっかりと対応をしてまいりたいと、こういうふうに思っております。
○儀間光男君 新規の就農者、つまり担い手をどう多くしていくか、これがこの機構の立法の精神の一つでもあると思うんですね。そういう意味では、どんどんどんどんやはり地域に展開をしていただきたいと。 さっきも言ったんですが、私どもが先日、群馬県に調査にお邪魔した際にも、こういう農家の後継者に対する支援が非常に薄いんではないかというような声もあったりいたしました。つまり、持続可能な力強い農業を実現するためには、青年層の新規就農者の確保、定着を推進していく必要があるというふうなことだと思うんであります。 そこで聞きたいんですが、農家の子弟を含めた新規就農対策の現状と、今後の支援対策についてプログラムを教えていただければと思います。
○大臣政務官(横山信一君) 新規就農対策についてお答えいたします。 平成二十四年度から、青年就農給付金として、就農準備段階の、就農に向けた研修中の者に対する給付金、これは準備型というふうに呼んでいますけれども、こうしたもの。それから、経営開始直後の青年就農者に対する給付金、これは経営開始型というふうに呼んでおりますが、こうしたものの給付。さらには、農の雇用事業として、農業法人等に雇用される形での就農に対する支援も実施をしております。 また、青年就農給付金の平成二十六年度予算要求におきましては、現場の要望を踏まえて、準備型では親元就農する農家子弟の研修も対象に追加をするとともに、経営開始型では農地を親族から貸借する場合も対象とする要件の変更を要求しております。 また、平成六年度から実施をしてまいりました青年就農者に対する無利子資金制度につきましても、今回御審議をいただいている法案の中におきまして貸付主体を都道府県から日本政策金融公庫に切り替え、一層活用しやすいようにすることとしております。
○儀間光男君 ありがとうございました。 次に、地域農業の振興について伺ってまいりたいと思いますが、例えば、沖縄県の話を一つ例に出すんですが、沖縄県においてはサトウキビや花卉など、あるいは多様な農業を展開されているところであります。 この農地の大規模化あるいは集約化の議論をする中で私が思うのは、集約化して大型化していく中で作目が米麦が中心なんですよね。あるいは穀物、その次には穀物類。そういうことで、土地の利用型の作目、米麦だけの作目ではなくて、更に工芸作目、あるいは果樹、果菜、蔬菜、根菜、こういうような従来日本の持つ伝統的な作目、こういうものも集約の中で、特に中山間の狭い集落の中では検討していってもいいような気がいたすのでありますが、この米麦中心、米麦はやりやすいんでしょうけれども、そうありながら、農業の多様化という意味で、多品目化という意味で工芸作目へ展開していく、そういうものも皆さんの方で御指導いただけるのかどうか、ちょっとお伺いしたいと思います。
○国務大臣(林芳正君) お茶やイグサ、コンニャク、薬用作物等々のいわゆる今委員から御指摘があったような地域特産作物、全国的には大量に生産されているようなものではございませんし、土地利用型の作物ということでも必ずしもないわけでございますが、中山間地域等を始めとして、やっぱりその地域における基幹作物として歴史的にも農業生産上重要な役割を有していると、こういうふうに思っておりまして、やっぱり多くが加工原料になると、こういうことでございますので、加工業や流通など関連する経済分野は非常に大きくなってくるわけでございまして、例えばお地元の沖縄でも、サトウキビは単に農業で作るだけではなくて、それを砂糖にしていく過程も非常に大きな経済、雇用確保の観点から重要な役割を果たしておるというふうに思っておるところでございます。 一方で、例えば新築マンションですと、イグサを利用する和室、畳を入れるところが余りないなど、衣食住に関する生活様式の変化で需要が減ってきている。お茶などは、炭酸飲料など代替品や競合品が出てきてなかなか価格が低迷をしている。それから、産地が限定をして生産量が余り多くないものですから、例えばその機械や資材が全国的にやっている米等に比べてなかなか開発がしにくいと、こういう課題があるわけでございまして、農林水産省といたしましては、例えば、お茶であれば高品質化のための改植への支援、それからイグサの価格安定対策、こういったことで経営安定対策というものをやっていこうと。それから、イグサや薬用作物の植付け機の機械の改良の支援、こういうもの。それから、日本の食を広げるプロジェクトということで需要の方を拡大していくと。こういうように、品目ごとに課題を設定してそれを支援していくということをやっていくということをやっておりますが、それに加えて品目横断的に強い農業づくり交付金ということで、なるべく地域の方に自由度を持って交付金を交付することによって、それぞれの産地で競争力の強化に必要な共同利用施設の整備等をやっていただいておるところでございます。 今度の二十六年度の予算概算要求でございますが、お茶などの新品種、新技術を活用して品質やブランドなど強みのある農産物を生み出す産地育成、それから特に今後需要拡大が期待される薬用作物、漢方に使うものでございますが、産地化を支援するために栽培技術を確立すると、こういうことを支援する事業も予算要求をさせていただいているところでございまして、今後ともこういう地域特産のものをしっかりと支援してまいりたいと思っておるところでございます。
○儀間光男君 どうもありがとうございました。数多くの品目を挙げていただいてありがとうございました。 先ほども言いましたが、群馬へ行ったときに、富岡市は昔から養蚕の産地なんですね。蚕糸工場があって、文化財にも指定されるぐらい。ところが、聞きますというと、もう衰退に衰退を重ねて十四農家しか残っていないというような、あの興盛ぶりからすると悲惨な状態だと言っていいんですが。 私がここで申し上げたいのは、本来、日本の戦前戦後を通じて、特に戦前にあった日本型農業作目、そういうものを斜陽になったからってすぐポイ捨てするんではなしに、日本の中で需要は幾らかあるわけですから、例えば絹糸ですと、世界でも日本は有数な消費地ですね。日本人、一番絹を好んで使っている。そういうデータもあるわけですから、そこを何とか少しでも国内の質のいい絹糸を供給していく、需要に対して供給していくというような農業も促進していっていいんではないかと、日ごろそういうことを思うんですね。 ですから、富岡市の養蚕、今コンニャクと複合で十四農家がやっているようですが、養蚕だけでは駄目なので、何かの別の裏作はもっとやっていかなければなりません。 しかも、桑と蚕、それぞれ糸引くためのものじゃないんですね。今大臣おっしゃったように、桑はお茶への展開ができます、転換ができます。あれは木も皮も全部使えるんですね、葉っぱも。実は、最近、改良型で小指程度の大きな実が付くんですが、これはジャムとかアイスクリームを展開している。まあ何と蚕そのものは、私は沖縄におったころ、沖縄高専とのやり取りの中で、蚕の線維から、生きたままの蚕ですね、ちっちゃな線維ですが、それを取り出して研究開発をして薬品キットを作り出したんですよ。多くの様々な病気に対する薬品ができる可能性が出たと。今、沖縄高専で盛んにやっておりますけれども。だから、蚕なら糸だけじゃなしにそういうものにも展開できる。あるいは、この前も富岡市へ行ったんですが、化粧品に使っている、タオル類を作っている。沖縄では、私が浦添市でやったのは、かりゆしウエアもやっているんですね。 ということで、いろんなことにこれは展開していくわけでありますから、必ずしも養蚕、糸だけじゃない。蚕もそれぞれ使う、繭だって別使いできますし、桑だっていろんなところへ展開できる。そういう多義的な農業の普及をしていけば、私は、美しくやってきた日本の国土、総理がおっしゃる瑞穂の国、これがいま一度復活をするだろう、こういうふうに思えてならないんですね。 したがって、例えば戦前のことなんですが、それを復活していただきたいんですが、戦前までは日本は種苗王国だったんですね。世界でも五本の指に入る種苗王国だったんです。ところが、戦後、重工業に産業構造が変わって、今日に至る中で種苗はほとんど取れなくなったんですね。自ら種苗を生産して、更に外国へ輸出、出していたわけですよ、戦前は。今は隣の台湾がアジアで、五本の指に入る種苗王国になっていますよ。そういうことになっていますよ。フランス、ドイツ、アメリカに次いで今台湾ぐらいでしょう。 ですから、そういうことで、日本が潤ってきた、豊かになってきた昔の農業、斜陽だといってそれを見放すんじゃなしに、もう一度復活をさせていくということだって、大臣、いみじくもイグサの話やっていましたが、今日午前中、熊本の副知事がおいでになって、一番熊本がイグサの産地で、八代で日本の八割ぐらい行ったじゃないかと。これを捨てないでもう一度やってくださいと言ったんですが、やはり担い手を育てて、今、当面の担い手を育てていってイグサのマーケットをどこへ求めるか研究していきたいというようなお話であったんですが、こういう大きいことを進めながら、きめ細かい農業の転換も必要ではないかというふうに思ってのことであります。 山の多い日本で、山裾に降り注ぐ雨で里水がおいしい、安全で立派な農作物を作ってきた日本の農業伝統、これをもう一度、マーケットを拡大しながら外への展開も是非国として指導していただきたいなと、そういうふうに思いますが、最後に御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(林芳正君) 大変目からうろこが落ちるようなお話を幾つか聞かせていただいたと、こういうふうに思っておりますが、まさに、もうこれはなかなか、例えば絹ですと、中国のものは安いからもう駄目だと、こう諦めるのではなくて、まさに今委員がおっしゃっていただいたように、桑は桑で、お茶にする、化粧品にする。この間も埼玉で育樹祭でお邪魔したときも桑の実を見せていただいて、そのお茶もいただきました。大変おいしいお茶でございましたし、また機能性という意味でもいろんな機能性があるのではないかと、こういうふうに言われておりますので、そういう新しい需要を見付けていくためにも、この科学技術、研究開発みたいなところにも意を用いていかなければいけないと思っております。 つくばを視察したときに、実は蚕の方で人工的に操作をすることによって、元々白い糸が非常に蛍光色を持っている例えばピンクとか緑の糸を出すと、こういうものでウエディングドレスを作っているのを展示してありましたが、非常に大きな付加価値が付くと、こういうふうに思いますし、それからもう一つは、クモの糸と組み合わせることによってスパイバーなんていうことをやっているところもあるそうですが、非常に強度が出てくる、こういうものを材料として使っていく、いろんなことがこれからも出てくるのではないかと、こういうふうに思っておりますし、また種苗のお話もいただきましたけれども、先日、横山政務官のところに種苗協会もいらしていただいて、私ちょっと時間がなかったものですから、お会いいただいておりますが、大事なことでございます。 また、この品種の条約、入っていただいて、既にもうそういうことをやっていける状況になっておりますので、こういうものをしっかりとこの科学技術の基として使いながら、特に富岡製糸場は二〇一四年に世界文化遺産への登録、これも目指しておるところでございます。また、イグサについては、二〇二〇年のオリンピックに向けてやっぱり和のおもてなしということで、畳のお部屋で、木で、国産材で造った部屋でお茶を出しておもてなしをすると、こういうことも含めて、いろんなきめ細やかな施策でしっかりと取り組んでまいりたいと、こういうふうに思っておるところでございます。
○儀間光男君 非常に前向きな御答弁をいただき、ありがとうございました。 ほんの一例を申し上げたんですが、周辺を見れば、さっきやったように薬草もありますし、たくさんありますから、どうぞそういう多様性のある農業をこれからも推進してください。御答弁ありがとうございました。 ありがとうございました。終わります。
○委員長(野村哲郎君) この際、申し上げます。 民主党・新緑風会所属委員の出席が得られませんので、再度出席を要請いたしたいと存じます。しばらくお待ちください。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(野村哲郎君) 速記を起こしてください。 民主党・新緑風会所属委員に対し出席を要請いたしましたが、出席を得ることができませんでしたので、やむを得ず議事を進めます。 他に御発言もなければ、両案に対する質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(野村哲郎君) 御異議ないと認めます。 それでは、これより両案について討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べください。
○山田太郎君 みんなの党、山田太郎でございます。 私は、みんなの党を代表しまして、農地中間管理機構等二法案に対して反対の立場から討論をさせていただきます。 この二法案は、各都道府県に一つの農地中間管理機構を指定し、機構は、地域の小規模農家から農地を借り受けて、大区画化の整備を行った上で新しい担い手に貸し付け、担い手への農地集約を促進するという制度の創設をするものであります。 農地中間管理機構のそうした制度趣旨は、農業の生産性を高めようとするものであって一定の評価をしておりますけれども、問題はその制度設計と現実との乖離にあります。農地中間管理機構は、十年間で百五十万ヘクタールの農地を担い手に集積、集約をする政策目標により、今後年間十五万ヘクタールの農地を賃借し担い手に貸し付けていきます。それに要する国の予算は、来年度概算要求で一千五百億円、今後十年間で一兆五千億円が支出されることがこの二法案が成立することにより行われます。 しかし、これほどの国費を投入するのに、委員会質疑では、様々な事業が必要な基準や積算が曖昧なまま予算要求をされている実態が浮き上がっております。また、現場の農地の集積の必要性、地域の在り方についても質疑が十分とは言えないと考えています。農地中間管理機構、担い手への農地集約を進めても、減反政策の見直しにより生産性の低い農地が温存されるという矛盾も明らかになっていると思います。 こうした実態、矛盾をそのままに、二法案を成立させ、制度を見切り発車するということは、向こう十年間で一兆五千億円もの国民負担をするということを考えると、大きな懸念があると言わざるを得ません。二法案は、もう一度予算措置の在り方や他の重要政策との整合性を十分に検討し、次の通常国会に予算関連法案として再提出すべきものと考えます。 以上の理由によりまして、みんなの党は、農地中間管理機構等二法案には反対をするものでございます。 最後に、委員各位におかれましても、賢明な御判断をされるようお願い申し上げて、反対討論とさせていただきます。 御清聴ありがとうございました。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 私は、日本共産党として、農地中間管理事業の推進に関する法律案及び農業の構造改革を推進するための農業経営基盤強化促進法等の一部改正案に反対の立場から討論を行います。 反対の第一の理由は、本法案がTPP対応の日本再興戦略として位置付けられ、今後十年間で全農地面積の八割が担い手によって利用され、担い手の米生産コストを現状全国平均一万六千円から四割削減し、法人経営体数を二〇一〇年比約四倍の五万法人とすることを目標とし、農業構造の改革と生産コストの削減を強力に推進する手段とされていることです。 日本再興戦略が、TPP協定交渉に積極的に取り組むことによりアジア太平洋地域の新たなルールを作り上げていくことを明記し、自民党石破幹事長が十一月二日に、生産コストを下げると関税を下げていっても国内の農業が打撃を受けない水準はある、七七八%が唯一絶対のものではないとして、米生産コスト引下げに応じた米関税引下げを表明したように、規模拡大とコスト削減に連動した米関税引下げのために、農業生産法人を中心とする大規模生産型の農地集約を進める農地中間管理事業について、日本共産党として賛成するわけにいかないし、それを担保するこの法案についても賛成することはできません。 反対の第二の理由は、農地の番人として戦後から大きな役割を果たし、現在も重要な役割を果たしている農業委員会を農地集積事業から事実上排除することを法律上規定した本法案を認めることはできないという点です。 農業委員会は、効率的な農地利用について、農業者を代表して公正に審査する行政委員会です。農業委員会の農地利用集積の実績では、二〇一一年で十二万六千六百七十九ヘクタール、農地利用集積円滑化団体の三万二千四十九ヘクタール、農地保有合理化法人の八千二十七ヘクタールを大きく上回る実績を持っており、農業委員会が農地利用集積の中心的役割を果たしてきました。当然、農地中間管理機構による農地集積に対する農業委員会の法的関与と正当な位置付けが不可欠です。 しかし、規制改革会議は、農地利用配分計画の作成、都道府県知事の認可等の過程において、農業委員会の法的な関与を要しないこととすべきであるとして、農業委員会の排除を求めるばかりか、農業委員会制度に対する攻撃さえしているのです。さらに、産業競争力会議農業分科会は、農地集約の迅速化の観点から、機構を活用するスキームにおいて農業委員会の許可を不要とするとして、規制改革会議と同様な農業委員会排除を求めました。 これらの規制改革会議や産業競争力会議の意見を受けて、本法案は、農業委員会組織が求めた中間機構が農地利用配分計画、市町村が農地利用配分計画の原案を策定する際は、農業農村現場の農地の権利移動の許可、決定の事務を担っている農業委員会の意見を聴くことを必須事項とすることも認めず、法案第十九条で農業委員会を意見聴取の必須事項から外しました。 農地集約事業という農地行政上最も重要な事業について、農業委員会の意見聴取を必須事項にしなかったことは、農業委員会を事実上排除する措置であり、認めることはできません。 反対の第三の理由は、優良農地において大企業が主体の大規模農業生産法人への農地集中を進め、農村の解体や中山間地の荒廃を進展させかねないものであるという点です。 法人経営体数を二〇一〇年度比四倍の五万法人とすることを目標とするといった本格的な優良農地への企業参入を進める場合は、企業が農村に足場がないだけに、どうしても落下傘型の企業参入になります。本法案が新規参入者、希望者の公募方式を採用したのも、落下傘型の企業参入を前提にしているからです。 農業関係者が危惧するように、落下傘型の企業が農地のリース方式で五万法人も参入すれば、地域との信頼関係も醸成されず、これまで話合いで農村の農地管理と水路や畦畔の管理を行ってきた農村集落が崩壊しかねません。 また、耕作放棄地対策がこの農地中間管理機構法の成立で進展するのではという期待感が中山間地域の市町村関係者から出されていました。しかし、産業競争力会議は、生産性の向上につながらない業務を機構は行うべきでなく、機構が専ら耕作放棄地対策として用いられることのないように留意するとして、農地中間管理機構が耕作放棄地対策としてフルに機能することを牽制しています。果たしてどこまで耕作放棄地対策が進展するか、不明であると言わなければなりません。 以上の理由で、日本共産党は本法案に対して反対をするものです。 以上です。
○委員長(野村哲郎君) 他に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(野村哲郎君) 御異議ないと認めます。 それでは、これより順次両案の採決に入ります。 まず、農地中間管理事業の推進に関する法律案の採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(野村哲郎君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、農業の構造改革を推進するための農業経営基盤強化促進法等の一部を改正する等の法律案の採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(野村哲郎君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、中泉君から発言を求められておりますので、これを許します。中泉松司君。
○中泉松司君 私は、ただいま可決されました農地中間管理事業の推進に関する法律案及び農業の構造改革を推進するための農業経営基盤強化促進法等の一部を改正する等の法律案に対し、自由民主党、公明党及び日本維新の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 農地中間管理事業の推進に関する法律案及び農業の構造改革を推進するための農業経営基盤強化促進法等の一部を改正する等の法律案に対する附帯決議(案) 農業の生産性を高め、将来にわたって安定的な農業生産を行っていくため、担い手への農地集積と農地の集約化を一層加速化し、農業への新規参入を促進していくことが求められている。併せて、農業経営所得の安定・向上、農村の活性化とその持続的発展を図ることが重要である。 よって政府は、両法の施行に当たり、次の事項の実現に万全を期すべきである。 一 農地中間管理機構が十分に機能し、農地の集積・集約化の成果をあげていくためには、地域における農業者の徹底した話合いを積み重ねていくことが必要不可欠である。 このため、人・農地プランの作成及びその定期的見直しについては、従来以上に強力に推進すること。農地中間管理機構は人・農地プランが策定されている地域に重点を置くとともに、人・農地プランの内容を尊重して事業を行うこととすること。 また、人・農地プランと関連する各種予算措置についても、適切に確保するとともに、人・農地プランのより円滑な実施を図るための必要な法制上の措置の在り方について遅滞なく検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとすること。 二 農地の集積・集約化を進めるに当たっては、耕作者自らによる農地の所有が果たしてきている重要な役割も十分踏まえ、耕作者の地位の安定を図る観点から、長期にわたり耕作しない不在地主による農地所有を耕作者自らによる農地所有へと誘導するための施策の在り方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずること。 三 農地中間管理事業の実施に当たっては、農地法に基づく権利移動、農業経営基盤強化促進法に基づく利用権設定等既存の仕組みとの連携を密にし、相互に補完する体制を整備することにより、農地の出し手・受け手双方が利用しやすく、実効ある仕組みとすること。 四 農地中間管理機構が成果をあげていくためには、農地中間管理機構が自立的に活動できることが重要である。このため、国の効果的・効率的な財政支援を行うとともに、地方の負担は必要最小限とすること。 五 農地中間管理機構による農地の貸付先決定ルールについては、借受希望者のニーズを踏まえて公平・適切に調整するとともに、地域農業との調和及びその健全な発展に資するものとなるようにしていくこと。 特に、既に効率的・安定的な経営を行っている農業者の経営の発展に支障を与えないように十分留意すること。 六 中山間地域等の条件不利地域において農地中間管理事業を実施するに当たっては、農地の受け手が不足する等平坦地との格差を考慮し、中山間地域等直接支払制度と連携するなど創意工夫を凝らした事業展開が可能となるよう措置すること。 七 市町村は、農地中間管理機構より農用地利用配分計画の案の作成・提出等の協力を求められる等農地中間管理事業の実施に当たって重要な役割を果たすことに鑑み、いずれの市町村においても、地域の実情に即しつつ、農地の出し手・受け手のニーズに応えた事業実施が図られるよう、農地中間管理機構と市町村及び市町村相互の協力・連携体制を整備すること。 その際、市町村は、農地の所在、所有者等の情報を把握している農業委員会の意見聴取を基本とするよう運用すること。また、法定化される農地台帳等の整備を進めるとともに、その公開ルールは他の法定台帳の取扱いルールを参考とする等個人の権利関係に留意すること。 八 農地中間管理事業による農地の利用集積に際しては、農地の出し手と受け手の掘り起こしとマッチングが不可欠であることに鑑み、地域の農地・農業事情に精通し、こうした地道な活動に取り組むことのできる人材の確保・育成に十分な支援を行うこと。 九 地域農業における集落営農の役割の重要性に鑑み、集落営農が農地の受け手として積極的に経営展開を図ることができるよう、法人化をはじめ、その活性化に向けた支援措置を講ずること。 十 都道府県に一を限って指定された農地中間管理機構は、必要があるときは他の農地中間管理機構と情報の共有化等の連携を図ること。 十一 農地中間管理機構が借り受けた農地について、所有者の変更や権利制限に係る事由が発生した場合等において、農地中間管理機構が適切な措置を講ずること。 十二 農協及びその出資法人についても、農地流動化に関する実績・能力のあるところは、農地中間管理機構が委託することにより、機構の事業ルールに即して積極的に活用すること。 十三 農地中間管理機構は、農地の生産性を上げていく観点から、大区画化等の利用条件の改善を適切に進めること。 また、農地中間管理機構を介して集積・集約化された土地は農業生産のための公共財としての性格を強めるので、土地改良法等に基づく事業費の負担の在り方についても早急に検討すること。 十四 農林水産大臣は、農地中間管理事業の実施状況について全国的な見地から評価を行うに当たっては、農地及び農業経営をめぐる多様な状況をきめ細かく分析することにより、地域の実情に応じた農地の集積・集約化の取組が助長されるよう留意すること。 併せて、農地利用集積円滑化事業について、農地中間管理事業との適切な役割分担・相互補完が図られるよう、その実施状況について評価・検証を行い、優良な取組事例の紹介と全国展開に努めること。 十五 アドバイザリー・グループである産業競争力会議・規制改革会議等の意見については参考とするにとどめ、現場の実態を踏まえ現場で十分機能するものとなることを第一義として、制度の運用を行うこと。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(野村哲郎君) ただいま中泉君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(野村哲郎君) 多数と認めます。よって、中泉君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、林農林水産大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。林農林水産大臣。
○国務大臣(林芳正君) ただいまは法案を可決いただき、ありがとうございました。 附帯決議につきましては、その趣旨を踏まえ、適切に対処してまいりたいと存じます。
○委員長(野村哲郎君) なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(野村哲郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時八分散会