内閣委員会 第2号
- 発言数
- 205 件
- 登壇者
- 31 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2013/11/05
会議録
○委員長(水岡俊一君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 内閣の重要政策及び警察等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官藤山雄治君外十九名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(水岡俊一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(水岡俊一君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 内閣の重要政策及び警察等に関する調査のため、本日の委員会に、参考人として東京電力株式会社代表執行役副社長石崎芳行君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(水岡俊一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(水岡俊一君) 内閣の重要政策及び警察等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○神本美恵子君 民主党・新緑風会の神本美恵子でございます。今日は、水岡内閣委員長の下で、トップバッターということで質問をさせていただきたいと思います。 私にとっては久々の質問でありますけれども、主に子供政策、男女共同参画政策、障害者政策にかかわって質問したいと思っておりますけれども、その前に、現在、衆議院において国家安全保障会議に関する法案、改正案が審議されておりますけれども、その後に審議される予定だと思われます特定秘密保護法案について、今日、官房長官もおいでですので、お尋ねをしたいと思います。これは、法案審議の中でたくさん聞きたいことはございますけれども、ここでは、立法府である国会そして国会議員に絞って、全体的な問題ですので、まずお聞きをしたいと思います。 憲法では、その四十一条で、「国会は、国権の最高機関であつて、国の唯一の立法機関である。」とうたわれております。しかし、この特定秘密保護法案の十条では、「行政機関の長は、次に掲げる場合に限り、特定秘密を提供することができる。」、提供することができるとされて、この提供先の一つとして国会が位置付けられております。あくまで提供することができるということですので、提供しなければならないと義務が課せられているわけではございません。つまり、提供しないこともあり得るということになるのではないかと思います。 このまま読みますと、立法府の上に行政府があるということに読めますし、となると、三権分立の原則に照らして、これはあってはならないことであります。国の統治そのものをゆるがせにする大問題になるのではないかというふうに私は受け止めるところであります。国会議員というのは、国民の利益を守るために行政に対して、これはもう仲間の皆さん方も様々な調査や資料要求を行います。しかし、この法案のように情報提供しないこともあり得る、この法案が制定されたら、国会議員の調査活動や各議院の国政調査権も制限を受ける可能性が高いと私には思われます。 また、そこで得た例えば特定秘密について、これは取得罪もこの法案の中には設けられるようでございますので、そうなると、たとえ特定秘密を自分が受けたとしても、ほかの議員と党内に持ち帰ってこれについて議論をするとか、あるいは専門家や秘書やそういったところと相談をしながら検討するというようなこともできなくなるのではないかと。これというのは、国会議員の本来の責務を縛る、活動を縛る、あるいは調査権限を制限することにならないかという、この二点について私は非常に大きな危惧を抱くわけですけれども、この二点について、官房長官に御答弁をお願いしたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 所管大臣が出席していますので、所管大臣から答えさせていただきます。
○神本美恵子君 冒頭申し上げましたように、法案の個々の問題についてはまた法案審議の中でやりたいと思うんですけれども、これは憲法との関係あるいは国の統治の在り方を揺るがすのではないかということですので、全体を統括される官房長官ここにおいでですから、官房長官からの明確な答弁をお願いしたいと思います。 官房長官、お願いします。事前にもお願いしていますよ。
○委員長(水岡俊一君) 菅内閣官房長官、御答弁できませんか。
○国務大臣(菅義偉君) 所管の大臣が出席いたしていますので、所管大臣からの答弁が私は当然のことだろうというふうに思っています。
○神本美恵子君 官房長官御自身も国会議員でございますので、それでは、一国会議員としてこういったことを、こういった法案が提出されることにおいて国会議員の活動あるいは権限が縛られてしまう、あるいは行政府の下に国の最高機関であると憲法にうたわれている国会が置かれてしまうのではないかという私の疑問、懸念に対してお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) やはり私は、今、一国会議員としてということでありましたけれども、私は官房長官でありますから、私のここでの委員会での発言はこれはやはり官房長官としてのこれ答弁になるわけでありますので、そこは是非御理解をいただきたいと思います。
○神本美恵子君 でしたら、最初に戻りますが、官房長官として、政府の要である官房長官として、この特定秘密保護法案を提出した、それは憲法との関係でどうなのかという、法案の個々、条文についてだけ言っているわけではございませんので、是非お答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 政府として閣議決定をして法案を提出しておりますので、そしてその所管大臣を決定をしているわけですから、今私の隣に所管大臣がおりますので、やはりこれは所管大臣から答弁させていただくのがこれは筋道ではないでしょうか。
○国務大臣(森まさこ君) 今、三権分立のお尋ねがありましたけれども、三権分立には反していないと考えております。 現状、議員の御指摘の国政調査権について国会法第百四条で書いてあるわけでございますけれども、百四条では、第一項で行政機関はこの求めに応じなければならないとしつつ、一方で、その求めに応じないときはその理由を疎明しなければならないと第二項に書いてありまして、さらに、国家の重大な利益に悪影響を及ぼす旨の内閣の声明があった場合には報告又は記録の提出をする必要がないと第三項で記載をしておりますので、現行法でもこのような法体系になっております。 それを踏まえまして、本法案でも、実際に国会において特定秘密を保護するために必要な措置が講じられることとなれば、国家の重大な利益に悪影響を及ぼすものではないとして、そして、国会法第百四条第三項に基づく声明を出すことなく国会の求めに応じ秘密会に特定秘密を提供することが可能となるわけでございますので、三権分立の法理にのっとっているものと考えております。
○神本美恵子君 個別の条文を組み合わせて解釈するというのはまた法案の審議のときに行いたいと思って、私は今日は全体的なところで官房長官の御答弁をいただきたかったんですが。 是非、同僚の議員の皆さん方には、国会議員の、国会議員自身の権限や位置付けがこの一つの法律によってどうなるのかということは是非問題意識を持ってこれから審議に臨んでいただきたいということを、同僚の皆さんにまず申し上げておきたいと思います。 次に、子供の貧困についてお尋ねをしたいと思います。 我が国の子供の相対的貧困率というのは御承知のように上昇傾向にございます。民主党政権時において初めて相対的貧困率というのを公表するようにしましたけれども、二〇〇九年は一五・七%となっておりまして、OECD加盟諸国中十二番目に高い、OECD平均を上回る、しかも過去最高の相対的貧困率というふうになっております。さらに、子供がいる現役世帯のうちでも一人親家庭の相対的貧困率は実に五〇・八%、大人が二人以上いる世帯と比べると非常に高い水準となっております。 この子供の貧困は、貧困の連鎖という言葉でも表されておりますように、大人になってからも大きな影響を及ぼすとされており、特に家計が苦しくて進学ができないとか、進学ができなかったために職業選択の幅が狭まって就職にも困難を来すというような、大人になっても不利な環境に置かれるという影響があります。いわゆる貧困の連鎖ですね。これは、先ほど言いました一人親家庭は更にこの困難が増しているということは、現在の我が国の高校進学率、これは全体では九八・四%になっておりますが、生活保護世帯や一人親世帯が多いとは思いますけれども、八九・九%というふうになっております。 そこで、この貧困の連鎖を断ち切るためにということで、さきの通常国会で子どもの貧困対策推進法という法律が全会一致で可決、成立をしております。言うまでもなく、この法律は、先ほどのような我が国の子供の貧困に対して総合的に貧困対策を推進することを目的として作られております。 その中で、国の責任を明らかにし、基本となる事項を定めて総合的に推進しようということですが、この法律の施行は一年以内、公布の日から起算して一年以内、一年を超えない範囲で政令で定める日から施行するとされておりますけれども、この貧困の連鎖を断ち切るために一刻も早く施行されるべきだと思われますけれども、いまだにまだ施行日は示されておりません。子供は言うまでもなく日々成長しておりますので、その貧困の中に日々成長している子供たちのことを考えますと、これは早急な施行が必要だと思いますけれども、その準備状況についてお答えをお願いします。
○国務大臣(森まさこ君) 子供の将来がその生まれ育った環境によって左右されることのないよう、子供の貧困対策は極めて重要であると考えております。 六月十九日に厚生労働委員会の方で成立した本法案でございますが、幅広い省庁にまたがる問題でございますので、内閣府の私のところで今施行のための準備を進めているところでございます。文部科学省、厚生労働省と協力して法律の施行のための体制を立ち上げまして、具体的には、法律の施行に必要な政令の作成準備を進めるとともに、都道府県等への制度説明、協力依頼などを行っているところでございます。 お尋ねの施行時期につきましては、法律上は、御指摘のとおり、法律を公布した六月二十六日から一年を超えない日とされておりますが、法案審議の際に早期の施行を求める声もあったところから、都道府県等の対応なども見つつ、できるだけ早い時期に施行できるように、来年の早い時期に施行するということを目指して準備を鋭意進めているところでございます。
○神本美恵子君 来年の早い時期ということですので、できるだけ速やかに準備を進めていただきたいと思います。 その準備の中で、貧困対策に関する大綱を定めなければいけないとされております。その大綱の中には、子供の貧困対策に関する基本的な方針、子供の貧困率、生活保護世帯に属する子供の進学率など、子供の貧困に関する指標及び当該指標の改善に向けた施策なども求められております。この大綱を速やかに決めるべきだと思うんですけれども、その大綱を考えるに当たって、実際にその貧困世帯にある当事者、当事者家庭、あるいはそれを支援している方々の意見反映というものはどのようにされているのか。それなしには本当に形だけのものになってしまって生かされないと思うんですけれども、そこは大綱を作るスケジュールと併せてお答え願います。
○国務大臣(森まさこ君) 委員御指摘の事項は附帯決議でも、当事者、そして有識者、関係者の意見も幅広く聞くようにというふうにされたところでございます。 スケジュール的には、大綱は、法律の施行後に設置される子どもの貧困対策会議、これは会長を内閣総理大臣といたしておりますけれども、その対策会議においてその案が作成をされて閣議決定をされるということになっております。 大綱案の作成に当たっては、この附帯決議も踏まえまして、有識者、関係者の御意見も幅広く聞いた上で実効性のある内容となるように配慮してまいりたいと思いますので、この施行の準備と併せて、なるべく早く施行、そして対策会議、そして有識者会議、大綱というふうに滞りなく進められるように準備を進めてまいりたいと思います。
○神本美恵子君 有識者会議等を設けて幅広い意見を基に大綱を作るということでございますが、貧困というものが子供の成長に及ぼす影響というのは、私自身も子供の成長に、教育にかかわってきた経験から申しまして、これは教育機会が剥奪されるという問題だけではなくて、学校に行ったり、勉強をするということだけではなくて、生活そのものが子供にとっては文化的な経験でもありますし、社会的な経験でもありますし、そういったものが十分に得られないということも重大な貧困問題としてとらえられて、研究者の間では様々な研究が行われております。 恐らく御存じだと思いますが、イギリスなどではこの貧困対策等随分進んでおりますが、剥奪指標、相対的剥奪という概念について、これは通告しておりませんが、森大臣、お聞きになったことございますか。
○国務大臣(森まさこ君) 相対的剥奪指標ということは初めて聞きました。
○神本美恵子君 この法律では、第八条二項の四で子供の貧困に関する調査及び研究に関する事項を大綱に定めることというふうにされております。つまり、これまで言われていた子供の高校の進学率とか、それから相対的貧困率、あるいは家計調査とか、そういったものだけではなくて、この相対的剥奪という概念というのも私は非常に重要だなと思います。 阿部彩さんという研究者の方の論文等を、この間ずっと、貧困対策考えるときに読んだりお話を聞いたりしたんですけれども、要するに、成長していく過程で様々な経験を剥奪される、例えば、家族で誕生祝いをする機会があるかとか、それから家の中に絵本などの読み物があるかとか、それからイギリスの例の場合は、自分のための靴を、お下がりとかではなくて、いただき物でもなくて、自分のための靴を買ってもらったことがあるかというような、今ちょっと思い出すだけでもそういうことなんですが、そういう経験や、家族や社会的なものが剥奪されているという指標をずっと当てて、それによって子供の貧困状況を見る一つの指標にするという研究が進んでいるんですけれども、これは是非、そういったものも調査研究をして、この指標づくりの中に生かしていただきたいと思いますけれども、森大臣、通告しないで今突然言いましたが、御感想なり見解なりをお願いします。
○国務大臣(森まさこ君) この本法律の中に、子供の貧困に関する指標、これを大綱で定めなければならないとしておりますので、この指標の内容につきましては、今の委員の御意見も伺った上で、様々な有識者の意見を幅広く聞いて、より有効な対策が立てられるような指標を定めてまいりたいというふうに思います。
○神本美恵子君 繰り返しになりますが、子供は日々成長しておりますので、一刻も早く、そうした外国の知見も入れながら、子供の貧困に対する指標、あるいは対策会議においてそれをきちっとチェックをしながら、最優先課題として取り組んでいただきたいということをお願いしたいと思います。 次に、女性に対する暴力についてお伺いをしたいと思います。 今日、私、このダブルバッジというのをしてきたんですけれども、御存じでしょうか。十一月は一日から三十日までが児童虐待防止推進月間、これは厚労省が推進しているものです。もう一つは、これがオレンジリボンで、パープルリボン、これは恐らく皆さん御存じだと思いますが、官房長官はオレンジリボン、それは違うんですか。(発言する者あり)オレンジリボンですね。パープルリボンは女性に対する暴力をなくす運動、内閣府が進めている運動でございます。この二つを一緒にこの十一月は強化月間としてダブルリボンというのが、ちょっと私も配布されたものを手に入れましたので今日持ってまいりました。 今日、直接したいのは女性に対する暴力の根絶についてですけれども、それぞれ大臣の、複数の大臣から所信の中で、少子化や女性に対する暴力根絶、あるいは女性の活躍、男女平等の推進、女性の人権向上というようなことが御挨拶の中で触れられました。このことは前向きに私も受け止めたいと思っております。 しかし、安倍政権の再興戦略の柱でもある女性の活躍の推進ということについては、ちょっと私の周辺にいるといいますか、たくさん寄せられる女性たちの声としては、これは一部のエリートの女性の活躍推進ではないの、普通の女性が安心して働き続けながら、安心して暮らしていける、そういう政策にしてほしいんだけどというような声がたくさん寄せられております。 女性が安心して暮らせる、安心して働き続けられる、子育てもしながら働き続けられる、そういう社会に今なっているかといいますと、そうなっていないことの一つに私は女性に対する暴力というものがあると思います。この間、ストーカーやDVの、そういった様々な報道される事件の中でも、命までも奪われるという深刻なことも報道されておりますけれども、家庭内でも学校内でも職場でも、そしてサイバー空間でも顕在化し続けているということは皆さんも御承知のとおりだと思います。 二〇一〇年に第三次男女共同参画基本計画が策定されました。その中でも、特に女性に対する暴力の根絶についてはかなり丁寧に様々な施策が明記されたところであります。 以下、質問、何点かにわたってこの男女共同基本法の第三次基本計画の進捗状況と今後の課題ということを中心に質問させていただきたいと思います。 まず、これは、法務省に今日はおいで願っておりますけれども、第三次基本計画では刑法、強姦罪の見直しが掲げられております。多くの裁判で、現行法の強姦罪の要件である暴行と脅迫の立証の際に女性たちは二次被害を受けるわけですね。過去の性体験を聞かれるとか、抵抗できたのにしなかったのではないかと疑われたり、女性に対する偏見に満ち満ちた対応に直面してきているという事例がたくさん被害者支援団体等にも寄せられてきております。これは、もう既に先進国においてはレイプシールド法と呼ばれる法律で保護されているところでありまして、被害者の過去の性体験を聞くことは認められないとするのが国際水準でもあるということを、是非法務省の皆さんにも知っておいていただきたいと思います。 また、レイプは魂の殺人とも呼ばれております。日本の法体系においてはよく言われることですが、強盗よりも強姦罪の方が罪が軽い。他の犯罪に比べて、このように強姦罪の量刑が軽いという批判があります。女性の人権守るためにもこの強姦罪の見直しというのは喫緊の課題でありますし、三次基本計画にも記載されているところでありますが、この見直し、罰則の在り方についてどのように今検討されているか、お答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(岩尾信行君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、平成二十二年十二月に閣議決定されました第三次男女共同参画基本計画におきまして、平成二十七年度末までに強姦罪の見直しなど性犯罪に関する罰則の在り方を検討することとされております。 性犯罪に関しましては、これまでにも法務省において、平成十六年の刑法改正により強姦罪等の法定刑の見直しや集団強姦等の罪、また集団強姦等致死傷の罪の新設を行ったほか、平成二十二年の刑事訴訟法の改正により、性犯罪により人を死亡させた罪について公訴時効の期間を十五年から三十年に延長するなどの対応をしてきたところでございます。 性犯罪に関する罰則の在り方につきましては、強姦罪のみならずその他の性的自由の侵害に係る罪やその他の犯罪類型における刑の在り方も視野に入れ、我が国の刑罰体系全体の中でのバランスなども考慮しつつ検討する必要があると考えておりますが、先ほど申し上げました第三次男女共同参画基本計画を踏まえまして、強姦罪等の性犯罪に関する諸外国の法制度や我が国における処罰の現状等を調査するなどして引き続き検討を行ってまいりたいと考えているところでございます。
○神本美恵子君 三次基本計画で書かれているのはもう少し詳しく、例えば非親告罪化する、性交同意年齢の引上げ、構成要件の見直しなどが明記されておりますので、そういった方向での見直しを是非速やかに検討していただくようにお願いをしたいと思います。 もう時間が随分過ぎていますので、次に国家公安委員長にお尋ねをいたします。 性犯罪捜査体制の整備、これも三次基本計画の中でかなり丁寧に書き込まれているところであります。性暴力被害者の支援団体から提供された事例によれば、性犯罪捜査の捜査員の中にはレイプの被害届すら受け付けようとしない担当者がいるとのことであります。弁護士とともに何度も足を運び、ようやく受け入れられても、相手が否認したというだけで起訴しないというような事例も報告されています。また、どうしてその日に来なかったのかとか、法廷で同意があったんじゃないかと厳しく追及されるから覚悟はあるのなどという、そういう捜査員の、警察の対応というものも事例として届けられています。このことは、二次被害として被害者の心理状況を著しく悪化させるというような事例につながっていくと思います。 そこで、性犯罪捜査員について、その育成、こういった二次被害を起こさないような人権感覚といいますか、捜査員の育成と体制の拡充がどのような状況にあるのか、またその研修内容、実施実績について、私、今申し上げたのは、支援団体の方々から被害者、当事者が訴えてきた内容としてお聞きしたんですけれども、こういう民間の支援団体の方々から聞きながら研修をしていくというのは非常に重要ではないかと思うんですが、それも併せてお答えください。
○国務大臣(古屋圭司君) 性犯罪の捜査における大原則は、やはり被害者の立場に立った対応をすると、これ極めて重要ですよね。そのためには、やはり捜査員の育成、それからそういった体制をしっかりつくっていく、極めて重要ですね。 実は、被害の捜査と被害者の精神的負担を軽減をしたりとか、あるいは精神的なサポート、あるいはアフターケアも含めて、今、女性警察官六千七百三十六名を性犯罪捜査員として指定をさせていただきました。そして、この捜査員の皆様が本当にそういった現場の捜査、あるいは被害者との相談のノウハウを得るために、全国都道府県警察の幹部女性警察官、これ具体的には警部と警部補の位の女性警察官を任命いたしまして、年間で二十人をまず警察大学校、一週間、缶詰研修をさせています。かなり専門的な中身も受講をしてもらっています。当然医師からのアドバイスも含めてやっていますし、また、被害者から話を聞くというカリキュラムも実はこれは実施をいたしております。 そして、この二十人の、毎年二十人ですが、ずっと今継続してやっていまして、ちょうど七年目になりますので延べで百四十人、このいわゆる幹部の女性警察官が、先ほど申し上げた約六千七百名のいわゆる女性捜査員の方々に各都道府県警察の大学校あるいは職場でしっかりそのノウハウなり捜査方法を伝授をして対応していくと。要するにきめ細かな対応をしておりまして、今後、やはり被害者の方々の意見を更に詳細に伺っていくということも必要だと思います。 今後とも、そういったきめ細かな捜査、そして、やはり大切なことは、二次災害の防止と、今委員の御指摘の、そして心のケアの問題でございますので、警察としてもしっかり私は督励していきたいと思っております。
○神本美恵子君 女性警察官、捜査にかかわる人を六千七百人と七年掛かって増やしてきていると、それは大変大事なことだと思います。被害当事者からの、研修の中で意見も聞くということですが、民間支援団体との連携はどうなっているでしょうか。
○国務大臣(古屋圭司君) もちろんのこと、そういった民間支援団体の方々のノウハウもございますので、そういった方々との意見交換会、当然今までもやってきておりますし、今後ともしっかりそういった中身の充実はしていきたい。要は、もう冒頭にも申し上げましたように、やっぱり被害者の立場に立った捜査を実施していくということが大切であります。
○神本美恵子君 被害者の立場に立ったということで、引き続きお願いですけれども、性犯罪被害者への支援、配慮ということで、今、支援の現場で大きな問題になっているのが被害届の問題だということだそうです。被害届を出さない限り、例えば性犯罪の被害者になったと、で、病院に駆け込んだけれども、被害届を出していなかったら、緊急避妊、いわゆるモーニングアフターピルというようなものを使いたくてもそれが有料になると。病院によっては五千円から三万円というような大きな違いがあるというふうに聞いております。 ですから、被害届をもう出す間もなく駆け込んでということもありますし、被害届が様々な事情で出せない場合もあると思われますので、これ出す出さないに限らず支援に格差付けることがないようにすべきだと思いますけれども、いかがですか。
○国務大臣(古屋圭司君) 今御指摘の性犯罪被害者の緊急避妊に関する経費、これは初診料等の公費負担制度を設けて今予算措置をしています。それで、この公費負担制度は被害届が出されているか出されていないかは問いません。被害届出が意思が明確であるかどうかにはかかわりませず、事案に応じまして公費の負担が可能というふうになっておりますので、必ずしも被害届を出さなくてはこの公費負担の対象にならないということではございません。これが徹底していくようにこれからもしっかり指導してまいりたいと思います。
○神本美恵子君 今付け加えていただきましたように、是非徹底をしていただきたいと思います。現場ではまだ有料になったりしているということを支援センターの方から私も聞いておりますので、そういうことにならないようにお願いします。 次に、これは内閣府と文科省にお聞きしたいんですけれども、警察庁の積極的な取組としてサイバー補導が行われているということが報じられておりますけれども、そのことはそのことでサイバー被害をなくす、あるいは犯罪をなくすという意味では評価されるべきだと考えますけれども、こういった売買春行為にかかわるものは少年少女たちを補導するだけでは問題は解決につながらないというふうに思っております。ある意味、子供の売買春というのは、子供自身が性的な搾取を受けているという被害者であるという考え方が重要なのではないかと思います。 そこで、そうした問題について、教育はどうされているのかということですね。子供への教育もありますし、この売買春防止に向けた広報啓発。広報啓発は内閣府の担当だと思いますし、教育、学習については文科省が取り組んでいらっしゃると思いますので、それについて現状をお聞かせ願いたいと思います。
○政府参考人(永山賀久君) インターネットに関する犯罪被害につきましては、とりわけ最近、いわゆるコミュニティーサイトに起因した児童の被害数が増えているというふうに認識をいたしております。こうした中では、御案内のとおり、各学校では新学習指導要領に基づきまして、インターネット上の犯罪や違法あるいは有害情報の問題につきまして指導を行っているということがございますが、一方で家庭での安全対策、あるいは親子間でのルールを作るといったことも大変重要でございまして、文部科学省といたしましては、実態を踏まえまして、例えばトラブルですとか犯罪被害の事例、あるいはその対処方法のアドバイスを盛り込んだリーフレットを作成するですとか、PTAと連携しまして、保護者を対象とした学習参加型のシンポジウム、ネットモラルキャラバン隊と称しておりますけれども、こういった開催、そういったことを通じまして、保護者等への普及啓発にも努めているところでございます。
○神本美恵子君 今日たまたま見たんですが、私この質問はもう前から用意していたんですけど、東京新聞のトップで、「ネット依存 遅れる教育 教材不足五七%」、特にLINEについて一面で報じられておりました。今、文部科学省の方から、学習指導要領に基づいてというふうに書かれておりますが、その学習指導要領に基づいた教育をしているけれども、実際にこのネット、特にソーシャル・ネットワーク・サービスと言われるこういったものに関しては教育が行き届いていない、教材も準備ができていない、また教師の知識が追い付いていない。私もLINEと言われてもぴんとこないような状況なんですけれども、そういう現状の中で、子供たちが犯罪に巻き込まれないようにどのようにしていったらいいのかというのはとても重要だし、喫緊の課題だと思います。 そこで、国家公安委員長にお尋ねしたいんですけれども、このLINE上で性売買の勧誘的なお知らせが載った場合、警察庁のサイバー犯罪対策室へ通報を行えば対応が可能なのかどうか、またその対応の実効性があるのかどうか、またその利用者に周知は徹底されているのかどうかということについて、ひとつ今のサイバー犯罪対策ということで、このLINE上の閉じられた空間の犯罪が捕捉できるのかどうかということを是非お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(古屋圭司君) 今、委員からLINEの犯罪、ラインじゃなくてLINEと言うそうですね。アクセントがラインじゃなくてLINEと言うそうですけど……(発言する者あり)ええ、若者はみんなそう言っているそうでございますが、LINEに起因する犯罪とか、あるいはどうやってそういった補導なり取締りをしているのか、そういった趣旨の質問だと思いますが、基本的には、やはり都道府県の警察が第一義的には対応しております。それから、例えばLINEの問題でも、やはりむしろどちらかというと、このLINEよりもいわゆる無料通話のアプリケーション、アプリを、そういったIDを交換するためのID交換掲示板ですよね、これの活用をした犯罪の方が最近非常に増えているようですね。LINEが今年が大体十数件に対して、ID交換掲示板が百十七件ということでございますので、むしろその立場が逆転しているということだと思います。 そのためにはやっぱり広報活動と、それから、やっぱりこれはいろんな各種民間の団体もありますので、こういった団体としっかり連携をしてフィルタリングをしていくということが何よりも大切だと思います。 それから、やっぱり悪意ある大人の人たち、こういったものに近づけさせないということから、例えば携帯電話の年齢制限をするとか、いろんなやり方はあるでしょう。これはやっぱり警察だけではとてもできませんので、今御出席いただいている文部科学省、あるいは総務省、そういったところがしっかり連携をして取組をしていくということが大切だというふうに思っております。
○神本美恵子君 私、福岡生まれなので、九州人は余りそのイントネーションの違いが分かりませんので、間違って発音するかもしれませんが、L、I、N、E、LINEです、どっちか分かりませんけれども、これはアプリでダウンロードして、そして無料で通話できるというので、子供たちの間では物すごく今広がっています。 さっき言いましたように、それに依存して依存症になっている中高生がこの東京新聞の、これは厚労省の研究班の調査によると、全国推計で五十一万八千人がこのネット依存になっている、LINEに限らないと思うんですけれども、そういう状況なんですね。これは本当に早急に手を打たないと、手が打てるのかどうかということも問題だと思うんです。 もうLINEと言いたくなくなりますけれども、取り締まることができるのかどうかという問題も含めて、どのようにして子供たちを売買春、性被害、性加害、子供が加害者になる場合もありますので、そういったことから守るかということについては、これは本当に真剣に考えていただかなければいけないと思いますので、その決意をどっちでもいいですからお願いします。
○国務大臣(森まさこ君) インターネット環境整備法を受けまして基本計画を策定をして、平成二十四年の七月には第二次改定がされておりますけれども、青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備に努めているところです。しかし、今の審議にもありましたとおり、一つの類型が取り締まって減ってくると、また別の手口でまた青少年が被害に遭うということの追いかけっこのような状況になっております。 そこで、内閣府では、保護者向けの普及啓発パンフレットを作成、配布するとともに、地方の自立的な取組を支援するために、本年十月から来年二月までの間に全国八か所で青少年のインターネット利用環境づくりフォーラム、これを開催いたしまして、最近の新しい手口でございますとか被害状況をしっかりと普及啓発をして、青少年が安全に安心してインターネットを利用でき、そういった犯罪被害に陥らない、巻き込まれないようにしてまいりたいと思っております。
○神本美恵子君 ちょっともう時間が余りありませんので、具体的なことを申し上げることができませんけれども、いわゆる出会い系サイトや出会い系喫茶等だけではなくて、そういったSNSを使ったシステム、SNSですね、の中に家出の神様というようなのがあって、家出少女と神待ち掲示板というのを私も開いて見せてもらったんですけれども、本当にこれは恐ろしい世界がネットの中で展開されていますし、子供はそれをいつでも見れるようになっているということについては、本当に私たち大人がしっかりと見て子供を守る、性的搾取から守るという強い決意で臨む必要があるのではないかと思っております。 次に、国連安保理決議の一三二五号についてお尋ねをしたいと思います。 この一三二五号については、国連の安保理決議としては歴史上初めて戦争が女性に及ぼす不当な影響を取り上げて、戦争の防止、平和維持活動への女性の参画というものを決議したものであります。つまり、ジェンダー平等と平和安全保障に焦点を当てた初めての安保理決議となります。 これは、二〇〇〇年に国連で既に採択されたにもかかわらず、我が国はこのことがつい最近まで外務省のホームページにもこの日本語訳が載せられていなかったと。そして、本年の三月に開催された女性の地位委員会で初めて一三二五決議の国別行動計画を日本政府は策定するというふうに発表をしたというふうに聞いております。G8の中では策定していないのは日本とロシアのみという状況だということであります。 女性に対する強姦や性奴隷についてこういう安保理決議がなされたというその背景には、九〇年代に勃発した、これ御承知だと思いますが、武力紛争の中で強姦や性奴隷が武器の一つとして使われた、あるいは、武力紛争では多くの女性が被害を受けながらも紛争後の平和構築から疎外されてきたというような世界情勢の中でこの決議が採択されたというのが背景にあります。 また、我が国のこの第三次、先ほどから引用しています男女共同参画基本計画の中でも、戦時、平時を問わずいかなる女性に対する人権侵害も起きてはならない問題である、女性の平和構築の過程への参画を進めるというふうに明記してございます。 この紛争下の女性に対する暴力の実態を解明するに当たって、被害を受けた当事者が名のり出て証言をされましたけれども、その彼女たち、ヨーロッパで起きた紛争のですね、それに勇気を与えたのは、旧日本軍が過去に犯した慰安婦制度とその被害者たちの証言であったということは国際社会ではよく知られているところであります。 また、この一三二五決議については、国内で最も関心の高い地域は沖縄であるとも言われております。もう沖縄では既にこの決議について報道が始まっておりますけれども、その背景には、沖縄では特に国家安全保障と女性の安全保障が相反する地域、国の安全保障のために女性や市民の安全が犠牲になっている地域であるということが大きく影響していると考えられます。アジア太平洋戦争の末期には沖縄の住民が犠牲になったことは広く知られておりますけれども、沖縄の女性の方々の調査では、一九四四年以降、沖縄の島々に分かっているだけでも百四十四か所の慰安所が確認されております。戦後も米兵による性暴力事件が後を絶たず、一九九五年に小学生の少女が三人の米兵に暴行を受けた、このことはもう皆さんも御承知のとおりだと思います。 九月二十六日に安倍総理は国連の演説で、この女性・平和・安全保障に関するいわゆる安保理決議一三二五について、この行動計画作成に当たっては、草の根の女性との連携をうたって、演説の中でおっしゃっております。このことは大変重要だと思いますけれども、この一三二五決議の国内認知度はいまだ極めて低いのが現状です。先ほど言いましたように、ホームページにも日本語訳が出されていないというような現状から見ると、サボりたかったのか隠していたのかと、そこまでは言いませんけれども、そういう現状でありますので、民主党政権もその間には入っておりますが、これは二〇〇〇年に採択されたものであります。そして、二〇〇九年に民主党政権になってから二〇一〇年には政務官が国連に行って、これについての決意は発言をしたというふうにも聞いております。 したがって、これをこれから国内行動計画を策定するに当たって国民的に関心を広げなければいけないということ、それから、政策策定に女性が主体的に参画できるようにその策定プロセス段階からの参画を進めるためにどのように進めていかれるおつもりか、これは官房長官、お願いします。
○国務大臣(菅義偉君) 委員から御指摘のとおり、女性・平和・安全保障に関する行動計画の策定に当たっては、やはり関心を有する多くの方々と協力をしていくことが極めて大事だというふうに思っております。現在、政府全体として市民社会と連携をし、幅広い方々から意見を伺いながら行動計画の策定作業を行っているところであります。総理は、また、国連演説で明らかにしたとおり、政府としては女性が輝く社会を目指して関連諸施策を実行していくことといたしております。本行動計画もその一環であり、今後しっかり取り組んでいきたいと思います。
○神本美恵子君 市民社会や女性たちと共同で一緒に作っていくというような考え方を踏まえますと、例えば地方公聴会を一つでも多くあちこちで開催する。ただ、それを開催するについても、参加費用等が掛かりますので、そういった予算措置も含めてちょっと外務省にお聞きしたところでは、これは予算が確保されていないというふうにお聞きしたんですけれども、地方公聴会、幅広く市民社会の意見を取り入れて、策定プロセスから草の根の女性たちが、総理がおっしゃったとおりに参画できるように、是非、官房長官、そこはお願いしたいと思いますが、よろしくお願いします。外務省ですか。
○政府参考人(平松賢司君) お答えいたします。 市民社会との連携につきましては、先ほど官房長官からお話があったとおり、外務省としても重要と考えております。今までも、インターネットの活用だとか、あるいは市民社会のネットワークも活用しながら幅広い方々からの意見聴取に努めてきております。 御指摘の地方公聴会でございますけれども、これまでも市民社会の方々との意見交換においてもその必要性について御意見をいただいております。本件行動計画の策定に関する会合を地方で開催するために要求する予算は必ずしもございませんけれども、計画策定までに地方で意見交換会を開催することができないか、引き続き検討していきたいと思っているところでございます。
○神本美恵子君 是非それは実現をさせていただかないと、国際社会には約束したけれども国内では何回かの意見交換会をして終わりということでは、本当に約束したことを履行したことになりませんので、よろしくお願いしたいと思います。 次に、婚外子に関する民法改正についてお尋ねをしたいと思います。 今年の九月、もう御承知のように、婚外子の相続分に関する現行民法の規定が憲法違反であるという最高裁判決が出されました。また、戸籍法の出生届の記載に関しても、嫡出、非嫡出について記載が不可欠ではないというふうな判断も下されたところであります。 これについて、法務省の見解をまずお伺いしたいと思います。
○大臣政務官(平口洋君) お答えをいたします。 最高裁判所が違憲立法審査権を有しているところでございまして、この最高裁判所が、委員御指摘のように、民法第九百条第四号ただし書前段部分の規定、そしてまた、戸籍法について憲法違反という判断をいたしました。 このことにつきましては、民法を所管する法務省といたしましてはこれを厳粛に受け止める必要があると、このように認識をいたしております。
○神本美恵子君 今国会に、この民法、戸籍法の一部改正案を提出される予定でしょうか。
○大臣政務官(平口洋君) お答えいたします。 ちょっと訂正をさせていただきたいんですが、違憲判断、これは戸籍法に及んでおりません。このことについて訂正をさせていただきたいと、このように思います。 できるだけ速やかに最高裁の判断に従って民法の改正が行われなければならないと、このような認識でおります。
○神本美恵子君 できるだけ早くというふうにおっしゃいましたが、十月二十八日には東京地裁で最高裁決定を踏まえて婚外子の相続分を平等とする判決も出されておりますし、国会への法改正が遅れれば遅れるほどこのような判決が積み重ねられていくと思われるわけです。 それで、今、政府、法務省としては、どうも報じられているところによりますと、自民党の法務部会においてはかなりの様々な反対意見が出ているというふうに報道されておりますが、このような状況の中で今国会提出についてどのように、提出するには与党の了解が必要でしょうけれども、どのようにお考えでしょうか。
○大臣政務官(平口洋君) 私自身はちょっと自民党内の議論に参画したことがございませんので申し上げられませんけれども、報道等によれば、自民党内でも相当な議論をやっているということがございます。これは事実でございます。 それに対して、民法九百条は相続に関しまして私人間の法律関係を規律する規定でございますので、違憲判決と現在の法律が両方ございますと現実の世界が大変混乱をするという、こういうことに相なるわけでございます。 そのため、法務省といたしましては、最高裁の決定の趣旨を踏まえまして、民法九百条四号ただし書の規定のうち、嫡出でない子の相続分を嫡出子の相続分の二分の一とする部分、この部分を削除するということなどを内容とする改正法案の提出を現在準備しているところでありまして、与党の御理解を得て今国会に提出し、速やかにその実現を図りたい、このように考えております。
○神本美恵子君 今国会に提出するということでよろしいんですか。
○大臣政務官(平口洋君) そういう方向で準備をいたしております。
○神本美恵子君 これはもう違憲判決が出ているわけですので、速やかに改正の手続を取って成立をさせる必要があると思います。 ちなみに、本日午前中に我が民主党は、みんなの党、社民党と糸数議員、無所属の議員と共同で参議院に提出をしていることを申し添えておきたいと思います。 あと残りが僅かになってまいりましたので、同じ民法に関して、二〇一〇年に、これも先ほどから引用しています閣議決定された男女共同参画第三次基本計画においては、この民法の問題については婚姻適齢の男女統一、選択的夫婦別氏制度の導入についても検討を進めるというふうにされております。また、二〇一二年に実施された法務省の家族の、法務省じゃありませんかね、家族の法制に関する世論調査においても、選択的夫婦別氏制度を導入しても構わないと答えた人が三五・五%になっております。 こういった状況を考えますと、民法改正は、この非嫡出子の相続分の問題だけではなくて、婚姻適齢を同じにするとか、選択的夫婦別氏制度の導入についても既に一九九六年の法制審の答申では速やかに実行すべきという答申も出されているところでありますし、これも併せて出すべきだと思いますけれども、それについてはいかがでしょうか。
○大臣政務官(平口洋君) 委員御指摘のような議論が民法の法制上現在なされているというのは事実でございます。 ただ、今まだこれは調査、検討中でございまして、研究中でございまして、今国会に速やかに提出する段階には至っておりません。
○神本美恵子君 障害者権利条約についても聞きたかったんですが、時間がもう終わりになりましたので、最後に申し上げますけれども、総理は女性の活用促進とか女性が輝くというふうにおっしゃっていますが、私はこの女性の活用という言葉に大変違和感を感じております。女性は活用される客体ではなくて、女性自身が主体的に参画し、活躍する、そういう社会を目指していきたい。子供もそうだと思います。冒頭申し上げましたように、子供の虐待や売買春の犯罪行為に巻き込まれたり、女性自身が犯罪被害者となって命が脅かされるようなこの社会において、安心して子供や女性が生きていける社会をつくっていくことをお願いをしまして、質問を終わりたいと思います。 ─────────────
○委員長(水岡俊一君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、江口克彦君が委員を辞任され、その補欠として寺田典城君が選任されました。 ─────────────
○山本太郎君 よろしくお願いします。政党要件は満たしておりませんが、新党今はひとり、山本太郎と申します。よろしくお願いします。国会議員になって初めての質問です。お手柔らかによろしくお願いいたします。 今日は、私が今一番急がなければならない緊急の課題だと思う福島の東電原発事故による子供たちの被曝、そして健康の問題、食品の安全基準、東電原発事故収束に取り組まれている作業員の方々の最悪の労働環境について御質問させていただきたいと思います。 まずは菅官房長官、よろしくお願いいたします。 九月七日、ブエノスアイレス、東京オリンピックの招致プレゼン。安倍総理は、IOC委員の質問に答えてこうおっしゃいましたよね。我が国の食品や水の安全基準は世界で最も厳しい、厳しい基準であります、食品や水からの被曝量は日本のどの地域においてもこの基準の百分の一であります、つまり健康問題については今までも現在もそして将来も全く問題はないということをお約束いたします、このように発言されました。 菅官房長官、安倍総理のこの発言の事実確認をしていただけますか。
○国務大臣(菅義偉君) そのように発言したことは事実であります。
○山本太郎君 私、この安倍総理の発言というのは重大な事実誤認があるんじゃないかなって思うんですね。あるいは、大きな間違いなんじゃないかなって思ってしまうんです。 今年八月二十日に発表された福島県の県民健康管理調査検討委員会の資料で、事故当時十八歳以下を対象にした平成二十三年度、平成二十四年度第一次検査受診者合計十七万六千八百八十二人のうちの四十三人もが甲状腺がんあるいは甲状腺がんの疑いのある子供たちがいましたよね。これ、四千百十三・五人に一人の割合だそうです。 この調査の責任者である福島県立医科大学鈴木真一教授は、十八歳未満の小児甲状腺がんの発生率、百万人に一人か二人と言われていたそうですけれども、ということはですよ、この段階でもう既に百倍に達しているということですよね。百倍以上の発生率ということになってしまっている。これは東電原発事故の放射線被曝による健康被害なんじゃないでしょうか。政府の見解、いかがでしょうか。
○政府参考人(塚原太郎君) お答えします。 本年八月二十日に開催をされました第十二回福島県県民健康管理調査検討委員会におきまして、がんと診断された方が累計で十八名、がんとの疑いとされた方が二十五名との報告がございました。 何らかの症状を訴え医療機関を受診し、甲状腺がんと診断される子供の一年間の割合は、これまで十万人オーダーに一人程度ということとされております。二次検査がおおむね終了いたしております平成二十三年度におけるお子さん方の甲状腺のがんの検査結果で、これまでに約四万一千人の受診者のうち甲状腺がんの方が九名と診断されております。 この割合の違いについてということでの御質問でございますけれども、その理由につきましては、今回のように高い精度の検査を無症状の子供に実施した例が他にございません。このように最新の機器を用いまして無症状の段階で熟練した医師あるいは技師により丁寧な検査が行われていることから、早期の小さながんがこれまで知られている発生率以上の割合で確認された可能性が高いというように承知をしており、国際的な見解も同様でございます。 福島県県民健康管理調査検討委員会の見解によれば原発事故によるものとは考えにくいとされているところでありますが、環境省といたしましても、調査の実施状況及び経過について引き続き注目し、必要な支援を行ってまいりたいと考えております。
○山本太郎君 なるほど。症状に出た人が今までは受診していた、その数が圧倒的に少なかったから、今、広く検査した場合にそのようにたくさんの人たちの中に見付かってしまうということを今おっしゃられたんですね。なるほど、分かりました。 続いての質問に行かせていただきます。 先日、私は、放射線被曝防護に関する質問主意書を提出いたしました。十月二十九日、内閣から答弁書が送付されてきました。その中で、ホール・ボディー・カウンター、これによる内部被曝調査ではセシウムしか検査できない、なぜそのほかの核種を検査しないか、そのような私の質問に対して、政府答弁書は、セシウム以外の核種であるトリチウム、ストロンチウムなど検査できないものもあり、それらは尿など生体試料を用いた検査が必要となると書いてありました。要は、生体試料検査の必要性を認めたということだと思います。 チェルノブイリ事故では、甲状腺がん、白血病だけではなく様々な疾患、健康被害が報告されています。子供たちは病気の花束を抱いて生まれてくるとまで言われているんですよね。私は、福島県だけではなく、東日本全域、できれば日本全国で、そして子供たちだけではなく大人までも、全ての人々の血液検査、尿検査などを政府の責任で行うべきだと思います。政府の見解、いかがでしょうか。
○政府参考人(塚原太郎君) お答えします。 健康調査の内容、どのように行うかという検討をすることに当たりましては、医学の専門家の御意見を十分に拝聴して企画をすることが重要だと考えております。 福島県が実施をいたしております県民健康管理調査の項目は、地元の医師や専門家による検討委員会において、チェルノブイリ事故における知見等を踏まえ、健康管理の在り方について議論が行われた結果、決定されたものと承知をしております。また、福島県外の隣県におきましては、各県が有識者会議を開催し、科学的には特段の健康管理の必要はないという結論が出ているものと承知をしております。また、WHOや国連科学委員会におきましても、がんなどの健康影響の増加が認められる見込みはない、あるいは可能性は低いというような評価をされていることも承知をしております。 したがいまして、当面は福島県県民健康管理調査で現在実施されているものを着実に実施していくことが重要であるというふうに考えております。
○山本太郎君 先ほどお聞きしたのは、甲状腺がん、そして甲状腺がんの疑いのある人たちに対して、どうしてこれだけ多くの人たちが甲状腺がん、そして疑いが出たのかという質問をしたときに、これは、発症して、そして何か調子が悪いなと思って病院に行った人たちが、今まではそういう症状があって訴えたから数が少なかったんだと、それを広く調査したらたくさんの人たちが該当するということが分かったんだよということを先ほど言われていましたけれども、でも、これ福島県だけじゃなくて、もちろん関東でも東北でも、日本全土でやればそれが本当かどうかということははっきりするんですね。そのような広い調査をしなければ、今行われていることが本当に正しいのか、そして先ほどの甲状腺がん、そしてその疑いとある人たちが一体どれぐらいいるのか、本当の正解を見付けるためにはやっぱり幅広くしていかなければいけないんだなということがよく分かりました。 済みません、続いて質問に行かせていただきます。済みません、不慣れなもので申し訳ありません。 安倍総理、九月七日のオリンピックプレゼンでおっしゃいましたよね。健康問題については今までも現在も、そして将来も全く問題はないということをお約束いたします、さらに、完全に問題のないようにするために、抜本解決に向けたプログラムを私が責任を持って決定し、既に着手しております、実行していく、そのことをはっきりとお約束を申し上げたいと思います、このように明言されました。 菅官房長官、この安倍総理の約束、政府として責任を持って実行されますか。
○国務大臣(菅義偉君) 総理の約束は政府の約束でありますから、そこはもちろんしっかりと責任を持って対応するのは当然のことであります。
○山本太郎君 次に、食品の安全基準について質問をさせていただきたいんですけれども、現在の日本の食品中の放射性物質の基準値というものがありますよね。これ、国際規格であるコーデックス委員会の指標に基づいていると。食品による内部被曝年間一ミリシーベルトを超えないように、放射性セシウム基準で一キロ当たり一般食品百ベクレル、乳幼児食品で五十ベクレル、牛乳五十ベクレル、飲料水十ベクレルということなんですけれども、私、この基準値もっともっと引き下げていいんじゃないか、もっともっと引き下げるべきじゃないかと思うんですよね。安倍総理、オリンピックのプレゼンでおっしゃっていましたよね。食品や水からの被曝量は日本のどの地域においてもこの基準の百分の一であります、このように断言されていました。 食品安全担当の森大臣にお伺いいたします。 安倍総理が断言するように、現在の基準の百分の一を目指して基準値を大きく引き下げるべきだと思います。現在かなりの数の国、我が国の食品を輸入禁止にしています。これらを解除してもらうためにも基準値の大幅な引下げ、有効だと思うんですけれども、森大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(森まさこ君) 食品の基準値につきましては厚生労働大臣が担当でございますけれども、御質問でございますので、食品の安全について申し上げますと、食品の安全については、国民の健康の保護が最も重要であると認識の下、科学的な知見に基づき必要な措置が講じられなければならないと思っております。 そこで、食品安全委員会では、食品に含まれる放射性物質について科学的知見に基づき客観的かつ中立公正に調査審議を行いまして、平成二十三年十月に食品中に含まれる放射性物質の食品健康影響評価を取りまとめ、厚生労働省に答申したところでございます。
○山本太郎君 環境放射線データベースというものがありまして、事故前の数値、これ調べてみると、全国的におおむね一キロ当たり〇・一ベクレル以下というのが水準だったんですよね。今、僕たちが与えられているのが一キロ当たり百ベクレル。ということは、今の安全基準というのは事故前に食べていたものの数値の千倍に当たる、そのような今感覚なんですよね。 このことについて、何よりも大急ぎで、子供たちの給食に使われる食材、限りなく事故前の数値に近づける努力というのを是非お願いしていただきたいんです、一刻も早く。この一キロ当たり百ベクレルを食べ続けて一体どのような人体に影響があるかというものは、これ医学的にも証明されているわけではないですよね。そのような中で、この安全基準を保ち続けるというのは非常に危険であると。特に、子供たちは大人と比べて放射線への影響、感受性、大人と比べて三倍から十倍、それ以上と言われる方々もいらっしゃいます。今、子供たちの食材を、特に給食、この給食というのは拒否できなかったりという部分もありますよね。是非、給食に使う食材、事故前の数値を意識しながら下げていただきたい。まず何よりも取りかかっていただきたいというお願いでした。 そして、続いての質問です。 先日の厚生労働省の説明資料、なぜ基準値は放射性セシウムだけなんですかという問いに対してこういう答えが返ってきました。放射性セシウム以外の核種は測定に時間が掛かる。厚生労働省からの資料によりますと、セシウム以外の核種はほとんどストロンチウム90だということらしいです。 このストロンチウム90の測定について、福島大学とJAEA、日本原子力研究開発機構などの共同研究で、約十五分でストロンチウム90を測定できる分析システムが開発されたと報道発表がありました。九月十八日にありました。このシステム、一刻も早く、早速に活用して、食品中のストロンチウム90、測定すべきだと思うんですけれども、厚生労働省、いかがでしょうか。
○政府参考人(新村和哉君) お答えいたします。 食品中の放射性物質に関する検査につきましては、放射性セシウム、ストロンチウム90、ルテニウム106及びプルトニウムを考慮に入れて設定した基準値に従い実施されております。この基準値は、委員御指摘のとおりですが、放射性セシウム以外の核種からの線量も含め、食品を摂取することによる被曝線量が年間一ミリシーベルトを超えないように放射性セシウムの濃度を設定したものでございます。このため、放射性セシウムを検査対象とすることでストロンチウム等から受ける線量も含めた管理が可能でありますので、食品のモニタリング検査におきましてはストロンチウムの測定は必要のないものと考えております。 なお、御指摘のございました福島大学を含む合同チームが放射性物質の一つであるストロンチウム90の新しい分析法を開発したことについては承知しております。新しい分析法は短時間で測定できるため、スクリーニング法としての利用が期待できるものではございますが、当該試験法は汚染水の測定を目的として開発されたと聞いておりまして、現在のところ、食品検査への利用可能性については確認がなされていないと聞いているところでございます。
○山本太郎君 ありがとうございます。 でき上がった食品を測定することもすごく大事だと思うんですけれども、何よりも、この元々のものですよね、食べ物ができ上がる土地、この土壌、そこの部分において広範囲にわたって本当に事細かにたくさんの核種を調べていくということが安心、安全につながるのではないかなと思います。今風評被害と言われているものは、ほぼ実害に近い形なのではないかなという個人的な意見を持ってしまうんですね、本当に。これが細かく調べられていけば、本当に、ああ、安全なんだなということにもつながりますし、そして海外に対して日本の食材というものもどんどん出していけることになると思うんですよね。済みません、話が長くなりました。 そして次に、東電原発事故収束作業員の方々の労働環境について質問いたします。 事故収束作業員の方々、最悪な労働環境の中、命を削りながら、本当に命を張って、我々が今日ここでこうやって話せるのも、そして今までどおりの生活を送れているように思えるような世界がつくられているのも、今収束作業員の方々がそのように命を削られて頑張ってくださっているからだと、本当に心からそう思います。 けれども、この収束作業員の方々、労働環境が劣悪なだけではなく、賃金を搾取されながら、労働の対価というものも手にすることなく、健康管理、放射線管理というものはずさんなままにされている実情があるのではないかと私は思ってしまいます。 そこで、まず厚生労働省に質問したいと思います。所管する労働安全衛生法の電離則、すなわち電離放射線障害防止規則、福島東電原発事故収束現場で厳格に守られていると断言できますか。
○政府参考人(半田有通君) 東電福島第一原発の作業員の皆さんにつきましては、御指摘のとおり、放射線量の高い環境で作業をしていただいております。こういったことで、被曝線量管理、健康管理などに万全を期していく必要があると考えてございます。 このため、私どもでは、被曝線量の低減、被曝線量の迅速な測定、評価、それから健康診断や日常的な健康チェック、こういったことを東電及び元請事業者に対しまして厳しく指導しているところでございます。 具体的には、一日当たり一ミリシーベルトを超えるような作業につきましては作業届というものを出していただきまして、被曝線量の低減対策などが適切に実施されているかどうかを確認するということをやってございます。あわせまして、継続的にこの発電所に対しましては立入調査を実施しているところでございます。これらの調査などによりまして不適切なものが認められれば、私ども、これらを厳しく指導していく、是正を指導していくということで取り組んでおるところでございます。
○山本太郎君 そうなんですよね。電離則、電離放射線障害防止規則では、作業員の方々に対して六か月に一度、特殊健康診断を実施するらしいんですね。例えば、被曝歴の有無の調査及びその評価、白血球数及び白血球百分率の検査、赤血球数の検査及び血色素の量又はヘマトクリット値の検査、そして白内障に関する目の検査、皮膚の検査、これらを実施するということなんですけれども、この健康診断というのが在職中のみなんですって。要は、職を離れてしまうと行われないということなんですよね。 厚生労働省、職を離れた人についても、緊急作業従事者に実施されている甲状腺検査、がん検診なども含めて、生涯にわたって健康管理に責任持つべきだと思いませんか。いかがですか。
○政府参考人(半田有通君) 先生の御指摘でございますけれども、御案内のとおり、福島第一原発で緊急作業に従事された方々、こういった方々に関しましては、御案内のとおり、ステップ2完了時までは私ども被曝線量限度を二百五十ミリシーベルトまで引き上げてございました。ということで、この方々に対しましては、専門家の検討会の報告も踏まえまして指針を定めてございまして、通常の作業限度でございます、五年で百ミリシーベルトという限度がございますので、この百ミリ、この辺りを対象といたしましてがん検診をやっていただくということをやっておりますし、離職後は、こういった方に対しては国が責任を持ってやっていくということをやってございます。 これ以外の放射線業務ですね、通常の放射線業務と全く同じということでございますので、この被曝限度を超えていない方々につきましては、法令に基づきましてこれまでどおりの放射線業務と同じ対応をやっていただくのが適当ではないかと考えているところでございます。
○山本太郎君 ありがとうございます。 東電原発の事故収束作業者に対する搾取の問題についてお聞きしたいと思います。 以前から、原発労働者の下請の構造ということに関してはいろいろ問題になっていたと思います。事故収束の現場でも、例えば東京電力、元請に八万円で発注したものが、何重もの下請の構造の中で末端の作業員たちは数千円しか受け取っていないという例があると聞きました。本当にそのようなことが行われているのか。先日の説明では、今年四月二十五日、東京電力の適正な労働条件確保のための元請企業の取組についてという調査結果は承知しているが、具体的な金額などは知らないということでした。 経済産業省、今後の事故収束や廃炉事業などで必要な作業員、労働者確保するためにも経済産業省が責任を持って適正な労働条件というものを確保するべきだと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(糟谷敏秀君) 廃炉汚染水問題への対処におきましては、厳しい状況の中、作業員の方々が安全に安心して働ける環境を整備することは不可欠だと考えております。 その観点から、具体的な賃金レベルに国が口を出すということは控える方がいいと思いますけれども、我々としましては、作業員の方々がしっかりと賃金や仕事の内容、作業環境などについて説明を受けられて、納得した上で働いていただくということが大事であるというふうに考えております。政府としましては、廃炉措置に向けた中長期ロードマップという中で、少しでも働きやすい環境を整備するために、作業員の作業安全管理ですとか放射線管理、健康管理等に継続的に取り組むことを定めて、その進捗を確認しております。 東京電力は東京電力で、元請各社に対しまして、作業内容や賃金の書面での明示、雇用主、雇主からの説明の徹底、作業員の理解と納得、合意したとおりの賃金の支払がされているかどうか、この点について確認作業に取り組んでいるというふうに理解をしております。国といたしましても、その状況を自ら検証しながら、必要に応じて東電の対応を促してまいりたいというふうに考えております。
○山本太郎君 本当にこの国のために、この国がこの先も続けられるように命を削りながら作業をしてくださっている皆さんです。その賃金の問題に関しても、労働者が納得したからというところではなく、本当に国が責任を持って、健康管理とともに、その賃金という部分に関しても、労働の対価を作業者の皆さんに収めていただけるような考えというものを是非進めていただきたいと思います。 それで、続いての質問なんですけれども、最後です、これ。特定秘密保護法案担当、森大臣、またよろしくお願いします。ありがとうございます。 この法案で、原発情報、特定秘密になるのかならないのか。済みません、一分しかないんで、ここまででいいですか。
○国務大臣(森まさこ君) 原発事故に関する情報は特定秘密になりません。 他方、例えば、警察による原発の警備の実施状況に関する情報については、別表第四号イに規定するテロリズムの防止のための措置に関する情報として特定秘密に指定されるものもあります。
○山本太郎君 そうなんですよね。先日、資料請求したんですよ、僕。ベトナムへの原発輸出の資料なんですけれども、もうこのようにほとんど真っ黒と。あっ、これ特定秘密、あれ、この秘密保護法案、通っていたのかと思うぐらいの内容なんですよね、もうほとんど真っ黒という。 是非ともこの線引きというか……(発言する者あり)あっ、済みません、失礼いたしました。 ありがとうございました。
○委員長(水岡俊一君) いやいや、終わりますか。御自分で判断して。
○山本太郎君 いいんですか。ありがとうございます。 是非この……
○委員長(水岡俊一君) まとめてくださいね。
○山本太郎君 秘密保護法、ここのライン引き、余りにもざっくりし過ぎていて分かりづらい。もっとはっきりと細かく、何が保護されて、そしてここまで踏み込めば犯罪になってしまうというようなものがもっと詳細に発表されないと、これ本当にこの国に住む人々の首を絞めてしまう、権利を剥奪してしまうような法案になりかねないなと思いました。 済みません、ありがとうございました。ありがとうございます。 ─────────────
○委員長(水岡俊一君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、浜田和幸君が委員を辞任され、その補欠として荒井広幸君が選任されました。 ─────────────
○寺田典城君 みんなの党の寺田でございます。よろしくお願いいたします。 危機管理対応についてざっくり聞きたいと思いますが、憲法九条の改正、それから今、集団的自衛権の問題等いろいろ話題になっておりますけれども、憲法改正については立法府が一番責任があるわけなんですけれども、これから、三分の二以上の賛成とかそういう論議じゃなくて、どういうふうに憲法を改正すればいいのか、国会の場で正々堂々と議論する余地があるのかないのか、官房長官にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 私たち自由民主党は、立党以来、憲法改正が党是でありました。そういう中で、昨年の四月の連休、二十七日に憲法草案というものも発表をいたしました。まさに二十一世紀にふさわしい、あるべき憲法の姿をそこで示したわけでありまして、広く国民に憲法改正というものを訴えてきたわけであります。そのことによって、一つの契機として、国民の間に議論が始まったというふうに認識をいたしております。 今後、国民の皆さんの間に更にこの憲法の議論が深まって、国会においても憲法のあるべき姿にそれぞれの政党、各会派の皆さんが積極的に議論をしていく、このことが極めて大事だというふうに考えております。
○寺田典城君 それで、今いろいろ議論になっております特定秘密の方に移っていきますけれども、保護法の問題ですね。 安倍内閣が標榜しているのはスピードと実行ということなんですが、私、地方自治経験した者からすると、なぜこんなに慌ててこの法律を成立させなきゃならないのかなと、私、率直にそう思います。 それで、特定秘密保護法の対象となる特定秘密というのはこのとおり四つあるわけなんですが、防衛、外交、それから特定有害活動の防止と、地方で関係あるのはテロリズムであります。ローカル・ツー・ローカルでは、外交も相当情報も入ってきますけれども、地方自治体同士で、州政府だとか省庁だとかであったり、そういう中でこの現行のテロ対策に関する法規制というのはどうなっているか、お聞きしたいと思います。現行の法規制、テロ対策に関する法規制ですね。
○国務大臣(菅義偉君) 現下のテロ情勢は、世界各地でイスラム過激派等による大規模テロが続発するなど、極めて厳しい状況になっています。 我が国はこうした卑劣なテロには断固たる態度を持って臨んでいくということの中で、あくまでも未然防止、このことを第一に考えています。万が一、重大テロが発生した場合には、閣議決定をいたしております重大テロ等発生時の政府の初動措置について、これに基づいて、総理又は官房長官を本部長とする対策本部の迅速な設置を通じて、警察、消防、海上保安庁、自衛隊が連携を密にして被害者の救助、被害の拡大防止、犯人の検挙等、政府が一丸となって対応することになっております。 いずれにしろ、テロなどの危機管理対応については政府が緊張感を持って今後も当たっていきたいと思います。
○寺田典城君 平成十五年に成立いたしました有事関連三法案、これ一年も掛かって武力攻撃対処法が完成しております。また、十六年には国民保護法が成立しております。これが現在の法規制になっているんですが、それで、この中で武力攻撃対処法の第三条第一項にはその基本理念として、武力攻撃事態等への対処においては、国、地方公共団体及び指定公共機関が、国民の協力を得つつ、相互に連携協力し、万全の措置を講じなけりゃならないと。また、同じように国民保護法第三条第四項も同じような規定があるわけなんです。 要するに、テロ対策というのは国と地方の公共団体が相互に連携してやれということなんですが、森大臣、これ、この法律を起案するとき事前に地方と打合せをしましたか。
○国務大臣(森まさこ君) 地方との打合せはしておりません。
○寺田典城君 いや、だから、地方と打合せもせずに、要するに、これは国の事務だから、地方は法定受託事務だからといって、現場は地方なんですよ、率直に言って。何か起きた場合は、その長、これが総理になるのか総務大臣を経由してくるのか分かりませんが、私たち、その指示の下で行動しなきゃならないんです。それを、そうすると、私たちは説明責任があるわけなんですよ、避難する場合でも。どこに避難させるか、どの工場を止めるかとか、そういう一番大事なことを地方と打合せもせずに、この法律を提出する自体がおかしいじゃないかと、私はそう思っています。(発言する者あり) 森大臣。森大臣でもいいし、どなたさんか答えられる人、答えてください。
○国務大臣(森まさこ君) 国内でテロが発生した場合についてお尋ねかと思いますけれども、都道府県知事が行う住民の避難措置のために不可欠な情報でございますが、住民の避難の措置のためのこの情報は特定秘密にそもそも該当いたしませんので、これはすぐに警察から都道府県知事に当然に提供されることとなります。
○寺田典城君 現場では知事がそれを命を受けてやるわけですが、県警の警察本部長が全部責任取れますか。それから、知事は、そのことを、指示に従えないと、心情的にも良識的にも、そういうときだってあり得るんです。その場合は総理大臣が是正勧告とかいろいろ国が代行だとか、そういう法律にもなっているんですけれども、ある面での説明というのは聞かざるを得ないんですよ。その辺をどこまで出すのか出さないのか、そのことも想定せずに物を決めていく自体が私はこの法律というのはどこか欠陥があると思うんですよ。どう思っていらっしゃるんですか。
○国務大臣(森まさこ君) 住民の避難に関する情報は特定秘密に該当いたしませんので、警察からすぐ知事に提供されることになります。そのことについて御懸念をお持ちだということでございますけれども、別表に該当いたしませんし、今後また有識者の皆様の御意見を聞いていく上で、委員御指摘のような地方の御意見も聞いて、そこには当たらないということを明確にしてまいりたいと思います。
○寺田典城君 平成十六、二〇〇四年ですから十六年、国民保護法です。その前に武力対処法というのは一年半掛かって作ったんです。地方も非常にどう対処したらいいのかということでした。 公務員という行政の、ある面では、よく御存じでしょう、三権分立になっていますけれども、この中で行政の優位性というのはいつも取り上げられているんです。役人が情報を知り得たものを秘匿して、もし認識ある過失みたいなことで行動もしなかった、出しもしなかった、長に何もしゃべらないと、それで支度しなさいということできますか、それは。対応しなさいということを。
○国務大臣(森まさこ君) 議論がかみ合っていないような気がいたしますけれども、そもそも住民の避難に関する情報は特定秘密の対象になりませんので特定秘密に指定をされておりません。ですから、公務員の方がその避難に関する情報の提供、例えば警察が知事に提供を拒むということはあり得ないものと考えております。
○寺田典城君 そうすると、特定秘密の開示対象者に知事がなるわけですか。今、知事には情報は提供するでしょうという話ありました。
○国務大臣(森まさこ君) 御質問の趣旨が必ずしも明確ではございませんが、住民の避難に関する情報は特定秘密ではございませんので、通常、警察から知事に提供されるということです。特定秘密ではありませんので、知事の方が例えばその取扱者になるとかならないとかいう議論も生じないものと考えております。
○寺田典城君 特定秘密に当たらない、法定受託事務であるということもよく存じた上で物を聞いているんですよ。 誰が責任取るんですか、最後は現場。県警本部長が取るんですか。もし、いろんな生命、財産の事象が起きた場合ですよ。
○国務大臣(森まさこ君) 委員の御説明の趣旨は、特定秘密にならないということを認識した上での御説明であるということでございますので、特定秘密でない住民の避難に関する情報を提供しなかった場合には、もちろんそれは責任は生じますでしょうけれども、本法の、特定秘密保護法の上での問題ではないというふうに考えます。
○寺田典城君 私が心配しているのは、役人というのはどちらかというと秘匿しながら物を操作していくという、そういう習性があるんですよ。これが悪用されたらどうなると思いますか。もう少し具体的に、地方にだってこの範囲だったらこうですよということを道筋を付けるのが立法の起案者の責任じゃないですか。
○国務大臣(森まさこ君) 当然、悪用されないようにしていく措置は必要なものと考えておりますので、基準を明確にしてまいりたいと思います。
○寺田典城君 悪用されないって、今までそうしたどういうたくさんの事例があったかということだけは、それはよく調べておいてください。残念ですが、この辺に止めておきます、これは。 私、消費者庁の関係にかかわりました。今、安倍内閣はデフレから脱却するということで消費拡大を狙っていますけれども、その中で、日本再興戦略で消費者の安全、安心という社会をつくるということになるんですが、GDPの約六割は消費ですね。基礎的な消費というのは三割ぐらいあると言われています。私、聞いてびっくりしたんですけれども、消費の事故というのは三兆六千億ぐらいあるらしいんです、推計なんですが。 それで、消費者の政策の推進について予算というのは、それこそ、何というんですか、当初予算で二十億ぐらいしか付いていないんですよ、政策の推進で。そしてそれが、麻生さんのリーマン・ショックのときの補正だとか、今回の復興特別会計の補正だとかで約三百億ぐらい、二十五年まで付きましたのかな。これで消費者行政をやっていけと、地方行政からの立場から見ると、もっと消費者庁がある面では指導なり何なり地方に対してできるようにならなければ、これから新しい時代の消費活動、エネルギーだって省エネの生活だって何だって、そういうものを明らかにせざるを得ないときに来ているんですよ。その辺をどうお考えになるのか。これはどなたさんですか、官房長官ですか。 はい、どうぞ、森さん、まともに答えてね。
○国務大臣(森まさこ君) 安倍内閣が三本の矢を強力に推進する中で、成長戦略の目指す、消費が増え新たな投資を誘発するという好循環の実現には、健全で活気と厚みのある消費市場の構築が不可欠でございます。 委員御指摘のように、地方の消費者行政の活性化もその中でまた不可欠でございます。ですので、私が消費者担当大臣になりまして、地方行政の活性化基金、これも今までよりも更に積み増しをいたしまして、さらにその上で、当初予算を獲得し、その当初予算は地方の裏負担をなしという思い切った初めての措置を講じまして、地方消費者行政にインセンティブを与えまして、消費者行政が地方で一層展開されるようにしてまいりました。 さらにまた委員の御指摘を踏まえまして、消費者行政が強力に推進できるように頑張ってまいりたいと思います。
○寺田典城君 地方行政が消費者行政について、いろんな生活センターとか持って、それ目標を立てて設定していくときに、地方が全部いろんな課題、市町村行政が苦情も来るわけですから、それを復興特別会計だとか補正予算で二十五年度限りまでの基金とかでやっているんですけれども、それでは異常なんですよ。だから、まともに取り上げて大臣頑張ってください。そういうことです。あなたとはどうも行き違いばっかりあるようなんですが、そういうことで、別に移ります。 交通事故の死亡者というのは、二十四年は六千四百十四人でした。二十七年まで三千人にしたいということなんですが、家庭内で不慮の事故による死者数、亡くなった方というのは平成二十二年度で一万四千二百四十九人だというんですね。これを減少させるために警察としてどのような取組ができるのか、ひとつお聞きしたいと思います。
○国務大臣(古屋圭司君) 警察は、こういう法律がございまして、警察等が取り扱う死体の死因又は身元の調査等に関する法律がございまして、死因が同種の被害を発生させるおそれがある場合は関係機関に通報しましょうねという制度はこの法律でできておりまして、現場で実際にやっております。 それで、そういった情報は、仮に捜査を何かしているという場合でしたら、捜査の支障にならない範囲内で情報は関係者に提供を図って相互に連携をしている、だから、そういった情報を基に、場合によっては関係者あるいは関係省庁が連携をして、こういった不慮の事故防止のための今後の対応に活用するということは可能だと思っております。 しかし、一方では、一万四千人という御指摘……
○寺田典城君 短く答えてください、時間ないから。
○国務大臣(古屋圭司君) ああ、そうですか。じゃ、何か御質問があったらまたお答えしましょう。
○寺田典城君 二十七万人ぐらいいらっしゃいますね、警察官が。消費者庁は二百八十人とかって言っておりました。私は、市長時代は市民生活部長に県警の幹部を連れてきたりして、いろんなそういう対策もしていました。それから、知事時代は警察と人事交流でそういう対策もしています。どうか、こういう一万四千人の命も大事ですし、それからいろんな消費の詐欺もありますから、よく公安委員長として連携するようにお願いしたいなと思います。 次に、女性の活力、子育てなんですが、女性の人事課長、採用したらいかがですか。これ私、過去の県知事時代、二人の女性課長を採用しましたらまるっきり男性の意識も変わってきました。思い切ってそれを、各省に女性の人事課長をつくりなさいというような指示、出してもらえますか。
○国務大臣(森まさこ君) 国家公務員の登用について、女性が人事担当課長に登用された例は既に数件ございますけれども、政府としては指導的地位に占める女性の割合を二〇二〇年までに三〇%程度とする目標を定めておりますところ、依然としてまだその登用の女性の割合は低いわけでございますので、委員の御指摘も踏まえまして、人事担当課長も含めた管理職への女性登用についてこれからも積極的に促進してまいりたいと思います。
○寺田典城君 成長戦略について、総合特区制度だとか、その特区制度というのは地方自治体から見るとこれ面倒くさくて、こんなのをなぜつくるんですかって聞きたくなるんです。どぶろく特区ぐらいですね、今進んでいるのは。あと何が進んでいるかというと、ほとんど使われていないというようなことなんですね。 その中で、農業分野を成長戦略として持っていきたいということなんですが、私は今、減反政策とも併せて、減反政策は廃止すべきだと思っていますし、農業の成長戦略は進めるべきだとも思いますが、どのような形で成長戦略として農業を持っていくか。 私から見ると、今までもいろんな方々と議論をしているんですが、日本の国というのは、成長戦略は農業からいけば、大規模農家も、それから小さな生きがい農業をやっている人も一緒に引っ張っていこうというような考えが間違っていると思うんです。ですから、成長戦略として農業は農業で大いに進めるべきだと思うし、生きがい農業については、はっきり言って社会政策として農地、水、環境とか守るとか、そのような形をしっかり分類して進めていかざるを得ないんじゃないのかなと、その辺の、農業の大臣じゃないんですが、成長戦略担当大臣としてどう考えていらっしゃるか。
○国務大臣(甘利明君) おっしゃいますように、農業を一律に同じ政策で取り組んでいくというのはかなり無理があると思います。委員御指摘のとおり、産業政策として地域経済を支えていく部分と、それからどうしてもそういう産業政策になじまない部分は確かにあります。そこは地域政策、社会政策として多面的機能等々ありますから広範囲に支援をしていくという、御指摘のように二つの考え方で取り組んでいくと。 地域の一次産業を振興しないとやっぱり地域経済というのは振興していきませんから、そこは産業政策の視点をどう織り込んでいくかだというふうに思っています。
○寺田典城君 是非、生きがい農業も含めて、何というか、福島原発跡地なんか見ますと、もうあれを農地に復興できるかというと、一旦遊休農地になって荒らされておったらもう回復できないですよ。だから、そういうところも含めて、民間参入から遊休農地にしないとか放棄地にしないとかそういうことも含めて、政策を間違いなく進めていただきたいなと思います。 時間になりました。あと二分しかありません。 グローバル化に対応をする人材強化のためにどういうふうな政策をしていくかと。今年度の補正予算というのは五兆円ありました。私は、そのうちの一兆円近くを教育、人材育成に注いだ方が日本の将来のためになる、私は確信しているんです、そのように。インターンで中小企業から海外に出して、例えばインドに出してインドウエーはこうだとか、それから学生も留学させるとか。それから、そういう方々、まあ今所得格差の時代ですから、要するにお金ない人だってチャンスは平等に与えるとか、そういうことが私、日本の再生には一番つながると思うんですよ。ところが、それが見えないんですよ、残念ながら。その辺をどう、大臣、考えていらっしゃいますか、甘利大臣。
○国務大臣(甘利明君) 日本再興戦略では、人材基盤をしっかり育てていくということは大事なインフラの一つだと思っております。 ですから、例えば意欲と能力のある学生は希望すれば全員が留学できるとか、これは意欲と能力ですから能力のない者も手を挙げれば全部海外に出すという意味じゃないですけれども、意欲と能力のある者は意思さえあれば全員が海外留学ができるとか、あるいは国際語たる英語が第一外国語としてもっと無理なく受け入れられるような環境をつくっていくと。例えば、成長戦略の中では、もう二年後にはいわゆるキャリア試験にはTOEFLを導入していくと。そうすると、大学教育が変わり、高校教育が変わります。いっそのこと小学校の低学年からネーティブの教え手を入れて、無理なく生活の中で国際語が習得できるようにしていこうということも成長戦略の中で考えているところであります。
○寺田典城君 時間でございます。どうもありがとうございました。一に教育、二に教育、人材育成で考えてください。よろしくお願いします。 以上でございます。
○荒井広幸君 新党改革の荒井です。 冒頭、官房長官、お忙しい中をありがとうございました。お礼申し上げます。 私の通告はかなり解説的でございまして何ページにも及びます。委員の先生方とも共通認識を持ちたいものですから少しお手元に配付させていただいた資料とともにお話ししますが、この移住というペーパーを御覧をいただければ幸いでございます。 私は、ICRP勧告にはあるけれども、日本の基準になかったものがあったんです。移住という概念です。そして、三月十一日を迎えました。二〇一一年三月二十五日の経済産業委員会で私はペーパーとともに提案をしたのがこの移住でございました。当時は大変な状況下でありましたから、これまでの政策の実施でやむを得ない面もあったことを理解します。しかし、今、除染して帰還するという考え方から将来の健康リスクを考えた、居住コンセプトと言っています、これはチェルノブイリ法でもそれに近い概念をロシア・チェルノブイリ法は言っております。居住コンセプトに基づく移住の政策を導入するべきときに来たと考えて官房長官に御提案をするわけですが、いましばらく読ませていただきます。自分の書いたものでございます、念のためです。 避難指示区域、すなわち高線量地域から避難している方々には帰還したくとも様々な理由から帰還しないという意向が多くなっています。このことは、今年六月に政府が発表した住民意向調査を始め各種アンケートからも明らかとなっています。最大の帰還にちゅうちょしているのは、これは健康被害なんです。放射線被害なんです。そして、早稲田大学の辻内先生という方も、PTSD、外傷後ストレス障害という分析で東京、埼玉の方々、避難された方々を調査ずっとされまして、様々なデータを言っていらっしゃいます。 もう既に明らかとなっているように、実質的に移住を希望する人が増えているということです。除染して帰還するという一方通行の考え方ではなく、避難者の意思を尊重した双方向の政策が求められています。基本的人権問題や多様性を認めた選択肢を用意すると、そういう発想ですね。 ここで、居住コンセプトについて、委員の先生方また官房長官に御説明をさせてください。 住民の意向と多様性を認めつつ、居住コンセプトというのは曖昧では駄目なんです。将来の健康リスクを考えた放射線被曝を低減させるための居住の考え方です。これを導入していくことが必要なんです。子ども・被災者支援法で一定の線量を決めて、それに基づいて支援策をそれに応じて多様にやっていきましょうと言いましたが、結局、一定の線量は示されませんでした。ここが相変わらず問題なんです。二十ミリシーベルトと国は言いながら、言い切れないんですね。 で、ここは問題のコアなところなんですよ。居住コンセプトに基づく移住の考え方はチェルノブイリ法にヒントがあります。一つは絶対立入禁止地域をつくります。二つは義務的移住地域をつくります。これは居住できません。三番目は選択的移住という整理でしております。 私が申し上げる居住コンセプトの背景には、政府が年間二十ミリシーベルト以下なら安全であると発信してきたこと、これは細野ワーキンググループ報告で、二〇一一年十二月二十六日の低線量被ばくの管理に関するワーキンググループで、ここで二十ミリって決めているんですね。これが根拠はといえば、国際機関の報告書を論拠として科学的だと、まあこういうところから引っ張っているわけです。 しかし、私が注目しているのは、二〇一一年四月、あの大惨事があった一か月後に、キエフにおいてウクライナ政府報告書、国家の威信を持ってウクライナ政府は出しました。二百四十万人、独自の調査方法です。一人一人の被曝量が分からない期間が四年から五年ありました。旧ソビエト時代でありましたから、伏せられていた。そこで言っていることは、時間がたつと大人にも健康被害が多く出ているというその現実を切実に訴えている。ところが、国際機関はこれをはねつけているわけです。 今般の、私ども会派で行ってまいりましたが、現地視察というのは、医療や住民の方を含めて様々にいろいろ言われていますから、確認的に視察に行ってまいりました。国際機関の報告書が拾えていない健康面での懸念を示す事実が多くありました。答えが一つになっていない、こういうことも確認したわけです。 こうしたことから、科学的、医学的エビデンスを考慮しつつ、絶対安全とも絶対危険とも言えないという立場に立つべきでありましょう。将来の健康リスクを考えた健康政策、政治判断と言ってもいいです。政治判断で厳しいところに数値を持って、予防的、医学的観点に立った、予防医学的観点に立った判断の下に居住してもいいとか悪いとかということをつくるべきなんです。その基準となるのが年間の追加被曝量でありますが、チェルノブイリ法では年間一ミリシーベルトとされているところです。この線量は非常に重いものですから次回にさせていただきますが、チェルノブイリの例を引かせていただきます。 チェルノブイリ法というのは、簡単に言えば三つあります。ベラルーシ、ウクライナ、ロシアです。基本的には一緒です。年間一ミリシーベルト未満を通常の居住地域とします。一ミリシーベルト以下は通常。年間一から五ミリシーベルトの地域を選択的移住地域にします。この、選択的ですから、年間の被曝量をどう見るかが問題ですから、住み続けるという選択してもいいんですけれども、移住権の付与されていますが、住む場合は放射線被曝を低減するために子供たちは休みごとに保養所に行って勉強するとかサナトリウムを活用する、こういう工夫の下で線量を下げていくということをするんですね。 次に、五ミリシーベルトを超える地域は強制的移住あるいは義務的移住地域として居住は認められていません。また、更なる事故のことを考慮して立入禁止を、チェルノブイリの場合は原発から三十キロ圏域は絶対立入禁止です。放射線量にかかわりません。これを設定しているんです。 福島第一原発でも汚染水問題などなどで事故が収束していない。この上に余震が頻発するなど、万が一の事態に対する懸念は払拭できていません。住民意向調査もこれを非常に心配しているんです。汚染水ばかりに注目が、汚染水といえばそっちばかりに目が行きます。そこも絶対にやらなきゃならないことですが、今後、予期せぬ事故が起きぬように全般の対策を怠ってはなりません。 では、どういうふうにして除染というものとの絡みを見たらいいか。これは各自に自己判断をさせてはならないということです。また亀裂が生じます。何だ、おまえは引っ越したのか、おまえは帰るのかと、家族の中でももう分断が起きています。放射線、原発の心の被害というのは大変なことです。分断が起きるということです。ですから、国が判断をするということです、官房長官。各自に自己判断させてはなりません。こうした健康リスクを考えた居住コンセプトを導入することによって、結果的にです、あくまでも結果的に、進んでいない除染対策が柔軟かつ集中的に行えることになります。 では、帰還を目指して行政として町づくりをしている、これは例えば双葉郡等々の場合ですが、町村はそれぞれ残します。残しますが、特区的にして、国直轄の市町村指定で支援をしていくということをしていきます。除染は計画的に続けてやっていますが、急ぐところとスピード、これを調整できますし、集中をどこに向けるかもできていきます。これで足りない人、そして予算というものの効果を上げることができます。移住のためにも、結局は居住環境を整えていきますから資金的に国が用意できるものも出てくるわけで、それを移住のために対策として出すということになっていくわけです。 関東、東北に原発から離れて一定の線量、少々高い地域がありますけれども、この地域は早期に一定年数の間に徹底的に国直轄で除染をして、線量を下げて居住環境を整備していくということにしていきます。ですから、選択しなくても大丈夫になる、移住しなくても大丈夫になるというふうにしていきます。こういうことを、官房長官、考えていくわけです。 少し移住という概念が出てきていますが、あくまでも健康政策として、科学的、医療的根拠よりも厳しくして、予防原則に立ってこれを設定して、そして選択権を与えていく。あるいは、ここは駄目なんですよと、国が本当に原因者として、事故を起こした原因者として東電と一緒に謝りながら移住をお願いするという段階に今入っているということなんです。そして、結果的には、結果的には、そうしたことをすることによって中間貯蔵施設という、そうしたボトルネックも決まっていくものだろうと私は考えております。 放射線量については、今回は移住ということを非常に議論を起こしていただきたいがためにここだけを取り上げます。線量についてはまた改めて機会にさせていただきたいと思いますが、官房長官、先ほども経済産業大臣と話をしてまいりました。官房長官、こういうときに至っていると思います。移住を含めて、官房長官、そういう段階に来たと思いますが、いかがお考えになりますでしょう。
○国務大臣(菅義偉君) 委員のこの健康政策としての居住コンセプトをつくるべきだと、そういう中で居住地域と選択的移住地域、強制移住地域、立入禁止区域と、こういう形の中で行うべきだということであります。まさに現地の実態について熟知していらっしゃる、私は委員のこの提案だというふうに受け止めております。 特に、これは政府での直近の住民意向調査によっても、帰還困難区域のように放射線量の関係で帰還が難しい地域では戻らないと考えておられる方が約三割から四割程度、判断に迷っていらっしゃる方がやはり三割から四割程度いらっしゃるというふうに承知をいたしております。 委員御指摘のように、このような様々な被災者に対応したきめ細かな選択肢を提示していくことは重要な課題であるというふうに政府は認識をいたしております。そのためにどのような施策が適切なのか、政府でこれ検討してまいりたいと思います。
○荒井広幸君 本当に官房長官の被災者に寄り添うという立場からの発言に敬意を表します。検討していただける、大変有り難いです。 これは市町村長や議員の方や住民の方から言わせたのでは駄目なんです。それぞれの選択肢や考えがあるんです。国が起こした私はこの事故だということを申し上げているはずです、東電と国が。国が前面に出るなどということではなくて、責任を感じてやっていただけるという、そういう心を込めた官房長官の意見と思い、是非検討を進めてください。 そのときに、皆様方、もう一回このでっかい紙を御覧いただきたいんです、官房長官そして関係の役所の皆さん。 線量を健康リスクで考える、ここが一番のコアです。その次には年齢、子供が年齢が低い方が弱いですから。そして家族構成も考えなければいけません。家族で若い夫婦が子供を持っている場合もあるし、おじいちゃんの場合、おばあちゃんの場合もある。その次は私権を制限したんですから、避難指示区域は私権の制限という形でも別な意味でのこれは責任を国は持ちます。そして、線引きで随分苦労しました。今までの政権も今の政権も苦労されている、役所の皆さんもそうでしょう。面引きしましょう。面引きなんです。 そして、チェルノブイリに行きまして皆さんの御意見を聞いて、もう一つの重要さは、移住したがための困難な問題に直面したということを絶対忘れるなと、こう言われました。これも考慮して進めていかなければならないということでございます。 どうぞ、いずれにしても、自己決定権のような、自主的避難者みたいなことを生まないために、国が責任を持つということです。賠償の、官房長官、見直しに今入っていますから、賠償の見直しのところに絡みます。 それから二つ目の見直しは、規制委員会に、帰還するために放射線量をどの辺に見てどういう防護措置をとるかということを規制委員会に依頼して十二月までにまとめろって言っていますから、それとも連動しますので、どうぞ十分目を広く持っていただきまして、この辺考えていただきたいというふうに、官房長官の検討をするということを好感を持って感謝をしながら、その点は終わらせていただきたいと思います。 次は、東電来ていただいていますね。東電の方でお尋ねします。 東電を会社更生法を適用する場合には、電力債、社債が問題になっている、こういうことが常に言われます。では、社債は四・四兆円になるんでしょうか。これが誰が引き受けているか、企業名等は把握していますか、東電。
○参考人(石崎芳行君) 御質問ありがとうございます。 社債につきましては、残高四・四兆ほどになっておりますけれども、そのうちいわゆる公募債、これにつきましては三・六兆となっております。残り〇・七兆が私募債ということになっておりまして、この公募債につきましては不特定多数の方に引き受けていただいているものですから、保有者を特定することは私どもではできないということは御理解いただきたいと思います。 一方、私募債の方でございますけれども、これは事故を起こしてそれ以降、総合特別事業計画に基づいて今責任を果たすと、そして会社の再建もするということで今鋭意やっておりますけれども、その中で金融機関から御支援を受けるために発行させていただいたものでございます。これにつきましては個別の契約に基づいたものでございますので、どこが引き受けたということにつきましては御容赦いただきたいと思います。 以上でございます。よろしくお願いします。
○荒井広幸君 質問されるというのは有り難いことじゃなくて、恥ずかしいことなんですよ。責任感じてください。 じゃ、東電や日立や三菱重工、原発関連企業、あるいはこういう人たちが現地で一生懸命頑張っていただいている、関連の人まで出していただいているからそこは有り難いんですけれども、そういうところの引受手とかどれぐらいの額とか、生損保、金融機関の名前は私募債では出せない。こういう状況で一体、国民にだけ負担が行って、電気料金で上がるという負担も含めて、これで納得できると思いますか、官房長官。 それで、金融庁、来ていただきました。金融庁、もう私、質問を変えているわけですから、ここでは脈絡なくなっちゃうと思いますけれども、金融庁は私が言ったような指摘について具体的に把握していますか。
○政府参考人(遠藤俊英君) お答えいたします。 東電がどのような企業についてその社債を引き受けてもらっているか、あるいは各々の引受先がどの程度の金額を引き受けているかということに関しては、金融庁といたしましても、東電の開示書類、これは、社債を発行する場合には発行登録書、それから継続的にその社債を発行している場合には有価証券報告書、毎年一回提示しておりますけれども、こういった開示書類によるしかございません。こういった開示書類の中には最終的な引受先の記載がございませんので、申し訳ございませんけれども、金融庁としても把握しておりません。
○荒井広幸君 分からない中で大変な支障が出てくるんじゃないかということが実は独り歩きなんじゃないでしょうかね。 ですから、全てのこの東電の在り方ということで考えると、今度の汚染水問題での前面に、前に出るというのが出てきました。それから、居住するしないということも含めて、居住コンセプトに基づく移住というのも出てきます。こういったものを考えていくと、東電の存在をどうするかということは非常に重要な課題になるんですよ。そのときに秘密が多過ぎる。不利益だといって実はそれを喜んで、不利益ということをやらせて利益にするというときも、時々東電というのはあるんです。 この間、経済産業省で私が言いましたが、私が県会議員になってから三十年、もう度々事故や故障が何十回あったかというのを三十ページの書類で、福島県の書類を見ていただければ分かるとおりですよね。そういうことでは判断ができないんです、官房長官。そして、私はこうした方々に責任を取ってもらうべきだという立場に立っています。そこを若干、汚染水処理と一緒に議論進んでいるのは心配に思っております。ここは官房長官に要望しておきます。 官房長官、電気事業法、これは衆議院通って参議院に来ます。この間、廃案になって、時間切れ廃案ですからそんなに時間は掛からないと思いますが、汚染水対策や先ほどの居住コンセプトなども含めて、電気事業法もどんどん変わっていきます。電力の自由化です。これも併せて考えていけば、東電の経営形態や在り方をどうするかという問題は既に避けて通れません。今までの賠償機構で支援するというやり方だけでは問題になってきてできない。しかし、責任は、東電と国は共犯であります。軽くすることだけは絶対あり得ない、この根本に私は立っているんですが、官房長官のこの東電の在り方、避けて通れないと思いますが、どういうお考えでしょう。
○国務大臣(菅義偉君) まず優先しなきゃならないのは、廃炉・汚染水対策を確実に実施をして電力供給の安定化、ここがまず私は優先すべきだというふうに思います。さらに、汚染水対策を始めとして関係者が総力を挙げて取り組まなければならない中にあって、緊張感を持って現場に臨んでいる東電人材の士気を損なわないようにしなきゃならないというふうにも思います。 また、今委員が言われましたけれども、電力システムの改革によって新規参入の促進が図られ、まさにこの競争環境が整備されていくことになりますけれども、発送電の分離等も行っていく予定であり、一般的に、電気事業者の今後の経営の在り方については、これらの事業環境の変化を受けて、各事業者においてまず適切に判断していくことが大事だろうというふうに思います。 こうしたことを考えるときに、東京電力の在り方についても、廃炉・汚染水対策、賠償、安定供給という果たすべき役割を確実にやはり履行していく、このことが大事だというふうに思います。そのために経営形態の在り方がどうしたらいいのか、それはまず東電において検討することだろうと思います。そうしたものを踏まえて国としてもしっかり考えていきたい、こう考えます。
○荒井広幸君 いささかそこは考えが違うんですが、そもそも国の、原因者としての責任を認めていないがためにずうっとしわ寄せが来て、結果、住民の皆さんの意向調査をしてこうだったというところをつかまえてきているわけなんですね。全てここなんですよ。これを、政権が替わったことを機に、副長官もいらっしゃいますけれども、私は大きく大転換する、国の責任を認める。 つまりは、国会事故調が言っています。国会事故調は責任を追及する機関でありませんでしたから最終報告からは除きましたけれども、しかし推論できるわけです。安全対策を怠って三月十一日を迎えてしまった。その責任が国と東電のなあなあ、そういうことを含めてあったということを言っているわけですから。これ裁判すれば、推論、有罪ですよ、国は。国家賠償法に係るような話や、つまりそれはどこかといったら、水俣も同じです。長崎の原発問題も同じです。古くは足尾鉱毒事件にまで端を発するような、国が常に自分の責任をどこかになすりつけ、そして曖昧にし、そういう形で来たその全てのツケを、NSC法案や特定機密のように六十七年を総括されるために法律を出すならば、どうしてこういう点をもう一回総括していただけないのかと思うんですよ。 どうぞ、この東電の経営形態ということは、東電に責任を負わせつつ国も共犯である責任を果たしていく、そういう観点以外にこの問題は解けない問題だろうというふうに思っております。この点を官房長官に申し上げたいと思います。 結びになりますけれども、官房長官が安倍内閣の要で御活躍をされているところを私は敬意を持っております。 NSC法案、今度の、賛成でありますけれども、特定いわゆる秘密保護法案については、いささか懸念があります。長い間のこれは課題であります。今回だけで通すということは果たしていかなることなんだろうと。もっと国民の疑念に答えるという、時間を掛けてやって何の問題があるんだろうと、急ぎ過ぎているなと私は思いますから、十分この点も考えていただきたいと思います。 衆議院では七日に通るやにも聞いています。もうどんどんどんどん今度は特定機密に行くでしょう、秘密に行くでしょう。私は、急いでどういう理解が取れるのかなと、そういったところを大変懸念しておりますので、懸念の心持ちも御理解いただきたいと思います。 最後に、一分だけありますので、アベノミクスの三本の矢、うんと応援しているんです、私は。しかし、何か企業に対する減税とか投資ばかりで、家庭に対する投資という観点がうんと少ないと思っているんですよ。 ですから、どうぞ、実需は家庭にあるんですから、エネファームなどのいわゆる水素電池、今までガスでお湯を沸かしていましたが、ガスで発電をして、ついでにお湯を沸かすと、こういう時代にあり、あと二年後には水素自動車が走り出すという時代です。日本に大きな世界に対する経済効果も利便性も提供できる時代になりました。どうぞ家庭というところの負担を取ってあげる、特に電力の負担があるんですから、発電してお湯に変えるという、例えばエネファームのような家庭燃料電池というのを進めていく、これをどんどんやっていただきたいと思いますが、どなたが答えていただけるんですか。どんどんやりますという人に答えてもらえればいいんです。いかがでしょう。
○委員長(水岡俊一君) 時間ですので、お答えは簡単にしてください。
○政府参考人(高橋泰三君) 簡単にお答えさせていただきます。 エネファームは、委員御指摘のように、化学反応によりまして発電をするということで、熱も有効利用できるというものでございます。私どもも市場投入に向けて最大限努力してまいりたいと思っております。 以上でございます。
○荒井広幸君 終わります。
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。 まず、深刻化する非正規雇用の問題について、菅官房長官に質問します。 日本では、この二十年間に正社員が五百万人減り、非正規雇用が一千万人増えました。国税庁の調査では、正社員の年収は四百六十八万円、非正規は百六十八万円となっておりまして、非正規雇用の増大が労働者全体の賃金を引き下げているという状況になっております。 安倍総理はさきの参議院予算委員会で、非正規が増えていけば、労働条件は正規の方より悪いわけですから、これは改善をしなければならないと述べた上で、大切なことは正規になりたいという方に対してはしっかりとチャンスが開けている社会をつくっていくことではないか、非正規から正規に移りたい、正社員になりたいという方々がその道がちゃんと開かれていることが大切だとの認識を示されました。これ大事な認識だと思います。 官房長官も、総理の言うように非正規雇用から正規雇用になりたい人に道が開かれていることが大切という認識おありでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 私も全く同様です。
○山下芳生君 総理も官房長官も非正規から正規に道が開かれていることが大事だという点では共通の認識をお持ちだということが確認されました。 そこで、具体的な実態を紹介したいと思います。二〇〇八年のリーマン・ショック後の派遣切りで、仕事を失った労働者が数十万人の規模で生まれました。仕事と同時に住まいまで失った労働者も多く、これは社会問題となりました。 実は、自動車産業ではその際大量の派遣切りをしたわけですが、その後、二〇一〇年以降、期間社員を次々と雇い入れております。今も各社が期間社員募集を行っております。しかし、期間社員を大量に募集する一方で、大量の期間社員の雇い止めが今広がっているという問題が生まれております。 三十三歳のAさんのことを紹介します。Aさんは二〇〇六年からいすゞ自動車で派遣労働者として働いてきました。リーマン・ショック後に派遣切りされ、その後別の派遣先企業で二年間働きましたけれども、そこも仕事がなくなったと派遣切りをされてしまいました。そのときにいすゞ自動車が期間社員を募集していると知って、Aさんはやっぱり自動車造りがしたいとインターネットで調べて募集に応じました。真面目に働いていれば正社員になれるかもしれないという期待を抱きながら、二〇一一年の三月から三か月ごとの更新、契約を十回更新して、今まで三年近く働いておられます。派遣労働者として働いてきた期間も加えますと、Aさんはいすゞで六年間働いてきたわけで、かなりの経験を積んでおられます。時には正社員に仕事を教えることもあったというんですね。 ところが、今年の夏以降、Aさんの周りの期間社員たちが勤続三年前に次々と雇い止めされております。いすゞでは先月だけでも藤沢工場と栃木工場で少なくとも二十人以上が雇い止めされたといいます。生産がこれ低下したからもう期間社員が必要なくなったということからではないんです。いすゞの売上高は二〇一〇年以降着実に伸びております。なのに、勤続三年直前の期間社員を一律に三年を前にして雇い止めしているんですね。一方で、そうすると人が足らなくなりますから、いすゞは大量の期間社員を新たに募集し続けているわけであります。工場では毎週のように新規に採用された期間社員たちが十人ぐらい見学に来ているという報告を受けました。 そこで、菅官房長官にお聞きいたします。 いすゞは勤続三年直前の期間社員を大量に雇い止めする一方で、新たに期間社員を大量に採用しているわけです。要するに、仕事はずっと継続しているのに労働者は大量に入れ替える。個々の企業の問題としてはお答えにくいかもしれませんが、こういうやり方について、これおかしいと思いませんか。仕事はあるのに労働者を入れ替えている、不合理だと思われませんか。
○国務大臣(菅義偉君) 委員言われましたように、個別の企業に関することの意見は差し控えたいというふうに思います。 ただ、一般論として申し上げると、やはり有期労働契約の締結に当たって更新の上限を設けるということは直ちに違法、無効となるものではなく、仮に紛争となれば、これは裁判所において様々な要素を総合的に考慮して個別具体的に判断されるものと承知はいたしておりますけれども、しかし今のような現状を考えたときに、雇用不安定、そして賃金が安いわけでありますから、政府としてはまさにそうした方のキャリアアップというものを応援をし、そうした方がしっかりとした雇用に就くことができるようにこれは取り組んでいきたいと思います。
○山下芳生君 キャリアアップとおっしゃいましたけど、キャリアアップどころじゃないんですね。もうキャリアアップしたいと思っている方が三年前に雇い止めされる、そういう状況が大量に一律に生まれているということなんですね。 Aさんは、自分を雇い止めしようとしているのに会社はどんどん募集している、そこが納得できないと。これは当たり前だと思うんですね。一方で経験を積んだ期間社員を雇い止めしながら、他方で新しい期間社員を募集、採用する。だったら、初めから雇い止めしなければいいじゃないかと。これは不合理だ。これ、キャリアアップの以前に不合理だと思われませんか。
○国務大臣(菅義偉君) いずれにせよ、政府としては、そうした若い方、女性も含めて頑張る人の雇用を拡大することができるように取り組んでいきたいと思います。
○山下芳生君 じゃ、厚生労働省に少し具体的な問題を聞きますが、私は、契約更新を繰り返している場合、一方的な雇い止めは無効となるのではないかと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(大西康之君) 今の委員の御指摘でございますけれども、有期労働契約につきましては雇用期間が限定された契約でございますので、使用者が更新しない場合、契約期間の満了により雇用は終了するというのが原則ではございますが、一方、多分、委員、こちらの方の御指摘だと思いますけれども、個々の雇い止めの有効性につきましては、一定の場合には無期労働契約における解雇権濫用法理を類推適用するという判例法理、雇い止め法理という具合に呼んでおりますけれども、こういったものが確立しておりまして、今年の四月から施行されております労働契約法十九条におきまして制定法化されたところでございます。 具体的に申し上げますと、過去にも反復更新された有期労働契約で、その雇い止めが無期労働契約の解雇と社会通念上同視できると認められる場合、あるいは有期労働契約の契約期間の満了時に労働者がその有期労働契約は更新されるものと期待することに合理的な理由があるということが認められる場合におきましては、使用者が雇い止めをすることが社会的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当と認められないときは雇い止めが認められず、従前と同一の労働条件で有期労働契約が更新されることになるわけでございます。 あっ、失礼しました。労働契約法、先ほどの十九条は昨年の国会で成立させていただきました公布日の施行でございました。失礼いたしました。 ただ、紛争になりました場合には、雇い止めの有効性につきましては最終的に司法の場で判断されることでございますので、こうした保護すべき合理的な理由、期待があるかどうかということにつきましては、それぞれ個別に司法で判断されることになるという具合に承知しております。
○山下芳生君 いすゞでは、Aさん始め期間社員の多くは十回も反復更新をされているわけですから、これは当然雇い止めは無効であって、期間の定めのない雇用とみなされるべきだと私は思います。 ところが、いすゞは、先ほど官房長官もおっしゃいましたけれども、労働者に十五項目にわたる内容の契約書にサインをさせているんです。その中に、更新する契約期間は通算して最長二年十一か月とするという項目があるんですね。この項目が一つ入っているんです。これが勤続三年直前での雇い止めのてこにされているわけであります。 ある労働者は、二年十一か月で切られるのは嫌だと言えば採用も更新もされない、だから労働者はずっと働きたいと思っていても、その言葉をのみ込みつつ、僅かな望みを託しながらそのままサインをし続けるしかなかったと。言わば、労働者の弱みに付け込んだ二年十一か月上限という契約書になっているわけです。しかも、インターネットや求人誌でのいすゞの期間社員募集広告には最長二年十一か月とは一言も書かれておりません。私も四種類、いろんな募集広告を見ましたけれども、最長二年十一か月の記載はありませんでした。それどころか、長期勤務できる方歓迎などの文字が躍っている広告もありました。 さらに、Aさんの契約書の中には、契約更新の有無はいすゞが契約満了日の三十日前までに労働者に告知すると、こうあるんですが、実際は満了の十五日前とか十二日前とか、中には期間満了を過ぎてから告知されサインしたということもあるわけですね。ですから、契約書の一言一句が完全に守られている実態にはありません。 厚生労働省に確認しますが、たとえ契約書に形式的に最長二年十一か月とあったとしても、それのみで雇い止めが有効だとすべきではなくて、今述べたような実態を総合的に見て判断されるべきだと考えますが、いかがですか。
○政府参考人(大西康之君) 個別企業の事案につきましては、ちょっと具体的に申し上げることは控えさせていただきますが、一般的に申し上げると、先ほども申し上げましたとおり、この雇い止めの有効性について紛争が生じた場合には、最終的にはもう民事的な紛争といたしまして、昨年成立しております労働契約法第十九条に規定いたします雇い止め法理に基づきまして司法判断がされるというようなことでございます。 これまでの裁判例を見ましても、司法判断の内容につきましては、個々の事案に応じまして最初の契約の締結時、あるいは雇い止めされてもう最後の契約の満了のときまでのその全体が総合的に勘案されるというようなことでございまして、一般論で申し上げますと、契約書の内容やその雇入れから雇いの契約の終了までの全ての事情が、その他の事情がいろいろ考慮されて具体的に判断されるというものだと存じます。
○山下芳生君 総合的に勘案すればさっき言ったようなことがあるわけですから、私はいすゞの期間社員の雇い止めは無効だと思います。 いすゞでは、ずっと働き続けたいと願うこのAさんに対して、これまでは業務量などを判断して契約更新することがあるとしてきた契約書を、次の更新は行わないというものにして、それにサインしなければ十二月八日で雇い止めすると言ってきております。このような労働者が毎月毎月大量に生み続けられていることを私は見過ごしてはならないと、こう思っております。 官房長官にそこで是非認識していただきたいのは、こういうやり方がされているのは、いすゞだけではないということなんですね。ダイキン、ダイハツ、キヤノンなど、私が知っているだけでも、ほかの大企業で三か月や六か月などの短期契約を繰り返しながら、判で押したように最長二年十一か月あるいは最長二年六か月などとして期間社員を雇い止めし、入れ替えております。何でこんなことをするのか。 厚労省にもう一点確認しますけれども、有期労働契約が通算三年を超えて更新されることを禁止した法律でもあるんでしょうか。
○政府参考人(大西康之君) 有期労働契約の更新を三年を超えて行うことを禁止するような法令はないという具合に承知しておるところでございます。
○山下芳生君 ないんです。ないんだけども、いろんな企業がみんな判で押したように二年十一か月で雇い止めする上限はというふうになっておるんですね。 何でそうなっているのかと。これは期間社員を雇用の調整弁にするため、それだけしかないと思いますね。景気が悪くなったときに切れなくなるから、今事業が忙しいけども切るということにほかなりません。そのために、名立たる大企業は右へ倣えで最長二年十一か月などという契約書にしているわけですね。総理の言う非正規から正規への道をあえてそのために閉ざしているということであります。しかし、それがどんなに不合理で、どんなに理不尽なことか。私、官房長官に三つの角度から是非考えていただきたい。 第一は、何よりも労働者の生活設計、人生設計が成り立たなくなるということです。労働者の人生は二年十一か月とか二年六か月で終わりません。例えば三十代の方であれば、定年までだけでも三十年あります。その後の定年後も考えれば四十年、五十年と続くわけですね。いすゞの期間社員一年目のある若者は、三か月ごとに本当に更新してくれるのかどうかいつも心配で、地に足が付かないそわそわしたような不安がずっと続いていると打ち明けてくれました。これでは結婚もできない、子供をつくることもできない若者がますます増えることにならざるを得ません。 二つ目に、企業にとってもこれは不合理なやり方だと思います。技術や技能の継承が果たしてこれでできるんだろうかと。いすゞでは、七人から八人の作業チームのうち半分が期間社員だそうです。職場ではこの期間社員がもうくるくるくるくる新人に入れ替わると、そのたびに作業の流れが止まるんだよという声が上がっております。それから、ダイハツも、非正規がかつては千人だったのが今三千人、三倍になっている。職場では、不良品のチェックなどは熟練が必要なのに果たして大丈夫かという声が上がっております。 そして、三つ目に、これは日本経済全体にとってもデフレ不況からの脱却に逆行するやり方ではないか。政府の労働経済白書でも、賃下げの最大の要因は非正規雇用の増大だと言っております。 官房長官、私は、切りたいときに切れなくなるから切らなくていいときにもう切るという、この余りにも不合理で理不尽なやり方が、労働者にとってだけではなくて、企業にとっても日本経済にとっても計り知れないマイナスの影響を与えていると思います。しかも、名立たる大企業が同じやり方をしている、これは放置できないゆゆしき問題だと思いませんか。
○国務大臣(菅義偉君) 私も、委員の発言を素直に聞くと、会社にも不利益で、日本経済にも不利益、そして労働者の皆さんにも不利益と、そんなことが本当に通るのかなという、そんな思いで今聞いていたわけでありますけれども、政府としては、いずれにしろ、この非正規労働者の雇用の安定を実現するために、やはり経済が強くなきゃならない、先行き確かな経済でなきゃならないというふうに思っていますので、雇用の拡大と賃金の上昇に向けてそうした強い経済をつくって、全力でそうした生活安定のために取り組んでいきたいと思います。
○山下芳生君 前半の答弁は大変良かったんですが、その結論が違うんですよ。私が言ったのは、労働者だけではなくて企業にとっても日本経済にとってもこれはマイナスの影響を与えているじゃないかと。そう感じると官房長官はおっしゃったんだったら、これ放置してはならないと思うんですよ。 一つ提案があるんですが、政労使会議というものを始めました。官房長官も総理も過去二回は出ておられます。次、三回目があって、非正規の問題が検討されるというように聞いております。ここでこういう、法律で禁止されているわけでもない、切りたいときに切れなくなるから今のうちに切っておくんだというようなやり方が余りにも経済にも個人にも企業にも大打撃を与えているとお感じになるんだったら、もうこういうやり方は再検討するように政労使会議の場で経済界に正面から再検討を提起すべきではないでしょうか。いかがですか。
○国務大臣(菅義偉君) いずれにしろ、この我が国経済の人的資本形成の観点のみならず、社会問題としてもやはりここは極めて大事だというふうに思います。 そういう中で、先般立ち上げた経済の好循環実現に向けた政労使会議、経済の好循環実現に向けてどのような課題があり、政府、経営者、労働者、それぞれの立場でどのような対応をすべきかについて共通の認識を持つ、そのためにこれをつくったわけであります。この会議において、労働者全体の三分の一以上を占める非正規労働者の処遇改善や多様な働き方に向けた課題についてこれ議論をする予定でありますので、有識者からの御意見も伺いながら幅広い議論がなされるものというふうに考えます。 こうした取組を通じて政労使の共通認識をしっかりと醸成をし、非正規労働者を取り巻く環境の整備に取り組んでいきたいと思います。
○山下芳生君 私は、今こうやって国会の場で有期雇用労働者の実態を聞かせていただいた上で問題提起しているんですよ。だから、政労使の会議で有識者に議論してもらうんじゃなくて、参加する政府の代表、官房長官がこの国会の議論を踏まえて先ほど感じていただいたことをやはり問題提起しなかったら、何のために国会で問題提起しているんでしょうか。 ですから、これは是非官房長官の方からこういう問題についても問題意識を持って提起していただくことを検討していただきたい。いかがですか。
○国務大臣(菅義偉君) 今申し上げましたけれども、こうした非正規労働者を取り巻く課題の解決、こうしたものについて、当然その環境について議論をすることであります。
○山下芳生君 その中に今の二年十一か月問題も含めて検討すると、提起するということでいいですか。
○国務大臣(菅義偉君) 非正規労働者の皆さんがやはり安心をして仕事に就くことができるように、これは当然この中の課題にはさせていただきたいと思います。
○山下芳生君 非常に大事な問題ですから、更にいろいろ視野を広げて、私たちも更に調査もして問題提起させていただきますが、これは放置できない問題だという立場から提起をさせていただきました。 次に、新藤大臣に来ていただいております。国家戦略特区について質問をいたします。 先日の当委員会での大臣挨拶では、国家戦略特区について、大胆な規制改革等を実行するための突破口として創設すると位置付けをされました。ならば、これまでの規制緩和が私たちの社会にどのような影響を与えたか、よく総括する必要があるのではないかと私は思うんです。 例えば、大型店の出店規制の撤廃で全国各地で商店街はシャッター通りになるなど地方に活気がなくなりました。それから、労働法制の規制緩和で若者の二人に一人が正社員になれずに今苦しんでおります。このように、規制の撤廃や緩和が地域社会あるいは日本社会全体に大きな打撃やあるいは否定的な影響を与えたケースは決して少なくないと思います。 私は、国民の命や暮らし、あるいは中小企業や雇用を守るための規制まで撤廃、緩和するのは間違いだと考えますが、これは通告していないんですけど基本的な認識、規制緩和についての基本的な大臣の認識についてまず聞きたいと思います。
○国務大臣(新藤義孝君) これはまさに総合的に、メリットもあればデメリットもある、そういった中で社会的に環境が悪化するようなことはあってはならないと思うんです。 今まで私たちも何度も経験してきました。大店法の改正も、確かにそういう御指摘のような部分も出てきました。ですから中心市街地活性化法で、これをどうやって挽回しようかというようなことを手を打ちました。それから、私がよく覚えているのは特石法ですね。石油スタンドが、初期のころの規制緩和でしたからゼロ、一〇〇で緩和してしまったものですから、全く手の打ちようがなくなってしまったと、こういうようなこともございます。 ですから、規制緩和というのは国民生活により向上をもたらすものでなければいけないわけですから、それはいろんな影響をよく吟味しなければならないと、このように考えます。
○山下芳生君 そこで、具体的に雇用の問題ですけれども、特区のワーキンググループでは、解雇要件、手続を契約書面で明確化すれば裁判規範とするように制度化させるなどが議論されてきました。例えば、労働者が遅刻したら解雇ということを書面で明確にしていれば解雇できるということを裁判判例として認めようということでありまして、これはもうまさに解雇特区だということで大きな批判が起こって、政府はトーンダウンされたわけですが、私は特区を使って雇用の規制緩和、今、非正規が大変増えて問題になっているときに、雇用の規制緩和を特区を使ってやることはもう一切やめるべきだと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(新藤義孝君) 今回の国家戦略特区というのは、まさに日本経済の突破口として大胆な規制緩和、それから税制、そういったものを含めてこの国の新しい経済を開こうと、そういう言わば象徴的なものにしようと、こういうことでございます。ですから、全国でやるわけではありません。 そういう中で、今の雇用の問題につきましては、解雇ではなくて雇用ですよね、雇用ルールを明確化しようということでございまして、雇用ルールが分かりにくいことがグローバル企業それから新規企業の投資阻害要因になりかねないということでございます。したがって、裁判例の分析や類型化などによって雇用のガイドラインを作りまして、そして個別労働関係紛争の未然防止、それから予見可能性の向上、こういったものを図りたいというふうに考えているわけです。 それから、もう一つは、統合推進本部という、特区をつくったときにそれぞれを推進するための本部をつくります。その本部の中に雇用労働相談センターというものを設けまして、この雇用ガイドラインに沿っているかどうかなど、あらかじめ助言や相談ができる、そういう事前の段階のいろんな対応ができるような、そういう工夫をしてみようということでございます。これは雇用条件を明確にすることで雇用の拡大を図る、そういったものを私としては取り組みたいと、このように考えておるわけでございます。
○山下芳生君 もう時間なので一言だけ。 そうおっしゃるんですけど、官房長官が昨日、講演された中で、有期雇用契約の無期雇用に切り替えられる期限を、五年にこの間なったばっかりですが、これを十年にする方向で進めていると講演されておりますが、これは非正規から正規の道をより長いものにしちゃうということにほかならないわけで、おっしゃっていることとやろうとされていることがもう全く逆だというふうに私は感じます。これが特区の中で一つ残っているということもありますので、これはもう法案の中で審議しますけれども、雇用のルールをより緩めて、非正規から正規への道を延ばしたり、閉ざしたりするようなことには絶対にしてはならない。そのことを申し上げて、質問を終わります。
○秋野公造君 公明党の秋野公造でございます。 世界遺産推薦の在り方と登録について質問をさせていただきたいと思います。お役に立てますように質疑をしたいと思います。 この度、政府は、九州・山口の近代化産業遺産を本年度の世界遺産の候補として推薦することを決めました。この決定は、北九州の八幡製鉄所や長崎の長崎造船所などの稼働中のものを含み、更にうれしいことには、私が平成二十二年十月十五日に質問主意書を提出して世界遺産として推薦するよう提案をしました長崎の軍艦島と呼ばれる端島も含まれています。 まずは新藤大臣に伺いたいと思います。この産業遺産群につきましては、一つも残さずユネスコの諮問機関である国際記念物遺跡会議、通称ICOMOSの審査を通して世界遺産登録を勝ち取る、その決意について伺いたいと思います。
○国務大臣(新藤義孝君) この明治日本の産業革命遺産、九州・山口と関連地域、これを世界文化遺産の推薦候補として決定いたしました。この案件は、我が国が鎖国を解いて明治に至って、先行する西欧社会に伍するために産業国家を目指したと、殖産興業そして維新回天ですね。そういうまさに国を大きく動かしたときに主役となった、そういったものについて光を当てようということでございます。 しかも、実はこの候補につきましては、まず稼働中の民間企業による大規模な工業関連施設が含まれると、これまでになかったことであります。それから、特定の地域を、資産ではなくて、テーマに応じて全国からその地域を指定する、施設を指定すると、こういう新しい文化遺産のスタイルをつくったんではないかと、このように考えておるわけであります。 そして、委員が熱心に活動していただきました軍艦島とも称される長崎の端島炭鉱についても、これはまさに物づくり日本の基礎を築いた施設であります。つわものどもの夢の跡のようなものでございまして、こういったものも含めて構成資産としたということであります。 我々とすれば、産業の国際力を強化して、もう一度日本を新しい舞台に開いていこうと、そのように考えておりますが、そのためにも、先人たちのそういった舞台となったところを遺産としてきちんと継承していくことは大事だと思いますし、これから様々な手続がございます。実際に仮に登録ができることに、仮にというか、登録を目指すんですけれども、それはあと二年掛かるわけでございますから、これはしっかりと取り組んでまいりたいと、このように考えます。
○秋野公造君 しかしながら、ちょっと恨み節を申し上げたいと思いますが、今日は資料を準備させていただきました。主意書の抜粋をA4の縦長の資料として添付をしています。 私は、平成二十二年の九月の二十八日にこの軍艦島を調査いたしまして、軍艦島こそこの世界遺産登録を目指すべきだと質問主意書を出したわけでありますが、国がその姿勢を、先ほど新藤大臣から御答弁がありましたように、明確にして、そして調査研究もしっかり行うということも提案をさせていただきました。 しかしながら、その答弁書のところを、一番最後を見ていただきたいと思いますが、今の御答弁とも比較をすると、大変残念なものでありました。ちょっと読んでおきたいと思いますが、端島については、長崎市が端島炭鉱等調査検討委員会を設置し、その文化財としての価値や保存管理の方法等につき調査検討を行っていると聞いており、同委員会での検討結果を踏まえ、対応を検討すべきものと考えているとのことであります。 世界の宝の話でありますのに国の意思が極めて感じられず、世界の宝、国の宝の保存について地方に判断を委ねるような極めて消極的な答弁でありましたが、今般世界遺産に登録推薦をしたということは、何かしっかりとした国としても検討をし直してくれたんだと思います。 何があったのか、御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(川本正一郎君) お答えを申し上げます。 今御指摘のありましたいわゆる軍艦島と呼ばれます端島炭鉱につきましては、元々、平成二十年から関係自治体が九州・山口の近代化産業遺産群の世界遺産登録推進協議会というものを設けておりまして、そこで様々な検討が進められてまいりました。 並行しまして、今の答弁書の中にもございましたように、平成二十二年に長崎市におきましても調査検討委員会が立ち上げまして検討が行われてきたものでございます。主意書の時点ではまだ具体的な提言というのはまとめられておりませんでしたが、私ども、この前後から技術的な助言というものも行ってまいりまして、取りまとめについていろいろ整理をしてまいりました。 昨年五月には閣議決定が行われまして、稼働中の産業遺産又はこれを含む産業遺産群を世界遺産登録に向けて推薦する場合の取扱いというものが決められまして、これに基づいて昨年の七月には有識者会議、専門家に入っていただいた有識者会議を立ち上げまして、専門的な審議をいただきまして、八月二十七日には世界遺産として推薦に値する旨の結論をいただき、最終的には九月十七日に本年度の推薦案件として決定する旨発表があったところでございます。 私ども、関係自治体とも十分すり合わせを行いまして、その上でこういった結論に至ったところでございます。来年に向けての推薦書の正式提出に向けた編集作業等を鋭意行ってまいりたいと、このように考えております。
○秋野公造君 これまで世界遺産の推薦の根拠となる文化財指定は自治体からの推薦を受けて文化庁がこれまで対応してきたわけでありましたが、今回は内閣官房が一歩前に出て、国が責任感を持って積極的に関与したということだと思いますが、九州・山口の産業遺産群について、この後の手続はどのようになりますでしょうか。
○政府参考人(川本正一郎君) お答えを申し上げます。 今後の手続といたしましては、まず来年の二月一日までにユネスコに対して推薦書の正式版を提出するということになっております。その後、来年の夏から秋にかけて、これはユネスコから依頼を受けております国際記念物遺跡会議、世界ICOMOSでございますが、ここが現地調査などを行いまして、平成二十七年の春にはユネスコに対して登録の可否を勧告する、この勧告を受けて二十七年の夏ごろに開かれますユネスコの世界遺産委員会において最終的な登録の可否が審議、決定されると、こういう流れになっております。 御指摘のありました端島炭鉱につきましては、世界遺産登録に必要な遺産の保護措置として文化財保護法に基づく史跡指定というものも必要であるというふうに考えておりまして、ICOMOSの現地調査までに文化庁さんの方で史跡指定についてのいろんな御検討をいただき、文化審議会から御答申をいただくようにお願いをしているところでございます。
○秋野公造君 となりますと、政府全体で取り組むといっても、これまで文化庁が果たしてきた、自治体から改めて手を挙げていただいて審議をするという仕組みは残っているということになります。 それでは、文化庁に伺いたいと思いますが、A3の一枚目の資料も御覧いただきたいと思いますが、当初は長崎市も多くの建物を有する島全体の保全については必要な予算を確保することができずに、いわゆる自然に崩れ行く見守り保存という方法を選んでいたかと認識をしておりますが、裏付けとなる財政面の課題などは解決したと認識してよろしいでしょうか。
○政府参考人(河村潤子君) 端島炭鉱、先生がおっしゃる、いわゆる軍艦島でございますけれど、長崎市において国指定による史跡とすることを目指しており、このため有識者から成る端島炭鉱等調査検討委員会を設けて、そこでの議論も踏まえながら検討が進められているところと承知しております。その際、史跡としてどの程度の保存措置を講じることとするのか、また、その場合に予算の見通しをどうするのかということも含めて現在検討されているというふうに承知しております。
○秋野公造君 ちょっとこのペースでは間に合うかどうか心配でありますが、ただ、どう保存するか決まっていないということでありますから、財政面の課題ということもまだ検討できない状況なのではないかと思います。 主意書でも指摘をしておりますが、世界遺産は登録後の保全の管理体制も求められるということはこの軍艦島も一緒だと思いますが、一般論として、保全の手法が定まっていない状況でユネスコの諮問機関であるICOMOSの審査はクリアできますでしょうか。
○政府参考人(河村潤子君) 一般的に世界文化遺産の登録に当たっては、世界的な視点から顕著な普遍的価値を有すること、さらに将来にわたり保護するための管理体制があることという二つが重要とされております。 そのうち、保護するための管理体制については、ユネスコ世界遺産委員会の諮問機関でありますICOMOSから、例えば構成資産の保全措置が適切であること、周辺の緩衝地帯の保全措置が適切であること、構成資産を保護する管理体制が整っていることなどを証明することが求められております。軍艦島についても、世界文化遺産の推薦に当たり、保全措置に関して、その方針と具体的方策等を示すことが必要になるものと存じます。
○秋野公造君 本来であれば、長崎市より保全の手法などの意見具申が出た上で、それを文化庁が審議をするということでありますけれども、今回は内閣官房の関与により手続が逆になっています。また、前例がほとんどない保存の手法を取らなくてはならないということを考えますと、国内外の英知を結集して、そして集めての百年ぐらい前のコンクリートの保全ということになります。極めて困難な保全手法を早々に決めていかなくてはなりませんが、これは、この手法について国から提示はできておりますでしょうか。
○政府参考人(河村潤子君) いわゆる軍艦島についての引き続きのお尋ねでございますが、長崎市において、国指定による史跡とすることを目指しているものでございます。この史跡の指定に当たっては、地元自治体から対象案件に関する学術的な評価等を含む意見具申がなされる必要があり、それが提出され、文化審議会における審議を経て、史跡としてふさわしいとの答申がなされれば文部科学大臣から指定されるものでございます。 端島炭鉱、軍艦島の史跡指定に関して、地元自治体からの意見具申はまだ出されていない状況でございます。現時点までに文化庁の担当レベルでの長崎市の検討状況についての御報告はちょうだいしておりますものの、保全に関する具体的な案までは至っていない状況でございます。したがいまして、保全手法について今是非を申し述べる段階ではないという状況でございます。
○秋野公造君 これはえらいことだと思います。世界遺産推薦の事実だけが決まってしまって保全の手法が間に合わないということ、これ、今から本当に頑張らなくてはなりませんが、文化庁はこれまで、史跡指定後のいわゆる支援をする予算措置があるというスキームは私も承知をしていますが、これはまだ今から意見具申があって、そういう状況ではありません。史跡指定する前の技術支援を含む予算措置はありますでしょうか。
○政府参考人(河村潤子君) 史跡指定前の予算措置については、近代の産業遺産というものに限定したものではないものとしては、埋蔵文化財緊急調査費国庫補助事業というものを活用いたしますと、例えば近代の建物の地下部分の基礎構造把握のための発掘調査などが補助対象になるものでございます。
○秋野公造君 これは通常の仕組みでは全然足りないと思います、物すごい多くの数の文化財ができるわけでありますから。 これ、質問主意書で提案をさせていただいて、その後、産業遺産史跡指定前の支援に特化した研究事業などの予算措置を要求したことはこれまで一度もなかったということになりましょうか。
○政府参考人(河村潤子君) 平成二十二年十月に秋野議員からの質問主意書に対する答弁がございましたけれども、その後の平成二十四年度の概算要求におきまして、産業遺産の保存、整備、活用手法について調査研究を行うことを目的として産業遺産保存整備調査事業、当時の要求額五千万円でございますけれども、これを要求をいたしましたが、この事業については、他の事業と同様に、大変厳しい財政状況の下、各事業間の緊要性等を総合的に勘案された結果、二十四年度においての予算措置は行われなかったものでございます。
○秋野公造君 世界遺産として推薦する仕組みはできたものの、そういうことを保全するための技術的な支援を行うためのスキームは、政府全体として意思決定が行うことができなかったということが分かりました。二十四年で駄目だったということが分かりましたが、二十五年度は要求をしていただけたんでしょうか。
○政府参考人(河村潤子君) この産業遺産の史跡指定前の支援ということに特化した予算については、二十五年度には要求をいたしておりません。
○秋野公造君 内閣官房に伺いたいと思います。 これは大変もったいない話だと思いませんか。二十二年に主意書を提出して御提案をさせていただいて、二十四年の概算要求においてはこの軍艦島を整備するための手法を検討するためのものが概算要求として行われていたにもかかわらず、これ二年前にきっちりやっておけば、今ごろきっちりどのように保全をすることができるかということが明確に示せたはずにもかかわらず、それを政府全体で行うことができず、選定することだけが前のめりになった感は否めません。内閣官房においても選ぶことだけに頭が行って、その後の予算措置というものについてはなかなか思慮が至らなかったのではないかと思いますが、どうか内閣官房においては、せっかくこういうスキームを作ったわけでありますから、文化庁の予算要求を応援をしていただきたいと思います。 資料の二ページ目を見ていただきますと、軍艦島の全体像、写真で載せさせていただきました。護岸やそういう生産施設を保全するだけでも十六億円という試算もありまして、完全保全となると百四十億や百七十億という試算もあります。少なくともICOMOSを通さないと世界遺産にはなれませんので、ICOMOSを通すということを前提に必要な予算を勝ち取ることができるように最後まで責任を共有していただきたいと思いますが、内閣官房の見解、伺いたいと思います。
○政府参考人(川本正一郎君) お答えを申し上げます。 お話のように、世界遺産にふさわしい管理保全、これを適切に行っていくというためには必要な経費を支弁する財源が必要となると私どもも認識をいたしております。 ただいまお話ございました、これまでそういう取組については不十分だったんではないかということでございますが、まず、先ほど経緯、冒頭に申し上げましたように、稼働中の産業遺産というものを含んだ、産業遺産群等の世界遺産登録に推薦する、これができるのかどうか、それにふさわしい格好になるのかどうか。しかも、稼働中のものでありますから、いわゆる文化財保護法以外の手法も使って、いろんな手法を組合せをして保全をしていかなきゃいかぬ。そういった組合せがうまくできるんだろうかということがあって、基本的にこの先ほど触れました有識者会議の最大の課題でございまして、それについてはいろんな組合せでできるという結論の下に、今回、推薦に値するという結論をいただき、推薦案件の決定をいただいたところでございます。 これからがその実際の保存に当たっての手法を具体化するという段階でございまして、御指摘の、特に史跡の保存整備事業に対する文化庁の国庫補助金というのは大変、非稼働資産の適切な管理保全ということについては重要な柱となるものだというふうに認識をいたしております。もちろん、主管につきましてはこれは文化庁の方ではございますけれども、文化庁で的確に御検討いただけるように、私どもとしましても推薦、担いできたという経過も十分踏まえまして、できるだけの応援、協力というものをしてまいりたいと、このように考えております。
○秋野公造君 予算の獲得を御支援いただけるということでよろしいか、もう一回伺います。
○政府参考人(川本正一郎君) 文化庁と協力をして必要な予算の確保に努めてまいりたいと思っております。
○秋野公造君 内閣官房においては、こういう国が前面に出る取組を頑張ってほしいと思いますが、九州・山口産業遺産の次はどこを検討しておりますか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(川本正一郎君) 現在、世界遺産の暫定一覧表に掲載されている案の中で、稼働中の産業遺産を含む産業遺産としての検討が必要とされている案件は、既に決定をいたしております、推薦決定しました明治日本の産業革命遺産だけだというふうに承知をしております。 今後、それ以外に稼働中の資産を含む産業遺産に該当する世界文化遺産の候補が御提案、これは公共団体などからということになろうかと思いますが、そういう御提案がありましたら、十分状況を把握し、確認をした上で、今後検討してまいりたいと考えております。
○秋野公造君 余り検討していないんだと思いますが、私から二か所提案をしたいと思います。 資料の三枚目を御覧ください。 本来、世界遺産としてセットで推薦しておかなくてはならなかったのですが、地元から手が挙がらなかったということでしょうか、史跡になっていなかったものが推薦から漏れてしまっているケースがあります。これ、内閣官房の取組がもう十年早ければ、更に画期的な世界遺産グループができていたのかもしれません。 一つ目は、世界遺産広島の原爆ドームと同時に出しておくべきであったと思われる長崎の城山小学校を含む長崎原爆遺跡であります。資料三番目の左側であります。 昨年七月二十四日の予算委員会で、当時の平野文科大臣に文化財として保存するよう求め、野田総理には八月九日の原爆忌の際に足を運んでもらうようお願いをし、野田総理もお越しくださり、お迎えをいたしまして、文化財登録を明言いたしまして、今年の八月一日に文化財登録されたものであります。 城山小学校、爆心地から五百メートルに位置しており、熱風が回転したことによる木れんがの焦げ跡が被爆の痕跡として残り、原爆の猛威を現在に伝えています。今は平和を学ぶ拠点として活用されており、原爆ドームと異なり、中に入ることができる稼働中の遺産であります。 三枚目は、右側には、私の母校である長崎大学医学部の正門、爆心地から七百メートルに位置したものであります。大きくて重たい門柱が九センチずれ、台座との間には十六センチのすき間があり、その校門は六十八年間、傾いたままであります。本来、倒れるか元に戻らなくてはならないはずの門柱が六十八年間も傾いたままであるということを科学的に説明することはできません。この不条理が原爆の不条理であり、だから二度と使わせてはならないという思いを持たせる貴重な文化財であります。目から消えるものは心からも消えると長崎の先輩方から伺いました。どうか、広島原爆ドームと並ぶ貴重な原爆遺産として城山小学校などの世界遺産の追加を提案したいと思います。 もう一つは、四枚目です。 世界遺産首里城と一体的に用いられていた御茶屋御殿であります。昭和八年には沖縄の国宝第一候補であったのが、沖縄戦にて現在朽ち果てて私有地の中にあります。沖縄文化の源流として、地域活性化の観点から、この文化財保護のみならずあらゆる政策手段を総合的に動員して城山小学校及び御茶屋御殿を世界遺産に推薦することについて検討を始めていただきたいと思いますが、内閣官房の見解を伺います。
○政府参考人(川本正一郎君) 御指摘がございました城山小学校やそれから御茶屋御殿といった貴重な文化資産というものが各地にあるということは十分承知をしております。そういったものの保存あるいは継承といったことは、もちろん文化財という観点からだけではなくて地域の活性化の観点からも公共団体から非常に御要望が多いというふうに私どもも認識をいたしておるところでございます。 こういった今御指摘の案件について、これは世界遺産にできるかどうかということにつきましては、保全の状況でありますとか、まだハードルが幾つかあろうかと思っております。私ども、国の文化財指定に向けました検討の推進でありますとか、あるいは長崎市、あるいは沖縄の取組といったものを促すということが当面非常に重要なのではないかなというふうに思っております。 私どもとしましては、こういった地域の文化的な資産というものが継承、保存をされ、しかも地域づくり、町づくりに十分生かされていきますようにということで自治体ともいろいろ連携をし、とりわけ文化庁さんともいろいろ連絡を取って、協力をしながら取組を進めてまいりたいと考えております。
○秋野公造君 自治体に働きかけるということでよろしいですね。
○政府参考人(川本正一郎君) 自治体と協力をして、連携をして取り組んでいきたいと思っております。
○秋野公造君 最後に、原爆遺構や琉球王国の文化遺産の例を挙げましたが、そのほかの文化遺産も同じで、現在まで残っている貴重な遺跡や建築物に対してどう歴史価値を説明するか、どうストーリーで世界に説明するかは既に世界遺産になっているものの追加や拡張の場合も、これから新規で世界遺産になろうとする場合も全部重要な課題であります。また、世界遺産は登録されて終わりではなく、その後の保全にも重大な責任を負うものであり、そのことは富士山の世界遺産登録に際してICOMOSから大きな宿題を課されたことからも明らかであります。したがって、推薦段階から登録後の保全方策に十分目を配る必要があります。 文化庁に伺います。今後の世界遺産の推薦に当たっては、政府一体として取り組むことを前提としながらも、価値説明と保全方策に対して文化庁がしっかりリードを取ることが必要だと考えますが、最後に決意を伺って終わります。
○政府参考人(河村潤子君) 御指摘のとおり、世界文化遺産の登録に当たっては、世界的な視点から顕著な普遍的価値を有すること、それから将来にわたり保護するための管理体制があることの二つについて、ユネスコ世界遺産委員会やその諮問機関であるICOMOSに十分に説明する必要がございます。 今後の世界遺産の推薦に当たっても、文化庁といたしましては、御指摘を踏まえ、これまでの登録を通じて蓄積してまいりました専門的、技術的な知見を生かしつつ、また関係の省庁、府省や自治体とよく連携しながら的確に準備をし、我が国の文化遺産を世界文化遺産にしたいという国民の皆様の期待にこたえてまいりたいと存じます。
○秋野公造君 終わります。
○上月良祐君 この七月に初当選をいたしました自民党の上月良祐でございます。茨城県選挙区の選出でございます。大臣という日本のトップリーダーに直接質問させていただく機会をいただきましたことを心より感謝をいたしております。 私は、国と地方で約四半世紀働いてまいりました。国では地方行財政の関係のほかに、役所を約半分に再編する大ぐくり再編しました。政治主導、まあ官邸主導というんでしょうかを形にしました中央省庁改革に携わりまして、またその後、まさに設計をいたしましたといいますか、官邸制度、小泉官邸で秘書官としても務めさせていただきました。したがって、国家公務員制度改革にも大変強い関心を持たせていただいております。また、地方では青森や鹿児島、そして長く茨城県で勤めさせていただきまして、行革、特区、あるいは地域経済の活性化、そして三・一一からの復旧復興などに本当に誠心誠意携わってまいった次第でございます。 ここ約一年間、県民の皆さんから大変何度も何度も聞いたお話、これを頭に置きまして、復旧復興に関しましては特別委員会に入れていただいておりますので、そのことを横へ今回は置きまして、質問をさせていただきたいと思います。 私は、日本の成長ということが大変重要だと思っております。是非日本を取り戻していき、取り戻すだけではなくて、日本を前に進めていくという観点から、積極的な御答弁を是非ともお願いいたしたいと思っております。 まず、決める政治への期待と注文に関して甘利大臣に是非ともお聞きしたいと思います。 日本が直面しております困難は大変厳しいものだと思っております。国内では少子高齢化が大変進んでおりますし、財政状況も先進国の中でも最も厳しい深刻な部類だと思っております。デフレが、若干明るい兆しはありますけれどもずっと続いておりますし、福島第一原発の汚染水の問題もあり、そして自然災害も大変多発している、そういうふうな時期になってございます。唯一の望みはまさに政権交代、そしてねじれの解消、安倍政権とそれを支える与党の頑張りにあるんだと私は思っております。経済の先行きに対しましてもやや明るさが見えてきた、このことが国民の唯一の望みではないかというふうにすら思っております。 ただ、たくさん難しい問題が残されております。賛否の相半ばするような大変難しい問題ばかりです。税と社会保障の一体改革も、TPPの問題も、成長戦略も、あえて言えば火中の栗を拾うような大変難しいものばかりでございます。しかし、大変難しい時代の難しい課題だからこそ取り組む意味があるんだと思っております。そのためにねじれを解消させてくれというふうにこの夏の選挙でも訴えてきたのだと思います。是非、一つ一つの課題と積極的に向き合って解決して乗り越えていく必要があるんだと思っております。 批判は大変簡単なんだと思います。あげつらっていろんな、まあ何というんでしょう、批判することは簡単でも、課題をしょって、そしてそれを解決していく、それはもう何十倍も何百倍も大変なことなんだと思っております。 ただ、決めるということは結論を急ぐということでは決してありませんし、独善的に決めていくということでもあってはならないと思っております。大変丁寧に、透明で、そしてかみ合った、徹底した議論をここの国会でも、もちろん与党の中でも、与党間でも与野党の間でも進めていって、ぎりぎりの答えを見付けていく。理由がよく分からないような審議の停滞や審議拒否などは、国民の皆さんが何を言ってもよく見ているんだというふうに思っております。 我が国には懸案を先送りする余裕は全くないんだと私は思っております。全ての問題はこの姿勢というんでしょうか、様々な課題にどう取り組んでいくかという姿勢に帰結するのではないかというふうにすら私は思っております。 甘利大臣は政権中枢にあって、まさに日本のリーダーのお一人であります。是非ともこの問題に関しての甘利大臣のお考えをお聞かせいただきたいと存じます。
○国務大臣(甘利明君) 衆参の政治家は、国民によって選ばれている。つまり、託されてきて、代表選手としてこの場にいるわけであります。その我々が国民の声をどう聴いて、国民そして日本国をどういう方向に導いていくかということのその関係をどういうスタンスで置くかというのは非常に大事な問題でありますし、私自身もいろいろ悩んできた問題であります。 国民の声をしっかり聴くということと、それから国民の言うとおりにやるということは、これは全然別問題です。国民の言うとおりにやるということであるならば、政治は要らないんだと思います。アンケート機関があって国民が要望したとおりにやって、失敗したらそれは国民のせいですよで終わっちゃうわけであります。国民の声をよく聴くということと、しかし、時としてその意に反してやらなくちゃならないことってあります。そのときにはしっかりとなぜそれが必要かということを説得をして、最後は、やっぱり政治家が託されているわけでありますから、信ずるところに従って決断をしていくと。その決断をどうしてしたかということはしっかり説明をしていくということであると思います。 でありますから、国民の声と成すべき決断が若干違うときは当然あると思いますが、それはなぜ違うかということをしっかり説明する必要があろうかと思っております。
○上月良祐君 ありがとうございます。 まさにおっしゃるとおりだというふうに思っております。 〔委員長退席、理事芝博一君着席〕 地域経済の状況について、現状認識についてお聞きいたしたいと思います。 アベノミクスの効果もありまして、政権交代以降、各種の指標を見ましても景気は着実に上向き始めているのかなというふうに思っております。しかし、私自身で茨城県をくまなく歩いてみました。これまで以上に、県庁で働いておりましたとき以上に歩いてみましたが、実際に地域で働いている皆様方の生の声をお聞かせいただいて、肌で感じる地域の経済状況はまだまだ厳しいものがあるなというのが正直な印象でございます。中小企業、零細企業、あるいは地域には、景気回復の効果がまだまだ十分には及んでいないのではないかなというふうに感じます。 また、特に畜産業の方などからは、円安での輸入価格の転嫁がなかなか難しい、飼料価格が元々上がっているといったような問題もあるようでございますが、大変苦悩しているというお話もお聞かせいただきました。確かにデータでは、私も内閣府の方にちょっと詳しくお聞きしたんですが、確かにデータでは上向きになっている感じはあります。けれども、まだまだ水面下の中で上向きになっているといったような状況でもあろうかと思います。 安倍総理の御指示も受けまして甘利大臣は、十数回にわたって地域経済の実情を聴取する取組をこれまでされてきたとお聞きしております。有識者会議も立ち上げて検討もいろいろされてきたということも伺っております。また、先日、水戸にも西村副大臣が直接来られまして、私もそこへ同席させていただきましたが、大変詳しく中小企業団体の代表の皆様から状況を聞いていらっしゃいました。そして、ただ聞きおくだけじゃなくて、大変熱心にお答えをされていました。そういう意味で、大変感謝をいたしております。 こういった取組も踏まえまして、大臣の地域経済の現状に関してどういう御認識か、教えていただきたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) 一言で申し上げれば、以前より良くなってきていることは間違いありません。ただ、依然まだまだら模様ということも事実だと思いますし、それから、まだ水面下のかなり悪い状態からかなりいい状態、しかし、まだ水面下という御認識もそのとおりだというふうに思っております。 政府といたしましては、北は北海道、南は沖縄まで一斉に同じレベルで水準が上がってきてくれるのがそれは一番いいんですけれども、なかなか、経済は生き物でありますから、そういうことが均等にはいきませんけれども。しかし、とにかくいいところからその近隣に均てんしていくということも当然経済はあると思いますから、その作業を進める、つまり、まだまだというところに景気回復の実感が伝わってくる、そのタイムラグをできるだけ早く縮めるという作業が大事だと思っております。 〔理事芝博一君退席、委員長着席〕 地域ごとに抱える問題はかなり違いがあります。ですから、地域経済界との懇談会を頻繁に開いてきまして、一律の処方箋でうまくいかない部分は地域型にアレンジをする必要もあるでしょうし、あるいはもっと言えば、地域の声を拾い上げて地域独自の処方箋を作るという必要もあるかと思います。 そこで、競争力会議も中央で全体をまとめるのをやっておりますけれども、地域版の競争力協議会というのを十月から立ち上げまして、これはブロック別にできるだけ年内に各地で開けるように進めていきたいというふうに思っておりますし、そこから上がってくる地域型処方箋というのも採用できるものはしていきたいというふうに思っております。
○上月良祐君 ありがとうございます。その認識も大体同じような状況でございましたので、ちょっとほっといたしました。 これから、アベノミクスの効果を地域にまで敷衍させていくことが重要なんだというふうに思っております。それが政府・与党の大変重要な役割かと思っておるんですが、こういう厳しい今の状況の下ではありますけれども、今回の消費税の五%から八%への上げるという決断、安倍総理がされたわけでございます。社会保障を持続可能なものにする、あるいは厳しい財政を再建していく、そういう意味でも、私は大変厳しい決断ではあったと思いますが、総理の御決断、評価をいたしておる一人でございます。 しかし、消費税を上げて経済が腰折れしてしまっては、これこそ元も子もないということになろうかと思います。自民党は、幹事長が茨城に来られたときもおっしゃっておられましたけれども、多数を占めても謙虚で丁寧で真摯で、そういうふうな姿勢でやり続けるんだということをおっしゃっておられました。まさにそうでなければいけないと思いますが、それは姿勢だけではなくて実際の具体の施策に示されてこそそう言えるのだというふうに私は思っております。さすが自公政権はやはり地域の実情をよく分かっているなと言ってもらえるような絵姿にしてこそ政権交代の意味も出てくるんだと思っております。 今回の五兆円の経済対策、規模は大変大きなものだと思いますけれども、どういう内容のものになっていくのか、下支えだけなのか、それとも成長を意識したものになるのか、そして、それをいつどのように実行に移されていこうとしているのか、この点につきまして甘利大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) 非常に実は大事な視点を御指摘をされたと思います。 総理から私が経済対策パッケージを策定するよう指示をいただきましたときに、まず基本的な考え方に据えたのが、消費税を引き上げることによって、事前には駆け込み需要というのがあります、事後には反動減というのがあります。この駆け込み需要と反動減というのは、景気に対する相当なマグニチュードで来るわけでありますから、それをしっかりならすということ。それから、そこは税制で、消費税が上がるから先に買わなきゃ、消費税が上がったらちょっと買えないねというのを税制上でならすということと、それから需要の落ち込みをきちんと埋めていくという視点。それからもう一つ、今委員御指摘の、単に落ち込んだ分を埋め戻すだけではなくて成長軌道を外さないようにしていくと。つまり、消費税導入がなかりせば回復をたどったであろう成長軌道に経済そのものをきちんと戻していくということが必要であります。反動減をしっかり埋め戻していくということ、それから経済を成長路線にちゃんと戻していくという二つの視点、一時的な需要を埋めるということと中長期的に成長を確保していくという、その二つから気を付けて策定をしたつもりでございます。 中身はいいですか。
○上月良祐君 ポイントだけ。
○国務大臣(甘利明君) 例えば、需要減を埋め戻すのに関して言えば、緊急に必要な事業は、公共事業といえども必要なものは必要、学校の耐震化とか緊急を要するような事業や、あるいは成長に資するような事業は率先してやっていくということが必要でありましょうし、あるいは税でカバーできない部分があります。例えば、中小企業でいえば、投資減税を幾らやっても元々もうかっていないのに減税をしてもらったってほとんど意味がないよと。そこは設備を更新していく際に設備投資補助金というのを予算上設置をいたしまして、これは中小企業を中心にやっていきますし、補助率も大胆なものにしていきたいというふうに思っております。そこで、設備のビンテージを一新していくということであります。 あるいは、地域の経済を支えるのは一次産業であります。その中核たる農業を産業の視点からきっちりと育てていくということが大事だというふうに思っておりまして、そういう対応であるとか、今申し上げた社会資本の老朽化対策であるとか、もちろん、予算措置として被災地の減税廃止の前倒しを、法人税減税前倒し分を、予算上欠けるわけですから、それを真っ先に手当てをするということも予算措置として行っているわけであります。 それから、関連する法案といたしましては、産業競争力強化法で企業自身の設備の新陳代謝と産業自身の新陳代謝を一挙にやっていくとか、あるいは国家経済を率いていく国家戦略特区法案、これは新藤大臣が担当されますけれども……(発言する者あり)えっ、そうですか、その種のものですね。設備投資や研究開発も進め、規制緩和も一挙に進めていくと。そういうものをパッケージとしてつくらせていただいた次第です。
○上月良祐君 その今お話が少し出ました復興特別法人税の一年前倒しに関して、少しお話をお聞きしたいと思います。 賃金上昇につなげることを前提にということで検討するということになっております。私の地元茨城県も東日本大震災や原発事故の大きな被害を受けました。今でも水産業、観光業あるいは農業、一部の皆様、大変厳しい状況を脱し切れておりません。大体、災害の復旧復興は、私もこれまで何度もかかわってまいりましたが、終わったと思ってからが本当の勝負というところもありまして、そういう意味では一年前倒し廃止ということについては私もやや心配している面があります。 しかし、一方では、被災地が本格的に復興していくためには、何ていうんでしょうか、地域の企業が元気になって、働く場所があって、賃金がもらえて、そして雇用が安定するといったことがなしに、本当の意味での復旧復興といいましょうか、復興なんでしょうか、ができるわけではないと私も思っております。実際に被災地の現場に行ってそう思っておりました。したがって、家計支援という方策もあるかもしれませんが、企業支援の方策というのも私は望ましいんではないかというふうに思ってはおります。 しかし、一方で、やはり賃金の上昇に確実につなげるということを前提にというその部分、あるいは、復興財源を確保して本当に必要なものにはちゃんと付けてもらうということがなければ、急に冷たくなったなというふうになった途端に、ああ、一年前倒ししたからだという話になってしまって、やはり被災地からは非常に、何というんでしょう、厳しい批判を受けかねない問題だと思います。 税制改正作業も本格化してまいりますので、このことに関しての御意見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) 今御指摘の点は与党、自民党、公明党からも厳しい指摘をいただきました。間違っても被災地が誤解を受けるような、あるいは夢を失うようなことにならないように、きちんと説明とその道筋を開示せよというお話でありました。 先ほど若干申し上げましたけれども、まず補正予算でその分の予算はきちんと対応をいたします。そこでまず二十五兆の枠組みがぶれるということはありません。安倍内閣になってから十九兆から二十五兆に拡大をいたしましたけれども、その二十五兆、一円たりとも不自由なことにはしないということがまず一つであります。 その上で、実は、二十五兆でも本当に全部大丈夫かという意見もあるわけであります。中長期にわたって被災地を支えていくためにはやっぱり強い経済を取り戻さなきゃいけないわけです。御指摘のように、雇用の場も拡大していかなければならない、企業業績と賃金の好循環もいち早くつくっていかなきゃならない。そこで、一年前倒しをして減税しますと、これはつまり政労使の場で総理が経営側に決断を迫ったわけでありますけど、我々はそのための準備をしましたよと、次にこたえるのはあなた方の番ですよということを、異例ではありますけれども、経営側に迫ったわけであります。 そこで、先般の政労使の会議を受けて、その後ベアを引き上げますという企業が今続出しております。まだまだもちろんこれからたくさん増えてもらわなきゃいけないんですけれども、いい循環が始まったというか、かなり、政府がこれだけ準備したのにあなた方は知らぬ存ぜぬですかという環境を平たく言えばつくっているわけでありまして、そこで経営側も決断をしていく。もちろん、労働側にもやっていただくことは当然あるわけでありますけれども、三者がそれぞれが自分の責任を果たしていこうということで、一刻も早く好循環を回していくと。そして、被災地を始めとする日本全土を支えていくだけの経済を、つまり雇用と賃金上昇をつくっていこう、あるいは下請代金の改善も含めて中小企業の活力の進展にも資するようにしていこうということでありまして、そういうスキームをつくってその歯車を回していこうということであります。
○上月良祐君 ありがとうございます。 それでは、今の好循環の話に関係する地域経済における金融機関と金融庁の役割につきまして、これ岡田副大臣に是非お聞きいたしたいと思います。 アベノミクスの効果を地方に及ぼしていくためにもやはり地域に生きたお金が回らないといけないんだというふうに思っておりまして、そういう意味での地域の金融機関の役割は大変重要だと。産学官と言うんじゃなくて産学官金というふうに最近言われるようになってきましたが、実際に地域経済の活性化に携わっておりましたときから、産学官金と言われなかったときから私はそのことが重要だと思って言ってまいりました。 そして、第二の矢の下支えというところはできたんですが、やはり生きたお金が地域の成長プロジェクトに回っていくということが本当に重要だと思っております。高い技術を持った中小企業あるいは質の高いチャレンジ、そういったものには成長の芽をよく目利きしていただいて、効果的、円滑な貸出しを是非地域の金融機関に行っていっていただきたいんだと思っております。 しかし、四半世紀続いてきた不景気とか不良債権比率の改善、こういった要請などから、私の見ておりますところ、非常に、何というんでしょうか、冷たくなっているというかフリーズしているような感じもないかなとちょっと危惧をいたしております。マニュアルどおりの行動、あるいは信用保証協会の保証があったら貸すけど、そうじゃなかったら急にかたくなになってしまうといったようなことがないようにしていただきたいんですが、まあそういう感じがないわけじゃないかなというふうに危惧をいたしております。 そして、これは、私は金融庁の大変厳しい検査態度というのが大きく影響してきたんではないかと前から危惧をいたしておりました。預貸率目標といったことを言うつもりは私はありませんけれども、やはり地域経済が疲弊したことが翻って地域の金融機関の体力まで更に奪って、悪循環しているような気がしてなりません。反社会的勢力への貸出し、こういったものは厳しく、大いに厳しくやっていただければいいと思うんですけれども、やはり地域経済の発展に伴うような目利きとしての役割、ここに関しては是非成長を意識して指導なども行っていっていただきたいと思っております。この点に関しましてお考えを伺いたいと思います。
○副大臣(岡田広君) お答えいたします。 日本経済がデフレから脱却し、力強い成長を実現していくため、金融機関には、新規融資を含む積極的な資金供給を行い、顧客企業の育成、成長を強力に後押しするという役割を一層発揮していくことが求められております。そのためには、金融機関においては、ただいま上月委員から御指摘がありましたように、目利き能力を育成、発揮するということは大変重要であり、この目利き能力を育成、発揮して、担保、保証に過度に依存することなく、借り手企業の事業価値を的確に見極めるとともに、事業価値の向上に資する取組を行っていくことが重要であると考えます。 こうしたことから、金融庁は本年九月に策定しました監督方針に、新規融資に関する取組状況等を重点的に確認をする旨を明記したところであります。この監督方針に基づき、金融機関に対し、中小企業等の経営改善や育成、成長につながる新規融資の取組を促してまいりたいと考えております。 なお、銀行全体の中小企業向け貸出残高は、銀行全体も、地域銀行全体も、本年七月、八月と前年同期比で増加しているところであり、更に注視をしていきたいと考えております。 なお、私は、金融副大臣の引継ぎ式のときに、金融監督庁あるいは金融処分庁と国民の皆さんから思われないように、金融育成庁と言われるように、特に地域金融機関を積極的に指導、育成をしていただきたいという御挨拶もさせていただき、先月の財務局長会議でも同じ趣旨の要望をお願いをしているところでありますので、これも併せて御理解を賜りたいと考えております。 以上です。
○上月良祐君 ありがとうございました。是非その方向でお願いをいたしたいというふうに思います。 それでは、次にTPPの関係につきましてお伺いをいたしたいと思います。 茨城県は、余り知られていないかもしれませんが、日本で第二位の農業県でございます。北海道に次ぐ農業県。まあ私は鹿児島県にも行っていたことがありますけれども、二番を争うような大農業県でございまして、今回のTPPの問題につきましても、その交渉の行方を大変心配しながら、また情報が、何というんでしょう、新聞とかに躍るたびに一喜一憂をさせられながら、固唾をのんで見守られている、見守っているという状況でございます。まさに固唾をのんで見守っていることと、黙って黙示の了解を出しているんだというふうに誤解してはそれはまずいんだと私は本当に思っておりまして、そういう意味で、大農業県から選んでいただいた私としまして、是非とも御質問させていただきたいと思います。 まず、秘密保持契約に基づきます秘密交渉の在り方といいますか、その関係につきましてなんでございますが、私は、これは本当に我が国にとっていい進め方なのかなとちょっと危惧をいたしております。と申しますのは、現場のことを最もよく理解している国会議員に全く情報が伝わらない、議論もできないというのは、これまでのWTOの交渉等を見てもかなり特殊なやり方だと思うんです。そして、交渉に当たっている役人の皆さんは、実際のところを言うと、全部全て情報を御存じです。これはこれで当然なんですけれども、一方で、役人の方というのは現場の状況というのは余り知らないというのが、私の役人やっていました感覚から言いましても、今こうやっていろんな批判、意見を聞く状況から、分かる状況から言いましても、そのとおりだと思っておるんです。フロントラインの役人が厳しく交渉する。そして、それを後方支援というわけではありませんけれども、情報を得た国会の方々が、国会議員が部会などでも情報を出してもらって大いに議論をする、それで後ろから押す、その、何というんでしょう、組合せで今までの交渉というのはバランスが取れてうまくいったんではなかったのかなというふうに思います。 役人の組織という、行政組織というのは、どうしても現場の情報というのは危機感というのがだんだんフィルターでこされて上がっていって、上の方に上がっていけばいくほどきれいな情報しか上がっていきません。そういう意味では、もちろんトップは政治家でありますから心配はしておりませんけれども、民意を受け止めながら国益が最大化できるような交渉がこの姿でできるのかなと。秘密交渉であるがゆえに、交渉を担当する人の責任、トップから役人も含めまして物すごく重くなっているんだと思うんです、これまでのWTOなんかと比べましても。 その点につきまして、甘利大臣のお考えを是非お伺いしたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) 私は、かつて経済産業大臣としてWTO協議に臨みました。最終的に少数国会合で、七か国の閣僚だけでの議論、十日ぐらい徹夜でやったこともございます。そういう経験を踏まえて見ても、TPP交渉というのは、情報の秘匿性といいますか守秘義務は相当厳しいという感じがいたします。 閣僚会議に出ていきますと、よその国の閣僚、特に新興国の閣僚が多いんですけれども、日本はどうやっているのという相談を受けます。それは、TPPに加入するときに、秘密保持契約書にサインをして初めてそこからテキストにアクセスできる、それまでは全くそれができないわけでありますけれども。それと同時に、国民に対して情報開示をどうしていくかということのはざまで、各閣僚がやっぱりみんな悩んでいるのは事実です。 私どもも、与党のごく限られた人たち、幹事長中心になりますけれども、との情報をできるだけ共有はすると。しかし、あの秘密保持契約は、役人に関してもかなり厳しい情報漏れを起こしたときにはペナルティーを掛けています。相当厳しいペナルティーを掛けてやっているわけでありまして、一般的な委員会、この種の委員会とか国会の議論の場であらゆる情報というところが、なかなかそれはできないルールになっております。 それで、できる限り秘密保持契約に抵触しないと判断できるもの、一般論としてこうではないかとか、個々の具体的に、あそこの国と日本はどうですなんということは絶対固有名詞挙げられませんから、この種の問題、一般論としてはこんな問題があるとかいう外縁で説明をするということにいたしておりますが、もちろんステークホルダー会議というものがあります。現場でもありますし、帰ってきても、関係者集めて、出せる情報は出すということで努めておりますけれども、極めて機微なところについては極めて厳しい制約が掛かっているということは、その契約書にサインをしてでないと入れないということでありますから、その部分は御理解をいただければというふうに思っております。
○上月良祐君 もちろん理解はいたしておりますので、是非とも、そういう契約の下での交渉ですから、その分の責任をしょっているということで是非頑張っていただきたいと思っておるわけでございます。 重要五品目などにつきましてちょっとお聞きいたしたいと思います。 だんだんだんだん状況が何か移ろってきているようにちょっと危惧をいたしております。衆参両院の農林水産委員会での議決などもありましたけれども、現在の交渉との整合性どうなっているのかなということが、本当に我々、情報がなく分からない中で、農業関係者も本当に心配をいたしております。公約でも、守るべきものは守る、攻めるものは攻める、これは当たり前なんでございますけれども、具体の結果が開けてみてそうなっていなければ公約違反ということになるんだと私は心配をいたしております。 バリ島での西川自民党TPP対策委員長の御発言などもありましたし、いろんな報道もありますけれども、重要五品目のタリフライン五百八十六というふうに聞いておりますけれども、全て関税撤廃はしないんだという前提で交渉をされているのでしょうか。それから、EPAで関税撤廃をしたことのない残りの二百四十八についても同様の認識でよろしいんでしょうか。検証の結果を踏まえて、関税撤廃やその引下げもあり得るのでしょうか。 そうした場合には、国会決議や公約との整合性というのがどうなってしまうんだろうかということを大変危惧いたしております。これが地元の声そのものです。黙示の了解を与えているわけでは決してなくて、皆さん信頼して見守っているということでございますので、その点についても大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) おっしゃっていることはよく分かります。TPPに関して言えることは、市場アクセス、市場アクセスには物品と物品以外の市場アクセスもあります。政府調達へどのくらいアクセスできるかとか、投資等々あるわけでありますけれども、そういう市場アクセスと全く新しい分野のルール、例えば電子商取引のルールなんというのはWTO上もありません、TRIPS協定でもない分野でありまして、その市場アクセスとそれ以外のルールの分野と、全般を扱う初めての広範な国際協定が二十一世紀型と言われているところであります。我々としては、とにかく市場アクセスなかんずく物品の市場アクセスばかりが取り上げられているけれども、物品以外の市場アクセスと、それから全く別のそれ以外のまたルールと、これ全部大事なんですよと、これはバランスが大事なんですよということをずっと主張し続けてきているわけです。 その中で、大きな枠組みとしては、WTOプラスという言葉があります。WTOプラスというのは、WTOで示した野心以上のものをということなんですね。あらゆる分野で、ルールの分野でもそうですし、市場アクセスの分野でもそれぞれの国がWTOで示したもの以上のことを示しなさいというのが大前提で入っているわけであります。ですから、例えば関税の市場アクセスでも、今までやったことないことは一切やりませんと言ったらもう最初から脱落をしてしまうということになるわけであります。WTOプラスの野心をどう示すかということが課題としてあります。 それから、物品の市場アクセスというのはいついつ何%ということは一切言えませんけれども、少なくとも低い野心から高い野心にだんだんだんだんと絞り込んでいくという作業が行われいくということは事実でありまして、その中で御指摘の国会決議であるとか、あるいは党の公約をどうしっかり守っていくかと。もちろん国会の決議でありますから、我々もよその国に対しては、こういうある種議会からの要請があるんだということは常日ごろ日本の主張としては説明をしておりますけれども、しっかりとこの委員会の決議なり党の公約なりの重みというのは受け止めて交渉しているつもりでありますし、これからもその重みはしっかり受け止めて交渉していくつもりであります。
○上月良祐君 時間がありませんので、年内の交渉になぜこだわらないといけないのか、もちろんその方が有利なんだというふうな判断なんだと思いますけれども、そのこととTPAの問題ですね、TPAがないままに無理やり年内妥結をして、結果不利な状況に追い込まれないかという問題などは、まあこれはそういうことがないように是非ともうまく交渉していただきたいという要望にいたしたいと思います。 それから、特区の問題について新藤大臣にお尋ねしたいと思います。 これまで特区、鴻池大臣が一番最初に始められた、まさに当時の大臣が始められた特区でございます。私もかかわらせて当時いただきました。これまでの特区の、構造改革特区や総合特区がございましたけれども、その成果と課題、意義、こういったものについて概括的にどういうふうに思っていらっしゃるのか。特区というのはチャレンジですから、全部が成果であると、失敗、失敗と言うのは言い過ぎかもしれません、課題があってもおかしくないんだと思います。そういったことを考えた、踏まえた上で、国家戦略特区というのが今回どうして必要なのかということにつきまして簡潔に教えていただきたいと思います。
○国務大臣(新藤義孝君) この特区に関しましては、今お話がございました構造改革特区、それから前政権において始まりました総合特区、そして私どもが今導入を目指します国家戦略特区と、このようになっているわけであります。それぞれ特徴がございます。 構造改革特区につきましては、これまで二十三回の提案募集をいたしまして七百七十件の規制緩和ということを実現しました。特区としての対応が二百三十三件、それから提案に基づいて全国で使えると、これが五百三十七件ということであります。しかし、構造改革特区は規制緩和のみということでございまして、地方公共団体が作成する計画が認定されれば全国的に活用されると、こういう特徴がございます。 一方で、総合特区制度につきましては、これは地域の先駆的な取組に対して規制の特例措置に加えて税制、財政、金融上の支援措置を総合的に講ずるということでございまして、平成二十三年以来、これまで四十八地域を指定しているということであります。国際戦略と地域活性化と、こういう二つの観点からそれぞれの特区指定をいたしまして、再生可能エネルギーの普及促進ですとか、医薬品、医療機器の開発促進などといった、それぞれの各地域の資源や知恵を生かした取組がなされております。 そして、総合特区制度は、地域指定をした後に当該地域からの今度は提案を受けて規制の特例措置を実現させるというスキームですね。ですから、先に地域を指定して、そこから、後から規制の緩和措置が出てまいります。なので、それがなかなか実現が難しかったり、それからスピード感がなかったりと、そういうような今問題がありまして、これをいかに地方の要望におこたえできるような制度にしていくかということが重要だと思います。 そして、国家戦略特区は、これは全くこれまでとは次元の違う、総理を中心にいたしまして、総理のリーダーシップの下で、これは日本の新しい経済を開くための起爆剤となろうと。先駆的な取組を特区において実現してみようと。それは手挙げ方式ではないんです。これまでのは、自治体がそれぞれ手挙げで、申請してきたものに対して国が認定するということでございました。今度のは、御提案はいただきますけれども、最終的には、国が一緒になって、国と地方自治体と民間とが一緒になってその地域で国家戦略としての特区を組み、事業をやっていくということでございます。 そこには、まずは大胆な規制緩和、税制措置、そしてそれに必要な様々な支援措置を組んでいこうと、このように思っているわけでありまして、我々のコンセプトといたしましては、世界で最もビジネスのしやすい環境をつくろうではないかと。そのために日本の経済を開きますよ、だから我々は外国にもっと出ていきますと、一方で世界からも入ってきてくださいと、そういう特区をつくろうではないかと。 そうすると、そこで仮に働く人がみんな集まってきたときに、そこで働く人たちの家族がいますよね。その家族の人たちが住みやすい、医療や教育や、それから居住環境、こういったものがきちんとワールド基準といいますか、グローバルな基準を満たしていれば日本に来やすくなるし、人が集まってこれると、こういうことでございまして、これはまだこれから法案を御審議いただくわけでございますけれども、それぞれの特区の特性を踏まえて、いずれにしても、地域の活性化と、そして日本経済の活性化のためにこれが資するものにしたいと、このように考えております。
○上月良祐君 私が特区が重要だと思っておりますのは、アベノミクスの三本の矢というんですが、一本目、二本目に比べてやっぱり三本目の成長戦略の矢というのが格段に難しいんだと思うんです。 そして、その成長戦略のポイントの一つがやっぱりこの特区制度だと思っておりますので、是非ともその特区制度を活用した成長に結び付けていきたいと、現場でそういうふうにやっていきたいというふうにこれまでも強く思って、つくばでの総合特区にも取り組んでまいりました。 成長戦略が作文で終わらないようにということで甘利大臣もおっしゃっておられました。それは大変大切なことなんですけれども、そう檄を飛ばすだけではやはり成果は出ないんだと私は思っております。作文で終わらせないようにするためには何が必要なのか。私は、やはり成長している成長点を本当に見極めて大切にしていただきたいんだというふうに思っております。現場の状況を的確にとらえるというのは、実は余り外に出なくなった今の役人のなかなか不得手なところなんだと私は思っております。 それから、総合特区について言うと、地域指定をしていただきました。地域指定を取るときというのは、これは今までのいろんな地域指定の、リゾート法を始めいろんなのがありましたけれども、地域指定するときというのはみんな必死になるんです。応募する方も出す方も必死になるんですけど、一旦地域指定が終わった後というのは、もう台風が去った後のように急に関心がなくなっていってというのを、今まで何度も何度も地域振興立法って繰り返してきたんだと私は思います。特区をそうしては絶対いけないんだと。成長戦略のために特区というのは絶対そうじゃいけないんだというふうに私は思っておりまして、総合特区もまさにその一つだと思うんです。 そのためにも、総合特区は是非ともきちんと評価をしてほしい。落第の人には落第って言って外していってほしい、その代わり、残った人にはきちっと措置をしていっていただきたいというふうに思います。 現場は、また法案のときに是非とも御論議させていただきたいと思うんですけど、つくばの現場は物すごく変わり始めました、総合特区のおかげで。各、エベレストのような非常に日本を代表するような研究機関同士が連携したり、地域と連携したり、現場でも本当ボランタリーにいろんな取組が始まったりしています。そういう取組を大切にしなくて実際の成長戦略というか成長というのは絶対にないんだと思っておりまして、その点を是非ともお願いしたいと思うんですが、時間もありませんので、これはまた後の特区の法案が出たときに私にチャンスがあれば是非とも御論議をさせていただきたいと思います。 とにかく、いい点を伸ばしていただきたい、悪い点はきちんと評価していっていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 最後になりますけれども、稲田大臣に、国家公務員制度改革、今回の大きなテーマだと言われておりますので、その関係でまとめてお聞きさせていただきたいと思います。 行政改革という大きな、何というんでしょうか、土壌といいますか、それがまずあって、その上に国家公務員制度改革というのがあるんだろうと、それは組織のつくりを見てもそうだと思うんです。行政改革として一体何を求めていこうとするのかということ、そしてその上でさらに国家公務員制度をどういうふうに動かしていくのかというのは、政と官の関係、政治家と官僚の関係、政官関係という古くて新しい問題があります。 大変難しい時代になって、例えば懸案の中には、政治家も官僚もそんなこと言ってないで、例えば領土の問題とかいろんな問題、もう日本を挙げてやらなきゃいけないような問題もあるんだと思いますけれども、まず行革に関して、その究極の目標、これは最小の経費で最大の効果とか、あるいは国民福祉という話になるんだと思いますけれども、もう少し具体のレベルでいって、稲田大臣、大変行革に熱心に取り組まれていらっしゃる。私も、しかし、地方で本当に全国で初めて住宅公社を破産させて処理するとか、全国で初めての資金調達、アジアでアワードを取ったような外郭団体の資金調達もやりました。一生懸命取り組んできたつもりでございます。 行革で何が究極の目標だと思っていらっしゃるのか。そしてその上で、国家公務員制度を考える前提として政官関係、政と官の関係について稲田大臣のお考えを今回はお聞かせいただきたいというふうに存じます。
○国務大臣(稲田朋美君) 今、上月委員御指摘になったように、行革は私も大変重要な取組だと思っております。それは予算の削減、それから人員の削減、無駄な事業を廃止する、これももちろん国民の行政に対する信頼を取り戻す上で非常に重要な取組だと思っております。 と同時に、やっぱり行革は、この国が一体どういう国を目指すべきなのか、そして地方と中央の関係であったり、国と民間の関係であったり、将来のこの国の形、サイズを決める非常に重要な取組で、その時代時代に適応して政府が不断にこの改革には取り組んでいかなければならないと思うと同時に、やはり行革にとって哲学というものも必要で、単に人気取りであったり、また官僚バッシングではなくて、やっぱりこの国の将来を見据えた上で、いい伝統は引き継ぎながらも新しいものを創造していくという非常に重要な取組だというふうに認識をいたしております。 こういった改革を進めていく上で、今委員御指摘のように、政治が正しいリーダーシップを発揮をして、そして政官一体となって改革に取り組んでいかなければならないと思っています。 また、政と官の役割の分担については、政は行政が公正かつ中立に行われるように国民を代表する立法権者として監視責任を果たす。そして、一方で官は、国民全体の奉仕者として、中立性、専門性を踏まえて、法令に基づいて政策の実施、個別の行政執行に当たるものだと思っております。 政と官はそれぞれ役割分担をしながら一体としてこの行革について、また国家国民のために職務を遂行するものだと考えておりまして、それに資するための国家公務員制度改革の実施というか、改革法の成立を目指しております。
○上月良祐君 また、国家公務員制度改革が実際に来たときにはこの点について集中的に、私がチャンスがあれば御議論させていただきたいと思います。 予算を削る、定員を削る、どうしてもそういう方向に何か目が行きがちですけれども、がりがりになってしまうのが行革だと決して思いません。何かのミッションに向けて、スリムになりながらも筋肉の付くところにはきちんと付く、めり張りのある体にする、それが重要だと思っておりますし、やはり自分の会社の社長が自分の会社の社員を、うちの社員は全然働かなくて全然できなくて、私はむちばかり当てていますという会社が良くなっていくとは私は思っておりません。やはり信頼関係が根底にあって、そして国家公務員制度改革がされていくべきなんだろうというふうに思っております。これにつきましてはまたの機会に是非と思っております。 どうもありがとうございました。
○委員長(水岡俊一君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(水岡俊一君) この際、関口内閣府副大臣及び伊藤内閣府大臣政務官から発言を求められておりますので、順次これを許します。関口内閣府副大臣。
○副大臣(関口昌一君) 内閣府副大臣を拝命いたしました関口昌一です。 地域活性化、道州制、地方分権改革を担当いたします。 水岡委員長を始め、理事、委員各位の各段の御指導、御協力をよろしくお願いいたします。
○委員長(水岡俊一君) 伊藤内閣府大臣政務官。
○大臣政務官(伊藤忠彦君) 内閣府大臣政務官の伊藤忠彦でございます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。 地域活性化、道州制、そして地方分権推進改革を担当いたしております。 水岡委員長を始め、理事、委員の各位の皆様方の御指導とそして御協力をよろしくお願いを申し上げます。 ありがとうございました。
○委員長(水岡俊一君) 以上で発言は終了いたしました。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時三分散会