決算委員会 第1号
- 発言数
- 333 件
- 登壇者
- 32 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2013/11/25
会議録
○委員長(金子原二郎君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告をいたします。 去る二十二日までに、竹谷とし子君、酒井庸行君、大島九州男君、尾立源幸君、林久美子君、前川清成君、二之湯智君、岩井茂樹君、小泉昭男君、島田三郎君、橋本聖子君、藤川政人君、松村祥史君、森屋宏君、山本順三君及び山下芳生君が委員を辞任され、その補欠として滝波宏文君、風間直樹君、小西洋之君、西村まさみ君、山谷えり子君、柳本卓治君、井原巧君、馬場成志君、古川俊治君、堀内恒夫君、舞立昇治君、吉川ゆうみ君、若林健太君、西田実仁君、紙智子君及び石上俊雄君が選任されました。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 理事の選任を行います。 去る八月七日の本委員会におきまして、一名の理事につきましては、後日、委員長が指名することとなっておりましたので、本日、理事に柳本卓治君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が四名欠員になっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(金子原二郎君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に山谷えり子君、神本美恵子君、西村まさみ君及び杉久武君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) この際、河戸会計検査院長及び柳検査官から発言を求められておりますので、これを許します。河戸会計検査院長。
○会計検査院長(河戸光彦君) 八月八日付けをもちまして会計検査院長を拝命いたしました河戸光彦でございます。 国の財政事情が厳しい中で、国民の皆様の会計検査院に対する期待は大変大きいものがあり、重い責任を感じているところでございます。 微力ではございますが、誠心誠意務めてまいる所存でございます。御指導、御鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
○委員長(金子原二郎君) 柳検査官。
○検査官(柳麻理君) この度、八月一日付けをもちまして検査官を拝命いたしました柳麻理でございます。 職責を全うするため、誠心誠意務めてまいりますので、御指導、御鞭撻のほどどうぞよろしくお願いいたします。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。 本委員会は、今期国会におきましても、国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(金子原二郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査のうち、国会法第百五条の規定に基づく本委員会からの会計検査の要請に対する結果報告に関する件及び会計検査院法第三十条の二の規定に基づく報告に関する件を議題といたします。 会計検査院から説明を聴取いたします。河戸会計検査院長。
○会計検査院長(河戸光彦君) 会計検査院は、国会法第百五条の規定に基づき平成二十三年十二月七日、二十四年八月二十七日及び九月三日付けで参議院議長から会計検査及びその結果の報告の要請がありました「裁判所における会計経理等に関する会計検査の結果について」等、計六事項につきまして、関係府省等、関係独立行政法人等を対象に検査を行い、会計検査院法第三十条の三の規定に基づき二十五年九月二十五日、十月九日、十六日及び三十一日にその結果の報告書を提出いたしました。その報告書の概要を御説明いたします。 最初に、「裁判所における会計経理等に関する会計検査の結果について」を御説明いたします。 検査しましたところ、システム関連の調達については、競争契約の占める割合が、情報システムに関して二十三年に報告した二十五府省等における競争契約の割合と比べて低い状況となっていました。会計書類の管理については、二十四年度もなお日付の記載のない請求書等を受理している事態や特定の業者に対して他の業者分の見積書も提出するよう依頼している事態等が見受けられました。検察審査会については、一部の会議について請求書以外に検察審査員等の出頭状況の記録が残される仕組みとなっていませんでした。 検査の結果を踏まえた会計検査院の所見といたしましては、システム関連の調達については、競争性の確保等について引き続き努力する必要があり、会計書類の管理については、日付の記載のない請求書を受理していた事態や他の業者分の見積書も提出するよう依頼していた事態等について改善する必要があり、また、検察審査会については、出頭状況等を適切に記録し保存する体制の整備が肝要であると考えております。 会計検査院としては、今後とも、裁判所の会計経理等が適正かつ適切に実施されているかについて、多角的な観点から引き続き検査することとしております。 次に、「三菱電機株式会社等による過大請求事案に関する会計検査の結果について」を御説明いたします。 この報告書は、二十四年十月二十五日に提出いたしました報告書におきまして、引き続き検査を実施して、取りまとめができ次第報告することとしておりました事項に関するものであります。 検査しましたところ、防衛省等の過払い額の算定方法等が区々となっていたり、違約金に係る特約条項を付していなかったり、違約金の額が区々となっていたりなどしている事態が見受けられました。 検査の結果を踏まえた会計検査院の所見といたしましては、防衛省等は、過払い額の算定方法等について今後同様な事態が生じた場合にはどのように対応することがより適切か相互に連携を取りつつ検討したり、特約条項を付すことを定めた通達の趣旨及びその遵守の重要性を周知徹底したり、各調達機関が統一的な違約金の額の設定の可能性について検討したりなどすることに留意する必要があると考えております。 会計検査院としては、今後とも、防衛省等における防衛装備品等及び武器等の調達並びに人工衛星等の研究開発等が適正、適切に実施されているかなどについて、多角的な観点から引き続き検査していくこととしております。 次に、「公共建築物における耐震化対策等に関する会計検査の結果について」を御説明いたします。 この報告書は、二十四年十月十七日に提出いたしました報告書におきまして、引き続き検査を実施して、取りまとめができ次第報告することとするとしておりました事項に関するものであります。 検査しましたところ、地方公共団体等が所有するなどしている教育施設、医療施設、庁舎施設等のいずれの施設においても構造体の耐震化率は九割に達しておらず、また、防災拠点となる建築物が耐震性能を確保していないにもかかわらず、その代替となる施設を確保していないなどの事態が見受けられました。 検査の結果を踏まえた会計検査院の所見といたしましては、地域防災計画等の作成並びに教育施設、医療施設及び庁舎施設等を所掌する各府省等は、公共建築物における耐震化対策を計画的かつ効率的に実施していくこと、また、地震発災時における業務継続性の確保等のソフト面に関する対策についても積極的に進めていくことが重要であると考えております。 会計検査院としては、今後とも、公共建築物における耐震化対策等が適切に実施されているかについて、多角的な観点から引き続き検査していくこととしております。 「公共土木施設等における地震・津波対策の実施状況等に関する会計検査の結果について」を御説明いたします。 この報告書は、二十四年十月十七日に提出いたしました報告書におきまして、引き続き検査を実施して、取りまとめができ次第報告することとしておりました事項に関するものであります。 検査しましたところ、主として災害予防対策に資する施設に係る事業である河川、海岸、砂防、下水道、治山、農業農村整備、集落排水各事業については、耐震対策等を実施していない施設が地震動等により被災した事例等が見受けられました。また、主として災害に対する応急復旧活動に資する施設に係る事業である道路整備、港湾整備、公園、漁港整備各事業については、当該施設が活用できなかったりなどして、災害発生直後から必要な救急活動等に支障が生じている事例等が見受けられました。 検査の結果を踏まえた会計検査院の所見といたしましては、東日本大震災を踏まえて、地震・津波対策を適切かつ計画的、効率的に実施するよう努める必要があると考えております。 会計検査院としては、今後とも、公共土木施設等における地震・津波対策が適切かつ計画的、効率的に実施されているかについて、多角的な観点から引き続き検査していくこととしております。 次に、「東京電力株式会社に係る原子力損害の賠償に関する国の支援等の実施状況に関する会計検査の結果について」を御説明いたします。 検査しましたところ、国は、原子力損害賠償支援機構に対する出資、国債の交付等により三兆三千四十四億余円の財政上の負担等をしており、同機構は、東京電力株式会社に対して、一兆円の出資及び賠償に充てるための三兆四百八十三億円の資金の交付を行っておりましたが、その規模は更なる増加も予想される状況となっていました。東京電力は、二十五年九月二十七日までに賠償金二兆九千百億余円を支払っているものの、賠償金の総額についての十分な見通しはいまだ得られておらず、東京電力に交付された資金等の回収が長期化した場合には、国の財政負担を含めた国民負担が増嵩すると認められました。 検査の結果を踏まえた会計検査院の所見といたしましては、東京電力に交付された資金等の回収はできる限り早期かつ確実に実施されることが肝要であり、また、賠償の総額等について確度の高い見通しをできる限り早期に立てた上で、財政負担の規模等について的確な見通しを明らかにすることなどにより、東京電力に対する支援に係る国民負担について理解を得ていくことなどが必要であると考えております。 会計検査院としては、二十五年度以降に実施された支援等について引き続き検査を実施して、検査の結果については、取りまとめができ次第報告することとしております。 最後に、「東日本大震災からの復興等に対する事業の実施状況等に関する会計検査の結果について」を御説明いたします。 この報告書は、二十四年十月二十五日に提出いたしました報告書におきまして引き続き検査を実施して、取りまとめができ次第報告することとしておりました事項に関するものであります。 検査しましたところ、二十三、二十四両年度東日本大震災関係経費の二十四年度末時点における執行率は七七・二%となっていました。また、福島県を始めとする被災した地方公共団体では、原子力災害に対して、国からの長期的かつ確実な財源の支援や人的支援等を望んでおりました。 検査の結果を踏まえた会計検査院の所見といたしましては、復興庁及び関係府省等は連携して、事業実施の障害となっている事項について不断に検証して、必要に応じて見直すこと、被災した地方公共団体の意向や要望等を踏まえるなどして、必要な支援に努めることなどに留意して、復興施策の推進及び支援に適切に取り組む必要があると考えております。 会計検査院としては、復旧・復興事業が長期にわたり継続して実施されていることなどから、引き続き検査を実施して、取りまとめができ次第報告することとしております。 これをもって、報告書の概要の説明を終わります。 次に、会計検査院は、会計検査院法第三十条の二の規定により国会及び内閣に対して、平成二十五年七月二十九日、九月十九日及び十月十六日に計八件の報告書を提出いたしました。その報告書の概要を御説明いたします。 最初に、「東日本大震災からの復旧・復興事業における入札不調について」を御説明いたします。 検査しましたところ、岩手県、宮城県及び福島県の東北三県において二十三年十月から二十四年九月までに入札に付すなどされた復旧・復興事業等に係る工事四千五百三十八件における入札不調の発生割合は、直轄事業と補助事業を合わせて件数で二一・一%となっており、これらの県においては、震災後、鉄筋工、型枠工等の技能労働者等が不足して労務単価が上がったり、生コンクリート等の建設資材の需給が逼迫して価格が上昇したりなどしておりました。 検査の状況を踏まえた会計検査院の所見といたしましては、国土交通省及び農林水産省において、復興JV制度が更に活用されるよう、入札不調の発生状況等に応じて復興JVを対象とする入札件数を増やすことを検討するとともに、東北三県において、実施している入札不調対策を管内に所在する建設事業者に周知するよう要請等を行うなど、引き続き円滑かつ迅速な復旧・復興事業の実施に努める必要があると考えております。 会計検査院としては、東北三県における入札不調の状況の推移、その対策の実施状況、効果等について、引き続き注視していくこととしております。 次に、債務に関する計算書に計上される国庫債務負担行為に係る債務額について財務大臣に対して是正改善の処置を求めたものを御説明いたします。 内閣が国会に提出する歳入歳出決算には債務に関する計算書を添付することとされております。そして、この計算書は、各省各庁の支出負担行為担当官からの報告書に基づき各省各庁の長が作成しており、支出負担行為担当官が官庁会計システムに必要な情報を入力することにより、債務の発生又は消滅を反映した国庫債務負担行為の年度末の債務額等が計上されることとなっております。財務本省等において、二十一年度から二十三年度までの国庫債務負担行為に係る年度末の債務額について検査いたしました。 検査の結果でございますが、官庁会計システムへの必要な情報の入力漏れなどにより、十一府省において、過大計上が百十二件、百一億余円、過小計上が十三件、五十三億余円ありましたことから、財務省に対し是正改善の処置を求めました。 次に、「本州四国連絡道路に係る債務の返済等の状況及び本州四国連絡高速道路株式会社の経営状況について」を御説明いたします。 検査しましたところ、本州四国連絡高速道路株式会社について、経営の効率化を図る余地がある状況等となっておりました。また、本州四国連絡道路に係る独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構への出資については、二十六年度以降の取扱いが未定となっていることから、会計検査院において、二十六年度以降の国及び十府県市からの出資が停止されたなどとして試算を行ったところ、計画どおり債務を返済することは極めて困難になると認められました。 検査の状況を踏まえた会計検査院の所見といたしましては、国土交通省及び同機構において、二十六年度以降に出資が停止された場合には、国民の理解が得られるよう、適切な債務返済計画を検討すること、同会社において、今後も管理費用の削減に努めることなどの対応を取ることにより、本州四国連絡道路に係る債務の返済等を確実に行うことが重要であると考えております。 会計検査院としては、本州四国連絡道路の債務の返済等の状況及び同会社の経営状況について、引き続き注視していくこととしております。 次に、「東日本大震災等の被災者の居住の安定確保のための災害公営住宅の整備状況等について」を御説明いたします。 災害公営住宅の整備状況等について検査しましたところ、整備計画戸数の一部について整備方式が未定となっていたり、住民に対する意向調査を実施していない市町村等があったりしている事態、完成予定時期が確定していなかったり、応急仮設住宅の原則的な供与期間である三年内の整備計画戸数が低率となったりしている事態、募集を開始した地区の中の一部に入居率が低くなっている事態等が見受けられました。 検査の状況を踏まえた会計検査院の所見といたしましては、国土交通省において、市町村等が適切な整備方式を採用したり、被災者の意向の変化を適時適切に把握したりするよう技術的な助言等を行うこと、市町村等が早期に事業着手できるよう技術的な助言等を行うとともに、関係省庁と協力するなどして整備の加速化に向けた取組を着実に実施していくこと、入居者募集に関し他の事業主体の取組状況等について情報提供をすることなどが重要であると考えております。 会計検査院としては、今後も東日本大震災等からの復興施策の一つである災害公営住宅の整備の状況等について引き続き注視していくこととしております。 次に、「独立行政法人における政府出資金等の状況について」を御説明いたします。 二十五年四月一日現在における全独立行政法人百一法人を対象として検査しましたところ、承継した現金預金等を使用することなく保有している事態、保有する資産が政府からの出資等に係るものか他の財源に係るものか明らかでない事態、敷金等の返戻金が独立行政法人内部に留保されている事態、次期中期目標期間へ繰り越す必要はなかったと考えられる積立金を繰り越し、その分の国庫納付額が減少している事態等が見受けられました。 検査の状況を踏まえた会計検査院の所見といたしましては、独立行政法人及び主務府省は、独立行政法人が保有する資産について、将来にわたり業務を確実に実施する上で必要がないと認められる場合は、速やかに不要財産と認定して国庫納付の措置を講じたり、国庫納付に支障が生じないよう可能な限りその取得財源を明らかにできるような管理を行うよう努めたりするなどの対応が必要であると考えております。また、これらの独立行政法人及び主務府省の対応状況や独立行政法人改革の動向等を踏まえ、関係府省において制度全般について検討を行うことが重要であると考えております。 会計検査院としては、独立行政法人における政府出資金等の状況について、今後とも多角的な観点から引き続き検査していくこととしております。 次に、漁船保険振興事業資金の有効活用について水産庁長官に対して意見を表示したものを御説明いたします。 水産庁は、昭和四十一年度及び四十八年度に漁船再保険及び漁業共済保険特別会計から計四十七億円を漁船保険中央会に交付し、同中央会は、当該交付金を運用型の基金である漁船保険振興事業資金として設置造成しております。 そこで、その運用益により実施されている各種の助成事業等である漁船保険振興事業について検査いたしました。 検査の結果でございますが、漁船保険振興事業において、運用益の減少に伴い事業費が大きく減少する中で、事業に必要とは認められない経費を助成の対象となる事業費に含めていたり、類似の制度が整備されていることなどから事業の意義が低下していたり、助成額が著しく減少して経費のごく一部を賄っているにすぎなかったりなどしていました。このように、運用型の基金事業として実施する必然性が乏しい状況となっているのに、漁船保険振興事業資金に多額の資金が保有されている事態は、貴重な財政資金が有効に活用されていないため適切でないと認められましたことから、水産庁に対し意見を表示いたしました。 次に、「国庫補助金等により基金法人に設置造成された基金の状況について」を御説明いたします。 検査しましたところ、平成二十五年三月三十一日時点の基金保有額の合計は二兆六千百五十五億円となっており、二十年四月一日時点の額を大きく上回っておりました。一方で、二十三年度に実施する予定となっていた基金基準による見直し等を実施していない状況が見受けられました。また、基金基準に定める基準が遵守されていなかったり、基金基準に定める基準等について検討が必要な状況となっていたりしておりました。さらに、基金の見直しを実施していないことなどから、使用見込みのない額が基金法人に滞留している状況等が見受けられました。 検査の状況を踏まえた会計検査院の所見といたしましては、適切な基金規模になるよう毎年度の基金の見直しを実施し、結果を公表すること、基金事業を実施するに当たり、基金基準に定める基準を遵守すること、基金基準の趣旨を踏まえ基金シートの公表内容等について検討すること、検討すべき事態が見受けられた基金について、早急に実効性のある見直しを行うことなどが必要と考えております。 会計検査院としては、今後も基金の見直しの実施状況等について引き続き多角的な観点から検査していくこととしております。 最後に、「東日本大震災に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境汚染に対する除染について」を御説明いたします。 福島第一原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境汚染は、我が国にとって甚大な被害をもたらしました。 除染に係る事業について検査しましたところ、福島県内においては、環境省が除染を実施する除染特別地域及び福島県内の市町村が除染を実施する汚染状況重点調査地域において除染が計画どおりに進んでいないなどの状況が見受けられました。一方、茨城県等五県の汚染状況重点調査地域においては、子供の生活環境に関する施設について優先的に除染を実施することとして、市町村が策定した除染実施計画に沿って除染が進んでいる状況が見受けられました。 検査の状況を踏まえた会計検査院の所見といたしましては、今後、環境省において、関係地方公共団体等との連絡調整を十分行うなどして、除染が推進されるよう取り組むことが望まれると考えております。 会計検査院としては、被災地域における復興再生の基盤となる除染については、地元の理解を得ながら、迅速に実施されることが重要であることから、今後も引き続き注視していくこととしております。 これをもって報告書の概要の説明を終わります。
○委員長(金子原二郎君) 以上で説明の聴取を終わりました。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 平成二十三年度決算外二件の審査並びに国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(金子原二郎君) 御異議ないと認めます。 なお、その手続につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(金子原二郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 平成二十三年度決算外二件の審査のため、本日の委員会に東京電力株式会社代表執行役社長廣瀬直己君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(金子原二郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 また、平成二十三年度決算外二件の審査並びに国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査のため、必要に応じ政府関係機関等の役職員を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(金子原二郎君) 御異議ないと認めます。 なお、その日時及び人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(金子原二郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 平成二十三年度決算外二件の審査の本日までの経過につきまして、簡単に御説明申し上げます。 平成二十三年度決算外二件につきましては、第百八十三回国会におきまして、その概要説明を聴取いたしました。従来の慣例に従いますと、通常選挙後の国会におきましても、既に審査の終了いたしました点につきましては再び繰り返さないことになっております。 本日は、理事会協議のとおり、平成二十三年度決算外二件の全般質疑を行いたいと存じますので、御了承願います。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 平成二十三年度決算外二件を議題として、本日は全般質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言をお願いします。
○熊谷大君 自由民主党の熊谷大でございます。 総理、早速ですが、心配、懸念されるニュースが入ってまいりました。 中国国防省は、二十三日、東シナ海で戦闘機による緊急発進、スクランブルの判断基準となる防空識別圏を設定したと発表したとあります。非常に懸念されることでございますので、日本政府そして総理の御見解とそして対応を教えてください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 十一月二十三日、中国国防部は、東シナ海防空識別区を設定し、当該空域を飛行する航空機に対し中国国防部の定める規則を設定し、これに従わない場合には中国軍による防御的緊急措置をとる旨、発表いたしました。 中国側のこうした措置は、東シナ海における現状を一方的に変更し、事態をエスカレートさせ、現場海空域において不測の事態を招きかねない非常に危険なものであり、強く懸念をしております。 中国側の措置は、公海上空を飛行する民間航空機を含む全ての航空機に対して一方的に軍の定めた手続に従うことを義務付け、一方的に軍の定めた言わば手続に従うようにこれは強制的に義務付けると、こういうものでありますが、これに従わない場合には軍による対応措置をとることとしており、国際法上の一般原則である公海上空における飛行の自由の原則を不当に侵害するものであります。東シナ海は多数の民間航空機の飛行経路となっており、我が国は民間航空の秩序及び安全への影響の観点からも大きな懸念を有しております。 このような中国側の措置は、我が国に対して何ら効力を有するものではなく、中国側に対して公海上空における飛行の自由を妨げるような一切の措置を撤回することを求めております。また、中国側が設定した空域は我が国固有の領土である尖閣諸島の領空があたかも中国の領空であるかのごとき表示をしており、全く受け入れることはできません。 我が国の立場については、二十四日に外務大臣談話を発出したところでありますが、また、外交ルートを通じ、中国側に対し我が国の懸念を伝え、厳重に抗議するとともに、関連措置の撤回を求めております。 今回発表された措置をめぐっては、同盟国である米国と緊密に連携、協議をしており、関係国やパートナーとも協力をしてまいります。中国側に対しては、国際社会と連携しつつ、自制を求めていく考えであります。 日本政府としては、引き続き、中国による力を背景とした現状変更の試みには、我が国の領土、領海、領空は断固として守り抜くとの確固たる決意の上、毅然として、そして冷静に対応してまいります。
○熊谷大君 総理、ありがとうございます。是非毅然とした態度で臨んでいただきたいというふうに思います。 本日は、総理を始め全閣僚の皆様の前で、被災地宮城県選出そして代表としてこのような質疑に立たせていただくこと、本当に感謝いたします。ありがとうございます。 今、被災地から強く出ている要望の二つ、一つ目は高速道路の無料化、被災地におけるですね、それの再開の要望、そしてもう一点は医療費、これが負担の補助、免除をしていただいたんですけれども、それが終わってしまったことによる衝撃、それについて全閣僚の皆様にお伝えし、共有をさせていただきたいというふうに思っております。 本日は平成二十三年度の決算でございますので、我々が野党のときの決算でございます。そういった意味では私の質問も野党みたいになってしまうかもしれませんが、是非あらかじめ御了承をいただきたいなというふうに思います。どうぞよろしくお願いします。 さて、高速道路の無料化の再開、これは私、百八十三回国会のときに大変多くの皆様から請願という形で上がってまいりました。残念ながら、会期末処理をするのが請願の通常でございますが、あのときは通常の会期末処理ができなくなってしまったときでございました。そうした意味で請願についてちょっとやり取りをさせていただいたんですけれども、国交省の皆さんに何でそもそも無料化が終わってしまったのかということを尋ねたら、それは財政的に厳しいということで一年間で終わりましたと。じゃ、何でそれが継続できなかったのかということを詳しく聞いてみると財政的に厳しいということだったので、じゃ、財政ってどのぐらい掛かったんですかというふうにお尋ねしたら、ちょっと首をかしげて、いや、実はそれほど把握し切れていないんですよという答えが返ってきたんですね。じゃ、財政が厳しくて打ち切られたのに、その財政、どのくらい掛かったのかということを把握していないというのはちょっと、私は甚だ疑問に思いました。 更に尋ねてみると、恐らく、予算又は財政措置という面よりも、不正又は目的外使用ということが横行してしまったがゆえにそれを打ち切らなければならない状態が続いたんではないかというふうに思います。 是非、太田国交大臣、また精査をしていただいて、本当に必要な予算であるならばその無料化の措置を是非再開していただきたいというふうに思いますが、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(太田昭宏君) 東北の支援ということについては、全力を挙げ、復興が実感できるところまでというのが今一番大事なことだと思います。 御指摘のように、無料措置は一般道路が通行止めになった場合などに緊急的に行っていたものでありますし、平成二十三年六月以降実施しておりましたが、被災者支援や観光振興等を目的とした無料措置については二十四年三月に終了ということになりました。 御指摘のように、被災地の対象インターチェンジでワンタッチして無料措置を受ける車が横行して危険を招いたというようなことを始めとする様々な理由がございました。二十四年の四月以降は、原発事故による被災者を支援するために、避難者の生活支援に向けた一時帰宅を対象とした無料措置と、母子避難者等を対象とした無料措置を実施しているところでございます。 御指摘の件もよく分かりますので、国土交通省としましては、被災地の復興を一層加速させるということと同時に、原発事故によって避難をされている方々、被害を受けている方々、支援を必要とされる方への対応について、今後とも検討し、万全を期したいというふうに考えております。
○熊谷大君 あの津波、そして大地震のときには、道路はまさしく命の道という認識が広がりました、また浸透しました。また、被災地、被災者とその被災者を助けるきずなの命の道だというふうに私は認識しております。是非、その高速道路の無料化、助けたいんだけれども、助けに行きたいんだけれどもなかなか料金が掛かると難しいという方も、ボランティアもどんどん減ってきておりますので、是非再開を前向きに御検討いただきたいなというふうに思います。 さて、続きまして、決算の役割でございます。 決算というのは、この決算委員会で予算執行を精査して、ここはもっと厚みを増した方がいいんじゃないか、むしろこちらの予算、ちょっとこちらの予算に箇所付けした方がいいんじゃないかということをこの委員会を通して行えるということが非常にだいご味だと思います。 参議院は決算の参議院というふうに言われております。その意義と理念を念頭に次の質問、国民健康保険、後期高齢者医療、そして介護保険の特別措置、つまり窓口負担の免除、保険料の減免が解除されてしまったことについて質疑をさせていただきたいというふうに思います。 本論に行く前に確認をさせていただきたいというふうに思います。 お手元に配付した資料の一番目を御覧ください。パネルも用意をさせていただきました。(資料提示)ここの資料の項目を是非見ていただきたいんですけれども、項目にはこういうふうに書いてあります。歳出予算現額、支出済歳出額、翌年度繰越額、そして不用額というふうに項目があります。この不用額って何ですか。財務省、説明をお願いします。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。 先生御指摘の不用額とは、先生の資料に出ていますように、歳出予算現額、これはその年度において使用できる支出の限度額ということでございますが、そのうち支出の必要のなかった金額ということになります。すなわち、不用額とは、歳出予算現額から、一つには支出済みの歳出額、もう一つには翌年度に繰り越して使用する金額、この二つを控除した残りの金額ということでございます。
○熊谷大君 つまり、ちょっと難しかったかもしれませんが、使わなかった、いわゆる使わない予算だったということでございます。要るけれども、必要だけれども使えなかったのは翌年度に繰り越されております。純粋に使わない、いわゆる必要なかったんじゃないかという予算が不用額でございます。 その不用額、平成二十三年度の不用額というのは幾らだったかというと、何と一兆一千三十四億ありました。この一兆を超える不用額、総理、いかがお考えになりますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この不用額が出たことは、そもそも予算編成の際、そうした不用額が出るということは念頭にもちろん置いていなかったんだろうと、このように思います。しかし、執行していく中において結果としてそういう不用額が出たということについては、その結果を真摯に受け止めながら、それは次年度の予算編成に反映をさせていくことが必要だろうと、このように思いますし、また、そもそもなぜ不用額が出るような予算の査定になったかということについてもしっかりと受け止めていく必要があると思います。
○熊谷大君 この一兆円を超える不用額、私は、復興関係ですので、足りない、ショートしたというよりは、むしろ余った、もうそれだけ計上されていたという方が安心できると思います。しかし、その一兆という超える額、これ、医療関係で示しますと、医療費の不用額が九十六億円。そのまた内訳があるんですけれども、医療保険者への支援、地域医療の再生などに三十四億円の不用額、介護、障害者支援などに二十九億円の不用額というふうな位置付けになっております。 私ども自由民主党は、復興加速化本部、大島理森本部長を中心に、三年目のお正月は希望を持って迎えていただく、被災者の皆様に希望を持って迎えていただくという合い言葉の下に頑張っております。自由民主党の宮城県連も、県民の声を聴く会ということで、小まめに被災者のニーズ、そして言葉をすくい、ヒアリングをさせていただいております。 また、自由民主党の青年局、私は青年局長代理を務めておりますが、自由民主党の青年局でも、小泉さんが始めた、あの今話題のお父様の方の小泉さんではなくて息子の進次郎さんが始めましたチーム・イレブン、毎月十一日に岩手、宮城、福島を回らせていただきまして、その被災地に今どういうことが必要になっているのかということをヒアリングをさせていただいて、国政に反映させていただいております。 十一月、今月のチーム・イレブンは仙台市の宮城野区岡田西町の仮設住宅に前日に入らせていただきまして、夜、仮設の住民の皆様と対話集会を開催いたしまして、泊まって、仮設住宅に泊めていただいて、彼らが二年八か月間で御苦労された、その一端でも我々青年局のメンバーが理解できるように、そしてそれを国政に反映できるようにということで試みを行いました。 その際、その際というか、最近被災地に行ってよく言われることがあります。それは、今更何しに来た、もう遅いんじゃないか、今ごろ来ても、今ごろ来るなんてパフォーマンスなんじゃないかということをよく言われるようになりました。被災者の皆さんは、もう二年八か月がたっていらいらが頂点に達しているんだと思います。そして、そのいらいらの頂点に達したところで、今までずっと国保の窓口負担そして保険料が免除されていた、しかしそれが終わってしまったことによってまたその気持ちというものが不安定になっている人たちが多く見受けられるなというふうに思います。 ある仮設住宅に行きました。コーディネーターの方にお話を聞きましたが、ちょっと高齢者の皆さんの間で、このストレスが多分起因していると思いますが、がんだというふうに言われる方が多くなっているんじゃないかなという、肌感覚で思いますというような指摘をされる方もいらっしゃいました。 そこで、是非、資料のもう一枚めくっていただいて、東北大学の先生が厚労省の補助金をいただいて研究、健康復興ですね、被災二年たってからの健康がどういうふうな状態になっているかという調査をしたデータがございます。そこから見えることは、健康を回復できた人、そして健康を回復できなかった人に格差が出てきていると。その健康を回復できなかった人は高齢世代で、お年寄り世代で、しかも女性が多いというようなデータも出てきております。 そうした意味を踏まえて、厚労大臣、この全額を免除していたスキーム、私はこれは物すごく有り難かったことだというふうに思います。分かりやすいように是非説明していただければなと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 厚生労働省といたしましても、復興のために全力を尽くさせていただいておる、そういうことをまずもって申し上げたいというふうに思います。 そんな中におきまして、今の委員の御質問の点でありますけれども、全額自己負担等を、これを免除してきて、それを国が負担をしてきたのが平成二十四年の九月まででございました。これは、前年度、二十三年度、震災が起こりました年の所得が大変な状況の中で把握ができないということがございました。でございますから、その後、所得を把握するということで、二十三年度の所得が大体分かるのが二十四年の六月でございます。二十四年の六月に所得を把握した後に例えば高額療養費等々が確定する等々いろんな理由がございまして、その九月ぐらいまではなかなか全体として所得が分からないものでありますから、そこで、大変な状況でもございますし、全額国庫を入れた負担の軽減といいますか、そのようなことをさせていただいたわけであります。
○熊谷大君 ありがとうございます。 阪神・淡路大震災の際も、発災から一年間はこの特別調整交付金によって全額免除していただいたというふうに認識しております。また、東日本大震災でも一年間はそのスキームで行いました。また、しかし一年たったら今度は、そのスキームを利用するには二割、県と市町村が負担をしてください、県と市町村が負担してくれれば残りの八割が国の補助によって免除になります。つまり、県と市町村が手を挙げなければそのスキームは活用できないというように一年後に変わりました。 その一年間、その二割負担をどのように考えるのかということでございます。片方で一兆円を超える額の不用額というものが出ている、片方で、例えば宮城県でございますと、その二割負担は四十億円ぐらいでございます。それをどのように国が負担をしてあげるのか、面倒見てあげる、ちょっと面倒見てあげるというのは失礼な表現かもしれませんが、ケアをしてあげるのかというのは非常に重要な問題だと思います。 ここで、年金暮らし、もう田村厚労大臣御存じのように、国民健康保険を使っている世代は高齢者です、しかも年金暮らしの方です。その話を聞くと、皆、私が例えば六十五歳で年金をもらっている世代だとすると、息子に頼ろうと思っていた、でもその息子は地震とそして津波で工場が流されてしまった、今は何とかアルバイトで食いつないでいる、この息子も俺の年金が頼りだ、でも俺は養わなきゃいけない妻もいる、しかも高齢の八十代、九十代になるじいさん、ばあさんもいるんだ、そこで医療の窓口の免除、これ負担がまた復活した、さらに保険料もその分、その数だけ払わなければいけない。これは物すごい負担でございますし、また市町村も県も被災を受けて、やっと今リハビリ、つえをつきながらリハビリをしている間で、これはその松葉づえを取り上げてしまうようなことなんではないかなと、私は強い懸念を申し上げさせていただきます。 この医療費の全額負担、私は何も今までどおり全員にあまねく人にあげなさいということは決して申し上げない、また被災地も被災者もそのようには思っていないと思います。やはり、ある程度精査をして、そして本当に必要な人に本当に必要なケアというものが行くべきなんではないかというふうに思いますが、厚労大臣、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 全額国が負担をしたという制度、ちょっと私一点間違えましたのが、前年の二十二年度の所得が把握できないから二十三年度はなかなかその減免を含めて対応ができないということで全額国が免除をした、そういう形で国庫を入れたという話であります。 そもそも保険者も大変でございます、低所得者の方々も当然震災が起こりますと増えるわけでありますから。そういう部分に関しましては、調整交付金等々で対応するという形、それから保険者支援制度というのがございまして、そういうふうに低所得者が多い保険者に対しましてはそういうふうな形で財政支援をする、こういう制度があります。 あわせて、震災前と比べて医療費の給付が増えて財政が非常に厳しくなったところに関しましては、この東日本大震災、これに着目した新しい制度もつくりました。その上で、保険者が全額免除をしていただけるというふうに決断をしていただければ、国がその八割をしっかりと応援をするという制度があるわけでございまして、そこは保険者の皆様方に、いろんな財政支援もしますから、ひとつ御決断をいただけるならしていただきたいというような国は方針でやっておるわけであります。 これ自体全額という話もあるんですが、先ほど言われましたとおり、阪神・淡路の大震災等々いろんな震災があるわけでありまして、そことの一応バランスというものもあるわけでございまして、なかなかずっとこれを国が一〇〇%免除するというのは難しいという状況の中で、できる限りのことはしてまいりたいというふうに思います。
○熊谷大君 保険者というのは、厚労大臣、つまり市町村とか県ということですよね。先ほども申し上げたように、元々負担能力が乏しい、なかなか難しい方に対して国が、政府がどのように考えるかということだと思います。是非前向きに検討をしていただきたいと思います。 ちょっと頭の体操ですけれども、先ほど宮城県という話をいたしました。宮城県は、国保の対象人数というのは十八万二千人です。後期高齢者で六万九千九百六人です。計約二十五万人です。これで国保と高齢者医療保険というのを合わせた額でも、もし国が負担していただけるんだったら二百七十億円です。片方で一兆という巨額な予算が不用だ、使わなかったという一方、例えば宮城県、人口の多い宮城県でも二百七十億円ということの額を、これをどのように政府が考えていくのかということだと思います。 私は、もうここは、厚労大臣の部下の官僚の皆さんともお話ししました。官僚は、是非部下を褒めてください。もう絶対頑として動きません。これだけ大変だと言っても動きません。でも、それは私は官僚のあるべき姿だと思います。官僚は、決められた枠、そして制度の中でそれを一生懸命やるのが官僚です。あとは、その枠と、そして制度を決めるのは政治の仕事です。政治決断でこれをやると。 被災地が、被災者が立ち上がるときだというところでまだまだ支援が必要だ、年限を決めてやろうという政治決断があれば、総理、できるはずだと思います。何も総理の手を煩わせることなく、総理が是非根本復興大臣に指示をしていただいて、根本復興大臣が御地元の愛知財務副大臣・復興副大臣にプロジェクトチームをつくってスキームを考えろと、それの指示だけで結構だと思います。総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、熊谷さんが指摘をされた、不用額が一兆円あるんだからそれをこちらの方に充当したらどうかと。それは本当にもうお気持ちとしては私もよく分かりますし、被災地を回っておられる中でそういう要望があると、それを受け止めてこられたんだろうと、このように思うわけでありますが、先ほど田村大臣から答弁させていただいたように、今まで起こった様々な災害等との公平性ということも考えなければならないわけでございまして、そういうことを勘案しながら判断をせざるを得ないということであります。 この平成二十三年度の復興関連予算の決算において生じた不用額においては、関連法令に基づいて平成二十四年度補正予算において東日本大震災復興特別会計に繰り入れられたところでございます。 いずれにせよ、今後とも、国、地方が力を合わせて被災者の皆様をしっかりと支援をしていきたいというふうに考えておりますが、今御指摘の点につきましては、公平性を我々は考えなければならないということも是非御理解をいただきたいと、このように思います。
○熊谷大君 総理、やはり被災地そして被災者は、今きめ細やかな一人一人に合ったケアが必要なときだと思います。復興担当大臣、総理もそうですが、復興大臣も本当に頻繁に被災地に入っていただいております。その状況をよく把握されて、そして理解されておると思いますが、復興大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(根本匠君) 委員の今の問いについては、所管の厚生労働大臣そして総理から答弁がありました。私も被災地に何遍も入っておりますし現場の声はつぶさに聞いておりますので委員のお気持ちはよく分かりますが、しかし、先ほどお話があったような公平性の観点等々の問題もあってただいまの総理、厚生労働大臣の答弁になったものだと思います。 不用は確かに一兆円という話がありました。これは、主に公共事業において町づくりの計画策定時に時間を要して結果的に不用が生じた、このウエートが非常に大きいんですが、これは先ほど総理から答弁がありましたように、特会に繰り入れられておりますので、今後の復興事業に充てられるという性格のものであります。
○熊谷大君 先ほども申し上げました参議院のその決算の意義、そして理念というものを是非踏まえて考えていただけたらというふうに思っております。 愛知副大臣、是非前向きに考えていただきたいという思い、強い思いを込めて、答弁よろしくお願いします。
○副大臣(愛知治郎君) お答えを申し上げます。 不用についてなんですけれども、これは財務の立場として一言お答えをさせていただきたかったんですが、不用の中には、町づくりなど地元の調整に時間が掛かっていることが不用の要因であるものが多く、調整をしなければいけませんが、いずれ必要となってくるものであることから、不用が生じたからといって必ずしも新たな歳出に回すことができるものではないということを御理解をいただきたいと思います。 その上でなんですが、御指摘いただいた、まさにおっしゃるとおりでありまして、私も地元被災地、また特に仮設住宅での生活を余儀なくされている被災者の皆さんのお話を伺っております。悲痛な声を日々伺っているような状況でもあります。この支援措置が打ち切られたということで、医療を受けられない、お医者さんにかからない、また薬を飲まなくなってしまった、そういう方々が多くいらっしゃいまして、仮設団地によりけりなんですけれども、週に二回も三回も救急車が訪れるような状況になっている、そういう現実もしっかりと見ていかなければいけないと思います。 法律制度上はなかなか難しいということでありますけれども、現場の実情に合わせて法律を必要であれば改正しなくちゃいけないですし、また運用、そういった制度面も見直していかなければいけないと思います。厚労省ともしっかりと話をしていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
○熊谷大君 被災地は今、非常に喪失感そして先行きの見えない不安でいっぱいでございます。喪失感はゴールデンイーグルスが優勝したことによって癒やされるかもしれません。しかし、その先行きの見通しが立たない、そこの道を示していくことが政治の役割だというふうに思っております。お正月、三年目のお正月を希望を持って被災者そして被災地の皆様に迎えていただくように、是非共に頑張らせていただきたいというふうに思います。 本日は誠にありがとうございました。
○委員長(金子原二郎君) 関連質疑を許します。若林健太君。
○若林健太君 自由民主党の若林健太でございます。二十三年度決算の審議を行うに当たり質問の機会を与えていただきましたこと、誠に感謝申し上げたいというふうに思います。 早速質問に入りたいというふうに思います。 お手元に資料をお配りさせていただいております。御覧になっていただいて、各年度の当初予算と決算の比較が示されております。平成二十三年度は当初予算九十二兆円に対して百兆円の決算ということになりました。八兆円から当初予算とずれたわけでありますが、これは、東日本大震災が三月十一日に発生をして四回にわたる補正予算を組み、それに対応したことによるものであり、十分その理由は分かるわけでありますけど、一方、平成二十年から五年間の推移を見てまいりますと、実は毎年、当初予算と決算との間に開きが出ております。平成二十年度は一兆円、二十一年度十二兆円、二十二年度三兆円、二十四年度七兆円と。 補正には、東日本大震災だけではなくて、リーマン・ショックに対する対応だとか、その都度、緊急経済対策など必要なものが、その時の政権が必要と認めてしっかりと対応したと、こういうことでありますが、しかしいずれにしても、当初予算のようなシーリングの仕組みのない補正予算が毎年当然のように行われてしまうということについて財政規律の面から問題があるのではないか、そういう問題意識について財務大臣に御認識をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 今これは御指摘のありましたように、補正、いわゆる財政法の第二十九条の中に書いてありまして、法律上又は契約上国の義務に属する経費の不足を補わないといけないという場合、もう一点は、予算作成後に生じたいろいろな事由に基づいて特に緊急に必要となった経費の支出を行う場合というものに限って、限定をして編成をできることになっております。 これまでの補正予算も、これは今言われましたように、災害の発生とか、リーマン・ショックのときの景気の浮揚等々によって、景気が急激に落ち込んだときなど、その時々のやむを得ない事情というのに基づいて編成されるというわけであって、いつものように毎年これが編成されるというように決まっているわけではありません。 しかし、御指摘のように、甘い査定ということによって財政の規律が緩むようなことがあってはならないという御指摘については誠にごもっともなことなのであって、厳格な査定というものは今後とも心掛けていかねばならぬものと考えております。
○若林健太君 実は、毎年補正を組まれている中には同じような予算項目がこの補正で計上されていると、こういうものもございます。例えば、七十歳から七十四歳の医療費の自己負担割合の軽減、さらには安心こども基金への積立てなど、毎年補正のたびに出てくる。もちろん、それはその後の事情、当初予算のときには計上することができない理由あったということもあるかもしれません。しかし、毎年計上するというようなことになってまいりますと、これは本来当初予算で計上するべきものであったのではないかという論点が出てくるのではないか、あるいは、その事情が変化をしたのであればそうした取組も必要なのではないか、このように思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 七十歳から七十四歳までの医療費の自己負担割合の軽減、いわゆる二割から一割、あの件につきましては、平成十九年度の補正予算以降、毎年補正予算において翌年度の実施に必要な経費を計上してきておりますのは事実であります。 また、安心こども基金は、待機児童解消のために集中的な保育所整備等々を目的として各都道府県に設置されるものであります。平成二十年度の第二次補正予算以降、毎年度の補正予算に計上して、基金の積み増し、延長等々を行ってきておりますのは御指摘のとおりです。 これらの経費は、毎年度の当初予算の編成時におきましては制度の在り方などが確定をしておりませんので、計上する必要があるかどうか確定ができない、また当初予算編成後に計上の必要性が確定するという事情があったことから、補正予算にこれまで計上してきたものであります。 しかし、このようにこれまで継続的に補正予算を計上してきたという経緯についても、従来の計上方法にとらわれずに、一回ゼロベースでこれは見直していくことが重要なんではないかということを考えておりまして、平成二十六年度の予算の編成過程において検討してまいらねばならぬと考えておるところであります。
○若林健太君 ありがとうございます。 先ほどの医療費の問題については、今後五年間削減が既に方向性は決まってきていることということもございます。是非検討が必要なことだと思います。 マスコミ報道もそうですけれども、どうしても当初予算編成の段階では前年度の予算編成との、予算項目との比較が話題となり、そして補正予算のときはその時々の事情に応じてそのテーマが話題となる。しかし、本当に大事なのは、もちろんその前年度予算との比較も大事ですけれども、前年度決算、当初予算も補正も含めた決算の内容と、その内容を分析した上で次の予算編成をどうするのかということの検討をすることが必要だと、このように思います。 その意味で決算審議というのは極めて重要だというふうに思いますが、その点、総理の決算審議に対する御認識をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 参議院では決算を重視をしておられるということでありますが、国会における決算の審議は、執行された予算が所期の目的を果たしているか、そしてまた、御指摘のように、その後の予算編成へ反映させているかどうかということについてしっかりと審議をしていく、あるいは検討をしていく極めて重要なものだというふうに認識をしております。 このため、政府としては決算書の早期国会提出に努めておりまして、二十三年度決算は昨年十一月十六日に国会に提出をされ、二十四年度決算についても本年十一月十九日に今国会に提出をしたところでありますが、政府としては、従来より決算結果や国会での審議内容等を踏まえて予算編成を行ってきたところでありますが、当然、今回の御審議も踏まえて、しっかりと来年度予算編成に反映させていきたいと考えております。
○若林健太君 総理の口から決算の参議院ということも言っていただきまして、我々参議院はまさにその決算を重視をするということでずっと取り組んでまいりました。 我が国の決算について言えば、公会計改革という視点からは、私、公認会計士でございますので、まだまだ改善しなきゃいけない課題はたくさんある。複式簿記の導入も私はそのうちの一つにあるというふうに思いますが、しかし、参議院の先輩方の取組によって随分決算の早期化など改善された事案というのは多いというふうに思います。これはPDCAサイクルをしっかり回して国の経営をしっかりやっていくと、そのために、この決算審議が次年度の予算に反映をされていかなければならないということのためやってきたことだというふうに思います。 今総理からお話がありましたように、残念ながら今回のこの決算審議は平成二十三年度の決算なんです。東日本大震災、あの菅内閣のときの決算なんですね。二十四年度の決算は、実は先週十九日に既に国会に提出をされています。これは、与野党を通じて、国会としてこの決算審議しっかりとやっていかなきゃいけない。二年も実は審議が残っちゃっているというのは大変異常な事態だと思います。 委員長には、是非、この決算審議、しっかり進めていただけるようにとお願い申し上げたいと思います。
○委員長(金子原二郎君) 委員長としても、二十四年度の決算が提出された現時点において二十三年度の決算の審査が終了していないという状況は、大変残念に思っております。 迅速かつ充実した審査が重要であると認識しておりまして、今後とも、理事と相談しながら、決算の参議院という看板に恥じないように委員会運営を行っていきたいと考えております。
○若林健太君 参議院としてしっかりとした対応ということが必要だと思います。 次に、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会開催の決定に関して質問したいと思います。 九月のブエノスアイレスでのIOC総会で東京オリンピック開催が決定しました。これは、スポーツ界のみならず、政府、国会、国民皆さんが一丸となって取り組んだ成果だというふうに思います。私も招致支援担当の外務大臣政務官としてこの任務に就かせていただきましたが、総理大臣が先頭に立って取り組まれたそのリーダーシップが国民を、一丸となって取り組む、そういう形にしていったものだと、このように思います。 総理は招致決定のとき、みんなで力を合わせて頑張れば夢がかなうというメッセージを国民の皆さんに届けることができたと、こうお話をいただきました。いよいよ七年後に現実になりますし、これから準備を進めていかなければなりません。これに当たって、総理から国民に対するメッセージを是非いただきたいというふうに思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 委員にも、長野オリンピック招致、開催等にかかわってこられた経験を生かして、文部科学大臣政務官として大変な御尽力をいただいたと、このように感謝……(発言する者あり)失礼いたしました、外務大臣政務官として御尽力をいただいたというふうに思います。 そこで、今回の招致成功は、まさにオールジャパンでみんなで心を一つにした結果なんだろうと、このように思うわけでありますが、二〇二〇年の東京大会においては、世界中のアスリートがベストの競技ができるようにしっかりと体制を整えていかなければなりません。海外から来られる方に対して、日本にしかできないおもてなしでお迎えできるように全力を尽くしていきたいと、そしてオリンピックの歴史に残るような大会にしていきたいと考えています。 また、これは東京オリンピックというふうに名前は付いておりますが、これは東京だけではなくて日本全体が活気を取り戻す弾みとなるようなものにしていきたいと考えておりますし、また東日本大震災において世界中の人々から大きな御支援をいただいたわけでございまして、そうした御支援をいただいた世界各国の国民の皆様に対しての御恩返しのためにも、しっかりと復興した東北の姿を示していくことも私たちの責任であろうと、こう考えております。 さらには、これは先般のブエノスアイレスにおけるプレゼンテーションでもみんなでここで強調したことでありますが、東京大会の開催に向けてしっかりとオリンピック精神を世界に広げていくと。一九六四年の東京大会を通じて、そしてその後も我々は、たくさんの人々、若い人たちが世界に出ていって、途上国においてスポーツの指導等を行ってきた。まさにオリンピック精神を世界に広げていくことができるのは日本であるということを強くアピールした結果も東京招致につながったんだろうと、こう思っているわけでありますが、東京大会の開催に向けまして、百か国、一千万人以上を対象にスポーツ指導者の海外派遣やスポーツ環境の整備などを行うスポーツ・フォー・トゥモロー・プロジェクトを実施をしまして、オリンピック精神を世界に広げることに我が国としても積極的に貢献をしていきたいと、こう考えております。 この招致成功はゴールではないわけでありまして、まさにスタートラインに立ったわけであります。まだ七年あるということではなくてもう七年しかないという気持ちで、内閣を挙げて、そして国を挙げて取り組んでいきたいと、このように思っております。
○若林健太君 次に、日本選手の競技力の強化について伺いたいと思います。 世界各国のトップアスリートが自身の限界に挑んで勝負に挑み、その姿は見る者全てに夢や感動、希望を与えてくれるものだというふうに思います。特に、日本の選手の活躍は国民に対して日本人としての夢あるいは誇りを与えてくれるものだと。このため、二〇二〇年オリンピック大会に向けて日本選手の競技力の向上を図るということは大変重要だというふうに思います。 一方、昨今の厳しい財政状態を考えますと、既存の設備も活用しながら選手強化を図っていくことが必要だというふうに思います。 我が長野県は、冬季オリンピックを開催して、冬季のオリンピック施設、これ冬季ですけれども、それに限りません、たくさん今あります。それらについては、ナショナルトレーニングセンター競技別強化拠点施設として指定をいただき、各競技団体に使っていただいているわけでありますが、今後、東京オリンピックに向けて、なるべく既存の施設も使って、いろんな使い方があると思うんです、冬季だからといって限定することなく、夏季の大会についてもそういったものも利用しながら是非選手強化を図っていくことが必要だと、このように思いますが、文科大臣の御意見をいただきたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) まず、総理からも御指摘ありましたが、若林委員がブエノスアイレスで外務大臣政務官として大変なロビー活動等御活躍をしていただいたことを私の方からも本当に感謝申し上げたいと思います。 今御指摘がございましたが、オリンピック、パラリンピックの選手強化については、日本オリンピック委員会や日本パラリンピック委員会と各競技団体において強化計画を策定し、戦略的に競技力の向上に取り組んでいるところでございます。このような中で、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催決定を受けて、日本オリンピック委員会や日本障害者スポーツ協会はナショナルトレーニングセンターの拡充及び設置を要望しているところでもございます。 また、競技力の強化に当たっては、今御指摘がありましたように、既設施設をしっかり活用していくことも大変重要であり、このため、文部科学省においては、既設施設をナショナルトレーニングセンター競技別強化拠点施設として指定、活用し、集中的、継続的な選手強化活動の実施を支援しているところでございます。 なお、平成二十六年度概算要求においても、これらに係る経費をパラリンピック競技も対象として拡充するよう要求しているところでもございます。 今後、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック大会に向けまして、大会の盛り上げ、成功のためにも日本チームの国際競争力の格段の向上が求められているというふうに認識しておりますし、質の高いトレーニングを積むことができる環境を整備することが必要であることから、競技団体の要望やそれから強化計画などを踏まえながら、関係機関、団体と連携して今後の対応を検討してまいりたいと思います。
○若林健太君 ありがとうございました。二〇二〇年大会において多くの日本人選手が活躍されるように、強化、取り組んでいただきたいと思います。 パラリンピックの選手の強化施設というのが今なくて、是非、そういった整備も日本障害者スポーツ協会などから求められていると、こういうふうに伺っております。幅広く、そして後利用のこともしっかり考えた上での整備が必要だと思います。是非、大臣にまた御活躍、御検討をいただきたいと、こんなふうに思います。 次に総理に、いよいよこの年末に向けてTPP交渉、大変山場を迎えていると、こういうふうに伺っております。 総理は、本年三月十五日、TPP交渉への参加を決断をされました。そのとき、あらゆる努力によって日本の農を守り食を守ると、こう約束をされました。また、我々自由民主党は、さきの参議院選挙で、守るべきものは守り、攻めるべきものは攻めることにより、国益にかなう最善の道を追求しますという公約と同時に、聖域五品目を掲げたわけであります。 改めて、政治の基礎はやっぱり信頼だと思います。公約にたがわない交渉をしっかり進めていく、その決意を総理から伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) TPP交渉に参加する時期については大分日本は遅かったのでございますが、しかし参加後は、言わばルール作りに積極的に貢献をし、中心的な役割も担っているわけでございます。 このTPPについては、関税だけではなくて、貿易や知的財産やあるいは電子商取引、そして国有企業等々、様々なルールについても議論をするわけでありまして、幅広い人、物、金、そうしたものがしっかりとしたルールの下に国境を越えて動いていくことによって、地域の経済の発展のために貢献するものにしていきたいとみんなが考えているところでございます。これはまた、ある意味では二十一世紀型の新たな経済統合ルールであり、野心的な試みでもあるわけであります。 一方、自民党は公約において、交渉力を駆使し、守るべきものは守り、攻めるべきものは攻めることにより、国益にかなう最善の道を追求するということをお約束をしているわけでございまして、これが公約、これをたがえることはございません。その上において、自由民主党はJ—ファイル、総合政策集において、衆参の農水委員会の決議をしっかりと受け止め、そして交渉に当たっていくということは申し上げているとおりでございまして、日本としては今や交渉の中核的な役割を担っておりまして、交渉の年内妥結に向けて全力を挙げて交渉を進めてまいります。その際、公約においてお約束をしたことは守っていく決意でございます。
○若林健太君 農業生産の基盤である農地と水を整備する土地改良事業というのは、農業の生産性の向上や担い手への農地集積、集約化を図る上で大変重要な事業であります。民主党政権下において、戸別所得補償制度の財源捻出のためにこの土地改良事業の予算が大きく減額をされました。大体五千億円の後半の予算規模だったものが、平成二十二年、二十三年と二千億円台、実に六割近く予算を削減をされました。現場は大変疲弊をし、混乱をいたしておりました。政権交代が実現をされて、平成二十四年補正予算においてその土地改良事業についての混乱を収めるべく予算計上したところでございますが、やはりこれは当初予算において安定した予算確保ということが必要だと思います。 その点について、農林大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(林芳正君) 農業農村整備事業は、農地の大区画化を通じまして担い手に農地を集積することなど、農業の競争力を強化するということと、それから、農業水利施設が老朽化が進んでおりますので、これを保全整備し、農村地域の防災、減災、これを確保する上でも大変大事な事業でございます。 今御指摘がありましたように、民主党政権下の平成二十二年度に大幅な削減となった経緯がございますが、現在は平成二十四年度の補正予算と平成二十五年度当初予算の十五か月予算におきまして予算を増額して確保しまして、各地の現場において成果を上げるべく事業を展開しているところでございます。 また、二十六年度の予算についても二十五年度予算を大きく上回る要求をさせていただいておりまして、当初ベースでいきますと二十五年度が三千三百六十二億円要求させていただきましたが、二十六年度概算要求においては四千六十二億円ということで、前年度比で一二〇・八%の要求をさせていただいておりまして、今後とも現場のニーズに応じて予算の確保に努めてまいりたいと思っております。
○若林健太君 今、農林省では、新農政ということで、戸別所得補償制度から経営安定化対策、そして新たな日本型直接支払制度へと、そういう取組をしていただいております。 ところが、マスコミ等によりますと、TPPへ参加をする、それを目指して実は農政改革を行い、直接支払交付金十アール当たり一万五千円を七千五百円にするのではないかといった誤った報道が行われているところでございます。そのことによって生産現場は大変不安になっているということを心配しておりますが、これは決してそういうことではなくて、私ども自由民主党は、野党時代にこの農政改革については十分議論をして、その上で今回これに取り組んでいると、このように思っています。私も野党時代にプロジェクトチームのメンバーとしてかかわらさせていただきました。 今までの農政政策、産業政策として、強い産業をつくるため担い手を元気にしていくんだと、こういう政策と、一方、中山間地、あの多面的機能を持った豊かな農村地帯を守る、そのための社会政策、これがごっちゃになっていたところがある。まさに象徴的なのは、十アール当たり一万五千円、ばっとのべつ幕なく払ってしまうというあの政策がそれだと。いや、そうじゃなくて、やはり社会政策と産業政策というのはしっかりめり張り付けてこれ変えていかなきゃいけないと、こういう議論をさせていただいたところでございます。この議論も踏まえて、今まさに新農政、取組をいただいているんだと思います。担い手政策としての中間管理機構、土地の集約、一方、社会政策としての日本型直接支払だと、こういうことだというふうに思います。 この点について大臣の御認識、是非、現場では、TPPを目指して生産調整をやめるのかと、米価を落とすのかと、こういった御心配もあります。そうじゃないんだということの御説明をいただきたいというふうに思います。
○国務大臣(林芳正君) 大変大事な御指摘をいただいたというふうに思っております。 衆議院選挙、参議院選挙の公約にも掲げたように、経営所得安定対策のような産業政策と、それから多面的機能支払のような地域政策、これを二本柱としてやっていこうというのが選挙の公約でございまして、まさに今、農業従事者が減少する、高齢化が進展する中で、農政を改革して国内農業の活性化を図っていくと、これはTPP交渉のいかんにかかわらず待ったなしの極めて重要な課題であると、こういうふうに認識をしております。御指摘のように、TPPがあるからやるということではないということを明言させていただきたいと、こういうふうに思います。 この活性化を図るためには、今御指摘があったように、大きい規模になって競争力のある強い農業経営、産業政策的な視点と、これも大事でありますが、国土保全、水源の涵養という農地が果たしている役割、また集落機能の維持といったようなこういう役割、まさに多面的な役割の維持確保、こういう視点も大変大事であると、こういうふうに思っておりまして、まさに若林委員が今御指摘になったような産業政策の側面と地域政策、これを車の両輪としてしっかりと進めてまいりたいと、こういうふうに思っております。
○若林健太君 今まさに総理を中心として大臣が取り組もうとしている農政の改革、その方向性についてお話をいただきました。しっかり頑張っていただきたいと、こんなふうに思います。 私、地元に戻りまして農業委員会の方とこの間お話をしました。九月から十一月、ちょうど今現況調査終わっているところなんですね。全国そうだと思います。我が長野市においても、ちょうど中山間部、山手の方ですね、私はびっくりしました。耕作放棄率が五〇%、六〇%と、こんな事態になってきているんですね。まさに農政改革は待ったなしだと、このように思います。 その上で、今回のこの日本型直接支払導入に当たっては、こうした条件不利地域、中山間地に対する対策ということが重要だと思います。結果として全体の予算が縮減されるようなことのないようにというふうに思いますし、更に言えば、今の中山間地直接支払の加算項目ですね、加算項目についてもなかなか利用されていない実態あります。これ、しっかりその見直しをして現場に合った形にしていかなければいけない、結果として農家の皆さんがよしやるぞというやる気になるようなものにしていかなければいけない、このように思います。 その点について、大臣の考え方をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(林芳正君) 御指摘がありましたように、中山間地域は農業産出額ベースでも実は四割を占めております。農地の四割を占めておるということに併せて、ここは大変大事であると、こういうふうに思っておりますので、今御指摘がありました中山間地域等直接支払、この基本的枠組みを維持しながら、今回の改革ではこれに加えて、農業農村の多面的機能に着目した日本型直接支払を加えて導入しようと、こういうふうにしております。これに加えて、言わば産業政策としての水田活用の直接支払交付金の充実など、そちらの部分も併せてしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。 したがって、中山間地域等直接支払制度、これは残っていくわけでございまして、これは委員も御案内のように十二年度に導入されて、五年を一期として取り組んできておりますので、今、二十二年度から実施している第三期の四年目でございまして、来年度が最終年度でございます。したがって、今回の農政改革と別に、次期五年間に向けて今委員が御指摘になったようなことも踏まえてしっかりと現場の実態を踏まえてやってまいりたいと、こういうふうに思っております。
○若林健太君 五年間で減反政策は終わるんだといった誤った報道があります。既に現時点でも実は選択制になっていますから、減反政策は終わっているんですね。生産調整ということでありますが、これ五年間のしっかり丁寧な運営をする中で現場混乱しないようにしっかりとこの移行を実現をしていただきたいと、こんなふうに思います。 若干時間は残っておりますけれども、私の質問、これで終わりたいと思います。どうもありがとうございました。
○蓮舫君 民主党の蓮舫でございます。今日はどうぞよろしくお願いいたします。 平成二十三年度決算報告を見ました。会計検査院が不当又は改善処置等を要求した総額が五千二百九十六億円、実に過去二番目に多い額でございます。理由を見ると、細かな事務事業を積み上げたというよりは、独立行政法人の持っているもの、例えば都市再生機構の長期未処分地、日本原子力開発機構の「もんじゅ」研究開発経費、またその関連施設の利活用の見直しなど、独法の保有資産ですとか余剰金の取扱いへの指摘が多くて、結果、総額が膨らんだというのが主な要因です。この独法のお金の使い方、我々が政権にいるときにも問題視をして、所管省庁のガバナンスを強くしようという法案を出しました。安倍政権になってからこの法案は凍結をされて、間もなく一年になろうとしています。非常に残念です。 決算でいいますと、これ会計検査院に説明をいただきたいのですが、独法の日本スポーツ振興センター、指摘をした三つの案件、簡単に説明していただけますか。
○説明員(田代政司君) 独立行政法人日本スポーツ振興センターに係る平成二十三年度決算検査報告掲記事項の概要について説明いたします。 まず一件目でありますけれども、スポーツ振興基金の有効活用についてでございますが、文部科学省が平成二年度に二百五十億円を出資いたしまして日本スポーツ振興センターに設置しましたスポーツ振興基金につきまして、その運用益が当初に比べて大きく減少しまして、これに伴ってこの基金による助成額も減少していて、スポーツの振興を図るための助成業務を運用型の基金助成により実施する必然性が乏しい状況となっておりますのに、振興基金に多額の資金が保有されているという事態が見受けられました。このため、文部科学省に対して財政資金の有効活用を図るよう意見を表示したものでございます。 二件目は、スポーツ振興投票等業務に関する契約についてであります。スポーツ振興投票等業務に係る契約におきまして、会計規則等の規定に反して予定価格を適正に作成していない事態、記録がないため支払額の妥当性等が確認できない事態などが見受けられましたので、センターに対しまして業務の適正性及び透明性を確保するよう処置を要求したところでございます。 最後、三件目でありますが、スポーツ振興のための事業に対する国の補助等に関する検査の状況でございます。センター関係の事態としましては、スポーツ団体に対して助成金が過大に交付されていた事態、さらには日常スポーツ活動助成金が助成対象外の活動に交付されていた事態、さらには活動状況報告書等を提出していない選手等に対して日常スポーツ活動助成金が交付されていた事態などにつきまして検査報告に掲記しております。
○蓮舫君 ありがとうございました。 分かりやすく言うと、三百四十億ものシステム開発契約料金が相手の言い値で契約しているんです。こういうことはやってはいけないという指摘。そのほかには、JOCの理事が在職しているスポーツ協会への助成事業で、本来協会が負担すべき団体負担金と同額を独法が協会に寄附をしていた。つまり、独法が協会の負担を丸抱えをしている、選手や監督の育成を重視したのではなくて理事の顔色を見ているような、そんなお金の使い方をしているのが指摘をされました。あと、スポーツ振興基金、これは国から出資金が出ているんですが、低金利で運用益が上がらなくて資金目的の助成事業を停止をして、ただその一方で百四十一億の原資の基金は丸抱えのまま、これの有効活用が指摘をされました。 文科大臣、この独法への出資金や運営費交付金というのは、これは当然税金ですから、これ改善施策というのはどのように指示をしましたか。
○国務大臣(下村博文君) 今指摘された三点、それぞれお答え……(発言する者あり)基金ですか、基金は、今御指摘があったように、昨年九月に会計検査院からスポーツ振興基金について有効活用を図る必要がある旨の意見が示されたことを踏まえまして、文部科学省は日本スポーツ振興センターに対し、適正な運用に留意しつつ、基金を有効に活用するための方策について検討するように指示いたしました。センターは、資金運用に精通した専門の民間企業に委託して取りまとめられましたスポーツ振興基金の資産運用に関する提言等を踏まえ、必要な措置について検討を進めているところであります。 スポーツ振興基金は、その運用益によりスポーツ振興のための財源を安定的、継続的に確保できる資金でありまして、文部科学省としては、センターにおける検討も踏まえ、スポーツ振興基金の有効な活用に取り組んでまいりたいと考えております。
○蓮舫君 ありがとうございます。 今御指摘いただきましたが、まだ検討段階で具体的な改善策ではないので、是非引き続き厳しいチェックをしていただきたいと思います。 その上で、同じ独法のこのセンターは新国立競技場を保有しています。二〇二〇年度の東京オリンピックメーン会場になる予定です。建て替える計画が進んでいるんですが、世界的に有名な建築家の槇さんがその規模とか安全性とか総工費に疑義を主張して、今大変注目を浴びています。 五輪担当大臣でもありますのでお伺いしますが、当初の事業費の見通し、それと大臣の英断で圧縮した見通し、建築額ですね、幾らでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 御指摘のように、国立競技場の改築については、事業主体である日本スポーツ振興センターが昨年、新しい国立競技場の工事費概算として約一千三百億円程度と見込み、国際デザインコンクールを実施し、最優秀賞にザハ・ハディッド氏のデザインを選定いたしました。 その後、選定されたデザインをそのまま忠実に実現する形での経費試算額が見込額を大幅に上回る三千億近い予算ということになったため、このデザインを生かしながらも、改築に係る経費についてはこれを適正なものとするよう当初の計画から規模を縮小すべく検討を進めているところでございまして、少なくとも二千億以下には抑える必要があるというふうに思っております。 今後とも、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック東京大会やその後の大規模国際競技大会にふさわしい水準を満たす機能となることを前提としつつも、引き続き経費縮減について更に検討してまいりたいと考えております。
○蓮舫君 千三百億円の見通しが三千億になって、それが今度二千億、どういう計画なのかなと改めて思うんですけれども、もう一つ、その規模ですね、八万人会場をこれは維持をするとしているんですが、ロンドン五輪でもアテネ五輪でも今の国立競技場を新しくする規模の半分なんですよ。ロンドンは八万席あったんですけれども、オリンピックが終わった後に六万席外せるように仮設席にしているんです。つまり、小さくするという知恵を働かせる、是非そういうことを考えていただきたいと思います。 あわせて、この国立競技場を保有する先ほど来の独法のセンターは競技場内に今自社ビルを、事務所ビルを持っています。これも一緒に建て替える計画なんでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) まず、席の規模の話でございますが、これはIOCに対して約八万席ということを約束したという経緯がございます。オリンピックそのものについては何万席以上という基準があるわけではありませんが、ただ、例えばワールドカップサッカー等は八万人以上という指定がございまして、ほかの国際競技大会にも対応できるようなものを考えていくということでございますが、ただ、今後いろいろと検討する余地は十二分にあるというふうに思います。 それから、この独立行政法人日本スポーツ振興センターの事務所の建て替えでございますが、国立競技場の改築計画に伴い、新しい国立競技場の敷地となる、今現在本部事務所でございますので、この同センターの本部事務所は、国立競技場の近隣に所在する同センター所有の現在西テニスコートの敷地でございますが、そこに移転することを検討しております。
○蓮舫君 建ててから五十五年たっている国立競技場を建て替えるのは理解をします。ただ、独法のビルは一九九三年に建てて、まだ築二十年なんですね。独法の事務所ビルの減価償却期間は五十年です。何でこれも一緒に建て替えるのか分からない。新しく建てる競技場の場所に事務所ビルが建っているから取り外さなければいけないというのは百歩譲って理解したとしても、なぜ青山の一等地に二十年たったものを壊してまた建てるのか。ならば、もっと地価の安いところにレンタルのスペースを借りるとか引っ越すとか、そういうことを考えて経費を削減するというのが知恵だと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 今回、国際コンクールでこのデザインが選ばれたということでございまして、デザインそのものは縮小いたしますが、競技場そのものは、八万規模については、その後、仮設等検討課題はあるにしても、造る必要がございます。その規模で造るとなると、先ほど申し上げましたように、この日本スポーツ振興センターの事務所の場所まで新しい国立競技場が広がってしまうということでございまして、これは残念ながらそこを取り壊さざるを得ないということでございます。
○蓮舫君 事務所ビルを取り壊さざるを得ないのは理解していると言っているんです。何で新しく新築のものを建てるんですかと聞いているんです。地価の安いところに借りるとか建てるとか、そういう計画は考えなかったんですか。
○国務大臣(下村博文君) これは費用対効果の問題であるというふうに思います。将来にわたって有効活用するわけでございます。 そういう中で、元々この同センターが所有する土地がある、それが現在西テニスコートの敷地にあるということで、これの有効活用を考えるということでございます。
○蓮舫君 東京オリンピックは当然歓迎をするし、成功するための協力は最大限させていただきたいと思うんですが、非常に心配、懸念しているのは、いわゆる便乗で箱物がばんばん建てられてしまうんじゃないかと。今の例がまさにそうだと思うんですね。競技場を建て替えるんだったらそこにある自社ビルも建て替えちゃおう、新築にしよう、安い方策というよりも、とにかく予算の中に紛れてしまうようなことを懸念しているんです。 オリンピックが成功しても、その後に箱物と負債だけが残るという事態は是非避けてもらいたい。五十年前の東京オリンピックの時代と違って、これからの日本は人口減少になります。その部分も是非考えてもらいたいんですが、是非、総理、この部分についての見解をお知らせください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今の件につきましては今の議論で伺ったわけでございますが、この建物については、今大臣から答弁をさせていただきましたように、国立競技場を建て替える場合、それは、その建物は壊さざるを得ない、それはそのとおりなんだろうなと、こう思うわけでございますが、そこで、そこに建っていたビルに入っていた組織をどこに移転させるかということについては、これは費用対効果等を考えながら適切に判断してもらいたいと、このように思います。
○蓮舫君 今のビルの事例だけじゃなくて全体的に箱物行政にならないような、そういう指導を是非していただきたいと思います。 今指摘した独法なんですが、二十四年度の会計検査院の検査結果においてもやはりまた指摘をされている。全日本柔道連盟の選手指導者、三十一億円のスポーツ活動助成費を払ったけれども、実はそういうコーチはいなかった、監督はいなかった。しかも、対象の選手が休んでいるのに指導者が出てきていることになるという虚偽の報告書も作っているのに、センターはそれを調査もしていませんでした。まさに二十三年度の会計検査院の指摘が反映されていない運用が続いています。 ちょっとこれ行政改革担当大臣にお伺いしたいんですが、独法の私たちの法案では、こういうようなお金のたまり金とか無駄の使い方というのは所管省庁のガバナンス、チェックが厳しく届くような法案を作っているんですが、一月に凍結したままもう十一月です。どうされるんですか。
○国務大臣(稲田朋美君) 今委員御指摘の独法改革ですけれども、自民党政権下でも通則法の改正法案を出して廃案になりました。また、民主党政権下でも出されました。自民党と民主党の方向の違いは、民主党では独法そのものを廃止をして新しい法人をつくるという改革でしたけれども、自民党では、独法は存続をさせ、その本来の姿に立ち戻って改革をするということでございます。 この独法改革につきましては、本年六月の第三回の行政改革推進会議において制度の見直しを中心に中間的整理が行われ、総理から、年末に向けて個別法人の組織見直しなど更に検討を進めるよう御指示があったところでございます。 民主党政権におけるガバナンスの強化の問題、透明性の問題なども盛り込みまして、まず年末までに個別独法のヒアリングを終えた後に、独法改革について来年の通常国会において提出をする予定でございます。
○蓮舫君 スピード感がないのは残念なんですが、頑張ってください。 次に、二十三年度決算ですが、初めて復興予算の指摘も行われました。前回行われた予算委員会で私、総理にお願いをした基金の問題、これを何とかしてくださいと。民主党政権で組んだ基金かもしれないけれども、その使い方が被災地のためになっていない、被災者のためになっていない、財源が増税なのに納税者の理解が得られないということを幾つか具体的に指摘をして、資料一枚目に付けさせていただきましたけれども、これは見直しをしていただきました。四百十二億が全国で使えるものだったのを被災地、被災者に限定をした、あるいは、使われていない埋蔵金になっていたお金千十七億円は国庫返納になって新たに被災地で使える財源に回していただきました。こうした改善策を講じていただいたことに対して総理と復興庁には本当に心からお礼を申し上げます。 その部分で、二十三年度、二十四年度決算を見ていて、やはり私は基金という制度そのものがもう一度見直した方がいいのではないかと思うんですね。複数年度使える予算執行というのは使い勝手がいいんですけれども、他方、国から支出をされればその時点で執行率は一〇〇%になります。その後、本当に使われているのか、需要があるのかないのか、埋蔵金化しているのかどうなのか、実は今国はこれがチェックができません。この制度に関して財務大臣の見解を伺ってもよろしいでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 御指摘のありました基金につきましては、平成十八年の五月の閣議決定された補助金等の交付により造成した基金等に関する基準、通称基金基準におきまして、これは、基金法人は少なくとも五年に一回は基金の保有割合などについて定期的に見直しを行うということにされ、その後、さらに平成二十年の十二月に行革推進本部が決定をいたしました補助金等の交付により造成した基金の見直しにおきまして、基金の所管府省は、平成二十三年度に事業の実績を踏まえて必要な見直しを行うとされたところでありまして、今回の会計検査報告で指摘もされているように、平成二十三年度で見直しを実施しているのは経済産業省のみであったということは承知しております。 このように、本来、基金の所管府省が行うべきであった見直しが十分になされていなかったことが今回の指摘につながったものだと思っておりますので、こういった意味で基金基準による見直しを徹底するということは、いわゆる使用見込みのない資金が基金を滞留するということになりますので、そういうことがないようなことにするのが重要であります。当然のこととして、財務省といたしましては、行革事務局などと連携をいたしながら、しっかりとして対応していかねばならぬと考えております。
○蓮舫君 今御答弁いただいたように、経済産業省以外は実は基金のチェックをしていない、監督がかなり形骸化をしています。 会計検査院にお伺いしますが、国庫補助金等でつくられた基金も今年の十月に調査をして国会と内閣に報告をしていますけれども、その中に中央職業能力開発協会緊急人材育成支援事業、どういう指摘をされましたか。
○説明員(太田雅都君) お答え申し上げます。 報告書の事例についてでございますけれども、厚生労働省から交付金の交付を受けて中央職業能力開発協会に設置されました緊急人材育成・就職支援基金につきまして、一例目は、新規申請の受付を終了したのに基金の取扱いを検討しておらず、開発協会が使用する見込みのない額を保有し続けていたもの。二例目は、基金の終了後に残額が生じた場合には国直轄の事業である求職者支援制度の財源として活用することとされておりますけれども、活用されることなく開発協会が保有し続ける状況となっていたもの。三例目は、基金の支給見込額が基金保有額を上回っている一方、他の事業に配分変更しておりまして、基金の管理が適切に行われていない状況となっているものでございます。
○蓮舫君 もうその補助金が新規申請の受付が終わって使い道がないのに協会がずっと保有をしていた。一件目、保有していたのは二百五十五億、もう一件、保有していたのは七百五十二億。これ、指摘がなければそのまま埋蔵金化です。使われないでためられていく。だから、こういう部分はしっかり見ていかないといけない。 厚生労働大臣、この七百五十二億の指摘については、返還はもう求めましたか。
○国務大臣(田村憲久君) これ、今お話がありましたとおり、現在、求職者支援制度というものに変わっておりますけど、その前の基金訓練と言われたものであります。雇用保険等々に入っておられないような方々で職業訓練を無料で受けられたりでありますとか、また生活給付金、こういうものが受けられる事業であったわけでありますが、もう終わっておりますので、本来ならば、事業を終わっておる中において七百五十二億円、今御指摘をいただきましたとおり、会計検査院が御報告をいただきました本年十月以降、見込額等々、これからそういうものも全て出しました残りの七百五十二億三千六百四十八万円でありますけど、これに関しましては十二月の初旬を目途に返納していただく要請をいたしました。返していただけるものと思っております。
○蓮舫君 本当に、一度国から手が離れてしまったら、そこにどれだけのお金がたまっているのか、需要があるのか、本当に必要なのかが見えなくなるので、基金は私はやっぱり見直しをした方がいいとずっと思っているんですが、これ、会計検査院にお伺いをしますが、二十五年三月三十一日時点で基金が保有している総額は幾らでしょうか。
○説明員(太田雅都君) お答え申し上げます。 十府省所管の百八十八基金の平成二十五年三月三十一日時点の基金保有額は計二兆六千百五十五億余円、このうち国庫補助金等相当額は二兆五千四百二十四億余円となっております。
○蓮舫君 資料二ページに付けさせていただきましたが、十府省所管の百八十八の基金で、今現在、この三月三十一日段階で二兆六千百五十五億の基金額が保有されている。これは五年前に比べて倍以上になっています。平成二十年から二十四年間、これらの基金に国から渡された補助金は五兆五千十六億円です。改めて、私はこの基金の存在は軽くなってきていないと思っています。 先ほど財務大臣から御答弁いただきましたが、平成十八年に初めて国でこの基金を見直しをしようという基準を作ったのは小泉内閣、安倍総理が官房長官の時代でした。その後、私たちの政権でも引き継がせていただいて、事務事業の横断的見直しで精査、たまっている金は国庫納付をさせて見ていかなければいけないとしたんですが、先ほど御答弁あったように、経済産業省以外がチェックをしていない、形骸化をしている。 私は、これは是非、行革というのは与党も野党もなく国民の税金を大切に使っていくためのものですから、見直しをしていただきたいと改めて思うんですが、稲田大臣、予算委員会、前回やったときに基金シートを公表するという私たちが残した宿題を引き継いでいただきました。ありがとうございました。 その基金シートは公表されましたが、質問をしたときに私は、公表するだけじゃなくて、執行率が低い、金がたまっている、需要がない、そういう基金に対して国に戻させるどういうふうなルールを作るのか、仕組みを検討してくれと御要請をしましたが、その後どうなりましたか。
○国務大臣(稲田朋美君) ありがとうございます。 基金シートについては、今回、私の下で新たに基金シートというのを作りました。また、今会計検査院が特別実施をした部分については、指摘を受けた大宗の基金について余剰資金を国庫返納することの処置が既にとられた、あるいはとられることが予定をされているところだと聞いております。また、当事務局におきましても、検査院の基金に関する検査報告を精査し、約二十の基金につきヒアリングを実施し、検査院の指摘を踏まえた適切な国庫返納等が進められていると確認されたところです。 今回、秋のレビューで経産省の二つの基金について検証が行われました。そして、基金基準の趣旨に沿った合理的な保有割合の算定方法、積算根拠に基づいた見直しが行われているか、また、多額の国費を託する基金設置法人による事業の適正性は十分に確保されているかという観点から議論が行われたところでございます。 そして、その結果、参加した外部有識者からは、各府省の基金全体に対する横串の視点に立って、将来の収支見積りを含め保有割合の算出根拠をより詳しく明らかにし、基金の規模の適正性を点検するようにすべきではないか、また、基金を設置した府省は自ら定期的に検査を行う等により、管理上の効率化も含め基金設置先における基金の安定性と適切な管理、執行を確保するとともにその結果を明らかにするよう努めるべきではないかという横串を刺した観点からの指摘をいただいたところでございます。 基金についても、しっかりとPDCAサイクルが回るように指導していきたいと思っております。
○蓮舫君 横串を刺す必要性というのは過去にも指摘をされていて、今指摘をされて手を着けるのでは私は遅いと思っているので、すぐさま着手をしていただきたいと、これはお願いをいたします。 財務大臣にお伺いをしたいんですけれども、実は今指摘した二・六兆を保有している基金というのは国所管なんですが、国から都道府県に補助金を交付をして、都道府県や基礎自治体が持っている基金というのは実はこれの対象外なんですね。総額幾らあって、幾ら使われていなくて、幾ら需要があって、幾らたまっているかというのは実は国は関与することができない。 改めて御説明をいただきたいんですけれども、交付団体の基金積立金残高の推移はどうなっているでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 地方交付税の交付団体の積立金、平成二十年度から平成二十三年度の間におきましては、リーマン・ショックの影響で地方交付税が大きく落ち込んでいました中で、年度間の財源の不均衡というものを調整するため、財政調整基金が三・二兆円から四・五兆円、約一・三兆円増加するなど、全体として増加傾向にありました。 この間、地方交付税の交付額、特別会計出口のベースですけれども、平成二十年度の十五・四兆円から平成二十三年度に十七・四兆円に増加しており、国が借金して交付いたしました資金で地方が貯金する結果になっていないかという意味では精査の必要があると考えております。
○蓮舫君 資料の三ページに添付をさせていただきましたが、基金の積立金残高が本当に伸びています。財政力指数の最も低い九県の積立金も増えている。これは二十三年度までの表ですから、二十四年度、二十五年度、復興関連も入れるとこれは相当伸びていると思います。 先ほど若林委員からの指摘もありましたけれども、残念ながら今の日本の財政支出というのは当初予算よりも補助金が大きくなる傾向がある。補助金というのは、細かないわゆる査定というよりも地方自治体にやはりお配りをするという色が強いので、結局積み増しが繰り返されるという傾向があるんですね。本当に需要があるのかどうなのか、余っているのか余っていないのか。地方公共団体でも使途が指定された基金だとほかに使いたいお金に回すことができませんので、逆に使い勝手も悪くなっています。 総理、この部分、基金に関して、今聞いていただいたと思いますけれども、改めて行革の視点で是非着手をしていただきたいと思います。いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 基金については、複数年度にわたる国の支援を明確にし全体としての財源をあらかじめ確保していくことが施策の安定的、効果的な実施のために必要であるものと、あるいはまた、事業が複数年度にわたるが各年度の所要額をあらかじめ見込むのが難しい、弾力的な支出が必要となるもの等に限定してきているわけでありますが、実際は今委員が指摘されたような様々な問題があるのは事実でありまして、そういう問題は基金に集中しているのは事実でありますから、しっかりと今委員の御指摘を踏まえてこの基金についての検討をしていきたいと、このように考えております。
○蓮舫君 ありがとうございます。引き続き私たちも追いかけていきたいと思っております。 次に、今、復興予算関連、この二十三年度決算からも取り扱っていますが、今日は東京電力の方にもお越しをいただきました。ありがとうございます。除染費用について伺います。 除染作業は、復興予算から国が一度支払って、そして東京電力さんに求償、いわゆる請求をしてお返しをしていただく仕組みになっているんですが、環境大臣、これ二十三年度予備費から二十三年度三次補正、二十四年度予算、二十五年度予算で、今総額、幾ら払っていますか。
○国務大臣(石原伸晃君) 計上額と東電側が払った額と両方お話しいたしましょうか。
○蓮舫君 総額だけで。
○国務大臣(石原伸晃君) 総額だけでよろしいですか。 二十四年十一月以降、これまで四度にわたり、計求償額が四百四億円、このうち……
○蓮舫君 違います。それの前のやつです。
○国務大臣(石原伸晃君) はい。 それでは、除染費に係る費用のうち平成二十三年度の予備費について、内閣府が計上し、その後、環境省が予算を要求したところの合わせての合計額を申させていただきたいと思います。 二十五年度の当初予算までに、これらを合わせて合計一兆二千七百九十五億円が計上されております。また、平成二十四年度末までの支出額は、平成二十四年度までの予算額七千六百七十億円に対して合計四千四百七十一億円となっております。
○蓮舫君 既に、二十三年度予備費から計算すると一・五兆除染費用に対してもう既に国は支出をしている。来年度の予算要求を見ると、二兆円近くの除染費用になります。相当、除染のその規模の大きさというのが計り知れるんですが、これから先、この額も実は支弁するのが増えていくと思われます。 今、質問を先に答えようとしていた部分にお答えいただきたいんですが、環境省が、一つの事業が終わってから請求をするんですけれども、今までに幾ら請求して、東京電力さんから幾らお返しいただいていますか。
○国務大臣(石原伸晃君) 失礼いたしました。 除染等に要した費用については、放射性物質汚染対策特措法の規定に基づき、執行が終わり、額が確定したものから東電に順次求償をしているところでございます。先ほどお話をさせていただきましたとおり、平成二十四年十一月以降、これまで四度にわたり計四百四億円を求償し、このうち六十七億円について支払を受けているというのが現実の数字でございます。
○蓮舫君 五ページの資料に付けさせていただきました。国が請求しているのは四百四億、それに対して東京電力さんからお返しいただいたのは六十七億。一向に追い付いていないんですが、これは理由は何ででしょうか。
○参考人(廣瀬直己君) お答え申し上げます。 まず、御請求をいただいた除染費用の支払に時間を要しているということにつきましては、大変申し訳なく思っているところでございます。 賠償の実務から御説明申し上げますと、私ども、環境省さんから請求を受け、その請求に種類が比較的多い多種多様な書類を付けていただいておりますが、それらを事業ごとに一つ一つ確認するという作業がございます。その過程で、当然のことながら、私どもの事故に由来する関連性等々についてもちろん問合せをさせていただくなり確認をさせていただくというようなことをやっていくわけでございますけれども、これについてかなりの時間を要してしまっているというところでございます。 今後、できる限りスピードアップをしていかなければいけないというふうに考えておりますので、環境省さんとの調整を今後継続させていただきながら努力してまいりたいというふうに思っているところでございます。
○蓮舫君 ありがとうございます。 つまり、環境省から請求された事業が事故に由来をする除染作業かどうか調べるのに時間が掛かっているから求償に対してなかなか追い付いてお返しができないという説明なんですが、既に国庫としては一・五兆支出をしておりますので、それは東電は今の法律の立て付けでは返さなければいけない。 これ、全額払う意思はありますよね。
○参考人(廣瀬直己君) 実際の除染実務を我々はやるわけでございますけれども、先ほどの繰り返しになりますが、一つ一つの御請求に対しては一つ一つ確認をしていくという作業が必要でございます。 私ども、今回初めて会計検査院から会計検査を受けておりまして、その中でも、重複して私どもの方からお支払いしてしまったという例がございまして、それについては、指摘をいただくとともに再発防止をするようにというふうに言われておりますので、私どももそうした観点からもしっかり確認はしていかなければいけないなというふうに思っております。 いたずらに時間を掛ける必要はないと思いますけれども、そうした両面、しっかり確認をしつつスピードアップをしていくということが必要かと思っております。
○蓮舫君 除染費用は東日本大震災復興特別会計から一旦支払われます。この額の返済が滞ってしまうと、その特別会計で行おうとしている被災地の復旧復興事業の財源が残念ながら縮小しますので、これは返す努力を一日も早くしていただきたいんですが、平成二十五年度の第二・四半期決算結果、東電さんのですが、いかがでしたでしょうか、簡単に。
○参考人(廣瀬直己君) これは、先生のお配りいただいた資料の六ページにございますように、これは当社単独の決算でございます。 いわゆる今年度の上期、四月から九月までの予算でございますが、中ほど下の方に経常損益というのがございまして、千百二十億円の黒字でございます。一番下が純損益ということで、これは特別利益、特別損失を入れたものでございますけれども、五千九百三十一億円の黒字。この一番下が異常に大きいのは、下から四列目ぐらいに特別利益というのがございまして、七千三百八十二億というのを計上しておりますが、これは前年同期比との差を右の方に比べていただいてもお分かりになりますように、これは原子力損害賠償費を交付国債という形で資金交付を今期受けましたので、その時期の計上のタイミングの関係でこうした大きな特別利益が生まれておりますけれども、実質的な実力値ということでいえば、そのちょっと上の経常損益千百二十億というのが今期、事故以来久しぶりに経常黒字を出したわけですが、これの原因は、その上の経常費用という幾つかの項目の中で特に一番上の人件費、これ、一番右の欄を見ていただきますと、前年同期比で九〇%と、一〇%削減しておりますが、前年の同期時点でも既に減らしておりましたので、事故前に比べるとかなりの人件費を削減しております。また、三つ目の修繕費、これも前年同期比で七六・八%と二三%近く削減しておりますが、こうしたコストカット、合理化ということが功を奏して今期黒字を久しぶりに達成することができたということでございます。
○蓮舫君 合理化の努力はもちろん認めますけれども、今社長自身が御答弁いただいたように、黒字化した主な理由は、去年の秋の電気料金の値上げ、その収入の改善がやはり相当大きい、あるいは原子力損害賠償支援機構から六千六百六十二億円のお金が交付をされているので、それが特別利益になって結果として黒字化しているんですけれども、この税金と電気料の値上げがなければ、残念ながらこれはマイナスです。 その上で、貸借対照表には先ほどお支払いすると言われていた除染費用が全く引き当てられていません。企業会計原則では、除染費用、いわゆる偶発債務、それは引き当てるか負債として計上しなければいけないんですが、何でこれは引き当てていないんでしょうか。
○参考人(廣瀬直己君) お答え申し上げます。 除染の事業そのものにつきましては、今まさに除染作業が行われているところでございますし、これからどのぐらいの期間それが行われるのか、あるいはそれぞれ対象物、田畑であるとか学校の校庭であるとかといったようなことでそれぞれの対象によってやり方も違いますし、当然そのやり方についてもこれまでの経験を踏まえて改善されていくものというふうに考えておりますので、私ども、今時点で除染費用の全体を見通すのは非常に難しいということで計上をいたしておりません。 この会計処理の仕方につきましては、私どもの監査法人に監査をしていただきまして、適正な会計処理を行っているというふうに監査をいただいているところでございます。
○蓮舫君 国からの求償額全体がまだ見積もれないとか合理的に算出できないということが注記で付されているんですけれども、既に国は税金から一・五兆を支払っているわけですから、それを汚染者負担の原則でいったら東電さんがお支払いする。負債というのは、やはりそれは真実を書かなければいけないというのは企業会計原則ですから、そこを私は軽視してはいけないんだと思っています。 ただ、恐らく、いろいろな問題があるのは多分与党も野党も国会もみんな分かっている。その部分で、自民党の復興提言の中では、今後、東京電力さんが行っている除染、賠償費用についても記入をして総理にお渡しをされていますけれども、総理、東京電力の今後の在り方なんですけれども、基本的にどんなにコストカットをしようと収入というのは電気料金になりますし、あるいは、賠償作業を支援している税金という形、国民に御理解をいただくために東京電力はこれからどうあるべきなのか。税なのか、電気料なのか、どういう形で福島の復興というのを支援をしていくのが望ましいのか、いつ決断されるのか、教えていただけますでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 蓮舫委員の方から御指摘いただいた除染の費用、予算として計上しているのは一・五兆円ぐらいになるかと思いますけれど、先ほど石原大臣の方から答弁もありましたように、事業が終わってその上で求償するということですから、一・五兆事業が終わっていると、こういうことではございません。そして、御案内のとおり、今環境省中心に国が行っております除染の事業、これにつきましては、民主党政権下で決まりました除染特措法に基づきまして国が行う、そして東電の方に求償すると。 先日、与党の方から御提言をいただきました内容につきましては、復興を加速化すると、こういう観点から、既に環境省において計画をしております除染についてはしっかり環境省にやってもらうと、しかし更なる措置が必要になってくると、国としてそういうことについては前面に出てしっかり取り組んでほしい。被災者に寄り添った復興を進める、これが我々の考え方であります。与党側からの提言、真摯に受け止めて、今後の対応策、検討してまいりたいと考えております。
○蓮舫君 分かりました。引き続き、その検討の方向性はチェックをさせていただきたいと思います。 その上で、東電のコスト削減、合理化なんですけれども、一点だけ指摘をさせてください。電気料金で行っている賠償対応業務、これは東電の子会社と関連会社に発注をしておりますが、平成二十三年、二十四年、二十五年、それぞれの契約額は幾らでしょうか。
○参考人(廣瀬直己君) お答え申し上げます。 先生のお配りいただいた資料の七ページに二十三年度と二十四年度の一億円以上の賠償業務の委託というのがここにございますので、二十五年度の分について付け加えて申し上げさせていただきますと、二十五年度は、これはまだ途中でございますけれども、私どもの関係会社、子会社五社に四十七億円の委託を行っているところでございます。
○蓮舫君 賠償対応業務、これは東電の一〇〇%出資の子会社です。そこに二十三年度は四十一億、二十四年度が五十三億、二十五年度は四十七億。これ、震災が発災した年は随意契約、一者契約というのは、これは私はやむを得ないと思っています。ただ、二十四年度、二十五年も引き続き継続して子会社に一者契約、随意契約しているのはなぜでしょうか。
○参考人(廣瀬直己君) お答え申し上げます。 今先生御指摘のとおり、二年八か月前の三月十一日に事故が起こり、私ども、電力会社でございますので、損害賠償に対するそれほどのノウハウを持っているわけではなかったわけですが、とにかく、被災者の方々にまずはとにかく早くお支払いをということで、紛争審査会もまだ全然立ち上がる前でございましたので、御記憶と思いますけれども、一世帯当たり百万円の仮払いというのを超特急で、超特急といっても我々の尺度かもしれませんけど、ゴールデンウイーク前の四月の末にまずとにかくお支払いを始めさせていただいたという経緯がございます。それ以降、夏に今度は個人向けに、一世帯当たりでなくて個人に向けての仮払い、あるいは中小企業者の方々への仮払いというのが始まり、やがて九月、十月辺りから本賠償ということで、本当にかなりの突貫工事をやって、そういう仕組み、考え方でやってまいりました。 当時、損害賠償そのものでは、大変な地震や津波が起こって、当然損保会社さんも大変なお忙しい時期があって、我々もなかなかそうしたところのノウハウを借りることができずに、とにかく無理を言いながら関係会社でスタートしたというのが事実でございます。 現在もなぜそれが続いているかという御質問だと思いますけれども、当然、賠償自身は継続しているものでございまして、お相手は同じ方々が中心でございます。それに加えて、新しい損害、新しい例えば風評被害が観光からどこかに広がるといったようなことで、今までのものからどんどんどんどん積み重ねてなってきているというのが実態でございまして、なかなか途中でそれをほかの全く新しい方にということは難しいというのが一面ありましたが、できる限り競争発注を、入札をして少しでも安いところにという努力も併せてしてまいりたいというふうに思っております。
○蓮舫君 業務の内容から引き続き同じ会社に契約するのが望ましいという御答弁だったと思いますけれども、七ページ見れば分かるように、コールセンターとか不動産業務、自動車リースですから、これは私は競争性でしっかりと経費を削減する努力をされた方が絶対にいいと思います。よろしくお願いいたします。 さて次に、残り時間も限られてまいりましたので、特定秘密保護法案について伺います。 総理、まずお伺いしたいんですけれども、恐らく国民の皆さんがほとんど思っているそもそも論、なぜ採決、なぜ成立を急ぐんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは成立を急いでいるということではなくて、全ての政府提出の法案については、この臨時国会に提出したものについてはしっかりと議論をいただき、この国会で成立をお願いをしているところでございます。
○蓮舫君 成立を急いでいないということは、私たちは今対案で五法案を出させていただいています。この法案は衆議院で、私たちの法案、一緒に審議をされていますけれども、自民、公明、みんな、維新の修正案が提案をされて、あしたにでも採決というそういう声も聞こえてきておりますけれども、あしたの採決を急がないで、民主党案も含めてもっと慎重審議をすべきだということを自民党さんに言ったんでしょうか。総理に。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この審議について、あるいはまたいつ採決すべきかということについては、これはまさに国会に、委員会にお願いをしているところでございますから、その現場において委員会の理事あるいは政党間協議において様々な議論が進められているというふうに承知をしておりますが、まさにそれは国会で御判断いただけるものと、このように思っております。
○蓮舫君 この間、国民のこの特定秘密保護法案に対する理解というのは深まって、これはもう是非法案を成立してもらいたいというのが国民の声だとお考えですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 国民の声を一概にこれは集約するのは難しいんだろうなと、まさにこの法案についてそのように承知をしているところでございまして、例えば共同通信の調査の結果においては賛成が反対を上回っておりますし、日本テレビの調査の結果もそうでしょうし、そしてまたFNNの結果も同じような結果が出ているんですが、他方、ほかのマスコミの調査では別の結果も出ているわけでございまして、同時に、あなたはこの法案についてよく知っていますか、この法案の中身を知っていますかという質問については、当初の調査よりはだんだんと国会の審議あるいはテレビ等、報道等によって知っているという答えが増えてきているのではないかと、こんなように感じております。
○蓮舫君 今総理が例示をされたのは賛成が多い方ですけれども、今朝の日経の調査によると反対の方が多い、先月から比べて七%も増えて二人に一人が反対をしている。今総理が指摘をした幾つかの調査機関もそうなんですが、法案について知っていますかといっても、五割以上が知っているところはないんですね。あるいは、この国会での成立を急ぐべきではないというのは今日の日経では六三%。 慎重審議というのが私は国民の広い声だと思っておりますが、それはいかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、この法律だけではなくて、すべからく法案についてはしっかりと熟議をしていく、そして慎重に審議をしていく、それは当然の私たち、私ども国会議員としてはそれは義務なんだろうと、このように思うわけでございまして、慎重に審議をした方がいいといえば当然慎重に審議をした方がいいんだろうと思います。その中において、かなりの時間を費やして審議をしているのも事実ではないかと、このように感じているところでございます。
○蓮舫君 森大臣、そもそもなぜ特定秘密保護法案なのか。今までの答弁を全部見させていただきましたが、全く分かりません。 今現在政府が持っている秘密というのは、特別防衛秘密、特別管理秘密、それと防衛秘密です。これで私は今でも十分守られていると思う、認識なんですが、何で特定秘密保護法案なんですか、簡単にお願いします。
○国務大臣(森まさこ君) 御指摘の三つの秘密のうち、特別管理秘密においては法律の規定がございません。これは省庁間の申合せによって各省ばらばらの基準で指定され、管理され、有効期間も定めがない、解除の定めもございません。こういったものを統一してしっかりと法律の規定にしていく、諸外国と同じ基準の保全基準にしていく、そしてそれを防衛秘密も合わせていく、このことによって諸外国との情報共有が可能になります。 今日の冒頭、我が党の熊谷委員からも御指摘もあった、最近のこの領土をめぐる状況、そして国際テロ等に国民が巻き込まれるおそれも非常に高まってまいりました。日本の国民の生命に関する情報も外国からいただくこともございます。こういった情報共有を可能にする観点からも、この法律が必要だと思っております。
○蓮舫君 特別管理秘密は守られていないんですか。
○国務大臣(森まさこ君) 今御説明しましたとおり、特別管理秘密には法律の規定がございません。これの漏えいについての処罰は、一般の国家公務員法の守秘義務違反によるしかないわけです。また、適性調査についても、民間の方や公務所等への問合せがございませんので、不十分であると考えております。
○蓮舫君 不十分というのは、守られていないということですか。
○国務大臣(森まさこ君) その保全体制、守られている体制が不十分であると考えております。
○蓮舫君 保全体制が不十分で、過去、情報が漏えいされて海外の関係に支障が生じた事例はありますか。
○国務大臣(森まさこ君) これまで、公務員による情報漏えい事件が、刑事事件になったものが五件ございます。刑事事件にならず懲戒になった事案もございます。また、元公務員の事案も含めると八件ございます。
○蓮舫君 この八件のうちで、それはボガチョンコフ事件以降の八件なんですけれども、海外から重大なクレームが来た事件はありますか。
○国務大臣(森まさこ君) 私は、漏えいが起きること自体ゆゆしき事態だと思っておりますが、お尋ねの海外からのクレームということでいえば、例えばイージスシステムに係る情報漏えい事件などで海外からの御意見があった場合がございます。
○蓮舫君 今御指摘のイージスシステムの漏えい事件はMDA秘密保護法違反なんですよ。それは特定秘密保護法案には入っていません。私が言っている質問とは違います。 それ以外のことで、今回の特定秘密保護法案に入れようとして、過去、漏えいで海外からクレームが来たものがありますか。
○国務大臣(森まさこ君) 通告がございませんのでつぶさに確認をしておりませんが、海外にかかわる、海外からいただいた情報が我が国において漏えいをした場合にはそれはそれなりの御指摘があろうかと思いますが、この法案を提出するのは、海外からクレームが来るからではないんです。我が国の国民の生命の安全、そして国家の存立を守るために必要だと政府が判断をして提出をしているものです。
○蓮舫君 海外との情報共有のために海外並みの特定秘密の保護法案を作るというのがこの目的だと言うから、だから私は先ほど来伺っているんですよ。 聞くたびごとに都合よく答弁を変えるのはやめていただきたいと思うんですが、今のそもそも論で伺っていると、防衛秘密は今守られています。MDA法の特別防衛秘密も守られています。ただ、法律になっていない特別管理秘密は守られているという前提で、守られていないということは今答えられませんでした。 だから、私たちは、今回はもっと違う感覚で、なるべく必要最小限の秘密の限定の法案にしようという考え方にしました。法令化されていない特別管理秘密は法定化をします。あるいは、防衛秘密は勝手に捨てられないように公文書管理法に入れます。そして、第三者機関が、政府、大臣が決めて、大臣が解除を決めて、大臣が延長を決めて、何でもかんでも時の行政が好きなように秘密として情報を封印させられるようにしないために第三者機関の設置というのを提案しています。これ、いかがでしょうか。
○国務大臣(森まさこ君) 防衛秘密が民主党政権時代に三万件廃棄をされていた問題が指摘されておりますが、これについて廃棄をされないように公文書管理法に入れたということです。しかし、政府案と違うところはこの防衛秘のところが一番違うんです。防衛秘のところが民主党では公文書管理法には入っておりますが、新法に入っておりません。そうしますと、指定についてもしっかりこれは指定から除外をされます。有効期間が決まりません。解除についてのルールも及びません。 ですから、私たちは防衛秘密についても、特別管理秘密と同じように共通のルールに、共通の法律に入れていきます。なぜなら、国家機密の中核を成すのが防衛秘密だからです。防衛秘密だけ除外するというのは制度がワークしないというふうに考えております。
○蓮舫君 制度がワークしている防衛秘密は私たちは現行のままです。そして、廃棄できないように法律を改正します。そして、特別管理秘密は、法定化したときの対象は安全保障と国際テロに限定をします。政府案のように、その他規定でどこまでも秘密の範囲が広がるようにしないというのが私たちの法案の精神です。 伺いましたのは、第三者機関を何で設置しないんですか。
○国務大臣(森まさこ君) 第三者機関については、法案の原案が私のところに参りましてから、有識者会議の御意見を聞いて基準を定め、有効期間又は指定期間、指定件数について定期的に報告をし、その御意見を聞いてまた運用を変えていくという、そういう仕組みにいたしました。さらに、みんなの党、維新の会からの修正協議によって建設的な御意見をいただき、第三者機関の設定が修正協議で協議をされているというふうに承知をしております。
○蓮舫君 四党修正による確かに中身では、附則の九条で、検証機関について検討し所要の措置を講ずるとあります。これは本則ではなくて附則です。附則ですけれども、今の答弁の言い方とすると、検討してつくるんですか。
○国務大臣(森まさこ君) 修正協議の内容については私の方から申し上げることは控えますけれども、修正協議が調った暁には、それをしっかりと受け止めて適切に対応してまいります。
○蓮舫君 修正協議が調った場合、その場合には、検証機関を検討し所要の措置を講じる、これはいつまでにするとされますか。
○国務大臣(森まさこ君) 今修正協議の途中ですので、私からその詳細について言及をすることはできませんけれども、私はこの第三者の目でしっかりチェックをして行政の恣意を排除していくことが必要であるということは当初から申し上げてまいりました。 政府案の中にもインカメラ制度などしっかりとその仕組みを入れてきたつもりでございます。さらに、今回の修正協議で建設的な御意見をいただき、それの修正協議が調った暁には、しっかりと迅速にその設立に向けて準備をしてまいりたいと思います。
○蓮舫君 全く分かりません。行政の恣意性を排除したいという思いは一緒なんですけれども、政府案にも修正案にも、それは担保されていないんです。政府案にはないんです。それは大臣が決めるんです。それは第三者機関は、有識者は何をするかといったら、基準を決めるだけです。期間の指定とか、あるいは解除の仕方とか、中身そのものには携わらないから。修正案でも附則ですから、これは義務じゃないんです。政府の意思で、つくるかつくらないかというのは法案が通った後に何とでもなるんですね。結果、つくられないとなるとすると、行政の恣意性がまさに動いたままではないかと疑念の目を持たれた特定秘密がこれからされていくおそれがあるんです。 だから私たちは、第三者機関を政府ではなくて国会が決めるようにして、しっかりと担保をして監視をしていこう。今のままだと、国民も知れない、メディアも知れない、国会議員も秘密会以外では知ることができない。政府の都合の悪い情報が永遠に蓋をされてしまうんではないかというおそれが残ってしまうんです。それについてはいかがでしょうか。
○国務大臣(森まさこ君) 諸外国の制度を見ていただければ分かるように、独立した第三者機関については、国会で任命をするという仕組みを取っているところはどの国にもございません。なぜなら、国家機密というものは、防衛やその機微な情報というのは行政機関がその専門的な目でしっかりと選定をしなければいけない。これが有識者会議の、又は第三者の目でチェックをするとしても、各国のチェックは行政が任命をする独立した機関というふうになっています。 今、三党の修正協議ではそのような第三者機関を想定して建設的な御議論がなされておりますので、修正協議が調いましたら、しっかりとその内容を受け止めてまいりたいと思います。
○蓮舫君 国会は信用できなくて行政だけが信用できるという姿勢は、やっぱり私は理解ができません。 改めて、第三者機関を設けなければ、本当に私は国民の不安というのは払拭されないままに、政府が、行政が都合の悪いものを蓋をして、そして永遠に知らさないで、三十年は六十年に延ばされました。七つの例外が出て更にそれが延びる可能性が出ていますので、不安は払拭されません。 ただ、衆議院、参議院共に、民意の結果、与党が過半数を握っていますからこの法律が通ってしまう可能性が非常に高いのを私は非常に残念に思っているんですが、一点だけ、この法律が通ったときに特定秘密を知り得るのは、政務三役、あるいは評価を受けた国家公務員、あるいは契約をして評価を受けた事業者だけになるんですが、これ、その評価を受けて特定機密をあずかった国家公務員が、これは安全保障に関するものではない、政府に都合の悪い情報なだけだ、これはおかしいと思って内部通告した場合、どうなりますか。
○国務大臣(森まさこ君) 特定秘密に指定をする内容は違法な内容は指定をすることができませんので、もし仮に蓮舫委員の御指摘のように指定をされた場合には、それが無効になります。それを通報した国家公務員は保護されます。
○蓮舫君 それ、誰がどうやって担保するんですか。
○国務大臣(森まさこ君) 公益通報者保護法によって、違法な情報を通告した国家公務員、公務員は保護されることになっております。
○蓮舫君 国家公務員が、この特定秘密はおかしいと、政府に都合の悪い情報で、情報統制で隠しているだけだといって通報したとしても、その調査と判断をするのは大臣なんです。大臣は特定秘密を指定した人です。それが守られるという規定はこの法案には書いていません。私たちは、法案の中で、その第三者機関に通報できるような制度も盛り込みました。 改めて、この法案は、足りない部分、欠陥な部分、いろいろな部分がまだまだあると思っております。安倍内閣は、経済再生、これ私は大変評価をしているんですが、残念ながら、行革の姿が見えないとか、あるいは去年、野田前総理と約束した国会議員の定数削減はまだやっていない、あるいは原発再稼働これからどうしていくのか。本当に決めなければいけない、やらなければいけないことは先送りをして、国民が望んでいない特定秘密法案だけを急ぐという姿勢は全く理解できないと思いますが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは全く見解の相違ですね。 我々与党になって、決めるべきものはしっかりと決めてきておりますし、民主党政権時代にずっと先送りされてきたことをしっかりと判断をしている。そして今、まさに必要なことを、この特定秘密の問題についてもそうなんですが、これはNSCをつくっていく中において、情報の交換をしていく上において極めて有益だということについて、これはどこだということは申し上げることができませんが、海外の情報の責任者から、これはしっかりと今後更に情報の共有あるいは交換を行うことができるという評価もいただいているわけでございますから、しっかりとこの法案について御議論をいただき、しかるべき成立をお願いをしたいと、このように思っておる次第でございます。
○委員長(金子原二郎君) 関連質疑を許します。小西洋之君。
○小西洋之君 民主党・新緑風会の小西洋之でございます。 私から、日本の安全保障政策、それをめぐるその会計検査、また日本放送協会をめぐる会計検査等の問題について伺わせていただきます。 まず、防衛予算でございますけれども、この平成二十三年度の決算報告におきましては、三件の不当事項を始めとして十数件の問題が報告されているところでございます。専守防衛の我が国の自衛隊が引き続き国民から信頼と期待をしっかりと担ってこの我が国の平和と国土を守っていく、そうしたことを、小野寺大臣、しっかりと御指導をいただきたく存じます。 他方、会計検査院の検査にはこうした経済性といった観点からの検査のほかに、そもそも役所が日本国憲法の下のその法体制、我が国のその法規範をしっかり守っているのか、そうした合規性の観点からの検査もございます。 会計検査院法二十条三項でございますけれども、会計検査院の院長に御質問をいたします。仮に、仮にですけれども、我が国のどこかの役所が憲法に違反するような支出を行っていた場合、それはこの二十条三項の合規性の観点から検査院の検査の対象になるんでしょうか。
○会計検査院長(河戸光彦君) 仮に憲法に違反する行政の支出があった場合は、合規性の観点からの検査対象となり得ると考えております。
○小西洋之君 ありがとうございました。ただいまの答弁は戦後の我が国の決算委員会の中で初めての答弁と伺っておりました。大変意義のある答弁をしていただいたものと存じます。 例えばの話です、あり得ないことだと思いますけれども、我が国は平和憲法でございますので、防衛省は相手国の国土の壊滅的破壊、大陸間弾道ミサイルのような、そうしたものを購入することはできません。それは憲法違反でございます。そうした憲法違反の行政支出を行った場合は、憲法上の独立機関である会計検査院がしっかりとそれを切り込んでいくと、そうしたことを確認いただいたわけでございます。 他方、この防衛予算の基となる防衛政策でございますけれども、皆様御案内のとおり、集団的自衛権の行使の議論を始め憲法の合憲性にかかわる様々な議論が今行われているところでございます。特に、平成十九年の第一次安倍内閣の安倍総理の国会答弁が歴代政府の憲法九条の国会答弁とずれていると、非常に深刻な問題を私、発見をいたしました。 先ほど確認いたしました会計検査院が憲法違反のその支出をしっかりと検査するという、その合規性の観点に基づく検査、その前提として、まずこの憲法解釈のずれの問題についてしっかりと確認をさせていただきたいと思います。 最初に、小松内閣法制局長官に伺わせていただきます。小松長官が就任され、安倍内閣において集団的自衛権の行使について憲法の解釈変更がなされるのではないかというようなことが言われております。 端的にお答えいただきたいんですけれども、第二次安倍内閣において、集団的自衛権の行使をめぐる憲法解釈については従来と何ら変わった点がない、そのように認識してよろしいでしょうか。現時点で何ら変わった点がないかどうか、具体的に答弁願います。
○政府特別補佐人(小松一郎君) お答え申し上げます。 集団的自衛権と憲法との関係に関する安倍内閣の立場につきましては、既に総理御自身が国会における答弁で繰り返し明らかにされているところでございますが、本年八月に民主党の辻元清美衆議院議員より提出された質問主意書に対して政府答弁書で次のとおり答弁しているところでございます。 現時点で、集団的自衛権に関する政府の憲法解釈は従来どおりである。他方、現在、安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会において、我が国周辺の安全保障環境が一層厳しさを増す中、それにふさわしい対応を可能とするよう安全保障の法的基盤を再構築する必要があるとの認識の下、集団的自衛権の問題を含めた、憲法との関係の整理について検討が行われているところであり、政府としては、懇談会における議論を踏まえて対応を改めて検討していく、これがこの問題に関する内閣の立場でございます。
○小西洋之君 従来の憲法解釈から何ら現時点では変わっていないというふうに理解をさせていただきます。違うんだったら訂正をしていただきたいと思います。 後半おっしゃられたいわゆる安保懇でございますけれども、小松長官がいらっしゃるまでの歴代の内閣法制局長官の答弁では一度も付けられることのなかったくだりでございます。その内容について、この後しっかりと確認をさせていただきます。 では、今、従来から何ら憲法解釈の変更はないということを法制局長官から答弁をいただきましたけれども、フリップをお願いをいたします。(資料提示) この集団的自衛権の行使についての憲法の九条の解釈でございますけれども、実は、憲法の解釈変更では集団的自衛権の行使を可能とすることはできない、つまり違憲である、どうあがいても違憲である。集団的自衛権の行使を日本国憲法の下で合憲とするためには、解釈変更では無理で、憲法の条文変更を行う、条文改正を行う以外は手段がないということが、かつての内閣法制局長官、またそこにいた二人の国務大臣から答弁をされております。 具体的には、今このフリップでかざさせていただいているところでございますけれども、昭和五十八年の角田内閣法制局長官の答弁でございます。集団的自衛権の行使を憲法上認めたいという考え方があり、それを明確にしたいということがあれば、憲法改正という手段を当然取らざるを得ないと思います、したがって、そういう手段を取らない限りできないということになると思いますとおっしゃっております。これに対する質問者の、市川議員でございますけれども、市川議員が、安倍国務大臣、当時の外務大臣と存じますが、谷川当時の防衛庁長官、それぞれに、同じ認識でございますかと確認したところ、それぞれの両大臣が同じ認識であるというふうに答弁をされているところでございます。安倍総理始め皆様には、議事録を資料として提供をさせていただいております。 では、小松内閣法制局長官に伺います。 現時点の安倍内閣において、政府の集団的自衛権の解釈として、憲法の条文の変更をしなければ日本国憲法上集団的自衛権の行使は合憲とできない、すなわち解釈変更では不可能である、そのように理解してよろしいですか。
○政府特別補佐人(小松一郎君) 先ほど御答弁したとおりでございまして、現時点において、憲法に関するですね、安倍内閣の憲法解釈については従来の憲法解釈のとおりであるということを申し上げておりまして、それに加えて、安全保障懇談会の議論を踏まえて……(発言する者あり)改めて対応を検討するというのが内閣の立場だということでございます。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 御静粛にお願いします。
○小西洋之君 ありがとうございました。 もう一度伺います。従来の内閣の憲法解釈のとおりということは、すなわち、集団的自衛権の行使を合憲とするためには、解釈変更では不可能で憲法の条文改正を行うしかない。解釈変更という言葉と憲法の条文改正という言葉、その二つを使って明確に答弁ください。
○政府特別補佐人(小松一郎君) 従来の憲法解釈はそのとおりで、現時点においてはそのとおりであるということを申し上げているわけでございます。その上で、安保法制懇における議論を踏まえて改めて対応を検討するというのが内閣の方針であるわけでございますから、私も安倍内閣の内閣法制局長官を拝命している立場として同じ立場でございます。
○小西洋之君 小松長官は私の質問にきちんと誠実に答えていただいておりません。従来の内閣の解釈のとおりというのは、もう日本語的に、日本国憲法において、憲法改正を行わなければ、解釈変更では駄目だ、憲法改正を行わなければ集団的自衛権の行使を合憲とすることはできない、そのことはもう答弁し尽くされて、我が国の国権の最高機関であるこの国会の議事録に付されていると、このように私は理解します。 ただ、先ほど私は解釈変更と憲法の条文改正という二つの言葉を使ってその趣旨を答弁してくださいと申しました。もう一度お願いします。非常に重要な話をしている。
○政府特別補佐人(小松一郎君) 憲法解釈の変更というものはあり得るのかということについて、もう他の委員会でも御質問はいただいているところでございますが、例えば平成十六年の民主党の島聡委員の質問に対する答弁でございますが、そこのポイントだけを申し上げますと、仮に、政府において、憲法解釈を便宜的、意図的に変更するようなことになるとすれば、政府の憲法解釈ひいては憲法規範そのものに対する国民の信頼が損なわれかねないと考えられると。このようなことを前提に検討を行った結果、従前の解釈を変更することが至当であるとの結論が得られた場合には、これを変更することがおよそ許されないということではないと考えられるが、いずれにせよ、その当否については、個別的、具体的に検討されるべきものであり、一概にお答えすることは困難である。
○小西洋之君 今、小松長官が答弁された日本の法令解釈についての内閣法制局の考え方、それは、勝手に条文改正でなければ変えられないものを解釈で変えると日本が法治国家として崩壊してしまうという趣旨です。それはそれで非常に立派な答弁です。ただ、私はそんなことを求めていません。 私は国会議員になって三年、その前は私、十二年間霞が関で働いておりました。この委員会の場にも何度も参りました。このような不誠実な内閣法制局の長官の答弁を私は見たことがございません。 角田内閣元法制局長官が昭和五十八年に答えられた趣旨を、憲法の解釈変更、また憲法の条文改正、その二つの言葉を使って端的に答弁ください。
○政府特別補佐人(小松一郎君) 同じ質問をいただいておりますので答えが同じになるということは、申し訳ございませんが、先ほどから申しておりますように、憲法解釈の変更には一定の限界があるであろうと、極めて慎重に行わなければならないであろうということを、この質問主意書に対する答弁書、これは閣議決定を経たものでございますが、しているわけでございまして、このようなことを前提に検討を行った結果、従前の解釈を変更することが至当であるとの結論が得られた場合には、これを変更することがおよそ許されないというものではないと、いずれにせよ、その当否については、個別的、具体的に検討されるべきものである、こうお答えしているところでございます。
○小西洋之君 このテレビを御覧の国民の皆さんは、集団的自衛権の行使は日本国憲法の条文を変えない限り絶対に不可能であると、そのことをこの国権の最高機関の国会において、政府が三権分立の責任において答弁して、その答弁が確立している。法制局長官だけではなくて、国務大臣も答弁している。そのことをいま一度確認することを求めて、四度求めて、その答弁をしない。これは本当にもうゆゆしき日本の法治国家の危機であるというふうに考えさせていただきます。 ただ、従来の解釈を引き継ぐと明確に答弁されましたので、憲法の条文改正を行う以外に集団的自衛権の行使を可能とすることはないというふうに理解をさせていただきます。 では、次の質問に行かせていただきます。 小松長官、今あなたは憲法の条文改正をする以外には集団的自衛権の行使を可能とすることはできないというふうに答弁をいただきました。その理由はなぜですか。なぜ、なぜ憲法の条文を変えなければ集団的自衛権の行使を可能とすることができないんでしょうか。フリップをちょっとお願いできますか。 質問をまず、先ほど、誠実な答弁がいただけないのがだんだん分かってまいりましたので、先に私がその理由を説明させていただきます。私の考えではありません。戦後、この国会において何百回と積み重ねられた政府の答弁です。それを安倍内閣がある日突然に変えようとしているんでしょうか。なぜ憲法九条の下で集団的自衛権の行使は条文を変えなければ可能とならないのか。それは憲法九条のそもそもの考え方、そこに行き着く問題でございます。我が国の憲法九条は平和憲法でございます。我が国は自らほかの国に戦争を仕掛ける、そのようなことはしませんし、憲法九条からできません。 では、我が国の自衛隊が我が国の国民と国土を守るために唯一実力行使ができる、その条件がこのフリップの要件の一でございます。我が国に対する武力攻撃、どこかの外国から我が国に対する武力攻撃が起きた場合に自衛隊が我々を守るために戦ってくださる、そういう考え方になっております。 しかし、集団的自衛権の行使は、これも歴代の政府答弁でその意味は確立しておりますけれども、集団的自衛権の行使というのはこの要件一がそもそもないんです。集団的自衛権の行使というのは、我が国が直接攻撃を受けていないにもかかわらず、我が国の大切な国を我が国が助けに行く、我が国が直接ある国から武力攻撃を受けていないのにほかの国を助けるために武力を行使する、それが集団的自衛権の行使なんです。 つまり、集団的自衛権の行使には元々この要件一がありませんので、これをいかなる法規範の解釈で作ろうとしても、元々ないものは、ゼロなものを、無のものを作ることはできないわけでございます。だから、無のものを作るためには、我が国に対する武力攻撃の発生がなくとも、我が国は集団的自衛権の行使、それができるというふうに憲法の条文を変えるしかないわけでございます。 小松長官、そういう理解でよろしいですか。あなたは先ほど条文改正しかできないと言った、その具体的な理由を答弁ください。
○政府特別補佐人(小松一郎君) 度々の繰り返しの答弁で恐縮でございますが、この八月にお出しをしている政府答弁書、これは閣議決定を経たものでございますけれども、現時点で集団的自衛権に関する政府の憲法解釈は従来どおりであると、こう申し上げているわけでございまして、これは、その理屈は、今委員が基本的におっしゃったようなことを政府は繰り返し申し上げているわけでございます。 その上で、現在我が国周辺の安全保障環境が一層厳しさを増す中、それにふさわしい対応を可能とするよう安全保障の法的基盤を再構築する必要があるという内閣の認識があって、この集団的自衛権の問題を含めた憲法との関係の整理について検討が行われているところであるので、政府としてはこの議論を踏まえて対応を改めて検討をしていくと、こう申し上げているわけでございまして、その検討の結果についてこの場で予断をすることはできないわけでございます。
○小西洋之君 今の小松長官の答弁は、もう私が思っていた以上に本当にひどいものです。歴代の内閣法制局長官が、憲法解釈を私は問うているんです、憲法九条の解釈を私は問うているんです。それを真正面から答えずに、関係のないかつての質問主意書のことを長々と答弁する、そんな内閣法制局長官が今までどこにいたんでしょうか。 もう何を答えてもまともに答えないということは分かったんですけれども、ただ一つ、実は大切なこと、小松長官は答弁しております。答えているんです。具体的には答えていないけれども、従来どおりと繰り返しておりますので、確認をさせていただきます。 従来どおり、なぜ、日本国憲法の下において、憲法の条文改正をしなければ集団的自衛権の行使を合憲とできないのか。それは、憲法九条の下で許される必要最小限度の実力行使のいわゆる三要件、これは、かつて秋山法制局長官から答弁、百五十九回国会でもうそれも確立しておりますけれども、要件一、我が国に対する武力攻撃の発生がそもそも集団的自衛権の行使にはあり得ないので、だから、日本国憲法においては、条文改正をする以外、集団的自衛権の行使は合憲とできない、そのように答弁したというふうに解釈させていただきます。 では、次の質問に移らせていただきます。 安倍総理を始めとして、我が国をめぐる安全保障環境の変化の中で、集団的自衛権の行使の解釈変更を進めていく、それは今、条文改正以外できないことが明らかにされましたけれども、進めていっております。私も、我が国をめぐる安全保障環境が厳しいものであることは重々理解しております。しかし、それと法解釈である憲法解釈は別問題であります。そのことを確認させていただきます。 小松長官に伺います。 憲法の条文改正以外に集団的自衛権の行使を可能とできない、そしてその理由はただ一点、集団的自衛権の行使においては元々我が国に対する武力攻撃が発生していないから。であるならば、我が国が置かれた国際環境が平和であれ、あるいはそれが厳しいものであれ、ただ我が国に対する武力攻撃の発生が個別具体のケースにないのであれば、集団的自衛権の行使を我が国は発動することができない。なぜなら、違憲ですから。そういう理解でいいですか。別の言い方をすると、我が国の周辺の安全保障環境の変化がどのようなものであれ、我が国は、日本国憲法の下で集団的自衛権の行使は憲法解釈上できない、そういう理解でよろしいでしょうか。
○政府特別補佐人(小松一郎君) 従来、憲法九条の解釈として申し上げておりますことは、憲法九条、特に第二項の条文を見ますと、そもそも我が国による武力行使というものは、およそ考えられないように読めるけれども、しかし、憲法の定めております、前文の定めておりますこの平和主義である、平和生存権であるとか幸福追求の権利とか、そういうことを総合して考えれば、自らの国の存立を否定するというもの、趣旨ではなし、自衛のための必要最小限の実力を保有して、これを行使することまで禁じているというものではないと。そこが先ほどから御質問にございます三要件として、我が国に対する武力攻撃が発生したこと、これに限定されるんだということを従来の憲法解釈で言ってきているわけでございますけれども、これは憲法解釈でございます。そのことが条文として憲法に書いてあるわけではないわけでございます。 そこで、今申し上げていることは、安倍内閣において、現時点において、従来の憲法解釈はそのとおりであると、しかし、しかしそれに加えて、最近のその状況も踏まえまして、安保法制懇で行われている議論を踏まえてその対応を検討していくというのが内閣の立場でございまして、その検討の結果をあらかじめ予断することはできないと、こういうことを申し上げている次第でございます。
○小西洋之君 今、小松長官は物すごい答弁をなさいました。事によっては、小松長官の今の答弁によって我が国の憲法解釈は変わってしまったかもしれない、そういう答弁でございました。 整理させていただきます。小松長官は先ほどから、日本国憲法においては条文の改正を行う以外、つまり憲法の解釈変更によっては集団的自衛権の行使は実現できない、そのことを認めました。従来の内閣の答弁のとおりと言っているわけですから、認めました。 条文を変えなければできない、解釈変更ではできないと言っているのに、今後の我が国の安全保障環境の変化によって、つまりそれによって憲法解釈の変更ができるとお考えなんでしょうか。明確に答弁ください。憲法解釈の変更そのものですよ。
○政府特別補佐人(小松一郎君) 従来の憲法解釈において、我が国が武力行使ができる場合は我が国に武力攻撃が行われた場合に限られるという解釈を従来の政府は取ってきたということを申し上げているわけでございます。それで、現時点で、現時点でその解釈は変わらないと申し上げているわけでございます。 〔小西洋之君「今後変わるような余地があるんですか。今後変わる余地があると考えているんですか」と述ぶ〕(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 御静粛に。
○政府特別補佐人(小松一郎君) それは、その点につきましては、先ほどの八月の民主党の辻元清美議員から提出された質問主意書に対しまして……(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 質問者、手を挙げてからちゃんと質問してください。
○政府特別補佐人(小松一郎君) 御答弁を申し上げているところでございまして、そこで、この安保法制懇における議論を踏まえてこれから内閣として対応を検討するということが安倍内閣の立場であるということを申し上げているわけでございます。
○小西洋之君 小松長官は、先ほど申し上げましたように、日本の、これは憲政史上と言っていいと思います、憲政史上、内閣法制局長官が憲法解釈の答弁をこれほど不誠実にずらずらと関係ないことを述べ立てる、そんなことは全くなかったというふうに私は理解しております。これは、我が国の、法治国家の存立そのものにかかわるような状況だというふうに理解します。 簡潔に伺います。小松長官は、今後、我が国の安全保障環境の変化によって集団的自衛権の行使の憲法解釈が、集団的自衛権の行使が憲法上可能かどうかについての憲法解釈が変わり得る余地があるとお考えなんですか。変わり得る余地があるかどうか、イエスかノーかでお答えください。
○政府特別補佐人(小松一郎君) 先ほど来お答えしているところでございますが、憲法の解釈に変更の余地があるかということについて、これは先ほど言いましたように、平成十六年の民主党島聡議員からの質問主意書にお答えしているところでございまして、憲法を始めとする法令の解釈は、当該法令の規定の文言、趣旨等に即しつつ、立案者の意図や立案の背景となる社会情勢等を考慮し……(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 答弁中です。静粛に。
○政府特別補佐人(小松一郎君) また、議論の積み重ねのあるものについては全体の整合性を保つことに留意して論理的に確定されるべきものであると。したがって、政府において憲法解釈を便宜的、意図的に変更するようなことがあるとすれば、政府の憲法解釈ひいては憲法規範そのものに対する国民の信頼が損なわれかねないと。このようなことを前提に検討を行った結果、従前の解釈を変更することが至当であるとの結論が得られた場合に、これを変更することがおよそ許されないというものではないと考えられると、このとおり答弁しているところでございます。
○小西洋之君 私が問うたのは、集団的自衛権の行使が憲法解釈によって可能とできる余地があるとお考えなのかどうか。憲法の条文を変えなければできないという内閣の歴代の答弁を先ほど引き継がれたんですから、それはできないんですよ。憲法解釈によって変更はできないんですよ。そのことをなぜたった一言で答えられないんでしょうか。 これは本当に看過できないことなんですけれども、まだほかにも問わなきゃいけない憲法論点がありますので、ただ、日本が立憲主義の下の法治国家であることを守るために、私は、今、小松長官の答弁は歴代の答弁を引き継いだ、すなわち条文改正でなければできない、憲法の解釈変更によっては集団的自衛権の行使を合憲とできない、そのように一貫して答弁している、そのように理解させていただきます。そして、その理由はただ一点、我が国に対する武力攻撃の発生が集団的自衛権の行使においてはあり得ないから、そういうふうに理解をさせていただきます。 では、先ほど安倍総理退席されておりましたけれども、安倍総理が平成十九年に歴代の内閣と全く違う答弁をなさっています。そのことについて簡潔に問わせていただきます。本当は小松長官にその答弁をお読みいただく予定でございましたけれども、小松長官に伺います。 平成十六年の秋山政府特別補佐人の答弁でございます。一番最後の箇所でございます。従来、集団的自衛権について、自衛のための必要最小限度の範囲を超えるものという説明をしている局面がございますが、それはこの第一要件、このフリップの我が国に対する武力攻撃の発生のことです、この第一要件を満たしていないという趣旨で申し上げているものでございまして、お尋ねのような意味、これは当時の安倍委員です、数量的な概念としてこの必要最小限度の範囲を超える、そうしたことを申し上げているものではございませんというふうに答弁していますけれども、この答弁を引き継ぐということでよろしいですか。簡潔にお答えください。小松長官にお願いします。
○政府特別補佐人(小松一郎君) 既にお答えしているとおり、安倍内閣の立場は、第一に、現時点で集団的自衛権に関する政府の憲法解釈は従来どおりである、第二に、安保法制懇における議論を踏まえて対応を改めて検討していくというものでございます。 御指摘の秋山長官の答弁でございますが、憲法第九条の下において許容される武力の行使は我が国を防衛するための必要最小限度にとどまるべきものであること、また、この必要最小限度の範囲とは我が国に対する武力攻撃が発生した場合であることを述べているものであり、これは従来から政府が述べてきている憲法解釈でございます。
○小西洋之君 では、重ねて伺います。 平成十九年の衆議院の国際テロリズムの防止等の特別委員会において、当時の安倍内閣総理大臣は、今、小松長官が答弁された必要最小限の限度、これを私は量的な概念だというふうに答弁をされております。この安倍内閣総理大臣の答弁は憲法解釈として間違っているというふうに理解してよろしいですか。
○政府特別補佐人(小松一郎君) 安倍内閣の立場はお答えしたとおりで、繰り返しません。 そこで、御指摘の平成十九年五月の安倍総理、これは第一次安倍内閣でございますが、答弁について申し上げると、総理は、今までの政府の中の見解としては、集団的自衛権は権利としては有しているけれども、この集団的自衛権の行使について、言わば必要最小限度を超えるという認識を政府として示してきたと正確にお答えになっていると考えております。
○小西洋之君 ちょっと今よく分からなかったんですけれども、必要最小限の限度、これは量的な概念だというふうに総理として答弁しているんですけれども、これが間違いだというふうな認識でよろしいですか。
○政府特別補佐人(小松一郎君) ただいま申し上げましたことは、総理は、今までの政府の中の見解としては、集団的自衛権は権利としては有しているけれども、この集団的自衛権の行使について、言わば必要最小限度を超えるという認識を政府として示してきたと、こうお答えになっているわけでございます。その上で総理は、この必要最小限度というところにつきまして、私は量的な概念だと、このように認識しておりますと付け加えておられます。 しかし、これは、我が国を取り巻く安全保障環境がますます厳しさを増しているという状況の中で、いかにして国民の生命、財産を守るかとの問題意識を踏まえた御発言というふうに理解しております。安倍内閣としては、まさにこのような問題意識に立脚して、安保法制懇における議論を踏まえて対応を改めて検討していくとしているわけでございまして、この部分の総理の発言について私が誤りであるとか訂正するとかいうような立場にあるとは考えてございません。
○小西洋之君 総理の問題意識を答弁されたというふうに、答弁いただきましたけれども、問題意識であって憲法解釈を答弁したわけではないというふうに理解してよろしいですか。簡潔にイエスかノーかでお願いいたします。
○政府特別補佐人(小松一郎君) 繰り返しになって恐縮でございますが、十九年の御指摘の答弁、この中で安倍総理は、集団的自衛権の行使について、政府としては、今までの政府の見解としては、言わば必要最小限度を超えるという認識を示してきたと正確にお答えになっているわけでございます。そこに、この必要最小限度ということについて、私は量的な概念だと、このように認識しておりますと、こう言っておられるわけですけれども、それは、その趣旨は、私は、今のような趣旨で、先ほども申し上げたような趣旨でお答えになっているということでございますので、この部分について私が誤りであるとかいうことを申し上げる立場にはないと考えております。
○小西洋之君 この委員会にいらっしゃる同僚の皆様、またテレビを御覧の皆様、私が今確認しているのは、憲法の条文改正でなければできないはずの集団的自衛権の行使を解釈変更によってやろうとしている人たちが、一番の理論でもないんですけれども、その論拠としている論点でございます。 このフリップで、必要最小限度という言葉がございます。この必要最小限度がどういう意味かということなんですけれども、これは、この要件一、先ほど小松長官も答弁されました平成十六年を始め様々なこれまでの政府の答弁で、この必要最小限度という意味は、我が国に対する武力攻撃の発生があるかないか、我が国に対する武力攻撃の発生がなければ必要最小限度とはならないと、そういうふうに答弁をしているわけでございます。そして、小松長官も先ほど、安倍内閣においても歴代の政府答弁を引き継ぐと、解釈を引き継ぐと言いましたので、そこは変わらないはずでございます。 しかし、安倍総理は平成十九年の答弁で何を言っているかといいますと、この必要最小限度という言葉は、我が国に対する武力攻撃があったかどうかではなくて、集団的自衛権の行使によると、個別的自衛権の発動よりも、多分、まあ私の考えですけれども、何かこう武力行使の量が大きい、その量の、量的な概念のことを言っているのであって、恐らく、というふうに安倍総理は多分解釈されているんだと思います。つまり、必要最小限度の範囲内の集団的自衛権の行使であれば憲法として可能であるというふうに考えていらっしゃるんだと思います。 内閣総理大臣、安倍総理に伺います。そういう理解でいらっしゃるんですか、それとも歴代の内閣の答弁を引き継ぐんですか。いかがですか。憲法解釈を引き継ぐかどうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど来、小松長官が答えているように、言わば法制局の憲法の解釈についてでありますが、最終的な判断は、これは言わば最高裁が行うものでありまして、言わば我が国の自衛権については砂川判決が最高裁の判断として確定をしているわけであります。 一方、今まで累次の法制局の答弁で積み上げがなされているわけでございますが、先ほどの法制局長官の答弁は、もちろん法制局としてのこれは答弁の積み上げは極めて重たいものでありますが、しかし、過去には法制局の解釈を変えたこともあるわけでございますし、そのことについては、そういうことも絶対にこれは変えることはあり得ないということではないと、こういうことで御理解をいただきたいと、このように思うわけでございます。 その中において、言わば砂川判決で示された、つまり我が国がこれから生きていくことができないということについてまでの状況もこれは甘受しなければならないということではないという中において自衛権が存在するということになったわけでございますから、その中で、しかし憲法九条の二項によってこれは縛られているわけであります。 その中において、言わばこれは、そもそも我々は軍備を持つ上においても、軍備を持つ上においてもこれは言わば必要最小限という範囲が掛かってくるわけでございます。そして、その中において、それは自衛権発動の三要件の中においてその三要件が書かれている。これは大体どの国においても、この三要件というのは言わばグローバルスタンダードに近い形でその三要件が基本的には掛かっているわけでございます。 その中において、私が先般質問に対して答えた、あるいは質問したことについては、大きく状況が変化をしていく中において我が国が生存していく上においてどういう解釈をすべきかと、こういうことについて私は私の問題意識を投げかけたわけでございまして、私たちは、言わば政府の立場として国民の生命と財産に責任を負っているわけであります……
○委員長(金子原二郎君) 時間が来ております。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それを果たしてしっかりと守っていくことができるかという観点から、我々は解釈についてどういう解釈があるかということを安保法制懇において……
○委員長(金子原二郎君) 時間が参っておりますので簡潔にお願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 御議論をいただいているところでございまして、最終的には安保法制懇においての御議論を待ちたいと思うわけでございます。
○委員長(金子原二郎君) 時間が参っております。時間が参っておりますからね。
○小西洋之君 じゃ、簡潔に。 安倍総理は、私の重ねての質問を逃げるために全く関係のない憲法九条の個別自衛権の話などを延々としました。しかし、今、安倍総理は憲法違反の発言を二点なさいました。一つは、この要件一、これ、グローバルスタンダードではないんですよ。日本国憲法が平和憲法である真髄がこれなんですよ……
○委員長(金子原二郎君) 時間です。質問者、時間です。
○小西洋之君 ただ、憲法の運用解釈、文民についての当てはめの問題の変更はあっても、憲法の解釈変更はいまだ我が国の憲法にはございません。 最後に……(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 時間です。時間だから。
○小西洋之君 では、一言だけ。
○委員長(金子原二郎君) じゃ、一言。
○小西洋之君 内閣法制局長官は、最高裁の長官よりも法の支配においては大事な存在であるんです。今、最後は最高裁が判断すると言いました。しかし、違うんです……
○委員長(金子原二郎君) 時間です。質疑者、時間が来ております。時間が来ております。
○小西洋之君 憲法違反の戦争によって国民が傷ついて、その事後救済をするのが最高裁なんです。それを事前に止められるのが内閣法制局長官なんです。そのことを国民の皆さんに……
○委員長(金子原二郎君) 時間が来ております。
○小西洋之君 申し上げて、私の質問を終わります。ありがとうございました。失礼いたしました。
○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。 この決算でございまして、その意義というのは、過去のいろんな決算を傾向を見ながら、そしてこれからの予算にいかに反映させていくのかという大変大事な決算審議でございまして、私は、まず、税収の見積りにつきまして今日は御質問させていただきたいと思います。最初のボード、お願いいたします。(資料提示) 二十二年度から二十三、二十四年度と見ていただきますと、当初予算、ちょうどこれは前政権の三年間ということになるわけでありますけれども、当初予算に対しまして法人税の税収がかなり上振れておりまして、三年連続で上振れているという結果になっております。平成二十二年度は三兆百五十億円、そして二十三年度は一兆五千五百八十億円、そして平成二十四年度も約一兆円と、こう法人税収が三年連続で上振れております。そして、今年度におきましても、今の見通しでありますと、やはり法人税収が上振れるのではないかというふうにも見通されております。 もちろん、景気が回復してくるときというのは、こうした法人税収が上振れるということは必ずしもあってはならないことではないわけでありますけれども、しかし、これが三年、四年連続ということになりますと話は変わってくるのではないかというふうに私は思ってございます。 税収の上振れという言い方は、徴税する側からすればそういう言い方になりますけれども、徴税される、納税する立場からしますと、当初よりもより取られたという意味でいえば、見方を変えれば増税になっていると言えなくもないと、こういう状況でございまして、実際、この前政権下の三年間の、平成二十二から二十四年度の税収、法人税の税収上振れ額が一兆八千四百億円、法人所得に対します比率は、一番右側でございますけれども、五・四%ということになります。それだけ法人税が、つまり五%分法人所得に対して上振れているわけですから、五%分法人税を下げることができるという、そういう、過去三年間、前政権下での法人税収の上振れがあるということでございます。 もちろん、歳入歳出ということで、歳出の方は、それ以上は支出できないという縛りはもちろん規範性があります。しかし、歳入の方はあくまでも税収の見積りということでありますので、その歳入まで、徴税する権利があるとか、あるいは徴税しなければならないという義務が発生すると、そういうことではもちろんない。つまり、歳出と違って歳入は規範性がないわけで、あくまでも見積りということであります。これが財政法あるいは憲法で規定していることでございますけれども、しかし、税収そのものを適正に見積もればそれだけ減税のできる余地があるということからすると、余りにも、特に法人税収等が過小見積りということになりますと経済成長の芽を摘んでしまうということにもなりかねないと、こういうことでございます。 そこで、やはり当初予算から決算の税収、特に法人税に関しまして大きく上振れたりする場合については、やはり財務当局からの説明をきちんとしていただく必要が国会に対してあるんではないかと思いますので、この過去の傾向、これだけ上振れが続いてきているということについて、財務大臣から御認識を問いたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 初めて決算委員会らしくなってきましたですな、御質問が。 御指摘がありましたように、これは、税収見積りというのは、もう先生言われるまでもなく極めて重大、会社でいえば売上高ということになろうかと思いますが、税収というのはこれは毎年の話でありまして、これに基づいて予算編成を行ってまいりますので、できる限り正確な見積りというものを、予想というものを常に努めなきゃならないと考えております。 ただ、御存じのように、これは法人税に限りませんけれども、法人税を始め税収というのは、時の経済とか市場の動向、また個人や企業の行動によって変化するもので、小幅にいつも常に変化しているわけですけれども、その先行きを正確に見積もるというのはこれ極めて難しいということである点も御理解いただきたいことでありまして、上振れもありましたように下振れもありましたので、いろんな意味で時代、時によって違うと思いますが、いずれにいたしましても、その上で決算というものの税収と見積りとの相違、差につきましては、これはもう必要に応じて説明をしてきているところでありますけれども、いずれにいたしましても、今後とも丁寧にきちっと説明責任を果たしていかなければならないと、私どももそのように考えております。
○西田実仁君 ありがとうございます。 この表にございますように、政府の八月八日に決めました経済再生ケースの場合の税収見積りというのがあります。それをブレークダウンしてまいりますと、法人税収は当初予算で、平成二十九年度で政府試算で十二兆円という数字が出ておるわけであります。しかし、細かくは申し上げませんが、私も同じデータを用いて経常利益を一定の条件を置いて推測をして、繰越欠損金の控除等も勘案をいたしまして、平成二十九年度時点での法人税収を私なりに試算しましたところ、十五兆円ぐらい現時点で推計できるんではないかというふうに私は思っているわけであります。 なぜそう言えるのかということについて、次のボードで御説明をさせていただきたいと思います。 〔委員長退席、理事山谷えり子君着席〕 一言で言うと、日本の企業のダイナミズムというものが、過去いろんな税収見積りをするときの前提を超えてかなり変わってきているのではないか、そこを見落としていけば、今後も税収の上振れというか見通しを大きく見誤ってしまうのではないか、こういう問題意識であります。 このボードを見ていただきますと、まず三つ挙げたいと思いますけれども、まずバブルが崩壊して、その後遺症というものからようやく日本が完治をしてきているということ。つまり、企業は積極経営に移りつつある。さらには、技術革新も起きております。そして、もう一つ加えれば、新興国、これが成長して、世界経済全体が成長してきている。こういう中にあって、日本の企業のダイナミズムというものがもう一度今復活しつつあるということを数値で示させていただきました。 黒い太い線がトレンド線でございますので、売上高対名目GDP比というのがここに来てぐんと上昇傾向にある。つまり、GDPが増えれば増えるほど企業の売上高も増えてきているという。そして、変動費率は、国際商品市況は随分上がりましたけれども、様々な合理化によって下がってきているトレンド線が見えるわけであります。したがって、企業付加価値の対GDP比は上昇に転じている。さらには、その収益から労働分配率も少しずつそこに回していきつつ、売上高経常利益率も上昇トレンドに。さらには、最後、経常利益の対GDP比も上昇にトレンドとしてなっているというのは、つまり成長すればするほど企業の経常利益も増えるようになってきている。経常利益が増えるようになっているということは当然、法人税収も増えるようになってきている。 こういう企業のダイナミズムという、日本企業のダイナミズムをきちんと見据えて税収見積り等をしていくべきではないかというふうに思うわけでありますけれども、重ねて財務大臣に今後の税収予測の考え方についてお聞きしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、今言われましたこのトレンドの計数というか、この数字というのは、もう間違いなく、こういった傾向にありますことはもう間違いございません。これはもう非常にはっきりしております。過去のデータ見ましても、これはこういった傾向であるのはもうはっきりしておりますんで。 私どもから見ましても、労働分配率がおっこちてきたのが、やっと最後のところにこれ上がるようになり始めているのもつい最近のことでもありますし、また、いろんな形で経常利益というのがざあっとおっこちていたものが、これ円高もかなりありまして、こういったことになったものがまた上がってきていると、こういった傾向がありますんで、私どもはこういったものを十分に見据えながら税収予測、税収見積りというのを立てていかねばならぬというのはもう御指摘のとおりだと存じます。 ただ、その上で、やっぱり上めに見積もっておいて下に出たときは、結構これは何だいということになって、たたかれるのは財務省ということになりますんで、これはどこの会社でも同じようなもので、おまえ、話が違うじゃないかと言われることにならないようにするためには、これもう堅く堅く見積もっていかざるを得ないというところはちょっと御理解いただけるところだと存じますが。 いずれにしても、私どもとしては、これをきちんとした形で予算を編成するときまでには、この十一月の決算が法人関係いろいろ出ておりますんで、こういったものをきちんと集計した上で、我々としてはもう一押し、改めてもう一回、法人税収というものは、ちょっと個人税収まで参りませんので、法人税収、特に大企業の法人税収傾向等々はきちっと分析した上で、予算の上で反映させていきたいものだと考えております。
○西田実仁君 政府の方が、特に財務省が保守的に数値を見るというのは、これは致し方ないことだというふうに思います。むしろ、そうでなければならないのかもしれません、役割として。 しかし、こういう国会での様々な議論をしていく、生産的に議論していくには、行政府の方も将来推計の予測をそういう意味ではする、試算を行う、これは当然保守的になさることが多いと思いますが、片や立法府の方も、そうした様々な税収だけではありません。年金にせよ、また医療等にせよ、様々なこの将来推計について、国会の方も、立法府の方も、やはりそれなりの独立機関を持った上で将来推計を行っていくということがあって初めて行政府の出される推計と国会の方が出してくる推計とを、いろんな前提がどこがどう違うのか、考え方がどう違うのかということをぶつけ合って、そして、より正確な議論、生産的な議論に資していくということが私は大変大事ではないかというふうに思っているわけであります。 今日は政府の皆さんに対する質問でありますから、国会にそうした将来推計を行う独立機関をということを行政府の方に聞いてもせんないことではあろうかと思います。しかしながら、この国会、立法府にそうした将来推計について独立した機関を置くべきであるというのは実は超党派でずっと勉強をしてきておりまして、今日はそちらに座っておられる林農水大臣もその発起人の一人としてこれまで勉強会等でいろんな御意見をなさってこられました。 〔理事山谷えり子君退席、委員長着席〕 大臣としてではなくて、議員として、こうした立法府の方にも将来推計の独立した機関を置いて、そして行政府の将来推計とをぶつけ合わせていく中で議論を生産的に行っていくという、こういうことについて、もし御所見をお伺いできればお聞かせください。
○国務大臣(林芳正君) ありがとうございます。 農水大臣としてということではなくて、議員としてということで、西田先生とも御一緒に超党派で今年の六月十九日にこの提言をまとめさせていただきました。 今おっしゃったように、保守的に行政府が推計をする、また立法府はそれと別の視点で、まさに今委員がおっしゃっていただいたように、こういう前提を置くと推計がどう変わるかという、前提を変えてみることによって非常に議論が立体的になると、こういういい点があるんではないかと、こういう勉強をさせていただいた上で、議員も御記憶と思いますが、海外でもかなり、アメリカのCBOは有名でございますが、それ以外の、特にイギリスのような議院内閣制の国においてもこういう機関をつくってやはりやってきているという動向がございまして、十か国を超える先進諸国でもこういうものが設置をされていると。それを受けて、OECDの会議においても、いわゆる独立した推計機関、IFI、これに対する諸原則の提案まで行われていると、こういう状況であるというふうに承知をしておりまして、この超党派の勉強会においても、三つの案、すなわち立法府に置く、それから行政府に置く、民間に置いていただく、こういうことについても検討をした結果、やはり立法府が一番検討に適するんではないかと、こういうところまでは来ておりますので、ちょっと今、私、農林水産大臣ということで積極的にこの超党派の勉強会、なかなか時間を割くことができておりませんが、是非、西田委員中心となってこの検討を進めていただいて、立体的な議論を中長期的に責任を持ってやっていけるような体制、こういうものを目指していければと、こういうふうに思っております。
○西田実仁君 ありがとうございます。 ちょっと話をもう一度税収見積りに戻しますけれども、先ほど上振れというお話をしましたが、これは所得税に関しましても、九月までの累計の数値を見ますと、それがそのまま行けば、今、九月時点の累計はプラスたしか五・五%ぐらい前年よりも伸びております。実数値に直しますと、このまま行けば五千億円ぐらいの上振れになる可能性があるというのが現時点、九月、分かっているまでの時点であります。 そこで、一般的に家計に対する支援、来年消費税が引き上げられるということで、なかなか子育ての世代は貯蓄する余裕がない大変に厳しい状況であります。大体住宅ローンが終わって子育ても終わって五十代ぐらいから貯蓄ができても、それまではなかなか難しい。そこに消費税が引き上げられる。消費を下支えをして、そして出生率を引き上げていくということにも資する、そうした意味で、我が党では、先週、児童手当の一か月分の上乗せによってそうした子育て世代の家計を支援していくということが今必要ではないか、こういう提言をまとめて総理に出させていただいたわけでございます。 そうはいっても、なかなかデフレで税収が上がっていかないという状況ではいざ知らず、今申し上げましたように、所得税も今の九月末累計では前年よりも五%以上伸びているという状況。例えば、そういう上振れている部分の一部を使ってでもこうした家計に対する支援、特に子育て世代への支援ということでの児童手当の一か月分の上乗せという我々の提案について、総理から是非前向きな御答弁をいただければと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 新たな経済対策については、甘利大臣を中心に、十二月上旬を目途に今策定を進めているところでございます。 今般、公明党の皆様からいただいた経済対策の申入れにつきましては、しっかりと受け止めた上で対策全体の具体的な内容を検討していきたいと思いますが、その中でも、今例として挙げられました児童手当制度を活用した子育て世帯に対する臨時特別給付措置についてでございますが、確かに今委員がおっしゃったような様々な要件、要件というか、子育て世代にとっては、世帯にとっては様々な、来年の消費税が引き上げられていく中において、生活をしていく上においてなかなかこれは大変だという状況というのは私も理解できるわけでございますが、他の施策との関係も踏まえながらどう対応していくか検討していきたいと、こう考えているところでございます。
○西田実仁君 是非積極的な御対応をいただければというふうに思っております。 次に、地方都市の活性化ということについてお聞きしたいと思います。 一年前に比べますと、景気回復の状況、地方にもようやく景気の様子が変わってきたという声は聞かれるようになりました。しかしながら、百貨店の売上高、これちょっと調べてみたところ、東京二十三区を始め、いわゆる日本国中の十大都市の百貨店の売上げは前年同月比で三%、九月時点でありますけれども、その他のところにつきましては残念ながらまだ一%減という、こういう状況でございます。何とかこのいわゆるアベノミクスを全国津々浦々まで均てんしていくということからしますと、やはり地方都市をいかに元気にしていくのか、活性化していくのかということが大事である、地域発の成長戦略ということを今こそ実行しなければならない、こういうように思っているわけであります。 これから、来年、再来年という短期的な話だけではなくて、中長期的にも人口が減っていく中にあって、どう地方の都市を活性化して元気にしていくのか。そういう町づくり、これを担っておられる太田国交大臣に、今後のこうした地方都市の活性化ということについてどんな施策をお持ちなのか、お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(太田昭宏君) 人口減少社会、かなり急激になっていきます。高齢化がまた進んでいきます。経済は活性化しなくてはならないということをどう組み合わせるかということが極めて重要で、コンパクトシティー・プラス・ネットワークというイメージを私は持っておりまして、そこに向けて進めていくということが大事だと思います。 病院や社会福祉施設など一定の区域への誘導とか、人口密度を確保するとか、あるいは防災の観点も入れるとか、総合的に都市全体をマネジメントしていくという、その力が大事だというふうに思います。生活サービス機能へのアクセスを確保するために地域交通網の再編を行い、地方交通を充実させていくということも極めて重要になっていきます。 これらの施策を一体的に、これから十年、二十年、三十年たったとき、どのような人口形態を始めとしてなっていくかということを想定した地方都市の活性化ということが極めて重要で、力を注ぎたいと思っています。
○西田実仁君 例えば中心市街地の活性化というテーマにつきましては、これまでも随分といろんな施策が打たれてまいりました。旧中活法、中心市街地活性化法は平成十年から十八年、またその後、今、現行の中活法も走っております。しかし、なかなか地方の都市の活性化、シャッター通りがなくなったかと言われるとなかなかそうではないという、こういう状況の中で、中心市街地だけを活性化するのではなかなか限界がある。もうちょっとそのエリアを広げていって、そして、町全体を見渡して町のビジョンというものをつくりつつ、まとまった居住の推進を図っていく。 これは商業だけではなくて、医療とか福祉施設とか、あるいは様々な公共サービスの施設とか、こういうものをなるべくまとまった形にして、いろんなところにネットワークを、コンパクトシティーでありながらそれがネットワークで結ばれているという、今の大臣のビジョンについてはまさにそのとおりであるというふうに私も思ってございます。 しかしながら、こうしたなかなか地方都市の活性化が進まないというのも事実でございまして、各省いろんな施策を何とかしようということで持ってはいますけれども、なかなかそれが有機的に連携されて本当の意味で地方の都市が活性化していくということにつながっていかないというのに最大の問題点があるんだろうと思います。各省は一生懸命やっていますけれども、よくある話といえばよくある話ですけれども、なかなかそれが連携できていかないと。連携という言葉は躍るんですけれども、実際には連携されていないという。 ここにはやはり推進役、エンジンというのはどうしてもこうした町づくりには私は必要ではないかというふうに思っておりまして、それにはやはり一番町づくりに関係をしている、まあいろんな省庁もございますけれども、やはり是非、太田国交大臣にもその推進役、エンジン力としても働いていただかなきゃならないと思っておりますが、その決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(太田昭宏君) 私も甘利大臣も茂木大臣も一緒になって、まちづくり三法というものの改正とか、そうしたことを十数年やってきました。商店街を活性化させる、中心市街地を活性化させるということは極めて重要ではあるんですが、それ以上に、現段階になりますと、全体的にこの都市をどうするかというパッケージ、そして各省横断的な連携ということが大事だと思います。また、一番大事なのは、実際の町づくりの担い手であります市町村の知恵と意欲、そこをどう出すかということだと思います。 そうした点からいきまして、国交省としても、エリア設定などに関する法制度を設計したり、あるいは予算や税制、金融支援による政策パッケージで重点的に支援をする、こうしたことに努めていきたいというふうに思いますし、各省庁しっかり連携取って、我が省もその軸の一つとなって頑張っていくということが大事だというふうに心得ております。
○西田実仁君 ありがとうございます。 まさにこの地方の都市を活性化しようというときには、もう全ての省庁がある意味でかかわって、そこに向けて力を合わせなければなりません。例えば、福祉施設であれば厚労省でありますし、中心市街地の今のお話ですと経産省でありますし、総務省の定住圏構想もございますし、まさに政府一丸となってこの地方都市の再興を今こそ実施しなければならないというふうに私も考えております。 そのために、我が党も既に今年の五月の段階でも提言をさせていただきましたけれども、連携といっても二つの連携をしなきゃならないというふうに思っておりまして、一つは予算の連携をしっかり取っていかなければならない。つまり、この地方都市という一つのエリアに対しまして各省がいろんな予算を付けるわけでありますけれども、それがまさに有機的な連携していく。 例えば、例えばでありますけれども、経産省が実行している中小企業の革新制度ですね、SBIR制度、これは各省庁、中小企業の研究開発等に予算を付けておりますけれども、それを年度ごとに目標を決めていって中小企業の研究開発を応援していこう、技術革新を応援していこうと、こういう制度でありますけれども、そういう予算の連携というのをしっかり仕組みとしてつくらなければならないんではないか、これが予算の連携ということであります。 もう一つは、やはり法制度面での連携ということであります。かなり成功している地方都市、例えば高松の丸亀商店街とかでも、私もお聞きしましたけれども、もう都市再開発法とか都市再生特別措置法、さらには施設集約化事業とか、あるいは戦略的中心市街地活性化法とか、様々な書類をきちんと整えて初めてそうした制度が利用できる。これはなかなか、そういう人材がいるところはそう多くないわけであります。 ですから、法制度面での連携というところでいえば、例えばどこかの制度を利用すれば他の省庁の制度も相乗りできる、書類を幾つも作らなくてもいいというような、そういう法制度面での、手続面での連携、相乗り、ワンストップサービス、こういうことができるということも必要ではないかと思っているわけでございます。 いずれにいたしましても、そうした予算面での連携とそして法制度面での連携と、これが相まって、まさに政府一丸となって今こそこの地方都市の再興ということについて総理にリーダーシップを発揮いただいて、日本全国津々浦々、本当にアベノミクスで元気になったという、こういう地方都市の再興に向けて指導力を発揮いただきたいと思いますけれども、総理、いかがでございましょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま西田委員に示していただいたその百貨店の図は、ある意味では大変分かりやすく我々は今現状を知ることができたと、このように思っております。 十大都市は青でプラスでありますが、他の地方都市は赤でありまして、私の地元も残念ながら赤の方に入っているわけでございますが、そもそも数年間はこの左側の方も赤い、赤に近い状況だったのだろうと。まず、ここまでは、この左側の方は青で結構プラスになるところまでは来たわけでありますから、そこを更に全てが青の地、プラスに変わるように全力を尽くしていきたいと思うわけでありますが、その中において各省がばらばらに予算を取って施策を実施をしていたのでは、地域の活性化には残念ながら結果として空回りしてつながらない危険性が高いわけでございますから、今委員の御指摘のように、先ほど太田大臣が答弁をされたコンパクトシティーをつくっていく上においても、厚生労働省も、そしてあるいは文科省も、そして経産省も、そしてあるいは六次産業化を進めていく農水省も一体となって地方の居住地、そして商業地域を活性化をしていくということも考えていかなければならないと、このように思うところでございます。 今後とも、各関係府省が一体となったそうした施策を実施することによって、地方公共団体や民間の力も引き出しながら地方都市の活性化を図っていかなければならないと、このように考えております。
○西田実仁君 ありがとうございます。 まさに今こそ地方都市の活性化ということを、今度こそという思いで私も全力を挙げていきたいと思っております。 最後のテーマでありますけれども、下請企業支援ということについてお伺いしたいというふうに思います。 復興特別法人税の一年前倒し廃止の議論の際には、三つの条件、財源でありますとか賃上げでありますとか被災地の方々の理解ということと並びまして、下請企業支援ということも経済界に対して訴えていきたいと、こういうお話がございました。 そこで、今現状どうなっているのかということも私も地元でいろいろとお伺いしております。今日そこにお示しをしたのは、地元のある企業での資料を基に作らせていただきました。 これ、なかなか親企業との関係もありまして個別名を挙げるのは難しいわけでありますけれども、例えばという一つの事例にすぎませんけれども、不良率そのものがもう最初から指定されているという、これで言えば、四%というふうに最初から書き込んである、あるいは二%という印刷の部分で書き込んであると。実際はしかし、不良率は成形で二七であったり、あるいは印刷で一六%であるわけですけれども、もう最初から不良率が指定されてしまえば、これはまさに買いたたきにつながることであります。当然、親事業会社にこうしたことも申し上げているわけでありますけれども、なかなかそうはいっても聞いてくれないところがある。全てがそうだとは言いません。むしろ、きちんとこういうことは実際の不良率を使って計算をするというところが多いわけでありますけれども、一部にはこうした大手あるいはその子会社におきまして明らかに法令を遵守していないケースがある、こういう状況でございます。 これを何とかしなければいけないということで、これまでもいろんな予算で公取、また経産省、中小企業庁におかれましても様々御努力をされていることは十分承知はしておりますけれども、しかし、現場で下請中小企業の方が一生懸命働いても、それがなかなか正当な報酬を得られていないというのも実態でございます。 今日は是非総理に、今まで総理が賃上げということでもう大変力強くメッセージを発していただきまして、これまではなかなか聞かれなかったベアという言葉も聞かれるようになってきた、こういう状況であります。この復興特別法人税に関してはこれから十二月に結論を得るわけでありますけれども、是非今日、この下請企業支援ということについて、これもやはり経済界に大いに法令遵守、税金を使わなくてもできる支援としては、まさに正当な利益を下請企業が得られる、そういう法令がしっかり守られるということが大事だと思いますので、総理におかれまして是非、今日はテレビ中継も入っておりますので、下請企業の皆さんが元気になるような、そういう下請企業支援をしっかり法令遵守でやるんだということを大企業に対しても訴えていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我が国の景気は緩やかに回復をしているわけでありますが、下請業者の多くが依然として大変厳しい状況を迫られているのは事実でございまして、このため、親事業者が下請取引の適正化に取り組むことによって下請事業者の利益が確保されて、そして賃金上昇等につながることが極めて重要であると考えています。 十一月は下請取引適正化推進月間となっておりまして、今月二十二日付けで、経済産業大臣及び公正取引委員会委員長の連名で、約二十万社の親事業者に対して下請法の法令遵守の徹底を文書で要請をしたところでございます。さらに、下請代金の減額や買いたたきなど仮に下請法違反のおそれのある行為が行われている場合は、立入検査や改善指導など、安倍政権としては厳正に取締りを行っていく方針でございます。 下請事業者が不利益を受けることがないよう、今後とも積極的にこのような取組を行ってまいる考えでございます。
○西田実仁君 終わります。ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、蓮舫君及び風間直樹君が委員を辞任され、その補欠として相原久美子君及び安井美沙子君が選任されました。 ─────────────
○柴田巧君 みんなの党の柴田巧です。 この委員会で今まさに審議をしておりますのは、御案内のとおり平成二十三年度の決算であります。これは、御承知のとおり、民主党政権下で予算が編成をされ執行された結果でありますが、先ほどもお話がありましたが、会計検査院からは五千二百九十六億円という過去二番目に大きい、金額でいえば、指摘を受けたところであります。民主党さんは、無駄の撲滅、天下りの根絶を訴えられて、政権はお取りになりましたが、残念ながら行財政改革不十分であったと言わざるを得ません。 しかし、この二十三年度の決算で浮かび上がってくる問題の多くは、かつての自民党、公明党政権下で惹起をし、そして解決できなかった問題であり、なおかつ今も続いている問題であるのは間違いありません。その代表例が独立行政法人の問題であろうと思っております。 会計検査院は、参議院の決算委員会の要請も受けて、全ての独法の保有財産の現況や不要財産の認定状況等について検査をしたところ、事業用の土地、建物、宿舎等が有効活用されていない事態が多く判明をしたところであります。国民には新たな税負担を求めておきながら、言わば官の方が資金を、税金を有効活用していない、あるいは土地をいつまでも塩漬けにしているというのは極めて遺憾なことだと言わざるを得ないと思っております。 本来はこういうことこそ増税の前にやらなきゃいけないことの一つだと思うわけですが、そのうち最も指摘金額が大きかったのが都市再生機構の九百三十六億円ということになります。 御案内のとおり、URと通称言いますが、この都市再生機構は、かつては住宅・都市整備公団あるいは都市基盤整備公団と名前を変えてきましたが、住宅に困窮する勤労者のために宅地や住宅を供給をしてきたわけですけれども、そのうち特にニュータウンの整備事業、全国で百数十ニュータウンを都市再生機構は造ってきた、整備をしてきたと思いますが、多額の含み損が発生したことなどを踏まえて都市再生機構はその事業からは撤退をして、土地の処分完了等に向けた取組を今後促進するということにはなっているわけですけれども、現在のところ、会計検査院、二十三年度の末時点で目標に達する達成率が三割にも満たないということですね。 特に、長期にわたって処分が遅延している、長期未処分地と言いますが、二百二十三ヘクタールもあります。これに係る二十三年度末の資産額や土地保有に係る固定資産税は合計で九百九億円にも上っているということで、基本的には民間ではこういうでたらめな開発はあり得ないだろうし、もしなかなか土地が売れなくてもそれをいかに売るかという知恵を巡らせることを第一にするわけですが、残念ながらこういう状況だということでありまして、この長期未処分地の需要を喚起すべく今国交省としてはどのように取り組んでいるのか、大臣にお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(太田昭宏君) URのニュータウン事業につきましては、平成十六年七月以前から売り出されているにもかかわらず、二十三年度末までに処分できていない御指摘の長期未処分地が二百二十三ヘクタールあると。これを会計検査院から指摘を受けまして、買手の需要に応じて、自治体と協議の上に、例えば業務施設用地を住宅用地に変更する、あるいは買手の意向に応じて土地分割を柔軟に実施する、あるいはメガソーラー用地としても活用するなどの取組を進めているところでございます。 なかなか進まないと私も思ってきましたが、現在、状況を申し上げますと、この結果、二十三年度末から二十五年十月末時点、二年間の間で、二百二十三ヘクタールのうち約二割に相当する四十三ヘクタールを処分したという状況でございます。 なお一層民間とも連携取って、早期に処分が進むように取組を促進していきたいと決意しております。
○柴田巧君 是非、もう長期間にわたって更地になったままのところなんかもたくさんあるわけで、民間とももちろん協力をされていろんな方策を展開をしていただきたいと思いますが、また、平成二十四年度の決算検査報告においてもこのURについてはいろいろ指摘を受けているところで、URが土地や建物を借りて賃貸事業を行う団地が八十三か所あるうち、そのうちのほとんど八十二か所が赤字で、昨年度だけでも三十億の赤字になっているということでありまして、このままだと平成三十二年度には百億円にその赤字額が膨らむであろうと会計検査院は指摘をしているわけでありますが、これもかつての住宅・都市整備公団がマンションオーナーと契約を結んだ際に満室になるという前提の下に借受け料を決めているわけですね。 その後、いろんな状況の変化があってもこの所有者との賃貸料の減額交渉が行われていないということが赤字の大きな原因であるということだと思われますが、URはほぼ全額が国が出資をしているわけで、何かあれば最終的には国民負担にもなりかねないわけで、これのことについてもしっかり対策を講じていく必要があると思いますが、この会計検査院の指摘を受けてどのようにこれから取り組んでいくおつもりか、お聞きをしたいと思います。
○国務大臣(太田昭宏君) 御指摘のとおりです。 賃貸住宅のオーナーからURが二十年間一括して借り受けて賃貸を行うという、この特別借受け賃貸住宅制度について指摘であったと思います。 この制度は、建設当時の家賃を基にしてオーナーに借受け料を支払うということになっていますが、家賃が下落をしてきまして、URは借受け料を下回る家賃しか得られず、赤字が生じてきているということです。オーナーとの契約上は借受け料の減額交渉も可能でありますけれども、なかなかそこは、減額交渉というのはうまくいかないという実情もございます。国交省としては、会計検査院の指摘もこれ真摯に受け止めて、今まで以上に効果的な、今御指摘ありました空き家解消対策というのは非常に大事だと思います。 それから、オーナーに対して、借受け期間はもう延長しないという、ここで切るという、この交渉を、借受け料の減額に関する交渉をそのときに行うということも必要だと思います。様々なそうしたことをやって今後生ずる見込みの赤字を極力減らさなくちゃならぬと思っておりますので、しっかり指導してまいりたいと思っています。
○柴田巧君 URについては、今ほど二十三年度、二十四年度の会計検査院が指摘した以外にもかねてからいろんな問題が言われてきて久しいわけで、今ざっと有利子負債だけで十三兆円にも上るということでその高コスト体質が指摘をされてきたところでありますし、都心ではいわゆるタワーマンションなども開発をして、明らかに民間にできることにも事業展開をしておられるということ、民業圧迫だということもしばしば言われてきたところであります。 また、これは今国会でも我が党の佐藤正夫衆議院議員が予算委員会等でも指摘をいたしましたが、いわゆるURからファミリー企業に天下って不透明ないろんな関係がある、このURは今申し上げたように大変な赤字を抱えているにもかかわらず、そういうファミリー企業は、関連企業は随意契約によって三百億円近い余剰金も発生しているというようなことなどなどいろんな問題が指摘をされてきて、これまでもこの都市再生機構の改革案は、できては消え、できては消えしているのが実情であります。 今の内閣になって、行政改革推進本部の独法改革の分科会、そのうちのまた第四ワーキンググループでURについて特別に今議論をしているところでありますが、そこで今国交省からは、いわゆるサブリース方式という、簡単に言ってしまえば民間委託をすると、今の資産を保有をしながら一部運営をさせていくという方式を提案されているやにお聞きをするわけですが、これで、果たしてこのことによって収益や財務がどれほど改善するということを今想定しておられるのか、大臣にお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(太田昭宏君) URの組織、業務の在り方については、現在、政府の行政改革推進会議の独立行政法人改革等に対しての分科会で検討している途上にございます。御指摘のところは、これもう本当にいろんな案が出ては消え、出ては消えという状況でありましたが、今回国交省として、その分科会で申し上げたサブリース方式というのは、民間の経営になじみ、民間のノウハウの活用によって経営改善効果が見込まれるものについて検討しているということです。 具体的には、民間が運営を得意とする東京の都心区のタワーマンション等の高額賃貸住宅を想定しております。幾らぐらいというお話がありましたが、具体的な収益や財務改善効果につきましてはまだ検討の段階でありまして、極力効果が出るようにということを私としては考え、検討しているということでございます。
○柴田巧君 結局のところ、資産を保有をしながら、いろいろ批判を受けるから一部だけそういう形で民間委託をしようというような感じに受け止められて仕方ないわけですが、そうなると、結局先ほど言ったファミリー企業や関連企業がその運営の大半を占めていく、あるいは不透明な子会社をつくってガバナンスが行き届かなくなるというおそれさえあるのではないかと感じるわけで、やはり民間委託というレベルにとどまらずに、民営化というものを視野にこの改革を進めていくという必要があるんじゃないか。もちろん高齢者や低所得者の方の居住の安定には配慮もしつつ、この大胆な改革というのをやっていく必要があるんだろうと思います。 行革担当大臣も第一回目のこのワーキングチームの冒頭で健全な財務構造への転換ということをおっしゃいましたが、そのためにも、こういうレベルの民間委託にとどまらずに、民営化を視野にしっかり入れてこの都市再生機構の在り方を検討すべきだと思いますが、御所見と、年末までにまとめると聞いておりますが、どのようにまとめていかれるか、お聞きをしたいと思います。
○国務大臣(稲田朋美君) 冒頭、委員が御指摘になったように、四月に消費税が増税される、それに伴って、やはり政府の行革に対する姿勢が問われていると思います。国民の信頼を取り戻すためにも、そして理解を得るためにも、行革にきちんと取り組んでいくというのは閣議決定の中でも書かれているところです。 そして、今のURの問題ですが、行政改革推進会議独立行政法人改革等に関する分科会において、第四ワーキンググループでこのURを特出しをして今検討しているところでございます。その中で、幾つかの改革の視点も示しております。 一つは、先ほど委員も御指摘のとおり、URについて、もう既に高度成長に伴う大都市圏の住宅供給という所期の政策目的は失われているのではないか、とりわけ都心のタワーマンションなど民間との競合が批判されているところでございます。また一方で、居住者の高齢化、低所得化が進む中、URの賃貸住宅について、住宅セーフティーネット法にも定めているとおり、居住者のセーフティーネットという役割も期待されていると思います。その上で、やはり十三兆円というもう多額の有利子負債、それは金利上昇に脆弱な財務構造であって、改革の先送りはできないというふうに思っております。 委員御指摘のとおり、何度もこのURの改革については検討がなされてきましたが、年末に向けて今大変精力的に改革の視点に基づきながら取り組んでいるところでございまして、民業補完の徹底と財務構造の健全化等を両立させて、URが本来有している役割を果たせるよう改革に取り組んでまいりたいと思います。
○柴田巧君 是非頑張っていただきたいと思いますが。 今度は総理にお聞きをしたいと思いますが、総理は第一次内閣のときからいわゆるこの独法の改革には大変熱心に取り組んでこられたと認識をしております。独法の廃止、民営化についても打ち出された経緯があるわけですが、今回のこの独法改革も第一次内閣からの改革の取組の集大成と総理自らが位置付けられているわけで、だとすれば、民にできることは民にという考え方の下に、この都市再生機構は独法改革の最大の山場だと私は思いますが、これはやっぱり今度こそ断行すべきだと。これまでも立案され白紙化を繰り返してきましたが、今ほど稲田大臣もおっしゃったように、これ以上先送りするということは決してあってはならないと思いますし、我々みんなの党は基本的にこの独法というのは廃止、民営化していくべきだという立場に立ちますが、既にこのURも時代的役割を終えてしまっていると思います。 したがって、そういうものをいつまでも残しておくことが天下りの問題になったり税金の無駄遣いになったりしていくわけですから、是非総理には、強いリーダーシップも発揮をされて、今度こそこのURを大胆に、民間にできることは民間にという精神の下にやっていただきたいと思いますが、御見解をお聞きをしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 都市再生機構については、今、柴田委員が指摘をされたように、民間ができることは民間に、これが基本的な視点でありまして、同時に、財政構造の健全化、それを両立をさせていかなければならないと考えておりますが、都市再生機構が本来の役割を果たしていけるよう改革を行っていくことが必要と考えております。 現在、先ほど稲田大臣から答弁をさせていただきましたが、稲田大臣の下、行政改革推進会議の下にワーキンググループを設けて精力的に検討をいただいております。第一次安倍内閣で着手して以来の、委員がおっしゃったように、改革の集大成となるようにしっかりと改革案をまとめていきたいと考えております。
○柴田巧君 年末までに改革案を作っていこうということですので、我々も厳しく、また注視をしっかりしていきたいと思っております。 次に、今の独法の問題とも当然かかわりますし、今国会は総理のお言葉を借りるならば成長戦略実行国会と位置付けられているわけですけれども、そのためにも、いわゆる官業の開放あるいは民間の活力の発揮をどうさせていくかということが必要です。そのためにこそ官の方の改革が不可欠だと我々は認識をするところでありまして、総理も、今ほど申し上げましたように、この問題には大変熱心に考えておられると期待をしておりましたが、先般、政府の方から国家公務員制度改革のいろいろな法案が正式に出てまいりました。 お手元に資料があると思いますし、パネルも用意をさせていただきましたが、(資料提示)平成二十年にいわゆる国家公務員制度改革基本法ができて、それを受けて、大臣いらっしゃいますが、通称甘利法案というものをかつての自民党、公明党政権下で提出をされました。その後、民主党政権下になっても改革の法案は出てまいりましたが、結局、皆廃案になって、今回こういう具合にまた改めて出されたということであります。 そこを見ていただくと、パネルを見ていただくと一目瞭然ですが、かなり後退をしてしまったなと、不十分だなと現時点では評価をせざるを得ないと思います。あわせて、私どもがかつて自民党さんと出した法案、これは今回、維新の皆さんあるいは民主党の皆さんとも共同で出した法案と中身が一緒だということになりますが、これを比べていただくと一目瞭然、随分と当初よりも変わってきたなと指摘をせざるを得ないと思っております。 まず、その問題点を比較をしながらお聞きをしていきたいと思いますが、この内閣人事局をつくることが今回の最大の関心事の一つでありますが、総務省あるいは人事院、そして財務省等々にまたがっていた人事関連の機能を一つにしていこうというのが本来内閣人事局の考え方のベースにあったものだと思っております。されど、結局できてきたものは、今回提出されたものは、それぞれみんな機能が残って、なおかつ内閣人事局もできるというようなことになってしまっているというのが現状だろうと思います。 したがって、人事院などの機能も統合してつくるというのが本来の在り方だったと思いますが、なぜ今回のような内閣人事局というものを提案をされるということになったのか、これは公務員制度改革担当大臣にお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(稲田朋美君) 委員が提出のこの資料のマル、バツ、二重丸、これはちょっと私には意味がよく分かりませんけれども、一つ、人事院の機能を統合するとおっしゃいましたが、今回の法案で改革基本法の十二条の労働基本権は措置をしておりません。そうしますと、憲法上の要請として、代償機能としての人事院というものは存続しないと憲法違反になるおそれもあるというふうに思います。 その上で、級別定数は、昭和三十年以来ずっと政府が内閣に機能移管しようとしてできなかったものを今回機能移管をいたしました。また、総務省からの機能移管は平成二十一年のものと何ら異なることなく、また、みんな、自民の共同提案とも何ら異なることはないと思います。また、財務省については、総人件費の企画、そして配分の計画というものを新たに機能として付与したわけでございまして、後退という指摘は当たらないかと思います。
○柴田巧君 とおっしゃいますが、この甘利法案と比べても今回の案は明らかに後退をしてしまっていると思いますし、また、ちょっとお聞きをしたいと思いますが、人事院の意見を尊重し、幹部職員の級別定数の設定などについては、内閣人事局の権限としつつも、この人事院の意見を尊重するという規定などが設けられるということになりました。となると、人事院と内閣人事局と見解が異になったらどういうことになるのか、ここら辺はどういうふうに問題がクリアできるんでしょう。お聞きをしたいと思います。
○国務大臣(稲田朋美君) 級別定数というのはその職責の格付であります。しかしながら、やはり勤務条件に関連する部分もあろうかと思います。そういう意味におきまして、人事院の意見を十分尊重するということにしたわけでありますが、機能は内閣人事局に移管をしたわけでありますので、最終的な決定は内閣人事局にあると考えております。
○柴田巧君 いずれにしても、人事関連機能を統合して内閣人事局をつくるべきだと、我々の法案ではそういうことを明記してあるということを改めて国民の皆さんにもお訴えをさせていただきたいと思います。 次に、今回逆に、甘利法案にはあれですが、現役出向の問題を取り上げたいと思いますが、今回新たに加わったものでいうと、人事交流の対象となる法人の拡大、手続の簡素化というものが規定をされることになりました。これは明らかにいわゆる現役出向の拡大を目指すものだろうというふうに解釈をするわけですけれども、民主党政権下で退職管理基本方針というのが決定をされて、天下りの言わば抜け道としてこの現役出向ができてきたと我々は解釈をしますが、これを更にまた拡大をしていく規定になるのではないかと心配をするところであります。 これは、野党時代に自民党さんも、この現役出向というのは天下りの禁止から大きくずれていくものじゃないかという指摘を随分されたわけですが、にもかかわらず、今回はこれがこういうふうに盛り込まれているというのは大変遺憾なことだと思いますが、天下りの禁止を、第一次内閣からのこの方針をしっかり堅持をする、そのためにもこの条文は削除していくべきだと思いますが、総理のお考えをお聞きをしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 天下りを根絶をしていく、この姿勢は全く変わりがないわけでございまして、我々の法案が野党時代に御党と作った法案から後退したではないかという指摘もございますが、ある意味では成熟したというふうに言ってもいいんだと、こう思うわけでありますが。 官民人事交流法による国家公務員の民間派遣は、民間企業での実務経験を通じて行政課題に柔軟かつ的確に対応できる人材の育成を図ることを目的として、派遣職員は公務への復帰を前提としていることから、天下りとは異なるものでございます。 国家公務員制度改革基本法では、官民人事交流法に関して、手続の簡素化及び対象の拡大等を行うことと規定していることを踏まえて今回改正を行うものでありまして、交流状況の国会への報告事項の拡充など、国民の皆様から無用の疑念を招かれない制度上の工夫も予定をしているところでございまして、なお、国家公務員の再就職に関しては、平成十九年の国家公務員法改正により、癒着につながりかねない行為を規制するとともに、監視体制を整備をしております。 引き続き、現行の再就職規制を厳格に運用していくことで、天下りを根絶してまいります。
○柴田巧君 時間が来ましたので、もう一つだけ。 野党時代に自民党さんがおっしゃっていたことで今回大きく違うのは、いわゆる幹部国家公務員法の部分がないということです。つまり、幹部公務員も一般の係員クラスの方も同様に身分保障で守られている。このことによって何が起きるかというと、優秀な若手が抜てきできない、あるいは民間から有能な人をこの官の世界に入れてこれないということが起きるわけです。そして、年功序列型の順送り人事がいつまでも続けられる、そのことによっていろんな規制の改革や岩盤規制に風穴を空けていくのは非常に難しいことにもなる、政策のイノベーションがかなわないことになると思います。 そういう意味でも、今回この部分が外れていますが、幹部人事を追認するだけにこれではなってしまいますので、しっかり今申し上げた成長戦略をやっていくためにもこの幹部公務員法が私は必要だろうと思いますが、総理の御見解をお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(稲田朋美君) 今回の改革法案は能力・実績主義を基本理念といたしております。その上で、例えば幹部職員に関し、勤務実績が良くない場合に該当しない場合でも、一定の要件の下に降任を可能とする特例降任の制度も設けているところでございます。本法案が成立した際には、適材適所の幹部人事が実現できるよう、本規定の活用も含め、法の適切な運用に努め、能力・実績主義を実現してまいりたいと思います。
○柴田巧君 私どもも法案を提出をしました。しっかりこれから国会で議論をして、国民の皆さんにも見ていただく中で、どちらがこれからの政策のイノベーションを果たしていく上で、成長戦略を果たしていく上でいい公務員制度をつくろうとしているか、しっかり議論をしていきたいと思います。 私の質問はこれで終わります。ありがとうございました。
○委員長(金子原二郎君) 関連質疑を許します。山田太郎君。
○山田太郎君 みんなの党の山田太郎、本名でございます。よろしくお願いします。 さて、今回、特定秘密保護法案、内外共に話題になっております。我が党、先般修正合意に至ったということでありますが、実は、中身の運用、詳細についてはまだ疑問、問題点は残っているという認識で質疑を続けていきたいと思っております。 特に、今回は決算委員会でございますので、現在及び過去における政府の秘密保護の在り方について少しここで質疑をさせていただければと思っております。 今回、秘密保護法が制定される以前の特別管理秘密、先ほども議論になっておりましたが、これについてひとつ取り上げていきたいと思いますが、この特別管理秘密は今四十万件あるということが国会の質疑なんかでも明らかになっております。 この特別秘密の管理の方法に関しては、安倍第一次内閣におきまして、カウンターインテリジェンス機能の強化に関する基本方針というものと、それから官房長官が議長になりましたカウンターインテリジェンス推進会議という組織がつくられて、運用されていると。この基本方針に基づきまして、各行政機関が四十万件ある特別管理秘密を外部に漏れないようにしっかり管理していくと。先ほどこれが管理されているのか、されていないのかという議論もあったわけですけれども、実はこのカウンターインテリジェンスの機能に関する指針というのはあるというふうに認識をしております。 そこで、資料の方は皆さんのお手元の方にもお配りしているんですけれども、これがまさにそのカウンターインテリジェンスに関する基本方針ということでございます。(資料提示) この基本方針は、概要については公開されているんですけれども、本文については実は公開がされておりません。特別管理秘密の仕方、それから手順といったものは国民の知る権利に直結しているというふうに大変気になりますし、制度を所管している内閣官房に基本方針の全文を今回要請、資料請求させていただきましたが、その一部を皆さんのお手元にももう一つ配付させていただいております。二枚目になります。 実は、いろんなところが黒塗りの文書になっておりまして、実物はこれなわけでございますけれども、ほとんど何が書いてあるか分からないようなページもたくさんあるわけでございます。テレビの方は見にくいと思いましたので、私の事務所のホームページにも全文掲載させていただいていますので、見ていただければと思っていますが。 このカウンターインテリジェンスに関する情報という特に用語の定義、多分四十万件が指定されている特別管理秘密を含めた保全すべき情報の全体を指す言葉だというふうに思いますが、これすら、この定義すら黒塗りだという状況なんですね。どうして公開できないのかを内閣官房に実はお伺いしましたら、黒塗りの部分を明らかにしたら国の安全が害されるおそれがあるから公開できないと、こういう回答が返ってまいりました。 そこで、総理にお伺いしたいんですが、どうしてカウンターインテリジェンスに関する情報という用語の定義そのものが公開されると国の安全が害されるのか、この基本方針を作られたのが当時の総理大臣でございますので、お答えいただければと思っています。よろしくお願いします。
○国務大臣(菅義偉君) 御指摘のこのマニュアル及び標準教材は、平成二十年から二十一年にかけて内閣情報調査室で作成をし各行政機関に配付をいたしたものであって、内閣官房を含め各行政機関においては、そのマニュアル、さらには標準教材等を積極的に活用して特別管理機密取扱者研修及びカウンターインテリジェンス啓発活動を実施しているところであります。 今委員から言われましたように、政府全体の情報保全に係る事務の厳正な遂行に支障を及ぼし国の安全が害されるおそれがある、そういう観点から、その内容について明らかにすることは困難であるということであります。
○山田太郎君 ちょっと定義のところすら出ないというのはどこが安全なのかということだと思うんですけれども、これ会計検査院にちょっとお伺いしたいんですけれども、全文を見て会計監査されているというふうに思いますけれども、これ、一言で結構です、全文を御覧になって今回会計監査をしたことで間違いないでしょうか。一言お願いします。
○会計検査院長(河戸光彦君) 会計検査院は、内閣官房からカウンターインテリジェンス機能の強化に関する基本方針の提供を受けております。これに基づいて、これを承知して会計検査に臨んでいるところでございます。
○山田太郎君 中身を見たかどうかをお伺いしているんですけれども、見たかどうか、一言だけお伺いしたいんですけれども、いかがでしょうか。
○会計検査院長(河戸光彦君) 承知して検査しております。
○山田太郎君 会計検査院というのは行政機関ではないんですね。
○委員長(金子原二郎君) 山田太郎君、手を挙げてください。
○山田太郎君 済みません。 会計検査院というのは行政機関じゃないんですね。内閣の外にある機関でございまして、会計検査院が監査するときは基本方針の全文を見ることができて、国会が審議しようとするときはカウンターインテリジェンスの何らかを明らかにしないと、こういうことだと思います。これはまさに国会軽視じゃないかなと、こういう運用が今後秘密保護法に対しても行われるのは我々国民非常に不安に思うというところがありますので、是非、運用面に関しては、我が党は基本合意はしているわけですけれども、改善していっていただきたいなというふうに思います。特に、この基本方針の用語の定義ぐらい分からないと決算の審査のしようがない、こういうふうに思っております。 決算委員会の審議に黒塗りの文書しか出さない方が国の安全を害しない、こういうふうに思うのか、決算を国会に提出する責任である総理大臣にお答えいただければと思います。よろしくお願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) カウンターインテリジェンスについては、その強化については、その情報の収集やそして分析やあるいは体制の強化というのは、これ、言わば、海外から様々な情報収集がなされようとするものに対して、その防御としてのカウンターインテリジェンスもあるわけでありますから、その中身を、これはこういうふうにやっていますよということを基本的に外に出してしまうということは、情報の機密保全については明らかにこれはマイナスになりますから、これは、その多くはこれは外には出さないということは御理解いただけるんだろうと思いますが、今御指摘のカウンターインテリジェンスの言葉の定義について、それは出さないんだということについて、私は今、それは今初めてお伺いをしましたので、そこはあらかじめ質問通告をしていただければよかったんですが、そこは後ほど確認をしてみたいと、このように思います。
○山田太郎君 質問通告は実はしてあったのでありますけれども、これ、是非、委員長の方にもお願いしたいのは、決算委員会をちょっと秘密会で開いて中身を明らかにしていただきたいと。国会の今後の特定秘密保護法に関しての運用面、いろんなことが明らかになってくると思いますので、是非、その要請をさせていただきたいんですが、御検討をお願いします。いかがでしょうか。
○委員長(金子原二郎君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議いたします。
○山田太郎君 基本方針でもう一つ、人的管理として秘密保全研修制度を導入する、あるいはカウンターインテリジェンス意識の啓発に政府統一的に取り組むというのもこの方針の中に盛り込まれております。 パネルのここに書いてありますけれども、そのための教材が内閣官房が国の予算で各省に作って配付されているんですね。各省には、そのための特別管理秘密取扱者秘密保全研修というマニュアル本と、それからカウンターインテリジェンス入門というマニュアル本の一冊ずつ、計二冊が配付されているというふうにお伺いしております。これ、平成二十年の予算で作成して、各省に配っているということです。 この教科書の内容に関しても公開を今回要請したんですが、出せないということでありまして、外から眺めるのは大丈夫だろうということで、今回は閣僚の皆さんに持ってきてもらいたいなと、これは徹底教育されているはずという前提でございますので、そういうふうに政府にお願いしましたらば、金曜の夜になりまして内閣官房から連絡がございまして、この研修マニュアルはテレビに映すわけにはいかないと、テレビに映すそれだけで国の安全が害されるおそれがあるから、この委員会に持ち込むことはできないという連絡を金曜にいただきました。 ただ、内閣官房から、表紙のコピーだけはということになりまして、今日は表紙のコピーをこうやって皆さんにお配りしました。実はサンプルを、何となく百ページ近くということなので多分実物はこんな感じではないかということで作らせていただきまして、これはあくまでも見本でございます。こちらが特別管理秘密取扱者秘密保全研修用のマニュアルでございまして、全国で六万四千人いると言われている特別管理を扱う国家公務員用の研修に作られているものでございます。そして、こちらがカウンターインテリジェンス入門というものでございまして、もちろん見本でございますけれども、一般の職員の方、一般職だけで三十四万人の国家公務員が対象とされていることですので、それが研修を受けているはずの入門書ということでございます。 まず、総理に伺いたいんですけれども、この本物をテレビに映すと我が国の安全が本当に侵されるのかどうか、是非御見解いただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほどの定義について、なぜそれは秘密になっているかということで今ちょっと調べたんですが、それは実は、今中身を見たんですが、定義の中に具体的なものがずっと、情報を保全しなければならない対象の具体的なものがずっと書いてありますので、これは、私は今一見したところ、これはやはり出すべきではないなというふうに判断したところでございまして、つまりそれは具体的なことがかなりその定義の中に書いてありまして、という理由によるということで御理解をいただきたいと、このように思います。 そこで、研修マニュアルにつきましては、御指摘のマニュアル及び標準教材は平成二十年から二十一年にかけて内閣情報調査室のカウンターインテリジェンス・センターが作成をして配付したものでありまして、各行政機関においては、それらを適切に活用して定期的に特別管理秘密取扱者研修及びカウンターインテリジェンス啓発活動を実施をしているところでございますので、御理解をいただきたいと、このように思います。
○山田太郎君 安全が害されているかどうかということに関してのお伺いだったんですが、どうも何となく分からない答弁だったんですけど、ちょっとこれを繰り返しても仕方がないので前に進みます。 もう一つ、この二冊、かなり管理が厳しくて四十冊しか存在しないということでありまして、コピーもしてはいけないという代物だそうです。特別管理秘密の取扱者は、先ほど申し上げましたが、六万四千人いると。一般職の国家公務員は三十四万人いるということですが、コピーもしてはいけないマニュアル本でどんな研修をしているのかということが大変興味があります。 例えばなんですけれども、原子力規制庁、それから原子力委員会という特別管理がたくさんある部署で、これ環境省になると思うんですが、環境大臣、例えばこの二冊のコピーをしないでどんな研修を特別管理秘密取扱者と一般職に対して行ってきたのか、御答弁いただけますでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) さっきちょっと、追加答弁いいですか。
○委員長(金子原二郎君) いいですか。
○山田太郎君 もう結構です。
○国務大臣(石原伸晃君) 委員御承知のことだと思いますが、規制委員会は三条委員会として環境省の外局に設置をされておりますので、私が知り得ることは、規制委員長の決定に基づいて、このマニュアルを使って、機密に接する者が適切にこのマニュアルに従って研修を行っていると。詳細につきましては、また他の委員会のときに規制委員長をお呼びいただきまして御答弁をいただければと存ずる次第でございます。
○山田太郎君 本当はこの規制庁、五百四件の特別管理秘密があるというふうにお伺いしていたんですけれども、環境大臣の御答弁はそんな感じだったということであります。またちょっと別の機会にやりたいと思っています。 それからもう一つ、このマニュアル本なんですけれども、作成予算を聞きましたら、平成二十年の予算で作ったそうで、四十冊で五百万円。これは聞いてびっくりしたんですけれども、この五百万円の予算でマニュアル本を作る作業は民間コンサルティング会社に任せたと。アビームコンサルティングというコンサルティング会社に丸投げして作ってもらっているということなんですが、事実関係それでよろしいか、官房長官、是非教えてください。
○委員長(金子原二郎君) どうしますか。
○山田太郎君 止めていただきたいんですけれども。
○委員長(金子原二郎君) じゃ、速記止めます。 〔速記中止〕
○委員長(金子原二郎君) 速記をお願いします。
○国務大臣(菅義偉君) 大変失礼いたしました。 五百万円掛かっているのはそのとおりであります。ただ、成果物として、CI意識の啓発活動に関する研修素材だとか、あるいは他に、CI意識の啓発活動に関する研修素材、そうしたものを三点、三種類考えている、あったようです。
○山田太郎君 事実関係としてお伺いしたいのですが、その外部のコンサルティング会社、民間コンサルティング会社に作っていただいたということは事実でしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 事実であります。ただ、機微な内容においては内閣で作成をしているということであります。
○山田太郎君 国家公務員というか、これは、今のは民間会社ですから、この本の情報を漏らしても刑罰は掛からないということだと思います。本当にこのマニュアル、国会でも開示されないものを民間会社に作ってもらって国の安全というのが本当に害されないのかどうかと、非常に疑問も残るんですね。 そのことを踏まえて、そしてもう一つ、今後、少なくとも民間企業に丸投げして作るということではなくてきちっと、内閣官房の官僚にも優秀な方いらっしゃるでしょうから、国の方でしっかり作るというふうな方が国民は安心すると思うんですけれども、この辺、総理大臣、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど、研修マニュアルの標準教材についてなぜ開示できないのかという質問についてちょっと舌足らずだったので追加させていただきますと、標準教材には特別管理秘密の管理手続のほか外国情報機関の情報収集活動による被害を防止するための具体的方策等が記載されておりまして、これを明らかにした場合は政府全体の情報保全に係る事務の適正な遂行に支障を及ぼすと、国の安全が害されるおそれがあることから内容を直ちに御提示することは困難であるということでございますが、その中において、言わば民間業者にこの研修の中身を委託するかどうかについては、機微なものについては基本的に、今申し上げたような中身において特に機微なものについてはしっかりと政府において作成していきたいと、このように考えております。
○山田太郎君 総理も中身を知らないで今確認していたという代物でございますので、是非、全政府徹底して、この辺は今後の法案に備えて、運用の面、見直していただきたいなと思います。 もう時間が来てしまいました。最後の質問にしたいと思います。 今、特定秘密保護法を議論しています。この成立後の問題なんですけれども、この保護法の執行に当たる担当大臣は森まさこ大臣が引き続き当たられるということでよろしいのかどうかと、ちょっとその辺もお伺いしていきたいと思いますが、いかがでしょうか。これは総理が多分指名権者だと思いますので、是非総理の方に、担当はこれは成立後も森大臣がそのまま引き続きやるのでよろしいかどうか、お伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この法律が成立をしていただき、施行後は、それぞれこの特定秘密については、従来から答弁させていただいているように、民間の有識者の方々の御意見を反映させる形で指定の基準そして解除の基準を決めていくわけでございますが、同時に、それにのっとって言わば行政機関等の長が判断をしていくということになるわけでございます。
○委員長(金子原二郎君) 山田太郎君、時間が来ております。
○山田太郎君 時間が来ていますが、お願いしたかったのは、森まさこ大臣が引き続き任に当たってくるのかどうか、この法律を作ったら替わってしまうのか、そのことだけお伺いしたかったんですけれども、いかがでしょうか。何でそんな簡単なことが答えられないんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは今後適切に判断をしていく考えであります。
○山田太郎君 時間が来ましたので、これぐらいにしたいと思います。 本日はどうもありがとうございました。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 この間の農政の在り方をTPPの関連で質問いたします。 安倍総理は、今年三月十五日に国民の反対を押し切ってTPP交渉への参加を表明してから八か月が過ぎました。参加表明のときに国民に約束した一つは、国民への丁寧な情報提供ということであり、もう一つは、国民との約束は必ず守る、強い交渉力で守るべきは守ると。今日はこのことについて質問させていただきます。 まず、情報提供の約束についてお聞きしますけれども、交渉に初めて参加をした七月のマレーシアの会合では、その入口で秘密保持契約に署名しました。交渉内容は秘密にする契約ですから、政府は交渉過程は一切公開できないということで、交渉にはどういう方針で臨んでいるのか、そして参加国からは何を要求されているのか、一切明らかにしていません。 安倍総理は、TPP交渉に参加する前は、参加していないから情報がつかめない、したがって示せないと、参加したら、今度は守秘義務があるから示せないというふうにおっしゃっているわけです。これ、国民から見ますと、大事なことがさっぱり見えない、こんな納得のいかない話はないわけです。 安倍総理は、国民への丁寧な情報提供というふうにおっしゃった。そのあなたの約束は果たされていないんではないですか。まず総理です、総理お答えください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 自民党の公約は、交渉力を駆使して、守るべきものは守り、攻めるべきものは攻めることによって、国益にかなう最善の道を追求するというものでありまして、これをたがえることはございません。政府としては、与党の立場を体し、全力を挙げて交渉に今臨んでいるところでございます。 国民への情報提供につきましては、対外交渉でございますのでお話しできることとできないことがありますが、これまでも私自身がTPP交渉に臨む安倍政権の基本的考え方について国会や記者会見等の場で御説明をし、また国民にTPP交渉への理解を深めていただけるように努力をしてまいりました。 政府は、交渉会合の前後に与野党の会合で交渉の状況について御説明をしたり、関係団体や地方公共団体等に対して随時説明会を開くなど、できる限り情報提供をするように努力をしてまいりました。また、関係団体や国民から広く御意見をいただく機会も設けているところでございまして、今後とも、できる限り国民の皆様への情報提供に努めるとともに、国民の皆様の声を踏まえて、交渉を通じて国益を実現していく考えでございます。 今、日本は交渉の中核的な役割を担っておりまして、バランスに配慮しながら、交渉の年内妥結に向けて引き続き積極的な役割を果たしていきたいと考えております。
○紙智子君 今総理は、状況については御説明しているとか、いろいろ説明した、説明したという話がありましたけれども、全然これ中身については言っていないわけですよ。 私が八月に質問主意書で、TPP交渉に参加したマレーシア会合で農林水産分野の五項目を関税撤廃から除外する日本の方針を説明したんですかとただしましたけれども、これに対しては、お答えすることはできませんと、説明したとも説明しないとも言っていないわけですよ。 結局、国民が最も知りたいこと、例えば重要五品目については関税がどうなっているのか、そういう肝心なことについては何一つ情報は出していないんじゃありませんか。総理が言っている国民への丁寧な情報提供というのはこの程度のものだということなんでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) TPPに入る前に秘密保持契約を結ばなければ入れないというのは、御承知のとおりです。 私も、担当大臣として、各国と同じテーブルの場で、あるいは非公式の場でいろいろとやり取りをしますけれども、各国とも、この秘密保持契約とそれから関係者への情報開示をどうすり合わせていくかというのは、みんな本当に悩んでいる話なんであります。そちらにいらっしゃると分からないと思いますが、こちらにいらっしゃると私の悩みもよく御理解いただけるかと思います。これは、その範囲内でできることをやるということでございます。 それで、ステークホルダー会議も頻繁に持っております。日本のステークホルダーに対する情報の開示が他国と劣っているとは、私が知る限り思いません。どこの国でどういう機微な情報が出てきたかということを御承知であれば教えていただきたいと思います。
○紙智子君 開き直るつもりですか。ひどい話ですよ。総理の国民に対する丁寧に情報を公開すると言った約束はどうなったんですか。肝心なことは何にも言っていないですよ。本当にひどい話だと思いますよ。 それからもう一つ、国民との約束は守るとおっしゃってきました、総理は。それについてですけれども、安倍総理は二月の日米共同声明のときにこう言いました。オバマ大統領とお話をして、聖域なき関税撤廃が前提でないことが分かったので参加することにしましたと、米国と日本との間にはお互いにセンシティビティーなものがあることを確認しましたというふうにおっしゃって、あたかも米国がこの日本の重要品目に配慮してくれるかのような話をしました。そして、強い交渉力で守るべきものは必ず守ると話されたわけです。 しかし、現実はどうなっているかというと、参加各国からは関税は一〇〇%撤廃なんだということが求められていて、今この時点で改めて米国からは関税の全面撤廃を迫られているんじゃありませんか。もはやこれは聖域が確保できない状況になっているんじゃありませんか。総理、いかがですか。総理です。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 交渉ですからね、相手は自分たちの国益を最大限にこれは大きくしていこうとするわけでありまして、まさに今それがぶつかっているところでございまして、大変厳しい交渉であるという現実は確かにございます。その中において我々は、国民の皆様に選挙を通じてお約束をしてきた、先ほど申し上げたとおりでありまして、攻めるべきはしっかりと攻めてまいりますが、守るべきものはしっかりと守って国益をしっかりと追求してまいりたいと、最善の道を求めていきたいと、こう考えている次第でございまして、まさに国民の皆様とのお約束をたがえることのないようにしっかりと交渉していく決意であります。 その際、確かにお話しできないことも多々あるわけでございますが、お話しすべきこと、できることについては記者会見等を通じてなるべく分かりやすく国民の皆様にお話をしているところでございます。
○紙智子君 本当に守れるんですか。もうアメリカは完全撤廃だと言ってきているわけですよ。守れるんですか。 西川公也自民党のTPP対策委員長は、十月八日のバリ島のこのTPPの会合のときに、重要五品目に立ち入って、加工品や調製品の関税撤廃に向けて検討を開始することを表明して、その作業に入ったわけです。この西川氏の言動に多くの人が激怒しているわけですよ。高知県では県議会で、自民党の議員を含めて、聖域を守れないTPP交渉から直ちに撤退することを強く要望すると、これ全会一致して意見書を採択しています。 私ども日本共産党は、この重要五品目だけ守られればいいなんて思っていませんよ。そもそも自民党が選挙で公約したのは六項目あったはずですよ。食の安全、安心の問題や国民皆保険制度の問題やISD条項の問題も含めて六項目あったわけで、そのうちの一分野のこの農産品の重要五項目さえも今自らなし崩しにしようとしているわけですよ。 これは明らかに公約違反じゃありませんか。自民党の総裁としてはっきりお答えください。総裁としてですから。安倍総理。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 自由民主党の公約は、交渉力を駆使して、守るべきものは守り、攻めるべきものは攻めることによって、国益にかなう最善の道を追求していく、これが公約でございます。そして、我々は、さらにJ—ファイルにのっとって、五品目がその中に書き込まれているわけでございますが、この五品目が書かれているJ—ファイルを踏まえてしっかりと交渉していきたいと、このように考えているところでございます。
○紙智子君 もう守れない状況になっているということを私はさっきから指摘しているわけですよ。 それで、高知県の自民党は、重要五項目の五百八十六品目について関税撤廃の検討を表明した西川氏の発言を到底受け入れ難いと言っているんです。ある幹部は、西川発言のやり方では重要品目は守れないし、自民党は県民にうそをついたことになる、私は耐えられないと、ここまで発言しているんですよ。 総理は政府と自民党を使い分けているんですけれども、総理自身が自民党の総裁じゃないですか。はっきりとこれ公約違反を認めるべきだと思うんですよ。守るべきものは守る、繰り返しそうやっておっしゃっていますけれども、年内妥結を今優先する余り、こちらから譲るべきものは譲るというふうになっているんじゃないですか。これはもう大転換じゃありませんか。いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 西川委員長からは、検証作業後の党のお考えについては伺っております。いわゆる重要五品目を含め我が国のセンシティビティーをしっかりと守ってほしいということでありました。 そして、繰り返しになりますが、我々は、守るべきものは守り、そして攻めるべきものは攻めて、国益を守る最善の道を求めていきたいと、このように考えているところでございますが、しかし同時に、今この交渉においては、ただ単に関税だけではなくて、貿易のルールあるいは知的財産、そして電子商取引や国有財産、環境もそうでありますが、という様々なルールについても議論をしているわけでございまして、そういう議論も含めてバランスのいいものを我々はつくっていきたいと考えているわけでございますが、この五品目は我々が守っていくべく努力をしていかなければいけないセンシティビティーであるのは間違いないわけでございますから、そしてまた、我々はJ—ファイルについてお示しをしているわけでございますから、それを踏まえて、交渉力を駆使してしっかりと国益を守っていきたいと考えているところでございます。
○紙智子君 守るべきものを守ると言いながら、実際には譲り始めているわけですよ。そのことを私は繰り返し指摘させていただいているわけですけれども、ちょっとこのパネルを見てください。(資料提示)これ、農林水産分野の重要品目と自由化率です。 それで、政府が重要五項目の五百八十六品目全てを例外と、この緑の部分ですね、ここを全て例外扱いというふうにすると、自由化率は書いてありますように九三・五%ということです。 しかし、TPPは一〇〇%でなきゃ駄目なんだ、あるいは最低でも九八%の自由化率でなきゃ駄目だという話も出されているという中で、結局、総理は、これ日米が年内妥結でこの関税交渉で足を引っ張るわけにはいかないんじゃないかというふうに立つものだから、この重要五項目に関税撤廃をする品目がないかどうか検討することにしたんじゃないですか。こういう提起を日本はやっておられるんでしょうか。いかがですか。
○国務大臣(甘利明君) いろいろ九八だとか九十幾つという数字をお示しになりましたけれども、それを私どもの方から具体的に提示をしているという情報は、私持っておりません。また、具体的なタリフラインがどうこうという話も、どことどうやり取りをしているのか、そういう情報も持っておりません。 今は、それぞれ大臣会合に向けて各国間の交渉、その前提としてチーフネゴシエーター、CN会合がまだこの時間も行われているのかな、関係部署のネゴシエーター、交渉官と、それから全体を見る首席交渉官会議が行われているところであります。そこで、この関税も含めたおよそ全ての項目、ルールも含めた項目に関して各国の相違を、この間合いといいますか、これを縮めているところであります。 そして、その作業の進み具合によって行われる、十二月に行われますTPP閣僚会議において、ここにおいては政治的なマターに絞り込みをしていくと、それに向けて今努力を詰めている、つまり、それ以外の問題について極力解決をしていこうという努力が今行われているところであります。
○紙智子君 情報は得ていないと言いましたけれども、それだったらどうして新聞報道なんかで出ているんですか。(発言する者あり)新聞が間違っているんですか。それはちょっと信じ難いですね。 じゃ、ちょっと次行ってください。本当に何を聞いてもまともに答えないですよね。 それで、次のやつ見てください。この重要五項目における、これ加工品と調製品の一部としてこれだけのものがあるということが報道されているわけですけれども、お米でいいますと例えば米粉とか米のミール、小麦だとビスケットとかマカロニとかスパゲッティ、それから乳製品だとアイスクリームとか、それから牛・豚肉だと骨付き肉とか、まあいろいろあります。砂糖もあります。 こういう形で、具体的にこの中からどれが抜けるかということを検討したのかどうか、いかがでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) 西川委員長の発言を引かれておっしゃっておられるのかもしれませんが、西川委員長の方では、抜くことを前提として作業をするわけではないと同じバリの記者会見においておっしゃっておられまして、この五品目以外にも大事なものもあるのでそれぞれを検証するということで、その検証を終えられて、この甘利大臣のところの本部の事務方にその結果が伝えられたと。その内容については、先ほど総理から御答弁があったとおりでございます。
○紙智子君 抜くことが前提でないというんだったら、そもそも検討しなくたっていいじゃないですか。検討するのは、なぜ検討するかといったら、抜くためじゃないんですか。 私は、バリのときにそこに行っていました。それで、西川委員長はそのインタビューに答えて、とにかく年内妥結だと、スピードを上げてやらなきゃいけないから、だから検討するという話をしたわけですから、これは抜くためじゃないですか。そういうごまかしを言ってもらっては困るわけですよ。 では、農水大臣にお聞きします。このパネル、もう一度見てほしいんですけれども、この重要五品目のうち、加工品、調製品の関税を撤廃した場合にどのような影響が出るのか、これ一般論で結構です、どのような影響が出るのかということを明らかにしてください。
○国務大臣(林芳正君) 先ほど私が申し上げたことは西川議員がおっしゃったことでございまして、重要五品目の五百八十六についてどんなことができるのか、できないのか、検証しなければならない、残る二百四十八についても重要なものはある。それから、記者が、五品目の切り崩しを行うということかと、こういう質問があった、それに対して、検証しなければいけない、ただし抜くことを前提にするのではないと、こういうふうに明言をされておられますので、そのまま引用をさせていただきました。 今、一般論としてということで、加工品、調製品のお話がありました。たしか参議院の予算委員会だったと思いますが、山田俊男委員などからも同じ趣旨の御質問をいただいておりますので、そのときもお答えしたとおりでございますが、加工品、調製品の関税が仮に一般論として撤廃された場合、国内市場において国産品が安価な輸入品に代替されることが考えられると、こういうことでございます。 その結果、たとえ加工品、調製品以外の品目の関税が維持されたとしても、原料としてのこれらの品目の需要が減少するため、その生産が減少し、国内農畜産業に影響が及ぶおそれがあると考えられると、こういうふうにお答えをしておりますので、そのとおりでございます。
○紙智子君 つまり、TPPで国内の農林水産物の生産は減少する、加工品、調製品の関税撤廃、関連産業でも大きな影響が出るということです。 総理、このようなこの重要五品目の加工品、調製品の関税を撤廃するということは、これは衆参の農林水産委員会の決議、農林水産分野の五品目などについて、除外又は再協議の対象とし、十年を超える期間を掛けた段階的な関税撤廃も認めない、これら重要五品目などの聖域が確保できないと判断した場合は、脱退も辞さないものとすると、この決議に照らしても反するんじゃありませんか、総理。
○国務大臣(甘利明君) 自民党の公約、それに関連するJ—ファイル、そして国会決議、それぞれ私は担当大臣として重く受け止めつつ、ぎりぎりの今交渉をやっているところであります。 もちろん、聞くばかりではございませんで、こちらからも攻めるべきは攻めているところでありまして、今その攻防戦がぎりぎりのところに来つつあるということだけ申し上げます。
○紙智子君 今おっしゃいましたけれども、やっぱりやっていることは決議に反する中身ですよ。日本政府は、これ米国の政府に対して関税撤廃リストを渡したということも報道されていますけれども、これ事実でしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 日本からですか。
○紙智子君 はい。
○国務大臣(甘利明君) 詳細は言えませんけれども、そういうことはないと思います。
○紙智子君 どうかということはよく分かりませんけれども、重要五品目の加工品、調製品、この関税を撤廃するということは、繰り返しになりますけれども、衆参の委員会決議や、これまで総理が守るべきは守ると言ってきた、このことに反するのはもう明らかだというふうに思います。 それから、次、見ていただきたいんですが、これ私の出身地である北海道十勝のTPPの影響試算です。 それで、生産額で合計しますとマイナス一千三百八十二億円、それから関連産業でマイナス一千二百九十八億円、それから地域経済でマイナス二千三百五十七億円、雇用は約四万人減ると、全体ではマイナス五千三十七億円減ると。これ地域経済が崩壊します。十勝管内の就業者数というのは十七万人いますから、四分の一に当たる四万人の雇用がその場を失うということになるわけです。 十勝地方のある町長さんはこういうふうに言っておられます。我々の先人はこの厳寒の地域で百二十年から百三十年掛けて今の十勝をつくってきました。冬になれば零下三十度以下にもなると。でも、それが終わると春が来る。春が来るから頑張れる。しかし、TPPが来たら、その希望もそがれてこの地域は崩壊する。子供の未来もないと。 総理はいつも御自身の山口の農家のことを言いますよね。美しいこの田園風景を守るんだというふうにおっしゃいます。だったら、北海道のこの美しい風景を崩壊させない、影響はないということをはっきり言い切れるでしょうか。
○委員長(金子原二郎君) 甘利国務大臣。
○紙智子君 総理に聞きました。
○国務大臣(甘利明君) まあ総理も後でお答えになると思いますが。 TPPの試算は、経済モデルを回して即時に全ての関税を撤廃した場合にこういう数字になるということがなされたわけです。それは、経済効果としてプラスの効果がこれだけありますということでありました。この北海道モデルはどこでどう試算されたか分かりませんけれども、恐らく一つ残らず関税が撤廃になって、なおかつ何の手当てもないということの試算をどこかでされたんだと思います。 TPP交渉に関しては、申し上げましたように、党公約、それに関連するJ—ファイル、そして国会決議、それをしっかり受け止めながらぎりぎりの交渉をしているわけであります。できるだけプラスが高くなるように考えながら交渉しているところでありますし、マイナスが出るところについても当然国内対策と併せて進めていくことになるわけであります。全く裸で何もしないで全部なくなったことを前提にどこかが出された試算、それに基づく将来像を見て悲観をするという必要はないかと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま委員がおっしゃったように、当然私は、山口県の農家の皆様と同様に、そして北海道の農家、そして田園風景を守っていく責任があるわけでございまして、前半の審議において林農林水産大臣がお答えをしたように、政府としては、農業の生産力を向上するため、言わば生産性をしっかりと上げていく、産業としての農業を更に生かしていく、活力を持った産業としていくと同時に、地域対策としてその多面的機能をしっかりと評価をしながらそうしたものも守っていくという車の両輪において、若い皆さんも農業という分野において自分たちの努力や情熱で新しい未来を、地平線を切り開いていくことができると、こう思ってもらえるような、そういう分野にしていきたいと、こう考えているわけでございますが、先ほど甘利大臣がお答えをしたように、対策を全く講じなければそういうことになっていくわけでございますが、しっかりと我々、今申し上げたような基本的な考え方の下、やるべき対策はしっかりとやっていく考えでございます。
○紙智子君 どういう試算かという話ししましたけど、私はやっぱり政府の試算だって本当に都合のいい机上の試算だと思いますよ。現場から見たら大変な深刻な状況ですよ、ビートが作れなくなったら全体の輪作体系が回らなくなるんですから。順々に連作障害出ないようにやってきたわけで、小麦が少しでも作れなくなったら、それでもう全体回っていかないんですから。そういうことが実感として感じられるからこそ、危機感を感じているわけですよ。 あなた方は、TPPに参加して大丈夫だと、日本再興戦略というのを出して農業所得倍増というのを掲げていますけど、これも現場ではそんなのは夢物語だと言っていますよ。第一、米の直接支払の交付金を今の十アール当たり一万五千円から七千五百円に大幅に減らそうとしているじゃないですか。これでどうやって所得倍増なんかできるんですか。輸出と農地集約だけだというふうに言うけれども、どれだけの農家がそこに参加できるのか全く先が見えてないじゃないですか。結局は、大規模化して、企業のところはもうかるかもしれないけれども、本当に今、現に頑張って地域を支えている中小の農家の方々含めて、どうなるかということが分からないで、絵にかいたもちで国民をごまかしてTPP参加を強行するというのは許されないと思いますよ。 とにかく、現場の状況というのは政府の言うことは信じられないというふうになっているわけですけれども、総理は三月十五日の記者会見で、自ら関税撤廃なら農業生産額が三兆円減るというふうに認めていたわけです。総理は二月の日米首脳会談でセンシティビティーなものをお互いに確認したんだと、例外なき関税撤廃が前提でないと言ってTPPに参加したけれども、その後は、さっきも言いましたけれども、米国からは今、全ての関税撤廃を迫られているわけです。 TPPは、元々これ、例外なき関税撤廃が原則なわけですよ。加工品や調製品の関税の即時撤廃を打ち出したとしても、精米とか玄米も無傷では済まないわけです。例外を認めるといっても、十年から二十年経過措置とった後はいずれゼロになるわけですよ。それがTPPの原則なわけです。米に限らず、重要五品目全てに適用されるわけです。 ですから、国民との公約を守るつもりだったら、これはもう今直ちに脱退する道しかないと思いますよ。直ちに脱退することが国益を守る道だと思いますけれども、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今年の二月のオバマ大統領との会談において、我々が昨年の衆議院選挙において公約をいたしました聖域なき関税撤廃を前提条件とする以上、交渉に参加をしないということでありましたが、例外なき、聖域なき関税撤廃ではないということが確認されたわけでありまして、農業とか一定のセンシティビティー、つまり農業とか、日本にとっては農業、そして米国にとっては工業製品ということが明らかになったわけでございまして、今それをまさに前提として我々はしっかりと交渉をしているわけでございますが、いずれにせよ、我々は選挙でお約束をした公約はたがえてはならないと、このように考えているところでございます。
○紙智子君 聖域なき関税撤廃が前提でないことが分かったっていまだにおっしゃっているんですか。実際にはもうどんどん崩されてきているじゃないですか。 それで、交渉参加各国はそれぞれ国と国民にどういう影響があるのかということをよく吟味して、国益に沿わない場合は、マレーシアの前首相のマハティールさんがおっしゃっていたように、TPP交渉から抜けるということだってあるんだということが言われているわけですし、それからチリは、来月、十二月、大統領選挙ですけれども、そこで決まるわけですけれども、今TPP反対の大統領候補の優勢が伝えられているわけですよ。 それから、この間リークされたネット上で流れているTPP交渉の知的財産権の条文案と見られる文書が、これ国際的に大きな波紋を呼んでいます。それがこれなんですけど、こういうものが今ネットにあるわけですよ。相当分厚いものですけど、これ知的財産の問題めぐってのみなんですけど、各項目ごとに、これは賛成、反対、どの国が反対しているか、賛成しているかって、全部出ていますよ。 こういう各項目ごとにも対立があることを示していて、とてもじゃないけど、年内妥結といったって、そんな状況じゃないんじゃないかと。それなのに総理は、国民に秘密にしたまま、これ十二月までに妥結しようというんでしょうか。こんな異常な秘密交渉によって国民に取り返しの付かない不利益をもたらすような交渉はいち早く撤退すべきだと思います。 私たち共産党は、まずこの秘密交渉と公約違反のTPP交渉から直ちに撤退することを強く求めると同時に、食料主権、経済主権の相互尊重に立った互恵平等の経済関係を発展させるために力を尽くしていく決意です。何よりも食料自給率を五〇%台に引き上げると、これを当面の目標に据えて、そのために価格保障、所得補償、後継者政策、生産者と消費者の連携始め農林漁業の振興に国を挙げて取り組む、その決意を申し上げまして、質問を終わります。
○藤巻健史君 日本維新の会、藤巻健史です。よろしくお願いいたします。 三十年間金融マーケットの最前線で戦ってきた人間として、その観点から質問をさせていただきたいと思います。まずは、アベノミクスの第一の矢である量的緩和、その量的緩和の出口についてお聞きしたいと思います。 黒田日銀総裁は、いまだ全く出口を開示してくださっておりません。確かにこの前の、先週の金曜日の衆議院の財務金融委員会で多少の出口の方策を述べていただきましたけれども、私といたしましては、それを聞いて、えっ、それしかないのと唖然としただけの政策でございました。もし有効な出口戦略がなければ、これは総理が目標とするインフレ率二%が達成されても、その後が怖い状態になります。まさにブレーキのない車を運転するのと同じ状況になるかと思います。ハイパーインフレのリスクということです。 ハイパーインフレになれば、国の財政、国の借金は実質なくなります。しかし、国民の生活は大変なことになるわけです。インフレというのは債務者が得をして債権者が損をする、すなわち債権者から債務者への富の移行でございますけれども、今現状、国を考えますと、債権者は明らかに国民、そして最大の債務者というのは千十一兆円の借金を負っている政府なんです。すなわち、インフレが来るということは、債権者から債務者への富の移行、国民から国への富の移行ということで、大増税と同じわけです。ましてや逆進性は物すごく高い、消費税上げるよりよっぽど高いのがインフレだということになります。 もちろん、程よいインフレというのは望ましいと思います。しかし、国民生活が悲惨となるハイパーインフレは是が非でも避けるべきなんです。ハイパーインフレを避け得るのかどうかというのは、量的緩和をした後にそのブレーキ、出口戦略があるか否かに尽きるかと思います。長い間金融マーケットにおります私としては、全く出口が見付かっておりません。白川前日銀総裁が量的緩和にちゅうちょしたのも、そしてアメリカでは共和党があれほどまでに量的緩和に反対しているのも、ひとえに同じような懸念からだと私は思っております。 そこで、一つちょっと釈迦に説法かもしれませんが、日銀のオペレーションについて少し申し上げたいと思います。(資料提示) 今のように量的緩和をするのは極めて簡単です。日銀が国債を買って民間金融機関に資金を渡す、これ簡単なんです。日銀というのは当然紙幣を刷れますから、これをやるのは簡単。しかし、問題は、逆に引き締めなくてはいけない、インフレが加速していって引き締めなくてはいけないときに極めて大変な問題が起こるわけです。 引き締めなくてはいけないということは、今と逆のオペレーションをします。すなわち、持っている国債を日銀が民間金融機関に売って資金を吸収するわけです。しかし、御存じだと思いますけれども、金利と国債価格というのは反対の動きをします。すなわち、日銀が金利を引き上げたいということは国債価格というのは下がるんです。今日よりもあした、あしたよりもあさってと下がるんです。そんな国債を民間金融機関は決して買うわけはないと思います。すなわち、売却による資金吸収というのは難しいということがあります。 先日、金曜日に黒田総裁は、満期を待つということをおっしゃっていました。確かに、満期を待っていれば、日銀が財務省に国債を渡す、そしてその代わり金を返してもらう。財務省というのは国民から税金という形でお金を吸収していますから、間接的に日銀がお金を吸収することができるんです。 ただ、問題は、今回の量的緩和においては長期国債を買っているわけですね。四十年国債を始めて十年国債を大量に買っているんです。ということは、満期まで待とうといっても、七年、八年、九年、十年掛かってしまうんです。要するに、お金がじゃぶじゃぶでインフレが加速しているときにブレーキを掛けようと思っても、ブレーキを掛けるのは七年、八年、九年先になってしまうんです。ということで、普通の王道ではかなり難しいと思います。 また、金曜日に黒田総裁は、当座預金ですね、民間金融機関が日本銀行に置いてある当座預金の金利を引き上げると、今たしか〇・一%ですけれども、それを引き上げるということをおっしゃっていらっしゃいました。しかし、ここでも問題は、日銀というのは国債、資産サイドで物すごく低い低金利の国債を買い集めているんです。〇・六%、〇・七%という低い金利の国債を買い集めている。すなわち、受取利息が少ないのに当座預金に付利していったらばマイナスになってしまうんです。しばらくはいいですよ、しばらくちょっと、〇・六、〇・七ぐらいまではいいかもしれません。一%を超えてきたら、日銀は損の垂れ流しになってしまいます。そうなれば、世界中の投資家等は日本売り、トリプル安が起こるのではないかというふうに心配しているわけです。 その段階で、私としては、是非そういう状況において、あっ、もう一つ、エクイティー・デット・スワップというのもあります。これは時間がないので説明いたしませんけれども、これも私に言わせると王道ではない。では、本当に王道の資金吸収手段があるのか、それを是非総理にもお伺いしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、金融政策の運営の話を聞いておられるんだと思いますので、藤巻先生、これは政府と日銀との間で緊密な連携を取って確保していく、連携を確保していくということが必要なんですが、いわゆるどのような出口戦略を取るのか、どのような出口戦略があるのかを含めまして、具体的手法につきましては、これは政府ではない、日本銀行に委ねるというのが適当だと考えておりますので、これを言いますといろいろ話が込み入りますので、コメント等は差し控えさせていただくということになろうと思います。 いずれにしても、これデフレマインドが十五年、二十年ぐらいこびりついていますから、これを払拭するというのはこれはまだ道半ばであると、あのときも黒田総裁は答えておられましたけれども、私もそのとおりだと思っております。したがって、まずは日本銀行において物価目標を二%と、共同声明で、オープンエンド、オープンエンドって分かりますよね、オープンエンドで二%ということをきちんと言っておられますんで、そういった意味では、量的、質的な金融緩和というものを着実に当面は実行していただくということであって、まだ物価が〇・〇%とかいうところにしかなっておらない段階で、これはアメリカとの関係もきちんとやっていかないと非常に難しいことになります。アメリカが量的緩和を引き揚げるという例のQTの話のときには、新興国は一斉にドルが流れ込んできて大変だといってどなり込んできましたじゃないですか。そして、今度は締めると言った途端に引き揚げられたら大変だと。どっちが大変なんだってということになりますから、これは両方ゆっくり市場との会話をきちんとなされなければならぬということははっきりしておりますので、そういうところはきちんと連携を密にしてやっていかねばならぬというのが黒田総裁の言っておられる内容だと存じます。
○藤巻健史君 しかし、アベノミクスで第一の矢として量的緩和ということをぼんと出している以上、やはり総理としても政府サイドとしても出口戦略を考えておかないと、出口戦略も聞かないでそれやればいいということでは、後は野となれ山となれ政策というふうに言わざるを得ないかと思います。 そしてまた、この量的緩和だけがインフレからの脱却で、手段しかないということであるならば、それはおっしゃったことも分かりますけれども、私は、もっと為替政策とか円安政策がよろしいと思っていますし、また、金融政策にどうしても頼りたいのであれば、ハイパーインフレのリスクのある量的緩和よりもマイナス金利を選択するべきだと思います。 為替政策、まあいろいろ、時間がないんでここでは議論いたしませんけれども、為替政策取ればインフレから脱却するのも明らかですし、先ほど共産党さんがTPPで何か農産物が撤廃で関税が上がっちゃうとか、どうしたらいいかと質問があったら、私だったら、円を一〇%下げますよと言えばいいわけですよ。要するに、関税撤廃、一〇%上がったって、円安になればそれはチャラですから、要するに円安をすれば農業だって復活するんです。そういうふうに、いろいろ円安対策という非常にパワフルな手段があるにもかかわらず、ハイパーインフレというリスクがある、それも出口戦略がないというものを前面に出してやるというのは、私はやっぱり間違えた政策、失政じゃないかなというふうに思っております。 次に、時間がないんであれですけれども、次の、アベノミクスの第二の矢である財政政策について御質問いたしますけれども、一九九七年に橋本龍太郎前首相が財政構造改革法案を出しました。その第二条には、財政は危機的と書いてあるんですが、そのときの累積赤字、一九九七年の赤字というのは三百六十九兆円です。そして、この法案というのは小渕内閣のときに実質廃案になりましたけれども、その後借金は増え続けて、今年の九月で千十一兆円なんです。 確かに借金が三倍弱になっても、国の実力が三倍になっていればこれは同じ状況なんですが、ちょっと見ていただきたいんですが、日本の国力ともいうべき名目GDP、国内総生産は、九七年の五百二十三兆円から大体四百八十三兆円ぐらいということで、名目GDP、縮小しているんですよね。体力は弱っているのに借金が三倍になっているというこの現実、私は財政というのは極めて危険な状況にあるのかというふうに思っております。 ひとえに、幸か不幸か、まあ不幸だと思うんですけれども、景気が悪かったということで金利が低かったということで、何とか財政が保っていたのではないかと私は思っているわけです。景気が良くなれば税収が増えるとおっしゃるかもしれませんけれども、税収というのは、たしかバブルの最盛期、一番景気が良かったときでも六十・一兆円なんですよね。ですから、景気が良くなっても、確かにこのとき消費税三%ですけれども、このときのことを考えると、税収が景気が良くなってぐいぐい伸びるというふうには考えにくい。 その一方、借金千十一兆円もありますから、一%金利が上がれば、いずれ、すぐにじゃないですよ、もちろんすぐにじゃありませんけれども、十兆円なんです、五%だったら五十兆円なんですよ。今の税収その他というのは四十三兆円しかないんですから、もしアベノミクスが成功して金利が上がり始めたときに財政はもつかという大変な問題が起こるかというふうに思っております。 そこで、甘利大臣にお聞きしたいんですけれども、私がトレーダーになりました一九八〇年、長期金利って九%なんですよね。九%になったときに国の支払金利どこまで行っちゃうの、千十一兆も借金があると。ということを聞くのは、答えをお聞きするのもそれでも怖いんでそこまでは聞きませんけれども、二%のインフレターゲットが達成されたときに国債費どれだけ上がるかということを教えていただければと思います。いろんな仮定がなくちゃいけないんですけれども、二%金利がこれから上がる、すなわち、長期金利がこれから二%上がったときに国債費はどうなるかということをお聞きしたいと思っております。 お答えを聞く前に一つだけ申し上げておきますけれども、二〇二〇年というのはプライマリーバランスが黒字化すると公約した年です。プライマリーバランスというのは、御存じのように元本と利息の支払抜いたんです。 今から数字をお聞きしたいと思いますが、二〇二〇年にプライマリーバランスが達成されても、これからお聞きする数字でいけばその年赤字だということです。すなわち、プライマリーバランスが達成されたとしても、財政はちっとも再建されない、どんどん財政状況は悪くなるということなんですけれども、まずは、その二〇二〇年、国債費は幾らになるかをお答えいただければと思います。
○国務大臣(甘利明君) これは、本年の八月に内閣府から中長期の経済財政に関する試算、いわゆる中長期試算というものを出しました。そこでは、二〇二〇年、つまりプライマリーバランスが黒になる、その話はまた後で御質問が来ると思いますが、その二〇二〇年、目途とした二〇二〇年に一般会計の国債費というのは四十三兆円程度になっているというふうに試算しております。(発言する者あり)四十三兆。
○藤巻健史君 ということは、二〇二〇年に国債費が四十三兆円、今とほぼ変わらない赤字が二〇二〇年にも残るわけです。 ということは、いつまでたっても累積赤字は増え続ける、このままいっちゃうと未来永劫に増え続けるのではないかと思います。金利が上がって、当然元本が膨らめば金利が上がらなくても赤字は増えます。そして、ましてや金利が上がったらとんでもないことになるのではないかと思いますけれども、そういう状況の割合にしては余りにばらまきが過ぎるのではないか。まさに消費税を上げた、もうばらまきも下げて、そうしないと日本の将来はないのではないかというふうに思うんですが、いかがでしょう。 財政破綻をするか、若しくはハイパーインフレ、先ほど言いましたが、ハイパーインフレで借金を実質なくすという方法もあるんですが、なかなかそれも難しいとなるとどういう方策があるのか、教えていただきたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) プライマリーバランスがバランスするということは、対GDP比での債務が増えないということですね、GDPが伸びていきますから。しかし、おっしゃるように、それでいいということではありません。それから更に減らしていくという努力をしていかなければならないと、それはおっしゃるとおりであります。 二〇二〇年に向けてばらまきをするなと、それはよく承知をいたしております。二〇二〇年、PB黒のプランも、正直言ってまだ中長期試算で描けておりません。二〇一五年PB赤半減というところの絵図はかいておりますが。それから先は何かといいますと、要するに、財政再建努力を織り込んでいかなきゃならないという意味で、このままでは二〇二〇年の黒が達成できないということを申し上げているのであって、そういう厳しい中でありますから、とてもばらまきをするような余裕はないということを申し上げたいと思います。
○藤巻健史君 二〇二〇年に、そうすると、債務残高の対GDP比、幾らになるか、たしか今二百四十何%だったと思いますけれども、それがとんでもない数字まで行ってくるんだと思いますが、それで財政が破綻しないかということも私は極めて疑問に思っています。 対GDP比が上がらないとしても、これは税収がGDP比と同じように伸びるという前提のこともありますし、また、甘利大臣、ドーマーの法則のことをおっしゃっているんだと思いますけれども、今までドーマーの法則からすると既にもう日本なんか財政破綻しているような状況なので、その机上の学問というのは私は大変疑問に思っております。 あと一分間ありますので、最後にもう一つだけ、為替についてちょっとお聞きしておきたいんですけれども、三本の矢ありますけれども、私は、どの経済の本を読んでも、金融政策、財政政策の次は為替政策なんですよね、普通は。金融政策、財政政策、成長戦略なんて書いてある教科書というのは世界中にないんです。 為替を円安にすれば日本の経済というのはかなり良くなると思いますし、私は、現場に三十年いた人間として、円安にできる、なぜならば、国力に比べて円は余りにも高過ぎるから。それを修正するのは簡単であるし、それは外国に対してもきちんと説明するべきであるし、説明するのは政治家の役目だと思っておりますが、どういうふうにお考えか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 説明をしたから七十五円が今百円までになったと。まず、今年の二月を思い出してみてください。あのときは円安、円の独歩安をたたかれたんですが、今はたたく人はいませんから。あのころは九十円になる前のところでたたかれましたけれども、今は百円になってもそんなことは言われなくなりました。きちんと説明してきたからだと存じます。それが一つ。 もう一点、先ほど言われましたように、GDPが五兆ドル前後、ドルで言った方が分かりやすいと思いますので五兆ドル前後ということになりましたけれども、そのときのことを思い出していただくと、あのころの国債費というのでいけば、あのときは御存じのように五兆前後だったわけです。あのときの金利は六%ですよ。今はその倍以上になって〇・六ですから、もう今まで習った経済学なんて何の役にも立ちませんよ。我々が習った経済学は全く意味がないじゃないですかとある大学の先生に言ったら、賛成です、もうそれは時代が全く分からなくなりましたと、と言われるような時代の中に我々は生きておるんです。現場で最先端におられて全然理解ができないほど世の中動いたはずでしょう。そういう中に生きてきたんですよ、みんな、我々は。僕はその自覚がないとどうにもならぬと思っていますけれども。
○委員長(金子原二郎君) 藤巻君、時間が来ておりますので。
○藤巻健史君 ありがとうございます。続きは木曜日に財政金融委員会でやらせていただきたいと思っております。 ありがとうございました。
○又市征治君 社民党の又市です。もうしばらくお付き合いください。 参議院は、従来から決算審査を重視して、その結果を翌年度の予算に反映をすべく、全会派一致して努力をしながら、政府もまたそれを積極的におこたえになって審議内容や警告決議などを翌年度予算に反映をさせてこられました。しかし、安倍政権に変わって以来、今日もちょっと自民党さんからも出ましたが、総理の日程が取れないとして審議が滞って、今日のこの二〇一一年度の審査開始が一年遅れ、こういうことになりました。 まず、総理、このことについてどうお考えですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 国会における決算の審議は、執行された予算が所期の目的を果たしているか等について審議、検討していただき、予算へと反映させていくものであり、極めて重要なものであるというふうに認識をしております。このため、政府としては決算書の早期国会提出に努めておりまして、二十三年度決算は昨年十一月十六日に国会に提出をいたしまして、二十四年度決算についても本年十一月十九日に今国会に提出したところでございます。 決算審議の日程は国会における御判断によるものと認識しているわけでございますが、政府としても審議に当たっては最大限努力をしていきたいと考えておりますし、この決算委員会においては、やはりこれは予算委員会とは違うわけでありますから、森羅万象ということではなくて、この決算委員会は二十三年度の決算でありますから、二十三年度の決算について専門的な議論が深められていくことが一番いいのではないかと、このように思うところでございます。しかしながら、この委員会においてもこれは随分それとは関係のない質問が多かったのではないかと、このように感じているのも事実でございます。
○又市征治君 二〇〇八年、麻生大臣が総理のとき、麻生さんは、予算より決算の方がよっぽど大事だと、こういうふうにお答えになった、会社から来た私にとってみればという前提が付きましたけどね。 総理、国会審議逃げないで、決算重視でやっぱり臨んでいただきたい、このことをまず強く申し上げておきたいと思います。 そこで、まずこれから審査をするこの一一年度の決算では、会計検査院からの指摘事項は、件数五百十三件、指摘金額五千二百九十六億円余で、過去二番目の多額に上るわけですね。これをどのように受け止めるのか、一向に改まらないこの指摘状況の原因は何で、どのように改善をすべきだというふうにお考えか、総理の所見と決意のほどを伺います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 平成二十四年度決算報告においては、六百三十件、四千九百七億円と数多くの指摘を受けたことは誠に遺憾でございます。 これらの指摘は……(発言する者あり)ちょっと最後まで聞いてもらえますか。(発言する者あり)いやいや、ちょっとこれ最後まで聞いていただければいいと思いますが。 これらの指摘は、会計法令等に対する認識や事務事業の実施に関する見通しなどが十分でなかったことなどによるものと考えられるわけでありまして、このため、検査報告を受け、直ちに私から各大臣に対して、事務事業の在り方の見直しや適正な会計処理の徹底など、検査報告事項について確実に改善するよう指示を行ったところでありまして、政府としてはこの検査報告を真摯に受け止めまして、今後とも、あらゆる機会をとらえて、予算執行の適正化、内部監査の徹底、職員への研修指導の徹底などに努め、行政に対する国民の信頼を取り戻すための取組を進めてまいる所存でございます。
○又市征治君 今お聞きしたら、去年の野田さんの答弁と同じような答弁ですね。財務省からお書きになったものをそのままお読みになっている。問題は、同じような指摘をされて、同じような、これ遺憾だと答弁をされているけれども、中身は全然変わっていかない。こういう指摘事項がまだ金額が増えていっている。ここのところの抜本改革を、総理、本気になってやっぱり指示してくださいよ。そのことだけ申し上げておきます。 次に、総理に質問を先にやりますから、質問順序を変えて、原発問題についてお伺いします。 先般、我が党の新党首の吉田さんとともに原発問題で小泉元総理にお会いをいたしました。小泉さんは、三・一一の福島原発事故があって原発安全神話に疑問が湧いていろいろと勉強した、フィンランドのオンカロ最終処分場も視察したし、脱原発を決めたドイツにも行った、十万年も大量の核のごみを安全に保管できる場所など地殻変動の激しい日本にはないし、現にその場所も決まらない、またそれに莫大な金を掛けることを国民も納得しないだろう、全ての原発が止まって今特段の支障が出ていない今こそ脱原発、自然エネルギーへの転換を政治が決断すべきだと私は思うようになったということで、従来の主張を転換されたことについての趣旨を述べられました。 我が党は一貫してこのことをずっと訴えてきたわけですけれども、今や、やっぱり脱原発は止めようのない時代の流れだと思うんですね。安倍総理がそれに決断をされれば、国論は一挙にこれは決しますし、産業界も再生エネルギー開発に動くんだろうと思います。そのことの決断、なさいませんか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 原発については様々な御意見があることは承知をしております。 我々、二年前の福島第一原発の過酷事故を経験をいたしました。今後、自民党、公明党、与党としても政府としても、原子力発電の比率は低減していくという方針であります。 一方、足下の需要、現下の需要に対してしっかりと安定的にこたえていく、安定的なエネルギーの供給、低廉なエネルギーの供給をしていくという大きな責任もあるわけでございまして、今の状況のままであれば四兆円近い国の富が外に出ていってしまうわけでございます。もちろん、今委員が御指摘になったように、再生可能エネルギーについてもしっかりと国家的な、国家資源を投入して新たなイノベーションを求めていきたいと、こう考えている次第でありますが、今すぐ手に入っているわけでもございません。そしてまた、廃炉を進めていく上においても、いずれにせよ、今我々は、最終処分場は、これ必要なのは、今原発を止めてもそれが必要なのは変わりがないわけでございまして、それに向けて世界の知見を集めていくということもしっかりとやっていきたいと、こう考えているところであります。 いずれにいたしましても、三年においてベストのエネルギーミックスを作成、計画をしていきたいと、こう考えているところでございます。
○又市征治君 使用済核燃料はたまり続ける、その処分場も残念ながら決まらない、後世に危険と莫大な負担を押し付けるということの方が極めてやっぱり私は無責任だと思うんですね。早く決断をして、その方向に向かって今から準備をしていくという努力が求められるんだろうと思うんです。 そこで、今総理も自らおっしゃいましたが、五月二十日の決算委員会で、私の質問に総理は、できる限り原発依存度を低減させていく方向で検討したいと、こうおっしゃった。今そのこともお答えになったんだろうと思いますが、年内に策定を予定されるエネルギー基本計画には、当然これ、低減方向というのは入れられるわけですね。
○国務大臣(茂木敏充君) エネルギーの基本計画におきましては、特に安定供給、そしてコストの低減に重点を置いて政策の軸、さらには方向性を明確にしていく予定でありまして、現在、総合エネルギー調査会の基本政策分科会におきまして月三回、相当な頻度でありますが御議論をいただいておりまして、スリーEプラスSということで、安定供給、経済性、環境及び安全性の実現といった全体的な課題のみならず、原子力等の個別の課題についても議論を進めているところであります。 議論の中で、原子力の位置付けについては、分科会においては、石油依存、中東依存を引き下げる純国産エネルギーであること、燃料コストが低いこと、二酸化炭素を排出しない、こういった観点から引き続き重要なエネルギー源とすべきと、こういう指摘がある一方で、国民の信頼回復が必要なこと、高い安全性を確保するためのガバナンスの在り方などといった課題を解決しなければならないと、こういった指摘がございます。 そこの中で、年内をめどにこの取りまとめを行っていきたいと思っておりますが、基本計画におきましては、原子力も含めたエネルギー源ごとの特徴を明示し、全体として実現可能でなければいけない、同時にバランスの取れたエネルギー構成、これを追求していきたいと考えておりますが、エネルギー政策の全体の中で申し上げると、今総理の方から……(発言する者あり)総理の方からも答弁ありましたように、省エネルギーであったりとか再生エネルギーの加速的な導入、こういうことを進める、また、火力発電の高効率化等推進によりまして可能な限り……(発言する者あり)よく聞いてください、可能な限り原発依存度を引き下げていくと、これが全体の方向であります。
○又市征治君 長々とそんな答弁なんか要らないよ。総理が先にもう低減の方向とおっしゃっているから、そのことでいいですねと言っただけの話なんです。 いずれにしても、原発の依存度を低減していくと言う以上は、最終ゴールはやっぱり脱原発になるわけですよ。それがやっぱり原発事故の被災者への政治の私は最低限のおわびだろうと、こう思います。そのことだけ申し上げておきます。 次に、東日本大震災の復旧復興に多額の予算が投入されているわけですが、その資金は当然これは国民への増税等によって調達されるわけですから、被災地の復興に支出されなければ国民への背信行為だと言わなきゃならぬ。 ところが、この復興予算のうち約二兆円の流用が明らかになり、本委員会でも五月二十日に、この復旧復興との関連性を見出し難い支出について警告決議を行いました。検査院も十月三十一日の復興事業の実施状況等に関する報告で、一千四百一件のうち二三・二%の三百二十六件、予算現額で十五兆一千五百五十二億円余のうち九・五%の一兆四千四百九十億円余が被災地とは直接関係がない、こういうふうに指摘をしました。これはその後どのように是正をされたのか、まず伺います。 また、この被災地以外の予算流用について復興庁はどう総括されたのか、復興庁のやっぱり積極的関与が弱かったのではないかと、私はそう思いますが、この点、お答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(根本匠君) 本委員会における決議及び会計検査院報告において、委員お話しのように、復興関連予算について多額の事業費の繰越しや不用が発生しているということなどを踏まえて、復興関連予算の迅速かつ円滑な執行に努めるべきとの御指摘をいただいております。 今、使途の問題が御指摘ありましたので、まず復興関連予算の適切な執行についてという観点からお話をさせていただきたいと思います。 復興関連予算が被災地の復旧復興に直接結び付くとは考え難い使途に使われているという御指摘については、昨年十一月に、平成二十三年度三次補正予算及び二十四年度当初予算に計上された全国向け予算について、執行済みの支出を除く三十五事業百六十八億円について執行見合せなどを行ったところであります。加えて、現政権においても、平成二十四年度補正予算及び平成二十五年度当初予算の編成において、被災地域の復旧復興に直接資する施策のみを復興特別会計に計上する、これを基本として使途の厳格化を図りました。さらに、本年七月には、全国向けの基金事業について執行の見合せ、国への返還を要請しているところであります。 それからもう一点、事業費の繰越しや不用、これは主に町づくりや除染実施の計画策定について地元との調整に時間を要したことによって生じたものが多いと承知をしております。これらについては、私は、具体的な制度をいかに迅速に進めるか、これが大事だと思います。 例えば、住宅再建まちづくり、これについては、私の下に関係省庁の局長クラスを招集して、住宅再建・復興まちづくりの加速化のためのタスクフォースを設置をいたしました。住まいの復興工程表の公表と進捗の管理や、あるいは用地取得手続を画期的に短縮する用地取得加速化プログラムの策定、様々な加速措置を進めております。また、資材、人材不足などへの対応や、発注を支援するための被災自治体への職員派遣等を実施しております。 いずれにしても、復興は最重要課題の一つですから、復興の司令塔として、各府省の縦割りを排してしっかりと復興の加速化を司令塔機能を強化して図ってまいりたいと思います。
○又市征治君 時間がなくなってまいりました。本当は、被災地の仕事が遅れているという問題、これには、一面では自治体の職員の不足という問題もあるということで総務大臣にもお聞きをするつもりだったんですが、時間がもうなくなってまいりましたから、これは総務大臣、ごめんなさい、別の場所でお聞きをいたします。 そこで、厚生労働大臣に改めて伺っておきたいんですが、大震災を経験をして、保育所の保育士の配置が、ゼロ歳児三人に保育士は一人、そして一、二歳児は六人に保育士一人、三歳児は二十人に保育士一人の配置では、大地震ですよ、大津波が来ました、さあ火災が迫っているなどという、こういう事態を想定した場合はとてもじゃないが命を守れない、安全が守れない。少なくとも、一、二歳児六人を一人の保育士で守れるわけないでしょう、これ。三歳児二十人の命を守れるわけがない。こういう問題があって、私はそのことを何度も申し上げて、この配置基準の見直し、柔軟化というものの検討を何度も申し上げてきたわけですが、この問題は極めて重大な問題ですよ。 例えば、これは厚生労働省とは直接関係ないけど、文部科学省だけれども、幼稚園だって教諭一人で三十五人まで見ろと、こういうことなんですね。これで本当に人の命が守れると、政府も人間の安全保障も掲げるわけだけれども、このことについて、どういう一体、私は何回も申し上げてきたんだけれども、この配置基準の見直し、柔軟化検討ということをお願いをしてきたんですが、どう検討されているのか、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 四、五歳はたしか三十人に一人だったというふうに思いますけれども、この問題、まず、例えば災害等々に関しましては、火事か何か起こったときにはちゃんとそれこそ消火器を置いておくというようなことはあるわけでありますけれども、基本的には、やはり避難訓練ということが基本であろうというふうに思います。避難訓練を行うときに、やはりちゃんとした緊急マニュアル、これを作って、それを周知徹底、職員にしておくこと、それから、またあわせて、逃げるときに、消防署のみならず地域住民や家族の方々と連携した訓練、これ今、月に一回ぐらい行っていただくようにとお願いしておりますので、そういうことも含めてしっかり訓練をやっておくこと。 今の配置の問題は、今、子ども・子育て会議で保育の質の向上という意味でやろうということでございますので、そちらの方面から配置の方はいろいろ議論をしていただきたいというふうに思っております。
○又市征治君 さっき申し上げたように、さあ津波が来ましたというときに、ゼロ歳児は三人だから、一人おんぶして両脇に抱えて逃げれば何とか逃げれるんですよ。六人どうやって逃がすんですかと聞いているんですよ。だからこのことが重要だと、こう何回も申し上げているんですよ。 本当に、今おっしゃったように避難訓練頑張れば乳幼児の命や安全が守れると本気で思っているのかと。厚労大臣、私は、多分役人の側が書いたことをそのままお読みになったと思うけれども、本気になってやっぱりこれ検討してくださいよ。そういう意味では、本当に、人間の安全保障ということを唱える、そういう内閣であるならば、このことはしっかりやっていただく、このことを求めて、終わりたいと思います。
○委員長(金子原二郎君) 他に御発言もないようですから、本日の審査はこの程度といたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後六時十分散会