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185回国会参議院2013/11/26

経済産業委員会 第6号

発言数
231
登壇者
29
会派数
7
開催日
2013/11/26

会議録

大久保勉民主党・新緑風会

○委員長(大久保勉君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。  政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  産業競争力強化法案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣参事官吉川徹志君外二十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大久保勉民主党・新緑風会

○委員長(大久保勉君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

大久保勉民主党・新緑風会

○委員長(大久保勉君) 産業競争力強化法案を議題といたします。  本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

吉川ゆうみ自由民主党

○吉川ゆうみ君 おはようございます。自由民主党、吉川ゆうみでございます。どうぞよろしくお願いいたします。  産業競争力強化法ということで、まさにこのアベノミクスの第三の矢の三本目をこれから実行に移していくということで、全国、我が国の国民の期待、また産業界の期待は本当に大きいものであるというふうに思っております。私も、前職は金融機関で働いておりました。中小企業から大企業まで、様々な数多くの企業のお客様とお付き合いをさせていただいてまいりましたし、地方行政さんとともに地方の活性化、また、省庁さんと一緒にどうやったらこの国の活性化につながるのかということを考えさせていただいたという経緯がございます。また、私の地元三重県でも、多くの大企業、また中小企業、そして古くからの技術を持った企業がたくさんいるということで、そういった視点に鑑みまして今回の法案について御質問をさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。  まず、総論ということでございまして、この産業競争力強化法、まさに六月にできました成長戦略を具現化していくと、その第一歩であるというふうに理解しております。この成長戦略に関しましては、これまで本当に数多くの類するものが出されてきたのかと思っております。安倍総理も、また大臣も、いつも今回のものは今までのものとは違うというお話をしていただいておりますし、これまでも各種の御答弁でその違いをお話しいただいたのかと思いますけれども、改めまして、ここ参議院の経済産業委員会でも、今までのものと抜本的にどのような形で違うのか、また、このPDCAを回していくに当たって、私、実は民間におりましたので、民間企業ですとPDCAを回すのは当たり前、そして、ISOの審査員もしておりましたので、このPDCAを回していくということに重きを置いて今まで仕事をしてまいりましたけれども、この壮大なこれからの日本の経済を活性化していくというものをPDCAを回してそして実際に実行していくというのは、本当に難しいことではないかなと思います。どのような形でそれを実効性のある確実なものにされようとしていらっしゃるのか。  また、六月の再興戦略の中では、百八つのKPI出ていたかと思います。百八つのKPIは、もっと二〇二〇年、三〇年と長きにわたるところを目標とされていますけれども、まさにこの再興戦略と今回の法案のリンクというところでは、どのような形で六条の実行計画のところにリンクをされようとしていらっしゃるのか、この法案を実効性のあるものにするためにどのような形で御検討をされているのか、是非とも大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 吉川委員とは昨日も決算委員会で御一緒をさせていただきまして、また、この経済産業委員会でもいつも出席をされておりまして、ちょうど私が一期生だったころ、竹下登元総理から、茂木君、議員というのは存在することが一番重要なんだから、まず一つの委員会に所属をして必ずそこに座っていると、必ずみんながだんだん注目をする、こんな言葉を、先日来委員の活動を拝見しておりまして感じたところであります。  成長戦略を進めると。今必要なのは、単に紙でつくることではなくて、まさにそれを実行していく、同時に、実行するための仕組みというものをきっちり担保をしてそれを具体的に実行していくということだと考えておりまして、御案内のとおり、この法案におきましては、当面三年間に着実に実行していく内容を盛り込みました実行計画、これを策定して、毎年これにつきまして評価、進捗状況等をチェックする、そして必要に応じてこの実行計画自体も見直すと。まさに委員御指摘のPDCAサイクル、こういったものを回してしっかりと成長戦略を実行していくようにしております。  そして、成長戦略、このKPIにつきましては、二〇二〇年に実現する、二〇三〇年に実現する、委員御指摘のようにもう少し長いスパンでのものでありまして、こういった中長期の成果目標につきまして今回の三年間の実行計画ではそれをブレークダウンしまして、途中段階で、当面三年間はどこまでやっておかなくちゃいけないか、こういった具体的な施策の中身、スケジュールを明確にしたものであります。  したがいまして、実行計画の見直しのプロセスにおいては、KPIの達成に向けて実際に進んでいるのか、結果が出ているのか、もしそこまで至っていないんだったらどういう見直しが必要であるか、そういったことも確実にチェックをしながら中長期の目標も併せて達成していきたい、このように考えております。

吉川ゆうみ自由民主党

○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。今回の法案に対する国民の期待、産業界の期待は本当に大きいものであると思いますので、是非ともよろしくお願いをいたします。  それでは、続きまして、ベンチャー支援についてお伺いをさせていただきたいと思います。  今回の産業競争力強化法案、ベンチャーファンドを認定し、そしてそのファンドに出資する企業に税制上の優遇措置があると。八割が損金計上されるということは、これから金融機関ではなくていわゆる事業会社が出資をしてみようと、懸けてみようと思うときに当たってこの八割というのは大きいものがあるのではないかなと、そして企業の出資の後押しに必ずやなるのではないかというふうに思っております。  他方、もう一つの出資の、あるいはベンチャーファンドの支援措置として債務保証ということが挙げられているかと思います。私、金融におりましたので、何かリスクのあるものにお金を入れるときにその保証があるということは非常に意味のあることだと思っておりますけれども、他方、この手のファンドというものにそういった形で保証があるということは、一方でモラルハザードの問題を起こすことはないのかなということを少し危惧いたしましたので、その保証の内容についてお教えをいただければと思います。よろしくお願いします。

磯崎仁彦自由民主党経済産業大臣政務官・内閣府大臣政務官

○大臣政務官(磯崎仁彦君) 冒頭、吉川委員の方からお話ありましたように、民間企業で大企業あるいは中小・小規模企業、いろいろ支援をされてきたということで、是非ともその経験を活用して頑張っていただきたいというふうに思います。  今委員の方から御質問がありましたように、今回のこの産業競争力強化法案の中では、やはり今、日本においてはなかなかベンチャー企業の起業が少ないということで、やはりそれをどんどん増やしていくというのが大きな目標になっております。  そのためには、やはりそれを支援をしていくといいますか、出資をしていく認定ベンチャーファンド、これをやはり数多くつくっていく必要性というのは非常に重要だと思いますので、それに対して出資をしていく企業に対する税制優遇措置、これが重要だということでございます。  もう一つ、委員の方から御指摘ありましたように、この認定ベンチャーファンドが資金調達をする場合に、その資金調達を円滑にするために保証制度、これは中小企業基盤整備機構が保証を行うということでございますけれども、やはりこれも措置をしているというのはまさにおっしゃるとおりでございます。  この内容につきましては今後詳細を検討していくということでございますけれども、今考えている内容としましては、やはりベンチャーファンドが投資家から出資を募る間に必要となる運転資金、これは非常に短期間のつなぎ融資、一年程度を考えておりますけれども、そういった非常に限定された目的のために保証を行うというのが一つでございますし、もう一つは、やはり一〇〇%保証ということになりますとまさに委員言われるようにモラルハザードの問題が出てくるというふうに思っておりますけれども、これはこれからどれぐらいの割合にするかというのは検討していくところでございますけれども、五〇%、そういう程度というふうに考えておりますので、それをもって大きなモラルハザードが生ずるというふうには考えておりません。  以上でございます。

吉川ゆうみ自由民主党

○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。  金融の立場からいうと、本当に保証というのは有り難いものでございますのであれですけれども、今回の件に関しましてはモラルハザードはないような仕組みにされるということで理解をいたしました。  ただ一方で、このVC、ベンチャーファンドを増やしていかれようということに当たりましては、ベンチャーファンドの要件の緩和、あるいはより出資しやすいような、今八割でございますけれども、八割の八割なので実際は六四%だと理解しております。六四%でもそれなりのIRRが取れるということでお伺いをしておりますけれども、更に出資を後押しするようなより柔軟な政策に持っていっていただけると、より出資のインセンティブということが働くのではないかなというふうに思いますので、また御検討をお願いいたします。  他方、また、ベンチャー企業の支援について引き続きお伺いをさせていただきます。  私の知り合いにも多くのベンチャー起業家がおります。その中で、最近の話なんですけれども、ある人が自分でつくり、創業し、そして育てた会社をこれからの事業性を考えて売却をいたしました。その創業者利益を、例えば米国であれば新しいベンチャーに出資をしてそして育てていくというようなことがあるのかと思いますけれども、日本にはまだまだその土壌が育っていないと、残念ながらまた成熟したものがないということに鑑み、その株式譲渡益を新たにベンチャーに入れるということがなかなかできずに、自分の新たなステージを海外に移すことを決断し、東南アジアの方に移住を決断をいたしました。今度は東南アジアの方で新しいビジネスを始めていくということでございます。  米国であれば二兆円近い資金が、VCと同じぐらいの資金が同じように創業者から新しいベンチャーへと流れていくという流れがあるというふうに聞いておりますけれども、まだまだ日本はそのような土壌が育っていないと。  やはり成功した創業者、ベンチャーの起業家というのは、いろいろな知見、またマインド、そして見識であったり、そして社会貢献をしていきたいという気持ちを新しい事業を育てていこうというところに仕向けることは、非常にこれからの本当の意味での日本の産業競争力の強化、あるいは日本経済の活性化のためには有効なのではないかなと思います。また、今問題になっている事業承継の問題も、そういったことがうまく使えれば解決していく部分も多くあるのではないかなというふうに思っております。  我が国においてもエンジェル税制というものがあるのは十分承知をしておりますけれども、いろいろなところで話を伺いますと、まだまだ、申し訳ございませんが、使い勝手が良くないというような話を聞いておりまして、昨年も三十九件と、なかなかその件数も伸びていないというふうに聞いております。アメリカでありますと、例えばアップル、グーグルも個人の投資家によって支えて育ててもらってきたということがある中で、是非とも、今あるこのエンジェル税制、これから日本の中でそのような土壌を広げていくためにも、創業者、ベンチャーの起業家であったりあるいは個人の投資家が、より大きなお金を投資してより大きく企業を育てていきたい、そして世界に出していきたいと思わせるような実効性のあるものに是非していただければと思いまして、御質問をさせていただきたいと思います。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) アメリカも、こういったベンチャー企業、これが本当に本格化してくるのは一九八〇年代以降ということになってくると思います。むしろ、それまでは自動車産業であったりとかそういった基幹産業が強かったわけでありますけれど、八〇年代以降、集中と選択、こういったことを進める中で、まずはベンチャーキャピタル、これに対する様々な優遇措置をとることによりまして優れたベンチャーキャピタルが集まり、そしてそういった目利きによって新しいベンチャーを育成する、こういった流れの中でそれぞれの時代に世界を代表するような企業というのが生まれてきたんだと私は考えております。  もちろんエンジェル税制、これも今後委員御指摘のように充実していく必要があると思っておりますけど、まずはしっかりしたベンチャーキャピタルを育てる、こういったことが重要だと考えておりまして、今回はそういった認定制度も取り入れるということで、企業に対して目利きであったりとか支援能力、こういったベンチャーが育ち、そこに対してお金が入るようなシステムができればおのずとエンジェルも育つと、こういう流れが生まれてくるんじゃないかなと思っております。

吉川ゆうみ自由民主党

○吉川ゆうみ君 ありがとうございました。エンジェルのところも、あとアメリカの流れということをよく理解いたしました。まさに、本当にいいVCが育って目利きができることがこれからのベンチャーを育て、そして、そこで育っていくベンチャーがある、土壌があるからこそエンジェルも付くという流れかと思います。是非ともその双方の充実化ということを大臣、また政府の皆様にはお願いをできればと思います。よろしくお願いいたします。  次に、中小企業の活力再生についてお伺いをさせていただきたいと思います。  今回、中小企業の活力の再生のためには、地域における創業を支援する創業支援の体制整備、そして一方で、もう既にある中小企業の事業再生の支援強化という二つの措置があるかと思います。  創業支援の部分に関しましては、創業支援体制の整備、これから大きな創業をしようと、地方で頑張って起業をしていこうという企業にとってのインセンティブになるかと思いますけれども、一方で、その認定の組織をつくるに当たっては、小さな市町村、市町でもそういったことができるのか、あるいは民間の中でノウハウを持った人がいるのかという疑問はございますけれども、こちらは衆議院の方でも質問があったかと思いますし、この後同じく自民党の高野委員の方からも質問があるかと思いますので、私は重要性の指摘というところでとどめさせていただきたいと思います。  他方、私の方からは事業再生についてお伺いをさせていただきたいと思います。  金融円滑化法、今年の三月に期限切れました。これ、今まで産活法の中で中小企業の再生支援全国本部の機能を拡充して、これまでの産活法の中で設置をされておりました中小企業再生支援協議会による再生支援体制を強化していくと、全国単位でより見ていくというような措置を講じられようとされていると理解をしております。  ただ、同じような、産活法の中でも長きにわたり地方の中小企業の支援ということはされてきたわけでございまして、今回それを、今までの措置、どのような形で評価をされ、どれぐらいうまくいっており、うまくいっておりというのは、例えば具体的にこれだけサポートしましたよというだけではなくて、その中で実際にどれだけが再生に向かっており、そして、それらの今までの事業の評価を踏まえてこれからどういった形で今回の法案の中での新しい措置につなげていかれようとされているのか。是非とも私、本当に生きた、頑張っていらっしゃる中小企業さんの支援、再生支援をしていただきたいと思いますので、その辺りをお伺いさせていただければと思います。  一方で、世の中では何となく金融機関、貸し渋りであったりとか、金融機関の何となく私利私欲を重んじて中小企業いじめといいますか、をしているんではないかというような風潮をマスコミなんかでも多く聞くことがございます。  私、金融機関におりまして、本当に中小企業さんの支援、地方の企業さんの支援ということを銀行員、皆、心を砕いてやってまいりました。実際に私がおりました金融機関におきましても、現在、創業間もなくて赤字の企業であっても、事業の将来性を見込んで融資をしていこうじゃないかと。事業性、今大臣がおっしゃっておられましたような目利きの部分で見て、そして事業の応援をしていこう、そして赤字だけれども融資をしていこうじゃないかというような画期的な商品を作りまして、数百件のベンチャー、また中小企業の支援をさせていただいてまいりました。  他方、本当に小さな企業の皆様においても、何とか多くの、スピードを持って、そして貸出しがしやすいような形はできないものかというような仕組みをつくりまして、いろいろリーマンの後多くの金融機関さんがその仕組みから離れられる中、踏ん張って今でもやってきているというような背景がございます。  金融機関、貸出しのお金の原資は基本的には預金、預金者の皆様からの預金でございます。他方、貸出しに当たっては、自己資本比率であったり、あるいは引当金であったり、いろいろな制限の中で事業をしてきているという現状もございます。その中でより積極的に企業、特に中小企業の支援をできるように、一行だけの銀行、一つの金融機関だけのリスクではなく、先ほど申し上げました例えば信用保証でありますとか、そういったものをより充実させていただく。信用保証協会さんの保証もございますけれども、ちょうど抜ける層というのがございますので、そういったところへの保証を付ける。そういったより、金融機関だけがリスクを負うのではなく、制度として、多くの中小企業さんあるいは中堅企業さんの御支援をできるような抜本的な仕組みということを是非御検討いただければと思いまして、御質問をさせていただきたいと思います。

磯崎仁彦自由民主党経済産業大臣政務官・内閣府大臣政務官

○大臣政務官(磯崎仁彦君) 今委員からお話ありましたように、三月末で金融円滑化法が期間満了ということで、その後につきましては特に大きな融資上の問題は出ていないというのがまず私どもの認識でございます。  それと、これも御指摘ございましたように、産活法の下で全国の四十七の都道府県に中小企業再生支援協議会、これがありまして、これは地域におきまして、例えば再生計画の策定の支援であるとか、債権放棄、条件変更等のための債権者間の調整等をして非常に大きな役割を担ってきているというふうに思っております。これまでの数字等々を申し上げますと、これまで合計五千件以上の再生計画の支援を実施をしてきたということでございまして、これによって約二十七万人以上の雇用確保を実現をしたということでございますので、この中小企業再生支援協議会の役割というのはこれまでも非常に評価をすべき内容であるというふうに思っております。  今回、この法律の中で、先ほど御指摘ございましたように、この地方の協議会に対して助言を実施をしている中小企業再生支援全国本部という本部がございまして、この機能を強化するということが今回の法案の中にも盛り込ませていただいております。  一つは、各地方のこの協議会に対する評価を行っていくというのが一つでありますし、やはり地方の企業がこの地方の協議会に何かの相談をするということになると、どうしても、ああ、あの企業大丈夫だろうかという風評的なものが出てくるということで、その地方の協議会への相談ではなくて、直接この全国本部が自らその案件を受けるという、そういう意味での強化も図っているというのが今回の対応策ということでございます。  もう一つ、信用保証協会のお話ありましたけれども、これにつきましては、現行におきましては再生計画の作成段階、この期間におきましては、いわゆるつなぎの融資として事業再生円滑化関連保証という既存の保証制度があるわけでございますけれども、さらに今回はその再生計画の実行段階においても保証していくということで、経営改善サポート保証というものを新たに創設をして、これまで信用保証協会の保証の対象になっていなかった、そういう段階についても保証していくということを今回創設をするということを考えております。

吉川ゆうみ自由民主党

○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。  是非とも、この信用保証協会さんの保証という部分と、あるいは政府の中でも、例えば事業性のある部分のこういったものに関しては保証を付けていこうというような、中小企業さんあるいは中堅企業さんが金融機関からお金を借りやすいような仕組みを是非とも御検討いただければと思います。  あわせて、これはまた今回の法案とは違うんですけれども、今、中小企業の活力に関連いたしまして、小規模企業の振興のための基本法を検討されているかと思います。特に中小企業さん、この法案、法律に大変期待を寄せているところがございますので、今検討段階かと思いますけれども、より中小企業さんの支援に後押しになるような、現実に即した形での法律にしていただければと思っております。  続きまして、産業の新陳代謝の促進についてお伺いをさせていただきたいと思います。  今この産業の新陳代謝、本法案の重要な柱として位置付けられているかと思います。事業再編税制など非常に意味のある措置ではないかというふうに思っております。  その中で、グループの企業が再編を通じた競争力強化、また、それに伴う産業の新陳代謝や経済活動を一層活性化していくという観点から、例えばこのグループというところで、連結納税グループに加入する子法人ですね、これ繰越欠損金がある場合に持ち込みやすくするという仕組みをつくられると、よりこのMAといいますか、その子会社、子法人にしようというインセンティブが働くのではないかなというような思いもございます。  他方で、その子会社が、取得された場合に、それまで持っていた子会社の資産、これまでは時価評価をされるということがございまして、その時価評価によって簿価よりも今上がっているということが、含み益があった場合、それについては課税されてしまうというようなこともございます。  現行の制度においても一定の手当てということはなされているということは理解しておりますけれども、その資産についての評価方法、あるいはどのような形で持ち越すかというところについても柔軟な御対応をいただければもっと進むのではないかなというふうに思っております。  今、あと、連結納税グループの対象企業、一〇〇%持分の子会社、完全子会社が対象になるということがございますけれども、これを一〇〇%でなくても連結納税グループに入れることができるということであれば、グループ再編あるいはMAというところがより進んで、これからのいわゆる企業再生あるいは産業の新陳代謝が進み、よりグローバルに向かっても発信していけるような、そして日本経済が再生していくような形につながるのではないかというふうに思いますので、是非ともこの辺りについても御検討をいただければというふうに思います。これは政務官、お願いします。

磯崎仁彦自由民主党経済産業大臣政務官・内閣府大臣政務官

○大臣政務官(磯崎仁彦君) 今委員から御指摘ありましたように、企業の新陳代謝というのは今回も非常に大きな課題ということでございまして、事業再編を通じて競争力強化それから経済の活性化をしていくと、非常に重要なことだろうというふうに思っております。  その中で、複数の事業者によって事業を切り出して統合していくと、これに対して今回税制措置を盛り込んだわけでございますけれども、委員の方から今御指摘ありましたのは、いわゆる連結納税の際に欠損金あるいは資産の問題、それから、そもそも完全子会社、一〇〇%という、そういうお話がございましたけれども、これにつきましては、一つはやはり租税回避ということにつながらないかどうかということの検討が必要だろうというふうに思っておりますし、やはり一〇〇%から例えば八〇、七〇%にしたような場合には非常に複雑化ということもあるかと思いますので、そういった点での検討というのは必要だろうというふうに思っております。  それとともに、今回、複数の企業が事業を切り出して統合していくといったような場合には、当初、出資をする場合とともに、その後あるいは増資をしたりあるいは融資をしたりという、これもいわゆる引当金の対象になるということでございますけれども、そういった意味では、実質一〇〇%子会社ではない会社がいわゆる財務リスクを取るような仕組みを、実質今回の制度において一部委員の主張されるような効果をもたらしているということもあろうかと思いますので、そこは是非見ていただきたいというふうに思いますし、連結納税の制度につきましては、先ほど申し上げましたように、租税回避の観点あるいはその複雑化という観点の中で引き続き検討が必要かなというふうに思っております。

吉川ゆうみ自由民主党

○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。済みません、内閣府さんにもいらしていただいていたんですけれども、時間になりましたので、これで質問を終わらせていただきたいと思います。  ありがとうございました。

高野光二郎自由民主党

○高野光二郎君 おはようございます。自由民主党の高野光二郎と申します。今日は質問の機会をいただきまして、本当にありがとうございます。頑張ってやりますので、よろしくお願いします。  実は、私は三年前の参議院議員選挙に出ました。しかし、民主党に破れまして、三年間一日も休まず、本当に一日も休んでいません、正月も夏も休まず地域地域を徹底的に回ってきました。そういった状況の中で、今回の自民党政権に対しての県民の経済対策に対する期待、これは本当に強く重いものであるというふうに考えております。  とりわけ、大企業よりもやはり中小企業・小規模事業者、そして経済戦略、成長戦略といっても、どちらかといったら産業分野別にしっかりと支援をしていただきたい、それが地方の声だと私が受け止めた三年間でございました。そういった観点から御質問をさせていただきたいと思います。  まず、民間投資、新陳代謝の促進といたしましてお伺いをいたします。  生産性向上を促す先端設備導入、生産ラインやオペレーションの刷新、改善のための設備投資について即時償却又は五%の税額控除を認める、またオペレーティングリース手法を活用して、設備導入の促進法人がリース会社と保険契約を結び、企業側が先端設備をリースで導入しやすくなる、税制上の優遇措置と併せて、私は画期的なことだと思います。  二〇一三年六月に閣議決定をされた日本再興戦略では、二〇一五年までに七十兆円という民間設備投資を目標に掲げております。この目標達成には、内閣府の国民経済計算によりますと、毎年三・八%の平均的投資拡大が必要となります。バブル絶頂期の一九九〇年九月の設備投資の伸び率は一〇・八%でした。リーマン・ショック後の二〇〇九年九月はマイナスの一七・三%と落ち込みました。日銀の九月の設備投資計画は対前年で三・三%の伸びということなので、もう一息といったところでしょうか。  しかし、我が県、高知県の設備投資の平成二十四年度の設備投資実績に対して、平成二十五年度計画はマイナス四割減というのが現状でございます。高知県に限らず、地方では、一部業種で改善は見られるものの、アベノミクス効果が波及しているとは言える状況ではありません。  景気好転の果実を早く地方に届けることも我々の仕事であると考えます。地方の中小企業は、設備投資の必要性は感じているものの、内部留保などほとんどありません。また、企業の大きさや形態は様々です。そういった企業に対してより手厚い税制を優遇措置に加え、設備投資促進のための補助金制度の創設や継続も必要になるのではないかと考えます。  民間投資、いかに投資マインドに対する慎重姿勢を転換できるか、投資へのインセンティブを上げられるかということであろうと思います。この産業競争力強化法において、設備の即時償却又は五%の税額控除やリース方式の活用で、中小企業や小規模事業者の方々が設備投資をしようという意欲や実行に導けるのか、中小企業・小規模事業者、各種団体、全国組織、地方組織などから意見聴取をすべきであると思いますが、どのように対応してきたのか、お伺いをしたいです。また、聴取をしたなら、ニーズの高いリクエストは何だったのか、どのように中小企業の実情、現状を把握をされているのか、お伺いさせていただきます。

松島みどり自由民主党経済産業副大臣

○副大臣(松島みどり君) 高野委員、今自らおっしゃいましたように、三年間、高知県、広い広い圏域を本当にくまなく歩かれて、いろんな声に耳を傾けてこられたことと思います。  我々の現在の使命は、このアベノミクスの成果を全国津々浦々に、そして、大企業だけでなく中小企業の皆さん、小規模事業の皆さんにも納得していただける、やっと良くなったと言っていただける、一日も早くその日を迎えることが仕事だと考えております。そうした中で、産業競争力強化法も制定を目指しているわけです。  今委員がおっしゃいました地方の声、あるいは中小企業の声をどのように聞いているのかという点でございますが、高野委員も御出席されたと伺っております、内閣府が全国の十四か所で地域経済に関する懇談会というのを開いて、いろいろな声を伺っている。その中で、高野委員の場合は、高知市で開催された十一月十一日に御出席されたと伺っております。私ども経済産業省でも、中小企業庁がちいさな企業成長本部というのを全国で、第一弾は二十一か所、そしてその後十六か所、今展開しているところです。  私自身も、北海道の旭川市に参りまして、ここで生の声を、例えば国内では出荷しないで海外にだけ出している日本酒メーカーですとか、あるいは旭川ラーメンを、旭川でも店舗展開しているけれども東南アジアに進出もさせている、そういった小さいけれども頑張っている企業、そろそろ小さな企業というよりは中小企業の中核になりつつある企業からもお話を伺ってまいりました。  さらに、中小企業庁の中で、小規模な会社の皆さん、最初個人経営やってきて、それから個人会社として経営し始めて人を雇うようになってお店を展開する、そこでいろんな壁にぶつかった、そういうことも伺ってまいりました。女性の方で、おんぶひも、赤ちゃんをおんぶする、おんぶの代わりにだっこですね、今は、だっこひもって、こうやってするための、これ、一人、二人で生産を始めてそれからどんどん広げてこられた方の悩みなども、少し大きくするところで資金がショートする、そういった話も伺ってまいりました。  この産業競争力強化法におきまして、さっき御指摘のありました設備投資への期待というか対策でございますが、これまでにも中小企業投資促進税制というのはありました。これは一年間に三万七千件、中小企業や小規模事業の皆さんが使ってこられましたが、これを一段と拡充してまいります。  どのような拡充かと申しますと、一つは即時償却というのを初めてこれを可能にする。即時償却か、あるいは選択として、資本金が三千万円以下の小さな会社の場合には税額控除一〇%、これまで七%でしたが一〇%、設備投資したお金の一割を、税金が戻ってくるというか税金をおまけしてもらえる、そういう仕組みにして、ややそれよりはちょっと大きな、資本金が三千万円を超して一億円以下というところは七%、そして普通並みに大きな会社は五%というふうに段階を付けてまいります。  これによって、これまでどうしても、何か設備投資というと物づくりの会社、製造業の会社のイメージが強かったんですけれども、例えば飲食業で冷房を取り替えようとか、あるいはパン屋さんが大型のミキサーでパンをこねるそういう機械を入れようとか、そういう、製造だけでなしに飲食店とか、飲食店は冷凍庫の買換えとかそういったものにも使っていただけるように、是非、委員の皆様方からも周りにPRをしていただければと思っている次第でございます。  この投資促進税制は、拡充することに当たっては、全国の商工会を始めとする中小企業の団体の皆さんにいろいろ御意見を伺って、そのように差を付けるとか即時償却のやり方も盛り込む、そういうふうに決めてまいった次第でございます。

高野光二郎自由民主党

○高野光二郎君 松島副大臣、大変丁寧な御答弁ありがとうございました。  本当に、政府、経済産業省を含めて、内閣府がそういった地域の中小企業者の皆さんに直接政策を見ていただいて、分かっていただいた上で御意見をいただくという姿勢は僕は本当にすばらしいと思いますし、これは、またこの計画は見直しもあるので、そういったときに生かしていただきたいと心からお願いを申し上げます。ありがとうございました。  済みません、ちょっと時間がありませんので、大臣、大変恐縮ですが、肝煎りの質問がありますので大臣の質問を先にさせていただきたいというふうに思っております。  それは、ものづくり補助金であります。このものづくり補助金、皆さんも御承知のように、非常に地方や中小企業ではニーズが高いものでございます。政権交代後、アベノミクスの二本目の矢であります機動的な財政出動として、中小企業庁がものづくり補助金、今春の場合、約一千億円で創設をいたしました。第二の矢であります機動的な財政出動と言われると、公共事業ばっかり、建設、建築ばっかりというようなイメージではなくて、実際はこういった中小企業庁がしっかりと中小企業の新しい起業を支えていた、私は非常にこれを評価をいたしております。  この中身でございますが、一千五百万円までの設備に最大で一千万円補助する。大変有り難いです。全国で二万三千九百七十一社が応募をし、一万五百十六社が交付を受けました。ちなみに、我が高知県でも百二十四件が申請をして五十六社採択をいただきました。ありがとうございました。  この事業により、設備投資意欲を喚起させるとともに、新たな経営戦略を立てて経営革新を進めようと、企業自体のやる気や活力にも確実につながっております。直接的には地域の機械受注につながり、それが今度は経済発展、経済成長につながってまいります。また、経済産業局や県、企業団体、中小・小規模事業者の企業の連携や協力がこれによって進むことにより、発展的な波及効果も望めます。  先般、十一月十一日に、内閣府西村副大臣に高知県までお越しをいただきました。高知県商工会議所連合会、高知県中小企業団体中央会、高知県経営者協会、四国銀行と、地域の経済団体の関係者の方々と懇談会を開催していただき、この中でも非常にものづくり補助金の要望が強かったです。その際、西村副大臣は、御発言の中で、ものづくり補助金の継続、拡大の要望に関して、現在、中小企業庁の職員が全国を回ってヒアリングをしている、高知県の要望も伝えます、二十二分野だけではなくて食品加工業のニーズが非常に強かったです、上限の話を含めて、年末の五兆円の経済対策の中に一定規模でもものづくり補助金を入れたいと思うと、大変有り難い御発言もいただいたところです。  このものづくり補助金のような、地域から本当に歓迎をされている制度、補助対象の分野を拡大して継続することによって産業活性化の底上げにつながると考えますが、いかがとお思いでしょうか。でき得れば、緊急経済対策としての補正予算が今までございましたが、来年度の一般会計予算なんかにはできないでしょうか。  この質問を、前向きな御答弁を茂木大臣にお願いしたいと思います。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 恐らくこのものづくり補助金、全国一万社を対象にということで、応募の件数、それから実際の採択の件数、委員の方から正確な数字をお示しをいただきましたが、高知県は全国平均と比べても高い採択率になっているんじゃないかな、こんなふうに思います。  実は、我々が昨年の十二月の二十六日、政権に就きまして、最初にやった仕事、これは、ヨーロッパの財政状況がまた悪化する懸念がある、新興国の成長も若干弱含みになっていると、こういった中で、どんな状況にあっても日本経済の底割れを起こしてはいけないということから、緊急経済対策を組むということでありました。  御案内のとおり、十兆円規模の補正予算、経済産業省だけでも一兆二千億、過去で最大レベルの補正を組んだわけであります。そして、この一兆二千億の中の約半分、五千四百億が中小企業そして小規模企業を応援するための施策でありまして、その一つが、町工場での物づくりを応援していこうという観点から、委員御指摘いただきましたように、全国一万社を対象にしまして、その試作品開発について三分の二まで支援をしていくということで、地域における町工場の優れた技術が具体的な事業として花開くと、こういったことを応援してまいりました。  実は、高知県もそうだと思いますが、全国でこの事業、非常に高い評価を受けておりまして、今年の二月に発足をしましたちいさな企業成長本部におきましても、この事業の継続実施、そして対象分野の拡大、支援額の拡充につきまして多数の御要望をいただいているところであります。  さらに、今年の夏の参議院選、我々が選挙公約掲げておりますが、そのJ—ファイルの中でも、「ものづくりを支援する補助金を倍増させる」と、こういったことで我々としてお約束をしているわけでありますから、補正予算もあります、本予算もあります、様々な形でこの事業をしっかりと拡充をして、日本経済全体四百二十万の中小企業、特にそこの中でも九割を占める小規模事業者、まさに地域の経済、そして雇用を支える柱であります。こういったところが元気になるような施策をしっかりと取ってまいりたいと考えております。

高野光二郎自由民主党

○高野光二郎君 ありがとうございます。大変有り難いです。  今、中小企業はこういった補助金があって、それを無駄に使うとか、申請書をうまく書いて何とかもらっちゃろとか、そんなことを思っている中小企業は本当いません。一生懸命頑張って、ただ口を開けているんではなくて、そういった支援があれば、なおもう一歩新しい設備投資をして、地域の雇用をつくって地域経済に還元をするという方がほとんどでございます。是非ともよろしくお願いをさせていただきたいと思います。  次に、また茂木大臣にお願いをさせていただきたいんですが、今求められているのは、アベノミクスの効果を全国四百万の中小企業・小規模事業者に行き届かせ、我が国の屋台骨たる中小企業・小規模事業者の皆様の活力を最大限に引き出すことであります。それこそが我が国の産業競争力の強化に直結するのではないでしょうか。  政府は今、投資減税措置等で七千三百億円程度の減税を見込んでおられますが、中小企業・小規模事業者の方々にとっては、その反面で、電気代の高騰、資材の高騰、仕事に明るさが見えても職人が手配ができない、消費税の価格転嫁等様々な問題を抱え、非常に不安定な状態でいます。経営者にとってはプラスの部分もあればマイナスの部分もある。しかし、それがなかなか見えてこない。それをどのように経営者としてバランスを取っていくのか、そういったことが先行きが見えないことがございます。  マクロの経済政策からミクロのきめ細やかな中小企業・小規模事業者政策が求められていると思います。  今後、茂木大臣の強力なリーダーシップを発揮され、地方の中小企業・小規模事業者をどのように応援をしていくのか、支援をしていくのか、今後の取組と方向性について大臣のお考えをお伺いします。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 大きく方針、それから法律、そして具体的な税制を含めた措置についてお話ししたいと思うんですが、先ほども御紹介を申し上げましたちいさな企業成長本部、この二月に立ち上げまして、全国二十一か所で中小企業、小規模企業、こういった企業を経営されている皆さんの生の声、本当に様々な課題であったりとか問題点、こういったこともきめ細かく吸い上げてまいりました。そして、今年の六月に行動計画作ったわけであります。この行動計画は、事業者にやってもらうことだけではなくて、国がやること、さらには認定支援機関がやることと、それぞれの役割も明確にするといった形で行動計画作りましたが、大きく四点、一つは地域のリソース、様々なリソースがあります、こういったものをフル活用していく、それから中小企業においても新陳代謝を進めていく必要がある、さらには戦略市場に進出をしていく、同時に中小企業の国際展開、こういったものも支援をしていきたいと。  実は今年、世界八か国、十か所に中小企業が海外展開をする、これを支援するためのプラットフォーム、ブラジルのサンパウロであったりとかベトナムであったりとかミャンマーであったりとか、アフリカにもつくってまいりました。なかなか、大企業と比べると、現地での情報が不足をする、実際に商品の働きかけも、セールスマンが出ていってやりにくい、そういうところに対してワンストップで様々なニーズにこたえられる、こういった仕組みも現在つくっているところであります。  同時に、法律ということで申し上げると、この通常国会におきまして、小規模企業関連の法案、これを八本まとめまして小規模企業の活性化法案、成立をさせていただきました。例えばここの中では、中小企業基本法にあります、その中に小規模企業の役割、こういったことも明確に書き込みをさせていただきました。  現在、中小企業政策審議会の中に小規模企業基本政策委員会、これを設置いたしまして、小規模事業者の振興のための基本法の制定に向けて検討を鋭意進めているところであります。是非、基本法の制定進めてまいりたいと思っているところであります。  そして、具体的な政策についてでありますけれども、今日が十一月の二十六日ということで、安倍政権が成立をしましたのが昨年の十二月の二十六日ですから、ちょうど十一か月ということになるわけでありますけれども、これまでの対策によりまして、まだ不十分ですが、中小企業・小規模企業者の業況感、これも改善傾向にあります。業況判断のDI、これは、二〇一二年の十月—十二月期と二〇一三年の七—九月期、比較をいたしますと、六ポイント改善、こういうことにはなっております。  さらに、こういった景気回復の実感といったものを中小企業の皆さん、小規模企業の皆さんに持っていただけるように、中小企業の投資促進税制、これも大幅に拡大、拡充しまして、三千万以下のところにつきましては七%から一〇%、三千万から一億につきましても七%を適用する。よりインセンティブが高く、そしてより広い範囲をカバーする、こういったものにさせていただいたところであります。  さらには、新たに来月作ります経済対策におきましても、中小企業・小規模事業者が成長分野に参入をしていく、その投資補助金、こういった施策も盛り込みたいと思っております。こういったことを、政策の方針、そして具体的な法律、さらには予算、税制措置、総合的に組み合わせることによりまして、全国津々浦々の中小企業、小規模企業の皆さんが景気回復の実感を持って具体的に業績が改善する、こういった状況につなげていきたいと考えております。

高野光二郎自由民主党

○高野光二郎君 御答弁、御丁寧にありがとうございました。  先ほど大臣がお示しされました小規模企業の基本法案、是非成立を目指して、我が委員会では商工会の出身の松村先生、宮本先生、大変力を入れられておられます。今まで国は中小企業といって中小企業で一まとめに見ていたような状況を、十年前からそういった状況を、やっとここ最近になって小規模事業者のことまで見てくれるようになった。非常に意義があることだというふうに思います。私も全力になって、微力ではございますが頑張っていきますので、今後とも御指導よろしくお願いします。  以上で終わります。ありがとうございました。

直嶋正行民主党・新緑風会

○直嶋正行君 どうもおはようございます。民主党の直嶋でございます。  今日は産業競争力強化法案の審議でありますが、これはもちろん安倍政権の日本再興戦略の重要な法案というふうに受け止めております。安倍総理も先日の所信表明演説の中で、産業競争力強化法案を成長戦略の中心としてお触れになっておられました。  しかし、ちょっと冒頭から申し訳ないんですが、内容を見まして、本当にこれが新たな投資や需要、雇用、賃金を生み出すことにつながっていくのか、やや力不足ではないかなという思いもいたしております。今日は、そういう疑念を晴らすことも含めて、茂木大臣から御答弁をちょうだいできればと思います。  まず、法案に入る前に、日本再興戦略について幾つかお聞きしたいと思うんですが、その前に、この法律は衆議院で修正をされております。第六条関係について、実行計画に係る国会報告等の追加がなされております。これは私ども民主党の方から提案をさせていただいて、与党の皆さんにも受け入れていただいて修正がされたわけであります。  これによって、国会も含めて幅広く、先ほど来お話しのPDCAサイクルを回していくということで共通の認識ができるのではないかと、そのようにも思っておりますが、この修正について茂木大臣がどのように受け止めておられるか、お伺いをしたいと思います。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) この成長戦略、内容はもちろんでありますが、その実行に向けた計画や進捗状況等についてしっかりと国民の皆さんにお知らせをしていくということが極めて重要だと、そのように考えております。  そこで、この法案には元々成長戦略を確実に実行するため当面三年間に実行していくべき施策を盛り込んだ実行計画、これを策定することとしておりまして、この実行計画を毎年一度、進捗及び実施の効果、政府として評価をし、場合によっては必要に応じてこの実行計画を見直すとともに、施策の進捗状況と併せて評価の結果を公表する新たな仕組みを盛り込んでいるところであります。  その上で、この実行計画に基づく施策の進捗状況及び施策の効果について国会に報告するという仕組みを盛り込むよう衆議院の方で法案の修正をいただいたところでありまして、政府としてもその趣旨に即して適切に対応してまいりたいと、そのように考えております。

直嶋正行民主党・新緑風会

○直嶋正行君 よろしくお願い申し上げたいと思います。  それでは、日本再興戦略について幾つか全体的なことをまずお伺いしたいと思います。  私もこの日本再興戦略を拝見をいたしました。それで気が付いたのでありますが、実は東日本大震災の復興についてこの再興戦略の中では全く触れておられません。一方で、総理も国会での答弁等で被災地の復興なくして日本の再生なしと、このようにも発言されておりますし、私どもが政権時代に作りました野田内閣の日本再生戦略もこの福島の復興というのをまず一番に掲げておりました。  そういう意味で言いますと、総理の御発言も併せて、あるいは日本の現状を考えますと、安倍政権においても被災地の復興は日本再興戦略の一丁目一番地でなければならないんではないかと思うんですが、どうして入っていないのか、あるいはあえて加えていない理由についてお答えを賜りたいと思います。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 安倍政権、この東日本大震災からの復興、これを最優先の課題として取り組んでおりまして、根本復興大臣いらっしゃいますけれども、全大臣が復興大臣のつもりで各施策に取り組むようにと、こういう指示も受けておりますし、先日の臨時国会での所信表明演説におきましても、直嶋議員御指摘のように、総理が、被災地の復興なくして日本の再生なしと明確に語っているわけであります。  御指摘のように、日本再興戦略自体に東日本大震災からの復興、位置付けておりませんが、この日本再興戦略と同じ日に発表いたしました、閣議決定をいたしました経済財政運営と改革の基本方針におきましては、日本再興戦略の基本設計とともに被災地の加速、これを大きな柱として明確に位置付けておりまして、日本再興戦略はもちろん進めます、そして被災地の復興の加速も進める、二頭立てでしっかりとやっていきたい。同時に、日本全体が経済的にも良くなる、こういったことによりまして、被災地の復興も進む、こういう側面も含めて今後の取組も進めていきたいと考えております。

直嶋正行民主党・新緑風会

○直嶋正行君 今御説明いただきまして、二頭立てということなんですが、やはり日本の経済の復興あるいは再生ということを考えますと、やはり被災地がきっちり立ち直って発展をしていくということはもう必須だと思うんです。私どもはそういう意味で一体的に考えさせていただいたんでありますが、入っていないからどうだという議論を余りやっても意味がないかもしれませんが、私はここは大事なポイントだというふうに思っています。被災地の出身の増子議員も今隣にいらっしゃいますけど、不思議だなとこの間も二人で話したばっかりです。是非、一体的に被災地の復興も進めていただくように私の方からもお願いを申し上げたいと思います。  それから、もう一点、この日本再興戦略について非常に基本的な部分なんですが、実は今、我が国の課題の一つがエネルギーの問題なんですね。特に電力であります。私どもも、いわゆる成長戦略を取りまとめる際には、やはりエネルギー基本計画を作った上で、それと整合性も取れるように成長戦略を作ってまいりました。しかし、今回は、日本復興戦略は実はそのエネルギーの基本のところがないままに取りまとめられたと、このように思っております。  エネルギー政策というのはやはり経済社会の根幹でありますから、エネルギー政策の裏付けがない成長戦略というのは、これは言わば根なし草になってしまう可能性があります。今そうだと申し上げているわけではありませんが、そういう感がございます。  先日、IEAが世界エネルギー展望二〇一三という長期見通しを出しました。大臣も御承知だと思うんですが、この中でも、実は二〇三五年の話なんですが、日本はエネルギー価格の上昇で輸出のシェアを四割失うと、こういう見通しが述べられております。  したがいまして、この復興戦略をどのようなエネルギー政策に基づいて作成をされたのか、この点をお伺いしたいと思います。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) エネルギー基本計画につきましては、委員も御案内のとおり、現在、総合資源エネルギー調査会におきまして鋭意議論も進めていただいておりまして、年末には取りまとめということで予定をいたしております。  ただ、このエネルギー基本計画が現段階で固まっていないということと、日本再興戦略にエネルギー政策が入っていないということにはならないと考えておりまして、実際に日本再興戦略、よく御覧いただきますと、エネルギー分野で当面取り組むべき課題として、電力システム改革、安全性が確認された原子力発電の活用、高効率火力発電の導入、LNG調達コストの低減等々の施策を盛り込み、実際に電力システム改革につきましても第一弾の法案、この国会で成立をさせていただきました。着実に一つ一つの改革を進めていると思っておりまして、現下の状況でこういった電力需給の安定、安定供給に万全を期す、そして同時に、御指摘のように、このエネルギーコストを下げる、こういう観点が極めて重要だと思っておりまして、それと成長戦略、きちんと連携をしながらやってまいりたいと思っております。

直嶋正行民主党・新緑風会

○直嶋正行君 例えば、電力システムの改革というのは、私ももちろん重要なことだと思うんです。しかし、やはり経済政策というか経済計画といいますか、これはやはりマクロ的なものでありますから、エネルギーを量的にどういうふうに確保するかとか、あるいは価格がどうなるかということがやはり非常に大きな変動要素となってくると思うんです。ですから、大臣には、この年内にお決めになる基本計画とやはりこの復興戦略との整合性というのを是非きちっと取っていただきたい。でないと、やはりちぐはぐになるとまずいと思うんです。そういう意味で御指摘をさせていただきたいと思います。  それから、もう一点確認させていただきたいんですが、この日本再興戦略においては、マクロ経済の成長目標を名目で三%、実質で二%、これは今後十年間の平均ということで作成をされております。実は、さっき申し上げた我々が政権時代の成長戦略も同じ数字を掲げました、名目三%、実質二%です。そして、この数字を決めるときに、私どもが議論をして、目標としてなぜこういう成長が必要かということを決めた背景には、やはり人口減少と少子高齢化が進展している我が国において、将来、社会保障制度を安定させていくためにもこのぐらいの成長率がなければいけないと、こういうある意味で明確な目的意識を持ってこの数字を掲げました。  今回、安倍内閣でお作りになったこの再興戦略の成長率目標が何を目指すものなのか、実はよく分かりません。明確に書かれていないと思います。したがって、まず大臣に、この三と二という数字は何をやるための数字なのか、つまり三%、二%を達成した先には日本の経済や社会がどうなっていくのかという点について是非ここでお示しをいただきたいと思います。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 我々の目標値、デフレからの脱却を図っていく、そして日本経済、自律的そしてまた持続可能な成長軌道に回復をする、そのために必要な数字、こういったことでお示しをしてございます。  物価目標につきましても、今、アベノミクスの第一の矢であります大胆な金融緩和を中心にいたしまして、目標達成に向けましてかなりな進捗が私は見られると、このように考えております。  また、GDPの成長率見ましても、昨年の七—九の数字、これがマイナスの三・七に対しまして、我々が政権に就きまして、今年に入り、一—三月期がプラスの四・一、そして四—六月期がプラスの三・八、さらには七—九月期もプラスの一・九という形でありまして、着実に経済政策の効果、私は生まれてきていると思っております。  もちろん、こういった目標値を設定するに当たりましては、委員が御指摘のような少子高齢化社会の中での労働人口の減少の問題であったりとか、我が国を取り巻きますエネルギー制約等々様々な要因、さらには海外におけますリスク、同時に、アジアの成長を我が国の成長に取り込む、こういったオポチュニティー、様々な要素を勘案した上で設定をさせていただいた数字であります。高い目標でありますが、この十一か月の推移を見た限りにおいては着実に改革は進んでいる、このように考えております。

直嶋正行民主党・新緑風会

○直嶋正行君 経済が回復軌道に乗り始めているといいますか、現状良くなっていることは、私もいいことだというふうに思っております。  問題は、この成長の成果をどのように、日本の経済、社会を設計していくといいますか、それに活用していくかということがやはり政治の役割として問われてくるんではないかというふうに思っておりまして、ここら辺が少し安倍政権のお考えと私どもの考えているところの違いかなというのは率直に感じております。  今大臣がお話しになったように、この間、日本の経済が良くなっていることは私どもも十分承知をしておりますし、これを本物にしていくということは非常に重要なことだというふうに思っております。  それで、その観点から次にお伺いしたいんでありますが、我が国がずっとデフレに落ち込んでなかなか抜け出せなかった。今も数字、大臣の方から御説明がございました。そういう形でプラスに転じているわけですが、日本経済の成長を阻んでいる最大のものは、やはり国内における需要不足だというふうに思います。  今の日本経済というのは、やはり日本経済が成長してきた時期とは違いまして、かつては、投資をすればその投資が次の投資を呼んで新たな需要をつくり出していくという、いわゆるいい循環といいますか、好循環を維持して日本経済も成長してきたんですが、最近は、なかなか設備投資をしても需要につながりづらい、需要を生み出せるということにはなりにくいというのが今の日本経済の姿ではないかなと。  したがって、やはり政策を考える際に、どうやって需要を生み出すかということも併せて考えていかなきゃいけないと思うんです。例えば、過去の例で少し申し上げますと、規制改革をすることによって、例えば宅配便というのが非常に大きな需要を生んで大きな産業として発展しましたし、ある意味では携帯電話もそうかもしれません。国の電波の規制改革で新しい需要が生まれて発展をしたというふうに思っています。  したがって、生産性を高めていって、投資をして生産性を高めて企業の競争力を強化するということは重要なことなんですが、それだけでは、世界七十億の需要は取れるのかもしれませんが、国内の需要の創出にはなかなかつながりづらい面があるというふうに思います。  今日、ちょっと後でいらっしゃるということなんですが、甘利大臣も衆議院の答弁で、社会的課題を逆手に取って成長戦略を実行するんだと、こういうお考えをおっしゃっていますが、例えばそういうものからいうと、推察しますと、例えばシルバー市場とか、医療、介護の分野とか、そういうところの潜在需要の掘り起こしを考えておられるということが推察できるわけですが、大臣、どのようにしてこの国内の需要を拡大をしようというふうに考えておられるのか、そのお考えをお示しをいただきたいと思います。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 確かに、日本の高度成長期、言ってみると、企業が生産性を向上すればそれが国内需要の拡大につながったと、こういう時代であったかと思います。ちょうどクラウンが出ましたのが昭和三十年だと思います。純国産車を造る、大衆自動車を造るということで、その後、コロナそしてまたカローラが販売をされると。先日、豊田英二名誉会長がお亡くなりになりました、百歳で。あの時代、やっぱり当時の企業家、そして車を造る仕事に携わるあの方々の情熱というのは私はすばらしかったんだろうなと、こんなふうに思っております。そういった中で、やっぱりかつては賃金が上がったんですね。ですから、いつかはクラウンという言葉が生まれたわけです。そして、いつかはカラーテレビが欲しいと、こういうふうにみんなが思い、そしてそれが現実になってきたわけなんです。  ところが、今は所得が上がらないというところに一つの問題があるんだと思っております。ですから、我々は、企業収益が賃金の上昇、所得につながり、それが消費の拡大を生んで更なる投資を生み出すと、こういった好循環をつくっていきたい、そんなふうに考えております。  同時に、やはり見たことないものは消費者というのはなかなか欲しがれないと。ぼうっとしたイメージではあります、しかし、実際に、じゃ、豊田英二さんが想像したようなきん斗雲のような車、まだできておりませんけれども、いつかそういう車ができたときに人は私は欲しがるんだと思います。  そういう技術を具体的な事業につなげていくということを考えたときに、今、日本の経済の置かれている、企業の置かれている状況、それは一つにはやっぱり過小投資の問題がある、過剰規制の問題がある、さらには過当競争。こういった三つのゆがみを是正することによって、もっと企業の創意工夫の中から新しい商品やサービスが生まれる、消費者にとって見たことある、見ることができる、そういった商品も生まれてきて、それに対して購買意欲が湧くと。  両側からの取組が必要だと、そんなふうに思っておりまして、まず、賃金の引上げ等々につきましては、政労使の会議等々を通じながら我々としても企業側にも前向きな対応、働きかけを行っているところであります。そして、後者の、企業から新しい創意工夫やチャレンジが生まれてくるための仕組みづくり、まさにそれが今御審議をいただいておりますこの産業競争力強化法案だと、このように考えております。

直嶋正行民主党・新緑風会

○直嶋正行君 今の大臣の御答弁で、ありがとうございました、丁寧に答弁していただきました。  なかなか、この需要を生み出すというのは、政治家や役所が考えるのは難しいんですよね。ですから、私もかなり難しいことをお話ししているなと思いながら質問はしているんですが、それくらいなかなか今は新しいものを、需要を生み出すというのが厳しい時代だというふうに思います。  したがって、今お話しのように、新しい投資を増やしていくということなんですが、やはりもう一つは、お触れになった賃金の上昇と購買力を高めるということだと思うんですが、国民の皆さんの購買力をどう高めていくかということが重要なポイントになると思うんですが、これはちょっと、あと数分すれば甘利大臣来られると思いますので、是非、茂木大臣に甘利大臣も交えて少し議論をさせていただきたいと思います。  それで、ちょっと話題が変わりますが、この法案の中身の方に入ってまいりたいと思うんですが、企業の立地競争力の強化についてお伺いしたいと思うんです。  日本再興戦略を拝見いたしますと、二〇二〇年までに、世界銀行のビジネス環境ランキングというのがあるんですが、これで日本が現在先進国中十五位なんですが、それを三位以内に入るようにすると、こういう具体的な目標を掲げておられます。しかしながら、足下の日本の状況を見ますと、外国に比べて高い法人税、さらに電力供給の不安あるいは電気料金、それから様々な規制改革がなかなか進まないと、こういう問題点がありまして、これらを乗り越えていかなきゃいけないと思うんですが。  特に今日お伺いしたいのは、この法人税や電気料金、それに元々、従来から指摘があるのは日本のやはり物流コストが高い。これは空港や港湾の使用料あるいは高速道路料金も入るかもしれません。今また高速道路料金も議論されているわけでありますが、やはりこの物流コストが割高であるという問題をどうしても拭い去ることできないと思うんです。これら三点が私は喫緊の課題だと、こう思っておるわけでありますが、そうした課題の解決策について大臣の御答弁を賜りたいと思います。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 日本企業、これまで主要先進国やお隣の韓国の企業と比べて三重苦、四重苦、六重苦、言い方いろいろありますが、そういったハンディを背負っていると、こんなことが言われてまいりました。我々としては、日本を世界で企業が一番活動しやすい国にしていきたい、そのために御指摘いただいた点も含めて一つ一つの課題を解決していかなければいけないと思っております。  四つか五つあるかと思うんですけれど、一つはやはり円高、為替の問題であります。これにつきましては、余りに過剰な円高というものがこの一年間で是正されることによりまして、輸出企業にとっては相当事業環境というのは改善をした、そのように考えております。  そして、二つ目には、関税を始めとします様々な国境措置でありまして、相手の国にはいろんな工業製品の関税がある、日本は自動車もゼロ、こういう状況の中で、これはTPPだけではありません、日・EU・EPAであったりとかRCEPも含めて、経済連携の網を世界中に広げていく、こういうことによりまして、こういった関税等の国境措置のハンディも取り払っていかなければいけない、こんなふうに思っております。  さらには、国内の規制の問題、これにつきましても、今、規制改革会議で、全体としてやるもの、特区として地域単位でやるもの、そしてこの法案にも盛り込んでおります企業実証特例であったりとかグレーゾーンの解消、個々の事業単位で行っていくもの、重層的に大胆な規制緩和、こういったものに取組をしていきたい、こんなふうに考えておるところであります。  そこの中にあって、税制の問題、これも極めて大きな課題だと思っておりまして、国際水準と比べて高い、さらには、先進国だけではなくて当面競争するアジアの国と比べても高い我が国の法人実効税率の引下げにつきましても速やかに検討を進める必要があると思って、そういった取組を行っております。  また、資源エネルギーコスト、これをどうにかしなければいけない。三・一一以降、原子力発電全て止まる中で、御案内のとおり、燃料の調達費年間三・六兆円の上昇、こういう中であります。そこの中にあって、例えばエネルギー源の多様化を進めていく、例えば高効率の石炭火力、こういったものは燃料費的にもコスト安につながっていくわけでありまして、様々なエネルギー源の多角化というものも進めていきたい。  さらには、調達先、中東であったりとか特定の国に偏っているものを、例えばLNGでいいますと、今北米でシェールガス革命、こういったものも起こっております。これによりまして、今、恐らく百万BTU当たり十六ドルぐらいで買っております日本のLNG、これが北米の国内市場で大体四ドル、そして液化するのに三ドル、さらに輸送するのに三ドル、十ドルちょっとで買うことも可能になってまいります。そして、二〇一七年から実際にアメリカからの輸入が開始をされ、恐らく二〇一九年ぐらいからカナダからも入ってくる、こういった状況で、現在日本が輸入しております九千万トンのLNGのうち二割近くを北米市場から調達することも可能になる。そうなりますと、カタールに対してもバーゲニングパワーを持つことができるということでありまして、こういった調達先の多角化というものも進めていかなければいけないと思っております。  なかなかエネルギーコストを下げるということにつきましては大きな課題ありますが、これからも最優先の問題として取り組んでいきたい、そんなふうに思っているところであります。  さらには、物流の問題でありますが、物流コストにつきましては、今年の六月、経済産業省と国土交通省が中心になり、強い経済の再生と成長を支える物流システムの構築を目標に掲げ、今後五年間の総合物流施策大綱、取りまとめたところでありまして、これに沿ってしっかりとこの分野にも取り組んでいきたい、そんなふうに思っております。  トヨタ自工とトヨタ自販が合併をしたときに豊田英二さんが言われたこと、物流部門つくれと、新しい会社に、それによって大変コストが低減された、こんなお話も伺っております。私も参考にしたいと思っております。

直嶋正行民主党・新緑風会

○直嶋正行君 非常に丁寧に御説明いただきました。  私がさっきエネルギー政策がないまま復興戦略が作られていると申し上げたのは、まさに今大臣がとうとうとお話しになったようなエネルギー政策、やはりその成果とこの経済成長というのは非常に大きな相関がありますので先ほどそのように申し上げたわけでありまして、重ねてでありますけれども、是非その関係を明確にしていただきたいなというふうに思います。  それで、甘利大臣、どうも今日はありがとうございます。せっかく来ていただきましたので、実は、ちょうど甘利大臣がいらっしゃる前に、日本の需要不足をどうするんだということで茂木大臣からも、やはり賃金が、ですから企業収益の成果を賃金の引上げに、賃金の実態の改善につなげていかなければいけないんだと、こういうお話を賜ったばかりでございます。  まず、経済成長と賃上げとの関係について甘利大臣がどのように考えておられるのか、来られた早々で恐縮ですが、早速お答えを賜りたいと思います。

甘利明自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(甘利明君) 経済成長と賃上げの関係について、茂木大臣からも御説明あったかもしれませんが、経産省が作った各国の景気回復データの曲線というのがあります。日米欧で景気回復局面を合わせると、たしか三年目、四年目ぐらいまでは同じような曲線をたどって、それ以降、日本だけがカーブが落ちてくるんですね。それとは別に、賃金上昇カーブというのを三極のを合わせますと、途中までは上がっていって、途中から日本の賃金上昇カーブが落ちてくると。そうすると、それを合わせますと、賃金上昇カーブが落ちてきて一年後に経済上昇カーブが落ちてくるという図があったんです。  私、それ見せられまして、やっぱりまさにこれは好循環というのをいうんだろうなと。やっぱり企業業績が上がってきたものが自分のところにとどめ置くだけだと経済効果はそこで止まってしまうと。それを賃金あるいは下請代金、もちろん設備投資もあると思いますけれども、そういうふうに還元をしていくと、そこに消費力が付くということになって、結局それは更なる生産力につながっていくんだろうなというふうに思っております。  特に、アベノミクスは軽い二%の毎年毎年物価上昇を目指しています。これを賃金上昇が超えていかないと好循環は絶対に生まれないわけであります。雪だるまは、転がり始めると自分で大きくなるけれども、最初の一転がしは押してやらなきゃならないということをよく申し上げているんでありますけれども、そのために政労使で、本来政府がやるべき範囲を超えているかもしれませんけれども、押して好循環をつくろうと、その認識を政労使で共有しましょうということを提唱したわけでございます。

直嶋正行民主党・新緑風会

○直嶋正行君 ありがとうございました。  私もそのさっきお話しになった経産省のデータもたしか見せていただいたと思っています。大臣が御指摘されるとおりで、特に欧米に比べまして日本のここのところの賃金の、上がらないというかむしろ下がりぎみの実態というのは本当に痛ましいなと思うくらいでありますが。  それで、もう一点、ちょっと事実関係のようなところから御確認させていただきたいんですが、一方で、最近の統計データを見ますと、今大臣御指摘のように、日本の全体の賃金下がっているし、これをやはり物価上昇を上回る引上げをしていかないとなかなか経済がいい循環になっていかないと、これはそのとおりだと私も思いますが。  もう一方で、実態を見ますと、例えばよく言われる年収二百万円以下の方、ワーキングプアと言われている、ちょっと言葉は良くないんですけれども、この人たちがやはりずっと増加傾向をたどっているんですよね。今、大体二四%ぐらい、つまり四人に一人が二百万以下なんです。今、大体一千百万人ぐらいいらっしゃると思います。それで、もう一方で、非正規労働者というくくりがありまして、これを見ますと、今全体の三七%、これが約二千万弱、千九百四、五十万いらっしゃいます。ですから、ここのところをどう考えるかというのもやはり私は重要だと思うんです。  ですから、今四人に一人が二百万以下の厳しい方々だと、それがしかも増え続けていると。非正規労働者も増え続けています。こういう実態を大臣はどのように今受け止めていらっしゃるんでしょうか。

甘利明自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(甘利明君) 二百万以下の雇用者が増えるというのはゆゆしき事態だと思います。これが結婚できない若者ということにもつながっていきますし、日本の一番の根本の問題であります少子高齢化という問題に根幹からかかわってくるわけであります。でありますから、この実態をしっかり分析してそれに見合った政策対応をすることが重要だと思います。  二百万というのはやっぱり非正規労働者がほとんどの部分だと思います。非正規のうち、たしか七割くらいがパート、アルバイトですね。パート、アルバイトは元々家計の主たる支えている人たちが目指しているところではありませんから、その問題はパート、アルバイトの必要性という視点があると思いますが、それ以外のいわゆる不本意非正規という言葉ですか、最近、自分では非正規でいたくないんだけれども正規になれないんだと、そこの問題をしっかり解決する必要が大事だと思います。  政労使の会議でも、実は非正規の方々のスキルアップが経済成長に貢献するという有識者の提言もなされています。要は、非正規の方々がスキルを付けて、正規になりたいという人は正規になっていく道をつくるということが大事だと思います。正規になるためにはそれなりのスキルアップをしていかなきゃならないと。  今まで雇用保険でも、非正規の方々がスキルアップをするような対応が不十分だったんじゃないかと思います。そこで、雇用保険でも、非正規の方々、例えば社会に既に出ている人たちの学び直しも含めて、その人たちがスキルアップをして、あるいは社会が要求するスキルにチェンジをしていって、そして正規に入っていく道を広げていくということが大事だと思います。  その一方で、私どもが政労使で提言をしておりますのは、日本は正規と非正規の二極化しかないと。時間限定で働きたいとか、あるいは地域限定で働きたい、つまり転勤は拒否したいとか、この時間しか子育てとの関係で働けないんだとか、この職種以外では働きたくないという要望があることは事実なんですね。それを、だから非正規というふうに置いておくのか、その中間的な、時間を限定して正規に準ずるというような環境整備をしていくのか。そこの問題も大事だと思いまして、二極分化するということではなくて、こういう限定でしか働きたくないけれども、そこの働き方の環境を改善してほしいという人たちに対して環境整備をしていくということも今問題提起をしているというところでございます。

直嶋正行民主党・新緑風会

○直嶋正行君 ありがとうございました。  今の大臣の御答弁で、非常に重要な論点が幾つか、これから我々詰めていかなきゃいけない論点が出されたと思うんです。  一つは、今、雇用保険等を使ってスキルアップをしていくと、非正規の。ただ、例えば最近の雇用統計を見ますと、例えば有効求人倍率で見ますと、全体は今たしか一ぐらいですかね。ただ、正規労働者の有効求人倍率が〇・六なんです。ですから、実は正規の有効求人倍率というのは非常にやはり依然として厳しいということなんです。したがって、大臣がおっしゃったように、スキルアップを、研修を、教育をして、スキルアップをして、これ大事なことだと思うんですが、それだけではなかなかカバーできないと思うんです。  それから、もう一つは、先ほどのマクロ経済の好循環の話で申し上げますと、今、政労使会議を持たれて、企業収益の成果を賃上げにということで御努力をされているわけですけれども、私は、今の実態と、さっき申し上げた、四人に一人が厳しい方で、しかも非正規が三七%を占めているという、こういう労働の実態を見ますと、単に賃上げをということだけではなくて、やはりこの格差の問題をどう片付けていくのか。整理して、例えば非正規とかワーキングプアの増加に歯止めを掛けていくのか。ここのところがきちっと手を打たれないと、せっかく企業がその気になって賃上げをしても、やり方によってはもうそれが、効果が薄れてしまう。ですから、多分、今は以前に比べると、この賃金の問題というのが非常に複雑になっているんじゃないかと思うんです。  私は、あえて言わせていただくと、政労使会議をせっかく政治が声を掛けておやりになっているんですから、全体を上げてほしいという話はそれはそれとして、やはり本当にやらなきゃいけないことは、この非正規あるいはワーキングプアにどうやって歯止めを掛けて、これを改善していくんだと、そして日本の経済をよりいいものにしていくかという、ここの合意を、コンセンサスづくりをやはりきちっとおやりいただかないと、せっかく賃上げはしたけれどもということになりかねないなという実は危惧を持っております。  まず、今ちょっと二つ申し上げましたが、この非正規の、こういう格差拡大しているという実態も併せて政労使の会議で是非私は議論していただいて、まさにいいコンセンサスをつくっていただきたいと、こう思っているわけでありますが、それができてこそ初めて好循環になるんだと、こう思うんですけれども、この点についてまず甘利大臣、茂木大臣でも結構です、もう、どうぞお答えください。

甘利明自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(甘利明君) だんだん厚労大臣みたいな気分になってきましたけれども。  政労使の会議は、実は呼びかけるときに、連合側も経営側も警戒をしました。一体何を約束させられるんだと両方が警戒をしたわけでありますが。そこで、この政労使の会議は、経済の好循環をつくっていくためにそれぞれ政労使がやるべきことは何かということを醸成をして共有をしていくことなんですと。何か文書に書いて取決めをして、これへ判こを押せなんというんじゃないでしょうねということが連合側からも来ました。ですから、何か文書に残して判こを押させて、さあ、これを守れというような手かせ足かせをするんじゃないですよと、みんなで思いを共有しましょうよということでようやく連合側も経営側も乗ってくれたのでありますので、この政労使の会議はそういう目的のために話をまとめるというある種約束事になっております。  政労使の会議は、それが目的を果たせたら、まあ全く文書を作らないかどうかというのは、まだもう一回会合がたしかありますから、そこでちょっと諮って、緩い文書を作るのか、それも作らないのか、そこは協議をしたいと思っております。  今の先生の御指摘はとても重要な話なんでありますけれども、それぞれ参加者が集まってきた目的はこうですねということを事前に私どもの方に確認して、上でそうですよということで集まっていただきましたから、その種のことの話合いをするにしても、ある種仕切り直しが必要かなというふうには思います。ただ、重要な問題提起としては私は受け止めさせていただきたいと思います。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 政労使の会議につきまして今、甘利大臣の方からお話ありましたので、それと並行して、経済産業省であったり国土交通省であったり、それぞれの省におきまして、様々な団体に対しても、賃上げそして経済の好循環実現に向けての協力の要請をしているところでありまして、経済産業省だけでも既に九十以上の団体、主要企業でいいますと百社以上に対しまして、我々の取っております経済政策そしてその狙い、そこの中で好循環の実現に向けたお願いもしているところでありますが、この賃上げの要請をさせていただくときに、非正規も含めて賃上げ、労働環境の改善を図ってほしい、こういうポイントを一つ申し上げております。  もう一つは、こういった企業収益の改善を賃上げと同時に取引先中小企業との取引条件の改善につなげてほしいと。非正規の方のかなりの部分はこういった中小・小規模企業で働かれている方も多いということで、こういった取引条件が改善をすることによってそういった非正規の方の処遇も変わる、また正規に変わっていくということもあると思います。  そして、これまで十年、十五年の動きを見ていますと、どうしてもバブルが崩壊して以降、デフレマインド、こういった中で、企業としても、本来設備投資にお金を回したい、人材の方に投資をしたいと思いながらも萎縮をしてしまった。こういった経営者のマインドを転換することによって、人に投資をすると。これは、言ってみると、長期間投資をするとなったら非正規ではなくて正規としてしっかり雇い入れるということにもなるんだと思いますけれど、こういった全体のマインドも改善をしていくことが極めて重要だと思っております。

直嶋正行民主党・新緑風会

○直嶋正行君 何か厚労大臣みたいだという声もありましたので、余りこれしつこくやりたくないんですが、ただ、今申し上げたように、非常にここ重要なポイントだと思いますので、もうちょっとお付き合いいただきたいと思うんですが。  実は政労使会議も、昨日もあったんですかね、なかったですかね、私も第一回の議事録を実は拝見しました。まだちょっとそれ以降、議事録出ていないんで、どういう議論か正確には分かりません。ただ、いろいろ漏れ聞いているところのお話を申し上げますと、やはりさっき甘利大臣からもありましたが、まだ経営団体は経営者の立場を言っている。これから賃金ちゃんと上げていくためには政府が成長戦略しっかりやってくださいと、こういう話を含めて、なかなか前へ出てきている感じはやや、一部ありますけれども、全体的に言うとまだそうではないのかなという感じを持っています。  ただ、やはり政労使で集まってお話しされるわけですから、さっきの共有をするということ、別にこれは契約で何かやろうということではなくて、問題意識を共有するといいますか、できるだけそういう雰囲気をつくりたいという御趣旨なんですが、さっき申し上げたような格差の是正も含めてやはり必要なんだと。  それから、ちょっと申し上げますと、先ほど大臣から教育の話もありましたし、正規と非正規の中間みたいなお話もございました。ただ、私は、今のような現象がいつから出てきたのかなということでちょっと振り返ってみますと、やはりこれは労働法制の規制緩和なんですよね。だから、今までどおりのやり方がいいかどうかというのは議論があるかもしれませんが、やはり労働法制の規制緩和の結果、確かにプラス面も、これは全くないとは言いません、あると思うんです。しかし、実はこの間の規制緩和の副作用が、もうプラスをはるかに上回る大きな副作用が出てしまった結果が今日の姿ではないかなと。一般的によく言われる小泉構造改革のやはり問題点がここに出てきているんじゃないかなと。そういうふうに受け止めておりまして、単に中間的なものということではなくて、やはり今の、元々あった規制の意味合いも含めてきちっと整理をし直して、それから将来の方向というのを是非議論いただきたいなと。  今こう二つあるから真ん中みたいな話じゃなくて、やはりこの労働法制、特に労働基準法等は、もう申し上げるまでもなく、憲法で言われている基本的人権の私は一部だというふうに思っておりまして、そういう面でも、やはりほかの規制とはもう一度違う議論の仕方を考え直してみるべきじゃないかなと、こう思っているんですけれども、この点はいかがでしょうか。

甘利明自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(甘利明君) まず最初の政労使の会議における賃金の話、直近の話合いはどうなっているのかということです。  一番直近は先週の金曜日、二十二日に行われました。そこで使用者側の方から、経営側の方から、賃金に還元していくと、ベアも含めて前向きな発言がありました。  なぜ我々がそういう発言を期待したかというと、復興増税の前倒し廃止というのは条件があって、ちゃんと復興財源を確保すること、これは補正でやります。それから、被災地の理解を得ること。どこまで、一〇〇%というのはなかなか厳しいかもしれませんが、被災地の岩手、宮城、福島を西村副大臣が訪問しまして関係者の皆さん方との意見交換をし、御理解をいただくという場を持ちました。三点目が、好循環がちゃんと動き出しているかということが前提条件でありますが、それを前回はある程度確認ができたというふうに思っております。  それから、小泉改革がこの非正規が増えていくというふうな要因をつくったのではないかというお話です。  小泉改革のときに労働法制で何が起きたかというのは、一番大きいのは製造業派遣が解禁されたことだったと思います。確かに非正規、パーセンテージが少し上がりました。これは事実としてそういうことがあります。ただ、それだけかどうかということは、小泉改革も不良債権処理に思い切って背中を押した等々、資金循環が滞っていることを銀行の経営者に解決へ踏み込む決断をさせた等々、いいこともたくさんありますから、一概に改革自身がまずかったんではないかということは我々の立場からは言い切れない、いいこともかなりあったというふうに思っております。  それから、先ほどの多様な働き方に関して、単に二極化しているから真ん中をつくるという考えではいかぬと、それはそのとおりだと思います。要するに、ニーズが、こういう働き方しかしたくない、私はフルタイムで働けとか転勤も受け入れろと言われると、それはできないんですと。子育てと両立している関係でこういう働き方がしたいと。その働き方を要望する人たちが、そういう時間帯、そういう場所、そういう職種だから仕方がないでしょうで環境整備をしないんではなくて、そういう働き方でも正規に準ずるような周辺の社会保障等々、環境整備をしていくという検討はしてしかるべきではないかというふうなことを考えているわけであります。  よくお叱りをいただく立場からは、正規からそっちに落とすんじゃないかと。我々は、いや、悲惨な働き方そこに上げるんですと。上がっていくか下りてくるかの見方の違いで全く立場は異なるのでありますけれども、働いている方々に対してこういう環境整備があってよかったと言われるような方向へ是非持っていきたいというふうに考えております。

直嶋正行民主党・新緑風会

○直嶋正行君 ありがとうございました。  今、例に挙げられた子育て、これはもう子育て支援策の問題で、労働法制の問題として取り上げない方がいいのかなという感じが、私は今ちょっとやり取りさせていただいてそう思いました。  それで、もう時間がございませんので、最後にひとつ是非両大臣にお願いしたいことがございます。  最近、メディア、今日もどこかの新聞のニュースに出ていましたが、規制改革について岩盤規制という表現がやたらあちこちで聞こえるんです。実は、私のところへ政策の説明に来られる各省の職員の皆さんからも岩盤規制と、こういう言葉が出るんですよ。何言っているのと。これから規制改革やろうという人が岩盤規制はないだろうと。私は、率直に言って、こういう言葉を広げると良くないですよ。もういかにも規制改革は難しいと。だから、ちょっとできても、これ硬い岩盤を打ち抜いたんだからこれで了解してくださいよと、こういう話になるんじゃないかと実は危惧をしていまして、一つは、これ是非この言葉をもう死語にしていただきたい。  やはり規制改革は、逆に言えばこれ金鉱脈じゃないですか、経済の。規制改革は規制を、これは法律や政令ですから、時代に合わせて変えていくというのはやはり新しい発展につながる重要な要素だと思うんです。例えば、農水省が以前、森林の規制を非常に厳しくしていまして、例えばそういうところで風力とかそういう発電をつくるのは非常に厳しい規制でもうなかなかこれ打ち破れなかったんですが、農水省の言うのは、公益だと、こうおっしゃるんです。ですけど、新しいエネルギーつくるのも公益じゃないですかと私はそういうふうに申し上げて、何とか少し、まだ不十分です、少し緩めてもらった記憶がありますけど。  やはりこれ、岩盤規制やめましょうよ、言葉も。むしろここからはいろんなものを生み出してくるんだと思うんですが、ちょっと決意を最後にお聞かせいただきたいと思います。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 表現の仕方というのは極めて重要でありまして、御提言いただきましたので、検討したいと思っております。  規制について、我々は今、規制緩和ではなくて規制改革と、こういう言葉を使っております。ただ単に緩和をすればいいわけではないと。恐らく、消費者であったりとか安全性にかかわる問題、こういうようなのはしっかりと安全性というのを守っていかなければいけない。その一方で、省庁の権益だけを守るような規制、こういうのは徹底的に改革をして緩和をしていく、こういう必要があると思っております。  岩盤規制、込めた思いというのは、やりにくいと、ちょっとでもやればいいということではなくて、そういった難しいこれまでできなかった規制にもチャレンジをしていく、こういう意気込みなんだと思います。シェールガスも十年前はとても取れないと思われていたのが、実際に千メートル以上のところにあのシェール層をぶち抜いて、実際、今採掘が始まっているわけでありまして、そういった岩盤もしっかりと手を入れていきたいと思っておりますけれど、言葉についてはまた検討させていただきたいと思います。

甘利明自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(甘利明君) 経産大臣と同じ決意で取り組んでまいります。

直嶋正行民主党・新緑風会

○直嶋正行君 どうもありがとうございました。

大久保勉民主党・新緑風会

○委員長(大久保勉君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。    午前十一時五十三分休憩      ─────・─────    午後一時開会

大久保勉民主党・新緑風会

○委員長(大久保勉君) ただいまから経済産業委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、産業競争力強化法案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 民主党・新緑風会の小林正夫です。  大臣にお聞きをいたします。  今回の法案の第一条の目的に、「我が国経済を再興すべく、我が国の産業を中長期にわたる低迷の状態から脱却させ、」、このように書かれております。資料一、これは経済産業省から出していただいた産業活力再生特別措置法の経緯と実績、この資料を経産省から出していただきました。そのほかいろいろ今日までに産業が活性化するためにいろんな施策を試みてきた、私はこのように思います。  先ほど、「中長期にわたる低迷の状態から脱却させ、」ということが法案に書かれているんですが、今までやってきた施策、これがどうだったんでしょうか。これでは成果が上げられなかったのか、だから今回この競争力強化法を出したのか、あわせて、今回の競争力強化法が不可欠だと、こういう理由についてお答えを願いたいと思います。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) バブル崩壊後の日本経済を見ますと、過剰設備の問題であったり過剰債務の問題、まず企業としてはそういった課題を解決する必要があったのは間違いないと思っております。  ただ、失われた二十年と、こういう言葉がよく使われるわけでありますが、デフレマインド、縮み志向と、こういうことが日本全体を覆う中で、企業は、設備投資であったりとか賃金、こういったものを抑制して研究開発投資すら手控えると、こういった状況に追い込まれたと。研究開発投資、こういったものが進まなければ、技術力、イノベーションの向上にもつながらないんだと思います。一方で、消費者の方も、所得が減少する、そうすると消費を手控えると、こういった結果で消費全体が落ち込むと。  個々の経済主体、企業であっても消費者であっても、個々の立場からは合理的な行動を取っていても全体としてはマイナスが生まれてしまうと、いわゆる合成の誤謬と、こういったものが生まれた結果、需要が低迷し、デフレを加速すると、こういう悪循環に陥っていたんだと思います。  政権交代して今日でちょうど十一か月がたつところでありますが、デフレが解消されつつあると、過剰な円高についても是正が進む、そしてGDPの成長率、これは四四半期連続でプラス、明らかに明るい兆しと、こういったものが生まれておりまして、企業マインドも大きく変化をしていると、このように考えております。  そして、この二十年間、経済というのは大きくグローバル化をしております。そういった中で、世界で勝てる産業体質、企業体質、こういったものをつくっていくことが何よりも重要だと考えておりまして、そのためにも、今、日本経済が持っております三つのゆがみ、過小投資、過剰規制、そして過当競争、こういったものを是正をする産業競争力強化法、これが必要だと、こういう思いでこの国会に提出、御審議をいただいているところであります。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 もう一度お尋ねしますけど、経産省からこういう産活法の経緯と実績、そのほかいろんな施策がされてきた、結局こういうような施策は成果が上がらなかったと、こういうふうにとらえていいですか。

菅原郁郎経済産業省経済産業政策局長

○政府参考人(菅原郁郎君) 委員御指摘のとおり、バブル経済以降、今大臣も申し上げたような研究開発投資ですとか中小企業の物づくり支援のためのいろんな政策を講じてきたところでありますが、その中で、バブル経済後の景気低迷にあって、過剰設備、過剰債務、こういった問題を解決するに当たり、いわゆる産活法、これが大きな役割を果たしてきたというふうに考えてございます。  具体的には、平成十一年にこの産活法が制定されたわけですが、平成二十五年十月一日現在で、全省庁で六百九件の再編についての計画認定が行われております。経産省だけでも四百件の計画を認定しているわけですが、その中でも三百五十件については既に計画が終了しており、その成果について検証できる段階にまで来ております。この三百五十件のうち八割超が計画期間中に法律の求める生産性の向上を実現したということで、この産活法は、先ほど申し上げた過剰設備、過剰債務というデフレ下にあってはそれなりの役割を果たしてきたというふうに考えてございます。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 昭和三十年代、四十年代、これは高度成長期、これは当時の通産省、国が指導して産業を育成をしてきた、こういうことだと私は受け止めています。  しかし、今を見ますと、海外への工場移転を余儀なくされている状況だとか、あるいは独自に海外展開を企業がしていくと。こういうようなことを思うと、企業が自発的にいろいろ活動しないと企業の活性化になっていないと、企業の活性化にならないと、こういう時代に私今あるんじゃないかというふうに思うんです。それで、国が音頭を取って産業が本当に育つことができるのか。私は、企業が独自的にいろいろ考えてやっていくという、こういう時代だと私は思っているんですが、そこで、高度成長のように国が指導して産業が本当に発展できるのかどうか。国ができることは、私は企業が競争できる環境を整備すること、このことだと思います。  その状況の中で、いかなる理念と手段を用いて産業競争力を強化していくのか、この点についてお聞きいたします。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 確かに、事業の再編であったり競争力を付けていくと、民間企業の自発的な判断、これが中心であり、委員御指摘のように企業が主役だと考えております。  産業政策、過去のものについて御指摘もありましたが、恐らく過去においても、やはり世界に出ていく企業というのは、経営者も含め、そういったすばらしい経営判断というのはあったんだと思うんです。ソニーがトランジスタを開発すると、盛田昭夫さんが一人でアメリカに売りに行くと。井深さんであったりほかの人が日本で待って、なかなか商談が成立をしない。ある日に、あるアメリカの大手からOEMの話が来ていると、これを受けようかどうしようかと。本社の方では全員受けてほしい。ところが、盛田さんは断るわけです。やっぱり自分の会社で作ると、こういう判断をして世界に冠たるソニーというものをつくり上げたと。こういった歴史もあるわけでありまして、まさに日本にもそういったDNAというのは確実にあると思っております。  ただ、先ほど申し上げたように、これまで二十年間日本を覆ってきたデフレマインド、縮み志向、こういったものを払拭する努力を国としてもしていかなければならない。そのために三本の矢の今アベノミクス、展開をしているところでありまして、企業が積極的に新しい事業にチャレンジのできるような環境整備、こういったことにつきましては国の責任としてしっかりやってまいりたいと考えております。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 産業競争力強化と環太平洋経済連携協定、これ私、密接に関係するものだと、このように思っております。  そこで、TPPについて少し大臣にお聞きをしたいと思います。  十月二十九日の大臣所信の中で、海外の成長を取り込む国際展開戦略も成長戦略の実現において重要な柱である、TPPを含め経済連携交渉を推進していく、こういう旨の大臣の所信が述べられました。  そこで、経済産業省におけるTPP交渉の取組について何点かお聞きをいたします。  まず一つは、TPPは国の利益を守る、国益を拡大するというスタンスで臨まなければいけない、当然のことだと思います。我が国産業の競争力強化のためTPPをどう活用していくのか、お聞きをいたします。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 御案内のとおり、自由貿易の拡大、そして経済連携の推進、これは我が国の通商政策の柱であります。そして、TPPがカバーしてまいりますこのアジア太平洋地域、まさにこれからの成長センターと、こういったところになってまいります。  これは製品、物だけではなくて様々な投資であったりサービス、さらには知的所有権始め多くの分野につきまして各国間のルールを共通化していく。もちろん、物の世界でいいましても、関税の撤廃によりまして、TPP参加、日本以外の十一か国、これの関税支払額、現在、年間四千七百億と膨大な額に上っておりまして、これが大幅に軽減をされると、このように考えておりますが、今後、このTPPだけではなくて、RCEPであったり日中韓FTA、最終的には環太平洋のFTAAPという大きな構想につなげていくと、そのまさにルールの土台になるのがTPPだと考えております。  知的所有権の問題も投資の問題も、そういったことにおいて日本が後から決められてしまったルール、これに乗っかるんではなくて、日本が主導して新しい時代のアジアのルールを作っていく、こういったことは極めて日本の国益にかなうことだと、このように考えております。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 そこで、TPP交渉は二十一の分野があります。それで、それぞれが重要な分野であるということは認識しておりますけれども、日本として攻めやすい分野あるいは攻めにくい分野、こういうものがあると思いますけれども、二十一分野のうち産業競争力強化の観点から大臣が特に重視している分野は何でしょうか、教えてください。

鈴木英夫経済産業省通商政策局長

○政府参考人(鈴木英夫君) 御答弁申し上げます。  特に産業競争力強化のために重視している分野といたしましては、まず工業品関税の撤廃、そしてサービス、投資のルールの整備に加えまして、電子商取引、知的財産といった、そういったルール分野も重要と考えております。  例えば、知的財産分野でございますと、日本企業が開発した新技術、日本で作られた高付加価値製品やコンテンツが海外で適切に保護されるために重要な分野だと考えております。また、投資分野につきましても、海外で活躍する日系企業が投資したプロジェクトが海外で適切に運用していけるとともに、海外の投資規制の自由化を通じて、日系企業がこれまで進出できなかった分野、例えばコンビニなどはその典型例でございますけれども、そういったビジネスチャンスをつくる上でも非常に重要な分野だと考えております。  こうした分野において、日本として、後から参加して受け入れるというのではなくて、先に交渉に入って主導的に貢献していくということが我が国企業の競争力強化にとっても極めて重要であると考えておりまして、精力的に交渉してまいりたいと考えております。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 私は、特に知的財産あるいは投資の分野について非常に大事だなと、このように思っております。今の政府参考人の答弁の中でもこういう言葉が出てまいりました。これらに対してどのような姿勢で取り組んでいくのか。  それと、十一月の二十四日、おととい、TPP首席交渉官会合が六日間の協議日程を終了したと、こういうことになっています。したがって、それらの交渉の推移、状況はどうなっているのか、教えてください。

鈴木英夫経済産業省通商政策局長

○政府参考人(鈴木英夫君) 個別の分野の詳細については申し上げることはできないんでございますけれども、交渉全体の状況について申し上げますと、今月十九日から二十四日まで米国のソルトレークシティーにおいて首席交渉官会合が開催をされました。  先ほど申し上げました物品市場アクセス、知的財産、投資などの幅広い分野が議論されておりまして、多くの論点について課題が整理をされたというふうに承知をしております。  交渉の年内妥結は参加十二か国の首脳間でも合意された目標でございまして、今後、十二月七日から十日までシンガポールにおいて開催されます閣僚会議において、より絞り込まれた論点について決着に向けた議論がなされる予定と理解をしております。  各国とも政治的に困難な課題を抱えており、厳しい交渉であることには変わりはございませんけれども、先ほど申し上げたような我が国の産業の競争力強化に資する、そうした分野についてはしっかりと攻め、そして守るべきは守る、国益にかなう最善の道を追求していくとともに、先ほど大臣から御答弁申し上げましたとおり、アジア太平洋の新たなルール作りに日本として積極的に貢献していきたいと考えております。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 TPPについては本当に大きな課題です。民主党は、参議院の中に特別委員会を設置をしてそこでしっかりした論議をしたいと、このように申し出ているわけですが、このことはどうなるかまだ分かりませんが、それほど私は重要な内容だと思います。  したがって、また別途このTPPについては論議を交わす機会があると思いますので、TPPに関しては質問としては以上といたします。  それで、私は、経済成長に必要な三本の矢があると思っています。それは、工場や設備などの資本が一つ大事だ、もう一つは労働人口と労働時間で示される労働、そして技術革新などを含めた全要素生産性、この三つが私は大変大事だと思います。  その上で大臣にお聞きをいたしますけど、産業競争力強化法に基づく施策によって我が国の産業がどう変わっていくのか。また、将来の産業構造を見据えたビジョンを描いた上で産業政策が必要だと、このように思いますけれども、いかがでしょうか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 全要素生産性、具体的な指標の改善とかで取るのは非常に経済学的にも難しいということは委員もよく御案内の上で御質問されているんだと思いますが、いずれにしても、競争力、生産性の向上につながるような産業構造にしていかなきゃならないということでありまして、我々が六月に策定をいたしました日本再興戦略、ここにおきましても、今後の大きな成長分野ということで、健康医療、そしてまたクリーン、経済的なエネルギー、次世代のインフラの構築、そして世界を引き付ける地域資源、こういった成長市場を柱としてお示しをし、研究開発から規制改革まで政策資源を集中投入することにしております。  委員もよく御案内な例えばエネルギーの分野で申し上げますと、我が国の石炭火力、これの効率は世界最高レベルであります。Jパワーの磯子の石炭火力、これをアメリカ、中国、インドの石炭火力に効率をそのまま適用すると、それで十五億トンのCO2の削減ということになります。十五億トンというのは日本が年間で出している全部のCO2の額でありますから、二国間クレジットでやれば日本はゼロエミッションの国になる、こういうふうにも言えるところもあります。  更に言いますと、再生可能エネルギー、今後導入を図っていく上では、電力系統内に蓄電池を入れていくということが重要になるわけでありまして、この技術においても日本というのは極めて世界最先端を行っておりまして、現在一兆円の市場、これが電力系統、そして自動車、こういった分野に応用されることによりまして、二〇二〇年には二十兆円の市場と言われております。日本がその半分を取れば十兆円、GDPが五百兆ですからその二%に当たる。大きな市場というのが様々な分野に存在する、このように考えております。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 大臣から幾つかの産業についてお話もありました。産業といっても、製造業だとかサービス業だとかいろんな業種が本当に多くあると思います。それで、産業の新陳代謝の促進が法案の一つとされているわけなんですが、具体的にどの分野の産業の新陳代謝、それと競争力の強化を目指していくのか。  それと、この法案には、特別に五年間で頑張っていくんだと、こういうことが書かれていますけど、五年間で成果も出てくる、このように考えているのかどうか、お聞きをいたします。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) まさに、委員が先ほど御指摘をされた高度成長期の産業政策、こういう分野がいいんだと決めて何かをやっていく、そうではなくて、もっと企業の自主的な取組、こういったもののための環境を整備していくということが重要だと考えておりまして、例えばグーグルという会社があります、恐らく誰も考えなかった、本来だったら表紙を作るところから考えるのを索引を作ることからそのビジネスを考えるといった形で、二人の学生が始めたビジネスがまさに今世界を席巻する、こういう大きな事業に育ってきているわけでありまして、これも、別にアメリカの国が検索ビジネスが重要ということを国家戦略として掲げてそれに呼応した若い人が始めたというよりも、スタンフォード大学で、研究室でこんなことをやってみようという人間から新しいビジネスが起こってきているわけでありまして、そういった芽が大きく膨らむような様々な環境整備を国としては行っていきたいと考えております。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 もちろん、大企業だとかベンチャー企業、こういうところだけが優遇されるということであってはならない、このように思います。大事なことは、地味でひたむきに頑張ってきた中小零細、そういう企業にしっかりスポットが当たっていくと、このことが私は大事だと思いますけれども、そうした企業の競争力が強化される仕組みに今回の法案ではなっているんでしょうか、教えてください。

松島みどり自由民主党経済産業副大臣

○副大臣(松島みどり君) まさに委員がおっしゃったように、日本経済は本当に真面目に地道に活動してきた中小企業、そして小規模事業、そういった皆さんによって支えられてきていると思います。  そして、この法案におきまして、一つは、例えばベンチャー投資の促進、それから事業再編、そういったことにつきましても、これは創業の際に、そういったときに新しい税制を設ける。  中小企業からベンチャー、中小企業もいわゆるベンチャー、ベンチャーと中小企業を分けるのも変かもしれませんけど、いわゆるベンチャーとして育っていく過程において、これは優秀なベンチャーの投資、これに対してはベンチャーファンド、このベンチャーファンドはしっかりしているということを認定したところには、企業からの投資を促進するための税制、八割損金算入できるということをつくってまいりますし、例えば、その中小企業がつくり出してきた技術が、中小企業本体、これまで歩んできた中小企業の製造業の技術が、ちょっと横に別の部門、優れた技術がある場合に、それと例えば別の会社が組んで事業を再編していく、そういったところの促進策もしっかり考えております。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 私は、産業の新陳代謝を促進させると同時に、雇用の安定が大変大事だと思います。開業、新しく業を開く、そういう企業があれば、その裏側では廃業する企業も出てくると、このように私思います。この廃業によって失業者があふれたり、あるいはますます格差が拡大をしていくということがあってはならない、このように思いますけど、成長分野における雇用の受皿の創出と労働者保護ルールの強化に私は取り組む必要があると思います。  そこで、雇用の創出について経済産業大臣はどのように考えられているのか。それと、労働者保護ルールは厚生労働省の方に問いたいと思います。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) まさにこの法案の過小投資の是正、そして過当競争の是正を進めるために産業の新陳代謝を進める、様々な形があると思っております。事業の再編もあります。そして、大きな企業の中で眠っている様々なビジネスのアイデア、こういったものをカーブアウト、スピンオフ、こういった形で外に出していくということもあると思います。そういった取組を通じて新しい産業、新しい事業をつくっていくということが極めて重要です。  ただ、同時にそれは労働の移動も伴うものになってくるということで、これまでの行き過ぎた雇用の一定の企業への、一定の産業への維持政策から、円滑な労働移動が新陳代謝とともに、新しい産業の育成とともに進んでいくような労働移動環境をつくる、こういったことは極めて重要だと、こんなふうに考えております。

宮野甚一厚生労働省職業安定局次長

○政府参考人(宮野甚一君) お答えをいたします。  この産業競争力強化法案におきましても、雇用に係る措置として、主務大臣が事業再編計画を認定する際には、従業員の地位を不当に害するものでないことが要件とされております。また、認定を受けた事業者や国は、労働者の失業の予防その他雇用の安定を図るため必要な措置を講ずるよう努めることとされております。  厚生労働省におきましても、認定事業者に雇用されている労働者について大規模な離職が発生する可能性がある場合には、雇用の維持に対する支援あるいは失業なき労働移動への支援も含めまして再就職援助に取り組み、労働者の雇用の安定に努めてまいりたいというふうに考えております。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 経産大臣にお聞きをいたします。  産業を成長させることも発展させることも全て人がやることです。もうこれは変わりありません。そこで、その働く人がモチベーションを持って安心して働ける環境が、そういうのが整って初めていい仕事ができると、このように思っています。それが会社の私は力になる、このように考えます。  それで、今日の日本社会が抱える大きな問題は、長引くデフレと景気の低迷、そして非正規労働者などの低所得、さらには不安定な労働者層の増加と中間層の崩壊といった現象、それらによって引き起こされる国民の閉塞感の蔓延であると、このように思います。そして、その主な原因は、目先のコスト削減による個別企業の施策によって、賃金デフレと雇用の不安定化、内需の縮小、景気の低迷という悪循環を招いたことに私はあると思います。  そこで、国民の暮らしの底上げと雇用の安定、とりわけ非正規労働者、中小企業で働く労働者の格差是正の重要性について経産大臣の御認識をお聞きをしたいと思います。午前中の質疑で直嶋先生が甘利経済再生担当大臣と質疑を交わしましたけれども、経済産業大臣としてこの格差是正の重要性についてどう考えているか、お聞きをいたします。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 格差是正をしっかりと進めると、こういったことは極めて重要だと考えております。  午前中も私の方からも若干答弁をさせていただきましたが、政労使会議の場だけではなくて、個別の団体であったり企業に対して、経済の好循環をつくっていくために収益の改善を賃上げ等につなげてほしい、こういう要請を行う際に、非正規の処遇の改善も含めてと、こういうことを付け加えさせていただいております。同時に、非正規の方、かなりが中小企業そしてまた小規模事業所で仕事をされている、こういう観点も含めて、この収益の改善を取引先、中小企業等との取引条件の改善につなげてほしい、こういう要請も行わせていただいて、経営者側の方からも前向きな発言いただいているところであります。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 日本再興戦略、これを見ますと、国民生活の底上げと格差是正を通じて内需拡大の好循環をつくるという、こういう視点が少し乏しいと私は受け止めました。また、質の高い雇用の創出とか社会的セーフティーネットの強化など内需拡大の前提となる具体策も私は欠如している、このように感じます。企業の競争力強化に偏った戦略では、以前のようにその恩恵は一部の企業にとどまって、中小企業や生活者、労働者に回っていかない、このように考えるけれども、大臣はどう思うか。  さらに、このことを考えれば、日本経済の再生を目指すための産業競争力強化法の第一条の目的、それと第三条の基本理念の中に、私は、雇用の安定と質の高い雇用の創出、維持、こういうことを盛り込むべきだったんじゃないかと思いますけれども、この辺、大臣、どうでしょうか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 日本経済の再生を図っていくと、こういう意味からは企業の新陳代謝を進めていかなきゃなりません。同時に、経済全体で質の高い雇用の創出そして維持を図ることは極めて重要だと、このように考えております。その意味からも、先ほど厚生労働省の政府参考人の方からも答弁があったように、雇用の安定、労働者への就職のあっせん、労働者の職業訓練の実施等を図るために必要な措置を講じるよう努める義務、こういったものも法律上明確にしているところであります。  やっぱり、働く人がいて企業が成り立っていると。それはしかし、個人の成果としてというよりも企業の成果としてまず現れ、それが適正な形でステークホルダー、つまり従業員であったり、それからまた下請の関係企業に分配される、こういう構図をつくっていきたいと思っております。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 大臣のおっしゃるように、そこで働く人がやる気を持ったり、あるいは達成感、こういうものを感じながらモチベーションを高くしてやっていくことが必要だと思います。ただ、最近を見ると必ずしもそうなっていないんじゃないかというふうに思うところがあります。  それは、今年の六月に日本能率協会が行ったビジネスパーソン千人調査という、こういう調査があったわけなんですが、この調査を見ると、三十代、四十代の半数近くの人が仕事にやりがいを感じていない、そして現在の勤務先に愛着を感じていないと、こういう結論が出ていました。職場で働く半分の人たちがやりがいを感じていない、あるいは勤務先に愛着を感じていない。私は、これは大変な深刻な状況だと思います。幾らいろんな法律を整備しても、やはり今言ったようなことが解決をしていかないと企業が活性化をしないと、このように思います。  また、働く意義が見出せないとか、働いても達成感が感じられない原因は何か。私は、一つは、先の見えない漠然とした不安があるから、このように思います。高度成長期には、今日は苦しくてもあしたはもっと良くなるとか、あるいは前向きに考えることができた。現在では、労働者がいつ解雇されるか分からない、そういう不安が絶えず労働者の気持ちの中にあるんじゃないか、私はこのように受け止めています。  そこで、資料を見ていただきたいんですが、資料の二であります。これは前職の離職理由別離職した完全失業者の割合というもので、総務省の労働力調査による資料であります。これは、完全失業者がどういう理由で仕事を辞めたのか、これを分析している資料ですけれども、会社倒産あるいは事業所閉鎖、人員整理などの会社都合による離職が三割強を占めていると。一方で、もっといい仕事を探すための自己都合は三割弱。さらに、真ん中の男性というところの表を見ていただくと、会社都合が四割、自己都合が二割。こういう数字が、一番右のところに会社都合と自己都合の再掲として色分けして数字を載せましたけど、こういう実態になっているということでございます。会社の都合で容赦なくリストラされてしまうというのがこの数字から読み取れるんじゃないかと私は思います。  もう一つ、資料の三を見ていただきたいと思います。  これは、青の実線は所定内給与を表しています。いわゆる基本給ということになります。左側が単位であります。この五年間を見てもほぼ〇%以下で推移をしていっていて、この図表は前年の同じ時期と比べた基本給の推移ですけれども、この五年間はほぼずっと前年同期の基本給を下回り続けている、こういうグラフになっておりました。赤の点線は所定外給与であります。要は残業代などであります。単位は右軸になっています。こういう資料がございます。  やっぱり給料総額が上がっていないということがこういう政府の調査でも一目で分かるような状況になっております。私は、賃金が上がらないのもやりがいを持てない大きな原因、このように思いますけど、安倍総理自らが賃上げを企業に働きかけているように、経済を再生させるためには賃金の引上げは私は重要な課題、このように思います。さらに、若者を使い捨てにするブラック企業が横行していることも働く喜びを見出せない私は原因になっている、このように感じています。  労働者がやりがいを持てない、働くことに充実感を感じられない原因を産業あるいは企業を統括する経産大臣としてどのようにとらえているのか、また、我が国産業にとってこういうような状況は大変大きな損失であると、このように私は思いますけど、大臣はいかがお考えでしょうか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 労働者の方々、これがやはり仕事へのやりがいを感じていただくということは極めて重要だと思っております。かつて山本五十六元帥は、やってみせ、やらせてみせ、褒めてやらねば人は動かじと、こういう言葉を残していたかと思いますけれど、褒めることも重要なんですね、やっぱり評価するということも。  ただ、やっぱり実際に成果が上がる、個人で言うと収入だと思います。それからポストが上がる。いろんなことあるかと思うんですけれど、議員御指摘の調査、ビジネスパーソン千人の調査、これは日本能率協会の行ったものでありますが、仕事へのモチベーションが上がる理由として、第一番に上がっているのがやっぱり収入が上がるということで、これが七〇・六%。第二番目が良い評価を得ると、これが四八・八%。褒めてやらねばってやつですね。そして、第三位に目標を達成する、三三・六%と。私は、もっともな結果だなと、こんなふうに思っております。  恐らく、じゃ経営者がこういったことを全く分かっていないのかといいますと、そうではないと思います。ただ、先ほどから申し上げておりますようなデフレマインド、縮み志向の中で、人材であったりとか設備、本来お金を掛けるべきところになかなか投資できなかった、こういうマインドというのが日本を覆っていたんだと思います。これを払拭することが重要であり、せっかく経済の方もマイナスからプラスになってきました。デフレも解消されつつあります。そういった時期こそ、企業の収益を賃金につなげ、それが消費につながり更なる投資を生むと、こういう好循環を生み出す最大のチャンスだと、そういう思いで今政策に我々取り組んでおります。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 上場企業の収益回復の裾野が広がっている、連結経常利益が過去最高となる企業の数がリーマン・ショック後では最も多くなる、こういう報道が最近ありました。企業が利益を上げても内部留保に積み上がったり株主配当に回るだけでは企業を支える労働者の士気は上がらないと、このように思います。  企業は、経営者そして株主、労働者、この三者で成り立っているわけなんですが、企業は成長したけれども労働者の犠牲の上に成長があった、こんなことはあってはならない、このように思います。大臣、このことをはっきり、労働者の犠牲の上に成長があったということには絶対ならないと、こういうふうに言い切れますか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 私はマルクス主義の経済学は取っておりません。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 もう一つお聞きをいたします。  今まで、しばらく前は日本型雇用システムというのがあって、終身雇用だとか年功賃金だとか新卒一括採用、そして夫が正社員で妻が専業主婦と、こんなようなモデルで日本の社会は流れていたかなと、これが日本型の雇用システムだったというふうに感じます。しかし、最近は、リストラされる不安だとか、働いても賃金が上がらないとか、あるいは三分の一がパート、アルバイトで、派遣などの非正規社員もある、こういうことなんですけれども、新しい時代に合った新しい日本型雇用システムというのを構築をしていく、こういうことも必要だと思いますけど、この点に対して大臣はどのようにお考えですか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 日本型の雇用システム、高度成長期ですね、確かに長期的展望に基づく企業内の人材育成が行われる、また従業員自らスキルアップへのモチベーションを向上する、さらに生活の安定をもたらし我が国の高度成長の一端を支えてきたと、このことは間違いないと、そんなふうに思っております。ただ、ここに来て、経済全体がグローバル化をしている、そして同時に少子高齢化が進む、こういった様々な環境変化の中で今後の雇用形態の在り方等々については考えていかなければいけないなと、こんなふうに思っているところであります。  先ほども申し上げたように、産業の新陳代謝と並行して失業なきスムーズな労働移動を進めると、こういったことは極めて重要だと、こんなふうに考えております。  同時に、少子高齢化社会が進むという中で、やはり女性であったりとか高齢者の雇用と、こういったことも今まで以上に重点的に取り組んでいく必要があると、こんなふうに考えておりまして、ある愛知県の工作機械のメーカーなんですけれど、ここは日本の自動車会社だけじゃなくて世界の自動車会社に工作機械を売っております。私もその現場見てきましたけど、旋盤、切ってすぐ触っても全く熱くないんです。極めて優れた技術を持っているんですけど、ここの企業は定年がありません。そして、現場の監督、みんな七十代以上の人がやっているんですよ。こういった会社もあるわけであります。  そういった熟練の、もちろんコンピューターコントロールの機械でありますけれど、熟練のたくみの技であったりとか女性の持っている独特の感性、こういったものも最大限に発揮できるような雇用環境というのをつくっていくことが重要だと思っております。

小林正夫民主党・新緑風会

○小林正夫君 時間が来ましたのでこれで質問を終わりますけど、最後に、働く人があっての企業です、是非とも、働く人を大切にする、働く人の労働環境をしっかり確保する、こういう立場で進めていっていただきたい、このことを強くお願いをして、質問を終わります。  ありがとうございました。

杉久武公明党

○杉久武君 公明党の杉久武です。本日は質問の機会をいただき、ありがとうございます。  早速ではありますが、この産業競争力強化法案につきましては、二十年以上続いたデフレ経済を打破し、我が国に再び力強い経済を取り戻すための成長戦略の言わば切り札であるとの位置付けで、安倍総理はもとより、茂木大臣におかれましても強い決意を持っておられると思います。  この法律案は、一言で言えば、民間企業の一層の活性化に向けて政府がかつてないほど積極的に後押しを行うということであり、デフレ脱却への本気度を測る上でも、本法案に込められた強い意思を感じます。私もこの点においては高く評価したいと思っております。  しかし、他方では、今後の日本経済に極めて大きな影響を与える内容でもあり、これからの日本経済、産業のかじ取りにかかわる大変重要な法案でございます。本法案の内容や方向性について、多くの国民の皆様に十分御理解いただけるよう政府には一層の努力をお願いするとともに、何よりも、日本経済を必ず成長軌道に乗せるとの不退転の決意でその実現に取り組んでいただきたいのであります。  その上で、本法案の成否を決するのは、本日午前中の質疑でも何度も出てまいりましたが、計画し、実行し、評価し、改善するというPDCAのサイクルの繰り返しによるたゆまぬ改善の継続に懸かっていると思います。また、各種施策の一層の具体性が問われているものと考えております。  そこで、御質問ですが、本法案の要とも言えるPDCAサイクルについて、各施策でそれぞれの時点で達成すべき要件、定期的なその計画の見直し以上に、やはり施策ごとにしっかりとしたマイルストーンを設けて、そしてそれをしっかりモニタリングしていく必要があると思いますが、その点について大臣にお伺いをしたいと思います。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) この法案におきましては、成長戦略を確実に実行していくため、当面、三年間実行していくべき内容を盛り込んだ実行計画、これを策定して、これを毎年一度、当該施策の進捗状況等を政府としてモニタリング、そして評価するとともに、必要に応じて実行計画自体も見直すことといたしております。そして、成長戦略のKPI、これは例えば二〇二〇年とか三〇年、少し中長期の目標でありますが、実行計画はそこの中の当面の三年間でどういった進捗があるか見ていくと。  マイルストーンということでありますけれど、日本語で言いますと一里塚、これは四キロでありますけれど、元々のマイルストーンは、古代ローマ、紀元前一二〇年のセンプローニウス法で制定をされまして、大体千歩ですから、今の一・四八キロぐらいに当たるんではないかなと思っております。当時ローマ帝国が拡大をする中で、例えば今のフランス、ガリア地方であったりとか西アジアから全ての道はローマに通じるわけですから、ローマを目指すと何日掛かるのかと、途中でやっぱり道程を管理しないと、いつまでたったら着くのか分からないと。こういうところから、アッピア街道を始め、あらゆるところにマイルストーン、こういうのが設置をされたわけでありまして、我々もやはり、最終的な目標に到達をする二〇二〇年、三〇年のKPIだけではなくて、きちんとそういった見直しをマイルストーンごとに行うということで確実な計画の実行を図ってまいりたいと、こんなふうに思っております。

杉久武公明党

○杉久武君 ありがとうございます。  定期的にマイルストーンを決めてモニタリングをするということはやはりこの法案においても非常に重要なポイントであると思いますので、しっかりと取り組んでいただきたいというように考えております。  続きまして、具体的な施策の中身について御質問をさせていただきます。特に、私は十五年間、監査法人で公認会計士として働かせていただきましたので、その中で、やはり現場で見てきた目線から、少し突っ込んだ話になりますが、御質問させていただきたいと考えております。  まず、設備投資促進税制についてお尋ねをさせていただきます。  今回の施策におかれましては、生産性向上を促す設備投資促進税制の創設というのがございます。その中で、先端設備への投資と、さらに、生産ラインやオペレーションの刷新、改善がなされた場合に、企業に対しましてその設備の即時償却又は一定率の税額控除を認める、午前中から何度も御答弁いただいていると思いますが。  まずは、この設備投資促進税制についての予算規模及びその経済効果をどの程度見込んでおられるか、御答弁をお願いいたします。

西山圭太経済産業大臣官房審議官

○政府参考人(西山圭太君) お答えを申し上げます。  今委員から御質問のございました、この産業競争力強化法案と並行して、これに基づきまして措置をされることになります生産性向上設備投資促進税制でございますけれども、これも、今お話ございましたとおり、選択として、即時償却あるいは大企業、中小企業それぞれの率での税額控除が行われるわけでございますけれども、それに基づきますいわゆる税の減収額については、年間約四千四百億円程度というふうに見込んでおります。  こうした減税を講じることを通じまして投資に係る負担が軽減をされますので、これまで投資をためらってきた企業が新しい投資に踏み切るということになるわけでございますけれども、その効果ということにつきましては、当省では、民間設備投資総額を年間約二兆円押し上げる効果というのを見込んでおります。  こうした税制も含めまして、これまでと次元の異なる設備投資の支援策を講じることを通じまして、全体といたしましては、現在足下で年間約六十三兆円でございます設備投資額を、リーマン・ショック前の水準でございます七十兆円以上に戻してまいりたいというふうに考えております。

杉久武公明党

○杉久武君 ありがとうございます。  やはり今回のこの施策もかなり多額の国費が投入をされると、財源がそれだけ必要だという、本当に大きな政策であると思っております。  更に具体的な中身になりますが、まずはこの先端投資の設備投資につきましては、旧モデルと比べて年平均一%の生産性向上をする最新モデルを導入をするということが今回のこの設計上の要件になっておりますが、定量的に一%というのは非常に分かりやすいと思うんですが、実際それが現場に行ったときにどういうふうに確認をされていくのでしょうか。  また、実際の経済情勢の中では、なかなか同じものをつくり続けるというよりも、やはり日々更新やそういった新しい技術が生まれてくる中で、こういったものがどういうふうに判断をされるのか。また、その中で、新製品の開発をする場合、比較するモデルがないようなケースについては、今回のこの税制についてはどのように取り扱われるのか。  この施策における対象の線引きについて、教えていただければと思います。

西山圭太経済産業大臣官房審議官

○政府参考人(西山圭太君) お答えを申し上げます。  今御質問のございます生産性向上設備投資促進税制の要件でございますけれども、今お話ございましたとおり、導入される設備のメーカーの一世代前のモデルと基本的には比較をいたします。比較の基準といたしましては、例えば単位時間当たりの生産量ですとか精度、細かさ、正確さですね、あるいはエネルギー効率など幾つかの指標があるわけでございますけれども、そうした指標に照らしまして性能が年間一%ポイント以上向上した最新モデルであるということを確認することを要件として予定をしております。  この確認につきましては、なるべくこの減税措置を使われる方が簡易に確認ができるようにということで、それぞれの設備ごとに、設備を製造しておりますメーカーがその所属する工業会などに確認を求めると。つまり、工業会の側で中立的な立場から、その新しくできたモデルが一世代前のモデルと比較して先ほど申し上げたような要件を満たすかどうかを確認し、確認ができました場合にはその工業会などが証明書を発行するということになります。この設備を導入する、メーカーから設備を買った事業者の方は、メーカーから設備を購入した際にその証明書を受け取るということになりますので、その証明書を税制の措置を求めますときに税務署に持ち込めば、それをもって確認となるということでございます。  なお、先生からお尋ねの、日々新しい製品というのは出てまいりますので、厳密に今のモデルと旧モデルというのはなかなか比較できないような場合もあろうかと思いますけれども、生産工程の中で導入される設備は当然その前の別のものの何らかの機能を代替をしている場合が多いかと思いますので、必ずしも厳密に旧モデル、新モデルということよりも、どういう機能や性能を代替する役割を果たしているかということに着目をいたしまして、なるべく広く対象とするように考えてまいりたいと存じます。

杉久武公明党

○杉久武君 ありがとうございます。  やはりここも本当に非常に多額の国費が投入される部分でありますので、客観性のある、また分かりやすい線引きでなされるような運用をお願いしたいと思っております。  続いて、もう一つの生産ラインやオペレーションの刷新と改善という案件もございますが、そちらについては更に条件が、事業者が通常作成する設備投資計画上の投資収益率が一五%以上であることということが要件になっております。先ほどの案件と違いまして、今度は設備投資の将来予測に対して一定の要件を設けるということで、更にこれの妥当性の判断というものは非常に難しくなってくると思いますが、その点についてはどのように確認をされる予定なのか、御答弁をお願いいたします。

西山圭太経済産業大臣官房審議官

○政府参考人(西山圭太君) 今御質問の点でございますけれども、こちらのパターンは、先ほど御答弁申し上げました一つ一つの設備の生産性をチェックするものではなくて、生産ラインやオペレーションの刷新、改善の全体がどれぐらいいわゆる投資収益率の向上につながるかということを判断することになります。具体的には、営業利益と減価償却費の合計額の増加額を設備投資額で除しました、割りました数値が一五%以上、つまり、簡単に言えば投資収益率が一五%以上のもの、中小企業者等の場合については五%以上ということを要件とする予定にしております。  この確認の手続でございますけれども、まず、こうした投資収益率が一五%以上になるかどうかというのは、そのオペレーションや生産ラインを刷新する際に導入される個別設備の仕様にもよりますので、まずは、そうした点については、それが、実際に事業者が経済産業局に確認を求める際にその仕様が仕様書に書かれているものと一致しているかどうかにつきましては、例えば公認会計士や税理士の方の事前の確認を求めることとしております。  その上で、全体として事業計画が先ほど申しました投資収益率の一五%以上を満たしているかどうかについてはもちろん判断が必要になるわけでございますけれども、直接これと全く同じではございませんけれども、これまでも、この産業競争力強化法案、ある意味では、を引き継いでおります産活法の下でも、幾つかの計画につきまして、例えばROAですね、資産回転率について、それが一定の要件を満たしているかどうかについて経済産業局でも確認をする行為を今までも行ってきておりますので、そうしたようなプラクティス、やり方も参考にしながら検討してまいりたいというふうに考えております。

杉久武公明党

○杉久武君 ありがとうございます。  この点について、産業競争力強化法案の中身を私も勉強していく中で、今回この点については公認会計士、税理士の関与があるというところで、ただ、これ将来の投資情報です、投資予測、設備投資計画ですので、やはり将来の事象は、なかなかそれが妥当かどうかという判断は非常に難しい点になると思います。  また、私自身、十五年ずっと監査という業務をやってまいりましたが、やはり数字に対して信頼を与える、保証を与えるという作業についても様々なレベルがありまして、当然、例えば今回のこの減税の投資計画について、例えば会計士が監査をしろと言っても多分ほぼ無理だと思います。それはリソースの問題もあるでしょうし、やはり監査コストの方が実際受けられる税額控除のメリットや即時償却のメリットを超えてしまうということも十分に考えられます。その一方で、企業に任せてしまうとやはりお手盛りの問題もございますので、やはりその辺りはしっかりとバランスを取った使いやすい仕組みを制度設計で検討を進めていただきたいというように御要望をさせていただきたいと思います。  続いて、今の設備投資に関しての最後の御質問になりますが、これ将来の設備投資計画でありますので、それが、実績が計画どおりであったかということについてはやはり何らかの検証が必要になってくると思いますが、その辺りについては計画をされているのでしょうか、御答弁をお願いいたします。

西山圭太経済産業大臣官房審議官

○政府参考人(西山圭太君) お答え申し上げます。  この税制を含めまして、いわゆる租税特別措置の適用状況をきちんと検証すべきであるということは租税特別措置の適用状況の透明化等に関する法律等に基づいて要請をされているところでございます。  したがいまして、こうした趣旨に基づきまして、今御質問のありました生産ラインやオペレーションの改善に資する設備として、先ほど申し上げました投資収益率が実際に上がったか否かについては、事後的に満たされたかどうかについては常にレビューをしてまいりたいというふうに考えております。  なお、これ累次答弁をさせていただいておりますが、いわゆる産活法に基づきまして今まで私ども認定してまいりましたものの中でも幾つかの財務指標を事前に予想して認定をするということをしてまいったわけでございますけれども、私どもが、経済産業省が認定をいたしました四百件のうち、計画を終了します三百五十五件につきましては八割超が目標を達成しているという実績もございますので、こうしたことも踏まえながら取り組んでまいりたいというふうに考えております。

杉久武公明党

○杉久武君 ありがとうございます。そういった過去の実績も踏まえまして、そういったしっかりとした事後のモニタリングも実行をしていただきたいというように考えております。  繰り返しになりますが、今回のこの設備投資の促進税制というのは、条件を満たす企業にその対象となる設備の即時償却又は税額控除の選択適用ということになっておりますが、今回のこの仕組みであれば、やはりこれらの効果を得るためには企業に課税所得が発生をしていないとなかなかこのメリットは受けられないというように考えております。  即時償却であれば赤字であっても繰越欠損金に算入されて法人税法上の年限だけ繰り越すことができますが、一応今回の税額控除においては繰越しが認められていないというように伺っております。そうしますと、この課税所得が発生をしていない場合にはなかなか利用しづらいという面もあるかと思いますので、やはり赤字から抜け出そうと努力をされている会社の設備投資において、やはりもう少し使い勝手のいいものになってもいいんではないかなというように考えております。  日本再興戦略の中では、二〇二〇年までに黒字中小企業・小規模事業者数を倍増させると、現在の七十万社から百四十万社にするという目標を掲げられておりますが、赤字企業の黒字化ということを促すためにも、税制においても、例えば今回のような仕組みにおいても税額控除の一定期間の繰越しを認める、例えば、今回も長期的な設備投資でありますので、例えば今年利益が出なくても、来年黒字になりそうな設備投資をするためにはやはり来年税制上のメリットを受けられるような仕組みがあった方がもっと柔軟な運用ができると思いますので、そういった観点も踏まえてこの点についてどのようにお考えか、お答えをいただきたいと思います。

西山圭太経済産業大臣官房審議官

○政府参考人(西山圭太君) お答えを申し上げます。  今委員御指摘のとおり、再興戦略の中で黒字中小企業七十万社を百四十万社に増やすということを一つの目標としております。また、過去を振り返りますと、平成三年度には中小法人の約半数が黒字となっていた時期というのがあるわけでございます。したがいまして、まずは、マクロの環境として、まさにこの成長戦略を含めますいわゆる三本の矢に基づきまして経済の好循環を実現することで、平成三年度に存在していたような経済状況を回復をし、それによって中小企業や小規模事業者の収益力を向上させていくということがあろうかと思います。  また、具体的な施策といたしましては、中小企業・小規模事業者に対しましては、平成二十四年度の補正予算におきまして、本日の委員会でも何度か話題になったわけでございますけれども、全国一万社の中小企業を対象に一千七億円のいわゆるものづくり補助金を措置するということも取り組んでおりまして、こうしたことを通じまして、中小企業あるいは小規模事業者が成長分野に参入し、さらにそれが黒字、収益力につながっていくということに取り組んでいきたいというふうに考えております。  さらに、税制ということに限って申し上げますと、今既に存在いたします中小企業投資促進税制、これも年間約三万七千社に御利用いただいているという非常に使いやすい、まあ自分たちで言うのも何ですが、使いやすい税制でございます。さらに、御案内のとおり、これはまだ議論中でございますけれども、いわゆる償却資産課税については、これはいわゆる赤字企業も対象になりますので、その扱いについてもいろいろ議論があるところでございます。さらに、中小企業につきましては、いわゆる三十万円未満の資産を取得した場合の少額減価償却資産の特例というものにつきましても延長しておりまして、こうしたような様々な補助金、税制の措置を通じまして、先ほど申し上げましたような目標の達成に邁進していきたいというふうに考えております。

杉久武公明党

○杉久武君 ありがとうございます。  続きまして、リース手法を用いた先端設備の投資支援について御質問をさせていただきたいと思います。  今回の施策の中で、リースを支援をするというのが非常に特徴的な政策であるんではないかと私は考えております。今回のこのリースを使ったスキームというのは、財務健全性を維持する観点から、バランスシートが大きく膨らむような設備投資に各企業が慎重であるという事情に鑑みて、オペレーティングリースを活用した投資を促進しようというのが今回の施策の目的であるというように理解をしております。  このリース取引というのは、今回オペレーティングリースという言葉が出てまいりますが、そもそもがこのオペレーティングリースという言葉自体は会計基準から派生したものでありまして、会計上はリース資産はオンバランスしないといけない、貸借対照表に載せなきゃいけないファイナンスリースとオペレーティングリースという二つの、二形態に分けられることになりますが、あえて企業会計のオペレーティングリースに該当するような施策をするという、あえてそこまで踏み込んだ今回施策を取られていると思います。  これは私、会計士をずっとやっていく中で、その取引の実態に合わせて、取引がその経済的実態をどう表すかというのが本来会計基準の、会計のルールの目的でありますが、特にこのリースの部分についてはなかなか逆のことも起こり得まして、会計基準に合わせて取引を工夫をするということも実務上起きていることも私も十分に承知をしておりますが、あえて今回そういったところでこの施策を設けられたということになると思います。  そういった意味で、やはり今回これを実行するに当たっては、今回のこの議論は企業の会計処理まで踏み込んだ施策でございますので、企業会計基準委員会や日本公認会計士協会などとの事前の調整というのはどのように進められているのかという点について御答弁をお願いいたします。

西山圭太経済産業大臣官房審議官

○政府参考人(西山圭太君) お答えを申し上げます。  まさに今委員御指摘のとおり、今回、この法律に基づきまして、いわゆるオペレーティングリースを活用いたしました先端設備投資の支援を行うわけでございますけれども、その中の非常に重要な柱が会計基準あるいはその解釈との関係でございます。  もちろん、会計基準そのものはこうした設備投資の促進そのものを目標にしているわけではございませんで、当然、企業の姿を適切に開示することを目的としておりますので、その点との十分なすり合わせが必要になってまいります。他方、現時点での企業の現場で起こっていることを見ますと、会計基準上、何がオペレーティングリースに当たるかということについての一定の要件はあるわけでございますけれども、その解釈については相当個別の会計士さんによってばらつきもある実態であるというふうに承知しております。  したがいまして、今回こうした支援措置を講じるに当たりまして、こうした支援措置はオペレーティングリースに該当するということを前提に講ずるものでございますので、そうしたオペレーティングリースに該当するという判断が会計基準上の解釈ときちんと合致しているかどうかということを確認するため、今先生からも既にお話のございました企業会計基準委員会あるいは日本会計士協会などとの間で、そうした解釈をどういうふうに明確化することができるかということについて今議論中ということでございます。

杉久武公明党

○杉久武君 ありがとうございます。  このオペレーティングリースについては、今回の法案に則して言えば、例えばリースが終わって中古になった設備や機器を市場で一定の価格で売却、換金できるようになるものを対象として、それをリースする業者がリース期間終了後に中古市場で売却可能な分をリース料から差し引いて、その分事業者に割安なリース料を設定する、そういった仕組みを想定していると思いますが、そのユーザー側にとっては、多額の資金を必要とせずに設備を利用でき、生産計画に合わせて柔軟にこのリース期間の設定が可能になる等のメリットがあるということは承知をしておりますが、その中で、今回の先端設備というのは、中古市場というのはまだ当然できていませんので、やはりなかなかこういったオペレーティングリースという仕組みを採用しづらいという形態であることは十分に理解をしております。  そして、今回の法案では、そういったものに対して、その先端設備のオペレーティングリースについて、もし将来の売却時にその価値が下がった場合は、その損失を官民で分担をするという、そういったスキームを組んでいらっしゃいます。それが今回の法案の狙いであると思いますが、しかし、これがどれぐらい実際国が負担をしなきゃいけないのか、この辺りについても非常に不確定な要素がたくさんあるというように考えております。  このように、不確実性の伴う施策をあえて補助金とか長期の低利融資とか減税とかというほかの支援方法ではなくて、あえてなぜこのリースのスキームを採用するに至ったのか、先ほどの御回答とかぶる点もあるかと思いますが、改めて、その費用対効果も含めてどう検討されたのか、お答えいただきたいと思います。

磯崎仁彦自由民主党経済産業大臣政務官・内閣府大臣政務官

○大臣政務官(磯崎仁彦君) お答えいたします。  日本再興戦略の中で、現在設備投資が六十三兆円、これは三年間で七十兆円まで持っていくという、これはなかなか並大抵のものではないというふうに思っておりますので、やはり予算であるとか税制であるとか金融措置であるとか、いろんな政策を総動員してやっていかなければいけないということだと思います。  そういった意味で、先ほど委員の方からもお話ありましたように、企業にとってみれば、何か先端の設備を導入することによって、やはりそれをバランスシートに載せなければいけないということでバランスシートが膨らんでいく、これはできれば避けたいという、そういうニーズが片方であって、もう一つ、リース会社にとってみれば、リース料を九〇%以内に抑えなければオペレーティングリースにならないということからすれば、一〇%以上の残価が残ってしまうということになりますので、やはりそれに対してオペレーティングリースを推進をしていくということになってくれば、なかなか今の状況の下では、何らかのリスクをリース会社だけにかぶせるということではなくて、設備投資を国全体で導入をしていくということになれば、国も何らかの関与していかなければいけないということで、そこに対して支援の対象としていくというのが今回の措置だというふうに思っております。  実際、損失が出た場合といいましても、残価が例えば一〇%残ったとしまして、それ全てが損失になるということではありませんので、恐らくその一部だろうというふうに思っておりますし、ただ国もその丸々を補填をするということではなくて、更にその一部ということにもなろうかと思いますので、そういった意味で国の支援ということは一部の一部ということだというふうに思っております。  それとともに、やはりなかなか今の状況の下では、先端設備に対するオペレーティングリース、導入をされていないということで、今回のそのオペレーティングリースをしやすい環境をつくることによって、企業としてもやりやすい、そしてリース会社としてもオペレーティングリースをやりやすいという環境をつくることによって、双方の肩を押すことによってやはり設備投資は膨らんでいくというふうに思っておりますので、費用対効果は大きなものがあるというふうに認識をしております。

杉久武公明党

○杉久武君 ありがとうございます。  この点について、やはりしっかり施策の実行段階でのモニタリングもお願いしたいというように考えております。  あと、最後の質問になりますが、この今のリースに関連して、やはりこれは、今回国が援助をしてこういった仕組みをつくりますが、本来的にはリースのその産業自体でしっかりとしたそういった中古市場の価格形成や、そういった市場の発達をやはり今後やっていく必要があると思います。この施策が終わればリースがなくなるというのではまた今回の施策の意味がないと思いますので、この点についてはやはり今後の課題であると思いますが、その点について政策的な支援ができる部分があるのか、あるのであればどのような支援を行う考えがあるのか、お伺いさせていただきたいと思います。

磯崎仁彦自由民主党経済産業大臣政務官・内閣府大臣政務官

○大臣政務官(磯崎仁彦君) やはり、委員おっしゃるように、中古市場が成熟をしていくというのは非常に重要なことだろうというふうに思っております。ただ、やはりなかなか、先端設備ということになりますと、数自体もまだそんなに限られているということで、中古市場が成熟をしていないということですので、やはりこういった政策を取ることによって先端設備に対するいわゆるオペレーティングリース、これがやはりどんどん導入をされることによって物も市場に出てくると、それを中古ということで活用するという、そういう全体のパイが増えることによって中古市場が活性化していくと。活性化をしていくと、やはり二次評価、その残価ですか、これに対しても国の補填がなくてもその中古市場で十分リース会社がやっていけるという、そういう状況になっていけばおのずと回っていくということになろうかと思いますので、この政策を導入することによって中古市場というのをどんどん活性化をしていく契機になればというふうに思っております。

杉久武公明党

○杉久武君 ありがとうございます。  以上、産業競争力強化法案につきまして、その施策の一部ではありましたが、本日御質問させていただきました。各種施策が十分に成果を出すまでにはまだまだ課題があると思いますが、本法案が成長戦略の切り札であるということはもとより、これから日本が進むべき道を指し示す法案であるとも思っております。日本経済の力強い復活という一点に焦点を合わせ、国民の皆様が一日も早くその恩恵を受けられるよう全力を傾注していただきたいことをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。

行田邦子みんなの党

○行田邦子君 みんなの党、行田邦子です。よろしくお願いいたします。  安倍総理はこの臨時国会を成長戦略実行国会と位置付けて、その成長戦略を実行するために重要な法案であるのが今審議をされています産業競争力強化法案という認識をいたしております。そしてまた、私どもみんなの党そして私自身は、アベノミクスの三本目の矢、しっかりと効果的に放たれてほしいと思っていますし、また、成長戦略を実行するためには規制改革が何よりも重要であるという認識であることをまず申し上げまして、質問に移りたいと思います。  まず最初に、大臣に伺わせていただきます。二〇〇〇年代になりましてからほぼ毎年のように各政権で成長戦略というものが作られてきました。前回ですと日本再生戦略、また新成長戦略、未来開拓戦略、新経済成長戦略など、それぞれ名前が付けられてほぼ毎年のように成長戦略が打たれてきました。一方で、バブル崩壊後のこの二十年というのは失われた二十年と言われていて、また一九九五年度以降の名目GDPの成長率というのは三%成長というのを一度も超えていない状況です。そしてまた、数度にわたってのマイナス成長というのを繰り返してきて、また、リーマン・ショック以降というのは、名目GDPは五百兆円を割り込んだままといった停滞した経済の状況が続いています。  そこで、大臣に伺いたいんですけれども、これまでの成長戦略がどのように経済成長に結び付いたのか、またそうではなかったのか、どのように評価をされているのか、お聞かせいただけますか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) かつて、東京大学は優れた教育機能を持っているかと、いえ、そんなことはないと、入った学生の能力が高かっただけと。通産省の政策は優れていたか、いえ、そんなことはないと、日本の企業の成長力があっただけ、こんなことが言われておりましたけれども、この二十年を見てみると、確かに失われた二十年という形でなかなかそういった企業のポテンシャルも十分発揮できないような状況にある中で作られてきた成長戦略、いずれも実行を伴わないうちに新しいものに差し替えられたと。大きく二つあると思います。一つは、やはり成長の成果が出る前に政権が替わってしまったと。一年で毎年替わっているんですから、そんなに早く出ないですよ。今回は違うと思います。そして、もう一つは、異次元の取組をこれまでの政策と比べてスピード感を持って取り組んでいると。  例えば、税の問題、今まではまだこの時期に税が決まっているなんてことはなかったんですよ。年末の恒例行事で必ず税はやっていたんですよ。それが今年は、大胆な投資減税であったりとかそういったものはもう秋に決めるという、今までの慣例にとらわれない、こういった措置もとっております。  さらに、規制の分野におきましても、岩盤規制と言うと直嶋先生に怒られてしまうので、新しい言葉をこれから考えなくちゃいけないかなと思っているわけでありますけれど、これまで取組ができてこなかった規制について、規制改革会議で、全国レベルのもの、そして戦略特区で地域のもの、そしてこの法案にあります企業実証特例、さらにはグレーゾーンの解消、企業から全体に広げていくもの、重層的な対策を取ることによって抜本的な規制の改革もしっかりと図っていきたい、こんなふうに思っております。  既に成果は出てきていると、そんなふうに我々は考えております。デフレからの脱却、これも相当進んできたと思っております。さらにはGDPの成長率、昨年の七—九の数字がマイナスの三・九、今年の一—三月期は年率にしますとプラスの四・一、四—六がプラスの三・八、さらには七—九がプラスの一・九、こういったふうに四四半期連続でプラスの状況が生まれると、こういった明るい兆し、そして企業収益の改善等々、賃金の引上げであったり所得の改善、それがまた消費の拡大につながり更なる投資や生産の拡大を生む、こういった好循環をしっかりとつくっていきたいと考えております。

行田邦子みんなの党

○行田邦子君 大臣御自身は、これまでの成長戦略しっかりと総括をされて、それを踏まえて今大臣として、経済産業大臣として御活躍されているということが理解できました。  ただ、先ほどの御答弁で、政権が毎年替わっていったからというお話もありました。確かに、二〇〇九年から二〇一二年まで自民党政権から民主党政権に替わったと。また民主党政権から自民党政権に戻ったという政権交代もありましたけれども、例えば自民党政権の間で、また大臣が毎年替わっていない時期もありました。そのようなときに作られている成長戦略というのも、じゃ見てみますと、本当にしっかりとその総括がなされているのかなというと、残念ながら形跡がないということであります。  そこで、これは内閣官房さんに伺いたいんですけれども、これまでの成長戦略で描かれた施策の実施評価、それから、個々の施策の実施評価だけではなくて成長戦略全体としての実施評価、また効果の分析というものを具体的にどのようにやられてきたのか、お答えいただけますでしょうか。

赤石浩一内閣官房日本経済再生総合事務局次長

○政府参考人(赤石浩一君) お答えいたします。  これまで成長戦略、何度か作られてまいりましたが、それぞれの成長戦略において個別の評価はきちんとやってきてございます。  例えば、二〇〇六年に作られました経済成長戦略大綱は二年後の二〇〇八年四月にフォローアップをしっかりやると、そして経済財政諮問会議に報告をするということをやってございますし、民主党時代に作られた二〇一〇年の新成長戦略につきましても、二年後にはフォローアップをやって国家戦略会議に報告をし、そしてまた二〇一二年に作られた日本再生戦略もその年の十一月にはフォローアップをやるということで、しかるべくフォローアップはやってまいりました。  その結果を見てみますと、施策そのものはいろいろと実行しておりまして、成長戦略全体としても、成長戦略に記載された施策についてはおおむね実行してきていると、このように考えてございます。  一方で、様々な成長戦略では、市場規模や雇用創造規模あるいは経済成長率など達成すべき成果目標はあるものの、その効果については結果的に必ずしも所期の成果が上げられているわけではないと、そのように考えてございます。

行田邦子みんなの党

○行田邦子君 各成長戦略ごとにフォローアップということで、施策が実施されたかどうかといった評価はなされているということであります。また、ホームページにも一部公表されていると認識をしておりますけれども。ただ、今の御答弁でもありましたように、個々の施策が実施されたかどうかというような評価はしていても、そうした個々の政策が重なってどのようなシナジー効果をもたらしたのか、そしてそのことによって目標数値をどのように達成したのか、またどのように成長戦略全体に貢献したのかといったような成長戦略全体の分析、また総括というものはやはりなされていなかったというふうに認識をいたしました。  大臣も民間にいらしたと思いますけれども、私も民間におりまして、営業、マーケティングの部門におりました。そういった部門におりますと、毎年毎年、毎年度の活動計画やマーケティング目標を出すときに、まずその目標を、計画を作る前にやることというのは前年度のレビューであります。むしろ、そのレビューの方にしっかりと時間を割いて、その上で次年度の計画を立てるといったことが常ではないのかなというふうに思っているんですけれども、どうもこれまでの成長戦略というのは残念ながらPDCAのサイクルがきちんと回っていなかったのかなという印象が拭えません。  そこで、今回は、恐らくそういった反省も踏まえてということだと思いますけれども、日本再興戦略ではKPIというのを設けています。そしてまた、さらに、そのKPIと個々の施策がどう関連しているのか、きちんと毎年毎年実行計画をチェックをし、また見直しをするという、いわゆるPDCAサイクルをきちんと回していくということが日本再興戦略にも、またこの法案の実行計画というところにもうたわれていると認識をしています。  それでは、伺いたいんですけれども、このPDCAのサイクルというのを具体的にどのように回していくおつもりでしょうか。大臣に伺います。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 今年、東北楽天イーグルスが球団創設九年目にして優勝したわけなんですけれど、監督は星野監督ですけれど、ある意味、この強い楽天をつくる土台、野村監督の時代につくったんじゃないかなと私は思っておりまして、野村監督、こういうことを言っているんです。勝ちに不思議な勝ちあり、負けに不思議な負けなしと。やっぱり、負けるのには何か原因があるということなんですね。  こういった成長戦略にしてもそうだと思いますけれど、優勝すると、こういう長期の目標、KPIを掲げる、それに向けて三年間の実行計画というのを作り、それを毎年レビューしていく。その段階でまずいことが起こっていたら、きちんとそれをチェックをして是正をする。選手の補強が必要なのか、ピッチャーが駄目なのか、打てないのか、どういった形を取っていけばちゃんと長期の目標、九年目の優勝に向けて行けるのかと、こういったことをチェックをしていきたい、そんなふうに思っております。今回は確実に実行していく、不退転の決意で取組をしていきたいと思っております。  マイルストーンにつきましては先ほど御説明申し上げましたので、割愛をさせていただきます。

行田邦子みんなの党

○行田邦子君 大臣の御決意しっかりと受け止めさせていただきましたが、もう少しできれば具体的にどういうPDCAサイクルを回していくのかをお聞きしたかったんですけれども。  そこで、ちょっと私の方から御提案ではないんですけれども、まず一つ、PDCAサイクルを回していくというか、効果の分析、評価をするに当たって、やはりこれ第三者的な見方が非常に重要だと思います。  一つちょっと例を挙げさせていただきたいんですけれども、独立行政法人の評価委員会というのが各府省にあります。その独立行政法人の評価委員会の各府省のレポートというのを見ていますと、どうしてもやはり自分たちの省内で評価をするとお手盛りになってしまうなという印象が拭えないんです。例えばA、B、C、D評価というのをきちんと設けているんですけれども、見ると大体A、A、A、A、Bぐらいで、逆にBというのは真ん中より、平均よりいいんですけれども、すごく問題があるように見えるような、ほとんどがAだったりするというような評価がずらっと並んでいて、これでは、やはり問題の本質と、どこを改善すべきかというところが見えにくくなってしまうと思います。  そこで、やはり評価をする、またそれから効果の分析をするというときには第三者的な視点の専門的な視点を持った機関が評価をすべきではないかというふうに思っていまして、例えば産業競争力会議のフォローアップ分科会というのがありますけれども、これをしっかりと生かしていくというようなこともあるでしょうというふうに思っています。  そしてまた、是非お願いしたいのは、これまで以上に、こうした毎年毎年行っていく分析、評価というものを是非国民に広く公表していただきたいと。官民で今この実行計画のどこが問題なのか、どこが詰まっているのかといったことを広く公表していただくことによって民間も問題意識を共有することができる、そのことによって官民力を合わせてこの成長戦略に向かっていくことができるというふうに思います。もし何か大臣あれば、いかがでしょうか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 成果について客観的に評価すると、大変重要なことだと思っております。  御提案いただいたことにつきましては検討させていただきたいと思いますが、今回、KPIを設けたり様々な指標を設ける、このこと自体も、できるだけ、今まで省庁でやっていることというのは、非常に定性的だったもの、それをできる限り数字に落とし込めるもの、具体化できるものは具体化する、これによって客観性を保ち、また目標との乖離をしっかり見ていく、こんなつもりで取組を行っております。

行田邦子みんなの党

○行田邦子君 ありがとうございます。  それでは、ここから先は、個々の制度について多少細かく質問させていただきたいと思います。  企業実証特例制度について、まず最初に伺います。  この制度というのは、企業が規制の特例措置を提案をして、そして事業所管大臣と規制所管大臣、両大臣が協議をして適切であると思えば認定するというような仕組みでありますけれども、このような一企業から規制の特例措置の提案を出させるといった手法をどうして用いる、なぜ用いることを決めたんでしょうか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 規制改革につきましては重層的な取組を行っていきたい、全国レベルでやるものにつきましては規制改革会議で取組を進めます。既に六月にも提案を出しておりますし、更なる取組も進めております。さらには、国家戦略特区と地域単位で大きな改革も進めていきます。  更に先端的な取組、まだどこもチャレンジをしていない、こういう取組について、なかなか既存の制度の枠組みではやりにくいというものについては、やっぱり最初に行っている人が障害物にぶつかるんです、基本的には。その障害物にぶつかった方が更に進めたい、これを応援するための制度として取り入れております。  もちろん、規制は一定の安全性等を要求するものであります。そのための代替措置をしっかりとってもらうとしても、そういった規制の緩和、これについて認められた場合、これができる限り多くの企業に、日本全国に適用されるように最終的には持っていきたいと考えています。

行田邦子みんなの党

○行田邦子君 過剰規制を解消するという思いは一緒ではありますけれども、この制度は、制度の運用次第では行政が恣意的に特定の企業を優遇するようなことにもなってしまうのかという懸念を私は持っております。やはり規制改革は、あらゆる企業が幅広く市場において自由に競争して、そしてまた力を出しやすいような環境整備をする、そういったルール変更であるべきではないかなというふうに思っております。こうした視点でこの後質問を続けさせていただきます。  ちょっと質問の通告の順番が変わりますので、御了解いただきたいと思います。  まず、十五条の一について伺わせていただきます。  これは確認ですけれども、この企業実証特例制度というのは、一企業が規制の特例措置を提案して認められたものを認定するということでありますけれども、これは特例措置の適用状況等を見て、基本的には規制撤廃、廃止、つまり全国展開ということを前提としているものなのか、いかがでしょうか。

西山圭太経済産業大臣官房審議官

○政府参考人(西山圭太君) お答えを申し上げます。  今委員から御指摘がございました条項十五条、第十五条というのが定まっているわけでございますけれども、その表題も御覧のとおり、規制改革の推進というタイトルになっております。したがいまして、この企業実証特例制度におきましては、先行的に特定の企業が規制の特例の措置の適用を受けて取り組みました結果を踏まえ、また、その後の諸外国における規制の状況ですとかあるいは技術の進歩の状況などを踏まえまして、規制改革の推進という観点から積極的に全国展開をする前向きな結論を導くように取り組もうという趣旨でございます。

行田邦子みんなの党

○行田邦子君 こうした条文というのは、この法案では十五条ですけれども、構造改革特区の法律にはなかったというふうに記憶しておりますけれども、今回あえてこの条文を入れたと。そして、この条文をしっかりと生かすためには、是非、規制の特例措置の適用状況等を踏まえた規制の撤廃、廃止の検討をする段階において、可能な限り情報を公開すべきではないかと思います。今どういう検討をしているのかといったことを情報を公開することによって規制改革の推進につながるのではないかと考えていますが、いかがでしょうか。

磯崎仁彦自由民主党経済産業大臣政務官・内閣府大臣政務官

○大臣政務官(磯崎仁彦君) お答えいたします。  今審議官の方から話ありましたように、十五条の一項のところに規制改革の推進ということが述べられておるわけでございますけれども、やはり一企業にとどまらず、産業競争力を強化していくという観点からすれば、その特例措置の適用範囲、やはり全国展開していくというのが望ましい方向だろうというふうに思っております。  そういった意味では、今審議官から一条について説明ありましたけれども、やはりそういった検討に基づいて、当然法令の改廃ということになりますと重要な課題ということになりますので、例えばその検討状況、結果については関連する審議会で検討するということになろうかと思いますし、またパブリックコメントを求めていくということにもなろうかと思いますので、そういった過程の中で、必要な情報については適切に公開をしながら幅広く意見を求めていく、そういう手続を取っていきたいというふうに思っております。

行田邦子みんなの党

○行田邦子君 情報の公開ということの必要性について、また続いて質問させていただきたいと思います。  八条の五なんですけれども、ここでは、企業が規制の特例措置を提案したとき、その情報を公表するというような規定になっています。このときに、具体的にどのような内容を公表する予定でしょうか。

西山圭太経済産業大臣官房審議官

○政府参考人(西山圭太君) お答えを申し上げます。  まず、この全体の流れといたしましては、特定の規制の特例措置を求める企業は、この第八条に基づきまして新たな規制の特例措置の求めをいたしまして、それを行った上で、具体的な事業を展開するに際してその新事業活動計画の認定を受けるという流れになります。したがいまして、第一段階のこの第八条の第五項の段階におきましては、その企業が適用を受けたい新しい規制の特例の内容、どういう規制をどのように変えて特例措置をつくるかという内容が公表されるということになります。

行田邦子みんなの党

○行田邦子君 こうした申請が行われている段階で情報を公開することによって、同業他社などが同じような申請をすることも可能となる、そういった趣旨もあるんでしょうか。

西山圭太経済産業大臣官房審議官

○政府参考人(西山圭太君) まず、大きな考え方といたしまして、これは規制の特例措置を受けるということは、ある意味では特定の企業が恩典を受けるということになります。そのことについては、まさに委員御指摘のとおり、公にされる、つまりほかのプレーヤーも含めて周知されるべきだということもございます。  それから、第二に、これも今委員のお話のとおり、この規制改革の趣旨としては、最初はまずフロントランナー、先に取り組んだ方がこの規制の特例の措置を積極的に受けるということを当座の目的としているわけではございますけれども、さらにそれに倣って同じようなビジネスに取り組む人が増えてくれば、さらにその規制の特例措置の適用も増え、さらには先ほどから御議論のありますようないわゆる全国展開にもつながるということもございますので、そういうことも視野に入れているわけでございます。

行田邦子みんなの党

○行田邦子君 情報の公開ですけれども、公表ということで、行政の恣意性を排除するためにも、そしてまた規制改革を推進するためにも必要だと考えております。  そこで、もう一つ、十条の六に進みたいと思います。  企業が規制の特例措置を求めて認定された後、ここでまた情報を公開、公表することになっております。私はこれは良いことだと思うんですけれども、そこでちょっと大臣に質問なんですけれども、認定された措置については公表することになっています。けれども、認定されなかった措置については公表する規定がございません。認定されなかったものは基本的に公表しないのかということ。  そして、私の考えとしては、これは認定されなかったものについても、なぜ認定されなかったのか、特に、恐らく代替措置が十分ではないという理由が考えられますので、なぜこの代替措置が十分ではなかったのかといった理由もきちんと公表することによって規制改革が進むのではないかと考えていますが、いかがでしょうか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) これ、認定された企業、されない企業にかかわらず、そこの中には当然新しい技術やアイデア、企業にとって秘密に属するもの含んでおりますので、その部分でどこまでが公表できるかというところはあると思います。  恐らくその認定されない理由として、委員御指摘のように、規制が求めるような安全措置がとれていない、そういう可能性もありますけれど、まず、それに対してはどういった代替手段が取れるかということについて更なる検討というのも必要なんだと思います。そうなりますと、その企業として再チャレンジをするといったことも考えられるわけでありまして、若干の時間的な余裕も必要だ。また、その企業がせっかくそういう新しい事業にチャレンジをしようとしているのに、世の中から見てこの企業というのは駄目な企業なんですよ、こういった形のレッテルが張られる、こういったことも必ずしも好ましくないと、そんなふうに思っております。  ただ、そこの中で、多くの企業が陥るであろうミスであったりとか、こういったことについては注意喚起を全体の産業として、してほしいということにつきましては、申請した企業の意向等々も踏まえながら、できるだけ公表したいと思います。

行田邦子みんなの党

○行田邦子君 この企業実証特例制度、この制度の目的というのは、あくまでも一特定企業を優遇するということではないはずであります。あくまで目的は、その一企業の発意によってなされた提案を突破口にして規制改革をしていく、つまり全国展開をしていくということがあくまでも目的だと思いますので、その趣旨から照らし合わせると、やはり可能な限り認められなかった提案についても情報公開を広くするべきではないかなというふうに思っております。  そして、次に進ませていただきます。  十四条の条文についてちょっと気になったことがございます。十四条にはこのようなことが書かれています。規制の特例措置の整備を行った主務大臣及び関係行政機関の長は、認定新事業活動実施者からの報告を踏まえ、政令等により規定された規制の特例措置について、必要があると認めるときは、その見直しその他必要な措置を講ずると。規制の特例措置の見直し条文でありますけれども、ここに、必要があると認めるときは、その見直しその他必要な措置を講ずると、この必要があるときというのはどういうときなんでしょうか。

西山圭太経済産業大臣官房審議官

○政府参考人(西山圭太君) お答えを申し上げます。  この企業実証特例制度と申しますのは、今も何回か御議論ございましたとおり、いわゆるフロンティアに立つ意欲のある企業が、従来の規制の形に必ずしもとらわれることなく創意工夫や挑戦を行い、この法律に言うところの新事業活動を展開するということを目的としております。  したがいまして、この法律に基づきまして一旦新事業活動計画が認定された後、この事業者はその規制の特例措置を受けてそれに取り組むわけでございますけれども、その中で、その新事業活動がきちんと実施されているのか、あるいはその事業者から見て、例えば安全性に係る代替措置を講じることになるわけですけれども、その事業の進捗を見た中で、その措置が依然として適切かどうかということについては見直すことが必要だということでございまして、ここで言っております必要があると認めるときというのはそのような場合を想定しているということでございます。

行田邦子みんなの党

○行田邦子君 必要があると認めるときはというと、この解釈が広がってしまうのではないかなというふうに私は危惧しておりまして、その条文の解釈で規制改革の抑止力にならないようにしてほしいなと思っております。そういう意味では、今の御答弁で理解はできましたけれども、やはり法律の条文上も、この必要があるときという、どういう必要なのかということをもう少し限定した方がよかったのではないかなというふうに感じております。  次の質問に移らせていただきます。  過剰規制、過当競争、過小投資という日本経済の三つのゆがみを根本から是正をするという緊急構造改革プログラムを実行するための産業競争力強化法案であり、また、特に過剰規制を解消するための企業実証特例制度であるかと思いますけれども、スピードが求められていると思います。  一方で、この法案の条文上、申請から申請の認定可否の返事までに掛かる期間というのが法律上明記されていません。それはなぜでしょうか。

西山圭太経済産業大臣官房審議官

○政府参考人(西山圭太君) お答えを申し上げます。  今回の企業実証特例制度に基づきます措置というのは、まず基本的な考え方として、これも数度議論になっておりますけれども、様々な企業が取り組む新しい取組に応じて行われるということになりますので、その分野ですとかその内容について事前に想定することが難しいということがございます。  それから、特にこの法律上は規制の特例措置というふうに大ぐくりで言っておりますけれども、この規制の特例措置の内容としては、物によっては法律レベル、つまり法律改正そのものをしなければいけないもの、あるいは政令、省令の改正で手当てができるものといった様々なものがございますので、その全てについて一律で一定の期間の中に全て決着を付けるというのはなかなか難しいということがございますので、この法律で一定の期間を明記するということはしていないということでございます。  ただし、もちろんのことでございますけれども、そうしたことの中で、一つには、できる限りこの法律の中で言いますところの事業所管大臣が規制を担当している大臣と速やかに調整をして、できるだけ早くその新事業活動が実現するように取り組むことはもとより、さらに、その期間が定まってはいないにしても、例えばその申請があってから一定の期間がたった段階で、一体その申請した人の申請内容についてどういう検討が行われているのか、つまり、単純になしのつぶてということではなくて、どういうことが問題になって、どういうことを議論していかなければいけないかということについてはきちんと申請者にお知らせする、御連絡するといったようなことを取り組みたいというふうに考えております。

行田邦子みんなの党

○行田邦子君 その手続的な順序は分かったんですけれども、どのぐらいのスピード感でおおよそ、いろいろな申請があるでしょうから一概には言えないというのはある程度理解しましたけれども、申請する側からすると、一体、じゃ自分の申請がいつごろ返事が来るのかと、あるいは途中経過の報告が来るのか来ないのかというのが大変気になると思うんですけれども、そこはどのように予定しているんでしょうか。

西山圭太経済産業大臣官房審議官

○政府参考人(西山圭太君) この点につきましては、衆議院で御議論をちょうだいした際にもいろいろな御指摘を受けておりまして、衆議院の中でちょうだいした附帯決議の中では、この運用に当たりましては原則として一か月以内に回答を行うこととしという附帯決議をちょうだいしております。その全てのものについて一か月ということはなかなか難しいとは思いますけれども、先ほど申しましたように、少なくとも一か月たった段階でその申請されたものがどうなっていて、今委員から御指摘のように、どういう見通しなのか、つまり、すぐできるのか、もう少しこういう点を議論しなければ結論が出ないようなものかについてはきちんと連絡をし、御理解をいただくような取組にしたいというふうに考えております。

行田邦子みんなの党

○行田邦子君 スピードが重要ですので、是非、衆議院の附帯決議、守っていただきたいと思います。  次の質問に移りたいと思います。規制の特例措置の認定についてなんですけれども、大臣に伺います。  事業所管大臣と規制所管大臣で協議をすることになりますけれども、想像できるのは、決着が付かないと、膠着状態になってしまうということが想定できますけれども、その場合どうするんでしょうか。また、決着の期限というのを設けるんでしょうか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 事業所管大臣は何か物事を進めたいと、そして規制所管大臣は物事を進めたくない、そういう考え方というのも分かるんですけれども、この法案、当然閣議決定をしております。私も事業所管大臣になることもあります。そして、エネルギー始め規制も持っております。そういった中で、全大臣がサインをしてこういった制度をしっかりと進めていく、こういう思いで内閣一体として取組を進めております。  もちろん、そういった中で最終的に事業所管大臣と規制の所管大臣の意見が調整できないというときは出てまいります。ずるずると引っ張るつもりはありません。どうしても意見の調整ができなければ、総合調整を行います内閣官房におきまして調整を行うと、そして、そのプロセスの中で最終的には総理大臣のリーダーシップで必ず結論を出す、こういう形を取ってまいります。

行田邦子みんなの党

○行田邦子君 事業所管大臣が茂木大臣のような規制改革を行うという方であればよいのかと思いますが、こうしたケースが考えられると思います。  例えば、事業所管大臣と規制所管大臣が同一の場合というのも中には想定されると思います。例えば、金融機関からの金融に関する規制の特例、それから通信業者からの通信に関する規制の緩和の特例、それから飲食業からの食品衛生法に関する規制特例、また建築業者からの建築基準法といった、ほかにも幾つか想定されると思うんですけれども、多くはないかもしれませんけれども、特に医療法人からの医療に関する規制とかもあると思います。こうした事業所管大臣と規制所管大臣が同一の場合というのも十分想定されると思うんですけれども、そうなると、どうしても一人の大臣でそれを判断することになる、スキーム上そうなると思うんですが、そうなると、どうしてもその規制を守ろうと。規制所管大臣からすれば、何らかの正当な理由、安全性などの正当な理由があってこの規制はあるということでしょうから、それを守りたいという意識の方が働いてしまうのではないかなということを危惧しておりまして。  そこで、質問なんですけれども、構造改革特区、またあるいは今審議中の国家戦略特区、これは内閣総理大臣が認定をする、そのときに主務大臣の同意を求める必要がありますけれども、内閣総理大臣が認定をするというスキームになっていますが、このスキームをうまく活用すれば企業実証特例制度と同様の効果が得られるのではないかなと考えられますが、いかがでしょうか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 委員からも御指摘いただいたケースだけではなくて、様々なケースを想定しまして、つまり、事業所管大臣と規制所管大臣が同じ大臣になってジキルとハイドの役をやらなきゃならないとか、例えば事業所管官庁が複数に及ぶ、若しくは規制所管官庁が複数に及ぶ、事業所管官庁がどこになるのか分からない、少なくとも事業者から見ると。規制所管官庁がどこか分からないのは事業所管官庁が見付ければいいんですから構わないんですけれど、様々なケースについてシミュレーションも行いました。  一つの省庁で事業所管、そして規制を所管ということになりましても、実際に行う作業としては、もちろん大臣が所管しておりますけれど、それぞれの担当部門について、何というか、意見、そこの中でのロールプレーというか、それをやった上で、それについて両方を所管している大臣として判断をすると。そして、大臣が判断が付かなければ、そんな愚かな大臣は私は余りいないと思うんですけれど、内閣官房に調整をしてもらい、先ほど申し上げたように、そのプロセスの中で最終的には総理が判断をするということですけれど、お考えください、私はどうしても判断できませんと、悩んじゃってどうにもならないですから総理決めてくださいという大臣というのは、そんなにケースとしては多くないんではないかなと私は考えております。

行田邦子みんなの党

○行田邦子君 私は、事業所管大臣と規制所管大臣が同一の場合、早期のうちに規制を守るというようなベクトルが働くんではないかなということを心配しているわけでありますけれども。  そしてまた、それぞれの閣僚は閣議決定にサインをしているわけでありますので、規制改革を安倍政権挙げて実行するんだという決意はあると思いますが、その下にいる官僚の皆さんが同じような決意と覚悟を持って臨んでいくことが重要かというふうに思っています。  企業実証特例制度について、最後の質問になります。  このような企業実証特例制度で、いわゆる、直嶋先生には厳しい御指摘ありましたけれども、岩盤規制を打ち破る突破口となるのでしょうか。個別企業の求める規制緩和ではどうしても小粒なものになってしまいがちだという指摘もあります。経済的なインパクトをどのように考えていらっしゃいますでしょうか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) アリの一穴という言葉もあります。小さく産んで大きく育てると、こういう言葉もあります。  シェールガス、これくらいのパイプなんです。そこから掘り出しているんですよ。ところが、例えば今、ピッツバーグのそばのマーセラスの岩盤層、ここからはもう七千万トンのシェールガスが出ております。日本の総輸入量、世界で一番多いわけでありますけど、九千万トン。あと二年すると、マーセラスだけからで日本の総輸入量のガスが出ると、こういう状態が生まれてまいります。  小さなところから入っても、それを全国展開するということによって大胆な改革につなげていきたいと、そんなふうに思っています。

行田邦子みんなの党

○行田邦子君 大臣の意気込みと、それから御決意、すばらしいと思います。けれども、企業実証特例制度という制度そのものが本当に有効に機能するのかといったことには率直なところ疑問を残しながら、今日は時間となりましたので、質問を終わらせていただきます。

松田公太みんなの党

○松田公太君 引き続きまして、みんなの党の松田公太です。  まず、大臣、先日、お時間、福島第一原発汚染水についてですね、をいただきまして、ありがとうございました。委員会の場で正式にお願いしたことですので、それが実現したということをこの場で御礼申し上げたいと思います。  大臣もおっしゃっていましたけれども、福島の汚染水問題、これは与野党ございませんので、これからも引き続きいろんな提案をさせていただきたいと思いますので、是非私どもの提案もお聞きいただければというふうに思います。  それでは、質問に移りたいと思いますけれども、もう既にいろんな質問が出ておりますので、私が通告させていただいた質問と大分ちょっと順番が入れ替わってしまうかもしれませんけれども、御容赦をいただければと思います。  まず最初に、ベンチャー投資の促進についてお聞きしたいと思います。  これは、先日、本会議で茂木大臣に質問したことなんですけれども、独立系の小規模ファンドであっても、例えば、経営・技術指導を行う能力がある、そういうようなところであれば認定する可能性があるのでしょうかという質問だったわけですけれども、それに対して大臣は、本制度が事業拡張期のベンチャー支援を主な目的とすることから、基本としては数億円規模の小規模なファンドの認定までは考えておりませんというお答えをいただきました。  事業拡張期の会社にでも、二十億、三十億ぐらいのファンド若しくは数億円のファンドであったとしても十分出資をする、投資をする、そういったことが考えられるんではないかなというふうに私は思っております。また、そのような小規模ファンドがステップアップのためにそのような大型の案件、例えばPEが入るような案件にもしっかり食い込んでいかなければ、成長する、そういうチャンスを失ってしまうんじゃないかなというふうに思っております。  今回の取組は、ベンチャーキャピタルの成長も是非考慮していただきたいと思うんですね。ベンチャー企業が育つためには、ベンチャーキャピタル、ベンチャーファンドもやはり同時に育っていかないと私は難しいんじゃないかなと、これは両輪じゃないかなというふうに考えておりますので、是非ともそのような小規模ファンドも認定の対象にしていただきたいと思っているんですが、大臣、いかがでしょうか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) あの後も考えてみたんですね、自分なりに。基本的には大体二十億円以上と、こういうお話をいたしました。  それで、事業拡張期のベンチャー企業への投資ということを考えますと、一案件当たり恐らく億単位になるんだと思います、一億なのか五億なのか分かりませんけれど。そして、ファンドとしてそういったところに対して投資を行う、ポートフォリオ上、多分私は十件ぐらいの案件というか、そういうポートフォリオを持たないとなかなかファンドとしてはやっていけないんじゃないかな、こういうことを考えると、一般論からすると二十億というのは閾値としてはある意味必要なんではないかなと思っておりますけれど、あくまでこれは事業拡張期のベンチャーを育てるためにどういったファンドがいいかということを基本に考えるわけですから、外形的に二十億だったら全ていい、二十億以下だったら全ていけない、こういったことにはなってこないと、ある意味のめどとして考えております。

松田公太みんなの党

○松田公太君 つまり、規模ではなくて、どの程度そういった、例えばハンズオン形式なのかインキュベーション形式なのか分かりませんけれども、企業の成長に堪え得るレベルのファンドであるかということを重要視されるということでよろしいんでしょうか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 質、量共に重要だと、そんなふうに思っておりますけど、量の方に力点を置き過ぎる必要は全くない、そのように考えております。  ただ、ファンドとしてポートフォリオの健全性であったりとかそういったことを考えると、ある程度の数のベンチャーに対する投資とか、そういったものは行っていると、こういう実績なりは必要だと、このように考えております。

松田公太みんなの党

○松田公太君 何となく遠回しに、やっぱり小規模は無理ですよというふうに言われているような気がしてしまうんですけれども。  それでは、お聞きしたいんですけれども、日本でいわゆる大手と言われているようなベンチャーキャピタル、ベンチャーファンド、ジャフコさんとかJAICさんであったり、若しくは大和企業投資、こういったところは対象先にもちろんなっていますよね。

西山圭太経済産業大臣官房審議官

○政府参考人(西山圭太君) お答え申し上げます。  個別のファンドについて言及することは避けたいと存じますが、少し古い数字でございますけれども、ファンドの平均規模を出しましたいわゆるVEC、ベンチャーエンタープライズセンターが出しました統計によりますと、アーリーからエクスパンションステージまでカバーしているファンドの平均の規模は二十億円ということになりますので、簡単に申し上げれば、平均的な規模のファンドであれば、今の大臣からの御答弁で、二十億円を絶対視するかどうかは別にしまして、そうした規模にはなるということに考えております。また、そうしたファンドであれば、少なくとも多くのものがいわゆる私どもの要件としています経営支援能力、あるいはそうした実績もあるものだというふうに考えております。

松田公太みんなの党

○松田公太君 多分私の質問にお答えいただいていないと思うんですけれども、先ほど申し上げましたようなファンド、大手、その名前は別にこだわっていませんけれども、その規模のレベルであればもちろん対象になっているわけですね。

西山圭太経済産業大臣官房審議官

○政府参考人(西山圭太君) 先ほどお答え申し上げましたとおり、平均的な規模がさっき申し上げたようなものでございますので、日本でいわゆる大手ということになりますれば、基本的にはそうした要件は満たしているというふうに考えます。

松田公太みんなの党

○松田公太君 これも、先日、本会議でちょっとお話ししたことなのでもう既に御存じだと思いますけれども、このような大手のほとんど、例えばIRRを見てみると一〇%以下と、さんざんたる実績なんですね。八割が実は〇%以下だというような状況なんです。〇%、IRRと、どういうことかと。まあ皆さん御存じだと思いますけれども、要はマイナスになってしまっているということなんです。  しかし、日本にも小規模のファンド、例えば二十億以下のファンドであっても、例えば五億、六億のファンドでも、独立系で小規模なんですけれども、IRR、二〇%、三〇%、もちろん中には一〇〇%を超えるような、そういった好成績を出しているところもあるわけですね。  ですから、じゃ、どこが違いがあるのかなというふうに私もいろいろ見て回って、私自身もファンドとお付き合いした経験があるわけですから、いろいろ考えてみたんですけれども、やはり小さいところって、ハンズオンで本当にやっているところが多いんですね。もう必死になっていますよ。自分たちが失敗、一つのポートフォリオじゃ十件ないかもしれません、二件、三件しかないかもしれませんけれども、そのうちの一つが駄目になってしまったら、自分たちがもうそれこそ二度とファンドとしてできない、解散しなくちゃいけないということになるわけですから一生懸命やると。それに対して、例えば大手はどうかというと、お金を出して、その後は何もしないというところが実際多いんですね。それどころか、お金を出して、その後自分たちが思っているような状況になっていないと、買い戻してくれみたいな、そういう話をしてくるところもあるわけなんです。  ですから、私は、低成績の大きなファンド、先ほど言いましたように一〇%以下のところとか、若しくは〇%になってしまっているようなところ、もうそういったところよりも、本当に小規模ファンドを今回の適用の対象にするべきじゃないかなというふうに思っております。また、その足切りをなかなか明確にできないという話だったんですけれども、IRRなんかはやはり一つの基準じゃないかなと私は思っておりまして、例えば一〇%以上、過去三年間の実績で、そういったものを一つの指標にしたらいかがかなと思っていますけれども、大臣、いかがでしょうか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 私なりに、個々の名前は避けますが、いろんなファンド、そのマネジャー、日本でも優秀だと言われている人間もかなり知っていると思います。共通しているのは現場を知っているということですよ、何しろ、企業の現場を。よく行っています、企業にも。さらには、委員おっしゃるように、実際にその企業の経営にある意味かかわると、こういった形でやっているケースもあると思います。ただ、この会社が駄目になったらファンド全体が駄目になってしまうと、こういう思いはいいんですけれど、本当にそのポートフォリオでいいのかなと、こういう思いは逆に持ったりもいたします。  そして、先ほども申し上げたように、量さえあればいいんではない。質、やっぱり収益性であったりとかそういう過去の業績というものも見なければいけない、そんなふうに思っております。余りにもIRR低いファンド、これは問題あるんだと思いますよ、どこかに。それが正当な問題であるか、やっぱり能力の問題であるかと、これも考えなければいけない。ある意味、医療系のベンチャーか何かに出したとき、やっぱりこれは時間が掛かります。大きな案件を持っていたりするとこれは時間どうしても掛かりますから、なかなか数字が上がらない。  そういう個々のポートフォリオで上がらない原因があると、こういうのを見た上で、全体としては決して悪い運用はしていないということであれば、私は、だから、二十億であったりとか、画一的に収益性をどう測れということよりも、具体的な内容で見ていくことが重要ではないかなと、こんなふうに思っております。

松田公太みんなの党

○松田公太君 余りちょっと時間がないんですけれども、もう一回だけそのベンチャーファンドについてお聞きしたいと思っているんですけれども。  私は一つ危惧していることがありまして、今回、もうこれは物すごくお金を、資金供給という意味ではいい施策だとは思っているんです、お金を増やすという意味ではですよ。ところが、そのようなお金がどんどん入ってきても、結果的に何が起こるか想定してみると、お金が入ります、しかし、実際はそのお金を運用する、出資をする、投資をする玉がないということも現状では十分考えられるのかなと。  その玉がないということはどういうことかというと、需要と供給のバランスで、それほどでもというふうに思われているような会社でもどんどん例えば価値が上がって、非常に高いバリュエーションが付いてしまうということも起こってしまう。そうすると、またミニバブルみたいなものが発生してしまうんじゃないかなというふうに思うんです。  話を戻しますけれども、大手のベンチャーファンドが行くようなところというのは、やはり先ほどの話にありますように拡張期、若しくはもうそこそこ有名になっていて、誰でも大体その名前を聞いたら知っているよというところが多いと思うんですよ。でも、やはり小規模なところが行くところというのは、自分たちが発掘して、それは本当にアーリーステージに近くなっちゃうかもしれませんけれども、非常にいいところを見付け出す能力、これもたけているのかなと。  ですから、もう一度このファンドを使ってベンチャーを促進したいということであれば、やはりその出資先を小規模の方にも私は広げるべきだなというふうに思っております。  以上、最後申し上げて次のちょっと質問にさせていただきたいと思いますけれども、ファンドということで、若干これ話それるかもしれませんけど、クラウドファンディングについてお聞きしたいと思います。  これは企業実証特例制度についての話につながってくると思うんですが、現在、御存じのように、日本では株券やキャッシュリターンを伴うようなクラウドファンディングは許されておりません。これは金商法があるからできないわけですけれども、もし、例えばの話ですが、大手ではありませんけれども、優良な企業が整備を進めてクラウドファンディングで資金を集めたいというような話があった場合、大臣のところに来て、この金融商品取引法、こういった部分の要件を下げてくれと、この企業実証特例制度に合わせて、一回こっきりでいいからこのファンディングできるような形を取ってくれという話があった場合、それは実現可能性があるんでしょうか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 結論から申し上げると排除するものではないと、このように考えております。  クラウドファンディング、一般的には新規成長企業と投資家をインターネットのサイトの上で結び付けて、多くの投資家、これが言ってみるとクラウド、群衆ということになってくるわけでありますけれど、ここから少額ずつ資金を集める仕組みと、こういうようにされているわけでありますけど、御案内のとおり今、金融庁におきまして、技術やアイデアを事業化する段階でのリスクマネーの供給を強化する方策の一つとして、このクラウドファンディングを実現するために必要となる金商法の制度の改正の是非、さらには内容について金融審査会において検討がなされている、このように承知をいたしております。  企業実証特例、これは、そういう検討は検討として、特定の分野を対象外としているわけではありませんから、例えば金融審議会で検討は進んでいるのにしても、仮に企業の側から具体的な提案というものをいただきましたら、事業所管官庁がその内容、必要性、代替措置などを精査した上で規制所管省庁と協議、調整を行っていくということになりますから、同時並行で物事は進んでいくと、そのように考えております。

松田公太みんなの党

○松田公太君 ありがとうございます。具体的な例で非常に分かりやすかったと思うんですけれども。  それでは、企業実証特例制度じゃないんですが、事業再編の方でもう少しまた具体的な質問をしたいなというふうに思っているんですけれども、本法案では、事業の再編、統合と新たな市場への挑戦を優遇措置で支援するというふうに言われておりまして、ただ、事業再編において多くの企業が直面する人員整理に関する具体的な規定がないなというふうに感じております。雇用の安定に関する抽象的な努力規定はあります。ただ、これでは不採算部門の人員整理が進まず、効率的な事業再編は私は困難ではないかなというふうに感じております。  旧産業から新産業へ円滑な人材の転換、これが事業の新陳代謝を促す上では必要じゃないかなというふうに思っておりますが、これについてはどのようにお考えでしょうか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 産業の新陳代謝の促進と円滑な労働の移動、これはまさに車の両輪であると、このように考えておりまして、日本再興戦略におきましても、成熟分野から成長分野への失業なき労働移動の実現のために、雇用政策の基本を行き過ぎた雇用維持型から労働移動型へ大胆に転換すると、こういうふうに決定を見たところであります。  具体的には労働移動支援助成金の抜本的拡充等を位置付けておりまして、既に厚労省におきまして予算要求において実際に対応をしているところであります。

松田公太みんなの党

○松田公太君 それでは、具体的なちょっと例を出してお聞きしたいんですけれども、例えば日用品の大量生産を輸出しているというような会社があったとします。仮にこれA社といいますけれども、このA社が中国との競争、非常に厳しいということで、やはり大きく事業転換をしようということで、デザイン性を例えば重視したような日本の伝統工芸的な商品、ここにシフトしますと、それを輸出しようと、そのような大転換を図ろうと。こういう話は、多分経産省のクール・ジャパンにもぴったり合致すると思いますし、産業競争力強化に資する企業の取組だと思うんですけれども、A社にとっては、やはり日用品の大量生産を行ってきた工場の従業員、この人たちをやはりシフトするのは難しいだろうと、そのような工芸品の分野にですね。ただ、やはり解雇規制がありますよと。  このような事例のときも企業実証特例制度が使えるのかなという質問です。つまり、このA社が新規事業計画を取りまとめて、同時に規制の代替措置、ここでは解雇規制の代替措置なんで、例えば解雇時の金銭補償措置、これをセットで提案してきた場合、これもその検討の対象になるんでしょうか。

西山圭太経済産業大臣官房審議官

○政府参考人(西山圭太君) お答えを申し上げます。  まず、大前提として、成長戦略におきましても、雇用政策については、従来のある意味では行き過ぎた雇用維持型から労働移動支援型に大胆に転換することとはしております。  その中で、まず企業実証特例制度については、そもそもこの法律上は、事前にこの分野を対象にする、あるいはしないといったような線引きはしないということになっております。したがいまして、その分野が例えば雇用にわたる分野であっても、それが対象にならないということはございません。  ただ、具体的に今委員が御指摘の解雇に関するルールをどういうふうに適用するかということについては、当然、委員も御案内のとおり、様々な御議論ございますので、諸外国の制度の状況や様々な意見を踏まえながら丁寧に検討を行う必要があるというふうに考えております。

松田公太みんなの党

○松田公太君 この質問の一つ前の質問の際に大臣に御答弁いただいたように、やはり従業員をどうするかというところは非常に大きな部分だと思うんです。両輪だと思うんですね。ですから、このようなケースも私は積極的に企業実証特例制度で取り上げる案件じゃないかなというふうに思っておりますので、是非引き続きこれは御検討いただければと思います。  じゃ、ちょっと最後の質問となると思いますけれども、もう一度、事業再編の話に戻ります。  これも先日、本会議でお話をしましたMアンドAのバイサイド、いわゆる買収するサイドに対するメリットなんですけれども、研究開発途上で商品を持たない企業を買収した場合でも、買収企業は丸ごと研究開発費として認めるような制度、これは私は是非導入していただきたいと思うんですね。現在は、残念ながらバイサイド、セルサイドのメリットはだんだん出てきているんですけれども、が少な過ぎると思うんですけれども、いかがでしょうか。このようなことも御検討していただけないでしょうか。

菅原郁郎経済産業省経済産業政策局長

○政府参考人(菅原郁郎君) 本法案では、事業再編を促すために、事業を切り出す場合のみならず、事業を他の事業から買収する場合、これもその法律の対象にしてございます。  ただ、これまで我々が強調してきましたのは、企業の内部を切り出して他と一緒になって子会社をつくる場合、これについては損失準備金といった大胆な税制措置を講じているところでございますけれども、こういった切り出しをやらない、今委員が御指摘のような単純な買収案件の場合、これについても、委員御案内だと思いますけれども、例えば買収すれば、資本の増加、土地、建物の移転等に伴う登録免許税、これもかなりの実際は負担になってございます。もしこういった前向きな買収ということで再編として申請していただいて認可すれば、こういった登録免許税でありますとか、あとは、ツーステップローンと申していますけれども、長期低利の融資、債務保証、こういった支援策を通じて、今御指摘のようなケースについても、この法律上は損失準備金制度は受けられないですけれども、きちんとした支援策を用意してございます。

松田公太みんなの党

○松田公太君 以上で終わります。  ありがとうございました。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。  産業競争力強化法案について質問いたします。  今日は、中小企業、地域経済というところをいかに活性化していくのかというところを焦点当てて質問したいと思っております。  そこで、本法案の目的では、国民生活の向上及び国民経済の健全な発展に寄与すると定め、中小企業の活力の再生のための措置と位置付けがされております。中小企業の活力の再生のため、こういう位置付けされているという理由を、まずお聞かせいただきたいと思います。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 我々、日本経済を再生をすると、そしてアベノミクスの成果を全国津々浦々まで行き渡らせる、このためには、全国四百二十万の中小企業、そして中でもその九割を占める小規模事業者が活性化することが極めて重要だと、こんなふうに考えておりまして、そんな意味からも、この法案の中に、委員御指摘のように、中小企業の活力の再生、こういう章を設けまして、そして創業の支援、それからもう一つが事業再生の支援という項目を盛り込んでおりますが、この意味するところは、まさに今申し上げたような中小企業・小規模事業者の重要な位置付けから来ると、同時に、そういった中小企業・小規模事業者においても新陳代謝が極めて重要であると、こんなふうに考えております。    〔委員長退席、理事加藤敏幸君着席〕  もし具体的な施策についてということでありましたら、幾らでもお答えを申し上げます。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 中小企業の活力の再生といった場合、資金力が乏しい中小企業にとっては資金調達というのは本当に大きな課題だと、その点では共通認識だと思っております。  そこで、二〇〇九年に施行されました金融円滑化法、これがリーマン・ショック以降、経営が悪化した中小企業にとりましては本当に歓迎された政策でございました。延長を繰り返しまして、今年三月に打ち切りとなりましたけれども、これ数字で確認をさせていただきたいんですが、この制度を活用した中小企業の数、また条件変更した数はどうだったでしょうか。

小野尚金融庁総務企画局参事官

○政府参考人(小野尚君) お答え申し上げます。  中小企業金融円滑化法に基づきまして金融機関が条件変更等を実行しました件数は、法の施行後から委員御指摘の本年三月の期限到来までの累積で四百八万件となっております。ただし、この数字につきましては、一つの事業者に対しまして複数、例えば三行なり四行の金融機関が融資していることが通常でございます。また、同じ債務者が複数回にわたりまして条件変更の申出を行いまして、金融機関がこれに応じるということがあることにもこの数字には留意することが必要でございます。  このように、条件変更等につきましては件数ベースで把握していましたことから、円滑化法を利用した事業者数の正確な把握は困難でございますが、民間金融機関のデータ等を基に私たちが推計いたしますと、おおむね三十万から四十万先程度と考えるところでございます。    〔理事加藤敏幸君退席、委員長着席〕

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 推計とはいえ、多くの中小企業が利用したということは確実に言えることだというふうに思っております。  そこで、この金融円滑化法を利用された方々の実態を私どももつぶさにお聞かせいただいている中で、本当にそういう意味ではしんどい中で、中小企業を潰さずに事業継続をさせた、倒産させなかったって、本当に大きな意義もあったというふうに思っているんです。  そこで、金融円滑化法が終了して、その後、大胆な金融政策ということで、アベノミクス取られているわけです。それでは、中小企業に対する現在の融資動向、金融円滑化法が終わった後、アベノミクスで大胆な政策を打った後の中小企業の金融の動向はどうでしょうか。

小野尚金融庁総務企画局参事官

○政府参考人(小野尚君) お答え申し上げます。  金融円滑化法終了後の中小企業向け貸出残高につきましては、銀行全体で見ますと、本年七月以降、前年同期比で増加してきているところでございます。  金融庁といたしましては、本年九月に策定いたしました監督指針に基づきまして、金融機関に対しまして、目利き能力やコンサルティング機能を高め、中小企業の経営改善、体質強化の支援を本格化していくとともに、成長分野等への新規融資を含む積極的な資金供給を行うよう、強く促してまいりたいと存じます。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 今のお話でいいますと、銀行の全体のところでの数字だと思うんですね。私、経産の方にもデータをお願いして、信用金庫等も含んだデータを経年のベースでいただいております。これ見ますと、資金繰りの状況はどうかと。二〇一二年度の末と比べると、民間の金融機関、ここの貸出残高は四兆円減っているんですね、九月現在でいいますと。二〇〇〇年と比べますと、中小企業への貸出しというのは信用金庫も入れて見れば七十兆円減っているって、これ現状の数字だと思うんですね。現場で聞いておりますと、やっぱり実感として使えているのかというと、なかなか厳しいという声を伺っているんですね。  そこで、織物の実態などは経産の委員会でも御紹介いたしましたけれども、機械、金属などの中堅どころ、ここでも幾つかの声で貸してもらえないと、担保だけしか見てくれないというような声も上がっております。確かに、円滑化法後も支障のないように、変わりのないように指導はしていくんだということで金融庁も働きかけされているということは伺っておりますが、実態としてはそういう声もあるというところをしっかり見る必要があるのかなと思っております。  その上で、日経新聞が十月から十一月、直近のところの調査を行っておりまして、地域経済五百調査というものが報道でありました。二〇一三年の三月末に比べて貸出残高が減少した、この地域金融機関が三三%となっていると。中小企業向け融資が伸び悩んでいると見出しを付けての報道になっておりました。資金需要を開拓するためということで、地域の金融機関が取引先の海外進出の支援に力を入れていると、こういう金融機関が目立っているという報道だったんですね。  私、こういう動きというのは、日本再興戦略で目指している方向、海外進出を支援していくというような方向と極めてリンクしているんじゃないかなという感想を持ったのですが、いかがでしょうか。

北川慎介中小企業庁長官

○政府参考人(北川慎介君) 中小企業の海外展開、それと国内中小企業対策、そういう御質問だと思います。  私どもといたしましては、中小企業・小規模事業者の現状を見ますに、まずは地域で頑張っていただく、それを支援していただくというのがまず第一だろうと考えてございますけれども、その上で、企業の実態、実情に応じまして海外市場を取り込んでいくと、そういう事業展開に出る企業もあると承知をしてございます。  アジアの海外市場、こういったところを取り込んでいくということで、国内の事業基盤も維持しながら海外展開を行うと、こういうことも極めて重要だと考えておりまして、また一方で、白書の分析などによりましても、海外展開を行う企業は同時に国内の事業を拡大するというような傾向も見られます。  前通常国会で改正されました中小企業基本法におきましては、中小企業がその事業基盤を国内で維持しつつ行う海外展開、これを促進するというような考え方に立っております。具体的には、日本政策金融公庫の海外展開資金におきましては、低利融資の要件として国内の雇用維持、こういったものを要件としたり、あるいは、中小企業基盤整備機構の専門家による国内の調査、あるいは海外調査などにおきましても、国内雇用の増加の波及効果があるかどうか、こういったものもメルクマールしながら行っておるところでございます。  いずれにいたしましても、こういった地域の中小企業を大事にしながら海外展開も支援していくことによりまして、日本再興戦略の目標であります今後五年間で中小企業・小規模事業者一万社の新たな海外展開、こういったものを支援していきたいと、こういう考え方でございます。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 日本再興戦略の目標ということで、今示された数字と併せて黒字中小企業、これを倍加するんだということで、七十万から百四十万社に増やすという目標が掲げられております。  問題は、本法案で提案されている中身で本当に地域経済を支える中小企業、ここの再生が可能となるのかどうかという問題だと思うんです。  帝国データバンクの企業倒産集計、九月の報告が出ております。金融円滑化法後の倒産が六十一件と過去最多になっていると、景気の先行きの期待感ほど中小企業を取り巻く環境は改善していないことの裏付けだという分析であります。来年四月の消費税の増税、我々は実施すべきでないと、実施できる環境にないということを申し上げておりますが、これ、実施されれば倒産増加の懸念は払拭できないと、こういう状況が続くという指摘もされております。  中小企業庁の来年四月以降のこういう懸念の指摘について、どういう認識をお持ちでしょうか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 黒字の中小企業を倍にしていくと。数字でいいますと平成三年ぐらいの数字に戻すということになってくるわけでありますけれども、平成三年の実質経済成長率が二・三%と。我々もこれから実質二%、名目三%、そういう経済成長を目指して、まさに今、三本の矢の政策を進めているところであります。  確かに、赤字の中小企業が多い、これも確かでありますけど、先ほど帝国データバンクの調査も御紹介いただきましたが、二年連続で赤字というところは意外と少ないんですね。一年目が赤字でも、二年連続で赤字というところは四割を切ります。私の記憶では三三・数%だったと思います。その分、中小企業というのは、そういった景気の動きであったりとか、また施策に対して敏感に反応できる、こういう存在でもあると思っております。  もちろん、この法案だけではありません。我々は、政権に復帰してすぐに補正予算を組みました。経済産業省だけでも一兆二千億、過去最大の規模の補正を組まさせていただきましたが、そこの中の半分近い五千四百億につきましては中小企業・小規模事業者関係の予算として組まさせていただいた次第であります。  さらに、二月からは、ちいさな企業成長本部、ここにおきまして二十一回の議論を重ねて、六月にはアクションプラン、この取りまとめも行っております。さらに、通常国会におきまして、小規模企業に焦点を当てまして八本の法案を一括で改正をいたしました小規模企業活性化法、これも成立をさせていただき、今新しい審議会、分科会の下で更なる小規模企業の振興に向けました、基本法の制定に向けました準備というのも進めております。減税対策も取ってまいります。そして、今後取ってまいります新しい経済政策パッケージの中でも、中小企業・小規模事業者が新しい分野に進出していくための補助金制度、こういうのもしっかりと盛り込んでいきたい。  こういった総合的な対策を取ることによりまして目標も達成していきたい、このように考えております。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 お聞きしたいのは、金融円滑化法後、金融面でいえば変わりない支援をするということで言われてきたけれども、実態として中小企業への貸出残高は減っていると。  さらに、この金融円滑化法後の倒産件数が増えているし、もっと増えるんじゃないかという指摘があると。じゃ、これから先、金融円滑化法もないままで、金融、融資が大事だと、血液だと言われている中小企業に対して融資をどうやっていくのかというところをどうお考えなのかということを聞きたかったんですね。  その上で、中小企業大事だという認識は改めて確認するまでもないと思うんですが、要は、地域で中小企業が再生し、赤字があったり、黒字になることもあるんだとおっしゃるんだけれど、切れ目のない事業継続、円滑な融資が担保できるような仕組みを金融円滑化法後とにらんで、いろんな対策の中にやっぱり一本要るんじゃないかというふうに思っているんです。  そこで、提案したいのは、アメリカで既に長い歴史もあります地域再投資法という考え方なんですね。中小企業家同友会も、地域と中小企業の金融環境を活性化させる法律ということで、金融アセスメント法の成立を呼びかけておいでです。アメリカのこの既に実施されている地域再投資法を参考にしたものなんですけれども、地域を限定して、そこの地域の企業や低所得者、ここに融資格差がないようにということで、評価をしながら、地域への貢献度を評価に入れ込むという考え方だというふうに理解しております。  これ、実際に地域の活性化にも実績が上がっているということで伺っているわけで、こういう考え方はまさに取り込んで検討していくべきものではないかと思いますが、いかがでしょうか。

北川慎介中小企業庁長官

○政府参考人(北川慎介君) 地域に密着した融資ということでございました。  中小企業庁といたしましては、地域の金融機関、これが企業へのコンサルティング機能あるいは目利き力を発揮して、地域の中小企業、そして小規模事業者に対し適切に資金供給を行っていくということを、重要であり、また期待をしております。  まずは、昨年八月に施行されました中小企業経営力強化支援法、これを活用しまして、地域金融機関によります積極的な中小企業支援、これを促しているところでございます。本法におきましては、中小企業庁と金融庁が、中小企業の経営状況の分析、そして事業計画の策定、実行支援、これを適切に行う者を認定することといたしまして、金融機関につきましては、これまで四百七十三の地域金融機関を認定したところでございます。あるいはまた、地域限定ということでございますれば、中小企業基盤整備機構からのファンド出資という形で投資対象を特定地域に限定すると、こういう政策も取ってございます。  このように、様々な制度を活用しながら、もちろん金融庁とも連携をして、地域金融機関、地域における中小企業支援の取組を促してまいりたいと考えております。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 地域と中小企業をしっかり金融機関が支えていくという、地域に再投資するというところに視点を置いた取組というところも大いに考えていただきたいということで御提案をさせていただいたと思っております。  そこで、次にお聞きしたいのは、この間の規制緩和というのが一体どういう影響を与えてきたのかということで、私は今日資料をお持ちいたしましたので、それも見ていただきながら質問を進めていきたいと思います。  この資料、三枚物になっておりますけれども、一枚目に写真を載せております。京都市中京区にございます、住宅地のど真ん中、西新道錦会商店街という商店街の写真です。右にありますのが、一九九二年、これちょうどテレビクルーも入ったりして本当に注目も集めてまいりましたし、国の助成金や、府や京都市等からもたくさんの事業補助なんかも受けて頑張っている商店街という姿がよく出ている写真だと思います。これは先日、平日ですけれども、二〇一三年、左手にある写真が、今の同じ場所、ほぼ、を撮った写真となっておりまして、本当に人っ子一人歩いていないという状況なんですね。  この商店街が一九九二年のときにどうだったかといいますと、百四十軒の店舗がございました。ところが、現在では七十店舗と半減しております。この商店街は、先ほども紹介したように、地域に貢献するいろんな取組もやってきておりまして、空き店舗を活用しまして高齢者の給食サービスを行ったり、無料の法律相談、その近所にあります川で魚つかみ大会ということで地域の子供さんたちが楽しみにしているような取組をやるなど、あと、精神の障害を持った方々が対面販売できるようなコーナーもつくって活用していただく、本当に多岐にわたる活動をしてきたところなんですね。  いち早くプリペイドカードを導入しておりまして、その実績を見ていただきますと現状よく分かるかなと思います。それ、三枚目に入れております。このグラフを見ていただきますと、最高時三億の、一九九八年、三億の売上げがピークとなっておりますが、見事に右肩下がりに下がっているという現状が見て取れるかと思います。  そこで、そこに吹き出しで付けておりますけれども、一体何が起こったかというと、大型店の相次ぐ出店であります。二枚目のところを見ていただきたいんですけれども、真ん中に十の字で赤線が引いてある、ここが商店街の位置するところになっております。商圏一キロというのがこの商店街の商圏になっているわけですけれども、ほん、目と鼻の先に、一九九五年、ライフ壬生店が出店しました。その後、その左下にありますけれども、イオンモールが来ました。全国どこでもイオンでございます。売場面積がイオンは二万二千。さらに、右端にありますけれども、スーパーマツモトということで、これが店舗面積が二千七百九十二。こういう展開の中で、先ほどの三枚目の資料のように売上げが激減するという事態になったわけです。つまり、この間、大型店の出店規制の緩和、そしてとうとう廃止ということで、見事にリンクしてこの年次に進出が起こってきているんですね。  私は、極めてその大型店、この間行われた出店の規制緩和、廃止というのがこういう商店街の変化をつくっていることも衰退に拍車を掛けた、これは紛れもない事実だと思うんですけれど、この様子を見て、御感想を大臣に伺いたいと思います。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 確かに、地方の商店街、今大変厳しい状況にありまして、空き店舗も増加傾向にあります。この状況を見て、長くなりますよ、私が説明をすると。長くなって……

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 短くしてください。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) ちゃんと言えというから言いますよ。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 いえいえ、感想です。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 感想を言います、じゃ。  まず二ページ目なんですけれど、要するに、モータリゼーションの問題なんですね、一つはやっぱり。郊外店、ロードサイド店と比べるとどうしてもこの中心街、駐車場等々が不足をしていると。このためにモータリゼーションに乗り遅れて、そして三ページ目にありますように大型店に客を取られると、こういった状況が生まれてきていると。  そうはいうんですけど、全国そうなっているかといいますと、例えば首都圏で見ましても、中心市街地の一番近くに大型店が一番少ないのは木更津なんですよ。ところが、木更津の商店街というのは今決定的に厳しい状況にあります。多くの人が、あそこ、アクアラインを通って行くんですけど、行くのは商店街じゃなくてゴルフ場なんですよ、大体、あのほとんどが。あの寂れるという状況にあります。  さらには、景気が悪いから消費が低迷をするということで、中心街が栄えない、こういう指摘もあるわけでありますけれど、愛知県の刈谷、御案内のとおり、一部上場企業は六社あるんですよ。中心市街地、非常に今厳しい状況です。そして、一時間に二十八本の電車が止まりますけれど、駅前の商店街も大変厳しい状況です。一方で、長崎県の佐世保。産業からいいますと刈谷よりはずっと厳しい産業でありますけど、中心街かなり栄えていますよ。いろんな工夫もしながら、そういった取組もやっているところもあると。  もちろん、現状が大変厳しいものがありますから、今後政策的にも見直しは必要だと、こんなふうに考えておりまして、これから一つはコンパクトシティー、こういったものを実現をしていかなければいけないと思っております。  同時に、その中心街、これと周辺地域の居住の集積、さらには交通インフラの再編、こういったものをうまく組み合わせていかなければいけない、こんなふうに考えておりまして、例えば病院が外に出るということになると、ここにも書いてありますよ、病院の話。病院が外に出ると、そこでもう人の流れが変わっちゃうんですよ。完全に人の流れが変わっちゃうんですね。そことのネットワークをどうするかとかいうことも含めて総合的な対策として考えていく必要があるんではないかなと思っています。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 ここは住宅地、都市部の真ん中で、お客さんはみんな歩いてくる、そういう商圏を持ったところでありまして、近所の病院もずっと市立病院ということで、ございます。そういう意味でいうと、本当に決定的な影響を与えたのは、この地域で相次いで起こった大型店の出店の影響を免れなかったと。私、ほかのいろんな頑張りを紹介していただくのも結構なんだけど、大いに奮闘もしてきたし、この商店街がこの規制緩和の影響をまともに受けているというところをしっかり私は見るべきだというふうに思いますので、その点を受け止めていただきたいと思います。  そこで、産活法の下で地方でも企業の海外移転、工場閉鎖・縮小ということが進みました。地域の雇用も奪ってきた。こういう実態は我が京都でも北部中心に起こってきているわけです。  そこで、本法案では、産活法の仕組みは維持されると、更に事業の再編はもっとやりやすくするという仕掛けになっております。地方から更に企業の撤退を促進することになるんじゃないでしょうか。

菅原郁郎経済産業省経済産業政策局長

○政府参考人(菅原郁郎君) 産活法でございますけれども、産活法はバブル経済崩壊後の過剰設備、過剰債務、この解決を目指して制定されております。したがって、単なる事業撤退のみを図る取組であっても産活法では支援の対象としていたわけでございます。これに対して、今回の産業競争力法案では、競争力強化に向けた新陳代謝を支援するという考え方の下に、新商品の開発や新市場の開拓を伴う前向きかつ大胆な事業再編に限って支援措置を講じることとしております。  もっと具体的に言いますと、産活法で対象としていました事業撤退のみを図る事業再編は今回の法案では対象とはしてございません。一方で、事業再編に伴って、新市場や成長分野への労働者の移動が円滑に行われることが必要なケース、これももちろん想定されます。このため、この法律上は産活法同様に、国、都道府県、認定事業者等に、計画認定及びその実施に当たり、失業の予防、労働者への就職のあっせん、労働者の職業訓練の実施などを図るために必要な措置を講ずるよう努める義務を法律上明確にしてございます。  このように、本法案は、産活法と比べて新市場開拓などを行う前向きの積極的な事業再編を促進するとともに、引き続き雇用の安定にも十分な配慮を行うこととしており、御指摘のように、地方切捨て、雇用者切捨てという御指摘は当たらないんではないかというふうに考えてございます。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 労働問題については引き続き次回に質疑もさせていただきたいと思います。  地方から企業の撤退を促進することになるんじゃないかと、地方切捨てになるんじゃないかという表現は使っておりませんので、しっかり聞いておいていただきたいなと思いました。  そこで、次の質問ですけれども、現在、小規模企業活性化法の改正を踏まえまして、中小企業政策審議会で議論が進んでいると、先ほども御紹介があったとおりだと受け止めております。  そこで、この小規模企業基本政策小委員会で近年の日本経済の構造変化について述べております、分析しております。その内容について御説明をお願いします。

北川慎介中小企業庁長官

○政府参考人(北川慎介君) 中小企業政策審議会小規模企業基本政策小委員会で議論しております点について御紹介いたします。  本小委員会では、小規模事業者の振興を議論するに当たりまして、基本的な問題意識というところでございますが、小規模事業者は地域に根付いた事業活動を行っておりますものですから、地域、そして地域経済全体の状況、それと個々の小規模事業者の事業活動、これには大きな関連性があると、まずこういう基本認識を持って議論をしております。  そのため、まず構造変化の第一でございますが、地域経済を疲弊させ、小規模事業者の売上げに影響を与えるものとして、少子高齢化、過疎化、都市への一極集中、こういったものを掲げて第一に考えております。  第二の構造変化といたしましては、地域における産業や雇用への影響が懸念される構造変化といたしまして、国際競争の激化によりまして、大企業の国内拠点の閉鎖、再編、あるいは海外進出、こういったことが進んでいるということを挙げております。もちろん、大企業には自らの生き残りを懸けて行動しているわけでございます。  こうした論点、これは小委員会における審議の中でも委員から同じような指摘がなされております。これらを踏まえまして、経済の構造変化から生じております小規模事業者を取り巻く課題であります需要の減少、経営層の高齢化、あるいは地域全体の活力の低下、こういったものに対する解決策につきまして審議をいただいているところでございます。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 都市一極集中による地域経済が疲弊してきていること、大企業の海外進出による国内産業、雇用への影響の懸念ということで、その指摘はそのとおりだと思います。  本法案で、日本再興戦略も併せてですが、更にグローバルな競争に勝ち抜く企業をどう支援していくのかということが大変強調されております。  しかし、一方、ローカルで頑張る人たちをどう応援していくのかというときに、私は、地域の先ほど再投資という投資法の紹介いたしましたけれども、今度紹介したいのは、地域の経済を地域で循環させる、地域の循環型経済という具体的な取組をしている京都府与謝野町の事例を二つほど紹介したいと思うんです。ここは、条例も作って計画も作り、地域循環型の町づくりを掲げて取組を進めておられます。  その一つが、住宅新築改修等補助金交付制度というもので、これ既に三年間実施をされました。施工業者を町内業者と限定して、補助対象事業費の一五%、上限二十万円ということで交付をするということで、三年間実績で要は対象工事費が三十九億円を超えました。これ、二億幾らですから十五倍、工事費で効果が出まして、更にその波及効果ということで、町が統計を取っておりますが、総額六十三億円の地域内の循環があったと。さらに、これはどれだけの広がりで地域で使われたかということを見ますと、三年間で持ち家世帯の四分の一が使ったというんですね。何と町内業者の八割がこの事業で仕事を受注することができたと。大変地域内で見ると大きな効果を上げる施策になったと思うんですね。  もう一つは、有線テレビ加入促進事業ということで、同様にポイントは町指定の電気店を使ってもらうと、こういうスキームで三年間で五千四百二十二件です。全世帯の六割が使ったんですね、これ、補助制度を。一億円以上が地域内で動いたというんです。  私、こうしたローカルな取組が今本当に注目すべきじゃないかというふうに思っておりまして、地域の中小企業や町全体にも元気を与えているという取組だと思うんですね。地域経済を循環型でその地域で回していくというところに後押しをするという、こういう取組は大変地域再生にとっても私、有効じゃないかと思うんですけれど、いかがでしょう。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 御紹介いただいたような地域コミュニティー単位での取組は重要だと思います。そして、今、例えば様々な下町とかにおきまして、中小企業が連携をして、それぞれの持っているたくみの技で新しい商品を開発する、こういった取組も進んでいるところであります。  同時に、国際展開する企業、こういった企業が元気になることも日本経済全体にとっては極めて重要でありまして、自動車産業、裾野まで含めますと、関連企業含めて五百五十万人近い雇用を支えるわけであります。そこの中には、いわゆる一次下請であります一部上場企業だけではなくて、二次、三次、プラスチック、そして金型と、様々な産業を地域で営んでいる企業も含まれるわけでありまして、そういった世界に打って出られるような産業が競争力を上げる。収益を上げて、それが関係の中小企業との取引条件の改善、こういうことを行いましたら、そういった意味でも中小企業、小規模企業、潤うわけでありまして、ですから、その地域のコミュニティーにおいて補助金だけでずっとやっていても、いつかはそれは駄目になっていくんだと思うんです、それでは。だから、両方の取組をうまく組み合わせることが極めて重要なんだと思っております。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 内閣府に確認をしたいと思います。  企業等が海外で得ている所得の純受取額についてですが、一九九四年、そして直近、幾らになっているでしょうか。

丸山雅章内閣府経済社会総合研究所国民経済計算部長

○政府参考人(丸山雅章君) お答え申し上げます。  お尋ねの海外からの所得の純受取でございますが、平成二十三年度国民経済計算確報によりますと、平成六年度では三・九兆円、平成二十三年度では十四・八兆円となっております。

倉林明子日本共産党

○倉林明子君 その間、GDPというのはほとんど伸びずに来たのが実態だというふうに思うんですね。今おっしゃったように、大企業はこの間海外進出を加速して確実に利益を上げていると、これが実態だと思うし、今の数字も海外での利益がどう上がっているかということを反映している数字だと。もちろん個人の分も含んでいますよ。しかし、海外での大企業が利益を上げているということを確実に反映した数字であろうと思います。  おっしゃるように、大企業がもうかったら、中小企業や労働者のところに滴り落ちてきたのかというんですよ。来ていないのがこの十五年じゃないでしょうか。賃金は上がらない、中小企業は利益は上がらない、地域は海外進出によって疲弊すると。こういうやり方は、そういうやり方を続けても、本当に地域も小規模事業者のところにも恩恵は行かないということがこの間の構造改革や規制緩和、グローバルを支援するというやり方の結果じゃないかということをしっかり受け止める必要があるんだというふうに私は思っております。  中小企業・小規模事業者を地域から再生していくということの支援にこそ強化が必要だと、これは申し上げて終わります。

中野正志日本維新の会

○中野正志君 日本維新の会の中野正志でございます。  あえて大臣に御紹介を申し上げますが、ついぞ先日に、アメリカの経済誌フォーブスの経営陣と記者の方々を松島副大臣のところに御案内を申し上げました。いろいろ熱いお話をいただいたんでありますけれども、フォーブス誌は、こういう方が日本の経済産業行政の主たる一人であるということは心強い限りでありますと、こういう褒め言葉をいただいておりますので、あえて御紹介をさせていただきたいと存じます。  それで、あえて、もう茂木大臣の答弁を十二分に予測しながら質問させていただくのでありますけれども、やっぱり今日の日本の経済状況を見るにつけ、まして七月から九月期までの統計、GDPの六割を占めると言われる個人消費、さっぱり伸びておりません。来年の四月、消費税アップということになるわけでありますけれども、本来なら駆け込み需要でもっと個人消費が高まってもいいよな、実はこんな気持ちなんであります。  ですから、もちろん来年の四月までまだタイミングがありますけれども、十二月あるいは一月発表の諸統計によっては、私は、やっぱり消費税をあえて増税凍結して、ひたすらアベノミクスを加速させてしっかりと景気回復軌道に乗せる、このことの方が重大ではないのかなと、今でも個人的にそう思っておるのでありますけれども、もしそういう本当に厳しい状況に三月までにありましたら、経済産業、まさに主管大臣として増税凍結などという発言はありませんでしょうか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) まず、フォーブスの方を松島副大臣のところに御紹介いただいたと。私も、そういう世界的な雑誌の編集者から一緒に仕事をしております副大臣が高く評価されたと、本当に光栄だと思っておりますし、今後、答弁につきましても松島副大臣に全面的に頼っていきたいなと、こんなふうに思っているところでありますが。  先生、七—九月期の四半期のGDP、そこの中で消費が前期から伸びが低下したと、これは事実でありまして、プラスの二・三%からプラスの〇・四%と。主な要因で申し上げますと、天候の影響によりまして食品価格の上昇、これによって食料品の消費が減少したことが大きな原因になっているかと思います。ただ、最終月であります九月を見てみますと、再び大きな伸び、前月比プラス一・六%を示しておりまして、年末から年明けにかけましては消費は持ち直し傾向が続くと、このように見込まれております。  四半期のGDPにつきましては、御案内のとおり、四四半期連続でプラスということでありますが、民間機関四十社の将来予測によりますと、十から十二月期、そして来年の一月から三月期の実質GDPの成長率、それぞれ年率で平均でありますが、プラスの三・六%、プラスの四・六%と、より力強い成長が見込まれております。  そういった中で、今、駆け込み需要に関しましても、自動車で申し上げますと、取得税、これにつきまして引下げを行っていくということで、駆け込み需要と反動減、これをできるだけならすような措置をとっていくと。同時に、新たな経済パッケージ、これを十二月にまとめることにしておりまして、これは単に消費税による落ち込み分をカバーするだけではなくて、アベノミクスによります日本経済を持続的な成長軌道に乗せていく、こういったことを一日も早く達成する、こういった目的で実施をしてまいりたいと考えております。

中野正志日本維新の会

○中野正志君 消費税はあえてお尋ねをさせていただきました。  早速質問に入りますけれども、この法案が具体的にどのように企業の業績回復に結び付くのかな、それをまずお示しをいただきたい。特に、この二十年間、お話のとおり横ばいの経済成長であります。横ばいの業績を余儀なくされてきた日本の経済、日本企業にとってこの法案が具体的にどのように貢献をされるのか、それをお示しいただきたいな。国民の多くの方々が抱いている疑問でもあります。  先ほど来お話がありましたけれども、かつてもいろいろな成長政策が取られてきました。この産業競争力強化法案が消費税増税と同時期に導入されることによって景気は本当に回復に向かうのか、なおかつ企業活動は活発になるのか、従業員の給料は上がるのか、まずこの三点について、当然給料でありますからタイムラグがあるのは十二分に承知をしながら、あえて質問をさせていただきます。

西山圭太経済産業大臣官房審議官

○政府参考人(西山圭太君) お答えを申し上げます。  今委員から御質問になられました点につきましては、もちろんこの産業競争力強化法案のみならず、いわゆるアベノミクス、三本の矢全体で取り組まれることだというふうには承知しておりますが、特に産業競争力強化法案でどうなるのかという点についてお答え申し上げます。  まず一つ目は、この産業競争力強化法案の中では、先ほども御議論ございましたけれども、特に設備投資減税に力を入れております。この法律に基づきまして、生産性の向上につながるような設備投資につきましては、これまでございませんでしたような、前例のなかったような即時償却、あるいは高い率の税額控除を講じることによりまして、最終的には、今、足下六十三兆円という年間の設備投資額を七十兆円というリーマン・ショックの前に戻すような取組を行っております。  それから、これはややミクロの点でございますが、この法案に基づきまして、これも既に御議論ございますけれども、例えば企業実証特例制度に基づきます企業の新しい取組ですとか、あるいは事業再編やベンチャーに対する積極的な取組といったようなものも支援をすることとしております。  さらに、こうした好循環が更に従業員の給料や雇用の拡大につながるということも当然大事な点でございますので、この法案の審議とも並行いたしまして、政府を挙げまして、例えばいわゆる政労使の場でございますとか、あるいは茂木大臣から直接に経済界の代表、あるいは中小企業団体の代表、さらには各地方におきましても地方の関係団体、あるいは個別企業に対して直接賃上げを始めとする前向きな行動への働きかけを行っております。  こうしたことを合わせまして、全体として経済の好循環を早期に実現したいというふうに考えております。

中野正志日本維新の会

○中野正志君 この強化法第六章で、先ほど来もありましたけれども、中小企業の活力の再生について記載をされております。当然、それ以前の産活法をスライドさせた規定ということになっているようでありますけれども、何がどういう形で違うのか、このことも併せお聞かせをいただきたいと思います。

北川慎介中小企業庁長官

○政府参考人(北川慎介君) いわゆる産活法に盛り込まれている中小企業の活力の再生についてでございます。  平成十一年に産活法が制定されております。現在は三つの節から構成をされてございます。今般の産業競争力強化法案におきましては、第一節、創業及び中小企業経営資源の円滑化、これを抜本的に見直すとともに、第三節の中小企業の再生支援、ここについても組織内の充実を図ることとしております。  まず、第一節につきまして、具体的には創業者に身近な市区町村、これが中核となりまして官民連携の創業支援体制を構築し、ワンストップで創業支援に取り組むという従来にない方法を第一節に新たに盛り込みます。そしてまた、現在の第一節に中小企業経営資源活用計画が盛り込まれておるんですけれども、これは近年の実績を見ました上で廃止するということにいたしてございます。  また、現行第三節に措置されております中小企業再生支援協議会による経営改善あるいは事業再生の支援、これにつきまして一層強化したいと考えてございまして、独立行政法人中小企業基盤整備機構に設置されております中小企業再生支援全国本部の機能でございますが、これを強化していきたい、そしてまた直接の相談にも応じていくことにしたいと考えてございます。  なお、第二節につきましては、いわゆる第二会社方式によります中小企業の事業の承継でございます。これにつきましては、引き続き現行の措置を引き継いで措置したいと考えております。

中野正志日本維新の会

○中野正志君 ありがとうございます。  やっぱり反省を込めながら言えば、国民にもっともっと周知をして、そして最大限に活用される、このことは、ただ単に経産行政のみならず、せっかく新しい考え方を取り入れて国民のために、また経済のために頑張ろうということであっても、なかなか周知できていないというところも現実あったよなと、反省を込めながらあえてお話をいたします。  この法律案では、新たに市町村と民間事業者が連携して創業支援事業計画のスキームを創設すること、全国の自治体のうち約一割、百七十で計画が策定をされるということを見込んでおります。既に本年十月の段階で発表されました。ただ、これまでの産活法によって、今ちょっとお話もしましたけれども、活発な創業に至ったケースというのはさほど多くないのかな、現実的にそんな感じがいたしますけれども、創業支援を考える民間企業、あるいはまた創業支援の国の施策に精通している事業が全国各地に存在しているとは想像し難いよな。  ここで、この国の計画を予定どおりに進めていくために、経産省として、中小企業庁として具体的にどのようにこの施策を周知させ、具体的にどのような支援を行っていくのか、お尋ねをいたしたいと思います。

北川慎介中小企業庁長官

○政府参考人(北川慎介君) 御指摘の、創業者に身近な市区町村が中心になって行う支援体制でございます。これは、施策を活用していただくためには、まずは市区町村、そしてまた創業者を支援する皆様に知っていただくということが最も重要だと考えております。  このため、まずは自治体ということで、全国市長会あるいは全国町村会を始めまして、関係の自治体に広く協力を願いたいと考えておりますとともに、各地それぞれで御活動いただいております弁護士会、公認会計士協会、あるいは税理士会、そしてまた商工会、商工会議所を始めとする経済団体に協力を依頼いたしまして、それぞれネットワークを使いまして施策の周知をお願いしたいと考えております。もちろん、経済産業省の経済産業局、あるいはまた都道府県とも連携しながら説明会を開いてまいりたいと思います。  市町村におきましては、規模が小さいために一つだけではできないところもあろうかと存じますので、市町村同士の連携あるいは都道府県が仲介をして支援すると、こういったことも想定してございます。  こういったことによりまして、これで支援を受けました事業者の方につきましては、当初の資金繰りということで信用保証の枠を一千万円から一千五百万円へ拡充したいと考えてございますし、会社をつくるという場合の登録免許税につきましても半減措置ということで、少しでも御負担を減らしたいと、このように考えております。  このような方法によりまして、創業者に身近な市町村、市区町村というものを軸として創業を推進していきたいと、かように考えてございます。

中野正志日本維新の会

○中野正志君 本当にそのとおりにお進めをいただくのであれば大変幸いであります。  私たちのところは被災地であります。もちろん、被災されなかった人たちはそれなりの成果をもう示しつつありますけれども、やっぱり被災された企業、皆様のグループ化補助金も活用しながら再生に向かって頑張ってはおりますけれども、ただ、いかんせん、市街地形成が大分遅れておりますし、例えば高台の住宅再建についても遅れている。当然ながら公的な施設もない、病院もない、いろいろな、ないない尽くしの中で、結果的には住まう場所それから働くところ、この確保が最大となるわけでありますから、今市町村との連携という表現もありましたけれども、ただ単に私の町は私の町だということではなくして、それはやっぱり経産局、しっかり現場対応で県、市、町連携して是非お取組をしていただきますようにお願いをいたします。  中小企業再生支援体制の整備についてお伺いをいたしますけれども、中小企業、優れたサービスあるいは技術、人材を持っていながらも、経営が苦しく、先ほどもありましたが、存続も厳しく、経営不振となってしまった企業体も大分多いのであります。中小企業の活力の再生のためには、創業支援という前向きの支援だけでなく、経営不振となっている企業に対する、あるいは事業者に対する事業再生支援や廃業支援といった、言わば後ろ向きの支援にも力を注いでいく必要があると思うのであります。  先ほど来話ありましたように、中小企業金融円滑化法利用企業の事業再生はまさに急務の課題であることは論をまちませんが、本法律案では、独立行政法人中小企業基盤整備機構の中に設置されている中小企業再生支援全国本部の機能拡充が図られるということになっておるようでありますけれども、これとともに、申し上げましたように、経営不振の企業、事業体がこの産業競争力強化法案できちんと果たして担保されているのかな、これ以外に、あるいは更なる具体的方策としてはこういうことを考えている、こういうことを検討したい、そういうふうに計画されているのかをお尋ねをしたいと思います。

北川慎介中小企業庁長官

○政府参考人(北川慎介君) 中小企業の再生に関する御質問でございました。  産活法に基づきます再生支援協議会、そしてまた本法案の措置につきましては今先生から御指摘があったとおりでございます。具体的には、全国本部の機能の強化、そしてまた新たな保証制度といたしまして、計画がまとまった段階で資金調達を支援していくための経営改善サポート保証、こういうものをつくっていきたいと思っております。これが本法案の枠組みの中で考えている部分でございます。  これに加えまして、本法案の措置以外といたしましては、各地の税理士さんあるいは金融機関から成る認定支援機関によりまして経営改善計画の策定を応援していただきまして、それによって事業再生に至る前に早期に経営改善を図るような方法を取っていきたいと考えておりますし、また資金繰りにつきましても、経営支援型のセーフティーネット貸付けあるいは借換え保証、こういったもので十兆円を超えます規模で資金繰り支援を実施していきたいと、このように考えております。

中野正志日本維新の会

○中野正志君 是非更なる取組、積極的なお取組をお願いをしておきます。  次に、規制改革の各論についてお尋ねをいたします。  新規事業分野では、規制の有無が曖昧で、事業者が事業開始に萎縮してしまうという傾向を断ち切るために、今回、第三章の第九条で解釈及び適用の確認という条文を設けております。新技術が規制に掛かるか掛からないかがはっきりしない、いわゆるグレーゾーンというものを解消することで新事業開拓の取組を促進するということだと思いますけれども、これをひとつ具体例の中でどのように運用されるものなのかを確認したいと思います。  私もこの間、体験をいたしてまいりましたけれども、今注目されている光冷暖という省エネシステムがあります。家庭やオフィスで使用する電力を大幅に縮小できると。端的に言えば、例えばこの部屋、寒いから暖房を付ける、暑いから冷房を付ける、こういう冷暖房の機械は要らないというシステムであります。これは、ニューズウイーク、日本を救う中小企業百社の中にも書かれております。ワタミさんほど大きな企業ではないんでありますけれども、輻射熱と共鳴作用を利用した冷暖房システムで、家庭やオフィスで消費する冷暖房の電気使用量五〇%カットというのでありますから大分に大きいなと。こういった技術、既に、実を言うと、日本のみならず十か国ぐらいの国で特許を取っておられるようであります。  こういった画期的な、効果的で、かつ実現性、確実性も高い省エネ技術の導入によって、私は、日本全体のエネルギーコストを下げていくということが可能でありますから、並行して新規産業の創出を図っていくということも可能になるわけでありますけれども、こういった技術を国に提案する場合に、これまで国が定義していた空調システムという定義に該当するとかしないとか、そういうどうしても議論になりやすいんですね。  やっぱりこのグレーゾーンの部分を白黒はっきりさせるために、この第三章第九条では、主務大臣に対して、規定の解釈、規定の有無について確認を求めることができるとなっております。しかし、地方の中小企業にとっては、やっぱり大臣に規定の解釈の確認を求めるというそのこと自体が大ごとで、依然として事業開拓に萎縮してしまうという空気を全く解消できるわけではありません。  そこで、具体的にお答えいただきたいと思いますけれども、例えば国の補助金の事業などに新しいシステムやビジネスを提案する場合で、そのシステムがまずどこの省の管轄になるのか定かでない場合、例えば今申し上げました光冷暖システムが国交省の管轄なのか経産省の管轄となるのか分からないがゆえに、主務大臣が国土交通大臣なのか経産大臣なのかがはっきりしないというような場合、具体的にどこの窓口に対してどのように相談をすればいいのか。こういうこともやっぱり大きな問題になるのであろうと思いますけれども、いかがでしょうか。

磯崎仁彦自由民主党経済産業大臣政務官・内閣府大臣政務官

○大臣政務官(磯崎仁彦君) お答えさせていただきます。  今委員の方から御指摘のありました光冷暖、五〇%の削減ということで非常にすばらしいシステムだなというふうに、お伺いする限りは拝聴をいたしました。  今、全国には四百二十万以上の中小・小規模があるわけでございますが、やはり優れた製品、サービスを生み出しているということで非常に重要な存在でございますけれども、なかなか行政の手続等々につきましては不慣れなところがありますので、やはりきちんとそういった中小・小規模企業についても利便性の高い制度にするというのは、これは大前提として必要だなというふうに思っております。  今委員の方から御指摘ございました第九条のいわゆるグレーゾーンの解消制度でございますけれども、規定の解釈あるいは当該新事業活動及びこれに関する事業活動に対する規定の適用の有無ということについて確認を求める制度ということでございますけれども、まず、なかなかどこが主務官庁なのかということが分からない場合につきましては、これは、この法案につきましては私ども経済産業省が提案をしている、そういう法案でございますので、経済産業省の担当部局においてまず相談を受け付けるということでございます。その中で、個別に事案等を承る中で、どこが主管の官庁なのかということについて紹介をするなど、できるだけきめ細かい指導、助言を行うということが前提でございます。  先ほどお話ございましたように、やはりなかなか広報活動も十分ではないというふうなお話もございましたので、いずれにしましても、こういう運用を含めて、制度の周知広報についてはこれからも十分努めていかなければならないというふうに思っておりますし、特に地方におきましては、地方経済産業局に相談体制をきちんと整備するなど、身近にその相談に乗っていく、そういう体制を整えてまいりたいというふうに思っております。

中野正志日本維新の会

○中野正志君 是非しっかりした対応をお願いをいたします。  今の光冷暖のシステムに限らず、日本にはまだまだ多くの、さっき言ったような特許を取得した技術あるいはサービスシステム、たくさんあります。よくテレビで報道されたり、あるいはほかのメディアで報道されたりするのでありますけれども、ああ、それは知らなかったというケースが結構あると思うんでありますね。やっぱり経済産業省としては、そういう全てをしっかりと情報収集をして、分析をして、それを世界発信、世界に発信するためにはどういうお手伝いができるんだろうか、まずそういったことなども考えていただくのでなければならぬよなと。また、やっぱり日本の津々浦々まで拡大していったら本当にいい形になる。  この間、安倍総理が電気自動車ですか、自動運転電気自動車、この国会周辺回られたニュースを見ました。例えば、ああいう技術だって、やっぱり我が日本ならではだな、大分先を行っているようであります。このごろ、あと聞いたのは、いわゆるふん尿の自動処理機、介護の人たちも大変だというので、結構値段は張るようでありますけれども、あれを大量生産していったらコスト削減、大幅に安くお年寄りの方々に提供できるんではないだろうかな。  そんなこんなを考えますと、やっぱり総理大臣にもそうでありますけれども、経産大臣始めトップセールスにもっともっと頑張っていただきたい。とりわけ中小企業、御存じをいただきますように、PRするお金がない、広告するお金がないということで、その資金援助、先ほど来のいろいろなファンドやらその他の当然ながらケースも成り立ち得ますけれども、自己資金でやるという場合にはどうしても結果的には大変だと。  こういう意味で、有望な企業の発掘をする、これがまず基本的に必要なことだと思いますが、国としてこのようなことは実施されておられるのでしょうか。あるいは、こういった有望企業発掘作業を更に強化していくための具体的な強化策、お持ちなんでしょうかということをお尋ねしたいと思います。

磯崎仁彦自由民主党経済産業大臣政務官・内閣府大臣政務官

○大臣政務官(磯崎仁彦君) 今委員言われたように、国が政策を企画立案して、それを実行していくためには、単に待ちの姿勢では駄目だろうというふうに思っております。やはりきちんとこちらから現場の方に積極的に足を運んで生の声を聞くと、このことが非常に重要だろうというふうに認識をしております。  経産省としましても、これまでも地方経済産業局、こちらの方を含めて、日々やはり様々な事業を訪問をしまして御意見を伺うとともに、有望企業の発掘ということにも努めているということでございます。やはり、どういう悩みを持っているのか、どういう技術があるのかということもきちんとそれを発掘していくというのも我々の重要な仕事であるというふうに思っております。  それとともに、やはり政策をつくった場合には、それが政策としてあるということで、それを知らないということも多々ある話でございますので、やはりその政策についてもきちんと周知をしていくということにつきましても足を運ぶということも必要だろうというふうに思っております。  いずれにしましても、この産業競争力強化法案につきましても、やはりそういうところも多々ございますので、この法案に盛り込まれた各制度につきましても、幅広い事業者の方に、こちらから足を運んで説明会であるとか個別企業への説明とか、そういうことについては積極的に取り組んでまいりたいというふうに思っております。

中野正志日本維新の会

○中野正志君 日本企業の海外展開を支援するために株式会社海外需要開拓支援機構、これを立ち上げることとなっておりますけれども、この機構設立の進捗状況あるいは現況、またこの組織の人員構成、規模あるいは具体的な活動計画、事業計画、予算、投資規模、スケジュールなどの経営目標や経営理念の具体的中身について、正直イメージがイメージですから、画期的だ、大胆なイメージだと予測するのでありますけれども、お示しくださいますか。

富田健介経済産業省商務情報政策局長

○政府参考人(富田健介君) 議員にお尋ねをいただきました海外需要開拓支援機構でございますけれども、さきの通常国会で法案をお認めいただきまして、その後、諸手続を進めておりましたけれども、おかげさまをもちまして、昨日、十一月二十五日でございますが、開所式を行いまして営業を開始いたしたところでございます。  何点かお尋ねございました。まず、人員体制でございますけれども、会長、社長、取締役、監査役といった経営陣については既に選任がなされておりまして、いずれの方も現地のマーケットにも通じ、また事業を見極める能力あるいは冷静な投資判断を行う能力などを備えた方々が御就任をいただいたというふうに理解をいたしております。  また、予算面でございますけれども、政府から平成二十五年度におきまして五百億円の出資金を確保いたしているところでございまして、これに加えまして、民間出資も現時点で七十五億円まで確保いたしまして、引き続き資金を募っているところでございます。  また、機構の事業でございますけれども、法律に基づきまして経済産業大臣が定める支援基準、これは実は十一月二十五日に公表をさせていただいておりますけれども、この支援基準に沿って判断をしていくということになろうかと思っております。具体的には、日本ブランドの向上につながる政策的な意義であるとか、あるいは海外の展開の足掛かりとなるような販売拠点等のプラットフォームの構築といった、特に波及効果の高い事業を対象に支援を行っていくということになろうかと思っております。  こうした取組によりまして、海外需要開拓支援機構として、我が国が世界に誇るべき文化あるいはライフスタイルの魅力を付加価値に変えまして、日本企業の旺盛な海外需要の開拓を支援していくということになると認識をいたしております。

中野正志日本維新の会

○中野正志君 毎月新たに中小企業百七十社余りの新規海外展開を達成すると高らかにうたわれておりますけれども、本当にできるのかなというのもありますが、大きな期待も当然あります。是非、創業支援体制として大臣が具体的に掲げた開業率一〇%、一万社、そしてその新規海外展開、今後三年間でできます、やりますというお約をいただけますか。頑張ってください。一言。

富田健介経済産業省商務情報政策局長

○政府参考人(富田健介君) クール・ジャパン、海外需要開拓支援機構を活用しながら企業の海外展開を積極的に進めると、それから、あわせまして、中小企業の海外展開支援策、こういったことも総合的に展開をいたしまして、議員御指摘をいただきましたような目標を達成すべく努力をしてまいりたいというふうに考えております。

中野正志日本維新の会

○中野正志君 ここでちょっと視点を変えまして、この機会に是非聞いておきます。環境省さん、おいでいただいていますか。  日本経済の持続的な成長戦略と、国として責任あるエネルギー政策の構築を同時並行で実現させていかなければなりませんけれども、日本のエネルギー政策で再生可能エネルギーの導入拡大、これは積極的に推進すべきものだとは考えております。ただ、一方、今直ちに原発をゼロにする決断をすべきであるという考え方の根拠として、高レベル放射性廃棄物の処分地が決まっていないからという一つの理由があるんでありますね。しかし、一方で、再生可能エネルギーの代表格としてとらえられております太陽光発電、この太陽光パネルなんでありますけれども、鉛などの有害物質が含まれているわけであります。  今それを問題視する人はおりませんけれども、かつてパチンコ屋さんが大盛況だったころにパチンコ台の再生の問題がよくうわさになりました。この太陽光パネル、これもやがては大量に廃棄される事態になりますけれども、そのときにその廃棄方法などについて、今以上に精密な、精緻なルール作りが私は必要になってくると思います。  そういう意味で、こういった大量に出てくるであろう太陽光パネルの処分地、処理方法、廃棄方法は、高レベル放射性廃棄物と同様、大きな社会問題となることが容易に想像できるのであります。今の時点で処分地や処分方法が明確に定まっていないという理由で原発を直ちにゼロにする決断をするのであれば、全く同様に、太陽光発電も直ちにゼロにすべきという判断をすることになってしまうんでしょうけれども、このように決断していては日本のエネルギー政策が全く立ち行かなくなります。  そこで、改めてお尋ねしたいんでありますけれども、高レベル放射性廃棄物、これは経産省管轄、を含む有害産業廃棄物、これは環境省、その処分地選定や処分方法について具体的に期限を設けて処分地確保の可能性の有無について結論を出す、あるいは処分地決定の結論を下すということが国の責任であると考えます。経済の真の活性化を念頭に置いたこういったテーマについて、国の責任という観点から、大臣及び環境省ではどのようにお考えになり、どのように対処されていかれるのか、お尋ねしたいと思います。

梶原成元環境大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長

○政府参考人(梶原成元君) 環境省でございます。お答え申し上げたいと思います。  まず初めに、人の健康又は生活環境に係る被害が生ずるおそれがある性状を有するいわゆる有害廃棄物を含め、産業廃棄物につきましては、廃棄物処理法に基づきまして、排出事業者の責任において適正に処理をするということになってございます。その観点で、排出事業者の方々は、排出した産業廃棄物につきまして自ら処理を行う、あるいは処理業者さんに処理を委託するという必要がございます。私ども環境省といたしましては、この法律に基づきましてしっかりと安全に処分できるような基準を作り、また、実際にその最終処分場を造っていただけるときに利用いただけるような融資とか、そういったような体制も関係省庁と一緒に準備をさせていただいているところでございます。  先生が御指摘の太陽光パネル、これにつきましては、まだ実際の廃棄の事例はそれほど多くないというのが実情でございます。ただ、それであっても、実際廃棄物処理法に基づきまして処分をすることができるようになっておりまして、また実際処理をされているということでございます。  しかしながら、委員御指摘のように、将来的にはこの太陽光パネル、寿命二十年、あるいはパワーコンディショナーが十年ということで想定しますと相当な量が出ることになります。二十年後には相当な量が出ることを予想されております。  そういうことで、環境省におきましては、昨年度からこういったような再生可能エネルギー設備の処理に関する国内外の動向あるいは技術情報を調査を開始しておりまして、今年度は経済産業省と共同で、太陽光パネルなどの出される不要品ですね、そういったものが廃棄の中に流れるわけでございますが、実際どういったような処理がされているんだろうか、あるいは、実際、有害物質があるということなんだけれども、どの程度出てきて、環境に出てくるおそれがあるんだろうかといったような調査をしております。  そういったような調査を踏まえまして、関係省、経済産業省とともに、その他の省庁とも共同して、処理ということだけではなく、リサイクルも含めた課題、そして体制を組んでまいりたいと、そういうふうに考えております。

大久保勉民主党・新緑風会

○委員長(大久保勉君) 茂木経産大臣、時間が迫っておりますので、答弁は簡潔にお願いします。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 分かりました。  この問題、原発の再稼働の有無にかかわりませず、既に一万七千トンの使用済燃料というのが存在するわけでありまして、これ、出した人がなんて言ってられないんです。やっぱりこれは国を挙げてしっかりと取り組むべき問題だと思っております。  御案内のとおり、十年間動いておりません。やり方の見直し、今、ワーキンググループの方で進めておりまして、地層処分、これの技術的な信頼性について検証を行っております。同時に、将来の世代がより良い処分方法を見付けたときにそちらに移行できるように、可逆性を持った、回収性を持った処分方法、これも担保すべきである。さらには、手挙げ方式、今までの、これではなくて、国が科学的根拠に基づいて適性の高い地域を提示する、こういった方法も必要だと思っております。  議論の方、相当進んでおります。ただ、これは国民、地域社会の御理解をいただきながら進めなきゃならないと思っておりまして、スケジュールをいつまでと決めるのではなくて、丁寧に、しかし着実にこの問題を解決していきたいと思っております。

中野正志日本維新の会

○中野正志君 時間ですからあれですが、日本経済を成長させてください。日本企業の国際競争力、是非向上させてください。  以上です。ありがとうございます。

荒井広幸新党改革・無所属の会

○荒井広幸君 改革の荒井です。  先生方のお手元、そして大臣のお手元にこのような両面刷りをお配りをさせていただきました。このあいづじげん健康ポイント倶楽部というんですが、福島県の、今原発の被害で苦しんでおりますが、そういうことも含めて健康管理、会津美里町、あいづじげん、慈眼というのは高名なお坊さんの名前なんですが、地元のお坊さんですが、健康ポイントと、こういうものを始めました。  本日は、大臣、私が着目いたしますのは、第四のポイントでございまして、一番最後に大臣にはおまとめでお話をいただきますが、それまでは各省の事務方の方にお尋ねをしてまいります。  中小企業の活力を再生する措置を講ずることになっているわけですが、大臣が述べられる四番目に、地域で創業を支援するため、市町村が民間の創業支援事業者と連携して創業支援体制を取る場合、国として全面的に支援する、併せて中小企業再生の支援を強化すると、こういうことになっております。戦略市場創造プラン、ロードマップのテーマ一でも、国民の健康寿命の延伸というようなことの対応というのも掲げられています。こういったものを一つ一つ具体化するための法律なんだろうと思いますが。  この皆様、ポンチ絵を御覧いただきたいんですが、これは会津美里町商工会の作ったものなんですね。これはどういうものかというと、いわゆるICT端末を利用しまして、血圧測定器を、これを付けまして健康対策をするんです。血圧です、血圧に着目です。健康でも特に血圧というものを見ていくと。その見ていく手段がICT活用であり、エコマネー、経済産業省の好きな言葉で言うとヘルスケアポイントなんというのを経済産業省はエコポイントにもじって付けておりますが、そういう言葉、そういう手段を取ります。結果的に波及効果で地域経済の活性化やコミュニティーの充実というのを狙うということで、先取りしているんですね。  この先取りしている会津美里町の事業というのは、まず何が優れているかというと、皆さん、この器材は、普通ですと自治体が配るのが普通なんですが、配りません。年間サービス料でいただきますと、参加したい人、まず参加してくださいという、そういう動機付けから入っているんですね。この動機付けというのが全ての、厚労省も経済産業省も各省がやっていますが、非常に重要なところです。買ったところで、やらない人はやらないということになるわけですね。こういったことで動機付けとしては健康管理、血圧というのは万病、昔でいえば万病対策ですよというようなことで入っていただくと。  そうすると、会員の血圧データを専用サーバーに蓄積、分析し、かかりつけの先生と共有が可能なサービスをしていくと。家庭でこういったことをチェックするというのは非常に重要なことでございまして、それらが信用できる情報であれば、データを印字しまして、お医者さんに見せて診察時に活用もしてもらえると。それから、端末を利用しておりますから、御家族にメールでお知らせすることもできますし、測定をしていないときや病院先で、受信で、メールでお知らせすることもできると、こういうことなんです。  ですから、一点この優れ技というのは何かと、まず皆さん御参加いただけますかというところから入っている。  そして、二つ目のところが、ここも独自のやり方なんですが、美里町商工会の商品券、ここに小さくございますけど、これがじげんだるまというんだか、このマスコットなんですね、キャラクターなんですが、その商工会の、これはよくありますね、商工会でポイントが付くと歌謡ショーに行けるとかいろいろありましたが、そういうポイントをもらえるんです。  じゃ、そのポイントは、一ポイント一円ですが、どういうことかと。ここがまたなかなか工夫されていて、私はこれはやっぱりすてきだなと思っているんですね。これは、毎日血圧って測らないといけないんですね。特に朝は寒いから心筋梗塞などになりやすいですね。ですから、朝と夜というのは定期的に測る。朝晩測りますと、これで十ポイント付けるんです。朝十ポイント、夜十ポイントで、掛ける三百六十五日ということになると約七千二百ポイント、七千二百円が健康をやると返ってくるということですから、先ほどの年間のサービス料というところにぐっと近づくわけです。  それから、健康診断をした、それで五百ポイント。それから、町の行事、結構やっております。この後ろを見ていただいてもお分かりのとおり、体力づくり教室とかそういうものをやっていますね。十ポイントが付きます。また、うんどう遊園教室なんということで、みんなで運動しながらというようなこともやりながらポイントがどんどん付いていくと、こういうことでございますけれども、町内会ごとにこのうんどう遊園というのがあるので、ゲートボールに代わるコミュニティーということにもなってまいります。  こういうものを維持させつつ、最終的には、言葉はちょっとおかしいんですが、サービス料見合いのもの、プラスアルファ、健康が維持しつつ、そしてポイントで地域商店街に活性化ができるということなんです。  これはどういう仕組みで今回始めたかというと、始めたばかりです。総事業費五百九十万円で、そのうち二百七十万円を県単事業で補助します。残りはこれはNPO法人福島医療ヘルスケアICT研究会、地元企業のエフコムさんというICTさんが中心になっておりますが、これらのデータはかなり大きくきちんとしないといけませんので、メディカルリンクというナショナル的なもの、全国的な規模のものを使っておりますが、このNPO法人と、そして、福島の原発被害もあります、健康管理をしていかなくちゃいけない、特に血圧に大変造詣の深い、若い医師でありますが、福島県立医科大学の谷田部淳一先生がこれを発案していったんですね。そこに、会津美里町の渡部町長さん始め役場関係の皆さん、そして商工会の皆さん、相談でこれは行っているんです。今のところ、予算の後だったものですから、町の、スタートが、町のお金は持ち出しは今のところしておりません。しておりませんが、こういう形でポイントを出しながらやるということなんです。  こういうことでお分かりいただけるかと思いますけれども、実際は、経済産業省の皆さんが具体的にいろんな方に聞き、またいろんな事例を集めておられますが、実際にはこういうものというのはなかなか拾えていないと思いますね。そういう観点に立つと、やっぱり本当に足下に必要というのはあるんだと。その必要というのが、やはりどうしても経済行為というものも絡んでくるものもある。  ただ、内部性と外部性がありますから、いわゆる民間で市場原理でできるものと、保険を適用させたり、あるいは自治体が絡まったりして健康増進や医療をやっていくと、そういうものもこれは両方あるわけですが、こういう観点で物事を考えていくと、かなりの部分、足下に実は健康と地域振興と経済成長、循環型の社会というのは地方にこそ生まれるかもしれない。そんな宝が地方に眠っている。そういうことを、あるいは地域と言ってもいいんだと思いますが、眠っているんだろうと思います。それを是非引き出していただきたいと思うんです。  厚生労働省にお尋ねしますけれども、高血圧が原因で死んでいる方は推定十万四千人程度。高血圧に関係した病気、高血圧性疾患七千人、急性心筋梗塞四万二千人、脳血管疾患十二万二千人、慢性腎臓病一万五千人の方々が亡くなっているということで、大変これは大きな人命の、尊い命を失っているわけでございますが、では、患者というんですかね、高血圧性疾患をお持ちの方は何人ぐらいいらっしゃるんでしょう。

高島泉厚生労働大臣官房審議官

○政府参考人(高島泉君) お答えいたします。  高血圧性の疾患の総患者数、厚労省の調査によりますと、大体九百七万人と推定されております。

荒井広幸新党改革・無所属の会

○荒井広幸君 皆さん、九百七万人ですよ。  じゃ、この傷病数で見ますと、第二位、第二位というのは喜ばしいことじゃありませんけれども、糖尿病が二百七十万人。そして、歯肉炎、歯周病、二百七十万人ぐらいなんですね。圧倒的に高血圧性疾患の方というのは多いんです。こういう方々を予防することが、いろいろな病気に派生するわけですから、そうしないこと。脳卒中もそうです、心疾患もそうです、慢性腎臓病にもいろいろと関連するということになってまいりますから、これを予防するというのは大変なんですが。  厚労省に、じゃ、医療費総額、高血圧に関係する医療費総額というのはどれぐらいと推定されますか。

神田裕二厚生労働大臣官房審議官

○政府参考人(神田裕二君) 二十三年度の国民医療費全体で申しますと三十八兆六千億でございますが、このうち、医科の医療費が二十七兆八千億でございます。このうち高血圧の医療費が約一兆九千百億、虚血性心疾患が七千六百億、脳血管疾患が一兆八千億、これを単純に合計いたしますと四兆四千五百億ということで、医科医療費の大体一六%ということになってございます。

荒井広幸新党改革・無所属の会

○荒井広幸君 このように考えますと、四兆円を超えるわけですね。単純に高血圧疾患というところだけに行きますと一・九兆という数字、さっきも出ましたけど、関連していくと莫大なところですね。ここをやっぱり未然に防ぐというのはお互いの幸せのためにも必要ですね。  ここをどうするかということで厚生労働省にお尋ねします。  この高血圧対策、それだけの方が亡くなり、慢性の方が、病気の方が、高血圧ですよとお医者さんから言われる人がいらっしゃり、お金がそれだけ掛かっていると。では、高血圧対策に厚生労働省は幾ら、どういう名目でお使いになっていますか。

高島泉厚生労働大臣官房審議官

○政府参考人(高島泉君) 高血圧対策に係ります予算措置といたしましては、平成二十四年度健康増進事業というのがございます。この中のメニューとして健康教育というものがございまして、その中で高血圧個別健康教育というものに対しまして支援を行っております。この健康教育の予算につきましては二億九千万円でございます。

荒井広幸新党改革・無所属の会

○荒井広幸君 ちょっと開いた口が閉じないんですよね。約三億円ぐらいで健康教育をやっている。健康を預かる厚労省が健康教育をやっていると、こういうことですよ。  仮に、そういう意味で、大勢の方々がいて四兆円ですよ。一・九兆円と絞って言ってもいいかもしれませんが、効果が上がれば保険適用は考えられますか。こういう事業について保険適用は考えられるか、過去にそういう例はあるかどうか。

神田裕二厚生労働大臣官房審議官

○政府参考人(神田裕二君) 御指摘のような事業につきましては、医療保険制度の中では保健事業という形で、高血圧を始めとしまして血糖だとか脂質といったリスクを持っている方に対する健診の費用ですとか保健指導の費用については、これは医療保険の財源を活用して支出をいたしておりますけれども、給付としてこれを見るかどうかということについて申しますと、医療保険の目的というのは疾病、負傷の治療に対して保険給付をするということを目的としておりますので、予防そのものを保険給付の対象とすることについては、目的そのものの変更になるとか、あるいは医療保険財政との関係も含めて慎重に検討する必要があるというふうに考えております。

荒井広幸新党改革・無所属の会

○荒井広幸君 一つの考え方でそれはいいと思うんですね。保険というものの世界でやれる範囲というのは厳格にするというのは一つの考え方ですが、これだけ多くの人が、総医療費に占める一六%、これを抑制できるんじゃないかと、抑制という言葉は私間違って使いました、適正化できるんじゃないかと思うんですね。転ばぬ先のつえ、予防するんですから。その踏み込みが足りない。  その意味で、むしろ経済産業省がある意味で厚生労働省の領域に入ってきていると言ってもいいんですけれども、そのグレーゾーンに入ってこようとしているんです。私はそれをどちらがいいというのは今日は軍配は上げませんが、必要なことをやってくれればそれでいいんであって、必要なことをやらないなら意味がないでしょう。  そこで、厚生労働省の見解として、このあいづじげん健康ポイント倶楽部という、こうした一つの全体のシステムといいますか、スキーム、事業というものをどう評価されますか。

高島泉厚生労働大臣官房審議官

○政府参考人(高島泉君) お答えいたします。  委員御指摘のように、高血圧は脳卒中や心筋梗塞などの疾患の原因となることから、その対策は非常に重要であると考えております。会津美里町のこのような取組につきましては、日々の血圧の測定などを通じまして住民の健康意識を高めるというものでございまして、これ、厚生労働省としても、健康日本21というものを作りまして日本全体での健康寿命の延伸というのに努めております。こういった観点から見ますと、大変意義のある取組であるというふうに考えております。

荒井広幸新党改革・無所属の会

○荒井広幸君 さらに、中間で厚労省にお尋ねしますのでお聞きおきいただきたいと思いますが、今年度、経済産業省では、この裏面を御覧いただきたいんですが、二年連続物です、これが最終年度です、今年が。七・一億、今年度の予算でヘルスケア事業で、非常に似ているんですけれども、ちょっと黄色は私が線引いたもので、済みませんが、似て非なるものというか、ちょっと違うんですが、考え方としては非常に似ているんですよ。そういう事業を去年と今年とやっているんですね。これは経済産業省でやっているんです。  これは、一方で私は評価しているわけです、さっき申し上げましたように。住民、生活する人たちのためにどう手を差し伸べるか、意識付けをお互いにしながら転ばぬ先のつえをやっていくということは非常に重要なことですね。そういう観点に立って評価しているわけなんですが、今度のテーマになっています法律というのは、まさに、今回でこれ終わろうとしているんですけれども、それを受け継ぐとか、あるいは新たに、何と言ったらいいんでしょうか、バージョンアップする。バージョンアップというよりも、私は、具体例としてはこういうふうに優れたものがあって、まだまだ経済産業省の方が遅れていると思いますが、こういうふうに本当に頑張っている、そして意義がある、しかしまだまだこれからだという事業でもあります。こういうものを後押しをしていくと、そういう意味での連携を考えていると思っているんですが、経済産業省、どうですか。

富田健介経済産業省商務情報政策局長

○政府参考人(富田健介君) お答えを申し上げます。  御指摘をいただきました地域ヘルスケア構築推進事業でございますけれども、これはまさに地域の特色を生かしたヘルスケア産業創出という狙いで、自治体、民間事業者、さらには医療関係者の方々が協力して行う事業に対して支援を申し上げているところでございます。  他方で、こういった産業の創出のためには、やはり医療現場のニーズの把握、効果の検証といったことも必要でございますし、その際、関連の法規制との整合性というものを確保していくことも必要かと思っております。  そういった意味で、今般、産業競争力の強化法案でございますけれども、その中でまさに企業の具体的な事業計画に即してあらかじめ規制の適用の有無を明らかにするグレーゾーン解消制度というものを創設をすることにいたしておりまして、こういった制度を活用しながら企業がちゅうちょなく新事業に挑戦することを後押ししていきたいと思っております。まさに、このようなヘルスケアの推進事業で出てまいりました民間のニーズを本法案におけるグレーゾーン解消制度の活用などにしっかりつなげていく、連携を図っていくということによりまして、ヘルスケア産業の創出あるいは国民の健康寿命の延伸ということを実現をしてまいりたいと思っております。

荒井広幸新党改革・無所属の会

○荒井広幸君 ちょっと私の質問が悪かったのかもしれませんが。  では、ちょっと角度を変えますと、この会津美里町の取組というものは、今の延長上でいうと来年の事業支援としては載っけられますか、当てはまりますか。

富田健介経済産業省商務情報政策局長

○政府参考人(富田健介君) お答えいたします。  御指摘いただきましたように、先ほど申し上げました地域ヘルスケア構築推進事業は今年度までの事業でございまして、来年度につきましては、その後継として、私ども今、健康寿命延伸産業創出促進事業というものを予算要求をさせていただいているところでございます。  来年度の予算につきましては、現在、まさに政府部内で検討を進めているところでございまして、制度設計を含めまして詳細なことがまだ決まってございません。そういった意味で、私どもとしては、御指摘をいただいた大変な先導事例、先進的な事例、御紹介いただきましたので、そういった事例も十分参考にさせていただいて、国民の健康に関する予防、管理を促進するような取組が事業として自立的に広がっていくような支援措置、そういったものを形作っていきたいというふうに考えております。

荒井広幸新党改革・無所属の会

○荒井広幸君 そういう観点でいうと、今度は全国展開も当然できるだろうと思いますので、よくチェックをして、全国展開、皆さんは横展開というようなことを言っているんですかね、これを是非必要だと思っています。横展開も併せて考えていただきたいんですが、どうですか。

富田健介経済産業省商務情報政策局長

○政府参考人(富田健介君) お答えいたします。  会津美里町で取り組まれている今回の事業、御紹介いただきました事業でございますけれども、大変意義のある事業だと思っております。  こういったものを成功に導くためには、企業を含む地域の関係者が非常に密接に連携をしていくこと、それから、先生まさに御指摘をいただきました地域住民の健康に関する予防、管理に関する意識の高まり、動機付け、こういったものをしっかりと充足させていくと、そういうことが必要だと思っております。  こうした地域レベルの取組でございますが、私ども承知している範囲では、ほかにもこういった類似の事業が進められているものがございます。今後とも、私どもこういった事例を幅広く収集をいたしまして、それぞれに共通する課題あるいは成功の要因などを十分分析をいたしまして、全国レベルで共有をしていく、そして発展をさせていくということが重要であるというふうに思っております。

荒井広幸新党改革・無所属の会

○荒井広幸君 そこで、先ほどのポイントなんですね。商工会のポイントで、ヘルスケアポイントというようなことでございますけれども、このポイントも、先ほど紹介したような使い方だけでなくて、実は今お話があったように、全国的に見ますと、広島県の呉市では、これもやっぱり血圧の専門の日下先生という女医さんであるとお聞きしておりますけれども、四、五年前から呉市内の食堂、レストランで減塩メニュー、大体一グラムか二グラムぐらいしか使わないというんでしょうかね、ちょっと数字は忘れましたけれども、そういうおいしいメニューを作ってくれと言って、三十数店に今広がっているんです。そういうところもこういうポイントが使える。全て地方、地方で行っていることのそれぞれの組合せとか、いろいろなマッチングの仕方というのもあるんで、どうぞそういうものもまた組合せも検討していただきたいというふうに思います。  もう一度厚生労働省にお尋ねをしていくわけですけれども、このような形で予防がうまくいければ医療費が安くなるというふうなこと、これは間違いないですか。適正化されるという表現ですね。いかがでしょうか、方向として。

神田裕二厚生労働大臣官房審議官

○政府参考人(神田裕二君) 生活習慣病の予防についての効果でございますが、発症までに時間が掛かりますので、医療費にどの程度の影響があるかについて詳細な分析が必要であるというふうには考えておりますが、これまでの簡易な分析を通じまして、先ほど申し上げました高血圧以外に糖尿病、高脂血症、合わせたリスクを持っているメタボリックシンドロームの該当者予備軍の方とそうでない方との医療費を比較しますと、年間九万円少ないということが判明いたしておりますので、生活習慣病の予防というのは医療費の抑制の効果があるものというふうに考えております。

荒井広幸新党改革・無所属の会

○荒井広幸君 保険適用については後日また申し上げますけれども、生活習慣病管理料というものが点数にあるんですね。こういったものも、私はいろいろと工夫していただきながら、法制度のグレーゾーン、これは法制度といっても、厚生労働省の方を優先したきちんとした医療としての、あるいは健康としての面からの対策というのは必要であると。それが市場によるところから入り込んだという意味のグレーゾーンでは困ります。こういったものもきちんとしながらグレーゾーンを明確にしていく、明確にするということです。どっちに入り込むということではなくて、はっきりしていく。そういったことがないと、やはりなかなか参入は自治体にとってできないわけです。交付税措置でやってくるということになったら、これは持続可能と言えません。自立すると言えないんです。  ですから、まずこうした自治体の取組を安定させて持続させるようにどうしたらいいかということを考えていく。その次に自立できるものかどうか。これはやっぱり日本でこれを達成してもらいたいと思うぐらいですけれども、この医療保険の世界、健康の世界、介護の世界に自立していける、それで回っていける、もちろん保険を適用しながらですが、そういうものの組合せができないものかと私も研究しているところです。これは次回にまたお話をさせていただきたいと思います。  そこで、総務省に来ていただきました。これは自治体の取組です。総務省、福島県がこれは半分お金を出しているんですね。こうした健康予防、介護予防の取組を、総務省、自治体を預かるものとしての取組をされていますか。

佐々木敦朗総務大臣官房総括審議官

○政府参考人(佐々木敦朗君) 総務省におきましては、地域活性化あるいはICT活用の観点から、健康予防あるいは介護予防の取組を支援をしているところでございます。  例えばでございますが、定住自立圏推進のためのモデル事業の一つといたしまして、地域を巻き込んだ元気づくりシステムの普及啓発等への支援を平成二十四年度に行っております。また、ICTの健康モデル事業、この健康モデルの確立に向けまして、生活習慣病等の発症、重症化予防のために、ヘルスケアポイントを用いた大規模社会実証をやるということで、現在、これは来年度に向けて予算を要求をしているというところでございまして、総務省としても引き続きこのような取組の支援に向けて対応してまいりたいと考えております。

荒井広幸新党改革・無所属の会

○荒井広幸君 ここでもはっきりすることは、二つの省でざくっと聞いたって似たようなことやるって言っているんです。こんなの財務省からいったら、何やるんだと。自分の金でもないのにまた財務省が威張ってくるんですよ。  大臣、私ここで大臣にお願いしたいことに飛ばさせてください。  こうした会津美里町のみならず、全国で苦労をして工夫してやっているわけですね。こういうものについて、特に今日は福島の被災地の中でこういう取組をしている美里町を申し上げましたけれども、全国でもそうやって頑張っているものの代表例として会津美里町の取組について大臣の見解をお聞かせいただきたいと思います。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 大変興味深いといいますか、斬新的な取組をされているなと思っております。荒井先生から毎回新たな御提案いただいておりまして、エコポイント始めポイントのことが好きなんだなと思うんですけれど。  それから、我が省の政府参考人、生活習慣予防の会員になった方がいいんじゃないかな、二人についてはと思って。今、質問を聞きながら、私がここに入ったら何ポイントぐらい取れるかなと計算していたんですけれど、九千二百から二万三千六百まで取れるんですよ。何でこんな乖離があるかというと、この血圧計を見ると、別にこのメーカーが悪いわけじゃないんですけど、この値段帯のですと、大体三回測って、一回目のデータを捨てて、二回目と三回目の平均値を取ると大体いい値が多分出るんじゃないかなと思っておりまして、それを一回と数えるのか三回と数えるかによって私のポイントは全然変わってくるということでありますけど。  いずれにしても、高血圧対策、これを含めて医療、介護など、この健康長寿、こういったものをつくっていくというのは安倍政権としての方針で、日本再興戦略の中にもしっかり位置付けられているところでありまして、これは成長分野としても期待をされるわけでありまして、地域レベルにおいても様々な商品、そしてサービス、さらにはこれを生み出す仕組み、こういうのが創出をされている。こういった地域の特徴を生かした取組についてどうやったら全国展開できるのかと、こういうことも含めてしっかり検討させていただきたいと思っております。

荒井広幸新党改革・無所属の会

○荒井広幸君 では、大臣、核心的なところの話に参りますが、高血圧は厚生労働省、疾病としては。そして、自治体の取組としては総務省。総務省も今似たようなことを予算要求中だと。そして、経済産業省が今言ったような形でこれも検討中だということになりますと、要するに、いわゆるトータルソリューションと言ったらいいんでしょうか、住民は一人なんですよね。その人の解決策に、同じかどうか精査していませんから分かりませんが、同じものならばもっと手厚くするとか深掘りするということができますし、また横に広げるという展開もできますね。別なものであればどういう意義があるのか。もう一回それは優れた方を取るということができるわけでして、そういう意味での健康と地域の活性化、商店街のいわゆる振興、こういったものとICT、それから先ほどの私の好きなポイントですが、エコマネーですよね、エコマネーというものもうまく使いながら地域経済に波及させていくという、そういうトータルソリューション的な発想でいうと、ばらばらだと私は今改めて思ったんですね。思ったというか、思っているんです。  それで、大臣、これはやっぱり大臣がそういうそれぞれの所掌事務の重要なところをきちんとしながら、そこの交わりをはっきりさせて、それで共管してやっていくという、その音頭取りをお願いできないですか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) こういった新しい取組、今の段階で、御指摘のように、省庁間でばらばらに見えるのはあるかと思います。  これから、例えばオリンピック・パラリンピック、文科省、そして厚生労働省、一緒にしていこうということで考えております。さらには、NIHといった形で、それぞれの省庁の取組、これは文科、厚労、そして経産になってきますけど、様々な研究機関を一本化していく、束ねていくということでありまして、こういった事業もどこの省庁が取るとかそういうことではなくて、連携を強化するなり、一本化すべきだったら一本化していく。そういう方向で、事業がどうやったら進むかと、こういう観点から検討を深めてまいりたいと思っております。

荒井広幸新党改革・無所属の会

○荒井広幸君 是非連携してお進めいただきますようにお願いをしたいと思います。  こういう、会津美里町のようなところは全国で頑張って幾つもあると思うんですが、医療の革命的なものというのはどういうところにあったかなというと、マサチューセッツ州のボストンの西三十キロぐらいに有名ないわゆる町があるわけです。これがフラミンガムという三万人程度の町なんですが、ここを、一九六七年とか九年辺りに全町民を対象にして、どういうふうに病気になっていくか、別になってくださいという意味じゃありません、追跡調査をしていった。その結果、五十代で高血圧、血圧が高いと平均寿命は短いというもう共通の数字が出ているんですね。そういう意味では、このまさにフラミンガムに、私は、会津高田を含めて健康に悩む全ての町村が、全てがこういう国になれる、そういうきちんとしたデータというものをまた集めていく。  これは、レセプトの問題もしかりですけれども、厚生労働省にもいていただいているので、そういう使い方というのを十分考えて、先ほど来からありますように、費用対効果もあるでしょう、あるいは、先ほど大臣がおっしゃったように、三回のうちいいところというのを、それを一発でできるというのがあれば一番いいかもしれませんが、興奮したりしていろいろありますから難しいとしても、そういうところもいろいろテストベッドでやっていかなくちゃならないんですけれども、そういう知見を集めながら、高度や予防としての精度が上がっていく、そういう国であってほしい、そういう国に、大臣、してもらいたいと思うんです。  そこで、一点、問題点を申し上げます。  これは、内閣官房に来ていただきました。二十二日に事務局が出しました。何を出したかと、政府に。パーソナルデータの利活用に関する制度の見直し方針です。いわゆるビッグデータをどう使うかです。  JRが、秋でしたか、民間に提供したと、自分のSuicaですか、それのものを、データを民間にこれを出しておったと。おかしいじゃないかということが出たわけですね。そこから非常に表立った議論になっておりますが、急いでパーソナルデータの活用を今見直し、制度の、しております。  例えば、JRの例でしたから、私はこの間も言いましたけれども、JRというのは総括原価方式ですから東電や電力と同じなんですね、公共料金で。きちんと最初に取り分を全部取って料金を決めているんです。こういうの、ほかにありませんよ。大変失礼ですが、そうした経営者が優れた経営者だと、そう言う方もいらっしゃるでしょうけれども、一等地を使って、そこで店舗を入れていったら、場合によっては私の方がもっと利益を上げられるかもしれません。  そういう意味で、なぜ、大雨が降った、災害が今温暖化の問題もあって増えているんでしょう、そのときに、もうどんどん、乗る人がいないから、いや、ちょうどいいやと言って廃線に持っていく、こういうやり方はいかがなものかということで、予算委員会でも私は指摘をしました。  そういう指摘の中で、これがまた出てきました。結局、我々が乗り降りしているもの、そこから出ている、いわゆるトレンドといいますか、そういったものが次のビジネス展開に使えるものですから、それをJRは日立に出していたわけですね。私はそんなために乗っていませんよということで、今度は、そういうものを、自分のは出すなと言ったら、出しませんと言っている。じゃ、今のこの事務局の案ではどういうことかといったら、JRと日立でそれは話をして決めろ、こういうことになっている、それを破ったら罰則だよと。個人を特定したり悪用するようなことはするなと、やったら罰則という方向なんです。  これは私は、大きく間違っている。民民なら、完全民民ならこういうことはあるでしょう、ある程度許される範囲がある。公共料金、そういうものに携わり、そして様々な恩典を受けている準公的機関が、それが民にそれらのデータを、言葉は悪いですが、提供して売って、そしてまたもうけていく。利用者にどのように還元されていますか。こういう観点の議論は全然なされていないんじゃないですか。内閣官房に聞きます。

吉川徹志内閣官房内閣参事官

○政府参考人(吉川徹志君) お答え申し上げます。  現在、本年六月に閣議決定をされました世界最先端IT国家創造宣言に基づきまして、IT総合戦略本部の下にパーソナルデータの利活用ルールの整備に関する検討組織といたしまして、先ほど御指摘いただきましたパーソナルデータに関する検討会を設置しておりまして、年内に制度見直し方針を策定すべく検討を行っているところでございます。  本検討会合では、プライバシー保護に配慮しつつ、パーソナルデータの利活用を促進することで新事業、新産業を創出するという観点から、利活用及び保護の対象となるパーソナルデータの範囲、あるいはそのパーソナルデータの利活用促進のための技術的、制度的な解決策などの論点について議論をしているところでございます。  他方、現行の個人情報保護法では、個人情報取扱事業者に対して個人情報の本人に利益を還元することを求めるとの条文の構成にはなっていないところでございます。これに対して、検討会では、パーソナルデータの利活用に関しまして公益の観点も考慮すべきという観点については議論が行われておりますところでございますけれども、御指摘の還元の考え方についてまで踏み込んだ議論は行われていないところでございます。  年明け以降に制度見直し方針を踏まえた制度設計作業を進めることとしておりますので、その中で、利活用の際に考慮するべき点について、委員御指摘も含め検討してまいりたいと考えております。  以上でございます。

荒井広幸新党改革・無所属の会

○荒井広幸君 これは非常に慎重を要さなくてはならないですね。私から言ったら、特定秘密と同じように重要な問題ですよ。  これはどういうことかというと、例えばそういうものの売上げを、企業としてのCSRですよ、そこまで行くと。自分で使い切れないで人に与えて金にするんだから。もうCSRとして廃線にするところを維持するお金にする、料金にきちんと下振れにするように、下げるように使う、こういったルールを作ることと同時に、公共性の強い民間企業は売り先名を、どこにどういうデータを売ったかと、提供したかということを第三者機関に届けさせる、こういったきちんとした歯止め措置を講ずるべきだと考えているんです。どうでしょうか。

吉川徹志内閣官房内閣参事官

○政府参考人(吉川徹志君) お答え申し上げます。  先ほどの答弁でも申し上げましたパーソナルデータに関する検討会におきましては、独立した第三者機関の機能、権限についても議論を行っているところでございます。現在行っている議論の中では、第三者機関は事前相談、苦情処理、行政処分等を行うための体制整備というものを中心に検討しているところでございますけれども、政府といたしましては、委員御指摘の点も含め、制度見直し方針を踏まえた制度設計作業を進めてまいりたいと思っております。  以上でございます。

荒井広幸新党改革・無所属の会

○荒井広幸君 ですから、今、特定秘密もそうですが、全部そうなんですが、この国会の場でそういうものをチェックするために正式に委員会を立ち上げて決めるという白紙委任は国会はしていないんですよ。ただ、行政権に一つの方向性を委ねるという意味はありますが、重大問題は、早くそういう委員会なら立ち上げて、そしてここの場に持っていって逐条、あるいは一個一個それを検証していって国会の関与を強めていく、あるいは当然のチェックをしていく、正していくということをしていく、こういうことも、やっぱり戦後、戦争を教訓にした二院制を含めて我が国の民主主義の在り方であるということを、是非、大臣始め関係官僚の皆さんに頭に入れておいていただきたいと思います。決して白紙委任しているということではありませんから。  以上でございます。

大久保勉民主党・新緑風会

○委員長(大久保勉君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後五時十三分散会

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