外交防衛委員会 第7号
- 発言数
- 162 件
- 登壇者
- 22 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2013/11/21
会議録
○委員長(末松信介君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、難波奨二君、中野正志君及び小野次郎君が委員を辞任され、その補欠として大野元裕君、アントニオ猪木君及び山口和之君が選任されました。 また、本日、アントニオ猪木君が委員を辞任され、その補欠として清水貴之君が選任されました。 ─────────────
○委員長(末松信介君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 投資の促進及び保護に関する日本国政府とパプアニューギニア独立国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件外四件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官北崎秀一君外十八名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(末松信介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(末松信介君) 投資の促進及び保護に関する日本国政府とパプアニューギニア独立国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件、投資の自由化、促進及び保護に関する日本国とコロンビア共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件、投資の促進及び保護に関する日本国とクウェート国との間の協定の締結について承認を求めるの件、投資の促進、円滑化及び保護に関する日本国政府、大韓民国政府及び中華人民共和国政府の間の協定の締結について承認を求めるの件及び投資の促進及び保護に関する日本国とイラク共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件、以上五件を一括して議題といたします。 五件の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○佐藤正久君 自民党の佐藤正久です。 今回の五本の投資協定、これは経済面だけではなく締結国との外交関係上の強化という面でも有益であり、賛成の立場でございます。ただ、一点だけ懸念があるとすれば、土地取引の留保の問題です。防衛大臣も先週末、対馬の海自の防備隊本部の隣接地が韓国資本に買われているという現状を視察されたというふうに伺っております。 現在の日韓投資協定においては、韓国は日本の土地を自由に買えますが、我々日本は韓国の土地を買うときに一部規制があると。また、中国の土地については我々は買うことができないという状況であります。 今回の日中韓の投資協定、これにおける土地の取得の留保、この状況についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、結論から申し上げますと、今回御審議いただいておりますこの日中韓投資協定においては、外国人投資家による土地取得等に対する我が国の規制権限、これは留保しております。 この日中韓投資協定は、投資参入後の投資財産の保護を中心に規定するいわゆる保護型協定でありますので、我が国は投資を許可するに当たり、国内関係法令に従って権限を行使する権限をそもそも包括的に留保しているということであります。このため、我が国がこれらの相手国の国民による土地取得を制限する措置を新たに導入したとしても、この投資協定に抵触することはないと考えます。
○佐藤正久君 ありがとうございます。 以前の投資協定から改善がなされているという面で、非常に評価したいと思います。 では、次の質問に移ります。自衛隊の宿舎料値上げの問題です。 昨年度、財務省は、自衛隊を含む国家公務員宿舎の家賃を約二倍にするとの方針を決定し、来年四月から三段階で実施することを発表しております。防衛大臣、なぜ今回二倍かと、理由を御存じでしょうか。 実は、去年の十一月二十六日に出された財務省のこの冊子がございます。(資料提示)これから抜粋したものが資料一の一枚目の上段に書いてある部分です。この真ん中程度に、二十八年度以降の宿舎に係る歳出は年間約五百五十億、現在の使用料で算定した場合、年間約二百八十億ということから、おおむね二倍弱に増加させるというのが財務省の試算の結果だと。結果として宿舎料二倍、これが根拠になっています。ただ、この算定においては、上に書いてあるように、宿舎行政に従事する公務員とか宿舎管理人の人件費ということを考慮しておりますが、即応態勢の話とか、あるいは官舎から流出する人間の場合のことを前提にしていない試算でこれをやっているという状況であります。 さらに、宿舎を削減した後ということでこれはなっていますけれども、現在二倍に上がった場合、これは我々野党時代から、実際現場の意見を聞かないとこれは大変なことになるということで、自衛隊の宿舎に入っている全隊員を対象としたアンケートを取りました。その結果、防衛省から自民党の国防部会にも説明がありましたけれども、このように、下に書いてあります、資料一の下、約五四%、二万五千人強が民間の遠方の賃貸に流出する、徒歩三時間以上の参集者が一六%から四一%に増加するという防衛省のアンケート結果に基づくシミュレーションがございます。 防衛大臣、宿舎料が二倍に上がった場合どういう影響が隊務等に出るか、どのようにお考えか、認識を聞きたいと思います。
○国務大臣(小野寺五典君) 委員御指摘のように、今回の値上げに関してどのような即応態勢に影響が出るかということを一定の前提を設けて調査を行いました。宿舎料の引上げが実施された場合、隊員が宿舎から流出することが予想され、緊急参集体制の悪化や隊員家族間のコミュニティーの形成に影響を及ぼすおそれがあるということが分かりました。また、これに伴い、通勤手当や住居手当等の追加的経費が発生する可能性があります。 防衛省としましては、自衛隊の即応態勢等に影響が生ずることがないように、あらゆる選択肢を検討して、しっかり財務省と調整し、必要な措置を講じてまいりたいと思いますし、この問題意識については私から財務大臣にも直接お話をさせていただいております。
○佐藤正久君 自民党の国防部会でも極めて厳しい反対の意見が出ていることは防衛大臣も承知だと思います。 財務副大臣、今日は参加いただき、ありがとうございます。愛知副大臣は防衛省で防衛大臣政務官も務められて非常に実情に詳しいと思いますが、資料一の下段を見てください。防衛省の試算、これは前提をかませておりますが、アンケート結果によると、宿舎料を引き上げた場合、歳入が十七億円減、歳出が八十九億円、これは住居手当、通勤手当を合わせて百六億円の減になると。要は、即応態勢が下がって、しかも歳入が減って歳出が増える。これはやっぱりいい政策とは言えない、私は愚策だと思います。しかも、この計算の前提に、海上保安庁とかあるいは消防庁、自衛隊の現場の実情は全く入っていない、流出のことも計算していない。 この影響額が、百六億円が減るということについて、税を扱う財務省の副大臣としてどういう認識か、お伺いしたいと思います。
○副大臣(愛知治郎君) 御指摘いただいた使用料の水準なんですけれども、これは全体的なことをしっかり、様々な面、検討してから考えて決定していかなければいけないと考えております。 この具体的な内容についてはまさに検討中でありますけれども、国の事務及び事業の円滑な運営を目的とする国家公務員宿舎制度の趣旨に鑑み、使用料の引上げが自衛隊の即応態勢の維持等公務に支障をもたらすことがないように適切に対応してまいりたいと考えております。特に、御指摘のように、使用料の過度の引上げにより多くの退去者が発生し宿舎設置の趣旨が損なわれる事態とならないよう、円滑な実施に向け検討してまいりたいと考えております。
○佐藤正久君 財務副大臣、防衛大臣、実は、じゃ、どのぐらい上げた場合に流出が出るかと、これまたアンケートを取っているんです。一・四倍上げた場合そのまま残るというのが、今宿舎に入っている人間のたった三%です。九七%が一・四倍の場合でも出るというアンケート結果もありますので、実際に現場の実情をよく見ていただきたい。これは海上保安庁もそうなんです、みんな即応態勢がありますから。あるいは外務省あるいは財務省あるいは国家公安委員会を含めて、いろんなところにこの即応態勢がありますから、防衛省だけじゃないんですよ。 問題は、財務省が現場の方の確認をすることなく試算をして決めてしまった。決めたからこのままやるというのはやっぱりこれはおかしい話なので、そこは現場の方の実情を考えながらやるという言質だけ、副大臣、お願いします。
○副大臣(愛知治郎君) 先ほど御指摘いただいたおおむね二倍弱の引上げというのは、宿舎削減計画等において整理された使用料の適正化に関する基本的な考え方を踏まえ、昨年十一月当時の試算値に基づき機械的に算出したものであります。 御指摘のように、現場の実情を踏まえてしっかりと検討してまいりたいと考えております。
○佐藤正久君 ありがとうございます。 やっぱり現場が困らないようにしていただき、なおかつ歳入が減ると主計局だって絶対これは許さないですよ、こんなことは。国にとってマイナスなことをやって、なおかつ支出が増えるわけですから。こんなことは絶対やっちゃいけないと思いますし、更に驚いたことが、この資料二を見てください。 資料二の下段、無料宿舎の取扱いについて、これは財務省の出しているペーパーです。無料宿舎というのは、財務省の本省がやっているんではなくて各地方の財務局がやっているんです。どういうことが起きているかと。同じ職務で、しかも宿舎が百メーター以内にもかかわらず、ある地方はそれは無料になり、あるところはなっていないんですよ。 防衛大臣、これは本当におかしな話であって、同じ職務ですよ、同じ職務で条件が同じなのに財務局長の権限で協議になっていると、これがばらばらになっているんですよ。 今、まさに今回検討を行うのであれば、これはやっぱり中央の方が同じ基準でやらないとおかしいし、実際、同じ職でばらばらになるというのはおかしな話で、今検討されていると思いますけれども、例えば航空自衛隊の救難隊というのがあります。これは物すごく即応態勢が大事な部隊です。秋田の救難隊の官舎は基地から七キロ離れています。なぜか。住民が反対運動があって官舎が建てられなかったんです。片や、新潟の救難隊は基地のそばです。同じ救難隊で即応態勢があるにもかかわらず、それが距離とかによって、あるいは地方の財務局の判断によってこれが異なるということは私は絶対おかしいと思います。 これは指揮統率上も、防衛省のトップである防衛大臣がそこはやっぱり、同じ職務でそこに勤務している以上、そこは同じ条件にしないと私はいけないと思う。秋田の救難隊に行った隊員は懲罰人事かというふうな声も出かねませんので、この公平性を含めて、即応態勢、防衛大臣、この不公平感はないようにやっぱりするという御決意をお願いします。
○国務大臣(小野寺五典君) 佐藤委員からそのような現場の御指摘をいただきまして、すぐに私も報告を受けました。一つ一つの無料宿舎の官舎、そして現在の指定の内容について速やかに把握をして、このような地域によっての不公平が生じないように、これから財務当局と個別にしっかり相談できるような体制を指示させていただきました。
○佐藤正久君 よろしくお願いします。 これは本当に、隊員にとっては、同じ仕事をやっていて、それが条件が変わるというのはそれは許されない、指揮統率上、本当に私は大問題だと思っています。 さらに、この資料二を見てください。ここの資料二の上の方にいろいろと、危機管理の要員の考え方、中央あるいは内閣、防衛省、それぞれ参集要員あるいは危機管理要員を含めて何キロ以内というものがございます。 次に資料三、これを見てください。資料三で、無料宿舎等の危機管理要員、この指定ですが、財務省が指定しているのは、この上の①、②、国民の生命又は財産を保護するための非常勤務に従事する、②居住義務が課されている職員が対象と、これが財務省の資料です。そのまま抜粋したものです。 片や自衛隊法どうなっているか。下段です、自衛隊の任務、国の安全を保つため、我が国を防衛することを主たる任務とし、Ⅱ、隊法五十四条、隊員はいつでも職務に従事することのできる態勢になければならない、これは法律です。つまり、①の国民の生命、財産を保護するための非常勤務に従事と私は読めると思います。 さらに、隊法の五十五条、防衛省令で定めることに従い、防衛大臣が指定する場所に居住しなければならない、つまり居住義務が課されている職員と。ほかの一般公務員と比べて、自衛隊はまさに財務省が決めているこの危機管理宿舎の入居対象というものに限りなく近いと。 私は、ある意味自衛隊というのは全てが危機管理要員だという認識を持っておりますが、防衛大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(小野寺五典君) 昨今の自然災害も含めて、防衛省・自衛隊に課せられている内容については、例えば緊急時には速やかに対応していただきたいという国民の期待もあります。 私どもとしては、部隊運用に支障がないように、このような緊急参集を含めたしっかりとした体制をつくるために今後とも努力をしていきたいと思います。そのためにも、隊員の宿舎というのは大変重要な要素だと思っております。
○佐藤正久君 ありがとうございます。まさにそうなんですよ。 財務副大臣、官舎というのは作戦運用の基盤なんです。防衛省におられたから分かると思いますけれども、基盤なんです。これは本当に非常に大きな問題です。 しかも、今回、無料宿舎あるいはその抑制幅、いろんなものを実情を考えてやっていただくというようなさっき答弁をいただきました。やはりこれは、本当に拙速でやられると大きな影響が海上保安庁にも自衛隊にも出ますから、まさに私は、無料にする、抑制幅をどれだけこれから下げるか、あるいはそういう部分でいかに単身赴任者に対する配慮をやるかと、いろんなトータルで考えていただきたい。現場が基本ですから。 例えば、この首都直下型の地震を担当する第一師団、練馬に司令部があります。練馬の前の宿舎、すぐです。そこのアンケート結果は、約九割の人間が二倍だと出ると。九割ですよ。川越の方に家を借りても、もう地震があると歩いては来れないと。首都直下型を含めていろんな面で対応をしていただきたい。 最後に副大臣の思いを聞いて、私の質問を終わります。
○委員長(末松信介君) 愛知財務副大臣、心を込めて御答弁願います。
○副大臣(愛知治郎君) 御指摘いただいた点、非常に重要な点だと考えております。特にこの危機管理体制については、この国の体制、危機管理体制をしっかり構築していく上でも、これは防衛省としっかり協議をした上で我々としても対応していきたいと考えております。
○佐藤正久君 終わります。
○牧山ひろえ君 民主党の牧山ひろえです。 まず、本日の議題となっております五つの投資協定についてお伺いしたいと思います。 日本はこれまで何件の投資協定を締結しているんでしょうか。また、世界各国、特に先進国における投資協定の締結状況はどうなっているんでしょうか。
○大臣政務官(木原誠二君) お答えを申し上げます。 まず、我が国が締結を済ませております投資協定でございますが、二十五の締結済みの投資協定がございます。他方で、署名済みですが未締結というものが今回の五件を含めまして七件あると、こういう状況でございます。 世界の二国間投資協定の状況についてでございますが、総数といたしましては二千八百に上る投資協定がございます。他の主要先進国の締結状況につきましては、例えば米国は四十本、英国、フランスは約百本の投資協定をそれぞれ締結していると承知をしております。
○牧山ひろえ君 私がちょっと調べたところによりますと、日本の投資協定の締結はほかの先進国と比べて進んでいないように思えるんですが、私は、日本企業の投資の促進また保護のために投資協定の締結を積極的に推進していくべきだと考えております。 その点に関する御認識と、もし認識が共通であれば今後どのように交渉を進めていくおつもりなのか、お聞かせいただきたいと思います、具体的に。よろしくお願いいたします。
○国務大臣(岸田文雄君) 我が国の投資協定の締結につきましては、従来はアジア諸国との関係が中心でありました。結果的に、数字につきましては、ただいま大臣政務官から報告させていただいた各国の数字と比較いたしまして少ない状況になっていると認識をしております。 我が国は、海外投資により経済発展著しい新興国等の成長を取り込むとともに、日本市場に外国投資を呼び込む、こういった観点は大変重要だと認識しております。今後はより積極的に取り組んでいかなければいけない、このように認識をしております。 具体的には、投資実績とか投資拡大の見通し、それから経済界の要望、それから経済外交の方針との整合性、そして相手国の国情、こういった点を勘案しながら、是非、戦略的にこうした投資協定の締結、しっかりと取り組んでいきたいと考えます。
○牧山ひろえ君 具体策というか提案の一つとして、TICADⅤ、アフリカ開発会議でも日本にとって重要性が改めて確認されたアフリカ諸国との締結について促進する必要はないんでしょうか。また、今回のクウェートとの協定で、日本は、湾岸協力理事国、GCC諸国と初めて投資協定を締結したことになります。こういった湾岸諸国においても具体的な施策で締結促進を図るべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘のアフリカ諸国そして湾岸諸国につきましては、資源エネルギーの確保ですとか、また貿易投資促進の観点からも、投資協定の相手国として重点的な検討対象になるものだと考えております。 特にアフリカ諸国については、御指摘のように、本年六月に開催されましたTICADⅤでも投資協定の締結促進、これを表明させていただいたところです。今国会に提出しているクウェート、イラクとの投資協定に加えまして、サウジアラビア、モザンビークとの間でも投資協定の署名は済ませております。 今後も、こうした地域との投資関連協定の締結、積極的に推進していきたいと考えます。
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。 また、現在の経済状況ですと日本が投資をする側となるケースが圧倒的なようですけれども、今後日本が受ける投資を拡大させることについても取り組んでいただければと思います。 続いて、貿易促進ということで共通性のある環太平洋戦略的経済連携協定、いわゆるTPPについてお伺いしたいと思います。 現在交渉中のTPPは、国民生活と日本の国益に重大な影響を与えることが想定され、国民的関心も非常に高いものと思います。まず、この中でも国民皆保険について述べさせていただきます。 日本の高い健康の水準を支えているのは、いつでもどこでも誰でも低額で質の良い医療が受けられるという国民皆保険制度だと私は認識しております。平成二十五年三月二十一日の参議院厚生労働委員会において、私は田村厚生労働大臣にこう言いました。TPPの是非冒頭で国民皆保険制度の堅持に努める旨を表明していただきたい、こう申し上げましたら、この要請に対して、政府の方針として日本の国の医療保険制度を守ると大臣はおっしゃっていたんですね。国民皆保険制度の堅持を宣言されました。 TPP交渉に際して、政府は具体的にどのように国民皆保険制度の堅持を実現しようとしているのか、御説明いただきたいと思います。
○大臣政務官(小泉進次郎君) 御質問にお答えさせていただきます。 国民皆保険制度につきましては、まず、大前提として、TPPの中で議論になっているということはありません。アメリカのカトラー通商代表補の発言も、昨年の三月一日にありますように、日本やほかの国に自国の医療保険制度の民営化を強いるものではないと、また、混合診療等についてもそういったことは否定をされておりますので、もちろん、日本の政府の交渉チームとしては、自民党のJ―ファイルの中でも国民皆保険を守ると、そういったことも入っているのは念頭に置きながら、しっかりと守れるように交渉に当たっています。
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。しっかりとそのことは強調していただきたいと思います。 現在に至るTPPの交渉に際して、政権与党の公約でもあった国民皆保険制度を守る、それと後で触れる食の安全、安心の基準を守る、こういった原則を日本政府の方針として交渉相手国それぞれに実際に説明を行ったのか、詳細を明確に御答弁いただきたいと思います。
○大臣政務官(小泉進次郎君) どういったことを相手国にお伝えをして、相手国がどういったリアクションを日本に対して行ったかという具体的なやり取りというのは明らかにはできませんが、総理、そして甘利担当大臣からも、何度も国会答弁等を通じまして、食の安心、安全は守る、そして国民皆保険制度は守る、こういったJ―ファイルの中、また衆参の農林水産委員会における決議、様々なものを踏まえた上での主張を展開しているところでございます。
○牧山ひろえ君 それでは、御答弁のとおり、具体的にそういうことをおっしゃっていたんですね、TPPの中で。
○大臣政務官(小泉進次郎君) 度々の御答弁になって大変申し訳ありませんが、具体的にどういった要求をこちらが相手国に対して、参加国に対して展開をしたか、そしてそれに対してのリアクションはどうだったかという具体的なところまではお答えすることはできないんですが、委員がおっしゃるように、こちらが日本国の政府として主張している、今までの国会の委員会でのやり取り、また私たちの主張、与党の公約、そういったことも踏まえて、しっかりと守るべきものは守れるように主張を展開しているということでございます。
○牧山ひろえ君 私は、相手国がどう言ったかとかどういう反応をしたかということをお聞きしているわけではなくて、我が国がどうしたのか、ちゃんと約束どおり国民皆保険の堅持を言ったのかどうか、そういったことをお聞きしているのであって、国内向けに何を言ったかということをお聞きしているわけではございません。もう一度お願いします。
○大臣政務官(小泉進次郎君) もちろん、食品の安心、安全、そして国民皆保険制度の堅持、また、それに加えて言えば重要な五品目、これの守るという決議を踏まえてしっかりと、日本の主張は公にされているものですので、それを踏まえた上での交渉に当たっているということです。
○牧山ひろえ君 当たっていると思うのではなくて、是非言っていただきたいと思います、公約どおり。 では、食の安全についてお伺いしたいと思います。 加工食品の表示に関し、日本では、原料原産地や遺伝子組換え食品について、指定されている品目について表示が義務付けられております。TPP交渉における基準とされているコーデックスでは表示義務の対象となっておりません。政府・与党は、TPP交渉参加に係る政権公約として、食の安全、安心の基準を守ると明言されていますが、TPP交渉の結果、これらの日本の高いレベルの表示制度に変更がなされる可能性はないと判断してよろしいでしょうか。この点に関する政府の認識を明確にしていただきたいと思います。
○大臣政務官(小泉進次郎君) 食品安全に関する表示についての御懸念は様々いろんな方が持っていると思いますが、この点についてもTPP交渉の中で議論が行われているということはありません。ですので、牧山委員が御指摘のとおり、日本の食品に対する、安心、安全に対する感度、そして質の高さというのは、他国と比べても大変高いものがあると思います。 そして、最近の日本の中で起きている食品偽装等、これはまた全く別次元の問題でありますが、引き続き、この食品の安心、安全に対して、しっかりと他国に対しても、日本の食品の安心、安全に対する、求めている要求の高さ、また今の国内での国民の関心もしっかりと理解をしていただいている上での交渉だと思いますが、改めて申し上げますが、食品の表示に関する論点が議論されているということはありません。
○牧山ひろえ君 では、日本の高いレベルの表示制度に変更がなされる可能性はないと考えてよろしいんですね。
○大臣政務官(小泉進次郎君) 交渉の大前提として、やはり一番レベルが低いところに合わせるという発想よりも、より良いものに対して参加国がそれぞれ努力をして、最終的な妥結に向かって努力をする、汗をかくということだと思いますので、日本が今持っているものをあえて下げるというような交渉姿勢は全く取っておりません。
○牧山ひろえ君 日本の基準を保つだけではなくて、更に高いレベルを日本がリーダーシップを取って示していただきたいと思います。 与党は、二〇一二年の衆議院選挙で、公約集である重点政策二〇一二に聖域なき関税撤廃を前提にする限り交渉参加に反対すると明記し、さきに行われた参議院選挙に際しても、選挙公約であるJ―ファイル、これにおいて重ねて農林水産分野の重要五品目等の聖域を確保するとされていました。しかし、政府・与党は、自らが聖域と位置付けた農業の重要五品目の一部品目について関税撤廃を検討する意向を示しています。これは明らかに公約違反と思われます。 政府・与党が聖域としていた農業の重要五品目についてこのような妥協がなされるとすれば、先ほども申し上げた国民皆保険制度を守るですとか、食の安全、安心の基準を守るなどの聖域とされていた六つの判断基準のほかの項目についてもこのような妥協が行われる可能性があるのではないか、私は皆さんもそう思っていると思うんですが、明確に御答弁ください。
○大臣政務官(小泉進次郎君) 御指摘の重要五品目の扱い等、様々な報道がなされていることは承知をしていますが、あくまでも日本が貫いている、守るというお約束をしたものはこれは守るという方針をこのまま最後まで貫いて、皆さんの、お約束をしたこと、そして不安を持っている点に最大限理解をしていただけるように、今ソルトレークシティーでも首席交渉官会合が行われておりますし、また来月にはシンガポールでの閣僚の会合が行われますが、それに対して全力で当たっていきたいと思います。
○牧山ひろえ君 全力で当たっていただけるということですが、おっしゃっていることとは逆の報道がなされているのはなぜなのか疑問に思います。 元々、TPPへ参加を検討していた際に、最もというか唯一日本にメリットがあると言われていたのが自動車分野でした。なぜなら、現在、日本は輸入車に関税を課していないんです。それに対してアメリカは、日本からの輸入について、乗用車については二・五%、そしてトラックについては二五%の関税を掛けているんですね。日本の自動車メーカーは年間九百億円もの関税を払っていると言われています。TPPに参加すれば関税はゼロになるんじゃないかとTPPの交渉参加に非常に期待を持っていた方が多かったと思います。 しかし、日本政府は今年四月の日米二国間事前交渉の中で、TPP交渉における最も長い段階的な引下げ期間によって撤廃され、かつ最大限に後ろ倒しされるとの合意事項が示すとおり、上記関税の撤廃交渉でアメリカ側に大きく譲歩しています。TPPの正式な交渉の前にですよ、交渉の前に最大のメリットを手放すということだけでも私はとんでもない交渉術だと思いますし、新聞報道によりますと、米国が日本車に掛けている輸入関税の撤廃が協定発効から二十年程度となる公算が大きくなったと報道されています。これは、米韓のFTAに盛り込まれた関税撤廃期間、五年なんですけれども、これよりはるかに長い期間です。 この新聞報道は事実ですか、外務大臣、お答えください。外務大臣、お願いします。通告しています。
○国務大臣(岸田文雄君) 日米並行交渉でありますが、我が国がTPP参加に関する日米での交渉の結果、TPP交渉と並行して行うことを決定したものであります。従来まで四回交渉が行われております。 この並行交渉におきましては、日米間での合意した自動車貿易TORに従って関心事項が取り上げられている、こうしたことで今協議が続けられております。 内容につきましては、この並行交渉の中身は最終的にはTPP本体の表の中に組み込まれるということになっておりますので、これ、TPPとの関連性を考えますときに具体的な中身については控えさせていただきたいと存じますが、我が国の国益を最大限にするべく、今、引き続き全力で協議を行っている最中でございます。
○牧山ひろえ君 もうこれだけ、交渉の前にこれだけ大きな問題になっていますので、最大限交渉しているようには思えないんですね。 そもそも四月の事前交渉に問題があります。そこで最も長い期間、最大限後ろ倒しなどとアメリカと合意していたのであれば、まあアメリカから考えてみればマックスを要求してくるに決まっていることです。どの国においてもそういうことになると思うんですね。関税撤廃まで長い期間が掛かれば、アメリカ市場で日本車が長期間、韓国車などに対し不利な競争を強いられるだけではなくて、ほかの国々、例えばEU、こういった国々との通商交渉でも同じような厳しい条件が要求される懸念があるんですが、四月の事前交渉の際にそういう心配はなかったんでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 四月の日米合意につきましては、米国の自動車関税、最終的に撤廃されることが確認され、そして日本には一定の農産品についてセンシティビティーが存在すること、これが明確に確認された、こういった合意でありました。この点においては国益を守るという合意であったと認識をしております。 そして、その上で、この並行交渉につきましては、先ほど申し上げましたように、今日まで四回日米間で協議が行われている。最終的には、TPPの妥結のスケジュールも見ながらこうした協議が進んでいくことになります。引き続き内容につきましては協議が続けられている、こうした状況にあります。
○牧山ひろえ君 二十年ですとか具体的年数まで出てきているんですね。こんな内容で日本の最重要産業であります自動車産業を守れたと本当に言えるんでしょうか。それだけではなくて、アメリカは交渉で、日本へアメリカ車を輸出する際の日本の安全基準ですとか、環境基準の緩和ですとか、軽自動車の優遇措置の見直しなども強く求めています。アメリカ車の対日輸出拡大を目的としていることだと思います。 そもそも、繰り返しますけれども、日本は、欧州車に対してもアメリカ車に対しても、世界のいろんな国の自動車輸入全てに関して関税を全く掛けていないんですね。ですから、自動車輸入に関しては圧倒的なアドバンテージが日本サイドはあるはずなんですけれども、にもかかわらず、何でこういう譲りっ放しの交渉なんでしょうか。こういったアメリカに対する譲歩一辺倒なこと、私は許せないと思います。 どんな狙いと経緯があってこのような譲歩型、受け身型の交渉、交渉というんでしょうか、こういう話をされるのか、この姿勢についてよく分からないので具体的に御説明ください。
○国務大臣(岸田文雄君) 委員御指摘のように、我が国は自動車に関しては関税はゼロにしております。その中にあって、この四月の日米合意においては、米国の自動車関税が最終的に撤廃される、これが確認されたということであります。この点を取ってみましても、これは国益を守るという意味で意味のある合意であったと我々は認識をしております。 四月の日米合意においては、その点と併せて、日本には一定の農産品においてセンシティビティーが存在すること、これを確認し、その上で並行協議がそれぞれ進められている。自動車分野と非関税措置の分野、この二つの交渉が行われている、そして四回の協議が行われて今日に至っている、こういったことでありますので、基本的に、我が国として国益を守るために引き続き最大限努力をしている、こういった方針は変わってはいないと認識をしております。
○牧山ひろえ君 安倍政権は交渉参加表明の際に、守るべきものは守り国益を損なわないと言明されましたけれども、この交渉能力の状況ですと、TPP本体の交渉の内容も非常に心配になります。 次に、TPPと郵政事業の関係について御質問したいと思います。 TPP交渉と同時に進められる日米並行協議において、アメリカ側がかんぽ生命を取り上げ、競争条件が平等ではないと主張したと報道されています。このアメリカの主張について政府の対応方針を御説明ください、外務大臣。
○副大臣(岸信夫君) 御指摘の点でございますけれども、かんぽ生命に関する点ですけれども、今、並行交渉の中で非関税措置について交渉が行われております。これは、四月に日米間で交換しました日米間の協議結果の確認に関する書簡に従って、保険についても非関税措置について取り上げられているということでございます。 今進行中のこの並行交渉の中身につきましてはお答えを差し控えたいと思いますけれども、TPP交渉における議論を踏まえつつ、国益を最大限に実現すべく全力で頑張ってまいる、交渉を行っていく考えです。
○牧山ひろえ君 私は、郵政事業の将来を見据えるに当たって最も重視すべき点は、利用者にとって便利であること、そして日本郵政グループの企業価値の向上を図ることによる日本の国益の最大化だと考えております。また、日本郵政株式の売却益というものは東日本大震災の復興財源に充てるということにもなっておりますので、まさに日本郵政グループの企業価値の向上は震災の復興にとっても欠かせないものだと思います。日本郵政を弱くしたところで日本の国益になるわけではないと、改めてしっかりと御認識いただきたいと思います。 今までの御答弁でも明らかなように、TPPに関しては全く状況が不透明です。これまで私は、TPP協定交渉に関する質問主意書を提出するなど、政府の認識、方針を確認しようとしてきましたけれども、これらに対する政府の答弁はいずれも極めて不十分なものでした。特に心配しているのは、日本がTPP協定交渉に参加した今年の七月以降、交渉に関する詳細な情報へのアクセスができない状況にあることです。 なぜこのような状況にあるかといえば、各委員におかれても御承知のとおり、TPP協定交渉参加に際して秘密保持契約を結ぶことになっているからです。確かに、交渉中に不用意に交渉内容が表に出れば相手国との信頼関係を損なうということの御心配はあるでしょう。しかし、どのような秘密保持の契約を政府が取り交わしたかについては私たちは知る権利があります。秘密保持契約自体は、交渉の内容、例えばテキストとか各国の提案など、こういったこととは関係ないんですね。 そこで、TPP協定交渉参加に当たり、各国と取り交わした秘密保持の契約そのものがどういうものであるかをお伺いしたいと思います。
○大臣政務官(小泉進次郎君) 委員が御指摘のとおり、また今までも主意書でいろいろとお尋ねいただいているように、TPP交渉参加をするに当たってこの秘密保持契約にサインをして、そのサインをしたことで交渉に正式に参加を認められるということになります。 その秘密保持契約の中で、テキストまたその交渉の中での資料等、やはり参加各国全てがそれは出さないということになっておりますので、そのサイン、契約に基づいた上での交渉を進めているところで、仮に交渉参加国全てがそういったものは出そうという合意があれば別ですけれども、そういったものがない中で、だけれども、国会の中での決議等を踏まえて情報提供は最大限行っていくという、国民に対する説明責任、国会に対する説明責任を可能な限り果たしていきたいという思いの中で鋭意努力をさせていただいているところでございます。
○牧山ひろえ君 守秘義務の内容に限らず、今までの交渉の経過でも、他国から情報が出て、日本の報道がその後追いをするケースがTPPにおいては非常に多いんです。この矛盾は明確に御説明いただきたいと思います。
○大臣政務官(小泉進次郎君) 今までも様々、ほかの参加国の方からの情報というものに基づいた報道や記事等あるようですが、仮にそれがほかの参加国からもたらされた情報だとすると、それが本当に情報を守るということに合致しているのか、その交渉参加国同士の信頼にもかかわるものであります。その上で私は、いろいろと話を聞いている中で、日本国の交渉チームが説明責任を果たしているその度合いというのは、参加国のほかの国々と比べても可能な限り努力をしているなと思っております。 例えば、今交渉の、ソルトレークシティーでもやっておりますけれども、それ以外の会合のときに、日本の国会議員、そしてこれは与野党も含めてですけれども、また各種団体、民間の企業の方、いろんな方が交渉の現場に情報を取りにまいります。その会合の前後に必ず日本の交渉官の方からブリーフをさせていただいております。また、国内に、日本に戻ってきてからもそういった説明会の方は開催をさせていただいておりますし、また、現在行われているソルトレークシティーでのブリーフも、今日は後ろに澁谷審議官が控えておりますけれども、澁谷審議官の方から記者に対しても適切なブリーフィングをさせていただいているところでございます。
○牧山ひろえ君 しかし、ニュージーランドは政府答弁にいう信頼関係を損なったということになるんでしょうか。ニュージーランドは秘密保持の契約内容を開示しておりますが、今までの御答弁ですと、まるで相当なダメージとかペナルティーがあったように思われますが、私が聞くところによると、ニュージーランドはそういったふうになっていないですけれども。これについてはどうでしょうか。
○大臣政務官(小泉進次郎君) 委員が御指摘のニュージーランドのケースは、ニュージーランド外務貿易省のホームページにこの秘密保護に関する書簡のひな形がオープンにされているという点だと思います。しかし、このひな形はひな形をオープンにしているということでありまして、ニュージーランドが例えばほかの交渉参加国と契約をしたそのものの文書を発表しているということではありません。 したがって、日本の中でも実際に交わされたものとかを発表するということはできませんし、これからも、今、年内妥結に向けて交渉を、最後の山場を迎えている中で、この秘密保持の交渉参加国間の約束をしっかりと守った上で、国益を最大限守れるように最後の努力を積み重ねていきたいと思っております。
○牧山ひろえ君 最後に、これは質問ではないですけれども、是非交渉が終わった後には秘密保持契約の内容も公開していただきたいですし、今までの交渉のプロセスも全部、国民の知る権利がありますので皆さんにプロセスも全て開示していただきたいと思います。 ありがとうございます。終わります。
○金子洋一君 おはようございます。民主党の金子洋一でございます。外交防衛委員会では初めての質疑になりますので、どうかよろしくお願いいたします。 まず、投資協定の問題に入る前に、陸上自衛隊の海兵隊的機能の強化についてお尋ねをさせていただきたいと存じます。 今、防衛力の在り方検討に関する中間報告という形で、今年末の防衛大綱取りまとめに向けて中間報告が出ておりますので、これに基づいてお尋ねをさせていただきます。 まず、西部方面普通科連隊を核として約三千名規模で再編をするというふうに報道されておりますけれども、本格的な島嶼防衛のためには、今後、組織や装備などに更なる強化が必要ではないかと思いますが、具体的にどのようなスケジュールでどういうことをなさろうとお考えなんでしょうか、防衛大臣政務官にお尋ねします。
○大臣政務官(木原稔君) 金子委員におかれましては、防衛省への質問、誠にありがとうございます。 この島嶼部に対する防衛に対してのこれからの防衛省としての考え方、スケジュール感という御質問でございますけれども、先ほど、西部方面普通科連隊というような話がございましたが、私の地元は熊本市でございまして、西部方面総監部がありまして、まさしくその西部方面普通科連隊は相浦駐屯地、このような部隊をこれからも展開していこう、充実発展させていこうということになります。 特に、統合運用という下で部隊を機動的に輸送、展開するということによる対応というのが重要になるというふうに考えておりますが、その際、事態への実効的な対応に資する水陸両用機能の着実な整備は今後の重要な課題になると考えております。 このために防衛省といたしましては、現在、水陸両用部隊の保持要領や水陸両用車の早期戦力化に加え、水陸両用部隊と海自の輸送艦の連携要領を含む統合的な指揮統制の在り方について具体的な検討を進めております。 平成二十六年度の概算要求においても、水陸両用準備隊、これは仮称ですけれども、その新編など、速やかな整備が必要と判断された事業について要求を行っているところでございます。 他方、新たに整備する水陸両用部隊の規模、装備、部隊新編スケジュール、統合的な指揮統制の在り方などの具体的な取組については、本年末の新たな防衛計画の大綱、その策定に向けて引き続き政府部内において精力的に議論を現在行っておりまして、現時点においては具体的な方針が決まっているというわけではございません。 しかしながら、いずれにしても、この島嶼防衛の強化というのは喫緊な課題であると同時に、委員の御懸念どおり、これはまさしく、統合運用に供し得る水陸両用部隊の早期戦力化というのは重要と思っておりますので、引き続き検討を行ってまいります。
○金子洋一君 ありがとうございます。 ただ、やはり統合運用ということになりますと、陸海空三自衛隊の枠を超えた運用ということになりますので、これは大変難しいんじゃないかと思います。大変難しいですし、予算が付けばどうこうという話でもありませんので、この点について、最初の一歩の時点から政治家がリーダーシップを取って方向性を決めておかなきゃいけないと思うんですけれども、その点、政務官、いかがでしょう。
○大臣政務官(木原稔君) おっしゃるように、自衛隊は、陸海空それぞれ分かれている中で統合運用というような形を取ることになっております。 したがって、そこには政治としてもしっかりとかかわっていく部分であると思っておりますし、水陸となると、これはまさしくこれから新しい分野になると思いますから、私自身、九州の出身、西部方面総監部の所在する選挙区の代議士としても、これからしっかりと政治主導で頑張ってまいりたいと思っております。
○金子洋一君 ありがとうございます。 例えば統合幕僚長についても、陸海空での幕僚長をぐるぐる回していくような形になっているわけですよね。それだけ、これまでの長い期間、六十年という長い期間を掛けてもそういった形しかつくれなかったものを、これ、なるべく早くこういった海兵隊的な機能というのは強化しなきゃいけないわけですから、これだけもう大きな組織的な問題なんだということを十分認識をして、早く取り組んでいただきたいと思います。 そして、今御答弁の中に、水陸両用試験隊と申しましょうか準備隊をつくってというようなお話がありました。また、来年度の予算でもAAV7を四両試験的に導入をされるということですけれども、これは外国製でありますし、最初に造られましたのは四十年前、設計されたのは四十年前ということであります。それでしたら国内でももっといいものが造れるんではないかと思います。この国内の水陸両用の機能を持つ装備を造る能力についてどういうふうにお考えになっているのか。 そして仮に、なかなかゼロから造るという形になってきても、今後の我が国の国内に技術力を蓄えておくとか、あるいはそういった会社に対してノウハウを残す、あるいは株式会社ですから倒れないようにしてあげるとか、そういった観点からいたしましても、自主開発、独自開発が必要だと思うんですが、いかがでしょう。
○大臣政務官(木原稔君) 島嶼部に対する攻撃への対応を万全を期するためには、おっしゃるように、水陸両用車については一刻も早く戦力化を図っていくということが極めて重要であると考えております。この観点から、平成二十五年度の予算において参考品の取得経費を計上し、水陸両用車の配備に向けた検討に着手しているところです。 委員の御指摘の、国内での産業維持のためにも国産のものを是非使うべきではないかという御指摘だと思いますけれども、これはまさしく私どもも重要だというふうに考えております。技術力の確保といいますか、そういう産業技術基盤の育成といいますか、職人を維持するということは、これは極めて大事なことだと思っておりますので、今回は参考品を導入させていただくわけですが、その水陸両用車の所要の性能確認や、また運用検証などの結果も踏まえつつ、中長期的な観点から国内における研究開発についても併せて検討してまいります。
○金子洋一君 ありがとうございます。 是非、その参考品をいろいろ試してみて、より良いものを是非国産化するということでお願いをしたいと思います。 さて、この中間報告の七ページに島嶼部に対する攻撃への対応という項目がございまして、その中に、七ページの下から四行目なんですけれども、「空中における常時継続的な戦闘・哨戒能力」という言葉があります。これは何だと、昨日、質問レクをさせていただいたときに防衛省の方にお尋ねをしたら、これは、南西諸島には空港があるので航空兵力などをそちらの方にシフトしてくることだというふうにおっしゃっていました。 ただ、これ率直に虚心坦懐に読みますと、もしそういうシフトしてくるという話でしたら、もっと別な書きぶりがあると思うんです。「空中における常時継続的な戦闘・哨戒能力」という表現で、次のページには、また別の項目ですけど、「弾道ミサイル攻撃への総合的な対応能力を充実」という表現があるんですよね。こちらの方は別に、向こうの方にあったペトリオットをこっちに持ってきますという、そういうシフトの話ではなくて、BMD対応ができる護衛艦が今四隻しかないのを六隻にすると、そういった話だろうと思うんです。ということになれば、ここに書いてある「空中における常時継続的な戦闘・哨戒能力」というのは、これはどういう解釈になるんでしょうか。
○大臣政務官(木原稔君) 七月に公表いたしました防衛力の在り方検討に関する中間報告の記述の御指摘がございましたが、そこには、「空中における常時継続的な戦闘・哨戒能力」については、現在、戦闘機、早期警戒機、早期警戒管制機又は空中給油・輸送機等を連携させて実施することとしている空中における常時継続的な戦闘活動や哨戒活動について、島嶼部への攻撃に対し実効的に対応するために充実を検討しているということとしているところでございます。 防衛省においては、これまで、ひゅうが型と言われているものや、またいずも型といった大型のヘリコプター搭載護衛艦を整備してまいりました。恐らく、今委員が御指摘されているのは、垂直離着陸機のようなもの、ハリアーとかそういったものをイメージされているのかなと。また、短い距離で着陸ができるようなF35Bといったようなものを想定されているのかなと思いますが、そういったものの調達や、また運用の計画というのは現時点では有しておりませんで、これらの航空機の搭載のために必要な条件というのは、計画がない段階で私どもはまだ承知をしておりません。 したがいまして、海自の護衛艦における運用の可否については、具体的にお答えするという立場にはないということでございます。
○金子洋一君 先取りしてお答えをいただきましたけれども。 まだ決めていないというのはおっしゃるとおりだろうと思います。ただ、では、運用が本当に「いせ」なり「ひゅうが」なり「いずも」なりで可能なのか可能じゃないのかと。離発着でしたらこれは可能でしょう。ただし、じゃどこに入れるのかとか、エレベーターのサイズがどのくらいでというようなことについて、これはできるだけ検証しておくべきじゃないでしょうか。是非検証していただけませんか。
○大臣政務官(木原稔君) 中間報告にお示しをいたしましたように、島嶼部への攻撃というのは、実効的にそれに対応するというのは、これは非常に重要なことと考えておりまして、部隊の機動展開を含め、あらゆるそういう局面において、様々な過去の戦争の経験からも、航空優勢というものはやはり確実に維持するということがこれは不可欠であるということは認識をしております。 年末に向けた防衛大綱の見直しの中で引き続き精力的に検討してまいります。
○金子洋一君 ありがとうございます。是非御検討いただきたいと思います。 つまり、ここで大型護衛艦にそういった垂直離発着機が乗っけられるということになれば、侵略者から見ると、南西諸島から飛んでくるのか、それとも大型護衛艦から飛行機が来るのかということで、向こうから見ると複雑になってくると。クラウゼビッツで言う摩擦が増えるわけですよね。そうすると、非常にこれは我々にとって有利なことだと思いますので、ここはもう真剣にお願いをいたします。 そして、この話題はここまでにさせていただきます。あと、自衛隊関連でもう一点。 先ほど佐藤委員から自衛隊の宿舎の問題が取り上げられておりまして、私も全く同じ問題意識を持っております、党派は違うんですけれども。 先日も、財政金融委員会の中で麻生財務大臣に対していろいろお尋ねをさせていただきました。その中で麻生財務大臣は、自衛官だけじゃありません、海上保安庁あるいは警察といった緊急参集が必要な皆さんに対して無料宿舎の適用範囲を広げるということを今検討なさっているということで承りました。 これは財務省の方にお尋ねをいたします。具体的にどういうふうに進んでいるのかについて簡潔にお答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(美並義人君) 先ほど愛知財務副大臣からも佐藤委員の質疑に際して答弁させていただきましたように、今回、公務員の宿舎の使用料の見直しに際しては、公務に支障が生じることのないよう適切に対応したいと考えております。 その際、無料宿舎の一層の活用についても必要に応じ検討してまいりたいと考えておりまして、今、無料宿舎の運用基準などについて防衛省を始めとする関係省庁と協議を行っているところでございます。
○金子洋一君 是非、現場の皆さんの意見をきちんと取り入れて、しかも、特に自衛隊の皆さんに関しては全員が危機管理要員であるというくらいの認識を是非持って当たっていただきたいと思います。 それでは、投資協定について入らせていただきます。 まず、何本も投資協定出ております。この投資協定の目的は、投資に当たって予見可能性とかあるいは法的安定性を強化するためのものだというふうに聞いております。そうした観点から、特に日中韓の投資協定を中心にお尋ねをさせていただきます。 まず、これは最近非常に話題になっておりますし、ゆゆしき問題なんですけれども、かつて日本の軍需工場に動員をされた現在の韓国人の元徴用工の皆さんからの個人請求の問題でございます。 私は、これは大変おかしな話で、個人請求権については日韓の条約でこれはもう既に解決済み、もし請求をするんだったら韓国の政府に対して韓国人の皆さんが請求をすべきだというふうに思っております。 そこで、大変残念なことに、韓国の司法は、日本の企業に対して個人の請求権が残っているという、そういう判断を下しました。これに対して我が国の政府はどうやって今後対応していくんでしょうか。どうやって対抗していくんでしょうか。その点、これはどなたにお尋ねすればいいですか。大臣、お願いします。
○国務大臣(岸田文雄君) 日韓間の財産そして請求権の問題は、一九六五年の日韓請求権・経済協力協定により完全かつ最終的に解決済みであるというのが我が国の一貫した立場であります。 これまでも、この問題につきましては、例えば九月に行われました日韓外相会談におきましても、私から直接、韓国尹炳世長官に対しまして本件を提起させていただきましたし、また様々なレベルを通じまして韓国政府に対して申入れを行ってきております。そして、この問題に関しましては、韓国政府自身も、我が国同様、日韓請求権・経済協力協定で解決済みという立場であったと承知をしております。今日までの発言、資料を通じましてもそういった立場に韓国政府もあるというふうに承知をしております。ですから、この問題はあくまでも韓国政府自身が解決するべき問題であると基本的に認識をしております。 こうした認識に立ちまして、今後とも、我が国政府の一貫した立場に基づいて韓国政府が適切に対応することを求めていきたいと思っております。是非、韓国政府が適切に対応することを期待したいと考えます。
○金子洋一君 ありがとうございます。 第二次世界大戦以降に独立をした国に対して元の国が個人的な請求権を認めた例というのはないと思います。是非とも断固とした立場で取り組んでいただきたいと思います。 続きまして、中国なんですけれども、特に中国の地方政府によって、日本などから進出した企業に対して、突然規制を変えたり、あるいは政策自体、環境基準を変えるとか、あるいは技術移転を要求して、それをのまないと急に増税をするとか、原材料の現地調達比率を押し付けるとか、そういったようなことが行われているというふうに報道などで聞いております。 今回の投資協定ではこうしたものについては禁止をされるというふうに書いてございますけれども、その実効性はどうやって担保していくんでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 今回の日中韓投資協定ですが、投資財産について公正かつ衡平な待遇、そして十分な保護と保障、これを義務付けております。また、御指摘のように、不当な又は差別的な技術移転要求あるいは原材料の現地調達要求の禁止、こういった規定が置かれています。さらに、新しい規制の導入、変更に際しては事前の公表や意見提出の機会を与えることなどを目的とした透明性に関する規定も含まれております。 これらの規定に違反するような行為が行われ、そして損害を受けた投資家は、まずはISD条項に基づいて相手国に対し直接国際仲裁により損害賠償を求めることができるということになります。一方で、協定の解釈、適用に関する争いについては締約国間で協議、仲裁を行う、こういった制度も設けられております。ですから、投資家対国、そして国家間、この二つの紛争解決手続を設けて実効性を確保する、こうした制度になっております。
○金子洋一君 今、ISD条項のお話が出てまいりましたけれども、これはTPPにもISD条項というのは入るんだろうなと思っておりますし、私自身はISD条項は非常に我が国にとって必要な条項だろうと思っております。 ただ、さはさりながら、自民党さんが、TPPについてですけれども、国の主権を損なうようなISD条項は合意しないとおっしゃっていたわけなんですよね。今おっしゃっているかどうか分かりません。少なくともおっしゃっていたわけです。 ここで、日中韓で導入をされるISD条項もTPPで同意をされることが考えられるISD条項も、これは中身的には同じものだと思うんですが、その点について、このISD条項はけしからぬから抜こうとか、そういったような議論は自民党の中で出たんでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) ISD条項につきましては、まず我が国が今日まで締結した投資協定、二十五本ありますが、そのうち二十四本でISD条項が設けられております。一本は、その時点の相手国の事情がありまして、今後前向きに努力するということになっている、こういった状況にあります。 ISD条項について様々な意見があるということは承知をしております。基本的には、我が国としては協定上の投資保護に関する規律を実効的なものにする、海外投資を行う日本企業を保護するためにISD条項は必要であると考えております。TPPにおきましても、そういったことを十分踏まえた上で議論が行われていると承知をしております。
○金子洋一君 今の外務大臣のお話を伺いますと、外務大臣はもう自民党のトップリーダーのお一人でいらっしゃいますので、自民党はこのISD条項についてはもう導入をしても構わないというふうにお考えを改められたと、私はそれは正しい方向だと思いますけれども、そういうふうに受け取らせていただきたいと思います。 続きまして、投資の問題なんですが、これは外務省さんではなくて経産省さんにお尋ねをするんですけれども、海外への投資ということで申しますと、海外の資源やエネルギーの確保というのも我が国の安全保障にとって非常に必要なことだろうと思います。 そこで、現在の制度では、これにかかわりまして、我が国の企業による海外の鉱山への投資を支援する目的で導入をされている海外の鉱山の減耗控除制度とか、あるいは海外投資等損失準備金制度というのがありまして、これは、海外で石油やLNGや金属鉱山を採掘する際に失敗する可能性もある、プロジェクトが始まる前に積み立てておいて失敗した場合にはそこから取り崩す、積み立てる際には損金算入ができるという仕組みがございます。 これが、残念なことに、それぞれ二年、三年という時限的な措置になっております。これを、海外の鉱山というのは非常に投資金額も大きいものですし、準備の期間も非常に長く掛かります。ですから、二年とか三年で次が更新されるかどうか分からないということになりますと、非常に将来の予見性というのは下がってしまう。是非ともこの制度を恒久化していくべきではないかと思うんですが、いかがでしょうか。経産省、お願いします。
○政府参考人(住田孝之君) 海外におけます鉱山開発についての資源投資、今御指摘ございましたとおり、非常に成功しない確率もあると。あるいは巨額の資金を要するということで、様々なリスクを抱えております。 こうした事業リスクを踏まえまして、ただいま御指摘がございましたように、開発に伴う投資についての損失に備えまして、海外投資等損失準備金制度、そして鉱山操業の持続性の維持のために減耗控除制度というのを整備をして税制面からもサポートしているところでございます。 この減耗控除制度につきましては、今年度、平成二十五年度の税制改正におきまして、実は対象鉱種を拡大をするといったような制度の拡充を認めていただいたところでございます。また、現在議論していただいております平成二十六年度の税制改正要望におきましては、海外投資等損失準備金制度の延長をお願いをしているところでございます。これらの税制措置は海外におけます資源開発を進めていく上で非常に重要な基盤となるものでございまして、これまでから長年にわたり継続してお認めをいただいておるところでございます。 今後とも、こういった制度を生かして、資源の安定的かつ低廉な供給の確保の実現に向けてしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
○金子洋一君 是非ともよろしくお願いします。是非とも恒久化をしていただきたいと思います。 そして、同僚の牧山議員の質問にもありましたけれども、主要国の投資協定の締結数についてなんですけれども、日本は既に終わっているものが二十五ということでありました。中国なんかがこれも百以上あったと記憶をしておりますし、日本よりもはるかに巨大な国内市場を持つ米国は四十、じゃ、日本と輸出品が重なるほかの先進国でどうかということになりますと、ドイツが百二十七で、韓国が八十二だそうです。 これは、要するに日本のこうした投資協定の締結が随分遅れてきたというふうに解釈できるわけですけれども、何でこれまでこんなに遅れてしまったんでしょう。大臣、お願いします。
○国務大臣(岸田文雄君) 今日まで、この投資協定につきましては、投資実績とか投資拡大の見通し、あるいは経済界の要望、さらには経済外交方針との整合性、そして相手国の事情等を勘案して締結を進めてきましたが、基本的にアジアの国々が中心であったと振り返っています。 やはり今の国際的な情勢を考えますと、中東ですとかアフリカあるいは中南米、さらには中央アジア等、資源産出国あるいは地域の拠点国、こういった国々に対しても積極的にこの投資関連協定、働きかけ、締結を進めていかなければいけない、このように認識をしております。 是非、今後はそういった視点でより積極的に投資協定締結に取り組んでいかなければならないと認識をしております。
○金子洋一君 時間が参りましたので以上にさせていただきますが、是非とも積極的にお取り組みをいただきたいと思います。 ありがとうございました。
○石川博崇君 公明党の石川博崇でございます。 今回の投資協定五本、アベノミクス三本の矢、海外の需要と成長を取り込む成長戦略、日本再興戦略にも資するものと考えておりまして、政府の御努力、また今回このように参議院での審議が始まったことを評価し、また、私ども公明党としては賛成の立場でございます。その観点から質問をさせていただきたいと思っております。 特に、今回の五本の中で日・イラク投資協定が含まれておりますことは、不肖私も外務省員時代、イラクとの経済関係強化に携わらせていただいた者として大変感慨深いものを感じておる次第でございます。イラクの治安状況、まだまだなかなか改善しない中にありますが、経済的には、石油の生産量も順調に増加をしておりまして、堅調な成長が進んでいるところでございます。確認埋蔵量では今世界第五位、そして原油の生産量では、OPECの中でもう既にイランを抜いてサウジに次ぐ第二位という状況にございます。 大臣もよく御案内のとおり、一九六〇年代、七〇年代の時代にあっては、イラン・イラク戦争前でございますが、イラクには在留邦人五千人を超える時代がございました。石油ガス関連企業のみならず、様々な通信インフラ、ゼネコン、自動車販売産業等々、数多くの日本人がイラクでビジネスマンとして活躍をし、またバグダッドとの直行便もデーリーであった状況がございまして、当時のことを知るイラク人の方からすると、日本とのやってきた仕事についての大変感慨深い思いを持っているものもございまして、イラクの復興に当たっても自衛隊を派遣し、また、その後のイラクの復興にも経済面からも後押しをしているという日本の姿に高い評価の声を私も数多く聞いているところでございます。 今般の投資協定、署名、そして批准を受けて、今後の日・イラク関係、経済関係の特に発展について大臣の御所見をまず伺いたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) イラクにつきましては、二〇〇三年にイラク戦争があり、その後、イラク経済は着実に戦乱から復興を遂げている、着実に復興が進行していると認識をしております。GDPは堅調に成長し、石油生産量も増加していると認識をしております。二〇一一年ですが、マリキ首相訪日時には、両国首脳は、従来の援助中心の両国の経済関係を是非ビジネス中心に転換させて、両国関係を新たな段階に移行させることなどで一致をしております。 こうした中でこの投資協定締結すること、これは投資環境の整備が促進され、日・イラク間の貿易投資を始めとする経済関係が一層深化する、こうしたことが期待されると考えています。
○石川博崇君 今後ますます日本の企業がイラクに進出していくことが予想されますし、またそれが期待されるわけでございますが、現状を申し上げますと、なかなか芳しく進んでいないという現状もございます。 二〇〇三年のいわゆるイラク戦争以降、治安の改善、当時に比べると随分と改善してきている状況にありますが、中国や韓国の企業、こぞって今イラクの特に石油権益を始め復興需要というものを取り入れるべく果敢に進出をしている状況でございますが、こうした中国や韓国の企業の進出状況と比べると、日本の企業、残念ながら見劣りする現状ではないかと思っております。また、イラクの様々な石油ガス開発において、上流部分も含めて日本の企業は様々な取組を進めておりますが、思うようには進んでいないという現状かと思います。 経産省来ていただいております。簡潔に今の現状を御報告いただければと思います。
○政府参考人(中山泰則君) 中国、韓国の企業の進出の件でございますけど、先生御指摘のとおり、両国の企業は積極的にイラクへの進出を図ってきて、大きな存在感を示しております。 現地における企業の登記数で見ますと、現在日本は九社、それから中国は二十社、韓国は十五社となっておりますが、登記をせずに出張ベースとか代理店を通じたビジネスをしている中国企業は百社ぐらいあるという推計もあるようでございます。 また、貿易の額で見ますと、二〇一一年のイラクへの輸出額は中国が五十四・一億ドル、韓国は二十・五億ドルであるのに対しまして、我が方の輸出額は約三・九億ドルにとどまっております。
○石川博崇君 今のような現状、大臣もお聞きいただいたかと思います。今回の投資協定の署名、そして批准を受けて、是非日本の企業が、当然治安状況、安全には最大限の配慮をしていただきながらも、進出がより促進するように政府を挙げて後押しをしていただきたいと思います。 様々なスキームの活用、例えばJBICの融資スキームですとかあるいは円借款というものも大きな活用の玉になってくると思います。石油の産出量が今後も増大することも見込めれば、融資を行って、その返済についてはほぼ心配がない国と言っても過言ではないのではないかというふうに思います。この辺の御決意、大臣、いただければと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 先ほども申し上げましたように、イラク経済、戦乱から着実に復興を遂げつつあります。そして、あわせて、社会経済インフラ需要あるいは石油増産計画が存在します。こういった点につきましては、日本企業の関心、極めて高いものがあると認識をしています。 政府としましては、今後も要人往来等の機会を活用して、日本企業の更なる進出のためにイラク政府とハイレベルに協力を働きかけていくことも考えなければいけないと思いますし、また、両国の経済関係強化に資する重要案件については、新規円借款の活用を検討していきたいと考えます。 また、JBIC等による融資あるいは日本貿易保険による保険を活用できるよう、イラク側との交渉や政府間の協力等、必要な側面支援、積極的に行っていきたいと考えます。
○石川博崇君 是非、関心のある日本の企業数多くございます。そういった企業のニーズを小まめに、経産省ともしっかり連携をして進めていただきたいと思います。 企業にとってやはり一番懸念になるのはイラクの治安状況でございます。ここ数年安定化に向けて治安状況は改善してきたのですが、残念ながら今年に入って治安状況は悪化をしております。様々な要因があると言われておりまして特定できるものはございませんが、当然、隣国シリアの状況が悪化しているということ、それから、イラクにおいては来年国内の選挙が予定されております。この選挙に向けた派閥間の争い等も背景にあるのではないかという分析もございます。 こうしたイラクの治安がまず何よりも改善していくことが日本の企業がより進出していける大前提になってくるということを考えれば、このイラクの治安改善に向けて政府として何ができるのか、この点も是非御検討をしていただきたいというふうに思っております。 以前であれば、イラクの様々な宗派間の対立を緩和させるための国民融和セミナーの開催、あるいは日本の戦後の復興の歴史をイラクの戦後の復興にも役立てていただくような、日本の経験を共有してもらう、そういう取組もしてまいりました。今年、来年と、その予定が残念ながら今のところないというふうに聞きまして、今、治安状況が悪化しているこのときだからこそ、こうした政治プロセス、治安改善に資する日本の協力という姿を是非見せていただければと思いますが、この点いかがでございましょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、イラクの治安状況につきましては、本年に入ってテロの発生件数ですとかあるいは死傷者数、増加しております。要は悪化の傾向にあると認識をしています。 政府としましては、在留邦人、そして日本企業に対しまして、安全確保の助言あるいはきめ細かな情報提供を行ってきております。そして、あわせて、政府としましては、要人往来の機会や閣僚級経済合同委員会、あるいは外務省間のハイレベル政策協議、こうした場を通じまして、治安状況の改善あるいは邦人企業関係者の安全確保をイラク側に申し入れております。 そして、今御指摘のように、我が国としましては、イラクの異なる宗派、政党に属する国会議員団を日本に招聘する知見共有セミナーを行うなどの働きかけを行ってきたわけですが、今後とも、イラクの国内情勢あるいはイラク側のニーズ、こういったものを勘案しつつ取組を行っていきたいと考えます。
○石川博崇君 イラクは、中東の中で今、民主化プロセスを進めていこうという過渡期にございます。様々な困難な点もあります。この点をやはり日本が、一九六〇年代、七〇年代、数多くの日本人がイラクで働き、経験を共有してきたこと、また、二〇〇三年、いわゆるイラク戦争の直後、大変厳しいときに自衛隊を派遣して戦後復興に汗を流したこと、こうしたことを踏まえて、今のこの過渡期にあっても是非丁寧に、イラクの今後の安定のために何ができるのか、知恵を絞っていただきたいというふうに思います。 このイラクの治安状況の観点で一点御指摘をさせていただきたいのが、お手元に配らせていただいておりますイラクの現在の渡航情報の現状を御覧いただければというふうに思います。 今、イラクに対して外務省が発出している渡航情報、このように地域によって様々色分けがなされております。下から見ていただくと分かりやすいのですが、北部クルド地域のエルビルについては下から二番目の渡航是非、それから、バスラ空港及びバグダッド空港それから南部四県そしてクルド地域には下から三番目の渡航延期、そして、それ以外のところは赤い退避勧告というふうになっております。 しかしながら、その段階とは別に更なる段階分けがされておりまして、特に上から二つ目の黒丸の中で、括弧書きであります、真にやむを得ない事情でこれらの地域に渡航、滞在する場合には、所属企業や団体等を通じて組織としての必要かつ十分な安全対策を取ってくださいということで、バグダッド空港及びインターナショナル・ゾーンへの空港道路、ルート・アイリッシュと呼ばれます、それからバグダッド市内のインターナショナル・ゾーンについては退避勧告なんですが、括弧書きで別の安全対策を取ってくださいということが書かれてあります。 これは経緯が様々ございまして、退避勧告という地域の中でも、特にイラク政府として安全対策を強く取っているバグダッド空港あるいはインターナショナル・ゾーンについては、安全対策がある程度確保されているという観点で、そこに入っていく企業も出てくるだろうという想定で、このような所属企業や団体等を通じた安全対策を取ってくださいという括弧書きが入ったわけでございますが、今現状を申しますと、実はこの地域以外にも、例えば出張、あるいはイラク石油省との協議、さらには、先日はバグダッドで大きな日本の企業が参加した展示会が開催されましたが、これもその他の退避勧告地域で行われておりまして、多くの日本企業が訪問をしております。 今後、今回の投資協定の採択を受けて更に退避勧告地域に日本の企業が出張等で行く可能性が出てくる、今現にあるわけでございますが、そうした中で、こうしたやむを得ない事情で渡航する場合に所属企業、団体等を通じて十分な安全対策を取ってくださいということを書き込んでいく地域を広げていくべきではないかというふうに考えておりますが、大臣、いかがでございましょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) こうした渡航情報を始め様々な安全にかかわる情報につきましては、現地の状況、そして変化もしっかり踏まえながら絶えず柔軟に対応していかなければいけない、まずそのように考えております。 今御指摘のように、イラクのこの渡航情報については、バグダッド市内のインターナショナル・ゾーンやイラク南部四県等に渡航する邦人に対しては、渡航情報の中に組織としての必要かつ十分な安全対策を取るよう付記し、具体的な注意喚起を行っております。そして、これらの地域、そしてクルディスタン地域を除き、イラクの治安情勢、依然としてより厳しいと認識をしており、外務省としましては、これらの地域に対し退避勧告を発出しております。そもそも行ってほしくないということで退避勧告を発出しております。 ただし、このインターナショナル・ゾーン以外のバグダッド市内など、退避勧告の地域で活動している企業が存在するというのも事実であります。そういった例外は極めて限定的なものであるとは思いますが、是非そうした企業とは特に緊密に連絡を取って安全確保への助言を行う、あるいは一層緊密な連絡を取りながら安全対策に遺漏のないように努めていきたいと、このように思っております。
○石川博崇君 時間が来たので終わりますが、基本的に行ってほしくない地域というのはそのとおりだと思いますけれども、それは、一般の例えばバックパッカーとかそういった渡航者に対するメッセージと、それから十分な安全対策を取れる企業に対するメッセージは立て分けてやっぱりやっていく必要があるのではないかということを申し添えまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○中西健治君 みんなの党の中西健治です。 まず、五つの投資協定全てに共通する条項についてお伺いしたいと思います。先ほども少し話が出ましたけれども、ISD条項、これとTPP、こうした関連についてお伺いしていきたいと思います。 このISD条項は、今回の五協定全てに入っておりますし、これまでの日本が結んだ投資協定そして経済連携協定、フィリピンを除いて全てに入っているということでありますけれども、現在TPPにおいて議論されているISD条項、これは詳細については言及はできないと理解した上で大枠のみについてお伺いしたいと思います。 TPPにおけるISD条項にかかわる議論については、本協定案及びこれまで一般的に我が国が締結してきた投資協定、経済連携協定のISD条項と骨格としては変わりがないものである、新たな内容を創設しようとするものではない、そうしたことについてお伺いしたい、確認したいと思います。
○政府参考人(澁谷和久君) お答え申し上げます。 ISDS条項についてのTPP交渉での議論は、ここに来て議論がやや収れんする方向になっておりますが、まだ各国の意見が様々であるという状況でございます。 ただ、一般論で申し上げますと、投資家による予見可能性を確保することで投資を促進すること、協定内容の履行を担保することなどの観点から、これまで各国が締結した多くの投資関連協定においてISDS条項が盛り込まれておるわけでございます。TPPの交渉におきましても、そのような事例を十分踏まえた上で大詰めの交渉が行われているわけでございます。
○中西健治君 政務の方にちょっとお伺いしたいんですが、今のことは分かりましたが、要するに大枠としては変わりがないものが今交渉されて、詳細はいろいろあると思います。しかし、こうした、紛争が生じたときの仲裁の枠組みというのがそう幾つもあるわけじゃありませんから、骨格としてはそれが変わらないものであるということについてお伺いしたいと思います。
○副大臣(西村康稔君) 今答弁がありましたけれども、私どもとしても、日本企業が海外で展開する上でその活動を保護していく、保護されるという意味では、こうした条項は必要だと思っておりまして、大枠においてこのような議論が行われると理解していただいて結構かと思います。
○中西健治君 今のは確認でございました。 ISD条項が盛り込まれているこの五協定、衆議院の方でも全会一致でこれが通ってきている、賛成されているわけでありますが、一方、TPPに関してのISDに関しては、いや、反対だと、こういう意見が根強く聞かれるわけでございます。自民党内という話も先ほどありましたけれども、それ以外でも、TPPのISDは反対だ、ISDがあるからTPPは反対だ、こんな声があるわけですが、この差異というのはどうして生じているんでしょうか。政府の認識をお伺いしたいと思います。
○副大臣(西村康稔君) 私どもとしては、できるだけきめ細かに説明を申し上げ、いろんな機会を通じて御説明申し上げ、あるいはホームページ上も詳しい説明を書いておりますし、私も国会の場で何度か御答弁をさせていただいて、あるいは甘利大臣も答弁をさせていただいておりますので、努力はしておるつもりなんですけれども、一部に、これまで過去様々な紛争がこの規定に基づいて行われている、特にアメリカの企業を中心に紛争があるということから、一般の方々に紛争が多発するんじゃないかという懸念があったものと思われますけれども、私どもとしては、そうしたむしろ御懸念に対してしっかりと御説明をして、委員まさに御指摘があったとおり、これまでの投資協定でも結んできておりまして、日本企業が海外で安心して活動できるように、そのために必要な条項であるということを是非御理解いただけるようにこれからも努力していきたいと思います。
○中西健治君 アメリカが参加しているから反対という、こういう意見も多いんじゃないかと思うんです。そうしますと、日本に比べて相対的に強大な国が参加していると駄目だと言い、小国側に対してはISDを入れろと言いということだと、国際性という観点からすると余り感心できない姿勢なんじゃないかなというふうにも思うわけですけれども、政府の認識としては、そうしたことは一切ない、国際的な枠組みですから、多国間条約ですから当然国際性を重視した協定にしていくべきであると、こういうふうに考えているということでよろしいでしょうか。
○副大臣(西村康稔君) 一般論で申し上げれば、先進国同士の協定、あるいは先進国同士でこうした投資協定なんかを結ぶ、そもそも投資協定も必要でないケースが多いわけで、これはお互いに法整備がちゃんとできて内外無差別にやっているという認識の下でそういうケースが多いわけでありますけれども、一般論として言えば、新興国においてはまだそうした法整備ができていなかったり、あるいは内外差別的なことが見られたりする可能性があるようなケースもありますので、そうした国に対して先進国の企業が、あるいは日本の企業が投資をする場合に保護をされる、しっかり保護をされる、安心して活動できるというためにこうしたISDSの条項が入ってくるわけであります。 そうした状況を踏まえながら、十二か国の中で、今回の高いレベルを目指すTPPにふさわしいそうした条項について議論が行われるということであります。
○中西健治君 先ほど、政府としても説明をしているということでありましたけれども、外務大臣にも改めてお伺いしたいと思いますけれども、こうした反対論などがまだ根強く残っているということについて、許容される範囲内で政府はこれまでしっかりと説明をしてきているのかどうか。 TPPに関しては、ちょっと説明できないんですよ、詳細は言えませんというようなスタンスが前に出過ぎで、できる範囲内でですよ、けれども許容できる範囲内でしっかりと説明が行われているのかどうかというようなことについて外務大臣の認識をお伺いしようかと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) ISD条項について一部懸念の声があるということ、これはもう十分承知をしております。 TPP交渉そのものについては、内容はルール上明らかにはできませんが、ISD条項そのものにつきましては、先ほども触れさせていただきましたが、我が国が締結した二十五の投資協定のうち二十四で採用されている。残りの一つも、たまたま相手国の事情によって盛り込まれませんでしたが、今後前向きに考えていく、こういった取扱いになっていますし、また、世界を見ましても、世界で二千八百以上投資関連協定というのは締結されていますが、このISD条項というのは中核的規定であり、通常、各国とも採用している、こういった状況にあります。 こうした状況に加え、海外投資を行う日本企業を保護するために有効であるということで経済界も重視をしている、こうした反応ですとか、あるいは中立的な国際投資仲裁に付託できる選択肢を与えることによって外国からの投資を呼び込むという側面もある、あるいは日本の経済を活性化する上でも有効である、こういった点につきまして今までも説明してきましたが、是非、引き続きしっかりと説明を続けていきたいと考えます。
○中西健治君 やはり周知不足、若しくは理解不足というところがあるんじゃないかと思いますから、そこら辺は政府としてしっかりやっていっていただきたいと思います。 次に、日中韓投資協定についてお聞きしたいと思います。 日中韓投資協定、本協定について、中国、韓国国内での承認手続の状況が今どうなっているのか、教えてください。
○政府参考人(片上慶一君) お答え申し上げます。 韓国につきましては、本年八月に国内手続が完了した旨の通告を受領しております。中国につきましても、国内手続は実質的に終了しているというふうに承知しておりますが、協定に基づく通告を残すのみという状況だと認識しております。
○中西健治君 中国の方はまだ公式上は通告をされていないということですから、手続は全ては済んでいないということだろうと思います。 その中で、今、日韓、日中関係が冷え込む中で、あえて今これを批准することの意義についてお伺いしたいと思います。 まず、先日もまた韓国の朴槿恵大統領が中国の楊潔チ国務委員に対して、我が国の偉大な元勲である伊藤博文公を暗殺した安重根をたたえる石碑をハルピン駅に建立する計画についてうまく進んでいると謝意を示したことが報じられておりますけれども、これについて、外務大臣の認識と、そして日本の対応についてお伺いします。
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘の点につきましては、この石碑の建設について、そして何よりもこの安重根に対する見方、評価は我が国においては異なる評価であると認識をしております。こうした動き自体はこの二国間関係にとってプラスにはならない、このように感じております。 今後とも、我が国の考え方、立場はしっかり説明をしていきたいと考えます。
○中西健治君 この問題について、官房長官は記者会見で述べておられますけれども、外務省として何か抗議を行ったりはしているんでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 既に外務省としましても、韓国側に対しましてこうした我が国の考え方、これは伝えさせていただいております。
○中西健治君 これについても、是非毅然とした態度で臨んでいただきたいと思いますが。 こうした状況の中、そして、先ほどもありましたけれども、韓国では、戦時の民間徴用工、これについて日本企業が敗訴が三つ続いていると。こんなような状況の中で幾ら投資協定が発効したとしても、一方で投資に水を差すようなことが進んでいる中においては、外交上の観点から批准のタイミングを見極める、こんな考慮をしたりすることはないんでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、日中韓の投資協定ですが、これは日中韓三か国による経済分野での初めての法的な枠組みを構築するものであります。ですから、経済的な意義のみならず、この三国間の関係強化という外交上の意義も有していると考えております。 そして、日中関係、日韓関係、それぞれ今難しい局面の中にありますが、日中関係は我が国にとりまして最も重要な二国間関係であり、個別の問題があっても是非両国関係全体に影響を及ぼさないように努力をしなければならない、戦略的互恵関係のこの基本的な考え方にのっとって日中関係しっかりコントロールしていかなければならないし、対話のドアは絶えずオープンにしている、こういったことを我が国としましてもしっかりと説明をさせていただいています。日韓関係につきましても、大切な隣国であり、大局的な見地から二十一世紀にふさわしい未来志向の関係を共に構築していきたい、こういった考えに立っています。 今回、日中韓投資協定を国会にお諮りするのも、こうした考えに基づいてお願いをしているということであります。
○中西健治君 日中韓投資協定は、署名もされているものですから前に進めていけばいいというふうに私自身も思いますが。 じゃ、今後ということなんですが、韓国がTPPに参加する方針を固めたというこうした報道も一部ではあります。現時点で具体的な打診はあるのでしょうか。
○副大臣(西村康稔君) 正式の参加表明は承知をしておりません。
○中西健治君 ある意味、自由貿易推進に向けての、TPPは中国包囲網というふうに言っている方々もおります。そして、尖閣問題で挑発を続けているのが中国であり、また、韓国に関しては、例えば我が国の水産物の輸入を私から見ると理不尽に禁止している、こんな措置もとっておりますし、国のトップが反日発言を海外に行ってし続けていると、こういうのが韓国だと思いますけれども、交渉参加の意思を示した場合に、交渉参加には全ての交渉参加国の同意が必要であるというふうに認識しておりますが、我が国は両国の交渉参加について賛成するのか否か、現時点での政府のお考えを聞きたいと思います。
○副大臣(西村康稔君) 先ほども申し上げましたとおり、韓国それから中国も現時点ではTPP交渉に参加表明を正式には行っておりませんので、仮定の質問にはお答えすることができませんが、原則論を申し上げれば、今委員も御指摘ありましたとおり、参加を求める国がTPPの求める高い水準を満たす用意があることを示した上で正式に参加表明をする場合には、我が国も含めたTPP交渉参加国、今は十二か国ですけれども、これがその判断をしていくということになります。
○中西健治君 では、現時点では全く賛成、反対、そうしたものを持ち合わせていないと、そういうことでしょうか。
○副大臣(西村康稔君) 今申し上げたとおりでありますが、ちなみに、十月八日付けに、これはTPPの関係閣僚による首脳への報告書の中では、TPPは生きている協定を目指していると、そして、将来のTPP参加への他のアジア太平洋の国々の関心を喜んでおり、当初の協定の妥結の後の参加を円滑にするため、そのような国と関与する用意ができているというふうにされていますので、一般論、原則論で申し上げれば、これはクローズな協定ではなくて、アジア太平洋の国々が参加してくる、高いレベルのものを目指して参加をしてくるということは歓迎するという大きな方針がございます。
○中西健治君 ということは、一般論としては参加国が増えることは歓迎するけれども、今の時点では予断は持っていない、こういうことだというふうに理解いたしました。 外務大臣の御意見も併せてお伺いしたいんですが、TPP交渉参加に対する我が国の同意が必要だということは外交カードとなり得ると思うんですが、そうした外交カードという認識をしっかり持っていらっしゃるかどうか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) TPP交渉については、我が国自身も今この参加に向けて交渉を行っている最中であります。それから更に先のことについて、仮定に基づいて申し上げることは控えさせていただきたいと存じます。
○中西健治君 私が申し上げているのは、交渉が成就したとかいうんじゃなくて、交渉参加国の同意が必要だということになっているわけですから、今中国や韓国が表明したとすれば、今すぐの話でもあるとは思うんです。ですので、だからこそ、今、外交カードとしての認識を持っていらっしゃるかどうかということについてお伺いしたわけでありますが、そうした認識を持ち合わせていらっしゃるかどうか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 様々な課題について我が国がどう判断するのか、それはそのときの状況等もしっかり踏まえた上で判断をしていくべきことだと、一般論としては思っております。
○中西健治君 交渉参加国の同意が必要という、全ての同意が必要ということでありますから、有力な外交カードとしても使えるであろうというふうに私自身は思います。そうした認識をもし共有できるのであればそうしていただきたいと、これは指摘をさせていただきます。 続きまして、国家安全保障局のことについて少しお伺いしたいと思いますが、国家安全保障局の中にどういう部門ができるのか、その部門の長は誰になるのかということについては、ちょっと報道が先走っちゃったということもあって問題になったりもいたしましたけれども、ただ、実際問題、来年の初めに安全保障局を立ち上げるのであれば、そう遠くない将来ということになってきますから、そうした今までの報道されちゃったというようなことについての反省も踏まえた上で、いつごろこの組織や陣容について公表するつもりなのかどうか、現時点でのお考えを聞きたいと思います。
○政府参考人(北崎秀一君) お答えいたします。 本法案は、現在、国会で審議中でございます。法案が成立した後は、国家安全保障局の早期の立ち上げに向けまして、総理や官房長官とも相談をしながら必要な準備を早急に進めていく考えでございます。 局長あるいは次長、特別職の国家公務員でございますので、人選は内閣総理大臣の判断でございますし、その他職員につきましては、この局が内閣官房に置かれる組織でありますので、その任免権、内閣総理大臣なり官房長官にございます。 したがって、現時点におきましては、局の組織立てあるいは職員の人事の確定時期についてはお答えできかねるところではございますが、局の早期の立ち上げ作業に遺漏なきを期して努力してまいりたいと考えているところでございます。
○中西健治君 もちろん、参議院の方で法案が通過するというところまではそうしたことはあり得ないだろうというふうに思いますが、私がここで指摘しておきたいのは、そうした組織、人事が発表されて、それが国会閉会後だと、我々はまたそれについて一か月以上、できるまで質問もできないということになってしまうということなんです。ですので、NSCの法案が先に来るということであれば、もし仮に成立したら、速やかに国会の会期中に何らかの形をお示しいただいて、そしてそれを我々が質問をするというようなことが必要になるのではないかというふうに御指摘をさせていただきます。 もう一点ですが、この国家安全保障局自体の秘密保持についてお伺いしたいと思います。 総理は国会答弁で、事務局の人数は当初は六十人程度、局長の常勤場所は総理、官房長官の顔の見えるところというふうに答弁し、報道では既に、官邸内に常駐するというふうにも伝えられていますが、この事務局に属する、一番上の人たちじゃないですよ、スタッフの人名まで何らかの形で分かるようにされてしまうのであれば、少なくともこのスタッフの人たちは特定秘密に接している、特定秘密の一部は持ち合わせているということを公表しているに等しいということになりますが、そういうことでよろしいのでしょうか。
○政府参考人(北崎秀一君) お答えいたします。 国家安全保障局、法律が通り、施行されますと、国家安全保障局で取り扱う情報には様々な情報が含まれることとなります。特定秘密保護法がまた施行された場合にはその特定秘密に指定されるものがあるのも確かではありますが、全てがその特定秘密に指定されるような情報を取り扱っているわけではございません。 国家安全保障局の職員の氏名について、何かこちらから積極的に公表していくような考えというのは今持ち合わせてはおりませんけれど、仮に特定秘密を扱う者であることのみを理由といたしまして、その方の氏名を殊更に秘匿しなければならないというふうには考えておらないところでございます。
○中西健治君 積極的に公表はしないということでありますけれども、例えばアメリカのNSCのホームページなんかを見てみると、NSCの中身というのは、組織立て、NSCのスタッフが誰なのかとか組織立てだとかが非常に分かりにくくなっています。ほとんど分からないという形になっています。これはNSCです、NSAのことを言っているわけじゃなくてNSCです。 もし、この日本の国家安全保障局の中に入った人たちが国家安全保障局の名刺を持ってそして外に御挨拶に行くというようなことがあったら、それは私は、まあ特定秘密に、全部を持っているわけじゃないでしょうけれども一部に接している可能性がありますよと、ひょっとしたらというか、それを公言しているようなものだというふうに思うわけですが、ゆめゆめ名刺を持って御挨拶に伺う、こんなようなことはない運用をしようとしているかどうか、そこら辺の認識をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(北崎秀一君) お答えいたします。 今回つくらせていただこうと思っております国家安全保障局自体は、直接情報収集やる、いわゆる情報機関ではございませんで、情報をそこに集めてカスタマーとして政策に練り上げていく、私どもとして見れば政策部門であるというふうに理解をしてございます。 したがって、いろんな方との情報交換、交流というもの、あるいは政策的な議論、あるいは打合せというのは必要かと思いますので、名刺を交換する場合もあろうかとは思います。 御理解いただきたいと思っておりますのは、くれぐれも情報機関そのものではないというところを御理解いただければと思っております。
○中西健治君 情報機関ではないということは理解しておりますが、情報に接する件数が非常に高そうな人たちである、部署であるということは言えるんじゃないかと思いますので、くれぐれも慎重に行っていただきたいと思います。 質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 今日の議題には日中韓の投資協定も含まれておりますが、枠組みをつくりましても、外交関係が悪化しますと経済関係の発展もありません。アメリカのケリー国務長官も十四日、ワシントンで開かれている日米財界人会議で演説をして、尖閣や歴史認識を念頭に、日米の繁栄のためにも日中、日韓関係の改善が必要だということを述べられております。 この点での外務大臣の認識及び関係改善への外交的努力、まずお聞きしたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、日本と中国、韓国、こうした国々が経済分野を含む友好協力関係を進めるということは、これはもうアジア太平洋地域全体の利益であると認識をしております。日中関係そして日韓関係、本当に現在厳しい状況の中にあります。 一方、中国との関係、これは日本にとって最も大切な二国間関係のうちの一つでありますし、両国はアジア太平洋地域の平和と安定、さらには繁栄に責任を負っていると考えます。また、日韓関係、これも我が国にとりまして大切な隣国関係であり、大局的な見地から未来志向で重層的な協力関係を構築していきたいと考えております。 隣国であるからこそ問題が生じることがあります。首脳、外相レベルを含め率直に話し合うべきである、対話のドアはいつもオープンであるということ、これを申し上げておりますが、是非、中国、韓国にも同様の態度を期待したいと存じます。 こういった中で、今、日中韓投資協定、国会承認をお願いしております。この日中韓三か国による経済分野での初めての法的枠組みの構築であります。是非、経済的な意義のみならず、この三国間の関係強化という外交上の意義があるということも是非御勘案いただきたいと存じます。 是非、こうした取組等、具体的な取組を積み重ねることによりまして、高い政治レベルでの対話につなげていくべく、粘り強く対応していきたいと考えています。
○井上哲士君 軍事的対応がエスカレートしますと一層悪化をしていくということは戒めなくてはいけないと思いますが、そこで、今年二月に京都の丹後半島の経ケ岬に設置計画が明らかになった米軍のXバンドレーダー基地の問題についてお聞きをいたします。 突如報道をされまして、京都に初めての米軍基地ができることになると。地元住民の皆さんは、アメリカの戦争に自動的に巻き込まれるんじゃないか、環境の破壊、米軍関係者の治安問題、大変不安に感じておられます。 追加配備の場所については日米間で様々議論があったようでありますが、なぜ丹後半島経ケ岬になったんでしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) 相次ぐ北朝鮮によるミサイル発射など、我が国周辺地域の安全保障環境の変化も踏まえ、二月二十二日の日米首脳会談において、日本国内に二基目のTPY2レーダーを配備し、弾道ミサイル防衛により万全を期す必要があるという方針で一致をしました。 追加配備の候補地については、日本海側に存在する自衛隊施設の利用を中心に様々な観点から、これまで米国とも協議をしつつ検討を重ねてきました。その結果、京都府京丹後市の航空自衛隊経ケ岬分屯基地が、我が国及び米国に飛来する弾道ミサイルの探知・追尾能力の向上を図ることが可能な位置にあること、レーダー照射面、日本海側ですが、に向かって遮断するものがなく見通しが良いこと、上空に民間航路がないこと、電波環境が良いことなど、弾道ミサイルの監視、追尾を行う上で最適の場所であると考えられたことから、追加配備の候補地として選定をしたところです。 経ケ岬分屯基地にTPY2レーダーを配備することにより、我が国及び米国に飛来する弾道ミサイルについて探知・追尾能力の向上を図ることが可能となるため、日米双方の更なる弾道ミサイル防衛能力向上に寄与するものと考えております。 防衛省では、このような安全保障上の重要性に鑑み、本年三月以降、地元の方々に対する説明を実施し、九月には京都府京丹後市から御理解を得られたところです。私も、今月九日に直接現地の視察をさせていただき、経ケ岬分屯基地が弾道ミサイルの監視、追尾を行う上で大変重要な位置にあるところだということを確認をさせていただきました。 防衛省としては、我が国の弾道ミサイル防衛に万全を期すため、引き続きTPY2レーダーの早期配備に向けて努力をしてまいります。
○井上哲士君 地元紙は当初から、北朝鮮による米領グアム、ハワイへの弾道ミサイル攻撃を想定すると、近畿地区や周辺の上空を通過する可能性が高く、その中心に近い京都が配備先として最適と判断をしたと報道し、同様の報道が各紙も行われました。 専らアメリカの本土とグアムなどの領土の防衛能力の強化のために最適と判断をされたということではないんですか。
○国務大臣(小野寺五典君) 繰り返しになりますが、この配備のことに関しましては、我が国の防衛、そして米国に飛来する弾道ミサイルの探知・追尾能力の向上ということが目的であります。
○井上哲士君 元々、弾道ミサイル防衛システムというのは、アメリカを防御することによって反撃のおそれなく先制攻撃をできるようにしようということから始まったものでありますし、アメリカのミサイル防衛局のシリング長官も、この日本の二つ目のレーダー配備について、アメリカ本国の国土防衛のためということを五月九日のアメリカの上院軍事委員会で証言をしております。 一方、いきなり報道がされて、その後防衛省が説明に来て、そして十月の2プラス2で改めて確認をされ、そして九日には大臣が現地に行かれて速やかに造成工事に入れるようにしたいと、こういうふうに言われております。大変強引だと多くの住民の皆さんから声が上がっているわけですが、既に配備されております青森の車力と比べても非常に民家が接近をしております。 先ほど、様々な不安が上がっている、電波による健康被害や騒音、大気汚染などいろんな声が上がっていることも言いましたけれども、アメリカでは、Xバンドレーダーの配備に当たっては法律に基づいて環境アセスメントが実施をされておりますが、ここでは行われておりません。六月に私、質問主意書を出しましたけれども、アメリカの国内法に基づく環境アセスについては政府として答える立場にないという答弁でありました。私はそういう問題ではないと思うんですね。 アメリカの国内では造るときにアセスを行いながら、他国に設置するときはそういうことは行わないと、このことが問題だと防衛大臣はお考えではないでしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) 防衛省としては、米国が米国の国内法に基づいて実施した環境影響評価の結果についてコメントする立場にはありませんが、一般国際法上、駐留を認められた外国軍隊には特別の取決めがない限り接受国の法律は適用されず、我が国の環境影響評価法は我が国に駐留する米国軍隊には適用されません。 同法では、規模が大きく環境影響の程度が著しいものになるおそれがある事業として定められたものについて事業者が環境影響評価を行うことが定められており、今回配備されるようなTPY2レーダーの設置については、同法が対象とする事業の種類とはなっておりません。 いずれにしても、政府としては地元の様々な声にしっかり配慮しながらこの配備について進めていきたいと思っております。
○井上哲士君 アメリカは、国外でも五十年間租借をしているマーシャル諸島共和国のクエジェリン環礁にもこのレーダーを配備しておりますが、その際は、国外であっても環境アセスを行っているんですね。その報告書を見ますと、例えば、ウミガメとかサンゴなどの動植物なども調査をされているんです。 ですから、こういうものを調査をしていることをやっていながら、日本の丹後の住民の安全や人権、要望が軽んじられていいのかと、私はそういう問題だと思いますが、大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) 繰り返しますが、防衛省としましては、米国が米国の国内法に基づいて実施した環境影響評価の方法あるいは結果についてコメントする立場にはありません。
○井上哲士君 それでは地元の皆さんは到底納得をしません。 この間、とにかく安全である、問題はないと繰り返し説明をされますけれども、例えば一番肝心なこのレーダーの出力、こういうことについても全く明らかにしないまま、とにかく大丈夫だと、こういうことを繰り返すだけなわけですね。 しかも、住民のもう一個の不安は、米軍関係者による犯罪の問題です。地元の京丹後市からも、地位協定の見直しの検討という要望も出されております。 日米地位協定では一定の改善は先日されたものの、軍属についても、通勤も含めて公務中の犯罪とされれば日本に第一次裁判権はありませんし、アメリカの基地の中に逃げ込めば日本の警察による身柄拘束も困難になるわけです。 外務大臣にお聞きしますけれども、こうした地元からの要請を受けて、地位協定の見直しということがアメリカ側に提起されているんでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 日米地位協定につきましては、協定そのものに加えまして数多くの日米合意を含んだ大変大きな法体系になっています。 これまで政府としましては、協定そのものの改正は行っていないものの、協定の実施を実質的に改善する多くの日米合意は達成してきております。例えば先日も、米軍人等が起こした事件について米側での処分結果を被害者側にお知らせする新たな日米合意、発表させていただきました。 政府としましては、この目に見える改善を一つ一つ具体化するべく、こうした日米合意を着実に積み重ねていく、このことが重要であり、そして効果的であると考えております。 今後とも、こうした様々な、地元の方々の意見は伺いながら、事件、事故、騒音、環境などの問題を解決すべく最大限努力をしていきたいと考えています。
○井上哲士君 沖縄などでこれだけ問題になりながら、地位協定そのものの見直しは一度も行われていないわけですね。 今、一定の見直し、運用の見直しが先日あったと言われましたが、大臣の地元広島の中国新聞も、これで見直しと言えるのかと、こういう社説を掲げまして、これでは米軍の裁量次第で骨抜きになる、外務省筋は今回のような運用改善を一つ一つ重ねるしかないと言うけれども、本気度が問われようと、こういう社説を書いているわけですね。ですから、これでは地元の皆さんの不安は一切払拭をされないということなわけです。 にもかかわらず、今、地元首長が見切り発車的に容認をしたということを受けまして、地権者から土地借り上げが非常に強引に進められておりますが、地権者との交渉については防衛省として地元の自治体などに協力要請をされているということなんでしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) TPY2レーダーの配備につきましては、これまでに京都府や京丹後市からいただいた質問に対し、その都度説明を行うとともに、地元住民の方々に御理解を得るべく、計十五回にも及ぶ住民説明会を実施してまいりました。 去る九月十九日には、京丹後市長が記者会見において、政府からの御要請を受け止め、必要な協力を行う旨発言され、その後、京都府知事が府議会においてTPY2レーダーの配備に協力する旨発言があったと承知をしております。また、私も訪問したときに、京都府知事、京丹後市長とお話をし、様々な住民の方の考え方、あるいは市、あるいは県からの考え方も承りました。 今後とも、誠心誠意を持って対応していきたいと思っております。
○井上哲士君 質問へのお答えではなかったんですが、アセスの問題、それから地位協定の見直しの問題、どちらも結局、地元の皆さんの不安については全くこたえる状況になっていないわけです。 にもかかわらず、今、地権者に対する借り上げ契約の強要が行われております。相当高い借り上げ料を大幅に引き上げて示して、判こを押していないのはあなただけだと、こういうような形での、迫っていることなど様々挙がっておりますが、住民に分断を持ち込んで、住民合意で進めるという政府自身の明言についても踏みにじるようなこういうやり方はやめるべきだということを強く申し上げまして、時間ですので、質問終わります。 ─────────────
○委員長(末松信介君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、牧野たかお君が委員を辞任され、その補欠として滝波宏文君が選任されました。 ─────────────
○清水貴之君 こんにちは。日本維新の会の清水貴之と申します。どうぞよろしくお願いいたします。 まず、今回協議されておりますこの五つの投資協定なんですけれども、本当に日本のビジネスマンというのは世界の隅々まで出ていって活躍をしておりますので、こういった投資協定でビジネスの面から、そして経済進出の面を後押ししていく、大変重要なことだと思っておるんですけれども、先ほどまでにほかの委員からの質問でも出ましたように、やっぱり日本の締結数が少ないと。先ほどありましたが、二十五締結、署名済みが七と。ヨーロッパ諸国などですともう百を超えているところが多い。日本との大変強いビジネス上のライバル関係にある中国でも百を超えている、韓国でも百近くあるということなので、なるべく早く、もう日本のそういったビジネス環境を整える意味でもこの投資協定を進めていくべきだと思うんですが。 ただ、一方で、私こうやって外交防衛委員会で初めて質問に立たせていただきますけれども、ここに来て急に五本上がってきたというのは、ああ、何かここに来て進んできたのかなというふうに思わなくもないわけなんですね。これは、たまたまこの五本というのがタイミングが重なっただけならばまあそういうことなんでしょうけれども、もし、署名はしたものの発効に行くまでに時間が掛かっている、どこかで目詰まりを起こしているようなことがあったとしたら、それは取り除かなければいけないと思っておりますので、なぜここにこうやって集中してきているのか、スピードアップしてきているように私が感じるのか、その辺りの理由をお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 我が国はこれまで、主な投資先であり、そして重要な経済関係を有するアジアの国々を中心に、投資協定ですとか投資章、こうした経済連携協定を二十五本締結してきました。そして、この数につきましては、他国に比べて締結数少ないというのは事実だと思います。また、資源産出国、地域の拠点国でも投資協定を締結していない国、こうした国が残されております。本日御審議いただいている投資協定には、そのような国も含まれていると考えます。 そして、この交渉状況については、今御審議をお願いしている五件に加えまして、サウジアラビア、モザンビーク、こういった国々とも署名が済んでおります。そして、交渉中の国も多くあります。 こうした状況ですので、是非これから政府としましても、海外投資により新興国の成長を取り込むとともに、日本市場に外国投資を呼び込む、こういった観点からも積極的に投資協定、進めていきたいと考えております。
○清水貴之君 最後にお聞きした部分なんですけれども、署名が済んで発効までに時間が掛かっているもの、日中韓でしたら去年の時点で署名は済んでいるわけですよね。この辺りのタイムラグというのはどういった理由からなんでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 事情は協定によって様々ではありますが、国会の御承認をいただくためには国会の日程の中で御審議をいただかなければなりません。署名が済んだもの、準備ができたものから順次お願いをしておりますが、それぞれの国会情勢によって御承認の日程が決まってくると存じます。 外務省としましては、できる限り、今申し上げましたように積極的に投資協定は進めていきたいと思いますし、準備ができたものから順次国会に御承認をいただくべく努力をしていきたいと存じます。是非、引き続きましての御理解と御指導をお願いしたいと存じます。
○清水貴之君 今大臣から積極的にというお言葉ありましたので、今後についてもお聞きしていきたいと思うんですけれども、安倍内閣、六月十四日に閣議決定をいたしました日本再興戦略におきまして、積極的に世界市場に展開を図っていく、対内直接投資の拡大という言葉とともに、経済連携協定や投資協定、租税条約の締結拡大、国内外の市場にまたがる制度的障害の除去に取り組むとともに、海外からの投資環境の整備を進め、国際展開を促進するための事業環境を整備するという、こういう文言がはっきり書かれているわけなんですね。これはあくまでFTAの数字なんですけれども、現状では一九%のFTA比率、これを二〇一八年までに、五年後ですね、七〇%に引き上げるという目標も出されています。 この辺りを踏まえましてお聞きしたいんですけれども、現在、投資章を含むEPAの締結に向けましてどれぐらいの国、地域と交渉、予備協議に当たっているのか。それらの国と全て締結できたと想定いたしまして、全ての貿易に占める割合というのはどれぐらいになっていくのか。また、投資協定単独のものとしましても、現在交渉、予備協議中のものというのはどれぐらいあるのか、全貿易中どれぐらいの割合になるのかという、この辺り、数値目標などありましたら、そして現状をお聞かせいただければと思います。
○大臣政務官(木原誠二君) お答えを申し上げます。 日本再興戦略の記述につきましては、委員御指摘いただいたとおりでございます。 まず、投資章を含むEPA、FTAにつきまして御説明させていただきたいというふうに存じます。 現在、我が国は五十四か国をカバーをする十本の協定を交渉中でございます。それに加えまして、既に十か国とEPAを締結済みということになってございます。これを二〇一二年の財務省貿易統計に機械的に当てはめさせていただきますと、我が国の全貿易額に占めますこれらの国々との貿易額の割合は八〇%を超えるということになってございます。 次に、投資協定についてでございますが、我が国は現在七か国と交渉中でございます。これに加えまして、締結済みあるいは署名済みの二十二か国がございます。これをまた我が国の全貿易額に占める、先ほどの財務省の統計に当てはめますと、これらの国々との貿易額の割合は約四〇%ということになってまいります。 これらの協定の相手国、地域との貿易額を全て合わせた場合には、我が国の全貿易額に占める割合は約九〇%になるということでございます。
○清水貴之君 未来に向けてのお話をお聞きしましたので、過去の協定についてもお聞きしたいと思うんですけれども、我が国が締結しています投資協定ですけれども、保護型とそして自由化型という形があると、これは承知しておるわけなんですけれども、その型というのは相手国の経済発展とか我が国の進出状況などによっていろいろ決まってくるものかとは思うんですけれども、例えばもう既に投資協定を結んでいるものというのももちろんあるわけで、例えばですが、一九七八年、これエジプトですね、一番古いものですけれども、次がスリランカで一九八二年ということですから、もう三十年以上前に結ばれたものになっているわけですね。 そうすると、状況なども大分変わってきている部分もあるのかなとは思うんですが、例えば見直しがされるとか、その辺りの状況というのをお聞かせいただけますでしょうか。
○副大臣(岸信夫君) まさに委員御指摘のとおりでございますけれども、締結済みの投資協定につきましても、相手国の経済情勢の変化とかそこに対する進出企業の要望、またその国の国情等を勘案して更なる自由化や投資環境の改善に向けて適宜その協定を見直していく、これは必要なことだと、こういうふうに考えております。 引き続き、戦略的にまた投資協定の整備に取り組んでいく所存でございます。
○清水貴之君 その見直しという面なんですけれども、今回、日中韓というのが一つ協議に上がっているわけなんですけれども、日中とでしたら、もう一九八九年に日中投資協定、これもう結ばれているわけです。日韓とでしたら二〇〇三年に結ばれているわけですが、今回また別の形で、日中韓という形でやる意味と、日中、日韓、この二つとはまた違った部分、日中韓だからこそ違う部分というのはどういった部分になるんでしょうか。
○委員長(末松信介君) よろしいですか、外務大臣。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(末松信介君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(岸田文雄君) 失礼いたしました。 まず、日中韓投資協定は、参入後の投資財産の保護を中心とする協定であり、特に中国との関係では、締結から二十年以上経過している現行の日中投資協定に比べ、保護の水準、高い協定となっております。具体的には、今回新たに知的財産権や公正衡平な待遇、透明性に関する条項を設けさせていただきました。また、現行の日中投資協定とは異なって、原則として協定上の全ての義務の違反を投資家対国の紛争解決、ISD手続の対象とする、こういった点も含まれております。また、中国との関係においては、投資参入段階の内国民待遇を含め、一層の投資環境の改善が必要であります。この日中韓投資協定はその改善の一歩だと考えております。 韓国との間においても、投資参入後の投資財産について、投資家との約束遵守義務、あるいは新規制導入時のパブリックコメントの実施義務、こういったものが整備をされています。こういった点につきましては、現行の日韓投資協定には規定されていないものであります。 こういった点につきまして、今回の日中韓投資協定、以前より高い水準の協定になっていると認識をしております。
○清水貴之君 投資協定の中では、投資家の投資財産に関連する全ての支払などが遅滞なく進むようにという、そういったことを確保する資金移転の自由、これが定められていると思うんですけれども、移転が自由であっても税制に障壁があってはやっぱり完璧なものではないと思うんですね。あと、人の移動というものもありますので社会保障協定というのも、これも欠かせないものではないかと思っているんですけれども、そういった面で社会保障協定、租税条約、今回の五つは投資協定ですけれども、それに加えて税金の面と社会保障の面と、この辺りはどうなっているんでしょうか。
○大臣政務官(木原誠二君) お答えさせていただきます。 まず、事実関係から御説明をさせていただきたいと思います。 まず、今御指摘いただきました租税条約についてでございますが、今回御審議をいただいております投資協定の相手国五か国のうち、中国、韓国及びクウェートとの間で既に発効済みということになってございます。 続きまして社会保障協定につきましては、韓国との間で既に発効済みであり、中国との間では締結に向けまして政府間交渉中という状況でございます。 こういう事実関係に基づいた上で、今後の締結の方針といったようなことについてでございますが、今まさに委員の方から御指摘いただきましたとおり、投資協定、租税条約及び社会保障協定は、いずれも企業が海外展開をする際に環境を整えるものでございますので、日本企業支援のための大変重要なツールであるというふうに考えてございます。そういう考え方に立ちまして、私どもといたしましては、経済関係等の二国間関係、また経済界からの要望、相手国の制度等、こういったものを総合的に考慮して選定をさせていただいているところでございます。 これからも、それぞれの協定についてまず優先度が高いものから速やかに順次やっていくと、そういうことで取り組まさせていただければというふうに思っております。
○清水貴之君 以上です。もう終わります。 ありがとうございました。
○委員長(末松信介君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。少し早口でしゃべります。 まず、投資の促進及び保護に関する日本国政府とパプアニューギニア独立国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件の採決を行います。 本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(末松信介君) ありがとうございます。 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。 次に、投資の自由化、促進及び保護に関する日本国とコロンビア共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件の採決を行います。 本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(末松信介君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。 次に、投資の促進及び保護に関する日本国とクウェート国との間の協定の締結について承認を求めるの件の採決を行います。 本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(末松信介君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。 次に、投資の促進、円滑化及び保護に関する日本国政府、大韓民国政府及び中華人民共和国政府の間の協定の締結について承認を求めるの件の採決を行います。 本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(末松信介君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。 次に、投資の促進及び保護に関する日本国とイラク共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件の採決を行います。 本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(末松信介君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。 なお、五件の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(末松信介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十二分散会