環境委員会 第2号
- 発言数
- 135 件
- 登壇者
- 28 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2013/11/01
会議録
○伊藤委員長 これより会議を開きます。 環境の基本施策に関する件について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、政府参考人として総務省大臣官房審議官村中健一君、外務省総合外交政策局軍縮不拡散・科学部長北野充君、文部科学省研究開発局長田中敏君、経済産業省大臣官房審議官後藤収君、環境省大臣官房長鈴木正規君、環境省大臣官房審議官弥元伸也君、環境省大臣官房審議官平岡英治君、環境省総合環境政策局長清水康弘君、環境省総合環境政策局環境保健部長塚原太郎君、環境省地球環境局長関荘一郎君、環境省水・大気環境局長小林正明君、環境省自然環境局長星野一昭君、原子力規制庁審議官櫻田道夫君、原子力規制庁審議官大村哲臣君、原子力規制庁原子力地域安全総括官黒木慶英君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○伊藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○伊藤委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小宮山泰子君。
○小宮山委員 おはようございます。生活の党、小宮山泰子でございます。 今国会より、生活の党もこの委員会におきまして席をいただきましたので、質問させていただきたいと思います。 さて、私自身ずっと、県会議員のころから、また父のころからでもありますが、生活排水をきれいにする、やはり、日本が文化的な国であり、そして先進国であるということであるならば、人間が使い、汚した水をきれいに自然に戻すということは命題であり、これ自体は私自身のライフテーマでもございます。 本日は、環境省におきましては力を入れていただいております浄化槽、今は合併処理浄化槽の問題につきまして質問をさせていただきたいと思います。 生活排水の適正処理には、国土交通省管轄下の下水道と、環境省所管の浄水槽、さらには農水省所管の農業集落排水がございます。下水は都市部を中心に整備がされ、浄化槽については、かつての単独浄化槽に比べ、現在の合併処理浄化槽は技術進化を遂げ、下水道処理と遜色のない処理が行えるようになってきていると伺っております。 私も、岐阜に行きまして、浄化槽の処理をするところなども見させていただきました。住民の方も大変一生懸命されているという姿を見て、水をきれいに保つということの重要さを教えてもらったものでもあります。 また、東日本大震災の際には、津波などで被害を受けた下水道の処理施設なども視察をさせていただきました。また、避難所などを回らせていただきますと、仮設トイレの状況も見させていただきましたし、また、体育館などでは、浄化槽であるため、急激に多くの方が来られて、浄化槽の方も悲鳴を上げているという表現もされたほどでもございます。 しかし、そういった中で、災害時には浄化槽というものが生活排水の処理に対して大変有効な施設であるということも学びました。そちらの業界の方々も、全国からバキュームカーを持ってきて他県に移動させて排水を処理するなど、本当に温かい心遣いであったり、そして衛生を保つために努力されたということに心から敬意を表したものでもございます。 そこで、下水道と浄化槽のいずれも所管された経験が大臣はあるかと思います。なかなか国交大臣と環境大臣両方をされるということは過去にはなかったのかと思いますので、その点に関しまして、まず全般的なことではございますが、生活排水処理を担う浄化槽と下水道の機能、役割分担を大臣はどのように考えていらっしゃるのか、ぜひお考えをお聞かせいただければと思います。
○石原国務大臣 小宮山委員が、県議会議員の時代、また、国会に籍を置かれてからこの問題に熱心に取り組まれている、また、いろいろな会合で御一緒もさせていただいておりますので、大変承知しております。 もう釈迦に説法でございますが、下水道は人口が集中している都市部、驚かれるんですが、私の住んでおります杉並区でも、最後の下水道の整備が平成七年、私が議員になって五年目にやっと終わったというようなことでございまして、その一方で、浄化槽は分散型の汚水処理施設でございますから、今委員の御開陳の中にございましたとおり、人口が集中していない地域でも比較的安くでき上がる。 そしてまた、私も、あの震災、行かせていただいたときも見ましたけれども、やはり浄化槽の方が実は下水道処理施設よりも地震には強かった、こういう特性が指摘されているところでございます。 やはり、これからは、浄化槽の整備というものは、中山間地域、特に人口が少ないところになってくると思いますので、浄化槽の方を普及させていくということが重要だと思っております。 その中で、環境省は、そういう考え方に基づきまして、地方自治体あるいは集落の方々の意見を十分に聞かせていただいて、委員のお力もおかしいただきまして、浄化槽というものの普及促進に邁進をさせていただきたいと考えているところでございます。
○小宮山委員 まさか大臣のお膝元でそんなに遅くまであるとは思いませんでしたけれども、であるならばなおのこと、身近なものであられたのかなという気がいたします。 適正に管理されている合併処理浄化槽を用いている場合に、当該地域が下水道整備されたとき下水道への接続義務を果たさなくてよいなどを主な内容とした下水道法などの改正をされることに、私自身、以前から取り組んでおります。これは、やはり人口減少時代におきまして、コンパクトシティー化というような流れもあるかと思いますし、地方自治体にとって、下水道整備を進めていくことというのは、実は財政上の大きな負担になっているという実態が明らかになっているかと思います。 国交省への質疑などでも私自身もさせていただきましたが、人口密集地での整備がある程度進んできた上、老朽化管渠のストックがふえている、これを新しく更新する、または長寿命化をする、改修、改築、延命化というところに力点を移していくべきであるという意見を述べさせていただいております。 現在、下水道法及び浄化槽法の改正などについて、環境省のお考えを伺いたいのが一点。 また、下水道、浄化槽などのあり方を検討する三大臣会合がございますけれども、地方自治体の負担を考えますと、ここにやはり総務省も加えた四省で行うべきだとも考えております。総務省からも、地方自治体に下水道や浄化槽整備事業に当たってどのような指示、通達を出してあるのか、また、地方自治体の財政に対し、下水道整備などがどれだけ負担になっているかなど、この点に関しましてお伺いをさせてください。
○井上副大臣 まず、先生がおっしゃるように、浄化槽の処理能力、これは下水道と比べても遜色のない水準であると私どもも考えております。 ただ、他方で、浄化槽の下水道への接続につきましては、御承知のように下水道法の十条ただし書きというのがございます。各下水道管理者において財政負担を含めてさまざまなお考えがあるものですから、下水道管理者において適切に判断した上で対応していくということが私どもも適切だと考えております。
○村中政府参考人 お尋ねの点でございますけれども、平成二十四年度決算におきます下水道事業の決算規模でございますけれども、約五兆五千九百五十九億円ということでございまして、また、下水道事業債の残高につきましては二十八兆九千四百三十四億円となっているところでございます。 また、平成二十四年度決算におきます下水道事業への他会計の繰入金でございますけれども、これにつきましては一兆七千六百二十一億円となってございまして、公営企業全体の他会計繰入金、これが三兆一千五百九十四億円でございますけれども、それの五五・八%を占めているような状態にございます。 したがいまして、下水道事業につきましては、公共団体の財政運営に与える影響が極めて大きいというふうに我々も認識しているところでございます。 そこで、総務省といたしましては、地方公共団体に対しまして、下水道事業を実施する際には、公共下水道、農業集落排水施設、それから浄化槽等の各種処理施設の中から、地理的、社会的条件に応じて最適なものを選択して、計画的そして効果的に整備を行っていただくよう従来から助言を行ってきているところでございます。
○小宮山委員 今ありましたけれども、下水道の財政状況、債務残高ということになれば、全地方債の約一五%相当にもなる。大変負担の大きくなっているものでもございます。環境省におかれまして、ぜひ大臣、そのあたりは省庁で重なることでもございますので、やはり、総務省のデータに基づき、地方がこれから地方分権、地域主権の中で自立するためにも、下水道だけでは、もちろん水道であったり病院であったり、さまざまな起債を起こす理由がございますけれども、その中でも下水道はかなりの大きなところを占めております。 また、地域に行けば、市町村でいえば、下水道も浄化槽も同じ部署がやっているという意味においては個々の見直しも必要かと思いますので、ぜひ、大臣におきましてはイニシアチブをとってしていただければと思います。 うなずいていただいているということは、よろしいということですか。ありがとうございます。 では、続けさせていただきます。 そういう中で、大変環境省も力を入れていらっしゃるとは思うんですが、浄化槽整備区域内における単独処理浄化槽から合併浄化槽への転換に係る助成の拡充を図るべきであるということであります。 これは、平成二十四年までの期間限定となっていた低炭素社会対応型浄化槽整備推進事業については、平成二十五年度まで延長されましたが、制度の恒久化というのが必要なのではないか、また、さらには助成枠の拡充が必要であると考えております。 今後の対応について、また、どのような施策をしているか、環境省の御意見を聞かせていただければと思います。
○鈴木政府参考人 御指摘のとおり、単独処理浄化槽から合併処理浄化槽へ転換を進めるということは、生活排水の適正な処理を確保するという意味からも大変重要な観点だというふうに考えておりまして、今御指摘がありましたように、循環型社会形成推進交付金等によりまして財政支援を行っているところでございます。 特に、今お話がありましたように、合併浄化槽への転換を一定の割合で実施する等の要件を満たし、また、温室効果ガス削減に資する省エネ型の浄化槽の設備に対しましては、通常の国庫助成率である三分の一から二分の一に引き上げて行っております、いわゆる低炭素社会対応型浄化槽整備推進事業というものを実施しております。 こうした事業を通じまして、今後ともこうした合併浄化槽への転換を進めてまいりたいというふうに考えております。
○小宮山委員 水質を維持するためであれば、これに関しては浄化槽はやはり単独のときにはなかなかできなかったことでもあります。被災後はこれと同じようなことが、実は下水道の処理施設も同じようなやり方でやるしかなくなっていました。やはり、今後、早急に合併浄化槽に取りかえられるようにする、その支援をぜひしていただければというふうに思っております。 実は、これに関しましては、私のおります埼玉県、こちらの平成二十六年度国の施策に対する提案・要望というのも、浄化槽の推進事業の市町村への助成率を三分の一から二分の一に恒久化してほしいという、そんな要望も出ております。ぜひ、環境を守るという意味においても、これにおきましては特段のさらなる御尽力を環境省にはいただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 では、私、さらに取り組んでおりますのが水の問題でございます。 超党派の議員連盟で、水制度改革推進議員連盟を中心としまして水循環基本法案の準備をさせていただいております。法文もできております。国交委員会の方になりますけれども、委員長提案におきましてこれを可決させていただきたいということで取り組んでおります。 水は、命の源であり、水源の確保、管理、河川政策、飲料水、産業用水、排水処理、海洋政策、また、水に関する世界規模でのビジネスの動きもあり、重要な公共物として定義する基本法でもあります。さまざまな施策に通じるものでもあります。また、大臣には議連の会長をお務めいただいており、私ども、就任いただいたことは大変心強く感じているところでもございます。 そこで、豊かな水を守ることに御理解と多大な御協力をいただいております大臣に感謝を申し上げ、この成立について、そして、この水循環基本法案が成立した後、日本の水源を外国籍の資本から守るなど、さまざまなことがございます。また、これに関しては各地方自治体の条例の対応では不十分であるということもあります。 ここで、貴重な、そしてすばらしい水源を守るということ、環境を守るということにつながるこの法案の成立後、どのような水の環境を大臣は描いていらっしゃるのか、お聞かせください。
○石原国務大臣 委員には、水制度改革議員連盟の役員として大変お世話になっております。 私たちは、日本に暮らしておりますと、やはり、水、山も湖も当たり前になっているんですが、この環境をどうやって守っているかということは本当は実は重要なことだと思いますし、今委員が御指摘されましたように、山の恵みが川を伝って海に下り、小魚を育て、大きな魚、豊かな海をつくる、こういう形になっております。こういうものをしっかり守っていこう、そういう強い意思を持ちまして会の代表をお受けしたわけでございますけれども、今委員御指摘されました議員立法が通りましたら、水環境の保全というのは環境省の大切な役目の一つでございますので、成立の暁にはこの趣旨をしっかりと受けとめていかなければならないと思っております。 また、委員が後段御指摘されました外国資本による水資源の売買、現実に、我が党の方で私が幹事長のときにもいろいろ調べましたら、かなりの件数がございます。しかし、貴重な資源である水資源というものをどういうふうに守っていくのか、委員の御指摘も踏まえまして、注意を払って取り扱っていかなければならない。これは所掌外ではございますが、そんな印象を持っております。
○小宮山委員 ありがとうございます。 本当に、自然に恵まれているからこそ、改めてこの価値を見出さなければいけない時代に入っているんだと、今の大臣のお言葉で、御回答で感じたところであります。 そこで、自然の中ではありますが、原発事故の後、やはりエネルギーに対する考え方というのは、日本人は大きく変化をしたのではないかと考えております。それは、安全神話でありますけれども、本当のところは、福島の方から聞いて私もそうかなと思ったのは、安全神話ではなく、安全であってほしい、安全でなければ困るという安全願望だったのではないかということであります。 しかし、どちらにせよ、今のエネルギー政策というのは大きな転換を迎えていかなければならない。その中で、自然エネルギーへの転換というものは非常に、技術を革新することによって日本の大きな柱の産業にもなりますし、安心して暮らせる日本の国土づくりにも寄与するんだと考えております。 そこで、今後でありますけれども、私ども生活の党は、エネルギーの地産地消ということも提唱しております。今後、エネルギーも地産地消を実現するためには、発電をしている地域で新規の電力会社を設立できる環境整備も必要かと思っております。 また、間もなく衆議院の方では通過するかと思いますが、発送電分離につながる電気事業法の改正案なども出ておりますが、経済産業省並びに関係省庁と連携をとり、温室効果ガスの削減を目指す環境省としても、再生可能エネルギー普及拡大のための支援策を充実させるよう、なお一層努めていただく必要があると考えておりますが、環境省としての取り組みと大臣の決意をお聞かせいただければと思います。
○石原国務大臣 これももう委員御承知のことだと思いますけれども、この一月に、再生可能エネルギー導入加速化プログラムというものを導入させていただきました。委員は地産地消という言葉をお使いになりましたけれども、私どもは、自立分散、地域に自立してあって、分散して、そこで自分のエネルギーを賄う。 その例といたしましては、今週の月曜日に、私、開所式に行ってまいりましたけれども、長崎県の五島で、国初めての浮体式、浮いております洋上風力の実証、あるいは、そこで夜、風車が回りますと、夜、電力をつくるわけですから、それを蓄電する、電気分解によって水素と酸素に分けて、水素の方をためて、それでジェネレーターを回す、こういう実験もさせていただきたいと思います。また、福島の沖でも、経済産業省の方で取り組んでおります。 洋上風力というのは、日本はポテンシャルがあると思います。二〇二〇年には現在の四十倍と言われている百万キロワット、ここを目指して頑張ってまいりたいと思っております。 そのために何をしているかということでございますけれども、二十五年度の当初予算は四百十八億円、平成二十六年度においても同等の要求をさせていただいております。 地産地消という言葉に代表されていますように、地域でつくって、ためて、互いに融通し合うという形で低炭素なエネルギー社会を実現してまいりたい、こんなふうに考えております。
○小宮山委員 ぜひ、低炭素社会実現のために頑張っていただきたいと思います。 岩手県の葛巻町、ここは人口で必要な量よりも多いエネルギーが既につくられて、また活用されております。こういった、地域でつくり、そして賄える、地産地消と私は言わせていただきますが、そういった地域がたくさんできることが、日本の健康的な、そして、元気、活力ある地方づくりができるんだと確信しております。 そのためにも、環境省におきましては、さらなる推進をしていただくことをお願いいたしまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○伊藤委員長 次に、盛山正仁君。
○盛山委員 おはようございます。 環境委員会で御質問をさせていただく機会を頂戴して、本当にありがたいなと思っております。 久しぶりでございます。環境省を取り巻く環境というのも前に私がタッチしていたころとは大幅に変わったな、そんなふうにも感じている次第でございます。 今、前の小宮山委員からのお話にもありましたけれども、水の循環、あるいは生物の多様性ですとか、そういうことのベースになっているのがやはり地球温暖化の問題ではないかな、そんなふうに考えております。 最近、この気候変動、地球温暖化に対する関心が少し下がっているのかなと思うんですけれども、それでも、つい先日、九月の二十七日だったでしょうか、IPCCの第一作業部会の報告書が出まして、久々に、地球温暖化、気候温暖化についての人類の作用というんでしょうか、我々の活動が気候変動に及ぼす影響、これはほぼ間違いがないのではないか、そんなふうな報告書が出たところでございます。 これまでも、そのIPCCの報告書の内容が本当に正しいのか、あるいはクライメートゲートだとか、いろいろな議論がございました。いろいろ議論はありながらも少しずつまとまりつつあるのかな、そんなふうに私は考えているところです。 ところで、現在の日本が気候変動についてどの程度しっかりと取り組む状況にあるのかなというところについて、私は大変心配をしております。 一昨年の三月十一日以降、震災対策、もちろん、これはこれで、被災地の方々にとっては本当に重要なことでございます。こちらにある程度力が移る、あるいは、原子力の安全性について、原子力発電所の見直し、あるいはエネルギー政策、こういったところがむしろメーンの課題になりつつある。そうはいっても、エネルギー政策とのセットとしての地球温暖化というところについても、なかなかどうもうまく進んでいないのかな、地球温暖化対策についての腰が定まっていないと言うとちょっと表現がよろしくないかもしれませんが、もう少し地球温暖化問題について、政府として、あるいは国民全体としての取り組みが深まってほしいな、そんなふうに思うわけでございます。 まず、北川副大臣にお尋ねをしたいと思うわけでございますけれども、つい九月まで、北川副大臣は、環境部会長としまして、山本公一環境・温暖化対策調査会長とともに、攻めの地球温暖化対策に対する提言というものをお取りまとめになりました。そして、石原大臣に提出をされたわけでございます。提言の中では、実現可能な最大限の削減目標を含めた、京都議定書目標達成計画にかわる新たな地球温暖化対策計画、これを十一月のCOP19までにつくれ、こういうような趣旨であろうかと思います。 自民党の方で取りまとめをされておられた副大臣、今、立場を変えられて、政府の一員、副大臣となられたわけでございます。副大臣として、あるいは、環境省だけではなく政府全体として、COP19に向けてどのようにこれから臨むべきとお考えになっておられるのか。副大臣の個人的見解でも結構でございますので、ぜひ教えていただければと思います。
○北川副大臣 ただいま盛山委員の方から、私が党の環境部会長として取りまとめをさせていただきました党の提言、九月の下旬に石原環境大臣のもとにお渡しをして、それに基づいて今、大臣が政府の中で、COP19に臨むに当たって我が国の温暖化対策、少しでも国民の皆さんや、また世界の皆さんに理解をしていただくようにということで頑張っていただいているところであります。 ただ、今回の提言につきまして、私は、この提言をまとめるに当たって、山本調査会長とともに、まず与党の立場としてどういう点に配慮しなきゃいけないかということを考えておりました。 その一つとして、今の日本の政府、与党も野党も同じであろうと思いますが、日本国としてこの地球温暖化に臨むに当たって、やはり、国益を大切にしながら世界にどのように貢献をしていけるかということを基本に考えなきゃいけないということで、責任ある提案、これを示すべきであるという考えがありました。 また、さまざまな状況がありますが、今の国内のエネルギー状況、これも踏まえる必要がある。 そして、削減目標の基準年。今、我が国は、一九九〇年という基準年、また、麻生内閣時には二〇〇五年という一つの基準年というものを示しましたが、現下のCO2の排出係数、一九九〇年代に比べれば大きく変化をしてきております。それぞれの国が排出をするCO2が大きく変化をしてきているのであるならば、日本の国も一九九〇年という基準年にこだわることなくあらゆる方向性を示すべきではないかということで、提言の中でも、基準年にこだわることなくということも入れさせていただきました。 また、国内においての省エネ、再エネ、先ほど大臣の方からお答えがありました。この再エネについても、基本方針を示しながら積極的に取り組んでいくという方向でありますので、国内における最大限の取り組み、特に、国が有している技術、知見、こういうもので世界の削減に寄与できないかという基本姿勢をとってまいります。 そういう中でこの提言をまとめさせていただきまして、COP19に向けましては、このような考え方を尊重しつつ、我が国のすぐれた技術や知見を途上国に提供していく、世界の排出削減に寄与していく、これをまず第一に我々は考えなきゃならないなと思っております。そして、国内におきましても、再エネ、省エネ、この拡大を含め、あらゆる取り組みを進めていくという姿勢を示しながら臨んでいくべきであると考えております。 いずれにしても、盛山議員とは以前、生物多様性基本法、議員中心になってこの法案をまとめていただきましたが、そのときからこのような環境に対する基本的な認識は変わらないと思いますので、ぜひ我々にも協力をしていただいて、この温暖化対策が少しでも進むように御協力をいただければありがたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○盛山委員 北川副大臣、ありがとうございました。生物多様性も含めて、これからもぜひ政府と党と一体になって頑張っていきたいなと思っております。 今副大臣から御答弁もありましたけれども、国益を考えながら世界にどのような貢献をしていくことができるのか、これが本当に大変大事なところだろうと私も思います。COP19はもう目の前に迫っているわけでありまして、もうきょうから十一月でありますが、十一日からCOP19が始まりますし、そしてまた石原大臣も御出席されると伺っております閣僚会合が十九日からあるということで、もう十日あるいは二週間程度しか残された時間がない。 そういうタイミングになっているわけなのでございますけれども、さて、日本がCOP19に行ってどのような日本としてのスタンスを示すことができるのか、これが今問われているんじゃないかなと思うんですね。 特にエネルギーとの関係ということが大変気になるわけでございまして、私が承知している範囲では、現在、経済産業省はエネルギーについての基本計画がなかなかうまくまとめられないというふうに私は聞いているところでございます。特に、COP19までのあと十日や二週間ではとてもまとまらないといったようなことも聞いております。 そしてまた、その中での数値を入れるということが難しい。これは特に、福島の後、原子力発電所の扱い、あるいはエネルギー政策においての原子力の位置づけ、これをどうするかという腰がまだまだ定まらない、この結果であろうかとは思うんですけれども、そうはいいながらも、地球温暖化対策をこれから考えていく上で、エネルギー対策抜きに地球温暖化対策を進めていく、これはもうとてもできないわけでございます。 私も、ほかの役所にもおりましたけれども、環境省におりましたときには、なかなか経済産業省さんとはうまくお話ができない、あるいは産業界ともうまくお話ができない。あるいは、議員になりまして党の立場でありましても、いわゆる環境族の立場と経済産業族の立場ではうまく話がまとまらない。こんな状態でございました。 こういう縦割り、それぞれ自分たちの利害だけを主張しているということではうまくないわけでございまして、何とかして、政府としてあるいは党として、まとまったスタンスをつくっていく必要がある、そんなふうに考えております。 もうすぐそこにCOP19が迫っている、近づいているわけでございますけれども、エネルギー対策と相まって、セットになっての、我が国として、COP19で温室効果ガス削減についてどのような目標を御発言されようとしているのか。あるいは、数字を含めた具体的な目標をいつどうやって決めようとされているのか。COP19の、特に閣僚会合までに決めることが望ましいとは思うんですけれども、あと一週間、それから十日強でうまくまとまるのか、こういうことにもなります。そのあたりについての石原大臣の見解をお尋ねしたいと思います。
○石原国務大臣 盛山委員には、環境行政に対しまして格段の御後援をいただいていると思います。ただいま御指摘されました点は大変重要な点だと認識しております。 総理の方からも、この一月に、COP19までに、現在日本国の目標であります二五%削減、これは原発の発電量が五〇%という前提に立っておりますので実現は誰が考えても不可能でございます、これをゼロベースで見直すようと指示をいただいておりますが、今委員が、省庁間の問題、あるいは産業界とのお話、御開陳がございましたとおり、苦戦をしているということもまた事実でございます。 しかし、ちょうど十月の二十九日に、経協インフラ、環境に優しいインフラなんかも入るわけですけれども、そういうもので会議がありまして、その前に、関係四大臣、官房長官を中心に、外務大臣、経産大臣、私と、ざっくばらんに意見交換をさせていただくことができました。 そんな中で共通していたのは、やはり、日本として、国際社会に対してしっかりと地球温暖化で貢献していかなきゃいけないよね、その観点からできることをしっかりと示していこう、こんな話はまとまりつつあります。 限られた時間ではございますけれども、委員の御懸念に応えられるように督励いたしまして、数値目標を含む日本としての最大貢献策は一体何なのかというものを、限られた時間、厳しい状況ではありますけれども、模索をしてまいりたいと考えております。
○盛山委員 大臣、ありがとうございました。 ぜひ、大変厳しい状況とは我々も承知しておりますけれども、やはり具体的な数字を入れて御発言を世界に発信していただきたいな、そんなふうに強く願っております。 といいますのも、大分前にもう明らかになっていることですが、我々の今の生活、特に先進国の我々の今の生活をしていたらば、エネルギーもそうですし、食料もそうですし、地球が何個あったら足りるんですかなんという話をして、それから大分たっております。世界の中の日本でございます。日本は日本一国で生きているわけではありませんので、この地球全体、あるいは私たちの将来の世代、我々の子供であれ、孫であれ、我々の世代の間はあと二十年、三十年ぐらいはこのままもつかもしれませんけれども、我々の将来の世代にこのかけがえのない地球をどう引き継いでいくのかということは、やはりもっと真剣に考える必要があると思うんです。 地球温暖化というのは、ことしの夏もいろいろな災害がありましたけれども、暑くなった、あるいは豪雨が降るようになった、やはりみんな実感として感じるようになっていると思うんですね。私が担当していたそれこそ十年近く前は、地球温暖化と言っても、何を言っているのと。あるいは、そのころはまだ、京都議定書なんか死んでいるんだから、おまえはいつまでそんなことを言っているんだ、そんなことを言われていた時代でございましたけれども、それから十年近くの間に物すごく環境は変わってきていると思います。 環境省としての取り組み、特に政府の中での御調整、これをぜひ今後とも強めていただきたいと思います。 さらには、やはり広報でございますね。私も環境省で広報を担当したことがあります。予算もとってやりましたけれども、一般の方に環境問題というのがどういうふうな影響が出てくるんだという、やはり、国民の方お一人お一人に、私たち自身も場合によったら加害者かもしれませんよということも含めて周知をしていただく、そういう必要があるんじゃないかな、そんなふうに思います。 それから、今ちょっと災害の話も申しましたけれども、私は災害対策特別委員会の理事もしておりまして、一昨日、衆参の災害特の理事で伊豆の大島に視察に行ってまいりました。やはり、見てみると、本当にお気の毒だな、大変だなと正直思いました。私の実家は関西でございますので、阪神大震災で全壊をいたしました。そのとき受けた感じ、あるいは、三・一一の後の東日本に行って、津波の後、全く何にもなくなっているそのときの状態、それとまた違う恐ろしさがあるな、そんなふうに強く感じました。 上の方から土砂が崩れるというんでしょうか、地すべりというんでしょうか、驚いたのは、共同住宅、アパートが途中でちぎれているんですね。全体が押し流されるんだったらわかるんですが、ちぎれる、つまり、それだけ物すごく強烈な力がかかっているんですね。こちらの部分だけ建物は残って、こっちだけなくなっちゃう。あるいは、自動車がぺしゃんこになっているのもあるんですけれども、ばらばらになっているのがあるんですね。エンジンだとか、タイヤとか全部。どんな力がどういうふうにかかったんだろう、そんなふうに恐ろしく思った次第なのでございます。 それはそれで災害特のマターかもしれませんが、ここで大臣にお願いをしたいと思いますのは、廃棄物の問題でございます。 流木、それから瓦れき、その他大変な量の廃棄物が伊豆大島の下の方に行っているわけで、現在、行方不明者の捜索もしながらそういう廃棄物の処理に着手したばかりでございますが、とてもこれは大島町一町では処理できるようなボリュームのものでもないと思います。 東京都も当然やっていただかなくてはいけないわけでございますけれども、廃棄物ということになりますと環境省だと思いますので、特に、大臣の選挙区、東京都選出でもございます、都連会長でもいらっしゃるわけでございましょうから、大島の廃棄物の処理につきまして、ぜひ環境省がイニシアチブをとっていただきたいな、そんなふうに思います。いかがでございましょうか。
○石原国務大臣 盛山委員、大変ありがとうございます。温かい応援の質問だと受けとめさせていただきました。 防災担当、国家公安委員長の古屋大臣が十月十九日に現地視察をされたとき、自衛隊機を使うということで、関係省庁のスタッフを連れていってくれるということでありましたので、我が省からも調査団のメンバーとして担当の職員を現地に派遣しまして、ただいま委員が御指摘の災害廃棄物の処理について、どんな状況か。もちろん当時は、今もそうですが、行方不明者の捜索ということに、また住民の方の生活をどう戻すかということが一義的に行われるわけでありますが、しばらくたった後は、現実に町に、あるいは山に、田畑に、港湾に災害廃棄物がたくさん山積していて、今委員の御指摘のとおり、町内の処理施設ではその量を焼却するには何十年もかかってしまうという状況であるということも、実は報告を受けております。 大島町、東京都とも協議をさせていただきまして、この処理方針を決めていかなければならない、そのバックアップを環境省はしていかなければならないと思っております。 今、井上副大臣もおいででございますが、今度の日曜日に井上副大臣に大島へ行っていただきまして、現地の状況を確認するとともに、町長さん、東京都と、災害廃棄物の処理における課題について意見交換をすることになっております。 それを受けまして、災害等廃棄物処理事業費補助金、こういう財政支援を行うことを含めまして、さらに連携を強化させていただきまして、委員の御質問にございました災害廃棄物の処理、これも、長い意味でいえば島民の方々が平穏な生活を取り戻す上で大変必要なことでございますので、協力を惜しみなくさせていただきたいと考えております。
○盛山委員 大臣、ありがとうございました。ぜひ力強い御支援をお願いしたいと思います。 時間でございますので、これで終了いたします。
○伊藤委員長 次に、荒井聰君。
○荒井委員 石原大臣と論戦をさせていただきますのはこれで二回目か三回目になると思いますけれども、この間、国会事故調の黒川委員長とお話しする機会がありました。黒川さんは国際的にも非常に発信力の高い方で、我が国の原発事故にかかわる国会事故調のアクティビティーといいましょうか、そういうものを国際的にも発信してきて、現在、ヨーロッパやアメリカでこの汚染水の問題は非常に関心を持たれているという話をされておりました。その意味で、環境行政あるいは原子力行政を扱う石原大臣の御活躍というか、あるいは行動というのは国際的にも非常に関心を持たれていると思いますので、ぜひ積極的な発信をしていただきたいなというふうに思います。 ところで、きょう、これは読売新聞ですけれども、「原発事故補償条約加盟へ」、CSCに加盟を検討しているという記事が出ていました。やっと本格的に動き出したのかというふうに思います。 私の外務省時代の大先輩が千葉一夫さんという方で、この方は沖縄返還交渉の当時の担当課長でありました。外務省の中でも非常に厳しい仕事ぶりをする方として有名でありましたが、その方がよく言っておられたのは、三週間で仕事が完了しないのは日ごろ準備をしていなかったからだ、三カ月でできないのは能力がないからだ、三年でできないのはやる気がないからだとよく怒られたものでした。 このCSC、私が指摘をして二年目、二年ちょっと超えているのかな。やる気はあったんだなということはわかるんですけれども、現在の状況はどうなっていますか。 それと、この条約が締結をされていないために、今後予想される国際的な訴訟案件というのはかなり想定をされます。 もう既に、二〇一一年のあの事故の直後にロナルド・レーガンに乗っていた、アメリカの海軍士官じゃなかったかと思いますが、その方がたまたま妊娠をされていたようで、女性ですから妊娠をされていたようですが、その方がアメリカで訴訟を起こしました。 この訴訟の現状というか、あるいは見通しなどについても、何か情報がありましたらお答えください。外務省でいいです。
○北野政府参考人 お答えさせていただきます。 今先生から御指摘がありました原子力の損害賠償条約に関しましては、国際的に三つの系統というのがございまして、ウィーン条約、それからパリ条約、そして今御指摘がありましたCSC、この三つの条約がございます。 私ども、これまで、被害者の救済の観点、それから我が国の国内法との整合性ということを考えますと、CSCが最も有力な候補であるということで検討をしてまいったところでございますけれども、このほど、先ほど先生から御指摘がありましたように、国際的な原子力損害賠償制度の構築に参加をすることの重要性、そして、福島第一原子力発電所の廃炉、汚染水対策に知見を有する外国の企業の参集の環境を整えるということの観点を踏まえまして、CSCを締結するべく必要な作業を進める、そのような方針としたところでございます。 この方針につきましては、先生からも先ほど御指摘がございましたけれども、今来日中のアメリカのモニッツ・エネルギー庁長官に対しまして御説明をし、先方は我が国の取り組みを歓迎し、また、今後双方でこの条約に関する詳細な調整を行っていくということで一致をしたというところでございます。 今後、このCSCの締結に向けて、関係省庁で、国内的な取り組みとの関係もございますので、緊密に連携をしながら取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。 今御指摘ございました訴訟の件につきましては、今手元に資料がございませんので、所管をしているところともよく相談をしながら、また別途御説明の機会を持たせていただければと思います。よろしくお願いいたします。
○荒井委員 このCSCの条約の加盟問題というのは、もう既に五、六年ぐらい前からずっと文科省が中心になって検討していたんですね。ところが、原子力は安全だということや、それから、文科省の中で必ずしもやる気がなかったんじゃないかと私は思います。ごたごたしているうちに、結局あの三・一一を迎えたわけです。 あのときにこの条約に加盟していれば、アメリカとの条約に加盟していれば、国際的に批准できたんです、既に四カ国がそのときに批准をしていて、日本が入ればこの条約は発効したんです。発効すれば、先ほどのロナルド・レーガンの女性の訴訟事件というのも、日本で訴訟がやれたんですね。日本の基準で訴訟案件の裁判をすることができたんです。アメリカの裁判というのは、懲罰的な判決を下すことが多くて、アメリカで判決が下ると、ちょっと日本では想像できないような判決事例になるおそれもあるわけであります。 その意味で、私は、行政の不作為がこのCSCの問題にはあったのではないかというふうに思います。遅いですけれども、しっかり取り組んで、なるべく早い批准をするようにしていただきたいというふうに思います。 きょうは田中委員長も来られていますが、田中委員長とはまた、原子力の安全問題については、別途の委員会でしっかり議論をしたいと思うんですけれども、二つだけ少し確認をさせてください。 一つは、リプレースの話がこのごろ新聞に載るようになりました。原子炉のリプレースということですね。原子炉のリプレースというのは、素人目にはよくわからないというか、何なんだろうというふうに思います。例えば、浜岡の一号と二号は廃炉になりました。一号と二号のかわりに三号と四号をつくったんですね。これをもってリプレースというのかどうか。リプレースの定義です。あるいは、原子炉や格納容器をリプレースすることができるのかということが第一点です。リプレースの定義です。 それから、今回の福島第一原発の事故は、極めて大きなシビアアクシデントですけれども、このシビアアクシデントで世界じゅうが注目をしたのは、複数の原子炉が連鎖的に事故を起こしたという事例は初めてなんですね。原子力の安全の専門家は、複数の原子炉の連鎖的な事故をどう防ぐかということに最大の関心を持っていたはずであります。 複数の原子炉の連鎖事故というのは、複数あったからですよね。世界じゅうでは、三基以上、一つの原子力発電所の中に原子炉を据えている例というのは、そんなに多くありません。日本は、六基とか七基を据えて、世界で最大だと威張っていましたけれども、そんな危険なこと、世界じゅうは、規制当局が認めていなかったんだろうというふうに思うんです。 その意味で、四号機のあの爆発というのは、三号機から水素が流れたろうと言われているんですけれども、それは施設が共用されていたからですね。こんなことは、今までの諸外国の規制当局にしてみたら、いわば恥ずべきことだったと思うんですけれども、三つ以上の原子力の同時稼働というのは、これからも容認をしていくつもりなのかどうかというこの二点について、田中委員長の見解を聞かせてください。
○田中政府特別補佐人 お答え申し上げます。 リプレースの定義ですけれども、先生が例示されました、浜岡の一、二号をやめて三、四号機をつくった、これはリプレースとはちょっと違う、増設というふうな範囲に入るのではないかと思います。リプレースは、現在動いているものを廃止して、そのかわりにつくるということですので。 実際それをどういうふうにリプレースするかどうかという判断については、私どもが関与することではないので、これ以上は申し上げることはできないんです。 それから、格納容器とか、圧力容器、プレッシャーベッセルですが、これのリプレースは非常に困難であるというふうに思います。圧力容器の中のシュラウドの交換とか、こういった経験はございますけれども、そういったメーンになるところのリプレースは、今まで、私の知る限りでは余りない、ないと思います。 それから、三基以上ということですが、現実に今、三基以上の場所が、福島第一とか第二とか、それから柏崎刈羽とか幾つかありますけれども、こういったところについては、それなりにそういった、特に、現実にそういう複数の号機があるところについては、それぞれが今回の事故を踏まえまして、そういうものに対応できるように独立に、次々とそういうことが起こったとしてもきちっと安全対策ができるような規制を今求めているところでございます。
○荒井委員 今のリプレースの説明はとても大事なことだと思います。私もそうだと思います。実際に圧力容器や格納容器をリプレースするなんということは、放射線量が高過ぎて不可能だというふうに思いますので、そういうリプレースというのはあり得ない。リプレースができるとすれば、発電機のリプレースとか、あるいは、せいぜい蒸気発生器のリプレースぐらいなんだろうなというふうに思います。 したがって、全くこっちの原子力の方がより安全で技術が高いからという形でもしも増設するのでしたら、それは新設、増設の範囲に入るというふうに考えますので、私も、田中委員長の今の御発言で安心したところであります。 ところで、原子力の災害で、シビアアクシデントで、最もきちっとしたデータが残っているのはスリーマイルアイランドの事故だというふうに思います。その事故の最終レポートが、有名なレポートが二つあるんですけれども、NRCがつくった、約一年間かけた、専門的な立場からのレポートがロゴビン・レポートというレポートでありますが、そのロゴビン・レポートの最終結論は、避難計画なくして稼働計画なし、そういうのが結論であります。 言ってみたら、至極当然のことといえば当然なわけですね。事故が起きたときにどう避難するのか、その具体的な避難計画がなければ動かしちゃいかぬというのは非常に常識的なことだと思うんですけれども、ただ、日本では、この避難計画ができているようでできていない、あるいは避難計画の中の準備も、事前の避難計画というのを、さしてちゃんとやっていないというのが今回の事故で明らかになったわけです。 そこで、三十キロ圏内に避難計画区域を拡大するというようなことをやりました。基準も、原子力規制委員会で新たにつくり直しをしたというふうに思います。 これを実際に審査するのは、その避難計画、この避難基準に基づいて市町村がそれぞれつくっていくわけです。今回は三十キロ圏内まで拡大しましたから、対象市町村も大変大きくなると思います。市町村に、つくるように指導もされているんだと思います。この避難計画書が今の状態でどうなっているのか、つくられているのかどうか、それを審査しているのかどうか。本来、稼働計画と並行して私は進めるべきだと思いますけれども、この避難計画書の審査なり、あるいは推進というのは、石原大臣のところだと思うんですけれども、それはどうでしょうか。
○黒木政府参考人 その関係を正確に申し上げますと、内閣府にあります原子力災害対策担当室というところが担当しております。 現時点におきまして、九月末の数字でございますけれども、避難計画が一応できておりますのは、全体の約三四%程度ということで、約三分の一でございます。 さまざまな問題がございますけれども、現在やっておりますことは、九月の三日の日に、原子力防災会議におきまして、関係省庁を挙げて関係自治体の避難計画などの充実化を支援するという方針を立てまして、今、関係省庁を挙げて、地域に入りまして、それぞれワーキングチームを結成して、そこで避難計画の策定に全力を挙げているところでございます。 今、審査というお話がございましたけれども、これは、あくまでも地方自治体がつくる計画でございますので、国が審査して、いいとか悪いとか、合格とか不合格とかいう話ではございませんが、こういった取り組みの中で、一定、こういうことについては避難計画の中できちんと書いてほしいといった事項は、我々の方からモデルとしてお示ししておるところでございます。 以上でございます。
○荒井委員 私は、今のでは不十分だと思うんですよ。ちゃんとした避難経路、それが整備されているかどうか、これはとても大事ですよね。 今、「ホワイトアウト」という小説、大変おもしろい小説ですから、一度大臣も読まれたらいいと思いますけれども。それを読んでみてください。冬の積雪の地域、地帯で鉄塔がテロによって倒されて、電力が来なくなって、避難計画がうまくいかないという、豪雪の地域だという前提で、ありそうなことだなというふうにも思います。そのときの除雪の計画だとか、あるいは避難計画だとかというのは、あらかじめやはり準備をしておく必要があるんだろうというふうに思います。 この原発事故のときに、私は、当時、民主党の原発PTというプロジェクトチームでいろいろな作業をしていたんですけれども、アメリカ側と意見交換をすることが結構ありました。アメリカ側が一番びっくりしていたというか、あるいは、日本の安全、危機管理の文化というのはこういうものなのかというような感想を非公式に漏らしたことがございます。 兵たんをほとんど重視していないというか無視しているというか、典型的なのが作業員の労働環境についてでありました。あるいは、避難計画そのものがうまくできていないというようなことを指摘しておりました。 まさに、日本が太平洋戦争で負けたときの、それと同じ現象がこの事故の対応のときに起きていたんだなというふうに感じた次第でありますから、ぜひ政府側でも、避難というものについてもっと重要視して、原子力の規制だとか、そういう光の当たるところばかり何となく重視をするところがあるんですけれども、もっと地味なところこそ、一番大事なんじゃないかなというふうに私は思います。 きょうは田中委員長ともっと議論をしたいんですけれども、田中委員長に最後お伝えだけしたかったのは、今度の事故で、女川原発の創設のときに携わった平井さんという、当時の東北電力の副社長がおられました。 もうお亡くなりになっている方ですけれども、この方が、多分、三陸にお住まいの方だったんだろうと思います。自分の小さいときに、ここよりも下に住むなという言い伝えがあったというんですね。ある神社だそうですけれども。それが、ちょうど標高十五メートルのところだったんだそうです。それで、十五メートル以下に住むなという言い伝えがあったので、女川原発をつくるときに、標高十五メートル以上にしろと強硬に主張したそうです。 当時、政府の基準は五メートルですから、それで、海水で水冷するわけですから、なるべく低いところの方が経済的だということで、東北電力の経理担当とかそういうところは、五メートルでいいじゃないかと。福島第一原発なんか、わざわざあれは削って五メートルにしたんですね。そういうことをやろうとしたんですけれども、この平井さんという方が絶対だめだと体を張ってそれを抑えたということで、十五メートルの標高に女川原発があるわけです。 そこに十四メートルの津波が来たけれども、辛うじて救われた。そして、女川の地域の人たちの避難場所にあの原発がなったんですね。もうお亡くなりになっていますけれども、私は、この平井さんという方は本当に国民栄誉賞物だというふうに思います。 あるいは、吉田さんという福島第一原発の所長さんも、最後の最後まで残ると決断をして、アメリカのワシントン・ポストかな、フクシマ・フィフティーと言われた、英雄として書かれている。まさに、そうだと思うんです。あの人がいなければ、もっと被害は広がったというふうに思います。 そういう方々を先輩や後輩に抱えておられる良心的な技術者であり研究者である田中さんに、これからもぜひ、公明で公正で公平な行政をしていただけるようにお願いをいたします。 さて、大臣、ちょっとお待たせいたしました、申しわけございませんが。 大臣のところでは、除染の仕事が中心だと思います。これは、福島の方々にとっては死活問題になっています。 除染の仕事は、この二年間やってきて、どこが難しいのか、どこまでできるのかというのが少しわかってきたんじゃないかというふうに思います。ハイレベルの放射能のところはかなり効率的な除染作業ができるというのが少しわかってきたんだと思うんですけれども、低レベル、五ミリ以下のところは極めて難しいということがだんだんわかってきたんだろうと思います。 そこで、もともとの除染計画は、一年あるいは二年でという除染計画だったんですけれども、それはもはや不可能だというのをだんだん理解してきて、計画の練り直しをする段階に来ているというふうに思うんです。そうしますと、今までの一、二年でやるための施設あるいは体制、そういうものとは違ってくると思うんですね。そういう基本的な変更なり基本的な考え方というのは、今、大臣、どうお考えなのか、それをお聞かせください。
○石原国務大臣 詳細については担当が井上副大臣でございますので、私の方から概略をお話しさせていただきたいんですが、委員が御指摘のとおり、この夏に、どこまでできる、できないの見通しを変更させていただきました。 国直轄の方でなかなか難しい一つの例を出させていただきますと、除染は強制実行じゃございませんので、あくまで皆様方の御理解を得て、許可をとった段階で行う。初期の段階においては、やはり除染という作業自体がどういうものかということも手探りな状態であったので、いろいろな紆余曲折があったこともまた事実でございます。しかし、ここに来まして、どういう形でやればいいかということが、スタンダードが大分わかってまいりましたので、行わせていただいている。しかし、現実問題、住んでいる方から言わせますと、もう除染はいいから、二年間も帰っていないような家、たまに帰っているような家は住めないから壊してくれと。新たな問題等々も出てきます。 こういう意見をきめ細かく聞かせていただいて、今後の方針、特に、除染しても数値の下がらないところがホットスポットという形で点在しています。そういうところはフォローアップという形で、ともかく線量を下げることによって生活が成り立つということを前提に考えているところでございます。 詳細については井上副大臣の方から御答弁させていただきます。
○井上副大臣 除染でございますけれども、今、荒井委員、あるいは大臣の方から答弁させていただいたとおり、除染も非常に困難な部分もあるというのは現実でございます。ですから、九月の十日に、私ども、除染の総点検の結果を公表いたしました。 当初の計画は、理想を追求する余り、必ずしも実態に合わない部分も出てきていた。ですから、現実を見据えて地に足のついた対策を考えていくことが大切だ、そういう意味でこの総点検を行いました。特に、地元、県や市町村とよく相談をしながらやっていくということが非常に重要だと思っております。 その総点検結果としましては、既に除染が完了した田村市を含めて、四市町村は当初計画どおり、二年間、今年度中に除染を完了できると考えております。その他につきましては、それぞれの市町村とよく話をしながら、今回、総点検で全体の方向性を発表させていただきましたけれども、法定計画として実際の市町村の計画をことしじゅうにきちんと詰めて、そして発表したい、それに基づいてしっかり除染に取り組んでまいりたいと思っております。
○荒井委員 恐らく、どこを除染するか、どこがホットスポットなのかとか、そういう専門的な知識も必要でしょうし、あるいは長期的な住民対策というのも必要になってくると思うんですね。私は、そういう対策をするのには今の除染事務所の体制が不十分じゃないか、待遇もそんなによくありませんし、それから人員的にもどうなのかなという感じがします。そのあたりはどうお考えなんでしょうか。どなたか。
○小林政府参考人 除染の体制についてでございます。 これは逐次増強してきておりまして、必要な人員の確保に努めているところでございます。 具体的に申しますと、平成二十四年一月、制度が始まりましたときは、とりあえず、もう数十人から始めたというのが現状でございました。その後、二十四年度には二百十人、二十五年度には三百十二人、これは職員自体でございます。これにまたいろいろなサポートいただく応援部隊も百人、二百人規模で逐次投入をしてきておりまして、これは事業の状況を見ながら、引き続き、常に人員が足りない部分は増強していく、こういう体制でやっているところでございます。 また、実際、作業に当たっていただく人員の確保、これは企業の受注者の方になるわけでございますが、これも業界に要請をしたりしながらしっかり体制をとっていく、こういうことを考えております。 今、大臣、副大臣からございましたように、計画の見直しをしております。そのときに、一体どのぐらいのことが必要になってくるかというのを地元でよく相談しながらやっているところでございまして、体制の整備には引き続き努めてまいりたいと考えているところでございます。
○荒井委員 ぜひ、大臣も現地へ行って、職員を督励してあげてほしいんですね。 除染の作業というのは非常に地味です。そして、被害者から見れば、政府の職員、環境省の職員も経産省の職員も同じです。あるいは、東京電力の職員も政府の職員も、彼らから見れば、被災者から見れば同一なんですね。したがって、どこか、ぶつける怒りというか、そういうものをぶつけるところがないというところに環境省の皆さんが行かれるわけで、そのときの地元での対応というのは大変難しいと思います。私もかつて地元対策をやったことがありますけれども、何となくよくわかる感じがいたします。 そういう前線で苦労されています職員は、その割には、処遇なり待遇なり手当なりについて、もう少し配慮をしてやる必要があるんじゃないかなと私などは思う次第でございますので、大臣を先頭に、そういう除染作業に当たっておられる、地味な仕事に当たっておられる方を督励するような、そういうことをぜひお考えください。 また、除染のやり方なんですけれども、市町村がやる低レベルのところの除染地域は、もう、一戸一戸に交付金を出したり、あるいは、御本人で努力をして除染するというような、そういう手法もそろそろ考えたらいいのではないのかなというふうにも思います。そういう基準づくりの見直しもそろそろ始めてもいいのではないか。 それにあわせて、非常に難しいところは、もうここは十年戻れません、二十年戻れません、その場合には、場合によっては長期の賃貸契約をいたしましょうとか、あるいは国への売却をお願いしますといったような、そういう対応をそろそろやるべきではないでしょうか。 チェルノブイリの場合には、チェルノブイリも最初、除染を一生懸命やりました。しかし、結果的には、山だとか林だとかに隣接しているところはもう無理だというのがわかって、五年後に、もうここは入っちゃだめとかという形で、除染を実際はやめました。 その際に、最も基本的なデータが、五百メートルメッシュぐらいだと思いますが、もっと細かいメッシュかもしれません。モニタリング、汚染マップなんですね。 今、日本の場合には環境省が中心になって汚染マップをつくられていると思います。それは、空間線量のヘリコプターからはかったものじゃないかと思うんですけれども、もっと地上を歩いて、五百メートルメッシュぐらいで、定期的にしっかりと汚染マップをつくっていく。そうすると、水の流れだとか、あるいはどういう核種が沈殿しているかということで、大体二、三年たったら、将来の汚染度というのは大体わかってくるというふうに言われています。そういうことをそろそろやる時期に来ているんじゃないでしょうか。 もっと細かい正確な汚染マップをつくるということが必要だと思いますけれども、大臣はこういうのに余り御関心がないかな。どなたか。
○小林政府参考人 線量をしっかり把握して作業していくということ、これは、後で御答弁があるかもしれませんが、規制庁の方が、空間線量全体の把握はしていただいております。 私ども環境省の方では、除染をやるに当たりまして、まず計画を立て、地元の御納得をいただいて進めていく上で、まず最初の段階で地上での線量をしっかりはかっております。また、作業をやった後どういう状況になるか、こういうこともはかっているところでございます。 それで、計画にのっとった除染が終わった段階では、これは相当稠密な、既に田村市ではもう終わりましたので、住宅回りだけでも数千カ所のモニタリングをしておりますが、そういったことをいたしまして、住民の方に情報を提供して、いかに安心をしていただくかということもございますし、御指摘ございましたように、仮に懸念が残るところがあれば、こういうものについても対応していくという体制をとっていく必要があると考えているところでございます。 モニタリングについては、原子力規制庁とよく連携をしてやってまいりたいと考えているところでございます。
○黒木政府参考人 ほぼ今の答弁と同趣旨ではございますけれども、現在、規制庁におきましては、大気、土壌、海洋のモニタリングに関しまして、総合モニタリング計画、これは国がつくったものでございますが、それに従いまして実施しているところでございます。 陸域につきましては、御指摘のとおり、航空機のモニタリングということで、地上一メートルの空間線量マップ、それから自動車走行モニタリングによる主要道路の空間線量マップ、あと土壌の汚染状況についてのマップ、こういったものを今現在、いわゆるマップという形で作成しているところでございます。 今後は、さらにきめ細かなモニタリングと、それをうまく住民の皆さんに伝えていく、そういった工夫が必要になると思いますが、いずれにしても、環境省とよくその点を相談しながらやっていきたいと思っております。 以上でございます。
○荒井委員 何なんでしょうかね、日本というのは、基礎的なところのデータをしっかり集めていくというのを何となくおろそかにしているような気がします。 福島第一原発の汚染水、特にタンクから水漏れをしているというようなあれは、日ごろからモニタリングをしっかりしていれば、あんなのはすぐ発見できたはずですよね。そのモニタリングシステムをまず最初につくらせる、そういう指導を、経産省なのか、あるいは規制庁なのか、やるべきだったのではないのかなというふうに思います。 その意味でも、これからの、これからでも遅くはありませんので、汚染地域のモニタリングマップをしっかりつくっていく、しかも、できたら核種ごとにつくっていくぐらいのそういう努力が必要なのではないだろうか。 特に、これはベラルーシの大使がおっしゃっていました。ベラルーシの大使は、二〇一一年の十月に日本に赴任したんですけれども、ベラルーシの原子力の、放射能のモニタリングの専門家で、ベラルーシの防災センターの所長さんだったと思います。恐らく、今我が国にいる専門家としては最も、除染ですとか、あるいはモニタリングだとか、そういうことについて一番知見を持っている、二十五年間の知見を持っている方ですので、ぜひ、機会がありましたら、その方と意見交換をする機会を設けたらいいと思います。 昨年の十一月でしたでしょうか、十二月でしょうか、ベラルーシとの間の原子力協定をウクライナに続いて行いました。ベラルーシからの情報の提供というのが約束をされていると思いますので、そういうこともぜひ利用していただくべきだというふうに思います。 次に、被災者が一番関心を持っているのは健康管理なんですよね。地域では、福島では、甲状腺のがんがふえたとか、あるいは健康上、これは放射能のせいなのかどうかわからないけれども、こういう被害がふえたとか、そういう意見をよく聞かされます。そういう不安をよく聞かされます。 これは、幾ら科学的知見としてこうなんだとか、あるいは、それは証明されていないとか、お医者さんの立場あるいは科学者の立場で言っても、そこに住んでいる人から見たら、それはもう納得できないんですよ。この人たちに安心感を与えるのは、もう、不安も抱えた人には常に健康管理の医療的なサービスを提供しますということしかないんだというふうに私は思います。 その意味で、この間、子ども・被災者支援法、浜田副大臣が一生懸命頑張って実施計画をつくられました。政府として、あれは法律事項ですから、法律事項で実施計画がすぐつくられなかったというのは、私は、これもまた行政の怠慢の一つだと思うんです。 この医療のサービス、これについてはどういう方針で、また、後で浜田さんからは、被災者支援法の中でそれらをどういうふうに扱っておられるのか、それをお聞かせ願いたいと思いますけれども、まず大臣、この医療サービスについてどうでしょうか。
○石原国務大臣 その点にお答えする前に、先ほど委員から非常に重要な御指摘をいただきましたので、ちょっと意見を述べさせていただきたいんです。 現場の職員に対してどういうふうに指導し、また、温かく、仕事をしやすくするかということですけれども、やはり、一義的には大きな津波、地震によって事案が発生しましたけれども、それ以外の部分においては、委員が先ほど御指摘されたような点が多々あると思います。ですから、やはり、国にかかわる人間は、被災者の方々に対して、大変大きな御迷惑をおかけしました、申しわけございません、そういう気持ちでやるようにというふうに督励をさせていただいております。 また、そこで働く職員の処遇についても、現実問題としますと、住居を確保することができませんので、一番走るような人の話、若い方に聞いたんですけれども、大臣、一日五百キロ、車を運転しますと。そんなような状態がありますので、宿舎も、いろいろお願いして、各現場に近いところに職員の人も泊まれるようなことを、これは財務省にお願いしてやらせていただこうと考えております。 今、被災者支援の方のお話がございました。 十月十一日に基本方針を閣議決定したところでございます。この中では、健康影響調査や医療費の減免などの施策について、有識者会議を開催して、今後の支援のあり方を検討するというふうになっておりまして、この十一月の十一日に第一回目の有識者会議を立ち上げる準備を進めているところでございます。 これまで、県民健康管理調査、福島医大を中心にしっかりとやっていただいてまいりました。あるいは、個人線量計の把握の結果、福島県、周辺県の専門家の御意見、事故にかかわる国際的な評価などを踏まえた上で、この有識者の方で御議論をいただき、今後の支援のあり方を決めてまいりたいと考えているところでございます。 詳細につきましては、保健部長の方から御答弁をさせていただきたいと思います。
○浜田副大臣 今御質問をいただきました子ども・被災者支援法の基本方針の策定につきましては、荒井委員は議員連盟の会長として、二度にわたり復興庁に申し入れに足をお運びいただきまして、御礼を申し上げたいと思います。 今御指摘いただきました子ども・被災者支援法の基本方針におきましては、支援対象地域に加えまして、施策ごとに、より広範囲な地域を準支援対象地域として定め、施策を講じることとしております。 具体的には、子ども・被災者支援法に関連する施策のそれぞれについて、どのような地域を準支援対象地域として実施するかは、各担当省庁において、施策の趣旨、目的等に応じて定める、こうなっておりまして、今、石原環境大臣から御答弁いただきましたが、福島近隣県を含めた外部被曝状況の把握や健康管理の現状、課題を把握した今後の支援のあり方の検討につきましては、環境省において検討していただいていると承知しております。
○荒井委員 時間がなくなりましたので、最後の質問をさせてください。 これから、原発の再稼働、規制委員会の審査を経て再稼働することになるだろうと思うんですけれども、それにしても、恐らく、そのうちの幾つかは、今後、長期にわたって稼働できない、あるいは廃炉にならざるを得ないというような状況になると思います。それは安全性が優先するわけですから当然だと私は思うんですけれども、その際、懸念されるのは、地域の雇用でありますとか経済でありますとか、あるいはエネルギー需給の全体的なバランスでありますとか、そういうものが必要になってくると思います。 そこで、原子力発電所の再活用というか再利用ということを考える時期がそろそろ来たのではないか、来るのではないかというふうに思います。跡地の利用ですね。 跡地の利用として最も適切なのは、私は火力発電所だと思います。火力発電所の三要素というのが、水があること、系統電線があること、港湾があることというふうに言われています。そうしますと、原子力発電所にはそれがみんなそろっているんですね。 そこで、用地があるならば、原子力はとめても火力発電所に切りかえていく、そういうプロジェクトをそろそろ具体的に検討する時期に我が国は来ているのではないかというふうに思います。 その際に、大きな課題は環境アセスです。環境アセスをどのぐらい効率的に、あるいは短時間でやれるのかということがキーになるというふうに思うんですけれども、このあたりは、石原大臣、いかがでしょうか。
○石原国務大臣 冒頭、委員にぜひ一つお願いがございますが、ぜひ再生可能エネルギーの方も力を入れていただきませんと、化石燃料を燃やし続けると、国富をどんどん海外に移転する、あるいはCO2はふえる。ポテンシャルが再生可能エネルギーはございますので、ぜひそちらの方もひとつよろしくお願い申し上げたいと思います。 ただいまの御指摘の点につきましては、もちろん、古い形のディーゼル発電のものをつくるということは私も大反対しておりますが、新しい形のものであるならば、環境アセスメントの期間を短縮するということは私は重要だと思っております。 ことしの六月ですけれども、従来三年程度かかっていたアセスメントの手続期間を、リプレース、新しい形のものにするのであるなら一年強に、そして、風力、地熱、ジオサーマルでございますけれども、おおむね半減する、アセスの期間を短くしろということを閣議決定させていただいているところでございます。
○荒井委員 もちろん、再生可能エネルギーは、民主党政権で固定買い取り制を実施したことから、急速に伸びていますけれども、ただし、再生可能エネルギーというのは基盤エネルギーになるのかどうか、基底エネルギーになるのかどうかという大きな課題を抱えています。基盤エネルギー、基底エネルギーにするためには、大きな蓄電池エネルギーが必要だと思います。 一方、化石燃料を使うエネルギーの活用については、CO2の吸収をする技術というもの、日本は世界でも最も進んでいると思いますけれども、それらもあわせて、ぜひ環境省でも技術開発をしていただきますようにお願いを申し上げまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○伊藤委員長 次に、河野正美君。
○河野(正)委員 日本維新の会の河野正美でございます。 本委員会、委員長を初めとして理事の皆様の顔ぶれが大きく変わってまいりましたが、引き続き理事を務めさせていただくことになりましたので、よろしくお願い申し上げます。 さて、私は、国会閉会中の九月初めに、衆議院環境委員会の視察団に加えていただきまして、フィンランド、デンマーク、ハンブルクなどを訪問、視察させていただきました。 まず初めに、フィンランドを訪問いたしまして、高レベルの放射性廃棄物の最終処分場として世界初となります、オルキルオト島のオンカロに行ってまいりました。 我々の少し前に小泉純一郎元総理大臣が訪問されておられます。小泉元総理は訪問後に脱原発や原発ゼロということで発言をされて、非常に話題になっていることは皆様方も御承知のとおりかと思っております。 原子力発電によって文化的な生活を享受しながらトイレなきマンションと言われるような国が多い中で、原発を使っている国として責任を持って処分するんだというフィンランドの考え方には改めて敬意を表したいと思いますし、こういった考え方は非常に大切になってくるんじゃないかなと思います。 さて、オンカロは、二〇二〇年の使用開始を目標として、現在、工事が進んでおります。地下約四百五十メートルの奥深くに使用済み核燃料を埋めていくというこの計画では、一キロかけて百メートル下がっていくということで、我々も約四・五キロの道のりを地下奥深く入ってまいりました。 地下にずっと潜っていく車中で、原発を既に使用している我が国も本当に真剣に考えなければいけない問題だな、非常に重たい問題だなという思いが脳裏を駆けめぐったわけでございます。 さて、ことしは、我々や小泉元首相のほかにも、石原環境大臣も我々の直前に訪問されているとお聞きしております。石原大臣のこういった施設を訪問しての御印象、御感想をお聞かせ願いたいと思います。
○石原国務大臣 私も七月の二十五日にフィンランドのオルキルオト原子力発電所の敷地にありますオンカロ、委員と同じように四百五十メートルの最底部まで行ってまいりました。 そこで感じましたことは、一九七八年に実施可能調査が始まって、二〇〇一年に建設予定地が決定されて、順調にいけばいよいよ二〇二二年から処分が開始されると考えますと、実に四十四年間かかってここまでたどり着いている。やはり、そのぐらい時間がかかるということを私たちも認識いたしますと、二〇三〇年代の後半には、新規のものができない限り、日本でも原子力発電所は全て稼働しなくなります。そうしますと、そのときまでに、どこに使用済み核燃料を埋めるんだというところをつくっておかないと委員御指摘のような事態になってしまう、日本にももう時間がない、そういうことを強く感じました。 〔委員長退席、田中(和)委員長代理着席〕
○河野(正)委員 ありがとうございました。 本当に、潜っていく車中で、非常に重たい問題だな、大切な問題だなと思った次第であります。 さて、今回の私どもの視察団には、当時当委員会の理事をされておられました北川環境副大臣も御一緒に行かれておられます。北川副大臣の御感想もお聞かせ願いたいと思います。
○北川副大臣 ただいま河野委員の方からフィンランドのオルキルオト、オンカロの地下の放射性廃棄物の処分場の建設についてのお話がありました。 ちょうどあれから二カ月がたちまして、河野委員と一緒に当時の土屋筆頭などとフィンランド、またデンマークのコペンハーゲン等を視察していただいたのをつい先日かなと思ったら、二カ月がたちました。フィンランドに行きましたら、ちょうど日本のこれぐらいの気候だったと思うんですが、ヘルシンキからバスで四時間近く揺られてオンカロに行ったことを思い起こしながら、率直な感想として、先ほど大臣が申し述べましたように、大変長いといいますか、十分な年月をかけて準備が行われてきたなということを感じておった次第であります。 また、当時、委員も御一緒でありましたが、フィンランドでは、オンカロの現地視察に加え、原子力施設に関する規制行政機関、いわゆるSTUK、放射線・原子力安全センター、ここに行かせていただいて、就任したてといいますが、就任して間もない長官とも意見交換をさせていただき、そしてオルキルオト、現地では地元自治体の皆さん方とも意見交換をさせていただきました。そのときに感じたのは、やはり地域住民の皆さん方に対して規制機関であるSTUKから科学的な根拠を含め十分な説明が行われているな、その結果、規制機関であるSTUKに対し、住民の皆さん、またフィンランドの国民の皆さんから大きな信頼が寄せられているんだなということを感じた次第であります。 こういう点を考えると、このような点においても、やはり政府の機関と国民との信頼関係、これが最も重要だなということを感じさせていただいた次第であります。 〔田中(和)委員長代理退席、委員長着席〕
○河野(正)委員 ありがとうございました。 ところで、我が国では原子力発電所で使用しました燃料を再処理した後に埋めるということが決められていると思いますが、確認にもなりますけれども、我が国では使用済み核燃料をどのように安全に処分するのか、簡単にで結構ですので、お教えいただけますでしょうか。
○大村政府参考人 今御指摘のございました高レベル放射性廃棄物につきましては、放射能レベルが非常に高く、放射能の減衰に非常に長期間を要するというものでございます。このため、安定な地下深部に埋設をして、人工バリアと天然バリアを組み合わせた多重のバリアシステムというものをつくりまして、人間の生活環境から隔離をする、いわゆる地層処分を行うことを基本方針としているということでございます。 原子力規制委員会としましては、高レベル放射性廃棄物の処分につきましても、重要な規制課題の一つであるというふうに認識をしておりまして、現在、立地基準それから技術基準の整備に向けて、評価手法の確立等に関する調査研究を鋭意実施しているというところでございます。
○河野(正)委員 ありがとうございます。 もう既に原発を使っていたわけでございますので、現在、どれくらいの使用済み核燃料があるのか、また、どこに多く存在しているのか、量と、どこにあるのか、この二点についてお聞かせいただきたいと思います。
○後藤政府参考人 お答え申し上げます。 まず、今、日本に存在しております使用済み核燃料でございますけれども、各原子力発電所に合わせて約一万四千トン、それから再処理工場であります青森六ケ所村の日本原燃に約三千トンございます。使用済み核燃料という形では、合計で一万七千トン国内にあるということでございます。 それ以外に、ガラス固化体といって、再処理をした後のものでございますけれども、これは本数単位でございますけれども、六ケ所の日本原燃の再処理工場それから貯蔵庫に合わせまして千七百八十八本ある形になってございます。 どこに一番多くあるのかという意味では、今申し上げました六ケ所に、使用済み燃料の形で約三千トン、それからガラス固化体で今申し上げた千七百八十八本というのが一番多いという状況になってございます。
○河野(正)委員 この点をお聞きしましたのは、実は、先ほど北川副大臣も言われていましたように、また石原大臣の御答弁にもありましたように、フィンランドでも、処分場が簡単に決まっていったわけではない、かなりいろいろ紆余曲折があったと思います。 その中で、地元ユーラヨキ自治体の議員さんたちにもお話を聞きましたし、処分場を運営するポシヴァ社という会社の方々とも意見交換をしてきたところでありますけれども、その中で耳に残った言葉が、現地の岩盤が強固であるということはもちろんなんでしょうけれども、オルキルオトの原発に廃棄物が多かったということを言われておりました。 仮に、我が国も国内で最終処分場が決まったとしても、そこまで運ばなければならないといった意味で、そういうフィンランド式に考えていくのであれば、多いところに最終処分場をつくっていく、候補地にするというのが一つかなと思いますけれども、非常に地震の多い我が国ではそう簡単には決められないでしょうし、あちらの国では、氷河期の地層であるとか、過去百万年間動いたことがない断層とか、そういうはるか非常に長いスパンで考えられておりますので、我が国で決めていく分には簡単にはいかないと思っております。 そこで、そういった意味で、我が国で最終処分場を決めていくのは大変なことだと思いますけれども、運搬方法についてどのように考えられているのか、あるいは、六ケ所の方に運ばれるに当たって今はどういうふうにされているのか、そして、安全であるかどうかについてお尋ねいたしたいと思います。
○大村政府参考人 お答えいたします。 今御指摘のございました使用済み燃料、あとガラス固化体などでございますけれども、これの輸送につきましては、臨界の防止、それから遮蔽、閉じ込め等の機能を有した専用の輸送容器、これはキャスクと申しておりますけれども、このキャスクで輸送されているということでございます。 原子力規制委員会では、輸送物の安全規制を所管しておるわけでございますが、国際的な基準というものはIAEAの方でも決められてございまして、そういうものを踏まえて、輸送容器の設計段階、製作段階、それから輸送の各段階で安全性を確認しているということでございます。 特に、今御指摘のございました高レベルの放射性廃棄物でございますが、この容器につきましては非常に厳しい要件を課しているということでございまして、事故時においても外部に影響を及ぼさないという観点から、水圧とか落下の衝撃とかさまざまな厳しい試験条件を課しておりまして、安全性は確保するということを確認しているところでございます。
○河野(正)委員 ありがとうございました。 今ずっとお話をお伺いしましたように、非常に重たい問題ですし、慎重にかつ真剣に、急いで考えなければならないという問題でございますので、今後しっかり議論を続けていきたいと思います。 次に、今月ポーランドで開かれる気候変動枠組み条約第十九回締約国会議、いわゆるCOP19についてお尋ねいたします。 温室効果ガスの削減目標につきましては、二〇〇九年、当時の鳩山首相が国連気候変動首脳会合、気候変動サミットで、一九九〇年比で二五%削減ということを表明されました。昨年末の総選挙を経まして成立した安倍内閣では、ことし一月、COP19までにこの目標をゼロベースで見直しするようにというように指示されていると伺っております。 現在まで、環境省、経済産業省の間で目標の設定について検討がされてきたのではないかと思いますが、こういったところにつきまして、私も前回の通常国会におきまして、地球温暖化対策の推進に関する法律一部改正案の審議の際に、温暖化対策の実効性をしっかりと高めるためにも、COP19の結果を受けてから温室効果ガスの削減目標を法律に盛り込んだ方がいいのではないかという趣旨でお尋ねをしております。 それに対しまして、政府側の答弁として、きょうも来られているかと思います、関局長の方から、温暖化対策法の成立後につくる対策計画に目標を入れるというお答えをいただいております。また、石原大臣からは、「COP19という十一月の締め切りがありますので、これから、いろいろな皆様方の当委員会での議論等も参考にさせていただいて数字を示していくということになるんだと考えております。」という御答弁をいただいております。 今まさに締め切り間近になったわけではございますが、一部報道されているようですけれども、この数字というのがどのようになってきたのか、お教えいただけますでしょうか。
○関政府参考人 ことしの春以来、通常国会で、温暖化対策法の改正案を御審議いただきまして、成立させていただきましたけれども、それと並行いたしまして、政府の中で、二五%にかわります新たな目標をどうすべきかということを、関係省庁、環境省、経済産業省と議論をしてまいりました。さまざまな課題がございまして、エネルギー政策と温暖化政策というのは表裏一体の関係でございますので、その整合性をどう確保するのか等々、大きな論点がございまして、今日まで至っております。 事務レベルといたしましては、数カ月にわたってさまざまな議論をさせていただいておりまして、先ほど大臣から御答弁がございましたように、高いレベルで現在なお調整が続いている、こういう経過でございます。
○石原国務大臣 ただいま関局長の方から経過については御説明をさせていただきましたが、先般、御同僚の盛山委員への御答弁の中でも私、答えさせていただいておりますが、COPがもう目の前に迫ってきております。事務方ではいろいろなレベルでやっているんですが、なかなか相交わらない部分があることは事実だと思います。 そんな中で、十月二十九日に、経協インフラの会議の前に関係大臣が集まりまして、本当にざっくばらんに、どうしようと。どこが対立していて、どこをどうすれば政府として物を決められるのか、意見交換をすることができたと思っています。 できる限り、もうお尻が決まっておりますので、当委員会にこういう形でこうなったということが示せるよう、これからも、限られた時間、鋭意努力をさせていただきたいと考えております。
○河野(正)委員 COP19は、我が国が最先端の技術で世界に貢献し、攻めの地球温暖化外交戦略を展開する貴重な機会だと思っております。そのためにも、国内での温室効果ガス削減の数値目標をどのように示せるのか注目されているところだと思います。 今国会の当委員会冒頭におきまして、石原大臣は、「国際的には、二国間クレジット制度などを通じ、我が国のすぐれた環境技術で世界の低炭素化に貢献し、国内経済の活性化にもつなげます。また、来月」今月ですが、「ポーランドで開催されるCOP19での新たな国際的な枠組みの構築に向けた交渉に貢献いたします。」と述べられておられます。 大臣の温室効果ガスの削減目標の取りまとめに向けた思いを、COP19にいよいよ臨む意気込みを、改めてもう一度お聞かせいただけますでしょうか。
○石原国務大臣 ただいま河野委員が御指摘してくださいましたように、これと並行しまして、再生可能エネルギーの導入加速化プログラムというものをつくらせて、今どんどんやらせています。先ほどお話をさせていただきました洋上風力、浮体式ですね、そして、やはり御同僚の荒井委員から御指摘ありましたように、再生可能エネルギーで、エネルギーをつくって、どうためるかということが重要で、蓄電技術、これは非常に、日本の場合、今最先端なものができてきています。 電気分解を行って水素と酸素に分けて、水素の方だけを貯蔵できる技術もございます。それは、貯蔵しておけば、今度は、水素にマッチで火をつければぼっと燃えるように、ジェネレーターを回すエネルギーになる。こういうことを戦略的に展開しているということをやはり世界に示して、世界で、この同じような技術を使いたい、使える、適しているというところが多々ございますので、こういうものをしっかりとやっていくというのが一つでございます。 加えて、今委員が御指摘いただきました、政府資金を呼び水として民間資金を呼び込むこの金融メカニズム、いろいろなところで動き出しました。地域でエネルギーをつくって、蓄えて、融通し合うという、その低炭素エネルギー社会を日本はつくっていくんだ。そのために、今現在はこうこうこういう状態だけれども、これだけの省エネ、再エネをやるんだ、これだけのことをやるんだ。 そして、二〇五〇年の大きな大きな目標があるわけですね。地球規模でマイナス五〇%。それに対して、日本はこういうふうにやっていくということをしっかりと示す上で、これから数年間の、一回だけのCOPじゃないと思いますけれども、二〇一五年のパリでのCOPが非常に重要な意味を持ちますので、先ほど局長から答弁をさせましたように、エネルギー政策とこの温暖化防止というものはコインの裏表でございますので、しっかりと取り組ませていただきたいと考えております。
○河野(正)委員 ありがとうございました。ぜひ、COP19、頑張って、我が国の力を見せてきていただきたいと思います。 時間が来ましたけれども、私、その後も、再生可能エネルギーにつきましては、先ほどのデンマーク、そして長崎県の方も見させていただきましたので、非常にこれも大事な問題だなと思っております。 最後に、汚染水の問題にちょっと一言だけ触れさせていただきます。 私が、これも五月十七日の当委員会におきましてお尋ねいたしたところでございまして、経済産業省の方からも見解をいただきましたが、当時、汚染水というのは極めて過少に評価されていたように思いますし、深刻に受けとめられていなかったのじゃないかなというような印象を持っております。今後、当委員会でも、機会がありましたら、ぜひ環境保護等の観点から改めてお尋ねしていきたいと思いますし、我が党といたしましては、予算委員会での集中審議もお願いしているところであるということを申し添えまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○伊藤委員長 次に、百瀬智之君。
○百瀬委員 百瀬智之でございます。 本臨時国会から環境委員会に配属されましたので、よろしくお願い申し上げます。 さて、かねてより、私、環境には興味と関心を寄せているわけでございますけれども、ことしの六月七日、ドイツの連邦議会で開かれました第一回GLOBE自然資本サミットという会議に出席させていただきました。参加国は、日本を初めドイツや、約二十カ国ほど。また、そのほかにも世界銀行やUNEP、またGEFといった国際機関が出席していたわけでございまして、そこでのテーマは自然資本会計ということでございました。 自然資本会計とは何かと申し上げますと、従来までただ同然に使われてきました自然の資源、これを経済的に評価して、そしてその経済価値をGDPを初め国家的な勘定枠組みに組み入れていこうという話でございます。 大臣は、先般の挨拶で、人と自然が共生する社会の実現、また地球環境の保全ということをおっしゃられていたかと思いますけれども、これらを実現するためにも、自然資本会計への取り組みが私は非常に重要であると認識してございます。 そこで、本日はこの自然資本会計について取り上げさせていただきたいと思います。まだ耳なれない方々もここにいらっしゃるかと思いますけれども、大臣には、自然資本に対するお考え、イメージ、もし何かあれば冒頭に一言お願いしたいと思ってございます。
○石原国務大臣 実は、同じような御質問を参議院の方でもいただいたことがございます。 その後、私もいろいろ調べましたけれども、日本は、先ほど水のお話をさせていただきましたように、豊かな自然がありますから、それが当たり前になってきている。しかし、自然資本を経済価値評価すればかなりのものがあって、それはどう守っていくのか、また、それがどう地球環境全体に優しく作用しているのか、この国をどう守っているのかということをしっかりと数値化できれば、これはすごくすばらしいことだと思っております。 ただ、今お話ししたのは本当の自然ですけれども、二次的な自然も日本はすごくあると思うんですね。例えば水田ですけれども、水田に水をためる保水機能があるからこそダムをたくさんつくらないでも済むということもまた事実でございます。私、山形県の酒田なんかの六月の田植え時期の、山から見る、一面が、水田が湖のようになる景色が非常に好きなんですけれども、我々が気づかないところにも自然の恵みをいろいろなところで受けているということをしっかりと認識していかなければならない。 しかし、残念ながら、現在の市場経済の中では、私は、正直言うと、適切に評価されていないんじゃないか。こういうことを環境委員会として、また院として発議して、自然資本の価値が認識されないまま利用や開発が繰り返されて、豊かな自然が失われてしまって、ああ、これはえらいことになったなんということのないようにすることが肝要ではないかと考えております。
○百瀬委員 自然資本会計の考え方は重要だというお話をいただけまして、ありがとうございました。 まだカメラの向こうの方々は、自然資本会計とは一体何なんだと思っている方々がいらっしゃるかと思いますので、もう少し掘り下げて話を進めさせていただきたいと思ってございます。 手元の資料に、こういうものがございます。干潟に生息するゴカイやアサリなどが持つ水の浄化作用は、一千ヘクタールで十万人相当の下水処理能力に匹敵する。開発等により一千ヘクタールに相当する干潟を喪失すると、それを補うために浄水場設備投資八百七十八億円に相当するコストが発生する。また、一千ヘクタールの干潟における漁業の水揚げと生産機能は、それぞれ一年間で約五十億円の価値がある。こういうふうに試算されておるわけでございます。 簡単に申し上げますと、干潟があるということで、戦後、ではここにコンビナートなどを建てよう、そして経済発展していこうということで、実際に経済価値も上がった。しかし、干潟につくったがために、その損失分もあるということで、実際は経済価値はもう少し少なく見積もられなければならない、こういう話でございます。 戦後五十年間で約四〇%、日本の四〇%以上の干潟が失われたという話もございます。果たして本当に美しい日本が残されているのかと思う節がないわけではないわけでございます。また、世界に目を広げましても、マングローブにはさまざまな価値がある、木材製品としての価値もあるし、小さい魚がすむ漁場としての価値もあるし、台風や嵐や自然災害から守るという価値もあるという中で、これをどんどんエビの養殖場にしていこうという話が進み、世界の環境は壊れてきた。そういう事例は多々あるわけでございます。二十一世紀の経済成長、経済のあり方というのは、ここに気づけるかどうかだと私は思ってございます。 二十世紀の経済を振り返ってみて、改めて、石原大臣、どのようにお考えでしょうか。先ほど、自然の二次的なものというところまで言及されましたけれども、もう一言あればよろしくお願いいたします。
○石原国務大臣 ただいま百瀬委員から、干潟の経済効果を浄水場等々に換算してお話をいただきました。そしてまた、マングローブについても、小魚を呼び、またそこで養殖できる、そして、これの価値というものが大切であるというお話ですが、私、実はこの間、身をもって体験をしてきました。 地球温暖化によって、IPCCの報告で、八十三センチ潮位が上がると水没してしまうツバルという国に行ってまいりました。そこは、潮位が上がることも大きな危機なんですが、その島はサンゴ礁で形成されていますので、有孔虫等々が国土を形成できないように人為的に橋をつくってしまって、水の対流がなくなってしまって、どんどんどんどん侵食が激しくなってくるような現場を見てまいりました。そこで、日本のNGOの方々がマングローブを植林しているんですね。私も実際に植林してきましたけれども、それによって国土を侵食していくのを現実に保つことができる。 まさに今委員が御指摘になりました自然資本の投資が、人為的な投資なんですけれども、国土を守り国を守る、こういうことがあるということを私たちは一つ一つ認識して、やはり今まで負荷をかけ過ぎてきたんだと思います。ですから、できる限り自然界に対して負荷をかけない、そういう生活を模索していくということが重要なのではないかと考えております。
○百瀬委員 そこで、これまでの日本の取り組みについて振り返ってみたいと思っております。 実は、日本は、経済と環境を統合させるGDPの開発に向けて取り組みを行ってきた国の一つでございます。 一九九三年、環境・経済統合勘定、いわゆるSEEAと呼ばれているものですけれども、これを国連が提唱いたしました。 そして、日本におきましても、内閣府の経済社会総合研究所におきまして、環境の価値をGDPに取り込む、こういう研究が進められてきたわけでございます。当初、経済活動に伴う環境負荷を貨幣換算して、またGDPに統合する形を模索してきたのではございますけれども、その過程におきましてさまざまな問題を抱えながら、今では経済活動に伴う環境負荷は物量的に並列表記される形になった、変わったということでございます。一九九〇年、また一九九五年、二〇〇〇年について試算推計を発表しております。 現在はその評価する仕組みづくりについてやや頓挫している感があるのかなと思ってございますけれども、無理はないと承知してございます。経済的価値を評価する手法も、市場価格法、取りかえ原価法、回避費用法、トラベルコスト法等々、いろいろあるようでございます。 しかし、私は、まだ頑張ってほしいと思っているわけでございます。試行錯誤は続くでしょうけれども、次世代にこの地球の環境を引き継ぐ、日本の美しい環境を引き継ぐという意味では、この自然資本会計の考え方はぜひとも進めてほしいと思っているわけでございます。 これまでの取り組みについて、補足、課題、あるいは反省等ありましたら、担当の方から一言いただければと思ってございます。
○星野政府参考人 昨年九月、閣議決定をいたしました生物多様性国家戦略、この中で、自然が有する経済的価値の評価を進めるということが明確に示されておりまして、その結果を国民に広く知っていただくということが位置づけられてございます。 私ども、昨年の閣議決定される国家戦略の以前からこうした取り組みを進めてございます。御承知のとおり、二〇一〇年十月、名古屋で生物多様性条約のCOP10、締約国会議が開かれましたけれども、それを契機に、世界全体で自然資源の評価をして、それを各国の国家会計の中にいかに位置づけていくか、これは世界銀行中心のプロジェクトが発足いたしまして、日本も協力をして、世界的な検討を進めているところでございます。 そういった国際的な協力をしながら、国内におきましても、サンゴ礁ですとか干潟、そうしたところの経済評価を進めて、それを広く国民に認識していただくという研究等を進めているところでございます。
○百瀬委員 いわゆるWAVESの取り組みだと思いますけれども、言及いただきましてありがとうございました。 私も自然資本サミットに参加させていただきまして、日本の取り組みというのは、今、世界が目指しているんだな、日本がやってきたことは間違っていなかったなと思った次第でございます。 若干紹介させていただきますと、メキシコでは、三十二の州、連邦区のうち、十六において、自然資本の全リスト化を進めていて、財務省も協力して行っている。また、ドイツでは、二〇〇二年の洪水における被害額と生態系機能が及ぼした被害の緩和額などのコスト・ベネフィット分析を行って、将来的な洪水対策、また政策決定に活用しているという話でございました。 先ほどお話にもあったかと思いますけれども、二〇二〇年までに、日本でも、生態系サービスの価値を国や地方自治体のさまざまな意思決定に組み込むことを目標として掲げていると思いますけれども、これは、自然資本会計を二〇二〇年までに取り入れることとどのように御関係がありますでしょうか。また、その目標達成までの道筋等、さらに詳細をいただければと思います。よろしくお願いいたします。
○星野政府参考人 先ほど申し上げました、昨年九月に決定された生物多様性国家戦略、この中で、二〇一〇年に生物多様性条約のCOP10で決定した愛知目標、二〇二〇年までの世界の目標でございます。この目標で掲げられた二十の世界の目標、それを国内の目標に置きかえて、閣議決定をした国家戦略の中に位置づけてございます。 その中で、愛知で合意した目標、経済的な価値の認識を広く広めて、それを国家の会計の中にも位置づけられるように努力するという目標がございますので、私どもも、先ほど申し上げました世界銀行が主導している取り組みに国内での評価結果を情報提供したりしながら、国際的な検討にかかわっていきたいと思っております。その結果を受けて国内での取り組みも検討していきたい、そのように考えております。
○百瀬委員 サミットの場におきまして私が一番力を込めて言わせていただいたことは、やはり、この自然資本会計ということについて、国内での認識がまだ不十分ではないのかということでございました。この自然資本会計、広まれば、政府や企業の意思決定に大きく影響してくる、こういう可能性があるにもかかわらず、現状におきましては、環境省と財務省の一部の方々のみにしか十分に認知されていないことが大きな問題ではないのかということを申し上げた次第でございます。 そうしたならば、隣にいました世界銀行の方が、そのとおりですということをおっしゃってくれて、今後、日本において、政府、経済界、市民を対象とした啓蒙イベントを、世界銀行と共催で行う可能性について御提案をいただいたわけでございます。 引き続き、世界銀行とも連携をとって、周知、啓蒙活動に御尽力いただきますよう、よろしくお願いいたします。 結びに差しかかってまいりましたけれども、これから日本においては、御承知のとおり、国土強靱化計画が進むわけでございます。東日本大震災を受けまして、人命を守る、また国土の脆弱性を是正するという理念は、私も大変賛同してございます。しかし、このやり方について、間違えてはならないだろうと思ってございます。 釈迦に説法になるかと思いますけれども、道をつくったがために、森林や自然の力が弱まって、土石流が発生してしまうようなことはなりません。また、河川を開発する場合に、下流の漁業を考慮しない場合もこれまでにはあったやに思います。 今までは環境アセスというものがありましたけれども、これこれには配慮しろ、あれあれには注意するように、あれあれの危険性がある、漠然としたそのような警鐘と警告の中で事業が進められてきたのではないかと思っております。今ここでこれを開発するとこれだけの損失が出るということが数字でばちっと出れば、では今回のこのプロジェクトはやめておこうかという話にもなるのではないかと思ってございます。 数値化することが全てではないと思いますけれども、今までのアセスとの問題点もあわせまして、これから強靱化の計画が進む中で、自然資本会計の考えを十分に取り入れていただきたい。この点について、最後に、担当者の方で結構ですので、御決意をいただきまして、質問を終わらせていただきたいと思います。
○北川副大臣 ただいま委員御指摘の国土強靱化、またアセスメントにつきましては、後ほど大臣の方から決意を述べさせていただきます。 環境省といたしましては、この国土強靱化につきましては、東日本大震災を初めとする過去の教訓に学び、災害に強い国づくりを推進すること、また、古くて危険なものは新しくつくりかえていく、こういう認識をいたしておりますので、重要であると考えております。 一方、今御指摘がありましたように、道路などのインフラ整備、こういうものが行われていく場合におきましては、当然ながら、環境への配慮をしていく考えでありますし、環境省としても、守らなければならない自然環境への配慮が行われるよう、環境アセスメントなどの機会を捉まえてしっかりと対処してまいりたいと存じます。
○百瀬委員 また次回この問題は掘り下げてお話しさせていただければと思ってございます。 本日は、ありがとうございました。
○伊藤委員長 次に、泉原保二君。
○泉原委員 自由民主党、泉原保二でございます。このような発言の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。 まず、質問をする前に、二十六号台風における被災者の皆様に心からお見舞い申し上げます。 さて、私は、前回の質問にも立ちましたときに申しましたように、廃棄物、瓦れき、ごみ問題について、五十年以上にわたり、現在でも現役としてその任に当たっております。廃掃法ができて四十数年たちますが、現在では非常にその矛盾を感じておるわけでございます。また、あの阪神大震災におきまして、私は、あの瓦れきの処理について陣頭指揮をして、見事にその任務を果たしたわけでございます。 しかし、そのときに、あるお年寄りが言いました。明石大橋をつくるときに、海にがんがんがんがん基礎くいを打ち、また、山を削って土地をつくり、その山の神と海の神が怒って大震災が起きたと。このように一部お年寄りが、笑い話のような話がございました。まさしく私は、あの現状がこの今の社会において、はっきりとこの脳裏に浮かんでまいりました。 まず、森林破壊、また海の幸、自然における資源、その全てにおいて、三つの神が、人間ども、しっかりせい、これだけ資源を与えておるのになぜこれを無駄に使うんだ、もっと有効に使うべきであろうがということで、山の神、海の神、自然の神が、三者そろって大きく警鐘を鳴らしたわけだと思います。 そこで、私は質問に入りたいと思います。 災いは忘れたころに来る、このように言われておりました。しかし、昨今、毎年毎年、あらゆる違う形で災害が起きております。今現在、南海トラフ並びに首都直下型地震が叫ばれておりますが、この前の二十六号台風のように、集中豪雨として日本国じゅうあらゆるところにこれが満遍なく降り注いでおるわけでございます。 そこで、あの大きな災害の中に、我々人類が、恵まれた、与えられたこの資源を本当に無駄なく有効に使っているのかということを反省させられるわけでございます。 まず、私は、この廃棄物について、また、その当時起きておる実態をかいま見ますと、流木というものが非常に大きな要素を占めております。あの二十六号台風におきましても、流木が山から流れ落ち、それがせきとめて、またそれがたまり、二次災害を起こしておると聞いております。過去にもそのような災害がありました。 私は、この流木について、まず質問したいと思います。 流木は、一般廃棄物でありますか、産業廃棄物でありますか、お答え願いたいと思います。
○鈴木政府参考人 災害廃棄物につきましては、一般廃棄物ということでございます。
○泉原委員 ありがとうございます。 一般廃棄物でこれは処理可能でしょうか。一般廃棄物の業界、いろいろなことで私も知っておりますが、全く用をなしません。 そこで、私は、全国産業廃棄物協会の災害廃棄物特別委員会の所属でありまして、近畿地域の代表で出ております。兵庫県尼崎市並びに大阪府大阪市、滋賀県大津市に参りました。いろいろ聞きますと、非常に苦労されています、一般廃棄物で処理できないと。しからばどうされたんですかと聞きました。 そうすると、まず、兵庫県の方は、ダム工事に係る事業として位置づけました、それで、産業廃棄物とみなしました、それ以外の流木は一般廃棄物ですと。このような苦肉の策をとっておるわけでございます。また、大津市、滋賀県におきましても、あの雨のための洪水におきまして、道路復旧工事として、これを産業廃棄物とみなして処理しておる、このように申されております。 このように、一般廃棄物と産業廃棄物の区分が非常に明確でない、これが大きな要素を占めておるわけでございます。 私は、阪神大震災の陣頭指揮をした人間として、これらをどうしても解決しなければ、まず、その当時の村山総理が申しております。最近、その白書が出てまいりました。まず、初動、応急処置が最大の武器である、こういうふうに聞いております。事故にしましても事件にしましても、最初の五分が大事だということを物語っております。また、我々政治家におきましては、選挙においては最後の五分が大事だということを申された立派な政治家もおられます。それが私の信条でありまして、初期捜査が、また初期活動、この応急処理がどのように人命を助けたか。いろいろなことを自衛隊の皆さんにも聞きました。 だから、私は、まず、このような災害廃棄物について、法律できちっと決めて即対応できるような処置を考えたい、そのようにいろいろ申しております。 環境省の皆さんにお聞きしたいと思います。
○井上副大臣 泉原委員には、本当に阪神・淡路でも大変な御経験をされ、また、廃棄物処理の専門家として、我々環境省の方にもいつも有意義な御意見、御質問をいただきまして、まず感謝を申し上げたいと思います。 御指摘のとおり、まずは、この災害廃棄物、どのように対処していくか、処理していくか、これが一番大切だと思っておりますので、その点についてお答えをさせていただきたいと思っております。 災害廃棄物の処理に当たりましては、やはり迅速、適切な処理を図るということが大切であって、これは市町村の施設、民間の施設の別を問わず、既存の施設を最大限活用していくべきだというふうに思っております。 実際、東日本大震災のときにも、広域処理として、例えば産廃の処理業者にも貢献をしていただいており、このような既存の事業者と連携して処理を進めること、これが重要だというふうに認識をしております。 そして、災害というのは、これも委員御指摘のとおり、本当にいつ何どき訪れるかわからない。ですから、準備を万全にしていくということも重要であります。このため、環境省におきましても、東日本大震災の災害廃棄物処理において明らかとなった課題をきちんと整理して、そして、自治体が作成する災害廃棄物処理計画のガイドラインとなる震災廃棄物対策指針の改定、現在検討を行っておりまして、年度内にはこれも発表したいというふうに思っております。 こういったことによって、今後、地方公共団体が災害廃棄物処理計画を策定、改定する際には、災害時に発生することが想定される災害廃棄物の性状や量などを踏まえた上で、市町村をまたいで広域的な処理をする、そういった観点も含めた、既存施設、事業者の具体的な活用方針をあらかじめ定めていく、こういったことも促進をしてまいりたいと思っております。 さらに、制度的な対応として、改正災害対策基本法の公布に伴って、非常災害が発生した場合に、廃棄物の広域的な処理、また民間事業者を活用した処理などによって、迅速かつ円滑な処理を進めるための特例措置を設けることとされた。 また、環境省におきましては、巨大地震発生時における災害廃棄物対策検討委員会を十月四日に設置いたしまして、制度的な検討も含めた円滑な災害廃棄物処理を促進する方策について幅広く議論をいただいておりまして、これも今年度内にしっかり結論を出してまいりたいというふうに思っております。 こういったさまざまな取り組みを通じて、現行の法的枠組みにおいて、災害廃棄物が迅速かつ効率的な処理が行われるよう、全力で取り組んでまいりたいと思っております。
○泉原委員 ただいまの御返答、ありがとうございます。 なぜ私がこのことを声を大きくして申し述べるかというのは、災害廃棄物、瓦れきを処理するのに、常日ごろの、一般廃棄物制度、産業廃棄物制度の簡素化が必要だと思うんです。これなくして、災害が起きたときだけそれを流用するというようなことでは、初期処理には全く向いていないわけです。 というのは、例えば、一般廃棄物、産業廃棄物の定義を考えるときに、市町村が、また県、府が非常に困っておるわけです。といいますのは、判断の基準がまちまちなんですね。市町村においては、これは一般廃棄物、これが産業廃棄物、違った見解があります。過日の流木の問題もありましたけれども、県ではこれは産業廃棄物、ただし市町村では一般廃棄物、このように意見が食い違い、環境省に問い合わせたということでございましたが、それへの明快な返事はいまだにありません。 そのように、市町村においても非常に困っているわけです。例えば、警察署も、警察署から発生する廃棄物に一般廃棄物もまざっておれば産業廃棄物もまざっておるわけで、これを一般廃棄物として処理してくれよ、こう頼まれた。そうしたら、ある業者が、これは産業廃棄物がまざっていますよということで、それを撤回させています。 また、県においても同じように、出先機関が、これを一般廃棄物で処理してくれと言う。その中には産業廃棄物もまざっている、こう指摘しますと、それを撤回して、別々な形の中で発注をかけたということでございます。 また、昨今、原発事故のように、やはり国を挙げてこれに取り組まないかぬという大きな問題が今発生しております。これは遅いぐらいです。もっと早くから国がやるべきだと私は思います。 といいますのは、一般廃棄物を論じたときに、要するに、はっきりした回答がないわけですね。常に聞くわけですね、県とか関係者に。これでは非常に、迅速な処理ができない、そういうことでございます。 それと、市町村において、そのさじかげんによっていろいろな問題が起きております。 といいますのは、一般廃棄物業者は非常に今努力しております。育成もせないかぬ。この形は、これは守らないかぬわけでありますが、中には悪徳業者がおります。その中で、量の水増しをやり、それに許可を継続して与える。なぜかといいましたら、それを堂々と、水増し行為は交通違反みたいなものなんです、だから、一旦許可するとその許可を取り上げることはできない、そのように言う市町村もあります。 またさらに、病院で、要するにそれを管轄する機構があるわけですね、国の機関が。そこに対して、量の水増しがある、こう言っても、これはやっていないというような回答が返ってくるわけです。 このように、市町村で違った判断をされる。これを、不正もしくは不正とおぼしき行為をする業者に対しては毅然とした措置をするという一項があるのにもかかわらず、水増し請求とか、そういうことをした者に対して、許可を取り上げることもしないで、さっき申しましたように、交通違反というような、こんなばかげた話をするわけです。これは税金の無駄遣い。やはり国民の税金を何十年にわたって取られておるわけです。その行為に対してでも、そのような判断をされる。 だから、私は、今後、廃棄物の行政については、国から地方へという行政の移行はありますが、この廃棄物行政については、逆に国がしっかりとした見解を出して、それを県、市町村に渡していく、このような方策をとっていただきたい、かように思うわけです。どうでしょうか。
○井上副大臣 災害廃棄物にとどまらず、通常時の産業廃棄物と一般廃棄物の区分について、また、その解釈について、それぞれ地域地域で個別の問題に応じていろいろな御意見があるということは、私どもも承知をしております。 ですから、御指摘の廃棄物の性状、排出状況、また処理の効率性だけではなくて、市町村での受け入れ困難性、排出事業者など関係者の意見も踏まえて、廃棄物の処理責任の主体の変更を行った上で処理した方が適切だ、こういったものがあれば、必要に応じて個別には見直しを行っていることは委員も御承知だと思っております。 ただ、廃棄物の区分の見直しの基本的な考え方については既に定着をしており、その変更はあえて必要がないというふうに考えております。 前国会のときもそうでありましたけれども、委員からも具体的な御指摘もいただいておりますので、そういった貴重な御意見も賜りながら、必要に応じて個別の見直し、またきっちり解釈を明確化して、そして市町村が混乱しないようにということで引き続き取り組んでまいりたいと思っております。
○泉原委員 行政の回答はいつもそのような回答でございます。一歩踏み込んだ形の中でなされていないというのは非常に残念に思います。 しかし、業界とすればこれは大きな要素を占めますし、また、廃棄物業者について、これは絶対必要であるということを私は申し述べて、きょうは終わりたいと思います。
○伊藤委員長 次に、中島克仁君。
○中島委員 みんなの党の中島克仁です。 前回の国会に引き続きまして環境委員とさせていただきまして、もともと私のふるさとは山梨県八ケ岳南麓の北杜市というところでございますが、大変自然豊かなところでして、私、職業は医師でございますが、環境問題にも以前から非常に関心も持っております。引き続き環境委員をさせていただくことを大変私自身もうれしく思っております。大臣初め委員各位の皆さんには、今後ともぜひよろしくお願いいたします。 本日は二十分と短い時間でございますので、水俣条約、そして私の地元に関係があります富士山の環境対策、もし時間がございましたらCOP19について御質問をさせていただければなというふうに思っております。 先月の十日、水俣病を教訓とした、水銀に関する水俣条約が採択をされました。 水俣病の公式確認から五十七年、半世紀以上、水銀中毒の恐ろしさを訴え続けてこられた患者さん、そして御家族、関係者の方々には本当に頭が下がる思いでございます。 改めて石原大臣に、今回のこの条約が採択されました意義をお尋ねしたいと思います。
○石原国務大臣 ただいま中島委員の御意見の御開陳の中にありましたように、半世紀以上たちまして、そして水俣の地で水銀による被害の撲滅に向けて世界が一丸となって取り組みを始める、大きな一歩であったと思います。 日本の名前のついた条約は、東京、京都、名古屋、水俣の四つ目。世界でもなかなか、冠に地名がつくというのは珍しいことだそうでございます。 次は、多くの国々がこの条約を批准して、できるだけ早期にこの条約を発効させて、世界規模での水銀の適正管理が進むということが重要だと思っております。 では、我々は何をするのか。やはり、国内法の整備はまだまだでございます。さらには、同じような、規模は小さいですけれども、若年の方が水銀被害に遭われている国々がございます。途上国に多く見られます。こういう途上国への支援を、私たちの教訓の中から、悲劇の歴史の中からしっかりと伝え、御支援していくということが肝要ではないか、こんなふうに考えております。
○中島委員 今大臣から御答弁がございました、本当に大きな一歩と同時に、最初の一歩という意味もあるのではないかと思います。 水銀による環境、人体への悪影響は世界規模の深刻な問題だということが今回認知された、そういう意味、そして、それ以外にもある化学物質に対する環境被害、これにそのモデルともなるように、これから本当に最初の第一歩ということが言えるのではないかと言われます。 二〇一六年の条約発効には、途上国での法整備など早期の体制づくりが課題ともなっております。先ほども大臣から御答弁ございました、発展途上国に対する、日本がどういう働きかけができるか、そのことも非常に大事な問題だというふうに思っております。 水俣病の教訓に、同様の被害を繰り返さない。前文にもございますが、世界最大の水銀利用、排出国であります中国初め、排出国に対して、具体的に日本はどのような役割を果たすのか、お尋ねしたいと思います。
○牧原大臣政務官 委員御指摘のとおりでございまして、中国や途上国の皆様に対する支援というのは大変大切だと思っております。こういう国に、やはり署名に加えて批准を働きかけていって、この条約の早期の発効を目指していかなければいけません。 そのために、我が国としては、石原大臣がこの条約の外交会議のときに、MOYAIイニシアティブというものを表明させていただきまして、これに基づいて、水銀の対策技術やあるいは測定に関する技術を生かしていって、こういう技術支援をしていくとともに、人材の育成、こういうところの支援もしていきたい、このように考えているところでございます。 そして、国際会議等の機会を捉えて、この条約締結の働きかけを行っていって、水銀の被害の軽減や水銀の大気への排出の削減など、世界全体での水銀のリスクというものを低減させていきたい、これを日本が主導でやっていきたい、このように考えているところでございます。
○中島委員 そうですね。人材育成その他もろもろ、技術開発も含めて、支援も積極的にやっていただきたいと思います。 政府は先日、途上国の環境対策に一四年度から三年間で二千億円、支援を表明されました。水俣病の教訓といえば、やはり対応のおくれが被害を拡大させたということがございます。中国では、河川流域で水俣病とほぼ類似したような疾患が確認されたというような報告もございます。ぜひ、条約の前文にもございます、繰り返さないために、日本が世界各国、特に途上国においてはリードをとって取り組んでいただきたいと思います。 その一方でということでもないんですが、ことしの四月には最高裁の判決、一つの症状だけで判断できない、そのような最高裁の判決の中で、認定基準の問題。 環境省さんの方では、認定基準自体、裁判の内容も認定基準を否定しているものではないという判決の中で、ただ、石原大臣、四月、半年前の時点で、運用に問題があるという認識の中で、大臣みずからが改善を指示された経緯があると思います。 その指示を出されてから約半年たちますが、認定制度の運用改善、今どのような状況にあるのか、お尋ねしたいと思います。
○塚原政府参考人 お答えします。 四月に最高裁が判決の中で、水俣病の認定においては総合的な検討が重要であるという指摘をされたことを受けまして、そのあり方について具体化に取り組むよう、大臣から指示を受けたところでございます。 その後、検討を続けてまいっておりますが、現在、認定審査の実務の蓄積がございます県と相談をしながら、丁寧な検討をさせていただいているというところでございます。
○中島委員 早期に改善できない理由は、実務の問題ということでよろしいんでしょうか。よろしいんですか。
○塚原政府参考人 はい。 認定基準自体は否定されたわけではございませんので、その認定基準に基づいた実務のところの問題点についての検討ということでございます。
○中島委員 今なお、その認定、判定の問題で苦しまれている方も数多くおられるという報道もございます。そして、時代も、先ほど、半世紀以上ということになっております。胎児性の水俣病の患者さんや、今なおそのことを隠されている方もいる中で、新たな認定基準ですね、救済制度の必要性、そういったことも含めて検討されているのか、お尋ねいたします。
○塚原政府参考人 お答えします。 先ほども触れましたように、四月の最高裁判決は、現状の認定、補償制度そのものを否定する指摘がなされたものではないというふうに認識をしております。 また、水俣病対策は、これまでのさまざまな関係者間の議論を経て、補償、救済の枠組みの合意が積み上げられてきております。このような経緯を踏まえて対応する必要があるのではないかと考えております。 したがいまして、環境省といたしましては、新たな認定基準や救済制度をつくる予定にはございません。
○中島委員 運用改善という意味が何となくぴんとこない方も多いんじゃないかと思うんですね。基準を変えるのか、救済制度を強化していくのか、その辺が実際には運用を変えていくということになるんじゃないかなと。そして、もう半年、ことしの四月です。そして、そのさなかの十月にこの水俣条約が採択されたわけでございます。いつぐらいまでにというめどはございますか。
○塚原政府参考人 お答えします。 ただいま御指摘いただきましたように、非常に関心が高いという問題でございますと同時に、やはり、長い歴史の中でいろいろな難しい問題をはらんだ問題でも一方ではございますので、丁寧かつ慎重な検討をさせていただければというふうに考えています。
○中島委員 大臣からも指示があったということでございます。期限を、未期限というわけにはいかないと思うんですね。できるだけ早期に、既に半年たっているということも考えれば、検討するというよりは、いつまでにしっかりと運用改善をされた、その結果をぜひ示していただきたいと思います。 そのような課題がまだまだたくさん残されている、そういった中で、今なお闘われている方々、関係者の方々もたくさんおられる中で、水俣条約採択の会議、その中で、安倍総理がビデオメッセージを行われました。水銀による被害とその克服を経た我々という御発言があったようです。水銀中毒の症状すらなお確定しておらず苦しんでいる方々がいる中で、この言葉はいかがかなと、私だけではなくて多くの方がそう思われたんではないかなというふうにも思います。 ちょうどそれより一カ月ほど前、東京オリンピックの招致のとき、そのプレゼンでも、福島の健康被害、汚染水の問題はコントロールされている、そういうようなメッセージもプレゼンの中でございました。 そういった観点から、やはり、この環境被害に対する政府、国の認識というものは、今なお苦しんでおられる方がいる中では非常に大きな問題かなというふうに思うんですが、大臣が言ったわけではございませんけれども、このような御発言に対して、大臣御自身はどのように感じられますでしょうか。
○石原国務大臣 中島委員が御指摘されたとおり、長い歴史があり、また、事案の発覚から対処まで、ここもまた十数年という長い時間がある。その結果、多くの方々がいまだに健康被害に苦しまれている。水俣の豊かな自然、海が破壊された。そして、この問題が我が国の環境行政の原点である。この認識は総理は間違いなく持っています。総理はわかっていらっしゃる。 それであるならば、どういうことなのか。水俣病の発生後、間違いなく我が国はこの水銀リスクを大きく減らしてきた、これは事実だと思います。そして、水俣の方々、あそこで、海づくりの日で稚魚を放流する、こういうことがつい先週行われました。水俣の方々が環境先進地域を目指して取り組まれたからこそ、海づくりの日として、あそこで稚魚を放流することに至ったわけですね。この事実二つをとってみても、私は、表現に不適切な部分はないのではないかと思っております。 では、総理がひどいことを言ったか。私、そうじゃないと。私、聞いていて、横にUNEPの事務局長がいて、すばらしいメッセージだ、本当にありがとうと局長はおっしゃられた。水銀による病に倒れた人々に哀悼の意をささげ、闘病を続ける方々に心からのお見舞いを申し上げる、その気持ちは伝わったと思いましたね、百四十カ国の人に。水俣病の問題を過去の問題と思っていないからこそ、真心のこもった言葉になった、そして、そこにいた百四十カ国の方々は、皆さんそういうふうに思った、私はそこにいて、そういうふうに思いました。
○中島委員 石原大臣、ありがとうございます。 私はその場にいたわけではないので、新聞報道等でそのような情報を得た。実際の現場の様子、私も決して、安倍総理がそのような趣旨で言ったということは感じておらないんですが、どうしても新聞報道ではああいう内容になってしまう。 きょうの石原大臣のその感覚、そのことを水俣の方にもぜひ御理解をいただければなというふうにも思いますし、一方では、今の福島の汚染水問題、ここがスタート、純粋に環境被害とはちょっと違うかもしれませんが、私もこの委員会で何度も指摘をさせていただいております子供たちの甲状腺がんの今後の動向、そういったことも含めて、政府が、誤解を招かないような配慮を十分しながら、特にこの環境被害、原発事故の問題もそうですが、配慮していただきたいな、そのように思っております。 ちょっと時間も予定より延びてしまいました。 先ほども言いました、私の地元は富士山。その環境対策について、十分間もできないかもしれませんが、御質問させていただきます。 御存じのとおり、富士山は、ことしの六月に世界文化遺産登録をされまして、七月からは例年以上に登山客がふえている。例年、富士山は七月に開山をして、九月初めに閉山をするということになっておるわけです。 私も確認したわけではないんですが、登山道は四ルートあるんですが、そのルートの入り口のところに赤外線観測モニターのようなものがついているということがあるようなんです。恐らく、それは登山者の人数を確認するものということなんです。実際には余り公表もされていないようですが、その明確な目的と、いつからどのような感じでやられているのか、ちょっと教えていただきたいと思います。
○北川副大臣 ただいま中島委員の方からお話がありました富士山についてであります。何よりも、多くのというか全国民の皆さんに愛されていると思うんですが、その富士山が文化遺産として世界遺産に登録をされたことは、本当に喜ばしいことだと思っております。 そういう中で、今委員御指摘の、富士山の各登山道は四登山道あります。吉田ルート、須走、御殿場、富士宮、このルートの八合目付近に赤外線カウンターを設置しておりまして、富士山山頂へのルート別、時間別等の登山者数を把握しているところでありまして、委員御指摘の精度についてもいろいろな意見があります。 また、今御指摘のその数でありますが、ことしの七月時点でこの四ルートで十三万六千三百二十八人、八月が十七万四千三百九十三人、また、九月になりまして三万四千六百七十七人、これだけの登山者数をカウントしておるのでありますが、残念ながら、機械の中で、若干、このカウンターの性質上、濃霧になりますと確たる数字というのがはかれないところもありますので、推計をして、おおむねのところ、これだけの人数はほぼ間違いないということであります。 こういう人数を把握したデータは、公衆トイレの整備や登山道の管理の方針等を検討する際の基礎データとして活用をしております。
○中島委員 北川副大臣、ことしの夏、富士山に登られたというふうに聞いております。 先ほども言いました開山と閉山。一応、閉山になりますと、入り口のところに、登山はできませんというような看板が立つんですが、実際には、先ほどもありましたように、九月の時点で三万人登山されている。毎年、富士山の冬山での事故も多くございます。 そういう意味も含めまして、きのう環境省さんから聞いたのは、十年ほど前からこの赤外線で観測をしていると。先ほど言ったように、濃霧とかでも反応してしまう、正確かどうかというのはということなんですが、せっかく十年も前からそのような観測をしているのであれば、これは、地元の自治体も含めて、しっかりと公表していただいて、精度が余りよくないのであれば、せっかくやっていることなので、より精度を高める予算も出ていると思います。そして、富士山の文化遺産、それと同時に富士山の環境保全、そういったものにぜひ地元の自治体とともに取り組んでいただきたいな、そのように思います。
○北川副大臣 確かに、平成十七年度から実施をしておりまして、委員はおっしゃっていただきましたが、私が富士山に登山をしたのが平成六年であります。もう二十年近く前になるんですが、そのときに言われたのは、お盆までに絶対登らないかぬ、盆を過ぎると富士山というのは激変をする状況があるので、登るのなら七月、八月、お盆までということでありまして、その中で、九月になっても、今現在、三万人以上の方が登山をされているという状況であります。 こういう点も踏まえながら、登山をされる方々への普及啓発、こういうものにこのデータを活用しながら、なおかつ、先ほど、濃霧の中でのカウントというのがありましたが、相対的にはそれほど大きな差異はありませんので、その点も生かして、これから富士山の環境保全や冬山の安全管理にもこのデータが寄与できるように我々も考えていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○中島委員 ありがとうございます。 富士山が文化遺産登録をされたことは、地元自治体も含めて大変喜んでおります。ただ、一方で、環境対策、地元の首長さんは、世界遺産になってうれしいんだけれども、胃が痛くて太田胃散が放せないと。余りおもしろくないかもしれませんが、そのようなことも言っておられました。ぜひ、環境省さんと地元自治体、一つになって、これから環境対策に取り組んでいただければと思います。 時間ですので、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ————◇—————
○伊藤委員長 次に、内閣提出、独立行政法人原子力安全基盤機構の解散に関する法律案を議題といたします。 趣旨の説明を聴取いたします。石原環境大臣。 ————————————— 独立行政法人原子力安全基盤機構の解散に関する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○石原国務大臣 ただいま議題となりました独立行政法人原子力安全基盤機構の解散に関する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 東京電力株式会社福島原子力発電所の事故の教訓を踏まえ、原子力利用における安全の確保を図るために必要な事務を一元的につかさどるとともに、専門的知見に基づき、中立公正な立場で独立して職権を行使する原子力規制委員会が、昨年九月に設置されたところでございます。 原子力規制委員会設置法附則第六条第四項においては、原子力安全基盤機構が行う業務を原子力規制委員会に行わせるため、可能な限り速やかに原子力安全基盤機構を廃止するものとしています。また、原子力安全基盤機構の職員が原子力規制庁の相当の職員となることを含め、このために必要となる法制上の措置を速やかに講ずるものとするとされています。 本法律案は、この規定に基づき、原子力安全基盤機構を解散し、その事務を国が引き継ぐこととする等のために必要となる法制上の措置を講ずるものです。 次に、この法律案の主な内容を御説明申し上げます。 第一に、原子力安全基盤機構は、この法律の施行のときに解散し、その資産及び債務は国が承継すること等としています。 第二に、独立行政法人原子力安全基盤機構法は廃止するものとしています。 第三に、原子力安全基盤機構の職員については、その専門的な知識経験を踏まえて、原子力規制委員会の職員として採用するために必要な手続を設けています。 第四に、原子力安全基盤機構の職員の円滑な引き継ぎを図るため、その処遇に関する所要の規定を設けています。 第五に、原子力安全基盤機構の解散に伴い、その業務を原子力規制委員会に移管するため、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の改正など、関係法律の規定について所要の規定の整備を行うこととしています。 以上が、この法律案の提案の理由及びその内容の概要です。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようにお願いを申し上げます。
○伊藤委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 —————————————
○伊藤委員長 この際、お諮りいたします。 本案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房原子力規制組織等改革推進室長鎌形浩史君、文部科学省大臣官房審議官磯谷桂介君、環境省自然環境局長星野一昭君、原子力規制庁次長森本英香君、原子力規制庁審議官山本哲也君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○伊藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○伊藤委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。吉野正芳君。
○吉野委員 環境省の使命は、人類を初めとする我々生き物、この命がきちんと生きられるように、そういう環境をつくっていく、これが使命だと私は思っております。そのために、環境省の皆様方、御尽力をお願いしたいと思います。 今、私のふるさとは被災地です。特に津波被害で多くの方々が犠牲になり、そして今いろいろな復興事業をしております。その中で海岸堤防、今つち音が聞こえているんです。私も河口に住んでいます。英語で言うとリバーサイドマイハウスです。格好いいです。日本語で言うと土手の下ですけれども。 私の家の向こう側の堤防、今、TP七・二メーターですから、かなり高い堤防がつくられました。この間、工事現場を見てきました。鉄矢板、鋼板矢板、鋼矢板というんですか、鉄矢板を十二メーター打って、そしてベース、基礎をつくって、そこから堤防をつくっていくんだ、このベースをつくらないと幾らつくっても崩れてしまう、だからベースをつくるんだということで工事をしていました。 鉄矢板を十二メーター打ってから、これが海岸堤防、特に東北の海岸、川を除いて全部もしこれをやれば豊かな海が死んでしまうのではないのか、山の植物プランクトン、そして山から来る、森林から来るミネラル分、特に鉄分が大事なんですけれども、この豊かな海が、河川と地下水で海に来る、この地下水の部分が鋼矢板によってとめられてしまうおそれがあるんじゃないのかな、これはちょっと待っていろよ、我々は子孫に対して大変な間違いをしているかもしれない、そういう思いをしたわけであります。 この点、環境省として理解をしているのかどうか、まずそこからお尋ねしたいと思います。
○北川副大臣 ただいま吉野委員の方から復興に関しての防潮堤の御質問であったと思いますが、その前に、委員長は党のJNESの統合に関するプロジェクトチームで御尽力を賜りまして、まずその点を御礼申し上げます。 ただいま御指摘がありました防潮堤のお話の中から、その遮断壁が、地下水の遮断に関する海の生態系への影響いかんというお話がありましたが、環境省といたしましては、今、海に流れ込む地下水の重要性は認識をしております。ただ、最近ようやく科学的に明らかになりつつある状況でありまして、それが遮断されることによる海の生態系への影響については、現時点では環境省でも十分な情報を持っていないところであります。 今後、このような意見も踏まえながら知見を集積して臨んでいきたい、こういう考えであります。 よろしくお願いいたします。
○吉野委員 ありがとうございます。 やはり、科学的な知見、これを持つことが一番大事だと思います。ですから、北川副大臣をチーフとして、環境省に、地下水が行かなくなった場合の、いつかは行くと思うんですね、必ず十二メーターの底を通って行くと思うんですけれども、科学的知見をきちんと環境省として蓄積して、それをいわゆる工事担当者である国交省の方にもきちんと知らしめるという一つの検討チームをつくっていただきたいんですけれども、いかがでしょうか。
○北川副大臣 チームをつくる等のことにつきましては、今後の検討課題だとは思うんです。 ただ、防潮堤の関連であります。 我々環境省では、防潮堤ではなくて、今回の東日本大震災直後の平成二十三年度より、河口湖にあります生物多様性センター、そちらで、津波や地震において破壊された三陸海岸、この地域における、東北地方から関東地方までの広い沿岸地域の自然環境に与えた影響の調査に着手をしております。藻場や干潟、海岸植生の変化状況などを継続的に今把握しているところでありまして、その調査研究を今後とも進めていきたいと思います。 そして、今後、御指摘を踏まえまして、防潮堤の設置による海洋生態系への影響という観点も加味してこの調査を続けるとともに、既存の研究成果など関係する情報を幅広く収集するよう担当に指示をして、チームをつくったつもりでしっかり対応していきたいと思います。 よろしくお願いいたします。
○吉野委員 ありがとうございます。 科学的知見をぜひ早急に得て対応策をとっていただきたいと思います。 それでは、JNES統合法案に移りたいと思います。 本当に、この法案をまとめてくださった関係者の皆様方に感謝を申し上げます。本当に寝ないで、徹夜も多分したと思います。これだけの短い時間でここまで統合法案をまとめていただきました。ありがとうございます。 まず、ちょっと大臣に、ごめんなさい、これは通告していません。東電代行という言葉は、大臣、聞いたことはございますか。ありませんか。 これは、規制当局ができたときに、規制当局の仕事を東電が代行しておりました、出発点は。これは双葉町のもとの町長、もう今亡くなったんですけれども、その方からのお話なんですけれども、このように規制当局に能力がなかったから、チェックも東京電力がやっていたということでございますので、それについて、規制当局の能力を高めていくということで、石原大臣、どういうお考えを持っているか、お聞かせ願いたいと思います。
○石原国務大臣 やはり、事故の教訓を踏まえて、規制側と推進側が一つの役所のもとにあった、こういうことでは絶対にならない。そして、第三者、中立的な三条委員会を設けることによって、客観的に、ましてや東電代行などという言葉が今後二度と出てこないようにするために、規制庁を国会で議員立法でおつくりいただいた。そして、原安機構を廃止し、その能力を規制庁に付加する、その最大の意味は、規制庁としての力をパワーアップする、これに尽きるんだと思っております。
○吉野委員 ありがとうございます。 そのとおりです。規制当局の力をつけていく、能力をつけていく、これが今回の法案の一番の目的でございます。 さて、規制委員長にお尋ねします。 私たちの自民党では、原子力規制に関するPTで、塩崎座長を中心に、多くの有識者の方々から意見を聞いております。 その中で、東大の諸葛先生の安全に対する考え方、なるほどなと私は思ったんです。昔の、事故前の安全というのは、山登りで頂上まで行ったらもうリスクはなくなったんだからそこで安全なんだという、頂上まで行くということ、これが事故前の安全神話であった、でも、これからは違うんだ、規制委員会は、リスクをいかに低減していくか、そういう対応策をとって、ある一定水準のところからは安全だ、リスクはゼロには絶対ならないんだ、こういう考え方を諸葛先生はおっしゃったんですけれども、委員長としての安全についての考え方をお聞きしたいと思います。
○田中政府特別補佐人 今御指摘のように、私どもとしては、今度の新しい規制基準の作成に当たりましては、原子力の安全については、リスクは決してゼロにはならないという認識のもとで、その残されたリスクをいかに小さくするかということを目指してきました。 そのために、ちょっと専門的になりますけれども、確率論的リスク評価手法というような方法も取り入れまして、これも義務づけまして、残されたリスクがどこに隠れているか、そういったものを探り出すということを新しい基準では求めています。 と同時に、国際的には常識なんですけれども、我が国ではなかなかそういった考え方が取り入れられませんでしたけれども、今回は、規制基準の中で、最大最悪の事故の場合でも、セシウム137にして百テラベクレル、これは福島の事故の大体百分の一ぐらいになりますが、そういった事故は百万年に一回程度以下にするという安全目標を定めて、これも規制の中に取り込んでおります。この目標は、今のところ、世界で最も厳しい基準になっております。 こういったことを踏まえまして、今後とも新しい知見を得た上で、それをバックフィットしていくということも大変大事なことだというふうに思っております。
○吉野委員 この間、イギリス大使館からもヒアリングをしました。イギリスの原子力安全規制庁、ONRでは、職員四百五十名のうちの約六〇%が、メーカーとか事業所とか、現場で働いた人で、それも十年以上の経験を積んだ人を採用している、そういう人たちで構成しているということで、現場を知り尽くした人をきちんと規制当局に入れているということなんです。 日本も同じだと思うんです。理論的にわかっていても、やはり現場を知り尽くした人をどうすれば規制委員会として規制庁の職員に採用できるか、この辺のところは委員長としてどういうふうな考えを持っておるでしょうか。
○田中政府特別補佐人 御指摘のように、現場をよく知った実務経験者の採用についても、私ども、発足以来、精力的に取り組んでまいりました。規制と推進の分離独立ということがございますので、メーカーとか電力会社からも、片道切符で私どもの方に御協力いただける方については積極的に採用するということで、これまでにも、電力メーカーから八名ほど来ていただいております。 引き続きこういった努力をしていきたいと思いますし、今回御審議していただいています原子力安全基盤機構にも実務経験者がたくさんおりますので、そういった方も協力を得て、きちっと現場力のある規制を推進していきたい、そういうふうに思っています。
○吉野委員 本当に、現場力のある規制の仕事をしてほしいと思います。 民間事故調の北沢先生と国会事故調の黒川先生のお話も伺いました。二人とも、同じことを言っていました。特に若手の人材育成では、やはり国際性を持たせろということです。北沢先生なんかは、若手は二、三年役立たず、海外に行って修行してこいということです。黒川先生も、三年くらいは海外に行って修行してこい、そういうことをして若手の育成。 特に、もう一つは、外国から交流という形で外国の専門家を日本の規制当局に入れて、そこでまた仕事もしてもらう、こういうことも二人の先生はおっしゃったんですけれども、この点については、委員長、どういうお考えを持っているでしょうか。
○田中政府特別補佐人 お答え申し上げます。 黒川先生にも、お忙しい中、私のオフィスの方に二度ほどおいでいただきました。先日、北沢先生にもおいでいただきまして、御指摘のような御意見をたくさんいただきました。大変重要な御指摘だというふうに私自身は認識しております。 特に、原子力という分野は、総合的な技術でありますと同時に、先ほど申し上げましたように、それをきちっとこなせる実務能力、こういったものを身につけていないと、なかなかきちっとしたいい規制ができないということであります。 若い人をできるだけ積極的に出そうということで、もちろん、IAEAとかOECD・NEAとか、そういったいわゆる公的な機関に出すと同時に、NRCとかONRとか、そういった海外の規制機関でも実務経験を積むようなことで、今努力している最中でございます。 現状は、今、規制庁の職員は寝る暇もないほど大変忙しい状況にありますけれども、そういった困難を乗り越えて、とにかく計画的に若手の育成に取り組んでいきたい、そういうふうに考えております。
○吉野委員 やはり若手の育成をきちんと、特に海外経験、国際性、世界に通用する規制マンに育てていただきたいと思います。 設置法の附則六条一項の五号に、私の意図するところは独自財源なんですけれども、こういうふうに書かれています。「人材の確保及び育成に係る方策その他の原子力規制委員会の人的又は物的な体制の拡充を図るための財源を確保し、及び勘定区分を導入すること。」というのが附則に書かれております。 立法者の意思、目的としては、財源的にも独立してほしいということで、独自財源。いわゆる検査料をきちんと取って、予算で財源を賄うのではなくて、みずからの働きで検査料を取って、独自財源をつくるべきだという思いを込めてこの条文をつくったわけなんです。 また、イギリスのONRなんかは、九八%くらいは検査料で取っているということですので、まだそこまでは規制委員会としていっていないと思いますけれども、これから、この附則に書かれている独自財源の確保、そしてそれはお金の面でも独立性をきちんと守っていくんだ、そこのところはどう委員長として取り組んでいくのか、お聞かせ願いたいと思います。
○田中政府特別補佐人 財源の問題は、相当慎重に考えていかなきゃいけないことだとは思っております。 法の趣旨ということを踏まえて、今後、少し腰を落ちつけて検討させていただきたいと思いますが、若干の自由になるお金があるということは、いろいろな意味で規制行政を効率的にまた効果的に、人材育成というような面も含めまして、効果的にやる上ではありがたいことではありますけれども、ONRとかアメリカのNRCも検査料等をかなり持っておりますけれども、必ずしもそれが、我が国においてそのまま当てはめた場合に、規制行政が本当に成り立つかどうかというところもございますので、今後また慎重に検討させていただきたいと思います。
○吉野委員 お金の面でも独立していくというその方向性、そこは法に書いてありますので、本当に議論をして、いつの日かは独自財源確保のできるような方向で検討してほしいと思います。 時間が来ました。以上で終わります。ありがとうございました。
○伊藤委員長 次に、斉藤鉄夫君。
○斉藤(鉄)委員 公明党の斉藤鉄夫でございます。 早速質問に入らせていただきます。 原子力規制委員会設置法附則においては、原子力安全基盤機構、原安機構と言わせていただきますが、この統合については「可能な限り速やかに」、このように規定されております。この統合をいつまでに行うのか、これをまず環境省に聞きたいと思います。
○浮島大臣政務官 今御質問ございました「速やかに」、いつまでにということでございますけれども、環境省といたしましては、来年の三月の統合を目指して、実現すべく尽力してまいりたいと思っているところでございます。 原子力規制委員会が国民の皆様の期待に応えてその任務を十分に果たすためには、さらなる専門性の強化が必要不可欠でございまして、今回の統合はそのために重要なステップだと思っております。早急に実現されるべきだということで考えております。 本法案について今国会で御了解がいただけましたならば、直ちに精力的に準備作業を進めさせていただきまして、来年三月には統合を実現できるように尽力してまいりたいと思っておりますので、どうか御指導のほどよろしくお願い申し上げます。
○斉藤(鉄)委員 年度内の実現ということで、政府、環境省から答弁があったということを確認したいと思います。 次に、田中委員長にお伺いします。 現在の規制委員会の定員は五百四十五人、この原安機構が大体五百人ということで、ほぼ同じ規模の組織が統合する。片や研究機関、片や行政機構、この二つの出自も文化も違う組織が一体となる。一体となって、それぞれに役割をきちんと果たして、最終的な責任を果たしていく。この組織統合といいましょうか融合といいましょうか、これは非常に大変なお仕事だと思います。 私も昔、民間企業の研究所におりまして、会社というのは利益を上げることが目的ですが、そこの中にある研究機関というのは、利益のための研究というのを前面に出すと、研究機関としての用をなしません。ある意味では、利益を無視しても、いわゆる学術組織として世界に認められる学術組織にならなければ本来の意味で会社の役に立たないというような、二つの文化の独自性を認めながら、しかし、トータルとして組織全体の目的を果たしていく。 非常に運営は難しいと思いますが、委員長の組織運営の基本哲学をお伺いします。
○田中政府特別補佐人 今御指摘のことでございますが、原子力規制委員会というのはほかの行政組織以上に非常に専門性が必要とされますので、そういった意味で、今回、原子力安全基盤機構が一緒になるということは、基本的には歓迎すべきことだと思っています。 ただし、御指摘のように、行政といわゆる専門家というものをどういうふうに融合していくかということですが、これは一朝一夕にはなかなかいかない面もあるかもしれませんけれども、十分にお互いの仕事をよく学び合って、尊敬し合って、それで一足す一が二以上の力になるように持っていきたいと思っています。 私自身も、もともとは研究者なんですが、今は行政の部門におりまして、こういったことも踏まえまして、ぜひ、そういったことで、必ずこの統合をいい方向に持っていくように、最大限の努力をさせていただきたいと思います。
○斉藤(鉄)委員 今回の統合のポイントは、やはり、国会事故調の、規制のとりこ、これをどう乗り越えるかというところだと思います。そういう意味では、一足す一が二以上になるように、しっかり頑張っていただきたいと思います。 次に、組織体制の強化でございますが、一足す一が二以上の能力を発揮するためには、少なくとも外形的な組織も一足す一は二ぐらいになっておかないといけない。しかし、一足す一を、例えば一・五ぐらいで二ぐらいの力を出させようというような考え方もございます。 そういう意味では、アメリカのNRCは、百基に対して四千人、日本の場合は、五十基に対して今回は千人ということでございまして、アメリカに比べると八分の一ぐらいになるわけですかね、四千人で百基、千人で五十基ということですから、四倍ですか、今、あれですけれども、かなりの能力を発揮しなきゃいけない、組織体制は十分でなきゃいけない、このように思います。 定数問題がありますが、きちっとその体制をとるんだと、公明党も全力で応援したいと思いますけれども、その点についての御決意、これは環境省になるんですかね、組織体制ですから。大臣ということでしょうか。
○石原国務大臣 今、斉藤委員が御指摘になりましたとおり、NRCは四千人、我が方は合わせても千人、原発の数は半分でありますから、そうだとしても、まだまだ体制としては、NRCには劣る体制だと思います。 こうした中、原子力の安全を十分に確保して国民の信頼を得ていくためには、この増員ということに、委員長は、一足す一が二以上だというお言葉がありましたように、増員にとどまらず、原子力防災体制の充実や審査体制の強化など、委員会の体制自体を強化していくことが肝要だと考えております。 国民の期待に応えられるように、機能的かつ効率的な組織体制をつくっていただけるように、しっかりとサポートしてまいりたいと考えております。
○斉藤(鉄)委員 その点は非常に重要だと思っておりますので、我々も、その点、立法者として監視をしていきたい、このように思っております。 次に、原子力安全研究の推進ということで、JNES、原安機構は、これまで原子力安全についての研究機関でございました。その研究機関が原子力規制委員会の中に入る。しかし、その研究機能、技術能力というのはこれからもいよいよ高めていって、事業者以上のノウハウと知識を持って指導していかなくてはいけない、こういうことだろうと思います。 そのときに問題になりますのが、いわゆる外部の研究機関、半分国立研究機関と言ってもいいかと思いますが、独立行政法人ですが、いわゆる原研、昔は原子力研究所といいまして、今は原子力研究開発機構というんでしょうか、動燃と一緒になってそういう組織がございますが、そこで行われている原子力安全研究ということの協力の問題が非常に大きな問題となってまいります。 一方で、この原子力研究開発機構につきましては、いろいろな、管理の面、安全に対しての意識の面で大きな問題点があるという指摘がされて、今その組織の見直しが行われているところでございます。 この原安機構を委員会の中に取り込みますけれども、しかし、大きな原子力安全研究機関である原子力研究開発機構、ここの研究開発の成果も常に取り入れていかなきゃいけない。人事交流も必要になってくるかと思います。この観点について、どのようにお考えでしょうか。
○田中政府特別補佐人 御指摘のとおり、安全研究を通じて科学的な知見を蓄積して、規制基準を継続的に改善していくということは極めて大事なことでありまして、その点で、JAEAと言わせていただきますが、そこの安全研究というのは、極めて大きな役割を果たしていただきたいと私どもは思っております。 JAEAについては、私どもも安全研究部門については共管になっておりまして、我々が必要とする安全研究については、私どもから一定の研究予算を支出して、協力していただくということにしておりますし、人事交流についても、JAEAの職員を相当数、今も受け入れて、協力をいただいております。 やや個人的な思いもありますけれども、やはり、JAEAは我が国で唯一の原子力の総合的な研究開発機関でございますので、ぜひ、私どもを含めまして、人材と技術がサステーナブルにきちっといくような役割を十分に果たしていただくよう、ここで改めてまた先生の御指導等もお願い申し上げたいと思います。よろしくお願いします。
○斉藤(鉄)委員 原子力研究開発機構を所管している文部科学省の方に来ていただいていますので、質問したいと思います。 二つ質問させていただきますが、一つは、原子力規制委員会との連携強化。原子力研究開発機構、どのような体制、また、人事交流をどのようにしていくのかということについてのお考えが一つ。 それから、片一方で、規制委員会をサポートする、手伝いをする。しながらも、原子力研究開発機構そのものも、「もんじゅ」あり、その他の研究開発の原子炉もありということで、推進側という立場でもあります。規制委員会を助けながら、片一方で自分たちも推進する立場という、この二つの立場をうまく、うまくといいましょうか、立て分ける必要があろうかと思いますが、そこについての基本的なお考えを聞かせていただければと思います。
○磯谷政府参考人 お答え申し上げます。 お二つ御指摘いただきました。 まず、原子力規制委員会との連携強化の問題でございます。 現在、文部科学省におきましては、日本原子力研究開発機構、JAEAの改革を進めているところでございますが、原子力機構が重点的に実施していく取り組みの一つとして、原子力の安全性の向上に向けた研究を挙げているところでございます。 特に、福島第一原子力発電所事故を踏まえまして、シビアアクシデント研究等を中心に、例えば、材料試験研究炉等を活用しました安全研究の充実を図る、あるいは、複数の部署に分散していた規制支援に関する取り組みを一つの部署に統合することによって業務の重点化を図るなどによりまして、安全研究を充実強化することといたしております。 今後、JAEAにおける原子力安全研究を進めるに当たりましては、先ほど御指摘もありました、九月二十五日に原子力規制委員会においてまとめられました「原子力規制委員会における安全研究について」を踏まえつつ、原子力規制委員会の業務に必要な技術基盤の構築等、必要な支援をしっかりと行ってまいりたいと考えております。 もう一つの御質問でございます規制支援の問題、それから利用推進の問題でございます。 いわゆる規制支援に資する原子力安全研究に関する活動と原子力の利用に関する活動につきましては、利益相反の観点からも、中立性、透明性を確保することが必要だというふうに考えてございます。 このため、原子力機構におきましては、規制支援に係る研究計画や、あるいは研究管理、成果の取り扱いにつきまして他部門から独立すること、あるいは、中立性、透明性を確認するための外部有識者から成る審議会を設置して、規制支援に係る活動をチェックするなどの体制整備を講ずることといたしております。 これらによりまして、中立性、透明性を担保いたしまして、国民からの信頼を得られる体制とした上で、原子力安全研究に着実に取り組んでまいりたいと考えております。 よろしくお願いします。
○斉藤(鉄)委員 今回の法案は、原子力規制委員会の専門性強化のためにぜひ必要だ、早期の成立を図らなければならない、この点を申し述べさせていただきまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○伊藤委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時二十五分散会