予算委員会 第11号
- 発言数
- 363 件
- 登壇者
- 38 名
- 会派数
- 11
- 開催日
- 2013/04/24
会議録
○委員長(石井一君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 公聴会の開会承認要求に関する件についてお諮りいたします。 平成二十五年度総予算三案審査のため、来る五月二日午前九時に公聴会を開会いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井一君) 御異議ないと認めます。 つきましては、公述人の数及び選定等は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(石井一君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 平成二十五年度総予算三案審査のため、本日の委員会に東京電力株式会社代表執行役社長廣瀬直己君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(石井一君) 平成二十五年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。 本日は、一般質疑を百二十分行うこととし、各会派への割当て時間は、民主党・新緑風会四十分、自由民主党・無所属の会十六分、公明党十四分、みんなの党十分、生活の党十分、日本共産党六分、みどりの風六分、社会民主党・護憲連合六分、日本維新の会六分、新党改革六分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。 ─────────────
○委員長(石井一君) 平成二十五年度一般会計予算、平成二十五年度特別会計予算、平成二十五年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。 これより一般質疑に入ります。武見敬三君。
○武見敬三君 日本という国も実際に厄介な時代状況に直面するようになりました。 まずは、外務大臣にお聞きしたいと思います。 この国、諸般の事情を見ていると、やはりあたかも十九世紀、富国強兵、軍事力強化というようなことに邁進するような国がまだあって、そして引き続き二十世紀型のパワーポリティクスでその軍事力を強化して、そしてその影響力の拡大を図ろうとするような、そういう国がいたり、あるいは、ミサイルを発射して、そして近隣諸国に脅威を与えてその代償を得ようとするような国があったり、誠にもって古くさいタイプの国際政治にもきちんと対処しなければ、我が国というものの国民の生命とそして主権国家としての領土が守れない。そのためには、今後、我が国が、集団的自衛権の解釈、これを改めて変更したり、あるいは、今後一定程度はその軍事力を強化するということもやむを得ない状況になってくるということを私はおおよそ予測はしております。 しかし、他方で、この二十一世紀という国際社会は、人、物、金、情報というものが国境を越えて行き交っている。そして、相互依存関係がどんどんどんどん膨れ上がって、それによって国境を越えた共通の問題というものが噴出する世紀になってきた。これはもう保健医療であれば鳥インフルエンザ、こんなものはまさに国境を越えてどんどん飛んできちゃうわけで、これは国同士が協力して解決しなきゃ解決できない。エネルギー資源もそうでしょう。そして、環境といったような問題、これもみんなそういう国際社会共通の課題です。 こういった国際社会共通の課題というものをきちんと解決をして、まず自国内で、そして自国内できちんと解決をした上でそれを国際社会の共通課題としてほかの国とともに国際社会の中にそれを解決するルールを作って、そして一緒になって解決するイニシアチブを取れる国が、二十一世紀になりますと新しいその分野における影響力のある国として台頭するという時代に入りました。これは二十一世紀型の新しいパワーポリティクスです、実は。 そして、日本は、そういう国際社会共通課題についてほかの国に比べて比較優位な分野がたくさんあります。しかし、それは今まで国内の問題としてしか扱われてこなかったけど、そういった問題を解決する能力を国際的に解決するために新たに外交的に活用できるようにしますと、日本は確実にこの二十一世紀型のパワーポリティクスの中で幾つもの分野で影響力のある国となれて、その結果として自国の影響力を確実に拡大することができます。 こうした形で、二十世紀型の古くさい地政学的な対応もきちんとやりながらこういう二十一世紀型のパワーポリティクスにもしっかりと対応していく、そしてその組合せの中で日本という国の懐の深いそうした外交を組み立てていくことが、日本という国がこれから生き延び、かつまた繁栄していくための基本だろうと思います。 しかも、このような国際社会共通課題を解決するということの基本理念として、我が国は小渕内閣以来、人間の安全保障という考え方を一つの考え方としてとらえて、そしてそれを踏まえた形で、ある意味での未来志向の現実的な平和主義として我が国のそうした考え方を具体的に展開していく。二十一世紀型のパワーポリティクスではありますけれども、しかしそれは同時に、我が国にとってみれば未来志向の平和主義に基づいた、そして普遍的なきちんとした価値に基づいたそうした外交として国際社会の中でも評価され、そして我が国の影響力は確実に広がっていく。他方で、二十世紀型のパワーポリティクスで影響力を拡張しようという国に対する評価は、二十一世紀は確実に落ち、そして我が国と対比された場合に明らかに我が国は優位な体制を国際政治上確保することができます。 私はこういうふうな考え方を持っておるのでありますが、外務大臣の所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、現在のアジア太平洋地域を含め、この国際社会の安全保障等の戦略環境は大変厳しいものを感じております。その中にありまして、まずもって力ではなくして法の支配に基づいて国際ルールを考え、平和と安定を考えていかなければいけないと強く感じるところではありますが、その中にありまして、今委員が御指摘になられましたように、伝統的な国力の源泉としては、経済力、防衛力、あるいは領土とかあるいは人口、資源、こういったものが伝統的には国力の源泉とされてきたわけですが、今、グローバル化が進み、国際社会の相互依存が深化しています。そういった中にありましては、国際社会の共通課題を解決する能力というものが国力の重要な要素になってきていると認識をしております。 こうした認識の下に考えますときに、委員も長年にわたって御努力されてこられました人間の安全保障の理念、こうした新しい国力の要素という考え方においては大変重要な課題と位置付けていくべきだと私も感じております。是非、こうした国力の源泉と言われる要素につきましても、時代の変化の中で認識が変化している、こうした認識に基づいて日本においても様々な課題を考え、そして日本の国がこうした激動する国際社会の中でしっかりとした存在感を示していく、こうした結果につなげていきたいものだと考えております。
○武見敬三君 ありがとうございました。おおよそ共通の認識が持てたというふうに思います。 その上で、国際社会の共通の課題としての保健医療、この問題についてお聞きしたいと思います。こうした問題は、まさに先ほど申し上げましたように、一つ一つの国では解決できない問題だとして、まさに国際社会一体化された問題という理解でグローバルヘルスというふうに呼ばれるようになってきました。昔は国際保健と呼んでいたんですけれども、これがだんだんグローバルヘルスというふうに呼ばれるようになってきたわけです。 この分野というのは、もう元々はポリオだとかマラリアだとか、あるいはHIV、エイズだとか、それぞれ疾患別に取り組んでいたのが主流だったんですけれども、こうした中で、例えばワクチンなんか先進国でたくさん買って安く途上国で使えるようにする、そして大量にそれを途上国の港までは持っていくと。しかし、常温で保存する設備も途上国にはない、それから予防接種を接種する専門家もきちんとそろっていない、結局使われないままに倉庫の中で朽ち果てちゃうということが現実にたくさん起きたりしました。 そこで、改めてこれは保健のシステムを強化して、それによってそうした疾患別の取組を補い、総合的な新しい組立てでこうした途上国の人たちの健康改善に貢献しようということで、保健システム強化という考え方が確実に広がってきました。そうなってきますと、この保健システム強化という考え方の一つの象徴的な考え方になったのがユニバーサル・ヘルス・カバレージというやつでございまして、これは二〇〇五年のWHOの総会で定義が決議されています。その定義というのは何かというと、全ての人々が自分の可能な負担、コストで、そして適切な医療に、これは予防も含む、サービスも含むんですけれども、アクセスすることができるという定義になっています。 こういう定義がされて、そして保健システム強化というものに着目されるようになってきますと、今度、日本という国を見てみますと、何と五十年前、一九六一年に既に国民皆保険制度を達成していて、そして、まさにおととしは我が国にとってその五十周年を記念した、そういう年だったと。しかも、我が国の健康寿命というのは、何と今男女共に、この二〇〇四年のWHOの数値でいきますと、男七十二・三歳、女七十七・七歳、世界一だと。日本はすばらしい制度、仕組みをつくって、こんな健康寿命を世界一達成して、どうしてそれ可能にしたんだろうかという関心が高まって、日本のこうした国民皆保険制度、医療制度に対する関心が最近確実に高まっているんです。そういう中で、実際にイギリスの権威ある医学雑誌でランセットという医学雑誌も日本特集なんというのを発刊したりするようになってきているわけであります。 そこで、官房長官、官房長官の指揮の下に健康・医療戦略室設置されて、改めてこうした分野により積極的に成長戦略の一環として取り組むということを考えておられるようです。 これを実行しようとするときに、こうしたグローバルヘルスの広い視点と組み合わせてお考えになっているかどうか、この点についての官房長官の御所見を伺いたいと思いますが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 委員におきましては、日本国際交流センターのグローバル・ヘルスの人間の安全保障プログラム運営に、委員会において委員長として深くかかわっておられて、また実績も上げておられますことに冒頭敬意を表したいというふうに思います。 今もいろいろ御指摘ありましたけれども、グローバルヘルスは単なる保健医療問題にとどまらず、外交上も重要な分野であり、国際社会が連携をしてその向上に取り組むべきものであるというふうに考えています。 五十年以上の国民皆保険の実績を有し、優れた健康長寿社会を達成している、その日本についての今評価のお話がありました。こうした観点から、開発途上国も含めて保健システムを重点的に強化していくということは極めて大事だというふうに思っております。 現在、財務省と世界銀行が協力して、日本の国民皆保険に係る経験を開発途上国が政策立案に活用することを目的に保健財政と保健人材に関する共同研究を実施をし、政策提言を取りまとめる、そういうふうに伺っております。こうした研究が多くの成果を上げることを期待をしているわけでありますし、私ども国内においても、こうした目的に向かって様々な医療、医薬品、医療機器、そうした分野を一まとめにする形の中で対外的に貢献をする。また、戦略的に日本のそうした経験を生かして国際社会の中で日本の役割を果たしていきたい、そのために健康・医療戦略室という中で今様々な検討をさせていただいているところであります。
○武見敬三君 大変心強い御答弁、ありがとうございます。 過去に先進主要諸国の製薬メーカーなどが途上国で実は荒稼ぎをしたと、人の命で勝手にビジネスをして自分たちだけいい思いをしたということで、非常に悪いイメージを持たれたことがあります。 しかし、我が国の場合は決してそうではないわけで、途上国の人々の中で実際に医療にアクセスできないような人々に対するそうした保健システム強化の支援もしながら、こうした我が国の成長戦略として、今度は民間は市場のメカニズムを通じて途上国の人々の健康改善に貢献するという、官民一体の戦略の中でこうして取り組もうとしているという姿勢を常に示すことが、不必要な誤解を回避して、そしてむしろ歓迎されるということについてやはりしっかりとした基本認識を持っておく必要があるだろうと思って、ちょっと質問をさせていただきました。 財務大臣、所轄されている世界銀行、これは半分金融機関で半分援助機関。総裁をしておりますジム・キムさんという人は、元々はお医者さんで、そして文化人類学者で、こうしたグローバルヘルスの専門家です。そういう人をアメリカはあえて世界銀行の総裁にして、そして、その中で極めて保健分野も重視しながら新しい戦略を組み立てていて、特に政策人材を育成しようということで、いろいろな、OECDなどとも協力して、アフリカでは財務大臣あるいは保健大臣を一緒にして会議を行って、そうした政策人材養成のためのプログラムを作ったりしています。 こうしたことを是非、先ほど官房長官も御指摘になった共同研究が世銀と日本との間で始まっていますから、我が国もむしろアジアの中で、責任ある成熟した国家として、こうした世銀と協力をして、アジアの保健医療の制度、仕組みを強化するために、そうした政策人材を育成するために日本は世銀と組んで大いに協力すべきだと思うんですが、この点についてのお考え、いかがでございましょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今回の世界の大きな金融機関の中で、やっぱりキムさん、ドクター・キムが世界銀行の総裁になったというのはちょっと驚きを持って見られた人事だったと。オバマさんの二期目の人事としては最も驚いた人事の一つだったと思います。特に、前の人と比較するとえらい違いですから、そういった意味では非常にいい人材を得たんだと思いますが。少なくとも、財務省としても、この保健外交戦略と言われる、保健外交というのを推進する上で、途上国の保健のシステムというものの強化を重点分野として世界銀行と一緒に協力していくことというのは大事なことだと思っています。 少なくとも、この国民皆保険というのは昭和三十四年、岸内閣のときにこれ初めてできて、三十五年からこれは施行されたんですけれども、いずれにしても、こういったようなものがきちんとでき上がっている国、世界で最もこういうものがうまくいっている国というのは、それは日本が一番進んでいますから、そういった意味では、今後ともこの日本の国民皆保険にかかわる経験といったようなものを、開発途上国が今後いろいろ政策を立案していくに当たって、是非そういったものを、我々持っている知見、経験を我々の方から提供して、保健財政とか、またそういったものをやる意味で人材等々を中心としたテーマで共同研究というものを実施していくということは、これたしか本年の十月だったか十二月だったかに政策提言を取りまとめて研究成果を共同発表するというように聞いております。 また、この共同研究の成果を生かして、アジアの保健人材の育成というのを目的とした研修プログラムというものを、これは世界銀行と協力して実施するということを目下検討いたしつつあるというのが現状で、この点に関しましては、少なくともアジアが今後発展していく上において、幼児死亡率の低下始めポリオだ何だ、いろいろまだまだ解決されねばならぬ問題がアジアに多くありますので、そういった問題の解決のためにも非常に重要な、共同政策としてはちょっとほかの政策とはまた違った意味で値打ちが上がり、評価の高くなり得るものだと、私どもはそう思っております。
○武見敬三君 ありがとうございました。 厚生労働大臣にお聞きしたいと思います。先ほど伺いました健康寿命、これは世界一ですよね。ただ、過去十年間を振り返ってみますと、平均寿命は一・五歳ぐらい延びているんですよ。だけど、健康寿命というのは一歳ぐらいしか延びていない。健康寿命の延びと平均寿命の延びの格差というのは広がっているんですよ。 これは寝たきりだとか医療を必要とする高齢者がどんどん増えていくということを意味している。これじゃ困るわけで、どうやってこのギャップを埋めるかというのはこれからの最大課題ですよ。いかに健康寿命を高めるかというときに、私、今まで、あっ、これ盲点だったなと思うのは口の中の健康。これ、おととしに歯科口腔保健法という法律、採択されていましたけれども、この中で口腔内の健康と体全体の健康のかかわりというものをきちんと調査をして、そしてそれを踏まえてより健康的な体をつくろうじゃないかということがその中で理念として書かれているんですね。 そういうときに、この歯科口腔保健法というのができたにもかかわらず、実際にそのための体制が本当にきちんと厚労省の中につくられているかということになると、関係する保健医療科学院なんというようなところでは、歯科口腔にかかわる専門の部なんかはむしろ削減されてなくなって、事業仕分でなくなっちゃったんですよ。これ何かちょっと流れが違うんじゃないかなと思うんだけれども、この点の厚生労働大臣のお考え、いかがですか。
○国務大臣(田村憲久君) 武見先生がおっしゃられますとおり、今もお話あったんですけれども、日本のこの保険制度というのはすばらしい保険制度ですよね。民間病院が中心ということを考えれば、それを成り立たせていたというのは、この診療報酬体系というものが全国一律でどこでも同じ価格で提供できる、そういうこと。それからまた、一方で、医療費というもの全体が今非常に伸びているじゃないかと言われますけれども、しかし一方で、世界で見れば日本の医療費というのはGDP当たりでも少ないですよね。これは、私は、やはりこの診療報酬制度というもの、総枠は国が決める、その中でそれぞれの診療科目ごとに、診療報酬の科目ごとの設定というのは中医協の中で適切に判断をいただいてきた。 さらに申し上げれば、政策的に今この分野に対してこういう治療をという分野には、これ、こういう制度でありますから積極的に国が関与できてきたというのが医療費を伸ばさずに健康を守ってきた、こういう大きな役割だったというふうに思うわけでありまして、それを世界に広げていこうと。実はこの間、エジプトからも、それからベトナムからも、日本のこの健康保険制度、これを是非とも参考にさせていただきたい、大臣、勉強させてくれというような有り難いお言葉をいただきました。担当部局の方でいろんな御説明をさせていただいたような次第であります。 さて、口腔ケアの話でありますけれども、歯科口腔保健法、これ施行されてきたわけでありますが、今、全国でも条例を作ってきていただいておりまして、今、三十六都道府県を目標にということを我が省としても言っているんですが、四十七都道府県あるんだから全部作ることを目標にした方がいいんじゃないかと、先般もそんな話をさせていただいた次第であります。 誤嚥性肺炎との関係、これはもう完全にエビデンスがあるわけでありまして、どうやってこれを防いでいくかという意味ではこれから推進体制を更に進めていかなきゃならぬと思っております。それから、糖尿病と歯周病との関係も、これ今研究を進めてきておるわけでありまして、これももうかなりの可能性、関係性があるなというふうに言われておるわけであります。 いずれにいたしましても、ちょっと厚生労働省の体制が後ろ向きではないのかというような御指摘がございました。せっかく法律を作って、各県、それぞれの自治体で条例をお作りをいただいておりますので、そうならないように体制強化を進めてまいりたいというふうに思っております。
○武見敬三君 大変心強いお話、ありがとうございました。 次に、引き続き厚生労働大臣、ワクチンについてちょっとお伺いしたいと思います。 〔委員長退席、理事小川敏夫君着席〕 実はワクチン行政については一九九三年が一つの大きな転機で、義務的な予防接種から、これ任意接種に変わりました。結果として、国内におけるワクチン製造メーカーというのは、主要メーカーはみんな撤退しちゃって、中小企業四社しか今もう残っていない。 国際的にはバイオテクノロジーなんかも活用した新しいワクチン製造の技術がどんどん発達しているのに、国内では引き続きまだ有精卵から作るという仕組みの中に、その技術がなかなか発達してこない。国際競争力を失っているんですよ。だけど、確実にこれからワクチンで予防できる疾患って増えてきますから、そういうワクチンを開発するその力というのを我が国も強化していかなきゃいけないわけで、この点、厚生労働大臣の御所見をいただきたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 先般、予防接種法の改正をさせていただいたわけでありますけれども、おっしゃられますとおり、ちょっと不幸な歴史がある中において日本の予防接種行政というものは立ち止まっていた部分がございました。しかし一方で、今般、三つのワクチンに対して定期接種化ということを進めてきたわけでございまして、厚生科学審議会の下に新しい分科会をつくりまして、この中で基本計画等々をしっかりと作って、その上でワクチン行政というものを強化をしていこうということを考えておるわけでございます。 今般の予算の中にも、三億円掛けて新たなワクチン開発に向かっての予算計上をさせていただいておるわけでございますから、一方で、インフルエンザの方に関して、今言われました鶏卵の方法でのワクチンの培養方法、これから細胞培養の方に移していくべきであるということで進めてきておるわけでありますけれども、ちょっとなかなかうまくいっていないところもございます。なるべく早く、これインフルエンザの方に対しても対応できるように、国民全員の分を半年で何とかしていきたいというような、そういう方法でございますから、こちらの方も強化をしてまいりたいというふうに思っております。
○武見敬三君 この推進するということについて非常に重要な施策が必要だということは当然なんですけれども、また同時に、この安全対策というのも非常に重要ですよね。この両者を組み合わせるというのはなかなか簡単じゃない。 しかし、先進国の中では、臨床治験で承認された後、副反応が出た場合に、直ちに治療費を無償として補償するために官民協力の基金が大規模に設置をされて、そして救済対策が迅速に行われる。一方で、今度は訴訟対象からこうした開発にかかわった製薬企業などが除外されるというような制度が現実にあります。 こうした仕組みを我が国もつくるべきだと思うんですけれども、いかがですか。
○国務大臣(田村憲久君) ごもっともな点もあろうと思います。なかなかいろんな関係調整難しいわけでありますけれども、検討をさせていただきながら、やっぱりこのワクチンというものに対しての副反応というもの、これ一定程度確率的には出てくるわけでありますが、しかし一方で、そういうものに対してしっかりとした対応をしていかないとこのワクチン行政というものは信頼性というものを失っていくわけでございますので、しっかりと御意見を踏まえながら検討させていただきたいというふうに思います。
○武見敬三君 実際に、例えば子宮頸がんのワクチンなんかについても様々な因果関係がまだ証明はされていないけれども、その被害者の会などができたり、そしてこういう問題が確実に社会で関心が広まろうとしているわけですね。 こういうときに、やはり政府が迅速に、早く疫学的な調査ができる専門家をきちんとタスクフォースとして確保して、そしてPMDAとかそういうところでそれに対応するということが必要だと思うんだけれども、こうした点についての御所見はいかがですか。
○国務大臣(田村憲久君) 子宮頸がん用のワクチンも、これヒトパピローマウイルス用のワクチンでありますけれども、これも定期接種化ということで今般法律改正ということになったわけでありますが、これに関して定期接種化される前の状況の中において副反応の事例が幾つか出てまいりまして、大変御心配をいただいておるというふうにお伺いいたしております。若い女性の方々、女の子の方々に対する副反応でございますから、報道等々でも流れておるわけでありますけれども、こういう問題、しっかりと調査をやはりしていかなきゃならぬというふうに我々も思っておりますので、PMDAとそれから厚生労働省と協力しながら迅速に調査をしてまいりまして、また報告をさせていただきたいというふうに思います。
○武見敬三君 鳥インフルエンザのH7N9型の人・人感染が懸念されているんですけれども、これ、もし人・人感染にまでなってくるということになってきた場合に、すぐにその株を入手して、そして我が国も研究開発そして増産に向けて対応しなきゃならないんですが、その対応というものについて、現状はどうなっているのかをお聞かせ願えますか。
○国務大臣(田村憲久君) まだ人・人感染にはなっていない、継続的に人・人感染はしていないということでございまして、鳥から人にというような今そういう状況でございますが、日本の国も、例えば厚生労働省と中国の保健省の間で覚書を結んでおりましたりですとか、中国のCDCと国立感染症研究所、ここも覚書を結んでおりまして、協力をしていこうという状況であります。 この国立感染症研究所の中のインフルエンザウイルス研究センター、これはWHOのインフルエンザ研究協力センターに指定をされておりますので、WHOの関連でそのような形になればそのウイルス株というものを入手をしてまいるということでございまして、それに基づいて早急にワクチン開発に向かって努力をしてまいるということになってこようと思います。 ただ、先ほども申し上げましたとおり、まだ細胞培養方式が完全に確立されておりません。鶏卵を使ってやっておりますので若干時間が掛かるということでございまして、その分、今のところいろんな情報では抗インフルエンザ薬等々が効くようでございますから、そちらの方の準備の方、これもしっかりとやらさせていただきたい、このように思っております。
○武見敬三君 こうしたワクチン行政というものについては、特にこうした推進することの必要性と、それから安全対策というものを組み合わせて、そしてこういう考え方で国は取り組んでいるんだよということを国民に大きくきちんと説明しておくということが私は非常に必要、あとはスピード感ですね、こうした副反応が出たときには早急にグレーゾーンであったとしても対応することができるようなそういう仕組みも是非つくっていただきたいということをお願いして、私の質問を終わります。
○理事(小川敏夫君) 以上で武見敬三君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○理事(小川敏夫君) 次に、渡辺孝男君の質疑を行います。渡辺孝男君。
○渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男でございます。 本年度予算案に関連しまして質問をさせていただきたいと思います。 まず初めに、今後の広域災害などに対する空路からの支援について質問をいたします。 ドクターヘリは、日常の救急医療にかかわるばかりでなく、災害時の人命救助にも県境を越えて活躍をしているわけでございます。東日本大震災のときにも十八機のドクターヘリが救援に駆け付け、総数百六十二名の傷病者の治療、搬送に活躍をしました。このような広域災害などにも活躍が期待されるドクターヘリでありますが、様々な課題も抱えております。その解決を目指しての質問をさせていただきたいと思います。 まず、麻生財務大臣に本年度予算案に盛り込まれたドクターヘリ運航事業費について伺い、続いて、田村厚生労働大臣にドクターヘリの全国配備の現状と今後の推進について伺いたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) ドクターヘリにつきましては順次その配備が拡大されてきつつあります。平成二十五年の三月現在で全国三十四都道府県に四十機が配備されていると承知をいたしております。一機当たりはこのように年間二億円ぐらい掛かるものだと思っておりますが、これ、買うというよりチャーターというかリースという形のものが多いものですから。そういった意味で、平成二十五年度予算案におきましては機数を四機追加することとして、四十機だったものを四十四機に増やしております。四十五億円を計上しておりまして、対前年比八億円ということになっておりますが、今後とも、地域の御要望等々に応じて、利用実績等々も勘案しながら引き続きこの問題については対応してまいりたいと考えております。
○国務大臣(田村憲久君) この件に関しましては、議員連盟で共に先生としっかり推進の方向で頑張ってまいった案件でございます。 四機今年増やすということでございまして、そういう意味からしますと、一機、今、麻生大臣からお話ございましたが、二・一億円ぐらいでありますから、その半分をこれ国の方で見るということでございますから、全体として、前年対比でいきますと七・九億円増という形になってきております。 これ、諸課題いろいろございます。もちろん、この二・一億円という費用が本当にこれが適切なのかという問題もありますし、そもそもその運航費のみならずメンテナンスの費用が掛かったりでありますとか、常時これは操縦士を抱えているという問題もございます。そういう諸々の問題に対して、しっかりとこちらの方もこれからいろんな検討をさせていただかなきゃならないと。夜間の運航という問題もまだ認められていないという問題もございます。こういう大きな課題に関して、これからもいろんな検討を進めてまいりたいというふうに思っております。
○渡辺孝男君 次に、全国配備網、もう少しで完成するところまで来ているわけでございますけれども、今後の課題である広域運用体制の構築の現状と今後の対応につきまして厚生労働省の方にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(原徳壽君) ドクターヘリの広域運航についての現状でございますけれども、形としては、導入府県と導入していない県が協定を結んで共同運用を行うという形、また導入府県同士がお互いに協定を結んで相互運用をするという形、両方ございます。共同運用をしているところが四か所、それから相互運用を行っている箇所が五か所という形になっております。 この共同運用や相互運用につきましては、空白地帯を解消するであるとか、あるいは重なって要請が出てきたときの補完をするとか、あるいは導入に係る財政的な負担の軽減など非常に有効であると考えておりまして、今後とも協定の締結状況の把握を行うとともに、この締結が進むような必要な助言をしてまいりたいと考えております。
○渡辺孝男君 次に、二〇〇七年のドクターヘリ法案の成立時以来の課題であります診療報酬での評価について質問をいたします。 ドクターヘリやドクターカーによる往診診療に当たっては救急搬送診療料として評価がされているところでありますが、ドクターヘリの活躍も全国的になってきており、新生児や乳幼児に限らず、重症患者の救命や予後の向上に効果を現しているわけでございますので、明年の診療報酬改定時には更なる評価を検討すべきではないかと私は考えておりますが、田村厚生労働大臣の見解をお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 先生おっしゃられましたとおり、救急搬送診療料という形で、医師が同伴して診療行為をした場合にこれが付くということで、これは救急車の場合もそうでございますけれども、ドクターヘリもそのような形で対応させていただいておるということでございます。 今までの状況を見ますと、これ平成二十年に六百五十点から千三百点に救急の充実のために引き上げさせていただきましたが、その後も、平成二十二年、六歳未満、乳幼児に関しまして百五十点加算から五百点加算へと、さらには新生児に関しては百五十点加算から一千点加算へというふうに、これ引き上げてまいってきております。二十四年度は、三十分以上診療を要した、こういうような状況に関して五百点加算をさせてきていただいているわけでございまして、さらに、やっぱりこれドクターヘリというのは非常に緊急性の高い案件にはもう大変役に立つ、本当に命が助かって、また重症化を防ぐという意味では大きな役割でございますから、そのような観点から我々も検討を進めてまいりたいと、このように思っております。
○渡辺孝男君 病院で受入れを待っていては、重症救急患者救命できない、また予後も悪いということでありますので、まあ出前ではないですけれども、ドクターヘリで現場に駆け付ける、あるいはドクターカーで現場に駆け付けて治療をするということは大変有効でありますので、診療報酬でも適切な評価を更に検討をいただければと思います。 次に、ドクターヘリの全国配備やパイロットの高齢化による引退に伴って、今後パイロットの不足が懸念されているわけであります。 以前は政府を挙げてヘリコプターのパイロットの養成支援が行われていましたが、今は民間主導となっているわけであります。しかし、民間主導任せでは、近年のドクターヘリパイロットの需要急増に十分こたえられるか不安があると、そのような指摘もされているところでございまして、官公庁、特に退職自衛官操縦士の参入も期待されているところであります。 そこで、関連のある小野寺防衛大臣、梶山国土交通副大臣、そして厚生労働省にパイロットの確保や養成に関する支援についてお伺いをさせていただきたいと思います。
○国務大臣(小野寺五典君) 退職した自衛隊ヘリ操縦士の活用についてですが、定年退職した自衛隊ヘリ操縦士がドクターヘリパイロットとして再就職することについては再就職支援や自衛隊において培った能力の活用という観点から意義があると考えており、本人の希望があればドクターヘリパイロットとして活動していただけると考えております。また、本年中に国家公務員に導入される予定の早期退職募集制度などを活用し、定年前に退職する自衛隊ヘリ操縦士が今後出てくる場合には、同様にドクターヘリパイロットとして活躍していただけるものと考えております。 次に、パイロットの養成その他ですが、海上自衛隊では、鹿屋航空基地においてドクターヘリで使われているヘリと同型機のTH135型機を活用してヘリ操縦士の養成を行っております。同基地においてヘリ操縦士の養成を担当する第二一一教育航空隊における教育の状況ですが、近年の各種任務の増加や操縦士の中途退職者の増加を背景としてヘリ操縦士の養成が急務となっており、現在、養成能力の上限いっぱいでヘリ操縦士の養成に当たっているところでございます。
○副大臣(梶山弘志君) ドクターヘリのパイロットにつきましては、一義的に、運航事業者がその事業計画を踏まえて民間訓練会社等も活用しながら自ら養成するものと理解をしております。 しかしながら、国土交通省といたしましてもドクターヘリのパイロットの養成は大変重要であると考えておりまして、関係機関の要請を踏まえて必要な協力を行ってまいりたいと思っております。具体的には、運航事業者や民間訓練会社等に対しまして、更に効率的な養成を実施できるように、訓練内容の見直しや民間訓練会社等のパイロットの養成体制の強化に向けた助言など、技術的な支援を行ってまいりたいと考えております。
○政府参考人(原徳壽君) ヘリのパイロットの育成、養成でございますけれども、現在まで各運航事業者を中心に取り組んでいただいてきております。また、非常に財政状況が厳しい中で、ドクターヘリの安定的な運航が図られるよう、操縦士の人件費を含めた運航に必要な経費は予算で確保してきているところでございます。 御指摘の操縦士を元から養成すると、こういうことでございますが、非常に重要とは認識しておりますけれども、ドクターヘリ事業の中で補助基準額やあるいは箇所数の増加など様々な要望をいただいております。その中で、限られた予算の中でどのようなことができるか、今後検討をしていきたいと考えております。
○渡辺孝男君 国民の皆様の理解をいただいてドクターヘリ事業が全国展開になってきたわけでありますけれども、やはりパイロットがいなければ運航できないわけでございまして、今需要が高まっている中で、やはりしっかりしたそういうパイロットの養成というものを政府を挙げて支援をしていただきたい。しかも、ドクターヘリ運航は今まで無事故でやってきておりますので、優秀なパイロットの方々の養成というのは大変重要と考えておるところでございます。 次に、今後のドクターヘリの活動を強化するためには、先ほども田村大臣の方からもお話ございましたが、夜間運航や長距離搬送を可能とする体制の構築が必要となってまいります。長距離搬送には、小型の可変翼機の活用や、あるいは小型ジェット機との連携が検討されているわけでございます。今後の展望につきまして厚生労働省にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(原徳壽君) まず、ドクターヘリの夜間運航についてでございますけれども、そのためには、運航スタッフや医療スタッフを確保する必要があるということ、また安全性の問題、離着陸場所の確保など、かなりの課題がございます。また、夜間は、逆に交通渋滞が少なくなることなどから、車、救急車による搬送も可能なエリアも増えてくる、こういうような状況を踏まえて地域において様々な議論が行われていると承知しております。 厚生労働省としては、夜間運航に係る経費についても一応予算の中に計上しておりまして、各地域での議論を踏まえながら必要な予算枠の確保に努めてまいりたいと思います。 また、固定翼機による長距離搬送についてでございますが、現在、北海道で、メディカルウイングと称して平成二十三年度から二十五年度まで地域医療再生基金を活用して研究事業を行っていただいております。今後、この研究事業の結果なども踏まえつつ、引き続き地域の実情に応じた航空搬送体制の整備を進めていきたいと考えております。
○渡辺孝男君 次に、消防無線デジタル化の計画が進められているわけでございますが、この計画の概要とドクターヘリ運航との関連について消防庁に伺うとともに、ドクターヘリの装備変更に伴う運航事業費加算などの支援について厚生労働省にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(市橋保彦君) 消防救急無線につきましては、アナログ方式による周波数の使用期限が平成二十八年五月末までとなっておりまして、この使用期限までにデジタル化が求められているところでございます。その整備の進捗状況についてでございますけれども、全国の消防本部のうち整備に着手又は整備済みの割合は、平成二十五年四月一日現在で四〇・六%というふうになっているところでございます。
○政府参考人(原徳壽君) ドクターヘリの無線でございますけれども、消防機関との十分な連携が必要となることから、消防無線が完全にデジタル化された際には、ドクターヘリの無線についても当然ながらデジタル化対応が必要だと考えております。 先ほど御答弁ありましたように、消防無線については平成二十八年の五月末までにデジタル化が完成されるということでございますので、これを見越して厚生労働省としても今後必要な対応について検討していきたいと思います。
○渡辺孝男君 デジタル無線化、装備変更するためにはそれなりの費用が掛かるわけで、その点を考慮して運航事業費等の加算等も検討をいただきたいと思います。 この課題での最後に、東日本大震災時にドクターヘリが活躍されたわけでございますけれども、その検証を踏まえまして、改めて改正が必要と日本航空医療学会などから要望をいただいております航空法施行規則第百七十六条の見直しの検討状況につきまして、田村厚生労働大臣並びに梶山国土交通副大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) この航空法施行規則百七十六条でありますけれども、これ、要は消防機関から依頼がないと離着陸できないということでございまして、せっかく機動力がある、機動性のあるドクターヘリであっても、救急車が着いて、ここで必要だと言わないとなかなか降りれないという、何のために飛んでいくんだという問題がございまして、もう委員も御承知のとおり、じゃ、もう一緒にドクターヘリが飛んで救急車が来るのを上空で待っているのかだとか、いろんな御議論があったところでございます。 もちろん、この機動性というもの、これは大変重要でありますが、一方で確かに安全性というものも確保をしていかなきゃいけないのはこれはもう当然でございまして、そのような意味からいたしますと、都道府県で運航要領というものを作っておられる、この中に安全確保のルールというものをどういうものを盛り込むべきかという議論をさせていただいております。 いずれにいたしましても、しっかりと安全確保をした上で、機動的にドクターヘリが着陸できて患者の方々を早急に治療機関、医療機関に搬送できますように、この検討を加速度を速めて進めてまいりたいというふうに思っております。
○副大臣(梶山弘志君) ドクターヘリが消防機関等の依頼又は通報によらず運航する場合におきましても、従前と変わらないレベルの運航の安全を確保することが必要でございます。特に、着陸地点での安全確保ということでございます。このため、現在、厚生労働省が当省とも連携をいたしまして、安全確保措置の枠組みに関する検討及び調整を進めているところであります。 国土交通省といたしましては、これらの検討、調整が終了次第、規則改正を早急に進めてまいりたいと考えております。
○渡辺孝男君 東日本大震災のときには被災地の消防機関も被災を受けていて、依頼の要請ができないような状況でございまして、そのときに、やはりドクターヘリは救急のために出動すべきだということで、言ってみれば法律にのっとらない形で出動をしたわけでございます。しかし、そういうときに事故が起こってしまえば、いろんな責任問題等が生じてしまいます。事後的に、これは大震災のときなので法的にも問題ないという、事後的にそういう形になったわけでございますけれども、災害が起こってから事後的にするのではなく、やはり事前に施行規則の改正等をしっかりやっていただきたいと、そのように思います。 次に、広域災害対策の一環である防災拠点の整備に関しまして質問をさせていただきます。 まず、この点に関する政府の取組について、古屋防災担当大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(古屋圭司君) お答えをいたします。 今、委員の質問は、防災拠点は極めて重要だろうということで整備を進めていこうという趣旨だと思いますけれども、確かに災害が発生をしたときは、救助だとか医療とか緊急輸送等々、そういった必要な活動を行うための防災拠点は極めて重要でありまして、今各自治体が地域防災計画に位置付けて、ヘリポートであるとかあるいは備蓄倉庫などの整備を行う防災拠点については国としても防災上必要なものという位置付けをして、交付金であるとか地方財政措置の支援措置を今もう行っているところでございますけれども、今後とも関係省庁と連携をして必要な防災拠点の整備をしっかり進めていきたいというふうに思っております。
○渡辺孝男君 次に、基幹災害拠点病院でのヘリポートの整備の現状と今後の整備方針について厚生労働省にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(原徳壽君) 基幹災害拠点病院は平成二十四年四月一日現在で全国で五十九病院が指定されております。このうち五十七病院についてはヘリポートが整備されているところでございます。残りの二つの病院でございますが、現在、両方とも病院の新築を行っておられまして、その中でヘリポートが設置されるものと承知をしております。
○渡辺孝男君 せめて基幹病院はきちんとヘリポートを備えていただきたいと。それから、ほかの災害拠点病院でもそういう必要性に応じてやっぱりヘリポート等も備えて万が一の大災害や救急患者の治療に活用していただくことが大事だと、そのように考えております。 次に、平成二十三年十月六日の東日本大震災復興特別委員会でも質問をいたしましたが、同年の台風災害による和歌山、三重両県の被災地視察のときに東紀州広域防災拠点施設を利用させていただいた経験がございます。その防災拠点では、夜間照明付きの大きなヘリポートや備蓄倉庫、自家発電機、無線装置等を備えた防災施設でございまして、今後、救急医療や災害復旧などを含めて対応できるような多目的防災拠点の必要性というものをそのときに実感したわけでございます。 このような防災拠点の整備の現状と今後の整備計画並びに本年度で関連予算がございましたらば、そのことにつきまして、消防庁並びに梶山国土交通副大臣にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(市橋保彦君) 大規模災害時におきまして防災活動の拠点となり、平時には防災に関する研修や訓練の場などとなります防災拠点の整備は、地域の防災力の向上を図るためにも大変重要だというふうに認識しております。 私ども消防庁では、災害の活動拠点となるよう備蓄倉庫や資機材等の機能を備えまして、さらに、平時には自主防災組織等の訓練、研修などが行われます防災拠点施設や、緊急消防援助隊が長期かつ広範囲に活動するに当たって必要となります資機材保管施設やヘリコプター離発着場等の施設などにつきまして、地方債と地方交付税による地方財政措置を講じているところでございます。今後とも、地方公共団体の取組を積極的に支援してまいりたいと考えております。
○副大臣(梶山弘志君) 広域災害における救助救援活動や復旧復興活動を円滑に行うに当たりまして、災害対策車両や救援物資等の集結地となる防災拠点の重要性を東日本大震災で改めて認識をしたところでございます。 〔理事小川敏夫君退席、委員長着席〕 国土交通省といたしましては内閣府と連携をいたしまして、首都圏では江東区有明の丘、川崎港東扇島地区において、近畿圏では堺泉北港堺二区において、国営公園事業や直轄港湾事業を活用しながら国の基幹的広域防災拠点としての整備を進めてきたところでございます。 また、高速道路では、救急活動支援ヘリポートや災害対策用車両の集結地等としての機能を備えましたサービスエリアやパーキングエリアの整備が行われているところでございます。 本年二月七日に南海トラフ巨大地震を想定をいたしました広域連携防災訓練におきまして、新東名高速道路の浜松サービスエリアを道路用の資機材の集結地として利用をしたところでございます。 さらに、都道府県の防災拠点につきましては、河川事業による水防拠点の整備や、防災・安全交付金を活用をいたしました防災公園等の整備により支援をしているところでございます。 今後とも、国土交通省所管の事業の制度や予算を活用いたしまして防災拠点の整備を進めて、我が国の広域災害に対する対応力の向上に努めてまいる所存でございます。
○渡辺孝男君 次に、先日、欧米やアジアなどで大規模災害や森林火災などに活用されている米国エリクソン社のエアークレーンについて勉強する機会がございました。東日本大震災の経験から、道路が閉鎖され、海上ルートも断たれた被災地の救援に重機等も運べる、そしてまた医療機器付きの診療コンテナも空輸できるような大型のヘリコプターでございますが、この活用を検討すべきと考えましたので、質問をさせていただきます。 自衛隊による支援とは別に、このような大型ヘリコプターの広域災害時の活用について、古屋防災担当大臣の見解をお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(古屋圭司君) 委員御指摘のように、平成二十二年の大雨の災害、このときには自衛隊のCH47型ヘリ、十一トンまで持ち上げられる、これで高圧発電車等を使って救助、防災活動に当たったという記録もございます。そういう意味では、大型のヘリコプターの活用というのは、道路の障害物を除去したりとか、そのための重機の運搬が必要でございますので、非常に効果があるなというふうに認識はいたしております。 今般、国会に提出をさせていただいております災害対策基本法一部改正案でございますけれども、これも、国や地方公共団体が物資や役務を提供する民間事業者の協力を得るため、協定を締結するなど必要な措置を講じるよう努めなければならないと、こういう趣旨で定められているところでございまして、委員御提案の民間の大型ヘリの活用に当たり、国や地方公共団体が事業者とあらかじめ協定を結ぶことはこの規定の趣旨に合致をしているものというふうに考えています。 ただ、委員御指摘の外国籍のヘリの国内における活用につきましては、運航の許可手続など整理すべき点がありまして、関係省庁とか地方公共団体がしっかり整理をしていく必要があると思いますけど、その際、必要があれば内閣府としても調整をしてまいる所存でございます。 なお、今委員が御指摘のございました医療機器付診療コンテナの空輸ですけど、これについては医師の確保等々の問題がありまして、関係省庁において慎重な検討が必要なんだろうと、こういう認識でおります。
○渡辺孝男君 今も御指摘がございましたけれども、大規模災害のときに国内でそういう大型のヘリコプターが使えないようなとき、あるいは防衛省もそういう支援をいつも続けてやっていくというわけにもいかないわけでございますので、場合によっては海外からのそういう支援を受けるということもあり得るということで、やはり今、古屋大臣の方からも御指摘ございましたが、航空法関係の手続を定めておくことが大変重要だと、そのように思っておりまして、この点に関しまして梶山国土交通副大臣にお伺いをしたいと思います。
○副大臣(梶山弘志君) 御指摘のように、災害時において、被災者の救援輸送や医療機器等の輸送のために手続を円滑に行うことは大変重要なことと考えております。例えば、地方公共団体等の公的機関が海外航空会社と大型ヘリの運航契約を結び、その機材を活用して救援輸送を行うといったことが想定をされるわけでありますが、このような場合に、外国航空機の国内使用に係る航空法の許可について、円滑に柔軟に対応できるように配慮をしてまいりたいと考えております。
○渡辺孝男君 次に、大規模災害時の要介護高齢者や障害者への広域支援体制の構築の現状と、そして、今後の取組並びに関連予算について秋葉厚生労働副大臣にお伺いをしたいと思います。この度の東日本大震災でもそういう要介護者等の救助等に困難を示したことがございましたので、この整備というのは大変重要だと考えております。よろしくお願いいたします。
○副大臣(秋葉賢也君) 今委員御指摘のとおり、大規模災害時におきまして、高齢者や障害者など支援が必要な方々に対しまして機動的な対応を行っていくということは大変重要なことでございます。各地の社会福祉協議会や社会福祉法人など民間の福祉団体によりまして構成されております広域的な福祉支援ネットワークを構築いたしまして、災害対策の強化を図っていくということが私どもとしても重要な課題だと認識しているところでございます。 昨年も先生からこうした御提言をいただきまして、平成二十四年度におきましては、独立行政法人福祉医療機構が実施をしております社会福祉振興助成事業によりまして、都道府県単位での福祉支援ネットワークの構築がスタートいたしました。昨年の助成の実績といたしましては、ネットワークの事務局として七都府県の七法人を公募により選定をしたところでございますが、まだまだ不十分でございます。平成二十五年度の予算におきましても引き続き同事業の必要な経費を計上いたしまして、更に都道府県単位の支援、福祉支援ネットワークの構築を全国的に推進を加速していきたいと考えております。 これによりまして、大規模災害に対応できる体制、ネットワークをしっかりと構築してまいりたいと考えております。
○渡辺孝男君 次に、災害後のPTSD対策や自殺防止対策、うつ病対策あるいは認知症対策など、様々な心の問題がかかわっている場合に大きな活躍をし、また、今後も大きな役割を期待をされております心理職の国家資格化を早期に私は実現すべきと考えておるわけでございますが、本来は政府が主導して閣法で行うべきものと私自身は考えておるわけでございますが、それが進まないために議員立法で進めてもらいたいと心理職の関係団体は要望しておるわけでございます。 去る四月一日には、心理職関係団体が研修を通じて自らの資質の向上を図るために立ち上げました一般社団法人日本心理研修センターの設立記念フォーラムが開催されまして、私も参加をしたわけでございますが、早期の国家資格化を求める声が高まってきておりました。 そこで、心理職の国家資格化に向けての現状認識と支援について、下村文部科学大臣並びに秋葉厚生労働副大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) 臨床心理士の方々については、教育分野では児童生徒へのカウンセリングを行うスクールカウンセラー等として御活躍をいただいております。これに対しては、各学校でも更に拡充をしてほしいという声がもう全国からも届いております。また、東日本大震災においても、被災した児童生徒等の心のケアについて大きな役割を果たしていただいているところでございます。 臨床心理士等の心理職を国家資格化することについては、関係団体、今、二十民間団体が何とか何とか心理士というような資格をそれぞれ持っておられまして、これを統合するということについては、もう二十団体近くありますので大変に難しい状況があるというふうに聞いております。この関係団体と、それから関係議員を中心に、先生を始めですね、今検討をされているということについては承知をしております。 しかし、文部科学省としても、この議論の動向を注視しつつ、しかし専門性の確保された国家資格化、これが実現されるということは望ましい方向であるというふうに思いますし、厚生労働省と緊密に連携して必要な協力を是非してまいりたいと考えております。
○副大臣(秋葉賢也君) 臨床心理士などの心理職の方々は、保健医療のほか、福祉や教育、司法、産業など様々な場で役割を担っていただいております。もう臨床心理士だけを見ましても、資格取得者が二万三千人を超えているような状況もございます。また、渡辺委員御指摘のとおり、この東日本大震災の被災地におきましては、被災者の方々に対して心のケアを行うなど、心理職の専門性を有した皆さんの活躍、役割というのは大変重要なことでございます。 心理職の国家資格化につきましては、累次の附帯決議がなされてまいりました。過去数十年以上話があったものの、なかなか関係者間での調整が付かないで今日まで至っているというのが実態でございます。現在、超党派の国会議員や関係者による議論が再び一定の進展を見てきていると承知をいたしておりますし、特に日医などの理解も進んでいるというふうに伺っております。閣法になるのか議員立法になるのか、前進の方向で前向きに検討されることが望ましいというふうに認識しているところでございます。
○渡辺孝男君 是非とも心理職の国家資格化の実現に向けて協力をしていただきたいと、そのように思っております。 次に、山口県下関市での検診車によるがん検診が、医師の確保が難しく、診療放射線技師のみでは診療放射線技師法上難しいとの判断で、肺がんの検診がこの四月から中断されたということがありまして、大きな波紋を呼んでいるわけでございます。 そこで、巡回検診車による集団検診や、その場合の医師の包括的指示の下での診療放射線技師によるエックス線照射の在り方等について早急に検討を行い、その結果に基づいて改善を図るべきとなれば、改善を図っていただきたいと思いますが、この点、田村厚生労働大臣の所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 今先生の御質問でございますけれども、臨床検査技師法において、巡回検診等を含めて多数の方々が検査する、エックス線照射を受ける、検査のためにと、こういうものに対しましては、この法律にのっとって、医師、歯科医師等々の同行、立会いを求めているわけであります。 これは、やはり安全性というものをしっかり担保しなきゃならぬということの中でこういうふうになっておるわけでありまして、例えば、妊婦の方々に対して胸部レントゲンをやったというような、そういう報告事例もあるということでございます。そういうことから考えますと、やはりこの法律で規定されている部分というものは守っていただかなければならないんであろうと。しかし、一方で、それぞれ地方の方で医師不足等々からこの検診ができないというふうな形で、非常に困っておられるというお声もお聞きをいたしております。 一つは医師確保をどうするのか、それから検診場所を例えば保健所等々を利用しながらやれないか、こういうことも含めて議論をしていかなきゃならぬわけでございまして、今、安倍内閣でも女性の活用ということ、女性の能力というものをしっかりと社会に御還元いただこう、活躍いただこうと、こういうことをいろいろと標榜しておるわけでございまして、例えば女性の医師バンク、女性が結婚、出産をされると医師を辞められるといいますか、資格は持っておられるのですが現場から離れられて、その後、現場に戻ってこられないと。 これは、非常に過酷な医師の勤務ということを考えればそういうことがあるわけでありますから、例えば検診の方でその女性医師の専門的な能力を御活用いただこうとか、いろんなことを検討していく必要はあろうと思いますけれども、いずれにいたしましても、地域の方としっかりと連携を取らさせていただきながら、御相談があれば解決方法を模索をさせていただきたいというふうに思っております。
○渡辺孝男君 救急救命に関しましても救急救命士という制度がございまして、それをメディカルコントロール、医師のコントロールといいますか、いろいろ指示、指導の下に十分な役割を果たしているということもありますので、御検討いただきながら、検診に支障がないような形で進めていただければと、そのように思っております。 最後の質問になりますけれども、東日本大震災の復興を加速するために港湾の整備や災害復興住宅の早期建設が求められていますが、しかし、生コン不足などで建設工事などが進まない問題が指摘をされております。 そこで、東日本大震災の復興を加速するために日本海側の県から支援の強化が求められているわけでございますが、この点に関しまして梶山国土交通副大臣にお伺いをしたいと思います。
○副大臣(梶山弘志君) 委員御指摘のように、被災地におきましては生コン等の一部建設資材に不足が生じておりまして、対応が必要になっております。生コンの不足につきましては、砂、砕石などの骨材、そしてプラント、またその骨材のストックヤードなどの不足が地域によって原因が異なるために、それに応じた対策が必要であると考えております。 このため、これまで国土交通省といたしましては、公共工事の発注者、建設業団体、資材団体等との会議を随時開催をいたしまして、地域ごとに建設資材の需給見通しの共有を図りまして、関係者に取組を促してきたところでございます。 生コン等の単価の積算への早期反映や設計変更の弾力化による遠隔地からの骨材調達の促進、コンクリートブロックなどコンクリート製品の活用による生コン需要の抑制、そして被災地以外からの生コン運搬車両の増強など、被災地周辺からの支援を促す取組を講じてきているところでございます。先週四月十八日にも、建設業団体のトップに対しまして太田大臣から直接要請をさせていただきました。 今後とも、被災地の復興が加速するように、各般の御協力を得ながら事業の迅速かつ円滑な施工確保に努めてまいりたいと考えております。
○渡辺孝男君 日本海沿岸の県では少しそういう余力があるということでございますので、やはり近隣の力を借りまして復興加速に力を注いでいただきたいと、そのように思っているところでございます。 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○委員長(石井一君) 以上で渡辺孝男君の質疑は終了いたしました。(拍手) 午後零時三十分に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時十七分休憩 ─────・───── 午後零時三十分開会
○委員長(石井一君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 平成二十五年度総予算三案を一括して議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。加賀谷健君。
○加賀谷健君 民主党・新緑風会の加賀谷健でございます。 今日は、私、取り組んできました地方自治を中心に、総理を始め各閣僚の皆様方に御質問をさせていただきますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。 総理は、施政方針演説の中で、地方に対する権限移譲を進めるとおっしゃっております。地域主権改革、地方分権に触れた部分は僅か百五文字と少なく、余り御関心がないのではないかなと懸念をしているところでございますけれども、改めて総理の地方分権に対する熱意、お考えをお聞かせ願えればと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 地方の元気なくして国の元気はないと。地域ごとの創意工夫を生かして、地方が自らの発想で自らの独自の特色を生かしながら地域づくりを進めていくことができるような、そういう国づくりを目指していきたいと考えております。そのためには、国は国家の本来的任務を重点的に担い、住民に身近な行政はできる限り地方自治体が担うことで、国と地方が適切な役割分担を行うことが重要であると考えております。 委員は、国会議員とまた県会議員としても御活躍をされたわけでございますが、この考え方の下に、国と地方がそれぞれの機能を強化をしていくとともに、地方が自らの発想で特色を持つ地域づくりができるように、省庁の利害にとらわれることなく、国から地方への事務権限の移譲を進めていく考えであります。 今後とも、私も精力的に地方分権改革を進めていく考えでございます。
○加賀谷健君 まさに総理のおっしゃるとおりでございまして、是非私どもも、そのような形で地方の自主性、地方の発想を生かした、そういう地方に対して支援をしていただければと、こんなふうに思っているところでございます。 まず、具体的な問題を質問させていただきたいと思いますけれども、地方公務員給与の引下げ強制について伺います。 先日の参議院の総務委員会でも新藤総務大臣に質問をいたしましたが、改めて総理のこの問題に対する見解をお聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 地方公務員給与に関する今回の要請は、防災・減災事業や地域経済の活性化など地域の喫緊の課題に対処をしていくために国に準じた取組をお願いをしたものでございまして、もとより地方公務員の給与は、各地方の公共団体が議会の議論を経て条例で定めるものでありまして、強制とは我々考えておりませんし、また強制には当たらないと考えております。 また、憲法が保障する地方自治の本旨は、国とは別個の地方公共団体が地方の行政を自主的に処理する、すなわち、自己決定と自己責任の下で行うことを意味する団体自治と、地方公共団体の運営は住民の意思と責任に基づいて行うという住民自治を意味するものと解されておりまして、今回の措置はこれに反するものではないと思います。 地方公務員の給与減額分については、地方財政計画において防災・減災事業等の地域の課題に充てることとしておりまして、地方公務員給与の引下げが地方のデフレを加速させることにはならないと考えております。
○加賀谷健君 今の総理のお言葉、まさにそのとおり受け取ると、決して強制はしていないんだということでありますけれども、現実にこの地方交付税、地財計画の中でその部分をカットをした交付税を決めている、こういうことになれば、これはまさに要請ではなくて強制をしたと、こういうふうにしか理解が私どもはできないわけですね。 総理が言っている地方自治の自主的な自治というところにおいても、これはその思いと私は全然違うのではないか。これは私としてはなかなか納得のできないところでありますので、もう少し地方の自治の在り方ということについてお聞かせをいただきたいと思うんですけれども。
○国務大臣(新藤義孝君) これは、もう私も委員には何度も御質問いただきましたし、お答えいたしましたので、これはあくまで日本の再生のために国、地方、公務員が一丸となって頑張ろうと、そして地方公務員はその地域のためにいろいろな活性化のためにも役立っていただきたいと、こういう思いで我々は要請をいたしました。 この方針については閣議決定をして、そして基準を算定、基準の基となるのは閣議決定です、そして御要請させていただきますが、それは最終的には自治体の議会において条例に定められるものでありまして、自らの判断でお願いをしたいということであります。交付税が減ったのは、地方の税収が増えた関係でその分が交付税減っておりますが、これは公務員給与のそのままが引下げにつながったことではございません。
○加賀谷健君 地方の交付税を切るその算定の基礎の中に人件費を削っていっていませんか。そこを削っておいて地方の自主性だっていうのは、それはおかしいですよ。国から行く交付税を算定する基礎というのは、地方の基本需要額と基本収入額のマイナス分が交付税という形で出てくるわけですね。その需要額の部分を人件費部分ということで七・八%切ったものを設定をしておいて、それは違うというのは、私は理解できない。 総理、どう思います、それは。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 基本的には総務大臣が答弁したとおりでございまして、もちろんこの件については地方のいろんな強い御意見もあったことは承知をしているわけでございますが、今回あの大災害を我々経験をしまして、防災対策等々においてもこれは地方の公務員の皆さんにも御協力をいただきたいと、こういう思いを込めて御協力を要請したところでございます。
○加賀谷健君 要請という言葉だから、それは地方が、もっと言えば労使の中で協議をして決める話でもあるだろうし、国がそこの部分を切っていくと、先ほど総理がお答えいただいた地方自治の在り方、団体自治でありますとか住民自治でありますとか、いろんな言葉使っていますけれども、本当に地方がやらなければならないことはこれは地方が決めてやる、このことが大事なことだと。これが私は地方自治だと思っているんです。これがまた地方分権だと思っているんです。このことを飛ばして国がそこから決めていくというのは、ちょっと私は理解ができない。 新藤総務大臣は、総務、大変経験豊かで勉強されていますから、総務大臣としてもじくじたるものがあるんではないかと思うんですね。閣議で決めたからいいというわけではないと思います。是非、総務大臣、この辺はやっぱり地方自治を預かる大臣としてもう少し毅然と取り組んでいただきたいなと私は思っているんですけれども、本当に閣議で決めたからこれでいいんだとお考えですか。
○国務大臣(新藤義孝君) 過日、地方の関係団体の皆さんともここでもって会談をいたしました。その中でも申し上げましたが、今回のことは臨時異例の措置であることには変わりはありません。しかも、削減するということについて喜ぶ人は誰もいないわけでありまして、そういった思いはあります。ですから、地方がしっかりと自立した自治を運営できるように、これは私どもも是非御支援していきたいと、こういう思いはございます。 そして、今回の措置においては、それは行政の標準的な基準として閣議決定に基づいてこの基準財政需要額を算定いたしました。それに基づいての措置でありますから、これは強制でもなければ、我々はあくまで要請に基づいて、そして標準的な財政を行うためにはこうしたことでいかがでしょうかという基準を示したわけでありまして、それは地方自治体において御議論をいただき、条例で定めていただきたいと、このように考えているところでございます。
○加賀谷健君 後でもう少し聞きますけれども、総理が、経団連等の民間の関係で是非とも給与を上げていただきたいと、こういう要請をされたこと自体、私は大いに評価をさせていただきたいと思いますけれども、しかし、地域の中小企業の指標となるのが地方公務員の給与なんです。 私も地方の労働運動の中で感じたのは、そういう問題が大きかったんです。ですから、ここは、地方公務員の給与を下げるということは、先ほど言葉が出ていましたけれども、地方のデフレを加速させる、そういう可能性がある。大都市との企業間格差や地域間格差、これも広がっていくと思いますけれども、いかがでしょうか、そういうふうになりませんか。
○国務大臣(新藤義孝君) 今回の給与の削減によって、これは公務員の給与が下がるわけでありますから、その影響はあると思います。しかし、それに、私どもとしては、地域の活力を落とさない、それから今回の地方公務員の給与の削減は地域にとって役に立つものにすると、こういう趣旨から、地域にとって喫緊の課題であります防災・減災、そして地域の元気づくりという形で自らが協力してくれた分は地域で使ってくださいと。ですから、バーターではありません。しかし、見合う額を算定をさせていただきました。その結果として、地域内における経済というのはこれによって悪影響が出るとは私は考えていないと、こういうことでございます。
○加賀谷健君 私もよく町の中、飲んで歩きますけれども、結構、公務員の皆さんが地方で使うお金というのは、田舎に行けば行くほど影響力があるような気がします。この人たちがやっぱりこういうことでお金も使わなくなるということになれば、本当に私は地域の経済に影響を与えるのではないかなと、こんな気がしてならないんです。 前にも総務委員会で私の同僚がちょっと聞きましたけれど、今言われたような減災・防災、そして元気づくり、こういうお金を回したと。そちらを入れては、実際には交付税の総額そのものは変わっていないわけでありますけれども、使い方が変わっている。一番生活に密着をしている公務員の給与が減っていくという部分の影響というのは、私は大変大きいような気がするんです。 どうですか、この辺調査してみませんかね、総務大臣、どのぐらい影響があるのか。何かあれ以降やりましたか。
○国務大臣(新藤義孝君) これは、そもそも公務員の給与によってその地域経済にどれだけの寄与をしているかと、元のデータがございません。そして今回、この給与の削ることによってどういう影響が出るかというのは、これは世の中の景気の動向、それからその地域の活性化の状況、そういったもろもろのことが絡んでまいります。ましてや、今度日本は、今これからみんなで頑張ろうということでいろんな仕事が動いていくわけであります。総合的な中で景気の影響というのは出てまいるわけでありまして、御指摘をいただいておりますが、ここの部分的に絞って、ある部分の給与のみを絞って算定するということは困難だということであります。 トータルとして、しかし、先ほども申し上げましたが、金額的には見合ったものが事業としてその地域においては維持されていると。また、地方財政も一般総額としてこれ確保しているわけでありますから、そういう中で活力は維持できるんではないかと、このように考えているわけであります。
○加賀谷健君 金額の総体が同じだから影響が出ないという説明、それはお金に色は付いていませんけれども。ただ、使われ方として、現実に職員が地域で買物をする、いろんなことをする、そのお金がダイレクトに減るわけです。これが影響がないわけないじゃないですか、だから。防災や災害のため、あるいは元気づくりというのは、まだまだ出てくるまでに時間が掛かるわけですし、それがうまく機能しても、金額どおりに地域にお金が落ちるかどうかというのは私は非常に問題があるような気がします。まあ、これは水掛け論ですから、是非この辺は注意をしてやっていただきたいなと思うわけでございます。 先ほど総務大臣も言われましたけれども、地方の声を聞きながらやったというような説明がございました。実は、国の法律にのっとって国と地方の協議の場というのがあります。これは一回開催をされて、そんな中でこの問題やられていると思いますけれども、本当に国と地方の協議の場で地方の方から御理解を得ているのかどうか、お伺いをいたします。
○国務大臣(新藤義孝君) この国と地方の話合い、これは累次にわたってできる限りの機会をとらえて話合いをさせていただいております。御指摘のように、国と地方の協議の場という法律に基づく会議は、一度、最初に一月十五日に開催いたしました。しかし、その後の一週間後に、私、総務大臣と地方六団体との会合を設けさせていただいております。また、翌日には全国知事会がございまして、私出向きまして、そこでまた知事さんたちに御説明をさせていただきました。それから、二十五日にもまたこの地方六団体の皆さんとの意見交換の場を設けております。そして、一月二十七日のこの地方財政対策、これは政府の中における財務大臣との折衝がございました。 その決着に至るまでの間に、一日置き、二日置きのような形で機会をとらえてやらせていただいておるわけでありまして、それ以降、今度は実務的に都道府県の担当者、市町村の担当者、そういったところと何度にもわたる説明会をし、御要請の趣旨を説明をさせていただいているというところでございます。
○加賀谷健君 確かに説明会を開いた、あるいはいろんな声を聞いたということですけれども、納得していませんでしょう、その六団体を含めて。国と地方の協議の場、これが一月十五日に開催をされました。そのときも多分納得をされていないで終わっていると思うんです。 私は、やっぱりこういう大きな問題は、そういう場でちゃんと理解をいただいて、それを私は予算化をしていくべきではないかな、こんな気がしているんですけれども、これ以上言ってもせんないことですけれども、理解を得られていないということは事実ですよね。
○国務大臣(新藤義孝君) これは、そう簡単に御理解を得られることではないので、これは御丁寧に説明を重ねているわけであります。そして、三日前だったと思いますが、直近で、地方の知事会、それから市長会、それから町村長会の会長さん方とお話をいたしました。その中においても懸念は示されております。しかし、一月の当初はまだ、もう予算要求が、既に予算査定終わっていましたから、今回のこの公務員給与の条例の関係はこれは六月議会に行われるであろうということで、今、いよいよこれから作業に入るわけであります。 私どもとすれば、各自治体にアンケートといいますか、状況を教えていただきたく御案内をいたしました。結果として、今この七割方の自治体が検討中ということで、今前向きにこの作業に入っていただいていると。理解を得るというよりも、今度は、自治体の長の方が理解するのではなくて、これは職員の方々との関係がございます。それから、議会においての御審議があります。そういったものを含めて、今、この国の要請に従って地方の皆さんは御努力をいただいていると、私は最後まで丁寧に御要請をさせていただくと、こういうことでございます。
○加賀谷健君 今、これからその補正予算等を地方は作っていくとかいう中で、五月、六月議会に向けて給与の引下げというのを提案をしていこうとして、労働団体にそういうことを提案をしているのはまだ百に満たないというふうに私は聞いています。ということは、まさに首長さんたちは大変に苦慮しているわけですよ、この問題について。果たして労働組合等の理解を得られるのか。自分が納得をして、そういう引下げ交渉に入っていけるのかどうかということに戸惑いがあるのではないかと思うんです。これほど私は地方が納得をしていない、ある意味要請という言葉を使いながら、私はこれは強制だと、こんなふうに理解するわけでございます。 関連しまして、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、地方交付税というのはどういう仕組みで作られるのか。まあ不交付団体もありますから、これはそれとしていいわけですけれども、それはまさに、総務大臣は御承知のとおり、必要な経費と収入との差額を国が埋めていくというわけですね。その、だから必要な額を決めるというのは、基準は何なんですか。どういうふうに理解しています。
○国務大臣(新藤義孝君) これは基準財政需要額というもので定めますが、それは市町村の、実際の地方自治体の実態があります、実績があります。それを踏まえて、その元々作った基準の算定額に加えて、これはどんどんと変えていくわけですね、実態に合わせて。それは、もう累次にわたる担当者と総務省との間の話合い等がございます。 それから、これは、政府の方針として国の法律に基づきましてこの事務の基準というのが定まります。そういった総合的なもので地方の標準的な財政の運営の形というものを打ち出して、それに対しての財政措置をすると、こういうことでございます。
○加賀谷健君 必要経費を決めていく中に、市場の単価といいますか、現地における単価というものがあって、それと、その基準値といいますか、そういうものを掛けていって、お金が積み上がっていって基準需要額というのができてくると思うんですね。その中に、もちろん人件費が入っているわけですよ。その人件費というのは、そこを最初から削れるような、削って決めて、その需要額を減らしてしまうというやり方というのは、これは交付税を決める方式からいったって私はちょっとおかしいんではないかなと。これは過去の例からいって、決してそんなことはないでしょう、だって。そういうものを全部足してきてやったわけですから。 初めから三位一体のときのように何%減らすというのは、それはトータルで減らしていくわけですけれども、私は、今度の方針はやっぱりそういう今までの交付税の在り方論からしても私は非常におかしいと、こんなふうに思っていることだけを申し述べておきたいと思います。 先ほども申し上げましたけれども、総理、この要請は、私も今言ったように、本当に地方自治が失われてしまうのではないかなと思っています。全国知事会を始めとする地方六団体も賛成をしていないというふうに聞いておりますけれども、最後に総理の見解をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今回の措置については、総務大臣から御説明をさせていただいたように、防災等の対策に対して協力をしていただきたいというこれは今回の臨時的な措置でございまして、これをずっと恒常的に何回もやっていくということではございませんし、国全体で一昨年のあの大震災を経験した中において防災に取り組んでいく、一方、なかなか財源も厳しい中において、それぞれが協力をし合っていくという中においてお願いをさせていただいたということでございまして、なお今後とも地方公共団体に対して御理解をいただけるように丁寧に努力をしていく考えでございます。
○加賀谷健君 是非、地方の六団体を含め、また地方の声を聞いていただきたいと思います。 次に、自治体の臨時・非常勤職員の問題について少しお伺いしたいと思います。 総務大臣、全国の地方自治体の臨時・非常勤職員の実態というのをどういうふうにとらえているのか、教えてください。
○国務大臣(新藤義孝君) 総務省が昨年度に実施いたしました調査であります。平成二十四年の四月一日現在における臨時・非常勤職員の総数は約六十万人ということであります。これは、主な職種でいいますと、一般事務職員が十五万人、それから保育士等が約十万人、そして教員、講師が七万九千人ということでありまして、平成二十年の調査から約十万五千人の増加となっております。
○加賀谷健君 今かなり詳しく説明をいただきまして、ありがとうございます。 そうすると、四年間で十万五千人増えているということでございますけれども、同じ時期のこの正職員の変化というのは分かりますか。分かりませんか。じゃ、いいです、私、調べてきましたので。二百八十九万、約二百九十万人いたんですね。それで、それが二百七十六万人から二百七十七万人。これ十三万人減っているというのが、これは総務省の統計です。ということは、正規の職員を減らした分は臨時・非常勤の人たちで賄っているというのが現実なんです。つまり、正規職員が臨時・非常勤職員に置き換えられている。 なぜこういうことが起きているのかというと、やはりその賃金、あるいはそういう諸手当というようなことが大きく影響しているのではないかと思いますけれども、この賃金の実態、正規職員と臨時・非常勤の賃金のこの違いみたいなものは何か取ったものありますか。
○国務大臣(新藤義孝君) 何かありますかということなんですが、どういう部分をお知りになりたいのか、それを言っていただければ、これは統計はちゃんとありますから出せると思うんですが、現状においては今手持ちはございません。
○加賀谷健君 是非、年収比較でもいいですし、月収比較でもいいですし、どういう関係で正規の職員と臨時職員、一般の民間でも非常勤職員とかそういうことで大きな差が出ていることは事実でございますので、これは私、雇用をする側にもそういう責任があるというふうに思うんですね。その雇用の形態がこういうふうになっているんだからそれでいいんだということではなくて、是非その辺を調べていただきたいと思います。 自治労という労働組合があるんですけれども、そこでまとめている数値なんですけれども、この臨時・非常勤の方々の時間給というのは千二十円と言われているんですね。最低賃金よりも高いことは事実ですけれども、こういう賃金で働いているんです。フルタイムで年間二千時間働いても二百万ちょっとという、まさにこういうワーキングプアを役所がつくっているんです。 官製ワーキングプアという言葉があるんですけれども、こういうことが今できているんですけれども、こういうものに対して、総務大臣、どう思いますか。
○国務大臣(新藤義孝君) これは臨時・非常勤職員の働き方はいろいろあると思います。ですから、それがどのような形でどういう職種に対してどなたがおやりになっているかと、それぞれの御事情があると思いますから、これは、正規の職員のフルタイムの、しかもそれをずっと二十年、三十年と働かれる、そういう方との待遇との差というのが出てきているとは思います。
○加賀谷健君 臨時・非常勤の人もフルタイムで働きたいんですよ、本当を言うと。働かせてくれないんですよ、現場は。そこのところを是非理解してくださいね。 それで、正規職員とほとんど同じ仕事をしているという方がたくさんいらっしゃるということも事実ですので、この辺も是非調べていただいて、対応をしていただければと思います。 臨時・非常勤職員、先ほど報告がありましたように、いろんなところにいらっしゃるんです。医療や介護や福祉、教育あるいは住民生活にとって大変大事な行政サービスを支えています。 これが低賃金で働かざるを得なくなっているということで、先ほど申し上げましたように、ワーキングプアという、官製ワーキングプアというものが生まれているわけでございますけれども、総理大臣、こういう今言ったことが現実に行政の中でたくさんあるということは御理解できたと思いますけれども、総理の感想があったら教えていただけますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これはなかなか難しいところでございまして、言わば地方公務員の場合は公務員でございますから、市民、県民の税金によって給与が支払われている中にあって、官民の格差等もこれ勘案をしなければならないわけでございまして、他方、パート等で働いている方々の収入もある中において、ただ、委員が御指摘になられたように、この事実上同じ仕事をやっているにもかかわらず不利な立場ということの問題意識は、これはいつもこれ念頭に置いておく必要があるんだろうと思いますし、そういう臨時の方々が正規への道をつくっていくということも極めて重要ではないかと、このように思います。 第一次安倍政権のときに就職氷河期の方々を公務員として採用するということを行ったことがございますが、そうしたやる気のある方々をいかに正規としての道に進むことができるようなそういう可能性をつくっていくかということについては研究していきたいと、このように思います。
○加賀谷健君 総理が先日の日本記者クラブの中で保育所の待機児童を、昨日もいろんな、予算委員会でも出ていましたけど、減らしていくということをおっしゃられました。 公立の保育園で働く保母さん、保育士さんというのは、これは大変に非正規の方が多いんです。ここのところを改善をしていかないと、確かに待機児童はなくなったけれども、この保育の質の問題が今度問われてくる。その、臨時だからって駄目だということではないんですよ。だけど、本当に現実は臨時・非常勤の方たちが一生懸命保育を担当している。特に定時を過ぎた五時から八時というようなやつ、あるいは早朝から預かる部分、大変コアな部分を担務しているというふうに聞いております。私の孫も保育園へ行っていますけれども、よくよく聞くとそういう人たちですよという話でございますので、是非ともこの辺も含めて頭の中に入れていただいて整理をしていただきたい。 また、ここでちょっと私は思うんですけれども、この臨時・非常勤の皆さんというのは、まあ国の場合は別ですけれども、地方の場合は手当が支給されないことになっているんです。これは自治法の中で支給してはならないということで、結構支給して訴訟になっているところもあるわけでありますけれども、この問題は、私、大変大きな問題だと思うんですね。給料が安い、そしてなおかつ手当が出ないということになれば踏んだりけったりという状況に今なっているというふうに伺っているわけでございますけれども、やはりこの保育所一つ取っても、質の高いいい保育をしていくためには、こういう人たちの処遇の改善、私はやっぱり避けて通れないし、やらなければならない問題だろうと思います。 非常勤職員の正規化というのはもちろんでありますけれども、こういう各種の手当が支給されていないということに対して、なかなかこのことを御理解いただけないのかもしれませんけれど、総理、是非ともこういうことを含めて改善をしていただきたいと思っているんです。 実は私ども、今、民主党、ここの部分の手当が支給できるように地方自治法を改正をしたいということで、今議員立法をすべく準備を進めておりますので、是非自民党の皆さんにも御賛同いただいてこういう人たちの処遇改善にお力をお貸しいただければと、こんなふうに思うところでございます。 次に、法律の関係でちょっと御質問いたします。 法律というのは大変たくさんあるわけです。何といいますかね、たくさんあるんですけれども、本当にいつできたか分からないような古い法律もいっぱいあるわけでございまして、これは過去二度にわたって整理をしてきたというふうに聞いておりますけれども、これは総務大臣の担当になるんですかね。 今、法律というのは、憲法はもちろんそうですけれども、どのぐらいあって、過去二回でどのぐらい整理をされてきたのか、分かりましたら教えてください。
○国務大臣(新藤義孝君) この法律の整理、法令整理であります。これは、古くをたどりますと昭和二十九年に、まず事務簡素化等のための法律等の規定整理、また実効性を喪失した、また存在の意義を失った、こういった法律の廃止を行って、各府省ごとの整理をいたしました。その昭和二十九年のときに三百七十五件の法律が廃止をされています。それから、昭和五十七年に、これまた許認可等の簡素合理化に伴う関係法律の整理、こういったことを行いまして、このときに三百二十件、行政目的がほぼ達成された、また適用対象の消滅等により実効性を喪失した、こういったものでありました。 もう一回ございまして、平成十三年の中央省庁改革を実施するための法律改正の中で、新府省に引き継ぐ必要がない法律として五十六件の法律を廃止したと、こういうことがこれまでの経緯であります。
○加賀谷健君 本当に、決闘に関する法律とか満員電車に乗せたらそれは罰金だとか、とんでもない法がまだ残っているんですね。是非早急に私はやっぱり整理をしていく必要があるのではないかと思いますので、是非とも御努力をお願いをしたいと思います。 次に、ミクロネシアという国のことについてちょっとお尋ねしたいんです。 ミクロネシア連邦という国があるんですけれども、これは、実は私、今年の一月に、通常国会の前にちょっと行ってきて、見てまいりました。実は前から誘われておりまして、ミクロネシアの支援に取り組んでいるNPOの皆さんと行ってきたわけでありますけれども、総理、このミクロネシアという国、御存じですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ミクロネシアは、私自身は御質問をいただくまでそれほど詳しく知らなかったのでございますが、大統領がモリ大統領で、たまたまおととし、森総理が直行便の就航で行かれたと。ですから、森さんの親戚なのかということが話題になったことを今でも覚えているわけでございますが。 ミクロネシア連邦は、我が国と歴史的に深いつながりを有する太平洋を挟んだ大切な隣国であり、我が国が開催している太平洋・島サミットを始めとする国際社会における重要なパートナーであります。政府としては、ミクロネシア連邦の自立的、持続的な発展の後押しと二国間関係強化のため、ODAによる継続的な支援が重要であると考えております。 今後のミクロネシア連邦に対するODA支援については、インフラ整備、保健、教育、環境保全、そして気候変動対策、災害対策に重点を置いて実施していきたいと考えております。
○加賀谷健君 本当に今、私、お願いしようとしたことを答えていただきまして、ありがとうございます。 このミクロネシア連邦というのは、大変、昔トラック諸島と言われて、大和とか武蔵が一時係留をされていたという港を持っているところでございまして、今はチューク島という名前で呼ばれております。島の数が六百以上あるという。ただ、すごいのは、EEZですか、排他的経済水域というのが物すごく大きくて、日本の四倍ぐらいあるんではないかなと思うぐらい大変漁業資源も豊かな島でございます。 私は何が言いたいかというと、今総理が言われたように、いろんな形で日本とつながっていくことにとって決して損のない国、そしてまた、日本が統治していた時代が、大変日本人がよくしたと思いますし、日本人に対して親日感の物すごく強いところでございまして、現実に日本の言葉が四百ぐらいまだ日常会話の中で使われているというぐらい親日的な国でございますので、是非ともこの国との取組をしていっていただきたいなと、こんなふうに思うところでございます。先ほど総理のお言葉にありましたODAの支援、これはまさにそういうところに使えば大変効果のある使い方ができるのではないか、こんなふうに思いますので、この辺も含めてやっていただければと思います。 そこで、この中で今言われたことのほかに一つだけお願いしたいんですが、このチューク州にザビエル高校という高校がございます。ここの高校は二百人ぐらいの生徒ですけれども、大変な名門校で、ミクロネシアの各州の、何というんですかね、指導者は大体この高校を出ているというふうに言われております。私が今回行っていろんな意見交換させていただいた外務大臣や資源開発大臣も同校の卒業生でございました。私どもが一緒になって行ったNPOがここの子供たちを日本に奨学金を出して招待していたりして、大変友好関係にあります。 そこで、いろいろ話をしていたら、実は日本語を教えてくれる先生が欲しいんだと、こういうことなんでございます。前にいたんだそうですけれども、今はもういないと。是非とも日本語の勉強をしたいんだと。もっと言うと、中国がかなり出てきているんですね。そういうことでいえば、やっぱりここは日本が出ていってそういう日本の関係を強めていく必要があると思います。 いろんなプログラムがあるんですけれども、文科大臣、REXというプログラムですけれども、ここにおいて、今私が言うような、日本語教師を派遣するというようなことは可能なのでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 文部科学省では、海外からの日本語教育に対する協力要請にこたえるため、地方自治体からの申請に基づき、公立学校の若手教員を外国の教育施設へ日本語指導教員として派遣し、日本語の指導や日本文化、社会の紹介等を行う事業である、先生御指摘ありましたが、REXプログラム、これを平成二年から実施しております。この事業の申請に当たっては、日本と外国の地方公共団体の間で姉妹都市提携等地域間交流の実績があり、受入れ側が派遣教員の渡航費それから滞在費等を負担するということが合意の必要条件になっております。 今後、地方公共団体からミクロネシアのこのチューク州の高校への教員派遣についての具体的な相談があれば、文科省として適切に対応してまいります。
○加賀谷健君 終わります。
○委員長(石井一君) 関連質疑を許します。徳永エリさん。
○徳永エリ君 民主党・新緑風会の徳永エリでございます。 委員長、そして閣僚の皆様、また委員の皆様、連日長い時間の予算委員会、大変にお疲れさまでございます。今日は、質問のお時間をいただきましてありがとうございます。 まず初めに、安倍内閣の三閣僚の方々の靖国神社の参拝について伺いたいと思います。 先週末、二十日と二十一日、安倍内閣の閣僚、新藤総務大臣、麻生財務大臣、古屋国務大臣、拉致担当大臣ですね、靖国神社で参拝をなさいました。特に、麻生財務大臣は安倍政権のナンバーツーでございますので、参拝をされたということの影響力は大変に大きいと思っております。 三人が靖国神社を参拝した後に韓国が不快感を示し、尹炳世外相の訪日が取りやめになりました。安倍総理と朴槿恵大統領の就任後初の閣僚レベルの会合だったはずなんです。外相とは、北朝鮮の挑発的な言動を受けて、米国の同盟国である日韓両国でこの協力関係を話し合うはずだったんですよね。そして、中国からも大変に厳しいメッセージが寄せられました。 私は、皆さん御自身の立場と責任を超えたナショナリスト的な見解があって、そのことが外交上の利益を損なわせたのではないかということで大変に懸念をいたしております。 麻生財務大臣は、昨日記者会見をなさいまして、外交には影響はないとおっしゃっております。昨日の、尖閣に中国の公船、海洋監視船が領海侵犯したこと、今までになかった最多の八隻であります。これも参拝の影響なのではないでしょうか。もう既に外交に影響が出ていると思いますが、麻生財務大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 領海侵犯を侵しているという現実を是としておられるように聞こえるのはちょっといかがなものかと思いますが、間違えないでいただきたいのは、あそこは日本の領土であって、そこのところだけまず頭に入れておいていただいて、違法を犯しているのは向こうであると、この点だけはっきりしておいていただかないと、聞きようによっちゃいかがなものかと思いますので、それが一点。 それから、世界中の中で、祖国のために尊い命を投げ出した人たちに対して政府が最高の栄誉をもってこれを敬するということを禁じている国などありません。我々はそれに従って、四月、十月、春、秋の大祭でありますので、私は昭和二十七年四月の二十八日、講和条約発布した日に祖父に連れられて靖国神社に行って、今日は日本が独立した日だからと、あれ、学校を中退して行ったと、早引けして一緒に連れていかれたのが、中退じゃない、早引けだな、早引けして、早退して連れていかれて参拝したのが最初の私は靖国神社に行った記憶だと思いますが、少なくとも過去、そうですね、成人してからずっと毎年何らかの形、特に四月、十月の例大祭には参ってきていると思っておりますし、これは国民として当然の務めだと、私は基本的にそう認識いたしております。
○徳永エリ君 とはいえ、情勢とかタイミングというものが私はあると思います。そして、手を合わせる気持ちがあれば、どこでも手を合わすことができると私は思っております。昨日のような領海侵犯というアクションを起こさせたこと自体が私は問題だと思っております。 特に、古屋拉致担当大臣は本殿に上がって参拝をなさった。しかも、国務大臣古屋圭司として参拝したと、私的な参拝ではないというふうに記者におっしゃっております。韓国や中国と協力して拉致問題を解決していかなければならないお立場の古屋大臣が、国益よりも御自分の思いを優先する、これ、いいんでしょうか。
○国務大臣(古屋圭司君) ちょっと間違っている部分があるので、私の方から指摘させていただきます。 私は、昇殿に上がって参拝をしました。そのときに署名をするんですね。それは、国務大臣古屋圭司という署名をいたしました。それは、私は今現に国務大臣を務めておりますので、そういう肩書であると、今までもそういうことをしております。かつてのそういう例もたくさんありますので、そういう立場で入った。それから、もちろんいわゆる玉串料は、私、私費で払っております。 今、麻生副総理からもお話があったように、私ども国会議員として、やはり国のために命をささげた英霊に対して哀悼の誠をささげる、これはもう当然のことだと思います。だからこそ、私、初当選させていただいてから今まで、もう二十二年になりますけど、春、秋、そして八月十五日、参拝欠かしたことありません。その一環として私は参拝をしております。 しかし一方では、公務に影響があることがあってはいけませんので、ですから私は、日曜日、公務が何もない日曜日の午前中に参拝をしたということであります。私としては、至極当たり前のことをさせていただいた、そういうふうに思っております。
○徳永エリ君 参拝したことが公務に支障を来しているということになっているようでございます。 古屋大臣は、四月十一日の政府・与党拉致問題対策機関連絡協議会に出席なさいましたか。
○国務大臣(古屋圭司君) 今御指摘のことは、拉致問題の政府・与野党連絡協議会ですね。私、座長を務めておりますから、私が事実上の主宰でございますから、当然出席をいたしております。
○徳永エリ君 そこで北朝鮮自由週間への参加が議題になっていました。目的は、拉致問題を含む北朝鮮人の人権問題解決のための会議の開幕式に出ることになっていました。これが四月の二十八日、二十九日の日程でした。 訪韓はなさるんでしょうか。
○国務大臣(古屋圭司君) 結論から申し上げると、訪韓はできません。なぜか。それは、実は私と防衛大臣とが海外出張がぶつかっていました。実は、我々は安全保障委員会のメンバーでございます、安保会議のメンバーでありまして、どちらかがやはり最低限日本にいる、これはもう常識でありまして、上手に調整をしてもやはり、防衛大臣と私は調整をして、私は前半に日本にとどまっているということになりましたので、この訪韓を予定しておりましたけど、それを延期したのはもう二週間以上前のことであります。 以上です。
○徳永エリ君 古屋大臣は一月十七日の産経新聞でインタビューに答えておられます。アジア諸国で北朝鮮と国交がある国はある、積極的に連携をして拉致問題について認識を新たにしてもらいたい、解決のために働きかけていくとおっしゃっております。 この韓国で行われる予定だった北朝鮮自由週間への参加というのは、拉致担当大臣としては非常に大事な訪韓になるんではないかと思うんですけれども、政府としてこの大事なものに対して調整がそもそもできていないというのはおかしいのではないでしょうか。
○国務大臣(古屋圭司君) 誤解のないように申し上げますけれども、やはり我々は内閣の一員として安全保障会議というものは常に対応しておかなきゃいけないんです。そういうときに、やはり防衛大臣あるいは国家公安委員長が日本にいないということは許されないんですよ。ですから、私たちはもう既に、しっかりそれで、我々同士で、メンバー同士で調整をしたという、それはもう二週間ほど前のことなんですよ。ですから、今回の事件とは全く、今回の案件とは全く関係ない話なんです。それは是非誤解をしないでいただきたいと思いますね。 もう一点、あえて申し上げれば、実は、私はあと、後半にアメリカに訪問させていただきます。これは日本政府が主催をする初めての拉致問題のシンポジウムをニューヨークとワシントンで開きます。これは私が主宰者なんです。ですから、どうしてもこれは欠にするわけにいかないんですね。だからそっちを優先せざるを得ない。そういうことになれば、防衛大臣と調整の中で、やはり防衛大臣もできるだけ調整していただいたんですから、当然、私は前半については日本にとどまっているという結論になるのはごく自然のことじゃないでしょうか。
○徳永エリ君 韓国となぜそこは調整ができなかったのかなと。訪韓をするというのは私は非常に重要なのではないかと思いますし、韓国と連携していくということがこの拉致問題の解決には非常に大事なんじゃないかと思います。 それから、先ほどおっしゃったように、一月十七日の産経新聞でのインタビューでおっしゃったように、アジア諸国で北朝鮮と国交がある国があるとおっしゃっておりますけれども、この国交がある国というのは中国ですよね。この中国からも靖国参拝に関しては不快感があらわにされているわけでございます。この点に関してはどうお考えになりますか。
○国務大臣(古屋圭司君) まず前段のことについてお答えしますけど、実は韓国は私たちが主催している会ではありません。あれは北朝鮮人権週間という、そういう民間の団体がありまして、そこが主催している会に、今まで大体、大臣とか副大臣とか政務官とか、あるいは政府の代表が行ってゲストスピーカーとして挨拶をしているということがありました。ですから、これは我々が主催している会ではないということですね。それが一点。 それからもう一点は、やはり国交がある国というのは、日本は国交ありませんけれども、中国以外にも北朝鮮と国交のある国、ヨーロッパを始め東南アジア諸国でたくさんあるんですよ。やはりそういう国とは私たち積極的に連携していますよ。ですから、中国だけのことをおっしゃいましたけれども、それはちょっと違うんじゃないでしょうかね。私の言っているのは、やっぱりそういう世界各国と連携をしている、していくべきだということをその産経新聞の記事でも申し上げたんです。
○徳永エリ君 いずれにせよ、拉致被害者の家族の方々は、実は非常に、まあマスコミベースの話ですから、今御説明を受けて、少し誤解したところもあるかもしれませんけれども、落胆をしているという声が聞こえてきています。こんなことで本当にしっかりと拉致問題の解決に取り組んでくれるんだろうかという声も上がっておりますが、その点はいかがでしょうか。
○国務大臣(古屋圭司君) 委員にお聞きしますけど、それは、今度の私ども閣僚が靖国を参拝したことに対して家族が批判をされているということですか。
○徳永エリ君 反応ということです。
○国務大臣(古屋圭司君) いや、それは、それは全く、ちょっと聞き捨てならぬ話ですよ。是非それ、お名前言ってください、どなたか。(発言する者あり)
○委員長(石井一君) ちょっと私語をやめていただいて、私語をやめていただいて議論を、静粛にしてください。
○徳永エリ君 それでは、総理にお伺いいたします。 いずれにせよ、この靖国参拝問題が中国や韓国に対して影響を与えたということは私は否めないと思っております。この点に関して総理はどうお感じになっておられるのか、お伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) その前に申し上げておきますが、質問の中で、拉致被害者の方々が懸念を表明されたと、これ極めて重要な質問です。どなたがそれは言われたか、これはやはり予算委員会ですからちゃんとしていただかないと、それは質問者としての信頼性、党としての、民主党として質問しておられるんですから、もしいいかげんなこと、言っておられないのに言っていた、これは大変なことですから、それは明らかにしていただかないと、これはおかしいですよ。(発言する者あり)ということをまず申し上げておきたいと思います。 その上に立って、外交というのは、外交的な目的を達成するためにあらゆるこれは手段が取られるわけでございまして、例えば尖閣については、これは歴史的にも国際法的にも我が国の固有の領土であります。しかし、我々のこの主張、姿勢を崩そうとしているわけでありまして、その中において様々なことを言ってきたり宣伝をしたりするわけであります。 ですから、その中において我々はそれに屈しないという態度を取っているわけでございますが、そこで、靖国の問題につきましても、例えば韓国も中国もそうですが、韓国は、では靖国について抗議して、抗議をし始めたのは一体いつなんですか。これ、盧武鉉時代が顕著になったわけでございまして、金大中時代にも少しありました。それ以前にはほとんどないんですから、なぜ急に態度が変わったかということもちゃんと調べておく必要があるんだろうと、このように思います。中国においてもそうです。いわゆるA級戦犯が合祀されたときも、彼らはそのときの総理の参拝について抗議はしていなかった。ある日突然抗議をし始めたわけであります。そのことをよく認識をしておく必要もあるんだろうと思います。 尖閣においても、一八九五年から一九七一年まで全く抗議をしていなかった。突然抗議をし始めたわけであります。そういうことをしっかりと頭に入れながら対応していく必要があるんだろうと、私はこのように思うわけでございますし、国のために尊い命を落とした尊い御英霊に対して尊崇の念を表する、これは当たり前のことであり、我が閣僚においては、どんな脅かしにも屈しない、その自由は確保している、これは当然のことだろうと、このように思います。
○徳永エリ君 それでは、この中国と韓国が不快感を示しているということに対してはどう対応なさるのか伺って、この話は締めたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは、徳永さんですね、徳永さん、日本の国にある、ここから近いですよ、その靖国神社に、御英霊に対して御冥福をお祈りをする、それについて批判をされることに対しては何も痛痒を感じずに、批判されたことに対してそれはおかしいと思われることが私はおかしいと思いますよ。 これは、我々はあくまでも国益を守る、そして、私たちの歴史や伝統の上に立った私たちの誇りを守っていくということも私の仕事であります。それをどんどんどんどん削っていけばいい、関係がうまくいくという考え方の方が私は間違っていると思います。そのことははっきりと申し上げておきたいと思います。
○徳永エリ君 私もいろいろ思いがありますので、また機会をつくってお話をさせていただきたいと思います。 話ががらっと変わります。今度は、安倍総理の高い支持率についてお話をさせていただきたいと思います。 最新の共同通信の世論調査によりますと、安倍内閣の支持率は七二・一%であります。政党支持率も四〇%を超えています。二桁は自民党だけであります。支持率だけ見ると、自民党の独り勝ちという状況でありますけれども、あの非常に国民から人気の高かった小泉元総理の支持率も超えているという状況であります。 小泉総理の場合には、在任期間の五年半の間、平均支持率が五〇%ということで高い支持率をずっと維持しておられたということはありますが、安倍総理はこの高い支持率に対してどのようにお考えになりますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我々が現在行っております、特に経済財政金融政策に対して御理解をいただいているというふうに理解をしておりますが、ただ、支持率というのはその時々に大きくこれは変遷をしていくものでございますので、我々政治家としては、政権にある政治家としては、しっかりと結果を出していくことによって更に国民の皆様の御理解と御支持を得ていく、そういう気持ちで身を引き締めて国政に当たっていきたいと、このように考えております。
○徳永エリ君 私は地元北海道なんですけれども、確かに安倍内閣に対する期待感は物すごく高いです。私はなるべく今世の中で何が起きているかということを知りたいと思っておりまして、できるだけタクシーを使うようにしています。タクシーの運転手さんていろんなことを知っているんですね。世の中の情報をいろいろ教えてくれます。もちろん正しくない情報もありますけれども、なるほどということもたくさんあります。北海道はずっと経済が冷え込んでいたんですけれども、二月、三月はタクシーの売上げも一〇%上がったそうです。飲食店の売上げも上がりました。デパートの売上げも上がりました。 先日帰ったときにタクシーに乗りまして、いや、期待感、期待感といっても、確かに確実に景気良くなっているよねというお話をまたしましたら、タクシーの運転手さんが、いや、二月、三月だけでした、四月に入ったらまた元に戻ってしまいましたというふうにおっしゃっておりました。期待感で一気に上がったんですけれども、また元に戻ってしまったということであります。アンケートの中には好景気を実感できないというアンケートの数字もありまして、八一・九%、所得は増えないと考えている人も六九%いるということであります。 これ、四国の新聞なんですけれども、こんな世論調査の結果もあります。日本世論調査会、共同通信とその加盟社三十八社で構成している世論調査の全国組織の調査によりますと、安倍政権の経済政策を象徴する物価を上げる政策への懸念が広がっていることが示された。二十代から三十代の若年層と六十代以上の高年層では反対派が賛成派を上回り、賃上げ等の恩恵が少ない層はむしろ生活が苦しくなるおそれがあると不安を抱いている、そういった調査結果が出ています。二%の物価上昇目標を良いとは思わない、どちらかというと良いと思わないとした人は、若年層で合わせて五〇%、高年層では七〇%、そしてこの両者が生活が苦しくなりそうだからと答えております。こういう調査がなぜ五大新聞に載らないのか。共同通信の調査なんですよ。不思議です。 国民年金の平均受給額は五・三万円、若い世代も年収二百万円以下は今や一千百万人を超えています。四人に一人が非正規であります。総理は、こういう方々がどういう暮らしをしておられるか、時々お考えになることはありますでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 大きな全国紙に安倍政権に対して批判的な新聞紙はたくさんありますから恐らくそういう指標は既に載っているんだろうと、このように思うわけでございますが、問題は、このデフレが続く中において国民の富が、GNIは五十兆円奪われていたわけでありますから、これが続いていたらもっと大変なことになったんですね。 デフレが続けば御承知のように年金もデフレスライドしますから、これは引き下げていかなければならないんです。そこで、数年間に分けて、これはもう御党も賛成されましたが、二・五%下げていくということが決まりました。年金を下げていく、これは大変なことですよ。しかし、もし我々が今進めているこの政策がうまくいっていけばこれは相殺されていくわけでありますから、インフレに入っていけばこれはインフレと相殺をされていくわけでありますから、これは引き下げられないという可能性も出てきているわけであります。 そういう点も見ていただきたいんですが、そういう点はむしろなかなか新聞に書いていないなというふうに私は思うわけでございますし、年金の運用についても、これは昨年の前半には一・五兆円のマイナスがあったわけでございますが、たった三か月間で五兆円プラスになっております。そして、まだ政策をスタートして四か月余りでございまして、そこでまだ補正予算については実際にそのお金は市中には出回っていないという状況でございます。それは大体五月ぐらいからなんだろうと、このように思います。 その中で、非正規の方々の時給も少しは上がり始めてきていると、十七円ではありますが上がり始めてきているというのは大変我々にとってはうれしいことでありますが、なるべく多くの方々がこの恩恵を被れるように、そのスピードが速くなるように我々も努力をしていきたいと、こう思っているところでございます。
○徳永エリ君 私が伺ったのはそういうことではなくて、暮らしを思い浮かべたときにどんな姿が浮かんでくるかということを伺いたかったんです。 例えば、僅かな年金で暮らしている高齢者の方、公営住宅なんかにお邪魔しますと非常に孤独な状態です。それで、楽しみといえば、新聞に赤鉛筆で何時からは何の番組を見るという、ずっと番組を追っていって、食べるものは一週間に一回ぐらい近くの人に買ってきてもらって冷蔵庫に詰めておいて、それを少しずつ食べている。外には一切出かけません。どうしてって聞くと、外に出て転んでけがでもしたら人に迷惑掛かるから、医療費が掛かるから、そういう方々がたくさんいるんです。 それから、若い方もそうです。ホームレスではありません、安いアパートに住んでおられますけれども、もう家の中はといえば本当に僅かな衣類と布団とテーブルぐらいしかない。電気はついています、ガスは通っています、でも水が止まっているとか、そういう状況の若い人たちがたくさんいるんです。 そういう方々が、強い日本、美しい日本と言われても、自分の生活と物すごく大きなギャップを感じているんですね。そういう中で、地方の町を回っていますと、小泉構造改革の再来ではないかと、それ以上大変なことになるんではないかと、ますます格差が広がるんではないかと、そういう声が聞かれるんです。 総理は、小泉構造改革の功罪についてどうお考えになりますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 小泉構造改革によって、非常に落ち込んでいた景気は上昇し始めたのは事実でございますし、私が総理に就任をいたしました二〇〇七年でありますが、例えばプライマリーバランスについては約三十兆円近くマイナスだったものが五・五兆円まで改善をしたのでございます。それは、まず間違いなくこれは小泉構造改革の成果であったんだろうと、このように思いますし、ではまた構造改革をしていなかったらどうかということであります。グローバルな経済の中でこれは戦わなければならないというのは現実でありますから、その中においてモデルチェンジをしていこうというのが小泉政権の、これは大きな方針の中においての構造改革を進めてきたわけでありまして、そこはしっかりと評価をしていくべきなんだろうと思います。 そして、格差の問題ではありますが、これはしかし米国と比べたらはるかに格差は少ないわけでありますし、中国と比べてもはるかに格差は少ないと言ってもいいと思います。この十数年、中間層はほとんどこれ実は全く変わっていないわけでありますから、そこは誤解をしない方が私はいいんだろうと、このように思うわけでございます。 そこで、小泉政権時代に、いわゆる金融政策については、残念ながらこれは二〇〇〇年にゼロ金利を解除し、二〇〇六年に量的緩和をやめてしまって、その間、残念ながら十分にデフレから脱却をできなかった。金融政策的な支援はなかったということに私は着目をしたわけでございまして、今回は金融政策においてデフレから脱却をしていく。デフレから脱却をしなければ今年よりも来年確実に収入は減っていくんですから。それはインフレというのは、確かに物価は安くなりますがデフレ経済が続いていけば職そのものが根っこから失われていくということを考えなければいけないんだろうと、このように思うわけでございます。 そこで、我々は、この三本の矢でもって力強くしっかりと持続的に経済が成長していき、かつその恩恵が広く地方にも、中小・小規模事業者で働いている皆さんにも行き渡っていくように努めていきたいと、こう考えているところでございます。
○徳永エリ君 それが本当に弱い立場の方々の格差の是正になるんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは、申し訳ないんですけれども、縮小の中の再配分で給付をしようと思ったって、これはどこかで必ず終わってしまうんですよ、財源がなくなるんですから。これ給付だったら、できもしない給付の約束なんか誰だってできるんですよ。大切なことは、この給付を確実にしていくための財源を獲得する。だからこそ、強い経済を獲得しなければ給付は確かなものにならないと申し上げているわけであります。 ですから、全くそういう皆さんにとっては関係ない世界のように見える株式市場においても、百五十兆円、この三か月間で株式市場の株価の総額が増えました。そして、例えば個人で株を持っている方は二〇%おられますから、個人の方の言わば株の資産が三十兆円増えたんですね。今までの統計からいえば、株価による利益というのはすぐに消費に結び付いていくんですね。消費が活発になれば税収も増えていきますから、そういう言わばある種の再配分機能を生かしていくための財源は確保できるわけでございまして、それが我々の、政治家の仕事なんだろうと、このように思っております。
○徳永エリ君 そして、様々な社会問題も生まれました。十四年間連続三万人の方が自ら命を絶ちました。うつ病で働けない人が増え、DV、虐待、いじめ、孤独死、引きこもり、貧困。特に、女性の貧困、子供の貧困は深刻な問題です。こういった社会問題にはどう対応されていかれますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 安倍内閣として自殺対策も進めております。近年、自殺者数は減少しておりますが、経済的状況に起因する自殺も多いわけでございますが、一方、自殺に至る状況の中において、うつ病等疾病によるものもあるわけでございまして、早期に対応できるようなこれは体制を整えていく。また、それを呼びかけていくことも当然大切でしょうし、企業においてもそういう診断ができるという、そういう体制を取っていくことも大切でしょうし、そのような形でしっかりと取り組んでいきたいと思いますし、そして何よりも、言わば経済において、今年よりも来年良くなっていくかもしれないという気持ちにみんながなっていくことはある種の大きな変化になっていくんだろうと。それが自殺の減少につながっていくようになれば、それは私もそうなっていけばいいと、こう考えているところでございますが。 また、子供の貧困と女性の貧困と、こう言われておられるわけでございますが、例えば、子供さんが言わば経済的な理由において教育の機会を奪われないような様々な支援も当然考えていかなければいけないわけでございますが、奨学金制度の充実もそうでありますし、そしてまた、女性への支援も、キャリアアップできるようなそういう施策も取っていきたいと、こう考えているところでございます。
○徳永エリ君 民主党では、NPOの方々に内閣参与になっていただいて、例えばこの自殺対策も取り組んでまいりました。その成果が出まして、十五年ぶりに三千人近く減って三万人を切りました。政策の効果が出てきたというふうにニュースでもしっかりと言っておりました。私たちもそう思っております。しっかりと自民党の皆さんにもNPOの皆さんと連携していただいて、更にこの社会問題を解決すべく努力をしていただきたいというふうに思います。 それから、今、産業競争力会議の民間議員になっておられる竹中平蔵さん、小泉内閣時代の竹中経済財務担当大臣、強いものはより強くするのが社会の活力を生む、低所得者が所得のある人の足を引っ張っているとおっしゃっていました。このような考え方の方が安倍総理の諮問機関のメンバーをしているということに非常に大きな危惧を抱いております。 産業競争力会議の中ではいろんなテーマで民間議員から意見が出ておりますけれども、保険料の自己負担の拡大、がんは三割、風邪は七割、疾病の種類で自己負担の割合を変える、あるいは少量の治療額は全額負担。どこからそういう意見が出てくるのか全く理解できません。受診抑制につなげ、医療費を削減することを目的としているんでしょうか。お金のない人は病院に行くなということなんでしょうか。田村厚労大臣、お願いします。
○国務大臣(田村憲久君) まあ、いろんな御意見をいただきます。それは民間のそれぞれの御意見で、中にはそういう御意見もあれば、一方で保健事業ですね、予防をしっかりとやって、医療費のこともそうだけれども、まず患者にならないということも必要じゃないかと、さらには悪くなったときにすぐに病院に行って重症化を防いだらいいじゃないかと、そういうような御意見もあるわけでございまして、いろんな御意見がある中の一つにそういう御意見があるということでございます。 いずれにいたしましても、私は厚生労働行政の立場から、どれがいいのかということも含めていろんな御意見を申し上げておるような次第であります。
○徳永エリ君 是非、民間議員の方々の意見だけではなくて、本当に体の弱い方ですとか、そういった当事者の声をきちんと聞いていただきたいというふうに思います。 それから、保育所の定員増につきましても、総理は五年後に待機児童ゼロを目指すとおっしゃっておられますが、このことは産業競争力会議でも意見が出されております。これは、私はちょっと怖いのは、子育て支援からの意見ではなくて、保育をビジネスにするというその企業側の都合からの意見なんではないかということを懸念いたしております。保育はビジネスではありません。ビジネスになると、過去にもありましたけれども、子供の突然死ですとかいろんな事故が起きる可能性もあります。質を保ちながら量を増やしていく、言葉では簡単ですけど、これは現場では大変なことであります。これに関してはどうお考えになりますか。
○国務大臣(田村憲久君) 待機児童は、特に都市部では大変な今課題になっておりますから、これは解消していかなきゃならぬということで、総理が御判断をいただきまして、二年間、待機児童ゼロの計画を前倒しをするということで、ピークであります二〇一七年、平成二十九年に待機児童ゼロを目指して今般計画を作成をいたしておる次第でありますが、まさに質は落としちゃいけないと。 これは、恐縮なんですけれども、実は三党合意をする前に総合こども園という制度を御党の方で出されました。このときに指定制という形で株式会社が何でも入りやすくなるという問題がありまして、ここを御党といろいろと議論する中で、やっぱりそこは駄目だねという話の中で、認可を守りながら、しかし株式会社もちゃんと質を担保するところには参加をいただこうということを決めさせていただいたわけでございまして、そこは大変重要なところだと思います。 今般の制度は、認可保育所を増やそうということが中心、それからもう一つは、認証保育所等々、無認可のところに関しましても一定の助成は出します。ただし、それは認可を目指すということで、今保育士じゃない方々に保育士になっていただくための通信講座でありますとか、そういうものを受けていただいて保育士になっていただくということを前提、そしてやがては認可を目指してなっていただくということが前提で、今回このような待機児童ゼロ作戦というものを加速化をするわけでございますので、その点はしっかりと我々、質というものを担保するということを念頭に頑張ってまいりたいというふうに思います。
○徳永エリ君 是非、子供たちのためにも質を保つということを頑張っていただきたいというふうに思います。 さて、今度はTPPの問題であります。資料を御覧いただきたいと思います。北海道の道庁の試算、これ新聞の記事でございますが、皆さんにお配りさせていただきました。 北海道の基幹産業である一次産業、それから地域経済、雇用に大きな影響が出ます。農業産出額で四千九百三十一億円、関連産業への影響は三千五百三十二億円、地域経済への影響は七千三百八十三億円、トータルで一・六兆円の影響が出ます。御覧のように、対策を何も立てないと十二品目のほとんどが大きな打撃を受けます。全滅、全滅という字が見えると思いますけれども、大変に大きな打撃でございます。 さらに、加工産業へのダメージが大きいんです。全国の産業構成に占める食品産業の出荷額や従業員数の比率は一〇%程度ですが、北海道は三五%を超えているんです。また、十四振興局の製造業出荷額の中で食品製造業の比率が五割を超えているのは九振興局に及びます。これによって、TPPが地域を壊してしまうということがお分かりになるかと思います。 そして、雇用への影響は十一・二万人です。総理は、TPPによる雇用への影響に関しては、失業者は出さないと言っておられます。成熟産業から成長産業へ労働者を移行するとおっしゃっておられます。しかし、北海道ではこの吸収先がありません。一体どこにこの雇用を吸収するんでしょうか。そして、一次産業従事者はもうずっとこの一次産業にしかかかわったことがありません。しかも高齢であります。この雇用の問題、どう解決なさるんでしょうか、お伺いします。
○国務大臣(甘利明君) この試算は、御案内のとおり、ある前提を置いております。即座にゼロになった場合ということであります。農業生産額でいうと三兆円減ると、それも含めてGDPが三・二兆円増えるということになります。まず、GDPが増えても雇用に影響がないということの前提になっていますけれども、基本的にはGDPが大きくなれば雇用は増えていきます。ですから、そこはまた別な計算があろうかと思います。 あわせて、北海道内のGDPに占める一次産業の比率が高いということもよく承知をいたしております。個別の試算は農水省でもやっております、地域ごとの試算は全体でやっております。北海道の場合は関連も含めて云々ということだと思います。加工分野においては、原材料が入れ替わって加工分野までなくなるということはないと、それも含めて試算に入れている。つまり、原材料とそれに関連する加工分野と全部全滅するんだと、しかし原材料が入れ替わっても加工分野がなくなるということはないということも含めて計算をされているんだと思います。 北海道につきましては、今、フード・コンプレックス国際戦略特区の中でこういう申出があります。私どもは、戦略特区をこれから考えていく中で日本の一次産品のポテンシャルを引き出すということも含めて考えていきたいと思っておりまして、実はこの北海道フード・コンプレックスにはかなり注目をいたしておりまして、農水省としても、むしろ打って出る拠点にしたいという思いがあろうかと思いますし、それを具現化していきたいと思っております。
○徳永エリ君 将来的には可能性があるかもしれません。しかし、TPP交渉参加表明した直後から毎週のように離農者が出ている地域もあるんです。それは、余力のあるうちにやめておこうと。もうどうにもならなくなってからやめたんでは、例えば規模拡大などに取り組んでいる酪農家などは億単位の借金を抱えているんですね。その借金を抱えたままやめるわけにいかないので、何とか余力があるうちにというふうに考えている方もたくさんいるようであります。もう既に地域に影響が出てきている。移行していくまでの間に大きなタイムラグがあるということもお考えいただきたいというふうに思います。 そして、こういった仕事がなくなる、町がなくなる、関連産業にも大きな影響が出る、また、一次産業の多面的な機能によってつくり出される北海道の魅力そのものがなくなってしまうのではないかという懸念もあります。ですから、北海道は、経済界も産業界も労働界もオール北海道でこのTPP交渉参加には反対であります。もちろん、北海道の自民党の国会議員の皆さんも衆議院選挙までは大反対でありました。 お手元にポスターがありますけれども、これ何度か皆さん見たことあると思いますけれども、農村地帯にはほとんど上のポスターが張ってあります。「ウソつかない。TPP断固反対。ブレない。」。下のポスターは公約を守っていると思います。しかし、上のポスターは、これは完全に公約違反であります。うそばかり、TPPすぐ賛成、ぶれまくり、こんなことでいいんでしょうか。本当に地元とそれから中央では二枚舌だなというふうに感じております。 そして、アメリカとのTPP交渉に参加するための事前協議が完結いたしました。資料をめくっていただきますと、お手元に資料があるかと思いますけれども、内閣官房からは、日本政府の発表、それと自動車についてのTOR、佐々江駐米大使からの書簡、USTRのマランティス代表代行の書簡、それが私たちの手元に届きました。しかし、ほかに、アメリカ政府発表のもの、それからUSTR交渉勝利報告、非関税障壁並行協議のペーパーがあったわけです。皆さんのところに付けているのはTPPを考える国民会議で作ったペーパーでありまして、実は、昨日外務省からペーパー届いたので間に合わなかったので、その私たちの国民会議のペーパーを付けているんですけれども、ほとんど中身は変わりません。 このマランティス氏の勝利報告、これに目を通しますと、まずアメリカが関心を持っていたのは自動車、それから保険と牛肉であります。 米国産の輸入牛肉の規制緩和は既に行われております。四月からはBSEの検査対象月齢も三十か月超になりました。なのに、もう今、更にこの検査対象月齢を引き上げようということで検討が始まっていると言われています。これも何かアメリカの言いなりなのではないかという感じがいたします。 それから、車に関しても、本当に要求されたことを丸のみしているというのがこの文章から分かると思います。 それから、例えば保険のところに関しては、かんぽ生命の業務の適切な遂行、体制が確保されたと判断されるまではその認可を行わず、日本としてその達成のためには最低数年間を要すると思われることを一方的に発表した。 あるいは、非関税障壁のところもそうです。米国は、米国から日本への輸出を妨げる分野別及び分野横断的な幅広い非関税措置に関する懸念を表明してきた。これらの事項は、TPP交渉において完全に取り扱われない場合、その限りにおいてTPP交渉完了までに完了することとなる並行した二国間の交渉において執り行われる。これも、TPPがたとえ瓦解しても、延びても、二国間の協議は有効だということなんではないでしょうか。 それから、その下、高い水準の協定に向けた日本の用意ですが、日本は、全ての物品を交渉の対象とすること、それから、高い水準の包括的な協定を達成していくことを明らかにしたと書かれています。重要五品目はタリフライン数で五百八十六、貿易自由化率は六%であります。高い水準の包括的な協定となりますと九五%以上を超えていると思われますので、これは守れないのではないでしょうか。いかがでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) いろいろと御説明をいただきましたけれども、はっきりしているのは米国の自動車の関税についてであります。それ以外の部分については日米で協議をしていきましょうということであります。 アメリカ側がかねてから日米の経済対話の中で関心があると、それはTPP交渉と並行して日米間でやっていきましょうと。日米間でやっていきましょうというのは、事実上、事実上というか、日米ではEPAがありませんからTPPと別な並行交渉でやっていきましょう、それはかねてから関心のある項目ですと。それは、もちろんその結論が出ているわけではありません。日本にとってもアメリカにとってもプラスになるいい結論を出しましょうという話でありますから、そこの部分についてはこれからの話であります。 はっきりしているのは、アメリカは最終的に自動車の関税をなくすということを決めたと。その期間、いつからか、いつまでにどういうスケジュールでというのはこれから決めましょうということだけであります。
○徳永エリ君 アメリカ政府のペーパーには全く農業のことが触れられておりません。これはどうしてでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 日米首脳会談でお互いにセンシティビティーがあるということを確認をいたしました。さらに、今度の文書でも日本側には農産品のセンシティビティーがありますということは引き続き書いてあります。これはTPPの中での交渉でありますから、これを今全部交渉が終わっちゃったら、そうしたらTPPというのは一体何ぞやと、ほかの国に対してはどうなるんだという話に、農産品についてセンシティビティーをどう表現していくかということになっていくわけでありますから、それはアメリカ側が自動車関税はなくすという約束をしたと、我々のセンシティビティーについてはTPP交渉の中で議論をしていくという仕分になっているわけであります。
○徳永エリ君 衆参の農林水産委員会でも先週決議を採択いたしました。重要五品目を守るということでありますけれども、自民党からもこれは守ってもらいたいという話が出ていますが、米、麦、乳製品、牛肉・豚肉、甘味資源、これは本当に守っていただかなければ、もう北海道の一次産業は壊滅してしまいます。 総理、この交渉に関しての意欲といいますか、守っていただきたいという思いをどのように受け止めていただけますでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 自由民主党はしっかりと公約を守っていく党でありますから、その中において六項目についてお示しをしております。その中において五項目についてもしっかりと対応していきたいと、このように思っております。
○徳永エリ君 守っていただけるということでございますので、信じて注視してまいりたいと思います。 そして、ほかにも大臣に御質問させていただくことになっておりましたが、済みません、時間が押してしまいました。どうもありがとうございました。 これで質問を終わります。ありがとうございます。
○委員長(石井一君) 以上で加賀谷健君、徳永エリさんの質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(石井一君) 次に、柴田巧君の質疑を行います。柴田巧君。
○柴田巧君 みんなの党の柴田巧です。よろしくお願いいたします。 今日は、いわゆるボーダーレス、グローバルな社会が進展をしていく中でそれに打ち勝っていかなきゃなりませんが、しかし、国家戦略としてどうも不十分じゃないかと思われる政策課題を二つ取り上げてみたいと思います。一つは留学生政策であり、もう一つは科学技術政策であります。 改めて言うまでもありませんが、グローバル、ボーダーレスな世の中が進んでいく中で優秀な留学生を獲得するというのがその国の盛衰を決めていくと言っても過言ではありません。我が国も、グローバル人材育成という言葉に象徴されるように、国家レベルでの高度人材戦略、留学生獲得戦略を確立すべく努力をしてきているところではありますが、二〇〇〇年に世界の高等教育機関で留学をしている学生が二百十万ほどありましたが、今は四百十万、約二倍に上がってきておりますけれども、お手元のお配りした資料にもありますように、我が国は、留学生計画、三十万人計画を掲げてはおりますが、まだ今十四万弱ぐらいのところにとどまっているということであります。 世界は、新興国を含めどんどんどんどん獲得競争の真っ最中でありまして、オーストラリアなどは、よく知られているように、留学立国を掲げて新たな外貨獲得手段に産業化を図っているわけでありまして、我が国としても、このグローバル人材の獲得、育成、確保に負けていくわけにはいかないだろうと思っております。 いずれにしても、対外発信力のバロメーターに留学生の数はなると思いますし、それが戦略的な資源になる時代になったと思っておりますので、しっかりこの政策に対応していかなければなりません。 〔委員長退席、理事小林正夫君着席〕 そこで、まず、今ほども触れましたように、我が国も、二〇一〇年の十四万千七百七十四人をピークに、その後二年間減り続けています。文科省の表現では横ばいとなっておりますが、現実減り出しているということでありまして、これは非常に深刻に受け止めなきゃならぬと思いますが、まずはどのようにこの要因を分析しておられるのか、まず文科大臣にお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) 柴田委員御指摘のように、二〇〇八年に留学生三十万人計画を策定をいたしました。それ以降、約十二万四千人から二〇一〇年の約十四万二千人に増加し、その後の二年間は減少に転じ、二〇一二年現在で約十三万八千人となっております。近年の減少の背景としては一昨年の東日本大震災の影響があると考えられますが、その減少数は二〇一一年の三千六百九十九人から二〇一二年の三百十九人となっており、減少に一定の歯止めが掛かってきたとは認識しております。 一方で、外国人留学生の出身国は多様化しており、このことを踏まえつつ、より一層の受入れ促進、外国人留学生数を減少から増加へ転換していく必要があると思っております。 今、政府でも産業競争力会議、また教育再生実行会議で大学の質、量共に高めるための、そしてグローバル人材の育成等を検討しておりますので、是非これから当初の目標の留学生三十万人計画に向けて加速度を付ける政策の実現に向けて、安倍内閣、対応してまいりたいと思います。
○柴田巧君 もちろん震災の影響もあったと思いますし、やはり根本的には、近年、我が国自体の魅力が乏しくなってきている。経済が大きく落ち込んできて、あるいは科学技術、後でまた取り上げますが、の力もだんだん弱まってきている。そこに留学先としての魅力が乏しくなってきたというふうに私は思わざるを得ないと思っておりますが、いずれにしても、先ほど申し上げたように、この留学生政策を再構築するべき時期に来たと思いますし、大臣もかつては自民党の中の留学生対策の委員長もやられたと思っておりますし、大体、三十万人計画は福田内閣の自公政権のときにお作りになった。今先ほど総理は公約を守る政党だとおっしゃいましたが、是非是非三十万人計画、このままでは非常に実現が危ぶまれる状態になると思いますので、まずは選ばれる留学先といいますか、魅力のある留学先になるということが大事だと思います。 そのためにも、英語での学位取得可能なコースの整備や拡充、単位互換の充実、留学生の就職支援など今まで以上に強化をしなきゃならぬと思いますが、どのように取り組まれるか、下村大臣にお聞きをします。
○国務大臣(下村博文君) 優秀な留学生の獲得は、我が国の大学の国際化にとっても不可欠であるのみならず日本人学生の成長にもプラスになるものであり、極めて重要であるというふうに認識しております。 各大学の国際化に向けた取組を強化するため、文部科学省では平成二十一年度から大学の国際化のためのネットワーク形成事業として十三大学を選択し、英語による授業のみで学位取得可能なコースの拡充や、留学生の生活及び就職に関する支援を始め、大学における留学生受入れのための環境整備を支援しております。 これにより、本事業の対象である十三大学では英語による授業のみで学位取得可能なプログラムが、平成二十一年度末は七でありましたが、平成二十四年度四月時点で百四十三に増加もしております。また、単位互換の状況については、交流協定に基づいて少なくとも一以上の国外の大学等と単位互換制度を設けている大学数、これも平成十七年度時点の百四十七校から平成二十一年度二百五十六校に増加をしておりますけれども、今後、実際に行われる単位互換をもっと広範囲に広げていくことが必要であるというふうに考えております。 さらに、平成二十三年度及び平成二十四年度に選定した三十九件を対象に実施している大学の世界展開力強化事業におきまして、国際教育連携によって単位の相互認定や成績管理等の質の保証を図りつつ、日本人学生の海外留学と外国人学生の戦略的受入れを行う優れた取組を支援しているところであり、一層海外の留学生が日本国内に来ていただくような環境整備に努めてまいりたいと思います。
○柴田巧君 是非、一段と魅力アップにつながる施策に取り組んでいただきたいと思います。 と同時に、もう一つ大事なのは、やっぱり奨学金の問題だろうと思います。お手元の資料にありますように、国費外国人留学生制度も二百二十億をピークに今年度は百八十七まで落ち込んでおりますが、長期的な国益の観点からも奨学金の給付というのは大変重要なことだと思います。 国際親善や友好を含む計り知れない長期的な波及効果を生み出すものだと思いますので、この充実に努めると同時に、優秀な学生を確保するには合格発表と同時に奨学金を給付するという、その仕組み、使い勝手の良さというのも大事だと思いますが、そこら辺の奨学金の給付の充実にどのように努められるか、文科大臣にお聞きをします。
○国務大臣(下村博文君) 文部科学省としては、奨学金給付について、これまでも、一つに、優秀な外国人留学生を選考して受け入れる国費外国人留学生制度、二つ目に、学業、人物共に優れ、かつ経済的理由により修学が困難な私費外国人留学生に対する文部科学省外国人留学生学習奨励費給付制度、そして、大学間の協定に基づき受け入れる留学生に対する奨学金、この三つが主にありました。 これらに加えまして、さらに大学の国際化に向けた体制整備、また外国政府奨学金の積極的活用の促進、さらに地方公共団体や民間企業等と連携しました留学生生活支援体制の構築、このようなことに総合的に取り組みまして留学生の受入れ強化を図っているところでございますが、今後、優秀な外国人留学生確保というのは我が国の発展のためにも大変重要な課題であるというふうに思いますし、加速度を設けた総合的な取組を是非してまいりたいと思います。
○柴田巧君 是非、額もさることながら中身、使い勝手のいい奨学金になるように、それが効果が出るようにまた努力をしていただきたいと思います。 そうやって魅力をアップする上で大事なことは、やっぱり海外での情報発信だろうと思います。お手元の資料にもありますように、残念ながら、我が国のこの留学の広報体制というのは極めてちっちゃくて弱いものになっております。よく知られているように、イギリスは、ブレア政権以降、留学生拡大政策をやってきて、百十か国近くに七千人近い人員を配置して、今三倍ぐらいに、かつてよりも、一時よりも増やしています。日本はこの日本学生支援機構が四か国、四都市、九人、十人にも満たないスタッフしかいないということですので、やはり在外公館を始め海外の事務所、国際交流基金等々幾つも関係の、政府関係機関の事務所があると思いますが、そことの連携を密にしてこの広報強化をやるべきだと思いますが、下村大臣の御見解をお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) 確かに、御指摘のように、ブリティッシュカウンシルのような制度は我が国にとって大変に参考になるというふうに思いますし、野党のときも自民党にお呼びをいたしまして学んだことがございました。我が国もそのようなこれから対応を取っていくことが必要であるというふうに思います。 現在、文部科学省では、外務省、在外公館等とも連携し、日本学生支援機構とも通じ、日本留学フェア等を海外で実施するとともに、大学が主体となって行う留学説明会についても協力をしているところでございます。今、大学はかなり海外に対しては展開しているところでもございます。 引き続き外務省等の関係機関と積極的に連携するとともに、大学の海外拠点等を活用し、現地大使館とも連携しつつ、積極的に広報強化に取り組んでまいりたいと思いますが、今後とも政府一体となってこれは対応していくことが必要であるというふうに認識しております。
○柴田巧君 是非、まさにオールジャパンで日本の魅力を発信をしていくということが大事だと思いますので、広報の強化、より一層拡充、拡大をしていただきたいと思います。 時間が迫ってきますので総理にお聞きをしたいと思いますが、こういう具合に世界的な留学生獲得競争がますます激化する中で、留学生予算は年々削られ、またその数も頭打ちになっているということを重く受け止めて、先ほども申し上げた留学生の獲得・活用政策というものをやっぱり再構築するときに来たと思います。 総理は、第一次政権のときにアジア・ゲートウェイ戦略も掲げられましたし、三月十一日のフェイスブックを、済みません、私は友達申請はしていないんですが、たまたま見ることができましたが、これから大規模な学生の交流が必要だということもおっしゃっていらっしゃいましたが、やはりこれから日本の大学の国際化や我が国そのものの新たな発展、飛躍を期していくためにも留学生政策の再構築が必要だと思いますが、総理の御見解をお聞きをしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 委員は、かつて森喜朗先生の下で大変御苦労をされただけに、文教政策に大変精通をしておられると、このように敬意を表したいと思います。 御指摘のように、国際的な大競争時代にあって、優秀な留学生の受入れを戦略的に進めていくことは、我が国の大学の国際化や国際競争力の強化、諸外国との相互理解の増進等の観点から極めて重要であるというふうに私は認識をいたしております。 このため、政府としては、大学の受入れ体制整備や留学生への経済的支援、そして帰国した大学生の留学生組織、帰国留学生会等がございますが、を通じたネットワークの構築等に努めてまいりました。現在、産業競争力会議及び教育再生実行会議において、留学生交流も含め、我が国の大学強化やグローバル人材育成の方策について御議論をいただいているところでございますが、今後その提言も踏まえて、優秀な留学生の確保、活用に積極的に取り組んでいかなければならない。昨日もちょうど産業競争力会議において優秀な留学生がだんだん実は少なくなってきたというお話も伺ったところでございまして、努力をしていきたいと、このように考えております。
○柴田巧君 是非、我が国のこれからにとって大変重要な政策だと思います。危機感を持って、国家戦略としてこの政策をしっかり展開をしていただきたいと思います。 続いてもう一つ、国家戦略としてこれで大丈夫かなと思って心配をしてきておりますのが、科学技術の問題であります。 昨日も総合科学技術会議の本会議もあったと承知をしておりますが、御案内のように、これもまた日本のこれからの新たな発展、飛躍を期していく上で大事な政策ですが、その本来司令塔たるべき総合科学技術会議は十分に今まで機能してこなかった。したがって、その機能強化を図ろうということで議論が進んできていることは結構なことだと思っております。やっぱり一番大事なのは予算配分権限をどう持つかということだと思っておりますが、今のところ、どうも五百億規模の独自予算を持つようになるんだということでありますが、だとすると、これでどういうふうに重点的にやっていくのか。 また、韓国などでは約七割ぐらい司令塔が、ちょっと名称は忘れましたが、国家何とか委員会というのは持っておりますが、それに比べると五百億というのは余りにもちっちゃ過ぎると。やっぱり将来大幅な予算配分決定権を持つべきだと思いますが、併せて山本大臣にお尋ねをしたいと思います。
○国務大臣(山本一太君) 柴田委員が総合科学技術会議の司令塔機能強化に前向きな御意見を持っていただいているということを大変心強く思います。 委員御指摘の府省横断型の研究開発プログラムは、四月十七日の産業競争力会議で、総理から府省横断型のプログラムの創設を検討するという方針が示されました。先ほど言及された昨日の総合科学技術会議においても、総理からこのプログラムの対象や配分の仕組みを含めた制度設計を総合科学技術会議が行うようにという指示もいただきました。重要な国家的課題についてはイノベーションによって解決を図るということで、総合科学技術会議が司令塔機能を発揮して、省庁の枠にとらわれずに重点的に予算を配分すると、こういう予算の配分権を持つ、そういうプログラムを創設するということは非常に意味があると思っています。 お尋ねのどうやって重点事業を決定していくかという点を含めて、今後、総合科学技術会議においてしっかりと議論をして決めていきたいと思いますが、総理からは、総合科学技術会議の司令塔機能について、権限、予算両面でこれまでにない強力な推進力を発揮できるよう抜本的な強化策を具体化すべく検討するという方針が示されております。 もちろん、科学技術予算戦略の策定においてもうちょっと深くかかわっていくとかいろいろあると思いますが、まずこの府省横断型のプログラム創設、これは司令塔機能の強化のための重要な柱の一つであり、これは是非とも抜本強化の一環としてやっていきたいと。 最後に申し上げますが、少な過ぎるんじゃないかというお話がありましたけれども、司令塔強化は、予算の配分権だけじゃなくて、どうやって政策決定プロセス全体に影響を与えていくかという観点もありますので、いろんな機能強化のための選択肢の合わせ技でしっかり機能強化をしていきたいと思います。
○柴田巧君 是非、その機能が一元化されて、真の司令塔がつくられることを期待をして、また、これから見守ってまたいろんなことを申し上げたいと思いますが、と同時に、大事なのは、器の問題もさることながら、人材の問題だと思います。 特に、やっぱり事務局体制、司令塔であるとするならば事務局体制の強化が必要だと思いますが、人数も正直、韓国と比べると司令塔としたら少ないと思いますし、何よりもプロパーの職員をやっぱり増やしていく、出向者だけではなくて、あるいは民間から優秀な人材を登用して調査分析機能を強めるということが大事であると思いますが、その点はどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(山本一太君) 大変重要な御指摘をいただきまして、ありがとうございます。 分析調査機能を高めるための事務局体制の強化、これは司令塔強化に係る検討課題の一つだというふうに考えていまして、これまでも関係各省、民間から事務局に人材を集めてまいりましたけれども、委員のおっしゃっている問題意識は私も共有しておりますので、プロパー職員を含めて、引き続き優秀な人材を採用、育成をしていきたいと思います。 加えて、もう一つ申し上げますと、事務局の分析調査機能を高めるためには、研究開発独立行政法人等の政府関係機関が有する調査分析機能、これも有効に活用していくということで、この方策についても検討していきたいと思います。
○柴田巧君 いずれにしても、総合科学技術会議の改革が進んできているのは結構なことですが、これはやはり、総理、強い政治のリーダーシップがなければできないものだと思っております。 総理は、政権発足以降非常に安全運転で来てこられて、官僚とぶつかることをあえて避けておられるような感が否めません。公務員制度改革あるいは行政改革についてまたお聞きをする機会を持ちたいと思いますが、いずれにしても、縦割り行政を排して強い司令塔をつくるには総理の極めて強いリーダーシップが求められると思いますが、どのようにこの総合科学技術会議を真の司令塔にしていくか、総理にお聞きをしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 委員が御指摘いただいたように、特に科学技術については、文科省、経産省あるいは厚生省なりそれぞれに予算が付いているわけでありますが、しっかりとこの総合科学技術会議が権限を持って、そして責任と見識において司令塔機能を発揮をして、長期戦略の下にしっかりと予算を配分をしていく、政策をつくっていくということが求められているわけでございますが、省庁の縦割りを打破した政策を推進していくことが科学技術イノベーションを推進する上で極めて重要であると認識をしております。 私は、総合科学技術会議の司令塔機能強化の一環として、イノベーションにより解決を図る重要な国家的課題に重点的に政策資源を配分する府省横断型の研究開発プログラムの創設について検討を指示をいたしました。総合科学技術会議を活性化をさせまして、関係府省の連携取組の旗振りを私が積極的に担うことによって、今委員からももっとしっかりとやれということ、摩擦を恐れずやれということでございましたので、しっかりと旗を振っていきたいと、こう思うわけでございますが、総合科学技術会議の司令塔機能を抜本的に強化をし、イノベーションを創出する政策を強力に進めていきたいと、このように考えております。
○柴田巧君 これからの我が国にとって極めて重要な、成長戦略にとって重要な司令塔になると思いますので、是非総理の強いリーダーシップをお願いを、期待もしたいと思います。 ほかにお聞きしたいこともありましたが、時間になってしまいましたので終わらせていただきたいと思います。 どうもありがとうございました。
○理事(小林正夫君) 以上で柴田巧君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○理事(小林正夫君) 次に、森ゆうこ君の質疑を行います。森ゆうこ君。
○森ゆうこ君 生活の党の森ゆうこでございます。 新潟県柏崎刈羽原子力発電所についてお聞きをします。 安全に廃炉にして新たな地域振興策で原発立地地域を再生することが地元選出議員としての使命だと私は考えております。 田中委員長にお聞きをいたします。 柏崎刈羽原発は、原子炉建屋直下の断層が活断層の疑いがございます。再稼働できるのかどうか、早くはっきりしてほしいというふうに地元の皆さんから言われております。 先月、敷地内の断層について、新たな基準に基づくバックフィットの審査の中で活断層かどうかを評価する方針を示されました。このままですとバックフィット審査は当分先になりますので、そのまま放置されることになりますが、大飯原発等のように早急に評価できないのでしょうか。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 御指摘の大飯や東通、敦賀を含む六つの発電所については、旧原子力安全・保安院が追加調査を行うよう指示を出しておりまして、その保安院の事務を引き継いだ形で原子力規制委員会において現地調査と評価を実施しているところであります。 柏崎刈羽を含むその他の発電所につきましては、旧原子力安全・保安院での検討の際に、引き続き地質データの拡充を行うように求められておりまして、それを踏まえて東京電力が自主的に調査を行ったものと認識しております。 当委員会としましては、まず六つの発電所については引き続き評価を行っていきますが、その他の発電所については、事業者の申請に基づいて、新しい規制基準への適合性を審査する中で評価を行うこととしています。
○森ゆうこ君 質問の、先ほども申し上げましたけれども、判断がこの後ずっと後になるということになりますと、地域の将来設計、これにもかかわります。できないならできない、廃炉にするならするということを早く決めていただきたいということなんですが、もう一度御答弁いただきたいと思いますし、バックフィット等の審査、先になるかもしれませんけれども、その場合も、複数の活断層の専門家で調査団を組んで行った敦賀等の断層調査のように、同様な形で柏崎についても行われるんでしょうか。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 新しい規制基準への適合性の審査に当たっては、事業者の申請に対して、申請があった場合に、原子力規制委員による審議を中心に行っていく考えでおります。具体的な審査とか調査の方法は現時点では決定しておりませんが、必要に応じて外部専門家の参加を求める場合もあると考えています。
○森ゆうこ君 是非複数でやっていただきたいというふうに思います。 新たなリスクとして、多数基の設置の問題がございます。柏崎刈羽原発は七基プラントがございますけれども、このことのリスクについて、規制をどうお考えになりますでしょうか。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 原子力規制委員会では、福島第一原発事故において複数号機が同時にシビアアクシデントに陥ったことを踏まえて、ワンサイトに複数号機がある場合には、全号機でシビアアクシデントが同時に発生した場合にも対応できるように新たな規制基準で対策を求めております。 具体的には、例えばシビアアクシデント同時発生時の対策としては、電源車などのシビアアクシデント対策の資機材を全号機分持つ、一基当たり二台は持つということ、それから安全上重要な設備、重要配管については、原則としてその安全性が向上するというような事例を除いて共用を禁止する、そういったような様々な対策を求めております。 こうした基準への適合状況をしっかりと確認することで、福島第一原子力発電所のような事故を起こさないように、しっかり防止するように努めてまいりたいと考えているところです。
○森ゆうこ君 もう一度確認しますけれども、三基以上同時に動かさないように運用上配慮する必要があると、衆議院原子力問題特別委員会で田中委員長はお答えになりました。その運用規制、三基以上は同時に動かさないという規制そのものをするお考えはございますか。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 先般の発言は、規制基準を超えて、安全向上のために運用面も含めて事業者には様々な工夫を行っていただきたいという趣旨で行ったものであります。政府としてその対応を求めるというよりは、事業者において安全を追求する観点からどういった取組が必要なのか、幅広い観点から考えていただきたいと考えています。 原子力委員会としましては、福島第一原発事故において複数号機が同時にシビアアクシデントに至ったことを踏まえ、ワンサイトに複数号機がある場合は、同時にシビアアクシデントが発生した場合でも対応できることを新たな基準として求めています。 こうした基準への適合状況をしっかりと確認することで、福島第一原子力発電所事故と同様の事故を防止してまいりたいと考えています。
○森ゆうこ君 先日の委員長の発言は、事業者は三基以上同時に動かさないように運用上配慮をする必要があるという趣旨の御発言だったと思います。 東京電力に伺います。柏崎刈羽原発を三基以上同時に動かさないという配慮をするお考えはございますか。
○参考人(廣瀬直己君) お答えいたします。 私ども福島で同時にたくさんのユニットが過酷な状況に陥るという大変厳しい経験をいたしました。その経験に基づきまして、しっかりとした運用をしていかなければいけないというふうに思っております。 今、田中委員長からお話がありましたように、新しい規制基準に適合するのはもちろんのことですが、例えば、先生も御存じのように、柏崎では一、二、三、四号機とそれから五、六、七号機が、同じ敷地内ではございますが、それぞれ少し離れたところに建っております。そうしたところで、それぞれのグループに必要な資機材であるとか運転要員であるとか、それから非常用の、事故が起こったときの復旧対策要員であるとか、それをそれぞれ別に配置するというようなことも考えて、今後とも、とにかく、万が一同時に複数の号機が被災をするというようなことがあっても十分に安全が確保できるように運用してやってまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。
○森ゆうこ君 精神論だけではシビアアクシデントに対応できないわけでして、原子力規制委員会の新基準を上回る対策をするという覚悟であると先日答弁されているわけですけれども、具体的にもう少しお答えいただきたいと思います。
○参考人(廣瀬直己君) 例えば、運転員を増強するであるとか、あるいは二十四時間の対応者のための宿直者を増員するであるとか、あるいは緊急時の対応要員を増やしていくというようなことを考えております。
○理事(小林正夫君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕 〔理事小林正夫君退席、委員長着席〕
○委員長(石井一君) それじゃ、速記を起こしてください。
○森ゆうこ君 総理、体調はいかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 問題ございません。
○森ゆうこ君 それを聞いて安心しました。 というのは、参議院予算委員会の日程は大変窮屈でございまして、野党が政府の外交的な日程に配慮をいたしまして、そしてまた連休もございます。そういう中で大変日程が限られているということで、事前の交渉ではほとんど集中というお話がございましたけれども、明後日、我々野党の方は、総理御出席の下、集中審議をお願いしておりますけれども、自民党側が、一週間、参議院予算委員会、総理が入られることができないということで、金曜日は駄目だというふうに言って譲らないものですから、理由は何ですかというふうに問いただしても、外交的な日程があるわけでもないと。とにかく一週間びっしり張り付くのは駄目なんだということですので、体調がお悪いのかなというふうに思いまして質問をしたところでございます。というと、参議院予算委員会審議に御協力いただけるということでよろしいですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 国会で決めていただいているというふうに理解をしております。
○森ゆうこ君 お出になれるということだというふうに受け止めたいと思います。 総理、東京電力がこうした配慮をしない場合、政府として運用を改めるよう指導するお考えはございますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 一つの発電所の中にある複数の原子炉の同時稼働を制限するかどうかも含め、各原発の安全性については原子力規制委員会の専門的な判断に委ねるべき事項であり、新規制基準を満たさない限りは原発の稼働はないということでありまして、政府としては、法令にのっとって行われる原子力規制委員会の専門的な判断を尊重します。
○森ゆうこ君 一つ事故が起きて、それが手が付けられなく次々に暴走すると、大変な事故、拡大していくわけですね。そういう意味で、米国では複数基の規制がございます。しかし、柏崎刈羽、七基もあるわけです。この七基、やはり運用上の規制をすべきと考えますけれども、総理としての御見解をもう一度お聞かせください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今答弁したとおりであります。
○森ゆうこ君 もう一回よくお考えをいただきたいと思います。 柏崎刈羽原発は断層の評価次第では廃炉になる可能性もございます。たとえ再稼働できたとしても、四十年の運転制限を考えますと、二〇三〇年代には全て廃炉になります。 東京電力、原発の跡地利用をどう考えているのか、原発以外の方法で地域の活性化に引き続き貢献するお考えはございますか。
○参考人(廣瀬直己君) お答え申し上げます。 私ども、原子力発電所の立地地域の皆様には、これまでも地域の活性化であるとか地域の経済の少しでも発展にお役に立てればということで取り組んでまいりましたし、この考えは今後もいささかも変わることなく考えてまいりたいと思っております。 まだ廃炉後の跡地利用については何ら決定しておるものではございませんけれども、今後もこうした考えに基づいて検討してまいりたいというふうに思っております。
○森ゆうこ君 総理に伺いますが、政府は原発廃炉後の立地地域の支援策についてどうお進めになる考えでしょうか。総理。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 原発の安全性については、現在、原子力規制委員会において新しい規制基準の策定が進められておりまして、個別の原発の廃炉については新しい規制基準に基づく規制の下で事業者が個別に判断することとなります。 現在、エネルギー政策の見直しの議論を進めておりまして、この中で御指摘の原発立地地域への対応などについても国として果たすべき役割や具体的な対応策を検討してまいりたいと思います。
○森ゆうこ君 もう少し具体的なお話が、もし何か構想があれば、必ず、運転制限考えますと廃炉になるわけです。二〇三〇年代には柏崎の場合は全て廃炉になります。是非、立地地域の支援策をもう少しお考えをいただきたいというふうに重ねてお願いを申し上げたいと思います。 ところで、シビアアクシデント時の放射性物質シミュレーションの発表の後、柏崎刈羽以外の地域からも住民の声を聞くべきとの要望を多数寄せられております。再稼働について柏崎刈羽以外の住民の意見を聞くつもりはあるか、田中委員長、お答えください。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 初めに、先ほど、私、お答えの中で原子力規制委員会と申し上げるべきところを原子力委員会と申し上げましたので、まず訂正させていただきたいと思います。 ただいまの質問に対してですけれども、原子力規制委員会は、再稼働について判断するのではなくて、科学的、技術的な見地から原子力発電所に必要な規制基準を設定し、原子力発電所がその基準に適合しているか否かを確認することが役割であります。再稼働に係る住民の方の意見等については、エネルギー政策を担当する省庁など、あるいは事業者などが十分に踏まえて再稼働に向けた対応をしていくものと承知しております。 原子力規制委員会が設定した規制基準及びその基準に適合しているかどうかということを確認した結果については、必要に応じて地元の方にも説明を行うという考えでおります。
○森ゆうこ君 原発サイトの安全性だけではなく、シビアアクシデントが起きた場合の、緊急事態のその直後の対応についても、原子力規制委員会が指針を作って、そして法律に基づいて指示を出していく、総理に指示の案を出していく、それが規制委員会の役割じゃないんですか。
○政府特別補佐人(田中俊一君) ただいまの御質問は、いわゆる原子力防災に関することだと思います。これにつきましては、私どもがいわゆる防災指針というのを策定しまして、これについては、それに基づいて各自治体に防災計画を作っていただくというために、随時、求めに応じたり、私どもから規制庁職員が出向いて御説明しているところでございます。
○森ゆうこ君 防災指針を決定し、そして緊急事態には総理に対して、住民を防護する観点から、そして事故の拡散を防ぐ観点から、指示の案を委員長が総理に示し、そして総理が指示を出していく。いろんな面で規制委員会があらゆることに責任を持っているんですよ。再稼働は再稼働だけあるんじゃなくて、そういった場合の危険性も考えて、そのときに確実に住民が保護できるのか、そういう体制が整っているのか、そういうことを考えて再稼働の判断があるわけでして、そのことについて関係ないというような御答弁、私は理解できませんけれども、いかがですか、もう一回。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 万一、そういったシビアアクシデント、重大な事故が起きて住民の避難が必要になるような場合には、私の方で判断して、それを本部長である総理の指示に基づいて各自治体の首長さんが住民に対して避難等の指示を出すというふうになっております。
○森ゆうこ君 再稼働の前にいろんな準備が必要なわけですね。もちろん原発の安全対策もそうです。そして、事故があった場合の住民の防護策もそうなんです。そのことについて住民の意見を取り入れてほしいと言っているわけです。 ところで、泉田新潟県知事が四月二十二日に、原発の安全対策、そして今申し上げました住民の防護対策の要請書を原子力規制庁長官に提出しましたけれども、田中委員長はそれを取り入れるおつもりはありますか。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 泉田知事からの要望書は私も拝見しております。これまで私どものところには、全国から、各地から様々な形で要望書が届いております。そういったことも踏まえて新しい規制基準の案を策定しております。 今回は規制基準が大きく変わるということで二月にパブリックコメントをあらかじめ一度行いまして、そこでは四千を超える皆様からコメントをお寄せいただきました。それを踏まえて規制基準を見直して、現在またパブリックコメントをしているところでございます。 そういうことで、全体として皆様の意見は十分に配慮しているというふうに判断しております。
○森ゆうこ君 皆様の元に資料をお配りいたしました。地元紙の四月二十三日、「知事 規制委の対応批判」と。規制委員長、田中委員長との面会を求めておりましたが、面会かなわずということで、現場の声を聞かない、激怒をいたしております。 田中委員長、是非お会いしていただき、文書で受け取るだけではなく意見交換していただきたいと存じますが、お会いになるおつもりございますか。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 先ほども申し上げましたように、様々な方からそういったお申入れがあります。それも、そういうことも含めて、先ほど申し上げましたように、そういった御意見については十分に規制基準の中に反映していくということでございます。 泉田知事に会うかどうかというのは、その必要がある場合には当然会うことになるというふうに承知しています。
○森ゆうこ君 公正で独立していることと話を聞かないことは全く違うというふうに知事は批判をいたしております。原発事故の検証が終わらない中、地元の意見も聞かずに作られた新たな基準でなぜ安全が確保できると言い切れるのか。立地自治体の課題や疑問に、今聞かれているということですけれども、まだ不十分だという意見がこれだけあるわけですから、もっと聞く耳を持ってほしいというふうに言っておりますけれども、是非お会いになっていろいろ意見交換していただきたいと思います。 例えばこの沃素剤の配付について、新しい防災指針の中では具体的に、緊急事態のときに誰が服用の指示を出し、どこからどういう連絡が来て、どのようにそういうふうに伝達されるのかということについては、具体的な記述がまだ今パブコメにかかっている案の中にも改定版の中にもございません。そういうことを決めることが必要であるというふうな要望もございます。これが現場の声なんですね。田中委員長、いかがですか。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 現在パブコメにかかっているのは、新たないわゆる原子力発電所の規制基準でありまして、今御指摘の安定沃素剤の件に関しては、防災指針のところでのパブコメに該当するものでございます。 原子力規制委員会としましては、今回の事故の教訓を踏まえて、本年二月に原子力災害指針を改定して、安定沃素剤の配付、服用について基本的な考え方を示しております。具体的には、緊急時に即時避難する原発周辺五キロメートル圏においては、原則として避難と同時に安定沃素剤を服用できるよう住民に事前配付することを規定しております。また、現在、防災指針のパブリックコメント中の改定原案では、緊急時の速やかな服用指示を明確化するため、安定沃素剤の服用は、原則として原子力規制委員会が必要性を判断し、原子力災害対策本部長である総理の指示に基づいて行うこととの考え方をお示ししているところでございます。
○森ゆうこ君 東京電力に伺います。 柏崎刈羽原発について、新たな安全基準をクリアするための対策費は幾らでしょうか。
○参考人(廣瀬直己君) お答え申し上げます。 二年前の事故の後に出されました緊急安全対策というものに基づきまして、防潮堤の建設であるとか漏水、水が入ってこないようにする対策の強化といったようなことで見積もった額が七百億円というふうに、一年前ぐらいに見積もらせていただいております。 その後の追加分につきましては、新規制基準がまだできておりませんので、それを見てこれから積んでいくということで、全体の見通しはまだお示しできる段階にございません。
○森ゆうこ君 特定安全施設についてはいかがですか。
○参考人(廣瀬直己君) 特定安全施設につきましては、二十四年の第三・四半期、十二月末でございますけれども、そこにいわゆる廃炉費用として九千二百億円を計上してございます。
○森ゆうこ君 柏崎刈羽原発の稼働率はいかがでしょうか。
○参考人(廣瀬直己君) 先生御存じのように、十九年の中越沖地震以来、柏崎原子力発電所はそのための補修工事であるとか強化策ということで、平成二十年、二十一年辺りは止まっておりまして、二十一年度辺りから一つ一つ安全を確認の上、稼働し始めてきております。 したがいまして、例えば二十年であればゼロ%でございますが、その後だんだん上がってきて、今、御存じのとおり、全部止まっているという状況にございます。したがいまして、例えばこの五年間平均で申し上げますと、二〇・三%でございますが、過去には七つ平均で八六・八%というのを記録した年もございます。
○森ゆうこ君 経営判断として、原発をやめて、高効率のガスコンバインドサイクル火力発電等に転換するお考えはございませんか。
○参考人(廣瀬直己君) どういった電源で発電をしていくかということにつきましては、安定性、それから経済性、それから環境への影響、この三つを重点的に考えて選んでいくべきものというふうに考えております。 今後とも、そうした観点から新しい電源についての構成も考えていくべきというふうに思っております。
○森ゆうこ君 福島原発事故の廃炉まで幾ら費用が掛かりますか。賠償費用はどうでしょうか。
○参考人(廣瀬直己君) お答え申します。 済みません。先ほど申し上げた特定施設というのは、私、特定原子力施設、すなわち福島第一原子力発電所のことだと思って先に答えてしまいましたけれども、二十四年度の第三・四半期で廃炉関係費用は九千二百億でございます。一方、賠償費用につきましては、これも第三・四半期、十二月末の時点での見積りでございますけれども、約三・三兆円というふうに見ております。
○森ゆうこ君 もう一回言ってください。
○委員長(石井一君) もう一度答弁を求めております。
○参考人(廣瀬直己君) 廃炉関係費用につきましては、二十四年度の第三・四半期末の決算で約九千二百億円を計上しております。一方、賠償費用の見積りにつきましては、現時点、十二月時点ですけれども、約三・三兆円というふうに見積もっております。
○森ゆうこ君 それは原発事故の完全収束、廃炉までということでよろしいんでしょうか。
○参考人(廣瀬直己君) あくまでも十二月時点での見積りということでございます。これで全部かどうかというのはこれからまた状況に応じて見積もっていかなければいけないと思っております。
○森ゆうこ君 とてもそんな金額ではできないでしょう。
○参考人(廣瀬直己君) もちろん、今後の状況次第によりまして、また改めて当然見直しをしていくという必要はあるというふうに思っております。
○森ゆうこ君 何十年掛かるか分からない、一体幾ら掛かるか分からないこの費用を考えて、そして稼働率等を考えても、総理、原発は低廉で安定的なエネルギーと言えるんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 原発のコストについては、東日本大震災後二〇一一年十二月に政府が試算を行っています。この試算は、設備や燃料、維持費など、発電原価のみならず、損害賠償費用を含む事故対応費用、CO2対策費用、政策経費などの社会的費用も加味したものであり、原子力はキロワットアワー当たり八・九円以上と試算されています。その他の主要電源のコストと比較して必ずしも高いコストと試算されたわけではないと承知をしております。
○森ゆうこ君 本気で言っているんですか。事故がいつ収束するか分からない、一体幾ら掛かるか分からない、今の汚染水の対応にうまく対応できていない。本当に安い電力だと思っているんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま答弁したとおりであります。
○森ゆうこ君 全く虚構にすぎないというふうに思います。 茂木大臣が秋にも再稼働というふうに言っていましたけど、本当にそうなんですか、田中委員長。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 茂木大臣がどのように発言したかは分かりませんけれども、私どもとしては新しい規制基準を七月に施行する予定でありまして、それに基づいて申請が出てきた場合には速やかに審査業務を進めたいというふうに考えています。
○森ゆうこ君 規制する側がそのようなことを言う、発言をする。まず、決めなきゃいけないわけです。推進する側の茂木大臣が先走って再稼働についてそういう発言をするのは私は許されないと思いますけど、総理、いかがお考えですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど私が試算についてお話をさせていただきまして、本当ですかというお話だったんですが、森委員がまだ民主党におられたときの民主党政権の試算を今申し上げたところでございます。(発言する者あり)
○委員長(石井一君) それじゃ、時間が来ておりますので、茂木発言に対して総理はどう思うかということについてお答えいただいて、この質疑を終了したいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 茂木大臣の発言は問題ないと思っております。
○森ゆうこ君 済みません。残りの質問、申し訳ございません、次回お願いいたします。 ありがとうございました。
○委員長(石井一君) 以上で森ゆうこ君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(石井一君) 次に、田村智子さんの質疑を行います。田村智子さん。
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。 総理は、先週十九日に成長戦略の方針を発表して、その中で、二〇一七年度までに四十万人分の保育の受皿を確保すると、そう表明をされました。杉並区、足立区、大田区、さいたま市、東大阪市などで、認可保育所への入所不承諾に対してお母さんたちが次々に異議申立てに立ち上がった、待機児童の深刻さが浮き彫りになったと、これを受け止めてのことだと思います。 今、多くのお母さんたちが、出産前から何か所も保育施設を見学をして、アレルギー食に対応ができるとか、部屋の広さが確保されているとか、お庭があるとか、やっぱり安心して子供を預けたいという思いから認可保育所への入所を希望しておられます。しかし、入れないと。 我が党東京都議団が都内の自治体に保育所の募集数と申込数とを問い合わせた結果を資料としてお配りをいたしました。御覧いただきたいんですけれども、例えば、世田谷区は二千六百三十三人、杉並区千八百三十三人、練馬区一千五百八人、港区一千四百人など、八自治体で申し込んでも入れない子供が一千人を超えています。杉並区では申込みの方の六割、港区でも七割以上が入所できないという現状です。 総理にお聞きしたいんですけど、これ異常な事態で、認可保育所増設の特別な施策が緊急に求められていると思うのですけれども、認識をお伺いいたします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 保育所の待機児童数は、依然として二万人を超えております。保育所に入りたいという声にこたえるためにも、待機児童の解消は喫緊の課題と認識いたしております。このため、総合的な対策である待機児童解消加速化プランを策定し、全国的な保育ニーズのピークを迎える平成二十九年度末までに、潜在的なニーズも含めて四十万人分の保育の受皿を確保することとしております。 待機児童解消に当たっては、保育の量拡大と保育の質の確保の両者の調和を図りながら、スピード感を持って強力に取組を進めていく必要があると考えております。このため、賃貸方式や国有地の活用を含めた保育所、認可保育所の新設など、保育所による受入れ児童数を増やすことが中心になります。 同時に、このプランでは、子ども・子育て支援新制度の先取りとして小規模な保育事業なども支援していくこととしておりまして、それぞれの地方自治体で地域の実情に応じた適切な組合せを検討し、保育の質を確保しながら保育の量拡大を進めていただくことが大切であります。 このプランに基づきまして、これまで以上に地方自治体と緊密に連携しながら待機児童の解消に全力で取り組んでいく考えでございます。
○田村智子君 待機児童二万人というんですけれども、資料を見ていただいたとおり、東京都で認可に申し込んで入れない方って、私たちの調査でも六万人を超えているわけですね。四十万人のうち、やはり認可保育所をつくってほしいというこのお母さんたちの声にこたえることが必要だと思うんですけれども、四十万人分、その中心は認可保育所の増設だと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(田村憲久君) これ元々、子ども・子育て新制度というものを進めようということで、三党間で協議して一定の法律を作ったわけでありますが、今般、総理が、それでは遅いと、二年早めないことには、ちょうど待機児童のピークに間に合わないというような御指示をいただきました。これは英断であるというふうに思います。 そこで、二〇一七年、平成二十九年、今、ピークだというふうに言われておりますが、これに合わせて、四十万人、基本的には認可保育所というものを中心にこれを整備をするということで、今般その準備といいますか、指示をいただいて、厚生労働省といたしまして対応をさせていただくということになったわけであります。
○田村智子君 この四十万人のうち、認可でどれぐらいということは見込んでいるんでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 自治体によってそれぞれの状況がありますから、小規模保育という場合もあろうと思いますし、あと家庭的保育というものに関しても、連携した家庭的保育であっても小規模保育よりも若干小さめのもの、こういうような連携型のものも含めて対応する部分はあると思いますが、基本的には認可保育園が中心になることであります。(発言する者あり)四十万人規模のかなりほとんどの部分が、認可保育園若しくは幼保連携型認定こども園というような形になろうというふうに思います。
○田村智子君 私も家庭的保育室などが大切な役割を果たしてきたということは認識をしているんですけれども、例えば東京都では、この間、認可保育所増設は脇に置いて、認可外の施設で待機児に対応しようとしてきたと。これが重大な事態をもたらしているというふうになったことはもう明らかなんですね。不服申立てをしたお母さんたちも、やっぱり安心して子供を預けたい、最低基準を満たした認可保育所を増やしてほしいということなので、基本は認可というふうに明言いただいたことで、非常に重要だったなというふうに思います。 それで、都市部の保育所増設の鍵はやはり土地の確保で、ここに自治体も事業者も四苦八苦をしています。都市部で一番土地を持っているのは国です。国家公務員宿舎、庁舎の跡地、相続税の物納物件など、未利用地も多いわけですね。 二〇一〇年に我が党議員が国有地を保育所や介護施設に優先利用できるように求めて、自治体への早期の情報提供、定期借地などの改善が行われました。この改善以降、未利用国有地を利用した保育所整備の実績、総数と、特に待機児童の多い東京都と神奈川県について報告をお願いします。
○政府参考人(林信光君) 平成二十二年度以降、保育所等敷地として国有地を売却、貸し付けた件数でございますけれども、全国で売却したものは十一件、そのうち東京都内のものが五件、神奈川県内のものはございません。貸付けしたものにつきましては、全国で十二件、うち東京都内のものは二件、神奈川県内のものは四件でございます。
○田村智子君 もう一点お聞きしますが、横浜市への未利用国有地の情報提供の件数はいかがでしょうか。
○政府参考人(林信光君) お答えいたします。 平成二十三年度及び平成二十四年度において、横浜市所在の国有地の公的取得要望の受付を行った件数につきまして、平成二十三年度は十件、二十四年度は十一件となってございます。
○田村智子君 これ、情報提供はある、土地はある、だけれども高くて手が出ないという実態なんですね。公務員宿舎や庁舎跡地、また物納された国有地を保育所建設のために活用する場合、価格の規定はどうなっているでしょうか。優遇措置はありますか。
○政府参考人(林信光君) 国有地を保育所敷地等として貸し付ける場合でございますけれども、借地権利金が不要であるなど初期投資額が低減される定期借地制度を活用していただくこととしております。
○田村智子君 価格はどうですか。
○政府参考人(林信光君) 先ほど申し上げましたように、借地権利金が不要である等、初期投資が低減されているということと、それから実際の価格につきましても、十分、公用に使われるということを前提として設定させていただいているところでございます。
○田村智子君 聞いた説明と違います。私が聞いているのは時価ですというふうに聞いていますけれども、違いますか。
○政府参考人(林信光君) 国有地の売却及び貸与につきましては、不動産鑑定士による鑑定評価に基づく時価でお願いしているということでございます。
○田村智子君 これ時価なんですよ。時価なんです。 世田谷区では、国有地活用で保育所を三か所つくりました。そのうちの一か所は、土地賃貸料は年間一千七百万円を超えるため、区が借り上げをして、保育事業者に運営費で賄えるよう九十六万円で提供していると。自治体の負担、大変重いんです。 横浜市からは国有地の活用について要望書が国に出されたと聞いていますが、どのような要望ですか。
○政府参考人(林信光君) 平成二十二年六月、横浜市から財務省に対しまして、国有地を活用した積極的な子育て支援策として、保育所整備を目的として地方自治体に期限付で無償貸与することについての要望をいただいております。
○田村智子君 先ほど総理も御答弁いただきましたけれども、四十万人の保育受皿、この施策の中に国有地の活用ということがしっかり書かれているんですね。でも、これは、活用が進まない理由を解決しなければ絵にかいたもちになってしまいます。 総理は記者会見の場で、保育の実施主体である市町村にも同じ目標に向かって本気で取り組んでもらわなければなりません、政府としても最大限の努力を行い、意欲のある市町村を全力で支え、待機児童ゼロを目指しますというふうに述べられました。 ならば、自治体は既に、保育所はとても払えないという賃料を負担してまで国有地の活用を頑張っています。この自治体の負担を分かち合って、国有地を無償、まあ無償が難しければ価格を下げる、廉価で活用できるというようにすべきじゃないかと。これ政治決断必要だと思います。総理と財務大臣、それぞれ伺いたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) まず、本来国として保有する必要性のない土地という前提に立つならば、速やかに売却し税外収入を得ようとするというのは当然のことだと、当たり前のことを申し上げておりますけれども、書き留めていただくような話じゃありません。 その上で定期借地料というのを言わせていただきますれば、これは明らかに借地の権利金が定期借地制度を活用していただくときはいわゆる不要ということになりましょう。加えて、初期投資額が軽減されることになりますので、いわゆる一般の民有地の借地料の水準よりは相当低くなっておるということをまず御理解いただきたいと存じます。 その上で更に無償にしろとか安くしろというお話だと思いますが、これは国民の共有の財産であります国有地ですから、したがって地域的にかなり偏在をいたしております。その上でその貸付料に対して優遇的な取扱いをするということになりますと、国有地の多く存在する地域と存在のしていない地域とにおいては享受できる利益に甚だしく不公平が起きざるを得ないということになりますので、これは十分に気を付けておかねばいかぬところです。 その上で、国有地を借り受ける事業者と民有地を借り受ける事業者との間で土地の借地料若しくは負担の額が甚だしく民有地と国有地と不公平が起きることになりますので、これは公園とか介護とか教育とか医療等に対する、こういったものに関しましても国有地を貸し付けるというときにおいてはこれは有償で行っている等々を考えますと、そもそも保育所の運営施設整備費などには相応の公的助成、例えば保育所運営費補助、田村先生のところですけれども、安心こども基金などからなされているというのを御存じのとおりなので、この点に関しまして、ここ、保育所だけ安くしろということにつきましては慎重に対処しなければならぬと思っております。
○田村智子君 総理も国有地の活用と言われたからには、それが活用できる何らかの検討が必要だと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 待機児童の解消を強化、加速化させる観点から、保育所施設用地として地方公共団体から要請があった場合には、宿舎の跡地などの国有地の優先的売却や定期借地制度を利用した国有地の貸与を積極的に行うこととしております。 また、定期借地制度を活用する場合には、今財務大臣から答弁をいたしましたように、借地権利金が不要であるなど初期投資額が低減されるほか、その貸付料については一般の民有地の貸付料の水準より相当程度低くなっているわけでございまして、今後とも待機児童解消のためにこうした取組を積極的に活用していく考えでございます。
○田村智子君 認可保育所をつくろうと思ったらまとまった土地が必要です。国有地の活用は本当に必要なんですね。これがなかなか公的活用、保育だけでなく特養ホームなども含めてなんですけど進まないと、未利用国有地が今度民間デベロッパーに売却されて大規模マンションが造られて、子育て世代が増えて待機児童が急増すると、こういう悪循環が既に都内で起こっているわけなんですよ。国有地について活用と言うからには何らかの検討を是非お願いしたいと思います。どうですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 活用については、先ほど副総理が財務省の観点からも様々な課題等について答弁をさせていただきましたが、いずれにしても、こうした今申し上げましたような制度を積極的に活用していく、そういうときの課題は何かということも十分に研究しながら、なるべくいい結果が出るように努力をしていきたいと思っております。
○田村智子君 待機児童対策については規制改革会議でも検討がされています。認可保育所の基準にかかわってどのような議論が行われているか、御説明ください。
○国務大臣(稲田朋美君) 規制改革担当として、現在、規制改革会議における議論についてお話をいたします。 保育の分野の規制改革については、待機児童の解消に向けて成果を上げている横浜市、厚生労働省等からヒアリングを実施し、その結果を踏まえ、四月十七日に開催された第七回規制改革会議において保育分野の論点について議論がなされました。その中では、喫緊の課題である待機児童を解消するため、保育の質を維持しつつ、その量を確保するための具体的な方策が主要な論点でございました。保育の質を落とさないでどうやったら量を確保する、両立することができるかということについて、具体的に様々な議論がなされたところでございます。 今後は、提案に対する厚生労働省における検討結果を規制改革会議に御報告をいただき、できるだけ早い段階で会議としての方向性をお示しいただく予定でございます。
○田村智子君 保育士資格者の割合や面積基準、最低基準について議論が行われたと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(稲田朋美君) 第七回の規制改革会議の資料の中において、待機児童が一定数を超える都市部において、緊急対策として保育士の数の基準を八割から九割程度とするという点についても検討をされておりました。残りの職員に保育ママ等経験の豊富な方を充てるという、質を確保しつつ、質を落とさないで保育の量を確保する御提案であるものというふうに考えております。 いずれにいたしましても、現在、今様々な議論がなされている途中であることを申し添えさせていただきます。
○田村智子君 保育士資格者の割合下げろとか面積基準を自治体上乗せ分下げろとか、こういう議論が行われていて、大変心配する声が起こっています。 厚生労働省にお聞きいたします。厚生労働省が行った保育所における死亡事件の事例調査について御報告をお願いします。
○副大臣(秋葉賢也君) 平成二十四年の一月から十二月末までに地方自治体から報告されました保育施設におけます死亡件数は十八件でございました。 厚生労働省といたしましては、平成二十一年から保育施設における死亡事故について公表してきているところでございます。平成二十一年の公表の際に、専門家の皆さんから事故防止のポイントや保育現場での取組についてコメントがあったところでございまして、例えば、法令を守り、基準を遵守し、事故防止策を講じることは保育所の責任の根幹にかかわるものであり、そのためには、カリキュラムや教育内容に加え、その前提となる健康や安全管理、事故防止を含めて保育の質を保持する必要がある等々指摘があったところでございまして、常々厚生労働委員会でも田村大臣から、子供の安全というものを最優先で考えていきたいと答弁をさせていただいてきているところでございます。
○田村智子君 この基準を満たすということは子供の安全を保障する条件だという認識が規制改革会議のメンバーにあるのかということが大変疑問なんですね。杉並で運動に立ち上がったお母さんたちも、困っていると声を上げたことが規制緩和の動きにつながったとすればショックだと、規制緩和による解消策は望まない、安心、安全な保育を拡大してほしいという要望書を規制改革会議と厚生労働大臣に提出をしているとお聞きしています。 総理、これはしっかりと受け止めるべき声だと思いますが、いかがですか。最後にお聞きします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 子育てに取り組んでおられる様々な声を受け止めていきたいと、このように思っております。
○田村智子君 終わります。
○委員長(石井一君) 以上で田村智子さんの質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(石井一君) 次に、谷岡郁子さんの質疑を行います。谷岡さん。
○谷岡郁子君 みどりの風の谷岡郁子でございます。 田中委員長におかれましては、連日、ありがとうございます。 昨日の一つの質問の中で、一トンウラン当たりの使用済核燃料の中、つまり十エクサベクレル程度の放射能というのは福島何個分ぐらいですかとお聞きしたときに百個とお答えになったんですが、私の計算だと五個ぐらい、チェルノブイリだと二個ぐらいになるのかなと思われますので、後でまた計算式を是非個別に教えていただきたいと思います。 そこで、質問に入りたいと思います。 二年間点検補修が行われない、あるいは部品の劣化が進んでもその過酷な状況に入っていけないということで、今後ますます福島第一サイトの劣化は進む可能性があって、二年もたっているのに事故が起きるではなくて、これからどんどんそういう不具合というのはたくさん出てくるのではないかというふうに思われます。 そこで、現場の規制庁の人員は十分なのかと、事故前、事故後の監視員の人数というのはどのように変わっているのか、教えてください。
○政府特別補佐人(田中俊一君) ありがとうございます。 事故前というか、これまでは原子力規制庁の職員は八名、福島第一の方に常駐させております。今回、漏えいについて事業者からの連絡を受けて、その原子力保安検査官から私に直ちに連絡がありましたので、そういった連絡を受けて指示を私の方からしながらいろいろ対応させていただいております。 ただ、今般、同発電所においては事故とかトラブルの頻発が、非常に頻発しておりますので、四月十日の原子力規制委員会において事業者に対して継続的な改善を求めるとともに、私どもとしても規制委員会としての対応を強化するということで、具体的には四月十日付けで保安検査官を一名増強し、来月にはもう一名増強するという予定であります。
○谷岡郁子君 たった八名であの事故サイト全体を、三基のああいう状況、三号機とそして四号機のプールなどを見ていらっしゃるということで、十分なのかなというふうに思うことがあるわけです。 そこで、人材確保についてお聞きをしますが、今年度の新採用人数は何人だったでしょうか、規制庁は。
○政府特別補佐人(田中俊一君) お答えを申し上げます。 本年四月の新卒採用としては、環境省で採用された一般職技術系職員一名が原子力規制庁に配属されたところであります。新卒の採用は、先生も御承知のように、通常、前年の六月下旬から七月にかけて各省庁で採用プロセスが行われているものですが、昨年六月はまだ本原子力規制委員会設置法の法案審議がなされていた時期でありまして、学生に対する説明なども含めて原子力規制庁としては採用プロセスを実施できる状況にありませんでした。 今年につきましては、来年に向けての採用活動は、説明会の開催など原子力規制庁としての取組を開始しております。優秀でかつ意欲的な人材の確保に向けてしっかりと対応してまいりたいと思います。
○谷岡郁子君 事故現場の安定を守るためにも、また、これからまだ五十基ある炉の安全を見ていくためにも、安全基準を幾ら新しくしましても、規制を守るための人というものをどうやって確保していくのか、また養成していくのかというのは喫緊の課題になっております。 そして、この問題、私は、NRC、米国のマグウッド委員というのは、実はNRCの委員の中で人事、そして人材養成問題を担当しておられる方と、この間、直に二回話し合ってまいりました。そこから得た知見を申し上げて、何とかこの、本当に規制庁だけに任せるのではなくて、しっかりと国を挙げて、総理、人材の確保をやっていただきたい。 そこで、防衛というのが、実は核の問題については、発電とそれから爆弾はコインの表と裏ということでやっぱり軍が非常に関与していて、そこからその人員が来ていることがあります。自衛隊をこの分野において強化しつつある、その状況の中で、自衛隊大学校でもその教育をしっかりやっていて、そしてそこが規制庁に人が回るような構図をつくっていかなければならないと思うんですが、防衛大臣、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) 防衛省・自衛隊におきましては、原子力事故に対処するための要員の養成を行っているわけではありませんが、陸上自衛隊の化学学校におきましてNBC兵器による攻撃対処に係る除染などの教育訓練を行っております。防衛省では、自衛隊法第百条の二に基づいて、部外の方の受託教育を実施するようなこともできておりますが、まず原子力規制庁のニーズを踏まえる必要があると思っております。 なお、防衛省は、原子力規制庁の要望に応じて、現在、自衛官二名を出向させているほか、人事交流という位置付けで技官一名を出向させております。
○谷岡郁子君 是非これから積極的にそれを拡充していただきたいと思います。 そして、マグウッドさんと話しておりまして、スリーマイルの事故以降、アメリカでも原子力は学生に人気がなくなってしまったと。そこで、やはり拠点校をしっかりつくって、学生自身に対する給付奨学金というものをしっかりとつくっていったんだと。そして、現場の作業員の人などをリクルートして、そしてキャリアアップしていただく、そのために奨学金を出すんだということをしっかりとやっていたと。そういう形の中で底上げをしていって、今ではしっかりとした規制ができるようになったし、また、名誉ある職場というような形をつくっていったというふうに言われております。 文科大臣、この辺について御協力をいただけないでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 原子力人材の育成確保は、既存の原子力施設の安全確保や東京電力福島第一原子力発電所の廃止措置及び放射性物質で汚染された地域の除染などを着実に進めるために非常に重要だというふうに認識しております。 このため、文部科学省としては、国際原子力人材育成イニシアティブによりまして、原子力の基盤と安全を支えるとともに、より高度な安全性の追求を図るための幅広い原子力人材の育成を行っているところでございます。 また、奨学金制度でございますが、特定の分野の人材について、それだけを給付なり拡大するということについては公平性の観点から現在のところは検討しておりませんが、しかし、そもそも奨学金制度そのものをより拡充、充実、あるいは給付型奨学金等の導入についても検討することによって、教育費負担の軽減には努めてこれから更にまいりたいと思います。
○谷岡郁子君 私は、これだけ喫緊の課題であれば、公平性云々ということではなくて、促進してもいいのではないかというふうに思っております。 そして、土木ですとか広い分野の方々、今、例えば汚染水の問題はこれ土木の問題なんですね。もう少し広げたところで、放射能の専門家だけではなくて、本当にこれからの何をチェックしなければならないかというところへ是非これを広げていただきたいと。 また、規制庁におかれましては、そういう広い分野のリクルートと同時に、海外研修制度でありますとか、良い待遇でありますとか、ちゃんとした福利厚生であるとか、しっかり例えばNRCなどを見習っていただいて、魅力ある職場をつくっていただけないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 御意見ありがとうございます。 原子力分野は、御指摘のように、機械、電気、物理、化学、土木、材料とか、非常に幅広い分野から成り立っている分野でございますので、そういった幅広い知識や経験を持った方を必要としております。そういう意味で、原子力分野に限定せずに有能な人材を確保するために今採用に努力しているところでございます。 また、国際的に通用する人材を育成するということも大変大事でありまして、そういったことがまた職場の魅力づくりにもつながりますので、国際機関や海外の規制機関へ出向させるとか国内の原子力専門大学院へ派遣するなど、様々な取組を進めていきたいというふうに考えております。
○谷岡郁子君 脱原発の立場を取っておりましても、いわゆる止めてもやめるまで面倒を見、そして、その廃炉が決まってのその後片付けるということをしっかりやっていかなければいけないということは当然のことでございます。そのための人材確保というのは、本当に国の安全を守るためにも大事なことであります。そしてまた、必要な予算を付けていくということは、規制庁自身がちゃんとした自分たちで調査する能力を持つ、それがなければ本当に事業者のデータに頼るしかないということが、この間起こってきたことなんです。 そこで、やはりしっかりとした予算を付けていただきたいんですけれども、活断層の調査はなぜ自前でおやりにならなかったんでしょうか。
○政府特別補佐人(田中俊一君) まず、活断層の評価に係る調査ですが、これはまず事業者が第一義的に行うべきものと考えています。 その上で、事業者が行った調査、これの評価の妥当性を確認するためには、私ども自らが安全審査に必要な知見を持つ必要があるというふうに認識しております。このため、今年度より約五億円の事業として、断層等の活動性判定に係る評価手法の調査研究を開始することとして予算の要求をさせていただいているところでございます。
○谷岡郁子君 どんどん要求していただきたいと思います。私どもも協力したいと思います。 そこで、現場の作業をやっている方々、これは言わば見えない敵である放射能と毎日闘い続けてくださっている方々であり、多くの方々は福島出身の方々でございます。 自衛隊は、同じ私たちの命を守っていただくために、感謝も与えられ、福利厚生も与えられ、そしてしっかりした装備も与えられていますが、今、福島の作業員たちに十分なそういう装備やそして福利厚生が与えられているかといえば疑問でございます。 総理、この方々の言わば待遇を良くするということについても国はもっと支援をしていただけないかと思うのですが、いかがでございましょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私も何回か現場を視察をいたしまして、大変な厳しい環境の中で頑張っておられると、そういう感想を持ったところでございますが、東京電力福島第一原発の廃炉に向けた取組において、作業員が安全に意欲を持って働くことができる環境を整えていくことは、長期にわたる作業を円滑に進めていく上で非常に重要であると認識いたしております。 現場で働く作業員の方々はこれまで経験のない厳しい作業環境で働いておりまして、アンケート調査などで生の声を収集しながら、今後も継続して労働環境の改善や安全の確保に取り組んでいきたいと思います。
○谷岡郁子君 ありがとうございます。 次に、廃炉の技術的な問題で、委員長、一号機の一番の大きな問題は何でしょうか。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 一号機だけに限ったことではありませんけれども、一、二、三と炉心が溶融しておりますので、そういったところについては、まず炉心を冷却、溶けたといえども熱を発生していますので、それをきちっと冷却し続けて安定させておくということがまず一番大事です。その上で、徐々に放射能を取り去って放射線のレベルを下げながら廃止措置をきちっと進めていくということになるかと思います。
○谷岡郁子君 一号機はマークⅠだと言われていますが、マークⅠとマークⅡはどの辺が一番違うんでしょうか。
○政府特別補佐人(田中俊一君) 福島第一原子力発電所のサイトの一から六まで六つの原子炉がありますが、一から五はマークⅠです。 マークⅠというのは、ちょっとドーナツみたいなトーラス状の、原子炉の圧力が上がったときに、そこに蒸気とか放射能が出たときに、そこに水を張っておいて、そこを通すことによって圧力を下げるとか放射能を取り去るというような仕組みになっております。マークⅡはそういったトーラスがありませんで、一体の格納容器になって下の方に水が張ってあるというような形になっておりまして、マークⅡの方が歴史的には新しいタイプの格納容器になっています。
○谷岡郁子君 一号機は狭いことで有名です。ですから、廃炉のときに人が動き回れるのか、リモートコントロール装置が動き回れるのかということが大変重要になります。 これはカーター大統領にお会いしたときに私教えていただいたんですが、しっかりとした模型を持って、そしてそこで練習したり実験をしたりすることを重ねながらしか、実は狭い場所での廃炉ということ、線量の高い場所の廃炉が難しいということで、浜岡一号機が実はとてもよく似ているんだと。ですから、あそこを実験場、研修所にして、そしてモックとして使い、練習、習熟をやる、あるいは装置等の開発を行うということが一番廃炉にとっては便利ではないかということをお聞きしたことがございます。 その意味におきまして、もう終わりますが、一番大事なことは、今各社がそれぞれ廃炉を勝手にやるのではなくて、むしろ福島の線量の高いものと同期をさせながら、モックに使わせていただきながら、研究開発の結果の、試したり、試運転であるとか実験、そしてまた実習、練習訓練場として使うというようなことを、国がしっかりとそういうところを総合的に、包括的に言わば計画を作るということが大事なんだと思われますが、これについて経産大臣と総理のお考えを伺って、終わりたいと思います。
○委員長(石井一君) それでは、時間が来ております。どうぞ簡潔にお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 福島第一とそれから浜岡、同じマークⅠでありまして、似ている構造であります。既に、連携を取りながら浜岡でできることはやっていきます。 ただ、燃料デブリの取り出しとか、そういうことになりますと、浜岡はそんなに、溶解しているわけじゃありませんから使えない部分があって、どうしてもモックアップ施設自体、これは現地でやらざるを得ないと。そのための研究施設を造っております。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) いずれにせよ、この廃炉は極めて重要でありまして、単に事業者に任せるということではなくて、国が前面に立って取り組んでいきたいと思います。
○谷岡郁子君 ありがとうございました。
○委員長(石井一君) 以上で谷岡郁子さんの質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(石井一君) 次に、山内徳信君の質疑を行います。山内君。
○山内徳信君 私は、社民党・護憲連合の山内徳信でございます。 最初に、四・二八主権回復の日記念式典についてお伺いいたします。 一九五二年四月二十八日はサンフランシスコ講和条約が発効した日であります。その結果、日本本土は晴れて独立したのです。沖縄と奄美大島、小笠原諸島は米軍の占領支配下に置かれ、人権も生存権も全く無視され、無権利の状態に放置されました。軍事的植民地状態がいかに悲劇であり、いかに理不尽であるか。 総理を始め閣僚の皆さん方はこのことをお考えになったことがありますか。どうぞ、代表して総理大臣の見解を伺います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) サンフランシスコ平和条約の発効以降も、極めて残念ながら、一定期間、奄美群島、小笠原諸島及び沖縄が我が国の施政権の外に置かれることとなりました。その間、祖国から切り離されることとなった奄美、小笠原及び沖縄の人々のお気持ち、苦難を耐え抜かれた先人の心情については察するに余りあると、このように思います。
○山内徳信君 政府は、四月二十八日を日本の主権回復の日として、天皇皇后両陛下をお迎えして記念式典を開催することになっております。沖縄では、四月二十八日は屈辱の日として抗議県民大会が開催されます。 総理の立場は、切り捨てられた島の人々、そして、異民族統治下に放置された人々の立場や、いまだ願いがかなわない、北方四島も未返還でございます。総理は、今回の記念式典は国民挙げて喜べる式典とお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 政府としては、サンフランシスコ平和条約が発効してから六十年の節目を記念し、我が国による国際社会の平和と繁栄への責任ある貢献の意義を確認するとともに、これまでの経験と教訓を生かし、我が国の未来を切り開いていく決意を確固としたものとするため、本年の四月二十八日に政府主催で記念式典を挙行することとしております。 もちろん、本式典に当たっては、沖縄がさきの大戦において悲惨な地上戦を経験したこと、また、奄美、小笠原、沖縄が平和条約の発効以降も一定期間、我が国の施政権の外に置かれたという苦難の歴史は忘れてはならないと思います。 苦難を耐え抜かれた先人の心情に思いを致し、沖縄の方々の抱える基地負担の軽減に取り組むとともに、奄美、小笠原、沖縄を含めた我が国の未来を切り開いていく決意を新たにしていくことが重要であると考えております。
○山内徳信君 私は、ちょうどその日は読谷高校の二年生でした。新聞でそのことを知って、恐らく県下どの高等学校の生徒たちも沈痛な、憂うつな、切り捨てられたという、その悲しい思いを昨日今日のように覚えております。 歴代の内閣は四・二八の光と影の部分を認識されていたと考えられます。したがって、このような式典は過去にはありませんでした。そこで、私が見る自由民主党について申し上げますと、以前の自由民主党は、重鎮と呼ばれる識見の高い、そういう政治家がたくさんいたと私は考えております。その中には、沖縄から近い鹿児島の山中先生や、あるいは京都の野中先生やその他何名もいらっしゃいます。ところが、最近の自由民主党は少し底が浅くなっていやしないかという、そういうことを感じます。 そこで、大分余裕を持っていらっしゃいますから、このことについてどういう見解を持っていらっしゃるか、副総理の、麻生副総理に、とっぴでございますから準備も何もないと思いますが、今のこの質問に対してどういう見解を持っていらっしゃるか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 昭和十年ですか。
○山内徳信君 私は十年です。
○国務大臣(麻生太郎君) 私、ちょうどそのとき小学校、五つ下なんで、二十八日、私の祖父が私を学校に迎えに来まして、先ほどちょっと申し上げたんですけど、早退をさせられて靖国神社に先ほど行ったというお話をさせていただいたんですけれども、そういった意味で、私にとりましては初めて靖国神社に行った日でもあります。 いろんな意味で私どもの世代にはいろいろ思い出のある日だと思います、私どもの世代より上の方にとっては、あの日のことはそういう意味であります。 そういう経験者が、それはだんだんだんだん、先生、自民党の中にも減りましたよ、世代が替わっているんですから。だから、山中貞則先生やら奥野誠亮先生やら、皆ここに生きてずっと座っていたらかなりちょっとそれは、九十になんなんとされる方がずっとおられるというわけにはなかなか今の時代というものが、やっぱりそういった時代、経験者というものをなくしておりますので、私の世代ぐらいまでが最後のその種の意識とか、空襲のあれも経験しましたし、私の家も焼け出されましたから、そういった経験はありますので、もうちょっとそこのところの世代を経験した人を、そういう経験を踏まえての話というのはなかなか難しい時代、世代が替わってきているんだと、私もそう思います。
○山内徳信君 私がなぜ副総理に答弁を求めたかというと、あなたは、今の自由民主党あるいは内閣において、そういう重鎮的な、そういう役割を果たす仕事もありますよということを申し上げたかったからであります。 次、進めていきます。 四月五日、安倍首相とルース駐日大使は嘉手納以南の基地の返還計画を発表されました。国民に対して、沖縄の基地負担を軽減すると大きく宣伝をいたしました。大山鳴動してネズミ一匹とはこのことなのかと。 そこで、防衛大臣にお伺いいたします。 今回の返還計画が表に出てまいりましたが、沖縄には全国の七四%の基地があると言われております。それが何%ぐらいに減っていくのか、数字を出していただきたいと思います。
○国務大臣(小野寺五典君) 御指摘ありました比率は、今回、七三・八%から七三・一%になります。
○山内徳信君 それ引きますと、幾らになるんですか。
○国務大臣(小野寺五典君) 〇・七%ということになります。
○山内徳信君 あれだけマスコミを通して宣伝しても、嘉手納以南返還、返還といっても、〇・七%ということであります。 キャンプ・キンザーの今回の返還面積は何ヘクタールでございますか。そのパーセントも出してください。
○国務大臣(小野寺五典君) キャンプ・キンザー、牧港でしょうか。牧港補給地域につきましては、二百七十四ヘクタールの全部が返還することとなります。
○山内徳信君 何%かと聞いていますよ。
○委員長(石井一君) パーセンテージは手元にお持ちじゃないですか。
○国務大臣(小野寺五典君) 済みません、キャンプ・キンザーの、全部返還になると、が全体に占める比率が何%という御質問でしょうか。
○山内徳信君 全体の面積は二百七十四ヘクタール。今回の返還面積は何ヘクタールかと聞いておるんです。そして、それは何%なのかと質問しておるんです。
○国務大臣(小野寺五典君) キャンプ・キンザーは二百七十四、全部ということになります。
○山内徳信君 二百七十四。
○国務大臣(小野寺五典君) はい。
○委員長(石井一君) 今度の返還するのが何%で……
○国務大臣(小野寺五典君) 何の母集団かが分からないので……
○山内徳信君 私がお答えします。 キャンプ・キンザーは二百七十四ヘクタール。今回の返還面積は何ヘクタールかとお聞きしました。一ヘクタールです。西側の進入道路でしょう。そしてそれは〇・四%になるんです。いや、もういい。
○国務大臣(小野寺五典君) 正確なお話をすると、正確には、済みません、今の一ヘクタールというのは、直ちに返すのは一ヘクタールということであります。(発言する者あり)
○委員長(石井一君) それじゃ、もう時間が来ておりますので締めくくってください、山内君。
○山内徳信君 次の一点で私は終わりますが、キャンプ瑞慶覧は五百九十六ヘクタールあります。今回の返還面積は何ヘクタールなのか、それはパーセントでいうと何%になるのかということです。
○国務大臣(小野寺五典君) 五百九十六ヘクタールのうち、西普天間住宅地区の面積が五十二ヘクタール、八・七%ということになります。
○委員長(石井一君) 山内君、締めくくってください。
○山内徳信君 こういう細切れ返還は、これは都市計画とか町づくりの計画が、細切れでございますから、一%とか何%と、一〇%以上は全くないわけです。どういうふうにきちっとした都市計画ができるのかと、こういうことを指摘を申し上げて、終わります。 ありがとうございました。
○委員長(石井一君) 以上で山内徳信君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(石井一君) 次に、水戸将史君の質疑を行います。水戸君。
○水戸将史君 日本維新の会の水戸将史でございます。 時間も限られておりますので、一つテーマを絞りまして総理並びに財務大臣に御答弁をいただきたいと思っております。 私が質問したいのは、租税特別措置法と並びに租税特別措置透明化法という法律ができておりますが、これについてお尋ねしたいと思っております。 まず総理なんですけれども、この非常にいびつな税制と今まで言われておりました、御存じのとおり、法人税、所得税を中心に三百項目以上、特定の分野、業界団体に対して、こういう租税特別措置という名の下において、長いものはもう既に昭和二十五年からずっと時限立法としてその都度その都度継続をされて今に至っているということでございます。 ですから、細々と一つ一つ事例を挙げると切りがありませんものですから、それを御存じのことを前提として、まず租税特別措置法の在り方についてと、それから、民主党政権になりまして透明化法というものを、これは平成二十二年の三月に制定されましたけれども、これは御存じのとおり、国民が納得できるような形で公平で透明性の高い税制を確立していくんだという名の下においてこの法律が制定されてきた経過があります。 この透明化法についても、総理はどのような御認識でしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 租税特別措置法は、特定の政策目的を実現するための政策税制、そして租税回避の防止を図る規定及び手続の特例に関する規定などを定めたものであります。これは御承知のとおりでありますが。このうち、政策税制について、適用状況の透明性を図る観点から、平成二十二年三月に全会一致で租特透明化法が成立をいたしました。これに基づき、今回初めて報告書を国会に提出したところであります。 本報告書においては、租税特別措置ごとの業種別、所得階級別の適用額や適用件数など、効果の検証に有用な情報をお示しをしているところであり、今後、複数年の結果が蓄積されていくことで一層意義のあるものとなっていくと考えています。 租税特別措置については不断の見直しが重要と考えているところであり、今後、適用実態調査の結果も活用してまいりたいと思います。
○水戸将史君 ありがとうございました。 今の総理の御答弁に快くしたんですけれども、不断の努力をしていく、不断の見直しをしていくという御答弁でございましたので、それを是としまして、財務大臣、これは大臣が総理の時代に私も民主党の一員でございまして、野党提案として、議員立法としてこの租税特別措置の透明化法案を提案をさせていただきました。参議院から先議で通ったんですけども、衆議院では、その当時野党でありましたものですから、どちらかというと自民党政権下ではこの透明化法案に関しましては消極的であったというような印象は拭えないと思うんですね。しかし、皮肉にもというか、民主党政権になりまして、その一年後に民主党政権下で透明化法ができました。 先ほど総理の御答弁にありましたとおり、この適用実態調査というものが、その報告書がこの通常国会から上げられてきまして、そして、この適用実態調査報告書を基にしてこれからどういうような働きかけをしていくのかということになるわけでありまして、民主党政権で作ったものが自民党政権下でこれからの真価が問われるというふうになってきているわけでありますが、しかし、残念ながら、この分厚い千二百八十四ページに及ぶ適用実態調査報告書は単なる適用額や適用件数の業種別の分類表にとどまっていまして、あれを御覧いただいてもなかなか分かりづらいというか、何を書いているのかさっぱり分からないということで、本当にこれが政策評価に反映することがあるのかということが私も危惧をしております。 ですから、財務大臣、先ほどの総理の御答弁を是としながら、今後、財務大臣が主体となって、その気になればですよ、その気になればもっともっとこれを分かりやすく明確にしろということは指示できると思うんですけれども、財務大臣の意気込みをお聞かせください。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、御指摘のように約千三百ページに及びますこんなものを御覧になったと思いますけれども、これにつきましては、これはそれを、特別措置を所管しておられます役所、通産なら通産、文部なら文部、そういったところにおいて、これはその租税特別措置の結果なり効果について少なくとも分析やら検証やらを行っていただかぬと、これ全省庁で、こっちが勝手にやるとまたいろいろ話が難しいことになってくると思いますんで、極めて、その結果を受けて税制改正を伴っておる話ですから、こういったことを反映していただくことが重要だと思っておりますんで、まずは、これ出てきておりますんで、これいずれみんなお渡しすることになりますんで、お渡ししてありますんで、それを分析をせられた上であらかじめ検証をいただいて、それに対して我々がこたえるということに多分なっていくことになる、それが、手順としてはそうなるだろうと存じます。
○水戸将史君 御答弁のとおりでございまして、この透明化法第六条では、御存じのとおり、各所管庁の大臣がその所管している省庁の政策評価を行うために、今言った適用実態調査のその情報を得ることができると、こういう立て付けなんですね。 この適用実態調査が、非常に分かりづらい千三百ページのものがあると。これをいかに政策評価に反映をするかということに関しまして、私は租税特別措置を全てを否定するわけじゃありませんし、いいものはあります。ですから、例えば、海外投資に関する準備金とか試験研究とか障害者の雇用とか、いろんな分野で非常にまたがっておりますんで、これを一つ一つ政策評価に反映するためには、やっぱり僕は総理が各大臣に対してより強く認識を持つような形で働きかけしていく必要があるかなと思っておりますんで、是非総理大臣の指令の下にやっていただきたいんですけれども、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) さすが税理士としての、専門家としての御指摘だと思います。 法人税等に係る租税特別措置に関する各府省の政策評価及び財務大臣による適用実態調査報告書の作成については、平成二十二年に法制化されて実施されているところでございますが、引き続き政府として租税特別措置に関する政策評価にしっかりと取り組んでいきたいと思います。
○水戸将史君 この適用実態調査報告書、御存じのとおり数字の羅列にある意味すぎないわけでありまして、実際にどの程度減税されたのか、免税されたのかが非常に分かりづらい報告書であります。ですから、やはりせっかく報告をしていただくものですから、また、これを国会また国民の方々に透明性を高めるという意味で公開するということを含めて考えれば、もうやっぱり行き着くところは、今言ったように、どれだけの減免措置また税金の免除があったのかということについて分かりやすい形で報告書にこれを集約をした方がいいと思うんですけれども、これはなっていないんです。 ですから、財務大臣、いま一度、こういう形にしていただいた方がいいという私の提案も含めて、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 御指摘のように、この適用実態調査というのは、まず基本的には租税の適用状況というものの実績としてのデータを明らかにするというのを第一目的にいたしております。したがって、この報告書の適用額のところ、一番右になりますが、適用額の欄におきましては、それぞれの制度の内容について、元々のデータをずっと集計した額として税額控除額のほかに損金算入額や償却限度額等々ずらっと記載をしておりますんで、必ずしも減税額だけを示すものというわけにはなっておりません。もう御存じのとおりです。 したがいまして、この適用法人の損益状況が、御存じのように、赤字の会社、黒字の会社、いろいろ違いますんで、様々でありますことから、減税額を示すということになりますと、これは実績値を基に一定の、何というのか、仮定を置いて推計によらざるを得ぬということに多分なるんだと存じます。 したがいまして、減税額を示すべきとの御指摘については、適用実態調査で取りまとめた計数というものを基にして一定の仮定を置いて推計というものを行って、今、報告書自体には記載はできないが別途御提示をするぐらいのことの検討はできないことはないなと思っておりますが、ただ、これは御存じのように、今申し上げたように、各社によって物すごい違いますんで、その点だけは御理解いただきたいと存じます。
○水戸将史君 是非御努力していただいて、今言ったように、推計値になる、全て一円からクリアになるという話じゃありませんけれども、しかし、おおよそのこの程度ということを含めてお示しいただきたいことを強く要望したいと思っております。 最後に、財務大臣にもう一度聞きますが、やっぱりせっかく出された、またこれは毎年出さなきゃいけないという立て付けになっておりますものですから、あの分厚いものが毎年毎年国会に提出されるわけですね。ですから、いかにこれを次の予算に、また次の税制にどう反映をしていくかということは、これは大切なことだと思っているんです。 租税特別措置法、先ほど言ったように、全てを否定するわけではありませんが、やっぱり中には適用件数が、また適用額が少ないものもあります。また、適用先が非常に偏っているものもあります。時代に合わないものもあると。こういうものを含めて、やっぱり長くやっているものに関して、継続的にやるものは、これは本則に盛り込むべきであると。そういうことで結構整理をしていく必要があると思うんですけれども、これについて、いかにこれを次の段階に反映をしていくかの意気込みを聞かせていただきたいと思いますんで、よろしくお願いします。
○国務大臣(麻生太郎君) ちょっと時間になっていますので、はしょってはしょって申し上げるので、恐縮ですけれども。 これは適用実態調査というものを踏まえて、これ毎年ずっとやっていかないと分からなくなりますんで、そういった意味では、きちんとした対応を毎年やっていっていくことが大事だと存じますが、少なくとも、今回のを基にして、毎年の税制改正というのを毎年何らかの形で行われておりますんで、私どもで申し上げれば、そういったものをきちんと、今後ともこれを基にしてどうしていくかということだと存じますが、やっぱり有効性が全然乏しいではないかというようなもので廃止する方がいいと思った例等々幾つかございますし、我々としては、要件を更に緩和した方がいいんじゃないかというものもございましたので、我々としては、自分たちなりの意見はないわけではございませんけれども、こういったものを基本にして今後対応していきたいと考えております。
○水戸将史君 よろしくお願いします。 ありがとうございました。
○委員長(石井一君) 以上で水戸将史君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(石井一君) 次に、荒井広幸君の質疑を行います。荒井広幸君。
○荒井広幸君 改革の荒井です。 詳しい質問通告はいたしましたので、早速お尋ねします。経済産業省の担当者にお尋ねします。 成長戦略です。成長戦略のために、マテリアルフローコスト会計、これを我が国は、ISO14051として世界標準化を取りました。これは非常に珍しいことなんですね。この世界国際標準化の働きかけを行って、取ったわけですが、マテリアルフローコスト会計の価値、意味、将来の価値ですね、こういったことを説明してください。
○政府参考人(鈴木英夫君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、マテリアルフローコスト会計の国際標準化につきましては、我が国企業が製造プロセス等において無駄の削減に非常に強みを有しておりまして、その強みを国際的に生かせるようにするという観点から我が国から提案をし、平成二十三年九月に国際規格ISO14051となったところでございます。 この価値でございますけれども、企業が無駄に気付き、製造プロセス等を改善することで環境負荷の低減が図られますとともに、コスト削減や企業の競争力強化につながるものと評価をしております。 こうした国の取組によってマテリアルフローコスト会計は一定の周知がなされ、かつ国際規格としての位置付けもなされておりまして、今後はまさに民間の自主的な取組として、基本的に個々の企業が導入の判断をしていくべきものであると考えております。
○荒井広幸君 民間が自主的にと、こういうことなんですが、まさに安倍総理がおっしゃる成長戦略、これ非常にここにポイントがあります。マテリアルですから、原材料、資材、特に今でいったら電気と言ってもいいです。これの無駄が見えるように、言ってみれば会計方式に変えていくんです。無駄に気付きますから、企業は事業活動の改善に、ビジネスモデル全体を変えていきます。川上から川下まで変えます。 そして、技術革新も入れていきます。オペレーションの省力化はもとより、ビジネスモデル全体を見直すきっかけになった高い、これは今も上場企業はやっていますけれども、高い評価なんですね。これを入れていくということは、まさに国難の、例えば電気に限りますが、電気の問題を解消しつつ成長戦略になっていくと、こういうことでございます。 御担当の経済産業大臣、そして甘利大臣から見識をお尋ねいたします。
○国務大臣(茂木敏充君) さすがに荒井委員、すばらしいところに目を付けられるなと思ったんですが、我が国、新しいエネルギー制約に今直面をする、そしてまた資源のない国であります。そういった日本におきまして、マテリアルフローコスト会計を導入し、世界に先駆けて省エネ、省資源を進める、大変重要なことだと思っておりまして、これからもしっかりと国として取り組んでいきたいと思っております。
○国務大臣(甘利明君) 毎回面白いアイデアを出されるなと思って感心して聞いております。 無駄が見えるということは、それが少なくなればコストが減るということと、少なくするための技術が伸びるということの二つの面でプラスがあるのかなというふうに考えておりまして、成長戦略の中でも注目をしていきたいと思います。
○荒井広幸君 総理も副総理も今日はお尋ねいたしません。次のときにまとめてこれらをお尋ねします。よくよくお聞きいただきたいんですね。 例えば、ESCO事業というのがあるんです。現在の電気量で機械を動かしていますが、新しい機械にすればもっと電気量を削減できる。その部分を何十年か前倒しすれば払えるわけですから切り替えちゃう。麻生総理時代の御一緒にやったエコポイント、家電のエコポイントの発想と同じです。そういうのを組み合わせれば、何も天才的なアイデアなんて要らないんです。これをPL、会計、従来の会計とこの環境会計の代表格であるマテリアルフローコスト会計を両方で金融が融資するようにすればいいんです。これをやっていくということです。 そして、国はどういうふうにしていくかというと、国は呼び水として補助金やあるいは政策金融投資を含めてそこに貸し付けていく、こういうことです。アベノミクスで銀行にお金があるんですから。貸出先ありませんよ。これをどういうふうにするか。これ以外にないです。まあ、そのほかにもありますけど、これが一番いいだろうと。 詳しく説明ということですけど、我々は説明する時間が六分で、ないんです。そういうことでございますので、済みませんが、もう膨大な資料でお尋ねしております。 続いて、総理、聞いてください。JR東日本管内では、あの東日本大震災以外で災害が起こりました。運休中の路線として、岩手に岩泉線というのがあります、福島には只見線というのがあるんです。これを廃止するというんですね、JR東は。 じゃ、JR東はどれだけもうけているでしょう。経常利益は、皆さん、幾らだと思います。二千七百二十二億円ですよ。岩泉線の復旧費用は百三十億と言われている。これ、払えない体力なんでしょうかね。国交省の事務方に聞きます。払えないと思えないんですが、この数字、間違いありますか。
○政府参考人(瀧口敬二君) 委員御指摘のとおり、JR東日本の平成二十三年度の連結経常利益は約二千七百億円となっております。 一方、国鉄改革時からの事情の変更といたしまして、御指摘の岩泉線については、平均通過人員が災害前でも一日当たり五十人を切っておるといった状況でございまして、JR発足時の四分の一に減っておるというような状況にございます。 私どもといたしましては、国鉄の完全民営化を実現するという観点から国鉄改革を推進してまいっておりますが、改革時から大きな事情の変更があった場合には各JRにおいて路線廃止という判断を行うことがあり得ると、そういったものが直ちに不適切とは言えないというふうに考えておるところでございます。
○荒井広幸君 不適切とは考えないということですが、太田大臣に後で、また次回にお尋ねしますが、まさに電力会社と同じなんです。皆さん、総括原価方式です。最初から利益を計算し、取るべきものを全部取った上で料金を決めているんです。それ以下の、例えば料金ならよしってやっているんです。この総括原価方式でもうけを最初から取っておきながら、全くそんなことは民間の判断することだなどということをどこで言えるんですか。二十五兆円棒引きしているんですよ。 委員長、JR東日本社長、参考人としてそういった姿勢をお聞かせいただきたいと思うので、理事会でお取り計らい、御協議のほどよろしくお願いしたいと思います。
○委員長(石井一君) はい、協議いたしましょう。
○荒井広幸君 総括原価方式、説明してください。
○政府参考人(瀧口敬二君) 総括原価方式とは、鉄道事業法第十六条の旅客運賃などの認可に当たりまして、各事業者ごとにその収入が総括原価を超えないことを国が確認した上で運賃の認可を行うというものでございます。 そこで、この総括原価でございますが、当然、民間企業が行っているわけでございますので、適正原価と適正利潤から構成されております。その算定に当たりましては、営業費として標準的なコストとするために、いわゆるヤードスティック法というものに基づきまして、人件費、経費、諸税、減価償却費などに、そしてまた配当金等から成ります事業報酬を加えたものといったものになっているところでございます。
○荒井広幸君 大変に疑義があります。審議会も適当な審議しかしていない。電気事業者よりも非常に簡単なチェックです。 続いて復興大臣にお尋ねしたかったんですが、次回にさせていただきます。 ホール・ボディー・カウンターによる検査費用についてお聞かせいただきます。 総理、副総理、各大臣、よくお聞きください。委員の皆さんもお聞きください。昨年、早い段階で私は、南相馬市立病院は無料でホール・ボディー・カウンターを一番先に、何万人も無料でこれを検査したんですね。じゃ、現在、私はそれを質問しましたが、その費用はどういうふうに国が払うつもりなんだと、こういうことをしましたら、平野大臣は、福島県と南相馬市、これ市立ですから、調整してもらうということにしたい。もう一年以上前です。 環境省の事務方、どうなっていますか。誰が負担して払いました。
○政府参考人(佐藤敏信君) お答えをいたします。 今の議員の御質問は、去年の三月二十七日に復興特委で御質問をいただいた内容でございまして、その際に政府参考人ほかから県とで調整ということでお答えをしたという案件でございます。 その後の状況ですが、南相馬市立病院につきましては、平成二十四年度分につきましては、総務省の震災復興特別交付税において助成のための費用を申請して認められたと承知しております。また、平成二十五年度分につきましては、復興庁の福島原子力災害避難区域等帰還・再生加速事業において助成のための費用を申請し、これも四月一日に事務的な手続は済んだと承知をしております。 なお、これ以外にも、環境省の所管しております県民健康管理基金においても、適切なホール・ボディー・カウンター検査の費用ということになれば支出が可能と考えております。そういう意味で、同基金からの支出についても、要望があれば今後引き続き相談に応じてまいりたいと考えております。 以上でございます。
○荒井広幸君 では、重ねて聞きます。県と市町村単位で何台ホール・ボディー・カウンターがあって、費用負担はどこが負担していますか。
○政府参考人(佐藤敏信君) お答えをいたします。 まず、これまでに市町村などが独自にホール・ボディー・カウンター検査を実施したところですが、市町村単位で行われているホール・ボディー・カウンターの設置数は合計二十一台というふうに聞いております。
○荒井広幸君 ちょっと言っている意味が違うんですが。 それじゃ、これ、体のことです。厚生省の事務方、これについてどこが費用負担しているか分かりますか。大体一人当たり一万円掛かるんです。
○政府参考人(三浦公嗣君) 利用者の費用負担ということについてお尋ねだと思いますが、これについては厚生労働省としてはお答えする立場にないということで、環境省の所管の中で行われているというふうに理解しております。
○荒井広幸君 健康に関係するのに厚生労働省は全く知らない。先ほどのは大変な問題なんですよ。総務省が交付金で払ったというのは、国が健康管理の基金を入れながら、県も払っていないということ。そして、市町村が単独で購入したり自費で賄っているんですよ。それは総務省のいわゆる補助金なんです。何のために福島県に健康の基金をつくったんですか。 これが、総理、福島県でやらせているからこういうことになるんです。国の責任なんだから国が費用負担は全部持つ。それはつまりどういうことか。子ども・被災者支援法なんです。それは、国が全部、こういう事故を起こしたのは国でありますから、国が、一番よく分かる市町村、県に法定委託をしますので、どうぞお金のことは心配しないで健康チェックをしてくださいというつくりに変えていかなくちゃいけないんです。 これが、安倍内閣のアベノミクスともう一つ重要な課題ですよ、これ。こういうところが整理付かないから健康をやっているのに厚生省は知らない。どうするんですか。 終わります。
○委員長(石井一君) 以上で荒井広幸君の質疑は終了いたしました。(拍手) 各位の御協力により、予定より早く質疑が本日は終了いたしました。 次回は明二十五日午前九時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後四時十三分散会