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183回国会参議院2013/04/23

予算委員会 第10号

発言数
477
登壇者
35
会派数
11
開催日
2013/04/23

会議録

石井一民主党・新緑風会

○委員長(石井一君) ただいまから予算委員会を開会いたします。  参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  平成二十五年度総予算三案審査のため、必要に応じ日本銀行の役職員を参考人として出席を求めることとし、その取扱いを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

石井一民主党・新緑風会

○委員長(石井一君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。  また、本日の委員会に東京電力株式会社代表執行役社長廣瀬直己君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

石井一民主党・新緑風会

○委員長(石井一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

石井一民主党・新緑風会

○委員長(石井一君) 平成二十五年度一般会計予算、平成二十五年度特別会計予算、平成二十五年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、昨日に引き続き質疑を行います。牧野たかお君。

牧野たかお自由民主党・無所属の会

○牧野たかお君 おはようございます。自民党・無所属の会の牧野たかおでございます。昨日に続いて質問をさせていただきます。  TPPの問題とは別に、我が国の農業の再生は急務だと思います。今、自民党では、農業所得を向上させるためのビジョンを策定中でありますけれども、農水省としては、党と一体となって、農業所得向上に向けてどのような方向性を考えているのか、林農林水産大臣に伺います。

林芳正自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(林芳正君) お答え申し上げます。  今委員からお話があったように、TPP交渉いかんにかかわらず、農業従事者が減少する、高齢化するということになっていく中で、国内の農業の活性化を図っていく、これはもう待ったなしの極めて重要な課題だと思っております。やはり農や食を取り巻く関連産業分野を含めまして、農業者が十分な所得を確保できる環境を整えていくと、これが重要であるというふうに思っております。  このため、農林水産省の中に攻めの農林水産業推進本部を置きまして、需要サイドとそれから供給サイド、それをつなぐところ、バリューチェーンと言っておりますが、これを一体的に進めていくという観点で、まず、生産現場が前向きな取組を行えるように、農業生産の効率化、高付加価値化を進めるための前提となる生産基盤の整備や、また新規就農者の確保育成対策等の充実を図ると。それから、需要の方ですが、六次産業化による付加価値増大のための支援等の取組、これを一体的に進めてまいりたいと、こういうふうに思っております。  委員もそうですが、私もそうなんですが、七月の参議院選、これに向けた自民党の選挙公約については現在党内で活発な議論がされている段階と、こういうふうに承知しておりますが、政府・与党としてしっかりと実行していくという前提で取りまとめられるものだと、こういうふうに認識をしておりますので、その施策の具体化に当たっては党ともよく相談をしながら、特に牧野先生は水産部会長もお務めになられました農林水産の幹部でいらっしゃいますので、しっかりと御相談しながら進めてまいりたいと、こういうふうに思っております。

牧野たかお自由民主党・無所属の会

○牧野たかお君 今の御答弁にありましたように、生産基盤の強化というのは大事なんですけれども、そういう中で、日本の農業を考えた場合に、やはり専業農家だけではなくて兼業農家も私は考えなければいけないというふうに思います。兼業農家を含めて所得向上を考えていった場合に、やはり農産物の価格を適正な価格で流通できるようにしなければいけないと思います、これは農業だけじゃなくて漁業もそうだと思いますけれども。  ですので、生活の糧になり得る適切、適正な農産物、水産物の価格をどうやって安定させるかということが大事だと思いますけれども、流通を含めた価格の安定について大臣はどのようにお考えになっていらっしゃいますか。

林芳正自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(林芳正君) 牧野先生おっしゃいましたように、価格というのは非常に大事なことでございます。需給事情や品質評価を適切に反映して市場で価格が形成される、これが基本なんでございますが、しかし一方で、やはり国民に対して食料を安定的に供給すると、この観点もございますので、品目ごとにこの実態を踏まえて需給見通しの策定をすることなどによって、やはり需要に見合った生産が行われるということを通じて価格の安定にも資していこうと、こういうことが基本的な姿勢でございます。こういう中で、農産物の市場価格の低落、低迷に対して、やはり今委員がおっしゃったように、兼業農家や零細農家も含めて農業者の経営安定を図っていくということが非常に大事であるというふうに思っております。  したがって、この対策として、品目ごとの実態を踏まえまして、例えば米、麦、大豆等のいわゆる土地を利用する土地利用型作物の経営に対しては、価格等の変動によって当年産の収入額が標準的な収入額を下回った場合には国費と生産者の積立金からその差額の九割を補填する、こういう施策を行っておりますし、それから水産物、これは委員が御専門でありますが、資源管理に計画的に取り組む漁業者の収入が減収したときに、これも国と漁業者の積立金から標準的な収入の原則八割から九割を補填すると、こういう事業も実施しておりまして、こういうことを通じて漁業経営の安定を図っております。  こういうことに加えまして、貯蔵施設等の整備をきちっとやりまして、農水産物の流通の合理化を図るということも併せまして、生産者の収益性の向上とそれから国民に対する食料の安定供給を図ってまいりたいと、こういうふうに思っております。

牧野たかお自由民主党・無所属の会

○牧野たかお君 今のお答えにあったように、販売価格が生産コストを下回った場合にその差額を交付するという経営安定化対策というのが取られておりますけれども、農業でいうと、これは今のお話にあったみたいに米とか麦とか大豆などの七品目だけです。日本の農業は、さっきも申し上げたみたいに多様な農業がやっぱり特徴でありますので、そういう中でほかの作物についてもやっぱり考えていかなきゃいけないと思います。  私の地元の静岡県の特産品といえばお茶ですけれども、お茶は残念ながらこの四年続けて価格が下落をしております。危機的な状況になっているんですが、このお茶も経営安定化制度をつくってほしいということをずっと申し上げていますが、いまだに実現をしておりません。是非このお茶の経営安定化制度についても前向きにお考えをしていただきたいと思いますが、大臣、お考え、いかがでしょう。

林芳正自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(林芳正君) 今委員からお話しされましたお茶でございますが、これはもう日本人の生活と文化にとって不可欠なものでありまして、特に中山間地域ではこの地域の農業産業を支えておるというふうに考えております。  このお茶の価格なんですが、煎茶や玉露といったようなお茶の種類、また産地や茶期の違いによって大きく異なっておりますが、全国平均では、今、牧野先生おっしゃったように、近年の消費の減少や原発事故による風評被害もあって少し下がっているという傾向がございます。お茶の経営は、生葉の生産のみを行う農家から荒茶の製造までやる方、またさらに仕上げ茶生産まで行う経営など様々な形態がございまして、これで収益性も異なってくるということでございます。  したがって、生産段階の価格安定のためには、やはり茶園の老園化、木が古くなってきますとこれを植え替えなければならない。そういう場合に品種を更新すると。こういうような品種、品質の向上が大事でございますので、こういうものに対して優良品種への改植への助成や、それから改植しますといっとき収入が入ってこないということがありますので、こういう収益期間への所得支援を行うことで、三十億円の予算の内数でございますが、こういうことをやっております。また、価格面の対策ということで、健康性のPR等の需要拡大の取組もやっておるところでございます。  今委員からお話のありました、例えば基金などを造成して価格の補填の仕組みをつくるというアイデアでございますが、今申し上げましたようにいろいろ多様性がございまして、どういうふうな標準価格を設定するかという課題があるところでございますので、こういうことも含めまして、実施している事業の取組状況、今申し上げましたようなのを踏まえながら中長期的に検討していく課題でございますので、是非、牧野先生も幹部として与党でのこの検討に加わっていただければと、こういうふうに思います。

牧野たかお自由民主党・無所属の会

○牧野たかお君 是非検討をしていただきたいと思います。  最後に、安倍総理に伺いたいと思いますけれども、安倍総理がいつもおっしゃっている美しい国日本というのは、私は農村、漁村があって初めて成り立つと思います。国民全ての人のふるさとである農村、漁村を守っていく総理のお気持ち、お考えを伺って、私の質問を終わりたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 農業、漁業は国民の食を支えるまさに基幹的な産業と言ってもいいと思います。同時に、農村、漁村というのは、日本の文化であり伝統であり、基本的な単位と言ってもいいんだろうと、こう思うわけでありますが、日本人、古来から、朝早く起きて汗を流して田畑を耕し、共に水を分かち合いながら、秋になれば共に五穀豊穣を祈ってきた民であります。そして、困った人が出れば、畑仕事ができない、あるいは出漁できないという人が出れば、お互いに米を持ち寄って助け合った麗しい伝統があるわけであります。  美しい農村、漁村風景を壊してしまっては日本は日本ではなくなってしまうと、この思いでしっかりと農業、漁業を活力のある産業、地域にしていきたいと思います。

牧野たかお自由民主党・無所属の会

○牧野たかお君 よろしくお願いしたいと思います。  私の質問は終わらせていただきます。

石井一民主党・新緑風会

○委員長(石井一君) 以上で牧野たかお君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

石井一民主党・新緑風会

○委員長(石井一君) 次に、丸山和也君の質疑を行います。丸山君。

丸山和也自由民主党・無所属の会

○丸山和也君 自由民主党・無所属の会を代表して、私、丸山和也が質問させていただきます。  今日は時間限られておりますので、安倍内閣といいますか、安倍政権の基本にかかわる、あるいは政治の根本にかかわるような問題と私がとらえるものについて限定してお聞きさせていただきたいと思っています。  まず総理、総理の出された今年の一月出版になっています「新しい国へ 美しい国へ完全版」という御本がございます。この本をずっと読ませていただきまして、最終ページ、二百五十四ページにこう書かれております。若干要約させていただきますが、日本が抱える課題を列挙してみると、拉致問題、領土問題、日米関係、あるいはTPPのような経済問題でさえ、その根っこは一つのように思えますと。つまり、いろんな問題があるけれども根っこは一つだと。そして、まさに戦後レジームからの脱却が日本にとって最大のテーマでありますと、こういうふうに述べておられます。  非常に明瞭簡潔な力強い言葉と思うんですけれども、これについて一言御説明をいただきたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 戦後の日本、自由や民主主義、基本的人権、平和主義、私たちが確立したすばらしい概念、哲学は、もちろん今定着はしているわけでございます。これは、戦後の歩み、評価すべき点だろうと、こう思うわけでございますが、同時に、七年間の占領時代に言わば占領軍の手によって、事実上占領軍の手によって憲法等、あるいは教育基本法もそうですが、占領時代につくり上げられた仕組みがあるわけでございまして、その中においてやはり真の独立を取り戻す上においては、私たち自身でしっかりと自分たちの基本的な枠組みをつくり直していく必要があるだろうという考えであります。  憲法の前文にこうあるわけでございます。「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」。自分たちの国民の安全、命を他国の人たちの善意に委ねていいか、このこと自体を疑問に思わない方がおかしいというのが私の考え方でございます。  やはりこうした仕組みを基本的に変えていくことによって我々は真の独立の精神を取り戻すことにつながっていくと、こう信じております。

丸山和也自由民主党・無所属の会

○丸山和也君 そうしますと、戦後レジームからの脱却の中で、憲法問題というのはやっぱり避けて通れないというか、あるいは根幹にかかわる問題だというふうに考えてよろしいわけでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私は、根幹にかかわる問題であると、このように思います。ですから、第一次安倍政権において、これは議員立法でありますが、国民投票法の成立について全力を尽くしたところでございます。

丸山和也自由民主党・無所属の会

○丸山和也君 私も六年前に、前回の選挙で国会に来たわけでありますけれども、ちょうどその六年前、今ごろでしたか、テレビで中曽根元総理がインタビューに答えられていて、その中で、やっぱり憲法改正という問題を、これをやらないことには日本の国というのは、何というか、立っていかないんだと。当時は戦後政治の総決算というような言葉も使われていたように思うんですけれども、訴えられておられまして、それを聞いて、私、偶然テレビを見たんですけれども、まあ打たれたような気持ちになりまして、今から思い出すと、テレビの前で正座して聞いていた記憶があるんですけれども。  やはり憲法問題というのは人間でいえば背骨のようなもので、国家にとってはもう背骨のようなものでありますから、これをしっかりとしたものにしないことにはやっぱり日本の国というのは根幹が成り立たないと思うんですけれども。  すると、具体的には、ただ、憲法改正というのは両議院の総議員の三分の二の賛成で発議するとなって非常に厳しいんですけれども、これは、すると、改正手続に関する、まずそこから改正といいますか、臨んでいこうとお考えになっているんでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我が国は憲法を制定して以来、六十数年にわたって全く手を着けていないわけでございます。諸外国はもう何回も憲法を改正しております。同じ敗戦国でも、ドイツは五十回以上改正を行っているわけでございまして、なかなかこれができなかった。自由民主党も綱領に掲げながらチャレンジ自体をずっと見送ってきたのでございますが、なぜかと言えば、やはりこの改正条項が非常に厳しいこれは改正条項になっているわけでございまして、そこで、やはりこれは、政治は現実でありますから、憲法を改正するための三分の二の多数を形成する上において、九十六条の改正ということにあっては、多くの議員のこれは賛成を得ることができるという判断の中でまずは九十六条から、これは国民の手に憲法を取り戻すことにつながっていくわけでありまして、私は、自由民主党総裁としては是非この九十六条の改正にチャレンジをしていきたいと、このように思っております。

丸山和也自由民主党・無所属の会

○丸山和也君 すると、もうこの七月に参議院選挙も近づいているわけですけれども、参議院選挙においてこの憲法改正というテーマを一つの柱として掲げて戦うおつもりはございますか。その点についての御意思を確認させていただきたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 昨年の衆議院選挙の我が党の公約の中にも九十六条の改正が入っているわけでございまして、当然この七月の参議院選挙においても我々は堂々と九十六条の改正を掲げて戦うべきであると、私は、総裁としてはそう考えております。

丸山和也自由民主党・無所属の会

○丸山和也君 とりわけ、参議院というのは衆議院と違って大所高所から物事を判断するという良識の府と言われていますから、やはり憲法問題というのは非常に参議院にとってもふさわしいテーマだと思うんですね。ですから、是非参議院選挙においてはその点も堂々と掲げて、党の主張としてやっていただきたいと思います。  それから、選挙の話が出ましたので総務大臣に少しお聞きしたいんですけれども、参議院選挙に関しまして、私は全国比例から出ているんですけれども、これが投票方法の仕組みが非常によく理解されていないと。衆議院との混同、あるいは党名で書く、個人名で書く、この違いがどういう効果を、結果をもたらすのか全く理解されていない。そういうことなので、つまり個人名で書く人が圧倒的に少なく、六割、七割の人が党名で書く、そして順位は何番だと、こういうふうに聞かれるんですね。  これはやっぱり個々の投票者の意思からしますと違った結果が生まれてきているということで重大な問題だと思いますんですが、総務大臣、この点についてどういうふうに改善しようかと、あるいは努力されるのか、していただけるのか、お答えいただきたいと思います。

新藤義孝自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(新藤義孝君) この参議院の比例代表制度、これは昭和五十七年に導入された拘束名簿式比例代表制、こういったものがございました。しかし、これは候補者の顔が見えない、それから過度の政党化を招く、そして政党が行った順位付けによってそれが有権者にとって分かりづらいと、こういうような課題がございました。そういった批判にこたえて、国会等による議論によって平成十二年から、今委員が御指摘の議員立法による法改正でございますが、非拘束名簿式比例代表制と、このようになったということであります。  この非拘束名簿式比例代表制、これは全国を単位で行っています。そして、候補者名又は政党名のいずれかを記載して投票すると、こういうことでございますが、導入されてからこれまで四回の参議院選挙で行われております。かなり、御存じの方もいらっしゃると思いますが、委員が御指摘のように分かりづらいということもありますね。  要するに、参議院の選挙は投票が二回だと。最初は個人の名前を書く、選挙区の選挙を書くと、それが一回目。二度目は、これは比例代表の選挙であって、そのときは候補者名若しくは政党名を書くということでありまして、それは自分が応援したいなという人のお名前を二度目も書いていただく若しくは政党名を書くと、こういう制度でありますから、これをきちんと周知徹底をしてまいりたい。また、選挙管理委員会等に御連絡をさせていただいて、それらの広報についてもしっかりと取り組ませていただきたいと、このように考えております。

丸山和也自由民主党・無所属の会

○丸山和也君 今日テレビを見られて少し分かった方も多いかと思うんですが、是非政府においても周知徹底、啓蒙をしていただきたいと思います。  次に、いわゆる歴史認識問題ということについて質問させていただきます。  配付させていただいています資料、いわゆる村山談話ですね、戦後五十周年の、出された村山談話、これについてお聞きしたいんですけれども、これについての評価がいろいろ分かれております。昨日も白眞勲君、先生から質疑がございましたけれども、私はこれを読みまして非常に問題があると思っている。  どの部分が特に問題があるかということは、最後から二段目の「わが国は、遠くない過去の一時期、」、ここの部分ですね。この中でどこが問題かといったら、三点問題がございます。  まず第一、「遠くない過去の一時期、」、これは歴史の評価としていつを指しているんですか、いつからいつまでですか、全く明らかになっていない。「国策を誤り、」、どういう国策を誤ったのか、どういう国策を取るべきだったのか、全く触れていない。「植民地支配と侵略によって、」、この植民地支配と侵略という、植民地いわゆる政策。植民地というのはいろんな定義がございます。西欧列強がやった、イギリスのインドの支配のようなものもありますれば、日本の例えば植民地と言われている日韓併合、国と国との合意によってなされた、こういうのもございます。  ですから、ここら辺も全く中身を吟味しないまま、とにかく曖昧なまま済みませんというような、事なかれ主義でうまく仲よくやりましょうよみたいな文章になっているんですね。こういう談話であっては歴史的価値は全くないと私は思うんですね。  これについて総理はどのように思われますか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま丸山委員が質問をされた点は、まさにこれは曖昧な点と言ってもいいと思います。特に侵略という定義については、これは学界的にも国際的にも定まっていないと言ってもいいんだろうと思うわけでございますし、それは国と国との関係において、どちら側から見るかということにおいて違うわけでございます。  そういう観点からも、この談話においてはそういう問題が指摘をされているというのは事実ではないかと、このように思います。

丸山和也自由民主党・無所属の会

○丸山和也君 これは非常に難しい問題ですから、歴史を一刀両断になかなか評価することは難しいと思うんですけれども、そこにおいて、例えば日韓共同歴史研究というのが過去にもここ十年の間に何度かやられております。その成果を見ましても、余り成果が上がっていないと、ほとんど平行線のようになっているように思うんですが、これは誰に聞こうかな、文科大臣ですかね、これの評価といいますか、お聞きしたいと思うんですが。

下村博文自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(下村博文君) 歴史認識について関係国が共同研究をすることは、私は大切なことであるというふうに思います。  しかし、御指摘のように、なかなかそれぞれの国の歴史観、共有できる部分と独自の考え方で共有できない部分がある中で、今まで共同研究を日韓でしてまいりましたが、十二分な共通認識、かなり古代とか昔の話については一部共通認識を得られた部分がありましたが、それ以外の部分についてはなかなか難しいという状況があることは事実でございますが、お互いにしかし今後とも努力をしながら関係学者によって共同研究を続けるということは必要なことであるというふうに考えます。

丸山和也自由民主党・無所属の会

○丸山和也君 例えば、その歴史、共同研究するに当たっても、もし韓国側がいわゆる反日教育という中でそれを、その運動の一環としてやっているんであれば、幾ら学術的に一生懸命やろうとしてもこれは永遠にかみ合わないわけですよ。  ですから、私が提案したいのは、例えばアメリカとか第三国、あるいは第三国に属する歴史学者とかそういう方を、第三者を入れた形で共同研究をやっぱりやらないと、これはもう政治的パフォーマンスの場になってしまっていつまでたっても結論が出ないと思うんですが、いかがでしょうか。

下村博文自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(下村博文君) 学者ですので、第三者というのがどういう視点での第三者というのは、これはなかなか、学問的な見地からですから、どこの国の学者が望ましいということは、やはり歴史観ですのでなかなか言えない部分があるというふうに思います。  ただ、より客観的な学者の方々に集まっていただいて共同研究をするということは望ましいことであるというふうに考えます。

丸山和也自由民主党・無所属の会

○丸山和也君 例えば、私ここに持っている、カーター・J・エッカートという、これはハーバード大学の朝鮮史の専門教授なんですよね。それで、この方が「日本帝国の申し子」という日本語に訳されている本を書かれている。これをいろいろ見ましても、こう書かれているんですね、日本のことを言っているんですが、圧制者であると同時に、社会経済の変化の推進者でもあったとか、植民地であったにもかかわらず工業が著しい発展を遂げたと、植民地下という状況にありながら、多くの朝鮮人がその工業発展に積極的な役割を果たしたとか、日本の日韓併合なくして朝鮮の発達はなかったと、近代化、工業化、まさに非常に貢献したと、ここらはイギリスのインド支配なんかと全く違うというようなことを指摘しているんですね。  こういう貴重な、やっぱり客観的な学者ですよ、こういうのを取り入れてやっぱりいろいろ研究しないと、日韓共同研究の歴史研究というのは単なるパフォーマンスに終わってしまうと思うんですが、文科大臣、もう一度お願いしたいと思います。

下村博文自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(下村博文君) それは、おっしゃるとおり、的確な御指摘であるというふうに思います。そういう意味で、日韓問題についても、歴史観、第三者的な立場から、世界史観から見る中でそういう方々に入っていただくというのは、これはより望ましい方向になる可能性というのはあるかと思いますし、貴重な提言であると思います。

丸山和也自由民主党・無所属の会

○丸山和也君 私がなぜこういうことを言うかといいますと、やっぱり安倍総理の深いお心の中にもあるんじゃないかと思いますけれども、やはり日本という国あるいは日本国民というのがやっぱり一つの気概を失ってきたと、あるいは経済発展、そちらにばかりに行って、本当の日本人の魂といいますか気概というか、そういう、これは教育にも関連してくるんですけれども、そういう点が非常に弱くなってきたと、こういうことが政治のあらゆる面に出てきているということから、私は、歴史認識の問題というのは非常に大事だと思っているんですね。  ですから、非常にこれは議論の多い部分でありますけれども、タブーを恐れずに、やっぱり歴史認識、いわゆる自虐史観というのもございますけれども、そういうのを排していくためには、まさに安倍政権として蛮勇を振るって進んでいただきたいと思うんですが、総理の御決意をお願いしたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさにこの歴史については、認識という側面と、一方、ファクトの積み上げの側面もあるわけでございまして、今、丸山委員が挙げられた本でございますが、他方、その本にも触発されて、ソウル大学の一員の方が、いわゆる日帝支配時代になぜ人口が増えたかという観点から分析した資料もあるわけでございます。  そのように、やはり冷静に客観的な事実について議論をしていくということが極めて重要だろうと、このように思います。日本はどちらかといえば、言わば政治の場で論じますとそれは直ちに外交問題としてこれは波及してくるわけでございまして、外交問題ということになることによって、我々はむしろ、それは違うということについても一切、実は違うんだということを分かっていながら口をつぐんできた、言わばタブー視してきたのも私は事実ではないだろうかと思うわけであります。そういう意味においては、政治の場で議論をせずに、言わばアカデミックな議論を学者同士がちゃんとそれぞれの学識を懸けて議論をするべきだろうと、このように私は考えております。  そこで、前安倍政権時代に共同研究をスタートしたということでございまして、ただいま委員が御指摘いただいたように、日韓だけではなくてもう少し範囲を広げてもいいのではないかということは、なるほどそうだなと、今拝聴していてそのように感じたような次第でございます。

丸山和也自由民主党・無所属の会

○丸山和也君 私が約三十年、あるいは三十数年前にアメリカに留学して、仕事をして、それからロサンゼルスで働いていたときに、ある韓国人のもう高齢な弁護士さん、著名な方でしたけれども、アメリカに帰化した方でしたけれども、こういうことを言われたんですね。私はそれ非常に残っているんですけれども、丸山君、日本人はしっかりしてくれよと、もう三十数年前ですけれども、これはもう世界広しといえども今までアメリカに向かってがっぷり四つで正面から戦争して戦った国は日本しかいないんだよと。その善しあし別にして、また、負けたけれども、アメリカに堂々と真っ正面から戦った国がどこにあるかと。アジアにあったかと、中国ができたかと、朝鮮ができたかと、インドができたかと、あるいはほかの国ができたかと。その気概というか、その魂をやっぱり忘れちゃ駄目だよと。これ、アメリカに対しても言っているんだと思うんですけど、そういうことをおっしゃった。もう私よりも三十以上上の方でしたから六十ぐらいの方でしたけれどもね。だから、これは私はある意味でショッキングだったんですけど、非常に感銘を受けたんですね。  やっぱり日本人が、評価はいろいろありますけれども、そういう世界に打って出るというか、日本人としてのプライドを持って世界に冠たる姿勢を示す、日本人の気概といいますか、そういうものが全般的に今非常に弱くなっているということについて、私は歴史認識も含めて非常に大きな原因があると思っているんですね。ですから、是非その点については、生意気なことを言うようですけれども、安倍政権のこの政権においてしっかりしたかじ取りをしていただきたいと、是非お願いして、この点に関する私の質問を終わらせていただきます。  次に、今日の言わば本題なんですけれども、約二年半ほど前に尖閣諸島の漁船衝突事件が起こりました。(資料提示)  この点について、ちょうどあれが起こったときに、釈放が決定したときに、私は当時の官房長官仙谷由人氏に電話をしました。そして、これは法に従って裁判もしないで処分保留で釈放してしまうというのはどういうことだと、こんなことをしていたら日本は中国の属国になってしまうんじゃないかという会話をした記憶がございます。そのときに、いや、そんなことをしたらAPECが吹っ飛んじゃうよと、それに今更もう属国もないだろう、もう属国だよというような趣旨の発言をされた。  それで私は非常に立腹して、今もその問題を追及しているんですけれども、これに対する当時の、菅内閣ですけれども、その扱いについては総理はどのようにお考えになっていますか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、個別の出来事については余りコメントをするべきではないとは思いますが、当時の言わば中国のそうした漁船等々の領海侵犯あるいはまた領空侵犯等に対する行為に対して、日本側の態勢の基本的な方針は私は極めて不十分というか間違っていたと、このように考えます。安倍政権においてその対処方針を基本的に改めたということは、もう既に衆議院の予算委員会でお話をさせていただいたとおりでございます。  基本的には、それぞれ司法の役割もありますが、日本の領土、領海を守る、この責任を最終的に負っているのは内閣総理大臣でありますから、内閣総理大臣が確固たる決意を示すのは当然のことであろうと私は思います。

丸山和也自由民主党・無所属の会

○丸山和也君 これは二つの問題があったと思うんですね。  一つは、中国からの恫喝におびえて法を無視して釈放してしまった、こういう外交政治上の問題。もう一つは、やっぱり官邸主導で釈放したと、地検に命令を出して釈放したと、実質的にはですね。これは、ある意味じゃ政治が司法に介入したと、裏司法指揮権の発動とも取れるんですけれども、この点について、指揮権の発動とはどういうものか、法務大臣、ちょっと説明していただきたいと思うんですが。

谷垣禎一自由民主党法務大臣

○国務大臣(谷垣禎一君) 今、指揮権発動何かということでございますが、これは検察庁法の十四条に規定がございまして、法務大臣は検察官の事務に関して検察官を一般に指揮監督することができると、ただし、個々の事件の取調べ又は処分については検事総長のみを指揮することができると、こういう規定になっております。  それで、検察権の行使に関して法務大臣に一般的な指揮監督権があるということにしつつ、具体的な事件に関しては検事総長のみを指揮することができるというのは一体どういう意味なのかということでありますけれども、検察権は行政権に属しております。ですから、最終的には内閣のコントロール、内閣の責任というものがあるはずでございまして、それを法務大臣の指揮権という形で表現している。しかし、他方、この司法権と、検察権というのは司法権と密接不可分な関係にございますので、独立性確保、余り政治のコントロールに全部従うというようなことでは、検察、司法の独立性というものも達成できなくなると。その調和がこういう形で表現されているというふうに理解しております。

丸山和也自由民主党・無所属の会

○丸山和也君 過去に指揮権が発動された例はございますか。

谷垣禎一自由民主党法務大臣

○国務大臣(谷垣禎一君) 今、紙はございませんが、犬養健法務大臣のときに指揮権の発動、当時の検事総長、佐藤総長とおっしゃったと思いますが、指揮をした例がございます。

丸山和也自由民主党・無所属の会

○丸山和也君 過去に一回だけだったと思うんですけれども、今回、平成二十三年の九月二十六日の産経新聞によりますと、松本前内閣参与が、菅、仙谷氏が政治判断によってこれ釈放したんだろうと、こういう、間違いない、ほぼ間違いないと。官邸側の誰が法務省、地検に釈放しろと命令をしたのかと。少なくとも菅氏はしていないでしょう、仙谷氏の可能性が高いと。まあこれはっきりと、ほぼ断言に近いことをやっているんですけれども、そうだとすると、これ、法務大臣、これはやみ指揮権発動ということになるんじゃないですか。

谷垣禎一自由民主党法務大臣

○国務大臣(谷垣禎一君) やみ指揮権という今御主張ですが、これ、私受けております報告は、これは検察当局において決定したものであると。そして、その決定に当たっては那覇地方検察庁が上級庁である福岡高等検察庁、それから最高検察庁と協議して決定したものであるという報告を受けております。

丸山和也自由民主党・無所属の会

○丸山和也君 この事件は、ある意味じゃもう戦後最大の事件だと思うんですね。領土問題も国の主権も問われた、覚醒させたというか、大きな事件だと思うんですね。そして、司法と政治の問題も絡んだ本当に根幹的な事件だと思いますので、この当時の菅元総理、それから仙谷元官房長官、この二人を参考人として呼んで、当委員会で集中的に審議してもらいたいと思うんですけれども、委員長、いかがですか。

石井一民主党・新緑風会

○委員長(石井一君) 後刻理事会で協議いたします。

丸山和也自由民主党・無所属の会

○丸山和也君 次に、尖閣諸島の実効支配ということについてお聞きしたいと思いますが、今、尖閣諸島は海域を含め実効支配されていると見ていいんでしょうか。総理大臣、お願いします。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 尖閣諸島は我が国によって有効に実効支配されております。

丸山和也自由民主党・無所属の会

○丸山和也君 総理のこの御本の中でも、憂慮することとして、ある日突然たくさんの中国船が尖閣諸島に入ってきて、そこに居座って、いつの間にか実効支配したと宣言するんじゃないかと、これを一番危惧しているんだとおっしゃっているんですが、その点についてどう思われますか。それと、そういうことが起こらないためにどういうことをすべきかと、お答え願います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 例えば、中国漁船が避難ということを名目に上陸をしてそのまま居座るという可能性もございます。  今まで南シナ海等において中国が取ってきた様々なそうした行動がございますので、そうしたことを勘案をしながら絶対に上陸はさせないという基本的な姿勢でしっかりと我々は今尖閣周辺について警備をしているところでございます。

丸山和也自由民主党・無所属の会

○丸山和也君 上陸をしなくても百隻二百隻が来て、その領海に停滞してしまったような場合はどうしますか、総理。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 基本的には、領海に入った段階においては早くその領海、日本の領海であるということを通告して領海から退去するように促していくということでございます。

丸山和也自由民主党・無所属の会

○丸山和也君 今の手法はみんなそうなんですよね、出てください、出てくださいと、領海から出てくださいと。それで何日かたったら出たりして、昨日も入っていたように思うんですけれども、それの繰り返しなんですね。ある日、出てくださいと言っても出なくなったとき、これはどういうふうに対応するんでしょうか、防衛大臣。

太田昭宏公明党国土交通大臣

○国務大臣(太田昭宏君) とにかく海上保安庁として、その領海に入らないようということを随時警告をし、対処をして、航路規制等をやり続けていくということが一番の我々の今やっていることでございます。

丸山和也自由民主党・無所属の会

○丸山和也君 ちょうどその事件が起こった年の十月二十四日に読売新聞でアーミテージ元米国国務副長官が、日本はやっぱり決意を示せと、断固としてこれは領有権を守るんだという決意を示さなければならない、中国は試しているんだと、どこまで真剣に日本がそれをやるかということを試していると、日本だけじゃなくて東シナ海全体において、そういう決意を示せなかったのがあの漁船事件であったということで警告を発しているんですが、この点についてはいかがでしょうか、総理。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) つまり、上陸できるかもしれない、強制的な排除はしないかもしれないという姿勢は結果として上陸を招いてしまうわけでありまして、両国間の紛争はエスカレートをしていく、エスカレートラダーを上がっていくことになってしまうわけでありまして、それを防ぐためには、我々は絶対に上陸はさせないんだという強い決意と実際に物理的にそういう対応をしていくことが正しい対応であろうと、このように思います。  安倍政権になってからは、この領海に入って、かつ上陸を試みる、いかなる試みに対しても断固たる対処をしていくということをはっきりとしておりますし、そのように当局に指示をしているということは申し上げておきたいと思います。

丸山和也自由民主党・無所属の会

○丸山和也君 安倍総理もこの御本の中で、領海問題に関しては交渉というのは成り立たないんだと、要するに物理的な問題なんだとおっしゃっています。まさにそのとおりだと思うんです。  ですから、上陸をさせない、この決意がかなり強固に表れているというふうにきたと私は思いますけど、これは仮定の質問で申し訳ないんですけれども、もし仮に上陸されてしまったとしたら、実力行使でそれを排除すると、これは当然のことですね。総理、いかがでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 基本的には仮定の御質問にはお答えをしませんが、もちろん、上陸を、万々が一上陸ということになれば、強制排除をするのは当然のことであるということは申し上げておきます。

丸山和也自由民主党・無所属の会

○丸山和也君 これはやはり決意をどれだけ示すかという問題に懸かっておりまして、そこが一番大事だと思いまして、これは日本国民全体にしみ渡るものですから、是非ぶれないでやっていただきたいと、ぶれないって失礼ですけれども、断固としてそういう姿勢で臨んでいただきたいと思います。  次に、これに関して、一部ある自治体の市長なんかも言っていましたけれども、共同管理すればいいんじゃないと、竹島を念頭に置いたのかも分かりませんけれども、こういう共同管理ということは基本的にあり得ないと思うんです。ですから、その点についても、これはお答えはいただきませんけれども、断固として守り抜くということでお願いしたいと思います。  次に、時間もなくなってまいりましたので、日台漁業協定のことについてお聞きします。  先般、ここにございますけれども、法令適用除外水域、特別協力水域ということで日台漁業協定が締結されたということでありまして、これは非常にある意味では戦略的な久々の日本の、まあ外交と言ってはあれかも分かりませんけれども、外交も絡めた漁業協定だと思うんですけど、これについて、農水大臣、ちょっと説明いただけますか。

林芳正自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(林芳正君) お答えいたします。  今回の取決めは、漁業実態が大変複雑でかつ日台双方が強い関心を有する海域を適用水域に設定する、そこに今パネルで掲げていただいておりますが、ということと、それから、日台漁業委員会を設置しまして、今後、海洋生物資源の合理的な利用や漁業秩序の維持を図るための具体的な措置、これを協議することにしております。  これらによりまして、漁業実態が複雑な当該海域におきまして、海洋生物資源の適切な保存、利用や操業秩序の維持を図るための足掛かりが得られたものと評価しておりまして、今後、その日台漁業委員会で操業ルールなどに関する協議が行われると聞いておりますので、我が省としても、地元の漁業者の方々の声をしっかりと受け止めて、しっかり協議がなされるように対処をしてまいりたいと、こういうふうに思います。  適用水域の外でございますが、重要漁場もございますので、漁業取締り船を集中的に配備をして我が国の漁業者の操業に支障が生じないように厳正に対処するとともに、台湾漁船の違法操業の根絶には全力を挙げて取り組んでまいりたいと思っております。  この取決めの内容については、まだ沖縄県の漁業者を始めとする関係の方々から厳しい御意見もいただいているところもございますので、今後も関係者の皆様に誠意を持って説明し、誠意を持って対応してまいりたいと、こういうふうに思っております。

丸山和也自由民主党・無所属の会

○丸山和也君 これ一見しますと、日本の排他的経済水域の中で随分台湾側に譲歩して協定を結んでいるんですけれども、これは漁業協定プラス尖閣諸島を守るという、こういう外交的意図も含まれてのことなんでしょうか、総理大臣。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) この日台の漁業協定については、平成八年に交渉がスタートしたのでございますが、なかなか十七年間これは妥結することができなかったわけでございます。  台湾というのは、御承知のように極めて親日的でありますし、さきの東日本大震災においても二百億円、これは、GDP規模あるいは人口からすればこれは物すごく巨額の言わば寄附を、援助をしていただいた台湾でもあります。  ですから、伝統的に日本と友好な関係にある台湾との言わばとげとなっているこの漁業協定をしっかりと妥結させていくことにおいては、このアジア地域における安全保障環境においても大きなこれは前進になるわけでございまして、今回の署名に至った妥結は、これは大変農水省また水産庁に御努力をいただいておりますし、沖縄の漁民の皆様にも更に御理解をお願いをしていくという努力を積み重ねていかなければいけないわけでありますが、私は歴史的な署名であったと、こう認識をしているわけでございますし、また、台湾は本取決めの署名に先立つ本年二月に尖閣諸島をめぐり中国と連携しないとの立場を表明したのでございます。このことも踏まえながら、今回この妥結に至ったということは申し上げておきたいと思います。

丸山和也自由民主党・無所属の会

○丸山和也君 私はこれ見たとき、漁業協定まあうまくいったなということ以上に、以上にと言ったらあれですけれども、日本の外交が戦略的に積極的に打って出たなと、久々のクリーンヒットだなと思って拍手喝采を送ったんですけれども、そういう意味で、農水大臣のみならず、皆さん御努力、陰で本気にやられているんだなと思って感動しましたけれども、是非ともこれから、日本は外交力が弱いと言われていましたけれども、こういう積極的な戦略的な外交をアジア諸国と、アジアをその他も含めて積極的に展開していただいて、日本に外交力ありということを是非頑張っていただきたいと思います。  一分早いですけれども、区切りのいいところでもう終わらせていただきます。ありがとうございました。

石井一民主党・新緑風会

○委員長(石井一君) 以上で丸山和也君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

石井一民主党・新緑風会

○委員長(石井一君) 次に、荒木清寛君の質疑を行います。荒木清寛君。

荒木清寛公明党

○荒木清寛君 公明党の荒木清寛です。  まず、総理及び日銀総裁にデフレ克服に向けた決意、取組をお尋ねします。  政府は、デフレ克服に向けまして三本の矢を力強く射込んでおります。大胆な金融政策、機動的な財政政策、そして成長戦略ということでございます。特に一月二十二日には政府と日銀で共同声明を発表しまして、日銀が二%の物価上昇目標を導入する、こういうことを共同声明でうたったわけでございまして、画期的でございます。  そこで、今日は黒田総裁においでいただいておりますのでまずお尋ねいたします。  総裁は、これまでと次元の異なる金融緩和ということを進めておられますが、過去の日銀の金融政策と明らかに違う点はどこなのか。そしてまた、これで総裁就任後一月をたっておりますが、二%の物価上昇目標に向けて順調なスタートと、このように評価しているのか。さらには、多くの国民の方が関心を持っている賃金上昇ということに結び付いていくのか、そういう見通しを持っているのか。この点について、国民の皆様にこのメッセージを発信をしていただきたい、このように思います。

黒田東彦日本銀行総裁

○参考人(黒田東彦君) 先般、日本銀行が導入いたしました量的・質的金融緩和は、これまでにない緩和政策であるというふうに考えております。    〔委員長退席、理事小林正夫君着席〕  まず第一に、二%の物価安定の目標、これを二年程度の期間を念頭に置いてできるだけ早期に実現するということを明確にコミットいたしました。第二に、それを裏打ちする施策として、マネタリーベースあるいは長期国債、ETF、これらの額を二年間で二倍にするという、量的にも質的にもこれまでとは次元の違う金融緩和を行うということにいたしました。  こうした金融緩和によりまして、株価上昇など市場の期待は転換しつつあると思います。また、予想物価上昇率も上昇しつつあるというふうに考えております。  日本銀行といたしましては、この量的・質的金融緩和、これを推進することを通じて、実体経済がバランスよく改善し、物価上昇率も徐々に上昇していくというような好循環をつくり出していきたいというふうに思っております。こうした好循環の中で、企業収益あるいは雇用、賃金といったものも改善していくということで、幅広い国民にプラスの効果が生じ得るというふうに考えております。

荒木清寛公明党

○荒木清寛君 是非、幅広い効果が早く出るように一層頑張っていただきたい、このように思います。  そこで、総理に、三本の矢の一つが機動的な財政政策ということで、これはある意味では財政再建とは両立しないというか、二律背反的な側面もあります。そこで、この財政再建を遅らせることなくどうデフレを克服していくのか、こういう難しいかじ取りでありますが、総理のこの点についての姿勢と決意をお伺いします。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我が政権に課せられた使命は、まずデフレ克服でございますが、同時に、今委員が御指摘になられたような累積債務、大きな累積債務を背負っております。財政再建に向けて歩み出していかなければならないわけでございまして、同時にこの二つを達成する、これはなかなか難しいわけでございますが、ただ言えますことは、デフレから脱却をしなければこれは税収増えていきませんから財政の再建は絶対にできないということでございまして、安倍政権においては全ての政策を総動員するということにおいて、今回、補正予算、十兆円という大きな、御党の提案もございました、これは思い切った補正予算を組んだわけでございますが、それは七月―九月、マイナス三・五%にこれは成長がどんと落ちてしまう、景気が底割れしてしまっては元も子もなくなるということと同時に、長年こびりついたデフレマインドを変えていくためには、まさに次元が違う、これはずっと選挙を通じて私が訴えてきた点でございますが、次元の違う政策、金融においても財政においても進めていくことによって、これは変わるな、景色が変わると皆さんに思っていただくことが大切であります。金融においては、まさに異次元の金融緩和策を黒田総裁に取っていただいております。  そこで、この第二本目の矢である財政政策においても大きな思い切った予算を組んだわけでございますが、これはこれから、これからまさに、まあ着手はされていますが、これから実際にお金が出回っていくわけでありまして、この変化の中において景気が上向きになっていく、経済活動が活発になり、最終的に賃金が上がっていく、そういう方向を目指していくわけでありますが、税収が増えていく中において、同時に、無駄遣いは厳に戒めていくという努力をしながら、また来年、消費税を引き上げていくということを決めているわけでございますが、財政健全化の努力も同時に進めていきたいと、このように考えております。

荒木清寛公明党

○荒木清寛君 総理のこの政策の優先順位について、デフレ克服を優先をする、そうしたことを理解いたしました。  委員長、日銀総裁は私、結構でございますので、御退席いただいて結構です。

小林正夫民主党・新緑風会

○理事(小林正夫君) 黒田日銀総裁は御退席いただいて結構です。

荒木清寛公明党

○荒木清寛君 次に、総理に賃金上昇についてお尋ねをいたします。  これは、総理は二月十二日に経済三団体トップと会談をして賃上げを要請し、同月十九日は公明党も経済界に要請をしまして、政府・与党によるこうした要請に経済界も一部こたえていることはすばらしいと思います。ただし、これは、こうした賃上げの動きは一部の大企業にとどまっておりまして、中小企業については賃上げの浸透には時間が掛かるという見方が一般的でございます。  ところで、総理は十八日の民放の番組で、アベノミクスの効果につきまして、夏を越えていけばもう少し実感をしていただけると述べまして、夏過ぎから賃金上昇などの影響が出始めるという見通しを示されました。今も、五月になればこの本予算、補正予算の執行が浸透していくというお話もありましたが、さらに、こうした夏に実感をしていただけるようなことについて、何か手を打っていくお考えがあるのか、教えてください。

甘利明自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(甘利明君) 二の矢が財政出動でございます。この財政出動が、実際に民間契約が行われて初めて市中にお金が出ていくわけであります。直近の数字によりますと、民間契約は六〇%の数字に引き上がりました。これで財政出動が外へ出ていくわけであります。  あわせて、総理から、大企業だけではなくて中小企業の実情もよく聞け、地域の実情もよく聴取するようにという御指示をいただいております。そこで、私は先般、日商に集まっていただいた席で、地域の実情を把握するとともに、体力のあるところについては賃上げ、まあ一時金も含めて対応をしてほしいという要請をいたしました。あわせて、副大臣と政務官を地域に派遣をしまして、地域の実情、そして政府の経済政策に対する協力を今お願いしているところであります。  事業の発現効果と、それから次第に大企業から中小へと経済効果が少しずつ移っていく、それが年央辺りからということで総理の発言につながっているものと承知をいたしております。

荒木清寛公明党

○荒木清寛君 それでは、続きまして総理にお尋ねします。  私は、中小企業にお勤めの方、あるいは非正規の方、女性、若者、こうした方の賃金を上げていくには、この第三次産業、サービス業、第三次産業の活性化ということが不可欠である、このように考えます。GDPの三分の二はこのいわゆる第三次産業が占めておりまして、そういう現場に中小企業の方も非正規の方も多いということは我々もよく分かるわけでございます。  そこで、是非今度の成長戦略の中に、製造業の復活ということは当然でございますけれども、この第三次産業、必ずしも新しいものだけじゃなく、今ある第三次産業についても生産性を上げていく、こういう視点をしっかりと入れていただきたい。  具体的に、私は、コンパクトシティーを実現をしまして、人が集積するようにして、そこに商業を起こすでありますとか、あるいは税制を優遇しまして、有給休暇の取得を推進しましてレジャーや観光に対する消費を増やすでありますとか、あるいはITの活用でありますとか、いろいろあると思うんですね。製造業だけではなく、第三次産業の活性化ということを是非成長戦略の太い柱にしていただきたいんですが、どうでしょうか。

甘利明自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(甘利明君) 成長戦略の中に、地域資源を最大限活用して地域の魅力を発現をし、そしてそれを成長力につなげていくという戦略がございます。これには、地域資源を利用した観光から、あるいはサービス産業へつながっていくわけであります。  委員御指摘のとおり、製造業のGDPに占める比率というのはそう大きくはありません、もちろんコア産業としてとても大事なんでありますけれども。御指摘のように、サービス産業の生産性を引き上げるということと、それから地域の魅力を発掘してそこに観光を呼び込む、あるいはコンパクトシティーということを通じてインフラの効率的な活用を含めてコストの掛からない町づくりをしていく、これもとても大事なことでありまして、御指摘の点を踏まえてこれからの成長戦略にしっかりと取り込んでいきたいというふうに考えております。

荒木清寛公明党

○荒木清寛君 総理は、十九日の日本記者クラブでの会見で、女性の活躍は成長戦略の中核を成す、私は大賛成でございます。その具体的な問題の一つとしまして、育児休業の取得の拡大ということをおっしゃいました。現在は最長で一年半となっている育児休業を子供が三歳になるまで延長するよう経団連の会長らにお願いをしたい等々おっしゃったわけで、これはこれで大賛成でございます。  しかし一方で、今この女性の非正規雇用の割合というのは五割を超えておりまして、なかなか非正規雇用の方は育児休業、確かにこの法律は適用除外をしておりませんけど、実際はなかなか取れないというのが実態でございます。また、男性の育児休業を取得を増やしたいということでありますけれども、育児休業給付金は賃金の五割ですから、男性が休んだんではもう生活が成り立たないという実態もございます。  そこで、総理には、雇用の形態や性別に関係なく、更に男女が広く育児休業が取れるような制度の改善にも是非取り組んでいただきたいんですが、いかがでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先般、経済団体に対して、三年間の育児休業が取得できるように協力をお願いをしたところでございますが、今、荒木委員が御指摘になったように、確かに非正規社員あるいはまた中小企業・小規模事業者の職場で働いている方々の問題もございますので、中小企業・小規模事業者の方々については特に日商の会頭にお願いをいたしました。そういう中小企業・小規模事業者で働いている方々においても育休が取れるように、また、その点において政府がどういう支援をしていくことが必要かということについても相談させてもらいたいというお話をさせていただきました。  そこで、非正規労働者についてでございますが、雇用形態や、今委員が御指摘になったように、性別に関係なく、希望する男女が育児休業を取得できる環境を整備することは重要な課題であると認識をしています。非正規労働者が一定の要件を満たせば育児休業を取得できることが、そういうことが十分に知られていないために、一層の周知啓発に努めるほか、男性の育児休業の取得について社会的な理解を深めるための取組を積極的に行っていかなければならないと考えております。加えまして、先般、先ほど申し上げましたように、経済界のトップに対して自主的な取組を実施するように要請させていただきました。  こうした取組を行いながら、若者・女性活躍推進フォーラムにおける御意見等も踏まえながら、育児休業が雇用形態や性別に関係なく、男女とも広く保障されるような施策を検討していく考えでございます。

荒木清寛公明党

○荒木清寛君 是非お願いいたします。  次に、中小企業金融円滑化法期限終了後の対応についてお尋ねいたします。  中小企業あるいは住宅ローンの返済猶予を認めてきたこの法律も、三月末をもって期限を迎えましたことは、これはやむを得ないことでございます。公明党は、政府に対しまして、期限終了後にありましても、金融円滑化法施行時と同様の対応を金融機関に求めてもらいたい、このように政府に対して要請をしてまいりました。政府も金融庁も、金融検査マニュアルで明確化する等の対応を取ったところでございます。  そこでまず、この中小企業金融円滑化法が終了いたしましたが、その後、中小企業の資金繰りの状況に変化はないのか、また、倒産が増えるというようなそういう兆しは、心配はないのか、まず報告を求めます。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 先般、四月の十八日に、二回目になりますけれども、中小企業等のモニタリングに係る副大臣等の会合を開催されております。それによって、関係省庁の方から、金融機関の融資姿勢、また貸付条件の変更などの申込みの状況、それから中小企業の資金繰りの状況や倒産の状況等々について報告を取っておりますけれども、三月末までと四月以降との間で目立った変化は見られていないという報告が上がったと承知をいたしております。  また、金融庁におきましても、幾つかの地域金融機関からの聞き取りのヒアリングをやらせておりますけれども、取引先から貸付条件の変更などの申込状況や倒産の状況などについて、三月から四月にかけて目立った変化は見られていないと報告が上がっております。  このような状況を見ますと、まだまだよく、まだ一月たっておりませんので、見ておかなきゃならぬところはまだあるんだと思いますけれども、大きな変化は見られていないとは考えておりますけれども、いずれにいたしましても、引き続き、四―六でどう出てくるかという話は六月ぐらいになるとまた別の状況が生まれる可能性がございますので、そういった意味では、実態をきめ細かく把握し、いずれにいたしましてもそれに対応をしていきたいと考えております。

荒木清寛公明党

○荒木清寛君 次に、経産大臣にお尋ねします。  この金融円滑化法終了後の対策の一つとしましては、事業再生支援ということが不可欠である、このように思います。政府の資料によりましても、円滑化法を利用した中小企業・小規模事業者のうち、特に事業再生が必要な事業者が五万から六万社ある、このように言われております。  そこで、政府の対策によりますと、中小企業再生支援協議会、これは各県にあります公的な組織でございますけれども、これによる支援を、年間数千社を支援をする、このための補正予算も計上されているところでございます。  ところで、この機構はなかなか敷居が高いと言われておりましたんで、昨年四月に政策パッケージが打ち出されて利用手続等を緩和する、そして二十四年度で全体三千件の利用を目指すという、そういう打ち出しが民主党政権であったわけでありますが、ただ、その目標は達成されていないのではないかと、このように思います。  あるいは、認定支援機関による経営改善計画策定支援、これは二万社を対象にする、これも、これを利用する方については三分の二を補助するということで四百五億円補正予算に計上されております。認定支援機関というのは、税理士、弁護士、会計士、金融機関等々、中小企業庁が専門家として認定するということでございます。これもせっかく補正予算が組まれて補助をするということでありますが、まだまだこの使用の実態というのはないのではないかと思います。  そこも教えていただきたいので、そういう意味では、この事業再生支援、この枠組みをもっとこれはしっかりと使っていただけるように周知徹底するとともに、使い勝手の改善ということもしていかなければいけないと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 御指摘いただきました中小企業の再生支援協議会につきまして、平成二十四年度の計画策定完了件数は千五百十一件ということでありまして、政策パッケージの目標三千件には届かない、半分ぐらいでありますが、委員も御案内のとおり、前政権、前年度の件数は二百五十五件でありますから、それから見ると四倍、五倍ぐらいにはなっている。ただ、目標には届いていないというのは事実でございます。    〔理事小林正夫君退席、委員長着席〕  それからまた、認定支援機関によります計画策定支援事業につきましては、三月の八日から相談受付を開始しておりますが、四月の十九日までの相談件数五百六十件で、申請件数十六件ということになっております。申請件数まだ少ないんですが、地域の金融機関、それから税理士に聞いてみますと、三月の決算、これを見た上で支援案件どうするかと、こういう検討も行われているようでありまして、今後、数の方も増加をしてくると思いますが、こちらとしても更なる周知活動、こういったことを行っていきたいと考えております。  こういった、委員御指摘のように、全国五万社から六万社で事業計画を変えていく必要のある中小企業、そして小規模事業者必要ということですから、それにしっかり対応できるような政策、そしてまた体制を取っていきたい、こう考えております。

荒木清寛公明党

○荒木清寛君 この問題、最後に総理にも、是非この中小企業の資金繰り支援、また再生支援についても万全を期していただきたい、この点についてお答えを願います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま茂木大臣から答弁させていただきましたように、中小企業円滑化法の期限到来後も貸付条件の変更等や円滑な資金供給に努めるよう金融機関を促すとともに、借り手企業の経営改善支援や事業再生支援を強力に推進することが重要であると、このように思っております。そのために必要な手段を具体的に取っていくように指示をしているところでございます。

荒木清寛公明党

○荒木清寛君 次に、福島復興加速に向けた総理の決意をお尋ねいたします。  東京電力福島第一原発の地下貯水槽から放射性物質を含む汚染水が相次いで漏れました。七基のうち二基で漏水が確認され、さらに、ここから汚染水を移そうとした一基にも漏水がありました。事故は、三月に起きた停電による冷却システム停止、ネズミが漏電をさせたと、これに次ぐトラブルでありまして、今回もまた情報公開が遅れまして、余りにも東電の危機意識は低い、このように言わざるを得ません。  増え続ける汚染水の保管対策を急ぐ一方で、風評被害の防止も忘れてはなりません。  福島、茨城両県ではコウナゴ漁がシーズンを迎えております。漁協では、サンプリング調査、試験操業を定期的に行い、漁の再開に向けて全力で取り組んでおります。私も今月、相馬双葉漁協の組合長さんから、我々は一つ一つ捕れる魚を増やしていくんだ、こういう決意を伺っております。大震災からの再起を目指す漁業者などのためにも、汚染水がどこへ流れているのか、経路も含め早急に突き止めてもらいたいわけです。  そこで、総理には、福島の復興加速に向け、被災地の方々の懸念や不安を払拭するためにも、スピード感を持ち、あらゆる手だてを尽くしてこの対策をしていただきたいと考えます。総理の決意をお願いいたします。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 詳しくは経産大臣から答弁をさせますが、東電福島第一原発において事故、トラブルが相次いでいることは誠に遺憾でございます。地元を始め国民の皆様に多大な御心配をお掛けをしていることを重く受け止めております。  増え続ける汚染水問題の根本的な解決を図るため、原子力災害対策本部の下に汚染水処理対策を検討する委員会を設置をいたしまして、政府、原子力規制委員会、東電、産業界等関係者が一体となって、汚染水の海洋流出防止対策も含め、中長期的な汚染水処理の具体策を検討してまいります。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 基本的な方向は今総理のお答えしたとおりでありますが、汚染水の漏えいした地下貯水槽の周辺におきまして、既存の井戸を用いるとともに、追加的に観測用の穴を設けまして、委員から御指摘のありましたモニタリングもしっかりやっていきたいと思っております。また、万が一汚染水が漏えいした場合でも、海洋への流出、これを絶対に防止するために、来年度半ばの完成をめどに海側の遮断壁、こういった設置の準備も進めております。  さらに、福島の方々のお気持ちを考えれば、地下水を経由して放射性物質が海に流れ出すこと、これは何としても避けなければいけないと思っておりまして、引き続き東京電力にモニタリングを適切に行わせるとともに、海洋汚染の拡大防止に万全を期していきたいと、このように考えております。

荒木清寛公明党

○荒木清寛君 小児がん対策について田村大臣にお尋ねします。  小児がんは年間二千人から二千五百人の患者を約二百程度の医療機関で扱うため、患者が必ずしも適切な医療を受けられないということがありました。そうした中で、本年二月に全国で十五の拠点病院が選定されたことは大きな前進でございます。  四百種類以上もある小児がんの治療には非常に高い専門性が要求されます。専門の医療が受けられるように、施設の詳しい情報開示、成人のがんであれば五年生存率等の開示があるわけであります。そういう情報開示を是非促すとともに、地域の医療機関との連携、拠点病院との連携がしっかりできるような取組を厚労省としてやっていただきたいと考えます。よろしくお願いします。

田村憲久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(田村憲久君) 今委員おっしゃられましたとおり、今年二月に小児がんの拠点病院という形の中で十五施設、これを指定をいたしました。地域の医療機関等の間で協議会をつくっていただきまして、その中で、例えば今回の指定された病院に関して、診療体制、こういうものに対しての計画、それから地域の医療機関等々、これは小児がん等々対応されておられる機関等々との間にそれぞれの役割分担、こういうものも計画を作っていただきたいということで、本年八月までに計画をお出しをいただきますようにお願いをいたしております。  そういうものも含めて、ホームページ等々でしっかりと情報の方を公開をしてまいりたいというふうに思っておりますし、また、いろんな情報、確かに小児がん、なかなか情報自体が伝わらない部分があるわけでありまして、これも積極的に開示をしていきたいと思っております。  いずれにいたしましても、この十五施設からどうするか。やはり一定程度の症例が集まってこないと、今も委員おっしゃられましたとおり、非常に多くの病院で小児がんを扱っておられるということになりますと、症例が集まってこないわけでありまして、なるべくいい治療法等々、これを開発するためにいろんな治験を集めていくという意味からいたしまして私は必要なことであろうというふうに思っておりますので、これからこの指定数どうしていくかということも含めて継続的に協議をしてまいりたいというふうに思っております。

荒木清寛公明党

○荒木清寛君 現在十五拠点病院ですので、北陸にはないとか四国にはないとかありますので、そういう患者さんや親御さんの交通費の支援というようなことも今後是非検討してもらいたい、このように考えます。  次に、近年、治療技術が向上しまして、全国に十万人もの小児がん経験者がおられます。成長期に強い薬を打つ等の治療をしますので晩期合併症に苦しむ方も増えている、このように聞いておりまして、長期にわたるフォローアップが必要でございます。そういう成人のがん患者とは異なる課題を抱える小児がん経験者の特性に鑑みた調査をしっかり行い、就労を始めとしてがん経験者の自立支援を進めるべきだと考えますが、大臣の取組をお尋ねします。

田村憲久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(田村憲久君) 小児がんだけではなくて、がん患者の皆様方全体、この就労問題というのは大きな課題でございまして、がん基本計画にのっとりまして、拠点病院等々でしっかりと就労支援、これができるようにということで、社労士等々の皆様方のお力をお借りをいたしながら就労支援をしてまいりたいというふうに思っております。  また、ハローワークの方でも、そのような形でがん患者の方々に対応した取組というものをさせていただきたいというふうに思っておりまして、就労支援のモデルというものをつくってまいりたいというふうに思っておりますが、委員おっしゃられましたとおり、小児がんの皆様方は、やはり幼いときにがんにかかられるということでございまして、それぞれ独特のお悩みをお持ちをいただいておるということでございます。そのような方たちにもしっかりとニーズをお聞かせをいただきながら対応できるべく、これから努力してまいりたいというふうに思っております。

荒木清寛公明党

○荒木清寛君 私も引き続き取り組みますので、是非力強い支援をお願いいたします。  最後に、総理にお尋ねします。  小児がんは、成人がんとは異なり予防は難しく、生活習慣によって起こるものではない等、小児がん特有の対策が必要であります。また、小児がん拠点病院の体制が定着し成果が出るまでは十年は必要であるとも言われております。  そこで、小児がん対策の予算の継続と必要に応じて予算を増額する等、今後も国として責任を持ってこの対策を進めていただきたいと考えますが、総理の決意をお尋ねします。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 小児がんは小児の病死原因の第一位でありまして、小児がん対策は重要な課題として、がん対策推進基本計画に沿って施策を進めているところでございます。  小児がん患者が適切な医療を受けられるように、本年二月に小児がん拠点病院を指定をしまして、患者の集約化による診療機能の向上を図るとともに、重点的な支援を行うこととしております。全国十五か所の病院を指定したところでございますが、こうした取組によって、小児がん患者と家族が安心して適切な医療や支援を受けられるよう環境整備を着実に進めていきたいと決意をいたしております。

荒木清寛公明党

○荒木清寛君 終わります。

石井一民主党・新緑風会

○委員長(石井一君) 以上で荒木清寛君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

石井一民主党・新緑風会

○委員長(石井一君) 次に、山本博司君の質疑を行います。山本君。

山本博司公明党

○山本博司君 公明党の山本博司でございます。  まず初めに、南海トラフの巨大地震対策に関しまして、今日は質問をさせていただきたいと思います。  パネルを御覧いただきたいと思います。(資料提示)  南海トラフは、西日本の太平洋側にある海溝で、静岡県の駿河湾から、紀伊半島沖、四国沖、宮崎県の日向灘沖まで延びております。東海、東南海、南海という極めて広い領域となっております。ここを震源とする巨大地震が発生しますと、東日本大震災以上の大規模の被害が起きるとも言われているわけでございます。  今、内閣府では検討会議を設けまして、昨年の八月、また本年の三月に被害想定の報告を行っておりますけれども、まず、その概要を説明いただきたいと思います。

古屋圭司自由民主党国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災)

○国務大臣(古屋圭司君) お答えさせていただきます。  南海トラフ巨大地震でお示しした想定は、全国的に見て被害の程度が中程度から最大のケースというものを想定したものであります。昨年八月にも公表していますけれども、死者、行方不明が三十二万人、建物被害が最大で二百三十八万棟というような想定結果を出したところですけれども、今年の三月十八日に発表した第二次報告では、ライフライン、交通施設等がどの程度被災をして復旧にどれぐらい掛かるかの見込みを時間の経過に併せて想定した、言わば被害の様相をそれぞれ作成をいたしております。  定量化が可能な一部の項目については定量的な被害も発表いたしました。施設等の被害は、いずれも最大値ですけれども、例えば、停電が二千七百十万軒、断水人口が最大で三千四百四十万人、避難者最大で九百五十万人、あと、経済被害は、資産等への被害が最大で百七十兆円、こういった数字出しました。  この数字聞きますと非常に厳しいものではありますけれども、いずれも千年に一度とか、それ以上に頻度が少ない最悪の事態をも想定したものでありまして、なぜこういう数字を公表したかと。それは、やはり巨大地震が発生した際に起こり得る現象というものを冷静に正しく恐れてもらう、そして国民にありのままを知っていただくということが必要だと考えたからでありまして、そのことによって減災・防災意識を全ての対象地域の方々に持っていただく、そしてその対策を国を挙げて、地方とも連携をして実施していくことが何よりも大切です。これによって致命傷を負わない、そして被害を最小限に食い止める、また速やかな復旧、こういったものにつながっていくというふうに思います。

山本博司公明党

○山本博司君 今大臣からお話ありましたように、最大のそういう被害の想定であるということでございますけれども、よりこれは防災・減災をしっかりやっていけば大きく被害が少なくなるということも試算をされていらっしゃいます。その部分を御報告いただきたいと思います。

古屋圭司自由民主党国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災)

○国務大臣(古屋圭司君) 委員御指摘のとおり、今回の被害想定では、厳しい数字だけではなくて、防災・減災効果の試算も併せて出しております。例えば津波避難について、全員が地震発生後に避難することや津波避難ビル活用の避難の迅速化によって、死者・行方不明数が最大九割減少することができます。また、建物の耐震化を一〇〇%にすることとか火災対策を推進することによって、資産等の被害額は半減することができます。  このように、防災・減災対策を講じれば被害の量は確実にこれは減らすことができます。その対策の徹底が更なる被害の減少につながっていくというふうに思います。

山本博司公明党

○山本博司君 今大臣からお話ありましたように、パネルを御覧いただきたいと思います。  今、話がございましたように、避難が迅速に行っていけば最大九割まで減少することができるという、そういう御指摘でございました。また、耐震化を進めていけば、資産、これは百六十九兆五千億円、この資産の被害が半減をすることができる、八十兆四千億まで半減をすることができると、こういう形でございます。様々な対策を講じていけば救える命があるということでございまして、国は国民の生命を守ることに最優先に政策を決定すべきだと考えるわけでございます。  この中で一番大事なことは、やはり津波への対策をいかにするかということでございます。  一例を御紹介しますと、高知県の黒潮町、これは津波が最大三十四・四メートルという地域でございます。人口の約九割、一万五百人の方々が浸水地域に住んでいらっしゃるという形になるわけです。当初、この三十四・四メートルというお話を聞いたときには、もう逃げても無駄ではないかと、そういう諦めの、そういう気持ちもたくさんあったということでございます。それを何とか変えないといけないということで、大西町長以下黒潮町の方々は、何としても犠牲者をゼロにするんだと、こういう思いで、今必死の思いで取り組んでいらっしゃるわけでございます。  具体的には、津波避難カルテと、こういう形で、町自体を十世帯から十五世帯ぐらいの班を、二百八十三の班をつくって、そしてワークショップという形で対話集会で、この十五世帯ぐらいの方々の中に高齢者はいないのかどうか、障害者がいないのかどうか、要援護者の方たちの支援をどうしていったらいいのか、そして避難路の障害はないのかどうか、様々な形でそういう取組を真剣にされていらっしゃるわけでございます。  その意味では、こうした取組が各地で行われるように積極的に国がバックアップしていくと、そのことが大変大事でございます。その意味で、津波対策に対して、大臣、どのように取り組むのでしょうか。

古屋圭司自由民主党国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災)

○国務大臣(古屋圭司君) 今委員御指摘の黒潮町の大西町長さん、私のところにも頻繁にお越しいただきます。若い有能な町長さんですよね。  やはり、住民の皆さんにしっかりそういう危機意識を持って対応していこうと、すばらしいことだと思います。そういう意識改革、ソフトの面での対策というのが相当被害者を減らしていく。ゼロという大変理想的な数字を掲げている、私は敬意を表したいと思います。  その上で、津波対策の基本的な考え方、これは、まず揺れたら避難、素早く逃げる、これが一番重要な対策なんですね。そのために、津波による人的被害を軽減するためには、まず一人一人が主体的に避難活動というのが基本。その上で、海岸や保全施設等のハード対策だけではなく、確実な情報伝達のソフト対策等々、全て素早い避難の確保を後押しするための対策として位置付けていくべきでありまして、したがって、住民避難を軸に、例えば情報伝達体制、避難場所、避難施設、避難路等を整備するということはもちろんですけれども、住民一人一人が主体的に迅速に避難するための防災教育、これは学校でも必要でしょうね。それから、避難訓練を含めた総合的な推進をしていくことが大切だと思う。  それから、今委員の御指摘のありました、いわゆる要介護あるいは要支援者ですね、こういった方々に対する避難、非常に重要でございますので、避難時の行動要支援者名簿の作成について、新たに定める災対基本法の改正でしっかり記させていただきまして、災害時要援護者の避難支援ガイドラインを見直して、より実態に即した形で取り組んでいく、そして適切な避難支援ができるように取り組んでいきたい、このこともしっかり各地域に指示をし、あるいは督励をしていきたいというふうに思っております。

山本博司公明党

○山本博司君 今大臣ありましたように、特に弱い方々、災害弱者と言われる要援護者の方々の支援を含めてしっかり取り組んでいただきたいと思います。  この災害時の対策の中で更に大事なのは、広域的な避難路の整備ということも不可欠でございます。  三月二十七日に、私は地元の首長の方々と共々に、地域高規格道路でございます大洲・八幡浜自動車道に関しまして、この夜昼道路の新規事業化ということに関して太田大臣のところに要請に伺った次第でございます。  この夜昼道路といいますのは、四国の西の玄関口でございます八幡浜港から四国横断自動車道へのアクセス道でもございます。また、そこは伊方原発を抱えておりますから、地域の重要な避難路にもなるわけでございます。そして、そこにあります現行の、夜昼トンネルとございますけれども、昨年、天井板の落下事故におきまして、笹子トンネルと同じつり天井の方式ということで、やはり地域の方々も何とか代替の道路をと、このことを強く要望されているわけでございますけれども、国交大臣にお聞きします。こうした防災のための地域高規格道路の新規事業、また夜昼道路についてどのように取り組むつもりなのか、お聞きしたいと思います。

太田昭宏公明党国土交通大臣

○国務大臣(太田昭宏君) 道路に対しての概念を私は変えていかなくてはならないというふうに思っています。富を生み出し生活の利便性を確保するということがかなり主眼になって、ミッシングリンクというようなことが言われてきておりますが、それはそれで極めて重要です。  しかし、東日本大震災以来、代替する道路があるかないか、リダンダンシーというふうに言うんですけれども、それが確保されているかどうかということが非常に大事で、今までは、私は、大都市周辺の道路は、道路は一つ一つ戦略的に考えていかなくちゃいけないということで、大都市周辺は経済戦略道路という意識で持っていかなくてはいけない。そして、地方のところは、防災ということも意識して、そして病院にも駆け付けられるという、そういう意味では生活インフラ道路という意識を持って戦略を持たなくてはならない。そこに東日本大震災から、リダンダンシー、もう一本そこに選択肢ができるということが非常に大事だという観点が生まれたというふうに思っています。  今お尋ねの四国のところを考えますと、非常に津波というのが愛媛県に至るまで大変巨大なもので、南海トラフ地震で心配をされる。三十数メーターというようなことがあって、もう茫然とするというような状況にもある。しかし、海岸にしか今道路がなかなかない。ですから、四国全体としては、要望のあるように、八の字型のネットワークというものをつくるということは私は極めて重要であり、またその中でも大洲・八幡浜自動車道、こうした非常に、一本しかなく、リダンダンシーということを確保するという観点からも極めて、防災・減災、リダンダンシー、命を守る公共事業、道路という観点から、それを踏まえて私は取り組んでいきたいというふうに思っています。

山本博司公明党

○山本博司君 是非とも命の道路の視点の形でお願いをしたいと思います。  次に、災害時の対策として、もう一つ、情報技術、ITを活用した防災・減災対策、大変重要だと思います。  今月十三日に淡路島で起きました地震におきましても、Jアラートで地震情報を受信しながら防災行政無線が流されなかったり、また防災情報メールに不具合が発生するということもございました。これは東日本大震災の際にも通信の機能不全ということがございまして、避難誘導とか安否確認がうまくいかないという事例もあったわけでございます。  こうした状況を改善をしていく、災害に強い情報通信技術を開発ということが求められているんではないかと思います。公明党は、IT技術活用の検討PTを立ち上げまして、総務大臣あてに防災・減災の要望も出させていただいているところでございます。  総務大臣にお聞きをしますけれども、この点に関してはいかがでしょうか。

新藤義孝自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(新藤義孝君) まず、公明党のPTにおいて事務局長を務められる委員の御活躍には敬意を表したいと思います。  そして、今御指摘の災害に強い情報通信ネットワーク、これをいかに構築するかはこれは我が国のもう最重要優先課題ではないかと、このように思います。そして、それは国土の強靱化にもつながっていくというふうに思うのであります。  御指摘のように、前回の東日本大震災のときは、携帯電話、これ通常の五十倍の通信が殺到して不通になってしまいました。それから、そもそも電話局が津波で破壊される、若しくは電源が喪失されて動かなくなる、結果的にはそういう機能不全がたくさんあったわけであります。  したがって、まず目の前のできることとして、大災害時に通信障害、通信が殺到してもそれを振り分けたり、いろいろと工夫をしてつながりやすくする、そういう技術、これはもう既に補正予算を使ってやっております。  あわせて、そもそももっと根本的な、ICTを使ったイノベーションを起こして、もっと国の安全とそして国民を守る仕組みがつくれないか、今我々はそういう研究をしております。例えば、衛星の通信を使ってメールのやり取りを双方向で確定する。これは地上で何があろうとも維持できる、そういう通信網ができます。それから、平常時には、利便性を高めるための情報通信ネットワーク、例えばそれを使って患者の情報、医療情報だとか、そういったものを共有できるようにすると。これは非常時においては避難先に、どこに行ってでも適切な治療が受けられる、そういうネットワークをすることも可能であります。  いろいろな意味で、私どもは、これまでの教訓、またたくさんの犠牲になられた、そういう方々のためにも新しい形の防災システムというものを組み上げていきたいと、総務省としてはその基盤をつくってまいりたいと、このように考えております。

山本博司公明党

○山本博司君 是非ともこのICTの利活用を含めてお願いを申し上げたいと思います。  現在、南海トラフ巨大地震対策に総合的に対応するために、今自民党と公明党で南海トラフ巨大地震対策の特措法という形で準備をしているわけでございます。この法案は、地震で特に被害が大きくなると予想されている地域、これを緊急対策区域、こういうふうに指定をしまして、集中的に防災・減災の対策を行うことが柱となっております。  具体的には、補助率のかさ上げ、今なかなか地方の財政では厳しい二分の一の状態というのをもっとかさ上げしていこうということであるとか、また今の制度では避難路とか集団移転というのが制度的には支援がなかなか難しいのも現状でございます。こうした地域防災拠点の整備等も実施計画を都道府県が取りまとめる、こういうこともこの中に入っているわけでございます。  先ほどからずっと防災・減災、地震のことのお話がありました。やはり政府は危機感を持ってこの巨大地震に備えるべきであると思います。その意味で、積極的に南海トラフ地震対策、取り組んでいただきたいんですけれども、総理に見解をお伺いしたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 南海トラフ巨大地震については、委員の御指摘のように、津波による多大な人的被害が想定される中で、津波から人命を守ることが最大の課題であると認識をしております。  この巨大地震への対策を促進する観点から、与党において特別措置法の検討がなされていることは大変有意義なことだと思います。早期にその具体化が図られることを期待をいたしております。  政府としても、与党と連携して、南海トラフ巨大地震による被害をできるだけ軽減できるように対策を強力に推進していく考えでございます。

山本博司公明党

○山本博司君 次に、成長戦略ということでお聞きを申し上げたいと思います。  新しい政権になりまして、経済の再生に向けた大胆な金融緩和そして機動的な財政政策が効果を発揮しまして、株価も急上昇しております。また、円安も加速をしております。しかし、まだまだ、先ほどから今日の議論でもありますように、庶民の懐は冷え込んだままでございますし、地方は厳しいのが実態でございます。特に、これから実体経済の本格的な回復、まさしく正念場が続いているんではないかなと思います。いよいよ、民間の需要、投資を喚起する成長戦略、三本の矢をこの六月に策定されると、このように聞いておりますけれども、やはり日本の持続的な経済成長を支えるためには大変大事な点でございます。  先ほど成長戦略ということでお話がありましたけれども、その中で観光の位置付けということをどう考えていらっしゃるのかということをお聞きしたいと思います。私は、観光振興というのは雇用の拡大にもつながりますし、地域の活性化ということでも大きく貢献をする、このように思っているわけですけれども、総理の見解を伺いたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 観光振興は、成長戦略において将来あるべき社会像として設置する戦略目標の一つである、世界を魅了する地域資源で稼ぐシステムの構築の一環であります。まさに、このあるべき社会像として、地域地域、日本中、優れた景観あるいは歴史的な文化財がある地域がたくさん日本に点在するわけでございますから、その中で、小泉政権の下で始まったビジット・ジャパン・キャンペーンが本年で十周年を迎えるわけでございまして、この節目において、史上初めて訪日外国人旅行者数一千万人の大台を超えることを目標に全力を挙げていくことが重要でございます。  今までなかなか伸びなかった一因の一つとしては行き過ぎた円高があるわけでございまして、これが是正されている中において、昨年の同月比、既に中国を除けば三三%、外国からの日本への観光客が増えているわけでございますが、ただ、黙っていてもどんどん増えていくわけではないわけでございまして、地域のすばらしさを生かしていくという努力が当然必要でございます。  成長戦略によって力強い日本経済を立て直して、魅力にあふれる観光立国に向けて、今後、アクションプログラムを観光立国推進閣僚会議で策定して政府一丸となって取り組んでいく考えでございます。

山本博司公明党

○山本博司君 是非ともお願いをしたいわけでございます。  先ほど一千万人というお話ございましたけれども、現状八百三十万人ぐらいというのが二〇一二年でございます。世界で三十番目ぐらい、海外の外国人の方の順番としては三十番目ぐらい、アジアの中でも八番目とか九番目ということで、やはり韓国とか中国と比べても厳しいのが実態でございます。そういう意味で、やはり省内の枠を超えながらしっかりとした取組をしていただきたい、このことをお願いを申し上げたいと思います。  その意味で、私の地元は瀬戸内海でございます、瀬戸内海、大変、国立公園の第一号の指定を受けましてから来年で八十年を迎えるわけでございます。この瀬戸内海七百の島々、多島美の魅力であるとか歴史的な文化、伝統、芸術、すばらしい魅力のある地域でございます。この地域を具体的にどうしていくかということで、昨日、瀬戸内を共有する七つの県の知事が集まりまして、瀬戸内ブランド推進連合、こういう形を発足をいたしました。これは、今まで各県ごとに個別の取組に終わりがちだったこういう観光政策を広域的に取り組んでいこうという、まさしく先駆的な地域発の部分だと思います。  公明党は、二年前に党の中に瀬戸内海フォーラムというPTを立ち上げまして、七県の国会議員、地方議員が瀬戸内海の魅力を、観光、食、防災、様々な形で二年間取り組んだ経緯がございますけれども、こういう地方の活性化に向けた広域的な連携、このことに対して政府はどのように対応しているのか、観光政策の太田大臣にお聞きしたいと思います。

太田昭宏公明党国土交通大臣

○国務大臣(太田昭宏君) 具体的なお話をいただきました。また、山本先生は国会議員の中でも一番離島をずっと小まめに回ったということを聞いております。しまなみ海道の無料化を始めとして、いろんなことにも御提言をいただいているところでございますが、私は、総理から発言がありましたが、日本、何とか今年は一千万のインバウンドをということに全力を挙げなくちゃいけないと思っていまして、総理から先ほどありましたが、これまで中国を除くと三三%ぐらい上がっているということですから、何とかクリアできるまで頑張りたいと思いますが、これが二千万の人が日本に訪れるということになると、私は景色が変わると思うんです。そこのところに向けて成長戦略の中での戦略的なことを打ち出すということをやらなくてはいけないなということを自覚をしているところです。  そのためには、地域で、今御指摘ありました瀬戸内ブランド地域戦略ですか、そうしたことで話し合っていただく。外国の方が来ていただくと、ルートで回るものですから、一か所に行くわけじゃありません。こことこことここを見て回るというようなルートが選定されて、魅力があるかどうかということが極めて重要だというふうに思っているところでございます。そういう意味で、地域活性化への連携、観光連携ということが地域にとって物すごく大事なことであるというふうに思っております。  海外の旅行会社による広域ルートを組み込んだ旅行商品の造成、あるいはまた海外メディアへの働きかけ、こうしたことをしっかりやりながら積極的に支援をしたいというふうに考えております。

山本博司公明党

○山本博司君 やはり地域の連携ということに関しましたら、香川県と岡山県で瀬戸内国際芸術祭というのが一昨日終わりました。約二十六万人の方々、見込みの二倍の方がいらっしゃっておりまして、夏も、また秋もやるわけでございますけれども、こういう連携という形の支援、しっかりお願いをしたいと思う次第でございます。  実際、今観光の予算が百億円ということで、韓国が七百億円ですから七分の一という状況もございますので、これは、総理、是非とも観光ということを日本の大きな成長戦略の位置付けとしてお願いをしたいわけでございます。  そういう中で一点、個別の問題で、鳥取県の境港に行ってまいりました。そこで大型クルーズ船の寄港が始まったということで、外国人の方もたくさんいらっしゃる形でございます。一度に二千名近い方がどっと来るわけでございますから、出入国の、この入国の審査手続、大変手間取っているということもございます。こういう様々なところで、この一千万以上の方を迎えるための手続、どんどん変えていかないといけないと思います。  これは法務大臣に、この出国入国手続の迅速化また円滑化、この点いかがでしょうか。

谷垣禎一自由民主党法務大臣

○国務大臣(谷垣禎一君) 今お話がございましたように、法務省入国管理としてもインバウンドを重視していかなければいけないと思っております。  今、境港の例をお挙げになりましたが、境港にとどまらず、例えば福岡で博多であるとか、あるいは私の選挙区でございますが舞鶴であるとか、港を抱えたいろんな地域から迅速化を図ってくれという御要請がございます。  そこで、今入管でやっておりますことをちょっと申し上げますと、迅速、円滑な上陸審査を図るために、もちろん港だけではなく空港も、空海港における入国審査官の増員、それから応援派遣の実施等の体制整備、それから問題があり審査に時間が掛かりそうな方もいらっしゃるわけですので、そういう方は別室で審査することによって、特に問題がないと思われる方は迅速に通していくと。そういう効率化など、めり張りの利いた審査の実施、それから審査場の案内者や通訳人の配置、そういったことにも工夫を今しているところでございます。  特にクルーズ船に対する上陸審査については、全国からの審査要員の応援派遣、さっきおっしゃいましたように、十一万トンぐらいですと二千人から二千五百人、十五万トンになると一挙に五千人の方が入ってくるということになりますと、その応援体制も組まなければいけない。  それから、昨年六月から寄港地上陸許可という簡易な許可方式を始めました。それは、今までは顔写真と指紋と両方照合するということでしたけれども、指紋だけの照合ということで簡易迅速に、個別識別情報の取得を最小限とするというようなことを今いろいろ工夫しているところでございます。  いずれにせよ、インバウンドをもっと増やすと、法務省もそういう意識に立って入国審査の簡易迅速化に更に努めてまいりたいと思っております。

山本博司公明党

○山本博司君 是非、観光立国を目指して、省内の枠を取っ払ってやっていただきたいと思う次第でございます。  こうした観光施策を始めとする様々な施策が具体化をしていけば本格的な景気回復が早期に達成できるようになると思いますけれども、その際に大事なことは賃金の引上げということだと思います。  先ほど荒木議員からの質問等もありましたけれども、先週の四月十八日には国交大臣は建設団体の職人の方々の賃金の引上げということを要請されました。また、甘利担当大臣も日本商工会議所に対しまして中小企業への賃上げを求めるということもされたということで、率先してそういう行動を取られておるということは大いに評価するものでございます。  この度、公明党としましても、労働政策に関する提言をまとめまして、昨日、田村厚労大臣のところに行かさせていただきました。この中で最低賃金の引上げということについても申入れをいたしました。賃金の底上げを図る趣旨からも、最低賃金の引上げについては積極的にやる必要があるのではないかと、このように思う次第でございます。  総理は、第一次安倍政権のときにもこのことに関しましてしっかり取り組んでいただいたという認識をしております。総理、この最低賃金に対する見解をお聞きをしたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 最低賃金を引き上げていく環境整備のためにも、成長戦略によって企業の収益力を向上させていく必要があります。それが雇用の拡大や賃金の上昇をもたらすような好循環を生み出していく、そういう好循環を生み出していきたいと考えておりまして、こうした取組と併せて、最低賃金については、中小企業の支援を工夫をしながら、労使と丁寧に調整をしながらその引上げに向けて努力をしていく考えでございます。  例として挙げていただきました第一次安倍政権においては、何とか中小零細・小規模事業者の成長力の底上げを図ろうということを実行してまいりました。それと併せて最低賃金の引上げに努力したところでございますが、平成十四年がゼロで、十五年、十六年が一円で、十七年が三円で、十八年が五円であったわけでございますが、安倍内閣のその方針によって、その年は十四円、二桁になりまして、その後、十八年、十九年、二十年、二十一年と二桁が続いているわけでございますが、しっかりと中小零細企業が付いてくることができるような環境をつくりながら、支援をしながら最低賃金の引上げに向けて努力をしていきたいというふうに思います。

山本博司公明党

○山本博司君 是非お願いをしたいと思います。  この最低賃金の引上げを行うということに関しましては、これはやはり、労働者、使用者などの関係者の理解を得られるように努力することが大事でございます。特に、この最低賃金の引上げをした場合に影響が受けやすいのが中小零細企業の方々でございますから、その配慮ということが大変重要でございます。  具体的には、政府全体として、こういう経営とか労務全般にわたる中小零細企業への支援、これを充実、拡充させていくということが大変大事だと思います。この点、甘利担当大臣、いかがでしょうか。

甘利明自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(甘利明君) 最賃を引き上げる、過去の歴史を見てみますと、それこそ本当に二円、三円引き上げるのにもう大変な努力を強いられるわけです。これは、中小零細企業、賃金体系で見ますと、そこのラインにほぼ沿って集中している企業が多いんでございます。  そこで、そういう環境を整備していくために、いろいろと政府としても取り組んでいきたいというふうに考えております。下請代金がきちんと支払われる、あるいは消費税がきちんと転嫁できる、あらゆる環境を整えて、景気の恩典が中小零細までしっかり及ぶように目配り、気配りしていきたいというふうに思っております。

山本博司公明党

○山本博司君 やはり経済成長の恩典というのが地方経済、地方とか中小企業に来る、なかなかそれが遅いわけですから、それを早く取り組んでいくということがすごく大事だと思います。  その意味で、今後の成長戦略、また骨太の方針の中にこういう点をしっかり盛り込んでいただきたいと思いますけれども、最後に、総理に見解をお聞きしたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 経済が本格的に成長していく上においては、まさに地方の中小・小規模事業者がこの新たな景気の暖かい波を感じることができるようにならなければならないわけでございまして、その意味において中小・小規模事業者の成長力を引き上げていく、それがやはり成長戦略においては重要な政策の一つであるということは間違いないわけでございますので、取り組んでいきたいと思います。

山本博司公明党

○山本博司君 以上で質問を終わります。どうもありがとうございました。

石井一民主党・新緑風会

○委員長(石井一君) 以上で山本博司君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

石井一民主党・新緑風会

○委員長(石井一君) 次に、米長晴信君の質疑を行います。米長君。

米長晴信みんなの党

○米長晴信君 みんなの党の米長晴信です。今日はよろしくお願いいたします。  冒頭、消費税についてお伺いしたいというふうに思います。  町歩いていますと、消費税はもう来年の四月に絶対八%まで上がって、その次の年の十月には絶対一〇%まで上がってしまうことが確定していると、もう諦めているというムードがあるんですけれども、実際には、安倍総理、来年の四月に消費税が八%まで上がるということは絶対に一〇〇%決まっている、あるいは上げるつもりなのか、お答えいただけますでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 消費税については、伸びていく社会保障費の持続性を確保していく、あるいは国の信認を維持するために行うものでございますが、一〇〇%上げるかといえば、それは違うわけでございまして、附則十八条にのっとって、民間企業の契約の実態など、国民生活への影響を考えて、引上げの半年前に、名目及び実質の成長率、物価動向等、種々の経済指標を確認をして、経済状況等を総合的に勘案をして判断をしてまいります。  その後においても、経済財政状況の激変等が生じた場合には、適切な対応を取っていく考えでございます。

米長晴信みんなの党

○米長晴信君 ありがとうございます。  安倍総理自ら、一〇〇%上げると決まったわけではないと。(資料提示)  それを規定しているのが、今パネルにもありますけれども、附則の十八条と。ここには、アンダーラインしてありますけれども、施行の停止を含めて措置を講ずるというふうに書いてありますが、麻生大臣、もう一回、この附則の十八条、補足をしていただけますでしょうか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) これは、過日の政府・与党を含めます三党で税制抜本改革法が通過をするときに附則が付きまして、その附則の中で、平成二十三年度から三十二年までの平均において名目の経済成長率で三%程度かつ実質の経済成長率二%程度を目指した望ましい経済成長の在り方に早期に近づけるための総合的な施策の実施その他の必要な措置を講ずる、まあ難しく書いてありますが、早い話が、景気が良くならなきゃ上げられませんよということが書いてあるわけです、これ。  いろいろ、偉い役人が書いたり、みんな頭のいい人が書くとこういうことになるんでしょうけど、なかなか一回読んだのでは何を言いたいんだかよく分からぬという文章なんですけれども、簡単に言えば、いわゆる経済指標が名目成長率以外にもいろいろございますけれども、そういった景気動向やら何やらを決めて、仮に来年四月ぐらいまでに上げるとするならば、いろいろ準備も要りますんで、今年の十月ぐらいまでにはこれを実施するかしないかということを決めなきゃいかぬし、また、延ばさにゃいかぬとか下げにゃいかぬとかいろいろの御意見がありますけれども、これはみんなで決めた話ですからそんな簡単に変えられる話でもありませんので、この経済指標がそういったことになるようにするために私どもとしては景気を良くせにゃいかぬと。これがもう優先順位の一番だということで、補正やら何やら組ませていただいて、今、予算の審議をしていただいているというのが現状でございます。

米長晴信みんなの党

○米長晴信君 麻生大臣がおっしゃるように玉虫色のような法案の文章で、三十二年という大分先の話までの平均を取って、それを来年四月上げるかどうかというのは非常に不透明な部分もあると思うんですけれども、先ほどおっしゃった、幾つか経済指標があると。  もう少し具体的に、こういうもの、ああいうものという、幾つか挙げて、ほかに何か挙げるべき指針というのはありますでしょうか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 経済指標いろいろありましょうけれども、こういったものは最終的に政治的な判断ということで決まるということになってまいりますんで、そのときには、街角のいわゆるDIというか、ディフュージョンインデックスというんですけど、街角の景気指標とか、そういったふだん余り使われていないものも含めまして、多分このときにはありとあらゆる資料が上がってくると思っております。  例えば、住宅の価格は今どうなっている、住宅の賃貸の賃料が上がったか下がったか、また土地の値段等々いろいろありましょうし、そういったものを含めて指標というのは、住宅というのは非常に大きな部分だと思いますので、そういったもの、指標の流れ等々も含めて検討していかねばならぬところだと思っております。

米長晴信みんなの党

○米長晴信君 今、ディフュージョンインデックス、景気動向指数というお話がありましたけれども、実は私の地元の山梨県は、残念なことに、今年入ってからずっと毎月の景気動向調査において、帝国データバンクの、下からトップ、つまりワースト四十七位が推移しておりまして、そういう意味では、景況感といいますか、景気がまだ感じられていないという全国で最も顕著なところなんですけれども、その山梨県において、甲府で週末、統計学上はよく分かりませんが、私、街角に立ってフリップを持って、道行く人にアンケートを取ってまいりました。それがこれでございます。  来年の四月に消費増税、しようがないのか、あるいはまだちょっと上げてほしくないという感想をシール張ってもらったんですけれども、これは百人に聞きました。十三人がしようがないと、二人が真ん中に押しておられまして、八十五人がまだ上げるべきじゃないと。山梨県民の通行していた人の範囲ではそういう結果が出ております。  もう一枚フリップありまして、同じことを、今度は通行人じゃなくて商店街だとか零細中小企業の経営者側のアンケートを取ったものでありまして、これはもっと顕著です。もう容認二人で、上げてほしくないという人が九十八人おられると。これは、消費者としてまだ上げてほしくないという感覚以上に、経営するに当たっていろいろ別の問題があると。そのうちの一つが価格の転嫁の問題だというふうに承知をしておりますけれども、それについてちょっと説明をいただけますでしょうか。

杉本和行公正取引委員会委員長

○政府特別補佐人(杉本和行君) お答えさせていただきます。  消費税は、各取引段階において価格に転嫁されまして、最終的には消費者に御負担をお願いするという性格のものでございます。したがいまして、事業者は、販売先に対しまして消費税率の引上げに相当する金額を取引価格に上乗せするということをお願いしまして、それを認めてもらう必要がございます。しかしながら、立場の弱い中小事業者等につきましては、販売先から消費税率引上げ分に相当する金額について価格引上げを断られるといった、消費税の価格への転嫁を拒否されるという事態が懸念されるところでございます。  このほかにも、買手が消費税率の引上げに相当する金額を上乗せして支払うと契約しておきながら、商品が納入された後で、代金を支払う段階になってから値引きを要求して代金を減額するといったこととか、消費税率引上げに相当する金額を上乗せして支払うことを了承するものの、それと引換えに自社の売れ残りの商品を取引先に購入させたりリベートを支払わさせたりするということも考えられます。  したがいまして、こうした消費税の転嫁を拒否する行為を防止、是正していくこと等によりまして、円滑かつ適正な消費税の転嫁が行われるという環境を整備していくことが必要になると考えているところでございます。

米長晴信みんなの党

○米長晴信君 今御説明いただきましたけれども、簡単に言うと、お客さんが消費税分まけてと、あるいは事業取引において消費税はそっち持ちだということで不当に圧力を掛かって、それが五%でも問題があると。それが、今後、消費税が上がる、あるいは上がる瞬間にはそれが社会問題のような形になるというふうに承知をしておりますけれども、稲田大臣、これについては、対処どうなっているのか、教えていただけますでしょうか。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 公正取引委員会担当の稲田でございます。  今、委員の御自身でなされた調査を見ながら、圧倒的多数の事業者の方が消費税上げるべきではないという結果ですよね。私も、地元、福井なんですが、多分同じような結果になるんじゃないかなと思っております。  地域のコミュニティーや経済を支えておられる中小事業者の方が、この消費税増税に伴ってその消費税転嫁を拒否される等の不公正な取引を強いられる、このようなことが横行してはならないと思っております。  今般、国会に提出をいたしました転嫁対策特別措置法案では、消費税の円滑かつ適正な転嫁を確保する観点から、より迅速かつ効果的に転嫁拒否等の行為を取り締まるため、公正取引委員会や中小企業庁だけでなく事業を所管する大臣にも調査や指導を行う権限を付与するなどの措置を盛り込んだところでございます。この法案を含め、政府一丸となって取り組んでいく所存でございます。

米長晴信みんなの党

○米長晴信君 今、法案を提出されて取り組んでいる最中と。それが上げる判断をする前にきちんとやっていただきたいというふうに思うんですけれども、それ以外にも、先ほどの附則十八条というのは明確にその停止を含め規定しているわけですけれども、それ以外に消費税そのものがいろいろまだ課題を抱えているというふうに思いますけれども、麻生大臣、御認識で消費税まだ上げる前にやるべきことというのをほかにも挙げていただけますでしょうか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) これ、一番大きいのは、これだけ景気が良くなればと思ってもらえるような経済状況というのが一番大きいと思います。  それから、過日、法案を審議していただいておりますけれども、例えば、例えばですよ、いっぱい物を売っているところ、安売りの店ありますでしょう。あれ、本来ですとあれ全部内税ということになっておりますから、あれ、ちょっと全商品張り替えるんですよ、一個一個全部。張り替えて、一年したらまた張り替えるという話になりますから、それはとてもじゃないけどそういったもののコストだけでもえらいことになりますから、これは、その上へ今のままでプラス三%ということにしてもらえれば、外税ということにしてもらえればそういったコストは掛からず済みますからということもありますんで、両方しばらくの間いいですよというような法律にということでいろいろ御要望もありましたんで、その法案も出させていただいております。  いろいろ対策はあろうと思いますけれども、やっぱり一番大きいのは、それは、米長さん、何といっても、ちょっと良くなったんじゃないかという雰囲気が出てくるのは、やっぱり今はまだ大阪だってそんな雰囲気になっていないと思いますよ。  僕は、今何となくいいのは東京の方であって、やっぱり、キタの新地、ミナミの新地含めて余りいま一つ、夜のウオッチャーから誰聞いたってようなっとらんわ言いますから、皆そうなんだと思っておりますので、そういったところまで行くまでにはまだまだしばらく時間が掛かるのは当たり前なんであって、こういった話が出て、まだ予算も通っていないし、現実問題としてまだ法案が通ったのがぽつぽつ通り始めたぐらいなもので、アナウンス効果だけで行っておりますので、実物経済、実体経済までに及んでいないというのが一般の感じだと思いますので、ましてやと言うといかにも山梨が田舎に見えるようで恐縮ですけれども、山梨とかいうところに行くまでには更に時間が掛かるということは、私どもはそういう感じがいたしますので、地方に行くほど波及効果は遅い可能性が非常に高いと思っております。

米長晴信みんなの党

○米長晴信君 一番重要な課題ということで今答弁いただきましたけれども、ほかにもまだまだあるんですね。例えば、今後五%から八、一〇と、あるいはそれ以上になるか分かりませんけれども、今、低所得者の対策というのが幾通りか議論されておりますけれども、それについては今どういうふうになっていますでしょうか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) これは各党でいろいろ御審議をいただいているところでもありまして、来年度、二十六年度の税制改正の中でこの話が討議されてくるんだと思いますが、いわゆる二段階にするとか、二段階にするというのは低所得者層とあれとを分けるという、五%になるところ、〇%になるところ、八%になるところといろんな掛け方で分けるという話も一つの方法なんだと言われております。  ただ、これはこれでまた別の問題がありまして、それには一体、インボイスというものを全部付けないけませんし、その手間は中小零細企業には大変ですよという話が出てきてみたり、いろんな問題というのがありますので、この点に関しましては目下審議されておるところであります。

米長晴信みんなの党

○米長晴信君 その今御説明されたのは複数税率の話だと思いますけれども、給付付き税額控除という議論もあるでしょうし、それ以外に、例えばガソリン税議論していたときに、その二重課税という問題もちょっと明らかになっていますけれども、例えば酒税、たばこ、あるいはガソリン税のようなものに更に消費税を加えるというものが税率が高くなったときにはどうなるかとか、その辺はいかがですか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 今の二重課税の話、これも今審議の対象になって、三党等々で協議をいただく予定になっているものの一つであります。  いずれにしても、ガソリン税、自動車税、いろいろあるんですけれども、そういったものは地方税としてはかなり額としては大きなものですから、それを仮に減額するということになった場合、それに見合うだけの税源、財源というものが二千億だ、三千億だというレベルになりますので、そういったものに見合うだけのものがあるかといえば、なかなかそういったものが見当たらない、したがってという話になっておりまして、今の話は、軽減税率の話というのをどの種目でどれくらいという話は、これは今後とも議論を更にいただかねばならぬところだと思っております。

米長晴信みんなの党

○米長晴信君 そのほかにもまだいろいろありまして、例えば納税の透明性を担保するためのマイナンバー制の話ですとか、あるいは医療機関、これが、仕入れのときは、払う方のときは課税されるけれども、医療費自体無課税ですから、そこの差額を医療機関に対してどうするのかとか。  今私がその附則の十八条以外で申し上げたこと、これは全部法律の中に入っているんですね、七条。思い付きで言っているんじゃなくて、外の議論ではなくて、消費税上げるという法案の中に入っていることだけを今実は申し上げたんですけれども、附則の十八条は、停止を含めて講ずると。いわゆるトリガー法というか、トリガーの、それが行わなければ上げないというようなものになっておりますけれども、法律上、七条に今申し上げたものが全て入っているんですけれども、それは文言で言うと「速やかに必要な措置を講じなければならない。」ということで今言ったこと全部挙げられているんですけれども、これは消費税を上げる前にやるのか、あるいは消費税上げてから並行してやるのか、それをお伝えいただきたいと思います。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 御指摘の点は大変正しい、正しい点だとは思いますけれども、全て消費税を上げる前に決定、八%にするということを上げる前に全て決定しておかなければならないという種類のものではございません。

米長晴信みんなの党

○米長晴信君 ただ、先ほどの議論の中で、価格転嫁の話、これは八%に上がること自体がやっぱり問題であって、それは上げる前にやるべきものの一つだと思いますけれども、これは、やや今弱腰の御答弁でしたけれども、やっぱり速やかに措置を講じなければいけないということで法律にも盛り込んでいるんですから、原則は可能な限り上げる前にやるべきことだというふうに私は認識しているんですけど、もう一度答弁いただけますでしょうか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) おっしゃるとおり、上げる前に、別に弱腰で申し上げているんじゃなくて、なかなか御理解の得にくいところであってみたり、その三党協議の中でどういった協議がなされるかというのはちょっといま一つ政府側では分かりにくいところもありますので今みたいなお答えを申し上げましたけれども、原則としては上げるという前提できちんと対応をしていかねばならぬ種類の問題だと考えております。

米長晴信みんなの党

○米長晴信君 法律の中に盛り込まれていないものでも、例えば、国民の皆さんは、議員定数どうなっているんだという声を今でも聞きます。そういったものもまだ道半ばでありますし、消費税上げる前にきちんといろんなものをやるという姿勢を是非具体的に取っていただきたいということを申し上げて、最後に総理にずばっとお聞きしますけれども、十月めどで上げるか否かを判断するということでありますけれども、今日現在判断するとしたら、上げる判断できますか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 上げるのは来年の四月でありますから、今日現在の予測で来年の四月の景気状況というのを、これを予測するのは非常に難しいわけでございまして、だからこそ秋ということになっておりますが、まだデフレから脱却を実際にしているという実感はないわけでございますから、そういう実感を皆さんに持っていただけるように、さらに、なるべく早く予算が、例えば補正予算は着手はしているわけでありますが、実際に契約をして事業がスタートしているわけではございませんから、実際にお金が山梨県にもどんどんこれ行き渡っていくように努力をしていきたいと思います。

米長晴信みんなの党

○米長晴信君 ありがとうございます。  いずれにしましても、増税の前にやるべきことであるというつもりで、私が今日述べなかった様々なほかに論点あると思いますけれども、このパネルに容認という方が多いシールが張るような環境に整うまで、是非、消費税上げる前にやるべきことはまだあるという認識で取り組んでいただきたいというふうに思います。  引き続きまして、原発についてお伺いします。  福島第一原発、昨日もネズミが見付かったということで、こっちはショートしたんじゃなくてあえて止めたということですけど、ちょっと説明いただけますでしょうか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) 昨日発生した件も含めまして、このところ電源トラブルが続いております。  具体的には、三月十八日に、使用済燃料プール冷却設備の電源がネズミが入り込んだことによってショートして止まっています。それから、四月五日には、三号機の使用済燃料プールの冷却設備が停電しております。これは、小動物が侵入したことを防ぐための工事中に過って針金を電源に触れさせてショートしたということであります。昨日は、同じく二号機の使用済燃料プールの冷却系の電源盤内でネズミの死骸を発見して、一時電気を止めましてその死骸を取り除いております。  福島第一原子力発電所は依然として非常に不安定な状況、リスクがいろいろある状況でありますので、原子力規制委員会としても引き続き東京電力の取組をしっかりと監視していきたいと思っておるところでございます。

米長晴信みんなの党

○米長晴信君 よくネズミ一匹入れないというような表現がありますけれども、これは仮設の施設で外にむき出しで配電盤があったことによる、ネズミが原因かどうかは一〇〇%分からないかもしれないですけど、そういう状況であると。このサイト自体はまだ本当に安定していないということですけれども、冷却水そのものについて、循環型で冷却して、それで今低温を保っているということですけれども、ここに地下水が入り込んでまだどんどん汚染された水が増えていると。これについて最新の情報をお願いします。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) 現在、冷却水につきましては、地下水が大体一日四百トン程度入り込んでいるということで、それだけいわゆる汚染水が増えている状況にあります。これを今極力少なくするための工事をしています。それから、そういった冷却水をどこに保管するかということで、今急遽増設工事等をしております。地下に冷却水をためるところについては御承知のように漏えいがあったということで、それは急遽金属製タンクに移し替えているところでございます。

米長晴信みんなの党

○米長晴信君 まだまだこのように問題が山積しているわけですけれども、これ何度かほかの委員会で取り上げられていますけれども、おととしの十二月に前の内閣がいわゆる収束宣言を出しまして、特にアンダーラインのところですね、「発電所の事故そのものは収束に至ったと判断をされる、」と言い切っておりまして、これについてそうは認識していないという答弁ありましたけれども、一度やっぱり政府が、総理大臣が記者会見で発表して議事録も映像も残っているこの部分、該当部分を明確に打ち消して、総理、打ち消していただきたいと思うんですけれども。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) アンダーラインの部分も含めて適切ではないと我々は考えております。そして、汚染水対策であったり、廃炉、賠償、除染、そして被災者の帰還等々、これからも福島の再生、そしてまたこの事故の収束にはたくさんの作業が残っております。そこの中で事故収束という言葉を使うことは適切ではないと思っております。  撤回ということでありますが、ここで会見されたのは野田前総理でありまして、もし撤回ということでありましたら野田前総理にお話しいただければと思います。

米長晴信みんなの党

○米長晴信君 政府、引き継ぎましたけれども、政府の過去の事例を撤回するか、あるいは上塗りをすべきだと思うんですけれども、改めまして、総理、これを上塗る発言をお願いいたします。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、茂木大臣から答弁をさせていただきましたが、安倍政権の方針として、前内閣が既に収束という発言をしておりますが、我々は、収束したという、そういう状況というふうにはとても言えないというふうに考えているわけでございます。

米長晴信みんなの党

○米長晴信君 時間が迫ってまいりましたんで、ちょっと急いで、原子力規制委員長の、人事について、今構成している職員の内訳とかあるいは異動についてお話しいただけますか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) お尋ねの件ですけれども、原子力規制委員会の今の状況ですが、この四月の異動状況ですと、経済産業省から十四名、文部科学省から五十七名、警察庁から六名、その他四名が規制庁の方に異動しております。なお、規制庁から外に出ていった人数としては、経済産業省へ十一名、文部科学省へ十名、警察庁六名、その他二名という状況になっております。

米長晴信みんなの党

○米長晴信君 来年度の採用とかはどうなっていますでしょうか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) 本年四月一日現在、原子力規制庁は五百八名の職員が在籍しております。  来年につきましては、個々の職員が採用されているのは、いろいろ、経済産業省とか文部科学省、警察庁、環境省その他から来ていただいているわけですけれども、今後は、中途採用、来年の採用も含めて鋭意努力して、できるだけいい人材に来ていただけるよう努力していくつもりでおります。

米長晴信みんなの党

○米長晴信君 私の論点は、いい人材確保は当然のことだと思うんですけれども、要するに独立性の担保という話ですけれども、原則ワンウエーと、一度入ったら出ないと。ただ、法律上は関係省庁にも戻らないということは規定しましたけれども、今答弁のように、一割内外が出たり入ったりしていると。これでは私、独立性の担保というのはなかなかできないと思うんですけれども、少なくとも今後採用する人については、いわゆるキャリアとして、総合職ですね、横異動がないような独立した機関としての採用ということが望ましいと思うんですけれども、その辺、いかがでしょうか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) 今委員御指摘のように、いわゆる戻らないというノーリターンルールというのが現在存在していまして、このノーリターンルールには一応発足から五年間という経過措置もあります。そういった法律の規定を踏まえて適切に任用を行っているところです。  現在のところ特に問題がないとは認識しておりますが、原子力規制庁に骨をうずめる覚悟で来ていただける人材をできるだけ採用していきたいと、そのように考えています。

米長晴信みんなの党

○米長晴信君 最後の一分を使いまして、次はリニア中央新幹線についてお尋ねを申し上げます。  現在の実験線四十二・八キロ、間もなく完成ということですけれども、進捗状況をお願いします。

太田昭宏公明党国土交通大臣

○国務大臣(太田昭宏君) 山梨のリニア新幹線につきましては、従来十八キロでありましたが、現在、JR東海によりまして東西方向へ延伸をいたしまして、全体で四十三キロという工事が行われているところでございます。  順調に工事が進んでおりまして、JR東海によりますと、本年九月をめどにして、走行安定性能やブレーキの制御性能、これら実用化に向けた技術的な最終確認のための走行試験が九月再開される予定と聞いております。

米長晴信みんなの党

○米長晴信君 地上浮いて、時速五百キロを超えるスピードで走る夢の超特急でありますけれども、それの試乗会というのを昔やっていたんですけれども、それの再開を求める声が多いんですけど、それについてはいかがでしょうか。

太田昭宏公明党国土交通大臣

○国務大臣(太田昭宏君) そうした声を聞いております。  JR東海は、今申し上げましたように九月に走行試験を開始する予定でありますけれども、まずは延伸された実験線におきまして車両の安定走行性能やブレーキの制御性能などの確認作業に力を注ぐということでございます。その上で、JR東海でも準備や受入れ体制が整った段階で体験乗車の再開を検討するよう、JR東海を適切に指導してまいりたいと思います。

米長晴信みんなの党

○米長晴信君 ありがとうございます。  最後に、先ほどもちょっとありましたけれども、笹子トンネルの天井板の落下事故、これ、私の地元がやっぱり現場でして、出てすぐのところに温泉地、石和温泉があるんですけれども、物理的に、その瞬間、通行止めになった数日間、宿泊客がキャンセルというより物理的に来れなかったという被害を受けたんですけれども、これについて国が何らかの措置とれないかということを答弁をいただきたいんですけれども、最後、これをもって終わりたいと思います。

太田昭宏公明党国土交通大臣

○国務大臣(太田昭宏君) 笹子トンネル事故がありまして、長野も含めて山梨県の観光を始めとするそうしたところが、また産業も大変なダメージを受けたということもありまして、その後ずっと工事をできるだけ早く、天井板を取るようにということと、そして迂回路ということで、この迂回路を無料にするというようなこともさせていただいたりいたしました。観光的にもダメージを受けているというようなこともありましたものですから、いろいろな形で御支援をしていかなくてはならないというふうに思っているところでございます。

米長晴信みんなの党

○米長晴信君 時間が来たので終わります。ありがとうございました。

石井一民主党・新緑風会

○委員長(石井一君) 以上で米長晴信君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

石井一民主党・新緑風会

○委員長(石井一君) 次に、行田邦子さんの質疑を行います。行田さん。

行田邦子みんなの党

○行田邦子君 みんなの党、行田邦子です。よろしくお願いいたします。  まず冒頭に、事実確認をさせていただきたいと思います。  今日、午前八時二十五分現在、第十一管区海上保安本部によると、中国の海洋監視船八隻が尖閣諸島沖の領海内を航行していて、また漁業監視船二隻も接続水域を航行しているという報道がなされています。事実確認をお願いします。

太田昭宏公明党国土交通大臣

○国務大臣(太田昭宏君) 今日、御指摘ありましたように、中国監視船海監八隻が午前七時二十三分ごろから午前八時二十五分にかけまして順次尖閣諸島の魚釣島周辺の我が国領海に侵入をいたしまして、午前十一時現在、この島周辺の領海内を航行中であるということで、海上保安庁が対応しているという状況にございます。

行田邦子みんなの党

○行田邦子君 この領海侵入についてなんですけれども、先般、麻生副総理らが靖国神社に参拝したこととタイミング的に影響があるのではないかという見方がありますけれども、太田国土交通大臣、どのように考えますか。

太田昭宏公明党国土交通大臣

○国務大臣(太田昭宏君) この件については、漁船が今日は、日本のですね、漁船に乗った人たちが入るというようなこともありますものですから、どうしたことでこうした影響があるかどうかということについては事情は承知しておりません。

行田邦子みんなの党

○行田邦子君 総理はどのようにお考えですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、今国交大臣が答弁いたしましたが、恐らく漁船が十二海里内で漁業をしております。当然ですね、我が国の領海ですから。他国から文句を言われる筋合いは全くないわけであります。それに反応したのではないかと、このように言われております。

行田邦子みんなの党

○行田邦子君 安倍政権においてはこれからも各閣僚の判断で靖国神社に参拝されるということであろうかと思いますけれども、総理はかねてから靖国神社参拝の意向を示されていますが、参拝はされるんでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) するかしないかについては、ここで今申し上げるつもりはございません。

行田邦子みんなの党

○行田邦子君 それでは、次の質問に移りたいと思います。アベノミクス三本目の矢と言われている成長戦略に関連して質問させていただきます。  総理、日本の埋もれた資源といえば何でしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 埋もれた資源といえば、それはまさに私は女性であろうと、このように思います。この女性の活力を生かすことができるかどうか。女性の活躍は成長戦略の安倍政権にとっては中核であり、先日、役員、管理職への女性の積極的な登用に関する経済団体への要請、そして待機児童解消加速化プランの策定、自主的な三年育休の推進に関する経済団体への要請と職場復帰支援を行ったところでございまして、仕事で活躍をしている女性も、また家庭に専念している女性も、全ての女性がその生き方に自信と誇りを持ち、輝けるような日本をつくっていきたいと考えております。

行田邦子みんなの党

○行田邦子君 私はかねてから、女性の力をいかに生かすことが日本社会の閉塞感を打破する鍵であると、そしてまた、女性の就労率を高めて消費へとつなげていく、経済成長へとつなげていくということを主張してまいりましたので、今の総理の御答弁、素直に私は拍手を送りたいというふうに思っております。  そこで伺いたいんですけれども、女性が働き続けるときの課題となる子育てと仕事の両立について伺います。  まず、厚生労働大臣に伺いたいと思います。現在の待機児童の数と、それから待機児童の定義についてお教えください。

田村憲久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(田村憲久君) 待機児童数でありますけれども、平成二十四年四月時点で二万四千八百二十五人となっております。  定義でございますけれども、定義は、保育申込みをされた方の中において、要件を満たしながらその後保育所に入れない、そういう方々が待機児童という定義でございます。  ただ、一方で、自治体等々が補助金を出しておる等々の無認可の保育、東京ですと認証保育と呼ばれておりますけれども、こういうものに関しましては、一定程度自治体が保育の質というものを担保されておられるということで、待機児童からは外させていただいております。

行田邦子みんなの党

○行田邦子君 今、大臣がお答えになった二万四千八百二十五人という待機児童の数なんですけれども、この中には例えばこうしたケースは含まれていません。今現在は働いていないけれども、子供を保育所に預けることができれば是非働きたいという方、それから、子供を保育所に預けることができないので仕事をすることを諦めてしまっている、このようなケースは含まれていません。いわゆる潜在的な待機児童でありますけれども、この数が八十五万人という厚労省の試算も出たことがありますし、また、人によれば三百万人を超えるんではないかという見方もあります。  そこで、総理に伺いたいと思います。  総理は、成長戦略の一環として、五年で待機児童ゼロということを掲げられましたけれども、それでは潜在的な待機児童をどのように、そしてどのぐらい減らしていくおつもりでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) この待機児童解消のための総合的な対策である待機児童解消加速化プランを策定して、平成二十五年と二十六年の二年間で二十万人分の保育の受皿の整備を支援をしてまいります。全国的な保育ニーズのピークを迎えると言われております平成二十九年度までに、潜在的、今委員の指摘されました潜在的な保育ニーズも含めて四十万人分の保育の受皿を確保して、待機児童ゼロを目指すこととしております。  また、保育所については、株式会社等の参入を始めとしてこれまで着実に規制改革を進めており、設置基準も、一定の条件の下、地域の実情に応じて条例で柔軟に定めることができるようにしています。その上で、待機児童の解消に向けて、保育の量拡大と保育の質の確保の両者の調和を図りながら、スピード感を持って強力な取組を進めていく必要があります。  待機児童解消加速化プランにおいては、待機児童解消に意欲的に取り組む地方自治体の取組を国として総合的な支援パッケージによって全面的に支援することとしております。これまで以上に地方自治体と緊密に連携をしながら待機児童解消策を全力で推進していきたいと考えておりますが、かつて待機児童についてはワーストであった横浜市が三年間でそれをゼロにしたという取組がございますので、この取組を横に展開をしていきたいと、こう考えているところでございます。

行田邦子みんなの党

○行田邦子君 顕在的な待機児童二万四千八百二十五人、これをなくしていくということは、これは福祉の面から考えても重要ですけれども、これだけでは成長戦略とはなりません。今総理がおっしゃったように、潜在的な待機児童を減らしていく、そして働きたいというお母さんたちのニーズにいかにこたえていくかということが大切かと思います。  そして、この受皿をつくっていくという点での保育所の増設なんですけれども、私も、これはやはり保育の質を維持しながらもっともっと規制緩和を行って、そして地方自治体に権限を移譲することでスピードアップしていくというふうに思っていますので、徹底的に行っていただきたいと思います。  女性の就労率を高めてそれをいかに消費につなげていくのか、そのことを考えると、やはり女性の雇用の安定とそれから所得の確保が必要となってきます。今、働く女性の五五%が非正規雇用となっています。そして、特に女性の場合は、一旦仕事を辞めて再就職をすると、パート、アルバイトが大変多くなっています。  私は、この非正規雇用という働き方、パート、アルバイト、また契約社員、派遣労働といった働き方そのもの自体が問題があるとは思っていません。むしろ問題なのは、同じ仕事をしていても、パートだから、パートタイムだから例えば時間給が九百円である、けれども、その同じ仕事をしている正社員は時間給が千五百円であるといったような、雇用形態によって同じ仕事をしていても待遇が違ってしまう、賃金が異なってしまうということに問題があると思っていまして、ここを解消しない限りは女性の働き続ける意欲を持たせることはできない、そしてまた、女性の能力を経済成長につなげていくことはできないと思っていますけれども、いかがお考えでしょうか。

田村憲久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(田村憲久君) 委員おっしゃられますとおり、女性の方の賃金、男性と比べると大体今七〇・九%ぐらいということで低く出ております。これは幾つか原因がありまして、一つは、やはり管理職等々少ないということであります。それからもう一つは、やはり勤続年数が短いということで、やはり男性よりも早く辞められる。  こういう意味からいたしますと、一つは、今、ポジティブアクションということで、女性の管理職を増やしていく、こういう試みをしている、そういう企業を積極的に我々も応援していきたいというふうに思っておりますし、それから一方で、育児休業・休暇、これをしっかり取っていただいて、女性が結婚と同時に会社を辞めるというようなことがないような、そういうような環境にしていかなきゃならぬというふうに思っております。  一方で、今言われました同一価値労働同一賃金という考え方、これは我々も是非とも進めてまいりたいというふうに思っておりますが、一方で、働き方というのは、実は、同じ仕事をやっておりましても、一方で他に会社側からのいろんな制約がある、例えば転勤があるでありますとか配置転換があるでありますとか、そういうメンバーシップ型の働き方というのが、これは日本の国は多いわけでございまして、そういう働き方の違い、つまり管理の仕方によって若干そこのところの労働者の責任というものが違うものでありますから、そういう部分も含めてどういうような賃金体系であるべきか、こういうことを検討していかなければならないなと、このように思っております。

行田邦子みんなの党

○行田邦子君 今、大臣から同一労働同一賃金といったお話がありました。そして、これはやはり日本型の就労形態、メンバーシップ型とおっしゃいましたけれども、これがあるから様々困難であるというお話でしたけれども、私はこのいわゆる典型的な日本型の就労形態、メンバーシップ型のこの働き方ということそのものもやはり見直していかなければいけない時期に来ているというふうに思っております。  そこで、総理に伺いたいんですけれども、今、同一労働同一賃金といった言葉が出ました。この言葉は、残念ながら、労働組合それから経済界、また政治においても掛け声だけになってしまっています。どうでしょうか、ここで安倍政権において同一労働同一賃金を実現するための具体的な取決めを労使にさせるという、例えばこれを法律で義務付けるようなことをやってみてはいかがでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 大胆な御提案をいただきましたが、まずはやはり労使において十分話し合っていただいて、これが労使双方にとってこれは有益である、またそういう社会であるべきであるという納得をしていただく必要があるんだろうと、このように思うわけでございまして、そうした話合いが進んでいくように政府としても努力をしていきたいと、このように思っております。

行田邦子みんなの党

○行田邦子君 同一労働同一賃金については、これはもうずっと掛け声だけになっているわけですから、労使に任せていては進みません。ここでやはり政治の出番だと私は考えておりますので、お願いをする、要請するだけではなくて、法律で義務付けるということ、今こそ必要だと思っております。  総理は成長戦略の中核として女性の活躍ということを位置付けられています。私は、これは何を意味するかというと、働き方の改革を徹底的にやるんだと、雇用制度改革を徹底的にやるんだという総理のメッセージだというふうに受け止めています。この改革をやらなければ結局成長戦略も腰砕けになってしまうと思いますけれども、いかがでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今まさに委員が指摘されたように、女性が働きやすい職場というのは、今の働き方を変えていく必要がありますし、いわゆるワーク・ライフ・バランス自体に重点を置いた取組を進めていくということも重要でしょうし、そうしたことを進めていくことによって、言わば女性の皆さんが管理職に進み、そして指導的な役割を担う方々が二〇二〇年までに三割というのが我が党の基本方針でございますが、そういう社会が実現をしていくんだろうと、このように思います。  そういう意味におきましては、ただ単に女性だけではなくて、男女共に言わば働き方をもう一度よくしっかりと労使、もちろん政労使で考えていくことが重要であろうと、このように思います。

行田邦子みんなの党

○行田邦子君 成長戦略の中核に女性の活躍を位置付けた以上、覚悟を持ってやっていただきたいと思います。  これまで埋もれた資源、女性について質問させていただきました。次は、足下にある資源、土地、国土について質問をさせていただきます。パネルをお願いします。(資料提示)  農水大臣、これ、何だか分かりますか、資料一ですけれども。

林芳正自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(林芳正君) いただいた資料と御通告いただいている質問からすると、地籍の関係のデータではないかというふうに推測はされます。

行田邦子みんなの党

○行田邦子君 これは山林の図面なんですけれども、山において地籍調査、つまり土地の所有者や面積や境界が確定する作業ですね、この地籍調査が終わっていないといまだに法務局の登記所ではこのような明治時代の古い図面を使っています。これは私は森林資源の保全と活用に多大な支障を来すと考えていますけれども、大臣、いかがでしょうか。

林芳正自由民主党・無所属の会農林水産大臣

○国務大臣(林芳正君) 大変大事な御指摘だと、こういうふうに思っておりまして、全国の民有林の中で二十三年度末までに地籍調査が終了した山林の割合はまだ四三%でございますので、今掲げていただいたものもざっと見るとそんな感じかなということですが、この森林境界が明確でないものですから、森林整備を進めていく上での阻害要因の一つになっていると考えております。  したがって、我が省では、森林組合等が行う境界の確認の活動などに対して支援を行っておりまして、この活動により得られた情報を市町村の地籍担当部局に提供する、また国土交通省が行う地籍調査に活用されているというふうに承知をしております。  また、今御審議いただいているこの平成二十五年度の予算におきましても、今度は市町村が中心になって所在不明な森林所有者の探索などの取組を行うための新規の予算を計上しておりまして、本予算も活用しながら森林の境界確定などを進めていく考えでございます。

行田邦子みんなの党

○行田邦子君 これだけ登記所の図面において所有者が分からない山の面積があるというのは、これはもう問題があると思っております。大臣もこの問題意識、共有させていただいていると思いますけれども。  それでは、この後の質疑は午後に譲りたいと思います。

石井一民主党・新緑風会

○委員長(石井一君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。  午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十三分休憩      ─────・─────    午後一時開会

石井一民主党・新緑風会

○委員長(石井一君) ただいまから予算委員会を再開いたします。  平成二十五年度総予算三案を一括して議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。行田邦子さん。

行田邦子みんなの党

○行田邦子君 みんなの党、行田邦子です。  午前中に続きまして、足下にある資源、土地、国土について伺います。  パネルを御覧ください。資料二なんですけれども、これはJR京都駅の地図のはずなんですけれども、ところが、JR京都駅の地番というのが登記所の地図上存在していません。恐らくここがJR京都駅なのかなというふうに勝手に推測しているんですけれども、いずれにしても地図と現況が大きく懸け離れています。  谷垣法務大臣に伺います。不動産登記法十四条では、地図及び建物の所在図を備え付けること、そして、各土地の区画を明確にし、地番を表示するものと規定されているにもかかわらずこのような状況です。これでは再開発事業などに支障を来すのではないでしょうか。

谷垣禎一自由民主党法務大臣

○国務大臣(谷垣禎一君) この地図は今まで拝見したことがなかったですけれども、西田昌司先生のお地元でございますが、これはいかにもひどい地図だなと思います。  それで、事実、現状におきまして、全国的に見ますと、登記所に備え付けている地図の整備が必ずしも十分でないと答弁原稿には書いてあるんですが、相当ひどいところがございます。ですから、土地の筆界を実際現地において特定することができないという事例があちこちにございまして、例えば御指摘のような、この辺はまさにレールが走っているところかもしれませんが、再開発事業なんかがございますと土地の境界確定に大変時間が必要だということが起きてまいります。  それからまた、いろいろな金融等のために担保を取ろうとしても、担保に提供しようとしても、なかなかそういう役割が果たせないということがございますので、再開発事業の円滑な遂行という点からも必要でございますし、先ほどから足下にうずまったという表現をしておられますが、経済活性化の上でもこういうことがきちっとできておりませんと支障があるのではないかと私ども痛感しておりまして、今後とも国土交通省の計画と協力しながら必要となる登記所備付けの地図の整備に努めてまいりたいと、このように考えております。

行田邦子みんなの党

○行田邦子君 法務大臣と問題意識を共有できました。  それでは、もう一つの地図を御覧ください。隣の地図ですけれども、これはある駅近くの土地なんですが、この土地というのは、この区画というのは既に昭和四十年代に地籍調査が済んでいるというふうにされています。けれども、このように真っ白な部分がありまして、五十八筆境界が未確定のままとなっています。この土地の所有者は、例えばこの土地に建物を建てるときに銀行から融資を受けようとしても土地が担保になりません。そしてまた、この土地を売ろうとする場合は、自ら時間とお金を掛けて境界を確定しなければならないわけであります。  これは不動産流通に支障を来す、不動産流通を停滞させると考えますけれども、国土交通大臣、いかがでしょうか。

太田昭宏公明党国土交通大臣

○国務大臣(太田昭宏君) この筆界未定の問題は、おっしゃるとおり、ここをしっかりしないと、これから土地を動かす、様々なことで、また銀行から融資を受けるという場合の、全部支障を来すということは全くそのとおりでございます。  全体に、この十四条地図において筆界未定となっているものが平成二十四年度の調査によると全体の二%弱ということになっています。これを何とかしなくてはいけないという問題意識の中から、平成二十二年より、土地所有者等の所在が明らかでない場合、この場合であっても、境界を明らかにする客観的な資料が存在する場合には、登記所と協議の上、境界の調査結果を十四条地図に反映するということといたしました。争いがあって合意にたどり着かないという場面もございますけれども、さらに、この制度の活用も含めて市町村が地籍調査を積極的に推進し、筆界未定をできるだけ少なくするよう啓発に努めてまいりたいと思っております。

行田邦子みんなの党

○行田邦子君 国土交通大臣とも問題意識を共有できたと思います。  そこで、総理の地元の下関の地図を御覧ください。これは登記所に備え付けてある地図なんですけれども、この地図を航空写真と重ね合わせると道路が数メートルずれてしまっています。これは登記所の地図とそれから現況が異なっているということなんですけれども、これはもう氷山の一角でして、全国にこのような事例というのはたくさんあるというふうに聞いています。これでは、足下にある資源、土地、国土というものがしっかりと経済成長に生かせないのではないかと思いますが、総理、いかがでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私もその地図を初めて拝見いたしました。私と農林水産大臣の地元でございますが。  地籍整備は、この十四条地図の整備を進めることは、今委員がおっしゃったように、土地の取引による経済活性化やまた災害からの迅速な復旧復興に極めて重要であると私も認識をしております。このため、平成二十四年度補正予算や平成二十五年度当初予算において地籍調査に関する所要額を計上しているところでございます。こうした予算措置により、引き続き地方公共団体が行う地籍調査に対して支援をし、十四条地図の積極的かつ重点的な整備に努めていく考えでございます。

行田邦子みんなの党

○行田邦子君 総理が今予算を付けているとおっしゃいましたけれども、その予算というのは一向に増えていないわけであります。私は、これはもっと前倒ししてやった方がいいというふうに思っています。  日本は地籍調査が五〇%しか進んでいません。ということは、国として日本が足下にある資源、土地、国土という経済資源を的確にとらえていないということであります。これは私は大きな問題だと思っていまして、安倍総理は成長戦略スピーチの中でこのようにおっしゃっています。人材、資金、土地など、あらゆる資源について、その眠っている可能性を存分に発揮させるというふうにおっしゃっていますけれども、地籍整備がこのようなお寒い状況だと問題があると思いますけれども、いかがでしょうか、もう一度お願いします。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私も確かにそのとおりだと思います。今後、更に地籍整備を加速させていくことができるように努力をしていきたいと思います。

行田邦子みんなの党

○行田邦子君 成長戦略という視点からも重要ですし、それ以上に国の統治にかかわる問題だと思っておりますので、是非前向きに検討をお願いします。  それでは、最後の質問になります。一票の格差についてであります。  今日、衆議院の本会議で〇増五減法案が通過したということを聞いていますけれども、この〇増五減による区割り改正だけを行って次の衆議院選を迎えたときに、本当に選挙が無効あるいは違憲と言われないというような自信が総理はおありでしょうか。

新藤義孝自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(新藤義孝君) 今回の、この一人別枠方式を定めたこの画定審議会の設置法第三条、それから現在の区割り規定、これが平成二十三年三月の最高裁大法廷判決で違憲状態と判示されているわけであります。それを受けて、これは各党各会派の御議論をいただいて立法府において制定されたのが緊急是正法です。その緊急是正法にのっとって一人別枠を廃止し、国勢調査人口に基づいて一票の格差を二倍未満とすると、こういう形で決められた、これが今回の区割りの改定法案であります。  これは、最高裁判所の判決に従って、そして立法府において各党が御議論いただいた、それによって定めた法律、その法律に基づいて作られたこの区割り法案であります。これは憲法上の要請であり、そして立法府からの御要請でもあります。それは、違憲状態を解消するためのものとしてこのような法律を立法府においてまとめていただいたと、このように御理解をいただきたいと思います。

行田邦子みんなの党

○行田邦子君 衆議院選の後に全国の高等裁判所で選挙が無効という判決が二つ、それからあと、〇増五減というのは実質一人別枠を温存していると、これは十分ではないといった判決も出ている、状況は変わっているわけであります。そしてそれ以上に、今現在の人口推計では既に一票の格差が二倍を超えている選挙区が十選挙区はあるということも分かっているわけであります。それで〇増五減だけをやるというのは私はおかしいと思っています。  みんなの党は、衆議院の定数を三百にして、そして一人一票、一票の格差をゼロにする抜本的な選挙制度改革案を提示していますけれども、皆様がそんなに現行の選挙区制度の区割り改正にこだわるのであれば、意味のない〇増五減ではなくて、私たちみんなの党は十八増二十三減を提示したいと思います。これで一人別枠方式はなくなります、廃止します。そして、都道府県ごとに人口に忠実に比例配分を行う改正案です。これであれば総理も賛成していただけるんじゃないでしょうか、いかがでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今回の〇増五減については、直近の平成二十二年の国勢調査人口に基づいて、最大格差を二倍未満にしたところでございまして、選挙制度を変えていくときにはなかなか多数派を形成するのは難しいわけでございますが、この〇増五減については、昨年、これは御党も賛成をしていただきまして成立をしたわけでございまして、それに基づき区割りを決めていったということでございますので、是非御同意をいただきたいと、こちらからお願いをしたいと思います。

行田邦子みんなの党

○行田邦子君 今のままで総選挙を迎えても、選挙が無効という可能性が極めて高いわけであります。今、憲法改正を参議院選の争点にしようといった考えもあるようでありますけれども、違憲状態を解消できないようなものがなぜ憲法改正の議論ができるんでしょうか。  私自身は、憲法改正は可能であるべきと考えています。けれども、憲法改正の前にやるべきことがあります。選挙制度改革を行って、そして法の下の平等、そして投票価値の平等を担保することが今政治がやるべきことだということを申し上げて、私の質問を終わります。

石井一民主党・新緑風会

○委員長(石井一君) 以上で行田邦子さんの質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

石井一民主党・新緑風会

○委員長(石井一君) 次に、広野ただし君の質疑を行います。  ちょっと速記を止めて。    〔速記中止〕

石井一民主党・新緑風会

○委員長(石井一君) それじゃ、速記を起こして。  質疑を続行いたします。広野ただし君。

広野ただし生活の党

○広野ただし君 生活の党の広野ただしでございます。  まず、アベノミクス、順調にスタートをしたというふうに見えますけれども、まだまだ実体経済は、特に中小企業、そして地域経済、そしてまた中間層の所得ということから考えますと非常に厳しい状況に依然としてあると、こういうふうに思います。  アベノミクスは、パイを大きくすれば収益が上がり、所得が上がり、そして雇用が増える、雇用が改善されるという非常に楽観的な見方ででき上がっているんじゃないかと思いますが、小泉・竹中路線のときに、これは所得格差は広がった、企業格差は広がった、地域格差は広がったと、こういう格差の問題がございました。  そういう点からいって、私は、日本の分厚い中間層、ここのところにやっぱり焦点を当ててしっかりした総合的な政策を展開しなければならないと、こう思っておりますが、まず総理の見解を伺います。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 広野先生、もう基本的に、今の時代、グローバリズムという名前があたかも正義のようになっておりますけれども、グローバリズムを急激に推し進めていった場合は、所得格差が起きる、所得格差が起きやすくなるというのは世界で既に実験が終わっていると思っております。したがって、その点を十分に配慮していかねばならぬというのは、この種の経済をやっていくときに大事な問題。ただし、経済のパイが大きくならない限りは景気は回復しませんし、景気が回復しない限りは今御指摘の問題も解消しないということなんだと思っております。  御存じのように、もう上場企業の約四割が既に実質無借金という形の状況になっておりますので、従来でしたら、それが設備投資に回ってみたり、また配当に回ってみたり、また労働分配率を上げてみたりということになるはずのものが全然動いていないという現状が問題と。  したがいまして、今回のアベノミクスの中におきましても、給与の支払を増加させた企業に対しては所得拡大促進税制を創設しますとか、また雇用を増加させた企業を支援する雇用促進税制を拡充するとか、そういった思い切った施策を講じておるところでもあります。  また、労働分配について、賃金の引上げ等につきましては、総理からも、二月の十二日でしたか、経済界に対して賃金の引上げを要請したところでもあり、その後、要請に応じて幾つか賃金を引き上げていただいた企業も出てきたところだと思っておりますので、いずれにしても、今後、この経済成長というものは幅広く影響を与えていくように細心の注意をしていきながら、デフレ脱却をしない限りはその分も解消できませんので、まずはデフレ脱却、そして、私どもとしては、そういった点を配慮して経済を運営していきたいものだと思っております。

広野ただし生活の党

○広野ただし君 アメリカでも、オバマ大統領は一般教書の中で失業率という、中間層の底上げということをやっぱり言っております。FRBは失業率を六・五%というような考え方であります。イギリスでも中央銀行はそういう考え方を持っている。  やっぱり物価目標二%ではなくて、そういう中間層に焦点を当てた目標を作るべきじゃないでしょうか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 失業率のお話がありましたけれども、アメリカ、六・五に対して今現実七・二%ぐらいになっておりますし、イギリスも同様に高く、今ヨーロッパで一番低くてオーストリアの四・三%ぐらいだと思いますので、日本とほぼ、その点においてはヨーロッパで一番いいところで今の日本よりちょっと悪いぐらいのところになっておりますので。  日本の場合は、幸いにして失業率というところはそういった、維持したんですけれども、その代わりに間違いなく給与を上げる方を抑えられた。給与を取るか雇用を取るかという多分選択をされた結果、結果として雇用を確保した上で賃金を上げないという方向を取られたんだと、私どもは外から見ているとそう理解をしますけれども、いずれにしても、真ん中のところの雇用というものが上がってこない限りは消費の増加にはつながらないと、私もそう思います。

広野ただし生活の党

○広野ただし君 麻生副総理は、やっぱり実体経済のことを一番よく御存じの閣僚のお一人だと思います。そういう中で中小企業、実体経済まだ全然良くなっておりませんものですから、特に地方の中小企業、今日午前中も、円滑化法が切れた、その後どうするんだと、こういう問題がありました。実際、円滑化法によって、三、四十万社の方々が言わば破綻、倒産等を免れて頑張っておられると、しかし非常に苦しいと。  ですから、そこのところの、今日午前中もありましたが、四、五万社がどうなるかと、こういう問題があります。その点についてもう一回見解を伺います。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 広野先生、前、財政金融委員会で御質問をいただいたときに御答弁を申し上げたと記憶しますけれども、基本的には、今言われた円滑化法という法律通ったときに、まあいろいろ、数字はいろいろあったんですけど、三十万とか四十万とか言われて、それが今年の三月で切れて、最後に残るのが三とか四とか五とかいう数字が挙げておりました。    〔委員長退席、理事小川敏夫君着席〕  私どもとしては、この点が一番問題なので、きちんとした対応をしないと倒産ということになりかねない。それが、この法律が切れたがために倒産というのはいかがなものかということで、再々延長はしませんと。ただし、それらの企業に対して、中小零細企業を扱う信用組合とか信用金庫とか第二地銀とかいろいろあるんだと思いますが、そういったところを特に、金融庁としてはそういうところの融資に関してはきちんとやってもらいたいということを、手を替え品を替え、人を送り、各県に送り、商工会に集まっていただき、かなりの努力をさせていただいた結果、おかげさまで、今私どもが地元の商工会等々の連絡を、経産省を通して伺った情報、また我々が財務局で調べた情報、また金融庁が調べた情報で聞いた範囲で、特に四月以降ばたばたといっているわけではないというのが今四月半ばの現状です。  ただ、御存じのように、これは四―六で考えないとこういった話はよく分かりませんので、四月、五月、六月と様子を見た上でないと、今の状況は大丈夫でしたと申し上げるような状況にはないと、そのように思っております。

広野ただし生活の党

○広野ただし君 この間は中小企業同友会の話も聞きました。実体経済はかえって悪くなっているくらいだという状況なんですね。御承知のように、日本の九九%、中小企業ですし、雇用でも八〇%以上ということになっていますから、私は元気な中小企業がやっぱり日本の経済再生のために何といっても大事だと、こういうふうに思っておりますので、しっかりとして、あらゆる政策手段をフルに活用して元気な中小企業をつくる、こういうことでやっていただきたいと思います。  そしてまた、地域経済ですが、これも過疎化、高齢化、少子化で非常に苦しんでおります。限界集落等というのも増えております。そういうことを考えますと、総理が言われる美しい国、これはまさに、田園まさに荒れんとすというような状況で、その中にさらにTPPで農林水産業が苦しむということになりますと、これはもう地域経済はもたないと、こういうふうに思いますが、総理、いかがでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我々が進めている経済、財政、また金融政策については、まずは大胆な金融緩和でデフレ脱却を目指していく。この長引くデフレにおいて地方もずっと苦しんできていたのは事実でありますし、行き過ぎた円高によって多くの地方の町工場は工場を閉めざるを得なくなっていたのも事実であります。その状況を政治の責任として変えていく、大胆な金融緩和。  そしてまた、まさに地方の特性を生かして地域自身が成長していくことができるように、生産性を上げていく、競争力を上げていくための言わば公共投資を行っていく、そのための今回の補正予算でありました。これがいよいよ今月の終わりから来月にかけて実際にお金が出ていくわけでございます。  そういう中において、地方がまさにその地方の良さを生かして活性化できるように進めていきたいと思いますし、三本目の矢の中にも、まさにあるべき社会像として、地域が地域の特性を生かして活力を持って成長できる、そういう地域をつくっていくということも一つの大きな成長戦略の一つでありますから、この三本の矢でもって、地域が地域の良さを生かして伸び伸びと成長していくことができる日本をつくっていきたいと考えております。

広野ただし生活の党

○広野ただし君 地域にとって農林水産業というのは非常に重要な役割を示しております。そういう中でTPPということになりますと、私たち生活の党は、FTA、二国間のFTAを積み上げていけばいいんだと、こういうアメリカルールのようなものでやったんじゃ本当に苦しくなるばっかりだというふうに思っております。  そしてまた、消費税との関係について伺います。  午前中にも抜本改革法、税制抜本改革法の附則の問題がありました。この秋に経済状態を総合的に勘案をして来年の四月一日から上げるかどうかということを決定すると、こういうことでありますが、経済状況が非常に悪い場合、例えば三か月遅れ、来年の七月からと、あるいは来年の十月からということがあり得るのかどうか、麻生副総理から伺います。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 我々としては、三党合意に基づきまして、来年の四月に消費税を三%上げさせていただきたいということで合意をし、それに当たっての判断につきましては今年の十月ということに考えております。したがいまして、その十月には、例の附則十八条に書いてありますように、ありとあらゆる景気指標等々を考えて、その上で判断をするということとしておりますが、仮にその判断がそういった状況にならなければ、これは広野先生、間違いなく延ばさざるを得ないということは十分にあり得ると存じますが、それが三か月か半年か一年か、ちょっとそこのところまでは今の状況で申し上げる段階にありませんので、九七年のときに三を五に上げたときも、指標だけは結構上がることになっておりましたけれども、現実問題として上げてみたら、増税はしたけれども減収になったという全く意味のない形になったのが九七年、八年。四十一兆円が三十七兆円まで減っておりますから、そういったことは過去の例でありますので、そこのところは十分に注意して、今景気をまずは上げるというところに全力を挙げているところでございます。

広野ただし生活の党

○広野ただし君 今まさに、橋本内閣の九七年のときの話が出ました。あのときも八兆円、九兆円の国民負担増になりました。今年の二十五年度は、補正予算等で景気は良くなるという予想が専らであります。しかし、二十六年度は八、九兆円の国民負担が増えるんですね。そうしますと、病み上がりの経済に重い荷物を担ぐとまたふらふらっといくと、こういう事態が懸念されるわけです。さらに、二十七年度、十月からということになりますと、それがまた全体的に十三兆円、十四兆円の国民負担が増える、こういうことでありますから、今年だけじゃなくて、来年、再来年の話を考えながらやらなきゃいけない。  再度、答弁願います。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 御指摘のとおりだと思いますので、そういったようなものに耐えられるようなGDPを、景気を、そういった指標というものを上げておいた上に、気分として、国民が受ける方の気分として、それくらいのものならやれると思っていただけるようなものにしないと具合が悪いと。  特に、都会だけそうではなくて、やはり日本全体として税制、消費税の場合は全体に広く薄く行く税種、税の種類でありますので、十分にそこらのところも配慮しておかねばならぬので、何も今年駆け込み需要があっていいかもしらぬが、来年になったらその反動が来る等々、十分に考えておかねばならぬことはあろうと思いますので、その点も考えて判断をさせていただきたいと存じます。

広野ただし生活の党

○広野ただし君 私たち生活の党は、やっぱり来年度の八兆円、九兆円の負担は必ず経済をまた悪くするというような観点も含めて消費税は凍結すべきだと、こういうふうに考えております。  続きまして、原発問題と復旧復興の関連について伺います。  原発の汚染水問題は、昨日も国際原子力機構、IAEAの調査団が見えまして、汚染水を外に出さないようにということの勧告をしております。そしてまた、この東電の福島原発、全てが過渡的な応急手当てばっかりで成り立っております。そのことについて、IAEAの団長も、恒久的な施設、措置をしなければならない、こういうことですから、やはりこの汚染水対策どういうふうになっているか、経済産業省、お願いします。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 福島第一原発で増え続けるこの汚染水の問題、廃炉を進めていく上で極めて重要な課題だと、こんなふうに考えております。  汚染水の漏えい事故に対する当面の対応というのがありますが、先生おっしゃるように汚染水問題全体を根本的に解決する中長期的な対応と、これが必要でありまして、四月の十九日に私が議長を務めております廃炉対策推進会議の下に汚染水処理対策委員会設置をいたしまして、政府、原子力規制委員会、そして東電、さらには産業界が一体になって早急に対応を検討することにいたしました。  恐らく、中長期的な問題でいいますと、阿武隈山系から流れてくる地下水をどう止めるかという問題、毎日四百立米入っている、それから最終的にはこのトリチウムまで含めて汚染物質を取り除くという問題があるわけでありますけど、まず地下水の流入対策につきまして、五月中をめどに今後の対応方針取りまとめまして、六月に中長期のこのロードマップ、見直しを行うことになっておりまして、それに反映をしていきたいと考えております。

広野ただし生活の党

○広野ただし君 この地下貯水槽のことでも、東電は二重シートにしたということで安心をしていたようであります。しかし、この二重シートを、三重シートにされたのかな、三重シートにされたと。ところが、私の田舎で、富山県ですが、良心的な廃棄物の最終処分場のところは五重シートが当たり前だと言っています。  やっぱりそういうことからいうと、余りにも安易な考え方で地下貯水槽を造られたんじゃないかと、こう思いますが、茂木大臣。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) このシートの問題、地下貯水槽につきましては前政権のときに決めたことでありますけれど、しかし汚水が起こったのは確かであります。私の方から東電の方に地下貯水槽は使わないようにということで、今地上のタンクへの移送作業を進めているところであります。

広野ただし生活の党

○広野ただし君 全てが場当たり的な対症療法だというふうに思います。  この福島原発の廃炉の問題、一号機から三号機、メルトダウンしていると、こういうことでありますけれども、炉心溶融をしている。これは、もう非常に福島県民の人はもとより国民全体が不安を抱えているわけですね。このことについて、やっぱり政府は全て私は東電任せにし過ぎているんじゃないかと、国がもっと前面に立つべきではないかと、こう思いますが、経産大臣の御意見を伺います。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 福島第一原発の廃炉の問題、これは世界にもこれまで例のない作業でありまして、非常な困難を伴うものだと思っております。私も今年の一月に実際現地へ視察をいたしまして、四号機の内部にも恐らく閣僚として初めて入ったと思います。相当な困難が予想される。  確かに、これまで前政権において東電任せにしてきたところがあると。しかし、総理の方からも、国がもっと前に出てしっかり東電とともに廃炉を行うようにと、こういう御指示もいただきまして、例えば放射性物質の分析、遠隔操作ロボットの開発実証、さらには研究開発拠点の整備等の研究開発の推進において国が主導的な役割を果たすことによって国としても廃炉に全力で取り組む形を取ってまいりたいと考えております。  さらに、先ほど広野委員から御紹介いただきましたIAEAの視察団、その報告も受けまして、国際的な英知も集める中でこういったことも進めていきたいと思っております。

広野ただし生活の党

○広野ただし君 最後に言われました、私、まさにそのことを国が中心になってやると。イギリス、フランス等、やっぱり相当今、廃炉について日本は遅れているんだと思うんですね。そういうことについても全世界の英知を結集できるということになりますし、もちろんメーカー、そしてそれのOBの方々、そしてまた場合によっては自衛隊、ABC防衛特殊チームといいますか、そういうのも、いろんな力を使っていくと、活用するということが必要ではないかと、こう思っておりますが、再度御答弁をお願いします。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) そういった国際的な英知、これも結集したいと思います。そして、その結果につきましては国際的に共有する、こういう形を取ってまいりたいと思っております。

広野ただし生活の党

○広野ただし君 非常に残念なことなんですが、東電は瀕死の状態です、実際。どう考えても、もう大変な借財を抱えている、賠償も抱えているというような状況であります。  そういう中で、JAL、JALは三年間で再生をしたと、再生しつつあるということです。もう大変厳しい中で、四万八千人ぐらいおられたのを三万人ぐらいに減員をされたりしています。子会社も、もう五十社売却をしているということです。会社更生法の適用ということをやりました。  これは、東電の場合はなぜこれをやらなかったんでしょうか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 東京電力、御案内のとおり、今、賠償、そして廃炉、さらには実際に電力の安定供給等、緊急かつ重要な役割を担っておりまして、現在、原子力損害賠償支援機構法の枠組みの下で政府が支援を行っているところであります。  具体的に、今委員御案内のとおり、東京電力は、政府が認定いたしました総合特別事業計画に沿ってきめ細やかな賠償、着実な廃炉、さらには電力の安定供給の確保、徹底的なコスト削減を通じた経営の合理化も図っているところであります。    〔理事小川敏夫君退席、委員長着席〕  確かに会社更生法と、こういう議論もあったわけでありますが、しかし、JALの場合と若干異なっておりまして、例えば仮に会社更生法に沿って東京電力の法的整理を行った場合、電気事業法に基づきますと電力債が優先弁済をされると、こういうことになるわけでありますから、被害者の方々への賠償権であったりとか、福島の原子力発電所の収束作業に当たる関係企業の取引債権、これが全額支払われないと、こういうおそれも出てまいります。また、東京電力の信用不安の問題、これから海外からの燃料調達がままならない事態、さらには、ほかの電力会社の信用低下にも波及するおそれがあると。こんなことを総合的に勘案いたしまして、迅速な賠償、そして着実な廃炉、電力の安定供給に悪影響を及ぼさないということで、現在のスキームで対応いたしております。

広野ただし生活の党

○広野ただし君 まず、東電の国とのかかわりに対してのスキームをちょっと御説明いただけますか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 恐らく、委員がお作りいただきましたこの原子力賠償支援機構法による賠償の支援という形を取りまして、今五兆円の枠を設ける形を取っております。既に東電に対しましては、三・一兆円の枠、これを使いまして二・五兆円を交付済みと、こういう形になっております。  最終的な、この機構からのお金を東電の方が返すと、この枠組みといたしましては、電気事業者の一般負担金と東電の特別負担金によって賄うと、こういう形を取っておりまして、機構に対しましては政府の方が国債の交付を行うと、こういうスキームであります。

広野ただし生活の党

○広野ただし君 東電さんの場合の人員については、大体連結で五万五千人近くおられましたが、現在四万六千人ぐらいに、非常に厳しい中でしょうけれどもやっておられます。単体では四万人ぐらいおられたのが三万六千人、今ということであります。JALは、やっぱり非常な血の出るような改革をやったというようなことだと思います。  ここで、今ありました、このたくさんの何兆円もの国のバックがあります。そういう中で、東電をどのように持っていくのか、そして東電の再生はいつごろどうなるのかという見通しを示してください。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 東電の場合、これから除染の問題もあります。そして、賠償。特に廃炉につきましては、ロードマップ上、三十年から四十年と長い期間を要するわけでありますが、東電が民間の事業者としてしっかりと再生をすることによってやるべき仕事が遂行できる、そして電力の安定供給にも支障を来さない、こういった状況をつくっていきたいと。そこの中で、国としても、先ほど研究開発の問題等々を申し上げましたが、やり得ること、支援できること、しっかりやってまいりたいと、こんなふうに考えております。

広野ただし生活の党

○広野ただし君 この賠償機構、現在二・二兆円の賠償が終わりました。この賠償について、現状そして今後のことを件数あるいは金額等でちょっと教えていただけますか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 東京電力の賠償についてお答え申し上げます。  本年の四月十九日までに、個人につきましては累計で三十八万三千件の請求を受け付けて、そのうち三十二万二千件について支払済みであります。また、法人につきましては、累計で十七万九千件の請求を受け付けて、そのうち十四万一千件につきまして支払済みであります。また、これらの支払処理に要した期間、早くなければいけないと我々も思っておりますけれど、請求書の到達から支払に関する合意書の送付までの平均日数は、個人で十五日、法人は十二日となっております。

広野ただし生活の党

○広野ただし君 まだ合意に至っていない個人の案件が五万件、四・八万件ですか、あるいは法人、個人事業主で三・六万件というのがありますが、いつごろそれは合意に至るんでしょうか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 東電に対してはできるだけ速やかにと、同時に丁寧にという話を申し上げております。だんだん、十万件とか処理をしてきますと、若干残っていらっしゃる方、いろんな方で個々の事情が違うということで、迅速にしなければいけないんですけれど、個人の、またその企業のそれぞれ置かれている状況の違いとかまた御主張なんかにも丁寧に耳を傾けながら、そこの中でできる限り迅速に進めたいと思っております。

広野ただし生活の党

○広野ただし君 それでは、使用済燃料の処理の問題について伺います。  原子力の再稼働とかいろんなことを言いますけれども、この使用済燃料、これがどう処理をされるのかというのが非常に大事な問題になります。この核燃料の処理の状況、処理をどういうふうに考えておられるのか、伺います。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 端的に申し上げますと、まず、この使用済核燃料につきましては、一時保管した上で、これは高レベル放射性廃棄物の量そのものを減らす、また有害度を低減をすると、こういう観点からプルサーマル計画、これを着実に進めていく。そのためには、六ケ所の竣工、そして再処理施設の新規基準、一日も早くクリアすることが必要だと思っております。  同時に、この使用済核燃料、もう一万七千トン以上が既にあるということでありますから、これの最終処分につきましてこれまで十年間ぐらい決まってこなかったと。この反省も生かしながら、この問題を次世代に先送りしないように検討を進めていかなければいけない、こんなふうに考えております。

広野ただし生活の党

○広野ただし君 使用済燃料はまずどこにありますか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 海外にある部分も若干ございます。それから、発電所そのものに置いてある部分もございます。それからまた、再処理施設、これに移送する部分、こういった部分もございます。  そういった中で、かなり、発電所によりましては、置いてある使用済みの量がいっぱいに近くなってきている。あと三年、五年ぐらいでちょっと量がいっぱいになってくると、こういうところもございまして、そういうところにつきましては、リラッキングという言い方をするんですけれど、使用済核燃料のプールの中に新しい物質を入れることによって核燃料をもう少し凝縮して収納できると、こういった貯蔵容量の拡大等々も行いながら対応しているところであります。

広野ただし生活の党

○広野ただし君 ほとんどが原子炉、貯蔵施設、原子力発電所内にあるというふうに言っていいですね、現在は。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 今細かい数字を持ち合わせておりませんが、基本的には発電所にある部分が最も多いとお考えください。

広野ただし生活の党

○広野ただし君 そして、青森の六ケ所村等で処理をするということでありますけれども、六ケ所の再処理工場もまだ動いておりませんね。今年の秋という予定ですけれども、二・二兆円入れましたがまだ動いていないと、こういうことですね。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) この六ケ所の再処理工場、モデルプラントとなりましたフランスの工場では想定していなかった耐震性、飛来物に対する防御性及び核不拡散の強化に必要な設備等の増加への対応、さらにはガラス固化体に係る技術的課題への対応といった事情で工程が遅れてきたと。こうした中で、今、六ケ所の再処理施設につきましては、事業者であります日本原燃が最終的な試験を実施中であると、このように認識をいたしております。

広野ただし生活の党

○広野ただし君 この六ケ所村もうまく動いていません。そして、福井県の高速増殖炉、これも一兆円ぐらい入れましたけれども、これはどうなっていますか。

下村博文自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(下村博文君) 「もんじゅ」については、これまで平成七年のナトリウム漏えい事故を受けた対策強化や組織改革を徹底的に実施し、平成二十二年五月に試験を再開いたしました。その後発生した炉内中継装置の落下トラブルについても、昨年八月にはトラブル前の状況に復旧はしてございます。  今後については、まず第一に、東京電力福島第一原子力発電所の事故を踏まえ、安全性の確保のための方策に万全を期すことが重要であると考えております。その上で、現在検討を進めている「もんじゅ」の新たな研究計画を本年夏をめどに策定するとともに、エネルギー政策、原子力政策の検討の中で「もんじゅ」の位置付けを明確化してまいりたいと考えております。

広野ただし生活の党

○広野ただし君 使用済燃料についてはなかなか処理がうまくいっていないと、一言で言えばそういうことだと思うんですね。ここのところがやっぱり原発のウイークポイントで、しかももう一つ、総理、ちょっとお願いできますか。  使用済燃料が原発内にあるんです。この間も、福島四号炉で使用済燃料がプールに入っています。ここには制御棒も何も入っていないんですね。ですから、そこをもしいろんな不届き者が狙いますと大変なことになるんですね。これは、私余り言いたくなかったんですが、国際的にそういうことが指摘されてきております。原発のテロ対策と、これはもう国民の安全にかかわる大事なことだと思いますが、総理はいかがですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 原子力発電所の安全性を確保する上で、テロに対する対策は極めて重要であると考えております。このため、原子力発電所では、使用済核燃料の保管場所も含め、テロリストの侵入を監視、阻止するなど様々な防護措置が従来から講じられているところであります。  さらに、東電福島第一原発の事故から原子炉以外に防護上重要な施設が存在することが分かったことを踏まえまして、政府は事業者に対して、テロリストによる破壊や侵入を防止する措置の強化や、国際原子力機関の最新の勧告を踏まえ、警備の強化を義務付けております。テロ対策の強化が着実に今進んでいるというふうに認識をしております。  加えまして、原子力発電所の警戒警備体制の強化に必要な警察官の増員、そしてまた警察及び自衛隊によるテロ対策共同訓練の実施など関係機関が連携してテロ対策に取り組んでおります。

広野ただし生活の党

○広野ただし君 使用済燃料の処理については、この六ケ所でやりましても四十年間動かして十九兆円ものお金が掛かるということになっております。高速炉も十分に動かない、六ケ所村もどうなるのかまだ分からない、大変なお金が掛かる。言わばこの原子力というのは、言葉は悪いんですが、トイレのないそういう発電所だと、こういうことなんですね。一番最終処分場のところがしっかりしていない、こういうことでありますし、しかも、すぐそばに非常に物騒なものがあって、そこを狙われたら大変なことになると、こういうものなんであります。それをこのまま続けてまいりますか、総理。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど茂木大臣から答弁をいたしましたように、既にたくさんの使用済核燃料が我が国に存在をしているわけでございますし、またこの使用済核燃料の最終処分というのはもう世界が取り組まなければいけない課題の一つでもございます。言ってみれば、世界共通の悩みと言ってもいいんだろうと思いますが、我が国はその中で世界で高い核燃料サイクル技術を有しているわけでありますから、世界各国と連携を図りながら引き続き取り組んでいく考えであります。特に、高レベル放射性廃棄物の処分については、国が前面に立って取組を強化していく考えでございます。

広野ただし生活の党

○広野ただし君 研究レベルでの技術は高いと言ってもいいかもしれません。だけれども、それを事業としてやるというところではどれも成功していないんですね。それでもやっていくんですか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 先ほども御説明申し上げましたが、既に使用済核燃料一万七千トン、ガラス固化体にしますと二万五千分があるわけでありまして、これは何らかの形で処理をしなけりゃならない。これを減量化、量を少なくしていく、そしてまた、放射能の有害性を低下をさせていく、こういった意味からサイクルを回すということは極めて有効な手法だと、こんなふうに考えておりまして、そんな意味で、プルサーマル計画、しっかりと進めていきたい。  それから、下村大臣の方からもお話ありましたけれど、高速増殖炉、これはかなり将来の目標ということでありまして、実験を重ねる、こういう段階にあると思っております。  そして、いずれにしても、最終処分、こういった問題はやっていかなけりゃならないわけでありまして、これまで、処分をすると決定してから十年間なかなか動かなかったと。一つには、この最終処分の安全性等に対する国民の理解の得方、ここに問題があったと、もう一つは、その地域、処分地を決めるとなると、そこの地元の自治体等々の説明責任が余りにも重くなってしまう、こういったこれまでの反省も踏まえて、この最終処分の在り方、しっかりと検討していきたいと思っております。

広野ただし生活の党

○広野ただし君 茂木大臣は、原燃ですとか六ケ所村ですとか高速炉で使用済燃料が減量していく、少なくなっていくんだと、こう言いますが、そうではないんですね。どんどん増えていくんですよ。(資料提示)  ここにありますように、低レベル放射性廃棄物ですとか高レベル放射性廃棄物、ドラム缶で五十万本だとかなんとか、物すごい数が出てくるんです。ですから、再処理するよりは最終的には責任を持って直埋めをすると。ところが、日本は狭いからそういう場所がないという、非常なそういうジレンマに陥っているんじゃないでしょうか。どうぞ。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 直接処分を取る、こういう方針の国も世界の中にありますけれど、地層処分、我々の考える最終処分、これを取っている国の方が多いんではないかなと、こんなふうに思っておりまして、これを着実に進めるために、例えば、最終処分の必要性、安全性に対する地元の理解、合意を高めるべく、将来に選択の余地を担保する観点から、例えば、処分後一定期間の回収の可能性の維持を制度上明確化するであったりとか、これまでは候補地を決めてから説明会というのをやっていた、こういうやり方ではなくて、調査受入れを前提とせずに地元住民がオープンな場で理解を深められる仕組みの整備をする、こういった工夫も行いながら、できる限り早急に最終処分の在り方、検討していきたいと思っております。今の段階で直接処分は考えておりません。

広野ただし生活の党

○広野ただし君 原発は動けば安くなるといいますが、稼働率が非常に悪いですよね、結局は、もう七〇%前後で。しかも、今止まっていると。こういうことですから、この資本投下をしたものが簡単には回収できない。ですから、かえって高効率のガスタービンのコンバインドサイクルですとか、そしてまた、ここで私たちが推進しています再生可能エネルギー、風力でももう二百六十万キロワットになっています。そして、太陽光では七百五十万ぐらいになっています。全体で一千万キロワット、原子力発電所の七基、八基分になっているんですね。  確かに、品質ですとかそういうものには問題があるでしょう。だけども、それはスマートグリッドですとかそういうもので対応するとか、そういういろんな、あるいは蓄電池を考えるとか、そういうことによって非常に大きな産業になり得るというふうに思われるんですね。新しい産業を起こす、そしてそういう廃炉の処理をする、そういうことによってすぐ一兆円、二兆円の産業が生まれると、こういうふうに思いますが、総理、いかがでしょうか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 委員御指摘いただきました高効率のLNG、さらには石炭の火力、非常に有望だと思っております、コスト面を考えても。そして、日本の技術、今世界一でありまして、例えば今の日本の技術をもってアメリカ、そして中国、インドにこの技術を適用しますと、大体CO2の排出量十三億トン年間に減少することができるということで、まさに日本が出しているCO2そのものが低下できるということでありまして、これは今後、地球環境面でも、先日、APECの閣僚会議でもこのオフセット問題、日本の提案としてAPECでも取り上げていただきましたが、こういったことはしっかりと進めていきたいと思っております。  同時に、我々も今後三年間、再生可能エネルギー、できるだけ導入をしていきたい。固定価格買取り制度によりまして導入というのは進んでおります。もちろん、御案内のとおり、自然エネルギーになりますと、環境の、環境というか天候にも影響されるわけでありまして、この電力の安定化のために例えば蓄電池を入れると。これも若干今コスト的に二万三千、キロワット当たりですね、失礼しました、四万円掛かるわけです、これを大体二万三千円に下げて商業化する、このための研究開発もしっかり行っていく必要があると思っております。

広野ただし生活の党

○広野ただし君 私たちは、やっぱり十年掛けて原発をゼロに持っていくという、その間に、高効率の火力発電所ですとか再生エネルギーですとか、そういうことによってちゃんと責任を持ってエネルギーを供給できるというふうに思っております。  続きまして、司法改革と検察の在り方、特に特捜の在り方について伺いたいと思います。  昨年の衆議院解散の直後、十一月の十九日に、小沢一郎さんが陸山会事件とあるいは虚偽記載事案で完全無罪となりました。まさに冤罪だったということが判明したわけでありますが、それに対する検察の反省が全くないわけであります。  谷垣大臣、いかがでしょうか。

谷垣禎一自由民主党法務大臣

○国務大臣(谷垣禎一君) お尋ねの小沢一郎代議士のいわゆる陸山会事件、御指摘のように無罪となったわけでありますが、これは元々は検察は不起訴としたものでございます。それを検察審査会の起訴相当という決議を受けまして、指定弁護士が公訴を提起したという案件でございます。  したがいまして、法務大臣としては、その具体的な活動に、そういった案件の具体的な中身に立ち入ってコメントするのは差し控えたいと思っております。

広野ただし生活の党

○広野ただし君 昨日、田代元検事、この捜査報告書を捏造して虚偽捜査報告書を作った、そういうことについて一つの議決がございました。法務省、お答えください。御説明ください。

稲田伸夫法務省刑事局長

○政府参考人(稲田伸夫君) お答え申し上げます。  昨日、東京第一検察審査会から検察当局に対しまして、今月十九日付けで議決が行われた検察審査会の決定につきまして通知がございました。  その内容といたしましては、今御指摘のありました案件におきます、元検事であります田代の作成いたしました公文書につきまして、捜査報告書につきまして、虚偽公文書作成、同行使の事実で告発がなされ、それを不起訴にしたものでございますが、その一部につきまして不起訴が不当であるとされたところでございます。  また、あわせて、同人が行いました法廷での証言につきましての偽証の告発につきましても同様に不起訴処分にしたところ、これを不起訴不当としたものでございます。  なお、あわせまして、当該文書につきまして、作成日付が五月十七日ではなく五月十九日になっているという点につきまして同じように告発がなされた件につきまして不起訴にした点と、当該事件の主任検事と特捜部長に対する告発について不起訴にした点につきましては、不起訴相当とされたところでございます。

広野ただし生活の党

○広野ただし君 田代元検事、この捜査報告書を捏造したわけですが、そのことで昨年の六月に懲戒処分をしておられますね。これはどういう理由で、どんなことをされたんですか。

稲田伸夫法務省刑事局長

○政府参考人(稲田伸夫君) 御指摘は、昨年六月二十七日に同検事に対しまして減給の懲戒処分にした件であろうかと存じます。  これにつきましては、今回御指摘のありました捜査報告書につきまして、その記載の在り方が誤解を招きかねないものであって、適切ではないというような点をとらえまして懲戒処分の対象としたものと承知しております。

広野ただし生活の党

○広野ただし君 このお一人あるいはその何人かの方だけの問題ではなくて、最高検察庁は、やっぱり組織的な何かがあるんじゃないかということで、陸山会事件の捜査活動に関する、まあ監察調査といいますか、これは私がそういうふうに訳しているんですが、昨年の六月に発表しておられます。その背景は何でしょうか。

稲田伸夫法務省刑事局長

○政府参考人(稲田伸夫君) 御指摘は、昨年六月二十七日に最高検察庁が発表いたしました「国会議員の資金管理団体に係る政治資金規正法違反事件の捜査活動に関する捜査及び調査等について」という、公表に関することだろうと思います。  これにつきましては、先ほど申し上げました検察審査会での不起訴に関する議決のございました不起訴処分の内容の説明と、併せてその際に行いました最高検察庁の行った監察の結果を公表したものというふうに承知しておるところでございます。  なお、このような監察を行ったのは、今申し上げましたように、告発がなされたこともございますが、そのほかに、東京地方裁判所における裁判の中で検察官の捜査報告書の記載につきまして適切を欠くということについて指摘があったということも踏まえたものと承知しております。

広野ただし生活の党

○広野ただし君 この田代報告書と録音記録というのが不一致であると、要するに捏造されているというようなことについて、ちょっと長くなるんですが、その部分に関する記載がこの監察調査書にあります。別紙4の記載①というのを、ちょっと長くなりますが、読んでいただけますか。

稲田伸夫法務省刑事局長

○政府参考人(稲田伸夫君) 別紙4の部分、かなり長文になりますが、申し上げます。  記載①とされているところは、「本職 例えば、A先生に対する報告とその了承や、定期預金担保貸付の必要性の説明について、貴方がどういう形で供述して調書を録取したか覚えていますか。」というのに対しまして、「B だいたい覚えていますよ。 確か、逮捕された次の日でしたから、今年一月十六日土曜日の夜の取調べでは、収支報告書の不記載などにつき、A先生に報告をして了承を得たことや、A先生からの四億円を表に出さないために定期預金担保貸付を受けるという説明をして了承を得たことを大まかには話したと思いますが。 私が、「収支報告書の記載や定期預金担保貸付については、私自身の判断と責任で行ったことで、A先生は一切関係ありません。」などと言い張っていたら、検事から、「貴方は十一万人以上の選挙民に支持されて国会議員になったんでしょ。そのほとんどは、貴方がAの秘書だったという理由で投票したのではなく、Bという候補者個人に期待して国政に送り出したはずですよ。それなのに、ヤクザの手下が親分を守るために嘘をつくのと同じようなことをしていたら、貴方を支持した選挙民を裏切ることになりますよ。」って言われちゃったんですよね。 これは結構効いたんですよ。 それで堪えきれなくなって、A先生に報告しました、了承も得ました、定期預金担保貸付もちゃんと説明して了承を得ましたって話したんですよ」などという記載がございます。

広野ただし生活の党

○広野ただし君 本当を言えば全部読んでいただきたいんですけれども。いずれにしましても、ここのところの記載が録音しているところと全く違っているということでございます。  それで、最近、この「指揮権発動 検察の正義は失われた」という本が出版をされました。よろしゅうございますか、これ。それで、これは、元法務大臣の小川敏夫こちらにおられる筆頭理事でございます。小沢裁判で明らかになった東京地検特捜部の虚偽捜査報告書、それは検事の記憶違いだったのか、それとも小沢氏有罪を狙った意図的なものだったのか、当時の法務大臣にして弁護士、検事、裁判官の経験のある小川敏夫筆者が検察の欺瞞を暴くということで出版をされております。  そういう中で、その捜査報告書のもう大部分が架空の虚偽記載であるということを指摘されているわけです。要するに、捏造された捜査報告書ということをもって検察審査会に上げて、その検察審査会が強制起訴に持っていったと、こういう仕組みの裁判だったんです、ですから事案だったんです。で、完全冤罪というふうに、無罪ということになったわけであります。  私は、この「指揮権発動」、まさに小川敏夫元大臣は、検察の正義をきちっと守りたい、検察の捜査、捜査の在り方、特に特捜の在り方が公正でなければならないという考え方の下でまさに命を懸けて頑張られたというところでありますが、それを公正な検察の組織に持っていきたいということにしたいということで総理に言われたところ、言わばそれで罷免というようなことになられたといういきさつがあるわけであります。これは昨年のことではありますけれども、いずれにしても実質更迭と、実質更迭ということになったわけであります。  それについて、自由と民主主義、そして法の支配を掲げられる総理はどういうふうに思われますか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさに今、広野委員が御指摘されたように、我が国においては自由と民主主義、基本的人権、そして法の支配、しっかりと守られていかなければならないわけでございまして、犯人でない人を処罰することがあってはならないことは当然のことでございます。  検察は、刑事司法において重要な役割を担っているわけでありますから、常に法と証拠に基づいて適正な職務遂行に努め、もって国民の負託にこたえていく義務があると、そのことが極めて重要であろうと、このように認識をしております。

広野ただし生活の党

○広野ただし君 ここで、検察審査会のありようについて伺います。  やはり、司法の民主化ということから考えて検察審査会法というものができたと思います。しかし、この検察審査会の案件で冤罪のものが幾つも出てきております。このことについて、谷垣法務大臣、どのように考えられますか。

谷垣禎一自由民主党法務大臣

○国務大臣(谷垣禎一君) 確かに、検察審査会が不起訴ではいかぬと、起訴をせよということで起訴をしたものの中には、その後に無罪が出てきたものがかなりあることは、これは事実でございます。  これをどう評価するかというのはなかなか難しい問題でございます。検察が元々起訴しなかったものを起訴相当だと検察審査会がおっしゃった、そうしたら、やっぱり案の定有罪だったというのが続々と出てくるのは、それは元々捜査した検察の立場からいえば、そんなことがしょっちゅう起こっては、検察が何をやっていたかということになるんだろうと思いますね。  それで、これまだ実際の例が多くございませんので、私としては、この検察審査会という、今、広野委員がおっしゃいましたように、国民感覚、庶民感覚といいますか、市民の感覚も取り入れていこうということで始まった制度でありますが、いましばらくやはり事例を重ねる必要があるのかなと、このように思っております。

広野ただし生活の党

○広野ただし君 そしてまた、ここのところ相次いで冤罪が起こっております。検察の在り方検討会ですか、検察の再生、国民の信頼回復のための方策ということで、村木事件あるいは陸山会事件、政治家の虚偽記載事件等いろいろと続いて、あるいはパソコンの遠隔操作事件等がなっておりますが、可視化、全面可視化について最後にお聞きして、終わりたいと思います。

谷垣禎一自由民主党法務大臣

○国務大臣(谷垣禎一君) 現在、法制審議会で、委員のおっしゃった可視化等を含めました新時代の刑事司法制度特別部会、ここで録音・録画制度の導入等について議論をしております。  いろんな議論があるわけでございますが、これが一体取調べにどういう影響を与えるのか。そういった点でバランスの取れた議論をしていただかなければいけないわけでして、法務大臣は諮問をしている立場でございますので、今この法制審議会の結論を待っているところでございます。

広野ただし生活の党

○広野ただし君 どうもありがとうございました。終わります。

石井一民主党・新緑風会

○委員長(石井一君) 以上で広野ただし君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

石井一民主党・新緑風会

○委員長(石井一君) 次に、井上哲士君の質疑を行います。井上君。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  福島第一原発の事故で、今なお十五万人を超える福島県民の皆さんが県内外で避難を余儀なくされております。農業や漁業の再開のめどが立たない地域も多く残されております。これに追い打ちを掛けているのが、この間の一連の事故であります。私は、一か月前の予算委員会で使用済核燃料プールの停電問題を取り上げました。事故から二年もたっているのに仮設の配電盤のままで、ネズミの対策もなかった、一体三・一一の反省があるのかとただしたわけでありますが、その直後に再び停電が起き、そして地下貯水槽からの汚染水漏れの大事故。昨日も変電器で感電をしたネズミが発見をされて冷却が止まりました。  東電、来ていただいておりますが、国民、特に福島県民は怒っていますよ。一体どうなっているんですか。どういう対応をしているんですか。

廣瀬直己東京電力株式会社代表執行役社長

○参考人(廣瀬直己君) 東京電力の廣瀬でございます。  先月来、いろいろな事故、多発しておりまして、本当に皆さんに御心配をお掛けしておりまして申し訳ございませんです。  一連のこうした事象を受けて、私ども緊急対策本部というのを設置いたしまして、現在、汚染水の処理問題はもちろん中心でございますけれども、電気系の問題、それから設備系の問題、機械系の問題、それから土木の問題、そうしたものをそれぞれチームをつくりまして総点検を今やっております。その中で、東京電力のあらゆる経営資源、リソースをここに投入しておりまして、今まさに、これも今後こうした御心配をお掛けすることのないようにしっかりやってまいりたいというふうに思っておるところでございます。  本当に申し訳ございませんです。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 水漏れした貯水槽は、産業廃棄物の処分場で使われる汚水などの流出防止用シートを転用したものでありました。  この処分場の所管は環境省でありますが、そこでお聞きします。有害な汚染水が出るようなものを廃棄することが予定をされていたのか。それから、産廃でなく水を入れた場合の安全性は確認されているのか。そのことについて東電や保安院から問合せがあったか。いかがでしょうか。

石原伸晃自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(石原伸晃君) 三点のお尋ねだと思いますが、もう委員御承知のとおり、廃棄物処理法に基づく、今委員の御指摘した管理型最終処分場ではどういうものを扱うかと申しますと、重金属等の有害物質が一定の濃度基準以下の産業廃棄物に限って処分を可能とする、そういうものでございます。  二番目の御質問でございますが、水をためることを想定していたのかというお尋ねだったと思いますけれども、廃棄物処理法に基づく産業廃棄物の管理型最終処分場では固形型廃棄物を埋設処理するというふうになっております。そのため、最終処分場の構造基準、すなわちどのように造られているかということでございますけれども、貯水を前提としては造られておりません。  そして、三番目の御質問であったと思いますけれども、環境省、これは産業廃棄物に関する部門が担当させていただくわけでございますけれども、事前に問合せがあったかないのかということでございますが、私、確認いたしましたけれども、環境省には事前に相談はなかったと聞かせていただいているところでございます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 つまり、安全の確認もせずに転用したわけであります。  一方、各地の産廃で破損事故が起きていたということは、東電の広報もほかの事例で漏水していたことは承知していたと私ども赤旗新聞の取材に答えております。にもかかわらず、何でこんな汚染水の貯水槽に転用したんですか。

廣瀬直己東京電力株式会社代表執行役社長

○参考人(廣瀬直己君) お答え申し上げます。  私ども、今回、地下貯水槽タンクには、高密度ポリエチレンシートというのが一番強度が高いという専門家の皆さんの御意見をいただきまして、それを二重に、今先生のお示しになっているパネルの赤い部分でございますけれども、二重にして施工させていただいております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 あのね、二枚にすればいいというものじゃないんですよ。そういう認識で放射能汚染をされた水をためたと、許し難いことですよね。  しかも、東電は、昨年八月の保安院の意見聴取会で、空きタンクを用意しておいて、汚染水を検知したらすぐそちらに移送すると述べております。ところが、それをせずに別の貯水槽に移送して漏れたわけですね。当時、何でこんないいかげんな説明したんですか。

廣瀬直己東京電力株式会社代表執行役社長

○参考人(廣瀬直己君) お答え申し上げます。  地下貯水槽タンクから汚染水の漏えいが確認されましたので、ただいまそれを地上の鋼鉄製のタンクに鋭意今移しているところでございます。また、そうした中で、ナンバー2の地下貯水槽タンクからは昨日をもちまして地上のタンクに汚染水の移送が完了しておりますので、今後引き続きスピードアップして地上のタンクに移してまいりたいというふうに考えております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 いや、質問に答えていないんですよ。すぐに移送すると言いながら、一旦はほかの貯水槽に入れたわけでしょう。なぜそんな違うことをやったのかと聞いているんです。

廣瀬直己東京電力株式会社代表執行役社長

○参考人(廣瀬直己君) 先生の御指摘は、ナンバー2の地下貯水槽タンクから漏えいが発見された際にナンバー1の方に移送したということをお話しされているんだと思いますけれども、確かに緊急に、とにかくナンバー2が漏れているということが発見されましたので、まずナンバー2は、ナンバー1の方は空でございましたので、そちらに移送したということでございます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 いや、すぐにタンクに移送すると言って届出しているんですよ。それ、違うことやっているわけですね。  しかも、このときの意見聴取会で東電は、ALPSという装置で処理すれば正常の水とほとんど同じ、ほかの原子力施設と同じように海水で希釈しながら出すという評価をしておりますと、こういうふうに述べております。しかし、ALPSではトリチウムは除去できないわけです。にもかかわらず、いずれ海に捨てるんだからタンクの増設など必要ない、無駄だと、こういうふうに考えたんじゃないですか。

廣瀬直己東京電力株式会社代表執行役社長

○参考人(廣瀬直己君) 私ども、地上の鋼鉄製のタンクを今後ずっと造り続けるという計画でございます。二年半後の平成二十七年九月までに七十万トンの貯水容量を持つ地上のタンクを造るという計画で、今まさに、少しでも早くこのタンクを造るべく建設をしているところでございます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 質問に答えていないんですね。  いずれ海に捨てるんだから必要ないと考えたんじゃないですかということですよ。

廣瀬直己東京電力株式会社代表執行役社長

○参考人(廣瀬直己君) 私ども、安易に海に放出するということは全く考えておりません。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 安易じゃなければいいんですか。そんな汚染水放出をしたら、漁業や環境への被害は重大なんですよ。  これは東電だけの問題ではありません。当時の原子力安全・保安院は、東電の説明をうのみにして、環境省に安全性の問合せもせずにこのシートによる地下貯水槽を認可をいたしました。その責任についてはどうお考えですか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) 東京電力福島第一原子力発電所においては、依然としていろんなリスクが高い状況にあるため、私どもとしても注視しております。  今回、このような事故が相次いで起こっているということについては大変極めて遺憾だと思っておりまして、四月十三日には私も現場を視察し、トラブルが頻発している現実を踏まえ、東京電力に対して、潜在リスクの抽出、継続的な改善を求めるとともに、資源エネルギー庁とも協力、連携することにして、原子力規制委員会としての対応を強化するところとしたところでございます。  引き続き、いずれにしても、原子力委員会においては、本件を含む東京電力の各トラブルの対応状況、廃止措置にかかわるいろんな取組についてしっかりと監視してまいる所存であります。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 三月十三日、その日の東電の資料では、この地下貯水槽の耐用年数を少なくとも十年以上と書いているんですね。それが僅か数か月で破損したわけですよ。  こういういいかげんなことをチェックできなかったと、その責任はどう考えているんですか。

石井一民主党・新緑風会

○委員長(石井一君) 誰に答弁させますか。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 規制委員長。

石井一民主党・新緑風会

○委員長(石井一君) それじゃ、原子力規制委員長。そちらの答弁席で結構です。お願いします。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) この地下貯水槽については、当時の原子力安全・保安院の方が認可したところであります。  それで、御指摘の地下貯水槽でありますが、原子力規制委員会としては、事業者が施設の使用を開始する前に現地の保安検査官によって工事段階における記録確認とか現場巡視による確認を実施しているところであります。  いずれにしても、こうした事態が起こらないようにリスク低減に取り組むとともに、東京電力福島第一原子力発電所における事業者の取組を監視していく必要があると、また強力に指導してまいりたいと思っています。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 およそ規制機関としての責任を私は感じられないんですね。  午前中の答弁で、福島第一原発は依然として非常に不安定な状況、リスクがいろいろある状況だと述べられたと思いますが、そのことを確認をいたします。そして、なぜそういうふうに言われるんですか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) リスクがある状況であるということは、まだ、いわゆる福島第一原子力発電所が事故を起こした後の状況というのは、通常の原子炉と違って様々な応急的な措置を、今動かしながら、できるだけ安全にその廃止措置を進めている段階だということであります。  したがいまして、今後できるだけ、やっと、私どもも含めまして、若干コントロールができる、安全性を制御できる段階に差しかかっておりますので、そういったものをできるだけ早く進めて、より安全な恒久的な施設も含めて整備していきたいと、そういうふうに考えています。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 午前中の米長議員への答弁で、非常に不安定な状況というふうにはっきり言われたわけですね。  ところが、政府の認識はどうかと。総理が本部長である原子力対策本部に福島第一原発廃炉対策推進会議というのが設置をされておりますが、その三月七日の第一回の会議でこう書いております、同発電所が安定状態を継続していることを確認したと。規制委の認識と全く逆なんですよ。不安定と言っているのに、皆さんは安定状態を確認したと。  総理、今も安定状態を継続という認識ですか。総理、総理ですよ。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 炉が冷温停止状態、そして安定した状態と。ただ、これ、炉だけの問題ではなくて、先ほどからありますように、汚染水が毎日四百立米流れてくるわけであります。それについても、プルトニウムを取り払って毎日タンクの方に移送しなきゃならない。そして、そういった状態を保つために、電源も今完全に多重化できていないと。様々な課題があるわけでありまして、そういった事故処理全体から考えましたら、今全体として安定した状態ではないと。ただ、炉そのものの温度につきましては安定した状態だと、そういうことで申し上げております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 いや、過去も低温冷却状態にあるという答弁はありましたよ。しかし、これはそうじゃないんですよ。同発電所が安定状態を継続していると、全体としてそうだということを書いているわけですよ。  総理、私はこんな認識ではまともな対策が取れるはずがないと思うんですね。この問題への認識、甘過ぎると思いますが、この安定状態を継続しているという見解、これはもう撤回すべきだと思いますが、いかがですか。総理です、総理。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 議事録がどうなっているか、それは確認をさせていただきますが、炉につきましては温度は安定しております。しかし、廃炉に向けました様々な作業、そして先ほど申し上げました汚染水対策等々につきましては大きな課題が残っております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 総理の認識。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま茂木大臣が答弁したとおりでありまして、炉については安定的な状況になっている。しかし、一方、廃炉に向けて様々な課題があるわけでありますから、全力で取り組んでいく考えでございます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 いや、これには炉についてなんという限定はないんですよ。総理は収束という言葉は使わないと言われますけど、一方でこの安定状態が継続しているということを認めるんならば、結局同じ立場になるんですね。それではまともな対策が進まないんですから、事故は収束していないということを安倍内閣として宣言をして、東電任せにせずに、原子力対策本部が責任を持って必要な対策を強化して、本腰を入れた収束対策をするべきだと思いますが、総理、いかがですか。総理、総理。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 事故処理は道半ばであります。先ほどから申し上げておりますように、例えば汚染水の処理の問題につきましても、流入してくる量をどれだけ抑えるか、また、海に出さないために防護壁をどうするか、最終的には、ALPSだけ使っても全部トリチウム取れませんから、最終的にはどうこの研究開発をやるか、こういった問題も残っております。  そして、一号機から四号機までそれぞれ置かれている状況が違いますから、廃炉についてのロードマップ、もう一度見直すことにしております。それぞれに合った形での廃炉のスケジュール等々を六月までにまとめていきたいと、そんなふうに考えておりまして、事故処理につきましては道半ばということでありますから、我々はこの福島第一につきまして収束したと、こういう認識を持たずに、この廃炉の問題をきちんと加速していきたいと思っております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 だったら、収束していないと安倍内閣として宣言してください。いかがですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) そもそも、収束というのは前政権で、野田政権で出した宣言でございまして、安倍政権においては収束という言葉は使ってそもそもおりません。  そして、ただいま茂木大臣が答弁したように、事故処理は続いていくわけでありますし、実際また福島第一の事故によって多くの方々が避難生活を余儀なくされている状況が続く中において、我々は収束ということを宣言する気持ちは全くないということでございます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 だったら、していないという宣言してくださいよ。  私は、やはりこの問題に対する今の政府の認識が余りにも甘いと思うんですが、この今の、先ほどつくられました汚染問題の対策会議は廃炉対策推進会議に設置をされておりますが、この廃炉対策推進会議のメンバーというのはどうなっているんでしょうか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) メンバーでありますが、私が議長を務めております。そして、副議長は赤羽経済産業副大臣、委員として福井文部科学副大臣、廣瀬東京電力社長、鈴木日本原子力研究開発機構理事長、佐々木東芝社長、中西日立製作所社長、規制当局として田中原子力規制委員会委員長、オブザーバーとして内堀福島県副知事に御参加をいただいております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 原研というのは「もんじゅ」を持っているわけですね。ですから、東電、原研、東芝、日立、これまで安全神話の下で原発を推進してきた人ばっかしなんですよ。これで、最初の会議でこんな不安定な状況を安定状況だと、こういうふうに確認をすると。これでまともな対策を取れるはずがないと私は思います。  問題が起きれば専門家を入れるという場当たりではなくて、あらゆる英知を結集したしっかりした体制を取って、廃炉は四十年間にわたる困難な課題なわけですから、そういう対応を、仕組みをつくり直すべきじゃないでしょうか。これ、総理、ちゃんと答えてください。総理、答えてください。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 規制当局も入れまして、そしてやはり専門家じゃなきゃ分からない部分というのはあるんです、廃炉を進める上でも。さらには、IAEAの視察も受けたりしまして、そういったことをやっているわけであります。  素人の方だけでやるのがいいという共産党の皆さんの意見とは全く我々は違っております。ちゃんと専門家がやるべきことをやる、そういった体制をきちんと取らさせていただいております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 いや、誰が素人でなんて言っているんですか。東電、日立、東芝、原研、こんな推進してきたばっかしでは駄目じゃないですかと言っているんですよ。ちゃんとした専門家を入れた体制をつくって英知結集しろと言っているんですよ。もう一回答えてください。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 廃炉の問題、そしてまたこの汚染水の処理の問題、専門家そして外部の知見も生かしながら、さらには国際的な知見も生かしながらしっかりと進めてまいります。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 私は、全く政府のこの構え、認識がひどいと思います。  総理、福島の県漁連は、十五日に東電に対して、絶対に汚染水が海洋に放出されない根本的対策を国と確立してほしいという要望書を出しております。漁業の本格的操業がいつになるかとの落胆は大きい、汚染水が海洋に放出されれば福島県の漁業は復旧復興への道を断ちかねないと、こう言っていますね。  あらゆる手だてを打って、絶対に汚染水の海洋放出はないと、こういうことをはっきり約束をしていただきたいと思います。  総理、総理。いいから、あなたは。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 担当でありますから。  まずは、汚染水がしみ出さないようにモニタリングの体制をしっかりしてまいります。そして、さらには海側の方に遮断壁を設けることによりまして、そこから出ないような体制を取らさせていただく、海におきましてもモニタリングをする、こういった万全の体制を取る中で、海への流出がないようにできる限りの努力をしてまいります。

石井一民主党・新緑風会

○委員長(石井一君) 総理を指名することは簡単ですけど、かなり専門的な議論ですから、それをやられて、最後に総理を指名いたしますから。  質疑を続行してください。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 じゃ、この点での答弁を下さい。

石井一民主党・新緑風会

○委員長(石井一君) この議論は終わったんですか。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 最後に、最後です。

石井一民主党・新緑風会

○委員長(石井一君) それじゃ、内閣総理大臣。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 汚染水については、増え続けるこの汚染水については、根本的な解決を図っていかなければならないわけであります。原子力災害対策本部の下に汚染水処理対策を検討する委員会を設置をして、政府、原子力規制委員会、東京電力そして産業界等の関係者が一体となって中長期的な汚染水処理の具体策を検討していく考えでございます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 根本的な姿勢と認識を正していただく必要があると思います。  もう一回東電に聞きますが、地下の貯水槽からの水漏れの原因というのは明らかになったんでしょうか。

廣瀬直己東京電力株式会社代表執行役社長

○参考人(廣瀬直己君) お答え申し上げます。  現在のところ、まだ明らかになっておりません。私どもとしましても、この原因の究明は極めて大事だと思っております。まずは、地下貯水槽タンクから水をとにかく全部出すということでございますが、出した後もまだまだ恐らく線量が高いと思いますので、原因調査方法も含めて今検討中でございます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 これは、汚染水が増えているのは原子炉の格納容器が破損しているからでありますが、なぜ事故から二年たってもこの破損場所の確定ができないんでしょうか。

廣瀬直己東京電力株式会社代表執行役社長

○参考人(廣瀬直己君) お答え申し上げます。  格納容器の破損につきましては、極めて線量の高い場所でございますので、これはとても人間が今行ってチェックすることはできません。したがいまして、ロボットなりカメラなりということになりますけれども、そうしたものの開発も含めて、国のプロジェクトのお力をお借りして、これからそうしたことからスタートしなければいけないところだと思っております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 現場の職員の方は苦労されています。  私、この二つのこと、非常に大事だと思うんですね。原因究明なしの場当たり的対応では、解決しないばかりか、被害が広がっているということです。もう一つは、原子炉に立ち入っての調査ができないので、正確な事故現場の状況が分からないということですよ。国会事故調も、こういう中で、津波以外の原因についてもきちっと確認する必要があると、こう言っているわけですね。  そこで、原子力規制委員会は三月二十七日に福島第一原発における事故分析の検討会についてというものを確認をされておりますが、その今後の論点でどういうことを挙げているでしょうか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) お答えします。  国会、政府事故調において引き続き検証等が必要とされている事項としては、地震動による安全上重要な設備への影響、例えば小規模な冷却材喪失事象の発生の可能性及びその影響、あるいは事象進展に関連する論点としては、一号機非常用復水器、ICの作動状況、あるいは畳のような水が確認されたということで、出水元の特定等があります。  そのほか、事故及びその後の対応によって受けた影響分析が必要と考えられる事項として、格納容器の破損箇所の特定、格納容器の劣化等に係る分析等、あるいは溶融落下したデブリの状況確認等を考えております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 ここにパネルにしてあるわけでありますが、これ、いずれも事故原因を究明する上で極めて重要な論点なんですね。その検証や分析が尽くされていないということを規制委員会も認めているわけです。  そこで、総理、お聞きいたしますが、繰り返し世界最高水準の安全を目指すというふうに言われておりますが、事故が収束をしていない、しかもこうした事故原因の究明も尽くされていない中で、どうして世界最高の安全など言えるんですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 様々な課題を抱えておりますが、二年前の東日本の大震災による過酷な事故を経験した中において、原子力規制委員会において、その中において世界的な知見も併せながら、また経験も生かして、最高水準の規則の中においてしっかりとこれから検査監督をしていただきたいと、このように思います。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 いや、総理の見解を聞いているんですよ。  さっきも言いましたように、汚染水漏れでも、原因究明なしにその場の対策をやったら、かえって被害は広がったんですよ。ですから、原因究明を尽くさずに世界最高の安全水準などは言えないんじゃないかと、それ言うんだったら新しい安全神話ではないかと。いかがですか。総理、総理。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) いや、今申し上げましたように、まさにそうした経験を生かしながら、また国際的な見地も生かして、世界最高水準の言わばルールをしっかりとつくっていくということでございます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 だから、原因究明もなしにできないじゃないですかということを言っているんですね。  じゃ、規制委員会にお聞きしますが、この原発設計などに当たってきた技術者からは、この原子炉の構造そのものを見直して、福島の事故のように格納容器が壊れて放射性物質が外に出ることがないと、こういうふうに基準にすべきという指摘がされておりますが、新しい規制基準というのはそういうふうになっているんでしょうか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) 新基準におきましては、いわゆる設計基準として格納容器の基本構造に対する要求変更というところは加えておりません。  一方、重大事故対策として炉心損傷を防止する対策を求めているほか、格納容器の閉じ込め機能を維持するため、格納容器を冷却、減圧するためのフィルターベントの設置等、それらが破れた場合に放射性物質の拡散を抑制する対策という多段階にわたる防護措置を求めております。いわゆる性能要求ということになっております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 つまり、原子炉の既存構造はそのままにして、フィルターベントを設置することによって事故のときには放射性物質を放出するということを前提にしている基準なわけですね。  これまで原子炉立地指針というのがありました。立地場所の適否の判断条件として万一の事故でも公衆の安全を確保できるということを定めたもので、重大事故が起きた場合にこの原発の敷地の境界における放射線量が定められてきました。この基準は今回どうなったんでしょうか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) お答えします。  従来の基準では、シビアアクシデントが起こった場合のいわゆる対策というのが規制基準として要求されておりませんでした。重大事故とか仮想事故というものが起こったときに、いわゆる敷地から住民がお住まいになっているところまでの距離、いわゆる離隔距離をきちっと保っているかということで、いわゆる目安線量というのを基準にしてその安全性を判断してきたわけでございます。  しかし、今般はそういう考え方ではなくて、そういった重大な事故が起きたときにはそれをきちっと、起こさないことがまず第一ですが、起こった場合にもそれをきちっと対策を施すということを要求しております。基本的には大体福島事故の百分の一以下ぐらいの放射能放出量、セシウムにしてですが、それぐらいの低さまで抑えるということを要求しておりますので、そういったいわゆる今までの目安線量のような考え方は、今回は採用しておりません。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 昨年十一月十四日の田中委員長の記者会見では、福島のような放出を仮定すると立地指針が合わなくなっていると言って、指針を国際基準並みに厳しくして建設済みの全原発に適用すると、こういうことを述べられておりました。それと全く逆行しているんじゃないですか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) 従来のこれまでの基準のままでいくと、御指摘のとおりだということを申し上げました。  それで、そういう基準を変えて今般は新しい基準として、そういう重大事故、仮想事故あるいは目安線量といった考え方をなくして重大事故に対する対策を求めているというのが今回の基準であります。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 つまり、原子炉の構造そのものを見直しますと、既存原発は全部不適格になります。そこで、フィルターベントという新しい施設を付け加えることによって既存の原発を再稼働できるようにしようと。そうなりますと、放射性廃棄物を外に出すというのが前提でありますから敷地の目安線量の基準に収まらなくなると、そういうことでこの基準をなくしたということじゃないんですか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) 従来の目安線量は敷地境界で全身被曝が二百五十ミリシーベルトでした。小児甲状腺ですと一・五シーベルトです。今回、福島の今回のような事故が起きた場合、その百分の一程度になりますと〇・〇一とかその程度のミリシーベルト程度になりますので、いわゆるそういう意味で、決して出さないようにするということが基本でありますけれども、仮に万が一にもそういうことが起きたときでも、かなり今までから比べれば何桁も低いレベルに収まるということでございます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 希ガスはフィルターでは除去できません。そして、福島第一原発で放出されたのは炉内の核燃料の数%だったんですね。百分の一というのは一体どういう根拠があるのかと私は思うんですが、これは目安線量をなくす理由にはならないと思います。  そこで、総理、お聞きいたしますが、シビアアクシデントがあればこの放射性廃棄物を外に出すということを前提にした対策でいいんでしょうか。福島のようにふるさとに帰れないような地域をつくり出す、そういう前提でいいんでしょうか。総理ですよ、総理。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 原子力につきましては、現政権として、いかなる事情よりも安全性を重視いたします。  そして、安全性をどうするかということにつきましては、これまでの反省、教訓も踏まえて、独立した原子力規制委員会において判断するということになっておりますので、政府としてのコメントは差し控えさせていただきます。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 だったら、原発推進なんて言わないでくださいよ、こういう問題にちゃんと答えないんなら。  もう一回規制委員会に聞きますが、今回、安全基準という名称をやめて規制基準と言い換えました。その理由はどういうことでしょうか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) 従来、安全基準というもの、その言葉に対して、基準を満足していれば安全であるというふうな誤解がありました。これについては、メディアをも含めて世論からも御指摘がありましたので、規制基準は安全を守るための最低の基準であって、安全を高めるという努力は常に怠ってはいけないという意味もありまして規制基準という名前に変えさせていただきました。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 つまり、基準を満たしても安全とは言えないんだと。  この論理で言いますと、安全を保証し切れない規制基準で安全を確認して再稼働するという総理の主張というのはもう成り立たないんじゃないでしょうか。  総理、いかがですか。いや、総理が言っているんですから。自分の言葉に責任を持ってくださいよ。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) いわゆる規制基準で全て絶対安全というのは、逆に言うと安全神話に陥るということで、安全はできるだけ常に高める方向で努力すべきだということで、私どもとしては、いわゆる安全神話という、まあ皆さん御指摘のところから、とりこから抜け出すために、そういう絶対安全ということは言っておりません。  そういうことで、安全は究極の目標、少しでも安全を保つための目標だということで努力をしていくということで、安全目標というのもそういう考え方で最近委員会でまとめさせていただいております。

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 それでどうして世界最高水準の安全と言えるんですか。総理、答えてください。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま原子力規制委員長がお答えをしたように、今までは言わば安全神話、もうこれはシビアアクシデントは起こらないという前提で物事を考えていたわけでありますが、それを変えたわけでありまして、重大事故は決して起きないという前提ではなくて、重大事故を回避するための厳しい基準を、世界で最も厳しい基準を設定した上において、それでもなお、もし万が一シビアアクシデントが起こったときには、それを最小限に食い止めていくように、停止をしていくような努力も更にしていくと、こういう考えでございます。(発言する者あり)

井上哲士日本共産党

○井上哲士君 少しも分かりません。  シビアアクシデントを起こしたら放射性物質を外に出すことを前提にしたのがどうして対策になるのかと。特定安全施設もこれ五年間猶予になっていますし、この間、淡路島で未知の活断層で大地震が発生するなど相次いでおりますが、活断層が露頭しなければ直下にあってもできると。これもう抜け穴だらけですよ。実効ある避難計画も作られていないわけでありまして、私は、国民の安全のためではなくて再稼働ありきというような規制基準作りではなくて、事故の原因究明と収束のために全力を挙げるべきだと思います。  再稼働はやめて、大飯も中止をさせ、停止をして、そして全て廃炉プロセスに入ると、原発の即時ゼロと、この方向に決意をすることを求めまして、質問を終わります。

石井一民主党・新緑風会

○委員長(石井一君) 以上で井上哲士君の質疑は終了いたしました。(拍手)  なお、原子力規制委員会委員長は国会で政府特別補佐人と指名されておりますので答弁はこの席ということでありますが、今日は他のお二人もおられましたので、そちらで便宜御答弁をいただいたことをお許しいただきたいと存じます。     ─────────────

石井一民主党・新緑風会

○委員長(石井一君) 次に、谷岡郁子さんの質疑を行います。谷岡君。

谷岡郁子みどりの風

○谷岡郁子君 みどりの風の谷岡郁子でございます。よろしくお願いいたします。  今朝、中国の船が尖閣諸島をうろうろしていたということなんですけれども、総理はここをしっかりと実効支配していくということをおやりになるというふうにお約束をしておられますが、そうしますと、例えば石原前都知事が約束をしたような灯台、船だまりというようなものを建設する御予定はありませんか。どのぐらいのものをお造りになろうとしていらっしゃいますか。そして、もし取りかかられるのであれば、いつお取りかかりになりますでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 尖閣諸島は、歴史的にも国際法上も、我が国固有の領土であることは間違いないわけでございます。  そこで、尖閣諸島及び海域を安定的に維持管理するための具体的な方策については、我々、選挙を通じて申し上げてきた公務員の駐在の検討とか、御指摘の船だまりでございますか、様々な選択肢があるわけでございますが、実際にどのような状況でこれを検討するかにおいては、まさにこれは我が国の戦略にかかわることでございますのでここで申し上げることはいたしませんが、こうした選択肢は常に我々頭の中にあるということでございます。

谷岡郁子みどりの風

○谷岡郁子君 過去の総理たちの平均寿命を考えてみましたら、総理としての、やはりここは、もしおやりになるのであるならば、早く取りかかられるべきだというふうに私は考えるのですが、いかがでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私は平均寿命を長くしていきたいと、こう考えているわけでございますが、ここは、言わば実効支配をより有効にしていく上において、この海域はどうなっているかということもあります。そういう中において、我々はどういう選択肢を取るかということは考えていくわけでありますし、実際にそれを実行するという選択肢でございますが、いつどのような状況ということについては今ここで申し上げませんが、言わばそういう状況にならないことがベストでございますが、今の状況はなかなか厳しい状況にはなっているということは事実でございますが、ここで今船だまりを造るあるいは人員を配置をするということをすぐやるということではございませんが、選択肢としては頭の中に置いているということは申し上げておきたいと思います。

谷岡郁子みどりの風

○谷岡郁子君 今朝のように、例えばお互いの船がぐるぐるやっているだけでは、やはり世界から見るとニュートラルに見えると思うんですね。実効支配ということを本当にやるのであれば、その一歩先を進めるということしかないんだろうというふうに思います。  私はハト派で有名な議員でございますが、そこについては、もしおやりになるのであればそれをやるしかないんだろうというふうに思います。いかがですか。もう一度。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさに実効支配ということにおいては、あの海域、特に我が国の領海については我が国の海上保安庁の船が二十四時間しっかりと警戒警備をしておりまして、残念ながら数時間中国の公船が領海侵犯をしているということもあるわけでありますが、最終的には帰投をしているわけでございますので、我々はしっかりと、彼らにここは日本の領海だと、すぐに出ていくようにという呼びかけをしていて、最終的には従っているということでございます。

谷岡郁子みどりの風

○谷岡郁子君 おっしゃったことをしっかりと実行していただきたいと思いますと同時に、そういう形で何らかの工事をされるのであるならば、是非暴走老人たちを先にやっていただいて、若い人たちを、命を、リスクをさらさないようにということをお願いしておきたいというふうに私は思っております。  それで、次に、総理が、領土、領空、領海を守るという約束をなさっております。ここで申し上げたいんですけれども、パネルを上げたいと思います。(資料提示)  いわゆる横田領空と呼ばれているところ、日本の首都から大変近い空というのは、今日本が実効支配がないということで、羽田からの民間機などが迂回しなければならないという状況になっております。これもある種の占領時代からの固定化であり、戦後レジームだというふうに思われるわけですが、この主権というものも取り返すべきだと思われませんか。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) 横田の空域のお話ですが、米軍が横田で進入管制業務を行っている空域、横田空域につきましては、二〇〇六年五月の再編実施のための日米ロードマップに基づき、同年十月に横田ラプコン、進入管制業務ですが、この範囲の削減につき合意し、二〇〇八年九月から削減空域の管制権限が日本側に移管されたということであります。  外務省としましても、引き続きまして関係省庁と連携しながら、こうした空域の運用につきましても更なる改善についても検討していきたいと考えています。

谷岡郁子みどりの風

○谷岡郁子君 日本の領空の管制権は私たち自身にあるべきだということを申し上げているのでありまして、一部の使用云々を申し上げているわけではありません。  一九五二年の日米合同委員会、ここでの決定によれば、管制の能力だとか施設だとかがしっかり持てるまでの一時的に米軍が管理をするということになっておりました。しかし、それが固定化されてしまっているということを私は問題にしております。総理、いかがですか。これ取り戻しませんか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) これはまさに今委員がおっしゃったように、我が国が戦争に負けて米軍の占領を受け入れた、これは名残と言ってもいいんだろうと思います。しかし、その名残の中においても、五二年そして六〇年、安保条約そして改定安保条約があったわけでございますが、我々はその中において少しずつお互いの地位を対等にする努力を重ねてきたわけでございまして、六〇年の安保改定においては地位協定を結んだわけでございます。  しかし、同時に、我が国はまさに、例えば北朝鮮のこのミサイル事案においても、我が国の防衛には米軍の力を絶対的に必要としているわけでございまして、この中において様々なこれは交渉を行わなければならないということは御理解をいただきたいと思います。  その中で、鋭意、今委員がおっしゃったような方向で米側と交渉を重ねてきた結果、平成二十年、今外務大臣から答弁させていただいたところでございますが、今後とも、こうした空域についてはなるべく、これは我が国のまさに領空でございますし空域でございますから、返還していただけるような努力はしていきたいと、このように思っております。

谷岡郁子みどりの風

○谷岡郁子君 いわゆる憲法改正、戦後レジームの脱却ということは大変に熱心におっしゃっておりますし、そして、その日本を日本が守らなくてどうするんだということをおっしゃっていながら、日本の首都の上空というのをアメリカに守ってもらうんだということを一方でおっしゃっているわけですよね。これは私は矛盾しているんじゃないかというふうに思ってしまうわけです。  そして、憲法改正は、安易に九十六条を変えれば簡単に、言わば政権が替わるたびにやることになってしまう。しかも、今の選挙の結果というものは、投票者総数あるいは選挙民の総数から考えて、ごく一部の人が過半数の、あるいは三分の二の議席を使えてしまうことになってしまうということの中で、私にしてみれば、憲法は安易に改正するんだ、しかし不平等条約の改正についてはゆるゆるとやるんだ、そしてそこは、その不平等条約を改正できないということは、一方でTPPなんかの条約に入っていく場合に言わば弱腰になってしまうんではないかとやっぱり思ってしまうところがあるわけなんですね。  ここは、政府としてどういうお考えなのかをはっきりしていただきたいわけです。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、首都の防空を我々は米国に委ねているわけではもちろんございませんが、しかしミサイル防衛については、我々、早期警戒衛星は持っておりませんから、これは米軍の早期警戒衛星による通知によって軌道を計算をしながらミサイル防衛を行うわけでございます。  そして、同時に、では、そのミサイル基地を攻撃する能力を持っているかといえば、我々にはそれはないわけでありまして、そこについては米軍が、日本が攻撃をされた際には安保条約の五条によって共同対処するというこの一文によって彼らには防衛義務を負わせている。そこで、彼らは打撃力をもって攻撃をするわけでございますが、これは自動的に攻撃するわけではもちろんありません、そこまで書いていないんですから。  そこは、日米の信頼関係というものがなければこの同盟は紙切れになるということは認識をしなければいけないわけでありまして、その中において、信頼関係をいかに構築をしながら、我々も今おっしゃったようなところは、それは取り返したいですよ。しかし、それはそう簡単に、ただ単純に、返してください、はいそうですかということにはならないわけでありまして、それは年月と、そして私たち自身の防衛努力も当然必要だということも御理解をいただきたいと、このように思うわけでありまして、この中において我々も更に努力を重ねていきたいと、このように思っています。

谷岡郁子みどりの風

○谷岡郁子君 それがゆえに、米国はかなり御無体なことも日本に要求するというようなことが、昨日以来の例えば自動車のTPPにおける問題の関税なんかにも表れているんじゃないかというふうに私はどうしても思ってしまうところがあるわけです。  それで、まあこの問題は外交防衛でまたやらせていただきますが、今の憲法の問題。本来は、憲法というのは主権者が権力を縛るものだというふうに私たちは思います。したがいまして、それを権力側が簡単に変えることは邪道ではないのかということが一点。  そしてもう一つ、今のその日本の主権者意識というものを単一の問題、例えば尊厳死を認めるのか、死刑についてどうするのか、あるいは脱原発をやるのかやらないのか。国民投票というもの、国民投票法できました。でも、五年間塩漬けのままで実施法もできておりませんし、されていません。本来、最初が憲法の改正などというものではなくて、脱原発であったり尊厳死問題であったり、単一の問題についての国民投票を重ねていって、主権者というものの自覚を促していく、その末に憲法改正というものがあるのが筋ではないかとみどりの風は考えますが、その点について、総理、いかがでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今委員のお考え、私は一部共感できるところがあるわけでございまして、それは、何年前に国民投票法が成立をした際に、言わば三つの宿題を三年間で解決をせよということを決めたわけでございます。  一つは、有権者として十八歳ということにするのであれば、他の選挙権あるいは民法上の権利、義務と整合性を付けろということでございまして、もう一点は公務員の行為規制をどうするかということを考えよう。そしてもう一点は、まさに今委員がおっしゃったように、この国民投票ではどういうものを対象に考えるのかと。つまり、それは憲法改正だけに限るのか、あるいはまた、その予備的な調査として国民投票を行うのか、あるいはまた、それとは全く別に今委員がおっしゃったようなものについて投票の対象にするのかということを三年間議論しようということだったわけであります。  しかし、当時、自民党はやろうとしたんですが、これは当時の民主党が全くそれはやらなかった、ボイコットをしたのが現実でございまして、今まだ、この国民投票法はできたけれども、この宿題は埋まっていないわけでございまして、当然これはこの宿題を埋めていかないと九十六条を改正しても国民投票自体ができないわけでございますから、これはしっかりと憲法調査会において議論をしていただきたいと、このように思う次第でございます。    〔委員長退席、理事小林正夫君着席〕

谷岡郁子みどりの風

○谷岡郁子君 総理、是非国民投票について、特に国民の倫理観ですとか死生観、国柄を伴うような問題については、私はやはり国民投票ということをしっかりやっていて国民のアイデンティティーというものをつくっていくことが必要だと思います。そういうことをやった上での憲法改正議論というものをやっていただきたいというふうにお願いをしておきます。  さて、原子力の問題に移りたいと思います。最初のパネルを出していただきたいと思います。  このパネルはこの本から取っております。これはベラルーシの大使から私自身いただいたものでありまして、これは何かというと地図帳であります。そして、一九八六年、あのチェルノブイリの事故が起きてから十年ごと、ここには四枚しか出しておりませんが、十年ごとの各地域の汚染のマップでございます。ここでは一九八六年当時、そして二〇〇六年に二十年後どうなっているか、二〇二六年にどうなっているか、そして二〇五六年、つまり七十年後にはどうなっているかということを表した地図でございます。こういうものが現在の科学技術ではもちろん作れるわけです。そして、ベラルーシと日本の間には研究協定が作られまして、ございます。  こういう知見をしっかり生かして、こういう分かりやすい形で国民に今後十年、二十年、三十年後どうなっていくのかということを示し、その上で、自分たち自身が戻るのか、それともほかの土地で新しい人生を再建するのか、そういうことを主権者自身に決めていただくというのが私は筋だと思うんですが、まだなぜこういうものが作られていないのか、いつできることになるのか。田中委員長、よろしいですか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) 今先生御指摘のチェルノブイリ事故後のそういったマップが、一部の国において予測地図がまとめられているのは承知しております。我が国においても、航空機モニタリングの結果を基にして、昨年四月に二十年後までの予測マップは出したところでございます。  こういった将来予測の公表は被災住民にとっては今御指摘のように大変重要なものというふうに認識しておりまして、原子力規制委員会としても、今後も航空機モニタリング、走行サーベイ、リアルタイム線量システム等の実測値を基に将来の放射性物質の拡散や沈着状況を予測しながら情報の提供に努めてまいりたいと考えているところでございます。

谷岡郁子みどりの風

○谷岡郁子君 そのための予算はありますか。人員はいますか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) この四月に文部科学省の方から放射線モニタリングを中心としたチームも移ってまいりましたので、一定の対応はできるというふうに考えております。

谷岡郁子みどりの風

○谷岡郁子君 先ほどお見せした地図程度の精度を持って、そして被災者の皆さんが自分たちの状況について理解をし、今後のために決意をするために必要な情報というのは、いつ皆さんのお手元に届くのでしょうか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) 先ほども申し上げましたように、二十年後までのマップはもう既にできて公表されております。それより先のことについては、今後できるだけ速やかに準備して皆様の目に触れるようにしていきたいと考えています。

谷岡郁子みどりの風

○谷岡郁子君 この地図の良かったところは、十年ごとであるということ、そしてどのように移り変わっていくかということが一目瞭然に見えるということであります。一枚、二十年後のものだけをやっぱりやっても意味がないということを御指摘申し上げたいですし、やはりこれだけのことをほかの国でやっているわけですから是非やっていただきたいと思うんですが、総理、いかがですか。

根本匠自由民主党復興大臣

○国務大臣(根本匠君) 今原子力規制委員長からお話がありましたように、二十年後までの地図は公表しております。  私も、国民の皆様に適時適切な情報提供を行うということは非常に重要だと思います。例えば、我々はこの地図に基づいて避難指示区域の見直し、あるいは復興施策の推進に取り組んでおります。また、被災された方がこうした予測地図を含む空間放射線量分布に関する情報を踏まえて、避難せずに生活を継続している場合、自主避難をされた場合、避難先から帰還される場合、このいずれを選択された場合でも政府はそれぞれに支援を行っているところであります。  今後とも引き続きこのような情報提供をしっかり行ってまいりたいと思います。

谷岡郁子みどりの風

○谷岡郁子君 今日は汚染水漏れについて他党の同僚議員たちが様々に、いかにその東電の態度が、姿勢が甘かったか、いいかげんであったか、またそれに対する規制の在り方がいかにいいかげんであったかということを指摘したと思います。私はこれを繰り返しません。  しかし、ここで一枚のパネルを皆様に見ていただきたいというふうに、次を、それを見せていただきたいと思います。これは罰金限度額ということで、皆様にちょっと御参考に。  ここに付けておりますいわゆる種の保存法ですとか外来生物規制法、これを輸入した場合に業者、個人に掛けられる罰金の限度額は幾らぐらいなのか。めくってください。一億円なんです。ところが、原子炉規制法によって、ある個人がもうこの炉は止めなければいけないと規制委員会が言っているのにそれを振り切って運転をした場合などの罰金の限度額は幾らでしょうか。めくってください。三百万円なんですね。これ、普通の常識から考えてどうお感じになります、総理。

石原伸晃自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(石原伸晃君) ただいま委員は個人への最高罰則限度額について言及されましたが、運営しているのは大体の場合、原子炉の場合法人でございますので、法人への最高限度額は三億円となっております。

谷岡郁子みどりの風

○谷岡郁子君 先ほどのパネルを見ていただけば分かりますけど、この三号炉のようなこういう結果を生み出すことについて三億円、アライグマ一匹一億円と。これはやはりどうでしょうか。  そして、もう一度お聞きいたしますが、今までこの三億円の限度額のような罰金が電力会社に科せられたことは一度でもありますか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) 今までそういった事例はございません。

谷岡郁子みどりの風

○谷岡郁子君 今まで何件ぐらいに例えば罰金が掛けられ、そしてどのくらいの罰金の限度額が払われたかということは分かりますでしょうか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) これまで原子炉等規制法に基づく命令等に従わないという事例もないので、そういった罰金という事例は今までありませんので、まあ一円もないと言った方が正しいかと思います。

谷岡郁子みどりの風

○谷岡郁子君 これだけのことが隠され、これだけのことがずさんに行われ、これだけ多くの人々が危険に陥れられ、現に十五万人以上の人が家を失い、その状況、そういういいかげんさというものは、国会事故調等が指摘しているように、これはずっと続けられてきた原子力村の安全神話の、安全文化の結果であります。そして、それが今ありましたように、そういう状況が許されてきたのは罰金が一度も払われていない、つまり指摘すら国がしてこなかったということを示しております。そして、このような状況の中で私たちは原発の稼働を続けるのであろうかということが今問われているのだと私は思います。  そこで、もう一つの視点からお聞きをしたいと思います。  規制委員長、一トン当たりの使用済核燃料に含まれるこの放射能というのは十エクサベクレル一トン当たりということだと言われていますが、これは今回福島で飛び散った、あるいはチェルノブイリで飛び散った量と比較するとどのくらいの量になるんでしょうか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) 使用済燃料もいろいろ燃焼の仕方等によって大分違いますが、先生御指摘のように、十エクサ、十の十九乗ベクレルということでいきますと、その百分の一程度が福島事故のときには出ていると……

谷岡郁子みどりの風

○谷岡郁子君 百分の一程度。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) はい。

谷岡郁子みどりの風

○谷岡郁子君 総理、これを是非お感じください。一トンの使用済核燃料に含まれる放射性物質というのは福島で飛び散ったのの百倍なんです。その一万七千倍が今、日本に保管されているのです。それほど恐ろしいものを私たちは扱っているということを是非お考えになった上で、この使用済核燃料を人間がいじっていいかどうかということ、またこれから再稼働できるかどうかお考えいただきたい。  ところで、今、オペレーション・トモダチということで日本に当時来ていた軍人たちの多くがアメリカで裁判を行っています。東電が知らせるべきことを知らせなかったということ、それによって被害を受けたということの賠償であります。今、何人程度がどのくらいの総額、一人当たり幾らぐらいの平均額の訴訟を行っているのでしょうか、お答えください。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 東電に訴訟を提起した者は米国在住の個人二十六名、賠償請求の内容としては、原告らの医療検査や治療のための費用を賄うため、少なくとも十億ドルの基金の創設……

谷岡郁子みどりの風

○谷岡郁子君 十億ドル。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 十億ドル。それから、各原告に対する被害賠償及び懲罰的損害賠償が請求されておりますが、損害賠償そして懲罰的損害賠償の請求金額については、訴状に記載がないので請求の総額や平均額をお示しすることはできませんということであります。十億USダラーですね。

谷岡郁子みどりの風

○谷岡郁子君 二十六人の方によって約一千億円の訴訟が行われているということは、一人当たり大体四十億円ぐらいの訴訟が行われているということで、これが今東電が行っている賠償に比べますと、アメリカ人と日本人の命の値段はそれほど違うのかということを私たちは考えてしまうわけでございます。  さて、この訴訟は、もし原子力の事故に対する相互賠償条約に入っていれば、この裁判はどこで行われたでしょうか。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) 原子力補償、補完的、失礼、原子力損害補償的、補償条約、CSCは、原則としまして事故発生国に裁判管轄権を集中させることを規定しております。したがって、CSCの締約国間では、原則として事故発生国が裁判管轄権を有するということになります。

谷岡郁子みどりの風

○谷岡郁子君 つまり日本。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) はい。  あわせて、続けさせていただきますと、このCSCを締結していない国の間など同条約の適用がない場合には、原告が訴訟を提起した国の裁判所が各国の民事訴訟法等に従い、事案に応じ、裁判管轄権を有するか否かを個別に判断するということになります。

谷岡郁子みどりの風

○谷岡郁子君 ということは、もしこの条約、相互賠償条約に入っていれば日本で裁判が行われたということですか。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) 我が国は、この条約につきまして最も有力な候補として検討しておりますが、まだ締約国に入っておりません。もし入っているとしたならば、この原則に従って事故発生国、我が国での裁判管轄権を有する、こういったことになると存じます。

谷岡郁子みどりの風

○谷岡郁子君 これほどべらぼうな賠償を吹っかけられているのは、日本政府が五十数基もの原発を稼働させながらこういう必要な条約に入ってこなかった、安全神話の下、加害者になるわけはないと、被害者にしかならないという想定の下で、ずっと指摘されてきたにもかかわらず、そういう条約に入らなかったことが原因なんです。つまり、元々、原発を稼働するような準備はこの国にはできていなかったし、今もできていないということが今のお答えで分かったと思います。  その上でやはり、総理、今後の原発の政策の在り方を考えていただかなきゃいけないと思うのですが、いかがでしょうか。最後によろしくお願いいたします。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 原子力政策は、これは我が国のエネルギー政策でもあるわけでございまして、ああした過酷事故を経験した上において厳しい、世界でも厳しい安全基準を定め、その上において三年間、再生可能エネルギー等新しいエネルギーに対する国家資源の投入を行う中において、そしてエネルギーのベストミックスを構築をしていきたいと、こう考えております。

谷岡郁子みどりの風

○谷岡郁子君 今も必要な条約にすら入っていないということを指摘申し上げて、私の質問を終わります。

小林正夫民主党・新緑風会

○理事(小林正夫君) 以上で谷岡郁子君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

小林正夫民主党・新緑風会

○理事(小林正夫君) 次に、又市征治君の質疑を行います。又市征治君。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 社民党の又市です。  参議院での基本的な質疑に当たりまして、党を代表して、主要には安倍総理に質問をさせていただきます。  振り返りますと、長年の自公政権による新自由主義構造改革によって国民生活の低下と格差が拡大をし、その怒りが政治転換を求めて二〇〇九年の政権交代に結び付いた、このように思います。しかし、民主党政権になっていったわけですけれども、次第にこれもまた国民の期待から外れて、結局は昨年末の総選挙で自公政権の復活となった、こういうことだと思うんですが、としますと、いわゆるこの第二次安倍内閣には、以前の賃金やあるいは雇用を始めとした国民生活を犠牲にした大企業の優遇策であるとか、あるいは今日も盛んに御指摘いただいていますが、無責任な原発安全神話による原発推進政策が未曽有の福島原発事故という被害を招いたこと等々、そうしたことの一定の反省の上に立って国民生活の向上や安心、安全を図ってほしい、こうした国民の期待というのが非常に強いんだろうと思います。  そこで、アベノミクスを始めとする安倍内閣の政策がその期待にこたえるものか否か、今日は初めに伺ってまいりたいと思います。  この間、総理は、デフレ脱却を目指して大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略の三本の矢を射込むんだ、こう述べられてきた。デフレ脱却が日本経済と国民生活にとって緊急な課題であることは、これは言をまちません。であれば、このデフレ病の原因を診断をして、的確な処方箋というのが、治療の処方箋というのが必要であろうと思うんです。  私ども社民党は、デフレ経済がここまで深刻してきた原因というのは、官民問わずに賃金が十五年連続で削減、抑制をされ、消費と内需が低迷をしてきたことが極めて大きい、このようにとらえていますが、そこで総理、この間のこの労働者の賃金抑制、削減というのが日本経済に与えた影響をどのように見ておられるのか、まず見解を伺います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) デフレについては今まで何回かお答えをしているわけでありますが、主に貨幣現象であるわけでありますから、言わば日本銀行がしっかりと責任を持って大胆な金融緩和を行っていくことによって、今二%という物価安定目標を設定をしているわけでございますが、大体おおむね二年でこの二%の目標に到達をしようということで、今そうした政策を進めていっていただいていると、このように思います。  そして、その中におきまして、今委員から指摘がございました賃金の低下でございますが、これはやはり、かつて我々バブルの崩壊を経験したわけでございますが、多くの企業が不良債権を抱えた、そして多くの企業が破綻へと追い込まれたわけでございまして、そこで企業は、ある程度利益を上げてもこれは投資にも回さない、まずデフレが続いていますから、前提としてデフレが続いていることによって投資にも回しませんし、もちろん従業員にも還元しない、ひたすら内部留保をためていくという、そういうデフレマインドがこびりついた企業行動であったんだろうと、このように思うわけでございますが、今度、このこびりついたデフレマインドをしっかりとこれ変えまして、インフレ期待を高めていくことによって、物の値段が上がっていくんですから、これは投資をしていけば必ず今よりも価格を、高い価格で売っていくこともできますし、来年買うよりも今買った方が安いという、そういう時代になるわけでございますので、消費マインドも変わっていく。  実際、幸いデパートの売上げは上昇しておりますし、住宅の着工件数も増えておりますし、また生産も上がっていると。この状況をしっかりと、本格的なデフレ脱却、そして景気回復、さらには賃金の上昇に結び付けていきたいと考えております。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 日本経済にとって、直接的に今お答えにならなかったけれども、日本経済にとって賃上げもこれは大事な課題だということだろうから、安倍総理は今春闘に当たって経済三団体に賃上げを要請をされたんだと思うんですね。  そこで、経営者側が総理の要請にこたえたかのような報道が一時期あったんですが、しかし、蓋を開けてみますと、三月末時点で、同一組合で昨年の同時期と比較をしますと引上げ額は僅か五十一円、同一組合でもですね。引上げ率は前年と同じであります。中でも三百人未満の組合では引上げ額はたったの十円、引上げ率はマイナス、こういう格好でありまして、企業側の対応は極めて冷淡だった、こう言わざるを得ません。  総理、そこで、せっかく総理が経営者側にもそのことを求めたんですが、ここまでの春闘の結果、このデフレの克服にこれは寄与するというふうにお思いかどうか、率直な評価をお伺いします。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、前提条件として、安倍政権が登場したのは昨年の十二月の二十六日でございますから、そして、極めて短期間ではありますが、私はそれなりに成果を上げていると、こう思っております。  その中で、春闘については、賃金は多くの企業で定期昇給相当分を維持する内容ではありましたが、流通業を中心に月給で数百円から二千円程度のベースアップを回答した企業も見られます。また、パート労働者についても例年を上回る時間給引上げの回答があり、一時金についても多数の組合で昨年を上回る回答を得ていると承知をしております。  こうした報酬引上げの動きが出ていることは歓迎したいと、こう思う次第でございますし、特に夏のボーナス、一時金においては、これを引き上げようという意向を示している企業は多数あるわけでございまして、これは全くなかった現象が今まさに起こっていると言ってもいいんだろうと思います。そして、そのことが実行されていくことによって消費は喚起されていくわけでございますから、そのことによって更に多くの企業が賃上げを実行していくということが期待されるわけでございます。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 総理の方に行っている資料と私が申し上げたことと随分乖離があるような感じですね。たくさんのところがあるんだということだけれども、さっき私は総計を、連合などが総計したものを御紹介を申し上げたことからいうと、さっき申し上げたように、全体としてはたった五十一円、三百人未満だとたった十円でマイナスですよ。こういうことなんでありまして、ただ、何とか消費マインドが働くように、そういう努力をしてもらいたい、あるいはそうなってもらいたいという総理の気持ちは分かりますけれども。  さあ、そこで、次にですが、パネル出してください。(資料提示)私は、安倍総理の業績が上がっている企業は賃上げをしてほしい、この要請そのものが現実の賃金と企業収益の関係に見合ったものじゃなかったと私は思うんですね。配付した資料、細かいのは見てもらうと分かりにくいものですから、こっちはパネル出した。  これは、法人企業統計によりますと、これ小さくて済みませんね、日本の産業、経済を支えている製造業全体の九七年度の従業員給与は五十二兆五千九百億円余であります。この年の利益剰余金は八十四兆五千三百億円余です。これ以降、利益剰余金はリーマン・ショックによる影響を除くとまさに右肩上がりで、二〇一一年には百十兆八千四百億円余で、九七年を一〇〇とした場合に何と一三一・一二、こういう数字になります。これに対して従業員の給与は二〇一一年には四十三兆二千六百億円余ですから、同じく九七年を一〇〇とすると八二・二七、つまり約二〇%低下をしているわけです。  総理は所信表明演説で、「なぜ、私たちは世界一を目指し、経済を成長させなければならないのか。それは、働く意欲のある人たちに仕事をつくり、頑張る人たちの手取りを増やすためにほかなりません。」と述べられました。  私は、安倍さんの口からこれ出てきたからびっくりしたんだけれども、その言やよし、私はそう思います。余り頑張る人だけと言われても困るんですが、しかし、今見たように、日本の大企業は自らの業績や利益増大のために労働者の賃上げどころか賃金を削減をして利益を上げてきたんですよ。この事実は、これはもう歴然とした事実。  総理、このような賃下げで利益を図るというような、こういう企業の姿勢そのものについて問題だとは思われませんか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) そもそも政府が賃上げ交渉をするというのは初めてのことでありまして、本来はこれは労働組合と労使間で行われるものでありますが、我々はなぜ要請をしたかといえば、これはずっと、先ほども申し上げましたように、デフレマインドがこびりついている中において、そしてあのバブル崩壊のときのことが脳裏の中にしっかりと焼き付けられている中においてなかなか投資をしない。そして、事実、デフレ経済でありますから、デフレ経済の中において五十兆円これは国民の収入が減ってしまったわけでございます。その中において、企業が言わば防衛に走っていたという結果なんだろうと、このように思います。  つまり、企業が積極的な企業活動を行う、設備投資もすれば人材を育成する、従業員に言わばこれは配分を増やしていくということをしっかりとやっていくという、これは気持ちを大きく変えるということについては、まさにそれは変わりつつあると。まだ完全に変わったわけではありませんよ。しかし、それは相当多くの企業が賃金を引き上げようということに賛同していただいていることは私は極めて有意義ではないかと、こう思っているところでございまして、繰り返しになるわけでございますが、自動車産業の多くは相当程度というか、ほぼ満額回答をしているわけでございますし、例えば日産自動車も実は二割日本での生産を削減する予定だったんですね。ところが、それは撤回しました。日本で百万台の維持はするということになったわけでございまして、もし二割削減していたら、言わば職においても二割、あるいは関連の中小企業もあります。相当大きな影響があったのでありますが、そういう方向に今向かいつつあるということは申し上げておきたいと思いますし、この三か月間で四万人求職も増えているわけでございますし、株価が上昇したことによって百五十兆円株式市場における資産が増えたわけでありまして、こういう資産効果も期待されるわけでございますから、その意味において、だんだんそういう実感を得る方が増えてくるのではないかと、このように期待をしているところでございます。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 安倍総理の期待感、是非私もそれは実ってもらいたいと思います。  ただ、先ほども申し上げたようなこの推計は、企業の利益はどんどん増えていく、だけれども勤労者の所得は下がっていく、この流れだけは歴然としているわけでありまして、やはりもっと企業が、そういう意味では、確かに景気の悪いとき、そういうことは、それはもちろんのことあるわけですよ。だけれども、現にこれだけもうかってきている、利益剰余金がどんどんたまっているということですから、企業のやっぱりもっと社会的責任、とりわけ私は、賃金だけではなくて、今日は賃金だけを申し上げましたけれども、雇用問題だってこれだけ大量に非正規労働者、今や三五・二%、一千八百十三万人も非正規労働者だ、こういう状況というものは異常な状況なわけであって、こういうところも含めて是非企業の社会的責任というものを政府としても求めていくという努力は、これは是非続けてもらいたい、こう思います。  ところで、安倍内閣はアベノミクスを打ち出して、一方で物価二%アップ、あるいは地方公務員の賃金は七・八%下げてもらいたいと要請がある、生活保護七・三%引下げ、そして公共事業拡大など次々と打ち出しておられるわけですが、加えて、来年の四月からは、このままで順調にいけば消費税八%に引上げが待っていると、こういうことになりますと、国民生活は大きく圧迫され、あるいは低下をする、個人消費を冷え込ませて内需を低下させるんではないか、これは、そういう学者たちもたくさんそんな主張をなさっている。国民生活は踏んだりけったりだ、こういう指摘もあります。    〔理事小林正夫君退席、委員長着席〕  とすると、これらの諸施策はデフレ経済脱却に本当になっているのか。個人消費を減退させ、内需を低迷をさせる中で、物価は上がりました、財政赤字は拡大をしました、現状より更に深刻な状況を招きはしないか。いや、そうじゃないんだ。そこのところを総理、この政策の中でどういうふうなお考えをお持ちなのか、御説明いただきたいと思います。

甘利明自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(甘利明君) 何度もこの場で申し上げていますけれども、企業がなぜ内部留保を使わないか、それは国際競争が激化する中で乾坤一擲の勝負をすると、その見通しが立たないからなんであります。デフレマインドが払拭されなければお金は持っていればいるほど価値が上がるわけでありますから、お金はできるだけ今使った方がいいと、投資した方がいいというふうに景色を変えていく。その際に、政府が邪魔になっている規制を外し投資環境を整える、金利も下げて幾らでも資金が借りられるような環境と、それから自分の資金を投入できる環境をつくる。それから、成長戦略でこれから伸びていく産業分野をしっかり示して、そこの障害を外していく。こういう環境がないと、やっぱり企業は投資をしないんですね。投資をしたり消費をしたりしないと、それは従業員に、労働者に回っていかない。その歯車を回すために、まずデフレの脱却から、金融政策から始めて、二の矢を打ち、そして今、三の矢を射込もうとしているところであります。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 悪循環に陥って、それは内需が停滞をしているから、したがって投資先はないと、こういうことにもなる。そういう悪循環が続いているんですが、いずれにしましても、小泉構造改革の焼き直し、格差拡大やあるいは雇用の破壊なんてことにならないように、これは是非とも手はしっかりと打っていただきたいということだけ今日は申し上げておきたいと思います。  次に、憲法問題について伺いたいと思います。  安倍総理はこの間、憲法改正、とりわけ第九十六条の改正に取り組むと表明をされてきたわけですが、まず総理の立憲主義における憲法というものについての御認識を伺いたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 立憲主義とは、主権者たる国民がその意思に基づいて、憲法において国家権力の行使の在り方について定め、これによって国民の基本的人権を保障するという近代憲法の基本となる考え方でありまして、日本国憲法も同様の考え方に立って制定をされているということであります。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 今おっしゃったことは、立憲主義そのものは政治権力の専制化であるとか恣意的支配を憲法によって防止、制限をして個人の権利や自由を保障しようとする思想原理でありますね。  戦後の日本では憲法に、九十八条で憲法の最高法規性、八十一条で違憲立法審査権及び四十一条で国会が国権の最高機関であるということを定められて立憲主義が確立したと、こう言われるわけですが、そうしますと、憲法を守るべき、つまり国民から縛られている政治権力の最高責任者である総理が率先して憲法を改正する、第九十六条改正に取り組むと表明されることは、これ、九十九条の国務大臣、国会議員、裁判官その他公務員はこの憲法を尊重し擁護する義務を負うという規定に違反するし、許されない。  泥棒に縄をなわせるようなものだという酷評をされる、こういう批評が出ていますが、どうお答えになりますか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) その批評は全く的外れだということは申し上げておきたいと思います。  自由民主党の憲法草案ができたのは昨年の四月でございました。我が党は野党でありました。そして、私はその後、谷垣総裁の後を継いで自由民主党の総裁になって、昨年の選挙に言わば総裁として臨んだわけでございます。そのときの約束の一つが九十六条を変えるということであります。  確かに、憲法というのは、言わば権力者の手を縛るという、為政者に対して制限を加えるという側面もあるわけでございますが、実際は、自由民主主義、基本的な人権が定着している今日、王制時代とは違うわけでありますから、一つの国の理想や形を示すものでもあるわけでございます。  私は自由民主党の総裁でもあるわけでありまして、選挙に臨む以上、総裁として、総理大臣としても現職ではありますが、総裁として臨む以上、どういうこれは方針で憲法に臨んでいくかということをむしろこれは国民にしっかりとお話をするという義務を私は負っているんだろうと、このように思います。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 おかしい、ごまかしですよ。それは、あなた自身は、自民党の総裁として、総理大臣として九十六条改正に取り組むとおっしゃっているわけであって、それが九十九条との関係はどうかと、こう聞いているんですよ。これは逃げてもらっちゃ困りますよ。  そこで、現憲法が改正の発議要件を衆参両院の三分の二の特別多数としているというのは、国会の過半数を獲得した政権与党だけで安易に発議できることを避け、野党も賛同できるような合理的な内容に落ち着くまで様々やっぱり論議を重ねた上で国民に提案するということを予定しているためだと思いますが、多くの国々でもそういう手続が取られているということじゃありませんか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは国によってそれぞれでありますが、例えば米国は国民投票という仕組みがございません。日本の場合は、衆参両院において三分の二の発議がなければ、それぞれの三分の二がなければ発議そのものができない、そしてその後、国民投票ということになるわけであります。  いずれにせよ、国民投票によって過半数を得なければ憲法改正はできないわけであります。ですから、例えば六〇%、七〇%の国民の方が改正したいと考えていたとしても、むしろ三分の一をちょっと超える国会議員が駄目だよと言ったらできない方が私はおかしいんだろうと、このように思います。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 それはおかしいんでね、少なくともやはり、六割を超える人たちが賛成だけれどもとおっしゃるが、逆に少数者の権利も守らなきゃならぬという問題もこれありで、だからさっき申し上げたように、合理的な国民全体が合意できるようなところまで論議をされていく、この安全性、その必要というものを三分の二として定めてきているということだろうと思います。  時間がないのでその次に進みますが、そこで太田大臣、お伺いをしますが、自公連立政権合意を見ますと、改正に向けて国民的論議を深めるとされておるようですが、内閣として憲法改正、九十六条改正に取り組むということは、公明党は合意されたんでしょうか。

太田昭宏公明党国土交通大臣

○国務大臣(太田昭宏君) あくまで連立政権合意ということに基づいて私も内閣の一員になっていると。そして、本来この憲法改正というのは国会の中で、また政党間で十分なる論議をして憲法審査会で行うということが基本であろうというふうに思っております。  したがって、昨年十二月二十六日の自公政権合意におきましては、「憲法審査会の審議を促進し、憲法改正に向けた国民的な議論を深める。」と、このような合意文書が書かれているところでございます。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 お答えになっていないんで、内閣として憲法改正、九十六条改正に取り組むことは合意されたのかと聞いたんですよ。全然お答えになっていないじゃないですか。まあいいですよ、それはそこまで行っていないということだろうと思いますから。  最後に、日本と同等に厳格な、先ほどの話ですが、改正手続を持つドイツであるとかアメリカなどでは度々改正が行われてきましたけれども、それは改正の内容を国民がどれだけ求めたかであって、それは手続が三分の二であるとか何かという問題ではありませんね。これまでの日本の改正論議のほとんどが九条の戦争放棄の縛りを緩めて戦争ができる国を志向するものであるからこそ、多くの国民がこのような改憲を求めてこなかったということだろうと思うんです。  我が党は、こうした憲法全面改定という狙いを内包した九十六条の改憲の動きというのは立憲主義に挑戦するものだというふうにとらえますし、この憲法の基本理念を支持する多くの人々とともにこれに反対をする闘いを行っていく決意を申し上げて、今日の質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

石井一民主党・新緑風会

○委員長(石井一君) 以上で又市征治君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

石井一民主党・新緑風会

○委員長(石井一君) 次に、片山虎之助君の質疑を行います。片山君。

片山虎之助日本維新の会

○片山虎之助君 日本維新の会の片山虎之助でございます。  質問させていただきますが、毎回同じことを申し上げますけれども、答弁はひとつ簡潔明快、分かりやすくお願いいたします。  安倍総理、本当にアベノミクス、快調ですね。特に、円安、株高が止まりませんね。円がもう一ドル百円寸前まで行っているし、ダウの方は、年末じゃないかと言われた一万四千円をうかがっていますよね。私は、このアベノミクスを見ていまして、本当にそういう意味で功績が大きかったのは、日本中が明るくなりましたよ。日本中が元気になった。確かにそうなんですけれども、今日もいろんな議論がありますように、まだまだ私は期待先行だと思っている。いろんな懸念や不安があるんですよね。今日はそれについていろいろただしたいと、こういうふうに思っております。  まず、その円安、株高なんですが、株高はいいですよ、円安は、これはどんどんどんどん行くんですか。百円から百十円、百二十円という説がある。円が安くなるということは輸入品が高くなるので、一番高くなるのはエネルギー関係や食料ですよね。これは国民の生活コストですよ。あるいは中小企業の原材料高につながってくるんですよね。  今日も議論がありますように、それじゃ所得が増えているか、雇用が増えているか、消費が増えているかというと、なかなかそうはいっていませんよ、タイムラグもありますし、どういうことをするのか。そういうことの中で格差ができてくるんですよ、格差が。輸出企業と内需型の中小企業と、株を持っている人と持っていない庶民と、あるいはそういう人が大勢出入りしている人口の多い大都市と普通の地方ですよね、この格差をどうやってあれするんですか。まずそれをお伺いしたい。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 為替の水準については申し上げませんが、そこで、円安が進む中において、輸出産業は当然大きな利益を被るわけでございますし、また輸出産業だけではなくて、例えば日本にやってくる観光客の数は事実三三%増えております。また、日本の港湾ですね、港湾は今まで円高によって海外の、例えば釜山港と比べると荷役料が比較して高くなっていたことによって残念ながら競争力を各港湾が失っていたのも事実でございます。また、例えばタマネギについては、中国産のタマネギに価格において負けていたわけでありますが、この結果、実は国産のタマネギが逆転をしたわけでありまして、日本の農家にとってはこれは朗報になるわけでございます。  一方、消費者にとっては、つまりそうした輸入品にかかわるものが、代替品はありますから代替品に行けるものはいいわけでありますが、そうではないものについては、これは消費者にとっては価格が上がっていくという問題があるわけでございますが、同時に、まだしばらくは時間が掛かるわけでございますが、収入が増えることによってそれを補っていくことができるような状況をつくっていくことが極めて重要であろうと思います。同時に、石油価格の上昇については、しっかりと我々注視をしていきたいと、このように考えております。

片山虎之助日本維新の会

○片山虎之助君 総理、円安をどうするんですか。円安はもうこのまま為替の動きに任せて、これが百円を超えて百十円になっても百二十円になっても是認ですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 為替については、これは私が申し上げることはできないわけでございまして、まさにこれは日本銀行において現在金融緩和について具体的な手段を取っているところでございますが、この為替については総理大臣の立場としてはコメントは控えさせていただきたいと思います。

片山虎之助日本維新の会

○片山虎之助君 時間がありませんけど、ある大手の通信社の調査によりますと、所得が上がると思うかというのはノーが七割なんですよ。あなたは景気を実感できるか、ノーが八割なんですよ。だから、そこの感覚と、今かなり浮かれていますよ、日本中。私は浮かれるのはいいことだと思いますよ。それをつないでいただかないと。  その為替の問題もそういう中で是非考えていただきたいと思いますが、今日は何か日銀総裁、宮中行事があるそうで、副総裁においでいただいておりますが、異次元の金融緩和ですから、それは大変な金融緩和ですよ。しかし、実体経済が立ち直らずに実需がないときにお金だけじゃぶじゃぶ流れると、これはよく言われているように、それが投機マネーになってバブルを起こすんじゃないかと。株に行ったり土地に行ったり、分かりませんが、デパートの高額商品に行ったり。いいんですか、こういうことで。バブルを起こして。

甘利明自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(甘利明君) まず、為替の話は我々が言及することではありません。要は、日本経済が競争力を持ってくると、それに見合ったところで落ち着いてくるということであります。  何もしないで、お金だけがじゃぶじゃぶ出ていっていろんな弊害が起きるという御指摘は分かります。そこで、実際に使いやすいお金が向かう投資先をしっかりつくっていくということだと思います。それが成長戦略であります。それを通じて日本の企業が国際競争力を更に付けていく、そして外に打っていく力も、内需を振興する力も付けていく。そういう両々相まって、実体経済が金融政策にきっちりと付いていくことを通じて国民生活の向上につながると、それをもくろんでいるところでございます。

片山虎之助日本維新の会

○片山虎之助君 成長戦略のことを聞こうと思ったんですが、今まで歴代内閣は八回作っているんです、成長戦略を。成果があったことはありますか。上がらないんですよ。難しいんですよ、これは。しかし、六月にプランをお作りになるようで、見なきゃいけませんが、今の皆さんのを見ると、何か国から補助を出す、融資をやる、団体をつくって応援してやる、そんなことで本当に成長戦略になりますか。本当にやるなら痛みを与えないと、民間に意欲を起こさせないと。そのために何をやるかを是非考えてもらわにゃいかぬと思いますよ。今までの延長なら、私は失敗するんじゃないかと思う。  名前はいいですよ。攻める農業、クールジャパンですか、いやいや先端医療。いいですよ。しかし、具体性がないし、即効性がないと思いますが、どうですか。

甘利明自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(甘利明君) おっしゃるとおり、過去に、民主党政権時代も、そしてその前の自民党政権時代も成長戦略をやりました。明確な効果があったかと。なくはなかったと思います。しかし、掲げるほどの効果が出てきたかというと、それは疑問符が付いても致し方がないと思います。  そこで、何が足りなかったのか。それは、やっぱり規制緩和が適切に行われていたかどうかだと思います。  総理がもう既に指示を出しまして、例えば医療の分野であれば、医療機器が従来の枠組みで許可が下りるのを外します、別な枠組みをつくります。あるいは医薬品でも圧倒的にスピードが上がるような法改正をいたします。そういう、従来の部分に切り込んでいく部分がたくさんあります。総合科学技術会議も抜本的な、恐らく従来であれば担当省庁が相当抵抗したであろうことを総理が主導して必ず実現せよと、いつまでに回答という指示が出て、これに今各大臣が取り組んでおります。  相当大胆な規制改革と、それから基本的な上流への研究開発投資、これは相当腹をくくってやっていきます。つまり、政府がきちんとロードマップを描いて、そこにいかにコミットしていくかということだと思いますし、その覚悟を政権が持っているかだというふうに思っております。

片山虎之助日本維新の会

○片山虎之助君 よく言われる規制緩和ですが、例えば保育所の新規参入、株式会社やNPO法人の、七年掛かるというんでしょう。何か総理は二年繰り上げろと言われたけど。そんなスピード感覚のないような規制緩和で役に立ちますか。

田村憲久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(田村憲久君) 保育所は、もうNPOも株式会社もとうの昔に参入ができるようになっているんです。(発言する者あり)いや、それは基本的に今まで都道府県等々がなかなか認可してこなかったというのがございますので、今般、法律改正において、まあ元々認可するのが当たり前なんですけれども、認可するものとするというふうに一定の基準を置いてその点しっかりと認可できるようにしておりますので、そういう意味から、これからどんどんどんどん、質をしっかり担保した上ででありますけれども、参入をしていただけるものだというふうに思っております。

片山虎之助日本維新の会

○片山虎之助君 厚労大臣、しっかり見ておりますから、よろしくお願いいたします。  そこで、第二の矢の財政出動なんですけれども、公共事業は復権しましたね。去年の補正と今回の当初で十兆円近いですからね、往年の公共事業になった。  私は、耐震や防災・減災、いいと思いますよ。地方も、カンフル剤的な即効性があるから、これは歓迎ですよ。しかし、これをやり出すとやめれないんです、減らせないんです。それからもう一つ、同じように国が主導で基準を作ってばらまくようなことをやったら昔の弊害の再生産なんですよ。財務大臣、どうですか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) おっしゃるとおりに、一番多かったときで、小渕内閣のときで十四兆ぐらいですかね、あれは。それが今や半分ぐらいになっておりますので、七兆ちょっとぐらいのところになったんだと思いますが。  それで、やっぱり我々としては、その間多くのものを犠牲にしてきたことは確かで、それが笹子トンネルよく例に引かれますけれども、その他いろいろなもののメンテナンスという面においては、明らかに我々は公共事業は全て悪かのごとき世の中の風潮に乗っかって、ただただ公共事業さえ減らしておけばいいと。コンクリートから人へとかいう、よく意味不明な言葉がありましたけれども、セメント屋に対する当て付けかと思わないでもなかったんですが、あのころは。  でも、基本的には、私どもとしては、そういうようなことをやった結果、笹子トンネルを起こしたのは、かなりの部分は責任は取っていただきたいねと正直私らにはそう見えます。まだほかに、ほっておけば、今、もっと減らしていったらもっといろいろな事故が起きたかもしれない。これは一九八〇年代にアメリカに起きた話であって、やっぱり基本的な補修とかそういったものにきちんとした対応をしていく、絶対必要なことだと思います。  また、先ほど港の話がちょっと出ましたけれども、やっぱり港湾というものは、一級港湾十四メーターだと思いますが、通常十四、五メーターが一級港湾。世の中は、この二十年間の間、コンテナは三倍ぐらいに膨れ上がっておりますので、現実問題として、今度できますパナマ運河はもう十八メーターに水深がなります。そういったのに合わせて日本に着けられる、着岸できる港がないという状態はやっぱりおかしいんであって、そういったものを深いものに掘る、深いものにするというようなことによって経済が全体にいい意味で影響を与えていくというのは当然のことなんであって、これを今後やっていかねばならぬ。  どこで止めるかというところが一番問題だという御指摘はそのとおりだと思いますが、我々としても、そこのところは景気が回復してから、日銀でいえば二%を回復するまでというようなことを言っておられますので、我々としても、そこは基本的に置かねばならぬ大事なところで、そこをいつの段階できちっとしたものにして普通の財政再建の方により大きなかじを切っていくか、これは今後の景気動向によって覚悟を決めにゃいかぬときが来ると思っております。

片山虎之助日本維新の会

○片山虎之助君 コンクリートから人へというのは、それは私もおかしいと思いますよ。コンクリートも人もなんですよ。人にいいコンクリートもいっぱいあるんだから、これは対立するものじゃ私はないと思いますけれどもね。  そこで、まあ公共事業を残すというのも一つのお考えですよ。だから、お考えになるならやり方を思い切って変えたらどうですか。私は前から、全部一定の、外形基準でも何でもいいんだから、地方自治体に一定の額を与えて、それでインフラ中心のそういう公共事業的なことをやらせて、自分で選ぶんですよ、何をやるか、どうやるかというのを選ばせて、後で国がチェックして、よっぽどおかしいものは引き揚げるなり、いろんなチェックをやると。もっと自由にやらせたらどうですか。  国が全国、同じような基準を全国の地方自治体に当てはめるというのは無理なんですよ。要らないものをつい造るんですよ。補助金が来れば、補助金が来るものをやるんですよ。それは地方も良くない。良くないけれども、そういうやり方を思い切って効率の上がるものにしたら私は効果があると思いますが、どうですか。あるいはこれは国交大臣かな、総務大臣。

新藤義孝自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)

○国務大臣(新藤義孝君) お説ごもっとものところがあると思います。長い間自民党時代の成長戦略にかかわってこられた先生のお話でございますから、それは重みがある、御心配いただいているわけであります。  なので、我々はそれを超える今までと違うやり方をしていかなきゃいけない。それは、キーワードは地方の自立だと思いますね。それぞれの町が自分たちの工夫で権限を使い、そしてお金を回していける、そして自分たちの自治が確立できる、そういう仕事は何かということを私たちは決めて、そしてまたそういったモデルをつくって自治体にやっていただきたいと。それはいろんな工夫があります。特区制度も使えばいいし、全国的に使えるものは規制の緩和もやろうと、このように思いますし、またいろんな制度を使って町が特色を持って自分たちで自立していける、そういう仕事をこれを一括して、総括して我々は応援していきたいと、このように考えております。

片山虎之助日本維新の会

○片山虎之助君 かつての仲間ですからひとつよろしく、総務省で一緒にやりましたので、よろしくお願いいたします。  そこで、アベノミクスの中に私は欠けているのは、国の形をどうするか、人づくりをどうするかということだと実は思っているんですよ。  アベノミクス戦略特区、大変アイデアだと思いますよ。しかし、あれをやるところは大都市だけなんですよ。大都市だけがもっと良くなりますよ。バスや地下鉄の二十四時間運行や医療の国際化や、法人税も下げるというんでしょう、場合によっては。それはいいですよ、それは判断させればいいんで。ただ、それを特区でやるんじゃなくて、地方がやれるような国の大きな仕組みを変えていく。道州制の議論はありますけれども、道州制を含めて、私はそういう地方分権改革を進めていくこともこれも成長戦略の大きなあれだと思いますよ。  それから、人づくりは全部に関係あるんだから。我々は教育委員制度の改革あるいは選択制を言っていますよ。だから、そういうことも大きな成長戦略の私は中に取り込む必要があると思うけれども、どうですか、総理。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 人材教育も成長戦略の大きな柱の一つでございますし、成長戦略以前に、安倍政権にとって教育再生を実行していく、これは政権の政策の中心的な柱でございます。まさに国家百年の計でありますので、その中において、グローバルな経済の中においてこれは勝ち抜いていくことのできる人材を育成をしていきたいと、こう考えているわけでございます。  と同時に、やはり日本人としてのアイデンティティーを備えた教育も行っていかなければならないと、こう考えているところでございますが、そこで、我々は、基本的に、なるべく身近な行政がその地域のことについては責任を持って進めていくということが大切だろうと、このように思いますので、地方分権は進めていく考えでございます。  その際に、受皿をしっかりとつくっていく、これが、道州制的なものがいいのか、あるいは基礎的な自治体をもっと強くしていくのか、いろんな議論がございますが、自由民主党としては、基本的に、道州制基本法について最終的な今議論を行っているところでございますが、そうした受皿ができれば、そこにしっかりと権限を移譲していく中において、地域が、自分の言わば未来をそれぞれ目指して、自分たちで政策を立案し、責任を持って例えば財源も獲得していくと、こういう時代をつくっていきたいと思います。

片山虎之助日本維新の会

○片山虎之助君 それから、更に注文をさせていただくのなら、経済の豊かさ、経済成長だけじゃないんですね、人間の幸福は。よくブータンの話が出ますし、総理は「三丁目の夕日」がお好きでしょう。どういう経済社会をつくって、そこでどういう暮らし方、どういう働き方、どういう人とのつながりをやるかということも大きい目標なんですよ。金だけもうけりゃいい、経済が成長だけすればいい、そういうあれは浅薄だと私は思います。そこまで目指した何かが要るんですね。経済の豊かさと人間としての幸せが両立できるような、そういうことを目指す社会が総理の言うそれは美しい国じゃないんですか。どうですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) それはまさにそのとおりでございまして、経済的な力強さというのはこれはまさに手段であって、それは人生を豊かにし、そして幸せな人生を送ることにつながっていくものでなければ意味がないんだろうと、このように思います。  日本というこの島に生まれた皆さんが、この島に生まれたことに喜びを感じ、そして日本人として生まれたことに子供たちが誇りを持てる日本をつくっていきたいと、そのように思う次第でございますが、その上において、言わば真の豊かさを知る、これが非常に私は重要ではないかと、このように思うわけでございまして、市場主義においても、これは強欲を原動力とするのではなくて、道義を重んじ、そして真の豊かさを知る、まさに瑞穂の国である日本らしい市場主義の形があるんだろうと、このように思います。

片山虎之助日本維新の会

○片山虎之助君 ちょっとほかの問題を取り上げさせていただきたいんですが、私は、高校、大学で、私自身で申し訳ないんですけど、柔道をやりまして、これでも柔道六段なんですよ。強い弱いは別ですよ。大変柔道に感謝している、柔道を愛しています。私は、柔道は日本の武道の代表だし、礼をもって礼に終わるというんですよ。子供の憧れでもあった。私が柔道をやり始めたのは、「姿三四郎」を読んで感激したからでございましてね。  ところが、最近の日本の柔道の実力、ロンドン・オリンピックでは、男子は金メダル一つも取れなかったんですよ、あるいは柔道界の在り方、特に全柔連をめぐるいろんな騒動、問題ですね、それを見ると大変残念で、本当に寒心事で、感心する方じゃありませんよ、寒い心の方が堪えないんですよ。私は柔道は立ち直ってもらいたい、柔道は皆さんに尊敬してもらいたい。東京オリンピックの招致もありますよ。だから、こういう柔道界の不祥事的なことを質問するのがいいのか悪いのかというのはありますよ。しかし、日本で生まれて、日本のお家芸なんですから。日本のイメージとダブっているんです、柔道は。その柔道が、私は立ち直ってもらわにゃいかぬ、大反省、大改革を関係の方にはしてもらわなきゃいかぬと、こういうふうに思いますが、総理、いかがですか。

下村博文自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(下村博文君) 片山先生のおっしゃるとおりだというふうに思います。  私から、全柔道連の上村会長に対し、第三者委員会における迅速な対応と、国内外に……

片山虎之助日本維新の会

○片山虎之助君 それちょっとまだ早いんです。次の質問なんです。

下村博文自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(下村博文君) いや、でも、これだと思いますが。  柔道界から暴力を一掃したと明確に伝わるよう対応を求めているところでございます。  これを受けて、今、全柔道連が、第三者委員会の提言やJOCからの改善勧告を踏まえ、全柔道連改革・改善実行プロジェクトを設置し、改革に向けて対応を行っているところでございまして、また、助成金の不正受給問題について、JSCの全柔道連に対する要請により、外部の弁護士や公認会計士から成る第三者委員会を設置し、調査も行っているところでございます。  現在、国を挙げてオリンピック招致に邁進していかなければならないこの重要な時期に、全柔連においてこうした暴力による指導や不正受給問題等々発生していることは誠に遺憾なことであるというふうに考えておりまして、今後、全柔連がしっかりと自浄作用を発揮して、組織運営について改革がなされるように、文部科学省としても厳正に指導、助言をしてまいりたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 片山委員は六段、名誉ではなくて実力ということでございますが、前安倍内閣のときに中学から武道を必修にするということを決めたところでございますが、二十四年からその取組が行われているわけでございまして、多くの学校で柔道を採用しているわけでございますが、まさに、なぜ武道を取り入れたかといえば、一般のスポーツと違って礼に始まり礼に終わるということでございまして、ただ勝てばいいというものでもないということであります。言わばまさにその中心的な存在である全柔連がこういう状況になっているのは極めて残念なことでありますし、これは青少年に大変悪い影響を与えるわけであります。まさに礼に始まり礼に終わる、武道の真髄を極めることこそ全柔連に課せられた使命であろうと、このように思いますので、その理念の下にしっかりと立て直していただきたいと、このように思います。

片山虎之助日本維新の会

○片山虎之助君 文科大臣が言っちゃったんですけれども、全柔連は二つ問題があるんですよ。今の女子強化選手十五人が告発した問題で、暴行ですね、殴るという問題と、それからパワーハラスメント、それが一つ。それからもう一つは、助成金をもらっているんです、選手強化の。その助成金の、言葉は悪いんですけど、ピンはねと不正受給なんですよ。この二つ問題があって、両方に第三者委員会を、AとBという第三者委員会をつくって今調査している。  そして、そのパワーハラスメントの方は一応は終わったんだけれども、その改善・改革のプロジェクトというのは全部責任ある人がなっているんですよ、会長以下執行部が。だから、誰も責任取って辞めていないんです。辞めたのは監督と強化委員長だけなんですよ、トカゲのしっぽ切りでもないけれども。問題があるというか、責任がある人が改善・改革のプロジェクトやっているんだから、これは、まあ鈍感、私は悪意ではないと思うけれども、少なくとも鈍感ないしは常識には外れているわね。こんなものは、皆さん信用がない、国民の。  これが一つと、もう一つは、準公金と言うべきその助成金を、これは国庫の基金の収益とtotoの、サッカーくじのあれが回っているんですから、分配金が。これについて、百二十万、強化のためにその指導者がもらえるやつを四十万自動的に振り込ませるような、自動的って口座で振り込むんですけれどね、これをプールして、帳簿外で経理をして、まあ飲み食いなんでしょうね、体力が大変だから、維持に、飲み食いというのは必要なんだろうけれども、そういうことを使っている。それからもう一つは、事実がないのに不正受給している、十何人かが。これも今委員会をつくっているんですけど、これで十分かどうかなんですよね。  だから、私は公的な、例えばスポーツを所管している文科省なり、あるいは法人を所管している稲田大臣のところですね、そういうところがきちっと公的な調査をやって、公的に解明して、国民にきちっと説明をしないと、私は信用がなくなると思う。どうですか、文科大臣、稲田大臣。

下村博文自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(下村博文君) 御指摘のように、二つの第三者委員会をつくって提言を全柔連受けておりますが、第三者委員会そのものは全柔連とは影響のない客観的な、それぞれの責任者はしっかりした方々が対応しておりますので、これを受けて全柔連がどう対応するかということであるというふうに思います。  文部科学省としては、特に今回の全柔連のスポーツ振興基金助成金の不適切利用の問題について、この問題については三月の二十二日に文部科学省及び同センターから連盟に対し、ガバナンスの問題を含め外部の弁護士や公認会計士から成る第三者委員会の調査を求めるということで、同時に、同連盟の平成二十五年度のセンターの助成金の一時留保をしているところでございます。  今後、センターにおいて、この調査結果を踏まえた今回の事案に対する適切な処分及び今後の改善策が検討されることとなりますが、文部科学省としても、この調査結果を踏まえ、しっかりと対処してまいりたいというふうに思います。  具体的に、このスポーツ振興基金助成金については、補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律が準用されますので、これがこの実績調査報告書の報告を受けて書類の審査や現地調査等により事業の成果をきちっと調査できると。また、法令等に違反したときは交付決定の全部又は一部を取消しすることができると。さらに、事業者に報告を求めたり立入検査等を行うことができるというふうにされておりますので、このセンターが主体的に、こうした法律で規制されている権限を適切に行使し、速やかに事実関係を整理すべきというふうに考えております。  文部科学省としては、このセンターを指導、助言することにより補助金、助成金の不適切使用に対ししっかりと対応してまいりたいと思います。

片山虎之助日本維新の会

○片山虎之助君 大臣ね、悪いけど、長いだけよ、あなた。それ、役所の人が書いたのをそのまま読んでは駄目やわ。あなたは権威でしょう、文部科学行政の。  センターもいいですよ。しかし、不正の金の流れがあるんだから、しっかりとどういう形か調べて、それは責任逃れなんですよ、センターがやるからよろしいとか、第三者委員会があるからよろしいと。第三者委員会は、本来責任を持つべき者が選んでいるんだから。選ばれた人はいいですよ、選んだ方が良くないんだから。説得力がないよ。だから、きちっと信用がある人を選んでその人にやってもらうということなんですよ。私は選ばれた人がかわいそうだと思っている。  もう一度答弁してください。自分の言葉でやってくださいよ。

石井一民主党・新緑風会

○委員長(石井一君) 時間が来ております。簡潔に。

下村博文自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(下村博文君) 第三者委員会は、これは全柔連と、その意と関係なく客観的な人物が選ばれております。今後、御指摘のように、文部科学省としても、これはセンターを通じてという権限ではありますが、しっかり、しかしこれは対応してまいります。

片山虎之助日本維新の会

○片山虎之助君 稲田大臣、どうですか。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) ありがとうございます。先生の今日の質疑、引き込まれながら、共感を持って聞かせていただいております。  柔道、国技にふさわしい本当に全柔連であってほしいと思っております。また、公益法人という立場からは、公益法人として認定をされるということは、社会のために公益を増進するものであるということで、経理もきちんとやっているということで認可をしているわけでございますから、公益認定等委員会としても、引き続き重要な関心を持って注視をしているところでございますし、必要に応じて公益認定法に基づく報告徴取等の監督上の処置を講じていくことになると思います。

片山虎之助日本維新の会

○片山虎之助君 国民のお金の変わった形ですから、準公金ですから、これはおかしい流れがあったらきっちりせにゃいけません。そのことを特に両省にお願いしまして、終わります。  ありがとうございました。

石井一民主党・新緑風会

○委員長(石井一君) 以上で片山虎之助君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

石井一民主党・新緑風会

○委員長(石井一君) それでは次に、舛添要一君の質疑を行います。舛添要一君。

舛添要一新党改革

○舛添要一君 いつものようにしんがりを務めさせていただきます。  総理、今日は、日中関係と新型インフルエンザ対策についてお伺いしたいと思います。  非常に私は今の日中関係を危惧しておりまして、本当に冷え切ってしまったなという思いがあります。何とかこれを解きほぐすのは、政府のみならず我々国会議員としての役割でもあると思っておりましたので、四月の初めに中国に行ってまいりました。元の外務大臣の唐家センさん始め要人と、政府の方々とお話をしたり、北京の清華大学で講演したりというようなことで対話を重ねてきましたけれども、大変厳しいなと。これは、じゃ、どうやったら君は解決するんだねともし総理に問われれば、私もすぐには答えがないような感じがいたしますけれども、まずこの非常に厳しい状況だという認識を総理が共有していただけるかどうかということと、それとやっぱり基本は私は対話、話合いで解決すべきだという点だと思っています。これは先方もそういう考えだと思います。  ただ、もう一つ、今朝、領海侵犯がありました。外務次官が駐日大使を呼んで厳しく抗議をしましたけれども、こういう挑発に対しては必ず厳しい抗議をやっていく、現場では海上保安庁もしっかりやってくれていると思いますが、これ一回でも抗議を怠ると、既成事実を積み重ねていって、結局はこれは自分のものだということになる。それは、ベトナムとかフィリピン、南沙諸島を見れば分かると思います。  そういう認識を持っておりますので、取りあえず今の日中関係に対する総理の御認識をお伺いしたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 本日、我が国の固有の領土である、これは歴史的にも国際法的にも我が国の固有の領土であることは間違いないわけでございますが、そこに中国の公船が領海を侵犯をしたということは遺憾であります。我が方としてはきっちりと対処しておりますが、しかし一方、日中関係というのは最も重要な二国間関係の一つでございますし、経済においては切っても切れない関係があるわけでございます。  ですから、この尖閣に言わば中国が挑発的な行動を取って問題があるからといって全ての関係を閉じてしまうのは間違いであります。つまり、そういう中において、舛添委員が行かれて唐家センさんが会うと、こうした対話が行われるべきであろうと、このように思っておりますし、安倍政権においても対話のドアは常にオープンにしているということは申し上げておきたいと思います。

舛添要一新党改革

○舛添要一君 私も中国に参りまして、先般の国会における総理と私の質疑を御紹介いたしまして、今総理がおっしゃった、対話のドアは常にオープンだということも申し上げました。先方も、自分たちも対話のドアはオープンだと。さあそこで、そこから先どうするかということが非常に大切なので、私は、今の段階で焦って拙速主義で、直ちに日中首脳会談をやるとか日中外相会談をやるとかいうことは急ぐ必要はないと思っています。  私が向こうの大学で記念講演をやったのは、若い人たちと対話をしてみようということであるので、文化でも芸術でも何でもいいと思いますから、できるところから積み上げていくということが必要だと思いますので、この政治的、最終的には中国共産党、政治が判断するんですけれども、私はそこを、関係改善を焦る余り日本政府がちょっと拙速主義に陥ることをむしろ危惧していますが、そこは総理はいかがですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 日中関係は、先ほど申し上げましたように、隣国であり最も重要な二国間関係の一つであります。他方、尖閣については、これはまさに我が国の固有の領土であって、領土問題は存在しないわけでございますし、交渉の余地はないことははっきりしているわけでございます。  そこで、日本としては基本的に対話ということについてはいつでもやる用意はございます。ただ、それを、言わば会うか会わないかということを、これを外交交渉のツールとして使うべきではないし、使われてはならないというのは当然のことであろうと、このように思うわけでございまして、我々は決して焦っているわけではございませんし、いずれにせよ、私たちは常に対話のドアは開けているということでございます。

舛添要一新党改革

○舛添要一君 それで、実は四川のまた震災が起こりました。我々としても、これはもう本当に、前回の四川のときにも支援いたしましたし、我々の大震災、三月十一日の、二年前のときにも大変な支援いただいているので、本当は支援したいんですけど、先方が御辞退なさった。だから、こういうことをできれば支援したいなというのが一つあります。  それから、私がもう北京に行って驚いたのはPM二・五のすごさで、三百という数字の中で、前が見えないような真っ白な中におりましたけれども、これはやっぱり、ちょっとおせっかいかもしれないけれども、相当日本が環境支援をやることが必要じゃないかなというふうに思っております。いかがでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) PM二・五の問題は、これは中国だけの問題ではなくて、これはずっと日本にも押し寄せてくるわけでございますし、例えば九州、下関、下関は私の地元でございますが、この辺にもこの被害は及んでくるわけでございまして、日本全体にもこれは及ぶかもしれないという中において、こういう環境問題については国際社会で協力し合うということが極めて重要であります。我が国には技術、知見がございますから、そうしたものを生かして協力をしていきたいと、こう考えております。

舛添要一新党改革

○舛添要一君 それとまた、たまたま私がいるときに鳥インフルエンザが中国で発生し始めて、私自身がビールスを持って日本に帰ってきていないことを祈りますけれども、物すごい数の行き来があります。私も福岡ですから、もう、麻生副総理もそうですけれども、とにかく二時間、三時間で上海と行き来できるところですから。  今非常に心配していますのは、総理、今は、昨日のWHOの発表でも、まだ人、人への感染、人から人への感染が確認されていないんですけれども、人から人への感染が確認されて、爆発的に感染すればパンデミックになる可能性がある。私は、今、日本政府としてはそのことを前提に置いて危機管理体制を構築しておくべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今般の鳥インフルエンザ、H7N9に関して、国立感染症研究所のインフルエンザウイルス研究センターがウイルスの解析を迅速に行って、中国との情報交換を行っているところでございます。今般の中国において人での発症が確認されたこのH7N9に関する対策について、現在、徹底した情報収集と国民への情報提供に努めているところでございます。今後、どのような経緯をたどるか注視をしながら、前回の経験も踏まえ、これは大変舛添大臣が御苦労されたことでございますが、危機管理の観点からの対応に努めていく所存でございます。  万一の事態が起きた場合には、新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づいて、政府一体となって速やかに必要な対策を取り、今後も対応に万全を期していきたいと思います。

舛添要一新党改革

○舛添要一君 田村厚生労働大臣、今回、今総理がおっしゃった特措法、それから行動計画案が策定されましたけれども、麻生内閣時代に麻生総理が本部長、私が副本部長で本当に全力を挙げて対応いたしました。今回の特措法はその麻生内閣時代の経験が相当生かされていると思いますけれども、国民の皆さんのために、特措法及び行動計画の基本的な概要、こういうところだというのがもし御説明できれば。  官房長官、御到着なさったばかりですが、よろしゅうございますか。そうじゃなきゃ、私が申し上げてもいいですが。

菅義偉自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(菅義偉君) 済みません、話の意味は余り通じていなかったかもしれませんけれども。  今、総理から答弁がありましたけれども、まさにこの感染症対策として、医療現場、国民一人一人、正しい情報が適時適切に提供されることが効果的対策に不可欠である。そういう中で、政府の行動計画について、発生状況、対策の実施状況を速やかに情報提供することを規定しており、政府として情報提供に万全な対策を取っていきたいというふうに考えております。  いずれにしろ、舛添委員がかつて厚労大臣のとき、横浜市であのようなことがありました。やはり政府内で全体として速やかに意思疎通というものを図って、その上に都道府県を通じてその考え方を伝達していく、このことが一番大事なことだと思っています。

舛添要一新党改革

○舛添要一君 今、横浜の例が出ましたが、実は四月五日の衆議院の予算委員会で、当時の横浜市長だった中田議員が私どもの対応を批判しておりました。初めてのケースですから相当苦労しましたけれども、あのとき御本人が言っていたのは、電話回線がパンクして国と連絡取れなくなったと。私どもは、横浜市が感染者かどうか検査すると言うから検査結果を待っていたんです。深夜になったら電話通じないんですよ。回線がパンクするようなことで危機管理体制ができますかということを私は申し上げたいんです。  したがって、今回は、私は、現場第一主義、現場が大事だと、それから情報は絶対公開しろ、この二つを申し上げたいんです。  現場第一主義について言うと、今回、都道府県知事の権限を強化したんです。それは、厚労大臣がいたって分からないです、神戸で何が起こっているか。だから、現場しっかりやりなさいと。そうすると、都道府県知事がやらないと、あのときは、大阪府は学級閉鎖やったのに政令指定都市の堺と大阪市がやらないで、話にならなかったんです。だから、こういう結果を入れたんですが。  さあ、そこで問題。首長さん、知事さん、市長さんでもいいです、その方が危機管理能力を欠いていたり、その町が電話回線パンクするような危機管理体制がしっかりしていなかったときに、任せられませんね。じゃ、どうするんですかということです。どうですか。

田村憲久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(田村憲久君) 法律の所管は官房長官ですけれども、実際問題、対応するのは厚生労働省ということになろうと思いますが、今回この特措法の中において、今委員おっしゃられましたとおり、知事に一定の権限ができたわけであります。  そういう意味では、やはり現場、それぞれ知事がそれぞれの県の現状を見ていただきながら適切に対応いただくと。今言われたような一定の必要なインフラ等々は、社会的なインフラに関しましては、これは一定程度機能をしていただかなければ困るわけでありますし、食料等々に関しては、こういうものに対してはやはり生活する上の物資でありますから重要でございますので、そのまま機能するわけでありますが、必要不可欠のもの以外に関しては知事の方からいろいろと問題点等々に関して対応をしていただける、人の集まるようなところには人が集まらないような形での要請、こういうものをしていただけるようにしたわけでございます。  県の知事がそういう危機管理の意識がなかったらどうするんだという話でありますが、そこは密接に都道府県と厚生労働省の方でいろいろと連絡を取らしていただきながら、これはどうしてもという場合、都道府県が対応しなければ、それはこちらからしっかりと要請をさせていただくということになろうと思います。

舛添要一新党改革

○舛添要一君 横浜のケースは大変私も参考になりました。これはいかぬと思いましたから、翌日から重立った都道府県の首長さん、市長さんたちとホットライン全部結びました。したがって、大阪、神戸で起こったとき、真夜中でも何でも連絡できたので、是非、厚生労働大臣も官房長官もそうやっていただきたいと思いますし、中田さんが横浜市長をお辞めになった後、横浜市の危機管理体制がしっかりなっていることを祈りますけれども、官房長官、チェックしてみてください、お願いします。

菅義偉自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(菅義偉君) 今厚労大臣が答弁されましたけれども、政府対策本部長は都道府県知事に対して総合調整と指示を行うことができることになったのが一番大きいというふうに思います。そこは政令指定都市であろうがほかの市町村であろうが、県の知事に対して調整できるわけでありますから、そこはしっかりと対応できるようにしていきたいと思います。

舛添要一新党改革

○舛添要一君 それからもう一つは、情報を公開すると。中国では百人以上が感染して二十一人亡くなったというデータ出ていますけれども、どうしても私たちはもっといるんじゃないかと思うのは、あの国が情報公開することをちゃんとやっていないから疑っちゃうんです。  だから、日本政府は、是非それをやっていただきたいのは、麻生総理、あのときよく覚えていらっしゃると思いますけれども、横浜のケースは、横浜自身が疑いがあるといって検査していたんです。我々も、厚生労働省も能力はありますけど、待っていて、白か黒かなんだけど灰色だと言ってきて、それはどうするんだと言ったらぷつっと電話切れちゃうと、こういう状況だったんで、さあそこで、当時の麻生総理と私は、もうどうするかということで迷いまして、しかし、疑い例があってマスコミが動き始めているときに政府が知らないでは翌朝横浜は大パニックになる。したがって、私は、夜中の一時でしたけど、こういう疑いがあって今検査をしていますということをお知らせしたんです。  これが悪いといって当時の横浜市長が批判しましたけれども、例えば、二〇〇九年五月二日の読売新聞が社説でわざわざこういうことを書いている。「情報提供では、未明に大臣が会見して「疑い」例を公表した。それだけ重大視したのだろう。迅速な事実公表は当然のことだ。」と。  これは、ですから、当時の麻生総理と舛添厚生労働大臣の名誉のために申し上げますけど、私たちは本当に国民のために全力を挙げてした。その基本は情報公開なんです。だから、絶対にどんなことがあっても、疑い例でも情報公開をするということが政府に対する国民の信用を高めると思いますので、総理、いかがでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) パニックはなぜ起こるかといえば、基本的に、間違った情報が伝わる、あるいは政府が情報を出さないことによって、結果として疑いから逆に流言飛語が信じられてパニックに至るというケースが圧倒的に多いわけでありますから、しっかりと政府は情報公開をするとこの場でもはっきりと申し上げておきたいと思いますが、ですから、政府が出す情報を信じていただきたいと思いますし、もしそういう状況になった場合には、言わば当局の対応に従っていただきたいと、このように思う次第でございます。

舛添要一新党改革

○舛添要一君 それから、厚生労働大臣、行動計画に非常に強制力を持たせる部分がありますね。これがいろいろ危惧されていますが、具体的に国や地方公共団体がどういうことができるかというのを説明してください、パンデミックのときに。

田村憲久自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(田村憲久君) 一つは、先ほど申し上げました、都道府県が、パンデミック起こった場合に、それぞれ人が集まるところ、また集会等々に対して、企業もそうでありますけれども、そういうものに対して、人が集まるところに対して人が集まらないように、会社等々においては、会社等々に関して、指示といいますかお願いでありますけれども、集会等々も開いていただかない、こういうようなお願いをさせていただく。もしこれに対して拒否があった場合には名前を公表するというような形ができるというふうになっております。  あと、今回の場合は、前回は停留という措置を講じました、今回この停留というものがそもそも有効かどうかということ、これはしっかりと検討をしなければならないと思っております。でありますから、停留に関しては、ちょっと今いろいろと検討をさせていただきながら考えておるというような状況であります。  あと、基本的な部分で、前回もそうでございましたけれども、優先的に接種をされる方々、こういう方々に関して方向性をしっかりと決めた上で優先接種の方をさせていただくということにこれはなってこようと思います。  るる基本的なインフラ等々に関しては、これはこちらの方から逆にインフラを止めてしまう、若しくは食料等々を売っているところ、販売等々を自粛されますとこれまた困るわけでありまして、場合によっては、売惜しみ等々がありますとこれは大変なことになりますので、こういうものは国が一定の権限を持ってこういうものに対して、これを集めて国の方でしっかりと対応するというようなことができるというふうになっております。

舛添要一新党改革

○舛添要一君 問題は、それが意図された形で出ればいいんですけれども、例えば前回のときに、発熱外来をつくって、そこでしか診ちゃいかぬというのは前もって決めていたんです。ところが、結果的に、それつくる手間暇よりも自宅にじっといてタミフル飲んでもらったら治るという、こういう状況だったんで、やっぱり現場の医師の意見を一番聞くことが大事です。  ちょうどそろそろ連休になりますけれども、先ほどの横浜の例で申し上げましたように、連休のころだったんですよ、あの二〇〇九年。それで、私は一切指示を、大臣として指示しませんでしたけど、もう主催者が自発的にイベント全部中止ないし延期です。だから、日本人は非常に賢明なので、映画館へ行くなと言わなくたって行きません。  だから、非常に今度の特措法や行動計画について批判を受けているのは、人権を無視するんじゃないかと、人権が損なわれるんじゃないかということがあるので、私は、日本人の賢明さを信じて必要最低限の指示、いよいよ困ったら出ていく、そして現場は任せると、こういうことが必要だと思いますが、総理、いかがでしょうか、その点。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) この新しいインフルエンザ特措法において、新型インフルエンザ等緊急事態宣言をすることによって本部長である私は大きな権限を得ることになりますし、各都道府県、自治体に対して調整権限を持つことになるわけでございますが、実際、国民の皆様の行動を制限することにもつながるわけでございますから、それは安全を確保する、国民の皆様の安全を確保するという観点と、やはり権力の行使でありますから、これを抑制的に考える、ある程度やはり現場において効率的に行動をされるということも頭に入れながら対応していきたいと、このように思います。

舛添要一新党改革

○舛添要一君 冒頭申し上げましたけれども、私が大臣のときに、中国と韓国と日本の厚生労働大臣、北京で集まりまして事前にこのことの準備をしていたので、この三国は非常に被害が少なかったので、こういうことの協力も外務大臣を中心におやりいただければというふうに思っております。  それから、いろんなマニュアルを作っていたんですけれども、当時の麻生総理も私も、大変マニュアルどおりにいかないで苦労したことを記憶しております。ですから、特措法、行動計画あっても、要は現場のリーダーシップ、特に厚生労働大臣、官房長官が副本部長で入り、それから総理が本部長ですから、そういうトップのリーダーシップが極めて大事なので、そういうことで是非国民の生命を守り抜くと、そういう決意で対処していただきたいと思います。  最後に一言、御決意のほどを総理にお伺いして、質問を終わります。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど申し上げましたように、まさに特措法において緊急事態宣言をして、私が本部長になる大変大きな責任を持つわけでございますから、しっかりと情報提供を行いながら、関係機関がそれぞれの役割を十分に果たす能力を備えていることがもちろん肝要でございますが、その上に立って、先ほど申し上げましたように、運用に当たっては基本的人権に配慮しながら、状況に応じて感染拡大防止等の対策を果断に実施するとともに、医療現場や国民に対し適時適切に情報提供がされるよう十分配慮をするなどして対応に万全を期していく考えでございます。

舛添要一新党改革

○舛添要一君 終わります。ありがとうございました。

石井一民主党・新緑風会

○委員長(石井一君) 以上で舛添要一君の質疑は終了いたしました。(拍手)  これにて基本的質疑は終了いたしました。  次回は明二十四日午前十時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後四時四十四分散会

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