予算委員会 第8号
- 発言数
- 290 件
- 登壇者
- 31 名
- 会派数
- 11
- 開催日
- 2013/03/29
会議録
○委員長(石井一君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 まず、理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井一君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に中西健治君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(石井一君) 平成二十五年度一般会計予算、平成二十五年度特別会計予算、平成二十五年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。財務大臣麻生太郎君。
○国務大臣(麻生太郎君) 平成二十五年度予算の大要につきましては、先般、本会議において申し述べたところではありますが、予算委員会での御審議をお願いするに当たり、改めて御説明申し上げさせていただきます。 最初に、平成二十五年度予算について申し上げます。 平成二十五年度予算につきましては、緊急経済対策に基づく平成二十四年度補正予算と同様に、復興・防災対策、成長による富の創出、暮らしの安心・地域活性化を重視いたしております。また、老朽化対策等国民の命と暮らしを守る公共事業費や国民の安心のための防衛予算を充実させる一方で、生活保護や地方公務員給与等について適正化、見直しを行うなど、予算の効率化を図っております。こうした取組を通じて、四年ぶりに税収が公債金を上回る状態を回復させるとともに、プライマリーバランスを着実に改善させ、財政健全化目標の達成に向けた第一歩となる予算といたしております。 平成二十五年度予算の基礎的財政収支対象経費は七十兆三千七百億円であり、これに国債費二十二兆二千四百十五億円を合わせました一般会計総額は九十二兆六千百十五億円となっております。 一方、歳入につきましては、租税等の収入は四十三兆九百六十億円、その他収入は四兆五百三十五億円を見込んでおります。また、公債金は四十二兆八千五百十億円、年金特例公債金は二兆六千百十億円となっております。 次に、主要な経費について順次御説明をさせていただきます。 社会保障関係費につきましては、国民負担の増大を極力抑制する観点から、生活扶助基準、医療扶助の適正化等の生活保護の見直しを行うとともに、暮らしの安心を確保するため、生活困窮者の自立・就労支援及び生活保護世帯の子供に対する学習支援等を推進することといたしております。また、待機児童解消のための保育所の定員増加等、子育て支援の充実や、難病・がん対策の充実強化に取り組むことといたしております。加えて、成長による富の創出を実現する観点から、医療関連分野におけるイノベーションの一体的推進に取り組むことといたしております。これらの結果、二十九兆一千二百二十四億円を計上いたしております。 文教及び科学振興費につきましては、学力等の向上に向けた施策やいじめ対応等の施策を充実するほか、奨学金等の就学支援、大学改革、学校耐震化等の施策を推進することといたしております。また、研究環境を改革して研究支援人材の確保と安定的雇用の実現を図るとともに、研究支援の改革や産学連携を進めることといたしております。これらの結果、五兆三千六百八十七億円を計上いたしております。 恩給関係費につきましては、五千四十五億円を計上いたしております。 地方財政につきましては、震災対応に万全を期すほか、地方歳出につきまして地方の課題に迅速かつ的確に対応するため、地方公務員給与の削減を要請するなどの取組を行いつつ、地方の安定的な財政運営に必要な地方税、地方交付税の地方の一般財源の総額を適切に確保することとしており、地方に最大限配慮をいたしております。これらの結果、地方交付税交付金等を十六兆三千九百二十七億円を計上いたしております。 防衛関係費につきましては、日本を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増している状況を踏まえ、周辺海空域における警戒監視の強化、安全確保や島嶼防衛予算の強化、各種事態への即応性の向上等を図ることといたしており、実質的に十一年ぶりに対前年度増額となります四兆七千五百三十八億円を計上いたしております。 公共事業関係費につきましては、引き続き投資の重点化、効率化を図りつつ、国民の暮らしを守るインフラの老朽化対策や防災・減災対策等の課題に対応するため、真に必要な社会資本整備等に取り組むことといたしており、五兆二千八百五十三億円を計上いたしております。 経済協力費につきましては、日本の成長にもつながる分野等への重点化を進めるなど、経費の見直しを行いつつ、ODA全体の事業量の確保を図っております。これらの結果、五千百五十億円を計上いたしております。 中小企業の対策費につきましては、中小企業の活性化を図るため、小規模事業者に係る支援を拡充しつつ、資金調達の円滑化に関する施策、研究開発支援等に重点化を行うほか、最低賃金引上げに向けた中小企業支援にも取り組むこととしており、一千八百十一億円を計上いたしております。 エネルギー対策費につきましては、原子力規制・防災対策の推進、再生可能エネルギー導入及び省エネルギー推進に対する支援や海外資源権益の確保等に重点化を図っており、八千四百九十六億円を計上いたしております。 農林水産関係予算につきましては、攻めの農林水産業を推進するため、担い手への農地集積の加速化や新規就農者の確保、育成、六次産業化や輸出拡大等の推進、農業基盤整備の充実等を図ることとしており、公共事業関係費のうち農林水産関係部分を含め、全体で二兆二千九百七十六億円を計上いたしております。 国家公務員の人件費は、給与改定臨時特例法による給与減額のほか、退職手当の引下げや定員削減等を的確に予算に反映させることにより、四兆八千二百三十一億円となっております。 なお、震災からの復興につきましては、平成二十七年度までのいわゆる復興財源フレームを見直し、平成二十五年度を含め今後の事業費が十九兆円を上回る部分につきましては、日本郵政株式の売却収入等の六兆円程度を充てることとし、復興財源に対する被災地の不安を払拭することといたしております。その上で、平成二十五年度東日本大震災復興特別会計におきましては、歳出について、東日本大震災復興経費三兆七千百七十八億円、復興債費六百六十二億円、復興加速化・福島再生予備費六千億円を計上し、歳入につきましては、復興特別税一兆二千二百四十億円、一般会計からの受入金一兆二千四百六十二億円、その他収入百十二億円、復興公債金一兆九千二十六億円を見込んでおります。 平成二十五年度財政投融資計画につきましては、緊急経済対策等を踏まえ、長期リスクマネー等を呼び水として供給し、民間投資の喚起、中小企業の支援や日本企業の海外展開支援等に積極的に対応することとし、計画の規模は十八兆三千八百九十六億円となっております。 以上、平成二十五年度予算について御説明申し上げました。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同いただきますようお願いを申し上げます。 なお、本日、本委員会に、平成二十五年度予算の後年度歳出・歳入への影響試算及びこれに関連する国債整理基金の資金繰りの状況等について仮定計算を提出いたしております。よろしくお目通しのほどお願いを申し上げます。 以上です。
○委員長(石井一君) 以上で平成二十五年度総予算三案の趣旨説明は終了いたしました。 なお、副大臣の補足説明は省略し、これを本日の会議録の末尾に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井一君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 ─────────────
○委員長(石井一君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 平成二十五年度暫定予算三案審査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求めることとし、その手続につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井一君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 ─────────────
○委員長(石井一君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 平成二十五年度暫定予算三案審査のため、本日の委員会に国立国会図書館調査及び立法考査局政治議会調査室主任吉本紀君及び東京電力株式会社代表執行役社長廣瀬直己君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(石井一君) 平成二十五年度暫定予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。 質疑は、本日一日間行うこととし、総括質疑方式とすること、質疑割当て時間の総計は八十分とし、各会派への割当て時間は、民主党・新緑風会三十五分、みんなの党十分、生活の党十分、日本共産党五分、みどりの風五分、社会民主党・護憲連合五分、日本維新の会五分、新党改革五分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。 ─────────────
○委員長(石井一君) 平成二十五年度一般会計暫定予算、平成二十五年度特別会計暫定予算、平成二十五年度政府関係機関暫定予算、以上三案を一括して議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。財務大臣麻生太郎君。
○国務大臣(麻生太郎君) 平成二十五年度暫定予算は、平成二十五年四月一日から平成二十五年五月二十日までの期間につきまして編成をいたしました。その概要について御説明申し上げます。 まず、一般会計について申し上げます。 今回の暫定予算におきましても、暫定予算が本予算成立までの応急的な措置であることに鑑み、暫定予算期間中における行政運営上必要最小限の金額を計上することといたしております。 そのうち、公共事業関係費につきましては、暫定予算期間中における事業の継続的執行を図るため、一般公共事業につきましては、平成二十五年度予算額のおおむね十分の三を目途に計上することとし、その枠内において、積雪寒冷地の事業につきましてはその円滑な実施を図り得るよう特別な配慮を加えるなど、所要額を計上することといたしております。 また、地方財政につきましては、四月に交付する地方交付税交付金等に係る所要額を計上することといたしております。 なお、新規の施策に係る経費につきましては、期間中に特に必要があるものを除き、原則として計上しないことにいたしております。 歳入につきましては、税収及びその他収入についての暫定予算期間中の収入見込額を計上するほか、公債金につきましては、公共事業費の計上額の見合いとして、暫定予算期間中において財政法の規定により発行する公債に係る収入見込額一兆五千五百億円を計上することといたしております。 以上の結果、今回の一般会計暫定予算の歳出総額は十三兆一千八百八億円、歳入総額二兆四千百九十二億円となります。 十兆七千六百十六億円の歳出超過となりますが、国庫の資金繰りにつきましては、必要に応じ財務省証券を発行することができることといたしております。 次に、特別会計及び政府関係機関の暫定予算につきましても、一般会計に準じて編成をいたしております。 なお、財政投融資につきましても、一般会計に準じて、株式会社日本政策金融公庫等四機関に対し、総額二兆四百四十二億円を計上いたしております。 以上、平成二十五年度暫定予算につきまして、その概要を御説明させていただきました。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同いただきますようよろしくお願いを申し上げます。
○委員長(石井一君) 以上で平成二十五年度暫定予算三案の趣旨説明は終了いたしました。 これより質疑に入ります。小林正夫君。
○小林正夫君 おはようございます。民主党・新緑風会の小林正夫です。 今日は平成二十五年度暫定予算と当初予算について、まず質問をさせていただきます。 昨年末の総選挙、そして政権交代、こういうことがありましたので、通年よりか一か月程度予算の編成が遅れている、したがって暫定予算を組まなきゃいけない、このことは私も理解をしているところでございます。ただ、暫定予算はあくまでつなぎの予算ということですので、新規の施策は盛り込まないこと、こういうことになっていると思います。 そこで、甘利経済再生担当大臣にお聞きをしたいんですけれども、暫定予算は一般的に経済にとってマイナスだと、こう言われているんですけれども、景気は持ち直しているとも言われておりますけれども、暫定予算が経済に及ぼす影響、これをどう考えているか、お話をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) 暫定予算の中には継続事業はその分だけ入れられますけれども、新規は原則的に入らないということになっております。そういう意味では、景気対策効果も見込んで新規の予算、それが執行できないということは、それ自体であれば確かに御指摘のとおりであります。その事態も想定をして、補正で景気を引き上げていくと、そして十五か月予算ということで間断なく本予算と補正がつながっていくような、そういう工夫はさせていただいております。
○小林正夫君 景気は持ち直してきている、このように言われておりますけれども、これに影響がないと、こういうお考えでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 本来、当初予算で予定どおり事業が新規も含めて執行できるということから、そこの部分だけ純粋に比べますと景気にプラスということではないということは御指摘のとおりです。
○小林正夫君 暫定予算の趣旨説明については先ほど財務大臣からお聞きをいたしました。三百六十五日のうちの五十日分の暫定予算ということになります。単純にこの日数で割ると、おおむね一四%ぐらいの予算になるかなと、このように私、思っておりますけれども、歳出の割合についていろいろ数字を見てみますと、主要経費ごとに見るとかなりむらがあると、私はこのように思います。特に公共事業関係が二十五年度予算の三割、これを計上しているということになります。しかし、一方では、東日本大震災復興特別会計は一一%程度の計上になっているということでございます。 復興は、現在、我が国のもう最重要課題、このように政府を挙げて、あるいは私たちもそれに向けて、復興に向けて取り組んでいるわけなんですけれども、前倒し執行するためにも復興予算はもっと計上すべきだったんじゃないか、私はこのように思いますけれども、この辺についてはいかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 御存じのように、暫定予算のまず十分の三、いわゆる、これ御存じのとおりに、五十日分を、三百六十五を、五十で割りますとこういうことになったということなんですが、このうち公共事業関係費から災害復旧事業などを除いたものがいわゆる一般公共事業ということになりますけれども、直近三か月のあれを見ますと、大体、平成二十一年、二十二年、二十三年はちょっと特殊な事情がありますけれども、こういったのを、二十四の、平均でおおむね大体十分の三、二七・五%というのが大体のこれまでの経緯でございますので、これをさせていただいておるのが理由でございます。 また、今御指摘のありました特別会計の方でありますけれども、この特別会計につきましては、これは復興特会が四・四兆円の、公共事業関係費は八千四百八十七億円になっておるんですが、被災地の大半が積雪寒冷地、寒いところであることを考えて、一般会計の公共事業費のうち、こういう積雪寒冷地分と同じものとして五分の二をめどということで三千二百八十億円を計上させていただいております。 同時に、この復興特会予算の約四分の一を占めておりますのは、復興交付金及び復興特別交付税であります。これにつきましては、暫定予算期間中に所要額が発生をいたさないということになりますので、これは一般会計、今回の暫定予算には計上しておりませんので、一般会計と同様の取扱いということになろうと思います。 ちなみに、復興交付金五千九百十八億円、復興特別交付税六千五十三億円ということになりますので、こういったのは一般文教費の中でも五月ごろまでには支出予定がございませんので、文教関係予算も低いという形になっております。 そういった会計上のところが主な理由でありまして、そういうところを勘案していただきますと、当初予算計算上の一一・四%ということになっておりますけど、その交付金と特別交付税を除いた当初予算の計上額三兆二千億に占める割合でいきますと一五・七%ということになりますので、これだけ特別というわけではないというように御理解いただければと存じます。
○小林正夫君 次に、二十五年度の当初予算関係の質問をいたします。 私は、平成二十五年度予算は財政健全化になっていないと、ここを心配するところでございます。そういう点で、今日は資料を用意をいたしました。資料の一でございます。 平成二十五年度予算は財政健全化に向けて第一歩を踏み出した予算であると、政府は常にこういう言い方をしております。税収が国債の発行を上回ってプライマリーバランスも回復した、さらに、一般会計の規模は九十兆円から九十二兆円へ二兆円の増加にとどまり、建設国債や赤字国債の発行額は減った、このように言っているわけでございます。さらに、平成二十五年度予算は、この間の補正予算審議のとき含めて、政府のお話は、十五か月予算として編成をして切れ目のない財政政策が実施できると、このように豪語しているわけでございます。 そういう兼ね合いから、この一番の資料というのは、平成二十四年度予算と十五か月予算としての二十五年度予算を比べてみた表でございます。規模は九十兆円から百二兆円に十兆円以上増加して、公共事業が拡大したため建設国債を五兆円以上増発している、この資料の一番の右のところに書いてあって点々で囲んであるところでございます。 私は、経済再生に名を借りた大盤振る舞いじゃないか、このように思います。安倍総理にそういう認識はございますでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先般の補正予算につきましては、昨年、日本の景気が底割れをする危険性がございました。マイナス三・五%、第四・四半期がそういう数字になるかもしれないという中において、景気の底割れを防ぐため、そしてデフレ脱却に資するという観点から、思い切った補正予算を組んだところでございます。 しかし、二十五年度予算については、今委員が御指摘になったように、プライマリーバランスについても改善をしていく、借金と税収入を再び逆転させることができたという意味においては引き締まった予算になったのではないかと思っております。
○小林正夫君 大盤振る舞いと私は思うんです、これだけ建設国債を、五兆円以上発行する。要は、将来にこれからもまたツケを残していくということに私はなる、このように思っています。 常に経済再生を図るやり方、それで一時しのぎ的なやり方、今が良ければいいんだという、私はそういうものをこの予算から感じるわけなんですが、そういう政治というのは、民主党政権、三年三か月経過しましたけれども、その以前の自民党政治にまた戻ると、私はこのように危惧をしておりますけれども、借金ばかりが拡大をしていく、こういうような我が国になってしまうんじゃないですか。この辺、どうですか、総理。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 安倍政権としても、財政健全化を目指していく、大きな目標を持っておりまして、プライマリーバランスについても、二〇一〇年度比においてGDP比、二〇一五年半減させ、そして二〇二〇年には黒字化をしていこうという大きな目標を立てております。 財政健全化をしていく上においても、まずはデフレから脱却をしなければ税収は増えていかないわけでありますから、税収をしっかり増やしていく。経済を成長させることができなければ財政は健全化できない中において、まずはデフレから脱却をして、そしてしっかりと強い、力強い経済成長軌道に乗せていくために資する予算、それは、今までと同じことをやっていては、この十五年間デフレ脱却できなかったわけでありますから、今回はそういう次元の違う政策を行っているということでございます。
○小林正夫君 また平成二十五年度の予算審議が更に今後続きますので、私は、今言ったように、一時しのぎ的あるいは後世にツケを残す、こういう政治に戻っていく、このようなことになるんじゃないかということを指摘を今日はしておきます。 もう一つ、国交大臣にお聞きをいたします。 復興・防災対策、これはしっかりやっていかなきゃいけないと私も認識をしております。戦後、また高度成長、この時期を考えると、おおむね今のインフラを造って五十年、六十年、まあ五十年以上経過をしてきた設備が相当私はあると思います。そういう意味で、予算が成立してから箇所付けが行われるということになるわけなんですが、やはり優先順位と、膨大な設備があるわけですから、きちんと効果的な対策をしていかなきゃいけないというふうに思います。 そういう点で、例えば築五十年以上経過したものについて優先順位的にやっていくだとか、こういうような重点的に配分する必要が私はあると思うんですけれども、この辺のお考えと取組について国交大臣のお考えをお聞きをします。
○国務大臣(太田昭宏君) 財政再建ということは当然大事なんですが、景気、経済を再生させるということがメーンとして今回の補正とそしてまた本予算ということで計画をされていると。 その中で、両予算に特徴的な公共事業は、これは防災・減災、老朽化対策というところにかなりシフトされているということです。補正予算でいいますと、国交省はかなり公共事業の主要を占めるんですが、防災・減災等々については、一・八兆円のうちの、公共事業、国交省的です、一・二兆円、六五%ということになっておりますし、本予算においての我が省の公共事業は同じように四七%ぐらいになっています。今までとは格段にこの防災・減災、老朽対策、多いです。小林先生おっしゃるように、これかなりお金がこれから掛かってきます。後代に負担を残さないということと同時に、これはメンテナンスをするということで長寿命化を図っていくというようなことが大事です。 そこで、私は、今年はメンテナンス元年にしなくてはいけないということを言っておりまして、この一年間でまず点検、調査をしっかりしなくちゃいけない、そこを急ぐということで、一年間で集中的に点検、調査を行う。そして、その後に、そこで現れた緊急的なものについては、これは修繕等に入る。同時にまた、その後にPDCAサイクルというところに持っていかなくてはなりませんので、この本格的なメンテナンスを含めた恒久的なものというサイクルを回していくということにしたいというふうに思っているところです。 優先順位ということならば、劣化の度合いということはかなり構造物によって、先生もう詳しいわけなんですが、危ないところから点検をしてやっていくという、そういう意味での優先順位ということと、技術開発をしてしっかりとしたPDCAサイクルに回していくということに早く私は持っていきたいと、このように思っています。
○小林正夫君 インフラを整備していくことは大変大事だと思いますので、今後そのような計画などをまた見させていただきまして指摘をさせていただきたいと思います。 次に、地方の財政の関係ですけれども、民主党政権のときに地方主権ということで、地方に一括交付金を下ろしてそこで裁量を持って使っていただくと、こういうような政策を打ち出し、二年間、平成二十三年度には四千七百億円、二十四年度には六千七百億円を用意をして地方に一括交付金としてお渡しをした。 二十五年度予算はゼロとなっていますけど、この地域自主戦略交付金がなぜ廃止をされたのか、お聞きをいたします。
○国務大臣(新藤義孝君) この地域自主戦略交付金、これは廃止したのではなくて発展的改善をしたと、そして、この制度の趣旨を生かしながら、これを私どもでより自由度の高い、そして使い勝手の良い制度に直したということであります。 確かに一定の評価があったんです。しかし、その中でも、結局のところ、まず窓口は一括で受けるけれども、その後で事業ごとに各省に予算執行を振り分けるんですね。そこでまた団体との手続が必要になってまいります。そしてまた、県と政令市のみにこういった自主戦略交付金というのがありまして、市町村の部分は改善がありませんでした。ですから、こういうものを含めて、私たちは、より自由度を上げるという意味においては事業の大くくり化をしました。 それから、いろんな報告書を、手続を削減するとか、それからいろんな書類の添付をやめるとか、そういうような御要望をこたえてやりました。しかし、大本の、まず一括で受けてそれを各省に配分し直すと、ここに問題があるという御指摘があったわけですから、ここのところを直すためには元々の各省にストレートに申請ができるようにせざるを得ないということで私はこれを改善させていただいたということでありまして、これは自治体の趣旨を踏まえると。 それから、民主党時代の御要望は一兆円規模でやるということでございましたが、今おっしゃいましたように、四千億円から始まって六千億円ちょっとの仕事でありました。私どもはそれを補正と合わせて今度は九千七百億まで広げさせていただいているわけでありまして、これまでの思いはきちんと受け止めながら、より自由度の高い良い制度にさせていただいたと、こういうつもりであります。
○小林正夫君 発展的になくしたというお話ですけれども、それは私は理解できません。平成二十五年度予算はゼロということになっていることは間違いない。 そして、平成二十四年十一月に内閣府の地域主権戦略室がこの関係についてアンケートを取った資料がございます。その内容は、従来の補助金、交付金に比べて地方公共団体の自由裁量は拡大しましたかと、こういう質問に対して、大きく拡大した、ある程度拡大した、これ六十六団体に質問をして全て回答があった、そのうち四十五団体がある程度拡大したという、こういう答えになっているわけで、非常に地域としてはこういう制度について私は期待をしていたと思っています。 使い勝手が悪いということも一つの自民党は理由になっているかも分かりませんが、使い勝手が悪いならば使い勝手がいいようにしていくということが本来の私は筋だと思いますけど、もう一度答弁をお願いします。
○国務大臣(新藤義孝君) このヒアリングは私も承知をしております。二十四年の八月から九月にかけて、来年度の予算編成を前提にして、いわゆるその当時の政権が続くという前提でアンケート調査をやったわけであります。そして、おおむねの、大いに評価する、ある程度評価するを合わせれば七九%の評価があるのも事実であります。 しかし、そういう団体からも御要望が出ていたのは、必要な総額が確保されていない、対象事業が従来の補助金、交付金に限定されている、事業執行に当たっての手続や期間などの運用改善、こういった御要望が寄せられていたわけであります。そして、先ほども申しましたが、制度の根幹である、最初に一回内閣府に出すときに調整をする、そして内閣府がまた割り振りをし直して各省に出す、そのときにまた手続や調整が必要だ、ここが煩雑だという制度の根本についての改善の御要請があって、それを修正するということになれば、ストレートにこれは各省と交渉ができるようにし、かつ今までのくくりを大くくり化したということで、より自由度を高めたということであります。 時間が掛かると恐縮ですが、例えば農水省では、自主戦略交付金の強い農業づくり交付金相当分という事業がございます。でも、それ以外に自主戦略にかかわらない強い農業づくり交付金があり、産地活性化総合対策事業というのがあり、産地再生関連施設緊急整備事業というのがあり、これ四つの仕事があるんです。これを私たちは一つのくくりにして自由度を上げたのでありまして、これは私どもが地方の思いを受け入れた中でのこういう制度だと御理解いただきたいと思います。
○小林正夫君 民主党も、地方議会を経験をして今国会議員になっている方もたくさんいらっしゃいます。それぞれの自治体の方からもいろんな情報をいただいていますけれども、やはり一括交付金が必要で、要はひも付き補助金じゃ困るという意見も圧倒的に多いということ、こういう点がありますので、これもまた本予算の審議のときに改めて論議をしたいと思います。 科学技術振興費の使い方について質問をいたします。 政府の事業仕分で二〇〇九年に廃止が決まった事業に対して、二十四年度補正予算で五百億円が計上されました。これは科学技術振興機構が産学連携の拠点とした施設の建設に取り組むと、要は箱物を造るというのがこの予算計上でございます。 この事業が廃止された理由、それと、私は、iPS細胞でノーベル賞を受賞された山中伸弥教授、彼の発言など聞いていますと、例えば研究所で正社員の割合が一〇%程度しかなくて、あと非正規の人が多く働いている実態なんだと。ですから、こういう研究をしていくためには、ここに人件費をもっと投入して、この人たちが安心して研究ができるような状況をつくり出すことが必要だと、このように山中教授も言っているわけなんです。 私は、事業仕分で廃止になったそういうものに対して五百億円も計上するんじゃなくて、今先ほど言ったように、ノーベル賞の受賞者が人件費についてもっと手厚くやってくれよと、こういうような発言をされているわけですから、我が国としては、技術立国を目指す意味でここにもっと予算を計上すべきだと、このように思いますけれども、いかがですか。
○国務大臣(山本一太君) 廃止された事業の中身については下村文科大臣の方からお話があると思いますが、私の方から科学技術全体の観点をお話ししたいと思います。 安倍内閣は、科学技術イノベーション、これを経済再生の原動力の一つと位置付けておりまして、二十五年度の科学技術関係の予算については補正と合わせてかなりの額を確保できているというふうに思います。 先生の問題意識ですが、ハードについては、施設あるいは設備について言うと、世界最高レベルの研究に必要な最先端の設備の導入とか、あるいはもう老朽化しているインフラ等々もありますので、設備、これについて予算を充てています。 それから、大変大事な問題意識だと思いますが、研究開発人材の件については、これは文科省の予算ですけれども、二十五年度で研究開発人材の支援を含む研究大学強化促進費、これ六十数億円付けていますし、あるいは山中先生の再生医療の研究、これも文科大臣から発表があったんですけれども、十年間で千百億と、こういうふうにも付けていますので、おっしゃったとおり、先生、ソフト、ハード両面でしっかり科学技術イノベーションができるように、先生の問題意識も踏まえてしっかり取り組んでまいりたいと思います。
○小林正夫君 山中教授が自民党の会合でも呼ばれていろいろ講演をされたと思います。そのときも同じように、やはり人件費、要は働く人、研究者を安心して働かせてくれと、こういう訴えがあったと思います。是非、技術立国を目指していく我が国において、箱物を造るじゃなくて、そういうものに私はお金をきちんと使っていくことが必要だと、こう思っていますので、このことを指摘したいと思います。 時間の関係もありますので、次に進みます。 雇用労働政策についてお聞きをいたします。 まず、TPPと労働問題ということでお聞きをしたいと思いますけれども、TPPの交渉は二〇一〇年三月に開始してから既に三年が経過をして、対象とされるのが物品市場アクセスや原産地原則など二十一分野に及んでいます。この二十一分野の中にも労働が当然入っております。既に交渉参加されている国では国内でTPPに対しての要望だとか意見はかなり出ているんじゃないか、労働に関してですね、そういう国でTPPに対してどのような労働問題の懸念を抱えているのか、このことについて答弁願いたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) TPP協定につきましては、御指摘の労働分野を含む包括的な経済連携協定として交渉が行われております。 そして、TPP交渉における労働分野につきましては、今日まで得ている情報によりますと、国際的に認められた労働者の権利保護、また各国間の協力、協調を確保するためのメカニズム等について議論が行われていると承知をしております。 また、これは報道でありますが、TPP交渉の中で、労働省における、労働に関する省における義務を拘束力ある紛争解決手続に服させるというこの米国の主張に対して、ベトナム、マレーシア、ブルネイから反対がある、こうした議論も、これは報道でありますが、伝えられております。(発言する者あり)
○委員長(石井一君) それじゃ、速記を止めて。 〔速記中止〕
○委員長(石井一君) 速記を起こして。 質問者は、もう一度質問してください。
○小林正夫君 要は、TPPの交渉に入っている国から労働関係の問題についてどのような懸念が出されているか、このことです。
○国務大臣(岸田文雄君) 我が国はまだTPP交渉に参加をしてはおりませんが、今日まで得ている情報として、先ほど申し上げました、テーマとしては、国際的に認められた労働者の権利保護、そして各国間の協力、協調を確保するためのメカニズム等に議論が行われているということを承知しております。 そして、各国からの懸念という御質問でありましたので、これは報道からの情報ではありますが、米国から主張されている、労働省における義務を拘束力ある紛争解決手続に服させるという主張が行われ、それに対してベトナムとかマレーシアあるいはブルネイから反対が示されている、こうしたことを承知しているということでございます。
○小林正夫君 過日の参議院の厚生労働委員会で、TPPにかかわる労働問題についてということで野党の議員が厚労大臣に質問をいたしました。そのときに厚労大臣は、雇用に関しては論議はされておらず、今はそれほど大きな問題意識は持っていないと、こう答弁されているんです。 しかし、このTPP交渉というのは、私は規制緩和につながるものだと思います。したがって、外資が参入してくれば、今の日本の労働慣行がもっと規制緩和をされて、例えば雇い止めだとか解雇だとかリストラとか、こういうものが私は出てくる、こう心配しているんですよ。 田村大臣、今はこういう問題意識を持ってないなんて言っているんですが、そんなことでいいんですか。
○国務大臣(田村憲久君) まだTPPの交渉参加しているわけではないわけでありまして、そのような議論がなされていないわけであります。だから、そう申し上げた。 しかし、いずれにいたしましても、そのような……(発言する者あり)
○委員長(石井一君) 静粛に願います。
○国務大臣(田村憲久君) 要望が出てまいりましたときに、これは労働政策審議会でしっかり議論を出して結論を得るというのが我が国のルールでありますから、そうさせていただくということであります。
○小林正夫君 いやいや、総理、このTPPというのは、常に総理もおっしゃっています、民主党も言っていますけど、国益を損なうことがあってはいけないと、こういう立場なんですね。 したがって、私は、国力の源は労働にありと、こういう姿勢で今日まで政治に取り組んでまいりました。そういう点で見ると、このTPPの労働問題というのはいろんな心配事が出てくるんです。こういう点について、総理、どのように思いますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 現在のところ、まだ我が国は交渉に参加をしておりませんので、どういう議論がなされているかということについてはつまびらかになっていないというのが現実でございまして、その中で様々な情報収集をしているという中において、既にオープンになっている情報について先ほど外務大臣からお話をさせていただきました。 小林委員の御懸念も踏まえながら、交渉に入った段階においてしっかりと、労働者の日本における言わば雇用における権利についても日本の立場を主張していく、労働者の権利を守っていくという観点から交渉していきたいと、このように思っております。
○小林正夫君 厚生労働省、特に働く人の立場に立っていろんな施策をしていかないと、もう労働者が萎えてしまったら日本は本当におしまいになっちゃいますよ。だから、そういう意味で、厚労大臣にもっと問題意識を持っていただいて、いろんな情報収集だとかそういうものについて提供をしてもらうと、このことを要望しておきます。 総理、もう一度、私は国力の源は労働にありと、年を取っている方もそうです、若い人もそうです、そのように私は思っていますけど、この考え方については共有していただけますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさに今委員がおっしゃったように、自分たち、個々が自分の能力を生かして富を生み出す、あるいは生活の糧を得る、あるいはまた社会に貢献をする、これこそが生きがいになっていくでしょうし、そしてそれによって喜びを感じることができると、そういう国こそ活力のある国ではないかと、このように思います。
○小林正夫君 そこで、昨日の衆議院の予算委員会の中で、同僚の山井議員の方から総理に対して雇用に関係する質問があったと思います。特に、解雇規制の緩和ということが報道され始めているんですが、これに対して働く人は本当に心配をしているし、今日のある新聞でも、そういうことが今後の争点になるんじゃないかというふうに書かれている報道もありました。 そういう意味で、もう一度私の方からもお聞きをしますけれども、この解雇の規制緩和、こういうことがこれから検討される、あるいは政府でもそのような方向で進まれるという心配をしているんですが、この問題について総理はどのようにお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 昨日の委員会の審議においてもお話をさせていただきました。 産業競争力会議においては、日本の産業の競争力を付けていくために何をすべきか、このグローバルな競争に打ち勝っていくことによって雇用も守ることができるわけでございますから、そういう観点から議論をしておりますが、他方、言わば勤労者の雇用をしっかりと守っていくということも、勤労者はまさに賃金によって生計を立てているわけでありますし、社会ともつながっている、そういう観点からも雇用を考えていくのは当然のことでございます。 つまり、そういう中において、解雇を自由化していくということは全く考えていないということははっきりと申し上げておきたいと思います。
○小林正夫君 先ほどのTPPとも関係するんですけれども、やっぱりTPPの交渉の中で、仮に交渉に入るということになると、やはり外国の企業なども日本に参入をしてきて、今言ったようなことも求められてくるんじゃないかというふうに私は心配をしているんです。 今総理の方から、解雇を自由化しようとは全く考えていないと。これは、TPPの交渉におけるこの考え方も、それに間違いないということでいいですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) TPPについては、どういう議論がなされているかということについては、労働法制について、これはまだつまびらかになっておりません。しかし、交渉の中においてもしそういうことが課題になれば、今申し上げたのが安倍内閣の基本的な姿勢でありますから、そういう観点から交渉していくということになります。
○小林正夫君 規制改革を論議する政府の会議の中の雇用ワーキング・グループというのがスタートしたと話を聞きました。その中で、特にある委員の方から、解雇補償金制度を創設すべきだという提起がされたというふうに聞いておりますけれども、こういう問題が政府の設置をしたワーキンググループの中で話し合われています。 こういうことは当然報告として上がってくるんじゃないかと思いますけど、もう一度安倍総理の考え方をお聞きします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 産業競争力会議の中においてワーキングチームができておりますが、そういう中においては、まさに国際競争に打ち勝っていく上においてはどういう仕組みがいいかということは自由闊達に議論をしていただいておりまして、あらかじめこちらが枠を定めているわけではありません。最終的に決めるのは私が決めるわけでございますから、今言った方針になっていく。しかし、その中で様々な意見を聞いていくことは、これはむしろ時代の趨勢等についてどういう考え方があるかということを知る上においても有益ではないかと、このように思っております。
○小林正夫君 厚労大臣にお聞きをします。 今言ったように、自民党政権に政権交代をして、民主党の三年三か月の政権の中では、行き過ぎた労働法制だとか、あるいは現場実態に合わない、そういうものについて随分手直しをして新しい法律に改正をしてきた、労働者の保護という立場で優先的にそういう課題を取り組んできた、このように私たちは思っております。 今、政府の動きなどを見てみると、いろんな会議の中で、働く人の立場が入っていない会議が設置をされて、そこでどんどん働き方の在り方が検討されて、先ほど言ったようにいろんな、解雇規制だとか労働規制の緩和だとか、こういうものが話し合われているのが今の実態だと私は認識しています。 是非、田村大臣、働く者の立場に立って、労働者といっても正規労働者もいれば非正規労働者もいて、それで生計を担っている、こういう状態、その人たちをしっかり守っていくという、こういう立場で労働行政に取り組んでもらいたいと思いますけど、いかがですか。
○国務大臣(田村憲久君) ただいま産業競争力会議の話も出ましたけれども、ここでも、私出まして、今委員が言われた懸念等々に対して労働者保護の立場から、私からは反論といいますか、それに対する御意見も申し上げておるわけでございまして、しっかりと労働者を守るため、それが厚生労働省の役割でございますから、それを果たしてまいりたいというふうに思っております。
○小林正夫君 また、厚生労働委員会で労働関係の集中審議をすると、こういうことも確認されておりますので、そういう中でこの問題については取扱いをさせていただきたいと思います。 次に移ります。 社会保障の関係で一つだけ聞かせてください。 成年後見制度、この間、判決で、投票権を与えないのは違憲であると、こういう判断が出ました。それで、一昨日、政府はこれに対して控訴をした、こういう報道です。 どういう政策、考え方を持って控訴に至ったんでしょうか、お聞きをいたします。
○国務大臣(新藤義孝君) 今回の判決は、あくまでこの原告が次回の国政選挙で投票することができる地位、これを確認したというものであります。原告の方以外の選挙権行使を望む成年後見人の方々、こういう方々の選挙権を付与することにはならないわけであります。 そのような中で、仮に今回の違憲判決だけが確定するということになりますと、例えば、全国各地で四月中だけでも任期満了になる地方選挙が百九十三選挙ございます。そして、原告以外に成年後見人の方々は約全国十三万人いらっしゃるわけであります。そうした方々にいろいろと取扱いに混乱が生じるおそれがあるんではないかと、このように思っております。そして、その混乱は、むしろ障害者、高齢者の方々の権利保護の観点から問題が出るおそれもあるという心配をいたしました。 あわせて、この障害者と高齢者の財産権を保護する成年後見制度、それと選挙権との調整、これを図るためにはどのような立法措置が必要か、与党の中でも国会の中でもそういった検討が始められていると承知をしております。 しかし、一方で、それにはまだ時間が掛かるのではないかと、こういうことから、現場の混乱や無用なそういったものを防ぐためにも、一度まずは法務省と協議をして、我々はこの法律の安定性を、制度の安定を保ちつつ混乱を生じないようにするために控訴を決断したということでございます。
○小林正夫君 お年寄りが多くなって、日本の人口構成も相当変わってまいりました。私も昨年六十五になって高齢者の仲間入りをいたしました。これからの我が国はやはりこの成年後見制度というのを利用しやすくしていかなきゃいけない、このように私は思っているんです。そういう意味で、今選挙にまつわる話は総務大臣からいただきましたけど、谷垣法務大臣、この成年後見制度の課題、あるいは普及がなかなか私は進んでいないと見ているんですが、この辺の取組について法務大臣としてのお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君) この成年後見制度は、これだけ高齢化も進んでまいりました、それから、老後の福祉サービスなんかをいろいろな、例えば民間事業者と契約しながら老後の福祉サービスを確保していくというような動きも出てきておりますので、かつての禁治産制度というようなものよりもっと現代化していく必要があるだろうということで、この成年後見制度が生まれたわけですね。 それで、十年運用、今から、できまして十数年たっていると思いますが、これはいろいろな実務家等も制度上の問題点あるいは改善策、十年運用してきて何があるかというようなこと、いろいろ研究していただきまして、その研究会等々いろいろ提言が出ているところでございます。 そういう中で、例えば後見人がその地位を濫用して被後見者の権利を侵害することがないかとかいうようなこと、いろいろ議論いたしまして、信託制度というものも新たに設けたわけでございます。後見制度支援信託と、こういうものを活用してより利用しやすいものにしていく、これは私、大変良かったと思っております。 ですから、法務省としては、今後ともこういう実務家や現状等もよく意見交換をさせていただき、また裁判所の関連部局ともよく連携して、使い勝手のいいものにしていく努力をしてまいりたいと、このように思っております。
○小林正夫君 私は、この成年後見制度、二〇〇〇年の介護保険制度ができたときに新たにスタートした制度であります、この課題について予算委員会あるいは厚労委員会で何回か取り上げてまいりました。今言ったように、この成年後見制度を使いやすくする、こういう意味でこれからもいろいろ論議をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 そこで、総理、私も先ほど言ったような年齢になりました。年齢になってみると、私たちの同世代あるいはもう少し先輩の方からいろいろ意見が出てきまして、どうも国会で、高齢者が多くなったから消費税上げなきゃいけない、社会保障制度を充実しなきゃいけない、何か高齢者が肩身の狭い思いをしていると、何か自分たちがいることによって若い人あるいは国民に負担を掛けているんじゃないか、自分たちは戦後頑張って日本の復興に努力をしてきた、何か高齢者になったことによって、世の中あるいは国会での論議も、高齢者がいなければもっとこういうふうになったのに、そんなようなことが聞こえると、こういうふうにおっしゃる方たちもおります。 高齢社会、私もこういう言葉を使ってまいりましたけど、これは行政用語かもしれませんが、私はやはり、人生豊かな方が多くなった日本ということを考えると、成熟された日本になってきたと私は思っているんです。だから、そういう意味で、高齢社会という表現を成熟社会、このようなネーミングに変えるというのはどうでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 大変いい御提案だと思います。 元気で長生きできる社会をつくろうというのが我々の夢だったわけでございまして、何とか長生きできる社会になりました。そこで、更に元気に、そして社会とかかわりを持ちながら人生を豊かに過ごしていく社会という目標を我々も目指していきたいと思います。そういう意味においては、まさに今委員の御指摘のような、名前も大切ですから、かつて後期高齢者医療制度という名前を使ってお叱りをいただいたところでございますので、検討させていただきたいと思います。
○小林正夫君 是非検討していただいて、先輩方が本当に肩身の狭い思いをすることなく頑張ってしっかり生きていかれる、こういう社会をつくっていくということで私は提案をさせていただきました。 今総理おっしゃったように、後期高齢医療制度、これもネーミングが悪いということで、当時の福田首相が長寿医療制度に変えようじゃないかということも過去にありました。是非前向きに検討していただく、このことをお願いをしておきます。 最後のテーマになりますけれども、エネルギー政策についてお聞きをいたします。 今日もしっかり安定した電気がともっています。質のいい電気を送るということは大変大事なことです。蛍光灯がちかちかしちゃったり、あるいはそういうことでもいいんだという電気だったら、まあまあこれもいろんな方策があるんですが、今ITだとかパソコンだとか、もう既にそういうものを全て使うということは、質のいい電気を安定的に送るということでございます。 そういう意味で、私は、この電気というのは、発電したところから一般家庭まで、太い電線、中ぐらいの電線、細い電線、全て電線がつながっていないと電気が供給できない、こういうことです。それと、今使っている電気は今発電しないと間に合わないという、こういう特殊性もございます。携帯電話は空間を飛ばすということができるわけですけれども、電気はそうはいかないということであります。 そして、昨日今日の報道を見ていますと、発送配電分離を含めて新たな電力システムの改革を段階的に進めるために、政府方針を近いうちに閣議決定して提案をすると、このような報道がされていますけど、これはどういう内容になるんでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 電力システム改革につきましては、既に専門委員会で十数回にわたりまして御議論いただきまして御提言をいただいております。大きなポイントというのは、自由化、これを進める、そして広域系統運用の拡大の問題、そして送配電部門の中立化を高めると。 御提言を踏まえまして、今最終的な検討に入っております。まとまりましたら、政府としての方針を決定して、所要の法案、電気事業法の改正を国会の方にお諮りしたいと思っております。
○小林正夫君 私は、国会議員になる前に電気の供給という仕事に携わってまいりました。特に専門分野は送電部門でした。したがって、そういう私の人生の経験からいうと、発送配電は一貫体制で本当にこれ機能を果たしてきたと。安定供給だとか、何か災害があったときにも一つの指令の下で全てが復旧できるという、大変私はメリットある。先人たちがいろんな苦労をしながら今日のそういう体制を築き、世界に誇れる、停電も少ない、あるいは何かあったらすぐ復旧できるという体制を私はつくってきたと思うんですね。 ですから、私個人は、自分のそういう経験からすると、発送配電分離で本当に安定供給ができるのかと、強い私は懸念を持っております。これからこの論議に入るんでしょうけれども、そういう立場で今後とも論議をさせてもらいたいと思います。 そこで総理、総理の二月の施政方針演説の中でこのエネルギーについてお話がありました。でも、資料でいうと六行ぐらいしかございませんでした。あれから少し日数もたっていますけれども、原子力の再稼働を含めてもう少し具体的にエネルギー政策、特に原子力の扱いについてどう考えているのか、具体的に説明をお願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど委員がおっしゃったように、電力については、これはまさに産業においては必要不可欠なものであり、日本の電力は極めて質の高い電力であります。そして、低廉で安定的な電力供給は国民生活及び経済活動を支える基盤でありまして、原子力を含むエネルギー政策については、まずいかなる事態においても国民生活や経済活動に支障がないよう、エネルギー需給の安定に万全を期していくということが大前提でございます。 この点、二〇三〇年代に原発稼働ゼロを可能とするという前政権の方針はゼロベースで見直しをさせていただきまして、エネルギーの安定供給、エネルギーコスト低減の観点も含めて責任あるエネルギー政策を構築をしていく考えであります。その一環として、電力システムの抜本的な改革にも取り組んでまいります。今後、三年程度の間に再生可能エネルギーの普及と省エネルギーの推進を最大限加速をさせていきます。 同時に、原発の再稼働については、その安全性について原子力規制委員会の専門的な判断に委ねまして、新規制基準を満たさない限りはもちろん再稼働をいたしません。一方、新規制基準、これは極めて厳しい基準でありますが、適合すると認められた場合には、その判断を尊重し、再稼働を進めてまいります。 これらの行く末を見極めながら、十年以内に新しい安定したエネルギーミックスに移行させていくという考えでございます。
○小林正夫君 最後、一つ質問をさせてください。 原子力支援機構法の附則第六条、これは原賠法の改正等の抜本的な見直しを始めとする必要な措置を講ずると、こういうふうになっているわけですが、この法律の施行から一年以上経過しましたけど、この検討状況についてはどうなっているんでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 原子力損害賠償支援機構法の附則第六条第一項においては、できるだけ早期に、今般の原子力事故の原因等の検証や原子力損害の賠償の実施の状況等を踏まえて、原子力損害賠償制度における国の責任の在り方等について検討を加えることとされております。 これについては、原子力損害賠償制度を考える上で大前提となる電力システム改革を始めとした今後の原子力事業体制についての検討等を踏まえる必要があることと、当面、被害者への賠償支払が継続する見込みであり、損害賠償の全体像がいまだ明確になっていない状況にあるということから、当分の間は現行の枠組みの中で被害者の方々に対する適切な賠償支払を着実に実施していくことを最優先したいと考えております。 同時に、現在進行中の福島の賠償の実情を踏まえながら、現行制度や賠償実務上の課題の抽出を行い、原子力損害賠償制度の見直しに資する情報の収集、整理などを関係省庁と連携して引き続き行ってまいります。
○小林正夫君 最後に、小林の思いを申し述べて、質問を終わりたいと思います。福島第一原子力発電所の事故でございます。 この事故について言葉が見付かりません。日々、胸が痛む日が続いているということが正直なところでございます。被害に遭われた方たちが一日も早く元の生活に復帰できること、そして福一の原子力事故、あの現場が一日も早く完全収束になる、このことを私は期待をし、また今後そういう過程を見守っていきたいというふうに思います。 そのことを申し述べて、私の質問を終わります。
○委員長(石井一君) 関連質疑を許します。小西洋之君。
○小西洋之君 民主党・新緑風会の小西洋之でございます。 私は、小林委員の関連質問といたしまして、先ほどの成年被後見人の問題、また憲法の問題、そして成長戦略、いじめ政策等々について質問をさせていただきます。 まず、先ほどの成年被後見人のこの度の裁判の問題でございますけれども、仮に、今回政府は控訴しましたけれども、控訴せずにした場合に、その判決の効力、当該原告の女性に対する選挙権、そして全国の十三万有余の被後見人の方々の選挙権はどうなったのかを簡潔にお答えください。
○国務大臣(新藤義孝君) 一般的に我が国における判決の効力、それは当該事件に限って効力を持つ個別的効力説と、このように考えられております。したがいまして、今回の判決は、原告が次回の衆議院議員選挙及び参議院議員選挙において投票することができる地位の確認をしたものであります。 この判決の効力はあくまでも原告の方のみに及ぶものでありまして、今御質問のその他の約十三万人に及びますそういった成年被後見人の方々に選挙権を付与することとはつながらないと、このように考えております。
○小西洋之君 総理、総務大臣、法務大臣の三大臣について伺います。 政府は、この度の控訴をするという方針を決めるに当たって、その東京地裁の判決文を全て読んで、当該原告の女性が選挙権を有するその地位に値しないと、そういう個別具体の判断をしての控訴なのかどうかを明確に答弁願います。
○国務大臣(新藤義孝君) 今回の訴訟で、国といたしましては、選挙権の行使に最低限必要な判断能力を有していない方に選挙権を付与しないとするこの立法目的には合理性がある、こういう理由で現行の公職選挙法十一条は違憲とは言えないと、このような主張をしてきたわけであります。しかし、東京地裁においてはその主張が認められなかったということであります。しかし、今回の判決は、あくまでもこの原告のみの選挙権に対して国政選挙に対する選挙権を付与すると、こういうことを認められたものであります。 したがいまして、今後のそのほかの成年被後見人制度とそれから選挙権との調整、これについてはこれから調整が必要だ、検討が必要だ、これは政府内でもこのような問題意識があり、我々もいろいろな議論があった中でのこういうことであります。これは引き続き検討していかなくてはいけないんではないかと、このように思います。
○小西洋之君 答弁漏れでございますので、判決文を読んだかを聞かせていただいておりました。
○国務大臣(谷垣禎一君) 私は、この訴訟、選挙制度をどうするかは総務大臣の主管でございますが、国が被告になる場合は私が言わば国の代理人ということになっているわけでございます。そして、私の下の訟務部門が具体的にこれを担当すると。当然、訟務部門ではこの判決を詳しく検討させましたし、私自身も読みました。その上で、このような判断を総務省と相談をいたしましてしたということでございます。
○小西洋之君 自民党総裁たる総理に御質問いたします。 七月の参院選までにこの公職選挙法を変える、連立相手である公明党と一緒に公選法を変えていくと、そういう理解でよろしいでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この控訴に当たって、法改正も含めて検討していくということにしております。与党においてまず議論を進めていくことになると思います。
○小西洋之君 法改正を行うということは決めているのかどうか、端的にお願いいたします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、我が党と公明党、まず与党において議論をしていくことになります。
○小西洋之君 公明党からの大臣でございます太田大臣、公明党は法改正についていかがお考えですか。
○国務大臣(太田昭宏君) 選挙権というのは人の大事な権利であるというふうに思っておりまして、今、与党間で検討されているということでありますので、回復されるようにということで見守っているという状況であります。
○小西洋之君 報道によれば山口代表は法改正をするとおっしゃっていましたので、見守るというと少し、閣僚のお立場なのでしようがないのかということなのかもしれませんけれども。 先ほどの小林委員の質問の中で総務大臣が、選挙事務の取扱い上混乱が起きる、またかえって障害者の方々の権利保護上問題があるということをおっしゃっていましたけど、それぞれについて具体的にどういうことか、御説明いただけますか。
○国務大臣(新藤義孝君) 例えば、この控訴を断念して、この方のみの国政選挙の選挙権が認められるということになったといたしましても、先ほど申しましたように、四月任期満了の地方選挙、これ百九十三選挙が予定されているわけであります。そういうときに、全国各地で、じゃ、そのほかの成年被後見人の方々が投票させてくれということで投票所を訪れて、投票をめぐっての、各地での現場が混乱する、こういうおそれもありますし、さらには選挙権の地位確認や選挙人名簿登録を求める、こういう訴訟も起こる可能性もございます。さらには、選挙後の、自分が参加できなかった選挙が無効であると、こういう訴訟などいろんなものが提起されるおそれがあると考えているわけであります。 そして、政府といたしましてもこの問題については検討を進めていかなければいけないと、このような御答弁をさせていただいておりますし、何よりも選挙制度は、これは国民の民主主義の根幹にかかわることでございます。これについては各党間での御議論が始まっているということになりますと、その間、まずは今の法律の、法令の安定度をきちんと確保するためにも我々はこのような判断を最終的にさせていただいたと、こういうことでございます。
○小西洋之君 今、訴訟が提起されること、また無効の訴訟が提起されることについて混乱ともおっしゃいましたけれども、今、一票の格差で全国で十六の訴訟が起こされ、無効判決が二つ出ております。これは混乱なのでしょうか、総務大臣。
○国務大臣(新藤義孝君) 混乱といいましても、まずは、今まだ権利を与えられていない方々が自分たちにも権利が与えられたのではないかということで現地に、投票所に出かけていった、このときのことは、これはかなりの混乱になるのではないかというふうに思います。 それから、法律そのものが今地裁で、これから国においても、またほかの地裁においても裁判が行われているわけであります。そういう中で、今その一つのもので確定してしまうことによって、これはこれからいろんな制約が加わることにもなると。あらゆる意味でいろいろな混乱が想定されることから、私どもとしては、まず法の、法令の一定的な安定を保ちつついろいろな検討ができるような、そういったことでこの今回の判断としたことでございます。
○小西洋之君 ちょっと論点を整理させていただきますと、冒頭、この度の判決の効力ですね、仮に控訴せずに判決を確定させたときの効力を聞きました。具体的にそれは何かというと、当該原告女性は選挙権を得ることができるんですね。それ以外の全国十三万余の成年被後見人の方々は引き続き公選法の下で選挙権を制限される。 つまり、今回控訴しなければ、当該女性を救って、それ以外は今までの現行の法制度と同じ。しかも、政権与党、自民党そして公明党、そして我が民主党等々、法改正についての議論があるわけですね。つまり、総合的な環境は、法改正について議論するのであれば、当該女性を救いつつ、それ以外は現行制度。現場が混乱するとおっしゃいました。それはしっかり周知して頑張ればいいことだと思うんですけれども、いかがでしょうか。総務大臣。
○国務大臣(新藤義孝君) この今回の原告の方の投票したいという思い、これは共有できます。私もそのように会見で申し上げました。 しかし、これはお一人のことだけではなくて、成年後見制度とそして選挙権との調整と、こういうもっとたくさんの方々に及ぶ問題であります。ですから、そういったものをしっかりと国としても今回検討しなくてはいけない。それは民主主義の根幹である問題でありますから、これについては国民の代表である国会において国会議員がしっかりと議論していただきたいと、このことを私も期待をしているところでございます。
○小西洋之君 この問題の本質は、この控訴をめぐる、控訴するかしないかの判断の本質というのは、自らの権利保障を求めて最後の道である司法に救済を求めた女性に裁判所は選挙権を与えろと命じたわけですね。それを切り捨てる、つまり個人の人権の保障というものを切り捨てて、今おっしゃいましたその制度全体の調整とか、それは行政事務を頑張ることによって私は可能だったんじゃないんですかということを問うております。大臣、いかがですか。
○国務大臣(新藤義孝君) 今回の原告の方は、国政選挙のみの投票の権利を与えられたことになります。ですから、直近は今度の七月の参議院選挙、その次は衆議院選挙であります。しかし、それ以外に地方の選挙はたくさんございます。いろいろな機会があるわけであります。 問題は、その方にとっての大切な権利でありますが、同じような権利をお持ちの方が、全国に同じ国民がいらっしゃるわけであります。その方々も含めてしっかりとした整理をすることが重要ではないかと私は考えております。
○小西洋之君 法改正をするということがもう議論されているのであれば、その一人の個人の権利を抹殺してまで、そして、それを補うための行政事務ができたかできなかったかについて明確な御説明がなくそういう結論をされたというのは、ちょっと私は問題があると思います。 これについてはまた国会でもいろんな方が取り上げられると思いますので、そこに譲らせて、更に本質的な問題に移らせていただきますけれども、この今の政府の対応は、私なりの見方すれば、人権尊重意識の希薄さ、政府における人権尊重意識の希薄さを証する事件だと思います。これは、残念ながら、安倍政権だけではなくて、自民党という政党全体の課題であるというふうに私は認識しております。 それについて今から議論を深めさせていただきたいと思いますけれども、具体的には、自民党が平成二十四年に発表した日本国憲法改正草案について総理と御議論をお願いしたいと思います。 まず、議論に入る前に、現行憲法ですね、総理は憲法を変えると言っておりますから、現行憲法の基本構造についてちょっと整理をさせていただきます。 総理、三権の長である、行政のトップ、内閣総理大臣の立場としてお答えください。憲法の中で一番大切な条文を一つだけ挙げてください。何条ですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 一つだけ挙げることはできません。
○小西洋之君 もう一度聞きます。憲法の下で三権の行政権を率いて国民の権利と自由を守り福祉をつくる、そのための使命を帯びる、憲法上の使命を帯びる内閣総理大臣として、たった一つだけ挙げてください。どうぞ。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私は憲法遵守義務を帯びておりますから、一つだけ挙げることはできません。(発言する者あり)
○小西洋之君 今、後ろから優先順位は決められないというやじがありましたけれども、憲法が基本的に分かっていない方。多分、谷垣前総裁はお分かりでしょう。実は、理論的には分かるんです。 じゃ、そのことを今から解き明かしてまいります。では、じゃ具体的な話、総理、憲法において包括的な人権保障、包括的な人権規定と言われる条文は何条ですか。安倍総理、どうぞ答えてください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今そういうクイズのような質問をされても、暫定予算を議論をしているわけでありますから、余り生産性はないんじゃないですか。それだったら、そういうのを聞くんだったら、私に聞かなくても調べればいいじゃないですか。
○小西洋之君 私は知っています。今総理が答えられなかったことは、大学で憲法学を学ぶ学生が一学期でみんな知っていることですよ。 重ねて聞きます。総理、総理は、日本国憲法において包括的な人権保障を定めた条文、何条か知らないという理解でよろしいですか。どうぞ。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、済みませんけど、大学の講義ではないんですよ。国会で大切な暫定予算の議論をしているんですよ。こんなやり取りが生産的ですか。
○小西洋之君 暫定予算の質問にふさわしくないと言いましたけれども、憲法の中で最も大切な条文の位置付け、またその内容を知らずに予算を編成し執行すること自体が内閣として失格なんですよ。 まあ、そのことおきます。じゃ、今総理は人権の包括規定を知らないということをこの国権の最高機関の委員会の議事録に付させていただきました。 では、聞きます。総理、個人の尊厳の尊重、個人の尊厳の尊重を包括的かつ総合的に定めた条文は何条ですか、憲法、日本国憲法何条ですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、余り人を指さすのはやめた方がいいですよ。これは人としてのまず初歩ですから。そのことは申し上げておきたいと思います。
○小西洋之君 指さすのは、やむにやまれぬ、国民のためにやむにやまれぬとき以外はしません。 では、今、私が問うた質問。個人の尊厳の尊重を包括的に定めた総括的な規定は何条ですか、憲法第何条ですか。
○委員長(石井一君) 麻生財務大臣。(発言する者あり)
○国務大臣(麻生太郎君) 今、今言われましたから出てきて……(発言する者あり)ありがとうございました。御指摘をいただきました。もう少しゆっくり出るようにいたします。 もう一回御質問ください。
○小西洋之君 憲法、日本国憲法において個人の尊厳の尊重を包括的に定めた条文は何条ですか。総理、総理、総理に問うています。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それをいきなり聞かれても、今お答えできません。 それと……(発言する者あり)その、すごいとかいうことではなくて、こんな相手がすぐ答えられないことを今ここで質問して、まるで自分の方が優越に立っているような、そういう子供っぽいことはやめましょうよ。
○小西洋之君 私の質問が、仮に日本国憲法が五十条、五十一条、五十二条、五十七条まで何を決めていますかと聞かれれば、私も残念ながら明確には答えられません。後ろから今官房長官が助けに入りましたね。 私は、聞いているのは、じゃ総理、カンニングしないで。憲法において、あなたは今、包括的な人権を定めた条文を知りませんでした。では、幸福追求権を定めた条文は憲法第何条ですか。幸福追求権を定めた条文は憲法第何条ですか。どうぞ。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それ、こういうやり取りは、私、何の意味があるか分かりませんよ。じゃ、これを決めた、憲法九十三条、九十一条は何だとか、そういう、何の意味があるのか分かりませんけどね。これ、やるんだったら大学の憲法学の講義でやってくださいよ。
○小西洋之君 この条文は、私が問うている条文、じゃ、今議事録として、総理は幸福追求権を定めた条文を知らなかったということを私は付させていただきます。 総理、今総理が答えられなかった条文は、総理が声高に言っている普遍的価値の実現あるいは法の支配の実現、その中枢を成すものです。また、日本国憲法が何のためにあるのか、日本国憲法の下で立法府、行政、司法が何のためにあるのか、全てそこに行き着く究極の条文なんですよ。憲法第十三条ですよ。憲法第十三条を知らない。憲法五十条から五十七条までの条文が分からなくても、具体的、個別に言えなくても、憲法十三条が分からないというのは、これは驚愕の事実ですよ、総理。あきれます。 じゃ、総理、じゃ、総理、今お手元に自民党の憲法改正草案で憲法十三条の新旧対照表がありますよね。憲法十三条、日本国憲法の憲法十三条を見て、御自分の言葉で日本国憲法の憲法十三条の意味を説明してください、御自分の言葉で。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 何か興奮して質問しておられますけどね、このやり取り自体に私は何の意味があるのか分からないんですが、要するに、憲法の条文でこれを知っているか、あれ知っているかといっても、全く私は意味を感じません。(発言する者あり)
○委員長(石井一君) それじゃもう一度、小西洋之君。
○小西洋之君 では、お話、議論してもしようがないということがよく分かりましたので、先に進めさせていただきます。何も知らないということがよく分かりました。 自民党の憲法改正草案は、憲法第十三条、幸福追求権、個人の尊厳、そして公共の福祉、最も重要な人権の原理を定めたその条文について、その公共の福祉を公益及び公の秩序と変更するとしています。今お手元にQアンドAがありますよね。QアンドAを基に、あるいは御自分の言葉で結構ですけれども、どういう目的、内容でその憲法十三条を公益及び公の秩序と変えるのかを御説明ください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 改正草案においては、自民党の案としては、「全て国民は、人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公益及び公の秩序に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大限に尊重されなければならない。」ということでありました。 今、しかし、中西委員はずっと……
○小西洋之君 小西です。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) あっ、済みません、中西さんじゃなくて小西さんですか。小西さんは知っているか知らないかというだけの質問であって、その精神はどう考えるかということではなくて、知っているか知らないかという質問だけだったので、それに何の意味があるかということは、私は言わざるを得なかったということでございます。
○小西洋之君 私は、かつて第一次安倍政権を含め十二年間霞が関で官僚として働いておりました。麻生大臣にもお仕えしたことがございます。で、国政に就いて二年半、立法に携わっておりました。憲法十三条を私は考えなかったことは、公務員時代、国会議員になっても一度もございません。当たり前の基本的な条文です。 では、国会図書館、今日来ていただいています。日本国憲法の憲法十三条の内容を説明してください。
○参考人(吉本紀君) お答えいたします。 一般に、憲法第十三条は三つの柱から成ると解されております。第一に、個人の尊厳の尊重でございまして、これは個人の平等かつ独立の人格価値を尊重するという原理の表明と解されております。第二に、幸福追求権でございます。これは人権保障の一般原理を示すにとどまらず、具体的権利性を有するという見解が通説でございます。第三に、最後でございますが、公共の福祉でございまして、通説的見解によりますと、人権相互の矛盾、衝突を調整するための実質的公平の原理をいうものと解されております。 以上でございます。
○小西洋之君 ありがとうございました。 続いて、憲法審査会で言われました高見先生による憲法十三条の解釈、日本を代表する憲法学者ですけれども、国会図書館お願いします。
○参考人(吉本紀君) お答え申し上げます。 高見教授は、昨年の五月十六日……(発言する者あり)少々お待ちください。 こういうものでございます。ちょっと戸惑って申し訳ございません。
○委員長(石井一君) 答弁を続けてください。
○参考人(吉本紀君) はい。 高見教授は昨年五月十六日の参議院憲法審査会において参考人としていろいろと御発言されておりますが、私なりに要約させていただきますと、国家の存立目的が国民の権利及び自由を守るということにあるということを前提にいたしまして、公共の福祉とは内在的制約をいうものであって、外在的な制約、すなわち特定の国家目的による人権制限を認めますと、制限の範囲が非常に広がるのではないかとの見解を示されております。 以上でございます。
○小西洋之君 その配付資料、大事なところが全部抜けていますから、全部、一言一句読んでください。
○参考人(吉本紀君) では読ませて、再現させていただきます。 「公共の福祉という概念というのは、これは憲法で申しますとというか、国家自体の存立目的が言わば国民の権利、自由というのを守るということが前提になって組み立てられているという、そういった概念なわけです。 したがって、この公共の福祉という概念というのは、人権を制約する場合には少なくとも内在的な制約ということでしか説明は付けていないわけですよね。これは、外在的な制約でもって人権制限できるとなると、これはつまり、特定の国家のある目的を引っ張り出してくればそれによって人権制限ができるという、そういう議論になるわけですね。そこのところをぎりぎり、そういったことは駄目だということで組み立てている理論なわけです。したがって、これに公益とか公序という民事法上あるいは刑事法上の、刑法上のそういった概念を用いて説明するとなると非常に広がってしまうわけですよね。」ということでございます。
○小西洋之君 今、国会図書館が読み上げてくださった公益また公序、すなわち公の秩序、公共の福祉をこの公益と公の秩序という言葉ですり替えると人権制限が限りなく広がってしまう、そのことを私は議論をさせていただきたいわけでございます。 では、かつて、国会図書館、公共の福祉を自民党草案十三条のように解釈した学説に対する戦後の通説的な学説からの批判について説明していただけますか。芦部教授の。
○参考人(吉本紀君) お答え申し上げます。 一元的外在的制約説というものでございまして、これは日本国憲法が施行された当初における通説でございまして、基本的人権は人権の外にある公共の福祉によって制約され得るというものでございます。これは、後に憲法学者の芦部信喜教授が命名されたものでございます。 この説の問題といたしまして、芦部教授は、公共の福祉の意味を公益とか公共の安寧秩序というような抽象的な最高概念としてとらえているので、法律による人権制限が容易に肯定されるおそれがあり、ひいては明治憲法における法律の留保の付いた人権保障と同じことになってしまわないかということを挙げておられます。 以上でございます。
○小西洋之君 内閣総理大臣、安倍総理、今述べられました芦部信喜さんという憲法学者、御存じですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私は存じ上げておりません。
○小西洋之君 では、高橋和之さん、あるいは佐藤幸治さんという憲法学者は御存じですか。総理。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 申し訳ありません、私は余り、憲法学の権威ではございませんので、学生であったこともございませんので、存じ上げておりません。
○小西洋之君 憲法学を勉強もされない方が憲法改正を唱えるというのは私には信じられないことなんですけれども。 今私が聞いた三人は、憲法を学ぶ学生だったら誰でも知っている日本の戦後の憲法の通説的な学者です。今、国会図書館が読み上げた言葉、公益とか公共の安寧秩序という言葉で公共の福祉を潰してしまうと、人権とは全く違う価値によってこの世の中をコントロールすることができる、そうして、それはすなわち明治憲法時代の法律の留保の下の人権侵害が解き放たれると、そういうことだというふうに言っているんです。恐ろしいことなんですよ。 じゃ、これを、何か総理、首をかしげていますので、理解されていないと思いますので、具体的な例として見てまいりましょう。 国会図書館にお願いをいたします。大日本帝国憲法で信教の自由を制限した条文、憲法二十八条ですけれども、それを読み上げていただけますでしょうか。(発言する者あり)
○委員長(石井一君) 速記を止めて。 〔速記中止〕
○委員長(石井一君) 速記を起こして。 小西さんに申し上げます。 本日は時間を限られた暫定予算の審議をいたしておるわけでありますので、別の機会に通告をして堂々と憲法議論をいたしたいと思います。 ただ、あなたの発言は自由でありますから、できるだけ簡潔に今日の委員会の趣旨に合わせて質問をしていただきたいと存じます。
○小西洋之君 はい。 私は、憲法の下で国会も行政も営まれるわけですから、その憲法の最高価値、憲法十三条の内容を聞いております。しかし、委員長のおっしゃるとおり、時間が、本会議あるということでございますので、私から、じゃ説明をしながら申し上げます。 大日本帝国憲法第二十八条、それにおいては、日本の、まあ臣民ですけれども、安寧秩序を妨げず、また臣民たるの義務に背かざる限りにおいて信教の自由を有すというふうに、宗教の自由が制限されております。 今申し上げたこの安寧秩序の意味ですけれども、戦前の最も有名な憲法学者、佐々木惣一さんという先生ですけれども、その方の説明によれば、その安寧秩序というのは広く社会秩序と同じ意味であるというふうに言っております。 今お手元にあります自民党の憲法改正草案、公の秩序の意味は何かという説明に対して、それは社会秩序のことだというふうに言っています。つまり、社会秩序という言葉を挟んで、明治憲法下で信教の自由を侵害していた安寧秩序という言葉は公の秩序と同じ意味になるということでございます。 ここで、太田大臣に御質問をさせていただきます。 太田大臣、かつての公明党の代表を務め、また公明党の中で憲法調査会の座長も務められました。そのお立場から、信教の自由を憲法レベルにおいて制限する自民党の憲法草案、この改正十三条及び二十一条ですけれども、同じ言葉が含まれています。賛成ですか、端的にお答えください。
○国務大臣(太田昭宏君) 自由民主党の憲法草案ということについては、私は、それは自由民主党の考え方であり、私は、閣僚の一員という今の立場からそれを論評するという立場にはないと私は思っています。
○小西洋之君 しかし、公明党は、自民党と連立を組んで政権を営み、そして選挙を戦う存在でございますので、そこは、私は、御党の平和と、あと人権、福祉のその姿勢、私も多くの公明党の先生方の御指導いただきながら、いろいろな法律を作る作業をさせていただいております。しかし、これは大問題でございますので、自民党の憲法改正草案は憲法理論的に信教の自由を制限するものだと、制限していると、明示に、ということを指摘させていただきますので、どうか今後のお取組のために御留意ください。 では、もう少し、公共の福祉を公益及び公の秩序に変えることの影響について議論させていただきます。 内閣法制局、日本国憲法において徴兵制は合憲ですか違憲ですか、お答えください。
○政府特別補佐人(山本庸幸君) 現在の憲法では徴兵制は認められておりません。 一般に、徴兵制度といいますものは、国民をして兵役に服する義務を強制的に負わせる国民皆兵制度でございます。軍隊を常設し、これに要する兵員を毎年徴集し、一定期間訓練して、新陳交代させ、戦時編制の要員として備えるというものでございます。 このような徴兵制度といいますのは、我が憲法の秩序の下では、社会の構成員が社会生活を営むについて、公共の福祉に照らし当然に負担すべきものとして社会的に認められるようなものではないのに兵役と言われる役務の提供を義務として課されるということでございまして、この本質から考えますと、平時であると有事であるとを問わず、憲法十三条、憲法十八条などの観点から許容されるものではないというふうに言われております。
○小西洋之君 今法制局長官が読み上げてくださったのは、私の資料のこの質問主意書ですね。鈴木先生、失礼しました、そうですね、鈴木先生の、福田先生の、失礼しました、稲葉先生、大変失礼しました、質問主意書の裏です。今おっしゃられたとおり、公共の福祉に照らし等々で憲法十三条の規定の趣旨から見て違憲であるということを言っています。しかし、この公共の福祉という言葉を公益及び公の秩序というふうに自民党の改正草案はすり替えるわけでございます。 安倍総理に伺います。自民党の改正草案において徴兵制は違憲ですか合憲ですか、端的にお答えください。 あなたは、さきの参議院の本会議で我々国会議員に対して、国会議員の使命を果たすために憲法九十六条等の改正をするべきだと指を立てておっしゃいました。闘う政治家の誇りに懸けてお答えください。違憲ですか合憲ですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 自民党の憲法草案において公の秩序というふうに書いてあるのは、これは言わば社会秩序のことであって、国家が守ろうとする秩序のことではなくて、これは言わば、平穏な生活に対して誰もが権利を持っているわけでありますから、それを脅かすようなことはしてはならないという意味を定めたものであって、より分かりやすく公共の秩序、公共の福祉を書き下したというふうに御理解をいただきたいと思います。 そして、新憲法草案について、私は今行政府の長としてここに立っておりますから余りそれを解説する立場にはございませんが、新しい、これは自由民主党の憲法草案、これは昨年の四月の二十八日にできたものでありますが、この草案においても、そもそも徴兵ということは全く、徴兵制度をつくっていくということは全く想定はしておりません。
○小西洋之君 安倍総理、憲法の解釈というのは客観的なその文言をどう解釈するかということがまず前提になるわけでございます。 公の秩序というのは、大日本帝国憲法あるいは様々な用例あるいは学説も御紹介しましたけれども、かつての大日本帝国憲法、明治憲法のその安寧の秩序、それとイコールなわけでございます。そうした言葉で公共の福祉を潰して、徴兵制が違憲になるのか合憲になるのか、それは明確に答えられないというのはおかしいと思います。 防衛大臣はお答えできますか、小野寺大臣。憲法的にどうか。
○国務大臣(小野寺五典君) 解釈については法制局長官が答えると思っております。
○小西洋之君 自民党草案の解釈は内閣法制局長官は説明できませんので。 あなた方自民党は、安倍総理を先頭に憲法改正をするべきだと、そういうことを参議院の本会議でも言っている。にもかかわらず、自分たちが作っている、これでやると言っている憲法草案で徴兵制が違憲になるのか合憲になるのか、そのことを説明できないわけですか。違憲になるのか合憲になるのか、もう一度、安倍総理から、説明できますか、憲法的に。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、自民党の憲法草案について私がここで解釈云々を述べる立場にはありません。
○小西洋之君 総裁ですよ、総裁です。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今ここにいるのは総裁ではなくて、これ、内閣総理大臣としているんですよ。当たり前じゃありませんか。これ、暫定予算を今審議しているんですから。 その中において、先ほど申し上げましたが、このそもそも立場にはございませんが、しかし、昨年四月の二十八日に作ったこの我が党の憲法改正草案において、徴兵制ということは全く考えていないということであります。それははっきりと申し上げておきたいと思います。(発言する者あり)
○小西洋之君 まさに、今、小川先生がおっしゃるとおりで、考えていないかどうかであって、憲法の規定上……(発言する者あり)そうです、徴兵制が解き放てるのかどうか、合憲なのかどうかが大事なことです。答えなかったというふうに認識させていただきます。 国民に対して、憲法改正をするべきだ、この草案を我々は問うと言っていて、その草案の内容上、憲法解釈上、徴兵制が合憲か違憲か答えられない、驚くべきことでございます。公明党、大変なことだと思います。 そしてまた、ちょっと時間上、内容を精査させていただきますけれども……(発言する者あり)
○委員長(石井一君) 静粛に願います。
○小西洋之君 お示ししたお手元の資料の中には、この自民党草案が、かつての治安維持法の言論や結社の自由、表現の自由、そういうものを全て規制し得るということも論理的に示させていただいているところでございます。 では、もう一つ、国際問題について問わせていただきます。 外務大臣、本年一月の安倍総理の東南アジアの訪問の際に安倍総理が訴えた人権等の普遍的な価値についてお答えください。どのようなことを表明したか。
○国務大臣(岸田文雄君) 安倍総理は、一月にASEAN諸国を訪問した際に、インドネシアにおいて対ASEAN外交五原則を発表いたしました。 この中で、自由、民主主義、基本的人権等の普遍的価値の定着及び拡大に向けてASEAN諸国とともに努力していくこと、また、力でなく法が支配する自由で開かれた海洋は公共財であり、これをASEAN諸国とともに全力で守ることなどに言及いたしました。
○小西洋之君 その度の訪問は、尖閣の情勢をめぐる中国との関係でそうした声明を発せられたというふうに理解しておりますけれども、総理、総理は、中国は普遍的な価値を体現できていない国だとお考えですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 他国について私はそういう論評をすることは控えさせていただきたいと思います。
○小西洋之君 お手元に中華人民共和国第五十一条を示させていただいております。実は、自民党の憲法改正草案十三条は内容的に中華人民共和国第五十一条と同じでございます。違いがあるんでしたら御説明いただきたいと思います。 以上、自民党は憲法の価値、そして何よりも、内閣総理大臣である安倍総理は、憲法で最も重要な条文すら知らずこの行政を営もうとしています。私は、これは議会の威信に懸けて問責に値すると思いますので、各党会派の皆さんの御検討をお願いいたします。 ありがとうございました。
○委員長(石井一君) 以上で小林正夫君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(石井一君) 次に、中西健治君の質疑を行います。中西君。
○中西健治君 みんなの党の中西健治です。 安倍総理、私が中西でございますので、どうか頭の片隅に、記憶にとどめていただきたいというふうに思います。 暫定予算についての直接的な質問に入る前に、選挙制度改革についてお聞きしたいと思います。こちらも憲法にかかわる問題ではありますけれども、第何条かという質問はいたしませんので、是非考え方を教えていただきたいというふうに思います。 先週、今週、高裁レベルでさきの衆議院選挙について違憲判決が相次いで出ました。今週の広島高裁、そして広島高裁の岡山支部では無効判決も出るということでありました。そして、高裁の中には、札幌高裁もそうでしたが、さきに成立した緊急是正法、〇増五減についてもやはり不十分であると、こういう判示を行ったものもありました。 昨日、総理は衆議院の予算委員会でも、〇増五減に基づく公職選挙法の改正、これの成立、早期に行いたいということをおっしゃっておられましたけれども、この〇増五減を行えば憲法には抵触しないというお考えかどうか、お聞かせいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま中西委員から予算委員会にふさわしい重い質問をいただきました。 〔委員長退席、理事小川敏夫君着席〕 そこで、昨年十二月に行われた衆議院議員総選挙に関する一連の一票の格差訴訟では、違憲や違憲状態の判決が相次いで出されたわけでございまして、一部の高等裁判所においては原告の請求が容認され本件選挙結果が無効とされるなど、厳しい判決が出されているものと真摯に受け止めているところでございます。 昨日、選挙区画定審議会から選挙区間の人口較差を二倍未満とする区画の改定案の勧告を受け取ったところでございまして、政府としては、この勧告に基づいて、一刻も早く法制上の措置、公職選挙法の改正を講じることでまずは速やかに一票の格差是正に取り組んでいきたいと、このように考えております。 まずは、与党においてはまとまったわけでございますし、昨年の言わば国会において自公民でこれは賛成に至ったわけでございますから、現実問題としては〇増五減を実現していくことが国会の責務ではないかと、このように考えております。
○中西健治君 現実問題としては〇増五減というお話ではございましたけれども、昨日の区割り審の勧告は、二〇一〇年の国勢調査に基づいて最大較差が一・九九八倍となるというものになっております。最大較差一・九九八倍であります。もう既に二〇一三年になっている、そして、次の選挙のときにこの一・九九八倍が二倍を超える可能性というのが非常に高いだろうということでありますので、現在、この〇増五減をしても現実的に解決策になっていないということなのではないかと思います。 この次回の選挙にも耐えられないであろう〇増五減の公職選挙法改正をすることに何の意味があるのか、もし意味があるのであればどういう意味があるのか、教えていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まずはこの二倍以内に抑えていくということでございまして、これは、最高裁の判決によって、昨年、この〇増五減ということにおいて、当時の野党であった自由民主党、公明党と、そして民主党と協議をする中において、昨年の三月に言わば定数の削減とは切り離してこちらの方を先にやろうということになったわけでございまして、そして昨年の暮れの国会において〇増五減が成立をして、今回、区割り審から区割りについて提示がなされました。 まずはこれを、これが現実問題としてもう既にできているわけでありますから、ここで区割りを画定していくことがまずは我々の使命であろうと、このように考えております。
○中西健治君 昨年の秋に法律があるからということでありましたけれども、今回、〇増五減を行っても次回の選挙では二倍を超えてしまう公算が非常に高いということですと、選挙では結局使えない公職選挙法改正案ということになってしまいます。 昨年の秋の時点では、解散間近であった、緊急避難的にやらなきゃいけない、そんなことで民主、自民、公明、合意をされたんだと思いますけれども、高裁の判決も出た、そして一・九九八倍です。もう二倍を辛うじてというようなものであったらやはり意味がないのではないかという指摘については現時点でどのようにお考えになられるでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今後、これは国会の院の構成の問題でありますから、院において、今委員が御指摘になった点は、また、今高裁において様々な判決がなされております。これは最終的に、判決によっては中身も違うわけでありますから、最高裁の判断を注目をしていきたいと思っておりますが、基本的には院においてよく議論していただきたいと思います。
○中西健治君 最終的には国会が判断をしていくということであるということは重々承知しております。総理としては、一票の格差の是正と定数削減、どちらの方がより重要と考えていらっしゃいますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まずは違憲状態を、これを早くなくしていくという努力をしなければいけませんから、まずは定数の削減よりもこの〇増五減の方を優先すべきだろうと思います。
○中西健治君 私も、まさに憲法上の要請の方が、選挙での公約ですとか三党の合意ですとか、そうしたものよりは当然重いだろうというふうに思っておりますので、この一票の格差の是正ということを取り組んでいかなきゃいけないというふうに思いますけれども、この小選挙区制度、一票の格差の是正ということをしっかり考えるのであれば、やはりもっと、小選挙区制度を前提とするのであれば、もっと大胆に、〇増五減ではなくて人口比例的にしていかなきゃいけないだろうと思いますし、もっと言えば小選挙区制度そのものに向き合っていかなきゃいけないということなんじゃないかと思いますが、これは自民党の案ということでありますけれども、比例を幾つかに分けてというようなことを出されておりますが、やはり真っ正面から小選挙区制度に向き合っていくということが本来は必要なのではないかと思いますが、そこら辺についてはいかがですか。これは自民党の総裁としての総理にお伺いするということになるかと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 自民党案としては、まずは定数の削減ということについて既に与党で案がまとまったわけで、比例の三十減ということで案がまとまったわけでございますが、難しいのは、やはり選挙制度を変えていく場合はなかなか各党のこれは合意を得るのが難しいわけでございまして、そもそもそれぞれの党内において合意を得るのも難しいという中において、結果を出していくということにおいて、我々はまずは案をお示しをしているということでございます。
○中西健治君 今後、別の委員会等でもこれはしっかり議論していきたいというふうに思います。 暫定予算に関する質問に移らせていただきます。 歳入で足らない部分を財務省証券で補うということについてでありますが、民主党政権下でのことではありますけれども、昨年の特例公債法案の審議の際には、財務省は特例公債法成立前には償還見込みがないので短期の資金繰りのための財務省証券は発行できないと、こういうふうにしておりました。自民党政権になって、今回の本暫定予算に当たっては、当面の資金繰りの財源としてまさにこの財務省証券が発行されてそれに対応するということになっておりますが、平成二十五年度の本予算はいまだに成立をしておりません。 償還の見込みが立っていると、確として立っているということは言えないということは同じ状況ですから、じゃ、どうして今回は財務省証券で資金のやりくりをするということが可能となるか、どういう理屈があるのか、それを教えていただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これもよく御存じのとおりで、財政法七条ということになるんですけれども、国庫の資金繰りのために必要があるときはFB、FBというのはファイナンシングビル、何と言ったっけ、これ、財務省証券で資金を調達することは認められておるんですが、その一方で、今御説明がありましたように、このFBは、財務省証券を発行した場合、その年度の歳入でその年以内に償還しなければならないと、そう書いてあります、御存じのとおり。 今回の暫定期間中に発行する財務省証券につきましては、平成二十五年度中に現行法に基づいて確保されます税収などの歳入で償還できることは明らかだと存じますので、財政法の規定に照らして何も問題はないということであります。 じゃ、去年はということになろうかと存じますが、前政権の話ではありますけれども、昨年の特例公債法の審議過程においては、特例公債法が成立しない限り特例公債を発行できないということでありましたので、特例公債金を平成二十四年度中の歳入としては認められないという段階にあったというのが一番大きな背景であると存じます。
○中西健治君 ちょっと、よく分かるような分からないようなお答えだと思います。 予算は成立していない、そして昨年は特例公債法案が成立していない。それは同じじゃありませんか。
○国務大臣(麻生太郎君) 基本的には、今私どもとしては、景気が良くなればとか何だとかいろいろありますので、一概には安易なことは申し上げませんが、法人税、所得税、住民税、消費税等々の税収というものが確実ということになるものが見込まれますので、私どもとしては、これにつきましてはFB、財務省証券を発行してもいいというように思った次第です。
○中西健治君 ありがとうございます。 続きまして、公共事業関係費についてですけれども、二十五年度の予算額の三割をこの五十日間に計上しているということでありますけれども、全体では平均すると一四%、公共事業も含めて全体でいくと一四%なのに、公共事業関係費については三〇%を計上していると。 これは少し大き過ぎるのではないかという質問、先ほども出ていましたけれども、私も、過去三年間を取って、おととしの震災のあった年を除いて三年間の平均は二七・五%だからというお答えではありましたけれども、ただ、今年は事情が違うのは、補正予算が、僅か一か月前に大型の補正予算が成立しているということだと思います。そこで土木事業に、公共事業にも大きなお金が振り向けられている。そんな中で、どうして今回、三〇%、過去三年と同じ率でやろうとしているのか、これがちょっと納得できないと思います。いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 二十五年度の暫定予算におけます一般公共事業ということなんだと存じますが、継続事業の執行にこれ支障が生じさせないためにというところが大きなところだと思いますが、契約実績等々これまでのを勘案しまして、今度の場合はおおむね十分の三、二七%というんで大体三割、十分の七というのを目標とした、めどとしておるということであります。 今言われましたように、従来から、各年度の個別の事情というのをある程度しんしゃくしなくちゃいかぬところを考えて取扱いは変えにゃいかぬのではないかということをあえて行っておりませんので、本予算の計上額を用いて暫定期間の日数に応じて機械的に割り出したというのが今度の計上額の算出した方法の背景であります。 したがいまして、新規事業には着手はできませんので継続事業とか維持管理等々を粛々と行っていくことになろうと存じますので、今回の考え方に従いまして、計上分の五十日というのはそういったことを考えますと過大ではないであろうと思っております。 機械的に算出するということをさせていただいたのが、申し上げたように、確かにこちらも時間がありませんでしたので、機械的に算出をさせていただいたというところは御理解をいただければと存じます。
○中西健治君 機械的にということでありましたし、継続事業ということでありましたけれども、継続事業であっても当然人手や物資というのは掛かってまいります。この人手や物資がかなり今不足しているのではないかということが再三指摘をされております。 いわゆる建設業においてクラウディングアウトが起きてしまっているのではないか、特にその中でも被災地の復興に対して足かせになっているのではないか、こんな懸念も寄せられているわけでありますけれども、その懸念にこたえようとこの暫定予算ではされなかったということですか。
○国務大臣(麻生太郎君) いや、決して、クラウディングアウトしている部分に関しましては、それを特に配慮するとかしないとかいうことではなく、現実問題、これは太田大臣の担当かと存じますけれども、現場においていろいろ問題が生じているというのを我々予算編成の段階で知らなかったわけではございません。 ただ、私どもとしては、今言われました補正予算を組むときに、私どもとしては、この部分に関しましては、何といっても七―九の分が物すごい勢いでマイナスで経済成長が出ましたものですから、このままいくと底割れしかねないということを考えて補正というのを大型に組ませていただきましたが、その段階でも、それが消化できるかというお話は確かにございました。 予算編成をとにかく十二月でやって、本予算もということになっておりますので、補正と本予算と二つ続けてということになっておりますので、その段階でその状況を知らないわけではありませんでしたけれども、したがいまして、私どもとしては、これは確実に執行していただくためには、いろんな意味で、繰越明許を付けた上できちんとせにゃいかぬとか、いろんなことをさせていただいておりまして、おかげさまで、今までいろいろ御心配いただきましたけれども、三月末までに大体、補正予算、九七・六%ぐらい、九七%強のものはきちんとした対応ができると思っております。
○中西健治君 続きまして、政府の成長戦略の取組体制についてお伺いしたいと思います。 政府は、成長戦略の企画及び立案並びに総合調整を担う司令塔として日本経済再生本部を立ち上げました。元々、経済財政諮問会議もあって、それとの連携の下で進めていくということでありますけれども、元々はこれ、ミクロとマクロのすみ分けだというようなことを政権発足当時には聞いた覚えがありますが、最近はそのミクロ、マクロということも余り聞かなくなったなというふうに思うわけですが、ここのすみ分けというのはどうなっているのか、教えてください。
○国務大臣(甘利明君) より分かりやすく表現した方がいいかと思いまして、諮問会議は、大きな方向性、経済財政に対する方針を決めるところであります。ですから、ある種基本設計のような形です。再生本部の方は、その下にある競争力会議でいろんな具体的な案件が上がってきます。それをきちんと成長戦略としてロードマップを作っていくところでありますから、実施の部門であります。でありますから、片や基本設計、片や実施設計というと頭の整理がしやすいかなと思って、そういう表現をさせていただいております。
○中西健治君 ありがとうございます。 この日本経済再生本部は閣議決定でつくられているということだと思います。一方の経済財政諮問会議は法律に基づいてできているということですけれども、この法律に基づいてできているものと閣議決定で基づいてできているものというのは、これは、優劣があったり重さ軽さというものがあるようなものなんでしょうか、それともないということなんでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) おっしゃるように、片方は法律で決まっていて、片方は閣議決定です。同列ということで考えておりますが、両方とも法律で決めればよかったのかもしれませんけれども、経済再生というのは直ちに取り組まなければならない喫緊の課題でありました。スピード感ということも考えて閣議決定で設置をさせていただいたという次第であります。 〔理事小川敏夫君退席、委員長着席〕
○中西健治君 どうしても、法律に基づいているかいないかということで優劣があるように見えてしまうということでありますので、私だけでもないというのも聞いたこともありますので、是非どこかのところで発信をしていただければというふうに思います。 そして、この日本経済再生本部の下で産業競争力会議というものも立ち上がりました。そして、それとは別に規制改革会議というのも立ち上がっております。この産業競争力会議でも規制改革が大変大事だという認識を示されておりますけれども、規制改革会議でもやはり規制改革が成長戦略の一丁目一番地と、こんなようなことが言われておりまして、このどちらが規制改革の旗振り役になってやっていくのかということが分かりづらいように見えます。これはどういうすみ分けを行っておるんでしょうか。
○国務大臣(甘利明君) 設計でいいますと、経済再生本部の下に競争力会議があります。そして、その横に規制改革会議があるわけです。そして、競争力会議で出てくる問題提起はいろんなテーマがあります。その中に規制改革もあります。 そうしますと、そこの規制改革が本部に上がりまして、総理指示で、この案件については規制改革会議で検討してくれという指示が行くと。そこで、規制改革会議で議論されることもあれば、規制改革会議として独自にこういう規制改革が大事じゃないかと、そういう問題提起が収れんしていきましたら、それが本部を通じて競争力会議に下りてくることもあれば、あるいは人でつながっております、こちらの議長さんは競争力会議のメンバーでもありますから、この規制改革会議で議論されていることが委員として競争力会議で問題提起をすることもある。つまり、キャッチボールをやりながらいいものにしていくという関係にあります。
○中西健治君 キャッチボールはするということなんでしょうけれども、明確に何か分かれているというものではないということなのかなと思いますけれども、規制改革会議の議事などを読ませていただきますと、例えば大田弘子委員が幾つか規制を分類されていて、岩盤のような規制、すなわち、役所だけではなくて、関連業界、団体が強く反対して長年解決付かないようなものを一つの分類にしていて、そしてほかにも幾つかの、三つぐらいの分類で出しています。 どちらかというと、岩盤じゃなくて、もう少し改革がスムーズにできそうなものというのを規制改革会議でやって、岩盤のようなものについては産業競争力会議でやると、こんなような整理を行うというようなつもりはありませんか。
○国務大臣(甘利明君) 産業競争力会議では、産業競争力を高めていく、成長戦略を作っていく、それに必要ないろんな要素があります。その中の一つに規制改革もあるわけです。 規制改革会議の方では規制改革を専門に扱います。でありますから、どちらが岩盤対策でどちらが目の前対策という仕分はしておりません。 ただ、大事なことは、日本経済再生本部、閣僚で構成されている親会みたいなものがあります。ここは総理からの指示が閣僚に出ます。でありますから、従来、規制改革会議で幾ら提言をしても、政府としてなかなか突破ができないという苦悩はあったと思います。しかし、今回のシステムは、必要なものは総理指示が出るというところが一番の大きなみそだと思っております。
○中西健治君 第三の矢、これが中長期的には非常に重要だろうというのは皆さんもう思われていることだと思いますので、是非それがしっかり取り組むような体制でやっていただきたいと思います。 最後の質問をさせていただきます。 総理にお伺いしたいと思うんですが、成長戦略におけるプライオリティーというのは非常に、確かに必要だと思いますけれども、自民党自身がさきの衆議院選挙の公約で、道州制の推進、公務員制度改革、こんなことを掲げておりましたが、公務員制度改革についての取組、今はどのようなお考えでやっていらっしゃるか、総理の決意だけお伺いして、私の質問を終わります。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 公務員制度改革の重要性については、国家公務員制度改革基本法が成立をした当時と現在とで、その決意についてはいささかも変わっておりません。行政や公務員制度の在り方について、これまでの改革の成果に加えて、国際的な大競争時代への変化をとらえて改革を進めていくことが必要であると、このように考えております。 これまでに国家公務員制度改革基本法に基づいて提出をされた法案に対して様々な議論があったことも踏まえて、基本法の広範な改革事項について総合的に総括、検証を行った上で真の改革を進めていく決意でございます。
○中西健治君 どうもありがとうございました。
○委員長(石井一君) 以上で中西健治君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(石井一君) 次に、森ゆうこさんの質疑を行います。森さん。
○森ゆうこ君 生活の党の森ゆうこでございます。 まず総理にお伺いいたしますが、昨年の衆議院選挙に対する選挙無効判決及び違憲判決に対する総理の御認識について伺いたいと思います。 内容については先ほど中西議員の方から御説明がありましたので省かせていただきますけれども、衆議院総選挙の結果に対して選挙無効判決、これは非常に重いと、我々は重く受け止めなければならないというふうに思っております。 私どもは、昨年、ここの、参議院の倫選特で、〇増五減案に対して選挙無効判決が出る可能性があるということを指摘し、これでは不十分だということで反対をいたしました。 総理、この選挙無効判決、違憲判決、それに対する総理の御認識はいかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 昨年十二月に行われた衆議院議員総選挙に関する一連の一票の格差訴訟では違憲や違憲状態の判断が相次いでなされまして、一部の高等裁判所においては原告の請求が容認をされて本件選挙結果が無効とされるという厳しい判決がなされた、そのことは真摯に受け止めたいと思います。 昨日、選挙区画定審議会から選挙区間の人口較差を二倍未満とする区画の改定案の勧告を受け取ったところでありまして、政府としては、この勧告に基づいて一刻も早く法制上の措置を講じることで速やかに一票の格差是正に取り組んでいきたいと思います。
○森ゆうこ君 一票の格差の是正、投票価値の平等をきちんと確保するということを何よりも急がなければならないというふうに思います。 しかし、私は、先ほど来の総理の御答弁を聞いておりますと、民主党の議員に対して、そんな質問は意味がないとか、あるいは質問がふさわしいとかふさわしくないとか、そういう御答弁を私は総理としてなさるべきではないと御注意を申し上げたいと思います。 選挙無効、昨年の衆議院選挙、選挙無効って言われているんですよ。その無効という判決の下に今の安倍内閣があるわけですから、そういう意味で、そのことを私は、真摯に受け止めるというのであれば、政権運営そして総理の御答弁、慎重になさるべきであるというふうに御注意を申し上げたいと思います。 何かございましたら。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ありません。
○森ゆうこ君 そういう態度が不遜だと言っているんですよ。 柏崎刈羽原発の再稼働問題についてお聞きをいたします。 資料をお配りをさせていただいております。一昨日の衆議院経済産業委員会速記録でございます。 御党の、自由民主党細田衆議院議員、この方は原発立地地域のある新潟二区選出でございますが、自民党の新人議員でございます。柏崎刈羽原発の再稼働について、その傍線を引かせていただきました前段に述べているんですけれども、刈羽そして柏崎の首長選挙が行われて、原発との共存共栄を主張した現職が再選されたということをもって、原発再稼働のこの問題については、いわゆる地元の政治的には決着が付いた問題であるというふうに考えておりますので、是非この辺についても御理解いただきたいという、そういう意見を述べております。 そのとき、茂木大臣からはそのことについて特に反論などはなかった、もちろんこれは質問じゃないんですけれども。こういうことを細田さんが言って、それに対して反論はなかったんですけれども、柏崎刈羽原発について地元ではもう決着が付いているということで、同じ御認識ということでよろしいですか。
○国務大臣(茂木敏充君) おとといの細田委員の質問でありますけれど、森先生の資料にも議事録ありますが、アンダーラインを引いていただく前の部分で、「そういう意味で、私といたしましては、」というのから始まっておりまして、恐らく細田議員が御持論で述べられたもので、アンダーラインの後に、「御参考までに。」と、私には質問を求められませんでしたので、答弁はいたしませんでした。 ただ、原発の立地そして稼働に当たりましては、立地自治体、関係者等の御理解が大切だと思っております。
○森ゆうこ君 再度確認いたしますが、柏崎刈羽原発再稼働について、地元ではそういう意味で政治的にまだ決着はしていないということでよろしいですか。
○国務大臣(茂木敏充君) 政治的に決着しているか決着していないか、いろんな御判断はあると思いますが、申し上げましたように、稼働に当たっては、立地自治体を始め関係者の御理解、これが極めて重要だと思っております。
○森ゆうこ君 昨晩、柏崎市会田市長にも確認をさせていただきましたけれども、地元はとてもそういう状況じゃない、原発に対する安全認識の途上で、再稼働について判断できる状況になっていないと強調されておりました。このことは地元紙でも報道されております。 新潟二区は選挙無効の判決は受けておりませんけれども、原発再稼働という重要な問題について事実と違うことを国会で勝手に述べることは許されません。しかも、細田さんは、経産省、原子力安全・保安院、原発の安全規制を担当していた方なんです。落下傘候補ということもございまして、地元では経産省から派遣されてきたんじゃないかという声も上がっているんですね。 総理、発言を訂正させて議事録を削除させるべきではないかと考えますが、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) そもそもこれは、今委員の質問は細田議員の名誉を傷つけていると私は思いますが、細田議員が委員会の中で発言されたことは、細田議員の議員としての責任で発言をしておられることでありますから、総理大臣の私がもちろんそれをどうこう言う立場にはございません。
○森ゆうこ君 御認識が甘いんじゃないんでしょうか。民意の捏造は許されないんです。 昨日も、〇五年の原子力大綱策定に向けて開催された市民公聴会で、参加者の八割、百五十人が九州電力の動員であったと、こういうふうに報道されております。また、九電については、福島原発事故の後、玄海原発再稼働でやらせメール問題があったところなんですね。 この原発の再稼働問題、大変重要な問題なんです。センシティブな問題なんです。あたかも、地元柏崎刈羽でみんながもうそれはいいんだと言っていると思わせるようなことは、私は慎むべきであるというふうに考えます。いかがですか。
○国務大臣(茂木敏充君) 恐らく立地自治体の関係の皆さんでも様々な御意見というのはあると思います。そして、国会議員の先生方、地元の有権者、支援者の方から様々な御意見を吸い上げて、その意見を地元の御意見として発表されるということは私はよくあると思います。 それが、じゃ、全て地元の意見、アンケートを取って代表しているか。九八%、九七%ということじゃなくても地元の典型的な御意見としてそれをベースに発言をされるということは、私は与野党問わずあることだと思っております。 そして、原発につきましては、先ほども申し上げましたが、立地自治体始め関係者の皆さんの御理解を得ていくことが極めて大切だと思っております。
○森ゆうこ君 原発再稼働の問題は地元で決着しているわけではないということを、私は地元を代表して事実をしっかりとここで改めて述べさせていただきたいと思います。 次に、TPPについて質問をさせていただきます。 日本の国益を守る条件の確保について、まず外務省、資料を付けさせていただいておりますけれども、USTRの声明について確認をさせていただきたいと思います。 資料二ページ、三ページにはUSTRのステートメントが、ホームページから引っ張ってまいりましたけれども、添付させていただいておりますが、資料二を御覧いただきたいと思います。 このUSTRの第十六回会合を受けての声明に関して、その記載のとおり、関税、通信、規制の統一、開発を含む幾つかの交渉グループは、今後の会合で法的文書に際して再度集まっての議論は行われず、これらの分野において残った課題は、合意がファイナルとなる最終ステージでの会合で取り上げられる予定である、このことにより、TPP参加国は知的財産権、公的機関の競争、環境といった、残った最も難しい問題の解決に努力を集中させることができる。 つまり、今から日本がTPP交渉に参加しても関税に関する議論には参加することができないということだというふうに、IWJ、岩上安身さんが主宰する報道機関がこのようなブログを掲載をいたしております。 USTRのこの原文を見ますと、確かにこの辺が関税なのかということで少し曖昧なんですけれども、外務省、この点について御説明をいただけますでしょうか。
○政府参考人(片上慶一君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、カスタムズという言葉、辞書なんかで開いても、関税であったり、税関であったり、通関手続であったり、いろいろ使われ方がなされているのは事実でございます。他方、WTO、ガットあるいはこのTPPのコンテクストでは、このカスタムと呼ばれているのは税関という意味でございます。 このことは、一、二〇一一年十一月にTPP交渉参加国の首脳によって表明されて公表された文書、TPPの輪郭、この文書でカスタムズという項目がありまして、そこで税関当局の関税法令及び規則を厳格に執行する能力を維持する一方で、物品が税関の管理下からできるだけ早く引き取られるようにするものというふうに定義されております。 二点目は、このUSTRのプレスリリースの税関の部分の次のパラグラフで、十一か国は、物品、サービス、投資云々の市場アクセスに関する包括的なパッケージを策定する作業を継続し、進展があった、工業品、農産品及び繊維品の関税パッケージ等々と、関税について触れられておりますので、このことからもここでいうカスタムズというのは関税ではなく税関と訳すものだと考えております。
○森ゆうこ君 今の御説明、私もいただいたんですけれども、その裏付けとなる資料について要求をいたしましたが、今の説明の中にあった資料は昨晩いただいておりません。昨日、四時間もたってからようやく一枚の資料を送付してきましたけれども、それについては今お話のあったような資料ではございませんでした。 ところで、我が国では関税法というのはございますけれども、関税法の英訳は何か、御存じですか。
○政府参考人(片上慶一君) 申し訳ございません、今手元にございません。
○森ゆうこ君 法務省にあります日本法令外国語訳データベースによれば、関税法はカスタムズアクトでございます。ということで、カスタムズという言葉が関税と、今御説明のあったような税関という意味ではなくて関税という意味で使われるということがございますので、誤解のないように。 私は、総理がこのTPPに関して国民にきちんと情報を提供するとおっしゃったんですから、例えばこのUSTRの原文をきちんと仮訳をして発表すべきと考えますけれども、そういうお考えはございませんか。
○政府参考人(片上慶一君) 委員からの御要請ということであれば、すぐ訳を作ってお届けしたいと思います。
○森ゆうこ君 昨日要求いたしましたけれども、そういうものは作らないというお話でございました。今、そういう御答弁ですから、結構でございますけれども。 総理、情報を提供するといっても、先ほど来の質疑でもありましたけれども、情報も入っていないから余り集められないんだとか、そういうことではなくて、ある英文の情報をきちんと仮訳をして、国民みんなが分かるように努力をすべきだというふうに思います。いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 既に公になったもの等についてはできるだけ、今、森委員の御指摘のように、分かりやすく提供していきたいと思います。
○森ゆうこ君 そして、その英訳の問題もそうなんですけれども、私は改めてこのUSTRの文書を見ますと、ここに、先ほどの資料に付けましたように、幾つかの交渉のグループではもう意見交換は行われなくて、最終ステージでしかもう今後はないということもここに実は書いてあるわけですね。 総理は日本の国益の確保について交渉に参加してからしっかりやると言っていますけれども、本当にそんな余地があるんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、情報収集に様々な努力を行っておりますが、まだ主要な会合は残っておりますので、その中で我々は国益を確保するためにしっかりと交渉していきたいと考えております。
○森ゆうこ君 そのような御答弁を繰り返されておりますけれども、実際には本当にこのUSTRの声明からもかなり進んでおりまして、交渉の余地があるということが極めて狭まっているというふうに、もう一度指摘をしておきたいと思います。 続きまして、公共工事のばらまきは復興の妨げになるのではないかということで、復興担当大臣、この質問についてお答えをいただきたいと思いますが、資料四ページでございます。 岩手県庁に作っていただきまして御報告をいただきました。この資料によれば、補正予算もありますけれども、予定どおり事業が進捗しなかったということについて、いろいろ理由が書いてございます。 この資料を見ていただいて、公共工事のばらまきが復興の事業の妨げになっているのではないかという指摘についていかがお考えか、御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(根本匠君) この資料のように、人手不足や資材不足だけではなくて、事業調整あるいは用地取得の難航、様々な要因があると思います。現地での工程や権利の調整、合意の形成、こういう問題も非常にありますから、これらが複合的に絡み合ってこういう現状になっているんだろうと思います。 いずれにしても、大事なのは人手不足、資材不足、これを私は重要な課題だと考えております。このため、私の下に関係省の局長クラスを集めて、住宅再建・復興まちづくりの加速化のためのタスクフォースを設置して必要な措置を取りまとめ、公表しました。具体的には、人手不足については被災地と被災地以外の建設企業が共同する復興JVの導入、これらによって広く人材を集める、更に発注ロットの大型化や技術者等の配置の工夫などによって人材をできる限り効率的に活用していきたいと思います。資材についてもしっかりと需給調整をしていきたいと思います。
○森ゆうこ君 もう時間が来ておりますので終わりますけれども、この資料によれば、補正後予算のうち二十五年度へ繰り越すものは、合計三千二百三十八億円となっております。請負者側の人員不足、資材不足ということで入札が不調に終わっているということで減額補正せざるを得ないという状況をここにしっかりと示させていただきましたので、よく検討をしていただきたいと思います。 以上でございます。
○委員長(石井一君) 以上で森ゆうこさんの質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(石井一君) 次に、井上哲士君の質疑を行います。井上君。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 総理は、二十四日、福島を視察した際の会見で、改めて原発の被害について大変な影響があったと述べられました。具体的にはどういうことでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 二十四日に福島を視察をした際、特に警戒区域内においては、事故が発生してから二年が経過をしたのでございますが、事故当時のままの風景というか、全く人通りもなく、人も全く通っていない中で、草が生え、家も被害を受けたままという状況でございまして、改めて原発の事故の悲惨さを再認識したところでございます。
○井上哲士君 その会見でさらに総理は、低廉で安定的な電力供給がなければ復興もなかなか難しいと述べられました。復興のために原発再稼働が必要だという認識を示されたわけでありますが、福島県議会は、福島県内の十の原発は全て廃炉にしろという意見書を上げておりますし、福島県内の市町村五十九のうち五十二が同様の意見書や決議を上げております。 総理が見られたように、大変な被害を受けている。だからこそ、復興のためには原発はもう障害だというのがこれらの決議なわけですね。総理の認識と福島県民の声は違うんじゃないでしょうか。 総理。総理の認識ですから。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 一日も早く住民の方々が元の生活に戻れるよう我々も全力を尽くしていきたいと、このように思っております。 先般、警戒区域の見直し等を行って、三万人の方々が、日帰りではありますが、一時帰宅できるという状況になりました。その中において、だんだんつち音が聞こえてくるような、そういう状況をつくっていきたいと思うわけでありますが、同時に、被災地が復興していく上においても働く場の確保も大切でございます。そういう中において低廉で安定的な電力の供給ということも当然考えていかなければならないと、そういう意味でお話をさせていただいたところでございます。
○井上哲士君 そうすると、この県議会の意見書などはどう受け止められているんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 福島県議会において、県内の原発の全基廃炉を求める意見書が採択されたことは承知をしております。 福島県内の厳しい現状を考えれば、こうした請願、計画や意見書の提出は十分に理解できます。仮に安全性が確認できたとしても、実際に稼働させるためには、現実には立地自治体などの関係者の御理解が必要になるわけでありまして、この点において、現在の福島県の皆様の心情を考えると、他の原発と比べて再稼働は容易ではないと認識をしております。 今後、福島県内の原子力発電所の取扱いについては、まずは事業者においてこうした状況などを総合的に勘案をしながら判断を行っていくことになると考えております。
○井上哲士君 総理自身が、福島原発は収束と言える状況にないと言われてきました。地震による損傷など、事故原因の究明もまだだという状態で、私はなぜ新しい基準なので安全ということが言えるのかという問題だと思います。 福島第一原発の被害は拡大をしております。深刻なのは、地下水が毎日四百トンも原子炉建屋に流入し、汚染水が増え続けているという問題であります。 東電に来ていただいておりますが、この問題の現状と対策はどうなっているでしょうか。
○参考人(廣瀬直己君) 東京電力の廣瀬でございます。お答え申し上げます。 ただいま御指摘のとおり、福島第一原子力発電所の一号機から四号機側の地下水は、建屋の中に、季節によって多少ばらつきますけれども、一日平均で四百トンぐらい入っているのではないかというふうに推定しております。 発電所の付近の地下水は山側から海側に水脈が流れておりますので、発電所の山側に今、井戸を十二本掘りまして、そこで水をくみ上げて地下水の水位を下げて流入量を減らすという今取組を始めようとしているところでございます。 一方で、タンクに水をためているというのもございまして、タンクは、一―四号機側のタンクについては、現在タンクの数が七百六十基ございまして、その容量が約三十二万トンございます。約七百六十基で約三十三万トンでございます。この中で、今その汚染水が満たされているのが約二十七万トンございます。今後、このタンクを増設してまいるわけですけれども、平成二十七年の九月までに約七十万トンためられるように増設する計画を今持っておるところでございます。 以上でございます。
○井上哲士君 今後、この汚染水を多核種除去装置で放射性物質を除去するというふうにされておりますけれども、全て除去できるんでしょうか。
○参考人(廣瀬直己君) 多核種除去装置という装置で大半の核種はかなり減らすことができるということになっておりますが、問題はトリチウムというのがございまして、トリチウムは水素と化学的にほとんど同じものでございまして、これはこの多核種除去設備をもってしても取り去ることはできません。 したがいまして、これをどうやって取っていくかということが問題になりますが、重水炉などでそうしたその分離の技術がございますので、それができないかというのを今検討してまいるところでございます。
○井上哲士君 このトリチウムは除去できないということでありますが、にもかかわらず、この汚染水の海への放出を東電が考えているということに対して、例えば福島の県漁連は漁業再開の道が断たれかねないとして抗議文を出すなど、漁業者、消費者、地方自治体からも厳しい批判の声が出ております。 もしこれが放出されるようなことになれば水産業にどのような影響があると、農水大臣、お考えでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) お答えいたします。 仮の、仮定ということでございますが、汚染水がもし放出された場合、まず水産物の安全性への影響と、こういうものが懸念をされますし、それからいわゆる風評被害、この拡大が懸念をされるというふうに思っておりますので、平成二十三年の十二月に原子力対策本部が取りまとめました中長期ロードマップ、ここには、汚染水の海への安易な放出を行わないというようなことが書いてありますので、それに従って対応していきたいと思っております。
○井上哲士君 安全性、風評被害というお話がありました。茨城県内の十四市で構成する県北鹿行市長会も要望書を二十六日に東電に提出をしております。依然として水産業や観光業で風評被害が継続しているなども挙げて、汚染水の海洋放出は決して許されないと、こういう要望書を出しておりますが、東電としてはこれにどうこたえられるんでしょうか。
○参考人(廣瀬直己君) 茨城県内の十四の市町村からそうした決議をいただいておりますが、私どもとしては液体廃棄物を海洋に安易に放出しないということで対応してまいりたいと思っております。当社としましては、先ほど来申し上げておりますような対策を、いろいろな対策をしっかりやってまいりたいというふうに思っております。
○井上哲士君 今も安易なということがありました。総理も本会議で海への安易な放出は行わないと答弁をされましたが、安易でなければあり得るのかというふうにも聞こえるわけですね。 私は、これは先ほどありましたような漁連や地方自治体の声を考えたときに、そしてまた消費者への影響を考えたときに、放出は行わないとはっきり明言をしていただきたいと思いますが、総理、いかがでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 先ほど東電の廣瀬社長の方からもありましたように、まずは地下水、施設に入る前に、井戸を掘りまして、結局そこを通らずに海の方に出すと、汚染されていない状態でと。そして、入ってきてしまったものにつきましては、セシウム等吸着装置を使った上でそれをきちんとタンクにためていく。そして、タンクの容量につきましても、これからこの九月に八万トン分増設をいたしますし、二〇一五年までについても七十万トンまで増設する計画を持っております。 そういった中で、新しい技術等も使いながら、まずは汚染水を減らしていく、そして汚染水については確実に貯蔵して、そこの中でこのトリチウムを含めまして除染をすると、こういった技術を開発していきたいと思っております。
○井上哲士君 総理自身が本会議で答えられておりますから、こうした漁業者や地方自治体の不安、怒り、これにこたえて放出は行わないと明言をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま茂木大臣が答弁をさせていただきましたが、そのような努力をしっかりと行いながら、当然地域の方々の御心配も十分に私たち理解をしているわけでございまして、どのような状況においても海への安易な放出は行わないということでございまして、今後とも汚染水の管理に万全を期していきたいと考えております。
○井上哲士君 この問題は本当に深刻でありますから、本当に科学的英知を結集して解決を図るべきだと思います。 さらに、福島第一原発で使用済核燃料の冷却用電源が二十九時間も停止するという事故が起きました。これはどういうことになっていたのか、規制委員会からお願いをいたしたいと思います。
○政府特別補佐人(田中俊一君) お答えします。 東京電力福島第一原子力発電所では、十八日十八時五十七分ごろに電源設備の一部が停電しまして、これに伴い、使用済燃料プールの冷却設備等の一部の設備が停止いたしました。その後、東京電力では順次復旧作業を進め、停止していた使用済燃料プール冷却設備は二十日零時十二分までに全て復旧しております。 東京電力の調査では、共用プール等に電源を供給していた配電盤内に焦げ跡があり、その真下の床面に電撃痕のある小動物の死骸が発見されております。このことから、当該小動物の電源への近接により短絡が生じ、共用プール冷却浄化系、三号機、四号機使用済燃料プール代替冷却システム等の施設が停電したものとされております。
○井上哲士君 国民が驚いたのは、事故後二年もたつのにトラックの荷台に仮設の配電盤のままだったということなんですね。しかも、今ありましたように、原因はネズミによるショートだと言われておりますが、ああいうところでは小動物が入らないような対策をするという安全上当然のことも行われていなかったと。なぜこんなことになったのか。規制委としてはどういう対応をしてきたのか、東電はどういうことをしてきたのか、それぞれお願いします。
○政府特別補佐人(田中俊一君) お答えします。 この福島第一原子力発電所における電源設備を始めとした仮設設備の恒久化については、昨年三月二十八日の旧原子力安全・保安院の指示も含めまして、安全上の重要度も考慮しつつ順次作業が進められていることを確認してきております。今般停電の原因になったと考えられる電源設備についても、使用済燃料プールの冷却系の恒久化工事は三月中に完了する予定であったと認識しております。 今後は、最後に残された仮設電源設備である共用プールの冷却系電源についても多重化、恒設化を可能な限り早急に実施するよう東京電力を指導していくことにしたいと考えております。 また、各機器の運転状況の確認や復旧方策の検討、実施に過大な時間を費やしたことを踏まえまして、運転上の監視システムなどの設備的な対応、緊急時対応手順の見直しにより、安全上十分な余裕を確保しつつ早急に復旧するための方策を進めていくことにしております。 なお、これらの具体的な対応につきましては、特定原子力施設に係る実施計画を審査している特定原子力施設監視検討委員会において審議を進めていきたいというふうに考えております。 以上です。
○参考人(廣瀬直己君) お答えいたします。 今、規制委員長からお話ありましたように、当時の原子力安全・保安院から指示に基づきまして、今逐次、仮設から本設に移し替えていたところでございまして、問題の停電がありました三号機の使用済燃料プールの代替冷却設備の電源につきましても三月二十二日、それから四号機につきましては三月二十六日に切替え予定でございましたが、そんなときに三月十八日に事故が起こってしまったということで、本当に大変申し訳なく思っております。 ネズミ、小動物対策につきましても、御指摘のように、仮設の高圧配電盤は屋外に設置してありますので、それをシートで覆って入ってこないようなことをして、定期的に外から点検をしておったわけでございますけれども、今回、事故を防ぐことができないということで本当に大変申し訳なく思っております。 現状は本設に切り替えておりますので、さらにそうした開口部をしっかり調査するというようなことも引き続き行いまして、再発防止を努めていきたいというふうに思っております。
○井上哲士君 順次と言われましたけど、保安院の指示からもうこれは一年たっているわけですね。一年間、事実上放置されてきたわけです。しかも、東日本大震災では複数の電源が失われて重大事故になったわけですが、今回電源のバックアップ体制もありませんでした。しかも、発表は発生後三時間もたったと、安全対策はおざなり、情報公開は遅れ、一体、これで東京電力はあの事故への反省があるのかどうかが問われているんですよ。どうなんですか。
○参考人(廣瀬直己君) 二年を経過して、今なお情報公開が遅れるであるとか、それから、私ども電気のプロであるわけでございますけれども、その会社が復旧に時間を要する、あるいはさらに、なかなか復旧の見通しが発表できないというようなことが今回ございまして、大変申し訳なく思っているところでございます。 しっかりこれから管理をして、社会の目線に合った、特に被災者の方々が大変心配しておられるということをしっかり、そこにまでしっかり思いをはせて、これからの広報活動等々も進めていかなければいけないと大変反省しているところでございます。申し訳ございませんです。
○井上哲士君 言葉の反省はありましたが、しかしこの間ずっとこういうことが続いてきたと、私は真摯な反省を感じられません。事故の収束もしていない、原因の教訓も酌み尽くされていないと。 総理、もう一回お聞きしますけど、こういう事態の下で、私はやっぱり再稼働を論ずるような今状況にないと思いますが、改めていかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今後、原子力規制委員会において極めて厳しい基準を決めていくわけでございまして、その中においてこの基準に合うかどうか、この原子力規制委員会において判断をしていただきたいと、このように思っております。
○井上哲士君 収束もしていない下でそういうことはあり得ないということを申し上げております。 最後に、本暫定予算に日本共産党は反対でございます。 生活保護費などの社会保障費、災害復旧事業費や地方交付税交付金などは当然計上すべきでありますが、他方、在日米軍の駐留経費や米軍再編関連経費を含んでおりますし、しかも消費税増税を前提とした来年度予算と一体を成すものでありますので、賛成できません。 以上、終わります。
○委員長(石井一君) 以上で井上哲士君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(石井一君) 次に、谷岡郁子君の質疑を行います。谷岡さん。
○谷岡郁子君 皆さん、おはようございます。みどりの風の谷岡でございます。 今日は暫定予算に基本的に絞って議論させていただきたいんですが、その前に、ちょっと通告はしておりませんが、菅内閣官房長官に一つお尋ねしたいんです。 今回、同意人事を内閣として出されまして、あろうことか、また私どもがある意味でキャスチングボートを握りそうな状況だということで、いろいろなところから今様々な御意見をいただいておるところでございます。 私たちにとっては、本当にこの人事を判断するのがとてつもなく難しいということを感じざるを得ません。一つには、弱小の党というものがヒアリングに参加できないことということがあって、これは国会の問題かと思います。 もう一つには、出されてくる資料というものがとても不十分であって、例えば、情報公開等の関係の委員に至っては写真が真っ黒で全く見えなかったと。この方々の個人情報を保護していらっしゃるのかなと思わざるを得なかったんですけれども、今後、もう少し丁寧にやっていただけないかということを一つ伺いたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 大変大事な人事でありますので、当然、今委員が言われましたように、しっかりとした、少なくとも情報提供は当然出させていただきたいと思いますし、私自身出ていたものと思っております。 特に、今度の人事につきましては、女性を私たちは登用したいという総理の強い意向もありまして、女性の有識者と言われる、学術的な観点から私ども出させていただいていますので、そういう意味で、その内容についてそうした不備があったことをおわび申し上げたいと思いますし、次からはしっかりさせていただきます。
○谷岡郁子君 私も女性の登用は大賛成でございますが、その女性を登用する、そこを探す先についてはかなり限られているのではないかなという印象を持ちましたし、これが今の日本の最高レベルなのかなと思われるような、また、それを検証するには情報を幾ら探しても見当たらないような人というのがかなり見受けられたということを指摘しております。 今日はこの問題はこの辺にいたしまして、御答弁は要りません。 さて、暫定予算の問題に入りたいと思いますけれども、この暫定予算について、最小限度と、必要最小限度ということが一方で言われております。そして、一方で、機械的にということを先ほど大臣言われました。しかしながら、ここで資料でお示しをしておりますように、予算の項目によって〇%から五〇%まで非常に大きなばらつきが出てまいっております。これはどういう形でこのばらつきは出てまいるんでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 暫定予算の編成に当たりましては、これはもう何度となく申し上げておりますように、この暫定予算期間中において行政運営上必要最小限度のものを原則としております。 これに基づきまして、人件費とか年金とか、医療、介護等々、いろんな必要なものがございますので、そういったものに対するもの、それから暫定予算の期間中に契約とか支払日が到来するものについてはその額を積み上げております。そして、積み上げによって所要額に見込み難い事務経費というようなものは五十日相当分で日割りで計算をすると、よく出てまいります一四%ということになるんでございますが、そういったものをやりますが、傍ら、新規にかかわります経費は、これは全く手当てをしないで計上しないってものになっておりますが、予算項目によって計上にばらつきが生じているものというのは、例えば人件費だと、四月、五月ということになりますので、これは二か月。年金につきましては、これは四月の十五日に支給日が予定されておりますので、したがいまして、四月、五月分というもので、次の支給日は六月十四日でございますので、四月、五月分を計上する。また、一般公共事業の場合は、契約率というのがございますので、過去、これまででいきますと五月までに契約したのは大体おおむね二七から三〇ぐらいでございますので、安全を見積もって三〇%で計上する等々、いろいろ項目によってばらつきが出ますが、基本としては、先ほど申し上げたように、必要最小限というものにいたしております。
○谷岡郁子君 そして、その平均が、ここで御覧いただければ分かりますように、一四・二%ということになっているわけです。その一方で、最重要課題であります復興特別会計は非常に原則的に一一%というところにとどまっており、そして、この間せっかく発表していただきました、ありがとうございました、総理、政策パッケージ、まだまだとてもしょぼいし不十分だと思っておりますが、突破口を開いていただけたことに大変感謝しておりまして、この問題につきまして、ここについては一切、ゼロ円ということで入っていないと。四月を楽しみにしている人たちが入っていないということになっておりますが、この辺をどう説明していただけますでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 復興特別会計につきましての御質問ですけれども、これは基本的に、復興特会予算は四兆四千億円になっておりますけれども、その四分の一を占めておりますのが復興交付金五千九百十八億円、また復興特別交付税六千五十三億円ということにつきましては、これは暫定予算の期間中に所要額を見込まれておりません。来ませんので、時期が。そういったことから今回の暫定予算には計上しておりませんが、これは一般会計と同じ取扱いになっております。したがいまして、例えば一般会計でも文教施設費というのが、多分学校なんかが挙がってくると思いますけど、こういったものも計上していないと存じます。 こうした結果、暫定予算の計上額が、当初の予算額の計上額を、それを引きますものですから一一・三%になっておりますが、今申し上げました復興交付金とか復興特別交付税を除いた当初予算額三兆二千億でいきますと、占める割合は一五・七%ぐらいになろうと思っております。 また、子供の話を今出られましたけれども、この子ども・被災者の生活支援法の趣旨も踏まえて、これは必要な支援施策を推進するために、三月十五日に、御存じのように、これに関します原子力災害による被災者支援施策パッケージと、少々しょぼいという御質問が、あれがありましたけれども、このパッケージを盛り込まれた施策のうち、例えば子どもの元気復活交付金とか、応急仮設住宅の給与期間の延長の経費等々がございましたけれども、これは暫定予算期間中に国の支出が見込まれておりますので、こういったものに関してはきちんと計上させていただいております。
○谷岡郁子君 ありがとうございます。 それで、今も文教施設費ゼロという話がありましたけれども、これはなぜゼロ円になっているんでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 文教施設費のうち公立学校施設整備費については、例年地方公共団体からの国庫補助申請を五月に受け付け、六月以降に事業の受付決定を行い、その後、耐震化事業など、要するに夏休みでないとできないということで実施されているという、そういう理由でございます。 暫定予算については、必要最小限度の経費を計上するということもありまして、今回五月二十日までの暫定予算期間であれば地方公共団体の事業実施に支障が生じない、そういうことから計上を見送ったところでございます。
○谷岡郁子君 この表を作った段階ではまだ私も細かく見れてなかったんですけど、その後もう少し細かく見させていただいて、いわゆるここの中にありますその他事項経費、言ってみれば各省庁予算なんですけれども、この各省庁予算も調べさせていただきました。 そうしますと、その他事項経費の割合を押し上げている省がありまして、それは実は国土でもどこでもなくて財務省自身なんですよ。事項経費の平均が一七・二%に対して財務省は二九・六%、そして内閣、総理のお膝元については七・三%で、これ一番低いんです。 なぜこういうことになるのかなということで、まず財務省の方から御説明いただけますでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、内閣所管の経費につきましては、九百七十億円の六・三%に当たる六十一億円を暫定予算に計上させていただいております。御存じかと思いますが、内閣所管の経費はその全てがその他事業費ということで、全部一括してくくることになっておりますので、他の所管と比べまして低い計上割合となっているのは、これが主な内閣所管の場合低い理由はそれでございまして、基本的には今申し上げましたように、暫定予算の経費に必要としては十八億円ということだけになっておると思っております。 もう一点、一般会計財源のその他の事項の経費は一兆三百三十億円となっているという点を言っておられるんだと存じますが、これは二十五年度予算額五兆九千九百三十一億円に対して一七・二%に相当するということだと思いますが、これ、暫定予算全体の計上率一四・二%より高いではないかというのが御指摘なんだと思います。 このうち、今、谷岡先生の御指摘の財務省の分ですけれども、これは暫定予算におけるその他の事項経費全体の五七%というのはこれ財務省で占めておりますので、そのうちの四千七百九十七億円は一般会計から復興特会へ繰り入れた分であります。例えば、子どもの手当の見直し四千四百九十億とか、国家公務員の人件費の削減した分四千三百億とか、前年度の剰余金二千二百億とか、そういったものがすべからく全部財務省に入ってきておりますので、この一般会計から復興会計への繰入れされた分は、復興財源を確保するための子どもの手当等々の見直しや国家公務員の人件費のカット七・八%などによって捻出されました財源を一般会計から復興会計へ繰り入れたものが全額ここに上がってきているということで、復興予算の執行に支障が生じないように、これは復興特会におきまして暫定期間中の歳出所要額に見合う繰入額を計上した結果、他の経費より高い比率になっているということでございまして、そういった意味では、そういったものを除きますと、その他の事項経費の暫定予算の計上率は一一・八%ということになろうと存じます。
○谷岡郁子君 後でよろしいので、その根拠をまた示していただきたいと思います。 と申し上げますのは、やはりここで重要なことは、財務省自身の言わばお金の使い方と財務省が扱うお金の使い方というものが常に一緒になってしまっていて、実は、財務省に関しては財務省自身のお金の使い方ということが余りはっきりしない構造が長年続いてきたと思います。それはやはり率先して範を垂れるべき省であるということからいくと望ましくありませんので、ここが見えるような形で今後資料の提供をお願いしたいと思います。 そして、この中には公務員宿舎に関しまして、この予算の二百一ページを見ていただくと分かるんですけれども、公務員宿舎施設の入替えだとか補修だとか、そういうものに対する予算も計上されております。必要最小限度ということであり、四月には入れ替えることがあるんだろうとは思うんですけれども、一方で国家公務員に対してはそういうふうな形でお金が支払われる。この間、本当に被災者で待っておられて、やっとここから、四月から高速道路料金が無料になるかなと思っている人たちは、今度、本予算が通るまで待たされるということは、ちょっと本当に理解を得られるのかなと思うことがございまして、その問題につきましての財務大臣と総理のコメントをいただきまして、私の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これ、時期の問題もございますので、転勤やら何やら、四月の発令するのに関連しているんだと思います。細目ちょっと伺っていなかったので詳しく、調べて申し上げますが、多分それが一番大きな理由だと存じます。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 詳細についてよく財務省の方で調べてもらいまして、今、谷岡委員の御指摘の点がどうかということは調べておきたいと、このように思います。
○谷岡郁子君 ありがとうございました。終わります。
○委員長(石井一君) 以上で谷岡郁子さんの質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(石井一君) 次に、山内徳信君の質疑を行います。山内君。
○山内徳信君 社民党・護憲連合の山内徳信でございます。 私は、最初に防衛大臣にお伺いしたいと思っております。 三月の二十二日に防衛省沖縄局は県知事あてに公有水面埋立て承認申請書を出しました。時間がありませんから、その提出の仕方については、県知事を始め北部土木の職員たちも怒っております。総理が丁寧に親切に説明をすると、そういうことを言われても、ああいうやり方はやはりなっていないと、そういうことをあらかじめ指摘をしておきたいと思います。 防衛大臣は今回の書類を出す前に、これは沖縄県の制定したものでございます、自然環境の保全に関する指針というのがずっと前からありまして、これに基づいて復帰後の大きなプロジェクトは進められてきております。これを防衛大臣は事前に知った上で今回の書類は提出されたのか否かということを最初にお伺いいたします。
○国務大臣(小野寺五典君) 山内先生おっしゃるように、沖縄県では自然環境の保全に関する指針というのがあります。それを私どもも認識をしております。また、恐らく辺野古周辺に関しては、評価ランクⅠということになるということであります。提出前においてはそのことは私どもも認識をしておりました。
○山内徳信君 評価ランクⅠはどういう表現になっておりますか。読み上げていただきたいと思います。
○国務大臣(小野寺五典君) この指針においては、評価ランクⅠ、ワンというんでしょうか、これは自然環境の厳正な保護を図る区域というふうになっております。
○山内徳信君 重要なところを少し読み上げていらっしゃいませんね。自然環境の保全に関する指針、これは海域におけるものでございまして、私たち沖縄県民は、辺野古新基地建設計画予定の場所は評価ランクⅠ、そして、このランクⅠというところは自然環境の厳正な保護なんです。単なる自然環境の保護とか保全という表現ではないんです。厳正な保護、保全を図る区域と指定されております。 ここまでは防衛大臣と私は一致するんですが、その後に続いて、立地を回避すべき地域となっておるんです。立地を回避をしていく地域なんです。そういうところに、どうして沖縄県知事あてに、ここに公有水面埋立ての承認の書類が、出すという感覚が私には、県民には理解ができないということであります。したがいまして、申し上げますが、沖縄県民の民意、これがずたずたに否定されてきました。 総理が訪米前に沖縄県民の代表の方々は建白書を総理官邸で提出をして直訴をしております。ところが、その後、二月二十二日、総理はオバマ大統領との日米会談に臨みまして、早い時期にあるいは三月いっぱいにその申請書を出すという趣旨のお話をされたと、こういうふうに伝わってきております。ところが、沖縄の民意も行政環境もあるいは政治環境も、もはや沖縄の陸にも海にも新しい基地を造っていけるような県民的な環境にないということを総理を始め外務、防衛大臣は知るべきであります。 このような指針を全く無視してそういう書類を出すというのは、政治の、日本政治の、政府のおごり以外の何物でもございません。そういう気持ちは防衛大臣にはないんですか。答弁は、もう時間ありませんから求めません。 それで、総理大臣に、一言、総理の声を聞いておきたいと思うんです。私は率直に申し上げさせていただきます、安倍総理に。安倍総理は民意を全く無視し、オバマ大統領へ沖縄をいけにえとして差し出したと、こういうふうに言われています、沖縄では。それだけではございません。日本政治のために質ぐさと、質ぐさですよ、質ぐさとしてオバマに、アメリカに差し出してしまったと、こういうふうな県民の怒りは天をついております。そういうことで民主的な政治と言えるのか。言えないと思うんです。感情的に聞くんじゃなくして、総理は、理性と知性の目で今のこの訴えを聞いて、あなたの真心の、真心の答弁を求めて、私は終わります。どうぞ。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま委員から、沖縄の方々のお気持ちについてお話がございました。 そういう思いもしっかりと受け止めながら、しかし一方、普天間基地の固定化は断じてあってはならないわけでございまして、この移転を進めていくということと同時に、負担の軽減、嘉手納以南の土地の返還等も含めて、そういうものもしっかりと行っていきたいと考えておりますし、また、環境影響評価を受けて、できる限り環境に大きな影響が出ないように、その軽減に努めていきたいと、こう考えております。
○山内徳信君 終わります。ありがとうございました。
○委員長(石井一君) 以上で山内徳信君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(石井一君) 次に、片山虎之助君の質疑を行います。片山君。
○片山虎之助君 質問を始めます。 私は、暫定予算の一か月というのは本当は長いと思っているんですよ。今回は五十日でしょう。それは今までも例がありますよ、橋本内閣にあったし、あるいは細川内閣も暫定で、暫定の補正まであったような気がしますけれども。しかし、五十日間というのは長い。その長いことを早々と言われるから、与党や政府の皆さんが、だから、緩むというのはおかしいけれども、スピードが鈍るんですよ。だって、五月二十日までに通せばいいということになる。そうすると、参議院は自然成立だから、一か月前の四月二十日から参議院の審議に入ればいいと。全体のスピード感が私は緩んで、こういう時期にこんなことでいいのかなと思いますよ。ただ勝手に四十日や三十日言われると野党は怒るに決まっているんで、そこはちゃんと私は野党と話して。 こんな、暫定期間をこの時期に五十日じゃ長過ぎる。総理、どう思われますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今の御指摘も一つの考え方であろうと、このように思いますが、これは政府と与党において御承知のように話し合って、そして野党の皆様にもお願いをした結果でございますので、しかし、同時に、なるべく一日も早く本予算の方も通過をさせるべく努力をしていきたいと思っております。
○片山虎之助君 それ、何でこうなるかというと、補正予算を大型にしたからなんですよ。大型補正予算だから審議に手間が掛かるのは当たり前の話。何でその大型補正予算にしたかというのは、来年度の当初予算を大型にしたくないからなんですよ。これはスリムにしたいからなんですよ。当初予算というのはややこしい、シーリングもあるし、財政規律の議論必ずあるんで。だから、恐らく、民主党政権が三年続いて、今度は税収の方をちょっとでも公債より上にしたいと、こういう発想もあった。だから、ごちゃごちゃごちゃごちゃ当初予算じゃ組めないから補正を持ってきて大型にしたんですよ。 しかも、これは手間が掛かって、二月の終わりでしょう、九割は私がこの前言ったようにこれは繰越しなんですよ。こんなことをやっていいのかなと思うんですけれども、格好論なんですね。 それは私の勘ぐりかもしれぬ、疑い深いから。そういうことかもしれませんけれども、財務大臣、どうですか、率直なところを。
○国務大臣(麻生太郎君) 疑い深いということは、御自分で言っておられるんだからそうなんだと存じますが、そんなに、そんな性格でもないような性格だったと、私の記憶ではそうなんですが。 いずれにいたしましても、今二十五年度の、結果としてなっておりますが、やっぱり片山先生、一番はやっぱり編成がスタートしたのが十二月に、普通、十二月の二十六、七日はもう予算が終わっている、少なくとも財務原案また政府原案が終わっているころに今回はスタートしておりますので、最初から、もう予算のスタートの時期が終わる時期でありましたので、もう全くそこのところがいつもとは違っておるのが一点。大型というか、暫定予算の期間が延びた理由ですけれども。 もう一点は、やっぱり基本的には、極めて厳しい経済指標が七―九で出たものですから、あれをきちんとしないと、多分四―六の前の一―三でどんといくだろうという感じが正直なところございましたので、我々としては、これは結構厳しいことになるなという気持ちがありましたものですから、これはきちんとした経済対策をやらないとえらいことになると思ったのが大掛かり、大型になった理由で、今言われたような疑い深いことにおこたえするような気持ちでやったというところは余りなかったと記憶しています。
○片山虎之助君 皆さんの方は十五か月予算と、こうおっしゃる。私はこの前、十五か月じゃないと、実際は十三か月ちょっと、もう十三か月を切っているんじゃないかと、こう言ったんですが、その両方を合わせますと、この予算規模は百二兆を超えるんですよ。百三兆ですよ。それから、公債発行は四十八兆か九兆のはずですよ。財政規律上極めて問題じゃないですか、こんな、あれから見ると、今までのあれから。それについては、財務大臣、引き続いてお答えください。
○国務大臣(麻生太郎君) 今御指摘になりましたように、数字としてはそのとおりになっていると思いますけれども、私どもとしては、やっぱり基本的には、まずは何といっても今回は経済対策、これに全力を挙げねばならぬ、不況対策に全力を挙げねばならぬと思っておりましたので、四十四兆円の枠にこだわるつもりはありませんと、当初から申し上げたとおりになりました。 幸いにして本予算の方は、いろいろ工夫させていただきましたりしたおかげで、結果としては四十四兆円になりませんでしたけれども、いずれにいたしましても、そういったことを考えて、私どもとしては、優先順位の付け方としては経済対策ということを考えておりましたので、今回のデフレ不況からの一連の脱却というのは、もう十数年間、自民党、民主党共に苦しんで、なかなかいい結果を出せていないというのであれば、もうまとめてきちっと、どんとやるしかないというのが今回の結論であります。
○片山虎之助君 これで消費税を来年上げるとすれば、秋には結論を出さないかぬのでしょうね。そうなると、どの景気動向かといったら四―六なんですよ。四―六が大体あれは二か月遅れぐらいですからね。第一速報が八月半ばで、第二次が九月に恐らくなるので、その四―六が半分以上は暫定なんですよ。それは皆さんからいうと、いや、補正の繰越しがあるからいいと。それはちょっと違うんじゃないですか、補正があるから暫定でいいなんということは。 私は、景気に対するマインドからいって、これは暫定が長くて、五月の二十日ぐらいまで暫定だというのはいかがかと思いますよ、総理。アベノミクス、快調じゃないですか。水を差すおそれがあるとは思いませんが、あるかもしれません。いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) そうならないように、なるべく予算の執行もスムーズにいくように努力をしているところでございまして、切れ目なく予算の執行に我々は心掛けていきたいと思います。また、もちろん注意深く、注意深く景気の動向には目配りをしていきたいと思います。
○片山虎之助君 そこで、私どもはこの国会に、国の責任ある財政運営の確保に関する法律を議員立法で出そうと思っているんです。まだまとまっておりませんので、まとまればほかの党にも、野党のみならず与党にも呼びかけて、そういうものを出したらどうだろうか。 一つは、財政運営の基本原則を立てると。例えば、プライマリーバランスを黒字化にする、資産圧縮を図る、債務はできるだけ抑える、低減すると。あるいは、国民のためには純資産は一定水準維持するとか、そういうことをちゃんと書く。それからもう一つは、中長期の財政運営の戦略を根拠を与えて策定すると。それからもう一つは、私どもの方の石原代表が言っている、公会計基準を現金主義ではなくて発生主義や複式簿記方式を取り入れたものに。 これを国会で審議の対象にするようなことを実は考えているわけでございまして、言ってみれば、本来、与党や内閣がやることじゃないかというようなことなんですけれども、総理、これについて御協力いただけますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まだ片山先生のその案をよく拝見させていただいておりません。しかし、我が党にも片山先生の弟子に当たる議員もたくさんおりますので、是非、片山先生を始め御党と我が党で一緒にこれは勉強していくということも必要でしょうし、是非参考にさせていただきたいと、このように思います。
○片山虎之助君 日切れ法案で、私は今参議院の総務委員会に所属しておるんですが、毎日やったんですね、月曜日からずっと。新藤総務大臣、大変だったと思いますけれども。 その中で問題になった一つが地方交付税制度なんですよ。これは、御承知でしょうけれども、昭和二十九年にできたんですね。地方財政平衡交付金が地方交付税に昭和二十九年に変わって、所得税と法人税と酒税の約二〇%、きちっと二〇じゃありませんよ、これからスタートしたんですね。それから五十九年なんですよ。還暦を迎えているんです。私はもう還暦よりずっと上ですけれどもね。ちょっと私は、もうだんだん機能しなくなっているんじゃないかと思う。 今の地方財政計画なんかを見ると、本当は二十三兆円を超える額を手当てしなきゃならないのに、交付税の法定五税は十兆八千億なんですね。だから、いろんな法定加算、別枠加算、それからどこかの機構から金を借りてくる、あるいは貸付けですよ、最後は折半ルールという、赤字になったら……(発言する者あり)分かりました。まだ、まだいいよ。 だから、やりくり算段でここまで来ているんですね。私は、是非、抜本的な改革をどうするのか、いろんな議論があると思いますけれども、議論する必要があるので、私どもは、例えば消費税の地方税化、交付税の廃止ということを言っている。そういうことを含めて是非御検討を賜れるかどうか、御返事をいただきたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) 大きな方向性につきましては、年央に向けて骨太方針、それから中期の財政計画等々、策定をしてまいります。その中で、いろいろと先生の御意見、参考にさせていただきたいと思います。
○片山虎之助君 終わります。
○委員長(石井一君) 以上で片山虎之助君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(石井一君) 最後に、荒井広幸君の質疑を行います。荒井君。
○荒井広幸君 改革の荒井です。 お手元に詳しく資料を配付させていただきましたし、閣僚の皆様にはその考え方、二ページにわたって書かせていただいております。 それと申しますのは、今度の暫定にも約五百億円のいわゆる土壌等の除染や廃棄物の処理費用がございます。しかし、残念ながら除染が依然として思うように進んでおりません。仮置場の整備が順調に進んでいかないとこれもできない。 今までは出口の中間貯蔵を余りに言い過ぎていたんです。しかし、みんな健康不安がありますから、何とか除染したい。しかし、中間貯蔵、これが決まらないから持っていくところがないので進まなかったというんですが、真ん中にちょうど仮置場があるわけですよ。その仮置場を造らないと除染はできないんですよ、こう住民の皆様に熱心に説いたのが福島県の三春町の鈴木義孝町長を始め三春町なんですね。安定沃素剤で、服用していただいたことでも有名な三春町でございます。自由民権運動の発祥の地でもあります。 住民の皆さん、これは民主政権でありましたけれども、昨年の十二月に住民の皆さん、そのときのこれが除染計画なんですが、民主政権下でしたけれども、国の対応を待っていたのでは、いつまでも町民が安心して生活できる状況を取り戻すことはできないから、町民の皆さん、我々で、嫌だけどやりましょう、除染したいならば仮置場造りましょうと、入口論から入ったんです。もうそういう段階に入っているんですよ。自治体の方が進んでいる、こう言ってもいいんだろうと思います。 それから、カラーの図で御覧いただきますと、同じ町一か所で何とか仮置場をというのは難しいんですね、同じ町でも、昔の旧町単位もありますから。コミュニティー、顔の見える単位で仮置場を造りましょうというふうになっていったわけです。これがどんどん進んでおります。私は、これを三春方式と呼んでおるわけでございますが。 そこで、日々努力をいただいております環境大臣と復興大臣に、このようなやり方で、かなり普遍性があると思います、進めていくということ必要だと思いますが、いかがでしょう。
○国務大臣(石原伸晃君) 委員が今御指摘されました三春町のやり方は、住民の皆さん方が我のことと思って、本当は仮置場というのは迷惑施設ですけれども、やはり除染を進める上で必要だということでこれを造られて除染が進んでいるいい例だと思います。その一方で、やはり仮置場は絶対嫌だということで、除染をしたくてもできない地域があることも事実です。これは国直轄ではございませんけれども、国直轄でももう既に一〇〇%近く除染が進んでいるところがあるのは、やはり住民の皆さん方の協力あってこそでありますので、住民の皆様方の協力というものを求められるように、これからも委員の御指摘のとおり努めてまいりたいと考えております。
○国務大臣(根本匠君) 私もこの取組、先週、荒井委員始め地元の皆様からお話をお聞きしました。 この取組は私も本当に先進モデルだと思います。住民の皆さん、そして荒井委員が大変地元で御尽力されてこのモデルをつくられた。このような創意工夫が私は何よりも大事だと思います。このような形のモデルがどんどん広がって、そして除染が円滑に進むように、私も環境大臣共々に頑張ってまいりたいと思います。
○荒井広幸君 この三春町は計算もしているんですね。そうしましたら、当初は一世帯当たり六十七立方メートルのごみを想定していなかったんです。当初計算していたのは、家屋敷の周りを除染しますね、大体十四・八立方メートルだったんですが、約、それが六十七立方ですから三倍以上なんです。 やってみると本当にいろいろなことが分かってくるんですね。そういうところで試算をしたら、何と、三春町が仮置場を置いたとして、中間貯蔵施設が決まったとします、最終的に。その量は、総量十トン車十二台で十年間掛かるというんです。十年間掛かるというんですよ。それが福島県中で、浜通りの方になるかどうかは別として、そこの中間貯蔵に持っていくということですよ。一つの町だけで十年掛かると言っているんです。少し現実離れしているんじゃないか、国の方はと、こういう言い方なんですね。 そういう点を考えますと、一つ二つ質問を飛ばしてまいりますが、環境大臣にお聞きしたかったことは、実はこの仮置場は準中間貯蔵施設になっちゃうということなんです、十年間という間。運ぶだけでも掛かるんですから、仮置場から中間貯蔵に。こういう実態を福島県の町村やっていますから、もう一回見直して精査してください。国民の皆さんの税金でもありますから、無駄は使いたくないと福島県民も思っているんです。どうぞそういったところ、環境大臣、お努めいただきたいと思います。 それからもう一つは、その仮置場、ここで焼却と配電と温水を利用するような新たな減容化をしていかないと駄目だというところまで言っているんですよ。燃やして減容化しないと駄目だよと言っているんです。そして、それも発電と温水を使って地域に新しいメリットを付け加えようじゃないかと、こういうことを言っているんです。 環境大臣に三番目の質問として、この点どうお考えになるか、お願いしたいと思います。
○国務大臣(石原伸晃君) これは、まさに委員御指摘のとおり、住民の皆さん方が仮置場のところに減容施設を造ってその廃棄物の量を小さくしていこうと、そういうことを是非やってみようという方がいらっしゃるのであれば、そういう地域があるのであれば、しっかりと応援をさせていただきたいと考えております。
○荒井広幸君 それでは、赤になりましたので、最後に総理大臣、総理にもこの三春町の皆さんと区長会長が説明と提案という形でお願いしました。今日の答弁もいただきましたが、この間も含めて、この三春方式、どのように評価されるでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 除染を進めていく上において、仮置場あるいは中間貯蔵施設、絶対的に必要なわけでありますが、三春町の皆さんは、そういう中において、もしこのままいけば十年掛かってしまうという中において、町長さんあるいは議会の皆さん、そして自治会の皆さんが話し合った結果、共通の理解をつくった。これは極めて私は重要な点、ポイントではなかったかと、こう思うわけでございまして、つまり、みんなで場所を決めないと除染がスタートしないんだ、これなかなか町長も議会の皆さんも言いにくいことだったと思いますが、それをやったがゆえに、みんなで本当に知恵を絞ってそういう場所を提供し合ったということではないか。 まさにこの三春方式というのは、しかし、地区地区に様々な状況がございますから丁寧なアプローチは必要ではございますが、三春方式は一つの方式として有意義な方式だろうと、国としてもこの三春方式を十分に検討していきたいと、このように思います。
○荒井広幸君 総理始め閣僚の皆様、是非、そうした三春を含めて取組をしているところ、是非また生の声を見て、聞いて、そして国で取り上げてください。 ありがとうございます。
○委員長(石井一君) 以上で荒井広幸君の質疑は終了いたしました。(拍手) これにて質疑通告者の発言は全て終了いたしました。 以上をもちまして、平成二十五年度暫定予算三案に対する質疑は終局したものと認めます。 ─────────────
○委員長(石井一君) それでは、これより討論に入りますが、討論の通告がございませんので、討論はないものと認めます。 それでは、これより採決に入ります。 平成二十五年度一般会計暫定予算、平成二十五年度特別会計暫定予算、平成二十五年度政府関係機関暫定予算、以上三案に賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(石井一君) 多数と認めます。よって、平成二十五年度暫定予算三案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。(拍手) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日は、質問者の、そして理事、委員の御協力によりまして予定よりも大方一時間早く委員会を終了することになりました。委員長として厚く御礼を申し上げ、本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十二分散会