予算委員会 第3号
- 発言数
- 527 件
- 登壇者
- 35 名
- 会派数
- 11
- 開催日
- 2013/02/19
会議録
○委員長(石井一君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 平成二十四年度補正予算三案審査のため、必要に応じ日本銀行総裁白川方明君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 また、本日の委員会に東京電力株式会社代表執行役社長廣瀬直己君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(石井一君) 平成二十四年度一般会計補正予算(第1号)、平成二十四年度特別会計補正予算(特第1号)、平成二十四年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案を一括して議題とし、昨日に引き続き、質疑を行います。山田俊男君。
○山田俊男君 自由民主党の山田俊男であります。 私は、第一次の安倍総理の下の参議院議員として選ばれたわけでありますが、今日は安倍総理に初めて質疑をさせていただきます。どうぞよろしくお願いします。 さて、安倍総理は大変思い切ったスタートダッシュをされたわけでありまして、リーダーシップも発揮されておられます。いいスタートを切っておられるというふうに思います。ところで、三日後には日米首脳会談を控えておられるわけでありまして、何せこの日本の将来を決しかねない極めて大事な首脳会談だというふうに思いますので、毅然と、しかし友好的に対処してもらいたい、こんなふうにお願いするところであります。 さて、その首脳会談ではTPPのことが話題になる、間違いなくそう思っております。もう既に自民党は、とりわけ安倍政権、安倍総裁は、聖域なき関税撤廃を前提にする限りは、それは交渉参加反対なんだということを始めとする六項目を政権公約にして、それで選挙に圧勝したわけであります。何としてでもこの六項目をしっかり守っていくという姿勢で頑張ってもらわなきゃいかぬわけでありますが、その点、総理の決意をお聞きします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま山田委員の御指摘のとおり、我が党は、聖域なき関税撤廃を前提条件とする以上交渉には参加をしないという選挙公約とともに、J—ファイルの残りの五項目を入れてこの六項目を掲げて選挙戦を戦ったわけであります。当然、我々は有権者との、国民との約束をたがえてはならないと、このように考えております。
○山田俊男君 本日は、TPP交渉参加撤回を求める会を早朝から百三十名の議員が集まりまして議論をさせてもらいました。その際、さきに外交・経済連携調査会で決めました六項目の我々の基本的な姿勢、さらには、それの具体的な国益というものの基準、この考え方を六項目にわたりましてそれぞれ決定したわけでありますが、どうぞ資料を掲げてください。(資料提示) 総理、一項目だけではなくて、六項目全体について公約であり、さらにまたそれが国益の基準であるということにしておりますので、この点、それでいいですね。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 十三日に自民党外交・経済連携調査会においてTPP交渉参加に対する基本方針が取りまとめられたというふうに承知をしておりますが、政府としては与党調査会のまとめたものとして重く受け止めております。政府としては、TPPについて、本基本方針も踏まえて、これまでの協議内容あるいはTPPに参加した場合に生じる様々な影響等も含めてしっかりと精査をし、そして分析した上で、国益にかなう最善の道を求めてまいります。 今御指摘になられた議員連盟の取りまとめを含めて、党内に様々な御意見があるわけでございますが、先ほど申し上げましたように、この六項目についてきっちりと認識をしていきたいと、このように思います。
○山田俊男君 党内に様々な意見があるということは否定しませんが、しかし、圧倒的な過半数の自民党の議員がまとまった議連でこの六項目についての国益の基準を決めたということでありますから、それをきちっと踏まえていただきたい。 さらには、今総理がおっしゃいました、六項目をちゃんと踏まえますよというふうにおっしゃったこと、これはもう本当に大事な部分でありますから、その点をもう一度確約させていただいていいですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) いずれにいたしましても、聖域なき関税撤廃というものを前提条件とする以上交渉には参加しないわけでありますが、自由民主党において、これプラスJ—ファイルにあと五項目が書かれておりまして、これを合わせて六項目でありますから、当然そのことについて頭に入れておかなければならないと、このように考えております。
○山田俊男君 ところで、今年の一月二十四日に米国議会調査局は報告書を出しておりまして、その中で、日本がTPPに参加する可能性が非常に高いといって、何度も日本と二国間の交渉が行われているというふうに書いていまして、どうもあの調査報告書を見ていますと、日本が交渉に参加するということを前提条件にしているんじゃないかと、こんなふうに見ざるを得ないような側面もあるわけであります。 このことについては思い付くことがありまして、二〇一一年の十一月、前民主党政権でのハワイでの首脳会談で、ホワイトハウスのホームページに、日本の野田総理大臣が全ての物品とサービスを自由貿易交渉のテーブルにのせるというふうに発言したと書かれておりまして、外務省がホワイトハウスに修正するように求めたけれども、ホワイトハウスはそれを拒否したという経緯があるわけであります。 この全ての品目を自由化の対象とし、高い水準の経済連携を目指すという基本方針にアメリカはもう期待感を込めてしまっているんではないかということを大変心配するわけでありまして、さらに、安倍政権になって新政権になってからも、果たして具体的な協議に当たる事務局ですね、これはお役人の、それぞれ各省の皆さんの意識や体制が本当に変わっているのか、変わっていないんじゃないかと、メンバーも替わっていないんじゃないかということを大変心配するわけでありますが、ともかく政権交代したんだから、安倍政権として、安倍総理としてのしっかりした姿勢をアメリカに伝えなきゃいかぬのですが、その点、岸田外務大臣、一体この事務方の協議はどういうことになっているんですか。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、冒頭御指摘になられました米国議会調査局の報告書ですが、日本のあり得べきTPP交渉参加及びその影響というこの報告書等の内容を御指摘のことかと存じますが、まず、この報告書はあくまでも議会の調査局の報告書であります。米国政府の立場を代弁するものではないと認識しております。ですから、この文書について一々コメントすることは差し控えたいと存じますが、いずれにしましても、前の政権から続いております様々な協議の内容、二国間協議、そして様々な協議を積み重ねているわけですが、その協議の内容、今の政権におきましても、しっかりと今内容等を精査しておるところでございます。そして、加えて、参加した場合の影響等についても今の政権において改めてしっかりと精査をしている現状であります。その上で国益にかなう最善の道を求めていく、これがこの政権における方針でございます。
○山田俊男君 政権が替わったんですから、事務方も前のめりの前政権としっかり違うという意識をしっかり持って対応してもらわなければならないということをしっかり申し上げておきます。 例えば、こういうことも心配しなきゃいかぬのですよ。といいますのは、聖域なき関税撤廃を前提にする限りと、これは第一項目の公約でもあるわけでありますが、これの英訳は一体どうなっているのか、前提をどう訳しているのかということであります。米国側の答えを引き出しやすいこちら側の言い方であれば、これは大臣も、それからさらに総理も大変な大きなミスないしは国民をだますことになりかねないわけであります。 政府は、統一したきちっとこの部分についての、六項目についての英語の使い方をしなければならないわけでありますが、官房長官、これは各省にしっかりそのことを言ってほしい、統一するように指示してもらいたい、こんなふうに思いますが。
○国務大臣(菅義偉君) いずれにしろ、総理がこの予算委員会等でも発言をされています。その総理の発言に基づいてそれぞれの役所においては行動するように、そこは当然のことでありますので、再度改めて強く申し上げておきます。
○山田俊男君 総理が訪米されまして、それで首脳会談で、例えばオバマ大統領から日本の固有の事情に配慮するみたいなような言い方をされて、そのことを事務方が、通訳も入っているんでしょうが、いや、よくできたよくできたみたいなような話で事を進めるとすると、これはもう大きなミスであります。 聖域なき関税撤廃を前提にという場合の聖域なき関税撤廃としてきちっと除外されなければいけない品目は八百四十品目に上るんです。これは、これまでEPA、FTAで我が国がきちっとこれは除外品目として交渉してきたその結果が八百四十品目なんですね。少なくともそのことがきちっと念頭になきゃいかぬわけでありますから、その点につきまして、総理の決意をきちっとお聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさに山田委員は専門家の立場から様々な御指摘をされておられると思いますが、政権公約においてはまさに聖域なき関税撤廃ということでございまして、国民との約束においてはこの聖域なき関税撤廃を前提条件としているかどうかということでありまして、それを交渉参加の条件にしているのであれば交渉には参加しない。つまり、このことについては、当然、今委員は、交渉するに当たって日本語の、日本側の解釈と米側の解釈が、それぞれがそれぞれの解釈をしていてはならない、それはそのとおりだろうと、このように思います。 日米の首脳会談においては、それぞれ首脳同士がどう実際に発言して、それはどのように訳すのが適切かどうかということについては日米間でも詳細なこれは詰めも行うわけでございますから、それはお互いにいいかげんな解釈の中で物事を判断するということはないということでございます。
○山田俊男君 私が前政権のときの予算委員としてこちらの方に座っておるときに、前政権の閣僚から、山田さん、米だけは交渉に入って取れますから、だから交渉に入りましょうよという話がありました。私は、いやいや、もうそれは絶対そういうことはありません、その程度の話では決してありませんよということを申し上げたことをしっかり覚えております。 どうぞ総理、日本の固有の事情に配慮するというふうに言われて、あとは総理がおっしゃいましたように、これは帰ってから外務省その他農林省ともよく相談するという話ですが、その前段のときに、日本の固有の事情に配慮すると言われて、ああ、あれも取れたこれも取れたみたいなような話だけで判断すると大きな間違いだということを申し上げるんですが、その点、もう一度お答えいただきます。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我が党は長い間政権を担い、様々な経済交渉を実際に行ってまいりました。そういう経験の蓄積がございます。米側とも相当激しい、厳しい経済交渉を行ってきた、その積み上げがございますので、そういう中から経験に基づいた責任ある判断をしていきたいと思っております。
○山田俊男君 総理のきちっとしたその決意で臨んでいただきたい、こんなふうに思います。 さて、自動車の問題について、二〇一二年四月のワシントンでの首脳会談におきまして、オバマ大統領から野田総理は牛肉や保険と並んで自動車について具体的な注文が付いているわけであります。その間の事情、これは新聞報道だけしか情報が手に入らないわけでありますが、朝日新聞は昨年の五月に、アメリカからの要求にこたえる形で、野田政権は輸入自動車特別取扱制度について、譲れるのはこの点で、台数を増やす程度ならと提案していたというふうに書いているんです。さらに、日本経済新聞は、昨年十二月のコラム欄で、野田政権がカンボジアでの首脳会談に、正式な参加表明をするべく自動車に関するアメリカに有利な規制緩和の打診も含めて十二月七日に経済関係閣僚会議開く準備していたけれども、総選挙の影響を踏まえて、幻のTPP参加表明だったという言い方になっております。 〔委員長退席、理事小川敏夫君着席〕 自動車について、オバマ大統領の注文にこたえるべく、内々妥協案が事務的な交渉で準備されていたんじゃないのかという心配を持つわけですが、各大臣それぞれ引継ぎをされているというふうに思いますが、それとも前政権がいろいろやっておって我々は関係ないんだというふうにおっしゃるのか、一体どういう状況か、まず、太田国交大臣、茂木経済産業大臣、岸田外務大臣、それぞれお聞きしたいと思います。
○国務大臣(太田昭宏君) 昨年十二月の記事、今御指摘のありました、そうした記事の内容について私は全く承知しておりません。 また、全体的には、当省の所管事項としましては、アメリカ側から技術基準であるとかあるいは認証手続等の関心事項、これが伝えられているということについては承知しています。そこまでです。
○国務大臣(茂木敏充君) 山田委員の方から、昨年でありますから、民主党政権下における新聞報道の関連で自動車の関係、お話をいただきました。経済産業大臣に就任をいたしまして、大臣間での引継ぎも受けております。そして、事務的にもこれまでの事前協議について報告も受けております。私の知り得る限りにおいてそのような事実はございません。
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘の新聞記事につきましては、前政権の下でのことを記載したものでありますが、私が聞いているところではそのような事実は全くないと理解をしております。
○山田俊男君 アメリカでは、自動車会社の経営協議会の皆さん、さらには労働組合の皆さんが大量動員されて、自動車の問題について日本と妥協はできない、日本のTPP交渉参加は反対だというデモンストレーションをやっておられるというふうに伝わってきております。 自動車の問題が極めて重要な課題に今後交渉の中でなってくるというふうに思っているところでありますが、ところで、自民党の公約の中の第二番目に、自動車についても、自由貿易に反する自動車についての数量目標には反対すると、こう明記しているわけでありますが、茂木大臣、この点よく御存じですか。
○国務大臣(茂木敏充君) 自民党の公約におきまして、それから先日取りまとめていただきました自民党の外交・経済連携調査会のTPP交渉参加に関する基本方針の中で、二番目の項目として、自由貿易の理念に反する自動車等の工業製品の数値目標は受け入れられないと、このように明記されていることを承知をいたしております。この基本方針も重く受け止めまして、国益にかなう最善の道を求めてまいります。
○山田俊男君 現在、自動車の問題については、もう数字は太田大臣も、皆さん頭の中に入っておられるというふうに思いますが、我が国から太平洋を越えて百五十万台の乗用車がアメリカ合衆国に入っているわけであります。さらに、現地生産を北米で三百五十万台生産している。合計五百万台の車がアメリカ合衆国に入っておるわけでありますが、アメリカから輸入されている車の台数は何と九千台という事情でありますから、アメリカの憤りたるやいかに大きいかということは明らかなわけであります。 今まで自動車が大変我が国の産業として裾野が広くて、雇用もあって、大変な産業だということは分かりますが、自動車を守るために農産物について犠牲を迫るみたいな話は絶対にこれはないんだというふうに思うんです。今までも、そうした自動車の輸出に伴いまして、我が国は圧倒的な農産物を飼料穀物も含めましてアメリカから輸入しているわけでありますから、これ以上自動車の犠牲になるわけには毛頭まいらないというふうに思うんですが、この点、総理は自動車の問題について一体どんなふうに解決されるのか、考え方を整理されておられますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) このTPPについては、最初に申し上げましたように、聖域なき関税撤廃を前提条件とする以上交渉には参加しないということであります。 自動車産業については、日本の工業化、そして日本が世界に日本の工業製品を輸出するということについて、リーディングカンパニーとして多くの企業がそういう役割を担ってきたんだろうと、このように思うわけであります。ただ、それと、自動車を育成するために農業を犠牲にする、そんなことはもちろんあってはならないわけであって、農業はまさに国の礎であるというふうに私は考えております。そういう観点から交渉等を進めていくことは当然のことなんだろうなと、このように思います。
○山田俊男君 太田大臣はこの点についてはどんなふうにお考えですか。
○国務大臣(太田昭宏君) 総理と全く同じ認識をしております。
○山田俊男君 アメリカという国はなかなか容易でない国であります。自分の要求を実現すべくしっかり頑張るという国であろうかというふうに思います。ですから、農業でも日本に妥協を迫って、更に自動車でも自由貿易に反する規制を日本に求めてくるということが大いに考えられるわけであります。 ですから、これは日本の国の在り方をどう考えるかということと物すごく大きい意味を持っているというふうに思うところであります。だから、今、農業は国の礎であるということを総理おっしゃっていただいたわけでありますけれど、日本側のこの姿勢を、総理の今の姿勢をアメリカのオバマ大統領にしっかり入れ込まなきゃいかぬのですよ。それじゃなかったらこの問題は解決しないんだというふうに思うんです。 もう一度、総理の考えを聞きます。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 農業について言えば、各国で、恐らく先進国においてはGDPに占める比率は低いんだろうと思いますね。日本は一・五%ぐらいであります。そこで、じゃ残りの九八・五%がこの一・五%によって犠牲になっていいのかどうかという議論があるわけでありますが、これは根本的に間違った議論であって、大体先進国はどこもこんなものなんですね。多くて二%でありまして、英米は一%ぐらいで日本より低いんですね。しかし、どの国も手厚く保護をしています。なぜ手厚く保護をしているかといえば、まさに農業というのはこれはかけがえのないものであって、いざというときにお金で買えない可能性があるからこそ戦略的な分野と位置付けて各国は手厚く保護しているというのも事実であります。 同時に、これはやはり若い人たちにとって農業が魅力的な分野となるためには、若い人たちが自分たちの努力や情熱でその分野で未来を切り開いていくことができる、そういう分野になって初めて私は若い人たちが参入してくる、そういう分野に変えていくという努力も我々はしなければならないと、こう思っております。
○山田俊男君 もちろん、今の総理のお言葉はかなり心強いものがあるわけであります。 さて、オバマ大統領は再選後初の一般教書演説におきまして、TPPについて、アメリカの輸出の増加と雇用の増加、そういう形でアメリカの主張を更に強化する、さらには、アジアの成長を取り入れるためにアメリカの考えで競争条件を平準化すると、ここまで明言しているわけであります。 私は、安倍総理はアジアの思いを、日本もアジアの一員でありますが、アジアの思いをオバマ大統領にしっかり伝えるということが極めて今大事なことであろうというふうに思います。特に今、現にアメリカはTPPの交渉でマレーシアやベトナム等、アジアの国々と交渉していますが、いろんな分野でもう先鋭な対立が続いているという報道がなされています。 そうなんです。やはりアジアのこの特色ある農業生産の場面にしましても、さらには国土の問題にいたしましても、アジアの思想は共にウイン・ウインの関係でちゃんと世界をつくり上げていこう、仲間としてやっていこうと、こういう思いがあるわけでありますが、しかし、アメリカがアジアに対して自分の基準を押し付けるという話であれば、もうこの交渉は進まないよと。だから、総理はオバマ大統領に対して、アジアを取り込みたいのなら日本の主張をちゃんと酌むべきであるというふうにおっしゃるべきだというふうに思うんですが、その点についてはいかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 実際に会談においてどういう話をしていくかということについてはこれから更に詰めていきたいと考えておりますが、こういう首脳会談においては、もちろん実際に経済交渉の現場においてもそうなんでしょうけれども、それぞれの国が自分の国益を最大限に拡大していこうと、そういう交渉の場になるわけでありまして、相手のことをおもんぱかるという気持ちも時には必要でしょうけれども、なかなかそういうことはないんですね。ですから、その場において、私はまさに日本の国益を守る代表としてその交渉に臨んでいくわけでありますから、その国益を確保するために全力を尽くしていきたいと、このように決意をいたしております。
○山田俊男君 総理、日本の国益を守るとおっしゃるときの日本の国益とは何かと、そこのことが非常に難しくなってくるわけでありまして、そこが安倍内閣、安倍総理の思いがきちっと出なきゃ駄目だということであります。 総理は、初めて総理におなりになったときに「美しい国へ」を出版された。私ももう丁寧に読みました。さらに、今度は「新しい国へ」ということで改訂出版されたわけで、これも丁寧に読ませていただきました。その中で総理は、TPPについて、あらかじめ関税ゼロをのんでしまったのでは守るべきものは守れない、瑞穂の国の資本主義を目指すとおっしゃっているわけです。自主自立を基本とし、日本を取り戻す、美しい棚田があってこそ麗しい日本がある、瑞穂の国にふさわしい経済の在り方を考えていきたいというふうにおっしゃっている。 この言葉は全国の農林漁業者の一致した思いで、もうみんな奮い立っていますよ。だから安倍総理に期待しているわけでありまして、その安倍総理が、それは国益という観点で、ちゃんと農業の問題を考えられない、この国の問題を考えられないということになったら、これはもうみんな怒り出しますから、改めてもう一度御自分の思いをおっしゃってください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 昨日の産業競争力会議でも農業について議論がありました。基本的にはこの議論において、農家とか農協を非難するような議論は全くございませんでした。むしろ、日本の農業のすばらしさ、このすばらしさを世界に広げていくために何をすればいいかという、そういう建設的であり前向きな議論に終始をしたと、このように思います。 そのときも申し上げたわけでありますが、私も農林水産大臣の林大臣も同じ山口県出身でありまして、私は山陰側なんですが、たまたま産業競争力会議にも出ている同友会の長谷川さんも同じ、かつてへき村と言われた村、同じ村出身なんですが、そこにはずっと棚田が広がっておりまして、田植を前にしたこの棚田に水を張った景観というのはもう息をのむほど美しいんですね。選挙運動中であっても思わず名前を連呼するのを忘れるほど美しいわけでありまして、私にとっては、この棚田があって、生産性は低いんですが、棚田があって初めてふるさとなんですね。このふるさとがあって私は美しい日本なんだろうと思います。 ですから、生産性で、言わば産業として割り切れる面と、そして文化、地域を守る伝統、そういう多面的な機能、そしてまさに私たちの精神に結び付く存在としての田というものを守っていく、これをやはり、この二つの観点から考えていくことは極めて重要であると、そういうことも昨日私は申し上げたわけでございますが、そういう考えで臨んでいきたいと思っております。
○山田俊男君 総理のふるさとへの熱い思いをちゃんと聞きました。それをベースにして日米交渉にもちゃんと当たってもらいたいし、さらには、我々の六項目、農産物を始めとする六項目の公約にきちっと国益を考えて対処してもらえるというふうに期待するところであります。 さて、私は、今どうも経済界と農業界がどうしてこう対立するのかということでありまして、とりわけ経済界が一方的な議論でもうともかく農業たたきをしているということを大変悲しく思うところでありますが、最近、ヨーロッパのCOPAという農業団体連合の会長さんにお会いしました。その際会長は、私はヨーロッパでも経済界と農業界の対立があるんじゃないですかというふうにお聞きしたんですよね、そうしたら、対立はありますと言うんです。だけれども、ヨーロッパでは家族農業が社会の基盤になっている、社会の安定につながっている、国土の安定につながっている、そのことについて経済界は理解していますと、アイデンティティーを持っています、だからそのことでもって相当の財政投資をしている共通農業政策、さらには農業者直接支払の仕組み、そしてさらに、これが画期的なんですが、すごいんですが、経済界も農業界もヨーロッパではアメリカの押し付けであるTPPについては反対しています、こう言っているんです。 この点は、これは大変日本の将来像を考える上においても大事なことでありまして、総理、目先の利益でなく、まっとうな日本を考えて我が国の将来像を踏まえた判断、これが求められるというふうに思うんです。まっとうな日本を考えるということがまさに総理の美しい国へ、さらに新しい国へと、今のお話と合致するんだと思うんですが、改めてもう一回総理の意見を聞きます。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど申し上げましたように、農業というのは国の礎でありますし、そして日本の文化と伝統、そして地域、環境を守る上において極めて重要な役割を担っているわけであります。 しかし同時に、私も皆様と同じように一議員として地元をずっと歩いていく中において、農家を担っている方々は高齢化をしているわけでありまして、なかなか若い人材が入ってきていないのも事実でありますし、いいものを作ってもなかなか収入が上がっていかない。例えば、物すごく市場では、例えば東京では高く売られている梨やリンゴを作っても農家収入が果たしてそれに見合うだけ上がっているかどうかという、そういう大きな課題もあるんですね。 〔理事小川敏夫君退席、委員長着席〕 生産者の収入を増やしていく、そしてまた若い人たちが安心して、安心してというよりも、若い人たちが、先ほど申し上げましたように、自分たちの情熱をぶつける産業として農業をとらえてもらえるようにするにはどうしたらいいかというのも、我々大きな課題を背負っている。こういう課題についてもしっかりと議論をしていく必要があるんだろうと、こう思っております。
○山田俊男君 先ほど総理は、産業競争力会議があって、建設的なかつ前向きな議論がちゃんとあったんだよと、農業についても、というふうにおっしゃいますが、しかし、どうもメンバーを見ていますと、東京一極集中で何が悪いと、経済財政諮問会議と規制改革会議こそが改革のエンジンだというふうにおっしゃってはばからない委員もおいでになるわけです。多くの経験をされた産業界の委員の知恵も私は大変大事だというふうに思うんですよ。しかし、どうも一方的な、ないし上から目線での農業批判に対しては何ともはや皆さん憤りがあるわけです。これは改革するよりもむしろ改革の気持ちを萎えさせてしまうというのが実際であるわけですが、こうした農業の現場をよく知った、苦労されている委員の選任ということはないんですか。
○国務大臣(甘利明君) 産業競争力会議のメンバーの選定に関しましては、きちんとバランス感覚を持って、幅広くあらゆる日本のポテンシャルを引き出す、そしてそれぞれの、例えば農業が持っているその本来的な意義もしっかりと理解をしている、そういう方を選ばせていただいたつもりでございます。 昨日も競争力会議がございまして、林農水大臣から攻めの農業の御披瀝がありました。これは、その前段の総理指示を踏まえたものでありまして、その際、総理指示は二点ございました。一つは、日本農業の競争力、輸出力の可能性を引き出そうと、産業としてのポテンシャルを引き出すという点と、それからもう一点は、多面的機能をしっかり認識しなきゃいけないと。総理の先ほどのお話にありましたように、総理の御地元では、美しい棚田の風景、はっと息をのむようなすばらしい風景があって今日の自分があると、そういう風景があって初めてこの人格が形成されたという御披瀝だと思いますけれども、そういうふるさとを形成しているすばらしい多面的機能にも配慮する、二面性があるんだという御指示がありまして、それを受けての産業競争力会議であることを申し添えておきます。
○山田俊男君 本当に、産業競争力会議のメンバーとの議論の中では、この我が国経済の歴史やそれからさらには発展の経緯の中で、その中で日本の農業があるということだけ十分踏まえておいていただきたいというふうに思うんです。農地が大変高騰して、そしてそれが資産になっている、なかなか動かない。動かないのは、制度と規制改革で直そうという話よりも、その前に、そういう形の経済運営をしてきてしまったということが私はあるということ、そのことを謙虚に踏まえた上で発展の方向を探らなきゃいかぬ、こんなふうに思います。 林大臣は、昨日、僅かの時間でも登場があったというふうに聞いているんですが、ちゃんと意思反映をしてもらいたいというふうに思いますが、いかがですか。
○国務大臣(林芳正君) 昨日の産業競争力会議では、僅かな時間というよりも、私のプレゼンテーションとそれに対する質疑にかなりの時間を費やしていただいて、その後の議題が全部飛んでしまったというぐらい熱心な議論をいただいたというふうにうれしく思っております。 先ほど競争力会議のメンバーについて委員からお話がありましたが、いろんな観点からの御意見はあったんですが、私はなるほどなと思いましたのは、やっぱり現場重視ということで、実際に企業経営者の方の中で農業に既に会社としても取り組んでおられる事例を御紹介していただきました。 その中で、私ははっとしたのは、やっぱり製造業のDNAというのは実は農業から来ているんだという御発言があって、今製造業が、まあぱっとしないという言葉は適当でないかもしれませんが、少し弱くなっているところがあるとすれば、やっぱりそれはそのDNAの由来である農業に立ち返ってしっかりと足下を固めるべきであると、こんな御発言が実はあって、最終的に産業界としてもこの攻めの農林水産業をフルにバックアップしていきたいと、こういうお言葉もいただいたところでありますので、そういう方向性もいただきながら、しっかりと、我が省に立ち上げました攻めの農林水産業の本部、ここでは総理からの御指示も踏まえまして、先ほど棚田の話もありました、やっぱり生産現場がまず強くなるということで、予算でもいろんな手当てをしていただいたところでございますし、現場の声を聞きながら生産現場を強くしていく、これはある意味ではサプライサイドということになると思いますが、そのことと、それから、例えば輸出をどうするとか六次産業化をどうするといったような言わばディマンドサイド、これ両方強くしていく、このことが相まって攻めの農林水産業ということになると。そういう考え方の下でしっかりと与党とも連携しながら進めてまいりたいと、こういうふうに思っております。
○山田俊男君 分かりました。林大臣、しっかりやっていただきたい、こんなふうに思います。 もう一点、これは規制改革会議、これは農業と農業団体へのどうも評価といいますか、批判がいろんなところで出ているやに新聞報道があるわけでありますが、私、一つのことを申し上げますけれども、正月の出初め式に行きました。地域の消防団員の大半は農業者や農業団体の職員なんです。顔見ているとよく分かる。何だ、みんなそうかという感じなんです。要は地域社会のインフラになっているんです。だから、そのことをきちっと踏まえた上で規制改革会議進めていかなきゃいかぬわけでありまして、どうぞ稲田大臣、担当でありますが、今後この問題どんなふうに進めていかれるか、お聞きします。
○国務大臣(稲田朋美君) 規制改革に関しましては、日本経済再生本部におきまして、総理から、規制改革担当大臣は、雇用関連、エネルギー・環境関連、健康・医療関連を規制改革の重点分野とすると指示を受けております。この三分野についてまず取り組んでまいりたいと思います。 先ほど、農業については産業競争力会議において総合的に幅広い観点から検討をされております。今後、産業競争力会議における審議の状況や、総理から指示された三つの重点分野の検討状況を踏まえつつ、今後必要な場合には検討がなされるものと思料いたしておりますが、先ほど総理がお答えになった棚田の風景、この美しい日本の原風景を守るために頑張ってまいります。
○山田俊男君 もう時間がなくなりまして、東日本大震災、原発事故対策等についてやりたかったんですが、残念ながらこの次の機会に譲ります。森大臣、登場いただこうと思ったんですが、残念です。石原大臣も大変済みません。 以上であります。終わります。
○委員長(石井一君) 以上で山田俊男君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(石井一君) 次に、魚住裕一郎君の質疑を行います。魚住君。
○魚住裕一郎君 おはようございます。公明党の魚住裕一郎でございます。 まず、安倍総理、御就任おめでとうございます。私も第一次安倍内閣の改造内閣で総務副大臣拝命をいたしまして、総理の下で指導を賜ったところでございますが、この選挙を経て自公政権になりました。ここ数年、六年ばかり、毎年総理が替わるという状況を本当に脱却しなきゃいけない、しっかりお支えをしたいと思っておりますので、是非、体力も温存しながら頑張っていただきたいなというふうに思っているところでございます。 まず最初に、経済の関係で、アベノミクス、大変な注目で、先般、この週末にG20があって、議題の中心といいますか、話題の中心がこの日本の姿勢であったというふうに報道されているところでございます。 去年の十一月の十六日に衆議院が解散になりました。安倍総裁の次期総理への就任というものの可能性が認識されるようになってからは、安倍総裁の積極的な金融緩和姿勢に対して市場が非常に注目するようになりまして、結果として株高と円安が進んでいったという状況にあるわけでございますが、今までの極端な円高が修正されるというようなことであったというふうに思っておりますが、ただ、海外からは為替の操作ではないのかというような批判もされるという、聞かれるようになったところでございます。 そこで、G7、そしてG20という形になったわけでございますが、このG20においてどういうような理解あるいは評価となったのか、まず財務大臣から御報告をいただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) モスクワでG20が開かれたんですけれども、私の方からは、安倍新政権が推進をしております金融緩和などの施策というものは、長引くデフレ不況からの脱却というのを目的としたものであって、これを着実に実行して日本の経済を再生させるということがひいては世界経済にも良い影響をもたらすんだという点を主眼に置いて話をさせていただいております。 議論の結果、合意されたコミュニケ、お持ちなんだと思いますけれども、日本の政策、あわせて各国の経済政策や、また経済の強靱性、強いというものが世界経済や金融市場に良い影響を与えるというものであるという認識が示されておるというような形が出ておりますので、コミュニケに至るまでの経緯を見ますと極めて効果があったのではないか、そのように考えております。
○魚住裕一郎君 ただ、そのコミュニケの中でかなり新興国からの円安懸念というものが、それを踏まえた文言が散見されるところでございまして、なかなかこういうところの発言も慎重にならざるを得ないなというふうに思っているところでございますが、デフレ脱却ということを強く主張して更にそれに取り組んでいきたいというふうに思っております。 これに先立つ先月の二十二日に、政府と日本銀行が政策連携についての共同声明を出されました。日本銀行にお聞きしたいと思いますけれども、物価安定の目標として消費者物価の前年比上昇率プラス二%というような表現になりました。 去年は二月に、私も二月の七日に立たせていただいて、このFOMCを踏まえて、どうして二%を目標にしないんだというふうに言わせていただいたんですが、そのときは一%を中心にしためどという内容だったんですね。この一年間の変化というのはどういうことなのか、また分かりやすくしたんだというふうな表現をしているんだけど、どういう点が分かりやすくなったのか、日銀総裁から御説明をいただきたいと思います。
○参考人(白川方明君) お答えいたします。 日本銀行は、物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資するということを理念にいたしまして金融政策を運営しております。 今議員から御質問のめど、それから目標、この違いでございます。物価安定のめども目標も、金融政策の目的であります物価安定について数値的なイメージを伝えるという点ではこれは同じでございますけれども、ただ、昨年二月の時点でめどという言葉を使いましたのは、目標という言葉が一定の物価上昇率と関係付けて、言わば金融政策を機械的に運営していくんだというふうに誤解されるおそれがあったということでございました。 しかし、この一年の間に、海外の金融政策の運営実態は、そうした機械的な運営ではなくて、柔軟な物価安定目標政策であるという理解が着実に広がってまいりましたことから、もはやそうした誤解を心配する必要はなく、目標というふうに表現することが日本銀行の考え方を伝える上で分かりやすく適当であるというふうに判断をいたしました。 それからもう一つ、二%とそれから一%でございますけれども、昨年二月の段階では、これは二%以下のプラスの領域であると、当面は一%を目指すというふうに申し上げました。そう申し上げた上で、様々な成長力強化に向けた取組が進展していけば、この一%がだんだん上がって二に近づいていくんだということを申し上げました。 今回、政府におかれましては、日本経済の競争力、成長力強化に向けた取組、こうしたことについてもしっかり取り組んでいくということも明らかにされております。日本銀行としては、そうした認識に立ちまして、今回二%の物価安定目標というものを定めた次第でございます。
○魚住裕一郎君 去年から私も、日銀法を改正してでも二%の目標にすべきだというふうに言っておりましたので、この共同声明は高く評価するところでございますが、今回、金融緩和において、期限を定めない資産買入れ方式を導入するという形になったわけでございますが、これを読むと、要するに時間と量の拡大はされたということが言えると思いますが、金融緩和のこの手段についてはどういうふうにお考えになっているのか、それから二%とした目標の達成時期、できるだけ早期に実現するというふうに述べられておりますが、どの程度の時間軸を考えておいでになるのか、お示しをいただきたいと思います。
○参考人(白川方明君) お答えいたします。 金融政策の手段でございます。 これ日本銀行に限らずどの中央銀行もそうでございますけれども、金利を低下させる、あるいは、そのことの裏返しでございますけれども、量を増やしていくという、この二つの手段でございます。 金利につきましては、短期金利は現在ゼロでございます。したがいまして、長めの金利あるいは民間の金利に働きかけていくという意味で、リスクプレミアムにも働きかけるということを今念頭に置いて政策を行っております。具体的には、長期、短期の国債だけではなく、海外の中央銀行では行っておりませんけれども、CP、社債、ETF、REITといったリスク性の資産も買い入れてございます。この買入れにつきましては、今議員から御指摘のございましたとおり、期限の定めのない買入れ方式というものを導入して、二%の物価安定目標に向けて今日本銀行として努力を行っているということでございます。 それから、その達成時期でございます。 まず、物価の見通しから申し上げますと、二〇一四年度は消費税を除くベースでこれは〇・九%という見通しでございます。足下は今これゼロ近辺でございますけれども、海外経済がこの後緩やかに回復していくということを前提にしまして、需給ギャップが縮まっていくということが基本的なメカニズムでございます。 更にその先はどうかというのが議員の御質問の趣旨だと思いますけれども、先ほど申し上げましたとおり、日本経済の競争力と成長力の強化に向けた幅広い主体の取組の進展に伴いまして、持続可能な物価の安定と整合的な物価上昇率も高まっていくというふうに日本銀行としてはこれは想定をしておりまして、またこの点を強く期待しております。この点、先行きの経済が持続的に改善していけば、企業や家計の成長期待が高まり、物価上昇率を更に高めることにつながっていくというふうに思っております。 そういう下で、先ほど申し上げた日本銀行の強力な金融緩和、言わばプラスの相乗作用を生んでいくということでございます。そうしたメカニズムが現実に働いていくかどうか、これをしっかり点検しながら日本銀行として適切な政策を行ってまいりたいというふうに考えております。
○魚住裕一郎君 この達成時期については、総理はどの程度をお考えになっているか、ちょっと認識をお示ししていただけますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) できるだけ早く実現をするという趣旨のことが書かれているわけでありまして、できるだけ早いというのは、もちろん長期ではありませんし、この中期を更に縮めていくことができればいいというふうに、私はそういうふうに考えております。
○魚住裕一郎君 今、日銀総裁の御答弁の中に〇・九、一四年というのがありましたが、それは消費税を除いてという前振りがございました。当然、消費税が上がったことによって物価が上がるということでございますが、それを除外してということでございます。 大事なことは、安定的にプラス二%をコントロールしていくということが一番大事かというふうに思っておりますが、実際にこれ、所得が増えない中で物価だけは毎年二%上昇を続けるというふうになると家計には大変なインパクトを与えるというふうになるわけでございますが、これについての対応につきまして、政府それから日銀、それぞれ対応につきまして所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) 御指摘にありますように、物価だけは上がっていってそれ以外がそのままということになりますといろいろな弊害が出てまいります。ですから、物価を安定目標に向かって進めていくと同時に、実体経済をそれに見合ったように進展させていかなければなりません。 そこで、政府といたしましては、緊急経済対策でまず需要をつくり、それから経済成長で民需主導型の経済につなげていくと。適度な物価上昇と実体経済が整合性を取りながら進展していくという対応を取っているわけでございます。
○参考人(白川方明君) お答えいたします。 ただいまの甘利大臣の御答弁と全く同じ趣旨でございます。 物価だけが上がって賃金が上がらないということでありますと、これは家計の購買力が低下いたします。逆に、賃金だけ上がって販売価格が上がらなければ、これは企業収益が圧迫されまして、いずれにしてもこれは物価安定の下での持続的な経済の成長は実現することができません。 したがいまして、先ほどの甘利大臣の答弁と同じように、経済がバランスよく改善をしていくということが大事でございまして、そういう中で物価も上がっていくという姿を国民はデフレ克服という名前の下に実は望んでいるというふうに思っております。その点を強く意識しながら政策を行ってまいりたいというふうに考えております。
○魚住裕一郎君 これも、円安がずっと続いてきたということで、輸出企業は潤っているといいますか、ほっと一息という状況にありますが、ただ、輸入する側は大変な状況にあると思っております。 実際、ガソリンが十週連続で値上がりしている。中小企業のおやじさんから聞いたら、本当死活問題だというような話をいただきました、この間も。また、灯油も十一週連続で上がっております。まだ寒い時期でございます。やはりこの価格を、しっかりこの影響というものを、国民生活を守るという、そういう観点から見ていく必要があるのではないのか。 また、これ輸入価格ですから穀物も影響がある。あるいは、漁業にしても、船舶の燃油代といいますか、燃料代があるわけで、これ、復興ということを考えても大変な足かせになるのではないのかという指摘があるわけでございまして、この辺について、しっかり価格の監視を強化していくべきだというふうに考えますが、御答弁をお願いをしたいと思います。
○国務大臣(林芳正君) お答え申し上げます。 まず、輸入小麦でございますが、これは委員も御案内のように、二月と八月に年二回、輸入小麦の政府売渡価格を決めるようになっておるんですが、過去六か月間でございますので、この二月の改定は昨年の九月から今年の二月までの政府買い付け価格を基に決定をするということになります。 御案内のように、為替の前に、米国のトウモロコシの作柄悪化懸念等で昨年七月からちょっと相場が上がっておりまして、それから乾燥等の影響で生産量が減少すると、これは豪州の方でございますが、少し値段自体が上がっております。このことの影響は出るということが予想されますが。 為替の方は、実は過去六か月間の水準が反映されるということですので、直近の変動が六か月対六か月の比較ということになりますので、私自身もこの数字を見て、なるほどこういうことかなと思ったんですが、前期は大体八十一円で平均でございますが、今回、先ほど申し上げました昨年の九月から二月というのを取りますと八十四円ということで、プラスの三・七%ぐらいの影響と、これは出る可能性があるということですが、いずれにしても、価格の改定に伴って、今委員が御指摘がありましたように、国民生活の影響等について注視をしてまいりたいと思っております。 それから、まとめて漁業の方のお話もさせていただきたいと思いますが、燃油価格は、これは非常に漁業者にとって気になるところでございまして、従前より価格動向を注視しながら、ただ注視するというところにとどまらず、安定のための価格高騰対策というのを実施してきておるところでございます。これは漁業者と国がそれぞれ毎年度積立てを一対一で行って基金をつくりまして、価格が高騰した場合は基金から補填金という形でお金を出していくという漁業経営セーフティーネット構築事業というのを平成二十二年度から実施をしております。 この二十四年度の御審議いただいております補正予算案でも三十九億円、それから二十五年度の当初予算案でも三十五億円ほどですね、これ大分加入者が増えてきておりますので、国の積立てに必要な額を計上しておるところでございます。
○魚住裕一郎君 経産大臣に。
○国務大臣(茂木敏充君) 国内のガソリンの価格十週連続、そして灯油価格十一週連続で委員御指摘のように値上がりをしております。 ガソリンでいいますと、十週の累計でリッター当たり八・三円、そして灯油は十一週の累計で十・八円と大幅な値上がりということでありまして、この石油製品の価格の上昇、もちろん円相場の下落と、こういう要因もありますが、中東そして北アフリカ情勢を始めとします地政学的なリスクを背景にいたしまして原油価格、足下の原油価格が上昇していると、様々な要因があるわけでありまして、経済産業省といたしましては、これまでも国際原油価格、そしてまた、その要因に関する情報を収集してきたところでありますが、石油製品価格、需給の監視をこれからも続けていきたいと、こんなふうに考えております。 そして、今般の石油製品価格の上昇を受けまして、委員からも御指摘いただきましたので、早速本日から主要石油元売会社に対しまして石油製品の需給状況についてヒアリングを行いたいと思います。その際、石油製品の安定供給、そして便乗値上げ等の疑念や誤解を持たれないよう、元売の相談窓口での対応等に十分な説明を行うよう要請をさせていただきたいと思います。
○魚住裕一郎君 ありがとうございます。是非よろしくお願いをしたいと思います。 多くの国民は、アメリカの例えばシェールオイルみたいなことがあってきて、やはりちょっとその辺の動向を見ると、今の石油の上がり方はちょっと違うんじゃないのかなという疑念を持っておりますものですから、よろしくお願いをしたいと思っております。 今回のこのアベノミクスで物価目標二%という形になりますが、長期金利、要するに国債価格、どういうふうに推移をしていくのかということが非常に大きな関心になるわけでございます。普通国債残高が二十五年度末には七百五十兆に達すると見込まれる中、一般会計歳出の四分の一を占める二十二兆が国債費、要するに社会保障関係費に次いででかい支出項目になるわけでございますが、今、この超低金利を前提にしたものでございますが、金利が急騰していけば利払い費が大きく膨らむという形になるわけでございますが、この長期金利への影響と対応策、どういうふうに政府とまた日銀が考えているか、お示しをしていただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 昨年一月に財務省が公表いたしております平成二十四年度予算の後年度歳出・歳入へのいわゆる影響試算におきましては、一定の仮定を置いてやっておるわけですけれども、二十五年度以降の長期金利が一%仮に上昇した場合において、国債費は二十五年度で約一・〇兆円、そして二十六年度では二・四兆円、そして二十七年度では四・一兆円増加をするというように試算をいたしております。
○参考人(白川方明君) お答えいたします。 長期金利は、将来にわたる物価、それから経済の見通しを反映して決まってくるものでもございます。仮に二%の物価上昇率が今直ちに実現するという見通しが広がりますと、その分金利は二%オンするということになってまいります。 長期金利上昇の影響でございますけれども、それはいわゆる良い金利上昇か悪い金利上昇かということで結論は異なってまいります。仮に、物価安定の目標が実現していく過程で経済や物価情勢が改善し、人々の成長期待や予想物価上昇率が次第に高まっていくという、これは良い金利上昇でございます。そのことが、確かに金利上昇の影響はございますけれども、経済実態自体が改善していますから、トータルで見ればこれは良い影響が勝ってくるということだと思います。 仮に、悪い金利上昇が起きまして、市場が財政の持続可能性あるいは中央銀行の独立性に対して懸念を持つということが起きますと、これは長期金利が上昇してまいります。この場合には、金融政策の効果が損なわれるほか、国債を保有しています金融機関の経営、ひいては金融システムへの悪影響を通じて経済、物価や金融情勢に悪影響を与えるおそれがございます。そうした事態を回避する観点から、何よりも財政運営に対する市場の信認をしっかり確保していくということが大事ですし、中央銀行の独立性に対する信認をしっかり確保することが大事であります。 この点、一月に公表しました政府との共同声明において、政府は、日本銀行との連携強化に当たり、財政運営に対する信認を確保する観点から、持続可能な財政構造を確立するための取組を着実に推進するというふうに明確に述べておられます。 この間、日本銀行としても、財政ファイナンスを目的とした国債の買入れは決して行わないということも含めて、物価安定の下での持続的な成長を目指して適切な政策を行ってまいりたいというふうに考えております。
○魚住裕一郎君 総理、今、日銀総裁からの御答弁の中にもありましたけれども、長期的な財政再建の計画といいますかね、そういうことが大事になってくると思います。 それで、G20でも、為替のことだけではなくて、日米の財政について不確実性を解消するために努力が必要であるというような指摘があったところでございますが、政府は、経済財政諮問会議において新たな骨太方針を取りまとめるというふうにしておいでになりますけれども、この財政健全化への道筋について総理の展望をお聞かせいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま委員が御指摘をされましたように、G20においても、合意された声明では、米国と日本における財政状況に関する不確実性の解消が求められているというふうに承知をしております。 我が国としては、強い経済の再生を図りながら財政の再建を進めることが極めて重要であり、二〇一五年度までに、国、地方のプライマリーバランスの赤字の対GDP比を二〇一〇年度の水準から半減し、そして二〇二〇年に黒字化を目指すという方針を立てているわけでございます。 このため、来年度予算については、財政健全化目標を踏まえて国債発行をできる限り抑制することといたしたわけでありまして、歳出の必要性等について内容を十分に精査していくことで税収が公債金を上回る状況を回復したところであります。今後、社会保障・税一体改革を継続をして、そして中長期的に持続可能な財政の実現を図ってまいります。 財政健全化と日本経済再生の双方を実現をしていく道筋についてでありますが、経済財政諮問会議において検討を進めてまいります。今後、年央の骨太方針の取りまとめに向けた検討状況を踏まえながら、財政健全化目標を実現するための中期財政計画の具体化の検討を進めていく考えでございます。
○魚住裕一郎君 話題を変えまして、公共投資の在り方についてお尋ねをしていきたいと思います。 この平成二十四年度補正予算でございますが、国管理のインフラ老朽化対策に六千百六十億円、防災・安全交付金五千四百九十八億円、地域の元気臨時交付金一兆三千九百八十億円、また学校の耐震化・老朽化対策三千二百七十二億円ですか、大変な金額で、私たち、防災・減災ニューディールとさきの総選挙で声を大にしてお訴えをさせていただいたわけでございますが、このまずは総点検が大事だということになるわけでございますが、景気対策だけではなくて、やっぱり国民の安全という観点から老朽インフラを対応していかなきゃいけない。 しかし、笹子トンネルの件がございました。しかし、それに関連して、国交省の調べでは、各自治体が管理してもらっているトンネルの点検の手引書がないというようなことが指摘がなされたり、あるいはトンネルより橋だと、あるいは技術系の職員が不足しているとか、ダムにしてもそのダムの耐震性チェックが進んでいないとか、東日本大震災でも藤沼ダムが決壊をして死者、行方不明も出たということでございますけれども、そういうような防災・減災の前提となる条件がきちっとできていないんではないのかというふうに報道等で指摘されているわけでございますが、これについて早急な対応が必要かと思いますが、国土交通大臣の御認識と対応策をお願いをしたいと思います。
○国務大臣(太田昭宏君) 全くそこが一番の前提であろうというふうに思います。 防災・減災、そして大変な地震が来る、そして老朽化が進んでいる、これへの構えをするという、まあ私は今年はメンテナンス元年というふうにしていかなくてはならないと、こう思っていますが、その点検をするということの、今、魚住委員御指摘になりました、例えばトンネルということについて言うならば、大きいところのトンネル、笹子等の非常に大きいトンネルもありますが、一番進んでいないトンネル、橋梁、道路、こういうところは市町村というところにございます。 そういう観点からいきますと、そこでどうやって点検をしていったらいいのかと。もう職員も確かに少ないんです。その手法、やり方、そうしたこと一つ一つ、また、これでいいんだという判断、こうしたことのマニュアルというものがないということ自体が大きな問題だということで、早急に私たちもその体制をまず整えようと、予算化も初めてされました。 そこで、今回、そうしたことをしっかりマニュアルも整備してと。マニュアルがあってもなくてもこれはやることはやるんですけれども、このマニュアルというものがあって初めてどうすればいいかということが分かるわけですから、市町村の人たち、数の少ない職員の中でやっている方たちに対してマニュアルというものをしっかり出すということが大事だということで、補正予算成立後、できるだけ早くそうしたことができるようにという執行体制に向けてスタートを切ったところでございます。
○魚住裕一郎君 大臣、新聞記事によれば、この二月中旬をめどに市町村向けのマニュアルを作って配る方針だと。まあ、もう二月中旬とか下旬に入ろうと、補正予算いつ上がるのという、そういう時期になっていますが、マニュアルはもうできているということでいいんでしょうか。
○国務大臣(太田昭宏君) 基本的に準備はほぼでき上がっているということでございますので、予算というものもそれに伴いますので、早急にこの補正予算が成立させていただきたいと言っているのはそうしたことも一つの理由でございます。
○魚住裕一郎君 それで、参議院のこの補正の審議、昨日から始まったばかりでございますが、衆議院でも随分議論をされました。公共投資に関するこの基本的な考え方、もう少し、前政権ではコンクリートから人へという言い方でずっとやってきました。 それで、いろんな事故もある、老朽化も、笹子トンネル、まあ典型例でございますが、ありました。また、二〇一一年の、あれ台風十二号だったと思いますが、紀伊半島、大変な洪水になりまして、私、要するに和歌山、奈良、三重、大変な状況で、この三重県の方に、熊野の方の紀宝町の方まで行ったら、本当にもう信じられないでかい岩がごろごろっと川伝いに落ちてきて護岸工事がぶっ潰していると。そして、四十二号も通れない、高速道路もない、自衛隊も行けない、和歌山からぐるっと回って行かざるを得ないようなこともあったというような状況になって、やはりこれ、三陸の縦貫道もそこがあったから人が助かったということがありました。 やはり命を守るといいますか、人を守るためのコンクリートというか、国土を守るための公共事業という観点で取り組んでいく必要があるんではないかと思っておりますが、ちょっとこの辺の公共投資に関する基本的な考え方、ちょっと国土交通大臣としておまとめいただいて、テレビに向かって全国民にお訴えをしていただきたいと思います。
○国務大臣(太田昭宏君) 公共事業悪玉論がはびこって、必要な公共事業がある意味では行えない。そして、その建設業界、そこに携わる方、非常に広範です。誇りを持てないというようなこと自体が大変な問題ですが、この公共事業をずっと見てまいりますと歴史がありまして、広くいえば、日本のこの近代化された国家の中で防災・減災、そして日本は脆弱国土であって、そして建物、構造物は老朽化していくんだと、これを何とかしなくてはいけないという観点に初めて立ったのが今であり、安倍内閣が初めてそうしたことに全力で取り組むという姿勢を見せたことだと思います。 そういう意味で、私は先ほどメンテナンス元年と言ったのはそういうことであります。昭和三十年ごろには産業基盤整備ということについての公共事業が中心であったと思いますし、昭和五十年前後には、これは下水道やあるいは住宅を始めとする生活基盤整備という時代もあったと思いますが、防災・減災、そして老朽化対策、これをやっておかないと大変な、将来に向けても大変なことだし、そしてよく建設国債のことが指摘されますが、後代の若い人にどういう構造物、どういう国土を残すのかという、そこの、今本当に本格的にしていかなくてはいけないという状況だと思っております。 委員御指摘のように、コンクリートから人へと、これはスローガンとして言われたんでしょうけれども、人を守るコンクリートと先ほどおっしゃいましたが、命を守る公共事業という観点が極めて大事であるというふうに私は思っているところです。 和歌山県のお話をして具体的にいただきましたけれども、あのときに一番、二十三年の九月でありましたが、大変な状況になった十津川村の村長さんが、完成間近だった高速道路がぽつりぽつりとあったと、それが実は命綱になりまして、通常の道路が切断されたのにそこを使うことができたと、道路というものが、いかに堅固な道路が必要かということを、本当にあれができていて助かったという発言をされておりますが。 最近よく出る言葉でリダンダンシーと、こう言いますが、一つの道路が遮断された、しかしこちらからも選択肢があるというような、そういうことが防災とか安全ということについては必要だし、またそれが実は経済ということを発展させるためにも必要だということで、リダンダンシーという観点、選択肢が多いという観点が今回初めて日本の中で判断基準に、一つになったということだと思います。
○魚住裕一郎君 ありがとうございました。しっかり取り組んでいきたいと思います。 震災復興に関して質問をさせていただきます。 もう間もなく二年になるわけでございますけれども、住宅がなかなか再建しないということでございます。住宅再建支援金というのが、生活再建支援金というのがありますが、住宅再建になると加算支援金というのが払われます。この被災三県で加算支援金を受け取った世帯が四六%なんですが、例えば、南三陸町一四・六%、岩手県の陸前高田は一七・四%という、そういう非常に低い数字ということなんでございますが。要は、津波が大きくて高台移転しなきゃいけない、だけどなかなか高台移転ができていないということでこういう数字になっているのかなというふうに思っておりますが、どうしてこの高台移転なかなか進捗しないのか、その要因、また対応策、復興庁の御答弁を求めます。
○国務大臣(根本匠君) 住宅再建支援金は、住宅の再建方法に応じて支給するものですから、委員御指摘のような住宅再建が遅れているところでは遅れるということになります。 委員御指摘のように、津波によって壊滅的な被害を被った地域、ここで住宅を再建しようと思いますと市街地や集落の抜本的な改造が必要になります。実はその事業量が非常に膨大で、必ずしも早急な住宅再建が進む状況にないということになっております。南三陸町、今お話しの陸前高田、本当に壊滅的な被害を被りましたから、そういう地域では住宅再建支援金も遅れているということであります。 現状を申し上げますと、例えば防災集団移転促進事業、ここは津波に遭ったエリアから高台に移転する、そういう事業ですけれども、現状を申し上げますと、今二百二十九地区想定しておりますが、その九〇%に当たる二百五地区で移転先用地、移転者数の計画が確定をしております。これは大臣同意という手続ですが、これ確定しておりまして、鋭意進捗が図られているところであります。昨年夏ごろから順次着工する事業が見られておりまして、今後更に工事の進捗が図られる見込みになっております。 では、現在の主な課題は何か。私は二つあると思っております。これらの事業を可能な限り早急に進める、いろんな工夫をして早急に進める。もう一点は、仮設住宅で不便な暮らしを余儀なくされている被災者の方々、いつ自分たちが移れるんだろうと、こう思っておられるんですね。非常に不安に思っておられます。その被災者の方々に住宅再建の見通しを提示したいと。具体的にどこの地区でこの防災移転集団事業が進んで、住宅が建つのはこういう時期ですよと、この工程表を是非市町村別に示していきたいと思っております。 これまでの国の取組、更にやっていかなければいけないこと、これは、被災自治体の町づくり事業がとにかく円滑に進むように、幾つかありますが、一つは被災自治体に対するマンパワー不足。これは、マンパワーが不足していますから、このマンパワー対策。実際の地域づくり、町づくりをやるに当たって、都市再生機構、これはURですが、これは非常に町づくりの専門的ノウハウを持っておりますから、これを活用促進したい。やっているところでは、これによって事業の促進が図られておりますから、これは是非都市再生機構の活用を促進したい。 さらに、国の各省庁のいろいろな多分野のスタッフ、これが横断的に連携して事業促進を図れと。復興連携チームの編成、そして、発注事務負担の軽減を図るために複数事業の設計施工を一括して発注する新たな施工方式、これを導入して様々に取り組んでおりますが、いずれにしてもこの事業のスピードアップを図ってまいりたいと思います。
○魚住裕一郎君 今いろんな工夫が大事であるというお話がございました。 この津波被害を受けた例えば農業者、農地を売ってあるいは逆に市が買い上げて、そして高台の方に移転する費用にする、ところが、農地法の規制が掛かっていてなかなか進まないということで、先月の政府・与党連絡会議で我が公明党の井上幹事長がその点指摘をしたところでございますが、改正になったようでございますが、ちょっと説明をお願いをいたします。
○国務大臣(林芳正君) お答えいたします。 今、魚住先生からお話がありましたように、この被災地において高台への集団移転事業を進める際に市町村が移転元の農地を買い取るケースが今御指摘のとおりありますが、農地法によりまして取得後の利用計画を定める必要があったということでございます。この土地の利用計画の策定に時間が掛かるということで買取りが進まない状況があったわけでございます。 これは地元の実情を踏まえまして、今お話がありましたように、一月七日の政府・与党連絡会議でも井上幹事長から強い要請がございました。また、私も被災地を訪問した際に、これ一月十三日でございますが、規制を緩和してほしいという御要請を直接いただきました。その後、井上幹事長からは、何かの会議のときだったと思いますが、終わった後、直接私にもこのことについての御要請を重ねていただいたところでございます。 これを踏まえまして二月四日に関係省令を改正いたしまして、東日本大震災の被災市町村は農地法の許可なく農地を取得することができると、こういうふうに措置をいたしました。具体的な利用計画を明示することが難しい場合でも農地を買い取ることができるということになったわけでございます。これは、その後、市町村が実際にこの農地をどうするかというときに利用計画を定めてもらえばいいと、こういうふうにしたところでございます。 この措置の施行後、担当職員を被災三県に派遣をいたしまして、それぞれ岩手では二月十四日、それから宮城では二月八日、福島では二月十五日に派遣をいたしまして、既に説明会をしてございます。集団移転事業で農地を買い取ることが難しかったことがこれでかなり変わってくるというふうに思っておりましたが、今回の省令改正後に、既に、宮城県の亘理町でございますが、今回の特例を生かした買取りが既にあったというふうにお聞きをいたしておりまして、今後とも集団移転が円滑に進むように支援をしてまいりたいと、こういうふうに考えております。
○委員長(石井一君) 魚住君、日銀総裁の退席を許しますか。
○魚住裕一郎君 はい、結構でございます。
○委員長(石井一君) それじゃ、よろしゅうございます。 質疑を続けてください。
○魚住裕一郎君 だんだん時間がなくなってきたところでございますが、ちょっと割愛をしながら質問をさせていただきたいと思います。 そのほか、いろいろ住宅再建が進まない、例えば埋蔵文化財の問題についてもお聞きしようと思いましたが、これはちょっと割愛をさせていただきます。 それで、やっぱり復興に関して一番大きなネックというのが、今マンパワーの話がございましたが、復興事業そのもの自体でも、入札が成立しないことがあったり、あるいは資材、人材の不足のために工事が進捗しないということが指摘されているところでございますが、やはりこれ、まとめてちょっと国土交通大臣、御答弁いただけますか、どう対応していくのか。
○国務大臣(太田昭宏君) 様々な復興についての隘路、どうしてこんなに遅くて鈍くて心がないということが続いてきたんだろうかと。もう二年になろうとします。いろんな隘路があるわけですが、その一つが人材、建設にかかわる人材の不足と、そして資材の不足ということで、今日も生コンが足りなくて大変だというような新聞報道がなされていたところです。 技術者や技能者などの人材の不足ということについては、域内外、県外も含めて、そこでの建設企業でJVを活用する、あるいはまたロット、発注ロットを大型化していく、あるいはまた人材配置を、ここは技能者、技術士が併用してやれるようにとかいうことも含めて、全部小分けしてやるというわけではない形を取るとか、いろんな形で工夫すれば私は乗り越えていけるということで、それを強く指示し、遂行しているところです。 そして、生コンを始めとする資材の不足と。一番不足しているのが生コンと、そしてその石材、骨材なんですね。生コンはそこの場でないとできません。そして、骨材、石材は遠くからも調達しなくちゃなりません。だから、骨材を入れるということで、広域的なそうしたことが入るようにということで、これは港の整備というか、仮置場を置くとかいうことを、整地する。そしてまた、生コン自体では、そうした生コンを作るという、そうしたプラントを民間でも、そしてこの公的にも造っていくということで今対応しているところです。 そして、よくそれが話し合っていけるようにということで、協議会を設けました。各業界ということで、よく話合いをしていただいて、調整すると。広域ということで協力してやれば、私はこの隘路を突破できるということを思っております。
○魚住裕一郎君 是非よろしくお願いをしたいと思います。 それで、被災の関係で、その被災地における健康の問題についてお聞きしたいと思います。 昨年の六月に子ども・被災者生活支援法というのがこの参議院の議員立法により成立したわけでございます。これは全会派一致で、森先生が、また我が党も一生懸命やらせていただいたところであるわけでございますが、この法律に基づく基本方針がいまだ定められておりません。 これはプログラム法でございますので、具体的にどういう施策を盛り込むかについて政府の裁量に委ねられているところでございますが、もちろん、この六月にできて、政権交代は十二月ですから、なかなか今日に至った責任は前政権にもあると思いますが、政権交代を果たした以上、現内閣においても一日も早い対応が要請されるというところでございますが、この基本方針の策定と具体的施策の実施に向けた政府の決意をお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(根本匠君) お答えいたします。 政府におきましては、これまでも福島県と協力して、子供の健康管理調査あるいは自然体験活動の機会の提供などに取り組んでまいりました。私も昨年末復興大臣に就任をいたしましたが、この原発事故で被災した子供を始めとする住民の皆様の生活を守り支えていくことは大変本当に重要だと思っております。 その認識の上に立って、平成二十五年度予算案でも必要な施策について充実を図ってまいりました。また、この施策は関係省庁に多岐にまたがっておりますので、私から浜田復興副大臣を座長とする関係省庁会議、これを立ち上げるように指示して、二月十三日に、それまでもいろんな議論をしておりますが、第一回会合を開催したところであります。 基本方針の策定に当たっては、これまで様々な御意見いただいてきております。この中にはやはり専門的な検討が必要なものもありますし、様々な意見の整理や専門的な検討、これを十分に踏まえて行っていく必要があると思っております。その結果を踏まえて、政府として基本方針を策定してまいりたいと思います。
○魚住裕一郎君 今、大臣の御答弁の中に、福島のお子さんの健康調査という言葉が頭の方にございました。 先月の十九日でございますが、宮城県に行ってまいりました。御案内のとおり、公明党は、被災三県に国会議員、担当を決めまして、月一回伺うようにと。私と同僚の竹谷さんと一緒に宮城の南側ですね、白石市越河という地域に行って、その公民館で地域の自治会長とか小中学校の父母会長、懇談してまいりました。 県境ですよ、県境。福島県では国もお金を入れて、基金にお金を入れて、そこで福島の県民健康管理調査事業というのをやっている。本当に二百二万人、全県民に対して、被曝線量の把握であるとかあるいは甲状腺超音波検査、健康診査、心の健康度云々というふうに事業が展開されている。県境を越えるとないんですよ。 今の子ども・被災者生活支援法、これで適用すればいいですよ。そうじゃなくても、現在これが基本方針決められていなくても、福島では国の予算も入れて、そして具体的に健康調査をやってもらっている。そこの越河のお母さんは本当に、何で県境で適用が違うんだと、扱いが、そもそも飛んできた線量の濃さといいますか濃度の高さによって決まるんじゃないのと、行政の区画によって違うんですかと。答えられませんでしたね。 これやっぱり何とかしていかないと、国民、また子供の将来懸かって、もうその地域、もちろん風評被害とか配慮しなきゃいけません。だけど、やはり健康がまず第一だというふうな観点でしっかり取り組んでいく必要があろうかと思いますが、できるところから是非やっていただきたいと思っておりますが、総理、御見解いかがでございましょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいまの委員の御指摘の点は極めて重要なポイントだというふうに我々も考えております。 福島の近隣県においては、宮城県も含めて、事故後、それぞれの県が主体となって専門家から成る有識者会議が開催をされて、健康影響が観察できるレベルでないことから、科学的には特段の健康管理は必要ないとの結論が出ているというふうに承知をしておりますが、しかし一方、福島県の近隣県の住民の中に放射性物質の汚染に対する大きな健康不安を持つ方がいるということは認識をしております。それは当然のお気持ちなんだろうと、このように思います。 国としては、こうした福島県外の住民の方々の健康不安を解消できるように、まず放射線による健康影響等に関する国の統一的な分析結果の提供、そして住民から直接相談を受ける保健福祉医療関係者等に対する放射線による健康影響等に関する研修、そしてまた住民向けの放射線の健康影響に関するセミナーの開催といった対策を実施しているところでございますが、今後とも正確な情報と知識を丁寧に提供し、国の責任として健康不安の解消にしっかりと努めていきたいと思います。
○魚住裕一郎君 是非しっかり取り組んでいただきたいと思います。 それで、多くの方が今回のこの震災で亡くなったわけでございますが、被災者が避難をされて避難生活をしている。例えば、八戸の雇用促進住宅で避難生活をしていた五十三歳、五十六歳の男性が相次いで孤立死をしているというのがございました。また、この東京の東雲の公務員住宅に避難していた四十九歳の男性が亡くなっているのが発見されたという報道もあったわけでございますが、こういう孤立死というものをしっかり、まあ高齢者でなくて本当にある意味じゃ働き盛りといいますか、なかなかそういう人たち、姿を見かけなくても異変に気付きにくいともいうふうに言われておるんだけれども、やはり孤立死というものを未然に防ぐ必要があろうかと思っておりますが、政府としてどういう支援が考えられるか、御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 被災された方々が避難先で、希薄な人間関係といいますか、孤立化する中でお亡くなりになられると、大変遺憾なお話でございまして、何とかしていかなきゃならないというふうに思います。 今、厚生労働省の中では、例えば地域コミュニティ復興支援事業等々で、被災地で独り暮らしであられる高齢者の方々でありますとか、また障害者の方々、また生活困窮者の方々、こういう方々に対して社会福祉協議会等々が地域それぞれ巡回をされて訪問をして見守りをしていただく事業でありますとか、また総合的な相談事業ですね、こういうものをやれるような事業、こういうものを実施しております。 また一方で、仮設住宅等々で介護拠点サービスといいますか、そのようなサポート拠点をつくっておりまして、これにおいて、相談事業もそうでありますが、日常的な生活支援サービス等々、それから地域交流、こういうものの事業も実施しておるわけでありまして、こういうものを使って地方自治体の皆様方が、このような孤立化する中でお亡くなりになられる方、こういう方々を防いでいく、そういうような支援を厚生労働省といたしてもいたしておるわけでございます。
○国務大臣(根本匠君) 被災された方がどなたにもみとられずに亡くなる事例がある、大変私も遺憾だと思いますし、心が痛む思いがいたします。心から御冥福をお祈りいたします。 孤立防止につきましては、ただいま厚生労働大臣から見守り活動あるいは介護のサポート拠点のお話がありました。国はこれらに対して財政支援を行っておりますが、この厚生労働省の施策に加えて、内閣府におきましては被災者の交流等を行うNPOなどへの支援、さらに国土交通省におきましては被災高齢者の孤独防止を防ぐ共助生活住宅という建設も進めておりまして、様々な取組を行っております。 孤立死を防ぐためには仮設住宅などの見守り、あるいは住民の皆様の交流が効果的だと思っておりまして、市町村やNPOの活動を国として支援をしてまいりたいと思います。
○魚住裕一郎君 その関係で、行政側が状況を把握しにくい、個人情報の取扱いの問題があろうかと思っております。 現在、この災害時要援護者の方々に対しても、現在でもこの災害時要援護者支援ガイドライン、名簿作成が進められておりますが、実際には自治体の六割程度というふうに言われているところでございます。 政府は災害対策基本法改正案を考えているというふうにお聞きしておりますけれども、やはりプライバシーの保護、個人情報、ここら辺のバランスが非常に大事かと思っておりますが、その在り方を改めてしっかり議論すべきではないかと思っておりますが、この点についての御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(古屋圭司君) お答えさせていただきます。 今御指摘の高齢者であるとか障害者、災害時の要援護者の方々には法制上名簿を作るということになりましたけれども、二つの課題があるんですね。一つは、いわゆる個人情報保護の規定に抵触する場合があるんじゃないかという指摘と、もう一方では、そういったことがあるのでこの名簿がうまく有効に活用されていない、この二つの課題がありますですね。 ですから、今回の法制の見直しでは、やはりまず、こういった災害時の要援護者の生命をしっかり守るということが大前提だと思いますけれども、一方では、やはりプライバシー保護という視点もこれはしっかり重視しなきゃいけない。今、魚住委員が指摘したバランスを取るということが非常に大切だと思いますね。 そういった視点で、今、災害時要援護者の避難支援に関する検討会、これ、昨年秋から始めて、もう三月中には五回目を開会をしたいというふうに思っておりますが、ここでは、いわゆる災害関連者だけではなくて、障害者の関係の方からも幅広く意見を聞こうと思っています。その上で、委員の指摘のバランスの取れた対策をしていく、きめ細かな災害時の要援護者の支援についてしっかり計画を練ってまいりたいというふうに思っております。
○魚住裕一郎君 次に、この補正予算ではiPSなどを用いた再生医療を実現するための基盤整備に二百十四億円というのが計上されているわけでございます。また、十年間にわたってしっかり取り組んでいこうということでございますが。 私も、この再生医療、山中先生のiPSもございますが、人工多能性幹細胞、さらに、この分化が進んだ体性幹細胞、自己の骨髄間葉系幹細胞を使って糖尿病でありますとか認知症、そこに対応できるんだ、これは札幌医科大学の藤宮先生に教えていただいたんですが、さらに、この幹細胞じゃなくて再生因子療法という、これは名古屋大学の上田先生から教えていただいたんですが、そういう再生因子を投与することによってこの再生につながっていく。もうすごい最先端の医療があるんだなということを党内のPTで勉強をさせていただいているところでございますけれども、非常に大事な分野だというふうに思っておりますが。 ただ、これ、いろんな報道等によりますと、例えば山中先生のところでも、何かスタッフ二百人ぐらいいるけれども非正規雇用が九割方だというような報道があったりいたします。また一方で、これは本当に世界最先端なので、この知財戦略とか大きくかかわってくると思っておりますが、その辺のバックアップというふうに、どういうふうに政府として取り組んでおいでになるのか、御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) まず、私の方からお答えさせていただきたいと思います。 先生御指摘のように、京都大学の山中教授らによるiPS細胞に関する研究は、再生医療、創薬に幅広く活用されることが期待される世界に冠たる我が国発の画期的な成果であるというふうに思います。 文部科学省としては、一月十一日の総理からの指示を受けまして、iPS細胞等に関する研究を推進するために、平成二十四年度補正予算案における手当てを含め、今後十年間で一千百億円程度の継続的かつ着実な支援を行うこととしております。これにより、知財専門家等の研究支援人材の確保を含め、切れ目ない研究に専念できる環境を整備したいと考えております。 文科省としては、iPS細胞に関する研究を推進し、iPS細胞を用いた再生医療、創薬がいち早く患者さんの元に届けられるよう関係省庁と連携して取り組んでまいりたいと思います。
○国務大臣(山本一太君) 科学技術担当としてお答え申し上げたいと思います。 先生御存じのとおり、昨日も植松委員から同様の質問がありましたけれども、研究開発費については各省にいろいろまたがっておりまして、私の担当する総合科学技術会議で司令塔機能を果たすということで、横串を刺して一つの方向に促すということをやっていまして、実は昨日の産業競争力会議でも総理の方から、総合科学技術会議の科学技術イノベーションにおける機能強化、これを抜本的に図ってほしいと言われまして、今、総合科学技術会議を通して各省庁に対して、この研究開発費、特に研究をサポートする人材をしっかりと養成していただくというか、確保していただくように働きかけています。 具体的には文科省の予算だと思うんですが、来年度の当初予算案でもたしか研究大学強化推進費というのを六十四億円ぐらい付けていまして、その中で研究マネジメントをする人材ということでリサーチアドミニストレーターの設置というのをやっていますので、こういう取組をしっかり科学技術担当大臣として促していきたいと思います。 もう一つ、知財戦略というのも私の担当でございまして、知財担当大臣として申し上げれば、この山中教授がノーベル賞を受賞されたと。さっきのiPS細胞による研究の進展、これ、先端医療の実現に向けた世界的な研究競争が激化しているという中で、私の担当する知的財産戦略本部としては、二〇一〇年の四月に実はこの知財戦略本部の下に国際標準化タスクフォースというのをつくりました。今まで三年ぐらいやっているんですが、ほかの省庁の関係者、それから有識者も含めてやっていまして、七つの特定戦略分野の一つとして先生がおっしゃった先端医療分野を選定し、将来の創薬、再生医療産業の我が国主導による構築を目指して取組を進めているということで、これをしっかり、研究機関にとって知財を獲得しやすい環境整備を図れるように、我が国全体の知財戦略の策定に向けても取り組んでまいりたいと思います。 以上です。
○魚住裕一郎君 その再生医療でございますけれども、この一月の末ですか、本当に残念な事件が報道にありました。昨年の末ですね。韓国のバイオ企業が韓国国内で禁じられている医療行為を規制が届かない日本で実施していたというような衝撃的な内容であったわけでございますが、やはり法律がないというのが非常に大きなポイントだろうと思っております。 公明党、自民党、そして民主党、再生医療に関する総合的な施策を推進する、長い名前なんですが、再生医療を国民が迅速かつ安全に受けられるようにするための施策の総合的な推進に関する法律案というのを今検討してございまして、また、厚生労働省の方では再生医療の規制法というのをお考えのように報道されておりますが、この推進法、規制法、この意義付けについて厚生労働大臣の所見をお聞かせをいただきたいと思いますとともに、先ほども山本大臣からお話ございましたけれども、再生医療自体を成長戦略に位置付ける総理の御所見も賜りたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 魚住委員、今おっしゃられましたとおり、与野党でこの再生医療の推進法、こういうものを御準備されておられるという話、私も御承知をさせていただいております。 今ほど来お話がありましたとおり、このiPS細胞も含めた再生医療、大変日本の国においても世界的にこの分野に関しては期待を大きく受けている分野でございますから、そういう意味ではこの推進法によって更に一歩大きく飛躍をしていくという意味では大変意義のある、そういう取組だというふうに私も存じ上げておるわけであります。 一方で、厚生労働省といたしましても、今お話がございましたように、再生医療製品の特性、こういうものを鑑みながら、その承認審査でありますとか市販後の安全対策、こういうものを内容といたしました薬事法の改正と、もう一つは、今おっしゃられましたように、ちょっと問題の事案が起こりましてお亡くなりになられるというようなことが発生したわけでございまして、こういうものに対応できるように、再生医療の医療行為自体、こういうものに対してちゃんと安全を確保していく、これ大事でございまして、こういうことに対応するための再生医療の新法、こちらの方も今準備をさせていただいておりまして、でき得る限り早く法案を提出させていただきたいというふうに思っております。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私も先般、iPS細胞の研究現場に行ってまいりまして、山中伸弥教授からも御説明をいただきました。いよいよ来年ですか、目の裏の細胞についてのiPS細胞を、これは実際に再生医療として手術して移植をするという手術が、実際日本で世界で初めて行われるという話を伺ったわけでございますが、iPS細胞を発見したのは山中教授でありますが、これによる創薬あるいは再生医療について実用化しているということについては、この今治験中を含めて日本は七例なんですが米国は九十七例であって、EUや韓国にも負けているという状況でありますから、これは日本が先鞭を着けたにもかかわらずそうなっているということには様々な理由もあるんだろうと、こんなように思うわけであります。 そして、この成長戦略においては、我々、あるべき社会像を確かな成長戦略に結び付けることによって強い経済を取り戻していくことが重要であると、こう考えています。そのようなあるべき社会像を実現していくため幾つかの戦略目標を特定しているわけでありますが、その重要な一つが健康に長生きできる社会の構築であると考えております。戦略目標を実現するための取組について、今後、産業競争力会議での議論を踏まえ、具体化を図ってまいります。 なお、再生医療につきましては、迅速な実用化に向けて、再生医療製品の特性を踏まえた承認審査や市販後安全対策等を内容とする薬事法改正法案と、再生医療そのものの医療行為の実施の安全性等を確保するための再生医療新法案を早期に提出するための作業を進めるなどの取組を進めていきたいと、このように考えております。
○魚住裕一郎君 だんだん時間がなくなってまいりましたので、ちょっと飛ばして質問をさせていただきます。 いよいよ今週、訪米されます。期待するところ大でございまして、信頼関係をしっかり再構築をすると、そのスタートに是非していただきたいと思っております。 三年半前ですね、政権交代になって、少なくとも県外とか、トラスト・ミーと言って、何か日米関係ががたがたになってきちゃった、その後各国から揺さぶられてしまったというそういう認識を多分国民の多くの皆さんが持っておいでになるんだろうと思っておりまして、日本再建、そして日本を取り戻すという形で総選挙を戦って政権また取り戻したわけでございまして、国民の期待も非常にこの日米の首脳会談大きいところになるだろうなと思っておりまして、北朝鮮の核実験もあったことでございますし、その辺のしっかりした信頼関係の回復のスタートとしての意義付けになると思いますが、その辺の総理の決意を賜りたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 日米同盟は日本の外交・安全保障政策の基軸でありますし、アジア太平洋地域の平和と安定の礎であります。 同盟、日米同盟についていえば、まさに日本がもし侵略を受けた際にアメリカの若い兵士が日本のために命を懸ける、これが同盟の本質であります。それを実効あらしめるためには、これは信頼関係がなければ、この若い兵士にも家族や恋人がいるわけでありますから、そういう人たちの理解を得ることはできないんだろう。 ですから、この信頼関係があるかないか、これは世界中が見ているわけであります。だからこそ、日本と米国の同盟関係の信頼が戻ったということを示す首脳会談にしていきたいと、このように考えております。
○魚住裕一郎君 この二月、来週でございますが、二月二十五日に韓国の大統領の就任式がございます。ちょうど韓国も政権交代といいますか、なっておりますし、日本においても政権交代になるわけでございまして、私も就任式に出させてもらおうと思っているわけでございますが、竹島をめぐって非常にぎくしゃくしてきたところでございます。また、いろんな歴史問題もあろうかと思っておりますが、核実験もございました。日韓のやっぱりこれも信頼関係が非常に大事だなと思っているところでございますが、昨年の六月ですか、日韓の軍事情報包括保護協定、この署名一歩手前まで行って延期になったということがございますけれども、これについてもやっぱりこういう事態を受けて早急に協定を結ぶべきではないのかなというふうに思っております。非常に両国における信頼関係をつくれる。 尖閣をめぐっても、やっぱり海上の連絡のメカニズムが大事だというふうに指摘があるわけでございますが、日韓においても、署名一歩手前まで行ったということでございますので、是非これも進めていただきたいと思いますが、外務大臣の御答弁をいただきます。
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘の日韓秘密情報保護協定につきましては、これが締結されますならば、現下の東アジアの安全保障をめぐる環境において重要であります日韓間の情報共有を拡大させるための基盤ができると考えております。また、日韓両政府の情報提供がより円滑かつ迅速に行われることが期待されると考えておりますので、締結、大変重要だと考えております。 御指摘のように、この協定につきましては、昨年六月二十九日、署名式が予定されておりましたが、署名の一時間前に韓国側から、韓国の国内事情により延期してほしい旨の要請があり、署名が延期されたということでございます。そして、その直後に行われました日韓電話外相会談におきまして、両国にとっての本件協定の重要性に鑑み、可能な限り早期の署名を期待する旨述べ、双方で引き続き調整していくこととされております。 現時点におきまして、できるだけ早期に署名すること、大変望ましいと考えております。
○魚住裕一郎君 次に、社会保障に関連してお聞きしたいと思います。 昨年六月、三党合意がありまして、それを踏まえて社会保障制度改革推進法、そしてこれに基づきまして社会保障制度改革国民会議、これが設置されたわけでございますが、前政権の下で発足したわけでありますが、第一回会合が昨年の十一月の三十日でございました。これまで三回行われているということで、今日が第四回目だということを伺っているわけであります。 一体改革というのは、言うまでもなく、この社会保障の改革と税制は同時に一体的に進めていくということだったと思います。消費税率の引上げだけが先行して実施されると、これは駄目ですよということでございまして、社会保障制度の改革を着実に進める必要があろうかと思います。 第三回目、前回でございますけれども、総理が出席されて、一月二十一日ですか、一体改革をしっかりと進めること、そして安心社会をつくり上げるために全力を尽くしていく所存でございますと、そういうふうに述べられたわけでございますが、安倍総理の責任において改革の方向性を示すと、こういうふうに考えてよろしいんでしょうか。 これ、今年の八月の二十一日までですよね。もうあと半年といいますか、この国会も六月の末、そして七月には参議院選挙が予定されると、もう本当に時間がないなと、かなり詰めてやらなきゃいけないと思いますが、今後のスケジュールを含めて総理の御見解をお伺いをしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この税と社会保障の一体改革は、極めて重要な国の方針を決めるものであります。 御承知のように、来年四月から消費税を引き上げていくということが基本的には決まっているわけでございますが、その中において社会保障をどのようなものにしていくか、この改革を行ってまいらなければならないわけでありますが、自民党、公明党、民主党の三党合意に基づいて推進をしてきたものでありますが、引き続き三党間の協議を進めるとともに、社会保障制度改革推進法に基づいて国民会議で精力的に議論をしていく中において改革の具体化に向けて取組を進めてまいりたいと、このように決意をいたしております。
○魚住裕一郎君 これで最後と思いますけれども、幼児教育の無償化についてお尋ねしたいと思います。 何回か質問されて御答弁されておいでになりますけれども、公明党のマニフェストにおきましても、就学前三年間、幼児教育を無償化すべきであるというふうにずっと言ってまいりました。また、自民党においても、重点政策二〇一二において幼児教育の無償化も掲げられたわけでございます。 医療費もそうでございますけれども、やはりどれだけこの子供の就学前の環境、これを、人格形成に大きく影響を与えるということでございますので、子供たちがひとしく恵まれた教育環境の中で幼児期を送ることが大切だというふうに思っているわけでございまして、これまで総理も何回か繰り返し答弁されておりますけれども、財源確保の観点等を踏まえ検討を行うという、もう一歩踏み出した御答弁をいただければ有り難いなと思っております。
○委員長(石井一君) それじゃ、時間が来ております。森まさこ担当大臣。
○国務大臣(森まさこ君) 少子化担当大臣の私に、就任時に総理から御指示がございました。幼児教育の無償化を財源の確保をしながら取り組むことという御指示がございました。これは、公明党の公約にも自民党の公約にも、そして自公の連立政権合意に盛り込まれた重要な課題でございます。 そのようなことを踏まえまして、私と関係大臣、すなわち下村文科大臣それから田村厚労大臣の三大臣におきまして話し合いまして、この度、政府・与党連絡協議会を設置することにいたしました。政府の三大臣とそれから与党の関連部会長で構成をされまして、なるべく早い時期にキックオフをいたしまして幼児教育の無償化についてしっかりと検討してまいりたいと思っております。
○魚住裕一郎君 ありがとうございました。
○委員長(石井一君) 以上で魚住裕一郎君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(石井一君) 次に、小野次郎君の質疑を行います。小野君。
○小野次郎君 みんなの党の小野次郎です。 安倍総理を六年ぶりに総理としてお迎えして質問することについて個人的には思いもありますけれども、今日は安倍政権の隅々、コーナーをついてその存念をお伺いしたいと思いますので、ここからが純粋野党の質問時間ですから、是非心しててきぱきとお答えいただければと思います。 まず、学校やスポーツ現場での体罰の問題について触れさせていただきます。 私は二つの面からショックを受けました。それは、最初報道されたものが氷山の一角にすぎなくて、次々と、いろんな社会の隅々に体罰がまだあるということが一つ目のショック。そして二つ目には、私はこれは抵抗できない立場の人間に対するパワハラであり見せしめであり陰湿ないじめだと思っていますけれども、世の中にはこの体罰を何か受容するかのようなコメントをする風土がある、これまた二つ目の大きなショックでございました。いまだに体罰が根性を鍛えるとか日本の伝統だなんという観念は現代の国際社会で全く受け入れられるものではないし、日本社会から払拭しなきゃいけないものだと思います。 下村大臣には、いや、適宜適切にコメントされているのをもうテレビで見ていますので、実は私の親族もかつて博文館に通っていて、教育者としての大臣のコメントも大変敬意を持って聞いておりますが、今日は是非総理から、というのは、社会の隅々にそういうものがまだ残っているものですから、是非、体罰が日本の伝統とか文化とか無縁のものであり、絶対に許されないんだということを国民各位に改めて訴えていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま小野議員の質問を拝聴しておりまして、かつて小泉内閣の一員として、私が副長官、そして小野議員が総理秘書官として一緒に汗を流させていただいた日々のことを思い出していたわけでございますが、体罰については、学校やスポーツ指導における体罰は断ち切らなければいけない悪弊である、このことははっきりと申し上げておかなければならないと思います。そして、学校における体罰については、教室内や部活動など様々な場面において、何が体罰として許されない行為かについては認識をされていないのが事実であります。 最初に、まず体罰というのは悪弊でありますから、これは断ち切っていく。今、小野議員が指摘されたように、それはもう日本の伝統なんだとかいう考え方はこれは間違いであります。このため、政府としては、体罰の考え方をより具体的に示すことなどを通じて、学校現場の過度な萎縮を招かないことにも配慮をしながら体罰禁止の趣旨の徹底を図っていきたいと、このように考えております。
○小野次郎君 総理がまたそれで過度な萎縮とかと言い出すから、萎縮しないようなやり方があるのかみたいに思うので、すぱっとやっぱり体罰はいけないんですよって一言言っていただいた方がよく分かるんじゃないかと思いますけど、それ以上のコメントないですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 基本的に体罰は駄目なんですね、これは。しかし、その中において、政治の意思の政策の方向性が結果として混乱を招くこともあるのも事実であって、教室での指導、言わば教室の中でクラスの一体性あるいは授業を進める上において、著しくその進行を乱す児童がいたときの指導の仕方については様々な考え方があるんだろうと思いますよ。 また、部活動において、例えば時間に遅れて来たから、部活動において、じゃ、グラウンド二周、三周ということはこれはよくあることでございますが、これをどう考えるかということについてはやっぱり様々な知見を集めていく必要もあるんだろうと、このように思います。ですから、学校が混乱しないように正確な基準を示していくことが我々に求められているんだろうと思います。 繰り返しになりますが、基本的にはもちろん体罰は悪弊であり、これを断ち切っていく。それを断ち切っていく、混乱のないように断ち切っていくためにもしっかりとしたガイドラインを決めていく必要があるんだろうと、このように思っております。
○小野次郎君 今日はこの程度にさせていただいて、次の質問に移ります。 原発の関係で、国会事故調の調査に対する東電の偽装、妨害行為についてお伺いいたします。 今日は、東電の社長にもお越しいただいております。 まず、この事故の調査って三本あるわけですね。東電自体の事故調の調査、そして政府の事故調の調査、そして今問題になっているのは国会事故調の調査のときにそういった妨害があったということなんですけれども、私がまず伺いたいのは、じゃ、東電の事故調査報告あるいは政府の事故調査報告ではこの問題の場所は調査できたんですか。
○参考人(廣瀬直己君) 東京電力の廣瀬でございます。 まず、間もなく私どもの事故から二年が経過いたします。このような長い間、引き続き大変多くの皆様に御心配、御迷惑、御不便をお掛けしておりますことを改めましてこの場をお借りしましておわび申し上げたいと思います。本当に申し訳ございませんでした。 今、御質問のございました件についてお答え申し上げます。 私どもの社内の事故調査委員会というのがございまして、そこでの調査は、一昨年の十月十八日に今問題となっております福島第一原子力発電所一号機の四階にまで参りまして、映像を撮って、その結果、問題となっております非常用復水器の損傷はないということを目視したことがございます。また、パラメーター等々の判断の結果、損傷はないというふうに事故調査委員会の中では結論付けております。なお、その模様をビデオに撮ってございますので、そのビデオにつきましては国会事故調査委員会の方にも提出させていただいております。 一方、政府の事故調でございますけれども、政府の事故調からは、現場を見るということ、一号機の四階ということでございますけれども、そういうお話はございませんでしたので、御覧になっていらっしゃらないというふうに認識しております。
○小野次郎君 要するに、ビデオで東電の社内の事故調査報告は作った、政府の方は見たいという要求もなかったということですね。 だけど、社長、まず遺憾の意を表してほしかったのは、事故は当然のことですよ、だけど、この妨害行為について何ら陳謝はないんですか。
○参考人(廣瀬直己君) 大変失礼申し上げました。 今回、今御指摘の国会事故調査委員会の調査に関して、私どもの説明者が現場の状況を説明する際に誤った説明をしたということ、大変申し訳なく思っております。深くおわび申し上げます。
○小野次郎君 この一企画部長さんですか、の対応いかんの問題では済まされないと私は思います。東電として、このことについて何らかの経営レベルでの責任を明らかにするお考えはありませんか。
○参考人(廣瀬直己君) この問題につきましては、既に社内で聞き取り調査を始めております。その過程で、説明者は、現場の状況を詳しく説明するということ、その中で問題のその暗さのことを発言しておりまして、特にそのほかの意図があって現場の調査を妨害するような意図はなかったというふうになっております。 一方、ただ、この点につきましては、社内の聞き取り調査だけでは不十分と考えておりますので、昨日、弁護士さん三名の方に入っていただいた、第三者検証委員会というふうに名付けておりますけれども、その検証委員会を昨日立ち上げ、今後しっかりその辺については調査していただこうということを考えております。
○小野次郎君 この問題の行為というのは、テレビを見ておられる方はちょっと分からない方もおられるかもしれませんけれども、結局、今回の東電の福島原発の事故が本当に全て津波の問題、それが原因なのか、それともその前に起きた地震による損傷というか影響がそれに加わっていたのかということが、明らかにするべき、この言わば心臓部に対する調査妨害、調査忌避であったわけです。 その意味では、私は、経産省に対しても監督責任があるんじゃないかと、そういうことを訴えたいんです。なぜかといえば、特にこの東電事故後、東電の存立、経営そのものが、政府、つまり経産省の、国民の税金を使って支えている状況になっているわけですから、そんな、事故後一年たった後でも国会の事故調に対して東電が非協力というか、むしろ偽装までしていたということについて、経産省として何らかの監督責任感じませんか。
○委員長(石井一君) 茂木経済産業大臣。
○国務大臣(茂木敏充君) やっと委員長にも覚えていただいたようであります。 こういった問題が起こっていることに対しましては極めて遺憾だと、こんなふうに考えております。東京電力が何らかの意図を持って虚偽の説明をしたとすれば、断じて許されないことだと考えております。 先般、二月七日の日に東京電力に対しまして、信頼の置ける形で事実関係を明らかにし報告するように、こういう指示をいたしました。この指示を受けまして、東京電力、今、廣瀬社長の答弁にもありましたように、昨日、弁護士から成る第三者検証委員会を設置したとのことでありまして、まずはこの委員会におきまして事実関係を明らかにすることが重要だと考えております。 本件、一義的には国会事故調と東京電力の間の事案でありますが、今後、改めて現地調査をするというようなことがございましたら、東京電力にも全面的に協力するように指導してまいりたいと考えております。
○小野次郎君 次に、原子力規制庁審議官の日本原電役員への資料リークについてお伺いします。今日は田中委員長お見えですね。ありがとうございます。 この審議官の行為というのは、最初私は、一か月間に五回同じ特定、業者と言っては失礼ですけれども、業者の方と会ったと聞いていたら、後で報道で八回と。一か月に八回、個別のことで接触が確認されたこと自体大変異常だと思うんですが、審議官の行為は今原子力規制委員会の中ではどのような内規に触れるんだと、どういう意味でインモラルなんだというふうにとらえられているのか、御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(田中俊一君) 田中でございます。 内規では、事業者、被規制者と会うときには、いかなる場合にも一人で会ってはいけないということに反しております。
○小野次郎君 伝えられているところによれば、この度々の接触の中でお互いに渡した問題の資料というのは、事前には委員の了解がなければ渡せないものですというふうに審議官も最初言っていたと。それが最後になったら、ドラフトだったらと言って渡したということは、これ、接触していた両方が互いにこれは何らかの意味で許されない行為だということを十分に認識していたということじゃないんですか、委員長。
○政府参考人(田中俊一君) 本人は認識しつつ、そういう判断をしたと思います。 私どもが本人から聴取したところによりますと、一月二十八日に敦賀発電所の破砕帯の調査に対する検討委員会を予定しておりまして、そこに出す資料だったわけですけれども、そこで事業者を呼んで事業者の意見を聞くというふうに誤解して、そういうことであれば事前に渡して事業者にも十分に反論というか議論の機会を与えた方がいいという曲解をした、誤解をした、その上で渡したということだったそうでございます。
○小野次郎君 それで、この職員に対する処置、処分はどのようなものになったんですか。
○政府参考人(田中俊一君) まず、何度も今御指摘ありましたように、一人で何度も会ったということ、それから渡してはいけない資料を渡したということで、重大な内規違反であるということで、内規としては一番重い訓告処分で更迭させていただきました。
○小野次郎君 公務員であればみんな分かっていますけど、訓告というのは懲戒処分じゃないんですよね。懲戒処分の一番下は戒告ですから、訓告ということは戒告未満にしたということですよね。これが何が一番重い処分なんですか。
○政府参考人(田中俊一君) 私どもの全ての会合は国民にネット中継等を通して全て明らかになっておりまして、その議論の過程を資料としてまとめたもので、いわゆる守秘義務違反といったようなことには相当しないだろうということで今回の処分になったものでございます。
○小野次郎君 その不適切な行動を確認しながら出身官庁の文科省に戻すんじゃ、ノーリターンルールはどこ行っちゃったんですか。戻せばいいんですか、これ。そして、復帰した親元でまた栄進していくようだったら、これブラックパロディーじゃないですか、これじゃ。懲戒処分にかけずに親元戻して、親元戻した後どうなるか分かりませんというんだったら。委員長、それでいいんですか、本当に。
○政府参考人(田中俊一君) まず、ノーリターンルールでございますが、五年間の猶予期間があるということで、その五年の間に適切でない人材であるという判断をさせていただきまして戻っていただいたということでございます。
○小野次郎君 甚だ納得はできませんが、是非そういう、まさかないと思いますけれども、復帰した後はそちらでどんどん栄進していくなんということがあってはそれは社会常識に反すると思いますから、そこはしっかり規制委員会としても目をちゃんと光らせておいていただきたいと思います。 次に、もう二年たとうとしています、原発事故から。ところが、この不動産に対する賠償支払が全く進んでいません。私は、前から言っていますけれども、この汚染の不安がなくなった場所はいいですよ、そうでない場所については、この不安が解消するまで待つのか、それとも別天地で新生活を再建するのか、被害者には完全な選択の自由が与えられなきゃいけないと思っています。そのためにも、かつての資産価値を保障して新しい生活を速やかに始められるように、希望者の土地、建物など不動産を国が買い上げる若しくは借り上げるスキームの法案を、必要だと思って、みんなの党などが国会に度々出しています。国は被害者の方々に更にあと何年待てというんですか。内閣全体の高度な判断として、汚染のため早期に帰るめどのない土地、建物についてその不動産を買い上げ若しくは借り上げる仕組みを整備するお考えがないかどうか、総理にお伺いします。 というのは、私は前内閣のときに細野大臣にも説明に行きました。平野大臣にも説明に行きました。この内閣になってから、また根本大臣にも説明に行きました。しかし、それぞれの行政のつかさつかさが、そういう今までなかったスキームはなかなか御理解いただけないようでございます。しかし、だからこそまさに政治の判断としてこうしたスキームを早くつくってあげることが、被害者の方々が、賠償自体はまた時間が掛かるにしても、ローンを組めるようになるんですね、資産価値を保障してもらう法律があれば。是非そういう法律の整備を検討いただきたいと思いますが、総理の御認識をお伺いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 安倍内閣においては、福島の復興は政権の最重要課題の一つであります。 東京電力福島第一原発事故によって避難を余儀なくされた方々の生活再建を図る上において被害者の土地や建物について補償が行われるということは極めて重要であるということは、今委員が指摘されたとおりであると私も思います。そして、原子力事故により生じた損害に関しては、国が被害者の土地や建物を直接買い上げ、借り上げて補償するのではなくて、一義的には原子力損害賠償法に基づいて東京電力に賠償の責任を負わせることが適切であると考えます。その上において、東京電力が着実に足下の賠償等に取り組むよう、原子力損害賠償支援機構法に基づく枠組みの下で、政府としても進捗状況をフォローしながらしっかりと支えていきたいと考えております。
○小野次郎君 もう少し被害者というか被災者の立場に立って、何が今国に助けを求めているかということをお考えいただきたいと思います。 関連して次の質問に移りますが、放射能汚染で自分の家に戻れない方々にも、平成二十五年度末からは、今度、仮設住宅から災害公営住宅に移らなきゃいけなくなってくるんです。この汚染地域に戻れない方々からは、この公営住宅、有料なんですよ、今までの仮設は無料でしたけれども。どうして家があるのに帰れないんだと、原発事故による放射能汚染を避けて避難しているのに、その家に住めなくしたのはどこの誰なんだという憤りの声が上がっているんです。普通の県営住宅じゃないんですよ、これは。汚染で帰れないから住もうとしているのに、今まで無料だった、今度有料になっちゃう、これではまさに行政の配慮というか思いやりはどこにあるんだと、私はそういう声を上げる方に大変同情します。 どうしてこれ無料じゃないのか、お伺いしたいと思います。まず国交省にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(太田昭宏君) 災害公営住宅ということは、福島のみならず三県でやっておりまして、今事業中、来月からいよいよスタートを切るというところまでこぎ着けました。そこでは応能負担ということになっております。 今御指摘のありました福島の原発被害、災害という、そして長期避難者の方の家賃につきましては、私は避難費用として賠償の対象となり得ると、こういうふうに考えておりまして、現在、東京電力が経済産業省とも相談の上、その内容についての検討を進めているということを承知しております。
○国務大臣(茂木敏充君) 家賃負担が生じた場合は賠償の対象となります。 それから、先ほどの件なんですけれども、財物賠償の件で、事業用の資産につきましては昨年の十二月から既に申請を受け付けております。ただ、私も先週末、地元に行ってまいりまして、知事また首長さんから御意見を伺いましたが、申請書類が非常に複雑だと、もっと簡素化する必要があると考えております。 それから、建物、土地の関係でいいますと、例えばお父さんがお亡くなりになっちゃったと、こういったことで、結局相続の未登録の問題等がありまして、そういったことはクリアしていかなきゃなりません。ただ、一日も早く進むよう東電の方に指示をしてまいりたいと考えております。
○小野次郎君 大臣、お答えいただいて有り難いんですけれども、首長にだけ聞いてくるんじゃ駄目なんですよ。本当に被災された方はやっぱり新しいところに移りたいと思っている方もいるんだけれども、首長さんたちにしてみると人口が減ってしまうということについて非常に慎重になってしまっているために、是非、本当に一人一人の被災者の方の希望を聞いていただけば、一日も早くそういう制度を実現してほしいと思っていますので、もう一遍、いや、もう大臣、答弁は結構ですので、今後とも聞いていただきたいと思います。 それで、さっきの国交大臣の答弁、そして今の経産大臣の答弁を聞いてなお納得できないのは、そうすると、家賃が払えなかったらやっぱり滞納処分になるんじゃないんですか。
○委員長(石井一君) どなたに。
○小野次郎君 国交大臣。
○国務大臣(太田昭宏君) そうした事態ができるだけないようにということで、今、経済産業省、そして東京電力で賠償対象ということで話合いが進んでいるというふうに承知しております。
○小野次郎君 だから、要するに家賃は取ると、後で東電から請求しろという考え方なんですね、国は。これは、何でそれが災害公営住宅、これはわざわざ、復興庁中心になって八つの役所の十一の部局がこの放射能汚染のために住めなくなっている方の公営住宅の検討の場をつくっているんですよ。ところが、ちっとも家賃の負担については議題にもしていないんですね。 私は、総理にも聞いていただきたいんですけれども、無告の民という言葉があります。私は声なきに聴くというのを座右の銘にしていますが、こうした何というか大きな声を上げることができない数万、数十万の方たちの立場に立つのか、それとも、今現に政府が経営も運営もてこ入れしているから東電はもっているわけじゃないですか、その東電の側に立っているのか。家賃は取るよと、後で東電に請求しろと個人に言っているんじゃおかしいんじゃありませんか。総理、そう思いませんか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど政府としての基本的な姿勢についてのお話をさせていただいたわけでありますが、この運用面においては、先ほど経産大臣が答弁をいたしましたが、その後ちょっと付け加えておりましたが、職員は被災地のそれぞれの避難をしておられる方々から事情を伺っているわけでありまして、その中において、国交大臣が答弁したように、言わばそうした滞納という処分にならないようにいろいろと目配りをしていかなければならないと、このように思っております。
○小野次郎君 その点もよろしくお願いいたします。 それでは、石原大臣にお伺いしますけれども、仕事始めの一月四日、安倍内閣にとってはまさに新しい年を迎えて、みんな腕まくりで仕事しようと言っている最初の平日に、環境省では最高責任者である石原大臣は登庁しておられない。その後も当日の所在を明らかにしようとしない。これはどうしてなんですか。
○国務大臣(石原伸晃君) 何度も御答弁をさせていただいておりますけれども、一部報道で、除染について不適切なものがあったという報道がありました。これは前政権下で行われたことでございまして、私どもが野党でありますので、どのような手続でどのようなことがなされたかということは承知しておりません。そこで、どのような事実がどのような形で何を原因にどれだけのことが起こっているのかを早急に調べるようにという指示を秘書官を通じてさせていただきました。 その日は、そのほか、一月七日が補正予算の最終締切りでございますので、補正予算の検討状況、特に私から新たなファンドの設立についての指示も出しておりますので、その説明も受けて、いつ一堂に全員が会して話をすることができるのかということを確認をいたしました。 その結果、一月四日は、副大臣、政務官が二人出張中、そして、一月六日の日曜日には詳細な報告、相談ができるということでございますので、じゃ、そのときにこの件については話をしよう。そして、一月六日に関係者が集まりまして、副大臣をヘッドとする適正化推進本部を立ち上げまして、徹底的に調査をするよう指示をさせていただきました。翌七日には同本部の第一回を開催、一月十日には、総理から指示もいただきまして、復興庁の根本大臣を本部長とする……(発言する者あり)今、御答弁させていただいているんですよ、経緯を。
○委員長(石井一君) ちょっと私語はやめてください。 どうぞ、答弁を続けてください。
○国務大臣(石原伸晃君) 同七日には同本部第一回を開催、一月十日には総理の指示を受け、一月十八日に除染適正化プログラムを策定し、このプログラムを実行中でございます。 一月四日については、都内並びに神奈川県におりました。
○小野次郎君 二月十二日の浅尾委員の質問に対しては、一月四日、登庁しておりません。これ、同じですね。家庭から連絡をしましたとなっていますが、家庭って、これどういう意味ですか。
○国務大臣(石原伸晃君) 正確にどう答弁したかは今覚えておりませんけれども、一報を、こちらから連絡した、秘書官から受けたのは家であったということでございます。
○小野次郎君 杉並の御自宅ということですか。
○国務大臣(石原伸晃君) そうだったと記憶しております。
○小野次郎君 それなら、なぜ各党の委員の質問に率直にお答えにならないのか、よく理解できないんですが。 一月四日に環境省では、仕事始めには誰も、何というか、職員に今年はこういう方針で頑張るぞといういわゆる年頭訓示は誰がなさったんですか、環境省では。
○国務大臣(石原伸晃君) 平成二十五年、幹部への訓示、一月七日月曜日、全職員を対象に訓示、八日火曜日でございます。過去の事例を申させていただきますと、平成二十四年一月十日火曜日、全職員を対象に訓示ということでございます。
○小野次郎君 四日はしなかったんですか。
○国務大臣(石原伸晃君) 四日はございません。
○小野次郎君 非常に、たるんだと言っちゃ環境省全体に申し訳ないけれども、締まりのない役所ですよね、一月四日に大臣が都内にいながら出てこないというのは。そんなのでいいんですか。だって、この除染の問題だって、平成二十四年に四千五百億円、平成二十五年に六千億円投じて、ところが、新聞には落ち葉を水に流す作業員の写真が出ている。これ、水に流して済まされる問題じゃないですよ。大臣、そう思いませんか。
○国務大臣(石原伸晃君) 今年は特に、昨年の年末に選挙がございまして、一月七日の補正予算の編成作業に職員の皆さん方は全力を尽くされております。一月四日に訓示をやるという作戦もあると思いますが、一段落してやるということで私どもはそのようにさせていただきましたし、一月四日に副大臣、政務官、登庁している人間もおります。 不適切な除染については、再発防止のために万般遺漏なきよう対策をもう既に講じております。そして、これは私どもは契約した現場に立ち会っておりませんので、どういう契約であったのか、過去のデータから調べることしかできません。新たな指摘があった場合には、迅速かつ適切な対処ができる体制を既に整備させていただいております。
○小野次郎君 先ほど、一月四日は大臣は都内及び神奈川にいたとおっしゃいました。公用車の利用、SPは随行していましたか、秘書官は随行していましたか。
○国務大臣(石原伸晃君) 公用車は利用しておりません。
○小野次郎君 SPと秘書官は。
○国務大臣(石原伸晃君) いないと思います。
○小野次郎君 非常に問題ですよ。だって、公用車使わないで、SPいなかったら。 じゃ、ちょっともう一遍答弁してください。
○国務大臣(石原伸晃君) 秘書官はおりません。SPは絶えず帯同しております。
○小野次郎君 これだけ、私だけじゃなくて、衆議院でも参議院でも度々聞かれていて、どうも誰も、皆さん聞いていて、ああ、分かったと思う人はいないわけですよ。はっきりやっぱり大臣自ら御説明された方がいいと思いますよ、そんな何もないんだったら。四日にこうやってここにいましたということを説明した方がいいと思いますよ、それ、何か聞くと一回ずつ答えが違うんじゃ。そう思いませんか。そういうおつもりはありませんか。
○国務大臣(石原伸晃君) 委員の御質問の趣旨が分からないんですが、委員の御質問の趣旨は、一部報道があったことに対して、全員を招集して、そこで対策を取れということを言っていらっしゃるんですか。 私どもは、一月四日、一部報道されたことがどれだけの事実、どれだけ拡散していることかも分からない段階で、情報を収集する、その指示をするということが、私が環境省に関係をする業務で行わせていただいたことでございます。
○小野次郎君 答えていませんよ。(発言する者あり)
○委員長(石井一君) 石原環境大臣に申し上げたいんですが、そんなに難しいことを追及しているとは思わない。一月四日の行動を小野さんは聞いておられるようでありますので、それについて記憶の範囲内で率直に、ストレートにお答えいただければどうかと思います。
○国務大臣(石原伸晃君) これも昨日の委員会で御答弁させていただいたんですけれども、そのときは、多分、一月四日でございますので、初参りにいろいろなところに行かせていただいたり、会合に出たり、挨拶回りをしていたと思います。
○小野次郎君 分かりました。納得はいきませんけれども、取りあえず今日、次の質問に、たくさんあるので、また別の同僚議員から質問が出るかもしれませんが、私は取りあえずこれにとどめておきます。 次に、これは総理にお伺いしたいんですが、トンネルとか高速道路の、あの笹子のトンネルの事故とか、高速道路の何か土台がかなり劣化しているとか、そういう問題が次々と明らかになっていますから、この緊急の修理、補修というのはもちろん最優先だと思うし、それについては会派関係なく、それは優先だと思っていると思うんです。 ただ、一方でこの附則、消費税増税法案の附則十八条二項の解釈、運用から、例えば自民党は十年間で二百兆円もの公共事業、これをうたい文句にした国土強靱化計画、これと一体なのかどうかということがすごく議論になっているわけです。 経済や財政の専門家ばかりじゃなくて、一般の国民の中からも、後年度の要するに国債が積み上がるということについての国の財政に与える負担、そして本当に、BバイCというんですかね、費用対効果が確認されているのか、それともばらまきになってしまうのかという不安、さらには、造るはいいよ、だけど、その後のメンテの費用がまた掛かるじゃないかというメンテの不安と、様々な面から不見識じゃないのと。今までの実績等を見て十年間で二百兆円の公共事業というのは、まあうたい文句ではいいかもしれないけど、不見識だという声が上がっています。 こういう評価についてどのように認識されているか、お伺いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 詳しくは担当大臣からお答えをいたしますが、二百兆円ということをうたい文句にしたことは自民党もありませんし、当然、安倍内閣においてもございません。 我々が進めるのは、まさに多様な災害が頻発する我が国において事前防災や減災の考え方に基づいた国土の強靱化は国民の生命と財産を守るために極めて重要であると、こう認識をしております。そのために真に必要な事業を着実に今後も進めていく考えであります。
○国務大臣(古屋圭司君) 今総理がお答えしたように、十年間で二百兆円ということは政府も全くそれは決定したわけではありませんし、また、国土強靱化計画とよく言われていますけど、これもまだそういったものはありません。これが現状であります。 それで、我々、何でこの国土強靱化を進めるかと。この基本理念というのは非常に大切でして、やはり日本は数十年先には間違いなく大きな地震があると、こう言われていますよね。一方、今総理からも言われたように、そういったものにしっかり事前対応していく。要するに、いざそういう災害が起きたときに致命的な傷を負わない、二つ目はやはり被害を最小限に抑える、そして三つ目は速やかに復活させる。こういうレジリエンス、強靱性を備えていくことこそが平時にも、企業にも、地域にも、あるいはいわゆる企業群にもレジリエンスをもたらすことになるんですね。これが我々の目指しているものなんですよ。 これは実は、最近はグローバルスタンダードになっているんです。例えば、もう委員もよく御承知のように、イギリスはあの洪水になったときにその後の教訓として、やっぱりナショナル・レジリエンス・プログラムを策定しましたよね。アメリカでも、オバマ大統領がフィックス・イット・ファースト・プログラムをやる。要するに、そういうことです、それを我々は実現していこうと。その前提として、いろいろアセスメントをして、そして精査をして優先順位を付けてレジリエンスをもたらしていこうと、こういうことですから、二百兆円とかそういったものが独り歩きしているだけで、全然関係ないということを是非ここで強調させてください。 以上です。
○小野次郎君 修理、補修に力を入れるとか、あるいは災害に強い国づくりをしていくとか、そういう方向性については私は別に異論を唱えているんじゃないんですよ。だけど、今までの実績あるいは今の日本の財政の状況から、十年間で二百兆円という公共事業が、そんなもの、よくないと言っているわけですよ。 それで……(発言する者あり)何か話がだんだん、後ろでいろいろ言われると分からなくなるんですが、そういうことで、今、古屋大臣から伺ったように強靱化計画というものも具体的にはない、そしてまた総理からも、この十年間に二百兆円の公共事業というのはうたい文句でもないし、国民への約束でもないということを明言いただいたことを確認させていただきたいと思います。 次の問いに移りますが、これは農水大臣にお尋ねしたいと思うんですけれども、再生可能エネルギーの定着、普及というのは目下の日本社会にとって、総理もおっしゃっていると思いますが、最大の課題であって、これ実は民主党政権のときにこの農水分野での再生可能エネルギーの推進を目指して法案が一本出ていました、国会に。農山漁村における再生可能エネルギー電気の発電の促進に関する法律案、出ていたんですが、自民党内閣になったら提出予定法案から落ちちゃった。どうしてなんですか。 まさにこれ一種の規制改革でございまして、そういった既存の分野の中にはある程度それは抵抗があるかもしれない。しかし、それを、壁を取っ外してこの再生可能エネルギーを定着させていくんだ、促進させていくんだということが政府全体あるいは国全体の大きな課題なのに、せっかく出していた法案を出さなくなっちゃったのはどういう意味なのか。あるいはもっと前向きに言うなら、速やかにまた出していただきたい、そのことを農水大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(林芳正君) お答え申し上げます。 今、小野先生からお話がありましたように、昨年の通常国会で農山漁村再生可能エネルギー法案というものを提出をしておったわけですが、これは前政権でございますが、臨時国会で衆議院の解散ということで廃案ということになっております。この法案につきまして、当時野党であった自民党の中で、例えば優良農地をどうやって確保していくのか、これをどう図るのかとか、それからもう一つ、今の再生可能エネルギー発電によって出てくる利益をどういうふうに地域に還元していくのかというような観点からいろいろ議論があったというふうに承知をしております。 したがいまして、今度政権交代になりました、これらの観点も含めて、農山漁村における再生可能エネルギーの導入を促進していくための方策について与党において改めて議論するということになっておるというふうに承知しております。したがって、与党に対して、我々として、再生可能エネルギーをめぐる現状と課題、こういうものについて説明を行った上で、その議論も踏まえながら、この法案どうするか判断してまいりたいと、こう考えております。
○小野次郎君 どうするかというのは、まあ何か非常に中立的な言い方で、どうなっちゃうか分からないということですか、大臣。手を加えるかどうかは別として、出す方向で検討したいというわけでもないんですね。
○国務大臣(林芳正君) まさに今申し上げましたように、この法案の取扱いについてということですから、出す方向でというところではなくて、与党でどうするか、まず議論してもらうということが先だと考えております。
○小野次郎君 ちょっとがっかりしましたが。 次の問いですけど、総理、TPP。聖域なき関税撤廃というのはTPPの私は目指すゴールだと思いますよ、はっきり言って。最初から聖域なき関税撤廃を掲げないTPPなんて、私に言わせればイチゴがのっていないショートケーキ下さいというのと同じだと思いますよ。交渉によって最終的に例外が認められる可能性はあると思いますよ、私は。だけど、最初から本来のゴールを目指さない確約を取るなんというのは、オバマ大統領に禅問答を仕掛けるようなものだと私は思うんです。総理は最近になって、オバマ大統領から感触を得て最終判断するとおっしゃっていますけど、それは他国の大統領の一言半句に感触を得たか得なかったかみたいなことに、せいにしてしまうのは、一国の総理大臣なんですから、安倍総理は。 是非私は、そういう逃げの姿勢じゃなくて、自民党の支援業界の意向に沿って反対するのか、堂々と日本経済全体のメリットを考えて協定交渉に入るのか、総理自身の判断で、オバマさんが言った言わなかったの話に、後でまた国会へ戻ってきて言われるんじゃなくて、御自身の認識をしっかりと固めて行くべきだと思いますが、明確にするというお考えはありませんか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 日米首脳会談は、先ほども答弁で申し上げましたように、日米の信頼関係、同盟をつなぐこの信頼関係が戻ったということを内外に示していくものにしていきたいと考えておりますが、同時に、首脳会談というのはお互いに国益を背負ってくるわけでありまして、いかに守るべきものを守るか、得るものを得ることができるかどうか、これがまさに首脳会談であろうと、このように思います。 そこで、このTPPについて、やはりこれは聖域なき関税撤廃ということであれば、我々は、守るべきものは守れない、そう判断した中において、選挙の公約として、それを前提条件としたのであってはこれは参加できませんねということを申し上げたわけであります。 いずれにせよ、経済交渉については、その交渉自体がすばらしいということではなくて、交渉は結果によるんですね。この結果において、最初から、ではもう国益守れないではないかということであれば、これは参加することに意味がなくなると、こういうことであろうと、このように思います。 イチゴののっていないショートケーキという話がございましたが、結果が、もうたくさんイチゴがのっているという状況になっていく、これが交渉の結果であって、そういう結果が見通せないようであれば、それは駄目な交渉ということになるのではないかと、このように思います。
○小野次郎君 そういうふうに私が今申し上げるのは、一年前に野田さんとオバマさんのときも、ある表現があって、それは何を意味しているのかみたいなことになって、大分日本へ帰ってこられてから多義的だったためになったので、今回また感触を得てなんという言い方をされると、感触を得たかどうかは、安倍晋三という人が、俺はだってそういう感触得たんだよって、それ何て言ったんだみたいな、英語は何て書いてあったんだみたいな話をずうっとやっていくんじゃ、それでは本当の政治的決断ではないでしょうということを私は申し上げているんです。 これだけ国内に賛成という方と反対という方とはっきりとあるんだから、それを土台にして総理自らが決めていただかないと政治的な決断にならないんじゃないかということを申し上げておきます。 アメリカにもう間もなく行かれるわけですから、お帰りになったときには、是非、相手方の政府の首脳が何かを言ったからとかということではなくて、もっと全体的な判断に基づいて決断をいただきたいと思います。 お昼前にもう一問させていただきますが、日本郵政の社長人事について官房長官にお伺いします。 官房長官もまた総理も、今までの国会の中でも、一言で言えばいかがなものかなと、年末のどさくさにああいう人事してというふうにおっしゃっていたと思います。総理も、それも重く受け止めるみたいなことをおっしゃっていたと思いますが、いつごろをめどにその認識が具体的な動きになって出てくるのか、その見通しについてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 衆議院の予算委員会でも答弁をしたんですけれども、政権の移行期に、一〇〇%これ国が株主ですよね。その社長人事を天下りと言われた、批判をされた人がですよ、その自分の同じ省庁の人に決定をしたと。私どもこれから与党になるちょうど移行期だったものですから、何の相談もなかったわけですから、それは幾ら何でも看過することはできないということを私は申し上げました。そして、今でもその思いは同じです。 これを具体的にということは、これ総務大臣の所管でありますので、総務大臣が私は適切に対応してくれるものと思っております。
○小野次郎君 官房長官のそのバランス感覚は極めて適切だと私は思います。これ当然、累次にわたってこの国会でも話題になっていることは日本郵政側も見ているはずです。総理、官房長官の認識がそうだということが分かれば日本郵政側も適切な対応を取るべきだと、私は自ら取るべきだと思いますけれども、そのことを御指摘申し上げて、午前中の質問を一旦終わりにさせていただきます。
○委員長(石井一君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十三分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(石井一君) ただいまから予算委員会を再開いたします。 平成二十四年度補正予算三案を一括して議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。小野次郎君。
○小野次郎君 みんなの党の小野次郎です。 生まれ変わった自民党という、最近使われているようですが、二つほどそれに関して質問をさせていただきます。 一つは、企業・団体献金の禁止、これ何度も、もう二十世紀の末から、自民党も掲げかけるんだけどいざとなると下りてしまうというテーマですが、生まれ変わった自民党、安倍内閣、この企業・団体献金の禁止、実現する覚悟はあるか、総理にお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 自由民主党は、今まで累次の党改革を行ってまいりました。その際、透明性においては我が党独自の極めて厳しいルールも定めているわけでございます。かつては、各グループの残金と、総務省に提出をされている額と実際に残っている額が違ったということもありましたが、その後、言わば預金通帳をしっかりと合わせるということも内規で決めているわけでありまして、そういう中において、これは自由民主党の方が先に、一番最初にやったことなんですが、その中において我々は、しかし法人等の献金については、透明性を確保するという中においては、日本においては法人等がそういう社会貢献あるいは政治に対する貢献としてそうした献金するということはあっていいのではないかというふうに思っております。
○小野次郎君 余り生まれ変わってないような気がいたします。 続けて伺いますが、平成十三年一月に大変重要な閣議決定ありました。俗に大臣規範と言われているやつですが、この運用に関して、民主党政権の三年余り、私はこの運用が極めて曖昧になってきたと思います。特に政治資金パーティー自粛の規範を破って大臣、副大臣など政務三役が公然と、見てきた人の話によれば、所管業界の関係者が前列に並ぶようなパーティーやっていたと。説明は、大規模でないからいいんだといって、二百人ぐらい集めたやつもやっているんですよ。これ、野党暮らしから政権復帰した安倍自民党がまたその運用で同じように禁を骨抜きにしてしまったら、この規範自体が有名無実になってしまうんですが、内閣の構成員に厳格に遵守させる覚悟をお持ちかどうか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) まず、安倍内閣発足後のそれぞれ閣議、あるいは副大臣、政務官会合でこの規範の徹底というものを指示をいたしました。 それと同時に、今パーティーのお話ありました。パーティーについて、政府としては、基準はないものの、国民の疑惑を招くようなものについては、それは各人の良識の判断で控えるようにと。要は、大臣になる、あるいは副大臣、政務官になって、その地位を利用してというようなことは当然避けるべきだというふうに思います。
○小野次郎君 生まれ変わった自民党と言っているんですから、是非、国民からいかがなものかという目で見られるようなことを政権に復帰したからといってまた始めることのないように、是非指示を徹底していただきたいと思います。 次の質問に移りますが、地位協定の改定の問題です。 今日もまた、昨日ですかね、一般の民家に米兵が侵入して逮捕されたようですけれども、この破廉恥犯罪が後を絶たない。運用改善、運用改善と、どうも外務省のペースだと思いますけれども、唱えるだけじゃなくて、やはり米軍構成員以外にもアメリカ人の方はたくさん日本に住んでおられるわけですから、その住んでおられる外国人と同じ法制度の下に置くのは極めて当然だと私は思います。地位協定の改定をすることが何ら安保の機能を弱めるものではなくて、むしろ両国民の間の信頼、尊重の意識を確認するものだと私は思っています。 基地の環境対策でも、御存じのとおり、地位協定では日本の法令が直接には適用されない、仮に返還されても、そこの土壌汚染などの問題については誰が責任を負うのか曖昧だ、こういう問題もあります。 この際、地位協定の改定を米側に提案する考えがないか、外務大臣あるいは総理大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 日米地位協定につきましては、これまでも運用において改善を図ってきたということですが、まずはこれ実効性が重要であります。引き続きまして、現実的、具体的な運用の改善を積み重ねる、こうしたことが重要と考えております。先般、アメリカ側は新たな勤務時間外行動の指針、公表した次第ですが、こうした取組を注視していく、引き続き、事件、事故のみならず、御指摘の環境あるいは騒音、こうした一つ一つの問題を解決するべく最大限努力をしていかなければならないと考えております。 事件、事故の防止につきましても、私も、先日、ロックリア米太平洋軍司令官、またアンジェレラ在日米軍司令官、お二人とも直接お会いいたしまして、事件、事故に対する問題意識、そして対応要請をしたところでありますし、また先週末も沖縄を訪問させていただきまして、タレリ四軍調整官代理に直接お会いをして申入れを行ったところでございます。CWT、米軍人・軍属等による事件・事故防止のための協力ワーキング・チーム、こうした取組等を通じて積極的に取り組んでいきたいと考えております。 そして、併せて御指摘の環境の方ですが、日米間では二〇〇〇年に環境原則に関する共同発表という発表を発出しておりまして、日米の関係法令のより厳しい基準を選択するとの基本的な考えの下、日本環境管理基準、JEGSと呼んでおりますが、こうした基準を作成すること等が確認されておりまして、先般も二〇一二年版のJEGSを公表したと承知しております。これに従って米側が環境保護及び安全への取組、適切に実施するようしっかりと働きかけていきたい、このように思っております。
○小野次郎君 米軍の存在が日本の安全保障に資するものであると私も思いたいですけれども、やはり、古来、洋の東西問わず、本当にその軍事組織が力を発揮できるかどうかというのは、地元の住民の方と一体になったときだと思います。おなかのすいた兵隊さんがいたら自分の持っているおにぎり分けてあげてもいいと思うような感じになっているか、あるいはけがされている米兵の方がいたら自分の家に連れていってでも治してあげようというような感情になれるか、それ大事だと思うんですよ。 そういう意味で、次から次と綱紀粛正といいながら破廉恥犯罪が後を絶たない、中には基地に帰ってしまって身柄の問題がいつも起きるということが繰り返されれば、今僕が申し上げたような意味で、最先端の兵器があるかどうかではなくて、そこに暮らしている人と一体のものになっているかという意味でいうと、いつまでも未解決の問題が残るような気がしますので、是非、この地位協定の改定についても引き続き視野に置きながらよく運用の改善を努めていただきたいと思います。 もう一つ、自衛隊の情報保全隊の関係ですが、実は、民主党政権下で、何か部外で行われた集会でもその発言の内容や出席者について保全隊が情報収集しているかのような、読める通達が二本出ています。平成二十二年の十一月と二十三年の四月。これは同僚の自民党議員の方も追及しました。そのときに、二十三年三月八日の北澤防衛大臣は面白いことを言っています。公開の会合、そういうところへは情報収集のために、これはきちんと決められた範囲でやっておるわけでございますと答えているんですね。自衛隊の情報保全隊の方が職務で施設外の政治集会に参加してきちんと情報収集していると、こんなことを言っている大臣がおられたわけです。 私はそのときからこの通達は見直すべきだと申し上げてきましたけれども、元々、民主党政権下で、自民党寄りの発言をする協力団体の代表か何かおられて、それに目くじら立ててこういう通達ができたというのを私は承知していますが、これ政権交代したんですから、是非この政治活動の自由に何か侵害するかのように取られるような通達は基本的に見直していただきたいと思いますが、防衛大臣、御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(小野寺五典君) 御指摘の件、平成二十二年十月十七日に北海道旭川市で開催されたみんなの党の演説会に自衛隊情報保全隊の隊員が参加していた、こういう事例がございました。この内容については、これは小野議員もそうですし、当時野党であった私もこの問題については追及をさせていただきました。その際、この背景として、実は二枚の通達が出されたんではないかという御指摘がございました。 その中で、まず、この事案で出されました平成二十二年十一月十日の事務次官の通達ということで、ここで隊員の政治的中立の確保について対応を定めるということで指示を出した内容です。このことにおきまして、例えば国会の場において様々な議論がなされたことを踏まえて、平成二十三年四月、部外の団体に対する周知や要請、確認といった具体的な対応までは指示しないということで、実は初めには厳しい対応を事務次官通達で出しました。そのときには、例えば自衛隊の隊員が外で講演をする場合にはどういう団体で講演をするのかとか、あるいは自衛隊の様々な式典の中で発言をするような、例えば自衛隊の支援団体の皆さんがこういう発言をしないようにとか、そういうような意図で誘導するようなことを行えという、非常に私が考えてもおかしな通達ということが出されました。 そして、実は、この後、経緯を見ますと、二十三年四月四日にまた次官から、実はこれを上書きするような形で、前のようなおかしいことではなくて、普通の政治的な中立を保つようなことをしてくださいという上書きの通達が出ております。 私が大臣に就任しまして、各部隊にこのようなおかしな状況になっていないかを確認をしましたら、現在はそのような状況ではないということで確認をしておりますが、委員の方で更にこの二十二年の十一月十日の通達について撤回というようなことをもし要請されるのであれば、私の責任で直ちにしたいと思っております。
○小野次郎君 通達が二本出ていて、前の通達どうするか書いていない後の通達なんて変なんですよね。ですから、この十一月十日の、前年の通達についてはきちんと対応していただくようにお願い申し上げます。 アルジェリアの事件についてお伺いします。邦人被害の事件の危機管理についてお伺いしますが、大変聞きづらい内容ですけれども、総理の帰国まで、私はクロノロジーを取り寄せてみましたけれども、十九日の午前四時にお帰りになっていますが、実は、第一報からこのお帰りになるまでの間に事態の方がどんどん悪化していて、邦人の被害も拡大してしまっていたんじゃないのかと。 政府の対策が後手に回ったという認識はございませんか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我々はでき得る限りの全ての手は打ったと、このように思っております。 つまり、現地においてオペレーションを行うのはアルジェリア政府であって、残念ながら我々にとっては限界があった。その中において、アルジェリアの首相にも私から直接お話をいたしました。その事前にはキャメロン首相とも打合せをして、日本と英国で一緒に共同歩調を取りながらアルジェリアに対して様々な働きかけをしていこうということを決めて、実際行っているわけでありますし、現地に急行した城内大臣政務官も現地の英国側と相談をしながら英国側と一緒にアルジェリア側に申入れ等々を行っておりますので、残念ながら結果は極めて残念な結果ではありましたが、残念ながらその段階における手段は全て取れるものは取ったと、このように認識をしております。
○小野次郎君 最初に総理が指示された人命第一、事態の掌握に努める、そして関係国との連携、この三つ、果たされたとお考えですか。
○国務大臣(菅義偉君) これ委員に是非御理解をいただきたいんですけれども、第一報が外務省に入ったのは十六時三十分です。その十分後、十六時四十分には外務省に対策室を設置しました。 総理は、ハノイに日本時間十六時十分に到着したんですけれども、十六時五十分には総理大臣の指示というのがありまして、被害者の人命第一、さらには情報収集を強化し事態の掌握に全力を尽くす、当事国を含め関係国と緊密な連携を取る、この三点の指示がありました。そして、十七時には官邸に対策室を設置をしました。そして、二十三時三十五分には外務大臣とアルジェリアの大臣との間で人命第一の要請をいたしました。そして、十七日になりましたけれども、零時三十分には外務大臣とノルウェー外務大臣との会談、そうしたことを総理の指示に基づいて私ども一つ一つ迅速に行うことができたのではないかなというふうに思います。 ただ、反省すべき点は、これはたくさんあろうと思います。検証委員会を今つくっておりまして、何が足りなかったのか、どうすればいいのか、そうしたことを、私ども、いつあるか分からないこうしたテロに対応できるようにしたい、こう思っています。
○小野次郎君 私が申し上げているのは、一つには、総理の帰国が遅れたんじゃないかということを言っているんです。 今、今日、パネル出しました。(資料提示)政府専用機って二機ですよね。二機しかないですよね。結局、アルジェリアに救援あるいはその御遺体搬送のために向かった飛行機は総理の乗っていた飛行機なんじゃないですか。
○国務大臣(小野寺五典君) 政府専用機を所轄する防衛省であります。 今回、この二機は、要人輸送ということで総理がお使いになっていらっしゃいましたが、実は今回、事案が発生しました一月十六日、私どもに連絡が入りましたのが五時過ぎですが、五時の段階で私の方から、これは要請があったわけではないですが、省内で政府専用機の使用について速やかに検討するようにということで検討をさせております。 実は、このような邦人輸送に使える航空機というのは、この政府専用機もございますし、ほかにKC767という長距離が飛べる飛行機、あるいはイラクにおいて邦人輸送を一度だけ経験しましたC130という航空機がございます。どれが一番適当なのか、そしてアルジェにどのような形で行けるのか、実は事案が発生した直後に省内では検討しておりました。その中で、最終的には外務大臣の方から要請がある中で使用するということになりました。
○小野次郎君 事件の第一報後、総理一行の中にも速やかに帰国すべきだという意見具申をした人がいたんじゃないんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) どう対応をするかということについては様々な議論が当然あります。その中で私は最終判断をしたわけでありますが、それはやはり冷静な判断が必要なんですね。 何か事があったらばたばたしている、テロリストによって国政が中断される、外交が中断される、安全保障の議論についてアジアの諸国としっかりと話をしていかなければいけないことができないということがあっていいのか。テロリストが日本の政治、あるべき政治の姿を変えることができる、それは断じて許してはいけないわけでありますから、テロリストがどんな働きかけをしても、断じて、私たちは冷静にやるべきことをしっかりとやっていく。しかし、オペレーションにおいて支障があってはならない。 我々はどういう姿に見られるかということではなくて、中身を重視をいたしました。しっかりと本部を立ち上げ対応していく。外務大臣も私も関係国と連携を取る、連絡を取る、それは外務大臣も私もやったと思っております。 そして、その中において、ベトナムもそしてタイもそしてインドネシアもそれぞれ極めて重要な国であります。小野さんも秘書官をやっておられましたから御承知かと思いますが、こういう外交日程というのは、一回飛ばしたら一年以上もうそれはなかなかチャンスはないわけであります。受入れ国も入念な準備と費用と人を掛けているわけでありまして、そこで話し合われる、首脳会談で話し合われるということは極めて重要なもちろん会談なわけでありますから、その軽重を考えて私は最終的な判断をしたと。 もし、これを例えば途中で切り上げて、果たしてそれによって人命が救われたかといえば、残念ながらそんなことにはならなかったわけでありますから、そこは冷静な判断をしなければならない。それはどちらにしろ私の判断でありますから、様々な批判もあるかもしれませんが、それは甘受しなければいけないと、このように思っております。
○小野次郎君 総理の御判断ですからそれはそういうものかもしれませんが、乗っておられた飛行機がアルジェリアに向かって、二十三日にやっと届いているんですね、アルジェリアに。総理自身は十九日の早朝お帰りになって十五分間会議に出られたようですけれども、再び公の場に出てきたのは十九日の夜だった。当初の予定と変わらないんですね。 ですから、十五分の会議に出るために十九日まで政府専用機を使っていて、その後、中を替えたのかどうかは知りませんが、二十三日までアルジェリアに行く救援機の方は遅れたということは事実ですから、御指摘だけさせていただきますが、特にその判断で外交日程が問題になったとするならば、総理の今回の外国出張の一番の目玉だったのが安倍ドクトリンをインドネシアで晩さん会の後に発表するということにあって、その外交日程までこなしたいという思いが最後まであったからなんじゃないんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 安倍ドクトリンについては、それは晩さん会後ではなくて、その前の講演でこれは行う予定でございまして、それは講演も含めてキャンセルして帰ってきたわけでありますし、今、特別機の派遣が遅れたという御指摘がございました。これは全く当たっていないと思います。 では、じゃ、特別機を早く出して何ができたんですか。これはまさに、向こう側としっかりと調整をしながら特別機を送らなければいけないわけでありまして、いずれにせよ、その段階でまだ全員の遺体の確認ができていなかったわけです、実態としてはですね。その作業をずっと日本に帰ってきてからもやっているわけでありますから、私の帰国とは全く関係がなかったと、はっきりこれは断言できると思います。
○小野次郎君 いずれにしても、厳しい御判断だと思いますけれども、平壌に安倍官房副長官、拉致の問題で小泉総理と行かれたときに、午前中に相手方が明確な謝罪なり事実の確認をしなければこのままでも帰るべきだと官房副長官がおっしゃった、それが多くの国民には、安倍総理はいかなる場でもしっかりとしたことをおっしゃる方だという信頼につながっているんじゃないですか。だから、同じように、御一行の中で早く帰るべきだと言ったとして、それが外交日程をこなせなくなるかもしれないとしても、一番厳しいことを言う意見を取り入れることが総理として私は重要なときがあるんじゃないかと御指摘させていただいて。 最後、一つ触れますが、犯罪被害給付制度をこういうアルジェリアでの邦人被害、その後もグアム島でも無差別の殺傷事件ありました、こういう海外での被害にも拡大すべきだと。我が党は法案準備していますが、そんなどっちが先ってないですから、内閣の方で是非、この海外での邦人被害についても犯罪被害給付制度の拡大を考えるおつもりはありませんか。お伺いしたいと思います。
○国務大臣(森まさこ君) 犯罪被害者担当大臣として答弁を申し上げます。 アルジェリア、グアムで悲惨な事件がございました。海外等で犯罪に巻き込まれ、全く落ち度がないうちに命を落とされるという悲惨な事件でございます。これは従前からある問題でございまして、私も長年取り組んでまいりまして、つい先日も御遺族の方の御自宅に伺ってきたところです。相手の国によっては法制度が十分でございませんので、刑事でも民事でも救われないという、犯罪被害者及び御遺族が無念が晴らされないという事態にございます。 現在、私の下で犯罪被害給付制度の拡充及び新たな補償制度の創設に関する検討会を開催しておりまして、総理の御意向を踏まえまして、海外で犯罪被害に遭われた方の経済的支援の在り方についても検討の議題とし、今後、犯罪被害給付制度の所管庁である警察庁と十分連携しながら対応してまいることにしたことでございます。
○小野次郎君 もうこれで終わりにしますが、うちは、みんなの党は法案出しますので、是非政府の方もそれを参考にして具体的な対策を取っていただきたい、このことを申し上げて、私からの質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(石井一君) 以上で小野次郎君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(石井一君) 次に、森ゆうこさんの質疑を行います。森さん。
○森ゆうこ君 生活の党の森ゆうこでございます。 私たち生活の党は、衆議院選挙の後、党名を生活の党と変えまして再出発をいたしました。 自民党さんはやっぱりちょっと財界寄りなのかなという気もいたしますし、また、残念ながら民主党は大きな会社の正規社員を中心とする労働組合の代表というところを逃れられないのかなという気もいたしますし、私たちは、地域の中でつましく真面目に暮らす声なき人々のその声をしっかりと受け止めて、国民の生活が第一の政治を実現するためにこれからも頑張ってまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。 それでは、安倍総理に御質問させていただきます。 総理、G20での通貨安競争は行わないという合意については、短期的にはこの日本のリフレ政策が容認されたけれども、中期的には財政再建に向けて一層取り組むようにとの宿題が課せられたというふうに思うんですけれども、いかが御認識でしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 先般のモスクワにおけるG20の合意のコミュニケの内容というのは、日本の政策を含めて各国の経済政策や経済の強靱性が世界経済や金融市場に良い影響を与えているとの認識が示されておるというのは、もうお読みになっていただけばそのとおりであります。 一方、このコミュニケの中において、日本の財政状況に関する不確実性の解消が求められていることも事実です。各国が持続可能な財政を確保することにコミットしておりますので、今後の九月のG20の首脳会議に向けて各国が中期的な財政健全化に関する検討を進めていくんだということも確認をされております。 当然のこととして、日本もこの世界経済の安定的な成長に資するためには、機動的な財政運営を行いつつも、中長期的には財政健全化の取組を継続することが重要で、今後、財政健全化の目標を実現するためには、中期財政計画の具体化を検討していかなければならぬところだと思っております。
○森ゆうこ君 今、円安が進んでいるわけでございますけれども、総理、円安はどこまで進むべきとお考えですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 為替について私がコメントするのは適切ではないと、このように思います。
○森ゆうこ君 まあ、そうお答えになるのが普通だというふうに思いますけれども。 ジョージ・ソロスというのは有名な方なんですけれども、総理は御存じですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 名前は知っておりますが、残念ながら個人的な交友関係にはありません。
○森ゆうこ君 ここで個人的な関係があると言われたらどうしようかなと思っていました。 ジョージ・ソロスはこの数か月の円安でもう大もうけしたんですよね。もうニュースになっておりますから総理も御存じだと思いますけれども、この間、有名なヘッジファンドマネジャーですけれども、いわゆるハゲタカの代表と私は思いますが、この数か月、この円安、これで約十億ドル、今円安になっていますから換算すると幾らなのかですけれども、約九百三十億円もうけたと。これがアベノミクスなのか、これはアベノリスクなのか、今はアベノバブルでこれがはじけてしまうのかという危惧を拭えない、ハゲタカに餌をやっているだけじゃないだろうかというふうに心配する理由なんですけれども。 過去の金融緩和で投入されたお金はいわゆる豚積みと言われて、結局こういう投機資金に使われたという指摘があるんですけれども、過去の金融政策とどこが違うんでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 豚積みの定義をはっきりされておかれないといかがなものかと存じますが、少なくとも、過去、日本銀行が二十兆、三十兆の金融を緩和した結果、金融緩和というものは基本的に市中銀行に金がたまる、それから先、日銀の当座預金が増えているだけでそれから先市中に金が回っていかない、したがって二十兆、三十兆は市中銀行に寝たまま止まっている、それを多分まとめて豚積みという表現をしておられるんだと思いますが、そういうような状況がありましたので、今回、三本の矢の中では、日本銀行の金融緩和だけでは過去と同じようなことになる、したがって実需が出てくるためにはどうするかというのが、二本目、三本目の矢を立てているところが従来と違うところだと存じます。
○森ゆうこ君 その二本目、三本目の矢がまだはっきりよく見えていないところが問題だというふうに思っておりますけれども。例えば、我々は原発ゼロノミクス、まあアベノミクスに対抗してじゃないですけど、原発ゼロノミクス、どちらが流行語大賞を取れるかと、国民のために競いたいというふうに思いますけれども。例えば、エネルギー政策を大転換して新たなエネルギー産業を育成するですとか、そういう新しい成長戦略がはっきりと示されていれば別ですけれども、どういう成長戦略なのかはいまだに見えておりません。 ところで、経済のパイが大きくなっても、つまり、いわゆるイザナギ超えの景気であったときも、結局国民の生活は苦しくなる一方だった、これが最大の問題なんですね。皆さんの関心は、生活者の関心は、いつ、じゃ給料は上がるんだろうかということなんですけど、いつ上がるんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この十五年間ずっとデフレが続いていました。デフレ下にあっては、残念ながら収入が減っていたんですね。約国民総収入は五十兆円減ったわけですから、ですからこれを何とか変えていかなければいけない。このままでは、デフレが続いていけば収入は増えない。若い人は将来にローンを組もうと思ったって組めませんし、それは当然年金にも、これはインフレスライドしていきますから、デフレでもスライドをしていくということになります。 そこで、この道しかないということで、まずはデフレ脱却、今まではずっといろんなことをやってもうまくいかなかった。ですから、次元の違う政策を我々は進めていく、それが大胆な金融緩和と機動的な財政政策と、そして民間の投資を、民間の企業の投資を引き出していく、喚起していく成長戦略であります。そして、それが順調に進んでいく中において企業が収益を上げていく、そして将来、これはデフレが続いていくとなれば企業はお金を投資しませんが、インフレ期待の中では投資もしていきますし、人材にも間違いなく投資をしていくという中において給与は上がっていく。しかし、それには時間が掛かる場合もあります。 そこで、我々は、企業の方たちにとっても、一日も早くデフレから脱却をした方が企業にとってもいいんですから、それを促していくためにも協力をしていただきたいということで、先般、経済団体の方々にお集まりをいただきまして、なるべく早い段階において、できればすぐにでも賃金あるいは一時金等において賃上げあるいは一時金を上げる努力をしていただけないか、こうお願いをしたわけであります。産業競争力会議に入っていただいている新浪さんのローソンはいち早く決めていただきましたし、幾つかの企業もそういう対応をしていただいていると思います。業績が向上したところから、あるいはそういう意思を持ったところから始めていただきたいと、このように思います。
○森ゆうこ君 内部留保のある大企業等は、総理の後押しといいますか、給料を上げるということがすぐさまできるのかもしれませんけれども、私は、地域の地元の経営者の皆さんとお話をしていて、まあ当然だと思うんですけれども、来年消費税上がるんでしょう、八%に、再来年続けて一〇%、上がるんでしょう、分かっているのに給料上げられませんよねと。これ普通だと思うんですよね。 極めて簡単なことだと思うんですけれども、消費税増税は凍結するというふうに言った方がいいんじゃないんですか。経営者の給料を上げたいという、頑張りたい、頑張って上げたいというそういう気持ち、渋るんじゃないですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それはそれぞれの経営者の経営判断なんだろうとは思うわけでありますが、来年、我々は伸びていく社会保障費に対応するために消費税を上げる、これは三党合意で行ったところでございますが、ただ、当然、景気判断はしなければならないと、このように思っております。今年の秋には経済の状況を見ながら判断をしていくわけでありますが、今、森委員が御指摘になったように、そうではなくて、給与を上げていくために今そういう判断をすべきだとは、そのようには考えてはおりません。
○森ゆうこ君 じゃ、確認ですけれども、給料が上がっていない、このいわゆるアベノミクスの恩恵が市民、ごく一般の国民に行き渡っていない状況でも消費税は上げるということですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まだ安倍政権自体が成立をしたのが十二月の二十六日ですし、そして日銀と共同声明を出したのが先月の二十二日ですかね、まだ一か月もたっておりませんし、そして二本目の矢であるこの補正予算、これを早く通していただかないとそういう方向に進んでいかないんですね。それを進めていく中においてそういういい循環の中に入っていければと、このように思っております。
○森ゆうこ君 給料が上がっていない中で、消費税は増税しませんとはっきり言っていただいた方が安心して給料が上げられる、まあアベノミクスといいますか、安倍総理の目的にも合致するのではないかと思いますけれども、正社員と非正社員の給与、これの、消費税の増税をする場合、仕入れ控除の問題がございますけれども、税制上の扱いを、消費税においてですよ、同じにするというような改革を行うつもりはありますか。
○国務大臣(麻生太郎君) 派遣労働社員と正社員の税の差の話ですね。 派遣労働者の受入れ企業というのは、派遣料にかかわる消費税額を控除できることになっておるというのはもう御存じのとおりですが、一方で、人材派遣会社に対しては派遣料に上乗せして消費税を支払うということになりますので、直接雇用の場合と比べて損得は生じないことになります、どの道払いますので。 したがって、消費税が雇用形態に影響を与えるということではなくて、消費税が非正規雇用を拡大させているということにはならないと存じます。
○森ゆうこ君 いや、仕入れ控除ができるということで、いわゆる派遣の皆さん、非正規雇用の拡大が、消費税が上がるということが分かっているとそういうふうにするんじゃないかと、そういう逆のインセンティブといいますか、そういうのが働くんじゃないかと、こういう問題を解消すべきではないかという指摘が専門家の中でもなされているわけですけれども、それは改革の意向はないという御答弁ですね。確認です。
○国務大臣(麻生太郎君) 御存じのように、人材派遣会社は、派遣先の企業から受け取る金額、それは派遣料プラス消費税ですが、そのうち消費税については税務署に納税する必要があります。御指摘のような場合は、労働者に支払う給与を直接雇用の場合よりも低くする必要があります、その分は払いますので。 給与の額が違う労働者を比較してどちらが得かといった議論をすることは適当ではないと思いますけれども、いずれにしても、消費税が雇用形態に対して影響を与えているというわけではないと存じます。
○森ゆうこ君 この議論はまたしたいと思いますけれども。 ところで、その消費税増税というのはそもそも社会保障制度改革のために行うと、その財源のために行うというはずだったと思うんですが、社会保障制度改革というのは一体どうなるんですか。総理、総理に。
○国務大臣(田村憲久君) 社会保障制度改革の方は、ただいま国民会議の方で議論をいただき、その結論を得て、それをしんしゃくする形で改革を行っていくということでございます。
○森ゆうこ君 社会保障制度改革の中身を提示をして、その上で国民の皆さんに納得をいただいて、その財源ということで消費税を論議するべきだとずっとこの委員会でもやってまいりましたけれども、じゃ、いつその社会保障制度改革の中身は国民の皆さんに提示できるんですか。
○委員長(石井一君) 甘利国務大臣。
○国務大臣(甘利明君) 税と社会保障一体改革も担当いたしております。 三党合意を受けまして、法の規定にのっとって今、国民会議で議論をさせていただいているわけでございます。期限はもちろん、八月の二十一日という期限が法律上決まっております。 そして、中身につきましてもいろいろ議論がございます。四項目の中で、年金、それから子育ての懸案事項、消費税の一%分、つまり社会保障を強化していく部分についての二つの案件については法案が出ておりますので、まだ出ていない案件、医療、介護の部分について次は議論をというような意見もありますけれども、いずれにいたしましても、三党合意、三党協議の中で議論されていくこと、それから国民会議で議論されていくこと、ダブルトラックでやっていきますから、適宜適切にしっかりと結論を出していきたいというふうに取り計らっていきたいと思っております。
○森ゆうこ君 どの党とは言いませんけれども、ある党の方から、三党合意に基づくこの協議、参議院選挙の前に自民党がどうも余り進めるつもりがない、議論が滞っている、そもそもやるつもりがないというようなお話も聞いたんですけど、私は、昨年の衆議院選挙は本来消費税の増税の是非、その前提となる社会保障制度改革、これが争点になるべきであったと思いますけれども、それは残念ながら消されてしまいました。 来る参議院選挙こそ、この消費税増税、そしてその前提となる社会保障制度改革の絵姿をきちんと示して、それを国民に対して信を問うべきと考えますが、総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 消費税の是非については、さきの衆議院選挙においても議論にはなったんだろうと私は思いますが、少子化が進展する中において、安定財源を確保しながら、持続可能な社会保障制度を構築をして、暮らしの安心を取り戻すことが重要であります。そのための社会保障・税一体改革でありました。これを推進をしていかなければいけません。 社会保障制度改革推進法において、国民会議の設置により、社会保障制度改革を総合的かつ集中的に推進をしていくということになっております。今後、医療・介護分野を始めとして、国民会議で議論を深めながら、社会保障改革の更なる具体化に向けて検討を進めていく考えであります。
○森ゆうこ君 なかなか踏み込んだ御回答がないんですけれども。 ところで、国土強靱化計画、国土強靱化とはについてお聞きしたいと思います。 午前中議論がありましたので少し質問を省きますけれども、太田国土交通大臣にお聞きしたいんですが、公明党は減災・防災ということで百兆円という数字を言っていらっしゃるというふうに承知しておりますけれども、自民党の部会の中等で、例えば二階元経産大臣などが二百兆円という金額を出したというふうな話も伺っておりますし、自民党は二百兆円、公明党は百兆円、こういうことは言われているわけですけれども、これはどちらが正しい数字なんでしょうか。
○国務大臣(太田昭宏君) 自民党が二百兆、十年間、公明党が防災・減災ニューディールとして百兆円。両党間で内容や様々な分析については今検討していると、調整しているというふうに思っております。 フランスの哲学者ベルグソンが、問題は正しく提起されたときにそれ自体が解決であると、こう言っておりますが、私は、防災・減災、そして日本が脆弱国土、これをどう乗り越えていくかというその問題提起は共に正しいと思っています。
○委員長(石井一君) 古屋国土強靱化・防災担当大臣。
○森ゆうこ君 いいです。
○委員長(石井一君) まあ、手を挙げていますから、どうですか、ちょっと聞いてあげたら。 どうぞ、簡単にやってください。
○国務大臣(古屋圭司君) 今のお尋ねは、二百兆、百兆、どうなのかということだと思いますけれども、これは、政党というのはそれぞれ自由闊達な議論をしていきます。当然、そういう数字が出てくることはあるんでしょう。しかし、我々政府としては、十年間で二百兆とか一切決めているわけでもありませんし、まだ強靱化の基本計画もできていないんですね。もちろんこういうものは作っていきたいと思いますけれども、ですから、当然、各政党が違えば、それは数字が違ったものが自由闊達な議論の中で出てくるということは、それは否定できないんではないでしょうか。
○森ゆうこ君 じゃ、まあ自民党は勝手に二百兆円、公明党の方が百兆円という中で……(発言する者あり)でも、さっき太田大臣が、自民党は二百兆円、公明党は百兆円、そういう中でこれから、今お話がされているというふうに答弁されましたから。まあいいんですよ、静かにしていてください、ちょっと。 お聞きしますけれども、今議論をしております補正予算において、この公共事業については、そうしますと、安倍政権において防災そして減災の観点から見直したということはあったんでしょうか。国土交通大臣。
○国務大臣(太田昭宏君) 補正予算におきましては、まさに防災・減災と、そして老朽化対策というのを重点化するということで、国土交通省関係でいいますと、補正予算の公共事業一・八兆円のうち一・二兆円、約六五%に当たりますけれども、それが防災・減災、老朽化対策に使われる。そして同時に、現場のそうした修理を始めとするそういうことが大事であるということから、地方自治体が下から積み上げてやるということができるようにということで、防災・安全交付金というのを五千五百億予算として計上しているところでございます。
○森ゆうこ君 東日本大震災の後、民主党政権下で、地震、そして津波の想定というものが見直されました。その新しい想定に基づいた、例えば高速道路をより高台に移す行程を取るとか、そういう震災を経験しての防災・減災の観点からこの公共工事の計画自体見直すべきところは見直したということは行われてはいないということですね。
○国務大臣(太田昭宏君) まさにそうした角度で先ほど申し上げましたように予算のかなりの部分がされていて、内容についても、防災とそして減災と老朽化対策というところにかなりそこの判断の価値軸を持って選択をしたということでございます。
○森ゆうこ君 ただ、驚くんですけれども、この間も日曜日に、まだこれから参議院で補正の審議が始まろうという前なんですが、補正予算がもう決まったのでこの道路の予算が付きましたと自民党の新人の議員が挨拶をされていましたけれども、そういう防災・減災の観点から見直さないで、旧来のままの公共事業をそのままやるというのが本当なんじゃないんですか。違うんですか。
○国務大臣(太田昭宏君) どなたがどうお話をしたかは私存じませんけれども、今申し上げたように、防災・減災、老朽化対策ということをかなり重点的に価値軸として持って選択をした予算が設定されたということでございます。
○森ゆうこ君 それで、独立行政法人にも予算が付いておりますけれども、まず総理に伺いますが、独立行政法人の整理統合計画については白紙にされたんでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) 前政権下で、独立行政法人については廃止をし、新制度に移行するという方針が示されていたかと思います。 安倍政権になりましてから、昨年の一月の閣議決定を当面凍結をいたしまして、総理を本部長とする行政改革推進本部を設置し、その下に会議を設置をいたしまして、現在までの総括、検討を行い、具体的な改革に取り組んでまいりたいと思っております。
○森ゆうこ君 そうしますと、シロアリの巣と言われていた独立行政法人はそのまま、安倍さんのところで生類憐みの令を出したのかどうかは分かりませんけれども、生き残りを認めたということになるかと思うんですけど、農水省に伺いますが、農水省所管の独立行政法人の施設に対する防災・減災対策について補正予算付いておりますけど、説明してください。皆さんのところにも資料、二番目の資料です。
○国務大臣(林芳正君) お答えいたします。 森委員にもお配りを、資料でいただいておるようでございますが、農業試験研究独立行政法人等が所有する研究施設やエネルギー供給施設、これボイラーのようなものでございますが、設置後三十年以上を経過しているものも存在するなど老朽化が進んでいるというところでございます。 これらの施設については、今後大規模な地震等があれば研究人材の人命にかかわる事態また研究材料の喪失などが想定されますので、早急な対応が必要であるということから、耐震補強工事や研究施設のボイラーの入替え工事等の施設整備に要する経費として今回の補正予算に二百一億円を計上しているというところでございます。
○森ゆうこ君 大臣、済みません。金額の合計額がよく聞こえなかったんですが、もう一度はっきり。
○国務大臣(林芳正君) 今回の補正予算に二百一億円を計上しているところでございます。
○森ゆうこ君 独立行政法人の統合・廃止計画は撤回されたと。 そうすると、今回、これはその統合の中に入っていた独立行政法人だと思うんですけれども、計画が撤回された中でこういうふうに予算が付きますと、もうこれは生き残りが決まると。どうなるかも、先の計画もないのに、もちろん防災・減災対策は否定しませんよ。でも、結局この後で、これ廃止になりました、統合してこの施設は要らなくなりましたといったときに、これこそまさに税金の無駄遣いじゃないですか。
○国務大臣(林芳正君) 独法全体の改革については稲田担当大臣からお話があると思いますが、先ほどパネルでも掲げていただきましたように、例えばこの農研機構ですと、昭和五十四年ぐらいに建ったものでございます。どういうふうな独法についての改革が出てくるか、これは今後の検討ということですが、それまでの間、日々研究員がそこで仕事をしておられるということは事実でございますので、先ほど申し上げたような趣旨でしっかりとこれは対応してまいる必要があるというふうに考えております。
○森ゆうこ君 計画が何もなかったわけではなくて、前政権において案がもう閣議決定までされたわけです。そういうものに基づいてこの施設整備ももう一回見直さなければまさしく税金の無駄遣いになる、こう申し上げたいと思います。(発言する者あり)いいです。 この農水省所管の独法は防災・減災対策で更新するわけですね。ボイラーに何億も掛けていますよ。三十八億、ボイラー施設の更新に。その一方で、子育て支援の象徴といいますか、皆さんも御存じだと思いますが、青山にあります岡本太郎のあの像で有名なこどもの城、これは廃止をするということになりました。なぜなんですか。
○国務大臣(田村憲久君) こどもの城でありますけれども、昭和五十四年の国際児童年、これを記念しまして昭和六十年にこれを建設したと。主な目的は、例えば子供の先駆的な遊び等々、こういうものをいろいろと開発して各自治体等々に情報を伝達するといいますか、情報を伝えて、そういうような子供のいろんな成長に資するというような、こういう意味合いだったわけでありますが。 問題は、やっぱり一つは、改修をそろそろ、大規模改修をやらなきゃいけないと。大体百二十億ぐらい掛かるというふうに試算をいたしております。一方で、各地域では、もう児童館でありますとか民間の子供用の施設でありますとか、いろんなものができ上がってきておるということもございまして、モデルとしての一つの役割を終えたのではないか、こういうことでございまして、いろいろと掛かる経費等々を勘案しましたら、今回、これを廃止をすべきであるということで決定をいたしました。
○森ゆうこ君 いや、納得できません。厚生労働省の省内事業仕分では、これは別に廃止となっていたわけではありません。 一方、前政権ではありますが……(発言する者あり)ちょっと西田さん、静かにして。独法については廃止・統合計画があったわけですよ。なぜこの子育て支援の殿堂であるこどもの城は更新をせずに改修費用が掛かるからと廃止して、統合・廃止計画の中に入っている独法については維持するために二百億円、合計二百億円ものお金を投じるんですか。総理、いかがですか。
○国務大臣(林芳正君) 今、御指摘のあった農水省関係の独法でございますが、これは民主党政権下ということでございますのでこれは凍結して見直すという前提ですが、この民主党政権下における見直しにつきましても、廃止ではなくて、例えば農業・食品産業技術総合研究機構ですと中期目標行政法人研究開発型ということで残っていくと、こういうふうになっておるところでございます。
○森ゆうこ君 計画があるわけですから、それに基づいてやるべきだというふうに申し上げているわけです。 こどもの城、子育て支援の象徴として残すおつもりありませんか、総理。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) もう既に田村大臣が答弁したとおりであります。
○森ゆうこ君 冷たいですね。 私は、次、少子化対策についてちょっと優しく聞きたいと思います。 私は、この少子化対策、子育て支援というようなもう本当に生易しいものじゃなくて、本当にもう人口減少、大変なんですよ。少子化対策、もう最大の課題だというふうに考えるんですけれども、総理のまず基本的な認識を伺います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 極めて重要な政策でありますから、今回、担当大臣、森まさこ大臣にお願いをしたところであります。(発言する者あり)
○委員長(石井一君) 総理、それじゃ、子育てに対する基本的な考え方をお述べください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 子育てについては、女性が、また男性もそうなんですが、子供をつくってそして育てやすい社会をつくっていくことが基本なんだろうと、このように思います。
○森ゆうこ君 余りにもアベノミクスについて熱く語る総理と今の子育て支援に対するそのそっけない答えのギャップが激しくてちょっと驚いてしまうんですけれども、この資料を皆さんお配りしておりますので御覧をいただきたいと思います。この資料に基づいて今後も質問させていただきますので、是非よろしくお願いいたします。 四枚になっておりますけれども、日本の出生率の推移と家族政策、そして少子化対策に成功したスウェーデン、フランス、それぞれの対策と出生率の推移等を資料にしております。これを、総理、是非後で、すごく分かりやすくまとめてありますから、よく御覧いただきたいと思うんです、すごく大切な課題ですから。 厚生労働大臣にお聞きしたいんですけれども、日本もいろいろやっているんです。フランス、スウェーデンと違って何が一番更に必要なことなのかということをお聞きをしたいと思うんですけれども、お答えいただけますでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) この子育てに対する国の支出というものが、いろんな意味で高齢者に対してよりも少ないという御議論、いろいろありました。 昨年の三党協議、合意等々で、約一兆円ほどこの子育てにお金を使って、例えば保育に関すれば待機児童の解消もしなきゃいけませんし、そもそも保育の質の向上等々も図っていかなきゃならない。しかし一方で、働き方自体も見直さなきゃいけないわけでありまして、ワーク・ライフ・バランス等々のいろんなこれから整備をしていく中において、例えば男性も育児休業を取れるようにする、女性の取得率も上げていく、このような形で、もちろんお子さんがちっちゃい間には短時間労働、勤務というような形も進めていかなきゃなりません。 そのような総合的な人のやっぱり生き方というものの中において、全体として子育てというものがしやすい、そんな社会環境をつくっていくことが大事であろうと、このように思っております。
○森ゆうこ君 パネルを御覧いただきたいと思います。(資料提示)この資料の一番上ですけれども、これを見ていただくと一目瞭然なんですね。日本もいろいろやっております、子育て支援策。フランスなんかはN分のN乗方式、これは子供の多い家庭が税制的に有利であるとか、とにかくここまでやるかというぐらい国が子育てを支援している。だからこそ出生率が大幅に回復しているわけですけれども。 これ、パネル見ていただくと一目瞭然なんですが、予算が圧倒的に少ない、予算が圧倒的に少ないんです。お子様ランチというふうに言われております。いろいろメニューは載っているけれども、少しずつでおなかがいっぱいにならない。つまり、効果が出ないというふうに言われております。子ども手当、ばらまきだ、ばらまきだと自民党はさんざん批判しましたけれども、子ども手当満額支給してもまだまだ足りないんですよ。 私は、まず、少子化をストップするために、子育て支援のために大幅に予算を拡充すべきと考えますけれども、総理の御見解をいま一度、もう少し丁寧にお答えいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 政策の詳細については担当大臣からお答えをいたしますが、自民党政権においても、累次児童手当の拡充を行ってまいりましたし、各種の拡充を行ってまいりました。そして、これから政権としては、選挙でもお約束をしたことでありますから、幼児教育の無償化に向けて検討、そして実施に向けて財源を確保しながら前に進めていきたいと、このように考えておりまして、子育てによる働き盛りの若い家庭の負担をより減らしていく方向で努力をしていかなければならないと思います。 と同時に、やはり日本は高齢社会の中において、社会保障の給付の中においてどうしても高齢者に対する給付、これも大きな額を占めるわけでありまして、これをカットしていくというわけにはもちろんいかないわけでありますので、どうしてもその中での全体的なバランスを考えて、そのバランスにおいてやはり若い人たちに対する、子育てに対するバランスは小さいのは事実でありますから、このことを認識しながら、これは給付と負担というバランスもございます。その中において、まさに今、三党協議を進めてきた中において、こうした子育てと社会保障も含めた税と社会保障の一体改革を進めていく必要があるだろうと、このように思います。
○国務大臣(森まさこ君) 森ゆうこ委員のこれまでの子育て政策に対する御貢献に深い敬意を表したいと思います。 委員のおっしゃるとおり、財源が少なかったということが深刻な問題であると思っております。是非これからも委員には応援をいただいて、子育て施策の財源確保に共に進んでまいりたいと思います。 安倍政権におきましては、子供にとってより良い生活環境づくりを進めると同時に、子育てに夢を持ち、子育てのすばらしさを感じ、そして子供を安心して産み育てることのできる社会をつくっていくよという思いを込めまして、少子化担当大臣という職名とは別に子育て担当大臣という職をいただいております。 子ども・子育て三法の規定に基づいて、今後、子ども・子育て会議を設置する予定になっておりますので、その中でも、財源の確保を含め、森ゆうこ委員の御提案のフランス、スウェーデン等の施策も参考にした子供、子育てにより良い環境づくりの制度も検討してまいりたいと思います。
○森ゆうこ君 私たちは、自民党のように、子ども手当はばらまきだとか、子育て支援策はばらまきだなんという批判はしませんので安心してください。小渕優子、今は財務副大臣ですけれども、当時、少子化担当大臣のとき、私としては精いっぱい応援をさせていただいた。これは与党も野党も関係ないんですよ。だけど、子ども手当に対する自民党の批判、ひどかったじゃないですか。まず、それを反省してもらいたいと思いますし、私は、民主党に言いたいのは、この攻撃に屈さずに、頑張って国民との約束を守るべきだったと改めて思いたい。 子供の貧困の解消が重要であると考えますけれども、文部科学大臣、就学援助を受けている子供たちの数、率、教えてください。
○国務大臣(下村博文君) お答えいたします。 平成二十三年度の要保護者に対する就学援助については、対象の児童生徒数は約十五万人であり、公立小中学校児童生徒総数に占める割合は約一・五%であります。また、準要保護者に対する就学支援については、対象児童生徒数は約百四十二万人であり、割合は約一四・一%であります。合計で約百五十七万人であり、割合は約一五・六%となっております。 今回、生活保護が削減されますが、教育費に関係する部分は現状維持の予算を平成二十五年度組んでおりますし、地方自治体に対しても是非御理解をいただきながら御協力していただきたいと思っています。
○森ゆうこ君 今、後からしようと思っていました質問にも答えていただいたと思うんですけれども、生活保護を切り下げますと、その保護基準を参考にこの就学支援が決まってくるんです。この就学支援制度が一般財源になってから、財源の乏しい自治体においてはこれを非常に基準をもっと厳しくするということで、支援が必要な子供たちが受けられないということが問題であるということと、そして今数字を御覧になって、お聞きになって皆さん驚かれたと思うんですけれども、これ、もう少し細かく見ていきますと、東京都内の二十三区の中ではクラスの中の四分の一以上の子供が就学支援を受けている。つまり、貧困と言われるところにいると。そういう今は子供たちが貧困の状態に置かれていると。ここを私はきちんと手当てをしていかなければならないと思います。 そうすると、確認ですけれども、大臣、この就学援助が引き続き受けられるように何を変えるんですか、基準ですか。
○国務大臣(下村博文君) お答えいたします。 生活保護費は削減をされるということが決定をいたしましたが、それに関係する基準である教育費関係、これは二十五年度予算で削減以前の基準で交付金等を手当てしておりますので、これは削減になっていないということでございますので、地方自治体に対しても、そういう趣旨にのっとって現状維持で御協力をしていただきたいと思っております。
○森ゆうこ君 つまり、お願いをすると、予算は確保したからお願いをすると、そういうことですか。分かりました。 公明党にお聞きします。 公明党は福祉の党と……(発言する者あり)公明党じゃない、ごめんなさい、与党公明党出身であります、失礼しました、太田大臣に公明党としての立場を少し確認したいんですが、与党公明党、公明党は福祉の党ということで評価をされてきたというふうに私は思います。数々の御提案等をされてきて、それが実現もしてきたというふうに思いますけれども、与党公明党として、生活保護のカットには賛成なんでしょうか。
○国務大臣(太田昭宏君) 今お話がありましたように、私、公明党を代表するという立場でここに立っているわけではございませんが、あえて申しますと、今回の件は、生活保護費のうち月々の日常生活費に相当する生活扶助の基準適正化など、生活保護制度の見直しに至ったものと承知しております。 公明党として主張した生活困窮家庭の子供への学習支援、そして自立・就労支援、そして激変緩和措置、これらが検討、実施されるものと承知しております。
○森ゆうこ君 ただ、違和感ありますね。国土交通大臣でしょう。国土強靱化と称して公共事業を拡大するわけです。公共事業の財源は、もちろん国債も発行するんですけれども、その財源に、お金に色は付いていませんけれども、生活保護費はカットすると。福祉をカットして公共事業に付ける。公明党、それでいいんですか。代表していないとおっしゃったので質問はしませんけれども、指摘だけしておきたいと思います。 次に質問をさせていただきたいと思いますが、福島第一原発の現状についてお聞きしたいと思います。 まず、現状についてお聞きしたいと思うんですが、再稼働に関しては、活断層に関しては後でお聞きしますけれども、メルトダウンした燃料は今どうなっていますか。
○委員長(石井一君) 答弁はどなたですか。
○参考人(廣瀬直己君) 東京電力の廣瀬でございます。 福島第一原子力発電所の現状につきましては、大変御心配をお掛けしているところでございます。大変申し訳なく思っております。 燃料の状況でございますけれども、私ども、格納容器の中をチェックをしたり、それから圧力容器、格納容器の温度、あるいは格納容器の中のガスの分析等々をしておりまして、現状、燃料が、十分に水を注水してございますので、その下で冷やされて安定した状態にあるというふうに認識しております。 その上でですが、その燃料が今どこにあるのかということにつきましては、これは解析コードを使っての推定でございますけれども、各号機それぞれ状況が違うというふうに思っております。 一号機につきましては、本来格納容器の中にあるべき燃料の場所から落ちて、格納容器、圧力容器から更に落ちて格納容器にまで届いているというふうに認識しております。二号機、三号機につきましては、一部は現状あるべき場所にとどまっていると思っておりますが、一部はやはり格納容器、圧力容器から落ちて格納容器底部に行っているというふうにいずれも推定しておるところでございます。
○森ゆうこ君 格納容器から落ちて下まで行っていると。 次のパネルを出してください。その拡大したものですけれども、これは実際に中は確認できていないわけですよね。シミュレーションの結果で、これも前のものなんですけれども、結局、平成二十三年の十一月三十日のシミュレーション結果なんですが、溶けた、デブリというんですか、この燃料デブリ、これは下まで到達してしまうと大変なことになるんですけれども、この質問まとめてお答えできるでしょうか、地面に到達したらどうなるのか、そしてその底部のところまであと何センチ残っているということになっているんでしょうか。
○参考人(廣瀬直己君) お答えいたします。 これも、各号機によって状況は違います。私どものまたこれも解析コードを使って推定しなければいけませんけれども、一号機の場合、そこの、先生がお配りになった図にもございますが、格納容器底部のコンクリートに今燃料がおりますけれども、それを侵食しているというふうに考えております。この格納容器底部のコンクリートというのは一メートル、下がったところで一メートルございますので、そこから例えば一号機の場合、約六十五センチ侵食されているのではないか、二号機の場合は十二センチ、三号機の場合は二十センチ侵食しているのではないかというふうに推定しております。 そのコンクリート、一メートルのコンクリートの下に、そこにございますように、格納容器の鋼板、鉄の部分ですが、それが約二・四センチの鉄がございます。更にその下にコンクリートの部分が七・六メートルございます。したがいまして、今一番侵食が起こってしまっていると思われている一号機につきましても、あと約八メートルあるのではないかというふうに推測しております。 したがいまして、また、当然、現在冷却をするために十分な注水を行っておりますので、そこで燃料は止まっていくというふうに考えておるところでございます。
○森ゆうこ君 これが地面に到達したらどうなるのかということを通告してあるんですけれども、もう少し短く答えてください。 これがメルトスルーするまであと三十センチちょっとというところがおととし発表されているわけですね。その後どうなったのかさっぱり分からない。一体どうなっているんですか。これ、地面に到達したら、その後はどうなるんですか。 短く答えてください。
○参考人(廣瀬直己君) はい。 先ほども申しましたように、そのようなことはないと思っておりますけれども、万が一、底の下まで行ってしまったらということの御質問に答えますと、恐らく環境に大きな影響を及ぼすことが考えられます。それをないように、そんなことがあってはいけませんので、燃料がコンクリートを侵食いたしますと一酸化炭素、二酸化炭素を発生いたします。そのガスの模様をモニタリングして、侵食が進んでいるかどうかということを絶えずウオッチしておりますし、それがないように、先ほどの繰り返しですが、十分な注水を行うとともに、注水のシステムも多重化いたしておりますし、また二十四時間監視しておりまして、万が一がありました場合にはすぐ別途の方法で水を入れるということと考えております。
○森ゆうこ君 危機はまだ去っていない、今の説明でもお分かりかというふうに思います。 もう一つ、四号機。四号機がかねてより専門家の間から非常に危険性があるということで指摘をされております。四号機の何が問題かというと、使用済核燃料のプールに燃料が約千三百本以上入っておりまして、これが今度、もう水素爆発で四号機の建屋は大きく損傷して傾いておりますので、これが余震があって今度大きな衝撃が加わりますと、その燃料プールが壊れて水が漏れ出して大変なことになるというふうに指摘をされております。 四号機の安全性をこの間確認したと思うんですけれども、四号機のこのような危険性、そしてその安全性は確かなんでしょうか。
○政府参考人(山本哲也君) お答えいたします。 四号機の使用済燃料プールの耐震の安全性につきましてでございますけれども、これに対する安全性の評価を実施しているところでございます。 具体的には、四号機では水素爆発がございましたので、その爆発による損傷を考慮いたしました上で、東日本大震災と同程度の震度六強の地震があった場合、これ十分な耐震性があるかどうかといったことの評価を実施いたしまして、これはコンピューターによる解析ではございますけれども、十分な耐震性があるということが確認されているところでございます。 さらに、この使用済燃料プールにつきましては、その底部にコンクリートを打ちまして、言わば支柱のような形で補強をしているところでございます。これはもう既に完了をしているところでございます。 それからあと、東京電力におきましては定期的に、おおむね四半期に一遍程度でございますけれども、この建屋自体が傾いていないかどうか、あるいはコンクリート壁の強度が十分あるかどうか、こういったことを定期的に確認をしているところでございまして、つい先般の確認結果でも問題がないということが確認されているところでございます。 それで、さらに、このプールの冷却につきましては、応急の対策として冷却装置が設置されているところでございます。これの内容につきましても、東京電力の計画を踏まえて、具体的内容が適切であるかということの安全性を確認しているところでございます。 それで、現在、原子力規制委員会におきましては、この福島第一原子力発電所全体を原子炉等規制法に基づきます特別な扱い、すなわち特定原子力施設という事故を起こした発電所としての扱いを現在やっているところでございます。具体的には、この廃炉に向けた計画の中で耐震の問題についてもきちっと評価をして確認をしていくと、こういうところを進めておるところでございます。 以上でございます。
○森ゆうこ君 そういう説明はされているんですけれども、その四号機の危険性について指摘をされているということで、先般、外部専門家を呼んでその安全性を確認したという報道になっておりました。その外部専門家とは誰ですか。
○政府参考人(山本哲也君) 先ほどの外部専門家でございますが、まず、これは旧組織の旧原子力安全・保安院のときのものでございますけれども、まず専門家といたしまして、こういう建物や構造に関する専門家十五名程度の方から意見を伺っておりますし、その後も別の専門家の会合を設けまして、合計十三名の方の意見を伺っているところでございます。
○森ゆうこ君 質問にきちんと答えてください。 先般、外部専門家から四号機の安全性を評価してもらったということで、現場でですね、それが報道されて発表されておりますけれども、その外部専門家の名前が公表されておりません。外部専門家とはどなたですか。
○委員長(石井一君) 山本参考人。社長が答えるんですか。廣瀬社長。
○参考人(廣瀬直己君) 先ほどの規制庁からのお話にございましたが、つい先日、私どもが実際の四号機の健全性について調査いたしました。そのときにいわゆる専門家に入っていただきました先生は、東京工業大学の瀧口克己名誉教授でございます。
○森ゆうこ君 一人だけなんですね。一人の外部専門家が安全だと確認したということですか。
○参考人(廣瀬直己君) 私どもの申し上げたのはつい今回終わったものでございまして、先ほどの十五名というのとはまた別のお話でございます。
○委員長(石井一君) それじゃ、山本参考人。
○森ゆうこ君 いいです、いいです。いっぱい質問あるからいいです。
○委員長(石井一君) もういいです。
○森ゆうこ君 現場の確認を外部の専門家がしてもう安全性確認したんだというふうに広報されたんですが、たった一人の外部専門家がこれだけ危険性が指摘されている四号機のプール、現場で見て安全だと言った、だから評価されたんだと、そういうことにはならないと思うんですね。 この安全性についてきちんと外部の専門家、複数の外部専門家を入れて確認すべきと考えますが、簡単にイエスかノーかで答弁してください。
○政府参考人(山本哲也君) 先ほど、旧組織での外部専門家の検討状況をお話しいたしましたが、現在、原子力規制庁におきましては、この福島第一の耐震安全性も含めて外部の専門家、これ約十名の方が入っていただいております。この中にも建築構造の先生方も含まれたものでございますけれども、これによりましてきちっとその妥当性を確認をしていくことにしているところでございます。
○森ゆうこ君 現地できちんと確認する人はと質問したんですよ。 その程度だってことですよ。これだけまだ厳しい状況なのに、それを安全管理しているところがこの程度の認識で、総理、これは事故は収束したと、このプラントのことですよ、事故は収束したとお考えですか。 総理に聞いているんですよ。
○国務大臣(茂木敏充君) 福島第一、状況としては安定した状態にあります。ただ、実際に廃炉も残っているわけです。さらには、除染の話があります、賠償の話もあります。そして、被災者の帰還、健康管理、課題は山積しておりまして、これからしっかりと対応していかなければならない。 こういった状況におきまして、全ての課題が解決した、そういうふうに受け取れかねないこの収束という言葉は適切でないと思います。収束したとは言えないと考えております。
○森ゆうこ君 事故収束宣言が間違った認識を与えているということで、安倍内閣として撤回されるということでいいですね。 総理、総理。内閣ですから。今おっしゃったでしょう。
○国務大臣(茂木敏充君) 収束という言葉は適切ではないと、そのように考えております。我々は使いません。撤回は前の政権に対しておっしゃってください。
○森ゆうこ君 総理が。
○委員長(石井一君) それじゃ、総理、どうぞ。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) もう既に私も何回か答弁をしておりますが、収束ということで前政権がそう判断をしたわけでありますが、とても収束と言える状況ではないというのが我々安倍政権の認識であります。
○森ゆうこ君 では、福島県選出の根本大臣にお聞きしたいんですが、福島県内の全ての原発を廃炉することをお決めになったんでしょうか。
○国務大臣(根本匠君) お答えいたします。 政府としての見解は、所管の経済産業大臣、これが担当でありますが、今後、地元の様々な意見などを踏まえて適切に検討されることを期待したいと思います。
○森ゆうこ君 私が今、根本大臣にこういう質問をしたのは、これは資料を配っておりませんけれども、これは自民党の福島県連のマニフェストです。これは、私は自由民主党福島県連のホームページからダウンロードをしてまいりました。これを見ますと、これ、うちのマニフェストかなと思いました。「脱原発」「県内の原発十基すべて廃炉を実現します。」。先般の総選挙で私たちは脱原発を掲げて戦ったんですが、これ自由民主党でさえこういうマニフェストを地域では配っていたということですから、なかなかこれが争点にならなかったのかなと改めて思いました。 ただね、うまいんですよ、これ。「県内の原発十基すべて廃炉を実現します。」、こう書いてあるんです。でも、いつかということは書いていないんですね。だから、維新の会でしたっけ、が言っていたフェードアウトということなのかなとか、いろいろ思いましたけれども、分かりました。 福島県民の皆さんがどう御判断されるのかということでお聞きをしたところでございますが、根本大臣、子ども・被災者支援法、これが議員立法で成立をいたしました。私は、緊急の課題に対応するのがこの補正予算だとすれば、その子ども・被災者支援法に基づく被災者、特に子供さんたちの支援にこそ予算が付けられるべきと考えておりますけれども、この支援法に基づく予算が補正に計上されていないのはなぜでしょうか。そして、この被災者支援法には基本方針を定めなければならないというふうになっておりますけれども、それはいつ、誰がどのように決定するのでしょうか、端的にお答えください。
○国務大臣(根本匠君) お答えいたします。 子供や妊婦を始めとする被災者の健康不安あるいは生活上の負担を軽減する、これは私は大変重要な課題だと思っております。子ども・被災者支援法の趣旨を踏まえて推進していきたいと思います。 委員御指摘の補正予算も含めた各種施策、これはこれまでもリフレッシュ・キャンプ、あるいは就学支援のために授業料を減免する自治体への費用交付、あるいは福島県民への健康管理調査の実施、様々な施策を講じてきているところですが、更なる支援策の充実に向けて関係省庁と連携して努めていきたいと思います。 今回の補正予算に計上した被災者支援施策は緊急に実施すべき一部の施策を計上したものであって、広く様々な課題に対応するための施策については平成二十三年度第三次補正予算以降措置してきた施策、これは基金で積んであるものもありますから、これを加えて、今後国会に提出する平成二十五年度予算に盛り込んだ施策も併せて、これらの施策の柔軟な運用も含めて総合的に推進してまいりたいと思います。 次に、基本方針のお尋ねがありました。 子ども・被災者支援法第五条、これは基本方針の中に支援対象地域に関する事項を盛り込むこととされております。また、支援対象地域は、法八条に、「その地域における放射線量が政府による避難に係る指示が行われるべき基準を下回っているが一定の基準以上である地域」と、こうされております。 実は、支援対象地域や一定の基準、これについては法案の国会審議の際にも多様な事情を総合的に勘案して決めていく必要がある、あるいは、一定の基準を定めると人々を引き裂いてしまうことにもなりかねないといった議論があったと承知をしております。私は、その議論の難しさが基本方針の策定を難しくしている背景にあるのではないかと思われます。 さらに、留意すべき点として、例えば風評被害がようやく落ち着きつつある中で、放射性物質に関する誤った情報で新たな影響が出ないよう配慮してほしいと、こういった意見もあります。このため、今後、科学的、専門的な知見も含め、内外の有識者等の御意見をお聞きし、その結果も踏まえて復興庁が関係省を取りまとめの上、基本方針を作成していきたいと思います。 いずれにしても、子ども・被災者支援法の主軸となる施策の実施については早急に取り組んでまいりたいと思います。
○森ゆうこ君 まあ、答弁は長かったんですけれども中身が何もないという最悪な答弁でしたが。 議員立法によってその原発事故子ども・被災者支援法が成立したんです。私の住む新潟県にも被災者、福島県からの被災者が六千人、子供たちは千人、生活の見通しが立たない、いろんな不安を抱えている、支援を求めている。だからこれ、全ての党派が賛成して作ったんですよ。なぜ、もうこの通常国会で、成立したこの法案に基づいた予算が計上されていないんですか、この補正に。おかしいじゃないですか。それこそ緊急の課題じゃないんですか。 そして、今回、本当に私は残念なんですが、福島県の子供さんたちに新たに甲状腺がんが発見されました。起きてほしくない。しかし、もう既に三人目の子供さんに発見され、あと七人の方も精密検査を受けているという状況です。これについては、関係ないんだと、原発事故には関係ないんだと簡単にそのような解説をしていらっしゃる方もいますが、その一方で、専門家の中では、この後みどりの風の谷岡さんとか詳しくやると思いますけれども、事故の二年後辺りからやはり数人出てきて、その後急激に増えていくという状況があります。 こういう不安を抱えている、そして健康の心配を抱えている、こういう被災者に寄り添って、そのためにこの参議院の良識で子ども・被災者支援法を成立したんですから、総理、もっとしっかりこういう人たちに寄り添って私は予算をしっかり付けていただきたい。改めてお願いしたいと思いますが、総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 安倍内閣の基本的な姿勢としては、被災者の方々に寄り添って施策を進めていくということであります。 この健康被害についても、検診を進めていく、お子さんたちの検診を進めていくということも含めて、国として、政府としてバックアップをしていきたいと、このように思っております。
○森ゆうこ君 言葉だけではなく、政権取ったんですから、しっかりとやっていただきたいと思います。 以上です。ありがとうございました。
○委員長(石井一君) 以上で森ゆうこさんの質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(石井一君) 次に、紙智子さんの質疑を行います。紙さん。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 今日は、TPPの問題で安倍総理に質問をしたいと思います。 さきの総選挙で、自民党はTPPについて、聖域なき関税撤廃が前提である限りTPP参加は反対ということでの公約を含めて、六項目ですね、全部で、公約を示して、そして政権に復帰をされました。 ちょっと見ていただきたいと思います。(資料提示)この六つの項目について、自民党の総裁であります安倍総理から簡潔に御説明をお願いいたします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) このTPPについては、そこの公約にありますように、聖域なき関税撤廃を前提条件とする以上交渉に参加をしないと申し上げているとおりであります。 TPPについては、政府としては、これまでの協議の内容やTPPに参加した場合に生じる様々な影響等も含め、しっかりと精査、分析した上で国益にかなう最善の道を求めていきたいと、こう思っております。 その際、自民党総合政策集、J—ファイル二〇一二で掲げた聖域なき関税撤廃以外の残りの五項目も踏まえて判断をしていく考えでございます。
○紙智子君 この今六項目ということで話があったんですが、しかし、先週の衆議院での予算委員会において政府統一見解なるものが出されました。その見解は、この一番目の聖域なき関税撤廃を前提とする限り、交渉参加に反対するという一項目だけであって、それ以外の二項目から下のものは、これ含まれていないと、落ちていると。なぜ一項目だけになっているんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、公約の中身、立て付けなんですが、その一番目の聖域なき関税撤廃を前提条件とする以上と、そこが公約で出ているわけでありますが、あと二、三、四、五のところはいわゆるJ—ファイルに載せられているわけでありますが、そこで、予算委員会において質問されたことは、この聖域なき関税撤廃とは何かということについて、そこに書いてある一項目めについて質問されたわけでございますので、聖域なき関税撤廃ということについての政府の見解を示したものであります。
○紙智子君 国民向けにされた公約ということでは、これ六つがセットになっていると思うんですよ。ですから、これ一項目しか政府統一見解として示されないということになると、これは、国民から見ると、どうしたんだと、あれっ、公約は違ったのかという話になるんじゃないんですか。おかしいんじゃないですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) いや、私はいつも衆議院の予算委員会において聖域なき関税撤廃を前提条件とする以上交渉には参加できないというお答えをしていたところ、その聖域なき関税撤廃と安倍さんが言ったその定義は何かと、こう聞かれたものでございますから、その定義をお示しをしたと、こういう経緯でございます。
○紙智子君 質問していることの意味をちゃんと理解していただきたいんですけれども、六つのことをワンパックで、これが承認されてこそ参加に至るんだろうなと、いや、それがクリアされなければ参加にならないんだろうなというふうにみんな受け止めているわけですよ。それとの関係で、これワンパックじゃないんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) もう既に自民党からもこの六項目についてという申入れがなされているわけでありまして、そのことも念頭に入れて当然首脳会談に臨むということはもう既に申し上げているとおりであります。
○紙智子君 林農水大臣にお聞きしますけれども、林農水大臣は二月十二日の閣議後の会見で、この公約の六項目を堅持されない限り交渉に参加するのは厳しいという御認識を示されておりますよね。ちょっと確認します。
○国務大臣(林芳正君) お答え申し上げます。 閣議後の会見だったと思いますが、六項目、このそれぞれの項目に明白に反することがあれば、これは党が公約して我々政権交代したということでございますので、交渉に入っていくということは極めて難しくなる、そういうことを申し上げました。
○紙智子君 御認識を確認しました、農水大臣の認識はそういうことだと。 ということは、政府統一見解ということで出す場合には皆さんの一致がないと出せないと思うんですけれども、賛成されたということですか。 〔委員長退席、理事小林正夫君着席〕
○国務大臣(林芳正君) 総理が御答弁されましたように、この一項目めについての議論があって、それについて何か出せということでああいうものが出ていたということで、そのとおり私も了承したところでございます。
○紙智子君 ということは、やっぱり六項目ワンパックでと、こういう立場というのは変わりないということでよろしいんですか。
○国務大臣(林芳正君) 先ほど申し上げたとおり、これは政権公約でございますから、残りの、今、一が話題になっておりましたが、二から六につきましても、これに反するということが明白な場合は交渉に参加することは難しいと申し上げたとおりでございます。
○紙智子君 それで、もう一回総理にお聞きしますけれども、総理は、これ六つの項目を全てクリアしなければ参加交渉に入れないというお考えでよろしいですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 既にもう国会でも答弁をしておりますが、我々が選挙でお約束をしたことはたがえてはならないということはもう何回も申し上げてきたとおりであります。
○紙智子君 そうしますと、JAの皆さんなどもこれまで何度も、再三にわたってこの六項目全てをやっぱりちゃんと守っていただきたいと。これに対しては、はっきりとそのことを約束するというふうにおっしゃられるということですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 党からもその申入れを受けたばかりでございまして、その際、これは国民に対して我々が約束をしたことでありますからしっかりと守っていきますよということは申し上げたところでございます。
○紙智子君 それでは、この六項目の中にありますこの四番目、「食の安全安心の基準を守る。」ということがあります。それで、これはTPPの二大原則、例外なき関税撤廃ということと、もう一つは非関税障壁の撤廃というのがあって、この非関税障壁にかかわるところなわけですね。 それで、確認しますけれども、この非関税障壁というのは、言わば関税以外の貿易上の壁になるというようなことになると、関税を掛けてということじゃないわけですけれども、しかし、これはアメリカから見ますと、貿易の障害になることは全て非関税障壁にされかねない意味合いも持っているわけです。 それで、主な問題について挙げますと、この四番目のこの項目だけを取ってみても、一つには残留農薬の規制緩和という問題があります。農薬の残留基準について輸出国の基準を適用するように求めています。アメリカの基準に合わせよというふうに言っているわけです。それから二つ目は、食品添加物の使用緩和についても、現在、日本で認められている食品添加物は八百三十二品目あります。アメリカでは認められているのは三千品目があるわけです。これを認めなさいということになるわけです。三つ目に、ポストハーベストの農薬も日本では禁止されていたんですが、アメリカからずっと解禁を求められていて、これ解禁をせよという要求がされているわけです。それから四つ目に、遺伝子組換えの表示義務、これについても、日本で行っている表示義務にもこれは非関税障壁だというふうに言って訴えられる可能性も指摘されているわけです。それから五つ目に、この米国産牛肉の輸入規制の緩和。これらもこの「食の安全安心の基準を守る。」というところに含まれるわけですけれども、これらについて総理はどのようにお考えですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) そうした個別のことについては、もちろんまだ参加をしていないわけでありますから、そういうことについての交渉はされていないわけでありますが、基本姿勢としては既に申し上げたとおりでありまして、一項目めから六項目めまでを含めて、それを踏まえなければならないと思っております。当然、今委員が指摘をされました食の安全の基準についてもその中に含まれるわけであります。
○紙智子君 そういうふうに言われるんですけれども、これ既に米国産牛肉についてもTPPの先取りで検査を二十か月齢から三十か月齢に緩和しているわけですね。まさにこの消費者の選ぶ権利さえも奪われてしまう問題で、これ食の安全を脅かす大問題だというふうに思うんです。だからこそ自民党のこの公約の中に入れたんじゃありませんか。いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほども答弁させていただきましたように、まだ個別の具体的な項目について深く交渉しているわけではありませんし、米側は米側の主張があるんでしょうけれども、我々には守るべきものがあるわけでありますから、もしそういうことになったら、しっかりと主張していかなければいけないと考えております。
○紙智子君 次に、この三番目にあります「国民皆保険制度を守る。」というのが入っています。これ、日本医師会は、TPPにおいて将来にわたって日本の公的医療保険制度を除外することを明言すること、また、医療の安全、安心を守るための政策、例えば混合診療の全面解禁を行わないこと、それから、医療に株式会社を参入させないことなどを個別具体的に国民に約束することについて、これまでも政府に要請をしてきています。それがずっとあって、それがあるから公約の中に入れられたんじゃないかと思いますけれども、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この皆保険制度というのは我が国の制度でありますから、この制度を揺るがす、交渉において揺るがすという考えは毛頭ございません。
○紙智子君 そのように答えられているんですが、水面下では牛肉の緩和と同じように地ならしが進んでいるんじゃないかと。特に政府の規制改革会議では混合診療の拡大を更に打ち出しているわけです。だから、日本医師会は反対をしているというふうに思うんですね。ですから、関税をゼロにする、例外なき関税撤廃、これも農業などを始めとして多大な影響を与えます。大きな打撃を与えるということですけれども、あわせて、この非関税障壁の撤廃という問題は、国民にとってはそれこそ健康や命にかかわる、そういう大変重大な影響を及ぼすことになる問題です。 関税撤廃問題だけを殊更挙げて、農業があたかも一番問題であるかのようにいろいろ宣伝されるんだけれども、そうじゃないと。もちろん、農業も多大な影響を受けますよ。だけど、それだけじゃなくて、国民生活のあらゆるところに影響が及ぶ、日本の主権にかかわる問題だということですよ。だから、自民党の皆さんは党内からもそういう意見が出ているんだと思いますよ。農業分野だけの話じゃないと。むしろそれ以外、国民の暮らしにかかわるあらゆる問題が非関税障壁の撤廃によってもたらされることが重大だというふうに意見が出ていると。とりわけISD条項など、我が国の主権を損ないかねない問題だということで公約として六項目に掲げたんじゃないんでしょうかね。そして、自民党の調査会からも政府に対しては念押しがあったんですよね。どうですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この六項目について、先ほど申し上げましたように、国民の皆保険を守って、これはまさに我が国の主権の問題ということについてはそれはそのとおりだろうと思いますし、食の安心、安全を守っていく、基準を守っていく、これも当然のことでありますから、だからこそこの六項目について、先ほど、党からも申入れがあり、我々はこれをしっかりと念頭に置いて首脳会談に臨まなければならないと、このように申し上げたわけでございまして、いずれにせよ、この六項目を踏まえて守るべきものは守るという姿勢において、国益にかなう最善の道を求めていきたいと、求めていくという姿勢で交渉していきたいと思います。
○紙智子君 六項目踏まえるという話をするんですけれども、当然これ一体のものとしてやるということで確認をしていきたいと思います。 そこで、政府の統一見解のこの聖域なき関税撤廃を前提にする限り交渉参加に反対するということについて聞きますが、これも実は大きな問題があると思っております。 選挙公約に掲げている聖域ということの範囲です。聖域、つまり関税をゼロにせずに残す品目を設けるならば交渉に参加していくという話ですけれども、その聖域に、総理は、重要品目を全てを対象にするのか、米だけを関税撤廃の対象から外せばそれでいいと考えているのか、それとも乳製品や甘味資源や牛肉や豚肉、こういうもの、重要品目全てについて聖域にするというふうに考えているのかと。 現在、高率関税が掛かっている重要品目はこれだけあるわけですね。それで、この表の中には実はコンニャクは入っていません。でも、コンニャクも重要品目ですから、これは一七〇六%の関税が掛かっております。 それで、この中で総理は、まあ例外を設けさせると言っているんですけれども、どこまで対象にするつもりなのか、お答え願います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この聖域なき関税撤廃を前提条件とする以上参加には反対すると、このように述べてきたところでございます。つまり、これは聖域なき関税撤廃を、これ条件にしなければ、交渉に参加しなさい、条件にして、それを宣言しなければ交渉参加できませんよというのであれば、これは交渉参加できないということになるわけでありまして、そこで、聖域なき関税撤廃ということであれば交渉には参加できませんねと、そこのところをはっきりさせなければいけないということではありますが、この中について、どれとどれという個別の項目について今これを具体的に米側と交渉しているわけではありません。
○紙智子君 いや、だから例外を認めさせるんだという話されているわけだから、何を例外として認めさせるんですかということですよ。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、まず交渉に参加するか、例えば交渉に参加した後の交渉というのもあるわけなんですね。そもそも交渉に参加する上において、全部この聖域も設けてはいけませんと、全く関税というのは駄目ですよということになったのであれば、それは交渉できませんというのが我々の公約でありますから、それかどうかということであって、後はまた個別の項目については、それはまたどうなるかということについては影響等々も勘案をしながら判断をしていくということになるわけであります。
○紙智子君 もう二十一、二十二と行かれるわけですよね。首脳会談やるつもりじゃないですか。そこで話されるんじゃないんですか。 じゃ、麻生副総理と、それから茂木経済産業大臣にもお聞きします。選挙のときに出されている公約見ましたけど、同じように聖域なき関税撤廃の話書いていますよね。これは、それぞれの方がどういうことを想定して、ここまでの例外を守るというおつもりなんですか。お答え願います、お二人に。
○国務大臣(茂木敏充君) TPPに関して聖域の範囲、今の段階で具体的なものを決めているわけではありません。 ただ、若干ミスリーディングなのは、お示しいただきましたこの高関税の品目の例ということでありますけれど、例えば今まで我々がやってきたFTAそしてEPAの交渉も、米は米じゃないんです。米の中も百項目ぐらいのタリフラインに分かれるんですよ。全体……(発言する者あり)いや、国民の皆さん知りませんから。千項目とか、そういった形になってくるということであります。 それから、自民党の政権公約でありますが、私が訴えさせていただきましたのは、政府が聖域なき関税撤廃を前提にする限り、交渉参加に反対すると、政調会長時代もこういった形で作らせていただきました。そして、先ほど総理の方からありましたように、我々、政権公約と、それからそれを更に細かくした政策集、J—ファイル二〇一二というのを作っておりまして、そこの中の一から五番目の項目としてお示しいただいた二番目から六番目の先生の資料が載っていると、これが事実であります。
○国務大臣(麻生太郎君) この五つに書いてありますことに関して、我々としてはこれを公約といたしておりますので、これをテーブルの上にのっけて交渉するということで、交渉するということは、初めからゼロということだったら交渉じゃありませんから、それは。当たり前でしょう、それ。
○紙智子君 それで、ですから、何を一体省いていくのかということをめぐって、頭にないまま交渉するつもりなんですか。それで交渉になるんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今度、私が米国に参りますのは、今の段階で我々参加しているわけではありませんから、個別のことについて交渉するということにはならないわけでありまして、米国に行くのは、交渉参加の条件が聖域なき関税撤廃なのかどうかということを、この首脳会談、様々な議題がありますよ。その様々な議題の中の一つは、そのTPP参加の条件について、聖域なき関税撤廃が条件なのかどうかということについてこれは確認をしなければならないと、このように考えているわけであります。
○紙智子君 じゃ、ちょっと質問を変えます。 TPPの根本問題について林農水大臣にお聞きしますけれども、農水大臣はTPPにおける例外措置ということについてどのように認識されていますか。
○国務大臣(林芳正君) 先ほども総理からも既にお答えがあったところでございますが、公約は、そこに先ほど掲げていただいたように、聖域なき関税撤廃、これを括弧に入れております。括弧に入った聖域なき関税撤廃、これを前提にする限りTPP交渉には参加しないという意味であり、それ以上でもそれ以下でもないということでございます。 したがって、何を聖域として守るか。交渉にもし参加した場合は、状況や影響の精査、そういうことを分析して、国内の議論をしっかりやって判断していくべき問題と考えております。
○紙智子君 ちょっと聞いた趣旨違っていて、例外という措置の中身を聞いたんですけど。 林農水大臣は、二〇一一年の十一月十一日の参議院の予算委員会で、当時は民主党政権でしたけれども、野田総理とTPP問題についてやり取りをされています。その中で、例外措置というのは、今私が知り得る限りでは、何年でゼロにするとかいう例外はあっても、関税が残るという例外はないんですよ、それを御存じですか、総理、というふうに質問しています。その認識は今も変わらないですか。
○国務大臣(林芳正君) 当時、野党議員でございましたので、それは多分、政府が公表されたこれまでの情報収集というものを私が見て質問したんだと思いますが、改めて調べてみましたら、そのときの情報収集ということで、センシティブ品目の扱いは交渉分野全体のパッケージの中で決まるとされている。それから、九〇から九五%の品目を即時撤廃し、残る品目も七年以内に段階的に関税撤廃すべきであることを多くの国が支持している。それから、センシティブ品目の扱いについては、長期間の段階的撤廃というアプローチを取るべきとの考え方を示す国が多いなどの情報が得られたということが公表されておりましたので、それに基づいて質問したものだというふうに承知しております。
○紙智子君 そのときの認識と今は変わっているということですか、それじゃ。
○国務大臣(林芳正君) 当時は、野党議員として、この政府がそのときに公表された情報に基づいて総理の、当時の野田総理の見解をただしたということでございます。安倍政権下で、私は農水大臣としての立場でここで先ほどのような答弁として考え方を答弁させていただきました。
○紙智子君 変わっていないということですね。
○国務大臣(林芳正君) 特に変わっていないと思いますが、先ほど農相としては答弁したとおりということでございます。
○紙智子君 TPPは二〇〇六年にまずは四か国から出発しています。その協定に明記されているのが例外なき関税撤廃であり、現在の十一か国の交渉はこの協定に参加していくということで、TPP協定の更なるレベルを上げていくという交渉になっているわけです。ですから、これに例外措置を求めるということはあり得ないことなんですね。そのことを知っているからこそ、林農水大臣は当時、民主党政権の野田総理に対して、関税が残るという例外はないんですよと言って追及したわけですよ。 林農水大臣は、この聖域なき関税撤廃を前提にする限りTPP交渉参加に反対と、こういう選挙公約を取りまとめられたんですよね。そうですよね。ちょっと確認します。
○国務大臣(林芳正君) 昨年の三月九日付けで自民党の文書を取りまとめております。それは、自民党の中に政務調査会というのがありまして、当時は茂木経産大臣が政調会長で、私がお仕えをしておりまして政調会長代理ということでしたが、政調会長からの御指示でその取りまとめ、小委員長を命じられまして、その紙の取りまとめ、何度も議論をやって、そこに先ほど掲げていただいたような中身を取りまとめさせていただいたところでございます。
○紙智子君 ということになりますと、総理、やっぱりTPP交渉に参加しないという選択肢しかないんじゃありませんか。いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 基本方針は、何度も申し上げているとおり、聖域なき関税撤廃なのかどうかということは、これは確かめてみなければ分からないわけでございますので、それも首脳会談の重要なテーマの一つであると、このように認識をしております。
○紙智子君 総理は、オバマ大統領との会談で感触を得て判断するというふうに言われているんですけれども、聖域について確認するということは、じゃ、ないんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 聖域があるかないかということについて確認をするということになると思います。
○紙智子君 ニュージーランドは日本の交渉参加を現時点でも認めていません。なぜかというと、日本も例外を認めるように求めているからです。ニュージーランドはTPP協定の最初の原協定国です。例外なき関税撤廃の主導国でもあるわけです。それで、ニュージーランドは米国の乳製品や砂糖の例外措置化についても反対をしていると。もしそれを強行するならTPPから離脱するということも主張しています。 ですから、例えば日本が米国政府の例外措置の言質を得たとしてもニュージーランドの同意は得られないと、そうなると日本はTPPに参加できないんじゃないかと思いますけれども、この点での認識はいかがでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) ニュージーランドにつきましては、前政権におきましてTPP交渉参加に向けた関係国との協議を行った際に、ニュージーランドからは日本の交渉参加への関心を歓迎する等の表明がありました。一方で、我が国のTPP交渉参加について引き続き検討が必要と、こういう趣旨が表明されております。 TPP協定につきましては、その後二国間協議、また情報収集のための協議をずっと続けておりますが、全ての関税を撤廃することを原則とされているわけですが、最終的に即時撤廃がどの程度となるか、段階的にどれくらいの時間を掛けて撤廃するか、また関税撤廃の例外がどの程度認められるか等については、このTPP協定全体の交渉の中で現時点では明らかになっていない、このように認識をしております。
○紙智子君 外務大臣には聞いていなかったんですが、関税撤廃だけじゃなくて、やっぱり非関税障壁の撤廃も含めて、これ日本の主権を損なうものだと、だから国民は非常に不安に思っているわけです。自民党が示した六項目全てを満たすと、これ本当に満たすということになりますと、そもそもTPP協定そのものが成り立たないものだと思いますよ。それをもし守らないということになれば、これ重大な公約違反になるというふうに思います。国民は絶対それは許さないということになるわけです。 それで、ちょっと最後の方になりますけれども、二十一、二十二日と安倍総理行かれるわけですけれども、ここで、よもや、日米首脳会談でよもや参加表明などということはないということは約束いただけますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今この場で参加表明するかしないかということをお約束することはできませんが、基本的な姿勢として、まずは聖域なき関税撤廃かどうかということを確認するわけであります。その上において、その上において、今までの交渉経過、あるいは我が国にどのように影響があるかどうかを精査し分析をした結果において判断をしたいと、こう考えております。
○紙智子君 はっきり約束してほしいわけですけれども、それも言えないんですかね。私、本当にしっかりと約束をしていただきたいというふうに思うわけです。 間もなく東日本大震災からは二年になろうとしていますよ。今現地では本当に復興に向けて必死の思いで取り組んでいるわけですよ。漁業にしたって農業にしたって、もう大変なところから出発して、そこに意欲を持ってやっている。それをTPP参加というのはそぐものになりますよ。 そして、実は私、北海道ですけれども、今北海道で一年間に二百戸の農家が離農しています。その中には、TPPに参加するのであれば先に見通しが持てなくなると、優良な農家の若手の担い手が離れるという事態もあるわけですよ。ですから、やっぱりそれをさせてはならないと思います。 美しい日本の風景を守る、棚田を守るということであれば、それを支える農家を本当に守れるような政治に変えなきゃいけない、その点からも、私はTPPは断固として阻止をするために頑張る決意を述べまして、質問といたします。
○理事(小林正夫君) 以上で紙智子君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○理事(小林正夫君) 次に、谷岡郁子君の質疑を行います。谷岡郁子君。
○谷岡郁子君 みどりの風の谷岡郁子でございます。よろしくお願いしたいと思います。 みどりの風は現実的なみどりでありたいという思いの中で、既に衆院ではこの補正予算案に賛成をさせていただきました。しかしながら、本当に多くの問題があるとも思っております。そこで、今日はしっかりと私たちの懸念をたださせていただきたいと思いますので、しっかりお答えをいただきたいと思います。 冒頭、実は通告をしておりませんが、安倍総理に一つお願いがあります。それは、今の福田レスリング協会会長が父親として、私自身が母親のような形で、大学にマットをつくるという形で女子レスリングを育ててまいりました。そのマットから吉田沙保里であり伊調姉妹であり、また小原日登美が出てまいりました。そして、今も多くの高校生や大学生、第二の吉田沙保里になるんだと思って頑張っております。また、ちびっ子たちも頑張っております。 そして、このレスリングという競技は、戦争や戦の手段であった格闘技をスポーツに変えたということで古代からのオリンピズム、平和主義を守る、そのような伝統のある競技でございます。 これを、レスリングをオリンピックの競技として守るために、日本政府としても他国と協調しながら是非総力を挙げていただきたいのですが、いかがでございましょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 谷岡委員がレスリングのために多大な貢献をしてこられたことは私もよく承知をしております。その結果、多くの選手が活躍をし、多くの日本国民は胸をときめかせたわけでございます。 その中において、レスリングのような伝統的な種目がなぜ外されたんだというのが私の率直な思いでございます。しかし、同様に、谷岡議員よく御承知のように、政治的には中立でなければいけないということにおいて、IOC委員に対して私は政治的な影響力を行使はできないという立場でありますから、そこにおいてレスリングが復活をするために政府としてどうこうということはできないわけでございますが、率直な感想を述べるとすると、やはりどうしてレスリングが外れたのかなと、かつまた、今、日本は二〇二〇年、東京オリンピック招致に向けて一生懸命頑張っておりますし、私もこの胸のピンを留めているわけでありますが、その段階でもし本当にレスリングが外されるということになれば極めて残念だなと、こんなように思います。
○谷岡郁子君 では、本題に入りたいと思います。 昨日、民主党の櫻井議員が、財政法二十九条ということで、本来の補正予算というものがどういうものであるのか、不足をどうしても義務的経費について来した場合、又は当初予算を組むときに当たって想像できなかったような事項が起きた場合のみに限られるということがここで述べられたわけでございます。また、法解釈上、補正予算というのは基本的に必要不可欠なものということだと思います。 そこで、今日は財務省からも来ていただいておりますが、私の三ページ目にお付けをいたしました河野一之さんという方、アンダーラインを引いてございますが、何と述べていらっしゃるか、スタンダードな予算制度のこれは教科書で、何と述べられているのか、お読みいただけますでしょうか。
○副大臣(小渕優子君) お答えをいたします。 「補正予算は、みだりに提出してはならない。財源があるからとて、直ちに補正予算を組むことは許されない。」です。
○谷岡郁子君 また、こうも述べておられます。義務費以外のものについては、作成当時の一定時期を画して、必要な一切のものを予算上に計上しておくべきであると。 そして、安倍総理の大叔父に当たられます佐藤栄作総理のとき、昭和四十三年の所信表明の中でこう述べていらっしゃるんですね。本来、年に一度、全ての財政需要を見込み、各経費の優先順位を比較勘案して編成すべきものでありますと、そして、補正財源を必要としない方式の確立をすることが必要であるというふうに述べておられます。 そして、このデフレ脱却ということは緊急に大事だということは分かるんですが、今この法律の解釈として述べられていることは、言わば急性の、急性病にかかった事態においてそういう補正予算があり得るのだと言っているのであって、デフレというのは慢性病ではないでしょうか、総理、どうお考えになりますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 確かに慢性病ではあるんですが、しかし十四、五年たっている中において、ここから脱却する、慢性病というのは治癒が極めて難しいんですから、だからこそそれには相当思い切ったことをやらなければいけないという中において、委員にも御理解をいただいたように、今までとは次元の違うものをやらなければいけないということで、今回はこの補正予算の中において、デフレ脱却に資する予算、もちろん、同時に緊急の国民の命を守るための予算、老朽化した施設、建物、あるいは道路、橋を補修する、また防災、これも命を守るわけでありますから、そういう緊急を要する予算を入れさせていただいたところでございます。 〔理事小林正夫君退席、委員長着席〕
○谷岡郁子君 そこで、私の言いたいことは、緊急に必要なものと言った割には、官僚の皆様方の知恵、ちょっと足りているのかなと。 文科省のITERとそして国立大学法人整備予算額というのを資料でお付けいたしました。文科大臣、これはそれぞれ、ITERについて、二十三年度と二十四年度の当初予算と補正予算の額を教えていただけますか。私の資料に付けております。
○国務大臣(下村博文君) お答えいたします。 ITER計画の平成二十三年度の当初予算が五十四億円、平成二十四年度の当初予算は五十一億円でございます。
○谷岡郁子君 補正予算は。
○国務大臣(下村博文君) 補正予算については、平成二十三年度第三次補正予算が八億円、第四次補正予算が百二十二億円、平成二十四年度の補正予算は百二十九億円でございます。
○谷岡郁子君 では、文科大臣、もう一つ、国立大学法人施設整備予算額、これ、平成二十三年度の当初、補正と、平成二十四年度の当初、補正はいかなる額になっておりますでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) お答えいたします。 国立学校施設整備関係、二十三年度当初予算が四百三十七億円、二十三年度の第一次補正予算が八十四億円、第三次補正予算が六百四十一億円でございます。
○谷岡郁子君 二十四年度は。
○国務大臣(下村博文君) 二十四年度でございますが、当初予算が九百十五億円、二十四年度補正予算は一千四百十二億円でございます。
○谷岡郁子君 このように毎年、当初予算よりも大幅に大きな補正予算が組まれております。そして、国立大学の施設というものを計画的に整備するべきものであって、本来当初予算でやはり計上しておくべきものであるのが、取りやすいという理由でこういうふうになっております。ITERも同様です。 昨日、例えば高齢者の医療に対する補填でありますとか、そして国連等の国際機関に対する拠出金であるというようなことが櫻井議員からも出ました。 そこで、去年行われたある質問を私は読み上げたいと思います。「今回の第四次補正予算には、我々も緊急に必要だと認める事業もある一方で、本当に緊急なのか、疑問を感じるものも数多くあります。例えば、エコカー補助金、高齢者医療費の負担軽減、強い農業づくり交付金、国際分担金などは税制改正での対応や来年度予算で計上すべきものであります。補正予算への付け替えは、来年度予算の歳出を少なく見せかけるためであり、第四次補正を隠れみのにしようとしているとしか思えません。」これは自民党、中曽根参院会長が去年の一月二十七日に本会議で質問されたことなんです。 まさにそれと同じことが今回の補正予算に盛り込まれているということは、自民党のお考えは変わったんでしょうか。総理、いかがお考えになりますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 確かにいろんな御指摘があると思いますが、財政法上、補正予算は当初予算の作成後に生じた事由に基づいて緊急に計上する必要が生じた経費などを計上するものとされているわけでありますが、二十四年度補正予算案については、昨年の十二月に公表された昨年七月から九月のGDP速報がマイナス三・五%となったわけでありまして、この足下の経済に弱い動きが見られまして、これは景気が底割れするという、そういう危険があるという中において、デフレから一日も早く脱却をしなければいけないという中において喫緊の課題として緊急経済対策を実施をするという判断をしたわけでございます。 その中で、短期間ではありますが、精査をしながら積み上げた予算であるということは何とか御理解をいただきたいと、このように思います。
○谷岡郁子君 理解いたします。準備不足であるというふうなことは、この短期間の中で、私どもは認めるんです。 ただ、一つお願いをしたいことがあります。それは、今回はこういう雑な中身になっておりますが、やはり当初予算と補正予算の本来あるべきものをこれから仕分をしていっていただきたい。そして、当初予算に付けるべきものはちゃんと当初予算に付けるということを来年度以降お願いしたいんです。それをすることによって、やはり財政規律を確立していくこと、そして国民の目に本当に国の財政が明らかになるような形で審議ができるようにしていただきたい、それをお願いしたいんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 誠にごもっともなお申入れだと思います。 基本的に長期的な計画を立てた上でということになるんだと思いますが、財政の今回の出動によって景気が回復し、しかるべく景気の向上が図られ、それによって税収も増え等々、いろんなものがいい意味での循環が始まるということになりますと、今言われたような形での対応も、私ども財務省としても仕事の仕方としてやりやすくなると存じます。
○谷岡郁子君 ありがとうございます。 次に、予備費についてお聞きいたします。 予備費は、憲法そしてまた財政法の中でどのように規定されておりますか。
○副大臣(小渕優子君) お答えいたします。 予備費の法的根拠は、日本国憲法第八十七条に定められています。憲法第八十七条は、予見し難い予算の不足に充てるため、国会の議決に基づいて予備費を設け、内閣の責任でこれを支出できること、全て予備費の支出については、内閣は、事後に国会の承諾を得なければならないことと定めています。
○谷岡郁子君 現在、一般会計と特別会計の予備費と、幾つあって、そしてそれは総額幾らぐらいになりますでしょうか。
○副大臣(小渕優子君) 二十四年度の一般会計においては、通常の予備費三千五百億円と経済危機対応・地域活性化予備費九千百億円の二つの予備費合計で一兆二千六百億円計上し、特別会計においては、十七の特別会計において総額二兆一千六百五十三億円の予備費を計上しています。 これらを合わせると、仮に各特別会計を一単位とした場合、一般会計、特別会計を合わせて十九の予備費を総額で三兆四千二百五十三億円計上していることになります。
○谷岡郁子君 ところが、この予備費というのは大体一〇%以下しか使われていないと。ましてや特別会計については、これは資料六の二にお付けをいたしましたが、御覧になって分かるように、東日本大震災復興以外のものについてはほぼゼロです。全く使われていないと。なぜこのように使いにくいというふうにお考えになるでしょうか。財務大臣、何か御意見はございますか。
○国務大臣(麻生太郎君) 基本的には、予備費、予算を作成するときに予見できなかった部分というものを対象にして考えておりますが、予備費と補正予算どっち取るかということなんだと思うんですが、これは財政法では何ら規定は設けられてはおりません。基本的には政府の裁量に委ねられていると考えられておりますが、少なくとも予備費の場合の方が、これは基本的に予備費であらかじめ計上しておりますので国会の審議を経る必要はありません。しかし、補正の場合は国会の審議を経なければいかぬというのがきちんとしたルールだと思いますが、先ほどの九千億円のところの話を小渕副大臣の方からお話があっておりましたが、この経済予備費九千億円というのは、たしかあれは麻生内閣のときに最初につくった予備費で、そのときから後四年間継続して民主党はそれ付けられたと思うんですが、私どもの場合は、今回は補正予算を先にやらせていただくことになりましたので、この予備費九千億円は計上していないという形にいたしております。
○谷岡郁子君 私は、この間、予備費について、なぜ補正予算をこれほどたくさん組みながら毎年予備費が使われてこなかったのかということをいろいろ聞き回って、また考えてまいりました。その結論から申し上げますと、予備費、一般会計は特にそうなんですが、財務省にくっついています。そうすると、各大臣は財務省へ頼みに行かなければならない、官僚を通じてという状況になっているんです。 今まで使われたことは、これは資料の六の一にお載せいたしましたが、例えば、口蹄疫の蔓延防止対策に対する必要経費ですとか、ハイチ地震の被災者の支援経費であるとか、新型インフルエンザワクチンの確保に必要な経費とか、まさに今おっしゃった、先ほど私が申し上げた急性の、そして総理のリーダーシップによって裁量予算として使わなければいけないようなものなんです。 予算の無駄遣いもいけませんが、本当に総理が必要とする、国民を守るための対応をしなければならないときにすぐに使えないこともまた問題であり、各大臣がすぐ使えないことも問題なんです。そして、これは総理の内閣であって、財務省の内閣ではないはずなんだと。ならば、本来は官房に付くべきだと思うんですが、総理、これを官房長官の下に予備費を置くというふうに変えられませんか。法的には問題がないと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど財務大臣からも答弁をさせていただきましたが、財政法上、三十五条で、「予備費は、財務大臣が、これを管理する。」ということになっておりますが、ですからその中において、形式的には財務省所管の歳出予算に計上されておりますが、しかし、これは財務大臣が自由に使っていいという予算ではもちろんないわけでございまして、たとえ副総理でもそうでございますが、この予備費については必要な都度、財政法第三十五条の規定に基づいて、閣議決定を経て初めて使われるわけでございますので、経済情勢に対応するなど政策的な経費に予備費を使用するに当たっては、今の仕組みにおいても、今委員が御指摘のように、私自身、言わば総理大臣のリーダーシップによって支出をすることができると、リーダーシップを発揮をして支出をしていかなければならないと、このように思っております。
○谷岡郁子君 日本の予算というのは多分に官僚からの、下から積み上がってくるケースというのが多いんですね。そして、それのために財務省に全ての省庁が行かなければならないということにおいて、予備費を使う場合にやはり財務省の権限がどうしても大きくなる傾向というのが私はあると思います。 また、官房機密費というのがございますが、これは国民に使途が分かりません。その意味においては、官房に予備費を置いておくことによって事後チェックも可能なようになると思うんですけれども、再度申し上げます。私は何らかの形でもう少し総理がリーダーシップを使って迅速にあの予算を使うことができるようにした方がいいと思いますが、お考えになりませんか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 確かにそれも一つの考えだろうと思います。その中において、やはりこれはいかにその内閣が政治主導の下に、正しい政治主導の下にリーダーシップを発揮できるかどうか、こういうことなんだろうと、このように思います。 言わば、財務省において積み上げられたものでなければ執行できないということはやはりおかしいのであって、そこでやはり私自身もしっかりと、今度は九千億円の予備費は積み上がっては、今度の予算においてはですね、本予算においては積み上がるということはありませんが、リーダーシップを発揮をしながら歳出を決定していきたいと、このように思います。
○谷岡郁子君 重ねて、また特会などでたくさん積み上がって毎年ほとんど使われない予備費の在り方というものについても、今後の対応としては是非考えていただきたいということをお願いいたします。 私が予備費に今回こだわりますのは、実は予備費を狙っておるからでございます。というのは、復興の特会に六千億の予備費というのが計上をされております。そして、もう少しこの資料を見ていただきたいと思うんですが、この資料の中に、今復興の関係をして交付金というものがどのように払い出されているかということの表をお付けいたしました。この交付金とは何ですか。
○国務大臣(根本匠君) 委員、この復興交付金ですか。資料八ですね。 この復興交付金は、津波被害などで壊滅的打撃を受けた地域、これはもうゼロから都市改造、地域改造をしなければいけないような地域です。そのために、四十の事業を対象にして、そしてこれを一本の計画で事業を進めようという性格のものになっております。
○谷岡郁子君 資料八を見ていただければ、総理御理解いただけますでしょうか。この最初の表で見てみますと、岩手県四千九百三十三億円に対し、宮城県は九千二百二十一億円、福島県は二千百四十二億円、これは計五回払われているんですが、常に福島は物すごく少ないんです。 そして、今の福島に使われている除染等、これは東電に求償するお金です。国の主導によって行われた原発の推進、これによって被害を受けた人々に実は国はほとんど、余りお金を出していない。なぜならば、本来、この修復すべきところが汚れてしまって、手が着かないからなんです。そして、人々はいつまでたっても立ち上がれないという状況がございます。 だから、私たちは子ども・被災者支援法というものを作りました。森まさこさんが参院で趣旨説明をし、私が衆院でやるという形で、言わばお父さん、お母さん、どっちか分からないんですけれども、父と母をやってまいりました。 森まさこ大臣、どうですか。この質疑が行われたときに、子ども・被災者支援法で、何ミリを目指してやるべきだということをおっしゃいましたですか、この特定地域について。
○国務大臣(森まさこ君) 担当大臣は復興大臣でございますが、私、筆頭発議者という立場と、それから子供担当大臣でございますので御答弁させていただきたいと思いますけれども、この法律は、谷岡委員が原案をお書きになった被災者支援法、それから私が原案を書いた子ども救済法、その他阿部知子衆議院議員や川田龍平委員などの案も含めて、それを取りまとめた法律でございます。ですので、それぞれの、子どもの部分と被災者支援の部分で多少性格の違う部分もあると私は思っております。 谷岡委員が今、支援地域を何ミリシーベルト以上というふうに目標にしているかという御質問がございました。この点については、私は様々な目標があったろうというふうに思っております。谷岡委員が今日配付してある資料の中に子ども・被災者支援法とはという資料があったと思いますが、そこに書いてありますとおり、個別の政策ごとにきめ細かな救済策を講じていくということだと思います。例えば八条にある食品の安全ということであれば、これは全国に行くわけですから、何ミリシーベルトということは切れないということが国会の議論の中でもあったろうと思います。 私は、この何ミリシーベルトという議論で基本方針が止まっていることによって、法のそもそもの目的である子供を救済する、被災者を支援するという具体的施策が遅れることは本末転倒であろうと思っております。補正予算の中では、私の所管している分野において、厚生労働担当大臣と相談して安心こども基金を積み増しまして、その中で屋内遊戯施設等に使えるようにしております。
○谷岡郁子君 私が覚えている限りでは、当時私が与党で、今のような抑制的な、何ミリとは言えないんじゃないかというような答弁をしておりまして、実は森議員は一ミリにすべきだとはっきりおっしゃったんですね。私たちは、数年掛けて一ミリに達するようにしようじゃないかということを申し上げました。年次的な計画でもいいんじゃないかと。 これは、史上初めて全党会派が共同提出をした法律で、そして全党のもちろん支持で、全員一致で、安倍総理も含めて御賛同いただいて通った法律でございます。そして、これについては、本当に今、両方向へ支援をしようということが、後で法律を読んでいただきたいんですけれども、趣旨なんですね。戻ることができるようにもしようと。でも、人間には恐怖からの自由というようなものもありますから、本当に不安な方は出る選択をしていただいてもちゃんと支援しようじゃないかと。双方向でなければならないと。 あのソ連ですら、あの人権主義的ではなかったソ連ですら、二十五年前に起こったあのチェルノブイリ事故において、一ミリから五ミリのところについては選択的な移住を認めるということをやって、それに対して就労や住居などの支援をいたしました。 総理、今本当に困っている人々、この方々の、逃げた方々のアパート代であるとか高速代であるとか、ほんの小さなことを本当に多くの母親たち、子供たちは望んでおります。しかしながら、今回、そういう予算は付いておりません。先ほど申し上げましたように、復興特会には六千億の予備費が付いております。どうかこういう人たちに付けてあげていただけないでしょうか。お願いでございますが。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私も総理就任後、福島を訪問をいたしまして、ふるさとから離れて困難な生活の中で、いつ帰れるかどうか、不安の中で生活をしている方たち、あるいはお子さんを抱えて、お子さんの健康を本当に心配をしている御両親とお話をして、一日も早く元の生活に戻れるような道筋を示さなければならないと、こう決意を新たにしたところでございますが、今、谷岡委員が御指摘をされたような点も含めまして、復興大臣とよく相談をしながら、被災者の立場に立ってこの財源を支出をしていきたいと、このように考えております。
○谷岡郁子君 長いトンネルの中にいたような気がしましたんですけれども、今の総理のお言葉で何か希望の光が見えました。 パネルを出してください。(資料提示) 今日最後にお見せしたいこの資料というのは、これは総理の方にも見えるようにして、総理の方にはお付けしておりますけれども、今、チェルノブイリでどうなってきたかということにおいての、これは甲状腺がんの問題なんです。二年目でぽこんと上がっているのは思春期の人たちなんです。今回、新たにがんが見付かった二人と怪しい七人、この人たちの平均年齢は実は十七歳になります。小さい子供たちよりも先に、二年目に実は十五歳から十八歳が出て、その後急激に子供やそして思春期の子供たちがなっていった。 我々は、やはりそれは安心サイドに立つべきだと。そのことに対する親たちの不安ということを考えれば、当然、外へ出ようとする人たちを支援すること、一時的にあってですよ、また帰るときにも支援すればいいわけですから、そのことを考えなければいけないと思うんですが、総理、いかがお考えになりますでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) こうした健康管理に対する支援については、安倍政権においても言わば政府を挙げて支援をしていかなければならないと、このように考えております。様々な体制をしっかりと組んでおくという、人的な支援を集中をしていく、あるいは整えていくということも含めて、こうした不安に対応するようにしていきたいと思います。
○谷岡郁子君 恐ろしいのは沃素だけではありません。また、甲状腺に限りましてもがんだけではありません。様々な機能障害があります。そして、それはホルモンですから、発達と大いに関係があります。そして、それは血液検査をしなければ実は見付かりません。ところが、今は血液検査がなされておりません。これに対しても改善していただけないでしょうか。 総理、いかがでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) ちょっと検討をさせてください。
○谷岡郁子君 是非前向きに検討をさせていただきたいんです。 今までほとんどが福島県に丸投げされていた。しかし、所得税は国民から直接取っております。そして、本当に国民を守るためには、場合によっては国が直接に支援する必要性が出てくることもあろうかと思います。 総理、最後にそのことをお約束いただけないでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 子供たちの健康を守っていくのが国の責任であるということは申し上げておきたいと、このように思います。
○谷岡郁子君 ありがとうございました。終わります。
○委員長(石井一君) 以上で谷岡郁子君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(石井一君) 次に、吉田忠智君の質疑を行います。吉田君。
○吉田忠智君 社会民主党・護憲連合の吉田忠智でございます。 安倍総理並びに安倍内閣の皆さんに初めて質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願いします。 総理、通告にはないんですけど、お考えがありましたら見解をいただきたいと思いますが、さきの衆議院選挙、まあいろいろ、消極的な支持、積極的な支持、いろいろありましたけれども、自公政権にまた戻りました。安倍総理がまた総理に就任をされました。私は、国民の皆さんのメッセージは、この間自民党政権が随分長く続きましたけれども、自民党の皆さんが中心になってつくってきた負の遺産、私は大きく言って三つあると思っています。一つは貧困格差、二つ目は国、地方を通じて一千兆に上る膨大な借金、三つ目は原子力発電、いずれも簡単な課題ではありません。この課題の解決に向けてしっかり道筋をつくってほしい、私はそれが国民の切なる願いだ、そのように思っておりますが、総理、お考えがありましたらお聞かせください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今三点、自民党の負の遺産という御指摘をいただきました。 格差ということについては何が格差かということなんだろうと思うんですね。人間、お互いに競争して、頑張った人が報われる社会を私たちはつくっていきたい、それが真っ当な社会だと思っています。それこそが真っ当な日本を取り戻すこと、これが私たちの選挙での主張の中心的な言わばテーマでありました。 そこで、格差について言えば、これはみんなが納得できるものでなければならないという、格差が全くないというのはこれは空想にしかすぎないわけでありますが、これは大体みんなが納得できるものであって、そしてまた、それは固定してはならないと、このように思います。固定させないためにも、もう一度、再び、再チャレンジ、人生で何回もそれは挑戦できる社会にしていこうということで、安倍内閣で取り組んでいるところでございます。 そして、二番目のこの大変な負債の山についてでありますが、ただこれは、我々が漫然と無駄遣いをしたということではなくて、主にこれが積み上がってきたのはまさにあの金融危機、バブルの崩壊の後の金融危機があって、あれを乗り越えていく、そしてこの金融危機を乗り越えたと思ったらアジアの金融危機がやってきたわけであります。そして、さらにその後やってきたのは、ITバブルが崩壊をした。そしてその後、それを乗り切ったと思ったら、さらに九・一一のテロがあって世界の経済が一時的に収縮をしていったという中において我々は二者択一を迫られたこともあるんですね。 つまり、ここで緊急的な経済対策を打って景気の底割れを防ぐことによって何とか雇用を守ろう、我々は雇用を守る方を選択をしたわけであります。日本の雇用慣行は、四月の新卒、この機会を失うと残念ながらなかなか就職の機会がなくて、ニート、フリーターになってしまうんですね。だからこそ我々は、緊急の経済対策を打った結果、失業率は最も上がった段階で五・七%までしか上がらなかったわけでありまして、欧米は大体平均で一〇%を超えていくんですね。ですから、そういう努力もあったということも御理解をいただきたいと思います。ですから、今やるべきことは、これからしっかりと財政健全化に向けて歩みを始めていく、そのためにもデフレから脱却をしなければならないということではないかと思います。 そして、三番目の原子力政策でありますが、原子力政策を推進してきたこの基本的な考え方自体は私は間違っていなかったと思いますが、しかし同時に、原子力の安全神話の中に陥っていたことについては深刻に反省をしなければならないわけでありますし、ああした過酷事故になった、自民党の総裁であり、また総理を経験した者として、国民の皆様に本当に深く心からおわびをしなければならないと、このように考えております。その中において、将来に向けて責任あるエネルギー政策を確立をしていくことこそが私たちの責任であろうと、このように考えております。
○吉田忠智君 また、それらの課題についてはこれからじっくり議論させていただきたいと思います。 個別の当面の課題について質問させていただきます。 東日本大震災、未曽有の大震災、そして千年に一度と言われる大津波、そしてあってはならない原発事故が発生をして二年がたとうとしています。今なお三十一万六千人の方々が避難生活をされておられます。うち十六万人の方々は原発事故によって避難生活をされておられます。改めて、復興を加速しなければならない、私も参議院の復興特別委員会の委員の一員としてそのように肝に銘じているところでありますし、総理も、閣僚全員が復興大臣だ、そういうことを指示をして今取り組んでおられることは十分承知をしております。 あの原発事故でなかなか戻るめどが立っておりません。もういろいろ課題はやりたいんですけど、先ほどの谷岡委員の課題に次いで一点に絞って質問をさせていただきます。いわゆる原発事故による子ども・被災者支援法でございます。 根本復興大臣、この支援法の趣旨について、意義についてどのように理解をされておられますか。
○国務大臣(根本匠君) この子ども・被災者支援法の意義については、原発事故で被災した子供を始め妊婦の皆様、この健康とそして住民の生活をしっかり守っていくことだと思います。
○吉田忠智君 この子ども・被災者支援法、(資料提示)このパネルに付けておりますけれども、特に放射能への感受性が高い子供と妊婦の保護を重点に、避難したか、居住を続けているか、避難後帰還するかについて、被災者自身の自己決定権を国が全力で保障しようとするものであります。今日出席の皆さんは、全会一致ですから、大臣の皆さんも賛同いただいたものでございます。 ところが、なかなかこの基本計画、基本方針そのものができておりません。先ほど議論のありました、基準をどうするのか、線量をどうするのか、支援対象地域をどうするのか、それはかかわりますけれども、そして基本方針、大変遅れております。政権が替わったということも理由としてはありますけれども、しかし、もう避難されている方は一刻も早く基本方針を作ってほしい、具体化してほしい、そういう悲痛な声が上がっているわけですね。 復興大臣、どうされますか。
○国務大臣(根本匠君) 子ども・被災者支援法の趣旨にのっとった施策、これはこれまでも福島県と協力して、子供の健康管理調査あるいは自然体験活動の機会の提供に取り組んでまいりました。 私は昨年末、復興大臣に就任をいたしました。原発事故で被災した子供を始めとする住民の生活を守り、支えていく、これは大変重要だと私も認識しております。こういう認識に立って、平成二十五年度予算案では必要な施策について充実を図っております。また、実は関係施策が各省庁にまたがって多岐にわたるものですから、私から浜田復興副大臣を座長とする関係省庁会議、これを立ち上げるよう指示して、二月十三日に第一回会合を開催いたしました。この会議の中で、関係施策を国民に分かりやすく、体系的に整理して取りまとめたいと思います。 今先生御指摘の支援対象地域、一定の基準、実はこれは子ども・被災者支援法の国会審議の際にも、先ほども出ましたけど、人々を引き裂いてしまうことになりかねない、あるいは多様な事情を総合的に勘案して決めていく必要があるといった議論があったと承知をしております。 一方で、さらに我々もいろんな意見を聞いておりますが、例えば風評被害がようやく落ち着きつつある中で、放射性物質に関する誤った情報で新たな影響が出ないよう配慮してほしいと、こういう意見もあるんですね。 ですから、今後、専門的、科学的知見も含めて内外の有識者の御意見をお聞きし、その結果も踏まえて基本方針などを策定していきたいと思います。
○吉田忠智君 いつまでに策定しますか。
○国務大臣(根本匠君) できるだけ早く策定したいと思いますが、この一定の基準、一定の基準である地域が支援対象地域となりますから、ここは先ほど申し上げましたように様々な意見があります。立法過程でもありました。ですから、専門的な科学的知見を含めて、内外の有識者の御意見をお伺いして、その結果も踏まえて策定していきたいと思います。
○吉田忠智君 時期は言えないんですか。
○国務大臣(根本匠君) 申し上げましたように、指定対象地域、一定の基準、様々な議論がありますので、しっかりと多様な意見をお聞きしながら、科学的、専門的な知見も含めながら決めていきたいと思いますが、ただ、だからといって政策をやらないということはありません。具体的な施策は、二十五年度の当初予算も様々な施策を充実しております。 それで、私のところでも、子ども元気復活交付金、これは、低放射線量で子供たちが外で遊べなかった、体力も低下している、肥満も増えている。そういう政策もこれから充実させていきますので、今、期限についてのお話もありましたが、そこは多様な意見を踏まえながら、その結果を踏まえて策定していきたいと思います。施策はしっかりやってまいります。
○吉田忠智君 総理、大体、いろいろ議論はされて出尽くしている面があるんですよ。政治決断の時期にもう来ているんですよ。総理。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 確かにこれは遅れているわけでありますが、これは、前政権のことをとやかく言うつもりはございませんが、これは、法律ができて、その後解散・総選挙になってしまった、残念ながらこの基本法について着手する前になってきてしまって我々が引き継いだわけであります。その中で作業を始めた、まだ緒に就いたばかりでございまして、その中において、大臣も今慎重な答弁をしているわけでありますが、我々としては、できるだけ早い段階でしっかりとお示しをしていきたいと、このように思います。
○吉田忠智君 森大臣、どうぞ。
○国務大臣(森まさこ君) お答えをいたします。 私が一ミリシーベルトということを国会審議の中で言ったことはございません。議論の中で、福島県の子供が含まれるかという議論が国会でございました。これが何ミリシーベルトで切ってしまうと、福島県の子供が入らない場合が考えられるんです。ですから、そのときに議論の中で、吉田委員も御記憶かと思いますけれども、一定の基準というのは、何ミリシーベルトという場合もありますし、施策によっては一定の基準というものが地域で、又はその地域プラス少し広げたエリアということで定められる場合もあるという議論があったかと思います。 そういったことを踏まえまして、前政権下で法律が施行されてから六か月間、基本方針が定まっていなかったわけでございますが、私ども政権をお預かりしてまだ二か月たっておりませんが、一生懸命に今議論をしております。その中で、何ミリシーベルトという基本方針を必ず定めなければいけないということであると、先ほど申しましたように、本末転倒になり、今まさに救済を必要としている子供たち、被災者の救済が遅れてしまいます。 補正予算で、ここに、八条に書いてあるもの、様々盛り込まれました。また、当初予算でも盛り込まれる予定と私は思っております。ですので、施策を進めながら基本方針の策定を急いでいくということで頑張りたいと思います。 〔委員長退席、理事小川敏夫君着席〕
○吉田忠智君 この法案、私も発議者の一人でありましたが、草案提出者の総意は年間一ミリシーベルト以上でございました。それから、先般院内集会に来られました双葉地方町村会も、年間一ミリシーベルトを超える地域を支援対象地域として指定することと要望されておられます。 委員長、あっ、委員長替わりましたけれども、いずれにしても、この間の具体的な政策判断も必要だと思いますので、誰がいつどのような意見を述べたのか資料にした上で、法の趣旨にのっとって優先順位で判断していただきたいと思いますが、そうした資料を委員会に提出をしていただきたいと思います。
○理事(小川敏夫君) 後刻理事会で協議いたします。
○吉田忠智君 続きまして、生活保護基準の引下げについて質問をいたします。 まず、先ほど少し総理から格差についてはお話がありましたが、貧困も含めて、貧困、格差に対する総理の基本的な認識を伺います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 貧困と格差ですか。
○吉田忠智君 貧困と格差です。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 貧困と格差ですね。 格差について先ほど申し上げましたが、つまり格差が固定化されてはならないわけでありますし、貧困についても貧困が固定化されてはならないわけでありまして、この貧困の連鎖は日本においては断ち切らなければならないと考えているわけでありまして、そのためにはどうすればいいかということについて言えば、もちろん最低限の保障をすると。これはもう憲法でも保障されている権利でもありますから、その中において生活保護制度というのを構築をしてきたわけでありますが、同時に、一日も早くこれは就労できるように、自立できるように、そういう支援をしていくということも極めて重要であろうと、このように思います。
○吉田忠智君 安倍政権になりまして、過去最多の二百十五万人が受給する生活保護の基準を三年間で六百七十億円削減をするという方針を明らかにされています。これは、憲法二十五条が保障する健康で文化的な最低限度の生活の基準を下げることである、水準を下げることであると、そのように考えています。 厚生労働大臣、引下げの理由を明快にお話しください。
○国務大臣(田村憲久君) まず、生活扶助基準でありますけれども、五年に一度これを見直すということでございまして、今回それにちょうど当たったわけであります。 生活保護基準部会におきまして、年齢、それから家族の人数ですね、それから地域差、こういうもののゆがみを直すということでお答えをいただきました。 あわせて、物価、これが下がっておるということも勘案いたしまして適正化を行ったわけでありますが、これはやはりそれぞれ一般の低所得者の方々とのやはり水準というものもありまして、そういう意味では今回こういう決定をさせていただいたということであります。 ちなみに、東京二十三区で申しますと、夫婦とも四十代、お子さん二人、小中学生というところで、生活扶助、それから住宅扶助、教育扶助、合わせますと月二十八万二千円。これは税金掛かっておりません。社会保険料掛かっておりません。でありますから、年収ベースでいくと四百三十二万円に相当すると。この大体カテゴリーの方々が一番今回下がるというふうに思われますけれども、そのような適正化を図らさせていただいたわけであります。 なお、激変緩和でこれは三年間で基準を下げていくという、金額を下げていくということでございますので、そこは一応激変緩和というようなことも考えさせていただいたということでありますし、あわせて、今総理もおっしゃられましたけれども、やはりそれぞれの方々、いろんな事情があられますので、ケースワーカーの増員等々、また生活管理の支援でありますとか家計の管理の支援、さらにはお子さん方は学習支援という形でいろいろと高校受験に向かっても支援をしていこうと、こういうことも併せて今考えておる最中でございます。
○吉田忠智君 今回の生活保護基準の引下げに当たっての算定方法は、いわゆる年間収入第一・十分位、つまり世帯数の一〇%の低所得世帯、十に区切ったときの一番下の世帯で比較をしているわけでありますね。この原理的に最貧困層と比較して生活保護基準を下げるということになりますと、保護基準は際限なく下げられていくということになるわけであります。御案内のとおりですけれども、いわゆる生活保護の捕捉率、本来は受けられるべき方の二割から三割しか生活保護を受けていない、そういう固まりの人が最後の一番下の一〇%のところに入っているわけですね。 厚生労働省の二〇一〇年国民生活基礎調査によれば、日本の相対的貧困率は一六%、厚生労働省が出しています。この第一・十分位、一番下の一〇%の方がだからすっぽり入っているわけです。 この相対的貧困率の調査結果との整合性というのが問われるわけでありますが、この貧困ラインより下に生活保護基準を合わせるということになるわけですけど、それでいいんですかね、大臣。
○国務大臣(田村憲久君) 今、一般の低所得者、第一・十分位というお話がございましたが、低位からちょうど一〇%の平均値でございます。なぜこれを使ったか。いろんな議論はあったんですけれども、この第一・十分位で消費水準を見ますと、平均的な所得階層の消費水準のおおむね六割はカバーしておると。その上で耐久消費財等々を見ますと、必需品の耐久消費財はおおむねこれカバーをされておる、そういうふうな消費行動でございますので、この水準で適当であるということでこの水準を使わさせていただいたということでございます。
○吉田忠智君 昨日も議論がありましたけれども、この間、物価が上がったといいますか、消費支出が上がった部分は、耐久消費財というよりも、どちらかというとそちらの方は下がっているわけですね。食料品とかあるいは水道とか光熱費とか、そういうところが上がっているわけですよね。そういうところをやっぱり踏まえていないと、そのように思います。 それから、生活扶助基準の見直しに伴って、これも衆議院では議論ありましたけれども、住民税や国民健康保険料、それから介護保険料、就学援助など、様々な影響が生じることが分かっておりますし、指摘をされています。 そこで、関係大臣、厚生労働大臣、総務大臣、文部科学大臣、どのような制度に影響が出るのか、各制度の対象人数、それから対応方針についてお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) まず、それぞれの制度というのは、それぞれの目的、趣旨、実態に合わせて軽減措置等々をとられるわけでありまして、生活保護の基準と連動しているわけではございませんので、それぞれの担当部局においてそれは考えていただく話になると思います。今までは、そういう中において生活扶助の基準を使ってまいりました。 ただ、大きなことは、今回、実はもう標準世帯というものがなくなりました。今までは三人家族を標準世帯といたしまして、それから生活保護費というのは出てきていたんですが、今回はゆがみを直しましたので、それぞれの世帯、それぞれの地域、それからそれぞれの年齢、これが所与に、与えられてくるというような形になりますので、今までみたいに基準となる世帯というのがなくなるんですね。 ですから、そういう意味からしますと、それぞれの今言われた関連する制度、これも、今までのように生活扶助の基準を使ってなかなか選びにくくなっていると、こういう現状があります。そこはひとつ御理解をください。つまり、標準となる、水準となる世帯がなくなったということであります。 その上で、厚生労働省に関しまして申し上げますと、児童養護施設等の運営費、これに関してどうするかということでありますが、今申し上げたようなそのような理由から、今までのようにこの生活保護の基準は使えないということでございまして、取りあえず今回は今までの数字を使いますけれども、これからどうするか、新しいどのような基準を作るかというのは改めて考えさせていただくと、こういうことになろうと思います。
○国務大臣(新藤義孝君) 個人住民税の非課税限度額でございますが、これは、生活保護基準額の改正を踏まえまして、翌年度の税制改正で所要の見直しをしております。したがって、まず、今年度の変更はございません。これは御理解いただきたいと思います。 その上で、今後の見直しにつきましては、まず厚生労働省の考え方を十分にお伺いする。それから、与党の税調ですね、こういった議論がございます。こういったものを踏まえて我々は対応していくということであります。
○国務大臣(下村博文君) お答えいたします。 生活扶助基準の見直しに伴い、文部科学省関係では次のような施策に影響が生じるものとして考えております。就学援助制度における学用品等の支援、特別支援教育就学奨励費、幼稚園就園奨励費補助、私立学校等授業料等減免、災害共済給付の共済掛金、高等学校等奨学金事業、大学等授業料減免、高等学校等就学支援金でございます。 これらの施策については、平成二十五年度予算案において従来ベースの事業実施に必要な予算を既に計上し、措置をしているところでございます。その上で、国の仕組みを手当てする必要があるものについては、基準見直しの時期が八月であることを踏まえ、影響が及ばないよう適切に措置を講ずることとしております。 また、地方自治体の事業についても、関係省庁と連携しながら、国の取組を説明の上、その趣旨を理解した上で各自治体において判断していただくよう依頼してまいりたいと思います。 文科省としては、子供たちの教育を受ける機会が妨げられることのないよう適切に対応してまいりたいと思っておりまして、自治体の協力も得られれば、これにおける影響が受ける人数はないというふうに承知をしております。
○吉田忠智君 引下げを容認するわけではありませんけれども、いずれにしても、これが生活保護基準の引下げによって影響が出ないようにしっかり対応していただきたいと思います。 この生活保護の関連で総理に最後に伺いますが、安倍政権はデフレ脱却を目指しているのは御案内のとおりですが、一月二十八日閣議了解された経済見通しでは、二〇一三年度の消費者物価上昇率は〇・五%程度の引上げを見込んでいるということでございます。 支給額が減ったまま実際にインフレになり生活費が上昇すれば、受給者は大変厳しい状況になるわけでございます。基準引下げと経済見通し、安倍政権の経済政策との整合性についてどのようにお考えか、また、物価上昇が認められれば毎年度の改定で増額することもあり得るのか、その点について総理に伺います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今般の生活扶助の見直しについては、先ほど厚労大臣からもお答えをしたとおりでありまして、近年デフレ傾向が続く中で基準額が据え置かれてきたことにより、これまでの物価の動向も勘案することとしたものであります。 一方、この長引くデフレから早期に脱却をするために今三本の矢の政策を進めているところでございますが、こうした政策により物価の上昇に伴い国民の消費動向も上昇する場合には、そのことも勘案をしつつ基準額の改定が検討されることとなると、このように考えております。
○吉田忠智君 今回の引下げは最初に結論ありきということもございますし、極めて問題であるということを指摘をして、次の質問に移ります。 賃金引上げについてであります。 社民党は、デフレから脱却して景気回復を図るためにはGDPの六割を占める個人消費を回復させる、このことが極めて重要であると訴えてまいりました。 二月十二日、総理は経済三団体の代表の方に会われて賃金を引き上げるように要請をしたと報じられております。このことについては評価をしたいと思いますが、その際、要請の目的、どういう思いで要請をされたのか、経済団体側の反応はどのようなものであったのか、総理の受け止めをお伺いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) デフレ脱却については、我々安倍政権も、そしてまた経済界もその必要性の認識は同じであります。デフレから脱却をしなければ日本の経済は上昇していかない、日本の未来はないという認識の下に、次元の違う政策を推進をしていくという決意をしたところでございますが、その中において、言わばデフレから脱却をして経済を好循環の中に導いていく上においては、それは、まずは業績が改善した企業はしっかりと賃金を上げていく、そうなれば新たな消費も生まれてくることになって、うまい具合に経済が回っていくということになるわけであります。 なるべくこの賃金にいい変化が出てくるというこの期間を早くしていきたい、なるべく早くしていきたいと我々は考えているわけでありまして、そういう観点から経済界にお願いをしたところでございますが、今後とも、経済界や労働界とコミュニケーションを取っていきたいと、こう考えておりますが、経済界との会合においては、業績の改善している企業は対応できるところから取り組んでいくというお答えをいただいたところであります。
○吉田忠智君 業績が良くなれば賃金を引き上げる、これはまあ当然のことですよね。 だから、言わば……(発言する者あり)だから、そうならないから具体的にどうするのと私はこれから質問しようと思っているんです。 じゃ、具体的にどうするんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今までは、このデフレ下にあっては、残念ながら業績を改善したところも内部留保をしてきてしまった。というのは、言わば実質金利が上がっていきますから、借金があるところはすぐ借金を返そう、そして、なるべく現金を持っているところが一番、現金を持っていた方がいいわけでありますから、そうなってしまった。これはやはり、デフレ予測がこびりついていた結果なんですね。 ですから、このデフレ予測を何とか吹き飛ばしてしまってインフレ予測に変えていく、インフレ期待に変えていくことによって、企業はお金を使った方がいい、こう考えるわけでありまして、その中において、もちろん投資も大切ですが、やっぱり人材に投資をしていただきたい。人材に投資をしていただくことは、それはひいては消費につながり、結果として、企業にとっても、言わば活動において企業も売上げを伸ばしていく、利益を上げていくという成長軌道に乗せていくために必要なデフレ脱却に資するものであると、こういう言わばお話をさせていただいたところであって、そこで御納得をいただいた。 〔理事小川敏夫君退席、委員長着席〕 つまり、業績を改善している企業も今までやっていなかったことを今度はいよいよやっていただけることになったということではないかと思います。
○吉田忠智君 今回の補正予算、本予算の中もそうですけど、企業に対する支援施策が随分盛り込まれています。それで、税制改正の中身も企業の減税のオンパレードですよ。そこまで手厚い内容にしているわけですから、この自由主義社会の中で余り言うのはいかがなものかとか誰か言っていましたけれども、しっかり言っていただかないと、是非総理、一回三団体に伺っただけじゃ駄目ですから、しっかりこれからまた様々な形で賃金引上げにつながるように、ちょうど春闘の時期ですから、それに関連する話も後ほどまた言いますけれども。 それから、最低賃金。企業による賃上げは、正社員にしかとは言いませんけれども、ほとんど正社員にしか及びません。要は、やっぱり最低賃金をいかに引き上げるか。もう非正規労働者が四割に近づいていますから、そのことも極めて重要であります。これについては、やっぱり中小企業の皆さんはもう厳しいですから、中小企業は、最低賃金を引き上げれば中小企業の経営を圧迫するという議論もありました。 だから、中小企業に対する支援策とセットでやっぱり最低賃金の引上げというのは取り組んでいかなければならないと思いますが、厚生労働大臣。
○国務大臣(田村憲久君) 最低賃金を引き上げていくということは、それは労働者にとっては大変必要なことでありますが、一方で、やはり経済が良くなっていかなければそういう環境にはなっていかないわけでございますから、今総理からもお話がございましたけれども、アベノミクスを是非とも我々、成功させていただいて、最低賃金も上がっていくというような、そんな環境をつくってまいりたいというふうに思います。
○吉田忠智君 また最低賃金の問題は後日やります。今は総理はいい。 最後に、地方公務員給与の削減の問題について質問をいたします。 まず、総務大臣、その制度の概要と理由をお聞かせください。
○国務大臣(新藤義孝君) 私たち安倍内閣、そしてまた日本の課題は、この国をどうやって元気にさせるか、日本を再生させるためにあらゆる努力が必要だと、こういうことだと思います。その上で、まず内閣、国会議員、そして国家公務員、地方公務員、この公の代表がみんなで姿勢を示そうじゃないかと、こういう意味において、国家公務員はこれは七・八%の給与を削減し、それがこの復興財源に使われております。私たちも二割の国会議員カットをされております。 その上で、今般、地方公務員の皆さんにも、まず地方の元気のために、そしてまたその地域の防災の事業を進めるために、こういった形で日本の再生のために是非国に準じた形で公務員の給料を協力をしていただけないかと、こういう要請をしたということでございます。
○吉田忠智君 私も地方公務員の給与をいたずらに上げろとか言っているわけではありません。それは、民間準拠の名の下で人勧も参考にしながら、使用者と職員団体で交渉してこの間も決めてきたわけでございます。 痛みをと言いますけれども、このパネルにありますが、既に地方公務員は定数を五十一万人、一六%減少していますよね。給与についても、トータル、総額、都道府県、市区町村二・一兆円、これも減額をしております。それから、自治体の非正規職員は六十万人にも上る官製ワーキングプア。これまでの、市町村合併も含めて、こういう定員の削減あるいは行革によっていわゆる自治体機能も低下をしまして、大震災における被災地の復興が進まない原因にもなっていると、そのように言われています。 地方交付税法三条二項、「国は、交付税の交付に当つては、地方自治の本旨を尊重し、条件をつけ、又はその使途を制限してはならない。」とあるわけでありますけれども、これにも、憲法にも反するのではありませんか。
○国務大臣(新藤義孝君) これは、給与の削減額を地域の元気づくり事業や防災事業に使う、そういう措置をすることがおかしいのではないかと、こういう御趣旨の質問だと思います。 私としては、これは、まず地域の元気づくり、この給与の削減によって協力を得られたこの額は、それに見合ったものを防災対策事業とそれから地域の元気づくり事業という形で、新たにそういう地域活性化のための仕事、防災の観点からの仕事をつくろうと、このようにさせていただきました。 それは、普通交付税の基準財政需要額としてその必要な財源を算定したということでございまして、これはもとより先生が御指摘のように、この地方交付税法の三条に交付税は使途を制限してはならない、その趣旨、そのとおりでありまして、使途を制限しているわけではありません。そうではなくて、この仕事をやるに当たっての算定の基準としてこの額を算定したと、こういうふうに御理解いただきたいと思います。 あとは、この仕事に沿って、是非、公共団体の皆さんが協力をして、そしてすばらしい仕事をしていただくことを期待をしております。
○吉田忠智君 総務大臣が各県知事、指定都市の市長、議長、市議会議長等に発出された文書にこういう一節があります。「長引く景気の低迷を受け、一層の地域経済の活性化を図ることが喫緊の課題となっています。 こうした地域の課題に迅速かつ的確に対応するため、平成二十五年度における地方公務員の給与については、国家公務員の給与の改定及び臨時特例に関する法律に基づく国家公務員の給与減額支給措置を踏まえ、各地方公共団体において速やかに国に準じて必要な措置を講ずるよう」。 地域経済の活性化を図る、喫緊の課題で何で国に準じて地方公務員の給与を引き下げるんです。私の懇意にしている中小企業の経営者が言いましたよ。ちょうどこれから春闘の時期だ。大手は三月山場、地場中小、地方の中小は四月、五月が山場ですよ、春闘の。だから、これは賃金の引上げを抑制する、引下げをする口実になるといって、私はしませんけど口実になりますって、そう言いましたよ。 総理、この地方交付税法第三条二項の原則、地方公務員の取扱いについては強制をしない、地方自治体の判断を尊重する、そのことを確認してください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) もう既に総務大臣が答弁したとおりでございます。(発言する者あり)
○吉田忠智君 総理から、総理から。答弁になっていない。委員長。
○委員長(石井一君) それじゃ、安倍総理大臣、一言、御自分の言葉で、総務大臣と同じ言葉で結構ですからお答えください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、言わば法にのっとって、しっかりと地方自治体が先ほど総務大臣が申し上げた趣旨にのっとって実行していただきたいと。そして、地域の元気あるいは防災の観点ということも頭に入れながら活用していただきたいと、このように思います。
○吉田忠智君 終わります。ありがとうございました。
○委員長(石井一君) 以上で吉田忠智君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(石井一君) 次に、片山虎之助君の質疑を行います。片山虎之助君。
○片山虎之助君 日本維新の会の片山虎之助でございます。 これから質問をさせていただきますけれども、毎回お願いしておりますように、答弁は簡潔明快、分かりやすくお願いします。 まず、安倍総理、第二次安倍政権の発足、おめでとうございます。私は、第一次安倍政権で御承知のように参議院自民党の幹事長をやりまして、総裁でもあった安倍総理にお仕え申し上げたんですよ。戦後最年少の総理として、戦後レジームの脱却ですか、あるいは美しい国へということで、私はよく頑張られたと思います。お助けしながらそういうように思いました。教育基本法の改正だとかね、懸案だった、あるいは憲法改正の国民投票法の制定、あるいは防衛庁の省昇格、あるいは公務員制度の基本法、そういうことを私は本当によくやられたと思うんですよ。 ただ、不運なんでしょうか、途中から閣僚の不祥事が続きまして、また消えた年金記録について大変執拗な厳しい追及を受けまして、逆風が起こって、参議院選挙では負けました。私も、多くの我が同志も、自民党の議員、落ちました。これからねじれが本格化するんですよ。そして、総理自身も体調を崩されてお辞めになって、大変私は無念だったろうと思いますよ。 参議院も変わったんです。参議院が、まあ良識が余りあったかどうかは別にしまして、それが本当に与野党対決の修羅場になったのはあれからなんですよ。あれが自民党の、私は、政権交代につながっている、つながっていく。しかし、総理は見事に、五年の歳月を経て去年の九月の総裁選で勝たれて、年末の選挙に大勝して第二次安倍政権を発足されました。 私は、参議院であるだけに、主戦場であったこの予算委員会であるだけに、総理に第一次政権から今日までの総括をしていただきたい。それで、第二次政権は何を目指すのかを国民の前に言っていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま片山先生に御指摘をいただいたように、かつて第一次安倍政権におきましては、私は総裁・総理として、そして片山先生は参議院の幹事長として共に政権運営をし、そして参議院選挙を戦ったわけでありますが、まさに私は自民党の司令官として運営を誤り、残念ながら大敗をしたわけでありまして、これは全て私の責任に負うところでございますし、当時、片山幹事長のような見識のある方すら落選せざるを得なかった、そのことについても大きな責任を感じているところでございます。 そこで、この五年間、この責任、それによって政治は混乱をしたわけであります。この責任をどう果たすべきか、ずっと毎日考えてきたところでございます。その中において、経済は悪化し、そして東日本大震災が発災をして、その後復興が遅々として進まない。この危機の中にあって、こうした危機を突破していくことこそが一度失敗を経験した私の使命だろうと、こう決意をしたところでございます。 今回においては、国民の皆様に分かりやすいメッセージを出していくこと、そして、国民の皆様が今やってくれということと私たちが一番最初にやっていくこと、それをしっかりと心を合わせていくということに重点を置いていきたいと、こう考えているところでございます。
○片山虎之助君 大変真摯な総括といいますか反省の上に立たれて、まず経済対策だと。 しかし、アベノミクスというのは大変成功ですね。固有名詞が頭に来て、一国の経済政策がこれだけ取り上げられる、国の内外で。国際社会で、国際機関でこれだけ喧伝されるということは、私は、やっぱり大したものだなと、いや、こういうふうに思っていますよ。こういうものは、レーガノミクスだとかサッチャリズムだとかロジャーミクスですか、今まで国際社会であれされたの。それにも比肩するぐらいに取り上げられているって、私は大変、大したものだと思いますし、G20で、麻生副総理おられますけれども、あそこで大変な議論になったんですね。国際通貨安競争を回避せにゃいかぬということで日本の政策はおとがめなしだったんでしょうけれども、新興国を含めて各国は理解したんでしょうか、麻生財務大臣。
○国務大臣(麻生太郎君) 正直申し上げて、G20の中でも各国それぞれ内容が皆違っております、経済の内容が。 したがいまして、今回のアベノミクスという政策は、我々は、昭和二十年、敗戦この方初めてのデフレーション下による不況、これまで不況は幾つもやりましたがデフレで不況をやった国はありませんと、おたくらだって、一か国だってないでしょう、うちだけですと。したがって、このデフレからの不況対策について、残念ながら、我々政府、日銀、また議会全て、我々はこれに対する経験がなかったがためにそれの対応は数々間違えたと反省をしなければならぬところだと思っています。 しかし、今回は、我々は、三年間野党にいた間に、我々は民主党の方を外から見ていながら、我々なりにこれが問題なんだというところを自分たちなりに勉強して三点やることにします。日銀の金融緩和、財政の柔軟な出動、そして経済成長、この三つ同時にやりますという政策を決めて、これが結果として選挙を勝たせてもらうことになり、結果として支持率も上がった。予想外に円が安くなり、株が高くなったというのは結果論であって、我々はそれを目的に今回のことをやったわけではないということを説得するところが一番手間と暇の掛かったところかと思いますが、納得したかと片山先生言われますけど、それは分かりましたなんて言うやつはおりはせぬのでありまして、渋々、渋々押し切られただけのことだと思っております。
○片山虎之助君 いや、麻生大臣はそういう口説いたりあれするのが一番うまいんじゃないですか。 私は、アベノミクスは、ある程度期待で動いているんですよ、期待で。だから、期待に反しないようなことをこれから考えていかなきゃいかぬと思いますが、株が高くなるのはいいでしょう。しかし、円がどんどんどんどん安くなっていいんでしょうか。どなたかが百円ぐらいが限度と言われたのか、止まると言われたのか何かですけど、その辺はいかがでございますか。
○国務大臣(麻生太郎君) 株に対しては、それは皆さん方の持っておられる資産がそれだけ高くなるということですから、株が上がっていくということに関しては皆ハッピーということになるんだと思いますが、事為替のことに関しましては、立場上、一言片句申し上げることはありませんので、その点だけはお断り申し上げておきます。
○片山虎之助君 それで、私はデフレ脱却というのは絶対必要だと思いますよ、二%のインフレターゲットもいいと思うんだけれども。油が高くなって、食料が高くなって、物価が高くて、二%だけはいつの間にやらなっちゃったと。しかし、雇用だとか所得だとか消費だとか、うまい循環だとか、そういうものが遅れるようなことはないんでしょうね。それについては、総理、どうですか。
○国務大臣(甘利明君) 片山先生御心配のところが我々安倍内閣も一番注意をしているところであります。物価はうまい具合にいったと、しかし実体経済が付いてこなかった、これでは元も子もありません。ですから、実体経済が物価の上昇、安定に付いていくように、そのためにこの補正予算では政府が需要を追加をして、短期では景気刺激を行っているわけであります。言わば種火を付けているわけであります。その種火が本体に付くような仕掛けをしているのが経済成長戦略であります。 ここは、国家予算の規模ではなくて、国家経済の規模を回していかなきゃならない。そして、補正予算の規模ではなく、民間金融資産の規模を回していかなければならない。その本体がしっかり回っていって初めて実体経済が物価の上昇にしっかり付いてくると。そこで賃金の上昇も図れるし、オールハッピーということになるのではないかと思っております。
○片山虎之助君 時間が限られていますから次にあれしますけれども、総理、経済政策は成功ですよ。どういうこれから転がり方、展開をしていくのか私も注視させていただきたいと思いますが、しかし、それ以外では安倍カラーというのは余り出ていないんですよ。何となく大きな政治課題は後送りにして、無難な安全運転で、とにかく参議院選挙を勝とう勝とうということが先に出ているようなね。(発言する者あり)いやいや、それはみんなそうですから、それは誰もとがめられない。どうもそういう感じがあって、私はもう少し前に出てもいいんではないかと。 今度、日米首脳会談ありますよね。ある程度本当のことを言わないと、本当の腹を。TPPを始めいろいろありますよ、集団的自衛権をどの範囲でどうするか、普天間基地の移設の問題、原発だってある、エネルギーだって。そういうことを本気ではっきり、ある程度安倍カラーというか、安倍さんのあれを打ち出さないと、私はうまくいくのかなと。もうそろそろ、二か月間遠慮されたんだから、あなたは、どうですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 内閣発足以来、私は余り遠慮をしているつもりはないわけでありますが、しかし謙虚にやっているつもりでございます。 今日は片山委員から、自民党時代には私褒められたことはなかったんですが、今日初めて、怒られたことは何回もございますが、お褒めの言葉をいただきまして大変恐縮をしておりますが、やはりやるべきことはしっかりとやっていく。何のために政治家になったのかということでありますし、何のために私は総理大臣になったのかということだろうと思います。 今週行われる首脳会談においては、しっかりと日本の立場、あるいはこのアジア太平洋地域の安全保障環境が変わろうとしています。その中で、日本はどうこの状況を認識をしているのか、どうしたいのか、日米同盟をどう活用していくべきかということも含めてしっかりと話をしていきたいと、このように思っております。
○片山虎之助君 そこで、今、日銀の総裁、副総裁人事がある意味で政局の焦点みたいになって、私の感じからいうと、いやまあ日本というのはある意味では本当に平和な、問題がない国なのかなと思いますけれども、しかし、これはアベノミクスの三本の矢の金融緩和の死命を握っているところですから、これはやっぱり政局の焦点でも私はやむを得ないと思いますけれども、三月十九日の副総裁の辞任に総裁も前倒しで合わされるとすると、もう時間ないんですよ。内示やその他の手続はどうされますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 白川総裁が御判断をいただいて、総裁と副総裁、退任の時期を合わせていただきました。これは空白の時期がないようにという大変な御配慮だったと私は有り難く思っております。 そこで、総裁そしてお二人の副総裁、三人一度に人事を行うことができるようになったわけでございますから、この三人セットで言わばどういうバランスでいくかということも含めて判断をしていきたいと、このように思っております。
○片山虎之助君 アベノミクスは、マーケットの期待、マーケットの支持でもっているんですよ。どういう方がやられるかはともかく、マーケットの支持やそういう期待を裏切らないようにする人選を私はされるべきだと思いますが、どうですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 幸い、マーケットによって今我々の政策は支持をされているわけであります。そしてまた、大胆な金融緩和ということについてもある種の支持をいただいているわけでありますから、この支持をしっかりとつなぎ止めるというか、言わばこの方針について中心的な役割を担える方にお願いをしていきたいと、このように思うわけでございますので、これは片山先生始め御党の御支持も是非いただきスムーズな人事にしていきたいと、このように思っているところでございます。
○片山虎之助君 やっぱりこの同意人事案件は、今私のところでは中でいろんなPTをつくって議論をしておりますけれども、ルール作りですよ、固有名詞じゃありません。しかし、これをどうやるかというのは私は大変これは重要な問題で、特に参議院なんですよね、衆議院の方はもう絶対多数お持ちなんだから。だから、参議院も同じように同意の権限があると。 参議院まあ工作と言ってはいけませんが、参議院の野党が多いこの状況の中で、どういう理解や説得をお考えですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは策を弄するのではなくて、誠意を持ってお願いをしていきたい。つまり、この総裁、そしてこのお二人の副総裁によってこそ言わばデフレから脱却できるということで各党各会派にお願いをしたいと、こう考えているわけでございます。
○片山虎之助君 それは総理の言われるとおりですよね。総裁、副総裁三人ですからね、チームで考える、得意分野を組み合わせるということは十分あり得るわけで、是非国民が納得するようなしっかりした人選をお願いします。 もう一度、それじゃお願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 国民の皆様によく考えた案だなというものをお示しをさせていただいて、各党各会派の皆様にも御理解をいただける、特に片山先生にはよくやったと言っていただけるような人事を考えたい、このように思います。
○片山虎之助君 そこで、この補正予算なんですが、十五か月予算とはどういうことですか、財務大臣。
○国務大臣(麻生太郎君) 十五か月予算というのは、御存じのように、二十四年度の補正予算とそれから二十五年度の本予算と一体として編成するという考え方、まあ簡単に言えばそういうことになろうと思いますが、我々の考え方としては、少なくとも昨年の月次というか、七—九の数字が極めて悪かったものですから、マイナス三・五で出たと記憶いたしますので、そういった状況で一—三月に突っ込んでいくというのはえらいことになるなと。かつ、予算が多分三月いっぱいにでき上がらぬわけで、これ暫定も組まねばならぬというようなことも考えますと、補正はかなりきちんとしたものにやっておかねばならない、切れ目ないような形にせにゃいかぬと、いろんなことを考えさせていただいて、十五か月予算という名前を付けさせていただいております。
○片山虎之助君 来年度の当初予算は十二か月ですよね。しかし、この補正予算はまだ通っていないんですよ。いつ通るかね。まあそんなに遠くない時期には通るんですけれども、どこが十五か月ですか。十三か月じゃない、せいぜい言っても、二月に通って。いかがですか。
○国務大臣(甘利明君) いわゆる十五か月予算的なものという表現をいたしておりまして、こう数えていって十五か月ということではないと思います。 つまり、それは、今財務大臣が御説明されたように、切れ目なくシームレスに続いていくということと、それから視点が何を重点にするか、めり張りを付けるのが補正と当初予算で同じ理念に従ってつながっていくと、こういう意味で、切れ目なく同じ哲学に従ってめり張りが付いているという意味だと御理解ください。
○片山虎之助君 まあ的が付くというのは、ごまかすというために的を付ける。 それで、この補正予算は、仮に二月末に通ったとして、三月中に、本年度中にどれだけ執行できますか。
○国務大臣(甘利明君) 期間もそうありませんし、できるだけ公共事業等手続、前倒し、簡略化を執行省庁には要請をいたしますが、この効果は今年度末から来年度上旬ということになろうかと思います。
○片山虎之助君 いやいや、執行がどのくらいできるかですよ。一割できますか。私らの感じでは、直轄は幾らかはできますよ。地方を通じる補助事業なんてほとんどできない。ほとんど繰越しなんですよ。だから、繰越手続が問題になっているんで、これは衆議院の方で我が党の皆さんも質問したと思いますけれども、執行できない補正予算ってどういうことになりますか。どれだけできますか。甘利大臣、分かりますか。
○国務大臣(麻生太郎君) おっしゃるように、繰越明許という手法を使わざるを得ないことになる部分が出てくることは確かだろうと存じます。したがいまして、いろいろなところで地方に付けるにしても、まだ箇所付けも終わっていない段階でやるというのはなかなか無理がありますので、しかし箇所付けしたところというところについては今年度中にそこにきちんと着工、だからきちんと金が行くとかいうような形で今年中に手を付けるということにはきちっとしたものにせねばいかぬだろうと思っております。
○片山虎之助君 箇所付けができないんですよ、それは。やれますか、今のスタッフで。入札をして、契約をして、その前に予算を交付して、箇所付けをして、そんなことが簡単にできるわけがない。だから、この補正をやるものですから、補正は、これは景気対策だというんで十三兆幾らという水膨れの、そういう格好にせないかぬのですよ。だから、みんな各省は困って、来年度予算に組むべきものを皆前倒ししたんですよ、いいアイデアがないから。皆さんが出せ出せと言うから。それで、結局、財政規律は緩みますよ、この二つやると。 本予算は格好いいですよ、当初予算の方は。しかし、こっちの方を見てください、皆さんが今日指摘するように、洗えばいろんな問題点があるのがいっぱいある。私は、こんな補正予算はおかしいと思いますよ。総理、どうですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今回、御承知のように、我々、デフレから脱却をしなければいけないということと同時に、景気の底割れを防がなければいけないという緊急性と、そして中身においては防災あるいは老朽化した施設に対する予算というものを組んでいるわけでありますが、同時に、極めて選挙との関係で短期間の間に組んだのも御指摘のとおりでございまして、その中で我々としては最善のものを組んだと、このように考えております。
○片山虎之助君 総理ね、当初予算を少し無理だけれども繰り上げてやったらいいんですよ。今の日本の役所の能力では私、当初予算できると思う。それは、暫定予算が二週間ぐらい要るかもしれませんよ、十日か。ややこしいよ。本年度の補正、執行できない補正予算、全部繰り越す補正予算に、来年度の当初予算に暫定予算でしょう。もう無駄な手間もあるし、金はダブるし、これは良くありませんよ、財政規律上。そう思われませんか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今回の予算は、言わばデフレから脱却をするという中においての財政政策、機動的な財政政策でありますが、こうしたことを我々これから何回もやるつもりはございません。だからこそ、成長戦略をしっかりと前に進めていくことによってデフレから脱却をし、力強い成長軌道に乗せていきたいと、このように思います。
○片山虎之助君 それで、地方は金に困っていますが、簡単に言うと。金は欲しいんですよ。交付金だとかなんか、こういうのはその年度を越してもうまく使えるというところはあるんでしょうけれども、地方はある意味ではうれしいけど迷惑なんですよ、こういう補正予算は。私はこういうことはやめてもらわないかぬと思うし、今後は、今後は。繰越しなんかは国の責任で、この時期なんだから、もう全部免除したらどうですか。 衆議院で我が党の方から質問して、財務省と各関係省の方の手続は相当簡素化されたらしいけれども、問題は各省の出先機関なんですよ。それと地方自治体なんですよ。ここを大幅に簡素化する約束してくださいよ。みんな有り難迷惑ですよ。
○国務大臣(麻生太郎君) 全くごもっともな指摘です、はい。
○片山虎之助君 約束してください。
○国務大臣(麻生太郎君) 既に衆議院の方で約束させていただいておりますので、重徳さんでしたから何党です、御党ですかな。 繰越しに係る事務手続に各省庁から財務省に提出するときの書類などについては、平成二十二年一月よりとにかく申請書類のみでいいということにさせていただいております。申請事務の大きな負担となっておりましたのは、書類のプラス繰越し対象となります工事箇所の図面、契約書なんというのはいっぱいあって、もう一か所でこれぐらい出ますから。そういった意味で、各地方の事務局に個別のヒアリングをやって全廃するという、手続を大幅に簡素化させております、信じられませんけれども。(発言する者あり)ええ、よく納得したと思いますけれども、強引に、それこそ強引に。 他方、地方自治体が今度は大蔵省じゃなくて各省庁のいわゆる地方建設局とか財務局とか何とかありますでしょう、いろいろな地方の。その出先機関に対して行う手続も同じように地方建設局にありますものですから、そういったものもこれは必ず簡素化しなければならぬということにして、簡素な書類の統一、そして図面は求めないというようなことを、簡素化した趣旨を各省庁に徹底して、既に、補正予算が成立いたしましたら、主計局主計課長の方から各省庁会計課長に対して文書において必ず通達するように段取りだけは終わっております。
○片山虎之助君 しっかりとやっていただきたいと、このように思います。 我々日本維新の会と自民党はかなり政策は似ているんですよ。ただ、ただ、似ているけれども、泣きどころは地方分権改革なんですよ。どうも地方分権改革に安倍第二次政権は関心がちょっと低いのじゃないか、一生懸命やろうという姿勢があるのかと、こういう感じがするんですよ。その一つが、いろいろありますよ、その一つが先ほど吉田さんがやった地方公務員の給与の削減問題なんですよ。 珍しくパネルを作ってきましたから、見てもらいたい。(資料提示)これは自民党と公明党と民主党が三党の修正案で作った給与改定特例法なんですよ。そこにどう書いているかというと、見てください。地方公共団体において自主的かつ適切に対応されるものとすると。こういうことは地方自治体で自分で考えろと、自分で決めてよろしいということなんですよ。これは前の政権だけれども、三党の共同の修正でこうなんですよ。それが、まあ一年ということはないんですがたったら、今度はその次ちょっと見せてください、閣議決定で国と同じようにやれと、それを要請すると、閣議決定ですよ、こうなるんですよね。 それで、これは吉田さんも質問しましたように、地方の給与の決まり方はもう御承知のとおりですよ。条例で、人事委員会勧告で国や他の自治体や民間とのバランスを取れということなんですよ。こういうものを、しかも技術的な助言だというんですよ、その根拠が。これは私はおかしいと思いますよ。もしやらせるんなら法律を直すべきですよ。法律を直すべきなんです。 それからもう一つは、それを交付税に使っちゃいけません。交付税というのは、標準的な行政サービスをちゃんとやらせるために、日本中、そのための財源保障と、財政不安あるところとないところの財政調整をやるお金なんですよ。だから、計算上国と同じにするのは私は結構だと思います、国と同じにするのは。しかし、それを、結果、地方がどうしようが地方に任せるべきなんですよ。それを給与を下げることに使うのか、ほかに使うのか、何に使うのか。しかも、そこで地方がいろいろな注文を出したら、今度は別の名前で防災や減災や元気づくりにお金をあげますよと。地方交付税はそういうお金じゃないんですよ。これは淡々と事務的に計算して、今言ったように全地方自治体の財源保障をし、でしょう、その上で財政調整をする制度なんです。それが安定感なんです、地方交付税制度の。 私は、今のやり方は分かっていないと思う。それが地方分権について安倍政権がもう一つだというところですが、総理、どうですか。 簡潔に。簡潔に。
○国務大臣(新藤義孝君) はい。しかし、もう、一言だけ言わせていただかなきゃなりません。 私が国会の方から内閣に入って修行させていただく最初のきっかけは総務大臣政務官でございます。そのときの最初の大臣は片山虎之助大臣でございまして、その名のとおり物すごいリーダーシップを取られて、私はいい勉強をさせていただきました。ですから、今大臣として片山モデルを追求してまいりたいと、このように思っておりますから、是非御指導をお願いしたいと思います。 その上で、片山先生全て御承知のことでございますが、これはまず我々は強制しているんではありません。そして、今度の給与の削減措置はあくまで協力を要請し、私は地方公務員の皆さんに共に国家公務員と一緒に大義を共有しようじゃないかと。みんな町のために頑張ろう、国のために頑張ろう、こういう大義を共有し、そして国の財政再建と国の再生のために一緒にやっていこうじゃないかと、こういうお願いを既に手紙で出しました。そして、実際の手続は、これは議会によって条例で行うわけでありまして、我々は助言をいたしますが、最終的には自らの意思でやっていただくということであります。 それから、交付税を政策誘導の手段に使ってはならぬと、こういうのはそうは思っておりません。そうではなくて、私たちは閣議決定をして国の方針を出しました。その方針に従って国の給与を、標準的な行政水準を設定したわけであります。それに基づいて経費を算定したということでありまして、これはあくまで要請をし、協力をしていただきたい、懇切丁寧にお願いしてまいりたいと、このように思っております。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさに片山大臣の弟子である新藤大臣が精神にのっとってこうした施策を推進をしているわけでありますから、どうかこの精神については御理解をいただきたいと、このように思うわけでありますが。 第一次安倍内閣におきましても地方分権改革推進法を成立をさせまして、そして推進委員会を設置をしたわけでございまして、地方分権をしっかりと進めていく、この精神においては我々も他の内閣に負けないつもりで取り組んでいきたいと、このように考えております。
○片山虎之助君 総務大臣、大義を共有は国から押し付けてはいけません。地方が自ら大義を共有しよう、国と同じにやろうと、そうするのがまた地方自治なんですよ。 それから、地方交付税というものは、国税の形をしていますよ、国税の形をした地方税なんですよ。あれは地方みんなの共有税なんですよ。その認識が、その線がポイントですからね。 それから、もう時間が余りなくなりましたが、総理、あとは国の地方出先機関の移管ですね、全部じゃありませんよ、そういう仕組みがあるんですよ、広域連合に。これについては、法案は前の政権が作ったんだけれども、もう一度出すか、出さないなら新たな国の権限や事務やそういうものの移譲、財源の移譲の何か仕組みを是非つくってください。 それから、一括交付金は、民主党がつくったのは評判悪かった、悪かったけれど、狙いはいいんですよ、ああいう。だから、それがだんだん改善されてきて、地方もなじんできたときにばさっとやめるというのは、これは幾ら何でも地方分権に対する私は逆行だと思いますよ。最後に一言、その約束してください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 都道府県の声と市町村の声、微妙にこれはまた違うところもございますので、そうした声によく耳を傾けながら、今、片山先生がおっしゃった課題について検討していきたいと思います。
○片山虎之助君 はい。どうもありがとうございました。
○委員長(石井一君) 以上で片山虎之助君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(石井一君) それでは、最後に、舛添要一君の質疑を行います。舛添君。
○舛添要一君 今日は、安倍内閣の経済政策について主として御質問いたしたいと思います。 渡辺喜美さん、山本幸三さん、そして私で十二年前からこのインフレターゲットを含めて大幅な金融緩和をずっと訴えてきました。あのころは我々は自民党の中で少数派でしたけれども、十二年たってやっと安倍総理がこういう大きな決断をしてくださった。そしてまた、麻生副総理の御努力でG20の結果、今週は株高、また円安ということで非常に順調な動き出しをしておりますけれども、総理が今回こういう大胆な金融政策ということに踏み切った最大の理由は何でしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私も、総理を辞めて五年間、いろんなことを考える時間がございました。特に三年三か月の野党時代、外から政権を見るという初めての経験をしたわけでございますが、その結果、やはりこの十四年間、十四、五年間続いているデフレ脱却をしなければ経済は成長していかないし、税収だって上がっていかない、財政再建だってできない、このままこのデフレが続いていくということは国民の精神にも悪い影響が及んでくるという考えに至ったわけでございますが。 そこで、第一次安倍政権の寸前に、その同じ二〇〇六年、私が官房長官のときに量的緩和を日本銀行がやめたわけでございます。あのときは小泉政権でございましたが、私は官房長官として、日本銀行側に何とかこの緩和を続けてもらいたいというお願いをした経験がございます。 実はその前に、森政権時代に官房副長官をやっているときにゼロ金利からの離脱ということがございました。当時も、当時は宮澤大蔵大臣で、その際もお願いをしたわけでありますが、それを振り切られたという経験からして、やはりこれは舛添先生が言っておられるインフレターゲットしかないというところに思い至ったわけでございまして、今回はそれを主張させていただき総裁選挙を戦い、そして総選挙においても大胆な金融緩和を主張したわけでございます。
○舛添要一君 今いみじくも総理おっしゃったように、私は、やっぱり過去大きな失敗を日銀がやってきたと。それは今の、二〇〇六年の金融緩和をやめたこと、その前は二〇〇〇年の八月です。もう振り返ってみたら、ここから悪くなったって明らかに分かるんです。さあ、そのとき責任取りましたかということなんです。 私は、昨日、もう一遍日銀法を読み返してみましたけれども、やっぱりいろんな観点から日銀法、これは同僚の皆さん方にも御提案申し上げたいんですけれども、国会の場でももう一遍逐条的にちゃんと見直した方がいい。 その理由を申し上げますと、まず第一点は、今、これ、総理と私は認識を共有しているかどうかを確かめたいんですけれども、国民の代表である政府、これが目標を決定する、日銀は、独立性はあるけど、政策手段について独立性があって、そして専門家集団としてきちんとそれをやる、そしてその目標に達するように努力する、それでよろしいでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今回の我々の金融政策をめぐって様々な議論がございました、G20でもそうなんですが。その際、何人かの有名なエコノミストは、今委員がおっしゃったように、選挙によって選ばれた高官が目標を決めて、そして手段においては中央銀行がそれを進めていく、これが一番正しい姿ではないかと。 つまり、選挙によって我々は責任を取るわけであります。つまり、目的を設定したことがうまくいかなければ、その目的が間違っていればその責任を取るわけでありまして、他方、その目的に向かって、プロである中央銀行がその目標に向かって手段をうまく使うことができなければ、それはそれで責任を取らざるを得ないと、そういう考え方は私は一つの考え方として傾聴に値するだろうと、このように思っております。
○舛添要一君 したがって、どの役所でも、大臣が指示してできない、政策きちんと実行できなきゃ、それをやった役人の責任になって、どんな組織でも責任を取るんです。責任を取らないでいいということに、それが独立性ではないんだ。道具の独立性、このことからも一度日銀法を見直した方がいい。 それからもう一つ、これいろんなところで総理とも御議論いたしましたけれども、私は、やっぱり雇用の確保ということを日銀の目的にきちんと書く。理念とか目的とかはっきり書き分けていないんです。なぜそういうことを言うかというと、日銀法はインフレを避けたいと、インフレ阻止という言葉がずっと前面に出てきた。それはワイマール共和国のようなハイパーインフレがありますけれども、だけど、過去二十年間デフレと戦ってきたときに、デフレと戦うという問題意識がないんですよ、この日銀法には。ですから、そういう意味で、是非これは、十五年前の、九七年に改正して九八年の四月一日から実行されました、そこもちょっと考えた方がいい。だから、私は雇用の確保ということを申し上げているんですけど、その点いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 自民党におきましても、今委員が御指摘になった点からも、日銀法を改正すべきだ、そして雇用について、これははっきりと書いていないわけでありますが、理念のところに雇用ということを読めるというものがあるわけでありますが、これは目的ではなくて理念のところにそう読める条項があるわけでありますが、しかし、やはり実体経済に対してしっかりと責任を負っていただく必要もあるのだろうなと、このようにも考えております。 いずれにせよ、日銀法の改正については常に視野に入れていきたいと思っております。
○舛添要一君 それから、これ、麻生副総理、大変御苦労なさったんですが、私は日銀法の四十条の問題もあると思います。 つまり、今回どういう御苦労なさったかというと、今回の金融緩和はベースマネーを広げるためにやったんであって、為替操作やるためじゃないんです。そのことを御説明するのは非常に御苦労なさった。ところが、日銀法の四十条の二項に、要するに為替管理は国の仕事なので日銀やれないことになっている。そこで、安倍総理、私は、総理が今これだけの大胆な金融緩和をやろうと思い至った背景は、余りにも二十年というひどいデフレが続いていると。だから、非日常的な、常態じゃないんですね、非日常的、ノンコンベンショナルな政策をやっていいと。だから、今の日銀だって社債買うなんてことやっちゃっているわけです。 さあ、そこで、今話題になっている外為、外債の購入、これは四十条の一項で日銀はそれできることになっているんです。二項では、為替の安定を目的とするなら国の事務でしかできない、つまり財務省の命令を聞かないといけないよと。こういうことになっているのは、こういう条項があること自体が過去十五年間の経済学の進歩を全く反映していない。つまり、金融緩和をやれば円安になるのは当たり前なんです。 だから、こんなことを書いているということは経済学の進歩を全く反映していない日銀法だから変えなさいということを言っているんで、これは、麻生総理も安倍総理も私が大臣として仕えた総理なんで申し上げにくいんですけれども、財務大臣でも結構です、どういうふうにそこをお考えか。そして、安倍総理、是非これは新しい経済学を反映した日銀法に変えたいと、今のような点で。これ、お二方の御意見賜りたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 日銀法のまず改正の方につきましては、私どもは今回の話で日本銀行といろいろ話をさせていただき、少なくともオープンエンドにするという話と、二%という話と、できるだけ早くという何となく怪しげな、役人用語で言えば何となく前向きに検討しますみたいな話じゃとてもじゃないんで、英語ではジ・アーリエスト・ポッシブル・タイムときちっと、スーン・アズ・ポッシブルなんといういいかげんな英語ではなくて、きちんとした英語で書かないと、あれ即世界中に出ますので、そこで書いてきちんとしたものができ上がったので、当面、私どもの考えております目的は達しておりますので、その意味で、直ちに今、日銀法を改正するとかなんとかという気は私にはありません。 ただ、常にそういった問題というのは総裁と、総裁というか、日銀と政府が常に話が密にしていかないと、これからの時代というのは、外交経済とか経済外交とかいろんな表現があるんだと思いますが、金融の部分というのが実物経済を超えて大きな部分が物すごく巨大なものになっておりますので、そこのところの理解ができていないともう何が何だか全然分からぬということになりますので、そういったところも詰めて今後話をしていくというところが大事だなと思っております。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 変動相場制以降、言わばこの金融政策というのが極めて経済財政運営においても重要な政策手段になってまいるわけでありまして、その中において日本は十分にこの金融政策を手段として活用できていなかったという私も認識がございます。舛添委員はかなり、十数年前から主張しておられて、自民党では極めて少数というか、舛添先生と山本さんぐらいしか主張して当時はおられなかったわけでございます。 しかし、その中で、日本の主流派とは違う考えをずっと取って今日に至っているわけでありますが、その中において、やはりこの日銀法も、時代を経て、まあ手段にかかわる外債の購入等については発言を控えさせていただきたいとは思いますが、適したものにするためにどうすべきかということについては、我が党だけではなくて、改革の皆様方等も含めて専門的な知見をお持ちの方々が議論していくことは極めて有意義、どのように変えていくかということを議論していくことは極めて有意義ではないのかなと思います。
○舛添要一君 三本の矢の金融政策については時間ありませんのでそれぐらいにしておきますけど、二番目の財政政策、これは皆さん方から既に質問ございましたように、やっぱり効果が基本的には一時的であるということとともに、やっぱりいろんな無駄が出てくる可能性があります。それは、民主党政権下における復興予算にしても使い切れないというようなことがあったんで、これは是非御注意願いたいと思います。 三番目の成長戦略ですが、私は大臣やっていたときに、日本の医薬品、医療機器、すばらしいものがあって、車を売ってお金をもうけることもできますけど、薬売ってもうかるというのも非常にいいことなんです。それで、是非、成長戦略、具体策がないというので一つ具体的な御提案申し上げたいのは、シンガポールにバイオポリスというのがあります。これは、バイオメディカルというか、そこでもう本当に官民を挙げてアジアで最高水準のバイオ医療をやろうということなんで、私、関西にこういう関西イノベーションの特区がありますけど、結構いい知恵がそろっていると思います。是非こういうものを具体的におやりになって、これ甘利大臣が担当かもしれませんが、そのやっていく過程で邪魔になったやつを切っていくというのが早いんじゃないかと。つまり、いろんな規制があるんですね。 それから、製薬会社の方々と話していると、物すごい投資にお金掛かる。そうすると、できれば投資減税のようなことをやることによってそれをインセンティブをやる。それから、今、田村大臣も御苦労なさっていると思いますけれども、本当に難病の方々はかわいそうだし、総理のおなかの薬ももっと早く承認できればよかったんですけど、ドラッグラグが四年半ぐらいありまして、今大分縮まってきました。 そういうことを考えると、やっぱり規制緩和、税制改革、そして国が余り面倒くさいことを言わないで関西なら関西にやらせると、そういう方向でやればいいと思うんで、是非、安倍政権の下で具体的に何かそれを、日本版のバイオポリスをやっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 詳しくは厚労大臣、また甘利大臣から答弁をさせていただきますが、今私の薬の例も出していただいたんですが、私の例えば薬の場合は、十年間アメリカよりも認証が遅れたわけでございます。なぜかというには様々な理由があるわけでありますが、シンガポールの試み、私も一度シンガポールに参りました。ちょうどそこでは、いろんなものが集まっているんですね、全て集まっているんですが、そこでは、私が行ったときにはフグのゲノムの解析をしておりまして、フグのゲノムは人間と極めて近い、これを解析をしていくことは人間のゲノムの解析にも近づいていくということでやっているわけでございますが、様々な可能性がございます。 そして、やはり今、日本においては関西、特に神戸において様々な研究機関、創薬、またスーパーコンピューター「京」において、創薬にも使われているわけでありますし、またiPS細胞についての分析等にもこの「京」は、スーパーコンピューター「京」は使われていて、この周辺に約二百二十から四十の再生医療や創薬のメーカーが新たに誕生しているわけでございますので、そういう意味においては極めて効果は高いんだろうと思います。そこで、そうした特区的なことも考えていく必要があるんだろうと思います。
○国務大臣(甘利明君) 先生が厚労大臣で私が経産大臣のときにライフサイエンスの規制改革の提案をいたしまして、それが今の再生医療の今日につながっていると承知をいたしております。 今までもいろんな成長戦略がありましたけれども、なぜ実行できないんだと。やっぱり政府のコミットがどれだけ強くできるかだと思います。そういう意味では、再生本部の下の競争力会議で民間議員から提案をされる改革事項、それを本部に上げて、総理から各大臣に指示をすると。言わば宿題を大臣は受けるわけです。その宿題の解答が、いい解答をどれだけ早くできるか、これの競争になるわけでありまして、多分総理の人事査定になっているんだと思いますけれども、政府がコミットして、きちんと規制改革もあるいは基礎研究もやっていく体制を取るということで、安倍内閣が決意を示しているところであります。
○国務大臣(田村憲久君) 舛添先生から御質問いただきましたけれども、本当にシンガポールがこうやってこの医療関連分野を成長戦略にしっかり取り入れておる、これは我々も学ばなきゃいけない部分だというふうに思います。 今補正予算でも、例えば医薬基盤研究所、これ独立行政法人でありますけれども、ここで創薬をオールジャパンで支援していこうと。大体基礎研究から応用研究に入るとデスバレーなんということを言われて、なかなかそこから製品化していかないという問題がありましたけれども、ネットワークを結んで必要な技術だとか必要な知識というものをここで共有できるようにしようと、こういうようなことも考えておりますし、一方で、iPS細胞等々のこの再生医療に関しても、これトレーニングセンターをつくって、そして人材をしっかりと育てようと、こういうこともこの補正予算に入っております。臨床研究中核病院というのもこの補正予算の中に入っている。 そして、舛添大臣のときに、今お話がありましたドラッグラグ、デバイスラグ、これどうするんだと。本当に御努力をいただいてきた、その結果が出てまいってきておりまして、今ドラッグラグ、大体〇・一年ぐらいまで、これ申請等々はなってきております、審査の方はなってきています。ただ一方で、開発ラグの方があるものでありますから、これはこれからもうちょっと何とか縮めていかなきゃいけない。特に医療機器の場合、問題でありますから、薬事法の改正を是非ともさせていただいて、そういうことも対応させていただきたい。一方で、甘利大臣とも協力しながら、特区的なものもいろいろと検討していく必要があるのかどうか、これも議論をさせていただきたい、このように思っております。
○舛添要一君 薬や医療機器は安全性の問題があります。だから、これは国際的な安全性を守るということを一本入れておけばいいと思います。 さあそこで、三本の矢、更に成功させるために、総理、あと私、二本矢を、二つ付け加えていただきたい。 一つは、要するに給料上がらなきゃどうしようもないんです。そこで、マクロ経済の話ばかりしていますけど、ミクロ経済、会社経営の話をもっと見た方がいいと思っています。麻生大臣はもちろん経営の経験もございますので。私は端的に言って、なぜ経営者が今賃上げしないのか。先ほど総理もおっしゃってローソンの例を挙げられるというのは、あれがニュースになるというのは、ほとんどほかの人は上げないからニュースになるんです。 さあそこで、総理、なぜ経営者、賃上げしないんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 企業の利益の増加が賃金の上昇に結び付きにくい要因としては、バブル崩壊後の日本の経済の成長の鈍化が一つの大きな要因ではないかと思います。つまり、あのときにバブルが崩壊をして、日本はその後、経済は低迷をし続けているわけでありますが、ずっとこのデフレ基調が続いている中において、経営者はどうしても内向きになって、設備投資をするよりは借金を返してバランスシートをきれいにしておこうと、こういうことに走ってしまった。一層、それは雇用を増やす、あるいは給料を上げる、こうして固定費を大きくするというよりも、それはむしろ切っていくという方向に走ってしまったのではないかと、このように思います。 そこで、問題の解決のためには、政府と経済界、労働界がこれまでの発想の次元を超えて大局的な観点から一致協力して動き出すことが必要であろうと思っております。
○舛添要一君 是非総理、経済団体に賃上げしてくれとお願いするだけではなくて、重立った経営者が集まって、なぜあなたは上げないんですかと、これはきちんと聞き取りをやっていただきたいということと、それから、日本では企業のガバナンスの研究が非常に少ないんです。安倍総理のアドバイザーである浜田宏一先生の先生にフランコ・モジリアーニというノーベル経済学者がいます。この方がそういうことを研究しているんですけど、私の知っている限り、日本語の翻訳の本はありません。 これ、麻生副総理にもお伺いしたいんですけど、私ちょっと調べてみまして、経営者のアンケートを。そうしたら、第一は、売上高が伸びていないから上げないんだと。二番目が、やっぱり世間がそんな相場だから。この世間相場は今度の期待で上がっていくと思います。それから三番目が、仕入価格が上がったからだと。これは円安になったときの問題点。それから、数少ないんですけど、やっぱり外国人株主なんかが増えて配当を払わないといけない。株主の力が強くなった。だから、会社は誰のものなのかと。だから、株主のものでもあるけど、従業員のものでもあるので、一番最後にしか従業員にお金行かない。内部留保はなぜかと。これは世の中どうなるか不確実なのに、今は調子いいかもしれないけど、悪くなったらどうするんだ。とにかくためちゃおうと。 こういうふうに思っていますけれども、いろんな意味で、グローバライゼーションの中で国際的なガバナンスを企業も取らないといけない。しかし、やっぱり日本的なやり方でいいものもあるような気がするんです。経営者としての御経験から、麻生大臣いかがでしょうか、その点。
○国務大臣(麻生太郎君) 昔、日本の企業の場合は自己資本比率が他のアメリカや欧米に比べて低いと言われておりましたが、今見ますと、少なくとも東証一部上場企業の四三%は実質無借金と言われております。内部留保を多分二百兆を超えておる、表に出ているだけで、と思っております。 普通、それだけたまりますと、配当に回すか、設備投資に回すか、賃金に回すか、三つのどれかに回すんですよ。回さなきゃ、株主が、おまえ、何こんなに金ためてんだってつっつかない株主がおかしいんですよ。僕はそう思います。普通の株主ならそういうふうに言う。ところが、みんなじっとしておられる。それで、内部を持っていりゃ、これで金利が付くかっていったら全然付かないんですから、単にそこに置いてあるだけ。何か置物と間違えているような感じの人がおられるんだと思いますけれども。 それで、多分最後に、四番目に言われた、何となくヒラメの目みたいになっているんで、先ほどの総理の話の、ローソンの話がありましたが、例えば北九州に安川電機っていうロボットのメーカーがあります。もう舛添先生のよく御存じの方です。
○舛添要一君 八幡です。
○国務大臣(麻生太郎君) はい、八幡にありますので。 この会社も、実は円が安くなったときに猛烈な勢いで純利が出ると。これについて、あんたらえらく苦労しているようだから、うちはこれを給料に回したいということを言ったら、何が起きたかというと、やっぱりほかの企業はえって顔をするんですよ。そうすると、あそこが上げられちゃうと、俺のところも上げないと社員が来ねえかなとかね、いろいろ経営者は経営者で横にたたたたたっと広がりましてね、非常に不思議な雰囲気になっております、今。これは正直なところで。したがいまして、是非、今言われたように、どこかが先頭を切ってやらない限りはなかなか上がらない、一つ。 二つ目は、やっぱりもう一個は、あの貸し渋り、貸し剥がしでは嫌な思いしていますよ。それはもう本当に嫌な思いしていますから、だから、僕はあの思いをするくらいだったらじっとという気持ちが圧倒的に強いのが今の経営者だと思います。正直な実感です。だから、替わった人は違いますけど、オーナーみたいな人で来ている人は、あの銀行屋だけは許さないと、もうずうっとそう思っていますから、はい。それはもう間違いなく、もう会うたびに聞かされましたから、私は、いつの日か見返してやるんだというんで、もうそれを楽しみに俺は働いておると言われたおじさんたちがおられましたので、こういう方たちの気持ちがどうにかしない限りはと思って、ちょっといろいろ、この間、総裁・総理にお願いして、あっちゃこっちゃあっちゃこっちゃいろんなところで話をということを、企業の経営者の方の気持ちをといって少しずつ今やらさせていただいているところです。
○舛添要一君 是非、総理、その四番目として、今の会社経営、ミクロ経済、これ配当をどうするかを含めて、例えば官房長官の下でもよろしいので、少ししっかり取りまとめをやっていただきたいと思いますが、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど舛添委員から重要な指摘がございましたが、会社はそもそも誰のものだということがあるんだろうと思うんですね。アメリカは、これは完全に株主のものという観点から様々な法令あるいはコンプライアンスの仕組みもできているわけでありますが、日本においてはやっぱりそうではないんだろうという考え方があって、これはもう株主のものでもありますが、しかし、それは同時に従業員のものでもありますし、そして、例えば製造業であればその製品を使っているユーザーのものでもあるし、その会社が存在する地域のものでもあるという、公共的な存在であるという認識をみんなが持つことも大切なんだろうなと、もちろん経営者がそういう認識を持つことが大切なんだろうなと、こんなように思います。 そこで、今、我々は、今御指摘があったように、経団連あるいは同友会、商工会議所と、こういう感じでそのトップにお話をしただけでありますから、それぞれの業態に応じてお話を細かくさせていただく、官房長官を中心にそういうことも考えていきたいと、また甘利大臣と一緒に考えていきたいと、このように思っております。
○舛添要一君 五番目の矢は私はやっぱり社会保障だと思っていますのは、うまくいって給料上がりましたと。恐らく順調にいけば、経済界も言っているように少なくとも夏のボーナス、これは上げてもらわぬと困ると。それだけでも効果はありますけど、しかしやっぱり一時的なんですね、給料上がるところまでいかないと。七月二十一日参議院選挙ですから、その前にボーナスが出ています。ボーナス下がれば安倍政権非常に選挙苦しいんじゃないかというようなことも思いますよ。ですから、是非そこは実現するようにみんなで努力せぬといかぬと思います、経済界も含めて。 さあそこで、給料上がりましたと、使いますかと、給料上がっても使わないで貯蓄に回せばどうしようもないんで。さあそこで、何で使わないんですかというときに社会保障なんです。もう本当に、おじいちゃん、おばあちゃん老後が不安だと、平均寿命を超えた方が老後が不安だと言って、もう本当に百歳まで生きるような方おられますから。それからやっぱり医療、病気になったらどうするんだねということがあります。それから介護です。介護は本人だけじゃなくて家族、私も経験ありますけれども、家族を全部巻き込んでしまう。 だから、見ててちょっと、社会保障国民会議はつくりましたけれども、少しその問題への取組が遅れているような気がして、これが最後にお金を使わないことになると思いますんで、厚生労働大臣中心に、是非ちょっとこれを加速化していただきたいと思いますが、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 社会保障国民会議において検討を進めていくわけでありますが、当然、来年消費税を上げていくことになっているわけでありますが、一体改革の中においてもこの社会保障改革が極めて重要でありますから、この取組の中において議論を深く、同時にしっかりと進めていきたいと、このように思っております。
○国務大臣(田村憲久君) 今、三党での議論も進めていただいております。もちろん、この国民会議の方でもしっかりとした議論をいたしまして、社会保障、持続可能であるような、そんな制度設計をしていかなきゃならぬと思っておりますが、一方で、やはり社会保障が持続可能で安定的になるためには、所得が上がって、経済が良くなって、税収が増えて、社会保険料も増えるということも大変重要なファクターでございますので、やはりこの経済政策、しっかりと万全を期して、社会保障とそれから経済良くなって所得が増える、これが好循環で回っていって、より安心が生まれる中で消費に回ると、そういうようなモデルを是非ともつくっていきたいというふうに思っております。
○舛添要一君 もう一度日銀総裁人事絡みの話をいたしますが、国会同意人事、先ほど与野党の国対で西岡ルールをやめるというようなことが大体まとまったようであります。 ただ、これいろんな誤解がありますので、行政改革の一環として申し上げたいのは、安倍一次内閣のときに、先ほどの片山虎之助先生が幹事長、私が政審会長をやっていました。そのときに、政審会長が国会同意人事委員会の委員長をやっていました。衆議院にはそういうものはありませんでした、自民党の中でです。 それで、そのころ、めちゃくちゃにもう役人がリークをして、既成事実化してしまう。あれはだから、自民党で絶対認めないよと言ったので、与野党の対立でも何でもないんです。国民の代表の政治家と、そして官僚が指定席の天下り先をつくる、それをどうするのかと、そういうことの戦いであるんで、ちょっと誤解があるような気がしますけれども、自民党側からこれは認めないと言って、やったんです。 そしてその後、安倍総理も、私自身は候補者として大変苦労した六年前の参議院選挙があって、その秋に西岡ルールができたと、こういう経過なので、ちょっとそこのところを明確にしたいんですけれども、是非総理にもその認識を共有していただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) かつて私、自民党で国対の副委員長をやっていた時代に、同意人事でよく役所側から、リークされた後、新聞に載った後国対に持ってこられたことがあって、これはおかしいだろうということがずっと常々議論になったことを私も承知をしております。 国会における現行の国会同意人事の審査手続について、様々な御議論を経た上で定められたルールであるというふうに認識をしております。現在、そのルールの見直しについて各党各会派において合意がなされたというふうに聞いております。関係者の御努力に感謝を申し上げたいと、このように思います。
○舛添要一君 ただ、議運の理事会で聞くんだったら、聴聞例えばするんだったら、私たちの小会派はそこにいないんです。だから、私はやっぱり、同僚の皆さん方にお願いなんですけど、人事委員会のようなものをきちんと設けて、大事なのはそこでヒアリングをすると。例えば大使なんというのもアメリカ上院みたいにやっていいんじゃないかと。 だから、今、三十六機関二百五十三人、本会議で承認しろといって初めて見て、訳分からないでやっているんです。だから、もう少し、二百五十三人も要りません。本当に大事な人だけでいいですから、必ず聴聞をして、みんなが聞いて納得してやるということをしないと国会のコントロール利かないというふうに思いますが、これは国会マターですけど、是非そういう方向で安倍内閣としてもお考えいただきたいと思いますが、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 確かに、同意人事についても、院の方としてはいきなり名前を出されて見識等分からないという気持ちも、私も一議員としてそういう経験がございます。今の御指摘は一つの見識だと思います。同時に、この人事が滞らないようにするということも大切な観点でございますので、そういうことも含めて検討していく必要があるだろうと思います。
○舛添要一君 日銀総裁人事を含めて、私は余り条件付けません、出自がどこだとか、英語しゃべれないと駄目だとか。本当に適した人であればそれでいいと思うんです。 ただ、問題は、同意人事以外の人事も含めて、とにかく役人の縄張争いというか、自分たちの指定職の天下り先を設けている。 一つ例を挙げます。 何も恨みはありませんですけれども、警察、分かりやすいから言いますけど、内閣危機管理監ってずっと警察官僚です。警察だったら危機管理ができるか。北朝鮮のことを研究していませんね、例えば。そういう方が、警視総監がなるんです。そして、金正日の死亡ということについてきちんと対応できなくて、民主党政権は事実上更迭しました。それから、今度、原子力規制庁の長官、これも警視総監出身者です。それは、原子力村じゃいかぬということは分かるけど、原子力の専門家じゃない人がそうであっていいのかと。 ですから、私は、警察の中にも警視総監出身者は立派な人おられますよ、適材適所。だけど、ちょっとこういう役人の指定席、これは、官房長官は総務大臣で私政審会長のときに大変二人で苦労した思いがありますけれども、役人が天下り先広げるために指定席つくっていくと、これを改めない限り本当の改革はできないと思いますが、最後に総理の御決意をお伺いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは確かにおっしゃるとおりで、指定席にしない、官邸のポスト、様々なポストがありますが、それを指定席にしないということは極めて重要な点であろうと、このように思います。ですから、それはまさに適材適所で考えていきたいと思います。
○舛添要一君 終わります。ありがとうございました。
○委員長(石井一君) 以上で舛添要一君の質疑は終了いたしました。(拍手) 次回は明二十日午前九時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後五時二十三分散会