北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会 第2号
- 発言数
- 134 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2013/06/12
会議録
○委員長(徳永久志君) ただいまから北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、浜田昌良君、塚田一郎君及び山根隆治君が委員を辞任され、その補欠として石川博崇君、中原八一君及び江田五月君が選任されました。 また、本日、川合孝典君及び柴田巧君が委員を辞任され、その補欠として津田弥太郎君及び小野次郎君が選任されました。 ─────────────
○委員長(徳永久志君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(徳永久志君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に中原八一君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(徳永久志君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 北朝鮮による拉致問題等に関しての対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、警察庁長官官房審議官河邉有二君外二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(徳永久志君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(徳永久志君) 北朝鮮による拉致問題等に関しての対策樹立に関する調査を議題といたします。 まず、北朝鮮をめぐる最近の状況について、岸田外務大臣から説明を聴取いたします。岸田外務大臣。
○国務大臣(岸田文雄君) 外務大臣の岸田文雄でございます。参議院北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会の開催に当たり、御挨拶を申し上げ、最近の北朝鮮をめぐる状況について御報告いたします。 北朝鮮が正式に金正恩体制に移行してから一年余りが経過しました。その間、北朝鮮の動向は我が国を含む地域全体にとって深刻な不安定要因であり続けており、朝鮮半島情勢は依然として予断を許しません。 北朝鮮は、昨年四月及び十二月にミサイル発射を強行し、本年二月には三回目となる核実験を実施しました。これらは、我が国を含む地域の平和と安定を損なう安全保障上の重大な挑発行為であり、また、累次の国連安保理決議に明白に違反するものです。さらに、北朝鮮は、我が国を含む国際社会に対する挑発的な言動を繰り返してきました。我が国は、北朝鮮に対し、いかなる挑発行為も行わず、一連の安保理決議を誠実かつ完全に実施することを強く求めます。 最近になり、北朝鮮をめぐる緊張状態が緩和されてきたとの見方もありますが、北朝鮮の次の行動を予断することはできません。我が国は、引き続き警戒を怠ることなく、北朝鮮における情勢を注視し、適切に対応していきます。 日朝関係については、引き続き、対話と圧力の方針の下、日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった諸懸案の包括的な解決に向けて取り組んでいく考えであり、北朝鮮に対し、これらの諸懸案の解決に向けた具体的行動を取ることを強く求めます。 特に、拉致問題の解決なくして国交正常化はあり得ません。拉致問題は、我が国の主権及び国民の生命と安全にかかわる重大な問題であり、国の責任において解決すべき喫緊の重要課題です。全ての拉致被害者の安全確保及び即時帰国、拉致に関する真相究明、並びに拉致実行犯の引渡しの三点に向けて、全力を尽くします。被害者及び御家族は高齢となっており、一日も早く解決させるよう、北朝鮮に強く求めます。 また、拉致問題は国際社会全体にとっても重要な関心事項です。私は外務大臣就任以来、各国との外相会談や国際会議等のあらゆる機会をとらえ、拉致問題の解決に向けた協力を要請してきました。例えば、四月にロンドンで開催されたG8外相会合においても、G8各国の拉致問題に関する理解と協力を要請しました。また、これまでの日米外相会談でも、累次にわたり米国の理解と支持を改めて求めています。 本年三月の国連人権理事会では、我が国及びEUが共同提出した北朝鮮人権状況決議が無投票でコンセンサス採択され、拉致問題を含む北朝鮮の人権状況に関する調査委員会の設置が決定されました。我が国としては、調査委員会の活動により、拉致問題の早期解決を含めて北朝鮮の人権状況が改善されることを強く期待します。 北朝鮮問題に対処するに当たって、日米韓三か国の緊密な連携を維持強化し、北朝鮮の具体的行動を求めていくことの重要性は変わりません。四月の日米外相会談でも、日米韓の協力を更に進めていくことを確認しました。また、南北対話が再開されることになったことを我が国は歓迎しており、こうした南北間の動きが北朝鮮の非核化やその他の諸懸案の解決につながることを期待します。引き続き、北朝鮮による更なる挑発行為の防止や国連安保理決議等に基づく措置の着実な実施を含め、米国及び韓国と緊密に連携し、中国、ロシアといった関係国とも意思疎通を密にしていく考えです。 徳永委員長を始め、委員各位の御支援と御協力を心からお願い申し上げます。 以上です。
○委員長(徳永久志君) 次に、拉致問題をめぐる現状について、古屋国務大臣から説明を聴取いたします。古屋国務大臣。
○国務大臣(古屋圭司君) 拉致問題担当大臣の古屋圭司でございます。拉致問題をめぐる現状について御報告を申し上げます。 拉致問題担当大臣に就任してから約六か月が経過しました。 安倍政権発足直後の昨年十二月二十八日、安倍総理、菅官房長官、岸田外務大臣ほかとともに拉致被害者御家族にお会いさせていただき、安倍総理からは、御家族の方々が拉致被害者を抱き締める日が来るまで私の使命は終わらない、拉致問題はこの安倍内閣において解決させるという決意を持って政府一体となって取り組んでいくと申し上げたところであります。 また、一月二十五日には、特定失踪者の御家族とお会いさせていただき、私から、認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者を取り戻すために取り組んでいく旨申し上げました。 北朝鮮による拉致問題は、我が国に対する主権侵害かつ重大な人権侵害です。政府としては、国の責任において、全ての拉致被害者の一刻も早い帰国、救出を実現するため、全力を尽くす必要があります。 安倍内閣においては、一月二十五日に、拉致問題に関する総合的な対策を推進すべく、総理を本部長、拉致問題担当大臣、官房長官、外務大臣を副本部長とし、他の全ての国務大臣を本部員とする拉致問題対策本部を新たに設置したところです。そして、第一回本部会合において、拉致問題の解決なくして日朝の国交正常化はあり得ないという方針を堅持し、拉致被害者としての認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の安全確保及び即時帰国のため全力を尽くすこと、また、拉致に関する真相究明、拉致実行犯の引渡しを引き続き追求していくことを決定いたしました。 新たな拉致問題対策本部では、この方針に基づき、拉致問題に関する対応を協議し、問題解決のための戦略的取組及び総合的対策を推進してまいります。そして、同本部を中心に、政府・与野党拉致問題対策機関連絡協議会及び拉致問題に関する有識者懇談会が有機的な連携を図りながら、文字どおりオールジャパンで取り組んでまいります。 また、過日、米国で初めて政府主催のシンポジウムを開催し、政府機関、研究機関、国際機関関係者及び一般市民に対して拉致問題の解決を強く訴えました。 引き続き、拉致問題を決して風化させないとの決意で、国内外における広報啓発活動に取り組んでまいります。 北朝鮮をめぐる情勢については、一部に対話の動きも見られるものの、なお予断を許さない状況にあり、今後とも、韓国、米国及び関係国と緊密に連携しつつ、北朝鮮に対して必要な圧力を維持し、拉致問題を始めとする諸問題の解決を強く求めていく考えです。 いずれにいたしましても、拉致問題の解決のためには、我が国自身が北朝鮮との間で実効的な対話を行う必要があります。そのために、我が国としても、引き続き国際社会との連携の下、自ら主体的に対話の道も模索していく所存です。 拉致被害者の御家族は御高齢の方も多く、拉致被害者の救出は時間との闘いともなっております。そして、このことについては、前政権において、御家族がいなくなってしまったならば、日朝間の永遠に解決しない問題として残るとの主張がなされていますが、北朝鮮側にも時間がないという点において、私も思いを同じくいたしております。 だからこそ、私としては、安倍総理の下、一日も早い拉致被害者の帰国を目指し、拉致問題の解決に向けて全力で取り組んでまいる所存です。 徳永委員長を始め、理事、委員の皆様の御理解、御協力を心よりお願いを申し上げます。
○委員長(徳永久志君) 以上で説明の聴取は終わりました。 これより質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○白眞勲君 民主党の白眞勲でございます。 今日は、拉致問題特別委員会、夕方の四時からという大分お疲れの時間だとは思いますけれども、是非よろしく御答弁のほどお願いを申し上げます。 外務大臣にまずお伺いいたします。 今この北朝鮮をめぐる最近の状況についてというお話をされておりましたけれども、飯島氏の訪朝については一言も触れていない。なぜでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 今申し上げましたのは、この北朝鮮をめぐる最近の状況についてということであります。その中にあって、大きな北朝鮮をめぐる動静につきまして報告をさせていただきました。その内容につきましては、全体の動きを見ながら選択をし、文言を決めさせていただいた、こういった次第であります。
○白眞勲君 つまり、全体の流れの中に飯島訪朝というのが書いていないということは、それだけ大きい問題ではないということを認識されたということでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 飯島参与の訪朝については、今、現時点におきまして、事柄の性質上、言及させていただくのは適切でない、このように考えております。
○白眞勲君 今まで、だって言及されているじゃないですか、外務大臣自身が。だから、何で出ていないのかなと思ってすごく不思議なんですよね。ですからお答え願いたいと言っているのに、今日になってそれはふさわしくないというのはどういう意味なんですか。これは拉致問題特別委員会なんですよ。その拉致問題特別委員会において、まず飯島氏の訪朝について、ふさわしくないという、そのこと自体が私は問題だと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) これは、全体の動静を報告する中において、内容として控えさせていただいた、こういったことであります。
○白眞勲君 全然答えになっていないと思います。 そういう中で、この前の飯島氏の訪朝について、五月二十一日の参議院外交防衛委員会での答弁で外務大臣は、飯島氏の訪朝の直前に連絡を受けましたというふうに御答弁されております。この直前というのは一体いつごろを指すのでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 今正確な日にちは手元に資料がありませんが、数日単位であったと記憶しております。
○白眞勲君 つまり、数日前に、もう一回確認しますけれども、飯島さんが訪朝をされるということを前もって聞いたということでございますね。数日前というのは一週間以内ぐらいということで考えてよろしいでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) はい、そのとおりでございます。
○白眞勲君 そうしますと、当然外務省としては関与をされたのかなと私は思っているんですけれども。まあ皆さんもテレビで、飯島さんが飛行機のタラップを両手にかばんを持って降りてくるシーンというのを何度も放映されていたので御覧いただいたと思うし、当然外務大臣も御覧になったと思うんですけれども、そのときのお姿はお一人で、そして出迎えの北朝鮮側との会話を見ていましても、通訳はこちら側が映っていないという中では、何か独りぼっちでタラップを降りてきたような、そういう印象を受けたんですね。その後の金永南氏との会談の映像でも、通訳はこちらからいなかったような感じが見受けられたんですけれども、普通、大体記録する係と通訳というのは当然同行するのが当たり前だと思うんですね、こういう海外においては。飯島さんは多分ハングルはお話しにならないと思いますので。そういう中で、誰と一緒に行ったのでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) お尋ねの点につきましては、事柄の性質上控えさせていただきます。
○白眞勲君 いや、別にそんなに事柄の性質で控える必要はないと思いますよ、私は。これまで控える必要はないと思います。通訳はいたかどうかですよ。通訳がいなかったんですか。それとも、連れていったんですか、連れていかなかったんですか。それについてまずお答え願いたいと思っているんですけれども。
○国務大臣(岸田文雄君) 今申し上げたように、事柄の性質上控えさせていただきます。(発言する者あり)
○委員長(徳永久志君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(徳永久志君) 速記を起こしてください。
○白眞勲君 官房長官が五月の二十二日の衆議院内閣委員会で、飯島さんは内閣官房参与として訪朝したと答弁されているわけですね。つまり、政府の人間として訪朝したということをお認めになっているわけなんですね。つまり、総理の御了解を得て行っている以上、これは一人というのはおかしいと思うんですけれども、その辺りはいかがでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、今回の飯島参与のこの訪朝につきましては、官房長官の判断で、総理の了解を得て行われたと私も承知をしております。 こうした外交案件においては、これはほかの案件でも同様でありますが、状況において、段階において、発言させていただくことを、公表させていただくことを控えさせていただくことは多々あります。これは御理解いただきたいと存じます。 本件につきましても、事柄の性質上、発言を控えさせていただいているところでございます。
○白眞勲君 それはね、私、外務大臣、おかしいと思いますよ。私、別にその会談の内容について聞こうなんということを聞いているわけじゃないんですよ。誰と行ったのかということとか、それから、国の予算で行っているんですか。どうなんですか、その辺は。国の予算で行ったのか。 じゃ、それをお聞きしましょう。国の予算で行ったんでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 今回の訪朝につきましては、先ほど申し上げましたように、官房長官の判断で、総理の了解を得て行われたと認識をしております。この費用、予算につきましても、内閣官房において適切に対応したものだと理解しております。
○白眞勲君 つまり、内閣官房から予算は出しました、しかし人を出したかどうかは事柄の性質上言えないというのは、私はよく分からないんですね。 つまり、私が、事柄の性質上、分からないというのは、私だって、何というんですかね、その交渉の中身について私は聞くつもりはありません。それはやっぱり交渉というのは途中経過である以上、それを聞くことによるその国益というものを考えた場合には、私は聞くつもりはないんです。 しかし、せめて最低限、誰と行ったのかとか通訳は付けたのかどうなのかというのは、非常にこれは重要な問題なんですね、これは。通訳を付けないまま一人で行ったんですかということになったら、これはまた問題なんですよ。その辺りはどうなんですかということによって、国民は安心するはずなんですよ。それを聞いているんですよ、私は。別に中身について聞いているわけじゃないんです。 もう一回お答えください。
○国務大臣(岸田文雄君) 今回の訪朝に誰が同行したのかということも含めて、この事柄の性質上、申し上げるのは適切ではない、控えさせていただきたい、このように申し上げております。(発言する者あり)
○委員長(徳永久志君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(徳永久志君) 速記を起こしてください。 しばらく休憩いたします。 午後四時二十五分休憩 ─────・───── 午後四時五十一分開会
○委員長(徳永久志君) それでは、委員会を再開いたします。 引き続き、白眞勲君。
○白眞勲君 お待たせいたしました。 もう一度お聞きしたいと思いますけれども、今回の飯島さんの訪朝に関しまして、どなたか公務員の方が一緒に行ったのかどうかと。これは、先ほども私申し上げましたように、やはり普通は大体、記録する係とか、テークノートする人とそれから通訳、飯島さんは恐らくハングルしゃべれないと思いますので、その通訳はやはりこれ必要だろうということ。そういう中で、やっぱりきちっとしたお話合いをしましたよということは、やっぱり私は日本国民は安心すると思うんです。逆に、それを明らかにしない方が私は何か不自然でしようがないんですね。北側はみんな知っているわけですよ、誰が来ているのか。 ですから、それを日本の人に何で知らせないんだろうなというのが私はさっぱり分からないという部分がありますので、もう一度外務大臣にその点についてお聞きしたいと思います。お答えください。
○国務大臣(岸田文雄君) 様々な外交案件があり、様々な外交のやり取りがあります。そういった中にあって、そのときの現状、実情等を勘案して、その段階で明らかにすることが難しいという事案、これはこの外交の世界では多く見られることであります。こうしたことがあることについては白委員も御理解いただけるかと存じます。 そして、今御指摘の案件について御質問をいただいております。この御質問の中で、既に政府としても明らかにしている部分があるわけですが、御質問の同行者につきましては、現状に鑑み、そして事柄の性質に鑑みて答弁を控えさせていただきたいと申し上げております。
○白眞勲君 その事柄の性質は何ですか。
○国務大臣(岸田文雄君) 飯島内閣官房参与が北朝鮮を訪問した、これは明らかになっているわけです。この案件について、それ以上詳細について申し上げることを控えさせていただいているということでございます。
○白眞勲君 いや、ですから、全然答えていませんよ。事柄の性質上というふうにおっしゃっているんですよ。だから、事柄の性質は何なんですか。どこの事柄の性質がそうやって控えなきゃいけない部分があるのかという、その控えなきゃいけない理由は何なんですかと。北朝鮮側から何か問題があるような形になるのかどうかということを聞いているんです。
○国務大臣(岸田文雄君) 北朝鮮との間におきましては、我が国は、日朝平壌宣言に基づき、対話と圧力の方針の下、核、ミサイル、そして拉致問題、こうした諸懸案を包括的に解決していく、こうした方針の下に努力をしております。 こうした我が国の方針の中で、飯島内閣官房参与が訪朝をされました。この我が国の方針の中における訪朝の性格上、詳細を控えさせていただいている、こういうことであります。
○白眞勲君 全然お答えになっていないんですね。 古屋大臣、どう思われますか。
○国務大臣(古屋圭司君) 今、岸田外務大臣から答弁をしたことに尽きるというふうに思います。
○白眞勲君 この飯島さんの訪朝に関して、労働新聞、北朝鮮の労働新聞でこう書いてあるんですね、日本安倍内閣危機管理特別担当参与一行到着。一行と書いてあるんです。私の見た限り、この飯島さんの、労働新聞、いろいろ私も見てみました、全て、その一行という言葉が全部出ています。つまり、一緒に誰かが行ったということをそこに示しているんですね。それでもお答えにならないんですね。
○国務大臣(岸田文雄君) 北朝鮮の報道について一々コメントをすることはいたしませんが、いずれにせよ、この問題について、同行者等詳細について申し上げることは控えさせていただきたいと思います。
○白眞勲君 ここに、今手元にありますけれども、写真付きで飯島さんが載っているんですね、この労働新聞に。後でコピーをお渡ししますけれども、もしあれでしたら。その上に、まさに真上です、この記事の真上、すぐ真上に在日同胞祖国訪問団到着というタイトルの記事がありまして、そこには、総連中央常任委員会、これ朝鮮総連のことだと思います、総連中央常任委員会副局長バク・ヨンギを団長とする在日同胞祖国訪問団が、十四日、飛行機で平壌に到着したという記事があります。 恐らくこれは飯島さんと同じ便ではないんだろうか。というのは、私の調べた範囲内では、北京からはこの一便しか飛んでいません、平壌に。それから瀋陽からもこの日は便がないようですので、恐らく一緒の航空便だというふうに容易に想像できるんですけれども、この辺りについては、外務大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 朝鮮総連の関係者が飯島参与と同じ飛行機に乗っていたというこの事実につきましては、私自身、承知をしておりません。
○白眞勲君 杉山さんにお聞きします。 杉山さん、今日は、私、杉山さんのほかに小野課長と丸山日韓経済室長、このお二人を呼んだんだけれども、杉山局長どうしても自分で答えるからということだったみたいなので杉山局長にお聞きしたいと思うんですけれども、この五月の十四日前後というのは、丸山さん、日韓経済室長は日本にいましたか。
○政府参考人(杉山晋輔君) 今の委員のお尋ねにお答えをするに際しては、これまで岸田外務大臣あるいは古屋大臣がお答えしたことを、私は岸田大臣の部下でありますから、同じようにお答えする立場にございます。 つまり、今の委員の御質問は明らかに飯島内閣参与の訪朝への飛行機、政府職員の同行に関する文脈で質問されたというふうに思われます。もちろん、今委員が御指摘になられた具体的な二名、これは私の同僚で、御指摘になられた二名は私の同僚で、組織上、私の部下に当たる者でございますが、いずれにいたしましても、繰り返しで恐縮でありますけれども、そのような文脈での御質問と思われるので、先ほどから大臣が繰り返し御答弁されているように、この飯島訪朝に関する事柄の性質上、今のことについてのお答えは差し控えさせていただきたいというふうに申し上げざるを得ません。
○白眞勲君 全くノーコメントということがずっと続いているわけですけれども、じゃちょっと質問の内容を変えます。 官房長官は、これ御答弁で、基本的に自分の判断で総理から御了解をいただいて訪朝という形で答弁をしたわけですけれども、外務大臣は飯島さんが平壌から帰ってきてから直接お話は聞かれましたか。
○国務大臣(岸田文雄君) 私自身は直接は聞いておりません。飯島参与帰国後、官房長官に報告をされたと承知しておりますが、その内容について私の方にも連絡をいただいたということであります。
○白眞勲君 私は、外務大臣としまして当然、飯島さんに対して直接様々なことを聞きたい部分というのは私はあるというふうに思うんですよね。そういう部分について何も聞かないで、ただ報告だけ受けましたというのは何でなんでしょうかね。普通だったら飯島さんを呼んで、どういうことがあったの、ああいうことがあったのというのは聞いても私はいいと思うんですけれども、それなぜ聞かないんでしょうか、お答えください。
○国務大臣(岸田文雄君) 直接お会いして内容は聞いておりませんが、官房長官への報告等、内容につきましてはしっかりと事務的に連絡を受けております。
○白眞勲君 いや、ですから、事務的じゃなくて、外務大臣として、今後の外交政策の責任者として当然私は聞くべきものだったんじゃないのかなと思うんですけれども、それじゃメモ、つまり、恐らく同行者がいたと思いますけれども、同行者からのメモは渡されましたか。
○国務大臣(岸田文雄君) 質問はメモそのものということでありましょうか。
○白眞勲君 いや、ですから、同行者からのテークノートされたものがあるはずです。そのあったものについては聞いているんですか、見たんですか。
○国務大臣(岸田文雄君) 内閣官房から来た、届いた報告を確認した次第です。
○白眞勲君 そうすると、外務省ってあれですか、内閣官房から全部報告を聞いているところなんですか。外務省としての主体的なところはどこにあるんだろうなというふうに私は思うんですね。 せんだって毎日新聞の記事で、何というんですかね、こう書いてある。六月八日付けの記事なんですけれども、飯島さんはこうおっしゃっているんですよ。私が北朝鮮のナンバーツーに会い、外交戦略は全部変わった、外務省局長級で交渉しても意味はないとの発言があるんですよね。外務大臣、どう思われます。
○国務大臣(岸田文雄君) もちろん外交につきましてはこの外務省、大きな責任を担っております。しかし、こうした国益にかかわる大きな問題について政府全体として対応していかなければいけない、こうした場合もあります。 本件につきましても、政府全体として取り組む大きな課題だと考えています。
○白眞勲君 いや、ですから、私は、これ外交戦略が大きく変わったと言っているんですね。民主党時代は、当然、岸田外務大臣、古屋大臣御存じのように、局長級会談までして杉山さんが行ったわけですよね。次の会談の予定まで定めていたけれども、結果的にミサイルの発射の予告を受けて中断したわけですよね。今回、飯島さんの訪朝によって私はこの中止というのは実質的に解除された形になったんではないか、実質的に解除、要するに中断したものがオープンに、もう一回動き出したという形になったと思うんですね。 ですから、そういう中で、政府としては今後どのような交渉のやり方をしていかなければいけないのかという部分において、飯島さんは外務省局長級で交渉しても意味はないとおっしゃっている。となったら、これはもう官邸主導でやっていくということで、外務大臣はメモだけ渡されていればいいんだという、そういう脈絡になってしまうということが、私は、今外務大臣からのお言葉でもあったように、答弁でもあったような形になっていくような感じがするんですけれども、この辺りはどのように考えていらっしゃいますか。
○国務大臣(岸田文雄君) この拉致問題を始めとする北朝鮮にかかわる諸懸案につきましては、政府全体として取り組んでいく課題だと認識をしております。その中にあって、外務省もしっかりとその中で役割を果たしていく、政府全体としての取組の中で外務省もしっかりと責任を果たしていきたいと考えています。
○白眞勲君 いや、だって、飯島さんは局長級でももう交渉してもしようがないと言っているんですよ。外務省としてどういう役割がそこにあるんですか。それをお答えください。
○国務大臣(岸田文雄君) 内閣の中に様々な意見がありますが、それを整理し、政府としての方針をしっかり確認して全力で全員で対応していく、こういったことになると存じます。 この問題につきましても、様々な動き、政府の得た情報等もしっかり分析しながら、方針をしっかりと固めていきたいと考えています。
○白眞勲君 杉山局長にお聞きします。 小野課長は今日本にいらっしゃるんですか。
○政府参考人(杉山晋輔君) ただいま日本におります。
○白眞勲君 今度の交渉というものはどのような形になるのか、外務大臣、どのように御認識されていますか。
○国務大臣(岸田文雄君) 今度の交渉というのは今後の日朝交渉ということかと存じますが、北朝鮮をめぐりましては韓国等において対話の動きがあるというのも事実ではありますが、こうした対話も、対話のための対話であってはならないと考えます。是非、非核化を含む諸懸案につきまして具体的な真摯な対応を北朝鮮が示すこと、これが必要だと考えております。 まずは北朝鮮のこうした諸懸案に対する具体的な真摯な対応を我が国としてもしっかり注視をしていきながら、次の段階を考えていかなければならないと思っています。
○白眞勲君 また今後、状況を見ながら次を見据えていくという御答弁だというふうに私は思うんですけれども。 古屋大臣、全然聞いていないので、ちょっとここで古屋大臣に聞かなきゃいけないなと思うんですけれども、報道によりますと、この飯島さんの訪朝に関して、事前に知らせていない韓国側は不快感の表明があったということが聞かされております。これは、飯島氏本人が訪朝したその日の、それ夕方報道が出たんですけれども、昼ぐらいに、韓国の朴槿恵大統領は、当時膠着状況にあった開城工業団地の再開のための協議の呼びかけを、当時、ちょうどその日にしていたということもあったわけで。 私は、これは日米韓の連携というのは非常に重要だと思いますけれども、一々事細かにそれぞれが連絡を取り合う必要はないと思うんです。特に拉致問題については、これはやはり日本が、これは皆さんの言葉でも主体的にという言葉がありますけれども、これはこちら側がやっぱりやっていかなきゃいけない問題だという考え方があります。実際に、韓国は開城工業団地の再開の呼びかけなんかを日本側に伝えてはいないと私は思っています。 そういう中で、当然、お互いに、そういうタイミングタイミングに応じて友好的にお互いに連絡を取り合うことは重要だというふうに思いますけれども、この辺りの日米韓の連携について、古屋大臣にお聞きしますけれども、特に私も含めてここにいる皆さん、あるいは日本国民全員が拉致被害者の一刻も早い帰国を願っているという中で、この韓国側の不快感というものについてどのような認識をお持ちなのか。私は、主体的なんだから、主体的に日本側が解決すべき問題だと私は思っているので、そういう観点から、もちろん日米韓の連携は必要だけれども、あくまでも日本が主体的にやっていかなきゃいけない問題であるというふうに思いますが、その件について古屋大臣の御認識をお聞かせください。
○国務大臣(古屋圭司君) 委員御指摘のとおり、日米韓の連携極めて大切ですね。韓国がそういった不快感を表明したということについては、これは私が直接、外交問題でもありますので、私がこの問題について触れるのは余り適切ではないかもしれません。 しかし、やはりアメリカについては、現に私、五月の二日と三日にアメリカに行ってシンポジウムを開催しました。このときに、はっきり私も、そのシンポジウム、このときはアメリカの政府高官も出席をされています。そこで、拉致、核、ミサイルを包括的に解決するのは日本の基本スタンスではあるけれども、しかし一方では、やはり日本は拉致問題を抱えているから、その入口において日本が主体的に拉致問題で日朝との話合いをすると、この選択肢はあるんだと。しかし、そのためにはやっぱり日米同盟がしっかり信頼を回復しているということが前提ですよと。そのことに対しても、アメリカの政府高官は承知をされておられました。したがって、私は、日米韓の連携が非常に重要であるということはもう委員の御指摘のとおりだと思います。 ちなみに、我々、拉致問題解決に向けた方針ということで今年の一月の二十五日に正式決定をさせていただいておりますけれども、ここの第六項目にもはっきり日米韓の連携ということをうたわせていただいております。
○白眞勲君 最後に、外務大臣にお聞きしたいと思うんですけれども、ラオスで北朝鮮の脱北者が、情報が錯綜していたわけですけれども、その中に日本の拉致被害者のお子さんが含まれていたという報道があったんですけれども、この真偽についてはともあれ、私は、ラオスにある日本大使館にやはりハングルのしゃべれる、理解できる日本の大使館員がいてもいいんではないのかなという感じがするんですけれども、これ質問通告していませんけれども、ちょっと御認識いかがでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、現状を考えますときに、ラオスの大使館にハングルを理解する要員がいるということも必要なのではないかということは感じます。今後、現状をしっかり把握した上で、この点についても是非検討していきたいと考えます。
○白眞勲君 ありがとうございました。
○有田芳生君 民主党の有田芳生です。 短い時間ですが、その中で拉致問題解決のための諸問題についてお伺いをしたいと思います。 最初に、白議員からるる質問がありましたけれども、質問通告はしておりませんけれども、まず、飯島訪朝について先ほどの流れの中から一問だけお聞きをしたいんですが、飯島参与が北朝鮮を訪問されたときに外務省の職員の方が通訳として行っていらしたということ、このことは、二〇〇二年小泉訪朝のときにも通訳を務められた方だということは、マスコミの中の一部か多くかは分かりませんけれども、多くの方が恐らく知っていらっしゃることで、私もそういうふうに承知をしておりますが、なぜそこのところを明らかにできないのかということは、これは邪推かも分かりませんけれども、飯島参与個人が北朝鮮、平壌を訪問したけれども外務省としてはそれには関係していないと、そういう形を取りたいというふうに見えてしまうんですが、そこは大臣、いかがなんでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、今回の飯島参与の訪朝につきましては、官房長官の判断の下、総理の了解を得て行われたと承知をしております。ですから、政府の判断で行われたものと存じます。 この事柄の性質上、同行者等について申し上げるのは控えさせていただいておりますが、これは政府としての方針であるということは御理解いただきたいと存じます。
○有田芳生君 実際に名前を挙げてもいいんですけれども、そのことを一々やっていても仕方がありませんので、もう少し前向きに、今までは前向きということではないということではないんですが、これからの拉致問題解決のために重要な部分でお聞きをしたいんです。 外務大臣それから古屋大臣が今日発言をしてくださったんでよく分かるんですけれども、もう一度、日朝問題、拉致問題を解決するための基本的な視点として確認をしておきたいのは、安倍政権は日朝平壌宣言というものを今でも有効だと考えているんでしょうか。そこを理由についても御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 我が国としては、この日朝平壌宣言ですが、日朝平壌宣言において確認された事項が誠実に実施されること、今でも引き続き重要だというふうに認識をしております。そして、日朝双方の首脳の議論の結果として日朝関係の今後の在り方を記した同宣言を遵守するよう引き続き北朝鮮に求めていかなければならないと思っています。 このように、日朝平壌宣言につきましては引き続き重要であると考えておりますし、これをしっかりと北朝鮮に遵守することを求めるという形でしっかり尊重していきたいと考えております。
○有田芳生君 もう一度お尋ねいたします。 その日朝平壌宣言の精神的な核心部分というものはどこにあるんでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 日朝平壌宣言は、核、ミサイル、拉致、こうした諸懸案を包括的に解決し、そして不幸な過去を清算して国交正常化を図ることが北東アジア地域の平和と安定にとって重要であるとの基本原則に立っております。そして、この基本原則に立った上で日朝両首脳が署名した政治的に極めて重みのある文書であると認識をしております。引き続き、対話と圧力の方針の下、日朝平壌宣言に基づいて諸懸案の解決に向けて努力していきたい、このように考えております。
○有田芳生君 御承知のように、二〇〇二年の九月十七日、小泉総理が訪朝をしました。そして、首脳会談で日朝平壌宣言が締結をされましたけれども、これまた釈迦に説法ですけれども、その小泉訪朝の約一年前から当時のアジア大洋州局長の田中均さんが大連を始めとして国外で、北朝鮮側のいわゆるミスターX、本名は柳京という人物ですけれども、二十五回にわたって秘密の交渉をやってきた。それが一切漏れない形で二〇〇二年の八月三十日に私たち国民が小泉訪朝を知ることになりました。 その二十五回の田中均さんといわゆるミスターXとのずっと行われた会談の中で何が重要なテーマとなったかというと、これまた御承知のように、拉致問題ですよね、当然。日本側からすれば、拉致問題を北朝鮮側は認めよ、そして真相を解明せよと、さらには生存者の帰国を求めた。だけど、その交渉の中でもう拉致という言葉を使えば北朝鮮側はしばしば席を立つ、そういう厳しい交渉があったにもかかわらず、外務省、田中均さんたちの努力に基づいて小泉訪朝が実現をしました。 しかし、そのとき、今でも大事だと思いますのは、日本側からすれば、過去の清算、そして国交正常化、そしてそれに対応して北朝鮮側は拉致問題を解決する、そこが一番重要な平壌宣言の精神だと思いますが、そこについてはいかがでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘の点はそのとおりだと思います。
○有田芳生君 ところが、今日、外務大臣、古屋大臣、発言してくださった中では、日朝平壌宣言、そして国交正常化についてはきっちりと位置付けられておりますが、実は今年の一月二十八日、この国会の安倍内閣総理大臣所信表明演説では、拉致問題の解決については外交・安全保障の分野のところで記述があるんですけれども、日朝平壌宣言や日朝国交正常化という表現は一切ない。これはなぜなんでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、北朝鮮に関する我が国の方針は先ほど来申し上げておるとおりでございます。日朝平壌宣言に基づいて諸懸案を包括的に解決していく、そして、解決した後、この不幸な過去を清算して国交正常化を実現するというものであります。そして、こうした方針を進めていくに当たって、まずは北朝鮮自身がこの諸懸案の包括的な解決に向けて具体的な行動を取ることが重要だと考えております。 そして、御指摘の所信表明演説ですが、今年の一月行われました。十二月に北朝鮮のミサイルの発射が行われました。そして、年明け、北朝鮮の核実験の強行が、まだその段階では可能性が指摘をされていた、こういった状況にあったと存じます。その中で行われる所信表明演説であります。その内容ですとか言葉の選択につきましては、基本的な方針は全く変わってはおりませんが、その演説が行われるときの様々な内外の諸事情、こういったものを勘案して文章を選び文言を選ぶということになります。 今回も、そういった時点での所信表明演説、閣議で検討を行った結果、最終的に内閣として決定した、こうしたことであります。
○有田芳生君 小泉訪朝以来、民主党政権も含めてずっと所信表明演説の中で、日朝平壌宣言に基づき、核、拉致、ミサイルの一括解決を目指して、そして国交回復を目指すという表現が、これは第一次安倍内閣のときにも拉致問題解決なくして国交正常化なしとありましたけれども、なぜか、先ほど指摘しましたように、今年の所信表明演説には平壌宣言も国交正常化もないと。 そうなると、やはり外交というのは、これまた釈迦に説法ですけれども、ギブ・アンド・テークですから、やはり北朝鮮側にとって日本の過去の清算、そして国交正常化、そして向こう側は拉致をきっちりと解決するんだと、そういうメッセージを発しなければ、やはりなかなか外交上難しい局面が生まれるのではないかというふうに思ったものですから今のような質問をさせていただきましたが、しかし、今日のお二人の大臣のこの発言の中では、きっちりと拉致問題の解決なくしては日朝の国交正常化はあり得ないということを明記されておりますので、この立場に立ってこれからも拉致問題解決のために進んでいっていただきたいというふうに思います。 そして、もう一点、この問題の最後に古屋大臣に確認をしておきたいんですが、大臣は最近、全ての拉致被害者の帰国なしには経済援助は行わないと、そのような表現をしばしばなさっておりますけれども、この経済援助はしないというのは、今日の発言なんかと照らし合わせると、全ての拉致被害者の帰国なしには国交回復はしないよと、そういう理解でよろしいんでしょうか。
○国務大臣(古屋圭司君) 今、我が国の拉致問題に対する基本的スタンスは、政府認定の有無にかかわらず拉致被害者全員の帰国、原因の究明、実行犯の引渡し、この三点が私たちの拉致問題に対する基本的な指針でありますので、当然拉致被害者全員が帰国をするということが条件になるということが私たちの考え方の基本です。
○有田芳生君 その全ての拉致被害者とは何かということも質問をしたいんですが、もう時間がありませんので次に行かせていただきたいんですが、拉致問題を解決するための国民運動を更に進めるためになおざりにしてはいけない重要な問題があるというふうに思います。拉致問題といわゆるヘイトスピーチ、憎悪表現の問題です。憎悪表現、ヘイトスピーチですね。 そこで、拉致担当大臣に御意見を伺いたいんですが、二〇一一年の六月五日、東京の港区の芝公園で、家族会、救う会、拉致議連主催で拉致問題解決のための集会が行われました。その集会の後で、デモ隊が新橋、数寄屋橋、そして常盤橋まで歩いていきました。そのときに、ある団体、具体的に言いますと、在特会、在日特権を許さない市民の会と称する人たちが拉致問題解決のデモ行進の中でこのような言葉を発しました、在日朝鮮人を東京湾へたたき込め。それに応じて、たたき込め、そういう声でずっとデモを続けました。 そのデモ行進が終わったときに、横田滋さん、早紀江さんのところにデモ参加者、集会参加者が駆け寄ってきて、今こんなシュプレヒコールが行われていましたよ、どうですかというようなことを言って、滋さんは、そんなことは困るとおっしゃいました。早紀江さんも、えっ、何でそんな人たちを呼んできたんですかということを関係者に怒っていらっしゃいました。 私は、この拉致問題の特別委員会でお話を伺う前に、先ほども滋さん、早紀江さんからもう一度確認をしてきました。今でもそういう人たちが拉致問題解決と称してデモをやっている、その中で横田めぐみさんの写真なんかが大きく掲げられていることに対して、先ほども横田早紀江さんは、もう何とかしてほしい、誤解されるだけだと、そのようにおっしゃっておりました。 実際に、悲しい本ですけれども、「めぐみへの遺言」という、御存じでしょうけれども、そこでも、横田滋さん、このようにおっしゃっています。拉致と直接関係ない在日の人に対してまでそんな言い方をするのはよくない、節度が必要です。横田早紀江さんも、あんな言葉が出ると、家族会はそこまで言うのかと誤解されるからまずいと思う。 これ二年前の集会なんですけれども、それが今でもずっと続いている。だから、国民集会に行っても、そういう人たちがめぐみさんの写真を大きく掲げているのを、この間も早紀江さんがそれを見て、何とかならないんですかね、私たちの運動が本当に誤解されて幅が狭くなってしまう、そのような気持ちをおっしゃっておりますけれども、そういう事態に対して、古屋大臣、どのように思っていらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(古屋圭司君) 御指摘のデモを私もよく承知しております。特定の国籍の外国人を排斥するという、言わば過激な言動が見られたということです。 横田さん御夫妻が言うように、甚だ残念ですよね。やはり結果として嫌悪感を与えるだけだというふうに思います。そういうことが差別意識ということになりますので、私はやはり、日本はそういう人権問題というのを人一倍大切にする国でありますから、やはり極めて残念であると、私はそういう認識でおります。
○有田芳生君 拉致問題の対策大臣として古屋さんに今お聞きをしましたけれども、次に、もう一点だけ、今度は国家公安委員長としてお聞きをしたいというふうに思います。 今お話をしたような事態というのは、特に今年の二月から東京の新大久保あるいは大阪の鶴橋などを中心にして非常に異常な集会、デモが行われております。 具体的に言えば、もうおぞましいような言葉がいっぱいありますけれども、例えば、いい韓国人も悪い韓国人も皆殺せ、大阪なんかでは、鶴橋大虐殺やりますよ、あるいは、ゴキブリ民族、ホロコーストをやるぞ、毒飲め首つれ朝鮮人、そしてデモのシュプレヒコールは、殺せ殺せ朝鮮人。そういうことが白昼堂々と、東京オリンピック来てもらおうというような東京のど真ん中の新大久保でも、そして大阪でも、あるいはほかの地域でもいまだ行われているんですよ。 こういうことをやれば、イギリスでもカナダでもドイツでも、例えば民衆扇動罪や人種差別法として、あるいは刑法として本当に厳格な取締りが行われるような事態が、残念ながら日本は人種差別撤廃条約の中で留保条件を付けていて、日本には今、差別の流布や扇動というのはないんだと。だけど、こういう拉致の、たたき込めというようなデモも含めて、映像としてインターネット上で今でも多くの人が見ることができる。これは扇動以外の何物でもないと思うんですが、本当に日本社会が国際社会の中で誤解をされないように、こういうことについてもきっちりと対応していかなければいけないと思いますが、そういう視点に立って国家公安委員長として率直なお気持ちを語っていただきたいと思います。
○国務大臣(古屋圭司君) 今委員が御指摘の言わば人種差別的、排外主義的な言動がそういったデモで行われる、甚だ残念ですね。遺憾に思います。もしそういった言動が、違法行為に当たるのかどうかについては一概に今ここで申し上げることはできませんけれども、やはり我々警察としては、違法行為を認知をした場合にはこれは法と証拠に基づき厳正に対処すると、これに尽きると思うんですね。私たちはそういう視点に立って言論の自由、人権というのを守っていきたいというふうに思っています。
○有田芳生君 人種差別撤廃条約に基づいて国内法をやはり整備していくというのが、国際社会の中で、特に先進国の中で日本が一番遅れている問題としてやはり具体的にこれから考えていかなければいけないというふうに思います。 五月七日には参議院の予算委員会で安倍首相が、そして五月九日には参議院の法務委員会で谷垣大臣が、さらには五月二十二日には衆議院の内閣委員会で菅官房長官が非常に憂慮する発言をしてくださっておりますので、大臣もそういう立場から、これはもう党派を超えて、日本が誤解されることのないような形でやはり問題を解決すると同時に、そういったものが拉致問題の世界でも広がることのないように何とか対処をしていかなければいけないと、そういう強い思いがあるということをお伝えをして、時間が来ましたので質問を終わらせていただきます。
○石井浩郎君 自由民主党の石井浩郎でございます。 本日は、拉致特で初めての質問でありますので、基本的なことから伺ってまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 長年にわたりまして拉致問題の解決に向けて御尽力いただきました古屋先生が担当大臣になられ、拉致被害者の御家族の皆さんも大変大きな期待を寄せていると思っております。 そこで、改めて大臣から決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(古屋圭司君) 安倍内閣が十二月二十六日に発足しまして、総理御自身が、私の内閣においてこの拉致問題を解決をすると、そして拉致被害者と家族の皆さんが抱き合う日が来るまで私の使命は終わらない、こういう趣旨の発言をされました。私もそれに呼応して、私が最後の拉致問題担当大臣になるという覚悟と決意でこの問題に取り組みたいと、こう申し上げました。これが私のこの拉致問題に対する取組であり決意でありますが、そのためにも具体的な対策をつくり上げてそれを実行していかなくてはいけません。 例えば、拉致対策本部を強化をする、これは先ほども答弁させていただきましたが、与野党の議員が官邸の拉致対策本部に入って与野党の協議会をつくる、多分今までこういった例ってなかったと思いますよ。こういったものを私の指示によってつくり上げましたし、有識者懇談会というのもつくっています。これは別に統一見解をまとめていただこうということは考えているわけではなくて、拉致問題解決のために専門的見地からアドバイスをいただいて、何を採用するかは我々政府がしっかり考えます、こういうことであります。 そのほかにも、先ほど来申し上げましたように、ニューヨーク、ワシントンでのああいった政府主催の初めてのシンポジウムを開いたり、それから、やはり何といっても、日本は国交ありませんけれども、世界で北朝鮮と国交ある国たくさんあるんですね。現に総理もASEAN始めそういった国々の首脳会談あるいは訪問のときに必ず拉致問題について協力を要請をいたしております。私も担当大臣として、そういう国々とも連携をして、北朝鮮に対してこの拉致被害者を全員取り戻さないとこれは日本との関係は一切正常化することはないんですよということをはっきり分からせる、この対策を具体的に速やかに講じていくこと、これが私の責務だというふうに思っております。
○石井浩郎君 ありがとうございます。並々ならぬ決意が伝わってまいりました。是非、安倍内閣、そして古屋大臣の下で解決していただきたいと思います。 政府は、拉致問題の解決に向けた基本方針として、二〇〇六年の第一次安倍政権同様、全ての生存者の即時帰国、安否不明者に関する真相究明、実行犯の引渡しの三つの条件を掲げております。前政権におきましては実行犯の引渡しは基本方針には入っておりませんでしたが、今般の基本方針において実行犯の引渡しに関する言及を復活させ、三つの条件を改めて掲げることにした理由について大臣にお伺いいたします。
○国務大臣(古屋圭司君) 委員御指摘のように、我々の政権は、今の三つの点ですね、これ極めてパッケージとして大切なんです。ですから、我々は、この三点が我々の基本的な考え方という視点に徹して、拉致問題を解決に向けて頑張ってまいりたいというふうに思います。 そのためには、対話と圧力と、こう言われていますが、やはりこれは対話を引き出すための圧力なんです。圧力というのは手段なんです。それは何かと。目的は対話を必ず引き出す。そのためには厳しい圧力もしっかり講じていかなくてはいけない。これはやはり対北朝鮮に対する歴史上の教訓なんですね。厳しい対応をしてこそ初めて北朝鮮は少しずつ譲歩してくる、これが歴史の教訓でありますから、しっかりそういう考え方に基づいて取り組んでいきたいと思っています。
○石井浩郎君 今回の再掲載は、北朝鮮に対して日本政府の本気度を強くアピールできるものであると評価しております。 次に、岸田外務大臣にお伺いいたします。 金正恩体制に移行して約一年半が経過いたしましたが、北朝鮮国内の経済や国民の暮らし、また社会情勢にどのような変化が見られるのかお伺いいたします。また、強硬姿勢から一転して対話路線の動きも見られる北朝鮮でありますが、対話と圧力の方針の下、対北朝鮮外交の方針を今後どのように進めていかれるのかをお伺いいたします。
○国務大臣(岸田文雄君) 北朝鮮におきましては、金正日国防委員長の死去の後、金正恩氏に国家、党、軍、こうした全ての最高指導者の地位が集まり、そして同氏を中心とした後継体制が確実に進んでいると認識をしています。 そして、経済あるいは軍事力についてどうかという御質問でしたが、金正恩体制における経済状況、人民生活の向上ということが強調され、そして、平壌市内においては整備事業が活発に行われるなど、経済の立て直しに力を入れていると指摘をされています。しかしながら、地方も含めた経済全体ということを考えますと、依然として大変厳しい状況が続いていると認識をしております。 また、軍事力につきましても、北朝鮮は昨年四月と十二月、弾道ミサイルを発射いたしました。そして、今年二月、三回目となります核実験を実施いたしました。その後も挑発的な言動を繰り返しているわけですが、このような北朝鮮による核、ミサイルの開発の継続、挑発的な言動、これは我が国のみならず東アジアあるいは国際社会全体にとって大きな脅威であると認識をしております。 そして、昨今、強硬路線から一転して対話路線を北朝鮮は打ち出したというふうにも言われてはおりますが、この対話につきましても、対話のための対話であってはならないと考えています。非核化を含む諸懸案の解決につながるものでなければならないと考えています。 我が国の基本的な方針は従来と全く変わっておりません。対話と圧力の下、日朝平壌宣言にのっとって諸懸案の解決、包括的な解決に向けて全力で取り組んでいきたいと考えております。是非、こうした基本方針を守りながら、北朝鮮に真摯な、具体的な対応を国際社会としっかり連携しながら求めていかなければいけないと考えています。
○石井浩郎君 ありがとうございます。政府が一丸となって拉致問題の解決に向けた取組を加速させることを期待しております。 次に、安倍政権発足後、政府の拉致問題対策本部が全閣僚をメンバーとする新しい体制となりました。また、与野党連絡協議会と有識者懇談会が設けられたことも画期的であると思っております。 与野党の取組に関しましては、これまでも、超党派の拉致議連によって、国民への啓発や関係国への働きかけなど、政府と連携しつつ粘り強い取組が進められてきたと承知しております。そこで、今般新たに政府に設けられる与野党連絡協議会にはどのような役割を期待されているのか、お伺いいたします。 また、有識者懇談会の設置により拉致問題の解決に向け専門的知見を活用するというのは政府にとって新たな試みであると思いますが、有識者懇談会設置の目的と人選方法、そして現在の活動状況と今後の活動方針について、古屋大臣にお伺いいたします。
○国務大臣(古屋圭司君) 与野党拉致問題連絡協議会は、先ほどもちょっと答弁させていただきましたが、多分初めてですよ、野党の議員の皆様が総理官邸の会議室に来て与野党で連携をして会議をすると。私はこれ一つの象徴だと思っています。すなわち、拉致問題解決のためには、与野党を問わず、本当にこの問題を解決したいという政党は相連携して取り組みましょうという、その意思表示なんですね。もう既に二回開会をさせていただいておりまして、三回目も、まだ日程は決まっておりませんが計画をさせていただいております。こういったものは、やっぱり日本政府の揺るぎない決意を対外的、そして北朝鮮、具体的には金正恩に示すということにつながっていくと思います。 それからもう一つ、有識者懇談会、これは、今まで拉致問題あるいは北朝鮮問題で専門的知識を有する学識経験者の方々を中心に私自身が人選をさせていただきました。この人選は、言わば違う考え方を持っていらっしゃる方もあえてメンバーに入れさせていただきました。それはなぜか。やはり、この会議で統一見解を出していただいて提言をしていただこうとか、そういうことは一切考えていないんですよ。むしろ、それぞれの立場で専門的知識から私たちにアドバイスをいただきたいと。 最終的にどういう取組をするかは、これは、本部長である内閣総理大臣、そして拉致担当大臣、そして副本部長、ひいては閣僚全員が本部員になっていますから、そこで決定をさせていただきますけど、そういうためにこの取組をしている。まさしくオールジャパンで取り組んでいく、私は就任のときそう申し上げましたけれども、それを具体的な形として一つ一つ取り組んでいると、こういうことであります。
○石井浩郎君 ありがとうございます。 与野党を超えて、さらには民間の力を結集させたオールジャパンの姿勢を示すことが拉致問題の前進にとって大変、極めて重要であると思います。拉致問題の解決は日本国民全員の願いであります。様々な難題はあると思いますけれども、是非、安倍内閣、そして古屋大臣の下で解決していただきたい、そのことをお願い申し上げまして、まだ少し時間ありますけれども、私の質問とさせていただきます。 ありがとうございました。
○小野次郎君 みんなの党の小野次郎です。 今日は、限られた時間しかございませんので、一つの話題についてお伺いしたいと思います。今日は厚労省の矢島局長にもお越しいただきまして、ありがとうございます。 まず局長にお伺いしますが、在外被爆者の実態、そして在外被爆者に対する被爆者援護実施の仕組みについて、今日は時間ないので簡潔にお願いいたします。
○政府参考人(矢島鉄也君) お答えをさせていただきます。 国外に居住する被爆者といたしまして被爆者健康手帳を所持している方でございますが、韓国在住者が約三千名、米国在住者約千名、ブラジル在住者が約百五十名など、合計四千四百名を把握をしております。 在外被爆者に対し平成十五年以前は被爆者健康手帳を交付しておりませんでしたが、その後累次の改正によりまして、現在は海外からも最寄りの領事館を経由して手帳申請が可能となっており、その方々に現地における健康相談を実施しているほか、現地で要した医療費の助成措置を講じるとともに、健康管理手当の支給等を行うなど、在外の被爆者に対する援護措置を講じております。
○小野次郎君 厚労省からいただいた資料を見ても、この手帳を受ける、あるいは原爆症として認定されるということになると、医療費の無料化であったり、あるいは健康管理手当、医療特別手当、まあ結構な金額になる、そういった援護を受けられるということですね。 ところで、北朝鮮についてなんですが、平成十三年三月、つまり二〇〇一年三月に外務省、厚労省、両省の担当官が北朝鮮へ赴いて実地調査を行っているはずですが、その調査で判明した事実、その後この北朝鮮におられる被爆者に対する援護措置の実施状況についてお伺いします。
○政府参考人(矢島鉄也君) 御指摘の実地調査でございますが、その実地調査によりまして、当時北朝鮮に居住されている被爆者は約九百名で、平均年齢が六十九歳であることなどを把握しています。当時はまだ平成十三年のことでございますが、そのように把握をいたしました。 在外被爆者に対して当時は被爆者援護法は適用されておりませんでしたが、その後の累次の制度改正により、領事館を通じて海外からの手帳申請も可能とするなど、先ほどお答えをしたような枠組みで支援策を講じております。しかしながら、北朝鮮につきましては、国交も在外公館などの窓口もないため、北朝鮮の在外被爆者に対する支援を実施することは事実上困難な状況でございます。
○小野次郎君 だから、その時点でも九百人以上の方がおられるという話を確認してきているわけですね。 それで、翌年の二〇〇二年になると、坂口厚生労働大臣、公明党の出身ですけれども、その方が記者会見の中でこういうことを言ったんですね。在外被爆者というのはアメリカ、ブラジル、韓国、北朝鮮と四つある、在外被爆者について国別にばらばらで対応することはできません、どの国の在外被爆者であろうと同じ対応をしなければならない、北朝鮮にだけこういうふうにしますとか、韓国に対しては別途の方法をしますということはできない、したがってと、以下あと省略しますけれども、実態を調査してできるだけの措置をとりたいということを大臣記者会見でおっしゃったんです。そうしたら、北朝鮮の方から金さんという保健大臣がお会いしたいという話が来て、当時私も官邸にいましたからすごく期待したんですが、こちらの期待が事前に過大になり過ぎたのか、拉致の話を話題にするというのが報道でも流れ始めたので、だと思いますけれども、ドタキャンになっちゃったということがありました。 でも、この一連のことを二〇〇一年に調査したのも、実はその法改正の前なんですよね。判決なんかが出る前なんですね。聞いたところによると、森総理から調べたらどうだという御示唆があったと聞いていますけれども、何かその辺の経緯、分かっていることはありますか。
○政府参考人(矢島鉄也君) 当時の状況については、私ども詳しい状況は把握をしておらないんですが、外務省、厚生労働省の合同で、在北朝鮮被爆者実態調査団でございますが、外務省とそれから厚生労働省の職員、それから医療の専門家、総勢六名で北朝鮮を訪問し、在北朝鮮被爆者の実態の調査を行ったというふうな記録が残っております。
○小野次郎君 別に当時の厚生労働省のことを今責めようとしているんじゃなくて、むしろ、きちっと記録も残っているし、当然公務員として調査に行って、それだけ九百何十人おられるという話を、見たわけじゃないでしょう、聞いてきたということで、これは非常に大事な事実だと思うんですね。 それで、当時は小泉総理自身も、これは非常に大切な外交カードの一つだという認識を示されていたんです。ところが、ドタキャンになってしまって、翌年の大臣の会合というのはなくなってしまったわけですけれども。 そこで、岸田外務大臣にお伺いします。 実施のために技術的な問題は多々あるということは重々承知なんですけれども、この在北朝鮮被爆者援護という人道問題に、坂口さんも十一年前におっしゃっているわけですが、いわゆる垣根を置かずに取り組むということは大事なことなんじゃないかと私は今でも思うし、それが拉致問題解決のための何らかの政府間レベルの協議の再開の一助にもなるんじゃないかなと私は思っているんですが、この点についての大臣の認識をまずお伺いしたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘の問題につきましては、被爆者が放射能による健康被害を受けたという点におきまして、これは重要な人道上の問題であると認識をしております。 ただ、しかしながら、先ほど来この質問のやり取りの中にも出ておりましたように、現状、我が国は北朝鮮との間に国交が、外交関係が存在いたしません。よって、現実においてこうした支援を実施すること、極めて困難な状況にあるのも事実であります。 そして、この日朝政府間協議につきましては、今の時点でこの再開等を具体的に申し上げるのは適切ではないと存じます。まずは、北朝鮮側からこうした諸懸案の解決に向けて真摯な態度、具体的な態度を示すことが必要だと考えておりますが、是非北朝鮮に対して、国際社会と連携をしながらこうしたメッセージをしっかり送り続けていく、こういったことは重要だと認識をしております。
○小野次郎君 別の文脈でも、岸田大臣、広島の御出身であられるわけですから、この在外被爆者の問題について御自身の思い入れというのがあっても決して、国際的にもああそうかなと思っていただけることもあると思います、一つは。 もう一つは、国交がなければできないかというと、この被爆者援護法も領事官というふうになっていまして、その下位法令で、実際、台湾なんかには財団法人交流協会を経由してというのもあるんで、必ずしも、いわゆる国交問題、国交樹立の問題とまた別に考えることも、要するに事実確認ができないからだということだと思うんで、それは余り外交問題化して考えないで、何とかその糸口に逆に使える方法というのを今後とも考えていただきたいと思うんです。 同時に、なぜこれを言うかというと、やはり私の理解では、核、ミサイル、拉致という三つの、何というんですかね、トライアングルというか、三つががちっとかみ合っているために、六か国協議という枠組みもそうだと思いますが、ある意味では抜け駆けなしよという組合せでもあるんだと思うんですね。 ですけど、日本が主体的に取り組むとしたら、やっぱりむしろ、人道問題の解決という軸については今言ったがちっとかみ合っている歯車とは違った問題だと思うんで、私たちが未解決にしている人道問題というのは、まさにこの北朝鮮に帰還された方たちの被爆者援護というのが、韓国やブラジルやアメリカに帰られた方にはしているわけですから、私たちがその解決の姿勢を示すということは、別に今言ったがちっとかみ合った中の抜け駆けだ何だと言われることではないと思いますので、この人道問題の解決という脈絡で日本が主体的に取り組むということであれば、先方にも解決してもらいたいことがあるんだということは言えるんじゃないかと思いますので、是非、これだけが糸口だと私も申しませんが、こういう十何年前から大先輩の方たちもやはり関心を持ち、あるいは大事なカードだと認識した、しかし、それが未解決のままになっていますので、是非、古屋大臣もそうですけれども、岸田大臣もこの問題についても引き続き取り組んでいただきたいし、それには是非厚生労働省もしっかりとサポートしていただきたいということを申し上げて、私からの質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○はたともこ君 生活の党のはたともこでございます。岸田外務大臣に順次質問をさせていただきます。 拉致問題解決のためには、同盟国である米国は当然として、中国、韓国の協力が不可欠だと思いますが、まずは大臣の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 拉致問題ですが、我が国の主権及び国民の生命、安全にかかわる重大な問題であり、拉致問題の解決なくして国交正常化はあり得ないと考えております。安倍内閣におきましても断固たる決意で取り組んでいきたいと考えているところですが、その拉致問題の解決におきまして、拉致問題を含むこの北朝鮮問題に関しまして、御指摘のように日米、そして日米韓、そして中国を含む関係国との関係、大変重要であると認識をしております。 今後とも、こうした日米韓、さらには中国を含む関係国との連携はしっかりと大事にしながら、北朝鮮に向けて強いメッセージを発していかなければならないと考えています。連携を大事にしながら、この問題にしっかり取り組んでいきたいと考えています。
○はたともこ君 現在の情勢では、日中、日韓の外相会談、さらには日中、日韓の首脳会談の開催はなかなか難しいようですが、今後の開催の見通しについて大臣に教えていただきたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) この日中、そして日韓の間には大変難しい課題が現状存在いたします。そして、政治レベル、高い政治レベルでの対話というものが今行えない、こういった状況にあります。 しかしながら、日中関係、日韓関係、この二つの関係は我が国にとって大変重要な隣国との二国間関係であります。そして、今申し上げましたように、北朝鮮問題においても、こうした国々との連携は重要だと考えています。 我が国は、基本的には対話のドアは絶えずオープンにしているということを再三強調しているわけですが、今こうした対話に向けてまずは具体的な課題を通じて様々な対話を積み重ねております。日中韓FTA交渉、これは実際交渉がスタートをしております。また、第一回目が行われ、そして今準備会合も予定されております。また、先日は日中韓の三国の間で環境大臣会合も実施をされました。また、先日はシンガポールのシャングリラ防衛大臣会合におきましても、これは日米韓ですが、こうした大臣の会合も設けられましたし、日中間においては防衛当局間で実務者協議が行われている。こうした状況にあります。 是非、こうした具体的な課題における様々な意思疎通をしっかり積み上げながら、政治レベルでの対話につなげていきたいと考えております。
○はたともこ君 では、いわゆる河野談話、また村山談話についての岸田外務大臣の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) まず、村山談話についてですが、我が国はかつて多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大な被害と苦痛を与えました。この認識において、この安倍内閣は歴代内閣の立場を引き継ぐ考えであります。私も安倍内閣の一員としてこうした立場を大事にしていきたいと考えております。 そして、河野談話につきましては、これまで歴史の中で多くの戦争があり、そしてその中で多くの女性の人権が侵害をされてきました。是非、二十一世紀は人権侵害のない世紀にしなければいけない、こうした思いで外交においても今私自身全力で取り組んでいるところであります。 慰安婦問題につきましても、あの筆舌に尽くし難いつらい思いをされた多くの方々の思いに思いを巡らすときに、非常に心が痛む、こうした思いにつきましては、安倍内閣においても歴代内閣と思いを共有しております。私自身も、そうした思いでしっかりと内閣の一員として職務を全うしたいと考えております。
○はたともこ君 私は、我がふるさと広島県の先輩である岸田外務大臣こそ、日中・日韓外相会談、また首脳会談の開催を実現できる外務大臣であるというふうに大変期待をしているわけでございます。日中、日韓の外相会談、また日中、日韓の首脳会談開催に向けての大臣の御決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 日中関係につきましては、我が国にとりまして最も大切な二国間関係の一つであると考えています。そして、日中両国、世界第二の経済大国、世界第三の経済大国、この二つの国の関係が安定していることは、二つの国の国民にとって利益であるのみならず、この地域、国際社会の平和と安定にも大きく影響してくる問題であります。日中両国は大きな責任も担っていると考えています。個別の問題は存在いたしますが、この大切な二国間関係に影響を及ぼさないように、大局的な見地からコントロールしていかなければならない、戦略的互恵関係の原点に基づいて冷静に毅然と対応していかなければいけない、我が国のこの日中関係における方針は以上申し上げたとおりであります。 そして、日韓関係におきましても、これは我が国は基本的な利益や価値を共有する大切な隣国だと韓国を思っております。是非、未来志向でこの大切な隣国関係を進展させていかなければならない、このように思っております。 こうした大切な日中関係、日韓関係、この二つの関係において、おっしゃるように高い政治レベルでの意思疎通、大変重要だと考えております。そのために、先ほども申し上げましたような様々な具体的な課題において意思疎通を図っているわけですが、是非しっかりとした政治レベルでの対話が実現するための環境整備をしっかりとつくっていきたいと考えております。
○はたともこ君 では、時間ですので最後に申し上げたいと思います。 拉致問題解決のためにも、我が国の主権、国民の利益を踏まえつつ、米国との信頼関係に基づく同盟関係の再構築、中国、韓国との安定した相互関係の確立、全ての世界の国々とのウイン・ウインの関係を築いて、日本と世界の平和と安定を実現する最大の交渉力を持つ政治家は、我が生活の党の小沢一郎代表をおいてほかにはないということを申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○中山恭子君 日本維新の会、中山恭子でございます。 拉致問題を含め、今、北朝鮮情勢というのは非常に緊迫した状況が続いていると考えております。 まず、警察の無線傍受に関してお伺いいたします。 政府が認定しております拉致被害者は、よど号犯が拉致した被害者を除きと言っていいでしょうか、原敕晁さんの場合には一九八〇年ですけれども、それ以外の政府が認定している拉致被害者はほとんど一九七〇年代後半、七七年と七八年に拉致された人々でございます。その前後について読売新聞二〇〇二年十二月二十日の夕刊で、警察の無線傍受施設が日本海で北朝鮮工作船の発した電波をとらえていた、また、国際刑事警察機構や韓国当局に照会し、電波の解析もなされていた、また、当時、各県警に対して沿岸警戒活動指示が出ていたと伝えておりました。 これは報道の情報でございますが、政府としてもこれらの事実について把握していたと思いますが、その点について、古屋大臣、どのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(河邉有二君) お答えいたします。 警察におきましては、その責務を果たすために、情報収集活動を含む様々な活動を行っているところでございますが、その具体的内容につきましては、これを明らかにすることにより今後の警察活動に支障を及ぼすおそれがありますので、お答えを差し控えさせていただきたいと思います。 なお、拉致容疑事案等につきましては、引き続き被害者や御家族のお気持ちを十分に受け止めて、全容解明に向けて関係機関と緊密に連携を図りつつ、関係情報の収集、捜査、調査に全力を挙げてまいりたいと考えているところでございます。
○中山恭子君 当時も、この報道のなされた段階というか、もっと古く、一九七〇年代後半において警察は電波情報を収集し、とらえていたと考えられております。ただ、当時も今も同じお答えでしたけれども、せっかく得ているこの情報に対し、持っているにもかかわらず何ら対処できていなかった。私自身は非常に残念なことだと考えております。もちろん、当時であれば世論をはばかったのかなという感じもいたしますけれども、その当時、また今もですが、関係機関がより深く、より真剣に拉致問題に対応するのであれば、こういった情報をしっかり把握した上で、当時もある意味では公表していたら多くの拉致被害を防げた可能性があるのではないかと、そのように考えておりまして、政府が認定できていない拉致被害者の認定に結び付くこともあると思われますので、既に実行していらっしゃるとは思いますけれども、警察当局が得ている暗号傍受の記録などを全て洗い直して、再度徹底的に検証する必要があると考えております。 古屋大臣はこの点についていかがお考えでいらっしゃいますか。
○国務大臣(古屋圭司君) 無線傍受のことについて今事務方から答弁をさせていただいたことなんですけれども、私、大臣に就任以来、まあ国家公安委員長と言った方がいいかもしれません、特定失踪者の問題についても、もう一回徹底的な洗い直ししていますよ。それから、八百六十四人、拉致の疑いが否定できない案件についても、特にDNA鑑定等々、告訴、告発を受けた件も含めてもう一度再調査をしています。それから、その上で、例えば海難事故として処理をされた件についても、これは海上保安庁とも連携が大切でございますので、そういう連携を密にして、太田大臣にも御協力をいただいて、そういう取組をしているということなんです。 要するに、そうやって全てをもう一度洗い直して再調査をする、極めて重要だと思っておりまして、私もこれからもその視点に立って警察を督励をしてまいりたいと思いますし、またそういう捜査の再調査も徹底してまいりたいというふうに思います。
○中山恭子君 是非もう一度しっかり洗い直した上で、しっかりとした対応を進めていただきたいと思っております。 この拉致問題を扱いますときに、北朝鮮の状況をしっかり把握、見極めるということが非常に肝要であると考えております。 外務大臣にお伺いいたしますが、金正恩第一書記になってからまだ金正恩第一書記の訪中というのができていないと思われます。極秘で動いているかどうか分からないんですけれども、そういった中で、中国が金正恩第一書記の統治する北朝鮮についてどのように見ているとお考えでいらっしゃいますか。
○国務大臣(岸田文雄君) 中国がこの金正恩体制の北朝鮮をどう見ているかということについて私の立場から直接申し上げるのは難しいわけですが、中朝関係につきましても、これは我が国としてもその動静に大きな関心を持ち、情報収集ですとか分析に努力をしているところです。 そして、その中にあって、例えば習近平国家主席は先月訪中しました北朝鮮の崔竜海特使に対しまして、中朝の友好は両国並びに両国の人民の共通の利益に合致しており、中国の党と政府は北朝鮮側と共に努力し、両国関係の長期的で健全かつ安定的な発展を推し進めていきたいと考えている、こうした旨述べたということを承知しております。 中国は、御案内のとおり、北朝鮮とは様々な経済協力を行うなど密接に、そして特殊な関係を有しております。そして、中国は国連の安保理常任理事国でもあります。そして、六者会合の議長国でもあります。これ北朝鮮に対して大きな影響力を有していると考えております。 今申し上げましたような様々な情報につきまして、引き続きまして、我が国としても大きな関心を持って情報収集、分析に当たっていきたいと考えています。
○中山恭子君 現在、北朝鮮の関心事項というのは、まさにほとんど中国に集中していると考えてもいいのではないかと思っております。中国との関係をいかに無事につくり上げていくかというのが北朝鮮にとっての最大の今現在テーマであると考えております。 その中で、飯島参与の訪朝前後の北朝鮮の動きというのを時系列で見ておりましても、五月七日に中国銀行が朝鮮貿易銀行に対して取引停止と関連する口座の閉鎖を行いました。その一週間後、五月十四日、飯島参与が平壌を、ごめんなさい、経由がちょっと分かりません、多分、中国・北京経由だと思いますが、平壌を訪問していらっしゃいます。五月十七日に平壌から参与が北京に戻り、十八日に帰国なさいました。その後、五月二十二日から二十四日にかけて崔竜海総政治局長が訪中しております。 この動きから見ましても、北朝鮮がいかに中国に対応していくか、そこにもう関心が集中しているということが見えますので、この動きを見極めて対応しませんと間違いが、被害者全員帰国につながる動きから外れてしまう可能性があると見ておりますので、十分注意深く動きを見極めた上で、政府として被害者帰国に向けて御尽力いただきたいと思っております。 もし、時間が来ておりますが、お答えいただけるのであれば。
○委員長(徳永久志君) それでは、時間が参っておりますので、簡略にお願いします。
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、まず北朝鮮にとって中国の動向は大変大きな関心事だと存じます。そして一方、先ほど申し上げましたように、北朝鮮に対して中国は大きな影響力を持っております。是非、この中朝関係につきまして大きな関心を持ってしっかりと情報収集、分析に当たっていきたいと考えております。
○中山恭子君 ありがとうございました。
○谷合正明君 公明党の谷合です。 私からは、国連北朝鮮人権調査委員会についてまずお伺いいたします。 今年三月に国連人権理事会におきまして、拉致問題を含む北朝鮮における人権問題を調査、査察する国連調査委員会、コミッション・オブ・インクワイアリー、これが全会一致で設立されました。私も予算委員会で取り上げて、この調査委員会が決してその調査委員会からダウングレードするような委員会にならないようにということでしっかり働きかけを行っていただきたいというような趣旨の質問もさせていただきました。ともかく、政権交代後この安倍政権の中で、この調査委員会が全会一致で設立されたということは極めて私は大きな意義があると思っております。 そこで、この調査委員会なんですが、まず、この組織、どのような組織なのか、どんな活動を行っていくのか。実際、三月に設立されたわけでありますが、どのように今日動いているのか。また、これまでも実は国連に毎年特別報告者が北朝鮮の人権状況を報告していたと思います。したがいまして、その特別報告者はこの調査委員会の設置によってどのような位置付けになっていくのか。 まず、調査委員会の組織の全容を御答弁いただきたいというのが一点と、もう一点は、やはりこれまでも北朝鮮側は特別報告者の北朝鮮入りを拒んできてまいりました。ということから考えると、調査委員会が設置されてもなかなか北朝鮮は調査団を受入れはしないだろうという、これは当然そうなるであろうと推測されるわけであります。そこで、したがってその調査の実効性には限界があるという指摘もあります。しかしながら、私は、じゃ意味がないのかというと、そういうことじゃないと思いますから、まず、岸田大臣にはその調査委員会の組織のありようをお答えいただくとともに、今後、日本政府としてこの調査委員会をてこに拉致問題をどのように解決していくのかという外交方針というか、大臣の主導的な役割の見解について御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(岸田文雄君) 本年三月のこの人権理事会における北朝鮮人権状況決議によって設置されました調査委員会ですが、拉致問題を含む北朝鮮の人権状況全般を調査することを任務としており、マルズキ北朝鮮人権状況特別報告者を含む三名の委員で構成をされております。活動期間は来年の三月までとなっておりまして、来年の三月に開催される第二十五回人権理事会に最終報告を提出する予定になっております。 このマルズキ特別報告者、調査委員会の一員として、これまで特別報告者としての知見や経験を生かし、この調査委員会の活動に貢献することを期待されております。五月に他の二名の委員が人権理事会議長によって任命をされました。調査委員会は近く活動を開始すると承知をしております。我が国としては、同調査委員会が早期に訪日をし、拉致問題を含む北朝鮮の人権状況を調査することを期待しており、調査委員会の活動に最大限協力していく考えでおります。 そして、今委員御指摘のように、この調査委員会、北朝鮮に入国することが難しいのではないか等々、調査に限界があるのではないかという御指摘がありますが、しかし、こうした調査委員会の活動により、拉致問題を含む北朝鮮の人権状況、これは様々な関係国に調査を行うことによってこうした人権状況がより明らかになり、そして国際社会として人権状況の改善に向けた具体的行動を取るよう北朝鮮に対して促すことにつながる、こうした可能性についてはしっかり大事にしていきたいと存じます。こういったことによって国際世論を喚起する、こういった効果も大いに期待できるのではないか、このように思っております。 是非、こうした期待をするとともに、最大限この調査委員会に我が国としても協力をしていきたいと考えております。
○谷合正明君 古屋国務大臣にお伺いします。 大臣も、調査委員会の設置に関して、記者会見で、これを非常に高く評価する、また調査委員会の設置自体に圧力の一つとして効果があるという考えを示しておられます。 調査委員会、拉致問題以外の幅広い人権問題も扱うこととなりますが、調査委員会の設置が拉致問題の解決に資する圧力としてどの程度期待することができると考えられるのか、拉致担当大臣の見解を改めてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(古屋圭司君) この委員会の設置は、私、党で拉致の責任者をしているときからも強く関係者に要請をしていました。そして、去年の七月に特定失踪者藤田進さんの弟さんの藤田隆司さんにジュネーブに行っていただいて、ここの強制的失踪作業部会のメンバーの皆さんとヒアリングというか、意見表明させてもらったんですね。そうしたら、日本の政府の認定の拉致被害者というのは承知しておられたけれども、これは藤田さんから聞いた話ですが、特定失踪者という方々に対してはほとんど認識なかった。そういう意味では、非常に行ってもらった効果がありましたね。それから、今年三月に増元さんが同じように行っていただいて、熱く訴えていただきまして、そういったことが、私、奏功して、コンセンサスで今回調査委員会が立ったと。これは、やはり国連もこの拉致問題というものを大きく取り上げていくというきっかけになると思うんですね。 そういう意味では、私は、北朝鮮に対する圧力の一環、要するに、圧力を掛けるのが目的じゃなくて、先ほども申し上げた、手段なんですよね。要するに、会話を引き出していくためのそういった取組、ある意味では、私がよく申し上げているのは、北朝鮮包囲網、その一環としてこの国連の調査委員会が立ち上がったということは極めて私は意義が大きいというふうに考えております。
○谷合正明君 古屋大臣の昨年からのお取組に本当に敬意を表したいと思っております。 改めまして、手段としての圧力という話もありましたが、今回、国連安保理決議による制裁措置と我が国独自の対北朝鮮制裁措置、そしてアメリカとの協力に関して追加制裁措置ということで措置が発表されたところであります。 そこで、特に米国との協力ということについて、今日は政務官お越しいただいておりますが、その中に、アメリカと歩調を合わせて、例えば一団体及び四個人の資産凍結等の措置を講じていると。そこで指定された団体である朝鮮貿易銀行が指定されているわけでありますけれども、これが北朝鮮にとってどのような機能を持つ銀行なのかとか、また先ほどもありました中国の四大バンクの一つの中国銀行もこの朝鮮貿易銀行との取引を停止したということが報道されているわけでありますが、まずは政務官の方に、米国と歩調を合わせたこうした措置についての政策的な意味を説明していただくとともに、この朝鮮貿易銀行が北朝鮮にとってどういう機能を持つ銀行なのか、そして中国銀行が取引を停止したことについて、これは識者の見方も分かれておりますね、いろいろ抜け穴があるんじゃないかと言われておりますが、政府としてはどのような意味を持つと考えているのか、この点についてお伺いしたいと思います。
○大臣政務官(若林健太君) 今先生御指摘いただきましたように、我が国は四月の五日、北朝鮮をめぐる問題の解決を目指す国際平和のための国際的な努力に寄与するため、御指摘の朝鮮貿易銀行を含む一団体、四個人に対して資産凍結の措置を講じました。 国連決議、制裁決議、それに加えてこの措置をとった、このことは、二月の日米首脳会談において北朝鮮に対する制裁について日米の間で協力をしていくということで一致したことを受けて、協議した結果としてこういった措置を行ったということでありまして、日米が共同してこうした措置を踏み切ったということについて大変意義のあるものだというふうに承知しております。 この朝鮮貿易銀行ですけれども、北朝鮮の対外的な金融取引の窓口を担っている銀行でございまして、北朝鮮の核関連その他大量破壊兵器関連及び弾道ミサイル関連計画等に関与しているというふうに認識をしております。 中国銀行についての御指摘がございました。中国銀行等中国の銀行がとったとされている措置について、我が国の政府としてそれについてコメントを出す立場にはありませんけれども、しかし中国は御案内のように北朝鮮にとって最大の貿易相手国でもありますし、中国を含む国際社会が北朝鮮に対して国連安保理決議を着実かつ全面的に実施していくということは極めて重要でありまして、我が国としては、引き続き、こうした中国の動き等も含めて、関係各国と緊密に連携して対応していきたいというふうに思っております。
○谷合正明君 時間になりましたので、終わります。どうもありがとうございました。
○委員長(徳永久志君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後六時二十八分散会