法務委員会 第6号
- 発言数
- 4 件
- 登壇者
- 2 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 2013/05/28
会議録
○委員長(草川昭三君) ただいまから法務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告をいたします。 昨日までに、石川博崇君、蓮舫君及び長谷川大紋君が委員を辞任され、その補欠として魚住裕一郎君、池口修次君及び加治屋義人君が選任をされました。 また、本日、加治屋義人君が委員を辞任され、その補欠として長谷川岳君が選任をされました。 ─────────────
○委員長(草川昭三君) 刑法等の一部を改正する法律案及び薬物使用等の罪を犯した者に対する刑の一部の執行猶予に関する法律案の両案を一括して議題といたします。 両案について政府から趣旨説明を聴取いたします。谷垣法務大臣。
○国務大臣(谷垣禎一君) 刑法等の一部を改正する法律案及び薬物使用等の罪を犯した者に対する刑の一部の執行猶予に関する法律案について、その趣旨を便宜一括して御説明いたします。 近年、我が国においては、犯罪をした者のうち再犯者が占める割合が少なくない状況にあることから、再犯防止のための取組が政府全体の喫緊の課題となっており、効果的かつ具体的な施策を講ずることが求められています。この両法律案は、犯罪者の再犯防止及び改善更生を図るため、刑の一部の執行猶予制度を導入するとともに、保護観察の特別遵守事項の類型に社会貢献活動を行うことを加えるなどの法整備を行おうとするものです。 この両法律案の要点を申し上げます。 第一は、刑の一部の執行猶予制度の導入であります。 現行の刑法の下では、懲役刑又は禁錮刑に処する場合、刑期全部の実刑を科すか、刑期全部の執行を猶予するかの選択肢しかありません。しかし、まず刑のうち一定期間を執行して施設内処遇を行った上、残りの期間については執行を猶予し、相応の期間、執行猶予の取消しによる心理的強制の下で社会内において更生を促す社会内処遇を実施することが、その者の再犯防止、改善更生のためにより有用である場合があると考えられます。他方、施設内処遇と社会内処遇とを連携させる現行の制度としては、仮釈放の制度がありますが、その社会内処遇の期間は服役した残りの期間に限られ、全体の刑期が短い場合には保護観察に付することのできる期間が限定されることから、社会内処遇の実を十分に上げることができない場合があるのではないかという指摘がなされているところです。 そこで、刑法を改正して、いわゆる初入者、すなわち、刑務所に服役したことがない者、あるいは刑務所に服役したことがあっても出所後五年以上経過した者が三年以下の懲役又は禁錮の言渡しを受ける場合、判決において、その刑の一部の執行を猶予することができることとし、その猶予の期間中、必要に応じて保護観察に付することを可能とすることにより、その者の再犯防止及び改善更生を図ろうとするものです。 また、薬物使用等の罪を犯す者には、一般に、薬物への親和性が高く、薬物事犯の常習性を有する者が多いと考えられるところ、これらの者の再犯を防ぐためには、刑事施設内において処遇を行うだけでなく、これに引き続き、薬物の誘惑のあり得る社会内においても十分な期間その処遇の効果を維持、強化する処遇を実施することがとりわけ有用であると考えられます。 そこで、薬物使用等の罪を犯した者に対する刑の一部の執行猶予に関する法律を制定し、薬物使用等の罪を犯した者については、刑法上の刑の一部執行猶予の要件である初入者に当たらない者であっても、刑の一部の執行猶予を言い渡すことができることとするとともに、その猶予の期間中必要的に保護観察に付することとし、施設内処遇と社会内処遇との連携によって、再犯防止及び改善更生を促そうとするものです。 この刑の一部の執行猶予制度は、刑の言渡しについて新たな選択肢を設けるものであって、犯罪をした者の刑事責任に見合った量刑を行うことには変わりがなく、従来より刑を重くし、あるいは軽くするものではありません。 第二は、保護観察の特別遵守事項の類型に「善良な社会の一員としての意識の涵養及び規範意識の向上に資する地域社会の利益の増進に寄与する社会的活動を一定の時間行うこと。」、いわゆる社会貢献活動を行うことを加えるなどの保護観察の充実強化のための法整備であります。 保護観察対象者に社会貢献活動を行わせることにより、善良な社会の一員としての意識の涵養及び規範意識の向上を図ることは、その再犯防止及び改善更生のために有益であると考えられることから、更生保護法を改正して、社会貢献活動を義務付けることを可能とするほか、規制薬物等に対する依存がある者に対する保護観察の特則を定めるものです。 このほか、所要の規定の整備を行うこととしております。 以上が、刑法等の一部を改正する法律案及び薬物使用等の罪を犯した者に対する刑の一部の執行猶予に関する法律案の趣旨であります。 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに可決くださいますようお願いいたします。
○委員長(草川昭三君) 以上で両案の趣旨説明の聴取は終わりました。 両案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会をいたします。 午前十時八分散会