P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
183回国会参議院2013/05/21

内閣委員会 第7号

発言数
217
登壇者
18
会派数
7
開催日
2013/05/21

会議録

相原久美子民主党・新緑風会

○委員長(相原久美子君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、小川敏夫君、長谷川岳君、神本美恵子君及び山東昭子君が委員を辞任され、その補欠として石橋通宏君、斎藤嘉隆君、石井浩郎君及び藤川政人君が選任されました。     ─────────────

相原久美子民主党・新緑風会

○委員長(相原久美子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律案外二案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官向井治紀君外五名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

相原久美子民主党・新緑風会

○委員長(相原久美子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

相原久美子民主党・新緑風会

○委員長(相原久美子君) 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律案、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案及び内閣法等の一部を改正する法律案、以上三案を一括して議題といたします。  三案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

石橋通宏民主党・新緑風会

○石橋通宏君 民主党・新緑風会の石橋通宏でございます。  内閣委員会では初めて質問の機会をいただきました。質問の機会をいただきまして本当にありがとうございます。どうかよろしくお願いいたします。  議題となりましたいわゆるマイナンバー関連法案について早速質疑に入らせていただきますが、冒頭一言ちょっと私の経験を申し上げさせていただければ、実は二十五年前、二十二歳のときにアメリカに留学をいたしまして、アメリカへ留学して、初めてアメリカへ行って、翌日大学でまず最初にやらされたことが社会保障番号を取ることでした。SSナンバー取って、そしてそのSSナンバー、あらゆる局面でSSナンバーがなければ何にもできなかったという経験があります。金融機関の開設をするにも、部屋を借りるにも、あらゆる局面でSSナンバーが要求されたことを今なお覚えております。  その後、二〇〇一年にイタリアに行って仕事をさせていただきました。全く同じでした。着いて翌日、まず真っ先にやらされたことが社会保障番号を取ることでした。それがなければ全く何もできませんでした。  そういう経験を踏まえて、改めてようやく日本でこのマイナンバー法案、ここまで来たかなという個人的にも大変感慨深い思いがするわけですが、まず冒頭、甘利大臣から是非、なぜここまでマイナンバー、この共通番号、いわゆる、日本で導入が遅れてしまったのか、このことについて、大臣としての御見解、理由を御説明いただければと思います。よろしくお願いします。

甘利明自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(甘利明君) 国民の側にいろいろな懸念、心配があったということだと思います。個人情報を本当に丸裸にされて、国家が全て頭のてっぺんからつま先まで情報を把握してしまうのではないかと、それが悪用されたらどんなことになるんだろうかとか、あるいは、いろんな個人情報が今日までも大量に漏えいしてしまう事件、事故が起こったと、それがもっと広範にわたって深刻な状況になるのではないかと、いろいろな懸念があったんだと思いますし、また不正アクセスや、あるいは国家以外の犯罪、国家管理以外の部分での不安は、不正アクセスとかあるいは成り済ましとか、個人情報を使っていろんな犯罪が蔓延するのではないかと、そういう懸念が随分あったんだと思います。そこで、先進国ではほとんどの国で導入されているわけでありますけれども、日本ではそういう懸念のなかなか払拭の理解が進まなかったということと、過去にも番号制度の導入のトライはありましたけれども、ことごとくはね返されてきたという点がそういう点にあるんだと思っております。  でありますから、その過去の経験に鑑み、制度面やシステム面、技術面から運用面、あらゆる面で国民の不安の払拭にこたえるように周到に準備をして今回の法案提出に至ったというふうに理解をしております。

石橋通宏民主党・新緑風会

○石橋通宏君 ありがとうございます。  大臣に御説明いただいたようなこの間の経緯、経過があったのではないかと思いますが、ただ、今大臣、とりわけ負の側面の方を国民の懸念ということで御説明をいただきました。ここはこの後いろいろ質疑させていただきますけれども、当然その払拭を図らなければいけないわけですが、やはりもう一つは、それを払拭するだけのメリットがやはりきちんと説明できなかった、国民の皆さんにも理解をいただけなかったという面も改めて大きかったのではないかなというふうに強く思っております。  今日は是非その二つの観点でこの後質疑を進めさせていただきたいと思っておりますが、まず、マイナンバーの中身に入っていく前に、その前提で住基ネットの現状等についてまず御質問をさせていただきたいと思いますが、というのは、やはりマイナンバーの構築に当たりまして、これまで運用してきた住基ネット、その現状と課題についてしっかりと総括をした上でマイナンバーやっていくべきだという、そういう観点で質問をさせていただきますが、まず確認させていただきますけれども、これまで住基ネットの構築、初期投資、それからその後のランニング、毎年の、掛かっているわけですが、そのコストについて改めて確認をさせていただきます。

望月達史総務省自治行政局長

○政府参考人(望月達史君) お答えいたします。  住基ネットでございますが、初期投資の額、本格稼働いたしましてほぼ十年となりますが、初期投資の額は約三百九十億円でございました。年間の運用経費でございますが、システム更新等の事由によりまして変動はございますが、全体としては減少傾向にございます。平成二十四年度におきましては、約百二十億円が運用経費となっております。

石橋通宏民主党・新緑風会

○石橋通宏君 確認させていただきますが、今、変動があった、そしてだんだんとコストは縮減をしてきているという説明だったと思いますが、ということは、当初は百二十億ではなくてもっと掛かっていたということだと思いますが、これ最大時は幾らぐらい掛かっていたか、資料がありますか。

望月達史総務省自治行政局長

○政府参考人(望月達史君) 過去の例で、数字で申し上げますと、例えば、制度が発足いたしまして本格的に稼働がし始まりました例えば平成十四年度で申し上げますと約百五十八億円、平成十五年度で申し上げますと百八十九億円といった数字がございます。

石橋通宏民主党・新緑風会

○石橋通宏君 ありがとうございます。  百二十億という数字が結構使われているわけですが、初期の場合は、今御説明があったように、百六十、百八十、まあ結構なランニングコストがやっぱり掛かっていたということだと思いますし、当然システムの更新時期等々には余計のコストは当然掛かってきたというふうに思いますので、そのことをまず我々念頭に置いて今後の質疑を進めていきたいと思っておりますが、このランニングコストですが、これ今後も掛かっていくんだという理解でいいのかどうかの確認ですけれども、今、住基ネット、住基コード、住基カード、そして公的認証制度、こういうセットでいろいろ運用があるわけですが、これらは一体マイナンバーの導入によってどうなるんでしょうか。それによって今御説明をいただいたランニングコストはどうなるんでしょうか。その点について併せて御説明をお願いします。

望月達史総務省自治行政局長

○政府参考人(望月達史君) 住基ネットのランニングコストでございますが、住基ネットの言わば大きな狙いは、本人確認情報を国の行政機関等に提供いたしまして、常に新しいデータを更新していただくということにございます。主な使われ先は、国民年金機構を中心とした年金関係の分野で使われておりまして、現在約四億件を超えるデータが提供をされております。  この住基ネットでございますが、番号制度導入後も引き続きこういった機能は使われてまいりますので、本人確認情報提供、本人確認情報を利用するための情報基盤として活用されるため、運用経費は今後とも必要ではございます。住基ネットは、地方団体が共同で運営するシステムでございまして、必要な経費につきましては、今申し上げました年金機構等の国の機関等から手数料収入を除きましては、都道府県と市町村が負担をしてまいります。番号制度の導入後でございますが、その番号制度の基盤となるシステムとして住基ネットが果たす役割がございますので、新たに個人番号を本人確認情報に含めることといたしております。  こういった措置に伴いまして、住基ネットによりまして本人確認情報の提供を受ける国の機関等事務が増加することとなります。住基ネットによります本人確認情報の提供は、こういった機能はこれまで以上に活用されるものと考えられます。  住民票コードでございますが、個人番号の生成の際に用いられるものでありまして、引き続き行政機関内部で使用されることは変わりません。また、住基カードでございますが、番号制度の導入によりまして新たに個人番号カードを交付するということになりますので、現行の住基カードは廃止されてまいります。その機能が個人番号カードに引き継がれるということになります。  公的個人認証サービスの御指摘もございましたが、現行の署名用電子証に加えまして、今後新たにマイポータルができますので、そのログイン手段といたしまして使用されます利用者証明用電子証明書の仕組みが新たにつくられることになります。こういったことも今回の制度改正には入ってございます。  なお、こういったことに関しまして、番号制度の導入に伴いまして必要となりますシステム構築に係る費用につきましても、しっかり精査をした上で対応してまいりたいと考えております。

石橋通宏民主党・新緑風会

○石橋通宏君 済みません、確認ですが、先ほど御説明をいただいた現在のランニングコストは百二十億。今るる御説明をいただいて、基本的には住基ネット、住基コードは今後も使っていくんだ、住基カードは段階的に廃止されて新たなマイナンバーのカードに移行していくんだ等々の答弁がありましたが、それによってこの百二十億というランニングコストはどうなっていくんですか。そのことを説明してください。

望月達史総務省自治行政局長

○政府参考人(望月達史君) 機械の更新状況あるいはシステムの開発状況等にもよりますが、基本的には百二十億円といった数字を前後した数字はベースとしては続くものというふうに思います。  今回、公的個人認証サービスの仕組みが新しく番号制度の体系の中に入ってまいりますので、そういった数字は幾らか増の要因があるのかなとは考えておりますが、できるだけ精査をいたしまして、必要最小限の経費に努めてまいりたいと考えております。

石橋通宏民主党・新緑風会

○石橋通宏君 百二十億は、じゃ、今後も掛かるんですね。今後も掛かるということは、後ほどマイナンバーのコストについてもお聞きする予定ですが、それはそれとして、この百二十億はひょっとして増えるかもしれないぐらいの規模でこれからも掛かっていくということですね。もう一回確認させてください。

望月達史総務省自治行政局長

○政府参考人(望月達史君) 公的個人認証サービスにつきましては、現在、やはり都道府県等が、自治体が負担をして運営しておりますが、それが言わば今後、別途法案が審議されておりますが、地方公共団体システム機構ができますれば、そちらの方に仕事が移ってまいります。したがって、全体としての負担は基本的には同じでございますが、番号制度の体系の中といたしまして見ればその経費は掛かってまいりまして、ざっと年間約十億円程度ではないかというふうに、その増の要因には、思います。  住基ネットの業務を引き継ぎます、住基ネットはベースとしてあるわけでございますが、今後この情報を使う機関が増えてまいりますので、そういった機関からの情報提供の手数料が増となる要因があろうかと思います。したがいまして、百二十億円という数字は大きく増えることはなかなか考えにくいというふうには考えております。

石橋通宏民主党・新緑風会

○石橋通宏君 いずれにしろ、この百二十億何がしのランニングコストは今後も引き続き掛かっていくということだと思いますので、これちょっと後ほどマイナンバーの費用対効果の話をさせていただくときにもう一回戻ってまいりますので、是非覚えておいていただければと思います。  セキュリティーの関係ですけれども、住基ネット、衆議院の方での質疑で、これまで住基ネットに対するいわゆるハッキングだとか外部からの不正アクセスだとか、そういうものによる被害はなかったという答弁があったと思いますが、この点はそれでよろしいですか。確認させてください。

望月達史総務省自治行政局長

○政府参考人(望月達史君) 住基ネットでございますが、平成十四年八月の稼働以来十年以上過ぎましたが、ハッキングをされたことはなく、情報漏えいなどの事件は起こっておりません。

石橋通宏民主党・新緑風会

○石橋通宏君 ハッキングがなかった理由はいろいろあるんだと思うんです。これまで、それほどハッキングしても得られるものがなかったからだろうかなというふうに思ったりもするわけですが。  それでは、ちょっと視点を変えて、じゃ、住基カード、カードの発行率、お手元の資料にもお配りをしておりますが、これまでコストを掛けてきた割にはカードの発行数そして利用は非常に低いレベルにとどまっているというのもこれまで衆議院でもさんざん質疑があったとおりだと思っておりますが、この住基カードの悪用、住基コードが知られたことによる悪用、成り済ましの被害、こういったものは実際に過去、あったんでしょうか。

望月達史総務省自治行政局長

○政府参考人(望月達史君) 成り済ましあるいはカードの偽造、改ざんの事例でございますが、例えばこの五年間の不正事件の状況につきまして私どもが把握している数字で申し上げますと、平成二十年度が偽造、券面改ざんあるいは成り済ましを含めまして十二件、二十一年度が四十五件、二十二年度九十七件、二十三年度五十四件、二十四年度三十件といった数字の報告を受けております。  事件の内容でございますが、例えば、偽造した運転免許証を本人確認書類として提示をいたしまして他人に成り済まして住基カードを取得した事件、あるいは、カードの券面を削りまして別の名前を書いて取得しようとした、取得しようというか使おうとした、そういった事案の報告を受けております。

石橋通宏民主党・新緑風会

○石橋通宏君 今過去五年だけお話しされましたけれども、それ以前にもあったんでしょうか。

望月達史総務省自治行政局長

○政府参考人(望月達史君) 手元ちょっと数字ございませんが、以前にもございました。

石橋通宏民主党・新緑風会

○石橋通宏君 つまり、不正利用はあったということですね。これまで住基コードは安全だ、住基ネットは安全だったというような話でしたけれども、実はよくよく調べてみますと、住基カード、コードの不正、成り済ましというのは確かに事例としてはあったということ。これ、事例が少ないと思われるかもしれませんが、そもそも発行が少ないのでこういうことになるんだろうと思いますけれども。  これによる個人の具体的な被害、例えば財産上の被害とか、いわゆる成り済まし、先ほど、不正に偽造されて、国民の方、住民の方が実際に財産的な被害を受けたという事例はこの中にあるんでしょうか。

望月達史総務省自治行政局長

○政府参考人(望月達史君) 私どもが把握している限りでは、そういった財産的な被害について数字をまとめたものはございません。報道の範囲で様々な事案が、事件が報道されておりますが、そういった以上のものは持ち合わせてございません。

石橋通宏民主党・新緑風会

○石橋通宏君 ありがとうございます。  その辺、具体的にどこまで本当の日本全国の事例を把握をされてきたのか、いるのかということも恐らく課題なんだろうなと思いますけれども、当然、マイナンバーの導入に当たっては、よりこの種の事例についてしっかりとした対応をしていただかなければいけませんが、その辺はまた後ほど話をしておきたいと思いますけれども、住基カード、これまでにもこういう悪用の事例は確かにあったということは今確認ができたのではないかと思います。  もう一点だけ、先ほど公的個人認証制度の話もさせていただきまして、これは今後も使っていくんだということでしたが、実際、この利用状況というのはどういうことになっているんでしょうか。様々に、例えばe—Taxでこういうことが使えると、e—Taxは割と中では使われているんだけれどもという話もあったと思いますが、全体として一体どれだけの国民の皆さんがこの公的個人認証制度を実際に利用しているのかという観点でいうと、現状について御説明ください。

望月達史総務省自治行政局長

○政府参考人(望月達史君) 公的個人認証制度に基づきます電子証明書でございますが、これまでの累計の発行枚数は平成二十四年三月末現在で約二百五十万枚でございます。現行の公的個人認証法におきましては、公的個人認証サービスの利用が、御指摘がありましたe—Taxなどの国や地方自治体の行政手続に限定されているといったことが、こういった数字に表れているのかなということを感じております。

石橋通宏民主党・新緑風会

○石橋通宏君 二百五十万枚にとどまっているということで、その理由が行政手続に限定されているからということでありました。  結局、この状況が、じゃ、マイナンバーになってどうなるのかということを考えていかなければいけませんが、今日、今確認させていただいた事実として、これだけのコストを掛けていただきながら、またこれからも先ほど説明いただいたようにランニングコストとしては掛かっていく、しかし、これまでの実績を見ると、住基カードの交付も、そしてまた公的個人認証制度の利用も非常に低い率にとどまっているということ。この状況をやはりしっかりと総括をした上で、これからまたマイナンバーのしっかりとした議論をしていかなければいけないという前提で話をまた進めさせていただきたいと思います。  本題に入りますが、マイナンバーの導入です。冒頭、甘利大臣からこれまで導入されてこなかった理由について、国民の懸念が非常に強かったということ、私の方からは、それを覆すだけのメリットがやはり感じられなかったのではないかという点についてお話をさせていただきました。  まず、メリットについて議論していきたいと思いますけれども、衆議院側で修正がなされておりまして、マイナンバー導入の目的のところに、行政分野におけるより公正な給付と負担の確保を図ることということが明記をされました。まず、これが明記をされたこの理由について、意義について、衆議院の修正案提案者から御説明をいただければと思います。

後藤祐一民主党・無所属クラブ

○衆議院議員(後藤祐一君) 提案者の一人であります後藤祐一でございます。  元々の政府案においては、負担の軽減そして国民の利便性の向上、これが含まれていたわけでございますけれども、今委員がおっしゃられました行政分野におけるより公正な給付と負担の確保については、行政運営の効率化という要素とともに三条の基本理念には入っておりましたけれども、一条の目的では触れられておりませんでした。  しかしながら、このマイナンバー制度の導入のまさにメリット、効果、こういったことの説明において、各種資料等においても今申し上げた四つのこと、公正な給付の負担と確保、行政運営の効率化、負担の軽減、国民の利便性の向上はいずれも大事な要素だという御説明が政府の方もされておりましたし、この二つ、二つに分ける理由は余りないんではないかという議論をさせていただきました。その結果、目的規定を修正しまして、今委員おっしゃった行政分野におけるより公正な給付と負担の確保という言葉を行政運営の効率化とともに追加させていただいた、一条の方に目的規定として追加させていただいたわけでございます。  具体的にどういったことが変わってくるか、特に公正な給付と負担の確保ということについて申し上げますと、このマイナンバー制度の導入によって、例えば給付の条件を満たしていないのに給付を請求したりするようなケース、あるいは逆に本来はもっと負担しなければいけないのに不当に低い負担であろうとするようなケース、不公正なようなケース、こういったものを行政機関横断的に正確にチェックすることが可能になることが期待されると思います。また逆に、給付の条件に合致しているのに適正な給付を請求し損なうような、いわゆる申請主義の壁みたいなケースも多分にあると思います。特に、地方公共団体において役所側の方から積極的な情報提供、あなたはこういう給付をもらえる条件に合致していますよというようなことをお知らせしてさしあげる、そのようないわゆるプッシュ型行政、こういったものが次第に実現していく、そんな土台になっていくんではないかということも期待しております。  また、衆議院の審議においては、各府省がこれからマイナンバー制度の導入に当たって膨大なシステム投資の予算を要求していくことになります。来年度予算要求の話がだんだんこれから始まってまいりますけれども、これは、安倍総理の答弁において、以上の四つの目的、効果がきちんとあるんだということについて各府省が説明責任を負うということについても答弁をいただいております。  このように、実務上の効果も併せてあるというふうに思っておりますので、是非、委員おっしゃったこの行政分野におけるより公正な給付と負担の確保を始めとした四つの目的、効果、こういったものがあるマイナンバー制度の構築をしていっていただきたいというふうに思っております。

石橋通宏民主党・新緑風会

○石橋通宏君 後藤議員、説明ありがとうございます。  大変、まさにそういう趣旨が非常に重要だというふうに思っておりますが、甘利大臣、これ逆に、何でこの公正な給付と負担の確保というのは当初目的に含まれていなかったんでしょうか。そのことが私すごく気になるんですけれども、なぜここを含めなかったのか、もし御説明いただけるのであれば御説明ください。

甘利明自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(甘利明君) 今、後藤参考人の話にも、中にもあったと思います。法律全体で読むとそれが読み取れるんでありますけれども、目的として一条にしっかり掲げるということが国民への理解をより具体的たらしめるということ等々、与野党の皆さんで協議をしていただいて、より適切な書き方ということになっていったんであろうというふうに思っております。

石橋通宏民主党・新緑風会

○石橋通宏君 ありがとうございます。  後藤議員から説明をいただきましたとおり、やはり今回一番大きな、私たちも、このマイナンバー導入の目的というのは、やはり公正公平、社会保障と税の分野で国民の皆さんにより公正を感じていただける、そして公平を感じていただける、実感していただける、そういうことを確保しつつ、我々がみんなでその実現に向けてしっかりと責任を果たしていくことだというふうに思っておりまして、この修正の意義は大変大きなものがあったのではないかというふうに思いますが、一方で、先ほど後藤さんからいろいろ意義を説明をしていただきましたが、まだ私も、実際に、じゃ、そういう意義が本当に今回の法案で実現をされ得るのだろうかということについてはちょっとまだ心配をしておりまして、その点をこの後また質疑を進めていきたいと思っておりますが、まず、先ほどもちょっと触れた費用対効果の件についてもうちょっと掘り下げていきたいと思います。  費用についてですが、これ、衆議院の方の質疑を見させていただき、藤本委員が本会議で質問に対しても答弁いただいておりますけれども、確認しますが、初期費用が二千七百億円、ランニングコストがその一〇%から一五%、これ大体二百七十億から四百億ぐらいということだと思いますが、というふうに明らかにされておりますが、これでよろしいですね。

向井治紀内閣官房内閣審議官

○政府参考人(向井治紀君) お答えいたします。  社会保障・税番号制度の導入に係る費用といたしまして、まず、現時点ではございますが、新規システム開発に要するものとして、いわゆる付番関係が百六十億円、それから情報ネットワークシステム等で百九十億円を見込んでおります。これは何らかの形で既に予算に反映されている数字でございます。  一方で、地方自治体の個人番号、法人番号を取り扱うそれぞれの機関におきまして、既存システムの整備、これは約二千三百五十億円程度見込んでおりますが、これは今後、予算編成過程で更に精査がなされる、そういう以前の数字でございます。  これ合わせますと二千七百億円ということになります。  それから、ランニングコストにつきましては、実際に調達する機器とかシステムによって変動はかなりあるとは思いますが、一般論といたしましては初期費用の一〇%から一五%とされているということでございます。

石橋通宏民主党・新緑風会

○石橋通宏君 問題は、これはどこまで現時点で根拠のある数字なのかということだと思います。  最初のシステム構築、三百五十億円、これは予算措置が既に負担行為であるということなので、これはある程度根拠あるんだろうなと思いますが、既存のシステムの改修、来年度予算でこれから議論されてくる二千三百五十億円については、一応の積み上げがありますけれども、これ、済みません、どこまで具体的に根拠のある数字なんですか。

向井治紀内閣官房内閣審議官

○政府参考人(向井治紀君) 具体的には、例えば、国のシステムですと年金とかハローワーク、それから国税、それからあと地方公共団体のシステムが税とか社会保障とかがございますが、それぞれの部局におきまして積算したものでございまして、これからさらに例えば政府CIOの精査ですとか予算編成過程におきます主計局との協議を経て今後決まっていくもの、そういうふうなものと考えております。

石橋通宏民主党・新緑風会

○石橋通宏君 つまり、現時点ではまだはっきりしていない、これから政府CIO等々によるしっかりとした精査があっての具体的な数字がちゃんと出てくるということだと思います。その辺をやっぱりしっかりやっていくこと、今回のとりわけ政府CIOの機能強化を踏まえて、その辺をやっぱりしっかりやっていって、本当のコストが一体どうなってくるのか、それを国民の皆さんにもしっかり示していくことが非常に重要だと思っておりますが、ちょっと私が気になるのはランニングコストなんです。  今、一般論で一〇%程度というお話をされたと思いますが、先ほど住基の話をしました。住基初期投資、三百七十億円ですね。ランニングコストは一〇%ですか。全然違いますね。当初が百六十億、五十億ぐらい掛かったという説明でしたね。十年たった今なお百二十億掛かっています。これ全然一〇%じゃありません。もし今回全体で、これどこまでの積算で、新規開発だけのランニングコストで一〇%とおっしゃるのか。全体のシステム含めて掛かる二千七百億、それ考えれば、これもっと掛かるんじゃないですか、ランニングコストは。どうして、一〇%、一五%、住基と比較してそれだけの低い率でいくと見られているんですか。もう一回。

向井治紀内閣官房内閣審議官

○政府参考人(向井治紀君) 一〇%から一五%というのは、一般的に通常そういうシステムの場合、システム開発に要する経費の大体そんなものが運用経費になるであろうということでございますが、まさにシステムによってかなり変わってくるとは思っております。そういう意味で、何といいますか、この手のシステムの運用経費というのは、システムの例えば業者との契約の仕方とか、あるいはそのシステムを閉じたシステムにするのかそれともクラウドにするのか等々によってかなり変わってくると、そういうふうなものだと思っております。  したがいまして、どういうシステムがよいのか、セキュリティーとコストとを比較しながら今後更に精査が必要だと。そういう意味で、セキュリティーに重点を置けばランニングコストが更に増えるという、そういう可能性も当然ございます。

石橋通宏民主党・新緑風会

○石橋通宏君 住基のときには、これは単純に計算しますと四〇%から五〇%近くのランニングコストが掛かっています。  今まさに御説明していただいたとおり、セキュリティーに非常に注意を払った、そういう厳格な運用をしたからこそこれぐらい掛かったということなのかもしれませんが。これぐらい掛かるんですよ、それだけのしっかりとしたシステムを作れば。今回まさにそれをやるんじゃないんでしょうか。それだけのしっかりとした、国民に信頼に足るシステムをしっかり構築するんだと、セキュリティーも物すごい厳重にやるんだという説明が後ほどあるんだと思いますが、それだけの厳重なものをやるのに一般論で一〇%というのは、これは明らかに過小の見積りじゃないんでしょうか。  可能性としては、住基と同じぐらいのしっかりとしたものをやれば、初期投資に比較して四、五〇%のランニングコストが掛かってくる可能性はあると。今一〇%というのはあくまで世間一般の一般論であって、これは実際には三〇%、四〇%、五〇%のランニングコストが掛かる可能性は十分にあるということでよろしいですね。

向井治紀内閣官房内閣審議官

○政府参考人(向井治紀君) 政府のシステム調達につきましてはこれまで種々御批判がありまして、それで特許庁のシステムとかあるいは年金システムとか非常に、何といいますか、初期投資だけではなくて後のランニングコストが掛かるような調達になってしまっているというところはございます。  これらにつきましては、今現在、政府CIOとともにどうやって改善していくかというのを検討している最中でございまして、それらを踏まえて、できるだけセキュリティーは高く、かつコストの低い、そういう調達方法を考えていきたいというふうに考えております。

石橋通宏民主党・新緑風会

○石橋通宏君 今御説明いただき、要はこれから考えていくんだということなんだと思います。  とすると、これまで御説明が、一般論として一〇%、一五%ということになっておりましたが、これは現時点では、はっきり言えば分からないと。これからこれは精査するのであって、よりいいシステムをしっかりとした構築を考えたときには、ひょっとするとそんなもんじゃ済まないランニングコストが掛かってくるという可能性があるということが今答弁で明らかになったと思います。つまり、それだけのコストが掛かるわけです。国民の皆さんにそれだけのコストを掛けてこれを導入するということを今我々は審議をしているわけです。  であれば、やはりそれだけのコストを掛けてもこれは国民の皆さんに本当にメリットのある、これからの日本には本当に必要なものなんだということをちゃんと示していかないと、これは我々の責任が果たせないと思います。だからこそ衆議院でもあれだけ、じゃ、それで一体どれだけの効果があるのかということが再三再四質疑あったと思いますが、残念ながら政府の側からはこれに対してはっきりとした答えは何ら示されていないというのが私の理解です。  改めて甘利大臣にお伺いします。一体これだけの大きな多額の費用負担を掛けてどれだけのメリット、具体的なメリットが国民の皆さんにあるのか。これ、是非示していくべきだと、いかなければいけないと思いますが、甘利大臣、いかがでしょうか。

甘利明自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(甘利明君) まずその前に、先ほど後藤参考人と言ってしまいましたけれども、修正案提案者でありまして、後藤提案者というところを訂正をさせていただきます。  これだけの莫大な費用を掛けて導入するシステムは、それを超えるメリットがなければ導入する意味がない、それは御指摘のとおりであります。総計で二千七百億、しかもランニングコストが、これも定かではない、一〇%、二〇%というのも、実際に実施してみないと正確な数字にはならない。そういう中で、きちんと導入のメリットを具体的に国民に示す必要があると、おっしゃるとおりだと思います。  私もまずその費用の点について、一体全体この導入が進むに従って精査が進んでいるのかどうかということを確認もしてきました。民主党時代の法案の提出の答弁の内容から見ると若干減ってきているということは、少し概要が明らかになってきたからかなというふうに思っております。  一方で、このメリットについては、やはり当時から民間の試算、民間がどうやって試算されたのかは私もよく知りませんけれども、一兆円以上あるとか、いやもっとだと、いろいろな議論がございます。これは現状では定性的な表現しかなかなか現実問題としてできないと。これは、実際にこのシステムが実行されていくに従って、具体的な定量的な精査ができてくるんだというふうに思います。ただ、委員御指摘のとおり、じゃ、どういうメリットがあるんだと、住基がちっとも普及しないで、じゃ今度のものが普及するということはどういう点から言えるのかということだというふうに思っております。  具体的に国民の皆様に説明するのは、番号制度が導入されることによっていろいろな添付書類というのが圧倒的に省けるのであるとか、あるいは併給調整ができると。先ほど来、本来払わなければならない人がそのとおり払っていないとか、本来もらえる以上にたくさんもらっているとか、あるいはその権利があるのに自分が知らないとか、そういう点がみんな解消ができる。ポータルサイトを使って、自身の納付すべき納付がなされていないですよということが把握されたり、あるいはこんなことがありますよというプッシュ型のサービスが政府から提供されると。これは大いなる前進であろうというふうに思っております。  ただ、広くこのシステムが圧倒的な利益を国民あるいは社会全体にもたらすには、やっぱり今の、当初の社会保障と税の範囲からどう民間に出ていけるかどうかだというふうに思っております。一番大事なことは、世の中が電子化しているわけであります。デジタル化、電子化というのがキーワードで、その中でそのシステムに国民が入っていくためには、やっぱり国民自身が電子化、デジタル化していくところがないと、デジタルシステムの中にアナログのままで入っていけないわけでありますから、そこの部分が一番大事なんだと思います。  ただ、民間にどこまで入っていくかということは、先ほど来指摘されているように、セキュリティーの問題があります。でありますから、この法案の中の見直し規定の中で、三年間今の範囲で実行してみて、問題点がより具体的に、あるいは必要とされる利便性がより具体的に浮き彫りになってくると。その中で、セキュリティーをしっかり考えながら利便性に手足を伸ばしていくということにつながっていくんであろうというふうに思っております。  結論から申し上げれば、スタート時点ではなかなか定性的なものから踏み込んでいけないですけれども、システムが定着していくにつれて具体的、定量的に効果というものが、よりフォーカスを絞ることができるんではないかというふうに思っております。

石橋通宏民主党・新緑風会

○石橋通宏君 ありがとうございます。  実は個人的には大臣の今の御答弁、非常に納得をするところもあります。  そもそも、今回、やはり初期の導入が非常に限定的だということで、先ほど大臣も触れられた、民間から様々な試算、今日お手元に一つだけ資料をお配りをして民間の積算について出しておりますが、じゃ、結構額あるんですけれども、実はこれ、民間の利用も想定に入れた額というのは結構ありますので、行く行く拡大されればこれだけのメリットがあるんだけれども、でもよくよく見て、行政の分野にとどまったときにはこれだけしかないよというのがやっぱり結構多いんですね。  つまり、今回、初期は非常に限定的、税、社会保障、そして防災にとどまった利用になっていると。つまり、初期の導入からいったら恐らくメリットはそれほど大きくないのではないかというふうにやっぱり来るんですよね。逆に言えば、そのことはむしろはっきりと国民の皆さんにも説明をさせていただいた方がより分かりやすいのではないか。何か最初から、実は最初は非常に限定的なんだけれども、何か最初からばあんというようなイメージが逆に一方であるのではないか。むしろ、最初はやっぱりこれだけなんだよと。本当の趣旨は、社会保障と税の一体的な、公平性、公平の確保も含めて広げていかないと本当のメリットは生まれてこないんだということを、これはやはり我々としてもしっかりと説明をしていく必要があるのではないかなというふうに、私個人も思っているところであります。  その意味で、今回、特に、これまで政府側からも御説明がありましたけれども、例えば我々の、国民の皆さんの期待でいうと、正確な所得の捕捉が本当にできるのかと。例えば、今回、法人番号を導入をいただきますけれども、法人番号の導入によって脱税の防止とか、いわゆる社会保険の適用逃れの防止とか、そういったことが本当に最初の段階から実現をするのかということがちょっとまだよく分からない。今よりは良くなるという説明がこれまでにもあったと思いますが、それが今よりも良くなるのが、どこまで良くなるのか。本当に国民の皆さんが期待をいただいている、それが完璧に捕捉ができるとか、完璧に脱税が防止できるとか、完璧に公正公平な社会が実現できるとかというと、そうじゃないんですよね。そうじゃないので、そこのところを含めて改めて今回の導入によって得られる効果というのがどこまでなんだということは、これは一定の何かイメージを出していかないと、やっぱりその辺、国民の皆さんにも正確な御理解はいただけないのかなというふうに思うわけです。  改めて大臣、確認させていただきますけれども、正確な所得の把握、そして法人番号導入されて企業による脱税の防止等々含めて、これは初期の段階では正直言って非常に限定的だと、やはり行く行くはもっと大きく拡大をしていかなければそもそもの目的の実現は必ずしも達成されないと、そういう理解でよろしいかということを是非確認させてください。

甘利明自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(甘利明君) 例えば、正確な所得が完璧にできて、税の納付が完璧にできるかといえば、これ、基本的には法定調書の突合でありますから、個人事業者であるとか、商売やって、一次産業の方々が商売にかかわる法定調書を消費者の人に全部要求ができるかと。買物をするたびに全部法定調書を出せといったら、それは別な問題があろうかと思います。  ですから、完璧にということであれば、これは完璧にはできません。ただし、現状より、より公平性が進むかといえば、相当部分進むと思います。いろいろな所得の突合が番号で全部できるわけであります。  でありますから、納税の公平化も図れるし、あるいは給付に関しても、今までよりははるかに正確に公平性を担保しながら給付ができると思います。あるいは、現状でも医療と介護の上限の調整というのがありますけれども、これが、もちろん議論をいただいてどこまで足を伸ばすかということはありますけれども、それ以外の分野に総合合算ということもこれからの可能性としてあるわけでありますし、言ってみれば、公平公正、そして公平公正を担保する大きなツールが社会へ与えられたと。それをどう使うかというのは、国民の合意形成の中で細部まで伸ばしていくということになるんではないかと思っております。

石橋通宏民主党・新緑風会

○石橋通宏君 今回、やっぱり金融機関、これ、衆議院の方でも質疑ありましたけれども、金融機関でこのマイナンバーの要求がないということ、この辺がやっぱり一番大きな今後の課題なんだろうなというふうにも思っております。  今、例えば、大臣が御説明の中にもありました、我々も、総合合算とか、非常にこれ本当に必要な、国民の皆さんに必要な給付をしていくという意味で大変な重要なポイントだと思っておりますが、これ、総合合算やる場合にも、世帯単位での所得の把握、世帯単位での支出の把握というのが当然必要になります。今回は、世帯単位の把握というのはできないと理解しておりますが、この世帯単位での把握というのも改めてのこれからの課題であるという理解でよろしいでしょうか。

向井治紀内閣官房内閣審議官

○政府参考人(向井治紀君) 総合合算制度とか、現在あります社会保障の低所得者対策の所得という場合に、いろんなパターンはありますが、基本的には世帯を単位に所得を把握してございます。  これらにつきまして、世帯の概念をどのようにとらえるかというのがありますが、番号制度におきましては、市町村との間で情報の連携を行うことによりまして、住民基本台帳に記載されている世帯主の氏名、世帯主の続柄等の情報、それから地方税課税額の算定の基礎となります所得情報、これらの把握が可能となります。また、これらの情報と、さらに、例えば医療なんかに掛かる自己負担額等の情報、これらのものを組み合わせることによりまして、世帯の取り方に合わせたそういう所得の取るということを、現在の法制でも可能なのではないかと。これは、今後、具体的な細目は総務省、地方自治体と詰めていく必要がございますけれども、可能なのではないかというふうに考えております。

石橋通宏民主党・新緑風会

○石橋通宏君 今、大変重要な答弁だったと思いますので、これ、世帯の把握、今ちょっと言われたように、世帯、そもそも世帯というのをどういう定義をしていくのか。まさに、社会保障と税、この観点から世帯の定義をした上で、ただ、世帯の定義をすれば今回のマイナンバーの導入によって世帯単位の把握というのは可能であろうということだったと思います。そういう意味では、じゃ、総合合算制度等々の取組というのもこれで可能になっていくんだという理解でいいのだと思いますので、これは、是非今後具体的に議論をさせていただければと思います。  あわせて、今回衆議院における修正で、給付付き税額控除の関係について、附則で追加をされております。今回、この附則が追加をされた趣旨について、衆議院側の修正案提案者から御説明をいただければと思います。

大熊利昭みんなの党

○衆議院議員(大熊利昭君) お答えをさせていただきます。  このマイナンバー制度は、これまで議論ございますように、番号を付与するということだけでは不十分でございまして、この番号をいかに利活用していくのかというところが重要だろうというふうに考えておりまして、税と社会保障分野での利用の一つとしてこの給付付き税額控除の制度というものがあり得るというふうに考えております。  したがいまして、給付付き税額控除の事務を的確に実施するためには、現在、税務当局では把握していない年間給与五百万円以下の者の収入情報等について、それらの情報を別途有している地方公共団体と税務当局が連携をして、的確に当該事務を実施する体制を整備する必要があるというふうに考えておりまして、そこで、この附則第六条を修正し、「政府は、給付付き税額控除の施策の導入を検討する場合には、当該施策に関する事務が的確に実施されるよう、国の税務官署が保有しない個人所得課税に関する情報に関し、個人番号の利用に関する制度を活用して当該事務を実施するために必要な体制の整備を検討するもの」の規定を追加したところでございます。

石橋通宏民主党・新緑風会

○石橋通宏君 ありがとうございます。  私ども民主党は、やはり来年、正式な決定は秋ですが、消費税の引上げに伴う低所得者、逆進性対策として、やはりこの給付付き税額控除、これの方が望ましいという立場で今後も訴えていきたいと思っておりますが、その意味でも、こういう附則を付けていただいたことも必要だったのではないかなと思います。  大熊提案者、ありがとうございます。委員長のお許しをいただいて、ここで退席いただいて結構です。

相原久美子民主党・新緑風会

○委員長(相原久美子君) 大熊議員は退席していただいて結構です。

石橋通宏民主党・新緑風会

○石橋通宏君 そこで、ちょっと予定以上に時間を消化しておりますので、済みません、混乱させて申し訳ありませんが、ちょっと飛ばしまして、番号の、通知カードとICカードの、この辺についてちょっと疑問がありますので、お聞かせいただきたいと思いますが。  今回、個人番号カード、そしてまた、一旦通知カードを皆さんにお配りをして、申請によってICカードを発行するということになりました。ICカード、この個人番号カード、これがなぜ必要なのか、そしてまだ、なぜ個人番号を券面に記載する必要があるのか、これがちょっともう一つよく分からないんです。なぜICカードが必要なのか、この点について御説明いただけますか。

向井治紀内閣官房内閣審議官

○政府参考人(向井治紀君) お答えいたします。  この番号制度は、番号制度を円滑に行うためには、その番号付きの情報を、例えば国民から申請を受ける場合とかそういう場合につきましては、その番号が確かに本人のものであるかという番号の確認と、その本人が確かに本人であるか、いわゆる本人確認とこの二つが必要になってくるということでございます。  したがいまして、例えば税の場面なんかはむしろ主に対面の世界が結構あろうかと思います。例えば、会社が従業員の源泉徴収いたしまして税務署に提出いたしますけれども、その会社の人事部は従業員の番号を確認しないといけないということになろうかと思います。これらの場合に、番号を書いたもの、これがやっぱり必要となってくるということでございます。これは会社の場合もありますけれども、例えば講演なんかに行った場合の講演料も源泉徴収でございますので、その講演者の住所、氏名等とともに番号をやっぱり書いた上で源泉徴収して、源泉徴収の規定によって処置するという格好になります。  これらは基本的には対面になりますので、番号の入った写真入りのものが必要となってくると。当初から個人番号カードを全員に求めるのは無理でございますので、当初は通知カードプラス免許証、通知カードで番号を確認して免許証で本人を確認すると。個人番号カードはこれを併せたものというふうに御理解いただきたいと思っております。  それから、インターネット上の本人確認につきましては、公的個人認証というのがございますので、公的個人認証で本人確認するということになると思いますが、これは現在住基カードでやってございます。その住基カードの代わりになるものとして番号カードというふうに考えてございます。

石橋通宏民主党・新緑風会

○石橋通宏君 何か非常に複雑になるんですけれども、要は通知カードと、これまでにもある本人確認用の免許証やら保険証、様々使われていると現状でも思いますが、それさえあればいいのであって、何もICカードを使う必要はないのではないかと。これ、ICカードは、国としては積極的に普及をしていくんだという方針なんですか。

向井治紀内閣官房内閣審議官

○政府参考人(向井治紀君) 基本的には、番号と本人を確認する場合、通知カードは紙でございますので、紙と免許証、例えば最近ですと免許証を持っておられない方も多数おられますので、そういうことの利便性を考えた場合にやっぱり一定の普及は必要だというふうに考えております。  それから、これから更にIT化、電子政府化とか、そういうことを考えていく場合の、できるだけそういう、何といいますか、政府との電子化を行う場合の申請手続とか、そういう場面もこれまで以上に電子化されると思いますので、そういう場合の本人確認手段としてもやはり住基カードを改装した番号カードが必要になってくるものというふうに考えております。

石橋通宏民主党・新緑風会

○石橋通宏君 心配しておりますのは、これ、券面、カード上に番号が載るわけですよね、見えるわけですよね。これを本人確認として使えると。例えば今、私なんかは運転免許証を使ったりしておりますが、それをこのICカードでできるようになると。つまり、それを使って、じゃ、どこかのレンタルショップに行って会員証を作るときにじゃこれでいいですかとこれを出す、何かの、スーパーの会員証を作るときにそれを出すということが仮に可能になるとすれば、いろんな局面でそれを使えることができるようにすることによって自分のIC番号をばらまくことにならないんですか。

向井治紀内閣官房内閣審議官

○政府参考人(向井治紀君) いわゆるそういう普通の本人確認手段として番号カードを使う場合に、基本的にはそういう番号を、例えばTSUTAYAならTSUTAYAが本人確認するときにそういう番号を記したものを作ってはならないというふうに法律に書いてございますし、それらを破った場合には第三者機関の命令等がございまして、それに更に違反した場合には罰則があるというふうなことが一つと、それからもう一つ、番号カードの裏面に番号を書くことを考えておりまして、基本的にはできるだけそういう、何といいますか、目立たないところに書くということも考えてございます。

石橋通宏民主党・新緑風会

○石橋通宏君 御存じだと思いますけど、大体あの手のものは出すとコピー取られるわけです。コピー取って、向こうがそれを保管するわけです。ということは、今御説明があったその手のやつにはこのカードは使えないということですね、本人確認。使わない方がいいというか、使ってはいけないわけですね。これ、だって、記録しちゃいけないわけでしょう。  ということは、その手のところでは、本人確認の材料としてはこの個人番号のカードは使ってはいけないんだ、使えないんだということでよろしいんですか。

向井治紀内閣官房内閣審議官

○政府参考人(向井治紀君) 取扱いといたしましては、表をコピーするような取扱いにしたいというふうに考えております。

石橋通宏民主党・新緑風会

○石橋通宏君 番号は使えないんですね。それで本当にじゃ本人確認になるのかというと、多分ならないんでしょうから、本人確認としては使えないんだろうなというふうにむしろ断言していただいた方が混乱が少ないのではないかと思いますけど、もう一回言ってくれますか。

向井治紀内閣官房内閣審議官

○政府参考人(向井治紀君) 通常、本人確認する場合はコピー取りますけれども、番号カードにつきましては、番号そのものは裏面に書くことを考えておりますので、表面のコピーだけだったら番号は入りませんので、番号カードそのものを本人確認の手段とすることは考えております。

石橋通宏民主党・新緑風会

○石橋通宏君 ごめんなさい、ちょっと確認ですが、表面には何が載っているんですか。

向井治紀内閣官房内閣審議官

○政府参考人(向井治紀君) 氏名、住所、性別、年齢、いわゆる基本四情報が載ってございます。あと、写真が入ってございます。

石橋通宏民主党・新緑風会

○石橋通宏君 むしろやっぱり、それは表面だけだよと、でも、それが本当に現場は現実的になるのかどうか、むしろこれは使えないんだよというふうにしっかりと指導していただいた方がこれは絶対混乱がないと思います。是非、むしろそういう方向で運営していただくべきだと思いますが、これはそういう方向にしませんか。

向井治紀内閣官房内閣審議官

○政府参考人(向井治紀君) 現状の住基カードでも、番号はもちろん、今住基コードそのものは書いてございませんが、住基カードそのものは本人確認の手段に使われております。それと同様に、番号は裏面に書いてありますけど、表面だけで本人確認は十分可能だと思いますので、そういうふうになるんではないかというふうに考えております。

石橋通宏民主党・新緑風会

○石橋通宏君 これ、済みません、政務で、これ国民の混乱を避けるためにも、これ使えないんだとむしろしっかりと言っていただいた方がいいのではないかと思いますが、これ、いかがですか。

西村康稔自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(西村康稔君) 本人確認のためには使うことを想定を、今の答弁のとおりですけど、しております。ただ、その番号を民間企業が幅広く使う、というか民間企業が使うことは、この法律上、今の時点では認められておりませんので、それを悪用したり番号を集めたりすると、先ほど答弁がありましたとおり、勧告があったり罰則が掛かるということですので、ここは一定の制限を掛けております。  住基ネットカードも今まで番号は入っておりませんけれども、もちろん本人確認としては使えていますので、そういう意味では、写真も入って、生年月日、住所その他入っているわけですから、これは本人確認としては使えるものというふうに考えております。

石橋通宏民主党・新緑風会

○石橋通宏君 ちょっと相当混乱しそうな、そういうふうになっているとはいえ、結局、最大のポイントは、番号がそこに書いてあるわけで、裏面だろうが何だろうが、それによる混乱が可能性として起こり得るのではないかなというのを非常に心配します。なので、ここのところはちょっともう一回しっかりと検討をいただいて、現場での混乱、国民の皆さんの混乱はもう避けられるように、むしろその辺はしっかりともう少しやっていただいた方がいいのではないかと思います。  大臣、何か答弁がありますか。

甘利明自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(甘利明君) 今、西村副大臣から答弁をさせていただきました。私も正直な話、カードの中に、ICカードの中にはいろんな情報が入るんでしょう、これは見えません。ただ、カードに番号が記載されていてどうなのかなということを聞いたことがありました。  今日初めて裏に書くというのはちょっと聞いたんでありますけれども、とにかく、表だけ見て、事実上番号が、住基で入っていないものが本人確認に使われると。あれ、住基は写真が入っているのと入っていないのがあるそうですけれども、こっちは写真が入っていますし個人情報の四項目が入っていますから、そこ自身は本人の確認の材料にはなるんだと思います。あとは、裏側が不正使用されないことをきちっと徹底をするということが大事かなというふうに思っています。

石橋通宏民主党・新緑風会

○石橋通宏君 ちょっと是非、そこをもう一回確認を、検討していただければと思いますが、恐らく現場では相当な混乱が起こると思います。  ちょっとその関係で、そういうことがあるので非常に心配なので、成り済ましの関係。いわゆる、今度は、まさに冒頭大臣が言われた国民の皆さんの懸念、不安への対応ということで、どこまで成り済まし対策なり不正利用対策が今回されているのか。  様々に対策がされていると思いますが、例えば、今ありました、裏面に番号があると。裏面に番号が書いてありますから、いろんな人が何だかんだいって知り得るわけです。私の番号が、マイナンバーがあったとして、それを誰かが知ったとします。それによって私にはどういうリスクがありますか、私の番号が知られてしまうことによって。それによる成り済ましの被害、それによる不正利用の被害、それによる私の個人情報の、知らないところで勝手に使われる、そういう被害が現実的にどうありますか。どれぐらいのリスクがあるんですか、ないんですか、その辺を改めて確認させてください。

西村康稔自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(西村康稔君) 番号が知られたからといって、直ちにその時点で何か不都合が生じるというわけではありません。ただ、御指摘のとおり、成り済まして、その番号から入っていって社会保障給付なんかを不正受給するという、そういうふうなリスクは考えられるというふうに思います。  したがって、そういうことがないように、万が一のときの番号の変更とか、それから保護委員会による監視、監督ですね、こうした手当てをこの法律上しているところでございます。

石橋通宏民主党・新緑風会

○石橋通宏君 今リスクは考えられるという御答弁だったと思いますが、これは全体のシステム設計からいってもリスクはあるんだ、つまりその可能性はあるんだという前提で様々な防護対策、まず第一義的にはそういう不正利用がないように万全のシステムを組んでいただくというところが一つ。  ただ、結局、完全なものはないわけです。完全なものはできないわけで、これ、もう甘利大臣はよく御存じで、日々この業界は技術進歩がイタチごっこのように進展をしておりますので、例えば今仮によりいいものができても、あしたはそれが破られてしまうかもしれない。そういう意味では、破られることも想定をして、つまり私の番号がたまたま非常に天才的なそういう技術を持った方に知られてしまうことによるそういうリスクというのは当然あるわけで、ですから、一旦もしそこが、第一門が突破されたときにもリスクが最小化される、そういう意味合いでの万全の体制が図られているかという点についてはいかがでしょうか。

西村康稔自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(西村康稔君) まさにそのとおりでありまして、万全を期していきたいというふうに思いますけれども、様々な技術進歩に伴って、襲ってやろうという側はその側でいろいろ仕掛けてくるんでしょうし、我々も技術の進歩に伴って万全のセキュリティーを確保していくということで臨んでいきたいと思いますけれども、万が一破られて入ってこられた場合、された場合ですね、その場合、例えばマイポータルのシステムを止めるとか、あるいはこれは強制的に市町村の権限で、市町村長の権限で番号を変更して使えなくなるようにするとか、そういった手当てはしておりますので、万が一のこと、本当にないように万全を期して取り組んでいきたいというふうに思います。

石橋通宏民主党・新緑風会

○石橋通宏君 ありがとうございます。  今日ちょっと時間がないので、是非この後の委員会での質疑でより明らかにしていただければと思いますが、要は二重、三重、四重のブロックが掛かっている、セキュリティーが掛かっていると。万が一第一陣が突破されても、二番目のセキュリティー、三番目、そういうふうにしっかりとしたシステムを組んでいただいているということだと思いますので、その辺のまたより技術的な話については今後の審議の中で深めていっていただければと思います。  その意味で、今日、これは衆議院の方でも議論になっているところですが、お手元の資料に海外の事例も出させていただいております。冒頭、私、アメリカで二十五年前にという話もさせていただきましたけれども、アメリカでも、そしてお隣の韓国、IT行政先進国と言われている韓国でも情報流出等々の例が、事件が物すごい数起きています。この数全体がどこまで、細かくブレークダウンはしておりませんので、具体的に成り済ましなのかどうかというのはちょっと分かりませんが、アメリカでいうと、被害者件数出ておりますけれども、一千百七十万件という途方もない被害の数字が出ておりますし、損害額も日本円で約四兆円というような額です。韓国でも相当数被害が出ている、ハッキング等々による被害が出ていると。  どうなんでしょう、今回、今御説明いただいた二重、三重、四重、様々な対策を講じていただいていると言われましたが、このような海外における被害の事例、具体的な中身、なぜこういうハッキング等々、システムにどういう瑕疵があったのか、そういうことはどこまで研究をされ、どこまでその理由を分析され、その今御説明があったような万全なシステム対策、今回のマイナンバーシステム、この情報連携ネットワークシステム、これの構築に生かされているのか、その辺を御説明ください。

向井治紀内閣官房内閣審議官

○政府参考人(向井治紀君) お答えいたします。  先生御指摘のとおり、アメリカあるいは韓国等のいろんな犯罪、そういうものはございますが、必ずしも社会保障番号が利用されたものによる被害の割合は明らかになっておりませんけれども、そういうふうな被害あるいは外国の事例については承知しておりますし、研究、分析もしております。  そういう中で、こういう事例の発生の中には主に番号のみで本人確認をしている場合が結構あるということが一つ。それから、アメリカでもそうですが、番号に利用制限が設けておられないために、あらゆる場面で、例えばアメリカの場合ですとソーシャル・セキュリティー・ナンバーが利用されているということがございます。  したがいまして、今回の番号制度におきましては本人確認をする場合に、必ず番号のみでは駄目で、写真入りのカード等で本人を確認するということを義務付けているということが一つございます。それから、利用範囲につきましては基本的には法律で、ポジティブリストで規定しておりまして、それ以外のものには利用できないようにしているというふうなことがあります。  それから、カードの偽造なんかにつきましては、結構、住基カードの偽造、先ほども答弁ありましたように、免許証の偽造からきているやつが結構ございます。最近は免許証の方もICチップ入りで偽造防止をしているようでございますので、そういうふうな技術も取り入れていきたいというふうに考えております。

石橋通宏民主党・新緑風会

○石橋通宏君 海外の今事例、研究、分析をされたという答弁だったと思いますが、それでよろしいですか。研究、分析はされたんですね。されて、その研究成果、報告等々はきちんと出されていて、それを今回、今説明があったような様々な対策に生かしているんだということでよろしいんですね。確認します。

向井治紀内閣官房内閣審議官

○政府参考人(向井治紀君) お答えいたします。  これは当初、民主党政権時代にワーキンググループをつくっておりまして、個人情報保護ワーキンググループのような堀部先生を座長とするグループがございまして、そのワーキンググループにおきましても外国の事例については研究しておりますし、当時の峰崎参与が韓国に出張されております。ワーキンググループの報告書にはそうしたものもございますので、そういうふうなものを参考にしながらやっているということでございます。

石橋通宏民主党・新緑風会

○石橋通宏君 ありがとうございます。  是非、海外のこの種の事例を今後も継続的にしっかりと研究、分析をしていただいて、最新の動向というのを把握しながら、これ万全の体制を持続的、継続的にやっていく体制を整えていただく必要があると思いますので、是非それはよろしくお願いをいたします。  お隣韓国でも、これ私がちょっと正式に文書で確認していませんので、例えば住民登録番号、韓国版のマイナンバー、これ身元証明書に記載していたのを、これ記載を取りやめるような動きもあるようですので、先ほどまさに議論をさせていただいたような、ICカードに本当に番号を載せていいのかどうか、そういうことも含めてこれ是非参考にしていただいて、今後きちんとした対応をしていただければと思っております。  この点でもう一つ、国民の皆さんの最大の懸念の一つに、これも冒頭、甘利大臣がお話しされましたけども、このマイナンバー導入によってより監視社会に陥るのではないか、行政側によって監視が強まるので様々な情報が把握をされる、監視される、何かあったときにすぐ、まあ言い方悪いですが、行政側からいろんな監視、監査の対象になる、そういう心配が非常に強いというのがこれ最大だったかと思います。  今回、この監視社会につながるのではないかというような国民の懸念に対して、これ大臣、どう今回の法案はおこたえになるわけですか。いや、そうではないんだと、やはりあくまでこれは国民の皆さんの利便につながる話であって、これは国家からの監視という話ではないんだということについて、どうこれが法案の中に具体化されているんでしょうか。

甘利明自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(甘利明君) 個人情報を国家が全て承知していて管理して、誰かが全部知っているということになると、これは非常に気持ちが悪い社会になるわけであります。  そこで、制度、システム、両面でその防護措置をしなければならないというふうに思っております。システムでいいますと、全ての情報を一元管理をしないで分散管理をするということと、それから、その分散に関しても個々の情報にアクセスできる人を制限をしているということであります。  それから、法律としても、法律の中でも個人番号をどう利用、収集するかについて、特定で決められた者以外の利用、収集を禁止を法律でしているところでありますし、それから監視、監督をするための特定個人情報保護委員会、ここには相当強力な権限を与えているわけです。そういう委員会をしっかり立ち上げると。それから、マイポータルで国民自身が自分の情報提供の記録というのをきちんと確認できるようにすると。  考えられるいろんな方法を使って、国民の皆さんの不安を払拭するべき対応をしているところであります。

石橋通宏民主党・新緑風会

○石橋通宏君 ありがとうございます。  是非その辺、国民の皆さんの不安払拭のためにも最大限の努力を払っていただきたいと思いますし、今日ちょっと時間がなくなって質問しませんが、個人情報保護委員会の役割というのは非常に大きいと思っておりますので、その辺の対策をしっかりとやっていただきたいと思います。  ちょっと時間がなくなってまいりましたので、若干ちょっと順番を入れ替えさせていただいて、せっかく今日、後藤議員に残っていただいておりますので、政府CIOの関係について是非聞かせていただきたいんですけれども、私も国会議員、三年前にならせていただいてからこのIT関係の政策の取組をずっと党内でやらせていただきました。IT戦略本部の皆さんとも様々な仕事をさせていただいたんですけれども、残念ながら、この間、なかなか思うようにIT関係の政策、進んでこなかったなというのが、自己反省も含めて印象であります。  その最大の要因は何であったかというと、やっぱりIT戦略本部、そして以前はCIOもおられませんでしたし、権限の問題があって、なかなか省庁横断的にこのICT政策をしっかりと進めていくということができなかったというふうに思っております。その意味で、今回、政府CIOにしっかりと法的な位置付け、役割が与えられたということは物すごい大きなステップだと思います。  この点で、とりわけ今回、衆議院側で大変重要な修正がされたというふうに私自身も思っております。CIOの実質的な指導力を強化をする方向で、例えばIT戦略本部長である総理大臣、首相が行政機関の長に資料の提出などの協力を求める事務をCIOに行わせることができるようにされたこと、そしてもう一つは、同じく戦略本部長に、政府CIOの意見、報告に基づいて必要があると認めるときには行政機関の長に対して勧告ができるようにされたということ、この二点、大変大きな修正だったと思いますが、是非提案者であります後藤議員から、この二つの修正の意味合い、実質的な効果、なぜこの修正が必要だったのかについて是非その趣旨をお聞かせいただきたいと思います。

後藤祐一民主党・無所属クラブ

○衆議院議員(後藤祐一君) IT基本法の三十一条では、今委員おっしゃったような資料の提出については本部が協力を求めるということはできるようにされていますけれども、本部というと聞こえはいいんですが、要するに各府省大臣の集合体でありまして、本部が本部の一員に対して要求するということになってしまうわけでありまして、どうしても、極端に言えば、この資料だけは出したくないと各府省が思っている場合には本部決定ができない、本部としての意思決定ができないということも究極的にはあり得るわけでございます。  そこで、この修正案においては、本部ではなくて本部長が、今おっしゃったような資料要求の権限ももちろんそうですし、さらにはIT基本法の二十六条二項に規定されております府省横断的な計画の作成ですとか関係行政機関の経費の見積りの方針の作成といった大変強い事務について、本部ではなくて本部長、総理大臣ですが、本部長が行うこととさせていただきました。  そして、その権限を、総理大臣というのは大変忙しい方ですから一つ一つ細かいことについては必ずしも把握できない部分もあると思いますので、プロであります政府CIOに委任できるようにしたということでございます。これによって内閣主導で、どうしても各府省、行政機関が合意できないというような場合に、最後の最後は内閣主導で決定していけるという仕組みをつくれたというふうに思っておりますし、最後の手段として、今委員がおっしゃった勧告権については政府案においては入っていなかったわけでございますけれども、この政府CIOの意見に基づいて本部長が勧告できるというふうにしたところでございます。  こういった、各府省からすると内閣主導でいろんなことが進んでしまうのではないかと、最後の拒否権を持っていたいんだけどなといういろんな縛りの中で、政府案というのは最初からここまでの条文が入っていなかったわけでございますけれども、まさに、これは余り党派に関係なく、立法府として政治家が内閣主導でこういったものを進めていくという判断から修正したものであって、意義のあるものだというふうに考えております。

石橋通宏民主党・新緑風会

○石橋通宏君 ありがとうございます。  今御説明をいただきましたように、これは本当に大きな修正だったと思いますが、やはり、今日、山本大臣においでをいただいておりますけれども、これによって政府CIOがより実質的な役割を果たしていっていただける環境が整われたと思いますが、それでも政治主導、これはやっぱり総理の責任もまさに本部長として大きくなるわけですし、担当大臣である山本大臣の責任も大きくなると思います。是非、これによる、実質的に前にこれで進んでいくんだということ、進めていくんだという御決意、これを是非大臣として御見解をいただきたいと思います。

山本一太自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・科学技術政策・宇宙政策)

○国務大臣(山本一太君) 石橋委員の方からもありましたけれども、この新しい政府CIOの設置というものは前政権でも本当に一生懸命取り組まれて、これはもう党派を超えた話だというふうに思っています。  これは今の修正も含めて法律的にはかなりいい立て付けになりましたが、これが、政府CIOが機能するかどうかは、総理と私がいかにこの新しいCIOをバックアップできるかということに懸かっておりまして、戦略本部でも総理の方からバックアップをすると言っていただきましたし、新しい政府CIOがIT戦略についてきちっと横串を刺して司令塔機能を発揮できるように私も全力でバックアップをさせていただきたいと思っています。

石橋通宏民主党・新緑風会

○石橋通宏君 強い決意をありがとうございます。是非リーダーシップを発揮していただければと思います。  済みません、時間がなくなって、せっかく来ていただいた参考人の方、聞けなかったものがあります。大変申し訳ありませんでした。  一点だけ、最後に是非、総務省から今日来ていただいていますけれども、今後、マイナンバー導入によって将来的にもっともっと利活用を進めていこうというのがあります。  ただ、その意味で、やはりこの基盤整備、国民の側は皆さん、ユーザーの皆さんの側からして、まだまだ残念ながらこの基盤の部分について格差があり、いわゆるデジタルデバイドがあります。信頼性の高い高速ブロードバンドのネットワーク、これもまだ一〇〇%に至っておりません。普及していない自治体というのが現に存在をしております。今、最新では百三十自治体ぐらいがまだ超高速ブロードバンドが使える環境にないというふうに聞いております。つまり、国民の中でデジタルデバイドが存在するわけです。  これからこういう、今日、甘利大臣にも、IT社会なんだから、これをやっぱり国民の皆さんの便益のために積極的に、そのためにはこのデジタルデバイドの解消はこれ一刻も早くやっていかなければいけないと思いますが、この解消に向けて今後引き続き確実に努力していくんだ、やっていくんだという決意を最後にお聞かせいただいて、質問を終わりにしたいと思います。

相原久美子民主党・新緑風会

○委員長(相原久美子君) 安藤部長、時間が来ております。簡潔にお願いいたします。

安藤友裕総務省総合通信基盤局電気通信事業部長

○政府参考人(安藤友裕君) お答え申し上げます。  委員御指摘のように、今日情報通信インフラは、国民生活や経済社会活動、行政サービスなどを支える社会基盤であり、その高度化に資する超高速ブロードバンド基盤の整備を促進していくということは非常に重要だというふうに認識しておるところでございます。  このため、総務省では、光ファイバー等の超高速ブロードバンド基盤の整備について、民間事業者の整備を基本としつつも、条件不利地域に関しては、自治体が整備する場合に一定の補助を行う情報通信利用環境整備推進交付金による支援をし、その整備を促進しているところでございます。  今後とも引き続き、同交付金の活用等により、また自治体や民間事業者の連携を図りつつ、未整備地域における超高速ブロードバンド基盤の整備を推進してまいりたいというふうに考えておるところでございます。

石橋通宏民主党・新緑風会

○石橋通宏君 終わります。

中西祐介自由民主党・無所属の会

○中西祐介君 自由民主党の中西祐介でございます。  引き続き、社会保障・税番号制度、いわゆるマイナンバー法案関連三法案についての質疑をさせていただきたいと思います。  本件につきましては、与野党共にしっかりと法案を練り上げてきて、さらには衆議院でもしっかりと質疑をしてきていただきました。  古くたどれば、一九七九年のグリーンカード構想、ちょうど私が生まれた年ですからもう三十四年ほど前ということになろうかと思いますが、あるいは社会保障番号、それから年金等社会保障の充実、あるいは税の重複、そうしたことに対する解消に対して毎度毎度こうした構想が上がってきたところであります。さらには、近年の話でいいますと、やはり災害に対していかに備えるかということで、このそれぞれ付番される番号に従って活用を図るという構想が持ってこられたわけであります。  基本的には、早期に環境の整備を図って実現をすべきテーマだろうというふうに私個人は思っておりますが、しかし、これを導入するに当たっては、やはり信頼性と、やはりいかに利便性よく広く活用できるかという、この二つの側面をバランスを取りながら進める必要があろうかと。とりわけ、この信頼性におきましては、環境面の整備、言わば世論も含めて国民の皆さんがしっかりお認めいただける環境にするか、あるいはシステム、それから制度の課題についても、これは世界でもない高度なシステムだと思いますので、こうした環境を整えていく必要があるというふうに思っております。  その中で、まず災害時の活用について伺いたいと思っております。これまでの審議の中で、社会保障制度あるいは税制に関しての活用についての様々な質疑がございましたが、災害対策に関する分野における利用の促進ということも、これは番号法第三条二項の中に基本理念として掲げられております。  まず、この災害対策に関する分野における利用という意味ではどういうことが活用として考えられるか、まず伺いたいと思います。

向井治紀内閣官房内閣審議官

○政府参考人(向井治紀君) お答えいたします。  災害対策というのは通常二つのフェーズに分かれるかと思います。まず最初の避難、それからその後、少し落ち着いた後の生活維持とか復興、その中で特に番号制度が威力を発揮するのは二段目のフェーズだと思っております。最初のフェーズにおきましては、その個人を特定することもなく、やっぱり逃げてきた人はみんなそういう災害対策法保護になりますけれども、その後、例えば災害の給付金ですとか貸付けとか、あるいは金融機関の払戻しとか、そういうものにつきましてはやはり本人確認というものが必要となってございますので、そういう場面におきまして、例えば特に今回の東日本の大地震におきましては、災害後長らく自分の市町村におられない方というのは多数ございますので、そういう方を経時的にどこに行かれても把握するとか、そういう場面におきまして、そういう何といいますか、番号の利用が非常に便利になるものだというふうに考えております。  法律的には地方自治体が条例で定めるというふうになっておりますので、その地方自治体の創意工夫も生かされるのではないかというふうに考えております。

中西祐介自由民主党・無所属の会

○中西祐介君 今審議官まとめてお答えをいただきましたが、例えば災害時、緊急のときですからカードを持っていない、あるいは紛失をしてしまった、そういう状況においては、まず、この番号制度でどのようにまず生かされるのか、伺いたいと思います。

向井治紀内閣官房内閣審議官

○政府参考人(向井治紀君) 番号法案におきましては、大規模災害に限った例外的なものといたしまして、生命保険会社等が税務署に提出する法定調書に記載するために管理している個人番号、これを災害時に契約者が契約の履行を求めた際にこの番号を利用して契約条項の把握等ができるようにしてございます。  ただ、実際にはなかなか番号カードを持って逃げれないとかそういうことも現実には起こってくるだろうと思います。これらは現在でも災害が起こった場合に本人確認というのができないということはよく起こることでございますけれども、これらにつきましては、基本的には個人番号の確認とか本人確認を行うとかができない場合に、住所、氏名等の基本四情報により本人確認いたしまして、それを役場の住基台帳に番号が書いてございますので、そこで番号を検索する、その番号によって生命保険会社と本人を結び付けると、そういうふうなことが考えられるのではないかと考えております。

中西祐介自由民主党・無所属の会

○中西祐介君 今、向井審議官がおっしゃいましたが、避難ですね。まず災害が起こったときに一刻も早く避難をさせなきゃいけない、あるいは避難ができていないかもしれない人の誘導をしなきゃいけないかもしれない。そして、さらにはまだ見付かってない人の捜索をしなきゃいけない、こういう災害対策のために活用をできるように検討すべきでないかというふうに思います。  今お答えいただいた生命保険会社との情報のやり取りというのは、これは全く事後の話であって、手当てをどうするかという課題ですね。ですから、まず一刻も早くどこにどういう方々が命があって、あるいは避難をどういうふうに誘導するかということを活用するための項目としてこの基本理念が上がっているのではないかというふうに我々はとらえておりましたが、いかがですか。

向井治紀内閣官房内閣審議官

○政府参考人(向井治紀君) もちろん災害対策全般に使えます。防災にも使えますし、その実際の災害が起こった場合にも使えます。  これらにつきましては、基本的には地方自治体の条例で定められますので、地方自治体の創意工夫だと思いますが、政府といたしましても、今おっしゃったような初期の段階から番号が使えるようにいろんな研究をしつつ、地方自治体と相談してまいりたいというふうに思います。

中西祐介自由民主党・無所属の会

○中西祐介君 自治体の条例で決めるということがありましたが、自治体ごとでこれはばらつきがあってもいけないというふうに思っております。というのは、この災害時というのは法規定上やはり激甚災害の指定というのが前提となってくるわけでありまして、近年の災害を考えると、やはり激甚災害というのは一つの自治体で収まるような局所的な災害というのは極めて想定として少ないわけですね。そういう意味からすると、やはり近隣自治体と同じような目線で災害に活用できる方法を考えるべきではないかというふうに考えております。  その上で、毎月、我々自民党の若い世代でも、東北の被災地、今も欠かさず訪問をしながらいろんな現場の復興の進捗を把握させていただいております。あるいは、私の出身である徳島においても、南海トラフの大地震によって最大二十メートルの津波が来るかもしれないと、そういう中でこの番号法がどう活用されるのかということを、結構期待をしていただいている声が多いんですね。  例えば徳島県の美波町という県南部の方の小さな自治体では、集落ごとに自分たちで番号を付番をして、その番号というのをQRコードに活用、転換をして、それをふだん、災害時のときに避難をするかもしれない長靴とかに張り付けておいて、避難所にそういうのをチェックインをして、誰が避難をできているのか、あるいは誰がまだ在宅、家にいらっしゃるのか、そういったことを把握をしようという研究も進められております。  ですから、先ほど来の議論の中で、しっかり、税や社会保障の分野で情報を拡散させない、まずは堅いところから始めるということと同時に、災害も基本理念に盛り込まれておるわけなので、こういう、一刻一秒一分を争う、こういう緊急の事態に活用できるような制度の設計を是非これから検討の中に盛り込んでいただきたいというふうに思っております。  もう一つ、災害に関して質問させていただきますが、この救難に係る、自治体への、あるいは消防活動に対して情報提供というのはどのようなことまでできる構想にあるのか、お答えいただけますでしょうか。

西村康稔自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(西村康稔君) 先ほど来、御主張、ごもっともでありまして、今後、南海トラフ始め大きな災害も想定される中で、いろんな各自治体が努力をして取組をしておられること、またそれをいろいろ委員が御支援しておられること、非常に心から敬意を表したいと思います。  今御指摘のあった災害時、どういう利用ができるのかという点については、まず、例えば要援護者、障害持った方とか高齢者とか、こうした方々のリストを作るということ、これのときにこの個人番号を使ってできるようになりますし、それから、実は別途、災害対策基本法の改正案をお願いをしておりまして、その中で、そうしたリストをこれまでは個人情報保護の規定の中でなかなか消防団に渡したりできなかったのを渡せるようにしようと、これは事前に同意を得たり、一定の手続は取りますけれども、そういう仕組みも考えておりますので、そうした中で、いざ災害があったときに、誰が、どなたが被災されて、どなたが元気なのか、無事なのか、そうした被災者台帳みたいなのを作るときにもこの個人番号は使えるというふうに思います。  それから、いざというとき、番号を覚えているわけではないでしょうし、カードがないという場合に、先ほどいろいろな努力をしておられる御紹介ありましたけれども、今後、スマートフォンを使って何かできないかとか、QRコードを使って何かできないかとか、そうしたことについては番号情報を認識させる代替物については、国民の理解も得ながらでありますし、技術進歩も見ながらですけれども、そうしたことも是非考えていきたいというふうに思います。

中西祐介自由民主党・無所属の会

○中西祐介君 西村副大臣におかれましては、総務委員会でも同じような災害避難に対しての御回答もいただいたところでございます。是非、災害に対してどのように活用できるかということを極力国民の皆さんにも御理解をいただくことが番号制度に対しての理解を深めることにもつながると思いますので、是非これからも御検討いただきたいというふうに思っております。  続いて、やはり信頼度を向上させるためにはシステム面でのセキュリティー確保ということが大事な課題だというふうに思っておりますが、このシステムの構築に当たっては、私は最大の課題だと思いますのは、既存システムといかに連携をさせていくか、これがもう大きな課題にあるというふうに考えております。  これは総務省からのヒアリングによりますと、中央官庁の情報システムというのはおよそ千五百件あるということでございまして、総運営コストは既に年間五千億円掛かっているということでございます。これはなぜかというと、省庁がやはり個別にシステムを調達をして、さらに社会のいろんなニーズの高まりに応じてそのシステム更新を更新をしていくということで、どんどんそのシステムが拡張した結果だというふうなことでございますが、やはり既存システムといかに連携を図るか、これがもう最大の課題であって、そう簡単ではないんじゃないかなということも各府省の中ではささやかれているような話も報道の中であったりもします。  まず、政府CIOという組織対策の整備以前の課題として、今、以上申し上げた既存システムの連携の構築について具体的な方策を伺いたいと思っております。

西村康稔自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(西村康稔君) 御指摘のとおり、今回の番号システムは、各府省をつないで複数の府省庁をつないだり、あるいは公共団体、地方公共団体をつなぎますので、まさにシステム構築に当たっては既存システムとの連携というのが非常に大事なものというふうに考えております。  具体的には、既存システムの変更をできるだけ抑えて大幅なシステム変更にならないように、これはコスト削減にもつながりますので、そうした観点から、現在、各機関で利用している内部利用番号と個人番号をひも付けていくというシステム、外付けで整備をしていくということを想定をいたしております。

中西祐介自由民主党・無所属の会

○中西祐介君 私はシステム上がりの人間ではないので詳しいことは存じかねますが、是非そうした検討も含めてお願いをしたいというふうに思います。  私は以前銀行におりましたが、例えばメガバンクの合併のときにも大変大きなシステム同士の統合を経験をしたことがございます。例えば、元々、UFJと東京三菱が合併するといったときには、旧日立系のシステムと、あるいはIBM系のシステムを一つにすると。全国でもう何万という大変大きな口座と資産の統合を図るというふうなシステム統合で、実は幾つかの情報といいますか口座が使えないであるとか、情報システムが使えなくなるというふうな、言わばそういう弊害が起こりました。また、政府の調達のシステムにおいても、特許庁の五年掛かりのプロジェクト、これが実は失敗に終わって五十五億円が無駄になったというふうな事例もございます。  そうしたことを考えますと、やはり影響が非常に大きいこれはテーマでもございますので、これまでのシステム調達の失敗の原因をどのように考えて、そしてまたこれから番号制度のシステムの構築に当たってどう、これまでの民間の事例あるいは政府内でのこうした失敗事例を生かしていくのか、現状で検証していることがあればお答えいただきたいと思います。

西村康稔自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(西村康稔君) 大事な御指摘でありまして、まさに特許庁の事例あるいはメガバンク合併の事例、我々も研究いたしておりまして、特許庁の情報システムの調達においては、この特許情報システムの刷新を遂行する技術力、それからプロジェクトを管理していく能力、こうしたものが十分でない事業者がそうした技術面を評価せずに値段だけで評価をして安値で応札をするといった調達プロセス上の問題も今回改めて認識をいたしております。  それから、メガバンク合併の際、例えば金融庁から平成十四年六月に発表されておりますけれども、みずほの行政処分がまさにこの関係で行われておりますけれども、このときの金融庁の発表によれば、統合に伴うシステム開発等の前提になる基本的事項の意思決定が遅れて、その結果、システム開発とかテストとか、あるいは事務的な訓練をする、そうした時間が不十分だったというふうなことが指摘をされております。  こうしたことを踏まえまして、我々今後、情報提供ネットワークシステムやマイポータルのシステムを構築するに当たって、こうした教訓を踏まえて内閣情報通信政策監、政府CIO指導の下に、調達仕様書における要件定義を明確化するとか、あるいは技術力を適正に評価をするとか、テスト期間を十分に取るとか、これは関係機関とも十分に連携を取って、また専門家の意見もしっかり聞いて万全を期してまいりたいというふうに思います。

中西祐介自由民主党・無所属の会

○中西祐介君 こうした分野というのはもう刻々と、格段に精度が上がったり開発が進むということもございますので、過去の事例に基づいて是非研究を進めていただきたいと思います。  今副大臣の御答弁の中で、システム調達についてのお話がございましたが、番号制度の関係システムというのは、もう今申し上げたとおり、国民全体が利用する大変重要なシステムでありますけれども、安全性、国民の利便性を第一に考えれば、国内、そして海外を問わず、最も技術力があるところで、あるいはあるシステムを導入すべきだと思います。同時に、セキュリティー面のことを考えると、それでいいのかなというふうな懸念もありますが、番号システムの入札に関する政府の現状のお考えについて大臣から伺いたいと思います。

甘利明自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(甘利明君) 政府調達には、WTO上のルールがございます。日本はもちろんこれに入っているわけでありますが、基本的には、特殊な場合を除いて内外無差別ということになるわけであります。その際、実は、衆議院の審議でも質問が出ておりまして、国民の、一億二千万の情報を、全てかかわるこの重大な情報を例えば外国企業に任せていいのかというような御質問もいただきました。  ただ、一番大事なことは、セキュリティー、情報システムがしっかりしていることだと思います。かつて、広範なシステムで導入に失敗した事例、先ほど来指摘されていますように幾つもあります。それは、やっぱりその受注した企業にそれだけの力がなかった、あるいは、発注する方にちゃんとシステムを設計するときから、アバウトじゃなくて仕様書をしっかりして発注していなかった、いろんな反省点があるわけであります。また、入札価格第一主義で技術面の評価が低かったというような反省もあります。もろもろを含めて対応したいと思っております。  これWTO上の問題は、公の秩序のためにどうしてもこれは特定の要件を掛けなきゃならないという場合はWTO上もクリアできますけれども、基本的にこの種のシステム発注は恐らく内外無差別ということになるんじゃないかと思っております。  その上で、技術力の評価をしっかり位置付けて発注をすると。価格が安いということで、それに引きずられて実は技術力のないところに任せてしまったという失敗がないように、そこはしっかりやっていくということと、それ以前の問題として、発注する仕様書がきちんとできていないと、実は想定していなかった費用がどんどん膨らんでいって受注企業が対応できないとかいろいろなことがありますから、発注を掛ける仕様の段階から専門的な知見をしっかり入れて、政府CIO、これは専門家でありますから、この政府CIOの意見をしっかり聞きながら、民間の発注段階から最新の知恵、知見を入れて仕様書を作り、そして間違いない発注をして、技術の評価の査定をきちっとした中で発注がなされるということが必要だというふうに思っております。

中西祐介自由民主党・無所属の会

○中西祐介君 システムの構築に当たってはいま少し時間があると思いますので、是非そうした研究を進めて、深めていただきたいというふうに思います。  続いて、地方公共団体における番号制度の導入の準備について伺いたいと思っております。  地方自治体、とりわけ市町村におきましては、先ほどの質問でもお話をさせていただきましたが、個人番号の付番それから通知のほか、個人情報ネットワークシステムを使用した特定個人情報の照会あるいは提供など、番号制度の運用における重要な主体となってくるわけであります。各自治体が各々整備状況の違うことも念頭に置いた場合に、本番号制度に関する既存システム改修などの準備に相当の時間的あるいは費用的なコストが掛かるということが想定されます。  一方で、本案可決後、平成二十八年一月からを予定をしておる個人番号の利用開始まで残された時間もこれはかなり限定的だということも考えられます。自治体は非常にタイトなスケジュールでの作業を強いられるということがありますが、全国知事会がこの四月の二十二日に、「社会保障・税に関わる番号制度に関する要請」ということで、社会保障・税番号制度の導入に伴うシステム及びネットワーク構築、改修など、地方で必要となる作業とこれに要する経費について、詳細な工程表や技術標準も含めて法成立後、速やかに明らかにすることというふうな要望を上げてきているところでございます。  これから、政府が今考えておられますシステム及びネットワークの構築あるいは改修作業の工程表、費用についていつごろ明確に提示をなさる御予定なのか、お答えいただきたいと思います。

望月達史総務省自治行政局長

○政府参考人(望月達史君) 番号制度の導入に当たりまして、地方公共団体におきましては、個人番号の利用や国等の関係機関と情報連携を実施するために、住民基本台帳システムあるいは税務システムなどの改修など関係システムの整備が必要となります。  総務省といたしましては、この整備に当たりましては、統一的に必要となりますシステム改修の内容等につきまして、ガイドラインといたしまして地方公共団体に示す予定でございます。この夏ごろをめどに取りまとめの上、地方公共団体に対しまして情報提供をしてまいりたいと考えております。  また、これらの地方公共団体のシステム整備に要する経費でございますが、財政支援につきましては財政当局ともよく相談をしながら対応してまいりたいと考えています。

中西祐介自由民主党・無所属の会

○中西祐介君 是非よろしくお願い申し上げます。  加えて、知事会からの要請事項でございますが、これからそうしたシステムを構築するに当たっては大変な経費が掛かるということも想定をされております。先ほどの質疑の中で二千三百五十億程度、自治体も含めたシステム整備に関する費用が掛かるというふうな試算もあるようでございますが、これから地方に新たな経費負担がどれぐらい生じるのか、こうしたことも事前から準備を進めなければなりません。  例えば愛媛県愛南町という例がありますが、例えば二〇〇七年にここは五万五千件超の住基カードのコードをネットに流出をしてしまったと。そうした失態から、更に新制度を盤石なものにするためには追加の投資でこれから四億円程度、この番号制度構築に当たっての出費が必要なのではないかと、そういうふうな試算もあるところであります。  国、地方合わせて二千七百億円、あるいは運営費で二、三百億円掛かるというふうな大変、経費負担に対してこれから国と自治体の割合、あるいは国がどれだけ責任を持つかという点について責任ある御答弁をいただきたいと思いますが、よろしくお願いします。

望月達史総務省自治行政局長

○政府参考人(望月達史君) 番号制度の導入に当たりまして必要となります地方公共団体のシステム整備でございますが、これは番号制度の導入及び運用に当たりまして不可欠のものでございます。地方公共団体の理解と協力を得ながら取り組むことが是非とも必要と考えております。  こうした地方公共団体のシステム整備に要する経費に対する財政的な支援でございますが、今後、財政当局ともよく検討しながら進めてまいりたいと考えております。

中西祐介自由民主党・無所属の会

○中西祐介君 是非よろしくお願いを申し上げます。  法定受託事務でございますからやはり国が一義的には責任を持つということが前提だろうと思いますので、そうしたメッセージを地方に対しても早めに発信をしていただけるようにお願いをしたいというふうに思います。お金の面と、そしてもう一つはやはり人的なバックアップが必要だろうというふうに思っております。  現状の情報の管理というのは地方自治情報センターというものがございまして、これは来春から地方公共団体情報システム機構ということで二〇一四年の四月から移行するというふうに伺っております。  ただ、今年の、一三年の春には二百三十一自治体、これは全国で二百三十一の自治体が住基ネットが使えなくなるような事態があったというふうにこれも報道で伺っております。こうした事態を起こさないように、あるいはこの法案の中身でもありますが、このシステムあるいはこの運営を行うに当たって再委託あるいはその委託先の管理監督をするのは今度は自治体になってくるわけですね。  そうした意味からすると、システムに関して精通をしていることあるいは制度に関して精通をしている人材を国のみならず地方自治体にしっかり配備をすることが必要じゃないかなというふうなことを思っておりますが、この辺について、人材面でのバックアップについての御回答をいただきたいと思います。

関博之総務大臣官房地域力創造審議官

○政府参考人(関博之君) お答えいたします。  今お話がございましたように、自治体における人材の育成、確保、これは私どもも大変大事なテーマだと思っております。特に、お話がありましたように、情報システムに精通した方と同時に、これ先ほどから出ております社会保障ですとか税とか防災の分野とも関係がございますので、そういう業務の分野とシステムとの関係をきちんと把握して進める、そういう人材も併せて必要だと思っております。  私ども、これまでも人材育成を力を入れていただきたいというお話をしたりとか、あるいは今お話出ました地方自治情報センターでいろいろなレベルに応じた研修なども実施してきております。しかし、今回のこの番号制度でございますので、更に、人材育成面でいきますと、力を入れて重点的に取り組んでまいりたいと考えております。

中西祐介自由民主党・無所属の会

○中西祐介君 是非早急な対応としてお願いを申し上げたいというふうに思っております。  もう一つ、これはテーマは総務の分野と重なるかもしれませんが、自治体が主体となることは私は重要だと思っておりますけれども、例えば市町村といえども物すごく幅があるわけですね。抱えている人口あるいは自治体の力、あるいはそれぞれの適職に応じて人員が配置されているかということを考えると、やはり小規模自治体、とりわけ町村においては本当に厳しい側面があるんじゃなかろうかというふうなことを思っております。そういう意味においては、やはり複数の自治体が情報システムを共有する、あるいは一つのシステムによって広域的にそういうものを推進をすることができるというふうな取組が、これは国が主導しながら私は必要じゃなかろうかというふうな考えがあります。  これから具体的には詰めるところかもしれませんが、大きな方向性としてそういうこともあり得るのかどうか、あるいは主導権を持ってそれを推進するのは自治体の発議によるものなのか、あるいは国が主導して、これぐらいの規模であれば一つに進めるか、そうしたような目線があれば、今の段階で伺いたいというふうに思っております。

関博之総務大臣官房地域力創造審議官

○政府参考人(関博之君) お答えいたします。  これまでも私ども、やはりこの情報システムの分野につきましては、いわゆる自治体クラウドと称しまして、複数の市町村が一緒になって共同でシステムを整備するという取組も推奨してきております。実際に財政措置も行いながら、各地域で今取り組んでいただいております。  具体的に申し上げますと、町村、今小規模のお話もございましたが、町村が集まってやったことによりまして、業務を効率化した、あるいは経費が三割程度節減できたなどという事例も出てきておりまして、今、各地域にもそういうお話をさせていただいているところでございますが、お話にありましたように、今回の番号制度も大きなシステム改革につながるものでございますので、私ども、この小規模な自治体も含めまして地方団体の方々とよく連携を図りながら、共同で、こういうクラウド的な取組がもう更に加速して、力を入れて進めてまいりたいと思って、今考えているところでございます。具体的にいろいろまた自治体の方々とも相談しながら、アクセルを吹かす方策について検討してまいりたいと考えております。

中西祐介自由民主党・無所属の会

○中西祐介君 是非、総務大臣を筆頭にしながら、あるいは地方六団体等の意見も踏まえて是非推進をお願いしたいというふうに思っております。  せっかく山本大臣がお越しでございますので、政府CIO法案について伺いたいと思っております。  先ほど少し質疑がございましたが、やはり各府省のシステム調達によって大変無駄も一方で生じているということが現状においては判明をしているわけであります。そこで、IT政策を統括する政府CIO、内閣情報通信政策監ということを置きながら推進をするということでございますが、現状ある政府CIO、政府情報化統括責任者というポジションがございますけれども、これとの違いと、そしてもう一つは、例えば誰が立つかによってやはり差配の仕方が大きく変わってくるんじゃないかというふうな懸念もあります。IT投資や情報システムについて極めて詳しい方であっても、各省庁寄りで権益が寄ったりとかあるいは無駄削減だけを終始するということになれば、本来の目的と違う方向になる可能性がある。そうした意味では、政府CIOについて、やっぱりITのみならず幅広い見識と総合力が必要とされるポジションではなかろうかと思いますが、ふさわしい人材、これからどのようにお考えなのか、お答えいただきたいと思います。

山本一太自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・科学技術政策・宇宙政策)

○国務大臣(山本一太君) 御質問ありがとうございます。  現在置かれている政府情報化統括責任者、政府CIOは、今の内閣総理大臣決定に基づいて内閣官房に置かれている非常勤の一般職員ということです。権限は法律上は規定されておりません。一方、今回の法案における内閣情報通信政策監、いわゆる政府CIOは、内閣法に基づいて内閣官房に置かれる特別職の職員ということになりまして、各府省の大臣政務官と並ぶ高い位置付けが付与されるということと、IT政策及び電子行政の推進に関して自らが各府省に対して高度な総合調整を行う役割を担うと、こういうことになっております。  具体的に言うと、内閣情報通信政策監は、IT基本法の第二十六条に基づいて、IT総合戦略本部の事務の一部、例えば府省横断的な計画の作成、経費の見積りの方針の作成、指針の作成、施策の評価、議員修正によってここに恐らく報告義務等々も入ると思いますが、こういうことについて委任を受けて行うことができるとされているほか、必要に応じて本部長たる内閣総理大臣に意見を述べることができると規定されております。これも議員修正によって少し強化されておりますけれども、基本的にはそういう流れになっております。  さらに、衆議院で議決された修正案では、今申し上げましたが、内閣情報通信政策監に事務を委任できる主体が本部長、内閣総理大臣とされるとともに、各府省に対する資料提出等の協力の求めに関する事務、さっきちょっと申し上げましたが、これも委任できることとされたほか、政府CIOからの意見及び報告に基づいて本部長が関係行政機関の長に対して勧告できると、こういうことも規定されているというふうに承知をしています。  それから、二つ目の御質問で、政府CIOの能力、どういう方が求められるのかという話だと思いますが、これまでも政府内でいろいろ議論をしてまいりましたけれども、政府CIOに求められる能力はITに関する専門的な知見だけではないと思っていまして、組織経営とか業務改革、BPRっていいますけど、ビジネス・プロセス・リエンジニアリングですか、BPRに関する能力とか、あるいは行政の仕組み、運営に関する理解等もこれも必要だというふうに考えています。御指摘のとおり、大局的に政府全体を見渡して全体最適のための総合調整を行うことができる能力が必要だと私たちは考えています。  そこで、政府CIO、内閣情報通信政策監の任用については、まずITに関する専門的知見を持っているということと、かつITによる業務改革の経験が豊富である企業経営者、例えばCIOの経験者等を民間から登用することを想定をしております。

中西祐介自由民主党・無所属の会

○中西祐介君 是非、ITの担当大臣として本当に造詣深い大臣でございますので、あるいは先ほど甘利大臣おっしゃっていただいたデジタル化やあるいは情報化に対しての時代にしっかりそぐう形で体制を進めるためにも、是非しっかりと進めていただきたいというふうに思います。  もう一つだけ質問させていただきたいと思いますが、今おっしゃっていただいた情報化統括責任者でございますけれども、各府省にも府省ごとのCIOが置かれて、連絡会議というのが設置をされるというふうな構成になると伺っております。  しかし、現状の各府省のCIO、これ現状のCIOの方ですけれども、各府省によってばらつきがあるという指摘があります。例えば、内閣府では大臣官房がその任に当たったりとか、警察庁では情報通信局長、消費者庁では次長、復興庁では統括官が情報統括の責任者になっていると。中には、事務次官とかあるいは総務主幹というのが責任者になるというふうな局もあるというふうに伺っております。こういうばらつきはやはり是正をしていくべきだというふうに考えておりますので、新組織の中でどう生かすかということを最後一言いただいて、質問を終えたいと思います。

山本一太自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・科学技術政策・宇宙政策)

○国務大臣(山本一太君) 今回の法案によって、政府全体のCIOたる内閣情報通信政策監が内閣官房に設置されます。強力な事務権限が付与されるということで、各府省のCIOについてもその役割や体制などを一層強化するという必要はあるというふうに考えておりまして、どういう方策を取るべきか、今の委員の問題意識も踏まえて考えたいと思いますが、これから鋭意検討したいと思いますが、内閣官房としては、政府CIOが各府省CIOと密接に連携するための体制を一層強化することによって、各府省の情報化推進に向けた体制整備を後押ししていきたいと思います。  私が大臣として今の政府CIOの連絡会議を招集しまして、確かに省庁によっては事務次官だったり官房長だったり、いろいろ各府省の事情もあると思うんですけれども、確かにそのばらつきはありますが、いずれにせよ、新しい政府CIOができたら全面的に協力をしてもらえるように二回にわたって厳しくというか強く要請をしていますので、いずれにせよ、どんな形になっても政府CIOが機能するようにしっかり担当大臣としてリーダーシップを振るっていきたいと思います。

中西祐介自由民主党・無所属の会

○中西祐介君 以上で終わります。

相原久美子民主党・新緑風会

○委員長(相原久美子君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十九分休憩      ─────・─────    午後一時開会

相原久美子民主党・新緑風会

○委員長(相原久美子君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、藤川政人君、斎藤嘉隆君及び石橋通宏君が委員を辞任され、その補欠として中原八一君、神本美恵子君及び岡崎トミ子君が選任されました。     ─────────────

相原久美子民主党・新緑風会

○委員長(相原久美子君) 休憩前に引き続き、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律案外二案を一括して議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

江島潔自由民主党・無所属の会

○江島潔君 自由民主党の江島潔と申します。  この四月の補欠選挙で当選をしたばかりでありますので、初めて質問させていただくことになります。まだ私、こうして与党、野党の、今までテレビで御尊顔を拝顔をしていただけの先生方と同じテーブルで、同じくテレビで拝見していただけの執行部の皆様方に同じテーブルで質問をさせていただくということにまだ違和感を感じているところでありますけれども、また失礼がありましたらどうぞお許しをいただければと思っております。  まず最初に、i—Japan戦略二〇一五につきまして質問させていただきます。  平成二十一年の、民主党政権の前の自民党政権時代に、i—Japan戦略というものが御案内のように策定をされたところであります。その中で、既に電子政府の推進を専任とする、司令塔を明確にするために、電子政府と行政改革を担う政府CIOを任命をして、予算の調整や配分等の必要な権限、組織を早期に整備することというふうに掲げられているところでございます。そして、今回、まさにこの内閣法等の一部を改正する法律案の中で、この司令塔としての内閣情報通信政策監というものが設置をされているところであります。まさしく、これは電子政府の実現に向けての大きな一歩を踏んだのではないかと思います。  また、この二〇一五戦略の中にはたくさんのビジョンというものが掲げられているところであります。既にこのビジョンが策定をされて数年が経過をして、あと二〇一五というこの期日までには残り二年半ぐらいかというふうに思っています。現時点において、このビジョンというのは、私も拝見をいたしましたけれども、大変にすばらしいものだというふうに思っております。また、政府としても進めてこられたと思います。  ただ、この間、政権交代というものが挟まっていますので、まだまだ、私も一国民という目線からの、政権交代を挟んだ上で、二〇一五という目標年限に向けての施策の進捗状況というか、この辺がどういうふうに、平成二十一年に掲げてから今日まで、現時点において進んでいるのかということをお伺いをさせていただければと思っております。  また、あわせまして、この戦略の中で、今後取り組むべき項目、発表した時点での今後ということだと思いますけれども、いわゆるデジタル技術や情報の利活用を阻むような要因もたくさんやはり慣例の中にあるわけでありますけれども、そういうような規制や制度あるいは慣行等をよく見直していって、そしてそれを列挙することによってそれを一つ一つ取り除いていくと、そういうような作業、それからデジタル技術、関連産業の競争力の強化等を目指すためのデジタルグローバルビジョンという、まだこの時点では仮称となっておりましたが、これを策定をするということもこの一覧表の中に書いてありましたんですが、この辺の検討が現時点においてどのようになっているのかということを、まず山本大臣にお伺いさせていただきます。

山本一太自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・科学技術政策・宇宙政策)

○国務大臣(山本一太君) 江島委員の国会での初めての質問の答弁者になれて、大変光栄に存じます。  今お話のあったi—Japanの三か年の緊急プラン二〇一五の話ですが、これは三大重点プロジェクトということで、電子政府・自治体、医療、教育・人財、これにきちっとフォーカスを当てるということで、同時に産業地域の活性化、デジタル基盤の整備を目指していくということになっているんですが、これについては、また更に新たな戦略を策定をするということで、今、私の下のIT総合戦略本部で安倍内閣のITビジョン、十年越しのITビジョンという形でIT総合戦略を作っております。恐らく、これまでは本部決定だったものを閣議決定にするということになると思いますし、これが恐らく安倍総理のIT立国宣言みたいな形になるのではないかというふうに考えております。  委員のおっしゃったこれまでのいろんなハードルの話ですが、平成二十五年一月二十五日に日本経済再生本部で安倍総理から、世界最高水準のIT社会を実現するべく、IT政策の立て直しをしてくれと、こういう御指示がありまして、今申し上げたとおり総合戦略を作っております。委員御指摘のとおり、新たな政策の推進に当たっては、これまでの取組、これまでどういうハードルがあったのかということについてはフォローアップをしていかなければいけないというふうに考えていまして、やはりこれまでの戦略は、国民目線の欠如とか利用者視点の欠如とか、あるいは省庁間の連携が不十分だった、つまりIT政策でなかなか横串を通せなかったということもあって、こういう反省を踏まえて、今、IT戦略の起草委員会で検討を行っています。  さらに、今御審議をいただいているこのCIO法案ですが、内閣情報通信政策監、この政府CIOに高度な総合調整機能を発揮してもらって省庁間に横串を刺して、政府のIT政策の司令塔として機能することが期待されておりまして、IT政策担当大臣としてもこの政府CIOをしっかりバックアップをして、IT政策を強力に推進をしていきたいと、こんなふうに考えております。

江島潔自由民主党・無所属の会

○江島潔君 一点、もうこれは大臣の私的見解でも構わないんですけれども、政権交代があったということがこのIT戦略、これはしかし、民主党政権下でも当然進めるべきこととして進んできたと思うんですけれども、政権交代の影響というのが、日本のこのIT立国に向けての何らかのやはり足止めになってしまったとか、そういうようなことというのはありますでしょうか。

山本一太自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・科学技術政策・宇宙政策)

○国務大臣(山本一太君) どの政権がということではなくて、やはりIT戦略についてなかなか国家戦略としての視点が乏しかったというのは、やはり私たち全体の反省だというふうに私は思っています。  今議論をしている政府CIO法案、新しいCIO、法律できちっと権限を与えたCIOをつくるというのは、前政権でもかなり一生懸命取り組んでいた事項でございまして、いいものはきちっと受け継いでいくということで、どこがどうということではなくて、過去の全体の反省を踏まえて、やはりIT戦略には司令塔機能が必要だということで、今度の政府CIO法案も是非通していただきたいと思っていますし、さらに、私の下でIT総合戦略本部というのを新たに、IT戦略本部を総合戦略本部にしたんですが、ここで五年、十年を見据えた、余り各省のホッチキス留めにならないきちっとした安倍内閣としての成長戦略に結び付く哲学をつくりたいと、そう考えております。

江島潔自由民主党・無所属の会

○江島潔君 今回の質問をさせていただくに当たりまして、随分と、もうかつてのけんけんがくがくというような論調では世間はなくなっているなと。やはり、ある一定の与野党間の合意を見て前進してきているなということが私も感じますんですが、ただ、本当にこの法案がいろんな意味で国民が安心、納得しているのかなという点は、私自身も含めて若干疑念が残っております。  そこで、ふだんから私もよく活用させていただいておりますフェイスブックを通じて、今度、委員会において政府にこの法案のいよいよ最終段階に来ているので何なりと質問等があったら書き込んでくださいというような問いかけをしましたところ、やはりこの個人情報の流出というような点に関してはまだまだ多くの人が懸念を持っているんだなと。ただ、何となく、もうそれほどマスコミの紙上にも載らなくなったし、みんなその不安は抱えたまま推移を見守っているというような感じを今しているところでございます。  もちろん、そういうものに対するいろいろな対策を講じていられるということは午前中の質疑応答の中でも私も理解するところでありますけれども、特に政府の情報、あるいは個人情報、中にはもちろん機密情報も当然入ってくると思いますのですけれども、様々なそういう行政機関が持つ情報をしっかり守りつつ、この運用をしていくというもののその総司令塔がこの内閣情報通信政策監になるんだろうというふうに思います。  このセキュリティーに関しての内閣情報通信政策監の役割というのをもう一度分かりやすい形で、国民が安心できるような形で御説明いただけますでしょうか。

山本一太自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・科学技術政策・宇宙政策)

○国務大臣(山本一太君) 新しく内閣情報通信政策監、政府CIOが任命される、この法律が通れば任命されることになるわけですが、まず最初に、今政府がばらばらに、各省ばらばらに運用されているこの情報のシステムというのを統合していくということが大きな仕事になると思いますが、そのばらばらに運用されているということ自体が情報セキュリティーを極めて危うくしているというところがありまして、このシステムを統合するということ自体が情報セキュリティーのレベルアップにつながるということだと思っております。  そして、いわゆるサイバー攻撃等の事案への対処については、これは官房長官、官房副長官、内閣危機管理監の指揮監督の下で、内閣官房情報セキュリティセンター、これNISCと呼んでいますが、このNISCが対応すると。いわゆるNISCがきちっとトラブルシューティングをし、サイバー攻撃に対するいろんな作戦を立てると。CIOは、政府の情報システムをしっかり集約をし、あるいはきちっと統一をしていく中で、セキュリティーを上げ、このNISCと連携をしながら進めていくということになると思います。CIOとしては、各府省の情報システムについて、もちろんNISC等と連携を取りながら、ホームページなど可能なものから順次統合、集約化すると。  こういうことで、先ほども申し上げたとおり、サイバー攻撃等に対するセキュリティー機能を強化をするということで、こうした試みを通じてより安全な政府機関の情報システムの構築に向けた取組を進めてまいりたいと考えております。

江島潔自由民主党・無所属の会

○江島潔君 ありがとうございました。  このCIOとNISCが連携を取りながらセキュリティー対策を万全に取っていくという、この組織の構成も含めてこのような説明がされていくと、恐らく多くの国民が安全に対してのより安心感を持っていただけるんではないかなと。私が今納得をしたところを通じて、また広く私からも伝えていきたいなというふうに思っております。  それでは、続いて、この情報を扱う側の職員のスキルアップをどうしたらいいかということについて少し質問させていただきます。  このシステムが完成をしたとしましても、今様々な、いろんな手段を講じてこの中に入り込もうとするいろんな標的型メール等もあるわけでありまして、やはりそういうものに対する十分なトレーニングを受けた人間でないとなかなかこれは、相手側もいろいろ知恵を弄して入り込もうとするわけですから、本当にこれは難しいだろうなというふうに思っておりますけれども。特に、この組織をつくって、それから運用していくたくさんの人材に対してのセキュリティーに関するトレーニングというか人材育成というのは現在ではどういうふうにお考えでいらっしゃいましょうか。

西村康稔自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(西村康稔君) 大変重要な御指摘だと思っております。  まさに、情報漏えいへの心配が国民の皆さんの中にある中で、この点を是非しっかり対応していきたいと思っておりますけれども、番号法十二条において、個人番号を取り扱う機関に対して情報漏えい、個人番号の漏えい防止のための必要な措置を講ずることを義務付けておりまして、この措置の一環として、関係省庁あるいは地方自治体を含めてですけれども、特定個人情報の取扱いに関する適切な教育、研修を行っていくということを考えておりまして、こうした機会を通じて、セキュリティー、ITに関する職員の意識、知識、責任、こうしたものの理解の向上を図ってまいりたいというふうに考えております。

江島潔自由民主党・無所属の会

○江島潔君 ありがとうございました。  セキュリティーというものが一般国民が一番感じるこのシステム導入に対する懸念事項だとすると、自治体の側からすると、まず、新しい制度が発足すると、これって幾ら掛かるんだろうなと、幾ら自治体負担しなきゃいけないのかなというのが真っ先に浮かぶところでございます。  私は、下関市長職を平成七年から二十一年まで四期務めさせていただいたんですけれども、ちょうど言わば電子自治体に移行する過程を、市長を務めさせていただいたかなという気がしております。まだ、私が市長になりました平成七年当時は、もちろんみんなが携帯電話を個人が持つというような段階ではありませんでした。本当にごく一握りの金持ちがもう持っていたかなぐらいで、私も、車載電話を平成五年か六年か、何か選挙のために使うんでこれはいいなといって車に積んだのが、こんな大きいのを積んだのが初めてぐらいで、市長になってから最初に持たされたのがポケベルだったと記憶しております。  ですから、まだ、せいぜいポータブルなそういうものはポケベルが精いっぱいだったんですけれども、もちろんまだ市長室にはパソコンもないですし、まだまだインターネットといっても無縁なところだったんですけれども、ちょうどその数年ぐらいのうちに、そろそろインターネットなるものがあると、それから自治体もそれを導入をし始めるというような段階に差しかかりまして、一番東京から遠く離れた地方都市の最大の弱点はやはり情報がなかなかリアルに、ホットに入らないなということを痛感していましたので、まさに情報化時代こそ地方が再生をする時代だと私なりに考えて、それから積極的に情報通信というものを市政の中に取り組んできたつもりでございます。  ホームページを開設したのも、たしか山口県では一番最初だったと思います。ただ、ホームページを開設したといっても、まだ、それって何だろうという市民の方が多い段階だったんですけれども、今考えると、本当に僅か二十年ちょっとぐらいで随分と、この日本、もしかしたら世界と言っていいのかもしれません、このITの推進の速度というのは本当に速いペースで進んでいるなというふうに感じております。  ちなみに、下関は、大変に、各省庁がいろいろな新しい試みでこういうものをやりませんかというものを、特にこのIT推進に関しましては積極的に手を挙げてきたと自負をしておりまして、平成十三年に、これは通産省の事業なんですけれども、ICカードの普及によるIT装備都市研究事業というものがございました。これは全国で二十一地域、五十五市町村という限られた限定のエリア、地域に対しての事業だったわけですけれども、これに手を挙げまして、このときがいわゆる今のICカードの本当に多分原型になっているんだろうというふうに思いますが、このICカードとそれからリーダーというものを、屋外、端末をいろいろな公共施設に置きまして、そこでいろいろ公共施設の予約をしたり、あるいは図書館の予約をしたりとか、そんなようなことをできるというシステムを導入しました。  こういうもの、しかし、残念ながら、一〇〇%もちろん国が面倒を見てくれるわけじゃありませんで、それ相応の自治体の負担をしなければいけない。自治体が悩ましいのは、財源を投入するときに、それが、IT装備のために使うお金も、それからいろんな福祉予算とか高齢者の予算とかそういうものに使うためのお金も、それから港湾土木事業に使うお金も、みんな、それをどう振り分けるかということをみんなで頭悩ませながらやらなきゃいけないもので、非常に最終決断で切ないところがございます。  また、そういう先端の取組を何とか、国の意図も分かるのでいろいろ手を挙げてやりたいなと思いながらも、当然そういうものに反発をする政党であり、また地域の議員もいるわけですから、なかなか、そういうところとやり合いながら自治体の先頭を走ろうとするというのは、大変に苦労している自治体、恐らく今もたくさんあるということを是非御理解をいただければというふうに思っています。  また、これは新しいものをどんどん取り入れていくことの宿命なのかもしれませんけれども、下関は、通産省の事業であったこのICカードによるIT装備都市研究自治体として名のりを上げたのがこれが平成十三年なんですけれども、それから実際にカードを発給を始めましたのが平成十四年でございます。一方で住基カードというものが、この制度がだんだん整備をされていきまして、これはもう全国一斉に平成十五年の八月二十五日の開始ということなので、これはこれでしかしやらなきゃいけないなということで、これも同時並行して。  しばらくはこの二つ、システムの異なる制度を、まあ最初に手を挙げたものの、ちょっとこれは、結局、本当にモデルケースになったなと思いながらも、それなりに下関市としてもいろんな蓄積をして、どういう人が使ってくれるかとか、どんなサービスを付加すると市民がそのICカードを使ってくれるかというようなことを下関市なりのデータ蓄積をしながら取り組んできたところでありますが、どこかの時点でこの住基カードと別事業だったみらいカードというICカードを統合しなきゃいけないということになりまして、ちょうど平成十七年に下関市も一市四町で合併をいたしましたので、この合併を機にいわゆる住基カードとこの従来の事業を一つにして再スタートをしたところでございます。  こういうシステム統合するたびに御存じのように大変に多額な投資を、再投資をまたシステム再構築のためにしなければいけないというのが実際に地方自治体の、案外と重く差しかかってまいります。下関市が、人口三十万の都市ですけれども、それでもやはり一千万、二千万という単位での金額を支出するというのは、なかなかこれは、どれを削って、じゃ、これをやろうかなというようなことを考えなきゃいけないぐらいのやはり費用が確実にこれは発生をするところでございます。  また、さらに今度、それでもいろいろな独自サービスとしてこの住基カードに、図書館の利用状況をできたりとか、あるいは定期健康診断の結果が引き出せるようにしたりとか、印鑑証明、住民登録等もこれで写しを取るようにしたりとか、そんなようなことをこの独自サービスとして付加してきたんですけれども、平成二十四年の新住基カードへの移行に際して、またこれを、そういうシステム統合なり新制度に移るたびにいろいろなことを全部数千万単位でまた投資をしてやり直さなきゃいけないということがありまして、現時点では当初スタートしていた市としての独自サービスはどうしてももうちょっと断念せざるを得ないというような、ちょっとこれは残念でありますけれども、少しサービスが後退をしているというふうな現状もございます。  大変に、恐らくその新制度を導入するということに際してまたこの自治体負担というものがかなり生じるだろうなと、恐らくこれはまた全国の首長がかなり頭を悩ますんだろうなと思いますんですが、その辺の、どんなような支援というものが今国として考えていただいているのでしょうか。

山本一太自由民主党・無所属の会内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・科学技術政策・宇宙政策)

○国務大臣(山本一太君) 江島委員が下関市長として、IT、ICTと言うべきでしょうか、ICTの分野で大変先進的な試みをされてきたと、IT装備都市にも手を挙げられたり、そういう試みをなさってきたということは承知をしております。  IT担当大臣として、今委員がおっしゃった地方自治体の現状、状況というものはしっかりまず胸に置いておきたいと思いますが、私の、このCIO法案に関する部分でいうと、今度、ITに関する高度な専門性を有するこの政府CIO、内閣情報通信政策監が法制化されて、IT総合戦略本部の本部員として各種事務を行うと、こういうことを通じてITに関する様々な知見がIT総合戦略本部に蓄積されるということが期待されると思っています。  今回の政府CIO法案では、地方公共団体から情報提供等の協力の求めに応じる努力義務というものをIT総合戦略本部に課すこととしておりますので、本法案が成立したときは、例えばIT投資のための調達に関する情報提供、こんなことについては各地方公共団体に必要な支援を行ってまいりたいと考えております。

江島潔自由民主党・無所属の会

○江島潔君 下関の事例を余り挙げるとちょっと手前みそになってしまいますんですけど、もう一つ、二つほどちょっと述べさせていただきますと、入札制度も今、国においては電子入札は当然だろうと思うんですけれども、地方自治体は、御承知のように、入札というのはみんな業者が集まって、一つの部屋に、入札室に集まって、金額を書いた札を箱に入れたんですよね。ですから、当然そういうことをやりますから、皆さん、その入札をする担当者というのが集まって、もう露骨にみんなで数字をこんなことをやって見せ合っているというような、そういうことがもう日常茶飯事だったんですが。  下関では、横須賀市が最初に全国の自治体で初めて電子入札を導入をいたしまして、すぐそれを研究をさせて、横須賀市に次いで二番目に電子入札を導入をいたしました。  また、このような電子自治体への取組が結果として評価をいただいたのが、日経新聞の子会社、日経BP社という出版社が出している冊子の中で、二〇〇一年から二〇〇九年まで全国e都市ランキング、eというのはエレクトロニックのeなんですけれども、e都市ランキングというのをずっと毎年発表していて、アンケートを出して返ってくるのが大体千五百市町村ぐらいあるんですけれども、その中で、その会社が独自に評価項目を挙げているんですけれども、それで電子自治体の全部一番から千五百番までランキングを付けるんですけれども、下関は千五百自治体の中で二〇〇八年には全国で第三位まで到達をいたしまして、これはもう頑張れと、いや、私がというよりかは職員が大変に頑張ってくれたんですけれども、やはりそういう指標みたいなものがあると意外とみんな張り切って職員も取り組んでくれたんですが。これはもうひとえに職員次第だなと、やはりそういうことを、きちんと各分野にわたってIT化というものに取り組んでくれる職員次第だなということは、これは本当に私も痛感をするところでございます。  そこで、具体的にこの番号制度を導入するに際しまして少し甘利大臣にもお伺いをさせていただきたいと思いますんですが、まず、どうしても日本はこの分野においては後発組とやはり評価、言わざるを得ないんだろうというふうに思うんですけれども、一つには、何で日本が結果として後発組になってしまったのかという点と、そして、それではこの後発の利というか、これから、アメリカとか北欧とかお隣の韓国にも少しスタートが遅れてしまったわけでありますけれども、むしろそういうところのいろんな経験を踏まえてスタートする日本としてはどんなような後発の利を生かすことができるかという、その辺もし、御所見をお聞かせいただければと思います。

甘利明自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(甘利明君) 日本は、この番号制の導入もそうでありますが、行政自身のIT化も随分遅れております。この行政のIT化予算は毎年相当計上されているはずなんでありますけれども、それが実行されていないと。全体を技術的にもシステム的にも見る人がいなかったということがあるんであろうと思いますが、一方で、情報化に対する国民が持っている不安ということがこの推進力にブレーキを掛けていたということも事実だというふうに思っております。  ただし、先行事例がたくさんありますと、それによるメリット、デメリットが多く検証されますから、そのメリットはしっかり受け取って、デメリットを克服するためにどういう対処が必要かということには後発組としてはなっていくんだと思います。  この番号制度の問題でいえば、いろいろな事件、事故が起きております。それをハード、ソフト、そしてシステム、制度の面で克服していくためにはどういう対処が必要かと。これは、先行事例に鑑みて対処することができるメリットになっているんだろうというふうに思っております。

江島潔自由民主党・無所属の会

○江島潔君 これは国もそうかもしれません、また地方自治体におきましても、公務員の削減というか、いわゆる行政効率化というのは、これはもう最近では永遠のテーマになっているところでありますけれども、当然この新制度におきましても行政改革と何らかの形でつながる効果が期待をされているところでありますけれども、何らかの試算として、この制度を導入することによってこれぐらいの人員は減らすことができると、地方自治体においても減らせると、効率化によってというような、何かそういうような試算はしていらっしゃるんでしょうか。

西村康稔自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(西村康稔君) 行政の効率化につながるということは我々確信をしてこの制度を導入しているところでありますけれども、一体どのぐらいの数の公務員が削減できるのかというのはなかなか難しいところでありまして、具体的に数値化するのは困難なんですけれども、例えば住民票、いろんな行政手続をする届出をする中で、住民票の添付とかあるいは所得証明の添付なんかはもう行政内で個人番号を通じて共有化されますので、これが行き渡ってくれば、住民票を一々取って添付する、所得証明を一々取って添付する、同じ市役所に出すのにそういう手間はこれはもう省かれていくと思いますので、そういう意味では、そうした住民票の発行とか所得証明の発行とかという部署に、窓口でいろいろ作業する方の数は相当減らせるんじゃないかというふうに期待をいたしております。

江島潔自由民主党・無所属の会

○江島潔君 同じくフェイスブックで相当数の心配点があったのが、この個人番号制度を導入することによって、多分脱税をする人はそんなにたくさん世の中いないんだろうと思うんです、またそれを心配する人が多数ということはないし、そういう人がいたら厳しくしなきゃいけないでしょうけれども、交通違反の切符を切られたような、そういうデータが全部そういうのに把握されるんだろうかという心配をしている人が案外と多かったということが分かりましたんですが、そういうような駐車違反とかスピード違反とか、そういう交通違反記録が将来においても把握するようになるような可能性というのはありますでしょうか。

向井治紀内閣官房内閣審議官

○政府参考人(向井治紀君) このマイナンバー制度でございますけれども、社会保障分野、税務分野、災害の分野で利用を開始することとしております。  具体的な個人番号の利用範囲あるいは提供範囲については、番号法で限定的に書いてございます。そういう意味で、現時点で駐車違反などの交通記録の確認の事務というものの番号制度の利用は想定しておりません。  利用範囲の拡大につきましては、番号法の施行状況を勘案し、今後三年後をめどに進めてまいるというふうに法律に書いてございますけれども、一種、何といいますか、そういう公安の世界というのはある意味最も比較的遠い世界かなという気はいたします。

江島潔自由民主党・無所属の会

○江島潔君 分かりました。多くのそういうことを懸念する人たちは、少しでもそれで安心してくれるんじゃないかと思います。  それでは、その番号制度を導入するに際して、先ほど、地方自治体の懸念は考えられるんですけれども、実際に具体的に地方自治体からのいろんな、様々な要望、意見等を聞く機会というのは今後はどのような形になっておりますでしょうか。

西村康稔自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(西村康稔君) 先ほど来、自治体の立場での御意見いただいておりまして、まさに大事な点でありまして、これまでも地方公共団体の御意見、いろんな意見や様々な意見を伺いながら、聞きながら検討を進めてきておりますし、今後もそのようにしたいと思っております。もう既に全国、自治体の規模とか特性に応じて幾つか抽出をしながら、そうしたところでヒアリングをやったりしながら検討を進めてきておりますし、説明会を開催したり意見交換なども行ってきております。  今後も、引き続き各自治体、地方公共団体、あるいは関係機関、いろいろなところの御意見を伺いながら、意見交換しながら、円滑な番号制度導入に向けて取り組んでまいりたいというふうに考えております。

江島潔自由民主党・無所属の会

○江島潔君 それでは、個人番号カードに関しまして、今度は、それに伴って住基カードが廃止をされるということでございますんですが、住基カードの廃止に移行していくということに際して、この住基カード交付のための投資というのが無駄だったというような批判を受けるような可能性というのはありますんでしょうか。

向井治紀内閣官房内閣審議官

○政府参考人(向井治紀君) お答えいたします。  既に発行されました住基カードにつきましては、個人番号カードが交付された後も有効期間満了まで利用することができるということはございます。  個人番号カードの発行手続につきましては、今後、市町村等の御意見を伺いながら検討していくことになりますけれども、例えば、全ての市町村から共同で委託を受けて発行する方法を取るなど、いわゆる一括発注でございますけれども、そういう市町村の事務負担の軽減を図る方向での措置を講ずることとしております。  この場合、現在保有しております、市町村が保有しております住民基本カード発行プリンターございますが、これは今後不要になるということでございますけれども、個人番号カードの交付時には、市町村によるかとは思いますが、おおむねリース期間の満了を迎えるということになりますので、無駄がそれほどないんではないかというふうな感じはいたしております。

江島潔自由民主党・無所属の会

○江島潔君 分かりました。  次に、この新しい制度、個人番号カードなんですけれども、現時点において、住基カードは二十四年三月末時点で約五%というふうにお伺いをしております。  ちなみに、下関も積極的にこのICカード事業というものに取り組んできたという自負を申し述べていいのかどうか分かりませんけれども、ちょっと、一年ほど後のこの直近のデータなんですけれども、下関の場合には住基カードが普及率が一二%ですので、全国平均よりかはかなり多いのかなというふうに思います。  実際に、この導入後は大体どれぐらいを目標にこの普及率は考えていらっしゃるんでしょうか。

向井治紀内閣官房内閣審議官

○政府参考人(向井治紀君) お答えいたします。  具体的な目標というのは決してあるわけではございませんけれども、やはり番号カード、個人番号カードはこれまでの住基カードと比べて利用する場面が格段に増えることが想定されますので、円滑な取得、それから取得する際の手続につきましても、役場に来ていただくのをできるだけ一回で済ませるようなやり方とか、そういうふうなことも考えながら、多くの方が個人番号カードを取得しやすい、そういう環境をつくっていくことは必要だというふうに考えております。

江島潔自由民主党・無所属の会

○江島潔君 この普及に際して、是非これは個人番号カードの民間利用というものが決め手になるんじゃないかなと思いますんですが、現時点においてはまだその段階にはないと、当分の間ということのようですけれども、将来的にどれぐらいの時期になったらどんなような可能性があるというようなことは、今政府としてアイデアとしてはございませんでしょうか、ざっくりとしたお考えとして。

向井治紀内閣官房内閣審議官

○政府参考人(向井治紀君) お尋ねの話は、個人番号カードのICチップの空き領域を使う話だというふうに思います。  現在、例えばよく自治体でやられております図書館カードの管理に使われるとか、そういうことはよくやられていると思いますけれども、法律上は民間にも使えるというふうに、政令で定めれば民間にも利用可能というふうになっておりますけれども、三党協議の過程で、当面の間、いずれにしても民間には使わないというふうなことで運用してまいりたいというふうに考えております。  ただ、これらにつきましては、やっぱり使ってみて、それで国民の皆さんなり市町村の方々なりの反響を見ながら決めていくというふうなことになると思いますので、施行して、施行状況を見ながらということにはなろうかと思いますけれども、できるだけいわゆる公的な場面から、民間といっても公的な場面はございます。例えば、市町村で施設を第三者に委託するような場合も結構ございますので、そういうふうなそういう公的な場面から順次拡大していくというのが妥当ではないかというふうに考えます。

相原久美子民主党・新緑風会

○委員長(相原久美子君) 江島潔君、時間が来ております。

江島潔自由民主党・無所属の会

○江島潔君 じゃ、最後に質問させていただきます。  簡単で結構ですが、マイポータルというものが一つのこの新制度の中での売り物になるんじゃないかと思いますんですが、このマイポータルのこういうところが便利なんだということをひとつ御紹介をいただければと、御説明をいただければと思います。

相原久美子民主党・新緑風会

○委員長(相原久美子君) 向井審議官、時間が来ております。簡潔にお願いします。

向井治紀内閣官房内閣審議官

○政府参考人(向井治紀君) マイポータルというのは、基本的には番号を使って、例えば自分の情報を取ったり、あるいは自分の情報のやり取りを確認したりするものでございますけれども、そういうマイポータルでの情報のやり取りを通じて一番大事なことは、やっぱり国と政府ないし市町村との間が近くなるという、そういうふうな便利なものにつくっていきたいというふうに思っております。

江島潔自由民主党・無所属の会

○江島潔君 ありがとうございました。

谷合正明公明党

○谷合正明君 公明党の谷合です。  将来、我が国は少子高齢化のピークをこれはまだまだ迎えていくわけであります。また、厳しい国家財政の中にもおりまして、そういう中で持続可能な安定した社会保障制度を国民理解の下、構築していく必要があります。  番号制度というのは、公平な社会の実現、効率的な行政の実現、そして効率的な政策の実現のために、我が国の基本的な社会基盤として育てていかなければならないと考えています。  そこで、そういう前提で幾つか質問をさせていただきますが、午前中来、なぜ我が国でこの番号制度の導入が遅れてきたのかという質問がございました。私も最初に思いましたのはそのことでございまして、先進国の中で番号制度を導入していないのは日本と言ってもいいという学者の声もたくさんあります。なぜこれが遅れてきたのか、そして遅れてきたことでどういう問題、弊害が生じてきたのかと。特に、なぜ遅れてきたのかというような答弁もございますので、特に後段の、どういう弊害が、問題が生じてきているのかというところをまず御答弁いただければと思います。

甘利明自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(甘利明君) 遅れてきた理由は申し上げたとおりであります。国民がいろいろな点で不安を持ったこと、それから、政府としては、導入すればこんなメリットがあるということを国民の間に十分周知徹底できなかったことでありますけれども、これがあればこういうことはなかったということで一番最初に思い付くのは、やっぱり年金の問題だと思います。  職業を変え、あるいは職業に就いている間、就いていない間、同じ年金で一本で来れば別として、幾つかの年金にまたがった場合、そこにその本人のものであるということが突合できるようなすべがあれば、幾つ職を変わろうと、一気通貫で串で通すことができて、その本人に帰属するものであるということが分かったわけでありますから、こういう、国民が日本国のいろいろなシステムの中で生活をしていく間、必要な情報がその個人に所属するものであるということがすぐ分かるようなシステムがあれば、漏れや多重記載等々の事故は少なくともなくなるんではないかというふうに思っております。

谷合正明公明党

○谷合正明君 年金記録問題につきましては、総額三千六百億円、今日まで使ってきたということもありまして、大臣の御答弁では、すぐにこの年金記録の問題が思い浮かぶという話でございました。まさに、番号制度を導入する意義というのは、逆に言うとそういうところにもあるんだということだと思います。  一方、既にこの番号制度を導入している番号制度先進国と言われるアメリカですとか韓国では、成り済ましの問題というものが多発していて、むしろ今日的な課題として、このデメリットの部分も脚光、デメリットの部分も、これ何というか、社会問題化しておるわけでございます。  トータルにこのメリット、デメリットというのが必ずございます。メリットでいえば、行政の効率性でありますとか、あるいは住民にとってみると利便性の拡大であります。デメリットというと、やはりどうしても監視社会になるんじゃないかというおそれであるとか、あるいは一旦番号が漏れて成り済ましの被害が起きたときにその被害回復がなかなか難しいとか、様々なデメリットもあるんだと思いますが、そうした中において、政府としてそれでもなお今回導入するんだと、すべきだという判断をしたその理由について、大臣の御所見を伺いたいと思います。

甘利明自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(甘利明君) アメリカや韓国で事故や事件が起きたと。アメリカでは紙に番号が打ってあるだけみたいな、私も現物を見ていないんですけれども、極めてある種粗末なものと。そうすると、これがまた、他人がそのカードを何らかの手段で取得したときにその人と確認する手だてがないとか、基本的なところで成り済ましを防止する仕組みがなかったんだと思います。  そういう、先ほどもお答えしましたけれども、後発部隊であるだけに、先発部隊が失敗している事例、その轍を踏まないように、なぜ問題があったかということを検証する余裕があるわけでありますから、ソフト、ハード、それから制度、いろんな面で事故を防止するような手だてを講じながら、そして国民には、不安は解消して、そして今度はこんなメリットがありますと。先ほど来お話がありますけれども、いろいろな申請時の添付書類が必要なくなる。ある給付を受けるときに所得制限があると、そうすると、その本人であるということと本人の所得がこれであって該当するということを一々書類をそろえなきゃならないと、それが省かれるということとか、あるいは併給調整も、両方の所得を突合して該当するかどうかとか、あるいは納税する立場としてみれば、少なくとも今よりは所得の把握が容易になりますから、公平、公正な税制度の実現ができるとか、いろんないい面があります。  もちろん、今は社会保障と税とそれから災害のときという三つの案件に限定されていますけれども、これの制度を実行してみてセキュリティーは大丈夫だと、そうしたら、恐る恐るでももうちょっとその外側に足を伸ばして利用範囲を広げても大丈夫じゃないかというような意識も出てくるんであろうと思いますし、その際に気を付けるべき対処というのも、民間利用をしている国の問題点を先取りして対処することができるということも併せて広げていけることができるんではないかというふうに思っております。  いずれにいたしましても、世の中が電子社会化しております。そういう中での、個人がアナログ方式じゃなくてデジタルでアクセスできるという言わばインフラの役目を果たしているでありましょうから、使いようによっては無限に利用価値は広がっていくんではないかというふうに思っております。

谷合正明公明党

○谷合正明君 そうした番号制度の意義であるとか目的であるとか効果というものを政府がしっかりと国民に説明していけるかどうかだというふうに今伺って理解したところでございます。  小さく産んで大きく育てていくんだと、この制度はですね。リスクと利便性の間でこのバランスを取ることが非常に難しいんですけれども、我が国の場合は小さく産んで大きく育てていくとも言われるわけでありますが、大きく育てていく上でのその鍵となるのは、今大臣御答弁いただいたところだとは思いますが、改めて何がその鍵なんだということを最後うたっていただきたいと思います。

甘利明自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(甘利明君) まさに小さく産んで大きく育てると。それは小さく産めば利便性も確かに小さいでしょうけれども、リスクも物理的に小さくなるわけであります。その中で、細心の注意を払って、リスクを拡大しない、リスクは極小化する努力が必要ですけれども、そういう、運営面であるいは制度面で、あるいは技術的にリスクの極小化をしていく中で利便性の最大化を図っていくということであります。三つの行政にかかわる範囲で使っているうちに、恐らく使っていらっしゃる方からこんな場面にも使えるといいのにねという経験値が出てくるんだと思うんですね。民間利用の場面でもこんな場面に使えたらもっと便利だねという知見が蓄積してくると思います。そういうニーズの高いものから、じゃ、そこのセキュリティーをしっかり図って、そこには踏み出していこうという知恵も出てくるかもしれません。  三年後に見直していく規定があるわけでありますけれども、三年間でメリット、デメリット、デメリットは極小化する、メリットは伸ばしていく、その経験値を積んでいただいて、つまり行政の方でも国民の方でも経験値を積んでいただいて、しっかりリスクは抑え込みながら利便性を拡大するという方向に向かっていければというふうに思っております。

谷合正明公明党

○谷合正明君 分かりました。  それで、番号先進国の一つでもありますスウェーデンでは古くからこの番号制度を使っていたわけでありますが、この成功の鍵はということで、国税庁のある担当者の方が次のように言われたそうなんですね、スウェーデン国民というのは政府を信用していますと、歴史的、文化的背景というのはスウェーデンの番号制度を語る上で重要でしょうと。つまり、政府を信用していない国では番号に対する拒否感があるでしょうというふうに言われておりまして、信なくば立たずだと思います。その意味で、政府に対する信頼性の高さというのもこの番号を広く活用することに対して非常に重要なことだと思っておりますので、ちょっと併せて付言させていただきます。  それで、今大臣が、メリットを最大化していく、またデメリットをこれ極小化していくんだ、そして国民に経験を持っていただくんだ、その上で政府がしっかりこの説明を果たしていくんだというお話だったと思いますが、現状のところ、このマイナンバーに対する国民の認知度というのはどうなんだと、現在、政府はどのように受け止めているのかというところをまず聞きたいと思っております。そして、具体的にどのように国民の理解を深めていこうとされるのかと。  先日もあるテレビ番組で街角インタビューということで、マイナンバーを知っていますかというインタビューをやっていましたけれども、余り知られていないようでして、言葉自体もですね。もう少し知られているのかなと思ったところだったんですけれども、マイナンバーというと、何か自分のラッキー番号かなみたいなぐらいのことを思っていらっしゃる方もおられました。  そこで、改めて、この周知、理解、そのような対策について、現状の認識とこれからの具体策について伺いたいと思います。

西村康稔自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(西村康稔君) マイナンバーという、いわゆる通称ですね、これも大分定着をしたのかなと思っておりましたけれども、まだまだそういうことでありましたら、更に努力をしなきゃいけないと思いますけれども。  これまでパブリックコメントも二回やってきておりますし、それから、昨年度、一昨年度、二十三年、二十四年、二年にかけて、四十七都道府県でシンポジウム、全ての県で開催をし、二百名前後、毎回参加があったというふうに聞いておりますけれども、できる限り、そうした対話を重ねて理解を求めてきているところでありますけれども、一方でまだ不安もあり、認知度がないということでありますので、まだ実際のカードが、通知カードが行くにはまだ少し時間がありますので、是非この間を利用して、引き続き、その意義とかメリットとか、まさに大臣が答弁されたように、カードがあってこんなことができるんだなという、そういうことも是非、実際カードが入らないと分かりませんけれども、それまでの間にこんなことができるようになるというようなことを、利便性の向上につながる話なんかも含めて、是非周知、幅広く御理解いただけるように啓蒙活動を引き続き努力をしてまいりたいというふうに思います。

谷合正明公明党

○谷合正明君 それで、成り済まし対策です。国民の中で不安に思っておりますのはこの成り済ましということで、アメリカで起きていることが日本で起きるわけじゃないということは分かりましたけれども、しかし実際に、一般論としてでいいんですけれども、どのようなことが成り済ましとして我が国の場合あり得るのかと。また、どういった被害が生じ得るのかということでございまして、午前中も例えば年金の不正受給なんかがあり得るような話があったんですけれども、もう少し、デメリットの部分を大きく語るというのは言いづらいかもしれませんが、実際、どのようなリスクがあるのかということについて御答弁いただきたいと思っております。

西村康稔自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(西村康稔君) 先ほど、アメリカや韓国の例もありましたし、大臣からも答弁ありましたけれども、アメリカのソーシャルセキュリティーナンバーというかカードは本当にぺらぺらで写真も入っていなくて番号だけ付いているということでありますし、それをアメリカ、韓国の場合はもう民間が自由にその番号を使えるということで、いろんなところで成り済ましがあったりその番号からいろんな事件が起こってきているということを認識しておりますので、まず我々は、そのカードに写真も付けてちゃんと本人確認できるようにということ、それから、今回、法律に使える範囲を限定をして、行政の中でも税、社会保障、災害という分野にまずは限ってスタートを切ると。委員御指摘のように、小さく産んで、これが理解をいただきながら、より幅広く使っていただけるような環境を整えていくということだと思いますので、まずはカードについてそういうふうな対応をしているということが一つであります。  そうだとしても、カードを何らかの形で取得をして、成り済まして社会保障給付を不正に受給するというようなケースも考えられないわけじゃありませんので、万が一そんなことがあった場合には番号を変更をする、市町村長の権限でそれを職権で変更する、あるいは本人からの申出でも変更できるようにしておりますし、公的認証制度ももちろん導入をしておりますし、万が一不正取得した場合には刑事罰を規定すると。相当重い罰を今回用意をしておりますので、そうした様々な対策を通して、できるだけそんなことがないように万全を期してまいりたいというふうに考えております。

谷合正明公明党

○谷合正明君 個人番号の利用をする事務を、今、税と社会保障と災害にだから限定するんだという話だったんですけれども、三分野に限定した理由というのはそのことでよろしいんでしょうか、その理由、限定した理由について。

西村康稔自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(西村康稔君) まず、税と社会保障については、まさに公平性を図っていく、税制面での公平性あるいは社会保障給付の公平性を図っていくという観点で、ベースとなるものとしてこの個人番号を用意をすると。プラス東日本大震災もありましたし、災害においてそうした番号を使って例えば要援護者、障害を持った方とか高齢者とか、そうした方々、いざというときに支援が必要な方々の例えば名簿を作成するときにこうした個人番号を使うとかいうことも考えられると思いますし、生活再建支援金の給付に当たってこの番号を使ったらどうかと、そんな御意見もいただいて、今回は税、社会保障、災害の分野に限ったわけであります。

谷合正明公明党

○谷合正明君 災害時における具体的な活用方法についても今触れられたところでございますが、被災者生活再建支援金の支給で、そのほかは自治体が条例で定めていくということだと思うんですが、東日本大震災のときに仮にこの制度があったとしてどのように役に立ったのかと。じゃ、逆に持っていなかったらこれ、何というか、不利益を被ることになるのかとか、教えていただきたいんですね。  いろいろ現場では、例えば罹災証明書の発行が非常に滞って被災者生活再建支援金の支給の事務も滞ったとか、様々な、災害、防災現場といってもなかなか、どこが具体的に改善されるのかというのが分かりづらいものですから、そのメリットについて改めて御説明いただきたいと思いますが。よろしくお願いします。

向井治紀内閣官房内閣審議官

○政府参考人(向井治紀君) お答えいたします。  今回の東日本大震災の場合は、そもそも全て役場ごと消失してしまった、情報が消失してしまった例もありますので、必ずしも、これがあればできたということを確実に言えるものは必ずしもないですけれども、やはり、特に宮城県とか仙台市辺りからお聞きする話というのは、後の管理が大変だという話をよく聞きます。要するに、どこに行ってしまったかというのをなかなか、結局避難所を転々とされたり、あるいは他県に出られた方が多数いらっしゃいましたので、そういう方の追跡と。逆に言いますと、また、そういう方は住民票を移してしまいますと被災者でなくなる危険性もありますので、基本的には住民票は移されないということでございますので、そういう方をどうやって管理して給付を最後まで届けるかというのが意外と大変だというふうにお聞きしました。  そういう追跡について、結局、その後被災者の番号を付けた台帳を整備されたようでございますけれども、そういう台帳整備に非常に役に立つのではないかということであって、今回の災害基本法等の改正にもそういうことが盛り込まれているというふうに理解しております。

谷合正明公明党

○谷合正明君 是非、であれば、そういう意義、目的というかメリットもしっかり説明をしていただきたいと思っております。  個人番号カードについてお尋ねいたします。  第十七条の個人番号カードの交付に関して、住民基本台帳カードの普及状況、これが六百五十六万枚でしょうか、累計で、これ全人口の五・一%ということでございまして、この住民基本台帳カードを踏まえて、個人番号カードの交付で改善すべき点はどういうものなのかということについてお尋ねしたいと思います。

諸橋省明総務大臣官房審議官

○政府参考人(諸橋省明君) お答え申し上げます。  御指摘のとおり、住基カードあるいはその基のシステムとなります住基ネット等々、本来的な役割から住基カードはどうしても活用方法が限られまして、御指摘のとおり、全体の約五%という程度の普及にとどまっております。他方、個人番号カードの方は、個人番号が記載をされておりまして、就職ですとか、子育てですとか、年金受給等における本人確認に利用されることとなりますため、活用の場面が非常に増大をする、生活に欠かせないカードになるのではないかということも考えられますので、私どもといたしましても、多くの方が取得しやすい環境づくりを考慮する必要があるのではないかというふうに考えております。  総務省といたしましては、取得しやすい環境づくりやカードの利便性の向上のために、例えば発行手数料の今後の在り方ですとか、あるいは申請者の方が一度窓口に来庁すればカードを取得できるようにするような工夫といいますか、制度ですとか、あるいはICチップの空き領域の利用方法ですとか、こういった点等々につきまして、各方面の御意見も伺いながら、今後ともしっかり検討してまいりたいというふうに考えております。  また、二十八年一月に予定をされております個人番号カードの交付開始までに、先ほど委員の御指摘のように、国民や個人の皆さんにカードの利便性を周知をしていくといったこと、あるいは地方自治体に対してもカードの取得促進について助言をしてまいりたいと考えております。

谷合正明公明党

○谷合正明君 最後に、今、発行手数料の在り方というのが出たんですけれども、これちょっとどこが決定するのか分からないんですが、発行手数料、これ無料ですべきであると衆議院の段階でも幾度も出ているんですが、今後検討しますという話なんですが、何を検討することになっているのかよく分からないんですが、発行手数料は無料であるべきではないんでしょうか。

向井治紀内閣官房内閣審議官

○政府参考人(向井治紀君) 現行の住基カードは、市町村によって若干値段は違いますが、基本的には有料ということになっております。今回の番号カード、議論いろいろございますけれども、基本的には国の制度を行っていただく法定受託事務の一環でございますので、市町村には基本的に負担を掛けないということと、あと自己負担を取るのか取らないのかという議論は当然あろうかとは思いますけれども、それらにつきましても、できるだけ利便性を確保する方向で今後検討してまいりたいと思います。

谷合正明公明党

○谷合正明君 では、終わります。ありがとうございました。

米長晴信みんなの党

○米長晴信君 みんなの党の米長晴信です。  今日、今出たカードの話、更に分かりやすくというか、もうちょっとイメージが湧くように具体的に議論を進めたいと思うんですけれども、改めて、この顔写真入りのICチップの入った方ですね、個人番号カード、これちょっと具体的にどういうものか、もう一回説明お願いします。

向井治紀内閣官房内閣審議官

○政府参考人(向井治紀君) お答えいたします。  番号カードでございますけれども、基本的には本人と番号を確認する機能があると考えております。先ほどから成り済ましの話が出てございます。アメリカとかでは番号のみで本人と番号を確認したがために成り済ましが起こったというような事例もあるようでございますので、番号とそれから本人確認の手段を両方併せ持つものとしての番号カード、それが必要になるのではないかということでございます。これを行うために住基カードに番号を書いたような番号カードというのを今回設定したわけでございます。  この番号カードを具体的にはどういう場面で使うかということでございますけれども、まず対面で、例えば社会保障給付を、何らかの社会保障給付を役場に申請に行くときに、従来は、住所、氏名、誰それと、それから通常ですと住民票を持ってこいと、それからついでに、ついでということはないんですが、所得証明なり納税証明を持ってこいという話になりますけれども、番号制度が入りますと、住所、氏名等を書いた申請書にさらに番号を書く欄があって、それで番号カードを持っていって、それで番号を確認していただければ住民票とか所得証明等は要らなくなると、そういうふうな世界になるものだと考えております。  これをネットでやる場合は、その本人確認をするために公的個人認証というのを取りますけれども、その公的個人認証というのは、番号カードのICチップに認証を入れておいて、それをカードリーダーで読み取るという仕組みを今でも住基カードでやっておりますけど、それを踏襲していくというふうになろうかと思います。  そういう意味で、対面の場合、それからネットの場合、両面におきまして、本人と番号を確認する手段というのが一番の目的になろうかと思います。

米長晴信みんなの党

○米長晴信君 じゃ、更に具体的に。  まず、スタートする段階で、まず通知カードというのを全国民に発送すると。必要に応じてというか、今後の議論もあるんでしょうけれども、この個人番号カードに切り替えていくということだと思うんですけど。もう一度具体的に、通知カードの方には表に何が書いてあって裏に何が書いてあるのかと。番号カードの方には、ICチップ上、データとしては今おっしゃったようなことが入っているんでしょうけど、見た目、顔写真以外に名前が表にあって、先ほど番号は裏になんという案もあるということです。その辺、ちょっと具体的にお願いします。

向井治紀内閣官房内閣審議官

○政府参考人(向井治紀君) まず、通知カードでございますけれども、これは基本的には紙で行うということになっております。そして、そこには、いわゆる四情報、住所、氏名、年齢、性別でございます、プラス番号が書かれていると。これは、基本的には表裏関係なく、基本的には表に書こうと思っております。それは、その通知カードだけで、通知カードをほかの本人確認手段に使うことはないからでございます。  それから、個人番号カードは住所、氏名、性別、生年月日、それから写真が入ります。写真は通知カードには入りませんが、この番号カードには入ります。それからICチップが載っていると、で、裏面に個人番号が書かれていると、そういうふうなことを考えております。

米長晴信みんなの党

○米長晴信君 午前中の議論では、この番号カードというのを身分証明書に使うか否かと、私は使うものだというふうに思って今日議論に臨んでおりますけれども、この通知カードから番号カードに切り替える人というのはどれぐらいの割合でいると想定をされているんですか。

向井治紀内閣官房内閣審議官

○政府参考人(向井治紀君) これは多分時期によって徐々に移行していくようなものだろうとは思っております。それで、直ちに、番号カードができるだけ早い時期に必要になる方というのは、いわゆる免許証とか、それからあとパスポートとかを持っておられない方、これは写真付きの証明がなかなかしにくくなると思いますので、そういう方でいわゆる税務等の場面で個人番号が必要になる場合には、やはり割と早期に個人番号カードが必要になってくるんではないかと思われます。  一方で、免許証があれば、免許証プラス通知カードで当分の間は番号と本人が確認できますので、そういう方は逆に今度はネットで、例えば電子納税ですね、電子申告をやられる方なんかは今でも住基カードで個人認証、公的個人認証でやっておられますので、そういう方は今後住基カードから個人番号カードに変わりましてもやっぱり個人番号カードが必要になってくると思います。  それから、電子政府化が進みますと、そういう電子申告だけではなくて、そういう電子的に申請したりする場面が多くなろうと思いますので、今以上にそういう意味では公的個人認証の利用範囲が広がりますので、また今回の法律では公的個人認証の民間への拡大も考えておりますので、そういう場面でも番号カードというのが必要になってくると。そう考えますと、今の住基カードよりははるかに、何といいますか、必要度合いが増えるものだというふうに考えております。

米長晴信みんなの党

○米長晴信君 そこで、切り替えるか否かというので、先ほど谷合委員の方からもありましたけれども、これ有料なのかと。  無料だという議論が確かに衆議院の方であって、検討なんということを聞いて、あれっという話だったと思うんですけれども、切り替えるに当たって、さすがに通知カードの方は金取らないと思うんですけれども、これ切り替えるに当たって、確認ですけれども、これ自己負担で個人番号カードに切り替えるということはあり得るんですか、あるいはその方向なのか、それは曖昧にしているのか、いかがですか。

向井治紀内閣官房内閣審議官

○政府参考人(向井治紀君) 個人番号カードがどういうふうな形で配付されるかというのは、結局、個人番号カードに係る費用をどう予算措置するかという、その場面ではっきり決まるということになろうかと思います。  その場面というのが、多分再来年の予算編成になるのではないかと思いますが、私ども番号制度を導入する立場からいたしますと、できるだけそういう余計な御負担は掛けないような形で決着はしたいとは考えておりますけれども、政府として決まるのがそういうタイミングだというふうに御理解いただきたいと思います。

米長晴信みんなの党

○米長晴信君 これは私の考えですと、これ予算措置どれぐらい取れるから有料にする、無料にするという話ではなくて、これ今後、国民全員がこの番号を付けるという新しい制度を我々導入するわけです。  例えば、今の実生活において身分証明、何らかの形で持っていると。免許証は顔写真が付いている、保険証は付いていないものが多いというような、いろんな形がありますけれども、何らかの身分証明は持っていると。同じように今我々の、日本国民として生活するに当たって行政上必要な、例えば実印。実印、これは持ち歩かないですよね、身分証明は持ち歩きますけれども。実印というのは、持ち歩く人もいるかもしれないですけれども、大抵私なんかはきちんと保管をする形で持っていると。  要するに、この新しいカードをベースにした仕組みというのを、このカードを国民の皆さんが基本的には持って利便性を高めるというものとして位置付けるのか、あるいは先ほど午前中の議論で石橋委員の方から指摘があったけれども、このカードはむしろ個人情報が流出する可能性が高いツールでもあるから、これはできるだけ、余りやたら使わない方がいいという議論もありましたけれども、この委員会で、せっかくですからやっぱり方向性ぐらいは私は出していかないと、お金も掛かるし、できるだけ発行しないで免許証とかほかのもので身分証明していく形でということで家に眠っているカードなのか、日本国民が基本的には持っている、火事とか大震災のときはちょっとしたお金とこの番号カードだけは持って外に出るというものなのか、その辺もう一度、これ、大臣、認識をお願いします。

甘利明自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(甘利明君) 私は免許証と同等で、常時肌身離さず持っているものというふうに理解をいたしております。家の中で鍵掛けて保管しているんだったら、多分余り使う人はいないんじゃないかと思うんですけれども。

米長晴信みんなの党

○米長晴信君 免許証はそうですけれども、今度新しく導入するこの個人番号のカードと、免許という自分が運転できる資格を持っているか否かという情報以外にいろいろなものにつながる情報が入っている番号が付されているということですから、免許証とは違うと思うんです。  この新しいカードを基本的には皆さんが持ち歩いて、もちろんできるだけ人に取られないような形でちゃんと持ち歩いて使うというようなイメージのものか、家に置いておくようなものか、この個人番号カードに絞って、どういう位置付けでこれ広げていこうかというお考えをお願いします。

甘利明自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(甘利明君) これ、使う頻度が定着してくると増えてくると思うんです。いろんな場面で、私はこれで私自身を証明できますということで、いろんな場面が出てくると思うんですね。当面は社会保障と税と災害時ですから、災害があったときにはそれは通帳と一緒に必ず肌身離さず持って出るものということの認識なんでしょうけれども、頻度が頻繁になるにつれて常時持っていくという方向性になっていくんじゃないかというふうに思っておりますけれども。

米長晴信みんなの党

○米長晴信君 同じ質問を、せっかくですので西村さんにも聞いてみたいんですけれども、小さく産んで大きく育てるという過程で、やっぱり目標は大きく育てて、持ち歩いてもセキュリティー上もそんなに問題もないし、他人にすぐ悪用されるというものではないと。でも、みんな持つという形で広めていくのか、あるいはこれはできるだけ実印と一緒に保管しておくようなものなのか、その辺ちょっと認識を改めてお願いします。

西村康稔自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(西村康稔君) 住基カードを私持っておりますけれども、これは年に数回しか使わずに、e—Taxのときに使う、あるいは印鑑証明なり住民票をもらうときにカードを持っていけば非常に便利、すぐできますので、そのぐらいしか使いませんので、もう何か机の奥にしまい込んでおりますけれども。  今度の個人番号カードはもう少しICチップのまだ余裕があるわけですので、それを自治体が例えば図書館のカード代わりに使えるようにこれはやろうと思えばできますので、そうしたこととか、より理解を深めていただく、できるだけ使い勝手、幅広く使える。今は税、社会保障、災害の範囲ですけれども、その中でもさらに自治体の事務、条例によってそういうことはできますので、そうしたことをやることによって幅広く使っていただけるということを期待したいと思いますし、そうなるようにセキュリティーも万全を期したいと思いますので、できることならふだんから持てるような、そんなカードであっていただきたいなと思いますね。

米長晴信みんなの党

○米長晴信君 今、大臣、副大臣から答弁いただきましたけど、基本的にはやっぱり使い勝手が良く、いろんなものに使えるような方向でということを今御答弁していただいたというふうに思います。  その場合は、予算措置幾ら取れるから有料にする、無料にするという話ではなくて、基本的には、国民がもうこの仕組みで生きていくわけですから、日本国内で、これは希望者は手軽に取れると、心配なく取ってこれを持ち歩いて利用するということに向かって是非政府は進めていただきたいというふうに思います。  そういう意味でも、このカードの顔というものをもうちょっとお聞きしたいんですけど、例えば顔写真入りですから、生まれたときから持った場合は生まれたときの写真ということになろうかと思うんですけれども、まず、顔写真はどのぐらいの頻度でどう変えてと、成人はそんなに変えなくてもいいと思うんですけど、その辺はどんな構想でしょうか。

向井治紀内閣官房内閣審議官

○政府参考人(向井治紀君) お答えいたします。  基本的にはまあ十年程度かなと思っておりますが、子供の場合はそうはいきませんので、まあ五年程度かなというふうに考えています。

米長晴信みんなの党

○米長晴信君 十年程度って、例えば五十歳の人も六十歳で更新の義務があるとか、そういう、成人は十年、子供は五年置きぐらいということですね。  あと、この番号が付く瞬間というのはどういうタイミングで、この法を施行して三年後に運用を開始したときに、生まれてからいつの段階で番号が付くのか。あとは個人の識別として、例えばスウェーデンですと生年月日が一部入っているとかいうことがあろうかと思うんですけど、例えばそういうものが入っている、何桁で、あるいは数字だけなのか、アルファベットとか平仮名とか片仮名とか入っているのか、その辺の番号の桁数とか、そういうイメージはどうなっていますか。

向井治紀内閣官房内閣審議官

○政府参考人(向井治紀君) 三年後に施行された場合に、まずそこに、住民票に住基コードの書いてある方全員にまず通知カードを配るという形になります。これはもう生まれている方全員ですね。  それで、その中で、そうしますと、今、住基コードを施行したときに海外に行かれて、それからまだ戻ってこられない方だけが住民票に住基コードが入っていませんので、その方だけが今度海外から帰ってこられたときに番号が付番されると。それから、新たに生まれられた方は出生時に付番されるという格好になります。  それから、番号につきましては、基本的にはその番号に意味を持たせない。例えば性別とかあるいは生年月日とか、そういうものを意味を持たせないことを考えております。桁数はまだ検討段階ですけれども、おおむね十二桁前後になるのではないかと考えております。  それから、基本的には数字だろうとは思っておりますけれども、そこら辺はまだ今後その詳細を詰めたいと思っております。

米長晴信みんなの党

○米長晴信君 セキュリティーの観点上、性別だとか生年月日をできるだけ盛り込まないようにするということですね。番号見ただけじゃそういうのは分からない。  ちょっと細かい話ですけれども、出生時に付与というのは、それは例えばお医者さんがやる話なのか、住民登録のようなことを役所に持っていくときに誰がどう発行するか、もうちょっと細かくお願いします。

向井治紀内閣官房内閣審議官

○政府参考人(向井治紀君) 基本的には、出生いたしますと出生届を通常は親が届けるという格好になろうかと思いますけれども、出生届が提出されますと住民票に住民票コードが記載されることになっておりますので、それと同時に市町村長により付番されて、その付番番号が通知カードで届けられるという、そういう仕組みになろうかと思います。

米長晴信みんなの党

○米長晴信君 ありがとうございました。  こういうちょっと手触り感のある議論も必要かと思っていろいろ細かく伺いましたけれども、こういった議論を通じて国民の皆さんに、ああ、こういうカードなんだということをできるだけ分かりやすく説明した上で、当面は社会保障分野、災害対策の分野等に限定されるけど今後は間口を広げていく可能性を持たせるということですけれども、これは今後の使い勝手で国民、ユーザーの方からいろんな意見を聞いてという、先ほど大臣御答弁ありましたけれども、今例えば想定で、この今スタートするものから例えばどういうところにこのカードを広げることができるというふうにお考えですか。

甘利明自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(甘利明君) 私、この間も書留の通知が来ていまして、郵便局に行って通知票を出しましたときに、本人確認しますから免許証を出してくださいと言われるんですね。で、免許証を出すと。免許を持っていない人というのはどうやってやるかというと、私が私であることを証明する必要がありますから、それは個人番号を、番号カードが付与されて写真が付いていたら、それをまず使うと思うんですよね。だから、免許証を持っていない人は免許証と同じように携帯していくと、あなたを証明するものを出してくださいというのを必ず言われますから、そのときにまずそれは、その必要性を感ずると思うんです。というか、別な身分証明書を持っていらっしゃる方は別ですけれども、そうじゃない人はそれが一番いいわけでありますから。  それから、民間の側からも、事業者の側からも、こんなときに使わせてもらえるとお客様にとって便利なことになるんですがねみたいなことって出てくると思うんですね。それから、もちろん使う側も、こういうときにこうやって自分の情報の突合ができたらもっと簡単にできるのにという場面場面って出てくると思うんです。  だから、そういう実際の生活上の中でニーズが出てくると思うんですね。そういうものの中から極めてニーズが高いものから精査して、そしてそのセキュリティーをしっかり掛ける方法が整ったらそこに踏み込めるというふうに思うんですね。  ですから、この最初の三年で限定使用の中で必要性というものがおのずと出てくるのではないかと思いますし、事業者の側からも提案があって、この部分についてはこういうセキュリティーが掛けられるんだからこの部分は使うようにしていいんではないかということが国民的議論になってくると思います。そういう経緯を通じて、最初は小さく産んで、それからセキュリティーを確認しながら広がっていって、利便性が広がっていくということに、経過をたどるのではないかというふうに思っているんですけれども。

米長晴信みんなの党

○米長晴信君 そのデータそのものを使わないまでも、その場での対面の自分であるということを証明するとか、いろいろ使い勝手はどんどん広がっていく、あるいは民間の事業者にこういう使い方してほしいというような要望があったら、セキュリティー上の問題とかをクリアするのが前提だとは思いますけれども、間口を広げていきたいというようなお話だと思いますけれども、その場合でもやはり、通知カードがほとんど眠っていて、いわゆる普及率ですね、個人番号カードの方に切り替える人の率が余りに低いとそういったことも余り広がらないというふうに思いますので、改めて、導入するからにはきっちり切り替えやすい、さっきちくりと指摘した有料か無料かなんということも含めてきっちり、国民の皆さんがしっかり、むしろ堂々と切り替えて写真のカードを持つというような制度に是非前向きに進めていただきたいというふうに思います。  そのカードの用途の主たる目的の一つが社会保障ですけれども、社会保障制度の改革国民会議、これ今開催していると思いますけれども、この進捗状況をちょっと教えていただけますか。

甘利明自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(甘利明君) 国民会議では、都合今まで十二回会合を開きました。大体平均、平均というか、毎回最低二時間ぐらいやっています。一番長いとき、四時間やりました。  二時間の会合は極力お付き合いするようにしておりまして、議論を全部聞いておりますけれども、今まで四分野、年金、医療、介護、子育て、このうち医療、介護につきましては、消費税の行き先も決まっているということもあって先行して議論をしてきました。それから、年金、子育てに関してなんでありますけれども、前々回、子育てに関して議論をしまして、一通りあらあらの取りまとめは座長のところでやりました。  問題は年金のことであります。年金は、三党協議で先行してあらかじめ議論するということになっておりました。三党間の考え方がかなりスタンスの違いがございます。そこで、三党間で結論が出ないわけでありまして、しかし、結論が出ないから議論しないということではなくて、いかなる制度になろうとも解決しておかなきゃならない問題があるということで、前回の会議から年金に入りまして、そして引き続き年金の議論をしていきまして、それで四項目一通り全部一周するわけでありますけれども、それから二巡目の議論に入って、その後行こうということになっております。  いずれにいたしましても、期限が八月の二十一日まででありますから、そこまでに法制上の措置をするということになっておりますので、それに向けてスケジュール感を持って、今座長と相談をして運営をしてもらっているところであります。

米長晴信みんなの党

○米長晴信君 三党協議と並行してやっておられるということですけれども、年金に絞って言えば三党協議でまだ平行線ということですけど、この国民会議としての年金の議論というのは、その期限の八月までに例えばどこまで具体的に結論といいますか、提案が出されるんですか。つまり、何歳から幾ら受け取るみたいな具体的な話を結論付けるのか、この国民会議において年金というのをどういうことを発表できるのかというちょっと見通しを教えていただきたいと思います。

甘利明自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(甘利明君) 有識者の皆さん、それぞれの専門家が集まって議論をされているところでありますから、私がこういうものになろうというふうに結論を先回りして言うということもおこがましいし、それもできないわけでありますけれども、いかなる結論になろうとも、やっておくべきことは先に議論していこうということになっております。  そして、将来の年金の考え方については、三党での間の議論の中身を伺っていますと、民主党さんはかつて提案をされた新しい年金ということを再構築すべきだと、自公の間では今の年金制度を改善していくことを通じても長期の制度として耐え得るものであるということで、基本的な考え方が違うようであります。  ここで全く結論が出ないということになりますと、国民会議で結論を出すということになるわけでありますけれども、それはまだ、正直な話、私、国民会議の有識者の方々がどういうお考えを一人一人持っていらっしゃるかは把握しておりませんので、これから議論が始まりますので、その議論に委ねたいというふうに思っております。  私自身がこっちの方向じゃなきゃ駄目だと言うのもどうかと思いますので、そこは三党での議論の中身も当然国民会議では皆さん把握されて、その上でそれぞれの持論を展開しながら収れんをさせていくという作業になっていくんだろうというふうに思っております。

米長晴信みんなの党

○米長晴信君 第三者の機関ですから、大臣からどういう方向性ということは、当然私も答弁求めているつもりではないんですけれども、ただ、国民会議が出すべきものは何かということぐらいは一応指揮官として何となく御答弁いただきたいのは、要するに国民会議というところは、年金については財源はこういうところから取る、受取はこういう仕組みにするという大ざっぱな方向性を出すという位置付けで結論付けるのか、あるいはもっと細かく、もう具体的に人口比というのは今もう既に決まっているわけですから、何年後にどういう仕組みをスタートさせて、財源は幾らになるから受取は何歳で、受け取る人の資格はこうでという具体的なところまで国民会議というのは提案をしていくのか、その辺はいかがですか。

甘利明自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(甘利明君) 清家会長が記者会見をされておりまして、会議中の意見の紹介をされているわけでありますけれども、その中で年金改革に関する議題というのは三つぐらいのアプローチの仕方として整理できるのではないかというふうにおっしゃっているところでありまして、一つ目は年金の財政基盤をいかに強固にするか、二つ目は年金のセーフティーネット機能をいかに強めるか、三つ目は年金の財政基盤の強化ということと年金のセーフティーネット機能の強化というものをいかに調和させていくかと、こうした点を提示されております。こういう枠に沿って国民会議、有識者の議論が進んでいくかというふうに思っております。  改革推進法の中に、例えば社会保険制度を基本とするとか、それから重点化、効率化を図るとか、幾つか社会保障全般に関する、それぞれ年金や医療、介護等に関する基本的な考え方というのが法律の中にあります。その目的、基本的な考え方がこの国民会議を誘導するガイドラインということで、それ以上詳細の細かいガイドウエーというのはあらかじめ設定はしておりません。

相原久美子民主党・新緑風会

○委員長(相原久美子君) 米長晴信君、時間が来ております。

米長晴信みんなの党

○米長晴信君 はい。時間が来ましたので、一言だけ、消費増税に伴う低所得者の対策に関しての議論の進捗状況だけ、竹内政務官、せっかくいらっしゃっていますので、済みません。

竹内譲公明党財務大臣政務官

○大臣政務官(竹内譲君) お答えいたします。  給付付き税額控除につきましては、税制抜本改革法におきまして、消費税率の引上げに当たっての低所得者対策として複数税率とともに検討課題とされており、また消費税率八%段階からいずれかの施策の実現までの間の暫定的、臨時的なものとして簡素な給付措置を実施することとされているところでございます。  本年二月の自民、公明、民主の三党合意においては、給付付き税額控除及び複数税率の導入を含む低所得者対策について引き続き協議を行うとされているところでございます。  お尋ねの給付付き税額控除につきましては、三党によるこうした議論の経緯や与党における検討状況などを踏まえながら必要な検討を行っていく必要があると考えているところでございます。

米長晴信みんなの党

○米長晴信君 終わります。

糸数慶子各派に属しない議員

○糸数慶子君 無所属の糸数慶子です。よろしくお願いいたします。  政府は、これまでもグリーンカード制度を始め番号制度の導入に取り組んでまいりましたが、そのたびに個人情報の漏えいや国家管理への懸念などの点から国民から強い批判を浴びてきました。今回の番号法案について、政府は過去の経緯を踏まえ個人情報保護の観点に留意した制度設計を行ったとして、行政の効率化、国民の利便性向上のために必要だとして番号制度導入に踏み切ろうとしております。  国民には、行政に番号制度という便利な手段を与えると悪用され不利益を被るのではないかという懸念があり、国民は、番号制度の導入は政府がこれまで説明してきたメリットよりも弊害の方が大きいと感じています。行政への不信感が拭えないのです。番号制度を導入する前に、まずは行政に対する国民の信頼を回復することが先決と考えます。行政に対する信頼が失われている原因をどのようにお考えでしょうか。また、信頼回復のための具体的な取組について、甘利大臣にお伺いをいたします。

甘利明自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(甘利明君) 行政への信頼が失われていると、過去にいろいろな情報漏えいであるとか不祥事、不正が起こるたびに行政に対する信頼が失われていく。そこは政府として信頼を取り戻していくために最大限の努力をしていかなければならないと、それは御指摘のとおりであります。  行革努力も必要でありますし、公務員の公僕としての自覚と規律もしっかり確立していかなければならない。しかし、これは不断の努力でありまして、ここまでやったらもう後はやらなくていいということじゃなくて、常に、より信頼が増す制度、より効率的な制度は何かということは常時見直して、常時改善をしていかなきゃならない。言わば、ソフトのアップデートみたいな作業をしていくというのが政府の責務だと思います。  でありますから、それができないからこれができないという理屈で全て新しい事項を持っていきますと、じゃ、これはもう完全にできたのか、将来にわたって大丈夫かというときに、新たな課題ができたときに、じゃ新しい制度を導入はできないではないかというふうなことになってしまうと思います。ですから、行政への信頼を回復させることと、こうした新たな制度に取り組んでいくということは、両々を同時進行させていくという作業が必要だというふうに思っております。  国民の皆様には、先ほど来、この場での審議でもありますように、不安や不信はこういう方法で具体的に払拭していきます、過去の導入した国で起きた事件に対してはこう対処していきますと丁寧に説明する一方で、利便性はこういうふうになります、こんな不便がこういうことで解消されますということをお知らせすることが大事だと思います。  この制度がもっと早く導入されていたら、例えば国民に対するどういう不利益が起きなかったかということで先ほど年金の話をさせていただきました。職を変わるたんびに年金制度が移っていくと。そうすると、それぞれの年金記録が同一、本人のものであるということの突合がしづらい。そういう状況の中でこの事態は起きてきたことでありまして、共通する番号、それぞれの年金に本人の番号が振ってあれば瞬時に突合できるわけでありますから、こういうことの事態の回復の改善のために貴重な税金を多額に投入することはなかったということも言えるわけであります。  不安を払拭をしながらこの利便性を拡大していくと、そのために全力を投じていきたいというふうに思っております。

糸数慶子各派に属しない議員

○糸数慶子君 次に、番号法案と報道や取材の自由についてお伺いしたいと思います。  共通番号にかかわる情報の提供、それに伴う取材や報道が制約されるケースがあり得るのかどうかと、毎日新聞は五月二十日の社説で疑問を呈しています。  例えば、公人の公金不正蓄財や脱税などを内部告発しようとした人が、その公人の所得証明書の写しを記者に提供したとしたらどうか。証明書には共通番号も記載される。番号部分を黒塗りにして提供しても、提供者と記者双方が罰則の対象になったり、首相直属で個人情報の取扱いのチェックをする第三者機関の指導や助言の対象になったりする可能性が残るのではないかと懸念されるとも述べています。  そこでお伺いいたしますが、個人情報保護法の特別法であるこの番号法案では、個人情報保護法の第三十五条、これは主務大臣の権限の行使の制限や五十条、適用除外のような明確な規定を設けていません。そこでお伺いいたしますが、一点目に、番号法案が報道や取材の自由という憲法上の権利を制限しないと考えている理由は何でしょうか。また、こうした規定を設けなかった理由は何でしょうか。次に、施行後に利用範囲の拡大を検討する中で規定を設けていくことになるのかどうか、お伺いいたします。

甘利明自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(甘利明君) この番号法案は、個人番号が振っている情報の取扱いについて規定しているんでありまして、つまり、先ほど黒塗りというお話が出ましたけれども、番号情報が黒塗りされた時点で、これは番号法案の所管の情報ではなくなるわけでありまして、個人情報保護法の本体の範疇になるわけであります。その中では例外規定が設けられてありますから、その情報と同一の扱いをされるということになりますから、御懸念されているようなことはないと思います。

糸数慶子各派に属しない議員

○糸数慶子君 三点聞きましたので。

向井治紀内閣官房内閣審議官

○政府参考人(向井治紀君) 理由は、大臣が申し上げたことと重なるわけでございますけれども、基本的には黒塗りにしてしまえばこれは番号情報ではなくて通常の個人情報になるということ、それから、第三者委員会、独立性の高い機関でありますので、その権限も逆に番号法で明確に限定されております。それから、報道機関についても、個人番号を名寄せして使用する危険を防止する必要性は変わらないことなどを考慮したものと考えております。  なお、報道の自由への制約というのは憲法論の領域でありますので、そもそも報道の自由を妨げてはならないというのは法律に書き込む以前の当然の話であるというふうな議論も検討過程では個人情報保護委員会等で行われたところでございます。  それから、将来のことについてお話しされましたけれども、こういう理由でございますので、現時点では将来そういうふうな規定を入れるというふうなことは想定しておりません。

糸数慶子各派に属しない議員

○糸数慶子君 今後とも報道機関の懸念を払拭するよう、知る権利にこたえるための取材や報道の自由を縛るものではないということを明確にしていただくように強く求めてまいりたいと思います。  次に、番号法案の目的の一つに、手続の簡素化による国民の負担の軽減が挙げられています。これまでの答弁でも、情報提供ネットワークシステムを使用した特定個人情報のやり取りにより住民票の写しの添付が不要となること等が国民の負担軽減の一例として紹介されております。  確かに、添付書類を入手するための交通費、手数料などの負担は軽減されるかもしれませんが、新たに設置する情報提供ネットワークシステムも、結局は国民の費用負担、つまり税金に基づくものであります。情報提供ネットワークシステムの構築、運用には、添付書類等の削減による国民の費用の負担軽減を大きく上回る費用負担が必要となることは容易に想像できます。  国民にとってはより大きな費用負担を強いられる可能性が高いのですが、番号制度導入による国民の負担軽減は実現可能なのでしょうか。可能ということであれば、その費用対効果を具体的かつ速やかに提示すべきではないでしょうか。

西村康稔自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(西村康稔君) 御指摘のとおり、この番号法案の導入によって様々な国民の利便性の向上が図られるものと思いますし、行政の効率化にも資するものと思います。  その中で、御指摘があったような、添付書類が削減される、住民票なり所得証明なり、こういうところの発行するのは恐らく相当削減できると思いますので、そうしたところにいる人たちが削減できる反面、その人たちを別のサービスの部署に異動するというようなことも可能になりますし、それから、社会保障の給付の適正化ですね、給付の適正化、つまり生活保護の不正受給であったり、あるいは、兄弟で離れて住んでいて、お母さん、親の控除を両方でやって言わば二重控除していたり、二重で給付を受けたり、そうしたこともなくなりますので適正な給付にもつながっていくという、様々な面でコスト削減が図られるんじゃないかと思いますけれども。  具体的にどれだけのものができるかというのは、これは定量化するのは非常に難しいものですから、民間ではいろいろ試算もあるようですけれども、現時点では私どもとしてなかなか難しいという判断をしているところでありますけれども、御指摘のとおり、二千七百億程度の投資が掛かるわけで、これもできるだけ削減をしていきたいと思っておりますし、いずれにしても、有効に使われて国民の利便性の向上あるいは行政のコストの削減につながるように全力を尽くしていきたいというふうに思っております。

糸数慶子各派に属しない議員

○糸数慶子君 次に、個人番号は、行政内部で利用する住民票コードと異なり、見える番号として付番し、所得情報などの名寄せ、突き合わせ、突合に利用することとしております。一方で、個人番号を含む個人情報、これは、特定個人情報のやり取りは情報提供ネットワークシステムを介して行うこととしておりますが、個人情報保護の観点から、個人番号を連携キーとしてその人に係る情報をひも付けるのではなく、システムの中のみで行われる符号によりひも付けることになっております。  個人番号を使わずに情報のひも付けを行う仕組みをつくるのであれば、あえて個人番号という見える番号を付さなくても必要な情報のやり取り、名寄せは可能ではないでしょうか。なぜ見える形で個人番号を付番する必要があるのか、お答え願います。

向井治紀内閣官房内閣審議官

○政府参考人(向井治紀君) お答えいたします。  個人番号は、税、社会保障の分野ということでございますので、例えば事業主が年金事務所へ従業員の厚生年金の資格取得手続を行う際、あるいは税務署への源泉徴収票の提出を行う際に、従業員から事業主が本人の個人番号の提示を受けてその個人番号を手続に必要な書類に記載することが必要となってまいります。したがって、この場面におきましては見える番号である必要があるということでございます。  一方で、行政機関相互の間で法定された範囲内で情報提供をやり取りする場合には、既に番号に名寄せされた情報が入っておるわけでございますので、その番号とそれから住基コードというのは一対一の対応関係にございます。住基コードと一対一の対応関係にある別の符号を使うことによりまして、情報提供のやり取りを個人を特定して可能になると。これは、住基ネット訴訟での最高裁の合憲判決を踏まえて、システム上のみで利用される符号を用いることで個人情報を一元的に管理できる主体をなくすために行う手法でございます。  また、将来的にこういう情報連携を広める場合に、番号そのものを使う場合と、既に広げようとする分野で使われている番号とこの個人番号ないし住基コードをひも付けることと、両方の手段があると思いますが、そういう個人番号を保有しない機関間での情報ネットワークを活用した情報の授受も可能にしていると、そういうことでございます。

糸数慶子各派に属しない議員

○糸数慶子君 通知カードによる個人番号通知についてでありますが、法案第七条第一項で、個人番号は通知カードに氏名、住所、生年月日、性別等と併せて記載すると、記載して通知することになっております。通知カードの交付はどのように行うのでしょうか。また、当該通知カードが確実に本人の手に渡ったのかどうか、どう確認するのでしょうか。  例えば、DV被害者、東京電力福島第一原発の事故に伴い長期の避難を余儀なくされている人を始め、様々な事情により住民基本台帳に記されている住所と異なる場所に居住せざるを得ない人々がおられます。特に、DV被害者の通知カードが加害者である配偶者の手元に渡ってしまいますと、通知カードを取りに来いなどと言われ、場合によっては命にかかわる事態を招くおそれもあります。  こうした人々に思いを致せば、安全確実に通知カードを交付する手続が必要となりますが、現在検討している通知カードの具体的な交付手続、そして交付に当たってどのような配慮をするのか、甘利大臣にお伺いします。

甘利明自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(甘利明君) 通知カードは、原則として、市町村長がその者の住民票に記載をされた住所に送付すること、これを考えておりまして、通知カードの安全確実な交付につきましては、実務に当たる市町村からの意見も伺いながら検討してまいりたいと考えております。これが基本でございます。  それから、幾つか御指摘がありました、住民基本台帳に登録されていない人、この人については通知カードは送付をされないと。でありますから、まずは実態に合った届出を出してもらうよう説明をして、住民基本台帳の記録が正確に行われることが必要だと考えております。  それから、DV被害者、そこに送っちゃうと、かえって事が大変なことになっちゃうということについて、その本人の退避先というのは誰にも知らせないから難を逃れているんだろうと思いますし、その点については、その方にどうやって送るか。誰にも知らせていないし、まして行政にも知らせていないわけでありますから、それ、その方にどう対処するか、これはちょっと、これからいろいろと関係自治体と、どう対処するかというのはこれから検討していきたいというふうに思っています。

糸数慶子各派に属しない議員

○糸数慶子君 先ほども申し上げましたけれども、やはり命にかかわる課題も含まれているということをあえて申し上げたいと思います。丁寧にこれから検討していただきたいと思います。  それから、災害対策分野における具体的な個人番号カードの活用についてでありますが、法案第九条では、個人番号は社会保障、それから税の分野のほか、災害対策分野においても利用することができることとされております。  そこでお伺いいたしますが、第九条第四項では、激甚災害が発生したとき等に、預貯金等の払戻しを行うため、金融機関が必要な限度で個人番号を利用できることとされておりますが、災害時における預金等の払戻しに当たり、個人番号は具体的にどのように利用されることになるのでしょうか。  預金通帳もなく、キャッシュカードもなく、個人番号カードもなく、個人番号を覚えていないときは、どうすれば払戻しが受けられるのでしょうか。個人番号を利用するといっても、普通の人は十一桁の数字により構成されている個人番号を覚えていませんし、災害により、キャッシュカード、通帳、個人番号カード等を一度に紛失することは大いにあり得ると思いますが、その場合であっても個人番号を利用し、払戻しを受けることができるということなのでしょうか。預金等の払戻し以外ではどのような場面で個人番号を利用することが想定されるのでしょうか。そしてまた、それは個人番号でなければできないことなのでしょうか。お伺いいたします。

向井治紀内閣官房内閣審議官

○政府参考人(向井治紀君) 番号法案におきましては、大規模災害時に限った例外的なものでございますけれども、生命保険会社等が税務署に提出する法定調書に記載するために管理しております契約者の個人番号、これは金融機関等という書き方に法律上はなっておりますけれども、現時点で、金融機関の中で税務署に提出する法定調書を持っていくものは保険会社とそれから証券会社でございまして、金融機関はもうごく一部に限られるというものだと思います。  個人番号につきましては、災害時に当該契約者が契約の履行を求めた際に、その個人番号を利用して顧客データを検索し、契約状況等の把握、迅速な保険金等の支払を可能というふうにしております。  当然、震災等でございますので、今おっしゃったようなそういうキャッシュカード、あるいは身元証明、個人番号カード等を紛失した場合におきましても、基本的には、例えば市町村等におきまして基本四情報、住所、氏名、年齢、性別、これらによりまして本人確認を行った上で、市町村の保有しております本人の番号をお知らせして、その番号をその保険会社等で持っている個人番号と合わせることによりまして、迅速な保険金の支払等に対応することが可能になるというふうに考えられます。

糸数慶子各派に属しない議員

○糸数慶子君 次に、個人番号カードの利用拡大についてでありますが、本人確認をする書類として、また、情報提供等記録開示システム、マイポータルへのログインのために利用するほか、ICチップの空き領域の活用も認められております。今後、使途をどんどん拡大していくことが想定されますが、例えば個人番号カードを身分証明書として常に携帯することが求められ、不携帯を罰するなど、国家管理の更なる強化に使われることを懸念しています。  個人番号カードをこうした国家管理のための手段としては使用しないということを甘利大臣から明確に御説明してください。

甘利明自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(甘利明君) 自分自身を証明することの必要性というのはそれを持っている本人の利便性にかかわることでありまして、そういう場面で御自身が、先ほど、免許証を持っていない人がその代わりに自身を証明することが写真付きですからできるということでお使いになる場面もあろうかと思います。しかし、国として、これを持っていなければけしからぬとか、罰するとか、そういうものではありませんから、そんなことは全く考えておりません。

糸数慶子各派に属しない議員

○糸数慶子君 次に、番号法案の附則第六条第一項には、法施行後三年を目途とした法律の見直しの際の検討事項として、個人番号の利用範囲拡大のほか、情報提供ネットワークシステムを使用した特定個人情報の提供範囲の拡大と、特定個人情報以外の情報の提供に情報提供ネットワークシステムを活用することが明示されております。  そこでお伺いいたしますが、個人番号又は情報提供ネットワークシステムをもっと広く活用したいという意図が強く表れている規定でありますが、なぜこの三項目を検討事項として明示しているのでしょうか。多額の税金を投じて整備する番号制度関連システムが無駄だと指摘されないようにするために検討するのでしょうか。  現在提案されている番号法案でも、個人番号を扱うことになる組織は、都道府県、市町村のほか、所得税の源泉徴収などにかかわる企業などを含め百五十万を超えると言われておりますが、個人番号や特定個人情報が漏えいするリスクを百五十万を超える組織が抱えていることになるわけです。個人番号の利用範囲の拡大は個人番号などの漏えいリスクを更に高めることにならないでしょうか。なぜわざわざリスクを高めるようなことを検討しなければならないのですか。

向井治紀内閣官房内閣審議官

○政府参考人(向井治紀君) これまでのこの委員会の審議でも小さく産んで大きく育てるというような議論もございました。番号につきましては、この先、行政の他分野あるいは民間等に広げるという議論も今後していくというのも大臣の方から御答弁申し上げたところでございます。  個人番号の利用範囲、それからその個人番号が利用範囲が拡大しますと、その拡大した範囲の分野での情報のやり取りというのが、その部分の情報ネットワークシステムを使用した特定個人情報の提供範囲の拡大、それから個人番号を使用しなくても別の番号とひも付けることによって情報ネットワークシステムを活用することができるという、この三つが規定されてございますけれども、これらは基本的には国民の利便性の向上に資するというふうな御意見があることから、個人情報の保護を十分確保できる範囲内で広げることも検討していく必要があるということで、ある意味、三党協議の過程でこういう検討規定を入れるべきだということになり、検討規定が入ったものでございます。

糸数慶子各派に属しない議員

○糸数慶子君 時間もございませんので、手短に質問しますので、お答えいただきたいと思います。  この番号法案は、個人番号を利用して、情報提供ネットワークシステムを使用して特定個人の情報のやり取りができる事務が列挙されております。衆議院での審議において、これらの事務の中には、わざわざ情報提供ネットワークシステムを使わなくても現実に役所の中でやり取りを完結しているものがあると指摘されております。  番号法案の附則の規定に基づく法律の見直しに当たっては、利用範囲の拡大一辺倒ではなく、個人番号や情報提供ネットワークシステムを利用できるとして列挙された事務の運用状況を精査し、ほとんど利用されていない事務については別表から削除するといった見直しも当然行うべきだと考えますが、甘利大臣の御答弁をお願いいたします。

相原久美子民主党・新緑風会

○委員長(相原久美子君) 甘利国務大臣、時間が来ております。簡潔にお願いいたします。

甘利明自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(甘利明君) はい。しっかり所期の目的が達成できるように、いろんな意味で常時見直しをしてまいります。

糸数慶子各派に属しない議員

○糸数慶子君 時間でございますけど、最後に、費用対効果もこれは明確に示さずに、個人情報漏えい等を防ぐために個人番号の利用範囲を限定する一方で将来の利用範囲の拡大を盛り込むなど、国民に対して番号制度導入の理解を得ようとする真摯な姿が見受けられません。  こうしたやり方で番号制度を導入するのであれば、更に国民の信頼を失うことは明らかであるということを申し上げて、私の質問を終わります。  以上です。

相原久美子民主党・新緑風会

○委員長(相原久美子君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後三時一分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗