東日本大震災復興特別委員会 第5号
- 発言数
- 192 件
- 登壇者
- 33 名
- 会派数
- 11
- 開催日
- 2013/05/10
会議録
○委員長(玉置一弥君) ただいまから東日本大震災復興特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、渡辺猛之君、石橋通宏君、真山勇一君、主濱了君、横山信一君、磯崎仁彦君、熊谷大君、吉田忠智君、吉田博美君、増子輝彦君及び長浜博行君が委員を辞任され、その補欠として山田俊男君、金子恵美君、藤原良信君、石川博崇君、佐藤信秋君、岩井茂樹君、福島みずほ君、江島潔君、直嶋正行君、有田芳生君及び行田邦子君が選任されました。 また、本日、佐藤信秋君及び山田俊男君が委員を辞任され、その補欠として石井浩郎君及び藤川政人君が選任されました。 ─────────────
○委員長(玉置一弥君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が二名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(玉置一弥君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に岩井茂樹君及び寺田典城君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(玉置一弥君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣法制局第二部長林徹君外十五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(玉置一弥君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(玉置一弥君) 去る七日、予算委員会から、本日一日間、平成二十五年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、東日本大震災復興について審査の委嘱がありました。 この際、本件を議題といたします。 予算の説明につきましては既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○田城郁君 民主党の田城郁でございます。 根本復興大臣には初めて質問させていただきます。根本大臣は福島出身、私はお隣の栃木県出身ということで、もちろん福島の震災あるいは福一事故での被害は甚大でありますが、栃木県も、やはり北部の那須塩原地域、健康不安を抱えております。あるいは、日光、鹿沼など西部も含めて風評被害ということもあります。あるいは、矢板の最終処分場の問題など、栃木県政としても大きく揺れているこの二年と二か月であると。それを何とかしたいという思いは、ですから福島出身の大臣も栃木出身の私も同じ思いがあると思いますので、是非そういう立場で、問題意識を共有するという立場での質問とさせていただきますので、よろしくお願いをいたします。 まず、一昨年の秋になりますが、私は当時の平野復興大臣に、復興庁設置に当たって次の二点を克服課題として確認をいたしました。一つは、縦割り行政を克服して柔軟でスピーディーな復興支援を実現すること、二つ目が、被災地と霞が関の意識の乖離を克服して被災者に寄り添う支援を実現することであります。 平野大臣は、この課題の克服のために、復興庁は各省庁の一段上に立ち、スーパー官庁として監督指導をしていくというふうな趣旨の御決意を述べられておられました。果たしてこの二点の課題は克服されたのでしょうか。 確かに、民主党政権そして自民党政権、引き続き前進もあると思います。しかし最近では、基金を経て、林道整備等、支援金が目的以外に使われていると現状が一部マスコミなどで報道されているなど、被災地の現状、心情と余りにも懸け離れたそのような資金の使い方についても、こういう現状を見ると、まだまだ克服されたとは言い難い、そういう現状があると私は考えますが、新たに復興大臣の任に就かれた根本大臣の現状認識とこの課題克服への御決意をお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(根本匠君) 委員は栃木県で、私福島県で、今委員のお話がありましたように、我々同じ思いで意識を共有して、委員も取り組んでこられたし、私も取り組んでいきたいと思います。 私が復興大臣になりまして一番心掛けているのは、一つは現場主義、被災地に寄り添うということであります。同じ被災地であってもそれぞれ現場が異なりますから、現場の状況は異なります。その意味では、現場主義が何よりも大事だ。そして、その上で復興庁が司令塔機能をしっかり発揮していく、縦割りを廃して横串を入れて動かしていく、これが何よりも大事だと思っております。これは私は委員の問題意識と同じ立場でしっかり頑張っていきたいと思います。 具体的に幾つか申し上げたいと思いますが、委員の御指摘のあった現地と東京との乖離、あるいは縦割り、これについては、もう委員既に御案内だと思いますが、被災地のニーズにワンストップで対応する、そのワンストップで対応するために、被災地に、岩手、宮城、福島に三復興局などを設置しておりまして、副大臣又は大臣政務官を駐在させる、そして現場主義を徹底する、さらに縦割り行政を是正して総合的な対策や対応を行っていく、こういう体制をつくり上げております。 さらに、福島の復興については、総理の指示によりまして、今年二月に、除染や原災、要は現地対策本部、そして復興庁と、この三つの機関を一元化をする、で、復興大臣たる私が直轄して、体制を一元化して福島復興再生総局、こういうものを設置をいたしました。そして、本庁の事務方のトップクラスを福島駐在させるという抜本的な強化も図りました。 あとさらに、やはり復興はいろいろ各省庁横断的なテーマがありますから、例えば除染と復興施策を複合的に進めるための除染・復興加速のためのタスクフォース、これは私と環境大臣がツートップ体制で、例えば国土交通省、農林水産省、関係省庁の局長を集めて横断的に復興施策を取りまとめていく、例えばそういうものも設置しましたし、例えば津波被災地では、住宅再建・まちづくり、いかにして住宅再建を早く進めるか、この問題を考えていきますと、用地の取得の問題であったり、あるいは文化財保護の問題であったり、設計、施工体制の問題、それぞれの主管の省庁がかかわってくるテーマがありますから、これも住宅再建・復興まちづくりの加速化のためのタスクフォース、これを設置しました。これ私が大臣で、国交省あるいは文科省、あるいは農林水産省、そういう関係、法務省もありますけど、関係局長に入ってもらって、そしてこれは、二段にわたって住宅再建あるいはまちづくりの迅速化のための手続の簡素化を始め具体的な対策を取りまとめて今進めていますが、やはりこういう復興施策は各省庁にまたがって縦割りが出てまいりますから、主管省庁にはしっかりそれをやってもらって、そして復興庁が総合的な調整機能、そして司令塔機能を発揮して政策をスピードアップしていく、こういう取組をやっておりまして、引き続き全力を挙げて取り組んでいきたいと思います。
○田城郁君 確かに、私もこの前、釜石の方に行って、復興住宅、完成いたしました。見て、やはり目の前にああいう立派な住宅が見えると、本当に復興が始まっているなという感じにもなりました。しかし一方で、まだまだ置いてきぼりを食らっているといいますか、そういうところの方が圧倒的に多いという現実がありますから、是非、形は、体制は整ったということだと思います。内容をこれからいかに充実させていくかということで、しっかりと進めて、御指導、強いリーダーシップを取っていただければと思います。よろしくお願いいたします。 それでは、具体的な質問に入らせていただきますが、まず、原発事故被害者の損害賠償に関して質問をいたします。 東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所事故から二年と二か月が過ぎております。福一原発事故の被害者で、東京電力に何らかの損害賠償請求権を持っている被害者は、東京電力からの仮払い補償金を受領している方が十六万六千人、そのうち、東京電力の賠償手続に請求している方が約十五万人となっております。いまだ請求手続も取れない状況に置かれている方が、東電の主張に基づいたとしても一万六千人、約一割も存在をするということであります。 被害者全体だと百万人、自主避難者の人々も考えれば百五十万人にも上るとも言われております。避難している人、また、東京電力から仮払い補償金を受け取ったり直接請求をすることができている人だけが被害者ではなく、いわゆる自主避難者の方々や、福島県外においても風評被害に苦しんでいる人たちも、ひとしく東電に損害賠償請求をすることができる被害者となり得ると私は認識をしておりますが、根本大臣の御見解はいかがでしょうか。いまだに、ふるさとを原発事故で喪失し、放射能の及ぼす健康被害への恐怖と不安にさいなまれている多くの被害者の思いを受け止めていただき、御答弁をお願いをいたします。
○国務大臣(根本匠君) 私も委員と同じ認識に立っております。 具体的には、原子力損害賠償紛争審査会の中間指針、この中間指針におきましては、政府の避難指示に係る損害だけではなくて、自主避難等に係る損害あるいは風評被害、これについても賠償すべき対象として類型化されております。こうした被害に苦しむ方々も、当然ながら、委員と同じように、損害賠償の請求は可能だと私も思っております。
○田城郁君 恐らくは、損害賠償請求権を持っている人は何十万人も存在すると思います。政府の対応としては、全ての被害者について、少なくとも時効などでその請求が妨げられることがないよう、法的措置を含めた十分な対応を取るということであると理解をしております。 現在、民法七百二十四条前段に、不法行為の損害賠償請求権が三年で時効消滅することから、このままでは最短であと十か月ほどで被害者の損害賠償請求権が時効で消滅してしまうのではないかという問題があります。しかし、何の落ち度もない、今回の原発事故のせいで生活の拠点自体が奪われてしまった被害者が、その損害賠償権が時効によって消滅してしまうということで東電への賠償請求が門前払いになってしまうことは絶対に避けなければならない、許されないことであると考えております。 根本大臣もその認識を御共有いただいていると考えておりますが、根本大臣の御認識をお伺いをいたします。
○国務大臣(根本匠君) 今回の原発事故は、福島県を中心とする地域に長期的な影響を及ぼしております。そして、やはり大事なのは、被災者の方々が確実に賠償を受けられるように、損害賠償請求権の時効の問題に関しては、私は、政府及び東京電力共に取り組むことが必要だと考えております。こういう観点から、文部科学省においては、今回、和解仲介制度に係る特例法案、これを国会に提出しております。是非、早期の成立を望んでおります。 東京電力においても、いまだ請求を行っていない方々に請求を行っていただくための広報などのサポート、これに万全を尽くすと、東電もそういう姿勢でおりますので、被災者の方々が確実に賠償を受けられるように、現実的な取組を迅速に進めていきたいと考えております。
○田城郁君 本国会で審議される政府提出法案であります東日本大震災に係る原子力損害賠償紛争についての原子力損害賠償紛争審査会による和解仲介手続の利用に係る時効の中断の特例に関する法律案については、申立て手続をした後に時効期間が到来しても、手続の打切りがなされた場合に一か月以内に訴訟を提起した場合には時効中断を得られるという法案と認識しておりますが、御見解をお伺いをいたします。その認識でよろしいでしょうか。
○大臣政務官(丹羽秀樹君) 今委員から御指摘がございましたこの法律案につきましては、原子力損害賠償紛争審査会が和解の仲介を打ち切らざるを得なくなって、その和解の仲介を申し立てた方が打切りの通知を受けた日から一か月以内に裁判所に訴えを提起したときにおいては、時効の中断に関しては、その和解仲介の申立て時の訴えの提起があったものとするという考えでございます。
○田城郁君 当法律案は、和解仲介手続の利用促進法としては意義を持つものと思いますが、そもそも申立てをした人だけが対象であり、そのうちの一部しか時効中断による利益を受けられない以上、消滅時効による壁から被害者全体を救う法律とはなっていないと理解をしております。あくまでも緊急避難的に政府の責任で立法したと考えてよろしいでしょうか。
○大臣政務官(丹羽秀樹君) 本法案につきましては、被害者が和解仲介中に時効期間が経過することを懸念いたしまして原子力損害賠償紛争解決センターの利用をちゅうちょすることがないように、緊急な必要な措置として、和解の仲介の手続の利用に係る時効の中断の特例について定めたものでございます。 また、文部科学省といたしましては、和解仲介の申立てを行っていない方々を含む被害者の方々に対しましても、東京電力に対し、損害賠償請求権の消滅時効について柔軟な対応が行われるように要請してまいりました。これを受けて東京電力も、事故発生時じゃなく、東京電力が請求受付を開始した時点から三年間請求を受け付ける、また被害者が請求書類のダイレクトメールを受領した時点から三年間請求を受け付けるということを表明いたしております。 さらに、文部科学省におきましては、東京電力に対して損害賠償請求をされていない被害者をきめ細かく把握することに努めるなど、丁寧な対応もしていきたいというふうに考えております。 今後とも、その被害者の方々が適切な賠償を受けられるように、まず東京電力の対応と賠償全体の状況をしっかりと見極めた上で、関係省庁とも連携し、必要な対応を実施していきたいと考えております。
○田城郁君 この文科省の法律については、和解仲介手続促進法としては是非成立させていかなければならないと思いますけれども、あくまでも、被害者を時効消滅から救うための法律ではなく、時効消滅の問題は別の対応が必要であるということを私はここで確認をしておきたいと思います。 被害者の皆さんの損害賠償請求権の時効の問題は、加害者である東京電力が当該債務を支払いますよという債務の承認をすることで時効が中断、すなわち時効消滅の成立に向けた時計が一旦リセットされますが、この点に関する問題について根本大臣の認識をお伺いしたいと思います。 東電による債務承認については、福島県からの公開質問状に対する東電の回答によれば、債務の承認による時効の中断については、「仮払補償金をお支払いした方々(本件事故発生当時、避難等対象区域に居住し、又は同地域で事業を行っていた方々)の損害賠償債務のうち、当該請求書等に記載された範囲で適用されるものと考えております。」とあります。つまり東電は、ごく限られた被害者のうち、更に請求書に記載された債権に限って適用されると言っているにすぎません。東電がダイレクトメールを発送していない被害者については時効が完成することになってしまいます。避難地域の被害者の多くの方は、ダイレクトメールが届いている被害者であっても請求書に書かれている項目についてしか時効が中断しないので、やはり時効により債権の一部が消滅してしまうという可能性がございます。つまり、これでは東京電力が賠償を支払ってもよいと思っている被害者の賠償をしてもよいと思っている項目以外は時効によって消えてしまいかねないということになるわけです。 もちろん東電は、時効になってしまった被害者についても個別柔軟に対応すると言っております。しかし、根本大臣、これではまさに、何の落ち度もない被害者の側が加害者の善意に期待することを強要することになってしまうということであります。 このように、被害者が加害者の善意に期待しなければならないという仕組みになっていること自体が問題であると考えますが、根本大臣の御認識をお伺いをいたします。
○政府参考人(糟谷敏秀君) 時効の問題でございますけれども、そういう被害者の方々の御不安に鑑みまして、今年の二月四日に、総合特別事業計画の認定に当たりまして、茂木経済産業大臣から東京電力に対しまして、事故から三年たったら時効で賠償が終わりなどということがないよう、被害者に不安を与えない対応を行うように求めたところでございます。これを受けて東京電力では、時効の完成をもって一律に賠償請求をお断りすることは考えておらず、時効完成後も、御請求者様の個別の事情を踏まえ、消滅時効に関して柔軟な対応を行わせていただきたいということを明らかにしております。 これは東京電力任せには決していたさず、政府といたしましても、賠償をされるべき損害に対して今後とも適切な賠償がされるよう、引き続き東京電力を監視し、指導してまいりたいと考えております。
○田城郁君 大臣にも是非、お願いします。
○国務大臣(根本匠君) 繰り返しになりますが、東京電力による損害賠償が迅速かつ適切に行われる、これは本当に私は重要だと思います。特に今回の原発事故、これは福島県を中心とする地域に長期的な影響を及ぼしておりますので、被災者の方々が確実に賠償を受けられるように、今東電の対応についても経済産業省から答弁がありましたけれども、私も関係省庁とともに東京電力を指導してまいりたいと思います。
○田城郁君 ありがとうございます。 この時効消滅の問題は全ての原発被害者にとって極めて深刻な問題を生じさせます。そして、現在の政府提出法は原発ADR促進法であり、被害者全体の救済のための法律ではなく、また、東電による債務の承認に期待するというやり方では多くの被害者は救われません。被害者に対して、法的には東電の意思次第で損害賠償請求は消滅してしまうかもしれない状況になるけれども、加害者である東電の善意に期待せよと強いるのは余りに理不尽であります。 ですから、政府としても、あと十か月余りで被害者の損害賠償請求が消えてしまうことのないよう、時効期間を延長する法的措置をとることが必要であると考えますが、根本大臣の御認識をお伺いをいたします。
○大臣政務官(丹羽秀樹君) 今回の原子力事故の損害賠償につきましては、適正な賠償が円滑になされる、迅速になされることが最優先であるというふうに考えております。 このため、まず損害賠償請求をされていない被害者の方々に対してもしっかりときめ細やかな把握を行いまして、その実情をよく見極めた上で、関係省庁とも連携し、被害者に確実に賠償が受けられるようなサポートを行う等、必要な対応を今後もしていきたいと考えております。
○国務大臣(根本匠君) ただいま丹羽政務官からもお話がありましたが、私も、要は損害賠償を迅速かつ適切に行われる必要があると思います。やはり大事なのは、時効期間の延長については今特例法案を出しておりますので、これを早期に成立させていただいて、東電においても、東電の取組も今いろいろお話がありましたが、とにかく被災者の方々が確実に賠償を受けられるように、現実的な取組を迅速に進めることが必要だろうと思います。 特例法案を成立させていただいて、被災者の不安を取り除く、そして迅速かつ適切な賠償金支払が進むように、関係省庁共々に取り組んでまいりたいと思います。
○田城郁君 まずは三年で損害賠償請求が消滅してしまわないように対処するための立法をすることが必要でありますけれども、立法に向けた準備の間に被害者を不安にさせないためにも、政府は直ちに東京電力に対して、東電がダイレクトメールを送っている方も送っていない方も、緊急避難地域等の方もそれ以外の地域の方も、とにかく全ての原発被害者の皆様に対して、時効による損害賠償請求権の消滅という主張はしませんという約束をするように指導監督をすべきだと考えております。 先ほども言いましたけれども、時効の問題は問答無用の門前払いの問題であります。それぞれの損害項目について実際に東電が支払うべきかそうではないかは、もちろんいろいろな議論があると思いますが、原発事故被害者の賠償請求を時効消滅という形で門前払いにしてしまうことは余りにも不正義であります。 根本大臣、関係各省庁とも連携をしながら、東電の支配株主でもある政府として、東電に対して全ての被害者に対して時効消滅の主張は行わないように求める指導監督をするように、内閣の中で、復興の司令塔として被害者に寄り添い、強いリーダーシップを発揮していただくことを御期待申し上げます。 もう一度強い御決意をお伺いして、次の質問に移りたいと思いますが、よろしくお願いします。
○国務大臣(根本匠君) 私も今答弁をさせていただいて、繰り返しになってしまいますが、とにかく被災者の方々の生活再建、これに当たっては東電の損害賠償、これが迅速かつ適切に行われることが極めて重要だと思います。今回の法案、そして東電も、東電の積極的な広報あるいは対象者の掘り起こし、これを東電にしっかりやってもらわなければならないと思っております。 いずれにしても、被災者の方々に心を寄せて、確実に賠償を受けられるように関係省庁と共々に東京電力を指導していきたいと思います。
○田城郁君 次に、子ども・被災者支援法についての質問をさせていただきます。 福一事故から二年ということは、先ほどお話ししました自主避難者の方々の生活にも大きな格差が生まれております。避難先で仕事を見付けて定住できた人もいらっしゃいます。夫婦が離れて暮らすことから起きた原発離婚という問題もございます。避難先での暮らしに慣れずに心を病んでしまった人、福島県で暮らす親戚や友人と県外へ避難したことによって深い溝ができて、今度は避難先で助け合っていた人たちとも溝ができてしまうというようなケースもございます。何一つ不安が解消されない、そういう状況の中で、子ども・被災者支援法だけが唯一の希望なんだという声も聞いております。避難者はそろそろ限界が来ているんだという現状、偽らざる現状があると思っております。 さて、子ども・被災者支援法が成立して一年近くがたとうとしております。民主党政権時代には今年の一月中の基本方針の策定に向けてスケジュールを進めてまいりましたが、しかし、政権が替わって五か月がたち、いまだに基本方針が作成をされていません。政府はこの間何を取り組んできたのか、策定できない理由、今現在の進捗状況について、復興大臣にお伺いをいたします。
○国務大臣(根本匠君) 子ども・被災者支援法については、非常に難しいのが、基本方針の中で一定の基準に基づいて支援対象地域を定めると、言わば二十ミリシーベルト未満であって一定の基準以上のところを支援対象地域ということにしなさいよと、こう書いてあるんですね。その一定の基準が立法過程でも様々な議論があって、立法過程でも一定の基準という規定になっているので、じゃ、この一定の基準をどう設定するのか、あるいは一定の基準で地域を引っ張ると地域が分断されるじゃないかとか、あるいは総合的な判断で決めなければいけないとか、いろんな議論が立法過程でもあったと聞いております。 一定の基準については、放射性物質の影響という専門的な内容を含むものですから、これはやはり専門的、技術的、科学的な、あるいは国内外の知見が必要ではないかということで今検討しておりますが、これはやはり、政治的な判断というより専門的、科学的、技術的な知見ですから、三月七日の復興推進会議の場で、原子力規制委員会等の、原子力災害対策本部において、避難指示、福島県内は避難指示解除をやっていますけど、そういう避難指示解除に向けた検討として、線量水準に応じて講じるきめ細かな防護策の具体化、こういうものを、国際的な知見の活用も含めて、年内をめどに科学的、技術的見地から検討を行うこととされたところであります。 このような検討の進展状況を踏まえつつ、得られた知見を活用して、できるだけ早く、一定の基準を含めて、法律に言う基本方針の策定に努めていきたいと思います。 ただ一方、被災者支援については、この基本方針の策定を待つことなく、既に被災者支援のための様々な施策を各省庁において講じているところでありますので、これは基本方針に先駆けて、三月十五日には、それらの施策を取りまとめた原子力災害による被災者支援パッケージ、これを各省庁と協議して、束ねて取りまとめたところであります。 要は、具体的な施策はどんどん前に進めていく、そして被災者の方に安心していただくために、これらの施策を積極的に実施してまいりたいと思っております。
○田城郁君 これは確認なんですけれども、今科学的知見、専門性などをいろいろ専門家の方に意見を聞いて年内をめどにと、これは基本方針の策定が年内ということではなく、知見を総合的にまとめるのが年内ということですか。それを受けて、基本方針はその先にまた時間が掛かるというようなことなんでしょうか。
○国務大臣(根本匠君) 先ほど申し上げましたように、三月七日の復興推進会議の場で、原子力災害対策本部において線量水準に応じて講じるきめ細かな防護措置の具体化、これを出してくださいねと、こう言っておりますので、その内容を、これはできるだけ早く出してもらいたいと思っておりますので、我々、その内容を参考にしながら、今我々もそれぞれ専門的な皆様の御意見なども伺っておりますので、基本方針はできるだけ早くまとめていきたいと思います、その知見も踏まえながら。
○田城郁君 是非、前倒し前倒しで、もちろん各省庁の基本方針がない中での支援策の執行ということは是非やっていただきたいんですが、やはり基本方針ということを前倒し前倒しで進めていただきたいと、そのように思います。 次の質問に移りますが、子ども・被災者支援法は、支援対象地域での居住、他地域への移動、帰還を自らの意思で行えるよう、いずれを選択してもそれぞれの人が尊厳を持てるよう適切に支援することを基本理念としております。 政府が三月十五日に発表した原子力災害による被災者支援施策パッケージについて、根本復興大臣は子ども・被災者支援法を踏まえたものと述べておりますけれども、原子力災害による被災者支援パッケージでは帰還、定住促進施策に対して多額の国費が投じられておりますけれども、その一方で、自主避難者対策として新たに設けられた施策は母子避難者等の高速道路の無料措置程度であって、結果として定住、帰還を必要以上に誘導することになり、避難する者にも適切な支援をするとした子ども・被災者支援法の理念にかなっていないのではないかとも考えております。 また、放射能被害の責任は、原子力政策を推進してきた政府、発電所を運営してきた東京電力にあるにもかかわらず、福島からの自主避難者というだけで全国各地で放射能にまつわる差別を受けている人がおります。子ども・被災者支援法では、第二条の基本理念の中に、被災者に対するいわれなき差別が生ずることのないよう適切な配慮がなされなければならないことが盛り込まれておりますが、政府の原子力災害による被災者支援施策パッケージではこの点に関してどのような配慮がなされているのでしょうか。むしろ、施策の対象が居住者、帰還者に偏っていることから、同じ原子力災害による被災者であるにもかかわらず、自主避難者との間に新たな格差がつくり出される可能性があります。 大臣の御見解をお伺いをいたします。
○国務大臣(根本匠君) 自主避難者を含めて原発事故で被災した方々への支援、これ私、大変重要な課題だと認識をしております。 それで、本年三月に取りまとめた原子力災害による被災者支援パッケージ、これは先生も今お話ありましたけど、自主避難者に対して特に支援が必要であるという観点、例えば、具体的には高速道路の無料化措置を講じました。あるいは応急仮設住宅の供与、あるいは福島県からの避難者に対する就職支援事業などの自主避難者向けの支援施策、これを盛り込んでおります。さらに、自主避難者向けに特化した施策のほかにも、福島県民健康管理調査あるいは緊急スクールカウンセラーなど、避難せずに生活を続ける方や帰還される方に加えて自主避難者も対象に含まれる様々な施策が盛り込まれております。 その意味では、我々、帰還したいという方にも、あるいは自主避難されている方にも、それぞれのニーズに応じて同じような施策、あるいは自主避難者に特化した施策、これを講じているところであります。
○田城郁君 自主避難者は、福島県内に居住する人と同一水準の健康管理調査を受けたいという強い希望を持っております。これは放射線が人の健康に及ぼす影響について科学的に十分解明されていない以上、当然の要望であると考えられます。しかしながら、原子力災害による被災者支援パッケージでは、原則として現状の健康管理調査の枠組みが継続されることになっております。 子ども・被災者支援法第十三条では、被災者であれば福島県在住のいかんを問わず国が必要な健康管理調査を講ずるものとしており、健康管理調査における格差も大きく解消されると思われますが、子ども・被災者支援法を踏まえたとされる支援パッケージではなぜ十分な改善がされなかったのか。 具体的に言えば、例えば札幌の雇用促進住宅ですかに多くの方が、福島の方が移住されておりますけれども、やはり非常に、健康診断を行えるその施設との距離があるとか、あるいはほかのところでもそうですけれども、非常に、同じことをできますよと言っても、その受けられる条件が非常にハードルが高いと、現実的には受けられていないというような状況になっていることはもう随分報告をされているんですけれども、そういうことでいえば、形は整ったけれども内容が伴っていないという状況が私はあると思うんですけれども、そこら辺のところ、いかがでしょうか。
○政府参考人(佐藤敏信君) お答えをいたします。 御質問にありました現状の健康管理調査の枠組みということでございますが、これはもう先生も御存じのとおり、福島県が創設しました福島県民健康管理基金で交付金七百八十二億円を拠出して国として全面的に県を支援しているというのは、これはもう御存じのことだと思います。福島県は、この基金で全県民を対象にして県民健康管理調査を実施しているわけです。 福島県外に避難されている方、どうなっているかということですが、基本的には県内の方と同様の内容で健康管理調査が行われる体制、枠組みはできているというふうに理解をしております。 その中でも、例えば事例を挙げますと、比較的取組が遅れていると言われておりました十八歳以下のお子さんの超音波検査等々につきましても、県外の避難者に対しても、昨年の秋、ちょっと時間は掛かりましたけれども、昨年の十一月から県外の医療機関でも引き受けていただけるようになりましたし、また、引き続きその数も増えておりまして、全ての都道府県で受診が可能となっております。 こうしたことも踏まえつつ、先生が今おっしゃったように、利用しやすい体制も含めて、今後引き続きその充実に努めてまいるところでございます。
○田城郁君 形式は整っているんだけれども内容がまだまだだということは現実だと思いますので、同様のことは福島県在住の避難者の方もそうなんですけれども、例えば、私は先ほど栃木県出身だというふうに申しましたけれども、福島に隣接する那須塩原や日光、あるいは宮城県南部、茨城県北部等、隣接地域ですね、福島の、そのほかの千葉や東京のホットスポット等、そこで生活する住民の皆さんは福島県民と同レベルの健康不安をお持ちだということであります。福島の現状も不十分ですが、それさえも満たされないこれらの地域の人々について、大臣はどのようなこれから対策を講じるのか。 例えば栃木県ですと、那須塩原というのは一番北です。健康診断を受けられるのは、自治医科大学といって県南に属するところです。非常に離れています。そして、受けられる日も限定されているんですね。何日と何日に診断できますから来てくださいねと。そこにいろいろなスケジュールの都合で行けなければ診断が受けられないような状況もあるというようなこともお聞きしておりますので、諸事情いろいろ個別にあると思うので一気に解消するということはなかなか難しいのかもしれませんが、やはり努力をしていかないと、形式は整ったけれども、それで一丁上がりということで満足していてはいけないというふうに私は思いますので、是非大臣の御見解をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(根本匠君) 私も、健康不安を解消する、これはやはり、健康診断をしてもらって、お医者さんに相談する、これが一番不安を解消するのに役立つだろうなと私も思っております。 今環境省の方から取組について説明がありました。そういう取組で、今、制度的には用意されておりますので、今委員のおっしゃるように、それができるだけ被災者にとって健康診断をあるいは健康管理をよりやりやすくできるようにと、そういう努力は常に続けていきたいと思います。
○田城郁君 このような状況を考えますと、施策の対象が居住者、帰還者に偏っている原子力災害による被災者支援パッケージによる施策の実施ではなく、支援対象地域での居住、他地域への移動、帰還のいずれを選択しても、あるいは福島県以外の被害者でもそれぞれの人が尊厳を持てるような、適切に支援することを基本理念とする子ども・被災者支援法に基づく基本方針を一日も早く策定することで、日本のどこにいても東電の原発事故の被害を被った全ての被災者が同水準の支援を受けられるようにしていくことが被災者支援として求められているのではないかということであります。 最後に、大臣の御見解といいますか、基本方針策定に向けてのもう一度御決意をお聞かせいただきまして、若干時間が早まりますが、質問を終わらせていただきます。よろしくお願いします。
○国務大臣(根本匠君) 委員おっしゃられるように、私も、避難される方、あるいは避難施設にとどまる方、避難先から帰還される方、このいずれに対しても支援を行う、これが非常に重要だと思います。ですから、我々も、被災された方が自主的に避難された場合、あるいは避難せずに生活を継続している場合、避難先から帰還される場合、このいずれを選択された場合でもそれぞれに支援を行っているところであります。 施策支援パッケージに様々な施策が盛り込まれていますが、要はその施策は、その施策に必要な地域が、それぞれ施策ごとに地域がありますから、それを重ねていくと実質的に施策支援地域と想定されるであろうところも手厚くなっておりますし、それ以外のところでも施策ごとに対象地域がありますから、そこの総合的な対応で施策を詰めていくということで今やって対応しております。 今後とも、被災者の方が安心していただくために、子ども・被災者支援法の理念を踏まえながら、引き続きこれらの支援施策、これを積極的に実施していきたいと思います。
○田城郁君 復興に関しては党派はないと思っております。これから一緒に力を合わせて頑張っていきたいと思います。 ありがとうございました。
○上野通子君 自由民主党の上野通子でございます。 根本大臣におかれましては、初めての質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。 本日は、私ども所属しております自由民主党の女性局がこの三月から被災地を視察することを始めましたので、その中で感じたことを中心に質問をさせていただきたいと思います。 私たち自民党の女性局は、三月には岩手県、そして四月には福島県に伺ってきました。また、今月五月には宮城県に伺う予定でございます。 なぜこの時期にこんなことを始めるかと言われる方もいらっしゃいますが、まだまだ完全な復興はなされておりません。さらには、震災後二年が経過したからこそ必要な支援というのも必要だと思います。例えばPTSD等の心のケアですね、これはまだまだ不十分なところがあると思われます。そこで、私たちは、いわゆる社会的弱者と言われる方々、子供、高齢者、障害者、そして病気を抱える方々などの皆さんにお会いして、また施設を訪問させていただき、直接お話を伺っております。 そこで、まず大臣にお伺いしたいのは、被災地でいまだに心身に痛みを感じながら生活しているなかなか声の上げられない、いわゆる今言ったような社会的弱者あるいは災害弱者と言われる皆さんに対し、それぞれの状況に応じた支援を今後もしていただけるかどうかということですが、御見解をよろしくお願いいたします。
○国務大臣(根本匠君) 上野委員今お話しのように、現場に赴いていただいて、そして様々な被災者の御意見を酌み取っていただいて、私も、それを政策に反映する、その取組が何よりも大事だと思います。 確かに、事故から二年がたちました。私も、その時点時点によって課題も、新たな課題も出てくるし、課題も変わってまいります。PTSD、心理的なストレスの問題、これも確かに出てまいります。個々の具体的な課題に対応して問題を解決していく、この課題解決型の取組が何よりも大事だと思います。 復興に当たっては、委員御指摘のとおり、被災者の様々な状況を踏まえた支援、特に子供、妊婦、高齢者などの社会的弱者と言われる皆様、今その特性に応じた支援ということですので特にその視点で申し上げますと、まず東日本大震災復興基本法、この法律におきましては、基本理念の一つとして、女性、子供、障害者等を含めた多様な国民の意見が反映されるべきこと、これを掲げております。また、東日本大震災からの復興の基本方針、この基本的考え方におきましては、子供、障害者など、あらゆる人々が住みやすい共生社会を実現する、要は施策の基本にこの考え方が据えられております。 復興庁におきましては、多様な被災者に配慮した支援を推進するために、これから述べるような取組を行っております。 一点目は、被災自治体の復興に向けた取組において、子供、高齢者、女性などの多様な視点を反映するように働きかけております。それとともに、国や県の支援を得ながら被災地に子供の遊び場をつくった事例、あるいは避難先の母親たちが子供の一時預かりや子育てサロンを運営している事例、様々な事例があるわけですが、こういう事例を収集して、自治体や支援者の方々に広く情報提供をする、この情報提供を通じて、被災地での具体的な取組、これを促進しておりまして、今後ともこのような取組を強化してまいりたいと思います。
○上野通子君 大臣、ありがとうございます。とてもうれしく思います。 しかしながら、なかなか法では計り知れないというか、法で裁けないようなはざまにある問題もたくさん出てきております。 この間も福島の方に行きましたときに、大臣も福島出身ですが、森大臣も福島出身で女性局のメンバーでもありますので、一緒に福島市内にお伺いさせていただいて、今でも子供たちが外での遊び時間を制限されているというお話を聞いてきました。例えば、幼児については一日三十分、学童は二時間以内の制限があるところもあります。 しかし、やはり家の中ばかりいても子供はストレスがたまるということで、今の大臣のお話にもありましたが、福島県としても二〇一二年度は屋内施設の除染を始めまして、同年度中に五十六施設がオープンしたとも聞いております。どこの設置した施設も満杯状況、大盛況で、子供が放射能の影響も受けずに元気に遊んでいるというお話も伺いました。しかしながら、親の皆さんの願いは、やはり思いっ切り外で遊ばせたいという思いもあったようでございます。 同じく視察させていただいた福島市内の施設の中には、実は震災後、どうしても外で砂遊びがしたいという子供たちの思いをかなえようと、その施設内にあった体育館の中に砂場を造ったそうです。ところが、行政の方から建築基準法違反と指導されまして、それを元に戻したという話です。とても残念だという話でしたが、お伺いしたときには、また砂場だけの室内の遊戯場を今考えているんだということだったのですね。ちょっと私も心配になりまして、実は帰ってきて、先日、担当の国交省の方にお伺いしたところ、体育館内に砂場を造るのは建築基準法違反ではないということなんですね。これを聞いて私はびっくりしましたが、それより何よりも、砂場遊びができなかった子供たちはしょんぼりして、スタッフの皆さんはがっかりしたと。皆さん大変困った状況にあるということが分かりました。 このように、震災後の緊急事態の中とか原発事故の放射性物質の影響に不安を感じる中では、様々な状況で、先ほど言ったように、法の規制があったとしてもそれに従えない、又は従わなくてもやらなきゃならないことというのが出てくると思います。 もう一つの例ですが、これもお話を伺ったんですが、岩手県のことです。 震災後、一生懸命に、食べ物がなかった状況で御婦人方が、女性の方々がお米を集めて一生懸命におにぎりを握ったと、十四万個も握ったと、ある人はもう手が腱鞘炎になるぐらい一生懸命握ったと。ところが、突然保健所から衛生基準に違反と指摘されたそうです。捕まえるぞまでは言われなかったんですが、そこでちゅうちょした方もいらっしゃいますが、その中には、人の命を守って何が悪いと、法と命のどっちが大事だと、その保健所からの指摘を無視して、食料のない人のための命を救ったと。今となってはいい話になっていますが、これも私にとっては驚いた話でございました。 このように、いろんな話を伺う中で、やはり災害救助法の枠組みの中とか様々な法律の中では被災した市町村からの要請に基づいて国や県が動くまでにはかなりの時間と手間が掛かるということもお話の中でありました。それが今回、そしてまた今回はかなりの市町村が打撃を受けたわけで、場所によっては機能不全、完全に市町村の行政が動かなくなった、そういうところも多々あるとお伺いしています。 そのような状況の中で、市町村からの望みとしては、大規模な災害時には、離れている国や県が動くのを待つよりも、近隣の自治体が協力し合っての自治体間の水平の連携が必要だと実感していると。例えば、首長判断で素早く支援行動をするためには、是非とも緊急対応の責任と権限と財源を踏まえた新しい仕組みづくりが必要であるので何とかしてほしいというお話を伺ってまいったんですが、大臣の所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(根本匠君) 私も今お話を聞いてなるほどなと思いました。要は、ああいう大震災のときの緊急時、緊急時については、先ほどの保健所の例もありましたけれども、やはり運用が平時の運用で解釈される場合があった。私も郡山市の防災対策アドバイザーやっていましたから、そういうことは随分感じました。 そこで大事なのは、やはり具体的な課題、問題があったときに、私も直接、災害救助法担当の厚労省とか具体的な省庁とやり取りして、確かに理屈が成り立つものは動きますから、実はそこが、私もいろんな市町村でなかなか声が届かないという話はよく聞きました。その意味では、法律制度的にあらかじめ大規模な災害があったときの手だてを講じておく。今、市町村長に権限というお話がありましたけど、私は、今新しい要は災害が起こったときのそういう法整備、今具体的に出ておりますけれども、あらかじめ非常時の場合の法律の運用、ある種緊急事態のようなものですから、それをあらかじめ制度的に整えておくということが必要だと思います。 それから、やはりああいう災害が起こったときの国、県、市、行政の連携、その法律の運用もそうですけど、その行政の連携をいかにスピーディーに密にしてやっていくか、これも必要だと思います。 今、震災後二年がたって、私も、先ほど来申し上げているように、大事なのは、現場主義に立って、つまり現場主義というのは、上野委員が実際現場に行かれて具体的な課題を聞いてこられたわけですが、そういう現場の意見を吸い上げてそれを政策にいかに反映していくか。その政策に反映するというのが、復興庁は司令塔機能、つまり縦割りを排除していくという立場にありますから、先ほどの建築基準法の話も、それは上野委員が聞いた成果だと思いますよ。私もおかしいなと思っていましたけれども。やはりそういう国、県、市の連携体制、これをきちんと取っておく、日ごろから、ということが必要だと思います。
○上野通子君 御理解いただいてありがとうございます。是非とも本当の緊急時、命を救うか救わないかとか、食べ物が本当にないとか、そういう状況のときに、やはり法を破っても、破るということはいけないんですが、そこにきちんとした体制づくりができるような、やはり近県の連携又は市町村単位の連携ができるようなことを考えていただきたいなと思いますので、法整備も含めてよろしくお願いしたいと思います。 次に、様々な弱者と言われる皆さんのところに行ってお話を伺った中で、次は学生に対して、伺ったお話、また視察したところについてのことをお話しさせていただきたいと思いますが。 何度も繰り返しますが、もう震災後丸二年が経過しております。むしろ、東北三県に近くないところでは風化している状況のところもあります。東北大震災ってもう復興したのかなと言われるような県もあるということですので、私はそれが大変心配なんですが、しかし、現場に行くとまだまだ二年前とまるで変わらないような状況のところもたくさんあります。 私がまだちょっと残念に思ったのは、実は仮設学校がまだまだあるということを知ったときです。その中の一校にお伺いしたんですが、その前に、被災三県にこのようにまだ仮設校舎の中で我慢しながら子供たちがそれでも頑張っているという、そういう状況を大臣、とても温かい心を持っている大臣としてはどう思われるかなと、コメントをいただきたいと思うんですけど。
○国務大臣(根本匠君) 今回の大震災、例えば津波被災地、津波被災地は津波で地域がやられましたから、今やっているのは、その津波被災地でやられているところの基盤整備、区画整理事業をやるとか、そして一方で住宅を高台に移転する、山を切り崩して高台に移転する、この住宅再建、どうしても、地域によりますけど、時間が掛かるんですね。ですから、仮設住宅あるいは仮設校舎、これが残念ながら今でもある。仮設住宅におられる方も、早く自分の家が建てられるように、あるいは公営住宅に入りたい、こういう希望を非常にお持ちなんですね。その意味では、我々も住宅再建・まちづくりをいかにスピードアップさせるか。そこは、例えば住宅再建・まちづくりでは、自治体の職員が不足している、あるいは用地取得に入ると用地課職員が足りない、あるいは所有者不明の土地がある、あるいは埋蔵文化財がある、そして設計、施工と、こう行くわけですね。そこのいろいろな具体的な制度をいかに迅速化、効率化させる取組をするか、短縮させるか、例えば今そういう復興加速策に取り組んでおります。 いずれにしても、先生がおっしゃるように、それぞれの地域で様々な状況の違いがありますが、我々の使命は、いかにして復興を加速させるか、これをしっかりと復興加速策を講じて全力を挙げて取り組んでいきたいと思います。
○上野通子君 ありがとうございます。今の言葉の中には子供たちへの愛情も感じられました。よろしくお願いいたします。 それで、実は教育環境のことなので文科大臣の下村大臣に今日お伺いしたいなと思ったんですが、今日はどうしてもこちらに来られないということで、文科省の担当の方がいらっしゃっていると思いますので、次の質問からはお願いしたいと思うんですが。 例えば、今回視察させていただいたのは福島県立の小高工業高校、大臣聞いたこともあると思いますが、工業高校で、工業のみの高校というのはなかなかありません。栃木県にも一校しかありませんが、恐らく県立、ここだけだと思います。ですから、ほかの学校に行けない子供たち、本当に工業をしたいという子供たちがここに集まるわけで、震災当初は五か所のサテライト校に分かれてばらばらに授業が行われていたんですね。そして、その後ようやく昨年四月に仮設校舎が建設されて、生徒たちはばらばらの状態からやっと一か所に集まって、今、この間視察してきました仮設校舎の方に移ったわけですが、それだけでも本当に一歩前進であったと思います。子供たちは喜んだそうです。 ですが、やはり仮設校舎は仮設校舎であって、子供たちの学習する環境としては厳しい状況でした。例えば、話によると、プレハブの仮設ですから夏は外よりも暑くなるし、冬はすき間風で寒いことも多いと。また、校庭も狭く、いろんな部活動の子供たちが我慢しながら、時間を限って、時間を切って練習する。そんな状況の中で、もっと工業高校ですからいろんな部屋が必要なんですね、機械を置いたり。ところが、同じ敷地内では実習棟が併設できずに、そこの校舎から何と自転車で二十分以上離れたところに借りまして、そこに実習に行くということを余儀なくされている状況だそうです。大変厳しいと思います。 でも、私、ここの子供たちに、生徒に、実は外で、狭いというかぎりぎりいっぱいサッカーのコートが取れるような状況のところで生徒たちが頑張って練習していたので声を掛けましたところ、あした試合だと言うんですよ。ああ、あした試合なの、でも勉強するところもクラブ活動するところも大変だねと言ったら、いえ、勉強できて運動できるだけ僕たちは恵まれていますとすばらしい答えが子供たちから返ってきて、本当涙が出てしまうような思いがしましたが。 でも、されど三年なんです。高校も中学も三年なんです。その高校時代、せめて何か楽しい思い出もつくってあげたいという思いで私は、できれば、実は今、震災のとき一年生だった生徒は今三年なんですよ。このままでいくと、仮設校舎のままで卒業しなければならないという状況なんですね。ですから、できればそれまでの間に本校舎ができて、僕たち最後だけどここで卒業できたという思いをさせてあげたいという、私も教員の一人ですからそういう思いを持ったところなんですが、本校舎の設置に向けて今後どのような支援をしていくのか、文科省の担当の方からちょっとお話をお聞きしたいと思うんですが。
○政府参考人(清木孝悦君) お答え申し上げます。 先生御指摘の、原発警戒区域等にあった学校で仮設等で学んでいるという学校についての本校舎の復旧についてのお尋ねかと存じますけれども、御承知のように、本校舎につきましては、これまで警戒区域等にあったために災害復旧のための現地調査もまだ着手できないというふうな状況にございましたけれども、区域の見直し等によりまして、そういうことが、調査等が可能になるという学校も出てまいりますので、これは設置者の要望をよくお聞きしまして、本校舎の復旧に取り組みたいというふうな場合につきましては、速やかに現地調査、さらには災害復旧の制度を適用して支援するということに着手をしてまいりたいというふうに考えております。
○上野通子君 ありがとうございます。 やはり子供は日本の未来でございますので、その区域の見直しもできるだけ早くしていただいて、本校舎の建設が一日も早く実現することをお願いしたいと思います。大臣にもよろしくお願いいたします。 最後になりますが、現場、被災地の医療問題についてちょっとお尋ねしたいと思います。 私は岩手県と福島県の両方で病院も視察してまいりました。一番のやっぱり深刻な問題は、両県とも医師不足、看護師不足であると思います。さらには、遠野市の方では、岩手県の遠野市の方では、私行ってびっくりしたんですが、十年間も産科医が、産科医の先生がいらっしゃらない。もちろん産科施設もないということでした。しかしながら、そこはかなり工夫して、院内助産システムというのを作って、ネットを使って、それで地域の産婦人科の先生又は大学病院と、ネット、母子手帳等を使いながら診察し、出産もし、またその後の新生児の相談等もやっていると。すばらしいシステムだと思いましたが、何とこのシステムがとても有効に動いたのが、その被災した被災地の妊産婦の方に対してだったそうです。それがあったために助かったという妊産婦の方々がたくさんいたということをお伺いしました。 また、南相馬の方の南相馬市立総合病院の方も視察してきましたが、こちらは病院が緊急時避難準備区域となってしまったため、その後、病院のスタッフが次々といなくなって、辞職に追いやられてしまって、残った僅かなスタッフと看護師も多忙な中で、何と一六%の方がうつ病で辞めていったという現状もお伺いしてきました。さらには、医師は高齢化が懸念されて、若い医師がもう戻ってきてくれないという心配もあります。 もちろんこの状況では国の定める医療基準は全く満たせておりませんが、でも、ここで早急に考えていただきたいのは、医療基準の規制緩和をしていただきたいということ、さらには、今見直しに入っている研修医制度を一日も早く見直してほしいということ。この進捗状況もお聞きしたいんですが、さらには、先ほどお話しした看護師不足、医師不足に対して国からの補助金制度を更に継続してほしいというそういう声も上がっておりましたので、この三点についてお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
○政府参考人(原徳壽君) お答え申し上げます。 まず、臨床研修制度についてのお尋ねでございますけれども、医師の臨床研修制度につきましては、将来それぞれの科、専門とされるわけですけれども、その分野にかかわらずプライマリーケアに必要な基本的な診療能力を身に付ける、これを目的としたものでございます。平成十六年度から義務化をしたわけですが、平成二十一年度にこの制度の見直しを行っております。その中で、研修プログラムの弾力化を行うとともに、一定規模以上の病院には例えば産科、小児科の研修を組み込むことというようなことなどの措置を盛り込んだところでございます。 現在、次の制度見直しに向けて作業をしておりまして、二月にワーキンググループで一応論点整理をしていただきました。現在、この論点整理を基に、平成二十七年度からの適用を念頭に、医道審議会医師臨床研修部会において、現在、制度全般の見直しについて議論を進めていただいております。本年中にも一定の方向性を取りまとめていただく予定でございますが、御指摘の点も踏まえながら、見直しに向けて検討を進めてまいりたいと考えております。 また、医師、看護師不足についてのお尋ねがございました。 現在、被災地における医師や看護師の数については、震災直後に比べますとほぼ回復しつつあるという状況でもございます。ただ、震災以前から例えば医師は元々少なかった地域でもございますので、まだまだ現地での御意見がいろいろとあるということは承知しております。このために、現地にいろいろと伺いながら、それぞれの個別の病院にもそれぞれの事情がございますので、個別の病院の事情を聞きながら必要な支援を行っていく必要があると考えております。 また、これらに関しましての補助制度でございますけれども、例えば医師の地域偏在の解消に向けて、医師の派遣機能を持っております地域医療支援センターというものを都道府県に設置していただいておりますが、その運営費に対する国庫補助でありますとか、あるいは地域医療再生基金を通して県外からの医療従事者の派遣を受ける医療機関への補助、それらの制度などもつくっているところでございまして、これらの、例えば地域医療支援センターの運営につきましても二十五年度予算案においても継続して行うこととしておりますし、また地域医療再生基金につきましては、平成二十四年度の予備費で被災三県における積み上げ、それから二十四年度の補正予算においても、これは全都道府県対象でございますが、五百億円の積み増しをしたところでございます。
○上野通子君 これで終わります。 ありがとうございました。
○石川博崇君 公明党の石川博崇でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 私も根本大臣には初めて質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。 本日は、平成二十五年度当初予算の復興特別委員会への委嘱審査ということでございます。安倍内閣として初めて組むことになる本格的な当初予算、安倍内閣として被災地の復旧復興は最優先課題であるということを訴えていただいておりますが、当然ながらこの被災地の復旧復興というのはもう全国民の願いでございまして、先ほど来の同僚委員の指摘にもございましたとおり、私ども、国会におきましても、もう与党、野党関係なく、これまでもそうでございましたが、引き続き全力でこの復興のために働いてまいりたいという決意を述べさせていただきたいというふうに思います。 私ども公明党といたしましても、これまで復興対策本部というものを設置しておりましたが、これを復興加速化本部というふうに位置付けさせていただきまして、二年もう二か月余りとなりますけれども、更にこの復興を加速化していきたい、そのためにも政府ともしっかり協力をしていきたいと考えております。また、自民党とともにこの復興加速化についての緊急提言も出させていただいたところでございます。 今回、この平成二十五年度の予算にも多くのことを反映していただいているというふうに認識をしているところでございますが、根本大臣先頭に今行っていただいているこの復旧復興の加速化の現状認識について、まず御所見をいただけますでしょうか。
○国務大臣(根本匠君) まず、自民党、公明党から復興加速化のための緊急提言、大変貴重な緊急提言をいただきました。その緊急提言を受けまして、住宅再建・まちづくりに関する見通しの明示、具体的な市町村別、地域別の工程表、これも明示させていただいたり、あるいは原子力災害からの復興、復興交付金の運用の柔軟化などにつきまして対応してきているところであります。 また、私が大臣就任後、直ちに施策の総点検をいたしました。施策の総点検をして新たな施策を構築していくという構えでやってまいりました。特に、復興庁の司令塔機能の強化と現場主義の徹底、復興予算に関するフレームの見直し、具体的には、中期財政フレーム、五か年で十九兆円でしたが、これを、被災地の将来本当にこの事業をやれるのか、いろんな不安がありましたので、二十五兆円フレームに見直しをさせていただきました。 そして、復興の加速化の具体化推進という点では、例えば、津波被災地まで立地補助金を拡大する、あるいは住宅再建の支援をする。福島についても、福島復活プロジェクト、帰還支援あるいは長期避難者のための取組、あるいは子供の元気復活、こういう新たな施策を講じてきたところでありまして、今後とも被災者の声に幅広く耳を傾けて復興の加速化に全力で取り組んでいきたいと思います。
○石川博崇君 ありがとうございます。 特に、浜田副大臣を始め、今現地常駐化体制をしいていただいていることは復興の加速化に大きく寄与しているものと認識をしております。もちろん、まだまだあの発災当時から全く光景が変わっていないような状況、あるいは非常にメンタル面での、心が折れつつあるような被災者の方々、そういった非常に大きな課題、山積でございますが、今後とも復興の加速化に向けて全力を挙げていただきたいというふうに切にお願いを申し上げる次第でございます。 私ども公明党は、あの発災当初から、被災地、非常に広域でございますけれども、その広域の被災地の市町村、それぞれ担当の議員を付けさせていただいておりまして、当然、被災地ごとに置かれている状況、異なります。被害の状況も異なれば復旧復興のスピードも異なる。さらには、将来の町づくりについての考え方、都市部であるか、あるいは農村部であるか、沿岸部であるか、沿岸部であっても沿岸漁業中心の町であるか、あるいは遠洋漁業中心の町であるか、それぞれ状況、課題、あるいは不安の声も異なる中で、そうしたきめ細やかに各市町村に対応できるようにと担当を付けさせていただいて、私自身は宮城県の石巻市、そして東松島市、女川町を担当させていただいております。 ずっとその担当させていただいている市を中心に訪問させていただいておりまして、実は先般も石巻市、東松島市、女川町に行ってまいりました。政権が替わり、復興加速化が最優先課題と位置付けて、現地常駐体制もしいて動き出してからどのように変わってきたのかなということを見させていただくのが最優先の課題だったんですが、現地に行って、やはり、ああ、復興が少しずつ歯車がかみ合い出してきたなということを実感をさせていただきました。 東松島の市長さんにもお会いし、女川町の町長さんにもお会いをいたしましたが、これまで余り聞くことのできなかった復興の進捗状況、復興庁との協議が前向きに進んでいる、そういったお話も伺いましたし、あるいは、復興庁の役所の役人の方々がよくこっちに足を運んでくれるようになりましたとか、そういった話もお聞かせいただくことができて、やはり、こうした常駐体制を組んで、現地と県、あるいは市町村と一体となって進んでいただいている、そのことに非常に勇気付けられた次第でございます。 その中で、非常に大きく、何というか、復興の加速化が私自身が感じられた点、二つほど今日は御紹介をさせていただきたいというふうに思います。 今申し上げました宮城県に、東松島市に行かせていただいたときに、東松島市の野蒜という地域がございます。そこには東名運河という運河が流れておりまして、これは松島湾とそれから鳴瀬川をつなぐ運河でございます。松島湾、御案内のとおり、日本三景の一つとして非常に風光明媚な地域でございますが、なかなか観光客が戻ってこないとか、様々な悩みもある状況でございます。 その東名運河というのは、実は松島湾側に水門があり、そして鳴瀬川側にも水門があります。その両方の水門の開閉によって水を出し入れをして、そのときそのときの潮位に合わせて水量を調整しているという運河なんですが、震災によって地盤沈下が起きまして、一メーター四十センチ近く落ちております。そのために、今、水門を開けると沈下したところから水が溢水してしまって町中に水が入ってしまうので、ずっと水門を閉じっ放しの状況がこの二年間続いてまいりました。現地の方は非常に困っていらっしゃいまして、水門が閉じっ放しなものですから、水が流れず水が汚濁して、水質が悪化して悪臭が漂う、何とかこの水門の管理の状況、早く立ち上げてもらえないかという切実なお声がございました。 しかし、残念ながら、水門は片っ方は国の管理、片っ方は県の管理ということで、一緒に協議をする場というのがなかったものですから、これをまず最初に、国、県合わせて、その両方の水門、それぞれ管轄はもちろん違うんですけれども、その東名運河という意味では同じなので、地域の住民の方も入れて協議をすべきではないかということを戻りましてすぐ国交省に要請をいたしましたところ、直ちに動いてくれまして、現地で関係者、漁業関係者も合わせて協議会を開催をしてくれました。 打てば響くようになったなということを感じさせたそれが一つの事例でございますが、これについて、国交省、現状報告をお願いできますでしょうか。
○政府参考人(足立敏之君) 東名運河の現状についてお答えを申し上げます。 東名運河は、先生御指摘のとおり鳴瀬川と松島湾をつなぐ運河でありますが、これは河川でもございまして、管理は宮城県の方で実施をしてございます。 この水門につきましては、東日本大震災前は船舶の運航もございまして平常時は開門をしてございましたが、先ほどお話がございましたように、堤防や周辺の地盤の沈下に伴いまして、潮位が高い場合には周辺部に浸水被害が生じかねないというようなこともございまして、両水門は平常時も閉鎖の運用がなされることになりました。これに伴いまして、先ほど御指摘のとおり、運河内の水が滞留することによりまして水質の悪化の問題が生じたわけでございます。 これらの課題につきまして、先生御指摘のとおり、御指摘を受けまして、国、宮城県、東松島市、漁業関係者、地元の行政区長さんから構成されます東名運河の水質問題に関する検討会というのを今年の三月の二十八日に設置をいたしまして検討を行いまして、四月の十日から十六日にかけましては、両水門の連携開門操作というのを行ったところでございます。 現在、この効果につきまして、管理者である宮城県で整理を進めているところでございますけれども、今後とも水質の改善に向けた検討を地域一体となって進めてまいりたいというふうに考えてございます。 以上です。
○石川博崇君 地盤沈下の状況はまだ変わっておりませんので、水門をこれから開閉すると、溢水の状況というのは変わらない。引き続き、早く、例えば矢板を打つですとか、あるいはかさ上げをするとか、そういった対応も併せて至急加速化をしていただくよう要望申し上げたいというふうに思います。 もう一つ、今年になって非常に素早く政府が動いてくれた例といたしまして御紹介をさせていただきたいのは、委員の先生方も「はやぶさ」という小惑星探査機の名前は御案内かと思います。映画にもなりまして、日本の高い技術水準を世界に知らしめることができた、非常に満身創痍で帰ってきて、当初は帰ってくるかどうか分からないという中でイトカワという小惑星の探査結果を持ち帰ることができたという、非常に国民に対しても勇気と希望を与えることができたのが「はやぶさ」でございました。この「はやぶさ」の後継機が「はやぶさ2」と言われておりますが、これが、来年の年末にJAXAが打ち上げる予定になっております。 実は、被災地の支援をずっとやっておられる青年ボランティアの方からある御提案がございました。それは、この来年打ち上がる予定の「はやぶさ2」に、「はやぶさ」というのは日本人に大変大きな勇気と希望を与えてくれました。この次打ち上がる「はやぶさ2」に、被災地の子供たちに勇気と希望を与える役割を担ってもらえないだろうかと。具体的には、この「はやぶさ2」、来年打ち上がるときに、被災地の子供たちの夢とか希望とかメッセージとか、あるいは被災地の復旧復興に懸けるメッセージ、願い、そういったものを募集してもらって、集めてもらって、それを「はやぶさ2」として一緒に打ち上げてもらいたい。 この「はやぶさ2」は、予定どおりに行けば二〇二〇年に帰還をしてくる予定でございます。是非、東京オリンピックが行われる年にしたいと願っている年でございますが、そのときまで、被災地では被災地の子供たちが一生懸命、復旧復興に向けて頑張る、その間、宇宙では、空を見上げれば、自分たちの夢や願いを乗せた「はやぶさ2」が宇宙で日本の最新技術を背負って頑張っている、非常にこの被災地の子供たちに勇気と希望を贈ることができるんではないかと、そういう御提案が被災地支援をしている青年の方からありました。 最初聞いたときは、非常にすばらしい話だなと、でも、そんな突拍子もないことできるのかなというふうにも思いましたが、文科省さんに一緒に掛け合いにいきまして、今日、丹羽政務官もお越しいただいておりますが、丹羽政務官にも直接、署名活動もされておられましたので、その署名簿も届けさせていただきました。 また、JAXAにも話を聞いていただきまして、今年の二月ごろ伺った話でございましたが、すぐさま対応してくれまして、丹羽政務官にも本当に感謝申し上げたいと思うんですが、この「はやぶさ2」に被災地、東日本大震災からの復旧復興への希望とか期待を募集する、メッセージを募集することが決まりまして、今現在、募集中でございます。 このことについて、丹羽政務官、現状と、それから被災地の子供たちに是非、より多くの子供たちにメッセージを乗せていただくよう呼びかけをしていただければと思いますが、その点も併せて御答弁いただけますでしょうか。
○大臣政務官(丹羽秀樹君) 石川先生から御質問ございました今回の「はやぶさ2」へのメッセージでございますが、被災地の復興の希望、期待を一つのテーマといたしまして、この東日本大震災の被災地の子供たちの励みにつながるように、先般、下村文部科学大臣の方から三月二十九日の記者会見において広く募集を呼びかけさせていただきました。 被災地の科学館等を活用して代表者への周知を行ってまいりましたが、今委員御質問の中で、近々にも全国の学校、また特に被災地の学校の方に教育委員会を通じてこの周知を行っていきたいというふうに文部科学省でも考えております。 いずれにいたしましても、被災地の子供たちに対して夢を与えるような、そういう活動をこれからも多くの方々から募集を集めながら頑張っていきたいと考えております。 以上です。
○石川博崇君 ありがとうございました。 復興庁といたしましても是非被災地の子供たちに呼びかけを何らかの手だてで、いろいろ現地の支局を通じてでも結構でございますが、こうしたメッセージを募集しているということを呼びかけをしていただければと思いますが、これは副大臣でしょうか、いかがでしょうか。
○副大臣(浜田昌良君) 被災地の復興再生につきましては、中期的あるいは長期的取組が必要となります。その意味で、石川委員御指摘のように、子供たちを始め若い方々が夢や希望を持ち続ける、これが鍵だと思っております。その意味では、御提案いただいた「はやぶさ二号」に子供たちのメッセージを入れて、それが六年後に帰ってくる。六年後の自分にどういうメッセージを、また六年後のお父さん、お母さん、また妹、弟にどういうメッセージをしたためるか、非常に重要と思っております。また、それが帰ってくるまで子供たちは頑張ろうとする姿に周囲の大人たちも元気付けられると思っております。 お聞きしましたところ、これ東北ゆめ・そらプロジェクトと呼ばれているようでございまして、石川議員も参加していただいて、世田谷の中嶋義雄、また栗林のり子都議会議員が中心となっていただいて署名を集めていただいて、三月十八日、文部科学省に申入れしていただいた結果、こういう被災地の子供たちのメッセージが入るようになったとお聞きしました。そこまで被災地の子供たちのことを考えていただく方々に厚く御礼申し上げるとともに、その思いをしっかり体して、復興庁としても、地元の復興局また事務所を活用して、文科省とも連携しながらしっかりと普及広報、努める決意でございます。
○石川博崇君 ありがとうございました。 私がこの一月以降、被災地に通わせていただきながら実感した、打てば響くようになってきたというこの復興が、加速化が実際に現場に現れているということを感じた二点、御紹介させていただきましたが、引き続き現地において課題が山積しているのも事実でございます。 先ほど上野委員からも被災地における医師確保の非常に困難な現状という指摘もございました。現地からもやはりこの問題、非常に苦労しているという話がございまして、特に医師の確保は、元に戻りつつあるという先ほどの答弁ではありましたが、しかし地域格差が極めて大きくなっている。都市部には医師が戻っているが、しかし沿岸の本当にへき地にはなかなか戻ってきていなかったり、あるいは診療科によってやはり差がある状況で、産科とか小児科とかあるいは救急とか、こういったところの医師不足、もちろんこれは被災地だけの課題ではない問題ではありますけれども、被災地においては特に深刻な問題となっております。ここを是非実効性のある対策を厚労省として取っていただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。
○政府参考人(原徳壽君) お答え申し上げます。 先ほどもお答えいたしましたけれども、被災地、特に被災三県の沿岸部での状況でございますけれども、それぞれ、岩手、宮城、福島、状況は違いますけれども、例えば岩手県でしたら、公立七病院がございまして、そこの勤務医師数は震災前に比べますと逆に九名増加しているというのが実際のところであります。ただ、先ほども申し上げましたけれども、元々医師が不足している地域でもございまして、そういう中で、現地でどういうような御要望があるかいろいろとお聞きをした上で対応していきたいと考えております。 従来からやっておりますものも含めましてでございますけれども、例えば医師の緊急時の派遣に対しましては、医療関係団体から成る被災者健康支援連絡協議会というものがございまして、例えば大学病院でありますとかいろいろな、国立病院等も含めまして医師の派遣をお願いをしているとか、あるいは医師の地域偏在につきましては、都道府県が地域医療支援センターというものを設置をいたしまして、医師不足病院へ医師確保の支援を行うというような仕組みをつくっておりますし、また地域医療再生基金などを活用した医師確保対策をやっていただいているところでございます。また、小児科や産科あるいは救急医療につきましては、それぞれ担当する勤務医の手当に対する財政支援などを行ってきたところでございます。 いずれにしましても、それぞれの地域での様々な需要がございますので、きめ細かく、いろいろなお話を聞きながら、引き続き被災地における医師の確保等に取り組んでまいりたいと思います。
○石川博崇君 時間が来たので終わりたいというふうに思いますが、今後とも、被災地の復旧復興、政府とともに、与野党関係なく力を合わせて頑張ってまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。 ありがとうございました。
○寺田典城君 みんなの党の寺田でございます。よろしくお願いします。 私はたまたま市町村長を経験していまして、それで、国が法律に基づいたすごい権限と予算を持っていると。ですから、一般的に、復興のときとかいろんな災害のとき、よくやっていただいております、仕事も順調にいっていますと、それが一般的な、何というんですか、市町村長の言葉なんですよ。大臣にも恐らくそういう言葉がたくさん聞こえてくると思います。 それで、私は、五月の連休中、いろんな方々に現場の声を聞いてきました。国の統括官もいらっしゃるし、予算も十九兆から二十五兆、五年間で集中的な、何というんですか、復興期間だと言われていますが、大臣は実態的に今の復興の程度はどの程度進んでいると思っていますか。
○国務大臣(根本匠君) それはそれぞれだと思います。例えば、公共インフラの復旧率とか、復旧については進んでいるんですが、いわゆる、じゃ住宅再建ということになると、津波被災地では山を削って住宅再建となる、かなりの時間が掛かりますし、あるいは産業の再生という点でいえば、今岩手、宮城県も……
○寺田典城君 短くお願いします。
○国務大臣(根本匠君) はい。 例えば水産加工施設はかなり補助率も高いんで立ち上がったとか、業種別、産業別によっても産業再生という点ではまだばらばらだと思います。 ですから、いずれにしても、おっしゃるように、状況が市町村によっても、あるいは宮城県、岩手県、福島県によってもそれぞれ違いますから、それぞれの地域の状況に応じた課題を克服していく、復興を加速させていく。 そういう意味で、私も市町村長さんとは、現場の声を様々に聞いておりますが、やはり現場の声をお聞きして具体的な復興策を後押しをしていくということが大事だと思います。 〔委員長退席、理事加賀谷健君着席〕
○寺田典城君 大臣の意気込みも分かります。現場主義と先ほどから何回もお話を伺っていますが、現場の声を聞くと、はっきり言って、要するにいろんな面での技術者不足だということ、人もいないと。労働者なんかはどこから集めるのかというと、全国から集めてくるけれども、集まってくるけれども、約三か月ぐらいで帰ってしまうと。そうなってくると、新たにまた、何というんですか、仕事を教えていかなきゃならないし、熟練工も少ないと。そして、地元の人方はどうなのというと、復興期間があと残り三年だったら、やっぱり、短期間だから、永久就職できるわけじゃないからというので仕事に就かない面もあると。それから、資材はどうなのと聞いたら順番待ちだとか、そういう状況なんですね。ですから、仕事はどうなの、どこから手を付けるんですかというと、やっぱりやりやすいところで、非常に何というんですか、大きな、甚大な被害を受けているところはほとんど進んでないでしょう、まず。そういうのが現状なんですね。 そして、要するに、そういうことがなぜそうなる。だから、これから三年間で集中復興するというのは、恐らくこれは無理だと思うんです。だから、実態に合った計画を立てる気ないんですか、大臣は。
○国務大臣(根本匠君) 実態に合った計画って、私は計画はそうだと思いますが。先生のおっしゃり方がちょっと抽象的なものですからね。
○寺田典城君 いや、具体的に今しゃべったんですよ。あなたの方が抽象的なんですよ。
○国務大臣(根本匠君) いや、だから実態に合った計画が必要だと思います。 それから、人手不足、資材不足、確かにそういう状況がありますから、例えば自治体の人手不足、各知事会あるいは市町村会から応援をもらう。それは千数百人応援もらっています。それから、例えば復興庁でも、復興庁が直接採用して自治体を応援する。大体五十人ぐらいになりますけれども、そこは公務員、国家公務員OBあるいは海外青年協力隊から戻ってこられた方、復興庁も直接人的な応援をする。 それから、資材不足も、現地で復興局あるいは……
○寺田典城君 短く話してください。
○国務大臣(根本匠君) 資材不足も、自治体、復興局が協議組織をつくって資材の需給バランスをしっかりやる。 いずれにしても、それぞれの市町村で計画を立てて、そして今予算措置をして今みんなで頑張っていますから、私もとにかく復興の後押しを全力を挙げてやっていきたいと思います。
○寺田典城君 具体的ではないんですね。だから私は、もう少し実態を見た計画、要するに五年間で集中的にみんなこれをしていくと、もう押せ押せムードでだってやっていけないこともあると思うんですよ。だから、その辺は素直になって考えて事務レベルで検討すべきだと思うんですよ。 だから、私、市町村長を経験しているからって言ったでしょう。よくできています、本当にお世話になっています、そのほかにこれもお願いしますって、こんな感じであるということもよく理解しておいた方がいいですよ。まずそんなところです。 もう一つ、質問通告に出してないんですけれども、根本大臣は福島県ですね。今回原発事故が起きました。原発に反対だという人方が、原発できたらやめてという人が約七割おりますね。どういう理由でその住民の方々というか国民がそういう目で、原発をやめてちょうだいという考えを持っているか、なぜなのか。それはひとつ大臣の考えを教えてください。
○国務大臣(根本匠君) それは、原発という過酷事故を我々は体験しました。そして、具体的な事故に直面したわけですから、そういう県民の皆様の思いだと思います。
○寺田典城君 二〇〇二年、佐藤栄佐久、福島県の当時知事でした。東電は、それこそ第一と第二の原発の点検記録の改ざん等々などで非常に大きな問題になって、前会長から会長から含め相談役全てが辞任に至ったということがあるわけですよ。 その当時、東北六県の知事会議でも原発危ないじゃないのということで非常に議題にしたんですが、ある一定のところまで行くと、見えざる手ですぱっと情報開示されなくなるんですよ。これは、だからこういう事故も、赤信号みんなで渡れば怖くないみたいな、こういう大きな取り返しの付かないような事故が起きちゃったことは事実なんですよ。あのときもう少しディスクロージャーされておればそんなことはなかったと思うんです。そう強く、物すごいその恐ろしさを感じておったんです、あの当時、二〇〇二年の当時ですね。 それで、今回のこういう、メルトダウンのこういう事故が起きて、私は国民が一番不信を抱いているのは何かというと、私はこう思います。要するに、なぜ事故が起きたかと、責任は誰なのかと、現状はどうなのかと、そういうのをしっかりとディスクロージャーしているのかというと、それは国民には伝わっていないと思うんですよ、はっきり言うと。誰もみんな逃げるような曖昧模糊だと。そして、例えば東電だとか役所に聞いてみても、現在告発を受けているから要するに答えられないというような答弁なんですよ、考え方なんですよ。 その辺、復興大臣として、復興大臣は原発事故再生総括担当ですから、勧告権も持っている方なんで、その辺どう思います。
○国務大臣(根本匠君) 原発事故からの再生総括担当ということで、私の場合は福島の復興を総括的に担うと、こういう責務、役割を負っております。 あの原発事故がどうして起こったか、当然それは明らかにするのは当たり前なので、今までも政府事故調あるいは国会の事故調、精力的にやってきていただきました。寺田委員も知事として佐藤栄佐久知事と親しく取り組んでこられたので、実感を持って今日お話をされていると思いますが、とにかくあの事故がどうして起こったか、真相究明、これをしっかりとやって、そして、これからの、私は、原発事故からの福島の復興ですから、私は福島の復興に魂をささげて取り組んでいきたいと思います。
○寺田典城君 エネルギー問題で原発も再稼働しなきゃならぬとかいろいろ出ているんですが、やはり再稼働とかそういうことの前に、原因とか責任とか、やっぱりそれをはっきりと国民に率直に開示して進めていかなければ、恐らくあれだと思いますよ、原発は再稼働困難だと思いますよ。それだけは私はあえて申し述べさせていただきたいなと、率直にそう思います。 本題に移ります。あと十分しかございません。 それで特区法、これ特区法、私は二〇一一年の十二月二日に、日暮れて道遠し法案だって言ったんです、それで。特区法、これこんな面倒くさいことをどうして作らなきゃならないのということなんですね。ですから、この特例措置について実績をほとんどないと言っておったですね、低調であると。それ事務レベルで答えてもらいたいんですけど、岡本さんからひとつ答えていただきたいと思います。後で根本大臣からもなぜなのかもお聞きしたいと思います。
○政府参考人(岡本全勝君) 特区法に基づく実績のお尋ねでございますが、地方自治体からの提案がございませんので、正式な形で載ったものはございません。事前にいろいろお聞きして別途対応しているのはございますが。 〔理事加賀谷健君退席、委員長着席〕
○寺田典城君 大臣からは。
○国務大臣(根本匠君) 本来特区法は、元々構造特区法というのがあって、あのときの意見は、結局様々な法律の特例を幅広く意見を言ってもらってそれを吸い上げるような仕組みとしてそもそもの特区法というのができたんだと思うんですね。 今回の、その意味では復興特区法も、要は、一定の特例措置は法律で書いてありますが、都市計画とか農地転用の規制の特例、それ以外に実際の現場からこういう規制を変えてもらいたいという要望があれば広く吸い上げて法律に反映しようということだろうと、これが制度の趣旨だと思いますが、今話がありましたように、現状では提案が正式な提案はないということであります。
○寺田典城君 いや、恐れ入りました。要望がないからということなので、要望のない法律なぜ作らなきゃならないと。これは国民にとってマイナスなんですよ、必要のない法律を使って縛りを付けるだけなのでね。それはだから変える意思があるかないか、これからもし実現したいという考えの地方自治体だって出てくると思うんだけれども、その辺を、あと八分しかないから三十秒ずつ、事務的に変える気があるのか、岡本さんとそれから大臣と、三十秒ずつで答えてください。
○政府参考人(岡本全勝君) せっかくの制度でございますので、地方団体からの御要望が出てまいりますならば、積極的に対応させていただきます。
○国務大臣(根本匠君) 私は、この特区法について様々な提案を出してもらうと、この制度が大事なんだと思うんですね。そういう道が開けていますから。その意味では、必要な規制の特例については是非必要な提案はしていただきたいと思います。
○寺田典城君 特区法を必要とすることが困難な状況の法律を使えったって無理なんです。それは作る自体が無理だと思うんです。 私は、地方自治体に上書き権持たせた方がいいという論者でした。市長時代は、例えば都市計画法の中で、要するに商業地の中に無公害型の、何というんですか、工場を造るとかそういうことだとか、それから、知事時代は実現したんですが、公園の中に病院造ったり、学校造ったりだとか、こういうこともしたりしたんですが、やっぱりこういう大きな災害のときは、やっぱり自治体に上書き権持たせて、国との打合せの上で進めていくということが必要だと思うんですが、ところが、お堅い内閣法制局がどうもお堅く考えているようで、憲法四十一条、九十二条、九十四条はどうなのとかというので出ているので、その辺、違反になるのかあえて聞きます。答えは大体想像できるんですが、想像できないような答えを出してください。
○政府参考人(林徹君) お答えいたします。 お尋ねの条例による法律の上書き権につきましてでございますけれども……
○寺田典城君 三十秒でね。
○政府参考人(林徹君) その具体的な内容が明らかではありませんので、その上で、法律と条例との関係につきまして一般論として申し上げますと、個別の法令の内容を問わず、一般的に条例による法律の上書きを可能とするということにつきましては、先生御指摘もありましたけれども、国会を国の唯一の立法機関である旨規定しております憲法第四十一条の規定や、地方公共団体は法律の範囲内で条例を制定することができるということを規定しております憲法九十四条の規定との関係で問題があると考えているところでございます。 以上でございます。
○寺田典城君 どうもありがとうございました。 NHKの、何というんですか、あれでいえば、三つの鐘鳴ったような感じなので、同じことなので、まあ、ほかに移ります、時間ですから。 要するに、除染と高濃度の地域なんですが、大臣、ドイツのシンクタンクでフォーラム・ライプチヒだとかというところあるんですけど、一旦原子力発電所がメルトダウンしちゃうと六百兆円も掛かるというような試算が出ているんですね。 そろそろ決断しなきゃならぬことは何かというと、除染できるところと、それから除染はちょっと余りにも高濃度だから無理だというところをもうすみ分けして、国が買取りするとか借り上げするとか、もうそういう厳しい勇断しなきゃならないときに来ていると思うんです。それが地域住民にとっても私はプラスになると思うんですよ。それをどう考えていらっしゃるか。このことは前の環境大臣にも少しお聞きしましたけど、大臣の考えを聞きたいと思います。
○国務大臣(根本匠君) 例えば、福島では避難指示を……
○寺田典城君 一分以内にね。
○国務大臣(根本匠君) ああ、そうですか。 避難指示をした地域、今、区域再編、見直しをほぼいたしました。例えば、帰還困難区域のように、事故後、原発事故後六年が経過しても放射線量の関係で帰還が難しい地域、これについては、戻りたいという考えている方々、戻らないと考えている方々、判断に迷っている方々、実は様々な方々がいらっしゃるものと思っております。我々は、やはり被災者の方々それぞれの判断に応じてそれぞれ丁寧に支援を進めていくことが必要だと私は思います。 放射線量が高い地域の復興、これは様々な課題があることは事実でありますが……
○寺田典城君 全部答えなくたっていいから、大きな考え言ってよ。
○国務大臣(根本匠君) ですから、戻りたいという考えている方、戻らないと考えている方、判断できないと考えている方々、この方々の思いに心を寄せて、それぞれの皆様にそれぞれ我々がきちんと対応していかなければならないと考えております。 先生の土地の借り上げ、買取り、これについては……
○寺田典城君 時間ないからあとはやめて。
○国務大臣(根本匠君) はい。じゃ、慎重な検討が必要だと思います。
○寺田典城君 私は一九四〇年生まれということで、今度七十三歳になるんです。まあ、たそがれの年です。原子炉だって四十年もなればたそがれの年になる。廃炉しなきゃならぬと思うんですよ。で、廃炉を決めることは、ある面では安全性の目標設定にもなると思うんですよ。だから、これ通産省の方も考えて話って、担当も、副大臣、赤羽さんもおいでになっているんですが、その辺をどう考えていらっしゃるか。 時間ないからその辺で止めます。そして、あと聞いてからまた聞きます。 三十秒ずつ。
○副大臣(赤羽一嘉君) 済みません、質問の趣旨がちょっと若干分かりかねておるんですが、エネルギー政策につきまして、一昨年の三・一一以来、新たなエネルギー制約に直面しているという、これが現実だと思います。ですから、今までどおりにはいかないと。エネルギー源の多角化を含めて、様々なことに着手しなければいけないと、これが現実であります。 原発につきましては、今、原子力規制委員会で、三・一一の一Fの事故を受けて厳しい新たな安全基準を設けておりますので、その安全基準にのっとって一つ一つ丁寧に検討をしていき、安全基準に合わないというものは再稼働はしないと、安全第一でいくと。 しかし一方では、安全基準を満たしたものにつきましては、当然地元自治体の御理解もいただかなければいけませんが、それは粛々と進めていくと。それはなぜなのかといえば、エネルギー政策、私が思うには、二つの根本方針があると、一つは国民の皆様の命を危険にさらさないと、これは当然でございますが、同時に、二本目の柱としては、電力はライフラインそのものでありますから、安価で電力を安定的に供給すると、この二つの連立方程式を満たすために知恵を絞っていかなければいけないと、こう考えております。
○寺田典城君 時間が来ました。どうもありがとうございました。 要するに、老朽化した古い原子力発電所はもう安全基準満たすことができないというのは、要するに原子力設置者の人方の考えがもうあります。ただ、それを除却損にすると自己資本比率も落ちちゃうし、いろんな面で考えていかなきゃならぬということはあるんです。ところが、廃炉を早く決めるということは、それこそ安全性の目標設定になるんですよ。その辺を言いたかったということをひとつ、それをだから、根本さんが勧告権あるんだからどんどん進めてやっていただきたいと思います。 以上でございます。どうもありがとうございました。時間調整させて済みません。
○藤原良信君 藤原良信でございます。 根本大臣、現場の復興局の皆様方が大変努力をされていることを承知をしておりまして、その労を多としながら、皆様方が必ず触れるように、速度のある復興に向けてという言葉を使われますけれども、それを到達するがための質疑をさせていただきたいと思います。よろしくお願いを申し上げたいと思います。 今、質疑の中で触れられておりましたけれども、まず大臣、お聞きをいたしますけれども、二十四年度の補正まで多くの復興予算が計上されております。その執行のことについて今も触れられましたけれども、その状況についてまずお示しをいただきたいと思います。
○政府参考人(岡本全勝君) 平成二十三年度の補正予算の繰越分と二十四年度の当初予算の総額が八兆百九十六億円でございます。現在私どもが持っておりますのは二十四年九月末現在の金額でございますが、執行済額が四兆千二百八十億円、金額で言いますと、執行率は五一・五%でございます。 先生がお尋ねの二十四年度補正予算まで含めました二十四年度末の執行状況率は現在取りまとめ中でございます。
○藤原良信君 五一%台のお話がありました。これは、大臣、ここが実は私は問題だと思います。これは予算の執行でございます。 要は、今お話をされましたけれども、福島も宮城も岩手もそうなんですけれども、形が見えて復興という取り方を一般の国民はされると思うんです。五一%台というのは、五一%というのは役所の予算の執行の話なんです。ここが実は重要な問題であろうと私は思います。 それでは、例で申し上げますが、高台移転ですが、高台移転がなかなか進まない。理由があるから進まないんですよ。予算の執行は五一%何がしが執行されておりますよと、これが発表でございます。じゃ、高台移転、どのくらい執行されたんですかと。形が見えないんです。 漁港、岩手県だけで百以上ございます。よろしいですか。その中で、南の方は九十センチあるいは八十センチ沈下しておりますね。北の方は被害が少ないと言われている地域ではありますけれども、それでも被害がありましたけど、五十センチぐらい沈下しているんです。いまだにこれ手付けられていない。具体的に見えないんです。 ですから、私は、申し上げたいところに入っていきますけれども、例えば、大臣、高台移転の例からいきまして、これ大臣同意はどのくらい取れています、お示しをいただきたいと思います。
○国務大臣(根本匠君) 高台移転、防災集団移転促進事業につきましては、被災三県で三百二十八地区、実施が想定されております。そのうち現在まで大臣同意が取得済みとなっている地区は三百二十五地区、九九%の地区で大臣同意が取得済みですから、これから動いていくということであります。
○藤原良信君 ですから、今の話に、いみじくもそこに行くんですけど、九九%という数字でございます。大臣、用地の取得があって初めて工事が始まります。用地の取得が進まないんですよ。大臣の同意は九九%ありますと、お尋ねすればそういうお答えになっていくんですよ。先ほど、予算の執行率五一%というお答えになっていくんです。これは役所言葉だと僕は思いますね。 要は、形が見えて復旧がそれなりの成果が上がっていると、明るい展望を持っていくんだと思うんです。進まないと、目に見えないということは進まないというとらえ方をされてしまいますね。高台移転で大臣同意九九%、大臣同意というのは、自治体からこれは要請をされてくるでしょう。それで、認定されたのは九九%。じゃ、工事着手されておりますか。工事を着手されておりますかということになるんです。これは用地を──まだ私の質問中です。用地を取得をして初めて工事着手なんです。 それで、この問題点がたくさんございますね。用地がなかなか、これ用地取得をしていくのが非常に現場では困難さを言われております。明治以来持っている方があったのが、どんどんどんどんそれが相続をされていって枝葉が分かれていくという実態で、それを、これ今年の三月の段階で法務省もそれぞれ、日本司法書士会連合会あるいは最高裁判所の事務総局家庭局長等、あるいは日本弁護士会連合会事務総長にも、土地所有者が所在不明等の場合の用地取得の迅速化への協力について、これは依頼、始まりましたが、いろんな制度がおありになると思いますが、ある自治体のトップの方はこういう言い方もされております。もう自治体が公告を出して、一定期間の猶予期間をもって、その間で手を挙げなければ自治体が、市町村が買い上げてしまうとか、そういう立法でも作ってもらいたいものだなということすら言っているんですよ。 ただ、現行法の中でもこれはやれるという話もお聞きはしております。だけど、これがところで周知徹底どのくらいされているのかなんです。 実際当たっているのは、例えばUR等が受注したものについて、そういう実際の仕事をするのは地元の調査会社とか測量設計会社なんですね。そういうところをよく聞きますけど、とてもじゃないけどこれ難しいですよと、いつになっても用地取得というのは非常に難しいと思うという言われ方をされます。 用地取得をして初めて工事の着手となっていきます。今、待ちの段階なんですよ、工事は。予算は付いたと。復興交付金で整備もできますよね。その予算通っています。だけど、現実的に高台移転、形が見えますかということになるんです。 ですから、これの徹底の仕方を、現行法であれば何と何が合いますよ、こういうことで対処することができると思います、だからこれでやってくださいということが私は周知徹底されていないと思いますね。今言ったように、自治体の首長クラスですら、あるいは副町長クラスですら、自治体に権限を持たせてもらって、公告を出して、そして一定期間の猶予期間の中で手挙げない限り強制的にもう用地は買ってしまうと、そういうことでもしないと高台移転の用地は確保するのは難しいと思いますということを指摘をされます。 今の私の見解、御質問に対しての御答弁をお願いいたします。
○国務大臣(根本匠君) 確かに、防災集団移転促進事業、これは同意で、ここから始まるわけですね。そうすると、委員おっしゃるように用地取得から始まる。用地取得で、例えば所有者不明の土地、あるいは相続人がたくさんいる、あるいは不明だと、こういう問題が確かにあるんですよ。ですから、そういう問題を解決することがこの防災集団移転事業を始め住宅再建・まちづくりを促進することだと、私も委員と全く同じ認識で、ですから、住宅再建・まちづくりタスクフォースというのをつくりました。これは、私が大臣で、例えば法務省の民事局長あるいは国土交通省の局長、農林水産省、関係省庁の局長を集めて、そしてそれぞれの制度でどこをどう迅速化、簡素化するか、それを取りまとめて、三月に第一弾、そして第二弾を、委員御指摘のように四月九日に第二弾取りまとめました。 委員が御指摘のように、一定の公告をしたら市町村が強制的に取得する、これは、それができれば私もそれは早いと思いますが、実は、例えば土地収用法にしても、個人の財産権ありますから、収用も丁寧な手続を踏んだ上で収用を認めているんですね。ですから、今の市町村長さんがおっしゃっている、一定の公告で個人の財産取得できるかという、例えばそういう制度設計をしようと思うと、恐らく土地を取得するときには何らか別な客観的に判断する仕組み、これが私は必要になってくると思います。 ですから、そういう仕組みを私も考えてみましたけど、結果的には、財政管理人制度でやっているような仕組み、あるいは土地収用法で考えられているような、要はある程度丁寧な手続を組み込まないと、多分個人財産権の取得を簡単にするというのはたとえ大震災という事情であっても厳しくて、ですから、例えば財産管理人制度も実際に運用した経験はありませんから、自治体では。ですから、具体的な、こういうふうにすれば早くいきますと、これは法務省からも裁判所に協力をいただいて、相談窓口を一元化する、あるいは書記官を増やしてもらう、例えばですけれども。そういう一連の土地取得から竣工に至るまでの場面場面の迅速化、加速化措置を取りまとめたと。これを十分に御理解いただけるように、復興局でもチームを編成して自治体の皆様と話をしていますから、ここは丁寧に丁寧に、委員がおっしゃるように、今回の取りまとめた制度運用の改善、加速措置、これを趣旨を徹底して加速化につなげたいと思います。
○藤原良信君 限られた時間でございますので、ちょっと奥が深いんですけれども、今大臣触れられましたように、財産管理制度、これ、岩手県は四月の二十五日に活用をいたしました。被災三県で大いにこのノウハウを活用していくということをやっていくことだと思います。 私は、これは、大臣、思いは一つなんです、みんな。早くということを言葉で言いますけど、具体的にどうするかなんです。早く復興ということは、言葉で言うのは簡単でございますが。 で、現行の法律で、現行法で、そうしたらこの土地収用についてこれとこれとこれがありますよと、これを現場に僕は周知徹底をすべきだと思います。これ是非、大臣、お酌み取りをいただきたいと思います。これ分からないでおります。これ現実でございます。 それから、大臣、時間となってしまいましたけど、いろいろございますが、グループ補助についても、これは元は中小企業庁でございますが、四分の三補助でございますね。それで、あの地域は、被災したところは雇用ということが大きな命題になっております。雇用の自由度を高めていくためには民間がやっぱり立ち上がっていかなきゃならない。そのためにそれを応援をする大変いい制度がグループ補助でございますが、さあ予算が付いて認定されましたと、ところが、津波が入ってきたところは今言ったように沈下をしておりまして、そこ、建物建てられない状況なんです、まだね。今、第七次ですか、グループ補助は。そうすると、第一次が二十三年のこれは補正だったと思いますから、その第一号で付いた人たちは、まだ建物建てられない人がいるんです。これ一年延ばして二年延ばすというところまで行くと思いますが、これ弾力的なやっぱり考え方を更に持っていかないと、予算は付いて、さあ認定はされたけれどもまだ建物建てられないと、これも事実です。 要は、私申し上げたいことは、全てに応じて平時じゃないんです。これ千年に一回の大災害で、災害だ、大災害だから、災害だからといって個人の財産については限度があると申しましたが、やはりこういうことは、こういうときは有事の物の考え方で対応するということを考えないと、言葉で言う速度のある復旧ということにはつながっていかないと私は思うんですね。このことを申し添えて私の質問を終わらせていただきますが、よろしくただいまの私の答弁についてはお酌み取りいただきたいと思います。 次には予算委員会等でさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 ─────────────
○委員長(玉置一弥君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、広田一君が委員を辞任され、その補欠として前田武志君が選任されました。 ─────────────
○委員長(玉置一弥君) それでは、質疑を続行します。
○大門実紀史君 大門でございます。 被災地の中小企業の事業再建の問題、特に今日は福島の問題を質問させていただきます。 資料をお配りいたしましたけれども、先月二十六日に中小企業白書が発表されまして、それによりますと、東日本大震災の被災地では、岩手県、宮城県、福島県の三県では事業所の数がかなり減少しております。二〇〇九年と二〇一二年時点での事業所の数を比較いたしますと、それぞれ数字があるとおりでございますけれども、全国平均に比較して大幅に各県とも減少しておりますし、三県合わせたものでも減少しております。当然のことながら、従業者数も大幅に減少しているわけでございます。 被災地では、もちろん頑張って事業再開された方も、これからされようという方もいらっしゃいますが、この数字を見ますと、既に事業の再開を断念された方々が増加しているということが分かるというふうに思います。 この点で、私も被災地の中小事業者問題に取り組んできて大変大事だなと思うのは、相談が来たから対応する、相談が来たら何かやってあげますよじゃなくて、本当にこちらから乗り込んでいってでもいろんな支援をして、立ち上がれる方は立ち上がってもらうという姿勢が特に重要で、スピードアップしないと、どんどんどんどん事業再開を断念されちゃいますと町の復興もできないわけですよね、事業者が頑張ってくれないと。 そういう点で、この数字を見て、大臣の今の時点での中小事業者対策、どういうふうにお考えか聞かせてもらえればと思います。
○国務大臣(根本匠君) 委員御指摘のように、私も中小企業対策、特に被災地、とりわけ重要だと思います。そして、今お話がありましたように、東日本大震災で甚大な被害を受けた地域、これは事業所数も、今資料にありますように、従業員数、大きく全国と比較しても落ち込んでおります。やはり被災地の経済的な復興、これは復興まちづくりと併せて、委員御指摘のように、生業の再生、産業の再生、中小企業の再生、やはり雇用の創出の観点から中小企業対策極めて重要だと思います。 引き続き、関係省庁と連携して被災事業者に対する施策に取り組んでいきたいと思っておりますが、資金繰り対策の支援、二重ローン対策、中小企業等グループ補助金、あるいは震災再生支援機構の活用、あらゆる各種施策を総動員して、そして被災地の復興の加速化、とりわけ中小企業の立て直しへ全力で取り組んでいきたいと思います。
○大門実紀史君 特に福島は特別の困難を抱えているというふうに思います。 私も、福島の金融機関あるいは商工会議所、商工会、もうこの二年で三巡ぐらい回ってきているんですけれども、局面はだんだん変わってはきておりますけれども、岩手や宮城と違ってやはり相変わらず特別の困難が続いております。もちろん、営業再開された方も半分以上いらっしゃるというのは金融機関の話で、もちろん頑張っておられる方はおられますけれども、とにかく避難指示区域、いろいろ更にそれが分かれますけれども、とにかく住んでいた町に戻れない、元の場所で営業ができないと。除染が進まないし、風評被害が相変わらずありますから、再開しても商売として成り立つのかというようなこと等々の特別の困難がやっぱりあるわけでございます。先が見えないという問題が一番ですよね。 あと、東京電力の補償も、財物補償がこれからというところで、やっと入ってくるかということでございますので、それが確定しないと事業計画が立てられないという関係もあって、更に宮城や岩手よりも遅れるといいますか、そういうものがあるわけでございます。 じゃ、既に営業再開された方々に今の国のいろんな支援策が行き届いているかというと、必ずしもそうではないというのが現場を歩くと分かってまいりました。例えば、避難指示区域などではもう営業再開ができないということですね。そうすると、飯舘とか浪江とか双葉とか大熊とか富岡の方々は、かつて営業していた場所ではなくて、例えばいわきで営業を再開するとか郡山で再開するというふうに、別の場所で営業を再開するしかないわけですね。そういう方々がたくさんおられるわけですが、例えばグループ補助金は、グループで地域に貢献するというのがありますから、まとまって、例えば双葉町である一定の今までやっていらした中小事業者がまとまって郡山に行ってそこでやるということならばグループ補助の対象にできるかも分かりませんが、なかなかその事業ごとみんなで移るというのは難しいものがありますので、元の場所でならばグループが組めても、元の場所でやれないからグループが組めないと。したがって、個別にいろんなところで営業再開されるとこのグループ補助の支援が受けられないというようなことも事実かなりあるわけですね。 そういう点で、グループ補助についていえば、中小企業庁が、福島の場合も商工会議所、商工会を回って、かなり使ってくださいという努力をしてくれてきたのはよく知っているんですけれど、やはり特別の、福島のそういう方々の、特に避難指示区域で営業されていた方々に対する特別の対応といいますか、特別の知恵を出して支援していくということが必要ではないかと思うんですけれど、その点、中小企業庁は、頑張ってこられたのはよく知っておりますが、どういうふうにお考えか、ちょっと聞かせてもらいたいと思います。
○政府参考人(守本憲弘君) お答え申し上げます。 グループ補助金につきましては、これまで全体で九回公募を行っておりまして、福島県においては、累計百八十八グループ、二千七百五十社に対しまして、国費と県費合わせて八百億円の支援を行ってきております。 現在、福島県においては、原子力発電事故に伴って設定された警戒区域等につきまして順次見直しが行われております。これを踏まえまして、警戒区域等の見直された区域向けに特別の公募を行っております。現在のところ、昨年九月、本年一月、二回行っておりまして、累計十九グループ、二百三十社に対しまして、国費、県費合わせて五十六億円の支援を行っているところでございます。 区域の見直し地域においては、これは住民の帰還を促進をするために、除染等の生活環境の整備、あるいは雇用機会の提供を行う事業者の早期の帰還と事業再開が不可欠ということでございまして、このために、通常の公募とはやや異なりまして、この区域見直し地域向けの公募では、生活環境の整備、あるいは雇用機会の提供という機能を持っておればグループとして認めていこうというような特別扱いをしておるところでございます。また、補助対象につきまして、設備の除染等の経費、あるいは事業の継続再開が困難な場合の事業転換に要する経費を、それも新たに追加するというような特別な支援も行っているところでございます。また、地域要件の方でございますけれども、これも、やむを得ない事情があるときには弾力的に考えていくという方針で進めていこうというふうに思ってございます。 今後も引き続き、地域のニーズを踏まえましてきめ細かな対応を行いまして、地域の復興を加速化してまいりたいという所存でございます。
○大門実紀史君 そうですね。引き続き、今もう既に始めておられますけれど、この警戒区域の見直しに伴って更にいろんな問題が出てくると思うんですね。きめ細やかに柔軟に、福島はやっぱり特別な対応が必要ですので、いろいろ考えていただきたいと思います。 資料の二枚目。今度は、そういう事業者の方々の債権の買取りのことの方でございます。東日本の事業者再生支援機構、これは野党が議員立法でつくった方の支援機構でございます。 ちょっと済みません。ちょっと、今日の朝気が付いたので通告していないんですけれど、この一覧表の表現なんですけど、中ほどですけど、表の頭ですけど、地域別・金額階層別の支援先・在庫状況とあります。これ、要するに、今抱えている案件のことですよね。これは生身の被災中小事業者ですので、在庫という言い方はないんじゃないかと思いますので、これ実は、金融業界では、こういういろいろ案件抱えた場合、結構在庫という言い方をしてきているんですけど、何かいかにもビジネスライクといいますか、この東日本の株式会社にかかわっている方々、そういう方が多いから、ついこういう在庫状況みたいな、生身の中小事業者、被災者を在庫にしちゃうわけですけれども、それはやっぱり改めてほしいと思いますので、済みません、これ今日の朝気が付いたので、それはそれで、大臣どうですか。ちょっと訂正させていただけますか。
○国務大臣(根本匠君) これは確かに先生おっしゃられるように、例えば金融機関の業務の中での使用している言葉なんですね。だから、私もおっしゃるとおりだと思いますよ。 ですから、これは在庫状況というより、これは前向き検討先という趣旨ですから、そういう趣旨の表現に変えるように指示をしたいと思います。
○大門実紀史君 それで、申し上げたいことは、この東日本支援機構も非常に頑張ってくれているのは承知しておりますが、この表に出ているとおり、やっぱり福島は少ないわけです。 これは、先ほど申し上げた支援機構が頑張っていないという意味じゃなくて、福島独特の、特有の困難さがありますから、なかなか相談にも来るということにならないというのはありますので、支援機構の責任で数が少ないということは言いたいわけではございません。 ただ、そうはいっても、この福島の特別の困難さに合わせてこの支援機構も取り組んでもらいたいと。この点では幾つかお考えになっていることもあるみたいですので、ちょっと教えてもらえますか。
○国務大臣(根本匠君) 委員御指摘のように、福島は、確かに避難指示をした地域、その区域再編見直しを大体ようやくほぼ終わりますけど、やはり事業再生の検討が困難な事業者が多い、そういう福島特有の事情があります。やはりそういう福島の特有な事情に考慮した対応が必要だと思います。 再生支援機構は、先生非常に詳しいんですが、事業再生には非常に私は効果的なツールを持っていますから是非支援機構を活用してもらいたいと思っているんですね。支援機構もこれまで福島県で二百六十四回開催してきました、説明会。それから、金融機関とか自治体、商工会議所にも接触して、この支援機構の持つ事業再生支援機能、こういうものをPRしながら案件の掘り起こしに努めていますが、今回、案件の掘り起こしと同時に、福島県において出張所を是非開設したいと、そういう要望も非常に強いものですから、この出張所を是非開設をしたい、そして支援体制の拡充に努めたいと思っております。
○大門実紀史君 もう、そういうことにきちっと柔軟に取り組んでいただければ結構でございます。 今日はこれで終わります。
○平山誠君 こんにちは。みどりの風の平山誠です。 時間もありませんので手短にということですが、今日は予算委員会を受け、予算の委嘱というところで大臣のお気持ちをちょっと聞かせていただきたいと思います。 民主党政権では復興予算を五年間で十九兆円としておりましたが、安倍政権はこれを加速しようということでなりました。これは試すようじゃないんですけれども、安倍政権の復興予算、どの程度にしていただいたんでしょうか。
○国務大臣(根本匠君) 先生の御趣旨は、復興予算を……。ちょっと済みません。
○平山誠君 聞いてくださいよ、もう。 五年間で民主党政権は十九兆円を復興予算と掲げました。それを加速しようと、自由民主党、公明党、与党は増やしたわけですよね。それがお幾らにしたんですかということですよ。
○国務大臣(根本匠君) 十九兆円だったところを、要は、被災地を歩くと、この予算が将来とも付くんでしょうか、いろんな不安の声がありましたから、財源を見直して、二十五兆円のフレームに見直しました。
○平山誠君 大臣、済みません、試すようなことを言いまして。 これはなぜかといいますと、僕は、被災地のことを思って今国民が一丸となって血税を出して、住民税からも所得税からも出していこうということでこの二十五兆円協力しようとしているときに、昨日というか今日もいろいろと新聞やテレビで出ていますが、この復興予算が去年もほかのことに使われたということが、今年もまた一例としては大分の日田市の林道のことに使われたと。こんなことが、大臣、あっていいんですか。
○国務大臣(根本匠君) 復興予算の流用問題、これまでも国会含めて様々な指摘を受けてまいりました。ですから、我々も復興予算の使途の厳格化、これを図ってまいりました。二十四年度の補正予算、二十五年度予算、これは復興予算の使途の厳格化を厳しく図っておりますので、予算についてしっかりとした対応がなされているものと考えております。 そして、御指摘の基金の話、これは二十三年十一月の第三次補正予算で様々な基金がつくられました。そして、昨年のいろんな流用問題が起こったときの使途の厳格化に際しては、十一月、民主党政権下で行われた使途の厳格化、このときに、関係者に混乱を生じさせないように執行状況等に応じて……(発言する者あり)それはしっかり、いやいや、我々も二十四年度補正、二十五年度予算で使途の厳格化しっかり図りましたから、復興の観点から内容を精査して、今中身を精査中ですが、しっかり調査をして対応してまいりたいと思います。
○平山誠君 基金であっても国民の血税であることは確かで、本年一月から所得税の二・一%上乗せでしたっけ、それとあと来年度からは住民税に一人千円ずつ乗せるという、そして国が一丸となって復興していこうというときに、どんなことがあろうと、福島の、また東北の復興以外のことで無駄なお金は使わないようにしていただきたいと私は思っております。 本来の質問をさせていただきますけれども、大臣はこの連休、ウクライナの方に行かれたとお聞きしていますが、どのような視察だったんでしょうか。
○国務大臣(根本匠君) 私はゴールデンウイークの際にウクライナを訪問してまいりました。これは、チェルノブイリ原発事故の教訓を福島の復興再生に生かしたいと、事故対応の専門家の方々と意見交換を行ってまいりました。 その中で、ウクライナの政府と国民の皆様がこの二十七年間大変な苦労を重ねて事故からの再生に取り組んでこられた、その状況を伺うことができました。そして、意見交換を通じて、我々が取り組んできている今の取組、これも説明して、この我々の取組の方向性は重要であるとの認識が示されました。 我が国においては、これから事故からの再生復興、本格化するわけでありますが、今回の出張を契機として、ウクライナの厳しい経験を更に深く学んで、一日も早く帰還を望む住民の皆様が帰還できる環境の整備に全力を挙げたいと思います。
○平山誠君 私が常々思っているのは、今回のこういう予算もそうですけれども、福島復興、経済の復興、地域の復興の陰に、やはり三・一一、そして三・一二の過酷事故、三・一四の四号機の過酷事故で被曝された方々、そして一番大切なのは未来を担う子供たち、子供たちの、被曝された、若しくは今福島の地で残られて生活をしている人たちがいかに被曝しないか。というのは、やっぱり未来の子供を犠牲にしてはいけないと思うんですよ。 先日も大臣にお見せしましたが、チェルノブイリでは五ミリシーベルト超えでもう強制退去ゾーンなんですよ。でも、五年後にできたチェルノブイリ法で、年間五ミリシーベルトを超すとそこにいちゃいけませんよと。一ミリから五ミリシーベルトで移住しなさいよというゾーンなんです。 しかし、日本は、先日も言いましたけれども、二十ミリシーベルトで避難解除準備区域と。これはちょっと、未来を担う子供たち、そして、今回大臣がウクライナの方で視察されたのと大分差があるように思いますが、その辺はどのようでしょうか。
○国務大臣(根本匠君) 私も、今回ウクライナへ訪問して、何が共通するか、どこが相違するか、そしてどんな教訓があるのか、それを意見交換をしてまいりました。 そして、先生の御指摘のウクライナの状況ですが、まず、福島とウクライナでは、事故のひどさが向こうは六倍ですから、そしてプルトニウムや、要は炉が爆発したので、福島で拡散した放射性物質と向こうで拡散した放射性物質、これはかなり違います。 それから、事故から五年間はソ連政府だったので、どうも私が聞いたところによると、余り情報公開もされなかった。そして、その地域に住んでいた方が多かった、あそこはコルホーズ、ソフホーズの農業地帯ですから。そして、五年目にウクライナが独立してそのような法律ができた。 放射線防護措置も聞いてみました。やはり、向こうの放射線防護措置は、我々は空間放射線量ですからガラスバッジを付ければ実効放射線量が分かるわけですよ。ところが、向こうはやっぱり内部被曝なんですね。それは農地が汚染されましたから。その五ミリシーベルトの基準も、どうも聞いてみると、やはり内部被曝がかなり大きいんですね。それで、農地が汚染されましたから、彼らは農業を生産している人々なので、恐らくそこを除染するよりはむしろ移住させる、国が、社会主義国家ですから、というような対応をしたのではないかと。 ですから、その辺の背景は、更に私は十分に検討し、調査をする必要があると思いました。
○平山誠君 いろいろな、不幸ですが、先にそのような事故が起きてしまい、また経験が先になされた先人に学ぶことは学ばなければいけないというところですから、今大臣がおっしゃったように、農地が被曝されて五ミリシーベルトと言いますけれども、今空間線量でも三十八マイクロシーベルト以上の空間線量のところは幾らでもありますよ。ホットスポット的に言われているところ、そして土から取れるところもいっぱいあります。そんなことを言っていたら、じゃ五ミリシーベルトで、だからこそ五ミリシーベルト以下でも住んじゃいけませんよとやっているじゃないですか。それを、やはり日本も戻して、やはり一ミリシーベルト以上のところは住めないですよということも必要なんじゃないでしょうか。 私どもは、みどりの風が以前、先日も言いましたけれども、伊達市の小国で小学校の側溝の測ったところ、百七十九マイクロシーベルト。そして、これは新聞にも載っておりましたが、市民放射能測定所、CRMSというNPOは、福島市の住民から頼まれて、四月の二日から五月の二日にかけて採取と測定をしたそうですが、図書館や美術館の施設で最高で一キロ当たり四十三万ベクレル超え、そして空間線量も三・八マイクロシーベルトに達していたと。これを片付けてほしいと県の方に言ったら、図書館、まあ図書館なんですけど、図書館さんは図書館さんの方でやってくださいということで、図書館は自分のところの清掃の係の人が集めて、今はまとめて置いてそこに囲いをしているといったようなところがあります。 やっぱりホットスポット的に今でも高いところがあるわけですよね。そのような対処を今後どのようにしていけばいいと思いますかね、やっぱりウクライナの方を見てきて、御経験値として。
○国務大臣(根本匠君) ウクライナの方は除染は途中までしたようですが、要はコストも考えてということは考えたようですね。で、移住ということも選択した、一つの選択肢として移住ということも選択したんだと思います。 我々の日本の場合は、やはりしっかりと除染しよう、そして帰還したいと考える人は帰還してもらおうということでやっておりますので、例えば今の伊達市も、かなり伊達市は除染をしていると私は聞いております。やはり計画的な除染が必要なので、したがって、除染予算も相当な除染予算で今除染をしていますが、いずれにしても計画的に除染をスピーディーに進めていく、これが何よりも大事だと私は思います。
○平山誠君 除染、何回も言うようですけれども、除染されたまたその汚染土を確かなところに確保するということも大切ですので、その辺はひとつよろしくお願いします。 私の知り合いも、先日も言いましたが、故郷福島を思い、遠くの地からUターンして、今除染の作業をしています。そういう人たちの命懸けのことに、やはりいろいろと、労働問題もありますが、その辺もできましたら第三者機関みたいなところで労働者の報酬をちゃんとやる、そして労働者の労働時間もちゃんと基準に守るという、そして被曝しないということを大臣の方からも強力によろしくお願いします。 そして、私の方で、チェルノブイリの方で子供たちに保養施設、希望の家というようなことを、子供たちを約一か月間、自然の環境の下、そして医療と心のケアということで保養キャンプというのをやっているそうですが、大臣はそのようなことを御存じでしょうか。
○国務大臣(根本匠君) チェルノブイリでは様々なことに取り組んでおられたと聞いております。
○平山誠君 現在も福島で、もちろん避難されている方もいますけれども、福島の地で一生懸命、この地を守ろうということで頑張っている方々もいらっしゃいます。 ただ、先ほども言いましたとおり、大人は二十ミリシーベルトで耐えられるかもしれませんが、子供の場合はそれの四倍、五倍と言われています。そのダメージがある子供たちを、例えば無料で国が、被曝されていない土地で、この保養キャンプというチェルノブイリでやった成功例、これを導入するというような大臣のお考えはありませんでしょうか。
○国務大臣(根本匠君) 福島県の子供たちの体のリフレッシュ、身体のリフレッシュ、この取組、政府全体で進めておりまして、先生がおっしゃられたようなリフレッシュ・キャンプ、これもやっておりますし、それから、県に設けた基金を活用して、ふくしまっ子体験活動応援事業、今先生のおっしゃられたような趣旨の取組は今政府としてもやっておりますので、この取組をしっかりやっていきたいと思います。
○平山誠君 ありがとうございます。 もう、先ほどから何回も言いますけれども、やっぱり復興の下、事故を起こしたのは我々大人ですから。子供たちには罪もありません。子供たちは原発をつくってくれとも言っていません。私たち大人が原発をつくってしまったこと、そして過酷事故を起こしてしまったこと、この後始末は責任を取らなくてはなりません。今いる子供、そしてこれから生まれる子供に十分なケアをよろしくお願いします。 ありがとうございました。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 私も保養からお聞きをいたします。 福島の子供の保養に係る福島原発事故以降の予算、事業内容、今後の方針などについて、福島県内の保養と県外に出す保養に分類した上で教えてください。
○国務大臣(根本匠君) 今、子供の保養、政府全体で進めているところであります。それで、今委員から御指摘がありましたが、平成二十五年度においても、福島県の子供たちを対象として県内外で事業を実施することにしております。 福島県内では、県に設けた基金、これは福島県民健康管理基金や原子力被害応急対策基金ですが、これを活用して、ふくしまっ子体験活動応援事業によって福島県内での自然体験活動、これをやっております。それから、県外では、国立青少年教育振興機構の施設を活用したリフレッシュ・キャンプ、あるいは都市農村共生・対流総合対策交付金の一環として、子供たちが数日間農村に滞在する子ども農山漁村交流プロジェクト、こういうものをやっております。 なお、これらの事業の詳細については、担当省庁も来ておりますので、担当省庁にお聞きいただければと思います。
○政府参考人(日下部聡君) ただいま大臣の方から御紹介がありました、まず福島県内で行っておりますふくしまっ子体験活動応援事業について御説明申し上げます。 この事業は、国が福島県に設けました基金を福島県が活用いたしまして、福島の子供たちに体験交流活動に関連する宿泊、交通、あるいは活動費を支援しているものでございます。二十三年度から始まっておりまして、二十三年度の事業費三十六億円、利用者が約四十七万人、翌年度平成二十四年度の事業費十一億円、利用者が十八万人、そして今年度平成二十五年度につきましても、十六億円、二十八万人の方々を対象に事業を展開しているところでございます。
○福島みずほ君 文科省いかがでしょうか。
○大臣政務官(義家弘介君) お答えいたします。 文部科学省といたしましては、国立青少年教育施設を活用して主に週末に福島の子供たちに野外遊び、キャンプ等の機会を提供するリフレッシュ・キャンプを実施しております。平成二十四年度までの実績としては、福島県内、二施設九十七回、九千百九十八人、福島県外、三施設六回、三百六十五人が参加しております。今後の予定としましても、福島県内、二施設二十三回、約二千三百二十人、福島県外、九施設二十三回、約一千五百七十名を受け入れる予定であります。 同事業は、独立行政法人国立青少年教育振興機構の運営費交付金に加え、民間からの協賛金を利用して実施されております。 また、文部科学省では、教育の分野において、先ほどのリフレッシュ・キャンプのほか、一般的な民間団体への支援制度として、独立行政法人国立青少年教育振興機構に設置されている子どもゆめ基金において民間団体が実施する体験活動等に対する助成が行われているほか、被災地の復興とともに先進的なモデルとなる教育活動を推進する復興教育支援事業、平成二十三年度補正予算で計上しておりますが、の一つとして、伊達市がNPOと連携して他の地域で行う体験活動や交流活動を支援している例もございます。
○福島みずほ君 それぞれ子供たちのリフレッシュということで頑張っていただいているんですが、今聞いていただいたとおり、圧倒的に福島県内が多くて、県外は圧倒的に少ないです。もっともっと福島県外のNGO、NPOの取組を応援していただきたいと思っております。 御存じ、いろんな企業やNGO、NPOが全国的に、これは子供たちをもう手弁当で、リフレッシュ休暇、夏休みとか来てもらえないかと頑張っております。これがまだまだNGOが頑張っているというレベルなので、福島県外のリフレッシュ休暇、子供たちの保養についてどのように政府として取り組むか、どういうものが使えるかということについて教えてください。
○国務大臣(根本匠君) 先ほど文科省からリフレッシュ・キャンプ、ゆめ基金の紹介がありましたけど、こういうものと、さらに、平成二十五年度予算案に計上されておりますが、NPOなどの運営力強化を通じた復興支援事業、こういう支援事業もありまして、これはNPOなどの運営力強化を図る先駆的な取組であれば福島県外で行う保養事業も支援対象になり得ると考えております。 今様々に支援事業がありますので、その支援事業を活用していただくことで子供たちがリフレッシュできるように我々も取り組んでまいりたいと思います。
○福島みずほ君 例えば農水省の交付金利用して福島の子供たちの保養に取り組むなどありますが、農水省などの取組など教えてください。 あるいは、総務省に対して、地方交付税交付金を活用した手法についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(實重重実君) 子供が県の内外に滞在することに関する農林水産省の施策でございますが、都市農村共生・対流総合対策交付金というのがございます。この一環で都市の小学生が三日前後の期間農村に滞在する子ども農山漁村交流プロジェクトがございまして、これは、子供に対する教育的な効果、それから農村地域の活性化を目的といたしまして、農林水産省、文部科学省、総務省の三省で連携して取り組んでいるところでございます。委員御指摘のようなNPOに参加していただいて一緒に取り組むということもこの共生・対流の予算の中で活用が可能でございます。予算としては、この都市と農村の交流関係全体で、二十三年度十七億円、二十四年度十四億円、二十五年度二十五億円となっております。 今後とも、こうした子ども農山漁村交流プロジェクトを始めとする都市と農村の交流、これを活発化いたしまして、農村地域の経済の活性化を図る一方で福島県の子供たちが豊かな体験の機会を得ることができるように、福島県と連携して進めてまいりたいと思っております。
○副大臣(坂本哲志君) 東日本大震災の避難者の受入れに伴いまして、地方自治体は様々な財政需要が生じてまいります。このため、原発避難者特例法に基づきまして避難先の市町村が義務として実施いたします事務に要する経費に加えて、避難者の受入れに要するその他の経費につきましても、地方自治体に調査した上で特別交付税により措置をしているところではあります。避難者の受入れ経費は、長期的な避難者に関するものだけではなくて、一時的な滞在であっても対象としております。 御指摘にありました子供の保養のための受入れ経費について、受入れ団体に特別交付税の措置をしたところもございます。北海道、それから長野県の東御市などは、福島から子供さんたちが来て、特交で措置をしております。 今後も避難者を受け入れている地方自治体の実情をよくお伺いしながら、自治体の財政運営に支障が生じることのないように適切に対処してまいりたいと思っております。
○福島みずほ君 もうじき夏休みも来ますので、是非充実をお願いします。 例えば、受入れ自治体がつくったプラットフォームにNGO、NPOが参画してもらい、保養事業に対して国の予算を使って支援するというやり方、京都などはそういうやり方を取っているというふうにも聞いておりますが、総務省、もっとこういうことを応援するということはいかがでしょうか。
○副大臣(坂本哲志君) 御指摘のように、夏休みにいろいろな、また子供さんたちの保養、そういったことが増えると思います。地方財政、自治体に様々な財政負担生じないような形で全力で頑張ってまいりたいと思っております。
○福島みずほ君 是非よろしくお願いします。 次に、ホットスポットなどの地域における子供の健康診断についてお聞きをいたします。 下村大臣は、「文部科学省としては、環境省等における対応を注視しつつ、子供の健康の保持増進を図るという観点から、福島県や県外の自治体において学校健診の中で放射線検査を実施したいという意向があれば、必要な協力を行ってまいります。」と予算委員会で答弁をしております。正直、文科省は前向きなんですね。でも、環境省がなかなかこれをやろうとしない。文科省はこのとおりでよろしいかということを一言答えていただき、何で環境省はこういうことに消極的なのか、今日は積極的な答弁お願いします。
○大臣政務官(義家弘介君) 委員御指摘のとおり、文部科学大臣答弁として、環境省等における対応を注視しつつ、子供の健康の保持増進を図るという観点から、福島県や県外の自治体において学校診断の中で放射線検査を実施したいという意向があれば、必要な協力を行う旨発言しております。
○大臣政務官(秋野公造君) 御答弁申し上げます。 今般の東京電力福島第一原子力発電所事故に係る住民の方々の健康管理は、政府としても大変重要であると認識しております。 福島県の近隣県において各県が主体となり開催された有識者会議において、ホール・ボディー・カウンターや個人線量計を用いた被曝線量の把握をサンプル的に行った上で、健康影響が観察できるレベルでないことから、科学的には特段の健康管理は必要ないとの結論が出ていると承知をしております。 また、放射線による健康への影響について、本年二月末にWHOにおきまして健康リスク評価専門家会合報告書が取りまとめられております。この報告書は過小評価を防ぐために最大限大胆な仮定を置いて線量を推計したものでありますが、その仮定を用いたとしても、福島県外についてがんの増加が確認される可能性は少ないとされております。 一方で、今般の原発事故で福島県に隣接している県の住民の方の中に、現在及び将来の健康について大きな不安を抱いておられる方がいらっしゃることは認識してございます。そのため、関係省庁から構成される原子力被災者等の健康不安対策会議におきまして、昨年五月に健康不安対策に関するアクションプランを決定したところであります。この取組を確実かつ計画的に実行してまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 子ども被災者支援法は全会一致で成立をしました。この十三条二項には、子供たち、福島に限っておりません、健康診断についてやるということが書いてあるんです。なぜそれがやれないのか。文科省は割と積極的なんです。 御存じ、茨城県市長会、町村会も、千葉県の九市、もう九つの市もこれに対して要請しています。大したことではないんですよ。現在、学校において、小学校一年生、中学校一年生は心電図の検査をしています。お父さん、お母さんたちは、これ、できたら毎年にしてほしい、あるいは尿検査、血液検査、甲状腺の問診や、そういうことをやってほしいということなんです。学校の検査の中に付加してやってほしい。そんなにお金が掛かることではないんですよ。学校では毎年健康診断やっているわけで、何でこれがやれないのか。何でこれがやれないのか。環境省、そんなことを言っていたら、将来、刑事告発されますよ。 つまり、今、健康診断やらなかったらいつやるのか。十年たって、今、五年前の健康診断なんかできないんですよ。低線量被曝について、今実際はどういうことが起きるのかは分からない。私たちは経験していない経験を今しているんです。子供たちの健康診断を毎年やって早期発見する、あるいは、どんなことが起きているか把握すらしないんですよ。大したことないといって今健康診断やらなかったら、将来、水俣病じゃないけれども、環境省、汚点を生みますよ。今日はちゃんとやるって言ってくださいよ。環境省だけが阻んでいるんですから。 復興大臣、これはやるべきだと思います。だって、自治体は要求しているんですよ。お父さん、お母さんは要求しているんです。文科省もやると言っていて、やれないのはなぜなんですか、日本で。
○大臣政務官(秋野公造君) 福島で今実施をしております県民健康管理調査を含めて、事故による被曝の量やその健康への影響というのが今明らかになってきております。例えば、県民健康管理調査における事故後の四か月間の外部被曝線量は、全県四十万人の九九・八%が五ミリシーベルト未満の被曝であったということも分かっております。 先ほど申し上げたとおり、WHOにおいても、二月にがんの増加が確認される可能性は小さいとされたところでありまして、こういった結果を踏まえますと、当面は福島県民健康管理調査を着実に実施していくことが重要であると考えておりまして、その結果を踏まえつつ、真に必要とされる方に適切な支援が行われることとなるよう検討してまいりたいと思います。
○福島みずほ君 いや、復興大臣、是非これは、文科省はやるべしと言っているんです。だって、福島県だって三人が甲状腺がんだって出たじゃないですか。福島県下よりもホットスポット地域は高いんですよ、放射線量が。 なぜ子供たちの健康診断やると決めた子ども被災者支援法が国会で成立して、何でやれないのか。そんなにお金が掛からないのになぜやらないのか。大したことないといってやらないけど、大したことかどうかを確認するために健康診断をやるべきだと思っています。 復興大臣、環境省を説得してくださいよ。何でやらないのか。子ども被災者支援法にのっとる健康診断、なぜ福島県外でやらないのか。これは子供たちのために、国会は、成立したこの法律にのっとり健康診断をやるべきだということを強く申し上げ、環境省やってくださいよ、やってくださいよ。
○委員長(玉置一弥君) 時間です。
○福島みずほ君 はい。よろしくお願いします。
○水戸将史君 日本維新の会の水戸将史でございます。 復興大臣、先ほども若干出ておりましたけれども、今回のウクライナ訪問、お疲れさまでございました。今回の訪問に際しまして、大臣自らが何を感じ、これをどういう形で福島に取り入れていこうという思いで帰国されたのか、後ほど時間があれば、若干その点も踏まえてお聞きしたいと思っておりますけれども。 まず最初に、安倍政権になりまして、やはりこの復興庁、指令機能を、指令塔という機能を強化して、そして、大臣の下において東京と福島の二本社体制を今執行されておりますけれども、そして、そういう中においての福島本社である福島復興再生総局を設置をされました。今回このような形で復興大臣をトップとして福島復興再生総局を設置したことによりまして、民主党政権時代に比べてどのような形で今までの流れが改善されたのか、かいつまんで、分かりやすく具体的にお話をいただきたいと思います。 〔委員長退席、理事加賀谷健君着席〕
○国務大臣(根本匠君) 総理指示によりまして、福島復興再生総局、いわゆる東京本社、この二本に本社体制をいたしました。 福島復興再生総局、これは私が総局の長、そして復興庁の事務方のトップが福島県に駐在する、そして現地の三つの組織を一体運用しております。これによって、例えば帰還支援、地域の希望復活応援事業という新たな対策がありますが、こういうものについては、現場でできる判断は現場で即決をしております。 例えば、福島復興総局では、例えば事例を挙げますと、川内村の除染廃棄物の仮置場の安全確保に係る要望、こういう要望がありましたが、福島再生総局の市町村連携チームが直接川内村に訪問して、そして、その場で川内村長からの提案のあったものについては、常時監視するカメラの設置、その場で提案して実はその場で即決をいたしました。これは川内村の村長にも高く評価していただきました。 それからもう一つは、福島復興再生本部、これを復興庁を中心につくりまして、私がトップで関係省庁の局長、これを十九人参加してもらっていますが、ここで、例えば避難住民の早期帰還定住を実現する施策、これは一、二年で帰還を目指すことが可能となる区域で定住支援のための施策、これ横断的に進めるべきでものでありますが、その場で早期帰還・定住プラン、これ総括本部で決定をいたしました。 要は、それぞれの主管省庁がありますが、横断的なテーマについて復興庁が陣頭指揮を執って施策を束ねて引っ張っていく、こういう取組をしております、例えばですが。
○水戸将史君 一言でお答えいただきたいんですけれども、今るるお話をいただきました。一元化の下においてスピーディーに指揮命令系統を機能できるような、発揮できるような組織に衣替えしたということでございます。 これは、自民党さんが野党時代も民主党政権に対しまして強く主張されていたことでございますが、実際、自民党政権に替わりまして、今回の福島復興総局等々も含めてですけれども、いわゆる真の意味で本当に復興庁に権限と責任を一元化したのかということについての、本当に一元化されたというような形で復興大臣は今そのトップとしてやっていらっしゃいますか。一言でいいですから。
○国務大臣(根本匠君) 福島復興再生総局が三つの組織を一元化しましたから、これは私はスムーズに一元化の機能が発揮されていると思います。
○水戸将史君 なぜこのような質問をするかといいますと、私も、前回、前々回も、例えば除染とか廃棄物対策に対しての質問をさせていただきました。そのときの答弁は環境大臣であるし環境副大臣であったということでございまして、今、形式的にも実質的にも、大臣がおっしゃったとおり、福島復興再生総局の下において福島復興局があり、そして福島環境再生事務所、ここは除染と廃棄物対策を所轄するところですね、原子力災害現地対策本部を、この三つの部門をいわゆる復興大臣が統括されているわけでありますので、もし、私が前回も前々回もこの除染や廃棄物、汚染廃棄物ですね、について今後の展望等々も含めて質問をいたしましたけれども、僕は、その責任者であるならば責任者のお気持ちも、そしてこれからの方向性についても問いただしたかったんですけれども、実際のところは環境大臣が答えたということで、どっちの大臣がこの除染や廃棄物対策について所管されているのか非常に見えづらいんですけれども、その点はいかがでしょうか。
○国務大臣(根本匠君) 除染事業自体は法律で環境省の所管、法律で決められております。ですから、除染事業自体の所管は環境大臣、そして、私は除染の企画を担いますが、例えば除染・復興加速のタスクフォースというのをつくりました。 〔理事加賀谷健君退席、委員長着席〕 これは、環境大臣と私がツートップで、例えば農林水産省あるいは国交省、関係局長を集めてつくっていますが、これは、例えば農地の除染は農林水産省が詳しいわけですから、農地の除染をするときには、例えば農地の圃場整備等、複合的にやったらどうかと。あるいは林野庁、山林の除染、今まで環境省だけが担当していますけれども、林野庁が山林をやっぱり所管していますから、林野庁と環境省が一緒に山林の除染、新たな方法に取り組む。そういう形で全体の各省庁間の連携、除染も環境省だけが担当するということではなくて、それぞれの各省庁が関与してくるわけですから、それは我々が共に一緒に取り組むということにしております。
○水戸将史君 これは組織論にもかかわってくる話でございまして、御案内のとおり、御指摘のとおり、持ち場持ち場で自分たちの経験や知識を生かしていくと、これは当たり前の話なんですね。ただ、今言ったように指揮命令系統においての一元化ということになれば、やっぱり復興大臣はそのトップにあるんだから、復興大臣の様々なキャリアもありますでしょうし、見識の下において、こうしていくんだという方向性をみんなが共有していくということが必要だと思っているんですね。 今御指摘のとおり、福島復興局は復興庁設置法という法律に位置付けられております。福島環境再生事務所は環境省設置法に基づく環境省令においてこれは設置根拠があるんですね。原子力災害現地対策本部は原子力災害対策特別措置法に基づいて設置されておりますけれども、じゃ、この福島復興再生総局ですか、今回一元化したというこの局の設置の根拠は何でしょうか。
○国務大臣(根本匠君) 設置法を根拠に内閣総理大臣の決裁によって早急に整備したものであります。 とにかく機能的に一元化を図るということが大事ですから、それは、それぞれの組織がそれぞれの省庁にある、これを我々が束ねて機能的に一元化して復興の迅速化に努める、そういう狙いで一元化をしたと、こういうことであります。
○水戸将史君 私は形式論ばかりを申し上げるつもりはないんですけれども、やはり法的な根拠、担保があってそういう組織が設置をされるというのは非常に強いと思うんですね。自民党さんもそれを今までも主張されておりました。 しかし、残念ながら、今回の福島復興再生総局に関しましては、法的な設置根拠がないという状況がいまだに続いておりまして、本当に、この下にぶら下がっている三つの部署が法的根拠に基づいて設置されているわけでありますので、本当に復興大臣の下において、法的担保のない復興大臣の下においてそれが本当に統括できるかということについては非常に私は疑念が払拭できないと思うんですけれども、それは本当に、これからやっぱり法的根拠も含めてやはり強力なバックアップ体制をしいていくならば、やっぱりこの福島復興再生総局も法的な担保を得た方がいいんじゃないでしょうか。
○国務大臣(根本匠君) いろんな考え方があると思いますが、福島現地の三つの行政機関、これがそれぞれの責任をしっかり果たしていく、そしてこれを機能的に一元化して束ねていく。これは私は、そういう仕組みをつくった上で、後はやり方次第、運用次第だと思いますよ、どんな仕組みをつくっても。 私は、その意味では、福島復興再生総局でそれぞれの所管、立場を果たしながら、この一元化して機能的に動かしていくというところが大事なわけですから、しかも、この復興庁については今の内閣ではそれぞれの閣僚が復興大臣のつもりでやってくれと、こういう大きな指示がありますので、私は、機能的に機動的に運用してスピードアップを図っていきたいと思います。
○水戸将史君 もう一度お伺いしますけれども、じゃ、先ほどおっしゃったとおり、この除染とか放射能廃棄物の処理、処分についての、それを束ねるその最高責任者は復興大臣でよろしいんですね。
○国務大臣(根本匠君) まず、除染は環境省の所管で、環境大臣が責任持って除染事業を進める、これは法律で定められております。そして私は、各省庁で、それぞれ除染は、先ほども申し上げましたが、公共事業の一体的な除染、あるいは農業、林業、様々な分野にかかわりますから、それらについては、除染の企画を通じて総合的な調整を図って、円滑に除染を、しかもそれぞれの行政目的も含めた複合的な目的の除染も進めていきたいと、こう思います。
○水戸将史君 言っていることがちょっとこう違うというような気がするんですよね。 もちろん、そもそも復興総局をつくったのは、一元的に大臣がそれを統括するという立場でやったんだから、この除染も含めて、原子力の災害のことも含めてなんですけれども、最高責任者、もちろん最大の権限を持っていて最高の責任もあるという立場であるならば、やっぱりその方向性も含めてあなたが持つべきじゃないんでしょうか。
○国務大臣(根本匠君) 要は、私は司令塔機能ですから、例えば原子力災害現地対策本部、これは区域見直しを行う仕事ですよね。それから、環境省は除染を行う。要は、様々、全体の区域見直し、じゃ、そこを区域見直ししたところは積極的に除染をする。当然関連してくるわけですね、施策は。施策を総合的に進めるということで私が司令塔機能を発揮していくと、こういうことであります。
○水戸将史君 先ほど若干、冒頭から申し上げました。今回、忙しいさなかを差し繰られて、そしてウクライナの方に訪問されました。 訪問される前に、これは日経新聞の記事でございますが、これは記事の大臣のコメントでありますけれども、今回のウクライナの視察を通じて、除染も今のやり方を総点検していきたいという話を大臣自らお述べになったという、この記事に記載されておりますけれども、今回のウクライナの視察を通じて除染をどのような形で総点検をされようと思っているんですか。
○国務大臣(根本匠君) その話は私がしゃべったことの一部を取り上げたものであります。 私が今回チェルノブイリに行ったのは、チェルノブイリとこの日本とどこに共通点があって、あるいはどこに相違があるか、そのチェルノブイリのあの事故の後の復興施策、それをしっかりと私の目と耳で確かめていきたいという思いでやってまいりましたので、実は私の狙いは、もっと総合的なテーマでやりたいと思っていましたから、その中の一つが除染という言葉になっていますけれども、もっと、チェルノブイリを見てきたのは、私は全体の復興の施策、あるいは様々なところも見てきましたから、むしろ私の狙いは、チェルノブイリの復興施策がどういう形で展開されていったのか、二十七年間にわたって大変な苦労をされてこられましたので、その辺を見ていきたいということでチェルノブイリに訪問してまいりました。
○水戸将史君 除染のみならず放射能廃棄物の処理、その燃料もありますけれども、の処理についても恐らくいろんな形で意見交換をされたと思いますけれども、これ福島に照らした場合に、この汚染廃棄物の処理に関しましてはどのような御見解でしょうか。
○国務大臣(根本匠君) チェルノブイリで事実関係だけ申し上げますと、三十キロ圏内を、チェルノブイリは福島の六倍の過酷事故でしたから、三十キロ圏内を立入禁止区域、そしてその中で、中間的な貯蔵施設、保管施設、そういうものを造っておりました。
○水戸将史君 これは前回も申し上げたんですけれども、福島の県民の避難されている方々の心情を思えば誠に忍びないところもあるんですけれども、そもそもウクライナの場合も、汚染廃棄物、汚染の物質は汚染地帯に葬るのが最も合理的であるという考え方に基づいて、チェルノブイリの横に、発電所の横にこのような使用済核燃料を貯蔵する施設も今回造っているんですね。こういう形で、チェルノブイリは一つのそういう形での廃棄物の処理、もちろんごみの処理もあります、そういうことをしてやっているわけでありますけれども、こういうことも含めて、福島、別に私は福島の中にすぐにやれということじゃないんですけれども、やっぱり一つの選択肢として、これからの中においても、やはりそれも一つ視野に入れながらやっていかなければいけないのかなということを思っているわけでありますが、復興大臣、最後、復興大臣の思いはいかがでしょうか。
○国務大臣(根本匠君) 除染を円滑に進めるためには中間貯蔵施設が必要でありますから、今、中間貯蔵施設の建設について環境省、そして我々も一緒になって取り組んでいるところであります。
○水戸将史君 以上です。よろしくお願いします。 ありがとうございました。
○荒井広幸君 大臣、御苦労さまです。 ちょっと事実を確認させてください。前にも指摘がありましたけれども、復興予算の流用がまた起こっているんではないかと。森林整備加速化・林業再生基金の千三百九十九億円、新卒者就職実現プロジェクト二百三十五億円、農林省と厚生省に関係しますが、私たちは、復興地に使うべきところ、被災者に向けるべきところを被災地以外で使っていると、これを流用と、こう言っていますけれども、農林省、厚生省、この報道について、流用報道について心当たりがありますでしょうか。
○政府参考人(沼田正俊君) お答え申し上げます。 先生御指摘のものは復興木材安定供給等対策と言っておりますけれども、被災地の復興に必要となる木材を全国規模で安定供給できる体制を平成二十六年度までの間に整備することを目的といたしまして、平成二十三年度第三次補正予算で措置されたものでございまして、平成二十三年度中に全額が各道府県に交付されております。各道府県は、復興に必要な木材の安定供給体制を平成二十六年度までに整備するための全体計画を作成いたしまして、これに基づき事業を進めているところでございます。 この事業は、東日本大震災によりまして百万戸を超える住宅が全半壊等の被害を受けております。その復興に必要な木材を被災地だけでは賄い切れませんので、そういった中で復興に支障が生じないよう、復興用の木材を全国規模で安定的に供給できる体制を早急に構築するためのものでございまして、復興予算として措置されたものでございます。 なお、この事業は、平成二十三年七月でございますけれども、東北六県知事共同アピールにおきまして林業関係施策の最重要事項として要望されたものでございまして、被災地の意向にも沿ったものだと私どもとしては認識しているところでございます。
○政府参考人(宮川晃君) お答え申し上げます。 新卒者就職実現プロジェクトは平成二十二年九月より事業を実施しておりまして、平成二十三年度第三次補正予算で積み増ししたものであり、被災者以外に係る部分につきましては平成二十四年六月まで対象としておりました。 この事業は、三年以内の既卒者に対しまして特別の求人を出していただき、正規社員として雇っていただく事業主、あるいはトライアル雇用を行う事業主を対象として助成金を出す内容でございまして、東日本大震災により全国の企業活動あるいは国民生活に影響があった等のことを勘案いたしまして復興特会の方で手当てしたと承知しております。
○荒井広幸君 問題はないというようなニュアンスがまず農林省ですね。厚生省はちょっとはっきりしないですね。 じゃ、財務省にお尋ねいたします。 財務省として、これは流用であるというふうなことなんでしょうか。それとも、査定段階でいいと、流用ではないと、いいよと、使っていいよと、こういうふうにしたんでしょうか。その辺、財務省はどう考えているんでしょう。
○政府参考人(中原広君) 御指摘の基金につきましては、平成二十三年度第三次補正予算におきまして基金造成費補助を措置したものでございます。これらは東日本大震災復興基本法、あるいは内閣総理大臣を本部長とする復興対策本部で決定された復興の基本方針などを踏まえて計上したものでございます。 復興の基本方針におきましては、被災者の避難先となっている地域あるいは震災による著しい悪影響が社会経済に及んでいる地域など、被災地域以外での事業実施が予定されておりまして、御指摘の基金については、所管省から説明ありましたような観点から予算計上したものでございます。したがいまして、補助要綱でも当初から被災地以外での事業実施も規定されておりますので、被災地以外で事業を実施したから直ちに流用ということにはならないと思っております。 しかしながら、昨年秋の国会での御議論、あるいは震災後二年を経過した状況の変化、こういったものに鑑みまして、本年一月の復興推進会議では、総理から流用等の批判を招くことがないよう使途の厳格化を行うという指示が出ておりまして、基金も含めてより一層の的確な対応に努めていかなければならないというふうに考えております。 いずれにいたしましても、現在、復興庁と共同いたしまして、全国向け事業を対象としている基金につきましては、その執行状況の調査を行っているところでございます。その結果に基づきまして、基金の設置目的、あるいは設置後今日までの状況の変化なども踏まえながら、使途の厳格化に向けて事業所管官庁や復興庁と検討してまいりたいと、かように考えております。
○荒井広幸君 中原さん、これ財源はどこからになりますか。復興特会ですか。
○政府参考人(中原広君) 二十三年度三次補正予算段階では復興特会がまだ設置されておりませんので一般会計でございますが、財源につきましては復興債を使って手当てするという取扱いになったところでございます。
○荒井広幸君 そうすると、これは政権としては両方に言いたいんですが、二十三年度を含めてこれは民主党政権時代の一種の置き土産みたいな問題点なんですね。同時に、じゃ改めましょうと言った自民党政権が、今の説明を聞いても、まあ暮れの政権交代でありましたから十分目が届かないと言いたいのかもしれませんが、大臣、やっぱりこれ復興債で手当てするんですよ。 つまり、国民としては、やはり被災地に直接、そして分かりやすくという気持ちだと思うんです。これが何となく分かりにくいのと、間接で何か、今まで役所でできなかったから、自分たちの政策目的達成するために、へ理屈付けて関連してやっているというふうに言われてしまうんじゃないかなあ。それを今調査していると言うので、どうぞ財務省、次長を始め、査定をきちんとしていただきたいですよ、もう一回、検査をしていただきたい。 そして、いやしくも、やはり誤解を招けば、我々もうんと悩んでいるんですよ。本当に国民の皆さんの税金、上乗せをしていただいているわけですよ。しかし、生活するのも大変だ。いや、甘えている人もいるじゃないかという話もあります。まあ中にはそういう人もいるかもしれない。しかし、やっぱり困っているところにきちんと使ってくださいよと。賠償もそうですし、生活再建もそうなんです。 先ほど福島代表からもありましたけれども、やっぱりそういうお金があるならば、心配だというならば、福島県外だって、やはりホール・ボディー・カウンターを含めて皆さんに検査して何の悪いことがありますか、そんなこと。国やら……(発言する者あり)それはもう茨城もみんなそうですよ、それは。だから、そういうことに向けるためにも、そして国民の支持を、復興への支援を長く続けていただくためにも、そこはしっかりしなくちゃいけないんじゃないですか。 大臣、もう一回、今度は一本化して窓口を大臣に集中したんですから、権限も。もう一回そこを正すといいますか、検査をする、見直す、調べ尽くすということですよ。で、おかしいものがあったらそれはぶった切ると、こういうことで、注意勧告してください。
○国務大臣(根本匠君) 使途の厳格化、これはもう当然のことだと思います。 総理も、先ほど話が出ていますけれども、流用がないようにという指示もあって、そして二十四年度補正予算、二十五年度予算、これは復興予算の使途の厳格化を厳しく図りました。 そして、先ほど来話が出ていますが、昨年十一月に行われた使途の厳格化、このときには、やっぱり基金というのは一回執行済みで、関係者に混乱を生じさせるのではないか、そんなことでここが実は対象外になったんですね。しかし、安倍政権になって、やっぱり使途の厳格化ですから、四月五日にも行政事業レビューの実施等について、要は基金については行政レビューを実施しようと、基金シートによって執行の段階で適正な活用ができるような、こんな取組を行ってまいりました。 これに加えて今の基金の問題、これについては今財務省と共同して調査を行っていますが、使途の厳格化の観点をしっかり踏まえて、中身をしっかりと精査して、執行を見合わせるものは執行を見合わせると。とにかく、使途の厳格化、しっかりと取り組んでいきたいと思います。
○荒井広幸君 これはある意味で、福島県の皆さんもインターネットで見ている方もいらっしゃると思うんですが、福島県も非常に基金をつくりましたよね。我々も、その方が、分からない国がやるよりも、本当に分かっている県が市町村を代弁して、本当に足に靴を合わせるためには基金ということを考えたわけですよ。主体性、同時に単年度というボトルネックを取るということですよね。ところが、本当に政策目的としてそれを活用しているんだろうかと。 前にも申し上げましたけれども、本来であれば健康調査は国がやるべきことです。それを福島県がやるといって基金でお金を出したら、結局ホール・ボディー・カウンターの検査費用は負担していないんですから、福島県が。 こういうようなことを、やっぱり私は、様々な問題でいわゆる法定受託義務、委任事務ということでやらせていくのが本来の国の責任だと思うんですが、そういうそもそも論からして、大臣、やっぱり見直していかないと、ただ、このお金が別な県で使われて、どうも因果関係が薄いようだというだけではこの問題は解決しないです。基金という名に名を借りた、これは役所も含めて非常にそこに甘えの温床があるんじゃないか。これは的確に審査していただきたいと思います。 それから、最後になりますけれども、これは積極的な意味ですね。エネルギー使用合理化事業支援補助金、省エネ補助金、三百十一億円、分散型電源導入促進事業補助費二百五十億円、これ、経済産業省なんですね。福島のこういういろいろな問題がありました。エネルギーそして電気、足りない、いろんなことでこういう促進をしているんです。 環境省は、家庭・事業者向けエコリース事業、これは十八億円、地域の低炭素投資促進ファンド創設事業二十一億円。簡単に言えば、こういうふうにエネルギーを使わないで、そしてまた熱効率、電力効率を良くしていこうといういろんな取組ですよ。設備を替えていく、こういうことでもあります。 こういうものにお金が使われているんですが、それぞれにおいて、経済産業省、環境省、お尋ねしたいんですよ。これらで例えば設備を替えると、皆さん、ボイラーと思ってください。そうしたら基礎を打たなきゃいけないですね。穴も空けなきゃいけないんですよ。機械に対する補助はしても、あるいはリースはしても、設備というものまで含んだ対応をしているかどうか、お聞かせいただけますか。経済産業省事務方と環境省、どうでしょうか。
○政府参考人(新原浩朗君) エネルギー使用合理化事業者支援補助金についてお答え申し上げます。 御指摘の点でございますが、設備費のほか、設備の設置に必要な工事費用、それから設計費等を対象にいたしております。 実際には御指摘のとおりで、照明を入れ替える際の電気の配線工事とか天井の工事、あるいは室外機の基礎工事、配管の敷設、それからボイラーを入れ替える際の基礎工事、それから蒸気用配管の設置工事等々がございまして、私どもの試算ですと、高効率照明への更新の場合ですと、必要金額の八割が設備費、二割が工事費、それから高効率空調への更新の事例ですと、七割が設備費、三割が工事費となっておりまして、この工事費を、設備更新費用の中でもかなり大きな割合を占めておりますので、政策的にはここへの補助をしていくことは非常に重要だと考えております。
○政府参考人(糟谷敏秀君) 分散型電源導入促進事業費補助金についてでございますが、設備費に加えまして設計費、工事費、それから対象設備の間をつなぎます配管とか電線の設備についても、附帯設備の工事費、これも対象としております。
○政府参考人(白石順一君) お尋ねの事業につきましては、附帯工事費用、対象でございます。
○荒井広幸君 今のように対象にしているもの、ないものというのがありますが、最終的にいうと、そういうものの信用がない小さな事業者、御家庭というのはなかなか借りられないんです。また、設備投資のための初期投資が高いんです。様々なボトルネックがあります。それをやっていかないとこの電力危機に私は間に合わないと思っていますので、来週の予算委員会で具体的にそうした成長戦略と併せた提案を行うということを申し上げていますが、それを進めさせていただきたいと思います。 最後にですが、ぎりぎりの時間で、環境意識を持ってもらうために、今の四つの事業をするときにこれぐらい排出量が削減されますと、CO2の、そういうものを簡易的に環境会計的にきちんとお互いが出し合って確認していく、ああ、これだけ環境の、電力は下がるけれども、同時に排出量も下がるんだなと、そういう意識付けをされての事業であるかどうかをお尋ねします。 済みません、延びますけど。
○政府参考人(新原浩朗君) じゃ、エネルギー使用合理化事業者支援補助金について代表してお答えさせていただきます。 この申請時に省エネ効果、すなわちCO2の削減効果を提出していただくようにしております。そして、設備設置後一年後に実際にどれぐらいの効果があったかを更に報告をしてもらうことになっております。 実績でございますが、直近出ております平成二十三年度、百四十六億円、三百十五件を補助しまして、その結果としてCO2で五十七・一万トンの削減効果の実績を得ているということでございます。事業者平均で大体一割強CO2を削減しているということになっています。
○荒井広幸君 じゃ、委員長、時間ですから、後で聞きます。後で聞きます。
○委員長(玉置一弥君) いいですか。
○荒井広幸君 はい。ありがとうございました。
○委員長(玉置一弥君) 以上をもちまして、平成二十五年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、東日本大震災復興についての委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(玉置一弥君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時三十三分散会