国土交通委員会 第4号
- 発言数
- 134 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2013/05/21
会議録
○委員長(石井準一君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告をいたします。 昨日までに、二之湯智君及び大江康弘君が委員を辞任され、その補欠として吉田博美君及び上野通子君が選任をされました。 ─────────────
○委員長(石井準一君) 理事の補欠選任についてお諮りをいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんでしょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井準一君) 御異議ないものと認めます。 それでは、理事に渡辺猛之君を指名をいたします。 ─────────────
○委員長(石井準一君) 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査のうち、ボーイング787型機の運航再開に関する件を議題といたします。 政府から報告を聴取いたします。太田国土交通大臣。
○国務大臣(太田昭宏君) 五月九日に本委員会に御報告しましたボーイング787型機のバッテリー事案につきまして、その後の進捗状況を御説明申し上げます。 前回御報告しましたとおり、ボーイング787型機については、本年一月に発生したバッテリー事案を受け、米国連邦航空局及び国土交通省は、航空会社に対し同型機の運航の停止を指示しました。本件は、運航の安全を確保する上で極めて深刻な事態であるとの認識の下、事案発生直後から、原因究明及び再発防止策に係る検討を実施してきました。 ボーイング社は、運輸安全委員会や米国国家運輸安全委員会の調査で判明した事実や社外の専門家から得られた意見を基に、約百項目の想定される原因を洗い出しました。次に、更なる対策の検討の必要のない項目を除外することにより、約八十項目を絞り込み、それらを原因や対策の類似性から四グループに分類しました。 その上で、ボーイング社は、これら全ての原因に対応できる是正措置案を策定いたしました。航空機全体の設計は、何重もの防御措置が講じられていますが、今回のボーイング社の是正措置は、バッテリーの不具合に対し、更に三重の対策を講ずる内容となっています。 日米の航空当局は、緊密に連携しつつ、精力的に評価及び分析を行ってきた結果、ボーイング社の是正措置は妥当であるとの判断に至り、四月二十六日に是正措置に関する改修を行ったボーイング787型機の運航再開を認めることとしました。 また、国土交通省は、これに合わせて、航空会社に対し、運航の安全を確保することはもちろんのこと、利用者の安心を確保するため、機材の点検整備、運航乗務員の能力の確保等に万全の措置を講ずるとともに、利用者等に対する適切な情報開示を実施するよう要請しました。 これを受け、航空会社は、改修後の確認飛行、運航乗務員の慣熟訓練、バッテリーの安全性に関する確認、利用者に対する情報開示を行うこととし、国土交通省に報告を行いました。 次に、その後の進捗状況について御説明申し上げます。 航空会社において、既に対象となる二十四機全ての機体で是正措置に関する改修作業が完了し、そのうち二十二機について昨日までに確認飛行が完了しております。また、確認飛行が完了した航空機を使用して、昨日までに四百二便の慣熟飛行を実施しています。また、飛行中のバッテリーの状況を地上から監視することなどにより、バッテリーに関する不具合がないことを確認しています。今後、一定期間使用したバッテリーの詳細検査を実施することとしています。 利用者への情報開示についても、航空会社は、改修状況や確認飛行等の実施状況の開示を既に始めており、有償運航再開後も、引き続きバッテリーに関する安全情報を開示することとなっております。 国土交通省においても、これらの航空会社における取組が適切に行われていることについての確認を行っております。 改修作業については、羽田空港及び成田空港に駐機中の機体の初回の改修作業に航空局職員が立ち会うとともに、その後の改修作業もサンプリングで立会いを実施しております。立会いを実施しなかった機体についても、作業記録等により、バッテリーの改修作業が適切に実施されたことを確認しております。 確認飛行については、国内で行われた全ての確認飛行に立会いを実施しております。慣熟飛行については、運航乗務員の技量確認の観点から、サンプリングで立会いを実施し、立会いを実施しなかった慣熟飛行についても、航空会社からの報告により問題がないことを確認しております。 さらに、梶山副大臣及び坂井大臣政務官がそれぞれ慣熟飛行に搭乗し、航空会社における有償運航の再開に向けた準備状況について確認しております。 これまでのところ、航空会社における改修作業やその後の確認飛行、慣熟飛行等は順調に進んでおり、今後、機材や運航乗務員等の必要な準備が整い次第、有償運航の再開となります。航空会社の計画によれば、国際線、国内線共に定期便を六月から再開する予定であり、それに先立って、若干の国内線の臨時便の運航も検討されていると聞いています。 国土交通省としては、今後とも、確認飛行や慣熟飛行への立会いなど、航空会社における準備作業の適切性をしっかりと確認していくこととしております。有償運航再開後においても、安全確保に万全を期すとともに、航空利用者の安心を確保するため、適切に対応してまいりたいと考えております。 委員の皆様方の御指導を引き続きお願いし、報告とさせていただきます。
○委員長(石井準一君) 以上で報告の聴取は終わりました。 ─────────────
○委員長(石井準一君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 建築物の耐震改修の促進に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、国土交通省住宅局長井上俊之君外六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんでしょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井準一君) 御異議ないものと認め、さよう決定をいたします。 ─────────────
○委員長(石井準一君) 建築物の耐震改修の促進に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○田城郁君 民主党・新緑風会の田城郁です。太田大臣には二度目の質問ということで、よろしくお願いをいたします。 本日は、建築物の耐震改修の促進に関する法律の一部を改正する法律案を中心に、鉄道係員への暴力の根絶に向けてといった何点かについて質問をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。六十分という時間をたっぷり取っていただきました。しっかりと認識の一致を図っていきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。 東日本大震災を経験して二年がたちました。太平洋プレートが活発に動いていることが報告をされ、それを裏付けるように各地で地震が頻発をし、私たち日本人はまさに日本列島が地震の活動期に入っているんだということを日々実感をさせられております。近い将来に南海トラフの海溝型巨大大地震や首都直下地震の発生が懸念をされております。明日にも、いや、たった今大地震が起きたとしても何の不思議もない、そういう状況に置かれているという認識に立って質問させていただきます。 そういう意味では、地震による人的、経済的被害を軽減するための対策の基本となるのが建物の耐震であると考えております。二次災害を防止することは急務の課題でありまして、本改正案の成立は待ったなしということは言うまでもありません。だからこそ、実効性が上がる法律として成立させねばならないというふうに私は考えております。そういう観点に立って具体的な質問に入らせていただきます。 法律制定の経緯と教訓点について質問をさせていただきます。 さて、この建築物の耐震改修の促進に関する法律の一部を改正する法律案は、平成七年の一月十七日に発生しました阪神・淡路大震災の教訓を踏まえて制定され、同年の十二月に施行されました。その後、平成十六年に起きた中越地震の後の平成十七年に耐震化率九割を目指して一回目の法改正が行われ、今回が二回目の法改正となるわけです。 では、どのような教訓の上に立ってこの法律が成立をし、どのような経過をたどって今回二回目の法改正に至ったのか、太田国交大臣にお伺いをいたします。
○国務大臣(太田昭宏君) 御承知のように、この耐震改修促進法は、今お話がありましたように、平成七年阪神・淡路大震災、これは建物の倒壊、そしてまたビル等の真ん中のところの座屈ということが大きな問題となった事案でございます。 そうしたことを受けてこれが進んできたんですが、一つは、なかなかまだ目標値に達していないということがあると。平成二十七年度に九〇%のところに持っていくというためには、まだスムーズにそこが推進できていないという状況がございますものですから、現在はまだ、平成二十年度時点でありますけれども、住宅で七九%、そして多数の者が利用する建築物で八〇%と、このようになっているところでありますけれども、何とか二十七年度九〇%というところに持っていくには、もう一段耐震改修をしっかり促進する必要があるということが今回の改正案の趣旨でございます。それに加えて、東日本大震災を受けて首都直下地震あるいは南海トラフの巨大地震というものが切迫をしてきているということに対応していかなくてはいけないという課題を受けまして、耐震改修を促進していこうと。 なかなか、なぜこうしたことが行われていないかというと、今までの耐震改修促進法では耐震診断がこれは努力義務というふうになっているということもありまして、耐震診断を義務付けるということで強いインセンティブを与える必要があるということ。あるいは、学校を始めとしていろんなところで目立つんですが、こういうブレースを入れたピタコラム工法とかいろんなことで耐震改修をやって、我が党の本部もそういう形でやっているんですけれども、もう少しきれいにもっと覆い隠すようなものはないかとかいろんなこともありまして、いろんな工法がここで開発をされてきました。外付けフレーム工法といったような新しい耐震改修工法ができまして、外の方に囲うような形で、こうした筋交いのようなものが見えないような美観という観点からもやる必要があるというのは、工法がいっぱい開発されてきましたから、そういうことに対応できるような制度設計ということができるという、そうした改正が必要であろうと。 それから、マンション等はどうするかということが随分阪神大震災のときにはあったわけですが、そこの大規模な耐震改修を行おうとする場合には、決議要件が四分の三という厳しさを持っておりますものですから、そこが合意が形成できるという、四分の三を二分の一にしようというようなことが今回の様々な課題でございます。かなりそこについて、診断について、あるいは改修について、特に地方自治体がそこに踏み込んでいけばかなりの補助ができていくという措置を今回は思い切ってとらせていただくという法改正をさせることが今回の趣旨でございまして、これによって大きくこの耐震改修が進むのではないかということを、強い願いを持っての今回の改正案でございます。
○田城郁君 ありがとうございます。 大臣の耐震化促進に向けての並々ならぬ決意のほどが理解できました。是非強いリーダーシップを持って進めていただければというふうに思います。 二つ目の質問に入りますが、耐震化の遅れの要因と本法律案の実効性についてお伺いをいたします。 中央防災会議の地震防災戦略において、東海・東南海地震等の大規模災害における死者数半減のため住宅及び特定建築物の耐震化率を平成二十七年までに九割とする目標を踏まえて、平成十七年に本法律が改正されたわけです。御報告のとおりです。現状は目標の達成率が危ぶまれる状況になっております。 国交省の資料によると、所管行政庁による指示対象になっている特定建築物のうち、規模別では大規模なものの耐震化が遅れているとのことですが、用途別ではどのような建築物の耐震化が遅れているのでしょうか。また、耐震化の遅れの要因は何であるのか、本改正案ではその課題にどのように対応しようとしているのか、国交省にお伺いをいたします。
○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。 まず、耐震化の目標が達成できるかどうかについては、先ほど委員御指摘のように、このままのペースでいけば平成二十七年の目標達成はなかなか難しいんじゃないかと、こういう厳しい認識を私どもさせていただいているところでございます。 その次に、特定建築物の用途別に耐震化率はどうかということでございまして、実は小中学校は公立の学校の整備がこの間相当進みましたので、耐震化は進んでいる状況にございますけれども、その他ホテル、店舗、病院、診療所、社会福祉施設等は、昭和五十六年以前に建ったものは半数以上まだ整備されていないという状況でございまして、遅れているというふうに思っております。 また、その中でも特に規模の大きいもの、今回診断の義務付けの対象にします五千平米以上のものにつきましては、むしろ耐震診断の率も小規模なものよりも遅れている。これ恐らく、手を着けるとかなり費用が要するとかいうことで、診断そのものをためらっておられるというようなこともあるんではないかというふうに考えているところでございます。 その他進まない要因としましては、大きくは、実は建て替えがリーマン・ショック以降、着工が落ちているものですから、こちらが進まないということも数字の上では大きな要素になっておりまして、残りは先ほど大臣が答弁いたしましたようなことで、繰り返しになりますけれども、費用の問題、それから合意形成の問題、工法の選択の問題、こんなようなことが挙げられると思います。 今回の法改正の中では、まずその耐震診断というものを、不特定多数の方が使う建物のうち大規模なものに限定はしておりますけれども、これは義務付けという形でしっかり耐震性をまず所有者の方に認識をしていただいて、その上で工事をしていただかなければいけないわけですから、これは予算の措置でしっかりフォローしてまいりたいというふうに思っております。その他、合意形成の問題では、マンションの改修の決議要件の緩和でありますとか、あるいはいろんな工法を採用できるということで容積率、建蔽率の特例等の措置を講じたものであります。 これらを実効があるようにしっかり運用してまいりたいと思います。
○田城郁君 ちょっと通告はしていないんですけれども、努力義務から義務付けというふうに変わったという中で、その義務付けに従わないと何かどうなっちゃうんだろうということでいくと、どうなるんでしょうか。
○政府参考人(井上俊之君) 今回、御指摘のように、従来も努力義務ということでこの法律は構成をされておりましたが、不特定多数の方が使う大規模な建築物に限ってでございますけれども、耐震診断を義務化ということで措置をさせていただいております。 これは、やらないまま、そのまま逃れ続けるということが許されますと不公平が生じてまいりますので、まず期限までにお届けを、特定行政庁の方に、所管行政庁の方に耐震診断結果を二十七年末までに届けていただくということが決まってございまして、これが届かない場合は、まず行政庁の方から恐らくしばらくは指導という形で促していって、その上で、協力していただけない方については命令を出すということにいたしております。命令を受けるとこれは公表されますし、また、命令で定めました期限までに診断結果の提出がない場合には最終的には百万円以下の罰金が科せられるということにいたしております。
○田城郁君 よく分かりました。ありがとうございます。 耐震診断を実施する者の資格について御質問をいたします。 この耐震診断を実施する人というのはどのような要件を備えた者を想定されているのでしょうか。というのは、今年の二月に社会資本整備審議会建築分科会の建築基準制度部会の第一次報告において、現在、耐震診断等は建築士でなくても行うことが可能であり、建築の専門業者が耐震診断、耐震改修に関する技術的、制度的な知識を必ずしも有しているとは限らないと記述をされております。 耐震診断や耐震改修工事を実施する者の技術や知識に信頼が持てない結果として耐震診断や耐震改修に踏み切れない方が多く存在して、結果として耐震診断も耐震改修も遅れてきてしまったのではないか、そのようなことも考えられると思います。そのことを克服するためには、耐震診断を実施する者についてどのような要件を定めるのかはっきりすることが必要ではないかと私は考えておりますが、国交省のお考えをお聞かせください。
○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。 御指摘のように、現在、耐震診断という行為そのものは建築士でなくても行うことができる、どれだけされているかということは別問題でございますが、制度はそういうふうになってございます。その上で、今回の義務付け対象に限りましてでございますけれども、審議会の御指摘も踏まえて二つ要件を定めることにしております。一点目は建築士であること、それから二点目は、耐震診断というのは多少建築士にとっても特殊な技術を要する部分がございますので、一定の講習を受けていただくこと、これを要件というふうにしたいと思います。 実際の診断に当たっては、コア抜き検査でありますとか非破壊検査でありますとか、専門的な検査を要することがございます。これは医師が診察をする際に血液検査を外注するような形でいろんな方がかかわるかもしれませんが、最終的な診断結果の取りまとめ、そして診断という行為は建築士の責任においてやっていただくと、これを要件にしたいと思います。
○田城郁君 建築士でなおかつ講習を受けた者ということですね。すなわち、耐震診断の有資格者は、その講習を受けた建築士というところではどのぐらいの人数が存在しているのでしょうか。また、耐震診断を担う者の数のほかに、平成二十七年十二月という時期的な達成目標との関係で、診断し工事を終了することは可能であるというふうに見通すのか、見通すのであればその根拠をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。 これまで耐震診断に関する講習は、耐震改修法に基づきまして指定をしました建築防災協会という、これは耐震改修支援センターという指定を法律に基づいてしているわけでございますが、ここが行ってございます。平成八年から二十四年度まで、鉄筋コンクリート造に関する講習を受けた方、これ延べでございますが二万七千四百名というふうになってございます。 一方、御指摘のどれだけの人数がいるかということを、ちょっと人数ということで積算することはなかなか難しいのでございますけれども、過去やった診断ということで見てまいりますと、過去五年に限って見て、地方公共団体が自らあるいは民間に補助をして実施した診断、このピークが二十一年度の六千六百件でございます。これは公立学校が非常に多かったということでございます。二十三年度にはこのピークが過ぎまして二千二百棟というふうになってございます。一方で、今回の義務付け対象の建築物は、これから精査いたしますが少なくとも四千件ということで、多くても五千件を超えることは恐らくないんじゃないかというふうに思っておりますので、この六千六百と二千二百の差の分は、ほかの仕事をされているやもしれませんけれども、潜在的な能力としてはあるということを考えますと、二十七年末までの診断ということでございますので、しっかり足りるのではないかと、こういうふうに思っております。 ただ、万全を期すために、これからも講習はしっかりやっていくつもりでございますし、こういう建築士さんの情報についてはしっかり情報提供をしてまいりたいというふうに思っております。
○田城郁君 総体的には今の数値の経緯からして大丈夫かなというふうには私も思いますけれども、例えば、恐らく旅館とかそういうところが多く残っているというふうなことは、この間、民主党のいろいろな会議などでも報告されておりまして、全国でも集中するのではないかと、地域地域で。その場合に、全国に散らばっている人たちがそこに集中するのかとか、あるいはそういう配置の問題も含めていろいろな問題が出てきて進まないのではないかという懸念などもされておりますので、是非万全な体制を取るような指導をしていただければというふうに思います。 では、次に、今の建築士なんですけれども、一級建築士、二級建築士、そして木造建築士という区分がありまして、建築士法によって、延べ床面積が五百平米以上の学校、病院、劇場、百貨店等の用途に供する建築物や、延べ床面積が三百平米以上の鉄筋コンクリート造りの建築物などを新築する場合の設計又は工事監理は一級建築士でなければできないというふうになっております。 本法律案による耐震診断義務付けの対象は五千平米以上等の大規模な建築物が中心になっているということでありまして、二級建築士やあるいは木造建築士であっても講習を受講した者であれば耐震診断を行えることとするのか否かと、ここの点についてはどんなお考えでしょうか。
○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。 建築士について三区分ありまして、それぞれ区分に応じて建築設計をすることができる建物の規模等が定められている、これは御指摘のとおりでございます。 今回の義務付け対象でございますけれども、実は五千平米以上の大規模なもの以外に、避難路等の沿道の建築物、それから防災拠点となります庁舎でありますとか旅館などの避難所、こういうものも含まれておりまして、中には、まれではあると思いますけれども、木造建築物なんかも含まれてくるんではないかというふうに思っておるところでございます。 このため、この義務付けの建築物の診断を行う建築士の区分は新築のときの区分と同じようにしたい、大規模なものは一級建築士に限るというふうにしたいというふうに思っております。
○田城郁君 分かりました。 次に、適切な工法等についての情報提供の必要性ということで質問をさせていただきます。 建築物所有者が耐震改修を検討する際に、適切な工法、費用、効果等について客観的に判断できるだけの材料がないことも耐震化の進まない大きな要因ではないかと考えておりますけれども、この間、例えば文科省が行った学校の耐震化について見てみますと、予算措置に加えまして、国において耐震改修の工法や費用、効果についての事例集やQアンドAをホームページ上に掲載するなど具体的かつ信頼できる情報提供が図られていることや、公立学校、私立学校共に耐震化の状況が毎年度公表されているということも、本法律の対象となるほかの特定建築物とは異なる状況であったということが分かるわけです。 本改正案に基づいて指定された耐震改修支援センターのホームページでは、地方公共団体の相談窓口や耐震診断、耐震改修を実施する建築士事務所の一覧などは紹介されておりますけれども、工法についての情報提供は十分とは言えないと思います。 国を挙げて耐震化に取り組む以上は、建築物所有者が確証を持って耐震改修に取り組めるよう、国として多様な工法について分かりやすく紹介していく必要があるのではないかと考えます。そのことが、ひいては我が国の耐震技術を世界の地震国に役立てることにもつながるというふうにも考えますので、この点についていかがお考えかということ。そしてまた、耐震改修の工法、費用、効果等について事例集やQアンドAを作成するなど、信頼できる情報提供、相談体制整備に取り組むこと、また、現在は毎年ごとに行われている耐震化状況の公表の頻度を上げるということなどについて国交省の見解をお伺いいたします。
○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。 御指摘は全くそのとおりだというふうに思っております。 文科省の取組についても承知しているところでございますけれども、一点補足をさせていただきますと、耐震改修支援センターにおきましても、耐震改修事例集とかそれから手引等、事例みたいな冊子をこれまでも作っておりました。ウエブで公開していないという御指摘でございますので、こういうものをもっと広く公開していくこと。さらに、御指摘を踏まえて、これまでの取組ではまだまだ不十分だということでございます。そのとおりだと思いますので、文科省の例も参考にしながら、QアンドAとか事例集とか耐震改修の実施状況の公表をできるだけきめ細やかに、そして分かりやすくやっていくように努めてまいりたいというふうに思っております。
○田城郁君 是非、俺のところは俺のところでというふうにこだわらずに、いいものはいいということで、横をいろいろ見回して、いいものはどこの省のやり方でもまねをして是非耐震促進していただければというふうに思います。 そういう観点で、くどいようですけれども、適切な耐震診断が実施されること、信頼性の高い適切な耐震改修が行われるための判断材料などの的確な情報提供は、ウエブということがありましたが、どのような方策を持って臨むのか、もう一度、決意も踏まえてといいますか、是非お願いいたします。
○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、とにかく情報をしっかり把握をして、そして整理をして、分かりやすくエンドユーザーの方あるいは専門家の方も含めてお知らせをしていくというのは国でなければできない仕事だというふうに思っております。 一方で、今耐震診断の特にユーザー、建物所有者の方の御相談には、公共団体に窓口を置いていただいて、そこが対応しているということもございますので、こういうところにウエブの情報も含めてしっかり情報を渡していくということも大事だというふうに思っております。また、建築関係の団体を通じてそれぞれ専門の方にもいろんな情報提供が必要ではないかというふうに思っておりますので、これもウエブに載せていても知らなかったということもよくございますので、ここにはこういう情報があるよとか、あるいは概要はこういうことですというようなことを紙媒体も含めてお知らせすることも大事ではないか。 ありとあらゆる方法を使いながら、御指摘いただきましたように、よそのものもしっかり、いいものは知恵を取り入れさせていただきまして周知に努めてまいりたいというふうに思っております。
○田城郁君 私の親戚がリフォームなどをたまたまやっている中で、いろいろとそういう建築士の方でも本当に知らないという現実に結構出くわしますので、是非そこの情報を広めていくということをあらゆる方法を使って徹底していただければというふうに思います。よろしくお願いします。 次に、旅館やホテルの避難所の指定という観点について質問させていただきます。 今回の耐震改修の改正案の東日本大震災との関連で、宿泊団体が官公庁と連携をして延べ五百万泊を超える被災者の受入れを行ったというふうに聞いております。被災者の方からも、温かい食事と温かい風呂は被災した者にとってとても有り難かったというふうにもお聞きしております。阪神・淡路大震災から東日本大震災までの経験を教訓として、避難所と仮設住宅のその中間に旅館やホテル等の宿泊施設での避難生活という選択肢があることをしっかりと認識する必要があるのではないかと考えるわけです。 仮設住宅を一戸造るのには六百万円掛かると一般的には言われております。また、被災者一家族ごとに一部屋を提供し、精神的安定を提供するためには、東日本大震災の際に旅館は一泊三食を五千円で請け負ったというふうに聞いておりますが、これを基にしますと、一家族四人で一泊二万円、三か月被災者の方を受け入れたとしても百五十万円という経費で済むということであります。宿泊施設の旅館であれば、避難所と違ってプライバシーが守られ、一部屋単位になれる等の利点があります。 現在、防災拠点としての施設は地方公共団体で指定をしておりますが、旅館、ホテル等についても直接国において防災拠点として指定するお考えはございませんかということが一点。 そして、私は、今後予想される災害に備え、あらかじめ旅館やホテルを避難施設としての選択肢として検討する必要があるというふうに考えますが、これは大臣にお伺いしたいと思いますが、この点についていかがお考えでしょうか。
○国務大臣(太田昭宏君) 東日本大震災では、御指摘のように五百万泊という大変な貢献をしていただきました。福島などでもできるだけ会津若松の方にもということで利用するということができましたし、今までも、中越沖地震、中越地震、新潟なんかでも、被災に遭いますとその地域の旅館はもうほとんど誰も来ないということにもなりますから、そういう点では大いにここは利用していただくというようなことを、常日ごろからそういうものだというふうにしておく必要があるというふうに思っています。 そういう点では、地方自治体とよく連携取って、ここのところで、今回の措置で改修の補助率がそこを指定すると上がるということになりますから、そうした点では、ここで、避難場所になりますよ、拠点ですよということを地方自治体等も含めてやれば改修がやりやすくなる。費用の負担が、補助が五分の四、地方自治体も入れますと五分の四は補助が出るということからいきますと、そうした任務を担っていただくということの中で今回の法律を大きく活用していただくということは大変有効なことだというふうに思っておりますので、地方自治体ともよく連携取って、地方自治体がこれやりましょうということの宣言をしていかないとなかなか、補助が下がってしまいますものですから、そこはよく連携取ってやらせていただきたいというふうに思っているところです。
○田城郁君 ありがとうございます。 私は栃木県の出身でありまして、数か月前には日光でも直下型の地震が起きまして幾つかの旅館が営業できないような状態に追い込まれておりますけれども、そういう意味でも、対象とされる旅館、ホテル等の宿泊施設の耐震診断及び耐震改修工事で影響を受ける関係者の抱く不安というものは非常に大きいものがあると思います。 今回の参議院のこの審議でそういう不安を払拭できる、そういうことを強く期待をいたしますが、国交省の御認識というか決意も含めて、もう一度お願いいたします。
○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。 旅館、ホテルについても耐震改修計画で避難所として位置付けるということをいたしますと、先ほど大臣の答弁にもありましたように、普通であれば一一・五%、それから、従来も避難所の補助率というのはございまして、これは三分の一でございましたけれども、国としてはこれを五分の二まで出せるということでございます。さらに、公共団体が御協力いただければ、当然御協力いただかなきゃいかぬわけでございますけれども、五分の四という補助率が実現され、八割の費用が賄えるということが今回の制度拡充の特色でございます。 そういうことで、東日本の実績を踏まえながら、まず積極的に協定などを結んで避難所として位置付けていただくと、そして位置付けたからには、この耐震改修促進計画にもしっかり書いていただいて、こういった補助率の特例を使っていただく、こういうことを公共団体にもしっかり周知をし、そして意見交換をし、前向きな取組が進むように努めてまいりたいというふうに思っております。
○田城郁君 それでは、鉄道駅やその他の公共施設の耐震化という観点で一つ質問をさせていただきますが、駅や公共交通機関の待合室など不特定多数の者が乗降、待合に利用される建築物も現行の耐震改修促進法の特定建築物に含まれております。法改正によって延べ床面積五千平米以上のものは耐震診断義務付けの対象となります。大規模な地震の発生に備えて、駅については、一時避難場所としての公共的な機能をも考慮をして、天井など非構造部材の落下防止も含めた耐震化を図ることが重要であると考えますが、取組の現状などはどのようになっておるでしょうか。国交省に、局長にお聞きします。
○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。 御指摘のように、駅でありますとか、空港などもありますが、いわゆる旅客ターミナル、こういうものにつきましては、従来、特定建築物ということで耐震診断・改修の努力義務の対象としてまいりました。今回の改正に当たりましては、これも御指摘にあったかと思いますけれども、五千平米以上の大きなものについては耐震診断の義務付けの対象ということになります。 それから、よく駅ビルとかターミナルでもあるんですが、下はバスターミナルになっていて上が商業施設である、商業施設もこれ今回の義務付けの対象でございますから、こういった場合には床面積の合計が五千平米を超えれば、当該対象用途の面積の合計が五千平米を超えれば、同じように義務付け対象になるということでございます。一つは、この義務付け対象と補助の特例も使って大規模なものはしっかりやっていただくということが肝要だろうというふうに思っております。 そうでなくても、そもそも、御指摘の中にありましたように、公共性の高いもの、それから災害時にも非常に重要な役割を果たすわけでございますので、これは所管部局あるいは公共団体とも協力をしながら、天井の落下も含めて、しっかり漏れがないようにやっていく、こういう姿勢だと思いますので、しっかり取り組まさせていただきたいと思います。
○田城郁君 これまでのやり取りを踏まえまして、是非、太田大臣、平成二十七年十一月までの目標達成に向けて、改めて大臣のやり取りの感想と御決意、お願いいたします。
○国務大臣(太田昭宏君) 地震が起きたときに建物が倒壊するということの中で死傷者が出る、又は建物が倒壊することによって、そこに火災が発生して、それが延焼をしていくというようなことからいきますと、何よりも、また救援と、あるいは復旧と、こういいましても、倒れて構造物が道路をふさぐというようなことになると救援ができないと。もうかなり建物をしっかりさせておかなくてはいけないということは基本だと思います。 全国に約五千万戸、五千万棟、五千万の建物があると。そのうち、五十六年以前と五十六年以降という耐震基準の新耐震ということからいきますと、八〇%以上は新耐震になっていますが、五千万のうちの八百六十万戸がこれが旧耐震であると、ここのところを本当にちゃんとしなくてはいけないと。 それで、住宅ということについては、これは補正予算でもやらせていただいたんですけれども、二十三万円補助のところが五十三万円になるということの、そういうことで手を打つと。特に、それで学校の耐震化みたいなものは十年間にわたりまして来て、今年の夏の工事が終わると九四%のところまで耐震化ができると。次はこれは非構造部材というところに焦点を当ててやらなくちゃいけないと。今度は大きい公共、不特定多数の者が利用する大きな五千平米以上のもの、ここが一つ焦点だねと、ここのところを今回は大きく前進させなくてはいけないと。 もう五千万の全部の建物の中で焦点を定めながら今やっているところで、私は、ここのところをきちっとやることによって安心していただける、また安全な建物ができる、それによって火災が発生することもない、倒壊によって亡くなるということもないという、そして救援がうまく進むというところの基本のところにこれは大きく寄与する改正であるというふうに思っておりまして、是非とも御理解をいただいて法案を成立さしていただきたいと思うと同時に、私は、そういうふうに建物というのは、先生がおっしゃったようにいろんな工法がいっぱい出てきていると。耐震診断についても非破壊検査とかいろんなことがある。そういうことをほとんどの日本の国民の方は知りませんものですから、おっしゃるとおり、そこを地方自治体の人以上に、これは地方自治体は当たり前なんですけれども、知っていただくというと同時に、一般の国民の中で、こんなやり方があるんですよ、こんな補助があるんですよということを、これがもし成立をさせていただければ、そこを分かりやすい形で国民の皆様方に発信をして、建物の耐震化が大きく進んだというふうに持っていきたいということを強く思っているところでございます。
○田城郁君 太田大臣の強力なリーダーシップに期待をいたします。 次に、鉄道係員に対する暴力行為の根絶に向けてということで質問させていただきますが、前の質問の最後に鉄道の駅の耐震化という話もしましたが、その鉄道の駅で非常に鉄道係員に対する暴力の増加ということが今言われております。 太田国交大臣は、公共交通機関にとって何よりも重要なのは安全であるというふうに繰り返し答弁をされております。そういう意味では、大臣の安全確保へのこだわりは並々ならぬものを感じておりますが、安全を確保するためには公共交通機関の職員が安心して職務に従事できる、そういう環境が必要であります。 交通労働者でつくる交運労協という労働団体がございますが、毎年国交省に政策要求をしておりまして、その中にも、タクシー業界やらこの今回の取り上げます鉄道など、公共交通の安全確保のための政策要求が毎回盛り込まれております。 今回は公共交通の中で鉄道に関しての暴力行為の増加と現状と、そして根絶というふうに向けた質問なんですけれども、私の前職はJRということで、鉄道業に長く従事をしておりましたので実感を持って訴えさせていただきますが、鉄道員に対する乗客の暴力は本当に昔から鉄道員泣かせでありました。特に夏冬のボーナス時期、中でも年末の忘年会シーズンは、一年間のうっぷんを晴らすためでしょうか、ふだんより多く暴力の事象が報告をされる、そういう傾向にありました。 最近、現場の駅員さんに現状を聞く機会がございましたので報告しますと、最近は以前とは明らかに傾向が違っていると、とにかく言葉のやり取りがなく、突然殴られることが断然多くなっているということであります。この状況を引き起こしている要因は多々あると思いますが、私が考える主な要因としては、輸送トラブル時のいらいら解消や、長引くデフレ経済下での失業や非正規雇用等、不安定雇用の増加、いわゆる格差社会等、社会の閉塞状況に人々が置かれている中で生み出されている状況も大きな一因ではないかと考えております。 例えば、予想される首都直下の大地震あるいは南海トラフ大地震等で交通網が混乱したとき、当然駅にも帰宅困難者が集中すると考えられます。そのとき、パニックが起きて、暴力事件やら、それが増長して暴動などは絶対に起こしてはならないと考えるわけです。震災時の社会の安全、安定確保のためにも、日ごろより駅や公共交通の待合室などでの暴力を未然に防ぐということを定着化させておかなければならないと考えております。 お手元に資料があると思います。一ページ、御覧ください。 日本民営鉄道協会やJR等、二十六社が公表している鉄道係員に対する暴力行為の件数・発生状況です。平成二十三年度の発生件数は九百十一件とありまして、依然として高い件数で推移していますと報告されております。 まず、この九百十一件という数字を見て、太田国交大臣はどのような御感想をお持ちになりましたか、お伺いをいたします。
○国務大臣(太田昭宏君) 私は、この九百十一件というのは、多いか少ないかということについては、こういう数字はどういう状況になって報告されているのかと。傷害という事実上の何かものがあるのか、首をつかまれたということが入っているのかということなんですが、一番気になるのは、二十三年度、最近の報告まで上昇しているということだと思います。 先生おっしゃるように、いらいらが募ったり、もう腹立たしいとか、酒の飲み方もうっぷんを晴らす飲み方というのはいけないというふうに思うんですけど、そういう社会でみんなが輪の中に入って、子供なんかもそうなんですが、愛情が注がれているという実感が、俺はもう外されちゃっているんだよと、この社会からというようなことで、先生おっしゃる格差というようなものは非常に大きな要因であろうというふうに思いますので、その辺はこの法案の審議とは違って社会全体の景気、経済も含めて、在り方も含めてということだと思いますけれども、この件については上昇をしているという事態を重く受け止めていかなくてはいけない、手を打たなくてはいけないと、私はそう思っています。
○田城郁君 おっしゃるとおり、右肩上がりで上昇していると。二十四年は若干下がっているようでありますが、依然として高い件数で推移しているということは言えるわけです。いかなる理由があろうとも、人を傷つける暴力行為は絶対に許されるものではありません。 さらに、資料の四ページでは、暴力行為の七割がホーム、改札の駅員に対しての暴力であり、そのほかが車内や通路ということになっております。また、資料二ページ三では、時間帯別発生件数では、夕方十七時以降に大変多く起こっている、資料三ページの一では、酔客が半分以上であることが分かります。 そもそも駅員への暴力行為は、暴力を受けた駅員への人的被害も大問題であることは言うまでもありませんが、それにとどまらず、駅員が受傷した場合は、その手当てと事後処理等、複数の社員や管理者がかかわらなければなりません。特に朝の通勤時間帯で人手の必要な時間帯や、夜間の特に人手が少ない時間帯など、所定の安全管理体制が崩れることを意味します。駅員への暴力は、駅の安全管理、ひいては鉄道の安全確保そのものを大きく崩すことにつながるというわけです。この点に関して、太田大臣のお考えをお伺いいたします。
○国務大臣(太田昭宏君) これは、確かにこうしたことが起きれば、その被害に遭った職員ということ、重要な安全ということについて仕事をしているわけですから、影響は非常に大きく、鉄道の安全確保や利用者の良質なサービスという提供のためにも暴力ということを防止しなければならないというふうに思っています。 元々駅というのは、人が楽しんで希望を持ったりするというのが駅であったというふうに私は思います。私の同級生でJR北海道行っていました臼井さんという人は、駅と映画ということで随想を書いて、本まで書いているわけなんですが、人の別れ、そして人を迎える、そういうようなところで、駅というのは元々、映画の中では大事な大事なそういう感情がいっぱいある、最近の「あまちゃん」のなんかもそうなんですが、そういう本来は駅というものにしていかなければいけないんじゃないかと思っておりまして、暴力というものはもう最悪の事態であろうというふうに私は思いますので、この防止にどう取り組むかということについて、また御相談しながら、単に警察、警察との連携は当たり前なんですけれども、それ以前にどういうことができるかということを総合的に考えていかなくてはいけないと思っています。
○田城郁君 こうした暴力行為に対して、資料五ページにございますように、日本民鉄協会とJRの共同で暴力行為防止ポスター、「STOP暴力」ということで各社の駅構内、列車内に掲出するなどして注意喚起を行っているところです。これには国土交通省と警察庁が後援という形でかかわっております。 この件に国交省がかかわった問題意識と、暴力行為がその結果どのような推移をたどっているのか、現状についての認識を国交省にお伺いをいたします。ちょっと時間がなくなってきましたので、端的にお願いいたします。
○政府参考人(瀧口敬二君) 暴力行為は犯罪でございまして、いかなる理由があろうとも許されるものではないという認識をいたしております。このため、このことを鉄道の利用者に改めて周知をするため、十八年度から鉄道事業者において委員御指摘の暴力行為防止ポスターというものを作成されております。その当初から国土交通省は警察庁とともに後援をしております。しかしながら、委員御提示のデータでもございますように、二十三年度において九百十一件の暴力行為が発生しております。十九年度において七百五十一件ということでございましたので、残念ながら発生件数は増加している状況にあるというふうに認識をしております。
○田城郁君 報告のとおり、鉄道員への暴力行為は高い件数で推移しているということで、九百十一件、相当大きな数字だと思います。 資料六ページの日経新聞の記事、読み上げようと思いましたが、読み上げる時間ありません。ここに書いてあるのは、こういう事件が起こっても、人のやりくりができないので、警察に行って立件をするということが実質できないという中での九百十一件なんだということ、泣き寝入りせざるを得ないんだということがここに書いてあるわけです。 資料七ページですね。私の出身のJR東日本の八王子支社、年間、同じ二十三年度でいくと四十六件、九百十一件の中の五%を占めるという現実であります。そういう中で、やはり勤務シフトに穴を空けないというために立件できないケースがある中で、ですから、恐らく九百十一件を上回るような現実の数字があると、そういう可能性が高いということが想像に難くないというわけであります。 本気で鉄道係員への暴力を未然に防ぐには、できるだけ実態に近い暴力件数の把握が必要だと考えますが、現在の国交省の取組、今後の考えなどありましたら端的にお聞かせください。
○政府参考人(瀧口敬二君) 現在、国土交通省としてこの二十六鉄道事業者以外のデータというものは残念ながら持ち合わせておりません。委員御指摘のように、駅員等に対します暴力行為の実態把握については、現在実態の把握を行っておりますこの二十六鉄道事業者についても、把握の方法やその分析について、暴力行為を抑止するという観点からどのような検討の余地があるのか、私どもといたしましても鉄道事業者や警察庁とも連携を取りながら検討を進めてまいりたいと思っております。 さらに、国土交通省といたしましては、この二十六事業者以外の全国的な実態の把握ということについても取り組む必要があるというふうに考えております。
○田城郁君 暴力等の犯罪に対して一義的には対応するべきは警察であると思われますし、まあ一般的には思われるわけですが、現場で生じる様々なレベルの暴力行為、中傷、嫌がらせ等迷惑行為は全て警察ざたにすることも現実的ではないというふうにも考えます。 まずは事業者が第一義的に従業員の安全確保のための手だてを講ずるとしても、鉄道の安全確保を使命とする国土交通省もこの件に関して何らかの対応を取るべきだと考えます。 まず現状把握が最優先であると考えます。具体的に、例えば国交省と鉄道事業者が連携して職員に対する統一的なアンケート調査を行うなど、実際にはどのような暴力行為がいつ、どこで、どれだけ、どのような原因により発生しているのかなど調査すべきではないかと、一例ですけれども考えるわけです。 このような取組により、埋もれている実態に迫ることで、危機感に裏打ちされた実態に即した的確な対策案が考え出されるのではないかと考えますが、局長、端的にお願いいたします。
○政府参考人(瀧口敬二君) 二十六事業者については今までデータを取ってきていただいておりますが、残念ながら減っていないという実態が実はございます。 そこで、どういったような把握をするのか、あるいはどのような分析をするのか、こういった辺りにつきまして、事業者あるいは警察の関係者、こういった方々とともに検討を進めてまいりたいと思います。 それから、埋もれているという意味では、二十六社以外の実態というのが実は私ども把握できておりませんので、こういった実態の把握についても検討を進めてまいりたいと思っております。
○田城郁君 是非よろしくお願いいたします。 暴力行為によって受傷し休業するケースは多々あるんですけれども、特に私が、何というか、実態を知っていただきたいのはこういうことですね。二〇一〇年の一月十日、JR八王子支社武蔵境駅で発生した暴力行為は、グリーンスタッフと呼ばれる契約社員が受傷し、左半身が不随になって現在も仕事に就くことができない状況にあると、こういう事件があります。また、彼はJR東日本の社会人採用試験を受けて正社員を目指しておりましたが、現在試験を受けることもままなりません。本人は妻と子供を抱えて、二〇一四年の契約満了以後、雇用と生活はどうなってしまうのかと、将来に不安を持ったまま自宅療養を続けているということであります。恐らくJR東日本の賢明な判断があるとは思いますが、本人の不安は計り知れない大きさがあると思います。このように暴力行為を受けた駅係員は人生設計を大きく狂わされることもあり、暴力行為は絶対に許されることではありません。 八ページ、もう、読み上げようと思いましたが、時間ありませんから是非目を通していただきたいんですが、例えば(5)などは全治五十六日とかですね、本当にひどい被害実態が、これはごくごく一部だということですがあるわけであります。 このような実態を克服するためにも、国交省は本腰を入れて鉄道会社と連携して、有効な対策を打ち出すためにも、まず実態把握に努めていただきたいと思います。厳密な調査を行うためにも、事業者任せにせず、国土交通省が前面に出る必要があると考えますが、いかがでしょうか。太田国交大臣、鉄道の安全、公共交通の安全を確保する観点からも御決意をお伺いをいたします。
○国務大臣(太田昭宏君) 御指摘のとおり、暴力行為を抑止するための有効な対策を打ち出すには、きめ細かな実態の把握というものが大事だというふうに思います。このため、鉄道事業者とも連携をして、そして現在、鉄道事業者が行っている調査内容や調査対象事業者の検証も含めて、どのような調査が有効であるかも検討してまいりたいと考えております。 その上で、暴力行為の防止についての第一歩として調査を早急に実施してまいりたいと、このように思います。
○田城郁君 この問題につきましても、是非、太田大臣の強力なリーダーシップに御期待を申し上げまして、質問を終わりといたします。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(石井準一君) この際、委員の異動について御報告をいたします。 本日、佐藤信秋君が委員を辞任され、その補欠として青木一彦君が選任をされました。 ─────────────
○渡辺猛之君 自由民主党の渡辺猛之でございます。 本日議題となっております建築物の耐震改修の促進に関する法律の一部改正案でございますが、この法改正案の趣旨については、多分大方の皆さん方、異議はないと思います。先ほど来お話がありますように、東日本大震災のあの惨状、そしてまた、大型の民間施設が避難所としても非常に有効に活用されたというあの結果を見ましても、趣旨に対しては多分異論は少ないと思うんですけれども、ただ、その一方で、懸念されるポイントといいますか、論点というのは非常に限られてくるのではないかなということを思っております。 今日は、その点幾つかポイント絞ってお尋ねをさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。 まず最初に、本改正案の議論の的になるのが公表制度だということを思っております。この法案の概要が出てまいりましたときに、旅館やホテル業の民間事業者から懸念の声が上がったのは、公表制度が設けられることによって、耐震診断、そしてその次の耐震改修と、理念は分かるんだけれども、やっぱり民間の事業者としては、資金の確保等々含めて本当にこのスケジュールどおりにいくのか分からないと。余りおしりをせっつかせられると、逆に倒産する事業者が出てくるのではないかということが懸念をされておりますけれども、この点についていかがお考えなのか、まずお聞かせいただきたいと思います。
○大臣政務官(坂井学君) この法案は、今、渡辺委員が御指摘をいただきましたように、多くの方が賛成をいただくものであろうかと思いますが、しかし、倒産をするような事業者が出るというような事態は当然望んでいないことでございまして、そのために必要な取組を講じていこうと考えているところでございます。 まず、金銭的な面でございますが、事業者の費用負担を軽減をいたしまして着実に耐震診断、そして改修を実施できますように、今年度予算では、この法改正によって耐震診断が義務付けとなります建物に対しまして、通常の交付金と比べて国の補助率を引き上げております。また、何よりも地方公共団体がこの制度を持っていただいて共に補助をしていただかなければ十分に事業者の費用負担を軽減することができないものでございますから、地方公共団体に対しましても、この補助制度の整備充実というものを図っていただくように強力に要請をしてまいります。 そして、公表に関して、公表することによってまた倒産の危機があるのではないかと、こういうことでございますが、これに関しましても、今、法令におきましては、一律にその期限を定めるということにはしておりません。これは、やはりそれぞれの建物、建築物の個別の状況であったりとか、それからその地域の営業上の競争環境等々、それはもう地域地域で個別に違いがございますので、こういうところを十分に地方公共団体が配慮をして運用ができるように、例えば耐震診断にいたしましても、時期を合わせて一緒に、早くやったところも遅くやったところも一緒に例えば公表する等々、こういった配慮ができるようにということで考えております。 このような取組によって、事業者の方の営業にも十分配慮しながら、できる限り負担を軽減をして円滑に耐震改修をしていただけるよう進めてまいります。
○渡辺猛之君 ありがとうございました。 今の御答弁に関連をして、公表制度についてもう一点お尋ねをしたいと思うんですけれども。 例えばの事例として紹介をさせていただきたいんですが、誠意を持って耐震診断を受けましたと、耐震診断を受けましたけれども、今度は改修が必要になる、改修のためにはやっぱり自己資金もある程度用意をしなきゃいけないということで多少の時間が必要だという優良な民間事業者の場合と、あるいは、その公表制度を恐れる余り、まず耐震診断を逃れよう逃れようとする悪質な民間事業者がいた場合、この二つを比べた場合、風評被害という観点からは、耐震診断を実際に受けて、おたく駄目ですよというレッテルを張られるよりも、いや、まず耐震診断を受けずにずっとずっと逃れていると、いや、うちはいいか悪いか分かりませんけれどもといった事業者の方が得をするようなことが考えられないかということを懸念するわけでありますけれども、この点についてどのような対策が考えられますでしょうか。
○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。 誠意を持って迅速に耐震診断を実施した方、そして一方では耐震診断をああだこうだということでなかなか実行しない方、この間に逆転的なことが生じて正直者が不利益を被るというようなことは、これは絶対あってはならないというふうに思っております。 そのため、耐震診断の報告については、最終的には罰則が科されるという仕組みにしてございます。まずは、期限までに報告されない方は、公共団体の方から、これは矢の催促ということで、早く出してくださいということを御指導されるんだと思いますが、これもどこかで区切りを付けて、次は命令を出していただくということになります。命令をしますと、このこと自体がまず公表されます。この方は今までやるべきことをやっていなかったということが公表され、そして期限を区切って、いつまでに出してくださいということ、これは期限は多少余裕を持って定めることになりますけれども、こういう期限を区切って出していただく義務が命令ということで生ずるということでございます。その上で従わない方については最終的には罰金刑ということでございますので、最後まで逃れ続けるということはできない仕組みにさせていただいていると、これが一点でございます。 それから、二点目でございます。先ほど政務官の方からもお答えがございましたけれども、同じ用途の中でばらばらに発表したのではそういう逆転の不利益が出るということも考えられますので、公表については緩やかな仕組みを取って、地域地域の判断で用途ごとに一定の時期まで待ってまとめて出していただく、こういうことも可能にしたいというふうに思っております。 こういうことで、不公平が生じないようにしっかりやってまいりたいと思います。
○渡辺猛之君 今お話をいただきましたように、フレキシブルに対応いただけるという認識をいたしましたけれども、本当にこの法律の趣旨については多分民間の事業者の方も大いに理解をいただいていると思うんです。ただ、本当はやりたいんだけれどもなかなか資金調達の面で今すぐというわけにはという多分業者の方も出てくる可能性考えられますので、その補助制度含めて、しっかりと現場の実情を注視していただきたいなということを思います。 特に私が心配をしておりますのは、円安になりまして多少国内の観光業にも多分回帰現象が見られると思うんですけれども、それでも、特に旅館、ホテル業を中心に考えますと、大きければ大きいほど今度耐震改修に掛かる費用というのも膨大なものになってくることが容易に推測をされますので、その点、それぞれの各地域、あるいは各業者の現状というものをしっかり把握していっていただきたいということをお願いをしたいと思います。 続きまして、この法案によってもう一つやっぱり心配の声が全国各地域から上がった点は、国の補助がある一方で自治体の追加補助があると。この自治体の追加補助に対して、いろいろ追加補助のあるところないところ、いろんなパターンが考えられるということで、自分の、民間事業者が所在するその自治体によって補助金の制度が違うのでは随分これは格差が生じるんではないかという心配の声が上がっているところであります。 それぞれの自治体の財政事情と、また想定される地震等の被害の状況が必ずしも対応しないわけでありますよね。その中で国としてはどのように安全な社会を講じていくのか、この点について御所見をお尋ねしたいと思います。
○大臣政務官(坂井学君) 今の御質問でございますが、現状でも、実は今回の改正案で対象となります非住宅建築物に関しましては、耐震診断に限って申し上げましても、市町村の数のベースで約三五%、それから人口ベースでいきましても五七%ということで、今まだこの制度が十分整備できていないと、この今言った数しか整備ができていませんので、逆に言うと、そのほかのところはまだだという、こういう現状がございまして、地方公共団体にこの補助制度をつくっていただかなければ、先ほども申し上げましたが、事業者の方に十分な費用の軽減を行うことができない状況にございます。 また、その地方公共団体の財源又は地方公共団体の負担軽減のためには、交付金に相当いたします地方負担額の五〇%に対する特別地方交付税措置、これがございますし、また今年度に関して申し上げますれば、地域の元気臨時交付金の活用というものが考えられます。 現場の報告等々を聞いてまいりますと、まだこういった話を地方公共団体の担当者が十分承知をしていないと、こういう例もあるようでございますので、国交省のメンバーが各地方を行脚をいたしまして地方公共団体に対しきめ細かく情報提供を図りまして、補助制度に地域間の格差が生じないよう努力をいたしてまいります。
○渡辺猛之君 ただいま坂井政務官が御答弁をいただきましたように、やっぱり地方公共団体の中にもまだこの制度自体をしっかりと把握をされていない地方公共団体があるというのも事実だということを思います。そのような地方公共団体に対し、やっぱり国としてしっかりと情報を与え、また時には指導しながら、本当に、耐震診断そしてまた耐震改修をしようという民間事業者の方の地方公共団体がやっぱり一番身近な窓口になるということを思いますので、そこに正しい情報をどんどんどんどん与えていっていただきたいなということを思っております。 続きまして、先ほども少しお話出ましたけれども、東日本大震災のときには、旅館、ホテル業の皆さん方が避難所として大変大きな力を発揮をしていただいたということは、これ紛れもない事実であります。避難所として指定を受けることによって、この耐震改修の補助率もかさ上げをされるということを聞いておりますけれども、旅館、ホテルといったところを避難所としてどんどん指定していくべきなんじゃないかな、それによって耐震改修もどんどん進んでいくんではないかなということを思うんですけれども、この点についてお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。 旅館、ホテルの避難所としての活用の必要性というのは先ほど来御議論ございまして、東日本大震災では延べ五百万件の受入れをしていただいた、これ紛れもない事実として実績としてあるというふうに思います。 その上で、こういうことが非常に事前の備えとして有効だということは公共団体の方もそれぞれ御認識だとは思いますけれども、改めてこういうことの必要性というのを公共団体の方に訴えていきまして、災害発生時にちゃんと避難所として活用できるように、これ事前の準備としてやはり協定とか準備が要ると思いますので、そういうことをまずやっていただくと。その上で、耐震性の足りないところは、これは地震が起きたときに使えないということになりますので、できれば、都道府県の耐震改修計画にしっかり位置付けられますと補助率が上がりますから、そういう位置付けをしていただいて、結果的には、できれば五分の四の補助で旅館の改修が進められると、こういうことが望ましいというふうに思っております。そういう方向で公共団体としっかり意見交換をし、またお願いをしてまいりたいというふうに思っております。
○渡辺猛之君 この点につきましても、やはり国交省の方から地方公共団体に対してしっかりと情報を与えていただくということと、この点については民間の事業者の方にも正しい情報を与えていただきたいなということをお願いをしたいと思います。 さて、今回の改正案でございますけれども、やはり今までの法律と大きく違うところは、今まではこの耐震診断について努力義務ということでございましたけれども、今回は診断については義務化をされるということで、百万円以下の罰金制度も設けられるということでございます。言わば、法律として民間の仕事に対して初めて手を突っ込むというような形になってくると思いますけれども、それぐらい、やはり国としては今こそ建築物の耐震化が必要だということをお考えになっているということを思います。 そこで、最後、太田大臣にお伺いをしたいと思いますけれども、建築物の耐震化に向けてどのような思いで取り組まれるのか、太田大臣の決意をお聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(太田昭宏君) 義務化をするというのは相当な決意ということだと思います。する限りはちゃんとできるようにということで、地方公共団体の応援もいただいて、診断については一〇〇%できるというところまで思い切ってさせていただいて、それは個人だけじゃなくて、そこを使う人が大変な被害に遭うということや、先ほど申し上げましたが、救援道路とか救援体制自体ができないと。大きな、学校なんかもそうなんですが、避難所にもなるが、弱ければもうお子さんたちが亡くなるという、まるで違う状況になるということからいきますと、ここはそこに準じたことに対して手を打つということだと思います。 そういう点では、この耐震改修促進法というものの改正、そしてまた従来のもので一般をやる、そして補正予算を使ってそれを推進する、そして税制ということも使ってあらゆる住宅についてやるという中で、緊急事態という今回のことについて何が何でも早くやらなくてはいけない。当然そこには、今日御質問ありましたように、公表されると、余り短く切ってしまうと倒産しちゃうよというようなところへの配慮というのは当然やりながら、しかし、御自身も含めてやる方がいいということをバックアップするという法律の体系になっておりまして、これをもって日本の耐震化をしっかり進めていきたいと、このように思っています。
○渡辺猛之君 ありがとうございました。 今大臣も御指摘をいただきましたように、今回のように民間の不特定多数が利用する大規模施設、その建物がしっかりと耐震が図られるということは、万が一の地震等の災害が起きたときに、まずは子供たちの命が守られる、患者さんの命が守られる、あるいは観光客の皆さんの命が守られる。そして、その建物が残るということは、今度残った施設が、病院であろうと学校であろうと、あるいは大規模の旅館、ホテルであろうと、非常に今度は復旧というか災害救助という面で非常に大きな役割を果たしていただけるということは間違いないということを思っております。 民間の事業者の方にも負担をしていただくことになるので、その辺のところはいろいろ課題があると思いますけれども、冒頭申し上げましたように、必要な事項だと思いますので、しっかりと民間の事業者の方の負担を少なくすること、その視点を忘れずに前向きに取り組んでいっていただきますようにお願いを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。 私の方からも、今回の法改正につきましては既に今いろいろとお話がございましたけれども、これまでの議論で余りされていないところを中心に御質問させていただきたいと思います。 まず初めに、先般、平成二十五年度の予算が成立したわけでございますが、その中にも盛り込まれております耐震対策緊急促進事業、国費で百億ということでございますけれども、これによりまして中央防災会議における地震防災戦略の耐震化目標というのがどのように達成されていくのか、予算が成立してそれがどのようにして具体的な形になるのかということをちょっと御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。 御指摘の百億円は、従来行っております通常の耐震改修に対する補助、これは社会資本整備交付金等で行っているわけでございますけれども、今回、その補助率を耐震診断の義務化の建物についてのみ上げていくわけでございまして、この補助率の引上げの分を別枠で補助金として計上させていただいている、こういう趣旨のものでございます。 全体の九〇%の目標達成ということになりますと、その余の交付金の部分で対応するものも非常に多くなるというふうに思いますけれども、今回の義務化の対象はあくまでも大規模なものに限るということで、この数は現在大体四千棟余りだというふうに把握をしているところでございます。この四千棟に対してこの補助金は使われると、原則使われるということで、あとは避難路の沿道とか防災拠点の建物、こういうものにも使われていくということでございます。 診断と改修とどう振り分けるとか、細かいことを言い出すと切りがないのですが、ざっくりとしたことで申し上げますと、この百億円で大体千棟から二千棟の耐震診断、さらに三百棟から四百棟の耐震改修を行うことができるのではないか、別途の交付金は当然使うこと前提でございますけれども、初年度の額としてはそういうことで十分だというふうに思っているところでございます。
○西田実仁君 そうしますと、それが三か年ほど実施されていくということで、その三か年後にはどのぐらいになるんでしょうか。
○政府参考人(井上俊之君) 三か年後までに改修が全部終わるかどうかとかいろんな問題ございますし、制度自体は一応二十七年度までの制度ということで、まあ繰越しなんかもありますけれども、どうかということございます。これは進捗を見ながら、今年であれば来年度の予算要求、その次の年は再来年度の予算要求ということで、不足が生じることだけはないように、枠の問題もございますけれども、その枠の中で工夫もしながらしっかり計上してまいりたいというふうに思っております。
○西田実仁君 是非、緊急性が高いところでございますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。 今回のこの法改正の中には、そうした公共的な不特定多数が集まるところの耐震診断の義務化あるいは診断結果の公表というのが盛り込まれておりますと同時に、全ての建築物の耐震化の促進ということで、マンションを含む住宅あるいは小規模建築物等についても耐震診断や必要に応じた耐震改修を行う努力義務というのが創設されております。中でも、耐震改修の必要性の認定を受けたマンションについては、大規模な耐震改修を行おうとする場合の決議要件が区分所有法の特例ということで緩和をされているわけであります。このマンションの、特に分譲マンションの耐震改修、また建て替えにつきまして今日はお聞きしたいと思っております。 実際に今現場で様々な方からお話をお聞きしますと、例えば、細かい話ですけれども、構造躯体に壁やあるいは筋交いなど、いわゆるバツ印のような、ああいう耐震部材を設置する耐震補強の場合、分譲マンションとして、お住まいとしてはなかなか好ましくないということもあってその合意形成が難しくなるということが実際は少なくないというふうにお聞きします。ですので、分譲マンションでありますけれども、自ら住まうのではなくて、例えばケースによっては事務所として貸し出すというようなことをもってすれば合意形成が図られるというような、そういうケースも聞くわけでございます。しかし、住まいではなくて事務所として貸すことになると、今度は住宅支援機構の支援基準から外れてしまってその支援が受けられないと、こういう問題を抱えているということを現場で聞くわけでありますけれども、耐震改修を、特に分譲マンションの耐震改修を進めていくには、こうした運用を緩和していくということも検討すべきではないかと思いますけれども、いかがでございましょうか。
○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。 御指摘いただきましたように、ブレースが出てベランダの使い勝手が悪くなったとか、あるいは眺望が阻害されるということで、そういうことを忌避される方が多くなって耐震改修が進まないというようなことがこれまでもあったということでございます。私どももそういう認識をしております。 今回の法改正の中では、まずこういう工法の自由度を高めるために、外付けフレーム工法ということで、外側に柱、はり造って床面積も増えてしまうというケースが、従来はしゃくし定規にこれは容積率違反だから駄目ですよというふうにしておりましたのを、公共団体が耐震性が足りないと認めたマンションについてはオーケーですということで緩和をさせていただきました。 それから、補正予算で補助金も、今年度いっぱいの取りあえずは限定措置でございますけれども、従来の補助金に加えて三十万円の上乗せ措置をとっておりまして、これはマンションについても適用されるということでございます。 さらに、決議要件が、普通は二分の一なんですけれども、工法によっては四分の三の特別多数決議が要るということで、これも二分の一に緩和をしていったというようなことでございまして、これらによって、マンションについても、まあ格段にとまで言ってよろしいかどうかはあれですけれども、格段に進むようにしたいと思っておりますけれども、相当効果があるんではないかというふうに思っております。 それから、公庫の、金融支援機構のお話があったかと思いますけれども、これちょっと要件等を詳しく調べてみなければいけませんが、例えば事務所の転用自体、住宅という用途の中でおやりになるのか、あるいは住宅地の中で立派に事務所なんていう看板は、これそもそも基準法上も掲げられないわけでございますので、ちょっとその辺のところはつまびらかでございませんけれども、実態にできるだけ合って、活用がよく進むような運用が基本だとは思いますので、勉強すべきところがあればこれは勉強させていただきたいと思います。
○西田実仁君 是非、実態に合わせて耐震改修を促していく観点でお願いしたいと思います。 建て替えというふうになった場合には、やはりこの住み替え費用の捻出、あるいは資金調達など、多くの障壁がございます。例えば、建て替えを促すためには、今、総合設計制度というのがあって、公開空地など市街地の環境の整備改善に資すると認める場合には容積率の割増しなどの規制緩和がなされております。 この制度は、現状、マンションの建て替えということについてどの程度活用されているのかをまず確認したいと思います。
○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。 事実関係だけ端的にお答えを申し上げますが、平成二十三年末までの工事完了をしたマンション建て替え、これが全部で百七十七件ございました。それで、悉皆でこのデータが全部あればいいんですけれども、残念ながらなかなか全部集まり切っておりませんけれども、実はこれについてはアンケート調査をやった経緯がございまして、百十二件から御回答いただいております。 この中で、総合設計をやったものは十四件ということでございます。地域別に見ますと、多いところでは東京都が八件、横浜市が二件、その他、大阪、札幌、川崎、新潟が一件と、こういうような分布になってございます。
○西田実仁君 今後、この老朽化したマンションの建て替え需要というのは増える一方であるというふうに思います。 今御指摘をいただいたこの総合設計制度などの活用も含めまして、こうした建て替えによる処分床の増床など、国におけるスキームづくりということが待たれるというふうに思っておりますけれども、大臣といたしまして、この分譲マンションの耐震改修又は建て替えについて、それを促す施策、どのようなお考えをお持ちでしょうか。
○国務大臣(太田昭宏君) 総合設計制度で今も十四件ということで答弁をいたしましたけれども、余りにも少ないということの中には、決議するときの条件が厳しかったり、あるいはもう本当に腹を決めてここは耐震改修に本格的に乗り出さなくちゃいけないということを決断ができないというようなことも、様々要因があろうと思います。しかし、ここはやっていかなくてはいけないということの中で、容積率を割増しするとか決議要件の緩和とかということは極めて有効であろうというふうに思っています。 東京都では、建築計画の優良さに応じて高さ制限というものを、あるいはまた容積率の緩和というのをしているという状況がございますものですから、これらを含めて前進をさせるということが極めて重要だというふうに認識をしているところです。これらの事例が案外知られていないということもありますから、こうしたことも周知徹底して、今後更に積み上げて、何ができるかということも含めて検討させていただければというふうに思っているところです。
○西田実仁君 是非、御検討をお願いしたいと思います。 一つ気になるのは、今いわゆる耐震基準、昭和五十六年というのを基準にして、それ前とその後ということで言われるわけでありますけれども、実はその前に、昭和四十六年にも旧々耐震基準というのがあって、そのマンションも大変多いわけでございます。そうした昭和四十六年の旧々耐震基準マンションの速やかな耐震化ということを進める緊急性はより高いのではないかと思いますが、今回の法改正ではそこは余り基準としてはないわけでありますが、これどういうお考えなのかをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(井上俊之君) 御指摘のとおり、建築基準法の規定は、今は新耐震ということで昭和五十六年でざっくりと切って、それ以降のものはいろいろ改正はありましたけれどもおおむね安全だと、それ以前のものは危ない可能性が非常に高いので診断をしてくださいと、こういうことになっておりますけれども、実は四十六年に、例えば柱の帯筋というのを規定強化をするとか、地震の体験を経ながらちょこちょことそれ以前も強化をしてきたという歴史がございます。 それで、古いものについてはそういう意味で今のものと基準が違いますので、新築のものは耐震設計法で保有水平耐力比、これは一が満点なのでございますけれども、この指標を直接使わずに、帯筋の足りないようなものも含めて評価できるようにIs値という指標を採用しています。このIs値は、四十六年以前、あるいはそれよりもっと前の、前の基準のときのものも含めて同じ物差しで測れるようにいたしておりますので、このIs値の内容に沿って改修設計をしていただくということであれば、古いものについても現行の規定の中で十分に対応できるのではないかというふうに考えています。
○西田実仁君 マンションに関しまして、今日は内閣府の方にも来ていただいておりまして、二つほどお聞きしたいと思います。 私は地元は埼玉県なんですけれども、川の多いところでございまして、荒川、利根川とか大きな川があるわけです。二百年確率の水害では、こうした川のはんらんということによって多くの地域が水没してしまうという洪水ハザードマップもできております。今回、東日本大震災の津波被害ということを受けて、埼玉の県民でも大変にこの水害に対して危機感を持っております。そこで、埼玉では大規模な水害時の避難場所としてマンションが大変有力ではないかという声が上がっておりまして、いわゆる垂直避難ということが求められているということであります。 こうした大規模水害時での住民の近隣マンションへの避難協定を始めといたしまして、マンションの役割の再認識をすべきではないかと思いますけれども、その取組について内閣府にお聞きしたいと思います。
○政府参考人(佐々木克樹君) 御指摘のように、垂直避難という概念、非常に特に水害の場合、重要かと、こう思っております。今現在、災害対策基本法の改正を国会に提案させていただいておりますけれども、その中でも、そういった垂直避難を含めた安全確保措置という形で市町村長が指示なりできるようにという改正案を盛り込まさせていただいているところでございます。 一方で、一方でといいますか、具体的な取組といたしましては、中央防災会議の大規模水害対策に関する専門調査会が平成二十二年に取りまとめました提言では、こういった垂直避難の考え方で高層マンションを活用した取組というものも提言をされているところでございます。昨年九月には、特に首都圏の大規模水害対策大綱というものを防災会議で決定をいたしまして、その中で民間ビルやマンション、立体駐車場等の緊急避難に利用可能な施設の管理主体との利用協定の締結の推進といったようなことも盛り込んでいるところでございます。 今後、関係省庁、自治体とも連携しながら具体的な利用促進策を進めてまいりたいと思っております。
○西田実仁君 最後にもう一つ内閣府にお聞きしたいと思いますけれども、マンションの防災対策につきまして、直下型地震の場合、エレベーターあるいは室内への閉じ込め事故の多発が予想されております。エレベーター用の防災キャビネットの備付け、あるいはドア開閉のためのバール、油圧ジャッキ等の装備が必要になってくるわけでありますけれども、こうした装備に対する、それぞれの自治体のマンション向けの防災対策としてあり得ると思いますけれども、国としてどのように支援をしていくおつもりなのか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(佐々木克樹君) マンション、特に高層住宅等については、長期地震動による対策ですとかいろんな、あるいはエレベーターの停止による閉じ込め、それから高層ビルにおいてのライフライン途絶によるいわゆる高層難民、住民の発生といったようなそれぞれ特徴のある被害が想定されているかと思っております。 このため、私どもとしましては、今回、今年度の予算におきまして、住宅建物等における地震防災対策の推進経費という予算を要求させていただいております。建物自体の耐震性というのは国交省を中心に関係省庁で進めていただくということと併せまして、実際の建物内でのいろんな家具の備付けの問題ですとか、いろんなフェーズごとによってのハード、ソフトの対応策というものが考えられるかと思っておりますので、こういったものの調査研究を今年度進めていきたいと、こういうふうに思っております。
○西田実仁君 終わります。
○藤巻幸夫君 みんなの党、藤巻でございます。 私は、この委員会を通じて一貫して、公共機関あるいはまちづくりにおきまして、積極的なデザインの導入によって景観や環境、サービスなどの質的な向上を図り、ビジット・ジャパン戦略などと連携し、インバウンド政策、まさにビジット・ジャパンにつなげればいいなと思っているんですが、今回は建築物の耐震改修の促進に関する法律の一部を改正する法律案ということで、まさに安心、安全の強化ということなんでしょうけれども、まず、当然ですが、今回の法改正は、国民の安心、安全をしっかり守る観点でどんどん進めていただきたいと思いますが、一つ今日はまず御質問したいのは、まず国内にある各国の大使館それから領事館、いわゆる駐日外国公館の耐震化についてちょっとお伺いしたいと思います。 調べましたところ、意外と多いんだなと、在外公館が、と思いました。今日現在では、駐日外国公館は我が国に百五十三か国が所在しているというふうに確認しました。外務省の駐日外国公館リスト、二〇一三年の四月一日のデータにおきましては、百七十九か国、EUを含むと掲載されています。まず、多くの国々で大使館を東京に、また複数の総領事館を国内各地に置いているということがここではっきり明確になっております。 たまたま私、知り合いにゾマホンさんという、前、たけしさんのマネジメントというか、そばにいたゾマホンさんがちょっと知り合いなんですけど、ちょっと調べてみましたら、ベナン共和国も市谷のビルに所在しているということが分かりました。市谷の恐らく本村町というんでしょうか、三の二十五、市谷リンデンビル二階なんてあるんですけど、多分相当小さいビルに入居しているんだろうなということが想像できます。 そこで、是非、まず御質問したいんですが、このように駐日の外国公館があるような建物は、当然、国によって違うと思うんです。国によって違っていて、建物全部の所有であったり、あるいは一部のマンションの部屋だけを占有しているようなケースがあると思いますが、是非今回の法改正に絡めてお伺いしたいと思うんですが、外国公館の耐震化への対応というのは国交省ではどうお考えになっているのか。また、外務省にも同時にお伺いしたいんですが、どれくらいの施設でこの耐震化への対応は済んでいるでしょうかということをまずお伺いしたいと思います。 というのはなぜかというと、やっぱりこういった日本の取組が海外への安心への発信に私はなり、実はこういったことをPRすることも日本のPRに私はつながると。これほど安心について極めて取り組んでいる国というのはなかなか見受けられないんじゃないかということで、まずこの質問をさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。できれば大臣、お願いいただければと思います。
○政府参考人(草賀純男君) お答え申し上げます。 駐日外国公館でございますけれども、外交関係に関するウィーン条約というのがございまして、この条約におきまして、外交官や外国使節団につきましても接受国の法令を尊重する義務を有しておるということが規定されてございます。したがいまして、駐日外国公館も我が国の法律を尊重する必要があるというふうに一般的に認識はしてございます。 先生お尋ねの、じゃ、耐震施設、耐震基準がどの程度満たされているのか、導入されているのかということですけれども、外務省といたしましては、その駐日外国公館、所有の場合もあれば賃貸の場合もあり、いろいろあるかと思いますが、そのビルがいつごろ建設されているのか、それが耐震対応されているのかは把握してございません。 以上でございます。
○国務大臣(太田昭宏君) 日本に外国の方が来て、大使館自体から東日本大震災のときに逃げていくというようなことがありました。また、東京オリンピックということを招致する場合に、果たして東京は地震は大丈夫なのかというようなことはございます。そういう意味では、気が付きませんでしたが、御指摘のようなことで、この百五十三ある大使館、これ東京に全部です、ここのところの耐震化を十分するということは極めて重要で、これ賃貸のマンションの一室もあれば自分のものもある、いろんな、あると思いますが、ここは耐震は大丈夫だということ自体は大きな発信だと思います。 東京が世界に発信する町であるという中には、私は、この法律の範疇外でありますけれども、ここまで美しい、それは四季がある、そして災害が必然的に多い、しかし、これだけの脆弱国土の中でよくぞここまで強靱な、しなやかな、しぶとい都市をつくったものだということを海外に示すということ自体が、日本のメンテナンス技術を輸出するということもあり、また観光ということもあり、そしてまた東京オリンピック等々のそうした誘致ということもありということで、私は、そういう技術の蓄積をしたいし、そして世界に発信するという今場面にあると思います。 そういう意味で、耐震化がどうなっているかは分からないという今外務省からのお話でありますけれども、ここは外務省ともよく連携取って、情報提供をこちら側からしたり、あるいは御相談があった場合には、これについて今、日本ではこういうことをやっているということを情報提供等をしながら、安全ということが一番どの国だって大事ですから、そうしたものに持っていくように、普通の法律をそのままぼんと適用するというわけにはいきませんけれども、よく相談に乗って、結果的には耐震化が施されたところで仕事をしていただけるようにということを、よく連携取ってやっていきたいというふうに思っているところです。
○藤巻幸夫君 どうもありがとうございます。 私は、本当にこういったことが世界に発信できれば、やはり日本の本当の強い魅力づくりに間違いなくなるものだと確信しております。 そしてまた、是非、最初の質問者の方の答弁の中に、大臣も、ちょっとデザインというか、どういうふうな耐震をするかというお話ありますけれども、ずっと私が申し上げていますやっぱりデザインの観点というのも是非取り上げていただいて、先日の質問におきまして、勝手ながらデザイン庁なんて言葉を使いましたが、やはりデザインというものをうまく利用することによって、単なる耐震ではなくて、やはり技術にデザインを加えていくということで、これ自身も非常に大きな私は発信であると。 やっぱり世界見てもこれほど可能性のある都市はない中で、八百六十万人しか来ていないということについては、やっぱり経済促進にも、また、今クール・ジャパンということも安倍総理の方にも随分お話ししているようですが、やっぱりクール・ジャパンとビジット・ジャパンというのは私は連携するものだと思っていますので、是非この辺のところもお考えいただければと思いますが、大臣、最後に一言よろしくお願いします。
○国務大臣(太田昭宏君) デザインという角度を入れろということは、私も今、閣僚間の間でも話をさせていただいております。 このインバウンドという中には、観光という角度だけでなくて、普通に仕事をしていらっしゃるということがありますから、そういう点では、人はどういうところに集まるのかというと、美しいところ、気持ちのいいところ、元気なところには人が寄ってくるというふうに思うんですね。最近、アメリカに行きましても、日本の話題が多くなってきたということをよく聞きます。そういう意味では、元気な日本という、美しい日本という、そうした発信をするということが非常に大事で、逆の意味で、先ほど私申し上げましたが、よくぞこの脆弱ないろんな災害の多い中で安全な、そして穏やかな国民がいることだと。 外国から見ると、日本は鉄道も含めて安全ということと時間が正確だということが物すごく大きな要素だというふうに聞いておりますが、そうしたことも含めて対応するということが大事だというふうに思います。
○藤巻幸夫君 ありがとうございます。 そうしましたら、二番目の質問をさせていただきたいと思いますが、今回のこちらの耐震改修促進法の中で、特にもう一つ気になりましたのが、避難路沿道建築物に該当する中小企業それから一般の住宅の所有者は、実は私は、国から、ないしは地方から支援があったとしてもやはり資金的に本当に難しいんではないかという懸念をしております。 現在の支援の状況をお聞かせ願えればと思います。よろしくお願い申し上げます。
○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。 避難路沿道ということで、主には東京都がこの法律に先立って診断の義務付けをされたということで、そこの東京都の現場の話も私どもよく伺うところでございますが、現行の制度の中では、国が三分の一、東京都の方も三分の一を少なくとも出していただいて補助していると、国の制度はこういう仕立てになってございます。 今回の法律の中で、避難路沿道の建築物について、公共団体、都道府県の方で、あるいは市町村の方で耐震改修計画に書き込んでいただければ、これは法律に基づく義務付けの対象になるということでございまして、これにつきましては従来の三分の一の補助率を五分の二にするということで、これは地方の分と合わせれば十分の八、五分の四という補助率になると、こういうふうに拡充をさせていただくところでございます。
○藤巻幸夫君 十分理解できました。 最後になりますが、もう一つ質問させていただきます。 この法律につきまして、是非空きビル等の利用促進のために、もう一度、容積や用途変更に関連する実は規制緩和も必要なんじゃないかというふうに思います。 テナントが例えば入っていないビルのオーナーは、なかなか耐震改修に実際踏み切れないのではないかという懸念もしております。耐震改修を促進するためには、駅前や町中の古いビルのこういった活用をする前向きな、実はまちづくりの政策も同時に行ってはいかがかなというような気もしております。また、避難場所としては、公共空間の充実の観点から公園緑地を増やすなど、こういったことも考えられると思うんですが、これについてはいかがでございましょうか。
○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。 耐震改修法の審議ということで、ついつい耐震改修の補助のことばかりお答えをしてしまうわけでございますけれども、私ども、それから国交省の都市局においても、まちづくりの手法というのは補助制度でもいろいろ有しておりまして、例えば市街地再開発事業ということで、都市計画事業でこういう空きビルなんかも含めて建て替え計画を作っていただいて、容積の割増しもして建てていく。東京では例えば六本木ヒルズとか、こういうところにはそういう手法が使われているわけでございます。それは、補助制度も十分整備されているということでございます。 それから、優良建築物整備事業ということで、法律にはよりませんけれども、同じような取組をされる場合にも補助が出るとか、あと、暮らし・にぎわい再生事業ということで、地方都市も含めた中心都市で、中心市街地で空きビルの用途変更をするような場合には補助が出るとか、こんな制度もございますので、耐震改修一本路線ではなくて、こういう様々な補助事業、それからいろいろな容積の割増し制度、こういうものも含めながら、地域の実情に合って建物を造り替えていく、こういう視点も必要かと思います。 御指摘のように、公共団体共々取り組ませていただきたいというふうに思っております。
○藤巻幸夫君 今の問題につきましては、また今後ともいろんな場面を使いまして、是非まちづくりにつきましてはもう一歩突っ込んだ議論、質問等をさせていただければと思います。 どうもありがとうございました。
○委員長(石井準一君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十五分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(石井準一君) ただいまから国土交通委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、建築物の耐震改修の促進に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○藤原良信君 藤原良信でございます。大臣を始め、皆様方によろしくお願いを申し上げたいと思います。 耐震改修促進法の審議につきましては、午前中るるいろんな質疑が行われまして、重複するところもあろうと思いますが、お許しをいただきたいと思いますが、その必要性について私も了としておりまして、その前提として質問をさせていただきたいと思います。実務的な質問になりますけれども、よろしくお願いしたいと思います。 必要性については改めて触れるまででもないんですが、日本は、大規模地震、マグニチュード六以上、五分の一が日本で生じておると言われております。そういう環境にあるんだと思います。まさに世界にまれに見る地震大国であると。これからも危険性をいろいろ言われております。よって、住宅建築物の耐震化を急いで進めなきゃならぬということは御案内のとおりだと思います。 そこで、住宅局長さん、お伺いいたしますけれども、住宅建築物の耐震化の進捗状況はどうなっているのかということ、遅れているのであれば何が原因なのかということを端的にまずお示しをいただきたいと思います。
○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。 まず、進捗状況はどうかというお尋ねでございますけれども、先ほど来答弁の中にございますように、住宅、それから多数の方が使われる建築物、それぞれの耐震化を平成二十七年までに九〇%に持っていこうというのが目標でございます。恐縮でございますが、五年ほど前でございますが、二十年の耐震化の達成状況は住宅が七九%、建築物の方が八〇%ということで、これをこのペースで続けていくとすれば、なかなか九〇に達成するのは正直言って難しいというのが現状だということでございます。 次に、遅れておる理由でございますけれども、一点は、相当程度これ実は古いものを壊して新しく建て替える、建て替え、リプレースということを見込んでおりました。例えば、住宅につきましては、大体この計画作ったときに百二十万戸ぐらいの年間建設が行われていましたが、リーマン・ショック等で最近は八十万戸以下まで落ち込んだことがございました。この落ち込みは直ちに耐震化の促進に響いてくるということになります。こういう経済状況による新築の落ち込みというのも一つ出ていると思います。 そのほか、改修が進まない理由は、先ほど来これも出ていますが、多額の費用が掛かる、それから合意形成が難しい、工法にもいろいろ制約がある、こんな隘路があると、こういうふうに理解しております。
○藤原良信君 耐震化が、今御説明がありましたようになかなか進まない現状を踏まえて今回の法改正を行うということになったわけですが、この趣旨には賛同いたします。 具体的な措置として今様々議論されてまいりましたけど、床面積が五千平米以上の大規模な建築物に対する耐震診断への義務付けや容積率等の緩和が盛り込まれておりますけれども、これらの措置は最終的に耐震改修につながらなければならないわけですね。 今回の法改正の効果は何なのか、あるいは耐震改修にどのようにつなげていこうとしているのか、端的で結構ですから、お示しをいただきたい。
○政府参考人(井上俊之君) まず、耐震診断の義務付け、これは大規模な不特定多数の方が使う建築物に限りますけれども、この診断をまずして、安全かどうかということを知ることから始めなければなかなか先へ進まない。先ほども御答弁申し上げましたように、しかしながら、大規模なものほど工事費も掛かるということもあって診断すら逡巡される、これが隘路になっていますので、これを義務付けをしまして、そして国、地方でしっかり補助をしていくということで改修につなげてまいりたいと思います。 その他、区分所有法の特例でございますとか容積率、建蔽率の特例、これは制度的な面で隘路になっていたものでございますので、これが隘路になって進まなかったことについては、取り払うことによって進むものと考えております。
○藤原良信君 ありがとうございます。 ちょっと別な観点から私はお伺いいたしますが、私の地元の岩手県におきましては、御案内のとおり、東日本大震災でございました。大きな被害がございました。特に、避難所となるべき体育館において、建物は大丈夫だったんだけど、天井が落下するとか脱落するとかという現象が起きました。 国土交通省は、現在、新たに天井の基準を定め、地震に耐えられるような構造を義務付ける予定と伺ってございます。今回の耐震改修促進法による耐震診断や耐震改修と併せ、天井の耐震診断、耐震改修を進めていくべきであると私は思います。どのように進められますか。現在の状況下をお示しください。
○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。 天井について多くの被害が報告され、報道されたところでございます。この被害状況を調べまして、新築の天井の基準というのは明確化をしたいということで、現在、最終段階の作業を進めているところでございます。 具体的には、高さ六メートルを超える高い天井、それからいわゆるつり天井ということで、それから部屋の天井の部分の面積が二百平米以上というものについて、部材の配置方法、つる部材ですね、それから部材同士の緊結方法、これを過去の被災の例など踏まえまして強化する基準としてお示しをします。新築についてはこれでほぼ安全性は確保されるというふうに考えております。 一方、既存のものでございますけれども、これにつきましては、所有者の方がまずこれも危険性を理解していただくことが何よりでございまして、中でも避難所とか、御指摘ありました、それから避難に時間が掛かる座席の固定式のホール、こういうものについては、とりわけその所有者の方の認識というのが大事だと思います。 これにつきましては、補助制度の中で天井単独でも改修できるようにいたしましたので、こういう補助制度の周知とともにやってまいりたいと思いますし、また、建物自体が古い場合には、耐震診断と天井の診断、併せてやっていただいて、一緒に工事すれば一番効率がいいわけですから、そういう進め方もあるということをしっかり周知してまいりたいと思います。
○藤原良信君 大臣、大臣に対する質問ではなかったんですけれども、局長さんですね、担当局としての最高ポジションでございますから、改めて申し上げますけれども、これは、今回の地震、津波が想定外という言葉を使われまして、考えられないような、よって出来事が起きたわけでございますけれども、地震も想定外といいますか、自然界というのは、これはおよそ想像が付きませんので、どんなことが起きるか分からないんですよ。強化をするということは、これは大切なことなんですけど、私は、天井はずっと僕は話させていただいてまいりましたけれども、落下しても安全なものをやるべきだと思うんですよということを申し上げてきたんです。 ですから、実は、今回の東日本大震災において、陸前高田市では避難所に指定をしておった建物が津波で流されたんですよ。そして、全部なくなったんです。避難所、市民体育館だったんですけどね。想定外なんです。市では、自治体の市ですから、相当いろんな角度から見て、そこは大丈夫だからということで指定をしたんだと思うんです。ところが、そこ流されているんです。ですから、私は天井の基準を強化しても想定外の地震が起こった場合どうするのということなんですね、局長さんね。 だから、私は、そういう意味では落下しても安全なものを、膜天井という案を僕は言いましたけれども、いろいろ調べてみると、軽くて、とにかく落下しても人命に影響ないというようなことが、私はこれは考えていくべき事案だろうと思うんですね、ということで申し上げてきたんですけれども。よって、今回の耐震法の改正について、併せてそういうことを研究すべきだと思いますね。そのことを申し上げておきたいと思うんです。 文科省が学校の天井の撤去を進めておりますけど、地域によっては体育館は生涯学習でも使うんですね。だから、地域の住民の方々に使って、歌やいろんな音楽とかやったりするということで、あるいは寒いところはやっぱり天井があった方がいいということになっちゃうんですね。よく聞いてみるとそういうことなんですけど、なくてもいいじゃないかと僕が言ったら、いや、学校の体育館等は、これは学校教育だけじゃなくて生涯教育でも使うんですと、地域の住民に使ってもらっているんですというようなことを言いますね。そうすると、やっぱり寒冷地帯は暖房の関係とか、様々な理由があるんですよ。それから、音響なんですよ。ですから、天井があった方がいいと。 そうすると、強化だけじゃない発想が必要だと僕は思うんです。そこを念頭に入れて今後やっていただきたいと思います。そういうこと、どうですか、簡潔に。はい、どうぞ、大臣。
○国務大臣(太田昭宏君) 学校の耐震化というのを私、ずっと公明党の中でも私が中心でやってきまして、十年前にどれだけ今耐震化が進んでいるかと、こう聞きましたら、文部省はデータもなくて、そうして一年掛かりで調べて四四・五%であるというのが分かって、今は九四%までこれで今年来るんですが、今、非構造部材の耐震化ということで強く言って、そして耐震補強をするというようなことが全体の流れになっています。 それはそれとして、それは、笹子トンネルは原因が何かと、天井板が落ちたと。原因は究明をしているけれども、笹子は大丈夫かというと、天井がなければ大丈夫なんですね。ですから、そういう点では、いろんな音響のこともありますし、いろんなこともありますから、先生のおっしゃっているそれが、私、技術的によくまだ十分分かりませんけれども、何らかの形でそういう技術的なものがあれば、そういうことも含めて対応していくという、そうしたことが大事なことだというふうに思います。耐震強化とともに、落ちても大丈夫なものというような技術的なそうしたことの研究というのは私、極めて重要なことだと思います。
○藤原良信君 ありがとうございます。 大臣、膜天井でございます。要するに、いわゆる膜でございますから、本当に軽いんですよ。だから、そういうのが現実にあるということを私も知りまして、これは研究材料になると思いますから、後ほどどうぞお調べいただきたいと思います。なじむ話は、どんどんいいものは取り入れていくということが必要だと思います。 それから、午前中もいろいろ御議論ありました、この改正に当たって様々な課題の中の一つといたしまして、旅館とかホテル、いわゆる非住宅の分野の不特定多数の集合するところがこれから改修していくという場合、いわゆる負担が心配されているということがございましたけど、これについては、いろんな、そういう心配はございませんよということを明示をしておくことが必要だと思いますので、それが一つと、それから、今回の震災でいろんな、五百万人を受け入れてくれたということ、先ほどもお話ございましたけれども、私も今後、防災拠点としてやっぱり考えていっていいと思います。 これは内閣府が担当なんだと思いますけれども、国土交通省からも地方自治体等を含めましてきちっと発信をするということ、どうぞお願いをしておきたいものだと思います。見解をお願いいたします。
○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。 耐震診断の義務化というのは、改修につなげていかなければ意味がないと。その際に、やはり費用の面でいろいろ御不安のある方々がおられるということでございまして、そのために補助制度、国としてはやりましたと、これで終わってはいけないわけでございまして、避難所の指定でより高い補助率も可能だというようなことも含めて、公共団体とはずっと議論してまいりたいと思います。 そこそこ補助制度が整備されたからもういいやということではなくて、ブロック会議をやり、個別に意見交換をし、そしてお願いにも行きということで、事業者の方も、ああ、なるほどよくやっていただいていると、不安なくやれそうだというふうに思っていただけるようにしっかりと努力してまいります。
○藤原良信君 大変そこは大事なところだと思いますから、ホテル、旅館が防災拠点となるようにすることの必要性と、それから今のこの法律改正において、今局長さんからお話をいただいたように、徹底してそれぞれ負担を負わないような形をやっぱり進めるべきであるということが大切な観点だと思います。申し添えておきます、改めて。 それから、大臣、私は、これ大臣に質問ではございませんけれども、一般政府公的固定資本形成が、日本がここ何年か減少してきております。IGでございます。 これは、時間の関係で、私十六分までですからもう間もなくなんですが、このことについては後ほどまた質疑をさせていただきますけれども、今回、このIGが、これイギリスが大体平成八年から二十二年までで三倍伸びているんですね。日本が逆に三倍減っているという形。一般政府公的固定資本形成でございます。IGでございます。私は、これ、民間建築物は含まれませんけれども、公的資本ですから、しかしながら、民間建築物、公共建築物を含めて建築物の耐震化を促進することは我が国の経済を活性化することにこれはつながっていきます。 ですから、そういう意味でも、私は全体的なIGを増加させることにつながると思いますので、そういう観点からもこの必要性はやっぱりあるんだと思います。そのことを申し添えて、このことについては後ほど質疑させていただきますが、時間ですからやめますが、よろしくどうぞお願いいたします。
○吉田忠智君 社会民主党・護憲連合の吉田忠智でございます。 これまでの委員の質問と若干重なるところもありますが、確認の意味も込めてお答えをいただきたいと思います。 今回の改正案は、耐震基準が強化された一九八一年以前に建てられた不特定かつ多数の者が利用する五千平米以上の大規模な建物について、二〇一五年末までに耐震診断を義務化し、その結果を公表する、あるいは耐震診断、耐震改修の努力義務の対象となる建物の範囲を拡大するというものであります。東日本大震災の教訓や南海トラフの海溝型巨大地震、首都直下地震の切迫性を考えますと、耐震診断、耐震改修の一層の促進は急務でありまして、社民党としても必要な法改正であると評価をしております。 これまでも耐震化の促進については国を挙げて取り組んでこられたわけでありますが、耐震改修が遅れている最大の原因の一つは費用負担の問題であります。現状では、耐震診断については、国、地方、事業者が三分の一ずつ、耐震改修については、国、地方が一一・五%ずつで、事業者が七七%の負担となっているところ、今回の法改正により新たに補助制度が整備されるとのことであります。 住宅局長にまずお尋ねをしますが、新たな補助制度については地方公共団体が補助制度を整備するとより高い補助率となること、地方公共団体が避難所等に指定することで更に補助率が加算されること等について十分周知徹底するべきではないかと考えますが、国交省としてどのように取り組んでいかれるのか、お尋ねします。
○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。 国の方で補助率の引上げ等、この耐震診断義務化の建物に限った特別措置ということでかなり大幅な拡充をさせていただいた。細かくは省略をいたしますけれども、例えば、耐震診断は三分の一だったものを、先ほどございましたように、二分の一に上げるというようなことでございます。これは、国はもうやりましたからあとは公共団体にお任せですということでは実効が上がらない。これはもう先ほど来御指摘を賜っていることでございまして、私どもは、これを公共団体にまずしっかり理解をいただきまして、その上で地方負担も一定生じますけれども、できるだけこれにお付き合いをいただくということを働きかけをしてまいらなきゃいかぬというふうに思っております。 既に、この審議をまたぎまして全国の都道府県、政令市は一回これは恐縮ですが東京に来ていただきまして、この内容の説明をさせていただきました。補助制度、法律含めてでございます。 その上で、各地方ブロック、八ブロックございますけれども、私どもの地方整備局のあるところに、これもブロックの都道府県の課長さん、部長さんにお集まりいただいて、全ブロック既に一回はやっております。これを踏まえまして、今質疑のやり取りをしておりまして、いろんな疑問、いろんな悩み、こういうものをぶつけられておりますので、これを整理いたしまして、もう一回、法律、公布とかそういうことがどうなるか分かりませんが、そういう状況あるいは政令の整備状況も踏まえながら、できれば六月にはブロック会議を開き、その結果、悩みがどうしてもいろいろあるというところは幹部職員含めて職員を派遣すると、こういうことをローリングでやってまいりたいというふうに思っております。 もう、全国全ての自治体がお付き合いいただくまでは歩みをやめないというような覚悟でやってまいりたいというふうに思っております。
○吉田忠智君 国と地方相まって事業者の負担軽減になるわけですが、現在の御案内のとおり地方の厳しい財政状況を理由に、民間不特定多数利用大規模建築物に対しては耐震の補助制度を設けていない自治体も数多く存在しており、事業者の負担の地域格差が懸念をされているところであります。 地方公共団体における補助制度の整備状況はどの程度でありましょうか。地方公共団体による補助制度の整備拡充を働きかけるとともに、この際、地方負担の軽減を図るべきではないかと考えますが、いかがですか。
○政府参考人(井上俊之君) お答えを申し上げます。 まず、補助制度の整備状況でございますが、住宅については、診断、市町村ベースでございますが、これが七九%、人口ベースでは九五%まで補助制度を有しているということで、これも五年前に比べるともう倍どころではない普及をしているところでございます。改修につきましては、同様に七三%、人口ベースでは九一%。非住宅につきましては、診断につきまして、市町村ベースでこれは三五、まだかなり低うございます。人口ベースで五七%でございます。非住宅の改修につきましては、市町村の数ベースで一一%、それから人口ベースで二九%、こういう状況でございまして、これまでの経験でいきますと、やはり耐震診断の政策の中での優先順位というのが非常に大きくなってくると思います。そういう意味では、こういう法律ができて、必要性を各都道府県、横も見ながら御認識していただくというのが一つ大きな効果になるのではないかというふうに思っております。そこを私ども、もう一押しお願いするということで、先ほど申し上げたような努力はしてまいりたいと思います。 それから、地方負担でございますけれども、これはまだまだ足りないという御指摘もいただこうかと思いますが、これまでの交付金におきましても、地方負担の五〇%に関しましては特別地方交付税の措置を既にやってきておるところでございまして、二十四年度の補正予算では地域の元気臨時交付金、これも補助裏に活用できるようにしたところだということでございます。 これからまた、いろいろ整備状況なんかも含めながら、勘案しながら検討させていただきたいというふうに思います。
○吉田忠智君 私の地元の大分県も温泉地であり、観光地でありますから、歴史のある旅館も数多く存在しております。もちろん、事業者の皆さんには耐震改修の必要性については十分御理解をいただいているわけでありますが、重い費用負担が課題であります。現実に国内旅行も低迷をする中で、自己負担分を支出して改修工事に取りかかれる旅館やホテルの事業者がどれほどいるのか、疑問なしとしません。耐震改修に当たって事業者が低利あるいは無利子の融資を受けるスキームとしては、日本政策金融公庫や都道府県と地域の金融機関、信用保証協会の連携による低利融資制度が整備されております。 そこで、大臣にお尋ねしますが、こうした融資の情報提供などにも取り組んでいただきたいと思います。改めて、耐震改修工事に当たって事業者の負担軽減に向けて大臣にまたリーダーシップも取っていただきたいと思いますが、その御決意を伺います。
○国務大臣(太田昭宏君) 上から見ますと、診断をする人も足りないとかお金がどうだといいますけど、大体今回の対象となるものにつきましては四千棟ぐらいということです。大分県などはかなり、別府もあったりいろんなことで多いかと思います。 ただ、私、四千ということを考えると、個別にきっちり相談をしていくという、行政とかあるいは我が省の地方整備局も含めて相談をしっかりしていくということが大事だと思います。 それで、全体的には、耐震改修は、地方自治体が取り組んでいただければ一〇〇%これは補助で耐震診断はできる。改修の方も、地方自治体がやっていただければこれ三分の二が補助でできると。残る三分の一のところをどうするかということになりますと、今先生おっしゃったような日本政策金融公庫、それから地方自治体のものという、それから信用保証協会使ってとかいうことに結局はなりましょうけれども、私は、政府系のそういうところにもこの件についてはちょっと申し上げておこうというふうに思っています。 全体というよりは、四千棟ぐらいのことでありますので、そういうことについてはよく審査ということが厳し過ぎるということがあるんですが、それでも現実には今も赤字で大変な上にということはよく分かりますが、これから観光が大事だ、いろんなそういうことが大事だということになると、ここのところは、融資というときの目利きの問題も含めて、政府としてはしっかり応援体制を取れということについては私の方から言っておこうというふうに強く思っているところでございます。 地方自治体の財源、そして事業者の資金、こういうところで苦慮することはよく分かっておりますが、できるだけそうしたことに配慮できるようにというふうに思っているところです。
○吉田忠智君 どうぞよろしくお願いします。 耐震診断についても耐震改修についても、公平性と適正の確保が重要であることは言うまでもありません。補助金の透明性確保、あるいは事業者の自己負担支出という点からも、特に適切な耐震改修工法の選択、あるいは適正な価格かどうかが判断できるような取組が必要ではないかと思いますが、住宅局長、いかがでしょう。
○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。 とにかく情報がないということを旅館の方からもそのほかからも伺うところでございまして、私どもも、そこはこれまでの取組については足らなかったなということは反省をしなければいけない面があると思います。 その上で、こういう法律をお願いをして、補助制度も整備をして、公共団体にもお付き合いいただいて事業者の方にも御努力をいただくということでございますので、そういった情報については、これまでも収集なり提供の努力をしてはまいりましたけれども、できればインターネット上で非常に分かりやすい形で、かなり分析して類型化したようなものを出していければなというふうに考えております。 とりわけコストの問題というのは非常に関心の高いところでございますけれども、一方でなかなか、民間の事業、工事の場合には協力求めて、役所だけならいいけれども、出していただくのは困るというような話もよくあるものですから、そういうものについてはよく集めて比較分析をして、個別の話が分からないような形で出すような工夫もしてまいりたいというふうに思っております。 大変有意義な御指摘いただいたと思います。しっかり取り組みたいと思います。
○吉田忠智君 価格の適正や耐震改修の品質を維持する上でも、また地域の防災、減災に地域の構成員として主体的に責任を持ってかかわるという観点からも、改修工事に当たりましては地域の建設業者、工務店が担うのが望ましいと、そのように思います。 大臣にお尋ねしますが、系列会社やふだんのお付き合いのある建設業者に発注するなど、民間事業者同士の取引慣行にまで介入するということはできないわけでありますが、耐震診断や耐震設計、耐震改修工事に当たりましては、希望する建物所有者と地域の建築士や工務店とのマッチングを図るなど、地域の建築士や工務店を利用できるよう配慮すべきではないかと考えますが、どのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(太田昭宏君) 老朽化対策とかメンテナンスというのは、私は、医者でいえば町医者の存在、大学病院ではなくて、そういうところが仕事があるということ、また、それは日ごろからアフターサービス等もよくできるということだと思います。そういう点では、そこに技術的な力があるかどうかというようなことが懸念をされますでしょうから、そうしたことを教育したり訓練したり、あるいはリストアップしたりというようなことでよく相談できるようにという体制をしたいというふうに思っています。 そういう点では、先ほどから申し上げておりますように、対象となるのが日本全国の建物じゃありませんから、四千ということは、各県に分けますと、多いところも少ないところもいろいろあるんですけれども、そんなに多くのものではないと思いますし、できる業者もそんなに多岐にわたるものではないと。よし、ここは自分たちがやってみようと思っていただけるような、そうしたことをよくマッチングできるようにという体制は、私たちとして責任持って取っていかなくちゃいけないというふうに思っています。
○吉田忠智君 耐震化の促進が、関係する事業者の皆様の負担軽減を図りつつ、地域の再生につながりますように要望いたしまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(石井準一君) この際、委員の異動について御報告をいたします。 本日、上野通子君が委員を辞任をされ、その補欠として長谷川岳君が選任をされました。 ─────────────
○水戸将史君 日本維新の会の水戸将史でございます。最後の順番が回ってまいりました。もうしばらくお付き合いいただきたいと思っていますが。 さきの委員会におきましても、私はマンションの老朽化、修繕、改修について若干御質問をさせていただいて、御答弁もいただきました。今回の法律も耐震改修にかかわるものでございますものですから、当然マンション等々高層住宅に関しましてもこれはいろんな部分で網羅している部分でございまして、この間、大臣もいみじくもおっしゃっていただいたとおり、平成二十四年末で五百九十万戸もあるというマンションが、その中でも特に昭和五十六年、新耐震基準以前に建てられたマンションが百万戸もあるということでございまして、非常に耐震性を始めとした問題を抱えている高層住宅が多く存在するのも事実であります。 ですから、今回のこの改正案は、そういう意味では非常に一歩も前進しているかなということで私もそれなりに評価をさせていただきますけれども、そもそもこのマンション耐震化がなかなか進んでいないという現状につきましての要因分析、国交省はどのようにとらえられていらっしゃるんでしょうか。
○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。 マンションの耐震化が進まない要因ということでございます。幾つか考えられると思いますけれども、一つ、一般的にはマンションは区分所有建物でございまして、百戸なら百人の所有者がおられる。この百人の方が、全員とは言いませんけれども、同じ方向を向いていただく、こういう合意形成に時間と手間が非常に掛かる、これは一つ間違いなく言えると思います。 そのほか、敷地いっぱいに建っているようなケースも多くて、先ほど来の御議論にもあります外付けフレーム工法みたいな新しい工法が、容積とか建蔽率とか、こういう余裕がないということで採用できない、これは今回取り払うようなことでやっておりますけれども、こんなことも考えられます。また、修繕積立金も積み立てていただいているとは思いますが、古いマンションはなかなか必ずしもというところがございまして、そうすると、合意する前提としてお金どうするんだということもクリアをしていかなければいけない。 大体こんなところが一番大きな要因かなというふうに思っております。
○水戸将史君 ちょっと質問通告はしませんでしたけれども、もしお分かりになればちょっとデータをお示ししていただきたいんですけれども、実際のところ、この進捗率というんですか、大体パイがどのぐらいあって、どのぐらい耐震化が進んでいるかということをどの程度把握されているか、分かりますか。
○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。 大変恐縮でございます。マンション単独の耐震化率ないしは診断した結果どうなりそうだというようなことは、申し上げるだけのデータはございません。 先ほどの御指摘にありましたように、新耐震以前の建物が大体百六万戸ほどということでございまして、これを耐震診断していただいて、足りないところは改修をしていただくということを通じて上げていくということなんですけれども、大変恐縮ですが、分譲マンションということで単独の数字はちょっとないということでございます。
○水戸将史君 まあ通告しませんでしたので、また事前の私も、そういうデータも、当然やはりなかなか進まない理由というのはたくさん今具体例を出していただきましたけれども、やっぱり実際どうなのかと。この改正法を適用させた場合にどの程度それが進捗するかということを含めて、やっぱり具体的な数値として把握すべきだと私思っていますので、今後ともよろしくそれはお願いしたいと思っております。 今のお話をいただきましたとおり、区分所有でございますので、なかなか全員の賛同とかやっぱり同じ方向を向くという、コストも掛かる話でありますものですから、なかなかお住まいになっている方々が同じ方向を向かないケースも多々あるということで、耐震化が足並みをそろえて進まないということが容易に想像されますよね。 今回の法改正も、特に形状の著しい変更を伴う耐震改修については、従来は区分所有法によりましては、議決権、区分所有者の議決権、お住まいになっている方々の議決権が四分の三以上の多数による賛同がなければということがありましたが、今法律改正案によりまして、これ過半数に緩和をすると。昨今の憲法論議もいろいろと三分の二とか半分とかいう話がありますけれども。 今回、この四分の三以上の多数ということを二分の一、過半数以上に緩和するということにするようでありますけれども、先ほど言ったように、いろんな人たちがいらっしゃるということでなかなか多くの賛同は得られないということはあるでしょうけれども、この四分の三からいきなり二分の一と、その間には三分の二もありますけれども、こういう改正をする背景と、やっぱりこの条件緩和の妥当性というんですか、四分の三から二分の一と、もちろん低ければ低いほどそれはうまくいくという話もありますけれども、こういう数字的な話も含めて、この妥当性はどうなんでしょうか。
○政府参考人(井上俊之君) お答え申し上げます。 決議要件の緩和だけで事業が進むというわけにまいりませんので、こういう見直しをしました背景としては、先ほど申しましたような外付けフレーム工法とか、こういうものも採用可能になるというようなところも緩和をまずさせていただきました。 その上で、四分の三と二分の一というのをどういうふうに見るかということでございます。実は、四分の三と二分の一の境界自体も、法務省の所管でございますけれども、具体的にどういうものがなる、ならないという境界線は、本当のボーダーラインのところはかなりグレーでございます。 今回の改正自体は、耐震改修ということに着目をして、何か新しく部屋を設けるとか、何か駐車場を新しく造るとか、そういう住民間の利害が対立しないようなものである、耐震改修工事というふうにくくってしまえば大きな差がないというようなことも踏まえた上で、公共団体が耐震改修の必要性があるということを公の立場でまずジャッジをしていただいて、この認定があるものについては緩和をするという、何段階かのステップを踏んで見直しをさせていただいたものと考えております。
○水戸将史君 いずれにいたしましても、時代に即した形での耐震化というのは必要なことでありますものですから、当然、地域住民やお住まいになっている方々の多くの賛同が必要でございますし、また、そのための様々な努力は必要だと思いますけれども、やっぱりこの法の改正の趣旨に照らして隅々に耐震が進むよう、私も強く期待をしていますし、よろしくお願いしたいと思っております。 若干視点を変えて、入札について若干お話をさせていただきますが、時間がありませんものですから、また今日はできないことは後ほど譲りたいと思いますけれども。 四年前も、私、行政監視委員会でも若干、入札制度につきましてお話をさせていただいた経過があります。そのときの真摯な御答弁もいただきましたけれども、あれから四年間たって、どういう形で推移しているのかなという検証も加える意味で改めて再度御質問しますが。 まず、入札、落札等々は、いろんな制度の中でいろいろと今、手を替え品を替えという形で努力をしていることは私も認めるところでありますが、しかし、さはさりながらも非常に昨今はやっぱり官製談合というものがどうしてもこれは起こってしまうということで、これは国もそうであり地方公共団体もそうであり、ある意味、枚挙にいとまがないという状況でありますけれども。 昨年も、高知におきまして官製談合で非常にニュースになりまして、また今年に入りまして国交省関係者が処分、懲戒免職になったという経過がありますが、この案件につきまして、その招いた原因はどういう形で分析をされていますでしょうか。
○副大臣(鶴保庸介君) おっしゃるとおり、入札談合の不正行為等はあってはならない、とりわけ官製談合はあってはならないというふうに認識をしておりますが、高知県内の土木工事にかかわる談合事案については、実態解明と徹底した再発防止を図る観点から、外部有識者を含めた委員会において検討を行いました。 その結果、当事者である職員が入札情報の漏えいを行うに至った要因としては、業界との関係にかかわる問題を一人で背負い込んだこと、情報漏えいに対するコンプライアンス意識が希薄であったことなどであったと考えております。 このため、再発防止策としては、問題を職員個人で抱え込まず、組織としての対応が行えるよう、業界との接触ルールの明確化や、不当な働きかけに対する報告の徹底を図っております。また、不正が発生しにくい入札契約手続とするため、予定価格作成時期の後ろ倒し、入札書と技術提案書の同時提出などの見直しに取り組んでいるところでございます。 さらに、職員のコンプライアンス推進の強化を図るため、各地方整備局にコンプライアンス推進本部を設置し、推進計画を策定することにより、計画的、継続的な取組を進めております。組織を挙げてこれらの再発防止の着実な実施を徹底してまいりたいと考えております。
○水戸将史君 経過につきましては今読み上げていただきましたけれども、鶴保副大臣、もちろん談合でございますし、相手は、入札者も応札者もやっぱり人間でありますから、やっぱりやましい気持ち、その人間の資質的な問題も当然あるでしょう。 しかし、そもそも私は、制度として何かこの談合を招いてしまう、そういう構造的な欠陥があるんじゃないかということを四年前も質問をさせていただきましたけど、鶴保副大臣自ら、こういう談合を招く制度的な欠陥というのはどういうことで御認識をされているでしょうか。
○副大臣(鶴保庸介君) 委員のおっしゃりたい趣旨が、いま一つちょっと私も正確にとらえておるわけではございませんが、制度的な欠陥というのも様々な切り口、見方があろうかというふうに思います。現場の事業者から見た欠陥、そしてまた業者、入札、発注者側から見た欠陥、そしてまた国民の視点から見た欠陥、それぞれにおいてやはりバランスを取ったより良きものをつくっていかなければいけないんだろうというふうに考えております。 百点満点の答えがなかなか、これまでの議論にもありましたとおり、様々な観点から議論されてきましたけれども、百点満点の答えというものはないんだろうというふうに考えておりますので、虚心坦懐にその答えを探すべく努力をいたしたいというふうに思います。
○水戸将史君 様々な見方があると思うんですけれども、やっぱり構造的なというか、制度的な一つの問題点として指摘をさせていただいたのは、結局、端的に申し上げれば、いわゆる入札価格、落札したいものだから、役所が積算をするそうした予定価格を聞き出したいと、聞いて確かめようという行為にこれ出るわけですね。そこから何%かという、いわゆる最低制限価格もありますものですから、やっぱりそれになるべく近づくようにして、そして競争に勝って、そこもある程度出来レースのところもある部分も散見されますけれども、そういう形で結局このような落札がされるということで、今言ったように、その出だしとしてやっぱり予定価格、役所の方々が積算をする、そういう過程においてのこの価格をどういう形で聞き出していこうかということで、ある意味そこにいろんななれ合いとか不正の温床が働いてしまうということになるわけでありまして、その端的なものが、私は落札をする前の段階の役所の人が積算をする設計図書にあるんではないかということを以前も指摘をさせていただいた経過がありました。時間がありませんので、このことにつきましては後ほど確認したいと思いますけれども。 国交省、いわゆる従来から事前公表とか最低制限価格、これは地方公共団体がいまだかつてまだ取り入れている制度でありますけれども、こういうことについてもっと姿勢を正していくんだということを四年前も言っているわけでありますけれども、この事前公表システムや最低制限価格システムについての国として地方公共団体にどういう形でアプローチされていますでしょうか。
○政府参考人(佐々木基君) お答え申し上げます。 今委員から御指摘がありましたけれども、予定価格を事前公表ということになりますと、積算能力のない企業が見積りも行わずに受注するということにもなりますし、また、最低制限価格等が類推できるということで最低制限価格近傍での落札が増加すると、そういう事態が多く発生すると考えております。 これは、今委員お話ありましたように、地方公共団体において事前公表が行われているものでございますので、総務省と共同いたしまして、事前公表の取りやめにつきまして地方公共団体に働きかけをしているところでございます。
○水戸将史君 時間になりましたので、また次回に回したいと思いますので、ここでやめたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(石井準一君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 建築物の耐震改修の促進に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(石井準一君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。 この際、前田君から発言を求められておりますので、これを許します。前田武志君。
○前田武志君 私は、ただいま可決されました建築物の耐震改修の促進に関する法律の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会、自由民主党・無所属の会、公明党、みんなの党、生活の党、社会民主党・護憲連合及び日本維新の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 建築物の耐震改修の促進に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。 一 大規模な地震の発生に備えて、建築物の耐震診断、耐震改修の促進は喫緊の課題であるが、建築物所有者の負担を伴うものであることから、地方公共団体においても交付金を活用するなど財源確保に優先的に取り組むとともに、特に中小事業者への財政的、技術的支援に努めるよう促すこと。また、これらの業務が円滑に行われるよう、耐震改修が必要な建築物が多数存在する地方公共団体を把握し、十分な情報提供や支援を行うこと。さらに、避難所として指定された場合には耐震化に係る助成率が高くなることについて地方公共団体に周知徹底するとともに、耐震診断が義務化される大規模建築物等以外の建築物についても避難所としての支援を行うなど建築物所有者の負担の軽減を図ること。 二 耐震診断が義務付けられる建築物の所有者に対し本法の内容の周知に努め、また、地方公共団体における相談窓口を充実させ、耐震診断の基準や改修の工法等必要な相談に応じられる体制を整備するなど、本法の円滑な実施に万全を期すこと。 三 住宅・建築物の耐震改修の促進に際しては、建築士・工務店等の地域の建設事業者の参画が図られるよう努めること。また、耐震化による安全・安心の向上と併せて、断熱化による省エネ及び人の健康の維持増進や、バリアフリー化による生活環境の改善が図られるよう、関係施策の充実のための対策の検討を早急に進めること。 四 東日本大震災の際に、病院は救急医療の拠点として、旅館やホテルは避難所として、多くの被災者を受け入れた実績を踏まえ、非常災害時に国民の生命・身体を保護する機能を持つこれらの民間建築物については、耐震診断の義務付けや診断結果の公表が経営への大きな負担にならないよう、必要な支援を積極的に行うこと。加えて、迅速に取り組んだ建築物所有者が不利になることのないよう、公平性を確保する観点から、耐震診断の結果の公表の時期や方法等については、当該結果を用途ごとに一覧に取りまとめた上で公表するなど、建築物の個別の状況や営業上の競争環境等にも十分に配慮した丁寧な運用を行うこと。また、建築物の耐震性に係る表示制度については、建築物の選択に利用者が混乱を生じないよう、その内容を十分周知すること。 五 東日本大震災の被災地において、再度の地震により建築物に大きな被害が生じることがないよう、また、各地の復興に支障を来すことがないよう、既存建築物の耐震診断、耐震改修に対し最大限の支援を行うこと。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
○委員長(石井準一君) ただいま前田君から提出をされました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(石井準一君) 全会一致と認めます。よって、前田君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定をいたしました。 ただいまの決議に対し、太田国土交通大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。太田国土交通大臣。
○国務大臣(太田昭宏君) 建築物の耐震改修の促進に関する法律の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま全会一致をもって可決されましたことに深く感謝申し上げます。 今後、審議中における委員各位の御高見や、ただいまの附帯決議において提起されました事項の趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。 ここに、委員長を始め理事の皆様、また委員の皆様の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表します。 大変ありがとうございました。
○委員長(石井準一君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんでしょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井準一君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(石井準一君) 次に、気象業務法及び国土交通省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。太田国土交通大臣。
○国務大臣(太田昭宏君) ただいま議題となりました気象業務法及び国土交通省設置法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。 自然災害の多い我が国においては、一昨年の東日本大震災や平成二十四年七月九州北部豪雨による災害などのように、時として、一度発生すれば多数の尊い命が失われるような大規模な災害が発生しております。また、今後も、南海トラフ巨大地震など大規模な災害の発生の可能性が指摘されており、多くの国民の安全で安心な暮らしが脅かされているところであります。 こうした大規模な災害の発生のおそれがまさに高まっているような状況においては、多くの国民が避難行動を迅速に行い自らの命を守ることができるよう、地方公共団体と連携して、国民に対し、災害の危険性を分かりやすく、いち早く確実に伝えることが必要となっております。 このような趣旨から、この度この法律案を提案することとした次第です。 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。 第一に、気象庁は、大津波や数十年に一度の豪雨が予想されるなど、重大な災害の起こるおそれが著しく大きい場合に、その旨を分かりやすく伝える特別警報を実施しなければならないこととしております。 第二に、気象庁は、特別警報の基準を定めるに際し、都道府県及び市町村から意見を聴くこととし、また、実際に特別警報の通知を受けた都道府県及び市町村は、住民等に対する周知のために必要な措置をとらなければならないこととしております。 第三に、特別警報の実施などの気象業務を的確に遂行するため、海洋気象台を管区気象台等に統合することとしております。 その他、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。 以上が、この法律案を提案する理由です。 この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。
○委員長(石井準一君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会といたします。 午後一時五十五分散会