厚生労働委員会 第16号
- 発言数
- 194 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2013/06/21
会議録
○委員長(武内則男君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、櫻井充君、武見敬三君、中村博彦君及び丸川珠代君が委員を辞任され、その補欠として白眞勲君、上野通子君、渡辺猛之君及び中西祐介君が選任されました。 また、本日、江島潔君、大島九州男君、大久保潔重君及び行田邦子君が委員を辞任され、その補欠として中原八一君、小西洋之君、江崎孝君及び水野賢一君が選任されました。 ─────────────
○委員長(武内則男君) 生活保護法の一部を改正する法律案及び生活困窮者自立支援法案の両案を一括して議題といたします。 本日は、両案の審査のため、三名の参考人から御意見を伺います。 御出席いただいております参考人は、釧路市福祉部生活福祉事務所生活支援主幹佐藤茂君、全国民生委員児童委員連合会会長天野隆玄君及び特定非営利活動法人ほっとプラス代表理事藤田孝典君でございます。 この際、参考人の方々に一言御挨拶申し上げます。 本日は、御多忙中のところ当委員会に御出席をいただき、誠にありがとうございます。 参考人の皆様から忌憚のない御意見をお述べいただきまして、両案の審査の参考にさせていただきたいと存じますので、よろしくお願いを申し上げます。 次に、議事の進め方でございますが、まず、参考人の皆様からお一人十分以内で順次御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答えいただきたいと存じます。 なお、参考人、質疑者共に発言は着席のままで結構でございます。 それでは、まず佐藤参考人にお願いいたします。佐藤参考人。
○参考人(佐藤茂君) よろしくお願いします。 資料をお渡ししていると思いますが、釧路市は、平成十八年から自立支援プログラムということで、現在は三十一種目のプログラムを開催しております。生活保護法の中で、生活受給者がハローワークを決定的にし、仕事に就くということを理念としてやってきましたが、中間的就労、ステップアップ方式でなければ人として仕事に就くことができないという観点から、プログラムを現在二十八から二十五年度は三十一まで伸ばして、官民共同で今やっております。 実際に、資料の中で数字的なものはありますが、写真を今日はちょっと用意してまいりましたので、こうやって働く姿、皆さんにもお配りしていると思います。それから、民間で共同しながら生活保護受給者を社会で受け入れていくというようなことを積極的に行うことによって自立者の養成が図られます。 また、最終的な形の中で出口論というのがあると思いますが、出口というのは、民間企業と行政が一体となって初めて仕事をつくり出すということに今力を入れております。確かに一遍に自立するということはなかなか難しいんですが、少しずつでも生活受給者が稼げる場所をつくる、そこで人として育て上げられることができるということを念頭に置いて、今現在、私たちは行っております。 今回の中で一番お願いをしたいのは、この自立支援法をどうか全国に向けてきちっとした形で発信でき、法の中で整備されて、どこの自治体もできるような形にしていければなというふうに思っていますので、よろしくお願いします。 あと、今年度から相談センターというところを開設をしております。相談センターは私どもの福祉事務所から委託業務としてやっておりますが、三十五協議会を結成しまして、民間企業を十八、それと各NPO等々を入れまして三十五ぐらいで協議会を結成しながら、これから社会的困窮者の支援に当たるという考えで進めております。 最後になりますけれども、実際に自立支援を行った上でどのぐらいの効果があったかというのを資料的に出させていただきました。 平成二十三年度の扶助費支給額を、資料があると思いますが、八ページですね、資料の、ここで、これは北海道内の一か月当たりの一人単価支給額です。釧路市は十二万一千円。隣町であります帯広市、これが十三万一千。まだまだ自立支援プログラムを実際に行っている地域というのが少ないです。実際にこの支給額を御覧になっていただくと、どうやったら一人当たりの支給額がこんなに下がるのかというようなことで、五年前から大体年間六十から八十件の自立支援プログラムの視察を釧路市としては受け入れております。この中で、子供支援であったりとかという部分ではかなりの自治体さんが力を入れてやり始めています。これは、子供支援をやることによって、貧困の連鎖、これを食い止める力の一つになるというふうに自負しております。 それと、その前のページにあります、七ページ、生業扶助費支給額というのがあります。私どもはプログラムの中で資格取得プログラムということで考えました。高校生が実際に大学へ行くのであれば車の免許は要らないんですが、就職活動をする上で一般世帯の高校生は必ず現在は車の免許を取得している。その中で、実際にスタートラインに一緒に立てないという現状があります。そこを、現状としてスタートラインに立たせるということで、内定はしていなくても、プログラムの中で自立をしたいということを、出た場合について、生業扶助費で車の免許を取らせております。実際に二十四年度では、八十二人に与えて、六十七人が保護廃止となっています。基本的にもう九〇%以上が、二十五万から三十万の一時扶助で、生業扶助で出すことによって、四か月後には皆自立をしていくという実態が明らかになりました。それと、そこの上の方の生業扶助費なんですが、一般世帯でのヘルパーの免許取得ですとかそういうもろもろの免許を取得する際に、やはり五〇%の廃止率が出ています。 やはり、人は何かをやるために免許を取ったり、さあ頑張ろうということでこれは自立へつながるということが大きく、実際にあるんだなということで私たちの中で自信を持っていまして、この自立支援プログラムということについては全国に広げられるように法整備の中でお願いをしたいというふうに思っております。 以上であります。
○委員長(武内則男君) ありがとうございました。 次に、天野参考人にお願いいたします。天野参考人。
○参考人(天野隆玄君) どうぞよろしくお願いいたします。全国民生委員児童委員連合会の天野と申します。 本日は、厚生労働委員会にお招きをいただき、私ども民生委員、児童委員の活動について紹介の機会をいただきましたことに、まずもって厚く御礼申し上げたいと思います。 全国二十三万人の民生委員、児童委員は、地域で福祉の最前線にあって、経済的に困窮する方々を含め、様々な課題を有する住民の発見、相談、見守り、そして適切な支援やサービスへのつなぎ役として活動いたしております。 今日、住民の方々が直面している課題は複雑多様化しており、全国の民生委員、児童委員はそうした課題と日々向き合っております。 私どもの団体は、全国各地の委員活動を通じて得られる知見を集約し、地域福祉の推進のためにより効果的な委員活動が実践できるよう取り組んでいるところであります。そうした立場から、昨年度、社会保障審議会の特別部会に参画し、活動の実践を踏まえた発言をさせていただきました。今回審議されている二つの法案は、この特別部会の報告を踏まえたものと理解いたしております。 本日は、せっかくの機会でございますので、私ども民生委員、児童委員の活動と、そこで感じている課題について申し上げさせていただきたいと存じます。 お手元に、民生委員制度や活動や、紹介パンフレットをお配りさせていただきました。 後ろから一枚目をめくっていただきますと年表が掲載してありますが、民生委員制度は、大正時代の済世顧問制度、方面委員制度に遡ること九十五年に及ぶ歴史を持っております。 恐縮ですが、二ページに戻っていただきますと、民生委員の性格、位置付け等を記載しております。民生委員は厚生労働大臣の委嘱によるものであり、全国の委員はそれを誇りとして強い使命感を持って活動に当たっております。委員は、自らが生活する地域にあって、地域福祉を進めるべく、その最前線で活動しております。その活動において何より重視しているのが、常に住民の立場に立つということであります。 パンフレットの三ページに活動の実績を紹介しておりますが、民生委員、児童委員は高齢者や障害者、子育て世帯始め地域の様々な世帯の相談、支援に当たっており、その件数は年間で三千三百万件を超えております。私どもが対応している住民の相談は、介護、子育て、失業、生活費、年金、住居の問題を始め、買物や電球交換といった日常生活の困り事まで、極めて多岐にわたっておるのであります。 そうした活動の中で感じることですが、近年は、急速な高齢化や世帯構造の変化、非正規雇用者や失業者の増加、さらには、集合住宅の増加の一方で地域における人間関係の希薄化が進み、生活困窮とともに社会的に孤立する人々や世帯が増加しております。 パンフレットの六ページを御覧いただければと思います。私ども全国の民生委員は、平成十九年の民生委員制度創設九十周年に際し、今後の取組の重点を行動宣言として取りまとめました。その宣言の中では、社会状況を踏まえ、地域社会での孤立、孤独をなくす運動や多くの福祉課題を抱える生活困難家庭への支援を掲げ、その取組を進めております。 しかしながら、昨今特に感じることは、世帯が抱える課題がこれまでになく複雑多様化しているということであります。社会福祉協議会と協力して実施してきた心配事相談などでも、対応の難しい課題が大変増えております。児童委員を兼ねる民生委員としては、こうした状況が貧困の連鎖として子供たちの将来に影響を与えることを憂慮いたしております。こうした状況を改善していくために、生活保護制度の改革とともに、様々な課題を抱える世帯を総合的に支援していくための施策が必要と感じているところであります。 我々民生委員は、様々な課題を抱える世帯を専門機関につなぐ場合、これまでは行政の窓口や機関が相談内容ごとに異なっていたり、適切なつなぎ先がない課題もあることから、大変苦労しております。こうした状況は、民生委員のみならず、生活に困窮し、精神的にも追い込まれている住民の自立への意欲を失わせることにつながっている面があると考えます。そうした意味において、総合的な相談支援窓口ができることは極めて有意義であり、早期の課題解決や世帯の自立にも役立つものと言えようと思います。 また、私どもの経験からは、世帯が抱える課題というものは一時的な支援で解決することは少なく、継続的な支援が重要と認識いたしております。今回の法律案において考えられている一元的な相談体制は、総合的、継続的な支援が計画的に実施されていることは現在の支援制度から大きく前進するものであり、民生委員の立場からも直ちに実現すべきものと考えております。 今日、生活困窮世帯が急増しておりますが、私どもの経験からも、こうした世帯への支援はできる限り早期に行われること、特に生活保護については受給に至る前の段階で自立につなげることが重要と考えております。中でも、働くことができる年代の人々に対しては、本人の心身の状況をも勘案しつつ、就業に役立つ技術や資格を取得できるような実効性ある就労支援の強化が重要と認識いたしております。 生活保護制度については、民生委員が方面委員と呼ばれている時代から深くかかわってきたところであり、現在においても民生委員はその協力機関として取り組んでいるところであります。そうした民生委員の立場からは、生活保護制度については、本当に保護が必要な人には適切に保護が実施されるという基本をきちんと維持しつつ、一方で、国民の信頼にこたえられる制度とするよう、保護世帯の支援の強化や不正受給に対する対策などが必要と考えております。 関連して改めてお願いしておきたいのは、子供の貧困防止についてであります。 子供は国の宝であり、国の将来そのものというべきものであります。貧困の連鎖については早急に断ち切る必要があります。私どもは、貧困を背景とし、家庭内での虐待や学校でのいじめにつながる事例なども目にしております。この生活困窮者自立支援法に基づく支援を含め、迅速かつ実効性ある取組を是非お願いいたしたいと存じます。 生活困窮者が急増している現状を踏まえますと、今回提案されている改革は早急に実現が必要と考えます。社会保障や社会福祉に対する国民の信頼のためにも、現在審議中の二つの法案については是非今国会で実現させていただきたく、お願いいたします。 この法案が成立し、新しい制度を実施していくためには、国や地方自治体、民間団体などがその力を合わせて取り組んでいくことが重要と考えております。民生委員、児童委員は、これまでも社会福祉協議会とともに地域福祉推進の中核を担う役割を果たしてきたところであります。新たな仕組みの構築に際しても、私ども全国民生委員児童委員連合会として積極的に協力していきたいと考えております。そのために、民生委員、児童委員が更にその力を発揮できるよう、活動しやすい環境づくりを進めるために、最後にお願い申し上げたいと思います。 一つは、地域行政からの情報提供についてであります。個人情報保護法の施行以来、支援に必要な情報が十分に提供されていない現実があります。支援が必要な住民を早期に発見し、適切な支援に確実に結び付けるためにも、情報が不可欠であります。 第二点は、民生委員の研修の充実であります。住民が抱える課題が複雑多様化する中にあっては、民生委員、児童委員自身がその力量を高めるための研修が一層重要となっております。 先生方におかれましても、こうした点につきましては、是非特段の御配慮を賜りますよう、お願い申し上げる次第であります。 本日は、貴重な機会をちょうだいいたしましたことに改めて感謝を申し上げ、私の発言を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
○委員長(武内則男君) ありがとうございました。 次に、藤田参考人にお願いいたします。藤田参考人。
○参考人(藤田孝典君) NPO法人ほっとプラスで代表理事をしております藤田と申します。 今回は、貴重な意見陳述の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。 私の方からは、今回出されております法案について懸念される箇所が主には二点、大きく分けて二点ありますので、その点について私の意見を述べさせていただこうと思っております。 まず一点目ですけれども、一点目は、この法案によって生活保護が真に必要とされている方のところに行き届くのかどうかというところで懸念があります。 これは、まずは書類の提出、生活保護の申請時に書類の提出を求めるということで、特別な事情がない限りは書類を求めていくということが記載されております。 私どものところには、年間約三百名の生活困窮状態にある方が相談に来られています。多くの方が書類の添付等をできないような状態で、もう逃げ込んでこられる相談が相次いでおります。これは、DVの被害者、夫からの暴力の逃げてこられる被害者の方もそうですし、ホームレス状態にある方の相談もそうです。あるいは、派遣切りと言われるような、いまだにリーマン・ショック以降も続いていますけれども、そういった企業からリストラされてしまって相談が寄せられる、家賃滞納して相談が寄せられるというような事態が相次いでおります。そういった方は、生活保護の申請窓口に行ってもそういった書類を用意できないということがもう一般的にあります。なので、私たちは、そういった方と一緒に福祉事務所に同行しながら、生活保護の申請に付き添うということをやっております。 こういったいわゆる水際作戦と言われますけれども、福祉事務所の現場で今何が行われているのかといいますと、必要な人が真に生活保護を受けられないという事態がもう多発、横行している現状があります。なぜ私たちの支援団体や全国の弁護士、司法書士等が福祉事務所の窓口に申請者と一緒に同行しなければならない事態が起こっているのかということは、これは、現に生活保護の申請権が侵害されている事案が多数あるからだということを認識しております。 なので、先日も私は、四十代の母子家庭のお母さんと生活保護の申請窓口に付き添うということをしてきました。四十代のお母さんと八歳の女の子ですね。夫からの暴力を受けて、お母さんは子育てしていますので、パート収入だけでは十分生活が営めないという方でした。なので、パート収入七万円では暮らせませんので、埼玉県内ですけれども、保護申請に付き添わせていただいて、足りない分の生活保護費を支給してもらおうということで付き添いました。 このお母さんは一度、生活保護の申請窓口に相談に行かれています。そのときに何を言われたかといいますと、前の夫を頼ってください、あるいは頑張って仕事をもう少し収入があるものを見付けてくださいということを言われます。子育てをしていてどうしてこれ以上の収入が得られるでしょうか。なので、私は、それについては、今、努力はもう十分このお母さんはしていますので、足りない分は生活保護で何とか認めてもらいたいということで保護申請をして、今は生活保護の、足りない部分を受け取りながら暮らしをしています。 現に、今も私たちの元あるいは仲間の弁護士の元には日々そういった、生活に困窮していてもうどうにもならないという方たちが福祉事務所の窓口に行っているんだけれども、声を聞いてもらえない、申請が受け付けてもらえないということが相次いでおります。今回の法案が更にそういった水際作戦、本当に必要な人たちが保護を受けられないというような状況にならないかどうかをもう一度、再審議をしていただけたら有り難いと思っております。実は、こういった事例はもう山のようにあるということが実態、私たちの現場の感覚ですので、これについては引き続き御審議をいただきたいと思っております。 もう二点目ですけれども、これは多様な自立支援、多様な生活支援を認めるような内容になっているのかということをもう一度、再度審議をいただけたら有り難いと思っております。 これは何かといいますと、まずは就労ありき、まずは仕事を見付けて生活保護から抜けていってください、特に稼働年齢層と言われる二十代から六十代前半の方たちについてはまずは頑張って働いてください、特に生活保護申請した後三か月から六か月の間で、まあ強力な就労指導というんですかね、そういったもので早期に働いてくださいということを言われております。 私たちの元には稼働年齢層の方たちが生活保護を求めて相談に来られるということが相次いでおります。稼働年齢層の方たちが生活保護の窓口になぜ行き着かなければならないのかということをもう一度考えていただけたら有り難いと思います。一般的には何かの理由がなければ生活保護の窓口にはそういった稼働年齢層の人たちは行き着かないんですね。どういった方たちが私たちの元に相談に来られているかといいますと、うつ病があって働けない、あるいは障害、最近だと企業も非常に厳しい状況がありますので、頑張って働いてくれということで劣悪な雇用環境の中で就労せざるを得ないというような相談者も相次いでおります。なので、うつ病や障害、病気を患ってしまって生活保護の窓口を頼らざるを得ない、もう働けない状態になってしまうということが相次いでおります。 なので、子育てをしているという方、あるいは低収入でどうにもならないという方、頑張って働いても収入が満たないという方、あるいは障害、病気を発症してしまって若いんだけれどももう働けない状況になっているという方、そういった方たちが、生活保護しか現段階では給付されるセーフティーネットが十分整備されておりませんので、こういった方たちが生活保護を頼らざるを得ないという実態があります。なので、これは、生活保護を頼らざるを得ないのは本人の責任ではなくて、私たち社会がセーフティーネットを整備できてきたのかということをやっぱり問われているんだと私は認識しております。 なので、これは、まずは就労ではなくて、社会保障審議会、これは厚労省の諮問機関でありますけれども、私もその委員として参加しましたが、そこでの議論は、まずは就労ではなく多様な自立を支えるような支援をしていきましょう。その中には、伴走型支援とか寄り添い型支援、寄り添ってその人に何が必要なのか、まずは就労ではなくて、病気を治すということが必要な場合には病気を治すための支援をしていきましょうというような、そういった多様な自立支援が模索されておりました。 今回、法案として出されているものは、そういった多様な自立、多様な支援を現場ができるものになっているのかということを再度確認いただけたら有り難いと思っております。天野参考人もおっしゃいましたけれども、ニーズは非常に現場で複雑化、多様化しております。なので、そういった複雑多様化する人たちに対して一くくりにまずは就労というものでそれがうまくいくのかということは、これは現場の私たちの感覚としてはなかなか難しいだろうということが正直な実感としてございます。 私たちの元には、生活保護を申請した後、そういった、まずは就労、頑張って働いてくださいという就労指導が行われるという方からの相談も相次いでおります。これは私の失敗した経験なんですけれども、三年前、三十代の男性を生活保護の申請に付き添って、うつ病がある男性なんですが、身寄りがなくて頼れない、誰も頼れなくて、もう一度就職する先が見付かるまでは生活保護を何とか受けていこう、再就職を探していこうということを考えていた方なんですが、その男性はうつ病があってなかなか働けないんですね。そういう状況をケースワーカーが十分把握することはなく、三十代という年齢だけを見て、頑張って働いてください、ハローワークに何度も行ってくださいというような過度な就労指導が行われてしまいました。その男性は、もううつ病があってつらいんだけれども、ハローワークに一生懸命頑張ったんでしょうね、その後、その男性はそれを苦にして自殺をされてしまうということがありましたけれども、その後、おうちを拝見した限りだと、求人票がもう山のように出てきましたし、遺書としては、もうこれ以上病気で働けないし仕事が見付からない、つらいんだという一言を残して自殺されるという事件がありました。これは私の大きな失敗経験として今も心に強く残っております。 そういった、年齢だとか、本人の事情を酌まないで、まずは就労ありきというような自立支援が行われていくとどうなるのかということは、これはもう全国で多発しておりますけれども、私が抱えたその三十代の男性と同じような事件が起こっていかないのかということを非常に危惧しております。これは厚生労働省からも出されていますが、一般世帯の方と比べて生活保護受給世帯の方の自殺率は二・二倍高いということも挙げられております。なので、生活保護受給者に対して自殺のリスクが非常に高い存在としてとらえながら、そういった方たちに対しては丁寧な生活支援を行っていくということが大事なんだということで、もう一度議論いただけたらと思っております。 これは最後になりますが、この法案によって国民の生命と生活がもう左右されるんだというような法案であるということを、重要な法案だということで、もう一度しっかり議論いただけたら有り難いと思っております。これは、この法案によって生活保護が本当に必要な人が行き着かない場合には、全国で餓死、孤立死が今も相次いでいますが、これが更に進行するのではないかということを現場では危惧しております。さらには、それが行き着かないとどうなるのかというと、自殺されるという方も全国では相次いでおりますし、本人も生活保護を受けていても自殺をされてしまうという方もいらっしゃいます。 あとは、本当に必要な方が生活保護に行き着かないとどうなるのかというと、その人が、例えば最近は増えていますけれども、窃盗だとかお金を盗んで生活をせざるを得ないという方たちも何件かは増えてきております。なので、犯罪という形までその生活保護受給者あるいは生活困窮者が追い込まれている、犯罪という結果として出てきてしまっているということもありますので、そういった様々な社会問題を生み出さないためにも、この法案は要としての役割がありますので、何とか再度再考いただけたらと思っております。 最終的には、全国の支援団体、弁護士、当事者……
○委員長(武内則男君) 済みません、相当時間を超過しておりますので、おまとめください。
○参考人(藤田孝典君) 済みません。まとめます。 なので、大きな懸念を持っておりますので、不安を抱えておりますので、何とか再考いただけたらと思っております。 済みません。お時間いただきまして、ありがとうございました。
○委員長(武内則男君) ありがとうございました。 以上で参考人からの意見の聴取は終わりました。 これより参考人に対する質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○津田弥太郎君 民主党の津田弥太郎です。 本会議が延長されたために皆様方には大変お待たせをしましたことを、まずもっておわびを申し上げたいと思います。 また、本日、このお三方の皆様には御出席をいただき、貴重な御意見、御提言を賜りましたことを心より感謝を申し上げたいと思います。 早速、質問に入らせていただきます。まず、釧路市の佐藤参考人にお尋ねをしたいというふうに思います。 私は、一昨年の九月から十三か月間、社会・援護局の担当政務官を務めておりました。今回提出されております二法案の立案にも関与してまいりましたし、特別部会には釧路市からケースワーカーのOBの方にも参加をいただきました。本当に釧路市の取組、大変熱心でしっかりした実績を残されていることについて感動しているところでございます。北海道ではまさに釧路ありと言われるくらい熱心に取り組んでいただいておることを心より感謝を申し上げたいというふうに思います。 課題として私思っておりますのは、やはりケースワーカーを始めとした人材の問題というのは大変大事なことではないかな。今、藤田参考人からもいろいろ指摘もありましたけれども、結局、先進的な取組をされている自治体では人材の活用あるいは人材育成、そういう点でいい循環がなされているんではないか、そんなふうに私は思っておりまして、逆に、うまく進んでいない自治体においては、やはりその人材育成が余りうまくいっていない、そのことによって少数の担当者に過度の負担が掛かることになると、大変結果的にも様々な問題点が発生することになるのではないかな、そんなふうに思うわけでございます。 このケースワーカーを始めとした人材の育成という観点で、釧路市におきましてはどのような御苦労があったのか、あるいはどのような工夫をされているのか、そして、現在の本当に先進的な取組がされているこの結果につながっているのはどのような取組があって今日に至っているのか、お教えをいただきたいと思います。
○参考人(佐藤茂君) 今までの話の中で、元々の生活保護制度というもののケースワーカー自体のやり方というのが、基本的に最初から、先ほども藤田参考人が言いましたけれども、稼働年齢層についての在り方というのは就労自立のみであったということですね、オール・オア・ナッシングでずっと続いてきた。 しかしながら、最近言われているのが、リーマン・ショック以降の企業の低迷、雇い止めという形が出てきていますが、釧路市はそのはるか前、平成十四年に太平洋炭鉱というのがなくなりました。そのときに三年間で一〇パーミルという高率の中で生活保護受給者が増えてきた。これにとって、四十人から五十人という高校生が仕事の行き場がなくなった。これは最終的にはどうしたらいいんだろうという、平成十四年にそういうショックを受けました。十五年に厚労省から、母子の自立支援モデルということで勉強させていただきました。その中で、人は育つものであるということを勉強させていただきました。その中で、ケースワーカーというのは、法律だけではないということ、一人一人と見詰め合う、話を聞く、同じ目線に立つということが最低限必要であるということを確信しました。 先ほども資料の中で御説明しましたが、生業扶助であるだとか、今子供支援でやっている、冬月荘というところでやっていますが、実際には二十数名の毎年中三生を勉強会に呼んで、高校生になります、一〇〇%の進学率を今保っております。それと同時に、一〇〇%中退率がなくなったということが現状としてあります。 生活保護受給者の実態論としたら、孤立化をしているというところが大きな視点を生み出されているということです。今までは、ケースワーカーが家庭訪問をして確認をしましたと言いつつも、なかなか個人の話し相手にはなれなかったという現状があります。私たちも、百五十人受給者を一人が持っているという時代もありました。しかしながら、私たちが考え抜いたというのは、話す機会を取れるようにするためには、所内での持ち方、やり方を考えるということですね。自立支援を進める上で今やっているのは、一般世帯、稼働年齢層世帯を、基準というか、標準では今八十と言っていますが、わざとにうちは六十までに落とそうという計画をしております。 実際問題、全国の高齢者世帯の方は保護率として五割を超えている状態です。基本的に就労自立は難しいという判断をうちは取っています。しかしながら、今後、高齢者世帯が増えることによって医療費、介護費というのは絶対に上がっていくという確信があります。うちはまだ四〇%台で高齢者が少ないと言われていますが、あと五年もすると全国並みになります。その前に、表に出てもらい、社会に役立つボランティアですとか、社会のために何かをする、支えられているものだけではなくして、自分が何かを支えるという立場を取れるような居場所づくりをすることによって、健康管理、それから社会に対しての貢献ということで、人として当たり前の生活ができやすくなるだろうというふうに考えています。 これは、所内のつくりを変えることによって今までの生活保護のケースワーカー自体のやり方、それは変えられると信じています。そういうふうに私たちはやってきましたので、そういうところでうまくいってきたかなというふうには感じております。
○津田弥太郎君 ありがとうございました。 次に、藤田参考人にお尋ねをしたいというふうに思います。 私の政務官時代、特別部会の委員として藤田参考人も御参加をいただきました。心より感謝申し上げたいと思います。 これまでも、今日もそうですが、水際作戦について藤田さんは警鐘を鳴らされて、その改善を求めてこられてきているわけです。先ほどの母子家庭のお母さんの七万円の件についても、まさにそういう具体的な事例として水際作戦の問題点についてお話がございました。 生活保護で支援されるべき人が追い返されるといったこういう事態は、これはあってはならないわけでありますが、一方で、福祉事務所の担当者にももしかしたら何か事情があるのかなというふうにも思うわけでありまして、その辺で、この水際作戦というものが御指摘のように発生、一部しているわけですが、この原因、これ一体何だというふうに思われるか、藤田参考人にお聞きしたいと思います。
○参考人(藤田孝典君) ありがとうございます。 私どもが把握している限りでありますと、福祉事務所のケースワーカーの過重な負担がやはりそういった事態を生んでいるんだろうということを考えております。さらには、ケースワーカーさんは一年から三年の間に人事異動等で非常に経験がなかなか蓄積されない中で支援活動をしなきゃいけないという状況で、ケースワーカーさんの苦労が非常によく分かるという状況があります。 なので、相談に来られた方に対して十分に話を聞きながら丁寧な支援ができてきていないという実態がありまして、これは近年の生活保護受給者の増加はもう急増と言った方がいいかもしれないですが、そういう状況がありますので、それに人材養成が間に合っていないというような状況があります。なので、釧路市さんだとか一部の自治体であれば非常に優秀なケースワーカーさんがいらっしゃって、支援ができている場合にはいいかもしれないですが、これが全国の自治体でくまなくできるかというと、なかなかそうなっていないのが実態ではないかと思っております。 なので、これは厚生労働省さんの方でも引き続き監査、指導は研修等も含めてやってくださってはいますが、残念ながら現場ではそういった、もう窓口で大変なので、手一杯なので追い返してしまう、あるいは、ちゃんと相談内容がどういったものなのかということを把握できないまま帰してしまうというような、専門性不在というような問題がやっぱりこれからもなくなっていかないのではないかということを危惧しております。
○津田弥太郎君 ありがとうございました。 まさに、先ほどの釧路市の事例と藤田参考人の指摘というのは相互に関連をしていることだということがよく分かりました。ありがとうございました。 それでは、天野参考人にお聞きをしたいというふうに思います。 民生委員、児童委員として四十四年六か月活動されているということでございまして、本当に感謝を申し上げたいというふうに思います。 昨日の委員会におきまして、この生活困窮者自立支援法案に関する我が党の石橋議員からの質問に対して、昨日、桝屋副大臣が、困窮者の早期発見には民生委員やボランティア、地域の力が必要であるというふうに答弁をされたわけでございます。この法案に基づいてアウトリーチを含めた支援が実現化するかどうかという肝が民生委員の皆様の活動なのではないかというふうに思っております。 特に本年は三年に一度の民生委員の一斉改選ということで、十二月一日からは新しい民生委員、児童委員の仲間が全民児連として数多く迎えることになるわけでありまして、そうした中で、地域における困窮者を見逃すことなく公的な支援につなげていくためにはどうしたらいいか、天野参考人のお考えをお聞きをしたいと思います。
○参考人(天野隆玄君) お答え申し上げます。 これはもう民生委員だけじゃございませんでして、いわゆる関連機関の皆様方の緊密なる連携が必要だと思います。一人、民生委員個人だけでは処置し切れない、あるいは発見できないことが多々あるということ。 それからもう一つは、地域における協力者をやはり民生委員個人が何らかの方法でつくっておく。もう昔の話ですが、ネットワーク作戦とかあるいはアンテナ作戦というようなことがあったんですが、要支援者の隣人にお願いしておいて、いろんな情報をちょうだいするということ等を絡み合わせながら物事を進めていくのが一番であろうかと思います。 それと、最初に申しましたように、関連機関、それから関連機関には特に地方行政からの連絡ということ、それから緊密なる交流ということが全てを解決する根本になろうかと思っております。 以上です。
○津田弥太郎君 先ほど天野参考人の御主張の中にも、個人情報保護法の関係で情報が十分に伝わってこないという御指摘もございました。しっかりそういう問題提起を受け止めてまいりたいというふうに思っております。 最後になりますが、先ほどいただいた資料の中にもあるんですが、民生委員は基本的にボランティアだということになっておるわけでございます。聞くところによりますと、民生委員の皆様に対しては電話代等の実費弁償分として地方交付税措置により年間五万八千二百円の支給が行われていると、月額に換算しますと僅か四千八百五十円ということだそうでございます。 ある面では歴史的に、おっしゃったように、民間篤志家の奉仕制度、ボランティアということに由来している、だから無報酬で民生委員、児童委員は仕事をするんだという強い決意がおありなんだというふうに思うんですが、果たして、しかしそうはいっても、このような対応で本当に無報酬、実質無報酬だと思うんですが、それでいいのかどうかということについて、少し、民生委員の様々な方々から御意見があるのかどうか、その辺もし情報があればお教えをいただきたいと思います。
○参考人(天野隆玄君) お答え申し上げます。 個々の例によりますと、そのような声もないではないです。ただし、全民児連の立場といたしましては、やはり我々は委嘱を受けて、そして忠実なる行動をするというものが目的であります。したがいまして、それよりもむしろ、民生委員、児童委員が向上するための意欲を養っていただけるような環境づくりを是非お願い申し上げたいと、かように考えております。 以上です。
○津田弥太郎君 ありがとうございました。 終わります。
○渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男でございます。 今日は、三人の参考人の皆様からは貴重なお話を聞かせていただきまして、本当にありがとうございました。 まず、佐藤茂参考人にお伺いをしたいんですが、以前、二年、三年ほど前になりますかね、もう、私も釧路市の試み、大変注目をしておりまして、公明党の議員団で、国会議員と地元の議員でお伺いをして、実際どのようにされているのか、お話をお聞きしたことがございます。 〔委員長退席、理事津田弥太郎君着席〕 そのときにまず大変感心したのは、まずは生活保護の方であれば受給者の自尊意識を回復させると、まずこれが非常に大事だということで、ここから意欲といいますか、将来に対する意欲あるいは自立する意欲、そういうものが出てくると。その自尊意識を回復させるために様々な試みをされていることをそのとき知ったわけでございますが、まず、この自尊意識を回復させるということに対してどのような対応といいますか、されているのか、この点をお伺いをしたいと思います。
○参考人(佐藤茂君) 自尊意識の回復というところが物すごいやっぱり僕たちはテーマとして与えられていると感じています。 母子世帯の自立支援をやった際に、実際に、ヘルパー同行訪問という架空の名前なんですが、ヘルパーさんと一緒に高齢者世帯のところへ行ってお手伝いをするという画期的な試みをいたしました。その段階で、自分たちには免許がないということで仕事は何もできないんですね。でも、実際にヘルパー免許を持っているヘルパーさんのお手伝い、要するに中身を見るということですね、仕事の内容を見る。それと、高齢者とお話をする。その話をするときに、何を話をしていいか分からないですけれども、何かの話題がそこで提供できるというのをやってくださいということで、実際にモデル実験をしました。そのときに、高齢者から、今日はあなたが来てくれてありがとうという言葉が出ました。楽しかったです。これが自尊心の回復の第一歩だったと思います。 私たちはいつも、ケースワーカーは受給者に対して、これは駄目です、あれは駄目です、まあそこはいいかも分からないけれども、これだけはしないでねというような指導、指示しかなし得なかったというのがずうっと昔からのケースワーク業務なんですね。しかしながら、モデル実験をやった段階で、その一歩進んだ段階、認めるということの大切さ。その後に実際に起こってきたのが、三か月、六か月という実験をやった後に感想文を書いていただいたときに、私たちはヘルパーという仕事の中身を誤解していた、大変なことをしているので一生懸命私もしてみたい、その中で、免許を取ることができるのでしょうかというようなことまで感想文の中に入りました。その感想文を書いてもらった人たちに、じゃ、免許を取りに行きましょうと。 そこでは、母子ですから、小さい子供を抱えている人もいます。今現在、子供を抱えて仕事が決まらなければ保育園に入れないという現状があります。逆のギャップがあります。そのときに、私たちは、勉強をしに行くために保育園に入れる。民間の保育所も活用しながら、お金を出しながらやりました。そして、二十六人のお母さん方が十六人、免許を取りました。十二人が即行で四か月後には働き始めました。残り四人というのは、やはり子供のことだとか、その環境の中ですぐには働くことはできませんでしたが、免許を取った自信から一年後には全ての人たちが仕事に就いたということを勉強させてもらいました。 ここで一番大きく変わったのは、何かを表に出てすることによって人は変われるということですね。それに対して、福祉事務所はどう対応できるのかということを最大限考えるということが必要だ。自立支援というところは、そういうところで今行われている形というのは、一番最初のモデル実験で、お母さん方に、私はこの実験に参加してとてもうれしかった、私は何か恩返しをしたいという言葉がつづられた感想文の中で、自尊心の回復というのは、こういう一言のありがとうであったり、やってみたい、それから、誰かに支えられているだけでなくて誰かを支えたとかという循環型のものづくりということができれば、自尊回復というのはあり得るし、自立する第一歩、早道なんだろうなというふうには感じました。 以上です。
○渡辺孝男君 ありがとうございます。 そういう意味では、様々な中間的就労といいますか、ボランティアでそういう福祉施設の方にまず行ってみてボランティア活動をする、あるいは農業体験を兼ねてそういう農業者のところで支援をする、あるいは一時的な就労の勉強をするというようなことは非常に、ただ単に働くということも大事なんですが、やはりその人の生きがいといいますか、自尊心を回復をさせるということでも大変有用で、釧路に行ったときにはそういうやり方というのは非常に有効ではないかというふうに感じたわけでございます。 〔理事津田弥太郎君退席、委員長着席〕 次に、天野隆玄参考人にお伺いをしたいと思います。 本当に今、生活保護あるいは生活困窮者の対策で、特に高齢者の方々は孤立しやすいと、引きこもりみたいな形になってしまう方が多いということを私も実感をしております。そういうことで、前に秋田県の藤里町というところにもお邪魔したときには、そういう引きこもりの方々に対してやはりいろんな方々が声を掛けるような活動をしているということで大変感心をして、町のところに行ってお話も伺ってきたんですが、そういう孤独あるいは引きこもりになってしまうような方々をどう民生委員の方々、あるいは子供さんでもそういうことはあるわけでありますが、児童委員の方々は対応されているのか、この点をちょっとお伺いをできればと思っておりますが、いかがでしょうか。
○参考人(天野隆玄君) お答えいたします。 これは、民生委員それぞれによっていろいろ手法は違うと思います。ただ、全体的に申し上げたいことは、まず、保護なんかをいただいたときの初期段階、新しいうちにやはりいろんな方法を講じていただくと。例えば、その保護者自身が立ち仕事で自営業を行っておったけれども、それが身体の具合でできなくなったというような例。その場合は、かえって、座ってできる、あるいはその人の趣味を通じてできるような仕事とか、あるいは資格を取れるような、そして、それにおいてまたそういう道を励ますということも一つの方法ではあろうかと思うわけなんです。 もう一つは、やはりその人の隣人の人たち、親友を始め、親戚を始め、そういう人の隣人の人たちが、やはりもう少し温かい目で、そして前向きな方向をお示しいただくような協力を得るということも一つの方法だと思うわけなんです。これは、非常に民生委員のように長い関係を持っておる人でないとなかなかその人との関係が構築できないので、一長一短でできないのでここが非常に問題があるんですけれども、地域福祉が充実してくると、こういう面もある意味では解消していく一つの方法が出てくるんじゃないかなと思ったりもいたしております。 その他は、佐藤参考人がほとんど申し上げたとおり、この真髄でございます。 以上です。
○渡辺孝男君 次に、藤田参考人始め三人の参考人皆様にお伺いをしたいんですけれども、今回の生活保護法の一部を改正する法律案では生活保護から脱却を促すために就労自立給付金というような制度も設けるということでございますけれども、こういう制度を導入するということに対しての効果とか、あるいはこういう形でした方がいいとか、御意見がございましたらば、まず藤田参考人、そして佐藤茂参考人、天野参考人に御意見を伺えればと思っております。
○参考人(藤田孝典君) 保護からの脱却をするためにそういった制度が幾つか重厚的にあるということは望ましいことだと思っております。なので、様々それを活用する方も出てくるでしょうし、活用できない方もいらっしゃると思いますので、一元的にこの給付金を活用するというだけの自立だけじゃなくて、多様な形で認めていただけると有り難いと思っておりますので、その給付金に該当する人もいるでしょうし、しない人もいますので、なので様々、本人に合わせた形での多様な自立を模索していくような方向で、全国のケースワーカーさんとともに支援できたらなとは思っております。
○参考人(佐藤茂君) 稼働に対しては、とてもプラスアルファというところはもうすごく望めるものだと考えております。 実は、こういうスタイルでなるということよりも、もっと現実に戻りたいなと思うんですが、福祉事務所の人たちが本当にその稼ぐということに対して説明責任といったものを今まで本当にちゃんとできてきたかというところは、やっぱり問いたいなと思うんですよね。今回、制度改正を一つにして、そこを改正することが今後のセーフティーネットの大きな柱というか進め方に僕はなると思っていますので、実際に今までも稼働することによって損をするという受給者たちといいますか、国民全体でもう八割近いんです。ですから、働くと損だとか、そういう言葉がやっぱり続々とあったというのは紛れもないことです。 私たちは自立支援をやりながら、そういうところをきちっとセーフティーネットを使う人方に対して説明ができているかどうかという再確認をさせてもらいました。その中でいくと、自尊心の回復もそうですけれども、エンパワーメントを付けるなんということもそういう一つの形なんですよね。結局、説明をする、話合いをしているかどうかによってこれはかなり大きく変わるというようなことで、それにプラスアルファ、こういうものも出ましたよ、こういうのもありますのでどうでしょうかという話をすると、それは大きく変わるんだろうというふうに私たちは考えております。
○参考人(天野隆玄君) お答え申し上げます。 皆さんがそれぞれおっしゃったところが基本だと思います。 今までのように減額するというのであっては意欲をそぐという面がございますので、これはいいことだと思います。ただし、これをやはり本人に十分説明してあげるということが必要ということ、これは事前にですね。それからもう一つは、年齢だとか体力によってはいわゆる自分は高齢者だからこれはもう復帰というのはないんだよというようなことでは、やっぱり具合が悪いと思うんですね。 これからの地域福祉は、これは私の持論でございますけれども、できる人ができることをできるときに地域のために何か施すということの心構えがないと、地域福祉も復興しないと思うわけなんです。そういう面からいいますと、やはり制度としてはいいんではあるけれども、もう少し何か、現実的に本人が、例えばだけれども、あなたが何ぼ働いてこうしたら、あなたが、保護費の枠はこれだけだけれども、こういう特別な必要のときには申し出てくれたら、これを何らかの方法で、あなたのものだから、今は復帰したらあげるというやつだけれども、何かそういうときの基盤にしてあげるよというようなことができれば、もうちょっとプラスが出てくるんじゃないかなと思ったりするんです。これはあくまでも私見でございます。 以上です。
○渡辺孝男君 ありがとうございました。
○川田龍平君 みんなの党の川田龍平です。 今日は大変お忙しい中を貴重な御意見をいただきまして、ありがとうございました。 まず最初に、佐藤参考人、そして天野参考人、藤田参考人、それぞれに伺います。 この度の生活保護法案の審議で、福祉事務所での水際作戦というものについて多くの時間を費やして議論を続けておりますが、政府とそれから委員の間での議論がかみ合わないままここまで来てしまっています。 実際に現場にいらして、いわゆる水際作戦だと思われる実例や実態を御存じでしたり、それから体験したり、されたかどうかをお教えください。また、された場合にはその具体例を詳しく御説明いただき、それを乗り越えるためにどういう方法を取ったかも含め御教示ください。お願いします。
○参考人(佐藤茂君) 水際作戦というのは釧路市は全くないです。やるつもりもないですし、実際に、先ほどちょっと述べさせてもらいましたが、平成十四年にすごいショックを受けて生活困窮者が増えましたということと、元々漁業と炭鉱の町ですから、いつどういうふうになるかという命の問題もあります。海で魚を捕る、それと炭鉱は地下に潜って、いつ事故があってどういうふうになるというのはもう皆目見当が付かないような状況の町づくりの中で、やはりセーフティーネットはセーフティーネットとして活動されていますから、話はきちっと聞くことによってそれは防げることだと思っておりますし、まず、これからも議題になっている中で水際というのは考えてもいませんし、必要な人にはセーフティーネットを与えて、その中で釧路市は、今やっている自立支援の進め方について教授しながらお互いを高め合ってやっていくというような考えで今後も何ら変わることはないというふうに思っています。
○参考人(天野隆玄君) お答えいたします。 私自身はまだ例を挙げて申し上げるだけの資料は持ち合わせしておりません。見聞しておりません。がしかし、こういう状態というものは、実際、人間生活というものは線を引くわけにいかないと思うんですよね。いろんな状態があると思うわけなんです。ですから、できる範囲の広範囲から物事を集約していただいて、そして専門家の意見も、それからいろんなものを集約していただいて、実行していただければ有り難いと思っております。 以上です。
○参考人(藤田孝典君) ありがとうございます。 私は、正直、水際作戦の相談に来られている方の専属相談窓口みたいなことをやっておりますので、私たちのところにはもう日々、そういうような相談が相次いでおります。これは全国津々浦々、様々な福祉事務所から断られたという形で相談が相次いでおります。これは全国に支援団体、弁護士さん、司法書士さん等いますので、そういった方たちと協力しながら、福祉事務所に付き添っていく、もう同行していくというような同行申請、同行支援ということをやっておりますけれども、そういった取組をずっとこの間、続けてきております。 残念なことに、これは水際作戦は頑としてありますし、それはもう本人一人で行けば様々な理由で断られてしまう。本人側にもやはり問題があるという場面もありますので、場合によっては、自分で申請の意思が伝え切れないという場合だとか、あとは本人が生活困窮状態を正確に伝え切れないという場合も知的障害のある方とか認知症のある方等にはよくあることですので、その場合には付き添ってやっぱり申請するということが必要じゃないかということを思っております。なので、特には要保護性がある場合には付き添って一緒に同行すればほぼ間違いなく申請が受理されるということがありますので、一人で行っては帰される、でも誰かが同行すれば必ず申請が通るというような、現場では非常に不公平感が漂っておりますので、これは支援団体の努力、弁護士等の努力だけではなくて、やはり現場でも水際作戦を何とか抑止して、止めて、さらにその検証を行っていくところからやはり始めていかないといけないだろうと思っておりますので、今現状としては、全国で事故が多発している、事件が多発している状態だと思っているんですね。この状態で更にリスクを高めるおそれのあるこの法案が十分な議論なく進めていってしまうと、更なるリスクが発生するんだろうということを危惧しております。なので、まずは事故を止める、事故を検証するというところからだとは思っております。
○川田龍平君 次に、佐藤参考人にお伺いします。 生活保護受給者のエンパワーメントや自立支援に御尽力いただいていることに敬意を表します。 実際に釧路市でここまで自立支援プログラムをつくって機能させていくには非常に御苦労があったと思いますが、どのようにしてこのような取組を始められ、それから広げていかれたのでしょうか。また、その際に障害になったことはあったでしょうか。ここまでの成功に至るまでの御苦労やうまくいくためのヒントやノウハウを御教示ください。また、民間団体との連携をうまくやっていくための秘訣などがありましたら、併せてお教えください。
○参考人(佐藤茂君) 一番最初の原因は、母子モデルということで母子世帯の自立支援をやったときにやっぱりもうショックを受けたということですね。自分がケースワーカー時代に、やはりこういうことではいけないだろうという思いがありました。実際には会話ができない、私は百三十とか百五十とか持っていましたので、そういうときに、実際に一人一人と話す機会がやっぱりできないんですね。でも、何とか話す機会をつくりたいというところがあって、母子の実験モデルをやったときに、やはり人は立ち直れるチャンスを与えるべきだし、与えるとこれだけ返ってくるものが大きくてうれしくてというようなことに思えたというのが実際のところです。 あと、やっぱり所内で一生懸命自分たちが考えました。今のままでいいのかというところですね。自分たちの職場内で業務検討委員会というのを立ち上げたんです。その中で、どうやったら一人一人と向かえるのか、対話をできるようにできるのかというようなことをやはりずっと、今も毎年やっているんですけれども、その中で高齢者担当をつくってみたりですとか、それと、一人の持ち件数をどこまで減らせるのかという努力もしていますし、障害者に対しては障害との、いろんなところの機関の連携をして、自分たちだけではないところでお願いをできるものはお願いをするといったような形の中で進めることによって、最低限の、以上に会う回数を増やすことに努力するというところはやっぱり一番大きかったと思います。 自立支援については、ともかく協力いただけるところにはもう足しげく通って、もう話合いです。どうしても生活受給者を見る目は一般的に色眼鏡が掛かっています、それを説得するだけなんですね。実際には、説得しに行くと、そういうところまで考えているのかというのを初めて分かっていただけることがたくさんあります。そこで、実験でいいです、最初は、受入れを一人でも二人でもお願いします、こういう人は内が真面目な人なのでやらせてみてくださいとやって、最初のうちは五人とか三人とか、そういうところにお願いをしてやっていっています。 現在は、十八ですね、十八の企業体と連携を取りながらやらせてもらっているというところは本当に、受入れが最初に行われたところの社長さんであったりとか現場監督であったりとかという人たちがやっぱり評価をしていただいている。私たちも、現場の中でいろんな方に、こういうふうに頑張っていることがありますよというのを評価する。そうすると、相乗効果ですよね、評価すれば相手は裏切らないというようなことで、どんどんどんどんいろんなところに、企業体に人を入れるように、うまくいけるようになったということですね。 現在は大体千二百人ぐらいの稼働年齢層で即仕事に何とかしなきゃいけないですという人数はいますが、今の段階では八百九十五人が自立支援のプログラムの中に参加していただいていると。驚異的な数字だとは思います。ただ、まだまだ、出口論として、お金をもらえるだけ、自立するだけはならないというところが今後の課題ではありますけれども、そこは、参加している人方を企業体がきちっと精査をしていただけると将来はペイドワーク化していくものには確実になるだろうというようなことがありますので、そういう部分では、苦労というよりも楽しみながら今させてもらっている。 要するに、受給者が変わる顔を見るのはやっぱり楽しいですよね。今までは、辞めていくことに、じゃ、何件とかって言っていた時代もあったというやに聞いています。しかし、私たちは今、受給していた人が、どうもありがとうございましたと言って辞めていってくれる人が多くなってきたので、この人方はもう絶対に戻らないだろうなと感じながら今やっています。やっぱりそういうところはいつまでも、先ほど言いましたけど、何といいますか、寄り添い型ということだけではない話合いをすることが必要なんだろうというふうに思います。
○川田龍平君 次に、藤田参考人に伺います。 まず最初に、野宿者支援をされたということですが、そこで見えてきた課題を教えてください。その上で、まず、なぜNPO法人を立ち上げ、活動を広げる必要を感じたのかを御説明ください。また、NPO法人として民家を借り上げて地域生活サポートチームや緊急シェルターを開設されたとのことですが、立ち上げる際に障害となったこと、またうまくNPO法人が設立できた理由などを御教示ください。
○参考人(藤田孝典君) ありがとうございます。 まず一点目ですが、野宿者支援の課題は生活保護の自立支援とリンクをしております。ホームレス生活、野宿生活に至る方の多くが様々な生活課題を複合的に抱えていて、自分ではもうどうにもならなくて家賃滞納等いろいろな事情でホームレスに、野宿生活に至るわけですね。なので、そういった方たちが同行等していけば生活保護の窓口に行き着いて、生活保護を受けながら支援を受けられるということになりますけれども、そういった方たちは、生活保護を受けたとしても、その後の生活課題が改善しなければ十分な社会生活を営むということは困難ですので、そういった方たちが抱える課題はある種専門性を持ったアセスメントであるとか支援体系によって行われるべきだろうということをずっと感じております。 なので、野宿者支援でも、一時的に食料提供したりだとか、あとは衣料提供、着るものを提供したりという活動もありますが、根本的に解決していくということは、住居もなければ駄目でしょうし、病気を治さないと駄目でしょうし、仕事を探さないといけない。いろんなことを考えていきながら支援をしていくということで、そういったことを専門的な立場からちゃんと支援をしていきたいということでNPOを立ち上げたという流れがあります。 もう一点は、そういった方たちがある一定程度、家がないというニーズを多くの方たちが共通して抱えておりますので、そういった方たちについて支援していく場所がやっぱり必要だろうということで、これは民家の大家さんにお願いしたりだとか、あとは民生委員さんに空き家をお借りしたりしながら、そういったところをシェルターとして一時的に家がない方にお貸ししているということをやっております。 なので、これはいわゆる法律の枠組みの中で整えられている施設ではありませんので、法的な位置付けがないということが言われておりますので、この点についての理解を広げていくということが今の大きな課題かなと思っております。 なので、年間何人もそういったNPOの空き家、民家を頼らざるを得ないという方たちがたくさんいるという現状に対して今後どうしていくのか、対応策と、そういった方たちが本来、救護施設であるとか宿所提供施設と言われるような社会福祉施設にちゃんと支援が行っていってもらえるように、そういった施設の整備という方向性でも御議論いただけたら有り難いと思っております。
○川田龍平君 時間が来ていますので短くでいいんですけれども、生活保護の前段階のセーフティーネットをどのように整備するのが理想で、そうした制度と民間の団体との連携がどうあるべきかを短くお答えいただければと思います。藤田参考人、お願いします。
○参考人(藤田孝典君) ありがとうございます。 これはもうずっと議論されてきているところでありますが、第二のセーフティーネットであるとか生活保護に至る手前のセーフティーネットをやはり重厚に整備するべきだろうということを思っております。 これは、私が現場で感じていることは、余りにも貸付け型のセーフティーネットが多いんですね。これは、生活困窮者に一定程度お金を貸し付けて、その元手によって頑張って立ち直ってくださいということなんですが、残念ながら生活に困窮している方は自立支援、生活支援していくために時間が掛かりますので、なので、なるべくであれば給付型、お金を支給する型のセーフティーネットを整備していっていただけたら有り難いと思っております。
○川田龍平君 ありがとうございました。
○田村智子君 参考人の皆さん、ありがとうございます。 まず、佐藤参考人にお聞きをいたします。 大変、釧路市の取組が心のこもったというか心のある自立支援だということを今お聞きしていて感じたんですけれども、大変たくさんのプログラムで就労の支援や引きこもりの支援や社会とのつながりをつくるような支援ということをやっていらっしゃって、この方にこういうプログラムでということを見極めて進めていくことって非常に大切になってくるんじゃないかというふうに思います。 例えば就労支援も本人が強制だというふうに感じてしまうとこれは職員の方との信頼関係も崩れてしまうでしょうし、うまくいかないでしょうから、そういう、この方にはこういう支援という見極めなどをどのように行ってきているのかということと、やはりちょっと危惧しているのは、この法案の中では、生活保護を受給して、稼働年齢の方は最初に集中的に就労支援というような流れがつくられているんですけど、必ずしもそういう一律的にいかないんじゃないだろうかということも危惧をしておりまして、その点についても見解をお聞きしたいと思います。
○参考人(佐藤茂君) 私どもがやっている、これだけ多くのプログラムをつくってどうやってうまくいくのかというところですね、基本的に。 私たちは、先ほどお話ししました業務検討委員会というのを立ち上げて、どうやったら自分たちが受け入れられるようなケースワーカーになるかという勉強会をやっています。その中で、実際には、職員ですから、ケースワーカーが受給者に対して、さあ仕事ってどうですかとか聞くと、やはり上下関係ができてしまいます。これを解消する策をやはり考えなきゃいけないだろうというのはやっぱり議論しました。 その中で、就労支援員は国の方で導入を許可されてきましたので、それは私たちの中で嘱託職員という位置付けになります。私たちは、プログラムをつくる中で就労支援員というのも付けています。私たちがアセスメントを掛けた中で、アセスメントがケースワーカーから受給者に対して即行落ちてしまうと、強制みたくなってしまうんです。そこにワンブロック置いて、支援員が仲立ちをするという形を取っています。そうすると、支援員は職員じゃないので、言いたいことを結構言えるというふうな答えも返ってきています。その意見があったものをフィードバックしてケースワーカーにまた戻す、そうすることによって違和感なく作業に、というか意見交換ができる場を持ったという、ワンクッション置いたことがすごくやっぱり良かったなというふうに今思っております。 これは、直接ケースワーカーと受給者が対で話し合うと、やっぱり強制、お金を握っている人は、受給者はうんと言わざるを得ないという気持ちはやっぱりどこかにあると思います。でも実際はそうではなくて、あなたのためにやっているということが、そのワンクッション置いたことによってはるかにオーバーラップしていろんなことが、で、伝わっているということも知っています。この人に、支援員さんに話したことがケースワーカーにも伝わっている。だから、家庭訪問をやったときにその話がきちっと話されるんですね。それについてどうだこうだというのはないです。 それは、うちの研修会等々をやりながら、今まで駄目という言葉をよく使っていたと思うんですけれども、駄目はないですと。じゃ、ここができないんだったら何ができますかという答えに振り替わっていく。そういう積み重ねがやはりエンパワーメントを付けたりだとか、ああ、私の言うことをちゃんと理解して聞いてくれる人ができたんだという受給者の気持ちの変化にもなると思います。 結局最後は、不正受給であったりそういうところだったりというのは、対話がなければどうしてもそういうことになってしまいますよね。逆に言うと、ケースワーカーに私はいじめられたから、今度は私があなたに仕返ししましょうかみたいな話だとする、それが何十年と続いてきたというような実態というのはあると思うんですね。私たちはそれを自立支援の中でそうではない形をつくり上げてこられたというのは、やっぱりそういういいチャンスだったなということがあるので、それをどんどんどんどんやっぱり全国に知らしめて、そして全国がそういう形で福祉業務をやっていけるようになれれば、そういう解決の策もおのずと導かれるんじゃないかなというふうには思っています。
○田村智子君 ありがとうございます。そういうやっぱり人を置くような予算も必要なんだろうなと、こういうところは国もしっかり措置していかなければならないなと思います。 次に、藤田参考人にお聞きをいたします。 率直にお聞きします。今回の法案で、申請書の提出を原則として義務付けると、しかも申請書の記載事項についても条文で定めるということが行われました。また、扶養義務者についても非常に厳格ないろんな規定が新たに加わりました。このことが現場に及ぼす影響をどのようにお考えになっているか、お聞きをいたします。
○参考人(藤田孝典君) これは繰り返しになりますが、現場では非常に危機感と懸念を持っております。 これはもう先ほど申し上げたとおり、水際作戦は現状としてある中で、これが更に追い打ちを掛ける形で進行していかないかということが一点と、さらには、もう一点は、先ほど田村委員がおっしゃったとおり、まずは就労というような一元的な取扱いが行われないかということで、そういったことで自殺や更に生活保護利用者を追い込むようなことにならないのかということを現場では非常に危機感というか、そうなるんじゃないかということをもう想定として考えております。 なので、なるべくそうならないように法案を見直しをしていただきたいと思いますし、残念ながら現状でもそういった事態は相次いでおりますので、これはもう、先ほどの川田委員のお話では、どれくらいありますかというお話がありましたが、水際作戦はもうたくさんあって、資料にも事欠かないくらいありますので、そういう現状で今の法案が出されることによって、水際作戦は更に進行するだろうということを考えております。 なので、現場のそういった声であるとか、当事者の声を是非法案に生かせていただけたら有り難いと思っておりますし、できれば、これは私のお願いではあるんですが、もしこの法案がこのまま可決されるということになりましたら、水際作戦対応委員会のような、そういった具体的に厚生労働省内で、今の現状では厚生労働省はもう十分監査、指導はこれ以上できないということは私も痛感しておりますので、それはもう外部機関を是非内部につくって、そういったところがこの法案によって不利益を受けている人がいないかどうかをチェックするような仕組みがもう一段階、二段階あったら有り難いなと思っております。
○田村智子君 昨日の質疑の中で、私、水際作戦のやり方の一つとして、申請書そのものを渡さないというやり方があるんだと。それから、紹介したのが、もう一つは、申請書を置いていったのに受け取らないと。今回、法律で申請書の提出があって初めて申請というふうになるときに、渡さない、受け取らないと、こういうことが起きた場合はもう口頭申請を認めるべきじゃないかというやり取りをしたんですけれども、実は厚労省の側から返ってきたのは、その渡さない、受け取らないということはあり得ないことなので、それを特別な事情とみなして口頭申請というふうにするわけにはいかないと、あり得ないんだという前提なんですね。 そこで、水際作戦の中で、申請書を渡さない、受け取らない、こういうことは本当に現場でないのかどうか、お答えください。
○参考人(藤田孝典君) はっきりもう申し上げると、起こり得ると思いますし、現実的にはあり得ます。なので、これはもう、私も生活保護申請に何度も同行していますが、申請書を出してもらえないので、こちらで自前で申請書を用意して出して、それでも忘れ物として取り扱われるという事案も何件かはあります。 なので、もうそういった形で申請書がしっかりとこちら側から申請意思を示して用意したとしても、なかなか、一部の福祉事務所ですけれども、受け取ってもらえない、申請意思を確認してもらえないということがありますので、そういった場合にはやはり口頭申請を認めるべきだろうということは、私の思いではあります。
○田村智子君 もう一点、藤田参考人にお聞きしたいんですけれども、今回、言わばセットのような形で生活保護法の改正法案と生活困窮者自立支援の法案が出てきています。 自立支援のこの法案の中身を見ると、一つ一つは確かに必要な制度が幾つもあるというふうに思っているんですけれども、非常に危惧することは、例えば先ほどホームレスのお話ありましたけど、家がない状態でネットカフェや二十四時間やっているようなところを転々としている方に、それじゃ緊急のシェルターを用意します、三か月程度というような制度をつくったり、一定の住宅手当を渡すと。 これ、私は、本来は生活保護を必要とする状態の方はまず生活保護でしっかりと見た上で支援をしていくということが必要だと思うんですけれども、こういう自立支援法を作ることで、他法他制度優先を口実として、生活保護を申請したいんだという方が、いや、そうじゃなくて困窮者自立支援法というような運用にならないかということを危惧していますが、その点での見解をお聞きしたいと思います。
○参考人(藤田孝典君) そうですね、私も、まさにおっしゃるとおり、その懸念は常に感じております。 現状であってもジョブファースト型の支援が行われているんですね。ジョブファーストって何かといいますと、まずは就労、どんな状態であっても、ネットカフェにいようがビデオボックスにいようがホームレス状態であろうが、まずは頑張ってハローワークに行ってくれ、仕事を探してくれというジョブファースト型が主なんですね。 なので、これ海外だとどうなっているかといいますと、もう当然ですけれども、ウエルフェアファースト型なんですね。だから、まずは支援に必要な物資、状況、環境を整えて、整えられたのでちゃんと就労に結び付いていけますね、なので頑張って一緒に仕事探していきましょうねというような、いろんな環境を整えた上での支援が当然やられるべき方針なんですけれども、残念ながら日本の福祉支援の現場は、申し訳ないですけれども、遅々としてそういった理論的な支援が進まないという状況にあって、この法案によって、やはりそういった、まだジョブファースト型の就労に特化したような支援にならないかということを非常に危惧しておりますし、他法他施策によって本来生活保護が必要な人に行き着かない、生活保護制度が活用されないということになってしまっては元も子もありませんので、そうならないようにもう一度再考いただけたらということが私の願いですね。
○田村智子君 天野参考人に伺いたいと思います。 今、残念ながら、生活保護に対する一般の方々の相当悪意も含めた様々な偏見が残念ながら今広がるような事態になってきています。それで、今、民生委員の活動をされている中で、本来、生活保護の申請が必要なほど困窮をされている方と、そういう方々を生活保護につなぐような支援のときに、偏見であるとか、あるいは、家族にあるいは親戚にそういうことが知られたら恥ずかしいというような思いからなかなか必要な支援に結び付かないというような事例というのは、民生委員さんの活動の中でお聞きになっていることがありましたらお話しいただけたらと思います。
○参考人(天野隆玄君) 昔は非常にそういう嫌いも強く出ていました。しかし、最近は、私の私見では、以前から見るとだんだんお互いが分かり合ってきておるというような状態であります。 以上ですね。
○田村智子君 そうしたら、最後、佐藤参考人にもう一度お聞きしたいんですけれども、先ほどケースワーカーさんの働きが非常に、ケースワーカーさんや間に入る支援員の方ですか、その専門性が担保されるような人数の体制と、あるいはその人件費、お給料、手当、なっているかどうか。そこの点で、やはりもうちょっと財政的な支援というのが本来国の側から求められているんじゃないかということについても御意見をお聞きしたいと思います。
○参考人(佐藤茂君) 基本的に地方財政は逼迫しています。お金はないです。ですから、自前でどうこうというのはほとんど難しいです。 ただ、何があって金銭換算というか、お金で解決できるのかという問題もあるんですけれども、私たちがやろうとしているのは金銭だけではないというところも自分たちで考えなければいけないと思うんです。自分たちの給料も減らされていますから、そういうところで、言ってしまえば、自立を一生懸命支援する方が困窮者みたいな、近い人がやっているというのが実態なんですよね。ですから、そういうところで個々の人たちが話合いをできる場をきちっと持てるかどうかというところが、やっぱり人間として一回りも二回りも大きくできる要素というのが結構あるなというふうには思っています。 制度をきちっとしないとそこはまだ動かないというところがあるので、実際その自立支援法がうまく稼働するためには、各福祉事務所がもう一度福祉という問題と福祉事務所の在り方みたいなのはやっぱり話すべきだとは思います。ただ、そこがうまくいくと、すごく私たちが今までやってきたことがもっともっと評価させていただければなというふうには思うので、その中ではこういう形で法改正というのは私は望ましいと思っているし、それ以上に、考え方と連動させるような仕組みづくりはこれから多分出るんだろうなと思うというところは考えていますね。
○田村智子君 終わります。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 今日は、それぞれ三人の参考人の皆さん、来てくださいましてありがとうございます。また、日ごろのそれぞれのすばらしい活動に関して心から敬意を表します。 まず、佐藤参考人にお聞きをいたします。 先ほど、釧路は水際作戦やっていないということで、ちょっと実は正直びっくりして。というのは、昨日もここの政府とのやり取りの中で、福祉事務所にあらかじめ申請書が置いてあるかどうか、何件置いてあるかというのは調べていませんということなんですね。私たちは水際作戦おかしいと思うんですが、役所側から見ると、いつでも窓口に申請書があれば誰でも申請ができて、書かれたものをあなた駄目と言うのが難しいので、相談という形で何とかもう排除しちゃおうというふうに思っていると思うんですね。 釧路の場合はそういうことはないんですか。申請書というのは、もう誰でももらって書けるような中身になっているんでしょうか。 あるいは、多分、水際作戦やっている人の心理の中には、そうやるといっぱい生活保護の申請して、それを駄目、駄目と言うのが大変だという意識もきっとあると思うんですね。その辺はどういうふうに解決されていらっしゃるんでしょうか。
○参考人(佐藤茂君) うちは、基本は窓口に置いてあります、用紙は。 ただ、受付というところでは逆に、申請に来ました、でも、中身をやっぱりある程度聞かなければ調査の段階まで行けないというところがありますから、面談を行うということはしています。本人が申出によって要するに申請しますというものについては全部受けていますので。ただし、全部ないしょで金くださいという人は、お話ししましょうというふうにはなります。 だから、当市としては、そのぐらいは、排除でもなく、何もなく、名前も中途半端で書かれても、誰にじゃお金を出すんですかという話になりますよという話はしますけれども、それ以外は、きちっと書いてもらうことによって受理はしますので、特に今まで、今日はあなたのやつは受け取れませんとかというのはないですね。 基本的に、組関係の人ですね、関係の人については警察に確認させていただきますよという了解を得て、それは後日になりますというふうにはやりますけれども、それ以外は本当にないです。
○福島みずほ君 多分、その申請書を置くと生活保護の受給者が増えるんじゃないかという恐怖心があると思うんですが、釧路の場合は他市に比べて、もちろんさっき産業のお話がありましたが、何か多いとか、何かいわゆる「不正受給」みたいなのが増えるというようなことはないんですよね。
○参考人(佐藤茂君) そうですね、特にそういうのは考えたこともないですね。ですから、何でしょう、水際でやるからとか、受給者が多くなったら大変というのは特にないですね。困っているんだからセーフティーネットを使うでしょうというだけの発想だと思いますけれども。
○福島みずほ君 その話を厚労省に一生懸命したいと思います。 ただ、生活保護の受給が増えるというわけでは、他市に比べて増えるとか、問題があるという認識もないんですよね。
○参考人(佐藤茂君) それはないですね。増えたとしても、それは私たちが調査をした結果で開始しているという自負はありますので。
○福島みずほ君 自立支援をやっていらっしゃってケースワーカーや委託をしている人の役割が多いことがよく分かりましたが、どれぐらいの体制で、人数でやっていらっしゃるんでしょうか。
○参考人(佐藤茂君) 自立支援は二人です。今年から自立支援担当というのを、ケースワーカーをしながら担当部署を設けてやっているんですね。実際にはケースワーカーが七十人で、標準数からいくとケースワーカーは九人ぐらい足りないです、まだ。 ただ、仕事の楽しみみたいなのをやっぱり共有しながら、受給者に対しての見方ですとか、その変わった人を見る評価の仕方というのをみんなで考えながらやっていくと、意外と仕事って楽しいよねというのが今の状況になっているというのがもう実態論ですね。そうすると、意外と足りなくても工夫をすれば何とかできているというふうには自分たちでは思えてやっています。
○福島みずほ君 工夫されているのはよく分かりました。学んでいきたいと思います。 藤田参考人にお聞きをいたします。 今回の生活保護の改正法案は、申請のやり方が変わることと扶養義務の強化になることが極めて問題だと思っています。 昨日も議論をしたんですが、扶養義務者は民法の扶養義務者であるというふうにしているし、それから通知を出すということですよね。そうすると、家族関係が非常に壊れるんじゃないか、あるいは、家族や親類に自分が生活保護の申請に行ったことそのものが分かれば嫌だから、そもそも生活保護の窓口に行かないということが起きると思いますが、その点についてどう思われますか。
○参考人(藤田孝典君) まさに、現段階であっても扶養義務者への照会は行われておりますし、それが最も大きな水際作戦としての効力を発揮しているということを現場では実感しております。 要は、ケースワーカーさんに、生活保護を受けると、まずは申請が出されると家族に照会を掛けなきゃいけないので、それでいいですかということを聞かれますので、それはちょっとというような、家族に迷惑を掛けられないという方はもうその時点で申請を諦めてしまうということが、これはもう一般的なことですので、これを更に親族扶養の照会を強化していくということはどうなるかというと、更に、今ですら生活保護を真に必要としている人が、これによって受けられていないものがより加速するだろうということはもう想像に容易であるということを私は思っております。
○福島みずほ君 改正法案の六十条に、「被保護者は、常に、能力に応じて勤労に励み、自ら、健康の保持及び増進に努め、収入、支出その他生計の状況を適切に把握するとともに支出の節約を図り、その他生活の維持及び向上に努めなければならない。」というのがあるんですね。 藤田参考人に、ここで書かれている被保護者って一体何なんだろうかと。あんたはこうしなさいと書いてあって、健康に努め、無駄遣いせずって、どうですか。この条文、どう思われます。
○参考人(藤田孝典君) そうですね、生活保護利用者の方にとっては、現時点でもう、健康に配慮しながら自分でできる範囲で努力されているんですね。これは、まずは現時点で生活保護利用者は全て努力されているということを認めてもらいたいということを思っていて、それでもさらにアルコール依存症、ギャンブル依存症、うつ病等で自分の生活が健康的にできないという場合にはそれはやはりケースワーカーや支援者が支援の手を差し伸べるところだろうと思っておりますので、これは、生活保護利用者に対する義務というよりは、どちらかというと福祉事務所側の責務、その人たちを丁寧に支援していくべきだろうという、そういった解釈をしていただけると有り難いと思っております。
○福島みずほ君 扶養義務の強化の点なんですが、厚生労働省は、一年に一遍は扶養義務者にどうですかと言っているとか、いろんな答弁の中で出てきたんですが、その扶養義務者への通知に伴うことで、本人が嫌だとか、トラブルが生ずるとか、家族に問題が生ずるとか、あるいは障害のある方が頑張って独り暮らししようと思って、親の元に帰らなくちゃいけないとか、そういう扶養義務との関係での問題事例を御存じでしたら、藤田参考人、教えてください。
○参考人(藤田孝典君) 私どものところには生活保護を申請する方がたくさん来られていますが、特にうつ病や統合失調症によって、もうそうは言っても自分で生活したいという方の相談も非常に多く寄せられています。なので、そういった方たちは、家族にはこれ以上迷惑を掛けたくない、迷惑を掛けられないという中で、家から出たいということで保護申請に至るというケースもたくさんあります。 なので、そういった方たちが、障害があっても、どういう状態であっても独り暮らしができるように、自分の自分らしい生活ができるように支援現場では配慮が必要だと思いますが、残念ながら今の現状、この親族扶養の強化がなされると、障害があっても、どういう状態であっても家族に面倒見てもらいなさいということになりかねませんので、その辺りは、本人個別の事情に応じて対応いただけるように、附帯決議等で検討いただけたら有り難いと思っております。
○福島みずほ君 生活保護の改正法案は極めて扶養義務強化したり問題があると社民党は考えていて、ただ、もちろん自立支援法の方は意味がある面もあるんですが、ただ、生活保護に行かないように自立支援の方が強調されると、今日、藤田参考人がおっしゃった、とにかく就労というのが強くなるんじゃないかと心配をしております。 それで、藤田参考人と佐藤参考人にちょっとお聞きをしたいんですが、藤田参考人の「ひとりも殺させない」という本を読みました。生活保護で稼働年齢層を納税者に変えていける、むしろ早く生活保護をやることで稼働者に変えられるんだという記載があるんですが、生活保護に行く方がいいのか、自立支援に行く方がいいのか、ケースごとでしょうが、その辺の振り分けなどが今後もしこの法律が成立したらどうなるのかとちょっと心配をしております。生活保護と自立支援、その両方に関しての見解、佐藤参考人、藤田参考人、教えてください。
○参考人(佐藤茂君) 私どもが今考えているのは、両方が受付場所があることによって、逆に生活保護を受けたくないという人も行きやすい場がつくられるという逆の発想を持っています。 実際には、民間的な発想をそこに組み入れてもらって、いろんな企業体と協議をして、就労であり、ボランティアでありという形の中でつくり上げていくことによって、最終的にそこで解決できないものが福祉事務所に落ちてくるというふうな格好でもいいじゃないのかなというふうには考えていますので、その人に合ったやり方の窓口が二つできるということは、最適な形の中で運べるというふうには理解しております。
○参考人(藤田孝典君) 私は、非常に現場で危惧を持っておりまして、現状、釧路市のようであれば、全国の自治体がそれであればいいんですけれども、非常に私は釧路市を特別な自治体として見ております。なので、私は、この法律ができるとどうなるかというところですが、恐らく福祉事務所の現場で、一部かもしれないですが、責任放棄が発生しないかということを非常に危惧しております。 これは、今ですら、私たちが申請窓口に行くと、いや、あなたは社会福祉協議会に行ってみたらどうかとか、あなたはこちらのNPOにまずは相談してみて本当に困ったらまた来てくださいということを言われますので、またそういった水際作戦と言われるような窓口がもう一つできてしまうことによって、これは、本当に生活保護は、まず早めに救済されるべき人がたらい回しされて、結果、最後に行き着くということが相次いでおりますので、そうなったときには問題が更にこんがらがって、人間不信にもなって、支援が困難、時間を要するということがありますので、まずはちゃんとしたアセスメント、ちゃんとした支援ができる場所を、福祉事務所なり相談機関なりにそういった人材を配置しておかないと、単純に今の福祉事務所では公的責任の放棄、生活保護はまだ早いよというようなことが行われないかということを非常に危惧しております。
○福島みずほ君 藤田参考人にお聞きをします。 この本の中でもケースワークの重要性と書いていらして、また、佐藤参考人からも釧路の中でのケースワーカーやいろんな人が頑張っているという話がありました。もしこの法律、とりわけ生活困窮者の支援法ができれば、物すごくそのマンパワーというかヒューマンパワーが必要だと思うんですね。 さっきもちょっと佐藤参考人からありましたが、今警察OBを入れるということが多いんですが、むしろヒューマンパワーとしてのケースワークなどを多く増やさなくちゃいけないんじゃないかと思いますが、その点についての藤田参考人の見解を一言お願いいたします。
○参考人(藤田孝典君) もうまさにおっしゃるとおりでして、現場はもう困窮者がどんどん来られていて、もう疲弊しているという状態ですね。これは、ケースワーカー、福祉事務所の現場に限らずNPOもそうですし、どこでも疲弊しております。 なので、そこである種必要なのは、もうどういう状況であっても寄り添いながら支援していくという、支援の専門性を担保しないといけないですので、これはやはり福祉事務所であれば一般事務職の公務員がなかなかやるということでは限度がありますので、ある種専門職を採用していくことであるとか、あとは民間とのネットワーク、これもずっと言われ続けていますが、民間とのネットワークもいまだにできている自治体は少ないですので、なので、そういった工夫が必要だと思っております。
○福島みずほ君 今日はどうも本当にありがとうございました。
○委員長(武内則男君) 以上で参考人に対する質疑は終了いたしました。 参考人の方々には、長時間にわたり貴重な御意見をお述べをいただきまして、誠にありがとうございました。委員会を代表いたしまして厚く御礼を申し上げます。ありがとうございました。(拍手) 午後一時四十分に再開することとし、休憩をいたします。 午後零時五十分休憩 ─────・───── 午後一時四十分開会
○委員長(武内則男君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、牧山ひろえ君、白眞勲君、中西祐介君及び渡辺猛之君が委員を辞任され、その補欠として藤本祐司君、櫻井充君、丸川珠代君及び石井浩郎君が選任されました。 ─────────────
○委員長(武内則男君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 生活保護法の一部を改正する法律案及び生活困窮者自立支援法案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省社会・援護局長村木厚子君外三名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(武内則男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(武内則男君) 休憩前に引き続き、生活保護法の一部を改正する法律案及び生活困窮者自立支援法案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○小林正夫君 民主党・新緑風会の小林正夫です。 今日は、この二法案について、課題と諸外国との比較、こういう観点から何点か質問をさせていただきたいと思います。 資料の一を用意をいたしました。これは、相対的貧困率の推移ということの表でございます。私たちは、生活保護、この問題を語るときに、特に国際比較においてはこの相対的貧困率がよく使われております。この資料どおり、我が国を見てみると、一九八〇年代半ばから今日までこの貧困率が上がっているというのが我が国の実態でございます。ただ、諸外国を見てみますと、おおむね横ばいになっているというのがこの表から言えるんじゃないかというふうに思います。 これは何を意味しているのだろうかと考えたときに、私は、格差が拡大をしてきているんじゃないか、このように私自身は思っておりますけれども、大臣はどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 今委員から貧困率上がってきておるではないかというお話でありますが、OECD諸国も一九八〇年から見ると若干なりとも上がってきておるわけでありまして、平均が二%ぐらい上がってきておると。それに対して日本の国は、これ、単純に比較できませんが、三・七%ぐらい一九八〇年代半ばから上がっておるわけでありまして、その上がり幅は日本の方がOECD諸国よりも高いと。 考えられるのは、一つはやはり高齢化はあると思います。それは、やはりフローの所得がなかなか稼働層のようにはないわけでございます。特に国民年金等々しかもらっておられない方、それも満額じゃない方々も結構おられるわけでありますので。それからもう一つは、やはり単身世帯化というのが、これは相対的貧困率の計算の仕方からいきますと、やはり一人と、二人、三人というふうになれば、その割るのがルートで割っていますので、その分だけやはり貧困率が上がる可能性があるであろうなというふうには思いますが。 ただ、そうはいいながらも、やはり全体的に今所得の格差等々とも言われているわけでございますので、我々といたしましては、貧困の連鎖等々が起こっていかないように、学習支援等々をしっかりとこれから整備していくでありますとか、それからやっぱり就労支援ですね、これをしっかり行っていく等々、いろんなことをやらなきゃいけないわけでありますが、生活困窮者支援法でありますとか今回の生活保護法の改正も含めて、全体として貧困、そういうものや格差が生まれていかないようにこれからしっかりと対応してまいりたい、このように思っておるような次第であります。
○小林正夫君 今大臣から、高齢社会になっている、このことも原因の一つだと、こうおっしゃっていました。 これは私も否定はしませんけれども、確かに私は、昭和二十二年の団塊の世代がもう今年は六十六を迎えますから、日本の人口構成は頭が大きくなると、こういうことになりますので、確かに高齢社会になっているということも一つの要因かもしれませんが、私は、子供の貧困率、これを見たときに、これは厚生労働省の平成二十二年国民生活基礎調査、この概況を見ますと、昭和六十年が一〇・九%、平成二十一年が一五・七%、この二十四年間で四・八ポイント子供の貧困率が上昇している、私はこのことも大きな影響を与えているんじゃないかというふうに思うんです。 特にアベノミクス、期待をされて世の中少し良くなったかなと、こう思われがちですけれども、また最近になって株の乱高下があったり、いろんな課題が、安倍さんの提言をした政策に対して今そういう事象が起きていると私は思います。さらに、このアベノミクスによって格差が拡大をしていく、このことを私は大変心配しておりまして、そのことによって更に貧困率が上昇していく、こういうことを懸念しているわけでございます。 これは、先日、衆法で子どもの貧困対策推進法が成立をして、我が国のこれからを担う子供たちの貧困の連鎖を断ち切ろうと、こういうことに対しては大変私は評価をしていますけれども、ただ、この法律ができたからといって直ちにこの問題が解決できるということではありません。したがって、私は、政府として貧困率を下げるためにどのような施策を打っていくのか、このことに対して、大臣、明確に答弁をしてください。
○国務大臣(田村憲久君) アベノミクスで貧困が広がるんじゃないかというようなお話がありましたが、ずっとデフレが続いている間もこうやって貧困率が上がっておるということを考えれば、やはり経済全体が低迷しているというのは持っている者と持っていない者との差が出てくるわけでありまして、デフレというのは貨幣価値が上がりますから、預貯金等々を持っている方々は当然それだけ実質的な資産が増えるということでありますし、持っていない方々はそれが変わらないというわけでありますし、借金があれば逆に借金が増えるということでありますので。アベノミクスをやること自体が貧困を広げるというわけではないんだろうと。我々はむしろ経済全体を良くして雇用をつくって働く方々の所得を増やしていただくということが目的で一連の経済政策をやっておるわけでございますので、そこは御理解をいただければというふうに思います。 それはそれで横に置いておきまして、この貧困率というものを下げるためにという話なんですが、これ、貧困率というものを今回の議員立法では一つの大きな目安に、目標にはしていないということでございまして、全体としていろんな指標を見ながら、その中においてどうやって貧困を減らしていくか、撲滅していくかというようなことに焦点を置いておるわけであります。 その議論の中で、これは私が加わったわけではありませんから、答弁者の皆様方の御意見をお聞きをいたしておりますと、結局、この相対的貧困率というのは、まずそもそも持っておるストック、資産というものは反映をされていないということでございますから、資産がある方々が貧困と出てしまう可能性がある。 それからまた現物給付、これに関しましては余り効果を示さない。それは長期的には、例えば先ほど言いました学習支援が、しっかりと子供たちがそれを学んで、高校入学して、それでしっかりと勤めて収入を得て、その結果、将来的には貧困というもの、格差というものが縮まるということはあるにいたしましても、現物給付が即座にこの相対的貧困率を下げるということにはならないというようなことがございますから。 もっと申し上げますと、親はフローで収入はあるんですが、お父さんが酒飲んだくれて子供にお金使わないなんていうのも、やはり子供の目から見ればこれは子供の貧困でありますので、そういうものも含めて、全体像として幾つかの指標をもってして、その上で子供の貧困というものに対応していこうというような、そのような形でございますから、これから大綱を作り、また我々関係閣僚も入って会議もつくるわけでございますので、その中でしっかりと議論をさせていただいて、この子供の貧困というものをなるべく減らしていくように努力をしてまいりたい、このように思っております。
○小林正夫君 今日は労働関係の審議じゃありませんので私もこれ以上は言いませんが、やっぱりアベノミクス、デフレを克服していこう、これは日本国民がみんな望んでいることですからこの施策については大変大事かなと思うんだけど、でも、やっぱり今日までの状況を見ていると、アベノミクスで喜んでいる人は大株主かあるいは企業経営者ですよ。賃金が上がったかといったら上がっていない、物価が上がっていく、生活がより厳しくなったじゃないかというのが今の状況だと私は思っているんですよ。ですから、格差が広がらないようにこれは政府がしっかりやらなきゃいけないということだけお話をしておきます。 それで、次の質問ですけれども、生活困窮者自立支援法が出てきました。これは、生活保護に至る手前の一つの支援策として打ち出されているわけであります。そうすると、一昨年の平成二十三年十月から始まった求職者支援法という法律を、あれ私たち全会一致で作りました。あれもまた、雇用保険の受給期間が切れると、その後何もないと生活保護に陥る、したがって、その手前に求職者支援法という新しい法律を作って第二のセーフティーネットをつくった、こういう経過がありました。今回の生活困窮者自立支援法も生活保護の手前のセーフティーネットとして作るということになったわけですから、このことについて少しお聞きをいたします。 昨日のこの委員会で同僚の石橋議員がその違いについて質問をしたところ、桝屋副大臣は、悩みながら答弁をされておりました。 改めてお聞きをしますけれども、この求職者支援制度の目的や守備範囲、あるいは生活困窮者自立支援法で言う事業、ここの違いについて明確にお話をいただきたいということと、政策が重なる部分があるのかどうか、このことも含めてお聞きをいたします。
○政府参考人(村木厚子君) 求職者支援制度と生活困窮者自立支援法での制度でございます。 先生から御指摘がありましたように、この二つの制度はいずれも雇用を通じた支援である第一のセーフティーネットとそれから生活保護という最終的な第三のセーフティーネットの間の第二のセーフティーネットとして機能するものでございます。その意味では、そこでは、政策目的としては共通のものがございます。 このうち、求職者支援制度でございますが、これは、就労への意欲と基礎的な能力がある方に対して、職業能力の開発、向上のための職業訓練の実施やその際の給付金の支給等により実践的な就職支援を実施をするということが政策の大きな目的になってございます。 一方、新たな生活困窮者支援制度でございますが、これは、求職者支援制度の対象には達していない層に対して、求職活動を行うために必要な、例えば生活習慣をしっかり付けるとか、あるいは社会参加能力の形成、そういった非常に基本的なもの、それから就労意欲の醸成など、そういったものを図ることによって、より個別的な日常生活や社会生活に対する支援等も含めて就労支援を実施をするというものでございます。そういう意味では、就労ということに関してのレベルが求職者支援制度よりは少し低い方ということをお考えをいただければよろしいかと思います。 生活困窮者の就労を支援していくためには、それぞれ制度の役割が違いますので、適切な役割分担をした上で、また生活困窮者の方はだんだん力を付けていかれるということがあるわけでございますので、個々の段階に応じて、その時々に適切な制度が連携をして連続的に使われていくということが重要ではないかと考えているところでございます。
○小林正夫君 生活困窮者自立支援法と求職者支援法、先ほど言ったように、いずれも、生活保護に陥らないようにその手前にセーフネットとして作った、こういう制度であります。 今局長から答弁いただきましたけど、委員長、大変、このことははっきり私たちは理解をしておかないと今後の審議にも影響してくるんだと思います。できましたら、今答弁があったことを、比較として表にまとめたものを次回の厚生労働委員会までに出してもらいたいと思いますけど、委員長、いかがでしょうか。
○委員長(武内則男君) 後刻理事会で協議をいたします。
○小林正夫君 是非よろしくお願いいたします。 次ですけれども、求職者支援法の今話が出ましたので、せっかくですから、今、求職者支援法の実態がどうなっているのか。一昨年十月からスタートしてきちんと役割が果たせているという状況になっているのかどうか、あるいは課題が何なのか、時間の関係もありますので、端的にお聞きをします。
○政府参考人(宮川晃君) 求職者支援制度につきましては、平成二十三年十月の制度施行以来二十四年度末までに約十五万人の方が訓練を受講して、その修了された方の就職率七〇%を超えていると、こういう状況でございまして、雇用保険を受給できない求職者に対する支援として活用されており、一定の成果は上がっていると考えております。 また、これまでも様々な必要な運用面の改善を図ってきておりますが、今般求職者支援法の検討規定に基づきまして、制定、施行からの実施状況を踏まえた見直しについて労働政策審議会において御議論いただこうと考えております。具体的には、制度の周知、認知がきちっとなされているかどうかとか、訓練の質、量の確保の問題、それから求職者の訓練受講、就職に役立っているかどうか、あるいは制度の利用が安定した就職につながっているか、様々な視点から御議論いただきたいと考えております。
○小林正夫君 是非、全会一致をもって賛成をしてできた法律であります、生活保護に入らないようにその手前できちんと支援をしていこうという制度ですので、これが機能を果たす、そういう法律になっていってもらいたいと、このように思っておりますので、やはりいろいろ課題があれば、その都度見直していいものにしていってもらいたいと、このことをお願いをしておきます。 次に、諸外国の公的扶助の受給率の実態なんですけれども、これは国立社会保障・人口問題研究所の研究員の報告なんですけれども、公的扶助の受給率、イギリスは九・三%、アメリカは一三・五%、フランスが五・七%、そしてドイツが九・七%、スウェーデンが四・五%、我が国日本は一・六五%、こういう数字になっております。 なぜ受給率にこれほどの差があると大臣はお考えでしょうか。例えば、日本では貧しい者が少ないから受給率が少ないというふうに考えるか、あるいは窓口審査が厳しいのでなかなか申請が認められないと、こういうことが原因なのか、あるいは家族や身内が世話をする、こういう人がいるから受給率が少ないんじゃないか、まあ幾つかいろいろ考えられると思うんですけれども、大臣はどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 幾つか複合要因なんだろうと思います。そもそも、これ公的扶助自体の対象者が各国によって違っていたりでありますとか要件も違っているというようなこともあると思いますし、失業給付が日本と違っているような国もございまして、年齢によってかなり分かれている部分の国もあると。そういうような多様な要因あるんですが、一つ言えますのは、やはり失業率がヨーロッパの国と比べると日本は非常に低いということは、これは大きな要因であろうというふうに思います。もちろん、家族の支え合いという部分もあるのかも分かりません。これは検証したことがないのではっきりとは分かりませんが、様々な要因の中において低いと。その中で一番大きな要因は、やっぱり失業率が低いというところではないのかなというふうに思います。
○小林正夫君 次に、今日の午前中の参考人のいろいろ御意見などにも出てきましたけれども、扶養義務の関係なんです。 資料二を用意をいたしました。これは厚生労働省から資料をいただきまして、私の事務所の方でこのような資料を作ったわけですけれども、このちょうど中段に扶養義務の範囲というところがございます。非常に我が国の扶養義務の範囲が外国より広い、このような実態になっておりますけれども、日本以外の国を見てみますと、配偶者と親子に限定している場合が多いと、このように私は読み取っております。 我が国が扶養義務を広範囲としたこの政策意図、これは何だったのでしょうか、大臣にお聞きをいたします。
○国務大臣(田村憲久君) 民法上の扶養義務の範囲、これと等しいという形で生活保護を扱っているわけでありますけれども、なぜ諸外国と比べて日本は広いかという話でございましょうか。なかなか、分析したことはありませんが、やはりそれだけ家族というものの結び付きが強いというのが基本的に日本の国の伝統的な部分で強かったのかなというふうには思います。
○小林正夫君 家族中心的な日本の国であったと、こういうことを大臣はおっしゃりたかったのかと思いますけれども、これから先を考えますと、少子化だとか核家族、こういう流れに私はなっていって、現実には扶養できる者が限られてくるんじゃないかと心配しています。生涯未婚率が上昇をして身寄りがない人が増えてきたり、あるいは高齢化になって夫婦の片方だけが生き残るということも当然考えられる。したがって、生活保護の受給にそういうことがどういうふうにこれから影響を及ぼしてくるのか。 さらに、私は、最終的には国が面倒を見ていくということを考えていかなきゃいけないし、特に公助の重要性が大変大事になると思いますけど、この辺については大臣はどのように御所見持っていますでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 基本は自助自立、自分がしっかりと将来にわたって人生設計を立てていただきながら、老後のこともお考えをいただいて生活をいただくということがまず第一だと思います。 全ての人がみんな公的扶助、公助という形になっていきますと、国の財政が当然のごとくもたないわけでございまして、しっかりと税収を確保できるような、そういう経済活動等々、それから所得を得ていただくこと、こういうことが重要である、これは第一義的に重要であるというふうに思うわけでありますが、しかし一方で、今言われたような核家族化が進んでくるということがある中において、そもそも家族自体が少なく今なってきておりますから、昔のように大きな家族で支え合うということが難しくなってきている部分は当然あろうというふうに思います。 そのような意味では、生活保護制度というのが最後のとりでであるわけでございますけれども、生活保護制度の前に、今回このような生活困窮者自立支援法というものを提出をさせていただいて、そこを一つ大きな第二のセーフティーネットという形でしっかりと自立に向かって御努力をいただけるような、こういう体制を取ることも必要であろうと思いますので、国全体としていろんな制度を使う中において、貧困というものに陥らないような形での対応の仕方、そして最後の部分はセーフティーネットとして生活保護というとりで、これがあるという中において日本の社会保障制度というものが成り立っていくのであろうと、このように思っております。
○小林正夫君 大臣に先に答弁もらいましたので、村木局長答弁がしづらいかもしれませんが、実務者として、この扶養義務の範囲について今日までもいろんな論議がされているわけです。諸外国と比べても、日本はこういうことが民法で決まっていますからこうなっているんですけれども、これどうでしょうか、日本の一つの課題として、局長の立場から、実務者としてこのことについてどういうふうに考えているか、お考えがあればお聞きをいたします。
○政府参考人(村木厚子君) 確かに、我が国の民法はほかの国に比べると非常に広い扶養義務者の範囲を定めています。私は生活保護の担当者でございますので、生活保護という観点からいえば、生活保護法はこの民法に定める扶養義務者をベースにして法律が組み立てられているわけですが、実際はやはり、例えば扶養照会をするにしても、三親等までではなくて親子や兄弟、姉妹を中心にやっている。これは、やはり実際の扶養可能性が高いというのはその辺りだという今の現実を見ながらこうやっているんだろうと思います。 また、今回新たに扶養義務者について通知や報告ということを定めますが、これについては更に限定をして、福祉事務所が家事審判手続を活用してまで費用徴収を行う蓋然性が高いと判断されるようなものに限定をしようということでございます。 そういう意味では、民法上の扶養義務は、もちろんこれは国の基本の法律でございますから大事にしつつではありますが、現実の今の家族関係、家族の置かれている状況というものを見ながら制度運用をやっていくことになるというふうに考えているところでございます。
○小林正夫君 ちょっと時間の関係で次の質問に移りますけれども、今回の法改正で就労自立給付金というものが創設をされるというふうに盛り込まれました。それで、この就労自立給付金とは、厚生労働省から事前に説明を聞いたときに、保護受給者の就労収入のうち、収入認定された金額の範囲内で別途一定額を仮想的に積み立て、安定就労の機会を得たことにより保護廃止に至ったときに支給する制度と、こういうふうに説明を受けたんですが、仮想的に積み立てるという表現があるんですね。このことが私、いまいちちょっとイメージが湧かないんですけれども、ちょっとこのことについて教えてください。
○政府参考人(村木厚子君) 通常は就労収入があれば、その分だけ保護費を差し引いて保護費を支給をするという形になっております。ですから、その就労収入分は御本人の手元に行かないわけでございます。 ただ、どれだけのものを収入認定をしたかということの金額は分かっているわけでございますから、どういう例えが一番いいかちょっと分かりにくいんですが、私どもがよく使っておりますのは、ポイント制のように、これだけのものを収入認定をされて保護費をその分差し引いたという金額について、それを幾らということをきちんと帳簿上付けていくような感じでございましょうか、実際のお金をどこかに積み立てるというよりは、その金額を帳簿上付けて幾らになっているというのが分かる状況のようにしておいて、その金額に見合った形で自立をされるときに給付金を、その金額を見ながら給付金を決定をしてお渡しができるような仕組みということでございます。
○小林正夫君 生活保護の方も、特に心身の状態が良くて働けるという環境にある方については、働くということの機会を与えていくということが大変大事だというふうに思います。 そして、今生活保護を受けている方にこういう制度を設けて、再就職できたときにこういうものを使ってもらおうということなんですが、もう一方で大事なことは、企業の方が生活保護になっている方を受け入れる、こういう企業側にも何かそういう制度なり支援策をつくってあげないと、なかなか企業としても採用がしにくいのかなということを感じるんです。それで、例えば障害者雇用促進法では、障害者の率を超えた場合について、一人について二万七千円、こういうお金を企業に出して障害者の方を多く雇用をしていただいている。こういう実態もあると思うんですが、私は、何らかの方法で企業の方にも生活保護の方を採用したときに何か支援策をつくってあげないと、なかなか働く機会が私はつくれないんじゃないかと思っているんです。 これは一つの私の提案なんですが、大臣、いかがでしょうか。そういうことも考えないと、やはり働く場がないとしようがないわけですから。是非そのことについて私は提言もしたいし、是非前向きに検討していただいて解決をしていただければなと思いますけど、いかがですか。
○政府参考人(宮川晃君) 現状では、特定求職者雇用開発助成金という形で、就職の困難な方々に対しまして、その方々を雇っていただきました事業主に助成金という形でという制度はございますが、ただ、今先生の御指摘のありました生活保護受給者の場合ですと、生活保護受給者である、ないしはあったということを前提として事業主の方々にという形が生活保護受給者の方の就職に必ずしもなかなか結び付けられるかどうかという点で非常に難しい点もあろうかと思いますが、様々な形での検討の対象ではございますが、難しい点があるというふうに御理解いただきたいと思います。
○小林正夫君 今の宮川さんの話を聞いて、課題もあるかなと、こう思うんですが、でも、やっぱり働くところをきちんと確保していかないといけないんだと思うんです。 私は、先日の厚労委員会でも国力の源は労働にありと、これは大臣と共有化をさせていただきました。したがって、心身ともに問題がなくて働く、そういう方に対してはやはり就労の機会をつくっていくという点から見れば、何らかの企業に対する支援策も私は必要であると、このことを、自分の考え方を述べて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○川田龍平君 みんなの党の川田龍平です。 昨日に引き続き、生活保護法の衆議院修正部分について質問いたします。それぞれの質問について、お二方の提出者それぞれからお答えいただきたく、よろしくお願いいたします。 政府の説明によれば、生活保護法改正案も現行法も二十四条の運用に関しては全く変わらないとしています。では、なぜ全く同じであるのに二十四条の修正が必要だと考え、修正したのでしょうか。高鳥議員、山井議員にお聞きいたします。
○衆議院議員(高鳥修一君) お答えいたします。 生活保護の申請は、現在、申請意思が明確に示されれば申請行為として認められるものであり、必要な書類の提出時期も、できる限り早期に提出していただくことが望ましいが保護決定までの間でよいとされております。二十四条の修正は、その取扱いが二十四条の改正の前後で変わるものではないことを衆議院の意思として条文上も明確化したものでございます。
○衆議院議員(山井和則君) 当然、同様でございますが、あえて言うならば、二十四条の修正案は、その取扱いが二十四条の改正の前後で変わるのではないかという懸念や指摘がありましたので、念のためにそうではないことを衆議院の意思として条文上も明確化したものでございます。
○川田龍平君 運用が変わらないことを明確化するための修正をわざわざしなければならなかった理由というのはどこにあるんでしょうか。現行の運用自体に問題があると認識していたからでしょうか。
○衆議院議員(山井和則君) お答えをいたします。 今も申し上げましたように、運用は変わらないんですが、やはり法律が変わる以上、運用が変わるのではないかと、いわゆる水際作戦などが非常に合法化されるのではないかという心配や御指摘がございましたので、この点に疑念が生じかねないと懸念する声があったため、今回の修正案は、これまでの取扱いが変わるものでない旨を念のため明確にするためのものでございます。
○川田龍平君 高鳥議員にもお願いします。
○衆議院議員(高鳥修一君) お答えいたします。 今、山井議員がお答えになったことと同趣旨でございますが、政府案については御懸念の声もございましたので、今回の修正は、これまでの取扱いが変わるものではないということを明確化するために修正に至ったということでございます。
○川田龍平君 この保護申請の意思が明確に表示されていれば申請を受け付けるというのが政府の一貫した説明ですが、意思が明確にされているかどうかをどう判断するかについて、政府と修正者との間に見解の相違は一切ないと言い切れるのかどうかを、それぞれお答えください。
○衆議院議員(山井和則君) 政府と提出者の中でそごがないかということでございますが、そごはないと考えております。
○衆議院議員(高鳥修一君) 山井議員と同趣旨でございます。そごはございません。
○川田龍平君 昨日の質疑においては、この特別の事情の中身について具体的に説明いただけませんでしたが、修正の協議において特別の事情について具体的にどのような想定をしたのかをお教えください。何らかの理由で申請の意思が明確に伝わっていない状態にあって、その何らかの理由が特別の事情だと判断された場合、口頭でも申請の意思が示されたとの解釈で正しいかどうかも併せてお教えください。
○衆議院議員(山井和則君) 少し長くなりますが、昨日の高鳥議員の御答弁も改めて繰り返しながら、丁寧に答弁をさせていただきます。 申請については、申請者が申請意思を明確に示していれば、保護の実施機関は申請書の内容が十分でなかったとしても申請を受理しなければならないわけでございます。また、申請は書面で行うことが原則となっておりますが、今までどおり、口頭による保護の申請も申請意思が明確である場合には認められております。申請書の添付書類については、保護の要否判定に必要なものであるため、その提出時期はできる限り早期に提出していただくことが望ましいわけでありますが、保護決定までの間でよいとされております。また、本人から提出していただくこととなっているが、可能な範囲で対応いただければよいという取扱いになっております。 修正案の趣旨は、これらの取扱いが今回の法改正により一切変わるものではないということを条文上も明確にしております。保護の申請を行うということは申請の意思を有していると考えられるため、申請を行っていながらその意思が示されない場合は想定されませんが、いずれにしても、保護が必要な人には確実に保護を実施していく必要があると考えております。申請の意思が示されない場合でたとえあったとしても、要保護者が急迫した状況にあるときは保護の実施機関は職権で保護を開始しなければならないというふうに考えております。
○衆議院議員(高鳥修一君) 提出者の間で意見は一致しておりまして、山井議員の説明と同意でございます。
○川田龍平君 この修正の過程で自民党と民主党それぞれからどのような意見が出て衆議院の意思としての現在の修正に至ったのか、時系列順に丁寧に詳しく御説明をください。
○衆議院議員(山井和則君) 先ほども答弁しましたように、今回条文そのものが変わっておりますから、それによって運用が変わるんではないかという誤解を福祉事務所の現場の方々あるいは一般の方々も、当然、条文が変わっているわけですから、そういう誤解や懸念というものがあったわけであります。 民主党としては、今回の法改正が今までの運用を変えるものではない旨を条文上、念のため明確化し、申請のハードルが高くなるのではないかという懸念を払拭するため、条文の修正を自民党やほかの政党にも持ちかけさせていただきました。その結果、自民党を含めた各党の理解を得て現在の修正に至りました。 以上でございます。
○衆議院議員(高鳥修一君) 政府案につきましては、法整備上の観点から現在の運用を法律において明確に規定したものであり、生活保護の申請は書面を提出して行うことが基本とされている一方で、事情がある方については現在の運用でも口頭による申請が認められており、政府においては今後もこうした運用を変えるものではない旨の厚生労働大臣の見解が示されたところでございます。 今、山井議員から御説明がありましたけれども、民主党から御提案をいただきました条文の修正は現行の取扱いを明確にするとの趣旨のものであることから、自民党としても受入れに合意をし、修正協議に応じられた各党の御賛同をいただいた上で現在の修正に至ったものでございます。
○川田龍平君 現状の保護申請における水際作戦と言われる状況について、修正の現場で議論したのかしていないのか、したのならばどのような議論をしたのかについてお教えください。
○衆議院議員(山井和則君) 政府案の第二十四条第一項、第二項について、今後も運用を変えるものではない旨の厚生労働大臣の見解も示されておりますけれども、いわゆる水際作戦の合法化に今回の法改正がつながるのではないかという懸念がありましたもので、それを踏まえて議論を行い、これまでの取扱いが一切変わるものではない旨を明確にする必要があると考え、修正をいたしました。 なお、御指摘の水際作戦については、申請の意思が明確にされたにもかかわらず申請書が交付されないということはあってはならないことであり、論外であり、申請権の侵害に当たると考えております。そのこと自体が正されるべきであると考えております。厚生労働省も同様の認識であると承知しております。
○衆議院議員(高鳥修一君) 繰り返しになりますが、提案者の中で意見は一致しておりますので、山井議員の御説明と全く同じでございます。
○川田龍平君 山井議員の答弁には正直申し上げてがっかりしました。三年間の民主党政権というのは一体何だったのでしょうか。民自公の談合で、政権交代で国民に約束したことをしないままで一体何を反省したのでしょうか。山井議員には、政務官として厚労省の中にもいて、理想を追い求めるのは無理だったと悟ったのでしょうか。
○衆議院議員(山井和則君) 御存じのように、生活保護法の改正というのは人の命にかかわりかねない非常に重大な問題であると思っております。ですから、川田委員御指摘のように、万が一でも、今回の改正が原因で、どこかの自治体が、今回厳しく改正されてハードル高くなったから、あなた今まではオーケーかもしれないけれどもこれからは駄目よとかということがあっては一切ならない、これは本当に取り返しの付かないことであって、この改正によって例えば餓死をする人が出るとか孤立死をするということがあっては絶対ならないというふうに思います。 その意味では、今もやり取りをして、運用変わらないんだったらそもそも修正必要じゃないんじゃないのというお気持ちは分からないではありませんが、やはりこれ全国の自治体、全国の職員さん、様々な方がおられるわけですから、その中の一人でも、今回法改正されてハードルが高くなったと誤解をされて、そのことによって、あってはならない水際作戦というものが行われて犠牲者が出ては絶対ならないという、藤田さん、今日の朝の参考人の藤田さんの本でもありますように、「ひとりも殺させない」という本を書いておられます。 そういう意味から、私たちは、今回この修正が必要だというふうに考えました。
○川田龍平君 これで衆議院修正者への質問は終わります。どうもありがとうございました。
○委員長(武内則男君) 以上で高鳥修一君及び山井和則君、退席をしていただいて結構です。ありがとうございました。
○川田龍平君 さて、昨日の厚労委員会での、この風疹の問題について質疑をさせていただきましたが、まさに昨日、米国のCDC、疾病管理センターが日本への渡航者に対して警戒レベルを上げたようです。日本は二〇二〇年に東京へのオリンピック招致を国策として展開していますが、このままほかの先進国からも渡航に注意喚起がされるようになってしまっては、全くもって現実的な話とはなりません。 ワクチンで予防できる疾病であるならば一刻も早く対策を練らねば、オリンピック招致のために掛けられている宣伝費は全て夢と消えてしまいます。政府も、オリンピック及びパラリンピック招致を政府一体として対応すると閣議決定しているのですから、まさに今こそ疾病対策を強化するべきではないでしょうか。 大臣にお聞きしても一貫した答弁でしょうが、風疹対策で強い発言を御答弁いただけないでしょうか。通告外で恐縮ですが、田村大臣によろしくお願いいたします。
○国務大臣(田村憲久君) 米国は風疹を克服した国でございまして、そのような意味では、自国の渡航者をやはり守るためといいますか、そういうために、特に妊婦、妊娠をされた女性の方々に特にでありますけれども、渡航に対して注意喚起をしておられるわけであります。 我が国も当然のごとく今注意喚起をしておるわけでございますけれども、一つアメリカの例を取ってみますと、ポーランドが風疹を、やはりアメリカにおいてCDCの方が注意喚起レベル二という話でございまして、約今二万六千人ぐらい風疹にかかっておられる、実績ですね、それだけの方がかかられたということでありまして、二〇一三年、今年の年当初ぐらいからの数字であるようでありますけれども、人口は日本に比べて三千八百万人ぐらいですからまあ半分以下、もっと少ないですかねという状況の中で同じようなレベルを出されておられるということであります。 いずれにいたしましても、風疹を克服した国から見れば、日本の風疹、一万人でありますけれども、非常に多いというふうな意識を持っておられるのだと思いますので、引き続きこの風疹、しっかりと予防接種を、これも重ねて申し上げますが、当然予防接種というのは副反応がございますので、その点は十分に御理解をいただいた上、予防接種を受けていただきたいわけでございますけれども、我々も注意喚起をしていく中において、特に妊婦さんの周りの方々、それからこれから妊娠をされる方々、これも一定期間、抗体できるまでに時間が掛かりますので、そういうことも注意をしていただきながら予防接種をしていただきたいと、このように思っております。
○川田龍平君 それでは、さて、生活保護法によって被保護者が使用を強いられる後発医薬品について補足して説明させていただきます。 昨日のとかしき政務官の御答弁は、診療側の情報提供の重要さの思いなどは伝わってきましたが、情報提供体制の強化について何も具体的なことは述べられませんでした。現状でも、医療従事者が膨大な種類の後発医薬品について患者さんに説明するのは容易なことではありません。後発医薬品の製造販売業者にはいろいろあり、きちんとしているところもあれば、残念ながらそうではないところもあると聞きます。 政府がこの春策定した後発医薬品ロードマップでも後発医薬品の製造販売業者の質のばらつきについては言及していて、製造販売業者の質的向上をうたっているほどと理解しています。したがって、情報が充実しているところもあればそうでないところもあり、また情報へのアクセスが容易でないようなところもあると聞きます。つまり、後発医薬品に係る情報をいかにして収集して、それを臨床現場で活用できるかが鍵となります。生活保護法が成立すれば、少なくとも本年の十月からは医療現場は被保護者に後発医薬品の使用をお願いしなければなりませんが、そのための情報が整備されていなければ話になりません。 まず、原医政局長に質問いたしますが、医療従事者が必要とする後発医薬品の信頼性情報などの充実について、基盤整備事業があるのかないのか、また情報整備はいつまでに完了するのかを教えてください。
○政府参考人(原徳壽君) お答えいたします。 後発医薬品の使用を促進するためには、その意義あるいは品質に関する情報が適切に提供されることが重要であると考えております。ただ、こうした情報が医師や薬剤師など医療関係者に必ずしも十分に伝わっていないということは課題としても指摘されております。 このため、先日公表した後発医薬品のさらなる使用促進のためのロードマップにおいて、医療関係者に対する情報提供を強化するほか、医療関係者が品質に関する情報を容易に入手できる体制を整備することとしております。具体的には、業界団体が運営しておりますジェネリック医薬品情報提供システムの改善、拡充、また後発医薬品メーカーによる情報収集・提供体制の整備強化、また卸売販売の面ではその卸売販売担当者による情報提供体制の構築、また使用する側としての集まりとして市区町村又は保健所単位レベルで協議会をつくっていただいてその後発医薬品についての情報の共有をする、これらを行うこととしております。 これらの取組のうち、ジェネリック医薬品情報提供システムの改善、拡充につきましては、業界団体において既に検討を始めていると聞いております。また、市区町村又は保健所単位レベルでのその使用に関する協議会でございますが、これは先行事例がございましたので、今年度から予算事業として都道府県において拡充して実施していただくようにしております。 これらの取組をできる限り迅速に行うことによって、医療関係者への情報提供体制を強化していきたいと考えております。
○川田龍平君 これは、厚労省に事前に確認したところでは本年十月までには間に合わないということですが、そのような状態では医療職が被保護者に納得できる説明ができるわけがありません。 被保護者には一定程度の選択の自由が保障されている状態で医師や薬剤師に変更を推奨させるのですから、それ相応の医薬品情報の基盤整備を急ぐべきだと考えます。医療職が使用促進を促すための基本的な資料となるような中身が必要なのです。その上で、十分な情報ではないものが使用できないという判断もできると思うのです。現場が使いやすく、また体内動態などもきちんと比較でき、被保護者に自信を持って安心してお使いくださいと言えるような情報整備に力を入れていただきたいと思うのです。 また、こうした基盤整備、情報基盤を整備していく上で十分な情報提供ができないような製造販売業者には市場から御退場いただくくらいの強い意思で後発医薬品市場の質的向上をお願いしたいと思いますが、後発医薬品の情報の質的向上と後発医薬品市場の更なる向上という観点から大臣の答弁をお願いいたします。
○国務大臣(田村憲久君) 委員おっしゃられますとおり、十分にこのジェネリックというものを使う意義、それから品質等々、こういう情報が、もちろん使われる患者さんに伝わる前に医療機関等々に十分理解をいただいていないことには伝わるわけがないわけでありますから、それは大変重要なところでございますので、ロードマップの中にも、この品質の確保という問題、それから情報の提供方策をどうするかという問題、それから安定供給も大変重要でありますから、このような問題、しっかりと内容に盛り込まれておりますので、ロードマップに従ってなるべく早く情報も含めて医療機関等々に伝えられるような、そんな体制を整えるべく努力してまいりたいというふうに思います。
○川田龍平君 この後発医薬品への変更率について確認をさせていただきたいのですが、昨日の小西洋之議員の質問に対する村木局長の答弁によれば、被保護者の選択の自由は保障されているということです。つまり、医療現場にて医薬品を給付する専門職が被保護者に説明をして、それでも御本人が後発医薬品への変更を認められなかった場合に、医師や薬剤師の責任は追及されないということでよろしいのでしょうか。わざわざ生活保護法の改正で後発医薬品の利用促進が明言されていながら、後発医薬品への変更率が十分に改善されなかったとしても医療提供側の何の責任もないというのは変な気もします。 ただ、他方、先ほどの情報基盤の整備なども後手後手の状態ですし、一律に後発医薬品変更への職務を果たしていないと責められても気の毒だと思うのですが、村木局長に伺いますが、変更率について医療提供側に責任を押し付けるようなことはないという理解でよろしいでしょうか。
○政府参考人(村木厚子君) お答え申し上げます。 後発医薬品の普及については、今は生活保護の普及割合が医療全体に比べて遅れているということもあって、後発医薬品を原則として服用していただくことを少しずつ求めていくということでやっております。もちろん、取組をする以上は成果が上がるよう努力をしていかなければならないと思っております。実際に医薬品を処方、調剤する現場の医師の方や薬剤師の方がこの取組をしっかり理解をしていただいて御協力をいただけるように、しっかり我々も関係者にお願いをしていきたいと思います。 ただ、その上で、その成果をどう評価するかということですが、これはもちろんしっかり検証はしていきますが、医療機関や薬局だけではなくて、元々、福祉事務所で医療扶助の給付にかかわるケースワーカー等々あるいは医療の専門家がいるわけで、そういう方が日ごろの保護の受給者の方のバックアップをやっているわけでございますので、みんなで協力をしてやるべきことというふうに考えておりますので、どこか、例えば医療機関だけに責任を押し付けるというようなことは適切でないというふうに考えております。
○川田龍平君 医療職の責任は問わないということですが、医療保険の世界では、例えば薬局が後発品変更にきちんとした努力を払っていないというような場合には指導が入るというような話も聞いています。生活保護法の枠組みでは許されているというような状態が長く続くことは、同じ医療供給体制の中にあってダブルスタンダードを生むことが継続することになります。政府として、一刻も早くそのようなダブルスタンダードが解消できるようにするべく努力をいただきますようお願いしたいと思います。 さて、昨日の、とかしき政務官の答弁ではお答えいただけなかったのですが、後発医薬品変更後の健康状態のチェックについて、具体的な施策について教えてください。 被保護者について、後発医薬品を先発医薬品に変えて給付した場合には、やはりその健康状態を確認する意味を含めて、処方期間を短くするなどして変更後の健康状態の確認は重要だと思うのです。診療報酬の議論の中で後発医薬品の使用促進という話があったときには、例えばお試し期間などを設定して、想定外の事態を避けるべく慎重な運用がされました。処方期間を短くするというような指導が医学的に効率的かどうかは判断できませんが、変更後の健康状態の見守りは必要なことだと思います。 村木局長、政府として、医療機関に変更に際しては注意深く変更することなどの通知は予定されているのでしょうか。局長のお考えをお示しください。
○政府参考人(村木厚子君) そもそもこの制度自体が、医師が専門的知見に基づき後発品の使用が可能であると判断をした処方箋を持参した受給者に限り、後発医薬品について丁寧に説明をした上で調剤をするということになっております。本人の理解も得られない場合は先発医薬品を一旦調剤をし、引き続き理解を求めていくというやり方でございます。 そういう意味で、お一人お一人の受給者、患者さんの状況に応じた医学的な判断を尊重するということがまず大前提にあって、そして、さらにその上で、受給者の理解を得ながら無理のない形で後発品の使用を定着をさせていくということが大事であるというふうに思っておりますので、そういう運用をしていきたいというふうに思っております。 ただ、もちろん、新たにスタートをする取組でございますので、自治体等々で現場の取組の進捗状況などをしっかりと確認をしていって、運用が円滑にいくように注意深く見守っていきたいというふうに考えております。
○川田龍平君 この後発医薬品は、確かに効能、効果も同じであるという前提ですが、後発医薬品ロードマップでも指摘しているように、質の担保は重要な課題となっているんです。 ここ半年を振り返っても、特定の製造販売会社における後発医薬品の回収騒ぎが続いているのも事実です。このような状況が、何の健康管理もなしに一律で長期の変更を認めてしまっては、健康被害が生まれないとは誰も言えないのではないでしょうか。命がかかわっている問題です。 糖尿病に罹患されている被保護者の方は多いと聞きます。健康管理が非常に重要な疾患です。こうした患者さんは長期処方となる傾向が多いと思います。しかし、余り品質の良くない後発医薬品や体にマッチングしない医薬品に変更になってしまった結果、血糖コントロールがうまくいかなくなる。確かに命に直結はしないかもしれませんが、長期にわたって処方された結果として健康を害してしまう可能性はあるのです。 社会・援護局はこの法律を所管しているのですから、当事者として、そういった健康被害がないように、短期処方やお試し処方などの活用について医療職に通知するべきだと思いますが、大臣のお考えをお聞かせください。
○国務大臣(田村憲久君) これ、単純比較するのがいいのかちょっとよく分からないんですが、医療保険に比べて生活保護の方のジェネリックの使用量というか、これ金額シェアですから単純比較がいいのかどうか分かりませんが、少なくとも平成二十一年、ほとんど変わらなかったのが、平成二十三年には生活保護の方が七・五%、社会保険の方が八・五%と、一%差が付いている。つまり、健康保険を使われている方の方がジェネリックをたくさん使われているんですよね。 そういうこともあって、生活保護の方々にも、今委員言われましたとおり、効能は基本的に変わらないということで今お願いをさせていただく、お薦めをさせていただく、原則という形でありますけれども、そういうことを今法律案の中に入れさせていただいておるわけでありまして、そのような意味からいたしますと、同じことだと思います、健康保険でジェネリック使われている方も。やはり、治らない、おかしいという話になれば、当然また医療機関で診療を受けるわけでございますので、殊更、生活保護世帯の皆様方だけ特別の扱いをするものではないんではないのかなと。そういうことも意識を持っていただきながら治療をいただくということなのであろうなというふうに思います。
○川田龍平君 次に、この指定医療機関に対する指導体制の強化について確認させてください。 ほとんどの指定医療機関は、生活保護被保護者への医療給付に対して真摯に対応されていますし、大多数の被保護者の皆さんは生活保護法の精神を御理解されて医療給付を受けていらっしゃると理解しています。ただ、医療機関の中には、何ら診療上の根拠もなく、ただ経済的な意図から後発医薬品の使用促進を忌避するような医療機関もあるのは残念ながら事実ではないかと思います。 こうした医療機関に関して厚生局はどの程度の指導が可能なのでしょうか。村木局長の見解を求めます。
○政府参考人(村木厚子君) 医薬品の処方は、第一には医師の専門的な知見に基づいて判断をするものでございますので、私どももそのお医者さんの判断というのはやはり一番に尊重しなければならないというふうに思っております。 その上で、後発医薬品が使用できる場合には是非使っていただきたいということで理解と協力を求めていくということでございます。 ですから、それで直ちに、例えば医療機関の指導だとかということではありませんが、私どもは今、これはやらなければいけないと思っておりますのは、今、電子レセプトを回収をしまして、レセプト一件当たりの請求金額などがほかと比べて特別に高いというような非常に特徴的なものが出てきた場合には、そういったものをピックアップをして、それがイコール悪いことということではありませんけれども、そういったピックアップしたものについて、その診療科とか病床数だとかいろんな状況を具体的によくこの請求の中身を吟味をした上で、必要だということであれば、ありていに言えば不適切な診療等が疑われるようなケースであれば、これはしっかり個別指導を実施をしていきたいというふうに考えております。
○川田龍平君 田村大臣に、裁量権の問題がここでも出てきていますが、政府としての見解は、後発医薬品も先発医薬品も原則としては成分は同じであって、どちらも基本的には同じと考えていらっしゃるんでしょうか。もし中身が違うと考えているのであれば、そういうものを使用を国民にお願いするのはおかしな話です。生物学的に同等と考えているのであれば原則後発品を使用させるべきでしょうし、できない場合には合理的な理由をきちんと説明してもらうべきだと思います。合理的な説明がなく、殊更医師の裁量権でごまかされては、そこで議論が終わってしまいます。田村大臣には、後発医薬品の使用促進をするのだというのであれば、この裁量権の問題はきちんと解決しないといけない問題だと思います。 医師の裁量権はあると思いますが、後発品の使用を忌避する場合には、まずは根拠に基づいた忌避理由が必要ではないでしょうか。今どき、治療を選択する際にでも、医師は確固たる根拠に基づいて判断をされています。また、こうした根拠に基づく判断をされる医師がほとんどだと確信していますが、だからこそ医療保険においては後発医薬品の使用も進んでいるのだと思います。裁量権はあくまで根拠に基づくものでなければなりません。 田村大臣、この辺りで裁量権というこの水戸黄門の印籠のような思考停止はおやめいただけませんか。せめて根拠の有無について指導するなり、根拠のない先発品投与は指導していくというような御答弁はいただけないのでしょうか。大臣、答弁をお願いいたします。
○国務大臣(田村憲久君) 先発品と後発医薬品でありますけれども、時間の経過とともに薬理成分といいますか、それが血中に、血中濃度ですね、その濃度がほぼ同じグラフを示すということで一応認められておるわけでありますから、もちろん形状でありますとか添加物は違うというのはありますけれども、基本的には同じ効き方がするということで認めておるわけでございますので、そういう意味からいたしますと、それは同じであるというふうに我々は言っておるわけでございます。 一方で、医師の裁量権というものは、やはり専門的な知見から患者を診断をするわけでありまして、それは一定程度認められているものでございますので、それはそれとして尊重をさせていただいておるということでございます。 そういうことでございまして、そういう意味からいたしますと、なかなか委員の御質問に的確にお答えはしていないのかも分かりませんが、治療全般を預かっておる医師というような立場からそこの裁量権は認めさせていただいておるということであります。
○川田龍平君 今改正の目玉の一つに、健康・生活面などに着目した支援が挙げられています。具体的には被保護者に対して健康指導をするということですが、どのような職員を想定しているのでしょうか。また、全国でどれくらいの規模の人員配置を想定されているのですか。村木局長、お願いいたします。
○政府参考人(村木厚子君) この健康面での指導でございますが、今年度、二十五年度の地方交付税で、福祉事務所の健康面に着目した支援体制の強化のための、これまあ予算でございますので職員配置そのものではございませんが、予算を拡充をしていただいたところでございます。 具体的にどういう人を配置をするかということでございますが、特に私どもが是非と思っておりますのは保健師のような方々でございまして、保健医療に関する専門的な知識を持った方を是非配置をしていただきたいということでございます。どの程度配置をするかは、地域の事情等々でございますので、これは自治体の方で判断をしていただくということでございます。
○川田龍平君 この法案資料によれば、福祉事務所の専門職員が後発医薬品の使用を促すようなことも想定されていると理解しています。具体的には、先発医薬品の方が高額だから、理由を言わないなどの場合とありますが、具体的にはどのような場合がほかに想定されるんでしょうか、具体的な事例をお示しください。
○政府参考人(村木厚子君) 今年度から実施をしている取組では、お医者さんが後発品の使用が可能と判断している場合にはまず後発医薬品をとお願いをするんですが、御本人が拒否をした場合は一旦先発品を調剤をしております。 この理由ですが、典型例は今先生がおっしゃってくださった、いや、高い方を調剤してくれというようなこととか、別に理由はないけどというようなことがございます。ほかにどんなものが典型例としてあるかというのは余り個別に聞こえてきてはおりませんが、例えば、あそこ、やっているCMが好きではないとか、そういったような本当に薬とか健康面に関係がないことであれば、是非理解を求めていきたいというふうに考えております。また、医薬品の本質と関係するものであれば、それは御本人の意見を尊重したいと考えているところでございます。
○川田龍平君 この資料によれば、この健康管理指導で専門職員、先ほどの村木局長の答弁によれば、看護師や保健師がこの後発医薬品の使用について説明、指導ということになります。しかし、そもそも薬の専門家である薬剤師が説明して御納得いただけないにもかかわらず、どのようにして看護師や保健師が被保護者に後発品への変更を納得いただくのでしょうか。専門職員の皆さんにきちんと研修や教育の機会を提供するのでしょうか。簡単に説明、指導と書いてありますが、それほど簡単なことではないような気がします。 専門職員のためのガイドラインや教育研修の在り方について、具体的な方策があるようでしたらお示しください。
○政府参考人(村木厚子君) もちろん、その健康管理指導は保健師とかができるだけやっていきたいというふうに思っておりますが、確かに先生おっしゃるように、薬局で薬剤師さん、病院で医師の方がやっていて、それで聞かない人がそういう福祉事務所の方の指導に従うかということですが、私どももこの後発医薬品を強制するわけではございませんので、福祉事務所というのは受給者の方々の日ごろの生活全般を指導して、信頼関係が一定ある人間関係があるわけでございますから、そういう中でなぜ後発医薬品の使用を御本人が拒否しておられるか、そういったところがきちんと理解ができるというのが福祉事務所側のアドバンテージだろうと思っておりますので、福祉事務所での指導も大事なことだというふうに考えております。 そういう意味で、福祉事務所の方が後発医薬品に関する専門的な知識を習得するというのは非常に重要だろうと思っておりますので、現在やっておりますのは医療機関とか薬局向けの後発医薬品に関する説明書等々を福祉事務所にも配付をして勉強していただくというようなことはやっておりますが、更に知識、情報が十分に供給されるような、福祉事務所に提供されるような手法を検討していきたいと思っております。
○川田龍平君 これは何も決まっていないということに取れるんですが、どうなのでしょうか。法案だけ先に通して、具体的なことは後から決めていけばいいというのは賛成できません。やるべきことを定めても、それをできる体制をきちんと整えてやるというのが仕事だと思います。いいところばかり描いてみても実効性が伴わないというのは恥ずかしい話だと思います。是非とも早急に検討して、どういう方向性で行くのかをお示しいただきたいと思います。 例えば、逆に、看護師や保健師が関与した結果、後発品の変更率が高まったとするのであれば、地域薬局の行いが十分ではなかったということも言えるかもしれません。そうであれば、何が良くて何が悪かったかを検証するということによって、薬局のするべき機能が改善されるかもしれません。 村木局長には、事務次官も内定されていると聞きますが、専門職員の活用とその機能の評価、検討について、薬局薬剤師の質の向上という観点からも御尽力いただければうれしく思います。 さて、昨日積み残した質問をさせていただきます。 生活保護を受ける前の第二のセーフティーネットとして様々な制度があります。その一つに求職者支援制度がありますが、しかし求職者支援制度でも就職できない方もおられ、そうした方のフォローアップはしっかりされているのでしょうか。また、求職者支援制度を利用する際にも、申込みして実際職業訓練を受けて給付を受けるまで一か月、二か月のタイムラグがあり、その間の生活が成り立たないという問題もありますが、仕事のないまま二か月間どう生活していけばいいのでしょうか、併せてお答えください。
○政府参考人(宮川晃君) 求職者支援制度におきますフォローアップの件について御説明申し上げます。 求職者支援制度におきましては、訓練の受講前ですとか受講中に加えまして、訓練終了後におきましても一貫してハローワークで就職を支援することとしております。訓練終了後につきましては、三か月までを目安としてハローワークに定期的に御来所いただきまして、就職に向けた支援を行っているところでございますが、その間に就職ができなかったとしても、御本人が引き続き就職を目指し、ハローワークの支援を御希望する場合、期間を限定することなく継続して就職支援を行っているところでございます。こうした方が一日も早く就職することが可能となるようきめ細かな支援に努めてまいりたいと思っております。
○川田龍平君 せっかく亀岡政務官に来ていただいていますので、最後にお聞きしますが、復興庁に伺います。 避難者の数の把握は、子ども・被災者支援法の支援対象地域を決め、対象者を把握し、予算化して具体的施策をする上でも極めて重要であり、昨年来ずっと復興庁に求め続けており、当時の水野参事官も調査中で近く公表できると発議者有志との交渉の場で発言されていましたが、復興庁としては、避難者の生活保護申請者や生活困窮者、それに伴う相談者の数などを厚労省に照会して把握し、復興に役立てるよう分析をしているんでしょうか。
○大臣政務官(亀岡偉民君) 実は原発事故避難者の方々の生活保護申請及び相談に関しては、実際に私どもでは把握はしておりません。ただ、関係省庁、これ厚労省等含めて、今これ地方自治体が絡むものですから、一緒になってやっていこうという今取組をしているところであります。
○川田龍平君 この安倍内閣は、全員が復興大臣だという気持ちで取り組むと言ってスタートしたにもかかわらず、被災者への視点が全くなく、ハードの整備ばかりで一人一人に全く関心が向いていないと。命の切捨て政権とも言えるかもしれません。 復興庁は、積極的に各省庁と連携をして情報を集めて、被災者一人一人の人権回復、そして復興のためにどういう施策をすればいいか編み出すのが仕事のはずです。 今後、しっかりそうした仕事をしていただけますかどうか、この場で是非亀岡政務官にお約束していただきたいと思いますが。
○大臣政務官(亀岡偉民君) 今、被災者支援パッケージということで、子供たちから実際に高齢者の方々まで含めてしっかりと支援体制を取っているところでありまして、まさにこれは各省庁連携をしてしっかりと取り組むということで、自治体としっかりと今相談をさせていただいて、このパッケージを実際に今活用しているところでありますので、しっかりとこれに取り組むことをここでお約束をしておきたいと思います。
○川田龍平君 この子ども・被災者支援法は議員立法ですから、だからといって、それ以前にある施策で十分なされているというパッケージで特段この法律のためにやることはないと言っているように聞こえるのです。 ですから、やっぱりここはひとしく議員立法も閣法と同じように政府の仕事としてしっかり取り組んでいただきたいと思いますということをお願いして、終わらせていただきます。 質問、ありがとうございました。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 まず冒頭、文科省に、生活保護の生活扶助費の引下げにより、連動して就学援助制度を利用できない人たちが出現するのではないか。二〇一二年度に就学援助を受けている人は、要保護者約十五万人、準要保護者約百四十二万人、合計百五十七万人です。来年度以降、このうち何人が影響を受けることになるんでしょうか。
○政府参考人(関靖直君) お答え申し上げます。 就学援助につきましては、平成二十五年度予算におきまして、従来ベースの事業実施に必要な予算を措置しているところでございまして、子供たちの教育を受ける機会が妨げられることのないよう適切に対応していくこととしております。 生活保護法に規定をいたします要保護者に対する就学援助につきましては、今般の生活扶助基準の見直しに伴いまして、これまで国庫補助の対象となっていた者の一部が対象とならなくなる可能性がございます。 厚生労働省の調査によりますと、対象とならなくなる者は仮にいるとしても極めて少数と見込まれますが、平成二十五年度当初に要保護者として就学支援を受けていた者につきましては、引き続き要保護者として国庫補助の対象としてまいります。 また、各市町村におきまして、要保護者に準ずる程度に困窮していると認め、地域の実情に応じ実施しております準要保護者に対する就学支援につきましても、見直しに伴い支援の対象とならなくなる可能性はございますが、これにつきましても、子供たちの教育を受ける機会が妨げられることのないよう、国の取組を説明の上、その趣旨を理解した上で各自治体におきまして判断をいただきますよう、五月十七日付けの通知で依頼をしているところでございます。 子供たちの教育を受ける機会が妨げられることのないようにすることが何より重要であると考えておりまして、この基本的な考え方を踏まえまして、平成二十六年度以降も適切に対応していきたいと考えております。
○福島みずほ君 しかし、旭川市の市教委の試算では、五百人が対象外になるとされていると。今、自治体に話をして子供の権利を侵害しないようにとおっしゃいましたが、自治体によって格差が生ずる恐れもあります。 これは、来年度以降も適切に対処とおっしゃいましたが、実際それを保証される担保はないんじゃないですか。
○政府参考人(関靖直君) 先ほども申し上げましたように、国の取組を説明の上、その趣旨を理解した上で判断していただくように五月十七日付けの通知で依頼をしているところでございます。 二十六年度以降につきましても、地方が行う事業も含めまして、子供たちの教育を受ける機会が妨げられることのないように、この基本的な考え方を踏まえまして二十六年度以降も適切に対応していきたいと考えております。
○福島みずほ君 じゃ、文科省、来年度以降、この就学援助を受けている人たちが排除されることはないということで責任取ってくださいますね。よろしいですね。
○政府参考人(関靖直君) 各市町村が実施をしておりますものにつきましては最終的には地方公共団体の判断となるわけでございますが、文部科学省といたしましては、先ほど申し上げましたような基本的な考え方につきましてよく各地方公共団体に申し上げて、その取組をしてまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 安倍内閣は地方交付税の削除と社会保障費の削除、二つを掲げていますよね。財政上の措置をしなければ地方は破綻するので、幾らそういうふうにやってくれと言われたって、財政措置やらなかったらできないじゃないですか。財政措置はおやりになるんですね。
○政府参考人(関靖直君) 地方公共団体が行っております就学援助につきましては、要保護者につきましては国庫補助で行っておりますけれども、二分の一の国庫補助で行っておりますが、市町村が行っておりますものにつきましては地方財政措置で行っております。 今後とも、文部科学省といたしましては、市町村による就学援助が引き続き適切に実施されるように、総務省とも相談をし、取り組んでまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 適切ということは、確保するという気構えを示してください。
○政府参考人(関靖直君) 就学援助に係ります地方財政措置につきまして、文部科学省として、総務省とも相談をいたしましてその財政措置の充実には努力してまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 生活保護を引き下げることでやっぱりいろんなところに波及効果が起きていっています。それは逆に、文部科学省がしっかり財政措置をとるようにということを国会の中で応援しなくちゃいけないんですが、かようにやはり社会保障費を削減する方向、地方交付税を削減する方向を打ち出していることに強く抗議をしたいというふうに思います。 次に、昨日の審議で生活保護の申請用紙を常備している福祉事務所がどのくらいあるのか調査されていないということが判明しました。今朝、釧路市の佐藤参考人の話で、釧路市は常備していると。とりわけケースワークをきちっとやれば、そのことによって生活保護が別に増えるということはないんだという話があったんですね。副大臣、うんうんと聞いてくださっていますが、もう常備するということでよろしいですよね。これ、パンフレットと申請用紙一式を置いてくださいよ。どうですか。
○副大臣(桝屋敬悟君) 委員、昨日、この点お話をいたしました。これは二十四条第一項の今回の取扱いをめぐっての議論がずっと先ほどから続いているわけでありますが、委員、常備って、常備はしているんですよ。ですから、多分委員の御指摘は、申請用紙のない事務所なんかありませんから、窓口に配備して、来られた人がすぐ取れるかどうかという、その状態を御指摘されているのかなと。
○福島みずほ君 はい、そうです。
○副大臣(桝屋敬悟君) そこまでの実態は我々としても把握していないと、こう申し上げたわけでありますけれども。 それで、昨日も申し上げましたように、やはり申請書一式、申請書と、それから最初に相談に来られたときの相談、ここはやはりまず相談をしっかりお受けして、そして保護に至る前に使える社会的資源がないのか、様々な御本人の資力であるとか生活能力であるとか、そうしたことを十分相談をしながら、その上、本人が申請をしたいという意思があれば、これは申請権をいやしくも損なうようなことがあってはなりませんから、きちっとお渡ししているわけでありまして、どうぞ、そういう取組は何ら今までと変わっているわけではないわけでありまして、取り組みたいと思います。
○福島みずほ君 今までと同じだと困るんですよ。申請して、そしてそこで議論すればいいわけじゃないですか。ケースワークを十分やればいいと、そして生活保護がそのことによって増えてはいないという、今日、参考人の答弁でした。ですから、とにかく申請用紙にたどり着くまでが大変という、水際作戦と非難をされるぐらいだったら、全部パンフレットと申請用紙一式を置いておいてくださいよ。どうですか。
○副大臣(桝屋敬悟君) 私も福祉事務所の現場で働いた経験も持っておりまして、現実に御相談においでになる方、水際という言葉もありますが、担当のケースワーカーはおいでになった方に寄り添うように福祉に取り組むわけでありますから、真に必要な方についてはこれは是非申請書をお渡しするし、逆に、今委員がおっしゃったように、まず申請を受け付けてそれから全てスタートということであれば、中には、これは生保へ申請されない方が御本人のプラスになるというケースだってあるわけでありますので、そこはまずはしっかり御相談するということが福祉事務所の窓口業務としては私は重要な役割だと思っている次第でございます。
○福島みずほ君 ただ、そこで申請してもまた議論をすればいいわけだし、それから、申請用紙が置いてあっても相談に来られる方だってたくさんいらっしゃると思うんですよ。ですから、なぜ釧路で申請用紙が置いてあって、ほかのところで置けないのか、申請用紙までたどり着けないのかというのはやっぱりおかしいと思うんですよ。 大臣、これ、やっぱり変えてくださいよ。
○国務大臣(田村憲久君) 必要な方が申請用紙をちゃんと手に取れるということは重要でございますので、そのような形で指導はしてまいりたいというふうに思います。
○福島みずほ君 これだけに時間を使っているわけにはいかないんですが、でも、生活保護ってやっぱり必要な最低のセーフティーネットですから、窓口の中でくれないということで申請できない、しかも、今回の法律改正で、親族、三親等の親族まで調査が行ったり、あるいは申請したら共通番号制で資産の調査まで受けるわけじゃないですか。まあそれはちょっと余計なことかもしれませんが、申請用紙を是非置いてくださるよう強くお願いいたします。 二〇一一年度の生活保護費に関する不正受給について、稼働収入の無申告、一万六千三十八件、各種年金などの無申告、八千八百二十一件など、一件当たりの金額は四十八万七千円です。大きな金額に見えますが、不正受給金額帯や年齢などは調査されておりません。例えば、学用品を購入したり進学を目指す子供のアルバイトなどは収入認定除外されるため、厚労省も周知徹底を図っていますが、子供たちのアルバイト収入の収入認定除外は徹底されているんでしょうか。 というのは、不正受給調査の中で、例えば高校生のアルバイトとか子供たちのアルバイト収入まで不正受給とされているのであれば、子供たちの貧困の抑止の観点からも不正受給から外すべきではないでしょうか。
○副大臣(桝屋敬悟君) 生活保護受給世帯の子供の自立に向けた支援は、委員御指摘のように非常に重要なことだと思っております。 高校生のアルバイト収入等については、なるべく自らの収入が手元に残りますように、収入に対して、基礎控除に加えて未成年者控除を適用するとともに、修学旅行費あるいはクラブ活動など、高等学校就学費では支給対象とならない経費分について生活保護費と調整をしないというふうにしておりまして、本人の自立に向けて配慮をしているところであります。 今委員からお話のございました不正受給でありますが、しかし、不正受給については、これは年齢とか収入の多寡にかかわらず、やはり基本的には生活保護世帯、ある収入についてはきちっと収入申告をしていただく、しかる後に今申し上げたような生保の制度上の配慮をすると、こういうことでありまして、その点は御理解を賜りたいと思います。
○福島みずほ君 現場のワーカーの話を聞くと、不正受給の四分の一ぐらいが高校生のアルバイトの未申告で、子供たちの問題というよりも周知徹底不足がほとんどなんじゃないかと。こういうことが起きないように是非よろしくお願いいたします。 次に、法案の規定する生活困窮者とは「現に経済的に困窮し、最低限度の生活を維持することができなくなるおそれのある者」とありますが、自立相談支援事業の利用を求められるのは就労可能な層ですが、誰がどのような基準でその判断をするんでしょうか。
○副大臣(桝屋敬悟君) 今お尋ねの自立相談支援事業でありますが、何らの支援を講じなければ生活保護基準を下回る可能性が高い状態にある者を広く受け止めながら、本人の状況を分析、評価し、この結果に基づいて新制度の各事業が実施される仕組みとなっております。 具体的には、相談支援機関で、対象者の直近の経済状況を中心といたしまして、これまでの就労状況でありますとか生活状況、健康状況、コミュニケーション能力、あるいは他制度の利用状況、これ、ハローワークでの支援とか障害者福祉制度による就労支援などを想定しておりますが、こうしたことを総合的に評価しまして、収入、資産、年齢要件などを勘案して、最終的には各事業の実施主体であります各自治体が判断をしていただくということになるだろうと思っております。
○福島みずほ君 これから生活保護適用層と自立支援適用層と分かれることになるわけですよね。その基準が何なのか。基準がなければ福祉事務所対応、ソーシャルワーカーの恣意的な決定ということになっちゃうんではないかというふうにも思っています。 それで、生活困窮者の中で生活保護受給を希望する場合は、申請権が侵害されることなく、自立相談支援事業を経由せずにストレートに受給申請ができるということでよろしいですね。
○副大臣(桝屋敬悟君) 生活困窮者自立支援法は、先ほど申し上げましたように、生活保護の手前の層への早期支援を実施することでその自立を図ると、こういう性格でありますが、この新制度ができても、保護が必要な人には確実に保護を実施するという生活保護制度の基本的な考え方を変更するものではありません。このため、新制度や生活保護制度についてよく説明を行った上で、生活困窮者本人が生活保護受給を希望する場合は自立相談支援事業を経由せずに保護を申請、受給することが可能であると考えてございます。
○福島みずほ君 午前中の参考人質疑の中で藤田参考人の方から、ジョブファーストではなくてウエルフェアファースト、つまり、仕事、就労支援がすごく先行するんじゃなくて、福祉、その人にとってどうか、あと、ケースワークの重要性は藤田参考人からも佐藤参考人からも非常に出たと思うんですね。 ですから、今回のこの法案が非常に就労に追い込んでいくというような形になっちゃうんじゃないか、そこを丁寧にケースワークでやるためにはヒューマンパワーも大変必要だと思いますが、そこはどう理解していらっしゃるんでしょうか。
○副大臣(桝屋敬悟君) おっしゃるとおりでありまして、特にこの自立相談支援事業の相談支援員でありますが、これは、委員おっしゃるように、複合的な課題を抱える生活困窮者に対して包括的な支援を行うものであります。新法により必要となる人員でありますから、今後適切に養成をしていかなきゃならぬと思っております。 今後の養成人数につきましては、二十七年四月の制度施行に向けまして、最終的には平成二十七年度の予算編成過程で決まるものでありますが、現段階においてお示しすることはなかなか困難でありますけれども、全国九百の福祉事務所設置自治体において生活困窮者への支援が適切に行える規模とすることが必要だと考えてございます。このため、今後、モデル事業を通して必要な人員体制を整備していきたいと考えております。また、相談支援員の質を確保するため、当分の間、国において計画的に養成していく予定でございます。頑張ってまいりたいと思います。
○福島みずほ君 この法案で、生活保護に至る前に自立を促進するとしていますが、住居確保給付金で原則三か月、就労準備支援事業で六か月から一年程度の有期を想定しています。 期間中に自立ができなかった場合には生活保護に移行するんでしょうか。
○副大臣(桝屋敬悟君) ここも何度も聞かれたことでありますが、生活困窮者自立支援法案で定めます各事業、相談支援事業のように一律の期間が設けられていないものもありますけれども、基本的には、今委員が言われたように、有期としているところでございます。これは、これまでの地域での実践を踏まえると、期間を定めて目標を設定し支援を行うことで最大効果を発揮できるということを踏まえたものであります。 ただし、その期間については、住居確保給付金に関しては原則三か月の支給期間としつつも、本人の就職活動の状況いかんによってこれを延長できることとするなど、それぞれの事業の内容や本人の状況により一定の幅を持たせているところでございます。 こうした取組によりまして、支援期間中にできる限り自立をしていただきたいと考えているところでございますが、就労できなかった場合などにおいて、生活保護の要件に合致すればこれは生活保護を適用するということになるわけでございます。
○福島みずほ君 生活保護法の改正法案にまた戻って質問いたします。 福祉事務所の不正、不適切受給に対する調査権限の拡大について官公署への調査というのが条文にあります。この場合も、共通番号制、マイナンバーを使うんでしょうか。
○副大臣(桝屋敬悟君) これは昨日も言われましたけれども、委員、結論から申し上げますと、番号制は生活保護制度、活用させていただこうと、こう思っておりますが、番号制度で新しいことをするということではないわけでありまして、今まで紙ベースで自治体等の関係部局に照会していたものがオンラインを活用してより効率的、効果的な方法で調査できるということが可能になると思っております。したがいまして、昨日も申し上げましたけれども、申請から決定までの期間の短縮でありますとか、ケースワーカーの負担軽減等にもつながるものだというふうに考えている次第でございます。 そうした前提で、今回の改正においても番号制度を活用できるような必要な措置を行っているところでございます。
○福島みずほ君 共通番号制で、昨日もちょっと質問したんですが、これは扶養義務者に対して通知、調査を掛けるときにも共通番号制使いますか。
○政府参考人(村木厚子君) 共通番号制というか、官公署の回答義務のところですが、これは具体のところは省令等々でこれから定めていくことになりますけれども、今のところ私どもとしては、扶養義務者の情報をこのマイナンバーで取るということはやらない方がいいのではないかというふうに考えているところでございます。これは、報告を求めるときも回答義務を扶養義務者に掛けていないということもありますので、マイナンバーを使ってということは今のところやらない方向で考えているところでございます。
○福島みずほ君 大臣、目をぱちぱちしていますが、それでよろしいんですか。
○国務大臣(田村憲久君) そうなんだろうなと。いや、そもそも今この新法で使えるのかどうか、ちょっと私も不安であったものでありますから、今の村木局長の答弁ならよろしいかというふうに思います。
○福島みずほ君 法案六十条に、生活上の責務、被保護者は、常に、能力に応じて勤労に励み、自ら、健康の保持及び増進に努め、収入、支出その他生計の状況を適切に把握するとともに支出の節約を図り、その他生計の維持及び向上に努めなければならない。 こんなこと普通の人もなかなかできないようにも思うんですが、この法案から漂うイメージは、健康管理や金銭管理ができず浪費するという受給者像じゃないかと。福祉事務所が家計管理を求めるのはどのような場合なのか、また、こういう条文を規定する趣旨というのは必要なんでしょうか。やっぱり、しっかりしろというのを入れるんだけれど、そこで描かれている受給者の像というのが余りにちょっと貧弱なんじゃないかと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(田村憲久君) まあこれ、家計指導でありますとか健康指導というものは、基本的には十分できている方はやる必要ないわけでございまして、例えば、家計に対してのいろんな指導、助言をする場合は、自らで家計管理ができない方、そういう方は生活保護世帯にもおられます。もらった生活保護費を一月ずっと使える、使えるというか、もう一定期間で全部使っちゃって足らなくなってしまう、こういうような方もおられますし、そうなってくれば当然健康にも支障を来してくるわけでございますから、そういう方にしっかりと助言をしていくという意味での話でございますので、全ての生活保護家庭の皆様方にこれをやるというわけではございませんから、そこは御理解をいただきたいというふうに思います。
○福島みずほ君 分かりました。 しかし、条文は全ての被保護者に健康管理やれとか全部入っているんですよね。これはちょっとやっぱりスティグマみたいなものを強くするんじゃないかというふうに私は懸念をいたします。 次に、本人の責任に帰すことのできない難病や慢性疾患の受給者に健康保持や健康増進の努力義務を課すとしていますが、主治医の出番はないようなんですが、この効果は誰がどのように判定するんでしょうか。福祉事務所の人員体制を強化するとしていますが、専門的な健康支援が可能なんでしょうか。
○副大臣(桝屋敬悟君) 今大臣も御答弁申し上げましたけれども、生活保護受給者の自立助長を図るためには、自らの健康管理に関する意識を持っていただくということも極めて重要であると思っております。したがいまして、健康管理を自らの責務として明確化するものでございます。何も特別のことではないというふうに大臣も御答弁をさせていただきました。 今委員から主治医の出番がないという、そんなことはないわけでありまして、生活保護を受給されている方であろうとなかろうと、やはり主治医の存在というのは極めて大事でありまして、ケースワーカーの、あるいは福祉事務所の指導に当たりましては、主治医と連携をするということは実に大事でありまして、むしろその主治医と連携をするためにも、福祉事務所には、さっき保健師という話もございました、嘱託医も今までもおりましたし、そうした福祉事務所内での体制づくり、これは二十五年度の地方交付税で充実していきたいと、こう思っているわけでありますが、そういう意味では、基本的には、こうした健康の管理ということのその評価というのは、やはりずっと寄り添っておりますケースワーカー、福祉事務所が医療スタッフと、主治医も含めて御相談をしながらこれは評価されていくものだろうと、こういうふうに理解してございます。
○福島みずほ君 生活保護レセプト管理システムの機能強化について、このシステムで抽出された不適正な医療機関や受給者への対応はどのようなことが想定されているんでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 医療扶助でありますけれども、もちろん不適切な医療扶助というような形になりますと、これは国民の生活保護に対する信頼というものがやはり揺らいでいくわけでございますので、例えば、平成二十四年十月と平成二十五年三月にこの機能改修を行いまして、特定の診療でありますとかまた検査が多く行われておる場合でありますとか、さらには一回のレセプト、一つ当たりといいますか、一レセプト当たり請求額が多いというようなそういう医療機関であります。また一方では、患者の側からすれば、多剤投与といいますか、いろんな薬を一遍に投与される、そういうものを実際問題診断されておられる方でありますとか、更に言えば頻回診療を受けられているような方、こういう方々は抽出できるようになっております。 ただ、それのみをもってすぐに不正だというわけではございませんので、どのような医療行為を受けているのかだとかそういう種々の状況をいろいろと勘案しながら、例えば医療機関ならば、本当にこの医療機関は大丈夫かどうかということを勘案しながらこれは調査をするわけでありますし、また、患者にしてみれば、やはり主治医といいますか、嘱託医等々含めて状況をいろいろとお聞かせをいただきながら、その上においてそれが不正なのか不正でないのかということを判断するわけでございまして、そういう意味では、あくまでも一資料というような形でこのレセプトというものを利用させていただくというような話になってきます。
○福島みずほ君 これ、医療については、二つの病院にかかっているけど一つにできないかとか、身近な病院にかかれないかとか、いろいろ医療について言われるというアンケート結果を拝見をいたしました。医療がまた侵害をされないようにという面も必要だと思います。 その点を強く申し上げ、そして、申請用紙は全ての福祉事務所に、窓口に置いてくれと、扶養義務のこの部分は納得できない、扶養義務の強化はおかしいということを申し上げ、質問を終わります。
○委員長(武内則男君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後三時十八分散会