厚生労働委員会 第13号
- 発言数
- 349 件
- 登壇者
- 26 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2013/06/13
会議録
○委員長(武内則男君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、上野通子君、羽田雄一郎君、田城郁君、尾辻かな子君、梅村聡君、小西洋之君及び石井みどり君が委員を辞任され、その補欠として牧山ひろえ君、大久保潔重君、櫻井充君、藤原正司君、蓮舫君、藤川政人君及び熊谷大君が選任されました。 ─────────────
○委員長(武内則男君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(武内則男君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に高階恵美子君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(武内則男君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省年金局長香取照幸君外十一名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(武内則男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(武内則男君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に参考人として日本銀行理事雨宮正佳君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(武内則男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(武内則男君) 公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○蓮舫君 おはようございます。民主党・新緑風会の蓮舫でございます。 厚年基金について質問をさせていただきます。 去年の一月、AIJ投資顧問、この会社によるいわゆる厚年基金の資産詐欺運用というのは実に大きく報道されました。その後、強制捜査、国会での参考人質疑、証人喚問を経て、AIJ、アイティーエム証券両社長が逮捕、この事件には社保庁のOBが年金コンサルタントとして深く関与していたことも含めて、国民の年金制度に対する、あるいは旧社保庁、厚労省に対する信頼は本当に失墜をしました。その結果、改めて明らかになったことは、厚年基金で代行している厚年本体の年金資産も、平成二十三年度末には一・一兆を割れている、足りないということも明らかになりました。 民主党は、去年の三月にワーキングチームを立ち上げまして集中的に議論を行って、四月末には、厚年基金制度は一定の経過期間終了後に廃止という中間報告をまとめました。あわせて、政府、厚労省内にも厚年基金等の資産運用・財政運営に関する特別対策本部が設けられて、当時厚労副大臣だった辻さんが本部長となって、有識者会議、集中的に検討、パブコメも行われてきて、九月には、辻厚労副大臣が、厚年基金の代行制度の廃止という基本方針に沿って、企業年金の在り方や代行割れ問題への対応などの詳細を詰めていくとなり、社保審の年金部会に専門委員会を設置、厚労省の改革試案を作成、年内に部会の成案を経て、来年、つまり今年の通常国会には法案を目指すと明言をしました。年金部会には昨年十一月に厚労省の試案が提示されて、全部で七回審議を経て、今年二月八日に意見書が取りまとめられた。これが今までの経過です。 この間に政権交代があったので、制度の改革方針どうなるのか、これ注視をしておりましたが、一応、政府は法案を出してきた。これは評価をします。ただ、一点、厚労省試案、専門委員会の意見書と違う点がある。運用資産の健全な基金は一部存続をさせることになった。大臣、これなぜですか。
○国務大臣(田村憲久君) まず、これから新しい基金は当然のごとくつくらないというわけであります。五年間掛けて、代行割れしているところは、これは解散をしていただくと。その上で、五年後、今委員の言われた健全な基金、これはそもそも政府が一つのルールを作ってこの基金制度というものを運営をしていただいてきたと。そんな中において、必要な積立金、つまり二階の代行部分、さらには、その上の上乗せの部分ですね、三階部分、ここも含めてしっかりと持っておられる基金に対して、やはりこれ強制的に解散ということになれば、それはそれぞれの財産権や期待権の問題もあるわけでありまして、ルールをそのままちゃんと守ってきているところに対して無理やり強制的にやめなさいというのは問題があるのではないかという認識の下でこのような判断をさせていただきました。
○蓮舫君 資料一ページ目なんですが、専門委員会の意見書では、代行制度の見直しは、十年の移行期間を置いて段階的に縮小し廃止という厚労省試案の方向性に妥当と明言されています。一定基準を満たす基金は存続というのは実に少数意見というのも書かれている。さらに、健全基金を残すことは、その基準、基準を満たさなくなった制度担保が必要で、安易な設定は代行割れ予備軍を将来に残すとまで意見が書かれているんですね。これ、大臣の判断で残すことを決めたんですか。
○国務大臣(田村憲久君) 省内でいろんな議論をさせていただく中において、このような形で残すというような方向に一致したわけであります。
○蓮舫君 昭和四十一年にこの基金の制度ができまして、その後二十年間を見ると、高度経済成長時代ですから、運用利回りは平均一〇%。五・五%設定を大きく上回っているので、企業年金としてのスケールメリット、これも働いたし、企業年金を普及する原動力にも確かになった。ただ、バブルが崩壊した後は低金利。このメリットは失いましたし、厚年本体にとっても母体企業にとってもこれはリスクになってきている。かといって、予定利率を現実的に引き下げますと、これ積立不足を招きますし、そうなると、掛金の引上げ、給付の引下げを行わなければいけない。その場合のハードルも高くて、減額受給者や全受給権者の三分の二の同意取付けなど手続要件が相当厳しくて、零細や中小の集まりである総合型の基金というのはこれにも踏み切れなくて、高い運用利回りで今日まで来ざるを得なかった。 公的年金の信頼性を担保するんだったら、もっと早い段階で私はこの制度は整理すべきだったと思っています。これは自民党政権です。残念ながら、それは先送りされてきた。その現実と乖離した高い運用利回りとの差額を、そこに付け入るようにAIJがここに巣くったと。 ちょっと確認しますが、AIJに投資した八十一基金はどれだけの損失を出しましたか。
○政府参考人(香取照幸君) お答え申し上げます。 AIJでございますが、投資顧問と投資一任契約を結んだ基金、全部で八十一ございます。投資額が仮に全額毀損をするという前提で考えますと、損失額は約一千七百億円ということになります。
○蓮舫君 一千七百億、中小企業庁の一年間の予算が二千億ですから、相当な額が毀損をされている。 このAIJの全財産が毀損したと仮定した場合の最大額が千七百億ですけれども、被害額が。これによって代行割れに陥った基金の代行割れ総額は幾らですか。
○政府参考人(香取照幸君) 今申し上げましたように、一千七百億全額毀損するとそうなるわけでございますが、このうち、代行部分に充てるべき積立金の毀損ということで考えますと、これは少し計算の仕方によって若干幅がありますが、恐らく一千二百億ないしは一千三百億程度というふうに見られております。
○蓮舫君 一千二百から一千三百億の財産が詐欺によってなくなってしまった。これは代行部分ですから、負担し切れなくて厚年基金が解散をした場合、代行割れ、回収不能となった場合、払い切れなかった、それで解散してしまった基金、それが倒産なんかをしてしまったらもう払えなくなるわけですから、その場合の厚年本体からの給付責任は厚年本体が負う仕組みになっています。厚年加入者三千四百五十一万人、そのうち三階部分の企業年金がある加入者は四百三十七万人しかいません。この三階建てのない会社員が三階建てのある人たちの負債を全額負担をするというのは、大臣、これ理解を得られますでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) それも含めて、今回お返しをいただくためのスキームをこの中に入れさせていただいたわけであります。つまり、代行割れをしているところはこれから五年掛けて解散をしていただきます。解散するときに応じて、それぞれ、今回、返済の条件を例えば十五年を三十年というふうに長期にはいたしますけれども、お返しをいただくという中において、今回このようなスキームをつくらさせていただいたということであります。
○蓮舫君 私たちもこういう基金の方たちといろいろな意見交換をしましたが、正直申し上げて、一〇%の運用利回りが出ているとき、いいときには何も言わない、ただ、代行割れをして乖離が大きくなってもう自分で払い切れなくなったというときだけは税金や厚年本体で助けてくれと、これ筋違いな話だと私は思っているんですね。理解を得るのは難しいんですよ、今大臣明言しませんでしたけれども、サラリーマンが三階建てのない人たちの部分の負担部分まで負うというのは。だから、リスクというのは最小限に抑えないといけない。 今、幾ら切り取った部分で今は資産があるといっても、将来的に運用リスクが絶対ないとはこれ言い切れないわけです。そう考えると、厚年基金制度は時代の役割を終えたとして、私たちも、廃止をして整理をしてそのリスクは小さく抑えていこうという提案をしたんですが、今回一部基金だけは残すとなったのは、私は極めて中途半端で残念だと思っています。 ただ、今回、私たちの考え方に自民、公明、みんなの党、維新、御共鳴をいただきまして五党で修正案を出しました。これはもう大変賛同いただけたことは各党の皆様方に心から感謝を申し上げます。ただ、修正案で、法施行から十年経過するまでに政府が存続基金の解散、ほかの制度への移行を検討となっているんですね。是非これは代行制度が存続しない方向での検討にしていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 委員、AIJの損失も含めて、これ返していただくというようなスキームの中で今回の制度をつくっております。ですから、返さずに穴が空くということになりますと、確かに言われるようなこともございます。もちろん、全てが全て回収できるかどうかというのはそれぞれ企業の状況によっては違うかも分かりませんが、今回基金はそれぞれ返していただく、代行準備のところまでこれ返していただくということでスキームをつくらせていただいたわけでありまして、今まで十五年間というような特例解散のその返済期間を、例えば三十年掛けてというようなことも含めて返していただくというような、そういうことを前提でのスキームだということは御理解をいただきたいというふうに思います。
○蓮舫君 よく理解しています。ただ、返してもらえない可能性は否定できないですよね。十五年を三十年に延ばした、負債も圧縮をした、でも、それによって返せるところはいいですけれども、経済状況、社会情勢によって倒れてしまった場合には、今回、連帯債務を外しますから回収し切れない部分もあるというのは、大臣、理解していますか。
○国務大臣(田村憲久君) もちろんそういうような場合がないとは言えないわけでありまして、このような形で、基金というものに対して非常に国民的な信頼というものも薄れておるわけでありますから、今回、新たな基金はつくらない、それから、大前提としては、基金はこれからは存続をしないということ、これは本則にそう書いてあるわけでありまして、決して残る部分が本則に書いてあるわけじゃありません。附則の方に残る部分が書いてあると。 ただ一方で、この基金に関しまして五年後はどうなるかといいますと、毎年毎年検証して、これ厳しいルールを、逸脱したところに関してはこれはもう解散等々の命令を掛けていきますから、これからは厚生年金に対して御迷惑をお掛けをしないような形で解散を促していくといいますか、命令を掛けるという中において一定の歯止めを掛けていくというルールも入れさせていただいているわけであります。
○蓮舫君 大臣おっしゃるように、今回の法案のスキームは私たちは評価しています、我々が提案した内容とほぼ同じですから。そこはもう理解していただきたいんですが、どうやってリスクを最小限に抑えるかという提案方も含めて議論をさせていただきたいんですが、健全なところほど迅速に実はほかの制度に移行か解散を進めることが代行割れあるいは三階部分の毀損リスクを最小化するんですね。今までは経営状態が悪くなければ解散できなかったわけですから、今回この条件を撤廃したのも私は評価をしています。いいときに、リスクが最小のときに解散することによっていわゆる代行部分も三階部分も保全されるということは、財産権も保全をされるということになりますから。 今回、一部存続としている、資料二枚目にあるんですが、資料二枚目の一番右側、約一割です。この基金は健全基金、二つ条件がある。香取さん、どういう条件でしょうか。
○政府参考人(香取照幸君) 健全基金の条件でございますけれども、私どもは、これは先ほどの委員がお話しになった専門委員会でも議論されましたが、基本的には代行の資産をきちんと保全をする、まずそれが一点と。それから、将来的に、この報告書の言い方を借りれば、二度とそういうことが起こらないような措置を講じる、そういったことが生じた場合には速やかに解散する、今大臣が御答弁申し上げたとおりです。 二つの考え方が立っております。一つは、リーマン・ショック等、そういう大きな市場の短期変動があった場合でも代行資産が代行割れをしないという基準を置くということ。それから、上乗せ部分の積立不足が生じた場合に、そのことがひいては代行資産の毀損につながる、このリスクを回避すると。 この二つの考え方から、一つは代行資産、最低責任準備金に対して一・五倍以上の資産を保有しているということ、あるいは三階部分も含めて全体について積立不足が生じていない、このいずれかの条件をクリアしたものについては健全基金ということで、自主的な判断で存続するか解散するかについてお任せをするという形で、強制的に廃止しないという取扱いにしたところでございます。
○蓮舫君 ありがとうございます。 代行部分に対しておおむね一・五倍を超える積立資産を保有、あるいは非継続クリア、これから先入ってくると見込まれる保険料や掛金を資産に組み込まないで、現段階の資産だけで代行と三階を全額賄える、極めて優秀な基金ですね、この二つが健全基金と。四十八あります。うち一・五倍は四十二基金。 ところが、資料三を見ていただきたいんですが、これは厚労省の資料です。資料三によると、一・五倍程度の積立ては、一、二年後に代行割れとなる基金を発生させない水準なんですね。つまり、三年目以降は分からない。四枚目を見てください。四枚目を見ると、厚労省の試算です、今後五年間で九九%の確率で代行割れとならないためには少なくとも一・六以上の資産を保有する必要があるとなっている。そう考えると、三年目以降分からない一・五ではなくて、五年までは担保できる一・六を私は条件にするべきだと思います。 ちなみに、一・五を一・六の条件に変えると、四十二の基金は幾つ減りますか。
○政府参考人(香取照幸君) お話のように、一・六にいたしますと、四十二基金が三十五になりますので、この間に七基金入っているということになります。
○蓮舫君 つまり、一、二年は大丈夫としていた四十二が、三年目以降分からない基金を除くと七基金減って三十五になるんです。この三十五も五年目まで九九%代行割れしないですから、六年目以降は分からないというものなんですが、せめて代行割れのリスク回避のために、一・五はなくて、大臣、これは一・六に変えるべきではないですか。
○国務大臣(田村憲久君) もちろん、一・六にしたら一・五よりかは更に健全であることは間違いないわけでありますが、一・五というのは、今委員おっしゃられましたとおり、一、二年大丈夫だという数字であります、今までのこれは過去の実績から見て。今回の場合は、毎年しっかりとこの二つの条件をクリアできるかできていないか、これを見ます。見た上でクリアできていなければ、それはクリアできるような形で積み増していただければいいですけれども、企業が、それをしなければ、これは当然のごとく解散命令というような話になってくるわけでありまして、そこでリスクを担保しようという考え方でございますので、そのような意味から一・五という数字を選ばさせていただいたということであります。
○蓮舫君 毎年見るから大丈夫ということではないんですよ。あのAIJの問題だって、業界紙では随分ささやかれて、公言されて、記事になっていて、厚労省は指定基金も含めた指導を行っているのにそこからこぼれたということがありますから、毎年見ていれば大丈夫という答弁は私はよく分からない。だったら、最初から条件を厳しくしてそれで指導をしていく方が、これは考え方の違いかもしれませんが、私たちはそうした方がいいと今も思っています。 この七基金に天下りっていますか。
○政府参考人(香取照幸君) 七基金はたしか、七基金には一名ですね。元国家公務員が常勤役員でいる基金は一基金、一名です。
○蓮舫君 AIJやアイティーエムの年金コンサルタントが旧社保庁や厚労省のOBをつなぐ形である意味AIJを紹介し、アイティーエムを紹介したということも明らかになってきていて、それに対する国民の視線は相当厳しい。 資料五に厚年基金への国家公務員等退職者の再就職状況も付けておきました。全ての基金の六割に役職員にOBがいる。職員にもOBがいる。もう本当にこれは雇用の引受手先になっていて、そこで運用がうまくいっていればいいですけれども、運用が悪くて失敗をして、詐欺にも加担をしているということがあったので、これは変に一・五、一・六で七基金といって、そこに天下りがいるから、そのポストのためじゃないかと疑われちゃいけないから、これは厳しく指導してもらいたいし、もっと言うと、役員公募をしてくれと長妻厚労大臣のときに言ったにもかかわらず、その大臣要請さえも無視をしている。小宮山大臣の要請さえも無視している。 これ、田村大臣、今後、いわゆる解散して、あるいはほかの制度に移行するまでに役員の任期が来た場合には、公募という指導は徹底していただけないでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) これは私の方からも公募を徹底していただくようにお伝えをさせていただきたいと思います。 現状、平成二十五年五月時点で存続基準を満たす、この二つの基準を満たす基金が四十八基金というふうになっておりますが、昨年三月時点で常勤役員に国家公務員再就職者のいた基金は八基金、八人であったということであります。その中で、昨年四月以降の公募の状況について、現在、調査結果を精査中でありますけれども、これら八基金のうち役員の任期が到来した基金が三基金で、うち公募を実施した基金は二基金であったということでありまして、一基金は、事情を聞きますと、母体の事業規模の大幅な縮小が予定されておりまして、基金の在り方自体を検討中ということでございますので公募はされなかったという話でありますけれども、二基金に関しましては公募をいただいたということでございます。
○蓮舫君 もう一回これ、しつこく提案させていただきたいんですが、健全基金とした四十八の代行総額って一・四兆あるんですね。その中で、代行も三階も払える非継続クリア、極めて健全な基金、これはもう十七しかないんですが、やっぱりこの十七は私は十年あっても実は大丈夫だと思います、今の段階の資産で払えるわけですから。だけれども、それ以外の部分は三十一の代行総額が一・二五兆ございます。そのうち三階の積立て部分は六千五百十八億、これ厚年の代行部分です。三階の積立不足です、ごめんなさい、六千五百十八億。 代行を続けて運用損が仮に大きくなると、この三階を支給するために代行部分が使われちゃうんですね。そうなると、厚年本体の影響にもつながりかねませんので、改めてもう一度、一・五倍資産保有基金、代行割れ予備軍に一度組み入れて、やっぱり厳しくして毎年見ていく、資産に余裕のあるうちに解散に一日も早く促してあげるという考えに立っていただけないでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 元々、今回このような二つの基準をつくったのは、先ほど申し上げましたけれども、それぞれルールにのっとってやっていただいているということでありまして、強制的に国がそれを閉じさせるというのはやはり問題があるであろうと、財産権も含めて問題があるであろうという考え方であります。 ただ、おっしゃられますとおり、リスクがあることは事実でありますし、代行部分も含んで運用いただくわけでありますから、この残るというふうに意思を表示された基金に関しましても、当然のごとく特例解散はもうこれ五年後以降はなくなるわけでありまして、連帯債務がなくなるというもの、連帯保証という考え方もこれはまた復活するわけでありますので、我々としてはなるべく他の制度に行っていただくように促してはまいりたいというふうに思っております。
○蓮舫君 それと、今回、特例解散の適用を受ける基金の受給者は、申請時点から上乗せ給付の支給を停止するとなりました。これは代行資産の保全を最優先との考え方で大賛成です。他方で、五年間で解散か、ほかの制度に移行を求める代行割れ予備軍、ここにも何らかの形でこの代行の資産を保全する措置というのはとれないんでしょうか。
○政府参考人(香取照幸君) 御指摘のように、代行割れ予備軍については、五年以内の解散か他の基金への移行ということで措置をしております。 今回、その解散認可基準については、委員御案内のように大変大幅な緩和をいたしまして、基本的には解散認可前に代行資産についての一部の返還する仕組みというのも導入しておりますので、早めに代行資産を返していただくということができるようになると。それから、移行した後、他制度への移行の後は、基金解散後でも事業単位ごとの基金加入、確定給付年金、企業年金の創設でありますとか中退共への加入等、様々な措置を講ずるということで、基本的には解散前にも返せると。 あるいは、他制度に移行しやすくして、移行するということは代行を返上するということになりますので、早め早めに代行の返上をしていただけるような措置を基本的には講じているということでございますし、さらに申し上げれば、大臣申し上げましたように、毎年決算を見て、毎年の決算の状況で、私どもとしては、解散なり移行なり、いずれの場合も代行を返上していただくわけですが、そういった指導をしていくということで、できるだけ早い段階で代行資産を返していただくような方向で御指導申し上げたいと考えております。
○蓮舫君 ありがとうございます。 それと、私たちがこれ去年検討したときにも、やっぱり一番大きな問題は、代行割れの資産を何とか圧縮することができないだろうかと、負担を軽減することはできないだろうかと。 そこで、最低責任準備金の計算で控除をされる〇・八七五の係数、これ、厚年本体は、在職中の支給停止など、計算上の給付額よりも実際に給付額が一定程度低くなりますから、その差を簡易的に、簡便的に調整する係数の見直しを考慮しまして、これ〇・〇〇一引き上げると約三千二百万負担が減る計算なんですね。今回はその係数の丁寧な見直し、併せて期ずれの精緻化も行っていただいた。 負担額はどれぐらい圧縮されますか。
○政府参考人(香取照幸君) 今お話しのように、いわゆる期ずれという利率の適用の期間のずれの調整、そして〇・八七五という在職老齢年金に係る係数の見直し、これをそれぞれ各基金ごとに精緻化をするという作業をいたしますと、二十三年度末、二十四年三月の決算段階で約一・一兆と見込まれておりました代行割れの総額は約六千億ということで、五千億ほどの圧縮になるということでございます。
○蓮舫君 資料六に付けさせていただきました。約五割の圧縮、これはよく計算、細やかにしていただけたと思います。代行割れ、いわゆる借金を圧縮して、連帯債務も外して、分割納付期間を十五年から三十年。連鎖倒産の事態をこれは避けることができるようになって、この仕組みは評価をさせていただきます。 ただ、他方で、六ページを見ると、五七%が負担が五割以下になっていますけれども、四三%の基金はやっぱり五割以内で、今なお負担が大きいというところもありますので、やはりここは細やかに見ていっていただきたいというのは併せて要請をさせていただきたいと思います。 次に、現行制度と、この法律が通った後のいわゆる解散を促していくところのちょっとその違いについて、これは要請をさせていただきたいんですが、今の制度の特例解散、分割納付している基金はどれぐらいありますか。
○政府参考人(香取照幸君) 特例解散制度は十六年の法律改正で導入されました三年間の時限措置、また二十三年に五年延長ということで入れたものです。この特例解散で解散した基金は十五ございまして、このうち十は既に分割納付を完済しておりまして、五基金がまだ分割納付の最中という、そういう状態でございます。
○蓮舫君 五基金が今なお分割納付の最中。 今回の法改正、今言いましたが、連帯債務を外すとか、固定金利にするとか、納付期間の延長とか、これは現在分割納付をしている五基金にも適用されますか。
○政府参考人(香取照幸君) 現在の五基金につきましては、今回の特例措置の適用は、この法律の施行後一年以内に申請した基金につきましては、連帯債務を外すことと固定金利、それから納付期間の延長は遡及適用されますが、現在既に分割に入っている基金につきましては遡及的な適用は一応ないという取扱いになっております。
○蓮舫君 済みません、ちょっと最後のところよく聞こえなかったのでもう一度、何が適用がないですか。
○政府参考人(香取照幸君) お答えします。 いわゆる返済額については、確定の額で返済していただいておりますのでそこは変わりませんが、連帯債務を外すこと、それから固定金利にすること、それから納付期間の延長をすること、これにつきましては遡及的な適用を行うということで、遡及適用があります。
○蓮舫君 つまり、連帯債務を外すとか、十五年を三十年で返すとか、固定金利にするとかいう部分は遡及して適用されるんですけれども、負債額は変わらないんです。だから、今分割納付している五基金は、この法律が施行したとしても、期ずれの調整や係数見直しによる精緻化、これの対象外なんですね。つまり、この数値、係数の見直しや期ずれを直すことによって負債は半額まで圧縮されるんですけれども、今本当に真面目に払っている人たちの分割の五基金はその恩恵にあずかれない。幾らぐらいでしょうか、その差額は。
○政府参考人(香取照幸君) いわゆる期ずれとか、それから〇・八七五の係数の精緻化については、これは総額ではそういう影響が出るわけですけれども、実は個々の基金によって条件が違いますので、実は精緻化をすると額が大きく変わる基金もありますし、ほとんど変わらない基金もあるということなので、個別にちょっと見ていかないといけないということで、これについては個別の基金のデータがまだ出ていないので、額を今お示しすることはちょっと困難なんですが、今分割納付している基金について言いますと、これは、例えば期ずれについては、それぞれの時期によって、期ずれというのは、その期間を適用する期間によって厚年本体の利率が大きく変わっているときに影響が出るわけなんですけれども、平成十八年に解散した基金については、当時期ずれの影響がほとんどないので、多分余り影響がないだろうと。しかも、ほぼ九割ぐらいは返納が終わっているので、ほとんど影響はないと思います。 それから、二十年に解散した基金は、これはもう九九%完済しているということになりますので、個別のデータがないので御報告はちょっとできないんですけれども、ほとんど大きな影響は、適用するしないによって影響は余り大きなものはないのではないかと思います。
○蓮舫君 手元に数字がないのに大きな影響はないのではないかというのは答弁になりません。 この五基金の負債を返している一人一人の負担の重さを考えた場合には、新たな法案が通って負債額が、返済額が圧縮される人たちと、今真面目に全額払い続ける人がダブルトラックで走るというのは、私はこれは不平等だと思っています。 ですから、是非数値をちゃんと五基金で出していただいて、仮に今回の法適用にした場合には返済額が圧縮されるのであれば、今の分割納付している額よりもその圧縮してあげる分を少し考えていただきたいと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) なかなか、それは既に確定している債務に対して、言うなれば返す条件、条件といいますか、それを変えるというのはありますよね、返済期間を十五年から三十年というようなことはあるのかも分かりませんが、そもそも返す債務、確定している債務を変えるというのは、これはなかなか難しい問題だと思います。 それから、今回の場合は、言うなればもうこれで強制的に、解散しなければ強制的に解散されるわけでありまして、そういうような法律改正の中において解散をしていただくわけでありますけれども、以前はそれぞれ自主判断で、もちろん財政状況が悪いわけでありますから解散をいただいたわけでありますけれども、ちょっとそこら辺のところも意味合いとしては若干違うのかなというふうにも思いますので、なかなか確定した債務を変えるというのは難しいというふうに認識いたしております。
○蓮舫君 そこはもう一度検討してください。五基金の数字をもう一回見てください。分割納付の残額を仮に新たな法案の部分で数値を精緻化した場合に相当圧縮できるんであれば、やはりそれは大臣判断で何らかのその債務の軽減をするやり方を知恵を絞ればいいんではないかと私は思っています。これは是非心に留めておいていただきたいと思います。 それで、香取さんにもう一回最後にこの問題聞きますが、これ施行期日は政令で定めるとなっていますが、いつを目途としていますか。
○政府参考人(香取照幸君) この法律の基金関係の部分の施行日は二十六年四月一日、ですから、来年の四月一日を予定しております。
○蓮舫君 もっと早くできませんか。つまり、一年後の経済状態、社会状態がどうなっているか分からない、今の総理の経済政策がうまくいっているという担保もない、投資リスクが一年後には減少しているというのも明言できない、ならば、ほかの制度に移行したい、あるいは解散をしたい、今の財産をちゃんとお返しをした上で手を挙げたいと思っている基金に対してもっと早くその申請手続ができるように、施行日を前倒しできませんか、大臣。
○国務大臣(田村憲久君) なるべく早くこの制度、法律を通していただいて、スタートすることが必要であるというふうに思っております。 なかなか施行日を変えろというのは難しい話でありますけれども……(発言する者あり)なるべく早く対応できるようには努力をいたしたいと思います。
○蓮舫君 施行日を変えるのは難しいって、大臣、認識間違っています。施行日は、政令ですから、大臣の判断で決められるんです。事務方が勝手に決めるものじゃありません。今、事務方は恐らく事務量とか手続とかいろいろな要件で来年の四月ぐらいまでは掛かるんではないだろうかと言っている部分ですから、それを早めるという判断をするのは大臣ですから。 恐らく事務とか各都道府県とか全ての基金に説明をしたりするのが時間が掛かるのは、これは私も分かります。ただ、事務がいつに終わろうと、いわゆる権利要件、いつに申請をしたらそこに遡及をしてその時点から解散を認めるというような内容に、遡及ができるように、少しこれ香取さん、考えておいていただけませんか。
○政府参考人(香取照幸君) 先ほどから議論がございますように、基本的には申請時点から遡及して適用するとか幾つか遡及的な適用をするような規定も入っておりますし、既にこの法案、国会に出した後、各基金からは様々な御相談を受けております。 基本的には、事前の申請を受け付けて、施行後速やかに解散をし、解散するときには、先ほど法律の中で幾つかあったような遡及で適用するものについては遡及で適用するという形で、できるだけ早く動かせるようにということで考えてございます。 説明会等に関しましては、法案が通り次第、もう夏から各基金にブロックごとに説明をするということで始めておりますし、申し上げたように、もう個別の基金の相談も来ておりますので、個別にデータを見ながら手続を早く進めるように御相談を申し上げているところでございます。
○蓮舫君 ありがとうございます。 ようやくこの制度が整理される方向になりました。私たち与党のときにAIJの問題を受けて、何でこの制度が今までずっと目をつぶられて誰も手を挙げなかったのか、天下りの人たちの抵抗が高かったんだろうか、あるいは全体的な運用のそれによって利益を得られる恐らく団体もあったんだろうか、いろんなことがあったと思いますが、ようやく整理ができることになったのは、私はやはりこれは評価をしています。最大限協力をさせていただきたいと思うし、これから十年間、手を抜かないで毎年毎年基金の経営状態、中身をチェックをしていく、適切な指導をしていくという、モラルハザードを起こさないように努力をしていただきたいということを改めて要請をさせていただきます。 特に、政権担当時、与党のときから今に至るまで、企業年金国民年金基金課長の渡辺さんには非常にお世話になりました。私、国家公務員の中でここまでちゃんと仕事をしてくれる人はやっぱり評価をしたいし、評価をしてもらいたいと思いますので、大臣、こういうのはしっかり人事のときに反映をしていただきたいと改めてお願いをしておきます。 次に、復興増税で全国で行われている事業について、昨秋は、流用との指摘を真摯に受け止めて、民主党政権がこういう予算編成をしたことを私たちは反省をして、野田内閣で執行停止も含めて、今後も何かあったときには停止をしていくんだというまとめをしました。ただ、残念ながらその後、自民党にとっては残念じゃないのかもしれませんが、政権交代があって、それでその後の復興の流用の問題、私はずっと追い続けています、ずっと追い続けている。自分たちが作った予算だけれども、執行が間違っているのであれば、納税者であるとか被災地の被災者の方たちの理解が得られないのであれば、それは執行権のある現政権にちゃんとした判断をしていただきたいと思っているんですね。 大臣は、復興増税が被災地以外で震災に関連、関係のない使われ方をされていることに対して、問題がないと考えていますでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 前政権で決定されたことでございますからその評価は避けさせていただきますが、少なくとも安倍内閣になってから、昨年度の補正予算のときから、新たなこの積み増しに関しましてはそのようなことがないように、真に被災者また被災地にしっかりとお金が流れていくような形で、役に立つような形で執行させていただくということで進めさせていただいております。
○蓮舫君 これからの予算においては、大臣が言ったように、中身を厳しく見ているんですね。ただ、過去に執行されて今なお執行され続けている基金事業については、これ二兆、基金組まれました。三十九の基金事業が今なお使われています。ただ、今判明している段階でまだ一兆使われていません。だから、これも被災地外で使われ続けています。例えば、パチンコ屋、量販店の太陽光パネルの補助、林道整備、蓄電池補助、こういうものにお金が使われている。 予算委員会で私、安倍総理に、我々の反省も含めて、是非執行の見直しをしていただきたいという提案をしたら、執行停止も含めて対応していくという答弁がありました。その後、何らかの指示が総理からありましたか。
○国務大臣(田村憲久君) これは我が政権として、もちろん我々が野党のときに、いろんなものに使われているということに対して野党としていろんな我々も提起をしていったわけでありまして、先ほどは評価はいたしませんと言いましたけれども、野党当時の我々としてはよろしくないというふうに思っておった部分があるわけでございまして、安倍政権になってから、しっかりとこういうものに対しては各関係省庁、調査をした上でですよ、その上で適切に対応するというようなことで今やっておる最中であります。
○蓮舫君 調査をしろ、基金事業を調査をした上で適切に対応しろという指示があったということでいいですか。
○国務大臣(田村憲久君) これに関しましては、安倍総理からというよりか、安倍内閣になったときからそういうものに対しては適切に対応するということでございます。
○蓮舫君 違います。基金事業について、総理は調べていく、対応していくと言った。それを受けて基金事業について調査をしろという指示はあったんですかと伺っているんです。
○国務大臣(田村憲久君) 指示は直接はありませんが、それは実態としてやっておるということでございます。
○蓮舫君 一部報道でも基金事業で厚労省の中身が問題だという指摘がありましたが、それは把握されていますか。
○国務大臣(田村憲久君) それも含めて調査をさせていただいております。
○蓮舫君 是非調査を急いでいただきたいんですね。限られた財源ですから、それが無駄に使われてしまっては元も子もないと私は思っています。 例えば、ゆるキャラも随分と使われているんですね。全ての私は資料を見ました。この復興増税で組まれた基金事業が何に使われているのか全国見ました。山口県のゆるキャラ、ちょるるPR隊、これ観光キャラバン事業で一千八百万とか、あるいは山梨のゆるキャラのとりもっちゃん、愛媛のみきゃん、群馬のぐんまちゃん、茨城の水戸黄門キャラ、栃木のとちまるくん、千葉のチーバくん。いろんな勉強になりました、私。広報事業、後を絶たないで本当に使われている。 都道府県や市町村がその地域の魅力をキャラクターに仕立てて、そして発信をして広報するという事業内容そのものは私は否定はしません。ただ、これが復興増税によって賄われていることに納税者と被災者の理解が得られるとお考えでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) そういうゆるキャラのみならずいろんなPR事業というのはあるわけでありまして、ただ一方で、被災地でも、ゆるキャラじゃありませんけれども、武将隊等々でその地域の地域愛等々を含めてこれから元気を出していこうというような事業があったのも事実でございまして、被災地でいろいろとやられておられることに関しましては、必要なものに関しては我々はそれに対してそれは不必要だというふうには認識はいたしておりませんが、ただ、その地域以外、被災地以外の地域でゆるキャラ等々でいろんな事業をやられておるということに関しましては、やはり本来のこの使われ方としてはそぐわない部分があるのではないかという認識は持っております。
○蓮舫君 資料七に、本当の一部なんですが、震災等雇用対応事業で今なおこういうものに使われているという幾つかの事例を出させていただきました。例えば、群馬の放置自転車防止事業、全国知事会のための事務処理、石川の道路現況動画作成、婚活支援事業、留置業務支援、アルゼンチンアリの調査、メキシコ文化収蔵品整理事業。 やっぱりこれはふさわしくないとはっきり言えますよ。だから、調査を早くして、本当にこれが理解を得られないと思ったら判断をするものだと思うんですが、この一例、ちらっと見てどう思いますか。
○国務大臣(田村憲久君) 各自治体、これはもう蓮舫委員もよくお分かりだと思いますけれども、当初の目的という意味からいたしますと、被災者、被災地のみならず、例えば円高等々で影響を受けて失業等々をされた場合、それからサプライチェーンの影響なんかで、その被災によって影響を受けて雇用を失った方々、こういう方々に使えるというふうになっておったわけですね、これ。二十三年のときでありますけれども。 ですから、そういう意味からすると、そもそも自治体がこの事業をやろうということ自体は当時の制度では許されておったわけでありますから、そこは問題があるとまで言ってしまうと、自治体にしてみれば、当初はいいと言ったじゃないかという話になろうというふうに思うんです。 ただ、今やられているこの事業、その後いろんな経緯がありました。やはり本来はこのような基金事業で被災地、被災者以外に使われるのはおかしいじゃないかというような世論がいろいろとあった中において、我々もそれはおかしいんじゃないかという認識でありますから、これを見ておりますと、余り被災者、被災地の方々と関係のないような、そういう事業が多いわけでありまして、適正に止められるものがあるのならば、それをお止めをいただいて、何とかそれはこのお金、余っているものがあるのならばお返しをいただければ有り難いという認識は持っております。
○蓮舫君 ちなみに、八ページに三重県の事業の一覧も幾つか付けておきました。バンブーバスターズ、これ竹林の適正化事業ですよね。被災地ではまだやはり畑や山々は整備をされていないことを考えると、やはりこういうものはどうなのかというのは、これは私たちが編成した予算の反省も含めて。事業内容そのものは否定しません、地域にとっては必要なんでしょう。ただ、財源の在り方と被災者の人たちのお気持ちを考えたときの見直しというのは、私は必要だと思っているんです。 今指摘をした事業は、東日本大震災に対応した雇用創出基金事業、震災等緊急雇用対応事業なんです。これは、対象はどなたにされていますか。
○政府参考人(岡崎淳一君) 東日本大震災等の影響による失業者ということになっておりますが、具体的には被災求職者の方と、それから二十三年三月十一日、あの大震災の以降に離職した失業者の方、これらの方を対象者といたしております。
○蓮舫君 経済対策成長戦略の重点分野として都道府県に作られた基金に、震災対応でいわゆる雇用を生み出そうというものですね。その対象者は、被災地域に所在する事業所を離職した失業者、当該地域、被災地域に居住していた求職者、若しくは今御答弁があったように、あの三・一一以降に離職をした人。つまり、被災地で仕事をなくした方を最優先にするけれども、円高等の経済対策もあるので、全国的に三・一一以降、雇用を生み出して景気を良くしようという意味で、全国でも使えるようにした。 今考えると、私、これ切り分けて基金にすればよかったなと思っているんです。被災者の雇用の基金と三・一一以降の基金というのは目的がやはり若干異なります。直接支援なのか、それとも全国から日本を挙げて被災地を元気にするのか。ただ、どうしても緊急性が高かったので、今ある基金を有効活用とする形で、この中身は一緒にしてしまった。 この補正予算が成立した平成二十三年十一月二十一日付けの各都道府県への局長通達、その要領では対象者は三・一一以降になっています。資料十を御確認いただきたいと思います。緊急雇用創出事業実施要領、これを見ていると、この基金で使われる事業で対象としている離職者、失業者は、被災者あるいは三・一一以降に離職をした者となっている。実は、その一週間後に厚労省が震災等緊急雇用対応事業に関するQAを作られました。それを全国に指導をしました。ここでは対象となる失業者をどう変えましたか。
○政府参考人(岡崎淳一君) 対象とする対象者自体を変えたわけではないのですが、例外的なケースといたしまして、今対象になっている方々を募集した結果、対象となる失業者のみでは求人を充足しない場合、この場合につきましては、事業が実施できない場合につきましてはその対象以外の失業者の方を含まれてもいいと、こういうような解釈を示しております。
○蓮舫君 済みません、募集した結果、対象となる失業者のみでは求人を充足せず事業が実施できない場合には、対象となる失業者以外の失業者、つまり三・一一以前から職がなかった方たちも可能とする、このQA、どなたの判断で作られました。政務三役に上げましたか。
○政府参考人(岡崎淳一君) 当時のやり取りまでちょっと確認できないんですが、最終的には、恐らく事務方で議論した結果、いろんな都道府県等の御意見を聞いた中でこういう形にしたんではないかというふうに推測されます。
○蓮舫君 事務方で判断をして、政務が指示をして、被災者の方を優先して雇用する事業を全国にお願いするものと、三・一一以降に配慮をする人だけが対応になっていたものを、三・一一以前まで雇用対象を広げるというのは適切でしょうか。
○政府参考人(岡崎淳一君) 当時の議論としましては、ああいう状況の下で被災求職者等の方々の雇用の場を確保する場合に、その事業が全体の人数が足りないためにできないという問題があるのではないかと、そこのところは、全体として被災求職者の仕事の場の確保ということを含めましてそういうことが適当ではないか。ただ、これはあくまで例外ということでありますので、QアンドAの中でも、あくまで東日本大震災等の影響による失業者の雇用の確保を目的とするものである点に留意するようにということで、ごく例外的だという趣旨を示した上でこの判断を示したものということでございます。
○蓮舫君 いや、例外を強くおっしゃられたとしても、基金事業の目的そのものが変わってしまうんですよ。三・一一以降、最優先は被災された求職者、次は円高による経済への影響によって離職をした三・一一以降の方たち、ここだから財源が復興増税でようやく説明ができるんですね。それが、事務方の判断だけで三・一一以前の方も例外的によくしてしまうというのは、事業の目的そのもの、財源の使われ方そのものが大きく根底から変わるんです。 じゃ、例外と言いました。平成二十三年度の震災等緊急雇用対応事業で創出された雇用数は、分かっている段階で三万二千七百五十三人います。この中で、震災求職者はどれぐらいで、全国の三・一一以降の離職者で雇用された方はどれぐらいで、今おっしゃられた例外的に三・一一の方はどれぐらいか、数字取っていますか。
○政府参考人(岡崎淳一君) 二十三年度につきましては既に確定数値を取っております。その中で、雇用者数が三万二千七百五十三人、そのうち被災求職者の方が三万一千五百六十三人、その他が千百九十人であります。千百九十人の内訳は取っておりませんが、これは被災求職者以外で三・一一以降に失業された方と、それ以外の方も先ほどのQアンドAで例外的に入っているかもしれませんが、そこの区分は取っておりません。ただ、三万二千七百五十三名のうちの千百九十名のうちの更に一部ということになろうかというふうに思います。
○蓮舫君 いや、済みません、区分を取っていないで何でこんな例外的な緩和措置を入れたんですか。
○政府参考人(岡崎淳一君) むしろ、例外的で、基本的にはそういうことはほとんどないということを前提にして、区分措置としてもその二つで取っているということでございます。
○蓮舫君 済みません、ほとんどないことを前提とするなら、例外はつくらないんですよ。どうして例外をつくられたんですか。
○政府参考人(岡崎淳一君) これは、先ほど申しましたように、優先順位としては被災求職者であり、その次が三・一一以降の離職者でございますが、そういう形の中で求人募集したところ十分な人が集まらなかった場合には、その事業を中止するよりは、既に応募している方々を含めて事業が実施される方がいいだろうという判断でやったと。 ただ、先ほど来申しましているように、例外的に認めるという趣旨を明記した上でそういうQアンドAを出したということでございます。
○蓮舫君 いや、そうお答えになられるのであれば、募集して求人が充足しなかった事業はどれぐらいあるんですか。
○政府参考人(岡崎淳一君) それは把握しておりません。
○蓮舫君 把握をしていないのに、なぜ例外をつくるんですか。
○政府参考人(岡崎淳一君) むしろ、そういう状態になった場合にどうするかという議論の中で、あらかじめこういう考え方をお示ししたということだろうというふうに思います。
○蓮舫君 厚労省が事務方で勝手に判断して条件を緩和して、本来の目的とは違うものに使ってもいいとしてしまった結果、確認しただけでも、長野や愛知や下関や広島や秋田、全てがこのQアンドAのパンフレットを使って、そして説明をしているんです。つまり、三・一一以降被災離職者だけじゃなくて、三・一一以前の人も雇用できますと堂々と書いてしまっているんですね。つまり、何でもありになる。その何でもありの目的が例外的措置だといっても、その例外的措置をつくった根拠が全く明快じゃないんです、今の答弁では。 つまり、予算使い切っちゃおうと、配ったお金を使い切ってくださいという指導に見られてはいけないと思うんです。どうお考えでしょうか。
○政府参考人(岡崎淳一君) QアンドAで、繰り返しになりますが、最後の段階で、あくまで東日本大震災の影響による失業者の雇用確保の目的とするものであることに留意という、ここの留意のところが飛べば先生おっしゃるようなことだろうと思いますが、ここのところをしっかりと含めた上で各都道府県にはこのQアンドAをお示ししているということでございます。
○蓮舫君 大臣、二十五年度から始まる予算は見直しをしているんです。それは被災求職者に限る、五百億上積みしましたので、今の内閣は。だけど、過去の二千億の、今実際に各都道府県に積まれた基金で二十四年度から継続して一年延長している事業、つまり二十五年度に行われている事業は、今言ったように、例外的な人たちもまだ対象にされてしまっているんですね。 だから、本来の目的に見直して、やはりそういうふうに事務方が勝手に暴走したのがあるのであれば、これ是正していただけないでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) これ私どもが政権担っているときじゃないので、何と申し上げていいのか分かりませんが、事業が実施できない場合にはということがあるというのは、多分、本来は対象になる方々がそれによって働けないという場合に関しては例外的という話だったんだと思いますが。 そもそも私、もっと問題があるのは、先ほど来申し上げておりますとおり、被災者、被災地じゃない地域、つまり円高で離職された方々がこういう基金事業で仕事を得る、でも、その場合に、事業が実施できないから今言われた三月十一日以前の失業者まで入って事業が行われているという話になると、二重に意味がそぐわない話になってくるわけですよね、これ。 ですから、こういう問題に関しては今いろいろと調査をしておりますけれども、適切な対応をお願いをいたしたいというふうに自治体には思っておりますが、ただ一方で、一点気を付けなきゃいけないのは、今それで働いておられる方々がその事業をやめることによって職を失うという問題も出てまいります。その点はなかなか難しい判断をしていただかなければならないところであろうなという認識は持っております。
○蓮舫君 よく分かります。ただ、この実施要領を見ると、対象となる事業は、優先される被災求職者の短期雇用、一年ですね、それで就業期間にふさわしい事業か、それ以外の求職者を雇用する場合は、雇用した上で地域の企業等で就業するために必要な知識、技術を習得させるための人材育成を行う事業であること。つまり、短期間で終わらないように、次につながるスキルを上げるための育成もしてくれと。その仕事をしたら、もう失職への道ではなくて、次の道を自分で見付けられるような事業というふうに指定をされているんですが、やっぱり中身を見てみると、公用車の鍵の貸出しと返却受付の事務とか、茨城はSL運行に伴うイベント開催とPRグッズ作成とか、あるいはなまはげキャンペーンとかの広報、公園整備、道路整備、つまり地方自治体の単純作業の一回こっきりのものが多くて、とてもスキルを上げるための仕事であるとか次につながるための仕事の中身になっていないのも見受けられるんですね。 だから、是非これは、今、二十四年、そして二十五年、執行されている額が幾らで、幾ら基金に残っていて、二千プラス五百ですけれども、二千のうちどれぐらい残っていて中身がどうなのかは急いで精査をしていただいて、執行停止ができるものがあったら、実施要領でも大臣の判断で執行停止というのはできますから、国庫納付もその自治体と議論をすることによってお戻ししていただくこともできますから、その分、お戻ししていただいたお金は被災地に振り分けていただきたいということを強くお願いをしておきますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) いずれにいたしましても、今調査をやっております。 その中で、この事業の本来の趣旨にそぐわない部分、まあこれ、一度出したものをなかなか、返してくれと言うのはこれはもうお願いベースになってくるわけでありますけれども、お願いをさせていただく中で、返ってきた分に関しましては適正にこれは使ってまいりたい、このように思っております。
○蓮舫君 昨日の話なんですが、これ、田村大臣と森大臣も参加をした衆議院の議員会館で行われたイクメンサミット、ここで森大臣が言った発言に私はちょっと耳を疑ったんですが、消費者庁は育休を取ったら昇進昇格させることを決めた、世界初ですと言いました。これ事実でしょうか、消費者庁。
○政府参考人(草桶左信君) 消費者庁におきましては、今年三月より人事評価の際の留意事項といたしましてワーク・ライフ・バランスを追加をいたしました。 具体的には、ワーク・ライフ・バランス、すなわち仕事と育児、これのみならず、仕事と介護、仕事と趣味、仕事とレジャー、仕事と自己研さん等との両立の実践に伴う効率的な業務運営、そして良好な職場環境づくり、学位及び資格の取得等の効果を自己申告させ、人事評価に反映させることとしたところでございます。 また、本年五月には、育児休暇のみならず、各種休暇を取得する職員のためにその職員の同僚や上司が行った業務の分担や手助け、協力体制の構築に向けまして取られた行動について自己申告させ、人事評価に反映させることとしたところでございます。
○蓮舫君 いや、私が聞いているのはもっと明快なんです。育休を取ったら昇進昇格させることを決めましたと断言しました。本当でしょうか。
○政府参考人(草桶左信君) 今申し上げましたとおり、育休も含めまして各種休暇と仕事の両立を評価するということでございます。
○蓮舫君 これ、女性手帳のときと同じような失敗やろうとしていると思います。結婚をしていない人、しないと思っている人、あるいは結婚していても子供をまだ持っていない人、子供を持てない人、治療をしている人、いろんな人たちがいて、その中でたまさか子供を授かって育休を取った人だけを昇進昇格させることに決めました、世界初と自画自賛をしましたけれども、これはある意味で差別的取扱いになるんです。 人事院の公平審査制度でも、こうした差別的取扱いは取り扱われる事項の例として出ています。昇給昇格について差別的取扱いを受けた場合には、行政措置要求として、審査の内容そのものが妥当だと判断をしたら、人事院から例えば消費者庁に対して、その人だけを昇給昇格させるのは不公平だと是正措置の、いわゆる求められることになるんですね。 だから、ちょっと是非、これ、田村大臣、昨日一緒におられたわけですけれども、ワーク・ライフ・バランスというのはまさに厚労省も本丸の仕事だと思うので、こういう偏った発言を是非森さんにはしないでいただきたいと思いますし、ちょっと軽率ではないかという部分で注意をしていただけませんか。
○国務大臣(田村憲久君) 私もいましたけれども、今の話で、ワーク・ライフ・バランス全般についてそういうものをしっかりと実施していく、たしか御本人だけじゃなくて周りの関係者、これは上司も含めてでありますけれども、そういう方々も含めて人事評価という話であるならば、ワーク・ライフ・バランスを進めていく我が省といたしましては、これは育児休暇だけじゃありません、全体として、仕事とそれから家庭を両立できる、こういうようなことを進めていく職場、そういう環境をつくっていくという中において人事評価という話であるならば、これは我々も注目をさせて、見させていただきたいと、このように思っております。 決して、ああいう発言でありましたけれども、育児休業というような話ではなかった、全体としてのお話だというふうに認識をさせていただいておりますので、そのような観点から我々も注視をさせていただきたい、このように思っております。
○蓮舫君 終わります。
○櫻井充君 済みません、時間がないので前振りやめて、ちょっと最初は自殺対策と申し上げていましたが、年金の運用のことについて最初お伺いさせていただきたいと思います。 官僚の皆さんが加入されている共済年金と、それから我々が加入している国民年金、それからサラリーマンの皆さんが加入している厚生年金との運用利回り、十年ぐらいの平均の運用利回りを教えていただけますか。
○政府参考人(香取照幸君) 過去十年、平成十四年から二十三年までの平均収益率、厚生年金は積立金全体で一・五九%、国共済は二・〇七と伺っております。
○櫻井充君 これは大変な問題でして、官僚が入っている方が圧倒的に運用利回りがいいわけですね。 しかも、グリーンピアなどが問題になりましたが、グリーンピアは、あれは直接お金投資して資産の価値が劣化していくわけですから、そこで損をすることは確定されるわけですが、共済組合でKKRという建物を建てましたが、あれは全部お金を貸して最終的に回収しているんですよ。こういうことも含めて、我々が加入しているお金というのは全然大事に使われないで、これ国民の皆さんに僕は本当に是非知っていただきたいことなんですよ。官僚が入っている方が圧倒的に運用利回りがいいんですよ。何でこんなことが起こるんですか。
○政府参考人(香取照幸君) 基本的にはポートフォリオの組み方の違いということだと思っております。 この過去の十年間の運用の実績で申しますと、おおむねデフレが続いておりましたので、国内株式の収益率あるいは国内外、外国も含めてですが、株式の収益率は債券よりも少し低いということになります。そうしますと、債券と株式の構成、ポートフォリオの違いによって、具体的に言いますと、時間平均でいいますと、過去十年間、国内株式マイナス二・一九%、外国株式〇・六〇、国内債券一・五九ですので、こういったポートフォリオの構成の違いによってこの差が出たというふうに理解しております。
○櫻井充君 そのポートフォリオを作っているのが誰なのかということが問題になるのであって、じゃ、共済年金は誰が運用しているんですか。
○政府参考人(福田淳一君) 共済年金の方は、共済組合連合会自身が資産運用委員会の審議を経てそのポートフォリオを定めてございます。
○櫻井充君 厚生年金とか国民年金は誰が運用しているんですか。
○政府参考人(香取照幸君) 独立行政法人、GPIFと呼んでおりますけれども、ちょっと恐縮で、ちょっと正式名称あれです、長い名前なんですが、そういう独立行政法人に預託をいたしまして、そちらで運用していただいております。 具体的なポートフォリオにつきましては、そちらの専門委員会で御議論いただいて、最終的には中期計画の中で厚生労働大臣が認可をするということでございます。基金の名称は年金積立金管理運用独立行政法人でございます。
○櫻井充君 大臣、通告していませんが、私は共済組合の共済年金の方で運用してもらいたいです。この十年間、マイナスになったことは一回もないんです。非常に安定的に収入を得ています、資料をお見せすればよかったのかもしれませんが。 厚生年金はそうじゃなくて、かなりプラスマイナスが激しくて、こういう運用をしていることそのものに私は問題があると思っていて、私は、もうこれであれば、厚生年金とか国民年金は共済年金と一緒に運用してもらって、運用してもらう先も共済年金を今運用しているところに任せちゃった方がよほど国民のためになるんじゃないかと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(田村憲久君) ポートフォリオの違いでありまして、どういうような運用の仕方であるかでありますから、今まで、今香取局長から話がありましたが、余り株式が上がらないというような、そういう時代においては国共済の今までの運用の仕方が良かったんでありましょうけれども、これからどのような状況になるかということも将来的に展望しながら、運用というものはもちろんリスクと、これはもちろん運用利回りというものはありますから、しっかりと安全性というものを考えた上ででありますけれども、一定の安全性の下においてポートフォリオを考えなきゃならぬというふうに思っております。
○櫻井充君 済みません、ポートフォリオのせいにするのはおかしいんですよ。なぜかというと、そのポートフォリオを決めるところは各々組織が決めているんです。ですから、組織の能力の差なんですよ、端的に言えばですよ。それはそうですよ、首かしげるけど、実績はそうなんですから。実績がそうであったとすれば、じゃ、端的に、私は共済年金の方に加入させてもらいたいですよ、私はね。大臣はどっちがいいですか。
○国務大臣(田村憲久君) それぞれ専門的見地からどのようなポートフォリオということをお考えになられておられると思いますので、どちらかといったら、結果からいえばですよ、それはそっちの方が運用利回りが良ければそちらになるわけでありますけれども、これからということを考えた場合にそれは適切な運用方法というものを求めていくわけでございまして、今度は国共済と同等かそれ以上になるように頑張っていただきたいというふうに思います。
○櫻井充君 上手に答弁されましたが、基本的なことを申し上げると、共済年金は基本的には国債を中心に運用しているはずなんです。違いますか。
○政府参考人(福田淳一君) 国家公務員共済組合連合会のポートフォリオは、基本的には厚生年金のものなどと同様にいろいろなもので運用しているわけでありますけれども、割合として国内債券が八割という割合にはなっております。そこは御指摘のとおりかと思います。
○櫻井充君 要するに、安定したものをずっと買っているわけですよ。だからこうやって安定していて、しかも最終的に平均を取ってみれば運用利回りがいいわけです。 今回、ポートフォリオの見直しをするんだそうですが、これでまた株とかリスクのあるものの比率を高めるという可能性はあるんですか。
○国務大臣(田村憲久君) それはリスクという言い方がいいのかどうか、例えば国債等々を多く運用している場合には、国債の価格が下がれば当然それはリスクになるわけでありまして、国債と株式というものが言うなれば違う値動きをすると考えれば、もう御承知のとおり、分散投資という意味からすれば、一定の株式というものを持つということに関しては、それは逆にリスクというものを緩和するという話になるわけでございますから、そこら辺のところも勘案しながらポートフォリオを決めていくという話になろうと思います。
○櫻井充君 今の答弁、大変ですよ。政府の関係者が国債のことについてリスクが高いかのように発言されること自体、私はおかしいと思いますよ。今の答弁、訂正された方がいいんじゃないですか。
○国務大臣(田村憲久君) あくまでも分散投資の中を言っている話で、株が上がる国債が下がるというのは例えばの話をさせていただいたわけでございまして、要は、例えばのところでリスク分散をどうするかというのが、これが一つの分散投資の考え方でございますから、そういう考え方にのっとって、一〇〇%国債を持つというようなやり方はやっていないわけでありますから、のっとった上で適切なポートフォリオというものを考えてまいるということであろうというふうに思います。
○櫻井充君 そう答弁されるのであればもう一度改めてお伺いしますが、私は株の方がリスクは高いと思っています。私は国債の方がリスクは低いと思っているんです。大臣はどうお考えですか。
○国務大臣(田村憲久君) それは満期保有をすれば、それは国債は国の信用がある限りは当然のごとく決まった運用利率で返ってくるわけでありますから、そういう意味からすればそうであろうというふうに思います。
○櫻井充君 まさしくそうなんですよ。ですから、先ほど国債が上がって下がってというのがありましたが、満期保有すれば全く問題ないことなので、基本的に言えば安定したものなんです。そこである程度の利回りは確保できるんです。特に、これから金利の問題とかが出てくるものですから、長期の国債を誰が保有するかということはこれは大事な観点になってきていて、そういう点でいえばですよ、そういう点でいえば、この年金の資金のところが私は国債使って運用していくことの方がいいんじゃないのかと思っているんです。少なくとも実績はそうなっているんです。 ですから、これはお願いしておきたいんですが、これは国民の財産ですから、国民の財産を余りめちゃくちゃな運用にしないでいただきたいと、そのことについてだけ御答弁いただけますか。
○国務大臣(田村憲久君) 全て国債で持つのがいいかどうか、年金の積立金も一定時期取り崩していかなければならないわけでございまして、そこでは売却もしていかなきゃならないわけでありますから、そう考えたときにどうなのかという考え方はありますが、しかし一方で、おっしゃられるとおり、この安全性というもの、長期にわたっての安全性というものをしっかりと担保しなければならないということはこれは確かでございますので、そのような形でリスクが取れるようにしっかりとした運用をしてまいりたいというふうに思います。
○櫻井充君 大臣、とにかく先ほどの平均の運用利回りを国民の皆さんが知ったときにどう感じるかです、ここのところは。私は、あの数字見たら、やっぱり官僚は自分たちのお金は大事にしていて、我々国民の金は適当に使っているんじゃないかと。 特に申し上げておきますけれども、運用しているところは財務省と厚生労働省ですからね。厚生労働省の方がはっきり申し上げれば運用能力がないということを示しているわけですよ、少なくともこの十年間は。そして、社会の変化に対して対応きちんとできてきていないからこういうことになっているのであって、少なくとも年金の例えば保険料を引き上げる前に、その周辺の環境はどうであったって、繰り返しで恐縮ですが、共済年金の方がきちんと運用されているんですよ、利回り上げているんですから。そのことはちゃんと、これからの運用に当たって、私はもう少し共済年金を見習っていくべきじゃないのかと、そう思っていますし、ひどい場合にはやっぱり一元化して共済で私は運用しちゃった方がいいんじゃないのかなと、そう思っているんです。財務省、答えられますかね。
○政府参考人(福田淳一君) 基本的には運用利回りの差は、先ほど来御答弁があるとおり、ポートフォリオの差から起因しているということは技術的に申し上げられると思います。
○櫻井充君 まあ答えられないことは分かっていますので。 その上で、もう一つは国債が本当に大丈夫なのかということなんです。 まず日銀にお伺いしたいんですが、黒田総裁が金利のことについて随分御答弁されています、記者会見で。国債の金利の管理というのは、これは日銀の仕事でしょうか。
○参考人(雨宮正佳君) お答え申し上げます。 国債の金利だけではなく、社債の金利ですとか貸出金利ですとか長短各種の金利に働きかけを行いまして金融政策の効果を発揮するというのは金融政策の最も重要な手段であり、波及経路でございます。 こうした金融政策運営という観点から、各種金利に働きかけを行い、また、その動向については重大な関心を持って点検をしているということでございます。
○櫻井充君 済みませんが、それは日銀法のどこを読むと、日銀が国債の管理を行う、国債の金利を行うというふうに読めるんでしょうか。
○参考人(雨宮正佳君) 今私が申し上げたことは、日本銀行は、国債の管理という立場ではなく、あくまで適切な金融政策運営という観点から各種金利に対する働きかけを行っているという趣旨でございます。 日銀法上は、通貨調節、法律上の文言で申し上げますと、第二条でございますけれども、「日本銀行は、通貨及び金融の調節を行うに当たっては、物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資することをもって、その理念とする。」とございますが、このまさしく通貨及び金融の調節という文言が私どもの行っている金融政策に相当し、その観点から各種金利への働きかけを行っているということでございます。
○櫻井充君 そうすると、本来の国債の管理というのはどこが行うことになるんでしょうか。
○参考人(雨宮正佳君) 今先生のおっしゃる本来の国債の管理という御趣旨でございますが、もしこれが国債の円滑な発行、消化、流通あるいは償還の促進、確保ということであれば、これは当然日本銀行の所掌ではなく、財務省の所掌であるというふうに理解してございます。
○櫻井充君 財務省の設置法に、三十二項というんでしょうか、ここは「国債に関すること。」というふうに定められております。この「国債に関すること。」というのは具体的に言うとどういうことを指すんでしょうか。
○政府参考人(美並義人君) 今法律で、財務省設置法においては「国債に関すること。」というふうに定められております。 それから、国債ニ関スル法律というのがございまして、第一条で、国債の発行価格、利率、償還期限その他起債に関し必要なる事項並びに元金償還、利子払い等は財務大臣これを定むというふうになっております。 具体的には、財務省としましては、国債の確実かつ円滑な発行、それから中長期的な資金調達コストの抑制を目標として国債管理政策に取り組んでいるところでございます。
○櫻井充君 そのためには、国債の金利というんでしょうか、これは非常に大事なことになってくるんではないのかと思っているんです。 今回の二十五年度の予算は、その当時の長期国債の金利が〇・八%でしたので、一%乗せて一・八%を予算に計上していますよね。それも含めて、国債を例えば市中で消化してもらうためにはどうかというと、結果的には金利の動向、もちろん、元々国債の価値と言った方がいいのかもしれませんが、それを高めるなりなんなりしていくということは非常に大事なことになりますね。これはいいですよね、この点については。 そうすると、改めてですけれども、金利についてもこれは財務省の責任ということになるんではないんですか。要するに安定させるということ。今のところの一番問題は何かというと、金利の変動幅が非常に大きくなってきている、これは財務省、危惧していますよね、ここについては。ですから、こういったことについて安定的にさせるというのは日本銀行の仕事ではなくて、これは財務省の設置法や今の国債ニ関スル法律も含めてみれば、財務省の責任ということになりませんか。
○政府参考人(美並義人君) まず、国債金利の水準についてでございますけれども、これは経済、財政の状況や海外市場の動向等の様々な要因を背景に市場で決まるものというふうに考えております。 ただし、今櫻井委員がおっしゃられましたように、国債金利の大幅な上昇ということがありますと、経済社会に大きな影響を与えるのみならず、資金調達コストの増加をもたらすことでございますので、財務省としては国債金利の水準については十分注意を払っているところでございます。 その中で、国債の確実かつ円滑な発行、それから中長期的な資金調達コストの抑制に取り組んでいるということでございます。
○櫻井充君 マーケットで決まってくるというのは最終的にはそうですが、しかし、その金利が上昇するということは国家財政にも大きな影響を及ぼすわけですよ。それから、今の年金の運用にとっても非常に大事な点なんです、ここは。ですから今ここのところで問題視しているのであって、改めてお伺いしますが、それでは、財務省の設置法にもう一つこういう決まりがあって、三十四のところに「日本銀行の国庫金及び国債の取扱事務を監督すること。」という、こういう文言も実は所掌事務の中に入っているんです。 現在、日銀が行っている国債の買取りについて、財務省はどう判断されていますか。
○政府参考人(美並義人君) 現在、先ほど日本銀行の方から答弁がございましたように、金融政策の観点から、二%の物価安定目標を実現するため、国債の買取りが行われているというふうに承知しております。 この買取りが債券市場に影響を生じ得る可能性があるものでございますけれども、これについては、日本銀行の黒田総裁から記者会見等において、ボラティリティーが高まることは好ましくないので、これを縮小する努力を引き続き行っていきたい、あるいは、長期国債買入れオペを必要に応じてより弾力的に運用するというふうな発言があったと承知しておりますので、日本銀行が適切に対応されることを期待しているところでございます。
○櫻井充君 ボラティリティーが上がっていることについて財務省も危機感をお持ちですよね。
○政府参考人(美並義人君) 金利の水準動向、ボラティリティーの動向等につきましても十分注意を払って見ているところでございます。
○櫻井充君 そうすると、異次元の金融緩和をやってからこういう状態ができ上がってきました。異次元の金融緩和政策について、財務省はどう評価されていますか。
○政府参考人(美並義人君) まず、今、四月四日に金融緩和政策が取られて、二%の物価安定の目標を実現するために日本銀行において取り組んでおられるというふうに認識しております。 債券市場の問題につきましては、先ほども申し上げましたように、日本銀行においてボラティリティーの縮小に取り組んでいただくべくやられていると承知しておりますので、その対応に期待しているところでございます。
○櫻井充君 財務省の設置法に、ちゃんと所掌事務に書いてあるんですよ。所掌事務をやるかやらないかというのはすごく大事なことでして、ですから改めてお伺いしますが、根本的な方針は、それじゃ間違っていないんですね。根本的な方針はそれでいいけれど、今のところ副作用が出ているから、それについてだけ注視してくれと。本質的な、七割国債を買い取るという、しかも長期間のものを買い取っていくということについては、財務省はその政策でいいとお思いなんですね。
○政府参考人(美並義人君) 繰り返しになりますけれども、日本銀行において二%の物価安定の目標を実現するために取り組んでいただいていると承知しております。これが多額の国債買入れを伴うものでありますので、債券市場に影響を与える可能性があるので、十分注視してまいりたいというふうに考えているところでございます。(発言する者あり)
○委員長(武内則男君) 財務省、しっかり質問に的確に答弁をしてください。もう一度。
○政府参考人(美並義人君) 日本銀行において、物価安定目標の実現、金融政策の観点から取り組んでおられるという評価をしているところでございます。
○櫻井充君 いいですよ、じゃ、物価が安定することをそういうふうに評価すると。評価するんでしょうかね、それは注視しているんでしょうか。 それでは、リーマン・ショックの後にFRBが大幅な金融緩和政策を行いました。あの当時、金利を五%を超えるところから一年半かけてゼロ金利にいたしました。この政策によってアメリカの物価は上がったんでしょうか。もし答えられるんなら、雨宮理事、お答えいただけますか。
○参考人(雨宮正佳君) この間のFRBの金融政策につきましては、リーマン・ショック後の非常に激しい金融の変動及びデフレ圧力に対抗するために措置が講じられたものでございます。 この間の評価という点では、その三番目のQE3というものがまだ終わっていませんので、全体的な評価は時期尚早かと存じますけれども、結果的には、まずデフレを食い止め、かつ金融システムの安定をぎりぎりのところで確保した、その上でアメリカ経済の、緩やかではございますが、回復経路への道を開いたということで、効果はあったというふうに評価してございます。 ただし、先生の御質問にあるとおり、物価上昇率だけを見ると、それがどんどん上がったということにはなってございませんけれども、人々のこれは大変大事な期待物価上昇率というものは大体この二%前後でアンカーされているというふうに理解してございます。
○櫻井充君 この当時、物価は下落したんですよ、大幅にね。それは日銀の政策決定会合に私も一年出させていただきましたから、そこでああいう議論がされていれば、当然あの当時のゼロ金利政策についての評価はなされているはずなんです。 でも、いずれにしろ、大事な点を申し上げると、こういうことで本当に物価が上がってくるかどうかなんです。今、日本銀行は三つの物価上昇の経路を描いていますね。一つは金融緩和によって物価が上がってくるんだということだと思いますが、もう一つは期待感だと言っています。その期待に働きかけるもの、私は残念ながらそこはなかなか難しいと思っていて、結果的には三つ目の円安による物価上昇のところが今全面的に出てきております。いわゆるコストプッシュ型の悪い物価上昇になってきていて、株式を持っていない方々にとってみれば、特に年金生活者の方々にとってみれば、年金は上がらないし物価は上がるしで、本当に大変なことになるんですよ。 こういう物価上昇をさせることが本来の日銀の今回考えていた異次元の金融緩和政策なんですか。これは予定どおりですか。予想どおりなんですか。
○参考人(雨宮正佳君) これは先生には申し上げるまでもございませんが、私どもがこの異次元の金融政策で想定している物価上昇のパスというのは三つございまして、一つはマクロ的な需給バランスが改善していくこと、二つ目は人々の、先ほど来議論になっておりますけれども、物価上昇率予想がかつてのデフレ予想から変わっていくこと、三つ目が恐らく円安も含めて輸入物価ということを想定してございます。 御指摘のとおり、円安だけで物価が上がる状態というのは、これはコストプッシュだけでございますので、決して、順調な景気回復に対してはマイナスの影響も及ぼし得るわけでございまして、私どもとしてはあくまで今申し上げた三つ、需給バランスの改善、人々の気持ちの変化、そして輸入物価というのを全体を通じて、経済が全体としてバランスを持って改善し、企業収益、雇用、賃金の改善とともに物価上昇率が上がっていくという姿を実現すべく努力してまいるつもりでございます。
○櫻井充君 しかし、今のところ出てきているのはコストプッシュ型の物価上昇だけですよ、全面的に出てきているのはね。ここのところについてどう思っているんですか。これが今全面的に出ているんですよ。だから、国民の皆さんの生活は本当に大変になっていますよ。 このことについては予定どおりなんですね、じゃ。自分たちが異次元の金融緩和をやったらこういう物価上昇も起こることは、これは想定の範囲内ですね。
○参考人(雨宮正佳君) 今申し上げたとおり、この金融政策の効果、波及ルートは幾つか複雑なものがございまして、これは今の段階で、まだこれ導入して二か月半でございますので、判断するのは尚早かと存じますが、実際にこの数か月を取ってみましても、企業の生産活動とかあるいは消費・企業マインドの改善等を見ますと、一つ目に申し上げました、言わば経済の体温の方を規定する需給バランスの改善、あるいは人々の気持ちの変化というような前向きの変化も確実、着実に起きているというふうに見ております。
○櫻井充君 一部、輸出大企業であるとか、それから旅行会社関係でしょうかね、ここはプラスになっていると思います。マイナスだけだとは申し上げません。それから、株高になって含み益が出て、ですから高級品が売れている、これは大きなプラスだと思っていますが。 一方で、中小企業はどうかというと、これは多摩信金のデータなんか見ても、三月の段階でもう五〇%の中小企業が大変になっていると答えているわけです。一番は何かというと、原材料費が上がって結局価格転嫁できないというところに問題がありまして、ですから中小企業の利益率、これは減っているんです。私の知り合いの会社なんかは、毎年ボーナスちゃんと出していたのに、ボーナス出せなくなりました。これが現実ですからね。ですから、表に出てきているような数字だけ見て経済が活性化されたとかなんとかおっしゃっていますが、私は地方に行くと全然違うんじゃないかと思っているんです。 改めてこれ財務省にお伺いしておきますが、こういうことをやってきて本当にいいんですか。それで、財務省は今度何をやるかというと、漁業関係者については燃油対策だといって、これお金出すんです。だけど、トラックはどうなるんですか。トラックについてはサーチャージ乗せられなくて苦しんでいるんですよ。この人たちは一円、円が安くなると百六十億円のコスト増になっていて、ざくっと申し上げれば、二十円の円安になっているから、もう三千億以上のコスト増になっているんですよ。これ潰れますよ、こんなのは。 なぜ財務省は、一部の産業には補助金を出して、一部の産業には全く無視をしてくるのか。電気料金が上がって、例えばメッキ業界というのは、これはもう電気分解ですから、電気料金に完全に依存しているわけです。こういう人たちに対しては何の手当てもないんですよ。おかしくないですか。 つまり、今のような異次元の金融緩和政策が適切なのかどうかということをある程度早めに私は判断する必要性があるんだと思っていますが、財務省、いかがでしょう。
○政府参考人(美並義人君) 先ほどの繰り返しになりますが、今の緩和策については、早ければ二年後を目途に二%物価安定目標を実現するという政策でございまして、現時点ではそれを見守ってまいりたいと思っております。
○櫻井充君 分かりました。じゃ、今のところ財務省はそれをずっと見ていくという方針だということだけはよく分かりました。 じゃ、改めて日銀にお伺いしますが、例えば一番理想的な姿は何かというと、この金融緩和政策を行って企業が、企業がというよりも銀行の貸出しが増えてくるということが、これは日銀の狙いですよね。それは確認させていただきたいと思います。
○参考人(雨宮正佳君) 最終的には、経済全体が、先ほど申し上げたとおり、バランスの取れた格好で改善していけば銀行貸出しにつながるというふうに考えてございますけれども、金融政策の波及効果としては貸出しだけではございませんで、今回の政策も、長めの金利や資産価格のリスクプレミアムに対する働きかけ、それから人々の期待といわゆるポートフォリオ・リバランス効果、そして期待の変化といった多様な経路を想定してございます。もちろん、その中で貸出しの増加というのも重要な経路の一つであることは御指摘のとおりでございます。
○櫻井充君 でも、企業活動が活発になれば、当然のことながら民間の金融機関からの貸出しが増えるんじゃないんですか。それはもしかすると、じゃ、民間の金融機関は内部留保が相当ありますから、内部留保を使って設備投資をするという経路をお考えなんですか。それとも、社債を発行してそれで資金を調達する、そういう経路をお考えなんでしょうか。 一般的に申し上げればですよ、一般的に申し上げれば、貸出しが増えてということを想定されているんじゃないでしょうか。つまり、今の金融機関の抱えている国債を日本銀行が買い取って、キャッシュになっていますよね。このキャッシュをどう使うかというところが最大の問題だと思うんです。これを国債をまた買ってもらうのであれば、はっきり申し上げれば、日銀が財政ファイナンスしていることと全く同じですよ。だから、そうじゃなくて、このお金が別なところに行ってもらわないと困るんでしょう。違いますか。
○参考人(雨宮正佳君) 御指摘のとおりでございまして、ただいま申し上げました長期金利、私どもは大量の資金をマーケットに供給いたします。その効果、量的な質的な緩和の効果としては、長期金利あるいは資産価格への働きかけ、それから先ほど私、ポートフォリオ・リバランスというふうに申し上げましたけれども、これは決して投資家がいろんなものを買うというだけではなくて、銀行のポートフォリオというのは貸出しが大きいわけですので、やはり銀行の貸出しに対する姿勢が変わるということも重要な経路の一つでございますし、何よりも、先ほど先生御指摘になりましたとおり、企業活動が活発化すれば、もちろん、現在、日本の企業というのは非常にキャッシュリッチでございますので、直ちに設備投資資金の借入れに結び付くかどうか、これは時間が掛かる可能性がございますけれども、最終的には実体経済活動とそれを支える金融活動がバランスよく改善するということを目指しているというのは御指摘のとおりでございます。
○櫻井充君 今、当座預金増えていますよね、どんどん。日銀の当座預金が増えた際に、過去は民間の金融機関からの貸出しは増えているんでしょうか。
○参考人(雨宮正佳君) お答え申し上げます。 過去の時期で、これは先生御承知でいらっしゃる上での御質問かと存じますけれども、因果関係というのは、例えばベースマネーを増やして貸出しに対してどういうルートで結び付くかというのは非常に難しい議論がありますので、事実関係だけ申し上げますと、過去、私どもがやった大きな緩和としては、いわゆる二〇〇一年から二〇〇六年のまず量的緩和期がございますが、このとき、民間銀行貸出しが一番、前年比で、ちょっと私、今手元に数字ではなくてグラフを見ているので正確な数字ではございませんが、二〇〇三年ごろにマイナス四、五%まで行った後、二〇〇六年にプラス〇・二まで回復してございます。 それから、二〇一〇年、リーマン・ショックの後に導入したいわゆる包括緩和期、これは先生にも大変決定会合でお世話になりましたが、包括緩和期においては、一〇年の終わりごろ、包括緩和を導入した時期の貸出しの伸びがマイナス二%ぐらいだったものが、ごく最近、昨年末でいいますと、プラス一%台の後半まで、一応伸びとしては回復しているということだけ申し上げます。
○櫻井充君 しかし、一回目増やしてみて、効果がないからやめたんですよ。一回やめていますよね。効果があったのであればそのまま継続すればよかったんですが、結果的には、そこまで積み増ししなくてもいいといってやめているんですよね。その次にもう一度改めて始めているんです。ですが、それに見合っただけ本当に融資が増えているのかというと、民間の金融機関からの融資が増えているのかというと、残念ながら増えていないんですよ。 そうすると、今のやり方だと副作用の方だけが強く出てくるんじゃないのかということを心配しているんです、こちら側は。そこに余ったマネーが、先ほど資産のところという話になりましたが、例えば世界で金融緩和やってどういうことが起こっているかというと、新興国でバブルが起こったりとか、これは日本銀行で相当議論になったはずですよ、問題があるんじゃないかということは。ですから、その点から考えてくると、果たしていかがなものなのかと思うんです。 それから、国債は満期まで持っていただければ大丈夫ですよ。しかし、日本銀行が長期間の国債を買い続けるということは、リスクを相当背負うことになりますね。こういうやり方をして本当にいいんでしょうか。満期まで持ちますということになったとしても、しかしバランスシート上は毀損することになりますからね、日本銀行が。中央銀行のバランスシートが毀損するようなことになったら世界からの信用を失うことになるので、私は現時点でこういう政策を取るべきではないんだと、そう判断しております。 日本銀行は、いつの時点で今の政策の判断を、今の政策が適切かどうか。私は、黒田総裁が日銀の総裁の候補に挙がった際に、方向性が間違っていたらちゃんと政策を改めてくださいねという質問をしたときに、二%の物価上昇目標については下ろせないけれども、手段としては考えるというふうに言われました。手段についての判断はいつごろ下される見通しでしょうか。
○参考人(雨宮正佳君) 私ども、四月四日に今回の量的・質的金融緩和を公表した際に、今後の政策運営の方針として、二%の物価安定目標を安定的かつ持続的に達成するためにこの政策を継続するとともに、様々な、上方、下方、上下のリスクを点検しながら対応するということも申し述べてございます。 今先生御指摘のありました、例えば金融面のリスクといったことも、その上下のリスクの中に含まれているものとして点検をしてまいりたいというふうに考えております。
○櫻井充君 いずれにしろ、これ、我々の年金の運用の一部は国債で運用されているんです。これが破綻するようなことになったら、本当に大変なことになるんですよ。そういう意味で、きちんとこの管理をしていただきたいと。特に、財務省は監督権限があって、国債に関することのこれは責任者ですからね。これは日本銀行じゃありませんからね。今、日本銀行が全部、その国債管理のところの、私は矢面に立ってあんな答弁する必要はないと思っていますけれども、ここは財務省の責任なんですから、そこのところだけはきちんと認識しておいていただきたいと思います。 それから、もう一つ、最近ちょっと気になっていることがあって、インターネットで薬を販売するということです。私はこれの今日は賛否を申し上げるつもりはありませんが、これの議論の在り方が私はおかしいんじゃないのかと思っているんです。 利益相反という概念がありますね。つまり、そこの関係者が議論の中心になっていって、まあこれは昔の規制改革会議のときのとある企業の方も同じことだったんですよ、名前はもう申し上げませんが。この人がやった結果どうなっているかというと、自分の会社からも出しているんですけど、その規制緩和の項目が物すごく多く採択されている。その人が所属されている、たしか貸金業だったと思いますけれども、そこのところからも相当緩和されてきていて、これは利害の抵触に当たるんですよ。 今のような議論を聞いていて、ある企業が自分のこと、やりたいことがあって、そのことをどんどんどんどん国会の中で推進していくというふうになってくると、私はゆがんでくると思うんですけど。今の議論というのは利害の抵触には当たらないんでしょうか。
○政府参考人(赤石浩一君) お答えいたします。 産業競争力会議、我が国の産業の競争力強化、国際展開に向けた成長戦略の具現化、推進、非常に幅広い観点から調査審議を行うことから、メンバーにつきましても、産業競争力強化あるいは国際展開に深い問題意識を持っている方、あるいは学識経験者に参加いただいております。 他方、時間も限られていることから、全ての利害関係者に会議に来ていただくことというのは私ども非現実的だと思っておりまして、先生が利害関係者だけが議論をしているのではないかという御議論もあるんですが、これにつきましては、必要な関係者、特に厚生労働大臣とか同省幹部の方々にも、こういった健康長寿や、医薬品のインターネット販売について議論がなされるときには御参画いただいておりまして、私どもは一方的な議論をしているという理解ではございません。
○櫻井充君 これ、まあいいですよ。今、薬の対面販売とかいろんなことをやっていますが、それは私は今回は止めませんけれども、多分、大店法から大店立地法に変わったときと同じようなことが起こり得るんです。 要するに、規制緩和って何かというと、参入者が増えていくので、強い業種だけが利益が出てきて、パイが大きくなるというのは余りないんですよ。そうすると何が起こるかというと、田舎の薬屋さん、小さい薬屋さん、私、潰れていくと思っていて、そうなると、車で買物に行けるかどうかということになると、なかなか難しくなって、救急外来とかに患者さんが来るんじゃないかと、そういう心配をしてきています。 そういう観点で議論されているのかどうか分かりませんが、いずれにしろ、今の議論というのは、規制を破ることがいいことであって、その規制を守っていくということが悪という考え方に立ってずっと議論されてきていて、繰り返しで恐縮ですが、ある一方の利益を出す人たちだけが集まって議論するというのは、私は利害の抵触に当たってくるんではないかと思っているんです。 改めて質問いたします。利害の抵触に当たるか当たらないか、その点だけお答えいただけますか。
○政府参考人(赤石浩一君) 繰り返しになりますが、産業競争力会議、非常に幅広いテーマについて議論しているわけでございまして、およそ一部のことについて少しでもかかわりがある場合には利害の抵触に当たるということでございますと、どなたにも参画いただけないということになります。 今回の場合につきましても、私どもはそういった観点から、そればかりをやっているわけではないわけですから、必ずしも利害の抵触に当たるというふうには考えてございません。
○櫻井充君 まあいいです。利害の抵触に当たらないということなんですね。それは認識の違いだろうと思いますので、これはまた別の機会にやらせていただきます。 それから、前回の委員会で自殺対策について質問させていただきました。我々の政権で、十五年ぶりでしたか、三万人を切るということになりまして、私はこれは我々の政策としてきちんとやれたことの一つだと自負しておりますが、今回、二十五年度の予算を見てみると、自殺対策予算が削減されております。なぜうまくいっていた予算を削減するんでしょうか。
○政府参考人(岡田太造君) 御指摘のとおり、自殺防止対策事業につきましては、厳しい財政状況の下で、平成二十四年度の約一億三千万から平成二十五年約一億円、二三%の減額とされたところでございます。この補助金は、都道府県の枠を超えまして全国で自殺予防の取組を行う団体に加えまして、先駆的な自殺予防の取組が今後全国で実施される取組のモデルとなる事業を行う団体に対する助成を行ってきたところでございます。 先生御指摘のように、今回の予算の減額に伴いまして、現場で自殺防止対策に取り組んでおられる団体に対して十分な助成を行えないというケースも出てくると思いますが、昨年の補正予算で内閣府の助成によりまして各都道府県に合計三十億円の地域自殺対策緊急強化基金が積み増されたこともございますので、こういった基金を活用することが可能なケースも出てくるのではないかというふうに考えております。 このため、今回の厚生労働省の自殺防止対策事業に応募をしていただきましたが採択されなかった事業を行う団体などに対しまして同基金の活用が可能である旨の周知を図るなど、現場での自殺防止の取組に支障が生じることのないように努めてまいりたいと考えているところでございます。
○櫻井充君 済みませんが、基金を積んだこととそれから当初予算とどういう関係があるんでしょうか。 済みません、じゃ、新たにお伺いしたい。補正予算というのは財政法上どういうふうに位置付けされていますか。
○政府参考人(岡田太造君) ちょっとその財政法上の取扱いは承知しておりませんが、先生御指摘のように、当初予算と補正予算は全く関係ないものだというふうに考えておりまして、補正に積んだから当初予算が減らしたことが問題ないということではないというふうに認識しております。 御指摘のとおり、この自殺防止対策につきましては、二十五年度は前年度に比べて二三%減額をしたということは事実、御指摘のとおりでございます。
○櫻井充君 うまくいっていた政策を予算上の措置で減額するってどういうことですか。人の命が大切じゃないんですか。 改めてお伺いしておきますが、まず、補正予算を積み増したと、この根拠を教えてくださいよ。補正予算というのはどういう予算ですか。まずこの点についてちゃんと答えてください。
○委員長(武内則男君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(武内則男君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(岡田太造君) 財政法の第二十九条におきまして、補正予算は、予算編成の手続に準じ、補正予算を作成し、これを国会に提出ができるということで、そのことができる場合として、法律上又は契約上国の義務に属する経費の不足を行うほか、予算作成後に生じた事由に基づき特に緊要となった経費の支出又は債務の負担を行うための必要な予算の追加を行う場合、二番目として、予算作成後に生じた事由において、予算の追加以外の変更を加える場合ということになっております。
○櫻井充君 そうすると、自殺対策費の三十億の基金というのは、この法律上のどの文言に当たるんですか。
○政府参考人(岡田太造君) この二十九条の第一項の方の、予算作成後に生じた事由に基づき特に緊要となった経費の支出に該当するのではないかというふうに思われます。
○櫻井充君 それでは、具体的にその例を説明してください。
○政府参考人(杵淵智行君) 地域自殺対策緊急強化基金の平成二十四年度補正予算の積み増しにつきましては、経済状況の悪化等により、年度末に向けて自殺リスクの高まりが予想されるため、地域自殺対策緊急強化基金への積み増しを行い、平成二十四年八月に見直しを行った自殺総合対策大綱も踏まえ、地域における自殺対策の体制及び取組を強化するためのものであったと承知しております。
○櫻井充君 今、年度末という言葉でしたね。年度末というのは三月という意味ですか。そうすると、これは幾ら使われましたか。
○委員長(武内則男君) ちょっと速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(武内則男君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(杵淵智行君) 大変失礼いたしました。 二十五年度末まで実施期限を延長しているところでございます。
○櫻井充君 これは財政法上どうして許されるんですか。つまり、この補正予算を組む際のどこの要件に当たるんですか。
○委員長(武内則男君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(武内則男君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(杵淵智行君) 済みません、手元にちょっと財政法上の条文を持ってきておりませんけれども、先ほど財務省の方からお話のあった規定等によって認められたものと承知しております。
○委員長(武内則男君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(武内則男君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(杵淵智行君) 先ほど申し上げましたとおり、経済状況の悪化等により自殺リスクが高まった中で平成二十四年八月に大綱の見直しを行いましたので、それを踏まえて、必要になった取組を進めていくということで、二十五年度末まで期限が認められたものと承知しております。
○櫻井充君 補正で、じゃ、済みません、計上したものは年度内に幾ら使いましたか。元々使えないのであれば、二十五年度の当初予算に組み入れるべきなんですよ。まずその点についてきちんと説明してくださいね。
○政府参考人(杵淵智行君) 二十四年度内の執行状況についてはまだ、今取りまとめ中でございまして、現時点ではお答えできないところでございます。
○櫻井充君 それでは、リスクが高まったという根拠を教えてください。
○政府参考人(杵淵智行君) 経済状況等の悪化等を踏まえまして自殺リスクの高まりが予想されることから、このような形にしたものでございます。
○委員長(武内則男君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(武内則男君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(杵淵智行君) 自殺対策大綱を昨年八月にまとめたところで、緊急に対応すべき課題として、地域レベルの実践的な取組を中心とする自殺対策への転換、また、自殺未遂者あるいは若年層対策、特に若年層につきましては自殺死亡率等が減少してきていないといった問題をとらえて、そうしたことを含め、年度末に向けて自殺リスクの高まりが予想されるということでこのようになったものと承知しております。
○櫻井充君 自殺者数は減っているんですよ。自殺者数が減っているのに、どうしてそういうことになるんですか。
○政府参考人(杵淵智行君) 我が国の自殺者数は、御案内のとおり、平成十年以来十四年連続で三万人を超えて推移しておりまして、全体としては深刻な状況が続いているという認識でございます。平成二十四年の自殺者数は三万人は下回っておりますが、その時点では依然として予断を許さない状況であるというふうに認識をしていたところでございます。
○櫻井充君 それでは、緊急にやらなければいけない予算だからこれを計上しました。そうすると、経常的に出す分を削減する理由を教えてください。
○政府参考人(岡田太造君) 経常的に出す予算というのは、先生先ほどから御指摘いただいている自殺防止対策事業のことだと思いますけれども、これは予算の中で、財政状況が厳しい中でそういう取扱いをさせていただいたということでございます。
○櫻井充君 じゃ、お金がなかったから削減しましたということなんですね。その分、防衛予算とかそういうものが増えましたから、結果的には、今の安倍政権というのはそういう政権なんだろうと、人の命よりも国防が大事ですということなんだろうと思うんです。 そこで、もう一つ申し上げておきたいことがあるんですが、私は、この自殺対策予算どうなったんですかと、部屋に説明に来ていただいた際に、減額されたということを認めずに、ほかの予算を、ほかの予算をですよ、自殺対策予算だと強弁されて、全体として増やしたんですと、そういう説明をされていましたね。こういう虚偽の説明されるというのはどういうことですか。
○政府参考人(岡田太造君) 私が先生のところに行って御説明をさせていただきました。それで、政府全体での自殺対策関係の予算ということで、これは内閣府の方でまとめていただいています自殺対策大綱に基づいて関係省庁がどういう予算を計上しているかについて、内閣府の方でおまとめいただいている予算について御説明にまいりました。その予算が全体として先生御指摘のような御説明をさせていただいたということでございます。 ただ、本来私の方で、先生御指摘の、我が省、私のところで管轄しています自殺防止対策事業の予算が減額しているということについて十分な説明ができなかったことについては大変申し訳なく思っているところでございます。
○櫻井充君 しかし、それ、自殺対策費として本当に計上されるべきものですか。本質的な、元々内閣府が自殺対策としてかなりのものを積み増したものは、これは本来、一義的には自殺対策費ですか。
○政府参考人(岡田太造君) 内閣府の方で取りまとめていただきました自殺対策関係予算でございますが、これは自殺対策大綱で掲げられているいろんな実施に係る予算を取りまとめていただいたということでございます。その事業の中には直接の自殺対策でないものも確かに含まれているところでございまして、いろんな事業のある中で結果として自殺防止に資するというものも入っているというようなことで、それも全体としては自殺対策大綱で定められている事業を実施するための予算という形で整理されているものと認識しています。
○櫻井充君 例えば生活困窮者の支援の充実というのは、これは生活保護に至らないようにするために予算措置したんですよ、これは社会・援護局と話をして。村木さん困って来られたから、これは何とかしようと、財務省を説得してこれは付いた予算ですよ。こんなもの自殺対策の予算じゃないことははっきり分かっていますよ、私は。こういうのを計上して、私にうその説明をするんですよ。国家公務員として私は国家公務員法に抵触すると思いますが、いかがですか。
○政府参考人(岡田太造君) 御指摘のその生活保護の関係の経費でございますが、これについては、自殺総合対策大綱の中に位置付けられている生活困窮者への充実の支援というところに該当するということで、そういう整理をさせていただいているところでございます。 ただ、先生御指摘のように、直接の自殺対策でなく、ほかに幅広い中で結果としてそういう部分があるというようなことであるというような予算であるのは御指摘のとおりだと思います。そこにつきましては、私が説明する際に十分御説明ができなかったところについては深くおわびしたいというふうに思います。
○櫻井充君 法律がどこか行っちゃったな。国家公務員法の違反だと思うんですよ。今度もう一回やりますが、そうであればですよ。しかし、我々、国民の代表者なんですよ。その代表者に対して違う説明をするということ自体は、私は国家公務員法に触れると思っているんです。どこ行っちゃったかな、法律が。どこか行ってしまいました。まあいいでしょう。懲戒なりなんなりに私は当たると思って、多分三項めのところにあったんですが、いずれにしろ、こういうことをやり続けていること自体がおかしいと思いますよ。 今の説明でも、本当に適切な説明をしているのか。例えば、補正予算なら補正予算のところで財政法上にのっとって補正予算を組んでいるのかというと、違うんですよ。だって、元々こういう言い方をしていたでしょう、要するに二十五年度の十五か月予算なんだというふうにずっと説明されていました。我々、補正予算に反対した最大の理由は何かというと、財政法上こんな予算はあり得ないんです。ルールを無視したようなやり方で予算を組んできて国家財政を悪化させているんですよ。 財務省、どうしてこういうことを認めるんですか。これは補正予算として本当に適切だと思いますか、財務省。
○政府参考人(福田淳一君) ただいまの御議論の予算の個別の詳細はちょっと存じ上げておりませんが、財政法上の規定に従って計上させていただいたという説明をしたと思います。 それから、十五か月予算は、御承知のとおり昭和五十年代ごろから一、二、三月の残っている期間と次の十二か月を併せて考えるという考え方で、それを十五か月予算と言わば政治的に称しているということがございましたので、今回も、内閣発足当初からまず補正予算を組んで、その後十二か月の予算を組む、併せて十五か月で考えるという考え方で編成されたところでございます。
○櫻井充君 財務省が、番人である財務省がこういう予算を組んでいるということに対して私は危機感を感じます。一番厳しくやらなきゃいけないところ、そして、しかも国家財政が厳しい厳しい厳しいと我々の政権のときさんざん言われましたよ。国債の発行をなるべく抑えろと言われたのに公共事業はうおんと大盤振る舞いするとか、そういうことをやっていること自体問題なんじゃないかなと思います。 今見付かりました。国家公務員法の八十二条にこう書いてあるんですが、「国民全体の奉仕者たるにふさわしくない非行のあつた場合」と。我々、代表者ですからね。その人に対してきちんとした説明をしないというのは私はこういう条項に当たってくると思いますよ。ちゃんとした、これからきちんとした行政運営をやっていただかないと、本当にこの国は大変なことになってしまうんじゃないかと、そう思っております。 済みません、このことを指摘して、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○三原じゅん子君 自由民主党の三原じゅん子でございます。 本日議題となっております厚生年金法改正案では、法案名において公的年金の健全性及び信頼性の確保というのがうたわれております。もう言うまでもなく、健全性や信頼性は我が国の年金制度において不可欠の要素であり、そのためにも今回の法改正のみならず今後の年金制度改革に関する議論も重要であると、私はそのように考えております。 そこで、こうした観点から、法案の内容に先立ちまして、まず年金制度改革の議論についてお伺いしたいと思います。 報道によりますと、先日の社会保障制度改革国民会議では、年金の受給開始年齢の引上げあるいはマクロ経済スライドについても議論がなされている一方で、自民党、公明党そして民主党、この三党の実務者協議では与野党の議論における隔たりというのが私は非常に大きいのではないかなと感じております。 そこで、大臣にお聞きしたいと思います。 こうした現状や今後の年金制度の改革の在り方について、所感あるいは御決意というものを伺いたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 様々社会保障制度改革国民会議の方で、社会保障国民会議の方で御議論いただいておりますが、元々三党協議は、これはいろんな課題が昨年の社会保障と税の一体改革の中において残ったわけでありまして、これに対していろんな御議論をいただいておるというふうに認識いたしております。 大きな議論は、年金に関しては、当時、例えば基礎年金国庫負担二分の一に引き上げる、恒久化する、こういうような措置を講ずる、それから受給資格期間を、これを二十五年から十年に引き下げるでありますとか、あと低年金者、低所得者、国民年金の部分でありますけれども、これに対して福祉的な給付措置をいたしまして、年金の安定性といいますか、一定の所得というものを確保いただくというような、そういう手当てをしてまいりました。 あと、被用者保険、被用者年金の一元化、これもそうでありますし、さらに申し上げれば、これはまず入口からのスタートだったんですけれども、非正規雇用の方々、この方々も、厚生年金の適用拡大を図る中で、言うなれば、本来は厚生年金に入っていただいた方がいいのではないかという方々をもうちょっと厚生年金でしっかりとフォローしていこうと、こういうようなことをやってきたわけでありまして、当時の野田総理、岡田副総理も、今の制度に関して持続可能性という意味ではそれは御理解をいただいたものだというふうに国会答弁をいただいております。 そういうことを考えながら、一方で、民主党はそもそも制度改革全般を根本から抜本的に改革するという案をお持ちでありますので、その案と、今の制度の中でいろんな問題があるものを改善をしていこうという自公との間で三党協議、これだけじゃありません、あと後期高齢者の問題もあるわけでありますけれども、議論をいただいておるということでございまして、これは引き続き議論をいただいておるものだというふうに思います。 一方で、そういう状況の中で、国民会議の中におきましては、現行制度を中心に問題点等々をいろいろと御議論いただいて、そのたびに中長期的な部分も含めて改善はどうあるべきかというようなことを御議論をいただいておるわけでございまして、もちろん年金だけではございません、医療、介護、子育て、こういうものも御議論をいただいてきておるわけでございまして、八月二十一日が設置期限、控えてきておりますので、それに向かって一定の結論をいただいた上で我々は所要の措置を講じてまいりたい、このように思っております。
○三原じゅん子君 ありがとうございます。 昨年の三党合意を受けて成立しました社会保障制度改革推進法によって、今後の社会保障制度の抜本改革については国民会議で議論がなされることとなりましたけれども、今大臣おっしゃったとおり、その設置期限も八月二十一日、迫ってきております。年金以外にも、医療、介護、子育て、様々な重要課題がある中で、くれぐれもその場しのぎの治療に陥ることなく、必要であればためらわず手術をするぐらいの、そういう覚悟を持って行っていただきたい。 社会保障制度の充実こそが我が国の経済を立て直すというアベノミクスの後押しになる四本目の矢であると、私はそのように考えているところであります。国民の皆様方が安心してその未来を託すことができるという、こういう持続可能な社会保障制度を構築していくということ、このためにも、国民会議や三党協議における具体的な議論の進展、そして政府による一層の取組というのも自民党としても強く臨んでいきたいと、このように思っているところでございます。 〔委員長退席、理事津田弥太郎君着席〕 さて、次に、厚生年金基金制度改革の時期及びAIJ事件の再発防止についてお伺いしたいと思います。 今回の法改正では厚生年金基金制度改正が重要な柱となっていることは先ほどから議論のあるところでございますけれども、基金制度は昭和四十一年に創設されて、バブル崩壊前まではその高い運用益を背景に、多くの退職者の方々の老後の保障を担ってきたわけでございます。 しかし、バブルの崩壊や近年のリーマン・ショック等によって、経済の停滞の影響で基金の運用成績というのが低迷してしまいました。他の企業年金制度の整備とともに、大企業を中心とした基金の移行というのも一部では進んだものの、中小企業を中心とした総合型の基金はそうした移行もできずにその多くが代行割れに陥るなど、厚生年金本体への影響も懸念されるということもしばしばございました。さらに、昨年の二月にはAIJ投資顧問会社による巨額の詐欺事件が発覚して、多くの厚生年金基金が非常に投機的とも言える運用を行っていたという事実が報じられたことが今回の法改正に至る議論の一端となったことは記憶に新しいところでございます。 こうした背景には、AIJそのものの抱いていた問題はもちろんですけれども、基金側における高過ぎる予定利率や、かつての資産配分規制の撤廃など、要因というのは私、幾つもあったと思っております。しかし、ここまで厚生年金基金制度に関する具体的な改革というのがなかなか着手されなかったなと、そんなふうに感じているところでございます。 この点について是非御見解をお伺いしたいとともに、このAIJ事件のような事案の再発防止、こういうものを求めるとともに、政府の検討や取組の状況についてお伺いしたいと思います。
○副大臣(桝屋敬悟君) お答え申し上げます。 〔理事津田弥太郎君退席、委員長着席〕 今回の厚生年金基金制度、この改革でありますが、委員からお話のあったとおりでございます。実は、委員、私、十年前に副大臣やっていたんです。実は、そのときも大きな議論があって、今、いろいろ議論されておりますが、確定拠出年金、確定給付年金を仕込んで何とか新しい道をということも努力してきたわけであります。 今申し上げたように、二〇〇〇年代初頭から財政悪化基金の指定制度、この導入でありますとか、あるいは特例解散制度の創設、それから代行部分のない企業年金制度の創設、今申し上げたことでございます、様々な見直しを行ってきたと。こういう、決して胸を張って言える言葉でもありませんが、懸命に取り組んできたと。今回の改正も、こうした過去の制度改正の延長上に立って行うものでありまして、その施行を着実に行っていくことによりまして、厚生労働省としての行政の責任を果たしていかなきゃならぬと思っております。 同時に、今委員からも御指摘のありましたAIJ事件のような事案の再発防止、これが極めて大事だと思っておりまして、昨年度、有識者会議の議論等を踏まえて、基金の資産運用規制の見直しを行っておりまして、今後も厚生労働省といたしまして、再発防止策の着実な実施を図ってまいりたい、取り組んでまいりたいと思っている次第でございます。
○三原じゅん子君 ありがとうございます。 さて、今回の法改正における大きな焦点として、健全とされる一部基金についてその存続が認められることとなりました。先ほど蓮舫委員からも御質問ございましたけれども、この存続を認める以上、将来的な代行割れというのを回避させることが極めて重要であると考えております。この点について、基金が健全とされる基準、そして一部存続を認めるに至ったこの背景、理由というのを御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(香取照幸君) 御答弁申し上げます。 先ほど来大臣も御答弁申し上げておりますが、今回の見直しは、全体としては、代行制度については基本的には縮小していくという方向で改正を行うわけでございますが、基金制度それ自体はやはり国がつくった制度でございますし、これまでの様々な社会経済変動の中でも十分な積立金を持って適切に運営してきたという基金が一部存在すると。この部分まで強制的に廃止をするということについてはまた別途の問題を惹起するということで問題があるのではないかということで、こういった基金については、基本的には自主的な判断で代行返上なり他の企業年金に移行していただくということで、基本的には自主的な移行を促しつつ、存続という選択肢を残すということで一部の基金の存続を認めたということでございます。 存続についての基準、あるいは事後的に、もう二度と代行割れを起こさない、厚年本体に迷惑を掛けないという意味では、先生御指摘のとおり、基本的にはちゃんと健全な基金についてのみ残すということで、存続基準については、代行資産がきちんと保全されるという観点で考え方を整理したところでございます。 具体的には、市場の短期変動による代行資産の毀損リスクが回避できること、それからもう一つは、三階も含めた二階、三階の積立部分、積立金が十分きちんと保全されていて、三階部分の積立不足で二階に毀損を起こさないということでございます。 このような考え方から、代行資産の一・五倍以上の資産を保有していること、あるいは、代行部分のみならず上乗せの三階部分も含めて全体として積立不足が生じていないことと、これらいずれかの要件を満たしているもののみが存続基金ということで残るという形で整理をさせていただきました。
○三原じゅん子君 では次に、国民年金第三号被保険者記録不整合問題についてお伺いしたいと思います。 第三号記録不整合問題については、民主党政権におきましても、国民年金法の一部を改正する法律案、いわゆる主婦年金追納法案ですね、これが提出されておりました。当時の法律案と今回提出された法律案の相違点、改善点について御説明をお願いしたいと思います。
○政府参考人(香取照幸君) 今回の御審議をお願いしています法律案は、一昨年、二十三年十一月、民主党政権の下で提出させていただきました法案と基本的な枠組みは同じでございます。 相違点ということでございますが、前回法案提出から約一年半が経過してございまして、この間、様々並行して一体改革等での制度改正も行われております。 いずれにしても、一年半たっておりますので、その分だけ全体の施行が遅れることになりますので、施行スケジュールについては再検討いたしまして、可能な限り早期に施行できるようにということで、具体的には、三号不整合期間は空期間という取扱いにするわけでございますが、当初、二年前の法案では公布から六か月以内ということになっていたものを公布から一月以内ということにしまして、無年金状態をより早期に解消することにいたしました。 それから、特例追納の受付の開始時期は公布から二年以内ということで、二年の準備期間をいただいておったわけですが、これはできる限り短縮するということで、施行から一年九か月以内ということで三か月前倒しをすると。これによりまして、年金の回復する機会をより早期に提供いただくという改正を行っております。 なお、細かい点ですが、運用三号通知で対象になって措置をされた方が約三百人程度いるとなっておりますが、こういった方々につきましては、廃案になった法案では、今回措置しております年金額の訂正時期でありますとか減額幅についての取扱いについては、他の未訂正期間を持つ方とちょっと違う取扱いになっていたんですけれども、今回は基本的には同じような取扱いで両者の間の区別は付けないということで、その取扱いをそろえるというように手当てをしてございます。
○三原じゅん子君 年金制度というのは、納めた保険料に対応してその給付を受けるという、これはもう当たり前のことでありますけれども、しかしながら、不整合記録に基づいているとはいえ、年金を受給されている方にとってはこれ生活の大切な糧となっているわけであります。また、種別変更に関して、制度そのものや記録の管理の不備といった、これ行政の責任もあって生じた問題であると言えるのではないかと思います。 記録の訂正が年金受給者の方の生活に与える影響とか政府の責任、こういうものについてどのようにお考えなのか、またどのような配慮をこれから行っていこうとお考えなのか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(香取照幸君) 先生御指摘のように、三号不整合問題が生じた理由につきましては、もちろんこれは基本的には御本人の届出というのが法律上の規定になっているわけでございますが、その届出について私どもの方で行った勧奨の範囲が必ずしも十分でない、限定的であったということ、それと、事後的に職権で三号の適用をするという手続を取ったわけですが、この導入の時期がかなり遅かったということと、統一的な手順が示されなかったので、必要な手続をしていただくという勧奨あるいは届出がなかった場合の手当てについて、御指摘のように行政の対応が必ずしも十分ではなかったということがございまして、そういったことが原因だということで私どもも考えております。 今回、その三号不整合問題の解決に当たりましては、やっぱり年金制度は社会保険制度でございますので、保険料納付実績に応じて年金をお支払いするというこの基本原則をできる限り守る形で、かつ、現にもう年金を受給されている方は、御指摘のように今受けている年金で生活されておられますので、そういったことで、高齢になってそれが大きく変わるということがあってはいけないということで、今回は基本的には追納していただくことで年金額と拠出の関係、拠出と給付の関係を守るという形にした上で、過去に遡って年金額の返還、不整合期間の返還は行わないことにすると。あるいは、不整合期間のために無年金にならないように、これは先ほど御説明した空期間をつくるということですが、みたいな措置を講じると。 さらには、最終的に残念ながら追納していただけなかった場合には年金額の減額の措置を講じるわけですが、その場合でも、訂正前年金額の一〇%までの減額にとどめるといった形で措置を講じることで、何といいますか、全体として整合性のある形でこの問題の解決を図るということで御提案しているところでございます。
○三原じゅん子君 財産権の保護とか公平性への配慮ということ、こういうことも併せてしっかりと考えていただきたいと思っております。 本法律案が成立しますと、過去の不整合期間について一定の範囲で保険料の追納が可能となるというお話であります。 ところで、平成二十三年に成立した年金確保支援法によって、昨年十月から国民年金保険料の納付可能期間というのが、三年間に限り、時限措置でありますけれども、二年から十年に延長されました。この利用状況について、ちょっと現在の状況をお示しください。
○政府参考人(高倉信行君) お答え申し上げます。 ただいまお尋ねいただきました国民年金の保険料の後納制度でございますけれども、これを最大限に御利用いただけるよう、昨年の十月からの施行でございましたが、二か月先立って、昨年八月から対象となり得る方に対しての個別のお知らせを順次送付しているところでございます。 その上で、この後納制度による保険料の納付の申請をしていただくわけでございますが、この申請の受付も昨年八月から開始しております。今年の四月末時点までの申請件数といたしまして、累計で約六十一万六千件となっておるところでございます。 また、この後納制度を利用いただいた上で老齢基礎年金の裁定を受けられたという方は、本年四月二十四日時点で約一万二千人となっておるところでございます。
○三原じゅん子君 年金確保支援法によって、後納制度、これ、私、利用は進んでいるとは言えないんじゃないかと思うんですね。ただいま審議中の法律案についても、自分の記録が不整合となっていることを知らないという方が数多くいると予想されるのではないでしょうか。そういった記録が不整合となっている方々に対して、不整合記録を有するということと、あと追納が可能になっているということをしっかりお知らせすることも大事なことだと思います。年金確保支援法によって、後納制度の利用状況も踏まえて、制度の周知徹底、こういうものが必要であると考えます。 政府のより一層の取組、強い取組を要望いたしまして、早いですけど、私の質問を終わります。
○委員長(武内則男君) 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時三十二分休憩 ─────・───── 午後一時三十分開会
○委員長(武内則男君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、川田龍平君、藤川政人君及び藤原正司君が委員を辞任され、その補欠として真山勇一君、宇都隆史君及び梅村聡君が選任されました。 ─────────────
○委員長(武内則男君) 休憩前に引き続き、公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男です。 公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案に関連しまして質問をさせていただきたいと思います。 初めに、国民年金法等の一部を改正する法律等の一部改正について質問をさせていただきたいと思います。 まず、障害年金、遺族年金の支給要件の特例措置、直近一年要件について質問をさせていただきたいと思います。この適用件数の近年の動向につきまして把握をしておれば、厚生労働省にお伺いをしたいと思います。特に件数の推移、あるいはまた該当者の特徴等が見られれば、それを教えていただければと思います。
○政府参考人(高倉信行君) お答え申し上げます。 ただいまお尋ねいただきました障害年金、遺族年金のいわゆる直近一年要件でございます。 保険料納付要件におきまして、原則は過去全体の三分の二以上であるけれども、直近一年間で未納がなければ満たすという部分でございますが、実は年金の裁定処理に当たりまして、この納付要件を審査いたします場合におきまして、審査実務におきましては直近一年を満たしているかどうかをまず見るのが通常で、そこで満たしていた場合には、それ以上、実は三分の二を満たしているかいないかまでの点検はしなくても受給資格を満たすということでございまして、厳密にそこの両方の、こちらがなければこちらになったかどうかという識別はなかなかできていないという状況でございますし、また、その原因別の業務統計を取るという形にはなっていないということで、残念ながら把握をしておらないところでございます。
○渡辺孝男君 今回の法改正の中には、十年延長ということになるわけでございますけれども、やはりどのくらいの件数があって、これが効果を現しているのかというものをきちんと検証していくことが大事だと思いますので、なかなかプライバシーの問題等々あると思いますので、その辺はいろいろ配慮しなければなりませんが、きちんとした数値を調べておくということも大事だと思いますので、その点、今後はいい方法があれば検討していただければと、そのように思います。 次に、性別を問わない一人親家庭と、そのような考え方から各種法改正がなされましたが、平成二十四年の国民年金法の一部改正によりまして、平成二十六年度から、遺族基礎年金の支給対象が子のある妻から夫も含めた子のある配偶者に変更になりました。 そのことにより対象者の増加が見込まれるわけでございますけれども、その見込み数とそれに伴う基礎年金支給額がどの程度増加するものか、もし把握をしておれば、厚生労働省にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(香取照幸君) 今先生お話ありましたように、昨年の社保・税一体改革の中で成立しました年金機能強化法の中で、遺族年金で父子家庭にも支給をするということになりました。これは税の抜本改革の施行に合わせて二十六年四月からということで、来年度から適用になります。 この改正は、施行日以降に亡くなられた場合に適用するということになりますので、初年度ですが、これは推計ということになりますが、初年度で父子家庭になって遺族年金の対象になる方、恐らく二千二百名程度と、額でいうと基礎年金ベースで約三十億ぐらいと見ております。将来的には、何年度というのも変ですが、将来的に見ますと、恐らく二万人程度全体として遺族年金の受給者が増えるだろうと。そうしますと、基礎年金の受給額でいうと約二百億程度と、二分の一国庫負担ですので、公費ベースでいきますとその半分の約百億程度というふうに見込んでおります。
○渡辺孝男君 次に、関連で質問をさせていただきますが、平成十九年四月以降、夫の死亡時に三十歳未満で子供のいない妻等に対しまして支給される遺族厚生年金については五年間の有期給付となっているわけでございます。この対象となっている方々の動向、年次変化みたいなもの、動向と、給付終了後の生活が自立できているのか、そういう観点での調査というものはされておるのかどうか、この点もお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(高倉信行君) ただいま御指摘いただきました五年間の有期給付に切り替えるという措置は平成十六年改正で導入されたものでございまして、十九年からということでございますので、五年ということでございますと二十四年四月、昨年の四月以降から終了となるケースが制度的にあり得るということではございます。 しかしながら、実は、この遺族厚生年金の、様々な理由で失権がございますが、その失権理由ごとの区分した業務統計を、これも、恐縮ですが、取る仕組みを設けておらないということから、現時点でお尋ねの五年の有期支給による失権という数字については把握をしておらないところでございます。 また、給付終了後の生活状況等という論点もお尋ねいただいておりますけれども、実際の計数把握をしていないということに加えまして、それでは当事者の方々等からのいろんなお声があるかどうかということで内部で確認いたしましたところ、これまでのところでは、年金局あるいは日本年金機構及び関係部局に対しまして、この制度に関する具体的な御意見、御要望等を特に伺っている段階ではないというのが現状でございました。
○渡辺孝男君 お子様がいないという、そういう状況での三十歳未満の妻ということでございますが、就労等、就けるという状況でそういうことになったのかなと思いますが、こういう雇用が厳しい状況でございますので、そういう方々の、対象になっている方々の状況も把握をしていただいて、きちんと生活が自立されているというようなことをやはり確認をするような調査もできたらしていただきたいなと、そのように思っております。 次に、国民年金保険料の若年者納付猶予制度について質問をいたします。 本制度は、低所得の三十歳未満の若年者が年金未納で将来無年金、低年金になることを防ぐためには大変有用でございます。 そこで、国民年金保険料の若年者納付金猶予制度の適用者の近年の件数の動向と、対象者にもし特徴等がございましたらば、その点についても教えていただきたいと思います。厚生労働省、よろしくお願いします。
○政府参考人(高倉信行君) 若年者納付猶予制度の適用状況、その年次推移等でございますけれども、これは平成十七年度から施行されてございまして、初年度の十七年度末の時点で三十四万人適用、若年者納付猶予者となっております。その後、翌平成十八年度末では三十七万人に少し増加しておりますが、その後、何年間かは横ばいの状況で推移しております。近年、二十二年度、二十三年度と一万人ずつ増えて、直近の数字でございます平成二十三年度末の時点では、御利用いただいている方が三十九万人となっているところでございます。その詳細なプロフィール等については、若年者であるということ以外には特段の状況は持ち合わせていないところでございます。
○渡辺孝男君 次に、同制度の適用者のその後の追納の状況について、もし調査、把握をしておれば、その点もお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(高倉信行君) お尋ねいただきました若年者納付猶予制度においての追納の関係でございますが、制度といたしまして猶予が承認されました保険料をそこから十年以内であれば追納が可能という特例でございます。 先ほど御答弁申し上げましたとおり、平成十七年度にスタートしておりますので、その十七年度から猶予なさった方々でもまだ十年は経過していないということから、若干は更に納付割合は増えるのではないかと思われますけれども、平成二十三年度までに、十七年度の適用者の方々に関しまして平成二十三年度までに追納された月数でその比率を見ますと、約七%という状況になってございます。
○渡辺孝男君 まだまだ始まったばかりの制度ということで、まだ追納ができるということでありますけれども、猶予をいただいているわけでございますけれども、追納ができる状況になったらばやはりきちんと追納していただいて、低年金等にならないようなことを啓発しながら進めていっていただきたいと思います。この制度も十年延長するということでありますが、今の若い方々の雇用の状況等を考えますと、やはりこういう制度は延長することが必要ではないかと、そのように思っております。 次に、厚生年金基金制度の見直しについて質問をさせていただきたいと思います。 大臣まだお見えになっておりませんので、もし大臣がいらっしゃらないときには副大臣、よろしくお願いをいたしたいと思います。 まず代行割れ基金の近年の状況について、特に代行割れ基金数や積立不足の総額の推移、業種の特徴などについて、厚生労働省にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(香取照幸君) 二十三年度末で今直近、全体の数字が把握できておりますが、基金数五百六十二ございます。これはもう代行返上等手続を取っている基金を除いた母数が五百六十二でございますが、これに対して代行割れ基金は二十三年度末は二百十基金でございます。 この数字は、その前年は二十二年度末が百九十一、二十一年度末が百四十六ということで、数的には少しずつ増えていることになっております。それから、代行の部分の積立不足額、代行割れ額ですが、いわゆる精緻化後の数字で申し上げますと、直近二十三年度末が六千億、前年度が五千億、さらにその前年度が四千億ということで、基金数及び代行割れの積立不足がそれぞれ増えてきております。 業種でございますが、やはりいわゆる、なかなか不況業種が多くございまして、多いのはまず繊維、それから石油、ガソリンスタンド、それから運輸、これがトラックとかタクシー、こういった業界です。あとは建設業と、こういった業種が割と代行割れの基金の割合が多いという状況でございます。
○渡辺孝男君 大臣、到着したばかりですが、次の質問、もし可能であれば、あるいは副大臣、代わりによろしくお願いいたします。 次に、早期解散を促す必要がある基金の現況と本法によるメリットについてお伺いをしたいと思います。じゃ、桝屋副大臣、いいですか。
○副大臣(桝屋敬悟君) 済みません、大臣着いたばかりでありますから、暫時私の方から。 先ほども香取年金局長からも御報告しましたが、代行割れ基金、二十三年度末時点で約六千億だということでございます。代行割れ基金の母体企業の大半が中小企業ということでございまして、代行割れ問題を放置することは、公的年金である厚生年金の財政や母体企業の経営に影響を与えかねない状況にあると考えてございます。このため、代行割れ基金につきましては早期解散を促していく必要があると考えております。 委員からもお話がございました、今回の法案では、基金の母体企業の経営にも配慮しながら、代行割れ基金の早期解散を促すために、特例解散制度の分割納付について事業所間の連帯債務を外すこと、あるいは利息を固定金利とすること、さらには、最長納付期間を従来の十五年から三十年に延長するということなどの改正を行うとしてございます。
○渡辺孝男君 次に、健全性基金の継続に当たっての基準の設定と、それに該当する基金の割合及びその概数について、厚生労働省にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(香取照幸君) いわゆる健全基金についての考え方でございますが、基本的には厚生年金本体に影響をできるだけ与えないようにするということで、基本は、二階部分の、つまり代行している部分の資産を確実に保全をするという観点、保全ができる基金ということで考えております。 なので、一つは、市場の短期変動、リーマンのような大きな変動があった場合でも代行資産の毀損が起こらないという代行資産の毀損リスクを回避できることと、それからもう一つは、二階部分及び三階部分の積立金をきちんと持っている、裏返して言いますと、上乗せ部分が積立不足ということが生じることで二階部分の資産にも影響が出る、そういった毀損のリスクを回避できるようにと、この二つの考え方から基準を設定しております。 最初の代行部分の市場変動に対するリスクということでは、代行資産の一・五倍以上の資産を保有しているという要件、二階、三階部分のことに関しましては、上乗せ部分も含めて二階、三階全体として積立不足が生じていないという、そういう状態にある、このいずれかの条件を満たしているというものがいわゆる健全基金ということになります。 直近二十四年度末で、この基準を満たしている基金の数は四十八基金と、おおむね全体の基金数の一割弱ぐらいというふうに見込んでございます。
○渡辺孝男君 厚生年金の本体に悪影響を及ぼさないようにやはりしっかりした対応が必要と、そのように考えておりますけれども、最後に、この課題の最後に、解散する厚生年金基金の事業所が他の企業年金制度等に移行しやすくする支援策につきまして、桝屋副大臣にお伺いをしたいと思います。
○副大臣(桝屋敬悟君) 厚生年金基金の上乗せ部分につきましては労使合意に基づく私的年金として設計されているわけでありまして、その原資としては退職金の一部が充てられているケースも多いわけであります。こうした観点から、今回の見直しにおいても、上乗せ資産を保有している基金につきましては、当該資産を、委員御指摘のように、他の企業年金に移行して上乗せ給付を続けやすくするための支援措置を盛り込んでいるところであります。 具体的には、基金解散後に事業所単位で既存の確定給付企業年金や中退金、中小企業退職金共済に残余財産を移換できる税制上の特例を講じているということが一点でございます。また、今後、政省令において、より簡易な手続等で設立できる確定給付企業年金の導入でありますとか、あるいは確定拠出年金に移行する場合の規制緩和などを行う予定としてございます。
○渡辺孝男君 公的年金を補完し、国民の老後の生活の安定を支える重要な役割を担っておる企業年金制度でありますので、これからも時代に合った形での企業年金制度の確立に厚生労働省としてもしっかり支援をしていただきたい、移行していった後でも安心できるような企業年金に入れるようにしていただきたいと、そのように思っております。 次に、第三号被保険者の年金記録不整合問題に対する対応についての質問をさせていただきたいと思います。 まず、いわゆる運用三号の対応について質問をさせていただきたいと思います。 法律ではなく、課長通知によって実施された運用三号という対応を行ったことに対する総務省年金業務監視委員会の評価、あるいは総務大臣からの意見表明、そのほかにもあったわけでございますけれども、そういうものを受けて厚生労働省としてはどう反省し、どう対応したのか、当時の担当大臣ではありませんけれども、田村厚生労働大臣に厚生労働省としての対応ということでお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 第三号被保険者の記録の不整合問題でありますが、これに関して課長通知で対応したということで、いわゆる運用三号問題というふうに当時言われておりましたけれども、これに関しましては総務省の、今委員おっしゃられました年金業務監視委員会の方から、一つは、これは法律違反の疑いがあるということ、それから、そのとった措置自体が不公平であるというおそれがあるということでありまして、そのようなことを考えると廃止すべきであると、このような、運用三号という対応に関しては廃止すべきであると、このような意見をいただいたわけでありまして、あわせて、当時の総務大臣からも、法的に根拠を置く、そのような仕組みにすべきであるというような、そんな意見もいただいたと承知をいたしております。 思い返しますと、当時我々は野党であったわけでありますけれども、我々も、やはりこれを一課長通知でやるというのはおかしいではないかということで、野党も同じように法的な対応が必要であるということを主張したわけでありますけれども、このような各方面からの御意見があったわけでありまして、平成二十三年三月に通知を廃止するとともに、法律でこれは対応すべきであるということで方針を変更いたしたわけであります。 いずれにいたしましても、早くこの法律を通す中においてこの記録の不整合というものを直していかなければならないわけでありますし、あわせて、こういうことが起こったこと自体、やはり事務処理上の問題もあったわけでありますから、これに関しましてもしっかりと改善をしていかなければならないわけでございまして、そのような中で、適正に年金制度を運用いたす中において、国民の皆様方から信頼をいただけるような、そんな制度にしていかなければならないと、改めてそのように思っております。
○渡辺孝男君 公明党としても、運用三号は問題があって、やはりきちんとした法律で対応すべきものとその当時も考えておりましたが、今はそういう流れできちんとやっていただいているということでありまして、それは評価をしたいと思います。 次に、その点と関係するわけでございますけれども、平成二十三年三月八日に当時の細川厚生労働大臣が出されました抜本改善案の方向性と論点は、そこに述べられた論点が本法案にどのように反映されているのか、この点につきまして、桝屋厚生労働副大臣にお伺いをしたいと思います。
○副大臣(桝屋敬悟君) お尋ねがございました、平成二十三年三月公表されました、細川大臣の時代でありますが、抜本改善策案の方向性と論点、委員からも御指摘がございました。 この抜本改善案は、まずは法律により対応しようということが大前提で、その上で、不整合期間をいわゆる空期間として受給資格期間に算入するということ、あるいは不整合期間の特例追納を可能にするということ、あるいは将来に向けて二度とこういうことが起きないように再発防止策を実施するということについて検討するというふうにされていたわけであります。 今日もずっと議論がされておりますが、まさに今回提出いたしました法案は、これら抜本改善策案の方向性と論点に掲げた事項を内容としたものだというように考えてございます。
○渡辺孝男君 次に、民主党政権下で衆議院に提出され、審議未了で廃案となりましたいわゆる主婦年金追納法案と本法案とは多少内容で異なっている部分がありますが、その点につきまして、確認のため、桝屋厚生労働副大臣にお伺いをしたいと思います。
○副大臣(桝屋敬悟君) 今回の法案は、平成二十三年十一月、民主党政権時に提出をされました法案の基本的な枠組みは維持しているというふうに考えております。前回の法案が提出されてから約一年半が経過していること、並行して社会保障・税一体改革の様々な改正事項の施行準備を進めなければならないことも考慮いたしまして、施行スケジュールについて再検討して、可能な限り早期に施行できるように見直したところでございます。 具体的には、不整合期間を空期間扱いにする時期について、公布から六か月以内、それから公布から一か月以内として、無年金状態をより早期に解消するというふうにいたしました。 それから、特例追納の受付開始時期を公布から二年以内とされておりましたが、これを施行から一年九か月以内と、三か月ではありますが、これを前倒しいたしまして、年金額を回復する機会をより早期に提供するといった改善を行っておるところであります。 また、運用三号取扱い対象者、約三百人ぐらいだろうと考えておりますが、この取扱いについて、廃案となった法案では年金額の訂正時期や減額幅についての取扱いが他の未訂正期間を持つ受給者と異なっておりましたけれども、今回の法案では両者の取扱いをそろえるというふうにいたしたところでございます。 そうした改善を行っているところでございます。
○渡辺孝男君 今回提出されている法案でございますけれども、厚生年金基金制度の見直しということでは、基金制度、基本的には廃止ということで進めていくわけではございますけれども、いろんな立場の方がいらっしゃいまして、健全に運用しているので存続してほしいという要望も実はいただいておるわけでございます。しかし、厚生年金の本体に悪影響を与えないようなことは一番重要なことでございますので、そういうことがないような形で、健全に運用されているものはしばし存続を認めていって、問題が起こればすぐに対応するというような内容でございますので、公明党としてはこれは了承しているところでございます。 そのほかに、第三号被保険者の記録不整合の問題、これは早く解決しなければならないという問題で、少し延び延びになってきたわけでありますが、この機会にきちんと整理をするということでございますので、これも基本的に賛成の立場でございます。 そういう意味で、大事な法案でございますので、きちんと成立を目指していきたいと思っております。 時間が残しましたけれども、以上で終わらせていただきます。
○行田邦子君 みんなの党、行田邦子です。よろしくお願いいたします。 まず初めに、厚生年金基金制度の改正について伺いたいと思います。 今回の改正法案が出された経緯としましては、昨年の二月に投資詐欺的事件、AIJ投資顧問の資金消失問題が起きました。これを機に、厚生年金基金の様々な課題というのが改めて浮き彫りになったわけであります。ただ、こうしたAIJの問題が起きる以前から、やはり厚生年金基金の様々な課題というのは分かっていたはずだと私は承知をしております。 バブルの崩壊後、大企業を中心として代行返上といったことが次々になされたわけであります。けれども、一方で中小企業の総合型基金というのは、なかなかこの返上ができずに代行割れの常態化というのが続いてきたわけであります。 こうした状況というのは厚生労働省としても十分に把握をしていたわけだと思いますけれども、なぜもっと早くこの厚生年金基金制度の見直しといったことに取り組まなかったのでしょうか。まず最初に伺いたいと思います。
○副大臣(桝屋敬悟君) これは午前中の審議でも問われたところであります。 私も、前の副大臣のときにこうした問題、随分議論がありまして、確定拠出年金、確定給付年金、この制度を仕込んだことを思い出しておりますけれども、この基金制度につきましては、代行割れ基金の増加など、財政状況の悪化ということが随分長きにわたって言われてきた、そうした中で、二〇〇〇年代初頭から、財政悪化基金の指定制度の導入でありますとか特例解散制度、これを累次にわたって行ってくる、あるいは代行部分のない企業年金制度の創設など、様々な見直しを行ってきたわけであります。 今回の改正も、こうした過去の制度改正の延長上に立ちまして行うものでありまして、これを着実に実施していくことがまさに厚生労働行政としての責任だというふうに考えている次第でございます。
○行田邦子君 この度の改正法案では、厚生年金本体に多大な影響を及ぼしかねない年金基金制度については廃止、縮小という基本的な考えの下で法案が提出されていると理解をしております。そしてまた、基金の自主的な解散を阻害してきた事業所間の連帯債務を外すなどといったことについては、これは私自身も評価したいというふうに思っています。 そこで伺いたいんですけれども、前の民主党政権下においてはこの基金制度を一律で廃止していくという方向性で検討がなされていました。一方で、今回の改正案では、健全な基金については存続も認めていくという整理がなされているわけであります。 恐らく現時点での推計では、特例期間経過後に存続が認められる基金というのは極めて限定的になるのではないかなというふうに考えているんですけれども、そうした中で、少数の基金のために制度をあえて存続させること、そのことによる厚生年金本体の財政リスクについて、また、第三者委員会を創設し続けて今後もずっとその財務状況を定期的にチェックしていくという行政コストが発生するわけでありますけれども、こうした厚生年金本体の財政リスク、また行政コストといったことと、それから制度を続けるメリット、どのように比較検討してこのような判断をされたんでしょうか。
○副大臣(桝屋敬悟君) この点も衆議院でも随分議論されたところでございます。 大臣もよく答弁しているわけでありますが、厚生年金基金、これは国がつくった制度でありますから、十分な積立金を持って適切に運用している基金まで強制的に廃止するということは政策判断として問題が大きいのではないかという判断に至ったわけであります。また、訴訟リスクも実は高いのではないかと、こう考えた次第でございます。 今回の法案では、健全な基金について、存続という選択肢を残すものの、他の企業年金に移行するための支援措置も盛り込んでおりまして、大半の基金は代行返上等で他の企業年金に移行するものと考えてございます。 このように、自主的な移行を促すためのコストと、それから健全な基金まで強制的に廃止することで生じるいわゆる訴訟リスクを含めた行政コスト、これを比較いたしまして存続という選択肢を残そうと、残すべきだと、こう判断したところでございます。
○行田邦子君 健全である基金までも廃止するというのは不合理ではないかといったことでありますけれども、ただ、今健全とみなされている基金であっても、この先必ず健全であり続けるという保証はないわけであります。様々な経済変動など状況の変化もあるわけでありますので、また、既に代行割れ予備軍と言われている基金も相当数あるわけでありますので、私は、この厚生年金基金制度というそのものがやはり厚生年金本体への財政リスクになる、多大な影響を及ぼすというふうに考えておりますので、これはやはり廃止という方向をより強く出すべきではなかったのかなというふうに思っております。 そこで、次の質問に移りたいと思います。 今回、衆議院で修正がなされました。「政府は、この法律の施行の日から起算して十年を経過する日までに、存続厚生年金基金が解散し又は他の企業年金制度等に移行し、及び存続連合会が解散するよう検討し、速やかに必要な法制上の措置を講ずるものとする。」と。これは衆議院でのこの修正の協議の中で「検討し、」という文言が追加されたというふうに承知しておりますけれども、法案提出者に伺いたいと思います。 衆議院でのこの修正について、修正の意図をお聞かせいただけますでしょうか。
○衆議院議員(上川陽子君) 御質問いただきました衆議院での修正の意図ということで御説明をさせていただきます。 近年は、保有資産が代行部分に必要な水準に満たない、いわゆる代行割れとなっている基金が多数発生しております。代行部分の給付責任は最終的には厚生年金本体が負うということでありますので、代行割れが発生すると厚生年金本体の財政リスクが高まることになります。そのようなリスクを回避するために、政府案におきましては、代行割れ基金については施行日から五年間という時限を区切って解散を促進し、施行日から五年後以降は代行割れのおそれのある基金については厚生労働大臣が解散命令を発動できることとし、代行割れのおそれの低い基金については存続という選択肢も残すという、代行割れのリスクに応じた段階的な対応措置が盛り込まれておりました。 衆議院におきましては、存続基金の五年後以降の扱いをめぐりまして多くの議論がございました。厚生年金基金制度は歴史的な役割を終えており、時代の流れの中で制度としてフェードアウトしていくということについての認識は一致したものの、個々の基金については他制度への移行や解散を強制的に行うべきか、個々の基金の自主性を尊重するべきかにつきましては意見が分かれました。このため五党間で真摯に協議を行いまして、「政府は、この法律の施行の日から起算して十年を経過する日までに、存続厚生年金基金が解散し又は他の企業年金制度等に移行し、及び存続連合会が解散するよう検討し、速やかに必要な法制上の措置を講ずるものとする。」との合意が形成されたことから、本法案の修正を行うこととしたところでございます。 以上です。
○行田邦子君 この衆議院での修正を受けてですけれども、大臣に伺いたいと思います。 「検討し、」という文言が入っているわけですけれども、この検討という意味なんですが、解散、移行のための諸課題を整理すると解釈するのかどうか、それとも解散、移行するかどうかを検討するということなのか、つまり、解散せず、また他の企業年金制度等に移行せず、存続させるための検討ということなのか、どのように解釈をされますでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 御修正をいただいたわけであります、衆議院において。これにこういうような修正が入りましたので、今後この本修正、これに関する議論を踏まえた上で適宜適切に対応してまいりたい、このように思っております。
○行田邦子君 是非、この検討というのはあくまでも解散、移行のための諸課題の整理をすることというふうにとらえていただきたいというふうに思っております。存続のための検討ではないという理解をしていただきたいというふうに思っています。 それから、次の質問に移りたいと思います。 議論の前提として伺いたいんですけれども、代行割れの総額、それから基金数についてなんですけれども、平成二十三年度末での推計となっています。その後、株価や為替などは変化をしているわけでありますが、平成二十四年度末での推計はどのようになっていますでしょうか。代行割れの基金の数、それから代行割れの総額、そしてまたさらに代行割れの予備軍、それから健全な基金の数字はどのようになっていますでしょうか。
○政府参考人(香取照幸君) 先ほど渡辺委員の御質問のときに二十三年度末の数字を御報告申し上げました、健全基金四十八ということですが。二十四年度末についてはまだ完全に各基金からの計算が上がってきていないので、確定値ではなくて推計値ということになりますが、おおむね百五十基金ぐらいが代行割れだろうと。いわゆる予備軍、二階は持っていますけれども三階の薄いというところが三百五十基金ぐらいと、健全基金と言われているところが恐らく六十ぐらいであろうと、これは推計でございます。 それから、この推計ですが、代行割れの程度が大きかった基金について百基金ほど前倒しで報告を取ってございます。約七十七基金について御報告をいただきましたが、これは全て引き続き代行割れという状態でございます。基本的には六月末までに全部届出いただくというルールになってございますので、その結果早期に集計いたしまして、今申し上げました百七十七基金以外についても現状を把握して、必要な対応措置を講じてまいりたいと思っております。
○行田邦子君 平成二十三年度末から比べると、その後の経済状況の変化によって代行割れの基金はかなり減っているという状況ではあるかと思います。 そこで、次の質問に移りたいと思いますけれども、基金に解散を促していくための特例措置が設けられているわけでありますけれども、この特例措置を設けたことによって、逆に、今回の特例措置というのは五年間という、ある意味では長い期限を設けて様々な特例を措置するということになっているわけでありますけれども、これを利用してといいますか、既に代行割れを起こしている基金あるいは予備軍と言われる基金が、アベノミクス効果による運用利回りの改善に期待をして、五年もあとあるのだからもう一度何とか積立金を増やそうとか、あるいはそのためには多少のリスクを取っても、失敗すれば特例措置を受ければいいんではないかと、成功すればもうけものだといった考えで行動することも、決してその可能性も排除できないと思っています。AIJ問題などのようなことを繰り返さないためにも、そうしたことについての防止策についてどのように考えていますでしょうか。
○政府参考人(香取照幸君) 委員御指摘のように、今回は五年間という期限を区切りまして、五年の間に早期に解散をしてくださいと。五年を過ぎるともう様々な特例措置はありませんので、そこから先はもう代行割れしたらすぐアウトですと、こういうふうになっています。 今のお話で、確かに足下、株式市場が好転しておりますので、各基金は保有資産、株価の上昇によって時価が上がっておりますので、保有資産は改善をしておりますので、状況は良くなってございます。 ですが、一方で、時間を経るに従いまして、今度は厚年本体が運用が良くなってきますので、厚年本体との比較で代行部分の足りる足りないは決まりますので、むしろ後になっていくほど今度は負債が増えてくるという構造になります。なので、言わばポートフォリオの違いでちょっと足のスピードに差があるので、今一瞬、何といいますか、バランス的には基金の方が有利な状態になっているということになります。 そういう状況にありますので、ちょっと少し下世話な言い方ですが、一種、一時的に代行不足額が言わば縮小しているような形になっているというのが今の現状でございますので、その意味では、基金の側からすると、いずれ解散しなければならない、あるいは代行返上しなければならないということを考えますと、むしろ直近が解散の好機ということになります。 実際、多くの基金がそのような状況判断から、この法律の審議、国会に法案を出した後、個別にかなり事前の相談ということで解散の相談が来ておりますので、多くの基金はむしろそういったような御判断で行動されているんではないかと思います。 さらに、今回の法案では、財政状況が悪くてもなかなか解散できないというものにつきましては、清算型解散ということで、もう最終的には我が方が審議会の意見を聞いて、大臣から解散を促するというような手続も入っているので、基本的にはむしろ足下早く解散をして処理をするという方向でお考えになる基金の方が多数なのではないかというふうに考えております。
○行田邦子君 解散、また他の企業年金等への移行といったことを促していくこと、やっていただきたいというふうに思っています。 今の御答弁に関連するかと思いますけれども、最低責任準備金の精緻化について、この精緻化が行われたわけですけれども、伺いたいと思います。 今回の精緻化によって代行割れの総額は一・一兆円から五千億円減りまして六千億円になったということであります。これによって、今存続されている厚生年金基金が解散、移行しやすくなるというふうに思っておりますし、私もこの内容については評価をしたいと思っています。けれども、一方で、既に解散したり、また代行返上が完了した基金との公平性という問題が起きるのではないかというふうに考えておりますけれども、その点、どのように認識されていますでしょうか。
○副大臣(桝屋敬悟君) 最低責任準備金のいわゆる精緻化に対するお尋ねでございました。 代行部分の債務、いわゆる最低責任準備金、この計算に当たりまして、厚生年金本体との財政中立を基本としながら、計算に用いる厚生年金本体の利回りをより直近のものにするなどの見直しを行ったと、これがいわゆる精緻化であります。 御指摘のように、五千億円の減少とは、仮に平成二十三年度末時点で全ての代行割れ基金についてこの精緻化を行った場合の数字でありますけれども、精緻化の効果は、これは基金の状況あるいは解散の時点により異なるものでありまして、最低責任準備金が減少する場合でなく、場合によっては増加する場合もあり得るというふうに考えてございます。 これまで代行返上や解散を行った基金についても、その時期は各基金によって選択できるものとなっているため、御指摘のような公平性に問題があるんじゃないかというところは、ここはクリアできるだろうというふうに考えているところでございます。
○行田邦子君 少し視点を変えた質問をしたいと思いますけれども、今回の法改正がなされますと、大多数の基金は廃止されることになります。そこで、その基金における職員の今後の雇用先の確保について、厚労省としては何か措置をとられるんでしょうか。
○副大臣(桝屋敬悟君) これは、これも衆議院で指摘をいただいた点なんです。 それで、基金で働いている方々の雇用問題につきましては、これまで解散した基金においても基本的には各基金で対応していただいたということでございます。また、基金は任意設立の団体でございまして、原則としてその雇用について国が介入するということはできないものと考えております。 解散後の職員の雇用につきましては、そういう意味でも五年間の移行期間があるわけでありますので、各基金や、何よりも母体企業において対応していただきたいなと考えておるところでございます。
○行田邦子君 次の質問に移ります。 今回の法案でも、厚生年金本体への財政的影響が懸念されるわけであります。年金財政論的には、まず給付の抑制議論というのは、これはもう必ずあります。それと同時になんですけれども、年金の積立金の運用をもっと効率的に、効果的にすべきではないかという、積立金の運用についての議論があるかと思いますけれども、この積立金の運用状況についてお聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(香取照幸君) 積立金の運用につきましては、GPIF、年金積立金管理運用独立行政法人に積立金を寄託しておりまして、そこで運用していただいております。 運用の考え方は、これは厚生年金保険法とGPIF法にそれぞれ規定がございますが、基本的には被保険者の利益のため、専ら利益のために安全、確実かつ効率的に運用するという考え方に立ちまして、基本的には国債を中心とした国内債券を中心に運用するということと、適切な分散投資をしてリスクを最小化して必要な運用利回りが確保できるようにということでポートフォリオを組むということになってございます。 直近の運用状況でございますが、二十四年度の第三・四半期の収益額は資産全体で約五・一兆円、率でいくと四・八%のプラスということになってございます。また、この運用は平成十三年から統合運用、資金運用部預託から自主運用に切り替えているわけですが、これまでの、過去、平成十三年以来の状況でいいますと、年金積立金全体としては約二十九兆円のプラスということになってございます。 年金の場合には、年金の積立金運用益と保険料収入で年金の原資を賄っているわけでございますけれども、年金の支払の方は所得比例年金ですので、どのくらいの賃金の上昇したかということで将来の年金が決まるという構造になっています。したがいまして、名目の運用利回りの実績と賃金上昇率の間でどれくらいスプレッドが取れているかというのがポイントになるわけでございますが、今の財政検証上は約一・六%という前提が置かれていますが、実際の実質の利回りでこの差を見ると、過去、平成十三年からの十一年間で約二・一八%ということで、基本的には年金財政上必要な運用利回りは確保できるような形で実績が出ているということでございます。
○行田邦子君 先般、五日でしょうか、GPIFの年金積立金の資産比率の見直しがなされたということであります。そのような発表がなされたわけであります。株式とそれから外国債券への配分を増やすということで聞いております。 これ、厚労省の認可の上ということでありますけれども、こうした決定をした背景についてお聞かせいただけますでしょうか。これまでの運用において様々な問題点が指摘されたかと承知していますけれども、これまでの運用についての何か支障があったのでしょうか。お聞かせいただけますか。
○政府参考人(香取照幸君) GPIFの運用の資産比率、ポートフォリオにつきましては、現在のポートフォリオは約十年前の財政検証のときに設定したものでございます。五年前の財政検証のときにポートフォリオの見直しは中期計画上行っておりませんで、定性的な運用目標によって見直しをするということになっておった関係もございまして、昨年、会計検査院から適時適切なポートフォリオの見直しをすべしということで指摘を受けたわけでございます。この指摘を受けまして、GPIFの方に私どもの方から指示をいたしまして、積立金のポートフォリオについての見直しをするようにということで指示をしまして、今般、見直しが行われたということでございます。 基本的な考え方は、申し上げましたように、GPIFについては一定の運用の目標がございます。それを達成するような利回りを確保するために最もリスクの少ないポートフォリオの組合せはどうなるかということで、ポートフォリオ全体のリスクを抑制するという観点で行われている分散投資の比率を見直しをするということでございます。 これは、GPIFの側では専門家による運用委員会を置きまして、そこで直近の様々な市場のデータ等を用いまして、今申し上げましたような考え方から、安全、効率、確実であるかどうかということで検証して、今回のポートフォリオの見直しを行ったということでございます。 したがいまして、ポートフォリオの見直しは、あくまで年金の側の安全確実な運用あるいは専ら被保険者のためにするという形で、リスクとリターンの関係で最も最適なものをと考えるわけでございまして、市場の方の要請でありますとかそれ以外の別途の要請に基づいて、あるいはそういうものを配慮して行うというものではございませんし、そのようなことは厚生年金保険法やGPIF法上も他事考慮ということで容認されない、禁止されているところでございますので、あくまで今回の見直しはそういった観点からの見直しを行ったということでございます。
○行田邦子君 これまでも、リーマン・ショックの後、急落した後にもこの運用の配分を見直さなかったといった硬直的な運用といったことに様々な問題点が指摘されたわけでありますけれども、ここは柔軟な運用にすべきというふうに私も考えております。 けれども、先ほどリスクが少ないポートフォリオといったことを答弁されましたが、今株価が乱高下して激しく動いている、このタイミングにおいての決定というのはいかがなものなのかなというふうに考えています。何か株価に対する期待といったものがあって、そういった意図があってなされたんでしょうか。大臣、お聞かせください。
○国務大臣(田村憲久君) 今局長の方から答弁をいたしましたけれども、ちょうど、見直しをしろということで去年会計検査院から指摘を受けて、その後、GPIFの中でいろいろと検討をいただいた、その結果がたまたまあの日であったわけでございまして、検討の結果をそのままその日の取引終了後に発表させていただいたということでございますので、株式に対して何らかの意図があってあのような形にしたわけではございませんので、御理解をいただきたいというふうに思います。
○行田邦子君 済みません、法案提出者への質問は以上ですので、御退室いただいて結構です。
○委員長(武内則男君) それでは、法案提出者、衆議院議員上川陽子さん、退席していただいて結構でございますので。ありがとうございました。
○行田邦子君 それでは、次の質問に移ります。 今回の改正では他の企業年金等への移行が促進されるわけでありますけれども、企業年金等についてもやはり一層の整備が求められると私は考えています。 マクロ経済スライドの発動といったことがなされて、物価が上がっているけれども実際のいわゆる年金の受給は目減りするというようなことも起きるわけでありますし、また、そもそも公的年金というものが、これは実質的に増えるものではないという制度設計であるというふうにも理解しているんですけれども、またさらには、受給開始年齢の引上げの議論などもあります。 こうした中で、公的年金の守備範囲というのが限定的に、そもそも限定的なのかもしれませんけれども、更に縮小につながるような傾向にある、そうならざるを得ないのかなと私は考えているんですけれども、そうした中で、公的年金と私的年金の在り方について、また私的年金の充実、拡充といったことについて、厚労省としてはどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 委員おっしゃられましたとおり、公的年金は、長期的な計算といいますか、長期的な均衡の下に給付とそれから負担のバランスを取らなきゃいけないわけでありまして、当然、人口が減少していく中において、一定の積立金を運用しながら、またそれを取り崩していって、一方で保険料の上限というものに向かって今保険料が上がっていっておると。 当然のごとく、それに対して、水準として、名目の金額というものは物価上昇とともに上がっていくというようなことを前提に置いておりますけれども、水準といたしましては、今の世代の方々よりも、所得代替率という言い方をよく使うわけでありますけれども、それは下がっていくわけでありまして、そういう意味からいたしますと、実質的に目減りをすることによって年金が百年均衡するというような、そんな作りになっておるわけでありまして、その点は元からの制度であるわけでありますが、それはそれで、だから公的年金の役割が我々はなくなっていくというふうに、少なくなっていくというふうには思っておりません。それによって将来世代の方々が安心して年金というものを一定の約束の下で給付をいただくということで、一定の生活の中においての重要な役割だというふうに思っておりますが、一方で、言われますとおり、企業年金の役割というものも大変大きくなってきておるのは事実でございます。 そこで、確定給付企業年金と確定拠出型の企業年金、DB、DCとよく言っておりますけれども、このような制度をもう十年以上作ってから経過してきておるわけでありまして、中でもいろいろと今までも改良をさせてきていただいております。 例えば、確定給付型の企業年金というものは、先ほどもお話がございましたけれども、給付が確定をいたしておりますものでありますから、保険料等々非常に変動が起こってくると。ということで、運用利回り等々どうするんだという問題がございまして、そこでハイブリッド型と当時言われておったんですけれども、キャッシュバランスプラン、一定の国債の運用利回りと連動する部分とそれから変動する部分と併せて持つような、そのようなハイブリッド型のそういう確定給付年金、こういうものも導入をする一方、確定拠出年金に関しましては、そもそもの拠出限度額、これを引き上げるでありますとか、マッチング拠出ができるように、こういう導入をしたりでありますとか、さらにはポータビリティー、これはいろいろと自分の職が変わってもそれを持ち運びができるようにというような、いろんな改良をしてきたわけでございます。 いずれにいたしましても、少子高齢化の中において一定の公的年金というものに対する給付というものが目減りをしていくという話は先ほどもいたしましたけれども、そんな中において、このような形で私的年金と申しますか、企業年金というものが大きな役割を果たすということはそのとおりでございますので、これからも我々はこの企業年金というものをしっかりと各企業で運用いただけるべく様々な努力はしてまいりたいというふうに思っております。
○行田邦子君 公的年金の持続可能性といったものを維持しながら、これはもう当然のことでありますけれども、一方で私的年金の拡充ということも取組を続けていただきたいというふうに思います。 そして、次の質問なんですけれども、今社会保障制度改革国民会議で社会保障制度の改革の議論がなされていて、その中に年金も入っているわけであります。本年八月二十一日に出される答申というのが総花的なものになっているのではないかというふうに私は予測をしているんですけれども、この答申を踏まえて政府として具体的に方策を示していくことになるわけでありますけれども、仮に、社会保障制度改革の方向性、道筋を国民にきちんと示せていない、取りまとめの内容が改革の名に値しないという状況であれば、あるいはそういうふうに国民が理解するのであれば、消費税増税の施行の停止という判断を行うこともあるのでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) なかなかお答えしづらい質問でございますけれども、国民会議は、もう御承知のとおり、四月の二十二日、医療・介護の分野でありますとか、五月の十七日は少子化対策分野でありますとか、六月の三日、年金分野等々、もう一巡取りあえず御議論が終わりまして、二巡目に入っておりまして、先般、六月の十日に再び医療・介護、そして本日引き続きやっていただいております。 そのような中で、これから取りまとめをいただいてくるわけでございまして、委員おっしゃられました八月二十一日、設置期限があるわけでございまして、それまでの間に一定の御結論をいただいて、それに対して我々は一定の対応をさせていただくということでございます。 でありますから、そのような意味では、だから消費税が云々という話ではないというふうに思っておりますし、また一方で、昨年の三党等々の議論の中で、もう既に法的な措置もする中において、例えば基礎年金国庫負担二分の一、これをしっかりと継続して行えるようにということで財源をこの消費税の中に明記をいたしておるわけでございますし、他にも、それこそ今、年金のお話がございましたが、国民年金中心に、低年金、低所得者に対する社会的なそういう福祉的な給付というものに関してもこの消費税の財源から、さらには子育て等々に関しまして、待機児童の解消でありますとか、それから子育ての質の向上、こういうものも消費税の中からも一定程度見込んできておるわけでございまして、それは経済の状況においての景気条項というものはあるのは事実でございますけれども、根本から消費税議論というものをゼロにするということにはならないんであろうと。 そうならないように、しっかりと国民会議の下で御議論をいただいて、国民の皆様方に御理解をいただける社会保障制度改革というものを進めてまいりたいというふうに思っております。
○行田邦子君 消費税の増税というのは、これは社会保障制度改革のためということでありますので、当然、この使い道がどのようになるのかということを具体的に示さなければ、消費税の増税というのは正当化されないということを指摘をしておきたいと思います。 それでは次に、国民年金第三号被保険者記録不整合問題について伺いたいと思います。 この問題については、平成二十二年三月に、第三号被保険者として管理されている不整合な記録が相当存在しているという事実が明らかになったわけであります。このことについて、国民の権利義務にかかわることにもかかわらず、厚労省が法律によらずに課長通知という形で事態を収束させようとしたことで様々な批判が起こって、二か月間でその取扱いが廃止されたという経緯があるわけであります。 そこでお聞きしたいと思いますけれども、厚労省としてはどのようにこの件を総括して、また反省し、防止策を講じてきているのでしょうか。
○政府参考人(高倉信行君) ただいま御指摘いただきました、いわゆる課長通知で運用三号という形で進めてしまったということについては適切ではなかったと。やはりこれは法律で対応していくことが基本であるというふうに方針を変換していくべきであると、このように総括し、今回また法案の形で提出をさせていただいているという状況でございます。
○行田邦子君 この度、こうして法改正案が出されたわけでありますけれども、まず確認なんですが、不整合記録の数、そして個々の年金額への影響、現在過払いしている総額をお教えください。
○政府参考人(高倉信行君) この第三号被保険者の不整合の記録をお持ちの方の状況、数、金額等でございますけれども、サンプル調査などから推計をしておりまして、不整合記録をお持ちで年金額に影響があると考えられる方が、受給者の方々で約五・三万人、被保険者の方が約四十二・二万人と見込んでおります。金額の方でございますが、この不整合記録を有して年金額に影響があると考えられる受給者の方の一人当たりの平均不整合月数が六・八月で、影響額が月額で約九百円と推計をしております。 この推計を前提に、更に全体の額を試算いたしますと、単純な推計でございますが、現在過払いをしております総額が年間で約五・七億円と試算されるところでございます。
○行田邦子君 その過払いなんですけれども、私がお聞きしている限りでは、自民党の中でも、年金受給者に対する過払い分の返還を請求すべきではないか、真面目に払った人との整合性をどう考えるのか、不公正さをどう考えるのかといった議論もあったと聞いていますけれども、結果として、今回の法案では年金受給者に対する過払い分の返還を請求しないことになっていますが、これはどうしてなんでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) いろんな御議論がありました。もちろん、党内において、今委員がおっしゃられたように、本来支給されるはずのないものであったものがいろんな手続のミスにおいて支給されていたもの、それをやはり過払いということで返還をするべきだという意見もあれば、党内だけではございませんけれども、そもそもいろんなミスの中において、行政のミスの中において生まれたものであって、それに対してもう既に支給されているものを返還ということは余りにも酷ではないか、いろんな御議論があったというふうに思います。 党内でおっしゃられたような御意見もあったわけでありますが、この法律を早急にやはり成立をさせないことには、今もずっとこの過払いが続いておるわけでございまして、それを何とか戻さなきゃならない、変えなければならない制度ということになりますと、やはり法律は、様々いろんな政党、いろんな個人、御議論があるにいたしましても、やっぱり成立をするような、そのような法律の内容にしていかなければなかなか早急にこの法律が成立を見ないというようなところの観点からもございまして、議論の末、省内においてこのような形にさせていただいたということでございます。
○行田邦子君 そして、今回の提出されている改正法案では保険料の追納が可能となるわけでありますけれども、年金制度というのはそもそも一般の国民の方にとっては複雑で分かりにくいという指摘もあります。そこに加えて、こうした保険料の追納が可能になるといった制度が行われるわけでありますけれども、この制度の周知ということをいかに徹底していくのかというのが大切だと思います。 これまでも厚労省においては年金の制度の周知というものを国民の皆様に十分になされていたのかなという疑問も感じるところであります。今回の制度の改正の周知、どのように取り組まれますでしょうか。
○政府参考人(高倉信行君) 御指摘いただきましたこの法案の制度の、実際にこれを生かしていくためには、対象となり得る方々に対して手続を確実に行っていただかなければならない、そのためには、前提としてお知らせ、周知をしていかなければならないということで、大変重要な課題と考えております。 具体的な取組の予定といたしましては、今回の制度の内容や手続の方法につきまして、まず一般的な広報といたしましては、一つには年金事務所などの窓口にリーフレットやポスターを用意させていただく、また厚生労働省及び日本年金機構のホームページを活用すること、また市町村などの関係団体に周知の協力をお願いすることなどを行うこととしております。 また、そういう一般広報だけではどうしても不十分ではないかということから、日本年金機構におきまして、新たにシステムを開発して、できる限り対象となり得る方を個別に把握いたしまして、お知らせを個別にお送りするということを予定をさせていただいております。お知らせを一度しただけでなかなかまだ手続いただかないというような場合には再度のお知らせもするといったことも加えまして、きめ細やかな周知徹底に努めてまいりたいと考えております。
○行田邦子君 やはり、窓口に来た方、その方から、積極的に情報を入手しようとする方に対してだけでは不十分だと思いますので、対象者の方に行政機関の側からお知らせをするということをしっかりとやっていくべきだということを指摘をしたいと思います。 最後の質問になります。 今後の不整合記録発生の再発防止、これが重要でありますけれども、どのようになされますでしょうか。
○副大臣(桝屋敬悟君) お尋ねの再発防止策が極めて大事だと思っております。 第三号被保険者の不整合記録発生の再発防止策でありますが、今回の法案におきまして、御本人から配偶者の事業主を経由して第三号被保険者でなくなった旨の情報の届出を義務付けることとしておりまして、これによりまして届出漏れの防止が図られるものと考えております。 それから、日本年金機構におきまして、医療保険の被扶養情報を基に不整合記録を持つ方を特定するためのシステム開発を行いまして、今後、届出勧奨や職権適用を定期的に行うという対応をしてまいりたいと思っております。 こうした取組によりまして、不整合記録発生の再発防止を徹底してまいる所存でございます。
○行田邦子君 終わります。
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。 本法案は、厚生年金基金の代行割れ問題を基金の解散で解決を図ろうというものです。この代行割れの問題の多くは、バブルの崩壊による運用益の大幅な減収によって発生をしたものです。大企業の単独基金のように、企業に体力のあるところは既に代行割れを自ら埋めて確定給付年金や確定拠出年金に移行していて、現在残っている基金の多くは中小企業で構成をしている総合型が中心となっていて、こういう中小企業は不況のあおりを受けている業種も多くて、事業主責任での解決と代行割れの解消というのは大変難しいということが考えられるわけです。 この代行割れの問題は、バブル崩壊以降、対策の必要性というのはもう二十年来明らかだったわけです。しかし、特例解散や特例納付の制度は設けたものの、個別の基金に対しては抜本的な対策は取られてきませんでした。現在、代行割れになっている基金は全基金の四割、代行割れ予備軍として解散を促す基金を含めると全体の九割にも上るわけで、こうした状況を見れば、個別の基金の運用の失敗というのではなくて、やはり政策上の問題だったんじゃないかと、こう指摘せざるを得ません。 この点について、大臣、今回九割の基金が解散せざるを得ない、しかも事業主の責任でと、こうなったことについての政治の責任、政府の責任についての認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 二〇〇〇年代初頭から基金の財政が著しく悪くなってきたわけでありまして、そのような意味からいたしますと、先ほど副大臣も答弁をいたしておりましたけれども、例えば、基金の指定制度という形で財政悪化したところは指定して、しっかり財政健全化を図っていただく、さらには特例解散、こういう制度もつくってきたわけであります。 そして、DB、DCというような、確定給付、確定拠出というような形での企業年金等々をつくる中において、そちらの方に移行というものも促してきたわけでございまして、今回の改正はそういうものの一つの流れの中での大きな改正点ということでございますので、不断に努力はしてきておったわけでありますけれども、十分に成果が出ないという流れの中において、今回このような法律を出させていただいたということでございます。
○田村智子君 これまでの政策について一点、その責任のことをちょっと問いたいんですけれども。 基金解散時に基金を構成していた事業所に最低責任準備金の納付を割り振ると、これを事業主の連帯債務としてしまった、これやはり大きな問題として指摘をせざるを得ないと思うんです。倒産、廃業した事業所があれば、その負担分も他の事業所に担わせると、こういうやり方が何をもたらしてきたか。 これは過去の国会においても指摘がされています。兵庫県のタクシー協会を母体とする基金が二〇〇四年に解散をしたと。その後、ある事業所が倒産によって、解散時は一社当たり一千八百万円だった納付金額が実に二千四百万円にまで膨れ上がって、これはもう一社の倒産だけではなくて連鎖倒産の危険まで生じさせてしまったと。こういう事例などが過去の国会でも取り上げられてきたわけです。 ところが、こうした連帯債務の問題が国会でも指摘がされていたにもかかわらず、その後の二〇一一年の年金確保支援法で、この連帯債務を廃止するのではなくて、基金解散時に一括返済をして本来連帯債務の対象とならない事業所まで今度は連帯債務を負わせると。言わば連帯債務を強化する改定が二〇一一年の年金確保支援法で行われてしまったわけですね。 この総合型というのは中小企業が多くて、連帯債務を課すことによって経営が圧迫されて連鎖倒産の危険性が増すということは、これまでもずっと指摘がされてきたことだと思います。なぜ、二〇一一年の時点で厚生労働省は、連帯債務の廃止ではなくて、むしろそれを強化するという、そういう改定を行ってしまったのか、局長、お答えください。
○政府参考人(香取照幸君) 特例解散制度における連帯債務ですが、平成十六年当初は、分割返済中の事業所の倒産につきましては分割返済中の残りの事業所で負担をするということで、一括返済した事業所はそのいわゆる連帯債務からは免れるという形になっておりました。当時も、これは規約でそういった一括返済事業所にも負担を求めることができるようになっていましたが、基本的にはそういうルールでありました。 当時はこれをやっておりますことで分割返済中の他の事業主が負担が大きいと。つまり先に一括返済したところはかぶらないということになりますので、むしろ事業所間の負担が公平ではないというような御議論がありまして、今御指摘の平成二十三年の年金確保法が国会で成立しましたときに院の附帯決議がございまして、附帯決議では、むしろ、設立事業所の事業主の一部が事業を廃止した場合の他の事業主の負担の在り方について検討するようにということで附帯決議が付いてございます。 むしろ、このときの議論あるいは当時の国会の議論又はこの附帯決議等々を踏まえまして、年金確保法の成立の後、今先生御指摘のように、分割返済中の事業所の倒産につきましては、既に一括返済した事業所も含めて、つまり当時仲間だった企業みんなで基本的には負担をするということで、先に返しちゃった人が抜けた分が残りの人に負担するということで過重な負担にならないようにということで当時そのような見直しをしたということでございます。 今回は、そもそも基本的にもう代行割れ基金は解散を早くしてもらうということで大きく考え方のかじを切ったので、そのことを踏まえてできるだけ速やかな特例解散を促進するということで、連帯債務を外すことですとか利息の固定化、あるいは最長納付期間の延長といったものをパッケージとして早期解散を促するという措置を講じるという取扱いにしたということでございます。
○田村智子君 今御説明あったとおり、だから強化したその二年後には廃止、今回で連帯債務は廃止されるというわけなんですよね。だから、連帯債務というのを課して、解散も地獄、残るも地獄のような事態をやっぱり政策的につくったということは、これは指摘せざるを得ないわけです。 今回はまた最低責任準備金の不足額を納付する際にも軽減策を取るんだと、長期に返済ができるように、納付ができるようにというような策も取っています。それでも事業所は加入者一人当たり平均で四十四万円、最高額で二百二十八万円、これを厚生年金本体に納付しなくてはならなくて、これは中小企業にとっては大きな負担となって、この代行割れの返還、納付が引き金となって廃業や倒産とか取引先企業の連鎖倒産、こういうことが危惧されてしまうわけです。 これまでの経緯を踏まえれば、私は、こうした設立企業の倒産、連鎖倒産というのは回避するための対策が必要で、例えば税財源を投入してせめて利息をゼロにするなど何らかの支援策が必要だと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) ここもいろんな議論の中で、税でありますとか、そもそも厚生年金本体の方で穴埋めをすればどうだという意見もあるわけでありますけれども、一方で、そもそも三階部分、企業年金のない厚生年金に入っておられる方々にしてみれば、それはなぜ自分たちの財源でその穴を埋めなきゃいけないんだという話でありますし、税という話になれば、更に大きな国民の皆様方、幅の広い国民の皆様方から、なぜ税金で埋めなきゃならぬのだというようなお叱りもいただくわけでございまして、ここはなかなか委員がおっしゃっておられるような対応が取れなかったという状況の中において、例えば固定金利というものを採用する中において負担を少しでも減らしていただこう、さらに、期ずれという措置をとれば、これで負担、負担といいますか、責任準備金ですか、これがしっかりと、しっかりとといいますか、計算の上で今よりも減るということもあるわけでありますし、一方で、さらには、今言われましたように、その返済期間といいますか納付期間、これを延長を大幅にする、こういうことも取り入れたわけでありますし、あわせて、在職老齢年金の調整率というものを入れることによって、比較的古い基金、つまり高齢者の方々が多い基金に関しましては、これまた削減効果といいますか、これが大きいわけでありまして、こういうことを導入する中において、少しでもそれぞれの企業が返済をしやすい形、こういう形を取らせていただいてきておるということでございます。 ただ、やはり税金というものをなかなか投入するというわけにはいかないということでございまして、御理解をいただきたいというふうに思います。
○田村智子君 これまで基金に加入している企業というのは、ちゃんと厚生年金保険料も払ってきたし、三階建て部分の上乗せ保険料もきちんと払ってきたと。ただ、その基金運用の穴埋めを、これをその中小企業に負わせるということなんですよね。私は、この基金解散したことによって企業倒産と、中小企業が倒産というようなことになれば、これは政策的に本末転倒だと言わざるを得ませんので、何らかの支援策というのは、これは重ねて求めておきたいと思います。 今回の法案によって、厚生年金基金の九割が解散又は確定給付年金や確定拠出年金など他の制度に移ることになります。そうすると、結果として、基金の年金だけを受給しているという方が無年金になってしまうと。これ、今の基礎年金や厚生年金というのは二十五年以上保険料納付しなければ資格がなくて、基金というのはそんな受給資格課していないですから、こういう方いらっしゃると思うんですよ。 そこでお聞きをしたいのは、現在基金の年金だけという受給者がどれくらいの規模でいて、そういう方が新たに無年金にならないというためにどのような対策を取られるのか、お答えください。
○政府参考人(香取照幸君) 御指摘のようなケースの方は多分いらっしゃると思いますが、どういう方かと考えてみると、基金のある企業に勤められて三年なり五年なり働いておられた、それ以外の期間については一号で未納だと。要するに、加入期間を満たしていないという人ということになります。 通常、三階部分の給付があるような企業に納付期間があって、それ以外の期間が言わば未納で、免除も受けない、他の企業にも勤めていない、二号にもならない、三号にもならなくて、言わば一階、二階が存在しなくて三階だけの給付があると。これは恐らく極めて例外的なケースではないかと思います。 実際、そういった方々は、例えば基金から上乗せだけが出ているケースでも、基礎年金が出ているケースとかいうのもありますので、基金側も把握ができませんし、しますので、例外的であるということと、そういった方々を把握できるようなちょっと仕組みになっていないので、その数は私ども把握しておりません。 それから、そういった方々はどういう方々かというと、基本的には納付期間が短くて無年金になられた方ということになりますので、そういう意味では、通常の無年金の方々のカテゴリーに対する対策をきちんと講じることでカバーができると考えております。 御案内のように、年金確保支援法で納付期間十年ということで納付可能期間を、過去に遡って納付期間を十年に延長いたしました。それから、今回の法律改正で、そもそも受給期間を二十五年を十年にするということで、基本的にはより短い期間で受給ができる、あるいは過去の保険料の納付を十年まで遡って可能にするといったような形で無年金者の発生の抑制をしておりますので、こういった施策を講ずる中でこういった方々についても対応ができるようにというふうに考えてまいりたいと思います。
○田村智子君 後納によって無年金から抜け出すことができると、これは大切なことだと思います。無年金の方っていろんな事情がある方ですので、そういう事情の方がやはりちゃんと年金が受け取れるようになれば、これ生活保護受給を回避できるとか低所得の状態が改善する可能性があるわけですから。ただ、後納するにはやはりまとまったお金が必要で、まして、無年金の方やそうなりそうな方というのがその額を工面するのは大変なことなんですね。 それで、調べてみましたら、東京都社会福祉協議会は、年金保険料後納のための生活福祉資金の貸付けというのを可能としています。しかし、自治体によって対応はばらばらだとも聞いています。 そこで、社援局長に確認をしたいんですけれども、年金受給資格を得るための後納、そのための費用として生活福祉資金を貸付けの対象とできるかどうか、お答えください。
○政府参考人(村木厚子君) お尋ねの生活福祉資金貸付けでございますが、これは都道府県の社会福祉協議会が実施主体になっておりまして、低所得世帯などを対象に、必要な相談支援に併せて資金の貸付けを行い、その経済的自立の促進を図るという目的のものでございます。貸付けに当たっては、これは貸付けでございますので、その性格上、個々人の返済可能性を十分に判断した上でその可否を判断をしております。 後納保険料についてこの貸付けが活用できるかどうかでございますが、本来、保険料でございますので、自己の能力を活用して納めていただくということが基本ではあろうかと思いますが、低所得者であって、かつ後納制度の活用によって自立した生活の維持が可能であるという場合には、その返済可能性を十分考慮した上ででございますが、個別に判断をして後納保険料の納付に必要な資金の貸付けを行うことというのは、これは制度上は可能でございます。
○田村智子君 もちろん、本人にとって借金となるので返済が可能かどうかという問題はありますし、貸付けの財源も限りがあるので、これは個別には社会福祉協議会の判断だというふうには承知していますけれども、今回の法改定によって無年金者が新たに生じる可能性は現にあるわけですね。それに、後納もやはり一定期間のうちに納めるということが求められるわけですから、やはり、後納に必要な資金、生活福祉の資金で貸付けは可能だよと、窓口へ行ったときに、それはそういう理由では貸付けできないよということのないように、自治体とか年金事務所とかあるいは福祉事務所などに周知をして、積極的に相談に応じるということが必要だと思いますが、局長、続けてお願いします。
○政府参考人(村木厚子君) 御指摘の福祉資金貸付けの活用でございますが、今答弁を申し上げたとおり、制度上はもちろん可能でございます。ただ、先生おっしゃってくださいましたように、じゃ、資金があるかというと、今これ三十億ほどしか原資がございませんで、今の貸付けの実績で見ても五千人ほどという大変小さな基金でございますので、なかなかこの資金で多数の方の貸付けをするということは、現実問題としては相当難しいところがあろうかと思います。また、本来の年金制度の趣旨からいえば、自己の能力を活用して納めていただくということが基本ではなかろうかと思います。 いずれにしましても、先ほど申し上げたように、制度的には可能なものでございますので、個別的にきちんと対応するようにしたいというふうに考えております。
○田村智子君 では次に、六月十一日、マスコミでも一斉に報道されました、旧社会保険庁職員の分限免職処分取消しについてお聞きをいたします。 社会保険庁の廃止、日本年金機構の発足に際して、社会保険庁の職員五百二十五人が分限免職処分、民間企業でいえば解雇となりました。このうち七十一人が人事院に不服申立てを行って、五月三十一日までに二十名について判定が出され、六名が処分取消しとなりました。判定が出された人の三割が分限免職を取り消されたことになります。 人事院は、分限免職回避の努力についてこう述べているんですね。社会保険庁及び厚生労働省は、処分直前まで種々の取組を行ったと認められるとしつつ、取組は不十分な点も見られ、少なくとも公務部門における受入れを一部増加させる余地はあったと認められると、こういうふうに認定をしたわけです。 分限免職回避努力が不十分だというこの人事院の認定について、大臣の認識をお伺いします。
○国務大臣(田村憲久君) 人事院の判定に関しましては、これは重く受け止めさせていただきたいというふうに思います。 その上で、旧社会保険庁職員の公務部門への受入れ枠確保、これは当時の厚生労働大臣は省を挙げて努力をされたんだというふうに思っております。取消し判定の中で、そのことが当時厚生労働省として認められなかったこと、これ自体は残念に思うわけでありますが、分限免職処分の回避に向けて種々の取組を最大限行っていたというふうな点に関しましては、これは現在も当方認識変わっておりません。 いずれにいたしましても、このような判定をいただいたわけでございますから、分限免職処分が取り消された五名については、その判定に従いまして身分の復活等、この対応をしっかりとさせていただきたい、このように思っております。
○田村智子君 ほぼ異議の申立てのしようもないわけですから、受け止めるしかないということではあるんですけれども、もうちょっと聞きます。 この人事院の判定では、面接票に記載されたAからDというこの評価で、任用となった職員よりも評価が上あるいは評価が同等だったのに分限免職となった事案について処分の取消しの判断がなされているわけです。やはり人事院の文書の中では、人事の公平性、公正性の観点から妥当性を欠くという大変厳しい判定が書かれているわけです。 同時に、私は、この面接で付けられた評価が分限免職か否かを決めたということについては大変問題を感じておりまして、本来、国家公務員の任用というのは、職場での本人の実績、働きぶり、そこから本人の能力や人事評価というのを公正に判断して行われなければならないはずなんです。 ところが、人事院の審理の中で厚労省側は、人事評価については参考程度にしか見なかったと、こういう説明をしたり、面接の公正性を担保する基準と根拠を問われて、面接官の公務員としての経験を信用するしかないという、驚くような説明をしているわけです。 そもそも、十分から十五分の面接で一体何を評価したんだろうか。評価が記入された面接票も、申立人が繰り返し要求して、やっとそのコピーというのが資料として配られました。それ見ると、質問を聞き返したとか、自我が強いとか、丸顔、眼鏡とか、およそ能力や人事評価と関係あるとは思えないようなコメントが書かれているものが幾つも見られるわけです。 人事院から人事の公平性、公正性の観点から妥当性を欠くという指摘を受けた、そして審理の中では面接評価の公正性を担保する基準も示せなかった、これ非常に問題だと思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(田村憲久君) 社会保険庁職員の厚生労働省への配置転換、これ約千三百人でありましたけれども、これについては約六千名の方々が希望されたわけでありまして、その中から、書類審査と面接審査、その結果を総合的に勘案いたしまして、組織における配置転換予定数、また配置転換先の職務の内容に基づきましてその可否を判断したものでございます。 職員選考を行うに当たって、その可否の決定が不均衡となることを防ぐために、一つは、面接要領を統一するとともに、厚生労働省本省と地方厚生局、それぞれ職員選考会議を設置をいたしました。また、希望者全員の面接を経た上で、定められた配置転換に従って平等かつ公正に可否を判断したということでございます。 そういう意味からいたしますと、人事院の判定書でも、この面接審査等の選考手続が不適切であったというような旨は指摘はされていないということでございます。
○田村智子君 面接そのものについての記述がなくても、判定の中で人事の公平性、公正性の観点から妥当性を欠くと、これは明記がされているわけですよ。これ重く受け止めなければ駄目ですよ、大臣。 人事院の判定というのは私たち一〇〇%支持するということではなくて、社保庁から日本年金機構に業務が引き継がれるのに大量の首切りを行ったということについて判断を回避していますし、また政府全体の分限回避努力の是非というのも判断しないなど、これ限界はあると思っています。それでも、判定した方の三割が言わば不当解雇だというふうに判定をされたわけで、私たちは、そもそもこの分限免職、違法だという立場ですけれども、人事院の判定も、部分的であっても、それを裏付ける中身が出されていると思うんです。 大臣、十一日火曜日の閣議後の会見でも大分記者の方にこの点も聞かれて、不当解雇の見本みたいなことをやったことについて反省はないのかということも聞かれていますね。文字で起こしたものを読みました。それに答えて、内容を精査して、これからのいろんな人事労務管理に生かしてまいりたいと、こういうふうに述べておられます。 でも、これからでは私、済まされないと思うんですね。先ほど言った、人事の公平性、公正性の観点からも妥当性を欠くと言われた、分限免職回避の努力も不十分だと指摘をされた。であるならば、五百二十五人の分限免職処分について問題があったと、これは大臣としてもきちんと言うべきだと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(田村憲久君) このときの記者会見、六月十一日でありますけれども、この人事院の判定について、内容を精査してと、こういう発言をさせていただいた上において、これからのいろんな人事労務管理に生かしてまいりたいということでございまして、生かせるものがあればこれはしっかりと生かしていきたいという思いの中で申し上げた話でございます。 その上で、当時厚生労働省として分限免職処分回避に向けて種々の取組を行ったわけでございまして、それ自体は最大限行ってきたという点では当方の認識とは変わっていないということでございます。
○田村智子君 それは、もう裁判ではないんですからね。これもう、例えば六人、これ復職だというのを不当だということなんかできないわけですよ。行政処分を下したことに対して行政機関がそれは駄目だと、間違っていたと判定下したんですから、ちゃんと重く受け止めてもらわなかったら困るというふうに思います。 国家公務員というのは、分限免職されたら失業給付の対象にもならないわけですよ。それだけ大変なことになっちゃうわけですよ。三年半、分限免職された皆さんは本当に大変な思いされて生活されてきたと思います。それに対して人事院が厳しいやっぱり判断を下した。 私は、今も分限免職された方で職場復帰目指している方、やっぱり年金業務で働いてきたと、だから街角年金相談やっている方とかもいらっしゃいます。そうすると、そういう方が、一日何件も不明だった記録を統合できるような、それだけの力量を持っている方もいらっしゃるということなんですね。ところが、小さな、軽微な懲戒処分があるがために年金機構に戻ることはできない、そこで採用してもらうことできないと。私、やっぱりこういうやり方でいいのかと。これが本当に、国民の年金にかかわる業務を、力のある方を省いておいてですよ、分限免職おかしいと判定もされておいてですよ、そのままにしておくということは、私、非常に問題だと思います。 これも答弁変わらないと思うので指摘だけしておきますけど、例えば懲戒処分した人はもう応募もできないというような閣議決定は、この人事院の判定も受けてやっぱり見直すということも是非求めて、次の質問に移りたいというふうに思います。 六月三日、社会保障制度改革国民会議で示された年金問題の議論の整理案では、受給開始年齢の引上げについて早めに議論に着手すべきだというふうに記されています。会長の清家篤さんは記者会見で、六十七歳から六十八歳に引き上げてしかるべきだと、こういうふうに述べたとも報道されているわけです。 この国民会議の議論というのは八月にまとめられて、社会保障制度改革推進法によれば、それを基にして政府は法制上の措置を行うということが求められるわけです。そうすると、年齢の引上げという方向でまとめられたとき、秋以降このことを検討するということになるんでしょうか。大臣、お願いします。
○国務大臣(田村憲久君) これは、清家会長、そういう議論があったという中においてそういう御発言をされた、御紹介をされたというふうに思います。 年金の支給開始年齢の引上げという問題でありますけれども、これは大変大きな問題でありますが、一方で、生涯現役社会ということを考えれば、現役で働く期間がどんどんどんどん延びてくるわけでございまして、それと年金とをどう考えるんだという、そういう議論はあってしかるべきだというふうに思いますが、そもそも年金の支給開始年齢の引上げというのは、これ、以前も私、申し上げたかも分かりませんが、制度が今の制度の中で運用されるとすれば、支給開始年齢が引き上がった分はその分だけ受給は手厚くなるわけでございます。支給金額が手厚くなるわけでございまして、自民党の、これは公約ではなくて、公約でしたか、ちょっと私、覚えていませんけれども、その中にもこの支給開始年齢の選択制というものは書かせていただいた覚えがございます。 いずれにいたしましても、支給開始年齢を引き上げたとしてもその分だけ手厚い年金がもらえるというような、選択制という意味では、私も先般この国民会議の中で御意見を申し上げたわけでございまして、決して、年金をもらわれる方々が自分自身の年金をもらう金額自体が減るというような形でこのようなことが進められるとすれば、それはいろんな議論があるというふうに思いますので、いろんな広範な御議論をいただく中において、これからこの国民会議というものに対しての、御結論に対して、我々は所要の措置を講じさせていただきたいというふうに思います。
○田村智子君 これ違いますよ。支給開始年齢を今の六十五歳まで引き上げるってやりましたけれども、それを更に六十七歳、六十八歳に引き上げようという議論でしょう。これ、元々民主党の政権も支給年齢、開始の繰上げということを打ち出していましたけれども、それに対して、民主党政権時代、自民党議員からも批判的な意見が表明されていましたし、とりわけ現政権与党の公明党、元厚労大臣の坂口さんからは、繰り返し、年齢引上げの理由なんか全くないんだということが述べられていたわけです。 そもそも、二〇〇四年年金制度の改定、百年安心のスローガンですよ。保険料率の引上げ、年金支給開始年齢を六十五歳に引き上げる、一方、給付水準はマクロ経済スライドで実質的に切り下げる、これだけ負担を増やすと。しかし支給開始年齢をこれ以上引き上げることはないと、これが国民への約束で行われたものであったはずです。 政府もこの国民会議に対して、物価スライド特例水準が解消される、消費税増税によって基礎年金二分の一国庫負担も実現する、だから年金財政フレームワークは完成したという資料も出しているわけです。にもかかわらず、年齢引上げを更に議論しなければならないということは、それだけ年金財政は逼迫していて、年齢引上げやらなかったら破綻するということなんでしょうか。局長、大臣でもいいんですけれども。
○国務大臣(田村憲久君) いや、ちょっと私が申し上げたのは、平均寿命まで年金をもらわれるとして、年金というのはその総額幾らもらえるかというのが決まるわけですよね。今の年金の計算の中においてそれをいじらないとするならば、支給開始年齢を引き上げればですよ、我々は選択でもいいじゃないかというふうに自民党は言っておったわけでありますけれども、引き上げればその分だけ平均寿命までのもらえる期間が短くなるわけですよね。短くなった部分はその分厚くなるということを申し上げたわけでございまして、年金自体のそれこそいろんな意味での、今よりも所得代替率が下がっていくであるとかいろんな議論がなされる中において、そういうものも一つの選択であるということで申し上げたわけでございまして、私は選択制でそのような、自分自身が選択で手厚い年金を今よりももらえるんであるならば、働きながら、例えば六十七までは働いて、六十七以降は六十五よりもらえる年金よりも多い年金をもらうというのも一つではないですかということを国民会議で申し上げた次第であります。
○田村智子君 一言だけ済みません、最後に。 六十五歳の引上げだって、六十五歳までの定年延長をやった企業なんかほとんどないと。再雇用になっちゃって収入が減ってどうなるんだということが今日も読売新聞一面に出ていましたけれども、そういうときに更なる年齢の引上げと、これでまた社会保障の国庫負担下げていくのかということを言わざるを得ないわけで、こういう議論自体は本当に許されないということを申し上げて、質問を終わります。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 まず初めに、大臣、これ質問通告していないんですが、是非御意見と決意をお願いしたいことがあります。 それは、私は非常にショックだったのは、復興庁の水野参事官がツイッターですごくひどい暴言を書いていて、私自身は、子ども・被災者支援法を何とか実効性あらしめるものにしたいと、NGOやあるいは党としても個人としても何度も恐らくかなりの数、御本人とお会いをして交渉してきました。いつも復興庁は水野参事官だったんです。 私たちは、基本方針早く出してほしい、あるいは法に書いてあるように市民の皆さんとの意見交換をやってくれと言って、いずれ考えてますと言ってすごく後ろ向きだったんですよ。しかし、今回、後ろ向きどころか物すごくひどいということが分かって、こんな態度だから子ども・被災者支援法の基本方針もできないし、何一つ進まないし、予算も付かないということが分かって、この政権が一体子ども・被災者支援法のことをどう考えているのかというふうに思っているんですね。 厚労省の役人の方ではないし、それから復興庁には真面目な役人の方もいるのですが、これは私は内閣全体のひどい問題だと思っているんです。いかがですか。
○国務大臣(田村憲久君) 事実関係、私、しっかりとつかんでいないものでありますから、適切なコメントはできないわけでありますが、我が省にも兼務されている副大臣がおられますので、副大臣の方にお伝えさせていただきたいと思います。ただし、事実関係が分からないものでありますから、適切な答えができないということはお許しをいただきたいと思います。
○福島みずほ君 私は、この水野参事官は更迭されるべきですし、安倍内閣が子ども・被災者支援法、子供の健康を思うのであれば、しっかりした体制をつくり直すべきだと、これは安倍内閣の姿勢が問われる非常に大きい問題だということを、大臣、是非閣議の場面でも発言してください。どうですか。
○国務大臣(田村憲久君) 済みません、ちょっと事実がよく分からないものですから、申し訳ありません。
○福島みずほ君 これは、子ども・被災者支援法、自民党も入れて超党派で全会一致で成立したのに全然動かないのはなぜかという謎が解けた、一つと思っているんですね。是非政権の中でこれは大変な問題だというふうに理解していただき、参事官の更迭、それから新しい体制を仕切り直すということを是非やってください。 では、本案の代行割れ問題についてまずお聞きをします。 AIJ事件の教訓などですが、厚生年金基金の代行は、本来国が果たすべきセーフティーネットを民間企業が肩代わりし、その運用益の差額をある意味かすめ取ろうとした面もあるという本末転倒な政策ではないか。その結果、積立金の運用をめぐって千九十二億円が消失し、社長が詐欺罪に問われたAIJ事件など、大事件が起きました。また、代行割れが発生し、厚生年金本体に多大な損害を与えております。 現在健全とされる基金といえども、運用益など将来のリスクはゼロではありません。この際、代行について、例えば認めないとか禁止するなどの必要性があるのではないかと思いますが、いかがですか。
○副大臣(桝屋敬悟君) 様々な代行制度の今日までの歴史の中で、AIJ等の大きな事件も出たんだから、この際、代行制度そのものをやめたらどうかと、基金制度そのものをやめたらどうかと、こういうお話でございますが、今日ずっと議論してまいりました。 この代行制度については、基本的にはもう本則からも外して、この基金制度そのものは形としてなくなる。そうはいいながら、今まで代行制度あるいは年金基金制度が果たしてきた役割ということは、いい時代はこれは本当にこの厚生年金基金制度でそれは大きな役割を果たした時代もあるわけであります。 委員も恐らく御指摘されるんだろうと思いますが、AIJ問題のみならず、大きな代行の年金基金制度のメリットが生かせなくなった、そんな中でもう少し早く手を打つべきではなかったかと、こういう御指摘もあるわけでありますが、今般、AIJの問題も総括をしながら、改めて、厚生年金基金制度、これを整理するための法案を今回やっと整備することができたと、こういうことでございまして、御理解いただきたいと思います。
○福島みずほ君 運用利回りが下降に転じた一九八七年、五%を切った一九九〇年、マイナスに転じた二〇〇〇年になぜ抜本的改善策を打ち出せなかったんでしょうか。
○副大臣(桝屋敬悟君) だから、今日何度も申し上げましたけれども、実はその時々で代行割れ問題を放置してきたわけではない。私も答弁しましたが、前回、十年前の副大臣のときも、実はこうした基金制度の問題、大きく議論されまして、確定給付型の年金、確定拠出型の企業年金、こうしたものもつくり、そしてそちらへ移行していただこうと、こういう努力も必死になってやってきたわけであります。 あわせて、大臣も申し上げておりますけれども、今日までの、特に二〇〇〇年初頭から指定基金制度の導入でありますとか特例解散制度の創設とかいろんな取組をやってきたと、こういう状況であります。こうした一連の流れの中で今回の改正案をお出ししたと、こういうことで是非御理解をいただきたいと思います。
○福島みずほ君 厚生年金基金は、本来厚生年金本体が支払うべきお金を最低責任準備金としてプールしながら、これを独自運用し、利回りの差額を基金運営費や受給者の三階部分に充ててきました。厚労省は、この度の法改正に当たり、一九九六年以前の最低責任準備金を公表していないんですね。是非早急に提示されたいと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(香取照幸君) 責任準備金の考え方は、十一年の改正のときに計算の仕方等を変更しておりますので、その段階から金額が変わっております。これにつきましては、各基金ごとに責任準備金の計算の額を出さないといけませんので、何といいますか、その全体としての責任準備金の額というやつは積み上げをしないといけませんので、今、足下、今回こういう議論をしましたので、ここ数年の分は用意しておりますけれども、遡った部分については一定の作業をしないといけませんので、ちょっとお時間をちょうだいしたいと思います。
○福島みずほ君 よろしくお願いします。というのは、これは本体の厚生年金から持っていったりしているわけで、本当にどういう形でやってきたのか、情報開示を徹底してやらなければ、皆さん納得しないというふうに思うんですね。 これはなぜこういう質問をしているかといいますと、最低責任準備金に厚生年金本体の利回り並びに基金の利回りを乗じて、一九九七年から二〇一一年までの十五年間における運用損失を計算したところ、四兆五千二百五十億五千万円に上がりました。ところが、厚生年金基金発足以降、安定的に運用できていた期間の方がはるかに長く、その純差益はかなりの額に当たるのではないかというふうにこちらも計算をしております。 ですから、景気の良かった時代については目をつぶるというか、そのときはよかったんですが、運用悪化局面になると特別措置を施して厚生年金基金の債務減額に手を差し伸べ、問題の多い代行業務をも存続させようとするのは到底国民の理解を得られないと思いますが、厚生労働大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 先ほどは済みませんでした。その水野さんという方のことを考えていまして、一体何が起こったのかよく分からなかったもので、動揺いたしておりまして、申し訳ありませんでした。 今の委員のお話でありますけれども、今回この代行部分も含めて、一定程度、一定の基準を設けてそれをクリアしているところは残るというような形になっておるわけでありますけれども、そもそも、やはり基金制度自体見直さなきゃいけないのはもう事実でございまして、そういうところも含めて、なるべく他の年金制度、企業年金制度へ移行いただくように、我々としても促していきたいというふうに思っております。 ただ、先ほど来話がございますが、一定の財産権等々を考えた場合に、どうしても国がつくった制度でございますので、そのつくった国の制度をクリアをされておるところに対して無理やりこれを停止させるというのはやはり一定の責任があるんではないかと、国に対してというふうに思っておりまして、今回の制度の中において、そういうところまで強制的に解散というわけにはいかなかったわけでございまして、思いといたしましては、やはり基金制度というもの、代行部分があるというものがいつまでも続くというのは余りよろしくないというふうに認識をいたしております。
○福島みずほ君 この審議が続きますので、例えば運用益の使い道について、どれだけ受給者に対する給付に充て、どれだけ理事長などに対する役員報酬に回したかなど、政府への報告義務、公表義務、これ尽くすべきだし、国会にも是非審議の過程で明らかにしてほしいと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(香取照幸君) 情報開示につきましては、できる限り必要な情報は開示していきたいというふうに思っております。特に解散基金につきましては、それぞれ個別に相談に応じながら債務状況を見ていくということをいたしますし、特例措置を講じた基金につきましてはその旨が明らかになるわけでございますので、できる限り情報の開示に努めてまいりたいと思っております。
○福島みずほ君 是非先ほど述べた点についても、理事長などに対する役員報酬やどれだけ受給者に対する給付に充てたのか、運用益の使い道についても公表していただくようお願いします。 今局長からありましたが、特例措置を適用した十五基金の問題についてなんですが、十五基金の基金名、所在地、理事長名、収支決算書などを公開すべきではないでしょうか。既にこれ解散ということになっているわけですし、いかがでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) これは今までの時限的措置として導入された特例解散制度によって解散した基金ということでございまして、今般はこれは例えば基金名も含めて公表になっておるわけでありますけれども、これはそれ以前の制度の中で自主的に特例解散を選ばれたところでございますから、今回のある意味でのいろんな特例の制度は導入されていないわけですね。ですから、そのような意味からいたしまして、当時の制度の中で基金名を公表するというふうになっていないわけでございまして、なかなか今からいろんな情報を開示というわけにはいかないというふうに認識いたしております。
○福島みずほ君 どうしてこういう質問するかといいますと、代行という制度を、私はこれすごく矛盾に満ち満ちたと思うんですが、随分昔に導入した、そしていいときもあったが悪くなってきた、で、実際やめるとなると、現役の方、今もらっている人も大変なわけですよね。ところで、誰も責任を取らない、例えばどういう収支決算書でやってきたかとか、誰も責任取らないまま国民年金の側が損失を被るというのは問題ではないかという問題関心なんです。 ですから、まだこれ法案の審議続きますが、是非情報開示を、さっき言った点もしてくれということを再度お願いし、後日また質問するかもしれませんが、その点、よろしくお願いします。 二〇一一年度における全ての厚生年金基金五百七十七に対して、厚生年金基金令第三十九条の二に従って財政検証したところ、八六%に当たる四百九十五基金が継続基準を満たしておりません。すなわち、持続可能性がないと既に現時点で判断されています。今後、債務超過に陥る危険性が高いということですが、厚生労働大臣、いかがでしょうか。
○副大臣(桝屋敬悟君) 今御指摘のとおり、八六%という数字をお出しになりましたけれども、まさにこの数字が示しますように、近年、財政的に問題を抱える厚生年金基金多いと、こういうことでございます。これは、昨今の経済・金融情勢や産業構造の変化等に起因をいたします、まさに構造的な問題でもあろうというふうに思っております。 こうした状況を踏まえまして、大臣も何度も申し上げておりますけれども、基金の新設はもうしない、停止をする、そして特例解散制度を見直して施行日から五年以内に代行割れ基金の解散を促す、そして施行日より五年以降は、代行資産の保全の観点から、十分な積立金を持たない基金には解散命令を出す、こうした措置を講じて全体として制度を縮小すると、こういうふうにした次第でございます。
○福島みずほ君 今後この基金がどうなっていくのかということで、衆議院で、厚生年金基金制度の見直すこの法案の附則で、政府が十年以内に解散するよう検討するという一文が入りました。そこで、お忙しいのに済みませんが、衆議院の皆さんたちに来ていただきました。それぞれにお聞きをします。 これ、「存続連合会が解散するよう検討し、」とありますが、検討の結果、解散しない場合もあり得るのか、必ず解散するのか、イエスかノーかで御答弁をお願いします。
○衆議院議員(上川陽子君) 政府案におきましては、代行割れリスクに応じて段階的な対応措置ということで盛り込まれたところでございます。代行割れ基金については施行日から五年間という期限を区切って解散を促進する、施行日から五年後以降は、代行割れのおそれがある基金については厚生労働大臣が解散命令を発動することができる、代行割れのおそれの低い基金については存続という選択肢も残すということでございます。 衆議院におきましては、存続基金の五年後以降の取扱いをめぐりまして多くの議論がございました。厚生年金基金制度は歴史的な役割を終えておりまして、時代の流れの中で制度としてフェードアウトしていくということについての認識は一致したものの、個々の基金につきましては、他制度への移行や解散を強制的に行うべきか、個々の基金の自主性を尊重するべきかについて意見が分かれたところでございます。 このため、五党間で協議を真摯にさせていただきまして、先ほどのお話のとおり、政府は、この法律の施行日の日から起算して十年を経過する日までに、存続厚生年金基金が解散し又は他の企業年金制度等に移行し、及び存続連合会が解散するよう検討し、速やかに必要な法制上の措置を講ずるものとするとの合意が成り立ちまして、本案の修正を行うこととしたところでございます。 政府に対しましては、こうした五党協議の経緯をしっかりと踏まえていただきまして、今後、本修正に基づいて検討を行い、適宜適切に対応していただくよう求めるものでございます。 以上です。
○衆議院議員(柚木道義君) 御答弁申し上げます。 結論を申しますと左に同じということになるんですが、それぞれにお尋ねいただいているということで、上川提出者より、意見が分かれたという部分の御答弁があったと思うんですね。つまり当委員会でも、例えば受給者の財産権なり将来の給付への期待権なり、そういうところの議論であったり、逆に代行割れのお話もありました。他の厚生年金の被保険者が負担の肩代わりをしなきゃならないというリスクが高まるじゃないかとか、それぞれのそういう議論があった中で今回のこの合意に収れんしたということでございますから、結論は同じなんですが、そういったそれぞれの論点を踏まえつつ、今後この修正に基づく検討を行って、そしてしっかりとした対応が行われるというふうに認識をしております。
○衆議院議員(上野ひろし君) 修正案提出の考え方については、上川議員、それから柚木議員と同様でございます。その上で、存続厚生年金基金については、将来的な公的年金制度の安定的な運用という観点から、今後十年間必要な検討を行って、必要な法制上の措置が講じられるというふうに考えております。 以上です。
○衆議院議員(古屋範子君) 私も、AIJ問題が起きる前から、特に財政状況が厳しい厚生年金基金の状況、公明党の議員を通して聞いておりまして、この問題の深刻さというのは以前から認識をしておりました。 それで、今回、政府案について、先ほどもあったように、施行日から五年間という時限を区切って代行割れ基金については解散を促進するという、そして五年以降は代行割れのおそれのあるところは厚労大臣が解散命令を発動できる、そして代行割れを起こす可能性の低いところは存続という選択肢も残すという政府案が出されました。 そこで、その後、衆議院で様々な議論があって、五党間で協議をして今般このような修正案を提出したものでございまして、是非、この修正案に沿った形で、政府におかれましても適宜適切な対応を求めていきたいと考えております。
○衆議院議員(中島克仁君) 同じ繰り返しになってしまうかもしれませんが、存続基金に関しましては、これから迎える高齢化問題、企業年金が非常に退職後、社会保障制度として重要だという認識の下で、今後十年間検討を重ねていくということで合意をしたというふうなことでございます。
○福島みずほ君 事前では、民主とみんなが必ず解散すると言って、あとは解散しない場合もあり得るという答弁なのかな思っていたんですが、五人今回この附則に合わせた回答で、ただ、それぞれ悩みながらこの附則を付けられたということは大変よく分かりました。 お忙しいでしょうから、修正者の皆さんはここで結構です。ありがとうございました。
○委員長(武内則男君) 以上で修正案提出者につきましては退席をしていただいて結構でございますので。ありがとうございました。
○福島みずほ君 民主党政権下のときにはこれはもう厚生年金基金はやめるということで決まっていたのが、政権また交代した後、いや、基本的には解散なんだけれども、十年間見るという形になったと。私自身は、もうこれ、やはり今から残すかもしれないと十年間やるよりは、基本的に、これから株が乱高下したり運用益がまた問題になったりするので、やはり廃止の方向で方針を決めた上で、どれだけ皆さんに迷惑を掛けないでやっていけるかというふうにやるべきではないかというふうに思っております。といっても、大臣に今ここで聞いても、多分、今の修正協議者と同じ答弁でしょうから、私の要望を強く申し上げておきます。 次に、実は再裁定における問題点についてお聞きをいたします。 再裁定における年金記録の問題なんですが、再裁定の作業においては、申請を待つのではなく、年金事務所が自主的に受給権者原簿記録回答票と制度共通年金見込額照会回答票を照らし合わせ、不一致を洗い出して御本人に通知をするというようなことはあるんでしょうか。
○政府参考人(高倉信行君) ただいまお尋ねございました記録に誤りがあった場合の再裁定という問題でございますけれども、記録の誤りが見付かる経緯はいろいろ分かれてございます。特別便を出して御本人から申立てがあったり、第三者委員会であっせんを受けたりといろいろございますけれども、いずれにしましても、受給者の記録に訂正があって、本来の年金額はもっと多いんだといったようなことが分かりました場合に、年金事務所側から受給者の方にそれをお知らせをして、是非手続を進めていただきたいという勧奨を行うということを行っておるところでございます。
○福島みずほ君 これは、たまたま分かった場合にお知らせをするということでしょうか。洗い出してそのチェックをして御本人に通知をするということがあるんでしょうか。
○政府参考人(高倉信行君) まず、先ほどちょっと触れました特別便などは、行政側といいますか、日本年金機構側から投げかけをまずさせていただくと。待っているわけではなくて、先にこういうことですけれどもいかがでしょうかという確認の呼びかけをさせていただいております。また、例えば、もう一つのジャンルといたしましては、紙台帳とコンピューターの突き合わせと、これもこちら側、行政側からの発意で行うというように、いわゆる待ちだけではなくて能動的な働きかけも行っているところでございます。
○福島みずほ君 でも、積極的に不一致を洗い出してそれで通知をするというようなことは指示は行っていないと事前に聞いているんですが。 なぜこういう質問をするかといいますと、都内のある年金事務所において、非常勤職員が、上司の指示により、受給権者原簿記録回答票と制度共通年金見込額照会回答票を照らし合わせる作業中、受給額が本来の額よりも不足をしているという事例を見付けたにもかかわらず、上司がシュレッダーで破棄するよう命じたということを報告が来ました。 私自身がその方から細かく話を聞き、いろんな書類を全部いただいたんですね。全部いただきました。また、上司と話しているところの録音テープなどもいただきました。それは、このような指示というのは決してあってはならないというふうに思っているんですね。消えた年金問題の反省が全くないと言わざるを得ません。 つまり、裁定で不足があるけど本人は気が付いていない、それはもうなしにしてくださいというふうに言われて、御本人はそのことは極めて問題だというので、そのことについて言っていて、また、リスク・コンプライアンス部の方にも申し出たりしているんですが、そのような事実は承知していらっしゃるでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 今回の質問通告を受けまして、事務方に確認をさせました。照会した結果、日本年金機構の中において、今おっしゃられたような事務処理上のコンプライアンス案件、これがあったというふうに報告を受けております。 なお、御本人からの通報を受けて、このリスク・コンプライアンス部において、内部通報制度に基づいて、御本人に調査結果、回答をいたしておるということでございますが、いずれにいたしましても、内部通報制度が適切に運用されなければならないというふうに認識はいたしております。
○福島みずほ君 御本人の、御本人というか、私自身も御本人に会って記録等も全部いただいたんですね。ですから、こういうことがあることそのものが本当に問題ではないか。また、このような指示を受けてびっくりしたこの臨時職員が他の回答票を急いでチェックしたところ、百人中三人といった高い確率で要再裁定事例が見付かったと。 御本人にそうお聞きしました。厚労省年金局によると、公的年金制度における二〇一一年度の再裁定処理件数は四十二・八万件ですが、被保険者数六千七百七十五万人、受給権者数三千八百六十七万人という全体数から見ると、もしかしたらかなりの数の要再裁定案件が放置されているのではないかというふうにも思います。 大臣、このコンプライアンスの結果どうなったかというのはお聞きになっていらっしゃいますか。
○国務大臣(田村憲久君) まだお聞きはいたしておりません。
○福島みずほ君 それでしたら、これ本当に廃棄するように言われたかどうか更に調査をしていただきたいんですが、審議官、この点について調査は済んでいるでしょうか。
○政府参考人(高倉信行君) 昨夜御通告いただいて直ちに日本年金機構に照会をさせていただいて、まだ暫定報告を受けつつあるという段階でございまして、確定で大臣に御報告差し上げるに至っておらない段階ではございますけれども、一定の回答は今週、もしその件が議員御指摘の案件そのものだとしてでございますけれども、それであれば今週に入ってから御本人に対してのコンプライアンス部からの回答はあったとは聞いておりますが、いずれにしても、その詳細につきまして、先ほど議員御指摘のような、何か放置されていたんじゃないか、それを正当化したんじゃないかというようなことがもしあったらそれは大きな問題だと思いますので、改めてしっかり確認をし、必要に応じた指導を行ってまいりたいと考えます。
○福島みずほ君 これは、やはり申請主義が原則で、再裁定のために洗い出すという作業をしていないので、シュレッダーに掛けろと言ったというのだったらもう大問題ですが、要するに、違うものがあるかもしれなくても本人が言ってこない限り基本的には洗い出したりしていないわけですから、放置されていることがあるのではないかというふうに思っているんですね。 大臣、これ改めて全国的な確認作業、もちろんマンパワーとか必要ですが、すべきだとも思いますが、どうでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 今委員おっしゃられましたとおり、仮に申請がなくてもいろんな事務処理をしている中で、当然記録が間違っていたり、その処理の仕方が誤っていて結果的に再裁定の必要があるものがあれば、それは御本人に通知して、勧奨、変えていただくように、申請を出してくださいというふうにお願いをして記録を訂正する、これは当たり前のことでありまして、これがやられていないとすれば、これは大変な大きな問題であろうと思います。 あわせて、分からない部分もあるじゃないかという話がございましたが、年金記録問題、ずっとこれやっておるわけでございまして、現在、気になる年金記録、再確認キャンペーンというものもやっておるわけでございまして、なかなか全ての記録をひっくり返してというと本当にマンパワーの問題がございまして、今その年金の記録回復問題もやっておるわけでございますから、そのような意味からいたしますと、国民の皆様方にもいろいろと御協力をいただいて、記録を再確認いただいて、誤っているものがあれば御申請いただければ有り難いという今キャンペーンをやっておるような最中でございます。
○福島みずほ君 私は、この方に直接お会いをしていろいろ資料等も全部もらったんですね。御本人がその上司からシュレッダーに掛けろと言われ、その三件や記録も私もいただきました。私は、御本人はそのとおりおっしゃっていると思っているのですが、もしこれが事実であるとすればやっぱり大変なことであると。 それから、御本人に細かく聞いて、日本年金機構本部のリスク・コンプライアンス部に通報したところ、担当者が当該年金事務所に来訪し、通報者に対して大っぴらに話しかけてきたそうなんですね。ですから、公益目的通報者を擁護する配慮が全くないんじゃないかというふうに御本人はちょっと思っていて、そのこともお聞きをしました。通報者に対して、職場において嫌がらせが早くも起こっているというふうにも聞いております。本人への不利益取扱いやいじめ、報復がないよう私もしっかり見ていきたいとも思いますし、是非きちっと国民の皆さんに再裁定や年金が行くように、そして、この件は一つの本人が申し出たケースかもしれませんが、きちっとフォローしていただけるようお願いをして、私の質問を終わります。よろしくお願いします。 ─────────────
○委員長(武内則男君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、大久保潔重君が委員を辞任され、その補欠として田城郁君が選任されました。 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後三時四十四分散会