厚生労働委員会 第2号
- 発言数
- 331 件
- 登壇者
- 37 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2013/03/21
会議録
○委員長(武内則男君) ただいまから厚生労働委員会を開会をいたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、熊谷大君、轟木利治君及び金子恵美君が委員を辞任をされ、その補欠として武見敬三君、梅村聡君及び石井一君が選任をされました。 ─────────────
○委員長(武内則男君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省医政局長原徳壽君外十九名の政府参考人の出席を求め、その説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(武内則男君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。 ─────────────
○委員長(武内則男君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、厚生労働行政の基本施策に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○高階恵美子君 おはようございます。自由民主党、高階恵美子でございます。 閣僚の皆様、御就任おめでとうございます。保健医療、福祉、保育、そして介護、生活衛生、幅広い分野の方々から厚生労働行政全般に精通する閣僚がそろったと大変評判でございまして、これからがいよいよその真価が問われる段階に入ってまいります。一つ一つ成果を出せるよう、私もできる限り御協力を申し上げたいと思っております。 さて、田村大臣は所信表明で、東日本大震災への対応等を第一に取り上げてくださいました。一瞬にして非日常の暮らしを余儀なくされた方々が既に二年以上の期間、住まい方や近隣とのつながりが激変した環境で耐え忍んでおります。近所に分散する避難所の仮住まいや復興従事者の一時滞在先の周辺に参りますと、決まって、身近な医療がなくて困る、不安だという声が届きます。朝、仮住まいを出てバスに乗り、中心地にあるなじみの薄い病院を受診する、人込みに入っても話し相手はいないし、診察室でも緊張したままである、薬を受け取り、夕方までバスを待つのだけれど、これが大変、長生きは迷惑だろうから死にたいと、生活再建の見通しや希望を見出せず、気力も衰えている、こういう印象を受けております。 大臣も就任後、改めてこうした状況に触れ、事態の深刻さを再認識されておられることと存じます。どのように対応しようと覚悟をなさっておられるでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 今日は初質問ということでございまして、誠にありがとうございます。 私も一月、被災地の方を回らさせていただいてまいりました。まだまだ、いろんな意味で、生活、不安を抱えておられる方がたくさんおられるわけでありますし、三十万人を超える方々が仮設等々にお住まいだということでございまして、生活自体も安定をされておられないという状況でございました。 就労の方も就労の方で、ニーズはあるんですけれども、そこまで行くのに足がないというようなお声があったりですとか、そういうものに対してどう対応していくのかということ、非常にやはり現場でいろんなことをお聞きをしないと解決しないなということを改めて感じました。 医療関係に関しましては徐々に人も戻りつつある、それから医療機関の方も整備をしつつあるということでございまして、全体的に見ますと、例えば岩手県の沿岸部に関しましては、二十三年四月に医療機関等々の復旧六割だったものが、二十四年の八月には九割まで回復をしてきておるわけでございますが、やはり元々沿岸部含めてこの地域は医療人材等々が不足をしておったところでございますから、それが災害等々で一旦それぞれいろんな状況の下で御事情があられて離れられた方々がなかなか帰ってきていないという部分もございますし、そういうものに対して、よくよく見ていくと、地域によっても違いますし、それから医療機関によっても違うという問題がございます。 でありますから、そういう部分を含めてきめ細かくやはりお話をお聞きをさせていただく中でしっかりとした対応をしていかないと、なかなか医療等々福祉も含めて皆様方には御安心いただけないということでございまして、引き続き、迅速なる対応、この復興に対しての加速、こういうものに対して尽力してまいりたい、このように思っております。
○高階恵美子君 そうですね、これから重要視すべきは中長期的な展望に立った計画的な地域医療の再開発だと考えます。必ずしも従来の枠組みや考え方には拘泥しないで、被災者の生活実態に即した内容で新たな地域開発の視点が盛り込まれたような次世代型の医療再構築でなければならないと、こう思います。 こうした新しいアイデアの創出を現地に丸投げというか、自治体にだけ任せていたのではスピードアップがなかなか図れませんので、これからは地域外からの学際的な支援も取り入れた上で取りまとめをしていく、こういう仕組みへと変えていくような働きかけが必要ではないかというふうに考えます。例えば、こうした特段の取組を何か新体制となってから始めておられますでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 先ほど私、一月に被災地へお伺いしたというふうに申しましたけれども、それぞれ政務三役がそれぞれの担当を持っていただいて被災地に入っていただきました。いろんなお話をお聞かせをいただく中で、一つは、もちろん全体としてこれから国がどのような形で関与していくかという部分もあるんですが、地域にとって使い勝手のいいいろんな費用、お金というものも必要でございまして、そういう意味では地域医療再生基金、これを本年度の予備費におきましてこれ三百八十億円を被災地の方に今一応配分をいただいておるということでございまして、この配分額の決定を早々にさせていただきました。岩手県が六十億、宮城県が百三十五億、福島県百六十億、茨城県二十五億ということで、今言われたような医療人材等々の確保も含めて使い勝手のいいこの基金を使っていただきながら、しっかりと対応をしていただくということで配分を決めさせていただきました。 さらに、補正予算案におきまして、これは被災地だけではないんですが、この地域医療再生基金を総額五百億円更に積み増しをさせていただいたわけでありまして、配分等々はこれから決めさせていただきたいというふうに思っております。 そのほかにも、例えば診療報酬の特例措置、これは職員等々の配置基準、これがございまして、これを緩めて対応していただいておるわけでありますが、これも期限が来ますので、半年間これを延長することをお決めをさせていただいたりでありますとか、福島県、非常に状況的に大変な状況が続いておるわけでございまして、この医療人材の確保に向かって対策プランを福島県に提示をさせていただいております。例えば、離職された看護師の方々が復職するときに支度金の支給をしてはどうかでありますとか、また県外から看護職員等々を採用した場合には医療機関に助成をするなど、こういうようなプランの中で医療人材を確保をしていただいてはどうであるとか、こういうようなプランも提示をさせていただきながら、被災地の医療の確保というものをしっかりと取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○高階恵美子君 ありがとうございます。 再生基金のことについてなどを細かく今お答えいただいたわけですけれども、関連ですのでちょっと次の質問を先にさせていただきます。 昨年十月の行政監視委員会で復興予算の使途に係る審議を行った際にも提案したことなんですけれども、国は医療施設の復旧対象を公的機関、救急救命あるいは周産期医療を担うような民間施設に限定するやり方を改めて、さらに、自治体の計画ありきとしたような消極的な姿勢も見直して、住民にとって身近な小規模の民間医療機関も含めた形で家庭医機能の再構築、再整備に乗り出すべきだと、そういうふうに思います。 国としてこういった地域医療の再建を含めた新たな町づくりに着手することの意義は大きいと考えますが、新体制でのお考え、この点についてはいかがでしょうか。副大臣にお答えいただきます。
○副大臣(秋葉賢也君) 本当に高階先生におかれましては、被災地宮城県の御出身ということもあり、震災当初から大変現場に入っていただいてきめ細かい御指導をいただいてまいりましたことに改めて御礼と感謝を申し上げたいと存じます。 先ほども大臣から再生基金のお話がございました。やはり公的な病院中心で始まった制度でございますけれども、今、民間の診療所にも幅広く使っていただけるようにその使途の拡大を図ってまいったところでございます。医療施設の復旧に当たりましては、公的医療機関のほか、民間の救命救急センターや当番医となっております診療所など、政策医療を担い、地域医療においてもまさに中核的な役割を果たしてまいってきておりまして、重点的に推進をしてまいりました。そして、民間医療機関に対しましても、これ以外にも福祉の医療機構による通常より有利な条件での融資や地域医療再生基金を活用した財政支援も積極化してきたところでございます。 これらの支援措置で不十分だという御指摘もございましたものですから、平成二十四年度の予備費におきまして、被災地の医療提供体制の早期復旧復興を支援するために、大臣から御答弁いただきましたように、地域医療再生基金、これは民主党政権下でお決めいただいたわけでございますけれども、三百八十億円積み増しをさせていただいております。 これによって、例えば宮城県では、この基金を活用して、既に補助金を受けていた病院や診療所を含めました被災医療機関への追加の支援のために三十四億七千万を、県の負担分を含めますと五十二億円を充てているところでございまして、さらに補正予算におきましても、被災三県を含めて全国で使っていただける額として五百億円というのを積み増しもさせていただいているところでございます。 こうした取組の効果をしっかり見極めつつ、今後も被災地のニーズを把握した上で必要な支援をしっかりと行ってまいりたいと考えております。
○高階恵美子君 スピードアップという点では、三月の六日、与党から政府に対して復興加速化に関する緊急提言が出されております。その中で、医療、介護の再生復興については五つのポイントが示されております。 簡単に御紹介申し上げます。 一つ、保健師等による巡回保健指導の強化や心の健康づくり、自殺防止対策などの重層的な支援を実施することにより各々の悩みや状況を踏まえたきめ細かな対応を図ること。二つ、単なる復旧ではなく新たな医療提供モデルとなる機能連携と在宅医療推進の形を作り上げること。三つ、地域包括ケアを中心とする医療、介護等は、市町村の復興計画と歩調を合わせてその基盤整備と連携を進めること。四つ、問題解決ができていない医師、看護師不足については実効あるきめ細かな対応を進めるべきこと。このため、各医療機関等から具体的なニーズを継続的かつ積極的に吸い上げ、それに応じた個別具体的な対応を強力に推進することなど、新たな対応を含め具体的な成果が得られる取組を行うこと。五つ目、介護職員、保育士等についても確保を図ること。 これらのポイントについての受け止めと現在の対応方針を、厚労省、復興庁からそれぞれお答えください。
○副大臣(秋葉賢也君) 今先生から詳しく御指摘いただきました、自民党の大島本部長から具体的な五つの提言、今御指摘のものをちょうだいしたわけでございます。順を追って厚労省の対応について御説明をさせていただきたいと思います。 まず、一つ目の仮設住宅居住者の心のケア等につきましては、心のケアに当たる専門職の人材を確保して仮設住宅等での被災者の話を聞いたり必要な医療的な支援を行う、その活動拠点となりますのがこころのケアセンターということになるわけですが、被災三県に設置をさせていただいております。心のケアに必要な経費を平成二十三年度三次補正予算で確保したところでございまして、これらの活動を継続して実施できるように、平成二十五年度の予算案に十八億円を計上し、引き続きしっかりと支援をしてまいりたいと考えております。 次に、中長期的な医療提供体制の再編や地域包括ケアを中心とした医療、介護等の基盤整備、連携促進につきましては、医療機能の集約、連携等により、町づくりの進展に併せて、患者の状態に応じて切れ目なく効率的に医療を提供できる体制の再構築を計画的に推進していくことが必要だと考えております。 このため、被災三県の医療の復興計画に施設整備を町づくりと併せて行うことや各医療機関の間で機能分担と連携を図ること等を定めて、地域医療再生基金でこの取組を支援をしてきているところでございます。 地域包括ケアにつきましても、これまでのサポート拠点による支援の実績を生かして、自治体が地域包括ケアの実現に向けて取り組めるように更に支援をしてまいりたいと考えております。 四つ目に、医師、看護師等の確保につきましてでございますが、各医療機関等から具体的なニーズを吸い上げるとともに、個別具体的な対応を強力に推進するなど、被災県に対する支援に取り組んでいるところでございまして、引き続き必要な支援をしっかりと行ってまいりたいと考えております。 最後に、福祉、介護の人材確保についてでございますが、平成二十四年度の予備費を活用いたしまして、福祉・介護人材確保のためのマッチング機能や参入促進のための支援等の強化に資するために、福祉・介護人材確保緊急支援事業を創設をさせていただいたところでございます。 また、平成二十四年度補正予算により、潜在保育士の再就職支援や保育所への潜在保育士の活用を支援する役割を担います保育士・保育所支援センターを設置をいたしまして、保育所に勤務していない保育士への就職を支援するほか、保育士資格の取得希望者の相談に応ずるなど、保育所を総合的に支援をすることといたしております。 今後とも、これらの取組を通じまして、被災地の復興につきましてもしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○副大臣(谷公一君) 復興副大臣の谷でございます。自民党と公明党からの提言をしっかり受け止めて、私も一年前は政府に出した方でございますので、頑張ってまいりたいと思います。 委員御指摘の医療、介護等の再生復興でございますけれども、今、秋葉副大臣から答弁があったとおりでございますが、復興庁も、一つは心のケア、これは大変大事だと。私も十八年前、神戸の震災のときに、以来、大変注目を、注目といいますか、大変深刻な問題だということで、それ以降、様々な災害に対応しているわけでございますけれども、しっかりと現場の意見を聞きながら、十分な予算、人的パワーを確保できるように引き続き頑張ってまいりたいと思います。 また、中長期的な医療提供体制の再編、地域包括ケアの実現につきましては、秋葉副大臣が御答弁ありましたとおり、地域医療再生基金の活用をして支援をしているわけでございますけれども、実は、委員御指摘のとおり、町づくりはまだまだこれからでございます。そういう、今後、町づくりの進展に併せて、また新たな課題、新たなそういう医療提供体制の在り方ということも出てこようかと思いますので、そういったこともしっかりフォローしてまいりたいと思います。 それから、医師、看護師、あるいは福祉・介護人材の確保についても、これもやはり現場、被災地の具体的ニーズをしっかり受け止めて、今後とも個別具体的な対応をしっかり行ってまいりたいと思いますし、また町づくりがまだまだ緒に就いたばかりです。住まいもこれから大きく変わろうとしている。そういう中でどういうふうに人材を配置して確保するかということは大きな課題であろうかと思いますので、しっかりと受け止めて頑張ってまいりたいと思います。 いずれにいたしましても、復興庁といたしましては、被災地の医療、介護、福祉関係というのは大変大きな重要な課題であるというふうに受け止めておりますので、提言に示されました幅広い個別の具体的方策をしっかり実現できるように、政府関係機関のみならず、被災地の自治体等とも十分連携を取りながら全力で取り組んでまいりたいと思います。
○高階恵美子君 ありがとうございます。 安定的なサービス提供を実現するためには、人を確実に確保、配置することが必要なんだと思うんです。事医療人材については、二十四時間三百六十五日、一年間でいえば、何時間です、八千七百六十時間でしたっけ、そのぐらいの時間つながなきゃいけないわけですよね。それで、ちょうど一年前に始めていただいた、公的機関などで専門職を雇って、かさ高に雇って、そしてその方々を被災地内の民間の医療機関に一定期間配置をして、直接現地での安定的なサービス提供の体制、これを再建するのにかかわるといったような仕組みを始めていただいたんですが、半年後に確認した時点でこれは実績が一名だったんですね。それで、恐らくこれ、システムがうまく稼働するような何かヒントになるものを入れ込んでいないんじゃないのかなというふうに思うんです。うまくいっていないとすれば、問題点はどこにあるのか考えて見直す必要があると思うんですね。 そこで、両省から今お話がありました、個別の例えば医療機関のニーズを吸い上げるということを確実にして、そしてぴったりと合うような人を供給していくためには、ニーズ把握に出向くための人員、コンサルテーションやマネジメント力の高い人材を確保して各所に専従配置する、こういったような機動的な体制づくりが必要なんだと思います。いかがでしょうか。
○政府参考人(原徳壽君) お答えいたします。 特に被災三県のうちでも、福島県の沿岸地域というのは非常にやはり人材の確保という面では困っておられるということで、この地域に私どもの方の支援の事務所を設けまして、地方厚生局の職員一名を常駐はしております。それから、厚生労働、東京からでございますけれども、月に何回か現地に赴いて、現地の医療機関等からいろいろとニーズの把握を行っているところでございます。 特に、この福島県の相双地域、旧、昔の緊急時避難準備区域というところでの今開かれている病院が六つございます。この六つの病院に今それぞれ聞いておるわけでございますけれども、元へ戻ってきた率は看護職員でいくと七五%にとどまっております。ただ、一方で、病棟を閉鎖しておりますので、これが直ちに看護の不足になっているわけではないと。 ただ、その六つの病院それぞれ事情がございまして、三つの病院は何とか今の状態でやっていけるだろうという形、それから二つの病院は今後、これから病棟をまた元へ戻していくという中で新たな看護人材が必要になってくるというところがございます。それから、一つの病院は現況でもやや足りないというところがございますので、このやや足りないところにつきましては、福島県内の公立や民間の病院から看護師をローテーションで派遣をしていただいております。 それから、二つの病院の、今度広げますので新たにしていかなければいけないということですが、その部分については、先ほどの地域医療再生基金などを使いながら、旧、元々そこにおられた看護職の方々に個別にアンケートを取るとか、そういう形でアプローチをして、戻ってきていただける人を確実に確保していくというような方策など、いろいろとこちらからも提案をしながら福島県の方で対応していただいているところでございます。
○高階恵美子君 コーディネーターの専従配置で機動的に確実な人材配置をと、是非お願いしたいと思います。 あわせて、サービスの提供方法についても考える必要があると思うんですね。若者たちが高校を卒業したら、それを機会に転出していく、こういう地域では人口減少と高齢多死化がますます進んでいます。 こうした地域で実効性の高い医療サービス提供を実現していくためには、これまで以上に広範なエリアをカバーするサービス提供の方法を考えていかなければなりません。被災地東北では、具合が悪くなったら病院のあるところまで運んでもらいなさいという、こういう考え方がなかなか通じません。特にこれからは、これまで以上に巡回型、訪問型を重視した体制にして、それを軸にした二十四時間三百六十五日、こういう安定的な命を守る体制をつくり上げていく必要があると思います。 予算の確保も含めた長期的な見通し、こういう点を是非お伺いしたいと思います。
○委員長(武内則男君) どなたですかね。
○高階恵美子君 とかしき政務官。
○大臣政務官(とかしきなおみ君) 御質問いただきましてありがとうございます。 今、被災地及び医療の過疎地域におきます医療の資源が十分でないところの対応をどうするのかという御質問をいただきまして、御報告させていただきます。 巡回型の医療に対する事業は国の方としても支援しておりまして、今まではへき地巡回診療車、こちらの方を四千九百万円、二十五年度予算の方で入れさせていただいております。さらに、今回は新たにへき地患者輸送車運用事業というものを、これを新たに設けまして、三千四百万円今回予算案の中に入れさせていただいております。 医療資源の少ないところでも医療サービスがしっかり受けられるように、これからもいろいろ考えていきたいと思っております。 ありがとうございます。
○高階恵美子君 昨年五月、東北市長会において全会一致で東北地方に医学部を新設することが決議されたと聞いています。東北地方への医学部の新設を切望する声は随所から出されておりまして、我が党内の議連においても先月、決議文がまとめられました。 東北地方への医学部新設について、厚労大臣の率直な感想を伺います。
○国務大臣(田村憲久君) 東北地域の方々が、これから、ただでさえ医療人材が震災前から非常に不足ぎみであるというような中において、悩んでおられるということでありまして、この震災という一つの大きな災害、これに対して、一つはシンボル的な意味もあるんだと思います。東北の地域の医療をやはり立て直すという意味でも、中長期的な医療人材の供給を含めて、この新設の医学部というようなお話、あるのは承知しておりますが、一方で慎重な御議論があるという、そういうところもあるわけでございまして、双方いろんな御意見があるようでございます。 一義的にはこれは文部科学省の所管でございますので、厚生労働省としてこれに対して物を直接的に言うというわけにはいかないわけでありますが、その根底にあるのはやはり医療人材の不足ということでございますから、この部分に関して、この新設というものが決まろうが決まるまいが、引き続き厚生労働省としてはお手伝いをしていくということになろうと思います。
○高階恵美子君 これからの高等教育の在り方そのものについてはしかるべき諮問機関において議論がされていくものと承知しておりますが、医学部については、現在、政治的に新設の道が閉ざされています。被災地東北の自治体からは、このような形で、農山村地域に定着して地域医療に従事する医師が不足し続けているし、また診療科の偏在も著しいし、それから公的医療機関そのものの維持が難しいんだという声が相次いでいて、なかなか状況が改善できていない、こういう状況が長年続いています。 全国規模でいいますと、こうした状況に対応するために既存の医学部定員数を計画的に二〇%程度、場所によっては二五%程度まで増員をさせて医育が行われています。地域枠をつくるなどの工夫もした上で、定員割れはなく、また受験生の偏差値は上がり続けています。 医学を学びたい、医学部に入りたいという学生、学べる可能性のある若者はまだ国内にたくさんいるのではないでしょうか。我が国において医学部に限って新設を認めない現在の措置の適切性を裏付けるような科学的な根拠はあるでしょうか、説明を求めます。
○政府参考人(板東久美子君) 文部科学省からお答えを申し上げます。 政府全体といたしまして、今まで、医師の過剰を招かないようにということで、抑制方針というのが閣議決定されていたということは事実でございまして、平成十五年の規制改革当時におきましても、この医学分野については抑制を継続するということで、文部科学省の認可に関する告示の中に医学部新設について設置を認めないということが書かれていたわけでございます。 一方で、先生御指摘のように、全国的にもいろいろな形で医師不足の問題が出てまいりましたので、これにつきましては関係の四大臣が平成十八年に合意をするという形で医師不足の解消、特に地域の医師不足の解消に向けてということで、定員増については認めていくということで措置がとられたわけでございます。その後、厚生労働省と連携をしながら平成二十年度から医学部の入学定員の増加を認めておりまして、先ほど先生からも御指摘がございましたように、その増加が平成二十五年度入学定員では二十年から比べまして累計で千四百十六人増加ということで、総計で九千四十一人の定員ということでございます。被災地の三県におきましても、十九年度時点から比較いたしましてこの二十五年度では百三十五人増と、三大学医学部で百三十五人の定員増という状況になっております。 一方で、医学部の新設につきましては、これも文部科学省の中で検討会でも議論しておりましたけれども、非常に賛否両論分かれているという状況がございました。そして、東北地方の関係者におきましても、先ほど先生御指摘のように、自治体などから一方で要望が出てきている、設置についての御要望が出てきているという一方で、医学部あるいは地域の医療の関係者の方から、医学部の新設によって教員確保のために医療現場から医師が引き抜かれる可能性があるのではないか、かえって現場においてそういった影響を与えるのではないかという御懸念も出されているということで、双方の御意見があるということでございます。 こういった御意見について、様々な御意見もお伺いしながら、厚生労働省と連携をさせていただきながら、引き続き検討してまいりたいというふうに思っております。
○高階恵美子君 そうすると、医学部に限って新設を認めない現在の措置の適切性を裏付けるような科学的な根拠というのは十分にないということになると思うんですが、大震災が発生する以前に専ら政府の意向によって規制されている状態が、大震災の後二年が経過して現地からの要望がどんどん高まっている現在もなおそのままに放置されている。こういう状況ですと、政府を挙げた復興加速化を宣言なさっている現政権に対する信頼感とか期待、こういうところが急速につやを失いかねないような心配があります。 東北地方への医学部新設、この取扱いについては、政府が主体的に必要性を検討して速やかに政治的な決断をし、新たな方向性を指し示すべきと考えますが、厚労大臣はいかがでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 今もお話がございました、積極的に推進する御意見と東北でも心配される御意見とがあります。 その主な内容は、今文科省からお話がございましたが、やはり専任の教員という形で医師がかなり必要であると。今、設置基準では大体百名の定員に対して百四十名教員が要るであろうと。実態を見ると三百名ぐらい実際問題には百人の定員に対して教員等々で医師がかかわってくるということでありまして、この医師の確保をどうするんだということを御心配をされておられる方々もおられるということでございますから、そういうことも含めて文科省等々判断をいただいた上で最終的にはどういう決定をされるか、こういうことになろうと思いますが、いずれにいたしましても、自民党の中で非常に大きな盛り上がりが出てきておるということは私も承知をいたしておりますので、その動きをしっかりと注視をさせていただいてまいりたいというふうに思います。
○高階恵美子君 東北の田舎で働いてくださる、定着してくださる医師の数を増やしてほしいということでございますので是非積極的に検討をお願いしたいんですが、そういうことと併せまして、例えば専門分化が進んでまいりますと、医師でなければ医業を行ってはならないという原則は変わらないわけですけれども、医行為が非常に進化をしておりますので、周辺の環境、医師が医業に専心できるように医療の周辺環境をきちっと整えていく、こういうこともしっかりしていく必要があると思うんです。 間もなく日本は働く世代に対する年齢区分比、これが一対一まで下がってまいるわけですから、相対的に誰かの手を必要とする人口比率が増えるわけです。まさに、医療の担い手不足や偏在を解消する総合的な取組とその周辺環境の整備、こういうことを強い危機感を持って強化していかなければならない時期と考えます。とかしき政務官、いかがでしょうか。
○大臣政務官(とかしきなおみ君) 医療の体制をやはりきちっと整えていくことと、それぞれの医療分野の人たちがしっかり連携を取りながら、やはり国民の皆様に満足していただける医療をどれだけ提供できるか、この体制も、これから高齢社会がどんどん迫ってきておりますし、労働環境もどんどん変わってまいりますし、しっかりとそういったニーズにおこたえできるような体制を今後も引き続き検討していく必要があると考えております。
○高階恵美子君 医療では、しばしば医師、看護師の役割分担や権限移譲が議論となります。この三月末には、麻生政権以来四年に及んだ審議が結論を得ると伺いました。看護師国家資格を取得後五年以上臨床看護に従事した経験者が更に二年間大学院教育を受けた上で所定の試験に合格した場合、特に規定された事項に限り、特定の者に対してそれを実施できるようにする、その法的基盤整備の方向性が示されます。そこで使用されている包括的な指示という用語について説明をいただきたいと思います。 ここで、仮にそのレベルにある看護師を日本版NPと呼ぶことにしますが、包括的指示とは、医師がこの日本版NPに対して一定の医行為の実施を依頼する意味なのだと解釈しますが、これを行う医師についてのグレード、資質、そういった点が非常に曖昧でございます。どのような立場のどの医師がどのような条件下でこういうことを行うのか。 例えば、医学教育や研究歴、臨床実績、専門医であるか否か、施設内における組織上の位置付け、指示の裏付けとなる書類等の記録あるいは保存責任、実施対象者の主治医か否かなど、おおむね想定されているもの、これからかもしれません、お答えいただきたいと思います。
○大臣政務官(とかしきなおみ君) ありがとうございます。 看護師が行う診療の補助のうち、高い専門知識と技能性が必要となる行為を明確にして研修やその仕組みの創設について年度内に今まとめる予定でございます。 先ほど御質問いただきました包括的指示を行う医師についてどういった要件がということで、まず二つ考えられまして、まず一つ目は、患者の病態の確認を含めて、看護師に実施されることができるかどうか、看護師さんの能力がそれに見合うかどうか判断する能力が一つ目。あと、二つ目は、今度は医師側の方に求められる能力でありますが、患者の病態が変化した際などに、看護師から具体的な指示を求められた場合にきちっと対応できる能力を備えているか。この二つを持ち合わせていることが前提となるというふうに考えております。
○高階恵美子君 時代の要請でもありますから、法的基盤整備を含む制度的な整備について異論はないと思います。しかし、国内各地の様々な療養の場において新たな仕組みに基づくサービス提供が適切かつ着実に普及、定着していくためには、場の多様性とか地域特性にも配慮したきめ細かな情報収集と対話、試行的事業等による実績の積み重ねがこれからどうしても欠かせないと思います。 審議会として一定の議論の終局を見るのであれば、これからはそうした残る課題を克服し、利用者の立場に立って各々の技術職の持てる技能を存分に生かせるような環境の整備に向けた取組を是非とも始めていただきたいとお願いします。 最後に一つ、大臣にお尋ねをいたします。 安倍政権スタート後に開催した党の看護問題小委員会で、実に多くの自民党議員から看護政策に対する厳しい指摘がありました。我が国では、国内に二百二十万から二百三十万人の看護人口を有している、しかし就業者数が百五十万人程度にとどまっている、その理由は、効果的な看護政策が実施されていないからではないか、予算規模がいかにも小さい、国家資格を有する人々であり、これからの社会保障を担う分野なのだから、厳しく行政指導をするなり、優先的に看護政策を検討、推進する部門を設置するなどして看護政策の全体戦略を立てることが緊急の課題だと、おおむねそういう意見でした。 社会保障制度改革に関する国民会議の進捗もございますが、看護職はそれを実現する最大規模のプロ集団です。この看護職の未来に係る看護政策の体系的な議論は、確かに取り急ぎ取り組まなければならない課題だと私自身もこのとき強く感じました。 大臣の取組姿勢を伺いたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 私も委員と一緒に自民党の看護小委員会でいろんな議論をさせてきていただいた、そういう記憶があるわけでありまして、よく、これからみとりに向かって、四十万人からお亡くなりになられる場所がない中において、自宅で最期をお迎えになられる、そういうようなお手伝いをどうしていくかと、こういう議論もさせていただいた記憶がございます。 今、ちょうど医療提供体制の再構築、これを議論をしておるわけでありまして、当然のごとく、病院・病床機能の分化、また強化というもの、こういうものがいろいろと進められてこようというふうに思います。 急性期に関しましても、当然、高度な急性期もあれば亜急性期もあるわけでありまして、そういうものの中でどうやって機能の分化を果たしていくか。となりますと、当然その中において看護師の方々に求められる技術、能力、そして役割、こういうものも、変わってくるといいますか、更に強化をされてくるわけでありますから、そういうものに対しての体系的な見直しというものも考えていかなきゃならぬのだと思います。 一方で、在宅もこれは進めていかなきゃならぬわけでございまして、委員が先ほど言われましたとおり、巡回の診療でありますとか、そういう部分に関しましてもまた役割があるわけでありますし、ある意味、療養、こういうものに対してのサポート、こういうものも看護師の方々には大変期待があるわけでございます。 そういうことを総合的に考えていきますと、やはり看護師という役割というのは、大変数も多いわけでありますし、この日本の医療を総合的に支えていく上で一つのキーマンといいますか、大きなポジションであることは間違いがないわけでありますから、今委員がおっしゃられたとおり、どのようにこれから総合的に看護師というものの活用というものを図っていくか、議論を進めさせていただきたいというふうに思っております。
○高階恵美子君 住み慣れた家で暮らしたい、自分らしく生き終えたいと願う国民の期待にこたえて、生きる力を支えることのできるような社会保障制度の実現に向けて共に頑張ってまいります。 終わります。
○三原じゅん子君 自由民主党の三原じゅん子です。 本日は、質問の機会をちょうだいいたしましてありがとうございます。一般質疑ということですので、私が議員になる前から取り組んできた案件の一つでもある予防接種法が諸先輩方のお力をお借りしてようやく一歩前に進もうとしております。本日は、予防接種法に関する質問と、最近新たに関心を持っている動脈硬化検診について質問をさせていただきたいと思っております。 予防接種法の改正案では、これまで暫定措置で対応してきた子宮頸がん予防、Hib、小児肺炎球菌の三種類のワクチンを定期接種化いただいたこと、これは、田村大臣を始め副大臣、政務官、そして厚生労働省の担当の皆様に厚く御礼を申し上げます。これからも立法府の一員として、また国民の皆様方に寄り添う議員として、より良い医療制度をつくるために尽力してまいりたいと、そのような決意を新たにしたところでございます。 それでは、本題に入らせていただきます。 予防接種法が改正するといううれしい知らせの一方で、最近心配な報道があります。それは、女子中学生が子宮頸がん予防ワクチンを接種したことで歩行障害や腕のしびれといった重篤な副反応が出たということであります。 今回、ワクチンを接種し副反応を発症した方々に対し、まず心からお見舞いを申し上げたいと思います。 私はこれまで、子宮頸がん予防ワクチンの公費助成を、患者会の皆様方や学会、医療関係の皆様、そして我が党の諸先輩方、公明党の先生、あるいはその当時与党だった皆様方、諸先輩方とともに取り組んでまいりました。それは、ひとえにこの子宮頸がんが非常に恐ろしい病気であるということ、これを身をもって知っているからこそ希望する方々全員がワクチンを接種できる環境をつくらなければならないと、そう思ったからであります。私は子宮頸がん予防ワクチンを推進してまいりましたので、今回の副反応についても実態を明らかにして、ポリオワクチンのときのような接種控えなどが起こらないようにきちんとした情報を国民の皆様方に提示する、この責務があると思っております。 まず、子宮頸がんに関する基本的な情報を共有させていただきたいと思います。 もう皆様方御存じのとおり、我が国では毎年約一万七千七百人が子宮頸がんと診断され、それが原因で約二千七百人の方々が亡くなっていらっしゃいます。 子宮頸がんというと死亡者数ばかりが注目されるんですけれども、診断された方は何らかの治療を皆様は行っております。つまり、つらい外科治療あるいは放射線治療などを行っており、子宮、卵巣、子宮口、リンパ節、こういうものを摘出手術をしている方がたくさんいるということであります。 今回の子宮頸がん予防ワクチンは、子宮頸がんの一つ前の段階である前がん病変の原因となる強毒性の16、18型、そして弱毒性の6、11型のウイルス感染を防ぐものであります。そして、海外では百か国以上で接種されているワクチンであります。 厚労省医薬品等安全対策部会安全対策調査会、予防接種後副反応検討会の資料を拝見しますと、確かに子宮頸がん予防ワクチンは小児用肺炎球菌、それからHibと比較して副反応の報告数が多いようです。 それでは、厚労省に伺います。 子宮頸がん予防ワクチンは、他のワクチンと比較して重篤な副反応が出やすいという報道が流れておりますけれども、実際はどうなんでしょうか。厚労省での最新の把握状況、そして専門家による検討状況をお答えください。
○大臣政務官(とかしきなおみ君) 三原委員にお答えさせていただきます。 三原委員には、この法律案でいろいろ御尽力いただきましたことをまずは先にお礼を申し上げたいと思います。 御懸念の件でございますけれども、ほかのワクチンと比較して副反応の報告はということでございますけれども、御指摘のとおり、ほかのワクチンと比較して高いということが出ております。 具体的に数字を申し上げますと、例えば子供向けの定期接種における副反応、普通のものは百万回当たり約三十一件程度となっておりますけれども、子宮頸がんワクチンの副反応につきましては百万回接種当たり約二百三十二件の報告がございました。今まで約八百三十万件接種されております。ということで、やはり明らかにほかのワクチンと比較して副反応の報告率が高くなっているというところでございます。 報告内容としましては、具体的に失神とか意識喪失、気分不快等、血管の迷走神経反射の関連と考えられるものが多く出ております。ほかのワクチンでは余り報告がなされない内容でありますので、これらが要因であるというふうに考えられております。 この子宮頸がん予防ワクチンの副反応につきましては、やはり専門家によります会議を開催して、公の場で御議論いただいているところであります。現在のところまで、発生状況を踏まえて、今のところ安全性に重大な懸念はないと、こういう結論をいただいておりますけれども、今後とも同ワクチンの安全性に関しましては注意深く見守っていきたいと、このように考えております。
○三原じゅん子君 ありがとうございます。 次に、厚労省の資料で、重篤症例一覧を拝見しますと、これ基礎疾患を有している方にもワクチンを接種しているようです。例えば、ワクチンを接種した際に高熱や扁桃腺が腫れたり意識喪失、けいれんという副反応が出たり、数週間前に肺炎を起こしたなどと記載されている方に接種しているようなんですね。これは、どのワクチンであろうが、ワクチン全般に対する注意事項として、基礎疾患がある人へのワクチン接種というのは注意が必要だと私は思っております。 そこで、厚労省に伺います。 子宮頸がん予防ワクチンを接種してはいけない人を、自治体や医療機関に対してどのように通知しているのでしょうか。また、子宮頸がん予防ワクチンの効果、有効性、安全性についても不十分だという声があります。この点についても、厚労省、併せてお答えください。
○大臣政務官(とかしきなおみ君) ありがとうございます。 実は、実施要項において、予防接種をしてはいけない人ということで、これは今お話しいただいた発熱を呈している方とか、重篤な急性の疾患にかかっていることが明らかな方とか、ワクチンの成分に対して過敏な症状を呈したことがある人とか、こういった方々には予防接種をしないようにということで実施要項の方で書かせていただいております。万が一そういった事例があったとしたらちょっと問題でございますので、また詳しく教えていただければと思います。ということで、予防接種を行う際には、こういった注意を要する者として、ほかには、妊婦とか、妊娠をしている可能性のある方とか、先ほどもありましたけれども基礎疾患のある方々、こういった方には慎重に予防接種の適否を判断することとしております。 実施に当たりましては、予防接種法の実施要項に基金事業の実施要項と同様の内容を明記して、これまでどおり、これまで以上にといいますか、市町村を通じて医療機関に周知を図っていきたいと、このように考えております。
○三原じゅん子君 ありがとうございます。 ワクチンを接種する際の注意事項について、自治体、医療関係者、保護者、こういう方々に対してしっかりと周知し続けていくという必要があると思いますし、周知徹底することで防げる副反応があると思いますので、厚労省はしっかりとこういうところを丁寧に対応していただきたいと思います。 次に参ります。 子宮頸がん予防ワクチンの効果、有効性、安全性、このことについてもよく分かったと思いますけれども、しかし、ワクチンの効果と副反応の関係というのはこれ併せて考えていかなければならないということを私たち国民は理解しなければいけないと思っております。本来、これら両面を深く考えてワクチンの活用の在り方というのを考えていただくことが求められていると思うんですけれども、残念ながら、我が国では、副反応の例がマスコミ等で取り上げられますと、その副反応の面ばっかりが注目されてしまうということ、これまで、今まで何度も繰り返してきたのではないかなと、そんなふうに思っております。 このような限界を克服するためには、私は、そこの鍵はデータの蓄積と活用ではないかと考えております。自分が病気になる頻度がどれくらいで、ワクチンでこれが防げるのか、こんなにメリットがあるということを数字で分かるように、そうしたり、ワクチンを打った後の副反応がどれぐらいの頻度で起きるのか、こういうことが分かれば、もう少し国民の皆様は冷静に判断して、ワクチンを打つ打たないという判断についても納得して接種できるのではないかなと思っております。 我が国も、レセプトデータや副反応の報告データなど疫学データを取りまとめて副反応の原因やワクチンとの因果関係が明確に証明できるように、もっと予算を使って疫学データの精度を上げるべきだと考えておりますけれども、大臣、この点どのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 副反応報告につきましては、従来、通知によって要請してきておりますけれども、より実効性を高めるということで、今法律案の中におきましてこれを義務化をするということでございますから、これから更に義務という中において副反応のいろんな報告が上がってくるのであろうというふうに思っております。 また、ワクチンの有効性を適切に評価するには、ワクチンにより予防可能な感染症の発生動向を的確に把握することが大変重要だというふうに思っております。そのような観点から、本年四月一日より、Hibワクチン及び小児用肺炎球菌ワクチンの定期接種化を見据えた上で、新たに侵襲性のインフルエンザ菌感染症及び侵襲性肺炎球菌感染症を感染症法上の全数届出対象疾病といたします。その上で、より多くのデータというものが上がってくるわけでございますから、これに対して適切な対応を考えていくということでございますので、委員おっしゃったとおりでございますから、しっかりと対応してまいりたいというふうに思っております。
○三原じゅん子君 ありがとうございます。是非、大臣、この件は前向きに御検討いただきたいと考えております。 次に、冒頭に触れました子宮頸がん予防ワクチン接種による重篤な副反応について、三月十九日の産経新聞、「子宮頸がんワクチン副反応補償」という報道がありました。この記事では、ワクチンを接種した女子中学生が歩行困難など重篤な副反応が出たために自治体やPMDAへ補償申請をしたけれども、結果的には補償が適用されなかったという内容が書かれております。 実は、私、先週、この中学生とお会いする機会がございました。車椅子に乗っていらっしゃいまして、腕や足にも痛みがあるのでしょう、歩くことがとても厳しいような状態に見受けられました。ワクチンを接種するまではほかの子と何ら変わらずにお元気に過ごされていたんだそうです。また、ほかの、女子中学生の保護者の方もいらっしゃっておりまして、伺った話では、一回目のワクチンを接種した後に足首に痛みが出たんだそうです。しかし、打ったところでなくて足首だったもので、このワクチンが原因だとは全く思わなかったということで、スケジュールどおりに二回目を接種したら全身に痛みが生じて、今では毎日その全身の痛みと闘っているということ、お母様、泣いてお話しされておりました。 私は、そもそもこの予防接種というものは、疾病の種類とかワクチンの種類に関係なくて、健康で接種したいと思う人は皆さん接種した方がいいと考えております。集団の中の一定数が予防接種を接種した場合には感染患者が出ても感染が阻止されて広まりにくい、もうこのことは私、本委員会で何度もお話しさせていただいているんですけれども、これを集団免疫といいますけれども、これは予防接種の一つの大きな目的であります。 世の中には重篤な心臓疾患などがあってこの予防接種を打ちたくても打てないという方がたくさんいらっしゃいます。しかし、集団免疫ができますと、予防接種を接種した人たちが接種できない人たちを病気から守ることができるんです。だから、予防接種というのは多くの方々が接種して集団免疫をつくることが重要だと私は考えております。しかし、これまで国というのは、ワクチンがこの集団免疫をつくるという、社会全体の福祉のために接種をするんだという認識、こういうことを国民の皆様にも持っていただくという努力を怠ってきたんじゃないかなと、そんなふうに考えております。また、そのためにも副反応の救済を今以上に強化していく政策的な必要があるのではないかなと、そんなふうに考えます。 例えば、諸外国の例でいいますと、アメリカなどでは、副反応救済措置の原資、財源として、ワクチン一本当たりに七十五セント上乗せするという、そういうことをしておる。副反応が生じたときには、ですからかなり多くの救済金が支払われるという制度になっております。このように、副反応救済制度については、諸外国の施策を参考にしながらも、今後政策的な検討を進めていくべきだと私は考えております。 そこで、大臣に伺いたいんですが、産経新聞の女子中学生は不幸にして副反応が出てしまったんですが、今回の自治体やPMDAのように補償が適用されないと判断されれば、国民の皆様の中では副反応に対する心配の声というのが当然大きくなって、そしてワクチンに対する拒否反応が植え付けられて、効果が見えなくなって、我が国のワクチンギャップはますます大きくなるばかりではないでしょうか。私は、不幸にして被害に遭った人を公的にどうやって救済していくかという観点からも、副反応救済制度をもっともっと手厚くすること、基本的な考え方としては、疑わしきは補償しないというのではなくて、疑わしきは被害者の利益という方向にすべきだと考えております。今回の新聞報道にあった被害者の救済の事例を含めて、ワクチンの接種に対する副反応救済の今後のあるべき施策の姿あるいは哲学というものについて、大臣にお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 今委員がおっしゃられた大変気の毒な方、お子さんでありますけれども、現状は基金事業でございますから、市町村がそれぞれ民間保険に入っていただいて健康被害救済の制度の中で対応された部分と、それからもう一つは、医薬品医療機器総合機構法に基づいたこの医薬品の副作用、これに対する被害救済給付の話と、両方とも対象にならなかったというお話であられたんだというふうに思います。 そこは、それぞれの機関といいますか立場で因果関係を調べられて、結果的には直接的に関係があるというふうには認めることができなかったということでこの救済制度の中に適用されなかったというふうに承知をいたすわけでありますけれども、今回法律ができますと、当然この法にのっとった被害者の方々の救済制度に入ってくるわけでありまして、今それぞれでやっておるそれぞれの制度よりかは手厚い給付になるわけでありますから、その部分では、法律の中に入ってくれば、当然、全体の給付という意味では広がるんであろうというふうに思います。 ただ一方で、果たしてその起こった事象が因果関係がどうかということを、これを審査するのは、やはり科学的な知見においていろんな見方をしてこられるわけでありますから、専門家に任せざるを得ないところはあろうと思いますが、しかし一方で、委員おっしゃられたとおり、なかなか被害者の方々が因果関係が認められないということで給付の対象にならないということになると、予防接種をしようかなと思っても腰が引けてしまうという親御さんがおられることも確かでございまして、そのような意見も踏まえながら、この救済制度どうあるべきかということをこれからも検討してまいりたいというふうに思います。
○三原じゅん子君 ありがとうございました。 私は、被害者救済についてはまだまだ十分ではないと考えておりますので、引き続きこれからもしっかり取り組んでまいりたいと考えております。 次に、法案に記載されている疾病名称についてお伺いしたいと思います。 先日、専門家の医師と患者会が連名で、ヒトパピローマウイルス感染症ではなくて、本来の予防接種の目的である子宮頸がんの記述をし、国民に分かりやすく誤解のないよう正確に記述してほしいとの要望が出されました。国民の皆様に対しては、やっぱりこの分かりやすさというのは非常に重要なことだと思います。 そこで、厚労省に伺いたいと思います。 予防接種の連絡をする場合、例えば予防接種法施行令や通達には、今まで使用してきたこの子宮頸がん予防と書く方が国民には分かりやすいと考えているんですが、御答弁お願いできますでしょうか。
○大臣政務官(とかしきなおみ君) 質問ありがとうございます。 委員も御存じのように、子宮頸がんは一般的には感染症とは申しません。子宮頸がんは予防ワクチンによってがんそのものを予防する効果は証明されてはおりません。今回は子宮頸がんのヒトパピローマウイルスを原因とするものだけに対応しているものでありますので、こういった事情を踏まえますと、今回は子宮頸がんよりもウイルスに起因する感染症を総称するヒトパピローマウイルス感染症という名前が適当であると、こういうふうに考えております。 ただ、一般の国民の皆様に非常に分かりにくいという御指摘もございますので、ここは、法案成立後に発出する通知におきましては、ワクチンの効果等につきましては子宮頸がんの予防という言葉を使わせていただいて、国民に正しく分かりやすくメッセージをきちっと発信していきたいと、このように考えております。
○三原じゅん子君 先日の衆議院の厚生労働委員会でも公明党さんからもそういうお話あったと思います。是非、そういう丁寧さが必要なのではないかなと思いますので、是非よろしくお願いしたいと思います。 次に、今回定期接種化から漏れた、おたふく、水痘、B型肝炎、成人用肺炎球菌の四ワクチンについてでございます。特に、おたふく、水痘に関しましては、先進諸外国、英国、米国、ドイツ、フランス、イタリア、カナダでは全て公費助成されております。もちろんWHOも接種を推奨しております。 今回はまず一歩前に進めるということが重要だというのは分かるんですけれども、予防接種法を引き続き検討する必要があると認識しており、残り四つのワクチンの定期接種への追加というのをこれはなるべく早く行うべきなのではないかなというふうに思っているんですが、この点についてはどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 委員がおっしゃられましたとおり、昨年五月の予防接種部会の第二次提言におきましても、全部で七つ、これが言うなれば広く接種することが望ましいというお話でございまして、定期接種化を求められておるわけでございます。そういう意味で、基金事業になっておりました三つを先に第一歩をということで定期接種化、この法律案の中でお願いをいたしておるわけでありますが、残りの四つに関しましてもこれは非常に重要なことだという認識は持っております。 問題点幾つかあります。一つは財源の問題。やはり総額一千百億円ぐらい必要だというようなお話がございますから、関係省庁としっかりと議論をしていかなければなりません。もちろん、これ定期接種化という話になってきますと地方財政措置となる可能性が非常に高いわけでございますから、そういう意味では地方とも議論をしていかなければならない話でございまして、地方の団体とも、地方自治体ともそこのところは意見調整をしっかりやらせていただいて、なるべく早く定期接種化になるように努力をしてまいりたいというふうに思っております。
○三原じゅん子君 是非よろしくお願いしたいと思います。 次に、新たに承認されたワクチンについてなんですけれども、薬は薬事承認後二か月以内に薬価が決まります。ワクチンにはそういった取決めがないので、ワクチンについても予防接種法に組み込むのか否かの評価というものを薬事承認後速やかに実施してはどうかなと私は考えているんですけれども、この点について、大臣、どのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 今の話にかかわってくる部分だと思います。 保険適用はなりませんが、特に保険に収載されるという話になりますと、薬事承認行われた後、一定期間を置いて自動的に近い形でなっていくんでありましょうが、予防接種の場合は薬事承認されてもなかなかその後そう簡単には、機械的には定期接種化されていかない。そこがまさに先ほど申し上げた財源の問題もあります。それから、地方自治のこれは要するに事務でもあるわけでありまして、自治事務の中で地方の御理解もいただかなきゃいけないという問題もございます。 ですから、そういうところをやはり丹念に御説明をしながら御理解をいただく中において財源を確保して定期接種化になっていくわけでございますので、よくよく委員のおっしゃる意味は分かっておりますので、なるべく早く、薬事承認されていくものに関して定期接種化ができるような努力は引き続きしてまいりたいというふうに思います。
○三原じゅん子君 もちろん財源ということも分かるんですが、またまたロタウイルスワクチン、これについては、承認後一年たっておりますけれども、いつ評価結果が出るのかなと心配しております。これも私、何度も質問させていただいておりますけれども、このワクチンはWHOでも推奨済みでありますし、これ治療法がないんですよね。ですから、ロタ胃腸炎をあらかじめ防ぐため、あるいは夜間救急の八割を占めて疲弊している小児科の医療現場、これを救うためにも、そして働くお父さん、お母さんたちを救うためにも是非前向きに取り組んでいただきたいと思っております。いかがでしょうか。
○大臣政務官(とかしきなおみ君) 御質問ありがとうございます。 ロタウイルスワクチンに関しましては、委員のおっしゃるとおり、一刻も早く対応できるようにということで、今、国立感染症研究所におきまして、感染症対策として、知見を今取りまとめて予防接種部会に報告されております。これは、予防接種部会の下に設置されている作業班におきまして今評価、検討を行っているという、こういった状況でございます。 これらの結果を踏まえた上で定期接種化を今後検討していきたいということで、なるべく早く対応して、お子さんの少しでも苦しみを軽減できるようにこれからも努力していきたいと、このように考えております。
○三原じゅん子君 是非よろしくお願いしたいと思います。 では、次の質問に移らせていただきたいと思います。 先日、大変興味深い話を聞く機会がございました。それは、日本人の死因のうち約二五・五%を占めている心疾患と脳血管疾患の予備軍、動脈硬化検診を行って、早期発見、早期治療を行おうという内容のものでありました。 実は、私事なんですけれども、私の父がやはり脳梗塞で、今から約十六、七年前になりますか、倒れまして、それからやはり私たち家族の生活というのは一変いたしました。特に母は今でも介護だけの毎日を送っております。やはり父だけでなく、こういう介護に費やさなければならない母の人生とかそういうものも考えたときに、何とか倒れる前にこれ発見できないのかなと常々考えておりました。脳梗塞というのは介護が十年以上に、長期に及ぶケースというのが非常に多くて、治療費の負担ももちろん当然ながら介護を行う家族の負担ですよね、これも非常に大きいなとつくづく実感しているところであります。 この動脈硬化検診について簡単に説明しますと、これ、末梢動脈疾患というのを発見するものなんだそうです。末梢動脈疾患の患者は今約三百万人、これらは全て脳梗塞、心筋梗塞の予備軍なんだそうです。末梢動脈疾患で自覚症状が出た人の五年生存率というのは七〇%、つまり約三〇%の方々はこれ脳梗塞や心筋梗塞などで五年以内にお亡くなりになってしまうということなんだそうです。 恐ろしいことにこの病気は、先ほど申しましたように、自覚症状が四人のうち一人しか出ない。幸か不幸か、病気に気付いた人は最大でも七十万人しかいないわけですよね。残りの二百三十万人は自覚症状がないまま、いわゆる末梢動脈疾患が静かに進行していってしまっているという現状なのだそうです。 〔委員長退席、理事津田弥太郎君着席〕 しかし、この末梢動脈疾患、これ比較的簡単な検診で発見することができるんです。血圧を測る血圧計ありますよね。あれを足で、足を測る、測定して検診するというだけで脳梗塞、心筋梗塞の予備軍が分かるということなんですね。この段階で手を打てば、五年後の死亡率を引き下げることができるわけです。三大疾患の一部である脳梗塞、心筋梗塞は、これはある日突然来るものだと思っていたんですけれども、決してそうではなく、足から来るんだということが医学の進歩で分かるようになりました。一旦、脳梗塞、心筋梗塞というのが発症すれば、先ほども申しましたように、御本人のみならず、家族の皆様方が物すごい大きな負担が掛かるということは私も経験から申し上げたいと思います。 そこで、大臣にお伺いしたいんですが、この動脈硬化検診の普及、これは非常に重要なものだと思うんですけれども、国は今以上に力を入れるべきだと私は考えますけれども、大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 今おっしゃられました心疾患や脳血管疾患等々、動脈硬化性の疾患ですね、こういうものに対してどう対応していくか。健康日本21でもやはりこの動脈硬化をどうやって予防していくか、大変大きな課題として眼目に挙げておるわけでありまして、食生活を良くしたりでありますとか、また運動習慣を付けていただくだとか、いろんなことをやっていかなきゃならぬと思っておるんですが、その中において、どうまず発見するか、早期発見という意味からすれば、委員おっしゃられましたこの動脈硬化検診ですか、何か手と足に何か付けて血の流れの速度を測ってどういう状況かということを判定するというような話でありますが、ちょっと調べますと、今も何か民間の人間ドックの検診のオプションで付いているらしいんですが、大体二千円から三千円ぐらい掛かるというんですよね。二千五百万人ぐらいが特定健診を受けておるということを考えれば、かなりの費用が掛かるということも一面ございます。それは数百億というオーダーになるんでありましょう。 今、現状は、血圧を測って、それからもう一つはコレステロール値等々を見ればある程度この人は予備群だなというのは分かるわけでありまして、そういう方々の治療の一環としてこの動脈硬化の検診をやればこれは保険適用になりますので、ある程度幅広に分かる中において、そういうような機会を使ってより精度の高い検査をしていただきながら治療をしていただくというのがいいのかなと。 〔理事津田弥太郎君退席、委員長着席〕 おっしゃられる意味、これを特定健診に入れるべきだというお話でございますけれども、なかなか今申し上げましたとおり費用の掛かる話の中で、すぐにこれをこの中に入れていくということはなかなか難しいのかなというように思っております。
○三原じゅん子君 ありがとうございます。 御家族の介護で苦しんでいらっしゃる方もたくさんいらっしゃると思いますので、早期に発見するという意味、それから健康長寿というのを目指すということは大臣の所信の表明にあったと思います。是非そのことも考えて予防ということ、もう少し私たち自身も考えていかなければならないということ、このことをお願いして質問を終わらせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男でございます。 まず、質問に先立ちまして、田村厚生労働大臣並びに桝屋、秋葉両副大臣、とかしき、そして丸川両大臣政務官の御就任をお祝い申し上げます。課題山積の厚生労働行政のかじ取りをしっかりやっていただきたいと、そのように思います。 それでは、田村厚生労働大臣の所信等に対する質問に入らせていただきたいと思います。 まず、東日本大震災への対応について質問をいたします。 去る三月六日に、自民党と公明党は、「復興加速化のための緊急提言 震災三年目の冬を希望持って迎えるために」を安倍総理並びに根本復興大臣に申入れをしました。その中には、先ほども質問にもございましたが、医療、介護の再生復興等あるいはリスクコミュニケーションの強化等の項目が含まれております。これらの課題に関しましては、田村厚生労働大臣も所信で触れられているわけでございます。 そこで、まず被災地における保健、医療、介護福祉従事者の継続的確保について、厚生労働省としての取組を田村厚生労働大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 先ほども御質問あったんですけれども、やはりこの被災地の医療人材、マンパワーをどう確保していくか、大変大きな課題であろうというふうに思います。 発災後、本当に各方面からいろんな御協力をいただきまして、医療機関等々いろんな関係団体から成る被災者健康支援連絡協議会、ここにもお力添えをいただきながら、医師等々の確保等々に大変御尽力をいただいております。 また、地域医療再生基金、これに関しまして、やはりいろんな使い方ができる非常に便利な使い勝手のいい制度でございますので、この基金からも医療人材の確保等々にいろいろとお使いをいただいておるという現状もあります。 ちょっと時間は掛かりますけれども、これからの中長期的な医師確保という意味では、この医学部の定員増加ということで、地域枠をつくって定員を増やしてこれからの医療人材を担っていただくという意味では、こういうような役割といいますか、こういうものも使って強化をさせていただくということでありますし、あわせて、地域医療支援センター、これはここだけに限った話じゃありませんけれども、ただでさえ各地域で医師の不足ということが言われる中におきまして、キャリア形成までを含めて一貫してそれぞれの医師の面倒を見るといいますか、医師の人生設計まで含めていろんな議論をしていく中において、魅力のある制度の中で地域医療等々に、地域に対して医師を配置していくという意味でこのセンター等々を御利用いただくということも、実際問題、今被災地ではやっていただいておるということでありますが、特に相双地域に関しましては非常に医師が不足しているということでございますので、相双地域等医療・福祉復興支援センターというものを、これを設置をいたしておりまして、ここでの医師の派遣の調整等々もやっていただいておるような次第でございます。 また、保健師に関しましては、交付金をつくりまして、この交付金の中において健康支援活動や保健師等の人材確保などの支援、これも行わさせていただいておりますし、また介護福祉士等々の人材に関しましては、福祉人材センターとハローワーク、こういうところで合同面接会等々を行っていただいて人材の確保を図っていただいております。 また、介護福祉士に関しましては、修学資金というものに関しての助成も行わさせていただいておるわけでございまして、ありとあらゆることを対策を講じながら、この地域の医療福祉人材の充実というものをこれからも進めさせていただきたいというふうに思っております。
○渡辺孝男君 日本医師会も、昨年の八月下旬から九月の中旬にかけて岩手、宮城、福島の被災三県で被災地の医療に関する医師の意識調査というものを行いまして、その結果を発表しているわけでございますけれども、例えば、震災前と同様の診療に戻っていないと回答した医師は全体で五・五%、岩手県沿岸部が八・〇%、福島県沿岸部は一七・八%にのぼったと。震災後に仕事量が減少した診療所医師は沿岸部で二割から三割にのぼったと。また、地域にこころのケアが必要な住民がいると考える医師は、三県全体で六六・七%、福島県は七一・三%、相双地区は八四・三%にのぼったと。特に高齢者へのニーズが高かったと。それから、自身の診療科で震災後に医師不足を感じている医師は、岩手県沿岸部、福島県沿岸部の勤務医で八割から九割にのぼったと。医師派遣の要望は高く、岩手県沿岸部ではほぼ全ての病院が今後の派遣を望んでいたと。看護職員の不足を感じる病院長も岩手県沿岸部、福島市で九割にのぼったと。また、本結果で被災地の医療の窮状を理解するとともに、震災被害の風化を防ぎ、必要な医療支援のための体制整備を行政、医療関連団体の協力で行うことが望まれると。コミュニティー再建のため医療、介護、福祉が一体となることが必要である等々の結果が発表されたわけでございますけれども、これらの点も念頭に置きながら、人材の継続的確保を図るよう、厚生労働省としても対応をよろしくお願いしたいと、そのように思います。 次に、食品のリスクコミュニケーションについて、田村厚生労働大臣に伺います。 消費者庁は、去る三月十一日に、原発事故による風評被害対策を進めるために行った調査の結果をまとめた「風評被害に関する消費者調査の結果等について」を公表しました。その結果によりますと、福島県産の食品の購入をためらう方は一九%、福島、宮城、岩手の被災三県の食品の購入をためらう方は一五%でした。また、食品中の放射性物質の検査が行われていることを知らないと、そのように答えた方が二二・四%ありました。このことは、市販されている食品の安全性に関してリスクコミュニケーションがまだまだ十分でないことを示していると思われます。 そこで、食品中の放射性物質への対応など、国民に対するリスクコミュニケーションの推進並びに風評被害防止に関しての厚生労働省としての対応について、秋葉厚生労働副大臣にお伺いをしたいと思います。
○副大臣(秋葉賢也君) 今、渡辺先生から御指摘いただいた点、大変重要な点だと思います。 昨年の四月には食品中の放射性物質の基準値の見直しを行ったところでございまして、この基準値につきましては、食品の国際的な基準、いわゆるコーデックス委員会の指標に基づきまして、放射線の影響が心配される子供でも安全なように、かなり厳しめに設定をさせていただいたところでございまして、基準に適合する食品の安全性は十分に確保されているものと考えております。 様々な取組を進める中で、実際に消費者が食べる食品の放射性セシウムからの線量は、昨年春時点で上限とされる一ミリシーベルトの一%以下であるなど、食品から検出される放射性物質の水準は極めて低くなってきているのが実態でございます。 先生御指摘のとおり、やはり国民の皆様に対する周知徹底というのが重要な取組になってまいります。厚労省といたしましても、基準値の内容や食品の安全性等について、関係省庁とも連携をしながら、全国各地での説明会の開催、あるいは新聞、ラジオ、インターネットなど様々な媒体での政府広報に今後とも積極的に努めてまいりたいと考えております。 今後とも、基準値に適合した食品は十分に安全であること、そして実際の食品中の放射性物質は極めて少ないことなどについてしっかりと周知を強めてまいりまして、こうした風評被害からの早期解決といいますか、少しでも被災地の皆さんのそうした悪影響が軽減されるように努めてまいりたいと考えております。
○渡辺孝男君 去る三月十九日に政府の原子力災害対策本部は、事故発生から一年が経過した平成二十四年四月以降の約一年間の検査結果が集積されたこと等を踏まえ、検査対象品目、出荷制限等の解除の考え方等について必要な見直しを行ったことを公表しました。 これに応じて、地方自治体は、果実、野菜類や水産物、キノコ、山菜類などの対象品目を見直し、検査計画を策定、実施することになりました。 同日、厚生労働省もその旨を発表しているわけでありますが、必要に応じて厚生労働省としても国民に丁寧な説明を行っていただきたいと、これは要望でございます、いろいろまた問合せ等があるかもしれませんが、この点、よく御説明をお願いをしたいと思います。 次に、医療関係、福祉の個別の課題について質問をさせていただきたいと思います。 まず、脳脊髄液減少症について質問をいたします。 去る三月十三日に脳脊髄液減少症患者支援の会と脳脊髄液減少症・子ども支援チームという患者・家族会の方々が政府に対する三項目の要望を求めた約十五万人分の署名簿を桝屋厚生労働副大臣に届け、患者・家族会がその要望内容を説明をされました。私も陪席をさせていただきました。 その内容とは、一、平成二十六年四月にはブラッドパッチ療法を必ず保険適用とし、脳脊髄液減少症の周辺病態に対する研究も積極的に取り組んでいただきたい。二、学校現場での事故による発症が多いため、研究事業の中に十八歳未満の症例を加え、学校、家庭に対する啓発及び情報提供の強化を図っていただきたい。三、自賠責、労災、共済保険の適用及び障害者手帳交付、障害年金給付について、担当者への周知徹底を行い、遡及措置を含めた支援体制を確立し、生活並びに就労支援も行っていただきたいという三項目でございます。 そこで、これらの要望内容について質問をさせていただきたいと思います。 まず、脳脊髄液減少症に関する研究班での研究の現状と今後の研究推進について、特に周辺病態に対する研究や十八歳未満の小児例に関する研究の推進について、田村厚生労働大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 脳脊髄液減少症の問題でありますが、これ実は、私も、地元で知人の奥さんがこれで大変いっとき苦しまれておられまして、ブラッドパッチですか、これで良くなられたというようなお話をお伺いいたしております。 これ、ずっと委員も御活動をいただいて、これに向かっていろんな意味で何とか保険適用も含めてと、その前にまず先進医療の中にというような御活動もずっとされてこられたわけでございまして、そういう意味では敬意を表するわけでありますけれども。 まず、厚生科学研究費におきまして、ここでいろいろとこれに対する研究をこの六年間やってきております。十九年から二十四年までということでございますが、ここで二十三年の十月に診断基準が公表されたということでございまして、ここで第一弾、一つの結果が出てきておるわけでありますが、一方で周辺病態に対してどうだろうと。これはなかなか分からないという中において御苦労されておられるわけでありまして、これに対しても研究をしっかりやれというようなお話をいただいておることを存じております。 研究班に関しましては、もう公募を終えておるんですけれども、そもそもこの研究を行うための評価委員会、つまり研究事業の評価をする、これは研究すべきですよ、いや、それともこれは研究するにはまだ早いですよと、この評価委員会の方が現在評価を行っておる最中でございますので、その結果を待ってこれから対応していくということになろうというふうに思います。
○渡辺孝男君 この関係の患者さん、家族会の方々もいろいろ長年悩んでおられまして、先進医療になったということで大変喜んでおるわけでございますけれども。 次の質問になりますけれども、その先進医療の実施状況について、特に実施医療機関や先進医療の実施症例の状況について、とかしき厚生労働大臣政務官にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 今、現状、先進医療となって保険外の併用療養になっておるわけでありますけれども、二十五年の二月一日、今年の二月一日現在で二十八医療機関で先進医療として実施をされておるような状況でございます。その上で、毎年六月三十日までの一年間、実績を各医療機関が厚生労働省に報告することとなっておりますので、大体通例では一月ごろにその集まったデータというものに対しての最終的な分析という話になろうと思いますから、それを踏まえた上で、これ保険収載しろというお話だと思うんですけれども、結果を踏まえた上で判断をしてまいるというような話になってこようというふうに思います。
○渡辺孝男君 やはり、保険が通らないと広く全国でブラッドパッチ療法を行うということがなかなか難しい状況にありますので、結構、患者・家族会からの情報では少なくとも先進医療での実施症例が百二十例を超えているんじゃないかと、そのようなお話もいただいておりますので、その結果を十分に評価をいただいて、来年の診療報酬改定の折には是非とも保険適用がなされるようにお願いをしたいと、そのように思っております。 それで、十八歳未満の症例も、これまでお話を医療機関で聞いておりますと、一割程度あったというような報告もあることでございますので、学校現場でも、体育の授業などで、あるいは学校外で事故を起こしてしまった、頭を打つ、首をねじるというようなこと、あるいは腰を打つというようなことでも起こる可能性があるわけですけれども、そういうときに脳脊髄液減少症を発症する可能性もあるということを学校の関係者あるいは保護者に周知していくことが大事ではないかと。そうでないと、場合によっては引きこもりみたいな形で誤解をされることもあると聞いておりますので、そういう学校あるいは保護者に対する情報提供の現状がどのようになっているのか、また、更なる推進をどう図っていくのか、この点に関しまして福井文部科学副大臣にお伺いをしたいと思います。
○副大臣(福井照君) ありがとうございます。 学校、保護者に対しましてもいわゆる脳脊髄液減少症に関する注意喚起は大変重要であると今、渡辺孝男先生から御指摘をいただきました。 文部科学省といたしましても、その認識の下に、平成十九年五月と昨年、二十四年の九月に事務連絡を発出をさせていただいております。 三つございまして、脳脊髄液減少症に関する最新の情報として、ブラッドパッチ療法が先進医療として認められたこと、そして二番目として、事故が発生した後、児童生徒等に頭痛や目まい等の症状が見られる場合には医療機関の受診を促すなどの適切な対応をすること、三番目として、養護教諭を含む教職員が連携して、個々の児童生徒の状態に応じて学習面を含めて学校生活の様々な面で適切な配慮をすること等々でございます。各教育委員会等を通じて各学校に周知を図っているところでございます。さらに、都道府県と政令指定都市の教育委員会の学校安全担当者が参加する会議などにおきましてもその趣旨の周知徹底を行っているところでございます。 さらに、昨年七月に有識者から成ります会議で取りまとめていただきました体育活動中の事故防止の報告書におきまして、頭頸部の事故発生要因やメカニズムについてもお示しをいたしました上で、都道府県教育委員会等に周知したところでございます。 先生御指摘のように、本年度から実施されている武道必修化につきましても、各学校において十分な安全対策を講じることが大変重要でございます。引き続き、脳脊髄液減少症の注意喚起を含めまして、学校教育活動が安全かつ円滑に実施されるよう努めてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
○渡辺孝男君 ありがとうございました。 私も、議員になる前は脳神経外科医として二十年ほど現場で診療に当たっておりましたが、こういう脳脊髄液減少症というような病態があるということ自体も当時は明らかになっておらずに、難治性のむち打ち症みたいな形でいろんな対応をしておったこともございまして、こういう新しい研究班で病態が研究され、そして診断基準も、第一段階と思いますけれども、そういうものも確定してきたということで大変期待をしておるわけでございますけれども、こういう病態があるということで、自動車事故が原因の場合の自賠責保険あるいは労災による補償状況あるいは障害者の認定の状況等につきましてどのようになっているのか、厚生労働省並びに国土交通省にお伺いをしたいと思います。 また、脳脊髄液減少症に関する研究班の成果を踏まえた適正な対応について、田村厚生労働大臣並びに国土交通省に併せてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(坂明君) 自賠責保険におきましては、脳脊髄液減少症に由来するものも含めまして、被害者の方の症状について自動車事故と相当因果関係が認められる場合には保険金の支払対象とさせていただいております。 また、厚生労働省の研究班から平成二十三年十月に発表されました脳脊髄液漏出症を判定する画像診断基準でございますけれども、こちらは脳脊髄液減少症の症状を客観的に判断するために非常に有効な基準であるというふうに考えておりまして、自賠責保険の適用に当たって活用されるよう、国土交通省から保険会社等に対しまして文書によるものも含めまして働きかけを行ったところでございます。 国土交通省といたしましては、引き続き、同研究班における研究の更なる進捗を踏まえまして、また、医療保険や労災保険制度の動きと連携を図りながら、自動車事故との相当因果関係や後遺障害の認定等の自賠責制度の運用について適切に対応してまいりたいと考えております。
○政府参考人(中沖剛君) それでは、労災の関係についてお答えを申し上げます。 業務災害あるいは通勤災害によって負傷したことによって脳脊髄液漏出症になった場合には、当然のことながら労災保険の対象となるわけでございます。 なお、いわゆるブラッドパッチ療法が先進療法とされました昨年六月以降本年の二月末までの労災の請求件数でございますが、全国で三十三件となっております。
○渡辺孝男君 まだまだきちんとした診療、診断ができる医療機関が少ないわけでございまして、そういう医療機関で診てもらえない患者さん、家族の方々も多いと思われますので、そういう疑いのある場合にはよく相談に乗っていただきたいと、そのように思っております。 次に、間質性膀胱炎について質問をさせていただきたいと思います。 平成二十三年十二月にも、一度、当時の小宮山厚生労働大臣にこの疾患について質問をさせていただきましたが、この病気は、慢性の膀胱炎の一種で、上皮と筋肉の間にある間質が慢性的に炎症を起こすもので、通常の細菌等による感染ではなく、原因が不明で、治療法も確立していません。特に女性に多く、重症化すると頻回にトイレに行かなければならず、痛みもひどく、つらい病気で、最悪の場合は膀胱摘出に至ることもあるわけであります。 しかし、欧米に比して日本ではまれで、医学界でも十分周知がされておらず、適切な診断がなされないために、周囲の理解も得られず一人悩み苦しむことが多いとも聞いております。難治性疾患の一つとして研究がなされておりますけれども、間質性膀胱炎についての診断、治療に関する研究の進捗状況や医療現場への本症の周知の状況について、秋葉厚生労働副大臣にお伺いをしたいと思います。
○副大臣(秋葉賢也君) 先生には一昨年にもこの委員会でお取り上げをいただいたというふうに伺っておりますけれども、間質性膀胱炎につきましては、厚生労働科学研究費補助金の難治性疾患克服事業におきまして、平成二十四年度から二十五年度まで病態の解明に向けた研究が進められておりまして、ようやくその診療のためのガイドラインも作成をされたところでございます。 本年一月には、厚生科学審議会の疾病部会の難病対策委員会で取りまとめられました提言におきまして、医療の質の向上を図るために、治療ガイドラインを広く周知をし、治療内容の均てん化を図ることとされておるところでございます。 今後は、既存の難病情報センター等も活用しながら、関係学会や研究班とも協力をしながら、この病気の医療機関への周知を更に積極的に図ってまいりたいと考えております。
○渡辺孝男君 まだまだこの間質性膀胱炎につきましては解決すべき課題が多いわけでございまして、引き続き科学研究費などを活用して研究が継続、推進をできるように政府にも求めたいと考えております。厚生労働省としても御配慮をお願いしたいと思います。 次に、いわゆる難病に対する対策を充実する方向で見直しが厚生労働省で検討されている最中と伺っておりますけれども、この間質性膀胱炎は新たな難病対策の対象の一つとしてどのように検討がなされているのか、この点、秋葉副大臣にお伺いをしたいと思います。
○副大臣(秋葉賢也君) 難病対策の見直しに関しましては、厚生科学審議会疾病対策部会の難病対策委員会で一年四か月にわたり議論を進めてきたところでございまして、本年の一月にその具体の提言が取りまとめられたところでございます。 この提言の中におきましては、治療方法の開発に向けた難病研究の推進の重要性が示されておりまして、難病の研究については、平成二十六年度より新たな枠組みで研究を更に充実化させていこうという方向で考えているところでございます。 また、この提言におきましては、公平、安定的な医療費助成の重要性が示されておりまして、医療費助成の対象疾患につきましても、公平性、透明性を確保する観点から、第三者的な委員会において決定するということになっておるところでございます。 今後は、具体的な対象疾患につきまして更に検討を進めてまいりたいと考えております。
○渡辺孝男君 よろしく研究の方も進めていただきたいと思います。 次に、近年、障害者関連の法改正も行われまして施策の充実が図られているところでありますけれども、国土交通省におきましてもバリアフリー施策の推進が図られているところでございます。その中の一つに心のバリアフリーの推進という分野がありまして、多機能トイレの使用のマナーなどの調査、改善も実施されていると聞いておりました。 そこで、委員の皆様にも資料を配っておるわけでありますけれども、間質性膀胱炎の患者さんの公共交通機関でのトイレの使用についての問題等も検討として上がってきているのかどうか。本疾患患者さんは、主治医から資料として配付しております公共トイレの優先使用を依頼するカードというものが出されているわけでありますけれども、このようなことが公共交通の事業者や利用者に周知されているのかどうか、この点も国土交通省にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(渡邊一洋君) お答えをいたします。 国土交通省では、いわゆるバリアフリー法に基づきまして、高齢者の方や障害者の方などが移動されたり、あるいは施設を利用されるに当たりまして、安全で、あるいは利便性の高いものにするようないろんな施策を講じているところでありますけれども、その一環として、バリアフリーの促進について国民の皆様の御理解と御協力をお願いする心のバリアフリーというものも進めております。 例えば、公共交通機関のトイレの使用に当たりましても、こういうトイレというのはいろんな方が、いろんな障害者の方が御利用されるものですから、一般の方に思いやりの心を持って利用するようにというようなことでパンフレットを作成をして、例えば、既に四万枚ほど全国の鉄道事業者などに配布をお願いして周知を図っているところでございます。 委員御指摘の間質性膀胱炎患者の公衆トイレの優先使用シールにつきましても、確かにこの症状は外見で分からない病状の方でございますので、非常に有用な対策だろうというふうに思っております。私どもも、厚生労働省とよく連携をしながら、この優先シールの周知の推進などを通じまして、トイレの使用に当たって優先的にやるように周知を進めてまいりたいというふうに思っております。
○渡辺孝男君 公共交通機関以外にも公衆の公共トイレというものがあるわけでありまして、こういうところの管理者の方にも、田村厚生労働大臣からも、こういう疾患があってトイレを順番を待てないような状況もあるということで、こういう疾患についての、あるいは、先ほど資料としてお示ししました優先使用の依頼のカード等持っておられる方がいらっしゃいましたら優先使用をさせていただけるような周知を考えていただければ有り難いと思っておりますが、この点、いかがでしょうか。
○副大臣(秋葉賢也君) 本当に、先生御指摘のとおり、この間質性膀胱炎は、排尿の回数が一日三十回近かったり、三十分たたないでまた尿意を催すなど、本当に強烈な痛みとともに、やはり御本人にしか分からないという、外見から見ただけではそういった状態がよく分からないというところがあります。やはり周囲の者、あるいは環境的にそういった方々が優先できるような様々な対応をしていくことは大変大事なことだと思っております。今、国土交通省からも御答弁がございましたけれども、やはり公共トイレの優先使用など、こうした患者さんへの配慮というのをしっかりとしてまいりたいと考えております。 また、症状を少しでも緩和できるように新たな治療方法の開発を推進するとともに、間質性膀胱炎を含めた難病に対する社会全体の理解も併せて図っていかなければならないというふうに思っております。
○渡辺孝男君 次に、軽度外傷性脳損傷、略語でMTBIと言われているものでございますけれども、これに関連して質問をさせていただきます。 この病態の研究に関して、また対策の推進に関しましては、私も平成二十三年の五月に質問をさせていただいたわけでありますけれども、公明党の山本博司議員も平成二十二年四月以来、質問を何度かしておるわけでございます。そしてまた、対策も求めているわけでございます。 そこで、軽度外傷性脳損傷に対する政府としての対策、特に厚生労働省と国土交通省の連絡会議というものも設けられておりまして、高次脳機能障害の関係の研究班で画像所見のない症例の検討もされているということでありますので、この検討状況について桝屋厚生労働副大臣にお伺いをしたいと思います。
○副大臣(桝屋敬悟君) 先日、公明党の先生方の御紹介で副大臣室にも患者の皆さん、おいでいただきましたので、私の方からお答えを申し上げたいと思います。 先生始め公明党の皆さんから様々な今までもお取り上げをいただいておりまして、御指摘をいただきました国土交通省等を含めた省内の連絡会は今まで七回開催をしておりまして、専門家からのヒアリング等を実施してきたところでございます。 今お尋ねがございました高次脳機能障害の研究班で、画像所見のない事例でございますが、五十四症例を収集してございます。実は、数が非常に少ないということもあるわけでございますが、今その中身についてこの五十四症例の特性を分析をしておりまして、本年五月末には報告書が出されるというふうに考えてございます。
○渡辺孝男君 御存じのように、画像所見がないということで、交通事故とか労災関係等で、因果関係が明らかでないのでなかなか補償が受けられないという残念な状況もあるわけであります。 そういう意味で、こういう因果関係がはっきりしないような状況を改善するためには、軽度外傷性脳損傷に関する診療ガイドラインを作成することが大事だと、私はそのように考えております。外傷の後の時間が経過してしまいますと、やはり交通事故等との因果関係があやふやになってしまう、そういうことがありますので、意識を消失を伴うような軽度の外傷であっても、ある一定期間の後にフォローアップの診療を受けるようにお勧めをするといったことも含めた診療ガイドラインが必要なのではないかと。 また、本人も気付かないような症状が残っている場合もありますので、大体、脳神経外科とか整形外科等に診療に見える場合が多いと思うんですが、そのほかにも神経眼科とか泌尿器科等に、あるいは耳鼻科の関係の症状等が隠れている場合がございますので、そういう総合的な診療体制というものも確保していく必要があると、そのように思っております。 このような点に関しまして、田村厚生労働大臣、あるいは桝屋副大臣がお答えになるのか、答弁を求めます。
○副大臣(桝屋敬悟君) 委員が実際の現場の診療活動をされた中での御発言かと思っております。 先ほど申し上げましたように、全国の高次脳機能障害支援拠点機関に相談のありましたケース三千百七十八件のうち一・七%であります五十四件の症例数が、今その分析をしているわけでございます。非常に数が限られているということ、それから特定の医療施設に集中していると、こういうこともございまして、この五月末に報告書が提出されるこの中身が非常に大事だと思っておりまして、委員から今お話のございました診療ガイドラインあるいは様々な支援制度を活用するための体制について更に進めてもらいたいと、こういう強い御要請をいただいたわけでありますが、この五月末の報告書をしっかり踏まえて、委員の御指摘も踏まえて取組を進めてまいりたいと思います。
○渡辺孝男君 そういう検討を進めるためにも、今は高次脳機能障害の関係の研究班で一部、画像所見について研究をいただいているわけでありますが、やはり私は、軽度外傷性脳損傷、欧米ではいろいろこういう患者さんが増えているということできちんと対応していただいているようなんですが、日本においてはまだまだ認識が十分されておらないということで、これは新たな研究班を設けて、しっかり画像診断から、最近ですとすばらしい画像診断の機器類もありますので、万が一、怪しいものでなかなか普通の画像所見では得られないようなものも、そういう新しい機器等を活用すれば因果関係のある病巣が発見できる可能性というものも出てまいりましたので、そういう新しい研究班を設けて、これについての、先ほどの診療ガイドラインとか新しい診断基準とかそういうものを検討していただければと、そのように強く要望させていただきまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(武内則男君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十六分休憩 ─────・───── 午後一時二分開会
○委員長(武内則男君) ただいまから厚生労働委員会を再開をいたします。 休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、厚生労働行政の基本施策に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○津田弥太郎君 民主党の津田弥太郎です。三年ぶりにこの委員会では質問させていただきます。大臣所信に対する質疑でございます。よろしくお願い申し上げます。 今年の一月の自殺者の数が二千四百十八人ということでありまして、前年比あるいは前年同月比においても大幅に増加をしました。これは、百五十一人前年同月比で増えているということでございます。安倍政権になったら急に自殺者が増えた、こういうサインかなというふうに思うわけでございます。安倍政権のイメージが弱肉強食ではないかというイメージがある、その日一日一日を生きていくことに精いっぱいな人たち、生きるか死ぬかの瀬戸際の人たちにとっては、ああ、また小泉政権の再来かということで希望を持てなくなる、そういうことではないのかなというふうに思うわけでございます。 こう批判するだけでは済みません。この現政権の負のメッセージを早急に否定するためには、大臣、何といっても、今回、生活保護基準の引下げとセットになっているはずのこの困窮者支援法と生活保護法の二法案、この二法案を確実に今国会に提出をすべきであります。野党の私が言うんですから、すごい発言なんです。衆議院の方では準備中という答弁をされておるんですが、それでは全然足りません。必ず出すという答弁をしてください。
○国務大臣(田村憲久君) 津田委員におかれましては、政府におられるときに大変思い入れがある、そういう法案だというふうに存じ上げております。 応援のメッセージとして有り難く承らさせていただくわけでありますけれども、生活保護の水準、基準の適正化とこれが一対というよりかは、もうどちらも大事な話でございまして、そういう意味では、これはこれで生活保護法を見直す中において、自立をしようという準備、このために、例えば勤労控除、これをもう少し増やそう、そしてもう一つは、仮想的な積立方式のような形で、自立するときの準備金みたいなものが手に入るようにしよう、このような改正だと。もちろん、不正に対してはしっかりと対応するわけでありますけれども、そのような生活保護の見直しの部分。 それから一方で、生活困窮者の方々に対しては支援法という形でございまして、総合的な相談支援体制の充実でありますとか、それから家賃等々を、これずっと今までもやってきた事業でありますけれども、これを、家賃等々をしっかりと確保する中において、生活保護という世界に入らなくてもいいような、その前で何とか自立をいただく、こういうような内容。 さらには、就労支援、これは生活訓練でありますとか社会訓練でありますが、きめ細かな訓練をする中においてしっかりと自立に向かって頑張っていただく。そして、お子さん方の教育に関して言いますと、学習支援ということでございまして、これも今までよりも枠を広げる中において困窮者の方々に対してもしっかりと対応していこうというようなことでございますので、このような部分はやるというような決意でございますから、今国会に何としても提出をさせていただくという思いの中で頑張ってまいりたいというふうに思っております。
○津田弥太郎君 とにかく十九分に一人、今自殺しているんです、今。今時点でも、今現在でも。そういうことでありますから、これは必ず出していただくということで今決意をいただきましたので、お待ちをいたしております。 それでは次に、年金に関して質問を行います。 御案内のように、社会保障制度改革国民会議が第六回まで開催をされました。来週水曜日に第七回が開催されるんですが、この国民会議は、社会保障・税一体改革において、民主、自民、公明の協力を得て成立をした社会保障制度改革推進法に基づき設置をされたものです。この同法の第五条の基本方針に、国民会議において検討し、結論を得ることとして、今後の公的年金制度についてが真っ先に挙げられている。五条です。六条、医療、七条、介護、こういう順番になっているんですね。真っ先になっているにもかかわらず、先日の大臣の所信表明の中ではこの年金という部分が落ちているわけでございます。 これは、医療、介護分野等の中に入っているんだという言い訳もできるかと思いますけれども、どうもトーンを見ると、これは、年金は落としたぞと、医療、介護と年金の間では優先順位を変えたよというふうに取れるわけでございますけれども、率直にどうなんでしょう。
○国務大臣(田村憲久君) まさに昨年の三党合意に基づいていろんな法案を通す中において、社会保障制度に関しましても国民会議というものをつくって議論を幅広にしていこうというようなそういう流れの中で、今、社会保障制度改革国民会議も開催を数度いただいておるというところでございますが、年金に関しましては、委員も御承知のとおり、昨年の三党協議、合意、そして法改正の中におきまして、例えば、年金の一元化ということで、被用者年金の方は一元化を図るという法律、これが成立をいたしました。それから、社会的給付ということで、低年金者の方々、こういう方々に対してのしっかりとした対応をしようという法律も通しました。さらには、受給資格期間、これを短くしようということでございまして、こういう法律も通りました。ということで、年金に関しては幾つかの法律が通りました。 一方で、子育てに関しましても、子育て三法、これが成立をいたしたわけでございますが、医療、介護に関しては何もこれ動いていないわけでございまして、そういう意味で、世の中からも、医療、介護は何もしないのかといって当時批判を我々三党がいただいたことも覚えておるわけでございます。 そこで、この国民会議においていろんな議論をしていただくわけでありますが、国民会議の委員の皆様方も、まずはやはり医療、介護だねというような御議論をいただいておりまして、これを早急にやろう。特に医療の場合は、医療提供体制の見直しの中において、これからどういうような医療を、効率化しながら、そしてそれでいて質を上げていくかと、こういう議論をこれからしていただくわけでありますし、介護に関しても同じ部分があって、持続可能性というものをしっかりと担保できるような制度に対しての議論というものをいただくわけであります。 じゃ、年金はどうかという話でありますが、これに関しましては三党での協議をいただいておるわけでございまして、まずはそちらでのいろいろと推移を見守らさせていただきながら、どこをどのように直していくかということはその後において議論をさせていただきたいというふうに思っております。
○津田弥太郎君 基本的に、自民党のマニフェストにも必要な見直しを行うというふうに書いてあります。ということは、国民年金について言うならば、この自営業者等の公的年金制度というのは、定額保険料のこの国民年金制度を今後も維持するというお考えという理解でよろしいですか。
○国務大臣(田村憲久君) 今まで国民皆年金というものがなぜ日本の国でこのような形で機能をしておるかという部分では、なかなか所得把握ができない自営業の方々を中心に保険料を取るということが非常に難しい中において、定額というような制度、これが大きな役割を果たしてきたというふうに思っております。 一方で、最近では、そういう自営業絡みの方々が二割ぐらいになってきた、それでも四百万人ぐらいはおられると思うんですけれども、少なくなってきておるということを考えれば、非正規雇用の方々等々に対してどうアプローチするんだということで、昨年の八月に三党で議論をして、この年金、被用者年金の方、厚生年金の方の適用拡大ということでございまして、ここを非正規の方々まで枠を広げてきたという経緯があるわけでありまして、四百万人おられる中でまだ二十五万人ですから、スタートは非常に少ないわけでありますけれども、これは、これからそれぞれ関係する方々の御理解をいただきながらこれも将来的には広げていこうという思いでは、三党同じ思いを持っているんだというふうに思います。 そのような意味をいたしますと、どういうような制度がいいかというのはこれから三党の中で御議論をいただく話になると思いますが、今の現状においては、この定額の保険料というものが国民皆年金というものをしっかりと維持する上で大きな役割を果たしておるということは事実でございまして、そのような認識でございます。
○津田弥太郎君 よく分かりました。 次に、第三号被保険者のことについてお聞きをしたいと思うんですけれども、今回、厚生年金法等の改正案を提出をされる予定だというふうに聞いておるわけでございます。この第三号被保険者の制度というのは、そもそも年金における標準モデル世帯、すなわち夫が平均収入があって、四十年間あるいはそれ以上働いて、妻がその間全て専業主婦であった世帯が我が国の標準モデル、最も多い世帯なんだということを前提にしてできている制度であります。 しかし、今この三号制度というのは、単身世帯との間の不平等の問題、それから専業主婦と共働きとの間の不平等の問題、さらには百三十万円の壁による就業調整の問題、数多くの問題を引き起こしているわけでございまして、大臣、自公政権においてこの三号制度というのはどうなさるおつもりなのか、お聞きします。
○国務大臣(田村憲久君) 三号問題は、百三十万の一つの壁という問題ではいろんな御意見をいただいておることは確かでございます。ただ一方で、世帯で年金の総額を見るという意味からすれば、同じ世帯で同じ年収ならば同じ給付と同じ保険料という基本的な考えにおいては、非常にその意味では公平的な制度であるわけでございますので、そこには利点があるというのは確かであります。 一方で、民主党政権下といいますか、民主党さんがいろいろと考えておられる制度、この制度も夫婦間での年金の合算という意味では同じような考え方であるわけでありますが、一方で、収入がある方には基本的には保険料は掛かるという制度でございますから、そこが我々の考え方とは若干違うのかなと。我々は百三十万という一つの限度において、それまでの方々に関してはこれは保険料を払わないというような制度になっておるわけでありまして、それが三号被保険者というような流れになってきておると。 ただ、これもよくよく考えると、民主党の制度自体がじゃ幾らまでなら保険料が掛かるのかというのは、ちょっと我々もまだ理解ができていないのです。年間たとえ二万円の収入でやっても、それに対して一五%は掛かるのか、それとも百万だったらどうだろうか、二十万だったらどうだろうか。そう考えますと、多分その部分に関して民主党政権は保険料という意味ではどこかにやはり限度を設けるのかなと、年収限度を設けるのかなと思いつつも、一方で、じゃ最低保障年金はどこから掛かるんだというふうな形になると、夫婦で合算した収入における給付がその最低保障年金よりも上であるならば多分掛からないであろうし、下であるならば最低保障年金は掛かるというような、そういうような制度になっておるんだろうなというふうに私、推測をさせていただくわけでありますが。 いずれにいたしましても、この問題というものは非常に大きな問題でございますから、これも含めて、これから国民的な議論をいただく中において最終的にこの三号被保険者というものの位置付けというものは考えさせていただきたいというふうに思います。
○津田弥太郎君 民主党政権は終わっていますから、そこは余り言ってもしようがないんですよ。 今日は所信に対する質疑ですから、三号被保険者をどうするかというのは大変大きな課題になっていると。今の大臣の答弁は、これからいろいろ検討するよという話なんですけれども、私は、基本的にはこの三号被保険者というのはやっぱりなくしていくべきだというふうに明確に出していった方がいいのではないかというふうに思うわけでありまして、参考にしていただきたいと思います。 次に、桝屋副大臣にお聞きをしたいと思います。 御案内のように、雇用保険の関係の手続は、今電子申請もできることになっておるわけでございます。大臣所信におきましても、一般用医薬品のインターネット販売に関する新たなルール等の検討をするんだということが盛り込まれておりました。これ、大変大事なことであります。行政改革の上でも大事なことだというふうに思います。 今、この雇用保険の電子申請について、利用件数がどのような状況にあるか、そして二つ目として、ハローワークの窓口での申請を含めた申請件数全体に対する電子申請の割合、いわゆるオンライン利用率の直近の数字がどうなっているか、二問お答えをいただきたいと思います。
○副大臣(桝屋敬悟君) 委員からは、厚生保険関係のオンラインの状況のお尋ねがございました。 これは、二十三年の八月でしょうか、新たなオンライン利用に関する計画、重点手続が定められまして取り組まれているわけでありますが、お尋ねのありました雇用保険の被保険者資格取得届、それから資格喪失届、さらには高年齢者雇用継続基本給付金の申請、この状況でございますが、取得届は、二十二年度が約九万六千件であったものが、二十三年度は約十六万九千件、平成二十四年度につきましては二月末現在で約二十五万五千件と相なっております。喪失届につきましては、平成二十二年度三万二千件であったものが、平成二十三年度約八万一千件、二十四年度につきましては、これも二月末現在でございますが、約二十一万三千件という状況でございます。それから、雇用継続給付の申請、これは平成二十二年度は約一万五千件であったものが、二十三年度は約三万二千件、平成二十四年度につきましては五万六千件となっておりまして、利用件数は大幅に増加しているわけであります。 その上で、実際にオンライン件数、これがどの程度の割合かと、こういうお尋ねでございます。直近のオンライン利用率、今申し上げた数字は、二十三年度実績で申し上げますと、雇用保険被保険者資格取得届と雇用保険者の資格喪失届、共に二%程度でございます。それから、高年齢者雇用継続基本給付でありますが、一%程度と、こういう状況になっておりまして、いよいよこれからだろうと、このように思っている次第でございます。
○津田弥太郎君 今答弁いただいたように、雇用保険関係において電子申請の利用、一%とか二%とか、ちなみに、国税庁の方の電子申告、e—Tax、これに関するオンライン利用率の資料をいただいておるんですが、それによると、所得税の申告が四七・三%、法人税の申告が五九・〇%、もう格段の違いが出ているわけでございます。 これ、何でそうなっているかということをいろいろ調べていきますと、e—Taxの場合は、インセンティブ措置として電子認証の拡大のために個人の所得税の特別控除を平成十九年から行っている。それから、もう一点が大事なんです。e—Taxの場合は、還付申告について処理期間を通常の六週間から三週間に短縮しているんです。これは大変魅力があるわけであります。 一方、雇用保険はどうなっているかということで調べてみましたら、飯田橋がやっていると。飯田橋は確かにこの電子申請の届出を処理するチームが設置をされていると。ほかはどうなんだと聞いたら、電子申請が来たのを紙に焼いて、紙にしてやっていると。まあいつの時代の話かというような状況だというふうに私聞いているんですね。これじゃちょっと話にならない。 もっとやっぱりいろんな面からこの利用率を上げていく必要が私は大変あると思うんですが、大臣、これ本当にこの飯田橋同様の体制を取るなど電子申請の処理時間の大幅短縮を進める努力をしていただきたいと思いますが、いかがでしょう。
○国務大臣(田村憲久君) どうしても目の前にある、来た方から対応するということもございますので、電子申請に対して非常に対応が遅いというお叱りいただいておるところであります。 今も副大臣からお話ありましたけれども、まだ利用率は二%ぐらいだということなので、人はなかなか配置できないという現実をどう考えるか。飯田橋も四名なんですよ。常勤一人、非常勤三名で、去年の四月に四名でスタートをいたしました。これは飯田橋がやはり伸びてきたからそれに対して対応したんですが、今の委員のお話ですと、伸びるまで待っておったんでは一向に伸びないよと、もっと伸びてきたときに対応するんじゃなくて、まず伸ばさないことには、伸ばすインセンティブを付けないことにはそれは増えないだろうという御指摘いただいたのは確かだと思います、そのとおりだと思いますので、どういう検討ができるのか。 ただ、一方で人員的な制約もあるものでありますから、なかなか難しいところはあるんですけれども、いろんな知恵を出させていただきたいというふうに思います。
○津田弥太郎君 鶏か卵かと、損して得しろという話もあるわけですよ。結局、国税庁がやっているようにやっぱり六週間を三週間にするとか、そういう取組をやりますよということになれば話は全然違ってくるわけです。ところが、窓口に来ている人を優先して電子申請来ているのを後回しにしているから電子申請をするメリットがないわけでありまして、そこはしっかり関係部局に徹底をしていただきたいなというふうに思います。 さて、規制緩和についてお聞きをしたいと思います。 安倍政権の発足されてから規制改革会議とか産業競争力会議など様々な会議が設置をされて、その場で労働に関する規制緩和を求める声が強くなっているわけであります。規制緩和というのは、聞こえはいいんですが、言ってみれば、現在は違法な行為を合法にしてくれという、そういう話ですね、規制緩和というのは。基本的にはそういう話になるわけです。ですから、こういう主張をする事業主が現時点において各種の労働法の規制を全て厳格に守っている、しかし、極めて苦しい状況にあるから何とかならないかということであるなら、それはそれで、まあ事の是非はともかくとして、分かる。しかし、万が一、そういう主張をする事業主が現時点において既に各種労働法の違反行為をしている、そしてその違反行為をおとがめなしにしてもらうために規制緩和を求めているというふうだとするならば、これはとんでもないという話になるわけであります。 私は大臣も多分同じ考えだというふうに思うんですけれども、この産業競争力会議とか経済財政諮問会議などは総理大臣が議長ですね、務めているという重要な会議でありますし、規制改革会議も総理大臣が本部長を務める日本経済再生本部と連携するという非常に影響の大きい場であるわけでございます。そういう場で発言を行うわけですから、当然、民間議員にそうした資格がありやなしや、出身企業の労働法違反の有無、これはグループ企業も含めてでありますが、その徹底検証を求めていきたいと思いますが、いかがでしょう。
○国務大臣(田村憲久君) まず初めに、先ほど、申し訳ございませんでした、飯田橋のハローワークの電子申請の届出専門チーム、三名が職員で一名が非正規でございましたので、ここで訂正させていただきたいと思います。 さて、今のお話でございますけれども、当然、労働基準法等々違反したところに対しては指導もいたしてまいりますし、大変重い違反をしたところには行政処分もしていくわけであります。 それはそれでちゃんとやってまいりますが、思いはよく似たところがあるんですが、そうとは言えないところが私もございまして、難しいところなんですが、やはりそれぞれの審議会でありますとか、審議会といいますか、今回の政府の中でのそれぞれの会議というものは、そもそも官邸の中で集められた専門家の方々若しくは関係者の方々によっていろんな自由な議論をなされておるわけでございまして、その方々を選ぶのに違反を全部調べ上げろだとか、そこまでなかなかやるというのはまあまあ難しいわけでございますし、今言われたとおり、じゃ、その関連企業、子会社まで全部調べる、その資本関係がどこがどうなんだというところまで全て調べ上げてやるというのは、本来のそれぞれの行政のいろんな対応とはまた違う話でございますので、そこまではなかなか難しいというお答えしかできないということでお許しをいただきたいと思います。
○津田弥太郎君 労働に関する規制緩和を声高に述べられている民間議員の方がいらっしゃいます。これはもう大臣も御案内のとおりであります。そういう方が本当にそれを言う資格があるのかどうか、全部の民間議員調べろとは言っておりません。そういう方々の主張が本当に身ぎれいで言っているのか、これは大変大事なところでありまして、当然、関係部局に照会をすれば一定の結論は出てくるはずであります。そこはちゃんとできますよね。
○国務大臣(田村憲久君) それぞれの個人の情報といいますか企業の情報でございますから、それを表に出すというのはなかなか難しいのであろうと思いますけれども、いずれにいたしましても、そういう議論をしていただく委員の方々は、やはり今、津田委員がおっしゃられたような思いでしっかりと議論をしていただくことは大事だというふうに思いますので、私からはこの程度のコメントで御容赦いただきたいというふうに思います。
○津田弥太郎君 後からもしその方の出身企業及びそのグループ内でそういう問題が起きた場合にはすぐ指摘をしますので、直ちに適切な処置をされるよう要請を申し上げておきたいと思います。 さて、今日は配付資料を二点配付をさせていただいております。新聞広告であります。本年二月二十五日の日経新聞の全面広告でございます。 丸川政務官にお聞きをします。 この新聞広告についてですが、どのような経緯、いつどこで誰から丸川政務官に話があったのか、そして実際のインタビューはいつ行われ、原稿のチェックはいつ行ったのか、事実関係のみつまびらかに説明してください。
○大臣政務官(丸川珠代君) 津田議員にお答え申し上げます。 まず、このインタビューのことについて申入れがありましたのは、大臣政務官に就任する前、昨年十一月の十三日です。日経クロスメディアの対談企画として、対談相手のヒューマントラスト社の阪本社長から私の事務所に、このような対談企画があるのですがということで相談がありました。 実際のインタビューは、大臣政務官就任後の本年一月十一日に行いました。対談記事の原稿のチェックは、本年二月十三日と二月十八日の二回にわたりチェックを行い、その際は二回とも厚生労働省にチェックをお願いしております。その後、二月二十五日に対談記事が掲載されました。 この対談企画を受けるに当たり、政務官就任前、十一月十三日に相談を受けた時点で、この会社がどういう会社であるか、私も詳しくは存じ上げませんでしたので、インターネット、事業者団体等に問合せをして信賞必罰等について確認をさせていただきましたし、厚生労働省にもお伺いをいたしました。
○津田弥太郎君 もういいよ。
○大臣政務官(丸川珠代君) はい。 なお、今回の件については……
○津田弥太郎君 もういいよ。もういいよ。
○大臣政務官(丸川珠代君) はい。 日経クロスメディアの企画による対談ということでお受けいたしまして……
○津田弥太郎君 もういいよ。聞いたことに答えればそれでいいんだから。もういいよ。
○大臣政務官(丸川珠代君) はい。 二月の二十五日に全面広告が掲載されるまで……
○津田弥太郎君 委員長、止めてください。もういい。
○大臣政務官(丸川珠代君) これがヒューマントラスト社の広告と一体として日経新聞に掲載されるということは分かりませんでした。
○津田弥太郎君 聞いてないことに答える必要ない。
○大臣政務官(丸川珠代君) はい。 以上です。
○津田弥太郎君 聞いたことに答えてください。 今回の丸川政務官の新聞広告の件で、私ども民主党の部門会議から正式にお尋ねをしました、厚生労働省に対して。お配りしておりますA4の資料、横書きの資料がございますけれども、政務三役が一企業の広告に出るということに問題はないのかという質問に対して、厚労省の回答は、報酬、供応接待等を受けていないので、政務三役の規範に抵触するものではないというものであります。 厚生労働省が本件を問題なしとした根拠が、報酬、供応接待等を受けていないということでありますから、あえてお尋ねをします。今回の広告出演に伴う直接の報酬、供応接待がなかったとしても、それ以前に金銭等の提供があったとしたら、実質は同じことではないかという問題意識からの質問です。 丸川政務官、あなた個人、あるいは関連の政党支部などを含めた政治団体として、初当選からこれまでの間、ヒューマントラスト社及び関係企業あるいはその役員、さらには他の派遣会社やその役員、派遣会社の業界団体や関係する政治団体からの寄附、パーティー券購入、接待等の事実がありやなしや。 これ、厚労省から今回の件を問題なしとした根拠にかかわることですから、当然、公開基準以下の金額についても隠すことなくお答えください。
○大臣政務官(丸川珠代君) 過去に遡って確認をいたしましたところ、今おっしゃった派遣業に関する献金、パーティー券の購入については、政治資金収支報告書の記載に該当するようなものは一切ございませんでした。また、今年度についてこれまでのところを確認しましたところ、やはり同様に、政治資金収支報告書に該当するようなものがございませんでした。 今後もし報告に該当する献金やパーティー券の購入というものがございますれば、これも法にのっとって正しく報告させていただきたいと存じます。 また、接待については、一切、派遣業に関する方々からお受けしたことがございません。 いずれにせよ、法にのっとって報告をさせていただいております。
○津田弥太郎君 公開基準以下についてはいかがですか。
○大臣政務官(丸川珠代君) 法にのっとって報告させていただいておりまして、私のパーティー券を購入いただいている皆様方というのは、立場や党派の枠を超えて御支援いただいている方が少なくございませんで、そうした方々との信頼関係を守る上においても、また、個別の案件については報告の義務がないということもございますので、回答を差し控えさせていただきたいと存じます。
○津田弥太郎君 厚生労働省の回答で、報酬、供応接待等を受けていないということを根拠にして、違反するものではないと言っているんですよ。規範の問題じゃないんですよ。 これ、あなたはそういうふうにおっしゃったけれども、少なくとも人材派遣会社の業界団体からパーティー券買ってもらっていませんか。
○大臣政務官(丸川珠代君) 個別の案件については、収支報告書に報告する義務があるもの以外は報告する義務がないというふうに認識しております。
○津田弥太郎君 極めて不十分な回答であります。 委員長、お願いがあります。 少なくとも、収支報告を含めて、今私が申し上げました公開基準以下の金額についても次期厚生労働委員会までにその内容を提出をしていただくようお願い申し上げます。
○委員長(武内則男君) 後刻理事会で協議をいたします。
○津田弥太郎君 さて、政府・与党からも指摘があったんですが、一昨年の六月、当時の岡本政務官がやはり日経新聞に全面広告という体裁で登場して、政務官として国のアルツハイマー型認知症対策を述べております。今回の「「猫の手」貸します。」の部分に製薬会社二社の広告が載っているということでありました。 しかし、このときの岡本政務官の意見部分は製薬会社の具体的な名前は述べられておらず、政務官自身が当該二社の宣伝の役割を担っているという意識は希薄だったはずであります。中身をよく見れば、全く今回とは違うわけです。 一方で、今回は特定企業の社長との対談ですから、常識があれば、当然に同社の宣伝の役割を担ってしまうことを意識するのは当たり前のことであります。なぜそんな会社との対談を政務官の私がしなければならないのか、そうした疑問を持たなかったとすれば、これはもうそれ自体が政務官として資質が欠如しているということを示しているわけであります。 今回のケースは、八万を超える派遣会社がある中で特定の一社の新聞広告に担当政務官が出演したことで、言わば同社にお墨付きを与えたことになるわけであります。 この新聞広告の右半分の最後の箇所、右半分の最後の箇所ですね、この右半分の最後のところにこういうふうに書かれております。厚労省の中に派遣制度の在り方に関する研究会を立ち上げ議論を進めている、この次の文ですが、丸川政務官は、「日雇い派遣や派遣期間、一般派遣、特定派遣のあり方など、これまでの様々な枠組みそのものを議論し、今夏に一定の結論を出して、次は労働政策審議会で議論する運びです。」という発言をされているわけであります。 厚生労働省内に設置された労政審の運営方法に主体的に言及されているわけですから、先ほどもおっしゃいましたけれども、常識で考えて、政務官という立場の発言というふうに理解ができるわけでございます。 私の認識では、この派遣制度の在り方に関する研究会は、労働者派遣制度を取り巻く諸課題について幅広く議論することは可能です。しかし、このように特出しされる形で、特出しをされる形で日雇派遣が具体的な論点となった事実はないんです。一回もないんです。登録型派遣、製造業務派遣、特定労働者派遣事業、二十六業務による派遣可能期間の在り方以外に新たな論点が具体化される場合は、当然に研究会としての認知と合意が行われるはずなんです。 この研究会は民主党政権下でつくったから、私が一番よく分かっているんです。一体、何月何日にどのような手続を経て具体的な論点に日雇派遣がなったのか、事実関係のみお答えください。
○大臣政務官(丸川珠代君) まずこの対談記事の内容については、理事会でも御報告のとおり、厚生労働省の認識とそごがあるというふうには受け止めておりません。
○津田弥太郎君 質問に対して答えなさい。
○大臣政務官(丸川珠代君) はい。 それから、日雇派遣の議論、これは我が党が野党の時代にでは、私たちの党の中でも様々な意見があるということで議論をされてまいりました。様々な方の意見を聞いて、実際にそういう形で働いておられる方の意見も聞く中で、日雇派遣の禁止というものがどういう影響が出てくるかということについても議論いたしましたし、また一方で、日雇派遣の禁止ということについて……
○津田弥太郎君 質問に対して答えなさいよ、質問に対して。
○大臣政務官(丸川珠代君) 実際に議論の検討、端緒を付けたのは我が党でもございました。
○津田弥太郎君 質問に対して答えなさい。
○大臣政務官(丸川珠代君) そういう様々な議論があったということを……
○委員長(武内則男君) 質問に対して的確にお答えください。
○大臣政務官(丸川珠代君) はい。 政権交代して、我々が与党になったので、そういうことを踏まえて今後研究会において論点を整理していただいているという認識でございまして、今後の労働者派遣制度の在り方に関する研究会の開催要綱にも、検討事項といたしまして幅広く検討を行うというふうに書かせていただいておりますので、この中に含まれているというふうに認識をしております。
○津田弥太郎君 詭弁ですよ、それは。論点になっていないんですよ。これまで十回開催された研究会で、日雇派遣は一回も論点になっていないんです。一回も論点になっていない。あなたはそれをこじつけようとしている。これは大変政務官として大きな問題であります。 今回の研究会による検討というのは、この新聞広告の中央の左の方にありますように、民主党と自公両党の合意による附帯決議の内容について行うものです。そもそも昨年の派遣法改正により実現した日雇派遣禁止の規定は、平成二十一年に当時の自公政権が提出した閣法の内容なんですね。これはもう田村大臣、一番よく御存じのとおりですよ。厚生労働省が日雇派遣禁止の規定を見直すはずがないんですよ。ここは肝なんです、肝。 先週の衆議院の厚生労働委員会でも議論になりましたけど、日雇派遣禁止の見直しというのは厚生労働省の正式見解ですか、丸川政務官。丸川政務官に聞いている。
○委員長(武内則男君) この際、政府に申し上げます。 答弁は、質疑者の趣旨を体してしっかりと、簡潔かつ明瞭に行うように申し上げます。
○大臣政務官(丸川珠代君) 質問者に対して、よく御理解をいただけるように丁寧に答弁をさせていただこうと思います。 昨年十月より有識者から成る研究会を立ち上げ、今後の労働者派遣制度の在り方について検討を行っております。労働者派遣制度を取り巻く諸課題について、有識者それぞれの専門分野を生かした議論を行っていただいておりまして、議論の対象から日雇派遣の在り方を除外したものではございません。実際にヒアリングの場等においても日雇派遣に関する意見も出ております。 いずれにせよ、研究会で労働者派遣制度を取り巻く諸課題について精力的に御議論をいただきまして、まずは夏をめどに論点を取りまとめていただくということを考えております。
○津田弥太郎君 質問に対してきちっと答えなさいよ。厚生労働省は日雇派遣禁止の見直しを正式に考えているんですか、いないんですか、それだけでいいですよ。考えている、いないで答えてください。それ以外は答える必要ない。
○国務大臣(田村憲久君) この法案、私も野党理事やっていたときに附帯決議入れました。その心は何であったか、これは各政党によって考え方違っていたと思うんです。ただ、この日雇派遣に対してもっと厳しくするべきだという民主党や、当時、社民党、共産党さんのお考え方と、いや、日雇派遣を全面的に禁止することに対して、本来ニーズがあって、そこはやはり開放すべきだという考え方の自民党と、みんなの党さんもそうだったと思います。そういう議論の中で、お互い同床異夢だったかも分かりませんが、幅広くここで議論をしましょうということでこの附帯決議を衆議院で入れさせていただきました。 その結果起こったこの検討会の中において、政権交代が起こったわけでございますから、そこで新たな議論も含めて幅広に議論していただく。ただ、これ決めておるわけではありません。議論をしていただく中においてどういう結論が出るかと。それでまた変わったことが起こってくれば、当然それは労政審にかけないことにはこれは駄目なわけでございますから、労働政策審議会の方にかけさせていただいて最終的な決定を踏んでいくというような流れでございます。
○津田弥太郎君 私が聞いていることにちゃんと答えてくださいよ。 これ、この新聞広告には、この阪本社長が対談した相手は参議院議員で、昨年十二月に厚生労働政務官に就任した丸川珠代氏であるということが明記をされているわけです。これ、個人の見解で済むわけがないんです。 この対談では、改正法による日雇派遣の禁止に関して、ニーズが多いものを抑えるとアンダーグラウンドに潜り労働者保護は更に難しくなる、そうなってはいけないと思いますと丸川政務官は発言をしているわけであります。ニーズが多いものの指す意味は、日雇派遣ですよね、常識的に。抑えるとという意味は、今回の法改正による規制であることは、これはもう誰が見ても明らかなんです。厚労省の行った法改正を、個人的見解、もし百歩譲ってあったとしても、否定する人物が担当政務官務めている、これは大変大きな問題でありますよ。ここを指摘をしておきたいと思います。 さて、今回の広告出演に関して様々な面で多くの問題が生じております。幾つか指摘をさせていただきます。 問題は、この「猫の手」です、「猫の手」。「「猫の手」貸します。」。日本語の慣用句辞典を読み上げます。猫の手も借りたいという意味は、何の役にも立たない猫の手助けでも欲しいくらい忙しい様子というふうに書いてある。何の役にも立たない猫の手助けでも欲しいくらい忙しい。派遣労働者が何の役にも立たない猫に例えられている。ふざけるなという話だよ。何だ、これは。極めて派遣労働者を侮辱する発言であります。 丸川政務官がお墨付きを与えた企業の広告がこのような非常に侮辱をした表現を用いている、許し難いことであります。いかがですか。
○大臣政務官(丸川珠代君) 下の広告がこのように一体で掲載されるということは、当日紙面に出て知りました。
○津田弥太郎君 あなたはチェックをしたって言っているんでしょう。二回もチェックしたと言うんでしょう。そのときに上の文章だけじゃなくて、これ全体を見ているはずですよ。そういうのを詭弁というんだよ。 さて、次に、この広告の右側中央に阪本社長の発言としてこのように書いてあります。雇用安定、労働者保護につながるサービスとして、就業当日に給与の一部を即払いするキュリカを提供し、すぐに生活の糧を望む就労者ニーズにこたえている。 丸川政務官は、あなたとの対談中の発言ですから、当然、このキュリカに関する概要程度はお聞きになっていると思うんですが、説明してください。
○大臣政務官(丸川珠代君) まず、先ほどの件で申し上げますと、この広告が、私が拝見したときは、この上の文章だけを確認させていただきました。なので、下がセットだということは、本当に当日まで知りませんでした。 それから、キュリカについては、当日、このインタビューの中で出てきたときに説明を伺った、この範疇のみでございます。
○津田弥太郎君 私は、キュリカというのを説明してくださいと言っているんですよ。説明を受けたんでしょう。答えなさいよ。
○大臣政務官(丸川珠代君) この記事に書いてある以上のことは説明を受けておりませんので、この部分を読み上げますと、派遣労働者の方に就業当日に給与の一部を即払いすると書いてあります、というふうにおっしゃっていました。そのように説明を受けました。
○津田弥太郎君 この「「猫の手」貸します。」の下の方にちっちゃい字で書いてあるんですね、キュリカについて。これだけ何回もいろいろ聞かれているんだから丁寧に見ているはずだよね。これ、キュリカ、これ、ヒューマントラスト社提携のATMというふうに書いてあります。具体的にはどのようなATMでしょうか。丸川政務官、御存じですか。
○大臣政務官(丸川珠代君) 存じ上げません。
○津田弥太郎君 それでちゃんとチェックをしたの。恥ずかしい。正解は、消費者金融の大手、アコムのATMなんです、これは。このキュリカではアコムの貸出サービスが直接利用できるわけではありません。しかし、少なくとも派遣労働者にアコムの店舗や「むじんくん」などのATMに足を運ばせることになるわけです。将来の借入れへのハードルを低くさせていることは疑いもない事実ですよ。 厚労省では、日常生活に困難を抱えている人や多重債務などから生活の立て直しを図る人のために総合支援貸付けを行っているわけです。丸川政務官はこの担当政務官ですよ。その丸川政務官が広告塔を務めた企業が、堂々と対談の中で派遣労働者と消費者金融を結び付けている、これは大変道義的に大きな問題であるということを指摘をしておきたいというふうに思います。 さて、今回の新聞広告に関する直接の報酬の有無、報酬は受領していないということで間違いないですね。
○大臣政務官(丸川珠代君) 報酬は受け取っておりません。
○津田弥太郎君 そうしますと、それはそれで違った面で別の問題が生じるわけであります。 公職選挙法の第百九十九条の二にはこのような規定があります。「公職の候補者又は公職の候補者となろうとする者は、当該選挙区内にある者に対し、いかなる名義をもつてするを問わず、寄附をしてはならない。」。 本日は総務省の自治行政局から政府参考人の出席をいただいておりますが、この条文の選挙区内という文言、企業等の法人の場合は条文の解釈としては何をもって判断をするんですか。
○政府参考人(米田耕一郎君) 公職選挙法の解釈についてお答えを申し上げます。 公職選挙法第百九十九条の二で、寄附を受ける者が法人の場合、次の二つの場合を当該法人が選挙区内にある者に該当することとなると解されております。一つは、法人の主たる事務所の所在地が当該選挙区内にある場合、もう一つは、当該法人の従たる事務所又はこれに類似する機能を持った事務所若しくは施設の所在地がその選挙区内にある場合、この二つの場合というふうに解しております。
○津田弥太郎君 丸川政務官、ヒューマントラスト社の所在地はどこですか。
○大臣政務官(丸川珠代君) 東京都内です。
○津田弥太郎君 あなたは当然にそのことを御存じでした。これ、新聞広告で対談を行う際に、所在地を含めどのようなことをしている企業か調べる、これはあなたもさっき当然のこととして調べているというふうにおっしゃった。 それでは、総務省にお聞きをします。それでは、寄附とはそもそもどのようなものか。公職選挙法の第百七十九条には寄附の定義があります。どのような条文ですか。
○政府参考人(米田耕一郎君) 公職選挙法第百七十九条第二項は、この法律において寄附とは、金銭、物品その他財産上の利益の供与又は交付、その供与又は交付の約束で党費、会費その他債務の履行としてなされるもの以外のものと規定しております。
○津田弥太郎君 これ、総務省の課長をそれぞれ務められて、今、内閣審議官を務めている方と滋賀県の副知事を務めている方が共著で平成二十一年に書かれた公職選挙法逐条解説には以下の説明があります。金銭、物品は財産上の利益の例示にすぎないのであって、必ずしも有体物に限られない、その他の財産上の利益とは、金銭、物品以外の有体、無体の財産上の利益をいい云々というふうに書いてありますが、これ、米田部長、間違っている部分はありますか。
○政府参考人(米田耕一郎君) 今おっしゃったとおりで解釈しております。
○津田弥太郎君 つまり、どういうことなのか。 丸川政務官は新聞広告への出演を無償で引き受けたわけですから、本来、他の著名人が新聞広告に出演するときにもらうギャラに相当する金額をヒューマントラスト社に寄附したというふうに取られるわけであります。そして、同社は丸川政務官の選挙区である東京都に住所がある企業であります。これ、公選法百九十九条違反の可能性が大いに考えられるわけであります。仮に、丸川政務官が夏の選挙を意識して、売名行為として当選目的で新聞広告に出演したということになりますと、選挙まで四か月というこの時期の寄附行為は買収という疑いさえ生ずるわけであります。実際にヒューマントラスト社の関係者が丸川政務官の選挙支援を行ったということになると、これはこれは大問題になるわけであります。 さらには、新聞広告の対談の中で阪本社長は、企業が広い意味で教育する場合の助成金などの援助も是非考えていただきたいですね、この要望、丸川政務官に行っているわけでございます。丸川政務官は実際に労働関係の助成金の創設やその具体的な要件設定に重要な影響力を行使できる立場ですから、今後、ヒューマントラスト社が厚労省の助成金を受けることになった際も同様の大きな問題が生じるわけでございます。 ここで、ここまで聞いて、田村大臣、どう考えても丸川大臣の新聞広告への出演が本当に問題ないというふうに言い切れますか。
○国務大臣(田村憲久君) 政務官がおっしゃられたのは、まず、自らは利益供与を受けて出演したわけではないということでありますから、もうそれはそうでありますので、問題ないんであろうと。 それから、寄附行為とか、そういうお話もございましたが、ここにこうやって出ていること自体が報酬をもらうようなことなのかどうかという問題を考えると、決して政治家というのはほかのタレントとは違うわけでございまして、肖像権等々いっても、これは公の人でありますから、そういうものに対して利益を供与するという類い、そういうものに値するような、そういうようなタレント性というのを持っているとは思わないわけでございまして、今委員いろいろとおっしゃられましたが、そういう側面から見ればそのようにおっしゃるのかも分かりませんけれども、決してそのような問題ではないんではないのかというふうに私は承っておりました。
○津田弥太郎君 尊敬する田村大臣の答弁とも思えないことでありまして、やはり問題は問題としてきちっと認識をするということが必要じゃないでしょうか。今、私が指摘をした数々の点について丸川政務官がまともに答弁できない、この事実からしても、本人にやましいところがあることはもう明らかであります。 この問題については、今後この厚生労働委員会について集中審議をお願いをしたいと思いますが、委員長、いかがでしょう。
○委員長(武内則男君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議をいたします。
○津田弥太郎君 本委員会では来週から閣法の審議に入るわけでありますけれども、今申し上げましたように、田村大臣の責任において丸川政務官に対する厳正な対応を早急にお願いを申し上げまして、私の質問を終わります。
○足立信也君 民主党の足立信也でございます。どうもありがとうございます。 まず、田村大臣始め政務三役の皆さん、御就任おめでとうございます。とは申しましても、政権交代前の舛添元大臣は厚生労働省には大臣が三人必要だとおっしゃっていましたし、私も経験上、副大臣、政務官は三名ずつ必要なんじゃないかと、それぐらいの気持ちでおりましたので、大変だと思いますが、我々が野党のときから田村大臣とはかなり政策面でも詰めさせていただきましたし、御相談に乗っていただきましたし、また立場が逆のときも相談させていただきました。今後ともその姿勢は是非貫いていただきたいと、そのように思います。 今日は、ちょっと前の質問者とトーンが変わるんですけれども、民主党政権の厚生労働行政を、大臣、所信で述べられたわけですが、それをどう評価して、何を変えようとしているのかという観点で質問したいと、そのように思っています。 ですが、今の津田さんの丸川政務官に対する質問の中でやっぱりどうしても確認しておきたいなと思うことが二つありました。答えられていなかったので、その点だけ確認したいと思います。 一つは、先ほど例を挙げられました派遣制度の在り方に関する研究会、ここの部分です、これから労政審に諮るという、ここの部分で、このインタビューは一月十一日ですね。それまでには、津田さんの質問では、日雇派遣の件は一回も議論されていないと。一月十一日の時点までに議論がされたのかどうか、ここの点ですね。 それから二点目は、先ほど「猫の手」と、私はこれは一番良くないことだと思いますし、これは蔑視している言葉でございます。それは当日初めて知ったということでございましたが、では、この「「猫の手」貸します。」を御覧になってどう抗議されたんですか。 そのことを、この二点をまずお伺いしたいと思います。
○大臣政務官(丸川珠代君) まず、日雇派遣のことについて議論をしてきたのは、私たちが野党時代にずっと議論してきた中で様々な意見があるということを議論してきたということを踏まえた上で、我々が与党になりましたので、当然そういうことも踏まえた議論が今後行われていくであろうということを前提にお話をさせていただきました。 それから、「猫の手」ということに関しては、私は、大変勉強不足で申し訳ありませんが、猫の手も借りたいというのは、とにかく忙しいという表現で理解をしておりましたので、差別的な意味でこれを使われているというふうに認識をいたしませんでした。
○足立信也君 せっかく前の質問者のことで確認だけと言ったんですが、これは非常に大きな話で、厚生労働省に立ち上げている研究会で議論を進めていますと一月十一日に答えているんですよ。そして、次は労政審で議論する運びになっていると。そのことは議論されたんですかと聞いて、それは野党時代の党の中の話って、そんなこと関係ないんですよ。私が確認したいと申し上げているのは、研究会で日雇派遣の議論は一月十一日までにあったのですかということですね。 それから、ちょっとこれは姿勢の問題ですが、抗議をしていないというのは、やっぱりこれは、私だったら愕然としてどなり込みますよ。こんなことをされたら政務官として仕事できませんよ。それぐらいの問題だと私は思いますよ、これ。 厚生労働省としても抗議はしていないんでしょうか。申し訳ないです、大臣。「「猫の手」貸します。」という表現です。
○国務大臣(田村憲久君) ちょっと確認してみます。これに対して抗議していたかどうかは私は確認いたしておりません。
○足立信也君 まず、今は厚生労働省としての抗議の件については御報告されるということで、理事会の方に是非お願いします。 それから、これは個人の話になりますけれども、抗議をしていないということは認めているということだろうと思います。残念ですけれども、私は、やっぱり労働担当の政務官としてはこれはいかがなものかなと言わざるを得ません。 この後、何問か丸川政務官にも質問を予定していたんですけれども、ちょっと余り質問する気がなくなってきたので申し上げますが、私たちが政権を担っていたときの、平成二十二年の一月二十八日の参議院のこの厚生労働委員会での質疑ですね、雇用保険に補正予算で三千五百億円積み立てるということがございました。当時はリーマン・ショックの後で、完全失業率が我々が担当したときに五・五%でした。何があるか分からないということの中で、大変言いにくいですけど、次の年には東日本大震災もあったわけですね。 そんな中で、丸川政務官は、雇用保険や協会けんぽ、国民健康保険にも国庫負担はあるわけですけど、政務官は、保険制度なのだから、本来、受益者負担の原則から、国費の投入よりも保険料を上げるべきだというふうに発言されて、私、そこに座っておりまして愕然とした記憶がございます。このこちら側に座っている方々もえっという発言があったように思っておりますが、政務官としてその考えは今も同じなのでしょうか。
○大臣政務官(丸川珠代君) 一言先ほどの件で申し上げますが、済みません、日雇派遣に関する議論というのは、第六回の研究会、つまり一月十一日より前の研究会で議論の俎上に上っております。 それから、今の雇用保険制度についてのお話でございますが、これは、国庫負担については本則の復帰ということを民主党がマニフェストで書いておられたという中で、実際は先送りして、代わりにこの三千五百億円を、失業給付に国費を投入したというようなことがあった中で、積立金の残高が四兆円もある中で、我々の意識としてはむしろ手当てが必要なのは二事業、雇用調整助成金の方ではないかという話の流れであったと認識しております。そういう中で、保険料の引上げについて、一つの選択肢として、そこまで残高が、我々は十分だと思っている中で、相手は十分ではないというふうに言っているのであれば、それは保険料率の引上げという選択肢もあるのではないかというようなことで申し上げたものでございます。 一方で、保険制度である以上、受益者負担の原則があるという考えは現在も同様でございますけれども、一方では、雇用保険に一定の国庫負担が入っているというのはこれ当初からでありまして、これも必要なものだともいうふうに考えております。実際に、平成二十三年度の雇用保険法の改正における保険料率の引下げ、それから参議院の厚生労働委員会における、雇用保険の国庫負担の本則復帰を早期に実現すべきと書いてある附則、この決議にも賛成をさせていただいております。
○足立信也君 研究会での話は今、隣から、津田さんからいろいろ聞きましたけれども、ヒアリングであったという話もありますが、この件については集中審議をという先ほど指摘がございましたので、これ以上は申しません。 それから、雇用保険のことについてですけれども、受益者負担の原則からというふうにおっしゃっているわけですから、今のは、私、ここに議事録、会議録持っておりますけれども、あのときかなり体調悪そうでしたのでつい出た言葉かなという気もしますけれども。 いずれにせよ、この広告の問題、それから「「猫の手」貸します。」というこの言葉等々考えると、先ほど厚生労働大臣の責任はという話も津田さんの方からありましたけど、私は、被災地というわけじゃないですけど、今年の大河ドラマの福島県を考えると、これやっぱりならぬものはならぬのだと思いますよ。そのことだけを申し上げて、次の質問に参ります。 雇用対策です。 我々が何を目指してきてどうやってきたことを大臣がどう評価されているかという話を申し上げましたが、これは産業競争力会議の準正社員という話になっていくわけですが、我々はというか、EUを始めとして、同一労働同一賃金、常用雇用を増やすというのは世界の流れだと、そのように思っています。民主党政権時代では、非正規雇用を正規雇用にと取り組んでまいりました。その結果、雇用保険の適用、例えば非正規労働者の方々二百二十一万人分これ雇用保険適用にしたと。それから、このときに、先ほどの話につながりますけど、保険料も一・二%から一%に下げたと。それから、パート労働者二十五万人が厚生年金、健康保険に加入するようにしたと。こういうことをやってきたわけですね。 アベノミクスで賃上げ要求にプラス回答が続いているといいますが、それはやはり正規の社員というか正規労働者が中心の話でありまして、この部分をどうとらえるか。そのときに、三月十五日、産業競争力会議で、報道によりますと準正社員の雇用ルールを作ると、そういうようにあるわけですね、報道によりますとですが。 労働法制上、当然、準正社員という言葉はないというのは御存じのとおりだと思いますが、そこで、恐らく田村大臣は、その今の産業競争力会議の流れにそのまま従う考えではないと私は思いますが、思いますが、そこで、ここ、今テーマとしてとらえられている準正社員というものの範疇を、例えば雇用保険や健康保険の適用範囲と考え合わせながら、これ、多分大臣がこれからその会議で話をしなきゃいけなくなってくると思いますので、どういう範疇の人たちととらえて臨むつもりなのか、それをまずはお聞きしたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 今、足立委員おっしゃられましたとおり、準正社員という言葉は厚生労働省は使っておりません。 それから、十五日の産業競争力会議も、事実上はこの準正社員の議論はなかったわけでございまして、そういう意味からすると、ちょっとまあ報道の中でうまく真意が伝わっていなかったのかも分かりませんが、基本的に、非正規と正規という二つに分かれている二極化、これに問題があるという認識は我々は持っておりますし、これは産業競争力会議のメンバーの方々もお持ちなんだと思います。そこで、非正規の方々、こういう働き方の方々を、御本人が望まれてそこで働いておられる方々はいいんですが、本人自身はもうちょっと安定したそういう雇用環境の中で働きたいというような方々に関してはやはり正規化をするべきであろうと。ただ、正規化といった場合、今現状は、正規もいろんな考え方がありますけれども、その労務管理が非常に企業において制約される、そういう働き方になっている。例えば、転勤それから職務の変更、いろんなものに関して、残業もそうなんでありましょう、一定の制約を受けるわけであります。 そういうような働き方ですと、ワーク・ライフ・バランスの問題もあって、御本人は例えばAという地点でAという働き方、職務をやりたい、そして残業はしたくないと、こういうような方々に関しては、正規でありますけれども、しかし、今までよりかは働き方として御本人の思いというものをより的確に表している、そういう働き方として位置付けていく必要があるのではないかと。 でありますから、今言われたような各種保険等々も、当然のごとく正規でございますから、これは加入するというような念頭に立って我々は議論をさせていただいております。
○足立信也君 本日の新聞等でも、やはり解雇しやすい社員をどうつくっていくかというような議論の方向性であるような指摘がございました。これは、これからいろいろ問題点が出てくると思いますし、我々民主党としましてはかなり重要なといいますか、肝の部分の話になりますので、今日をキックオフとして、この準正社員、十五日の会議ではそのことは触れられなかったとおっしゃいましたけれども、そう新聞報道されている以上、これから、今日からしっかり議論していきたいと、そのように思います。 次は、先ほど話題になっておりました、高階さんのときだと思いますが、医学部新設の話です。 我々の政権ではどういうことをやってきたかと申しますと、ここ三年ほど、あれほど新聞紙上あるいはテレビで言われた医療崩壊という言葉はもう使われなくなっていると私は思っております。それは、その原因として、従事者をできるだけ絞り込んで医療費を抑え込むんだといった姿勢が一つ、それから提供する側とその医療を受ける側の情報、そして理解の格差、この二点が大きな問題だろうということで、分けて取り組んでまいりました。 その人材の不足ということに関しては、それによって医療費を下げるということもあったわけですが、二回の診療報酬改定でプラスにしましたし、医療、介護、福祉の分野で八十五万人雇用が増えました、こういったことですね。その中で、医師不足については、これも昔、自公政権時代は医師不足は存在しないんだと、偏在なんだということをずっと主張されておって、舛添大臣の時代に絶対的不足は存在するということになって、それから定員増を図っていったわけですね。 我々の政権は、絶対的不足に偏在が加わっているという認識で取り組んできました。それぞれに対処するということです。その結果、二〇〇八年から来年度入学の九千四十一人の定員まで千四百十六人増えているわけです。これは先ほど板東局長がおっしゃっていました。つまり、医学部に換算すると十四増えていると。その中でも東北三県、ここでは百三十五人増えて、医学部一つ以上増えている計算になるわけですね。それと同時に、我々は、医行為をチーム医療として他職種に分担することで実質的に医師数を増やしていこうと、こういう取組をやりました。それから、偏在解消のため、先ほど大臣おっしゃっていました地域医療支援センターをつくってあっせん、派遣等をやっている。これ現在、昨年の十一月末までに七百二十三名、地域の不足しているところに派遣できているわけですね。 そして、今まで初めて、厚生労働省として初めて実態調査というのもやったわけです。どの地域にどの科の医師がどれだけいて、それは足りないのか足りているのか、足りないとしたらどれだけ足りないのかということを調べて、その調査は先ほど申し上げました地域医療支援センターで継続することになっています。これ自公政権でも理解されていて、来年度予算ではこれを三十道府県に拡大すると。これは是非そうしていただきたいと私は思います。 そんな中で、自民党の東北地方に医学部新設を推進する会は東北地方に医学部新設を決議された。ここで、先ほど大臣はいろいろな理由をおっしゃっていました。特に教える側の話のことをかなり取り上げられておりましたけれども、私は、今、医学部というのはできるだけ学際的であって、イノベーションに資するものであって、そして世界を見ていかなきゃいけない。ここに地域医療を担う人だけのと申しますか、それを中心にした学部の創設というのはかなり難しい話だろうと私は思いますよ。 そんな中で、まず大臣は、今私が指摘された点についても含んでどう考えられているのかと。そこで気になっているのが、先ほどの政務官としてどうなのかという議論がありました。秋葉副大臣がその自民党の議員連盟に入っておられて、この決議に賛成しておられる。 ちょっとこれ、文化の違いと申しますか、我々は政務三役に就いたら議連は全部辞めろという指示でやってまいりました。自民党さんはそうじゃないんだろうと思っておりますが、これは、私どもも政権時代に文科省と厚労省がずっと話合いをしながら、どれだけ定員を増やせますかということをずっとやってきたわけですね。やってきた中で、今度、副大臣が、田村大臣はこれからどう答えられるかちょっと分かりませんけれども、それに対して、秋葉副大臣としての、東北地方に医学部新設を決議された副大臣としての御意見も伺いたいと思います。 まず、大臣から、医学部新設について、先ほど、いろいろ問題はあると思いますが、党は党の決議として、これから厚生労働省としてはどう検討していくのかと、新設についてですね、どういう意見を言っていくのかということをまずお伺いしたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 先ほども高階委員の御質問にお答えをさせていただいたんですが、いろんな意見が東北でもあるというのも承知をいたしております。一方で、党の方では、とにかくこれをつくってほしいというような、そんな強い要望があるのも分かっております。 どういう意味で必要かという中に、中長期的な医師等々の供給という意味と、もう一つは、復興に向かってのやはり象徴的なそういう意味合いがあるんではないかと。こういう御意見もお聞きするとそうだなと思うわけでありますけれども、ただ、いずれにいたしましても、心配しておられる理由は心配しておられる理由で、それもある程度理解できる部分もありますので、とにかく厚生労働省といたしましては、直接的には文科省のこれは権限の問題でございますから、文科省がどう判断されるかということを見守りつつ、やはり党がこれからどのようなお動きをされてくるか、ここも勘案して、最終的にはそれに対して、決まった方向に対しては、いずれにいたしましても東北を支援していくというような形でございますので、あえてここで我が省がこれに対してどうだというコメントは差し控えさせていただきます。
○足立信也君 そこで、秋葉副大臣になんですが、先ほどから出ておりますように、四大臣合意の話がございました。定員増でやっていくということの中で、副大臣になられた後のこの自民党内の決議ですね、これを副大臣御本人として、省の方針に従ってやっていかれるのか、あくまでも医学部新設をずっと訴えられていくのか、その点についていかがですか。
○副大臣(秋葉賢也君) 今委員御指摘がありました件につきましては、この議連は昨年の九月に、まだ私どもが当時野党でございましたけれども、東北地方の衆参の議員が全て参加をする形でできた議連でございます。その背景には、まず東北市長会あるいは宮城県知事から医学部の新設を御要望いただいたという背景がございます。そんな中で私もメンバーの一人として参加をさせていただいてきたわけでございます。 震災の前から東北地方でのやはり医師不足というのは非常に顕在化をしておりました。西高東低と言われておりますとおり、大変全国ベースで見ても東北地方の医師不足が深刻な状況にある、そういう中で、あの震災後、そういった現状に拍車が掛かったというところがありますので、多くの議員がその趣旨に賛同して議連を立ち上げました。そこで、先般、私は出席はできなかったんですけれども、議連として正式に東北地方への誘致を決議したといういきさつがございます。 先ほど田村大臣からの御答弁でもございましたとおり、医学部をつくるかどうかの第一義的な主体者は文科省でございます。厚労省として、委員御指摘のとおり、定員の増という形で随分と定員は増加をさせてまいりましたけれども、基本的に大事なことは、この医師不足によって地域医療というものが疲弊しないようにしっかりと供給の体制に責任を持っていくということだと思っておりますので、議連での趣旨というのは、医学部をつくるかどうかという以前に、この医師不足の問題を早期に解決をするということで私は理解をしているところでございます。
○足立信也君 先ほどから政務官、副大臣の答弁聞いておりますと、野党時代の党ではこうだったということが多いんですが、もういいかげん切り替えてもらわないと、やはり厚生労働省の政務三役なんですから。それから、じゃ、私の資料が間違っているのか、報道では秋葉賢也厚労副大臣ら十五人が出席して十四人は代理が出席したと書かれてあるんですが、御本人は欠席されたと、そこだけはどうなんでしょうか。どっちが本当なんでしょう。
○副大臣(秋葉賢也君) これは、これまで何回議論をしたか、正確に私覚えておりませんけれども、要するに、いろんなヒアリングを関係者からやってまいってきておりまして、私が出席したのは東北市長会からの意見のヒアリングのときに出席をさせていただいたということでありまして、決議をさせていただいたときの委員会には出席できませんでした。
○足立信也君 是非、少なくとも省内は一致して行動していただきたいと、そのように思います。 次は、これも私は、良質な医療や介護、福祉とは何かということについては多くの職種の人がかかわって十分な説明と納得が得られるものだと、それが良質なものなんだという認識でこれまでやってまいりました。 先ほど、これも質問がありましたチーム医療の推進の件です。推進会議をつくって五月でもう三年になります。いろいろ検討されておりますが、特定看護師の件が最初にハードルになっているのか、なかなか進むようで進まないような感じがありますが、この三月に結論を出されるということです。中には、もう既に結論が出ているものもかなりあります。じゃ、法案提出は今通常国会中にやられると、三月に結論が得られればという方針でよろしいでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 今、足立委員おっしゃられましたとおり、診療放射線技師の業務範囲の拡大でありますとか歯科衛生士の業務実施体制の見直し等々、もう既に結論が出ているものも幾つかあるわけでありますが、一方で、看護師に関しては特定行為に対する新しい研修の在り方等々の創設に関して今議論をしておる最中でございます。これが結論が出てまいりますれば、法制化に向かって準備を進めていくということでございます。あとは、国会の日程との一応兼ね合いということになってこようと思います。
○足立信也君 できれば提出したいというふうにとらえてよろしいでしょうか。──ありがとうございます。 先ほど、医療崩壊という言葉はここ三年使われていないということの後半部分の説明ですけれども、できるだけ提供者側と受ける側の共同作業でやると。情報の共有、そして理解していただいて納得していただくということの中で、医療事故の届出総数がやはり以前から、以前の二百五十件程度から二〇一〇年では百四十一件というふうに届出の数もかなり減ってきたということも崩壊を食い止めたということに私関係しているんだと思うんです。 その大きな内容は、医師法二十一条の解釈が元に戻ったと、このことが大きいと思っているんです。これはどういうことかと申しますと、これに私自身は三年掛かってやっとここまで来たと思っているんですけれどもね。つまり、医師が死体の外表を見て検案し、異状を認めた場合に警察署に届け出る、これは診療関連死であるか否かにかかわらないということを昨年、田原課長の方からきちっと検討会で言っていただいて、これは広尾病院事件の最高裁判決に沿った正しい解釈だと私は思っています。ここまで三年掛かったと私は思います。 ところが、やっぱり問題は、なぜじゃ届出件数が今まで増えたかというと、医療者側がこれは届け出ないと二十一条違反で訴えられる、あるいは罰せられるんじゃないかという気持ちがあったんですね。それはなぜかと申しますと、厚生労働省作成の死亡診断書記入マニュアルです。その記入マニュアルに、じゃ異状とは何かということの中で、病理学的異状ではなくて法医学的異状を指すと書いてあるんですね。じゃ、法医学的異状とは何かというと、このガイドライン、日本法医学会が定めるガイドライン等を参考にしてくださいと書いてあるわけです、マニュアルに。じゃ、法医学的異状とは何かといいますと、そこから調べていくと、確実に診断された内因性疾患で死亡したことが明らかである死体以外の全ての死体、また別のところに、診療行為に関連した予期しない死亡及びその疑いのあるものとあるわけです。 これを参考にしなさいと言われている以上、医療者側からの届出がずっと増えていったわけですね。何でも届けないとこれは危ないんではなかろうかと。しかし、最高裁の判決はそうじゃなかったわけですね。 で、元に戻ったと申しますか、私は正しい解釈に戻ったと思っておりますが、ならば、この死亡診断書記入マニュアルの特にただし書のところですね、今私申し上げた、これはなぜ変更しないのかということが気になるわけですけれども、その点について、原さん、どうでしょう。
○政府参考人(原徳壽君) お答えいたします。 足立先生から御指摘のありましたように、医師法の二十一条の解釈について、従来から同様の解釈をしているということでございます。したがって、今回変更したということではございませんけれども、そういう意味において、この死亡診断書あるいは死体検案書記入マニュアルについての記載を直ちに見直す必要はないと考えているところでございます。 ただ、検討部会、私どもでやっております医療事故に係る調査の仕組み等のあり方に関する検討部会において、この医師法二十一条の在り方も含めてこの医療事故に係る調査の仕組みの在り方が検討されておりますので、この議論の行方についても、行方を待って、必要があればこのマニュアルの改正等についても検討していきたいと考えております。
○足立信也君 木で鼻をくくったような言い方ではなくて、今までと何にも変わっていないんだと、でも現場では変わったようにとらえられているというところに、問題はどこにあったのかというと、解釈は変えていないんですよ、ずっと。ところが、この法医学会が定める異状死ガイドラインを参考にしなさいと書いてあるから、そこを引っ張ってくると今までの解釈と違うようになってきていたということなんですよ。もう極めてシンプルです、問題は。 だから、そこ、異状とは法医学的異状を指して、法医学会が定める異状死ガイドラインを参考にしてくださいということは言い過ぎなんですよ。そこまで言う必要がないんです、解釈が変わっていないんだったら。これは、だって九五年ぐらいからスタートしたことですよね、それまでなかったわけですから。ということを指摘しているんであって、これは厚生労働省作成のものですから、私は、検討会やら審議会の話が今ございましたけど、その話ではないと思いますが、もう一度いかがですか。
○政府参考人(原徳壽君) 再度お答えを申し上げますが、この医師法二十一条の在り方も含めて現在その調査の仕組みの在り方を検討していただいておりますので、それらの全体の議論がまとまり次第、この記載の見直しの必要性も含めて私どもでも検討を進めたいと考えております。
○足立信也君 まあごく僅かな前進ですけど、記載の見直しも含めてと、そこまで出たということで、今日はこの程度にしたいと思います。 そこで、今関連したことなんですが、昨年議員立法で死因究明の二法案というのが成立いたしました。私も実務者メンバーでしたので、この二法案についてはかなり思いがございます。 今日、資料をそこにお持ちしたんですけど、簡単に申しますと、二法案とは、死因究明推進法、そこにあるものと、警察が扱う死体の死因と身元調査に関する法律、この二本です。 死因究明推進法というのは、これは自公の方々を中心にまず作られていったわけですが、今までの、そこの資料にありますように、刑事訴訟法の枠組み、これ自民党の古川さんも指摘しておりますけれども、この枠組みで、犯罪死体と、犯罪の可能性があると申しますか変死体ですね、検視が必要なもの、それから明らかに犯罪とは関係のないそれ以外の死体ということで死体見分と、こういうふうに分けられていて、この枠組みにとらわれずに横断的かつ包括的に検討するというのが死因究明推進法の趣旨でございます。 推進会議では、法制度全体について、今私が申し上げた、刑事訴訟法の枠組みにとらわれない、法制度全体について最も良い形を追求するというのがこの法案の審議のときの答弁にもあります。まさにそのとおりだと思うんですね。 ところが、この資料なんですが、刑事訴訟法において変死者及び変死の疑いのある死体は検視、これ真ん中ですね。犯罪に起因するものでないことが明らかな死体は見分、この右側です。先ほど申し上げたように、この薄いブルー、日本には百二十五万の死亡者数がいる。その八割は医療機関で亡くなっている。これを、全体を、医療機関で亡くなっているとはいいながら、本当に犯罪は隠れていないのか、死因がはっきり分かっているのかどうか、この国はそれの究明が不十分であると。だから、これを枠組みにとらわれずにしっかり究明するようにしようじゃないかというのがこの法律の趣旨なわけです、何度も繰り返しますが。 しかし、今の会議の会議録を見ておりますと、この濃いブルーですね、警察が取り扱う死体のみ、まずはここからやりましょうというふうになっていて、これ二年間の時限立法で、二年間はこの濃いブルーのところをやりましょうという、議事録にそうなっているんですね。これは、死因究明推進法全体の趣旨とは、これ当然医療関連死も入ってくる話です。これ除外していますが、考え方としてはこれも含めて考えていかないと解決しない話ですからね。ということは、私は極めて限定的な対象に会議のそのものが限定されていっているという非常に危惧を覚えるんですが、この点については、この立法者そして国会の意思を私は余り反映されていないのではないかと心配しているんですが、その点についていかがですか。
○政府参考人(安森智司君) お答えいたします。 死因究明等推進会議、委員指摘のように、法律に基づいて設置されまして、現在の衆参委員会でなされた提案者の答弁、当該法が策定された経緯及び法第六条に定められている重点の規定のされ方等を全て踏まえまして、推進会議としては、まず警察などが取り扱うことになる死体、先ほどのブルーの濃い部分でございますが、そこの部分の検討を進めているところでございまして、そこを今、人材の育成、施設、体制の整備などと順々に進めているところでございます。
○足立信也君 その話は聞きました。 まずとおっしゃいましたが、そこには三段階あって、二年間でそこまでやろうという話になっているじゃないですか。まずはと言いながら、二年間ではそこまでよと、これ二年間の時限立法で。私は、全体のことを考えていかないとなかなか全体の死因究明を進めるというふうに進んでいけないんだと思いますよ、今警察が扱うところだけに限定して話をしていると。 どういうことかといいますと、例えば人材育成で法医の人を増やそうと努力されていますね。しかし、ほとんどの医学部に進む学生は、亡くなった死体の究明のために自分は医学部に行こうと思った人はほとんどいないです。やはり、何とか助けたい、生きている方々が対象なんですね。しかし、そんな中で画像診断やオートプシーイメージング等々を見ていくと、どうもこれはもっとしっかり亡くなった原因を突き詰めないとこの国の科学としては駄目なんじゃなかろうかと、そう思ってくる方々がだんだん変わっていくんですね。最初から法医になる人をいかに増やしていくかの議論ではなくて、その周辺のことにいかに興味を持ってもらうかなんです。そこに人材が必要だなと思わせることが大事なんですよ。 そのためには、この国の百二十五万、今亡くなる方々のうち、かなりの方が私は死因も分からずにやみからやみへという感じがあるんだと思います。そのことのためにも、警察が扱う死体のところだけ二年間でまず議論すればということではないということを是非、立法者の趣旨、私も実務者でやっていましたので、そこを体現できるような議論に進めていってもらいたい。これ、お願いしておきます。いかがでしょう。
○政府参考人(安森智司君) お答えします。 委員のおっしゃるように、この死因究明等推進会議の対象とする死体は、医療提供に関連したものを除けば全て対象になります。ですから、委員の言われる、そこは当然検討する対象に入ってまいります。ただ、順番といたしまして、長くなりますけど、警察官が外表から見ただけというものとお医者さんが一応見てくれた遺体というものと緊急性がどちらが高いんですかとなったときに、まずは警察官が見た部分、ここのところを最初に議論しようじゃないかというふうになって、今議論が続いているところでございます。 会議の方には、全てのところが対象になりますよ、そして先ほど古川委員の御指摘の点も出ましたけれども、そこの点も踏まえまして、制度のところでしっかり検討していただきたいということは会議の方に申しております。 以上でございます。
○足立信也君 もう繰り返しませんが、まずはと言うからには、そこまで二年と思わずに、まずは半年ないし一年以内でそこを片付けて全体に広げる議論をという趣旨で言っておりますので、是非お願いしたいと思います。 最後は、これは大臣に、私の要望というような形になると思うんですけど、我々が取り組んできたのは、先ほどから何度も申し上げているように、医療や介護や福祉の分野は提供者と受ける側の共同作業という信念でずっと取り組んできました。先ほどいらした梅村さんも、予算委員会でリビングウイルの話をやられていましたね。あるいは臓器提供にしても、十分な説明と理解、納得が何より必要なんです。 ややもすれば、専門職というのは、この言葉は当然分かってくれるだろうというような感覚で、ほとんど理解されていないのにもかかわらず、専門的な言葉を羅列していって、結局は理解されなかったということが意外と多い、自己満足になっているところが多いんです、幾ら説明してもですね。 ということで、例えば、私、この前、知的障害を持っている家族の方々との意見交換をしていたんですが、障害者総合支援法の附則第三条の検討規定に、意思決定支援に、意思決定への支援ですね、やはり当事者あるいは家族の方々がどういう意思決定をしていくかに対する支援、例えば言葉の問題であったり、その専門用語はどういうことを意味しているのか、この方々の存在が私は極めて大きいと思うんです。それは、後見人がいるからいいという話ではなくて、自分のことは自分の意思で決めたいんだけれども、しっかりした理解につながる、資する方々の存在がまだ実は余り位置付けられていない。 そこで、我々が進めてきた中で、医療メディエーター、医療対話推進者の養成研修の受講者数がもう一万二千人になったということをこの前お聞きしました。私は先ほど、紛争を未然に防ぐ、あるいは争い事の仲介になる、それだけではなくて、意思決定や、これは終末期とか臓器提供もそうです。そんな中で、障害を持った方々の意思決定もそうだし、自分がどのような介護を受けていくというような決定についても、そういう対話の仲介に資する方々が是非とも必要だと思っていまして、今一万二千人まで増えていったと、この方々の活用を是非考えていただきたいというのが私の要望で、大臣の御意見を伺いたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 確かにおっしゃられますとおり、医療も非常に用語が難しゅうございますし、障害者施策も制度が結構複雑であります。介護に関しましても、確かにケアマネジャーやいろんな方々が介在されておられますけれども、言われるとおり分かったつもりで話しておるという部分があるわけでありますから、そういう意味でそこのうまく意思疎通をする、ここにも医療対話推進者、これは医療メディエーターの方でありますけれども、こういう名前が付いておりますが、それぞれの分野でより平易な言葉を使いながら、それぞれ患者やサービス利用者の方々が何を求めておられるのか、そしてその方々にはどういうようなメニューの中でどういうサービスが適しているのか、その仲介役みたいな方々が必要なんだろうと思います。 そういう意味で、今委員おっしゃられましたとおり、業務指針及び研修プログラムの作成指針等々、これを作成し普及を始めておられるところでありますけれども、やはりこういう方々が活躍できるような環境を整備していくことが重要でありまして、関係部局と協力しながら、委員がおっしゃられたとおりこの分野は進めてまいりたいというふうに思っております。
○足立信也君 ありがとうございました。 以上で終わります。
○牧山ひろえ君 民主党の牧山ひろえです。 私は、民主党・新緑風会を代表し、田村厚生労働大臣の所信表明演説に対して質問させていただきたいと思います。 今回の本予算において、公共事業関係費がばらまき復活で前年と比べて一五・六%増加し大きく伸びたのに比べ、社会保障関係予算は一〇・四%増にとどまっています。しかも、中身を見ますと、生活保護費の削減に象徴されるように、弱い者いじめと言っても過言ではない内容だと思うんです。有識者の一人は、今年の予算案を見て、大胆な時代逆行と批判しております。具体的には、人からコンクリートへ、地方から中央へ、福祉から防衛への三点を特徴に挙げております。 大臣は厚生労働省の予算をどう評価されておりますでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) そうはいいましても、厚生労働予算、最大でございまして、二十八兆九千三百九十七億円、これ二十四年度と比べますと一〇・四%、委員おっしゃられたとおり大きな伸び幅であります。一方で、公共事業関係費のことをおっしゃられましたが、確かに四兆五千七百三十四億円から五兆二千八百五十三億円まで一五・六%増えておるんですが、これは主に地域自主戦略交付金の廃止というものがこれ六千四百億円で入っておるわけでありまして、そういう意味では決して伸び幅が大きいわけでもございませんでして、厚生労働省の予算がやはり圧倒的に多いし、伸び率も圧倒的にこれが大きいというふうに認識いたしております。 待機児童の解消等々子育て、それからまた若者の就労支援等々労働政策、さらには、災害に対して防災、減災ということでございまして、病院等々の建て替えでありますとか耐震、さらには水道設備等々の耐震も含まれております。さらに、医療イノベーションということで、これは民主党政権のときからやってこられたことでありますけれども、これに対してもしっかりと予算を付けていく中におきまして、これから経済成長による富の創出という部分も担っていこうということでございまして、決して厚生労働予算が公共事業予算と比べて、何というんでありましょう、シャビーだというようには思っておりませんし、しっかりと予算を確保していく中において厚生労働行政を進めてまいりたい、このように思っております。
○牧山ひろえ君 しかし、実態を見ますとやはり社会保障関係予算は一〇・四%にとどまっているわけですから、大臣がそのような危機感の薄い御認識ですと、今後も社会保障は後退を続けるのではないかと非常に心配になります。是非、社会保障を主管する責任者として、現在の新自由主義的な流れから社会保障を守っていただいて、国民の健康で文化的な最低限度の生活を守るという任を果たしていただきたいと切に願います。 さて、弱い立場の方々に負担増を強いる典型が、先ほども申し上げた生活保護費の給付水準の引下げだと思います。所信表明でも生活扶助基準の適正化という言葉を使っておられます。要は、この言葉は引下げということで、八月から食費などのために支給されている生活扶助などの切下げによって、生活保護関係予算が三年間で約七百四十億円、これは国費ベースなんで、地方負担も考えますと何と一千億円近く段階的に削減されるということになります。 影響の一番大きいのは子供がいる生活保護世帯なんです。例えば、夫婦と未就学の子供一人の三人世帯の場合、都市部では今まで月に十七万二千円もらっていたものが、生活扶助基準額の引下げによって平成二十七年度には何と一万五千円がカットされます。ということは、十五万七千円となってしまう想定です。子供が多い多人数の世帯ほど影響が大きくなる、そういう深刻な制度設計になっております。その結果として、就学支援としての学用品の購入ですとか給食費の支払が困難になる御家庭が当然増えます。貧困の連鎖という新たな差別が生じる危険がございます。 このことについて大臣は深刻に受け止めていらっしゃるのでしょうか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
○副大臣(桝屋敬悟君) 生活保護のお話をいただきました。 どういう表現をするかでありますが、我々は適正化というふうに思っているわけであります。これは民主党政権のときから作業をなさってきたわけでありまして、今委員から、多人数世帯において特に顕著だと、こういう御指摘もいただきました。 確かに、世帯人員別の検証結果を、今回の基準部会における検証結果を見ますと、多人数世帯においては現行の基準額が一般低所得者の消費よりも相対的に高い傾向にあると、こういうことでいわゆるゆがみを是正すると、こういうことになったわけでありますが、他方、この世帯人数以外にも、年齢、地域差、さらにはデフレ分も勘案して現行の基準額と一般低所得世帯の消費実態との乖離を調整すると、こういう作業をさせていただいたわけでありまして、必要な適正化を行ったと、こういうことでございます。 ただ、これについては、何度も議論が行われておりますが、生活保護受給世帯への影響に配慮するということは必要でございまして、激変緩和の観点から三年間掛けて段階的に行う、あるいは改定幅を一〇%以内とする上限を設定して見直しをしたと、こうしたことも御理解いただきたいし、併せまして、高校進学に向けた学習支援、生活保護世帯に対して、中学生に対してそうした学習支援を行い、あるいは中退防止のための生活相談支援、こうしたいわゆる委員が御指摘になりました貧困の連鎖、これを防止する対策も是非同時に実施したいということでございまして、さらには、生活保護世帯を含む生活困窮家庭の子供に対する学習支援なども積極的に行っていきたい、今そのための制度設計をしているわけでありまして、そうしたことを総合的に御理解を賜りたいというふうに思う次第でございます。
○牧山ひろえ君 育ち盛りの子供たちが十分な栄養が取れなかったり、あるいはクラスメートの子供たちが買ってもらえるものが同じものが買ってもらえなかったり、遠足に行けなかったり、もうそういったことが私は本当に心配でなりません。私どもは、低所得者層に悪影響が大きい生活保護の乱暴なこの切下げに反対し、私たちは働きかけを続けてまいりたいと思います。 さて、生活保護費の不正受給が増えたのは確かに問題であります。是正を行う必要はありますけれども、この不正受給額は生活保護費の〇・五%であります。本当に一部にすぎません。これに対し、受給者世帯の約四四%は高齢者の方々の世帯、そして約三一%は病気の人や障害者の世帯、そして七%強が母子、父子世帯です。つまり、ほとんどの受給者は保護を受けるしっかりとした理由がある世帯なんです。また、生活保護対象者がどんどん増えておりますので、不正受給者の比率自体は下がっているということも聞いております。 また、余り話題にならないことなんですけれども、生活保護基準以下の低所得者、つまり生活保護を受給する資格のある人のうち生活保護を受給していない人が多数いらっしゃるんです。生活保護基準以下の世帯で実際に生活保護を受給している世帯数の割合のことを生活保護の捕捉率といいますけれども、各種調査でばらつきがありますけれども、日本は捕捉率が国際的にも低いんです。調査によっては何と数百万人の方々が保護から漏れていると言われております。 このように、生活保護という最後のセーフティーネットで救済されていない低所得者層が多数いらっしゃるという実態、全国で起きている餓死ですとか孤立死といったような悲惨な事件、多発しておりますけれども、こういったことにつながっているのですが、この生活保護の利用率、捕捉率の低さによる最後のセーフティーネットの機能不全という深刻な事態をどう認識して、どのように解決するおつもりなのか、お聞かせください。
○政府参考人(村木厚子君) 捕捉率についての御質問でございます。 先生も今おっしゃってくださいましたように、捕捉率、推計をしているものもありますが、非常にばらついております。実際に生活保護が受けられるかどうかということは、申請をしていただいて、資産をお持ちかどうかとか、稼働能力があるかどうか、そういったところをしっかりと福祉事務所が把握をしないと分からないわけでございまして、正確な推計というのは非常に難しいというふうに思っております。 ですから、数字だけでの判断は非常に難しいわけですが、先生おっしゃられたように、生活保護というのは最後のセーフティーネットでございます。そういう意味では、支援が必要な人がいれば確実にそこに保護を届けるということは私どもも非常に大事なことと考えておりますので、しっかり運用をしていきたいと思っております。 また、生活保護制度の見直し、充実強化ももちろん必要でございますが、それと合わせまして、生活保護受給に至る前の段階から早期に生活困窮の状況にある人を把握をし支援をするという仕組みを是非構築をしたいというふうに考えておりますので、これらの施策も併せて総合的に取り組んでいきたいと考えております。
○牧山ひろえ君 少なくとも不正受給の問題と同じような重要度で、御認識で問題解決に当たっていただきたいと思います。 また、住民税非課税限度額や保険料、就学援助、国保、国民年金、介護保険料など、生活扶助基準を基に基準を設定している制度が多数あります。ですので、生活保護の引下げは保護を受けている人たちだけの問題ではないということです。このように、生活扶助基準の引下げが低所得者全般に及ぼす影響、またその対応策についてどのように認識していらっしゃるんでしょうか。また、対応策はお考えでしょうか。その対応策について実効性があるのでしょうか。お答えください。
○政府参考人(唐澤剛君) お答え申し上げます。 先生御指摘ございましたように、生活扶助基準額の引下げに伴いまして生活保護受給者以外の方々にも影響があるということが考えられるわけでございますけれども、特に個人住民税の非課税限度額につきましては、保育料あるいは介護保険料などのそうした負担につきまして住民税の非課税限度額を参照しているという、そういう制度になっております。 これにつきましては、平成二十五年度につきましては変更がございませんので影響がないわけでございますけれども、平成二十六年度以降の税制改正について対応していくということが求められているわけでございます。これにつきましては、それぞれの制度の趣旨、目的等がございますけれども、こうしたこれまでのいろいろなところでの御議論、影響についての御議論等も踏まえまして十分な御検討をいただきたいと考えておりますし、その税制改正等の御議論を踏まえまして私どもも対応してまいりたいと考えております。
○牧山ひろえ君 と申しましても、三年が経過すれば影響は一〇〇%出てしまうわけです。また、保育料や就学援助は、実際には生活保護の基準額を参考に地方自治体がその対象世帯などを決定する性質のものです。政府は、そのような地方自治体が対象世帯を決める制度については、政府の方針に理解を求めた上で判断するよう自治体に通知を出すなどとしていますが、そのような財政措置も伴わない通知で影響が生じないようにできるとはとても思えないんです。是非、生活扶助基準の切下げ自体について御再考をお願いしたいと思います。 次に、医療分野の課題に移りたいと思います。 先日、安倍総理がTPPの交渉参加を表明されました。このTPP参加によって、我が国が誇る国民皆保険、この制度が、これが解体されるのではないかとの心配の声が大勢の方々から上がっております。自民党はさきの衆議院選挙の公約において、TPPの交渉参加の判断基準として国民皆保険制度を守ることを掲げておられますが、政府として、今後、TPPの交渉においては、医療分野、国民皆保険制度は聖域として交渉の対象とすべきではないと考えますが、国民皆保険制度堅持への決意を、大臣、この場でお伺いしたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) もう予算委員会等々至る所で総理が、この国民皆保険医療制度、これは守るということをしっかりとおっしゃっておられますので、政府の方針としてこの日本の国の医療保険制度を守るということは私の方からもはっきりと申し上げたいというふうに思います。 併せて申し上げれば、実際のところ、アメリカもこういうことが理由で日本がTPPの交渉に参加しないということをずっとやはりじくじたる思いがあられたんだと思います。カトラーさんが、昨年の二月でありますけれども、日本に、三月ですね、お越しいただきましたときに、そこのアメリカ・アジア・ビジネスサミットというところで、日本の友人、またマスコミの方々にはっきりと申し上げたいということで、このTPPは日本や他の国の医療保険制度を民営化することを強いるものではないと、さらには、いわゆる混合診療を含め民間の医療サービス提供者を認めることを要求するものではないとはっきりとおっしゃっておられます。 我々も、もしこれから交渉の中でそのようなことが起こってくるとすればこれは大変な問題でございますから、絶対にこれは守るということで、この場でもはっきりと申し上げておきたいというふうに思います。
○牧山ひろえ君 では、大臣、そういったお話でしたら、日本が参加するTPP交渉の初会合の席の冒頭にて、政府として参加各国に、医療分野は聖域として交渉の対象とはせず、国民皆保険の堅持に努める旨を是非冒頭に御表明いただきたいと思いますが、大臣、お約束できますでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 私が直接の交渉者じゃないので、私が約束するのかどうか分かりませんが、議論も今までもなされてないんですよね。あえてやぶ蛇になるようなことを言うのがいいのかどうか、よくよく判断をさせていただきながら対応していただくように私の方からお願いをいたしておきたいと思います。
○牧山ひろえ君 安心いたしました。ありがとうございます。 次に、引上げを一年後に控えている消費税と医療の問題についてお伺いいたしたいと思います。 医療機関の消費税の負担については、とりわけ損税の問題が大きく指摘されています。医療機関は、医療サービスの非課税ということで患者さんたちからは消費税が受け取れないんですが、その一方、医療機関が診療を行うのに必要な医薬品、医療材料、医療機器などを仕入れる際には消費税を支払わなければならない、その結果、消費税については医療機関の一方的な持ち出しになっている問題です。国民の健康維持を担う医療機関の経営の安定は当然社会的にも必要であり、税負担の透明性や公平性を確保するためにも、この損税の問題は早期に、しかも抜本的に解決すべきであると私は考えます。 以前にも私は、平成二十四年八月二日の社会保障と税の一体改革に関する特別委員会で、私は、医療に関してゼロ税率を導入するのが筋で、最低でも軽減税率を導入するべきだと御提案いたしました。政府として、この問題に対して少しでも抜本的な解決に向けて議論が進みましたでしょうか。消費税増税を控えて医療関係の方々も大きな不安を抱えられておられます。具体的に今後どのように取り組んでいくのかも含めてお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(木倉敬之君) お答え申し上げます。 先生御指摘のように、現在、社会保険診療につきましては非課税という扱いでございます。このために、仕入れられた部分につきましての消費税負担、これが転嫁をできないということでございますので、平成元年と九年、これは診療報酬の方で、改定で手当てをしてきておるところでございます。しかし、今現在におきましても、特に高額な投資あるいは建て替え等の整備がされたというような場合の負担につきまして、個々の医療機関を見ますと、その負担感の御指摘があるということがあります。 これを踏まえまして、昨年の消費税の一部改正法につきましても、医療機関における高額の投資に係る消費税の負担に関し、新たに一定の基準に該当するものに対して区分して措置を講ずることを検討することとされておりますので、今、中医協の方で、八%の引上げ時までにこの検討を行って結論を得ることとして、実態の調査もし、議論を進めていただいているという段階にございます。
○牧山ひろえ君 この問題も指摘されてから大分長くたちます。少しでも解決の方向に近づけていただきたいと思います。 次の問題に移ります。 脳卒中は、我が国の国民死亡の第四位、死亡総数の一割強を占めることなどから国民病とも言われております。後遺症に苦しむ患者さんも多く、要介護となる原因の何と四分の一近くを占めており、患者やその家族のみならず、社会的にも脳卒中の与える影響は非常に大きくなっております。 実は、脳卒中は発症後三時間以内に詰まった血栓を溶かすtPAという薬を投与すれば後遺症をかなり減らせるのですが、実際に投与を受けるのは脳梗塞患者の僅か二%にすぎないと言われております。救急搬送体制が脳卒中治療に適した体制になっていないこと、また専門的治療の可能な医療機関の整備の遅れ、こういったことが原因だと言われております。 そのような現状を是正するため、超党派による脳卒中対策推進議員連盟が設置されています。私もその会員の一人であります。その議連の活動目的でもあるんですけれども、私も、脳卒中で必要とされている、先ほど申し上げた救急搬送体制と医療体制の省庁を超えた連携などを国を挙げての一貫した理念と基本方針の下で展開するため、脳卒中対策基本法の制定が早期に必要だと考えております。 政府としても同じ問題意識を持って能動的に対策に取り組んでいただきたいんですけれども、脳卒中対策についての問題性の認識と今後の対策の方向性についてどのようにお考えか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(矢島鉄也君) 脳卒中対策につきましては、まず脳卒中というものの病気でございますが、日本の死亡者数、先生御指摘のように、死亡者数は第四位の疾患であります。そういう意味で、すごく重要な疾患でありますとともに、その後遺症で生活の質が損なわれることが多いという御指摘も受けております。 それから、まずその予防ということもすごく我々大事だというふうに思っています。治療ももちろん大事ですけれども、予防というものも大事だということを考えていまして、まず予防につきましては、健康増進法に基づきまして各都道府県で健康増進計画を作っていただきまして、予防をするというところをまず取り組んでいただく。それから、御指摘のように急性期、要するに、なってしまった、発症してしまったときの対策として、医療法に基づきます医療計画などにより、急性期医療、それから急性期が終わった後のリハビリですね、リハビリテーションですとかその後の介護、不幸にして寝たきりになってしまうとかいうこともございますので、介護に至る総合的な対策、そういうふうなものが我々は必要だというふうに考えております。 先生御指摘ありましたように、脳卒中対策基本法の法制化に向けては超党派により立法化に向けた検討が行われているというふうに我々も承知をしておりまして、今後とも議員立法の動向を注視をしながら、引き続き脳卒中対策の推進に努めてまいりたいと考えております。
○牧山ひろえ君 御答弁ありがとうございます。 是非政府としても同じ問題意識を持って能動的に対策、具体的にはがん対策基本法の例に準じた脳卒中対策基本法の制定に取り組んでいただくことを強く望んでおります。 次に、雇用についての課題に移らせていただきます。 大臣は所信表明演説で、雇用労働政策の重要性をうたわれています。しかし、実際に方向性として出てきているのが労働政策の規制緩和の方向性であり、小泉時代の改革路線の継承と言えます。 今、非正規雇用社員の増加は、格差の拡大、また未婚率の増加など様々な問題の根本原因であることが明らかになっているかと思います。非正規社員の数は右肩上がりでして、二〇一三年には全国の社員五千百五十四万人のうち正規社員が三千三百四十万人、そして非正規社員は千八百十三万人、パーセンテージに換えますと、正規社員が六五%、非正規社員が三五%。正規社員が十二万人の減少ですね。そして、非正規社員は二万人増えています。二十歳から二十四歳のグループで見ますと、正規社員の年収が約三百九万円なのに対して非正規社員の年収は約二百三十二万円と、社会人としての最初の段階から大きな差が出ております。この差はどんどん拡大するんではないかと心配されております。 以前はネットカフェ難民という言葉がありましたけれども、最近はネットカフェ代すら出すことが難しくて、マクド難民という言葉が出てきております。一杯百円のコーヒーで夜を過ごすという言葉が今あるという報道もあります。家もない、住所不定のまま過ごさなくてはならないこのような状況が社会の安定に資するはずもなく、本人の再起も、ハードルが極めて高いものになります。 これらの問題をもたらす非正規雇用の拡大は、小泉首相時代を始めとする自公政権の新自由主義、市場原理主義に基づく労働規制の緩和がもたらしたものであることは明らかだと思います。労働関係を主管する厚生労働大臣にはその事実に対する認識はないんでしょうか。これが質問の一点。 もう一点ございます。 産業競争力会議で示されている勤務地や勤務を限定した新しい正社員制度、解雇規制の緩和、労働時間、派遣などの規制緩和策などは雇用の流動化、労働市場の流動化というより賃金の低下、非正規の更なる増加、そして結果的には雇用の破壊につながるかと思います。それらに対する対策なども考えられての方向性なのでしょうか。 この二点について、大臣にお答えしていただきたいと思います。
○国務大臣(田村憲久君) 非正規型の雇用というものの分析もしなきゃいけないんだと思います。例えば、本当に補助的な形で、家計補助という形でそれを望まれておられる方々もおられると思いますし、学生のアルバイトもおられる。 ただ、問題なのは、本来正規で働きたいという思いがあられながら非正規に甘んじられておられるという方々がやはり正規雇用になっていただく、こういうお手伝いをしていかなきゃならぬというふうに思っています。 それを進めたのが自民党と公明党の小泉的な政策だと言われましたけれども、若干そこは違っておりまして、当時の時代背景見ますと、当然求められる働き方というもの、働く側からもニーズがあったし、企業側からもニーズがあった。一方で、経済状況というものもありまして、当時、バブルが崩壊して長らく産業の空洞化が起こるという中で日本から雇用が減っていくという話がございました。そのときにこの非正規という働き方が失業率を上げなかったことは事実であろうというふうに思います。世界各国と比べてやはり日本は失業率はいまだに低い部類に入っておるというのは、そういう働き方というものが緩衝材になったということは分析できると思います。 ただ、だからといってこの差が、待遇の差がいいとは我々も思っておりません。やはり同一価値労働同一賃金、これをどう実現していくのか。均等待遇、均衡待遇という議論にもなってまいろうと思います。これをどう実現していくのか。これはしっかりと我々見据えながらいろんな政策を進めてまいらなきゃいけないというふうに思っておりますが。 今般の産業競争力会議、これでありますけれども、これに関して申し上げれば、いろんな議論はあるんですけれども、我々がこの中において中心的にやっております議論は、決して正規と非正規だけでは、これは余りにも二分化していて、二極化し過ぎて問題が多いであろうと。だから、非正規の方々、こういう方々を正規に持ってくるといいますか、正規になっていただくために、かといって今の正規というのは非常に制約的な条件の下で働いて、制約的といいますか、逆に言うと、本人からいうと制約的というんですか、企業からしてみればいろんな使い方ができる、よくこれをもってしてメンバーシップ型雇用といいますけれども、そういうような雇用形態でありまして、例えば残業を強いられるでありますとか配置転換、あそこに行けと言われれば行かざるを得ないでありますとか、職務に関しましても言われれば変わらざるを得ないという状況があるわけでありますね。 だから、そういうものに対して、御本人のワーク・ライフ・バランス等々も含めて、もちろんキャリアアップもしていかなきゃいけませんしキャリア形成もしていかなきゃいけないんですけれども、例えば場所を限定して、時間を限定して、時間を限定してというのは八時間なら八時間という限定をいたしまして、職務を限定して働けるような、そんな正規雇用というものも考えていって、非正規から正規の方に移っていただくというのが一つではないかという考え方。 それからもう一つは、今までは雇用維持型でございました。雇用維持型というのは、雇用調整助成金等々を含めまして、何とか一つの企業にとどまっていただくというやり方でありましたけれども、やはり成熟産業から成長産業に移っていかなきゃいけないということを考えますと、失業のない中でどうやってその労働移動をするか、その移動を支援する、そういうような考え方に変えた方がいいのではないかという議論をこの会議の中で現在議論をさせていただいておるということでございます。
○牧山ひろえ君 大臣、いろいろ議論はあるかと思うんですけれども、是非、非正規雇用の方々の立場に立って考えていただきたいんです。 私は、労働施策としては、民主党政権のときに行ってきたように、失業率の改善、また正規雇用の増加に向けての施策を高い優先度で実施すべきだと考えます。私が党の政権時代、求職者支援制度や雇用促進税制によって失業率はほぼ一貫して改善を続けてまいりました。また、来月から施行されます改正労働契約法などによって非正規労働者の問題点を少しでも少なくするよう我々は努力を行ってまいりました。是非、安倍政権も、雇用の行き過ぎた流動化よりも、雇用の安定、適切な労働者保護を重視していただきたいと考えております。 これらに加えて、労働施策として、成長力の源として労働人口の拡大施策を行うべきだと思います。その意味で重要なのは、お子さんを持つ女性が安心して責任ある仕事を行うための保育サービスの充実、男性もそうですけれども、そして医療や介護に従事する働く女性、男性の復職支援だと思うんです。 まず、病児保育から説明させていただきます。 大臣も所信表明演説で触れられていましたけれども、子供を産み育てやすい国づくりは何よりも大事なことだと思います。私も女性の議員の一人として、子育て中の議員の一人として子育て支援の充実に取り組んでまいりましたが、中でも保育所行政がまだまだ十分ではないと考えています。 とりわけ、小さいお子さんをお持ちの働くお母さんたちが、あるいはお父さんたちが一番困っているのが、病気になったお子さんの保育の問題だと思います。御存じのとおり、ほとんどの保育所の規定では、子供が熱が三十七・五度に達したとき、保護者は子供を保育所に迎えに行かなくてはならないという決まりがほとんどの保育園でございます。特に冬場などは風邪で連日熱を出す子供も多く、またいろいろな病気にかかる子供がおります。また、平熱自体が三十七度ぐらいのお子さんもたくさんおりますので、働く親御さん、特に働くお父さん、お母さんにとってはとてもこれは無理難題であると考えます。 これで一人だけではなくて二人以上お子さんがいる場合には、待機児童の問題をくぐり抜けて運よく仮に保育所に入られたとしても、お母さん、お父さんが責任を持った立場で働き続けるのは大変困難だと思います。実際、代わる代わる子供が熱を出して、そのたびに有休を使って会社を抜け、そしてタクシーを使って子供を診てくれる病院まで子供を連れていく。タクシーの問題一つ取ってみても、経済的にとても見合わない方々多いです。本当に綱渡りで、疲れ切りながら働いているお母さん、お父さんを私も何人も知っております。つまり、保育園だけではお母さんの働く環境としては成り立たない、私はそのように思います。 そのような状況なので、私は病児保育は非常に重要だと思いますし、解決すべき政策テーマとして何度も国会でも取り上げてまいりました。ただ、自民党はゼロ歳児については家庭で育てることを原則とするなど、家庭保育重視の姿勢を示していますけれども、病児保育に対する認識はいかがでしょうか。病児保育については否定的な見解を持っておられませんでしょうか。
○副大臣(秋葉賢也君) 今委員が御指摘いただいたように、自民党としてももちろん病児保育は大変重要な問題だと認識しております。 それで、今日お話ありましたとおり、近年、核家族化でありますとか地域のつながりが希薄化する中で、ますます保育の充実ということは大事な課題だと認識をしております。その中で、保護者の就労等により病気の子供を家庭で保育することが困難な場合は、保護者に代わって安心、安全な体制で一時的に保育を行う環境を整備していくことはこれからも重要なことだというふうに認識しております。 平成二十五年度の予算案では必要な経費を計上しておりまして、四十一億円だったものを四十八億円で、七億円増額をしてきているところでございまして、事業量の増大をしっかりと図ってまいりたいと考えております。また、子ども・子育ての新制度におきましても、量的な拡充と併せまして質的な改善も図ることを検討してまいりたいと考えております。 今後とも、病気の子供を自宅で保育することが困難な保護者の保育ニーズをきちんと充足させていくために、病児また病後児保育の推進に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。 平成二十二年一月に閣議決定がなされた子ども・子育てビジョンでは、平成二十六年度で病児・病後児保育事業の利用人数の数値目標を延べ二百万人、体調不良児対応型は全ての保育所において取組を推進とされています。 既に期間の半分が経過しましたけれども、病児・病後児保育においてはいまだ目標の三分の一にも到達せず、また、体調不良児に対応可能な保育所の施設数は、全保育所数二万三千三百八十五か所の中の実に二%を切る惨状です。また、平成二十三年の病児・病後児・体調不良児保育の実施箇所数が千四百八十三か所ということで、定員は不明ですが、仮に三名としても、認可保育園の総定員だけでも二百二十万人いるのに対して、五百人に一人ぐらいしか対応できないというとんでもない深刻な数字になってしまっています。 この目標未達の現状について、原因はどの辺りだとお考えでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) 今議員おっしゃられましたように、病児・病後児保育につきましては、その施設数におきましては増えてきておりますし、また利用児童数も増えておりますが、ただ、いまだ目標には達していないという現状、おっしゃるとおりでございます。 その原因でございますけれども、やはり病児・病後児保育は子供が病気の場合に必要となるもの、いみじくも先生おっしゃられましたように、例えば、冬場インフルエンザがはやりますと、だっと子供がそういう形で必要になるとか、非常に変動が大きいという本質的な問題がございます。それからもう一つ、必要な看護師等の職員の確保、これがなかなか難しいといったようなこともございまして、これらが課題なのではないかというふうに認識をいたしているところでございます。
○牧山ひろえ君 今の御答弁を踏まえて、私はここで一つ提案をしたいと思います。 まず、実施事業者数の拡大に関して、私は保育所と病児・病後児保育施設は最初からセットで考えなくてはいけないと考えております。具体的には、例えば保育所を小児科医療施設の近隣に開設する場合、又は逆に保育所の近隣に小児科医療施設を開設する場合などに対して、補助金の支給や税制優遇の対象とすることなどのインセンティブを与えれば、保育園の近くに小児科、小児科の近くには保育園というふうになっていくと思うんです。働く親にとって現実的な保育園というのは、やっぱりそういった小児科医が近くにあるということが大切だと思います。いかがでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) 議員の御提案も御提案だというふうに受け止めております。 昨年八月に子ども・子育て新制度というのが成立をいたしておりまして、病児・病後児保育も含めまして、市町村が地域の保育需要を把握をしまして計画的に整備を進めることといたしているところでございます。また、この取組に対しまして、国が消費税財源による安定財源を確保した上で必要な財政支援を行うことといたしております。 今後、子ども・子育て会議、これは四月にも発足をする予定で、今内閣府の方で準備いたしているところでございますが、量的な拡充と併せて質的な改善についても検討を行って、利用者のニーズにこたえられるより良い事業としていきたいと思っております。問題意識を持って当たりたいと思っております。
○牧山ひろえ君 是非私の提案も取り入れていただきたいと思います。 大臣は、所信表明演説で、医療や介護について将来にわたって持続可能な制度の構築を言われております。しかし、制度を支えるのは、結局は現場で汗をかいて御苦労されている方々だと思います。社会保障の分野、特に労働環境が厳しい医療や介護の分野では、人員、人手不足が現場に拍車を掛けていると思います。そのような福祉分野のマンパワー不足が問題となって久しいですが、出産、育児のために職場を離れた女性の医師、介護士、看護師などが数年後職場に再び復帰することを容易にするための制度づくりを早急に進めるべきだと考えます。 新規の増員などももちろん一つの手段だと思いますけれども、既に経験のある離職女性を復職させることによって、まさに即戦力となる人員の確保ができると思うんです。 そこで質問ですが、出産、育児のために一度職場を離れた女性の医師、看護師、介護福祉士などが数年後再び職場に復帰することを容易にするための諸施策の現状はどうなっているんでしょうか。前にも何度か私、同じ質問をさせていただきましたけれども、具体的な数値を示してお教えいただきたいと思います。
○政府参考人(原徳壽君) お答えいたします。 まず、医療関係で、女性医師についてお答えいたします。女性医師の再就職のために、まずは職場を紹介するためには女性医師バンク事業というのをやっております。これは、日本医師会に委託をしながら東西に二つのセンターを持っていただいて、そこで求人の医療機関、それから求職の女性医師、これのマッチングをしているわけでございまして、平成二十三年度の単年度では、女性医師五十二人がこれによって就職をされております。十八年度の事業開始からは延べ二百九十三人となっております。 また、医師に限りませんが、一回職場を離れますと、やはり技術的な問題もございます。医療の技術の進歩というものもございますので、そういうためには研修事業等も必要になってまいりますし、あるいはきめ細かな形としては都道府県における相談窓口などの設置も必要になっております。この辺りの事業を総合的にやっていただくということで、この事業については三十六都道府県で実施をしていただいているということでございます。 次に、看護師についてでございますが、これも都道府県事業ではございますが、ナースバンク事業というのをやっております。これでは無料の職業紹介という形になるわけですけれども、全都道府県でやっておられまして、平成二十三年度の実績では看護師一万二千七十三人が再就業しております。また、それから、同じような研修事業につきましても延べ二十三都府県で実施をされているところであります。 医療関係のところで、就職に当たってお子さんを持っておられる場合に一番大きいのはやはり保育の問題でございまして、いわゆる病院内の院内保育所についても財政支援を行っているところでございまして、これについては平成二十三年度千二百六十八か所の病院内保育所に支援を行っております。 介護関係でございますが、介護福祉士の人材の数え方もございますけれども、これについても同様に復職支援の研修事業等を三十三都道府県でやっているところでございます。平成二十五年度予算案でも必要な額を計上して、今後とも着実に推進していきたいと考えております。
○牧山ひろえ君 今お話にもありましたように、様々な施策がなされているということは承知です。例えば、女性の復職のための相談窓口を申請ベースで全国二十の県で開設されているとか、そういったことも聞いているんですけれども、実際には平成二十二年実績で僅か百四十四名しか相談の窓口を利用していないとか、そういった、実態はそういうことですので、ほかの方法も考えなくてはいけないと思います。 これは、私は以前提案させていただいたことなんですけれども、こういった方々が社会に出る前に、学校の中で、例えば入学時とかカリキュラムの中で、あるいは卒業時のときに、この女性の復職支援についてはこういうメニューがある、相談窓口はここですと、学校の中にこれを取り入れるということが大事だと思うんですね。 この内容について、文部科学省も含め御回答をいただきたいと思います。
○委員長(武内則男君) 時間が来ておりますので、簡潔にお答えをください。
○政府参考人(板東久美子君) 委員御指摘いただきましたように、大学など学校教育の段階におきまして、将来継続して働くことができるような必要な知識、あるいはそれに関する態度を養っていくというのは非常に重要なことだというふうに思っております。 今、例えばキャリア教育の推進ということで、様々なキャリア形成に必要な知識を提供する、あるいはそういうことを考えていただく、将来のキャリアプランを考えていただくというような取組を推進しておりますけれども、御指摘の医療や介護などの関係におきましても、将来のキャリアプランを考えさせるような講義、ワークショップの実施とか、あるいは出産、育児と仕事の両立の在り方などについての学習をさせる、あるいはロールモデルの提供など、この学習の充実というのを図りつつあるところでございまして、更に取組が進みますように我々としても促してまいりたいというふうに思っております。
○牧山ひろえ君 女性医師等就労支援事業などに二億三千二百九十六万円、莫大なお金が支出されております。ですが、結果がこういうことですから、是非、今、卒業シーズン、入学シーズンですから、思い立ったが吉日でもありますので、今日、あしたからでも実行に移していただきたくお願いいたします。 時間ですので、終わります。
○川田龍平君 みんなの党の川田龍平です。 今国会初めての厚生労働委員会で、大変遅くなりましたが、田村大臣、桝屋副大臣、秋葉副大臣、とかしき政務官、丸川政務官、御就任おめでとうございます。 昨年の十月、こちらにいらっしゃる渡辺孝男委員、そして福島みずほ委員、そして田村大臣にも呼びかけ人になっていただき、薬害再発防止の制度実現に取り組む国会議員連盟を立ち上げることに非常に熱心に御協力いただいたことに深く感謝いたします。その後、突然の衆議院の解散がありまして設立が遅れてしまいましたが、おかげさまで四月二日に設立総会を開催することになりました。ありがとうございます。 薬害再発防止の制度とは何か。それは、国が設置した薬害肝炎事件の検証及び再発防止のための医薬品行政のあり方検討委員会が二〇一〇年に最終提言を出して、医薬品行政の第三者監視評価組織の設置を始めとする様々な薬害再発防止のための対策が提起されました。薬害肝炎の原告団は第三者組織を政府の責任で閣法で提出することを求め、民主党政権で何人もの大臣が約束したものの、不十分な議員立法案が提出されたままで、いまだに実現していません。 一方で、一九九九年の閣議決定で基本的政策型審議会などは新設しないとなっており、この壁をどう乗り越えるのかという課題が政府にあるのも事実です。 田村大臣は、二月八日の記者会見でも、議連の意見を聞きながら解決方法を模索していきたいと述べておられ、この問題に最も深い理解がある大臣で、是非早く適切な形での第三者組織をつくるべく協力し合っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。 それでは、質問に入らせていただきます。 最初に、失語症の患者さんについて取り上げさせていただきます。 現在、失語症の患者さんは何人いて、毎年何人の患者が出ているのかを把握していますでしょうか。
○政府参考人(岡田太造君) 失語症についての御質問でございますが、失語症は、咽頭切除や舌切除、外傷性の脳損傷、脳血管障害、発達障害などの身体疾患や精神疾患により言語機能が失われた状態を指すものであるというふうに理解しております。こうした様々な疾患に起因する症状を表す概念でありますために、失語症を有する方の数は把握していないところでございます。 なお、関連の資料といたしまして、身体障害児・者実態調査によりますと、音声・言語・そしゃく機能障害を有する方の数は平成十八年で約四万四千人となっておりまして、その中にも失語症の方は含まれているというふうに考えているところでございます。
○川田龍平君 是非この実態の方を把握していただきたいと思います。是非調査などもしていただきたいと思いますが、この音声言語機能障害にかかわる身体障害者程度の等級は三級と四級になっています。三級と認定されても、実際には文章も書けず意思疎通もできません。言語を全く喪失した状態は、他者の援助がなければ全く生活できない段階であり、身体障害者手帳の対象となっているほかの障害と重症度で比較した場合、一級に相当するのではないでしょうか。 もっと広くこの一級から六級まで正しく位置付けていただきたいと思いますが、この身体障害の基準は、先ほどおっしゃった咽頭切除や舌の切除など喉の機能障害を基準としており、脳の障害によって言葉が出ない失語症には適さないと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(岡田太造君) 身体障害の認定基準につきましては、肢体不自由、視覚、聴覚障害など種目間のバランスに配慮して、医学などの専門的見地から審議された結果に基づいて定めさせていただいているところでございます。 音声言語機能障害につきましては、現在、三級及び四級の二区分となっております。これは、視覚障害一級で完全に視力を失っている状態等、音声言語機能障害により音声を全く発することができないか、発声しても言語を喪失した状態等の日常生活の不便の程度を配慮しつつ、医学などの専門的見地から審議された結果、最も重い事例を三級、最も軽い事例を四級とすることが適当であるとの判断に基づいて定められたものであります。 脳の障害により言葉が出ないような重度の失語症の方につきましては、肢体不自由など他の障害がある場合には総合して一級や二級と認定される場合もあるところでありまして、こうした仕組みにより障害の状況に応じた等級認定を行っているところでございます。また、中枢性疾患におけます言語障害も認定の対象になるよう、失語症もその対象であることを認定基準に明記させていただいているところでございます。
○川田龍平君 重度の失語症では、就労が困難であるにもかかわらず、生活できるほどの年金も支給されていません。言語障害に関しては、現在二級となっている等級を引き上げて、障害年金により生活保障できるようにすべきではないでしょうか。いかがですか。
○政府参考人(高倉信行君) お答え申し上げます。 障害基礎年金の障害等級につきましては、障害の程度に応じて重度のものから一級及び二級と二段階構造として、各級の具体的な障害の状態を政令で定めさせていただいておるところでございます。 その基本的な考え方といたしましては、まず基本の額の方の二級の方が、日常生活に著しい制限を受け労働による収入を得ることができない場合と、これが二級相当としております。一方、一級相当の方は、日常生活が他人の介助がなければほとんど自分のことができない状態というふうに、より重い状態とされております。 この政令の中で様々な障害の種別等を整理させていただいておりますが、音声又は言語機能に著しい障害があるものという部分で、それは二級と確かに定められておりまして、失語症もこの区分に含まれるものとしてまず位置付けられているところでございます。 ただ同時に、年金の等級の認定の政令の仕組みの中で、障害が複数、重複してあられるという場合については、それらの状態を総合的に併せて見まして障害等級を決定するというふうにされておりまして、したがいまして、先生御指摘のような、脳の障害により言葉が出ないような重度の失語症の方であって肢体の障害など他の障害がおありだという場合には総合して一級と認定される場合もあるという、こうした仕組みによりまして障害の状態に応じた等級認定を行っているところでございます。
○川田龍平君 欧米では失語症センターがあり、相談から訓練までされている実態があることを政府は把握しているでしょうか。日本でも失語症に特化した就労支援や就労訓練をするべきだと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(小川誠君) お答え申し上げます。 海外では、例えばイギリスやカナダの支援機関において、失語症の方が日常生活を送る上でのサポートや家族の支援など様々な取組を実施しており、中には就労支援を実施している機関もあると承知しております。 また、日本での失語症の方への就労支援、訓練施策についてでございますけれども、まず、地域障害者職業センターからはジョブコーチが職場へ出向き、職場定着を目的にコミュニケーション能力の向上支援等を実施しております。また、身体障害者手帳をお持ちであれば、障害者雇用率制度の対象としているほか、事業主への各種助成金の支給等により雇用促進を行っております。 また、このほか、失語症の方を職業訓練上特別な支援を要する障害者と位置付け、障害者職業能力開発校において障害特性に応じた職業訓練を行っております。 また、失語症に関する事業主等の理解促進のため、リーフレットを作成し、その普及啓発を図るとともに、失語症の方への就労支援に関する研究や就労支援技法の開発などを行っております。 今後とも、失語症の方の就労支援についても、これらの取組により万全の措置を講じていきたいと考えております。
○川田龍平君 聴覚障害者には手話通訳者又は要約筆記者が派遣されたり、それから会議で手話通訳や要約筆記による情報保障が行われたりしていますが、失語症患者には情報保障が行われていません。失語症のある方の会話を介助する人の養成や派遣に対する支援はできないのでしょうか。
○政府参考人(岡田太造君) 意思疎通を図ることに支障のある失語症の方々の会話を介助する者の養成や派遣、これにつきましては、失語症の方のコミュニケーションの機会の拡大と社会参加にとって大変重要であると考えております。 このため、厚生労働省におきましては、地域生活支援事業という事業の中で、失語症の方の会話を介助する者の育成や派遣に地方自治体が取り組んでいただく場合に、意思疎通支援、先ほどの手話とか要約筆記の方も含めた意思疎通支援を行う者の養成であるとか派遣の一環として補助を行っているところでございます。 これまでも、都道府県の担当者の方にお集まりいただく全国会議の場におきまして、失語症の方の会話を介助する者の養成や派遣が地域生活支援事業の補助対象であることを周知を行うということのほか、失語症の方の会話を介助する方の養成や派遣について先進的な取組を行っています自治体の事例を紹介するなどのことを行っているところでございまして、引き続きまして自治体の取組を促してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○川田龍平君 失語症の患者については、医療保険では百八十日を超えるとリハビリテーション料が減算され、病院から退院を促される例も多いと聞いていますが、適切にリハビリテーションを受けられるようにするべきではないでしょうか。
○政府参考人(木倉敬之君) お答え申し上げます。 失語症の方々に対しますリハビリテーションを医療や介護の中で適切に受けられること、大変重要というふうに認識しております。 今、リハビリテーションにつきましては、医療と介護の役割分担ということを勘案しまして、主に急性期や回復期の方、これを医療保険の対象と、それから、維持期、生活期の方々を主に介護保険の対象となるようにこれまで数次の改定の中で見直しを図ってきております。また、その連携、円滑な移行が図れるような措置についても配意をしてきております。 具体的に、その医療保険の方のリハビリテーションにつきましては、疾患ごとに標準的な算定日数、今先生御指摘のように、脳血管の場合のリハビリテーションにつきましては百八十日というものが定められておりますけれども、この算定の標準的日数を超えましたリハビリテーションにつきましても、医師によりまして改善の見込みがあると判断されました場合には、点数を減算するということなく医療保険の対象として更にリハビリテーションが受けられると。 それから、状態の改善が期待できるというふうには医学的に判断されないようになりましても、医療保険のリハビリから介護保険のリハビリに円滑に移行できますように、直近、昨年の診療報酬改定におきましても、この両方を同時に受けながらだんだん介護保険の方に移っていくこの期間を従来一か月間であったものを二か月間に延長して円滑に移行していただこうということを図ったところでございます。 今後とも、切れ目のないサービスが続きますように配慮してまいりたいというふうに思っております。
○川田龍平君 失語症を併発することが多い高次脳機能障害について、どのような支援策を講じているのでしょうか。
○政府参考人(岡田太造君) 高次脳機能障害につきましては、障害者自立支援法に基づきます障害福祉サービスなどの支給を行っているほか、高次脳機能障害支援普及事業といたしまして、全国に設置されましたリハビリテーションセンターなどの支援拠点で、一つ目として、一般国民や医療従事者に対する高次脳機能障害の普及啓発、二つ目としまして、当事者やその家族への相談支援、三つ目として、相談支援を行うコーディネーターに対する研修の実施などの事業を行っているところでございます。また、高次脳機能障害を有する方の中には失語症を併発されている方も多く、そのような方には支援拠点機関が言語リハビリテーションなどによる支援も行っているところでございます。 なお、この事業の名称につきましては、高次脳機能障害と併発する失語症などの症状に対する支援も受けられることが分かりづらいとの指摘もあったことから、本年四月から高次脳機能障害及びその関連障害に対する支援普及事業に名称を変更することといたしているところでございます。
○川田龍平君 脳の言語野のみに障害がある方など、高次脳機能障害でなくても失語症を発症している方については、高次脳機能障害の方と同様の支援策を講じるべきではないでしょうか。いかがですか。
○政府参考人(岡田太造君) 失語症の方については、先ほど説明いたしましたように、従来から障害者自立支援法に基づきます障害福祉サービスなどの支給のほか、地域生活支援事業の中で、意思疎通を図ることに支障のある方に対しての会話を補助する者の養成や派遣も補助の対象にしてきたところでございます。 一方、高次脳機能障害は、外傷性の脳損傷であるとか脳血管障害などの後遺症といたしまして、記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害といった様々な認知障害が生じているものでありますことから、今述べたような失語症の方々への支援に加え、特に高次脳機能障害に特化した支援普及事業を実施しているところでございます。 先ほども御説明しましたが、高次脳機能障害で失語症を併発されている方については、この支援普及事業の中で言語リハビリテーションなどの支援を提供いたしまして、本年四月からその名称を変更するというふうにしているところでございます。 引き続きまして、高次脳機能障害を有する方も含め、失語症の方やその御家族の方、関係者の方々にこうした支援の周知を図るなど、今後とも適切な支援を図っていきたいと考えているところでございます。
○川田龍平君 今日は全国失語症友の会連合会の方も傍聴に見えられています。今日質問させていただいたのは、約五百人の患者さんのアンケートで特に要望が大きかったものが中心です。厚労省としてしっかりとした施策を充実させていくことを約束していただきたいんですが、田村大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 川田委員には先ほどお話をいただきましたけれども、この医薬行政に対しての監視評価第三者機関、これに関して共に活動をさせていただいておったわけでありますが、議連がいよいよ立ち上がるということでございまして、私もほっといたしております。頑張っていただきたいというふうに思います。 さて、今の失語症の問題でございますけれども、今ほど来いろいろとお話の中でも出てまいってきたと思います。障害福祉サービス、これは障害者総合支援法の中でしっかりと対応していくという話、それから意思疎通に関しましても、地域生活支援事業等々で、養成でありますとか派遣についても対応ができるような助成があるというようなお話もございました。それから、言語リハビリテーション、そしてさらには就労支援、就労支援は地域障害者職業センターとハローワークがしっかりと協力をしながらしっかり就労に向かってのお手伝いができるようにということでありますが、いずれにいたしましても、そういうことがなかなか周知されていないというところに大きな問題があるわけでございまして、今日は本当に関係の方々が来られておられるという話でございますけれども、それぞれの方々、また御家族のところにそのようなサービスが受けられますよということを周知できるようにこれからしっかり努力をしてまいりたいというふうに思っております。
○川田龍平君 役所ですとか公共機関とか、なかなかこの失語症というものがどういうものかということ自体が伝わっていない現実もありますので、そういったことも是非理解を深めていただけますように、是非施策の方をよろしくお願いいたします。 それでは、次にカルテのない薬害C型肝炎患者について質問いたします。 C型肝炎救済の特措法で和解して救済された千九百五十八人のデータを医療機関や診療科などの類型化したデータとして出すことはできないのでしょうか。個人情報を特定されることがない形で類型化すれば、カルテのない薬害C型肝炎患者が医薬品メーカーの推計で残りあと最低でも八千人いるとされていますから、より救済される範囲が広がると考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) このカルテのない皆様方をどう救済するかというのは、特別措置法を作ったときから大きなこれは課題であったわけでありまして、ガイドラインといいますか、QアンドAでいろんなことをお示しをさせていただいてまいりました。もちろん、カルテがあれば一番分かりやすいんですけれども、なければ例えばカルテに代わるもの何かないかということで、それは医師や看護師の方々の証言のような形、また何かの証明書のようなものの形でも結構であろうという話の中で進めてきたわけでありますが、それもないという中で、じゃ、どう進めるか。 ならば、その医療機関等々で、少なくともフィブリノゲン等々を扱っていた記録等と、それからその期間に御本人がそこで医療を受けたというような記録はないかとか、いろんなことをやってきておるわけでありますが、なかなか、その中においての今までのいろんなデータを類型化をして出せというお話なんですが、やはり個人を特定できてしまう、しかも非常に限定されている方々でありますから、幾つかの条件を複数出してまいりますと、それが個人が特定されてしまうという問題がなかなか乗り越えられないという現状でございまして、何度も何度もそのような御要望をいただいておるんですけれども、今のところ出せるような状況でないということでございます。
○川田龍平君 ただ、医療機関とか診療科といったことは、これはリストとして出しているところもありますので、それを少し個人が特定できない形で類型化をするという方法がないかどうかということ、これ検討はしていただけないでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) どういうような形になるのか、個人が特定できないような形で類型化、しかも意味のあるものでなければいけないわけでありますから、ちょっといろいろと考えさせていただきたいと思います。 ただ、なかなか難しいということは御理解をいただきたいというふうに思います。
○川田龍平君 これは政府が、薬害患者を救うために個人情報を特定しないようなデータの類型化を工夫するべく十分検討を政府が行ったのかどうか、それから政府には責任を持って対処していただきたいんですが、今日はもう実は傍聴席にカルテがないC型肝炎訴訟原告団の当事者の方々もたくさん見えられています。 是非当事者の立場に立ってお答えいただきたいと思いますが、とかしき政務官、いかがでしょうか。
○大臣政務官(とかしきなおみ君) 質問ありがとうございます。 先ほど大臣からもお答えさせていただきましたもののちょっと繰り返しになってしまいますけれども、やはり……(発言する者あり)ええ、よろしいですか。
○川田龍平君 平成二十年の一月八日の衆議院厚生労働委員会の附帯決議では「カルテのみを根拠とすることなく、」とうたわれていますが、その趣旨を生かして救済の道を探るべきではないでしょうか。いかがですか。
○国務大臣(田村憲久君) おっしゃられるとおりでございまして、ですから、カルテがない場合にどういうものがあるのかということをいろいろと模索する中でQアンドAも書き換えてきたわけであります。 でありますから、何か、例えば証言だけ、御本人の証言だけじゃなくて、その御証言を、以前に担当医の他の先生、医者に対してお話をされておられれば、その先生が以前こういう話を御本人から聞きましたよというような、そういう証言でも結構なんですけれども、何かないか。全く何もない中で御本人だけの証言よりかは、それもいろいろと勘案はするんですけれども、それよりかは、その証言を立証できる誰かがいる、これもまた大きな点でございまして、とにかく少しでも何かこれを証明といいますか、こういう事実があったんだよということを立証できる若干のその糸口でも結構でございますので、重ねて御理解いただく中でそういうものをお探しをいただくというふうにお願いをさせていただきたいと思います。
○川田龍平君 これまでの和解の救済された方のうち約二割がカルテ以外の資料に基づいて救済されたそうですが、その方々はどのような資料に基づいて救済されたのでしょうか。
○政府参考人(榮畑潤君) C型肝炎特別措置法の定めている諸給付につきましては、診療録、手術記録、手術台帳などの言わばそういうふうなものに、そういうふうなものではなく違う資料によって事実認定されたケースが先月末現在で二三%強となっておるところでございます。 これらにつきましては、製剤等にかかわった関係者による証明とか証言、若しくは患者さんなどによる証言、それから、更に言いますと製薬企業の情報などの資料が提出されまして、それらによりまして裁判所におきまして総合的に判断されたというところでございます。 以上でございます。
○川田龍平君 これ、是非政府の方でもっと更に検討していただけますようによろしくお願いします。 それで次に、石綿労災の認定基準について質問いたします。 石綿肺がんの労災認定基準について、二〇一二年に改正される以前の二〇〇六年の旧認定基準における二〇〇七年通達による運用の誤りが東京地裁や大阪高裁で指摘されており、類似の裁判が何件もあります。国は先月、大阪高裁の判決を上告せずに確定し、この労災認定がされた事例もあります。裁判によって長引かせるのではなく、判決を速やかに受け入れて解決すべきです。 旧認定基準において、十年以上の石綿暴露があり、それから石綿小体、石綿繊維が確認されながらも通達で指示された値にそれが至っていなかった事案がどのくらいあったのでしょうか、認定、棄却がそれぞれ何件あったのでしょうか、お答えください。
○政府参考人(中沖剛君) 御指摘の旧労災認定基準が適用されていた間の件数でございますが、これは十九年度から二十三年度までの間ということになります。 不支給決定となった件数でございますが、これには従事歴が確認できないようなもの、あるいは従事歴が十年未満であったようなものも含まれてまいりますが、十九年度が百二十一件だったのが徐々に減少しまして、二十三年度には六十二件へと推移しております。 なお、このうち、先生御指摘がございました、それでは旧認定基準に従って、石綿の暴露は十年以上あるんだが石綿小体の数が一定以下の場合でございますが、これ、大変恐縮でございますが、把握しておりませんので、件数不明でございます。 なお、認定率でございますが、先ほど申したような状況でございまして、平成十九年に八〇%であったものが今八六・六%まで上がっておりまして、九割近くになっているところでございます。
○川田龍平君 この判決を受けて、認定基準について再検討する会議を被災者や遺族を入れて開催できないのでしょうか。これは、障害者については当事者が入っているんですが、なぜ認定基準の検討には当事者が入れないのでしょうか。
○政府参考人(中沖剛君) 先般の大阪高裁の判決でございますが、これは平成十八年に作成されました旧の認定基準によりますと、暴露作業従事期間が十年以上の方については、これはもう本数のいかんを問わず、一本でも石綿小体があれば認めるんだという、従来の通達の解釈を示したものだというふうに考えております。 その一方、先生御指摘のとおりでございますが、十八年の基準に代えまして、昨年の三月に、実は、最新の医学的知見、あるいはこれまでの労災の集積しました認定事例の分析結果に基づきまして、かなり要件を緩和いたしております。例えば、石綿紡織製品の製造作業など一定の作業については、これはもう五年の期間があればいいというような形で要件を拡大しておりますし、また、広範なプラークがある場合には、これは従事期間は一年でもいい、あるいはまた、肺がんに合併症としてびまん性胸膜肥厚、これを併発しているような場合には年数の要件を加えないといった形で、かなり最新の知見に基づきまして要件を拡大したところでございます。したがいまして、現在のところ見直しの必要はないものというふうに考えております。 ただ、労災保険の業務上の認定でございますので、業務と疾病の間にやはり客観的な当然相当因果関係が必要となってまいります。そうした場合、やはり認定基準につきましては医学経験則に立脚する必要が出てまいります。 こうした認定基準の策定、改定につきましては、医学専門家に参集いただいているわけでございますが、実はこの石綿の基準を新しく作ったときにも、参集者以外の方も、先生方の御意見も聞きながら、御意見を聞く、あるいはそこから意見書が出てくればその検討会の場にお出しするというような形で十分に意見をお聞きしながら今回の新しい認定基準を策定したところでございます。
○川田龍平君 この検討会の議事録を見ますと、客観的な医学的な知見というだけではなくて、幾らか政治的な発言も含まれているところもあって、本当に当事者のところがやっぱりしっかりと入っていないことによっておかしな基準が作られているのではないでしょうか。 この二〇〇六年の認定基準では、十年以上の暴露作業で肺内から石綿小体が認められることとなっており、二〇〇七年の通達で十年以上の暴露作業でも五千本以上の石綿小体が必要となって、この通達が司法によって否定されたわけです。ところが、この二〇一二年の認定基準は、石綿作業が一年以上かつ五千本以上の石綿小体となって、石綿小体の数としては厳しくなっているだけでなく、十年以上の暴露で認定されるという基準がなくなってしまったんです。 ヘルシンキ基準では、ほかの医学的所見の二倍の発症リスクの指標と並び、十年以上の暴露作業が書かれており、この基準を設定するのが合理的なのではないでしょうか。これが合理的でないならば、なぜ国はさきに指摘した訴訟で上告しなかったのでしょうか。
○副大臣(桝屋敬悟君) 今お尋ねがありましたように、御指摘のヘルシンキ基準につきましては、肺がんの発症リスク、これが二倍になる石綿累積暴露量に相当する指標として、石綿小体あるいは石綿繊維の医学的所見のほか、中濃度の石綿暴露作業従事期間が五年から十年と、こういう考え方が示されていることは承知をしてございます。 〔委員長退席、理事津田弥太郎君着席〕 平成二十四年三月に改正しました認定基準では、最新の医学的知見と過去の労災認定事例の分析結果から、石綿吹き付け作業等の三つの作業につきましては五年以上の従事期間をもって業務上と認める要件を新たに設けたところでございます。しかしながら、他の作業につきましては、最新の医学的知見をもって検討した結果をもってしても、石綿暴露作業従事期間が十年以上あることのみをもって肺がんの発症リスクが二倍になるとの知見は得られなかったと、このように理解をしてございます。 じゃ、何で大阪の高裁の国賠訴訟判決について上告しなかったんだと、こういうことでありますが、あれは争点である通達の解釈でございましたので上告理由にならなかったと、このように理解してございます。
○川田龍平君 やはりこの労災、是非これは十年以上の暴露作業というものでしっかり合理的に判断していただきたいというふうに思います。 その労災支給の際に、認定されるまでの期間が裁判などによって長くなった場合は制度として想定しておらず、療養費についてレセプトを一つ一つ確認することになりますが、保存期間が三年から五年ということで、病院にも保険者にもこのレセプトデータが残っておらずに、認定されても支給されないという問題が発生しています。今後も発生していきます。 カルテからレセプトデータを起こすことも可能でしょうが、カルテの保存期間も過ぎているかもしれません。何らかの対策が必要だと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(中沖剛君) 先生御指摘のとおり、レセプトは通常保険者において五年程度の保管期間となっているわけでございますが、この保管期間を超え廃棄されていたような場合でございましても、一線の監督署では、被災労働者が不利益とならないよう、請求人の方が持っている例えば領収書がございますし、また医療機関が保有する先生おっしゃったカルテもございますし、また検査録、検査記録、あるいは手術記録のようなものもございますので、こういったものをかき集めてと言ってはあれかもしれませんが、そうしたものを集めて、被災労働者が治療費を負担していることを確認できた場合には労災保険から給付を行うということにしております。 こういった形で、被災労働者の方が不利益にならないよう、労働局を通じてきちっと指導してまいりたいと考えております。
○川田龍平君 今後こういうことが起きないようにやはり何らかの対策を取るべきだということでお願いしていますので、是非検討していただきたいというふうに思います。 最後に、医薬品のネット販売と安全性に関して質問いたします。 一般用医薬品のネット販売が最高裁判決により二社に対して認められ、事実上そのほかのネット販売についても黙認せざるを得ない状況になったかと思いますが、中国などでは偽薬が横行しており、そういうものまで紛れてネットで販売される危険性も考えられますが、この偽薬対策はきちんとなされているんでしょうか。
○政府参考人(榮畑潤君) 先生御指摘の偽造医薬品対策でございますが、これも大変重要な検討課題と思っております。 厚生労働省といたしましては、これまでも都道府県と協力して監視などを進めてきておりますし、また、今年度からは新しく健康被害情報等を収集して、それを使われる方々に正しい情報を提供して、できる限りこの偽造医薬品が使用されないような啓発事業というのを進めておるところでございます。今後とも、言わばこういうふうな啓発事業を更に進めていかなければならないと思っているところでございます。 また、御指摘のとおり、インターネット上で適正な販売業者かどうかを判断できるための施策を考えていくことも必要なことだろうと思っております。 先生、先ほどお話ございましたが、一般用医薬品のインターネット販売等につきまして、今新しい仕組みをつくるべく、省内等々で諸検討を進めているところでございます。これらの諸課題も含めまして早急に検討を進めて、できる限り早く安全性が確保されました新たな仕組みづくりということを進めていかなければならないと思っておるところでございます。
○川田龍平君 米国では、副作用やヒューマンエラーによって、患者に対しての医療費が医療費全体の一八%から四五%にもなるという統計もございます。副作用被害による損失というのを推計しているんでしょうか。 〔理事津田弥太郎君退席、委員長着席〕
○政府参考人(榮畑潤君) 厚生労働省では、従来から疾病別とか年齢別とかいった診療費の統計等は作ってございますが、今先生御指摘の副作用等による診療費等は残念ながらちょっと作成していない、把握しておらないところでございます。誠に恐縮でございます。
○川田龍平君 一般用の医薬品でスティーブンス・ジョンソン症候群のような重篤な副作用が出ている事例もありますが、ネット販売もある中でこれをどう防いでいくのでしょうか。
○政府参考人(榮畑潤君) 確かに、一般用医薬品でありましても年間二百五十例程度の重篤な症例の副作用報告がございます。したがいまして、その適正使用を進めるということは大変重要なことだろうと思っております。 そのため、先ほどもちょっと御答弁いたしましたが、インターネット等での一般用医薬品の販売につきまして、今省内でこれ専用の検討会をつくって検討を進めておるところでございます。私どもといたしましても、できるだけ早く安全性が確保された新たな仕組みをつくっていきたいと考えております。 また、それとともに、現在、第一類医薬品、第二類医薬品につきまして、インターネット販売等の諸状況やその販売方法につきましても都道府県等を通じまして調査しているところでございまして、その結果につきまして、販売方法等でもし何か心配な点があれば必要な指導等を進めていかなければならないと思っておるところでございます。
○川田龍平君 済みません、秋葉副大臣、最後に、一般用医薬品のインターネット販売等の新たなルールに関する検討会での検討状況や、ルールができる時期的見通しを教えていただきたいのですが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(とかしきなおみ君) ただいま省内の方で検討会をつくらせていただきまして、インターネットの販売に関するルールを作っていこうとしております。その検討会に当たりましては、まずは実態の把握と、そして検証と、そして関係者の皆さんにおける合意形成、これがとても大切であるというふうに考えております。なるべく早く、今ダムが決壊したような状況になっておりますので、被害者が出るおそれもございますので、なるべく早く結論を出していきたいと、このように心掛けております。 ありがとうございます。
○川田龍平君 ありがとうございました。
○行田邦子君 みんなの党の行田邦子です。この度、初めて厚生労働委員会に所属となりました。委員長始め皆様方、御指導よろしくお願いいたします。 そしてまた、田村大臣を始めとして、政務三役の皆様、御就任おめでとうございます。 まず初めに、私は非正規雇用の問題について質問させていただきます。 昨年の通常国会で、労働契約法の一部改正法案が成立をしました。そして、いよいよ来月、四月から施行となるわけでありますけれども、これは私は非正規雇用の固定化を防ぐ第一歩というふうに認識をしております。けれども、この制度の運用次第におきましては様々な問題が生じるかという懸念がございます。 まず、一点質問させていただきます。 その懸念の一つは、雇い止めがかえって増えるのではないかということであります。いわゆる五年ルールなんですけれども、五年を超える有期労働者が期間の定めのない労働契約の締結の申込みをした場合、無期雇用に転換がされるということでありますけれども、こうしたことが考えられます。 例えば、年間契約の有期契約労働者がいます。そこで、労働契約書に、契約更新は四回までと、つまり五年満期ということを明記する労働契約書、これにお互いがサインをした場合、これは合法的に雇い止めが行われてしまう。また、使用者側からすれば無期雇用転換を抑制できるというようなことになり得ます。 この点、どのようにお考えなのか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(中野雅之君) 改正労働契約法の施行に伴いまして有期労働契約の反復更新の上限が設定されまして、無期労働契約へ転換する前に雇い止めとなる場合が増加するのではないかと懸念の御指摘が先生からございましたが、実際にそうした動きが一部に見られることも我々は承知しているところでございます。 しかしながら、有期労働契約の反復更新の上限を設定することにつきましては、改正法の規定に直ちに触れるものではなく、違法とは言えないものでございます。 この点につきましては、厚生労働省といたしましては、使用者に対しまして、改正法の趣旨を踏まえまして、雇用の安定がもたらす労働者の意欲や能力の向上、さらには企業活動に必要な人材の確保に寄与する、こういったメリットについても十分御理解いただいた上で、雇い止めをする実際上の必要性があるかどうかを十分慎重に御検討の上御対応いただきたいと考えておりまして、各種説明会や改正法の内容を解説したパンフレットにおきまして、今申し上げました旨を要請しているところでございます。 また、改正法の趣旨を踏まえた無期転換の取組が進むよう、業種ごとの実情に応じた無期転換の好事例の収集や社内制度化に向けた取組モデル例の作成に今後取り組むことにしております。 このような改正法の周知啓発に今後とも継続的に取り組んでまいる考えでございます。
○行田邦子君 実は、今申し上げた例、年間契約の労働契約の例ですけど、これは私自身のことでございました。十数年前に私は二年三か月契約社員を経験したんですけれども、そのときまさに同じ、このような、今申し上げたような実質五年満期を約束するような労働契約だったわけであります。これは十数年前のことですので、法改正のはるか前にこのような例はかなり起きているわけであります。 労働者側からすると、これはやはり対等な交渉がなかなかしづらいということもあって、サインをせざるを得ないというケースが既にございますので、この法改正の趣旨をしっかりと使用者側の皆さんにも知っていただいて、そして誤った運用がされないように厚生労働省においても見ていただきたいというふうに思っています。 それから、もう一問質問させていただきます。労働条件の格差についてでございます。 今回のこの法改正におきまして、有期から無期に転換をする場合に、十八条に書かれている内容ですと、有期のときと同一の労働条件とするということであります。つまり、例えば有期雇用のときに時給千円で働いていた人がいたとします。ところが、同じ仕事で同じ職場で正社員の方は時給が千五百円だったとします。けれども、この有期雇用の方が無期になったとしても、せっかく無期雇用になっても同一労働条件になるということは時給千円のままという、この千円と千五百円の格差が生じたままになってしまうということが十分起こり得ると思います。 私が御質問したいのはこの問題ではなくて、そもそもこの根っこにある問題でございまして、正規雇用者とそれから非正規雇用者の間において、その働く現場において客観的な同じ土俵においての適正な公正な職務評価がなされているのかという問題であります。この点について、私は十分になされていないというふうに思うんですけれども、大臣の問題意識等お伺いできればと思います。
○国務大臣(田村憲久君) まず、労働契約法の五年を超える契約について、無期、その前に雇い止めが起こるのではないかというそういう問題意識。この法律は、私どもが野党のときに与党民主党さんと協力をしながら成立をさせた法律です。そういう認識を当時から持っていました。どうやって防ぐのか、決して悪い法律ではないんですけれども、そこが一つネックになっていまして、そこで大量な雇い止めが起こればまた何年問題ということが起こってくるわけでありますから、これに対してどういう対策があるのか、引き続き検討をしてまいりたいというふうに思います。 それから、二番目の質問でございますけれども、同じ職務をやられている方々が賃金が違う。よく同一価値労働同一賃金というものを言われるわけでありますが、正直申し上げまして労務管理がどうあるかということも一方であるわけでありまして、仕事は同じだけれども課せられている責任が違っていたりですとか、先ほど申し上げましたが、配置転換があったりだとか、いろんなところがあるんだと思います。そういうものと比べて果たしてどういうような評価があるのかというところをしっかりと考えていかなきゃならぬというふうに思います。 いずれにいたしましても、どう見ても不当に低いという方々もおられるわけでありまして、そういう方々の処遇改善を進めていくのが我が省の一つの大きな役割でございますので、しっかりとそのような問題に対して取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○行田邦子君 今大臣も同一価値労働同一賃金とおっしゃられましたけれども、結局、非正規、正規雇用の格差解消、不適切な格差解消をするには、やはり仕事に対する、職務に対する客観的な公正な評価基準というのを正規、非正規問わず設定していくことがまず第一だと思っています。それをしないと同一労働同一賃金というのは実現できないというふうに思っていまして、結局それをやらないと非正規雇用の格差も解消できないということになっているかと思います。 そして、この同一労働同一賃金の実現なんですけれども、私はこれはもうもはや労使だけでは解決できないところに来ていると思っていまして、やはり今やるべきことは、政治がそこに介入をして、政労使で、産業別でも構いませんので、それぞれの産業ごとに適切な職務給を設定するというような協議の場を設けるべきだと思っていますけれども、大臣の御見解、いかがでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 協議の場というのは、全体でいいますと、労働政策審議会のように雇主側と働く側の方、双方が入ったそういう審議会で、この労働政策一般、いろんなことがあるたびに御議論をいただいて、そこで得られた結論に関して厚生労働省が対応させていただいておるということでございますが、やはりこれ、先ほども申し上げましたが、働き方というものが日本と欧米大きく違います。 そういう中において、日本はどちらかというと、いろんな働く側が雇主から制約を受けている代わりに、一方で給料が高い、非正規と比べると給料高い。非正規の方々は、その点、配置転換等々云々というのが迫られないわけでございますから、また時間も、しっかりと時間が限られておる中において働いておられるわけでありまして、そういうところの働き方をどう見るかという部分も実は処遇、賃金の中には含まれているわけでありますから、そこら辺の整理も一度しっかりとやってみる必要があるのではないのかなと。 いずれにいたしましても、正当な評価を受けた中でのやはり賃金というものが決まっていかなきゃならないのはそのとおりでございますので、いろんな分析をこれからさせていただきたいなというふうに思います。
○行田邦子君 私は、職務給を設定するに当たって、配置転換とかそれから転勤があるということがあるのであれば、それはまた別途手当として考えればいいわけでありますし、それから、例えば部下の教育の義務がある、責任があるということも、それはまた別途、職務とは別にそれは評価をすればいいわけですし、ですから、仕事に対しての職務給というのは私は日本においても十分設定が可能だというふうに思っています。この点はまた別の機会に議論させていただければと思います。 そして次に、建設業退職金共済制度について伺わせていただきたいと思います。 この制度は、事業主が建設現場で働く労働者の方たちに働いた日数に応じて掛金の証紙を渡して、そしてその労働者が建設業界を辞めたときに退職金として受け取ることができる国の退職金制度であります。そして、二百九十万人ぐらいの方が対象となっていて、十七万八千社が加入しているという制度であります。ただ、この対象となる労働者なんですけれども、あくまでも建設業で働く従業員が対象となっています。 これは私は建設業界の特殊性というのをうまくとらえていないのではないかなというふうに思っています。といいますのは、建設業においては、従業員から事業主に移り変わったり、あるいは事業主からまた今度従業員へと戻ったりと、非常に流動性が激しい、特殊性のある業界であります。例えば、一人親方だった方があるときに仕事が増えて一人でも雇うようになるとそれは雇主になってしまう、で、建退共を脱会しなければいけない、そして今度、逆に景気が悪くなって受注が減ったときにまた一人親方に戻ると今度は加入の対象になるということが繰り返されるわけであります。 私は、建設業界のこの特殊性ということを考えると、対象者を個人事業主や中小零細企業の法人役員も加入対象とした方がよいのではないかと思いますが、いかがお考えでしょうか。
○副大臣(桝屋敬悟君) ただいま建設業の建退共、このお尋ねであります。 建設業の実態に応じて、今お話がありました一人親方、あるときは一人親方、あるときはそうでないという、そういう実態があるわけでありますが、他の労働者を雇用しない者である一人親方である場合には、その就業実態、労働者に近いものがあるために一定の条件の下に建退共への加入が認められている、これは建退共に加入するための組合をつくっていただく、緩やかな形でつくっていただくと、こういうことでありますが、他方で、この建退共制度、中小企業の従業員の福祉の増進のための制度でございまして、法人や個人など事業主全般に制度の対象を拡大することはこれはさすがに難しいなと、こう考えているところでございます。
○行田邦子君 誰が対象者になるのかといったことも、これは建設業界で働く一人親方、それから労働者の皆さんも含めて周知徹底をされた方がよいかなというふうに思っております。自分が加入の対象となるのかならないのかが分からない建設業界の労働者が大変に多いという実態を厚生労働省さんの方でもよくとらえて、制度の運用をお願いしたいと思っております。 私の質問は終わります。
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。 まず初めに、TPP交渉参加についてお聞きをいたします。 野党時代の田村大臣と私は一緒に日比谷野外音楽堂でTPP交渉参加断固反対の鉢巻きを締めまして、頑張ろうと拳を掲げたことを鮮明に覚えております。前のめりの安倍総理に対して田村大臣が歯止めを掛けなかったと、これは私にとっても裏切られたという思いでいるわけであります。 大臣は、公的医療保険制度はTPP交渉の対象ではないという発言を繰り返しされていますが、日米二国間協議やTPP交渉におけるアメリカの関心事項として、政府の健康保険払戻し制度、日本に即して言えば、診療報酬、その薬価の問題が挙げられていると思いますが、大臣は当然このことを承知していると思いますが、いかがですか。
○国務大臣(田村憲久君) 正直申し上げまして、前段委員がおっしゃられた部分に関しては、そのときからずっと私申し上げているんですけれども、民主党さんには申し訳ないんですけれども、当時、民主党主導で交渉されることは大変不安であると。つまり、外交等々非常に心配がございましたので、申し訳ありません、そういう思いの中で申し上げておった話でございまして、自ら交渉することを否定しておったのでは、私、大臣がやれないわけでございますので、そういう意味で、首尾一貫してそのように主張してきたということは御理解をいただきたいというふうに思います。 それから、今の点でございますけれども……(発言する者あり)済みません、申し訳ありません。これ、日米経済調和対策等々だけではございませんでして、こういうような薬の問題に関してはEUとのEPA交渉等々に含めても議論をさせていただいているわけでございまして、そういう意味では、米国とだけではなくて、いろんなところと協議する中において入ってきておる項目の一つであるということは確かでございます。
○田村智子君 外務省に確認をしたいと思います。 二〇一一年二月の日米経済調和対話協議で、薬価や医療機器の価格についてアメリカはどのような主張をしましたか。
○政府参考人(正木靖君) 委員御指摘の日米経済調和対話におけるアメリカ側の関心事項でございますが、我が国の医薬品、医療機器の価格に関し、新薬創出・適応外薬解消等促進加算、市場拡大再算定、外国平均価格調整ルールなどが関心事項で挙げられております。
○田村智子君 これはもうちょっと丁寧に御説明いただきたいんですけれども、新薬創出加算についてはどういう中身で要求がされていて、市場拡大再算定ルールについてはどのような中身が要求されているんでしょうか。
○政府参考人(正木靖君) 失礼いたしました。 新薬創出加算につきましては、アメリカ側の関心事項として、新薬創出加算を恒久化し、加算率の上限を廃止にすることによりドラッグラグ解消を促進し、研究開発への誘引を強化すると。 それから、市場拡大再算定につきましては、市場拡大再算定ルールが企業の最も成功した製品の価値を損なわないように同ルールの廃止若しくは少なくとも改正し、日本における当該製品の開発を奨励する。 それから最後に、外国平均価格調整ルールにつきましては、日本における価格が外国平均価格より高いか低いかにかかわらず、製品が平等に扱われるよう、FAP、外国平均価格調整ルールを改定し、日本の薬価政策の公正な実施を保障するという内容でございます。
○田村智子君 つまりは、新薬の高い薬価はずっと維持をすると、そういうルールの恒久化を求め、市場拡大再算定ルールとか外国平均価格調整ルールのようにアメリカにとって薬価や医療機器の価格が引き下がる方向のルールは廃止をしてくれと、少なくとも引下げを抑える改正をしろと、こういうふうに求めているわけで、これはもう医薬品メーカーの利益に沿った、知的財産権を過大に要求するような身勝手な要求だというふうに言わざるを得ないんです。 日本では、前々回の診療報酬改定のときに、やはりアメリカの薬価は際立って高いと、このことを念頭に入れて、ある国が突出して薬価が高い場合は一定の補正を加えて外国平均価格を算定するというルールを追加して、そうやって薬価が高くなり過ぎないようにしたわけです。二国間協議やTPPの参加交渉でこういう日本のルールが不透明だと言われてアメリカの要求を受け入れるということになれば、新薬の薬価は高止まりします。公的医療保険の財政を圧迫します。薬が高くて治療が受けられないという患者が出てきます。こういう懸念は否定できますか。
○国務大臣(田村憲久君) 薬価の算定ルール等々が不透明だというようなお話があるのかないのか、そういうことを言われている国もありますし、そもそも、そんなこと自体、このTPP交渉、貿易交渉でそぐう問題じゃないと言っている国もございます。 いずれにいたしましても、日本の国が不透明だというのは、薬価算定ルールですよ、それはもう全くのうそでございまして、それぞれの製薬メーカーがしっかりと意見を算定をする中において述べられるようにもなっておりますし、また新薬を日本の薬価に収載する場合に、この場合には二回にわたって意見を表明できる、そういう機会も含まれております。何か一回目のときに不服があればその後もう一度意見を聞けるような、そういうようなルールにもなっておるわけでありまして、全くもって不透明な薬価算定ルールではないわけでありますから、そういうことはしっかりと主張をさせていただこうというふうに思っておりますし、そもそも、これが向こうの言うとおりじゃなければそのTPPは結べる結べないというような問題でもございませんから、交渉の中できっぱりと我々の主張をしてまいるということになると思います。
○田村智子君 かつて野党時代に、大臣、ブログの中で言っているんですけど、もうルールを決めるには遅過ぎると、〇八年、〇九年の時点ならまだしも、そうでない、こんな最終盤で交渉に入るということは非常にもう難しいんだって、御自身、ブログの中で書いていらっしゃるんですね、二〇一一年十一月三日。それでも大丈夫だというのは、私は、これは非常に無責任な発言だなというふうに言わざるを得ないなと思っているんです。 現にアメリカとFTAを締結したオーストラリアでは、一部の新薬の卸値が急騰して医療再生に既に影響を与えているという事実もあるわけですよ。薬というのは日本の公的医療保険財政の三分の一を占めているわけですから、現にTPPの交渉の対象になっていると、アメリカが大きな関心を持っていると。なのに公的医療保険は対象外というのは、これは私は詭弁じゃないかなというふうに言わざるを得ないんですね。 薬価だけじゃないんで、もうちょっと質問を進めたいと思います。 実は、国内でも公的医療保険の根幹にかかわるような問題が安倍内閣の下で議論がされようとしています。規制改革会議ワーキンググループは保険外併用療養の更なる範囲拡大を論点に挙げていて、二月二十五日の第三回規制改革会議に提出された四ワーキンググループにおける検討項目案では、「保険診療と保険外診療の併用制度について、先進的な医療技術の恩恵を患者が受けられるようにする観点から、先進的な医療技術全般にまでその範囲を拡大すべきではないか。」と、こういうふうに書かれているわけですね。保険診療と保険外診療の併用制度を医療技術全般に拡大すると、これはいわゆる混合診療を大きく拡大するということです。 現在、保険外併用療法による先進医療は、新しい医療技術や薬を保険適用するかどうかを評価する、そのための評価療養という枠組みが認められてきました。これまでも評価療養を経て多くの医療技術や薬が保険適用されてきました。じゃ、この評価療養の制度が変更されて、高度医療などを保険適用の評価のためではなく保険外診療として普及をしていくと、そういう検討を規制改革会議の中で行うことになるんじゃないでしょうか。内閣府に確認します。
○政府参考人(滝本純生君) 保険外併用療養の更なる範囲拡大についてでございます。 今後、規制改革会議やその下におきますワーキンググループにおきまして議論をしていくことになります。 具体的な内容などについては今後のこの会議やワーキンググループにおける議論を通じて決定されるところでございますが、規制改革会議におきますこの問題に対する現状の認識は、保険診療と保険外診療の併用が認められております評価療養を前提としたものでございまして、例えばその一つである先進医療について申し上げれば、国民の安全性を確保し、患者負担の増大を防止するといった観点を踏まえながら、国民の選択肢を広げて先進的な医療に接する機会を拡大すると、そういう基本的な考え方に沿ってまずは議論が進められるものと、そのように考えております。
○田村智子君 そうすると、確認したいんですけれども、評価療養という制度、これ保険適用にしていくということを前提にしながら併用を認める制度ですね、この評価療養という枠組みは規制緩和の名の下に変更することはあり得ないと断言できるんでしょうか。
○政府参考人(滝本純生君) 今申し上げましたように議論はこれからでございまして、まだ本格的な議論は始まっておりません。ただ、今申しましたように、まずは評価療養の枠の中で拡大を図っていくということでございます。ただ、将来、審議会でございますので、どのような議論になるかは現時点では確たることは断言は申しかねます。
○田村智子君 今度は大臣にお聞きします。 三月一日の記者会見で、良い医療技術、良い薬というものが一般の方々に恩恵がないというのも問題だと、保険者、被保険者、国民の皆様方が理解をいただけるような範囲の中で新しい医療の技術の発展というものに対して、保険というものに対しての恩恵というものをこれから見ていかなければならないと、ちょっとよく分かりにくいんですけれども、こういうお話をされていて、そして十九日の衆議院の厚生労働委員会の中では、再生医療のような高度医療は費用が高いうちはなかなか保険適用はできないんだというような答弁をされています。 でも、評価療養というのは別に費用が安くなるから保険適用するという判断じゃないですよね。だって、心臓の病気のように、高いままだってこれはエビデンスがあるというふうになれば保険適用になっていくわけですよね。これ、規制改革の会議の検討のように高度医療を保険適用外のままで普及をしていく、拡大をしていくと、こうなっていく、大臣がおっしゃるとおり高いままだったら保険に入れるのはなかなか難しいと、こういうことになっていけば、アメリカのように高い費用のまま保険外の診療が普及をしていくことになる、お金のあるなしで受けられる治療の中身が違ってしまうと、こういう医療の未来像がこういう中から透けて見えるように私は思えるんですよ。 日本医師会など医療関係者は、国民皆保険制度の堅持というのは、将来にわたって医療保険給付の範囲が堅持をされて、国民にいつでもどこでも同じ医療を受ける権利を保障することだと、こう主張をされているわけですね。これら規制改革会議の議論とか大臣の発言聞いていますと、果たして日本医師会などが求めているような、お金のあるなしで受けられる治療が違ってくると、こういう国民皆保険が崩れていくような方向に行かないと言えるんだろうかと大変心配になるんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) まず前段の、私は以前、もう遅いという今日もおっしゃられましたTPP参加の話でありますが、これに関してはもう御承知のとおり、TPP、どんどんどんどん交渉が遅れていっております。そういう意味では、絶好のチャンスが訪れたということであろうというふうに思います。 それから、今の部分でありますけれども、ちょっと、全て何か医療保険というものを、財政が無尽蔵にあれば、それはもう新しい技術を全部すぐに保険適用すればいいわけですよね、安全性だとかその効果というもの、それが分かれば。しかし、なかなかそれが難しい中でこの医療保険制度というのをどう守ろうか、その中においてどうやって高度な、しかし初めは高い、そういうような医療技術又は製品、薬、こういうものの恩恵を国民の皆様方に受けていただくかということを考えた場合に、当然この評価療養というところで、費用対効果ということもしっかりとここで検証する必要があるわけなんです。 ですから、高いだけじゃありません、その効果はどうなのかということも含めて検証する中で、保険適用をするのかしないのかと。ただ、その意図する心は一般化するということ、それが前提でありますから、初めから一般化するつもりがないようなものはこの中には入ってこないというのが、これが評価療養の中の先進医療であろうという認識で私は考えておりますので、当然時間がたてば技術革新等々いろんなことが起こって値段が下がってくるでありましょうから、費用対効果が上がってまいりまして収載されてくるという話になってこようと思いますので、何ら矛盾している話ではないというふうに思います。
○田村智子君 例えば、移植などがそんなにたくさんこうやって費用が下がっていくというのは余り考えられないわけですよ。だから、高いままの保険外診療というのが拡大されていく、拡大されていく方向だと。これは規制改革会議の中でも明確に書かれているわけですね。じゃ、そういうものがどうやって普及していくのか。 金融庁の金融審議会のワーキンググループでは、生命保険の現物給付についても議論がされています。この保険商品に加入していれば保険外の高いこういう治療が受けられますと、そういう保険商品の販売を視野に入れた議論なんです。また、公的支援の拡大が求められている不妊治療を保険商品として解禁するという議論も厚生労働省の外で行われているわけですよ。加入している保険によって受けられる治療が異なると。まさにアメリカ型の医療保険、これが金融庁の金融審議会の中で話し合われ始めようとしているんです。 こういう流れの中でTPPに参加すると、民間の保険でカバーしている保険外診療を今度公的保険の対象に加えようとすれば、日米の保険会社が民業圧迫を主張して抵抗するということは十分考えられるわけです。ISD条項を盾にしてアメリカの保険会社が日本政府を訴えると、こういう可能性も否定ができないわけなんですよ。 医療制度の根幹にかかわる規制緩和が現に国内で検討がされていて、国民皆保険堅持と、こうやって言えるのか。大臣、どうですか。
○国務大臣(田村憲久君) 私の理解ですけれども、ISDS条項に関しては、これは投資協定でありますから幾つかの条件が付いておるわけでありまして、もちろん除外でありますとか留保もありますから、そこでまず議論をするというのはあると思いますが、その前に、内国民待遇であれば、基本的にはこれやはり訴えられない話ですよね。 いろんなISD条項を使って議論をした中身を見ていましても、やはり内国民待遇であるということは、国内の保険会社とアメリカの保険会社が同じ立場の条件の下でこれは競争をしているわけでありまして、そんな中でこれは訴えてアメリカの保険会社の言うとおりにやれと言ったところで、これはISDS条項のそもそも論点からずれておるわけでございますから、そういう意味からは心配する必要は私はないと思っておりますが、心配でありますから、留保もありますし除外もありますから、そういうものを利用しながらしっかりと対応していくということになろうと思います。
○田村智子君 既にアメリカからの要求の一つで保険が来ています。アメリカが既に日本でたくさん販売したがん保険について、かんぽは入ってくるな、私たちの圧迫になるという主張を既にやっているわけですね。そうすると、民業圧迫という問題が、やっぱり政府の後ろ盾があるかんぽに対してそうやって攻撃を掛けてきているわけですよ。だから、公的保険に対してのそういう圧迫が掛からないなんという保証は私はないと思うんですね。 それから、いろいろ留保の心配な条項があったら、まるでそのTPPにじゃ参加しなければいいんだというふうなことをおっしゃるんですけれども、ブログの中でおっしゃっているんですよ。国益が守れなければ最後にTPP不参加を表明すればいいなどとばかなことを言っている閣僚がいるが、この最終盤で交渉に入りすぐに不参加と言えるわけがない、国際的に良識を疑われると。田村さんの、憲久さんのブログの中でこういうふうに書かれているわけなんですね。 私、やっぱり皆保険は守ると口約束をしても、国内の中で、厚生労働省の外で、大臣の管轄の外で規制緩和の議論が現に起こっていて、保険外診療の拡大という流れが、そして、民間の金融商品や保険の商品という問題がTPPの中で交渉の対象になっている、このことは本当に重く受け止めるべきだと、のんきなことを言っていられないというふうに思うわけですよ。 TPP参加は、当初大臣言われていたとおり、やっぱり私はこれは今からでも撤回するということが必要だと思いますが、ここはもう見解が違うと思いますので次の質問に入りたいと思います。 保育所の待機児童の問題について、残り時間お聞きをしたいと思います。今、都市部などで大問題になっています。 来年度の認可保育所の入所が不承諾となったために、杉並区、足立区、大田区、渋谷区などでお母さんたちが集団で行政不服審査法に基づく異議の申立てを行っています。報道によれば、さいたま市でもお母さんたちが立ち上がると。杉並では、二千九百六十八人の入所の申込みに対して一次選考での入所不承諾は千七百七十七人、約六割にも達しました。東京全体どうかということを我が党都議団独自に都内全自治体を対象にして調査をいたしましたら、二月二十三日までに回答のあった四十自治体の集計で、募集定員三万六百六十四人、申込者は五万二千七百三十七人、定員から見れば申込者の四割がやはり入所できないということになります。 これは、お母さんたちにとっては仕事を続けられるかどうかという本当にせっぱ詰まった状態で、何で認可保育所を計画的につくってこなかったのかと、こういう自治体への疑問や怒りが募っているんですね。 昨年、子ども・子育て関連の法案審議で、大臣、修正案の提出者として、認可保育所を中心として待機児童の解消も含めて保育やっていくというふうに答弁されました。今、認可保育所に申し込んだ児童の半数近くが、自治体によっては半数以上が入れないと、この現状をどう思われますか。
○国務大臣(田村憲久君) それぞれの自治体でそれぞれの補助制度をつくって保育施設等々を運営されているわけでありますけれども、以前も申し上げましたとおり、質の問題だとかいろんなものを考えますと、それは、認可というのは国が決めている最低レベルを何とかクリアはしておるわけでありますから、やはり認可保育所というものに対して更に整備を進めていかなきゃならぬと思っておりますし、そもそも今回のいろんな東京都の問題も、認可保育所に入れないということに対して大変な憤りを感じておられるということでございますから、是非とも、東京都も含めまして認可保育所の整備、これを御協力をいただきたいというふうに思います。
○田村智子君 私たちも家庭的保育や認可外の保育施設も大変重要な役割を果たしてきたというふうに思っております。しかし、この間、認可保育所の不足という問題を脇に置いて、認可外での受入れを推進してきたこと、厚生労働省が二〇〇〇年に待機児童の定義を変えて、認可外での保育が受けられれば、認可保育所に申し込んでいても待機児童からはじいてしまうと、こういうことをやってきたことが今日の異常な事態を招いたと私は思っています。 認可外の施設、例えば東京都が増設に力を入れた認証保育所、ここに入所できても、保育料が高いとかお庭がない、二歳児までしか保育やっていない、こういう理由で認可保育所への入所希望を続ける方はいっぱいいるんです。保育ママさんを利用している方も、認可保育所の空きが出るまでなんだという方が少なくないんです。ところが、こういう子供たちは待機児童数からは今外されています。 杉並区、今年度の四月一日、待機児童数は五十二人だと発表されました。五十二人と聞けば、保育施設は大体足りていると区民は受け止めます。しかし、実際には、認可保育所への入所申込みは二千五百人を超えていて、入所できなかった児童数は一千二百人近かったわけです。待機児童が五十二人、実際には入れなかった児童は一千二百人、この数字の乖離、大臣、どう思われますか。
○国務大臣(田村憲久君) その五十二人ですら、整備を進めても次から次へと待機児童が出てくるわけですね。ですから、毎年毎年私申し上げますが、二万五千人ぐらいまで四月減ったものがまたその後増えていって五万人近くなると、十月ぐらいに。そして、また整備を進めて二万五千人。この繰り返しを毎年毎年やっておるということは一体どういうことかというと、今委員がおっしゃられたような問題もありますが、それ以前に、そもそもやはり待機児童の換算の仕方自体が今のままだと正確な数字をつかめていないということでございますから、新しい制度においては、より正しい数字をつかめるような、そんな努力をしてまいりたいというふうに思います。
○田村智子君 そうなんです。この間、ずっと厚生労働省も東京都も待機児童減っているって言ってきたんですよ、こういう数字だから。 東京都でいうと、二〇一〇年の四月一日は八千四百三十五人、連続して減って二〇一二年は七千二百五十七人、一千二百人減少したって発表なんです。でも、実際には、認可保育所に申し込んでも入所できなかった児童は逆に同じ二年間で二千人増えていたと。 厚生労働省が待機児童の定義を変えて、入れなかった子供の数をもうカウントしなくなっちゃった、取らなくなっちゃった、これは私重大だったと思うんですよ。新しい制度を待つことなく、もう今年度から、この四月一日からですよ、入れなかった子供の数をちゃんと厚生労働省としてつかむべきだと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(田村憲久君) 今委員がおっしゃられた数字からすれば、もう既に数字がございますので、どれぐらいかというのは理解ができるわけであります。 ただ、その整備を、とはいえ、例えば今の認証保育を、これは待機児童に換算したといっても、その方々、お子さん方は、すぐに認可保育所になれるわけではないので、例えば認証保育等々も認可保育の方に誘導するためのいろんな施策をする中において、より質のいい認可保育に移っていただきたいというような思いで今年度も予算を組ませていただいておるということであります。
○田村智子君 今私が言った、申し込んでも入れなかった人数というのは公表されていないので、私たちが独自に調べて出てくる数字なんですよ。自治体によってはもう公表していない自治体があるわけですよ。これ、駄目です。つかむというふうに変えていただきたい。新しい制度の下では保育のニーズをつかんで整備をするんだって言っているわけですから、認可保育所への申込数というのはまさにニーズですよ。これに基づいて整備計画も作っていくべきだというふうに思います。 もう一点なんですけれども、今回は杉並区や足立区で、お母さんたちが入所不承諾という行政処分を受けたので法律に基づいて異議の申立てをすることができました。そして、行政の側も、法律に基づく申立てに対して緊急の手だて、杉並などは取りました。これは、現行の児童福祉法が、認可保育所に申し込むということを法律で規定をする、入所決定を行う、入所不承諾という行政処分を行うという仕組みの中でできることです。 新しい制度の下では、入所の申込みという行為も法律の中からは抜けています。今の制度の下では、不承諾のこの通知を受け取ったとき、入れませんというその通知を受け取ったとき、その文書の下のところに、法律に基づいて異議の申立てができるということがちゃんと記されているんです。新しい制度の下でも同じでしょうか。
○政府参考人(石井淳子君) 子ども・子育て支援新制度におきましては、保育を必要とする子供の施設、事業の利用について、市町村が利用の調整を行うこととされております。利用調整の手続など詳細は今後検討でございますけれども、これは現行の保育所の利用手続と同様に、利用者が市町村に対して利用希望を出した上で、それに基づいて市町村により調整が行われると、こういう仕組みになるわけでございます。 この利用手続の中で、利用者が例えば自らの希望に沿わない調整結果になった場合、これは市町村に対してその調整結果について異議申立てを行うということが新制度上想定をされ、また可能と考えております。特に保育所の利用につきましては、これは現行制度と同様、新制度におきましても利用者が市町村に対して申込みを行う、そして市町村と契約を結ぶということになりますので、異議申立てを含めて市町村と利用者が直接向き合う、そういう関係であることについては現行と何ら変わるものではございません。 このほか、新制度の保育の必要性認定などの支給認定についても、これは市町村が認定を行うということから、利用者が仮に認定結果に不服があるといった場合には、市町村に対して異議申立てを行うことになると考えられます。 いずれにしましても、この利用手続の詳細、これにつきましては、本年四月に内閣府に設置をされます子ども・子育て会議などにおいて検討してまいりたいと思っております。
○田村智子君 済みません、もう時間ですけれども。 やっとそうやってはっきり出てきたんですよ。ずっとこの間聞いて、同じなのかと、申立てができるのかということを言っても、はっきり答えていただけなかったんです。不服審査法に基づいての申立てができるというふうには答えていただけなかった。この点、もう一回、後日更に確認をしていきたいと思います、新制度の下で保育制度がどうなるのか。後日に譲りたいと思います。 終わります。ありがとうございました。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 今回の春闘、ベースアップがない非正規雇用にどれだけ拡大したのか、今回の春闘の動向について大臣はどのような感想を持ちますか。
○国務大臣(田村憲久君) 多くの企業で定昇が維持されたという部分があります。一方で、流通産業等々含めてベースアップがなされたところも見られてきておるわけでありますし、一時金等々を含めますと自動車産業は大体満額回答であったということを見ますと、いいところ、悪いところ、それぞれございますけれども、今のところ労使共に順調に行きつつ、これからも更にお互いが納得いくような回答を出していただきたいなというふうに期待をいたしております。
○福島みずほ君 非正規雇用労働者の賃金についてはどうですか。
○国務大臣(田村憲久君) これも、非正規も含めて上がっているところもあるというふうにもお聞きをいたしております。ただ、それは正規と比べればやはり非正規の方がそれは上がっていないというのは当然の、当然といいますか、御理解あられるようでございますが、そのとおりでございますので、そういう意味からいたしますと、やはり正規というところの方により多くのいろんな部分での今回の春闘での成果というものが表れるんであろうなというふうに思います。
○福島みずほ君 非正規雇用については本当に及んでいないところも多いので、そして、安倍内閣は二%物価上昇させると言い、これから消費税も上がるわけですから、給料を上げる政策をしっかり取っていくべきだと思います。 公契約条例が現在七つの市、区で制定しているわけです。それについて、自治体で公契約条例を制定する数が増えていることについてどうでしょうか。現在は賃金のみが入札基準にされていますが、でも、一定の効果もあるというふうにも言われています。社民党は、公契約条例を増やすべきだ、あるいは、もっと言えば、公契約法を作るべきだと考えておりますが、いかがですか。
○副大臣(桝屋敬悟君) 今委員おっしゃったように、千葉県の野田市でありますとか神奈川県の川崎市など、一部の市や区において公契約条例の制定が見られるということで、各自治体の御判断で行われているわけでありますが、公共事業等において適正な賃金等の労働条件を確保することは極めて重要なことだというふうには考えます。 関係者のコンセンサスを得つつこうした条例制定に取り組まれている地方自治体の御努力については、これを多としたいというふうに考えております。
○福島みずほ君 多とするのではなく、厚労省としてやはりこういうことをもっと推進していくべきではないか、あるいは公契約法について是非検討を開始していただきたい。どうですか。
○副大臣(桝屋敬悟君) 賃金等の労働条件は、労使が自主的に決定することがまずは原則でございます。公契約における労働条件の在り方については、契約の適正化、あるいは予算の執行と密接に関係していることでございまして、まずは、地方自治体の動向をしっかり注視して情報収集、分析等にまずは努めてまいりたいと思っております。
○福島みずほ君 物価上昇に上げる情熱をもっと賃金上昇に振り向けてもらいたいというふうに思います。 最低賃金を引き上げることについて、厚労省としてどうやっていくんですか。最低賃金法とか作ったらどうですか。
○副大臣(桝屋敬悟君) 最低賃金法を作れと、こういうことでありますが、これはもう衆議院では随分議論をしました。地域別の最低賃金は、最低賃金法において、労働者の生計費、あるいは労働者の賃金水準、あるいは企業の賃金支払能力、これを総合的に勘案して定められているわけであります。 まずは、成長戦略によって企業の収益を向上させる、賃金の上昇をもたらしていくという、この好循環、経済の再生に全力を挙げていきたいと思っている次第でございます。
○福島みずほ君 経済産業省じゃないんだから、トリクルダウンなんてしないことは小泉構造改革のときに立証されているじゃないですか。ですから、給料を上げるということを、もう少し最賃を上げるとか、やっていただきたいと思います。 政府の産業競争力会議の分科会で、民間議員から労働市場の流動化を求める発言があります。経済財政諮問会議、規制改革会議でも労働法制の規制緩和についての議論がされています。これを読んで、もうとんでもないというふうに思っておりますが、これについて、大臣、いかがですか。
○国務大臣(田村憲久君) 幾つかの議論が並走してされておりますので、どの部分をおっしゃっておられるのかちょっと私も理解ができないわけでありますが、この間、私も実はプレゼンをさせていただきました、産業競争力会議の方で。 その中で、二極化、先ほど来申し上げております二極化している働き方、正規型の雇用形態と非正規、この二つだけというのが非常に不幸なところであるわけでありまして、非正規の方々が正規になる道、どういう道があるのかという中において、例えば、先ほど来言っておりますとおり、職務でありますとかそれから地域でありますとか時間でありますとか、そういうものに一定の条件をしっかりと守った中での契約というものを一つ考えられるだろう、そういう正規というものを一つ考えていってはどうだというような議論がなされております。 それからもう一つは、労働市場の流動化という話が出ましたけれども、同じ企業でも、もう仕事がほとんど減ってきておるような成熟企業、産業ですね、こういうところから、やっぱりこれから伸びていく産業に労働移動をどうやってさせるんだという場合に、解雇という形になりますとやはり労働者は大変なことになるわけでありまして、そこが解雇と失業という形を取らない中においてうまく労働移動ができるようなそういう方法はないかということで、これに国の方でもいろんな支援をしながら、労働移動を支援するような施策を組んでほしいというようなお声が上がってきておりまして、これに対しては、どういう方法があるのか、今検討をいたしておるような状況であります。 いずれにいたしましても、非正規雇用の方々、それに甘んじて、本来は正規で働きたいのに甘んじざるを得ないと言われる方々に関しましては、正規になれますように、キャリアアップ等々をしっかりと果たせるような助成金でありますとかまたいろんな制度を使いながら、しっかりと労働政策を進めてまいりたいというふうに思っております。
○福島みずほ君 この産業競争会議のを見て、私は本当に怒り狂ったんですが、正規労働者の雇用が流動化すれば、待機失業者が減り、若年労働者の雇用も増加すると同時に、正規雇用者と非正規雇用者の格差を埋めることになると。 しかし、雇用の流動化といって、かつて自民党政権が労働者派遣法の製造業にまで規制緩和や、様々な規制緩和をしたことで雇用が壊れました。民主党政権は、一応、派遣や労働契約法の規制強化をやろうとしたんですよ。でも、もう一回自民党政権になって、例えばこれでは、雇用継続型の解雇ルールを世界基準の労働移動型ルールに転換するため、再就職支援金、最終的な金銭解決を含め、解雇の手続を労働契約法で明確に規定する、つまり、再就職の支援金を払えば解雇できるようにするなど提言されているじゃないですか。こんな解雇ルールについて、厚労省、賛成していくんですか。
○国務大臣(田村憲久君) 今のお話、金銭解決のお話ですかね。
○福島みずほ君 はい。
○国務大臣(田村憲久君) これに関しましては、ヨーロッパでよく見られる形態でありますけれども、実際問題は、その入口でこのお金払うから解雇するよなんというふうな国はないわけでありまして、基本的に、労働紛争をやった後に一定の結果が出て、その結果、例えば雇主側が違法だとなった場合に、その解決手段として金銭を使うと。 その場合に二通りありまして、一つは事業主からそれが言える方法もあれば、雇われている方からこれで解決してくださいというような、そういう選択があるわけでありまして、そこも含めて一度整理してみませんと、私もこれはどういう意味合いを言われているのかよく分からないものでありますし、まだ実際問題この金銭解決について精緻な議論がされているわけではございませんので、これからどういう議論になるのかということを考えながら、労働者保護という立場からしっかりと議論をしてまいりたいというふうに思います。
○福島みずほ君 かつてアメリカ合衆国から出た教書の中に、解雇のルールの緩和化、つまり、例えば裁判で勝訴しても、金銭的にお金を払えば、双方が合意すれば解雇が有効となると変えるとか、ホワイトカラーエグゼンプション、みなし管理職の場合は割増し賃金払わなくてよいというのが出てきそうになって、私たちは大反対をやりまして、閣議決定せず、かつての自民党政権下でその法案は出てきませんでした。もう一回これが出てきているということなんですよ。解雇のルールの緩和化では駄目でしょうという、労働法制の規制緩和したためにひどいことが起きたわけで、ようやく正当の理由がなければ解雇できないというふうになったわけでしょう、労働契約法で。それを緩和することに厚生労働省はやってはならないというふうに思っています。どうですか。
○国務大臣(田村憲久君) 拙い私の認識ではございますけれども、基本的にこの解雇という問題は、世界でやりやすい、やりにくい、いろんな国の形態があります。 日本の国は比較的この解雇法制厳しい。それは、元々、自由契約の中において、その自由契約に対しての解雇権利の濫用というものをどう防止するかというような形から要するに司法が判断をされるわけでございまして、そういう意味では、世界の中においてそうは解雇はできないという部類に入っておる、このように私は認識をいたしております。 だからこそ、その産業競争力会議等々で世界に合わせたような解雇の仕方をさせろというような御意見が出てきておるものだというふうに認識しておりますが、しかし一方で、働き方が違うわけでありますから、そこはそれでいろんな議論をしませんと、何でも欧米流であるというのが正しいわけでもございませんし、それならば働き方に関してもグローバルスタンダードになっているのかというような議論もしなきゃいけないというふうに思っておりますので、幅広い議論からこれからいろんな検討をさせていただき、最終的には、いずれにいたしましても労政審議会で御議論いただくことは間違いないわけでございますから、そこで労使入っていただいた中で最終的な決定をしていただけるものというふうに思っております。
○福島みずほ君 経営者側は、日本の正社員は解雇しにくい、それが企業活動の邪魔になっているという意見があります。でも、OECDの調査によると、他の先進国と比べて日本が特に解雇しにくいわけではありません。 それから、衆議院での議論などを見てちょっと危惧を感ずるのは、地域限定で労働者を雇う、つまり準正社員化という議論がありますよね。それをやろうと。この産業競争力会議でも出てきております。 でも、例えば、シャープやパナソニックやいろんなところが企業が撤退をする。私自身は、地域限定というのは、労働者にとってむやみに別のところに転勤させられないという契約ではあったとしても、そこで企業が撤退するからといって、ほかに大会社はあるわけですから、望む人間はその企業がやっぱり雇用をちゃんと保障すべきだというふうに考えているんです。 だから、地域限定だから、そこの企業がその地域から撤退するんだったらもう解雇してもいい、そんな理屈はないというふうに思いますが、いかがですか。
○国務大臣(田村憲久君) それはなかなか難しいところがございまして、仕事がなくなれば雇用がなくなるわけですよね。
○福島みずほ君 違う、違う。だって、企業はあるんだもん。企業はあるんだもん。
○国務大臣(田村憲久君) いや、もちろん企業はありますけれども、例えば企業がもうずっと赤字が続いていて工場を閉鎖するという場合に、それが本当に解雇できるかどうか、つまり整理解雇の話でありますが、それは裁判所等々の判断でも認められる場合もあるわけでございますから、一律に全て駄目だというわけではございません。それは司法がどう御判断をされるかという話であろうと思います。 いずれにいたしましても、そのような場合の労働移動が、スムーズに失業なき労働移動ができるような形をどのように支援していけるかということも実はここで議論をいたしておるわけでございまして、その失業なき労働移動というものに我々はしっかりと取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○福島みずほ君 整理解雇の四要件、それから解雇が労働契約法にあるわけですよね。それは守られるべきは当然なんですが、私が危惧を感ずるのは、この解雇のルールの規制緩和の中で、準正社員化、例えば別の正社員概念をつくって地域契約、地域別でやると。とすると、そこで例えばシャープのある会社が撤退をする、でも、そこに働いている人は、自分はシャープで住所を移してもいいから働き続けたい、これはいいんですよね。企業が撤退するからといって全て解雇というわけにはならないということでよろしいですね。
○国務大臣(田村憲久君) それは労働契約の内容にもよるんじゃないですかね。
○福島みずほ君 違う。 ここで余り、ちょっと時間がもったいないですが、それは違うと思うんですよ。労働者にとって他に転勤をさせられないという意味での地域限定はあるかもしれないが、その企業がほかにも工場やいろんなのを持っているんであれば、そこの企業が撤退するイコールもう全て解雇していいという話ではなく、雇用継続の責任というのがあるんじゃないかということなんです。
○国務大臣(田村憲久君) それは、雇用継続に関する期待権をどこまで認められるかという話になってこようというふうに思います。
○福島みずほ君 期待権はあるんですよ。首になるということは、食べていけない、死刑判決のようなものだから、やっぱり厚生労働省は雇用を守る立場でやってもらわないと、解雇のルールの緩和がひた走りだと、またひどいことになりますよ。 ですから、解雇規制緩和と金銭解決ルール化に関して、今日は議論がちょっと生煮えで、私は断固それと闘うというふうに厚生労働大臣に言ってほしかったんですが、言っていただけますか。
○国務大臣(田村憲久君) ちょっと何と闘うのかというのがよく、まだ実は産業競争力会議でもしっかりと精緻な議論になっていないものでありますから何と闘うかというのは言いづらい部分でありますが、労働者を保護していくのがやはり厚生労働省の一つの大きな役割であることは間違いないわけでありまして、そういう立場からこれからもしっかりと行政を進めてまいりたいと思います。
○福島みずほ君 だって、これ産業競争会議で出ているじゃないですか。解雇の規制緩和だとか、さんざん出ているじゃないですか。これと厚生労働省が闘わずしてどうするんだと、規制改革会議と闘わずして、経済財政諮問会議の雇用と闘わずしてどうするんだというのが思っていることなんです。もうそれは断固闘ってください、厚生労働省は経済産業省と違うんだから。 では、TPPについてお聞きします。 TPPへ参加した場合、雇用にどのような影響があると厚労省は考えていますか。
○国務大臣(田村憲久君) 今、TPPに関して、雇用に関しては議論がなされておらぬわけでありまして、取り立てて今それほど大きな問題意識というものは持っておりません。
○福島みずほ君 これ、質問通告して、これについて何も考えてないというのを聞いて、私はちょっとびっくりしたんですね。 というのは、アメリカは今までさんざんぱら教書の中で、解雇のルールの規制緩和やホワイトカラーエグゼンプションや、日本の労働法制、流動化せよと、アメリカ並みにせよとさんざん言ってきたんですよ。これ出てくるんじゃないですか。それに対して、何にも厚生労働省は考えておりません、TPPについてで、大丈夫なんですか。
○国務大臣(田村憲久君) いや、要するに議論がなされていないわけでございまして、そういう意味で、今の時点でこの問題だというような認識を持って対応しておるものはないということでございまして、まあ出てくるかどうかは分かりませんけれども、もし出てくるとするならば、そのときにちゃんと国内の雇用が守られるような主張をしてまいりたいというふうに思います。
○福島みずほ君 私は、今までのアメリカの日本に対する主張から見て、こういう主張が万々が一、今はないけれども、出てくるんじゃないか、非関税障壁として。だから、それに対して厚労省はどうするというシミュレーションや情報収集をやっていると個人的に思っていたんですよ。ところが、やっていない、関係ないということを聞くと、ちょっとこれは、TPPの怒濤のような嵐の中で厚労省大丈夫かと思いますが、これは後日また議論させてください。 労働者派遣法改正によって日雇派遣が原則禁止となりましたが、実際は守られておりません。取締りを行っているんでしょうか。どのように遵守させていこうと考えていますか。
○副大臣(桝屋敬悟君) 昨年十月施行の改正労働者派遣法におきまして、例外要件に該当する場合を除いて原則禁止とされているわけであります。厚労省といたしましては、規制の実効性が上がりますように、日雇派遣禁止の趣旨について改正法の説明会等をしっかりやり、周知徹底を図っていきたいと。なお、労働局によります指導において例外要件の可否を厳格に確認するなど、派遣元が適切に対応しているかどうかしっかり確認を行っているところでございます。 今後とも、改正派遣法の趣旨である派遣労働者の保護が達成されますよう、引き続き厳正に運用してまいりたいと思っております。
○福島みずほ君 実際、日雇派遣は増えているというデータもあり、これについては調査をし、かつ必要があればまた通達やそういうものを出してください。 労働者派遣制度は、派遣労働者が責任を追及するために必要な団体交渉権を派遣先に及ぶことを認めておらず、結果として母性保護を始めとした権利がないがしろにされています。現在、労働者派遣法改正に向けて厚労省内に研究会が設けられていますが、派遣労働者が所属する労働組合の団体交渉権が派遣先にも及ぶことを明確にすべきだと考えますが、いかがですか。
○副大臣(桝屋敬悟君) 御指摘のとおり、現在の派遣法では、基本的には派遣元に賃金の支払などの雇用主としての責任を課す仕組みになっているわけでございます。団体交渉についても、派遣元が応諾義務を負っていると、このように理解してございます。ただし、個別の事案におきまして、労働者の基本的な労働条件等について、雇用主と部分的とはいえ同視できる程度に現実的かつ具体的な支配力を有していると言える場合等には派遣先に労組法上の使用者性が認められると、こうした中労委令もございまして、このように誰が団体交渉の応諾義務を負うかについては個別の事案ごとに裁判所あるいは労働委員会で判断されることになると思っております。 いずれにしても、派遣先との団体交渉の問題も含め、労働者派遣制度に関する課題につきましては、委員御指摘されましたように、現在有識者による研究会において議論を行っているところでございまして、しっかりこの中身を見てまいりたいと思います。
○福島みずほ君 労働契約法がこれから施行になりますが、これは去年七月三十一日、この委員会で私が質問したときに、西村智奈美副大臣が、不更新条項を入れさえすれば雇い止め法理の適用が排除されるといった誤解を招くことがないように、従来の判例法理が変更されるものではないということを、解釈通達ですとかそれからパンフレットなどを作成して、明確に周知したいというふうに考えておりますと答弁しております。パンフレットが出ているんですが、これは、労働者が雇用継続への合理的な期待を抱いていたにもかかわらず、当該有期労働契約の契約期間の満了前に使用者が更新年数や更新回数の上限などを一方的に宣言したとしても、そのことのみをもって直ちに同号の該当性が否定されることにはならないと解されるものであることとしかなっておらず、不更新条項というのが問題があるというような中身になっていないんですね。こういうパンフレットや、こういうものを出していただいたことは有り難いんですが、もっとばきっと使用者に伝わるようにやっていただきたいということを要望いたします。 この間、というか、当事者の皆さんたちと話を聞き、いわゆる追い出し部屋の話や、それから、今、退職勧奨というよりも、もう会社に来なくていいよってなったときに、IDカードを取り上げるとかパソコンを取り上げる。すると、要するに会社で働けないわけですよね。だから、実質的な解雇なんだけれども退職勧奨のようなものがあるということで、実は厚労省と行政交渉をしました。 やっぱりこれはパワハラの一種でもあるし、それから、退職勧奨というよりも、もうIDカードを取り上げるというのは実質は解雇。だから、よくアメリカの映画などで、君、今日から来なくていいよって言われたら、段ボールに私物入れてとぼとぼとぼと帰るみたいな、よく映画でありますけれども、そういう事態がやっぱり日本でも今起きていると。 これは違法とまではなかなか言えなくても、パワハラの定義を拡充するとか、こういうのはおかしいということを、やっぱり解雇の潜脱だとか、厚労省、調査をして、やっぱりこういうことをなくしてほしい。いかがですか。
○政府参考人(中野雅之君) ただいまの御指摘にありましたような事案やあるいは大規模な雇用調整事案が発生した際には、機動的に事実関係の把握や啓発指導、その中には、過去の裁判例をまとめました特に退職強要や解雇、いじめ、嫌がらせに関する裁判例の内容を盛り込みましたパンフレット等で啓発指導を行っているところでございます。 また、退職強要等について労働者の方からの相談がありました場合には、労働局に設置しております総合労働相談コーナーにおきまして個別にきめ細かく相談に対応するなど、真摯に対応していきたいと考えております。
○福島みずほ君 これはいろいろやってくださいよ。調査をすることや指導することや、もっとパンフレットや通達を出すことを含めて、是非検討をお願いします。 ブラック企業についてお聞きをいたします。 「ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪」、今野晴貴さんの本もありますし、私も若い人たちからいろんな話を聞きます。初めは辛抱が足りないんじゃないかと一瞬思っていたけれども、今はやっぱり大量に採用して、短い間に半数ぐらいもう辞めてしまうとか、本当に、ある外食チェーン店では、就職した新入社員の女性が寮から飛び降り自殺をして労災が認定される、土日もないぐらいいろんなレポートを書かせられるとか、若い人たち、非正規雇用も大変だけれども、就活も大変だけれども、就職したからといって、そこで物すごい選別、以前はうちの会社に来た子というので長い目で育てていたが、もう今は本当に使い捨てという現状が広がっています。 これはもう何とかしないとというふうに思っていて、ブラック企業対策、厚労省、どうですか。
○副大臣(桝屋敬悟君) 今委員がおっしゃった労働者を使い捨てにするような劣悪な雇用管理を行ういわゆるブラック企業、こうした企業では賃金不払残業等の労働基準法違反や職場のパワハラ問題、しばしば見られると、今委員御指摘のとおりでございます。 厚生労働省では、労働基準法などの違反が疑われる企業には調査に入りまして、重大又は悪質な法令違反が認められる場合には厳正に対処してまいりたいと思っております。また、長時間労働の抑制を指導するとともに、職場のパワハラ問題の周知広報にも積極的に取り組んでまいりたいと思います。 それから、委員もおっしゃった若者ですね、いわゆるブラック企業なのではないかという過度な不安からなかなか企業が選べないという、こういうこともございますので、若者応援企業宣言、この事業を活用して中小企業の魅力発信や就職関連情報の開示を積極的に進めてまいりたいというふうに思っております。
○福島みずほ君 違法だというので取締りに入る、労基署が、労働局がという以前に、やはりそういう使い捨てがよくないとか、啓発やある種の指導や、もっと明白に違法ではなくても問題ありというところはたくさんあるので、そういうところを是非、厚生労働省としてもうとにかく雇用の立て直しというのに全力を挙げてやっていただけるよう、そして、繰り返しますが、TPPには御注意、それから規制改革会議、経済財政諮問会議、産業競争会議、こんな、ふざけるなと、こんな規制緩和今ごろ出してという、闘ってくださるよう強く申し上げ、質問を終わります。
○委員長(武内則男君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後五時九分散会