決算委員会 第1号
- 発言数
- 248 件
- 登壇者
- 34 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2013/05/20
会議録
○委員長(金子原二郎君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告をいたします。 去る十七日までに、江田五月君、谷博之君、鈴木寛君、岩本司君、大久保勉君、室井邦彦君、宇都隆史君、青木一彦君、中川雅治君、若林健太君、藤川政人君、塚田一郎君、主濱了君、舟山康江君及び井上哲士君が委員を辞任され、その補欠として江崎孝君、神本美恵子君、前川清成君、藤谷光信君、風間直樹君、川口順子君、武見敬三君、橋本聖子君、松村祥史君、古川俊治君、中原八一君、はたともこ君、平山誠君、紙智子君及び山根隆治君が選任されました。 また、本日、大島九州男君が委員を辞任され、その補欠として西村まさみ君が選任されました。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が五名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(金子原二郎君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に江崎孝君、蓮舫君、熊谷大君、石川博崇君及び柴田巧君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) この際、河戸検査官から発言を求められておりますので、これを許します。河戸検査官。
○検査官(河戸光彦君) 三月五日付けをもちまして検査官に就任いたしました河戸光彦でございます。 微力ではございますが、職務を全うするために誠心誠意務めてまいりたいと考えておりますので、御指導、御鞭撻のほどよろしくお願いいたします。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。 本委員会は、今期国会におきましても、国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(金子原二郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査のうち、国会法第百五条の規定に基づく本委員会からの会計検査の要請に対する結果報告に関する件及び会計検査院法第三十条の二の規定に基づく報告に関する件を議題といたします。 会計検査院から説明を聴取いたします。河戸会計検査院長職務代行検査官。
○検査官(河戸光彦君) 会計検査院は、国会法第百五条の規定に基づき平成二十一年六月二十九日、二十三年十二月七日、二十四年八月二十七日及び九月三日付けで参議院議長から会計検査及びその結果の報告の要請がありました「牛肉等関税を財源とする肉用子牛等対策の施策等について」等の計七事項につきまして、関係府省、関係独立行政法人等を対象に検査を行い、会計検査院法第三十条の三の規定に基づき二十四年四月十二日、十月四日、十七日及び二十五日にその結果の報告書を提出いたしました。その報告書の概要を御説明いたします。 最初に、「牛肉等関税を財源とする肉用子牛等対策の施策等について」を御説明いたします。 この報告書は、二十二年八月二十五日に提出しました報告書におきまして、引き続き検査を実施して、取りまとめができ次第報告することとしておりました事項に関するものでございます。 検査しましたところ、肉用子牛生産者補給金制度において、生産コストの低減等により保証基準価格が合理化目標価格まで下がれば肉用子牛等対策の目的を達成することになるのに、保証基準価格と合理化目標価格の乖離は制度開始当初と比較していずれの品種においても広がっておりました。また、二十二年度の飼料自給率は二五%となっており、三年度と比較すると一ポイント低下し、食料・農業・農村基本計画における二十二年度の目標値三五%に達していない状況となっておりました。そして、検査を実施した各事業において、適切とは認められなかったり、効率的、効果的になっていなかったりする事態が見受けられました。 次に、「年金積立金(厚生年金及び国民年金)の管理運用に係る契約の状況等について」を御説明いたします。 検査しましたところ、年金積立金の管理運用に係る業務の状況については、第二期の中期計画において定められた第一期の基本ポートフォリオの暫定利用が二年以上に及んでいたり、契約方式等の状況については、運用受託機関の選定の過程の妥当性を事後的に検証することが困難となっていたり、委託先機関における運用実績の状況については、運用実績が低迷しているファンドが見受けられたりなどしておりました。 次に、「公共土木施設等における地震・津波対策の実施状況等について」を御説明いたします。 検査しましたところ、災害予防対策に資するための施設に係る事業である河川、海岸、砂防、下水道、治山、農業農村整備、集落排水各事業において、ライフライン機能等の安全性を損なうような事態や、災害に対する応急復旧活動に資するための施設に係る事業である道路整備、港湾整備、公園、漁港整備各事業において、災害発生直後から必要な救助活動等に支障が生ずるおそれのある事態が見受けられました。 次に、「公共建築物における耐震化対策等について」を御説明いたします。 検査しましたところ、壁や柱等の構造体、天井材や建具等の建築非構造部材及び電力供給設備等の建築設備の全てを対象とした耐震化率は、官庁施設の特定建築物規模相当の建築物で約六割にとどまっており、また、ソフト面からの地震減災対策として位置付けられている業務継続計画について、所在地域の実情に合わせた被害想定等に基づいて策定されていないなどの事態が見受けられました。 次に、「独立行政法人における不要財産の認定等の状況について」を御説明いたします。 二十三年度末における全独立行政法人百二法人を対象として検査しましたところ、事業用の土地及び建物並びに宿舎の跡地等が有効に利用されていないなどの事態、使用を想定していない現金預金が留保されていた事態、利息を全く受け取れなかったり、償還等までの期間が中期目標期間を大幅に超えたりしている仕組み債等を保有している事態、実物資産の売却及び敷金等の返戻による収入が法人内部に留保されている事態、有価証券の譲渡に際し競争性が確保されていない事態、有価証券の譲渡収入を国庫納付する際に簿価超過額が法人内部に留保されている事態、固定資産売却損を計上することにより法人内部に資金が留保されている事態等が見受けられました。 次に、「三菱電機株式会社等による過大請求事案について」を御説明いたします。 検査しましたところ、三菱電機株式会社等が、防衛省、独立行政法人宇宙航空研究開発機構、内閣情報調査室内閣衛星情報センター、独立行政法人情報通信研究機構又は総務省と締結した契約において、他の契約から実績工数の一部を付け替えたり、防衛省等の制度調査や原価監査等が有効に機能するものとはなっていなかったりなどしていました。 最後に、「東日本大震災からの復興等に対する事業の実施状況等について」を御説明いたします。 検査しましたところ、東日本大震災復旧・復興事業に係る経費項目別の執行状況では、一般会計における執行率は六〇・六%となっていました。また、被災市町村における復興事業等の実施状況は、市町村によって大きな差が見受けられ、一部の市町村は、各種業務に対応するための人的支援等を要望していました。 以上の報告事項について、会計検査院としては、公共土木施設等における地震・津波対策の実施状況等、公共建築物における耐震化対策等、三菱電機株式会社等による過大請求事案及び東日本大震災からの復興等に対する事業の実施状況等につきましては、引き続き検査を実施して、検査の結果につきましては、取りまとめができ次第報告することとしております。また、その他の報告事項につきましても、今後とも多角的な観点から引き続き検査を実施していくこととしております。 これをもって報告書の概要の説明を終わります。 次に、会計検査院は、会計検査院法第三十条の二の規定により国会及び内閣に対して、平成二十四年七月三十日、九月二十七日、十月四日、十一日及び十七日に計十一件の報告書を提出いたしました。その報告書の概要を御説明いたします。 最初に、地方債の元利償還金に係る普通交付税の算定について総務大臣に対して処置を要求したものを御説明いたします。 普通交付税の算定に当たりましては、地方債の実際の元利償還金の一定割合が財政需要の額に算入されております。また、地方団体等は、年利五%以上の旧資金運用部資金等の公的資金について、平成十九年度から二十一年度までの間に補償金が免除された繰上償還を行うことができることとされております。この補償金が免除された繰上償還に係る地方債の元利償還金を算入した公債費等に係る財政需要の額について検査いたしました。 検査の結果でございますが、十県及び百二十三市町村は、公的資金に係る補償金免除繰上償還を実施した後、当該償還額の大半について、新たに地方債を発行し、より低い金利で市中金融機関等から借り換えており、実態として発生していない利子支払額に基づく元利償還金を財政需要の額に算入していることから、総務省に対して改善の処置を要求いたしました。 次に、T7初等練習機の委託整備費用の執行について防衛大臣に対して意見を表示したものを御説明いたします。 T7初等練習機は、平成十二年に行われた総合評価落札方式による一般競争入札を経て、調達することが決定されたものです。この総合評価の際に示された富士重工業株式会社の提案内容が維持運用に係る契約に適切に反映されているかなどについて検査いたしました。 検査の結果でございますが、委託整備費用の実績額が富士重工業株式会社の提案経費に比べて多額に上っているのに、防衛省において、委託整備費用の執行状況を適切に把握しておらず、富士重工業株式会社の提案内容と整備作業の実態を的確に把握、分析するなどして、その結果を委託整備に係る契約に適切に反映させるための取組を十分に行っていない事態が見受けられたことから、防衛省に対して適切な取組を行うよう意見を表示いたしました。 次に、スポーツ振興基金の有効活用について文部科学大臣に対して意見を表示したものを御説明いたします。 文部科学省は、平成二年度に独立行政法人日本スポーツ振興センターに二百五十億円を出資しております。そして、センターは、これに民間からの出捐金を加えて運用型の基金としてスポーツ振興基金を設置し、その運用益等を財源としたスポーツ振興基金助成を行う一方で、スポーツ振興投票の収益を財源としたスポーツ振興くじ助成等の助成業務を行っております。そこで、振興基金の運用状況等について検査いたしました。 検査の結果でございますが、振興基金の運用益は当初に比べて大きく減少し、これに伴い基金助成の助成額も減少しております。一方、スポーツ振興くじ助成の助成額は、この五年間で飛躍的に増加するなどしております。したがいまして、文部科学省において財政資金の有効活用を図るよう意見を表示いたしました。 次に、「消費税の簡易課税制度について」を御説明をいたします。 消費税法においては、中小事業者の事務負担に配慮して、事務の簡素化を図るために、課税売上げに係る消費税額を基礎として、課税仕入れに係る消費税額を、事業者の営む事業の区分に応じたみなし仕入れ率を用いて計算できる簡易課税制度が設けられております。そこで、簡易課税制度について、有効性等の観点から、有効かつ公平に機能しているかなどに着眼して検査いたしました。 検査しましたところ、みなし仕入れ率が全ての事業区分において課税仕入れ率の平均を上回っていたり、多くの簡易課税制度適用者において、簡易課税制度を適用した課税期間の消費税納付率の方が、本則課税を適用した課税期間の消費税納付率より低くなっていたり、納付消費税額が低額となっている簡易課税制度適用者の中には、多額の課税売上高を有するような規模の大きな事業者も含まれていたりするなどの状況が見受けられました。 会計検査院としては、今後とも、簡易課税制度を含む消費税全般について引き続き注視していくこととしております。 次に、「東日本大震災等の被災者を救助するために設置するなどした応急仮設住宅の供与等の状況について」を御説明いたします。 検査しましたところ、被災者に対する応急仮設住宅については、民間賃貸仮設住宅が過去に例のない規模で供与され、建設仮設住宅と比較すると、早期に供与され、費用も低額となっていました。しかし、災害救助法に基づく救助は現品による供与が前提とされているため、被災自治体が多大な事務負担を強いられるなどしていて、複数の県等から、被災者が支払う家賃等に対して金銭を支給する選択肢が認められる必要があるとの意見が会計検査院に対して示されました。一方、金銭の支給については、様々な課題があることから、それらの解決を図る必要があると思料されました。 会計検査院としては、今後も、被災七県における応急仮設住宅の供与等の状況等について引き続き注視していくこととしております。 次に、公的研究費の不正使用等の防止に関する取組について文部科学大臣に対して処置を要求し及び意見を表示したものを御説明いたします。 検査しましたところ、研究機関等において、研究者が取引業者に直接研究用物品を発注する場合等における業者選定に関する事務部門の牽制が機能する仕組みを導入していなかったり、補完的な措置を十分に講じないまま検収業務を省略して一部の研究用物品を購入していたり、効果的な監査手法の導入など実効性のある内部監査が十分に実施されていなかったりなどしている事態が見受けられました。したがいまして、文部科学省に対して、改善の処置を要求し及び意見を表示いたしました。 次に、「地震・火山に係る観測等の実施状況について」を御説明いたします。 検査しましたところ、一部の地方公共団体において、近接する気象庁等の観測機器の利用について十分に検討することなく観測機器を更新していたり、国土交通省において地震直後の初動体制の決定に資することを目的として独自の観測ネットワークを整備している一方で、気象庁の情報により初動体制を決定したりしておりました。また、災害時の停電等に対する観測機器等の支障対策が、気象庁へ観測データを提供している機関によって区々となっておりました。さらに、全国瞬時警報システムについて、その整備目的が一部の市町村において達成されていない事態や、一連の訓練の実施状況が低調となっているなどの状況が見受けられました。 会計検査院としては、今後も、関係機関における地震、津波及び火山の観測等の実施状況等について引き続き注視していくこととしております。 次に、「グリーン家電普及促進対策費補助金等の効果等について」を御説明いたします。 エコポイント事業について検査しましたところ、地球温暖化対策の推進については、省エネ性能の高いグリーン家電の普及には寄与していたと認められました。しかし、二酸化炭素削減効果については、環境省等は二百七十三万トンとしていましたが、会計検査院の試算によると二十一万トンという結果になりました。また、事業の実施前後における二酸化炭素排出量の増減実績を試算したところ、一年当たりの総排出量が最大で百七十三万トン増加していた結果となりました。なお、事業の効果のうち、経済の活性化及び地デジ対応テレビの普及については一定の効果があったと思料されました。 会計検査院としては、地球温暖化対策の推進について、二酸化炭素排出量の削減に関する事業の実施について、今後とも多角的な観点から引き続き検査していくこととしております。 次に、「郵便事業株式会社の経営状況について」を御説明いたします。 検査しましたところ、郵便事業株式会社は、平成二十一年度に特別損失を計上した後、二十二、二十三両年度に営業損失を計上したことにより、二十三年度末時点において百二十九億円の繰越欠損金を計上していました。この主な要因は、日本通運株式会社との共同出資によりJPエクスプレス株式会社を設立し、その後、同社から宅配便事業を承継したことにより、宅配便事業の収支が悪化したことによるものでした。具体的には、郵便事業株式会社の宅配便事業をJPエクスプレス株式会社に承継させることができなかったことから、投入した費用が結果的に過大なものとなってJPエクスプレス株式会社の経営を悪化させたこと、人件費や集配運送委託費が増大していたことなどによるものでした。 会計検査院としては、日本郵便株式会社に投じた資本金が毀損していないか、また、ユニバーサルサービスとしての郵便事業が適切に実施できるように郵便事業等が健全に経営されているかなどについて引き続き注視していくこととしております。 次に、「人事・給与等業務・システム、調達業務の業務・システム並びに旅費、謝金・諸手当及び物品管理の各業務・システムの三の府省共通業務・システムにおける最適化の進捗状況等について」を御説明いたします。 検査しましたところ、三の府省共通業務・システムは、当初の最適化計画が順次改定されるなどしており、これに伴い参加府省等の運用開始が遅延していて、最適化効果の発現が遅延しているだけでなく、初期開発や企画段階に係る資料が保存されていないため、担当府省と参加府省等との間でどのような確認、合意等が行われていたのか確認できず、担当府省として十分な説明責任を果たしていなかったり、連携する他の府省共通業務・システムの最適化効果の発現に影響を与えたりなどしておりました。 会計検査院としては、三の府省共通業務・システムの最適化が円滑に進捗し、最適化効果が早期に発現するよう、今後とも引き続き注視していくこととしております。 最後に、人事・給与等業務・システムの最適化の状況等について内閣総理大臣及び人事院総裁に対して意見を表示したものを御説明いたします。 検査しましたところ、人事・給与等業務・システムにつきましては、参加府省等における運用が安定しておらず、最適化効果の発現が大幅に遅延していたり、移行経費を最適化の実施に係る投資額として計上していなかったりなどしておりましたことから、人事院において、参加府省等と人事・給与等業務・システムの改修の優先順位等を調整の上、引き続き改修に努めるとともに、移行作業について参加府省等と十分情報共有を図って移行支援を実施するなどし、また、内閣官房において、人事院への助言を含む総合調整を行うよう意見を表示いたしました。 これをもって報告書の概要の説明を終わります。
○委員長(金子原二郎君) 以上で説明の聴取は終わりました。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 平成二十二年度決算外二件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、総務省自治行政局選挙部長米田耕一郎君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(金子原二郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 平成二十二年度決算外二件の審査のため、本日の委員会に独立行政法人日本原子力研究開発機構副理事長辻倉米藏君及び東京電力株式会社代表執行役社長廣瀬直己君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(金子原二郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 平成二十二年度決算外二件を議題といたします。 まず、平成二十二年度決算審査措置要求決議について政府の講じた措置につきまして、財務大臣から説明を聴取いたします。麻生財務大臣。
○国務大臣(麻生太郎君) 昨年八月に御決議をいただきました平成二十二年度決算審査措置要求決議につきましては、「東日本大震災復旧・復興関係経費の迅速かつ円滑な執行の確保等について」ほか六項目に係る措置を講じましたので、お手元に配付いたしておりますとおり御報告をさせていただきます。
○委員長(金子原二郎君) 以上で説明の聴取は終わりました。 なお、平成二十二年度決算審査措置要求決議について講じた措置につきましては、これを本日の会議録の末尾に掲載することといたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(金子原二郎君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。 次に、平成二十二年度決算外二件について締めくくり総括質疑を行います。 まず、私が決算委員長として若干の質疑をいたします。 平成二十三年度における東日本大震災からの復興関連の事業が当初予定どおり進んでいない状況等を踏まえ、本委員会は、昨年八月、復旧復興関係経費の迅速かつ円滑な執行に努め、予算が適正、有効かつ効率的に活用されるよう措置要求決議を行いました。 その後、関係経費の一部が、震災前から一般会計で実施されていた事業等に支出されたり、被災地域の生活再建等に直接結び付くと考え難い使途に充てられたりしていた問題が本委員会の質疑等によって明らかになりました。さらに、被災地では、いわゆる手抜き除染などといった被災地の復旧復興事業に対する信頼を失わせ、また、一日も早い生活再建を願う被災者の心情を傷つけ、裏切るような許し難い事態も明らかになりました。 復旧復興関係経費の支出は、その使途について国民の理解が得られるよう、予算の査定、事業実施箇所の選定等を適切に行うべきと考えます。さらに、手抜き除染のような不正行為については厳正に対処し、再発防止を徹底するなどして、復旧復興事業に対する国民の信頼を取り戻すことが必要不可欠と考えますが、安倍総理の御所見をお伺いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 復興関連予算の使途については、本年一月の復興推進会議において、不適切使用等の批判を招くことがないよう使途の厳格化を行うことを指示したところであります。それを踏まえて、復興関連予算については、被災地域の復旧復興に直接資する施策のみを復興特別会計に計上することを基本とし、平成二十四年度補正予算及び二十五年度予算について使途の厳格化を図りました。 また、執行段階でも、こうした予算について、復興庁が事業箇所等の事業の実質的内容を決定し各府省への予算の配分を行っており、このような予算計上の仕組みは復興予算の適切な執行や効果的かつ無駄のない活用につながるものと考えています。 昨今、全国向け事業を対象としている基金について不適切使用ではないかとの議論がありますが、現在、所管省庁、復興庁及び財務省においてその執行状況等の調査を行っているところであります。この結果を踏まえて、執行を見合わせること等も含め、適切に対処してまいります。 加えて、国が行う除染事業の手抜き工事の指摘については、私からも指示を行い、環境省において除染適正化プログラムを取りまとめ、再発防止に取り組んでいるところであります。除染を含めて、復旧復興事業を適正に執行していくことが重要であると認識をしております。 今後とも、国民に誤解を招くことのないよう、復興事業や予算の適切な執行に努めてまいります。
○委員長(金子原二郎君) 我が国では、平成十二年のいわゆるIT基本法の成立以来、IT関連予算として累計十兆円を上回る国費が投じられてきました。しかし、システム開発等に関しては、本委員会の二十二年度決算審査でも、厚生労働省のシステムについて、不適正な経理処理により調達が行われていたばかりか、一部機能が業務上の使用に耐えず全く利用されなかった問題や、特許庁のシステムについて、五十四億円を投じたにもかかわらず、完成する見込みがなく開発中断に至った問題等が取り上げられました。 さらに、システム調達等については、一者応札の割合も依然として高く、平均落札率も高止まりしていることなどが会計検査院の検査によって明らかになっています。 政府は、システム開発の失敗事例を十分に検証し、再発防止の徹底を図る必要があります。また、政府全体のシステム調達等についても、実質的な競争性の確保に努めるとともに、各府省の調達事例等に関する有用な情報を共有し、戦略的調達による効率的な予算執行を行うべきであると考えますが、これらに関して安倍総理の御所見をお伺いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 御指摘の事例を受け、厚生労働省及び特許庁においては、システム構築等の十分な検討期間の確保や事業者の能力に対する重点審査等の措置を講じることといたしました。 政府としては、厚生労働省や特許庁の事例も踏まえ、政府CIOの下に、情報システムに関する政府の調達能力を向上するため、事業者の評価に当たって技術力をより重視するようにするための調達ルールの見直しなどに取り組むことにより、再発の防止に努めていく考えでございます。 また、実際の調達に当たっては、明確かつ公正な調達仕様書の作成を推進すること、そして各府省の調達事例について情報共有を徹底し、共有される情報の更なる充実を図ってまいります。 こうした取組を通じて、効率的な予算執行に資する戦略的調達を目指してまいります。
○委員長(金子原二郎君) 戦後の高度経済成長期に集中的に整備された道路、港湾、下水道等の社会資本は、建設後既に五十年以上を経過しているものもあり、老朽化が急速に進んでいます。このような状況を受け、本委員会も、平成二十一年度決算の審査で、長寿命化・老朽化対策を早急かつ効率的に実施するよう求める措置要求決議を行い、政府に改善を促してきました。 そのような中、昨年十二月、中央自動車道笹子トンネルの天井板崩落により多くの死傷者が出るという痛ましい事故が発生したことは極めて残念であります。また、その後の緊急点検の結果、一部の国道等のトンネルにおいても老朽化等に伴う不具合が発見されるなど、社会資本の老朽化対策等は急務の課題となっています。 政府は、同様の事故が二度と繰り返されることのないよう、老朽化等が懸念される全ての社会資本について所要の点検や補修等を最優先で実施する必要があると考えます。また、地方公共団体や高速道路会社等が管理しているものについても、点検や補修等が適切に実施されるよう全面的な支援等を継続的に行い、安全性の確保に万全を期すべきであると考えますが、これらに関して安倍総理の御所見を伺います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 笹子トンネル事故のような痛ましい事故は二度と繰り返さないとの決意の下、既存のインフラの老朽化対策に早急に取り組んでいく必要があると考えております。このため、平成二十四年度補正予算と平成二十五年度予算においては、橋梁やトンネルといった既存インフラの老朽化対策などに重点化をしております。国が管理するインフラについては、これらの予算を活用し、点検や修繕等を実施しているところであります。 また、社会インフラの大部分を管理する地方公共団体においても、点検や修繕等が継続、計画的に行われることが必要であります。このため、国としても、平成二十四年度補正予算で創設した防災・安全交付金等を活用して、財政面での支援のほか、維持管理のマニュアルの提供など技術的な支援を行っているところであります。 さらに、高速道路株式会社等のインフラを管理する民間事業者についても、継続的に技術的な支援や必要な指導等に努め、インフラの安全性の確保に万全を期してまいります。
○委員長(金子原二郎君) なお、最後に一言申し上げます。 先般、決算の参照書類である国の債務に関する計算書において多数の誤りがあったことが明らかになりました。このように、決算に関連する各計数の信頼性を損ないかねない事態が起きたことは誠に遺憾であります。 政府に対して、今回の事態を深く反省するとともに、再発防止を徹底するように強く要請をいたします。 以上で私の質疑を終わります。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○山根隆治君 総理、通告外でありますけれども、最初に、総理にとって苦い質問をさせていただかなくてはなりません。 それは、昨日、埼玉県のさいたま市、政令指定都市でありますけれども、市長選挙がございまして、その結果、自民党、公明党が推薦された候補者が敗れると、こういう結果になりましたけれども、この結果についてはどのようにお思いでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 自由民主党にとっては大変残念な結果でございますが、地方の首長の選挙においては私は全面的に党に任せておりますので、詳細等については十分に把握をしていないところでございます。
○山根隆治君 私は、地方の選挙といえども政令指定都市の大きな選挙ということ、しかも都市部で行われた選挙でありましたから、私は、やはり都市部の住民の方の意識が少し変わってきているかなと。アベノミクスということで非常に高揚感も閣僚の皆さんはおありでありましょうし、自民党席からもそういうようなお声がありますけれども、しかし、私は、やはりここに来て、アベノミクスで株価が上がっている、一割、二割の方が株をお持ちだと思いますけれども、そのほかの方々になかなか恩恵が行っていないということ、そして物価がじわじわと上がってきている、こういうことに対する安倍内閣への疑念というものの私は結果というのが一部出たというふうに思うんですけれども、この点については御感想、つまり、自民党、総力を挙げてやった選挙でしたから、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 地方の首長の選挙でございますから、現職は現職の実績を問う選挙だったんだろうなと思います。そしてまた、基本的にマクロ経済政策と地方の自治は全く関係がございませんので、それは恐らく判断材料にはなっていないのではないか。 いずれにせよ、私たちが進めているこの三本の矢、またマクロ政策について、その状況等は様々な変化等についても注意深く見守っていきたいと、このように考えておるところでございます。
○山根隆治君 そのような受け取り方であればそれはそれで結構でありますけれども、実は、自民党が推薦された候補者の方、私もよく存じ上げておりますけれども、人格、識見共に非常に経験もあるすばらしい方でございましたが、それをもってしても勝ち得なかったということでは、やはり安倍総理の責任もあるというふうに私は思いましたが、これはせんのない議論になりますから、この辺にとどめさせていただきます。 さて、決算に対する、二十二年度決算、総合評価についてでありますけれども、この二十二年度予算というのは、民主党政権、前年に、九月に政権を取らせていただいてから最初に組んだ予算でございまして、私たちとしては、歳出を大幅に削減をさせていただいたり、あるいは事業仕分というものをやって予算に反映したりした、そういう予算だったんですね。ということで、この決算書が出てきたわけでありますけれども、この決算の概観を御覧になって、総理の御感想をお聞かせください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 平成二十二年度予算につきましては、今委員がお話しになったように、当時の民主党マニフェストを実現するための、これは鳩山内閣であったわけでございますが、高校無償化や農業の戸別所得補償などが含まれておりまして、こうした点については将来に向けた課題もあるものと考えております。 一方、決算としては、予算が成立をして、政府に歳出権が付与された範囲内で予算が執行されたものと考えているところでございます。 基本的には、当時、我が党は様々な課題、問題点について指摘をさせていただきました。その考え方は基本的には変わっていないところでございます。
○山根隆治君 安倍総理が言われている三本の矢、三本目の矢というのは産業政策だというふうに思いますけれども、その実際にやられようとしている政策については、産業政策については、随分、私たちが提唱してきたこと、それもかなり取り入れていただいていると思っています。 この二十二年度決算、これからいろいろな議論はありますけれども、の中で、私たちが粉骨砕身、非常に気合を入れて作った予算でもございました、政策もそうであります。どんどん遠慮なく、この決算審議を通じて、私ども民主党の産業政策等についても取り入れていただいて結構でございますので、ひとつ御遠慮なくこの点については申し上げておきたいと思います。 さて、次の質問に移らせていただきたいと思うんですけれども、飯島内閣官房参与が今回訪朝をされましたけれども、この訪朝の目的、意味というものは一体何だったのか、お尋ねをいたしたいと思います。
○国務大臣(菅義偉君) 我が国の北朝鮮政策というのは、委員御承知のとおり、対話と圧力であります。そういう方針の下に拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決をしていく、そしてまた、拉致問題につきましては、安倍内閣として、まさに国家の責任として、全ての拉致被害者の安全確保及び即時帰国、拉致に関する真相究明、そしてまた実行犯の即時引渡し、こうしたものに全力を尽くしていくと、これが安倍政権のまさに北朝鮮に対しての基本政策でありますから、こうしたことを実現するために、私ども、飯島参与に対して、この基本政策というものを確認をしたと、そういうことを踏まえて訪朝をされておりますので、十分こうした点に鑑みて対応されたんだろうというふうに思っています。
○山根隆治君 参与ですから、私は内閣、政府の方から交通費等も当然出されていると思うんですね。今、第三者的な立場であるかのような、こういうことで行かれたんだろうなというふうに思うということについては、ちょっといかがかと思うんですね。私はやっぱり率直にもっと、まあ秘密裏に全部終わればよかったんでしょうけれども、これだけマスコミでも、映像でも流されていて、北朝鮮に利用されたというふうな見方も強くありますけれども、こういうような状況になったときに、やはりもうちょっと率直に私は語っていただく必要があると思うんですね。つまり、政府としてかかわっていたことであると思うんですね。 実際に、例えば外務省が事前にアメリカあるいは韓国等について、事前の何にも説明、連絡もなかったと、こういうことというのは、外務省が関与していたらこんなこと、私はあり得ないと思うんですね。ですが、官邸主導でやられたことですから、このところは、何のため行かれたのかということを、そういう何か評論家風に言うんじゃなくて、官房長官、責任持ってちょっとお答えください。
○国務大臣(菅義偉君) 今申し上げましたけれども、まさに対北朝鮮政策というのは、申し上げたとおりのことが基本のことでありまして、まさにこの拉致、核、ミサイル、この包括的な解決と、拉致問題、これは安倍政権の中で何としても解決するという総理の強い決意の下に私ども対応をいたしております。そういう中で今回の訪朝がされたと、こういうことであります。
○山根隆治君 向こうで飯島参与はどなたと会われたんでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 金永南最高人民会議常任委員長、さらには金永日朝鮮労働党書記、こうした方と会談をされております。
○山根隆治君 そうしますと、先ほど官房長官言われた拉致、核、ミサイル、この三つの問題について議論がされたと、こういうことでよろしいんでしょうか。
○国務大臣(菅義偉君) 当然、我が国の北朝鮮政策というのは明らかなわけでありますから、そのことも飯島参与に対しても確認をしておりますから、そうした考え方に基づいて対応したと、こう思っています。
○山根隆治君 先ほど申し上げましたように、この訪朝ということについてはアメリカも非常に重要な重大な関心を持っておられて、非常に不快感を表明されております。そして、韓国の報道官も同じように不快感を表明されております。 安倍総理は我が民主党政権のときに、非常に日米関係が毀損したというような表現を、たしかそういった意味の表現をされておられましたけれども、これほど、今ほど私は日米関係、まあいろいろな問題も含めて順調にいっているように見受ける国民も多かったと思うんですけれども、ここに来て、この問題について事前にアメリカにも連絡もせず、韓国にもせずということでの両国からのこの不快感の表明というものはどのように受け止めておられますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 外交はそれぞれの国益をしっかりと確保するために行うものであります。その中において日本は米国と同盟関係にあり、そしてこの日米同盟関係を当然、外交政策、安全保障政策の軸としているわけでございます。 一方、北朝鮮の問題は、今官房長官から御説明をさせていただいたように、核、拉致、ミサイル問題を包括的に解決していく、これを日米韓及び多くの国々と共有をしているわけでございます。そして、まさに核問題、これは日本が一番大きな脅威を受けているわけでございますが、核の拡散あるいはミサイルの距離が延びているという観点から米国の脅威でもあるわけでございまして、まさに国際社会、国連を始め国際社会全体でこの問題に取り組んでいるわけでございますし、日本も重要な役割を果たしている。 一方、拉致問題については、日本以外にも拉致被害者はいるわけでございますが、主に日本から多くの無辜の民が拉致をされているわけでございまして、安倍政権としては、何としても安倍政権のうちにこの問題を解決をする、こういう決意であります。しかし、残念ながら、もちろん米国を始め多くの国々は日本の立場を支持、理解をしておりますが、この問題は日本が主導的に解決をしなければ、残念ながらほかの国がやってくれるということはありません。 そこで、外交には様々なこれは要素があるわけでございます。密接に連絡をしていくこともあれば、それは日本の判断として行うこともございます。そして、そこで韓国も米国もそれぞれ全てを我々に連絡をしてくれるわけでもないわけでございまして、そこはお互いに理解しながらやっていくわけでございまして、現段階では米国側も十分に理解をしていただいていると、このように確信をいたしております。
○山根隆治君 今の表現というのは非常に私は危ういと思うんですよ、総理。韓国も私たちに事前に連絡するわけじゃないからという、そういうような言い方というのは少し危ないと思います、また危ういと思いますね。 この今ミサイル、核、拉致の問題については、それぞれ、拉致自身も十二か国の人たちが拉致をされているというふうに言われている、そういう状況の中で、国際的な連携がなかったら二国間だけで私は解決できないんだろうと思うんですね。韓国の協力ももちろん情報提供でやらなくてはいけないし、アメリカとの協定、協力というのも非常に大事なわけですね。そういうところで事前に飯島参与を朝鮮に出したということについての連絡が行かなかったというのは、これは大きな今後の日米関係ということについても私は危うさを感じるんですね。 この点についてどうですか、改めて。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私はこの問題、九三年以来ずっとかかわってきました。その間も何回も米国ともやり取りをしました。あるいは韓国ともやり取りをしました。今でも私は相当抑えて答弁をさせていただいているつもりですよ。 しかし、今まで、例えば日本にとって拉致問題と核問題、これは両方とも大切でありますが、では、果たして拉致問題について他の国々が、これ先ほど申し上げましたように、主体的にやってくれるかといったら、それは残念ながらやってはくれないんですよ。これは主体的にやらないということは極めて大きなことであって、つまり、核の問題、ミサイルの問題だけが進んでいって、世界の国々が、北朝鮮の問題について大体これは問題が片付いたということになっていく可能性というのはないわけではないんです。その危機感で私はずっと二十年間やってきました。 もちろん、日本の立場を理解させるために相当の努力が必要なんですね。しかし、この問題については日本は相当強い決意を持っているということを知らしめていく必要があるんですよ。そのときには、はっきり申し上げて、いろいろと相当厳しいこれは議論になることもあります。 例えば、私がさきの第一次安倍政権のときに、アメリカは北朝鮮と交渉した、六者会合で、そして核施設をこれは廃棄をしていく、核を放棄をしていく、その代わり、六者協議の国々、北朝鮮以外の国々は百万トンの重油を提供せよという要求をしてきました。要求をしてきました。そして、私はこれは絶対にだまされることになると反対をしましたが、しかし、最終的にはどうしてもやらせてもらいたいということでありましたから、六者協議としてそれを出すことは構わないけれども、拉致の問題があるから日本は二十万トンは出さないという決断をしました。 あのときも、韓国は日本を非難していますよ。中国もそうです。アメリカもこれは喜んでいたわけでは全くなかった。でも、最終的に、今あのときの私の決断が正しかったと思っていますよ。その一年ちょっと後、二年後ぐらいに核実験をしたじゃありませんか。まさに多くの国々は、日本以外の国々は重油をただ取りされてしまったわけでありますが、日本は我々独自の判断で二十万トン出さなかったんです。 ですから、常にみんなが一緒にやっていくというわけではありませんし、そうした中において、アメリカはアメリカの決断をするときがあります。でも、我々は、表では決してそれに対して非難はしませんが、外交交渉の場ではいろいろ言うことはあります。 ですから、こういうことについては、お互いに大切なことは、相手の行動をいろいろ不満を持つことはありますが、大切なことは、それは、お互いに外に向かって言うのではなくて、お互いにそれは意見を言い合って解決をしていくことの方が、これは言わば連携がしっかりと密にいっているということを示していくことに私はなるのではないかと、このように思うところでございます。
○山根隆治君 この問題だけ時間取られませんけれども、こういった今御答弁いただきましたけれども、しかし、飯島氏が訪朝している前後に北朝鮮がミサイルを日本海に向けて撃ったと、このこともどうなのかという思いがあります。このことは、やはり北朝鮮というのは生半可な準備ではとても交渉できる相手じゃないなというふうに私自身改めて思いましたけれども。 それで、もう一つ、是非、総理にお願い、要望しておきたいと思いますのは、総理は拉致の家族会の皆様と、家族の方とお目にかかっておられますけれども、特定失踪者といいましょうか、拉致というところの必ずしもまだ認定はされていませんけれども、それらの方、ほかの方々たくさんおられるわけです、その可能性が濃厚な方々。これらの方々と、その代表とお会いになるという御意思はございますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 後ほど特定失踪者については古屋担当大臣からも新しい方針等についてお話をさせていただきたいと思います。 確かに、北朝鮮というのはそう簡単な相手ではないわけでありますから、だからこそ私は、かつて韓国政府にもアメリカ政府にもそう簡単な相手ではないと言い続けて、基本的に私の方が正しかったという自負があります。ですから、北朝鮮は、お互いに約束をして、彼らが実行に移すまで信用してはならない、これは当然のことであって、しかしながら、残念ながら、今まで何回も、結局彼らはやると見せかけて実行しなかったという中において、こちら側は何かを出すだけで終わっていたという過去もあるわけでございます。 そこで、特定失踪者の方々について、これは例えば小泉総理が訪朝をした際にも曽我ひとみさんの名前が出てきた、その段階では我々は認識をしていなかったわけでございます。つまり、このように、私たちは十分に認識し得てはいないわけでございますが、実際にやった方は、連れ去っていった方は全員分かっているわけでありまして、ですから、今認定している人以外には可能性がないということではなくて、間違いなく、これは拉致被害者だという人たちを認定をしているわけでございますが、ここで、もしこの認定が甘くて間違えた場合は北朝鮮側から全体の私たちの主張の信頼性が失われたと言われるわけでございますから厳しい認定をしているわけでございますが、我々、基本的には、こういう方々も含めて全て拉致問題を解決をということであれば、全ての拉致被害者の日本への帰国ということであります。私も、今までそうした方々とお目にかかってまいりました。まずは基本的に古屋大臣の方からお話をさせていただきたいと、このように思います。
○山根隆治君 委員長、通告していませんから。 分かりました。そのお答え、受け止めさせていただきます。 それで、主要課題に対する基本姿勢ということで幾つか掲げさせて事前にいただいたんですが、時間の関係もあって一点だけちょっとお伺いします。これは総理しか絶対答えられないことですけれども、衆参ダブル選挙があるんじゃないかというような憶測を持つところあるんですけれども、この衆議院の解散についてはどのように思いますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 参議院の選挙はもう既に予定をされているわけでございますが、衆議院選挙については、これは我々、常に、この政権が行ってきたこと等について国民に信を問うというときにこれは衆議院を解散することになるわけでございますが、衆議院の解散については適時適切に判断していきたいと、このように思っております。
○山根隆治君 それでは次に、私、西武秩父線の存続問題について御通告をさせていただいているわけでありますけれども、これは、御承知のように、西武ホールディングス筆頭株主であるアメリカ投資会社のサーベラスが株式の公開買い付けに当たって西武ホールディングスにいろいろな要望をした、その中で、赤字路線あるいはもうからない鉄道の廃線ということを要望したという報道がありまして、国会でも何人かの方が議論をされておられるわけでございますけれども、この問題につきまして今までの国会での議論を踏まえましてお尋ねをさせていただきたいと思うんですけれども。 例えば、TOBに対する最近の事例といたしましては、平成二十年に英国に拠点を持つザ・チルドレンズ・インベストメント・マスター・ファンドというところが原子力発電所などを保有、運営する電源開発の株をTOBによって追加取得しようとしたと。この際に、我が国が、原子力政策や電力の安定供給に影響を及ぼすと、こういうことで外為法に基づいてこれを中止命令を発したと、こういう事例があるわけでありますけれども、今回のこの西武鉄道に対する問題についても対内直接投資というようなことでは公の秩序を維持することを妨げるおそれがあると、こういうことで中止命令の対象になるんだろうと、こういうふうに思っておりますけれども、この御見解をお尋ねをいたします。
○国務大臣(太田昭宏君) 現在、サーベラスグループによる西武ホールディングスの株式公開買い付け行われているわけでありますけれども、両社からは様々な意見表明が出されているという状況にございます。 両社の意見表明において言及されている西武、この西武に限らず、鉄道路線というのは通勤通学を始めとして沿線地域にとっては極めて重要な路線であるというふうに認識をしているところであります。西武ホールディングスは、このように傘下に西武鉄道という公益性の高い事業というのを有しているという状況にありますし、安全で安定的な、かつ良質な鉄道輸送サービスの確保という観点、ここで注視をしたいというふうに思っているところでございます。 今お尋ねのこの外為法ということにつきましては、両社から様々な意見が出てきているという状況というものをしっかり踏まえなくてはならないというふうに思っています。そのため、これに対して、外為法に基づく届出ということについての中身については、これはちょっと適切ではないので、ここで答弁は差し控えさせていただきます。
○山根隆治君 西武は、実は国内に広大なスキー場を保有しております。ですから、西武だけではなくて、こうした水資源ということで外国資本がこういった土地をどんどん買収していくということについていかがなものかと、こういう議論が国会でも随分されてきているんですね。そういったときに、この水資源というものを確保するというこういうような視点からは、これも外為法の対象になるのかどうか、あるいは本当に外為法だけでこれは十分と言えるのかどうかというのは少し疑問がございます。 したがいまして、私は、これから総合的に外資が入ってきて日本の企業を買収していく、圧倒的な、例えば三分の一の株を取得して拒否権を持つ等々の事態になったときに日本の国益に照らしてどうなのかという分野はたくさんあるわけで、そうしたケースを様々想定しながら、私は新たな法規制等についてもやはり検討をしていく、考えていくという必要性があるかと思うんですけど、この点についてはいかがですか。
○国務大臣(太田昭宏君) 外為法ということもありますし、鉄道事業法というのもございまして、一九九九年だと思いますが、ここでは許可制から届出制というところに変わっているというようなこともあります。個々の法律が対応するということでありますが、少なくとも、それはそれに委ねるということでありますけれども、少なくとも私は、鉄道事業の取扱いについては鉄道事業者として地元住民とよく話し合っていただくということだけは大事なことだというふうに認識をしています。
○山根隆治君 御答弁になっていないんですけれども。そのお気持ちはよく分かります。そうなんですが、私は鉄道の話だけではなくて今少し広げてお話をさせてもらいました。土地の買収等について、水資源、大事なところはどうなのかと、それをどう守るのかということであります。 やはり欧米と私たち日本の文化というものの大きな違いがあると思うんですね。それはやはり、株主中心の欧米の経営発想から、私たちは、よく言われたように、株主の方も大事にして、お客様も大事にして、そして地域社会も大事にしていく、そういう文化があるんだと思うんですね。そういうことから照らして、外国文化との違いで企業間の摩擦が起きたときに日本の国益をどう守るかということは非常に大事なんで、個々のケース、いろいろな事例がもう出ていると思うんです。そういった事例を見て、私は必要があれば法改正あるいは新法を作る等々の措置はとるべきではないかと。研究をされたらどうですか、検討をされたらどうですか、そのことを大臣に申し上げています。どうぞ。
○国務大臣(太田昭宏君) 広く言えば外資規制ということになろうかというふうに思いますが、我が国の経済を考える上では、対内投資の促進という観点も踏まえて幅広く議論をすることは大事だというふうに思っています。今御指摘のことについても幅広い論議は必要かというふうに思います。
○山根隆治君 幅広い論議をした上で、一つの方向性というものを私は定めていく必要があるんだろうと思うんです。世界各国いろいろな規制というものが、それぞれの国によってあるんですね。そういうものもひとつ研究していただいて、是非日本の国益、国民の生活を守るために立ち上がっていただきたいと、御要望にとどめたいと思います。 それでは次に、医療政策についてお尋ねをいたしておきたいと思います。 卵子提供の問題についてでありますけれども、幹細胞投与、これについては糖尿病だとか心臓病、関節リウマチに非常に効果があるというふうに言われているんですけれども、実はこれ、韓国では禁止されております。実は、日本の、これ新聞報道もされていますので申し上げますと、福岡市の新宿クリニック博多院というところがあって、そこには相当の患者さんが韓国から来られているということでございます。皆さんが全部成功すればいいんですけれども、なかなか、結果がどうだったかということも含めて、非常に不安視する向きもあるんですね。日韓関係が微妙な中で、医療の問題について日本が貢献するのはいいんですけれども、非常に危ぶまれたりなんかするところもあるんでございますけれども、この問題についてはもう既に政府の方で調査されているというふうに承知いたしておりますけれども、どのような経過がございましたか。
○国務大臣(田村憲久君) 委員今御質問のとおり、昨年十二月に報道があったわけでありまして、その後、福岡市に対しまして、どのような実態があるのか、その医療機関等の確認をしていただくようにというふうにお願いをいたしました。 内容的には、韓国企業のあっせんを受けましてこのクリニックが幹細胞を投与して難病治療に行われたということでございますが、そもそも、再生医療と言いますが、現状法律もないわけでございますので、自由診療ということでありますから、一応、そうはいえどもこれに対して通知で一定の留意すべき事項というものをお示しはさせていただいているんです。その中で、例えば倫理審査委員会等々にかけていただきたいというようなこともお願いしているんですが、ここはどうもそういうこともされておられなかったということでございますので、保健所等通じまして、指導というような形で、しっかりとこういうことを遵守をしていただくようにというようなことをさせていただいております。
○山根隆治君 しっかりとこれからもウオッチしていただいて、適切な指導、今できる法律の範囲で適切な指導を是非していただきたいというふうに思っております。 卵子の提供の問題に移らせていただきますが、神戸市のOD—NET、これはお医者さんや患者さんの支援者などで構成する組織でございますけれども、ここが実は御自身の親族でない第三者からの卵子ということを提供することが決まったと、こういうことでございまして、御自身の卵子で妊娠できない皆さんにとってはある種の朗報とも言えるかと思うんですけれども、しかし、実際いろんな法的な整備がないと、倫理上の問題でありますとか、また、こういうことがあるとビジネスにして、卵子の提供でビジネスというものがあったりすると、その管理の問題等々様々な疑念というのはあるかと思うんですね。国の対応というものがなかなか取り切れていないと思うんですけれども、この問題についての御所見をお尋ねをいたします。
○国務大臣(田村憲久君) 一点、先ほどの御質問で、ああいう現状がございますから、今再生医療新法を準備をさせていただいておりまして、その中で、再生医療に関しては一定の届出を厚生労働大臣にしていただく中におきまして、そのような倫理審査委員会等々もしっかりとやっていただけるような、そんな法律の準備を現在させていただいております。 それから、今の生殖補助医療の問題でありますけれども、これは、それぞれのやはり生命倫理観、それから家族観、いろんな考え方がありまして、なかなか難しいところがございます。 平成十五年に厚生科学審議会の中で生殖補助医療部会というのをつくりまして、その中でいろんな議論をしていただいて一定の法制化に向けての論点整理をしたわけでありますけれども、やはりいろんな御議論がありまして、その後、法制化に至っておりません。 平成二十年には、日本学術会議の方で代理懐胎を中心にいろんな御議論をいただきました。このときには、やはりこういうものは国民の代表たる国会で法律を作るべきではないか、こういう御議論がございましたが、いずれにいたしましても、この代理懐胎等々につきましてはなかなか難しい部分もありますし、それから卵子の提供に関しましては更にこの日本学術会議の方でしっかりと御議論をしていくというような御方針のようでございますが、その後もいろんな議論があるわけであります。 これは、例えば、その子供さん、生まれてこられた子供さんの例えば出生等々どうするんだ、出自をどうしていくべきなのかという問題もございますれば、そもそもどの範囲までこの生殖補助医療というものが許されるべきなのか、こういう御議論もございます。そして、卵子を提供をされて妊娠をされた場合のリスクというものをもう少し科学的に検証していく必要もあるのではないかというような御議論もあるわけでございますから、そのような意味からいたしましては、なかなか国としてまだ法律を作るところまで行っておりませんが、いずれにしましても、実態はそれでも動いておりますので、こういうものはしっかりと我々把握をしていかなければならないというふうに思っておりますし、海外でいろんな法制度あるようでございますが、それが今どのような形で運用されておるのか、こういうこともしっかりと検証しながらいろんな問題に対応してまいりたい、このように思っております。
○山根隆治君 大臣の答弁、非常に誠実でいい印象ですね。ですから、その誠実さを具体的な形に一日も早くしていただけるようにお願いしたいと思うんですね。 それで、次に医師不足の問題なんでございますけれども、ある機関のシミュレーションによりますと、人口一千人当たりの医師の数が二〇一〇年の二・〇から二〇三五年には三・一四に増加するということが予測されていると。これは医学部の定員が増えたと、増えると、こういう結果でございます。しかし、実際、内訳を見ますと、六十歳以上のお医者さんが五万五千人おられると、こういうことで、非常に実働のお医者さんの数がなかなか増えてこない、こういうような実態がございます。また、勤務医は週に七十時間勤務しておりますけれども、これを欧米並みの四十八時間にするには医師の数を五〇%増やさなくてはいけない、こういうことでございますね。 中小の病院はなかなかこれに対応できずに、医師の招聘費というものは非常に高騰して、設備投資にお金が回せない、こういった問題があって、中小の病院は大変苦労をいたして実はおります。 結局のところ、お医者さんの数が足らないということなんですけれども、実は埼玉県の久喜市というところがありまして、そして今年の一月六日でしたですかね、七十五歳のお年寄りが、救急車を呼んですぐ来たんだけれども、二十五の病院に問合せを救急車からしたけれども、結局駄目で、最後には茨城県に行ってしまって、そこで二時間後ぐらいに亡くなられた、こういう痛ましい事故、事故というか事例が生じました。 これらについて、私も総務委員会ではICTシステムというものを整備して近隣の市町村等々と連携を取るようにというような問題提起もさせていただいたところでございますけれども、やはり根本的にお医者さんの数どうするのかと、こういうことについて私、具体的な提言をさせていただきたいと思うんですけれども、それは、外国人の修練医、これを私はもっと活用すべきだろうというふうに思うんですね。 今現在、修練医の方は二年という限定がありますけれども、これを私、四年に増やす、介護士もそうですけれども、四年ということに増やすことによって、いいお医者さん、非常に有能なお医者さんを呼ぶということが私はできると思うんですね。この点についていかがですか。
○国務大臣(田村憲久君) 今、外国人の方々の臨床修練制度、これ、そもそもは日本の国で医療の技術、また知識を学んでいただくということで、特例でこういう制度があるわけでございまして、二年間という上限が決まっております。 ただ、医師不足という形でこういう方々を活用していくという話になりますと若干趣旨が変わってくるわけでございますが、こういう方々は、大学院、更に医学部の大学院等々で学ばれるというようなことがあれば、最大限二年間、更に延長をするような方向で今考えてはおります。 ただ、申し訳ありません、それで医師不足というのじゃなくて、あくまでもこれは修練ということでございますから、知識や医療技能を学んでいただいて、またそれで自国に戻っていただいて自国の医療にしっかりと資していただきたいという思いでございますが、二年延長ということは一定の条件の下で現在検討させていただいておるところでございます。
○山根隆治君 分かりました。ありがとうございます。 それで、もう一つ、時間もなくなりましたので、もう一度厚生労働大臣にお伺いをいたしたいというふうに思っているんですけれども、実は、安倍内閣は非常に医療に力を入れておられまして、外国の修練医が来れば日本の医療機器を使ったりいたしますから、それぞれの国に帰ったらまた日本の医療機器を使いたいと、こういうことになったりして非常に経済的にも私は政策としては面白いというふうに思いますし、いいことだと思うんですが、実は私も与党の時代、予算委員会の方で質問させていただいて、医療ビザが先進国で日本だけなかったんですね。医療ビザというものを発給するように民主党内閣のときにさせてもらったんです。 しかし、今現在、その運用にいろいろと支障を来している。つまり、国土交通省とそれから経産省、この両省が窓口になっているんですね。国土交通省というのは観光庁ですね、ここが窓口になる。ですから、これを一本化、私はしておかないとならないんでないかと、経産省はヘルスケア産業課というところだそうですけれども。こういったところに私は、例えば経産省のこのヘルスケア産業課でも構わないと思うんですけれども、やはり一本化する、そういう措置が今必要だと思うんですが、この点についていかがですか。
○国務大臣(田村憲久君) 安倍内閣におきましても、医療というものは、もちろん健康を守るということでありますけれども、一方で伸び行く部分でもあるわけでございます。そういう意味で、いろんな支障があるとすれば、それは一定の解決はしていかなければならぬ問題でありますが、各省庁関係しておるところでございますので話合いをさせていただいて、検討させていただきたいと思います。
○山根隆治君 ありがとうございます。 最後と言いましたが、もう一問、済みません。 統合医療の推進についてなんですけれども、これもプロジェクトチーム、厚生労働省つくって一定の結論めいたものを出しているんですけれども、この点について積極的に、一定の結論が出ましたので、まとめられたものがありますので、ここから統合医療の推進というものに力入れるべきだと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) なかなか、この統合医療も、それぞれ国民の皆様方や医療関係者の方々において特に定義がなかなか固まっていないというところと、やはりその統合医療というものに対しての科学的な検証というもの、効果、安全性、それがまだ確定がしていない部分、たくさんございます。 ただ、今おっしゃられましたとおり、検討会進めてまいりまして、一定の報告書が今年の二月ですか、出たと思います。この中で、例えば漢方なら漢方の研究、更に進めていくでありますとか、それから、それぞれの統合医療の言うなれば安全性や効果というものをまとめられた論文等々がいろいろとあるということでございますので、そういうものの論文をしっかりと我々科学的に検証しながら、必要な情報等々に関しましては提供をさせていただきたいと……(発言する者あり)あっ、予算ですか。予算に関しましてはなかなか難しい問題でございますので、いろいろと検討はさせていただきたいというふうに思います。
○山根隆治君 終わります。
○委員長(金子原二郎君) 関連質疑を許します。神本美恵子君。
○神本美恵子君 民主党・新緑風会の神本美恵子でございます。 今日は、私自身、元小学校の教員という経験から、国会の場に送っていただいて、学校現場から、子供たちを中心に据えた教育改革をしたいというその思いで二期、今十二年目を務めさせていただいております。そういう観点から、まずは下村文科大臣にお尋ねをしたいと思います。 少人数学級の計画的実現ということで、民主党政権においては、厳しい財政状況というのはずっと続いているわけですけれども、そんな中にあっても、高校授業料無償化ということによって教育機会を確保する、あるいは少人数学級の推進、教職員定数の改善といった学校現場の教育環境の改善に最大限取り組んできたところであります。 具体的には、二〇一一年に標準定数法を改正しまして、小学校一年生の三十五人以下学級を実現いたしました。そして、昨年度、二〇一二年度には小学校二年生を、これは定数改善は、標準定数法改正ではありませんでしたけれども、三十五人以下というのを実現をいたしました。 また、二〇〇六年以降、定数改善が進んでいなかったということで非正規化が非常に進んできた、こういったことを問題に私たちは受け止めまして、公立義務教育諸学校における新たな教職員定数改善計画案というのを、私も文科省の政務官として中に入っておりましたけれども、策定をしまして、今年度から、一三年度から一七年度までの五か年間で、小学校三年生から中学校三年生までを三十五人以下にしようという、そういう計画的な定数改善を要求したところでありました。ところが、昨年末の政権交代によって、今年度予算確定しましたけれども、そこではこの改善が見送られたというふうになっております。 私は非常に残念でありますし、この間、下村大臣も含めて、与野党の国会議員、特に自民、公明の皆さん方も、本当に熱心に一緒になってこの少人数学級の推進ということをやってきたわけですけれども、ここに来て何なのかという非常に私は落胆の気持ちがありますので、まず、下村大臣のこれまで取り組んできたことと、大臣になってからのこの結果は何なのかということについてお尋ねをしたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) お答えいたします。 現在の学校現場では、いじめ問題、特別支援教育の対象となる児童生徒の増加、家庭の経済状況による教育格差など、対応すべき多くの問題を抱えております。一方、新学習指導要領の下では、観察、実験やプレゼンテーション、対話、討議等を取り入れた新しい学びへの授業革新が求められており、全ての教科を通じて質の高い教育を実現することが求められております。 そのような中で、世界トップレベルの学力や規範意識を育む、より質の高い教育を行うため、教師の目が十分に行き届き、子供一人一人に対してきめ細かく対応できる指導体制の充実が必要であるというふうに考えておりまして、これは委員御指摘のように、私も野党のときから、そういう趣旨から少人数学級、特に小学校三年生以上の三十五人以下学級の推進については、これは進めるべきであるというふうに主張しているところでございますし、二十五年度の予算編成についても、最後の麻生財務大臣との大臣折衝の中でも主張したところでございます。 結果的に、悉皆で実施する平成二十五年度の全国学力調査等を活用し、効果検証を行いつつ、引き続き検討するということになりました。今、既に全国学力調査は行われましたので、これの結果が八月ぐらいをめどに出てくるのではないかというふうに思います。 教育再生につながる教職員配置の適正化を計画的に行うということは大変重要なことであると思いますし、引き続きしっかりと努力してまいりたいと思います。
○神本美恵子君 今の御答弁で、下村大臣御自身はこれをやりたいんだという決意は受け止めました。また、財務大臣折衝でもちゃんとそのことは主張したと。しかし、結果的にはできなかったということなんでありますが。 今御答弁の中で、これは多分、財務省、文科省の合意文書の中に出ていると思うんですけれども、全国学力・学習状況調査等を活用して検討するというふうになっていますね。これなんですけれども、私は、もう言うまでもなく、学校のその学級集団、今クラスサイズを問題にしているんですけれども、この学級集団で教育活動を行う場合に、単なる学習状況調査というテストで表れる点数の学力だけではなくて、子供同士の人間関係あるいは先生とのやり取りの中で、生活も含めた学級集団の中で社会性やコミュニケーション力が育まれていくという、このクラスサイズを問題にしているのであって、財務省が言う、学習状況調査でこれだけ点数が上がってこれだけ効果が上がったんだからという、ほかの、製品を作ってこれがどれだけ売れたかというような費用対効果とか売上げとか、そういうものとこの教育活動というものは明確に違うということを恐らく私は大臣自身は認識されていると思います。 そこで、今、麻生財務大臣戻ってこられましたけれども、財務省とのやり取りの中でやっぱり文科省は、私も中にいましたから少し分かりますけれども、この教育の特性といいますかそういったことをしっかりと主張して、政府全体としてこの少人数学級を進めるということをやっていただきたいなと思います。(資料提示) 今、現状こういうふうになっています。三十五人以下学級が水色で示したところで、お手元に資料が行っていると思いますが、三十六人以上というのが、小学校一、二年生は民主党政権のときにここまで来ましたけれども、三年生以上、特に中学校に行くと、こういうふうに、二一、三七、三七というふうに、まだ三十六人以上四十人以下で学んでいる子供たちがこれだけいるわけです。 この一月三十一日に、大津市の中学校でのいじめ事件を受けた第三者委員会が報告を出しました。二百三十ページにも及ぶ報告書なんですけれども、私もこれを読ませていただいて、元現場にいた人間としては、本当に丁寧な聞き取りの中で、学校で何が起きて一人の子供の命を奪うような状況になっていったのかということが丁寧に検証されています。 その最後に、「教員への提言」ということでまとめられているところがあるんですけれども、中学校の教員は、思春期の複雑な葛藤や矛盾に寄り添い、その発達を支援できる大人であることが求められる。教員はその自覚を持って日々の生活を生きてほしいと。生徒は言っていた、生徒に向き合う時間をたくさんつくってほしい、僕たちと遊んでほしいと。生徒は教員を求めているのであると。また一方で、学校が非常に多忙化していて、向き合いたいと思う先生が生徒に向き合えていないということも指摘をされているわけです。 そういうことから考えますと、私は、クラスサイズを小さくしていく、そして本当に向き合う時間を確保するというのは喫緊の課題であるというふうに思うんですけれども、もう一回、下村大臣、本音のところで教育という観点から御答弁をお願いします。
○国務大臣(下村博文君) 神本委員が御主張のとおりだというふうに思います。 しかし、そういう状況であっても、民主党政権であっても、なかなか、この小学校三年生から中学校三年生まで、五年間掛けて定数改善をするという政府全体の方針が決定できたわけではなかったわけですよね。ですから、当時からなかなか財務省の壁が厚いという部分がございました。 しかし、これは、文部科学関係の議員は与野党を問わず、神本委員御指摘のように、もう単に学力調査だけで判断できることではなくて、やっぱり世の中がそれだけ多様化、複雑化している中で、一人の教員がかつてと同じようなクラスの人数を教えられるというのは、教師力だけではなく、それ以外のいろんな要因が複合している中、やはりきめ細かな指導をしていかないと、子供の発達段階に応じた教育をきちっと適切に対応できるということは、学校においても相当もう限界に来ているというふうに思います。 ですから、これは教員だけの問題でなく、子供の視点から見ても、よりきめ細かな多様性を持った教育指導ということであれば、当然、一クラスの人数をもっと少なくすることによってしっかりと個々の子供たちのニーズに応じた教育を体制としてつくっていくということは非常に重要なことだというふうに思いますし、引き続き文部科学省として、この三十五人以下学級を含めた少人数あるいは多様化教育の推進に向けて努力をしてまいりたいと思います。
○神本美恵子君 下村大臣はよくお分かりになっていただいたというふうに受け止めますが、それでもこれがなかなか実現しない。本当に三十年ぶりだったんですね。法改正をして小学校一年生を三十五人以下にするというのは実に三十年も掛かっているわけです。やっと取っかかりができたわけですので、これは是非、ほかの大臣の方、お替わりになるかもしれませんけれども、是非今の内閣の間にこの少人数学級を小学校三年生から中学三年生まで実現するというような決意を持っていただきたいと思います。 というのは、これは何も私たちが言っているだけではなくて、一クラス当たりの児童生徒数の国際比較を見ましても、日本とOECD国際の平均、棒グラフで見ていただいて一目瞭然だと思います。日本の場合、二十七・九人、小学校、中学校の場合、三十二・八人と、OECD国際平均を大きく上回っている。これはもちろん、三十五人以下じゃないかと、ぱっと見て思われるかもしれませんが、これは、へき地、離島も含めた、複式学級も含めて平均した数ですので、平均して一クラスの数がこれだけ国際比較からも劣っているということが一つと、それから、何よりも、国が昨年三十五人を実現したそのずっと前から地方自治体はもう取り組んでいるわけです。地方は、あれだけ財政が厳しいというのにその厳しい財政をやりくりしてやってきたと。 なぜ地方自治体が独自にやってきたかというと、これは保護者の願いなんです。子供の一番身近に学校での子供の姿を見ている保護者の方々は、ここに表れますように、保護者が望む一クラス当たりの児童生徒数、三十五人、三十人、三十人以下が一番多いんですけれども、合わせて何%ですかね、ちょっと待ってください、これだけの保護者の方々が少人数を望んでいると。もっと少ない、二十五人がいい、二十人がいいというのも含めるとこれだけの方々が少人数を望んでいると。これは切実な子供の姿を通しての願いだということを是非皆さん方に分かっていただきたいのです。 これは、先生たちが子供に向き合いたいと思っている、そのことも分かっている、それなのに向き合ってもらえない、何なのかと。クラスサイズの問題と、もう一つは、本当に先生方が忙しいんだということを保護者は見ているんですね。忙しい、忙しいのを何とかしてほしい、だけれども、それができないのであれば、クラスサイズを減らして向き合う時間を増やせるようにしてほしいということがこの数字に表れていると思います。 具体的に今日数字はお示ししていませんけれども、我が国の教員の一か月当たりの残業時間、これはようやく二〇〇六年度になって文科省が実に四十年ぶりに調査したんですが、一か月当たり約四十二時間で、その前に調査した四十年前は約八時間でしたから、余り空き過ぎて比較にならないんですけれども、数倍に増えているということが言えると思います。 二〇〇六年からまた今日調べていませんので分からないんですが、各自治体が独自に調べたデータなどで見てみますと、教員の過密な勤務や多忙化の実情というものはどの自治体からも上げられてきております。これを何とかしなきゃいけないということがもう一つあると思います。 下村大臣には、少人数の意義は分かったと、あと、じゃ、もう一つ並列して、教員の多忙化を何とかしなければいけないので、その多忙化解消のために私はまず実態調査が必要だと思うんですけれども、それも含めて多忙化解消をどのようにしていくのかということと、さっき言いました、三年生から中学三年生までの計画的な定数改善計画を是非やりたいという、安倍総理も含めたところへのメッセージも含めてお願いしたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) 今回の全国学力調査、悉皆調査、それだけでなく学習状況調査も併せてやっております。教師の多忙感、具体的にどんなところでどんなふうな多忙感を持っているのか。それから、家庭における状況等も含めた意識アンケート調査も併せて行っておりますので、より正確な結果が出てくるかというふうに思いますが、しかし、調査をするまでもなく、教師の多忙感ということは我々も十二分に承知をしております。 いろんな多様の子供たちやまた父母の方々の要求、要望、それからあとは、先ほどのアンケート調査を含めた、教室で子供たちに向き合う以外のやらなければいけないこともたくさん増えているということも聞いている中、できるだけ少人数学級と、それからあとは、加配を使ってそれぞれの子供たちのニーズに応じた専任化を含めた教員も配置しなければならないというふうに思いますし、何といっても、やっぱり学校の先生は子供たちと向かう時間を一番つくるということが子供、生徒にとって大変重要なことであるというふうに思いますし、このようなことを含めて、学力だけでなくあらゆる部分から、今教育現場においてより充実するための一つとして、やっぱり教員の数を増やしていくということは大変重要なことであるということを政府全体で共有をしていただけるように、文部科学省としてしっかり頑張って対応していきたいと思います。
○神本美恵子君 次に、高校授業料の無償化に伴った朝鮮学校適用除外の問題に、これは安倍総理にお伺いしたいと思いますけれども、本年二月二十日に下村文部科学大臣名で発出された通知によると、朝鮮学校は授業料無償化の対象外とするということになっております。これは、一言で言って、朝鮮学校の生徒に対する明確ないじめではないか、差別ではないかというふうに私は受け止めております。 このことに対して、今年の三月三十一日に東京で大きな集会が行われたと聞いております。そこに参加した朝鮮学校の生徒さんの意見ですけれども、ちょっと総理、聞いていただいて、後で見解をお伺いしたいんですけれども。 この制度が始まったとき、私は中学三年生でした。この間、多くのことを学び、思い、話し合い、様々な活動を通して考えたことがあります。それは、結局、この問題は道理や正義が通る問題ではないのだということです。私たちは、これからもずっと政治的対立と国家間の利害関係の犠牲になり続けるのかもしれないという恐怖に今もおびえています。今、中央政府の露骨であからさまな差別に倣って、地方自治体においても数十年間継続された補助金が廃止されています。このような状況の中で、未来に希望を持て、正義は必ず通ると周囲の大人たちは私たちを励ましてくれますが、現実の余りの理不尽、横暴になすすべを持たない私たちの気持ちは一様でなく、非常に複雑です。私たちは、この日本で平成の時代に生まれました。これからも日本社会の一員としてこの地で生きて、暮らしていく人間です。生まれ育った日本に敵意も害意もありません。なのに、どうして私たちを差別するのですかという。これは、日本で生まれて育って、今も学んでいる、朝鮮学校で学んでいる方の意見なんです。 総理は、これについてどのように受け止められますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 高校の授業料無償化に係る朝鮮学校に対する不指定の処分については、朝鮮学校自体が朝鮮総連と密接な関係にあることは事実でございます。同時にまた、北朝鮮の労働党との関連も指摘をされているわけでございまして、そういう意味においては、普通の学校と同じように対応するわけにはいかないんだろうと、このように思うわけでございまして、教育内容、人事、財政に対して言わば朝鮮総連の影響が及んでいることは事実でございまして、法令に基づく学校の適正な運営という審査基準に適合すると認めるに至らなかったことを理由とするものでありまして、これは差別的な取扱いには当たらないと考えております。
○神本美恵子君 これは報道によってなのですけれども、拉致被害者家族の横田めぐみさんのお父さん、滋さんがおっしゃっていることですが、拉致問題があるからといって朝鮮学校を無償化の対象から外すとか補助金の対象から外すとかいうことは筋違い、正しい教育はすべきですが、教育と拉致は別問題、朝鮮学校で子供が教育を受けているわけで、そこは文部科学省がきちんとした対応をしてほしいのですというふうに語っておられますので、お伝えをしておきます。 次に、原発問題ですけれども、原発の新安全基準と再稼働について、これも総理にお尋ねをしたいと思います。 安倍総理は先日の参議院予算委員会において、新規制基準への適合性が確認された原発の再稼働へ向けて政府一丸となって対応し、できる限り早く実現していきたいというふうに答弁をされております。原子力規制委員会としては、法律で施行期日が決まっておりますので、その七月に向けて新基準策定の作業を進めておられるのであろうと思います。しかし、今、福島のあの事故を起こした原発、原子力発電所で、まだ収束していない、廃炉作業が進められている、あの事故が起きた本当の原因究明もなされていない中で新たな安全基準を作るというのは、これは私、国民の一人として、そういう専門家ではありませんけれども、一人として考えたときに、何かの事故が起きた、二度と事故を起こさないように新しい安全基準を作ろうというときに、事故の原因が分からなくてどのような基準が設けられるのか、自信を持ってこれは安全だと言えるような新基準が作れるのかというのが素朴、率直な疑問なんですけれども、その新基準を作って、一日も早く政府一丸となって実現していきたいと答弁をされております。 このことについて、総理、どのようにお考えなのか、お伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 事故の原因については極めて重要であります。あれだけの過酷事故を起こし、いまだに多くの方々が帰宅できないという状況になっているという状況を鑑みれば、しっかりと原因の究明をやっていかなければなりません。 国としても、この原因究明については継続的に取り組むことが重要であると思います。これまでの政府や国会の事故調査委員会の調査に加えて、そこで引き続き検証が必要とされた点を含め、原子力規制委員会において技術的な観点から原因究明にしっかりと取り組んでいくことになります。こうした分析も踏まえまして、決して妥協することなく、たゆまぬ安全性、信頼性を高める安全規制、安全文化をつくり上げていくために全力を挙げてまいります。 その上で、安全性については原子力規制委員会の専門的な判断に委ね、新規制基準を満たさない限りは再稼働はいたしません。一方、新規制基準に適合すると認められた場合には、原子力規制委員会の判断を尊重して再稼働を進めてまいります。 福島第一原発については、一日も早い安全な廃炉が極めて重要であります。単に事業者に任せるのではなくて、国が前面に立って取り組んでまいります。今後、廃炉作業の進捗管理を行うとともに、放射性物質の分析、研究等を実施する国際研究拠点の整備など、研究開発において国が主導的な役割を果たして、世界の英知を結集して取り組んでいく考えでございます。
○神本美恵子君 今の御答弁を聞いておりますと、総理は、原子力規制委員会がしっかりと基準を作っていくんだから、それを尊重して政府として判断するというふうにおっしゃっておりますが、今原子力規制委員会が、本当に以前の原子力安全委員会、国民の信頼を失ってしまった、あれよりも信頼に足る組織に今なり得ているのかということについて、総理はどのようにお考えなのか。 この間の、私も昨年政務官をさせていただいているときに、科学技術担当であの廃止措置のロードマップの会議に月一回、二、三時間ずつ出ておりました。どのように廃止措置が進められているのか、いかにそれが困難であるかということもずっと報告を聞いておりました。 今年になってから、ネズミが配電盤にかじりついた、そこで死んで停電をするという、本当にあのときは日本国中の人が震撼したと思います、また爆発するのではないかと。ああいう事故が起きたり、それから、この前から汚染水の地下水への漏れがないかというようなことも起きておりました。 原子力規制委員会というのは、そういう、今事故収束作業をしている、まさにそこの監視をするという責任もあるのに、それに対して適切な役割が果たして果たせているのかというようなことを考えてみますと、今総理の御答弁にあったように、原子力規制委員会の見解を全面的に尊重して政治的に判断するというふうにおっしゃっておりますけれども、本当に信頼に足る規制機関になっていると考えられるのか、もう一度お願いします。総理。
○委員長(金子原二郎君) 石原大臣。
○神本美恵子君 じゃ、短くていいです、総理じゃなきゃ。
○国務大臣(石原伸晃君) 委員御承知のとおり、規制委員会の生い立ちは、当時の政権党であります民主党、自民党、公明党の委員の方々が議員立法として独立した第三者機関として外につくり、環境省の外局であります規制庁がそれをしっかりとバックアップさせていただいている。そして、委員の人選については、民主党政権で委員の方々を御推挙いただき国会の承認をなかなか得なくてどうなっているのかなという中で、安倍内閣になりましてしっかりと皆様方の御協力を得てこの信任をしたという、この事実をしっかりと御認識いただければ、その結果は明らかであると考えております。
○神本美恵子君 私は、一旦事故が起きればどのようなことになるのかということを我が国は経験したわけですから、再稼働に対しては本当に、福島で今何が起きているのか、どういう状況になっているのか、国民の生活、住民の生活がどのような状況に置かれているのか、国土が失われはしないかというようなことも含めて慎重に慎重を重ねなければいけないということを申し上げまして、そしてまた、一旦ああいう事故を経験した我が国だからこそ原発ゼロの社会を子供たちに手渡す最大限の努力をしなければいけないということを、この点については申し上げたいと思います。 復興大臣には、子ども・被災者支援法についてもお聞きしたかったんですけれども、時間がありませんのでまたの機会にさせていただきたいと思います。 それから、憲法についても総理にお伺いしたかったんですが、残り七分になってしまいましたので、あの一連の橋下大阪市長の従軍慰安婦問題に関する発言について総理にお伺いしたいと思います。 総理は、この間、衆参の予算委員会の答弁で、橋下市長とは立場が違う、認識が違う、あるいは慰安婦の方に対して申し訳ないというようなことをこの間何度か発言をされております。しかし、少し前までは村山談話や河野談話を見直すというふうに明言をされてきております。そのことを聞いてきた私としても、国民の多くの皆さんも、本当に、本当に慰安婦の方たちに心から申し訳なかった、胸が詰まる思いがするというふうな気持ちを持っていらっしゃるのか、失礼かもしれませんけれども、私は疑問を持っております。橋下発言の慰安婦制度は必要だったというこの認識について……(発言する者あり)日本政府及び総理自身の認識とどこがどう違うのか、立場が違うとおっしゃっていますが、どこがどう違うのかということを私はここで明確に発信をする必要があるのではないかというふうに思います。 それから、時間がありませんのでもう一点。それともう一つは、心からおわびと反省をするというふうにおっしゃっておりますが、これについて、直接被害者の方にこのことを、その総理のお気持ちをお伝えするということが必要ではないかと思いますが、その二点についてお願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これまでも累次答弁をさせていただいておりますが、その際、いつも私は必ずこのように申し上げているわけでございますが、これまでの歴史の中では多くの戦争があり、その中で女性の人権が侵害をされてきた、二十一世紀こそ人権侵害のない世紀にしていくことが大切であり、日本としても全力を尽くしていく考えである、慰安婦問題については、筆舌に尽くし難いつらい思いをされた方々のことを思い、非常に心が痛む、この点についての思いは私も歴代総理とは変わりがないということを申し上げてきているとおりでございます。 そして、橋下代表の発言については、私も全て詳細に存じ上げているわけでもございませんし、報道されている中身しか知らないわけでございますが、これも何回か委員会で申し上げているとおり、私もまた自由民主党も全く立場が異なるということは申し上げているとおりでございまして、他党の代表の発言でありますから、一々このことに我々、私どもが更にコメントする立場にはないということは申し上げておきたいと、こう思う次第でございます。 そして、慰安婦の方々に対しては、既にこれは基金をつくって日本は誠意を示してきて今日に至っているということではないかと思います。
○神本美恵子君 直接お会いになってお気持ちを伝えられるつもりはないかというふうにお聞きしたんですけれども。 これは衆議院の辻元清美議員が衆議院の委員会で質問されて、二〇〇七年にアメリカ当時のブッシュ大統領に申し訳ない思いでいっぱいと言われたということを問われて、総理はそんな事実はないとおっしゃっていましたが、先日、それが辻元清美議員の質問主意書によって、閣議決定した答弁をされたというふうに私は受け止めているんですけれども、ブッシュ大統領に、そういう慰安婦の方たちに対しては申し訳ない思いでいっぱいだというふうにブッシュ大統領には説明をされ、気持ちを伝えられたのに、なぜ、それはそうではなくて、当事者の人に言うべきではありませんか、私はそうだと思いますけれども。 もう一回聞きます。被害当事者の方にお会いして、あるいは何らかの形で気持ちをお伝えするつもりはありませんか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 当然、今委員がおっしゃったように、私がブッシュ大統領に申し訳ないと言う立場では全くないわけでございまして、答弁書においては、共同記者会見の場において記者の質問に対して私はそう答えたということでございまして、私とブッシュ大統領との首脳会談の中において私はそう申し上げたわけではないということははっきりと申し上げておきたいと、このように思います。それは全くその文脈を間違えて、取り違えておられるんだろうなと、こう思うわけでございます。 それと同時に、議会の中において、米国の上院、下院の議員の皆様とお話をさせていただいた際には、先ほど申し上げましたような話をさせていただいたと、こういうことでございます。
○神本美恵子君 要するに、慰安婦の方々にそのお気持ちを、胸が詰まる気持ちを伝えるつもりはないということですね。 もう一つお伺いしたいと思います。 私は、この橋下市長の発言でもう一つ大変な危惧を抱くのは、性欲が充満したら誰かを使って解消するという考え方が、一言で言えばですね、アメリカ軍の、沖縄の駐留米軍の司令官に対して風俗を活用したらどうかというような発言について、この間ずっと記者会見でいろんなことをおっしゃっていますけれども、その点についてだけは変わりないんですね、主張が。これに対しては、若者や子供たちも見ているわけですから、性欲が充満したら誰かを使って解消していいんだと、解消すべきなんだというように受け取られる、こういう性のダブルスタンダードというものが私は一番大きな子供たちへの影響だと思います。 これについて、明確に、私は、この国はそういうことを容認する国ではないということを政府として、総理として、ここで明言をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○委員長(金子原二郎君) 簡潔にお願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我が国においては、当然、売買春は、これは違法でありますから、当然厳しくこれは取り締まっていかなければならないというふうに考えております。
○委員長(金子原二郎君) 時間が来ております。
○神本美恵子君 済みません、一言だけ。 私は、この発言を放置していることが、性に対する、女性に対する性暴力を容認することにつながるので、もっと明確に発言すべきだということを申し上げて、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○武見敬三君 まず第一に、海をいかに守り育てるかというテーマで御質問をさせていただきたいというふうに思います。 実は、今日の新聞、ニュース報道などにもありましたけれども、沖縄の南大東島の領海の接する接続水域、ここで外国の潜水艦が潜水したまま航行したということが報じられております。これ、国際法上は領海であれば必ず浮上して潜水艦は航行しなければならないというふうに定められているわけでありますが、接続水域は同様ではありません。しかしながら、今月二日以降三度ですか、既に私どもが報道で聞く限りにおいても同様な接続水域における潜水航行が外国の潜水艦によって行われている。 これは、ある意味で完全に軍事的な挑発行動なんですよ。これは普通じゃありません。こうした状況というのは絶対に見過ごしてはいけません。ただし、他方で、我が国はこうした挑発に絶対に乗ってはいけません。常に冷静に対処するということが基本でなきゃいけない。 その中で、残念なことでもありますが、過去の歴史の中では、戦前において我が国の帝国陸軍の一部がアジアの中でこうした同様な挑発的な軍事行動を一部で取って、残念なことに、戦局の拡大を招いて日中間の全面戦争に入り、さらには太平洋戦争に突入をし、我が国の国民の命が三百二十万失われた。このことについては、さらにアジアの国々の無辜の民の生命そして財産、これらがまた大きな被害を被ったということは、これは歴史的な私は事実だと思います。 したがって、こうした歴史的な事実、経緯については、今日においても私は、我が国はやはり謙虚に受け止め、そして反省すべきところは反省するという姿勢をきちんと持っていなきゃいけないと思う。しかしながら、我が国が謙虚に受け止めなければならないこうした歴史の教訓というのは、何も我が国だけが教訓として持たなければならないことではなくて、実はこの歴史的教訓の内容というのは、全ての国が同じく歴史的教訓として共有していただかなければならないことばかりなんですよ。 したがって、こうした中で、残念なことに、こうした歴史的な教訓をきちんと学ばずに、アジアにもし軍事的拡張主義というものがある、存在するとするならば、我が国も自国の主権、領土、領海を守る堅固な国家としての意思というものをきちんと持ちつつ、この日米同盟をしっかりと活用しながら、自国を守る備え、これをきちんと怠ることなくやらなければならないというふうに私は考えます。 そこで、我が国の海を守る安全保障という長期的な視点の話に入らせていただきたいんですが、これは我が国、世界で第六位の排他的経済水域というものを持っています。この中には、メタンハイドレートやコバルトリッチクラストや熱水鉱床といった様々な海底の重要な資源が眠っていると言われている。こうした海底資源を調査、開発し、そして産業化するという活動を通じて、我が国の海洋権益をきちんと平素から既成事実としておくことが実は安全保障上非常に重要になります。それを政策として常に明確にしておくことが私は必要だと思います。 この政策方針に基づいて、海洋産業の育成というのは、同時に我が国が進める成長戦略の中でも明白に位置付けられていなければならないと思います。特に、六十兆円の市場規模を持っておりまして、引き続き拡大することが明白な世界の海洋石油及び天然ガス、こうしたものの開発にかかわる国際市場において、欧米諸国はもちろん韓国にも劣り始めているのが我が国の産業の実情であります。 これをどのようにこれから海洋産業としてその育成強化をしていくか。これは、今後さらに中長期的な対象でもあり、相当にこの排他的経済水域において存在すると言われているメタンハイドレート、レアアースなどの海底鉱物資源開発技術を日本が独自にきちんと獲得する上でも、このプロセスは非常に重要だと思います。 現に、この二月でしたか、我が国でもメタンハイドレート、一部、一日二万立方メーターですかね、開発することに、開発って、調査して採掘することに成功しましたけれども、しかしながら、実際にこれを産業化するには一日当たり百倍の量を開発するような技術を獲得しなければなりません。しかし、最初の試掘とも言えるこの二月の時点における技術はどこから来ているかというと、外国の企業の技術を使ってようやくできているんですよ。したがって、いかに自国内の技術できちんとこれを開発するようにできるかということが私は非常に重要な課題にもなってきているというふうに思います。 そこで、海洋担当大臣の所見をまず求めたいんですけれども、この成長戦略の中でも重要な産業分野として海洋産業がある、これをどのように受け止めておられるか、御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(山本一太君) 武見委員は、平成十九年の海洋基本法、議員立法の生みの親の一人でもあって、海洋政策に大変お詳しいので、私が答弁しようと思ったことは今ほとんど言われてしまったんですが、改めてお答え申し上げたいと思います。 最近、武見委員がおっしゃったように、我が国の広大な管轄海域でメタンハイドレート、海底熱水鉱床、あるいはレアアースを始めとする海洋資源、あるいは風力発電、洋上風力に代表される海洋再生可能エネルギーに関心が大変高まっております。今後、こうした海洋の開発利用を進め、海洋分野のイノベーションを推進していくことは、我が国の成長戦略の鍵になり得るものと確信をしております。 こうした認識の下で、先月末に閣議決定した新たな海洋基本計画、海洋基本法に基づく海洋基本計画ですが、重点的に推進すべき取組の一つとして、委員もおっしゃった海洋産業の振興と創出を掲げました。 具体的に言うと、例えば世界の石油・天然ガス開発については、今後、沖合の大水深下での海洋開発プロジェクトが本格化をいたしまして、市場規模が急拡大することが見込まれております。こうした中で、我が国の有する技術を生かした浮体式液化天然ガス生産貯蔵積出設備、FLNGと呼んでおりますが、こういうものとか、あるいは洋上の生産設備に人、物資を効率的に輸送するための洋上ロジスティックハブなどの海洋資源開発分野への参入を支援していくほか、資源の商業化の実現に向けた技術開発を推進し、国際競争力を有する新たな海洋産業の振興に戦略的に取り組むことが重要だと考えております。さらに、洋上風力に代表される海洋再生可能エネルギーの分野は、我が国のエネルギー政策上の観点からも新たな海洋産業としてその育成が急務であり、様々な支援や環境整備に取り組んでいくことが重要です。 今後、総合海洋政策本部を中心に政府一丸となって、あるいは官民一体となって、我が国の成長戦略上も重要となる海洋産業の振興と創出に向けてしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
○武見敬三君 総理、これ、成長戦略の中での海洋産業の位置付けというものを明確にするのは、その産業自体の重要性ということだけではなくて、平時からこうした我が国の安全保障の基盤整備をしておくこと、そしてこれを国際社会の中で既成事実としてきちんと確認させておくことがやはりいざというときに多くの国々が日本の味方になる、そういう非常に基盤になってくることはもう明白であります。 したがって、こういった観点から、是非この成長戦略の中でこうした海洋産業というものをきちんと明白に特定化して取り上げるということについてどうお考えになるか、総理の御所見を伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさに、日本にとって海洋はフロンティアであり未来であると思います。日本の排他的経済水域は世界で六番目の大きさでございます。しかし同時に、今、武見委員が指摘をされたように、既成事実化をしていく、これが極めて重要でありまして、既成事実を積み上げていくことによって国際的にも我が国の立場は強くなるわけでありますし、しっかりとその海洋についての私たちの権限が更に明確化していくんだろうと、このように思います。 そういう中におきましては、まずは外交的には、こうした海については力による現状変更は許さない、あくまでも法による支配を確立させていく、その秩序づくりのために日本は多くの国々と手を組んで、東シナ海、南シナ海においてそういう秩序を確立をしていきたい、このように思うわけでございまして、その中において、先ほど山本大臣から答弁をさせていただきましたように、メタンハイドレートを始め海底熱水鉱床、レアアースを始めとしてたくさんの海底資源、またあるいは洋上風力に代表される海洋再生エネルギーに注目が集まっているわけでございまして、日本のエネルギー政策においても海洋は極めて重要であろうと、このように思います。 こうした海洋の開発と利用を進め、海洋分野のイノベーションを推進していくことは、我が国の成長戦略の鍵となり得ると、このように思います。こうした認識の下に、先月末に閣議決定した新たな海洋基本計画では、重点的に推進すべき取組の一つとして海洋産業の振興と創出を掲げているところでございまして、今後、総合海洋政策本部を中心にこれらの課題に重点的に取り組み、政府一丸となって本計画の推進に努めていきたいと、このように思います。 武見委員の顔を見ると、海洋の権益そして海洋基本法を思い出すわけでございまして、いいときに帰っていただけたと、このように思います。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) この際、御紹介いたします。 本日、ドイツ連邦共和国連邦参議院議長御一行が参議院を訪問されました。 ただいま本委員会の傍聴にお見えになりましたので、御起立の上、拍手をもって歓迎の意を表したいと存じます。 〔総員起立、拍手〕
○委員長(金子原二郎君) 御着席ください。 ─────────────
○武見敬三君 まずは、ドイツ連邦共和国の参議院の皆様方に心から敬意と歓迎の意を表したいというふうに思います。 さて、この質疑の継続でありますけれども、要は、成長戦略の中の大きな骨格を策定し取りまとめをしておられるのは産業競争力会議で、甘利担当大臣のところであります。その中の検討項目を見てみますと、幾つかばらけて海洋にかかわることは書かれておるんでありますけれども、その海洋という産業を一つの対象として明確な検討対象にしているかどうかがちょっと定かでないんでありますが、この点、明確な検討事項として設置をしていただいて、そして重点的にこれを育てるということをやっていただけないかと思うんでありますが、この点に関する大臣の所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(甘利明君) 競争力会議におきましても、あるいはその下にありますテーマ別会合におきましても、この問題は取り上げられております。 競争力会議におきましては、どういうジャンルかと申し上げますと、クリーンかつ経済的なエネルギー需給の実現について、この項目でございまして、ここで民間議員からも提言がなされております。総理からも御答弁がありましたけれども、洋上風力の導入の拡大であるとか、あるいはメタンハイドレート等、海底熱水鉱床もこれに入るわけでありますけれども、この開発について民間議員から提案がありました。そして、同じく民間議員からは、先ほど申し上げましたが、この下にある更に議論を深めるテーマ別会合におきましても取り上げられているわけであります。 今後、成長戦略の具体的な取りまとめを行っていくわけでありますけれども、今委員御指摘の観点に関しても、このセクションにおきまして十分に委員の意を体して国家戦略として取り組めていけるように、継続的に取り組んでいけるようにしっかりまとめたいというふうに思っております。
○武見敬三君 是非、こうした明確な形での海洋産業への取組というのを政府の意思として明確にしていただいて、安全保障という観点からも、どこの国からも疑念を持たれない確固たる方針を作っていただくことを心からお願いします。 その上で、それを実施しようということになりますと、経済産業省の役割が非常に重要になります。茂木担当大臣に、是非、経済産業省としてもこの海洋産業を育成するということについて是非積極的なお取り組みをお願いしたいんでありますが、御所見を伺わせていただけますでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 海洋産業の振興は極めて重要だと考えております。 そして、我が国の周辺海域に存在します、一つはエネルギー資源、そしてもう一つは鉱物資源、これを積極的に開発していく、そのための技術開発であったり様々な問題を進めていきたいと思っておりまして、まず、エネルギー関係でいいますと、何といいましてもメタンハイドレート、先生御指摘いただきましたように、本年の三月に初めての実験も行いまして、この実験の結果、生産の結果をベースにしまして、平成三十年に商業化に向けた技術開発、これの確立を行っていきたいと思いますし、これは日本海側にもあるんですね、これにつきましても今後三年間掛けて、一体埋蔵量がどれくらいあるか、こういった調査をしっかり進めていきたいと思っております。 海のレアアースにつきましても、本年二月の二十日に産学官の勉強会の立ち上げを行いまして、今後三年間で資源のポテンシャル、これをしっかり調査をしてまいりたい、このように考えております。 何しろ、例えば、先週末にアメリカからの輸出許可、これは総理の強い要請もありましてアメリカからシェールガスのLNG輸出許可が出たわけでありますけど、六、七年前ぐらいから、例えば私も先日行ったマーセラスというところは、生産開始しているんですけど、毎年一千万トン増えているんですよ。もう七千万トン。日本全体の今輸入量が九千万トンですから、それぐらいのポテンシャルある。 十年前のシェールガスを考えれば、メタンハイドレート、そしてレアアース等々、日本の海域の資源のポテンシャルは極めて先生おっしゃるように大きいと思っております。
○武見敬三君 ありがとうございました。 そこで、もう一つ別の課題、活力ある健康長寿社会の確立に向けて総理の御所見を伺いたいと思います。 実は、我が国、人口の三〇%以上が六十歳以上である唯一の国です、世界で。したがって、国連人口基金というところが昨年十月一日、世界の高齢化にかかわる報告書を初めて出した、これがその一部ですけれども。これ、わざわざ我が国の首都東京でこれを発表しているぐらいなんですね。言うなれば、我が国は高齢化先進国。二〇〇〇年からWHOが健康寿命というのを調べるようになってきましたけれども、(資料提示)この健康寿命というものに関しての調査を見ても、日本は今、実は男女共に世界一なんですよ。 ところが、問題は、その平均寿命の延び方と健康寿命の延び方の間にギャップが広がり始めているんです。これ、男でこの調査によると九歳、女で十二歳ぐらいこの差が広がり始めてきています。残念なことに、これが広がり始めているということは、寝たきりの高齢者が増えること、そして介護を必要とされる高齢者が増えること、また医療を必要とされる高齢者が増えるということで、社会の活力が低下していく、そして若人の世代のその負担がますます増えるということをこれ意味しているわけで、どうやってこれから健康寿命を延ばすかというところが一つの大きな国策の基本になるべきだと考えます。 ただ単にまた健康寿命を延ばすというだけじゃ駄目で、その延ばされた高齢者の皆さん方が活力ある形で生産活動にもかかわって、何らかの形で仕事を通じて人生の意義、そして社会とのきずなを感ずるという形にしていくことが必要です。そのためには、いわゆる医学、医療の先端的な技術を開発して健康寿命を延ばすだけじゃなくて、健康の社会的要因という点にまで焦点を当てて、そして幅広く包括的に雇用政策、年金政策、さらには税制も含めて、パッケージでこうした活力ある健康社会というものを確立するんだという大目標がやはり国の中に確立していなきゃいけないと思います。 この点は、実は総理のおじい様でおられる岸内閣のとき、実はこのような我が国の経済成長にかかわる十か年計画の目標をただ単に経済成長だけではなくて所得倍増にまで広げ、しかも同じ時期に社会保障にかかわる医療保険あるいは年金制度、これらの改革もやって、今日の皆保険制度、年金制度の基本をつくった。しかも、その当時は所得税の累進課税率を七五%まで引き上げたと。こうやって我が国の社会の活力をどうやってつくるかということを考えたときに、当時の人たちは健康で教育レベルの高い中産階級社会をつくろうと、それを広げていこうという観点で一定の合意があったわけです。 そのような大目標、これをアベノミクスと一体化させた形でやはり安倍内閣としても大きく掲げて、日本という社会を二十一世紀どのような社会にするのかということに対する一つの答えとして、是非、活力ある健康長寿社会というのが我が国の大きな国家目標であるというふうに組み立てていき、かつ、それに向けて安倍内閣の下で体系的に、関係する各省庁が連携するような、そういう体制を整えていただけないかと思うんでありますけれども、総理の御所見を伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさに今、武見委員がおっしゃっていただいたビジョンこそ安倍政権が目指している社会でございます。 元気で長生きできる社会そのものは、日本のこれは言わば課題として、必ずこの課題を解決をしなければ、高齢者社会を既に迎えて、今年から団塊の世代の皆さんが介護保険の対象にもなっていくわけでございますから、今の給付の水準を維持することも大変な状況になっていくわけでございまして、そこで、成長戦略の柱の一つとしても、元気で長生きできる長寿社会をつくっていくというための医療技術、看護技術、介護技術、あるいは医療機器、お薬、そしてそういうもののための研究開発、これは一気通貫的に国が国家資源を投入をしていく、そして必要であれば規制緩和もするし、集中的に研究開発の投資プラス様々な裾野分野における投資が起こっていくように政策を進めていきたいと、こう思うわけでございますが、同時に、国民が健やかで心豊かに生活する社会を実現をして、今申し上げましたように経済成長を図りつつ持続可能な社会保障制度を構築するためには、健康で長生きできる社会の実現が重要であります。 健康寿命に委員も早くから着目をしておられましたが、自由民主党において私も社会部会長を務めたわけでございますが、そのときから、最初にメディカルフロンティアという形で健康寿命を目指していこうと、そのために何をやるべきかということを、様々なことを研究をしてまいりました。その中においては、どのような経路を取って寝たきりになっていくか、それを防ぐにはどうしたらいいかということもずっとこの十数年、研究をしてきたわけでございます。 このため、医薬品、医療機器等の研究開発を、実用化等を推進するとともに、疾病予防や高齢者の自立支援等を行うことなどにより、平均寿命の延びを上回る健康寿命の延伸を図り、健康長寿社会の実現に努めていきたいと。その際、今委員がおっしゃったように、ただ医療だけではなくて、保険も年金も、様々な分野、これを総合的に考えていきたいと、このように考えております。
○武見敬三君 特に、高齢者がしっかりと仕事ができるようにするときには民間との連携が不可欠で、人事制度を通じて、若い人たちがいつまでたっても課長になれない、部長になれないというんじゃ困る。これを、しっかりと民間と連携した雇用体制、人事制度というものを構築しながら活力ある健康長寿社会をつくる、これが私は肝だと思います。 そして、六月はいよいよ賞与の季節。是非、改めて、国民がきちんと所得を確保できるようにするためにも、この賞与についても、経団連の会長にも申し上げたように、また安倍内閣からも、賞与を増やして、しっかりと消費性向を強化して、好循環にアベノミクスを大きく発展させていくというイニシアチブを、総理にまた是非これを取っていただきたいというふうに思っております。この点について、お時間ちょこっとありますので、もし、御所見をいただければと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 健康長寿社会の上において、国民の所得が上がっていくことも健康のために使うお金が増えていくわけでございます。先ほど岸内閣の様々な実績について挙げていただいたんですが、最低賃金制度を岸内閣でつくったわけでございまして、つまり、文化的な生活を送る上において最低限のやっぱり経済レベルはみんなでこれを確保していこうねということだったんだろうと、このように思います。 そして、景気を本格的に回復をしていくためには、やっぱり給与が増えていく、そして夏の賞与、これ極めて大切でありますから、賞与が増えていくように我々も努力をしていきたいと、このように思います。
○武見敬三君 どうもありがとうございました。
○委員長(金子原二郎君) 関連質疑を許します。古川俊治君。
○古川俊治君 それでは、古川俊治の方から質問をさせていただきます。 科学研究の推進というのは今後の成長戦略にとって極めて重要な課題だと思うんですけれども、実は、科学研究費の補助金の不正使用が後を絶たないんですね。今日、そういった会計検査院からの報告もありました。 十八年の八月に共通的な指針を省庁間で作りまして、十九年の二月から文部科学省はこのガイドラインを施行して研究費の不正使用の防止を図ってまいりました。ただ、今年の四月の二十六日の報告によりますと、このガイドラインの施行以降も相変わらず科学研究費の不正が絶えないといったことがございまして、これでは国民に説明責任がなかなか付かないと思うんですけれども、文部科学大臣、このような実態について今どのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 御指摘のように、公的研究費の不適切な経理は、国民の信頼を揺るがしかねない重大な問題であるというふうに認識しております。文部科学省では、今御指摘がありましたが、平成十九年二月に公的研究費の管理・監査に関するガイドラインを策定し、各研究機関に研究費の管理・監査体制の整備を要請し、研修会等を通じて周知を図ってきたところでございます。 また、昨年度から、問題があった大学等を対象にガイドライン等履行状況調査を実施し、改善が見られない大学等については指導及び是正措置等を講じることとしております。さらに、不正使用の悪質化、巧妙化に対し、私的流用を行った者に対する競争的資金への応募資格制限を五年から十年にするなど、不正を行った研究者に対する応募資格制限の厳罰化、また、平成二十五年度交付分からの適用、これを着手をしております。 文部科学省としては、今後とも、各研究機関において管理・監査体制の着実な改善が進められ公的研究費が適正かつ効果的な使用をされますようにきちっと対処してまいりたいと思います。
○古川俊治君 今回の会計検査院の意見や措置の要求というものの中には、研究の品物を買うんですが、そのときに事務部門でその納入の記録を取るですとか、あるいは研究者が発注をすると。そうではなくて、事務方からこれは発注するようにしなさいというような指導が行われている、この体制を徹底するようにするということを文部科学省の方も指導しているように聞いております。 ただ、私もずっと研究現場で経験してきたんですが、今の原則ですと、例えばUSB一個買うんでも、それ全部事務部門を通さなきゃいけないんですね。大学の中では大変離れていますので、重い機械を持って、それを一々一々事務部門まで行って、それを持ち帰ってきて、これは本一個だってそうやって納入するんですよ。これは大変な労力も要りますし、大変非効率なんですね。 また同様に、この科学研究の物品というのは非常に特殊な環境で、少数の業者しか選べない環境がございまして、そういうことでいうと、当然一つの業者を使って研究者が発注していくと、一々一々事務部門を通していっていると時間が掛かってしようがないというようなところがございまして、そういった指導を徹底していく、これは不正使用あっちゃいけませんから、もちろんそうなんですが、研究現場に対する萎縮的な効果が起こらないように何か考えていただきたいんですけれども、この点、いかがでしょうか。
○政府参考人(吉田大輔君) 公的研究費に対する国民の信頼を確保するためには、研究費の不正防止にかかわるルールを徹底することが重要でございますが、一方で研究者が円滑かつ効率的に研究を遂行できるよう配慮する必要があるものと認識しております。 先生御指摘の例えば研究者発注につきましても、研究機関における公的研究費の管理・監査のガイドラインにおきましては、発注した当事者以外によるチェックが有効に機能するシステムを構築、運営している場合には研究者発注を認めているところでございます。また、研究者が効率的に研究を遂行できますように、研究費の繰越手続の簡略化などの競争的資金の使用ルールの簡素化、合理化にも取り組んでいるところでございます。 文部科学省では、引き続き、研究費が効果的、効率的に使用できるよう配慮しつつ、不正使用の防止に向けた取組を進めてまいりたいと考えております。
○古川俊治君 研究現場の実態に沿った運用を是非していただきたいというように思っております。 こういった不正使用の例として、多くは預け金あるいはプール金といった事例が多いんですね。これは科学研究費がどうしても単年度主義に合わないという側面もございまして、一年一年申請をしていくわけですから、予定どおりに使いなさいと言われても、それがうまくいかないわけであります。 予算が単年度主義だから科学研究費もそうじゃなきゃいけないというのは、これは大変に非合理な考え方でございまして、元々、大変革新的な研究であれば予定どおりに進まないというのは当たり前なんですよ。最初の年度中にどういう展開をするか全く分からないうちに進んでいって、構想を練っているうちに時間が過ぎてしまって使い切れないということはよくあるわけですね。 近年は繰越しもできるようになるというふうに聞いておりますけれども、この繰越しをすると、実は研究者の方では、また次から申請すると額を減らされるんじゃないか、余っているからおまえらこれぐらいでいいだろうと、そういうどうしてもおそれがあるものですから、なかなかこの繰越しということに踏み切れないというのが現場の状況であります。また、聞くところによると、額を減らされてしまったという実態もあるようでございます。 この辺について、繰越しをしても額は減らさない、これを是非この場で明言していただきたいと思います。また、基本的には科学研究というのはもう基金化していって数年で使っていくと、継続の原則というのを是非、これは研究のスタイルを、やっぱりそうなっていますから、予算の方を是非合わせていただきたいと思うんですけれども、この点についても文部科学大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(下村博文君) 科研費の繰越しは、補助金の交付決定時に、御指摘のように予想し得なかったやむを得ない事由が生じ、研究計画が年度末までに完了しない見込みとなった場合ということもあるわけでございまして、有効に今後活用していただくことが必要であると思います。 科研費の審査は、専門分野の近い複数の専門家によるピアレビューによりまして、学術的な観点に基づき申請に係る研究計画などを審査しておりまして、別の課題において繰越しを行ったことによる不利なことが生じることが一切ないようにしてまいりたいと思います。 また、科研費の配分においては、二年目以降の配分についても各課題の研究機関全体の研究費を踏まえ配分を行っており、繰越しによる同じ課題の翌年度以降の研究費が減額されることなどの不利が生じることもない今は状況でございます。 また、基金の御指摘がございました。この研究の進展に合わせて柔軟に研究費を使用できるようにすることは大変重要であるというふうに認識をしております。そのために、文科省においては、科研費については平成二十三年度それから二十四年度に一部研究種目において研究費の複数年度にわたる使用を可能とする基金化を導入し、さらに、平成二十五年度において、基金化していない種目においても研究費の年度間融通を可能にする調整金を導入するなどの改善を図ったところでございます。 今後、基金化された科研費の執行状況や研究成果創出への影響等についての検証結果も踏まえまして、新たに導入されたこの調整金、これの活用状況等も踏まえまして、研究費の更なる効率化、効果的な使用について取組をしてまいりたいと思います。
○古川俊治君 財務大臣に聞くと何か大体お答えは予想できるので、今日はお聞きしませんけれども。 是非、少なくとも繰越しということについては、減額をしないということでお願いをしたいと思っています。特に、医学部なんかの研究におきまして臨床系というと、病院のことでそっちも忙しいのに研究を予定どおりやれといったって無理なんですね。何となく患者さんに追われているうちにどんどんどんどん時間が過ぎちゃって、最後になると年度末になってこんなに余っちゃっているというような状況が今まで繰り返されてきました。だから、預け金がどうしても出てくるわけですよね。 だから、これ、繰越しが本当にできるようになれば、少なくとも預け金とかプール金ということはしなくて済むわけですから、全部繰り越せばいいだけですから、ですからその不正使用はかなり減ると思います。是非とも、これが原則的には全部通るというような状況を是非つくっていただきたいというように思っています。 平成十九年六月十一日の本院の決算に関する措置要求決議の中には、研究者による補助金等の不正使用が発生する要因として、特定の研究者への過度の資金の集中、省庁や制度ごとのルールの違いなど、補助金を出す側の行政における制度・運用面での問題、これも指摘されているわけでございます。 記憶に新しいところでは、成育医療センターに関して、ある企業が倒産をしたところ、成育医療センターに対して約三億八千万円の負債を負っていたと、債権を成育医療センターが持っていたということが分かったんですね。これは、それ全てが恐らくは預け金であったというふうに理解をされているんですけれども、こういうことは一人に集中するから起こるというふうなことは確かに言えると思うんですね。 〔委員長退席、理事二之湯智君着席〕 これを、今、過度の一人の研究者への集中あるいは不合理な重複ですか、これを排除するために今各省庁間で運用をやっているということでございますけれども、私は、官僚の方で、ある研究者のやる課題について、それはどのぐらい掛かるのかというのを推計したり、どの程度が研究費として相当額なのかというのは考えるのは非常に難しいと思うんですね。これは研究現場でいろんな問題が生じている点で、その人しか分からない場合が結構あります。 これ、具体的に課題かどうかというのはどう判断されるのか。特に、各年に各省庁に上がってくるこの申請時期というのは大体同じだと思うんですね。同じところで大体横並びになって判断していくわけですから、そうすると調整しようにも調整できないんじゃないかと思うんですね、実際は。この点、いかがなんでしょうか。
○国務大臣(山本一太君) 今、古川委員が指摘をされた研究開発の効果的、効率的な推進のためには、研究費の配分において不合理な重複とか過度の集中は排除されるべきだというふうに考えています。 ちょっと丁寧に申し上げますが、内閣府が主導し、競争的資金の適正な執行に関する指針というのを平成十七年の九月に作りました。これについて古川委員がいろいろ御指摘をされていることも承知をしておりますが、この申合せに基づいて各府省が今具体的な取組を進めています。例えば、申合せの内容でいうと、応募時に他の競争的資金等の応募・受入れ状況を記載するとか、あるいは、御存じだと思うんですけれども、府省共通の研究開発管理システム、e—Radというのがあって、これは採択予定課題に関する情報を競争的資金で共有して、不合理な重複、過度の集中の有無を確認すると、これは一定の成果があるんじゃないかと思っています。 加えて、競争的資金が科学技術研究の成果に結び付くのも必要ですから、運用面での整合性とか使い勝手の改善とともに、競争的資金に係る府省、制度の枠を超えた在り方の明確化が必要だと考えています。総合科学技術会議のリーダーシップの下でこれらの取組の具体化を進めていきたいと思いますが。 さて、先生がおっしゃったところなんですけれども、いろいろ問題があると思うんですが、申請の採択決定時期が各省で同じような時期じゃないかと、そうすると重複の排除等は困難ではないかというお話がありました。 これは、おっしゃるところはあるんですが、各資金の予算が年度ベースで決まっているので、先ほどお話があったとおり、研究者に対してできるだけ早く採択を決める必要があるので、各省が申請採択決定時期に大きな差を設けるということになるとなかなか難しいという感じになります。申請時期が重なるということで、同時に各省が複数の申請の中身を審査、点検することができるという面もあります。 〔理事二之湯智君退席、委員長着席〕 いずれにせよ、古川委員の御指摘一つ一つ今日ちょっと朝確認したんですけれども、例えば研究者に必要な時間の割合をどうするんだとか、あるいは相当程度重なる研究課題を採択しないようにする、相当程度ってどう測るんだとか、研究者の能力や研究方法の評価をどうやるのかと。これは難しいです。ただし、これについては、各研究機関が内外の専門家を集めて審査会をつくっていますから、ここでしっかりと議論をし検討をしていくということだというふうに考えております。
○古川俊治君 この科学研究費の不正な使用の問題というのは、これからの本当に科学技術イノベーションをどうやっていくかという上で、効率的にこれを使っていく、非常にそれが科学技術の効果を上げていくために使っていくわけで、そこにどうしても今の制度の矛盾によって実は不正使用を行わざるを得ないような状況が今までもあったということを是非御理解いただきたいんですね。 これ、過度にそれを、体制を決めていくだけではどんどんどんどん萎縮していきますから、使いやすくしていくという点で是非、今日そういう意味で質問したんですけれども、一つが、やっぱり年度ベースということがありますから、基金化すると、これ非常に重要です。それでなるべく安心して使っていけるということですね。それからもう一つが、研究をなるべく予算を申請するために合わせないということですね。例えば、先ほどの各府省でやっていると、それぞれの省に合ったように書き換えなきゃいけないんですね、課題をですね。 大体科学研究というのは、一つの、一人の研究者が同じ何かの革新的発想があって、それから課題を幾つか分けていますから、根っこは同じなんですね。それを一つ一つ違った課題を作っていくとばらばらにそれをまたしていかなきゃいけないということで、これはかなりそういう意味では研究をわざわざ申請スタイルに合わせなきゃいけないんで、一貫性がなくなってしまうというところがございます。 是非そういう面からも申請の過程というものを考えていただきたいんですけれども、やっぱり過度の集中が起こったり不合理な重複が起こってくるのは、各省庁がそれぞれ担当していて、そこに上げていくからなんですね。総理もNIHの話をしていますけれども、これ最終的にはやはりああいった形で総合的なファンディングエージェンシーというものを日本でもつくっていく、そういうことが、私は今の縦割りからそちらに持っていくことがこの科学技術については大変必要だと思っております。 今、総合科学技術会議の改組なんということも話をされていますけれども、同時にファンディングのやり方も変えていかないと、これはもう骨抜きになってしまうと思うんですが、この点については、山本大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(山本一太君) 基金化のお話については下村文科大臣の方からあって、文部科学省の方も調整金等々のいろんな知恵を使っておられるということだったんですけれども、古川委員のおっしゃっていることはよく分かります。 問題意識としては私も共有しているところはあるんですが、ただ、今のファンディングエージェンシーの話でいうと、例えば、今各府省が所管している競争的資金を一まとめに例えばして配分を決めていく体制をつくるとか、あるいは一つの制度で全ての省庁の競争的資金を配分していく体制の構築、一種のこれも司令塔機能だと思うんですが、この点について言うと、全ての研究分野、全ての研究段階、これ基礎、応用、実用化の各段階に係る研究費を一つの配分機関と一つの配分制度の下で本当に効果的、効率的に配分できるのかという課題もあると思うんですね。 ですから、それは各制度の多様性と、それから制度全体の整合性のバランスだと思うんですが、そういう問題ありますけれども、古川委員の問題意識をしっかり踏まえて、科学技術担当大臣としてもしっかり研究、検討していきたいと思います。
○古川俊治君 この科学研究に関する縦割り省庁の問題というのはずっと言われてきているんですよ。前安倍政権のころから言われていることなんですけれども。これは、ずっとこのまま課題が解決ができないで、日本の科学研究がずっと落ちていくというようなままだと、本当にこの国がこれから将来が大変厳しくなります。そういう意味でも、ここで思い切った科学研究費の使い方の改善というものを是非お考えいただきたいというように思っております。アベノミクスの核になるところですから、是非お願いを申し上げます。 以上で私の質問を終わります。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、山根隆治君が委員を辞任され、その補欠として樽井良和君が選任されました。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 質疑を続けます。石川博崇君。
○石川博崇君 公明党の石川博崇でございます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。 決算の質疑に入らせていただく前に、まず、安倍内閣の景気回復、経済対策の方向性について確認をさせていただきたいというふうに思っております。 昨年の政権交代以降、経済の全体的な雰囲気、株価も上昇しておりますし、また、その結果として為替も円安に動き、全体的な明るい兆しというのは生まれておりますが、しかしながら、様々現場を歩かせていただいておりますと、不安の声もあるのもこれは実際問題として事実でございます。例えば、円安による燃料費の高騰、資材費の高騰、あるいは小麦などの輸入品の価格の高騰により消費者の懸念の声というのもあるのも事実でございまして、ここで改めて安倍内閣の景気回復に向けた方向性についてメッセージを発していただくことが非常に重要なのではないかというふうに感じております。 安倍内閣の一つの特徴というのは、まさにメッセージが明確である。この経済対策にしてもそうでございます。また、被災地の復旧復興の加速化、そして外交の立て直し、こうした明確なメッセージを発し続けておられるということが、国民の皆様の期待も非常に高くなっている、また国際社会からの信用も回復してきている、そういうことにつながっているのではないかというふうに実感をしております。 私事で大変恐縮でございますが、私、実は六年前、安倍総理が安倍第一次内閣を率いておられたとき、外務省の職員としてアラビア語の総理通訳をさせていただいておりました。歴代総理の通訳をさせていただく中で様々な政治家の方々の通訳をさせていただきましたが、当時から安倍総理の御発言の一言一言、自らの信念で発しておられるメッセージの明確性ということに対しては、非常に心から尊敬を申し上げていた次第でございます。 質問に戻りますけれども、こうした、実際に中小企業が元気になっていく、中小企業、零細企業が元気になっていく、そして実体経済、生活者が実感として景気が良くなってきたということを感じられる、そういう日を一日でも早くつくっていきたいという意味で、安倍総理の明確なメッセージを発していただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 石川委員はまさに外務省時代はアラビア語の名手として、大変、アラビア語は普通に話す言葉と、ああいうサウジアラビアみたいなところで首脳会談で使う言葉はかなり違うという話を聞きまして、難しいんだなと思いました。イラクにも同行させていただきまして、石川さんが選挙に出るので私、大変驚いたのを今でも覚えているわけでございますが。 そこで、この長引くデフレから脱却をしていく。ずっとデフレが続いてまいりましたから、その間、日本の言わば富、国民総収入は五十兆円が失われてしまった。これがどんどんどんどん進行していけば、まさに日本は世界の舞台から退場する、そして伸びていく社会保障費にはとても対応できないという状況に追い込まれたわけでございまして、安倍政権としては、デフレから脱却をし、そして結果として行き過ぎた円高を是正し、さらには経済を力強く成長させていく、そして再び世界のひのき舞台に登場すべきだとの考えで成長戦略を今進めているところでございます。 その結果、昨年の七月、八月、九月、GDPはマイナス三・五%であったものが、一月—三月はプラス三・五%になった。まさにマイナスからプラスに大きく転じたわけでございます。 ただ、まだ地方の皆さん、あるいは中小企業の皆さん、小規模事業者の皆さんは景気が十分に実感できない。それは大変残念なんですが、まだしばらくこれは時間が掛かるわけでございまして、いよいよ財政政策によって、あの補正予算によって、あの補正予算が実際にお金として流れていくのはもうちょっと、今なるべく実施を早めているわけでございますが、六月、七月になればどんどんこれは地方にもお金が出ていくわけでございますので、だんだん実感が、出てきている、いただけるのではないかと。 さらには、収入が増えていく。これは基本的には時差が少しあるわけでございまして、最長では二年ぐらい掛かると経済学者は言っているわけでございますが、これをなるべく短くしていきたい。そのために我々は、大胆な金融政策とともに機動的な財政政策、さらには産業界の皆さんにできる限り早く賃金を上げていただきたい、あるいは一時金でもいいですからお願いしますと、このように申し上げているわけでございます。そうなって初めて本格的に経済はいい循環の中に入っていくんだろうと、こう思うわけでございます。 いずれにせよ、デフレから脱却をして経済を成長させていくにはこの道しかないと私は思っておりますし、そして成長戦略、ずっと今まで第一次安倍政権においても成長戦略作りましたし、民主党政権においても作っていた。違いは何かといえばこれは行動でありまして、行動が伴うかどうか、つまり、私たちはこれからアクションを重視していきたいと、こう思っている次第でございます。
○石川博崇君 今お話がありましたとおり、今はまだこの景気の気の部分、兆しの部分が非常に前向きな雰囲気であるという中で、やっぱり一日も早く実体経済が良くなっていく、国民お一人お一人が本当に景気が良くなってきたなというのを感じられる日を一日も早く築いていきたい、そのために私も全力を尽くしてまいりたいと固く決意をしているところでございます。 先ほど私、アラビア語通訳をしていたということを言わせていただきましたけれども、通訳という仕事も単に言葉と言葉を機械的に訳せばいいという仕事ではございませんでした。やはりその言葉に込められている意味、あるいはその水面下、その言葉を発した方の意中あるいは真意というものを分からなければなりませんし、また、それを通訳して相手の方に伝えるに当たっても、その相手の文化、宗教あるいは歴史、そうしたものを理解した上で訳さなければならない。ある意味、心と心をつなぐといいましょうか、人と人とをつなぐ仕事をさせていただいてきたんだなというふうに今振り返って思っております。 政治家も同じような職務を担っているのではないかと思っております。内閣として様々な施策を実行されている、そうしたものの真意、そして秘められている意味、そして将来の方向性、そうしたものをしっかり国民のお一人お一人に伝えていく、そして、その国民のお一人お一人の現状に合った対話を繰り返しながら説明をしていく、それが一つの政治家の重要な使命であろうというふうに認識をしておりまして、今後とも頑張ってまいりたいというふうに思っております。 それでは、決算についての質問に入らせていただきたいというふうに思っております。 まず、決算審査のスピード、迅速性について御質問をさせていただきたいというふうに思います。 ここ参議院は、決算の参議院というふうにも言われますとおり、この決算審議については非常に力を入れて取り組んでまいりました。また、諸先輩の議員の方々も、この参議院における決算審査をどうやって迅速化させるかということに非常に尽力をされてきたわけでございます。平成十三年度決算審査からは、その審議を概算要求前には終えるという形が始まりまして、そしてまた、政府に対しても、この決算の国会提出時期を平成十五年度決算から二か月前倒しをして、翌年度予算の予算編成時期の前に提出をするということで、実際、PDCAサイクルと申しますが、チェックされたものが次の予算にできるだけ早く反映される、こういう体制を築いてきたわけでございます。 しかし、残念ながら、本日の議題となっておりますのは、平成二十二年度決算についての審議を今行っているところでございます。先週、平成二十五年度予算が成立した後となってしまったわけです。諸先輩方の努力を思えば、本来であれば、この平成二十二年度決算、去年の今の時期には終え、そして平成二十五年度予算の概算要求の段階に反映できるようにしておかなければならなかった、そしてまた、平成二十四年度の予算の執行の中でもしっかり反映できるようにこの委員会で質疑を行っていくべきであったろうというふうに思っております。 自公政権のときに一生懸命取り組んで、この決算の審議の迅速化を図っていたわけですけれども、残念ながら、ここ数年、この決算の審議の遅れが続いております。是非、与野党理事の先生方、また委員長におかれましては、この参議院の決算委員会における審議の迅速化を目指していただきたいということを御要望させていただきますとともに、また、政府といたしましても引き続き御協力をいただきたいというふうに思いますが、総理、もし御所見がございましたらお願いできますでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 国会における決算の審査は、執行された予算が所期の目的を果たしているか否かについて審議、検討をいただき、予算へと反映させていくものであり、極めて重要であると認識をしております。 決算審議の日程については国会における御判断によるものと、このように思いますが、政府としても、国会からの早期提出の要請を踏まえ、平成十五年度決算以降、翌年中に国会に提出してきたところでありまして、引き続き決算を早期に国会に提出できるよう努力をしていきたいと、このように思います。 本来であれば、安倍内閣であれば、安倍内閣で執行した予算については決算においても答弁する際に安倍内閣で答弁すると、これが一番この姿としてはいいのだろうと、このようにも思います。
○石川博崇君 私は、今こそこのPDCAサイクルといいますか、国家予算におけるチェック、そしてそれを反映していく機能を強化していくことが非常に重要だというふうに思っております。 パネル一枚目を御覧ください。(資料提示)これは過去十年間の一般会計の歳入歳出の総額を棒グラフで示したものでございます。見て明白のとおり、平成二十一年、二十二年、二十三年と歳入の総額、歳出の総額共にそれまでに比べて非常に増えているということが一目瞭然でございます。 平成二十一年というのは、八月に衆議院の総選挙がございまして政権交代が行われ、前半は自公政権で予算の執行について責任を負っていたわけでございますが、それ以降、民主党政権による予算の執行責任を負っていただいていたわけでございます。 歳入歳出総額がこのように増えているというのは、当然、国会で認められた予算の範囲内で執行しているということでございますし、また、そのときそのときの時代の要請ということもあろうかと思いますので、これが増えていることだけを取ってどうこう言うつもりはございません。 平成二十一年には当然リーマン・ショックに対する対応ということが必要でございました。また、その後、二十二年も引き続き経済不況が続いていた。さらには、平成二十三年というのは東日本大震災が発生し、それに対する第一次、第二次、第三次という補正予算を組んだわけでございますので、単純にこの歳出歳入総額が上がっているということだけをとらまえて言うつもりはございませんが、大事なのはこの執行された歳出、あるいは歳出総額、歳入総額が適正であったのかどうか、会計検査院で厳正に審査をしていただいた上で、不適正な使用というものがなかったということが言えなければならないわけでございます。 その上で、会計検査院は、決算検査を行うに当たって、正確性、合規性、経済性、効率性、有効性という五つの観点から多角的に検査を行っていただいているわけでございます。今二枚目掲げさせていただきましたのは、この会計検査院が毎年政府に提出する決算に対して検査報告を行っていただいておりますが、その検査報告の中で、不適正な経理だった、あるいは不当事項であった等々の理由によって指摘された総額の推移でございます。 御覧のとおり、先ほどお示ししましたとおり、平成二十一年、二十二年、二十三年というのは歳出歳入共に大幅に増加したわけでございますが、その年から会計検査院による決算の検査報告で指摘される金額の総額も大幅に増加しているという状況でございます。これは、国民の皆様が本当に血のにじむような思いで血税を支払われているその予算が適正に使用されていないということをまさに明確に示すものでございまして、非常に私は遺憾であるということを申し上げたいと思いますが、会計検査院、なぜこの平成二十一年、二十二年、二十三年とこのように指摘総額が増えているのか、御説明をいただけますでしょうか。
○検査官(河戸光彦君) 会計検査院は、国の財政や会計全般に注意を払うとともに、社会情勢の変化、国民の関心の所在等に対応して、検査のテーマ、着眼点、検査勢力の配分等を毎年見直して検査を実施しているところでございます。そして、近年は、収入、支出等のフローについて検査するほか、資金、資産、剰余金等のストックの状況について積極的に取り上げるよう努めているところでございます。 平成二十一年度以降、指摘金額の総額が増加しているのは、そのような一般的に金額が大きいストックについての検査の成果が出ていることによるものと考えられるところでございます。
○石川博崇君 今の会計検査院からの報告にございましたとおり、検査対象が若干その時代の要請に合わせて変化している、フローのみならずストックについても検査している、その関係で指摘総額がこのように増加しているということでございますが、国民の皆様からしたら同じでございまして、やはり会計検査という厳正な検査結果によって不適正な経理がこれだけ増加しているという事態は直ちに是正をすべきであるということを強くお訴えを申し上げたいというふうに思っております。 そういう意味で、自公政権に替わって、国民の皆様の政治に対する信頼を取り戻す上でまず最優先で取り組むべき事項ではないかと思いますが、政府として、いかがでございましょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これはもう御指摘のあるまでもなくというか、当然のこととして、これは血税をお預かりして、それをもって予算を編成し、それによって予算を執行しておりますので、その予算の執行に不正とか、またある点で、誤りとか計算の間違いとかというようなことがもうないようにというのは、これは最善の注意を払って取り組まないと今後とも信頼を勝ち得ぬということになろうと存じますので、今後とも、これは財務省に限らず全省庁、全力を挙げてこれはきちんと取り組まねばならぬ大事な課題だと常に考えております。
○石川博崇君 是非ともよろしくお願いしたいと思います。 また、この平成二十二年度の決算の検査報告においても指摘されておりますが、会計検査院、昭和二十一年以降、毎年決算に対する検査報告を行っております。その中で、このように毎年指摘される事項、金額があるわけですけれども、これに対してやはりきちんと政府が、是正措置を指摘された以上、適正に是正をして明確に国民の皆様に説明をしていくということが必要なんですけれども、何と私もびっくりしたんですが、昭和二十一年以降、会計検査院が政府に対して指摘をしたにもかかわらず、そうした不適正経理の中でまだ是正がされていない、是正未措置となっている案件が五百七件、計百三十一億四千四百十二万余円と、多項目そして多額に上っております。 こうした過去の未是正の項目についてもしっかりと是正していくことが必要だと思いますが、政府として具体策をお願いしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 全く当然の御指摘なんですが、先生、平成二十三年度というのはまだ数字が出ておりませんけれども、この数字に関しましては四百七十二件、百二十四億というように、少し額は三十何件減った形になってはおります。 これは決して言い訳をしているわけではないんであって、御指摘のあったとおり、一層努力をしておるところでありますけれども、是正処置が未決というか未済、まだ済んでいないということになっております背景と、五百七件、今言われましたうちに関しましては、それがいわゆる金銭を返還させる、返済させるためのいわゆる是正処置が未済という、つまり完結していないということであって、三百万ということになればまだ百万しか済んでいないので、残り二百万まだ残っていますよという意味であって、全く手が付いていないというわけではないという点だけは御理解をいただければと存じます。かなり、月々何万円とかいう額で返済が進んでいるところもございますので、少々時間が掛かっている部分というのはそういう点でありますので、丸々これを放置しているというわけではないというように御理解いただければ幸いです。
○石川博崇君 私も国家公務員でございました。国家公務員、公務員バッシング等一時期吹き荒れた時期もございましたが、大半の人間はやはり国家の利益のため、国民の財産保持のため、また生命維持のため、必死になって働いております。それは自衛官の方々も、また警察の方々も消防の方々もそうでございます。私も不肖一アラビストとして、日本と中東の関係改善のため、またイラクのサマーワで自衛隊員の方々と一緒に、それこそ身の危険をいとわず働かせていただいたこともございます。 そうした経験を踏まえて言えば、一部の国家公務員の不当な対応によって、不適正な経理によって、国民の皆様の信頼を損ね、そして、やる気のある、意欲のある、そうした公務員の業務にまで悪影響を与える、弊害を与える、またモチベーションを下げる、そういったことがあってはならないというふうに思っております。 そこで、次のパネルでございますが、是非こうしたことは、やっぱり法制度をきちんと整備しておくことが重要であろうというふうに思っております。ここに掲げさせていただいておりますのは、会計検査院法等の改正、そしてまた、いわゆる不正経理防止法案でございます。 この法案は、私ども公明党、平成十九年からプロジェクトチームをつくり、当時、政府、政権与党として自民党とともに与党PTも立ち上げ、そして平成二十一年、当時与党でございましたが、自民党とともに公明党で、こうした不正経理を防止する、そして会計検査院法を改正をして会計検査院から指摘された様々な不当事項を法律でフォローアップしていく、そういう事務を法定化していく、あるいは裏金づくり、一時期プール金とか様々な指摘もございました、そうした会計処理上の不正行為に対して処罰を明確にしていく、やっぱりこういったことできちんと厳罰化も含めて法律で処置していくことが必要であろうというふうに感じております。 これは自民党とともに、林芳正先生、自民党の中心で取りまとめられたわけでございますが、提出させていただいたものでございますので、是非今国会でもまた再提出を目指していきたいというふうに考えておりますけれども、自民党総裁として、総理、御所見をお伺いできますでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 会計検査院の検査報告において過去に不当事項と指摘された事案のうち、まだ、いまだ金銭を返還させる措置がなされていないものがあることや不適正な経理事案が指摘されていることについては、国民の信頼を損ないかねないと認識をしております。 政府としては、金銭の返還が円滑に行われるよう、各省庁において債務者の所在調査や返還金の督促を行うなど、一層努力を続けていく必要があると思います。 また、不正経理防止法案等により、公務員等の不正経理防止の徹底を図り、会計検査院の機能を向上していくことは政府としても重要な課題であると認識をしております。さきの解散で廃案となってしまいました不正経理防止法案等の議員立法については、平成二十一年以来、公明党と自民党が法案を提出をしてきたという経緯があることは私も承知をしておりまして、引き続き御党と連携をして検討すべき課題であると、このように認識をしております。 いずれにせよ、政府としては、引き続き、より一層の予算執行の適正化と不正経理の防止等に向けてしっかりと取り組む所存でございます。
○石川博崇君 今総理から御説明いただきましたとおり、ずっと自民党と公明党で提出をし続けてきたものでございまして、昨年の解散・総選挙によりまして廃案となっているものでございます。是非、また提出を目指してまいりたいというふうに思いますので、よろしくお願いをいたします。 時間も限られてきておりますので、最後の質問に移らせていただきたいというふうに思います。最後は、夢と希望のある話でございます。 皆様、「はやぶさ」という小惑星探査機の名前をお聞きになった方、多いと思います。映画にもなっております。満身創痍になりながら、故障に次ぐ故障を重ねながら、一時期は行方不明にもなっておりましたけれども、何とか地球に帰還をしてまいって、日本の高い技術を世界に知らしめ、そして日本の国中に感動と勇気と希望を与えた、その象徴でございますが、この「はやぶさ」の後継機であります「はやぶさ2」、はやぶさ二号が来年年末に打ち上げられる予定でございます。 これは、ほかの委員会でも取り上げさせていただいたんですけれども、被災地の子供たちの支援をやっておられる東京の世田谷のある青年の方から、この「はやぶさ」の後継機である「はやぶさ2」を今度は被災地の子供たちに勇気と希望、また感動を与える、そういう役割を担ってもらえないだろうかという御提案がございました。 具体的には、この「はやぶさ2」に被災地の子供たちのメッセージとか、あるいは将来の被災地の復旧復興に懸けた思いとか、そういったものを搭載をして、一緒に打ち上げて、そして帰還するのは二〇二〇年の予定でございますが、それまで被災地で一生懸命被災地の子供たちが復旧復興に向けて頑張る間、宇宙を、空を見上げれば日本の最先端の技術が宇宙で頑張っている、非常に被災地の子供たちに勇気と希望を与える事業だということで御提案をいただきまして、文科省にも掛け合いましたところ、すぐ実現をしていただいて、今実際に募集をしていただいているところでございます。 是非多くの、より多くの被災地の子供たちにメッセージをいただきたいというふうに思いますが、是非、テレビを見ていらっしゃる被災地の方に総理からメッセージをいただければと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私は、大変すばらしいこれは取組だと思います。委員も熱心にキャンペーンをしてこられたわけでございますが、「はやぶさ2」に搭載するこの氏名やメッセージ、被災地の皆さんに、これは是非多くの皆さんに参加もしていただきまして、これはたくさんの皆さんが参加をしていただくことによって、まさに夢や希望を宇宙に向かって発出をしていくということになるんだろうと、このように思います。 被災地の子供たちも含めた多くの方々から応募をいただけるよう機会をとらえて引き続き周知を更に図っていきたいと、テレビを見ている皆さんも是非参加をしていただきたいと思います。
○石川博崇君 終わります。ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、武見敬三君及び古川俊治君が委員を辞任され、その補欠として岩井茂樹君及び江島潔君が選任されました。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 質疑を続けます。柴田巧君。
○柴田巧君 みんなの党の柴田巧です。 与えられた時間は十三分しかありませんので、御協力のほど、よろしくお願いをしたいと思います。 今日は、いわゆる政府調達の問題について取り上げたいと思います。 御案内のように、コピー用紙に始まって文房具や消耗品、あるいは庁舎や道路、戦闘機に至るまで、各省庁そして独立行政法人等、いわゆる政府機関が当事者となる契約だけでも年間十兆円を超えているのが実際のところであります。我が国最大の購買者が政府機関だと言ってもいいと思いますが、一方で、この政府調達については、今日の委員会でも指摘がありましたように、いろいろこれまでも問題が起きてきているところであります。その都度対症療法的なことはなされておりますが、その問題の背景にある契約の制度や実施体制等々、問題の本質に迫る取組がこれまでなされていないのが現実でございます。 この政府調達をめぐっては、公務員制度、天下りの問題、予算の単年度主義、使い切り主義、あるいは会計制度など、我が国行財政の根源的な問題が複雑に絡んでいることだと言ってもいいかと思いますが、したがって、この政府調達を変えていくこと、改革をしていくこと、公務員のあるいはお役所の予算といいますか、の消化優先主義、そういった文化を変えていくものだと思って、もろもろの行政改革をやっていく上での突破口になり得ると確信をするわけでございます。 その政府調達の一つの問題点が、その非公開性あるいは非競争性にあると言ってもいいと思います。(資料提示) お手元に資料もお配りをいたしましたが、我が国の場合、製造、工事の場合だと二百五十万、物品購入だと百六十万、物件借入れだと八十万未満なら発注者の考えによって随意契約にしてもいいということになっておりますが、平成二十二年度、今日この締めくくり総括を決算をやっておるわけですが、その平成二十二年度だとどういうことになるかといいますと、我が事務所がいろいろ推計をするところ、年間の全契約件数、十九府省等のですね、約百九十九万件あります。そのうち少額随意契約というのは百八十四万件、約九二%を占めます。そして、金額に至っては三千二百億円を超えるであろうと推計をされるわけで、一つ一つは確かに小さいものではありますが、合わさっていくとこれだけ大きなものになると。 そして、実際は、この契約の中身、取引状況は実はやみの中だということであります。なぜならば、その少額随意契約を公開する義務がない、またそれを、中身を把握をして網羅的に一覧できる官庁会計システムというものは現時点では未整備だからであります。 やはりこれは我々の税金なわけであって、こういう状態をいつまでも放置しておくのはやっぱり良くないと思います。やっぱりそういうシステムが、公開するシステムができることによって、この予算執行の透明性を高め、外部の監視を容易にして、そして職員自らの経費節減意欲を出せるものだと思いますので、是非、この官庁会計システム、この少額随意契約の中身を明らかにするシステムを早急につくるべきだと思いますが、財務大臣のお考えをお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これは国の契約にかかわる実態というのを明らかにするという話ですから、これは基本線的に透明性確保の観点から極めて重要な点だと私どももそう思っております。 たしか今、総務省でこれを主にやっておられるんだと思いますが、少額随意契約を含む調達に関する契約情報の管理などの機能を有するという、いわゆる各府省共通のシステムというものを開発が進められつつあるんだと私ども承知をしております。 今後、財務省としても、これは電子調達でやろうとしておられるんだと思いますんで、電子調達システム開発状況というのを踏まえて、これは関係省庁と連携の下で事務コストなどの観点というのを考えて、少額随意契約にかかわる情報開示の在り方、これを検討していかにゃいかぬと思っておりますが、今やっておりますのが百九十万件と言われましたけれども、百八十四万件が、今三千二百六十六、それに残りの、いわゆるそれ以外の契約は十六万件で約七兆ということになっておりますんで、物すごく小さくなってくるということに関しまして、総額は確かに大きなものになるんですけれども、それに係ります経費というのが、ちょっと、これはコストと、いわゆる費用対効果とかいろんな表現があろうと思いますんで、これでこのシステム開発に一体幾ら掛かるのか、ちょっと私の立場で全然分かりませんけれども、そういったもので、私どもお金を管理いたします財務省の立場としてはきちんとやってもらいたいと思いますけれども、それに掛かった、調べた結果、金はもっと掛かったというんじゃちょっとたまらぬなと、正直なところです、私の立場から言わせていただくと。 したがって、コスト、費用対効果というのは経営者は常に考えにゃいかぬところなんですけれども、そこのところを十分に、安いのができてきちんとやっていただけるのが最も正しい方向だと、私どもはそう思っております。
○柴田巧君 確かに、システムをつくっていく上で経費が掛かるのはもちろんのことでありましょうが、されど、先ほどから指摘をしていますように、こういう状態をいつまでも放置しておくのも、もちろん信頼性というところからいってもあってはならないことだろうと思います。 これまでの財務大臣も、必要性を認めながらなかなか今日に至るまでできていないのが現実でございます。これは財務省だけではないわけですけれども、この決算の審査にも資するものであり、何よりも国民の税金のどう使われているかという透明性を高めるものですから、是非財務大臣としてもしっかり取り組んでいただきたいということを強く申し上げておきたいと思います。 この政府調達の問題のもう一つは、いかにコストを削減をするかということだろうと思っております。 民主党政権下においても、いわゆる共同調達、競り下げ方式などなどをやってこられました。共同調達は御案内のようにまとめ買いをするということでありますが、残念ながらこれまではこういう当たり前のことができていなかったというところがあります。また、一定期間の中で安い入札、安い価格の、より安い入札をやっていくこの競り下げ方式なども今試行されてきたところでありますが、そういった成果あるいは実績を基に、問題点があるならそれを克服しながら、こういったコスト削減策、コストの改善策というものをこれから中央省庁、官庁のみならず、出先機関や独立行政法人等、広範囲にやっていくべきではないかと思いますが、今後の取組を、簡単で結構ですから、稲田行政改革担当大臣にお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(稲田朋美君) 委員御指摘のとおり、調達改善は国民の行政に対する信頼を回復するためにも非常に重要な取組だと思っております。 共同調達に関しては、平成二十三年度から、霞が関に所在する全府省を六グループに分けて実施しており、対象物品や役務についても毎年拡大をいたしております。政府としては、調達手法の一つとして引き続き共同調達を適切に活用してまいりたいと思っております。 また、御指摘の競り下げについては、平成二十三年度から試行を実施した結果、競り下げの実施によって価格が下落する場合も、反対に上昇する場合もあることなどが確認をされております。このため、競り下げについては、調達方法の一つとして、今後、各府省自ら調達品目の特性や調達環境を踏まえ、調達価格に与える効果を検討するとともに、コストの増加要因、そして中小企業、中小事業者への影響等に配慮して、個別の案件、状況に応じて適否を判断してまいります。 いずれにいたしましても、政府一丸となって調達改善に取り組んでまいります。
○柴田巧君 是非、政府一丸となってやっていただきたいものだと思いますが。 日本と、今お手元に資料を用意しましたが、欧米などと比較すると、どこがどうこの政府調達の在り方違うかといいますと、まずは、いわゆるこの政府全体の統一戦略あるいは基本方針、政府調達に関する、そういうところを立案する、そしてその実行をする専門人材を有してやっていく、そういう司令塔がないということであります。 アメリカ、イギリスではそういう、いわゆる調達庁と一般に言っておりますが、専門の組織を持って、人材を抱えて政府全体の一元的に政府調達政策をやっていますが、日本には残念ながらそういうものはありません。ないがゆえに、それぞれの府省でてんでんばらばらにこの調達改善あるいは政府調達をやっているということですから、やはり我が国においてもこの政府調達を戦略的なものにしていくために、コスト削減のみならず、バリュー・フォー・マネーじゃありませんが、政府支出の価値を上げていく、あるいはイノベーションを促進をしていく手段にもこれからは政府調達はしていかなきゃなりませんが、そういう意味でも、戦略的な政府調達にしていくためには、我が国もそういう独自の組織である一元的に調達政策をやる強力な司令塔が必要ではないかと思いますが、総理の御見解をお聞きをしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 調達改善については、無駄撲滅の観点からも必要であると考えています。そのため、御提案のように新たな組織を設置をするという考え方も確かにあるんだろうと思いますが、現在、私どもの取組は、私を本部長として全閣僚から成る行革推進本部を活用して、内閣主導で各省庁の調達改善の取組を進めていくこととしております。 本年四月に、行政改革推進本部において調達改善に関する政府全体の方針を決定をいたしました。この方針に基づいて、各府省において毎年調達改善計画を策定し、調達改善に取り組むこと、そして、私が議長を務める行政改革推進会議において、外部有識者にも参加をいただき、各府省の取組状況の点検を行うこととしたところでございます。 今後とも、行政改革推進本部及び行政改革推進会議を中心に、政府全体として調達改善の取組を推進していく考えでございます。
○柴田巧君 確かに行革推進本部、推進会議ありますが、そんなに頻繁にもちろん開かれているわけでもありません。極めて弱いまだものだと言わざるを得ないと思いますので、是非、強力な司令塔、そして政府全体の調達政策をどうやっていくか考える組織的なものをしっかりこしらえていただくのが必要だと思います。 時間が限られてきましたので最後の質問になろうかと思いますが、そういったことをやるためにも、今いろいろ調達改善計画なるものもお作りでありますが、先ほど言いましたように、これは公務員制度、天下りの問題等々根深い問題を乗り越えていかなければならない問題だと、課題だと思っています。そのためには、総理の強いリーダーシップと覚悟と戦略がなければ調達改革というのは前に進まない、したがって、この具体的な数値目標、どれだけ例えば金額削減をするんだ、あるいはどれだけ支出の価値を向上させるかといったことや、明確なスケジュールなど、工程表などそういった、持ってこの調達改革に当たるべきだと思いますが、総理のお考えをお聞きをして、最後にしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 確かにこの調達改革、各省庁が調達する上において、業者との関係、いろいろと指摘もされているわけでございますが、この調達改善の取組においては専門的な知見を有する人材を確保して活用していくことが重要であると思います。このため、現在、民間の専門家を調達に係るアドバイザーとして活用している府省もございます。 今後、行政改革推進会議において各府省のこうした取組について検証を行った上で、しっかりと、そうしたアドバイザーを置いていればどういう成果が出ているかということも含めて検証した上で、政府全体としてより効果的な取組の共有化、標準化を図っていく考えでございます。
○柴田巧君 時間が来ましたので終わります。ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、加藤修一君が委員を辞任され、その補欠として横山信一君が選任されました。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 質疑を続けます。はたともこ君。
○はたともこ君 生活の党のはたともこでございます。(資料提示) 私は、HPVワクチン、すなわち子宮頸がん予防ワクチン、サーバリックス、ガーダシルについて、第一に、小学校六年生から高校一年生相当の女子生徒などに接種する必要性が全くなく、重篤な副反応が続出しているこのワクチンの接種を即刻中止すべきであるということ、第二に、既に三百二十八万人に接種されたワクチンの副反応の全面調査と被害者の全面救済を直ちに行うべきであるということ、第三に、大人になってから定期的な併用検診を受けることによって発見された前がん病変の段階で適切な治療を行えば、前がん病変はおおむね一〇〇%治癒し、子宮頸がんはほぼ完全に予防できること、この三点を確認するための質問をいたします。 まず、厚生労働省矢島健康局長に伺います。 三月二十八日の厚生労働委員会で、私の日本人細胞診正常女性のHPV16型、18型の検出率についての質問に対して局長は、HPV16型の感染の割合は〇・五%、18型は〇・二%と答弁されました。また、HPVに感染しても九〇%は自然排出されると答弁されました。さらに、持続感染し、前がん病変の初期段階である軽度異形成になっても、九〇%は自然治癒すると答弁されました。 これらの三月二十八日の厚生労働委員会答弁に間違いはありませんか。簡潔にお答えください。
○政府参考人(矢島鉄也君) 今御指摘の点を正確に御答弁をさせていただきます。 まず、16型につきましては感染割合は〇・五%、18型は〇・二%という報告が、日本の研究者が海外の医学系雑誌に投稿したものの中にございます。 それから、自然排出でございますが、これは米国における三年間にわたる調査のデータでございますが、九〇%が二年以内に検出されなくなったという報告がされております。 それから、三番目でございますが、イギリスの医学雑誌ランセットによる二〇〇四年の十一月のデータによりますと、若い女性の軽度異形成の九〇%が三年以内に消失するという報告がございます。
○はたともこ君 パネルの左側の結論の部分でございますが、このワクチンは16型、18型のみの子宮頸がんの予防に有効とされているわけですが、日本人一般女性の16型、18型の感染率は合計〇・七%、感染しても九〇%は自然排出、持続感染して前がん病変の軽度異形成になっても九〇%は自然治癒するわけですから、単純計算すると、〇・七掛ける〇・一掛ける〇・一イコール〇・〇〇七%ということになるので、日本人女性で16型、18型の中等度、高度異形成の前がん病変に至る人は十万人に七人ということになります。このワクチンは16型、18型の中等度、高度異形成を予防することで、子宮頸がんを予防するということで承認をされているわけですから、既にこのワクチンの必要性は非常に低いということだと思います。 矢島局長、同じく三月二十八日、パネルの右側ですが、軽度異形成の段階では経過観察を行い、中等度、高度への進展の段階で治療すれば大部分は治癒するとの私の質問に対して局長は、中等度異形成の後、CIN3の段階、高度異形成や上皮内がんに相当する段階では病変部を取り除く子宮頸部円錐切除術が行われて、適切な治療が行われた場合には治癒率はおおむね一〇〇%であると日本産婦人科腫瘍学会のガイドラインに示されていると答弁されましたが、この三月二十八日厚生労働委員会の答弁は間違いないでしょうか。簡潔にお願いします。
○政府参考人(矢島鉄也君) 答弁を正確に申し上げさせていただきます。 中等度異形成の後、CIN3の段階になりますが、高度異形成ですとか上皮内がんに相当する段階では病変部を取り除く子宮円錐切除、子宮頸部のですね、子宮頸部円錐切除術が行われまして、これの適切な治療が行われた場合には治癒率はおおむね一〇〇%、一〇〇%近いというふうに日本産婦人科腫瘍学会のガイドラインで示されております。
○はたともこ君 ということは、矢島局長、パネルの右下の結論ですが、検診によりHPVの感染の持続感染、軽度、中等度、高度異形成が発見されれば、適切な治療によって前がん病変の段階で完治するので、定期的な併用検診、細胞診とHPV・DNA検査によって子宮頸がんは予防できるということで間違いないですね。
○政府参考人(矢島鉄也君) HPV検査の併用検診でございますが、現状の細胞診による検診と比べまして、子宮頸がんの死亡及び罹患を減らすことや検診間隔を延長できることが期待をされているというふうに認識しております。 しかし、この併用検診によって子宮頸がんになる方をどの程度減らせるかにつきましては、更なる治験が必要であるというふうに考えております。
○はたともこ君 田村厚生労働大臣、定期的な併用検診こそ子宮頸がんの予防の決め手であると私は思います。現在の厚生労働省の検診補助事業では誠に不十分だと思います。この検診体制を早期に確立するということについて田村大臣の御見解を伺いたいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(田村憲久君) 検診、HPVの検診ですね、それからまた細胞診、あるわけでありますけれども、二つを併用することによって検診の期間というものを、ある程度これを間隔を長くしていくことができるであろうということは我々も予想をしておるわけでありますが、一方で、HPV検診を導入した場合にどのような問題点があるかということも含めて、これから今年度検証事業をやるわけでございまして、この検証事業をやった上で、いろんな問題点も含めて我々検証していきたいと思っております。あわせて、それにこのワクチンを使うことによって子宮頸がんを防いでまいりたいと、このように思っておるような次第であります。
○はたともこ君 次に、副反応について田村厚生労働大臣に伺います。 先日、五月十六日の副反応検討会議で新たな報告があり、パネルの右側になりますけれども、サーバリックスの重篤な副反応は二百五十八万人に七百九十五件、すなわち十万人に三十・八一人、すなわち三千二百四十五人に一人の割合です。ガーダシルは重篤な副反応が七十万人に八十三件、十万人に十一・八六人、八千四百三十四人に一人の割合です。両剤合わせると、重篤な副反応は三百二十八万人に八百七十八件、十万人に二十六・七七人、三千七百三十六人に一人の割合で出ています。 先日の厚生労働省の説明では、かつて、おたふく風邪ワクチンを含むMMRワクチンの場合は、数千人から三万人に一人の割合で無菌性髄膜炎の症例が発生した段階で都道府県における症例発生状況の調査を開始したということです。 大臣、サーバリックスとガーダシル、両剤合わせて既に三千七百三十六人に一人の割合で重篤な副反応が報告をされています。MMRワクチンの数千人から三万人に一人の段階を大きく超えていると思います。私は、ワクチン接種を即刻中止をして、ワクチンの副反応について、三百二十八万人の接種者全員に対して、健康状況調査のはがきを送付するなどして早急に全面的な調査を行うべきだと思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(田村憲久君) MMRワクチンは、髄膜炎、接種後、髄膜炎との関係というものは、これ、検査によってこれが、因果関係が明確になった事例が多いということが分かってきたわけでありまして、その結果、これ、接種を中止したわけですね。 ところが、今回の子宮頸がん予防ワクチンに関しましては、重篤とおっしゃられましたけど、重篤の内容というのは非常に幅があるんです。打った後、気持ち悪くなられてちょっと休まれたというのも、お医者様によっては重篤というような言い方をしておるわけでありまして、そこで、いろんなお声がございますので、五月十六日、これ、ワクチンの副反応に対する検討の部会、これを開かさせていただきました。これ、急遽私が開くようにということでお願いをさせていただいたわけでありますが……(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 静かに。
○国務大臣(田村憲久君) そこでいろんな副反応の検証をさせていただきましたけれども、それにおいては、今すぐこれを止めなければならないという科学的、医学的な根拠がないという御判断をいただいたわけでございまして、継続をするということでありますが、一方で、法律で副反応は、これ、義務化をさせていただいております。医師は出さなきゃいけない。そしてまた、義務化しておっても、なかなかその患者の、患者といいますか、接種を打たれた御家族が医者に言わずに市町村等々に相談される場合がありますから、その場合は市町村の方からその医療機関の方に、これ、ちゃんと副反応報告を出すように促していただくということでございますので、こういうことを含めた上でこの副反応の検証、これ、被害者の方々の連絡会、こちらの方からも事例をいただいておりますので、これをしっかりと精査をさせていただいて、どのような副反応があるかということをしっかりと調べさせていただいた上で、必要であれば必要な対応を取らさせていただきたいというふうに思っております。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 閣僚席、静かにお願いします。
○はたともこ君 さらに、田村厚生労働大臣、三百二十八万人のワクチン接種者を全面的に調査し、ワクチンとの因果関係を否定できない被害者全て当初に遡り全面的に救済すべきだと思いますが、いかがですか。簡潔にお願いします。
○国務大臣(田村憲久君) これに関しましては、今回、予防接種法で定期接種に、この子宮頸がん予防ワクチンは定期接種になったわけですね。ですから、法律にのっとりましたから、法律にのっとるということはどういうことかといいますと、まず、市町村は実施義務があります。それから、接種される側は努力義務があります。そこで因果関係がございますので、何かあった場合には救済制度ということで今救済制度があります。しかし、その前は、これは定期接種、法律にそうなっておりませんから、そこまで遡って遡及適用ということはなかなか難しいわけでございます。 併せて申し上げれば、もちろん何か問題があれば、それは我々も止めなきゃいけないという判断もあると思いますけれども、子宮頸がんは毎年八千人が罹患をされて約三千人弱が亡くなられているんです。この16、18で、HPVの、大体五〇%から七〇%、これで原因になって子宮頸がんになるという話でございますから、これを罹患を防げれば子宮頸がんになる可能性というものはかなり低くなるであろうということが推測できるわけでありまして、率からいうと確かにそうなのかも分かりませんが、日本の女性全体の一生から考えますと、それだけのリスクが子宮頸がんというものはあるということも御理解をいただきたいというふうに思います。
○はたともこ君 では、下村文部科学大臣に伺います。 五月十日に、全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会の代表の方々が大臣あてにワクチン接種副反応調査要請書を提出されました。この席には自民党の中川雅治参議院議員も同席されたと聞いております。大臣はこの調査要請書にどのように対応されますか。 さらに、先日、文科省の説明では、学校関係者、生徒、保護者などに対して、四月十八日付け厚生労働省作成QアンドA八項目ではなく、新たに厚生労働省が作成する三十数項目による説明資料を活用するということでした。 私は、接種継続が前提の厚生労働省の説明をうのみにするのではなくて、ワクチンの必要性、有効性、副反応のリスク、メリット・デメリット、予防の決め手である検診の重要性、喫煙のリスク、また性教育など、文部科学省として独自に周知徹底策を講ずるべきであると思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(下村博文君) 御指摘のように、先日、全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会から御要請をいただきました。いずれも重要な課題であると考えておりまして、厚労省と連携し、副反応についての調査を協力することや、教職員に対して正しい知識を普及すること、副反応により学業に支障が出た児童生徒への支援の徹底について指導するなど、文部科学省としても積極的に対応してまいります。 また、子宮頸がん予防ワクチンについては、対象となる児童生徒及び保護者が正しい情報を身に付けることが重要であることから、教職員を対象とした研修会や講習会等の様々な機会を通じて子宮頸がん予防ワクチンについて啓発を図ることによりまして、児童生徒に対して個別指導を実施したり、また保護者に対してそれぞれ必要な情報を提供するなどの対応を取ってまいります。 さらに、がん検診の重要性、それから喫煙のリスク、性に対する内容を含む健康に関する指導は、児童生徒の発達段階も踏まえて適切に実施されるよう、文部科学省としても指導してまいります。 厚生労働省と連携し、子宮頸がん予防ワクチンの対象となる児童生徒及び保護者に対して必要な情報の提供等により正しい理解が促進されるよう一層努力してまいります。
○委員長(金子原二郎君) はたともこ君、時間です。
○はたともこ君 時間です。即時接種中止、副反応全面救済、そして被害者の全面救済、副反応全面調査をお願い申し上げまして、質問を終わります。 ありがとうございます。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 東日本大震災から、その被災から二年が過ぎて、住宅問題はどの被災地でも切実な問題になっています。今日は、福島原発事故によって放射線量が高く、帰還困難となっている区域の賠償問題について質問いたします。 まず、この地図を見ていただきたいと思います。(資料提示)この赤枠が帰還困難区域です。この区域にある例えば浪江町、浪江町は、役場を二本松市に移して、住民の多くは仮設住まいをしています。 私は先日、二本松市に行って浪江町の方から話を聞いてきました。一時帰宅で自分の家に帰ってみたら惨たんたる状況だった、二年たった今でも二十一・四マイクロシーベルト、雨どいの下では百二十マイクロシーベルトを超えるところもある、事故前は〇・〇三マイクロシーベルトだったので、事故前に戻るには百年以上掛かると言われていると。仮設住宅に住んでいる方は、部屋が狭く、壁が薄いため騒音が気になります。精神的不安の解決にとっても住む環境を整えたい、家には帰れないので早く新しい土地で生活できるよう賠償してほしいなど、切実な声が出されています。事故がなければこんな苦しみを味わうこともなかったわけです。被災者には何の責任もないわけです。しかし、現実には、今のこの東電の査定では、新しいところに家を建てたいと思っても、補償金は全く足りないということです。 今日は東電の廣瀬社長においでいただいていますのでお聞きしたいと思います。東電は住民が事故が起きる前と同じような生活を取り戻すことに責任を持つべきではないでしょうか。
○参考人(廣瀬直己君) 私どもの事故によりまして、もう二年二か月を超えておりますけれども、今なおたくさんの方々に御迷惑をお掛けしておりますことを改めましておわび申し上げたいと思います。 御指摘の点でございますけれども、もとより私どもの起こした事故でございますので、しっかり賠償していくということでずっと、この一年半近くですけれども、やらせていただいているところでございます。
○紙智子君 今賠償しているというふうに言いましたけれども、賠償するといっても、これ宅地については公示価格、つまり固定資産税評価額で補償するということですよね。ちょっと確認します。
○参考人(廣瀬直己君) お問合せのいわゆる宅地や建物の賠償、いわゆる財物の賠償と呼ばれている点でございますけれども、これはいわゆる避難指示の期間の中で生じた財物価値の減少という点を取って対象とさせていただいておりまして、中間指針あるいは中間指針の二次追補、さらには昨年の七月、政府の方針等々を踏まえて私どもとして検討させていただいております。 また、当然国とも協議させていただいておりますし、自治体のお声も聞いて、今私ども、事故があった直前の時価相当額を財物の賠償価値の基準ということで始めさせていただいております。ちょうど一か月半が始まってたっておりますけれども、既に二割の方がこちらに書類をお届けして始めていらしておりまして、その中にはもう既に賠償金をお支払いさせていただいた方も出てきておるところでございますので、引き続きしっかり迅速にやってまいりたいと思いますし、また個別の事情についてもしっかりお聞きして取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○紙智子君 今いろいろと言われたんですけれども、要は公示価格ですよね。もう一回はっきり言ってください。公示価格ですよね。
○参考人(廣瀬直己君) 幾つかの選択できるスタイルになっておりまして、建物につきましては私どもの計算する、お示しする形を選択していただくということでございます。
○紙智子君 宅地。
○参考人(廣瀬直己君) 宅地については、これも私どもお示しして、いわゆる計算して出せる部分もございますし、それからいざとなった場合には見ていただくとか、そういったようなことを考えていこうと思っております。
○紙智子君 答えていないですよ。公示価格ってはっきりおっしゃってください。そうでしょう。それ以外ないじゃないですか。ちゃんと答えてくださいよ。
○参考人(廣瀬直己君) いわゆる固定資産評価額をベースにしてやらせていただいております。
○紙智子君 早く言ってくださいよ。最初からそう言ってほしい。 それでは買えないんですよ。地元では、現場では、この東電の査定では福島市や郡山市などの中通りで土地を買って家を建てようと思っても無理だと言っているわけですよ。私が聞いた方の場合は、帰還困難区域で、六百九十坪、農業をやっているんですけれども、路線価格、これ国税庁が発表する土地評価額ですけれども、これで見ると、震災前の浪江町の駅周辺の住宅地の価格は一平方メートル当たりで二万円ですよ。現在の福島市の価格はどうなっているかというと、仮設住宅が建設されている福島市の南矢野目地域ですね、ここの価格が実売価格で四万三千円程度になるわけですよ。ですから二倍以上なんですね。 東電の補償額でこれどうやって福島市に家を持つことができるのかと。いかがですか。
○参考人(廣瀬直己君) 私どもといたしましては、原子力損害賠償法の考え方にのっとって、いわゆる私どもは事故が起こった直前の時価を相当額として賠償させていただくという考え方で進めさせていただいておるところでございます。
○紙智子君 指針に沿っていると言うんですけれども、ちょっと文科省にお聞きします。 原子力損害の範囲の判定に関する中間指針第二次追補、これについて、政府による避難地域等の見直し等に係る損害と、これどうなっていますか。
○国務大臣(下村博文君) 原子力損害賠償紛争審査会は、避難指示区域の見直しに伴い、平成二十四年三月に中間指針第二次追補を策定しており、その中で財物の賠償について触れております。 お尋ねの帰還困難区域内の財物賠償については、帰還困難区域内の不動産に係る財物価値については、本件事故発生直前の価値を基準として本件事故により一〇〇%減少したものと推認することができるものとされております。さらに、パネルを用意されておりますが、その三のところでございますけれども、本件事故発生直前の価値については、例えば居住用の建物にあっては同等の建物を取得できるような価格とすることに配慮する等、個別具体的な事情に応じて合理的に評価するものとするとされまして、再取得価格についても考慮するように示されております。
○紙智子君 このパネルにも書かせてもらいましたけれども、このとおりですよ。同等の建物ということで言っているわけです。それで、公示価格でいいなんということは一言も書いていないわけですよ。それなのに、なぜ公示価格で、それでやろうとするんですか。おかしいんじゃないですか。
○参考人(廣瀬直己君) 繰り返しになりますけれども、建物に関しましては、そこの今パネルの御指摘もありまして、そうしたことを考慮して、固定資産税の評価の期間を、いわゆる償却期間を公共用地用の収用のときに使うようなやり方で長く取りまして、で、減価を減らすというようないろいろな工夫をさせていただいておりまして、それによりまして、またあと、その一番最後になくなってしまう残存価値といいますか、それにつきましても二〇%程度下限を上げるというようなことを配慮させていただいて、少しでもそうした配慮におこたえできるような形で今賠償を進めさせていただいているところでございます。
○紙智子君 全然配慮しているというふうには言えないと思うんですよ。 それで、今、国の指針にも基づいてという話があったんですけれども、経済産業省が来られているんですけれども、エネ庁の長官にお聞きしたいと思います。 それで、資源エネルギー庁、この中で、帰還困難な被災者は新たに家を持てないというふうに言っているわけですね。このままの状態でいいのかということなんですけれども、エネルギー庁長官の方にお願いします。
○政府参考人(高原一郎君) お答え申し上げます。 御指摘の建物の賠償につきましては、第二次追補では、同等の建物が取得できるような価格とすることに配慮するなど、個別具体的な事情に応じて合理的に評価するものとされております。これに従いまして、東京電力の方で実際に賠償額を算定する際には、できる限りの工夫を行っていると承知しております。 しかしながら、委員御指摘のように、特に帰還困難区域の住民の方々につきましては避難期間が長期間に及ぶことがあると理解をしておりまして、現在の賠償基準がこのような方々に対しまして実態を踏まえたものであるか改めて検討を行いまして、追加的な措置が必要であれば東京電力の賠償基準に反映させるなど、経済産業省としても対応してまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。
○紙智子君 現場では、公示価格、固定資産税の評価額で基準としたら、これ新しい土地を手に入れて家を建てるのは無理だというふうに怒っているわけですよ。ずっと怒っているわけですよ。 それで、今お話ありましたけれども、エネルギー庁の基準が中間指針の追補で言っている趣旨と違うんじゃないかと、この間で言っていることが。それで、帰還困難区域については、これ全損扱いで、さっきも話ありましたけれども、事故発生前の価値の全額を補償するということになっているわけで、つまり、中間指針の追補のとおりに本来補償しなきゃいけないと、そこがそうなっていないということが問題なわけです。それで、是非そこのところをしっかりやっていただきたいというふうに思うわけです。 それで、ちょっと最後に、今やり取りを総理お聞きになっていたと思います。総理も、浪江町を始めとして福島の被災地に行かれていると思いますので御存じだと思いますけれども、放射線量が高くて帰還困難区域の方の場合、今の賠償の基準では新しい土地に家を建てたくてもそれができないという現実があるわけです。事故前と同じ生活を取り戻すということに責任を持つということでいえば、これ経済産業省の、エネ庁の賠償の基準を変えて、やっぱり生活再建ができるように改めるべきではないんでしょうか。いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私も何回か双葉郡に参りました。そして、安倍内閣としては、福島の復興が政権の重要な課題の一つでありまして、東京電力福島第一原発事故によって被害を受けた方々への迅速かつ適切な賠償に万全を期していく必要があると、このように思います。 特に、帰還困難区域の住民の皆様については、避難期間が大変長期に及び、避難者の方が移住せざるを得ないことも考えられるわけでございまして、国としても被害者の皆様の実態に沿った賠償を検討してまいりたいと思います。
○紙智子君 本当は自分の生まれたところというか、自分の家に戻りたい、土地に戻りたい、本当はそうですよ。だけど、戻れないわけですよ、非常に数値が高くて。何年先に戻れるか分からないと、現実には。そうすると、今どうしても別のところに家を構えて住むということをしなければ、元どおりの生活に再建できないわけですよね。 そういうやっぱりつらい思いの中にあって、私は言いたいことは、それで本当に元どおりになるようにやるとすれば、ちゃんとこの中間指針の中の追補の中で言っている基準のとおりにやっぱりやらなきゃいけないだろうと。そして、本当に多くの皆さんが安心して暮らせるように、一日も早く復興できるようにすべきだということを申し上げまして、質問を終わります。
○平山誠君 みどりの風、平山誠です。 みどりの風は、原発ゼロ、TPP反対を、属する議員全員が訴えている政党です。その立場から、今日質問させていただきます。また、通告はしていませんが、大臣の皆さんにも質問するかもしれませんので、その節はよろしくお願いします。 私はかねてより、原発は危険、原発は将来へのリスクが多いと、今の便利だけで未来に負の遺産は残さないというポリシーで放射性廃棄物減少のため原発廃止を訴えてまいりました。この決算委員会でも三年前、二年前と同様の質問をしています。本日も内容はほとんど同じです。 この皆さんにお配りしているお手元の資料を御覧ください。これは、予算面から、「もんじゅ」は要らない、「もんじゅ」は危険だと提出しまして、平成二十三年三月十日に内閣に受理されたものでございます。一般の方でも参議院のホームページから手に入れられますので、御覧ください。そして、受理された翌日、皆さんも御存じのとおり、あの三・一一、あの悪夢の災害が東北で起こりました。私は、三・一一は天災、三・一二、一号機爆発は人災、三・一四、三号機爆発は犯罪と私は思っております。 そして、この主意書に戻りますと、民主党政権の交代で税金の無駄遣いは見直すと言った鳩山内閣が、今日の決算委員会でも問われます平成二十二年度の「もんじゅ」、二百三十三億円、前政権の自由民主党よりも二十九億円も増えておりました。そして、理由は、ナトリウム事故から十四年ぶりに試験が稼働するということでした。しかし、皆さん御存じのとおり、六月に燃料中継装置が落下して、八月に試験は中止になりました。そして、その翌年の菅政権においても二百十六億円という巨額の予算が請求されました。 私は民主党政権の会派でありましたので、主意書は反対されましたが、質問の機会がありませんでしたので、質問主意書という形でこの質問主意書を質問させていただきました。 この質問主意書は、出しますと大体二週間で答弁が返ってくるのですが、三・一一の事故もあり、五月二十日に答弁が延ばされました。この答弁を御覧になると、答弁も一緒に併記してあります、五月二十日に返ってきた。見ますと、半分以上の答弁が、福島事故の調査した結果をもって判断するということです。 しかし、委員長、これは委員長にお願いなんですが、この「もんじゅ」の五月二十日に返ってきた回答の半分でさえ、事故調の事故の調査を見て判断すると書いています。いまだ参議院では、その後、国会事故調がこんな分厚い事故調査を出していただきましたが、参議院では一切問われていません。 是非、決算委員会で事故調査委員会のメンバーをお呼びして討論を行えるよう、よろしくお願いします。
○委員長(金子原二郎君) ただいまの件につきましては後刻理事会で協議いたします。
○平山誠君 是非よろしくお願いします。 あの過酷事故が起こったにもかかわらず、御存じのように、「もんじゅ」は予算が付けられています。そして、先日もニュースにありました、何とあの事故の後でも、二十二年度予算、二十三年度予算を使ってでも、何と計器が、一万点の計器に点検漏れがあったということがありました。 ボードを御覧ください。(資料提示)簡単に、「もんじゅ」って何なのかなというものをちょっと簡単に説明しますと、皆さんにはこの資料がございますので、資料を御覧ください。 「もんじゅ」は、原発というのは、大体五台ぐらいを試験をしないと商業炉になりません。そのうちの「もんじゅ」は、まだ三番目の試験管ベビーであります。 そして、「もんじゅ」は、御存じのように、一九七〇年から「常陽」から建設され、昭和でいうと、昭和五十五年から予算が付いて、今何と二兆円掛かっても完成されていません。建設費は当初三百六十億円。十六倍の五千八百八十六億円掛かったと文部科学省から報告があります。そして、運転費は三千九百四十四億円。これは、安倍内閣の百七十四億円も入っております。そして、二十一年度予算、これ自公のですが、二百四億円。そして、民主党政権になり、二百三十三億円、二百十六億円、百七十五億円。何と、十年間遡って過去を見ても、千七百七十六億円、一日約五千万円の維持費が掛かっていると。にもかかわらず、一万点にも及ぶ計器の点検漏れがある。何をしていたのでしょうか。 そして、一番下にも書いてありますとおり、機材や冷却材のナトリウム、このナトリウムというのは水を掛けたら爆発する、空気に触れたら燃えるという、福島の事故では海水を掛けられましたが、ナトリウムは海水も掛けられず、暴走をストップできません。そういう冷却材がまだ八〇年代のまま、これは八十度以下になると固まってしまいますのでずっと熱せられています。その古い機材や古い資材を使ったままの「もんじゅ」、これが現在の「もんじゅ」であります。 普通でしたら、皆さんの家庭で三十年前にオーダーした電気製品でも、でき上がらない、製造費も十六倍に上がっている、でき上がってこないのに維持費も取られている、こんなのは普通、詐欺って言いませんか。通信販売とかでいえば、もう三十年でき上がってこないというのは犯罪という部分を、まあ私の考えだったらこれは犯罪だと思うんですけれども、文部科学大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(下村博文君) 「もんじゅ」については、東京電力福島第一原子力発電所の事故を踏まえ、安全確保のための方策に万全を期すことがまず一番重要なことであるというふうに思います。
○平山誠君 三十年たってもできないのは詐欺じゃないのって聞いているだけなんです、そこだけ答えてください。
○国務大臣(下村博文君) これは、今までもいろんな研究成果を経ている中での課題でございまして、今現在進行中でございまして、今の時点でそのような判断をまだする段階ではないと思います。
○平山誠君 そして、この事故を起こした、このことをやっています日本原子力研究機構、今日お話をお伺いしようと思って参考人としてお呼びしようとしたんですけれども、何と原子力規制委員会が、五月十五日、「もんじゅ」の運転禁止を午前中決めました。そして、近く答弁の機会を与えて停止を決めると言った、発表したにもかかわらず、その翌日の十六日に鈴木理事長は下村文部大臣に辞任を提出し、辞任が受理されました。 これも、文部科学大臣、おかしくありませんか。あんたは━━━ですか。(発言する者あり)
○国務大臣(下村博文君) 文部科学省としては、今月の十六日に原子力機構に対し、独立行政法人通則法第六十五条の規定に基づきまして、一つに、未点検機器の点検及び保全計画の見直しを早急に完了し、安全確保に万全を期すこと、二つ目に、本件に係る責任の明確化を図った上で再発防止に係る仕組みや体制の整備を図ること等の是正措置を求めました。その後、鈴木篤之理事長から辞任の意思が伝えられたということでございまして、私としては、もちろん━━━ではありませんし、理事長が自ら熟慮した、熟慮して下した判断については重く受け止め受理するということにしたところでございます。
○委員長(金子原二郎君) ただいま、平山君の発言につきましては、後刻速記録を調査の上、適正な処置をとることといたします。
○平山誠君 分かりました。 失礼しました。撤回いたします。 そうしまして、じゃ責任を取ると、責任を明確にするというにもかかわらず、辞任を受理して、どうやって責任を明確にするんでしょうか。やっぱりトップの方が責任を取らなければ、会社も何もトップの方が最終的には責任を取るということで、その方が責任を取らずに何も調べられずに辞めてしまうというのは、これは通常の世界ではおかしいことであります。 そして、この日本原子力機構は除染に関しても非常に関与しています。これは、環境省の予算の大変大きな部分を所管する部分です。 環境大臣、この原子力研究機構の理事長の退任、どう思われますか。
○国務大臣(石原伸晃君) トップとして適切な責任を取るべきだと考えております。
○平山誠君 質問通告はしていないんですけれども、安倍総理大臣。総理大臣の家庭で三十年前に品物をオーダーして、まだでき上がってこない。料金も十六倍に値上がっている。そして、でき上がっていないのに維持費が取られている。大臣だったら、これ、認めますか。御家庭でですよ。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この「もんじゅ」については、既に文部科学大臣が答弁をさせていただいておりますが、安全の確保のための方策に万全を期すことが重要であり、多数の機器が計画どおり点検されていないという問題が発生していることは極めて遺憾であります。現在、文部科学大臣において、再発防止に係る仕組みや体制の整備を図るよう、是正措置を求めているところであります。 そしてまた、今言及のございました辞任問題でございますが、先般引責辞任した日本原子力研究開発機構の理事長の後任を速やかに発令するとともに、原子力規制委員会における命令等を踏まえて、抜本的に組織体制の見直しを図り、信頼回復に努めてまいりたいと思います。 「もんじゅ」については、今後、安全確保を大前提として、政府全体のエネルギー政策の検討の中でその位置付けを検討していく考えでございます。
○平山誠君 総理大臣、全然違う答えですよ。総理大臣の家だったら、三十年もでき上がらなかった商品にお金を出しますかと聞いたんですよ。そして、これの一番いけないところは、五十五年度からずっと、ある会社、あるグループ、ある機構が随契だということですよ。でき上がらなければでき上がらないほど、ずっともうかる仕組み、お金が入る仕組みができています。 是非、今日質問できませんでしたけれども、規制委員長、これから強く、厳しく「もんじゅ」を見張っていただいて、是非廃炉命令を出していただくようにお願いします。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、紙智子君が委員を辞任され、その補欠として井上哲士君が選任されました。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 質疑を続けます。又市征治君。
○又市征治君 社民党の又市征治です。 私は、これまで五十回余りこの特別会計の改革について取り上げてまいりました。それもあってか、二〇〇六年度から今日まで、特別会計の剰余金から一般会計に約三十五兆円余りが繰り入れられてまいりました。しかし、特会改革というのはこれだけじゃなくて、まだ道半ば、こんなふうに思います。ですから、本委員会は、昨年八月に二件の措置要求決議を議決をいたしましたし、本日また、特会予備費の予算計上の在り方の見直しについて措置要求決議をこの場で決議する予定になっています。 こうした中で、安倍内閣になって、今年度の予算編成の基本方針において、前政権の閣議決定、特別会計改革の基本方針を凍結をされています。もちろん、特会の見直しは引き続き検討し、改革に取り組むというふうにされておりますけれども。 そこで、総理、この昨年一月の特会改革の基本方針の何が不十分だと認識をされて凍結をされたのか、これまず一つ。もう一つは、この特会改革にどのような決意とスケジュール感を持って取り組まれるのか、この二点をお伺いをします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 特別会計改革については、第一次安倍内閣の平成十九年に制定をしました特別会計法に基づきまして、会計の統廃合などの改革、そして余剰金などの活用、歳出の見直しが着実に進展をしているわけでございます。第二次安倍政権においても引き続き検討して、そして改革に取り組んでいく考えでございます。 一方、民主党政権下の昨年一月に閣議決定された特別会計改革の基本方針については、まず平成二十五年度から会計、勘定の統廃合などの改革を順次実施することとされておりましたが、その後、提出された法案が廃案となりまして、平成二十五年度から改革を実施することは事実上不可能となったわけでございます。このため、政権交代後、この基本方針を一旦凍結をいたしまして、そして行政改革推進会議において民主党政権時代の検討経緯も踏まえながら議論を進めることにいたしました。 今後、与党とも連携をしながら、できるだけ速やかに改革を実施できるよう取り組んでいく考えでございます。
○又市征治君 見ますと、前政権の特会改革の基本方針と、安倍内閣の特会改革の検討の視点というのが出されていますけれども、剰余金の活用であるとか積立金の適正な規模を検討するなど、かなり重複しているんですね。余りメンツにこだわっていたずらに時間を掛けずに、できることから改革をやっぱり進めてもらいたい、このことだけ申し上げておきたいと思います。 次に、今日もお二人から原発問題が出ましたが、私も触れたいと思います。 福島の原発事故のせいで、いまだに十六万人が避難生活を余儀なくされて、いつふるさとに帰れるか政府もこれは示せないまま、こういう状況になっています。事故原因も究明をされていない。原発推進の国策と東京電力が多くの人の人生を狂わせたわけですよ。 そこで、総理に二点、端的に伺います。 まず、原発推進の国策についてどのように責任を感じておいでになるか、これまず第一点。二つ目は、広島型原爆百二十万発分にも相当すると言われるこの使用済核燃料を安全に何万年も保管できる貯蔵場所であるとか処理方法が未確定、未確立の下で、原発の再稼働や新増設は本当に後世に大きな危険と負担を強いることになるんではないか。今こそ、むしろ長い目で見て、脱原発を国家目標に据えてその具体化を図っていくべきじゃないか、このように思いますが、この点についてお伺いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、被害者の皆様を始めとする国民の皆様に多大な御苦労をお掛けをしていることに対して、心からおわびを申し上げる次第でございます。 原発の安全性について、国会事故調や政府事故調からも指摘されているとおり、複合災害という視点が欠如をしていたことや、規制組織の独立性が十分ではなく、いわゆる安全神話に陥ってしまった点、政府としても深く反省しなければならないと考えています。 使用済核燃料への対応についてでございますが、世界共通の悩みでございまして、我が国は世界でも高い核燃料サイクル技術を有していることから、世界各国と連携を図りながら引き続き取り組んでいく考えでございます。特に、高レベル放射性廃棄物の処分については、次の世代に先送りすることがないよう、国が前面に立ち、取組を強化をしていく考えでございます。 いずれにせよ、エネルギー政策については、まずいかなる事態においても国民生活や経済活動に支障が出ることのないように、支障がないようにエネルギー需給の安定に万全を期すことが大前提でございまして、エネルギーの安定供給、エネルギーコストの低減も含めてしっかりと取り組んでいく考えでありますが、そうした観点も含めまして責任あるエネルギー政策を構築をしていく考えでございます。その際、できる限り原発依存度を低減をさせていくという方向で検討してまいります。
○又市征治君 今総理はエネルギー問題で経済活動に支障を与えないことが最大限大事だとおっしゃったけれども、今、人の命、人の暮らし、ここのところこそ一番政治がやらなきゃならぬことじゃないですか。私は、改めて核と人類は共存できないんだということをやっぱりしっかり踏まえるべきだろうと、こう思いますよ。 そこで、その関連で、先ほども平山さんからもありましたが、高速増殖炉「もんじゅ」の問題です。 昭和四十二年以来、二兆円以上の巨費を投じながらも事故続きで運転もできない。維持費で、先ほどもありましたが、毎年約二百億円、一日五千五百万円も浪費をする。そして、建設以来三十年たって、なおこの後四十年後の二〇五〇年までの実現を目指します。もう老朽化してしまっているんですよね、この間に。そういう費用規模と実現性を国民、到底納得しませんよ、これは。だから、当委員会も再三再四「もんじゅ」の問題がここで議論をされ、一昨年十二月には政府への警告決議、昨年八月には措置要求決議を議決をし、その在り方自体の検討を政府に求めてきたところです。 ところが、この度、新たに一万個の機器の点検漏れだ、続いて五つの重要機器の点検虚偽報告が発覚をした。私はもう慄然たる思いをいたします、これ。原子力を扱う機関ですか、これ。本当にひどい話だ。当然こんな運転再開準備の停止命令は当たり前のことだと思いますね。 総理、そこで、さっきも出ましたけれども、理事長引責辞任で済まされませんよ、これ。むしろ解任すべきなんですよ、これ元々。そうじゃありませんか。あと、後任をすぐ選びますと、これじゃ駄目ですよ。どう対処されるのか、この体質問題。あわせて、この事態も踏まえて、私は、全く実現性のない「もんじゅ」は速やかに廃炉にするという決断をもうすべきだ、核燃サイクルそのものがもはや無理だというのは世界的にも明らかになってきている、このことにまだしがみついている、このことをやっぱり決断をすべき時期だと思いますよ。もう一度お聞きします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 「もんじゅ」につきましては、安全の確保のための方策に万全を期することが重要であります。多数の機器が計画どおりに点検をされていないという問題が発生していることは極めて遺憾でございます。現在、文部科学大臣において、再発防止に係る仕組みや体制の整備を図るよう是正措置を求めているところでございます。 今後、先般引責辞任した日本原子力研究開発機構の理事長の後任を速やかに発令するとともに、原子力規制委員会における命令等を踏まえ、抜本的に組織体制の見直しを図り、信頼回復に努めていきたいと考えております。 「もんじゅ」については、今後、安全確保を大前提といたしまして、政府全体のエネルギー政策の検討の中でその位置付けを検討してまいりたいと思います。 いずれにせよ、使用済核燃料への対応は世界共通の悩みであり、高速増殖炉を含めた核燃料サイクルにはウラン資源の有効利用、高レベル放射性廃棄物の減容、有害度の低減等の意義があることから、世界各国と連携を図りながら、引き続き取り組んでいく考えでございます。
○又市征治君 全国紙が社説で、「核燃サイクル もはや机上の空論だ」、これ朝日、「もんじゅ もはや廃炉しかない」、これは毎日、それぞれ主張していますよ。これが国民の私は声だと思う。今の総理の御答弁、残念ながらこれは……(発言する者あり)何、何をごちゃごちゃ言っているんだよ、冗談じゃないよ。そういう声が、現実問題として多くの世論が支持していると、こう言っているんですよ。そういう意味でずれがある。要は、本当に真剣に考えていただきたいということを申し上げておきたいと思う。 最後に、防衛予算に関して伺います。 決算委員会は昨年九月に三菱電機による過大請求事案に関して検査院に検査要請を行って、十月に報告を受けました。報告が出た後も、防衛省関連では、一、禁止されたクラスター爆弾と組み合わせて使用する装置、ロケットモーター、およそ五億六千万円が死蔵、死んで貯蔵されているという意味ね、死蔵されている。二つに、指名停止後も一千億円を超す契約が三菱電機等と交わされていた。三、防衛装備品の輸入に関連して海外メーカー側から商社に手数料が支払われている疑いがあるなどなど、検査院から指摘をされている。 総理は、第一次安倍内閣で防衛費を減額したことは残念だと、この間そういうふうにおっしゃった。そして、補正予算で正面装備品予算で一千八百五億円を計上され、本年度予算でも十一年ぶりに防衛費を増額をされたわけですが、私は、それ以前に、次から次と無駄遣いが毎年指摘されるこの防衛予算の在り方、また防衛産業の癒着まがいの事例等について抜本的な見直しが必要じゃないか、こう思います。防衛省に昇格をして自前で予算を行うということは、不祥事にもそれ相応の責任を取るということですよ。 こういうふうに、毎年毎年指摘されるこの体質、ここのところを本格的にやっぱりメスを入れる、そのことにも真剣に努力すべきではないのか、こう思いますが、この点をお伺いします。
○国務大臣(小野寺五典君) 御指摘のとおり、昨年、平成二十四年一月に判明した三菱電機の過大請求事案を始め様々、防衛調達については御指摘をいただいていること、これは事実だと思います。私どもは、しっかりとこれから対応していくために省内に検討委員会を設け、そしてまた調達の在り方についてもしっかり対応していきたいと思っております。 なお、指名停止等の業者でありますが、真にやむを得ない事案に関しては、これは厳格に適用する中で今対応をさせていただいております。
○又市征治君 時間が参りましたから終わりますが、いずれにしても、これ、毎回省内に検討委員会を設けてと、これ何遍聞いてきたかね。私もこれ、十二年間決算委員会にいるんだけれども、本当にひどい。こういうことをやっぱり厳しく受け止めていただきたい。この後また質問したいと思います。よろしく。 終わります。
○委員長(金子原二郎君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(金子原二郎君) 御異議ないと認めます。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。 これより討論に入ります。 各会派の討論に先立ち、この際、御報告いたします。 平成二十二年度決算についての内閣に対する警告及び平成二十二年度決算審査措置要求決議案については、理事会において協議の結果、お手元に配付いたしましたような案文とすることに意見が一致いたしました。 それでは、警告の案文を朗読いたします。 内閣に対し、次のとおり警告する。 内閣は、適切な措置を講じ、その結果を本院に報告すべきである。 1 東日本大震災からの復旧・復興に向けた迅速かつ効果的な取組が求められている中、復旧・復興関係経費の一部が、震災前から一般会計により継続的に実施されていた事務・事業等に支出されたり、被災地域における社会経済の再生や生活の再建等に直接結びつくとは考え難い使途に充てられたりなどしていたことは、看過できない。 政府は、同経費の財源が増税による国民負担で賄われていることを強く認識して、その使途が被災地域それぞれの需要や期待に応えるものとなるよう的確に予算を措置し、これまでの支出の精査による見直し作業を更に進めるとともに、今後とも、住まいとなりわい再建を最優先に、予算の査定、事業実施箇所の選定等を厳格に行うべきである。 2 政府の重要な意思決定に係る会議については、決定過程の透明化を図るとともに、事後の検証作業に資するため、その議事録等の作成、保存、公開等が不可欠であるにもかかわらず、東日本大震災への対応に当たった緊急災害対策本部、原子力災害対策本部等の十五組織中、十組織において議事録が作成されなかったこと、このうち三組織では議事概要等も作成されず議事内容の記録が残されなかったこと、また、北陸電力株式会社志賀原子力発電所等の設置許可に際し、原子力安全委員会が開いた審査会等の議事録が現存しておらず、審査過程を検証できない状態となっていることは、看過できない。 政府は、重要な意思決定に係る会議について議事録等の作成、保存及び公開に係る明確な基準を早期に策定及び公表するとともに、議事録等が未作成の会議等については早急に記録を整備すべきである。 3 国等が補助金等を支出している大学等研究機関の公的研究費に関し、虚偽の会計書類を作成するなどして、支払金を業者に管理させるなどの不適正な会計経理が行われていた事態について、本院決算委員会が平成十七年度決算審査措置要求決議により是正を促し、政府は平成二十年一月までに改善措置を講じたと報告していたにもかかわらず、これ以降も同様の事態が見受けられたことは、極めて遺憾である。 政府は、公的研究費に係る不適正な会計経理の全容について早急に調査結果を取りまとめ、これを公表するとともに、補助金等の不正使用の根絶に向けて、研究機関及び研究者に対して一層の指導を行い、今後、同種の事業を基金を設けるなどして実施する場合においても、不適正な会計経理が発生することのないよう万全な体制を構築すべきである。 4 各府省等が行うシステム開発等において、平成二十三年度までに五十四億五千万円もの予算を投じてきた特許庁の情報システムが当初計画どおりに完成する見込みのないまま開発中断に至ったり、厚生労働省の検疫業務等に係るシステムの一部が業務上の使用に耐えないなどのため全く利用されていなかったりしているなど、失敗事例が相次いで明らかとなったことは、遺憾である。 政府は、これらの事例を教訓とし、各府省等において同様の事態が繰り返されることのないよう、システム開発等に関わる職員の資質や意識を向上させるとともに、システムの要求性能の検討や開発工程の管理等を適切に行うべきである。 5 独立行政法人原子力安全基盤機構が実施する原子力施設の検査について、検査ミスを電力会社に指摘されるまで気がつかなかったこと、電力会社の資料の不備を見落とし必要な検査の一部を実施しなかったこと、検査対象である電力会社等の事業者が作成した検査要領書に従って検査を行っていたことなど、事業者依存体質が明らかとなり、検査に対する信頼を失わせたことは、極めて遺憾である。 政府は、機構における検査業務の改善に向けた取組を着実に履行させるにとどまらず、失墜した国民の信頼を回復すべく、抜本的な見直しを行い、検査の主体性及び独立性を確立するとともに、中長期的な視点から専門人材を確保・養成するなどして、原子力の安全確保に関する基盤を整備すべきである。 以上であります。 なお、議決案はお手元に配付のとおりでございます。 それでは、御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○柴田巧君 みんなの党の柴田巧です。 私は、平成二十二年度決算外二件を是認することに反対するとともに、内閣に対する警告及び措置要求決議案に賛成する立場から討論を行います。 平成二十二年度決算は、前年八月の衆議院議員総選挙による政権交代後、民主党等によって初めて本格的に編成された予算の執行結果であり、その評価はまさしく民主党政権の通信簿と言えます。国会が議決した予算の下で民主党が公約したマニフェストがきちんと実現されたのかを評価したとき、その達成度は極めて低く、かつ、従前からの問題も解決できていないがために、私どもとしては決算の是認には反対せざるを得ません。 以下、その理由を具体的に申し述べます。 民主党は、そのマニフェストにおいて、自民党・公明党政権時代の税金の無駄遣いと天下りを根絶して新しい財源を生み出すと主張しました。しかし、政権交代後の行財政改革の取組は不十分なものにとどまり、無駄な支出が抑制されることはありませんでした。 例えば、会計検査院が国会に提出した検査報告によると、平成二十二年度は四千二百八十三億円と多額に上っており、過去三番目に多い指摘金額となっております。もちろん、指摘の大半は自民党・公明党政権下から続いていることではありますが、同じような不正や無駄がその後も繰り返し指摘されており、無駄根絶に向けて着実な取組が行われたとは言えません。 また、我が党が口酸っぱく指摘をしてきました随意契約や天下りの問題について抜本的な対策が講じられてはおりません。この数年間で確かに競争性のない随意契約は減少しましたが、実際は契約の透明性が確保されておらず、入札に参加する資格が過度に制限されたままでした。このため、特に公益法人等への支出では、事実上いわゆる一者応札が多く、落札価格も高止まりしており、効率化が図られていないのが実情であります。 さらに、天下りを監視する再就職等監視委員会が始動したのは昨年三月であり、それまでの間、国家公務員の退職管理基本方針の下で天下りを実質的に容認してきました。このため、公益法人や独立行政法人への天下りや現役出向はあっせんがないというだけで野放しとなり、そこに税金が垂れ流され、天下り先との不透明な関係が温存されてきました。 このように、平成二十二年度決算は言っていることとやっていることが大違いということを如実に表したものであり、私たちみんなの党は是認することはできないということを改めて申し上げます。 なお、内閣に対する警告と措置要求決議案は、内容が適切であり賛成します。政府が決算審査の結果を尊重し、指摘を真摯に受け止めて、後年度の予算に的確に反映するよう求めます。 最後に、さきの総選挙で自民党、公明党が再び政権を担うことになりましたが、残念ながら行政改革は停滞したままです。特に、国家公務員制度改革については、自民党は野党時代に私どもみんなの党と共同で法案を提出しているにもかかわらず、安倍内閣が発足をして五か月たっても何ら具体的な動きはありません。大変遺憾であると言わざるを得ません。すぐに実行に移すべきであります。日本を取り戻すと言っておきながら、結局戻ってきたのは古い政治であったり霞が関だけにならないように、この機会に強く申し上げておきたいと思います。 いずれにしても、我々みんなの党はこれからも、増税の前にやるべきことがあるという、ぶれない、曲げない、崩れない政治信念の下、具体的かつ実効性のある無駄遣い削減の仕組みづくり等を積極的に提言、提案していくことを申し上げて、私の討論といたします。 ありがとうございました。
○江崎孝君 私は、民主党・新緑風会を代表し、ただいま議題となりました平成二十二年度決算外二件について是認に賛成するとともに、内閣に対する警告を含む決議案に賛成の立場から討論を行います。 是認に賛成する理由は、我が国の厳しい財政状況などを踏まえ適切な運営が行われたと判断するからであります。 この平成二十二年度決算は民主党政権による初めての予算です。編成に当たり、歳出全体にわたる見直しが必要でした。そんな中で、これまでどのように税金が使われているかが分かりにくいとの指摘にこたえ、事業仕分を導入しました。徹底した透明性、公開性、外部性を生かしたこの手法で、無駄な事業を削減し、新たな財源捻出を実現をいたしました。コンクリートから人への理念の下、水膨れしていた公共事業関係費を洗い直し、緊急性と必要性に応じた選択と集中によってより適切に配分したことは画期的であります。一例を挙げれば、これまで実現し得なかった子ども手当、高校授業料実質無償化などの子育て世代に対する主要政策への重点配分です。平成二十二年度予算は、これまでの国のお金の使い方を大きく変えた初めての予算だと言ってもよいでありましょう。 さらに、補正予算においても緊急総合経済対策を策定し、円高やデフレ対応の施策にも万全を期しました。平成二十二年は、このように政権交代により、税金の使い方とともにその流れをチェックする仕組みも大きく変わり、国の予算がより国民生活に寄り添うこととなった年でもあります。 更に言えば、平成二十二年度では、経済運営を始めとする適時適切な諸施策を実施した結果として、民間需要中心の景気回復が見られました。同年度の国内総生産は実績ベースで実質五百十二兆円となり、経済成長率も実質で年率三・四%と三年ぶりのプラス成長に転じました。今般の景気回復もこの延長線上にあると言えます。また、完全失業率も平成二十一年より〇・一ポイント改善し、一昨年には四・五%と〇・五ポイントもの大幅な改善が見られました。このことは二十二年度の経済財政運営がいかに適切であったかを示しております。 ところが、当時野党の皆さんからは、しきりにばらまき四Kなどと言われ、いわれなき批判を受けました。しかし、我々は、政府はその批判も真摯に受け止め、正すべきところは正しながら政権運営を進めてまいりました。 自民党、公明党が政権に復帰しました。予算編成の内容と財政再建に対する基本姿勢を見るに、残念ながら改革の時計の針は戻されてしまったと言わざるを得ません。 自公政権による平成二十一年度予算における公共事業関係費は七兆七百億円でありました。一方、民主党政権では、前年度予算から無駄や非効率を見直し一八・五%を削減し、平成二十二年度予算における公共事業関係費を五兆八千億円といたしました。しかし、自公政権による平成二十四年度補正予算では二兆四千億円、平成二十五年度当初予算で五兆三千億円、合計して十五か月予算での公共事業関係費は合計七兆七千億円となり、削減前の平成二十一年度予算の水準まで戻っております。 また、私どもの政権では予算編成における基本的姿勢について、平成二十二年六月に閣議決定をした財政運営戦略で、プライマリーバランスの対GDP比赤字を遅くとも平成二十七年度までに平成二十二年度の水準から半減をする、さらに平成三十二年度までの黒字化を目標に掲げ、厳しい財政制約の下での予算編成を行ってまいりました。 ところが、今の政権は、年央までと言いながら、新たな財政フレームを定めないままであります。さらに、それに加え、過去に廃止した事業を復活をし、公共事業を増額、独立行政法人や公益法人への支出を増やすなど、野党時代にばらまきと政府を批判したことはまるで忘れたかのようであります。財政再建への思いが全く感じられない、ただただ予算増ありきで、多くの事業に積み増せるだけ積み増したばらまきだけの予算編成になっております。 平成二十二年度決算については、是認をいたします。 その上で申し上げたい。決算審議に集う私たちは、客観的に中立的に国民から選ばれた一人として決算内容を議論しなければなりません。政府はその議論を真摯に受け止め、正すべきところを正し、以後の予算編成に生かしていくことが求められています。 平成二十二年度決算検査報告において、五百五十五件、四千二百八十三億円に及ぶ不当事項等が指摘されていることは極めて遺憾であると言わざるを得ません。政府に対し、より徹底した改善措置の確実な実施を強く求めるものであり、今回の内閣に対する警告案並びに内閣に対する措置要求決議案に対し、賛成するものです。 決算審議を締めくくるに当たり、経済の活性化を果たすことは政権与党の当然の役割ではありますが、将来世代のために財政の健全化を果たすこともまた、何より今の政権を預かる責任ある与党の役割であることを強く申し上げます。 現内閣においては、これらの指摘を真摯に受け止め、今後の予算編成及び行財政運営を通じて事態の改善に全力を尽くしていただくことを強く望んで、私の賛成討論といたします。
○井上哲士君 私は、日本共産党を代表して、二〇一〇年度決算と国有財産増減及び現在額総計算書を是認することに反対、二〇一〇年度国有財産無償貸付状況総計算書を是認することに賛成の立場から討論を行います。 二〇一〇年度予算は、民主党への政権交代後、鳩山内閣が編成した初めての予算であり、経済危機から国民の暮らしを守り、日本経済を立て直すことが期待されました。そのためには、大企業の巨額の内部留保と利益を社会に還元させて雇用と中小企業を守ること、自公政権が続けてきた社会保障削減路線を是正し、社会保障の拡充を図ること、軍事費と大企業・大資産家減税という二つの聖域にメスを入れて財源を確保し、庶民増税の不安を解消することが必要とされたのであります。 しかし、二〇一〇年度予算はこうした政治の転換に踏み出すものとはなりませんでした。生活保護の母子加算復活や公立高校の授業料無償化など、国民の要求と運動を反映した部分的改善は図られたものの、後期高齢者医療制度の廃止は先送りされるなど、全体として自公政権の下で改悪された医療、介護、福祉制度を元に戻し、社会保障拡充へと転換を図るものとはなりませんでした。 また、大企業の巨額の内部留保と利益を社会に還元させて、雇用、中小企業を守る予算への転換も図られず、大企業が幾らもうけても企業内部に蓄積されるだけで国民の暮らしに回らないシステムにメスが入れられることはありませんでした。 さらに、財源では、庶民には増税を押し付け、軍事費や大企業・大資産家への優遇税制が継続されました。こうした聖域を温存した結果、巨額の公債発行と埋蔵金に依存する先の見えない予算となりました。 我が党は、政治を変えたいとの国民の要求にこたえることはできないとして、二〇一〇年度予算に反対いたしました。その予算が執行された決算と執行結果を国有財産の増減として集約した国有財産増減及び現在額総計算書を是認することに反対するものであります。 二〇一〇年度国有財産無償貸付状況総計算書については、国有財産を公園や緑地等に使用する目的で地方公共団体に無償で貸し付けることに基本的に必要な措置と認められることから、是認することに賛成するものであります。 以上申し述べ、討論を終わります。
○二之湯智君 自由民主党の二之湯智です。 私は、自由民主党・無所属の会及び公明党を代表し、平成二十二年度決算外二件並びに内閣に対する警告決議案及び措置要求決議案に賛成する旨の討論を行います。 平成二十二年度予算は、政権を獲得した民主党が初めて独自編成した予算です。コンクリートから人へとの美辞麗句の下、仰々しく演じられた事業仕分を経て編成されたものですが、その実態は財源の裏付けなきばらまきと赤字国債増発でした。この民主党政権下の二十二年度予算では、無駄な歳出を抑えるどころか、当初予算の段階から歳出規模が九十兆円の大台を超え、放漫財政のそしりを免れません。 平成十九年度決算審査の討論で、当時の民主党は、我が国の財政悪化に歯止めが掛からず、国の借金を一段と膨らませた、公債依存度は三一%と依然として高い水準にあり、長期債務残高は七百六十七兆円を数えたとして、決算の是認に反対をしました。 しかし、この二十二年度当初予算の状況を見ると、公債依存度は三一%どころか四八%で、二十二年度末の国の債務も千兆円に迫る勢いです。民主党政権の成立以降、当初ベースでは公債依存度が四〇%を超える異常な予算編成が繰り返され、財政悪化が更に進んでいます。 コンクリートから人への掛け声の結果もたらされたものは、現役世代から将来世代への負担押し付けと新たな無駄の発生でした。赤字国債増発に頼るばらまきは、今の子供世代が背負う将来の借金です。 民主党政権迷走の象徴である八ツ場ダムは、前原大臣がマニフェストを盾に中止したと思いきや、次の馬淵大臣はあっさり撤回、前田大臣が再開を決定し、二年間の工事中断で多額に及ぶ経費増と住民の混乱を招きました。こうした無駄は政権の無責任の結果であります。 平成二十二年度は、我が国安全保障の要、日米同盟を危機にさらした鳩山総理の普天間問題をめぐる迷走の果ての政権投げ出しに始まり、菅総理の東日本大震災対応時の無能無策ぶりで終わった一年でした。この間、尖閣沖での中国漁船衝突事件、ロシア大統領の北方領土訪問等、我が国の外交・安全保障上も看過できない事案が続発しました。 平成二十二年度決算については、このままでは到底容認できるものではありません。しかし、再び自公政権に戻った今、政府においては、この民主党政権の失政を教訓とし、規律ある財政運営と予算の適正かつ効率的な執行をお願いしたい……(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 静粛に。
○二之湯智君 このことを要請し、私ども責任ある政府・与党の一角を担う者として是認に賛成いたします。 以上、決算を是認する理由を申し上げました。 平成二十二年度決算検査報告には、不適正な経理を始め、五百五十五件、四千二百八十三億円に及ぶ不当事項等が指摘され、その内容には従来と同様の指摘も多く含まれたことは誠に遺憾であります。政府に対しては、こうしたことを重く受け止め、徹底した改善措置の実施と目に見える改善結果を強く求めるものであります。 内閣に対する警告決議案には、大学研究機関の公的研究費に係る不適正な会計経理や特許庁システムの開発の失敗等も盛り込んでいます。政府には、この度の警告決議を踏まえて、適切な措置を講じていただきたい。 最後に、決算審査の在り方について一言申し上げます。 我々は、長年、参議院改革の重要な柱として決算の早期審査等を掲げ、通常国会会期内の審査終了に努めてきました。しかし、こうした伝統は民主党の極めて横暴な国会運営により踏みにじられ、二十年度決算からは三年度連続で通常国会の会期内で決算審査を終えることができませんでした。特に、本日ようやく議決される二十二年度決算は審査が丸一年近く遅れ、その議決が今日に至ったことは極めて遺憾であります。民主党諸君に対し、強く反省を求めます。 我々自民党、公明党は、決算の早期審査や決算審査を予算等に反映させるよう引き続き努力してまいります。また、今後とも、決算審査の一層の充実を通じ、行政の無駄や非効率を徹底的に洗い出し、国民目線で行政に対する国会の監視・監督機能を強化することをお約束し、私の賛成討論を終わります。
○又市征治君 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、二〇一〇年度決算外二件の是認に賛成する立場で討論を行います。 今回の決算の前提となる二〇一〇年度予算は、二〇〇九年八月の総選挙によって自公政権から民主、社民、国新の三党連立政権への政権交代が実現し、国民の期待を受けて鳩山政権が編成、成立した生活再建予算であります。 国民の生活再建と未来のため、構造改革路線に基づく社会的セーフティーネットの破壊路線からの転換に大きな一歩を踏み出すものとなっております。社会保障分野に手厚い配分を行い、子ども手当や高校授業料無償化など、未来の担い手である子供関連予算も大幅に強化をされています。雇用対策についても目配りを行い、中小企業支援や農林水産業対策にも力を入れたものとなっております。地方交付税の一・一兆円増額など、地域活性化に向け、地方財政も重視をしていました。 したがって、二〇一〇年度決算について、その前提となる予算編成に参加したこともあり、賛成するものですが、誰が編成し執行したかに関係なく、政府の執行予算が無駄なく効率的に、そして国民生活の再建に貢献したかどうかの視点から、二〇一〇年度本予算及び補正予算、そしてその決算には今後のためにも以下四点の問題点を指摘をいたします。 第一は、防衛関係費についてであります。 事業仕分の結果を反映し、百六十八億円の合理化、効率化が図られました。また、いわゆる思いやり予算も四十七億円減とされました。しかし、主要装備品としてPAC3部隊の対処能力向上、PAC2部隊のシステム改修、ヘリ搭載型護衛艦の取得、七四式戦車の代替更新として新型戦車十三両調達などが盛り込まれたことは、防衛大綱の別表の枠内とはいえ、問題なしとはしません。また、普天間飛行場の移設経費についても、政府内で国外、県外への新たな移設先の検討を行っていたため認めたものですが、その後の推移を見ますと極めて遺憾であり、国外・県外移設を改めて求めます。さらに、会計検査院が決算報告で指摘した防衛装備品の輸入商社による過大請求事件の根絶を強く求めます。 第二に、原子力関係予算についてです。 東京電力福島第一原発事故により、当時の原子力安全対策の不備が露呈しました。原子力関係予算は抜本的に見直しを行うべきです。特に、三十年掛けて二兆円以上もの莫大な資金を投入した高速増殖炉「もんじゅ」はトラブルが続発し、稼働もしていないのに毎年二百億円以上、一日当たり五千五百万円もの維持管理費を浪費しています。仮に実証炉からあるいは商業炉まで行き着くとしても、何十年もの時間と何兆円もの莫大な費用が掛かる「もんじゅ」の完全な廃炉を決断すべきです。 第三に、財政事情が厳しく、予算執行の効率化、適正化がより求められている中、二〇一〇年度決算に関して、会計検査院が無駄遣い、不適切な支出として五百六十八件、史上二番目に大きい四千二百八十億円余の指摘をしている点です。税金の無駄遣いの一掃に向け、更なる努力を求めます。 第四に、私が繰り返し指摘をしてきた特別会計改革です。 今回、特会予備費の計上の在り方についての検証、見直しを求める措置要求決議が行われます。このことは私たちも大賛成であります。しかし、二〇一〇年度の特別会計の歳出は一般会計の約三倍の三百四十五兆円となり、会計検査院は、例えば剰余金四十二兆円のうち三十七兆円がそのまま翌年度に繰り越され、一般会計への繰入れは三兆円弱であること、また、特会の積立金等の有効活用を図る上での財政統制が機能しにくく、適正な規模、水準を具体的に示すべきこと等々の指摘をしており、一層の特別会計改革の推進を求めていきたいと思います。 最後に、内閣に対する警告決議及び二〇一〇年度決算審査措置要求決議案については賛成であることを申し添え、討論を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(金子原二郎君) 他に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(金子原二郎君) 御異議ないと認めます。 それでは、これより採決に入ります。 まず、平成二十二年度一般会計歳入歳出決算、平成二十二年度特別会計歳入歳出決算、平成二十二年度国税収納金整理資金受払計算書、平成二十二年度政府関係機関決算書の採決を行います。 第一に、本件決算は、これを是認することに賛成の方の起立をお願いします。 〔賛成者起立〕
○委員長(金子原二郎君) 多数と認めます。 第二に、内閣に対し、先刻朗読のとおり警告することに賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○委員長(金子原二郎君) 全会一致と認めます。よって、平成二十二年度決算につきましては、多数をもってこれを是認することとし、内閣に対し、先刻朗読いたしましたとおり警告すべきものと議決いたしました。 次に、お手元に配付の平成二十二年度決算審査措置要求決議案につきまして、本委員会の決議とすることに賛成の方の起立をお願いします。 〔賛成者起立〕
○委員長(金子原二郎君) 全会一致と認めます。よって、本決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 次に、平成二十二年度国有財産増減及び現在額総計算書の採決を行います。 本件につきましては、これを是認することに賛成の方の起立をお願いします。 〔賛成者起立〕
○委員長(金子原二郎君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって是認すべきものと決定いたしました。 次に、平成二十二年度国有財産無償貸付状況総計算書の採決を行います。 本件につきましては、これを是認することに賛成の方の起立をお願いします。 〔賛成者起立〕
○委員長(金子原二郎君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって是認すべきものと決定いたしました。 なお、これらの案件の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(金子原二郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 この際、平成二十二年度決算についての内閣に対する警告及び平成二十二年度決算審査措置要求決議について関係国務大臣から発言を求められておりますので、順次これを許します。麻生財務大臣。
○国務大臣(麻生太郎君) ただいまの特別会計予備費の予算計上の在り方の見直しについての審査措置要求決議につきましては、御趣旨を踏まえ、適切に対処いたしますとともに、東日本大震災復旧・復興関係経費における復旧・復興との関連性を見出し難い支出についての警告決議につきましては、御趣旨を踏まえ、今後とも厳格な予算査定を行ってまいる所存であります。
○委員長(金子原二郎君) 新藤総務大臣。
○国務大臣(新藤義孝君) ただいまの情報システムに係る契約の競争性確保及び情報共有体制の構築についての審査措置要求決議につきましては、御趣旨を踏まえ、適切に対処してまいります。
○委員長(金子原二郎君) 下村文部科学大臣。
○国務大臣(下村博文君) ただいまの大学等研究機関の公的研究費に係る不適正な会計経理につきまして、警告決議につきまして、御趣旨を踏まえ、適切に対処してまいる所存であります。
○委員長(金子原二郎君) 田村厚生労働大臣。
○国務大臣(田村憲久君) ただいまの厚生労働省におけるシステム開発等の失敗についての警告決議につきましては、御趣旨を踏まえ、今後とも一層努力してまいる所存でございます。
○委員長(金子原二郎君) 茂木経済産業大臣。
○国務大臣(茂木敏充君) ただいまの震災対応及び原子力発電所等設置許可審査に関する議事録等の未作成等について及び特許庁におけるシステム開発等の失敗についての警告決議につきましては、御趣旨を踏まえ、今後とも一層努力してまいる所存であります。
○委員長(金子原二郎君) 石原環境大臣。
○国務大臣(石原伸晃君) ただいまの震災対応及び原子力発電所等設置許可審査に関する議事録等の未作成等について及び原子力安全基盤機構による事業者依存の不適切な検査についての警告決議につきましては、御趣旨を踏まえ、今後とも一層努力してまいる所存であります。
○委員長(金子原二郎君) 根本復興大臣。
○国務大臣(根本匠君) ただいまの東日本大震災復旧・復興関係経費における復旧・復興との関連性を見出し難い支出についての警告決議につきましては、御趣旨を踏まえ、今後とも一層努力してまいる所存であります。
○委員長(金子原二郎君) 古屋内閣府特命担当大臣。
○国務大臣(古屋圭司君) ただいまの震災対応及び原子力発電所等設置許可審査に関する議事録等の未作成等についての警告決議につきましては、御趣旨を踏まえ、今後とも適切に対処してまいります。
○委員長(金子原二郎君) 山本国務大臣。
○国務大臣(山本一太君) ただいまの情報システムに係る契約の競争性確保及び情報共有体制の構築についての審査措置要求決議につきましては、御趣旨を踏まえ、適切に対処してまいる所存であります。
○委員長(金子原二郎君) 稲田内閣府特命担当大臣。
○国務大臣(稲田朋美君) ただいまの震災対応及び原子力発電所等設置許可審査に関する議事録等の未作成等についての警告決議につきましては、御趣旨を踏まえ、今後とも一層努力してまいる所存であります。
○委員長(金子原二郎君) 以上をもちまして関係国務大臣の発言は終了いたしました。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時二十七分散会