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183回国会参議院2013/06/20

経済産業委員会 第14号

発言数
154
登壇者
20
会派数
7
開催日
2013/06/20

会議録

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日、藤本祐司君、松田公太君、藤川政人君及び磯崎仁彦君が委員を辞任され、その補欠として高橋千秋君、山田太郎君、青木一彦君及び牧野たかお君が選任されました。     ─────────────

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) 電気事業法の一部を改正する法律案を議題といたします。  本日は、本案の審査のため、三名の参考人から御意見を伺います。  本日御出席をいただいております参考人の方々を御紹介申し上げます。  まず、東京工業大学特命教授・東京都市大学教授柏木孝夫参考人でございます。  次に、電気事業連合会会長八木誠参考人でございます。  次に、全国電力関連産業労働組合総連合会長種岡成一参考人でございます。  この際、参考人の方々に委員会を代表して一言御挨拶を申し上げます。  本日は、御多忙のところ本委員会に御出席をいただきまして、誠にありがとうございます。  参考人の皆様からの忌憚のない御意見を拝聴し、今後の審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いいたします。  次に、議事の進め方について申し上げます。  まず、お一人十五分程度で、柏木参考人、八木参考人、種岡参考人の順に御意見を述べていただき、その後、委員からの質疑にお答えをいただきたいと存じます。  また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度、委員長の許可を得ることになっておりますので、御承知おきください。  なお、参考人、質疑者とも御発言は着席のままで結構でございます。  それでは、まず柏木参考人にお願いをいたします。柏木参考人。

柏木孝夫東京工業大学特命教授東京都市大学教授

○参考人(柏木孝夫君) よろしくお願いいたします。  どうも、私はいつも講義で立ってやっているものですから、座ると何となく迫力が出ないので。  資料をちょっと用意してございまして、これは決して手抜きをしているわけではなくて、今まで数か月にわたって日経BPのサイトにこの電力システム改革に関するこれまでの経緯並びに自分の考えを述べておりますので、後ほど御精読いただければというふうに思います。  まず最初に申し上げたいことは、先進国として技術の進捗に合わせてシステム改革をきちっと行っていくということは、国力を増大するという観点からも非常に重要なことであるというふうに思っておりまして、パラダイムシフトを行うということはやっぱりシステム改革をきちっと着実に行うということが重要だというふうに考えております。特に、平時にこれやった方が良かったのになと、こう思うことはなかなか平時にはできない。ところが、こういうシビアアクシデントを起こした有事にやはりきちっとやるということも併せて重要だというふうに考えております。  ちょっと振り返って今までの電力システムについて考えてみますと、もちろん安定供給ということが最も重要だということはもう周知の事実でありまして、電力というのは生き物ですから、常に需要に応じて電力会社は懸命な努力をして発電所を動かしていると。これがショートすればすぐにでも停電に陥りますから、生き物だということ、巨大な生き物が日本の中で生きているということをやはり電力に関しては認識をしておかなければいけないということになります。  そうなりますと、安定供給という定義は、我々としては一応この定義を、需要量に応じて適切なちゃんとその供給がなされ、かつそれが適切な価格で供給されると。価格が幾ら高くなってもいいというものじゃなくて、やはり公益性の財ですから、そういう意味では広く万民が適切な価格で電力というのを享受できるという、これが安定供給の定義ですよね。  ですから、そういう意味で、この安定供給というのを目的にしてどういう考えで持ってきたかというと、今までやはりそのためには地域独占、それから総括原価。総括原価というのは一概に悪いということは一切言えないと。総括原価のメリットは極めて大きかったというふうに私は思っている。  これはどういうことかというと、何千億も掛けて大きな発電所造ってくるわけですよ。これ、回収の見込みがなかったら、まず銀行は貸さないでしょうね。で、誰も事業をしないと。だけれども、電力という公益性のある財だから、商品だから、それは総括原価で掛かった額に対してプラスマージン。だけど、この延長線上に日本の国益増大あるいは国力増大、これがあるかというと、やはりその中に自由化とか競争の原理とか、入れるべきところは入れていかないと、そう簡単に総括原価でずっといけるかというと、そうではない。その結果としてどうなったかといいますと、やはり電力会社は停電を起こしちゃいけませんから、ピークに合わせて電源立地をしてきたと。その結果どうなったかというと、五六%の稼働率に陥っている。  分かりやすくいえば、運送会社があって、いつも百台の車があって、ふだん使うのは五十六台で、例えばちょっと需要が、運送量が増えたときに十台使い、二十台使い、夏のピークだとか、エアコンみんなつけるピークだとか、そういうときだけあとの五、六台使っていく。それであれば、運送業であれば間違いなく、それじゃ例えばタオルだとかこういう置けるものはまず前もって運んでしまって、コンビニだとかお米屋さんだとかへ運んで、そこからある時期に集中させて自転車で運んでいくということによってピークをカットするということにすれば、大規模集中型の電源というのはもう少しダウンサイジングできるはずだというふうに思うわけですね。  ですから、安定供給、総括原価、地域独占、こういうことが、安定供給という目的のためにこういう手段を取ってきたために五六%の稼働率になってしまったということは事実だと。そうなると、どうもオーバースペックのエネルギーシステムになっていると。これをどうにかダウンサイズに持ってくるところに、我が国が、原子力の事故が突き付けた課題解決のソリューションがあるんではないかと、こう思うわけですよ。  もちろん中国、インドはそんなことは気が付いていませんね、まだ。どうしてかって、総括原価、それで引いても、工業国家をやっている最中ですから。これはディマンドは、夜も電気は使う、昼も電気、工場ですから。これは大規模集中型ばんばん建てて、原子力は建てる、石炭は建てる、もう好きなようにやって、それはどんどんいけばいいんですけれども、こうなったときに彼らはどうなるかというと、今度は工業国家で、暮らしが楽になる。暮らしが楽になりますと、今度はどうなる。エアコン入れますよね。エアコンを入れればピークが出る。ピークに出て同じようなことをやるかというと、その解を我々はこれからやはりきちっとモデル化して示さないと、今度はこれがシステム型あるいはパッケージ型、こういうもののインフラ輸出につながっていくんだというふうに思うわけです。  そう考えますと、どうもダウンサイジングしていくというのはどういうことかというと、私自身は、大規模集中型が今九六%、電力のうち、キロワットアワーベースでね。四%が分散型なんですよ。そのうちの、これキロワットアワーですから、エネルギー量で、三%がコジェネなんです。一%が太陽光、風力、こういう自然エネルギー系の分散型なんです。ですから、四%しかまだ分散型入っていない。九六%がやっぱり大規模集中型。その中に老朽火力、ピークのために。ただ、一九七九年以降、石油火力が建っていませんから、もう三十何年たっている老朽火力、やっぱりきれいに一生懸命メンテナンスをして、いざというときのために残していると。  ですから、私は、こういう老朽火力がディマンドに下りてきて分散型電源に入ってくると。そして、工場の熱利用を廃熱で賄いながらそこに電源立地をする。すなわちオンサイトの電源。CHPということがコンバインド・ヒート・アンド・パワー、あるいはコージェネレーション。これは天然ガスでやる場合もあるし、小さいものはプロパンでやる場合もあるし、石油でやる場合もあると。こういうものがやっぱりディマンドに少し入ってきて、共存する中に日本の成長戦略はあると私は思っていますよ。  私は一応科学者ですから、雰囲気で物を言っているわけではなくて、熱が運べる、あるいは熱需要は幾ら、全部計算した上で、最適計算を学生とともにやりながらこういう答えを出している。大体、大規模の電源が七割、分散型が三割。三割のうち一五%がコージェネレーション、一五%が太陽光、風力、バイオマス。バイオマスはミドル電源。あとメガソーラー、それから屋根のソーラー、これ入れて大体一五%。で、上位系の七割の中に原子力がこれから徐々に、日本全体を考えたときの国力を考えたらやはり二割ぐらい入ってくるべきだと。そうすると、残りが五〇%。五〇%のうち一二、三%が水力、中小水力と地熱。  ここで、再生可能エネルギーの電力といっても、ただ全部同じで、風力も中小水力も地熱もみんな同じだと思っていたら大間違いで、非常に不安定性のある風力、太陽光に比べて中小水力と地熱というのは稼働率が少なくとも七〇%は行くだろうと私は見ている。そうすると原子力代替になれるということですよ。  ですから、原子力がもし嫌だという人がいたら、再生可能エネルギーでいけるというふうに一言でおっしゃることは非常に危険な発言であって、その中で原子力代替だとすれば、中小水力、地熱を勧めるということであれば、ああ、この人分かっているなと、こう思うわけでありまして、そういう意味では、これは上位系の大規模に入れますと、これが一二、三%。残りが化石系ということになります。  ですから、こういうことを考えたときに、この姿に今までの電事法を、このままずっと行ってこの姿になり得るかということを考えますと、どうしてもあるシステム改革あるいは法律改革を伴わないと、なかなかこういう私が言うアイデアの姿に持ってこれない。まず一つ目がどうかというと、じゃ、七〇%の大規模集中型、どうやって選択するか。これは広域性ですね。  ですから、最初のキーワードは、この法律、三つのキーワードから成り立っていると私は思っておりまして、最初のキーワードが広域性、要するに大規模集中型の電源同士でやはりいいものから動かしてもらうと。今まで地域独占になっていますから、例えば東京電力がピークになっているときに比較的質の悪い、悪いと言っちゃいけませんが、どうしても動かさざるを得ない、ここはメリットオーダーで非常に高い電源ですね、効率の悪い電源でも動かさざるを得ないと。ところが、東北電力がまだピークになっていなければ、この東北電力にはもっと安い電源が残っているかもしれない。この電源を広域で動かしてやる。すなわち、東京電力、東北電力との広域連系をやはり最初から、こういう状況になったらお互いに融通すると。今でももちろんのことながら需給逼迫のときはそれをやっておられるわけですよ。だけど、それを平時から、国民負担を少なくするという観点で広域的な電源運用をすると。要するに横綱相撲をしてもらうと。電力会社同士で持っておられる総括原価で引いてきたこの電源同士で、やはりいいものからオールジャパンクラスで動かしてもらう。  東日本と中西日本と五十、六十ヘルツの壁がありますから、本来は、私なんかは、本当にやるんなら六十ヘルツ二百ボルトで日本を統一するぐらいのことをやっぱり国会でやってほしいと思いますね。このぐらいのことをどんと上げて、二、三十年後に、それに合わせてどういうふうに持っていったらいいかと。  そうなりますと、広域運用というのはこれは必要不可欠で、これをまずやると。で、広域系統運用機関をつくる。その間に市場を創成すると。ですから、市場を創成するということは、売ったり買ったりできる市場が今でもリアルタイムにできますと、まあ株でいけば分かりやすいことで、今まではやっぱりアナログでしたよ、売った買ったやったのが。今はデートレですからね。だから、ディマンドサイドがデジタル化してくることによってリアルタイムで売ったり買ったりすることができるようになるということを、やっぱり市場をリアルタイム、一年前市場から一週間前市場、二時間前市場、一時間前市場、リアルタイム市場。このきめ細かな市場ができていくことによってビジネスチャンスは大きく広がります。  簡単なことを言いますと、今の電気料金の範囲内で十六兆円産業、これはもっと上がりますよ。これは二十兆円になるでしょう、すぐ。二割上がれば二十兆ですからね。そうなりますと、そのうちの三割が分散型で、老朽火力の代わりに分散型が下りてくるということになりますと、これだけでキャッシュフローで六兆円、電気料金だけのキャッシュフロー六兆円のマーケットが毎年生まれると。それに新たな分散型の機器がそれに加わると、これは大きな日本の成長戦略につながっていくというふうに私は思っています。  一つ目のポイントは広域性。そのときに市場を創成して、そしてその後来るのが今度は新規参入自由化という。これは今までももちろん部分自由化やっていますけれども、四%弱しかまだオープンになっていない。これは、やはり地域独占、総括原価と、第三者が大変なコストを投資できませんから、そういう人たちと小ぶり分散型のアグリゲーターみたいのと戦っても、それは横綱対前頭以下でしょうね。ですから、ほとんど勝ち目がないと。  ですから、そういう意味では、市場をきちっと創成することによって、電力会社も一時的には強制玉出しのような形で一部のベース電源を市場に出してもらうと。そういうことをやることによって分散型電源をアグリゲートして、自分が少しの小さな電源を持ち、かつ、市場から買ってこれて新規参入すれば、ここで一つの新たなビジネスモデルが展開できる。これが新規参入自由化。  そのときに、やはりユニバーサルサービスだとか、これ停電したら困りますから徐々に、やはり最初は規制料金を残しておいて徐々に徐々に取っていって最終的に完全自由化と。電力会社ももう本当の普通の会社であるということになったときに、それでは二番目の今の自由化のキーワードが公平性。ですから、分散型の電源が市場で適切な価格で公平にやり取りができるようにする。この市場創成、分散型電源のメリット、デジタル化、こういうのが進んでいくということが二番目のポイント。  三番目のポイントに行きますと、電力料金の規制がどんどん外れていって、最終的にどうなるかというと、最終的には電力会社も普通の会社になったときに、今度は、じゃ、その送配電システムの中立性。この三つのキーワード。中立性を担保する手段として発送電分離というのが一つ考えられているんだと。こういうワン、ツー、スリーステップで徐々にきちっと、生き物ですから一挙にはできないんで、徐々に着実に進めていくということが重要だと。  ただ、これをやることによって、一番目の広域あるいは公平性、分散型が入ってくる。いろんなことをやると、エネルギーの電力の情報をちゃんと管理するということはどれだけのメリットがあるかというと、その人が安心、安全で暮らせる生活を担保することができるようになるということですよ。ですから、ある意味では新たなライフサポートビジネスだとかいろんなビジネスモデルが膨らんでくると。  そういう意味で、これからの非常に重要な法案だと思います。これには時間をじっくり掛けてやらなきゃいけないわけですから、日本の国力増大も複眼的に考えたときに、やはり決断は早く、そして慎重にきちっと法整備をしながら進めていくことが重要であるというふうに確信している次第であります。  以上でございます。

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) ありがとうございました。  次に、八木参考人にお願いいたします。八木参考人。

八木誠電気事業連合会会長

○参考人(八木誠君) 電気事業連合会の八木でございます。  本日はこのような機会を賜りまして、誠にありがとうございます。また、先生方におかれましては、平素、私ども電力会社の事業運営に関しまして多大な御理解、御協力を賜っておりますことにこの場をお借りいたしまして厚く御礼を申し上げます。  まず初めに、一昨年に発生いたしました東京電力福島第一原子力発電所の事故により、今なお発電所周辺地域の皆様はもとより、多くの皆様に大変な御苦労と御心配、御負担をお掛けしておりますことに、同じ電気事業に携わる者といたしまして心よりおわびを申し上げます。  加えまして、全国的に原子力プラントの再稼働のめどが立たず、火力燃料費の大幅負担増により電力各社の事業収支が厳しくなる中、電力の安定供給に支障を来さないよう、関西電力を始め複数の電力会社において電気料金の値上げをお願いさせていただいているところでございます。皆様の生活や産業活動に多大なる御負担をお掛けいたしますことを大変申し訳なく思っております。私どもといたしましても、引き続き徹底した経営効率化に努めてまいりますので、何とぞ御理解を賜りますようよろしくお願い申し上げます。  また、私どもといたしましては、電力の安定供給や電気料金の維持の観点から、原子力発電の果たす役割は引き続き大変大きいものと考えております。今後、原子力プラントの再稼働に向け、七月に施行されます原子力の新規制基準を確実にクリアすることができますよう、引き続き安全確保に万全を期しますとともに、立地地域を始め国民の皆様の不安の解消、信頼回復に向けて全力を尽くしてまいる所存でございます。  それでは、今回御審議されています電気事業法の改正法案につきまして、私どもの基本的な考え方を申し上げたいと思います。  本法案は、東日本大震災を契機として電気事業をめぐる諸課題が顕在化したことを受けまして、経済産業省の総合資源エネルギー調査会において検討されてきた改革の方針が規定されたものと受け止めております。  私どもは、真に国民の皆様の利益につながる電力システムの実現に向け、これまで検討に協力してまいりました。今後もその姿勢に変わることはなく、本改革の趣旨を踏まえ、小売全面自由化やネットワークの広域化、中立化などの詳細検討にも協力してまいる所存であります。  一方で、電力の安定供給の実務を担う立場からは、とりわけ改革の第三段階で措置されることになっております発送電分離につきましては、いまだ懸念や対応が容易でない点があると考えております。この点につきましては後ほど御説明させていただきます。  今回の制度改革は、国民生活や産業活動への影響等の観点から極めて大きな改革であります。真に国民の皆様の利益につながり、我が国にとってふさわしい電気事業制度となるよう、改革の実施に当たっては各段階に応じた十分な検証と柔軟な見直しを行っていただくことが不可欠であると考えております。  このような基本的な考え方の下、改革の各段階において措置される主な項目につきまして、私どもの考えを申し上げたいと思います。  まず、改革の第一段階で実施されます、今回の法改正でも本則改正の柱となっております広域的運営推進機関についてであります。  本機関の設立は、元々私どもからその必要性を提起させていただいたものでございます。本機関は、震災時の課題を踏まえ、電力会社間の広域的な協力等を円滑に進める仕組みとしてその役割が期待されるものであり、電気事業連合会におきましても、検討のための専任組織を設け、立ち上げに向けた協力を開始しているところでございます。まずは本機関を速やかに立ち上げることが重要であり、その上で着実に機能を充実させる方向で進めていただくのが適切ではないかと考えております。  次に、改革の第二段階で実施されます小売全面自由化についてであります。  私どもといたしましても、お客様選択肢の拡大等の観点から、小売全面自由化は望ましいものと考えております。今後、電力供給の最終保障をどうするのかなどの公益的課題の検討にも積極的に協力してまいりたいと考えております。  一方、経営としての創意工夫を促すという観点からは、一部の事業者に対してのみ非対称な小売料金規制がいつまでも残ることは望ましくないと考えております。したがいまして、その撤廃時期については、諸情勢を総合勘案した上で前倒しも含めた見直しがなされるようお願いしたいと思います。  私どもといたしましては、そうした新たな競争環境の下で創意工夫を重ね、お客様に選択していただけるよう、今まで以上に積極的に取り組んでまいる所存でございます。  続きまして、改革の第三段階として実施される発送電分離についてであります。  発送電分離につきましては、これまで発送電の一貫体制の下で維持してまいりました安定供給を損なうことがないよう、分離を補完するルールや仕組みを慎重に整備していく必要があると思っております。  例えば、電力の安定供給を維持させるためには需要と供給を瞬時瞬時にバランスさせる必要があります。分離した場合には、自ら電源を保有しない送配電事業者が、この時々刻々と変動する需要に応じて調整用の電源を十分確保できるよう、発電事業者との間のルールをしっかり作り込んでいく必要があります。また、平常時はもとより、東日本大震災のような非常時の際にも安定供給が維持されるよう、発電側と送電側が協調できる詳細なルールを策定するとともに、実務上機能するかどうか綿密に確認を行うことが不可欠であります。  さらに、中長期的には、発送電分離により、電力会社の小売部門も含め、個々の小売事業者が自社の需要に応じて供給力を確保することとなるため、将来にわたって地域全体の電力需要を満たす供給力を確実に確保できるよう入念な仕組みづくりが求められます。  今後、こうした具体的なルールの内容や仕組みを検討していかなければなりませんが、改革を失敗させないためにもしっかりとした議論を積み重ねていく必要があり、その検討過程で問題が生じれば、分離の是非も含め、柔軟に見直しを行っていただきたいと考えております。  その上で、本改革が安定供給の確保や競争の促進といった本来の目的を達成するためにも、次の二点の条件整備をお願いしたいと考えております。  一点目は、資金調達環境の確保についてであります。  現在、原子力政策が不透明なこと等を受け、電力各社の資金調達環境が非常に厳しくなっております。こうした事態を改善しないまま組織形態の抜本的な見直しが行われれば、原子力を引き継ぐ会社の事業運営には重大な影響が生じることが懸念されます。加えて、このような先行きの不透明感が金融市場の不安心理を誘発し、足下の資金調達環境までも一層悪化するおそれがあります。  こうした事態を避けるためにも、安定した資金調達環境の確保に万全を期していただくことが本改革の前提になると考えております。  二点目は、責任あるエネルギー政策の確立についてであります。  現在、足下では、原子力再稼働の時期が見通せない中、需給逼迫や財務状況の悪化があることに加え、中長期的にも、需要見通しや原子力の位置付け、再生可能エネルギーの導入量など全て不透明であり、このような状況では事業者が長期的な電源投資の判断を行うことは極めて困難な状況にあります。  事業者が巨額のリスクを伴う事業への投資判断に踏み切るためには、長期的視点に立ったエネルギー政策や原子力政策の策定が不可欠であると考えております。  加えて、こうしたエネルギー政策の策定に先立ち、現在、本改革が進められようとしていますが、今後、原子力・エネルギー政策が確立されたときには、その政策の実現に対して今検討されている電力システムが十分に機能するのか危惧しているところであります。  今後、望ましいエネルギーミックスの姿をしっかりと描き、その実現に向けた道筋を明らかにしていただいた上で、電力システム改革が整合性を持ったものとなるようお願いしたいと思います。  最後になりますが、低廉で安定した電力供給は政府の目指す日本経済再生を下支えするものであり、電力システムの見直しは失敗が許されません。以上の私どもの考えも含めまして十分な御審議を賜りますようよろしくお願い申し上げまして、私の意見陳述とさせていただきます。  ありがとうございました。

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) ありがとうございました。  次に、種岡参考人にお願いいたします。種岡参考人。

種岡成一全国電力関連産業労働組合総連合会長

○参考人(種岡成一君) 全国電力関連産業労働組合総連合の種岡でございます。  今日は、意見を申し上げる機会をいただきまして、大変ありがとうございます。  最初に、私ども電力総連の組織のことについて若干御紹介を申し上げたいと思います。お手元に、私どもの職場の実態をまとめました「電気を届ける現場から」という資料を作らせていただきました。一番後ろの方を御覧をいただきたいと思います。  私ども電力総連、現在、約二百四十の組合、二十二万人の組合員で組織をしている労働組合の団体でございます。電力にかかわる様々なこと、発電から送配電、設備や部材、部品の製造、建設から保守メンテナンス、さらには保安、お客様サービスに至るまで、電力関連産業に携わる者二十二万で組織をしている団体でございます。そこには記載をしてございませんけれども、この二百四十の組合のうち約七割の労働組合が従業員三百名以下の企業で働く労働組合員で組織をされているところでございます。  今日は、電気事業法の改正について御意見申し上げさせていただくところでありますけれども、既に衆議院におきましては御審議をいただいて修正が行われたというふうにお聞きをしているものでございます。  冒頭一点だけ、私どもの基本的な思いを申し上げさせていただきたいというふうに思いますけれども、どういった政策であっても、それを達成するためには、そこに携わる者全てがその政策遂行のための目的をしっかりと理解をして、そのための方針も理解をしながら改革のための方策を推し進めていく、そういうことが極めて重要だというふうに思います。  しかしながら、今回審議をされております電力システム改革、現時点では電力関連産業に携わる者にとってみて、その目的でございますとか手段、必ずしも全て分かるということではなくて、分かりづらいものになっているのではないか、そんなふうに考えているところでございます。  一つには、一昨年から今日まで様々な検討行われてきたわけでございますけれども、この検討の段階から直接電力関連産業に携わる者がその検討に参画をする機会がなかった、このことが要因の一つなのではないかというふうに思います。この法案の審議、ここまで進んでいるわけでございますけれども、携わる者全てが改革の方針をしっかりと共有して進めていかなければ目的が達成できない、そのように考えているところでございます。  私ども電力関連産業に携わる者にとってみると、これまで国民生活あるいは産業活動に不可欠な電力の安全、安定供給、このことにしっかりと使命感を持ちながら、そして、その使命感を持って様々な仕事に取り組んでいるということに自信を持って取り組んできたわけでございますし、まさにそのことに働く喜びを持ちながらこれまでこの産業に取り組んできたというふうに思います。  しかしながら、先ほども申し上げましたとおり、現在のこの審議の状況の中で、これからの目的あるいはその手法を必ずしも十分理解をできる、そういう状況にはなっていないのではないかというふうに感じているところでございます。  この電気事業制度改革につきましては、平成七年以降四回にわたって制度改革が行われてきたわけでございますけれども、我々働く者にとってみますと、社会的要請に対しても、安定供給と競争促進の両立、このことを通じてお客様の利益拡大につなげていく、そういう目標に対してしっかりと前向きに取り組んできた、そのように考えているところでございます。  現在、我々電力関連産業に働く者としては、当面の取組として大きな取組、五つほどあるというふうに思います。  一つは、大震災以降、それ以降も様々な自然災害、水害等も発生をしているわけでございますけれども、それぞれの大規模自然災害によって被災をされた地域の復旧復興、このことにしっかり電力関連産業に働く者として取り組んでいかなければいけないというふうに思います。  それから、大変御迷惑をお掛けをしております福島第一原子力発電所の事故、この完全なる収束と賠償支援、そしてこの事故を教訓とした原子力施設の安全対策の着実な実施、これらにも取り組んでいかなければいけないというふうに思います。  さらには、厳しい需給状況の下での電力の安全、安定供給の確保ということも我々に課せられている課題でございますし、節電のお願いでございますとかあるいは電気料金値上げのお願い、そしてそれらに関係をいたしました徹底した経営の効率化、これらについても我々電力関連産業に働く者、取り組んでいかなければいけないというふうに思っているところでございます。  今日、お手元にお配りをしておりますけれども、我々の職場の実態、五ページ目以降にお手元の資料に記載をさせていただいてございます。是非後ほど御覧をいただければ幸いだというふうに思います。  そんな中で、我々のところに今職場の組合員から多くの意見が届いてございます。代表的なものを三つほど御紹介をさせていただきたいというふうに思います。  一つでございますけれども、自然災害の早期復旧や夏場の供給力確保にも真剣に取り組んできた。しかしながら、最近、電力システムの問題点が露呈した、このように言われているけれども、我々が長年やってきたことは間違っているのか。  二つ目の意見でございますが、原子力発電所の運転再開が見通せない中で、供給力を支える火力発電所などでは限られた検査期間の中で思うようにメンテナンスもできていない。まさに綱渡りの需給状況が続く中で、老朽火力の計画外停止リスクの不安が高まる一方で、停止することを許されない緊張の中で、何としてもお客様に電気をお届けするために歯を食いしばって運転を続けている。  三つ目でございますが、追加燃料費をコストダウンで吸収するには限界がある。雇用や産業の空洞化ということも言われている中で、大震災以降、節電に多大なる御協力をいただいてきたお客様も同じ働く仲間であり、さらに、復興再生に向けて必死に取り組んでいる被災地の方々も含めて電気料金の値上げのお願いをせざるを得ないことが働いている者としてはつらい。こんな意見が組合員からは届いているところでございます。また、こうした職場実態も背景にいたしまして、誰が将来この国の電力の安全、安定供給を支えていくのか、そういった人材にかかわる課題も職場からは提起をされている、こういうことが私どもの職場の実態でございます。  今回の電力システム改革、東日本大震災を受けまして前の前の政権から論議がスタートし、今日に至っているというふうに承知をしてございますけれども、今日までの論議経過を振り返ってまいりますと、果たしてこうした私どもの職場の実態に思いをはせていただきながら検討していただいたのか、あるいは、こうした職場の実態、現物をしっかり目で見ていただいた上で論議が進んできたのか疑問を感じざるを得ない、そういったところが電力関連産業で働く者の率直な思いなのではないか、こんなふうに考えているところでございます。  その上で、改正電気事業法の審議に当たりまして、私どもとして三点の御意見を申し上げたいと思います。  第一点目でございますけれども、電力の将来にわたる安全、安定供給が確保され、真に中長期的な国民利益にかなう改革となるように、今後の制度設計に万全を期していただきたいというふうに思います。  発電部門と送配電部門の相互連携によります安定供給、人身安全も含めた安全の確保、お客様の保護のための施策、将来の供給力確保など、今後の改革の成否を左右する根幹事項だというふうに考えてございますけれども、いずれもこれらの具体策につきましては今後検討する、こういう位置付けに現在なっているのではないかというふうに思います。  この法案の基になってございます政府の審議会等の検討の中では、単に全面自由化し、発送配電分離をすれば、電気料金は下がり、供給力は増大し、再生可能エネルギーが普及する、こういった論議もあったというふうにお聞きをしているところでございます。今後の検討を進めるに当たりましては、生じるおそれがあります負の側面につきましても、是非丁寧な検証をお願いを申し上げたいと思います。  本日お配りをしてございます冊子の二十四ページ目以降に若干紹介をしてございますが、既に諸外国において、いわゆる全面自由化だとか発送配電分離などを実施している諸外国の状況について、私どもも諸外国の労働組合と連携をし、調査をしてきたところでございますけれども、電気料金水準の高騰でありますとか、発電所あるいは送配電設備など中長期的な設備形成の停滞、需給逼迫の常態化、供給責任所在の不明確化、あるいは自然災害発生時における復旧作業の支障、それぞれ様々な課題も生じているというふうに聞いているところでございます。  是非とも、今後の制度設計に当たりましては、改革に伴う諸課題についてしっかりと検証を進めていただき、その克服のための必要な制度や措置を講じた上でステップ・バイ・ステップで取り組んでいく、そのことをお願いを申し上げておきたいというふうに思います。  また、私ども働く者にとってみましては、あらゆる場面を想定をした安全の確保、このことを是非ともきちんと確立をしていただきたいというふうに思います。このことは絶対に必要な条件だというふうに考えているところでございます。発電部門、送配電部門、あるいは販売部門との連携の不備によりまして設備事故あるいは人身災害が発生する、そのようなことがあっては決していけないというふうに考えているところでございます。  二点目でございますけれども、電力システム改革は、我が国のエネルギー政策が直面する喫緊課題、これをしっかりと解決した上で進めていただきたいというふうに思います。現在、需給の状況、極めて逼迫をしているわけでございますので、この問題をしっかりと解決をしなければいけないというふうに思います。  我々の原子力の職場では、大震災の直後から、福島原子力発電所の事故を教訓といたしまして、ハード面、ソフト面、様々な面で、まさに寝食を忘れ、血眼になりながら安全対策を講じてきているというふうに思います。是非とも、この安全対策講じたものについては、科学的見地、技術的な実効性、国際的な視点から公正に審査をいただいて、その結果、安全性の確認がされた原子力発電所については、立地地域の皆様の理解と信頼を得ながら円滑に再稼働が果たせるようにお願いを申し上げたいというふうに思います。そして、そのためには、安全審査を担う規制機関には是非とも万全な体制を整えていただく、このことをお願いを申し上げておきたいというふうに思います。  さらには、我が国のエネルギー政策全体と電力システム改革の論議、きちんと整合性を合わせ、同期を取りながら進めていただくことをお願いを申し上げたいというふうに思います。さらには、原子力損害賠償制度などにつきましても、これまでの法案の成立時の附則でありますとか附帯決議などを踏まえ、しっかりと御論議をいただければ有り難いというふうに思います。  最後、三点目でございますけれども、電力の安全、安定供給を担うのは現場の力である、このことを是非ともこれからの審議の中できちんと御理解を賜れればというふうに思います。  これまでの安全、安定供給を支えてきている人材、その人材の確保でありますとか技術、技能の維持、継承、このことはこれからもしっかりと確保されていかなければいけないというふうに思います。働く者の労働の尊厳、雇用の安定や人材の確保、育成、技術、技能など、まさに現場力の維持、継承、これに支障が生じるようなことがあれば、電力の安全、安定供給ということはなし得ないのではないかというふうに思います。  さらには、私ども労働組合の立場からしてみると、憲法、労働基準法などに基づく労働組合の団体交渉権と労使自治、このことを是非ともこれからも保障していただきたいというふうに思います。その上で、今後、小売全面自由化ということになるのであれば、いわゆるスト規制法に関しても労働者の基本権保護という観点から検証が必要なのではないか、このように考えているところでございますので、この点につきましても御論議をいただければ有り難いというふうに思っているところでございます。  最後になりますけれども、電力の安全、安定供給、いつ、いかなるときでもそこに携わる人の営みによってなし得ているというふうに思います。三百六十五日、二十四時間、そこでしっかりと働いている、そういう現場の第一線の状況を思い浮かべていただきながら御論議をいただければ大変有り難いというふうに思っているところでございます。  以上、私の御意見とさせていただきます。引き続きの御指導をお願い申し上げます。  ありがとうございました。

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) ありがとうございました。  以上で参考人の皆様の意見陳述は終了いたしました。     ─────────────

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、牧野たかお君が委員を辞任され、その補欠として磯崎仁彦君が選任されました。     ─────────────

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) これより参考人に対する質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

大久保勉民主党・新緑風会

○大久保勉君 民主党の大久保勉です。  まず、三人の参考人の皆様には、それぞれの立場から専門的、そして非常に分かりやすい御説明をいただきました。感謝申し上げたいと思います。  本日、私の方からは三問質問をしたいと思いますが、まず種岡参考人に関しましては安全の確保、二点目は労使交渉、そして八木参考人に関しましては資金調達、この点に関して質問したいと思います。  一点目でありますが、種岡参考人におかれましては、発送電分離におきまして、人身の安全も含めた安全の確保が重要であるという指摘がありました。実は、この委員会でも、電力総連の関係者であります藤原委員の方から現場の声、現場の意見等の発言がありました。非常に心を打つものがありました。そういった観点から、いわゆる働く者の立場から発送電分離により作業の安全リスクや懸念、どのような点が発生するのか、この点に関して質問したいと思います。  二点目に関しましては、やはり今回の改革といいますのは、六十年に一度、いわゆる電力ビッグバンという大変な改革であります。ですから、労使ともかなり厳しい局面もあると思います。まず、そういった観点におきまして、労使間の交渉はしっかりとされているのか。このことは、一点目の質問、安全、安心にも影響すると思いますから、この観点に関して種岡参考人に質問したいと思います。  最後でありますが、八木参考人に関しましては、資金調達に関して指摘がございました。原子力政策が非常に不透明であるという現状、また、その結果、資金調達に支障を来しているおそれがあるといった指摘もありました。  私も銀行員でありまして、非常に資金あるいは資金調達等に関して懸念をする部分があります。原発が再稼働しないという状況で本当に会社を分離しても大丈夫か、こういった懸念があります。経済産業省と話をしましたら、この点に関して若干楽観的過ぎるかなといった思いもあります。  そういった観点から、八木参考人に対して、経営者として実態を教えてもらいたいと思います。

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) それでは、まず種岡参考人、お願い申し上げます。

種岡成一全国電力関連産業労働組合総連合会長

○参考人(種岡成一君) 最初に、安全の問題についてお話を申し上げたいと思います。  私ども働く者にしてみると、安全の確保ということは極めて重要な課題だというふうに思います。一つのネットワークあるいは電力設備全体を多くの人たちが共有をして使うと、こういうことになってくるわけでありますので、共通の安全のルールをしっかりと作った上でそれがそれぞれの現場で展開できる、そういう仕組みをつくった上で進めていくということが大事だというふうに思います。  扱っているものが電気でございますので、もし電気が流れている電線に触るということになれば、一瞬にして自分たちの命にかかわる問題でございます。例えば流れている上流側で電気を切った、止めたというふうに言われても、本当にそのことが共通のルールとしてみんなが分かっているやり方で止まっているのか、あるいはそうではないのかということになりますと、極めて働く者としては心配なことになってまいります。  ちょっと細かい話で恐縮でございますけれども、例えば電気の場合、三本線があるわけでありますが、この三本の線をどういうふうに呼ぶのか、一番、二番、三番と呼ぶのか、右、左、真ん中と呼ぶのか、その線の呼び方も共通のルールを作っておかないと、ある会社では一番、二番、三番、ある会社では右、真ん中、左というようなことになっては、真ん中の線止めたよと言っても、違う会社では、うちでは真ん中の線などという呼び方にはなっていないと、こういうことになってしまって、止めたと言ったところが実は止まっていなくて電気が流れていると、こんなことになってしまうと大変大きな事故が発生をするということになりますので、例えば今のは一つの例でございますけれども、全てのネットワークを使う者全体が共通の安全ルールを決めて、それをちゃんと守っていく、そういうことを達成できないと進んでいかないのではないかというふうに思ってございまして、多くのプレーヤーが一つのネットワークを使うということになれば、例えば今ほど申し上げたような安全対策をしっかり進めていくということが重要なのではないかというふうに思います。これはルールを作るということもそうですし、場合によっては新たなシステムをつくっていくということも必要になるのではないかというふうに思います。  それから、労使関係の問題でございますけれども、これは全ての産業で言えるのではないかというふうに思いますが、先ほども申し上げたように、自分たちがなすべきこと、しっかりと目標を労使間で共通の認識として持って、その目標達成のためにどういう方策が望ましいのか、労使できちんと話合いをして、その目的達成のためにどういう仕事のやり方をやっていくんだ、共通した認識の上に立って進めていくということが重要なのではないかというふうに思います。  これから法律の審議が進んできて、具体的にそれぞれの職場で仕事のやり方がもし変わってくるということになるならば、どういう仕事のやり方をやることが一番効率的で生産性を高めていくことになるのか、それをしっかりと労使で話し合っていく、そういうことが必要だというふうに思いますし、その上で、その目的を達成し、生産性が上がった成果についてどのように配分をしていくのか、そのことについても労使でしっかりと話し合って決めていくということが必要だというふうに思います。  更にもう一点申し上げますと、場合によっては職場の形態が変わってしまうということになるならば、法律に基づいた労使の協議もさることながら、それらに基づく労働条件などについてもどういうふうにしていくのか、しっかりと労使で協議をした上で進めていく、そのための時間的な裕度ということも必要なのではないか、そんなふうに考えているところでございます。

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) 八木参考人、お願い申し上げます。

八木誠電気事業連合会会長

○参考人(八木誠君) お答え申し上げます。  資金調達環境の実態という御質問でございます。  まず、足下の資金調達環境でございますが、現在、御承知のように、原子力の再稼働が依然として不透明な状況、それに加えまして円安の進行といった収支悪化要因もございます。そういう問題が顕在化しておりまして、電力各社のいわゆる経営環境というのは大変厳しい状況になっているというところでございます。  そういう中で、私、関西電力の出身でございますが、例えば一例として関西電力の社債の発行を今やっておりますが、震災以前、社債のスプレッドというのは大体〇・一%程度でございましたけど、今はそれが一・〇%ぐらいということで、約十倍ぐらいに広がっておりまして、他のいろいろな公益企業の皆さんと比較しても相当大きな開きができていると、こういう状況でございます。  こういう状況の中で、先ほどのいわゆる法的分離を今後施行される中で、金融機関の方々からいろいろお話をお伺いした中では、原子力政策の不透明さゆえに長期的な、やはり原子力というのは長期的な投資も要りますので、そうした回収見通しに大きな懸念があるとか、あるいはそうした中で発送電分離を強行する場合は、先ほどのそういった不透明感から金融市場の不安心理を誘発して今後の資金調達に更に悪影響を及ぼすというふうな御意見なども伺っているところでございます。  したがいまして、私どもといたしましては、この法案が成立するに至りましては、先ほど冒頭で申し上げましたように、いわゆるその環境整備というのが非常に大事だと思っておりまして、特に資金調達環境の確保という面からは、原子力推進をめぐるこの事業環境の整備というのが大変重要だと思っております。  具体的には、安全が確認されたプラントの早期再稼働ということ、それから二つ目は原子力・エネルギー政策の中に原子力をやはり重要な電源として位置付けるということ、それから、やはり原子力というのはいろいろな事業リスクを抱えておりますので、そうした事業リスクに対する軽減するための施策、これはある意味では国と事業者の役割分担というようなこともあろうかと思いますが、こうした環境整備を是非お願いしたいと思っております。  確かに、第三段階の法案が提出される時期が平成二十七年度ということで時間的な余裕はまだあるというふうには一方で見えますが、しかし、私どもとしては非常にこの辺が不透明であります。したがいまして、是非ともこうした資金調達の環境整備のための、いわゆる原子力をめぐる事業環境の整備ですね、これをしっかりと検討していただきたいというふうに思っております。  以上でございます。

大久保勉民主党・新緑風会

○大久保勉君 若干時間がありますので、一点、短い質問を八木参考人に質問したいんですが、今回の機能分離をすることによって効率化を図るという意見もありますが、場合によっては電力会社同士の合併によって様々な効率性を上げていくと、こういった判断もあり得ると思うんですね。ですから、大手電力会社の社長としましてそういった方向に関してはどう思われるか、最後に質問しまして、私の質問を終わります。

八木誠電気事業連合会会長

○参考人(八木誠君) 今後の電力会社の形態の在り方について、今回はいわゆる法的分離で、発送電分離という考え方がお示しされておりますが、一方で、今、電力十社体制で、各社が十社で非常時に連携し合うという、こういう体制を取っておりまして、これもある意味ではこれまで私どもは機能してきたと思っております。今回は、各社間の連携において、非常時に救済すべき対象となる例えば電源の脱落の規模が我々の想定を非常に上回る大きな規模になったということで、ある意味ではそういう想定条件のところの乖離があったということでございます。  したがいまして、こうした条件をきちっと整理していく中で、一つの企業体が発電から送電、販売まで一貫でやって、それが集中化していくというその機能形態も案としては十分あり得ると思います。これは、そういう垂直一貫体制の中でのいわゆる各社が統合していく考え方、それから、今回法案で示されておりますような発送電分離をしていくというのは、それぞれに一長一短、メリット、デメリットがあると思いますので、こうしたことは、やはり本当に大事なことは、本当に真にお客様の利益につながるかどうか。  したがって、これは結局、低廉な電気をお送りするということ、これは競争が活性化することによって電気を低廉な電気としてお送りできるということと、もう一つは、やっぱり安定供給がきちっと担保できるという、こういった観点が担保されることが大事でありますので、そうした観点でしっかりと、こうした議論というのは我々としては議論の一つの状況としてはあり得るものというように思っております。

大久保勉民主党・新緑風会

○大久保勉君 ありがとうございました。

岩井茂樹自由民主党

○岩井茂樹君 自由民主党の岩井茂樹でございます。  本日は電気事業法の一部を改正する法律案についてということで、お三方の参考人、大変お忙しいところお越しいただきまして、本当にありがとうございます。時間も十分ということで限られておりますので、お一人ずつ可能な限りの質問をさせていただきたいと思っております。  最初に、八木参考人に御質問したいと思います。  本システム改革の一番の肝というか大切な部分というのは、やはり安定供給の確保というところだと私は感じております。そこで、安定供給をする際に、その供給責任というところと、あとは安定供給を担保するための仕組みづくりというその側面、二点、まず御質問したいと思うんですが。  まず最初の供給責任についてでございますけれども、安定供給の確保というのは、システム改革を進めるに当たりまして重要なテーマだと私自身感じております。今回の改革によりまして、供給の責任のその所在が少し不明確になるという指摘がいろんなところで聞かれているのも事実かと思います。最終的な供給責任は送配電事業者が負うことになると言いますけれども、事業者の立場から見て、この安定供給に関して懸念している点、どのようなものがあるか教えていただきたいというのが一つと、あともう一つ、本法案の内容というのは今後詳細に設計していくべき項目も大変多いのかなという、そんな感覚を持っております。安定供給を担保するための仕組みづくりが大変重要だということもよく分かっております。かなりの手間を、手間暇掛かるそんな作業、あると思うんですけれども、事業者としてこの点についてどう見ているのか、また事業者の知見なしにこの作業というのはなかなかうまくいかないのかなというふうにも思うんですが、その二点についてお答えいただければと思います。

八木誠電気事業連合会会長

○参考人(八木誠君) お答え申し上げます。  まず第一点目の、安定供給上、最終的な責任が送配電事業者が負うことに対する御質問でございますが、今回の法制度改正の中では、発送電分離をいたしますと、最終的な供給責任はいわゆる送配電事業者が負うということになってございます。ここで私どもがちょっと懸念をいたしております点は、先ほど冒頭の陳述の中でも申し上げた三点でございまして、結局、その安定供給をするに当たっては、発電事業者と送配電事業者が協調しないとできないという仕組みであります。  例えば一点目の時々刻々の需要と供給をそろえるというのは、いわゆる周波数という問題でございますが、これがずれてきますと非常に精密な機械等を扱っているところではむらが出たりしますので、いわゆる周波数といいますか、時々刻々の需要と供給をバランスするという責任が送配電事業者にあるんですが、送配電事業者は自分で電源を持っておりませんので、この最終調整する電源をきちっとどうやって確保するかと。  二つ目の、非常時の、例えば東日本大震災の場合も全く同じでありまして、震災復旧するに当たっては最終責任を持つ送配電事業者が電源をちゃんと確保してこないと需要に見合った電気を送れません。この発電側との協調ルール。  それから三つ目は、これは将来的な話ということで、それぞれの小売事業者が自分の需要に対して予備力を持つというルールにはなっておりますけれども、本当にその例えば一つのエリア全体を最終的に責任を持つのは送配電事業者でございますので、ちゃんとバランスが取れるかどうかということをきちっと担保できる発電事業者側との仕組みがないといけないということで、結論から申し上げますと、送配電事業者単独では解決が困難でありまして、発電事業者との間のいわゆるそういった協調ルール、安定供給を確保する、これが発送電一貫体制の場合ではできておりましたから、それがちゃんと補完できる仕組みをきちっとつくるということが一番大事なことでありまして、ここにつきましてはこれから我々も実務を担う立場としてしっかりと検討してまいりたいと思っております。  それから、二点目の御質問はどちらかというとスケジュール的な御質問だと理解させていただきます。特に発送電分離のところにつきましては、今申し上げましたいろいろな分離を補完する仕組み、ルールをいわゆる条件整備していく必要があります。  そして、そうしたルールを作った暁に、これを実際運用するためにはシステムを開発していく必要があります。実際はそういった系統運用するためのコンピューターを整備していくわけでありますが、私どもが今、ちょっとラフに見積もりますと、この仕様検討から製作、それから実際据付け調整して現地確認するまでに四年から六年半ぐらいは掛かるんではないかというふうに思っております。そういう意味では、少し時間が今我々が思っている状況では掛かってまいります。  なおかつ、実は、この発送電分離の仕組みを検討するに当たっても、既に第一段階、第二段階で出てまいります広域機関の詳細検討とか小売全面自由化等々とも大いに絡んでまいりますし、そうした検討と並行して実施する必要があります。  したがいまして、我々といたしましては、今後詳細検討に積極的に協力してまいりますし、また、その工程短縮にも努めてまいりたいと思いますが、やはりそのためには、そしてまた我々のやっぱり実務の知見を生かしていただいて、実際ワークするものにしていくということが大事でありますので、是非ともそういう検討に参加させていただきたいと思っていますが、一定のやはり時間が掛かるということについては御理解を賜れれば有り難いと思います。  以上でございます。

岩井茂樹自由民主党

○岩井茂樹君 お話の中で、発電事業者と送配電事業者の間の協調と言われましたけど、ある意味、ルールというんですかね、そのようなところもしっかり決めていかなければいけないというような御意見かと察しました。  それで、続きまして柏木参考人に質問をさせていただきます。  先ほどのお話の中に、全体像として大規模が七割、分散型が三割というお話の中で、その中で、大規模七割の中でキーワードの一つとして広域性というような、大事だよというお話があったかと思います。その辺を踏まえまして少し質問をさせていただきます。  以前、グリーン経済とニューエネルギーというインタビュー、参考人受けていて、固定価格買取り制度についてお答えというか、そんな記事があったかと思います。  本改正案におきまして広域的運営推進機関が設立をされまして、広域連系の強化等が図られることによりまして再生エネルギーの普及拡大にはどのような効果があるかと、その辺の参考人の見解を是非お聞かせをいただければと思います。

柏木孝夫東京工業大学特命教授東京都市大学教授

○参考人(柏木孝夫君) インフラが大きくなれば非常に不安定性の電源を取り込む余地は増えてくると。今はもう固定価格買取りという、非常に即効性のあるというか劇薬ですよね、これ。国民の目的税みたいなものですから、それで別ルートで走っていますから、優先的に今買い取られていますけれども、ある量を行くと、よく私、説明するんですけど、この水があって、いつも電気出ているときに水をつぐわけですわ、発電して。常に鏡面にしていないと電力というのはうまくないんですよ、周波数が変調しちゃいますからね。これ、水位が下がると電圧は下がって、今度あふれちゃうと電圧は上がる。電圧と周波数、両方やっぱり制御する。そこに非常に不安定性の、震えながらこれを入れますと、これ、界面ゆらゆらゆらゆらしますよね。  そうすると、やっぱりあるメガインフラのこの中にこういうものを入れられる量というのは約七%ぐらいだと言われているわけですね。ですから、ただ行けばいいというわけじゃなくて、その代わり、じゃ、それをもっと入れるんであれば、このパイをでかくしていくと。そうすると、広域運用するということは、ある意味ではインフラ自体を大きくすることになりますから、今までの地域独占が少し広くなりますね。そうなると、自然エネルギー系はより多く取り込める方向には行くわけですよね。  ですから、フィードインタリフの影響というのは今プラスの方に働いているかもしれませんけれども、電力会社が、いや、嫌だと、もうこれ以上は無理だという量が少し増える可能性はあるというふうには思いますけれども。

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) 岩井委員、時間が参っておりますので。

岩井茂樹自由民主党

○岩井茂樹君 はい。時間ということなので、申し訳ございません、ここで質問を終わらせていただきます。  ありがとうございます。

長沢広明公明党

○長沢広明君 公明党の長沢広明でございます。  参考人の皆様方には、大変貴重な御意見いただきまして、ありがとうございます。  まず初めに、柏木参考人、八木参考人のお二方にお伺いしたいと思います。  私、公明党の離島対策を担当しておりまして、この法案でも、先日も離島対策について質問させていただきました。この改正案では、電力システムの改革が進んで小売の参入の自由化、料金の完全自由化が実現した段階において、その後においても離島に対する配慮を欠かさないようにすると、こういう規定がございます。附則十一条五項八号に、離島以外と同程度の料金で電気の供給を受けられるようにすること、また、電気の安定供給の確保について検討し、必要な措置を講ずるものと、こういうふうにされております。離島におけるユニバーサルサービスについてこういう形で附則で明文化されているという点は大変評価したいというふうに思っております。  離島は構造的に高コスト供給とならざるを得ないということで、料金規制の撤廃によって電気料金が上昇するおそれがあるという問題がございますが、この点について柏木参考人、八木参考人のお二方に、この離島に対するユニバーサルサービス、この点についてどのように評価をされていらっしゃるかということをまずお聞きしたいということが一つと、もう一つ、昨年七月ですか、電力システム改革専門委員会の報告書においては、他の地域と遜色ない料金水準とするための補填金ということの考え方について、エリアごとに補填額を算定して、エリアごとに託送料金に上乗せして回収する方法とすると、こういうことがあります。  ユニバーサルサービスに必要なこのコストをどう負担するかという問題がございますが、オールジャパンで薄く広く負担するということも、考え方もありますけれども、この料金設定の考え方についてもお考えがあれば伺いたいと思います。

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) 二問目の質問はお二人にですか、長沢委員。

長沢広明公明党

○長沢広明君 お二人です。

柏木孝夫東京工業大学特命教授東京都市大学教授

○参考人(柏木孝夫君) もちろん公共財ですから、ユニバーサルサービスはもう最終的には非常に重要で、自由化すればもちろんいいところだけ取っていく可能性がありますよね。ですから、あんな遠くまで誰もやりたくないと。ここは、ですから段階的に、ある意味じゃ総括原価が入ったような形での料金回収システムをそういうところに一部入れて、現在の電力会社がそのユニバーサルサービスを担うと。それが段階的に、デジタル革命がディマンドサイドで行われるようになって、かつ市場が創成されて、市場が機能していくと、自由化の中でもやっていける可能性があるけれども、最終的にはその送配電システムの中の託送料の一部を使ってどこでもある一定料金で使えるような形の制度設計には持っていかないといけないと、こういうふうに思っています。  ですから、これからの制度設計というのは非常に重要な最終保障と。ですから、安い電力会社が例えば現れて、それで何か人の、VPPといって、バーチャル・パワー・プロデューサー、人の電源をアグリゲートして自分は余り持たないと。そうすると、安いけれども停電したと。停電したらもう冷蔵庫止まっちゃいますから、それを最終保障するのは誰かというと、結局は送配電システムを管理している、今電力会社がそれを管理しているとすればそこがやるようになるし、仮に発送電分離という手段を使ったならば、今度はニュートラル、中立性のあるその送配電システムの託送料を使ってそれが一定料金で供給されると。もちろん値段は上がる可能性は十分にあるというふうに私は思っています。  二番目の話は八木さんの方から。

八木誠電気事業連合会会長

○参考人(八木誠君) お答え申し上げます。  私ども事業者といたしましても、電気というのは生活の基盤となる非常に重要な商品であると思っておりまして、やはり全てのお客様がひとしく電気を御利用いただくという意味でこのユニバーサルサービス、特に離島に対する、これは大変重要な課題であると思っております。  一般的には、もう御承知のように、離島になりますとどうしてもネットワークが独立したりしていますので、需要に合う専用の設備を造ったり、あるいは燃料を輸送とかいうことで、どうしても一般的に割高な電源供給にならざるを得ないという傾向がありますので、これを市場原理に委ねてしまうというのはなかなか、それのみでは解決しにくい課題であると思っております。したがって、今後、詳細検討におきまして十分にこのユニバーサルサービスが確保できるような、そして適切なコスト回収が行われるような制度設計を期待したいと思っています。  その際に、補填金のお話がございましたが、今補填金をエリアごとにやるか全国でやるのかという御質問かと思いますが、どちらかというとこれまで離島の供給をするエリアでその離島供給に対していろいろと設備を形成してきたという、そういうこと、それからまた電気料金もそれにつながっているというふうなことのそういう経緯を考えることと連続性という意味で。それと、一般にもう一つは国民全体の受容性という観点もあろうかと思いますが、私どもといたしましては、やはりエリアの託送料金を通じて広く薄く負担していくという方が自然ではないかというふうに思っております。  以上でございます。

柏木孝夫東京工業大学特命教授東京都市大学教授

○参考人(柏木孝夫君) 今の補填金に関しては、これ固定価格買取りのときもそうだったんですよね、各エリアで取っていたんですね。ところが、すごい自然エネルギーが多いところはやはり電気料金が上がると。よって、最終的には全国で同じだけを、全てを取るということになっていますから、これはやり出したときに、離島における量がどの程度かというのをやはりやりながら本格的な公平性とはどうあるべきかというのを考える必要があるんじゃないかと。だから、最初は一番分かりやすくそのエリアから取っていって、最終的にはオールジャパンで取っていく可能性も十分あるんじゃないかと、こういうふうに思っています。  以上です。

長沢広明公明党

○長沢広明君 ありがとうございます。大変貴重な御意見いただきました。  種岡参考人にお伺いしたいと思います。  種岡参考人、先ほど御自身でも触れられていらっしゃいました、人材の育成、技術の継承という大変大事な問題あると思っております。自由化ということが進んで改革が進む中で、送配電業務においても総括原価方式などの資金調達の確保策を講じて進めるということもこの今回のスキームの中に入っておりますが、電圧や周波数の維持を担うという業務の困難さ、重要性ということはもう申すまでもないことでありまして、電力システム改革専門委員会の取りまとめた基本方針の中でこう触れられています。  自由市場で多様な供給者が出現すればするほど、送配電部門には強い調整機能が求められると。需要と供給を瞬時に一致させて、送配電網全体として周波数を一定にし、電圧を維持する。安定しない再生可能エネルギーが導入されればされるほど、系統計画の正確性、それから系統運用におけるたくみの技が必要となると。こういう報告にたくみの技という表現をされております。  まさに安定的な電力供給の中にはこのたくみの技というのが非常に大事であるというふうにこの報告書の中で書いてありますが、今回の改革の中で、改革が進んでいったとしても、我が国が長年培ってきたこういう技術、こういうことは失われてはならないというふうに思っておりますが、種岡参考人も御自身、先ほど触れられていた人材の育成、技術の継承ということについて、具体的に例えばどうあるべきかというお考えがあれば伺いたいと思います。

種岡成一全国電力関連産業労働組合総連合会長

○参考人(種岡成一君) まさに先生おっしゃるとおりで、技術、技能の維持、継承、これ極めて重要なことだというふうに思います。  今、周波数でありますとか電圧の調整のお話もございましたけれども、実際にこの周波数、電圧の調整をするための集中的な機能を担っている例えば給電のための指令所ですとか、あるいはそれに伴う様々な調整機能をつかさどるところあるわけでございますけれども、一番重要なのは、自分たちが今操作をしている、あるいは操作のための指令を出す、その現場の状況はどうなっているかということを常に頭の中に思い描きながらそういう指令を出していくということが必要だというふうに思います。机上の例えばCRTの中では図面としては分かっていても、その図面が現場では実際どういうふうに使われていて、それを誰がどういうふうにメンテナンスをしているのか、現場の状況をちゃんと分かって、現場の機器を思い浮かべながら操作をしていく、このことが極めて重要だというふうに思います。  そういう意味では、様々な分野のことを総合的に知ることができる、そういう人材を育てていくということが重要だというふうに思いますし、特に現場の機械に直接触ったり見たりするという機会を得ながら人材を育成をしていくということは重要だというふうに思います。  現在、我々の労働組合の多くのところでは経営協議会というものを設置をいたしまして、技術、技能の育成のためにはどういう機会をそれぞれの会社の中でつくっていくのか、その技術、技能の維持、継承のための研修をどういうふうにやっていくのか、しっかりと労使で話合いをしながら、そのプログラムを確認をしながら技術、技能を維持、継承していく、こういう仕組みを持っている労働組合、労使間が多うございますので、これからもそういう場面をしっかりつくっていただいて、現場で働く者の立場からこういう研修の機会をやっぱりちゃんとつくってもらいたいと、そういうことを労使で確認をしながら人材の維持、継承を図っていくということが必要だというふうに思います。  それからもう一点、労働組合の立場で申し上げるならば、人材の維持、継承ということの裏側には安定した雇用と労働条件ということが裏打ちされていないとどうしても安心して働くということにはなりませんので、やはりその裏側には安定した雇用と労働条件というものが裏打ちをされている、そのことを労使でしっかりと話し合いながらやっていく、このことが重要なのではないかというふうに思います。

長沢広明公明党

○長沢広明君 ありがとうございました。  終わります。

山田太郎みんなの党

○山田太郎君 みんなの党の山田太郎でございます。  まず、八木参考人に御質問したいと思うんですけれども、先ほど資金調達の経営環境の問題ということをおっしゃられていました。プラス、多分、総括原価方式の問題もあると思っているんですが。実は、原発の資金調達の裏返しになると思うんですが、不透明な部分というのはこの電気の原価という問題が非常に大きくて、今回の事故も含めて様々な議論があるかと思っております。そういう意味で、多分、安定的な資金調達又は総括原価方式でもって利用者の方に支持をされるためにはその辺を明らかにしていくということが必要だと思っています。  その点で二点ほど大きくお伺いしたいと思うんですけれども、一つ、廃炉の問題ですね。例えば浜岡原発なんかは、一号炉、二号炉、御案内のとおり二〇〇九年に廃炉ということで、大体三十年とか三十一、二年使った原発を廃炉にするということになりました。この廃炉の費用というものは電力料金に上乗せされるというふうにお伺いしているんですけれども、例えば浜岡の場合はどれぐらいの金額が電気料金に上乗せされているのか。もう一つは、原子炉を造るときの、この廃炉のことを考えてコスト計算とか収支計算というのを元々されているのか否か、その辺を一点お伺いしたいというのが一点目でございます。  二点目、スムーズな資金調達と総括原価方式に関しても支持を得られるために、やっぱり一つ一つの原子力発電所、仕組みも違うでしょうから、個別の問題というのがあるかと思います。そういうことであれば、例えば一つ一つの発電所ごとの原価構造を廃炉も含めてはっきり示されると、こういうお考えはないのかどうか。是非、八木参考人の方にまずお伺いしたいと思います。

八木誠電気事業連合会会長

○参考人(八木誠君) お答え申し上げます。  まず、廃炉に関する費用の御質問でございますが、基本的に私ども廃炉に当たって必要な費用ということでまいりますと、例えば原子力発電所を解体するための解体引当金というものがあります。これは、ある一定の年限で一定の運転利用率の下で回収させていただいて、電気料金として御負担いただくということになっておりますが、現在は原子力発電所の稼働率の低下という問題が起こっておりますので、この引き当て額の不足が生じるというような問題が生じてまいってきております。  そのほか、原子力発電所というのは、建設当初に巨大な投資をしておりますが、その後もいろいろと安全対策等々安全に維持するためのいわゆる設備改修を実施してきておりますので、仮にどこかで廃炉という時期を迎えたときでもかなりの残存簿価を抱えるということで、この残存簿価をどう処理するか。あるいは、御承知のように使用済燃料というのを冷却しておりますので、この使用済燃料の処理をどうするかというようなことで、廃炉にかかわる費用という意味では、こうした、まず発電所の解体に伴う費用、それからあとは、実際は廃炉に当たって廃棄物とかいろいろ出てまいります、当然のことながら。例えばコンクリートの瓦れきとか、こういったものの処理をする費用等々ございまして、そういう意味では廃炉全体の費用というのを、今例えば浜岡の例という御指摘でございましたが、他社の発電所のことで私ども承知しておりませんので、ちょっとお答えは差し控えさせていただきますが、廃炉コスト全体については今お示しをできる状況ではございませんで、各社が発電から廃炉措置をきれいに完了するまで円滑な事業運営をするための必要な会計制度の措置を是非実施していただきたいということで今お願いしているところでございます。  それから、原価構造を明らかにという御質問でございますが、原子力発電所等に係るトータルの費用等々については、会社の中のいわゆる会計等にお示しをしておりますが、個々の発電所についての費用会計については今現時点では明らかにしておりません。これはできるだけ、御指摘は、電力会社のいわゆる会計の透明化をもっと図りなさいという御趣旨だと御理解をしておりますが、我々としてもそういう方向性については理解できるところでありますので、できるだけ事業の透明性、会計の透明性の方向に向かって今後検討はしてまいりたいというふうに思います。  以上でございます。

山田太郎みんなの党

○山田太郎君 是非、再稼働にせよ、脱原発にせよ、今原発の経済性の問題というのは安全性の問題とともに重要な問題になっていると思っていますので、電事連さんとしては積極的に是非情報を出していただければというふうに思っています。  もう一つ、次は種岡参考人の方にお伺いしたいと思っています。  先ほどの御発言の中で、なかなか今回法案の中への参画ができなかったということを御発言されております。ただ、一つ、実は去年ぐらいからも朝日新聞なんかでも報道されていますが、電力社員兼議員という問題もありまして、報道によれば、九十九名の電力社員兼議員がいるということが例えば報道されていると思います。  その中でも、特に、自治体からの議員報酬と会社からのやっぱり給料の二重取りをされていると、こんなことも例えば報道されている中で、非常に誤解をされかねないというんですかね、一方で、深くいわゆるそれぞれの政策の中に議員が入り込んでいるという問題も指摘されていると思います。その点で、今後どのように考えていかれるのかということを一点。  もう一つ、今回、労働組合さんとしては再稼働を是非ということをお伺いしているんですけれども、それの最大の理由というんですかね、例えば今回原発の話なんというのを考えた場合には、最も前線でやられてしまうというか、一番リスクを背負っているのはそこで働く方々だと実は思うわけですね。そんな中で、それでも再稼働していく、安全の問題が国会の中でもさんざん取り上げられて、不透明な中で、労働組合の方々がちょっと再稼働していくというのは、本当に労働サイドに寄り添っているのかなというのは一つ正直疑問に思うところがあります。  そうなってくると、あくまでも今回の再稼働の目的は雇用の確保というところに至ってしまうのかどうか。私どもであれば、例えば雇用の確保であれば新しいエネルギーなんかの開発によって新たな雇用なんかも生まれると、こんなふうにも考えているわけでありまして、本当のところ、今回の組合さんが考えるその辺をお願いします。

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) 山田委員、答弁の時間をお考えになり、質問をお願い申し上げます。

山田太郎みんなの党

○山田太郎君 失礼しました。  じゃ、そういうことで、二点ですね、お願いします。

種岡成一全国電力関連産業労働組合総連合会長

○参考人(種岡成一君) お答え申し上げます。  最初の御質問でございますけれども、従来、こういう電力システムの改革の論議などの場合は、私ども総合エネルギー調査会の電気事業分科会などのメンバーに入れていただきまして、現場ではその改革を進めるに当たってはどういう課題が起こりそうなのか、問題が起こりそうなのか、そういった点について一緒に検討し、そして法案につなげていく、そういう参画の仕方をさせていただいたところでございますけれども、今回のものにつきましては、電気事業分科会なども開催をされていないという状況の中で、私どもそういったところに参加をさせていただくという機会がなかったというのが現状だというふうに思います。  それから、議会に議員として選出されております皆さんの賃金等の関係のお話もございましたけれども、これはそれぞれ個別の企業の中で労使でもお話をしながら決めている内容だというふうに思います。例えば、地域の消防団の活動に参加をするときに、その時間、賃金カットするのかしないのか、例えばですね、そういうことも含めまして、公的な仕事をするときにどこまで賃金を支払うのかどうなのか、そういったことについてはそれぞれの個別の労使の中でお話をして経営の判断として決定をされていくと、そういう内容なのではないかというふうに思っているところでございます。  それから、原子力の再稼働の問題でございますけれども、私どもの組合、今それぞれの現場で、福島第一原子力発電所の事故の教訓を生かして、できることを精いっぱい最大限安全対策の取組を進めている最中でございます。現場の気持ちからすれば、自分たちがしっかりと安全対策を進めてきたことに対して、完成したものについてはなるべく早く万全の体制で国の審査をいただきたい、こういうのが率直な思いだというふうに思います。  その上で、現在、電力の需給の状況は極めて逼迫をしているわけでございますので、このまま推移をするということになれば化石燃料を使わなければいけない、結果として同じ働く者に新たな負担を強いてしまうということになる。したがいまして、安全性がきちんと確認をされて地域の皆様からも御理解をいただいた発電所についてはきちんと再稼働を果たしていただく、このことがお客様そして多くの働く仲間のためになるのではないかと、こんな気持ちで取り組んでいるところでございます。

山田太郎みんなの党

○山田太郎君 時間になりましたので、これぐらいにします。  柏木参考人にもいろいろ聞きたかったことがあったんですけれども、ちょっと時間切れです。大変申し訳ありませんでした。  ありがとうございました。

はたともこ生活の党

○はたともこ君 生活の党のはたともこでございます。本日は、参考人の先生方、ありがとうございます。  私は、八木参考人に伺いたいと思います。  昨日、原子力規制委員会によって新しい規制基準が決定をされました。七月八日から施行されるわけですが、私は、原発の再稼働については、安定供給、コスト、CO2排出、資源調達の多様性、そしてリスク・安全性の判断基準があると思いますが、やはりリスクが最大の問題だと思っております。私は、本委員会や予算委員会の質疑で原発に対する弾道ミサイル等による武力攻撃のリスクについて質問をしてまいりましたが、八木参考人にも伺いたいと思います。  原発に対する弾道ミサイル等による武力攻撃というリスクがあるということを認識し、想定していらっしゃいますでしょうか。

八木誠電気事業連合会会長

○参考人(八木誠君) お答え申し上げます。  この原子力発電所への弾道ミサイル攻撃というのは、国に定められております法律、国民保護法あるいは武力攻撃の事態対処法等々に定められている武力攻撃事態の枠組みに入っているものでありまして、当然、原子力発電所もその対象となっております。そういう意味で、私ども事業者の方でもそれに対応した国民保護業務計画等々を立てて対応をしておりますが、基本的にはなかなか民間企業だけで対応できる問題ではないと思っておりますので、国においても対応されるものと理解しております。  そういう意味では、今回の新しい規制基準の中で、これによく類似したものとして故意の航空機の衝突など、あるいはその他のテロリズムにおいても炉心損傷が生じないような、そういうことが対応できる施設を造るというのが条件になっております。これにつきましては、電気事業各社において具体的な検討を進めてまいりたいというふうに思っております。  以上でございます。

はたともこ生活の党

○はたともこ君 次に、原発に対して弾道ミサイル等による武力攻撃が発生した場合、電気事業者としてどのように対処し、行動するのかを教えていただきたいと思います。

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) 八木参考人にですね、はたさん。

はたともこ生活の党

○はたともこ君 はい。

八木誠電気事業連合会会長

○参考人(八木誠君) お答えいたします。  先ほど申し上げました国民保護法に基づきまして、私ども電力会社というのは指定公共機関でございますので、それぞれに国民保護業務計画を立てることになっております。この中に、その緊急事態が起きた場合の対処方法を定めてございます。  具体的には、当然のことながら、そういう緊急事態が想定した場合、あるいは実際認定された場合には、対策本部をきちっとつくって体制を確立して対応するというのが基本でございますが、具体的なプラントの処置については、こういう災害、例えば弾道ミサイルの攻撃情報があった段階においては、これは国の例えば原子力規制委員会等々からの御指示等によってプラントを直ちに止める操作に入ると。これ、万が一それが緊急で間に合わないというような場合には、事業者自らがプラントを直ちに停止をするということを定めてございます。  そういう意味で、プラントの停止に当たっては、安全の確保、それから関係機関との連携を密にして、また国とも緊密な連携を取りながら実施をするということを定めておりますので、そういう対応になると思います。ただ、万が一着弾してしまった場合には、これは事態の状況を把握して、被害の損壊状況に応じた災害対応措置をとっていくということになろうかと思います。  以上のことを規定してございます。

はたともこ生活の党

○はたともこ君 八木参考人、原発に対する弾道ミサイル等による武力攻撃発生時の対処、住民避難等について、原発立地自治体である県や市町村と協議をされていらっしゃいますでしょうか。

八木誠電気事業連合会会長

○参考人(八木誠君) 先ほどの国民保護業務計画の中にそうしたことが規定されていると同時に、私どもとしては、弾道ミサイルにかかわらず、発電所で非常事態が生じた場合の対処方法ということで、例えばプラントの処置のみならず、住民避難、あるいは関係箇所との連絡ということは常日ごろから防災業務の中にも定めてございますし、またそうしたことを訓練でもしっかりと確認をしておるところでございます。

はたともこ生活の党

○はたともこ君 八木参考人、原発に対する弾道ミサイル等による武力攻撃に対処する電気事業者としての対応マニュアル、そして住民避難等について、原発立地自治体である県や市町村との協定あるいは協議の文書などは存在するのかどうか、教えていただきたいと思います。

八木誠電気事業連合会会長

○参考人(八木誠君) 弾道ミサイルを想定した場合の自治体との対応におきましては、先ほど申し上げました国民保護業務計画を定めてございますので、これにのっとって各地方自治体、国との連携を図るということをきちっと定めてございます。  それ以外にも、地元とのこうした原子力の非常災害時のいわゆる安全に関するものとしては安全協定というものがございまして、そういった形で自治体等との協定を結んでいるケースがございます。

はたともこ生活の党

○はたともこ君 弾道ミサイル等による自治体等との協定を結んでいる例があるということでよろしいでしょうか。

八木誠電気事業連合会会長

○参考人(八木誠君) これは、国民保護法の業務計画の中で定めた、いわゆるマニュアルというんですか、要綱によって地元とお話をしているということでございます。

はたともこ生活の党

○はたともこ君 もう一度確認しますが、弾道ミサイル等による武力攻撃に対処する電気事業者としての対応マニュアルは存在しているのでしょうか。

八木誠電気事業連合会会長

○参考人(八木誠君) これは、先ほど申し上げました国民保護業務計画というマニュアルを事業者として定めてございますので、その中に基本的な非常時の対処方法は定めてございます。  具体的な細かいことにつきましては、これは発電所内での通常の停止操作、発電所の停止操作等々と同じことでございますので、そういうのは、現状の発電所におきます原子力の要綱の中で停止操作の手順は定めてございます。

はたともこ生活の党

○はたともこ君 それでは、弾道ミサイル等に対する、武力攻撃については特段対処マニュアルに明記されているということではないということで、そういう理解でよろしいでしょうか。

八木誠電気事業連合会会長

○参考人(八木誠君) 具体的に弾道ミサイルということは書いているかどうか、私、定かにちょっと記憶ございませんが、いかなる緊急事態でも対処するという方法で定めてございます。

はたともこ生活の党

○はたともこ君 では、終わります。  ありがとうございます。

浜田和幸各派に属しない議員

○浜田和幸君 参考人の皆さん方には、どうも御苦労さまです。  今、弾道ミサイルの話がいろいろと出ましたけれども、私が思うには、それよりももう少し、例えばサイバーテロ攻撃のようなものの方が身近な脅威ではないかと思います。  そこで、八木参考人と柏木参考人にお聞きしたいんですけれども、例えば、先月、アメリカの議会でもアメリカの大手の電力発電に対するサイバー攻撃に関する報告書が公表されています。それによると、大手の電力会社の場合、月平均で一万件を超えるサイバー攻撃が確認されていると。それに対する備えをどうするのか、これは大変深刻な課題になっていると報告がされています。  そこで、お聞きしたいんですけれども、日本の電力会社の送電網システムに対するサイバーテロ攻撃のようなものが現在把握されているものかどうか。もしそういう状況があるとすると、今後、対策、これについてはどのようなことを考えられているのか。お二人の参考人にお伺いしたいと思います。

八木誠電気事業連合会会長

○参考人(八木誠君) お答え申し上げます。  まず、電力システムのいわゆるサイバー攻撃への対策でございますが、例えば原子力の重要な施設、こういうような、あるいはいろんな核物質防護等々に係る設備の操作にかかわる情報システムというのは、基本的には、そういう外部からの妨害行為、破壊行為を受けることがないように、外部から内部へ接続ができないようなバリアといいますか、これを何重ものバリアを徹底して防御策を構築しておりまして、こういうことで一応対策を講じているところでございます。  ただ、実績がないかというと、こういったネットワークシステムに外からテロ、テロかどうか分かりませんが、アタックしてきている事実はあります。しかし、それは我々として一つ一つ個別に事象が把握できますので、それについての対策強化は常に、いわゆる日々強化していくという対策を取っておるところでございます。我々としては、やはりこのサイバーテロというのは非常に大変重要な課題だと思っておりますので、こうした自らがやっぱり不断の努力を重ねて、一層の安全対策に努めてまいりたいと思っております。

柏木孝夫東京工業大学特命教授東京都市大学教授

○参考人(柏木孝夫君) 今、八木さんおっしゃったように、送配電、送電網に関してはもう既にファイバーが入っていて、スマート化されていると言っても過言じゃない。ただ、日本の場合にはディマンドが成り行きなんですよね。家庭で使おうと思ってもブレーカーが下りるだけで、双方向のインターネットになっていないと。  これからやっぱりやるべきことは、需要ありきじゃなくて、供給と需要を両方ともコントロールすることによって最適なエネルギーシステムをつくっていく。そうすると、ディマンドサイドのデジタル化というのは、ディマンドサイドの中に例えばスマートメーターが入ってくる。スマートメーター、まあ携帯電話みたいなものですね、携帯機能が入ってきて、うちの中がデジタル革命が起きると。そのときになると、やはり個人情報とかいろんなサイバーテロとか、これのまたヘッジングするためのテクノロジーというのは非常に重要になってくると思います。これがまた一つ新しいビジネスモデルになってくる、私はそういうふうに思っていまして、ある意味じゃこれは避けて通れない道ですから、そこに成長戦略を見出すような方向での考え方が重要になる。  では、もう一方において、この自由化ということは新規参入者が入ってくるわけですから、ここのやはりQFというんでしょうか、この認定をやはりしっかりやっておかないと、いいかげんなのが入ってくると危ないということがありますので、発電事業者の認定、それから小売事業者の認定、こういうところも経済産業省が中心になってしっかりやるべきことだというふうに認識をしております。

浜田和幸各派に属しない議員

○浜田和幸君 ありがとうございます。  八木参考人のお話で、外からのサイバー攻撃に対しては厳重な、頑丈なファイアウオールもできているというお話でしたけれども。  種岡参考人にちょっと関連してお伺いしたいんですけれども、やっぱり内部からの言ってみればテロということも過去に様々な世界の情勢を見るとあるわけですよね。そういう意味で、現場で働いている人たちの現場力、大事なんですけれども、不平不満を持っている人たちがある意味では内部的に破壊工作をする、そういうリスクも当然あると思うんですけれども、そういうことに対して、経営の側からすると、そういう不穏な動きというものを何らかの形で監視するようなことがあるのかどうか。もしあるとすると、働いている種岡参考人の立場からすると、そういうものをどういう形で受け止めるのか。何かそういうことの労使の話合いがあるのかどうか。その点についてお伺いしたいと思います。

種岡成一全国電力関連産業労働組合総連合会長

○参考人(種岡成一君) 私ども、労働組合を持っているところでございますので、今先生御指摘のような点につきましては、労使で経営協議会などで話合いをしながら、システム上の管理をどうするかとか、あるいは仮に内部で何か疑問に思っていること、あるいは不満に思っていることも含めてあるならば、どういったところに直接話をできるような仕組みをつくるのか、そして話が届いたときにどういうふうな解決策をするのか、労使で話し合ってルール化しているということがほとんどの労働組合でやられているところだというふうに思います。当然のことながら、その仕組みについては労働組合もしっかりと理解、納得をして組合員の皆さんにも御理解をいただいた上で、そういう仕組みを運用していくということになるんだというふうに思います。  それからもう一点、実際に働いている人たちの様々な思いでございますとか、時によっては不満のようなものがあるかも分かりませんけれども、そういうものをしっかりと聞いて吸い上げていく、これは当然、経営にとっても重要な役割だというふうに思いますけれども、労働組合としても重要な役割だというふうに思ってございまして、様々な場面を通じて組合員の御意見を我々聞かせていただいて、そして、みんなで解決できるものはみんなで解決する、労使で解決しなければいけないものは労使で話し合って解決をしていく、こういうことはこれからもしっかりと取り組んでいかなければいけないというふうに思います。

浜田和幸各派に属しない議員

○浜田和幸君 八木参考人の方にも、内部のそういう不平不満のような動きを何らかの形でモニターするような、そういうようなシステムというのはあるんでしょうか。

八木誠電気事業連合会会長

○参考人(八木誠君) 我々は、基本的には、そういう情報にかかわる人たちを限定し、そして例えばパスワードを渡すとか、あるいは管理、入れないようにするとか、いろいろ特定の情報を扱う人に対する制限は掛けてございます。  そういう人たちがやはりきちっと、これはコンプライアンスの問題も多々あると思いますが、コンプライアンスがきちっと徹底できるかというのは日々業務の中で確認をしながら、そして当然、これは今、種岡参考人のお話にありましたように、これは必ずしも役職者ではなく組合の方々の場合もございますので、労使の間できちっとその辺の協議をしながら、我々の経営側が取っている管理方法を御理解いただいて、確実にコンプライアンスが徹底できるような、そういうことを今も継続してやっているというところでございます。

浜田和幸各派に属しない議員

○浜田和幸君 最後に柏木参考人にお伺いしたいんですけれども、今の原発の種類というか、結構もう世界で稼働しているものは二十年、三十年、古いものですよね。やはりこれからはもっと新しい安全な小型化、ビル・ゲイツも小型原子炉を提唱していますし、NASAの方でも家庭用の小型の原子力発電システムを開発してこれから広めようと。ですから、全く今までとは違う新しい、例えばウランを使わないような、安全性の高い、そういう研究開発も進んでいると思うんですが、そういうものの世界の研究開発状況が近い将来、日本にも何らかの形で入ってくる可能性があると思うんですが、そういうことに対しての可能性、これはどういう具合に御覧になっていますか。

柏木孝夫東京工業大学特命教授東京都市大学教授

○参考人(柏木孝夫君) 今、本学で、東京工大ですけれども、原子炉工学研究所ありまして、高レベル廃棄物の無毒化だとか、これは技術が進みつつあります。かつ小型化、地下に埋める。原子力ですから酸素要りませんので、もちろん地下にしまえるわけですよね。非常に安全でかつ小型で五十万キロワットぐらいの小ぶりのものができてくると。トリウムのもあるし、新しい形のものも開発されると。それはまだ少し中長期的な課題だと私は思っておりまして、二〇三〇年以降の課題と。  それまではやはり、今PタイプとBタイプとありますけれども、Pタイプの方は加圧型で二重構造になっていますから、非常に安定性は高いと。Bの方はそのままダイレクトに回していますから、だから簡潔だし、それぞれメリットがあると思っていまして、もう既に四十年前の原子力発電と現状のものとは安全性に関しても数段、全く違うレベルになっていると私は思っておりますので、原子力に関しては今日の話題ではないと思っておりますが、一応日本として、原子力のコストというのもこの間内閣官房で前政権のときに出させていただいていますし、二〇三〇年度において、今八・九円、約九円パーキロワットアワー。二十兆、仮にこれからいろんなものを掛けたとしても二円上がるだけということになりますと十一円ということになりますから、ある意味では価格競合性はほかの化石燃料に比べては持っていると。だから、ある意味でこれを維持しておくということは日本の経済を考えたときにバーゲニングパワーを持つと。少し割高でも維持しておく方が化石燃料の価格上昇抑制力を有するんだと、私は個人的にはそう思っておりまして、将来的には技術開発とともにより安全なものがもちろんできていくことは間違いないというふうに思っています。

浜田和幸各派に属しない議員

○浜田和幸君 ありがとうございました。大変参考になりました。

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) 以上で参考人に対する質疑は終了いたしました。  参考人の方々には、長時間にわたり有益な御意見をお述べいただきまして、誠にありがとうございました。委員会を代表して御礼申し上げます。  午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時四十五分休憩      ─────・─────    午後一時開会

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) ただいまから経済産業委員会を再開いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、山田太郎君、青木一彦君及び高橋千秋君が委員を辞任され、その補欠として藤巻幸夫君、中原八一君及び藤本祐司君が選任されました。     ─────────────

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  電気事業法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官北崎秀一君外六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) 電気事業法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

轟木利治民主党・新緑風会

○轟木利治君 民主党の轟木利治でございます。  本日は、電気事業法の改正案について質問をさせていただきます。  この改正案、大変大きな改正案だと思っております。改革を進めるということは常にやっていかなければならないことだと思います。しかし、改革をやる目的というのは、やはり国家国民の利益につながる、これが最大の目的だと思っております。そういった面で、この法律案、非常にまだまだ、これから長い期間、法案含めて改革をしていくという面では、内容によってまだ不明なところ、そして心配するところもありますので、そういったところを含めて今日は質問をさせていただきたいと思います。  まず、法案の目的について大臣にお伺いしたいと思います。  今回の改正目的として、電気の安定供給の確保、電気料金の最大限の抑制、需要家の選択肢や事業者の事業機会の拡大とあります。この背景として東日本大震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所の事故が大きく影響していると思いますが、この状況以外の、提案理由に書かれております、従来の電力システムが抱える様々な課題とありますが、この課題とは何なのか、お伺いしたいと思います。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 改革の目的につきましては、轟木委員、今御説明いただいたとおりだと思っております。もちろん、今回の東日本大震災、そしてそれに伴います原発事故、これが改革の大きな契機にはなっておりますが、東日本大震災の前から、例えば新規参入の促進であったり競争環境の整備などは大きな課題でありました。  具体的に申し上げると、震災前においても、小売の自由化、二〇〇〇年から始まったわけでありますけれども、新規参入者のシェア、これは自由化された需要の約三・四%にとどまっておりまして、一般電気事業者によります地域を越えた直接的な競争、これはほとんど生じていないなど、活発な競争が行われているとは言い難い状況と、これは震災前にもあったことであります。  こうした展開に加えまして、東日本大震災、そして原子力発電の事故を契機にいたしまして、従来の電力システムが抱える様々な限界というのが日本が新たなエネルギー制約に直面する中で具体的になってきたと。  例えば、原子力への依存度が低下する中での再生可能エネルギーなど多様な電源の活用の必要性。そして、電気料金、どうしても火力が今九割ということでありますから、この上昇圧力の中で電気料金をいかに最大限抑制をしていくかと。さらには、広域系統運用の拡大によって全国レベルで電源を活用、融通をしていく。そして、電力会社を選びたいと、こういう需要家のニーズにしっかりこたえていくこと。さらには、需給の状況に応じたピーク料金等によります、よりスマートな需要抑制といったことが必要になったわけでありまして、こういった課題に対応するために、今回の電力システム改革は、これまでとは異なる抜本的な改革を行うことにしておりまして、具体的には、法的な分離によって送配電部門の一層の中立化を図っていく、そして電力自由化等によりまして新規参入者によります活発な競争を促進していく、さらには系統運用の拡大によりまして全国レベルで需給の安定を図っていく、小売の全面自由化により需要家のニーズに多様な選択肢でこたえる、そして料金の自由化によりまして需給の状況に応じたより柔軟な需要の抑制を進めると、こういった改革をしっかり進めてまいりたいと考えております。

轟木利治民主党・新緑風会

○轟木利治君 ありがとうございます。  今おっしゃったことの最大の私の質問に対してのポイントは、競争原理を拡大していくということ、市場を活性化していくということだろうと思います。市場を活性化して電力料金を抑制していくということはつながるとは思うんですけれども、片や心配するのはやっぱり安定供給、こういったものに対してどう対応していくかということがこの法案の最大の目的にまたなるんではないかなと思います。そういった面も含めて質問を続けてまいりたいと思います。  二つ目のこの目的の中に、電気料金の最大限の抑制についてでございます。この法案の目的として電気料金の最大限の抑制とありますが、法案の内容の改革が確実に実行された場合、抑制効果は電気料金としてどの程度の料金水準、キロワットアワー当たりを見込んでおられるのか。逆に、この改革を行わなかった場合、現状の状況で電気料金はどのように推移し、最大どの程度アップすると見込まれているのか、お聞きしたいと思います。

糟谷敏秀資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(糟谷敏秀君) 東日本大震災や原子力事故を契機といたしまして、電気料金の上昇圧力が非常に高く存在しております。そういう中で、電気料金を最大限抑制することが一層必要となっておるわけでありますが、例えば原発の停止に伴う火力燃料費の増加分、これは平成二十五年度で震災前に比べて年間約三・八兆円増加するというふうに試算をしておりまして、これを平成二十四年度の電力総コストと比べて単純計算いたしますと、原発が平常どおり稼働していた場合に比べて値上がり幅が二五%となるというような、そういう規模のものでございます。  ほかにも、原子力発電所の安全対策費であるとか、そういういろいろな上昇圧力があるということでございまして、そういう中で電力システム改革を行って電気料金の最大限の抑制を図るということでありますが、どういうところからその電気料金の抑制がもたらされるかということをまずお話し申し上げますと、まず第一に、電気事業者間の競争でございます。それによる効率化であります。第二に、新たな発電事業者が参入し、新たなビジネスモデルというのが持ち込まれるということがあり得ます。それから三番目として、現在は地域ごとに、供給区域ごとに最大限努力して一番安い電源から使うということになっておるわけでありますが、今日の午前中の参考人のお話にもありましたように、全国レベルで安い電源から順番に使用するということによって、それぞれの地域ごとに安い電源から使用するということに比べてより国内の一番安い発電所を使うということが徹底ができると。それから四番目に、ピークを抑制する、つまり需要を抑えるということによって発電投資の適正化がもたらされて、それに伴うコストの削減といったことが期待される。こういったことを背景にして料金が最大限抑制されるということを期待をしておるわけでございます。  電気料金の水準について、具体的にどの程度かという御質問でありますけれども、電気料金につきましては、燃料価格が幾らぐらいになるかとか、それから今後の電源構成がどうなるか、またコストを形成します様々な物価、その物価全体の水準がどうなるか、それから今後の税制ですとか課徴金がどうなるか、そういった様々な要素により決まるものでありまして、現段階でその改革後の料金の水準を具体的に見通すことはちょっと難しいわけでありますが、ただ、過去についてどうだったかということを振り返ってみますと、これまで我が国は、自由化部門、約六割を自由化してきたということでありますが、例えば一九九〇年代の半ば以降進めてきた電気事業制度改革の場合、九六年と二〇〇八年の改定時の料金原価を燃料費の影響を除いて比較いたしますと、約二四%の料金の低下が生じております。それから、燃料費を含めた比較でありますと、これはちょっと比較の年が違いますが、改革が始まる前の九四年から二〇一一年までの間に約一三%低下をしているということでございます。  それから、最近、経済産業省が豊田市とか北九州市などで実施をした実証実験では、スマートな需要抑制によって二割のピークカットを実現し、家庭で支払われる電気料金も三割程度安くなった、それによって消費者にもメリットがあったという結果が出ております。  それから、海外の事例でありますが、例えばドイツを例に挙げますと、一九九八年に小売全面自由化を行いましたが、二〇一二年までの間に、これは税とか再生可能エネルギーの賦課金を除いて比較をいたしますと、消費者物価が二四%上昇したのに対して、電気料金、すなわち税や再生可能エネルギーの賦課金を除いた電気料金は一〇%にとどまっていると。全体で消費者物価が二四%上がる中で一〇%にとどまっているということで、上がってはおりますけれども、全体の物価のインフレから比べますと実質的に料金が低下しているということが言えます。  それから、アメリカも州ごとに非常に様々でありますけれども、エネルギーミックスが比較的似ている隣り合った州で比べますと、自由化を行っているオハイオ州とかミシガン州の方が自由化されていないインディアナ州やケンタッキー、ウィスコンシンといった州よりも電気料金の上昇率が抑制されているということが見て取れるわけでございます。  いずれにしましても、こういうことは制度設計それからその運用がしっかりなされるということが前提であると思っておりまして、そういうことをしっかり行ってまいりながら、競争の促進それからピークの抑制等によるコストの削減といった効果を最大限発揮をさせて、世界的に遜色のない電気料金の水準を目指していきたいというふうに考えておるところでございます。

轟木利治民主党・新緑風会

○轟木利治君 大変丁寧な説明をありがとうございました。  要は、今の説明の中でも、やはり三・一一以降の電力の料金というのは非常に高騰してきていると。今、二五%ぐらい上がっていく方向になるんじゃないかというお話で、前回の委員会でも大臣に低廉な電力料金というのはどういうものですかとお聞きしたときには、やはり震災前と後では大分違うんだと、震災前までは努力してきてこの三十年間下がってきたんだというお話もいただきました。  したがって、まとめて言わせていただくと、やはり震災前にできるだけ近づけるような料金を維持できるように、この法案全てではないと思うんですけれども、努力していくんだということでよろしいんでしょうか、まとめとしては。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 基本的にはそういう認識で結構だと思っております。  電力システム改革、電力料金の最大限の抑制、これを大きな目的としておりますが、例えばほかの面でも努力をしていかなけりゃならない。燃料調達コスト、これを下げていくために、例えば燃料の調達先、これを多角化していく、こういったことによってバーゲニングパワーを強めていくということも必要でありますし、消費国間の連携を強めることによりましてバーゲニングパワーを高めていく、こういった一方での努力ということもやっていかなきゃなりません。  更に申し上げると、需要そのもの、これが減ってくれば、かなりそれは料金面でも違ってくると。先ほど糟谷部長の方からもお話ししましたが、実証実験、全国四か所でやったわけでありますが、北九州の実験を見ましても、ピーク時とピーク時以外の電力料金を変えることによりまして、ピーク時の需要、これは二割落ちておりますが、家計の料金負担、これは三割落ちると、こういう結果も出ておりまして、もちろん、全体の今のエネルギーミックス、これがかなり火力に頼っている、こういう部分があります。そういう要素を除きながら、できる限り震災前の水準に近いところまで抑制をしていきたいと思っております。

轟木利治民主党・新緑風会

○轟木利治君 是非、その目標に向かって我々も含めて努力していかなきゃならないと思います。  次にお聞きします。卸・IPP事業の立場についてお聞きいたします。  現在、一般電気事業者に対して事業として電気を供給している卸・IPP事業者は全面自由化によってどのような立場に立つことになるのか。そして、卸・IPP事業者としてこの自由化になることによってどういったメリットというように認識すればいいのか、お聞きしたいと思います。

糟谷敏秀資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(糟谷敏秀君) 現行制度におきましては、一定規模以上の発電事業につきましては参入規制ですとか料金規制といった、いわゆる卸規制が措置をされてきております。具体的には、二百万キロワットを超える発電設備を有する電源開発と日本原電の二社については卸電気事業者としての事業許可、許可制が必要でございます。  また、料金についても、一般電気事業者に対して一定規模の供給を行う場合には総括原価方式による料金を届け出るという義務を課せられております。また、いわゆるIPP事業者、つまり鉄鋼メーカーですとか地方自治体のような卸供給事業者でありますが、事業許可は必要ではないものの、同様の総括原価方式による料金の届出義務が課せられておるということでございます。  これまで、こういう卸規制が存在することで、卸電気事業者や卸供給事業者、IPP事業者の方々は届け出た料金で安定的に一般電気事業者に対して電力を販売することができたわけでございます。その反面で、一般電気事業者との間の長期契約が長年の慣行として定着をいたしまして、実態として一般電気事業者以外の事業者とか卸電力取引市場に自由な価格で売電するといったことが困難になっていた側面もございます。  今回の改革では、第二段階で発電事業への参入と料金規制の全面自由化を盛り込んでおります。これによりまして、現在の卸電気事業者、また卸供給事業者にとりまして、売電先ですとか料金設定の面で経営の自由度が高まるというメリットが生じるものと考えております。

轟木利治民主党・新緑風会

○轟木利治君 今の御説明は、IPP事業者が多分契約では十五年ぐらい契約をしてやると。それが切れた段階で、今までどおり一般電気事業者に対して電気を供給するのか、直接、この改革でいえば小売事業者を通じて一般に電気を販売していくというか、そういった選択肢をやれるようなことになると、そういった理解でいいかと思いますが、それでよろしいですか。

糟谷敏秀資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(糟谷敏秀君) これまでは一般電気事業者に対して総括原価主義に基づく料金で販売をするということが長年の慣行でありましたが、それをやろうと思えばそれを選ぶこともできますし、また、一般電気事業者に対して総括原価主義以外の価格又は一般電気事業者以外の方々に対してもその時々の需要に応じた価格で販売をするという形で経営の自由度が高まるというふうに考えております。

轟木利治民主党・新緑風会

○轟木利治君 そういったときに託送料がどうなるかというのがまたポイントにはなるかと思いますが、自由度が広がるということはいいことだとは思います。  それから、次の料金メニューについてお伺いをいたします。  「電力会社、料金メニュー、電源等を選びたいという需要家の様々なニーズに多様な選択肢で応えることができる制度に転換する。」と、これは四月二日の閣議決定の文章でございます。この電源について、料金メニューとして、この電源という単位をどのようにとらえればいいのか。一番端的に言うと、再生エネルギーの中でも太陽光、風車、地熱、バイオマス等あると、それぞれ五つの単価ができる、会社ができるかどうかは別にしてもですね、考え方として。また、火力でも石炭とか天然ガスがあると、また原子力というのがあると。こういう形で、発電事業者がそれぞれが仮に仮定として持ったとして、その電力を需要家が選ぶという形ができるということなのか、その点についてお聞きしたいと思います。

高原一郎資源エネルギー庁長官

○政府参考人(高原一郎君) 今回の電力システム改革の一つの大きな目的に、御指摘のように、需要家の方々が電気に対する選択肢を広く持っていただけるようになるということがあると思っております。今回の改革を通じまして、再生可能エネルギーによる電気を選びたいという方、これは御指摘のようにいろんな方がおられると思います、例えば太陽光がいいとか地熱がいいとかですね。そういった形でお選びになりたいという方々の選択肢、これがちゃんとしっかりと確保できるような形で制度設計をしていきたいというふうに考えております。  以上でございます。

轟木利治民主党・新緑風会

○轟木利治君 再生エネルギーの点についてお答えいただきましたので、その絡みで次の質問になるんですが、いろんな方がお見えになって、その発電ごとに、この発電は嫌いだ、この発電が好きだということに、選べるということは私はいいことだと思います。それが逆に言えば国民のニーズになってくるんだろうなと思います。そういった意味で、極端なことを言えば、それによって国民投票されるようなものではないかなという、そこに資金が集中的に入っていけばそこが発達していくという、発展していくということになるんだろうと思いますが。  今、再生エネルギーでいうと全量固定価格買取り制度がスタートしております、FITとも言われますけれども。今これはコスト的に非常に高いんで、通常の電気料金よりもその高い分を国民に賦課金として負担をしていただくという形になっています。この全量固定価格買取り制度、まあ家庭用の場合はそう問題はないと思うんですが、事業用の場合、二十年間買い取るという制度になっています。そんな中で、これからこの改革とこの買取り制度の関係としてどう整理しておけばいいのか、その点についてお伺いしたいと思います。

新原浩朗資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長

○政府参考人(新原浩朗君) 御指摘のとおり、負担の問題は大きいと思っております。それで、今の、長官から申し上げましたように、今回の改革で、例えば再生可能エネルギー電源による料金メニューを提示する小売事業者が登場してくるとか、これは需要家の選択肢が広がっていくという意味で再エネの導入にとってはプラスになると思っております。  一方で、小売市場が自由化されている欧州各国、例えばドイツでもこの固定価格買取り制度に基づいて導入拡大というのは自由化後も進められているわけでございまして、その意図としてはやはり需要家による選択という市場原理に任せるだけでは大幅な導入拡大が難しいという事情がございます。政府は今後三年間で最大限再生可能エネルギーの普及を加速するということとしておりますので、この固定価格買取り制度の安定的な運用は必要だというふうに考えております。  一方で、御指摘のこの負担の問題への配慮も重要だと思っておりまして、法律は調達価格の基礎を効率的に事業が実施された場合に通常要する費用というふうに明定しております。ということは、現にこの固定価格買取り制度の導入によって量産効果が出ておるわけでございまして、例えば御指摘のこのメガソーラーの場合、半年前はキロワット当たり三十二・五万円という導入コストでございました。これが二十八万円まで、一四%半年で下落した。それはFITの導入に伴う量産効果ということが大きかったわけでございます。そこは今年度分の調達価格にも厳格に反映させていただいたところでございまして、そのコスト低下は今年度も継続して見込まれるというふうに考えております。それは毎年きちんと見直すことによって価格を低減させていくということが必要だと思っております。  その上で、法律は三年ごとに施行状況について検討した上で二〇二一年三月三十一日までに抜本的見直しと書いてございますので、どれぐらいその産業の方が努力してコストが下がったかということを見て、見直しのときに国会で御議論いただければというふうに考えております。

轟木利治民主党・新緑風会

○轟木利治君 再生エネルギーを全く否定しているわけではないんで、拡大すべきだという認識は持っております。  お聞きしたかったのは、今、買取り制度で、太陽光でいえば今年からたしか三十八円、消費税含めてですね。普通の電気代よりも多分二十円弱高い形になるのかなと思うんですけれども。普及してその買取り価格が下がっていく、当然それは設備投資が安くなるという前提で回収できるということの掛け合いになると思うんですけれども、その値段と実際太陽光なら太陽光でつくって販売する価格が同等レベルになったとした場合は、それは事業者がFITでやるという判断するのか、直接需要家に販売していくという選択肢、だから選択肢が増えるという、今後、そういう理解でよろしいんですか。

新原浩朗資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長

○政府参考人(新原浩朗君) 御指摘のとおり、メガソーラーの場合ですと、今、今年の場合で下がって三十七・八円キロワットアワーです。私の記憶ですと、家庭用の今電気料金の平均値が多分二十二円ぐらいだと思うんですね。委員御指摘のとおり、要するに調達価格が家庭電気料金の方にどんどん近づいていって、さらにはそれを抜くぐらいのところまで行くことは想定されると思うんです。ドイツは現にそうなっているわけですね。恐らく、グリッドパリティーと言われている家庭用の電気料金と同じところまで行っただけではなかなか、固定価格買取り制度なしでは、コストがありますので、入らないと思うんですが、これが下がっていけば当然、論理的には必要なくなると思うんです。あとは実際にそこまで行くかどうかという問題なんですけれども、それはもう当然そういう状態になれば必要なくなるという理解でございます。

轟木利治民主党・新緑風会

○轟木利治君 ありがとうございます。  先ほど御説明いただきましたように、三年ごとにきちっと見直しをしていくという制度になっていますので、そういった市場も含めて見直しをやっていただければなと思います。  それから、次の質問に行きますが、料金規制の撤廃についてお聞きいたします。  電気料金規制の撤廃について、経過措置期間をもって実施となっておりますが、何を判断基準として料金規制を撤廃されるのかをお聞きしたいと思います。

糟谷敏秀資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(糟谷敏秀君) 電気の小売料金につきましては、三年後に小売の参入の自由化を行いました後も料金規制を維持をいたしまして、基本的には平成三十年から平成三十二年までの間、つまり二〇一八年から二〇二〇年までの間に料金の全面自由化を実施するということにしておるわけでありますが、その際、電気の使用者の利益を阻害するおそれがあるのかないのかと、この辺りを確認をするということでございます。附則においては、阻害するおそれがあるという場合にその実施の時期を見直すという記述も盛り込まさせていただいております。  その際、どういう点を基準に見ていくかということでありますけれども、一つには、規制料金ではなく自由料金を選択している需要家の割合がどの程度であるか。つまり、規制料金を維持をいたしますけれども、一般電気事業者も自由料金、つまり自由に選べる料金を設定することは第二段階以降もできますので、その一般電気事業者の自由料金も含めた自由料金を選択している需要家の割合がどれぐらいであるかというのが一つの要素であろうかと思います。二つ目には、供給者を切り替えた比率がどれぐらいであるか。つまり、今まで購入をしていた電力会社からスイッチをしたという方々がどれぐらいの比率になるかどうか。三番目には、既存電力会社の供給区域外への供給量がどれぐらいであるか。実際には今後詳細にどうするかということは検討して決めていくわけではありますけれども、現段階ではこういった要素が一つの基準となり得るものというふうに考えておるところでございます。

轟木利治民主党・新緑風会

○轟木利治君 大変私この点は心配をしておりまして、というのは、競争原理が働いて価格が下がるというのが一番ベストなわけですけれども、今おっしゃったように、自由競争の中でその水準がきちっと保たれるかどうかということをベースにしながらその時期を見ていくんだということだろうと思うんですけれども、実際、今のベースが、総括原価方式のレベルがあったとして、それより多分上回っては何も意味がないわけで、それを下回るレベルになるのか、同等になるのかと、こういったものが判断基準になると思うんですけれども、電気というのもいろんな先ほどから言われるように状況によって変化をするわけで、下がる可能性もあれば高くなる可能性もあると。  私が実際経験した中で言うと、その自由化によって、今回の原発事故によって、特にスタートは、東京電力の値上げがスタートしたわけですが、この自由化になった場合に、今の自由化部門、企業なんかの自由化部門については、国として、行政としては一切これはタッチできない範囲に入るわけですね。家庭用の総括原価方式は経産大臣が許可をしないと大きな改定はできないということになっているわけですが、判断して規制を取ったときに下がっていると、そのときはいいんだけれども、もし上がるというか極端に上がったというときなんかは行政としての対応はどう取られるのか、そこら辺はどう考えられているのか、少しお聞きしたいんですが。

糟谷敏秀資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(糟谷敏秀君) まず、先ほどの、三つほど要素をお挙げしましたけれども、例えば今おっしゃった東京電力の値上げに際してユーザーの方々はどうだったかと申し上げますと、自由料金は選択をしているものの、供給者を切り替えようにも切り替えられなかったと。それから、区域外から供給を受けようとしても結局受けられなかったということだろうと思います。そういう意味で、先ほどのような基準に照らしますと、競争環境が整っていたとは判断できないというふうになる可能性が高いのではないかと思います。  一時的に競争環境が整っていたとしても、その後そういうことじゃなくなる可能性があるじゃないかという御質問でありますけれども、その辺りはまさに規制機関がマーケットを監視をしてチェックをして、しっかりと規制が働くようにということをしっかりと行っていくということが必要になると思っております。  価格が上がる場合にも、単に需要が増えて供給が制約がある中で上がる部分というのは、マーケットメカニズムに応じて上がる部分というのもありましょうけれども、他方で、意図的なつり上げですとか、価格をつり上げるために本来動かせる発電所を動かさないで止めておく、そういう場合もあり得るということでしょうし、過去に海外でそういうことがあったのではないかということも指摘されているところであります。  そういう場合には、規制当局として動いていない発電所がなぜ動いていないのかということの報告を求めた上で、それに理由がなければ、動かないことの理由がなければちゃんと稼働させるというようなことを指示をする、命令をするといったことも含めて、ちゃんと競争が働くような様々な手だてを講じていく、そういうことが必要であろうというふうに考えております。

轟木利治民主党・新緑風会

○轟木利治君 是非そういったチェックもお願いを申し上げたいと思います。  ちょっと先ほど部長が御回答いただいた中で、東京電力の場合、ほかの電力会社から買うことをしなかったとか、できなかったとおっしゃいますけれども、それは全てそれで解決するわけではなくて、当然それに対する供給ができるのかという問題もありますし、一概にそれだけが全て、需要家がそのことを知らなかったということではちょっと違うような気がしますので、申し上げておきたいと思います。  それから、次に参ります。広域系統運用の拡大についてでございます。  周波数転換設備、FCや北本連系線の増強について広域的運営推進機関の設立によって促進されるということになっておりますが、具体的に広域的運営推進機関の成立前と以降では何が異なるのか、また、設備形成に伴うコストは電力料金に上乗せされていくことになっております。こうしたFCや連系線の増強に当たって得られる費用と費やすコスト、すなわち費用対効果をどのように勘案されていくのか、その点についてお聞きします。

糟谷敏秀資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(糟谷敏秀君) 現在におきましては、周波数変換設備ですとか地域間連系線といった送配電インフラの整備計画の策定は、一般電気事業者の自発的な対応に委ねられているわけでございます。今後、広域的運営推進機関が設立されますと、この機関が広域系統運用の拡大に資する送電網の設備形成につきましてイニシアチブを取って進めていくということになるわけでございます。  具体的には、広域的運営推進機関が地域間連系線などの増強計画を盛り込んだ供給計画を各発電事業者、電気事業者から取りまとめるという業務を行うことになります。各電気事業者の供給計画にある地域間連系線等の増強計画が不適当であるという場合が仮にありましたら、各電気事業者に対して指導とか勧告などを行うこともできるようになるわけであります。このような枠組みなども活用しながら地域間連系線等の増強を促していきたいということでございます。  その際の具体的な判断基準の在り方につきましては、今後詳細に検討していくことになるわけでありますけれども、例えば、万が一計画停電等に至る場合の社会的な影響の大きさがどの程度であるか、又は電源を整備する場合と比べて経済性がどうであるか、それから地域間連系線等を通じた電力取引の活性化がどの程度期待され、それによる効率化がどの程度もたらされるかどうか、そういったような観点も踏まえながら、広域的運営推進機関において費用対効果も含めて十分に勘案しながら、今後具体的に検討し、決めていくということでございます。

轟木利治民主党・新緑風会

○轟木利治君 連系線の拡大というか充実は、今五十キロヘルツ、六十キロへルツのところを九十万キロワット増やしていくというのが今計画があると。それから、北海道と本州のところをこれまた現行の三十万キロワット増やしていって九十万キロワットにするという計画があります。今のところ、この計画だけという理解でよろしいんですか、そうすると。

糟谷敏秀資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(糟谷敏秀君) 具体的な計画は今おっしゃいました二件であります。周波数変換設備につきましては、二百十万からなるべく早期に三百万に増強するというふうに方向性は出しておりますけれども、これにつきましては、具体的な計画、つまり、どこの場所でどういうルートで送電線を引いて、どこに周波数変換設備の増強をしてという具体的な計画ができるところまでは至っておりません。  これまで、えてしてそれぞれの区域の中で最大限電力の安定供給を図るということでやってきた結果、地域間連系線を増強しようということになりますと、その増強が必要だというふうに言い出した電力会社がより多くの費用を負担するということになるような慣行、慣例がございました。そういうことになりますと、自分がお金を出して地域間連系線を引くぐらいであれば、そのお金で自分の区域の中に発電所を造った方がいいんじゃないかと、そんなことになっていたということも背景にあろうかと思います。

轟木利治民主党・新緑風会

○轟木利治君 次に参ります。  一番今回の改革で重要なところだと私は思いますが、送配電部門と発電部門の連携確保についてお聞きをしたいと思います。  一貫体制の下で発電部門と送電部門の一体的指揮命令系が分離され、別の事業体の間の連携という体制に移行されることになっております。そこでは発電事業者と送電事業者の間で詳細なルールやシステム開発、検証が必要となると思います。例えば、発送電分離後の送電事業者は電源を有しないために、需要と供給をバランスさせるために相当詳細な契約の上で、実運用に当たっても円滑な連携が要求されてまいります。  法案では安定供給の確保について附則十一条三項三号で規定されていますが、その具体的な措置内容について検討されているのか、内容についてお伺いしたいと思います。

高原一郎資源エネルギー庁長官

○政府参考人(高原一郎君) この電力システム改革によりまして、新電力の方々が保有する電源でございますとかあるいは分散型電源、こういったような電源の多様化というのが進んでいくこととなります。このため、送配電事業者が瞬時瞬時の需給のバランスを調整していく際にも、多様な発電事業者の方々の電源が存在することを前提とした枠組みというのをつくることが必要でございます。御指摘のとおり、法的分離を行った場合でも、送配電事業者と発電事業者が協調をして、高品質な電力の供給や、そしてまた特に災害時の対応ということを行っていくことが重要でございます。  少し具体的に申し上げますと、送配電部門が別会社化された後は、発電所の運用を、エリア全体の需給バランスを取るために送配電会社が行う指令に基づくものと、それから自社のグループ内の発電所の営業用の運用のための発電子会社が行う指令に基づくものと、この二つのものがあると思います。そのため、平時におきましては、送配電事業者が需給バランスを調整するために利用する電源を効率的かつ確実に調達できるように、まずリアルタイム市場を整備をすること、これを創設をいたしまして、そうした電源への給電指令でございますとかあるいは費用の支払のためのルール整備を行うということといたしております。  また、緊急時でございますけれども、この適切な対応が確実になるように、多様な発電事業者と送配電事業者とが協力をして電力の安定供給のために対処する具体的な仕組み、ルールを整備していきたいというふうに考えております。  いずれにいたしましても、その際には、実際の実務に携わっておられる方々のお話をよく聞いて、しっかりとした設計を行っていきたいと思っております。

轟木利治民主党・新緑風会

○轟木利治君 残り時間も少なくなってまいりましたので、ちょっと一問飛ばして、番号が振ってあるとは思いますけれども、十番にお願いしたいと思います。  法制化のスケジュールについてでございます。大臣にお聞きしたいと思います。  法律案の附則第十一条一項の三号には、「当該改革を行うに当たっての課題について十分な検証を行い、その結果に基づいて当該課題の克服のために必要な措置を講じつつ、当該改革を行う」と規定されております。  第三段階から法的分離による送配電部門の中立性の一層の確保が始まることになっております。その法制化の時期は二〇一五年を目指すとなっております。二〇一五年の法制化の時期の姿を想定すると、広域系統運用機関の本格的な運用が始まっていない上に、電気の小売事業への参入全面自由化の前のタイミングとなります。  今国会、そして二〇一四年に法案提出、二〇一五年にも法案を提出することを目指すと、矢継ぎ早に法制化が図られることになっております。これで段階ごとに検証を重ねながら改革を進めていくということが本当にできるんでしょうか、その見通しについてお伺いします。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 今回の電力システム改革、何度も申し上げておりますが、改革は大胆に、そしてスケジュールは現実的にと、こういう基本方針の下で進めておりまして、法案につきましても委員の方からもありましたように三段階、そして改革についても大きく言いますと三段階ということで進めて、それぞれその段階での課題を克服しながら物事を進めていくというわけでありますけれども、この点、何回か質問を受けていますので、若干重複した答弁になることはお許しいただきたいと思うんですけれども。  改革を進めるに当たりましては、既存の電力会社や新規事業者においてシステム開発など相応の時間を掛けた準備作業が必要であり、こうした準備を進めるためには、できるだけ早い段階で各段階の改革のそれぞれの骨格が法案として示されることが非常に必要だと思っております。きちんとやるんだということを国会としてお決めをいただいて、そうすれば事業者であっても関係者も、それに向けて本格的な取組が進むということであります。  例えば、新規参入等を促すためには、第二段階の小売全面自由化の際に、その段階で法的分離による送配電部門の中立性の確保と、第三段階の改革、改正の骨格が固まっていることが重要だと考えております。スケジュールからいうと逆になるんじゃないかなと、こういうふうに見えるかもしれませんが、すなわち中立で公正な競争環境が数年後には実現するんだと、こういう制度的な担保があって初めて第二段階の小売全面自由化の際に事業者がある意味安心して新規参入や自社の供給区域を越えた供給などに踏み出すことができるんではないかなと、こういうふうに考えておりまして、その分、改革の実施時期より法案の提出、そして成立させていただく時期、これが早まるということであります。  委員が御指摘の点について、改革の骨格を法案で固めた上で、あらかじめ想定される具体的な論点につきましては、法律の枠組みの中で各種のルールを定める等の措置を講じることで、実施までの間における検証の結果を改革に十分反映することができると、このように考えております。

轟木利治民主党・新緑風会

○轟木利治君 是非、確実に進めていただければと思いますが、やはりこれからいろんな法案を検討しなければならないという状況の中になっております。そういった意味で、是非、現場の声もしっかり取り入れていただいて、特に、経営者はもちろんですが、そこで働く人たちの声も取り入れていただいて、確実にこの改革が実施できるようお願いを申し上げたいと思いますし、私が心配していますのは、私も製造業におりまして、企業におりましたので、この法案というのはその会社が三つに分かれてしまうという形になります。  そういったときに、多分これが、改革が実施されたときには、そのときはまだいいと思うんですね、全員が同じ会社にいたときの流れで全てを把握して動かしていくということだろうと思います。これが時間がたつにつれて、まあ十年たったとしたときに、採用の人たちも、その三つの会社でプロパーとして採用されていくわけですから、前後の工程もなかなか分からない、自分のエリアしか分からないということになると思います。私も鉄の会社にいましたけれども、鉄の製品を分からずして営業はできません。そういった意味では、工場で何年間か勤務してから営業へ出るというのがもう通例でございます。  そういったことを考えると、この三社の中での人事交流、教育、こういったものをしっかりやっていかないと、本当に自分のエリアだけの仕事に固定されていくのが、人間、どうしてもそういったことが懸念されますので、今後の協議のシステム、参画していただく人々、そして今言った人材交流含めて、ちょっと質問事項に挙げておりませんけれども、大臣から一言あればお願いしたいと思います。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 事業を進める上で、自分が与えられている分野だけではなくて全体の仕事の流れと、こういったことを理解して仕事を進めると、極めて重要だと思っております。  そして、発電部門、そして送配電部門、今後も様々な連携が必要だ、これはルールの上でもシステムの上でも必要だと思っております。もちろん、この送配電部門、中立的な組織になるわけでありますから、ここがやっぱりずっと発電部門と一緒ということにはならないわけでありますけれど、その中立性を害さない範囲で人事交流であったりとかそういうことは検討できると思っております。

轟木利治民主党・新緑風会

○轟木利治君 人事交流には答えていただいて有り難いんですけれども、これから検討に当たって現場の声を聞くということについてはお答えいただけませんか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 日本におけます電力のやはり信頼性、そして品質の高さ、それはやっぱり現場が支えてきたと、そのように私は考えております。それは電気事業者もそうであります。それから、関連の企業もそうでありますし、システム、さらには様々なプラントメーカーも含めて、現場がまさに日本の電力システムを支えてきたと考えております。そういった現場をよく知った人の声をこれからもしっかりと聞いていくということは極めて重要だと思っております。

轟木利治民主党・新緑風会

○轟木利治君 是非よろしくお願いします。  ちょっと事前に通告をしていない点について一点だけ、申し訳ありませんけれども御質問をさせていただきたいと思うんですが、実は、自民党の衆議院の高市議員が福島の原発の事故に絡んでちょっと不適切な表現が、発言があったのかなと。これは撤回はされておるようですけれども、福島の方々から見れば大変心を傷つけた発言だと思っております。撤回しますだけではやっぱり済まないと思うんですが、大臣として辞任を促すお考えはありますか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 今回の東日本大震災、そしてまた原発事故によりまして、多くの方々がいまだ大変厳しい避難生活を余儀なくされております。福島県だけでも十五万を超える方が避難生活をされている。一日も早く震災からの復興、そして、そういった方々が心身共にかつての生活に戻っていただける、こういうために政府全体として最大限の努力をしていかなけりゃいけない、こういう思いを強く持っております。  そして、原発事故により避難を余儀なくされ、避難生活中に健康状態の悪化等により亡くなられた方がおられる、これは事実であると、私はそのように考えております。

轟木利治民主党・新緑風会

○轟木利治君 ちょっとポイントのところは答えていただけませんでしたけれども、以上で終わります。

長沢広明公明党

○長沢広明君 長沢広明でございます。  自己託送の問題について何点か確認をさせていただきたいというふうに思っております。  企業が保有する自家発電設備の有効活用ということは、これは我が国全体の電力の安定供給確保ということについて好ましいことでありますし、企業の側にとっても電力の使用についての選択肢が増すというメリットがございます。今回の改正案には、この法案にはこの自己託送サービスを制度化することになっておりますし、正当な理由なく自己託送を断られることがないようにする、こういう措置が図られたということは認めていきたいと思います。  自家発電設備を活用している企業からは様々にルール化についての要望が多かったというふうに聞いております。そこで、まず自家発の供給力は、現状、我が国で全体でどの程度あるのかということ、そして自己託送について自家発の保有者からは具体的にはどういうニーズがこれまで寄せられていたか、これについてお述べいただきたいと思います。

糟谷敏秀資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(糟谷敏秀君) 電力調査統計によりますと、平成二十四年九月末、昨年九月末現在の我が国の自家発電設備の合計の設備容量は五千六百十九万キロワット、これは全国内の設備容量の約二割であります。ただ、この中には、この自家発電設備を使って自分で電気を使いながら、同じ設備でつくった電気を一般電気事業者とか新電力に販売されている卸供給の部分も含まれております。それをちょっと厳密に設備容量で切り分けるのは困難でありますので、ちょっと大きめに出ているところは御容赦いただきたいと思いますが、そういう数字でございます。  自己託送についての私どもに寄せられておる需要家のニーズでございますけれども、例えば自家発電で発電した電気を他の電力会社の管内にある自社工場に自己託送で送って利用したいというニーズ、また、特別高圧の送電線を使う場合だけではなくて、高圧の送電線であっても自己託送を利用できるようにしてほしいというニーズ、さらには、自家発電で発電した電気を自社の工場だけではなくて子会社などの工場へも自己託送を使って送れるようにしたい、こんなニーズを寄せられているところでございます。

長沢広明公明党

○長沢広明君 今挙げられたそのニーズに対応できる法案になっているというふうに思いますが、この自己託送のまず料金設定の基本的な考え方、どういう考え方で料金を設定するのか確認したいと思います。

糟谷敏秀資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(糟谷敏秀君) 現在の法律におきまして、一般電気事業者の送配電網を利用するための託送制度については、送配電網の利用料金であります託送料金の算定方法を国が省令で定めております。具体的には、送配電網のコストを基本料金と従量料金の二部料金で回収するということを基本にいたしまして、総括原価に基づく規制料金となっております。  本法案による自己託送の制度化が行われた場合、現在、来年の四月一日から施行するという案で御審議をいただいているところでございますけれども、その託送料金につきましても、現在の託送制度と同様に算定方法を国が定めまして、それにのっとって当分の間は一般電気事業者が具体的な利用料金を設定するということになるわけでございます。国が自己託送に係る託送料金の算定方法を定める際には、送配電ネットワーク利用者の間の公平性を確保しながら、利用方法に応じた適切な託送料金の算定方法を定めることといたしたいと考えております。

長沢広明公明党

○長沢広明君 今回の改正案では、自己託送の対象が五十キロワット以上の特定規模需要、これを対象としているというふうに承知しております。  今後、電力システムの自由化が進むに当たって、自己託送のニーズがどう変化していくかという問題もありますけれども、自家発の裾野というのはどんどん広がっていくと思います。この裾野がどんどん広がっていくに従って、やはりこの特定規模需要のハードルというのも下げていくべきだというふうに思っているんですが、この自己託送が発電設備を有効活用すると、こういうことを考えますと、有効活用であれば通常の電力の供給よりも利用頻度はそう高くはないというふうに思います。利用頻度は低い分、料金が高くなってしまう可能性もあると。  今後、制度の詳細設計、これから詳細設計になるような先ほどの答弁でございましたけれども、その際、裾野が広がっていくと、そして、しかし自己託送の利用頻度はそんなに多くはならないかもしれないと、そういう面を考えれば、料金を適切にというのは、できれば下げる方向に、自己託送料金を下げる方向に持っていくことは可能なのではないかというふうに思いますが、この託送料金の設定の見込み、これからについてどういうふうにお考えになるんでしょうか。

糟谷敏秀資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(糟谷敏秀君) まず、御指摘のように現行制度におきましては五十キロワット以上の託送に限られておるわけでございますけれども、これは今後システム改革を進める中で、五十キロワット未満の需要への送電に係る託送についても制度をつくり、それが行えるようにしていきたいというふうに考えております。  具体的には、小売の全面自由化ということを視野に入れますと、五十キロワット未満の需要家に対してもやっぱり電気を送るということができるようになります。そういうことができるようにするような制度をつくっていかなきゃいけませんので、その過程において、その時点において、自己託送についても五十キロワット以上であるかどうかということを問わずに行える、すなわち低圧の託送も実現をしていきたいというふうに考えております。  その上で、今の御質問は、現行と同じような二部料金、つまり基本料金と従量料金というふうにした場合に、ピークカットといった目的のためにだけ自己託送を利用されるという方にとっては、利用頻度が低いわけですから、基本料金を払うということによって負担がかえって重くなるのではないか、それが自己託送の利用を妨げるのではないかと、そういう御指摘だろうと思います。まさにそのとおりでありまして、自家発電の有効利用である自己託送はいろんなケースが想定されるわけでありまして、頻度高く利用される場合もありますれば、ピークカットの場合、特定の場合にのみ自己託送を利用したいと、そういうニーズにもちゃんとこたえていかなきゃいけないというふうに考えております。  このため、これまでの託送料金につきましては二部料金制、つまり基本料金と従量料金という二つの料金制度で、組合せでできておるわけでありますけれども、今後は完全従量制の料金体系を選択的に設けるといったような、例えば自己託送の利用実態に応じた制度とするということも考えていかなければいけないというふうに考えております。詳細につきましては、今後、通常の電力供給を受ける場合と比較して公平さが確保されているかどうかという辺りなど、送配電ネットワーク利用者の間の公平性に配慮をしながら具体的に検討を行ってまいりたいと思っております。

長沢広明公明党

○長沢広明君 自由化していくということになれば様々なニーズも増えて広がっていくと思いますし、また利用実態、あるいはこの裾野が広がっていけば、もう少し規模の小さな利用というものも広がっていくわけですので、それに合わせた適切な料金設定の在り方ということを常に考えて、できるだけ下げられるものは下げていくという方向に持っていっていただきたいということを申し上げて、質問を終わります。  ありがとうございました。

藤巻幸夫みんなの党

○藤巻幸夫君 みんなの党、藤巻幸夫でございます。  今回の電気事業法の一部を改正する法律案は、東日本大震災に伴う東京電力の福島第一原子力発電所事故を契機として、大臣の本会議の答弁もお伺いさせていただきましたが、電力の安定供給の確保、そして電力料金の最大限の抑制、そして需要家の選択肢や事業者の事業機会の拡大が目的になっているということをおっしゃっております。この法律案では、さらに三段階に分けて必要な措置を講じながら改革を進め、第三段階として二〇一八年から二〇年の間に、それをめどに小売料金の全面自由化を実施することになっております。  もう一度、根本的な確認でありますが、この着地点がベストの電力システムの改革とお考えかどうか、お聞かせいただければと思います。

高原一郎資源エネルギー庁長官

○政府参考人(高原一郎君) 東日本大震災でございますとか、あるいは福島の原子力事故を契機といたしまして、従来の電力システムの抱えていた問題点あるいは課題というのが明らかになったと考えております。  一つには、原子力への依存度が低下をする中で、分散型電源でございますとかあるいはまた再生可能エネルギーを始め多様な電源の活用というのが不可避となったこと。そして、電気料金が上昇してしまうその圧力がある中で、競争の促進などによりまして、電気料金を最大限抑制をしていくということが必要になったと。さらに、地域ごとに供給力を確保する仕組みだけではなくて、震災のようなときに特に必要性が感じられたわけでございますけれども、広域的な系統運用と、これを拡大をいたしまして、発電所を言わば全国レベルで活用していくということが必要になった。  それから、電力会社や料金メニュー、あるいは先ほど御質問ございましたけれども、発電の種類を選びたいというような需要家の方々のニーズに多様な選択肢でこたえていくということが求められているということ。そして、需要に応じまして供給を積み上げるというこれまでの仕組みだけではなくて、需給の状況によってピークとピーク以外の料金に差を付けるなどの工夫によりまして、言わばスマートな形で需要抑制をしていくと、そういったような必要性もまた増えていると思います。  このような課題への対応策としまして、様々な事業者の方々の参入ですとか競争、あるいは全国レベルでの供給力の活用、そして需要家の方々の選択によるスマートな消費など、より柔軟なシステム、これをつくるということでございまして、その中で電力の低廉かつ安定的な供給というのを更に進めていくというのが今回の目的でございます。  御指摘のとおり、今回の電力システムの改革は三段階に分けて進めることといたしておりますけれども、広域系統運用の拡大、電力の自由化の推進、そして送配電部門の中立性の一層の確保、これを着実に進めることによりまして今申し上げた狙いが達成されると考えておりまして、そういう意味では、現時点で考え得る最善の改革であるというふうに認識をいたしておるところでございます。  以上でございます。

藤巻幸夫みんなの党

○藤巻幸夫君 ありがとうございます。  そうしましたら、第二問目なんですけれども、そもそも、政府は我が国のエネルギー基本計画を年内にまとめるということでございますが、これにつきましてどのような方向性を持っておられるのか、いわゆる電源構成ですね、エネルギー構成のディレクションについてどのようにお考えか、方向性でも示していただければと思います。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 藤巻委員、松田委員に代わられて今日新しく委員に加わられたということで、エネルギー基本計画と電源構成の方向性について御質問いただきまして、既に委員でいらっしゃる皆さんにはまた同じ質問でまた同じ答えかと思われるかもしれませんが、恐縮ですがお答えを申し上げたいと思っております。  エネルギー政策については、いかなる事態においても国民生活や経済活動に支障がないようエネルギー需給の安定に万全を期すと、これが大前提だと思っております。そして、中長期のエネルギー政策の基本となりますエネルギー基本計画につきましては、特に安定供給、そしてコスト低減に重点を置いて、政策の軸、方向性を明確に打ち出す必要があると考えておりまして、本年の三月から総合資源エネルギー調査会の総合部会、これを開催して検討を進めているところでありまして、幅広く多面的に御議論いただきながら年内をめどに新たなエネルギー基本計画を取りまとめたいと思っております。  検討に当たりましては幾つかの重要な視点があると考えておりまして、まずエネルギーの調達、そして発電のサイドで申し上げますと、再生可能エネルギーの最大限の導入、そして世界最高水準の石炭、LNGの高効率火力発電など多様なエネルギー源の開拓、それから中東に過度に依存しない多角的な調達先の確保と、こういったことが重要だと考えております。  また、原発につきましては、いかなる事情よりも安全性、これを最優先し、その安全性については原子力規制委員会が新たな規制基準の下で判断していくということになります。原子力規制委員会により安全と認められない限り再稼働はない、一方、安全と認められた場合にはその判断を尊重し再稼働を進めていきたいと思っております。  一方、需要のサイドでありますけれども、これまでどうしても電力の需要、これは需要を所与のものとして、決まったものとして供給を積み上げると、こういう発想でやってまいりましたけれども、今回の電力システム改革によりまして多様な料金メニューの設定等が可能になり、こうした措置を通じてピーク時の需要そのものを減らすなど、スマートに需要をコントロールするといった努力も進めていきたいと思っております。  エネルギー源によりまして、コスト、そして安定供給性、環境への負荷等々、それぞれ特徴が御案内のとおり異なっておりまして、エネルギー基本計画の検討に当たりましては、それぞれのエネルギー源ごとの特徴であったりとか位置付け、これをしっかり明確にしていきたいと考えております。

藤巻幸夫みんなの党

○藤巻幸夫君 御丁寧に何度もありがとうございます。  まさに原子力発電所の新規制基準が報告されておりますが、新基準を満たすための莫大な費用は、フィルターベントであるとか燃えにくいケーブル、防潮堤、こういった、廃炉の判断をするものも出てくると思われます。これももうもちろん発表されているあれですけれども、美浜原発一号機では少ないものでも三百二十三億、浜岡原発では八百五十二億と、かなりの莫大な費用が掛かるということも発表されております。  一般電気事業者もつらい状況で、また消費者は電気料金にこの費用を上乗せされるおそれもあるというふうに思いますが、また電力会社は、原発停止で代替の火力発電の燃料費が膨らみ、積立金も崩していると。まさに二十四年度連結では八社が最終赤字に転落していると思います。  まさに、私は、みんなの党としまして、先日、デンマーク、ドイツに自然再生可能エネルギーの研究に行ってまいりました。まさに、これだけ国民にもしかすると大きな負担を強いる中では、再生可能エネルギーの本気の導入をもっと深く追求するべきではないかと思います。もう一度質問させていただきます。

高原一郎資源エネルギー庁長官

○政府参考人(高原一郎君) 再生可能エネルギーは、本当に、いわゆる国内エネルギーの拡大ということでございますので、エネルギー安全保障の強化に資するということでございます。また、低炭素社会、この創出にも大いに役立つわけでございます。それから、新たなエネルギーの産業あるいは雇用の創出という成長戦略の点からも評価されるというふうに考えております。政府といたしましては、今後三年間で最大限再生可能エネルギーの普及を加速させることとしたいと考えております。  そのため、固定価格買取り制度の着実かつ安定的な実施、これに加えまして、環境のアセスの迅速化などの規制改革ということを着実に進めていくとともに、予算措置の面から申し上げましても、最適地が限られる風力発電、最適地と需要地が必ずしも近接でない場合、していないものがあるわけでございますけれども、電圧変動などの制御技術の実証を伴った送電網の整備を行うための予算でございますとか、あるいは世界初の浮体式の洋上風力発電の実現に向けました技術の開発、実証を進めるための予算。さらには、二〇二〇年に二十兆円規模、現在はこれは一兆円規模でございますけれども、の市場規模と見込まれる蓄電池のシェアの五〇%の獲得を目標といたしまして、太陽光ですとか風力の出力変動を吸収する電力系統用の大型蓄電池のコストの半減を目指した研究開発でございますとか、こういったもので、再生可能エネルギー関係の予算でございますと昨年度の予算の約二倍の一千億円をこの平成二十五年度の予算において計上いたしております。  予算面、税制面などからも、今後ともこの再生可能エネルギーの普及に取り組んでいきたいというふうに考えております。  以上でございます。

藤巻幸夫みんなの党

○藤巻幸夫君 もう時間もなくなりました。分かりました。  まさに、電力の自由化により、現在の発電における必要でないコストを企業がシステマチックに削減し、オープンな競争で、透明で投資家が参加しやすいようにすること、またスマートグリッド、スマートコミュニティーを進め、電気の地産地消を開始をすべきではないかと、その大前提は発送電分離をきっちり進めることではないかと思いますが、これについて、最後、お答えいただければと思います。

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) 時間が過ぎておりますので、大臣、一言。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 発送電分離はしっかり進めていこうと思っておりますが、所有権分離につきましては、ここでるる御説明申し上げたとおり、現実的には困難だと考えております。

藤巻幸夫みんなの党

○藤巻幸夫君 どうもありがとうございました。

はたともこ生活の党

○はたともこ君 生活の党のはたともこでございます。  私たち生活の党は、原発ゼロの経済成長政策を掲げておりますが、これに資するものとして今回の電気事業法改正案に賛成をいたします。  一昨日、本委員会で私は、原発再稼働のリスクについて、地震、津波、テロなどとともに弾道ミサイル等による武力攻撃も重大なリスクであると申し上げました。場合によっては日本が壊滅するリスクです。この点について、まず原子力規制委員会に伺います。  一昨日の私の質問に対して、原子力規制庁の政府参考人から、武力攻撃による原子力災害発生時には、事業者が行う被害局限化のための措置に関して技術的な支援を全面的に行う、オフサイトにおける住民のための措置をとるなどの答弁がありました。  改めて確認いたしますが、原発に対する弾道ミサイル等の攻撃への対策は炉規法に基づく新規制基準では求められていないことは十分承知をしておりますが、原発には政府も想定し対策もある弾道ミサイル等の攻撃というリスクがあるという認識が原子力規制委員会にはおありになりますでしょうか、伺います。

山本哲也原子力規制委員会原子力規制庁審議官

○政府参考人(山本哲也君) お答えいたします。  昨日、この新規制基準につきましては決定を見たところでございますけれども、その中で、意図的ないわゆる航空機衝突、いわゆる航空機によりますテロでございますけれども、これらによりましてプラントが大規模に損傷した場合におきましては、消火活動を実施すること、あるいは炉心や格納容器の損傷を緩和するための対策、こういったものを求めているところでございますが、御指摘のような弾道ミサイルによります攻撃を想定した安全対策を求めているものではございません。

はたともこ生活の党

○はたともこ君 規制委員会、原発には地震、津波、テロ等、新規制基準で対策を定めるリスクもあるが、一方で弾道ミサイル等による武力攻撃などの原子力規制委員会では対応できないリスクがあり、したがって、原子力規制委員会の新規制基準がクリアされたとしても、それだけでは原発の安全性が確認されたことにはならないということでよろしいですね。

山本哲也原子力規制委員会原子力規制庁審議官

○政府参考人(山本哲也君) 御指摘のように、弾道ミサイルによります攻撃につきましては、新規制基準あるいは原子力規制により対処すべき性質のものではないというふうに考えておるところでございます。

はたともこ生活の党

○はたともこ君 では次に、内閣官房に伺います。  菅官房長官は、四月二十五日の予算委員会での私の質問に対して、原発に対する武力攻撃事態について、政府には国民保護法に基づく国民保護基本指針、各省庁の国民保護計画、さらに各地方自治体等にも国民保護計画があり、年に二回の実動訓練と図上の訓練も行っていると答弁をされました。  内閣官房、改めて伺いますが、原発に対する弾道ミサイル等の武力攻撃のリスクについて、政府はこれを認識し、想定もして、対策、計画もあるということでよろしいですね。

北崎秀一内閣官房内閣審議官

○政府参考人(北崎秀一君) お答えします。  国民保護法の世界、体系におきましては、原子力発電所へのミサイル攻撃につきまして、弾道ミサイル攻撃は武力攻撃事態の一類型ととらえておりまして、また原子力事業所に対する武力攻撃も想定したものという規定も設けているところでございます。  以上でございます。

はたともこ生活の党

○はたともこ君 内閣官房、報道によりますと、七月八日の新規制基準施行後、北海道の泊、福井県の大飯、高浜、愛媛県の伊方、佐賀県の玄海、鹿児島県の川内の六原発十二基で原発再稼働の申請が行われるということですが、これら六原発の立地自治体である北海道、福井県、愛媛県、佐賀県、鹿児島県の国民保護計画には原発に対する弾道ミサイル等の武力攻撃の記述はあるか。弾道ミサイルと明記されているもの、されていないもの、それぞれ具体的に説明をしてください。

北崎秀一内閣官房内閣審議官

○政府参考人(北崎秀一君) 御指摘の道県の国民保護計画におきましては、原子力発電所への弾道ミサイル攻撃等の武力攻撃による原子力災害への対処などについて記述が設けられてございます。いずれも弾道ミサイルというものの類型というものはしっかりと認識した上で設けられているところでございます。  以上でございます。

はたともこ生活の党

○はたともこ君 内閣官房、それらの一道四県で実動あるいは図上の訓練が行われたことがありますか。

北崎秀一内閣官房内閣審議官

○政府参考人(北崎秀一君) 私ども毎年、国民保護法に基づきまして国と地方公共団体共同して国民保護訓練を実施してございます。これまで原発に対するテロ攻撃を想定した国民保護訓練は行っているところでございますが、原発に対する弾道ミサイル攻撃を想定した訓練は実施していないところでございます。

はたともこ生活の党

○はたともこ君 では、茂木大臣に伺います。  原発には地震、津波、テロ、弾道ミサイル等による武力攻撃など重大なリスクがあります。場合によっては日本を壊滅させるかもしれないリスクです。このリスクを回避するには原発ゼロにするしかありません。新しい成長戦略、日本再興戦略に盛り込まれた天然ガスコンバインドサイクルや最新型石炭火力などの高効率火力発電や、太陽電池、燃料電池、蓄電池の電池三兄弟による各家庭、各事業所、各地域でのエネルギーの自給自足の進展によって、原発ゼロは必ず実現をできます。安定供給、コスト低減、CO2排出削減、資源調達の多様性、全て達成できます。原発ゼロが経済成長戦略にもなるのです。  安倍総理は予算委員会で、私の質問に対してこのように答弁をされました。安定的そして低廉なエネルギーを確保した段階において、これは原発への依存度を減らしていくということでありますから、理論的には、これは全部うまくそろいましたねということになれば、それはすなわち原発ゼロは可能になると答弁をされました。  大臣、私は、電力不足がないのにコスト低減のため、ましてや電力会社の経営安定のための原発再稼働など決してあってはならないと思いますが、大臣の御見解はいかがでしょうか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) はた委員から漢方の問題と電池三兄弟の問題は何度も何度もお聞きいたしましたので、御持論につきましてはよく理解をいたしております。  その上で、核ミサイル攻撃であったりとか大規模な爆撃、まず日本として抑止力をどれだけ持つかと、こういったことが極めて重要であります。そして、こういった攻撃は原子力発電所だけではなくて大都市であったり病院、国土全体に及ぶと。原子力発電所さえ守れればいいという問題ではなくて、国土全体をいかに守っていくかと、こういう観点から核ミサイル攻撃、そして大規模爆撃には備えなきゃならない。これは、原子力の安全規制の枠組みの対応ではなく、国として外国からのミサイル攻撃等にどのように対処するかという観点で、防衛省、そしてまた自衛隊、さらに内閣官房を中心に適切に対応する問題であると考えております。  そして、今後の電源構成の問題につきましては、コストの問題、安定供給の問題、さらには環境負荷の問題、それぞれの電源ごとに特性が異なります。そういった特性であったり、例えば再生可能エネルギー、昨年の固定価格買取り制度の導入から半年ぐらいで一割伸びておりますが、それでも一・四%です、まだ。これがどこまで伸びていくかと、こういったことの見通しを立てていかなきゃならない。そして、ガスタービンコンバインドサイクルであったりとか、様々な新しい火力発電についてもその技術の可能性、こういったものも追求してまいりたいと考えております。

はたともこ生活の党

○はたともこ君 では、以上で終わります。  ありがとうございます。

荒井広幸新党改革

○荒井広幸君 電力システム改革の成否を分ける大きな要因には、原発の存在があろうと思います。各電力会社の、廃炉にするとした場合に費用負担はどれぐらいかは後日御提示をいただくことといたしまして、今度の三段階で進む中で、これは事務方にお尋ねしますが、原発について、国の所有にするという方策もあり得るのか、検討しているか、お尋ねします。

高原一郎資源エネルギー庁長官

○政府参考人(高原一郎君) 我が国の電気事業制度でございますけれども、これまでは民間事業者の方々が電力供給の中核を担うことを前提といたしておりまして、この点につきましては電力システム改革の実現後も何ら変わることはないと考えております。  このような電気事業制度の下で、我が国においては、原発についても運営自体は民間事業者の方々が行い、国は原発の安全性あるいは適切な事業運営を確保すべく制度の整備や規制の実施、また原子力政策の方向性の決定などの役割を担ってまいりました。  現在、総合資源エネルギー調査会におきまして、原子力政策を含むエネルギー政策全般について議論を行っております。行政の肥大化、事業の非効率化など、原発の国有化の実施に際しては多くの課題がございます。現時点で国有化は検討の対象とはなっていないと承知をいたしております。  以上でございます。

荒井広幸新党改革

○荒井広幸君 今のところはなっていないということですが、これは私は場合によっては必要になってくるなというような私自身の考えを持っておるんですが。  これらに関連してですが、六月十九日、昨日、新規制基準が決定しました。再稼働に向けて六原発十二基で安全審査をする見通しのようですね。これは、原子力規制委員会、言ってみれば再稼働ということにもなるし廃炉にもなるんですが、言ってみればこれ再稼働という意味での基準であるんですよ。  一方、六月十八日、福島県廃炉安全監視協議会、これがエネ庁の原子力発電所事故収束対応室舟木室長に対して、廃炉作業への国の責任と原発事故が収束していないこと等々を入れた意見書を提出したんです。これは、政府に福島原発廃炉対策推進会議というのが、これがありまして、ここで福島第一の一から四の廃炉工程表の改訂案をもってこれを進めようとしていることなので、これに対しての意見を福島県が提出したということなんです。これは大臣にはお礼を申し上げますが、特に大臣から福島県の意見を聞けと、こういうことでございまして、まあファクスではありました、締切りが近いので、提出をしたというのが現実なんですけれども。  片方では、原子力規制委員会は、言ってみれば再稼働できるかできないか、現在のところはですね、これを一つ基準と、これを見ていく。一方では、福島原発の廃炉というものが非常に難しい段階にあって、実は経産省の中でこの廃炉というものを見ているんですよ。私は、ここは非常に問題だなというふうに思っているんですが、これはさておいて、後にしますが、大臣にお尋ねするんですが、Qの五番でございますけれども、福島県、大臣にも言っていただいたその中で非常に厳しい注文をしています。  福島県の、この廃炉工程表、非常に不備である、特に廃炉作業への国の責任と、原発事故が収束していない、これをしっかりしてくれと、認識しているんだろうと、その上で個別の事項も不足しているよ、こういう意見を出したんです。大臣、どのように対処されますか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 一昨日、福島県の方から中長期のロードマップの改訂に対する御意見をいただきました。この中では、事故は収束していないという認識の下、中長期ロードマップに基づく取組について、東京電力はもとより、国が前面に立ち責任を持って安全かつ着実に進めることを明記すること等の御意見、御要望をいただいたところであります。  福島第一原発につきましては、廃炉も含めた事故への対応が全て終わっているわけではありません。廃炉以外にも、賠償、除染、被害者の帰還、そして健康管理など、課題は今でも山積をいたしております。こうした多くの課題に全力で対応を続けなければならないため、事故が収束したという表現は適切ではない、そのように考えておりまして、中長期ロードマップの改訂の検討のたたき台でも事故が収束したという表現は用いておりません。  また、廃炉に向けては、世界でもこれまでに例のない作業でありまして、様々な困難を伴うものであります。このため、単に事業者任せにするのではなくて、福島第一原発の廃炉に向けた中長期のロードマップの改訂や研究開発推進において国が主導的な役割を果たすことによって、国としても廃炉に全面的に取り組んでいきたいと考えております。  福島県から今回いただいた御意見も踏まえ、今月中をめどに廃炉対策推進会議におきまして、中長期ロードマップの改訂版、取りまとめていきたいと思っております。

荒井広幸新党改革

○荒井広幸君 今日は大臣、十分しかないので手短にお願いしますが、規制委員長、連日御苦労さまですが、先ほど申し上げましたけれども、この福島原子炉廃炉対策推進会議に、経済産業省が、これは原災本部という意味なんですが、つくっている会議に、大臣の指示の下、規制委員長がメンバーになっているんですよ。違和感感じませんか。そして同時に、廃炉に対しての中立性、チェックと指導ということをどういうふうに考えておられますか。というのは、重電メーカーと東電と推進する側の経済産業省のその会議の中で廃炉の福島の工程表を作っているんですよ。そこにチェックする側の委員長が入っている、なあなあのもの、これ以上のものないんじゃないですか。  原子力規制委員長にお尋ねします。そういう推進する側の中で圧力なんか感じるんじゃないですか。ですから、こういうことをおやめになって、大臣も、そして自民党、公明党さんもこの国会で通していただけると私、信じますが、お手元にお渡しいたしましたけれども、民主党始め野党が全党で、この原子力規制委員会の設置法に廃炉を明記して、そのための特別な安全専門審査会をつくって、福島についてはしっかりやれと附則に入れている。  こういうものの評価を、今私が申し上げました疑念とともに、原子力規制委員長としてどのようにお感じになりますか、この法案も含めて。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) まず初めに申し上げておきたいことは、廃炉措置に向けたいわゆるロードマップの作成という段階には私は参画しておりません。  今御指摘の廃炉対策推進会議に参加している立場は、この福島第一原子力発電所については、できるだけ速やかに廃炉を推進して安全を確保すると、できるだけ安全のレベルを上げていくということが最も重要なことだというふうに認識しておりまして、そのために、もうそういう安全を守るという立場から私は助言をするという形で経産大臣の下に参加させていただいているところでございます。  ですから、そこは少し、ロードマップを、ほかの原子力発電所の安全審査とはちょっと違った考え方で、私どもとしては、やはりこの福島第一原子力発電所の廃止については積極的に安全確保の観点から参加すべきであろうということで参加させていただいております。  もう一点、今法案についての御下問がありましたけれども、これについては国会で審議されることですので、私の方からはコメントは差し控えたいと思います。

荒井広幸新党改革

○荒井広幸君 委員長の気持ちは分かりますよ、助言のために。これは再三、実は三月からこの委員会で大臣がそうおっしゃっているんです。  しかし、よく考えてみてくださいよ。廃炉そのものも、できたらば金が掛からないように仮電盤でやろうと言ったら、簡単に言えば、これから、通常の廃炉であったって、仮電盤をもってやろうというようなことに、金を掛けないで、ネズミ一匹のこの間の福島原発と同じ停電を繰り返すんですよ。  ですから、助言は結構ですが、独立機関としてチェックと別な形での助言をするべきなんです。大臣、だからこの法律が必要なんです。  今、それだけの話でいうなら、炉規法に基づいてやるにしても、助言するにしても、その場にいるのはふさわしくない。何のためにノーリターンルールから含めてこれだけ騒いだのか。それは、廃炉は一義的に電気事業者の責任であるというふうになっているからです。  第二に、それを監督するのは経済産業省という法律、三月十一日以前の旧態依然の法律をそのまま経済産業官僚が出してきた。それを我々は全く見過ごして、ノーリターンだとか独立性とか、そこだけに頭が行った。だから、廃炉がぴちっと全部抜けたんですよ。  ですから、この法律で独立性を担保して、廃炉というものを明確に規制委員会の目的と所掌事務にしていかなければ、またまたなあなあになってしまう。  そういうことを私は申し上げて、先生方のお力添えをこの二十六日までに、是非民主党さん、各党が出しております法律のこの速やかなる成立をお願い申し上げたいと思います。  終わります。

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) 答弁はよろしいですね。

荒井広幸新党改革

○荒井広幸君 はい。

浜田和幸各派に属しない議員

○浜田和幸君 大変力強い御提言があったんですけれども、茂木大臣と佐藤政務官に幾つか質問をさせていただきたいと思います。  今朝午前中に参考人の意見を聞かせていただきました。その中で、広域系統の運用機関の二年後の設立をめどとしている。その一方で、この今の電力システム改革、これは三年連続で法改正が必要になってくる。そういった面で、中長期的に、今後のエネルギー事情ですとか原子力の位置付け、あるいは再生可能エネルギーの導入量、こういった点がほとんどまだ不透明のままで本当にこの電力システムの改革ができるのかどうか、これを電事連の八木会長も大変懸念をしているということをおっしゃっていました。  一方、電力総連の種岡会長は、自分たち現場の声が全く聞かれていないと、反映されていないと、これで本当にこういった改革ができるのかという面での懸念も表明されました。  こういう懸念に対して大臣としてはどういうような取組でこういう懸念を払拭しようとされているのか、確認したいと思います。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) どなたから伺ったということは申し上げられませんが、現場の声もしっかり代表する方も含めてお聞きをしながら今回の改革に取り組んできたつもりであります。  そして、この改革がしっかりとできるのかと、いろんな懸念に対してでありますが、これ、もう今日もお答えしたことで恐縮なんですけれど、御質問いただいたことにはお答えしなくちゃならないので、同じ答えになってしまうのをお許しいただきたいと思うんですけれど、今回の電力システム改革は大きな事業体制の変革を伴うものでありまして、このため、改革の各段階で課題克服のための十分な検討を行い、その結果を踏まえて必要な措置を講じながら実行していくことが重要だと考えております。  改革を進めるに当たっては、既存の電力会社や新規事業者においてシステム開発、恐らくこれは設計するだけでも一年掛かります。そして、開発そのものに三年ぐらい掛かっていくことになると思うんですけれど、相応の時間を掛けた準備作業、これが出てまいります。そのための資金投資、これも必要でありまして、こうした準備を進めるためには、できる限り早い段階で各段階の改革のそれぞれの骨格、これが国会の意思として、法律として示されるということが極めて重要だと考えております。  例えば、新規参入を促すためには、第二段階の小売全面自由化の際に第三段階、つまり、法的分離によりまして送配電部門の中立性の確保がしっかり行われるんだと、こういった第三段階の改正の骨格が固まっていることが望ましいと考えております。これによって中立的、効率的な競争関係が数年後には実現するんだなと、こういう見通しを持ってもらって、事業者が安心して新規参入又は自社の供給区域を越えた供給などに踏み出すことができるんではないかなと、こんなふうに考えておりまして、議員御指摘の点につきましては、改革の骨格を法案で固めた上で、あらかじめ想定される具体的な論点について、法律の枠組みの中で各種のルールを定める等の措置、これを講じることで実施までの間における検証結果を改革に十分反映することができると、このように考えております。  今日二回目の同じ答弁で恐縮であります。

浜田和幸各派に属しない議員

○浜田和幸君 そういうことを大臣おっしゃいますけれども、現場の声としてはやはり、今朝も表明されたみたいに、懸念が労使双方にあるということは是非真摯に受け止めていただいて、そういう声を受け止めた形の具体的なスピーディーな対応を是非お願いしたいと思います。  次に、その関連で、EU加盟国で電力の自由化ですとか送電系統運用の機能分離、これを進めている。その一方で、競争参入後に政府による政策転換などによってストランデッドコストが発生した場合、一〇〇%のこの補償をするという制度ができているんですね。  日本はこれからどうするのかということが課題になっていると思うんですが、そういうことを踏まえて、欧州の電力関連の企業ですとかコンサル会社が、日本が今ここで審議していることについてビジネスチャンスだと、是非ヨーロッパの経験を日本の企業に売り込みたいと、そういうアプローチが今あちこちから聞こえてくるんですけれども、外国の資本や外国の電力会社が日本の市場に入るということに対して何らかの規制が必要なのかどうか。  かつて二〇〇〇年代に、エンロンが日本の電力市場に参入するときに大変な大きな問題になりました。あのときはエンロンが自己破産したので日本への海外の電力ファンドが進出が御破算になったんですけれども、今後の可能性として、そういうことが起こった場合にどういうような対策を考えておられるのか、お考えをお聞きしたいと思います。

高原一郎資源エネルギー庁長官

○政府参考人(高原一郎君) 欧州企業を含めまして、日本のいわゆる電力市場に関しまして関心を寄せている海外企業、これが存在することは承知をいたしております。  具体的なプロジェクト名につきまして、プロジェクトの内容につきましてここで言及させていただくことは控えさせていただきたいと思いますが、そのような例があると思いますし、これからもまたあると思います。  電力事業への外資の参入でございますけれども、従来から、外為法に基づきまして公の秩序の維持を妨げるおそれがないかどうか、すなわち、電気事業について申し上げますと、我が国の電気の安定供給の確保などに支障を生ずるおそれがあるかどうかといったような観点から個別に審査を行うことになっております。そういった例があったことも御指摘のとおりでございます。  今後、外資が我が国の電気事業に参入しようとする場合には、我が国の電気の安定供給の確保などの観点から問題がないと認められる限りは多様な事業者の参入を認める方向で対応していきたいというふうに考えております。  以上でございます。

浜田和幸各派に属しない議員

○浜田和幸君 もう一点、今これ電力の改革、これが議論されていますけれども、同じくやっぱりガスの分野でも、エネルギー政策上この自由化に向けての議論が必要ではないかと思うんですけれども、東京ガスや大阪ガス以外のガス会社というのは比較的規模の小さなものばかりでありますけれども、規模が小さくても、安定供給という観点から、同じくエネルギー政策、我が国のエネルギーの方策としては検討をしておく必要があると思うんですけれども、ガス事業における改革、これについては基本的にどういうようなお考えなのか、大臣あるいは政務官に。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 都市ガス事業、二百九社が参入する事業でありまして、これはガス事業だけではなくて様々な分野での今後の見直し、改革というのが必要だと、このように思っておりますが、改革も順序立ててやる必要があると思っております。  まずはどんなことがあってもこの国会で電力システム改革、これをきちんと仕上げて、これをベースにしながら様々な分野の改革にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

浜田和幸各派に属しない議員

○浜田和幸君 ありがとうございました。

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。    午後二時三十七分散会

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