経済産業委員会 第12号
- 発言数
- 92 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2013/06/13
会議録
○委員長(増子輝彦君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、斎藤嘉隆君及び長谷川岳君が委員を辞任され、その補欠として高橋千秋君及び牧野たかお君が選任されました。 また、本日、松田公太君が委員を辞任され、その補欠として山田太郎君が選任されました。 ─────────────
○委員長(増子輝彦君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(増子輝彦君) 異議ないと認めます。 それでは、理事に岩井茂樹君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(増子輝彦君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 小規模企業の事業活動の活性化のための中小企業基本法等の一部を改正する等の法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、金融庁総務企画局参事官井内正敏君外六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(増子輝彦君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(増子輝彦君) 小規模企業の事業活動の活性化のための中小企業基本法等の一部を改正する等の法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○松村祥史君 自由民主党の松村祥史でございます。 本日は、中小企業基本法の一部を改正する法律案の質疑ということで、本来であれば民主党の皆さん方から質問するべきところですが、私が大変思い入れの強い法案ということで譲っていただいたのではないかなと、こう思っておりますけれども、トップバッターを切らせていただきたいと思います。 まず、質問に入る前に、少し中小企業政策についての所感を述べさせていただきたいと思いますが、一九九九年、平成十一年でございますが、中小企業政策においては大胆な政策思想が転換されました。それはどのようなことだったかというと、従来の政策理念であった経済的社会的制約による不利の是正から多様で活力ある成長展開へと転換をされたわけでございます。いわゆる中小企業って弱い立場だよねと、こんな思想から、そうではない、やっぱり我が国の屋台骨だと、したがってそこをどう伸ばしていくかと、こんな政策思想が転換されたんだと理解をしております。政策についても、経営革新、経営基盤の強化、社会的変化への円滑な転換ができるような方針ということで、三つの基本方針が示されたところでもございます。 自来、中小企業支援法に始まり、新事業活動促進法、ものづくり高度化、地域資源活用促進法、農商工連携、経営承継円滑化、金融円滑化、最後にモラトリアム法案対応の経営力強化支援法、こういった施策を打ってこられたわけであります。これはこれでやはり経済的社会的変化の中である一定の成果を得たものだと思っております。 しかしながら、平成十一年から平成二十一年までの中小企業者数の数で見てみますと、一九九九年、四百八十四万社あった中小企業は残念なことに四百二十万社、六十四万社が減少をしております。もっと細かく見てみますと、小規模事業者は四百二十三万社ありましたものの、現在三百六十六万社、五十六万社が減少をしております。中堅企業はこの十年で約七万社減少しておりますが、小規模事業者は残念なことに五十六万社減っております。 それぞれの政策というのは、この十数年、しっかりとその成果を上げてきたものの、やっぱり受け取る側をしっかり見ていなかった点は、これは私どもの反省する点でもあったと思います。五十六万社減少した上に、従業者数でいうと百八十六万人ほど減少していると聞いております。 私、九年前に当選以来、当時は全国比例でございましたので、小規模企業政策の充実ということで当委員会で念仏のように訴えさせていただきました。当時は公明党の松あきら先生が、小規模企業政策って大事だよねと併せて応援演説をいただいていたところでございますけれども、当選後、福田内閣そして麻生内閣でようやく小規模企業という単語が復活をし、民主党政権下でもちいさな企業未来会議ということでこの重要性をいろいろと政策の中に入れていただきました。そして、安倍政権になりまして、小規模企業基本法の制定、これを政権公約にうたう中で小規模企業の充実ということで図ってきたわけでございます。 大臣におかれましてもこの小規模企業の重要性を認識をいただいて、まさしくこの法案は歴史的第一歩だと私は思います。そういう御判断をいただいた大臣に心から敬意を表しますし、感謝を申し上げたいと思います。その歴史的法案を仕上げていく上で、こういったことを認識した上で、今日は確認も含めていろいろと御質問をさせていただきたいと思います。 また、大臣の思い入れの度合いが見て取れましたのが、先般、先般といいますか火曜日の趣旨説明の際、鈴木長官以下幹部の皆さんが二十数名いらっしゃいました。まさしく大臣の檄が飛んだんだろうなと、この法案に懸ける思いを感じたところでございます。 その上で、まず第一に質問をさせていただきますが、矢継ぎ早にこの小規模企業の重要性をうたっていただいて、まずは政策の提言よりも現場の声を聞こうということで、大臣、随分と現場の声を聞いていただいたと聞いております。未来会議も成長本部に格上げをしていろんな政策を練っていただいておると聞いております。 まずそこで、この小規模企業の重要性、そして大臣の御認識、聞かせていただけますでしょうか、お願いします。
○国務大臣(茂木敏充君) まずもって、トップバッターとして質問に立っていただきました松村先生、これまで、中小企業、特に小規模企業政策、リードしてこられた方でありまして、かつての中小企業、小規模企業は弱い立場なんだと、格差を是正する、こういう観点から、その成長性、可能性に着目をした政策に転換をしていこう、この口火を切っていただいた方だ、こんなふうに敬愛をいたしているところであります。 ただ、その上で現状の今状況を見てみますと、中小企業・小規模事業者、国内需要の減少、そして大手の取引先の海外移転などもございまして、国内の取引構造は大きく変わってきております。そんな中で、中小企業・小規模事業者特有の課題として、事業の再生が必要である、また技術の維持、そして承継が必要である、商店街の機能の強化、人材の確保、そして中小企業、小規模企業としても海外展開が今後必要になってくると、多くの課題に直面をしているわけであります。 特にそこの中で、委員も御指摘の中小企業の九割を占めます小規模事業者、その規模の問題もありまして、資金や人材そして経営ノウハウなど経営資源に制約等があることによりまして、この十年間で委員御指摘のように企業数で五十六万社、従業員でいいますと百八十六万人の減少となっているわけであります。 ただ、多くの可能性があると、このように考えておりまして、例えばちいさな企業成長本部、今年に入りまして全国で二十一回開催をさせていただきました。そこで様々な生の声、聞いてきたわけでありますが、そこの中では、この小規模事業者、これがまさに地域の経済社会や雇用を支える存在として重要な役割を果たしている、同時に、この小規模企業が将来的にはグローバルな企業、国際的な企業に発展をしていく、こういう成長の苗床でもある、こういった多くの声もいただいたことであります。 こういったことから、小規模事業者の事業活動の活性化を図るために、平成二十五年度の当初予算におきましても、小規模事業者に着目した予算、倍増いたしまして約百四十億円計上いたしております。新商品、新サービスの開発、そして販路の開拓、さらには高度な知識を有する専門家による経営の支援、そして無担保、無保証の低利融資などの支援を行うことにしております。 そして、御指摘をいただきましたちいさな企業成長本部、これにつきましても、元々の民主党の未来会議、これを継承しながら更に発展をさせよう、こういう思いで続けてまいりましたが、六月の四日の日に一つの行動計画、取りまとめたわけであります。今までは、国が何をやりますと、こういう計画が多かったわけでありますけれど、小規模企業には何をやってほしい、そして関連の支援団体は何をすべきだ、また国としてはどういう役割を果たす、それぞれの責任であったりとか役割、これをコミットする、こういう行動計画も取りまとめたところであります。 さらには、予算、税制、そういったものも総動員をして、これから小規模企業の活性化に、発展に全力で取り組んでまいりたいと考えております。
○松村祥史君 大臣、ありがとうございます。 生の声を聞いていただいた上に、行動計画をしっかり示していただく。冒頭指摘をいたしました、やはり受け取る側の視点、支援を受ける側、そして支援する機関、そして国ということで行動指針を、行動計画を出していただいたものと思っております。 さて、本法律は中小企業基本法の一部を改正してまいります。第八条に現状、「小規模企業への配慮」と、こううたってあるわけですが、本法案では具体的に小規模事業者をどのような位置付けになさることとしたのか、お答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(鈴木正徳君) 中小企業基本法の改正でございますけれども、まず八条の前に第三条に「基本理念」がございますが、その基本理念の中に、小規模企業が、まず一番目といたしまして、地域における経済の安定並びに地域住民の生活の向上及び交流の促進、これに資する、それから第二番目といたしまして、将来における我が国の経済及び社会の発展に寄与するものだということを基本理念にまず明確にいたしまして、それを受けまして、第八条、これはこれまで配慮規定でございましたけれども、配慮規定から「小規模企業に対する中小企業施策の方針」ということで改めさせていただきました。 その方針の中身といたしまして三項ほど掲げさせていただいております。一項は、地域の雇用を支え、地域経済を担う小規模企業が、地域における持続的な事業活動を可能とし、併せてその多様な需要に応じた事業活動を行っていくようにする、これが第一項でございます。第二項は、これ、ソニーやホンダのように将来的に我が国を代表する大企業になり得る成長志向を持った小規模企業に対しまして、その成長の段階ごとにしっかりと施策を講ずるというのが第二項でございます。第三項は、経営資源の確保が特に困難なことが多い小規模企業の実情を踏まえまして、金融や税制について必要な考慮を行うということで、これらの方針を規定いたしまして、小規模企業に焦点を当てた施策を重点的に行ってまいりたいと考えているところでございます。
○松村祥史君 本法案につきましては、中小企業基本法を含めて八本の法律の改正をやってまいりますが、資金や人材などの経営資源に乏しい小規模事業者、いわゆる人、物、金が足りないと、これがやはり成長を阻害しているんだと思いますが、中小企業の支援に関する情報でありますとか専門家に関する情報、またビジネスにつながるマッチングに関する情報というのは、これはとても大事なんですが、なかなか、中長期の計画も立てながらもそのことを得る手段や、やはり明日の暮らしの方が大事であって、成長の芽が伸びないというのが現実であろうと思います。 こうした情報を各地域の小規模事業者に届けるというのはとても重要なことだと考えておりますけれども、今回、この法律ではどのような措置を講じられるのか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(鈴木正徳君) 委員御指摘のとおり、中小企業、小規模企業の方々が定期的に経営相談を行っていくことが非常に重要でございます。ただ、残念なことに、まだ三五%の方しかその定期的な経営相談も行われていない、また、様々の情報についても、あら、そういうことがあったのかというふうなことが実情でございます。 私ども、今回、まず方針といたしまして、中小企業基本法の八条でございますが、この小規模企業の実情を踏まえまして、情報の提供についてしっかりと考慮を行うというのを基本法の中に定めさせていただきました。 加えまして、具体的な施策でございますけれども、中小企業支援法を改正をさせていただきまして、インターネット、このウエブサイトを利用いたしまして三つの情報、一番目といたしまして、国や都道府県による中小企業向けの支援情報。それから二が、認定支援機関を含みます専門家や先輩経営者等についての情報、どのような方がいらっしゃるかということのマッチング等でございます。三番目でございますけれども、この業務提携先となります企業や研究機関、こういう方々の情報、こういうような情報を整理いたしまして、小規模企業の方々の依頼に応じまして、できるだけ小規模企業の方々に使いやすいような形で提供していただく方を認定情報提供機関として国が認定する制度を新たに創設をさせていただきたいと考えているところでございます。 その際でございますけれども、やはり小規模企業の方にお伺いいたしますと、使い勝手の良さ、それから、やはり自分の情報も出しますので、その認定情報機関の方がしっかりとした方であるか、セキュリティーの意味も含めましてその一定の基準を是非満たしてほしいという御要望もございました。そのような点を踏まえまして認定をさせていただきます。 ただ、これだけではまだ不十分でございまして、既存の小規模企業の方々に対する様々な広報の機関、商工会議所さん、商工会、また中央会等もございます。このような既存の機関、四千七百ございますけれども、このような機関、それから認定支援機関も一万一千になりました。こういう認定支援機関の方々にお願いをいたしまして、こういう情報を第一線の方々に届くように万全を期してまいりたいと考えているところでございます。
○松村祥史君 新たなアドバイザーも国で認定をしていこうということと認識をいたしました。加えて、既存の中小企業四団体、商工会議所、商工会、中央会、商店街振興組合、こういったところも活用すると。是非、今日までもやってきたことなんですが、やはり小規模事業者の皆さん方にしっかりと届くようにやっていただきますように強く要望を申し上げたいと思います。 さて、私どもは、自由民主党といたしましても、中小企業・小規模事業者政策調査会ということで成長プランも作りまして政府の方に申入れをしたところでございますが、何より、衆議院の政権公約においても、また参議院の政権公約においても、小規模企業基本法の実現ということで公約に掲げたところでございます。 大臣、この第一弾をステップとして、第二弾、この基本法に向けましてのスケジュール、またどんな進め方をやっていかれるのか、具体的なお示しをいただければ大変有り難いと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 今回御審議をいただいております八法案、いわゆる小規模企業活性化法の中では、中小企業基本法の基本理念に、地域経済の安定と経済社会の発展に寄与すると、こういう小規模企業の意義を規定したところであります。これはまず第一弾で、本法案の早期成立をお願いしているところでありますが、本日御審議をいただいております関連法案が成立した後に、夏のできるだけ早い時期に、中小企業政策審議会の下に小規模企業の基本政策に関する小委員会、これを設置をいたしまして、小規模企業の振興に係る課題を洗い出していきたいと、このように考えております。 この小委員会の場で小規模企業の意義に沿った具体的な施策に関する計画を定めること等を内容とする小規模企業の振興を図るための基本法を検討するなど、もう一段の政策推進、これを打ち出していきたいと、このように考えております。
○松村祥史君 大臣、ありがとうございました。 明確に、小委員会を設置し、税制、金融、販路拡大、こういった視点でいろんな議論を進めるということで認識をいたしました。また、併せて制定に向けての基本的な計画なんかも検討していくというようなことでございましたので、是非、大臣の強いリーダーシップでお進めをいただきたいと思います。 最後の質問になろうかと思いますけれども、小規模企業基本法ができ上がることも重要でございますけれども、要は、冒頭申し上げたように、小規模企業者に優れた人材を伸ばすことが一番重要でございます。大臣が引っ張っていただいておりますちいさな企業成長本部、また私どもが出しました成長戦略、骨太の方針、こういったものを総合的にやはり政策として実行していくことが一番大事だと思っております。 最後の質問になりますが、小規模企業の皆様方に、是非、将来、やはり我が国の屋台骨であり、そこを伸ばすことが我が国の成長につながる、こんな大臣の思いを聞かせていただければと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 具体的な行動、そして実行が極めて重要だと、このように考えております。 ちいさな企業成長本部の行動計画の中でも、先ほども若干申し上げましたが、中小企業そして小規模事業者、さらには支援機関、国、それぞれが行う具体的なアクションプランを示しております。同時に、今回の成長戦略、さらに骨太方針にこういったことを反映させていくことが委員御指摘のとおり極めて重要でございまして、具体的に申し上げますと、成長戦略の日本産業再興プランの中に中小企業・小規模事業者の革新を位置付けるとともに、骨太方針の日本経済再生に向けた中小企業・小規模事業者の躍進の重要性、これを骨太方針の中にも盛り込む方向で議論が進めております。 こういった行動計画、さらには成長戦略、骨太方針、これを一体として運営しながら具体的な行動につなげてまいりたいと思っているところであります。
○松村祥史君 大臣の強い決意を感じさせていただきました。強いリーダーシップを持って、茂木大臣のあのときのこの法律があったからこそ今の日本の成長があると、こう言えるように期待を申し上げまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○長沢広明君 公明党の長沢広明でございます。 今お話がありましたとおり、八本の法律の改正と一本の法律の廃止、こういう中身でございますが、一番のポイントはやはり小規模企業ということの位置付けをきちんとしたということで、経済の安定あるいは経済社会の発展に寄与すると。したがって、小規模企業の活力が最大限に発揮されなければならないと、こういうことを改めてきちんと法律に明確に規定したということが大きな意義のあることだというふうに思います。 その意義は意義として、それがどう成果につながっていくかということも大変大事でございまして、大臣にまずお伺いしたいと思いますが、この法律が成立することによってどういう効果が上がるというふうに期待ができるのか。例えば、小規模企業の企業数の減少にどのぐらい歯止めが掛かるか、あるいは雇用数の減少にどのぐらい歯止めが掛かるのか。どういうふうにその辺を見ていらっしゃるか、認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 今おっしゃったように、例えば企業数の減少、どれくらい歯止めを掛けるか、また雇用者数の減少、歯止めを掛けるか、さらには、できたら増やしていきたいと思っておりますが、まず具体的施策としてどんな対象者が増えていくかと、こういうお話をさせていただきたいと思うんですが。 例えば、特定の業種について小規模企業の範囲の変更を政令で行うことができる規定、これを今回設けることにしたわけでありますが、例えば宿泊業、これまで五名というのを従業員を二十名以下まで拡大する、この場合、約一万一千八百社の事業者が小規模事業者経営改善資金融資、いわゆるマル経融資制度、これの支援を受けられると、こういう形になってまいります。 また、信用保証協会の信用保証の対象に電子記録債権を活用した資金調達を追加をいたしました。電子記録債権の取扱い、これが今、約十九万三千社ございまして、取扱いの債権残高、これが一・六兆円、こうなっておりまして、今年の二月からでんさいネットの運用開始なども始まっておりまして、電子記録債権の普及がしつつある現状を踏まえて、これによって中小企業・小規模事業者の資金調達の円滑化が図られる、このように考えております。 また、中小企業支援法に、ITを活用して中小企業・小規模事業者への情報の提供を行う者の認定制度を新たに設けることといたしました。これにより、約百万社を支援するIT関連の予算事業と相まって、四百二十万の中小企業・小規模事業者に対して、実践的な知識やきめ細かな経営支援を広く行き渡らせることができるのではないかなと考えております。 もう一点だけ。下請中小企業振興法に、下請中小企業同士が連携して自立的に取引先を開拓する計画を国が認定し、支援を行う措置を新たに設けてまいります。初年度は、五十以上の連携グループの取組を認定し、千社以上の下請中小企業の販路開拓を支援する予定であります。 こういったことを通じまして、例えば開廃業率、これを早急に逆転をしたり、今、英国、米国におきましては開業率が一〇%ぐらい行っております、それを目指す。いろんな目標を持っておりますが、こういった施策の進行状況を見ながら、具体的にどこまでのことができるか、検討してまいりたいと考えております。
○長沢広明君 それでは、中小企業基本法の改正についてちょっと触れたいと思いますが、この中で、特に女性や青年による創業ということを中小企業基本法に規定を新たにするということになっております。では、女性や青年による創業をこの基本法の中に規定した上で、具体的にどのような施策でこの女性や青年の創業を促進していくというふうにお考えになっているのかということが一点。 もう一つ、女性や青年に光を当てることは大事だと私たちずっと言ってまいりましたが、一方で高齢化が加速している中でもございます。サラリーマン、会社勤めを終えて、しかし、なおまだ元気で新たな挑戦をしたいという人も多く現れているわけでございまして、やる気と元気がある退職後の世代の起業ということを後押しする必要があるというふうに思っております。 この二点についてどうお考えか、大臣のお考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 女性、若者、そして一旦は現役を退かれた方の起業、第二の創業と、極めて重要だと思っておりまして、女性によります起業、創業、これは、先日も、ちいさな企業成長本部で、おんぶひもとか新しい製品、かなりヒット製品になっているんですけれども、こういうのを開発された方ともお話をさせていただいたんですけれども、やっぱり男性にはないような女性特有のすばらしい感性であったりとか、新しい商品、サービスに対する需要を掘り起こすことが女性の起業によってできるんではないかなと思っております。また、若者、青年の起業、創業、これは、余り今までの概念にとらわれない、制度にとらわれない柔軟な発想、そして失敗を恐れない、チャレンジ精神に基づいて事業展開というのは可能だと考えております。その一方で、経験を有する退職後の世代の活力を生かす、これはこれからの日本において極めて重要だと思っておりまして、そういった起業、創業も支援をしていきたいと考えております。 具体的に申し上げますと、平成二十四年度の補正予算におきまして、創業補助金として二百億円措置をいたしております。新たに起業、創業、第二の創業を行う女性や若者等に対して、事業計画の実施に要する費用の三分の二を助成することとしているところであります。退職後の方であってもこの対象とまたいたしております。これまでに一次募集で五百三十九件、約十四億円の採択済みでありまして、現在、二次の公募を行っているところであります。 また、女性・若者・シニア起業家支援資金、これを措置をいたしまして、起業意欲のある女性や若者、高齢者に対しても新たに事業を始めるために必要な資金を日本政策金融公庫が低利で融資をするということもやっております。 全体的に日本は今どうやっても労働人口が減っていくと、こういう中にあるわけでありますけれども、女性の活力であったりとか若者のチャレンジ精神、そしてまた高齢の世代の方の経験であったりとかノウハウ、こういったことを生かすことによって、また、日本経済、そして中小企業、小規模企業の分野に新たなフロンティアを開いていくことは可能になると、このように考えております。
○長沢広明君 大変大事な観点だと思いますので、是非よろしくお願いしたいというふうに思います。 最後になると思いますが、一つ確認をしたいというか、説明を伺いたいことが一つありまして、中小企業支援法の改正の中に認定情報提供機関を新設するということがございます。ITを活用して様々な情報を提供する、あるいはビジネスマッチングを行うということがその狙いになっていると思いますが、その中で、情報処理推進機構あるいは中小企業基盤整備機構の独法がサポートするような形になるというふうに思いますが、例えば中小企業基盤整備機構には中小企業向けのポータルサイトでJ—Net21というのがもう既にあります。この中で、起業するにはどうしたらいいかとか、あるいは事業を広げるにはどうしたらいいかとか、あるいは支援する情報とか支援機関はどこにあるかとか、このJ—Net21の中で結構幅広くつかめるんですね。 アクセス数も多いし、中小企業ビジネス支援サイトとしてはなかなか充実したものが既にあると、そういう中で新たに認定情報提供機関を国が認定するという、この改正のポイントについて、どこがどう違うのか、何が狙いなのか、合理的なあるいは丁寧な説明が必要だというふうに思いますので、この点だけ確認して、終わりたいと思います。
○政府参考人(鍜治克彦君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、J—Net21におきましては、国や全国の都道府県による中小企業支援に関する基本的な情報を広く網羅的に収集して御提供をしているところでございます。これに対しまして、今回の支援法に基づく認定情報提供機関は、民間の独自の創意工夫を生かしていただきまして、例えば特定の地域だけの特定の分野、事業承継とか、こういった特定の情報をより掘り下げて提供していただきたいと思ってございます。 また、認定情報提供機関の方では、J—Net21で余りカバーができておりません専門家や先輩経営者についての個別の紹介情報というものも是非積極的に提供していただきたいと思っておりまして、このような狭く深い情報とJ—Netのような広い情報の相互補完によりまして、よりきめ細かな情報提供体制を構築したいと考えてございます。
○長沢広明君 終わります。 ありがとうございました。
○山田太郎君 みんなの党の山田太郎でございます。 本日は、同僚の松田議員の代わりということで初めてこちらの委員会の方で質問をさせていただきます。 私は、これまで実は製造業向けの支援の会社を自らつくりまして、東証マザーズの方に上場させたりとか、私が絡んだ会社で幾つかの会社を上場させてきました。そういう意味では、ゼロから創業いたしまして、三十三から独立をしたんでありますけれども、十年以上まさに中小企業の現場でやっていた人間でありまして、非常にそういう意味では今回の法律改正には思い入れというか期待をするところであります。 さて、ちょっと質疑の順を変えさせていただいて、債務の株式化というところを先に質疑させていただきたいんですが、今回の法律の中で、株式会社日本政策金融公庫法の一部の改正で、債務の株式化、まさにDESですね、デット・エクイティー・スワップの問題があるかと思います。これをきちっと今回公庫の中に位置付けるということについては、大変私自身は有意義だというふうに思っております。 ただ、この融資を受ける場合は、実は企業、事業者は地方自治体の融資とか補助金を受けている場合が多くて、あるいは信用保証協会が絡んでその融資を受けている場合が多いんだというふうに思っています。しかし、地方自治体からの融資や補助金部分について債権放棄をするという、まさにDESをやろうとすることになりますと、その自治体の議会の承認が必要になると、そういうケースが多くて、再生しようとしてもなかなか再生ができない、少しでもそういった支援金、補助金が入っていると再生ができない、こんなケースがあります。 実は私も幾つかの会社の事業再生を手伝っておりまして、この問題に現場で随分直面してまいりました。そうなってしまうと、せっかく再生できる可能性がある企業もそのまま倒産するということが予想されるわけであります。 そういった意味で、この問題を解決するためには、条例でそれぞれの首長さんに債権放棄の権限を与えておくということができるかと思っています。そんな話を少しさせていただきたいんですが、お手元の資料を見ていただけますでしょうか。 お手元の資料を見ていただきますと、まず、今回、最近の十年間で企業再生の事例を中小企業再生支援協議会における実績ということで取らせていただいたんですけれども、四千七百十一件中、このDESを実行できたのは六十件だったということであります。そういう意味で、このまだまだデット・エクイティー・スワップによる再生方法というのはなかなかメジャーになれない。 まさに、信用保証協会が絡む場合の融資なんというのを見ていただきますと、これは下の方になりますけれども、五十二の自治体団体のうち、こうした条例ですね、先ほど言いました債権放棄の権限を与えるということで、求償権放棄条例を作ると、こういうことをやっている団体は十七自治体、条例が不要な自治体の八自治体を除きますと、まだ制定に関しては未定なところが二十七自治体あるということであります。 これまで経済産業省の方も働きかけをして制定済みの自治体をここまで増やしていただいたと思うんですけれども、今回の法改正のアナウンスを踏まえまして、法改正の成果がより効果が上がるように、この求償権放棄条例の制定を是非大臣からも各自治体に呼びかけていただけないでしょうか。これを広めていただければ、本当の意味で今回の法律が実効力を持って、潰れないで再生できる企業はたくさんあると思っています。 私も本当にこの問題では現場で苦々しい思いをしたケースがたくさんありますので、幾つかの会社が救えて、そこにいる従業員も大いに救われて、新たに再生できる可能性は非常に広がるというふうに思っています。是非ここのところは大臣お願いしたいんですけれども、いかがでしょうか。御答弁いただけますでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 大変重要な御指摘だと思っておりまして、御指摘のとおり、多くの信用保証協会で中小企業そして小規模事業者の事業再生を進めるに際して、信用保証協会の債権を放棄するためには、信用保証協会と損失補償契約を結んでいる地方公共団体の議会の議決、これが必要になって、これがある意味ボトルネックになると、こういうケースがあるわけでありまして、これまでも中小企業庁長官などから各地方公共団体に対して、その公共団体の長の承認で信用保証協会の債権の放棄が可能となるよう累次にわたって条例制定についての働きかけ、実施をしてきているところでありまして、委員の資料にも、お配りいただきましたように、既に十七都県において条例の制定がなされておるわけであります。 政府といたしましては、中小企業・小規模事業者の事業再生、経営改善の取組を徹底して支援していく中で、地域においても円滑な事業再生の実現が可能となるよう、各地方公共団体に対して引き続き条例制定の働きかけ、私が先頭に立ってやってまいりたいと考えております。
○山田太郎君 ありがとうございます。 大臣が先頭に立ってやるというコミットメントをいただいたので、この問題、大変大きく前に進むと信じております。よろしくお願いします。 さて、二番目の産業クラスターについて少しお話を伺いたいと思っています。 今回の中小企業基本法の改正に絡んで産業クラスター政策についてお伺いしたいと思っているんですけれども、実は私、議員になる以前から、先ほどお話ししましたが、産業クラスターに関しても随分仕事を直接やらせていただいてきました。大田区の在住で、実は、区長の方に金型を中心とした産業クラスターの提言とか、それから浜松の自動車、バイク又は楽器を中心とした部品製造に関するクラスターの支援、それから、実は先々週も出かけていったんですが、燕三条の方も、やっぱり金属製品加工、特に洋食器では有名なんですけれども、そういったクラスターの状況を支援したり、つぶさに調査してまいりました。 そんな中で、今、経済産業省の今回の法律に極めて関連すると思いますこの産業クラスター政策なんですが、昨日、担当の方にお伺いしましたらば、二〇〇一年から二〇一〇年にかけて予算事業としては百億円使いましたと、ただ、その後は自律発展期だということで政策的には今は何もしていませんと、こういうお話をいただいています。 ただ、産業クラスターの育成というのは、まさに地域経済の活性化にとって極めて重要なことだと思っています。まさに、地域経済を担う中小企業群の衰退、産業クラスターが崩れていくと、地域の衰退ともろ一緒になって壊れてしまうというケースは、私自身、各地域で見てきた人間であります。そういう意味で、この是非産業クラスターの政策をもう一度見直して、まさに中小企業基本法とともに地域の中小企業の活性化のためにもう一度盛り上げていただけないかなと、こんなふうに実は思っているわけであります。 我が党の実は道州制の考え方の中でも、実はこれ、私が担当させていただいているんですけれども、地域主権の道州制を進めるためにまさに現地の活性化をするのには、やっぱり産業クラスターの形成が重要だと。単に道州制をつくっても、それは政治でいわゆる道州を割っているだけになってしまいますから、経済の単位とまさに産業のクラスターの単位を有機的に結び付けていくと。特にその中でも、人、物、金の特に金の部分ですね。お金を集めるのを東京に頼らずに、その道州又は地域のクラスターとともに例えば独自の株式取引所をつくるような組合せ。そうなってくると、世界から直接お金を集めたりとか、私自身も何社か自らの会社も含めて上場させていきましたが、地域で活気がある会社がまさに地方で上場していくと、お金も集められるし、世界に対して発信していけると、こういうふうにつながってくるかと思っております。 そういった意味で、今までの産業クラスター政策の延長上ではない、もうちょっと、例えば自民党さんも公明党さんも努力して議論されているようですので、この道州制議論なんか等も踏まえて、違った角度から有機的な産業クラスター、地域クラスターの政策をつくっていただくと、こういうことができないものだろうかと。 私自身は、これがまさに今回の中小企業基本法の改正に当たって決定打になるんではないかというふうに信じておりますので、是非、その辺の大臣の所見をいただければと思っております。
○国務大臣(茂木敏充君) 道州制の問題にも絡んで、地域における産業集積のお話いただきましたが、戦後の日本の国土政策、昭和三十年代の全国総合計画、いわゆる旧全総から始まりまして、新全総、三全総、四全総と進む中で、昭和五十年代の半ばぐらいから産業集積の重要性と、こういう指摘がされまして、当時の通産省でこの施策を取りましたのが最初が昭和五十八年だったと、私はそんなふうに認識をいたしておりますが、産業クラスターの有効性、これが議論され始めましたのが十数年前ということになってまいりまして、経産省では、地域内の産業の集積を促進させるために、企業、大学等の産学官連携のネットワークを形成する産業クラスター政策を支援してきておりまして、これまで全国で十八のプロジェクトを組成して、一万二百社の企業、二百九十の大学等が参画をした産学官等の地域ネットワークが既に形成をされております。これらの産業クラスターの取組によりこれまで七万件以上の新規事業が創出をされ、地域経済の自律的な発展に貢献してきたと考えております。 考え方なんですが、今既に組成されている地域の産業クラスター、これを更に発展させるというのが今私は一番大切な状況ではないかなと考えておりまして、企業立地促進法に基づきまして地域の産業集積を促進をしているところでありまして、政策やっていないわけじゃございません。具体的には、自治体の計画に沿って地域の企業が設備投資を行う場合に税の減免などを支援しておりまして、今後とも地域活性化に向けて産業集積の支援を行っていきたいと考えております。 まず、こういった既存の……
○委員長(増子輝彦君) 大臣、時間が大分過ぎておりますのでおまとめください。
○国務大臣(茂木敏充君) はい。 産業クラスターの問題、新規のものにつきましてはまた検討させていただきます。 失礼しました。
○山田太郎君 時間になりました。 是非、経産大臣、先頭に立って我が国の中小企業、盛り上げていきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。 本日はありがとうございました。
○はたともこ君 生活の党のはたともこでございます。 小規模企業の事業活動の活性化のための中小企業基本法等の一部を改正する等の法律案に生活の党は賛成でございます。 その上で、私は、中小企業や小規模企業の皆さんが非常に強い関心と懸念を持っておられる消費税の増税問題について質問をいたします。 まず、財務省に伺います。 法人税率は大企業と中小企業で税率が違うわけですが、中小企業や小規模企業に対して軽減税率を設ける意義について説明をしてください。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。 中小企業に対します法人税の税率について軽減税率が設けられておりますのは、中小企業、中小法人の財務・経営基盤が脆弱であることに鑑みまして、政策的な配慮により特例的に設けられているものというふうに承知をしております。
○はたともこ君 更に財務省に伺います。 消費税増税に当たって、複数税率にする場合は、インボイス制を導入する必要があると思います。現段階で、政党間及び政府においてインボイスの導入の議論はどのように行われているのかを説明をしてください。
○政府参考人(太田充君) EU諸国等で採用されております複数税率は商品やサービスごとに適用税率が異なる制度でございますが、この複数税率の下で事業者が適正に仕入れ税額の計算を行うためには、適用税率と税額が記載をされたいわゆるインボイスが必要となるところでございます。 御質問いただきました複数税率につきましては、本年一月の与党の二十五年度税制改正大綱におきまして、消費税率の一〇%引上げ時に軽減税率制度を導入することを目指すとされた一方で、対象となる品目をどういうふうに線引きをするのか、財源の問題、区分経理のためのインボイス制度、あるいは中小事業者の事務負担などが課題とされております。その後、与党の税制協議会の下に設置をされました軽減税率制度調査委員会におきましては、事業者等からのヒアリングを行い、インボイス制度を始め複数税率の導入に当たっての様々な課題について議論が行われているものと承知をしてございます。 いずれにいたしましても、低所得者対策ということにつきましては、本年二月の三党の合意において引き続き協議を行うというふうにされておりまして、政府としても、与党間及び三党間での議論を踏まえた上で、関係者の意見にも十分耳を傾けて検討を行っていく必要があるというふうに考えております。
○はたともこ君 次に中小企業庁長官に伺います。 インボイス制を導入する場合、中小企業、特に小規模事業者の皆さんには反対の声も大きいと思います。これについて中小企業庁としてどのような認識を持ち、どのような見解を持っておられるのかを説明をしてください。
○政府参考人(鈴木正徳君) インボイス制度の導入につきまして、中小企業関係団体からも懸念の意見が出ております。 大きく分けまして、事務負担、それから取引から外されるんではないかという大きな二点ございますけれども、まずは、新たにインボイスの作成、管理、保存コストが発生する、また、売上げや仕入れのたびごとに消費税額を確認して積み上げ作業を行う必要があると。そういたしますと、やっぱり事務負担が増加をいたしましたり、システムを変更する必要がございます、そのコストが掛かると。加えましてもう一点でございますが、免税事業者から仕入れた場合に仕入れ税額控除ができなくなるため、その免税事業者が取引から排除されるおそれがあるのではないかという懸念が出たところでございます。 私ども中小企業庁といたしましては、ただいま財務省から御説明ございました、与党、また三党間におきます御協議を踏まえまして、今後検討を行っていくべき課題というふうに考えているところでございます。
○はたともこ君 私たち生活の党は消費税の増税に一貫して反対をしております。アベノミクスの成長戦略では一般用医薬品のインターネット販売の全面解禁を目玉政策としていますが、これは日本経済の成長戦略でも何でもありません、単に楽天グループという一企業グループの成長戦略です。 また、原発再稼働や原発輸出も最悪の成長戦略です。自公連立政権合意文書の「省エネルギー・再生可能エネルギーの加速的な導入や火力発電の高効率化等の推進によって、可能な限り原発依存度を減らす。」に違反するものであり、放射能リスクを国内外に拡散する、まさにアベノミクスではなくアベノリスクです。 また、TPPは日本の成長戦略ではありません。アメリカの成長戦略です。日本の成長戦略はASEANプラス6、すなわちRCEP、東アジア地域包括的経済連携です。ASEANプラス6の中で日本が主導してルールをつくり、それを世界標準とすることが重要です。 アベノミクスの成長戦略は本来の成長戦略とは真逆のピント外れのものとなり、株価も失速し、アベノミクスが早くもアベノバブルとなりそうです。このようなとき、デフレ脱却も全くできないときに消費税増税などを行ってはなりません。 さらに、消費税増税の前に必ずやっておかなければならないことがあると思います。歳入庁の設置、税と社会保障の共通番号、インボイス制の導入です。共通番号は、歳入庁による年金機構の年金番号と国税庁の法人番号の統合的運用のことで、マイナンバーではありません。 茂木大臣、インボイス制を導入して、中小企業や小規模企業の皆さんには御負担をお掛けいたしますが、その代わりに、法人税と同様に中小企業や小規模企業の皆さんに軽減税率を適用すべきではないかと私は思いますが、大臣の御見解はいかがでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) はた委員の方からの漢方でない質問を久しぶりにいただいたと思っておりますが。 インボイス制度を導入する課題等につきましては、財務省そしてまた中小企業庁の長官の方からも答弁を申し上げましたが、恐らく委員の御指摘は、中小・小規模事業者に軽減税率を適用すれば中小・小規模事業者の税負担が軽減されると、こういう趣旨で御提案をされているんだと思うんですが、実態としてそういけばいいんだと思っておりますけれども、恐らく実際に起こりますことは、取引先企業に部品を納入すると、そうすると、取引先企業が最終製品を販売する場合に、中小それから小規模事業者の消費税の負担軽減分が取引先企業の消費税の負担の増加につながるということで、その結果、中小そして小規模事業者は取引先企業から実質的に値引きを求められるケースが多いんではないかなと思っております。そうなりますと、結果的に中小企業・小規模事業者にとっての税負担軽減のメリットが相殺をされてしまう、こういう懸念があるわけでありまして、いずれにしましても、これから消費税を導入するに当たりまして、低所得者対策また中小企業に対する配慮、どうやっていったらいいか、政府・与党また国会でしっかり議論できればと思っております。
○はたともこ君 では、終わります。 ありがとうございます。
○荒井広幸君 荒井でございます。 中小企業基本法の第十六条、海外における事業展開の促進というところが今回、法改正の一つになっております。過日のクール・ジャパン法とも連動するものと思いますが、中小企業が海外進出後の財務、労務、法務の課題に対して、専ら八か国を言っているようでありますが、海外展開現地支援プラットフォームにおいて官民連携での支援体制を整備していると、こういうふうな話だろうと思います。 そこで、例えばこの八か国の中に、モンゴルとの友好関係を参議院としても持っているんですけれども、例えばモンゴルなども有力な候補と考えますが、この辺、大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 御指摘をいただきました中小企業海外展開現地支援プラットフォームの設置に関しましては、我が国の企業の現地への進出の状況であったりとか支援機関への相談件数が実際にどれくらいあるか、それが多い地域を中心に、中小企業の円滑な事業展開を支援する必要性が高いと考えられる地域、当面八か国十か所を選定したところでありまして、先日、五月の初めに、私、ブラジルを訪問いたしまして、最初のプラットフォーム、サンパウロで設置をいたしました。また、中国成都、重慶、さらにはタイ、インドネシア、ベトナム、フィリピン、ミャンマー、インド等々を想定をしております。今後も、我が国中小企業・小規模事業者の進出状況やニーズに応じて他の国の都市に整備していくことも検討していきたいと考えているところであります。 そして、御指摘をいただきましたモンゴルについてでありますが、我が国としても、モンゴルとの友好関係、これから経済面も含めて強化をしていきたいと考えておりますが、現在のところ、日系企業の進出は残念ながら比較的少ない状況でありまして、今後どういった進出状況になってくるか、こういったことを踏まえながら、設置ニーズが更に高まれば検討していきたい、このように考えております。ただ、この海外現地支援プラットフォームがないと何もやらないということではなくて、モンゴルでの事業展開に取り組まれる中小企業・小規模事業者に対しては、当然、個別の相談対応であったりとか各種海外展開支援施策を通じて引き続きしっかりとした支援をまずは行ってまいりたい、このように考えております。
○荒井広幸君 どうぞそういう方向でお願いしたいと思います。 経産省事務方にお尋ねしますけれども、企業立地補助金というのが、ふくしま産業復興企業立地補助金と、こういうふうに言うんですけれども、二〇一二年の工場新設届出件数百二件ということになって、前年の五十二件と比較してほぼ倍になるなど、政策効果が表れております。しかし、一方で、二〇一〇年に福島県では九万の事業所数があったんですが、二〇〇九年と比較すると、何と一万一千社の減少なんです。従業員については、二〇〇九年と比較して、二〇一二年七十八万四千人で、八万五千人の減少なんですね。ですから、私どもとしては、様々な中小企業の活性化策と同時に、こうしたダメージを受けたところの再活性化といいますか再生があることも、大きな中小企業皆さんの全体のこれが活力になるんだろうと思います。 そういう意味で、平成二十五年度では、津波・原子力災害被災地域雇用創出企業立地補助金、約一千百億円を措置していますが、福島県内ではどの程度の投資が見込まれ、何人の雇用が創出されると試算しているのか、お尋ねします。
○政府参考人(富田健介君) 御指摘いただきました企業立地補助金でございますけれども、福島県など各県の要望を踏まえまして、一千百億円の予算を計上させていただいております。 雇用、投資の見込みについてのお尋ねでございますけれども、私ども予算上の見込みといたしましては、対象地域全体で約二百件の新規立地、これによりまして約四千億円の投資と約四千人の新規雇用が創出されるだろうというふうに見込んでいるところでございます。 他方、今この立地補助金につきましては、現在、公募を進めてございます。公募の結果により補助金の交付先が決まってまいりますので、現段階におきまして福島県内の具体的な見込みを申し上げるのは大変難しゅうございますけれども、私どもといたしましては、この補助金を是非活用していただいて、福島県内においてもより多くの投資、新規雇用が創出されることを期待しているところでございます。
○荒井広幸君 これからということです。 そこで大臣、先ほども効果があったと私申し上げましたいわゆる企業立地補助金、これの継続的な取扱いや充実、これを前向きにお願いしたいんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 御指摘の企業立地補助金につきましては、新規雇用の創出を通じた産業振興を加速するために極めて重要な役割を果たしておりまして、昨年度まで福島県向けに総額二千百二億円を措置しておりまして、二百九十一社、一千八百六十一億円を採択したところであります。 また、今政府委員の方からもお答えを申し上げましたが、千百億円の基金を造成し、そしてこれについては福島県全域、これを引き続き対象としているところでありまして、ほかの県よりも優遇した補助率を手当てをしまして、五月末から公募も行っているところでありまして、この審査委員会の審査を経て、速やかに対象企業を採択してまいりたいと考えております。 福島の復興というのを加速をしていかなきゃならない。ここには廃炉の問題であったり賠償の問題であったり、様々な課題もございます。しかし、企業が立地をする、そして雇用が生まれる、自律的な発展につながる、こういったことは極めて重要だと考えております。 今年の成果等々も考えながら、来年度以降の施策についても前向きに検討してまいりたいと考えております。
○荒井広幸君 安倍内閣の下で、茂木大臣が三月十九日の本委員会での所信、これを述べられた方向で進んでいると一定の評価をいたしますが、もっと進むようにお願いしたいと思います。 今大臣のお話にありました、まさに廃炉と賠償、そういうものも片方であるけれども、自律的な発展ということでの後押しをいただけるんですが、双葉病院と隣接する系列の養護老人保健施設のドーヴィル双葉の入所者が避難中に亡くなりました。 これは、残念なんですけれども、六月十日に訴訟がございます。患者ら四名の皆さん、遺族十五名ですね、患者ら四人の遺族は十五人いますが、その方々が東電に慰謝料と真相究明を求めて東京地裁に提訴をいたしました。治療ができない状態で避難を強いられたということを代理人は言っておられるようです、弁護士ですね、言っておられるようです。これは、残念ながら私が善処を求めてきたその結果、なかなか東電も国も十分にこたえ切れていないためにこのような提訴に至っているわけです。 安全と言い続けてきた中でこの事故が起きたこと、そして原発事故と死亡の因果関係、そして中間指針では交通事故を基準にした慰謝料しか払っていない、こういうようなこと。つまり、国が前面に出ると言いながら、まだまだ東電任せなんですね。国と東電の責任、これらを追及するものでもあると、この裁判はそのように思っているわけです。 こうした遺族、患者らが提訴するに至っているこの悲しい現実を東電を担当する大臣としてどのようにお考えか、所信を伺います。
○国務大臣(茂木敏充君) 東京電力に対しましては、被害者が置かれた状況をよくお聞きして、被害者に寄り添った丁寧な賠償を行うよう、これまでも指導してきたところでありますが、今回の提訴の内容については、細かい内容について承知しておらないために確かなことは申し上げられない部分ございますが、被害者から提訴される事態になったことについては通常の状態ではないと、このように受け止めております。 避難を余儀なくされ、これによる健康状態の悪化等により亡くなられた方への賠償は、委員御指摘の双葉町の施設の入所者を含めて、御遺族からの請求に基づき、個別の事情をよく伺った上で、東京電力が親身かつ迅速に賠償を行うべきと考えているところであります。 御案内のとおり、原子力損害賠償支援機構法を通じた国の支援もありますが、トータルのパッケージとして廃炉、そして賠償、除染、地域の復興、こういった中で、東電任せにするのではなくて、国が前面に出るべき部分についてはきちんと前面に出て福島の復興を加速してまいりたい、このように考えております。
○荒井広幸君 大臣がおっしゃった意味でいうと、是非与党の皆さんのお力をいただきたいんですが、本日、原子力規制委員会設置法改正を提案をいたしました。これは、原子力規制委員会に廃炉を目的として明記するものです。まさに今度の、今日の中小企業の法改正もその中小企業の役割、これを明記、小規模企業の意義を明確にしているということです。明確にしたから、どういう支援をするということも明確にするということですから、今度の原子力規制委員会、その意味において、改めてその目的、意義を、廃炉というものをやるべきだということを明記しただけでございますので、どうぞ政府・与党の皆さんの御理解をいただきまして、今国会で成案を見ますようにお力添えをいただきたいと思っております。 以上で終わります。
○浜田和幸君 今回の中小企業基本法の一部改正につきまして、中小企業施策として重要な課題として海外展開、ITの活用、事業継承の円滑化ということがうたわれております。その中で、第一番目の海外展開についてお伺いしたいと思います。 中小企業の海外展開、最近のデータを見てみますと、平成十八年から二十一年、輸出額で比較しますと、これまた年々減少しておりまして二三%の減少。一方、現地法人の数で見ますと六三%も増えております。ところが、売上高を見ると三%しか増えていないという極めて、費用対効果という面で考えますと、ちょっとどこか基本的なこの海外展開の弱点というか問題があるということがうかがえるんですけれども。 経産省としては、こういう状況について、これだけ海外市場、海外展開が必要だと言われていながら、また今回もそれを後押ししようという、そういう法案なんですけれども、一体なぜ日本の中小企業の海外の輸出が伸びないのか、また売上げもなかなか増えないのか、その理由、背景についてどういう具合に分析されていますか。
○大臣政務官(佐藤ゆかり君) 委員御指摘のとおりでございまして、少子高齢化で国内市場は縮小ぎみでございますから、今後の中小企業におきましても、小規模企業も含めまして、海外事業展開というのは極めて重要であるというふうに考えております。 そこで、御指摘のとおりでございまして、中小企業、小規模企業の海外進出におきまして三つの課題があるのではなかろうかと考えております。その一つは、情報収集でございまして、基本的に政治の情勢ですとか経済状況、これに関する情報収集並びに中小企業、小規模企業とのその情報の共有の徹底の課題。それから二つ目には、やはりマーケット情報、市況にかかわります、そうした販路の開拓に向けた情報でございます。そして三つ目は、やはり海外の法律ですとかビジネスルール、商慣習と、こういったものが異なるということもございまして、現地の財務ですとか法務、労務に対する対処の課題、こういったものが三つあるのではないかというふうに考えております。実際に私ども、ちいさな企業成長本部のヒアリングでも、海外ではやはり規制ですとか商慣習が異なるために進出のハードルが極めて高いという生のお声はいただいているところでございます。 そこで、対処策といたしまして、ジェトロと中小企業基盤整備機構の方で、まず、情報収集の方の一番目の課題でございますが、企業のOBですとかコンサルタント会社から専門家を招きまして個別に相談を受け付けて情報提供を行う体制を組んでいるということがございます。 それから、販路開拓の方でございますけれども、これはジェトロを中心としまして海外の展示会で商談の機会を設定しているということですが、今後、これを更に二年間で一千社の中小企業まで支援をする予定にさせていただいております。 そして、最後の財務、法務、労務の進出後の課題、委員御指摘の部分に近いと思いますけれども、ここの課題につきましては、今、大臣から先ほどございましたように、八か国十拠点で海外展開現地支援プラットフォームというものを構築いたしまして、特に、日本の中小企業を現地の会計会社ですとか法律事務所と引き合わせると、そういう形で課題解決に向けた官民連携をさせていただいているというところでございます。 いずれにしましても、この基本法の改正案で、今回、第十六条で海外展開の促進というものをうたっておりますので、様々な支援を強化してまいりたいと考えております。
○浜田和幸君 是非強化していただきたいと思います。 それで、今三つの課題を指摘されましたけれども、これはやっぱり効果的に克服していくためには、頻繁に名前の出ましたジェトロを始め中小機構ですとか商工中金といろんな、半官半民というか、政府の支援を得ながら、あるいは業界のバックアップを得た団体がこれまでも様々なもう協力体制組んでいますよね。現地の情報収集ですとか、あるいは日本企業が進出する際に現地の法律あるいは商習慣ということにいろいろとアドバイスをしていると思うんですけれども、様々なそういう政府の支援を受けている機関がありながら、その相互の連携というものが今どうなっているのか。やはりここももう少し強化していかないと、お互いのせっかく持っている人材、情報、ネットワークといったものが有機的に生かされていない。 それが、この冒頭申しました日本企業の、特に中小企業が海外に行ったときのなかなかうまく成功できていない一つの遠因ではないかと思うんですけれども、その辺り、今後の対策はどういうことをお考えですか。
○大臣政務官(佐藤ゆかり君) まさに官民挙げての連携体制を組むということでは、ジェトロからも、中小企業基盤整備機構の支援も借りながら、やはり一丸となって、オールジャパンでこの中小企業・小規模事業の海外展開というのもやっていかなければいけないという認識ではございます。 また同時に、やはり最近のこのIT活用でございますけれども、こちらの方も、中小企業にとりましては現地に人を派遣できないですとか、様々な情報の先細りもございますので、そういった意味で、ITを活用しながら海外販路を開拓していくという重要なプラットフォームの強化というのも必要であると考えておりまして、そういう意味で、経済産業省といたしましては、実は中小企業の海外販路開拓のためのまずホームページ作成の支援事業というのを、今年度、平成二十五年度ですと、約五億円の予算でJAPANブランド育成支援事業というものをやらさせていただいております。これは複数の中小企業が連携をするという前提ではございますが、例えば一例申し上げますと、福岡県の陶器製造の窯元が、十五社が連携をいたしまして、ヨーロッパ向けに新商品の開発、販路の開拓までやりまして、ホームページを英語とフランス語両方で開設をしてPRをするというようなことで販路開拓につながっているというような例もございます。 また、あと、インターネット上のこのマッチングサイト、これもジェトロが手掛けておりまして、引き合い案件ベースですと二万件程度の商品の登録がございまして、このうち約八割の登録会社は引き合いが実際に起きていると。全体として成約するのは二割でございますから、この辺りを、成約率を上げるという意味でも、ホームページの強化ですとか、いかに外国語でPRを強化していくかと、そのようなところにも支援を強化してまいりたいと思います。
○浜田和幸君 ありがとうございます。 是非、引き続きそういうバックアップ体制を構築していただきたいと思います。 実は、私の地元鳥取県に、白山命水、白い山の命の水と書く、大変、健康水というものがブランド化しております。これは、鳥取大学の医学部が三年間掛けて、いろんな、今、日本中でも健康にいい水とか売られていますけれども、医学部がお墨付きを付けた、本当にコレステロール値を下げる、健康のためにプラスだという、世界でも唯一と言っていいぐらいの我が郷土が誇る天然水なんですが、インドから引き合いがありまして、是非そういう水であればメディカルウオーターとしてインドでも広めたいと。ところが、ジェトロの皆さん方いろいろと情報を調べていただくと、やっぱりインドの独自の法律というものがありまして、日本でちゃんとブランドとして確立して医学部がお墨付きを与えている水であっても、日本の国内での衛生状態ですとか、ペットボトル化するときのプロセスですとか、そういうものがしっかり定期的に毎年インドから人が来て調べないと許可が下りないという高いハードルがあるんですよね。そういうようなものを個別の企業では中小企業なかなか対応できない。 そういうことに対して政府として、インドだけじゃないですけれども、いろんな国に働きかける、そういうお考え、そういうこともやっていただかないと、なかなか中小企業が海外マーケットで成果を上げることは難しいと思うんですけれども、そういうことについての基本的なお考えをお聞かせください。
○国務大臣(茂木敏充君) 私自身はコレステロール値は余り高くないんですけれども、そういった日本の優れた商品を海外展開していくのは必要だと思っております。 そして、海外の要人、貿易担当の大臣等々とお会いするときに、必ず現地におけるビジネス環境、それから様々な制度の改善がないとなかなか日本の企業進出も進みません、こういうお話し申し上げております。御意見も踏まえながら更に取組を強化してまいりたいと考えております。
○浜田和幸君 ありがとうございました。是非、強力なバックアップ体制をお願いいたしたいと思います。 以上です。
○安井美沙子君 民主党・新緑風会の安井美沙子でございます。 本日は、諸般の事情によりまして、自民党筆頭理事の松村理事にトップバッターをお願いさせていただきましたが、これまでの中小企業政策の経緯を教えていただきまして、本当に勉強になりました。また、中小企業にそして小規模企業に対する思い入れも、熱い思いも伺いました。民主党も負けてはおりません。民主党も中小企業の大応援団でございます。 本日のこの法案に関しましては、民主党政権下で閣議決定した中小企業憲章の精神を具現化する内容でありますし、また、同じく民主党政権下で実施したちいさな企業未来会議で集約した小規模企業の声を反映した内容でありますことから、私ども民主党としても早期成立を望んでおりましたので、ようやく本委員会で審議入りできたことを大変うれしく思います。 したがいまして、法案の中身について異論はほぼございませんが、後ほど何点かについて確認をさせていただくことにいたしまして、最初に安倍内閣の経済政策の、特に小規模企業に対する影響についてお伺いいたします。 異次元金融緩和のプラスの効果を享受しているのは現在のところ輸出型大企業が中心であり、多くの中小企業は余り実感できていないのが現実ではないでしょうか。さらに、最近では円安による負の側面が顕在化していることは看過できません。全国中小企業団体中央会が五月二十日に公表した金属業、鋳物業、メッキ業など下請業者を対象に行った円安に関するアンケート調査では、円安で燃料や原材料の輸入価格が高騰し、中小・小規模企業にとって厳しい状況が続いていることが明らかになっています。 同調査によると、円相場が一ドル八十二円程度だった昨年三月末と比較して業況が悪くなったと答えた企業が三三%となっており、良くなったの一四・三%を大きく上回りました。また、円安が悪い影響を与えている要因としては、原材料費や燃料費の価格上昇を販売価格に転嫁できないという理由が上位で三割程度を占めております。円安による中小・小規模企業への負の影響についてどのように認識していらっしゃるのか、経済産業大臣の御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(茂木敏充君) まず、冒頭、民主党政権下で憲章、そしてちいさな企業未来会議とつくっていただきまして、そこでの成果も踏まえながら、現政権としても、これは前の政権でやっていたことだから否定をするということではなくて、良いものはしっかりと取り入れながら政策を進めていきたい、このように考えております。 その上で、統計調査、いろんな統計調査がございまして、それによりましてプラスに出たりマイナスに出たり、これは安井委員もよく御案内のところだと思いますが、例えば経済産業省が全国の中小企業・小規模事業者二万社を対象に定期的に行っております業況調査、これによりますと、直近の数字が今年の三月時点であります。その前が昨年の十二月ということになるんですが、業況判断指数、これは昨年の十二月と比べて今年の三月時点では四ポイント以上改善をいたしております。 もちろん、中小企業・小規模事業者の中には、燃料費であったりとか原材料費の価格の上昇により厳しい状況が続いている事業者もいるわけでありますが、全体としては緊急経済対策、十兆円を超えるものを組まさせていただきました。経産省関係だけで一・二兆円という過去最大でありまして、しかもそのうちの半分近くの五千四百億が中小企業対策と、こういった対策の効果であったり、大胆な金融政策の効果、これを背景にしまして、製造業、サービス業、卸売業、小売業等様々な中小企業の業況判断DIの持ち直しの動きが見られているところであります。 同時に、やっぱり金融支援、こういったことも重要になってくると考えておりまして、税理士、弁護士、地域の金融機関等から成ります全国一万一千二百の認定支援機関によります中小企業・小規模事業者約二万社を対象とした経営改善計画の策定支援も活用しつつ、中小企業・小規模事業者の経営改善、そして資金繰りの支援に全力で取り組んでまいりたいと考えております。
○安井美沙子君 大臣おっしゃいますように、調査によって数字が違ってくるのは当然のことかと思います。私が先ほど御紹介申し上げた調査は、金属業、鋳物業、メッキ業などを中心、対象としておりますので、特にこの円安による影響が大きいのかと思われます。 特定の業種に対するこの影響を御紹介しておきたいと思うんですけれども、例えばトラック運送業界の燃料費負担ですね、これが年々増加しております。 ちょっと資料を配らせていただいております。これは、五月二十三日の日本経済新聞の意見広告でございます。トラック協会が、「もう運べません 燃料高騰でトラックが止まる!」と非常に悲痛な叫びを、本当にこれ、悲痛な叫び以外の何物でもないと思いますけれども、出しています。 石油製品をタンクローリーで受渡しをするときの販売価格であるローリー価格、これが二〇〇九年三月と比較してリッター当たり約四十円上昇しており、トラック運送業界の燃料負担は年間で約六千八百億円増えたと述べております。この背景には世界的な資源価格の上昇もありますが、アベノミクスによる円安誘導政策が一層の拍車を掛けていることは事実と思われます。 また、コストに占める燃料費の負担が非常に大きいイカ釣り漁船の一斉休漁が四月に行われたほか、原材料のほぼ全てを輸入大豆に頼っている豆腐業界やその他食品業界の方々などによって、全国各地で窮状を訴える集会が開催されています。 水産庁では、円安で漁船の燃料費が高騰している問題で、既存の燃料費補助制度を更に手厚くした緊急対策を六月五日に決めたと承知しておりますが、先ほど大臣が緊急経済対策の全体をお知らせいただいたんですけれども、経済産業省において、燃料費の高騰に苦しむ中小・小規模企業を始めとした所管業種の企業に対して何か特別の対策を講じるような業界向けの動きはあるのでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 為替相場の変動、これは当然、業種とか企業によってメリットが出る業種、それからデメリットが出る業種出てまいります。恐らく電炉であったりとかメッキであったりとか、デメリットが大きくなる、こういう業種もあるわけでありますが、例えば石油製品の価格、これは為替相場の影響もあるわけでありますけれど、国際的な原油価格、この動向によって決まる部分も大きく、この原油価格は三月以降下落基調と、こういう形になっております。 原材料価格等の上昇によりまして影響を受ける中小企業・小規模事業者が一時的に収益を圧迫される場合には、日本政策金融公庫によりますセーフティーネット貸付けにより、しっかりと支援をしていくということが必要だと思っております。 また、業種によって違ってくるんですけれど、これからやはり省エネの設備を入れる、それから省エネの機器を導入する、こういったことに対する支援、これは極めてどの業種でも重要だと考えておりまして、平成二十四年度の補正予算以降、税、予算面でそういった対策取っているところでありますが、今回の成長戦略におきましてもこれまでとは次元の異なる規模とそしてスピードのまた税制の改正、これに早急に取り組んでまいりたいと、このように考えております。
○安井美沙子君 成長戦略においてもまた異次元というお言葉を使われたわけですけれども、金融緩和においてまず異次元ということで、量的にも質的にもこれまでとは異なる緩和をされているわけです。それによって特定の業種が短期的にダメージを受けるということはその業種にとっては想定外のことでありまして、やはり安倍政権としてはここに対する緊急対策というのも求められていると思います。 というのは、成長戦略というのは、仕掛けてから五年、十年と実際に効果が出るまで長い時間が掛かるものが私はほとんどだと思っておりますので、こういった意見広告、御紹介した意見広告のような大変な状況にある業界については特別な御配慮をお願いしたいと思います。日本の産業界の屋台骨である業界が多いですから、是非御配慮をお願いしたいと思います。 さて、この異次元の金融緩和が行われまして、金融機関には資金がかつてないほど潤沢に存在するはずですが、昨日の東京新聞によれば、五月時点で世の中に供給されているお金の量は前年同月比で三一・六%増であるにもかかわらず、銀行が貸し出したお金はたった二・一%増であるということです。ましてや、中小・小規模企業がそうした金融緩和の恩恵を受けているという話はなかなか聞こえてきません。中小企業等貸出金残高の状況はどうなっているでしょうか、金融庁に伺います。
○政府参考人(井内正敏君) お答えいたします。 平成二十五年三月末時点で国内銀行の中小企業向け貸出残高は百七十二兆円、前年度比〇・五兆円の減少となっております。また、国内銀行の全体の貸出残高が四百二十六・七兆円、前年度比九・三兆円の増加となった一方で、預金残高が六百六十九・五兆円、前年度比二十五・六兆円の増加となったことから、預貸率につきましては六三・七%、前年度比一・一%ポイントの低下となっております。
○安井美沙子君 実際、東京商工リサーチが五月二十一日に公表した資料によれば、二〇一三年三月期の中小企業等貸出金残高は二年連続で前年同期を上回ったものの、総貸出しに占める中小企業等貸出比率五〇%未満が前年の一行から三行に増え、地銀十八行、第二地銀十三行と、それぞれ三割に当たる銀行で貸出しが減少し、中小企業への貸出しは依然として慎重であることが分かりました。さらに、金融機関の預貸率も低迷した状態が続いていると認識しております。 こうした中小企業向け貸出しの現状について経済産業大臣はどのように受け止められておりますでしょうか。また、金融庁とも連携を図り状況を改善する必要があると考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) まず、資金需要が企業において出てくるということが一番重要なんだと、実需が出るということが重要だと考えております。 御案内のとおり、今年の一月から三月のGDPの成長率、これは確定値で年率四・一%という数字になりました。これは一つには、過度な円高の是正によります輸出の拡大、それから、これまでのデフレマインド、これが解消されつつあることによります消費の拡大、これが大きな要因となっておりますが、まだ、昨年よりは良くなっておりますけれど、設備投資、これはマイナスのレベルでありまして、あらゆる手段を使って設備投資を伸ばしていく。国際的な競争に勝つ、そしてまた省エネ等を推し進める、こういった意味からも設備の更新というのが極めて重要であり、またそれが資金需要につながると、このように考えております。 その上で、資金需要が出てきた場合に企業はどうするかと。まずは内部留保を使うと、こういう手段があります。それから、直接金融、若しくは銀行等を通じた間接金融によります資金の調達というのがあるわけでありまして、そこの中で、間接金融で申し上げますと民間金融機関が果たす役割も多いわけでありますけれど、これまでのように単に担保を取って資金を供給する、こういうことではなくて、企業に対する目利きであったりとか成長性に着目した資金供給をしていくと、こういったことが今後は重要になってくると考えております。 経済産業省といたしましては、昨年八月に施行されました中小企業経営力強化支援法を活用しつつ、地域金融機関によります積極的な中小企業支援を促しているところでありまして、具体的には、同法の下で経済産業省とそして金融庁が、中小企業の経営状況の分析や事業計画の策定、実行の支援を適切に実施する者を認定することとしておりまして、これまでに四百六十の地域金融機関が認定を受けております。 これが結構な役割を果たしているんです。例えば、今回の平成二十四年度の補正予算でいわゆるものづくり補助金、こういったものを新たにつくらさせていただきました。町工場に眠っている技術、これを具体的な商品にしていくと、こういうための施策でありますが、四月末までに採択された七百四十二社のうち六割以上に当たる四百五十六社についてはこの地域金融機関が事業計画の策定を支援したものでありまして、こういった金融機関が採択された事業者に対して積極的に融資することを今後も期待をしていきたいと思っております。 ─────────────
○委員長(増子輝彦君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、塚田一郎君が委員を辞任され、その補欠として中西祐介君が選任されました。 ─────────────
○安井美沙子君 今の大臣の御答弁を聞いていまして、私は大変うれしくなりました。といいますのは、中小企業政策もそうですけれども、やっぱりポリシーミックスというふうに思っておりまして、これまでいろいろ種をまいてきた、そういった、ものづくりのもそうですし、中小企業活性化法案、支援法案も、そういったものが一つ一つ、個々ばらばらに存在しているんではなくて、それぞれのその機能を最大限に発揮して、またそれを実施される行政がきちっとそれを組み合わせて執行していくと、ここが肝なんだろうと思っております。 大臣がいみじくも設備投資のお話をしてくださったんですけれども、私、次に設備投資の話をお伺いしようと思っておりました。 安倍総理は、五月十七日の成長戦略第二弾スピーチで、今後三年間の設備投資を現在の約六十三兆円からリーマン・ショック前の水準である七十兆円に拡大させるとの具体的な数値目標を示し、同目標は成長戦略にも盛り込まれるものと承知しております。しかしながら、六月十日に公表された二〇一三年一—三月期のGDP二次速報を見ても、設備投資の動きは依然として弱く、実質の前期比、年率換算でマイナス一・二%成長となっています。また、足下では長期金利がじわじわと上昇し始めており、こうした金利上昇が設備投資に与える影響についても懸念されるところです。 七十兆円という目標を実現するためには、計算しますと年率で三・八%の投資拡大が必要となります。とてもハードルが高いと思います。目標達成のためには、当然のことながら、企業数で九九%以上を占める中小企業の設備投資の活性化も必須条件になってくると思われます。しかし、例えば四月一日に公表された日銀短観によれば、中小企業の二〇一三年度の設備投資計画は対前年度比でマイナス一二・一%、特に中小企業の非製造業ではマイナス一六・八%と芳しくないのが実情です。 こうした現実も踏まえ、七十兆円の目標実現に向けた具体的な道筋や政策の裏付けに関して経済産業大臣の御説明を伺います。
○国務大臣(茂木敏充君) 現在の日本には、人、物、金と三つのよどみというものがあったと。これは、このよどみを解消するためには、その原因となっている三つのゆがみを解消していく必要があると。その一つが過少投資の問題であります。二つ目が過剰規制の問題。そして三つ目が、業種によって異なりますが、過当競争、こういったものを是正していくことが必要でありまして、中でも設備投資につきましては、最初に申し上げた過少投資の是正上一丁目一番地だと、このように今考えているところであります。 足下の一—三月期のGDPの成長率、これプラスの四・一%と。昨年の七—九がマイナスの三・五%でした。設備投資自体は一%台のマイナスですけど、昨年の七—九、たしか私の記憶が正しければマイナス一一%ぐらいだったんじゃないかなと。改善はしてきておりますけれど、まだこれがプラスにはなっていない、これが現実でありまして、昨日、産業競争力会議で取りまとめました成長戦略におきましても大きく三つの点を打ち出しております。 その一つが、生産設備や事業の新陳代謝を促す枠組みを構築し、思い切った投資減税で法人負担を軽減をしていく。そして二つ目には、最新の例えば医療設備、それからロボット介護機器、こういったものはかなり技術進歩というのが速い。そうすると、なかなか企業が適切なタイミングで導入を判断できない、ちゅうちょをしてしまうと、そういうケースもございまして、こういった企業を後押しするべく、企業が設備を購入するのではなくてリースで設備が確保できるような政策も実現をしてまいります。 また、例えば太陽光パネルであったりとか蓄電池、長い目で見ると経済的にペイをするものでも、初期投資が大きくて、特に個人としては購入に踏み出せないと、こういったものもあるわけでありまして、こういった製品を初期投資がなしに提供する民間サービスを国の出融資により後押しする新たな制度、これはクリーンエネルギー・ファイナンス制度と呼んでおりますが、こういったものなどを打ち出しているところであります。 先ほど申し上げました、今までとは次元の異なる規模、そしてまたスピードの投資減税、そういったものも含めまして、現在の設備投資六十三兆円、これを大体三年間で一〇%伸ばしていくことによりまして、リーマン・ショック前七十兆円、これを超える水準に持っていきたいと考えております。
○安井美沙子君 大変意欲的な目標であるとは思いますけれども、是非達成していただきたいと思います。 次に、同じ成長戦略の中なんですけれども、開廃業率についてお伺いいたします。 成長戦略で、低迷する開業率について、二〇二〇年までに一〇%という数値目標を掲げ、さらには開業率が廃業率を上回る姿を明記する方向であると認識しております。総務省の調査によれば、二〇〇六年から二〇〇九年の日本の開業率は二・六%、廃業率は六・四%であるほか、過去の数字を見ても高度成長期の時代ですら六から七%程度であり、二〇二〇年までに開業率を一〇%まで引き上げるとの目標達成はかなり難しいと思われます。 こうした数字に到達するために具体的にどのような政策的後押しをするのか、特に中小・小規模企業の新陳代謝を促進するための秘策があるのかどうか、経済産業大臣にお伺いします。
○国務大臣(茂木敏充君) 確かに、イギリスであったりとかアメリカ、開業率が一〇%程度、若しくは一〇%を超えるということでありますけど、例えばアメリカを見ても、昔からこんな高い開業率があったわけじゃないんですね。一九六〇年代であったりとか七〇年代、これはやっぱりどちらかといいますと大きな企業志向と、こういうのがありまして、当時のアメリカのホームドラマとかを見ると、大体主人公の御主人というのはサラリーマンなんですよ。若しくは、何というか、弁護士とかそういうあれで、ベンチャー企業の経営者なんというのはほとんど出てこないんですよね。 そういう社会が、しかし当時でいいますと、一九七九年にエズラ・ヴォーゲルさんが「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と、こういう本を書いて、日本が相当台頭してくる、こういった中でアメリカとしても新しい産業政策を考えなけりゃいけないということで、ヒューレット・パッカードのジョン・ヤング会長を中心にしてヤング委員会というのを八〇年代に立ち上げまして、ここで新しい政策を打ち出すわけであります。その一つがいわゆるコアコンピタンス、集中と選択です。そしてもう一つがベンチャー企業を育成すると、そのためにはベンチャーキャピタルも育成をしていかなきゃならない。 こういった積み重ねによって、アメリカにおいても開廃業率、これがやっぱり時間を掛けて改善をしてきていると、このように考えておりまして、日本におきましても、個人投資家からベンチャーへの資金の流れを一層太くするために、エンジェル税制をより使い勝手の良いものにするべく、制度の運用改善、PRの強化、こういったものにも取り組んでまいります。 また、例えば我が国の創業、第二の創業を高めていく観点から、先般の緊急経済対策においては創業補助金二百億円を措置しておりまして、約八千件の女性や若者等が行う地域需要にこたえる起業、創業や第二の創業を支援していくことにしております。 さらに、起業家のチャレンジ精神、これを阻害してきた一つの要因として個人保証制度と、こういったものもあるんではないかなと考えておりまして、この個人保証制度の見直しに取り組むことによりまして、一定の条件を満たした場合には保証を求めないこと等を規定したガイドラインの策定を早急に進めるとともに、政府系金融機関によります個人保証を求めない融資制度の充実、拡充を図ってまいりたいと、そんなふうに考えております。 それから、大企業に眠っている人材、技術と、こういうのを外に出すことによってもっと活性化をしていく、こういった、スピンオフであったりとかカーブアウトと、こういったことによります新しい事業の創出、これも後押しをしていきたいと考えておりまして、税制措置、金融支援、こういった面でも必要な措置をとってまいりたい、こう考えております。
○安井美沙子君 茂木経産大臣の登場によって、私は中小企業政策にも新しい風が吹いてきたんではないかと期待しております。集中と選択ということですね、これをキーワードに頑張っていただきたいと思います。 引き続き成長戦略についてお伺いするんですけれども、全国の中小企業四百二十万社のうち現在七十万社にとどまっている黒字企業を百四十万社に増やすとの大胆な数値目標も示されると承知しております。こうした状態が実現すれば、もちろん法人税の納税額も格段に増えますし望ましい限りと言えますが、まず、過去に黒字企業、すなわち利益計上法人が百四十万社に達したことはあるのでしょうか。また、ここ数年のトレンドにおいて黒字企業の数はどの程度で推移しているのか、国税庁にお伺いします。
○政府参考人(刀禰俊哉君) お答えいたします。 国税庁の会社標本調査という統計によりますと、平成二十三年度におきまして、資本金一億円未満の法人数は二百五十四万社でございますが、このうち二七%に当たります七十万社が利益計上法人となっております。 また、この利益計上法人数につきまして過去の調査結果を見てまいりますと、平成三年の百九万社がピークとなっておりますが、その当時の資本金一億円未満の法人数は全体で二百十九万社でございまして、利益計上法人の占める割合は五〇%となっているところでございます。
○安井美沙子君 もちろんこれは、経済状況、背景がその時々によって違うものですから一概には言えませんけれども、それにしても百四十万社というのは実現可能性に疑義を感じてしまうほど大変壮大な目標であると思っています。 こうした目標を掲げるからには、実現に向けた具体的な戦略、政策的な裏付けが必要であると考えますが、経済産業大臣から具体的なお考えをお伺いします。
○国務大臣(茂木敏充君) まずもって、七十万社を百四十万社に引き上げる、この目標、かなり高みを狙っておりますけれども、実現できない目標ではないと思っております。今、国税庁の方から、これまでの最高が百九万社、ただ当時は母数が二百十九万社ですから五〇%という御説明がありました。現在、資本金一億円未満の企業数が二百五十七万社ということでありますから、百四十万社というのは五五%弱と、こういう数字になってまいります。 ただ、七十万を百四十万に押し上げていく、これは相当大変なことだと思っておりまして、まずは日本全体をデフレから解消していく、こういったことが何よりも景気の回復ということが重要だと、こんなふうに考えておりますが、そこの中で、特に中小企業、小規模企業について申し上げますと、中小ものづくり高度化法におけます二十二の技術分野の見直し、それから国際認証の取得支援等によりまして、今後成長が期待をされます環境とかエネルギーの分野、それから健康・医療の分野、さらには航空、宇宙などの成長分野へ中小企業・小規模事業の進出を促進することが可能だと、またそうやっていきたいと思っております。 加えて、地域のリソースの活用、結集、ブランド化、新陳代謝の促進、そして国内外のフロンティアへの取組の促進といった中小企業・小規模事業者の革新につながる様々な取組も重要だと考えております。 内にこもっている技術、これを実際に世の中に出していこう、こういったことで、ものづくり補助金、これもつくらさせていただきました。そして、国内でいいものを持っている、もっともっと海外展開できるものがある、こういったものを中小企業であったりとか小規模企業が海外展開するための支援策、こういったものも具体的に考えていきたい。 新興国戦略につきましても、一律に新興国と扱わないということで、日本の今の企業の進出状況であったりとかほかの競合の状況によりまして、アジアとアフリカというのは違います、また中東も違います。それぞれによってきちんとした戦略を組み立てながら、そういった企業の海外進出、こういったものも促していきたい、こう考えております。
○安井美沙子君 成長戦略全般に言えることですけれども、非常に勇ましい数字、しかも結構中長期的な数字、現在の閣僚がもう閣僚でいなくなるときに達成されるかどうか分からない数字が多いということで、本当にこれが責任持って達成されるのかというところに非常に疑問を持っていたんですけれども、今大臣がおっしゃるように、具体的なアイデアでこの目標に向かって進んでいただければ本当に有り難いと思います。 〔委員長退席、理事大久保勉君着席〕 ちょっと話はそれるんですけれども、横浜の待機児童がゼロになりましたよね。林文子市長は、それまで評価が必ずしも一律ではなかったわけですけれども、あれを達成したことで一気に評価が上がりました。私は、やっぱり一点突破というのはすばらしいと思っていまして、待機児童を解消するという目標をどかっと打ち上げても、それを実現するためにきめ細かい目配りをしたと思うんです、トップが、マッチングとかですね。要は、株式会社の保育園を入れるということも抵抗は非常にあったと思いますけれども、ある程度の抵抗を突破して、手段を選ばずと言ったらあれですけれども、とにかく達成するということを目標にきめ細かい対処をさせたと、リーダーシップでさせたという、あれが一つのいい例だなと思っているんですね。 中小企業政策とは全く違いますけれども、たくさんの中小企業政策これまでつくっていただいて、私たち、政権のときもつくりましたけれども、こういったことを総動員して、今成長戦略に掲げられている中小企業、小規模企業にまつわる目標を是非実現していただきたいと思います。 今まで、アベノミクスの金融緩和、第一の矢と第三の矢の成長戦略にまつわる質問をるるさせていただきましたけれども、最後に法案の中身について一点、特に一点ですね、時間の許す限りちょっと確認させていただきたいことがございます。 先ほどから何人かの方が質問で出していらっしゃいますけれども、女性による起業、創業の話です。 私は今、民主党の女性委員会委員長代理をしておりまして、女性の社会進出を応援するのは民主党の党是であります。今回の法案の中でこの女性による起業の支援ということが強調されておりますので、これがどの程度本気なのか、ここを確認させていただきたいと思っています。 今回の法改正では中小企業基本法の基本的施策に女性及び青年による中小企業の創業の促進を追加することとしていますが、一つ懸念しておりますことは、女性ならではの経験、感性、視点が重要という一方で、女性の起業に対してどのような支援をしようとしているのかよく見えないことです。基本的施策を具体化するような支援が長期にわたって展開されなければ、女性による創業の促進という文言は単なるお飾りになってしまいます。 〔理事大久保勉君退席、委員長着席〕 これまで女性の創業が男性に比べてどのくらいの割合になっているのか、過去からのトレンドも含めて教えていただきたいと思います。中小企業庁長官、よろしくお願いいたします。
○政府参考人(鈴木正徳君) 起業、創業の数でございます。 まず、全体の数でございますけれども、例えば一九九七年ですと、二十八・七万人の方が起業、創業されていらっしゃいます。二〇〇二年にはこれが若干増えまして二十九万二千人、二〇〇七年には、残念なんですけれども、これが減りまして二十四万八千人に減少しています。 そのうち、女性の方の起業数でございますけれども、一九九七年、十一万六千人でございます。そのときの占める割合は四〇・四%でございます。二〇〇二年には十万人に減少いたしまして、また全体に占める割合も三四・三%に減少しています。二〇〇七年でございますけれども、これがまた更に減りまして八万人ということで連続して減少しておりまして、割合も三二・三%というような実績でございます。
○安井美沙子君 概して女性の起業の割合が低いように感じますけれども、この理由をどのように分析されていますでしょうか。
○政府参考人(鈴木正徳君) 私ども、二〇一一年に委託いたしまして、女性起業家に関するアンケート調査を行わせていただきました。 そうしましたところ、課題として、男性よりもずっと大きい課題といたしまして、起業に必要な経営に関する知識、ノウハウが不足していると、このアンケート調査で出ております。現在もますます経済環境が複雑化しておりまして、起業へのハードルが上がってきているというのが一点でございます。 もう一点、やはりこれは男性と違いまして非常に課題として大きかった点が、家事、育児、介護との両立が困難という点がございます。やはりこの家事、育児、介護、これにつきましてますます厳しくなっているという状況があろうかと思っております。例えば、この点につきまして、女性起業家は男性起業家と比べますと約四倍も困難だと回答されている方が多いというのが実績でございます。 このようなことが相まちまして、女性の起業家の割合が減ってきているのではないかというふうに考えているところでございます。
○安井美沙子君 安倍内閣では、平成二十四年度補正予算で、地域需要創造型等起業・創業促進補助金二百億円を創設し、女性や若者の地域での起業や後継者の新分野への挑戦を応援していますとPRしています。また、平成二十五年度予算の小規模事業者活性化補助金三十億円では、小規模事業者において、女性や若者を始めとした意欲ある経営者などが行う新事業活動を支援しますとうたっています。どちらも女性を特出ししています。 前者については、三月から四月にかけて第一回募集が行われたと承知していますけれども、これまでの採択件数と、そのうち何件が女性の起業、創業に関するものなのか、お伺いします。
○政府参考人(鈴木正徳君) これまでの第一次公募でございますけれども、六百四十九件申請がございまして、そのうち五百三十九件採択を行ったところでございます。女性の方のまず申請でございますけど、二百八件、三二%、それから採択でございますけれども、百七十九件、三三・二%でございます。
○安井美沙子君 今回の事業の予算説明資料を見ると、新たに起業、創業や第二創業を行う女性及び若者に対して事業計画を募集し、計画の実施に要する費用の一部を助成することで、地域需要を興すビジネス等を支援する旨が示されておりますが、今回の法改正において女性による創業の促進を基本的施策に盛り込むのであれば、例えば事業採択の際の要件に何らかの工夫を施したり、クオータ制、つまり割当てですね、女性に対して一定の割当てを設定することなども検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(鈴木正徳君) 私ども、このような補助金を採択するに当たりまして、外部審査委員会の評価を受けます、委員の評価を受けます。それに加えまして、私ども、政策面の配慮というのを評価する際に必ず行わせていただいております。 今回、この中小企業基本法の改正をお認めいただきますと、特に女性及び若者の起業、創業となりますと、この政策面での評価につきまして、私ども、加点といいますか点数を上げるといいますか、評価で大分重く重点的に配分することが可能になります。 ただ、私ども、やはりこういう政策については中小企業基本法、またほかの法律でしっかりと法律として国会で御審議いただきましてお認めいただいた場合、そういう場合に政策面の加点をすることにしておりまして、今回成立をしていただければ、私ども、そのような配慮をさせていただきたいと考えているところでございます。
○安井美沙子君 女性の社会進出をめぐって具体的な数値目標を掲げるべきか否かという点については、今年一月のテレビ番組で、自民党の野田聖子総務会長と高市早苗政調会長との間で論争となったことは記憶に新しいところでございます。 EUでは、昨年十一月、上場企業に対して、二〇二〇年までに非常勤取締役の四割を女性にすることを義務付ける指令案が欧州委員会によって発表されました。数値目標である四割を達成できない企業に対する制裁の中身が加盟国の裁量とされている点や中小企業は対象外とされている点など、十分踏み込んだ内容とは言い切れませんが、四割という明確な数値目標をあえて提示した先駆的な試みとして、我が国としても参考にすべき事例だと思います。アメリカでも、性別や人種などを理由に長い間いろんな意味で差別されてきた様々なマイノリティーグループを後押しするアファーマティブアクションという仕組みが機能してきた結果、アメリカの今の姿があるのではないかと思っています。 私事ですけれども、アメリカに留学していたときにこの恩恵を受けました。アメリカ全土でジャーナリズムの勉強をしている大学生を対象に、一か月間イスラエルに取材研修への参加者を募集する企画がありまして、駄目元で応募してみたらアジア人枠で入れてもらいました。ジャーナリストを志望する口八丁手八丁のアメリカ人の中で、ネーティブスピーカーでない私がほかの学生と並ぶ貢献ができたとは到底思えないんですけれども、チャンスをいただいたことで私自身にとっては大きな学びがあったと、これを身をもって経験しております。 つまり、クオータ制というのは決して理想的な制度だとは思いませんけれども、それを導入しなくていい社会こそが理想なんですけれども、歴史的に固定してしまったゆがみを是正するために一時的に必要な制度ではないかと思っています。 中小企業基本法の基本的施策に女性を特出しするのであれば、女性による起業を何年後に何万人増やすといった数値目標を掲げることや、そのための対策をいま一度政府全体で練り直し、具体的な起業に結び付くように後押しする必要があるのではないでしょうか。経済産業大臣にお伺いします。
○国務大臣(茂木敏充君) まずもって、安井委員の能力をすれば、アファーマティブアクションがなくても様々なところで採用されるんではないかなと、こんなふうに思っておりますが、私も、この例えばアファーマティブアクションであったりとか数値目標そのものがいいとか、それがない方が実際にはいいんだと思います。しかし、それを何かの目標がなければ達成が加速をされない、こういう考え方に立ちましたら、数値目標を設定する、例えば現在でいいますと、女性の起業、三二・三%ぐらいでありますから、これを最低でも四割に持っていく、これぐらいの大胆な目標というのは必要だと思っております。 ただ、同時に、より重要なことは、具体的にそれを達成するための手段をきちんと組めるか、目標だけ掲げても、それを達成する手段、これを充実させていくということが一番重要なんではないかなと考えております。
○安井美沙子君 赤羽副大臣にお伺いします。 衆議院の経済産業委員会で、女性の起業家同士のネットワークの構築などを可能とする支援ポータルサイトをこの七月中に立ち上げる旨の答弁をされておりましたけれども、このサービスが開始されることで女性の起業家が具体的にどのような支援を受けることができるようになるのか、お伺いします。
○政府参考人(鈴木正徳君) このポータルサイトでございますけれども、先ほど申し上げました女性起業家の課題といたしまして、経営者の様々な方との出会いが欲しい、それから経営ノウハウ等が欲しい、それから様々な専門家の助言をいただきたいと、そういうときにこのポータルサイトを使いまして、そういう先輩の経営者の方、専門家の方に登録をしていただきまして、その方とのマッチングがしっかりできるようにしたいと思っています。 なかなか、既存の経済団体に入っていらっしゃらない方々ですと、どこに行けばどういうような先輩に会えるのかということも難しい点もございますので、このようなポータルサイトを使いまして、そういう出会いの場、マッチングの場をつくりたいというふうに考えております。
○安井美沙子君 今お伺いしていますと、そういった支援内容というのは私は特に女性を特出しするような内容ではないのではないかなと思うんです。 時間もありませんので、もう私のちょっと私見を述べさせていただきたいと思うんですけれども、女性の起業というものに対してのバランスの良い絵姿が役所の中にあるのかなというふうにちょっと思っているんですね。女性の起業というと、必ず今役所で出てくるのが、おんぶひも、だっこひもの例でありまして、先ほどもちょっと出てきましたけれども、これは実際に子育てをした女性が肩凝りなど子育て中に実際に感じた悩みをヒントに開発したものということですから、これ、女性の体を持っている人じゃなきゃ作れないもので、確かに、かゆいところに手が届く商品という意味で、私は象徴的な事例であるということは十分理解しております。 しかし、女性の起業というのはこういう事例ばかりではありません。今一番注目される女性起業家といえば、ディー・エヌ・エーの創業者の南場智子さんではないかと思います。モバゲーなどで知られるインターネットオークションの会社を創業し、上場させ、野球の球団まで買ってしまいました。いやいや、彼女は例外的な成功例だとおっしゃるかもしれませんけれども、これも女性の起業であることは間違いありません。 私は、おんぶひも、だっこひもを開発した前者のケースとそれからディー・エヌ・エーのこのケースは両極端かもしれないと思うんですけれども、ほとんどのケース、大多数のケースはこの両極端の間に入ると思っているんですね。ですから、余り女性の起業、すなわち、おんぶひも、だっこひもというふうにイメージをひも付けてしまいますと、全体図を見失って、施策の打ち方を誤るのではないかと思っているんです。 ディー・エヌ・エーだって最初は小さな会社だったんです。二十年前、実は私は南場さんの後ろの机で仕事をしていたんですけれども、彼女が仕事の合間にコンピューターの画面でゲームをしていたのをすごく感慨深く思い出すんです。というか、仕事の合間にゲーム、ゲームの合間に仕事をしていたんじゃないかなと思ったんですけど。まだコンピューターゲームが今ほど普及していない時期に、彼女は、本当に好きだから、好きこそ物の上手なれでこの業界にのめり込んだんだろうなと、ユーザーの先駆者だったんだろうなと、今思えば思うわけです。 その意味では、おんぶひも、だっこひもの開発者とスタートとしては余り変わらない。感性、視点、オリジナルな視点に基づいて起業したという意味では変わらないと思っているんです。だけど、片方がなぜ小さな企業にとどまり、片方がなぜこんなに大きく成功するのか、ここのギャップ分析をきちんとしないと、この小さな企業、小規模企業に対する施策の解は出てこないと思うんです。 女性の起業が難しい理由を先ほど伺いましたけれども、政府が今考えている様々な女性に対する施策ですね、これらの難しい原因を除去することになっているのか、もっと何かやることはないのか。この辺について、中企庁長官と、そして経済産業大臣、それぞれにお伺いして、私の質問を終わらせていただきます。
○政府参考人(鈴木正徳君) 今議員御指摘のとおり、様々な起業がございます。今回の創業補助金でも、例えば海外需要、それの獲得を目指して行われる方、女性の方もたくさん応募をしていただいています。 やはり、それぞれの課題に応じて、ある方はこの地域だけで地域の需要で起業をしたい。ある方は、やっぱり全国の需要を目指したい。それをしっかりと分析をする。また、かなり地域ごとによっても違います。三大都市圏とそれ以外でもなかなか傾向が違っておりますので、そういう傾向を、私ども今回の創業補助金でもしっかりと分析をしながら次の政策を打ってまいりたいと考えております。
○国務大臣(茂木敏充君) まずもって、私が採用にかかわらさせていただいた南場さんのことを褒めていただいて、ありがとうございます。 ああいった大きなディー・エヌ・エーのように成長するタイプの企業もあると思います。しかし、地域において本当にローカルなニーズを吸い上げて、その地域で地産地消でビジネスを進める。私は、余り先入観を持たずに、男性であっても女性であっても、あらゆるビジネスに挑戦できる環境をつくる、こういったことが必要だと思っております。そこの中で、国として、また政府として、補完できる、支援できる部分について支援していく、こういう発想が重要なんではないかなと思っております。
○安井美沙子君 どうもありがとうございました。 最後に、鈴木長官におかれましては、中小企業、小規模企業の振興に一歩一歩着実に取り組まれてきたことに敬意を表しまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(増子輝彦君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 小規模企業の事業活動の活性化のための中小企業基本法等の一部を改正する等の法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(増子輝彦君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(増子輝彦君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時五十分散会