経済産業委員会 第10号
- 発言数
- 72 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2013/06/04
会議録
○委員長(増子輝彦君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、石井浩郎君、江島潔君及び田城郁君が委員を辞任されました。その補欠として長谷川岳君、青木一彦君及び轟木利治君が選任されました。 ─────────────
○委員長(増子輝彦君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房日本経済再生総合事務局次長赤石浩一君外一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(増子輝彦君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(増子輝彦君) 消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法案を議題とし、内閣総理大臣に対する質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○高橋千秋君 おはようございます。民主党の高橋千秋でございます。 今日は、総理にも来ていただきまして、質問をさせていただきます。 冒頭に、昨日までのTICAD、総理、お疲れさまでございました。私も経産と外務のときにアフリカを担当しておりましたので、それの準備も含めていろいろな会議も出させていただいておりましたから、今回の成功については敬意を表したいと思います。 それとは別に、この消費税の問題については、私も地元を回っておりますと、もういろいろな方からいろいろな意見をいただきます。この消費税を上げるということに対して基本的に反対という方も当然お見えになりますけれども、この消費税を上げるについては、昨年のちょうどもう今ぐらいから社会保障と税の一体改革特別委員会、それぞれ衆参でありました。この中で本当に長い議論をさせていただいて採決にまで至ったんですけれども、私は当時、参議院側のそれの委員長をしておりましたので、つぶさに全ての意見を聞かさせていただいておりました。 この中で、その消費税を上げるということに対してまず認識を御確認をさせていただきたいと思います。ちょっと質問の順番は変わるかと思いますが、よろしくお願い申し上げたいと思います。 この消費税を上げるということに関しては、社会保障、これはもう高齢化の問題は、先日、参議院の予算委員会で総理にも質問させていただきましたけれども、高齢化のことはもう避けて通れない大変深刻な問題で全ての分野にかかわってくる問題だろうと私も思っておりまして、これまでの間、議員、今十三年になりますけれども、この間、この高齢化含めて人口の問題をずっとやらさせていただきました。その中で特に深刻になってくるであろうこの社会保障の問題、これについては本当に小泉総理のときにいろいろ改革も行われましたけれども、百年安心と言っていたものについても、いや、あと百年どころかもう数十年も危ないんじゃないかという議論があって、昨年のああいう形の議論になりました。 我々としても、三党合意の中で最後成立したわけでありますけれども、この消費税を上げるということは、社会保障の充実強化ということに対して補填をする意味で、どうしても国民の方々に認識をしていただいて引き上げざるを得ないという、そういうことで我々は進めてきたつもりでありますけれども、まず冒頭、総理のこの消費税を引き上げるということの認識について伺いたいと思います。総理にまずお伺いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 少子高齢化が進展する中において大変厳しい財政状況にある我が国において、社会保障と税の一体改革を進めていかなければならないわけでありまして、社会保障の安定財源を確保していく上においても、そしてまた財政健全化をこれは達成をしていく上においても、まさにこれ同時に達成をしていく必要があるわけでございますから、そういう観点から自民党と民主党、公明党の三党において税と社会保障の一体改革、合意に達したわけでございます。 消費税率の引上げにつきましては、その増収分を全額、社会保障の充実、安定化に向けることとしておりまして、増大する社会保障の持続性と安心の確保、また国の信認に向けて重要な意義を有すると、こう考えております。こういう認識の下で三党合意をしたわけでございまして、当然、安倍政権もこの三党合意の上に立って、今申し上げました考え方において適切に対処していきたいと、このように考えております。
○高橋千秋君 基本的に、あのときの消費税引上げということを決めたということが、現在の安倍総理が提唱されておりますアベノミクスということに対して多くの国々が、財政再建に向かう入口に着くんではないかというそういう認識の下、今の状況に来ているのではないかなと思いますけれども。 ただ一方で、昨年のその委員会の中でも随分議論になりました、自民党政権になって、国土強靱化ということで様々な、言わば借金を増やす、そのこと、消費税を上げるということから余裕ができるということから、国土強靱化という名の下で公共工事を更に、我々のときからいうと倍に増やしたわけでありますけれども、これは、確かにそういうことができるのかも分かりませんけれども、本来の目的からいうと、この社会保障の部分を充実させていくということ、それとこの、そのことによって余裕ができるから新たに公共工事を増やすということとは私たちは結び付かないというふうにその委員会の中でも随分言ってまいりまして、そのことについて私は矛盾があるのではないかなというふうに思いますが、安倍総理、いかが考えますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今般、機動的な財政政策として補正予算、大型の補正予算を組んだわけでございますが、これは消費税を上げるからその余裕ができるものを当てにしていくということでは全くなくて、御承知のように昨年の七月、八月、九月、成長率がマイナス三・五となったわけでございまして、まさにこれは経済、景気が底割れする危険性に直面をしたわけでございます。そこで我々は、経済をしっかりと下支えをしていく必要があるだろう、そして我々が政権を取る際に掲げました、デフレから脱却をしていく、デフレから脱却をしていくという中におけるマクロ政策においても必要だと、こう考えたわけでございます。 そして、もちろん中身におきましては、特に一昨年の東日本大震災のあの大災害、ああしたことをやはりしっかりと防いでいくための予算、防災・減災というものに集中しているわけでございますし、長い間使ってきた道路、トンネル、橋、そうしたものが果たして、笹子トンネルの例にあるように、大丈夫か、もう一度そういうものを、国民の命を守るという観点からあの補正予算を組んだということでありまして、今の委員の御指摘のように、消費税を上げていくその財源を目当てにしているということでは全くないということは申し上げておきたいと思います。
○高橋千秋君 そうは言われても、あの消費税を上げるということで多くの国々、他国からも、日本が財政再建を目指すんだという思いがあるということを認識した上で円の相場等についても変わってきていると思うんですね。 そういう中で、結果的には借金をしなければ、増額をしなければならない。補正と本予算と分ける形になっておりますし、本予算の方については財政規律を守ったということを言われておられますけれども、補正と本予算足せば大幅に赤字が増えるということはもう誰が見ても分かる話でありまして、そのことに対して、消費税を上げるということを決めたということが、多くの国々が認識をしてそういう形が取れるということにつながったというふうに思うんですね。 別物だというお話ではありますけれども、私はそこは関連していると思うんですが、もう一度御認識を伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今般の私どもの経済財政金融政策については、いわゆる三本の矢によって、大胆な金融緩和と機動的な財政政策とそして成長戦略、これを同時に射込んでいくことによってデフレから脱却をしていく。言わば、財政の健全化を達成をしていく上においては、デフレから脱却をしなければ税収は増えていかないわけでございます。先ほど申し上げましたように、経済が底割れをしてしまったら、これはもう元も子もなくなってしまって、そもそも税収ががくんと落ちていくわけであります。 そこで、我々はとにかく経済を下支えしていく、そしてデフレから脱却をして税収を増やしていくという大きな目標を掲げたわけでございまして、基本的には内外から私は評価をいただいている、こう思うわけでございますが、しかしその中におきましても、デフレから脱却をして税収を増やしていく中において厳に無駄遣いは慎んでいくわけでございますし、同時に、これはまさに三党合意の中にあったように、財政を再建をしていくという目標、経済の成長と財政の再建、これを同時達成をしていくということを目指しているわけでありまして、もちろんその中におきまして伸びていく社会保障費に対応していく、社会保障費に対するこれは消費税ということに先ほど申し上げましたようになっていくわけでありますし、充実を図っていくということにも資するわけでございまして、当然、そういう好循環の中に入っていく中において、この消費税は財政を健全化していく上においては当然資するものであり、国の信認にも極めて重要なこれは方向であるということは当然申し上げておきたいと思います。
○高橋千秋君 デフレ脱却をしなければならないという認識は我々も当然持っておりますし、一方で財政再建をしなければならないという非常になかなか厳しい目的を同時にやっていかなきゃいけないというのは、これは大変なことは我々も認識をしています。 その中で、総理が、五月二十八日に経済財政諮問会議で骨太の方針の大枠を提示されました。まだこれは目次のような形で、これから中身について出されるんだろうと思います。これに対する期待感も確かにあります。 今後、ここの部分が非常に大事なことになってくる、これはもう皆さんが認識していることで、ここ一、二週間の株の乱高下、今日も株価が下がっている形になっておりますけれども、これまで取られた金融政策、財政政策に対してやはり懸念がそろそろ出始めているんじゃないか。本物の経済成長にしていくためには、その成長戦略、これから出されるものについて、骨太の方針と言われているものに対して、やっぱりきっちりと示していかなきゃなりませんけれども、今後、我が国のマクロ経済のその姿、その道筋について安倍総理の、今も少しお話がありましたけれども、具体的な考え方をお伺いをしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 日本経済は、十五年ぐらいの長きにわたってずっとデフレが続いてきたわけでございまして、これは極めて深刻なことであります。デフレというのは経済、貨幣現象でもあるわけでありますが、年々年々物の値段が下がっていく、しかしそれ以上に賃金も下がっていくわけであります。当然、企業は、投資をしていく、設備投資をしていくという意欲を失う。言わば、その中において日本は成長していくことができるんだという自信すら失い始めていたわけでございまして、このデフレマインドをそぎ落として、再び日本は成長することができるんだという自信を取り戻すのは、それはそう簡単なことではないわけでありまして、だからこそ、デフレはずっと、そして経済の低迷は十五年間続いてきた。これを変えていこうというのが安倍政権に課せられた大きな使命であります。 そして、その中でまさに今まで行ってきていなかった次元の違う大胆な金融政策を取っていくということが第一の柱であります。その中において日本銀行と二%という物価安定目標について約束を交わしたわけでございます。そして、機動的な財政政策を行っていく。そして、もう既に累次にわたって発表してまいりました民間企業の投資を喚起する成長戦略であります。 デフレマインドを変えていくために、まずインフレ期待を起こしていくと。それには、言わば転換しつつあるのは間違いないわけでございまして、その中における金融政策と財政政策であったわけでありますが、この財政政策については、恐らく高橋委員も同じ認識だと思いますが、何回も今大きな借金のある中で行うことはできませんから、持続的な力強い成長軌道に乗せていくためには民間の投資を喚起し続けていく必要がありますから、第三の矢が極めて重要であります。そして、言わば将来成長していく、そして二%という緩やかな安定的な物価上昇が起こっていくという中においては、これは言わば企業も投資をしていくという意欲を持つわけでございます。 そういう中で、企業の利益が上がっていく、収益が高まっていく中において、そしてそれは賃金として国民に還元されていく中において更に消費が喚起されていくという、これが一番望ましい景気の好循環の中になるべく早い段階で我々は入るように、入れるようにしていきたいと、こう考えているわけでございまして、だからこそなるべくこの時差をなくしていきたい。つまり、賃金が上がってくるまでの時差をマクロ政策をスタートしてから短くしていきたいという中において、多くの企業の皆様に、なるべくこれ賃金を上げていただきたいと、経済界にもお願いをしているわけであります。 動きとしては、基本的には消費においても雇用においても幸いいい数字が出てきているわけであります。そうした状況をしっかりと皆さんに実感してもらえるような、そういう景気、経済に結び付けていきたいと、このように考えております。
○高橋千秋君 総理がそういう経済界に対していろいろな要請をされていることに対しては、敬意を表したいと思います。 ただ、私も、ここにおられる多くの委員の皆さんも、それぞれ地元を回られると、まだまだやっぱりその実感というか、実感はありませんし、むしろ大変厳しくなっているというところも幾つか、幾つかというか、かなりあります。そういう中で、この消費税を上げるということに関して、多くの方々からはまだまだ懸念があります。特に、住宅業界であったり、高額な商品を売っておられるようなところについては、駆け込み需要はあるかも分かりませんけれども、大幅な落ち込みがあるんじゃないかとか、いろいろな部分で心配をされておられます。 具体的な中身については後でまた御質問させていただきますけれども、先ほどおっしゃられたそういう様々な対策、これから出てくる骨太の中身についても、増税をしていくということの環境がそのことによって整うのかどうか、ここは大変難しいところだと思います。 ただ、来年の四月一日から引き上げるという予定ですから、これは準備をする側から見ても、そんなにぎりぎりのところで判断というのはなかなか難しい。特に、小規模の企業にとっては、その準備をするには随分手間もお金も掛かるわけですから、大変準備にはある程度の期間が要ると思います。 今までの答弁の中でも、それぞれの大臣等の答弁の中でも、そういう判断についてはどうするのかという質問が出て、一旦は引上げ前に立ち止まって判断すると、判断が九月か十月ぐらいじゃないかという話もありましたけれども、その時期についてどういうふうにお考えなのか。そして、実際にこれを上げるのかどうか。まだ今の段階では決まっていないということかも分かりませんけれども、これは、多くの方々にとっては、本当に上げるのかどうかということについて多くの関心があると思います。 特に、先ほど申しました住宅の関係では様々な対策を打っていただいて、八月中に契約をすれば納入、納品の時期が遅れてもそれを適用しないとか、様々な対策をやってはいただいていますけれども、本当にやるのかどうかについては、売上げにも大きく響いてきますので、ここについては物すごく懸念を持たれておられます。 その意味で、この引上げの判断をする環境が今回の対策で整うのかどうか、それとともに、その判断時期はいつぐらいなのか、そして本当に引き上げるのかどうか、この三つについてお答えいただけますでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この消費税の引上げにつきましては、先ほど申し上げましたように、伸びていく社会保障費に対応するため、そしてしっかりと充実を図っていくため、社会保障をですね、同時にまた国の信認を維持していくために必要と考えて、自由民主党は野党ではありましたが、与党・民主党政府とともに協議をし、我々は税と社会保障の一体改革を進めてきたわけでありまして、その必要性については全く認識としては変わっていないということは申し上げておきたいと思いますし、ただ問題は、この時期、来年に決まっている時期を実際に来年行うかどうかについては、これはやはり経済は生き物でありますし、実際に税率を上げて、これは経済にどれぐらい言わばマイナスの打撃があるか、ダメージがあるかということも慎重に考えなければいけないわけでありまして、税収が逆に落ち込んでいくようでは意味がないと、こう考えるわけでございます。 そして、現在のところ、先ほど申し上げましたように、昨年の七—九がマイナス三・五%の成長であったものが一月—三月はプラス三・五%。つまりマイナスがプラスに変わったわけでございますし、そして四月の数字を見てみますと、先ほどちょっと申し上げましたように、生産においても雇用においても、そして消費においても改善をしているわけでございますし、先行指数である機械受注もこれプラスになっているということでありますし、有効求人倍率もこれはリーマン・ショック前にやっと戻ってきている。いい数字はだんだん出てきているわけでございますが、しかし、四月、五月、六月がどうなっていくかということもこれは見ていかなければいけません。 そうした指数をよく見ながら、消費税率の引上げについては、民間企業の契約の都合など国民生活等への影響も考えて、引上げの半年前に、附則第十八条にのっとって、名目及び実質の成長率、物価動向等、種々の経済指標を確認し、経済状況等を総合的に勘案して判断をしていく考えであります。 いずれにせよ、三本の矢で長引くデフレから脱却をして日本経済を再生させていく、このことに全力を尽くしていきたいと考えております。
○高橋千秋君 先日、私も報道でしか知りませんが、麻生財務大臣の方は、そういうことを先延ばしするということはないということを言われたというふうに聞いております。一方で、今日は国交省は来ていただいていないと思いますが、太田国交大臣の方では、消費税転嫁で鉄道運賃は一円刻みにするとか、タクシーの初乗りを今東京の場合は七百十円を七百三十円にするとか、いろんな話がもう既に出ております。 これはそれぞれの個人的な感想かも分かりませんけれども、麻生大臣がそういうふうに言われたというのはかなり重い話だろうと思いますけれども、総理としては、ここはまだ確定をしていないという認識なのか、必ず上げるという認識なのか、その辺はいかがなんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) このいつというのは、四月というのはもう既に基本的には決まっているわけでありますが、今申し上げましたように、附則の十八条において、経済は生き物でありますから、四月に上げていいかどうかということはしっかりと私は確かめていきたいと、こう考えているわけでありまして、国民生活に大きな影響があるわけでありますから、経済に大きな影響があるわけでありますから、私は行政の責任者としてそこは慎重にしっかりと確かめていきたいと、こう考えているわけでございまして、ですから、今の段階では今申し上げたとおりでございまして、この附則十八条にのっとって適切に判断をしていきたいと考えているわけでございます。
○高橋千秋君 冒頭に申しました去年の社会保障と税の一体改革の特別委員会の中でも様々な意見が出されて、あのときは、消費税のことだけじゃなくて、税制の抜本改革ということもその議論の中にあって、法律も出されたわけでありますけれども、我々は、社会保障を充実させていくという、将来の日本に向けてきっちりと準備をしていくということに対して、もう税制の抜本改革についても模索してきたわけでありますけれども、この姿勢は安倍政権についても変わっていないと私は思っているんですが。 その辺の認識をお伺いしたいということと、それから、この消費税をきっちりと、消費者の方が消費税が上がったということを認識をしていただいて、そしてそれがちゃんと転嫁されているということが認識をしてちゃんと徴収がされないとこれは意味がないことで、後で御質問させていただきますけれども、表示の問題等が今回大きな問題になりましたけれども、消費者の方が消費税が上がってそれは当然必要なんだということを認識してもらわないと、この全ての部分が崩れてしまうことになります。 こういう、安倍政権として、去年のあの委員会での様々な議論で出た結論を継続していくというお考えであるのかどうかということと、そこの転嫁の部分についてどういうふうにお考えなのか、お聞きをしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この消費税については、まさに伸びていく、増大する社会保障費に対応し、そしてその充実を図っていくものでありますが、言わば社会保障というのは人間が生きていく上においてのこれはまさにセーフティーネット、安心ですから、それがあって初めて積極的な経済活動もできるわけでございますし、人生安心して暮らしていくことができる。つまり、国がしっかりとそれは守っていく一番大切なものの一つと言ってもいいと、こう思うわけでございまして、その財政状況が不安であれば、むしろ国に対するこれは信認が失われていくことにもつながっていくわけであります。 だからこそ、我々は、消費税を上げていくというのは言わば政治家としても政府としてもなかなかこれは厳しい政策ではありますが、そこはしっかりと我々は判断をしなければいけないという中において三党合意をしたわけでございますが、まさに今委員がおっしゃったように、国民の皆様に今のところを、増大する社会保障の持続性と安心の確保、そして国の信認維持のために行っていく必要があるんだということを国民の皆様に御理解をいただく努力をもう少ししていく必要があるんだろうと、こう思うわけでございますし、そして、引上げ分は、増収分は全額社会保障財源化して国民の皆様に還元するということも併せてしっかりと説明をしていかなければならないと、このように思います。 同時に、これは消費税が円滑かつ適正に転嫁をされていくことが当然望ましいわけでありまして、消費者や事業者の方々に転嫁等に関する理解を深めていただくことが極めて重要であろうと、このように思っております。 このため、転嫁対策法案の規定を踏まえまして、安倍内閣においては、消費者の方々に対しては、こうした今般の消費税率の引上げの趣旨や意義や、価格への転嫁を通じて最終的に消費者に負担していただくことが予定されているという消費税の性格、あるいはまた転嫁対策等の取組について、様々な機会をとらえて丁寧に説明をしていく方針であります。事業者の方々に対しては、本法案成立後、法案の内容を含めた転嫁対策等について、パンフレットや業界向け等の説明会を開催するなど、徹底した周知広報を行っていきたいと考えております。
○高橋千秋君 質問通告の先を答弁していただきまして、ありがとうございます。 この広報について、私は大変大事だと思います。おっしゃられたようなことはやっていくべきだと思いますが、回っていますと、消費税が上がるということが決まっている、決まっているというか、社会保障と税の一体改革の委員会の中で、来年の四月一日に上げるという方向で今用意をしているということを知らない人の方が多いです。多くの方々にとってみれば、いや、消費税上がるのかと。上がるということを聞くと、単純に、いやいや上がるのは困ると、そういう心配をされる方が多いわけでありますけれども、その広報は是非きっちりと丁寧にやっぱりやっていただきたいなと思うのと、それと、今回のこの法律案でいけば、買いたたきだとか転嫁拒否だとか、そういう問題が出てくるわけですけれども、そういうときに中小企業庁やそれから公取等、いろんなところがまたがってくるわけですね。 ガイドラインを作るというお話でもありますけれども、これはやっぱりそれぞれ、それぞれの事業を所管する主務大臣も同じような権限を有するという形になっているわけで、それぞれやっぱりうちがうちがという話になってくる可能性があります。その意味で、ばらばら感がやっぱり出てくる可能性があっては消費者側にとっては本当に迷惑な話で、これはもう全てのいろんなことにかかわってきます。物を売るということだけじゃなくて、例えば観光地でどこかの公園の入場料だとか、いろんなもの全てにかかわってくるので、それは主務大臣が全て違いますし、その主務大臣が勝手なことを言ってもらっては困るということになってくるわけで、これはその統一性をやっぱり持っていただかなきゃいけないですけれども、ここについて、これは内閣府が中心になるのではないかなと思いますけれども、それの長である総理として、その責任者になるわけですけれども、この統一感、どういうふうにされるのか、お聞きをしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 本法案においては、消費税の転嫁拒否等の行為をより迅速かつ効果的に取り締まる観点から、公正取引委員会だけではなく、中小企業庁長官や事業を所管する大臣にも調査や指導を行う権限を付与することとしておりますが、その執行に際しては、政府として統一性を確保していくことが重要であると考えております。 このため、執行の統一性を確保する責任を一義的に有する公正取引委員会において、まず転嫁拒否等の行為に関する解釈の明確化を図るためにガイドラインを作成、公表するとともに、次に調査マニュアルを作成し、関係省庁にマニュアルを示すなどによって執行の統一性を確保していくこととしております。 また、政府全体として、消費税の円滑かつ適正な転嫁等に資する総合的な対策を推進するため、関係閣僚から成る消費税の円滑かつ適正な転嫁等に関する対策推進本部を内閣に設けておりまして、公正取引委員会と各主務省庁との緊密な連携を図ることなどによって整合性のある対応を確保していく考えであります。
○高橋千秋君 今回のこの法律案の中にカルテルという話が出てまいります。カルテルというと何か談合しているみたいでイメージ的には良くないんですけれども、今回は、その消費税の転嫁がちゃんと行えるかどうか、その中小業者にとって、カルテルを結んで出せるということになっています。一方で、平成元年のときの、引上げのときには、むしろ値上げのカルテルという問題が大きな問題になりました。便乗値上げですね、便乗値上げをそのことによってやるという、この両方が今回は出てくると思います。 今のデフレの中で様々言われているのは、消費税を上げたといっても値段を上げることはできないからということが今回のところでは大きな問題になっているわけで、その意味で、この転嫁をちゃんとできるためのカルテルというのは大変重要なことですけれども、一方で、この値上げ、便乗値上げのためのカルテルを結ぶということに関してはきっちりとやっぱり監視をしていかなきゃならない。 その意味で、公正取引委員会にこれを提出するということになっていますが、以前、ガソリンスタンドの不当な値引き、不当な競争の中で、公正取引委員会が昨年、初めて立入りをやったということがありました。何十年もその要望があったけれども、去年初めて我々のときに立入りをやって、それはガソリン業界からは一定評価をされました。 しかし、そのときに、なぜできなかったのかといったときに、いや、もう人手が足りないんだと、それだけの全ての部分を監視するということはとても公正取引委員会だけではできない、そういう話がいつも出てまいりました。だけど、あえてそこで、一罰百戒じゃないですけれども、公正取引委員会が初めて入ったということはすごく抑制的効果があるということで、我々は一定の評価をしましたけれども。 今回は、これガソリンスタンドの数どころの話じゃなくて、全ての業界にかかわってくる話で、これを、公正取引委員会が臨時職員を六百人ほど増員をするという話は聞いていますけれども、臨時職員で六百人というのはかなりの数ではありますけれども、全国にまたがる、公正取引委員会は全国にあるわけではありませんから、これは大変困難な作業を要すると思うんですね。その意味で、それが本当にちゃんとやっていけるのかどうか、大変不安があります。 それとともに、臨時六百人という形で、これは消費税を転嫁するわけですから、いろんな業界でこれ、なかなか表に出てこない部分があります。無理やりそこは値引きしろとかという話は、そんな堂々と外に出すようなものではありませんから、そこをどうやって判断するかというのは、これはかなりベテランじゃないと分からない部分が多いと思うんですね。 その意味で、この体制が果たして取れるのかどうか、私はちょっと疑問なんですが、この点についていかがでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) まず、お尋ねのこの十二条の、本法案で独禁法の適用除外にしているカルテルについて体制が十分であるかというお尋ねについては、転嫁カルテル及び表示カルテルの届出については、届出書の記載、添付書類、その他手続に関する事項について、事業者の事務負担に配慮して過大なものにならないようにし、適切な届出がなされれば公正取引委員会において直ちに受理することといたしております。また、その十二条の届出に係る書類の受理体制についても、公正取引委員会の各地方事務所でも届出を受付するなど、事業者の利便を十分に確保できる体制の整備を図ってまいりたいと思っております。 また、さらに、先生がお尋ねの、この十二条に、奇貨としてというか、そういう違法なカルテルについてのお尋ねがありました。 今般の消費税率の引上げに際しては、転嫁カルテル、表示カルテルについて独禁法の適用を除外することといたしております。これは、取引上の立場の弱い中小事業者が消費税を円滑かつ適正に転嫁できるような環境を整備するためのものです。他方、御指摘のように、消費税の円滑かつ適正な転嫁に必要な措置の範囲を超えて本体価格や税込み価格までを決定することは、当然のことながら一般消費者に対して便乗値上げといった弊害をもたらすものであり、適正な転嫁とは言えず、この十二条の適用除外の対象とはなっておりません。 消費税の円滑な転嫁に向け、転嫁カルテル、表示カルテルが適正に実施されるよう、本法案成立後、転嫁カルテル等の具体的な事例などを記載したガイドラインを作成、公表するとともに、事業者の方々にパンフレットの配布や業者向け等の説明会を開催するなど、徹底した周知広報を行っていくつもりでございます。 仮に、円滑な転嫁に名を借りた違法なカルテルが行われている場合には、公正取引委員会において厳正に対処されるものと考えております。
○高橋千秋君 今回のこの消費税の引上げ、それに伴う転嫁の問題だけじゃなくて、以前から大手の企業から、下請の企業がいっぱいあるわけですけれども、そういうところが、今円安に振れて自動車とかいろんな輸出産業にとっては好調になってきているというふうに聞いていますけれども、円高当時、円高だけじゃなくてなかなか売上げが伸びない当時、その下請に対して値引きが、かなり厳しい値引き、それを何とかのめという話が各所で聞かれます。これは、いまだにその流れは、円安になったからといっても止まっておりません。円安になったから、大手の方は、元請の方は売上げが伸びて余裕ができた。そうしたら、下請の方は、それを引き上げてくれるのかといったらそういうことではなくて、引き下げたままでまだ取引が続いていて、むしろ原材料が高くなって企業収益は苦しくなっているという方が地方では多いわけですね。 そういう中で、この表示の問題、これは衆議院で修正をされてこちらに送られてきたわけでありますけれども、この表示の問題が大変大きな注目ポイントになっています。 これは、消費税の転嫁について、消費税が消費者に転嫁をされていないというような誤認を生じさせるおそれがないようにということ、それとともに、例えば大手スーパーの周辺の近隣の店もそれに追随しなきゃいけないとか、それから納入業者に買いたたきを誘発するおそれがあると、この三つのポイントが中心になって、この表示、いわゆる消費税還元セールという問題ですね、これについて禁止をするということになっておりますが、ただ、これは衆議院で修正をされて、消費税ということが入らなければいいということではありますけれども、一番最初の消費税が転嫁されていないような誤認を生じさせるおそれ、つまりこれは、消費税上がったけれども、これはセールでまけておきますよというようなことは防がなきゃいけないと。これはこの法律の趣旨にのっとっていると思うんですけれども、あとの周りの近隣のところがそれに追随しなきゃいけないとかいうような話についてはこの表示の問題とはまた別の問題だと私は思うんですけれども、これについて、衆議院で修正はされましたけれども、どういう意義があるんでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) 八条についてのお尋ねですが、この八条は、消費税が最終的に国民に転嫁されなければならないと、きちんと国民全てが支払わなければならないという意味において、消費税は払わなくてもいいんだという誤認を防ぐという意味と、そして、そういった表示に関連をして、買いたたきなどの違法な行為が行われることを防止するという趣旨でございます。 一号については、消費税はいただきませんというような旨の表示です。また、二号については、消費税上昇分値引きします、三号については、消費税分相当分ポイントを付与しますなどの表示によって、消費税が支払わなくてもいい、またその分は値引きされるというような誤認を防ぐという趣旨があると思います。
○高橋千秋君 本来、こういう経済行為、営業行為というのはやっぱりある程度自由であるべきだろうと。その中で、こういう形が出てくることに関して、やっぱり流通業界からは反発が出ているというふうにも聞いています。その中で、やっぱりある程度必要最小限度に、こういう部分を法律で規定をするというのはある程度最小限度にとどめておくべきだろうと。 一方で、下請いじめ防止という観点で、その法律もほかにも幾つかあるわけで、こことの流用でこういうものは防げるんではないかというふうに考えますけど、いかがでしょうか。
○大臣政務官(伊東良孝君) ただいまの下請業者等々に関する点でありますけれども、事業者間取引における価格の表示につきましては、個々の事業者ごとに、これは外税、内税いずれの方法も可能となっているところでありますが、一般的には外税での取引が主流となっているものと承知をしております。この事業者間取引における価格表示につきましては、多くの事業者から規制を設けるべきでないという意見が多く出されているところでもありまして、また、事業者によりましては、業種、業態や事業規模、商慣習など様々であるため、一律に特定の表示方法を義務付けることは困難であると考えております。 なお、御指摘のように、力の弱い事業者がこの事業者間取引において税込み価格による価格交渉を強いられ、結果として転嫁拒否や買いたたきにつながるという声もあることも踏まえ、本法案におきましては、大型小売店等に対しまして、納入業者が外税での価格交渉を申し出た場合、大型小売店はこれを拒否してはならないことといたしております。また、業界団体が外税で取引することについて、業界内で統一基準の策定、表示カルテルを行っても独禁法を適用しないとするなど対策を講じているところであります。
○高橋千秋君 一部の報道というか、憶測があると思いますが、財務省に答えていただきましたので、財務省としては、消費税というのは余り悪役にしたくないのでそういう形は出したくないんだというような報道も一部ありました。 いろいろな考え方はあると思いますけれども、この消費税の引上げにかかわらず、先ほども申しましたように、これまで下請に対してかなり無理難題を言ってきているというのはもう公然の事実であります。その意味で、この下請防止の対策の法律等を含めて様々な部分がまだ機能していないんじゃないかと。その上に、消費税に限ってこういう形をやるということに関して、いろいろ多層的になってしまうんではないかという懸念もあります。その意味では、これは是非今後も下請いじめの防止について、この消費税に限らず、もう少し公取も含めてきっちりと対策をすべきだと思います。それについては後で御答弁いただきたいと思いますが。 時間がありませんので、ついでに、先ほど外税の話もありました。多くの業界から私のところにも、内税じゃなくてもう外税にしてほしいと、全部もう外税で基準を決めてほしいという、そういう声がよく出てまいります。これは、例えば旅館とかでも、自分のところは値段上げていないのに、消費税が上がったから旅館の宿泊代上げなきゃいけないと。例えば食べ物屋でも、牛丼一杯が幾らというときに、その消費税の部分が内税であったら自分のところが値上げしたという感じに取られてしまうと。やっぱりこれは外税にして、いや、これは消費税が上がったんだから皆さんにちゃんと負担をしてくださいねということをきっちりと言えるということを、そういう体制をつくってほしいというのは、これいろんな業界から来ております。それは皆さんのところにも当然いろんな話で来ておられると思いますけれども。 その外税、内税については、まあこの法律とは直接関係ありませんけれども、総理、どういうふうにお考えですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 価格表示の在り方については、事業者からの視点に加えて消費者からの視点も含めた検討が必要であると、こう考えています。 事業者の方々からは、価格転嫁のしやすさや値札張り替え等の事務負担の観点から外税表示が望ましいとの意見がある一方で、価格表示は価格転嫁と直接の関係はないという意見や、消費者とのトラブルや混乱を懸念して現行の総額表示を維持すべきと、こういった様々な意見があるのも事実でございまして、また、消費者の方々からは、現行の総額表示方式が定着をしているので、支払総額が一目で分かるといった利便性を評価する声が多いとの指摘もあるわけでございまして、これらを踏まえて、今般の法案では、基本的には現行の総額表示方式を維持をしつつ、税率の引上げ時において総額表示義務を厳格に適用することは、事業者にとって値札の張り替えなど多大なコストが掛かって、ひいては円滑な転嫁の確保も困難になるとの考えから、時限的な取扱いとして、消費者に誤認されないための対策を講じていれば外税表示も可能とする特例を設けたところであります。
○高橋千秋君 その特例という形にすること自体がまたややこしくなってくるんじゃないかなと私は思います。 諸外国へ行っても、いろいろ買物をすると、やっぱり税金は、その値札に付いているプラス税金というところが先進国は多いように思いますけれども、特にそういう弱い中小の業界にとっては、やっぱり外税にしないと本当に上乗せをするということができないということが各所から言われています。これはもう本当に実感としてそういうことがあるんだろうと思います。 先ほど総理から、いろいろな意見があるということは言われました。確かにそれはいろんな意見があると思います。ただ、中小にとっては、やはりこれは外税にしていただいた方がその転嫁がしやすいと。先ほど一番最初に、その転嫁をするということの意義について、転嫁を、きっちりと消費税を払っていただく、国民の方に納得して払っていただくということを認識をしていただくためにも、私は外税方式にやっぱり統一をすべきではないかと。今のお話で、特例ということでやってしまうと、またごちゃごちゃになってしまって混乱を招くんではないかと、そのことを懸念をしておりますという、これ、消費税については大変重要な問題です。 これは、自民、公明そして民主との三党合意という形で決まったものであります。これは我々も責任を当然負わなければならないことですけれども、しかし、一番それは影響あるのは消費者、生活者です。ここの部分を是非もっと配慮をした対応、この法律以外にも、先ほど下請いじめの防止のことについてもお話をさせていただきましたけれども、是非様々な対応をしていただけるように要請をして、私の質問を終わらさせていただきます。
○松田公太君 みんなの党の松田公太です。 今回のこの消費税転嫁法案、参議院と衆議院で参考人質疑を入れますと合計十一回、この審議が行われました。一つ一つの法案に時間を割いてじっくりと議論するのは大変必要なことだと思いますが、なぜこの法案にだけこれほどまでの時間を掛けるのかと。なぜこの法案にだけと言ったかといいますと、実は、過去十年間の実績を調べてみたわけですけれども、参議院の経済産業委員会で審議回数が三回を超えるものは実は一つもなかったんですね。今回は、参考人質疑を入れると五回にも及びます。正直言って、私は不思議な印象を受けております。 そこで、今日は安倍総理に、この法案の実質的な意味合いの部分で質問をさせていただければと思います。 五月二十八日に私は稲田大臣に対して、そしてまた五月三十一日に連合審査会で我が党の中西議員が麻生大臣に対して同じ質問をさせていただきました。なぜ、消費税を上げるかどうか決まっていないのに、この法案の終期を平成二十九年三月三十一日までと区切っているのかと。また、本来ならば消費税増税が施行されてから三年とすればよろしいんじゃないでしょうかと、そのような質問もさせていただきました。稲田大臣のそのときの答弁は、「法律上、確定的な日付で書くのが適当だと思ったからだと思います。」と、非常に分かりづらいものでございました。おしりを最初から決めてしまう、もうこれは明らかに消費増税を確定していると思わざるを得ないんですね。 私は、以前、会社を経営しておりましたが、全ての商品の値段を変えることへの準備は相当な時間を要すると思います。売上げシステム、会計システム、POS、タグ、ポスター、そして今回の場合、特に非常にあやふやで分かりづらい表示の規制にどう対処するかなどなど、この法案が通ったらすぐに準備に取りかかる企業は多いと思います。 つまり、安倍総理が判断するとされている十月には既に準備を大部分完了させて、来るべき消費増税に備える必要があるんではないかなと思っております。この法案が通ってしまえば、そのときその瞬間からこの準備をスタートさせることになると思います。消費増税は、ある意味そういう動きによって外堀が埋められてしまって、そして既定路線とされていくんではないかなと私は感じています。逆に、この法案が通った後、その準備が進んだ後に十月に増税はなくなりましたというふうに言われる方がむしろ困ってしまう事態になってしまうんではないかなと思うわけです。 私は、この法案は本質的に既定路線化を狙ったものじゃないかなというふうに感じておりますが、安倍総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 税制抜本改革法においては、一段階目の税率引上げ日が平成二十六年四月一日、二段階目の税率引上げが平成二十七年十月一日と定められております、これは御承知のとおりでありますが。 今般の消費税率引上げに際して転嫁拒否等の行為が集中して発生するおそれがあると見込まれるため、本法案では、二段階目の税率引上げ日である平成二十七年十月一日から一年半後である平成二十九年三月三十一日を失効日として規定をしているわけでございまして、他方、消費税率の引上げについては、実施時期の半年前、附則第十八条にのっとって、種々の経済指標を確認をして、経済状況等を総合的に勘案して判断することとしております。 この法案は、そうした枠組みを変えていくというものではもちろんございません。これはこれとしてしっかりと準備はしていくということでありますが、実際に来年四月に上げるかどうかということについては、今申し上げましたように、附則十八条にのっとって適切に判断をしていく考えであります。
○松田公太君 総理、先ほど申し上げましたように、経済産業委員会での審議もかつてないほどの回数が行われておりまして、その都度、メディアとかブログ、ソーシャルネットワークでこの話が広がっているわけですね。 実際、最近、インターネット選挙が解禁になるというお話ですから、例えばビッグデータという言葉なんかも使われておりますけれども、そのビッグデータを見ますと、ソーシャルネットワーク上の四月とか五月のその消費税転嫁というキーワード、それに関連するキーワードが非常に急増しているんですね。特にまた、ユニクロを代表するような小売業界などから不満の声が多くなったということもあって、本法案八条の修正がされました。それによって、消費税還元セールなどの細かい表示についての議論というのがまた盛り上がっているわけなんです、ソーシャルネットワーク上でも。 本来は、消費税自体、それを上げるべきか否かの議論を私は今の段階では徹底的にするべきじゃないかなと、国民的議論にしていくべきじゃないかなというふうに思っているわけですけれども、今現状においては、そういった細かい話、その表示についてとか消費税還元セールという言葉について、そういう言葉がどんどん広がっていってしまっている。本当に安倍総理はやはりメディアをお上手に使われているんだなという印象を受けてしまうわけですけれども。 しかし、ここ最近の不安定な株価動向を見てもお分かりのように、非常にボラティリティーが高い動きをしておりますけれども、アベノミクスの実効性に関してやっぱり疑念を持たれる方が出てきているんじゃないかなというふうに思うんですね。一本目の矢でせっかくつくられた、この、まだ表面上でしかありませんけれども、景気の気の部分ですね、これをしっかりと軌道に乗せるために二本目、三本目ということなんでしょうが、その三本目の矢でしっかりとしたやはり経済成長を成し遂げてから消費税を上げるかどうかの判断を私はするべきではないかなというふうに思っています。そのためにはやはりもう少し時間が必要だと思っているんですが、安倍総理、十月の消費税増税、この判断は私は見送るべきだと思うんですが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 消費税の趣旨については、これは委員もよく御承知のとおりだろうと思いますが、伸びていく社会保障費、この中で財政状況も厳しくなっているわけでございますが、これに対応し、そしてさらに充実を図っていく、さらには国の信認を確保していくという観点から税と社会保障の一体改革を進め、そしてその中で消費税を上げていくということは決定をしているわけでございますが、同時に、今、松田委員がおっしゃったように、そういう懸念の中において、せっかく景気がこれは良くなるかもしれないと多くの方が思い始めていただいているという中において、今やっと数値においても好転していく兆しが出てきた中で、それをまた元に戻してしまうということになってはこれは元も子もないわけでございます。だからこそ、附則十八条があって、これにのっとって、様々な指標をよく吟味しながら適切に判断をしていく考えであります。
○松田公太君 ありがとうございます。 ちょっと違う観点から御質問させていただきたいんですが、消費税増税に対する国民の不満を生じさせない一つの方策は、国民に消費税を感じさせないということじゃないかなというふうに思っております。 本法案八条では、先ほどもお話ししましたが、消費税還元セールといった広告を禁止しています。しかし、これも先日の委員会で実はお聞きしたんですけれども、例えば四月以降も、お値段据置きという言葉であったり、若しくは三%還元セール、こういった表示は許されるということなんですね、つまり消費税という言葉が入っていませんから。ある意味、ざる法になってしまったんじゃないかなと私は感じております。 それでもかたくなにその消費税という言葉だけは規制しようとしていらっしゃるわけです。これは規制しないと消費税還元セールという広告が市中にはんらんして、いやが応でも国民の目に入ることになります。そうすると、国民の中でますます消費税に対するイメージが悪化してしまう。言わば、消費税のネガティブキャンペーンが日本全国で執り行われるようになってしまうわけですね。そうすると、次の増税がやりづらくなるんじゃないかなと。つまり、このネガキャンを防ぐために、実際はざる法となってしまったこの表示規制を無理やり通そうとしているんじゃないかなというふうに感じるわけです。 私は、前回の消費税の後に実施された総額表示の部分でも実は同じことを考えたんですね。当時、私は実はコーヒー屋さんをやっておりましたけれども、値段が上がったかのような、先ほど高橋さんからも話がありましたが、そのイメージをどうしても顧客に持たれてしまう、それによって大変苦労したんです。結局、内税方式になると、源泉徴収のように消費者は消費税を取られているということを忘れてしまって、いつの間にか麻痺してしまうんですね。つまり、更なる政府側からすると増税がしやすくなるということになると思いますが、それによってしわ寄せを食らうのは実は小売事業者とか飲食事業者の川下の事業者だと私は思っております。 この点、つまり本法案は消費税ネガキャン阻止のためではないかという点についてはどのように思われるか、安倍総理に最後お聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 大変、松田委員は深く読まれておられるんだろうなというふうに思いますが、そこまで考えているわけではないわけでございまして、この本法案の第八条の規定は、消費税の負担について消費者の誤認を防いで、そして納入業者への買いたたきや周辺の小売業者の転嫁が困難になることをあくまでも防止するため、消費税分を値引きする等の表示を禁止するものでございまして、なお、消費税の円滑かつ適正な転嫁のためには転嫁等に関する理解を深めていただくことが非常に重要でありまして、今般の消費税率引上げの趣旨、意義や、価格への転嫁を通じて最終的に消費者に負担していただくことが予定されているという消費税の性格、本法案を含む転嫁対策等の取組について、様々な機会をとらえて我々も丁寧に説明をしていきたいと思います。
○松田公太君 終わります。ありがとうございました。
○はたともこ君 生活の党のはたともこでございます。 消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法案に生活の党は反対をいたします。 そもそも現下の日本社会において消費税の増税は必要ありません。社会保障の充実のためには、月二万六千円の子ども手当、あるいは月七万円の最低保障年金の実現も含めて、まず行財政改革の徹底による無駄削減で財源を捻出すべきです。国の一般会計と特別会計を合わせて二百兆円、さらに地方の一般会計と公営事業会計から国との重複分を除いて百兆円、総計三百兆円、このうちの一〇%の無駄削減で三十兆円の財源をつくることができます。月二万六千円の子ども手当は、厚生労働省の試算であと三兆円あれば実現可能ということでございます。月七万円の最低保障年金は、月五万円の税負担分と月一万五千円の年金保険料負担との組合せ方式を考えておりますが、これは厚生労働省の試算であと七・五兆円の財源で実現が可能でございます。すなわち、あと十・五兆円の財源で月二万六千円の子ども手当と月七万円の最低保障年金は消費税を増税しなくても実現できるのです。 政権与党には国土強靱化二百兆円の計画があるようですが、それを言うのなら、真に必要な防災・減災、維持補修等の百兆円を着実に実行して、従来の自民党型の公共事業につながりかねない百兆円は社会保障の充実に充てるべきです。 アベノミクスは、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略が三本の矢ということでございますが、適切な財政政策と成長戦略がなければ大胆な金融政策はバブルの原因となり、アベノミクスは単なるアベノバブルとなってしまいます。 昨日、私は富山県高岡市に伺いまして、地元の中小企業家同友会の、ピンチをチャンスに変えた大変有能な経営者の方の御意見を聞いてまいりました。 この方の御意見では、アベノミクスは中小企業の経営や地方の経済には全く効果が及んでいない、むしろ過度の円安で原材料等のコストが上昇し採算が悪化した中小企業も多い、中小企業を元気にする、地方経済を元気にするものでなければアベノミクスはあべこべミクスになってしまう、あべこべミクスになってしまうというものでございました。アベノミクスの大胆な金融緩和を生かすためには、適切な財政政策と成長戦略がなければなりません。 そこで、本日は、安倍総理大臣に、近くまとめられ発表予定の成長戦略について伺いたいと思います。 報道によれば、総理は、原発再稼働、原発輸出、TPP推進を成長戦略の柱とするということでございますが、これは最悪の成長戦略だと思います。TPPは日本の成長戦略ではありません。アメリカの成長戦略です。TPPには参加せず、まずASEANプラス6、東南アジア十か国と日中韓、印、豪州、ニュージーランドの三十四億人市場のRCEPを確立して、いずれ九億人市場のTPPと統合してAPEC二十一か国・地域のFTAAP、アジア太平洋自由貿易圏を構築していくのが日本の正しい成長戦略であり国家戦略であると思います。 原発再稼働、原発輸出は、最悪の成長戦略というだけでなく、昨年十二月の自公連立政権合意文書の省エネルギー、再生可能エネルギーの加速的な導入や火力発電の高効率化等の推進によって可能な限り原発依存度を減らすという基本方針にも反するものであると思います。 四月二十五日の予算委員会で、私は総理に、施政方針演説ではこの連立政権合意文書に明記された火力発電の高効率化の文言が削除されているという質問をいたしましたが、総理は、ただ単にちょっとスペースの関係で外れているということにすぎない、政策としては、自公連立政権の合意でございますから、当然これは進めていくわけでございまして、先般も日本経済再生本部において高効率の火力発電について活用しようということは指示していると答弁をされました。 総理、アベノミクスの成長戦略の中にこの高効率火力発電の国内外での展開がどのように位置付けられているのか、説明をお願いいたします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 天然ガス、石炭の高効率火力発電については、発電コストの低減やCO2削減に資するものであり、世界最高水準の効率を有する火力発電を我が国で率先して導入するとともに、世界で積極的に展開をしていくことが重要であると考えております。 また、日本で運転中の最新式の石炭火力の効率を米国、中国、インドの石炭火力に適用すると、我が国全体の年間CO2排出量を超える約十五億トンの削減となるわけでございまして、我が国の高い技術をもって、世界市場の着実な獲得を図るとともに、世界各国の温暖化対策に貢献をしていく考えであります。 我が国が国際的な強みを有する技術、事業については、それを育て日本の成長につなげていくことが重要であり、この点を踏まえて今後の成長戦略における位置付けを検討していく考えでございます。
○はたともこ君 次に、アベノミクスの成長戦略に位置付けられている一般用医薬品のインターネット販売について伺います。私は、薬剤師議員としてこの問題に強い関心を持っております。 内閣官房に伺います。 昨日の厚生労働省の説明では、一般用医薬品の市場規模は、第一類が四百一億円、第二類が六千四百九億円、第三類が二千六百四億円の合計約九千四百億円ということですが、一般用医薬品のネット販売解禁によって市場規模がどの程度成長すると見込んでいるのか、説明をしてください。
○政府参考人(赤石浩一君) お答えいたします。 一般用医薬品のインターネット販売が解禁された場合の市場規模につきましては私ども数字を持ち合わせておりませんが、現在の二十三年度の市場規模としましては、先ほど先生が御指摘になったとおりの数字というふうに理解しております。
○はたともこ君 私は、一般用医薬品のインターネット販売の問題は、利用者、消費者の利便性と医薬品の安全性をどう確保するかという点で、そもそも成長戦略に位置付けることは間違いだと思っております。 政府の産業競争力会議のメンバーである楽天の三木谷浩史会長兼社長は、一般用医薬品のネット販売についての最高裁判決に対するコメントで、職業活動の自由を強く主張をされました。私は、一般用医薬品のネット販売は、日本経済の成長戦略でも何でもなく、楽天グループの成長戦略であるというふうに思います。 総理、私は安全性の規制緩和は絶対にあってはならないと思いますが、総理の御見解はいかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我が国の経済再生のために、規制改革等を通じて民間投資を喚起する成長戦略を推し進めることが重要であります。また、一般用医薬品のインターネット販売を広く認めることにより、店頭で購入することができない消費者など、国民の利便性を高めるものと考えております。 一方で、規制改革に当たっては安全を確保することが極めて重要であると、こう考えております。一般用医薬品のインターネット販売に関しても同様であることは、厚生労働大臣を始めとする関係大臣も十分に承知をしていると考えておりますし、私もそういう考えであります。 政府としては、今後、安全性を確保できる新たなルールを早急に策定するよう尽力をしていく考えでございます。
○はたともこ君 総理は、四月十七日の党首討論で、石原慎太郎共同代表のTPPについての、国民の安全、健康をいかに守るかとの質問に対して、食品の安全、消費者の健康、これはまさに最大の国益、交渉当事者に対してこの点について絶対に譲ることはできないということについて厳命していると答弁をされました。 一般用医薬品のインターネット販売については、当事者間の議論では決着が付かず、菅官房長官、田村厚生労働大臣、甘利経済再生担当大臣、稲田大臣の四閣僚に委ねられたということですが、総理、安全性の規制緩和は絶対にあってはならないと担当大臣に厳命をしていただきたいと思いますが、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 安全性に対する考え方は今申し上げたとおりでありまして、言わばお薬のインターネット販売について言えば、これは消費者の利便性から考えているわけでございまして、言わば経済を優先して安全を犠牲にするということは決してあってはならないことであるのは当然のことであります。これを前提に、今政府内において議論を進めているところでございます。
○はたともこ君 もう一度、最後に同じことを総理にお願いしたいと思います。 担当閣僚に対して安全性の規制緩和は絶対にあってはならないと厳命をしていただきたいということを申し上げまして、私の質問を終わります。 ありがとうございます。
○荒井広幸君 荒井でございます。 総理が昨日までアフリカ開発会議、TICAD、この私は私なりの理解でございますが、政府から民間企業に軸足を置いたと、これが一つ。二つ、人材育成などを含めた質の支援に力を入れたと、このように理解をし、評価をいたします。特に質の場合、私は、日本型のいい意味での社会や経済の仕組みややり方、考え方と、こういったものも入っていくような人材育成であることを望みたいと思います。 そこで、今日のテーマは消費税の円滑な転嫁でございますから、消費税そのものに触れざるを得ないわけです。財務省にお尋ねをいたします。 このTICAD、ティカッドと言うんですかね、発音は。五十一か国、消費税を実施している国はどれぐらいありますか。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。 国際税務研究機関、IBFDの資料によりますと、今回、アフリカ開発会議、TICADに参加をされたアフリカ諸国五十一か国のうち、消費税、付加価値税ということになりますが、それが導入されている国は四十二か国ということになってございます。
○荒井広幸君 私もたまたま日曜日伺いまして、サイド会議とかいろいろな会議、ちょこっとだけですが、お伺いをいたしました。所得を捕捉できない、よって消費税で賄うんだと、こういうお考え、こういうところに立っているようでございました。 そこで、消費税本体のお話に入っていくと、総理には直間比率についてお尋ねしたいんですが、その前なんですが、今日のお話にもありましたけれども、やはり総理からお話があって、基本的なところは国民が消費税を負担をしていくんだと、その国民が消費税を負担する増額分に当たるところ、これは社会保障に充てられて自分たちに戻ってくるんだ、還元してくるんだと、このところの約束がきちんと見えていきませんと、やはり様々な問題が生じてくるんだろうと思います。 たまたま私、十四、五年前でしたか、橋本龍太郎総理のときの遊説局長でした。時々皆さんが郵便局長じゃないかなんて言う人がいましたけれども、遊説局長でございます。 このときに、消費税を上げましたし、同時に恒久減税というものの議論がありました。大変なダッチロールをして、選挙期間中に釈明の弁明に追われて記者会見やったのを私は非常に印象的に覚えております。ですから、国民に対してきちんとやるべきものをやるということを明確に説明して、それが進んでいくということでないと、あのとき選挙負けたわけですね。こういうことを私は思い出しているんですけれども。 この消費税、いいか悪いかは別問題として、私どもの政党としては、消費税の部分を社会福祉に充てるということを高く評価をしているんであり、ここをきちんと見えるようにしていただくということが前提条件として必要だと思っております。一点、この点申し上げておきたいと思います。 そこで、安倍内閣としての、いわゆる直間比率ということについて、基本的にどのようなお考え、在り方というものをお持ちなのか、御説明いただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 税制については、従来から経済社会の変化に応じて見直しを行ってまいりました。 昨年八月に成立をした税制抜本改革法では、直間比率の見直しといった観点ではなくて、社会保障の安定財源確保と財政健全化の同時達成を目指す観点からの消費税率の引上げが盛り込まれたわけでございまして、言ってみれば、荒井委員が遊説局長をしていた橋本政権のときに消費税を三から五に引き上げたわけでございますが、このときとはこれは言わば違うわけでありまして、あのときはほかの税制全体をこれは改正をしまして、言わば税の収入においてはニュートラルであったわけでございますが、そこが今回はまさに、今申し上げましたように、伸びていく社会保障費に対応していくということと国の信認を守っていく、そういう観点でございます。 また、平成二十五年度税制改正においては、税制抜本改革の一環として、再配分機能の回復や格差固定化の防止等の観点から、所得税や相続税の見直しを行ったところでございます。 今、荒井委員がおっしゃったように、直間比率についてどう考えるかということでございますが、私たちの立場としては、あらかじめ特定の水準を設定するというよりも、このようにその時々の経済社会の変化に応じたあるべき税制の姿を模索をしていく中でおのずとその結果として定まってくるものと、こう考えているところでございます。
○荒井広幸君 それでは、稲田大臣にお尋ねをしたいと思います。 消費税増税分を適正に価格に転嫁できるようにするということにしないと、いわゆる国民が負担する部分が理屈上はきちんと福祉に充てられないという、そういう疑念を持つわけですね。 となりますと、価格に転嫁できるように適正にするためには関係事業者への定期的な調査が必要だと思います。また、特に今回の質疑でも多く出ているように、当然その中心であったわけですが、立場の弱い事業者のために相談窓口、言ってみれば、私風に言えば駆け込み寺なんですが、これを全国的にきちんと整備する必要があると思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(稲田朋美君) 調査と駆け込み寺、相談窓口についてのお尋ねです。 消費税の引上げに当たっては、仮に立場の弱い中小事業者が消費税の転嫁を拒否されるなどによって被害を受けたとしても、自らその被害を申告しにくいという側面があると思います。このため、本法案では、公正取引委員会だけでなく、中小企業庁そして事業を所管する省庁にも調査の権限を付与するとともに、転嫁拒否等の被害者からの情報提供を受け身的に待つだけではなくて、本法案に基づき書面調査を定期的に実施するなど、政府一丸となって積極的な情報収集に努めることにいたしております。 また、政府共通の窓口として、内閣府に消費税の価格転嫁に関する総合相談センターを設け、転嫁等に関する幅広い相談に対応することとしております。 また、公正取引委員会、中小企業庁や各省庁においては、地方の出先機関を含めて全国に相談窓口を設けることといたしております。 さらに、都道府県等に相談窓口を設けることを要請することとしているほか、商工会議所、商工会、中小企業団体中央会、商店街振興組合連合会においても全国各地で相談窓口を設置し、転嫁に関する相談に応じていくこととしていることと承知をいたしております。
○荒井広幸君 どうぞ駆け込み寺的な活用ができるように整備をお願いしたいと思います。 安倍内閣の私流の解釈でいうと常に安全保障というものを念頭に置いた経済協力、こういったものをお考えになっていらっしゃるんだろうというふうに思います。これが安倍経済協力外交の一つの柱であり特徴だろうというふうに思っております。 今回は内政でございますけれども、株の一喜一憂の話がありました。橋龍総理と朝、食事をいたしますと、為替の早いところがありますから、もう起きて数字を見ているんだという話でございましたけれども、そういうものに惑わされてもいかぬなというようなことも言っておられたのを記憶いたします。短期的といいますか、日々の数字の変動に気を取られることなく、少なくとも当時、株価でいえば八千八百円、今五〇%以上の伸びでございます。やっぱりこれを中長期的にきちんと持続させていくんだと、まあ、ある点からは横ばいになるでしょうけれども、そういう自信を持って、引き続き国民も期待をしております。 これをずっと期待するというわけにいかないという局面もあるかもしれませんが、これは応援していると言ってもいいんです。早く雇用や賃金に回していただきたい、こういう願いでもありますので、消費税の価格転嫁だけではなくて下請に対する単価の値上げにも回っていくように、利益を上げた企業、大企業から利益が単価に跳ね返っていく、こういう観点からの措置も求めまして、終わります。
○浜田和幸君 無所属の浜田和幸です。 今日は総理も稲田大臣もかりゆしが大変お似合いで、昨日までの横浜でのTICADの会議でも、いろいろと日本が持っているハード、ソフトのサービスといったものをアフリカ諸国、是非還元したい、それがひいてはアベノミクスの第三の矢につながるのではないかと思い、大変高く評価し期待もしているところであります。 そういう中で、日本の輸出企業が還付金という形で消費税をほとんど払わなくても済んでいるという現状がございます。これは、消費税というのは国内で発生するものですから、海外に売った場合にそういう消費税は発生しない。ですから、その分を言ってみれば還付されているわけですけれども、これは税の公平という観点からいくと、一般の消費者、買物するときにいろいろと気を遣うという部分と、大手の輸出産業、特に円安の追い風を受けて、今でもそうですけれども、これから相当部分収益が上がる、そういった大企業にとって大変有利な今税制になっていると思うんですけれども、この輸出還付金という制度については、ここは一度見直す必要があるんではないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 消費税は、委員御承知のように、国内の消費者に最終的な負担を求める税でございます。このため、消費税、付加価値税は、国際的なルールとして輸出取引については免税ということになっております。輸入国側が輸入の際に課税することによって、輸出国と輸入国とで二重に課税されないような仕組みとなっているわけでございまして、まさにこれは国際ルールとしてそうなっているわけであります。 輸出企業は消費税の還付を受けることができますが、これはこうしたルールの下で輸出取引が免税とされる結果でありまして、仕入れの際に支払った消費税分の還付が生じているということになるわけでございますが、これは大企業、輸出企業に特典を与えるというよりも、これは国際的なルールの中でそうなっているということでございます。 一方、国内で事業を行っている企業は、還付は受けていないわけでありますが、仕入れの際に支払った消費税分は納税額から控除されるわけでございまして、納税額が減少していくということになるわけであります。 このため、こうした企業と比べて輸出企業が得をする仕組みとなっているわけではないということでございまして、輸出企業が補助金を受け取っているわけではないと、こういうことになると、こう考えているところでございます。
○浜田和幸君 総理が、国際的なこれは慣習であると。輸出企業は、最終消費地である海外ではもう税金を払う、受け取る必要もないわけですから、その分国内で仕入れたときの発生した消費税を還付されるというのは国際的な言ってみればルール。とはいえ、例えば昨年の場合ですと、そういった輸出補助金という名前の還付金が日本の企業で二兆五千億、これはその前年度の三兆円からすると若干減ってはいますけれども、大変な金額です。 ちなみに、じゃ、アメリカの場合、どれくらいの還付金が発生しているかというと、これは平均して一・五兆円であります。ですから、日本と比べれば、世界的に見て、日本の場合、突出した輸出還付金が輸出企業に払われているという状況ですから、これは、やはり今議論になっていますTPPに関連しても、その辺りで日本の制度といったものが世界的な基準と比べて余りにも保護され過ぎているんじゃないかという観点で、日本に対する批判のやいばが流れてくる、飛んでくるんではないかと思うんですけれども、そういうことを踏まえた上で、この輸出還付金の在り方、ほかの国はそうだといっても日本が全てそれに倣う必要もないんではないかと思うんですけれども、日本の独自な政策として見直すというお考えはないんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 何となくこの仕組みとして、言わば大手の企業が、特に今円安、ついては円高の是正によって大きな利益を上げている企業が還付を受けるというのは何となくそれは不公平なんではないかという印象を持つ方も確かにおられるかもしれませんが、今申し上げましたように、これはルールとしてそうなっているわけでございまして、各国がそれぞれ自国の工業製品、農産品も含めて輸出して言わば世界の経済は回っているわけでございますが、これはまさに、国際的なルールの中において日本だけが違うことを行うということは残念ながら我々は全く考えてはいないということは申し上げておきたいと思います。
○浜田和幸君 それと加えて、例えばリストラ等によって正規雇用をやめた場合、いわゆる外注とか非正規、そういう場合にやはりこれは全額控除されるという、今の消費税との絡みの中でやはり大企業にとって大変有利な条件ではないかと思うんですけれども、こういう点について、例えば輸出で大変に利益を上げている自動車産業ですとか電機産業というところがやはり比較してみますと非正規の雇用が断トツに高いというのも、この消費税が全額還付されるということが影響しているのではないかという見方もあるんですけれども、そういう点での税の公平さを確保するという意味では、やはりこの消費税の在り方、もう一度じっくりと議論する必要があるのではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○大臣政務官(伊東良孝君) ただいまの正規雇用を派遣社員に切り替えると消費税が控除できるというお話でありますけれども、派遣会社がこの課税事業者の場合、派遣を受ける企業は派遣料に消費税を上乗せして支払う一方、この派遣料に係る消費税について仕入れ税額控除しているものでありまして、直接雇用の場合と消費税の負担は変わらないところであります。 それから、先ほどアメリカの例取り上げられましたけれども、アメリカにおいての付加価値税はなくて、これ、アメリカは小売段階で売上税が課税されるということに相なっております。したがいまして、この売上税は付加価値税とは仕組みが違うので輸出企業に還付は生じないという考え方をされているところでございまして、輸出製品にアメリカでは売上税が課税されないという点では日本の場合と同じであるということでございます。
○浜田和幸君 それはどういう視点から見るかということだと思うんですよね。ですから、どの国の政府も自国の企業が海外で有利な条件で貿易、商業活動ができるようにということを考えているわけですから。 そういった意味で、最後の質問になりますけれども、今、七月にTPP参加ということを総理、イニシアチブを取っておられますけれども、そういったTPPの中でも、こういった消費税の在り方あるいは輸出補助金の在り方といったことが、恐らくアメリカの自動車産業からすると、日本の自動車産業と闘うときに、これは今の日本の制度というのは大変アメリカにとっては不利益じゃないかという意見も出てくるんじゃないかと思うんですが、そういうことを含めて、今の消費税の増税論議、それが一体海外との取引においてどういうような影響を及ぼすのか、あるいは国際的な水準にとってこれはおかしくないというか、そういうことをきちんと海外に説明するという必要もあると思うんですけれども、その対外的な広報活動についての基本的なお考えをお聞かせください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) TPPにおいて、まだ我々正式に参加はしていないわけでございますが、その前の段階での例えば自動車等の交渉等の中においてこの消費税についてそれが議論になっているということはないわけでございますが、いずれにせよ、この消費税については、これは海外でも広く消費税という制度としては存在するわけでございますが、まずは我々、しっかりと国内において国民の皆様の御理解をいただいていくということに重点を置いていきたいと、こういうふうに思っておりますが、社会保障・税の一体改革の意義に加えて日本経済の再生に向けた取組も併せて、政府としてこれまでもG20を始めとする国際会議等の機会で説明を行っているわけでございまして、私自身も様々な機会をとらえて各国の指導者や海外の有識者等に対してこうした点について説明を行ってまいりました。 日本経済、日本の経済政策への関心が高まっていることも事実でございますが、今後とも、財政再建への努力、税と社会保障の一体改革の意味等も含めて海外に対して説明を行っていきたいと、このように考えております。
○浜田和幸君 ありがとうございました。引き続き、日本経済、世界と一体化しているわけですから、間違いのないかじ取りとPR、よろしくお願いいたしたいと思います。 以上です。
○委員長(増子輝彦君) 以上で内閣総理大臣に対する質疑は終了いたしました。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(増子輝彦君) 速記を起こしてください。 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○松田公太君 みんなの党の松田公太です。 消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法案に対して、みんなの党として反対の立場で討論を行います。 本法案は、既に審議でも明らかになったように、様々な問題点があります。 まず、転嫁拒否等の行為の是正に関する特別措置についてですが、転嫁拒否と通常の値引き交渉は極めて判別が付きづらいものです。それにもかかわらず、公正取引委員会と中小企業庁が採用を予定しているという約六百人の職員は臨時職員であり、専門性を担保することは疑問です。さらに、ほかの省庁にも立入検査の権限が与えられることになりますが、果たして高度な専門性を要する転嫁拒否か否かの判断を行えるのか、委員会審議においてもこの疑念を払拭することはできませんでした。 本法案通過後には転嫁拒否等の調査を理由とした立入検査が増加すると思われますが、事業者にとって立入検査は極めて大きな負担となります。調査行為自体が対応を要するという意味で負担となることはもちろんですが、調査が入ったという事実がマスコミ等で報道されてしまえば、転嫁拒否の疑いがあるにすぎないという段階であるにもかかわらず、事業者は社会的制裁を受けることになってしまいます。果たして、このような措置で本当に中小企業を守ることができるのか。善良な中小企業は報復を恐れて買いたたきを申告することができず、一方で、本法案を悪用しようとする事業者の密告により小売事業者側が風評被害を受けるだけになってしまうという可能性すらあります。 次に、転嫁を阻害する表示の是正に関する特別措置、いわゆる消費税還元セールの禁止です。 そもそも事業者間の転嫁拒否行為と関連性が極めて薄い広告規制を行うこと自体不合理ですが、五月八日に政府が公表した消費税の転嫁を阻害する表示に関する考え方により、本法案八条による広告規制は完全に形骸化しました。もはや消費税という言葉狩りだけを行うための規制にすぎず、このような無意味な規制は行うべきではありません。 さらに、本法案の効力の終期が平成二十九年三月三十一日とされている点です。まだ増税が決まっていない段階で確定日付で効力の終期を決めるのは不可解です。本来は、本法案の効力は増税後何年後に失われるといった規定にするべきです。このような定め方は、国民に消費税増税が既定路線であるかのように思わせてしまうものであり、増税の既成事実化を図る目的があると思わざるを得ません。 以上のように、本法案には実効性や目的の部分で問題があり、また消費税の増税に反対するみんなの党としては賛成することはできません。 以上で反対討論を終わります。
○委員長(増子輝彦君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(増子輝彦君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、安井美沙子さんから発言を求められておりますので、これを許します。安井美沙子さん。
○安井美沙子君 私は、ただいま可決されました消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法案に対し、民主党・新緑風会、自由民主党、公明党及び新党改革の各派並びに各派に属しない議員浜田和幸君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法案に対する附帯決議(案) 政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。 一 消費税の転嫁対策の実効性を確保するため、転嫁状況の検査等体制の一層の強化を図る観点から、公正取引委員会及び中小企業庁において、高度な専門知識を有する者の登用を積極的に進めるとともに、関係省庁間の緊密な連携体制を確立すること。 二 本法第八条の表示の規制については、「消費税」や「増税」等の表現が用いられるなど消費税率引上げとの関連が客観的に明らかであり、かつ当該表示が消費者の負担がない又は軽減されていると一般消費者に誤認される恐れがあると認められるものに限り禁止することとし、具体的かつ分かりやすいガイドラインを可及的速やかに策定・公表すること。ただし、ガイドラインはあくまで関係者に無用な混乱を生じさせないために策定するものであることから、中小事業者が消費税を価格に転嫁しやすい環境を整え、適正な転嫁対策を促すという本来の趣旨を損なわないよう十分留意すること。 三 価格表示方法の在り方については、総額表示義務の特例として外税表示が時限的に認められることを踏まえ、消費者が表示された価格を誤認することがないよう価格表示に関する分かりやすいガイドラインを策定すること。また、本法がその効力を失った後の価格表示について、事業者及び消費者にとって利便性の高い方式を採用するよう、その在り方を検討すること。 四 本法の趣旨が、消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保を図り、もって広く国民経済の健全な発展に寄与するものであることを踏まえ、社会保障の安定財源の確保と財政健全化の同時達成を目指すものという今次の消費税率引上げの趣旨、転嫁を通じて消費者に負担を求めるという消費税の性格及び価格表示の特例の内容等について、国民に対し、国が丁寧な広報活動を行い、国民の認識と理解を深めるよう努めること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(増子輝彦君) ただいま安井美沙子さんから提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(増子輝彦君) 多数と認めます。よって、安井さん提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対して、稲田内閣府特命担当大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。稲田内閣府特命担当大臣。
○国務大臣(稲田朋美君) ただいまの附帯決議につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
○委員長(増子輝彦君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(増子輝彦君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時四十二分散会