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183回国会参議院2013/05/23

経済産業委員会 第7号

発言数
132
登壇者
18
会派数
6
開催日
2013/05/23

会議録

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日までに、水野賢一君、はたともこさん、高橋千秋君が委員を辞任され、その補欠として松田公太君、主濱了君、難波奨二君が選任されました。     ─────────────

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) 異議ないと認めます。  それでは、理事に岩井茂樹君を指名いたします。     ─────────────

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する等の法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、文部科学大臣官房審議官鬼澤佳弘君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する等の法律案を議題といたします。  本日は、本案の審査のため、三名の参考人から御意見を伺います。  本日、出席をいただいております参考人の方々を御紹介申し上げます。  まず、株式会社住環境計画研究所代表取締役会長中上英俊参考人でございます。  次に、東京大学社会科学研究所教授松村敏弘参考人でございます。  次に、積水ハウス株式会社取締役専務執行役員技術本部長伊久哲夫参考人でございます。  この際、参考人の方々に、委員会を代表して一言御挨拶を申し上げます。  本日は、御多忙のところ本委員会に御出席をいただきまして、誠にありがとうございます。  参考人の皆様からの忌憚のない御意見を拝聴し、今後の審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。  次に、議事の進め方について申し上げます。  まず、お一人十五分程度で、中上参考人、松村参考人、伊久参考人の順に御意見を述べていただき、その後、委員からの質疑にお答えをいただきたいと存じます。  また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度、委員長の許可を得ることになっておりますので、御承知おきください。  なお、参考人、質疑者とも、御発言は着席のままで結構でございます。  それでは、まず中上参考人にお願いをいたします。中上参考人。

中上英俊株式会社住環境計画研究所代表取締役会長

○参考人(中上英俊君) 住環境計画研究所の中上でございます。  今日はお招きいただきまして、大変ありがとうございます。  私、実は総合資源エネルギー調査会の省エネルギー部会の部会長をやっておりまして、あとのお二方の先生方も私どもの省エネ部会の強力なメンバーでございますので、今日は安心してお伺いしたところでございます。昨年の二月の末だったと思いますけれども、中間報告を出したまま、なかなか日の目を見ないものですからやきもきしておりますので、是非よろしくお願いしたいと思います。  それでは、私の発言要旨はもうそこに書いてある一ページ目の項目が全てでございますので、これに沿って御説明したいと思います。  冒頭、「民生部門はもともとエネルギー消費としては「その他、残渣項」だった。」と、ちょっと畑違いなことが書いてございますけれども、どのような文献を見ましても、まず最初にやり玉に上がりますのが、民生部門が他の部門に比べて非常に増加率が高いと、これが増えていることが大体、我が国のエネルギーを多消費に導いているんじゃないかと、こういうふうな記述が見られるわけでございますけれども、元々、一九七三年ごろを起点にしますと、そのころの我々の生活水準というのはクーラーすらまだ全部の家にはないと、ビルですら、例えば官公庁の建物に冷房なんて入っていなかった時代でございますから、そのころを起点にして今と比べられると、それは数倍に増えていることはこれは間違いないわけでありまして、これは決して無駄遣いをしたわけではなくて、生活水準が上がり、環境水準が向上したというあかしでございます。  したがいまして、起点を一九九〇年であるとか一九九五年ぐらいに取りますと家庭用なんかはかえって減少傾向に向かっておりますので、全然違ったニュアンスかと思います。この辺を少し強調してお話をしていきたいと思います。  最初に、省エネルギーでございますが、これは申すまでもなく、エネルギー問題の私は全ての基本だと思っております。  次のページに参考資料として絵がかいてございますけれども、よくエネルギー政策の四本柱ということで化石燃料、原子力、再生可能エネルギー、省エネルギーとこう四つ並べられるわけでありますけれども、最初の三つは下の図に書き直してありますようにこれ全て供給サイドでありまして、省エネルギーだけが需要サイドなわけです。需要をいかに、どういうエネルギーで賄っていくかという形で論じられるのが基本でございますから、したがいまして、需要を徹底して合理化するということが省エネルギーの基本であるとするならば、まず省エネルギーを徹底化した上でその後の化石燃料、原子力、再生可能エネルギーのバランスを考えていく、こういうシナリオになるべきでありますから、全て省エネが基本だということでございます。  それからもう一つ、省エネルギーはほかのエネルギーに比べますと、これは需要でございますから、国民全て、全員が当事者なわけでございます。新エネルギーですと、太陽光発電であるとか風力であるとか当事者がかなり限定されてまいりますけれども、省エネルギーとなりますと、御家庭の主婦から子供さん、ここにいらっしゃる先生方も全て入りますけれども、国民全員、企業全員、全部、あらゆる方々が当事者でございますから、そういう意味で、省エネルギーというのは国民総意をもって取り組まなきゃいけない課題だというふうに考えております。  次に、今回の省エネ法改正の中で非常に大きな特徴の一つでございますけれども、電力のピーク対策というものを盛り込んだわけでございます。  従来の省エネルギーは、エネルギーの消費量をいかに合理化するかということであって、エネルギー消費量を減らすという方向が唯一の目標、目的であったように思いますが、今回の一連の不幸な事態以降、電力についての私たちの付き合い方ということも、これもエネルギーを合理的に使うという意味では非常に重要な課題になってまいりました。電力はためられないものですからピークに合わせて発電所を造っていくわけでありますが、このピークだけが伸びていくということはトータルで見ると非常に国益を損なうといいますか、エネルギーの合理的利用に反する場面が多々ございます。  したがいまして、今回ピーク対策を入れたということはある意味では画期的な扱いだったのではないかと思いますので、多少なじみがないものですから御理解いただけない部分もあると思いますが、今回の改正についてはこの辺も十分に御理解をいただきたいと思います。  これ、諸外国ではディマンド・サイド・マネジメント、これDSMと書いてありますが、ディマンド・サイド・マネジメントという言い方をしまして、供給サイドだけではなくて、ディマンドサイドで物を考えると。ディマンドサイドにお金を掛けた方がいいか、サプライサイドに掛けた方がいいか、トータルで考えて一番社会的利益が高い方を考えようということで、省エネルギーというのはその最大の柱でございました。ピークシフトもございますが、最大の柱でございました。それに対して新たにピーク対策が日本でももう一度脚光を浴びたということでございますから、是非この辺を強調しておきたいと思います。  次に、新しい期待といいますか、ということについて少し触れてみたいと思いますけれども、スマート化というのが今はやりでございます。どこでも、スマートタウン、スマートハウス、スマートグリッド、スマートがはやり言葉でございますけれども、どこを起点にしているかというと、元々は、エネルギーから見れば、まず消費者のエネルギーの使い方自体をかなり克明にフォローアップ、トレースできるという仕掛けの一つとして、スマートメーターというものがここ十年ぐらいで欧米諸国で普及が進んできたわけでございます。  このスマートメーター、どういう目的で進んできたかというのは、二枚目開けていただきまして、ページ五と打ってありますスマートメーターとはとございますが、御承知だと思いますが、通信機能やほかの機器の管理機能を持った高機能型の電力メーターのことでございまして、今のメーターは単に計量するだけでございますけど、単体機器まで含めた計測が可能なようなかなり高度な機能を持つものであります。  国によって入れる目的が違うんですが、アメリカではスマートグリッドの構築の第一歩として位置付けられているようでございます。それからイタリアでは、これも御案内かと思いますが、ナポリ以南では大変多く盗電されるそうであります。これは東京電力の東電ではなくて、盗まれる電力だそうでありまして、イタリアのエネルの企画担当者がスマートメーターを入れて非常に収益が上がったといって得意そうに話すので、なぜかなと聞いておりましたら、二割ぐらい盗電されていたのが全部捕捉できたというので大変喜んでおりました。  もう一点びっくりしましたのは、毎月の消費量が分かると。これは日本人にはほとんどぴんと来ないことでありますが、欧米諸国では年に一度か二度しか計量しないわけですね。その計量実績に基づいて、翌年月払で月別に請求書が来るものですから、年に一回ですから、前年の自分の行動がにわかにメーターの情報として返ってこない。ところが、一か月ごとに返ってまいりますと、前の月の自分の消費行動が結果として電気料金に反映されて、省エネしたかどうかというのが分かるということで、これが非常に評判が良かったと言われたものですから、ああ、この辺は日本の方がずっと進んでいるなという気がいたしました。国によっていろいろ入れる動機が違うということでございます。  我が国の場合には、ある意味で毎月の消費が分かるわけでございますし、非常に安定的な電力需給が成り立っていたものですからスマートメーターに対して余り関心が深くなかったんですが、三・一一以降になりまして、やはり需要構造を含めた一体的な電力需給の在り方ということを考える上ではスマートメーターというのは不可避であると。その延長上にスマートハウス、海外ではスマートホームと申しますけれども、スマートタウンだとかスマートコミュニティーといったふうな展開が多様になされつつあるわけでありますが、この辺も十分に整理して方向を誤らないようにしないと、日本だけのガラパゴスになってもいけませんし、今後また考える重要な課題の一つかと思っております。  次に、こういったものを利用しまして、情報の分かりやすい伝達が必要ではないかということです。これは四枚目、エネルギー情報の提供の在り方ということで、ごく簡単に日本とアメリカとフランスの三つの例を示しておきましたが、日本でもやっと三・一一以降こういった情報がアクセスすると需要家でも見ることができるようになったわけでございますけれども。  次のページ開けていただきますと、これはアメリカのカリフォルニアの例でございますけれども、右のグラフにありますように、今、自然エネルギーだけに焦点を当てて、時刻別にどのような自然エネルギーが皆様の御家庭に届いているかと、こういう情報がすぐに見ることができるわけです。もちろん化石燃料の別も見ることができますし、種々な情報がユーザーが直接アクセスして見ることができるという例でございます。  下はフランスの例でございまして、これはこれから日本で問題になってくると思いますが、ディマンドリスポンスにつながるような非常に細かい時間的な電力需給の動向であるとか、それからフランスは、欧州地続きですから、電力の輸出入はどういう状態になっているかと、かなりマクロなデータからミクロのデータまで細かくユーザーが直接アクセスして見ることができると。やがてやっぱりこういった方向に我が国も進んでいくんだろうと、進めていかなければならないんではないかということで、海外での一例でございます。  見える化することは非常にやっぱり効果がございまして、私たちも幾つかプロジェクトをやりましたけれども、非常に面白かった例では、省エネ診断をやりまして、各御家庭に細かくいろんな計測をいたしまして、おたくの冷蔵庫はどうも使い過ぎだから、ちょっと使い方がおかしくありませんかとか、エアコンがちょっとほかの家に比べると多いようですよって診断結果お出ししましたら、余計なこと言うなと、人の家のことを細かく言うなと怒られまして、診断しているんだからしようがないだろうと思って。  まあ、それはそれとして、最後の結論で、各地域ごとに四百世帯ずつぐらい少ないところから多いところまで順番に並べまして、もちろん名前は伏せてありますが、おたくの家は上から三十番目ぐらいですよって書くと、家は何でこんなにたくさん使っているんでしょうかとかそういう質問が来まして、いや、だからそれは先ほど診断結果でお出ししたじゃないですかと言うと、あれがそうだったんですかということで、ほかの家と比較するとか、情報をやっぱりひとつ分かりやすい形でお返しするとすぐに省エネ行動、あるいは省エネの活動につながってくるような傾向がうかがえるわけでございます。こういったものを先ほどのスマート化と併せて今後重点的に進めていくべきではないかと思っております。  次に、少し毛色が変わっておりますけれども、大体これまでの技術あるいは法律というのは新しくできるもの、新築の住宅であるとかビルであるとか新しい家電製品であるとかということで、フローとストックという言い方をすれば、フローに対する施策が中心であります。これは非常に重要でありますが、これから先のCO2の削減等々に絡んでいきますと、膨大なストックをどうするかという問題は非常に大きな問題として残されてしまいます。  その中で、なかなか普及しないわけでございますが、既存ストックの省エネルギーということで、新しいビジネスモデルで、日本でも十年前からESCO事業、エネルギーサービスカンパニーの略でございますが、これはアメリカでできたモデルなものですからその頭文字を取ってESCOと言っているわけでございますけれども、こういった事業を推進しようとするが、なかなかうまく進んでくれない。いろいろな問題があるわけでございますが、こういったストック対策についてももう少し踏み込んだ対策を講じていかないと、国全体に省エネルギーということになりますと、まだまだ余地があるんではないかという気がいたします。  それから次に、消費者行動が全ての基本と書いてありますが、私、ここのところ、来週もヨーロッパの省エネ会議に行くわけでありますが、去年もアメリカの会議に行ってまいりましたが、最近欧米での省エネルギーに対する一番関心の高い研究テーマは消費者行動と省エネルギーであります。こういう研究が非常に活発でございまして、工学部とかそういう理系の人だけではなくて、文化人類学者の方々が大勢参加してけんけんがくがくやっぱりやっていらっしゃる。  昨年もそのヨーロッパの会議に参加しましたら、スマートメーターとかHEMSだBEMSだと言われるようなシステム、そういう技術というのは単なる道具だと、基本的には消費者が主役なんだと。消費者がそういうものをどう使うかということをきちっと押さえた上でフィードバックしていかないと、高度なシステムを入れたから即それが省エネにつながるというのはそうではないんだよということを、これはメーカーの方あるいはエネルギー事業者の方からも異口同音にそういうお言葉を聞きましたし、研究がそういう形で進んでいることを見ますと、日本でも、そういう社会学的な見地も含めて、現場がどうなっているかということをやっぱり十分フィードバックしながら問題を考えていかなきゃいけない、また政策をつくっていかなきゃいけないんじゃないかと思っております。  最後でございます。そういったことを考えますと、省エネルギーの基本は、基本的にはみんなが今エネルギーをどのように使っているかと、現場でどういうエネルギーの使い方をしているか。これは一人一人の御家庭だけではなくて、工場もそうでしょうし、ビルもそうでしょうし、お店もそうでしょうけれども、そういうものを細かく一つ一つ掘り起こしていくこと、そこには恐らくまだまだ大変大きな省エネルギーの余地が私はあるんではないかと思っております。  だんだん話は難しくなってまいりますけれども、その難しいところに踏み込んでいかないと本当の意味での省エネルギーというのは稼ぎ出せないということじゃないかと思います。  私からの最初の陳述は以上でございます。ありがとうございました。

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) ありがとうございました。  次に、松村参考人にお願いをいたします。松村参考人。

松村敏弘東京大学社会科学研究所教授

○参考人(松村敏弘君) 東京大学社会科学研究所の松村と申します。  本日は、このような機会を与えていただき、ありがとうございました。  今日は、省エネ法改正に関する意見を申し上げます。省エネ法改正は二つのポイントがあり、トップランナー制度を拡充するというのと電力ピーク対策を追加したという二つの点があります。それぞれについて意見を申し上げます。おめくりください。  スライド三のところですが、そもそもトップランナー制度というのは、もちろん皆さん御案内だと思いますが、基準年、もし今から始めるなら今ということですが、ここで最も効率的なものというのを参照点として、効率的に達していないところも三年から十年という比較的長期の期間を取って追い付くということを要求して、それで追い付けないところは基本的に企業名を公表するという形で規制するというものです。これは、比較的長期の対応を前提としているというのと、規制色、強制色が非常に弱い。基準を達成しなかったとしても販売禁止だとかというようなことにはならないという意味では規制色が非常に弱い。それから、対象を限定とする、比較的大きな企業だけを限定、対象とするということで、比較的少数の企業が長期的な視野に立って顔の見える競争をしているという、こういう局面で大きな効果を持つ規制だというふうに理解しております。  今回の改正では、今までではエネルギーを使う機器というのにトップランナー規制が入っていたのを、広く省エネに資する製品を部材も含めて考えるということが改正点だと思います。  比較的弱い規制でこれだけ大きな成果を上げてきたというわけですから、対象を広げるというのは非常に合理的なんですが、ちょっと経済学者としては情けないのですが、なぜこの弱い規制でここまで成功したのかというのは、何となく七割ぐらいは納得しているんですが、まだ三割ぐらいは何でやねんというのはちょっとよく分かっていなくて、この辺は私たちも努力してきちんと調べていかなければいけないことだと思うのですが。ということは、まだ完全にメカニズムが解明されているわけではないので、今回拡大した対象、これ自体は非常にいいことだと思いますが、本当にうまくいったのかどうかということを事後的にきちんと精査することによって、どのような条件の下でこの規制というのがうまく働くのかということをきちんと精査してフィードバックしていくことが重要だと考えております。  それから、今までのやり方と大きく変わっているところは、今までは一つの製品丸ごとというので規制してきた。例えば自動車でいうと、自動車の燃費を規制するのであって、例えばエンジンの性能を規制するだとか重量を規制するだとかということではなく、どんなやり方でもいいから自動車の燃費を上げなさいと。もちろん自動車の燃費を上げるということが目的なのでこれは非常に合理的なんですが、今回は、例えば窓ガラスだとかあるいは断熱材だとかというようなところに対象を広げるわけなんですけど、本来のターゲットはビルなり住宅なりというものの断熱性能を高める、省エネの性能を高めるというのが本来の目的で、こういう部分的なところにターゲットを当てるというのはある意味で拡充だと私は思うのですが、これをやるとすると、本来の目的は住宅あるいはビルの省エネが目的なので、これ単体ではかなり限界がある。したがって、ほかの政策と組み合わせなければ大きな成果というのは得られないんだろうと思います。  ただ、この後、建築基準法だとかを改正していくという形で、ほかの政策をやるときに、この政策によって部材が高性能のものが安く手に入るようになるということはその規制のサポートになりますから、これは是非進めるべきことだと思いますが、今まで以上にほかの政策との連携というのが重要になってくるんだろうと思います。  それからさらに、これは今回のその対象ではないのでちょっと言い過ぎなんですが、今まではエネルギーを使うものという発想だったのが省エネに広く資するものと拡充したわけですから、対象を更に広げることというのを長期的に検討していくべきだろうと思います。例えば、エネルギーをつくるものとかというような類いのものも対象にする余地は十分あると思います。  ちょっと話が飛ぶようなんですが、例えば自動車を考えるとすると、燃料電池車というのは動く火力発電所、それから電気自動車というのは動く揚水発電所、それからプラグインハイブリッドであれば両方の機能を果たすというようなことが出てきて、エネルギーをつくり出して供給していく。特に、例えば災害時などで、水素自動車だったらもう自ら動いていけるわけですから、災害のあったところまで動いていってそこで系統につないで、一万台水素自動車をつなげれば大型の発電所一基分ぐらいを代替するぐらいのエネルギーを出すことできますから、瞬時的に危機的な状況というのを救うことができる。あるいは、各家庭でも極端に需要が立ってしまったというようなときに短期的に供給するなんということは本来考えられていいことだと思います。  これからそういう方向に進んでいくと思いますが、こういうようなものも省エネという観点からとらえていく、自動車を単に燃費だけでとらえていくのではないという世界にまで拡張していけば相当に大きな成果が出てくるのではないかと期待しています。  それから、これも余計なことですが、これは世界的に見てもこんな緩い規制でこんなにうまくいっているというのは誇るべきことだと思いますので、十分研究して、なおかつ、内外にどんどん発信していって、弱い規制で強い効果を得るという規制改革の非常に重要なパーツとしてもほかの省庁も学ぶべき重要な規制だというふうに思っております。  次に、スライドの七を御覧ください。  もう一つの柱が電力のピーク対策というわけでして、電力のピーク対策は震災後に注目を浴びましたが、これは別に震災後に必要になったのではなく、元々非常に重要なものだった、それが重視されていなかったのが改めて焦点が当たったというふうに考えております。  ピークに関して言えば、電気は性質上、需要に合わせて供給していかなければいけないので、需要が非常に立ってくれば、それに合わせた設備を持たなければいけないということになります。そうすると、あらかじめ需要をうまくコントロールするということをすれば、その設備費というのを削減することができ、全体として電力料金を低減化するということができます。  あるいは、設備を節減するということでなくても、ピーク時に例えば揚水発電所を動かしているということだとすると、くみ上げるときから発電するときまでに三〇%も電気を失うということになるので、このピーク時の需要をオフピークに移すということをすれば、それだけで三〇%の省エネというのになる可能性があります。  燃料費という観点からも設備という観点からも、どちらもピーク対策というのは非常に重要で、様々な信頼度や即応性の差のある需要対策というのを取って、それによって全体の供給コストを下げていくという発想がこれからますます重要になってくると思います。  需要対策の主役の一人は明らかに価格メカニズムを使った需要のコントロールだと思います。現在では、大変残念ながら、一般電気事業者の電力料金体系というのは世界で見ても需要コントロールという点で大きく遅れていますが、元々、大昔までたどれば日本は非常に先進的な試みというのを幾つもしていたということなので、現状は非常に残念です。これからは、料金体系というのを合理化していって、ディマンド・サイド・マネジメントというのを十分普及させていくということが重要だと思っています。  それで、このディマンド・サイド・マネジメントの本命は、私は自動制御だと思います。価格を見て高いから、じゃ、エアコンの温度を一度上げましょうとか、掃除機を強から弱にしましょうとかって、そういうような類いのことというのは量的にも限界があるし、それから持続性にも限界があると思います。やはり、電気の需給が逼迫しているというときに自動的にコントロールしてくれるという、そういう機器というのが普及していくということがディマンド・サイド・マネジメントの本命だと思うのですが、消費者がそのようなものを入れるインセンティブがあるためには、ピークを抑えると電気代がその分大きく安くなるという、こういう価格体系になっていないとそもそも入れるインセンティブがないし、それからメーカーもそれを開発するというインセンティブがないということですから、そのような合理的な料金体系というのが、今実証地域で地域限定的に行われているものが、早く全国展開され、メーカーがフルに参入して普及してくるということを望んでおります。  自動制御によるDSMは、先ほど言いましたが、次世代自動車というのも一つの主役になる可能性って十分あり、広く通信だとかセンサーだとかという技術も主役の一つなので、相当裾野の広いものですので、ディマンド・サイド・マネジメントが普及するということによって様々な産業に波及効果というのが出てくると思います。これが是非、成長戦略の中核の一つになってほしいと願っております。  じゃ、肝心の省エネ法なんですが、今回の対策では、あくまで電力のピーク対策としては脇役です。  まず、そもそも今回の対策でピーク時の節電を評価するというのは事業所を対象にしているので、そもそも家庭用って余り関係ないんですね。それから、対象になっているところの大半は既に自由化されている領域で、そこでこれが進んでいないということは、要するに、現在でもやろうと思えばやれる料金体系がうまく入れられていないということなので、そちらを改革することの方が本来は主役なんだろうというふうに思います。  合理的な料金体系の下で需要コントロールが進んで、その結果として社会全体の電力コストが下がり、電気料金が下がり、社会全体の利益になるという、こういう好循環が生まれることを強く望んでいますが、じゃ、なぜ省エネ法を改正するのかというと、ピーク対策をしようとすると実は増エネになってしまうというようなことがあり得ます。  例えば、コージェネレーションを使ってピーク時に電気をつくって、これで電気使用量を大幅に抑えようとするんだけれど、実は熱を使うのは夜ですなんということがあったとすると、夜に使う直前に発電する方が熱が冷めないのでエネルギー効率は高くなります。しかし、その結果としてピーク時の電力を供給というところに余り役に立たない。  これは、ピーク時に電力を供給するということがあったとすると、その結果として例えば揚水発電所の稼働を抑えることができるとすれば、それだけで三〇%の省エネになるということを考えれば、全体としては多少熱のロスがあったとしても、本当はピーク時の対策を取った方が全体としては省エネになるということがあるのにもかかわらず、これは事業所単位で見ているということなので、社会全体として省エネになるものが、実はその省エネ法が弊害になってうまく取れないということが原理的にあり得るということになるわけです。  そうすると、省エネ法ではピーク時の節電というのを高く評価することによって、社会全体として省エネになるようなものを事業所も省エネ法の縛りなく心置きなくやってほしいと、こういうことで省エネ法を合理化するということ、そのためにピーク時の対策というのが組み込まれたというふうに理解しています。  このように、まだディマンド・サイド・マネジメントというのは本格的には普及していないのですが、普及に先立って普及の障害になりそうなものをあらかじめ除いていくというのは、法律の改革、規制の改革という点でも非常に望ましいことで、是非早急に実現していただきたいと思っています。  それから、もう全く余計なことを言いますが、同じ発想をほかのところでも是非やってほしいなと。例えば、水素自動車を普及させるとかというときに、水素自動車の普及に先立ってあらかじめ障害になりそうな規制というのを普及の前にどんどん改革していって、コストを下げ、自動車メーカーがドイツメーカーなどとの競争でハンディキャップを負わないようにというようなことを是非考えてほしい、経済産業省の省新部でないほかの部局も是非是非考えてほしいと思っているのですが、ここで発言するようなことではないので、もうこれでやめます。  以上です。ありがとうございました。

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) ありがとうございました。  次に、伊久参考人にお願いいたします。伊久参考人。

伊久哲夫積水ハウス株式会社取締役専務執行役員技術本部長

○参考人(伊久哲夫君) 積水ハウスの伊久でございます。  本日は、このような機会をいただきまして、ありがとうございます。  それでは、住宅生産者の立場から少し意見を述べさせていただきます。資料に沿って進めさせていただきますけれども、内容としましては、まず、私ども住宅メーカーとしての住まいづくりにおける省エネに向けた取組、これについて少し説明させていただきまして、その後に、それを踏まえて省エネ政策への意見を多少述べさせていただきます。  一メーカーとしての取組のお話になりますので、全住宅業界を代表しているわけでもないんですが、私ども自体が、住宅の供給量であったりとか、あるいはその取組の内容等から、省エネの分野におきましては先行的かつ積極的な事業者であろうと、多分そういうふうに自負しておりますので、そのような観点から参考にしていただければ幸いでございます。  それでは、最近の商品開発の流れに沿って、どんな取組を行ってきたかということをお話しさせていただきます。  二ページでございます。言うまでもないんですけれども、御覧のように、住宅におけるエネルギー消費、これは主に冷暖房それから給湯それから照明・家電、こんなふうにほぼ三等分に近い形になっているんですが、その省エネ対策といたしましてはそれぞれの図のようなものがあるわけでして、さらに、その左下ですね、創エネ、つまりエネルギーをつくり出すものとして太陽光発電あるいは燃料電池等があるわけでございます。  三ページでございます。私ども従前より住宅の省エネ化あるいは環境への取組を積極的に推進しておりますけれども、一九九九年制定されました現行といいますか次世代省エネ基準と言われているものですね、いわゆる十一年基準でございますけれども、これを常に上回る仕様を二〇〇三年から全ての戸建て住宅に標準採用しております。  エリアによって若干仕様は異なるんですけれども、図にありますのはⅣ地域といういわゆるやや温暖な地域における仕様でございまして、ちなみに一般の新築住宅における十一年基準というものの適合率というのは現在約五割というふうに伺っております。更に言えば、ストック全体は五千万戸と言われていますけれども、で見ると、まだまだ五%というオーダーでございますので、断熱化を進める意味というのはこの辺にあるわけでございます。  四ページでございます。そうして、私どもは、快適性とか経済性、こういった住む人にとってのメリットというのをまず第一にしまして商品づくりあるいは環境への取組を行ってきたわけなんですけれども、具体的には、前ページ、三ページにありましたような基本的なシェルターとしての断熱仕様、これに加えまして、太陽光発電あるいは燃料電池といった創エネの部分、こういった設備を搭載することによって生活時のCO2排出量を、これを大幅に削減モデルと、いわゆる商品です、これをグリーンファーストというブランド化をいたしまして二〇〇九年に発売したということでございます。  ちなみに、二〇一二年度にはこの商品が新築戸建ての八割以上、八三・八%を占めております。それを構成する主要要素であります太陽光発電、これは一二年度におきましては一万一千九百二十棟、燃料電池におきましては八千九十五棟という実績を現時点で達成しております。  五ページでございます。こういった私どものいわゆるグリーンファーストという取組は、新築戸建てだけではなくて、既存住宅のリフォームであったりあるいは賃貸住宅、そういった分野にも主に太陽光発電を設置するということを通じて積極的に展開しております。  六ページでございます。そうしているときに、三・一一、いわゆる二〇一一年、東日本大震災が起こりまして、これを機に、いわゆる平常時の節電と同時に何よりも非常時のエネルギー確保、こういったことが大きな社会テーマになったわけなんですが、こういった課題に対しまして我々も住宅メーカーとして対応すべく新たな商品の展開をいたしました。  七ページでございます。それがここに挙げていますグリーンファーストハイブリッドという商品でございます。その内容は、いわゆる太陽光発電あるいは燃料電池、蓄電池という三電池を連動させるというモデルでございまして、その特徴はそこに書いてあります三点でございまして、一点目は、非常に大容量の蓄電池を搭載しているものですから、いつも電気がある安心の暮らしを実現するということ、これが一点目でございまして、二点目は、平常時におきましては当然のことながら快適な暮らしをしながら、非常に発電量がありますので、町の発電所といたしまして、いわゆる創エネ機器類を使いまして、町の発電所として日中他のエリアへも電気を供給できるぐらいの容量がありますから、そういったことでいわゆるピークカットにも大きな意味では貢献できるということでございます。三点目は、非常時、停電あるいはガスさえ停止された事態が起こりましても、この三電池が自動的に電力供給システムを稼働いたしまして安定した電力を継続的に供給すると、それによって日常に近い生活が維持できると、そういった仕組みの住宅でございます。  八ページでございます。さらに、この度の新たな省エネ基準、これが二〇二〇年の適合義務化へ向けて取組が行われていますけれども、こういったものに対応すべく更に高い省エネ性能、これを実現する商品を開発いたしました。  九ページでございます。それをグリーンファーストゼロと呼んでおります。本年四月、つい最近ですが発売された商品なんですが、これは生活時のエネルギー収支をゼロにするという、グリーンファーストゼロという商品でございます。具体的には、さらに従来の商品の床、壁、天井の断熱性能を一層高めまして、かつその開口部ですね、ここに一層の高断熱サッシ、アルゴンガス等を注入した複層ガラスなんですが、そういったものを使うことで一層の省エネを進化させると、に加えて、太陽光、燃料電池、そういうのも合わせることによってエネルギー収支、これをゼロを実現しております。  十ページでございます。ここまでがいわゆる今まで実現した商品化の取組でございまして、今後におきましても、十ページにありますように、省エネはもちろんなんですけれども、本来、住宅の供給者といたしまして住まいの快適性向上に向けて新たな技術開発を行っておりますし、これからも行ってまいります。  具体的には、そこに挙げていますようないろんな技術メニューが挙げられるわけなんですけれども、そのポイントは上の丸三つですね。  左端、従来グリーンファースト戦略で行ってまいりましたいわゆるエネルギー技術ですね。これに加えまして、真ん中、自然との接点あるいは親和性といったものを大切にした、いわゆる日本の住宅の良さ、本来の良さ、そういったことを改めて組み込むようなパッシブ技術。さらには、ITの更なる活用によるネットワーク技術ですね。こういったものに注力するところがポイントであろうというふうに考えて、技術開発を行っております。  もう最後ですね、十一ページ。以上のような住宅メーカーといたしましての省エネ取組を主に技術とか商品の面からお話しさせていただきましたけれども、これに関連いたしまして、住宅生産者といたしまして、今後といいますか、今進められております省エネ政策の取組、これに対して意見を簡単に三点述べさせていただきます。  一点目、建材トップランナー制度に関してでございますが、断熱性能を高めるための主要な要素であります、いわゆる断熱材であったりとか窓、サッシ、ガラスですね、こういったものを対象にして建材メーカーがコストダウンを図りつつ省エネ性能の高い製品を積極的に導入する、これは非常に大事なことであろうとまずは思います。  ただ、先ほど先生のお話もありましたけれども、建材単体の性能ラベリング、性能付けの話だけではなくて、やはり建物全体の省エネ性能と連動した形で一般消費者にも分かりやすい表示方法、ラベリング等、これが大事であろうと思います。  二点目、電力ピーク対策ですね。私どもの取組の中で若干御紹介いたしましたように、一般家庭に導入されるいわゆるHEMSであったりとか蓄電池、これは電力のピーク対策に家庭部門で貢献できる技術であろうというふうに認識をしております。したがいまして、更なる普及に向けた継続した支援策というのが必要であろうというふうに思います。それから、規格がやっとといいますか統一されましたHEMSですね。これによって制御、今度はコントロールする側ですね、制御する方の制御可能な設備機器、これの普及というのが大事であろうと。  それから、町としてといいますか、エリア単位での、地域単位でのエネルギーの需給バランスの最適化、いわゆるスマートグリッドの部分を最適化するための系統電力との連携の促進、ここも非常に大きなポイントであろうと考えております。  三つ目ですね。省エネ基準の適合の義務化に関しましては、義務化の水準そのものは、やはり導入をスムーズに行うという観点からも義務化導入時点での省エネ基準の達成率、これを十分勘案していただきたいなというふうに考えております。  それから二点目ですが、全体の省エネのボトムアップはもちろんですけれども、もう一方はトップアップ、トップアップとしてのZEH、いわゆるネット・ゼロ・エネルギー・ハウス、住宅等、非常に高い省エネ性能を持つ建物の普及の促進、これも非常に大事な施策であろうというふうに考えております。  最後、義務化に向けましては、今のところ大規模建築物から段階的に小規模の方へという、そういう進める方向性というのは出されておりますけれども、これは非常に適切な進め方だろうと考えておりますが、併せまして、広く中小の工務店であったりとか施主様、その中には非常に事業採算性を重視してコストに敏感な、いわゆるここに具体例を挙げていますような賃貸の共同住宅オーナー様みたいなものを含めて、そういった方たちへの啓発や支援、これも非常に大事なことであろうというふうに考えております。  以上、住宅生産者の立場からお話しさせていただきました。  以上でございます。

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) ありがとうございました。  以上で参考人の皆様の意見陳述は終了いたしました。  これより参考人に対する質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

安井美沙子民主党・新緑風会

○安井美沙子君 民主党の安井美沙子でございます。  参考人の皆様におかれましては、本日大変貴重な御意見をいただきまして、ありがとうございました。  十分間の割当ての中で、できれば全く次元の違う質問なんですが二問させていただきたいと思っておりまして、質問内容から中上参考人と松村参考人にお伺いしたいと思っております。  まず、一問目は、本当に生活者、消費者としての長年抱えていた問題意識でございます。  私は以前から、電車の中とそれからデパートの中の空調の温度調節について、大変問題があると思っております。先ほど中上参考人からは消費者の行動が基本であるというふうにおっしゃられたのですけれども、これは消費者がどういうふうに感じてもいかんともし難い問題でございまして、電車の場合は、その日の温度とそれから乗車率によって快適な温度が決まってくると思うんですけれども、実態はと申しますと、冬は暑過ぎる、夏は寒過ぎるということが間々あります。そして、冬ですと、混雑した車内で真冬に乗客がダウンなどを着て、ダウンコートなどを着て着膨れしている状態で、その中でも込んでいて、暑くてもう大汗をかいて気分が悪くなるような状況であって、私は本当に暑がりなので大体二枚脱ぐということがあるんですけれども、こういう状態どうにかならないものかと思ってしまいます。  そしてもう一つ、デパートですね。これは冬に店内を暖め過ぎという問題がすごい私は感じているんですけれども、お客さんはコートを脱いで店内で歩かざるを得ません。そうしますと、暑い上に手がふさがって購買意欲がどんどんそがれていきます。私などは意欲満々で買物に行くんですけれども、もう疲れて暑くてもう本当に嫌々になって帰ってしまうと。  経営者はこういう実態がなぜ分からないんだろうと長年思っています。そして、これは個々の現場を見ていれば大したことないのかもしれませんが、全国レベルで店舗の数、それから電車の数を考えれば、ばかにできないエネルギーのロスだと思っています。  今のスマートメーターやディマンド・サイド・マネジメントのお話を聞いておりまして、これはそんなにコントロールの難しいことなのか、何が問題になっているのか、お伺いしたいと思います。

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) 安井さん、どなたにお願いしますか。

安井美沙子民主党・新緑風会

○安井美沙子君 先ほど申しましたとおり、中上参考人、そして松村参考人にお願いいたします。

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) それでは、先に中上参考人、お願いいたします。

中上英俊株式会社住環境計画研究所代表取締役会長

○参考人(中上英俊君) ありがとうございました。  非常に的確な御指摘だと思います。この問題は、私の資料の一番最後に付いております資料、ちょっと直接的には関係ないんですけれども、同じ家庭の生活者という軸で切ってみましても、ごくごく一般の平均の方と、非常に省エネ意識の高い方と、全然頓着しない方ではプラスマイナス二、三割違ってしまう。下手をすると、省エネ意識の高い方と意識のない方で倍ぐらい違ってしまうという例があるわけですね。  今の御指摘はどうしてそういうことになっているかというと、冷房にせよ暖房にせよ、冷房が足りないというクレームが一番怖いんですね。そうしますと、大体正規分布するんですけれども、二五%ぐらいの人は一番右端にいて暑がり、二五%ぐらいの人は寒がりといまして、冷房入れる時期というか、暑がりの人からクレームが来るといけないというので、その人に合わせるような設計になってしまっているんですね。  だから、これは全体的には本当はその意識に合わせて設計することが間違っているわけです。だから、それは是非、今先生がおっしゃったようなことをもっと声を大きくしていただくと、逆にそういうクレームがあることが今度は設計者にとっては恥であるというふうな意識に変わってくればいいんですが、今のところ、みんな過剰な方向に行っているわけですね。  一番いい例が、今回の節電で何が一番大きな効果があったかというと、照明なんですね。特にオフィスなんかの照明で七百五十ルクスという基準があるというふうになっているわけでありますけれども、これを落としてもほとんどクレームが来なかったというので、ビルのオーナーたちがびっくりしていたわけですが、以前は暗いと言われたら困るので、明るい方へ明るい方へやっぱり設計しちゃうわけですね。ところが、今回節電で七百五十ルクスを二百五十ぐらい、まあ三分の一ぐらい落としてもほとんどクレームが来なくて、別に非常時だからということではなくて、事務上差し障りないということだったんですから、根本的に見直しましょうということがございまして、いろいろ相談受けるんですが。  デパートの場合に、やはりこれは冷房じゃないんですが、照明で御相談を受けたときには、デパートというのは、テナントがみんな権利があってそこで照明の照度を決めてしまうものですから、デパート本体として照度を下げたいと思っても下げられないんですよと言われまして、だから、どこにそのターゲットを持っていくかというと、やはり限りなくユーザーに近いサブユーザーの方々に意識を変えてもらうというふうにしなきゃいけないという問題で、これは今後の省エネ政策にとっては非常に大きな着眼点だと思いますので、是非、今のような御意見をもっと声を大きくして言っていただくと適正な方向にシフトしてくると思います。  電車の場合には、弱冷車があったりするような形で徐々にではありますけれども事業者対応ができていると思いますけれども、全員が均一に同じ条件でということはあり得ないわけですから、是非、今のような御意見が出てくると、設計者あるいは電車、百貨店等でも何らかの対応が今の時点ならばかなりできやすくなっているんじゃないかと思います。これは、三・一一以前ですとそういう意見言っても全然聞いてもらえなかったわけです。  ありがとうございました。

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) 松村参考人、お願いいたします。

松村敏弘東京大学社会科学研究所教授

○参考人(松村敏弘君) まず、デパートがそういうことをやっているということ自体が驚きで、お客さん商売なわけですから、お客さんに不愉快な思いをさせるということなら、本来なら競争で淘汰されるということが起きるはずなのに、それが起こっていないというのは大きな問題です。  それで、恐らく先ほど言われたように、夏なら暑いというクレームが、冬なら寒いというクレームの方が怖いというのは、恐らく冬に暖房が効き過ぎて暑いと思う人は上着脱いじゃうんですよね、きっと。でも、寒いとかというのはその場で対応できないので、文句を言う前に服脱いじゃって不愉快な思い我慢しているという人たちが多数、でも対応しないという、そういうことが起こっているのではないかと。したがって、そういうことに関しては消費者は満足していないということを何らかの形で強く言っていくということが一番なのだろうと思います。  それからもう一つは、夏、エアコンが効き過ぎているというのは、電車も私も本当にそう思いますし、デパートも本当にそう思いますし、それから銀行とかも、最近は多少ましになったかもしれないんですが、もう本当に凍えるぐらい冷やすとかというところがいっぱいあったんですよね。これは、そういう状況だと、それを予想して私たちこうやって上着を着ていくんですよね。だから何とか耐えられるというこういう状況で、したがって文句は言わない。こういうことなんですけど、社会全体としてそういうばかなことをやめるということをすれば、そもそも真夏に邪魔くさい上着を持っていくなんという習慣も相当減って、全体として改善すると。こういうのを経済学でコーディネーションフェーリアという言い方をするんですが、みんなが一斉にやめれば移行できるかもしれないけれども、自分だけがやめるというのは非常に大きなコストでなかなかやめづらいということがあるので、こういうものに関しては政府がいろんな音頭を取って何とか改善していくという余地はまだまだ十分あると思います。  夏、エアコンが効き過ぎて凍えるなんというような状態はもう一刻も早くなくしていかなければいけないと思いますので、いただいたような御意見というのをいろんなところでも、私たちも発言し、それから先生にも発言していただき、企業に自覚してもらう、それでも駄目なら政府が一定の対応を取るということも必要になってくると思います。  以上です。

安井美沙子民主党・新緑風会

○安井美沙子君 ありがとうございました。  二問目にはもう入れそうもないので、私の、大変貴重な御意見いただきましたので、感想を述べさせていただきます。  本当に一生活者として素朴な疑問を持っていたことを今日は表明して大変よかったと今思いました。最終的に、個々の努力や声を上げることだけで解決をしなければ、最終的には何らかの政策誘導ということもあり得るんではないかというふうに考えながら聞いておりました。  先ほどのデパートの件で補足をいたしますと、私なんかはコートを持って荷物を持って歩いているわけですけれども、一方でそのデパートの中で働いている方々は半袖のTシャツを着ていらっしゃったりするわけですね。そうすると、お客さんに合わせているのか、それとも従業員の方に合わせているのか、本当に経営者として何に目的を置かなければいけないかということがぶれているというのは本当に不思議なことでありますけれども、先ほど先生がおっしゃったように、松村参考人がおっしゃったように、コーディネーションフェーリアというのは大いにあり得るのかなと思いましたので、大変勉強になりました。  ありがとうございました。

岩井茂樹自由民主党

○岩井茂樹君 自由民主党の岩井茂樹でございます。  本日は、中上参考人、松村参考人、伊久参考人、非常に貴重なお話をいただきまして、本当にありがとうございます。また、お三方におかれましては、日ごろより総合資源エネルギー調査会の省エネルギー部会というところで委員若しくは部会長ということで大変御尽力をいただいておりますこと、重ねて厚く御礼を申し上げます。ありがとうございます。  早速質問をさせていただきたいと思います。  まず最初に、中上参考人、よろしくお願いいたします。  先ほど中上参考人のお話の中にも、ピークカットは画期的だというようなお話がございました。また、参考人の過去の日刊工業新聞のインタビューの中では、個人的にはピークや節電対策は恒久的な対策として取り組むべきではないと考えると、こんな御発言がありました。また、ほかの新聞の記事では、本来の省エネの目的として、それについて語った中身といたしまして、本来の省エネは、快適性や利便性を損なうことなく、より少ないエネルギー消費で目的を達成することにあると、こう述べられておりました。  私も全くそのとおりだと思うんですけれども、このような視点から、今回の省エネ法改正法案の評価、また、更にこの法案を磨きを掛けるために何か御提案というかアドバイスのようなものがございましたら教えていただきたいと思います。

中上英俊株式会社住環境計画研究所代表取締役会長

○参考人(中上英俊君) ありがとうございました。  ピークカットというのは極めて画期的な発想の拡張といいますか転換といいますかだと思っております。  と申しますのは、今回の三・一一以降の一連の事象は、私にしてみればこれは非常事態であるというふうな理解をしていたんですが、どうもそうではなさそうだというふうな展開になってまいりまして、そうしますと、エネルギー問題というのはそう一朝一夕に右から左に移せませんから、こういう状態がいつまで続くかということを考えますと、かなり長期化するとなると、その電力のピークの問題は今までなかったようなやっぱり対応を考えるべきであるというふうに、最近私、考え方を少し変えてきております。そのためにはピークシフトを、当然需要側だけではなくて電力供給者の方もピークシフトをすることによってメリットが出るような仕掛けを同時に考えておかないと、ウイン・ウインの関係でないとなかなかこれは進まないわけですね。  そうしますと、私の範疇を離れるわけで、これはむしろ松村先生の範疇になりますけれども、今の電力料金を含めた決め方自体でそういうピークをシフトすることによって、需要側あるいは逆に電力事業者にとってもメリットが出るような、そういう方策の大きな転換をできるかもしれない。そういうことができれば、このピークシフトというのは非常に大きな意味を持ってくる。で、思い起こせば、これが十数年、二十年ぐらい前に欧米で一斉にスタートしたDSMがまさに本格的に日本でも展開できるんではないかというふうに最近少し考え方を変えた。  それを含めて、エネルギーの合理的利用という法律の元々の名称は極めて的を得ているなと。ただ単に本来のエネルギーを削減するということだけではなくて、エネルギーを有効に活用するということになれば、ピークの問題も決して合理的な利用の中の範疇に外れるものではないということで、現在はそういう方向に社会が動きつつありますから、ある意味では大きなエネルギー産業自体の構造改革につながってくるんじゃないかというふうに私は期待しております。

岩井茂樹自由民主党

○岩井茂樹君 ありがとうございます。  続きまして、松村参考人にお話を伺いたいと思います。  ピーク対応と省エネということについて、基本的な考えについてお伺いしたいんですけれども、今回の法改正、その肝となるのが、やはりトップランナー制度もあるんですけれども、平準化というところかなと、こう思っております。HEMSとかBEMS等で電力需要の方のピークカットを試みるということと、あと同時に、これはちょっとピークカットと言えるかどうか分からないんですけど、供給面で、例えば蓄電池とか、先生がよく言及される揚水発電というようなものを、これ若干効率が落ちるというお話、今日もありましたけれども、その辺も踏まえながら、活用があるのかなと思うんですが、ただ、先生の過去の御発言を見ますと、どちらかというと、ピーク対応よりもまず省エネをした方がいいんじゃないかというような、そんなニュアンスを私は勝手に受けているんですけれども、ちょっと今のようなことを踏まえまして、ピーク対応と省エネ、それらについて広い見地でちょっとお話をいただければと思うんですけれども。

松村敏弘東京大学社会科学研究所教授

○参考人(松村敏弘君) ありがとうございました。  まず、私の過去の発言で、ピーク対応よりも省エネが先だというふうに思っていただいたとすれば、私の発言が不明瞭だったせいだと思います。おわびいたします。  まず第一に、省エネ法の対応としては、やはり省エネを目指すのがこの法律のものであって、ピーク対応、ピークへの対応というのが第一番の目的ではないのではないかと。したがって、この法律でもピーク対応を考えるのだけれど、ほかの施策に比べると、例えば価格メカニズムを使うディマンド・サイド・マネジメントだとかというのに比べると脇役ではないかという、そういうつもりでいたものでして、ピーク対策も物すごく重要で省エネも物すごく重要で、どちらの方が先でどちらの方が重要というつもりではありませんでした。舌足らずでおわび申し上げます。  それから、御発言にあった揚水発電所あるいは蓄電池というのはこれから物すごく重要になってきます。揚水の方は明らかに供給側でカウントされているんだと思うんですが、蓄電池を入れてピークをカットするというのも重要な需要対策の一つになると思います。それから、さらに、これからEVが普及してきたということになると、EVを上手に使ってピークカットをするなんていうのが各家庭のまさに需要のインセンティブと直結しているところでして、先生の御指摘のとおり、蓄電池だとかというのは非常に重要な構成項目で、これは需要側の方に加えて整理するのが正しいと私も思います。  ありがとうございました。

岩井茂樹自由民主党

○岩井茂樹君 ありがとうございます。  続きまして、伊久参考人にお話を伺いたいと思います。  本日、お三方の参考人の中で実際に建物を造っていらっしゃる、住宅メーカーさんという勝手な認識で伊久参考人に御質問をしたいと思うんですけれども、先日、私、たまたまある数寄屋造り、和風建築の数寄屋造りの建物で昼飯を食う機会がありまして、部屋の中に座って食事を食べながら、縁側があるし、開放的な部屋で外から、庭園は見えるは、そよ風がちょっと吹いてきたり、ああいいなと思ったりしておりまして、そんなことを思ったんですけれども。  そこで、ちょっと今回の省エネ法とその和風建築ということを両方ちょっと考えてみたんですが、そこで質問なんですが、この度の法改正においてトップランナー制度の対象に窓や断熱材が加えられまして、また、かつ新築住宅建築物の省エネ基準への適合義務化というのを段階的に進めていくというようなお話も伺っております。  私は、この断熱という考え、外気と断つということだと思うんですけれども、ある意味和風建築というのは呼吸するというか、あえて断つことなく、その辺をうまく先人の知恵によって生かしてきたというようなところがあろうかと思うんですけれども、そういう意味では設計思想としては少し考え方を異にしているのかなと、こう思うんですが、伊久参考人はこの点についてどのようにお感じになっているかということと、これを、いいとこ取りというか、うまくマッチングさせること、相入れるものにしていくことというのも大事なのかもしれません。その辺の観点で参考人の御意見を是非いただければと思います。

伊久哲夫積水ハウス株式会社取締役専務執行役員技術本部長

○参考人(伊久哲夫君) おっしゃいますように、非常に我々、省エネあるいはいろんな住宅性能の器としての性能を高めていくのといわゆる伝統建築との折り合いの付け方みたいなのは非常に大きな課題だとみんなが認識しているわけなんですけれども。  先ほどちょっとお話しさせていただいた十ページのところで、一応、我々今後の技術開発も含めて考えていることみたいなのを御披露いたしましたけれども、いろいろそこでパッシブデザインというところを一つ大きな要素として入れていますけれども、これは何かといいますと、今先生がおっしゃった、いわゆる日本の従来の伝統的な住宅の良さですね、こういった辺り。おっしゃいますように、縁側の話であったりとか深い軒であったりとか、いわゆる緩衝空間をどう扱うかみたいな工夫も含めてそういった知恵をちゃんと生かしていきましょうよと。  従来の、今後ここのところを、非常に住宅の性能を高めるというのは余りにも防御的になり過ぎているんじゃないかという反省も一方でありますから、そういったことも含めて、器としての性能は高めつつ、なおかつ本来日本の持っている住まいの知恵みたいなのを生かしていこうと、それがここに込めているパッシブデザインの意味でして、そういったことの、単に昔へ戻る話じゃなくて、今の技術をもって新たにそれをどう実現していくかという、そういうことが大事じゃないかと思っていまして、具体的なそういう研究開発もやっておりますので、大きなテーマだとは認識しております。

岩井茂樹自由民主党

○岩井茂樹君 ありがとうございます。以上で終わります。

長沢広明公明党

○長沢広明君 公明党の長沢広明でございます。  今日は参考人の先生方、大変お忙しい中お越しいただきまして、大変ありがとうございます。  質問に入らせていただきます。  まず、中上参考人にお伺いをいたします。中上先生は、この二十年以上省エネの分野でいろいろと御意見をしてくださいまして、省エネルギー施策を十分知り尽くしていらっしゃる方だというふうに存じ上げております。  省エネ法が昭和五十四年に制定されて以来、数次にわたってその対象も拡大されてまいりましたし、このトップランナー制度も、平成十一年に入って以来、対象品目は今二十六品目まで拡大をされてきたということでございます。今回は自らエネルギーを消費しないものまでこのトップランナーの対象にするというところまで進めてまいりました。その意味では、省エネという分野についてはこの法律を土台にしてかなり踏み込んでここまで来れたのではないかというふうに思います。  その上で、今後いわゆる省エネルギーという分野で、実はまだここが手が付いていない、もっとここをやった方がいいんじゃないかという分野、あるいはこの部分はもっと深掘りした方がいいんじゃないかというような分野があるとすればどういうところかお伺いしたいと思います。

中上英俊株式会社住環境計画研究所代表取締役会長

○参考人(中上英俊君) ありがとうございました。  長年やっておりまして、長年やっているからこそそういう結論に達してきたわけでありますが、細かく探っていくとまだまだ余地はあると思いますけれども、省エネルギーというのは、主役が、ホームランバッターがばたばたいるわけではなくて、バントやったり盗塁やったりという形で結局、結果として点数を稼ぐという話でありますから、例えて言いますと、待機電力というのを私は一九九〇年代の終わりごろに問題提起したわけですが、今や待機電力に対する対策にしても日本はトップを走っているわけですね。  じゃ、これで待機電力の問題は片が付いたかというと、その後出てきたいろんな商品がございまして、それがどの程度の待機電力があるかということは意外と深掘りされていないわけですね。つい最近私どもが計測した結果では、大体、中・小型のビルで圧倒的に普及している冷暖房設備があるんですが、これの待機電力がばかにならない数量であるということが分かりまして、それを全国に掛け合わせていくと何と総量五十億キロワットアワーぐらいになるんじゃないかと。これはとても無視できない。しかし、一つ一つは小さいんですね。そういう意味からすると、待機電力一つ取りましてもまだまだ深掘りする余地はあると。  それから、また違う例で申し上げますと、どうしてもマクロな形からミクロへと下りてくる段階で下り切れていない典型的な例でありますが、例えば節電対策を講じましょうということで飲食店はこうしなさいという話をしたときに、飲食店という形で情報を出しても受取手は飲食店の範疇にあってもいろんな業態があるわけですから、いつも私は申し上げますが、ラーメン屋さんとおすし屋さんでは全然違うわけですから、ラーメン屋さんにはこうしなさい、おすし屋さんにはこうしなさいという省エネ政策を出してあげないと、飲食店でこうしなさいというくくりは何ら実効性を持たない、意味を持たないという意味からすると、やることは山ほどあるということです。  ですから、最終的にはもう一回現場に戻ってみて深掘りをしてみると思いのほかあるかもしれない。私は決して日本の家庭が、あるいは業務ビルが無駄をしているとは思わないんですけれども、今回の一連の節電の対応を見ておりますと、結構無駄があって、先ほどの冷房の例もそうですけれども、照明もそうですね、そこまで要らなかったと。要は、言い方はちょっと極端かもしれませんが、真水とバブルというと、結構そういうバブルがあったんではなかろうかと。本当の真水でどれだけ必要かということを再精査してみると意外と取り代はあるかもしれない。しかし、全くバブルがないビールは味もそっけもありませんから、多少はその余裕がなきゃいけないわけですけれども。  そういった意味で、今先生がおっしゃった御指摘にお答えをするとすると、どこにでも身の回りのものをもう一度精査してみると意外な省エネの種は転がっていると私は思います。是非精査してみたいと思っております。

長沢広明公明党

○長沢広明君 大変示唆に富むお話だったと思います。  いわゆる我慢の省エネと言われていた時代からもっとある意味じゃ合理的なというか、エネルギー消費を少なくするという、小さくしていくという目的をはっきりした上での合目的的な省エネというか、そういうことのためにはやっぱりもっと現場の、消費者行動が基本と先生おっしゃいましたが、まさにそのとおりだなということを感じました。  今度、松村先生にお伺いしたいんですが、そういういわゆる需要サイドの省エネという問題から、もう一方で、松村参考人は発電効率の向上とかいわゆる供給サイドにおいての取組というものについて発言をされているというふうに思います。  東日本大震災で逼迫した電力需給ということがあった上で、政府としては広域的連携の強化ということを打ち出しています。いわゆる限られたエネルギーを融通し合うということも一つのエネルギーの効率的な活用であるというふうに思います。  今後、供給サイドはどのような取組をしていくべきであるかと。先日、この委員会で私、質問の中で、いわゆる電力会社も蓄電池を設置して発電した電気の自ら有効活用を努めるべきだと、こういうことも言わせていただいたんですが、供給サイドの今後の取組ということはどういうところにあるか、お考えをお伺いしたいと思います。

松村敏弘東京大学社会科学研究所教授

○参考人(松村敏弘君) 御指摘のとおり、広域的な連携ということがエネルギー効率の向上というのに大きな役割を果たす可能性は十分にあります。広域的な連携をするためには、一つは、連系線と呼ばれる電力会社間の容量というのがある程度増えないと、相当に限界が出てまいります。そのためには一定のコストは掛かりますが、災害対策にもなり、つまりセキュリティーを高めるという側面もあり、エネルギー効率を高めるという側面もあり、それから効率的な融通によって電力料金を下げるという効果もありますので、まず、この一定の設備投資というようなことも考えていく必要があるのではないかと思います。このためにこれからできるであろう広域機関というのが大きな役割を果たすというふうに考えておりまして、この改革の行方というのを今も見守っております。  それから、電力会社が蓄電池を使って積極的にということに関しても、電力会社は一定程度の努力を既にしていると思います。これを加速していくということも非常に重要なことであろうと思います。  私、供給対策では、誰に言っても全く相手にされないのですが、実は、火力発電所の省エネというのも本当はすごく重要なのではないかと思っています。世界に冠たる発電効率なんですが、しかし、仮に六〇%の発電効率でも、四〇%はエネルギーを大気中だとか水だとかに捨てているわけですね。普通の火力発電所なら六〇%は捨てちゃっているわけです。これを熱として回収するということを考えれば、その一部でも回収すればもう僕はドラスチックに省エネが進むと思っています。しかも、日本の発電所は非常に優れているので、SOxだとかNOxだとかというものも非常に少ないので、都市の近傍に置くことができるんですよね。大規模な発電所でも熱のエネルギーを使えるはずだ、コジェネだけじゃなくて、そういう発想もできるはずだと思っています。  このような発想が是非広がってくれれば、省エネに関しては劇的に進むのではないか。したがって、御指摘のとおり、供給サイドでもまだまだやることはあると思います。

長沢広明公明党

○長沢広明君 松村先生、まさに私どももそう思っておりまして、火力発電所の高効率化というのはまだまだできると。これによってかなり大きなまだ広がりが出るというふうに思っておりまして、またその点についてもいろいろ御意見いただければというふうに思っております。  時間が来てしまいました。本当は伊久参考人にも、先ほど岩井議員がおっしゃった伝統的木造構法住宅ですね、これを今後どう見るかということについては非常に大事な問題だと思っています。日本の木や土や紙で造った住宅というのは、一見何か無駄なようでいますけれども、実は、寒冷地に行けば寒冷地なりの長い歴史、暮らしに基づいた、きちんとしたやっぱり断熱の工法をちゃんと持っているわけですね。暖かいところに行けば暖かいところなりの、湿地帯に住みやすい暮らしをつくる住宅工法があると。  こういうものをもっと評価してもっと生かしていくことが非常に重要だと思っていますので、ハウスメーカーさんとしては非常に大事な視点であるということを是非とどめていただいて、また御意見をどこかで伺えればと思いますので、よろしくお願い申し上げます。  ありがとうございました。終わります。

松田公太みんなの党

○松田公太君 みんなの党の松田公太でございます。  お三方のお話、大変参考になりました。ありがとうございます。  まず、中上参考人にお聞きしたいんですけれども、省エネは目標の設定が難しいと、エネルギーの需要構造をきちんと押さえて正確な情報を集めるべきだという発言をされておりますが、しかし、全てのデータを本当に一〇〇%集めたいと、それは必要性も私は感じるんですが、それを完璧にやりこなすというのはちょっと難しいのかなと正直感じております。  大変抽象的な質問で恐縮なんですけれども、どのレベル、どのような状況になったらそれをよしというふうに参考人はお考えになるのか、是非お聞かせいただければと思います。

中上英俊株式会社住環境計画研究所代表取締役会長

○参考人(中上英俊君) 確かに、全てのラーメン屋さんのその構造を調べなさいと、これは荒唐無稽な例えだったと思いますけれども、産業用も最初にやはり順を追って押さえていくときにどうやるかというと、大口の消費をやる産業から押さえていくと、こういうやり方ですね。トップランナーもそうでして、家庭の中でより多くの電気を使うもの、あるいはエネルギーを使うものから順番にやっていっているわけです。カバレッジがどのぐらいかというと、やはり六、七割のところまでいけば限界かなと。それから先になると、もう細かいものなんてとても追えないという状況だと思います。  そういう意味からすると、まずはその大口から、例えばビルでいくと、ある規模以上を徹底的に洗ってみると、次の段階で更にグレードを落としてくると、スケールを落としてくると、そういうふうな手順を踏んでやっていくべきだろうと思います。  全く違った見方としては、それではなかなか私が言ったことと矛盾する面も出てまいりますので、いろんな商店会の連合会だとか飲食店の組合ございますね、そういう中で今度は横刺しでやっていくというやり方もあるんじゃないだろうか。そうすると、その組合、同じ仲間同士のデータを比較することによって次のステップに行けるという。  だから、いろんな組合せがあると思いますが、順当にいくとするならば、大口の使用者から順を追って押さえていくというのが手順だろうと思います。

松田公太みんなの党

○松田公太君 ありがとうございます。  今おっしゃったようなデータというのは、イメージで恐縮なんですけれども、もう既に把握しているんではないかなというふうに思うんですが、経産省の方でもですね、いかがでしょうか。

中上英俊株式会社住環境計画研究所代表取締役会長

○参考人(中上英俊君) 最近になって整備が進んできましたけれども、私が申し上げたような意味での使い方ができるかどうかということについては、また一歩、二歩進んだ検討が必要ではないかと思っております。  どうしても業態でくくってしまうと、先ほど申し上げましたように、飲食店というくくりではなかなか理解できないといいますか、見ることができないということになりますから、その辺が一工夫かなと。となりますと、どういう業態で、どういう設備を持っていてという、そういう附帯的な情報まで一緒に上がっていないとエネルギーの消費の構造が解明できませんので、それがなかなか難しいところで、政府がやりますと、これ、例えば学校ですと文科省だとか、みんな所轄の官庁が違ってしまったりして、なかなか横断的にできないところもあるようでございますけれども。  統計を取るときの難しさというのは私も熟知しておりますが、現場サイドの情報で具体的な政策に移せるような形での情報の整備の仕方というのは、また一工夫あるのではないかなというのが私の個人的な意見でございます。

松田公太みんなの党

○松田公太君 ありがとうございます。  それでは、松村参考人にお聞きしたいと思うんですけれども、先ほど、トップランナー制度の評価というところで、こんなに緩い規制でよくこれほどの効果を得られることができたねと、そのようなお話があったかと思いますが、そこについてはまだ分析が終わっていないというふうにおっしゃっていましたが、大体なぜだと松村参考人はお思いになっていらっしゃるのか、そこを教えていただければと思います。

松村敏弘東京大学社会科学研究所教授

○参考人(松村敏弘君) まず、プレーヤーの数が比較的限られていて、顔の見えるタイプの競争になっているということが非常に重要な点だと思います。これで公表されるということになりますから、もし追い付けないということになれば、自分たちの技術が劣っているということを世間に示すことになってしまうわけですね。  これも、一瞬参入してすぐ出ていくとかという、こういうタイプの企業にとっては痛くもかゆくもないかもしれないのですが、長期的に市場にとどまって長い競争をしようと思っている人たちにとっては相当痛いことだと、日本企業にとっては特に重要なことだということがこの経験で分かったということだと思います。  しかし、逆に言うと、そういう条件が当てはまらないところで本当にうまくいくかどうか、もう少しきつい規制が必要なのかというようなことについては、まだまだ考えていかなければいけないと思いました。

松田公太みんなの党

○松田公太君 分かりました。そのCSR的な、恐怖心と言ったらあれですけれども、自分たちもやらないとまずいという、そういう気持ちでやられたということですね。ありがとうございます。  最後に、伊久参考人にお聞きしたいと思うんですけれども、実際、省エネ住宅を、グリーンファーストシリーズでしょうか、これを売っていらっしゃる立場からの御意見としてお聞きしたいんですけれども、販売する上で一番今例えば障害になっているようなもの、若しくは国の政策や規制でちょっとここがネックになっているなと思うところがあったら、是非教えていただければと思います。

伊久哲夫積水ハウス株式会社取締役専務執行役員技術本部長

○参考人(伊久哲夫君) 基本的には、商品を売っていく上では何よりもやっぱりユーザー視点というのが我々の大事なポイントですので、いろんな省エネのいろんな技術を買っていただくためには、それのユーザーにとってのメリットといいますか、生活メリット、それは当然快適性につながるものなんですけれども、それをいかに納得いただくかということなんですけれども。それに伴ういろんな制度が、補助金含めて国の方でやっていただいていますけれども、できればその辺りの制度間の関係性であったりとか整合性であったりとか、あるいはもう少しその手続上の簡素化であったりとか、その辺りがより進めていただければ、もっとその辺りは我々にとっては、事業者としては進めやすいかなというふうに考えております。

松田公太みんなの党

○松田公太君 以上で終わります。ありがとうございました。

主濱了生活の党

○主濱了君 生活の党の主濱了でございます。  今日は貴重な御意見を賜り、誠にありがとうございます。早速質問に入らせていただきます。  まず、中上参考人、それから松村参考人にお伺いしたいんですが、政府は二〇二〇年、CO2削減二五%、この目標を再検討すると、こういうふうなこと、報道がなされております。それから一方、昨年四月二十七日に閣議決定されました第四次環境基本計画に明記されております二〇五〇年までの八〇%削減、これについては堅持をすると、こういうふうなことであります。そこで、中上参考人、松村参考人には、二〇五〇年の八〇%削減というのは可能なのか、それから、実現するためのポイントは何なのかと、こういうところをお話を伺いたいと思います。  それから、続きまして、伊久参考人にもお伺いしたいわけですが、伊久参考人にはいただいた資料からお願いをいたしたいんですが、三ページから四ページ、五ページとずっと、いろいろどういったような対策を講じて省エネを図るかと、こういうふうなことを掲げております。私は、問題はインセンティブだと思うんですよ。いかにいいものがあったにしても、例えば価格が安いとか耐用年数が長いとか、そういうことがないと取り入れていかないのではないだろうかと、こういうふうに思うんですよね。  ですから、例えば、これは七ページのこのHEMSのところ、総合的なものだと思うんですが、それを取り入れたときにどれだけ国民にとって有利なのか、取り入れない場合と耐用年数とか、例えば五十年たったときの省エネの効果がどうなのか、こういうふうなことについて、もし分かればお伺いをいたしたいなというふうに思います。

中上英俊株式会社住環境計画研究所代表取締役会長

○参考人(中上英俊君) 大変難しい御質問なんですが、二〇五〇年に八〇%削減というのは、これは地球全体を考えたときに先進国はそのぐらいのオーダーでCO2削減をしないと地球がもたないということで、国際的な暗黙の了解と伺っておりますし、また、我が国も福田総理のときに二〇五〇年には六〇%から八〇%減らすということをもう公言なさっていますので、これはある種ターゲットとして追い求めなきゃいけない数字だと思います。ただ、その段階で、福田総理が明言なさった段階では今のような事態は全く考慮されていなかったわけでありますから、どのようなシナリオになるかということはもう非常に難しい状況だと思います。  もちろん、原子力がない段階で、もしないという状況を前提としてこれをやるとするならば、再生可能で本当にいけるのかということを考えると、かなり悲観的にならざるを得ない。需要側で八〇%削減ということをやってしまいますと、日本の社会構造自体が成り立つかどうかという話になってしまいますから、本当にこれは総力を挙げてやらなきゃいけないんですが、今の段階では非常に難しいんではないかというのが私の個人的な意見でございます。  当時、この八〇%のターゲットがもしクリアできるとするならば、CO2フリーの電源としての再生可能と原子力という両輪でやろうとしたわけですから、ここをどのように考え直すのかということは一番大きな問題点で、もちろん省エネルギーはその前にやるべきことでございますけれども、省エネルギーだけで八〇%削減というのは極めて難しい課題だというふうに思っております。

松村敏弘東京大学社会科学研究所教授

○参考人(松村敏弘君) まず、学者として極めて不誠実というか、の発言なのですが、私は、二〇五〇年のことを聞かれるときには必ず、二〇三〇年ぐらいまでのところなら具体的な施策とかいうような形でかなりコミットに近い形でこういうふうに頑張るんだということは言えるかもしれないけれども、そこまで先の話をするときには夢の話を語るべきだというふうにいつも言います。  すごく極端なことを言えば、宇宙空間に太陽光パネルを広げてこれで発電しちゃうなんというようなことだとか、あるいは常温核融合というのがひょっとしたら成功しているかもしれない。もちろん政策をそんな空想を基にしてつくってはいけないというのは十分分かるのですが、しかし、そこまでのことをもう私たちは見通すことできないので、そのようなことも十分あり得るんだということはまず考えるべきで、どのような夢があり得るのかということを語るべきだというふうに思っています。  その上で重要なことは、今では夢物語かもしれないけれども、画期的なイノベーションがないと八〇%の削減なんてもう相当難しいわけですよね。そうすると、そのような画期的なイノベーションを起こすのを計画的にやることはできないので、イノベーションを起こすものの弊害になるようなものを一生懸命除いていくという地道な作業というのがまず第一に一番重要なことだと思っています。  完全な答えになっていないというのは十分承知はしていますが、ここを語るためには画期的な環境技術の開発のための弊害というのを私たちが除いていくということが今一番すべきことであって、もう少し時間がたって姿が見えてきたところで、そこで地に足の付いた具体的な施策というのを考えていく必要が出てくるんだろうと思います。  ただ、二〇五〇年といっても、場合によっては今造る設備が二〇五〇年も稼働しているという可能性は電力の場合は十分ありますので、今の私の発言は余りにも無責任だということは重々承知はしておりますが、したがって、今やらなければいけないことがあるということは重々承知していますが、私は、このために一番重要なことはイノベーションを起こすための規制の改革、インフラの整備だと思っています。  以上です。

伊久哲夫積水ハウス株式会社取締役専務執行役員技術本部長

○参考人(伊久哲夫君) 先生おっしゃいますように、我々は住宅メーカー、事業者でございますので、お客様に対して、やはりお客様自身にとって何がメリットかみたいなものがきちっと見えないと、なかなか住宅そのものを買っていただけませんし、こういう設備なりを入れてくれと言ってもなかなか納得いただけない部分があるわけですね。  そういったところで、大きく我々はどういうところにメリットがあるかというのを三点お伝えするようにしておりまして、一点目はもちろん、一番大事なといいますか、経済的なメリットですね。これに関しましては、いろんな設備を入れるに当たっては、イニシャルの部分とランニングですね、十年、二十年たった上でのランニングの部分と、その方の、生活者のライフスタイル、家族構成等、いろんなシミュレーションをしながら、こういった形になりますよという、経済的なメリットをちゃんと訴求すると、これが一点目でございます。二点目は、やはり何よりも住宅ですので、求めるものは快適性でございますから、そういった設備なり仕様にすることによって、いかにエネルギー以外の快適性ですね、いわゆる健康も含めて、そういったところの住宅の快適性はこういうことで生まれるんですよというメリットをちゃんとお伝えする、これが二点目ですね。三点目は、やはりそれに加えて、こういうことを取組をすれば、大きく日本なり環境に対する、広く環境に貢献できるんですと。最後にそういったことも伝えて、単に環境、省エネのためにこういうことをやってくださいではなかなか御理解いただけませんので、そういうユーザーメリットをきちっとお伝えすることによって、いろんな仕様なり設備を住宅に搭載することを御納得いただくようなことをやっております。

主濱了生活の党

○主濱了君 終わります。

荒井広幸新党改革

○荒井広幸君 荒井でございます。  今日はありがとうございました。  中上参考人の、省エネルギーがエネルギーの問題全ての基本、それから、やっぱりストックの問題をどうするかということで、ESCO事業、私も大変共鳴しております。それから、松村先生の、エネルギーをつくるものも対象に拡大すべきじゃないかというお考えと、ピークを避けると電気料金が安くなる、これ自動コントロールで、HEMSでやるということなんでしょうが、そういうことも含めたインセンティブが必要じゃないかということも大変勉強になっております。また、伊久参考人の、グリーンファーストハイブリッド、私も、この法案に合わせて、先週、大阪ガス、大ガスに行ってまいりまして、大規模開発や、それから伊久さんのところと一緒にやった、一年間の実証実験をやっていますね、そういったところのコジェネとか、そういったものも見てまいりましたけれども、大変共鳴を受けております。  そこで、お尋ねをいたすんですけれども、僣越でございましたが、委員部を通じて私のつたない考え方というので提案を申し上げておりましたけれども、個別の問題ですからまた後で御講評をいただくとして、つまり今またとないチャンスに来ていると思うんですね。それは、逆境がピンチであるというようなことだと思うんですが、電気料金が間違いなく上がっていくわけですよ。ですから、家庭はこれだけでももうインセンティブ持っているわけです、安いのにしたい。ところが、まだアベノミクスでお金が回ってこないと。お父さんの仕事もどうなるか分からない、給料もどうなるか分からない。  そこで、赤字財政というものを十分念頭に置いて、一番少ない財政を投入して、SPCという形で排出量取引という財源の捻出の仕方もしながらストックの買換えをしていったらどうだと。ストック以外のものもこれ適用できるわけですけれども、こういうような考え方で、商店や家庭の光熱水費を低減する今一番の悪い意味でのインセンティブが働いているわけです、電気料金が上がるということですから。このときをつかまえて、設備の更新や切替えや新しい投資を向けていくということがなされなければならないというふうに思っておるものですから、大変済みませんでしたが、御郵送申し上げたものについての御感想を含めていろいろと助言をいただければと思います。  伊久参考人、松村参考人、中上参考人から、手短で結構ですので、お願いしたいと思います。

伊久哲夫積水ハウス株式会社取締役専務執行役員技術本部長

○参考人(伊久哲夫君) 先生からいただきました提案書、ざっと見させていただいたんですけれども、何よりも初期投資が難しい消費者にとってはこれは魅力のあるやり方かなとまずは基本的には思います。  課題といいますか懸念事項は、エコポイントの魅力はやはり金額の大きさでございますので、このCO2の削減分だけではなかなかその辺りのものが出ないかなと。いろんな国内クレジットで出ているような金額を見ても、なかなかこれは難しいなと思いますので、その辺りのバランスですね、それがどの辺りにあるのか。補助金と言われている額と併せてどの辺りにリース料が落ち着いてくるのかなと、その辺のバランスがまず大事と。  それから、削減量の算定というのは非常に難しいかなという気がいたしておりまして、その辺りをどうやって具体的にやるのかという話と、それから、やはり当然リースに関しましてはメンテナンスであったりというところが、誰がどのように、SPCになるんでしょうけれども、その辺りのやり方の話と。それから、さっきもちょっと触れましたけれども、いろんな申請手続ですね、ユーザーそのものがどんなふうな申請手続、その辺の簡素化みたいなのもやはり何かにつけ大事かなという、そんなふうな感想を抱きました。

松村敏弘東京大学社会科学研究所教授

○参考人(松村敏弘君) 四枚の中に非常に注目すべき点がいっぱいあり、役所とかもこのペーパーから学ぶべきだと思います。  まず、熱に注目しているという点が非常に重要で、それから節電が発電と等価であるという発想も全く賛同いたします。それから、自家消費分にも環境価値というのが発生しているはずだというのも、これも全くもっともで。アグリゲーションによって消費者というのを巻き込んでいくというのも、これも非常にもっとも。それから、消費者の意識を向上させるということに注目している点。それから、更新投資というのは非常に重要で、性能の低いものが入ってしまうと今後十年とかという形で環境負荷を上げてしまう、これもう全て賛同いたしますが、私はこの具体的な政策提言としてはちょっと賛成しかねる点もあります。  今SPCのことをおっしゃったので、この点だけ申し上げますが、なぜ更新投資で良いものが導入されないのかという理由を私たちはもっと考えなければいけないのではないか。つまり、資金が足りないからなのか、あるいは消費者が利益を誤認しているのか、あるいは実際に将来の利益でペイしない、そういう状況になっているのか、その理由によって最適な政策というのが変わってくると思うのです。  この点を考えて、一番ネックになっているところに効率的にやっていくということをすれば、先生のおっしゃるとおり、財政負担を最小化しながら最大の効果を得られると思いますので、私は、この原因についてまだちょっと確信しておりませんので、その点では政策一〇〇%支持するとは言えないのですが、問題意識は全くこのとおりだと思います。

中上英俊株式会社住環境計画研究所代表取締役会長

○参考人(中上英俊君) 非常に画期的な御提案だと思います。その中に、私も申しました、ESCOも同じような役割ということで御指摘いただいているわけでございますが、なかなかESCOが日本において普及していかないというところはどこにそのネックがあるのかということをいろいろ考えてみますと、一番そのESCOのような知恵が必要なところはむしろ大企業ではなくて中小企業になるわけですが、残念ながらまだ中小企業の方々においては省エネルギーとか省CO2ということに対してはそこまでまだ手が回らないという状況なんですね。  もう一つは、ESCOのビジネスモデルはこのSPCのことと同じように、省エネルギーで浮いた資金で全ての投資を賄うと、こういうスキームなものですから、現状のエネルギーコストでそれを、投資分回収しようとすると、投資回収年が十年近く掛かってしまうというのがもう世界の通例でございます。もちろん、中国のように非常に効率の悪いところは三、四年とあるわけですが、通常は十年ぐらい掛かってしまう。  そうすると、十年間にわたって債務保証してお金を融通するというようなシステムは日本にはなかなか成立しない。しかもそれが、パフォーマンス契約といって、不動産だとかそういうものを担保にしてお金を借りるんではなくて、これで省エネルギーの設計といいますか、その提案を担保にしてお金を貸すというシステムが、プロジェクトファイナンスの一部だと思いますが、そういう考えがなかなか日本では定着していない。しかし、日本の金融機関にあっても、アメリカなんかではそういうところにどんどん投資をしてビジネスをやっていらっしゃるわけですから、日本でもできるんではないかと思って私どもも随分期待はしたわけでございますが、まだなかなかそこに至らない。  もう一つは、やはりESCOというのはストック対策に対する御関心がやっぱり一般になかなか湧いてこない。非常に残念なのは、国の機関においてESCO事業が通産省の一例を除いてないわけですね。通常、マレーシアとかそれから最近サウジアラビアからもESCOを導入したいから日本の事情を教えてくれと言われますが、まず真っ先に、御自分の国の建物をどうするかとおっしゃるんですが、その事例をといったときに日本にほとんど事例がないものですから、これまた非常に残念な思いをしております。むしろ、地方自治体の中でぽつぽつと取り上げてくださるところがありますが、それだけではなかなか大きな情報発信にならない。  ここは是非、まず霞が関からこういったシステムを利用して、こういうふうな、SPC等も考えながらストック対策をやるということができれば、恐らく相当な波及効果につながっていくんじゃないかと思って、是非お願いしたいと思います。

荒井広幸新党改革

○荒井広幸君 少し時間がありますが、これで終わらせていただきます。

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) 以上で参考人に対する質疑は終了いたしました。  参考人の方々には、長時間にわたり有益な御意見をお述べいただきました。誠にありがとうございました。委員会を代表して御礼申し上げます。ありがとうございました。(拍手)  速記を止めてください。    〔速記中止〕

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) 速記を起こしてください。  これより質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

大久保勉民主党・新緑風会

○大久保勉君 民主党の大久保勉です。  まずは、茂木大臣に対しまして、省エネ法の骨格と言えますトップランナー制度に関して質問したいと思います。  さきの委員会で、恐らく自民党の委員とのやり取りだったと思いますが、アベノミクスの三本の矢であります成長戦略に関して、これが重要であると、こういった発言がありました。特に、異次元の規制緩和、自由化を行うと、こういった発言がありました。これは非常に私もそういった点は必要であると思っています。  そこに関して、今回のトップランナー制度、これはある意味で規制であります。どういうふうにアベノミクスと連動していくのか、この辺りに関して大臣の考え方をお聞きしたいと思います。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 大久保委員から、これも規制ではないかと、こういうお話があったんですが、規制も大きく分けると二種類あると思うんですね。これ以上のことはやっちゃいけませんと、こういうどちらかといいますとマイナスの影響が出かねない規制と、それから、これ以上のことをやりなさいと、前向きな、言ってみると目標値を設定するような規制ということでありまして、まさにこの省エネ規制といいますかトップランナー制度、これは更に高みを目指すと、こういう目標規制のようなものでありまして。  御案内のとおり、このトップランナー制度、これは中国であったりとか米国、海外からも注目をされておりまして、九七年に地球温暖化防止の京都会議の際に法改正して導入をしたわけでありまして、アメリカのマイケル・ポーター教授、ハーバード・ビジネススクールでありますが、彼が、イノベーションを促す規制の条件と、これを満たす新しい制度というのを提案しておりまして、適正に設計をされた環境規制は、費用の低減、品質向上につながる技術革新を刺激し、その結果、国内企業は国際市場において競争上の優位を獲得し、他方で産業の生産性も向上する可能性があると、このように指摘をしておりまして、その条件は大きく三つあるんですけれど、その一つは……

大久保勉民主党・新緑風会

○大久保勉君 いいです。端的にお願いします。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) いいですか。そういうことです。

大久保勉民主党・新緑風会

○大久保勉君 質問通告の最初のところには答弁は端的にお願いしますと言っておりますので、是非、大臣の考え方はよく分かりましたし、規制には前向きの規制、つまり目標を設定する規制はいいことであるということはよく分かりました。もうこれで結構です。  今回のトップランナー制度に関しましても、非常にいい規制として働いた部分もあるというのは認めます。例えば自動車等に関しまして、いわゆる省エネ等に関しては世界一エネルギー効率がいい自動車を造り、それが日本の自動車産業の躍進につながっているという部分もあります。  ただ、難しいのは、いい規制と悪い規制というのは、つくった段階で分かるのかと。事後的にしか分からないケースもあるんじゃないかと思いまして、この辺りを是非議論したいと思います。  例えば、トップランナーで、二十六品目ありますが、品目的にはテレビ、照明器具、複写機、電気便座等もあります。こういったものは日本を代表する輸出産業になっておりますから、非常にトップランナー制度があっていわゆる生産性が上がったという見方もありますが、全部がそうかなということで、ちょっと今日は議論したいと思っています。  例えば家電製品に関して、ある目標設定が実は、国内では非常にいい競争になりますが、ところが、その競争が実は日本の市場をガラパゴス化してしまうということはないのかと。例えば携帯であったり若しくはパソコン、こういった分野。あるいは、例えば電気掃除機、効率はいいんだけど、しかしデザインが悪いと。例えばダイソンが登場したときに、日本の家電メーカーは非常に競争に負けてしまったと。本来いいと思っていたのが実は変な目標設定になってしまって、日本の企業が、複数ありますから、そういったところでしか競争しなかったということで市場構造がおかしくなると、こういった問題があります。この辺りを是非今日は議論したいと思います。  さらに、今回の特徴としましては、対象二十六品目に加えまして、新たに窓、断熱材など、建材まで対象を広げていると、これは画期的なことであります。しかし、このことに対して、例えばWTO違反にならないのか、こういったおそれもあります。この点に関して政府参考人に質問します。

新原浩朗資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長

○政府参考人(新原浩朗君) 御指摘のとおり、WTO加盟国は、強制規格を策定する場合に、貿易の技術的障害に関する協定、TBT協定というのがございますが、これに基づいて、その規格が、第一番目に、国内製品、海外製品の別を問わず適用されているか、第二番目に、正当な目的の達成のために必要である以上に貿易制限的でないかということが求められております。  そして、そういう規制を行ったりする場合には、この協定に基づいて、対象製品、規制の目的、必要性を事務局を通じた全てのWTO加盟国に通報いたしまして、六十日間の意見聴取期間を設けているところでございます。  御指摘の二十六機器について、一つ一つ全部この手続を踏んでおります。そして、これまでこのWTO違反というふうにされた例はないというのが現状でございます。今後もこの手続を踏んでいきたいと思っております。

大久保勉民主党・新緑風会

○大久保勉君 続きまして、例えばTPP、トランス・パシフィック・パートナーシップ、こういった制度が今後、導入された、加入した場合に、全体会議の中、若しくは二国間会議の中で、場合によってはトップランナー制度も議題になる可能性もあるんじゃないかと思います。この点に関して、新原部長、どういうふうに観測しておりますか。

新原浩朗資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長

○政府参考人(新原浩朗君) お答え申し上げます。  御案内のとおり、自動車なんかについては、日米二国間でTPP交渉とは別に非関税措置に関する並行交渉を行うことで合意いたしております。このTPP交渉の中ではそういう議論というのはないと理解しておりますが、この並行交渉なんかがある場合には、そういう議論が起きてくることはあると思っております。ちなみに、これまでトップランナー制度についてそういう提起がされたということはないという状態でございます。

大久保勉民主党・新緑風会

○大久保勉君 是非、こういった問題もありますから、またTPPに関しては別途後の方で議論したいと思っております。  次に、せっかくいい制度でありますから、こういった制度を海外に売り込んでいく、そして日本の家電メーカー、自動車、こういったことで鍛えられておりますから、日本の強みを世界市場での強みにしていく、こういった方向性も必要じゃないかと思っております。  そのためには、国際標準化戦略ということで、是非、省エネ法の考え方、具体的には、トップランナー制度、省エネ評価など、国際標準にして、トップランナー制度対象品目の国際競争力を強化する政策が必要であると考えています。  そのためには、例えば過去に国際標準化機構、ISOやその他国際会議等においてどのような取組をしていたのか、また、省エネ法やトップランナー制度を国際的に定着させるために新興国にどのような二国間交渉をしてきたのか、具体的な事例があったら教えてもらいたいと思います。新原部長、お願いします。これは大臣ですか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 省エネ制度を国際標準化していくと、極めて重要なポイントだと思っております。  先ほど大久保委員の方から、省エネ若しくはトップランナー制度によって日本の製品の国際競争力が弱っているんじゃないかと、こういう御指摘もいただいたんですけど、例えば携帯なんか見ても、逆に国際標準になっていないと。オーバースペックだったり、そういうためになかなか海外に普及しない、こういう事例というのは結構あると思うんですね。メール機能があったり様々な機能が付いている。日本人は使いこなすけれど、海外では使いこなせない。中東に行くと、そういうものが付いているのより磁石が付いている方がいいんですよ。何でかというと、一日何回かお祈りをしますから、メッカの方向がちゃんと分かるようにしておくと、こういう磁石付きの携帯の方が絶対はやると。  それぞれの地域に合った製品を提供するということも重要だと思っておりますが、いずれにしても、省エネ家電等、我が国製品の国際標準の獲得については、戦略的に今取り組んでいるところでありまして、例えば日本独自の技術であります、外気温に対して電力消費を自動調節するエアコン、インバーターエアコンでありますが、これにつきましては、従来、国際標準、ISO規格がなかったわけでありますけれど、本年の四月にJIS規格をISO化することに成功いたしました。  また、国際的会議等々でありますけれど、我が国の省エネ制度を国際的に普及させるために、これまで中国、ベトナム、マレーシアなど二十か国に対しまして、政府関係者の招聘であったりとか省エネ専門家の派遣を実施をいたしております。  この結果、一例だけ御紹介を申し上げますが、ベトナムにおきましては平成二十三年に我が国の制度を参考にした省エネ法が立案をされまして、マレーシアにおきましても平成二十六年をめどに省エネ法が立法される、こういう予定であります。

大久保勉民主党・新緑風会

○大久保勉君 是非この辺りはしっかりと大臣が自ら先頭になって頑張ってもらいたいと思っております。やはり、せっかくいい制度を日本だけで使うのはもったいないと思います。是非、世界標準のための具体的な戦略を作ってもらいたいと思います。  関連しておりますが、今回の通常国会にクール・ジャパン機構法案というのを提出されております。恐らく六月に入りましたらこういった法案もこの委員会で審議すると思っておりますが、クール・ジャパンの中に是非、省エネ法、トップランナー法、こういったものも導入し、いわゆる省エネのものは格好いいと、こういった戦略、日本のカルチャー、日本の格好良さ、こういった形で是非売り込んでもらいたいと思いますが、この点に関して、クール・ジャパンと省エネに関して何か具体的な取組はありますか。今のクール・ジャパンの中に省エネ関連のものというのは入っているんでしょうか、質問したいと思います。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) クール・ジャパン、これからまさに展開するわけでありまして、相当間口を広く、いろんな商品であったりとかサービスを選んでいきたいと思っておりますが、日本独自の文化であったりとか風土の中で培われてきた様々なコンテンツであったりとか、日本の食文化であったりサービス、こういったものを幅広く取り込んでいく。  クール・ジャパン、言ってみますと、もったいない、こういう日本独自の優れた発想になってくるんではないかなと思っておりまして、例えばウォシュレット、これはやっぱり日本が圧倒的に進んでいるんですよね。日本のホテルですとウォシュレットどこでもあるんですけれども、海外に行くと余りないんですよ。私なんかも結構困ることあるんですけれども、この例えばウォシュレットを使いますと洗浄水量の削減、これが結構図られることになります。こういったことも含めて、水資源に乏しい、また苦しんでいるアジア各国の公共施設であったりとかホテルに導入する、こういったことは極めて重要だと思っております。

大久保勉民主党・新緑風会

○大久保勉君 極めて重要なことが分かりましたから、是非、クール・ジャパンの中でどういう形で売り込んでいくか、それを決めていくのは大臣自らだと思います。この辺りをもう少し具体的に、何かクール・ジャパン機構法に絡めてこういうことをしたいとか、もしあったら教えてください。なかったら結構です。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) クール・ジャパンは今三段階で物事を進めようと、こういうふうに考えておりまして、第一段階というのは、日本のやっぱり様々なコンテンツであったりとか、商品、サービスのすばらしさを海外で知っていただく、こういう段階になります。恐らく、日本の映像にしても、そのまま海外で映しますとなかなか分かりにくい。それに字幕を付けたり、吹き替えをしたり。今、インドではあの「巨人の星」をやっているんですよ。ただ、インド人って余り野球やらないんですね。ですから、クリケットでやっているんですよ、「巨人の星」を。こういった、何というか、ローカライズということも必要だと思います。  そして、第二段階は、実際にその商品を現地で売ったりとか、そしてまたサービスを提供するということでありまして、恐らくショッピングモールの展開等々もあると思いますが、そういった段階で実際にこの省エネに関連する商品というものの販売というのも生まれてくると思っております。  ちなみに、第三段階は、そういった日本の製品であったりとかサービスに触れて良さを実感していただいた方を日本に呼び込んで更なる消費をしていただく、こういう三段階で考えております。

大久保勉民主党・新緑風会

○大久保勉君 よく分かりました。是非実現してください。  続きまして、先ほど大臣の方からも指摘がありましたが、日本の携帯等が世界に通用しなくなっていると。大臣はオーバースペックということを指摘されましたが、必ずしもそれだけじゃないと思います。例えば、スマートフォン、タブレットPC、日本のお家芸でありますが、どうして世界の競争に負けたのか、価格が高いであったり、若しくは標準化が取れていない、いろんな問題があります。  この点に関して、大臣の方で、どうして日本のメーカーは、例えば米国アップル、韓国のサムスン、台湾の例えばフォックスコン、こういったところに比べて収益が上がっていないのか、その辺りに関して御認識があったら答弁をお願いします。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 一九七九年にエズラ・ヴォーゲル教授が「ジャパン・アズ・ナンバーワン」という本を書きました。  その当時、日本、自動車もそうでありますけれども、家電、エレクトロニクス、世界に冠たる企業、そして商品というのを持っていたわけであります。自動車は引き続き今でも世界のトップ企業が並んでいるわけでありますけれど、残念ながら、エレクトロニクス、家電を見ますと、韓国勢であったりとかほかの国々との競争の中で相当厳しい状況に追い込まれていると、これは確かなんだと思います。  ざっくり言いますと、自動車というのはダイムラー・ベンツが造ったときから基本的な構造というのは変わっていません。タイヤがあり、ハンドルがあり、そして駆動部品があり、それに改良を加えるといった形で進化をしてきております。もちろんエレクトロニクス製品等々も入れておりますが、基本的なコンセプトというのはそれほど変わっていません。  それに対して、エレクトロニクスの世界、これは八〇年代はメーンフレーム、大きなコンピューターを回す時代でありました。それがパソコンになり、そしてインターネットになっていく。時代の変遷の中で日本はどうして今まで強かったかと。垂直統合型で大きなアセンブリーメーカーがあり、その下に関連の企業というのがつながり、そこの間のすり合わせ技術のすばらしさというものでいい製品を造っておりました。  ところが、時代の変遷とともにモジュール化が進むといった形で垂直統合から水平分業に変化をしていく。そうなりますと、キーになるようなコンポーネントであったりとか技術を持っている会社が決定的に勝つような時代、マイクロソフトであったりとかそういうのが出てくる。そして、それ以外の部品になってきますと、基本的にはコスト競争力、そうなってきまして、なかなかそうなると、労賃が安かったり、いろんな条件で日本が厳しい立場に追い込まれている。これが大きな絵柄でいいますとエレクトロニクス産業の現状ではないかなと、こんなふうに思っております。

大久保勉民主党・新緑風会

○大久保勉君 この点に関して、私も全く同じ認識であります。  モジュール化が日本の家電メーカーの収益性を下げたと、組立てに関しては中国等で造られているといった問題がありますから、なかなか設備投資が日本で行うことができないと、で、賃金が上がらないという状況です。  自動車産業は関係ないよということをおっしゃったと思いますが、自動車の産業においてもモジュール化は進んでおります、フォルクスワーゲン等を含めて。さらに、将来的に電気自動車になりましたら、いわゆる家電と同じような構造になりますから、非常に危機感があります。  そこで質問したいのは、こういった状況を踏まえて、どうしてアベノミクスで二%のインフレを達成すると。賃金も上がればいいんですが、賃金はこういった環境でしたら上げるのは難しいんじゃないですか。そうしたら、結局は、アベノミクスといいますのは、実質賃金は下がっていくということでかなり厳しい状況になるんじゃないかと思いますが、大臣の御所見を聞きたいと思います。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) アベノミクス、三本の矢を同時に力強く打ち込むことによりまして日本経済を再生すると。御案内のとおり、一本目の矢は大胆な金融緩和と。これにつきましては、黒田新総裁の下でまさに二%の目標、そしてこれを二年以内に達成する、そのためにマネタリーベースも倍にして国債の引受けも倍にしていくと、かなりこの一本目の矢は射程圏内に入っているんではないかなと思います。  そして、二本目の機動的な財政運営、平成二十五年度の予算につきましても成立をさせていただいたところであります。  まさに三本目の矢、民間の投資を喚起する成長戦略、これが重要でありまして、直近の月例経済報告を見ましても、消費、そして輸出の方は伸びてきております。問題は設備投資なんです。これをどうやって改善するかと、様々な今対策を考えております。設備投資が増え、そして企業の収益が上がる、これが当然従業員の給与そして個人の所得に跳ね返る、そうなりますと消費が喚起をされる、消費が伸びればまた新たな企業の投資につながる、こういった良循環をつくっていきたい、またつくっていく今プロセスにあると、このように考えております。

大久保勉民主党・新緑風会

○大久保勉君 分かったような分からないような。つまり、企業が設備投資を国内ですればそうなる可能性はありますが、いわゆる輸出企業が円安でもうかる、その利益はどこで再投資をするかです。ですから、垂直的な、垂直統合から水平分業ということをおっしゃられましたから、恐らくは一番人を使う組立て部門に関しては日本じゃなくて東南アジア、中国も、中国といいますのは日本の人件費の十分の一、ベトナムでしたら二十分の一と、こういったところにどんどん進出していますし、場合によっては日本企業が直接つくらなくて、いわゆる外注するということも出ています。こういった環境を頭に入れて、しっかりと日本企業が日本国内で投資できる分野を考えないといけないと思っています。  私ども民主党政権では、いわゆる社会保障とか医療とか、若しくはグリーン、こういった分野が重要だということを議論したんですが、非常に安心しておりますのは、この辺りに関してはしっかりと同じ方向を向かれておりますから、是非それを今度は茂木流で更に大胆な発想で規制強化、イノベーションを起こしてほしいなと思っております。  そういった関連で、例えばスマートグリッドというのも重要な分野だと思います。BEMS若しくはHEMS、こういったものでしっかりと新しい産業を興していくことも必要だと思っています。  では、具体的な取組としまして、例えばパナソニック、ソニー、トヨタ等の日本企業をしっかりと使ってこういった分野での発展をするために国がどのようなことをアレンジしているのか、この点に関して新原部長に確認したいと思います。

新原浩朗資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長

○政府参考人(新原浩朗君) 御指摘のソニー、パナソニック、トヨタでございますけれども、私ども国内四地域でスマートコミュニティーの実証事業を行っておりますが、その主要のメンバーとして御参加をいただいております。そこでHEMSの標準化であるとか蓄電池の安全性評価手法の標準化なんかに貢献をいただいております。  大きく国の政策として二つぐらいの方向性のことをやっておりまして、一つは標準化でございます。これ委員御指摘の点でございます。メーカーごとに異なる機器を接続して通信させるための標準化を進めるということで、これについてはエコネットライトと呼ばれる共通規格を作成をいたしました。さらに、委員御指摘のとおり、国際規格化をするということが大切だと思っておりまして、昨年九月に、国際標準化機関、ISO・IECにもこの国内規格を国際化するように提案をしたところでございます。  第二に、量産化を進めるために初期需要を創出することが不可欠であると思っておりまして、導入支援措置を講じております。HEMS、BEMSについては一定の補助措置を設けているということでございます。

大久保勉民主党・新緑風会

○大久保勉君 茂木大臣に質問したいんですが、何か、たしか今日はかなり株式が下がっているみたいですね。国債の金利も上がっておりまして、非常に株式市場は変動しているという状況だと思います。  最近、株式市場の方で日本株に対する注目が高まっておりますが、先ほど例に出てきましたソニーの株式をアメリカのアクティビストファンドでありますサード・ポイントのダニエル・ローブが六%取得をし、ソニーに対していわゆる家電部門と映画・音楽部門に関して分離をしたらどうだと、こういった提案をしております。これに対してはいろんな評価があると思います。例えば選択と集中をしっかりとやらせるとか、こういったことも評価している人がいます。一方で、やはりアクティビストが日本の企業等に関していろんなことを言うのはおかしいんじゃないかと、こういった発想もあります。例えば過去にはJパワーに対してTCIの方が買収を仕掛けてきました。これに対しては外為法を使って抑止をしたと、こういった事例もあります。  今回質問したいのは、こういった、一般論としまして、家電メーカーに対してアクティビストファンドが買収をする若しくは一〇%以上の株を買った場合、あることを要求することに対してどういうふうなことを政府は考えているのか。もちろんいろんな面がありますから、その辺りを議論したいと思います。大臣の御所見を聞きたいと思います。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) この分野はまさに大久保委員の御専門の分野でありまして、私も以前、党の方で企業統治委員会の委員長等々もしながらいろんなケースごとのスタディーというか、そういうのもやってきたわけでありますが、御指摘の、米国ファンドでありますサード・ポイントがソニーの発行済株式を保有いたしまして、株主利益の向上のために、一つは映画・音楽事業の分社化、一部株式の売却、そしてもう一つ、電機事業における収益性の高い事業群への集中といった提案を行ったことについては承知をいたしております。  個別企業の経営について詳細にコメントすることは差し控えたいと思いますが、一般論として申し上げますと、企業が株主の提案を真摯に受け止め、その企業価値の向上に努めるということは重要だと思っております。  そこで、TCIとの比較でありますが、TCIによりますJパワーの株式取得につきましては、平成二十年にTCIがJパワーの二〇%までの株式取得を行おうとしたところ、仮にこれを認めた場合に、電気の安定供給や我が国の原子力政策、核燃料サイクル政策に悪影響を及ぼすおそれがあり、外為法において規制されます公の秩序の維持を妨げるおそれがあると認められたため、この株式取得を中止させることにしたわけであります。  今回のサード・ポイントにつきましては、ソニーの株式の取得割合、六%ということでまだ一〇%に達していない状態でありまして、その限りにおきましては外為法に基づく手続は不要であると、このように考えております。仮にサード・ポイントが一〇%以上のソニーの株式を取得しようとする旨の届出を提出した場合におきましては、先ほども申し上げた国の安全や公の秩序等が損なわれるおそれがあるかどうか、こういった観点から届出の具体的な内容を踏まえて審査をする、このようなことになると考えております。

大久保勉民主党・新緑風会

○大久保勉君 一〇%を超えた場合に、国の安全若しくは、例えばJパワーでしたら電力の安定供給、こういった面があった場合は外為法を行使するということですね。  ここに関しては、日本の家電メーカーを中心に外人投資家の所有比率が高まっていますから、より明確な基準を出して、どういう場合はしっかりと外為法を適用する、どういう場合はしないということをより透明にした方が日本の資本市場の活性化になると思います。ただし、伝家の宝刀はしっかり持っておいて、何か企業にとってマイナスのこと、日本の社会にとってマイナスのことがあるんだったらしっかりと伝家の宝刀を抜くと、こういった是々非々の対応をお願いしたいと思います。  もしここに関して覚悟がありましたら、一言。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) そのように対応したいと思っております。  そういった中で、国の安全、そして公の秩序、基本的な考え方は変わらないんですけど、時代とともにそれをどうとらえるかというものも変わってまいります。また、その企業のやっている事業であったりとかそういったものも、未来永劫変わらないわけではなくて、どんどんそれが変わっていくということによりまして、それがどこまで国の安全であったりとか公の秩序と隣接するかどうかと、こういった観点から判断がされることになると思います。

大久保勉民主党・新緑風会

○大久保勉君 続きまして、電力需要のピーク時対策に関して議論したいと思います。  先ほど、中上参考人及び松村参考人の方からディマンド・サイド・マネジメント等の話がありました。その中で、電力の価格設定というのが非常に重要だという話もありました。そういったこともありまして、電力の値段に関して議論したいと思います。  例えば、日本全体の電力使用量のピーク五%はいつで、最大何時間を想定しているのか。これに関しては糟谷部長の方に質問したいと思います。

糟谷敏秀資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(糟谷敏秀君) 日本のピークの電力需要でございます。昨年度の実績で申し上げますと、九電力、沖縄電力を除きます九電力合計の電力需要が最大になりましたのは昨年の七月二十七日の十四時台でございまして、一億五千四百五十二万キロワットでありました。  このピーク需要に対しまして上位五%に達した時間数、昨年度一年間で、合計、合わせまして延べ七十九時間でございます。

大久保勉民主党・新緑風会

○大久保勉君 この七十九時間を供給するのにどれだけのコストが掛かるのかと。この計算をお願いしたいと思います。前提に関してはもう既に説明しておりますが、一年間で七十九時間以外は全く使用しない、七十九時間に関しましては、例えばLNGをたくといった場合にどのくらいのコストが掛かるのか。また、その電力の料金は一キロワットアワー当たりどのくらいか、質問します。

糟谷敏秀資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(糟谷敏秀君) 一般電気事業者九社が持っております電源の設備容量は二億四千万キロワット余りでございます。仮に五%分といたしますと、千二百万キロワットの発電設備に相当いたします。  コスト等検証を行った際の諸元などを用いて試算をいたしますと、千二百万キロワットの発電設備に相当する固定費でございますが、LNG火力で年間約一千億円、石油火力で年間約二千億円でございます。これを仮にその稼働時間八十時間で機械的に割りますと、キロワットアワー当たり約百円から二百円ということでございます。これに加えて燃料費が掛かります。LNGでキロワットアワー当たり約九円、石油で十七、八円ということでございます。

大久保勉民主党・新緑風会

○大久保勉君 ちょっと私の計算でしたら、いただいた資料、厳密に七十九時間で計算しましたら、二百六十六円から五百三円が固定費、プラス燃料コストが大体LNGで九円から十三円というふうになっています。若干その数字は違いますが、後で調整したいと思います。  ここでお分かりになることは、このコストというのは非常に高いということです。ですから、今回の省エネ法でピークをカットすることによって機械的な利益が発生するということです。この辺りをどうやってコントロールするかということです。  ここに関して、例えば衆議院の議論を見ておりますと、民主党の近藤洋介さんの方が高原政府参考人の方に聞いていまして、いわゆる日本の埋蔵電源はどのくらいあるんだと。つまり、埋蔵電源の定義としましては、自家発電で自分たちで使っていない分と。これに関しましては、三百万キロワットということで、大体先ほどの電力量全体の二%近くあると思うんです。どうしてそれが供給できないかと。これは埋蔵電源に関しまして、一キロワットアワー当たり十数円でしか買い取ってくれないと。でも、限界的に、私の計算でしたら二百円以上でも買えるんでしたら、その分を買い取って、いわゆる電力会社の設備投資を抑えるということが社会的な省エネ、社会的なエネルギーのセーブになるんじゃないかと思います。  この点に関して、部長の方で、この辺りに関して何か意見はありますか。つまり、今の総括原価方式ではなかなかできない部分がある。若しくは総括原価方式を使って新しい電力料金体系を導入したら、もっとスマートに需要の確保若しくは新たな電源を供出することができると。この点に関して質問したいと思います。

糟谷敏秀資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(糟谷敏秀君) 現在の総括原価方式の下におきましては、電力会社が電力のピークに対応するために高いコストの電源を増設いたしましても、そのコストをそのまま電気料金に転嫁をできるということでございまして、必ずしもそのピークカット対策を需要面で抑制するということに積極的に取り組むインセンティブがない状況になっているということでございます。  もちろん、先ほどの五%分の電源でありますが、八十時間しか稼働はしておりませんが、電気の需給の調整ですとか、それから、電源がトラブルで停止をした際の万一の際のバックアップ電源として活用されるということでありますので、単純に七十九時間分ということで割るのが適当かどうかという御議論はありますけれども、少なくとも総括原価のそういう制約はあるわけでございます。  こういう仕組み、今の仕組みを見直すことで、供給面だけではなくて需要面でも対応することで料金を下げる原資が生まれてくるということでありますし、それは総括原価方式に基づいて料金を規制しているというよりも、むしろ料金の自由度を高める、料金設定の自由度を高めるという中で、よりそういうクリエーティブな対応というのが出てくるものだというふうに考えております。

大久保勉民主党・新緑風会

○大久保勉君 ここまでで大臣に質問したいんです。いわゆる総括原価方式の問題で、なかなか設備を抑えるというインセンティブがないです。その辺りを新しい体系をつくっていくと。例えば、総括原価方式の中にピーク時五%の設備固定費のコストも織り込んで、それは、そのコストというのは計算していただきましたら、大体一キロワットアワー当たり〇・一二から〇・二三円ということであります。ここはいわゆる規制部門の消費者に負担してもらうと。その原資でもって、いわゆるピークをカットするような人に対して、若しくは、五%、電源が必要なときに新たにビル会社等いろんなところから埋蔵電源を供給すると、こういう制度をつくったらどうかと。例えば、エネファームもしかり、若しくはガスタービン等を使ったビルの発電、こういったものに関して、そういった体系をつくることに関して大臣はどう思われますでしょうか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) あくまで過渡的な手段として委員が御提案いただいたようなものも検討に値すると、こんなふうに思っておりますけれど、最終的にはやっぱり私は、この電力についても競争の自由化と、こういったものを取り入れることによりまして、発電部門、また小売部門においては総括原価方式、こういったものをなくしていく、そしてできる限り競争を通じたコスト低減によりまして、その利益というものが電気料金が安くなるといった形で消費者に還元をされる、こういったことが必要だと思っております。  同時に、そういった競争を通じる中で、ピークコントロールもうまく進んでいくということが重要だと考えておりまして、御案内のとおり、昨年行いました全国四か所の実証実験、北九州の例を見ましても、こういったピークとオフピーク時の料金を変えることによりまして、実際にピーク時の電力使用量、これは二割下がっておりまして、家庭の方が支払う電気料も三割下がる、こういったウイン・ウインの新しいスキームというのはつくれるんではないかなと思っております。

大久保勉民主党・新緑風会

○大久保勉君 この辺りは大臣とは違う考えを持っています。私は金融界におりました。いわゆる自由競争の世界です。ですから、自由なマーケットが全て、神の手によって全く効率的な資源配分をするという世界で動いています。しかし、市場には失敗があると。電力に関して果たして、自由化するという話はありますが、具体的にどこを自由化するのか、どういう制度を導入するかというのをしっかりと見ていかないと、結局、自由化してもピーク時の電源に関する供給力はないと、又は設備投資が少なくて停電が起きやすいと、こういったことも発生します。これは実際アメリカの大停電の例とか、この辺りをしっかりと議論していかないといけないと思っています。この辺りは次の電気事業法の法案が来たときにしっかりと議論したいと思います。  もう一つ、日本には自由な電気がないのか、実はありますよね。つまり、規制部門以外は自由になっていますから、大口は自由化はしています。でも、そこで法律上は自由といっても実際は自由じゃないという部分が私はあると思います。  今日は稲田大臣に来てもらっておりますので、独占禁止法という観点から質問したいと思います。  総括原価方式若しくは小売の自由化等がありますが、独禁法の適用除外になっていますか、それとも独禁法の対象になっていますか、質問します。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 公正取引委員会を担当する者としてお答えをいたします。  独占禁止法の一条に目的が書かれておりまして、市場における公正かつ自由な競争を促進することを目的とする法律でございます。  他方で、他の政策目的を達成する観点から、法律に基づき、特定の分野における一定の行為に独占禁止法の禁止規定等の適用を除外するという適用除外制度が設けられております。独禁法のそれは二十一条、二十二条、二十三条において適用除外が設けられております。しかし、電力市場についてそのような独禁法を適用除外とする法律上の規定は存在しておりません。

大久保勉民主党・新緑風会

○大久保勉君 それでしたら、いわゆるホールセールの部門において自由な競争がなされているのか、どう思われますか。例えば、電力会社の管轄を越えて供給をした例というのは恐らく数百件あってもいいと思いますが、具体的に何件ありますか。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 大口事業者への電力会社の供給区域を越えた供給は、九州電力が中国電力の供給区域に所在するイオンの店舗と契約をしたのみでございます。一件しか事例がないということでございます。

大久保勉民主党・新緑風会

○大久保勉君 大臣はどう思われますか。つまり、電力は自由化しているよと法律上はなっていますが、実態は自由化じゃないじゃないですか。今回の電力システム改革に関しても、自由化といっても本当に自由にならないと意味がないと思います。また、自由化といって実は規制が残っていたらおかしいですから、この辺りに関して稲田大臣の御所見をお聞きしたいと思います。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 電力市場における競争を活性化する上で一般電気事業者の競争は重要だと考えております。いわゆる越境供給は、一般電気事業者間の競争の一つととらえております。したがって、競争政策の観点からは活発に行われることが望ましいというふうに思っております。

大久保勉民主党・新緑風会

○大久保勉君 大臣自らが、望ましいでおしまいですか、具体的に何かすべきじゃないですか。

稲田朋美自由民主党内閣府特命担当大臣(規制改革)

○国務大臣(稲田朋美君) 公正取引委員会が昨年の九月に公表をいたしました報告書、電力市場における競争の在り方についてという報告書を提出をいたしております。  その中で、越境供給が進んでいないことについて、電気事業者が供給区域内の安定供給を優先をしていること、また供給区域外への供給のためには新たな体制の整備に多くの時間とコストを要すること等を背景に、一般電気事業者には積極的に供給区域外にその営業範囲を拡大するインセンティブが存在しないのではないかと考えられる旨を指摘をしております。その上で、越境供給のために必要な設備である連系線や周波数変換装置の増強等について提言を行っているところでございます。  今後の電気事業制度の改革の在り方及び制度改革の進め方については、このような提言や安定供給等の様々な政策的要請も踏まえて、所管する経済産業省において適切に判断されるものと承知をいたしております。

大久保勉民主党・新緑風会

○大久保勉君 重要な指摘が多々ありました。しっかりと経産省もこの辺りは見てもらいたいと思います。  特に、私にとって重要だと思ったのは、いわゆる自由競争をするためには多くの時間を要すると、若しくは多くのコストを要するということです。ですから、紙の上で何年から自由化しようといっても、それなりに準備期間も必要でありますし、具体的に各業者のインセンティブもつくっていく必要があります。また、先ほども申し上げましたように、電力の価格の体系をつくり変えていくことも必要ですから、混乱をせずにしっかりとした方向性を出すべきだと考えております。  稲田大臣に関しましてはまだTPPを含めて議論をしたいことがありますが、今日は時間が限られておりますので、また別の機会にしっかりと議論したいと思います。  これで終了したいと思います。     ─────────────

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、牧野たかお君が委員を辞任され、その補欠として江島潔君が選任されました。     ─────────────

松田公太みんなの党

○松田公太君 みんなの党の松田公太です。  まずは、エネルギー関連ということで、電力システム改革についてお聞きしたいと思います。  本日午前中に動きがあったと先ほどお聞きしましたが、報道では、この重要法案である電力システム改革の工程表を盛り込んだ電気事業法改正案が今国会での成立が難しくなったと大臣がお話をされております。  今国会での成立が難しくなったとしたら、どんなに早くても秋の臨時国会、つまり半年は既に遅れたことになってしまいます。一日でも早く電力システムの改革を必要とする日本にとっては非常に残念なことだと言わざるを得ません。  茂木大臣は、二十一日の記者会見で、成立時期のずれによって改革が大きく後退することはないとおっしゃっております。ただ、工程表の中に、料金規制の撤廃、リアルタイム市場の創設、送配電部門の分離などが二〇一八年から二〇二〇年と、このように記載されておりますが、これに関しても、この範囲内で達成できるという御認識で間違いございませんでしょうか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 松田委員、こういう委員会の場でありますので、正確に引用していただきたいと思うんですが、今国会でこの電気事業法の成立が難しくなったと、こういう発言を私は公の場、それ以外の場でもしたことはございません。どちらで私がされたのか、まず明確にしていただいてからお答えをさせていただきたいと思います。

松田公太みんなの党

○松田公太君 それじゃ、ちょっと今捜してみますけれども。  時事通信の五月二十一日火曜日、十一時三分配信のものでございますが、ここにありますのは、茂木大臣が二十一日、閣議後の記者会見で、電力システム改革の工程表を定めた電気事業法改正案の今国会成立が困難な情勢になっているというふうに述べられているというふうに出ております。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) それは報道であって引用ではないと思いますが、引用でそのようになっておりますか。

松田公太みんなの党

○松田公太君 そこまでは、この記事ではちょっと分かりづらいですけれども、かぎ括弧、そうですね、ない状況ではございますけれども、このような報道、かぎ括弧では、成立時期のずれによって大きくすることはないというふうにおっしゃっていると、この部分についてはかぎ括弧の部分がございます。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) この法案、一日も早く成立が必要だと思っております。まさに六十年に一度の大改革でありまして、これまで地域独占で行ってきた電力事業につきまして、これは、発電、調達から送配電、そして小売、消費まで大きく改革をしていくと。  恐らく松田委員も改革の方向については同じ考えをお持ちいただいているんではないかなと私は思っておりますが、今の日本の直面をしております新たなエネルギー制約、これを変えていくためには、やはり発電部門にも自由な競争が入ってくると。そして、小売におきましても様々な料金メニュー、使用メニューが提供されることによりまして、家計においても、また企業においてもスマートな節電が行われると。これまでのように、需要はもう所与のものだと、それに対して供給を積み上げると、こういった発想から変えていく必要があると、待ったなしの改革だと思っておりまして、国会の方に法案を提出してございます。  是非、一日も早く成立をお願いしたいと思っておりますが、その上で全体の改革のプラン、これもお示しをしてございます。広域系統運用の拡大から始まりまして、小売の自由化、そして最終的には発送電の分離の問題、そして料金の全面自由化、これにつきましては二〇一八年から二〇年、こういうスケジュールに沿って様々な準備は進めてまいります。是非、法案についてはこの国会で成立をお願いしたいと思っておりますが、全体のスケジュールが遅れることはないという思いで進めていきたいと思っております。

松田公太みんなの党

○松田公太君 確認ですが、そうしますと、その二〇一八年から二〇二〇年、ちょっとバッファーがあるんで私はここはおかしいなというふうに思っていますが、このずれはないという御認識だということでよろしいですね。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 改革は大胆に、そしてスケジュールは現実的に、こういったことを基本に電力改革のシステムを進めております。そして、第三段階、この発送電の分離をいたします。そうなりますと、当然、発電部門と送配電部門の様々な連携というのは安定供給上も必要になってくるわけでありまして、そのためのルールの整備、恐らくこれだけでも一年は掛かります。そして、システムの開発、これでも一年は掛かるんだと思います。そして、実際にシステムをつくっていく、これで数年要する。  こういったことで、幅を持って二〇一八年から二〇二〇年をめどと、こういった形で書かさせていただいております。それに沿って実現できるようにしっかり取り組んでまいりたいと考えております。

松田公太みんなの党

○松田公太君 ありがとうございます。  もう一点それに関連してなんですけれども、私は、日本の真の電力改革、またこのグリーングロースで、電力料金の値下げのためにも発送電分離、これについては所有権分離を実現するべきだというふうに思っております。閣法では法的分離止まりのように見えますけれども、大臣は、法的分離が所有権分離よりも良いと思われている理由はどこにございますでしょうか。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 先ほども申し上げましたが、現実的な改革を進める中で、二〇二〇年段階までに発電部門、そして送配電部門の分離、特に送配電部門の中立性をきちんと、独立性をきちんと確保しながら、しかしその一方で発電部門との連携が全くなくなると、こういったことでは、安定供給、これに対して困難をもたらす懸念があるんではないかなと、こういったことも考えて、所有権分離よりも法的分離、こちらの方が望ましい、そのように考えております。

松田公太みんなの党

○松田公太君 ちょっと最初のところで大分時間が掛かってしまいまして、質問がほとんど、あと一件ぐらいしかできなくなってしまったんですが、ちょっと飛ばして、省エネ推進に向けた改革についてお聞きしたいと思っております。  日本ではよくこれ以上の省エネは難しいと、省エネに対するネガティブな話を聞きます。それは、第一次、第二次オイルショック以降、企業を中心に既に必死に省エネをしてきたからこれ以上無理なんだという話だというふうに聞いております。実際は、ここ二十年間の経済成長率と比較しても、まだまだ個人的には、省エネを企業部門がする余地というものは残っているというふうに思いますけれども、確かに家庭部門に広げる必要があるんだろうなというふうに感じております。  しかし、企業部門は、例えば省エネをすることによって何千万円、何億円という単位の経費を削減することができるかもしれませんが、一般家庭などについては数千円とか数万円程度だというふうに思います。つまり、そこまで必死に節電しなくてもというふうに思われてしまっているんではないかなというふうに思います。  電力システムの改革、先ほどお話ししましたが、これが実現すれば省エネをもっともっと自然にできるようになるんじゃないかなというふうに思いますけれども、それまでの間、個人や家庭、こういった方々にどのように省エネを推進していこうというふうにお考えでしょうか。

新原浩朗資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長

○政府参考人(新原浩朗君) 御指摘のとおり、国民一人一人が省エネを意識して継続的に行動に移していただくための対応というのが必要であると思っております。  二つぐらいありまして、一つは、製品を使うことによる省エネの効果を示すことで消費者の方々にそういう製品を選んでいただくようにしたいというふうに思っておりまして、具体的には、このメリットを分かりやすく伝えたいということで、エアコンとかテレビ、冷蔵庫等については、省エネ性能を五つ星から一つ星の星の数で表示したり、年間の電気代の目安ですね、削減代金のようなものを表示していただくように小売店なんかにお願いをしているところでございます。  それからもう一つ大きいのは、大臣から先ほど御答弁させていただきましたけれども、大臣の指示下で非常に力を入れている点というのがございまして、これは需要をスマートにコントロールする、気合ではない省エネというところでございます。そのために、スマートメーターの普及、時間帯別料金の導入拡大、それからHEMS、BEMS等のエネルギー管理システムの導入等に力を入れていきたいと考えております。

松田公太みんなの党

○松田公太君 ありがとうございます。  ちょっと時間がないんで、もう最後に御提案ということなんですけれども、例えば省エネというのは本来電力会社と相反する、利益的に、ものなんじゃないかなと思います。これと同じような話で、例えば医者と患者数というものがあるのかなというふうに思っております。  実際、イギリスでは、クオリティー・アンド・アウトカムズ・フレームワークという医療制度がございまして、御存じでしょうか、医者が担当地域を持っていて、担当患者数を持っていて、その範囲内で、例えば糖尿病患者に対して最高血圧を百四十五以下、最低血圧を八十五以下にすれば、その分ボーナスが加算されるという仕組みがあるんですね。これと実は同じような仕組みをイギリスは電力会社にも取り入れておりまして、五万家庭以上に電力を供給している会社に関して言うと、その省エネをどんどん推進してくれという、そういう規制を授けているわけです。  これに似たような考えを是非私は日本にも取り入れて、これを積極的に導入していかないと、なかなか一体型、個人であったり家庭であったりが、自分たちから独自で省エネを実現しようということには至らないんじゃないかなというふうに思いますので、これを御提案させていただいて、是非このような政策をつくっていただければと思って、以上とさせていただきます。  どうもありがとうございました。

主濱了生活の党

○主濱了君 生活の党の主濱了でございます。どうぞよろしくお願いいたします。  早速質問に入らせていただきますが、今回の省エネ法改正法案の中核でありますけれども、これは、窓とか断熱材とか、建築材に対するいわゆるトップランナー制度の導入であるというふうに見ております。それで、この建築材に対するトップランナー制度の導入の背景には、石油危機以降の我が国の建築材に対するエネルギー需要を見ますと、産業部門の使用量が減少している中で、住宅あるいはビル分野のエネルギーの使用が上昇していると、こういったようなことがあると言われているところであります。  そこで、日本のマンション、ビルやプレハブ住宅の断熱性能、これは欧米の半分ぐらいというふうに聞いているわけですが、この日本の住宅あるいはビル分野の省エネの現状に対する認識と、そして今回の法改正の意図について、まずはお伺いしておきたいと思います。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 委員御指摘のように、石油ショック以降、日本は省エネに努めてまいりました。その結果、産業部門は当時と比べてエネルギーの消費量、大体〇・九、九割ぐらいに減っておりますが、一方で、住宅、ビル部門でいいますと二・五倍に増加という形であります。  そして、石油ショック時、このときはエネルギーの総消費量、これを減らしていく必要があるということで、例えば夜中に深夜テレビをやらなかったりということで、様々なことをやり、また省エネの技術も発達をしてきたわけでありますけれども、今回の三・一一を契機といたしましたエネルギー制約というものは、まさに、もう一つ、ピークコントロールをどうするか、こういう観点が極めて重要だと、こんなふうに考えております。  その上で、御質問いただきました、日本のいわゆるビル等の断熱性能でありますが、日本、全体でいいますと省エネの先進国でありますが、住宅、ビルの断熱材の断熱性能につきましては、例えば東京とサンフランシスコであったりとか、仙台とロンドン、大体気候条件が同程度の欧米地域と比較してみまして、建物全体から逃げる熱量を見ますと、日本は最大で四割程度断熱性が悪いということであります。また、窓の断熱性能も、気候条件が同程度の欧米地域と比べまして、ガラスを通過する熱を見てみますと、日本の方が四割から五割断熱性が悪いということでありまして、こういった問題をクリアするためにも、今回、省エネ法の改正と、国会の方で御審議をお願いしているわけであります。

主濱了生活の党

○主濱了君 トップランナー制度は省エネとイノベーションによる産業活性化を同時に進めるものであり、有効であるというのは分かりました。ただ、懸念もあるわけなんですよね。  第一には、イノベーションとはいっても、同じ建築材のメーカーでも小規模の建築材メーカーは技術開発をする資金力を十分に有しているわけではないということ。そして、地方には少ない生産量で地道に個性を発揮して建築材を生産しているメーカーもあると。このようなメーカーにこの制度の導入が負担にならないかと、何らかの対応が必要と考えるわけであります。これが第一点。  それからもう一つ。生産された建築材を購入する工務店側の問題でありますけれども、今回の制度導入によって建築材を購入する地場の工務店の経営を圧迫することにはならないか、この二点ですね。併せて伺いたいと思います。

佐藤ゆかり自由民主党経済産業大臣政務官

○大臣政務官(佐藤ゆかり君) お答え申し上げます。  小規模の建築材メーカーに対する対応でございますけれども、トップランナー制度は生産量あるいは輸入量の多い企業をターゲットとした制度でございますので、まず中小メーカーは規制の対象外でございます。  なお、中小のメーカーでありましても、製品がトップランナー基準を満たしているメーカーにつきましては、基準を満たしている旨の表示をいただくということが可能になっております。  その上で、地場の工務店に対する対応でございますが、本法律の成立後は、法施行の検討に当たりまして、流通の中間にいる大工ですとか工務店の方々の意見を踏まえまして、委員御指摘のとおり、現場の感覚を制度の施行に十分に取り込むよう努力をしてまいりたいと考えております。また、施行の検討を行いますに当たりまして、総合資源エネルギー調査会におきまして、中小工務店の業界団体の代表委員の方々に加わっていただきまして、実際にトップランナーの基準ですとか流通過程についても議論をすることとさせていただきたいというふうに考えております。  トップランナー制度の成果を見ますと、実際にはエアコンですとか冷蔵庫等で製品の価格が低下する実績等もございますので、消費者だけでなく工務店についても望ましい効果があるというふうに考えております。

主濱了生活の党

○主濱了君 断熱性が高い建材が安価で供給できたとしても、実際は建築する建築主の側が断熱性能の良い建材を使わなければ意味がないわけであります。  ヨーロッパやアメリカあるいは隣の韓国では、住宅、ビルの新築、増改築等に一定の断熱基準を満たさないと建築基準法の建築許可が下りないと、こういったようなことがあるというふうに聞いております。要するに、性能のいいものを使わせるために、日本でもマンション、ビルあるいはプレハブ住宅など、断熱基準の建築確認時の義務化について先進各国並みに制度を導入したらいいのではないかというふうに思いますが、そういう時期に来ているのではないかとも思いますが、いかがでしょうか。

橋本公博国土交通大臣官房審議官

○政府参考人(橋本公博君) お答え申し上げます。  御指摘のとおり、増加の著しい民生部門のエネルギー消費を削減するために、住宅建築物の省エネルギー対策、それから省エネ基準への適合義務化というのは重要な政策課題であると認識をしております。このため、経済産業省、環境省と私ども国土交通省で共同いたしまして、低炭素社会に向けた住まいと住まい方推進会議というのを設置をいたしまして、二〇二〇年までに大規模、中規模、小規模の順で新築の住宅建築物の省エネルギー基準への適合義務化を推進するということで、そのための課題などを記載した具体的な工程表を昨年七月に公表しております。  なお、これを推進するに当たりましては、住宅供給の主要な担い手である中小工務店、大工の技術力の向上、断熱化に様々な工夫が求められる伝統的木造住宅への配慮、それから規制の必要性に対する国民の理解、規制の実効性と適正な国民負担の両立などの課題があろうと思っております。  これらにつきましては、例えば中小の大工、工務店につきまして、省エネ施工に関する講習会というのを五年間で二十万人の方に講習を受けていただく等、国費で手当てをしておるところでございます。これらの補助あるいは融資、税制等の支援制度を最大限に活用しながら、住宅建築物の省エネ義務化を段階的に推進をしてまいりたいというふうに考えております。

主濱了生活の党

○主濱了君 終わります。

荒井広幸新党改革

○荒井広幸君 荒井でございます。  今度の法案につきましては、先ほど参考人の皆さんからもお話をちょうだいしましたけれども、懸念として、ピーク時の消費を抑えられても、結果としては、例えば効率が悪い自家発電等が増えていけば全体のエネルギー消費は増えかねないという懸念も先ほど出されたわけでございますが、この懸念についてどうお答えになりますか。

新原浩朗資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長

○政府参考人(新原浩朗君) 自家発電設備でございますが、この御指摘の発電効率、これ様々でございます。例えば、私どもがチェックしている小型のガスエンジンですと二〇%台のものがございます。一方、最近出てきている最新鋭のガスエンジンの発電効率は四五%近いものまでございます。一般に電力会社が使っている火力発電設備の発電効率が大体私どもの調査だと三七%程度でございますので、一概に自家発電設備を入れることによって全体のエネルギー消費量が増加するか否かというのは、これは設備によって異なるわけでございます。  そこで、累次委員から御指摘をいただいているわけでございますが、それで、今から申し上げることで対応が十分とは全く思っておりませんが、取りあえず、この省エネ法の改正で新たに定めるピーク対策に関する指針の中で、事業者がピーク対策で自家発電装置を導入する場合でも、省エネに配慮して可能な範囲で効率の良いものを選択すべきことを規定して、指導をしてまいりたいというふうに考えております。

荒井広幸新党改革

○荒井広幸君 先ほど、大久保委員の質問からも、大臣も同じように、その設備投資が鍵であると、第三本の矢としては鍵であるということになりましたが、今回の法律も、どうやらより効率のいいものの設備投資というのが一つの大きな鍵のように思います。  事務方からは御答弁をいただいたんですが、改めて、企業の自主的な環境に対する取組を見える化して、今度は大企業に一%改善の努力義務を与えるわけですけれども、そのもう一つの、一段の工夫として、経産省がつくっていますマテリアルフローコスト会計の中で省エネ法の定期報告の内容を記載するようにすると、企業内の省エネの意識も向上しますし、省エネの一%改善の努力目標の達成が促進されていきます。また、そうなりますと、金融機関も投資家も省エネの取組を評価して融資や投資がしやすくなるため、そうしていない現状もあるんですが、そうさせなければならないと思いますが、投融資がしやすくなるということでの企業はメリットを受けるわけですから、そういうつながりをつくっていったらいかがかと、そういうお考えではあろうと思いますが、一石二鳥になるんですね。  これで効率の良い、多少値はかさむかもしれませんが、そうした効率の良い自家発電型設備投資への切替え、これはストックの方、それから新しく入れていく、こういう促進になるものと考えますが、大臣のお考えを改めてお聞かせください。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 荒井議員の方から御持論でありますマテリアルフローコストについて五回目の御質問をいただいたかと思うんですけれども、御案内のとおり、マテリアルフローコスト、製品ごとに無駄を見える化するといった意味で、企業の自主的な取組でありますが、一つの有効な手段だと、こんなふうに考えております。  一方で、省エネ法の方は、特に大企業を中心といたしまして、事業所であったりとか事業者ごとに使用するエネルギー源まで含めたトータルのエネルギーの使用状況の改善、これの見える化を進める、私は両方重要なんだと思います。それを同時に進めることによりまして更なる省エネが進んでいくということが極めて重要だと考えております。

荒井広幸新党改革

○荒井広幸君 いつも一分を残して大臣の答弁求めましたので、少し余裕があって答弁できたかというふうに思います。  参議院に送られてきました原発事故賠償の時効特例法、これについて、東電を管轄し、また経済賠償を管轄する大臣にも後ほどお聞かせいただきたいと思いますが、今度の法律、これは全ての被災者が十分な期間にわたって賠償を請求する権利を使えるように時効について必要な措置をとることの内容ですが、そういうようなことが不十分なので衆議院の委員会では附帯決議が成っているんです。ということは、ちょっとこれ欠陥商品ではないかなと、こういうふうに思います。結論的に言いますと、原発事故が収束するまでは賠償請求は消滅しないと、この原点に立った国会としての責任として立法が必要なんではないかと思うんです。  これはどういうことかというふうに申しますと、安倍総理は五月十五日に、原子力安全対策の不作為ということがあったということをお認めになりました。これは政府に責任があったということでありまして、初めてのことでした。この二月の十九日には、安倍総理は福島を度々訪問されておられますが、原発事故は収束しているとは言えないという旨の正しい認識の御意見もされているんです。  私はこの二件を高く評価しているわけなんですが、今度のこの閣法は一見親切そうに見えて、これはやらなくてはならないことで有り難いものの、実は実態にそぐわないで、被災者を切り捨てるその契機になってしまうんじゃないかなという懸念、おそれを私は強く持っております。例えば、事故を起こした政府が被害者の最低限の権利、損害賠償の権利ですね、これを守るという当然の責任感からくる工夫といいますか、もう少しのやりようというのを考えなかったんではないかというふうに思うんです。取りあえずみたいな話なんです。  ところが、私はこれは、東電はどういうふうに言っているかというと、東電は二月に、それから度々聞かれると、時効の完成をもって一律に賠償請求を断ることは考えていないということは再三言っているようなんですが、我々福島県民として、委員長も私も県会議員をやってまいりましたけれども、度々、東電のこうした問題はあったんです、この事故の前にも。その体質と対応から見て、本当にそういったことを言葉どおり信じていいものかと、こういうことを思っているんです。ましてやこの大事故でございますし、その間の賠償の支払というのを見ても、どうもこれは危ない。ですから、法律できちんとする必要があります。  例えば、そのやる必要は民法の問題でございますが、三年時効というのは民法にあるから、これを今その消滅をさせないということをする法律なんですが、これだけ多くの方がいまだに自宅に戻れないというのは、もう今までの公害的なものでいったら例がありません。  そして、十六万人を始め福島県民にはそれぞれの異なった被害の事情があるんです。そして、原発事故特有でございますが、将来に問題になるかもしれない健康被害や風評被害などへの賠償の可能性というものが全くなくなるというようなことは分からないんです。特に、数十年後に低線量被曝の影響がどんな形で県民の皆さん含め現れるかは未知数です。  ですから、東電がダイレクトメールを送りましたよ、さあ、どうぞというようなことでのやり方で聞いていたとか聞いていないということだけでは割り切れないし、同時に、避難区域民の中のたった一割なんです、まだ。原発ADRということで、東電、これでは不十分だよと言っているのはまだ一割なんです。まだまだ増えます。  そして、まだ収束していないから、もう力が抜けちゃって、意識するとしないとにかかわらず申し立てていない人もたくさんいるんです。これが先ほど私が言った実態にそぐわないという点なんですよね。ですから、この法律を変えていかなければなりません、泣き寝入りさせないようにするためにも。  例えば日弁連なども指摘していますが、鉱業法、これは進行中の損害についてはその進行がやんだときから起算していくという旨の規定がされているんですが、原発事故災害、福島県は進行中であり、事故は収束していません、ネズミ一匹の問題含め。これをこうした鉱業法なども参考にして実態に合わせ時効を延長できる、この閣法ではない新しい特別時効法を作る必要があると思いますが、まず文科省の考え、そして経産大臣というよりも特別担当の大臣として、特命大臣としてお考えを聞かせてください。

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) 残り時間一分を切っておりますから、簡略にお答えを願いたいと思います。

鬼澤佳弘文部科学大臣官房審議官

○政府参考人(鬼澤佳弘君) お答えいたします。  今回の事故の損害賠償につきましては、適正な賠償が迅速にかつ円滑に実施されることが最優先であると考えております。文科省としても、今回提出する法案のほか、東京電力に対して、消滅時効に関して柔軟な対応、これをお願いしていますし、きめ細かなまた被害者の把握、これも対応をお願いしているところでございます。  今後、国の要請に対する東京電力の取組と、まだ請求をされていない被害者の方々の実情をよく見極めまして、さらに、時効によって適切な賠償請求ができなくなる事態がないよう、必要に応じて、必要な対応について関係省庁とも連携して検討してまいりたいと考えております。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) 被災者、被害者の皆さんは、それぞれに異なる事情をお持ちであります。そういったそれぞれの事情に応じた丁寧な賠償等々を行っていくことが必要だと考えておりまして、民法においても、事故後三年以上経過した後に放射能による健康被害など新たな損害が発生した場合には賠償請求は可能であるとされておりまして、こういった民法の規定も踏まえながら、必要な対応についてしっかりとやってまいりたいと思っております。

荒井広幸新党改革

○荒井広幸君 終わります。

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する等の法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、安井さんから発言を求められておりますので、これを許します。安井美沙子さん。

安井美沙子民主党・新緑風会

○安井美沙子君 私は、ただいま可決されましたエネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する等の法律案に対し、民主党・新緑風会、自由民主党、公明党、みんなの党、生活の党及び新党改革の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する等の法律案に対する附帯決議(案)   政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。  一 新たなエネルギー戦略の立案に際しては、中長期のエネルギー需要の予測を踏まえ、供給面及び省エネルギー面の目標を早急に明確化するとともに、省エネルギーが新たな成長分野として有望であることに鑑み、産業、運輸、民生各部門における効果的な総合プログラムを早急に構築すること。  二 電力需要のピーク対策を促すための判断基準の設定に当たっては、過度にエネルギー消費を増やすこととならないよう、その算出方法、ピーク時間等は適切に設定するとともに、電力需給状況を踏まえ柔軟に見直すこと。また、事業者に過度な負担となることのないよう十分実態を踏まえたものとすること。  三 電力需要のピーク対策を効率的に推進するため、電力会社に対し、スマートメーター及び時間帯別・季節別の料金メニューの導入をより一層促すとともに、開発が進む蓄電池やエネルギー管理システムの早期の普及拡大を図ること。  四 省エネルギー性能に優れた建築材料の普及拡大により、民生部門の省エネルギーを一層推進するため、トップランナー制度について表示の在り方を工夫するなど消費者等への周知徹底を図るとともに、中小メーカーに過度な負担となることのないよう実態を踏まえた制度設計に努めること。あわせて、トップランナー制度の更なる充実に向け、産業の動向に応じて対象品目や基準の見直しに努めること。  五 建築確認時の省エネルギー基準適合義務化については、多様な新築住宅・建築物の状況を踏まえ、消費者への負担が過度とならないよう、関係府省間の連携の下、技術革新によるコスト削減の加速を促すなどの支援措置を講じつつ、制度の円滑な実施のための環境整備を図ること。特に地域の中小工務店等の施工事業者の技術向上に向けた支援措置を速やかに実施すること。あわせて、伝統的木造住宅などに十分配慮すること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) ただいま安井さんから提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) 全会一致と認めます。よって、安井さん提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定をいたしました。  ただいまの決議に対し、茂木経済産業大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。茂木経済産業大臣。

茂木敏充自由民主党経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)

○国務大臣(茂木敏充君) ただいま御決議のありました本法案の附帯決議につきましては、その趣旨を尊重し、法律案の実施に努めてまいりたいと考えております。

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

増子輝彦民主党・新緑風会

○委員長(増子輝彦君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時六分散会

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