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183回国会参議院2013/02/06

議院運営委員会 第5号

発言数
86
登壇者
10
会派数
4
開催日
2013/02/06

会議録

岩城光英自由民主党・無所属の会

○委員長(岩城光英君) ただいまから議院運営委員会を開会いたします。  本日の本会議の議事に関する件を議題といたします。  事務総長の説明を求めます。

橋本雅史参議院事務総長

○事務総長(橋本雅史君) 御説明申し上げます。  本日の議事は、日程第一 国務大臣の演説に関する件(第二日)でございます。去る四日の国務大臣の演説に対し、金子洋一君、吉田博美君、竹谷とし子君、真山勇一君の順に質疑を行います。  以上をもちまして本日の議事を終了いたします。その所要時間は約二時間の見込みでございます。

岩城光英自由民主党・無所属の会

○委員長(岩城光英君) ただいまの事務総長説明のとおり本日の本会議の議事を進めることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岩城光英自由民主党・無所属の会

○委員長(岩城光英君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、予鈴は午前九時五十五分、本鈴は午前十時でございます。  暫時休憩いたします。    午前九時四十七分休憩      ─────・─────    午後零時五十九分開会

岩城光英自由民主党・無所属の会

○委員長(岩城光英君) ただいまから議院運営委員会を再開いたします。  まず、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  原子力規制委員会委員長の任命承認に関する件のため、本日の委員会に参考人として原子力規制委員会委員長田中俊一君の出席を求め、所信を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岩城光英自由民主党・無所属の会

○委員長(岩城光英君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

岩城光英自由民主党・無所属の会

○委員長(岩城光英君) 次に、原子力規制委員会委員長の任命承認に関する件を議題といたします。  原子力規制委員会委員長田中俊一君から所信を聴取いたします。田中俊一君。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○参考人(田中俊一君) 原子力規制委員会委員長の田中俊一でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。  昨年九月十九日に委員長職を拝命して以来、東京電力福島原子力発電所事故の反省を常に胸に刻み、原子力に対する確かな規制を通じて、人と環境を守ることが原子力規制委員会の使命であると考え、職務に携わってまいりました。  委員会の発足に当たって、その運営に当たっては、私は、科学的、技術的見地から、公正中立に、かつ独立して意思決定を行うこと、その際、多様な意見を聞くことによって独善的にならぬように留意すること、形式主義を排し、現場を重視する姿勢を貫き、真に実効ある規制を追求すること、意思決定のプロセスを含み、規制にかかわる情報の開示を徹底し、透明性を確保することを基本とし、他の四人の委員、それに規制庁職員が一体となって、私たちに課せられた課題に取り組んでまいりました。  次に、私たちの主な取組について御紹介させていただきます。  第一は、原子力発電所の新安全基準の策定であります。  発電用軽水炉については、七月までに新基準を発効させるべく、鋭意検討を重ね、明日からその骨子案についてパブリックコメントに付すことにしております。これまで、我が国の規制基準は世界のレベルから見て不十分であったという反省の下、東京電力の事故の教訓やIAEA等の国際基準を踏まえ、世界で最も高いレベルの安全を確保するための規制を目指すものです。  安全基準が施行されました後は、科学的見地から着実にかつ速やかに安全審査を進めてまいります。  一方、電力事業者に対しては、規制に受け身にならず、安全文化を重視し、自ら積極的に安全対策に取り組んでいただくよう意識改革を促していきたいと思っております。  第二は、原子力防災の強化でございます。  今回の事故では、防災が不備であったことが指摘されています。したがって、原子力発電所で緊急事態が生じた際に、地域の皆さんが安全に避難等ができるようにすることが原子力防災の最重要課題であると認識しております。このため、各自治体が策定する地域防災計画の基本となる事項を原子力災害対策指針として提示いたしました。現在、各地域において原子力防災計画が策定されつつありますが、放射線から住民の生命や健康をしっかりと守るため、指針の充実を図り、自治体の取組を支援してまいりたいと思っております。  第三に、東京電力福島第一原子力発電所の廃止に係る安全確保に取り組んでおります。  数十年にわたると考えられている廃炉作業の安全をしっかりと監視し、安全にかつできるだけ速やかに廃炉作業を進めるべく、原子炉等規制法に基づき、昨年十一月に特定原子力施設の指定を行い、安全管理を行っております。  第四に、国際的な連携も図っております。  原子力規制委員会は、原子力安全のほか、核セキュリティー、それに四月からは核物質の核兵器などへの転用を防ぐ保障措置も担当することになっております。昨年十二月には、米国とフランスの安全規制委員会と協定を交わし、幅広い協力を行うことで合意しておりますが、さらに、IAEAその他の国際機関との協力や連携を強化し、原子力規制委員会に課せられた課題にしっかりと取り組んでまいります。  以上、御紹介させていただきましたように、原子力規制委員会が取り組むべき課題は山積しております。原子力規制委員会の委員長として、人と環境を守るべく、職務に精励する所存であります。

岩城光英自由民主党・無所属の会

○委員長(岩城光英君) 以上で所信の聴取は終了いたしました。  速記を止めてください。    〔速記中止〕

岩城光英自由民主党・無所属の会

○委員長(岩城光英君) 速記を起こしてください。  これより質疑を行います。  質疑を希望される方は、挙手の上、委員長の指名を受けてから御発言いただくようお願いいたします。  なお、質疑及び答弁の際は着席のままで結構でございます。また、質疑は答弁も含め往復十分以内で収めていただきますようお願い申し上げます。  それでは、質疑のある方は順次御発言願います。

大野元裕民主党・新緑風会

○大野元裕君 民主党・新緑風会、大野元裕でございます。  今日は、参考人に御出席をいただき、所信を伺った上で御質問をさせていただきたいと思います。所信の聴取は、今回、委員長として二度目でありますので、過去半年の成り行きをも振り返りつつ質問をさせていただきたいと思っています。  まずは、一月の末に新たな安全基準の骨子を取りまとめられる等、御労苦については評価をさせていただき、御苦労さまと申し上げたいと思っています。  その一方で、この委員会の独立性の問題につきましては、ただいまの所信におきましても委員長から強調されたとおりであります。原子力規制委員会が、国民の信頼を得るとともに、その専門的知見を正しく発揮し、国民の命を守っていただくためには、委員会の独立性は私も極めて重要であると考えております。前回も今回も所信において独立性の重要性に言及された上で、特に前回では、事業者との関係についてもきちっとした明確な独立性、透明性が大事だと述べておられました。  さて、昨今報道されました、規制庁の審議官による評価会合前に報告書情報が漏えいしたという事案につきましては、この審議官の更迭、出身官庁への復帰があったと理解をしておりますけれども、原電と審議官のやり取り等については明らかにされていません。透明性の確保を方針として強調された委員長として、この案件についてはこのまま終わらされるつもりなのか、あるいは、御自身が言及されておられました透明性の確保の責任を果たし、国民の安心と規制委員会への信頼を確固たるものにする措置をとられるべきなのか、御所見をお伺いしたいと思います。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○参考人(田中俊一君) ただいま御指摘いただきました件につきましては、私の指導の不行き届きも含めまして、大変残念で遺憾なことだと思っております。  今回のことにつきましては、本日の委員会でも今後の対策について議論させていただきました。透明性ということは、発足以来、最大限努力したつもりであります。全ての委員会、全ての会合はユーチューブを通して全て公開させていただいております。そうした中でこういったことが起こったということについては大変残念なことだと思っております。  したがいまして、今回の事態については本人からも十分に意見を聞き、また、先日は相手の事業者からもどういう話があったかということについてお聞きいたしました。その上で、事業者との面談のルールについて、本日、今後のやり方について改めていこうということで、まず個人、どんな短い挨拶であっても一人で会ってはいけないということ、複数の人間が同席して会うということ、それから、会った内容についてはその内容について一週間以内に公表させていただくといったことを決めさせていただいたところであります。

大野元裕民主党・新緑風会

○大野元裕君 一点だけ確認させてください。  面談の内容と対策については分かりましたが、原電とのそのやり取りの中身について透明性を持って明らかにすることはあるかどうかということだけちょっと教えてください。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○参考人(田中俊一君) 報告書の内容についてのやり取りはなかったというふうに承知しております。  事業者からの意見を聞いていただきたいという事業者の要望があったので、それをいずれ聞こうということにはしておりましたけれども、それが審議官の独り合点によってそういう報告書案を出してしまったという事態を招いたということだということであります。そのことによって報告書の中身が変わったということは一切ありません。

大野元裕民主党・新緑風会

○大野元裕君 もう少し明確に御答弁いただけるものと思いましたが、若干残念でございます。  他方、田中委員長は、独立性の問題に関しましてもう一つ質問させていただきたいんですが、本年一月九日の定例記者会見において、記者からの質問に答えて、変更申請の検討だけでも通常は半年から一年間掛かるので、速やかに対応するよう努めるが、全ての原発の審査を三年で終えることはできないと述べておられると理解をしております。  改めてお伺いしますが、バックフィットの工事申請を含めて、三年で全ての国内原発の再稼働の可否判断はできないということでよろしいんでしょうか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○参考人(田中俊一君) 三年でということですが、一般論として申し上げました。  これまでは、一つの変更、大きな変更申請があれば、半年から一年掛かっておりました。ただ、今回はそういうことではなくて、できるだけ速やかにやりたいと思いますが、本来、私どもの役割としては、事業者からの申請があって、それを審査するということでありますので、現在五十基の原子炉がありますけれども、それが一斉に出てくるかどうかということにもかかわりますけれども、三年でできるかどうかということについては、今後、できるだけ速やかな審査は進めたいと思いますけれども、できるかできないかということについては明確にすることは今はできないという状況であります。

大野元裕民主党・新緑風会

○大野元裕君 記者会見の中身と若干違うと思いますが、私は委員長の専門的知見の是非については判断をすることはできませんが、是非、安全と安心を担保できる体制にあるということで、透明性と同時に独立性、それは利害関係者からの独立性かもしれませんし、あるいは政治的な配慮からの独立性かもしれません。いずれにせよ、そういった独立性をしっかりと確保していただくことを改めてお願いを申し上げまして、私からの質問を終わります。  ありがとうございました。

水野賢一みんなの党

○水野賢一君 みんなの党の水野賢一です。  委員長にお伺いをさせていただければというふうに思います。  夏ぐらいまでには新安全基準をお作りになられる方向だというふうに思いますけれども、今の所信の中でもありましたが、この新安全基準というのは、科学的、技術的な見地から安全面を確保するための安全基準、当然そういうことだと思うんですが、一方で、電力の需給なんかも考慮すべきじゃないかという議論も一方にはあり得ると思うんですね、我々はそういう立場には立ちませんが。つまり、電気が足りなくなるから再稼働しやすくするというのは、これは本末転倒な話だというふうに思っていますけれども、委員長としてはこの新安全基準はあくまでも安全面という観点のみから判断をして、技術的、科学的な見地から判断される、そういう理解をさせていただいてよろしいでしょうか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○参考人(田中俊一君) そのとおりでございます。

水野賢一みんなの党

○水野賢一君 これまで、今の所信の中でも、日本の基準は、安全基準ですね、そういう基準が世界標準に比べて不十分だったという御指摘がありましたけれども、一方、審査の方ですね、安全の審査の方に関しても、最近、活断層などをめぐって、従来、これは活断層じゃないというふうにされていたものが活断層じゃないかとか、少なくともその疑いは残ってくるというような、疑いは高いというような、そういうことが明らかになってきていることが多くあると思うんですが、委員長の目から見て、過去の審査に関してはやはりずさんだった面があるというようにお考えか、その辺の感想をお聞かせいただきたいというふうに思います。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○参考人(田中俊一君) ずさんだというよりも、新しい知見が出てきて、科学技術という側面からも、新しい科学技術の発展によって新しい知見が出てきたということで、そのことで振り返ってみると少し抜けがあったというふうに考えております。  したがって、今後は、そういったことを踏まえて、新しい知見を踏まえた安全規制をしていきたいと考えております。

水野賢一みんなの党

○水野賢一君 いわゆる四十年ルールについてのことをお伺いをしたいと思うんですが、四十年ルールについての議論というのは大きく分けて二つあると思うんですね。  一つは、今の四十年というルールそのものを、例えば六十年に延ばそうとか三十年に短くしようとかという、こっちのルールそのものの話と、もう一つは、今の四十年ルールの中で、四十年を迎えた原発についてその延長を、使い続ける延長を認めるかどうかというその二つの話があると思うんですが、前者の方、つまり四十年というルールを、これじゃ厳し過ぎるといって六十年に延ばしたいという人も中には、世の中にはいるかもしれませんね。若しくは、三十年ぐらいに厳しくしろという人もいるかもしれない。  この部分に関しては、委員長としては、今このルール、四十年というのを変えるというようなことについてのお考えは何か今あるのか、議論しているのか、その辺を教えていただければと思います。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○参考人(田中俊一君) 原則四十年というのは、私どもに与えられた法律の定めですので、それに基づいて判断していくということを基本として今検討しております。

水野賢一みんなの党

○水野賢一君 そうすると、現行の四十年ルールの中では、個別の原子炉、発電所がこの延長という特例に当たるか当たらないかということの判断が、四十年を迎えたもので申請があればですね、事業者の方から申請があればそういう判断が出てくると思うんですが、これはどうなんでしょうか、委員長のイメージとしては当然厳しく見ていかれるというお考えは当然あると思うんですけれども、それは個別にきちっと科学的に判断しなきゃいけないことですから、個々の事例を今、全部について個別のケースを言えるわけじゃないでしょうけれども、大ざっぱなイメージとしては、今ある原発のうち、このまま何の手当てもしなければですね、大部分は四十年で廃炉にせざるを得ないという、そういう感じの理解でよろしいんでしょうか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○参考人(田中俊一君) 現在の法律の立て付けは、四十年を一応利用期間として、最大で一回に限って二十年までの延長を認めるということでございますが、四十年、新しい古いにかかわらず、今度の新しい規制基準というのはバックフィットを掛けるということになっております。  そうすると、今あります原子炉については、ほとんど多かれ少なかれそのバックフィットが掛かりますので、何もしなければ四十年どころか現在新しい炉でも止まってしまうという可能性がありますので、それは事業者の判断ですけれども、新しい基準に基づいてきちっとした手当てをしていただくようお願いしたいと思います。

水野賢一みんなの党

○水野賢一君 ちょっと話は飛んで、いわゆる職員のノーリターンルールについてお聞かせいただきたいというふうに思います。  これは、法律では、ノーリターンルールは原則なんだけれども、最初の五年間は猶予というふうになっていますね。一方で、委員長も御承知でしょうけれども、国会事故調査委員会が衆参両院議長に提出をした事故調査の報告書、提言によれば、これは五年の猶予なんというのはなくして、もう即時にノーリターンルールを導入すべきだということを事故調の報告書は言っているわけですよね。  実務的に、もう既にこれ委員長としてお仕事をされている中でこれはどうなんでしょうか、即時導入というのは、我々は国会事故調の提言なんでそれは受けるべきだというふうに思ってはいますけれども、実務的にやっぱり五年ぐらいの猶予はどうしても必要とお考えなのか、現場の感覚を教えていただければというふうに思います。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○参考人(田中俊一君) 基本的には、国会等の御指摘もありますし、職員も、五年という定めはあります、猶予期間はありますけれども、基本的にはノーリターン、ここ規制庁に骨をうずめるという覚悟で取り組んでいただいていると思っています。  ただ、ここ、今後、これからもう少し時間がたつにつれてもう少しいろんな意味で課題が出てくるかもしれませんけれども、現在はそういう思いで皆さん取り組んでいただいていると思っています。

水野賢一みんなの党

○水野賢一君 国会同意人事の承認というのは、委員長とあと四人の委員の方々がこの国会、衆参両院の承認の案件にかかっているわけなんですけれども、こうやって所信を聴取して我々がヒアリングをできるのは認証官でもあられる委員長だけという形ですので、委員長にお聞きしたいと思いますけれども、この既に数か月一緒に活動している中で、残る四人の方々も、委員長としては、一緒にチームワーク組んでやっていく中で適当な方々というふうに思っていらっしゃるか、それとも、四人のうちこの人はちょっと違うんじゃないのというのがもしあれば、我々の判断材料の一つとして教えていただければというふうに思います。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○参考人(田中俊一君) 一言で申し上げれば、本当にほかの四人にもよくやっていただいていると思っています。  例えば、新しい安全基準を決めるについても、各委員が分担してそれぞれの専門を生かしてまとめていくということを貫いております。これまでと違うのは、誰か有識者の方に任せてそれを受けるという形ではなくて、委員自らが責任を持ってやるという取組を皆さんに御理解いただいて、それぞれの専門性を生かしてやっていただいているので、私は本当にいい人事をしていただいているというふうに思っております。

水野賢一みんなの党

○水野賢一君 時間の関係で最後の質問にしたいというふうに思いますけれども、活断層問題などをめぐっては、原発事業者からも随分、原子力規制委員会は厳し過ぎるんじゃないかとか、いろんな反論があるようですけれども、私などはそういう事業者側の論理ばかりに引きずられてきたのが今までの原子力行政の間違いだというふうに考えておりますが、委員長としてはそういう事業者に対して言いたいことというか、その辺があれば最後にお聞かせいただいて、私の質問を終わります。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○参考人(田中俊一君) 繰り返しになりますけれども、活断層についてもまず科学的にきちっとその存在を判断するということであります。ですから、そのためには必要なデータを取るということについては事業者の協力も得ておりますけれども、事業者がそれについていろいろ満足いかなければ、十分に事業者自身もそれをデータを取って反論するというか、それに対して科学的な議論に臨んでいただくということで、そういった場は設けていきたいというふうに思っています。

水野賢一みんなの党

○水野賢一君 終わります。

磯崎仁彦自由民主党・無所属の会

○磯崎仁彦君 ありがとうございます。自由民主党・無所属の会の磯崎仁彦でございます。  実は、私は昨年の八月の一日にも委員長の見解を伺いましたので、そのときに伺ったことを踏まえて、今回いろいろお話を伺いたいというふうに思います。  前回お話を伺ったときには、私は、委員長としてステークホルダーは誰というふうに考えていますかという質問をさせていただきました。それについては国民だというお話を伺いましたので、まさに的を射たというふうに思っております。  それから、やはり組織でございますので、原子力規制委員会につきましては、やはりその安全文化というものをどう組織の中で根付かせていくか。先ほど委員長の方から主な取組の中で四点いただいて、電力会社の中で安全文化を重視していく、そのような取組をしていかなければいけないというお話もありましたが、まさにその原子力規制委員会の中でも安全というものを重視をしていく、そういった組織文化を根付かせていくために、なかなか難しいけれどもどういうことを工夫をされますかという質問をさせていただきました。  また、やはり情報発信は、これは日本のみならず海外の皆さんが望んでいるところということがありましたので、この情報発信についてどのようなお考えを持っているのか。そして、オンサイトの対策ということについて主な意見を伺ったわけでございますが。  まず、二点目の安全文化ということについてでございますけれども、これまで五か月弱という期間でございますけれども、原子力規制委員会の中でこの安全文化というものを各職員の中で根付かすためにこれまでどのような取組をされてきたのか、お話を伺いたいというふうに思います。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○参考人(田中俊一君) この安全文化の問題はなかなか一朝一夕に身に付くものではございませんけれども、今まで、海外の安全規制の責任者の方たちのお話を聞いたり、それから国内からも、一般的な有識者、原子力関係じゃない有識者の方、あるいはいろんな事故調の携わった方からのお話を聞くとか、そういったことはやってまいりました。  そういうことだけでできるかということではないんですけれども、一つは、この三条委員会という独立したところでの規制上の行政組織ということで、大きな行政上の枠組みが変わりましたので、私が見るところでは、非常にその点では安全が最優先であるという意識で皆さん取り組んで、余り、いわゆる憂いなくそれに取り組んでいただいているように思って、大変うれしく思っています。

磯崎仁彦自由民主党・無所属の会

○磯崎仁彦君 次は情報発信の点でございますけれども、冒頭の所見の中でもいろいろ、基本的に公開というものを原則にして行ってきたというお話がありました。私もホームページを拝見をいたしまして、議事録を含めて、動画で配信等々を含めて情報発信については非常に心掛けをされているなということを認識をいたしました。  一つ、私は、今回のこの原子力行政につきましては、日本のみならず海外の方についても、この日本の国がどういう安全的な対策を取っていくのか、規制を行っていくのか、これを非常に関心を持たれているというふうに思っておりますが、海外への情報発信ということにつきましてどういうふうな取組をされているのか、御意見を伺いたいというふうに思います。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○参考人(田中俊一君) 先ほど所信でも申し上げましたように、アメリカのNRCという規制委員会と協定を結んで、随時、今インターネット等でやり取りをさせていただいています。それから、フランスもそうでございます。  今、ようやく新しい安全基準の骨格が、骨子が決まりましたので、これにつきましては、今月中にもアメリカ、フランスあるいは国際機関に職員を派遣して、こういったことで日本はいきたいということを御説明して、また意見をいただこう、そんな取組を当面考えております。  それから、省令として定めるわけですが、四月に入りましたら国内パブリックコメントを法律に基づいてやりますが、すぐに英文の案を作りまして、国際機関等を通して広く世界にその状況を発信していきたいというふうに考えております。

磯崎仁彦自由民主党・無所属の会

○磯崎仁彦君 今回、今回といいますか、この原子力規制委員会設置法案、これを衆参両院で審議をするときに、附帯決議というものを衆議院でも参議院でも決議をしているわけですけれども、委員長はこの附帯決議というものがあるということはもちろん御存じだと思いますが、御存じでしょうか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○参考人(田中俊一君) 承知しております。

磯崎仁彦自由民主党・無所属の会

○磯崎仁彦君 その中で、これ全体的には二十八項目あるわけでございますが、二十五項目めに、先ほど来独立性の確保というお話が出ておりますけれども、原子力規制委員会の予算については独立性確保の観点から云々かんぬんということがありまして、やはり独立性を確保するという観点からは予算も非常に重要なんだということが二十五項目に述べられているわけでございます。  今回、補正予算、そして平成二十五年度の予算案というものが決まったわけですけれども、委員長は、今回のこの予算というものに、予算の内容について、いわゆる独立性確保の観点からどのような見解をお持ちなのか、お伺いをしたいと思います。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○参考人(田中俊一君) 今の国の財政状況の中では大変手厚く見ていただいたというふうに思っております。  ただし、世界のこういった規制機関の力量から見ますと予算的にも人材的にもまだ不足しておりますので、今後も御支援をお願いしたいと思っておるところでございます。

磯崎仁彦自由民主党・無所属の会

○磯崎仁彦君 もう一つ、この附帯決議の中に、やはりこの原子力関係の用語というのは非常に国民の皆様に分かりづらいということで、これは第十二項目めに、いわゆる用語改革を行っていく。私も、なかなかやっぱり原子力用語というのは非常に難しくて、理解をしようと思うけれどもなかなか理解が行き届かないというところがあるわけでございますが、この用語改革ということについて、これまで五か月弱の期間でどのようにお考えになって取組をされてきたのか、お尋ねをしたいと思います。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○参考人(田中俊一君) 正直申し上げまして、今までのところ、用語解説については、一部防災とか、そういう地域の方々の理解を得なければいけないところについてはできるだけ丁寧に説明するように心掛けてはおりますけれども、先生御指摘のように、原子力の専門用語というのはなかなか難しいところがございますので、今回の指針案というか基準案の提示に当たりましても、そういったものも併せて提示して、できるだけ御理解を仰ぐようにできるように心掛けていくということで取り組んでいきたいと思っております。

磯崎仁彦自由民主党・無所属の会

○磯崎仁彦君 やはり国民の理解を進めていくためには非常に重要な観点だと思いますので、是非お願いをしたいというふうに思います。  それから、最後になりますが、これも先ほどの所信の中でお話あったかと思いますが、これまで、これまでといいますか、昨年の九月の十九日から原子力規制委員会、実際スタートをされたと思いますけれども、やはりこの一月まであるいは四月までは原子力委員会が所管をしていた業務というのも一部残っており、あるいは文科省の所管の保護措置、先ほど保護措置の話ありましたが、これも残っておったのが、この一月あるいは四月からいわゆる一元化をされて、この年始の御挨拶の中にもありますが、セーフティー、セキュリティー、セーフガード、この三Sが一元化をされるというふうなお話がありました。  この一元化されることによって、これまで言ってみればそれぞれの違った組織といいますか、それが持っておった機能というものがいわゆる原子力規制委員会に一元化されるという、このことの意味というのはどのようにお考えでございましょうか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○参考人(田中俊一君) 詳細は申し上げませんけれども、三つのS、セーフティー、セキュリティー、それからセーフガードなんですが、これはそれぞれがかなり密接に関係しております。ですから、それが調和を持ってバランスよく、きちっとした対策というか、規制あるいは対策ができるようになるというふうに思っています。そうすべきだと思っております。

磯崎仁彦自由民主党・無所属の会

○磯崎仁彦君 委員長の新年の御挨拶に、今年は新たな規制を根付かせる年ということを言われておりますので、是非ともそういう年になるということを祈念をいたしまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。

長沢広明公明党

○長沢広明君 公明党の長沢広明でございます。  田中先生、今日は大変お忙しい中、ありがとうございます。  まず、先ほどの所信を伺って、それに対する質疑をさせていただく前に、本委員会での所信聴取について、我が公明党の基本的な考え方を先に述べさせていただきたいと思います。  今国会冒頭において、政府から原子力規制委員会を含む三件の既に任命をされた人事について国会に承認を求められております。それを受けて各会派で今検討が進められているというふうに伺っております。このうち、原子力規制委員会の委員長につきましては、昨年八月一日、当時候補者であられた田中先生をこの委員会にお招きをして所信を聴取し、各会派代表の質問にお答えをいただきました。大変にありがとうございました。  現状、今の国会における同意人事の取決めについては、この所信聴取の対象者の中に原子力規制委員会の委員長は入っておりませんでしたけれども、新設のポストでもあり、認証官でもあり、大変国家的にも重要な機関であるということに鑑みて、各会派合意の上で所信聴取を特例的に行ったという経緯がございます。その後、諸般の事情から国会での承認は同意を得ることのないまま、当時の政府の責任において任命が行われ、今日に至っているということでございます。  現在既に任命されて四か月、五か月たたれている田中先生に本委員会にお越しいただいて改めて所信を聴取するというのは、同意人事として国会が政府から承認を求められ、国会としてその承認をするというプロセスの中に二度三度というふうに所信聴取が重なるというのは、これが常態的になるというのはちょっと余り好ましくないのではないかというふうに思っておりまして、今回のこの所信聴取を行うということについては、我が会派としては慎重な立場を取ってまいりました。しかし、田中先生も自ら進んでこうして本委員会にお越しをいただき、そして各会派も所信を改めて聞いて、そして国会での同意、承認へ向けての一つの段階とするということで合意をされているように思いますので、我が会派としてもこうして参加をさせていただいたという次第でございます。こういうことを踏まえて少し質問をさせていただきたいと思います。  田中先生は先ほどのお話の中で、今年は七月には発電用軽水炉の新基準を策定するということもお話をされました。また、核セキュリティーに関する様々な検討ももう既に始めていると、また、文科省から保障機能について原子力規制委員会に移管されてくると、それについての対応も迫られるというようなお話をされました。  今年ももう二月に入りまして、この七月の例えば一つのめどとして、発電用軽水炉の新基準を策定するまでの例えばこの半年間、当面この半年間、原子力規制委員会として一つ一つけりを付けていかなければいけない主要なテーマというものは、今思い付く限りで、今お話しいただいたことも含めてどういうものがあるのか、ちょっと挙げていただきたいと思います。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○参考人(田中俊一君) まず、法律の方からの要請としまして、これは最終的には各自治体が作るんですが、防災計画を作っていただくということがございます。それで、このために詳細も含めて一応指針は出しましたけれども、まだ残っているところもありますので、これを出しまして、これから各地域と協議をしながらそれを具体化していくということが一つあります。今原子炉がほとんど止まっていますので、若干三月が延びても、それはきちっとしたものを作るべきだろうということで、今そういう方針で臨んでおります。  それから、本日の委員会で決定しました新しい新基準、地震、津波も含めてですが、これについては、今月いっぱいぐらい、ミニパブコメと称していますが、法律上のパブリックコメントではなくて、まず、新しい基準ですのでいろんな広い意見を聞くということをやって、それを踏まえて新たな省令として三月いっぱい掛けてそれをまとめ、四月にそのパブリックコメントをかけて、法的手続を経て、七月にはそれを施行、具体的な施行をしていきたいというふうに思っています。  大きなところはそこでございます。

長沢広明公明党

○長沢広明君 先ほど所信の際に述べられた点プラス防災計画、あるいは地震、津波に関する新基準と、非常に大きな重い課題を今抱えて委員会が進められていることにつきまして、是非、本当に知恵を尽くしてより良いものを目指してお仕事を進めていただきたいというふうに思っております。  昨年の八月一日のこの質疑のときに、所信の中でも先生述べられておりましたことで、この規制を厳格化していくということに関して、人材の確保と育成、そして安全文化の徹底ということについて自らリーダーシップを強く持って臨まなければならないと、こういうふうに思っておりますと、こういう決意を先生述べられておられました。  その中で、特にこの人材の確保、育成ということは非常に大きなテーマであると思っております。こういう点について、今後どのように先生はリーダーシップを取っていかれるお考えか、伺いたいと思います。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○参考人(田中俊一君) 人材の育成は、これもなかなか時間の掛かる仕事でございますので、今、若干の予算もいただきましたので、それをもってどういう形がいいか検討しております。この人材育成につきましては、学会等も含めていろんなところの協力も得ながらやっていきたいというふうに思っています。今、その辺についてはまだ十分な取組がなされている状況ではないというのが正直なところでございます。

長沢広明公明党

○長沢広明君 是非円滑にお仕事が、既に任命をされているわけでございますので、円滑にお仕事が進められるように、今国会においても早く承認を受けられることを望んでおります。  質問を終わります。

徳永エリ民主党・新緑風会

○徳永エリ君 ありがとうございます。民主党・新緑風会の徳永エリと申します。  まず、田中委員長におかれましては、新しい安全基準の骨子の取りまとめに向けまして日々御尽力されていること、心から感謝を申し上げたいと思います。  半年前になりますけれども、原子力規制委員会の人事が公表されたときに、多くの国民の方々からこの人事は白紙撤回するべきだという声が上がりました。国民の皆さんにしっかりと理解をしていただいて納得をしていただくという作業が十分できていない中で、この原子力規制委員会が発足したことを私は大変に残念に思っています。もっと納得していただいてからスタートしてほしかったと実は思っています。  この五か月近くになりますけれども、国民の皆さんは恐らく、皆様方がどういう仕事をしてくださるのかということを本当に祈るような思いで注視していたんだと思います。  特に田中委員長におかれましては、過去の御経歴もありますけれども、福島第一原発の事故後の除染や、それから避難、帰還のための安全基準、また自主避難者に対する賠償問題等に関する御発言が福島第一原発の被災者の方々にとって感情を逆なでされたという声も聞かれまして、いまだに不信感を抱いている方もおられるんですね。  国民の命そして安全、それから国の安全保障に資する仕事をする、そういう役割のこの原子力規制委員会は、やはり国民からの厚い信頼がなくては成り立たないと私は思っております。この国民との信頼関係を築いていくために、委員長は今後どのようにしていこうとお考えになっておられますでしょうか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○参考人(田中俊一君) これは今までもそのことが一番大事なことだというふうに申し上げてまいりました。  今度の事故によって日本の原子力安全行政はもう完全に信用を失墜してしまったと。ですから、新しい安全規制を行う上についても、信用、信頼できるものにならなければいけないということでありまして、そのための一つの大きな柱が透明性であります。  透明性については、かなり努力はしております。十分でないという御意見も伺っておりますが、ほぼ私の発言は全てインターネットで見れることになっておりますし、あとは独立した科学的判断と、それを見ていただこうということで進めてまいりました。今後もそうだと思っております。

徳永エリ民主党・新緑風会

○徳永エリ君 それから、福島第一原発の事故の責任を誰がどのようにして負っていくのかという、この根本的な倫理上の問題が置き去りにされているんですね。原発事故によって平和な暮らしが壊されてしまった多くの方々がいらっしゃる。しかし、責任を誰も取らない、謝罪もしない。そういう中で未来や次世代に責任を先送りすることは許されないというふうにずっと思っています。  田中委員長は、この責任ということに関してはどのようにお考えになりますか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○参考人(田中俊一君) 八月にも申し上げました、これは私自身も含めて原子力に携わってきた者全ての責任だというふうに思っております。  ただ、個別にいわゆる狭い意味での責任が誰にあるかということについては、私が今判断をする立場ではありませんので、そういうことは申し上げられませんけれども、私も福島にずっと、元々福島の生まれですし、福島にずっと携わってきまして、あの悲惨な状況というものを一日でも早く戻さなきゃいけないという思いは人一倍強く持っていますので、そういったことを忘れずに規制委員会の仕事に携わっていきたいと、そういうふうに思っております。

徳永エリ民主党・新緑風会

○徳永エリ君 ありがとうございます。  それから、先ほどちょっと透明性というお話がありましたけれども、先ほどほかの委員からお話がありました報告書の漏えい問題にも絡んでくると思うんですが、田中委員長はマスコミのインタビューには大変に積極的にお答えになっておられると思います。放射性物質の拡散予測の訂正に関しても活断層の問題でも、事業者や自治体と、ただ、この議論を行っている様子というのはなかなか見えてこないんですね。事業者は事業者で記者会見をしたりして、田中委員長は田中委員長でお話をなさっているという、別々の意見が新聞やテレビで伝わってくるわけですけれども、もし独立性にこだわって事業者や自治体と議論することを慎重にしておられるんでしたら、私はそれは間違っているんではないかと思うんですね。  しっかりと事業者や自治体の皆さんとも厳しい議論をしていただいて、その議論をしている様子を国民の皆さんにしっかり見ていただく、そのことによって、委員長がどういうお考えでおられるのか、あるいは原子力規制委員会の姿勢というものが国民にしっかりと伝わると思うんですが、その点はいかがお考えでしょうか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○参考人(田中俊一君) 今度の新しい安全基準の作成に当たっても、大体私どもの検討がある程度まとまってきたところで二回ほど、事業者に来ていただきましていろいろ御意見を伺っています。  御指摘のように、これからは事業者の意見もきちっと聞くということが大事ですけれども、事業者とかそのほかの方たちの意見を聞くということと、私たちの判断がそれによって動くようではこれもまたいろいろ問題がありますので、そこについては適宜、タイムリーにそういった意見を徴するように積極的に取り組んでいく考えでおります。

徳永エリ民主党・新緑風会

○徳永エリ君 今おっしゃったのは、我々が懸念している取り込まれるというようなこともあるかと思いますけれども、それは絶対にないようにということですけれども、であるがゆえに、どんどんと議論をしていただいて、それを国民に見ていただくという作業を是非していただきたいなというふうに思います。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○参考人(田中俊一君) はい。

徳永エリ民主党・新緑風会

○徳永エリ君 最後になりますけれども、大変に私たちが心配をしておりますのは、政権が替わりました。民主党は革新的エネルギー戦略で二〇三〇年代に原発ゼロを目指すということでしたけれども、新しい政権はゼロベースで考え直すということでありまして、原子力推進にシフトされるということが非常に懸念されるわけであります。  これ、独立性の高い原子力規制委員会といえども、再稼働ですとかそれから原発の存否の最終判断には、私たちは恐らくいろんなところから圧力が掛かるんではないかということを懸念しているんですね。あくまでも国民からの、今おっしゃったこつこつと築いていかなければならない信頼を決して失うことのないように公正中立というのをしっかりと守っていただきたい、その覚悟を伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○参考人(田中俊一君) これまでも機会あるごとに申し上げてきましたけれども、その独立性、中立公平性というものを失ったときには原子力規制の信頼がなくなりますし、原子力規制の信頼がなくなれば原子力を稼働することも多分難しくなるんではないかという思いもあります。  ですから、私は、どういう判断を最終的に政治や社会がするかということは別として、安全に関しては私どもはそういった基本的な考え方を堅持していくということが最も大事であるというふうに思っています。

徳永エリ民主党・新緑風会

○徳永エリ君 ありがとうございました。

上野通子自由民主党・無所属の会

○上野通子君 自由民主党・無所属の会の上野通子でございます。  まず最初にお伺いしたいんですが、八月にこちらに一回お越しになって所信を述べられましたが、あのときのお気持ちと、現在、委員長となって数か月たった現在のお気持ちで何か大きく委員長の職務に対してお変わりになったことありますか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○参考人(田中俊一君) 八月は、まだ今後どうするかということは分からないままに基本的な私自身の考えを述べさせていただきました。その後、九月十九日以降は現実に具体的な作業に取り組んでおりますけれども、基本的な考え方については変わらず、私の申し上げました考えに沿って大体仕事が進んでいるというふうに思っています。

上野通子自由民主党・無所属の会

○上野通子君 実は私も、ずっと震災後、文教科学委員会、また予算委員会、復興特の方で、SPEEDIについて、なぜ情報をきちんと公開しなかったかということに対して質問をたくさんさせていただいておりましたが、本日はそのSPEEDIについて何点か委員長にお聞きしたいと思います。  まず、私は、日本の原子力技術を高く評価しておりまして、もちろん放射性物質の拡散予測システムであるSPEEDIも世界に誇るすばらしいシステムであると自負しております。田中委員長はこのSPEEDIをどのように評価されていますか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○参考人(田中俊一君) SPEEDIというのは、昔、私が研究所の所長をやっていたときに私の部下たちが開発したものですので、非常にいい成果であろうと思っています。  その後、実際に防災の手段として取り入れるということになったわけですが、いろいろ欠陥、いろいろ言われていますが、これをうまく使えなかったということが今回いろんな意味で残念だったなというふうには思っています。

上野通子自由民主党・無所属の会

○上野通子君 私も最初から、原子力安全技術センターの方にもお伺いさせていただいたりしまして、数土理事長からもいろいろ説明を聞きまして、ますますこのシステムのすばらしさを実感したわけで、たとえ単位放出源情報が得られない場合でも、仮定値の試算を活用すれば住民の避難には十分に活用できたはずです。しかし、政府はこのSPEEDIの情報を正確性に欠けるとか不十分なものとして、国民にも公表せずに住民の避難にも利用しませんでした。  このことについて委員長にお聞きします。  まず、なぜSPEEDIを活用せず、また公表もしなかったのか、その政府の対応についてどう思われるか、お答えください。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○参考人(田中俊一君) 私はその当時は在野の人間ですので、どういう判断をされたかは分かりませんけれども、今後の問題ということでお答えさせていただければ、SPEEDIのいろいろな問題点も克服しながらうまく活用するように、防災に活用できるように取り組んでいきたいということで、今はそういう指示も出しているところです。

上野通子自由民主党・無所属の会

○上野通子君 SPEEDIの情報だけでなく、この震災以降の原子力行政に対する国民の強い不信を招いている原因の一つが、その当時、政府や東京電力が余りにも様々な情報の公開の対応が遅れてしまったこと、また不十分であったことだと言われていますが、これはある程度の隠蔽もあったんじゃないかと後になって言われたりしております。  先ほどから情報公開に対して、慎重に、しかもクリーンにやられるというお話をされていましたが、この情報公開の遅れ等を反省として、今後原子力規制委員会としては、その透明性の確保、皆さんからも出ていますが、どのように改善していくか、また既に改善していることも含めてお話ししていただけますか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○参考人(田中俊一君) こういった緊急事態が起こったときの中心になるのは国でいえば内閣府の方になりますんで、私もそこの責任者の一人として一角に従事するわけですけれども、基本的には、プラントの情報あるいはその状況によっては住民の方々の避難の問題ということについては、まだ計画の段階ではありますけれども、情報がきちっと入るように、しかも、その判断に関しましては、私ども規制委員会が責任を持っていろんな指示なり助言ができるようにという方向で今取り組んでおります。

上野通子自由民主党・無所属の会

○上野通子君 もう一問質問させていただきます。  震災後一年と数か月がたってからやっと政府事故調や国会事故調の報告書、そして東京電力や民間の独立検証委員会の報告書が出そろったわけです。  多分全部目を通されていると思うんですが、私も目を通させていただきましたが、実際、このSPEEDIに対しての検証を一つ取り上げても、それぞれの報告書が様々に検証されています。その中でも、政府事故調だけが、政府がSPEEDIの予測をもっと住民にきちんと説明していれば余計な被曝をすることはなかったのではないかとしっかりと指摘しているわけです。  私はこの政府事故調の指摘を高く評価したいと思うんですが、つまり、SPEEDIの活用の失敗をきちんと認め、分析、検証をしたからであって、田中委員長にお伺いしたいのは、それぞれの事故調の報告書、様々ありましたが、報告書というものの最大の目的は何なのか、そして報告書を出すことで何を望んでいるのか、お答えください。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○参考人(田中俊一君) 一言で申し上げれば、そこからどういった教訓を酌み出すかということだと思います。  今私どもが取り組んでいますのも、そこからできるだけ教訓を酌んで、今後の安全規制行政につなげる、防災につなげるということで取組をさせていただいております。

上野通子自由民主党・無所属の会

○上野通子君 お答えが全く私の思っていたお答えと同じでほっとしました。  私は、報告書の最大の目的は、事故対応の遅れや失敗をきちんと認め、反省し、詳しく分析、検証することで得られた教訓をもし万が一、次に事故があったときに生かすということ、そして、生かして国の環境と国民の命を守ることだと思うんですが、どうか日本の国と日本人の命を守るために委員長は常に正しい判断をして、原子力規制委員会の最大のミッションである国民の健康と安全、そして環境を守るために御尽力いただきたいと思います。  ありがとうございました。

大河原雅子民主党・新緑風会

○大河原雅子君 民主党・新緑風会の大河原雅子でございます。八月の一日の意見聴取に引き続きまして、二度目、委員長に質問をさせていただきます。  あのときから半年、約たちまして、確かに緊急事態という中で委員会を発足、スタートさせて、委員長の責任というのは非常に重苦しく大変だったなというふうに思っていますし、メディアの伝え方にもよりますけれども、四人のほかの委員の皆様としっかりとチームワークよくやっていらしたというふうに理解はしております。  ただ、私ども、ここで認証官たる委員長の意見聴取はさせていただけるわけなんですが、他の委員の皆様との輪の中で、委員長がリーダーとして他の委員の皆様にこういう方針を一番大事にしているんだということがあれば、それを教えていただけますでしょうか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○参考人(田中俊一君) 先ほど所信のところで申し上げました、私の言葉として申し上げましたけれども、あれは委員会の中で議論をして、委員会の決定として、中立公正、独立、透明、そういったことを、基本的に大事であるということです。そのための判断の根拠は科学技術、そこに置こうということで皆さん合意していただいて、その方針で取り組んでいただいております。

大河原雅子民主党・新緑風会

○大河原雅子君 これまで原子力行政の基本的な方針の中には、やはり民主、自主、公開、この三つのキーワードがございました。委員長は、ここまでこの日本の原子力行政が、ある意味では私は失敗をしていると思いますが、日本のこの火山・地震列島という特殊性を含みながらも、何が足りなかったとお考えでしょうか。一番足りなかったものは何でしょうか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○参考人(田中俊一君) 一般論になって恐縮ですが、科学技術というのは、人間が常に未知の部分が残っているという、そういう謙虚さというのが、失ったときに大きなしっぺ返しというか事故を招くということが多いと思います。そういう意味で、原子力が五十年の間にだんだんそういった空気ができてきたというところに今回、大きな地震と津波によってそれが表に出てしまったというふうに思っております。

大河原雅子民主党・新緑風会

○大河原雅子君 様々な分野で科学技術が進んで新しい知見が出てくる、新しい技術が出てくるということがあるわけですけれども、往々にして行政の中で、その知見が確定され、認知され、それが反映をされる事態に至るという時点では取り返しの付かないことになっているということが実はあります、薬の分野、有害化学物質の分野なんかでもそうですけれども。  その時点であった異論、それが証明はされていないけれども新たな知見だったかもしれない、であるかもしれない異論というものについて、委員長は例えば四人の委員の方、また専門委員会で活断層などの視察もされておりますが、異論を持った方をしっかりと中に入れて議論をするということをされてきたと思いますが、異論というものについてはどのような、最終的な判断の仕方というのはどうなりますでしょう。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○参考人(田中俊一君) 違った意見に率直に耳を傾けるということがとっても大事なことだと思っています。最終的に合意が得られるかどうかは分かりませんけれども、自然というか科学技術をベースにして議論をしている限りにおいてはどこかできちっと合意が得られるようになるだろうと、それを信じて今議論を尽くしていきたいというふうに思っています。  異論は、多分いつまでたってもいろんな意見が出てくると思いますので、全くなくなることはないと、そのことは健全なことだと思っています。

大河原雅子民主党・新緑風会

○大河原雅子君 ユーチューブなどで全ての議論が公開をされるというところでは、多くの国民がそれを、異論がぶつかっている場面を目撃をしているということがあると思います。しかし、学説的な、あるいは学問としての異論は、やはり委員長がおっしゃったように最終的にも相入れないもの、あると思うんですね。しかし、委員会として判断をするときには、委員長が先ほどの所信でおっしゃった人の安全ということが第一に来るんだと思いますが、その点はいかがでしょうか。その異論同士があって最終結論を委員会が出すときに、最終的に一番重要なのは国民への説明責任を果たすということだと思いますが、その辺はどのような工夫をされるんでしょうか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○参考人(田中俊一君) 学者の世界というのは必ず少数意見というのはなくなることはなくて、逆に、そういういろんなことがあるからこそいろんな研究が続くんだというのは私の個人的な持論でもあります。  ただ、原子力の安全規制行政につきましては、やはり安全について非常に致命的な問題になりそうなことがあれば、これについては少数意見といえどもきちっとしんしゃくして検討していかなきゃいけないというふうな思いでおります。

大河原雅子民主党・新緑風会

○大河原雅子君 その意味では、私どもは原子炉の安全よりも人の安全ということが優先していると思っています。  これからお作りになる地域防災計画の自治体とのヒアリング、またやり取りを含めて、その点で、最終的に原子力防災会議の長は総理でございます。そこに委員会として意見を付されるわけで、そのときに強力な反対、対立意見とはならないとは思うんですけれども、最大限自治体との努力をされるところはいかなるものでしょうか。  と申しますのは、新年の御挨拶の中に、世界水準、世界のレベルから見て日本の基準は不十分だったという反省があり、その遅れを取り戻すためにと書いてございます。私は、やはり日本というこの狭い島国に五十基以上の原子炉が建って、そして避難路なども確保されないままに来ているということは致命的なことではないかと思っています。その点、自治体の皆さんとのやり取りの中で工夫をされることはどんなことがあるでしょうか。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○参考人(田中俊一君) 御指摘のようなこと、かなり困難なところもございますが、今回の福島の事故を踏まえて新たな防災指針を出して防災計画を作っていただくということです。  それで、そのために必要な、例えば放射能が飛んでいるときにはきちっとした建物の中で避難できるようにするとか、そういうことを含めて今回の補正予算でも見ていただけることになりましたので、そういったことで、少しずつ住民の方が御安心いただけるような方向で引き続き努力していきたいというふうに思っています。

大河原雅子民主党・新緑風会

○大河原雅子君 最後の質問になりますが、明日からミニパブコメを取られるということです。パブリックコメントに英語でのパブコメを認めていらっしゃらないというふうにお見受けいたしましたが、それは本文がまだ英語でないということでしょうか。  日本の状況を十分知っているという方たちが世界中にどのくらいおられるか分かりませんが、海外からの意見やNGOの意見というものも、日本語外の言語で来た場合にもこれは受け付けた方がよろしいんじゃないかと思うんですが、いかがでしょう。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○参考人(田中俊一君) 今は日本語以外は受け付けないというのはちょっと私も承知していなかったんですが、英語ぐらいでしたらいいと思います。いろんな各国の言葉になりますと、私どももなかなか大変なので、そういったことは、是非良いパブリックコメントをコメントいただけるようにということで、今日も委員会の席上でメディアの方もたくさんおりましたのでお願いしたところです。

大河原雅子民主党・新緑風会

○大河原雅子君 ありがとうございました。

岩城光英自由民主党・無所属の会

○委員長(岩城光英君) これにて質疑を終了いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後二時七分散会

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