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183回国会参議院2013/03/19

環境委員会 第1号

発言数
23
登壇者
8
会派数
3
開催日
2013/03/19

会議録

川口順子自由民主党・無所属の会

○委員長(川口順子君) ただいまから環境委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  去る一月二十八日、柳田稔君、池口修次君、亀井亜紀子君及び舟山康江君が委員を辞任され、その補欠として松井孝治君、谷博之君、徳永久志君及び青木一彦君が選任されました。  また、本日、徳永久志君が委員を辞任され、その補欠として斎藤嘉隆君が選任されました。     ─────────────

川口順子自由民主党・無所属の会

○委員長(川口順子君) 次に、理事の辞任についてお諮りいたします。  ツルネンマルテイ君から、文書をもって、都合により理事を辞任したい旨の申出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

川口順子自由民主党・無所属の会

○委員長(川口順子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  この際、理事の補欠選任についてお諮りいたします。  理事の辞任及び委員の異動に伴い現在理事が二名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

川口順子自由民主党・無所属の会

○委員長(川口順子君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に西村まさみ君及び松井孝治君を指名いたします。     ─────────────

川口順子自由民主党・無所属の会

○委員長(川口順子君) 次に、国政調査に関する件についてお諮りいたします。  本委員会は、今期国会におきましても、環境及び公害問題に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

川口順子自由民主党・無所属の会

○委員長(川口順子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

川口順子自由民主党・無所属の会

○委員長(川口順子君) 環境及び公害問題に関する調査を議題といたします。  まず、環境行政等の基本施策について、石原国務大臣から所信を聴取いたします。石原国務大臣。

石原伸晃自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(石原伸晃君) 環境大臣及び原子力防災を担当する内閣府特命担当大臣の石原伸晃です。  第百八十三回国会における参議院環境委員会の御審議に先立ち、環境政策及び原子力防災に関する私の考えを申し述べ、委員各位の御理解と御協力をお願いいたします。  今、環境政策は、東日本大震災からの復旧復興、低炭素社会の創出、安全、安心な生活環境の確保という三つの課題を抱えています。この三つの課題に、どのように現実的な答えを見出し、現場で着実に実行に移していくか。この平成二十五年は、環境省の真価が問われるまさに正念場の年と考えています。  まず、一つ目の柱、震災からの復旧復興について申し上げます。  大臣に就任して以来、できる限り現場に足を運び、福島県の佐藤知事を始め首長の皆さんと直接お会いし、お話を伺うよう心掛けてまいりました。そこで感じましたことは、多くの方々が住み慣れたふるさとに対する強い思いを持ちながら、今なお様々に思い悩んでおられることであります。環境省としては、こうした福島を始めとした被災地の皆様の思いにこたえられるよう、全力で政府における役割を果たしていく所存です。  除染は福島の復興の大前提です。復興全体の司令塔としての復興庁、現場を預かる環境省、この連携を密にしつつ、現場主義を徹底して、除染の取組を本格化します。また、除染を進めるために必要不可欠な中間貯蔵施設についても、平成二十七年一月を目途として供用を開始できるよう、最大限の努力をしてまいります。  災害廃棄物の処理については、被災自治体の懸命な御努力や広域処理により、本年一月末時点での進捗状況は、岩手県と宮城県の二県についてはおよそ四八%となっており、来年三月末までに処理を完了という目標に向けて、更なる加速化を図ります。  福島県では、住民の方々が避難している地域を中心に、処理体制の復旧に時間を要していることから、処理が遅れている状況にありますが、今後は住民の方々の帰還の妨げにならないよう、災害廃棄物等の撤去、処理を着実に進めます。  また、放射性物質で汚染された廃棄物の処理、原子力事故に伴う住民の健康管理や健康不安対策についても着実に進めます。さらに、三陸復興国立公園を五月に創設し、観光資源として整備を進めます。  二つ目の柱が、低炭素社会の創出です。  原発事故の後、残念ながら地球温暖化の話題は埋没し、環境外交での日本の発言力も著しく低下しています。これを取り戻すために、前政権が立てた二五%削減目標をゼロベースで見直した上で、京都議定書目標達成計画に代わる新たな地球温暖化対策計画と、我が国の優れた環境技術を生かした攻めの地球温暖化外交戦略を十一月のCOP19までに作ってまいります。  その具体策の一つは、低炭素社会を創出するためのファイナンスイニシアティブ、つまり、ファンドの創設など金融メカニズムを活用して民間資金を環境投資に呼び込む仕組みづくりです。  その中でも特に、建物の低炭素化、町づくり、二国間オフセット・クレジット制度、低炭素技術の四つの分野に重点を置いて投資の促進を図ります。  もう一つの策は、再生可能エネルギーの導入加速化です。これは、単に量を増やすばかりでなく、中長期的に再生可能エネルギーを中核とした自立分散型のエネルギー社会の構築を目指します。  具体的には、蓄電池による風力発電等の出力の安定化、浮体式洋上風力発電の実証事業、地熱開発の基盤整備などに重点を置いてまいります。  また、新たな地球温暖化対策計画に関し、その法的根拠となる地球温暖化対策推進法の改正法案を今国会に提出します。さらに、フロン類の一層の排出抑制のため、フロン回収破壊法の改正法案を今国会に提出します。  環境ビジネスは裾野の広がりが大きく、我が国にとって新たな富を創造するための大きな成長分野の一つです。低炭素社会を創出することで経済再生も同時に実現する、そういう考え方に立って政策を進めます。また、その基盤となる税制全体のグリーン化、環境教育の促進等に取り組みます。  地球温暖化については、もはやある程度の影響は避けることができず、これに適応することも重要です。そのため、地球温暖化による影響に適応するための政府レベルの計画の策定に向け、検討を進めます。  三つ目の柱は、環境行政の原点である安心、安全な生活環境の確保や、循環型社会、自然共生社会の実現です。  水、土壌などの生活環境の保全や、化学物質の製造から廃棄に至るライフサイクル全体を通じた環境リスクの低減に取り組みます。  今、PM二・五による大気汚染の問題に多くの国民が不安を感じています。地方自治体と協力して常時監視体制の強化、日本の環境技術を生かした中国に対する技術協力などの取組を進めます。また、大気汚染はアジア地域各国の共通の課題であり、その解決に向けて地域協力の強化にも取り組みます。  さらに、放射性物質による環境汚染に係る適用除外規定を削除するための法律案、建築物の解体等におけるアスベストの飛散防止対策を強化するための大気汚染防止法の改正法案を今国会に提出します。  十月に我が国で採択、署名のための外交会議が開催される水銀に関する水俣条約の早期発効に向け、国内対応の検討、各国への支援や働きかけを行います。また、水俣病を始めとする公害健康被害対策、石綿健康被害者の救済について引き続き真摯に取り組みます。  国内外で循環型社会を実現するための取組も積極的に推進します。  今年四月から施行される使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律、いわゆる小型家電リサイクル法の効果的な運用には多くの市町村の参加と国民一人一人の取組が不可欠であり、そのための支援を行います。  また、災害に強い廃棄物処理システムの推進や、PCB廃棄物の早期処理に向けた体制の確保を図ります。  人と自然が共生する社会の実現に向け、生物多様性国家戦略に基づき、国内外の取組を進めます。  我が国を代表する傑出した自然の風景地である国立公園について、そのすばらしい自然を未来に引き継いでいくとともに、より多くの方に楽しんでいただけるよう、自然保護の推進や利用サービスの向上に地域と協力して取り組みます。  佐渡島では、トキの野生復帰が順調に進んでいますが、これ以上、我が国の野生生物が絶滅することのないよう、絶滅危惧種の保全の取組を進めます。また、鹿などによる鳥獣被害への対策を推進します。  さらに、希少な野生生物の違法取引の防止や、より一層の外来生物対策を進めるため、種の保存法及び外来生物法の改正法案を今国会に提出します。  内閣府特命担当大臣として、原子力防災にも取り組みます。  原子力発電所の安全については、防災対策の前に、まずは事故の防止が大前提です。原子力規制委員会が、科学的、技術的見地から、公正中立な立場で安全規制を進めることが重要であり、環境大臣としては、原子力規制委員会が職務を全うできるよう、しっかりとサポートをしてまいります。  一方で、どのような厳格な安全規制を行うとしても、安全神話に陥ることなく、万一の事故にも機能する地域の防災体制を日ごろから整備しておくことが重要であり、そうした観点から原子力防災に取り組みます。  事故の教訓を踏まえ、原子力規制委員会において、原子力災害対策指針の大幅な見直しが行われています。防災対策を行う区域は半径三十キロメートル圏へと大きく広がり、緊急時の多くの住民の避難、安定沃素剤の事前配布など、これまでに類を見ない広範な対策も求められています。  この指針に沿って、地方自治体において、新しい地域防災計画を策定していただくことになります。地方自治体に対し、計画策定に対する助言、防災施設や資機材への財政支援などきめ細かな支援を行い、万全な防災体制の構築を図ります。  以上、環境大臣として、また、原子力防災担当の内閣府特命担当大臣として、当面の取組の一端を申し上げました。  川口委員長を始め、理事、委員各位におかれましては、今後とも、環境行政及び原子力防災の一層の推進のため、御支援、御協力を賜りますよう、お願い申し上げます。  ありがとうございました。

川口順子自由民主党・無所属の会

○委員長(川口順子君) ありがとうございました。  この際、田中環境副大臣、井上環境副大臣、齋藤環境大臣政務官及び秋野環境大臣政務官から発言を求められておりますので、順次これを許します。田中環境副大臣。

田中和徳自由民主党環境副大臣

○副大臣(田中和徳君) 環境副大臣の田中和徳でございます。  主に地球温暖化、自然環境を担当いたします。  石原大臣の下、環境副大臣としての責任を果たすため、精いっぱい取り組む所存でございます。特に、低炭素社会の創出、環境外交の展開に力を注いでまいりたいと思います。  川口委員長を始め、理事、委員各位の御指導、御協力のほど、よろしくお願いを申し上げます。

川口順子自由民主党・無所属の会

○委員長(川口順子君) 井上環境副大臣。

井上信治自由民主党環境副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(井上信治君) 環境副大臣の井上信治でございます。原子力防災担当の内閣府副大臣も兼任をしております。  主に除染や災害廃棄物などの震災復興、大気、水環境の保全、原子力防災を担当いたします。  石原大臣を支え、全力を尽くしてまいります。特に、除染や中間貯蔵施設の設置、指定廃棄物の処理といった重い課題に向き合い、責任を持って取り組む所存でございます。  川口委員長を始め、理事、委員各位の御指導、御協力をよろしくお願いを申し上げます。

川口順子自由民主党・無所属の会

○委員長(川口順子君) 齋藤環境大臣政務官。

齋藤健自由民主党環境大臣政務官

○大臣政務官(齋藤健君) 環境大臣政務官の齋藤健でございます。  田中副大臣とともに、地球温暖化、自然環境を担当いたします。  川口委員長を始め、理事、委員の皆様方、御指導、御協力のほど、よろしくお願い申し上げます。

川口順子自由民主党・無所属の会

○委員長(川口順子君) 秋野環境大臣政務官。

秋野公造公明党環境大臣政務官・内閣府大臣政務官

○大臣政務官(秋野公造君) 環境大臣政務官の秋野公造でございます。原子力防災担当の内閣府大臣政務官を兼任させていただいております。  大臣、井上副大臣の下で、主に除染や災害廃棄物などの震災復興、大気、水環境の保全、原子力防災を担当いたします。  川口委員長を始め、理事、委員各位の御指導、御協力をよろしくお願い申し上げます。

川口順子自由民主党・無所属の会

○委員長(川口順子君) 次に、平成二十五年度環境省予算及び環境保全経費の概要について説明を聴取します。田中環境副大臣。

田中和徳自由民主党環境副大臣

○副大臣(田中和徳君) 平成二十五年度環境省所管一般会計予算及び特別会計予算について御説明申し上げます。  まず、一般会計予算では総額二千五百八十四億八千万円を計上しております。  以下、その主要施策について御説明申し上げます。  第一に、地球環境保全対策については、昨年末にカタール・ドーハで開催された気候変動枠組条約第十八回締約国会議の成果を踏まえ、全ての国が参加する将来の法的枠組みの構築を目指すとともに、国内の各種地球温暖化対策を着実に進めてまいります。また、アジアを中心とする環境協力を含む地球環境保全対策の推進を図ります。これらに必要な経費として六百九十八億三百万円を計上しております。  第二に、廃棄物・リサイクル対策については、循環産業の育成や国際展開の支援、リデュース、リユース、リサイクルのいわゆる3Rの取組の推進、不法投棄対策や適正処理対策の推進などに必要な経費として四十億三百万円を計上しております。また、循環型社会形成推進交付金などを活用した廃棄物処理・リサイクル施設や浄化槽の整備に必要な経費として四百三十八億三百万円を計上しております。  第三に、自然環境の保全対策については、国立公園や世界自然遺産などの優れた自然環境の保護と適正な利用、生物多様性分野の国際貢献を推進するとともに、絶滅のおそれのある種の保存や外来生物対策の推進など、国内における生物多様性関連施策の着実な実施に必要な経費として百二十一億六千二百万円を計上しております。  第四に、総合的な循環政策の推進については、環境、経済、社会が相互に高め合う社会経済の仕組みを構築する基礎を確立するべく、事業活動や金融のグリーン化、持続可能な地域づくりの推進、実効ある環境影響評価の推進などに必要な経費として三十一億五百万円を計上しております。  第五に、公害健康被害対策等については、水俣病対策、公害健康被害補償制度や石綿による健康被害に係る救済制度の適正かつ円滑な実施、国内における旧軍毒ガス弾対策、化学物質対策の着実な推進に必要な経費として二百六十八億八千九百万円、第六に、大気・水・土壌環境等の保全対策については、微小粒子状物質、いわゆるPM二・五対策、自動車環境対策の推進、水環境保全対策の推進、経済発展の著しいアジア諸国において環境汚染対策と温室効果ガス削減対策を同時に進めるコベネフィットアプローチを推進する取組など、良好な環境を確保するために必要な経費として五十一億八千百万円、第七に、環境保全に関する調査研究、技術開発については、環境汚染の監視と防止、地球環境の保全、廃棄物の適正な処理に関する調査研究、技術開発の推進に必要な経費として百七億一千百万円を計上しております。  第八に、国民のニーズ、地域の実情に応じた環境政策を展開するため、地方環境事務所における経費として五十一億一千八百万円を計上しております。  第九に、原子力安全の確保については、原子力利用における規制と推進の分離等の観点から環境省の外局として発足した原子力規制委員会が行う原子力規制・防災対策の推進に必要な経費として五百十九億円を計上しております。  次に、特別会計予算について御説明申し上げます。  まず、エネルギー対策特別会計予算では総額一千二百十二億九千二百万円を計上しております。  以下、その内訳について御説明申し上げます。  第一に、地球温暖化対策については、環境投資を促進するファンドの創設等、低炭素社会を創出するためのファイナンスイニシアティブの推進、自立分散型のエネルギー社会の構築を目指した再生可能エネルギー導入加速化プログラムの戦略的展開などに必要な経費として、エネルギー需給勘定に一般会計から六百六十五億円の繰入れを行い、総額として七百六十九億七千六百万円を計上しております。  第二に、原子力規制・防災対策については、環境放射線モニタリングの充実強化、事故の教訓や国際基準を踏まえた原子力規制の実現及び原子力規制・防災に係る専門人材の育成等を図るために必要な経費として、電源開発促進勘定に一般会計から四百四十億五千万円の繰入れを行い、総額として四百四十三億一千六百万円を計上しております。  次に、東日本大震災復興特別会計予算では、災害廃棄物の迅速な処理、放射性物質に汚染された土壌等の除染や廃棄物の処理等の推進、三陸復興国立公園への再編成を軸とした東北の豊かな自然環境を生かした取組の推進などに必要な経費として、復興庁所管予算に総額七千六百十六億六千九百万円を計上しております。  以上が平成二十五年度環境省所管一般会計予算及び特別会計予算の概要であります。  最後に、各府省の平成二十五年度環境保全経費の概要について御説明申し上げます。  まず、政府全体の環境政策を効果的に実施することを目的として取りまとめております環境保全経費については、平成二十五年度におけるその総額として一兆九千三百二十六億円を計上しております。  これを事項別に見ますと、地球環境の保全のために四千九百十六億円、生物多様性の保全及び持続可能な利用のために一千三百九十九億円、物質循環の確保と循環型社会の構築のために一千九百三十六億円、水環境、土壌環境、地盤環境の保全のために七百十二億円、大気環境保全のために二千三百二億円、包括的な化学物質対策の確立と推進のために六十七億円、放射性物質による環境汚染の防止のために六千九百八十億円、各種施策の基盤となる施策等のために一千十四億円をそれぞれ計上しております。  以上、平成二十五年度の環境省所管の予算及び各府省の環境保全経費の概要について御説明申し上げました。  失礼いたしました。  第四の、一般会計の第四の部分でございますが、第四に総合的な環境政策の推進というところを循環と間違って読みましたので、御訂正をお願いいたします。  以上でございます。

川口順子自由民主党・無所属の会

○委員長(川口順子君) ありがとうございました。  次に、公害等調整委員会の業務等について説明を聴取します。富越公害等調整委員会委員長。

富越和厚公害等調整委員会委員長

○政府特別補佐人(富越和厚君) 昨年七月に公害等調整委員会委員長を拝命いたしました富越和厚でございます。どうぞよろしくお願いいたします。  公害等調整委員会が平成二十四年中に行った公害紛争の処理に関する業務及び鉱業等に係る土地利用の調整に関する業務について御説明申し上げます。  まず、公害紛争の処理に関する業務についてでございます。  第一に、平成二十四年に当委員会に係属した公害紛争事件は、合計六十四件でございます。  主な事件といたしましては、井戸水の汚染が養豚場等からのし尿によるものかどうかの判断を求める島原市における養豚場等からのし尿による水質汚濁被害原因裁定申請事件、また、地下水くみ上げの差止めをめぐる民事訴訟が係属中のさいたま地方裁判所から嘱託されました加須市における地下水くみ上げによる地盤沈下被害原因裁定嘱託事件、さらに、スイゼンジノリというカワノリの生産量の減少及び質の悪化がダム建設事業によるものかどうかの判断を求める福岡県寺内ダム下流域における養殖ノリ被害原因裁定申請事件などがございます。  また、平成二十四年中に終結した事件といたしましては、井戸水の砒素汚染のために茨城県神栖市等の住民に健康被害などが生じたとして損害賠償を求めた神栖市における砒素による健康被害等責任裁定申請事件など三十四件でございます。この神栖市の事件では、茨城県に総額約二千八百万円の支払を命ずる裁定を行ったところ、県と住民の間でこの裁定を踏まえた和解がなされております。  以上のほか、水俣病損害賠償調停申請事件の調停成立後に症状の変化が生じたとして慰謝料額等の変更を求める申請が四件係属し、うち二件について手続が終了しております。  当委員会では、公害紛争の迅速、適正な解決に向け、多様化、複雑化する公害紛争への着実な対応と公害紛争処理制度の利用の促進を図ってまいりました。  具体的には、地方に在住する当事者の負担を軽減するため、被害発生地などの現地で審問期日等を積極的に開催すること、事実関係を明らかにする事件調査の充実を図ること、国民や関係機関に本制度を積極的に周知することなどに努めてまいりました。今後もこうした取組を一層進めてまいります。  第二に、平成二十四年に都道府県公害審査会等に係属した公害紛争事件は七十三件でございます。公害の種類別では、騒音に関する事件が多くなっております。これらのうち、同年中に終結した事件は三十四件でございます。  第三に、全国の地方公共団体の窓口に寄せられた公害苦情につきまして、平成二十三年度の実態を調査いたしました。  公害苦情の総件数は、前年度から僅かに減少して約八万件となっております。  これを苦情の種類別に見ますと、大気汚染、水質汚濁、騒音、悪臭などいわゆる典型七公害に関する苦情は約五万四千件、それ以外の苦情は約二万六千件となっております。  当委員会といたしましては、住民に身近な場で公害紛争や公害苦情の処理を担う地方公共団体との情報交換などにも努め、緊密な連携を図ってまいります。  続きまして、鉱業等に係る土地利用の調整に関する業務について御説明申し上げます。  第一に、鉱業等に係る行政処分に対する不服の裁定に関する業務についてでございます。  鉱業法に基づく特定の許認可などの処分に不服がある者は、一般公益や他の産業との調整を図るため、当委員会に不服の裁定を申請できるものとされております。  平成二十四年に当委員会に係属した事件は、北海道石狩市花川東地先内の砂利採取計画不認可処分に対する取消裁定申請事件など三件でございます。そのうち、一件は、同年中に終結いたしました。  第二に、土地収用法に基づく意見の申出等に関する業務についてでございます。  土地収用法に基づく不服申立てに対して国土交通大臣が裁決を行おうとする場合には、当委員会の意見を求めるなどとされております。  平成二十四年に当委員会に係属した事案は、土地収用法に基づく意見の申出十九件であり、そのうち、同年中に処理した事案は八件でございます。  以上が平成二十四年中に行った公害紛争の処理に関する業務及び鉱業等に係る土地利用の調整に関する業務の概要でございます。  続きまして、平成二十五年度公害等調整委員会の歳出予算要求額について御説明申し上げます。  当委員会の歳出予算要求額は四億八千七百万円でございます。  要求に当たっては、厳しい財政状況の中、公害紛争の迅速、適正な解決に資するよう、第一に、地方に在住する当事者の負担を軽減するため、現地で審問期日等を開催する経費として一千四百万円、第二に、事実関係を明らかにする事件調査の実施経費として三千百万円をそれぞれ計上しております。  以上が平成二十五年度公害等調整委員会の歳出予算要求額の概要でございます。  公害等調整委員会といたしましては、今後とも、これらの業務を迅速、適正に処理するため、鋭意努力してまいる所存でございます。何とぞよろしくお願い申し上げます。

川口順子自由民主党・無所属の会

○委員長(川口順子君) 次に、原子力規制委員会の業務について説明を聴取します。田中原子力規制委員会委員長。

田中俊一原子力規制委員会委員長

○政府特別補佐人(田中俊一君) 昨年九月十九日に原子力規制委員会委員長を拝命しました田中俊一でございます。  原子力規制委員会は、原子力に対する確かな規制を通じて、人と環境を守るという使命を果たすため、科学的、技術的見地から、公正中立に、かつ独立して意思決定を行うこと、その際、多様な意見を聞くことによって独善的にならないように留意すること、形式主義を排し、現場を重視する姿勢を貫き、真に実効ある規制を追求すること、意思決定のプロセスを含め、規制にかかわる情報の開示を徹底し、透明性を確保することを基本として取り組んでおります。  具体的な取組の第一は、改正原子炉等規制法に基づく原子力施設の新しい規制基準の制定です。  発電用原子炉については本年七月までに、サイクル施設等については本年十二月までに、シビアアクシデントを二度と起こさないという観点から、具体的な性能要求を盛り込んだ新基準を制定するべく検討を行っています。また、新基準に基づく審査や検査にも的確に取り組んでまいります。  第二は、原子力防災の強化です。  原子力規制委員会では、東京電力福島原子力発電所事故の教訓を踏まえ、安定沃素剤の服用などの緊急時における防護措置の判断基準、実施手法等、各自治体が策定する地域防災計画の基本となる事項を原子力災害対策指針として提示いたしました。引き続き、更なる指針の充実に取り組むとともに、地域防災計画の策定を支援してまいります。  第三は、東京電力福島第一原子力発電所の安全確保です。  改正原子炉等規制法に基づき、事故を起こした東京電力福島第一原子力発電所の安全確保のために、昨年十一月、特定原子力施設の指定を行いました。現在、東京電力が策定した特定原子力施設に係る実施計画について、事故を起こした原子炉の速やかな廃止措置による放射線リスク低減の観点も踏まえ、審査を行っているところです。計画認可後は、計画に即した適切な対応が行われているかを検査することで安全を確保してまいります。  第四に、国際的な連携強化です。  我が国の原子力安全の向上に資するため、諸外国と原子力安全に係る経験や知見を共有するべく、昨年十二月に、米国とフランスの規制委員会と協力を行うことで合意しました。さらに、IAEAその他の国際機関との協力や連携を強化してまいります。  最後に、原子力安全行政の更なる取組です。  原子力規制委員会の発足に伴って、従来複数の省庁が担っていた安全審査などの規制行政と核燃料物質の防護等の事務が一元化されました。本年四月には、文部科学省が所掌する核不拡散の保障措置も移管され、いわゆるセーフティー、セキュリティー、セーフガードの3Sが原子力規制委員会の下にそろうことになります。  さらに、文部科学省からは、放射性同位元素の使用等に関する規制や放射線モニタリングの実施機能も移管されることになっており、これら原子力安全行政の更なる取組を着実に行ってまいります。  原子力規制委員会といたしましては、今後とも、これらの事務を迅速、適正に処理するため、鋭意努力してまいる所存でございます。何とぞよろしくお願い申し上げます。

川口順子自由民主党・無所属の会

○委員長(川口順子君) 以上で所信及び予算等の説明の聴取は終わりました。  本件に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後零時五十五分散会

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