P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
183回国会参議院2013/06/11

外交防衛委員会 第8号

発言数
61
登壇者
6
会派数
4
開催日
2013/06/11

会議録

加藤敏幸民主党・新緑風会

○委員長(加藤敏幸君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、難波奨二君及び斎藤嘉隆君が委員を辞任され、その補欠として風間直樹君及び榛葉賀津也君が選任されました。     ─────────────

加藤敏幸民主党・新緑風会

○委員長(加藤敏幸君) 外交、防衛等に関する調査を議題といたします。  質疑のある方は順次御発言願います。

柳田稔民主党・新緑風会

○柳田稔君 おはようございます。  今日は、日中関係、時間があれば日韓関係について質問したいと思います。  日本の経済は大変困難を極めて今日まで来ました。その最大の要因というのはリーマン・ショックだったと私は思っています。リーマン・ショックが起きたときの政権は麻生政権でした。予算委員会で私質問に立ちました。リーマン・ショックの日本の影響はいかがですかとお聞きしましたらば、日本の経済はしっかりしているので、蜂に刺された程度しかないというのが答弁でした。その認識、政府の認識、その後の取った対応、これが間違っていたからこれほど長引いたのではないかと、私自身はそう思っております。  ですから、今の日中関係、日韓関係、正しい認識をお話しいただきたい。いいかげんな答弁をされて、それがどれほど国益にマイナスになるか、これは今触れましたリーマン・ショックで明らかでございますので。国益だ国益だとおっしゃる与党の皆さんですから、国益に反する答弁はよもやしないだろうと、正しい認識を国民に知ってもらうように答弁されるだろうと思っていますので、よろしくお願いします。  では、まず日中関係でございますが、私も国会議員になったのは平成二年でございます。それ以降、いろいろといろんな話も聞かせてもらっております。今の安倍政権、この期間の中でも日中関係は最悪だと私は感じているんですが、外務大臣と防衛大臣はどのようにお感じか、お答えください。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) まず、日中関係は我が国にとりまして最も大切な二国間関係の一つだと考えています。世界第二の経済大国と世界第三の経済大国の間の関係が安定しているということは、二つの国の国民にとって利益であるのみならず、やはり地域、国際社会の平和と繁栄に大きく影響するものだと思っておりますし、両国はそうした大きな責任を担っていると考えています。  御指摘のように、今、日中関係、日中二つの国の間には大変難しい問題が存在いたします、難しい局面にあります。しかし、こうした個別の問題が、この二国間、全体に影響しないように、是非、大局的な見地から戦略的互恵関係の原点に戻って、対話のドアを絶えずオープンにしながらコントロールしていきたいと考えています。

小野寺五典自由民主党防衛大臣

○国務大臣(小野寺五典君) 概括については外務大臣のお話であると思います。  防衛分野に関しては、昨年九月の尖閣国有化以降、日中の防衛交流は中国側が応じようとしないということで現在停滞しておりますが、日本側からは、例えば海上連絡メカニズム等の議論を再開したいということで累次申入れをさせていただいております。

柳田稔民主党・新緑風会

○柳田稔君 難しい局面とは具体的にどういうことを指すんでしょうか。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) 先ほど申し上げましたように、我が国はこの日中関係、大変重要な関係だと思っておりますし、しっかりと対話を通じて意思疎通を図っていかなければならないと考えています。  しかしながら、尖閣の問題等を通じて難しい局面にあり、今、政治レベルの、高いレベルでの対話が実現できていない、こういった状況にあります。こうした状況をとらえて難しい局面にあると申し上げさせていただきました。

柳田稔民主党・新緑風会

○柳田稔君 今の答弁を聞いていますと、飛び抜けて尖閣の問題が大きくて難しい局面にあるというふうに聞こえるんですが、本当にそれだけですか、私はそういうふうな認識を持っていないんですが。尖閣もあります。ほかに大きな問題がありませんか。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) 尖閣の問題は大変大きな問題だと考えています。それ以外にも、日中間には、歴史認識をめぐる問題ですとか、あるいは安全保障に関しましても、中国の不透明な軍事力の増強等様々な課題が存在いたします。

柳田稔民主党・新緑風会

○柳田稔君 そう答えていただければ簡単なんですけど。  歴史認識問題というのは、具体的にどういう問題が壁になっているんですか。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) 我が国国内において様々な発言がありました。また、様々な動きがありました。そうしたことをとらえて中国側から様々な指摘がある、議論になっている、こうした問題を歴史問題と申し上げさせていただきました。

柳田稔民主党・新緑風会

○柳田稔君 そうですね。ある方がおっしゃったことも大きな問題でしたけれども、それ以上に大きな歴史認識の問題を提起したのは安倍総理自身じゃないですか。私はそのように感じますが、いかがですか。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) 安倍総理自身が提起したのではないかという御指摘ですが、安倍内閣としましては、歴代内閣の歴史認識についての立場、全体をしっかりと引き継いでいると認識をしております。

柳田稔民主党・新緑風会

○柳田稔君 はっきり言われないなら言われないで結構でございますけれども、話題をちょっと転じまして、六月七日から八日の二日間、アメリカのカリフォルニア州で米中首脳会談が行われました。御存じのとおりであります。八時間にわたって会談したと。安倍総理が行かれたときどれぐらいされたか報道されていますけれども、二日間にわたって八時間、相当緊密な話合いが行われたものだろうと思います。  この会談の内容について、いろいろと政府としては御存じの点もあろうかと思いますが、両大臣にお聞きしますけれども、この首脳会談、どういうふうに評価されていますか。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) まず、米中首脳会談につきましては、米国と中国、こうした国が様々な意見交換を行う、認識を共有しようと努力をする、こうしたことにつきましては、アジア太平洋地域、またさらには国際社会の平和と繁栄につながるということで、これは評価し歓迎したいと存じます。我が国としても、米国との同盟関係の中で、平素からしっかりと意思疎通を米国と行っております。この米中首脳会談に先立っても意思疎通を図ったところであります。米国におきましても、我が国の立場を踏まえてこの米中首脳会談において発言を行ったと認識をしております。

小野寺五典自由民主党防衛大臣

○国務大臣(小野寺五典君) 米中の会談の全体的な評価は外務大臣と同様でございます。  その中で、特に、例えばサイバー分野に関して米国から中国に様々な懸念についてのお話があったと報道されておりますので、その点については日本も共有するところがあると思っております。

柳田稔民主党・新緑風会

○柳田稔君 近々アメリカ政府から会談の内容の説明があるという報道がありました。そう遠くないうちにあるんでしょうから、また機会があれば、再度詰めてこの内容については質問したいと思います。  我々民主党政権時代に自民党さんは何と言ったか。外交の敗北だと、何とかいろいろおっしゃいました。そして、信頼回復するんだということで政権復帰を果たされました。  米中は八時間にわたって議論をする。岸田さんいわく、日米関係はしっかりやっている。では日中はどうなのか。さっき触れられましたね、首脳会談も今できていない、問題だと。どうする気なんですか、日中関係は。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) まず、米中首脳会談、八時間行われたという御指摘がありました。日米首脳会談につきましては、国会開会中の厳しい日程の中で日米首脳会談を行わなければならない、また、我が国は首都ワシントンDCでの会談ということでありました。こうした条件が異なりますので、単純に時間で比較するのは難しいと考えています。  そして、日中関係どうするのかという御質問をいただきました。日中関係の大切さにつきましては先ほど申し上げたとおりであります。個別の問題を日中関係全体に影響を及ぼさないようにしっかりコントロールしていかなければならないと考えています。  そして、先ほど、政治レベルでの対話が実現できていないというのが問題だというふうに申し上げましたが、それに至るまでの過程として、環境ですとか、日中韓FTAですとか、あるいは日中防衛当局間でも様々な意思疎通が図られております。具体的なテーマを通じて一つ一つ日中間の連携を積み重ねていく、そして、その積み重ねの上に政治レベルでの対話もしっかり行えるような環境をつくっていきたいと考えています。

柳田稔民主党・新緑風会

○柳田稔君 余りにも抽象的な言葉が多くて何が本当なんだろうかと考えざるを得ない。ちなみに、外務大臣はいつごろ中国の要人と会うような段取りをされているんですか。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) 日中間において、政治レベル、高いレベルでの対話、意思疎通、大変重要だと考えています。しかし、この対話を行うに当たっては、しっかりとした環境整備も重要だと考えます。そうしたしっかりとした対話を行うための環境整備として、先ほど申し上げました具体的な課題の積み重ねが大事だと考えています。こうした積み重ねを行いながら、我が国としては絶えず対話のドアはオープンだということを再三申し上げてきています。是非、できるだけ早い時期に政治レベルでの対話も実現したいと考えています。

柳田稔民主党・新緑風会

○柳田稔君 米中は行われましたね。新聞を見ますと中韓も近々トップ同士の会談が行われるというふうに報道されています。米中、韓中、中韓なのか、話がどんどん進んでいる。日本だけ置いてけぼりですよね。御答弁を聞いたら、環境整備をします。いいんですか、それで。朝鮮半島というのは日本のそばにあるんですよ。一番今不安があるのは朝鮮半島ですよね。  じゃ、最後に、もう時間がないので聞きますけど、防衛大臣、中国とどんな協議をされているんですか。

小野寺五典自由民主党防衛大臣

○国務大臣(小野寺五典君) 防衛交流の現実としましては、例えば閣僚級の会談というのは昨年九月の尖閣国有化以降できておりませんが、事務レベルについてはそれぞれ今積み上げをしているところであります。

柳田稔民主党・新緑風会

○柳田稔君 そうなんですよ。昨年なんですよ、全部がね。民主党政権時代にはやっていたんですよ。全部、昨年。ところが、安倍政権に替わり、自公政権に替わり、安倍政権に替わって行われていないんです、現実的に。ところが、アメリカも韓国もいろいろとコンタクトを取られている。  環境整備、環境整備といって、いつまで待てばいいんですか。待てるんですか、日本の国益を考えたときに。もう時間がないので、待てるんですかというのだけ答えてください。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) 具体的な動きとしましても、この日中韓FTAにつきましても、今年の三月、第一回会合を行っております。次回の会合に向けて、今月初めにおいても、準備会合、日中韓で行っております。先ほど申し上げました環境大臣会合も、五月、実現をいたしましたし、先日も東京におきまして東アジア低炭素パートナーシップ会合、中国、韓国も出席した上でこの会議を開催させていただきました。  こうした積み重ねは今年に入りましてからも次々と行われています。是非、こうした積み重ねを行いながら、政治レベルでの対話につなげていきたいと考えています。

柳田稔民主党・新緑風会

○柳田稔君 抽象論やめましょうよ。今議題になっているのは、日中とちゃんと会談しているのかと聞いたの。できていない。環境整備をやります、それも結構ですが、いつまで待てるんですか、日本の国益を考えたときにというのが質問だったんです。  以上です。終わります。

佐藤公治生活の党

○佐藤公治君 生活の党、佐藤公治でございます。  私も、本来は米中の首脳会談の内容、この行く末のことに大きく心配をすることが多々あり、御質問をいたしたいんですが、これに関しては少しちょっと様子を見るということ。そして、官房長官も、事細かなことは一つ一つお話はできないというようなお話が記者会見等々でありました。実際、前々からお話ししているように、この外交関係の議論に関しては、非常にやりづらいところもあることも事実。その意味で、ちょっと少し様子を見させていただきながら、先ほど柳田委員からの質問も含め、政府・与党そして外務大臣等々の今後の行う行動等を見ながら議論を、また機会をいただきながらお話、質疑をしていきたいと思っております。  今日は少し、先般行われましたTICADについて御質問させていただきたいかと思います。  一九九三年にTICADがスタートしてから、今回のTICADⅤでちょうど二十年が経過いたしました。当初、冷戦終結後の国際情勢であり、欧米各国がアフリカに対する関心と援助を低下させていた中で、日本が国際社会の目をアフリカの開発に向けようとしたものであったと思います。  TICADの開催には、日本としてアフリカの開発問題に真摯に取り組もうとするとともに、国際社会、とりわけ各国が一票を有する国連の場において、日本に対する支持を取り付けようという目的もあったはずなんですよね。第二次世界大戦後、我が国は平和国家として着実な歩みを重ね、国連においても第二位の分担金拠出を始め、大きな役割と貢献を果たしてきたと思います。このような歩みを基に、国連改革、特に安全保障理事会を改革するとともに、我が国の常任理事国入りを強く訴えてきたと思います。  これは、先日もお話しした旧敵国条項の件にも関連したお話にもなるかと思いますが、二〇〇五年には我が国を始めドイツ、インド、ブラジル四か国、いわゆるG4を中心に安保理改革の機運が高まったものの、最終的にはG4案についてアフリカ諸国の支持を取り付けられず、改革は実現しませんでした。その後も安保理改革の議論は進んでいません。  TICADプロセスを通じてアフリカ諸国との連携を深めていると言いながら、安保理改革に向けた我が国の取組に対してアフリカ諸国の支持を取り付けることはできず、TICADの外交上の意義に大きな疑問符を付けざるを得ないと思いますが、外務大臣の御見解、御意見を賜れれば有り難いと思います。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) まず、TICADⅤ、このアフリカ諸国五十四か国の現状を見るときに、今後の人口増加ですとかあるいは市場、そして御指摘のように国際場裏における力、こういったことを考えますときに、大変重要な存在であり、我が国としてもしっかり連携をしていかなければいけない、こうした立場にある国々だと考えております。  そして、その中にあって、安保理改革についてアフリカ諸国との関係について御指摘をいただきました。御指摘のように、安保理改革については、現状、残念ながら実現を果たすことができておりません。日本とアフリカ諸国の間には、安保理改革について常任理事国の拒否権の問題等を通じて立場の違いがあるというのも事実であります。一方、そうした立場の違いがあるものの、常任理事国、そして非常任理事国双方を拡大していく、こうした改革を進めている目指す目標については共通点があると考えています。  こうしたアフリカ諸国との関係を念頭に、今回、TICADⅤにおきましても、安倍総理が主催をしましてアフリカ首脳との間で安全保障改革をテーマとして首脳会議を開催させていただきました。この会議の目的は、ここで何か支持を得るとか結論を出すというのではなくして、安保理改革の現状をいま一度確認した上で、しっかりと首脳レベルにおいて意見を交わす、意思疎通を図っていく、こういったことでありました。  首脳レベルで日本とアフリカの間で安保理改革をテーマに会議を行うというのは今回初めてのことであります。こうした立場の違いはあるものの、安保理改革を進めるという大きな方向性においてはアフリカと一致していると考えています。是非、こうした努力を積み重ね、安保理改革実現に向けて結果を出していきたいと考えています。

佐藤公治生活の党

○佐藤公治君 我が国の常任理事国入りということに関してはちょっといろいろ各党、各意見があって、これは別にしまして、まさに私がお話ししたいことは、戦略的外交というのか、またその継続性といったもの、そして先般もお話ししました、これはアフリカだけではなく各国とのやはり強い太いパイプを築き上げていくこと、今日あしたできるわけではございません。  そういったことも含めて、日本が非常に戦略的、継続的外交といったものが何か断ち切れたり、その場しのぎのようなことになってしまっている、そういうふうに感じるところがあり、こういったところをきちっと私たちが与野党共に築き上げていく必要があるのではないかというふうに思う部分を指摘していきたいというふうに思っております。  そういった中で、TICADⅤでは特に民間企業のアフリカ進出に向けた官民連携の取組が主要なテーマとなりましたけれども、アフリカの成長における民間セクターの役割の重要性は、既に二〇〇八年のTICADⅣのときから指摘されてきたことや、中国や韓国の企業が我が国に先んじて積極的にアフリカに進出していることを考えれば、遅きに失した感は否めず、これからの挽回には相当な力が必要とするように思えます。  そういったことを考えると、具体的な方法、方策をお持ちなのかどうか、お聞かせ願えれば有り難いと思います。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) まず、今回のTICADⅤには、アフリカ三十九か国の首脳級の出席、そして多くの民間企業関係者も含めて四千五百名の出席を得ることができました。  このTICADⅤにおいて、御指摘のように、官民連携というのは、アフリカの質の高い発展を考える上で大変重要だということが再三指摘をされました。そして、中国や韓国が先行している中にあって日本のアフリカ支援どう考えるのかという御質問をいただきましたが、このアフリカ支援のありようについては、様々な支援の金額ですとか、あるいは進出企業の数ですとか、こうした様々な指摘があるわけですが、今回、TICADⅤの様々な会議を通じてアフリカの各国からの意見を聞きますときに、日本企業の投資というものについて大変高い期待がありました。要は投資、援助ではなくして投資、アフリカにおける雇用ですとか技術移転につながる、こうした日本の支援の在り方、こういったものを高く評価する、こうした声が随分と寄せられてきました。あるアフリカの首脳からは、職場に倫理を持ち込んだのは日本だけだという声が、指摘をされ、日本の支援の在り方について高い評価が表明された、こういったこともありました。  是非、こうした日本独自の支援の在り方、これからも大事にしていきたいというふうに思いますし、また支援の金額ということにつきましても、我が国は今後五年間でODA約一・四兆円を含む最大三・二兆円の官民の取組を打ち出しております。そして、民間企業からの期待が大きいインフラ整備、そして人材育成、こういったものを重点的に取り組んでいきたいと考えております。

佐藤公治生活の党

○佐藤公治君 そういうことならなおさらなんですけれども、実際、その現場での、これからの話が進んでいく上での交渉現場における人と人との関係というか、交渉の在り方といったもの、また、ここでちょっと心配することが、いろんなところから声が聞こえてきますのは、TICADⅤはアフリカ連合委員会が共催者として参加しています。アフリカの急速な経済成長を背景にアフリカ自身が発言力を高めており、今回の交渉の中でも日本側がかなり譲歩を強いられたとの指摘も聞かれております。  これに関しても、現状はどんな状況でどんな感じであったのか、またどういう対応、交渉対応を取っていくのかということにも大臣のお考えもお聞きしたいと思いますが、彼ら自身、もはや単なる被援助国ではなく、日本と対等なビジネスパートナーとして認識しており、ただ単に援助をしたから彼らの支持を取り付けられるという構図ではなくなってきているような気がいたします。  タフなネゴシエーターであるアフリカ諸国を相手に、これまで以上に戦略的な目的を持って、外務省や経済産業省などの縦割りではなく、政府が一丸となってアフリカ諸国との交渉をしていく必要性があると思いますが、実際にはそのような体制にはなっていないように思えますが、この辺の辺りの大臣の御見解をお聞きしたいと思います。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) TICADⅤにつきましては、三月のエチオピアでの閣僚準備会合から私は参加をさせていただきました。そして、こうした準備会合、そして本番のTICADⅤを通じて感じますのは、アフリカ諸国が近年、経済を始め様々な分野で自信を深めているということでありました。そして、そうした自信を背景に、是非日本には、援助にとどまらず投資や貿易、こうした点でしっかり支援してもらいたい、要は現地の雇用とか技術移転につながる、こういった支援の在り方を考えてもらいたい、強い要請が再三繰り返されました。  こうした関係は、やはり日本とアフリカ、ウイン・ウインの関係、共にこうした関係によって利益を得るという意味では、我が国としてもこれは好ましいありようだと思いますし、その辺りに他の国との違いを見出すこともできるのではないか、このように考えています。  そして、アフリカとの関係において、例えば開催地についてもローテーションを考えたらどうかとか、様々な意見が出ております。しかし、是非、日本とアフリカ双方にとってメリットのある関係をつくっていくためにはどうしたらいいのか、この会議の持ちよう等については引き続き議論をしていきたいと存じます。  いずれにしましても、こうしたTICADプロセスにおいては、互恵的な関係をしっかりつくっていくというのが我が国の姿勢として大変重要だと考えています。決して譲ったとか押し込まれたというようなことではないと認識をしております。

佐藤公治生活の党

○佐藤公治君 是非、こういったやっぱり交渉力というか人というか、位置、立場といったもの、特に外交では大変大事なこと。そして、太いパイプを常に持つこと、それは民間、行政、政府ということもさることながら、私はやっぱり議員間交流というのをもっと真剣にみんな考えていかなきゃいけない。非常に、議員間交流というのは議連といったことが中心になっていますが、各国、やはり院として、立法府として議員間交流のパイプを持つべき体制と意識が強くあるとほかの国々は感じるところがあります。  そういったことは委員の皆さんも是非考えていただき、単なる議連ということだけではなく、院としてのやはり太いパイプをつくるべき、交流というものをもう少し意識を高め、その制度というか予算も含めてつくっていかないと、これいつまでたってもなかなか各国との太いパイプができないというような状況であり、私はそういう立法府における、院における改革も必要だというふうに思っておりますので、委員長を始め皆さんも、この外交防衛委員会にいる委員の皆さん方には強く強く同じ問題意識を共有していただけたら有り難いと思います。  さて、もう時間がないんですけれども、最後、先般も復興予算の流用といったことでの指摘だけをさせていただきました。実際、TICADの件も、この土日、広島を、いろんな方々とお話ししていると、先ほどもお話、数字がございました、一・四兆円、三・二兆円というのを。この数字だけを見ていると、確かに目的は分かると、だけれども、今、日本も広島も大変ないろんなお金が必要な状況の中において、岸田外務大臣にくれぐれも、広島を見捨てないでくれというふうにおっしゃられる方もおりましたので、この場をお借りしましてお伝えをさせていただきたいかと思います。  そこで、復興予算の流用の問題と外務省予算の検証と現状といったもの、現況といったものを少し現状で分かる範囲でお答え願いまして、私がもう時間がないので先に言っておきますと、なぜこういうことが起こるのかというその本質と大本の問題を明確にしないと、また同じようなことが起こる。これは復興だけじゃなくて、私は、同じような本質だとすると、全てにおいて同じようなことが起きてずっときているというか、そういったことが続いてきている。ここの部分が一番肝心なことだと思いますけれども、外務大臣の御見解、御報告をお願いできれば有り難いと思います。

加藤敏幸民主党・新緑風会

○委員長(加藤敏幸君) 時間が来ておりますので、簡潔にお願いいたします。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) 外務省における復興予算のありようについては、平成二十三年度において第二次補正及び第三次補正で二百二億円、二十四年度予算においては七億円、復興予算として計上し、風評被害克服等の事業を実施しましたが、その一部の事業につきましては、国会の指摘等を踏まえて執行を見合わせたり改善を図る、こうした適切な事業の実施に努めたところです。二十五年度予算におきましては復興特別会計における予算の計上はありませんが、一般会計の予算を活用しつつ被災地の復興に貢献するよう留意していかなければいけないと考えております。  そして、根本的な問題として、どうしてこうしたことが起こるのかということですが、予算に関しましては、やはり政府として絶えず国民の視線、目線、こういったことで予算の使い方についてしっかりと厳しく吟味をしチェックをし、予算を作り執行していく、こうした点が求められます。復興予算について、この厳しい財政の中でどうあるべきなのか、こうした国民の目線をしっかり意識した上で今後予算に臨んでいかなければいけない、こうしたことが重要だと考えております。

佐藤公治生活の党

○佐藤公治君 もう時間が終わっているということですけれども、今の答弁では本質的な問題を指摘しているとは私はとても思えません。やっぱり、予算の在り方、組み方、それが前政権政党が変えるはずだったと私は思っていたんですけれども、なかなかできないままになっている。これは与野党共に僕は同じ問題を抱えているのではないかと思います。こういったことも今後議論をしていきたいと思います。  以上で終わります。ありがとうございました。

山内徳信社会民主党・護憲連合

○山内徳信君 私は、質問に入ります前に一言感謝の言葉を申し上げたいと思います。  本日の外交防衛委員会に当たりまして、加藤委員長を始め筆頭理事の柳田先生、末松先生始め理事各位におかれましては、今期で勇退をしていく山内に時間の配慮をしていこうと、こういう配慮の下、本日は六十分の時間をいただくことができました。これは、独り山内徳信への配慮であると同時に、ずっと戦中、戦後、今日まで基地問題で苦悩を続けてきた沖縄県民への配慮だろうと、そういう思いで、私は心から感謝をして、感激いっぱいでございます。  以上申し上げまして、質問に入りたいと思います。  まず質問の第一は、米軍基地所在の各県別の比率がどうなっておるのかと。海外にある米海兵隊基地施設の総数が二十か所、実質的には十六か所と、こういうふうに言われております。これは国防総省の資料からこの数字を出してみました。そのうち、実に沖縄に十三か所が集中しておると。この実態について防衛大臣はどういう気持ちでいらっしゃるのか。そして、防衛大臣から答弁していただいて、外交の衝に当たる外務大臣のお気持ちも伺っておきたいと思います。

小野寺五典自由民主党防衛大臣

○国務大臣(小野寺五典君) 在日米軍に提供しているいわゆる米軍専用施設の面積比率についてお尋ねがありました。  平成二十五年一月一日現在において、高い順に三県申し上げれば、沖縄県が七三・八%、青森県が七・七%、神奈川県が五・九%になっております。また、報道によれば、米国国防省が公表した資料の中で、海外にある米海兵隊の拠点は二十か所ありますが、そのうち十三の拠点が沖縄に所在するということは承知をしております。  このように、国土面積〇・六%しかない沖縄県内に全国の七三・八%もの米軍軍用施設・区域が依然として集中している現状というのは県民の皆様にとって大きな負担になっているものというふうに認識をしております。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) まず、山内委員におかれましては、かつて読谷村長あるいは沖縄県出納長を歴任され、今日まで沖縄県民の皆様方の声をこの国会にしっかりと届けるべく活動をされてこられました。そして、平成十九年以降、参議院議員として、沖縄の基地問題を始め様々な課題に本当に精力的に取り組んでこられました。心から敬意を表し申し上げたいと存じます。  その上で、御質問でありますが、今防衛大臣の方からありましたように、この在日米軍の専用施設・区域、全体面積のうち七四%が沖縄県に存在しており、そして資料を見ますと、続いて八%が青森県、六%が神奈川県に存在をしております。  こうした実態、沖縄県にこの米軍施設・区域が集中しており、県民の皆様にとって大きな負担が生じております。政府として、沖縄県民の皆様方の負担軽減、これは最優先で取り組むべき課題だと認識をしております。

山内徳信社会民主党・護憲連合

○山内徳信君 棒グラフにした方が一番委員会の中でも御理解いただきやすいんじゃないかと思って、こういう資料作成を要求しておいたんです。  言葉で七四%とか、あるいは青森が四捨五入して八%、神奈川が六%、さらに東京が四・二七%ですね、山口県が四捨五入して三%、長崎が一・五%と。以下、何か所か続いておりますが、これを人ごとのように沖縄の過重負担だとか、あるいはいろんなことを言葉でおっしゃっても、沖縄の人はもうその言葉は信用できないと思っておるんです、どんなに皆さんが丁寧丁寧に説明と言っても。  少し、アメリカの上下両院議員だとか、アメリカは基地の運用者でありますが、そのアメリカ軍の司令官や部隊長ほども皆さんは深刻に思っていない。ただ政治の場で言葉のやり取りをして、そのまま過ごしておるから、普天間一つ動かし切れない。私はずっと国会に来てから言い続けておる言葉なんです。基地一つ動かせない政府ってどういう政府なんですかと。そこに人権とか人命とか人間の尊厳があるということを知らない。いや、知っておるが、頭で知って自分の血となり肉となっていないからアメリカ軍と交渉をしないわけですよ。  どれほどアメリカにいいかげんに報告しておるかは、これから逐次明らかにしてまいりたいと思います。  防衛大臣に申し上げましたが、前回、どうして嘉手納以南の基地の返還が行われる、それは、キャンプ・キンザーという、沖縄最大の朝鮮やベトナム戦争のときの兵たん部隊であったキャンプ・キンザーの返還返還と言いながら、実は、ただ日ごろから日米が、米軍と沖縄の人が共に使っている道路、一ヘクタールを返還すると。そんなことで沖縄の人が喜ぶと思いますか。  したがって、ここで改めて確認をしたいんですが、嘉手納以北にある読谷のトリイ・ステーションへの、先週私は強く申し上げておきましたが、それはどういう指示を省内で出していらっしゃるのか。さらに、私が聞くところによりますと、キャンプ・キンザーのあの倉庫群は沖縄市の弾薬庫地域にも移るとか、そういう話が伝わってきておるんです。キャンプ・ハンセンの、あの金武町長も怒っていますよ、どうして南の基地が北の基地に次々と移ってくるのかと。そして、名護の市長が海にも陸にも造らさぬと言っているじゃないですか。どうして新しい基地を辺野古に造ると言うんですか。そのこともこれから逐次、今日はゆっくり真剣に私は訴えていきます。  そして、政府が政府であるならば、少し気を引き締めて具体的に動いてほしいということを私は申し上げるわけであります。  それでは、トリイとかあるいは沖縄市の弾薬庫にそういう倉庫群が移るという話の状況を大臣として掌握している分をここでおっしゃってください。

小野寺五典自由民主党防衛大臣

○国務大臣(小野寺五典君) 先般、嘉手納以南の統合計画のことについては政府として公表させていただきました。今その具体的な、どの倉庫がどこに移るかということの詳細については、米側がこれは最終的な計画を作成している最中というふうに私どもは承知をしております。

山内徳信社会民主党・護憲連合

○山内徳信君 まだ具体的な話もないのに、どうしてトリイ・ステーションの中では、そこで黙認耕作をしておる人々が不安に駆られて、そして右往左往しておる状況。そして、沖縄市の東門市長が先週別件の要請で東京に来られましたときに、私は倉庫群が沖縄市の北の弾薬庫地域にも移るという情報が入ってきております、山内さん、ということをおっしゃっていたんですね。  そういうふうにして、防衛大臣、返還するという場合は、外務大臣も聞いておいていただきたい、返還という場合は条件を付けずに返還することなんです。これが沖縄の人々が考えている返還です。私は、今日まで幾つも、読谷村の八三%が米軍基地の時代がありますよ、対日講和条約が結ばれた五二年、村の八〇%以上が米軍基地ですから、それが何回かに分けて返還が進められてきました。そういうときは条件付じゃないんです。そのまま基地を、施設を返すということなんです。  それを最近は悪い癖が付いて、那覇軍港も条件を付けるから、四十一年たっても返還が実現していないから那覇市長もあんなに怒るんですよ。あんなに優しい那覇市長が、沖縄は一本化でまとまらなければいつでも押し付けられてしまうと。翁長那覇市長がこの間上京しておっしゃったことは、基地問題は日本政府の沖縄いじめだと。防衛大臣はお聞きになったでしょう、沖縄いじめだと。いじめるということは社会的な犯罪行為ですよ。やるべきものをやらぬというのは犯罪行為ですよ。ちゃんとやってください。外務大臣もちゃんと交渉やってください。  返還という場合には、条件なく返還をすること。そして、沖縄には押し付けやすいから押し付けておけばいいと。押し付けて横を向いておるじゃないですか、あなた方は。向かい合って基地問題の交渉をしようという、そういう気概も持ち合わせていないじゃないですか。政治的な差別というものですよ。  じゃ、改めて聞きますが、防衛大臣に。弾薬庫への倉庫群の移設とか、トリイ・ステーションへの倉庫群の移転とか、そういうものはまだ計画されていないということでございますから、米軍としては。ここら辺で、先手先手で、嘉手納以北の自治体は南のが移ってくるのに反対をしておると。したがって、基地そのものを条件なしに返還をしてくれという交渉をやってください。お願いしますよ。

小野寺五典自由民主党防衛大臣

○国務大臣(小野寺五典君) 先ほどの答弁の中でもお話をしておりますが、基本的などこの施設がどこの施設に移るという概略については、嘉手納以南の統合計画の中でお示しをさせていただいております。そして、今マスタープランということで米側がその詳細について積み上げるということが行われているということであります。  そして、今、山内委員の方からも御指摘ございますが、私ども沖縄に過大な負担を掛けているということは重々承知をしております。その中で感じますのは、やはり東アジアそして日本の安全保障環境の中で、沖縄の持つ地政学的な大変重要な役割、これもまたあるということ。そして、その中で今回少しでも負担軽減ができないかということで、グアムへの移転、それから今回、嘉手納以南の統合計画ということをお示しさせていただきました。  少しでも返還できる面積が大きくなるように最大限今後とも努力していきたい、そのように思っております。

山内徳信社会民主党・護憲連合

○山内徳信君 私は戦後の首相を何名か名前を申し上げたいんですが、やはりそれなりに私は吉田茂首相も頑張っておる姿はよく知っておるつもりです。そして、中国との関係を戦争状態であってはいけないといって、田中角栄、必死に日中の平和条約を結ぶ、その条件整備に必死に頑張られたと思います。あの片足不自由であった鳩山一郎総理が車椅子で飛行機のタラップの前まで行って、白いつえを持っておられたと思います。それを、たしか一九五〇年代の初めごろでした、当時私は沖縄にいて、沖縄からは本土にはパスポートを取らなければ渡航ができなかった、そういう時代でしたが、沖縄の新聞に載っているのを私は見て、すごい総理がおると思いました。  そして、その後、ずっと歴代総理も、人物的には小粒になってきたなという感じがするんです。そして、アジア全体を見通す眼力も持ち合わせていないから、自分の感情のままに発言をする。日本はアジアにあって孤立を深めつつありますよ。そして、アメリカからもそれでいいのかと、こういう指摘をされる。  私は、私が防衛大臣とか外務大臣ならばこうしたいというのがあるんです。アメリカの上下両院とかペンタゴンや国務省とぶつかって、こういうグラフを作ってでも持っていって、小野寺大臣、こういうグラフを戦略的に、そして事故、事件とか地位協定問題をどうして訴えないんですか。なぜ副大臣や政務官がおるんですか。手分けをしてやるべきでしょう。手をこまぬいておる間に北方の問題もますます難しくなってくる。時間がたてばたつほど難しくなる。命を懸ける、政治生命を懸ける政治家は今の日本にはいないのかと、そういうふうに私は思っておるんです。  そして、次に進めていきますが、私は二番目に、主権在民論に移っていきますが、岸田外務大臣にお伺いいたします。大臣は広島県の御出身でございますが、広島県の主人公は広島県民だという、そういう認識をお持ちだと思いますが、いかがですか。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、その地域における課題においては、地元の住民の声というものがしっかりと尊重されなければいけないと存じます。広島県においても、様々な課題において主人公は広島県民であり、県民としてもしっかり自らの責任を果たし、努力をし、そして様々な課題の主人公として踏ん張っていかなければいけないと考えています。

山内徳信社会民主党・護憲連合

○山内徳信君 ありがとうございます。  小野寺防衛大臣にも伺いたいんですが、宮城県の主人公は宮城県民だという御認識をお持ちだと思いますが、それでよろしゅうございますか。

小野寺五典自由民主党防衛大臣

○国務大臣(小野寺五典君) それぞれ地域に住む者というのは、その地域に住む者として地域の将来等を当然考えていくということが重要だと思っております。  私どもとしまして、私も宮城県の県民ではあります、ですが、もう一つ付け加えれば、日本国民でもありますので国全体のことも考える、そういうことも、それぞれの県民も国民も、それぞれの県民も県民として、国民として持っていると理解をしております。

山内徳信社会民主党・護憲連合

○山内徳信君 余り国民と絡ませて説明されない方がいいんです。主権在民というのは、やはりそこに住んでおる人々が主人公という、そういう憲法の理念だと思います。  両大臣の御認識を伺いました。したがいまして、沖縄の主人公は沖縄県民であるというしっかりとしたお考えを持っていらっしゃるというふうに私は受け止めておりますが、それでよろしゅうございますね。外務大臣から。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) 沖縄県におきましても、様々な課題において将来を考える主人公は沖縄県民の皆さんであると認識をしておりますし、様々な課題において最も大きな責任や努力をされるのも沖縄県民の皆さんだと存じます。そういった意味で、沖縄県民の皆さんが主人公であると私も認識をしています。

山内徳信社会民主党・護憲連合

○山内徳信君 ありがとうございます。  今、沖縄と極めて関係の深い外務大臣、そして防衛大臣の主権在民論をお伺いいたしました。沖縄における主人公は沖縄県民であると、こういうふうにこの場で確認をしておきます。  以後、重要な問題については、沖縄県民の関係者、県知事とか、あるいは首長とか議会議長とか、いっぱい関係者がおりますが、そういう人々と人々の意思を虫けらのごとく無視するような行為はあってはならないと思います。頭越しに何でも日米で決めればいいということではないということでございます。これからもいろんな問題があると思います。そういうときに、今の答弁のとおり、沖縄の主人公は沖縄県民であると、こういう認識に立たれて対応されると政治を誤ることはないと思っております。  それでは、次に進めてまいります。  私は、タイトルとしては、三番目は、アメリカ政府へ沖縄の状況を隠してうそをつく日本外交はやめてほしいと、こういうことを三番目のタイトルとして書いてあるんです。  それを、今は亡きダニエル・イノウエ上院議員に、昨年の一月の二十一日から二十八日までワシントン参りまして、直接、六回目の、ダニエル・イノウエさんに会いました。恐らく、御自身でもここら辺で沖縄に対する自分の思いを伝えていた方がいいと、こういうふうにダニエル先生はお考えになったんだろうと私は横に座っていて思ったんです。  先生が七十代のころから八十代、そしてもう八十歳を超していらっしゃいます、八十歳の後半ですかね、そういう御高齢でありました。そして、上院議員ナンバースリーの方でございます。その方がこんなことをおっしゃっておるんです。沖縄における米軍のプレゼンスを減らす必要がある、その時期が来たと思っていますと。私は団長として二十四名の皆さんで行ったんです。そして、この言葉がお伺いしたときの最初の言葉でした。次に、日本政府が出ていってくださいと言うならば、アメリカに対してですよ、私たちは出ていきますと。さっき防衛大臣に、交渉をやってくれと、先手先手で交渉をやってくれというふうに申し上げましたが、イノウエ先生がおっしゃっておるのはもっとスケールの大きいものだと私は受け取ったんです。政府が出ていってくださいと言うならば私たちは出ていきますよと。アメリカ軍がいるのはもううんざりだという気持ちも分かります、これは、沖縄県民のオスプレイとかその他をめぐる事前の動きを指して、あるいは辺野古の動きを指しておると思いました、私は。アメリカ軍がいるのはもううんざりだという気持ちも分かります、これは、事故、事件のたびに地位協定問題が云々されるわけですね、これをうんざりと、こういうふうな言葉で表現していらっしゃるんです。私たちは、これはアメリカですね、私たちは日本政府の言葉を待つのみでありますと。  これは、沖縄におる海兵隊もそう言うんです。防衛大臣、瑞慶覧におる海兵隊、石平の司令部におる海兵隊の司令官や四軍調整官たちも、私たちはどこでも行きますよと、政府が行けと言うところに行きますと、こう言うんです。それを必死に日米両政府というそういう形を取りながら沖縄の海兵隊を減らすための努力を怠っておる、なるべくはいておいてほしいと思っておるのは日本政府なんです。日本政府が止めておるんですね。本当に海兵隊の司令官たちもそう言うんですよ、私たちは政治が決めたところに行きますと。私は一切固有名詞言ったことはありませんでした。アメリカへ行ってパラシュートの降下演習はやれと、それ以外は言わない。行く先について、市町村長が向こう行けこっち行けと言うべきじゃないと、こういうふうなことまで言っておきました。結果は、動いたわけです、結果は。  そして、ダニエル・イノウエ上院議員が最後に言われた言葉は、私は沖縄県民と日本政府の関係に関しては認識しておりますよと。何を認識していらっしゃるかというと、昔から沖縄が差別されてきたことを私は理解しておると、遡れば、ずっと遡っていきますと。時間もありませんから具体的に先生もおっしゃいませんでしたが、これだけで十分なんです。その差別状態が今も続いておるということです。  防衛大臣、外務大臣、なぜこの棒グラフの米軍基地の実態を最初に取り上げたかということは、この棒グラフのごとく差別が具体的にあるということですよ。これを具体的にどんどん減らしていくというのが差別を解消すること。沖縄県民との信頼関係を取り戻すには、この棒グラフを減らして、具体的には那覇軍港の約束を守る。  そして、辺野古に、これは自由民主党も民主党も最後はそこに回り回って来ましたが、橋本総理は最初から今のような辺野古を考えていたんじゃないんですよ。三つぐらい案を出したじゃないですか。いろんな案、出しましたよ。どれが一番いいのか、どれで落ち着くのかと。政治も落ち着いて沖縄県民も落ち着くのは何なのかと橋本総理は考えられたわけですよ。私たち当時の市町村長たちは、基地所在の市町村長たちは、橋本首相と何度も沖縄でネクタイを外して泡盛を飲みながら、みんな思っていることを言ってくれ、私も聞いていく、こういうふうに意思の疎通を図ったんです。  そういうことぐらいもやれない、そういう状況が今あるんです。一番情報を持っているのは沖縄の国会議員ですよ。それを活用し切れないじゃないですか。幾つも案を作って出しますよ。政治も落ち着く、沖縄県民も落ち着く、そういう案を作らぬといかぬのです。  そして、次に私は進めていきますが、辺野古移設問題につきまして、日本政府はダニエル・イノウエさんについてもどうしてそんなうそをつくんだろうと私は思ったんです。こうおっしゃっておるんです。辺野古問題で日本政府は私に助言しましたと、こうおっしゃるんです。努めてイノウエ先生の言葉で私はこの部分は表現しようとしておるんです。日本政府は私に助言しました。何と助言したかということなんです。日本政府は沖縄県民と合意に達しますよと。何の合意か。六月の県議会議員選挙が行われるまでは気を長くしてお待ちいただきたいと、こういうふうに言われましたと。意味分かりますか。県議会議員選挙で県政与党が多数になりますと、そのときには辺野古移設も進んでいくと思いますよということを日本政府の役人がダニエル・イノウエさんに説明をしたというんですよ。いや、先生の言葉では説明じゃない、助言したと言っておるんですよ。そういうことを言ってアメリカを落ち着けようとしたわけです。しかし、結果はどうでした。結果は県政野党が多数になったんです。辺野古移設賛成派が多数になったんじゃないんです。  ところが、両大臣、状況はもっと厳しくなってきましたよ。沖縄は二〇一〇年の四月二十五日に、ついに県知事も出て、市長たちも県議もみんな出て、沖縄は一本化で基地問題には対処していこうという、こういう県民大会が開かれたんですね。そういうふうにして状況はますます厳しくなってきておるんです。したがって、いつまでもアメリカとの交渉を思い悩んでいてはいかぬのです。立ち上がって言うべきは言ってください。  私はもう一人紹介しておきたい人がおるんです。これもアメリカの民主党の下院議員のバーニー・フランクという、そういう議員でございました。彼は自ら、沖縄から来てくれた皆さん、私は海兵隊の撤退論者ですと、こういうふうにして、座っていらっしゃるのに、ついに立ち上がりましてこう言ったんです。第二次世界大戦は六十七年前に終わったのに、なぜまだ海兵隊が沖縄に駐留しているのか、それ以上駐留すべきではない、駐留は時代遅れである、オバマ大統領にも進言すると彼は言いました。  日本政府が強調する、ここはしっかり聞いてくださいよ、日本政府が強調する在沖米海兵隊の抑止力についてもこう言っているんです。中国への懸念の対応は海兵隊ではなく空軍、海軍であると、はっきり海兵隊の抑止論をアメリカの議員が否定をしておるんです。それは私たちも分かりますよ。どうして両大臣がその程度のことも知らないんですか。地政学とか地理的云々を言って、沖縄に押し付けるのはそういう地政学とか地理的云々ですよ。  日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦、第二次大戦、第二次大戦後の今日、軍事技術がどう進歩発展してきておるかということを皆さんは眼中になくて、ただ十八世紀、十九世紀的な地政学で海兵隊を沖縄に押し付けておる。その海兵隊は元々沖縄にはいなかった。  それは元々はどこにいたんですか、防衛大臣、お伺いします。

小野寺五典自由民主党防衛大臣

○国務大臣(小野寺五典君) まず、ダニエル・イノウエさんは私は何度もお会いをしております。直接お話をし、恐らく委員とは違った印象を私は受けている感じがいたしました。そして、ダニエルさんがいつも言っていたのは、これは野党として私はお伺いして話を聞いたんですが、やはり日本側から入ってくる情報が、様々な情報がたくさんあると。どれが本当の情報なんだと、大変混乱をしていた、そんな印象がありました。  それから、米側に行きまして様々な議員の方とお話をするんですが、日本もそうですが、アメリカの中の議員、議会も様々な考え方があります。その考え方が全て一つの方向ということではないんだと思っています。

山内徳信社会民主党・護憲連合

○山内徳信君 防衛大臣とダニエル・イノウエ発言をめぐってここで論争をするために提起しておるんじゃないんです。ダニエル・イノウエさんは、第二次世界大戦で、私たちは日本から来た移民ではあると、しかしアメリカ国籍を持っておるアメリカ人であるといってヨーロッパ戦線に行ってああいうように負傷をされたんですね。  あのダニエル・イノウエさんとニール・アバクロンビーさんたちはもっと民主的で新鮮で庶民的でしたね。一度沖縄の基地見に来てくださいよと、こういうふうに要請に行ったときに申し上げましたら、あんなにお忙しいあのダニエル・イノウエさんを始めアバクロンビー、今のハワイ州知事が来られましたよ。重要な基地を見て、そして二手に分かれて、アバクロンビーさんは読谷の飛行場を見に来られたんです。ああ、これか、これが村長がいつも訴えている基地かと。そうですと。ついに返還の大きな力になってくださるんですね。そんな国会議員やそんな政府の役人が日本政府にいたかよ、私はいたとは思っていません。  こういうふうに、もう軍事技術の面で物を考えないといかぬでしょう。何がいつまでも地政学とか、南にあって、元海兵隊はどこにいたかということを聞いたら、おっしゃってください、元々、戦後海兵隊はどこにいたのかと。

小野寺五典自由民主党防衛大臣

○国務大臣(小野寺五典君) 一九五〇年の朝鮮戦争勃発後、日本に派遣された米海兵隊、これは日本各地の米軍基地に分散配置されておりました。例えば岐阜県や山梨県、このような駐留していた部隊が一九五六年ごろ沖縄に移駐したというふうに理解をしております。

山内徳信社会民主党・護憲連合

○山内徳信君 一九五〇年代というのは、日本がサンフランシスコ講和条約を結んで独立を達成した、同時に、五〇年代は朝鮮戦争が起こったわけです。独立国家に海兵隊がおるのはそれは余り好ましくないと、こういう趣旨の下に、沖縄にどんどん移ってきたんですね。なぜ沖縄県民が、政府は主権回復の記念日としてああいう行事を持って、沖縄はそれは違うじゃないと、屈辱の日だと、こういう抗議集会、抗議県民大会が開かれたんですよ。そこら辺の歴史の推移もちゃんと踏まえて問題解決に当たっていただかなければいかぬのです。  そして、私はこの一連の質問の締めくくりをこういうふうに、このテーマについては、日本政府は沖縄県民の民意を尊重される。民意を尊重するというのは、先ほど主権在民論でお互いに認識を改めて確認し合ったところであります。したがいまして、アメリカ政府へ普天間の閉鎖、返還の交渉に入っていただきたい。  閉鎖、返還の交渉、生々しくて私はこの場で出すことさえも少しためらっておるんですが、七月の参議院選挙をめぐって、沖縄の自由民主党の皆さんは普天間の県外移設を訴えるんです。東京の中央の自由民主党は辺野古と公約に書きたいとおっしゃっているんです。石破さんもああいう人、ああいう性格だから。そういうふうにねじれておるわけですよ。こういうときに民意を、広島の民意、宮城県の民意、沖縄の民意を大事にして政治を進める、これが二十一世紀型の民主主義の政治だと思いますよ。是非お願いしたいと思います。  これから厳しいことを申し上げますから、言葉をめぐって感情的には受け取ってほしくありません。理性的に受け止めてほしいと思います。  辺野古新基地建設は人殺しをする戦争目的の飛行場建設です。どんなに皆さんが言葉を繕って言っても、海兵隊の使うそういう基地は人殺しのためのものですよ。したがいまして、断念をされて、辺野古移設断念、中止しなければ日本政府は民主主義国家でも文明国家でもありません。山内に、民主主義国家でも文明国家でもないと、じゃ、どういう国家か。極端なことを言わせてもらいます。私は、今日はこの場は、外交防衛委員会の理事会の皆さん方の御配慮をいただいて歴史的なことを申し上げておこうと思うからであります。  民主主義国家でも文明国家でもない、野蛮国家だと。野蛮国家と言われたくなければ、野蛮国家的なことをやらないことが文明につながるんです。文明国家とは、申し上げます。海を破壊せず、陸を破壊せず、ダム湖を破壊せず。辺野古のダムのあるところ、周囲七十ヘクタール、そこから土を取ると。本土にもいっぱいダムがありますよ。そのダムを含めて、周囲から木を切り倒して赤土を取って辺野古の海を埋めるということがどうして文明国家と言えるんですか。大自然の生態系を破壊せず、人を殺さざる国家が文明国家なんです。  ここで少し防衛大臣にきちっと申し上げておきます。  辺野古のダムを私は見に行きました。防衛省が出した環境影響評価のあの方法書、準備書を見てびっくりしました。そのことは石破防衛大臣の時代にも申し上げてあります。石破さんだったと思いますよ。七十ヘクタールのダムを含めて、そこから赤土を海に運んでいく。そのダムはどうなるのか、もちろん死にますよ。赤土を海に入れたときに北風の大風が吹いたら南部の知念半島まで真っ赤に汚れていくでしょうと。南風が吹けば沖縄の一番北の辺戸岬の海まで全部真っ赤に染まるでしょうと。こういうことを申し上げてあります。  そして、海を埋めるために辺野古ダム周辺からどのぐらいの土量を取るかというと、四百万立米取るんです、四百万。それから、沖縄本島周辺から購入予定の海砂、海の砂ですね、千七百万立米です。これは実に二千百万立方になるんですよ、防衛大臣。  これをもう少し分かりやすく申し上げましょう。十トントラックに積んで、海を埋めるために、そこに十トントラック五百二十五万台。五百台じゃないんですよ、五百二十五万台。想像されたことありますか。そういうふうにして海を埋めて基地を造る。そして、もう少し分かりやすく申し上げます。一メートルの深さ、百メートルの幅、長さ百七十キロメートルの砂を取ったときにこの量に達するんです。  だから、私は、自由民主党の政権のときに石破防衛大臣にこのことを申し上げてあります。あなたの選挙区かもしらぬが、あの鳥取の砂丘を全部、辺野古に基地を造るためにあの砂を運ぶといったときに、鳥取の皆さんはどうぞと言って喜んで提供しますかねと。あなたはまた、そういうことを呼びかけ得ますかと。  これは大自然の破壊です。生態系の破壊につながるんです。そういうふうなことをやろうとしている日米の今の計画は野蛮国家のすることであります。違うと言うんだったら、野蛮国家ではないとおっしゃるんだったら反論されていいですよ。反論はないでしょう。貴重な時間ですから、余り時間取らぬようにしてくださいよ。

小野寺五典自由民主党防衛大臣

○国務大臣(小野寺五典君) 山内委員の質問はいつも心に刺さる本当に迫力があるお話だと思います。  その中で、私どもの考えを言えば、例えば、このような防衛力の整備、自衛隊もそうでありますし、米軍もそうでありますが、基本的に、それぞれこれは安全保障のための役割を担っているんであって、決してそれが先制的に他国の人の命をあやめるためにあるというふうには思っておりません。基本的には、防衛省・自衛隊は、これは平和を希求するためにしっかりとした守りを行うということが基本だと考えております。  それから、今、辺野古ダム周辺の土砂の量がありましたが、これは二百万立米ということが現在沖縄に出させていただいている数字でございます。また、これに当たっては、それぞれ土質の調査等をすることが沖縄県との調整の中で求められていると理解をしております。

山内徳信社会民主党・護憲連合

○山内徳信君 もう少し頭を柔軟にされたらどうですか。  反論、いい反論をされましたね。安全保障のためとおっしゃった。沖縄県民だけの安全保障ですか、これは。日本国民の安全保障の話でしょう、防衛大臣。どうして、日本国民みんなで負担しようとか、あるいは、この際思い切って辺野古を造らず、辺野古に予定していた分は、ハワイも受け入れていいよとおっしゃっている、グアムもこの間視察に行かれた、なかなか工事は進んでいないというお話でしたね、本土にも在日米軍基地もあれば、あるいはその他の自衛隊基地もあるはずなんです。沖縄県知事が言っておられるのは、本土の基地を活用した方が早いと。知事も、具体的に辺野古を造るということがいかに大きな県民の抵抗に遭うかということをよく知っていらっしゃいますよ、戦後の島ぐるみの土地闘争とか全軍労闘争を御覧になってきた世代ですから。  どうしてそういうふうな過ちに近寄ろうとするんですか。君子危うきに近づいたらいかぬのですよ。君子としてのそういう誇りがあるんでしたら、やはり選択肢を変えるべきですよ。アメリカのコンサルタントの専門家たちも選択肢をこの際変える時期に来ておるとおっしゃっていましたよ。  平和のためともおっしゃいましたが、平和の名の下に、過去、どうして沖縄戦は、沖縄県民が始めた戦争じゃなかった。平和のために、そういうふうなことでは答弁にも反論にも何もならぬのです。平和を一番大事にしておるのは広島や長崎のあの経験者、東京大空襲、川崎、横浜、名古屋、大阪等々の地方の大都市もみんな焼き払われた。そういう体験者は、日ごろは苦しいことは言いたくもないから黙っていても、一番平和を愛しておるわけだよ。平和とか安全保障というのは政治的に判断するんじゃなくて、本当の意味で実質的に、だからこの前は外務大臣に質問しておいたんです、なぜ核拡散について署名なさらないのかと。  そして、あと何分かありますから質問を進めていきますが、両大臣には、これから自由民主党は憲法を改正していこうと、こういうふうな動きですが、質問は、両大臣に、どういう国家像をイメージしていらっしゃるのかと、こういうことを実は聞きたいと思ったんです。  ところが、もう時間も迫っておりますから、私の質問は、自衛隊を国防軍へ格上げをして戦争のできる国をつくろうとするのかと、安倍政権は。それは結果として間違っていますよということを両大臣、閣僚のお二人ですから、申し上げておきたいと思うんです。戦争のできる国をつくったら、日本はひとたまりもありません。  私に忠告をした経済人がいますよ。万一戦争になったら日本は一週間しか持ちこたえ切れませんよ、山内さんと。自分は経済界の人間だからみんなの前で言って歩くわけにはいかないが、自分は満州のあの戦争の中を生き残ってきた世代だと。もう九十近い人ですよ。和歌山の人ですよ。戦争の大変さを一番知っておるのは戦場に行った人、そしてその犠牲や被害を受けた人々だと。絶対に戦争国家つくらせてはいけませんよと。あなたは政治の世界におるから言いなさいと。それに加えて、私は沖縄戦の生き残りですから、遠慮なく申し上げるんです。  そして、憲法改正をして、人々の思想とか信条とか自由とか人権を次第次第に縛っていくというその憲法改正の動きは世界の趨勢に反します。国際社会、とりわけアジアを敵に回しますよ、憲法改正は。天皇を戦前のように元首に祭り上げて、神様としてあがめて政治利用するなんというのは、これはあってはならないことなんです。  なぜイギリスの王室があれほど国民から信頼され尊敬されておるか。私はイギリスにも二回行ってあの騎馬隊も見てきました。王室も近くまで行って見てきました。王は君臨すれど統治せずでしょう。外務大臣、防衛大臣、イギリスは、王は君臨すれども統治せずなんです。どうして日本はそれの逆を行こうとするんですか。なぜ今の象徴天皇が天皇では物足りないんですか。今の天皇陛下は、さきの天皇陛下と沖縄との関係があって、ついに生前さきの天皇は一度も沖縄には行けなかった、今の天皇陛下は、九回沖縄を訪ねていろんな歌を作られて、あっちこっちに碑も建立されておるんです。  そういうふうに、日本の国家を誤らすような憲法改悪については、閣内にあっても自由民主党の中にあってもそれは反対を唱えるべきでしょう、人間として。戦争国家をつくって朝鮮の北と南、中国大陸、フィリピンを相手にして戦争をしようというのは昔の時代の話なんですよ。今はそういう時代じゃない。

加藤敏幸民主党・新緑風会

○委員長(加藤敏幸君) 山内徳信君、時間が近づいておりますので、おまとめください。

山内徳信社会民主党・護憲連合

○山内徳信君 はい。  そういうふうにして、皆さんのこそくなやり方も国民に見抜かれておりますよ。憲法九条を改正したいというのに、本当の狙いは。それを、手続の九十六条から手を着けると、こういうことは立憲政治に反しますよ。  改めて、今日の質問の最後の言葉として申し上げますが、私は憲法主義者です。憲法の実践家を自負してきました、今まで、沖縄にあっても、ここに来ても。そして、憲法九十九条をちゃんと守ってください。天皇陛下も摂政も国務大臣も国会議員も裁判官もその他の公務員は、みんなこの憲法を尊重し擁護する義務を負わされているんです。それにもかかわらず九十六条から手を着けるというのは、これはルール違反です、平たく言えば。そういうことをやってはいかぬのです。  アジアにあって尊敬される、国際社会から日本はいい国だと言われるようになるためには、憲法改悪をして軍備国家になったらいかぬのです。軍備国家が膨れ上がって潰れていったのは東の横綱。冷戦構造時代に西の横綱アメリカと東の横綱ソビエトは、結局は次々と軍拡を拡張していって、財政的にもパンクをしてソビエトは崩壊したじゃないですか。  日本は、いっぱい歴史から、国際社会から学んで、いい政治を執って、国民が安心して暮らしていけるような、そういう政治を執っていただくことを希望申し上げまして、今日の質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

加藤敏幸民主党・新緑風会

○委員長(加藤敏幸君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。     ─────────────

加藤敏幸民主党・新緑風会

○委員長(加藤敏幸君) 次に、脱税の防止のための情報の交換及び個人の所得に対する租税に関する二重課税の回避のための日本国政府とジャージー政府との間の協定の締結について承認を求めるの件、租税に関する情報の交換及び個人の所得に対する租税に関する二重課税の回避のための日本国政府とガーンジー政府との間の協定の締結について承認を求めるの件、所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とポルトガル共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件、租税に関する相互行政支援に関する条約及び租税に関する相互行政支援に関する条約を改正する議定書の締結について承認を求めるの件、所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の条約を改正する議定書の締結について承認を求めるの件及び所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とニュージーランドとの間の条約の締結について承認を求めるの件、以上六件を一括して議題といたします。  政府から順次趣旨説明を聴取いたします。岸田外務大臣。

岸田文雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(岸田文雄君) ただいま議題となりました脱税の防止のための情報の交換及び個人の所得に対する租税に関する二重課税の回避のための日本国政府とジャージー政府との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。  政府は、平成二十三年三月以来、ジャージー政府との間でこの協定の交渉を行いました。その結果、平成二十三年十二月二日にロンドンにおいて、我が方在英国大使と先方首席大臣との間で、この協定の署名を行った次第であります。  この協定は、我が国と英国王室属領であるジャージーとの間で、国際的な脱税及び租税回避行為の防止を目的として、租税に関する情報の交換を行うための詳細な枠組みを主に定めるものであります。  この協定の締結により、国際的な脱税及び租税回避行為を防止するための国際的な情報交換ネットワークが更に拡充されること等が期待されます。  よって、ここに、この協定の締結について御承認を求める次第であります。  次に、租税に関する情報の交換及び個人の所得に対する租税に関する二重課税の回避のための日本国政府とガーンジー政府との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。  政府は、平成二十二年十一月以来、ガーンジー政府との間でこの協定の交渉を行いました。その結果、平成二十三年十二月六日にロンドンにおいて、我が方在英国大使と先方首席大臣との間で、この協定の署名を行った次第であります。  この協定は、先ほど御説明したジャージーとの間の協定とほぼ同様のものであり、我が国と英国王室属領であるガーンジーとの間で、租税に関する情報の交換を行うための詳細な枠組みを主に定めるものであります。  この協定の締結により、国際的な脱税及び租税回避行為を防止するための国際的な情報交換ネットワークが更に拡充されること等が期待されます。  よって、ここに、この協定の締結について御承認を求める次第であります。  次に、所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とポルトガル共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。  政府は、平成二十三年六月以来、ポルトガル共和国との間でこの条約の交渉を行いました。その結果、平成二十三年十二月十九日にリスボンにおいて、我が方在ポルトガル大使と先方財務副大臣との間で、この条約の署名を行った次第であります。  この条約は、二重課税の回避を目的として、日・ポルトガル間で課税権の調整を行うとともに、両国における配当、利子及び使用料に対する源泉地国課税の限度税率等を定めるものであります。  この条約の締結により、両国間の人的交流及び経済的交流の一層の促進等が期待されます。  よって、ここに、この条約の締結について御承認を求める次第であります。  次に、租税に関する相互行政支援に関する条約及び租税に関する相互行政支援に関する条約を改正する議定書の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。  この条約は、昭和六十三年一月に作成されたものであります。また、議定書は、平成二十二年五月にこの条約の一部の規定を改正するために作成されたものであります。  この条約及び議定書は、各国の税務当局間において、租税に関する情報交換、徴収共助及び送達共助の枠組み等について定めるものであります。  我が国がこの条約及び議定書を締結することは、各国の税務当局との協力の強化及び協力網の拡大を通じ、国際的な脱税及び租税回避行為に適切に対処するとの見地から有意義であると認められます。  よって、ここに、この条約及び議定書の締結について御承認を求める次第であります。  次に、所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の条約を改正する議定書の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。  政府は、平成二十三年六月以来、米国政府との間で現行の租税条約を改正する議定書の交渉を行いました。その結果、平成二十五年一月二十四日にワシントンにおいて、我が方在米国大使と先方財務副長官との間で、この議定書の署名を行った次第であります。  この議定書は、先ほど御説明したポルトガルとの間の条約と同様に、二重課税の回避を主たる目的とし、投資所得に対する源泉地国における限度税率の更なる引下げ、税務当局間の徴収共助の手続の整備等の措置を講ずるための規定等を設けることとしています。  この議定書の締結により、課税権のより効果的な調整を通じ、両国間の人的交流及び経済的交流の一層の促進等が期待されます。  よって、ここに、この議定書の締結について御承認を求める次第であります。  最後に、所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とニュージーランドとの間の条約の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。  政府は、平成二十四年六月以来、ニュージーランドとの間で現行の租税条約に代わる新たな租税条約を締結するための交渉を行いました。その結果、同年十二月十日に東京において、我が方外務副大臣と先方駐日大使との間で、この条約の署名を行った次第であります。  この条約は、先ほど御説明したポルトガルとの間の条約や米国との間の議定書と同様に、二重課税の回避を主たる目的とし、投資所得に対する源泉地国における限度税率の更なる引下げ、税務当局間の徴収共助の手続の整備等の措置を講ずるための規定等を設けることとしています。  この条約の締結により、課税権のより効果的な調整を通じ、両国間の人的交流及び経済的交流の一層の促進等が期待されます。  よって、ここに、この条約の締結について御承認を求める次第であります。  以上六件につき、何とぞ、御審議の上、速やかに御承認いただきますようお願いいたします。

加藤敏幸民主党・新緑風会

○委員長(加藤敏幸君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  六件に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。    午前十一時四十八分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗