予算委員会 第5号
- 発言数
- 342 件
- 登壇者
- 36 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2013/02/13
会議録
○山本委員長 これより会議を開きます。 平成二十四年度一般会計補正予算(第1号)、平成二十四年度特別会計補正予算(特第1号)、平成二十四年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案を一括して議題とし、一般的質疑に入ります。 この際、お諮りいたします。 三案審査のため、本日、政府参考人として警察庁長官官房審議官河邉有二君、外務省国際法局長石井正文君、原子力規制委員会委員長田中俊一君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○山本委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。玉木雄一郎君。
○玉木委員 おはようございます。民主党の玉木雄一郎です。 まず冒頭、連日の、原口議員、後藤議員からも話がありましたTPPの統一見解についてであります。 きのうの深夜、統一見解というものが内閣官房のクレジットで出てまいりましたけれども、皆さんのお手元にもあると思いますが、「「聖域なき関税撤廃」を前提にする限り、TPP交渉には参加しない。」この二行だけであります。私は、これは極めて不誠実ではないかと思います。与党の皆さんも本当にこれでよろしいんでしょうか。 少なくとも、民主党政権のときに、平成二十二年十一月九日に包括的経済連携に関する基本方針を閣議決定しております。この方針を少なくとも維持するのかどうかについての方向性ぐらいは出さなければ、これから安倍総理がアメリカに行って、我が国のまさに国益にもかかわる重要なこのTPPについての話をされることを御本人はもう明言されているわけであります。 私は、政権がかわってから二カ月がたとうとしておりますけれども、この間、政府の中でこのTPPについての議論は全くしていなかったのか、そう思わざるを得ません。 この二行で、皆さん、TPPの、総理大臣がアメリカに行って、この方針だけで何かを決めてきて本当によろしいんでしょうか。私は、もっとこれは誠実に、しっかりとした統一見解を改めて出していただくことをお願いしたいと思いますけれども、委員長、いかがでしょうか。
○山本委員長 後刻、理事会で協議させていただきます。
○玉木委員 よろしくお願いいたします。 それでは、補正予算についての質問に入りたいと思います。 前回、質問をさせていただいたときも、補正予算のいわば正当性について疑義があるような案件を取り上げて質問をさせていただきました。まず、麻生財務大臣にお聞きしたいと思いますが、そもそも補正予算とはいかなる予算なんでしょうか、どういった場合に編成が認められる予算なのか、その原則を教えてください。
○麻生国務大臣 それでは、財政法二十九条というのを引いていただいたらよろしいと存じますが、財政法第二十九条には、予算作成後に生じた事柄に基づいて特に緊急、緊要となった経費の支出を行うため必要な予算の追加を行う場合などに補正予算を作成することができる、そのように書いてあるところであります。 それが背景であります、緊急、緊要というところ。それでよろしゅうございますか。
○玉木委員 そのとおりであります。 財政法二十九条には、柱書きに、実は補正予算というのは、編成し、国会に提出する場合が限定的に要件として書かれる構成になっています。内閣は、次に掲げる場合に限り、補正予算を編成し、提出することができるという記述になっています。 これは前回も指摘をいたしましたけれども、当初予算は、シーリングの枠がかかり、また財政の中期フレームの枠がかかって、政策的経費の上限あるいは国債発行の上限がしっかりかかって、ある種、厳しい財政規律の中で編成されていく、そういう予算です。しかし、補正予算になると、そういった枠が外れてしまって、麻生大臣もお認めになったように、いわば緊急性の名のもとにそういったことが少し緩みがちな傾向がどうしても出てしまう、そういうことを大臣もおっしゃいました。 その中で非常に大事なのは、先ほどおっしゃいました、予算作成後に生じた事由に基づき特に緊要となった経費の支出に限り認められるという、この本来の財政法の意味するところであります。何でもかんでも補正に計上すればいいのではなくて、あるいは、当初予算で本来やるべきものを補正で枠ができてからやるといったものであってはならないというのが、財政法の求める補正予算の本来の趣旨だというふうに思っています。 そこで、まずお聞きをしたいと思います。 きのうも少し質問が出たんですが、改めて確認させていただきたいんですが、今回、命にかかわる公共事業ということで、笹子トンネルの例も出されて、非常に緊急にメンテナンスをしなければいけない、補修をしなければいけない、そういった事業を中心に公共事業は編成されているとお話がありましたけれども、改めて、今回の補正予算に計上された公共事業のうち、いわゆるメンテナンスや補修事業が占める割合、比率を教えてください。
○麻生国務大臣 平成二十四年度の補正予算に関して、公共事業関係費としては二・四兆円というのを計上されておりますが、御指摘の補修、老朽化対策に関する施策としては、トンネルとか橋梁、橋などの緊急を要するような補修など、また、社会資本の老朽化対策等々に〇・六兆円、約六千億円を充てる見込みといたしております。 したがいまして、補修とか老朽化というのが、それ以外ですと一・八兆円ですから、一対三ぐらいの比率になろうかと存じます。そういった形でこれが配分されていると御理解いただければと存じます。
○玉木委員 大体四分の一なんですね。国民の皆さんも含めて、これまでの御説明であるとそれが大宗を占めているような印象があると思いますが、実際には、いわゆるメンテナンスの部分は四分の一です。裏返して言うと、新規の部分が四分の三を占めているというわけであります。こういったものが、先ほど冒頭申し上げたような補正予算の編成事由に本当にしっかりと合致するものかどうか、このことが厳しく査定された中で計上されているのかどうか、このことについては甚だ疑問の点も私は多いと思っています。 実際、来年度の当初予算、これから審議が行われますけれども、この公共事業を見ると、まさに引き締まった予算で、ここはそれほどふえていないんですね。これは大臣、そうですよね。来年度の当初予算、これはふえておりません。 私は、これはある意味、公債発行、建設国債の発行がこの補正予算では五兆円を超えてできるから、本当に緊急に、命にかかわるから急いで緊要にやらなければいけないものに加えて、本来当初でやるべきものが補正に紛れ込んできているということが、実際これはたくさんあると言わざるを得ないと思っています。 これに関して一点だけ、この前、大臣とのやりとりの中でちょっと言われたことがあったので、少し反論も込めて確認したいのは、ピーク時十四兆を超えた、これはたしか一九九四年だったと思います。十四兆を超えていた公共事業が、民主党政権によって四・七兆円に、約十兆円減ったという話がありましたけれども、これは若干誤解があると思うのは、確かに十兆円減っています。減ったうちの七兆円分は、実は自民党政権時代で減っているんですね。これは御存じのとおりだと思います。我々の政権になって、若干それが加速する形で、さらにそこから二、三兆円減ったというのが現状であって、民主党になったから十兆円全部減ったわけではないと思うんですね。 この間の過程の中で何が起こったかというと、やはり建設業に従事している人が減ったり技術者が減ったり、こういったことが実際起こってきているんだと思うんです。そういう中で急に補正でどんと一時的に積み増しても、それがきちんと消化できるかどうか、こういった問題もあると思いますし、今、被災地ではまさに、きのう小泉議員からも話がありましたけれども、人が足りない、資材が高くなっている、いろいろな話がありました。本当に、これだけの額を補正に計上して、しっかりとした執行ができるのか、あるいは予定した経済効果が上がるのか、この点について大臣の御見解をお聞きしたいと思います。
○麻生国務大臣 まず最初に、民主党が減らした、三年間で十兆円減らすなんてそれは無理です、常識的に考えられませんから。 そういうことを申し上げているのではなくて、小渕内閣だと記憶しますが、あのころが多分ピークだったんだ、その前かな、今言われたように、十四兆六千億ぐらいあったものが昨年四兆六千億まで、約四兆円に減ったんだと思いますが、その間一貫して減ってきたかというと、小渕内閣で一回、麻生内閣で一回、前年度比プラスになっておりますから、一貫してずっと減ってきたというわけではありません。それはもうおっしゃるとおりで、ましてや、民主党の三年間で十兆円減ったなどということを申し上げたつもりもありません。ただ、一貫して公共工事というのがこれまで減ってきたんだと申し上げてきております。 今、補修費が大きくならないという点を御質問でしたけれども、これは御存じのように、補修とかメンテナンス等々の場合は、一工事当たりの単価が極めて安いということになるのが一番大きな理由なんだと思います。落下とか倒壊、上から崩落するとか橋梁が落下するとか、そういったようなものを約五十万基、五十万カ所の点検をやるんですが、そのうちで、今、七百の橋梁と約二百三十のトンネルの補修というのを行うことにしておるんですが、これは、いわゆる一基当たりの道路の設備の点検で約二万円なんです。それから、橋梁の補修工事で約三千万円、それからトンネル等々で五千万円。 したがって、そういったことがきちんととれるように私どもとしてやっておるので、一つ当たりの単価が少ないということなんだと思いますが、我々としては、きちんとした執行がこれに伴ってできるようにやっていかねばならぬと思っております。
○玉木委員 この質問に関しては、午後、前原委員からまた質問があると思いますけれども、無理する事業はなかなかうまくいかないと思うんですね。 実際の建設業者の皆さんに聞いてみると、彼らがおっしゃるのは、工事が出るのはうれしいけれども、平準化してほしいということをよく言われます。あるときだけ出て、また次が出てこなくなるということになると、人の確保も非常に難しいし、そういったことであるとなかなか計画が立てにくいというふうに言っていますので、金額的に我々政治家の観点で膨らますのではなくて、実際、経済効果をしっかり波及を及ぼすのであれば、そういった執行の可能性や平準化といったことについてもしっかりと考えながら行うことが大事だというふうに指摘をしておきたいと思います。 次に、個別事業についてお伺いしたいと思います。 総務省の所管の独立行政法人情報通信研究機構というのがございます。この補正予算で五百億円の施設整備費補助が今回計上されております。大変大きな額です。全額が建設国債発行対象経費だと思います。いわゆる借金で五百億ついています。 中身を議論する前に、きょうはあえて総務大臣ではなくて麻生大臣にお聞きをしたいのは、この五百億円の予算をつけた査定方針についてであります。 まずお伺いしたいと思うのですが、これは五百億円ついていますけれども、査定前のオリジナルの総務省側からの要求はそもそも幾らでしたか。
○麻生国務大臣 五百億だそうです。
○玉木委員 五百億円の予算要求があって、それこそ一円もまけることなく五百億円つけているわけですね。 この事業の必要性について御説明ください。なぜつけたのか。
○麻生国務大臣 独立行政法人情報通信研究機構の今やろうとしているのは、今の我々の技術の最先端を追っていかないかぬという中にあって、現在よりも百倍高速な超高速光通信を可能とする技術の開発に全力を挙げていきたいということが一点。 それから、情報のセキュリティーというのが今いろいろ言われているところではありますけれども、この技術などの開発を行うために必要な施設整備を行うものだと思っておりますので、我々としては、成長による富の創出というものを実現するために必要な事業ではないか、そのように判断した次第です。
○玉木委員 今の説明で五百億円をつけることは、私は、納税者の理解を得る十分な説明とは思えないんですね。 おっしゃる、情報通信技術を発展させるとか、それを成長につなげることは、私も全く否定をしません。そのとおりだと思います。しかし、それと、五百億円の要求が来てそのまま五百億円をつけることとは、別の話だと思っているんですね。 例えば、少し、一割経費を削減して、四百五十億円で同じ効果が発揮できないかどうか、そういった検証は査定する際にされたんでしょうか。
○麻生国務大臣 ある程度しているというのは当然のことだろうと存じますが、我々として、徹底するだけの時間が、通常のように三カ月も四カ月も予算編成の査定に時間がかけられるという余裕がございませんでしたので、その意味では、基本的に、我々としては、ここのところは、そういった点から比べれば、通常の予算から比べれば甘くなるのではないかという御指摘は、僕はそれを否定するつもりはありません。 ただ、現実問題として、今、この種の技術というものが、今後、少なくとも三本の矢と言われるものの三本目のところにかかわってくる非常に大きなところでして、これが今回、富の創出を生んでいく大きな部分だと思っておりますので、私どもとしては、こういった分野に新しい意欲を持って取り組まれるということはすごく大事なところだと思いますので、超高速のいわゆる光通信網というものをさらに充実していく、百倍高速にするというのはすごく大きなものだと思っております。
○玉木委員 我々は、今財政が大変厳しい状況にあって、そして、我々も反省を込めて申し上げますが、公共性の名のもとに緩んだ予算を編成してきたことをもっとやはり反省すべきではないかと思っています。 国、地方合わせて一千兆円の借金があり、そしてその支払い、元本と利払いを合わせればもう二十兆円を超えます。利払いだけで十兆円、防衛費の二倍を超えます。それを毎年毎年払わざるを得ないのは、これまでのそうした査定の結果であり、累積した債務の結果ではないんですか。 剰余金がいっぱいあって、その中から二百億、百億、そういった予算をつけるのはわかります。しかし、冒頭申し上げたように、これは全て建設国債の発行対象経費でやっています。借金です。このことについて、五百億の要求が来て、それを時間がないからといって五百億そのままつけてしまうようなことを本当に続けていいんでしょうか。 一つだけ申し上げます。 今御説明があった五百億のうち二百億円はモバイル・ワイヤレステストベッドという事業に使われるんですが、これはどういうことかというと、いろいろなところにセンサーを設置して、そこから上がってくるさまざまな情報を集積して、いわゆるビッグデータですね、それを分析して、例えば社会インフラの維持管理や、あるいは農林水産業、あるいは医療、健康、交通、物流の分野でさまざまな実証実験をして、それを、それこそこれからの成長とか、あるいは崩れそうになっているトンネルの内壁なんかの崩落を早期に察知するというふうなことに使おうということで、この事業自体、私は悪くないと思います。 ただ、これは一部新聞報道もされていましたけれども、実は、国土交通省は、笹子トンネルの事故を受けて、老朽化した橋やトンネルに、まさに無人でそれを監視できるために、光ファイバーを利用したセンサーを設置してそのデータを集めて、いわゆるネットワークコンピューターの上を行ったクラウドコンピューティングでそれを管理するようなことを行うということがされる予定になっています。これは極めて似た事業ですね。 少なくとも、今回の五百億をつけるときに、こういった類似の事業をやっているのが、各省庁、さっき言った農林水産省も関係する可能性がありますよね。あと、厚生労働省も関係します。国土交通省ももちろんそうです。そういった関係する省庁との類似事業があるかないか、あるいは重複を排除できる可能性があるかどうか、検討されたことはありますか。
○麻生国務大臣 この補正予算の計上に当たって、事業の必要性ということに関しましては、これは私どもが精査するのは当然なんですが、民間からのヒアリングというものを参考にさせていただいておりますのも当然のことなんですが、そういったものを精査した上でさせていただいております。今、これと同じようなものが他省庁とどれぐらいオーバーラップしているのか、どれぐらい重なっているのかということを精査しているということに関しては、私どもとして、正確に、この省庁とこの省庁とこの省庁、全部精査が終わったということを申し上げるだけの情報を今持っておりません。 ただ、私どもは、ある程度重なったとしても、ある程度双方で競争することの方が大きな意義があるということもまた事実だと思っております。こちらのシステムとこちらのシステムと、別々にスタートしたものが、よりよいものがあればそちらの方にやっていくということも十分にあり得ると思っております。
○玉木委員 私は、増税をお願いして当選してきました。三党合意で増税を……(発言する者あり)そうです。みんなそうです。ただ、皆さん、本当に私は、真剣に増税をお願いして、いろいろな批判もいただきながら当選をしてきました。ですから、歳出を拡大することについて、とりわけ借金をしながら歳出を拡大することに対して、心の底から抑制的でなければいけないと思っているんです。 だからこそ、こういうことをお聞きしているのは、民主党政権の二十五年度予算編成の中では、重複した事業をできるだけ排除しようということで、例えば、一番多いのが最近はやりの再エネ、省エネ事業ですね。再生可能エネルギーはみんな国民も含めてやりましょうということなので、同じような事業が環境省にもあります、経産省にもあります、農水省にもあります、国交省にもあります。こういったことを全部横に並べてみて、本当に無駄がないのか、オール・ジャパンで最もベストな組み合わせができないのかという重複チェックを行革の観点からやってきました。実際、政務三役から成る省エネ・再エネ関連事業調整会議というのを行って、そういった事業間の調整を要求段階からやる仕組みをつくってまいりましたけれども、これも政権がかわってなくなってしまいました。 類似の事業との関連もとらず、言い値で予算をつけていく、こんなことを続けていたのでは、財政再建は絶対なし遂げられません。 私は、この内閣には嫌われ者が誰もいないということが問題だと思っているんです。麻生大臣、財務大臣は嫌われなければいけないんです。予算をつければ、みんな喜んでくれます。選挙に有利です。でも、そんな中で誰かがたがをはめないと、誰かが嫌われてでも歳出を抑えるその役割を担わない限り、我が国の財政再建は決してなし遂げることができないと思っています。 お聞きをしたいと思いますが、冒頭の話に戻ります。 今回の補正予算は、財政法が規定する、予算編成後に生じた事由に基づき特に緊要となった経費の支出のみで構成されているか、一円の無駄もなく、緊要な予算で構成されているか、改めてお答えください。
○麻生国務大臣 先ほど冒頭にお答えしたとおりなんだと存じます。 財政法二十九条に基づきまして、今回の予算に関しての本来の骨子は、前回のときにお答えしたと思いますが、昨年十二月に公表されました、昨年七月から九月までの、七—九のいわゆるGDPの速報値がマイナスの年率三・五%というような数字が出ている。これは、足元の経済というものは極めて厳しいという状況が見受けられましたし、また、当面、予算の編成が大幅におくれてスタートしておりますので、そういったことも重なりましたから私どもとしてこういった形をやらせていただいたのであって、私どもとして、極めて限られた日数の中では精いっぱいやったと思っております。
○玉木委員 補正予算には、冒頭申し上げたような、当初予算で本来ならかけられるべき財政の規律がかからない、そういう傾向があります。だからこそ、それをしっかりと査定していくその役割が、より補正予算については大きいと思うんですね。 いろいろなことを御説明されますが、最後、財政規律をどこで担保するのかなんですが、やはり、二〇一五年のプライマリーバランスの赤字の半減、二〇二〇年までの黒字化なんです。 大臣、この約束は国際約束にもなっていると思いますが、この目標は最終最後堅持されるおつもりですか。イエスかノーか、明確にお答えください。
○麻生国務大臣 私どもは、御党と違って、民主党でしたよね、御党と違って、少なくとも我々としては、財政の点でいけば、来年度、平成二十五年度の本予算に関しましては、いわゆる公債発行、特例公債の発行が税収を下回っているという状態は、三年間延ばしに延ばしてきたのとは違って、我々としてはきちんとした対応をやってきているということをやろうとしておるというのが我々の示している姿勢なのであって、それに伴いまして我々としてはきちんとした対応をやっていこうということを申し上げてきている。この前のときもそのように答弁させていただきました。
○玉木委員 いや、イエスかノーかでお答えください、もう一度。この二〇一五年度、二〇二〇年の目標を堅持するかどうかお願いします、もう一度。
○麻生国務大臣 私どもとしては、過日も申し上げましたとおりに、この比率をきちんと守る、そういったつもりでやらせていただいております。
○玉木委員 本会議での総理答弁もそうなんですが、守るとは実は言っていないんですね。必要性は必要だと言いつつ、それを踏まえて頑張りますということをおっしゃっている。 これは実は非常に大事なことでありまして、今のままいくと、二〇一五年の目標も本当に達成できるのかどうか、二〇二〇年の目標も達成できるかどうか、これは非常に疑わしいんです。 というのは、我々のときも、五%消費税を増税して何とか二〇一五年の半減は達成できるかもしれない。ただ、二〇二〇年を達成しようとしたら、いわゆる追加増税が必要なんです。六%半ばぐらいの追加増税がこれは必要になってきます。 十年間、二百兆、百兆の国土強靱化や、これからさらに公共事業を伸ばしていく中で、この二〇一五年、二〇二〇年の目標を本当に達成できるのかどうか。これはマーケットも注目しています。そして、政府からそのことについての実は明確なコミットメントはまだいただいていないんですね。ここは、必要かどうかではなくて、やるかやらないのか、やれるのかどうかということを私はしっかり正直に答えていくべきだというふうに思っているんです。 というのは、今回五%増税をお願いした中の実はその多くは、財政再建に資する社会保障制度の安定ですね。つまり、今まで赤字国債で充たっていた分に対して安定財源を充てるという部分が、説明によっては三%、あるいは四%と言ってもいいかもしれません。福祉の充実に充たっているのは一%分だけです。これをもしたがえるとしたら、五%の課税の根拠そのものが変わってきてしまうんです。 ですから、私はあえて何度も申し上げているのは、財務大臣として、プライマリーバランスのこの国際約束を守る、そして、そのことの具体的な道筋をあわせてしっかりお示しをいただきたいということを改めてお願い申し上げたいと思います。 最後、行政改革について稲田大臣にお聞きをしたいと思います。 こういうふうに、今の内閣では歳出が緩みがちです。こんな中で、優先順位をつけてしっかりと事業を見直していくことが必要だと思うんですが、先ほど例も挙げましたけれども、独立行政法人に対する支出は今回ふえています。 こういった独法、特殊法人に対するいわゆる国家公務員の天下り。民主党政権は、政権交代した二〇〇九年、天下りのあっせん行為を閣議決定と総理指示によって明確に禁止をして、これを実現してきましたけれども、こうした方針をこれからも維持されるおつもりがあるのかないのか、それを最後、お答えください。
○稲田国務大臣 玉木委員の財政再建にかける思い、また行政改革にかける思い、理解できます。先ほど、増税を訴えて当選をされたとおっしゃいました。私たちもそうです。もっと言うならば、平成二十一年、私たちは増税の必要性を訴えて下野をし、民主党の皆さん方は増税の必要がないとおっしゃって政権交代をされたわけです。 そのことを前提の上で、行政改革、しっかりと取り組んでまいりますし、天下りの根絶につきましても、官民の癒着を疑われる、国民の信頼を取り戻すためにしっかりと取り組んでまいります。
○玉木委員 十分な答弁ではなかったと思いますけれども、とにかく行革を進めてください。 日本を取り戻すという公約は、単に予算を取り戻す、利権を取り戻すということにならないように、改革をしっかり進めていただくことをお願い申し上げまして、質問を終わりたいと思います。
○山本委員長 これにて玉木君の質疑は終了いたしました。 次に、奥野総一郎君。
○奥野(総)委員 民主党の奥野総一郎でございます。 昨日、大西健介議員の方から、サバイバーファイブということで、民主党一期生から二期生に上がれた五人、私が最後の一人であります。きょうは、質問の機会をいただきまして、ありがとうございました。 まず、お手元にお配りの資料をごらんいただきたいと思います。一ページ目に日経新聞の電子版が出ておりますけれども、「補正予算案を閣議決定 十三・一兆円、過去二番目の規模」、こういうふうに書かれています。中を読んでいきますと、復興事業に一・六兆円を使ったなどということが書かれております。 昔から、補正予算は真水がどうとかという言い方をしまして、規模を大きく見せるという傾向があろうかと思います。大事なことは、これがちゃんと緊急性を持った予算であり、きちんと景気対策につながっていく、きちんと復興の加速につながっていくものかどうかということであろうかと思います。 中身を見ていきますと、この記事にも書かれておりますけれども、例えばその十三・一兆円のうち、二・六兆円分は基礎年金の国庫負担を二分の一に維持する措置というところに充てられている。これは景気対策につながるのかというと、首をかしげざるを得ません。また、そもそも補正にのせる話か、当初予算で処理していい話だというふうに思います。この話についてはこれ以上言いませんが、二・六兆、これで水増しをしている、ちょっと言葉は悪いですが、そういうふうに言われても仕方ないと思います。 そして、これから伺うのは復興事業でありますけれども、復興事業一・六兆円と書いてあります。二枚目をおめくりください。ここに補正予算のフレームというものが書かれていますが、これをぱっと見て、一・六兆円という数字はどこにも出てきません。復興関係経費が三千百七十七億円というのがわかるだけであります。 これはどういうことかというと、歳入の方で、復興債の減額ということで二千七百九十億、そして歳出の方で、復興債の償還ということでおよそ一兆円立っていますから、これを足すと一・三兆、そして復興関係経費を足すと一・六兆、このことを言っているんじゃないかと思います。ですから、実際にこの補正予算で被災地に落ちるお金は三千百七十七億円だけということであります。 額を膨らませて見せる複雑な操作をしている。どうしてこういう会計の仕組みをやっているのかということを財務大臣に伺いたいと思います。 〔委員長退席、小此木委員長代理着席〕
○麻生国務大臣 今、奥野先生から御指摘のありましたように、今回の補正予算では、復興特会において復興関係経費三千百七十七億円、それと、来年度の復興財源の追加一兆二千六百八十五億円というものを計上いたしております。その合計が約一兆六千億ということになるんだと思いますが、これらの財源は、御存じのように、前年度、平成二十三年度の剰余金を受け入れたものでありまして、その速やかな効果を上げられる施策とかニーズとか、そういったようなものが明確であるものについては、復興関係経費として計上した。そのほかにつきましては、十五カ月予算の考え方に基づいておりますので、来年度の財源の追加という形にさせていただいたという経緯です。
○奥野(総)委員 復興の速やかな加速につながるという意味では、三千百七十七億円の部分に使えるものについてはそうだと思いますが、来年度の方に先送りする部分については来年度の当初予算で、二十五年度当初予算でやることも可能だったはずなんですね。わざわざこれをやっている、この補正で処理しているということは、私は、額を膨らませるためにやっていると言われても仕方ないと思うんです。そうじゃないとおっしゃるかもしれませんが。 例えば、政府の資料を見ると、来年度復興財源の追加一・三兆というふうに書かれているんですね。これを見て、記事が一・六兆というふうに言っていると思うんですけれども、これは、国民をミスリードさせる、国民の目を欺く書き方だと思います。 実際に一・三兆追加されるわけではなくて、全体のフレーム、麻生内閣になって二十五兆円ということになっていますが、全体のフレームの中で、今年度の予算を来年度に先送りしただけでありますから、額がふえたわけでもありませんし、復興がこのことによって加速するというものでもないと思います。 ですから、指摘しておきたいのは二点ありますが、一つは、こういった操作をするのでなくて、来年度当初予算で剰余金の処理をすべきであったのではないですかという点と、政府の方の説明の仕方として、ミスリードするような、国民の目を欺くような復興財源の追加というような言い方は、私は間違いだと思います。この二点を指摘させていただきます。 次に、全体のフレーム、今復興財源のフレームの話が出てきましたので、三枚目に移っていきたいと思います。 麻生内閣になりまして、復興予算を二十五兆円にふやしたということであります。失礼、安倍内閣。ちょっと緊張しておりまして、済みません。安倍内閣になりまして、六兆円ふやしたということであります。 民主党のときは、この一番、二番、八・五兆、十・五兆で十九兆円ということでやっておりました。正確に言うと、集中復興期間が十九兆円、そして、その後さらに五年間で二兆円の財源を追加すると我々も言っていました。その二兆円の内訳は、郵政株式の売却、そしてJT株の全部売却などなどで、二兆円追加という言い方をしておったわけであります。 この六兆円という数字なのでありますが、我々のときに、郵政株式を含めて二兆円という言い方でありましたけれども、ここで四兆円売却という数字が出てきた。この算出根拠、四兆円の根拠を財務大臣に伺いたいと思います。
○麻生国務大臣 済みません、最後のところをちょっと聞き漏らしましたので、もう一回言っていただけませんか。
○奥野(総)委員 要するに、この四兆円の根拠を伺いたいと思います。
○麻生国務大臣 復興財源確保法において、いわゆる郵政株式会社について、平成三十四年までの売却収入が復興財源とされております、もう御存じのとおり。これを踏まえて、市場において行われた他の企業の株式の売り出しなどなど、過去の例を引きますと、政府の保有株式の売却事例というのはこれまでに何回かやっておりますので、そういったものを見つつ、平成三十四年までの期間において、株式市場に売却するということが可能な場合、あくまで機械的に試算していった場合において、我々としては四兆円程度と見込んでおるところであって、一挙にどんと行った場合は、それが市場で消却できるか、買っていただけるかどうか等々を考えて、四兆円というのを試算したんだというように理解をいたしております。
○奥野(総)委員 郵政事業については総務大臣にも伺いますが、例えば簡保は、今新規契約がどんどん減って、契約が減少しています。これは、早晩赤字に転落するおそれもあります。また、郵便事業についても物数が伸びていない。郵貯については、国債の運用が収益減で非常に収益率が低い運用ということになっています。ですから、今、改正民営化法を受けて新規サービスが認められていない中で、ビジネスモデルが見えていないんですね。 そうした企業の株が、本当に、こんな四兆円の高値で売れるのか、たしか純資産が八兆とか九兆とかいう話だったと思いますが、その半分も売れるのかということが非常に私は疑問であります。 そこで、総務大臣に伺いたいんですが、十分に企業価値を高めて、ビジネスモデル、長期のビジョンをきちんと策定させて企業価値を高めて株式を売却すべきだと思いますが、総務大臣、いかがでしょうか。
○新藤国務大臣 それは奥野委員の御指摘のとおりだと思います。 ですから、我々とすれば、日本郵政グループが市場で高く評価をされるように、新規サービスによる収益構造の多角化、そして強化、さらには経営の効率化、こういったものを進めていかなくてはならないということでありまして、総務省としては、適切に監督してまいりたい、このように思います。
○奥野(総)委員 経営の効率化はもちろん図っていかなきゃいけないんですが、今、手足を縛られた状況であります。新規サービスは認められていないということなんですね。 今、日本郵政の方から、学資保険の改定の認可申請、それから住宅ローンサービスの申請が金融庁の方に上がっているかと思います。 麻生大臣は、株主としての財務大臣の立場であり、そのお立場としては、なるべく高く売らなければならない。一方で、金融担当大臣としての立場もございます。 高く売ろうとすると、この新規サービスを早く認可して、企業価値を高めて売却した方が私は財源の確保に資すると思いますが、金融担当大臣として、いかがでしょうか。
○麻生国務大臣 ゆうちょとかんぽ生命の新規事業の認可に当たっては、これは御存じのように、郵政に関する郵政民営化法、それから銀行法と保険業法、いろいろなものをクリアしなくちゃならぬということで、二種類の行政手続が要るということなんだと存じます。 まず、民営化法においては、他の金融機関との適正な競争の関係、また利用者への役務の適切な提供などなどを阻害するおそれがないか審査するのは当然のことなんだと思います。また、銀行法、保険業法の方におきましては、これは、新規業務が健全かつ効率的に遂行できる体制が整備されているか否かということの審査が求められているんだと思っております。 したがいまして、新規業務に関する法令というのは今申し上げたとおりなのであって、金融庁としては、これは当然のこととして、法令にのっとりしっかりした審査を行っていかないと、スタートしてから、後から、いよいよ問題があった、審査能力が実はゆうちょ銀行になかったとかいろいろの問題が出てきてからでは取り返しのつかぬことになろうと思いますので、きちんとしたものをつくり上げてからと思っております。
○奥野(総)委員 これは昔からよく言われる議論でして、郵政には運用能力がない、あるいは貸し付け能力がない、人がいないからできないんだ、だからさせるべきじゃないという議論は昔からよくされるのでありますが、私は逆だと思うんですね。きちんとサービスインのスケジュールがわかっていれば、それに向けて人も雇えますし、体制の整備が図っていけると思うんですね。 ですから、逆に、スケジュールを示していただいて、この時点までに体制が整えば認可するよということをお示しいただいた方が、私は、企業としてもやりやすいし、企業価値も高まって、この株式の売却益はもっともっと上げられるというふうに思います。 麻生大臣、私が総務省にいたときに、やめたときの大臣でありまして、郵政の民営化ではいろいろ事業のことを御理解いただいて御発言いただいていたというふうに記憶しておりますので、今、お立場はおありかと思いますけれども、ぜひとも認可を、スケジュールを打ち出して、企業経営が成り立つようにやっていただければと、お願いを申し上げます。 それから、もう一点。 今申し上げましたが、JT株の全売却、これは財源確保法の方に附則で書かれていると思いますが、このJT株の売却、今非常に利益を上げていますから、これこそ高く売れるんじゃないかと思いますけれども、これについて検討は進んでおるんでしょうか。今回の財源の中には入っていませんけれども、それについて伺いたいと思います。 〔小此木委員長代理退席、委員長着席〕
○麻生国務大臣 復興財源確保法におきまして、本則で、JT株式の六分の一という数字で、いわゆる二分の一から三分の一の、売却を規定するとしておりますと同時に、附則において、JT株の残り三分の一部分については、保有のあり方を見直すことによる処分の可能性について検討を行うことにされております。 したがいまして、復興財源を着実に確保する観点から、まずは、本則に規定をされております六分の一を、今の売却を円滑に実施することが一番重要なんだと考えておるんですが、現時点において、残りの三分の一につきましても、これはまだ具体的な検討を行う時期ではない、そのように考えております。
○奥野(総)委員 これも申し上げましたけれども、少なくとも郵政株よりは高く、現時点で売れると思いますし、財源として私は確実だと思いますから、しっかり御検討を願えればと思います。 引き続きまして、このフレームの歳出の方を見ていきたいんですけれども、黒三角が立っていまして、東京電力への求償が想定されるもの、この資料の方ですけれども、一・二兆、〇・六兆、一・八兆、黒三角が立っています。 これは、いずれ東電に求償するからこのフレームにはのせない、しかし頭出しはしておくよということだと思いますが、このうち、およそ一・五兆円が除染に係る経費というふうに理解しております。 その上で、二十六、二十七年度は黒三角が立っていません。確実に見込まれる事業ということで、頭出しがされていないのかと思います。 除染につきましては、政府の方で目標を定めておりまして、二十ミリシーベルト未満の地域においては、二十五年八月、ことしの八月までに二十三年八月と比べて半減する、年間の被曝線量を半減するという目標、特に学校や公園のあたりでは六割削減という目標を立てておられると思います。 まず、この目標がきちんと達成できるのかどうかということを伺いたいと思います。 そして二点目。二十五から二十六、二十七年度の経費が見込まれていませんが、この先、二十ミリシーベルトから五十ミリシーベルトの地域においても除染をしていかなければならない。また、中間貯蔵施設、これは今問題になっていますけれども、いずれつくっていかなければならない。こうしたことを考えると、この先、一体幾ら経費がかかるのか。 この二点について、環境大臣に伺いたいと思います。
○石原国務大臣 まず、これから幾らかかるかという話でございますが、これは、二十四年、二十五年、今委員が御指摘されましたように、今御審議をいただいている二十四年度の補正予算並びに二十五年度予算、合わせまして一兆五千億が計上されております。 そして、それが達成できるのか達せないのかという御質問だったと思うんですけれども、目標達成に向けて、今は全力で努力をしていくということしか言えないのではないか。また、それをやっていかなければならないという、福島県民の多くの方々の気持ちを体してやっていくということに尽きるんだと思います。 後段は何でございましたでしょうか。(奥野(総)委員「今後幾ら」と呼ぶ)ですから、それは、ちょっと今の段階では、算出することは不可能だと思っております。
○奥野(総)委員 目標達成に向けて、今は全力で当たっている。それは当然のことだと思いますけれども、それをきちんとレビューして、達成できたかできないのかということを検討した上で、さらに次の工程を検討していかなければならない。 先ほど申し上げたように、中間貯蔵施設の問題もあります。また、二十ミリシーベルトを超える地域の除染の問題もあります。こうしたことを考えていきますと、今で一・五兆円という枠でありますから、今後幾らかかるか、なかなか難しいんだと思いますけれども、恐らく数兆、余り無責任なことは言ってもいけませんが、兆単位のお金がかかるんじゃないかというふうに思います。 そこで、ただ、これは東電に求償するからいいんだろうということでこの話になっていますけれども、では、東電に求償し切れるんですかという話です。 東電の求償スキームについて経産省に伺いたいと思いますが、交付国債を交付したということでありますが、その辺のスキームについて説明を経産省お願いします。
○赤羽副大臣 まず、原子力賠償支援機構による賠償支援スキームに関しまして、平成二十三年度に五兆円の交付国債の発行を行っております。そのうち、約二兆円分の国債を償還、すなわち、既に現金化をさせていただいております。
○奥野(総)委員 その二兆円の中には今の除染の費用というのは入っていないという理解でよろしいですよね。政府から求償が行っていないはずですから。
○赤羽副大臣 今お答えしました二兆円の、請求により除染費用として支払われた額は、既に約十七億円あると承知をしております。
○奥野(総)委員 これは恐らく個人の方が請求してきたことだと思いますので、国が、この一兆五千億、ここで黒三角が立って東電に求償と書いてある部分については、まだ求償はされていないということだと思うんですね。さらに、これからまた幾らかかるかわからないということであります。 もう一度ここで伺いたいんですが、交付国債を償還する、国から機構の方に償還のお金が流れていくと思うんですが、そのお金、国が渡すお金というのは、一体国はどこからどうやって調達してきているんでしょうか。
○赤羽副大臣 今、交付国債を償還するための資金は、エネルギー特別会計にて、市中の金融機関から借り入れを行うことで確保しております。これまで約二・一兆円の借り入れを行っております。
○奥野(総)委員 交付国債を渡してそれを現金化して、そのお金を東電ないし電力会社が長年かけて返していく、こういうことで、一見負担がかかっていないように見えますが、実は政府が借り入れているということですね。数兆円ものお金を借り入れているということになると思います。 これからまた、先ほど申し上げたような中間貯蔵施設、あるいは除染が進む、今ようやく除染が本格化してきたところだと思いますから、進めばさらに負担がふえる、政府の借り入れが結局ふえていくということだと思うんですね。 これは、東電側はこの間の予算で、たしか八百億、国に納付をしていると思うんですね。このペースで、例えば年間八百億で五兆円返すとなると、六十年かかるわけですね。十兆だと百年、百二十年ということでありまして、長期にわたって国が借金の肩がわりをするということになります。結局、国の債務がふえていくということをやはり理解していかなきゃならない。 ですから、国民に向けて、ではこれから一体除染に幾らかかるのかというのは、きちんと開示して、透明化を図っていくということが私は必要だと思います。やるなと言っているわけではなくて、透明化をして、きちんと必要な額は手当てをしていくということを申し上げたいと思います。簿外の隠れ借金、結局、国民がその分を負担するということでありますから。 大臣にお願いしたいのでありますけれども、今の時点ではわからないということかもしれませんが、二十五年八月の時点で、除染の進捗状況を見ながら、では一体、将来幾らかかるのかということを、概算でもいいので、国民に公表いただきたいということをお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○石原国務大臣 ただいまの奥野議員と赤羽副大臣の議論を聞いていて、まさに私もそのとおりだと思います。 ですから、無駄を省いて効率のいい除染を続けていかなければならない。そして、それを行っていく上には、今のスキームですと、二十四年、二十五年の二年間やって、検証して、どれだけ効果がある、またはどれだけ深掘りをしなきゃならない、こういうものを示した上で、委員の御指摘のとおり、この費用は打ち出の小づちで出てくるわけではございませんので、国民の皆様方の理解を得つつ実施していく。そのための、二十四年、二十五年の精査が終わったら、当然それはお示しするものだと承知をしております。
○奥野(総)委員 必ずお願いをいたします。 それからもう一点、今、効率的な除染というふうにおっしゃいました。この間、大西健介議員が質問しましたけれども、手抜き除染の話、あるのかないのかわからないとおっしゃっておられましたけれども、きちんと環境省の方で現場を調査していただいて、あったのかなかったのかを含めて、できればこの委員会の方にぜひ報告していただきたいと思います。いかがでしょうか。
○山本委員長 後刻、理事会で協議いたします。
○奥野(総)委員 今申し上げたように、この復興予算、除染の費用というのはこれからいわば隠れ借金のようにふえていくということで、国の債務はどんどんふえていくということだと思います。それに対して、やはり郵政株の売却であるとかJT株の売却であるとか、国のスリム化、資産の売却をあわせて進めていかなければならないというのは言うまでもないと思います。 最後、四枚目の資料、国有財産及び独法の保有する資産の売却という資料をお配りしています。 これは何かといいますと、民主党政権のときの行政改革実行本部決定ということで、こういうフレーム、目標が立てられています。平成二十八年度までの売却収入の目安ということで、およそ五千億円、公務員宿舎でありますとか、未利用となっている公用、公共用財産、あるいは独法の不要資産について売却を進めるということを行革実行本部決定ということで決めています。 今は、行革実行本部は解散、政権がかわって、なくなってしまったのでありますけれども、この目標は安倍政権においても引き継がれている、しっかりやっていただけるということでよろしいんでしょうか。行革担当大臣、お願いします。
○稲田国務大臣 安倍政権になってから行政改革推進本部を立ち上げ、その下に行政推進会議を設置して、不断の改革に努めてまいります。 今御指摘の国有資産等の売却については、厳しい財政状況のもと、税外収入の確保の観点から、重要なことだと考えております。 こうした観点から、株式を除く未利用国有地等の国が保有する資産及び独立行政法人が保有する資産については、平成二十八年度末までの間に売却、運用等による収入の合計額が五千億以上となることを目標とした工程表が、平成二十四年八月に、民主党の行政改革実行本部において決定されたものと承知をいたしております。 このような取り組みについては引き続き行っていく必要があるものと考えており、まずは、不要となった資産については粛々と売却を進めるとともに、国家公務員宿舎については、国の危機管理の観点も踏まえて必要な宿舎は確保した上で、不要なものは売却を進めていく必要があると認識をいたしております。 以上です。
○奥野(総)委員 これはぜひ実行していただきたいと思います。 同じ中身でありますけれども、世間をにぎわせた公務員宿舎の問題でありますが、公務員宿舎については、財務省の方で報告書を取りまとめられて、およそ五万六千戸、千七百億円の売却収入を得るということ、それから宿舎に係る歳出を宿舎費で賄えるようにするという答申が出ていると思いますが、財務大臣、この答申をしっかりと守っていただけるんでしょうか。
○麻生国務大臣 政府として、社会保障と税の一体改革を進めるという中にありまして、常に行政改革を進めていくということは極めて重要なことだと考えております。 国有財産でもあります国家公務員の宿舎につきましては、このような観点から、今後とも、国家公務員宿舎の削減計画に基づいて、取り組みを引き続き継続していく必要があると考えております。
○奥野(総)委員 五万六千戸、千七百億円、売却をやっていただけるということで理解をいたしますので、ぜひよろしくお願いいたします。 もう一つ、ちょっと細かい話になるんですが、未利用の公共用財産という問題があります。 私、二、三年前に、埼玉県の川口市と戸田市の間を流れている緑川というところに行ってきまして、そこは過去、会計検査院の指摘を受けているところなんですが、緑川の拡幅工事が昭和四十年代に計画をされていたんですね。それに向けて用地買収がされていたんですが、虫食い的に用地が残っているんですね。ところが、今、そこに行ってみると、もう住宅地になっていて、残りの用地買収なんて多分できない、お金がかさんじゃってできないというところであります。担当の方に、この土地を売ったらどうですかと申し上げたら、いや、いつか事業をやる可能性があるので、これは売れないんだ、そういう言い方をされました。 こういうところは全国にいっぱいあると思うんですね。未利用の道路用地、未利用の河川の用地、こういったものは一体誰が責任を持って有効利用させる、あるいは売却するのか、政府の対応について伺いたいと思います。この計画にのっとってやるとした場合に、誰が責任を持ってやるのかということを伺いたいと思います。
○山口副大臣 奥野委員にお答えをいたします。 私ども財務省としまして、もう御案内と思いますが、お話しの国有財産の有効活用の観点から、平成二十三年度から、河川や道路である公共用財産を重点対象として、実は、実地監査に取り組んでおります。 実地監査は、台帳等から対象財産を抽出した上、現地において利用状況等を確認して、その結果、機能を喪失しておると認められた河川とか道路、土地等について、所管をする国土交通省に対して売却を求めております。 その中身につきましては、財務省のホームページで一件別にその内容をわかりやすく公表しておりますので、ごらんをいただいたらと思う次第でございます。
○奥野(総)委員 結局、事業官庁が全部土地を把握していて、財務省は台帳を見ながら監査していくということだと思うんですね。それではなかなか、先ほど申し上げたように、事業官庁の側は事業継続を主張して、売却が進まないということになると思います。 ですから、どこかが責任を持って、全ての国有財産のデータベースか何かをつくって、一覧性を持って売却に当たらせるということをしなきゃいけない。ぜひそれを財務大臣の方に御提案したいと思います。 それから、時間もなくなってまいりましたので、最後に一点伺いたいと思いますけれども、国債の発行の問題でありますけれども、来年度の国債発行計画において、国債整理基金七兆円を取り崩していると報道がなされています。実際に見るとそうなっているんですが、その理由を伺いたいと思います。
○麻生国務大臣 この国債整理基金においては、例のオペレーショナルリスクに対する備えとして、十兆円規模の残高というのを大体これまでずっと残してきたのは、もう御存じのとおりです。 このたび、日本銀行といろいろ協議をさせていただきました上で、このリスクに対しては、もしどうしてもということが緊急に必要になった場合は日銀から一時借り入れができるというような対応が可能になったところであります。 したがいまして、このため国債整理基金の残高を、平成二十四年度末の十兆二千億円から、今般の一時借り入れの対象外である国債の入札の偶発的未達、うまく達成しなかった、そこまでいかなかったとき、そういったことを考えて三兆円まで、そういったものがあり得るということで三兆円まで圧縮して、差額の七兆円に関しましては、いわゆる借換債の発行を抑制するということになったというのがその経緯です。 したがいまして、今回の基金残高の圧縮というのは、過去の国債費が、償還が集中するということによりまして、平成二十五年度において借換債の発行というものが急増することへの対応として行ったというふうに御理解いただければと存じます。
○奥野(総)委員 要するに、借換債の発行抑制が目的だということだと思いますが、それはとりもなおさず、国債のマーケットがもう飽和状態になっているということをやはり懸念しての措置だと思います。 ですから、もうこれ以上の新発債の発行というのは私は厳に慎むべきだと思いますし、今回、建設国債とはいえ、五・二兆円の国債を発行したということでございます。こうしたことは、もう財務省自身がマーケットを飽和状態だと認めてこういう措置をとっているわけでありますから、中期財政フレームをきちっと守っていただきたい、国債が暴落する前に、きちんとこの中期財政フレームを守っていただきたいと思います。 最後に大臣、中期財政フレームについて、引き続き堅持するかどうかということを伺って、終わりにしたいと思います。
○麻生国務大臣 先ほど申し上げたとおりです。
○奥野(総)委員 今のは、中期財政フレームを堅持するということでよろしいんですね。
○麻生国務大臣 今そのようにお答えしたつもりなんですけれども、先ほど同じ御質問をいただきましたので、そのようにお答えさせていただきました。
○奥野(総)委員 以上、堅持するということで終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
○山本委員長 これにて奥野君の質疑は終了いたしました。 次に、山井和則君。
○山井委員 質問の時間をいただきましてありがとうございます。三年半ぶりに質問に立たせていただきます。 きょうは、子供の貧困率、生活保護基準の引き下げ、それが生活保護家庭の子供たちあるいは一般の低所得の方々にどのように影響を与えるか、そのことについて三十分間、質問をさせていただきたいと思います。 きょうは、このように十二枚、資料を配付させていただきました。 その中で、例えば六ページを見ていただきたいんですが、子供の貧困率の国際比較、これは長妻厚生労働大臣のときに初めて日本も公表をさせていただきました。残念なことに、OECD加盟三十カ国中、親が一人、一人親世帯の子供の貧困率は三十位、最下位でございます。 これをいかに引き上げるかということが重要でありまして、私たちは、民主党政権で、生活保護の母子加算の復活、児童扶養手当の父子家庭への支給の創設、子ども手当、児童手当の改定でありますが、そういうことも含めてやることによりまして、高校の中退者は半減をしましたし、また、生活保護家庭の子供たちの高校進学率も八七%から八九%に、三年間で二%アップをいたしました。 政治をどのような観点から捉えるかということがございますが、私は、政治というのは、最も国会から遠いところにいる弱い立場の方々の声をしっかりと受けとめる、そして、この日本という社会の中で一番苦しんでいる方々を力強く守っていく、応援していく、それが政治の責務だと思っております。これは、党派を超えて、田村大臣、新藤大臣、下村大臣も共感をしていただけるのではないかと思っております。 しかし、今回の生活保護、三年間で最大一〇%引き下げ、特に子育て世代を直撃、これは、そのような中で子供の貧困をさらに悪化させるというふうに私は思っております。 先日の長妻さんの質問でもございましたが、一ページ目の資料にありますように、生活保護だけではなく、生活保護基準に連動して、住民税非課税世帯、最低賃金、就学援助等々、数え上げれば切りがないぐらい、何十もの制度に連動をするおそれがあります。 そして、厚生労働省の調べでもございますように、二ページ目にありますように、一例を挙げただけでもこれだけ生活保護基準に関連する制度の例があるわけです。 それについて、さらにもう一つ重要な事実を指摘しておきますと、この資料の五ページ目、再逆転問題というのは皆さん御存じでしょうか。 ここに手づくりのフリップをつくらせていただきましたが、これは実際、岡山県のある地域の母子家庭のケースであります。生活保護世帯と低所得世帯が逆転しているということで、仮に一〇%引き下げたら何が起こるか。 ここを見ていただいたらわかりますように、住民税非課税世帯やさまざまな制度が連動して今までどおり動いたとすれば、今まで一般世帯において無料であった住民税が、矢印をしてありますように、四千五百円有料になり、国民年金保険料が四千九百八十円取られ、保育料が二万一千円取られ、約三万円の負担増になって、逆転を解消するどころか、一般の低所得者世帯を直撃して、再逆転になってしまうわけです。 実際、厚生労働省の社会保障審議会の基準部会では、生活保護基準をいじるときには二つ配慮してほしいということが書いてあるんですね。これは基準部会の報告書です。 一つは、このような生活保護基準をいじると低所得者対策全てに連動するから、それの配慮を考えてくださいということと、特に、直撃を受ける子供の貧困に対する影響に配慮されたいということ。特に、この基準部会の報告書では、下げろなんということは一言も書いてありませんし、デフレのことも一言も書いてありません。 これは本当に、生活保護世帯だけではなく、日本国民の生活の最低レベルを下げるという、格差拡大につながる非常に重大かつ深刻な問題だと思います。 そこで、下村大臣にお伺いしたいんですが、先日、長妻さんへの答弁で、就学援助の対象者数は現状を維持しますということを答弁されました。これは本当に大丈夫なんですか。一〇〇%、対象は維持できるんですか。これは市町村の権限だと思うんですが、本当に下村大臣の権限で、今、一〇〇%対象を維持するとお約束はしていただけますか。
○下村国務大臣 お答えいたします。 委員の、子供における貧困、これについて連鎖がこれから起きないような対策をするということについては、共有するものでございます。 大臣になる直前まで、私もあしなが育英会の副会長をしておりまして、遺児が九万人、奨学生、受けている学生がおりますけれども、私は一期生でございますが、そのときから比べるとさらに格差が広がっている、貧困が貧困を生んでいる状況の中で、子供の貧困の連鎖を断ち切るということについて、先ほど御指摘がございましたように、これは党派を超えて対応してまいりたいと思います。 そういう視点から、今回の生活扶助基準の見直しに伴う就学援助の影響については、できる限り影響が及ばないよう、それぞれの制度の趣旨や目的、実態を踏まえて対応するという政府全体の方針を踏まえて対応することとしております。 文部科学省関係では、具体的に、これから述べる施策が関係するものというふうに考えております。一つは就学援助制度における学用用品等の支給、特別支援教育就学奨励費、幼稚園就園奨励費補助、私立学校等授業料等減免、災害共済給付の共済掛金……(山井委員「もうわかっていますので結構です、それは資料に配付してありますから」と呼ぶ)はい。等々あります。 これについては、影響が出ないように、二十五年度の予算において、今までの事業ベースで既に予算配分しているところでございます。ですから、従来のベースの事業に、必要な予算をそのまま、それぞれの地方自治体として使っていただければ済むことでございますので、文部科学省としては、子供たちの教育を受ける機会が妨げられないように適切に対応してまいります。
○山井委員 答弁が後退しているんじゃないですか。長妻さんのときには現状を維持しますと明確に答弁されたのに、今は何か、できる限りとおっしゃっているんじゃないですか。 実際、ここの三ページに、文部科学省から回答をいただいたところには明らかにこう書いてありますよ。就学援助の対象者や金額について、右の四番目の下、「文部科学省としては、各市町村に対して、国の取組を説明の上、その趣旨を理解した上で各市町村において判断していただく」と。 下村大臣はいろいろおっしゃっていますが、最終的に、来年度のことも含めてこれを判断するのは市町村じゃないですか。 だから、時間がもったいないですので、これ以上は言いませんが、要は、下村大臣が約束できることじゃないんです、これは。(下村国務大臣「委員長」と呼ぶ)いや、結構です、時間のこともありますから。 ですから、今のはもう答弁は結構です。要は、できる限りなんですよね。実際、それがどこまで連動するかがわからないということであります。(下村国務大臣「委員長、委員長」と呼ぶ)いや、結構です。 次に、同じ質問ですが、新藤大臣にも質問をさせていただきます。 住民税非課税世帯、この次の資料にございますように、三千百万人ぐらいおられます。これが変化しますと、さまざまな低所得者への支援にこれは関係をしてまいります。 これも端的にお聞きします。一〇〇%、今回の生活保護基準引き下げがこの非課税世帯の基準に連動しないということを、この場で約束してもらえますか。イエスですか、ノーですか。
○新藤国務大臣 先生、制度を御承知だと思いますが、個人住民税の非課税限度額は、生活保護基準額の改正等を踏まえまして、翌年度の税制改正において所要の見直しを検討しております。したがって、二十五年度の変動はない、これはまず御理解いただきたいと思います。 その上で、二十六年度の見直しにつきましては、これは厚生労働省の考え方、そういったことも十分に伺いまして、また与党の税制調査会、この中で議論することになっております。その中で検討をさせていただきたい、このように思います。
○山井委員 これも、何か答弁が後退していますね。何か、これから検討させていただきますと。違うんじゃないんですか。要は、生活保護の基準を下げるというのはもう予算案で決めたわけでしょう。決めたにもかかわらず、就学援助が来年からどうなるか、住民税非課税世帯がどうなるか、これから検討しますと。そんなことでは、先ほど言った基準部会の報告書とも違っていますよ。基準部会の報告書でも、そういうことに配慮した上で判断してほしいということを言っているわけですから。 ですから、ここで私は委員長にお願いしたいと思います。 今、両大臣からこういう答弁がございましたが、町村会長や市長会長を初め、地方自治体のこのことに対する見解というものをぜひ理事会に提出していただきたいと思います、委員長。
○山本委員長 後刻、理事会で協議させていただきます。
○山井委員 これは、時間に限りがありますから先に進んでいきますが、重大な問題ですよ。先日長妻さんが質問したように、五十万人に影響が及ぶのか、百万人に影響が及ぶのか、さっぱりわからないわけですから。(下村国務大臣「やっぱり委員長、反論させて」と呼ぶ)いやいや、ちょっと待って。もう次の質問に移らせていただきます。 それでは、ちょっと具体例について、田村大臣にお聞きしたいと思います。 実際、私が出会ったお子さんの話をさせていただきたいと思います。 高校一年生、生活保護を受けておられます。お父さんは、残念ながらアルコール中毒。お母さんは、そういうこともあって、ちょっとうつ症状になっておられて十分に働けない。それで、その高一の女の子は、四人きょうだいの長女。妹さんと弟さんがおられます。将来は保育士になりたい、できたら専門学校に行って保育士になりたいという夢を語っておられました。 しかし、今回、この生活保護基準が引き下げられるかもしれないという話をしたら、大体子育て世帯を中心に一万円から二万円引き下げられます、そうしたら、今でも、専門学校に行くのは弟や妹にもお金がかかるから難しいなと思っているけれども、ますます無理になるのかなと。それと、修学旅行に行きたいから毎月五千円積み立てているということを言っていました。その五千円も無理になるのかもしれないなということを言っていました。 つまり、今回、一万円や二万円カットされるかもしれないということで、何が言いたいのかといえば、子供の人生が狂ってしまう危険性があるんです。一生に一回の高校の修学旅行に行くのを断念しようかどうかと、そのお姉ちゃんは悩んでいるんです。もしかしたら、中退もせざるを得なくなるかもしれない。 もうお一人、こちらも生活保護の母子家庭のお子さん、マコト君、中学三年生。漫画が大好きで、将来漫画家になりたい。でも、漫画家になるためにはやはり専門学校に行かないとだめかもしれないなと。でも、ここも四人家族で、今のところ財政的になかなか余裕がない。 私が彼に会ったら、彼はこんなことを言いました。将来、僕は国会議員になりたいと言うんですね。それで、なって何するのと聞いたら、生活保護を充実させたいと言うんですよ。どう充実させたいのと言ったら、やはり、自分も今生活が厳しくて専門学校に行けるかどうかわからないから、そこを充実させてもらって、自分も夢を追い続けたいということをおっしゃっていました。私は、彼には生活保護基準が引き下げられるかもしれないということは言えませんでした。 もう一人のお話をさせてもらいます。 四十歳の母子家庭のお母さん、週三回老人ホームでパートで働いておられますが、DV被害を受けておられました。それで、小学校五年生のユリちゃんという女の子、その女の子はいじめに遭って不登校になっている、そういうような状況であります。これについても、またさらにこの世帯でも一万円ぐらい下げられるんじゃないかと思います。母一人子一人、本当に苦しんでおられます。 こういう子供たちの夢や希望を奪うことになりはしないか。高校の中退率、あるいは中学校の不登校の率、あるいは修学旅行に行けない、このようなケースが、田村大臣、ふえかねないんじゃないんですか。それは絶対ふえないということをお約束できますか。
○田村国務大臣 貧困の連鎖をさせてはいけないという思いは一緒であります。 その中で、先ほど下村大臣がおっしゃられたことを、まず私の方からもう一度申し上げると、就学援助に対しましては、国としての財政措置は今の基準でしているということでありますから、地方自治体は今の基準の中で対応いただけるであろうということをおっしゃられたというふうに私は思っております。 それから、総務大臣の方からのお話でございますが、これに関しては、来年度はこれは変わりませんよね。再来年度どうするかという問題に関しては、これは与党の税調等々とも議論をしなきゃならぬことであります、それは再来年度のことでありますから。 しかし、我々の今のこの思いというもの、そして、閣僚懇談会で、そういうところに影響させるべきではないよねというような申し合わせをしたこと、こういう思いを伝える中において、与党の税制調査会の中で、地方住民税の非課税限度額、こちらの方も、何を基準にするのか、どうするのかということをお話しをいただくことになっておるということでございますから、そこは御理解をいただきたいというふうに思います。 その上で、今のお話でございますが、例えば、お父上のアルコール中毒でありますとか、お母様のうつでありますとか、いろいろな問題はあると思います。しかし、そもそも今回のこの生活扶助というものは、基本的な生活のもとになるものに対しての扶助でございまして、そういう意味からいたしますと、例えば、お母様のうつに対して、お父様のアルコール中毒に対しては、健康管理指導でありますとか、また、子供さんのいろいろなことに関しては養育相談等々、いろいろな制度があるんですね。 今回、ケースワーカーも増員をいたします。個々のそれぞれの家庭の状況はあると思うんです。しかし、それはただ単に生活扶助費が一万円、二万円多いからだけでは解決しない話でありまして、その根本にある問題を、ちゃんとお話をお聞きいたして、どう解決していけばいいか。 今回の生活保護制度、それから生活困窮者のいろいろな対策、こういうものをいろいろと我が方といたしましても用意をいたしておるわけでありまして、その中できめ細かく対応させていただくということが必要であろうと思います。 また、お子様の修学旅行の問題、いろいろな問題はあると思います。そういう問題に関しても、例えば生活福祉貸付等々で対応いただくだとか、また、今度、生活困窮者の対策支援におきまして、今からこれは法制化をしてまいろうと思っておりますが、この中にしっかりと学習支援を拡充いたしまして、この中において、例えば高校生のお子さんに関しても、塾のような、塾といいますか、放課後のいろいろな学習等々に支援ができるような、そんなことも広げていこう。それから、今は対象が中学校三年生です。それを中学校一年生まで引き下げて、小さいころから、いろいろな学習のお手伝いができるようにしていこう。 いろいろな手だてを今考えておりますので、そういう中において対応してまいりたいというふうに思っております。
○山井委員 まず、前段の答弁でありますが、いろいろ国としての思い、他制度に波及させないという思いはおっしゃいましたが、先ほどの答弁でも、それは確約できないということですから、それでは全く意味がないと思います。 そして、今の田村大臣の答弁、変だなと思ったのは、一万円、二万円上げたからその家庭が救えるわけではないという話でしたが、だからといって、下げるのはあんまりじゃないですか。より深刻になるわけですから。 それと、今、さまざまな学習支援を講じていくと言いましたけれども、そういう大ざっぱな話ではないんです。その学習支援が、本当に困っている子の家庭、子供に届くかどうか、そこはまだわかっていないんです。そこを言うならば、現金は削る反面、現物でそれ以上の教育支援をしっかりセットでやるという担保を、まずセーフティーネットをやらないと、今のままだったら、学習支援は今後とにかくやっていきます、全市町村でできるのはいつになるかわかりませんが、とにかくやっていきます、でも、ことしの八月からは生活保護基準をすぐに下げさせてもらいます。これでは、セーフティーネットなき中で、本当に子供たちの人生を奪いかねないと私は思います。 もう一度、田村大臣にお聞きしたいと思います。私がなぜこういう質問をしているかというと、子供たちの人生がかかっているんですよ、これは。今回の八月からの引き下げによって、大学進学を断念しようかどうか、高校の修学旅行に行こうかどうか、あるいは高校を中退しようかどうか。大人以上に子供はデリケートです。特に、弟や妹を持っているお姉さんやお兄さんは考えてしまいます。それで、一旦高校を中退したら、もう人生取り返しがつかないことになりかねないんです。後で、やり過ぎたから、もう一回ということにはならないんです。 例えば、配付資料の七ページを見てください。ここに、私が調べさせていただきました生活保護の子育て世帯の実情が書かれております。 この右の、パート、アルバイト、無業等々書かれておりますけれども、例えば、大都市近郊のA市におきましては、三十四人の無業のうち、やはり精神疾患十五名、疾病、病気十名というように、また親の学歴におかれましても、中学卒九名、高校中退八名というように、親もなかなか十分な教育を受けられなくて、いい仕事につけなかった。でも、その子供がまた今回の切り下げによって十分な教育が受けられなかったら、この子供もいい仕事につけない。貧困の連鎖が拡大してしまうんです。さらに、働きたくても、こういう病気や障害で働けない方が非常に多いわけですね。 ですから、田村大臣にお答えいただきたいんですが、生活保護家庭の高校中退率、あるいは修学旅行の不参加の率、あるいは不登校の中学生の率、不登校のことは質問通告していたと思いますが、それらのことで、どのような状況かお答えいただけますか。板橋区の例をお聞きしたのではないかと思いますが。
○田村国務大臣 いろいろと御質問をいただきました。 まず、修学旅行のお話がございましたが、修学旅行に関して……(山井委員「いいです、中学校の不登校のものだけで結構です」と呼ぶ)いいですか。 お尋ねの統計について、全国的に取りまとめたものはございません。その中において、全ての項目について回答が得られた自治体が一つということでございまして、これに対して申し上げれば、高校中退者数でありますが、中退率、両方ともあわせますと、生活保護世帯の高校生四百四十三人に対して中退者数が十五人、その割合は三%。 さらに、修学旅行の不参加率でありますが、百五十二人の同学年の生活保護世帯の生徒数に対して修学旅行に行けなかった者が一人、不参加率は〇・七%。ただし、理由をお聞きしたところ、これは金銭的な問題ではない、一般的な学生さんにもあるような他の理由であったということであります。 それから、不登校者数と不登校率でありますが、生活保護世帯の生徒四百七十人のうち不登校者数は四十八人、その割合が一〇%ということでございます。
○山井委員 この配付資料十二ページにありますように、板橋区の調査がございます。ここで見てみますと、板橋区の中学校、結局、生活保護世帯の生徒の不登校率は一一・六%、一般世帯の不登校率は二・四%。つまり、四・八倍の不登校の格差が既にあるわけですね。ですから、これをどう縮めていこうかという話を私たちはせねばならないと思います。にもかかわらず、今回の生活扶助基準の引き下げで、このような子供に充てられる予算が減っていく可能性が大なんです。 そこで田村大臣にお願いしたいんですが、まず、実態を調査していただきたい。全国的に、今言った修学旅行、生活保護家庭で、行けていない子供たちがどれぐらいいるのか、また、高校中退がどれぐらいなのか。そして、この板橋区の例のように、中学校の不登校がどれぐらいなのか。 なぜならば、二つ理由があります。どういう実態に生活保護家庭や低所得家庭の子供たちが置かれているかという現状把握なくしては対策が講じられませんよね、当然、現状把握なくしては。それともう一つ。その現状を把握していかないと、来年、再来年と、どういうふうにそれを改善できるかということがチェックできないんです。 ですから、私は、やはりこういう議論をする以上は、今言った高校中退、修学旅行不参加率、中学の不登校、ぜひ実態を調査してほしいと思います。 大臣、いかがでしょうか。
○田村国務大臣 まず、中学校に関しては、しっかりと教育扶助が出ているわけですね。高校に対しては生業扶助が出ています、教育費の中において。 それで、結果的に申し上げれば、不登校と、本当に経済的な、お金との関係があるのかというよりかは、多分、不登校にはそれなりの理由がある、家庭内でのいろいろな問題もあるんだと思います。そこを、ケースワーカーの増員でありますとか、また、生活の中においての管理、指導、こういうものでしっかりと対応していくことが大事である、このように考えておりまして、やはり、中学校の不登校という問題のその本質的な中身を考えたときに、家庭と子供の関係がどういう関係なのか、子供がどういう状況であるかというのは、全国的な統計というよりかは、一つ一つの家庭によって違うわけでありますから、そこはちゃんと家庭に対するいろいろな指導、対応をしていくということが必要であろうと思っておりますので、そのような対応をさせていただきたいと言っておるわけであります。
○山井委員 ぜひここは、そのような調査をして、理事会に提出していただきたいと思います。 ぜひ、委員長、お取り計らいをお願いいたします。
○山本委員長 後刻、理事会で協議させていただきます。
○山井委員 田村大臣、いろいろな要因があるということですが、そのいろいろな要因もまだわからないわけでしょう、実態把握していないわけですから。なぜ実態把握から逃げるんですか。 この資料にもありますように、高校進学率、生活保護家庭。今、さまざまな措置は講じていて教育扶助費も出しているとおっしゃっていますが、実際、一〇%、生活保護家庭の高校進学率が一般世帯より低いんです。さらに、これも、四年前のデータを出してくれと言ったら、政権交代前はこんなデータはとっていませんでしたと言うんですよね。でも、長妻大臣の指示でこのデータをとってきたからこそ、三年間では二%上がったなということがやはり検証できるんです。 もちろん、これは来年度以降も落ちることが絶対ないように検証していかねばなりませんが、やはりこれもデータがあるから、自分たちの政策がこれで間違っていないかということを検証できるわけです。 今、理事会でお願いしましたが、ぜひともこういう実態は調査していただきたいと思います。 最後になりますが、イギリスでは二〇一〇年に子供貧困対策法というのができまして、数値目標をつくって子供の貧困を撲滅していくということを超党派で決めたわけであります。日本ではその流れに逆行している。 私は、今回の生活保護切り下げというのは絶対間違っている。なぜならば、先ほど言ったような、子供たちが夢を諦めさせられるかどうか、その人生がかかっているんです。 私、一番心配しているのは、昔の障害者自立支援法のように、私たちが大反対するにもかかわらず強行した。やってみたら自己負担が大幅に上がって大変な事態になって、離婚された方とか親子心中とかいろいろな事件が起こってしまった。やり過ぎたということで、もとどおりじゃないけれども、かなり自己負担を軽くした。 でも、やり過ぎたでは済まないんです。その間に高校を中退したり大学進学を断念したりしたら、子供たちの人生は戻ってきませんから、ぜひとも再考をお願いしたいと思います。 ありがとうございました。
○山本委員長 これにて山井君の質疑は終了いたしました。 次に、村岡敏英君。
○村岡委員 おはようございます。私は、日本維新の会、秋田県出身の村岡敏英と申します。 きょうは、林農林大臣、御出席ありがとうございます。私は、予算委員会では初めての質問ですが、閉会中審査で林大臣に御質問をさせていただきました。 我々日本維新の会は新人議員が七割であります。首長ファイブに続いて、きょう、我々新人議員が三人、御質問をさせていただきます。国会議員を長く続けられたベテランの方々より知識や経験は豊富ではないかもしれません。しかしながら、現場に一番身近にいて、今現場で感じていることをしっかりと我々は質問していきたい、このように思っております。 そして、第一問目ですが、林大臣にお聞きします。 今の農業の現状ということを農水委員会でもお聞きいたしました。現状認識は同じだ、こう思っております。そして、今回の補正予算も、当初予算の半分ぐらいの予算をかけて農林水産業を立て直そうという大変画期的な補正予算だ、こう思っております。 しかしながら、現場で、私も当選してから、この補正予算が出て、秋田に帰っております。確かに予算的には喜んでいますが、将来に対してしっかりとした希望の声が聞こえてきません。それはなぜなのか、大臣はどんな認識をお持ちでしょうか。
○林国務大臣 村岡委員には、閉会中審査のとき、私も閣僚としてのデビューでございましたが、先生も議員としてのデビュー戦ということで御質問いただいたわけでございます。 そのときも議論させていただきましたが、予算はこういう形で農業農村整備等かなり復活もさせていただきましたし、価格等もそれなりの水準になってきた、こういうふうに思っておりますが、一方で、現場の声、今、足元というよりも中長期的な展望というものをやはり持っていきませんと、新しくいろいろなことをやっていく、攻めの農林水産業という意味では、将来を見据えながらいろいろな、土地改良にしてもそうでございますけれども、いわゆる設備投資をやっていくということも攻めということであれば出ていくわけで、現場の声ということであれば、そういう中長期的な展望というのがいろいろな理由で持てないという御意見もあるのかな、こういうふうに思っております。 私の好きな言葉に、遠きにおもんばかりなければ近きに憂いあり、遠慮という言葉の語源だそうでございますが、遠きにおもんばかりをちゃんと持って、中長期的な展望がないと、足元に憂いが来る。ですから、我々は、そういうことがないようにしっかりと、現場の農業者の皆さんが、あるいは水産、林業の皆さんが展望を持ってしっかりと打ち込めるような環境づくりをしてまいらなければならない、こういうふうに思っております。
○村岡委員 ありがとうございます。 現状認識としては大臣の言うとおりだと思います。しかしながら、なぜ現場がこれだけの予算をつけても夢が持てないかというのは、これまでの農政にあるんです。 例えば平成十五年度、三兆以上の農林水産業の予算がついておりました。それまでもずっと三兆以上ついておりました。しかしながら、農業はよくなっていない、衰退している。例えば十年前から比べれば、もう七割ぐらい農業生産額も落ちている。そして、政策がしょっちゅう変わるわけです。 よく猫の目農業政策と言われるように、例えば自民党が政権を前にとっていたときには、経営安定化策で、拡大して集約して、そして大規模農業をやろうということを訴えておりました。しかしながら、民主党になると今度は戸別所得補償。そして、自民党になると、今はネーミングを変えるという中で、果たして来年はどうなるのか。全く農業政策に信頼をしていないことに大きな問題があるんです。成長分野という言葉も、果たしてそれを信じていただけるでしょうか。そういうことの問題の認識をやはり持たなければならない、こういうふうに思っています。 私は選挙に挑戦して四回目です。九年間浪人しておりました。その間、農業者に会ったり、いろいろな話も聞きました。そして、例えば特に国会議員の先生が来る会とか、そういうので国会議員の先生がお話ししているときに、私は一番後ろの方に座っていますので、結構、国会議員の先生のお話にいろいろな苦情を言っています。しかし、いざ国会議員の先生がその席に来ると、いやあ、忙しいところを来てくれたと言って、全然国会議員の先生方に伝わっていないという現実を何回も見てまいりました。 ですから、予算をつけたといって、喜んで、大臣室やそしてまた農林省の方々に行くと思います。しかし、もっと現実の、現場の声を吸い上げるということに努力をしていただきたい、こう思っております。 林大臣は私と同学年ということを聞いていますので、そういうことはなく、現場をしっかりと見据えてやっていらっしゃる、こう思ってはおります。大臣は、私のそういう意見に対してどういうふうに思いますでしょうか。
○林国務大臣 たしかこの間の閉会中審査のときに、委員と、私と、それから江藤副大臣もみんな同学年だというお話をいただいておりますが、同学年ということで今ちょっと思い出したのは、私も地元の小学校、中学校、高校とずっとおりましたので、同級生の皆さんが地元にいらっしゃるんですね。実は農業をやっていらっしゃる方もいらっしゃって、私が国会議員の先生になってからも、さっきのように私が言ったら、よかった、よかったというふうには同級生はならないんですね。村岡先生が多分後ろで聞いておられたようなときのことを、こちらがどうなろうとも率直に言ってくれて、それは私は一つの財産だなと思っております。 やはりそういう方の話を、耳に痛いですよね、しかし、そういう形できちっといつも入れておく。そのことと、一般的に陳情に来られて、紙を持ってこられて、これも大変大事でございますが、やはりそこを両方聞いて立体的に現場の状況を捉えていくということは、やはり農業だけではなくて、全ての政策において非常に大事なことであろう、こういうふうに思っております。 私はよく選挙のときに言われたのは、握手をした手を、その感触、これは強く握ってくれたのできっと応援してくれるだろう、そういう意味での感触もあるんですが、農家の方がどういう手をしておられるかということをよくかみしめるべきだということをよく先輩から教わったわけでございまして、やはりそういう現場の実際の状況をどうつかむかというのは日々我々は苦労していかなければならない、そういうふうに考えております。
○村岡委員 ありがとうございます。そのような認識でぜひ農業政策を進めていただきたい、このように思っています。 新聞記事によりますと、先ほど言った私と同学年ということで、大臣はビートルズが好きなようで、この前、エフエム東京でギターを弾いて歌を歌ったそうです。「レット・イット・ビー」、あるがままに全てを受け入れる。 しかしながら、農業というのは、国の政策の中で、あるがままに受け入れた結果、なかなか難しい現状があります。 例えば、私の郷土である秋田県は、八郎潟という大きな湖を干拓しました。日本で初めての実験の大規模農業を行ったわけです。これは全くの国策です。そんな中で、全国から入植者を呼び、そして、お米の大量生産、大型機械を使っていくという実験をしました。 その中で、実は需要、供給の関係のバランスが崩れ、また、嗜好の食べ物も変わり、お米の減反政策というのが来ました。その減反政策の中で、国策の中で大潟村に大規模な米農家をつくったのに、そこがなかなか、その人たちの責任だけではありません、その人たちは全国から自分のふるさとを捨てて入植して、国のために頑張ろうといった人もいます。その人たちが減反政策を守らないという中で、結局、秋田県のもともと住んでいる農業者の人まで負担をふやされ、大変な目に遭っています。 そういう積み重ねが、あるがままに、国のために食料を確保してしっかり頑張ろう、こう思っているのに、その結果が今、私も農水委員会で、どの党とは申しませんが、農業者が努力していないとか、そんな言葉を聞きました。また、この国会に来てそういう言葉を聞くときがあります。 確かに、成長分野として農業は伸びていかなければならない。しかし、そこには、平均年齢が六十六歳以上になった、これまで国の政策で、しっかりとそれに従いながら、国民の食料を守ろう、こういう人たちがいるということもこれは忘れてはならないことだ、こう思っています。 そして、農業者は地域の防災も守っています。消防団であったり、また、地域のお祭りや伝統や文化であったり、いろいろなことを守って、そして、地域社会を発展させる、子供たちの安全を守るということもやっております。 そういう意味で、成長だけを言うんじゃなく、成長分野と地域社会を守るという分野の二つの側面でしっかりと農業政策を打ち立てていただきたい、こう思います。 そして、大臣、今の例えばこの経済対策の中で、安倍政権、大変なロケットスタート、デフレ脱却というのは大変すばらしいことだ。そして、円安になり、株高になり、国民の気持ちも大変盛り上がっています。その中で、三本の矢という大変いいネーミングで、勇ましいネーミング、これはやはり国民の気持ちを変えると思うんです。 ところが、農業のメッセージに三本の矢のようなことがないんです。 確かに、分野はたくさん、多岐に農林水産物は分かれています。しかし、農林水産業者がしっかりと、よし、この国の政策なら我々担い手も頑張ろう、そして次に引き継ごう、また、六十六歳以上の人たちも、これなら子供たちに、新しい分野に引き継ごうという意欲を持つ、そういうメッセージを打ち出すというのはどんなものでしょうか。大臣、お願いいたします。
○林国務大臣 非常に大事な、根本理念にかかわる問題である、こういうふうに思っております。 先生が御指摘のように、今、いわゆる基幹的な農業の従事者というのが百八十六万人ぐらいいらっしゃるということですが、六十五歳以上の方が六割、それから五十歳未満が一割、四十歳未満になると五%ということですから、五十歳から六十五歳、我々、その五十歳から六十五歳の間に入るわけですが、そこが三割、こういう世代構成になっているわけでございます。 今おっしゃったように、六十五歳以上の方のお顔を思い浮かべると、ずっといろいろな施策の中で黙々と頑張ってこられたという方がたくさんいらっしゃって、やはりそういう方が今まで黙々と集落で頑張ってこられて、それは単に農業をやるというだけではなくて、例えば村の行事があるとか、村のそういう公益的な機能ですね、水回りとか、そういうことをずっと黙々とこなしてこられた。こういうことが、ある意味で日本の集落とかそういうところの、最近の言葉で言えばコミュニティーというんでしょうか、そういうことのきずなに大変役に立っていたという側面が非常に大きい、こういうふうに思っております。 やはり、そういう方がきちっと安心してやっていける環境づくりというのも非常に大事なものであるし、そういうところだけを見て、逆に、我々の世代やもう少し若い方々が自分もやっていこうというふうになかなかなってもらえないだろうということもこれはありますので、もう少し、村岡委員が二つおっしゃったそういう集落的なものと成長という意味では、成長の方の施策もやることによって、そういう若い方が農業を継がれたり、もしくは、自分のうちは農家じゃなかったけれども、新しい方が入ってきて新しくやっていこう、こういうことになるような環境づくりとあわせてやはりやっていく必要がある、こういうふうに考えております。
○村岡委員 認識は同じだと思っているんですが、ただ、先ほどの「レット・イット・ビー」をギターで弾いて歌ったときの記事を見ると、これは新聞記事ですから大臣がそう思っていたかわかりませんが、うっぷんを晴らすためと記事はなっております。商社出身で経済通であり、自由貿易を守るという中、なかなか農林大臣という立場でTPPに対して発言ができないと。 これは新聞記事ですけれども、大臣、そんなことはないわけですね。
○林国務大臣 新聞記事は何かそういうふうな見出しになっていたようでございますが、全くそういうことはございません。 私は、社会人のスタートは三井物産という商社でありましたが、御縁があるなと思いましたのは、最初に配属されたところは、実は私、今御指摘いただいたように音楽が好きだったものですから、楽器が扱える部署があるといいな、そういう部署はないだろうかと探したら、物資部という雑貨みたいなことを扱う部署があって、そこで経済協力で東南アジアの国に楽器を出しているところがあると聞いたので、そこへ配属してもらえないだろうかという希望を出しました。そうしたら、希望どおりいったんですが、その課には枠がなくて、同じ部の中のタバコ課というところに配属になりまして、まさにこれは、我が国では専売という歴史があって、財務省、昔の大蔵省の所管でございますが、農産物です。実は、派遣していただいて、かなりいろいろな国の産地を見る機会に恵まれました。 そのときに思いましたのは、例えばアルゼンチンなんかに行きますと、ここから見渡す限り自分の農地なんですよと、もう何百ヘクタールも持ってやっていらっしゃる。一日に一ドルも払わなくても、幾らでも働いてくれる人がいる。そういうところと、翻って私のふるさとの、特に山口県は中山間地が多いです、そういうところと全くのフラットな競争をやったら、これはもうどうしようもないねと。 だから、やはりそういうところは土地の制約ですとかいろいろなことを踏まえた上でいろいろな仕組みがあるし、その中で我々としては、丹精を込めていいものをつくっていくという方向が一つあるんだろう。これはずっとそのとき以来思い続けていたことでありまして、今、こういう立場になって、改めてその経験を振り返りながら、そういう多面的な機能も保持しながら、しかし強いものをつくっていくということをやっていく必要がある、こういうふうに考えております。
○村岡委員 大変うっぷんがあるとは言えないことはわかります。 我々日本維新の会は、TPP交渉参加ということをうたっております。国益に反する場合には脱退あるべしと。私は、秋田県の農業県であります。選挙で各党が農協集会に行くと、TPP断固阻止の鉢巻きを巻きながらやっているところ、私だけ巻いていない、こういう状況で、やじも飛びました。しかし、私は、農業はしっかりと成長させていき、地域社会を守るということはやっていきたいと思っているんです。 そして、昨日、自民党の小泉進次郎議員が総理に質問したように、TPPに交渉参加したとしても、例えば国益を守るということであれば、自民党から全党がしっかりと国益のために頑張れる体制がとれる。 やはり外交交渉ですから、大臣も思い切って、我々の同学年の中で、あの総裁選でも一番の論客だと思っておりますし、しっかりとしたメッセージ性を出す方だ、こう思っております。ぜひとも農林大臣みずからが、農業は、TPPであろうとFTAであろうとEPAであろうと、しっかりと外交交渉、自由貿易には参加しながらも農業対策をしっかりやるんだ、そういうメッセージこそが、先ほど言った、農業者が国をしっかりと信じて、そして新しい政策に対して参加して、一緒になって農業を立て直すんだ、こう思います。 しかしながら、今の状況ですと、きょうの新聞ですが、北朝鮮の問題は大変な問題で、それぞれ大きな新聞社はもちろん北朝鮮の問題です。日本農業新聞、「感触得た後に判断」、そして、この中で、いろいろな感触を得ているということも書いてあります。そういう意味では、TPPは農業分野だけじゃないことはもちろんわかっております。大臣は、このTPP交渉に関して、いろいろな感触は得ているんでしょうか、それとも得ていないんでしょうか。お願いします。
○林国務大臣 今掲げられたものは日本農業新聞でございますかね。 感触を得た後に判断というのは、これは総理のお話ではないか、こういうふうに思いまして、いろいろな方が、例えば岸田外務大臣がカークさんにお会いになったり、クリントン国務長官にもお会いになったんでしょうか、それから茂木大臣がダボス会議でいろいろな方とお会いになったりと、そういうことを多分総理はお聞きになっておられるんだろうなというふうに私は推測いたしますが、私自身は特に、ダボス会議は江藤副大臣に行っていただきましたし、外遊してどなたかとお話ししたということは特にございませんので、直接何か感触を得ているということは今の段階ではございません。
○村岡委員 時間がないので、このことに関してもう一つだけお聞きいたします。 先ほど言った農業政策は信じられないという中で、そうじゃないとは思いますが、農水委員会でも質問しました、参議院選挙後に参加して、それは本当に農業者に大きなまた失望を与えます。国際貿易の中で参加しなきゃいけないと思うのであったら、やはり選挙前にしっかりと農業政策を示して、そして自由貿易に参加するということをしないと、参議院選挙は終わったはいいが、終わった途端に、はい、感触を得ましたから参加です、これでは、何兆つけようと農業政策がうまくいかない、こういうふうに考えています。 やはり、しっかりとメッセージを、選挙にかかわらず、日本の食料を守るということは、自民党や民主党や日本維新の会ということじゃなく、やはり農業者の人たちに信頼してもらう、そしてそれを食べる消費者の方々にも信頼してもらう、こういうことが政治には覚悟が必要だと思っておりますが、どのように考えていますでしょうか。
○林国務大臣 まさに信なくば立たずということでありまして、衆議院選挙のこの間の公約で、我々はTPPについても、考え方をまとめたものを公約にさせていただいております。 それを皆さんごらんになって、関心のある方は、なるほど、自民党というのはこういう政策なんだなということで判断材料にされておられるわけです。それを受けて、選挙の結果、この我々の政権ができたということであるわけですから、聖域なき関税撤廃を前提にする限り交渉参加に反対というものを含めたこの公約、これをきちっと堅持していくということが基本的な考え方であるということであります。 したがって、参議院選挙の前か後かというようなことはこの判断基準には書いておりませんので、この判断基準に当てはめて、この判断基準をきちっと、この公約を堅持していくということが大事なことである、参議院選挙前後ということは全くそれとは関係ないことであるというふうに考えております。
○村岡委員 それにかかわらないということなんですが、実はあの衆議院選挙のとき、聖域なき関税撤廃では参加しない、こう言っていながら、自民党議員の中でも賛成派がいました、マニフェストと違うことを選挙では言っている方も。私も実は父が自民党にいましたから、自民党は幅広い。北海道では何かに反対と言い、沖縄では賛成と言うことも、この幅広さと深みのある政党で、百十何人台から二百九十人台になる、そういう意味はあるかもしれません。 しかし、あの衆議院選挙、公約だと言いながら、マニフェストだと言いながら、実はばらばらに言っていることがたくさんあるんです。それは、国民は聞いていないと思って甘く見たらいけない。やはりしっかりともう少し政府に、安倍内閣になったわけですから、このTPPは特に国論を二分する問題です。もちろん大臣の担当だけじゃありません。しかし、農業はその中の大きな分野を占めます。例えば賛成派の人とも、大臣もみずから話し合ってください。そして、反対派の人も話し合ってください。 ここを逃げたら農業者がもう政治を信頼しなくなる、それだけの重みのあるメッセージだ、こう思っています。そのことをもう一度最後にお聞きいたします。
○林国務大臣 実は、先ほど申し上げました公約、それのベースとなった我々の、というのは自由民主党の考え方をまとめるときに、私は主査みたいなものをやっておりました。したがって、そのときにも何回も会議をやって、賛成、反対、いろいろな御意見の方々からいろいろな話を聞いてまとめたのが、昨年三月九日の文書ということであります。ですから、どういう方がどういう御意見を持っていらっしゃって、その論拠はどういうことかというのも、ある程度は理解をしているつもりでございます。 おっしゃられたように、我が党は非常に党内の議論を活発にやって、一年生の方でも大ベテランの方でも同じ席に座ってやる、これが私は非常にいいことだ、こういうふうに思っておりますので、そういう議論を活性化する、また最終的に集約していく上で必要ということであれば、どこへでも出向いていって、どういう話でもいたしたい、こういうふうに思います。
○村岡委員 もう時間がありませんけれども、将来、自民党の総裁、総理大臣になられる方だ、こう思っております。 もう時間がないのでこれ以上は質問できませんが、農水委員会で、ぜひ参議院選挙前に覚悟をお聞きしたい。そして、農業がしっかりと国の政治と信頼を受けて、この国の食料が国民にとって安心、安全なものになるように、大臣と一緒に農水委員会で議論していきたいと思いますので、きょうは初質問でありましたので余り聞くことができませんでしたが、これからもよろしくお願いします。 ありがとうございました。
○山本委員長 これにて村岡君の質疑は終了いたしました。 次に、馬場伸幸君。
○馬場委員 お疲れさまです。日本維新の会、馬場伸幸でございます。 私は、選挙区が大阪十七区でございまして、振り返りますと、四年前に、大阪府議会、大阪市議会、堺市議会と三議会の地方議員が集まりまして大阪維新の会というものを立ち上げました。そして、地方から日本を変えるというその信念のもとで今まで活動を行ってまいりまして、昨年暮れの衆議院選挙で、衆議院では五十四名の議席をお与えいただいたところでございます。 我々が何をしたかということを考えたときに、まだまだ国民の皆様方のお役には立っていないというふうに思っておりますが、かつて民主党に寄せられていた期待というものが今、日本維新の会に寄せられている。そういう中で、私、個人的には、大阪の出身でございます、地方から国を変える、地方分権を進めていくということに力を入れて活動をしていきたいということをまず冒頭申し上げたいと思います。 さて、日本では昔から、先人の方が、後世に残せばいいなということを格言とかことわざということで、我々に処世術というものを残していただいております。その中で、私が常に使わせていただくことわざというのがございます。それは、親孝行したいときに親はなし。私は、親からずっとこれを言われてまいりまして、いまだに親孝行ができていないんですけれども。 昨今の日本の社会情勢を鑑みますと、これをもじった川柳というものがはやっておりまして、それをちょっと御披露させていただきたいと思います。親孝行するかしないか親次第。もっとひどいのがありまして、親孝行したくないのに親がおり。多分、今笑われた方、どこかにひっかかるものが心の中にあるんじゃないかなというふうに思います。 我々日本維新の会は、やはりこの親孝行という言葉が枕言葉に来ますと、したいときに親はなしということわざでなければいけないのではなかろうかというふうに考えております。すなわち、改革しなければいけないものは早急に改革する。そして、守るべきものはきちっと守っていく。そういう基本スタンスが重要ではなかろうかと思います。 そういう観点で、今回の十三兆円に上る補正予算、私の方から感想を述べさせていただきますと、やはり旧来型の公共事業にウエートが置かれているんじゃないだろうか、そういうふうに感じます。 公共事業というのは、いろいろ種類も複雑になってまいりまして、笹子トンネルのような、維持管理、補修、こういったものについてはどんどんと進めていかなければならないという立場では同じ思いを共有いたしております。しかしながら、一律に公共事業をやっていくということについては、私はもう時代が違うのではなかろうかというふうに思います。 例えば、私の家内は和歌山県の龍神村というところが実家であります。一年に数回、この龍神村に私も家内のお供をして里帰りをしておりますが、私の家内の実家は、ダムの造成工事で二十年ぐらい前に集落ごと別の場所へ移った、そういう経験がございます。わずか八軒ぐらいの集落なんですが、その移転したところには、家の前まで道路が舗装されてきちっと通っている。そして、そういう中でみんなが暮らしをしているわけなんですが、御多分に漏れず、過疎が進んでおります。 祖母が一人で住んでいるんですけれども、この祖母に、おばあちゃん、元気ですかというふうに聞きますと、おかげさまで元気なんですけれども、老人会の集まりとかゲートボールとか行っているかというふうに聞きますと、私どもの祖母は、行っていないと。何で行けへんの、こう聞きますと、あんなところに行っても年寄りばかりでおもしろない、こういうふうに言うんですね。それだけ過疎が進んでいる。 八軒の家の平均年齢は、恐らくもう八十歳を超えているんじゃないかなというふうに思いますが、一軒にだけ、私より少し年上の、五十過ぎぐらいの方が家族で住んでおります。その方のお話を時々聞くんですけれども、ふだんの生活は自給自足で、みんなが米をつくったり野菜をつくったりして生活をしている。現金収入は何ですか、こう聞きますと、その村にある数軒の建設業者さんがいろいろな公共事業をとれば、そこに日雇いという形で行っているんだ、その収入を一年間で使っているんだというような話を聞きました。 私は、公共事業というのはもちろん経済対策というものがあることは認めていますけれども、地方で公共事業、あたりを見回しても、もう道路も舗装されている、橋梁もかかっている、大きな幹線道路以外にはもうやるところはないんじゃないかな、そんな状態を目の当たりにしています。 そういう中で、人々が公共事業で生活の糧をつくっているという実態を見たときに、先ほど我が党の村岡議員の質問でもございました、やはり地方は、公共事業で生きるのではなく、農業そして林業、きちっと生活していける、暮らしがきちっとやっていける、そういう仕組みをつくるのが我々政治家と政治に与えられているのではないだろうかということを強く感じています。 そして一方、私が住んでいます大阪を含め都市部では、今、この十三兆円という大型補正予算が組まれたおかげで、いろいろ、耐震化の工事等が発注される予定になっています。 地元へ帰って、業者の皆さん方に、どうですか、今回の補正予算、どう評価しますかというふうに聞きますと、そうですね、馬場さん、公共事業が数が一遍にふえても、なかなか私たちにとってはメリットはありません。なぜですかということを聞きますと、やはり東北の復興の関係で、技術者そして職人、こういった方々が東北の方へ出稼ぎに行っているというんですね。昔は、戦後は東北から都市部へ出稼ぎに来ていたという時代がありましたが、今、それが逆転をしまして、都市部から東北へ出稼ぎに行っているという状態になっています。したがいまして、技術者、職人に対するコストが倍、三倍という状態になっているということで、非常にコスト高になっているということを聞きました。 そして、公共事業を行う際にはもちろん入札というものが行われます。おかしな話ではありませんが、現場では今、この競争入札というものは、公明正大な競争入札が行われています。業者さんは、皆さん方が本当に競い合って、一円でも安い金額を入れるという努力をしているわけですが、この競争入札が公明正大に行われていること、また公共事業が民主党政権時代には非常に量自体が減っていたこと等がありまして、業界がすごく硬直化しているんです。 大きな公共事業を出しても、ゼネコンさんあたりは、自分のところのもうけはきちっと抜くんですね。そして、その負担を孫請、ひ孫請にどんどんどんどんと転嫁していく。三次、四次ぐらいの下請になるとなかなかもうかりませんということを私に言うんですけれども、私に言っても裁量権もないので言わないでくださいと言いますが、ゼネコンさんにそういうことを直訴しても、なかなかそれは改善されない。まあ、麻生建設さん、今度の現場でまた考えますがな、こういうさばき方をされて、上から水をどんどんどんどん注いでも、その水が下までなかなか伝わっていかない。 先日、安倍総理が、公共事業をすると職人さんも潤って、帰りにビールでも飲むんじゃないですかというような答弁をされておられたそうですが、私の知り合いの職人さんは、なかなか帰りにビールを飲んでいる方はおりません。家へ帰って発泡酒を飲むのが関の山。そういう建設業界、今非常に都市部では硬直化をしている。まあ、業者の数も多いという実態もあります。 したがって、この補正予算でも、いろいろな先端科学技術産業であるとか新規産業のサポートという項目が挙げられて、予算をつけていただいております。私は、こういうサポート策、もちろん大事なんですが、やはり業種の転換、今調子のよくない業界、業種の皆さん方が思い切って業種の転換をする際に大きくサポートすべきではないだろうかということをずっと訴えてまいりました。 例えば建設業者さんが、もうやめよう、介護の仕事でもしようかなということになった場合には、もちろん再び商売を始めるための初期投資というものが要ります。そういうことについて、国として思い切った支援というものが必要ではないだろうかというふうに感じています。 自民党が政権に戻って、先祖返りをしているのではないだろうかというような話もあります。そういった意味で、私は、今回の補正予算、ざっと目を通していただきますと、疑問を感じる部分もたくさんあります。民主党時代の一括交付金から、今度はまたひもつきの予算組みになっているというようなこともあります。現実的に、一括交付金のときには、市の職員にどうですかということを聞きますと、いや、馬場さん、これは難しいんです、分野を超えて、局を超えて予算のとり合いをしないといけないんですという話を聞きました。 それでいいんですよ。縦割り行政と言われていることを解消していくためには、地方の役所も局を超えて予算のとり合いをする、そういう習慣を身につけさせていかないと、私は、地方の役所が国から見て信頼される時代がなかなか来ないんじゃないかな、そういうふうに感じておりまして、自民党さんにおかれても、政府におかれても、ぜひ先進的な予算組み、また、そういった裁量権のある財源の確保というものをお願い申し上げたいと思います。 それでは、具体的に質問に入らせていただきます。 まず最初に、今回の補正予算の目玉とも言われております地方の元気臨時交付金についてお伺いをいたします。 この地方の元気臨時交付金、名前は元気というのが入っておりますが、なかなか、地方の首長さん等にお話を聞きますと、そこまで元気になるかなというのが実感でございます。我が党の中田宏議員が先般大阪へ参りまして、松井大阪府知事、橋下大阪市長とも、この件についていろいろとヒアリングをしてきていただきました。一言で言うと、使い勝手が悪いという評判でございます。 そこで、総務大臣にお伺いをいたします。 地方の首長さんが元気臨時交付金について余り喜んでいないという原因はどこにおありになると思われますか、お伺いいたします。
○新藤国務大臣 大変いろいろ示唆に富んだお話をまず冒頭お伺いしたことはよかったと思います。共感できるところもたくさんあります。 私も総務大臣になりまして、みずからの役割は何か。それは、地方行政を所管する大臣でありますが、国というのは地域、地方の固まりである、だから、一つ一つの地域にそれぞれの独自性やそれぞれの魅力を持たせて、いろいろな工夫をしながら町の元気をつくり、それの固まりが国になるんだ、こういう思いでいろいろな御支援をさせていただこう、このように思っているわけであります。 それから、親孝行したいときに親はなし、それに対していろいろな川柳がございました。私、あえて一つお返しさせていただくとするならば、親孝行親がだめでもやりなさい。親孝行というのは、誰かにやられたからじゃないんだ、自分の考えでやるべきものだ、このように私は思っております。 その上で、御質問でございますが、首長の皆様に評判が悪いとは私どもは聞いておりません。それから、実は今回の臨時交付金というのは、これは単に積み上げたものではありません。そもそも、自治体の方からの御要望をいただき、どのぐらいできますかということをきちんとヒアリングした上で積み上げていったものであります。 今回あえてハードのみにしたというのは、まずは大規模な公共投資を集中的に行って需給ギャップを埋めよう、こういう国家の基本があります。 それに加えて、今回、実は私も同じ疑問を持ちまして、ソフト事業を入れなきゃだめだよ、こういう話、実はこの制度の設計をするときにやりました。結果として、調べたところ、前回、麻生内閣のときにやはりこのような交付金を出しまして、そのときはハード、ソフトをやったんです。そのときのソフトは、五千億需要があったんですね。ですから、別途資金を手当てしました。今回は、いろいろ市町村の皆さんに聞いて、いかがですかという中で御要望があったのは、五百億程度なんです。これはみんな地方債や地方財政措置でカバーできる範囲でございました。 ですから、あえて今回はソフト事業を含まなかった。しかし、ソフトでおやりになりたいことはきちんと地方財政の措置の中で手当てできる。ハード、ソフトをやっていただくんです。ただ、ちょうど年度末でもございますし、この時期にできるものとして、まずはこちらの交付金をつくろう、こういうことであります。 それから、この交付金は、実は正式名称は地域経済活性化・雇用創出臨時交付金というんです。これが法律上というか制度上の名前なんですが、よくわからないということで、とにかくここはみんなで頑張って、お金を配ることじゃないんだ、今、日本に必要なのは仕事をすることなんだ。そして、地域隅々に至るまで、いろいろな皆さんが、町のために、そして命を守るための仕事をしようじゃないか。こういうことで、日本を元気にしようという思いでやろうじゃないかということから、地域の元気臨時交付金、これは愛称なんでございますが、私の方で提案させていただいて、財務省の、財務大臣の理解を得てこういう形にしたので、使ってくれるとうれしいし、わかりやすいじゃないですか。 みんなで気合いを込めて頑張ろう、こういうことでありますから、ぜひ御協力をよろしくお願いしたいと思います。
○馬場委員 地方にヒアリングをしたとおっしゃいますけれども、全体の仕組みが提示されずに、どんな事業がありますか、どんなことをしたいですかという聞き方をされていると思うんですよ。今のような全ての、この交付金の仕組みとか、また、昼からうちの議員が質問すると思いますが、十五カ月予算といっても繰り越せるのかとか、いろいろな問題点があるまま、地方にその話をおろしているんですよ。ですから、地方の首長さんは三歩下がってこの話を聞いているんです。これは私の地元の市長さんにも聞きましたので、間違いのない話だと思います。 もう一度そういうところを提示した中で、今度は本予算で、先ほど馳委員からもおっしゃっていただきましたけれども、もう一度そういうところをクリアにした段階で、私は、地方に聞いてやっていただいて、そして、十二月のややこしいときというのは、地方は予算編成していますから、そんなややこしいときにややこしいことを言われても、できる能力ないんですわ。 それは、十二月十六日、自民党が勝利されて、政権に復帰されてすぐこれを打ち出されましたけれども、地方はそういうことを想定していないので、なかなか物理的、能力的にできないということもあったんじゃないかなというふうに思います。 先ほども申し上げましたように、地方分権というのであれば、やはり地方に財源をおろしていく、これが一番大事なことですので、ソフト事業は数百億しかなかったという先ほど大臣の御答弁ですけれども、私は、きちっともうちょっと調査をしていただければ、もっとたくさん出てくるんじゃないかなというふうに考えますが、来年度予算に向けて、それでは、大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○新藤国務大臣 御指摘のように、物事、完璧なものというのはありませんから、それは、喜んでくれる人もいれば御不満の人もいるかもしれません。 我々とすれば最大限の、いろいろな御要望を入れた上で、忙しい中といいますが、それは、きちんとしたものを御要望いただいて、そこから組み上げていったものだということはぜひ御理解をいただきたい、このように思います。 そしてその上で、ソフトの事業は、これは当然必要です。重要だと思います。ですから、二十五年度においては、ハード、ソフト、どちらでも使える、こういう形のものを、今度は地域の元気づくり事業、こういう形で地方交付税として措置をしたい、こういうことでお願いをしております。これは約三千億円ございます。 この財源は、地方公務員の給与を削減していただく。地方公務員が地域に対して協力をする形で財源を生み出していただいた中からこれを充てて、しっかりと、まずは公務員が隗より始めよで財政再建、そしてこの国を元気にさせていく。その隗より始めよで行っていただいた協力行為が町の仕事となって使われていくんだ、そこで、ハードでもソフトでも、皆さんの町で使いやすいように、やりたいことをやってください、こういう仕組みをさせていただいているわけであります。
○馬場委員 その考え方については、私どもも要望してまいりましたし、評価をさせていただきたいというふうに思います。 ただ、先ほども申し上げましたように、やはりもうちょっと丁寧に地方の声を聞いてやっていただくと、もう少しニーズが高まってくるんじゃないかな。三千億と言わずに、もう一桁上げて三兆円ぐらいのお金をつけてやっていただいても僕はいいんじゃないかな、そういうふうに思いますので、その辺の丁寧な手続の進め方というものをお願いしておきたいと思います。 続きまして、私は、国会では余りこのことを認識されておられる議員さん、また職員の方は少ないんじゃないかなと、こちらへ寄せていただきまして感じました。臨時財政対策債というものがございます。 この臨時財政対策債、略して臨財債といいますが、まず、この臨財債が平成十三年度から発行できるようになったわけですが、その理念、考え方について御答弁いただきたいと思います。
○新藤国務大臣 臨時財政対策債、これはいわゆる赤字地方債ということであります。 まず、地方の歳入については、国庫支出金それから地方債、この特定財源、これにあわせて、地方税、それから地方交付税の法律による定率分、こういったもので歳入の財源を見込んでいきます。そこに、足りない、財源不足について国と地方が折半して補填をする、これが臨時財政対策債でございます。
○馬場委員 大臣の御答弁ですので、お聞きいただいている方も非常に理解をしにくいんじゃないかなと思います。 私から簡単に申し上げますと、一般家庭でいいますと、親が借金まみれで首が回らない、そこで子供に、おまえ、借金せいと。それで、子供が言うんですね。いや、借金しても、私、返されへんから勘弁して、こう言うているんですが、親は、いやいや大丈夫、また将来俺が返したると。一千兆円の借金がある親が、子供にどんどんどんどん借金せいと。これが実態だと私は思うんです。 これは大変な問題になってくるんじゃないかなと思うんですが、具体的にお聞きをいたします。 平成十三年度にスタートいたしました。五年ごとの、平成十八年度、二十三年度、そして、もしおわかりになるようであれば平成二十五年度末の臨財債の残高推移というものをお聞かせいただきたいと思います。
○新藤国務大臣 これは、十八年度が累積残高が十七兆九千四百四十五億円です。それから二十三年度が三十六兆五百十六億円、そして平成二十五年度は四十五兆百九十三億円、こういうことになっております。
○馬場委員 これは先ほどお聞きしませんでしたが、平成十三年度にスタートをして、三年間に限っておったんです。三年の時限的な制度だったんですが、三年たったときに、もうちょっと延長しましょう、もうちょっと延長しましょうということで今までやってきました。一応、来年度、平成二十五年度末でこの制度を終わらせるというように聞いていますが、大臣のお考えはどうでしょうか。
○新藤国務大臣 これは、我々としても、できれば出さない方がいいに決まっているわけであります。ですから、そういったことで努力をしなくてはいけない、歳出削減、そして税収の向上をする、こういう努力をしなくてはいけないわけであります。 来年度につきましては、そのときの状況によって判断しなくてはならない、このように思います。
○馬場委員 現在の国の財政状況を見て、来年度、情勢を見てやめるという選択肢は本当にあるんでしょうか。そして、平成二十五年度末で四十五兆円という、国家予算の半分の累積残高になってきます。本当にこれは返してやっていただけますか。 私は、これは堺市議会でも何度も質問をしました。財政担当の職員は、いや、国が返すから、国が返してくれると言っているから、だから大丈夫ですと。返してくれへんかったらどうするんですかと聞いたら、いや、それは国の責任ですというふうに言っておりました。大臣、どうですか。
○新藤国務大臣 その方の言うとおりだと思います。私たちは、臨対債の元利償還金については、全額を後年度地方交付税の基準財政需要額に算入している、ですから、これは確実に償還をできるように財源保障しているということであります。 あとは、国全体の財政をきちんと健全化させていく中で措置をしていかなくてはなりませんから、何よりも景気をよくし税収を上げていく、その中から歳出削減をしつつ健全な財政をつくっていく、このことに尽きるわけであります。
○馬場委員 地方の公務員に聞きますと、私、よく怒ったんですが、国から補助金をもらえますとか、国から交付金をもらえますとか、国が借金を返してくれますとか、すぐそういう言い方をするんですね。それは、原資は国民の税金なので、右のポケットから出すか、左のポケットから出すか、そういう問題だから、公務員としてそういう発言はやめてほしいということをずっと申し上げてまいりました。 この臨財債も、どこの借金かと聞きますと、地方の借金だというんですね。これは公式見解で地方の借金だと聞いています。そういう観点でいうと、国のプライマリーバランスに対する影響はないということになるんですが、プライマリーバランスをよくしていくということはこの国会でも何度も答弁がなされています。 これは、私の言い方で言うと、地方に借金をなすりつけておいて、国がプライマリーバランスを数字のマジックで合わせていくということは、ちょっと頭のいい官僚の方がお考えになるとすぐできることなんじゃないかな、そういう危惧をしておりまして、この臨財債という債券、非常に責任の所在が曖昧で、私は、非常に将来に大きな問題を残していくんじゃないかな、そういうふうに考えております。 地方からは、所得税、法人税の法定率を引き上げてくれということを、何度もいろいろな団体を通じて要望が上がっているはずです。この臨財債、どこかでストップをかけないと私は大変なことになると思いますが、最後に大臣、私は、所得税、法人税の法定率を引き上げて地方に手当てをすべきで、これ以上臨財債を発行させるべきではないというふうに考えますが、大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○新藤国務大臣 これはまず、国と地方の役割分担だ、このように思っていただければいいと思います。 それから、今、法定率分を見直すかどうか、それは総合的な状況判断が必要だ、このように思っています。
○馬場委員 時間が終わりましたので、最後に一言だけ申し上げます。 私たち日本維新の会は、こういった問題をいろいろとつまびらかにしていく中で、やはり現状の地方交付税制度がもう限界が来ているというふうに判断をしております。地方の財源は、やはり消費税を全額地方税化するということを衆議院選挙でも公約の一つとして掲げております。 自民党政権、大変な議席をお持ちで、安定した政権運営がなされているようにお見受けをいたしますので、ぜひ我々と一緒に、将来に胸を張って、責任を持って残せる社会、そして制度づくりをお願い申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○山本委員長 これにて馬場君の質疑は終了いたしました。 次に、村上政俊君。
○村上(政)委員 日本維新の会の村上政俊でございます。 私は、つい先日まで中国専門の外務官僚をやっておりまして、現在二十九歳の、維新の会で最も若い代議士でございます。ですので、何かとふなれな点がございますので、いろいろと御迷惑をおかけするとは思いますが、岸田外務大臣と小野寺防衛大臣、そして外務省、防衛省のそれぞれの先輩方の胸をおかりして精いっぱい努めてまいりますので、どうぞ何とぞよろしくお願い申し上げます。 我々は野党ではございますが、是々非々でこの通常国会に臨むというふうに申し上げております。特に外交、安全保障については、党派を超えて、また政局や党利党略を超えて、国益に資する長期的な議論をしていくべきだというふうに思っておりますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。 我が党からは、本日は、村岡議員より農業、そして馬場議員からは地方分権について、そして、私からは昨日の北朝鮮の核実験について、また中国のレーダー照射についてお伺いしたいと思います。 まずは、北朝鮮でございます。 最初に、両大臣に御決意を伺いたいと思っております。 昨日の北朝鮮の核実験を受けて、多くの国民が、我が国の安全保障の環境について改めて危機感を持っておると思います。この国民が注目する予算委員会の場で、ぜひ両大臣より、国民へのメッセージという形で、国民の生命と財産を守り抜くという決意を伺いたいと思います。
○岸田国務大臣 昨日の北朝鮮による核実験の実施についてでありますが、我が国を含む国際社会が、既存の国連安保理決議の完全な遵守を求め、また、核実験を含む挑発行為を決して行わないように繰り返し求めてきました。にもかかわらず今回この核実験が強行されたこと、これは、北東アジアそして国際社会の平和と安定のために大変危機的な事態であり、容認することは決してできないと考えております。 今回の核実験は、既存の国連安保理決議、さらには日朝平壌宣言、さらには二〇〇五年の六者会合の合同声明、こうしたものに違反するものでありますし、対話を通じて問題を解決していこうという動きにも逆行する、こうした行為であります。厳重に抗議をし、そして断固として非難をしなければならない、こうした行為だと思っております。 我々も、国連に対して早速働きかけを行い、そして各国とも連携をしております。ぜひこういった事態に対して断固とした態度で臨まなければならない、このように強く思っております。
○小野寺国務大臣 概略については今、外務大臣の方からお話がございました。 私どもとしましては、領土、領海、領空、そして国民の生命財産をしっかり守るということが役目でございますので、警戒監視を怠らず、しっかり対応していきたい、そのように思っております。 私ども、さまざまな外交ルートを使って防衛省としても対応させていただき、昨日はロックリア太平洋軍司令官が防衛省にお越しになりましたので、私の方から、この問題についての情報交換、そしてまた日米としての対応、このことについて意見交換をさせていただきました。 これからも怠りなく対応していきたい、そう思っております。
○村上(政)委員 両大臣の力強い決意を伺って、私自身も安堵いたしましたし、国民も胸をなでおろしておると思います。 それでは、個別の論点についてお伺いしたいと思います。 まずは、北朝鮮の再実験の可能性についてでございます。 韓国の国防省によれば、豊渓里の三つの坑道のうち、今般の核実験では西側の坑道が使用されたと推定されております。また、南側の坑道でも以前から核実験の準備が進められているというふうに言われております。 北朝鮮が再実験を行う可能性について、政府としてはどのような見解をお持ちでしょうか。お伺いできればと思います。
○岸田国務大臣 我が国としましては、情報の収集そして分析、これにつきましては今全力で取り組んでいるところでございます。北朝鮮の意図等について私の方から申し上げることはできませんが、大きな関心を持って、こうした動きを注視していかなければならないと思っております。 詳細につきましては、御案内のとおり、インテリジェンスにかかわるものでありますので、この場で詳細を申し上げることは控えさせていただいておりますが、情報収集、分析に全力を挙げているということ、ぜひ御理解いただきたいと存じます。
○小野寺国務大臣 韓国を含めて、今回のことについてさまざまな報道が出ているということは私どもも承知をしております。特に村上議員は国際情報官組織にもいらっしゃいましたので、我が国のインテリジェンスの問題、どのぐらいの能力があるかということも御存じだと思いますので、しっかり対応し、さまざまな情報収集に今全力を挙げております。
○村上(政)委員 両大臣、ありがとうございました。引き続き情報収集に努めて、万全の体制を築いていただければと思います。 次に、今回の核実験について、脅威の度合いがどのように変化したというふうに認識されておられるのかについて、お伺いしたいと思います。 朝鮮中央通信によれば、今回の実験では、核兵器の小型化に成功したとしております。政府としてはどのように受けとめておられるでしょうか。また、我が国の安全保障環境に対してはどのような影響があるというふうに考えておられますでしょうか。
○山本委員長 どなたにお聞きになるの。
○村上(政)委員 両大臣にお伺いいたします。
○岸田国務大臣 御指摘のように、今回の核実験につきましては、さまざまな報道が行われています。また、さまざまな情報が発せられております。こうしたものを現在しっかりと収集し、分析している状況であります。 今分析中ということで、その評価等につきましては、この場ではまだ控えさせていただきたいと思っています。
○小野寺国務大臣 今回、国際社会が心配しておりますのは、昨年十二月の十二日に北朝鮮のミサイル発射事案がありました。あの性能につきましては、防衛省としての分析、評価を公表させていただいておりますが、従来に比べて到達距離も、そしてまた性能も向上しているということが、これは日米韓共通の認識ということになっております。その中で、今後、核弾頭の問題というのが大変注視をされる内容でございます。 今、私どもとしまして、今回の事案について、最終的な検証、検討も必要だとは思っておりますが、いずれにしても、現在、核弾頭の小型化の実現に至る可能性、これも排除できないものということで、警戒監視をしっかりしていくことが一番肝要なことだと思っております。
○村上(政)委員 次は、中国と北朝鮮の関係について伺いたいと思います。 中国のヨウケツチ外交部長は、昨日、北朝鮮の池在竜駐中国大使を呼んで、強烈な不満と断固たる反対を表明するというふうに中国の外交部のホームページにも掲載されております。私自身もホームページを確認いたしました。また、先月、中国は北朝鮮を非難する安保理決議に賛成いたしております。 中国の北朝鮮政策が変更されつつあるという認識はお持ちでしょうか。また、その場合は我が国にはどのような影響があるというふうにお考えでしょうか。両大臣にお伺いいたします。
○岸田国務大臣 北朝鮮の動向につきまして、中国の動向がポイントになるという御指摘、これは先生御指摘のとおりだと思っています。 昨日も、私自身、ロックリア米太平洋軍司令官とも会談をさせていただきましたし、ケリー米国国務長官、さらにはオーストラリア・カー外相、さらには金星煥韓国外交通商部長官、こうした方々と電話会談をさせていただきました。その際にも、中国の動向が大変重要である、安保理の動きにおいてもぜひ中国の協力を求めていかなければいけない、こういった話をさせていただきました。 ぜひ、今後とも、この安保理の決議の採択を初め、国際社会が連携して決議採択に向けて努力をしていかなければならない、このように思っております。 そして、中国においても、昨日の核実験を受けまして、強烈な不満と断固たる反対を表明する、こうした発言を行っております。こうした状況をしっかり注視して、国際社会の連携を深め、北朝鮮にこれ以上の挑発行為を許さないように環境をつくっていかなければいけない、このように考えております。
○小野寺国務大臣 中国と北朝鮮の関係については、外務大臣がおっしゃった全体の環境の状況だと、私どもも同様の認識を持っております。 その中で、防衛省としましては、中国軍の動向についても注視をして警戒監視を行っている、そのような状況であります。
○村上(政)委員 加えて、外務大臣にお伺いしたいと思います。 国際社会と中国と連携した上で北朝鮮の問題に対処していくという方針、全くそのとおりだと思います。 さて、その中で、実際にどのように具体的に中国と連携して北朝鮮の問題に対峙していくのか、日中関係が比較的悪い状態、悪化している状態の中で、どういった具体策があるのかという点についてお伺いしたいと思います。
○岸田国務大臣 今回の核実験の実施を受けて、我が国としては、まずは我が国独自の制裁を発動しなければならないと思っておりますし、あわせて、国連安保理において国連憲章第七章に基づいた、より強力な決議を採択する、このために努力をしなければいけないと思っています。その際に、常任理事国である中国のありようは大変重要だと思っております。 我が国は、今現在は安保理の理事国ではありません。そういったことから、昨日、安保理の現在の議長であります韓国の外交通商部長官ともお話をさせていただきました。金長官、現在ニューヨークにおられまして、昨日もこの安保理の非公式協議において議長としてみずから会議に参加した、こうしたことであります。こうした長官と電話会談をさせていただいた。そして、安保理の非常任理事国でありますオーストラリアのカー外相とも、きのう電話会談をさせていただき、連携を確認させていただいた、こういったことであります。 こういった関係各国と連携する形で国際社会の連携を確認し、そして、結果として、安保理におきましても新たな決議、強力な決議採択につなげなければならないと思いますし、北朝鮮に対してしっかりとした抗議の意を伝えていかなければいけない、このように考えております。
○村上(政)委員 外務大臣より、我が国は今国連の安保理に席がないという点、御指摘がありましたので、その点についてお伺いしたいと思います。 北朝鮮の問題について討議する最も重要な場は、やはり、今御指摘のあったように、国連の安全保障理事会であるというふうに考えます。 二〇〇九年の五月の核実験の際には、我が国は非常任理事国であって、安保理決議の千八百七十四号を採択する際に議論を主導したことは記憶に新しいことであると思います。しかし、今外務大臣より御指摘のあったように、我が国は現在安保理のメンバーから外れておりますので、そういった安保理の中で議論を主導するということができません。こういうことは、我が国の国益の観点からも非常にマイナスであるというふうに考えます。 我が国は、もう一度、安保理の常任理事国入りを目指して運動を展開していくべきではないかと考えますが、外務大臣の見解はいかがでしょうか。
○岸田国務大臣 先ほど申し上げましたように、我が国は、今、安保理の非常任理事国ではありません。しかし、昨日の安保理の非公式会合開催に当たりましては、我が国がこの開催を強く求め、結果として、開催という結果となりました。今の立場においても、最大限、国際社会に働きかけ、結果を出すよう努力をしなければいけない、そのように思っております。 そして、非常任理事国入り、非常任理事国の選挙に向けても、我々はしっかりと、立候補し、そして協力を得るべく、国際社会に協力を要請していかなければいけないと思っておりますし、さらには、国連改革という点においても我々は努力をしていかなければいけない。 おっしゃるように、安保理における立場は大変重要だと考え、今申し上げましたような努力をしっかり続けていきたい、このように思っています。
○村上(政)委員 外務大臣、私は、我が国は国連の常任理事国に入るべきではないかというふうにお尋ねいたしましたので、ぜひその点についてお答えいただきたいと思います。
○岸田国務大臣 国連改革の議論の中で、ぜひ安保理の常任理事国という立場を目指し、努力をするべきだと私も思っております。
○村上(政)委員 しっかりとした決意のあるお答え、ありがとうございました。 次には、我が国とアメリカとの連携についてお伺いしたいと思います。 今回、昨日、安倍総理がルース駐日大使と会われ、また、事前にもアメリカから報告があったというふうに聞いております。日米の間での緊密な連携をしっかりとしていくことが我が国の国益に資すると考えます。 来るべき日米首脳会談においては、北朝鮮問題をどのように取り上げられる御予定でしょうか。外務大臣にお伺いしたいと思います。
○岸田国務大臣 御指摘のように、日米同盟は大変重要であります。 昨日の北朝鮮の核実験の実施に当たりましても、安倍総理はルース駐日大使と会談を行い、また、小野寺防衛大臣も私もロックリア米太平洋司令官と会談を行い、そして、私もケリー国務長官と電話会談を行いました。 その一連の会議の中で、日本側からは、オバマ大統領が声明の中で同盟国への防衛コミットメントは確固たるものであると述べられている、このことにつきまして大変歓迎をするということを申し上げ、米国側からは、重要な同盟国である日本を含め、米国として同盟国を防衛するコミットメントが不動のものであることを大統領が明確にしたものである等の説明がありました。 このように、しっかりとした日米同盟を確認することは大変重要だと思っております。今月後半に予定されます日米首脳会談において、具体的な議題につきましては現在調整中でありますので申し上げることはできませんが、いずれにしましても、日米首脳が忌憚のない意見交換を行い、その結果、日米同盟の復活を内外に示す大変重要な機会になるのではないかと想像しております。
○村上(政)委員 日米首脳会談の成功を私自身も祈念するところでございます。 午前中の最後に、韓国との連携についてお伺いしたいと思います。 日韓関係は、領土問題を抱えておりまして、領土問題については我が国の原則的な立場を維持するべきであると考えます。他方、北朝鮮問題については、韓国との連携を強化する必要があると考えます。 韓国の朴槿恵新政権発足を契機にして、昨年実施することができなかった軍事情報包括保護協定、GSOMIAを含む日韓防衛協力について、議論を再び活性化していくことが必要ではないかと考えます。防衛大臣の御見解を伺いたいと思います。
○小野寺国務大臣 日韓の関係、特に軍事的な役割というのは大変重要です。特に、北朝鮮のさまざまな事案の発生が行われている最近の状況を見ますと、地理的にも、やはり韓国、そして日本、そして最終的には米国が共同して、さまざま意見交換をするということも大事だと思っております。 残念ながら、昨年、GSOMIAについてはもう一歩のところで締結ができない状況にありましたが、私どもとしましては、少なくても日米韓ともにこの重要性は十分に認識をしておりますので、一日も早い情報共有ができる、そしてまた北朝鮮に対しても共同でしっかり対応できるような体制を構築していきたいと思っております。
○村上(政)委員 ありがとうございました。 引き続き、午後には中国のレーダー照射事案についてお伺いしたいと思います。ありがとうございました。
○山本委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時一分休憩 ————◇————— 午後一時開議
○山本委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。村上政俊君。
○村上(政)委員 午前中の北朝鮮の核実験に続いて、午後は、中国海軍の軍艦のレーダー照射事案についてお伺いしたいと思います。 まず初めに、証拠の開示の問題についてお伺いしたいと思います。 九日の読売テレビの番組で、小野寺防衛大臣より、証拠の公表を検討しているという御発言がございました。 私自身は、防衛省と考え方は基本的には同じであります。我が国の情報収集そして分析能力をいたずらに他国に知らせる必要はないと考えております。他方、公表して我が国の防衛に支障のない証拠があるのであれば、二〇一〇年の尖閣沖における漁船衝突事故の反省も踏まえて、むしろ適時適切に証拠を公表して、国際世論に対して働きかけを行っていく必要があるのではないかと考えますが、防衛大臣のお考えはいかがでしょうか。
○小野寺国務大臣 御指摘の今般の中国艦船の火器管制レーダーの照射事案でありますが、これは、護衛艦の機材が収集したデータを、海上自衛隊の電子情報支援隊、横須賀にありますが、ここで、このレーダーの周波数等の電波特性や護衛艦等と相手の位置関係など、現場の状況について慎重かつ詳細に分析を行った結果、我が方としては確信を持っているということでございます。 当該の開示につきましては、中国側の反応を見きわめる必要があります。また、開示に当たっては、自衛隊の情報収集・分析能力を明らかにするおそれがあるということでありますので、関係省庁との調整を踏まえ、慎重に対応しているところであります。
○村上(政)委員 私がお伺いしたかったのは、我が国の情報収集・分析能力に差し支えない範囲であれば証拠を開示してもいいのではないか、かえってその方が国際世論に対して適切な訴えをできるのではないかという点でございます。 もう一度、防衛大臣よりお答えいただきたいと思います。
○小野寺国務大臣 我が国の分析能力等につきましての評価は、既にアメリカにおいては、ヌーランド報道官が明確に日本の対応について評価をしていただき、また中国との今後の協議について期待する旨のお話もありましたし、昨日、ロックリア司令官の方からも、意見交換の中で、我が国の対応についての評価をいただいております。 今大切なのは、私ども防衛省としましては、二度とこのような案件が起きないようにすること、これが重要だと思っております。そのために、中国側との、今後、従前から協議を続けておりました海上連絡メカニズム、この交渉再開を最優先に考えております。 引き続き、中国側の対応を踏まえながら、政府内で慎重に検討していきたいと思っています。
○村上(政)委員 防衛大臣、お答えありがとうございました。 今御発言の中にあった危機管理の問題についてもお伺いしたいと思います。 偶発的な武力衝突を回避するためには、今防衛大臣の御発言の中にあった海上連絡メカニズムの早期の構築というものが必要になってくると思います。その点について、お考えを改めてもう一度お伺いできればと思います。
○小野寺国務大臣 この海上連絡メカニズムということですが、この両国の通報システムにつきましては、大枠では実は従前から合意をしております。その細目を詰める作業に入っておりまして、これは前政権におきましても精力的に交渉を続けられていた経緯がございます。 内容につきましては、まず目的として、相互理解及び相互信頼を増進し、防衛協力を強化するとともに、不測の衝突を回避し、海空域における不測の事態が軍事衝突あるいは政治問題に発展することを防止することということで、年次会合、専門家会合、二国間のホットライン、そして艦艇、航空機間の直接通信、こういうことについての合意を行っております。 累次の協議が行われておりますが、昨年秋以降、実はこの協議が滞っております。一日も早くこの協議の再開ということが必要だと思いまして、我が方としましては、七日に、北京の日本大使館から中国側にこの再開について申し入れ、八日には、日本におきまして、我が国の外務次官の方から程永華大使の方に同じく申し入れをさせていただいた経緯がございます。
○村上(政)委員 危機管理については、また、防衛大臣のお答えの中にあった相互信頼醸成については、ほかの枠組みもあるというふうに承知いたしております。 昨年の五月に中国の杭州で、第一回日中高級事務レベル海洋協議が開催されました。こちらも重要な危機管理を行っていくためのメカニズムであるというふうに考えます。 外務大臣より、第二回目の開催に向けての努力についての御見解について、お伺いできれば幸いでございます。
○岸田国務大臣 御指摘の事務レベルの協議、二〇一一年に立ち上がった日中高級事務レベル海洋協議の点だと思いますが、この協議、第一回目が、二〇一一年に立ち上がったまま、その後動いておりません。日中両国の海洋問題に関する定期的な協議メカニズムですが、こうしたメカニズムもぜひしっかり動かしていかなければならないと考えています。 先ほどの防衛当局間の協議とあわせて、こうしたメカニズムをしっかり活用するべく努力をしていかなければいけないと思っています。
○村上(政)委員 危機管理について、外務、防衛両当局間の、日中間での意思疎通をきっちりと図っていただいて偶発的な武力衝突を回避していくという点について、外務大臣そして防衛大臣より、しっかりとしたお答えをいただいて、非常に安心いたしました。ありがとうございました。 最後に、七日の予算委員会での防衛大臣の御発言について伺いたいと思います。 七日の予算委員会で防衛大臣は、国連憲章上、武力による威嚇に当たるのではないかと、このレーダー照射事案についてお答えになられました。報道によれば、政府内の調整を経ずにこういった御発言があったというふうに承知しておりますが、これは政府の公式な見解でございますでしょうか。お答えいただければと思います。
○小野寺国務大臣 政府内の了解を経ずとか、そういう内容ではなくて、これは私の方で再度、何度か明確にお話をさせていただいていますが、改めてお話をさせていただきたいと思っております。 一般的に、今回の火器管制レーダーの照射行為が、国際法上、国連憲章で禁じられている武力の行使や武力の威嚇に相当するかどうかという論点、このことについては、あり得るというふうに思っております。その旨であそこでお話をさせていただきました。 ただ、この武力による威嚇に当たるということにつきましては、当該行為が行われた全般的背景、当該行為の主体の目的や意図がどのようなものであったか、当該行為の対象がそれをいかに認識したかということの総合的な判断ということでありますので、私はあそこで、当たるのではないかという疑問を投げかけたということですので、真意は今お話をしたとおりでございます。
○村上(政)委員 時間が参りましたので、これにて終わりたいと思います。 両大臣には、北朝鮮の核実験に対して、非常にお忙しい中、時間を頂戴して、極めて建設的な議論ができたというふうに思っております。ありがとうございました。
○山本委員長 これにて村上君の質疑は終了いたしました。 次に、柿沢未途君。
○柿沢委員 みんなの党の柿沢未途でございます。 先日、八日の予算委員会基本的質疑でも補正予算の中身について問いましたけれども、費用対効果に疑問が投げかけられた森林整備、林業再生のための都道府県の基金事業に、いきなり今までの三倍の五百五十億円も積んだり、必要性についても効果についても首をかしげてしまうような事業が予算書の中に堂々と入っている。しかも、問題だと思うのは、ついこの間の十一月に会計検査院からこの事業が手厳しい指摘を受けているのを、所管の農林水産大臣が御存じでなかったことです。 正直、各省庁が要求した予算を精査も不十分なまま計上していて、内閣も各大臣も、きちんとした査定とチェックをし切れていないんじゃないでしょうか。 例えば、先ほども出ましたが、公共事業費をインフラ補修、老朽化対策に重点配分した、こういうことになっていますが、では、公共事業関係費のどれだけがインフラ補修、老朽化対策で、どれだけが新規事業なのか、その内訳はどうなっているのかお尋ねしても、なかなかその数字が出てこなかった。質問したら、ようやくそのあらあらの数字が出てまいりまして、公共事業関係費二・四兆円のうち〇・六兆円分がそうだ、補修と新規で大体一対三だ、こういう話になりました。 ということになると、補修が二五%、新規が七五%、こういうことになるわけですけれども、しかし、この一対三という数字、補修が二五%というのが例えば例年の公共事業関係費と比べて一体どうであるかといえば、多いのか少ないのかはやはり不明である、こういうことなんですね。 その一方で、安倍総理は、今回の補正はいわゆるばらまきではなくて、トンネルや橋梁といった既存のインフラ老朽化対策に重点化した、こういうふうに答弁をされておられるわけです。 重点化したと言うのであれば、その根拠は一体何なんでしょうか、お尋ねします。
○麻生国務大臣 今回の補正予算の公共事業関係のところの〇・六と二・四という話が今出ておりましたけれども、これは基本的には、〇・六という金額の数字が低いということを言われたいんだと存じますけれども、それは……(柿沢委員「いや、そういうことじゃないです」と呼ぶ)質問の根底はそこなんでしょう。(柿沢委員「これをもって重点化したとなぜ言えるのかということです」と呼ぶ)だから、その額を今説明させていただきますから。 新設、改良工事なんかに比べて、これは御存じかと思いますけれども、一基当たりの箇所については額が少ない、これがまず一番大事。例えば笹子のトンネル、トントントンと、あれは一カ所当たり二万円です。そういった意味では……(発言する者あり)だから、ちょっと聞いてください。一基当たりで説明しないとわからない。あなたはわかっているからいいね。ごめんなさい。 橋梁補修関係で平均で三千万円、トンネルあたりで五千万円、大体そういう額なんです。したがって、そういうのを積み上げていきますとなかなか大きなものにならないというのが一つなんです。 もう一点、その他〇・九兆円の追加につきましては、これは、学校の耐震性とかいうことにつきましては、トンネルをやると同時に、学校の耐震化とかまた老朽化施設に対して総額〇・九兆円の追加を行っておりますけれども、そういったようなもの。医療施設も耐震化をせねばならぬ、そういったようなことが主な内容だと御理解いただければと存じます。
○柿沢委員 要するに、例年の予算と比べて、もっと言えば、民主党政権時代の予算と比べて補修や老朽化対策に重点化したと言うから、どう重点化したんですかと聞けば、額は小さいものであるけれどもそういう気持ちだ、そういうことなんでしょうか。数量的にその根拠が示されているというふうには私には受けとめることができません。 一方、十三兆円の補正予算のうち、年金国庫負担の分を除いた十兆円、これは、規模ありきでなく、防災対策の推進、成長による富の創出、暮らしの安心・地域活性化、これを重点三分野として必要な予算額を積み上げた結果、国費で十兆円になったというふうにおっしゃっておられます。 しかし、配付資料の特別会計補正予算の予算書の抜粋を見ますと、例えば地域連携道路事業費、これはいわゆるミッシングリンクというものだと思いますが、同じ公共事業費ですが、線を引いてあるのでわかるとおり、防災対策の推進、成長による富の創出、その下には、暮らしの安心の確保、こう分けて計上しているんです。これは一体、中でどういう切り分けがなされているんでしょうか。 これは箇所づけがまだだから、中身がどのようなものが入っているかをここで議論するということにはならないのかもしれませんが、少なくとも、成長による富の創出と言うからには、経済成長に資すると言えるだけの事業になっていないといけないはずであります。例えば、BバイCがこれ以上になっているとか、こういうことがあるはずであります。 この地域連携道路事業費、この計上された費用が成長による富の創出に資する、こういうエビデンスは一体どのようにあるのか、お尋ねをしたいと思います。
○太田国務大臣 麻生大臣から話がありましたように、全体的には、この補正予算ということについては、防災対策の推進ということ、それから成長による富の創出ということ、そして、暮らしの安心の確保ということに集中的に取り組んでいくということでまず分けているわけです。 それで、今お尋ねのそうした地域連携道路事業というものは、道路自体のことで、それが、いわゆるリダンダンシーとか防災ということについてはそちらの要素に入る。分け方が、予算書は省庁別になっていますし事業別になっていますが、今度の緊急経済対策ということの上では三つに分けるということで、同じ道路でも、リダンダンシーというようなことの中には入れる。(柿沢委員「簡潔にお願いします」と呼ぶ)はい、短くします。 それから、通学路などの道路ということについてはということで分ける。それぞれが、その項目に分けて計上しているということでございます。
○柿沢委員 今申し上げたのは、成長による富の創出ということで計上している分は、それに予算を投入すれば経済成長がもたらされる、しかも、富の創出と言うぐらいですから、顕著にもたらされる、こういうエビデンスがあるんですねということをお尋ねしたんですけれども、それに関するお答えは残念ながらいただけなかったように思います。
○太田国務大臣 そこの、まさに富の創出にということの項目の中に、道路であれ、あるいは空港であれ、そういうことで入れているということでございます。
○柿沢委員 これは財務大臣にも御通告をさせていただいておりますが、資料をごらんいただくとわかるとおり、同じように北海道地域連携道路事業費も、防災対策の推進を図るため、成長による富の創出を図るため、こういうことに書いてある。また、港湾事業費もそうです。また、空港整備事業費もそうです。 これらの公共事業関係費の中で、成長による富の創出、こう書いてあるわけですから、それを名目に予算を計上しているわけですから、その事業に該当する条件は一体何なんでしょうか。 同じことを財務大臣にお聞きするわけですけれども、公共事業費全般を査定し計上した、こういう観点から、どういう基準で成長による富の創出ということで計上を認めたのか、お尋ねをしたいと思います。
○麻生国務大臣 成長による富の創出の分野の中では、例えば国際競争力を強化するというのは、成長に必ず資することになります。当然のこととして、羽田空港は強化されるとか、今、コンテナ船がこれだけ二十年間の間に三倍の大きさになっておりますから、それに対応できるだけの道路は、それに対応できるだけの港はという点になると、これは多々問題があるのは御指摘のあるとおりです。 したがいまして、そういった基幹的な交通インフラの整備というものは、必ず成長を阻害している分野ですから、そういった分野がきちんと整備されるということは、成長分野につながっていくのは当然のことだと存じます。
○柿沢委員 定量的にこういうメルクマールがあって、それを上回った場合は計上するとか、こういうことでないと、効果的な事業に予算を重点的に配分をしているというふうには言えないと思うんです。そういう意味では、政府の各省庁の方々がこれは成長に資するんだと言えば、何でも成長に資することになってしまうじゃないですか。 こういう形で、結局エビデンスがない中でこういう予算をぼんぼんぼんと積んでいるということであるとすると、この予算全体が本当に経済成長に大きく資する内容になっているかどうか、そのこと自体に疑問が持たれかねないというふうに思います。 ちなみに、農水省所管の国有林野事業特別会計の国有林野森林整備事業費、これは資料につけませんでしたけれども、これも今回、当初予算五百二十五億に二百億ぼんと積んでいるんですけれども、防災対策の推進そして地域活性化の推進、この二本立てで予算を計上しているんです。 これは多分、国有林野事業ではなかなか成長による富の創出という名目を立てづらかったのではないかというふうに推察いたしますけれども、こういうのを見ていますと、結局、積んだ予算の中で防災対策の推進として正当化されにくいものを、言ってしまえば、とりあえず、成長による富の創出であったり、あるいは地域活性化の推進であったりという名目をつけて計上している、中身の精査もそこそこに、要求のあったものを積み上げている、こういう印象が否めないんですが、この点についてはどのように御反論なさいますでしょうか。
○麻生国務大臣 今、緊急経済対策における重点三分野に、防災対策や地域活性化といった、これは政策目的に着目して整理をしているわけですから、予算の計上とは必ずしも一致しない。当たり前でしょう、だって片っ方は三分野でやっているわけですから。そういった意味では、所管官庁のあれとは少し分かれて出てくるので、わかりにくくなっている点は、我々も今後とも説明をしていかねばならぬところだと思っております。 傍ら、今、予算の選定に当たって、経済の効果だけではなくて、当然のこととして、復興の加速化とか防災の観点とか、そういった国民生活の安心の確保というものにお金をつけるということを勘案して行ったものであって、一律に費用と効果の比較に基づいて選定したものだけではありません。それは当然だと思います。 過去の予算編成においても、一律に定量的に費用対効果に基づいて全ての予算を査定していたわけではないのはもう御存じのとおりなので、したがって、現時点では、一つ一つの事業につきまして、費用対効果の定量的な予測というものをお示しするのは困難だと存じます。
○柿沢委員 だんだん、私たちがそう言っているからいいんだみたいな話に聞こえてくるんです。防災対策の推進しかり、そして成長による富の創出しかり、どういう定量的な効果があるんですか。特に、成長による富の創出と言うからには、経済成長にどう資するんですか、この事業は、この予算はとお聞きをしても、結局、答えられないどころか、費用対効果でやっているんじゃないとかこういうお話になってしまう。これでは中身の精査に進んでいけないというふうに思うんです。 中身の精査という意味でいうと、今回補正予算に計上される公共事業の費用便益分析、BバイCを求めた議員のリクエストに対して、実施計画ができていない、箇所づけが正式に決まっていないからそれは出せない、こういうことになっています。ですけれども、それではどうやって、必要性と効果の高い事業に厳選したと私たちは国会審議でチェックできるんでしょうか。 これについては、前政権時代に非常に大きな前進の兆しがあって、公共事業の箇所づけの仮配分について、前原国交大臣、そして馬淵副大臣が二〇一〇年の国会答弁で、これらを予算審議に資する形で公表することに前向きな答弁をされておられます。これは、予算の民主主義的統制の上で、大変よい考えだと思います。 これについては、現政権としてこの考え方を踏襲するお考えはありますか、国交大臣。
○太田国務大臣 まず、箇所づけについては、予算成立後に実施計画を策定して、財務大臣の承認を得た上で決定されて公表されるというのが、これまでの政権、いずれの政権でもそういうことだったと思います。
○柿沢委員 そんなことは存じています。財政法上の実施計画ということで、予算成立後に所管大臣が実施計画を策定して、財務大臣の承認を得て決定する、こういう決まりだからなかなか難しい点がある、こういうことは実は前政権の閣僚の皆さんもお答えになられているんです。しかし、その上で、箇所づけ、仮配分については、予算審議に資する形で公開をする方法を考えたい、こういうふうにおっしゃられていたんですよ。 私は、これは前進だと思います。前進だと思うけれども、これは現自公政権はやるつもりはない、こういうことで受けとめてよろしいわけですね。
○太田国務大臣 箇所づけ、再配分ということについては、前政権も、これまでの政権全て、それは、公表されるということは全てが予算が成立をしてということの後にということは、これまでも全く同じだというふうに思います。箇所づけですよ。
○柿沢委員 具体的な事業に、これに投じます、それが見えて初めて、それが本当に必要であるのか、緊急性があるのか、こういう判断ができるようになるわけではありませんか。だからこそ、それをお出しいただいて、そして、それをもとに審議を進めることが有益だということを申し上げているわけです。それは出てこない。そして、前政権の方針というものについても踏襲をするおつもりはないんでしょう。 では、予算全体の大枠の中で、成長による富の創出と言うからには、これはどういうふうに経済成長に資するんですかと言ったら、私たちがそう判断したものがそれに計上されている、このお答えしかいただけない。これでは、補正予算の、また緊急経済対策の政策効果というものを全く私たちの側から判断することなどできないということになってしまうというふうに思います。 また、基金事業についても本当はお伺いをする時間があればなと思うんですけれども、これも実は、自民党政権末期、麻生政権のころもありました。そのときに積まれた基金がまだ半分も残っているのに、今度、例えば四百六億円、医療施設の耐震化の基金、こういうものに積み増したりしているんです。執行率三七%の基金に、さらに四百億ぼんと今積もうとしているわけです。こういう基金事業の予算の積み増しを見ても、一体中身の精査はどうなっているんだ、こういうふうに思わざるを得ない。このことを指摘しておきたいと思います。 もう一方、稲田行革担当大臣にお見えをいただいておりますので、一点お聞きをしておきたいというふうに思います。 第一次安倍内閣の渡辺喜美行革担当大臣による国家公務員制度改革基本法の改革、この五年の改革期間がことし七月で終了いたします。現状、その基本法に沿った改革の中身はまだ法律として成立をしている状況にはないというふうに思います。 これについて、私は、今国会中、七月が期限ですから、法案を出して、そして成立をさせる必要があるというふうに思いますが、それについての稲田大臣の御決意をお伺いしたいと思います。
○稲田国務大臣 国家公務員が自分の仕事に誇りと責任を持って国家国民のために機能することができる公務員改革、そして、若く優秀な人材が公務員を目指すことができる本当の意味での改革を目指すべきだというのは、御党の代表である渡辺喜美代表が自民党の大臣であったときに熱意を持って取り組まれて結実をした、平成二十年の国家公務員改革基本法成立時といささかも変わるところはございません。 ただ、その後、我が党が政権をとっていた時代、また、民主党政権になってから、過去政府が三回にわたって法案を提出したけれども、さまざまな議論があってそれが廃案になったという経過もございます。 委員がおっしゃるように、五年の期限はもう間近でございますが、過去のその経過を私は総括をして、検証して、真の改革に取り組んでまいる所存でございます。
○柿沢委員 法案を出す、出さないについて御答弁がありませんでしたが、御決意としては、渡辺行革担当大臣時代の考え方と基本的な考え方の趣旨は変わっていないということだと思います。そのお言葉の一端に決意を感じさせていただくものではありますが、現状を見ると、七月までの期限の間に事をなしていこうという体制が本当に整えられているのか、疑問に思わざるを得ない部分もあります。 国家公務員制度改革本部事務局、この事務局長は、現在、一体どなたが就任されておられますか、大臣。
○稲田国務大臣 今委員が御指摘になったように、本当に必要な改革ではありますけれども、さまざまな議論がありました。幹部の一元化の問題や人事局の設置の問題、また、自律的労使関係制度の問題など、本当にさまざまな議論があって、私は、七月までに必ず法案を出すかどうかではなくて、本当に改革を進めるということの方が必要だと思っております。 それを前提とした上で、今の委員の質問についてでございますが、事務局長は辞任をして、今は空席でございます。
○柿沢委員 国家公務員制度改革本部事務局の事務局長は、政権交代以来、民主党政権時代の事務局長が御退任をされて、その後の事務局長の新しい選任がないまま、この間ずっと時間が経過をしている、こういう状況なわけです。 この体制では、幾ら稲田大臣が御答弁をされても、本気で公務員制度改革に、しかも七月の期限までの間に取り組む、こういう姿勢は感じられない、こういうことになってしまうのではないかと思いますが、いかがですか。
○稲田国務大臣 今答弁をいたしましたとおり、過去三回、政府が法案を出しても、さまざまな議論があって廃案になったという経過、私は、それを総括して検証することは非常に重要であると思っております。 私のもとで、過去の経過なども有識者からお話を聞いて、真の意味の改革を進めてまいりたいと思っております。熱意は、御党の渡辺喜美代表と全く変わるところはありません。
○柿沢委員 印象としてはどんどん答弁が後退しているように思われます。それだけ申し上げて、終わります。
○山本委員長 これにて柿沢君の質疑は終了いたしました。 次に、佐藤正夫君。
○佐藤(正)委員 今回、みんなの党から当選をしてまいりました佐藤正夫です。 早速質問に入りたいと思いますが、午前中、民主党の玉木議員の方から独立行政法人情報通信研究機構の件について質問されましたので、重複するところはなるべく避けたいと思っております。 それで、午前中からずっと聞いていますと、ある意味では、納税者、国民から見ると、ある日突然五百億円がぱっと湧いてきて、それに大きな枠をとりたいために予算がついた、このような議論がなされていました。 そこで、総務大臣にお尋ねをします。 この五百億円、どういう経緯で、そして今回の研究についても、きょう、今お手元に全部資料を配付しております、午前中よりも十分わかりやすくなったかなとは思いますが、何せ難しい研究ですので、文言を聞いてもなかなかわからないのも実態だと思います。 それで、私はきのう、この通信機構に行ってまいりまして、いろいろなお話も聞かせていただきました。それを踏まえながらまた質問させていただきますが、まず、総務大臣に、この五百億円の必要性等についてお尋ねをしたいと思います。
○新藤国務大臣 委員には、きのう小金井に行かれたということでございまして、まず、それには、ありがとうございましたと感謝を申し上げたいと思います。 そして、その上で、御質問のこの独立行政法人情報通信研究機構、これはNICTと略しておりますが、それにつきましての五百億円の施設整備費の必要性、これについてお答えを申し上げたいと思うんです。 まず第一に、情報通信分野が我が国の国内生産額の約一割を占める主力産業である、それから、国際的な進展が著しい分野であって、その変化に即応した研究開発投資、これが必要だ、これは問題意識を共有したいと思います。 その上で、今回我々がやろうとしておりますのは、超高速光通信技術。超高速光通信技術について、これは昨年の秋に、アメリカのメーカーが、より高速な次世代の、毎秒四百ギガビット級の光通信装置に着手した。それから、国際標準化を行っているのは米国の学会でありますが、この米国の学会がスケジュールを一年前倒しする。こういうふうに、この超高速光通信技術についてスピードが速まっております。それにまず対応するための研究施設をつくりたいというのが一つ。 それから、もう一つは、無線の通信技術につきまして、トンネルなどの社会インフラの劣化、それから刻々変化する環境情報、こういったものをビッグデータといいますが、そのビッグデータを一カ所に集めて、そして分析をする、こういうことをやろうとしております。 それは、トンネルだけじゃないんです。例えば、気候情報とそれから農作物の育成状況の情報、これを、大量なものを集約して分析することによって、農作物の最適な収穫時期をアドバイスできる、こういうビジネス展開が考えられております。 ですから、それらを可能とする無線通信技術の実証を行う施設を充実させよう、こういうことであります。 それから、情報セキュリティー技術につきましては、これは、ここのところ、感染したパソコンを遠隔操作するコンピューターウイルス、こういったものが国の機関にまで影響を及ぼしている、こういう状況に対する対策を、さらに集中した研究開発の中でつくってまいりたい、こういうことでこの予算を組んだわけでございます。
○佐藤(正)委員 いろいろ議論があって、重複があるかないか、そのようなことも実は聞いてきたんですね。研究開発ですから、横串はどうなっているのかというのを、実はきのう、いろいろお話を聞いてまいりました。 学会等ではいろいろ、研究者同士での話の中で、横串は通していますよというお話をいただいたんですが、先ほど、麻生財務大臣の方からは、この予算の中では、各省庁ではそういうことが余り見られないような答弁でした。 そこで、また別の視点から、今資料をお渡ししておりますが、六ページに、総務省の資料で、みずから評価をしているんですが、そこの「その他」の欄を見ていただきますと、これは、平成二十三年度、施設及び設備に関する計画は年度計画に基づき予定どおり実施されております、こういう文言が入っています。 これだけを見ると、予定どおりやっているのに、なぜ五百億円また急に出たのかなというふうに思えても仕方がない。 と同時に、この予算委員会の中で、二月の八日、総務大臣が、以前も要求したけれども、民主党からばったばった予算を切られちゃった、平成二十一年度に同じものを三百八十九億円出したけれども、ばったばった切られたんだというお話が実はありました。 そこで、総務大臣、これは同じものなんですか、この五百億円とは。そこをもう一回明確にお答えください。
○新藤国務大臣 私が前回、委員会のときに御答弁申し上げました、二十一年度に同じものを打ち出していたというのは、これは、施設整備費補助金という同じ項目で前回ありましたよという意味なのでございます。 御質問がそもそも、〇・六億円でしたか、施設整備費の修繕費に対して突然五百億が出てきた、〇・六億円が五百億になったという御質問でございましたから、これは私どもの事務方の説明がよくなかったかもしれませんが、同じものは、この二十一年度に項目としてお出ししていたんだというものを申し上げたということでございます。
○佐藤(正)委員 いわゆる施設整備で平成二十一年に出した。今回は五百億円。先ほど、自分たちの評価では、順調にいっていますよ、設備もいいですよ、ところが、急に五百億円出たというふうに判断されてもいたし方がないだろうと私は思います。これはもう、これ以上やると時間がありません。 次へ行きます。 そこで、先ほど来、費用対効果の話が随分出ておりましたが、この五百億円に対する費用対効果は、はじかれていると思いますが、いかがでしょうか。
○新藤国務大臣 ちょっと関連しますので、御説明させていただきます。 二十一年度の補正予算のときは、今、高速の百ギガビット級を一テラビットまで実現させよう、こういう研究をやろうとしたんですね。ところが、どんどん進んじゃったので、今度は、それをさらに十テラビットまでやろう、こういうような、もろもろございます。時代が変わっているので、当然、今の時代に合わせた、より新たな研究を求めなきゃいけない、こういうことがあるということであります。 そして、その費用対効果でございますが、製品の製造、販売に当たって必要となる原材料の調達、それから輸送サービスの利用状況など、財やサービスの産業間取引の状況に関する統計データ、こういったものを、情報通信産業連関表というものを総務省は持っております。その中で、どうやって波及していくかという、今までの、例えば一つの技術を開発するときに、どんな関連産業に波及するかという連関表があるんです。想定もありますし、実態の統計から得た、そういった測定値もあります。 こういったものを加えていろいろと計算した結果が、直接投資五百億に対して波及効果が八百億円。ですから、この五百億に対して、八百億入れて、合わせて千三百億程度に達する、こういう効果が見られるのではないかということなんです。 それで、御質問をいただいちゃったので、これを言わないとわからないので。 例えば、その千三百億の先に何があるかというと、現在で光通信市場というのは年間一兆円です。そこでは、今、日本の競争力は余り強くありません。なぜならば、今の光通信が、市場で使われているのは十ギガまたは四十ギガなんですね。だけれども、それに対して、今度、その先の、今我々が研究しようとしている百ギガビット、この百ギガを研究、実用化させようとしているのは日本だけなんです。ですから、今の十から四十ギガぐらいのものが切りかわるときに、我々は、日本がすごいシェアを、競争力を持つことができることになるんです。ですから、そういったものにいち早く取り組んでいくことが我々は重要だと思っています。 それから、今ビッグデータ市場というのは余り立ち上がっているとは言われておりませんが、これも、日本だけでやがて十兆円市場になる。世界の巨大市場が、これからビッグデータによって見込まれるわけであります。ですから、そのときに、日本の競争力を維持するための、そして先駆的な役割を果たすための開発をやりたいんだ、こういう趣旨でございます。
○佐藤(正)委員 丁寧な答弁、ありがとうございました。時間がないものですから、次にどんどん進んでいきたいと思います。 そこで、前回の予算委員会で総務大臣は、この五百億円、今のような理由で投資をすると、実は研究成果が早くなる、結果が早くなるんだということを言われていましたので、それは十分検証させていただきたいと思います。 聞いていたら時間がないので、次に行きます。 では、この機構は、一体、研究だけやっているのか、どういうことをやっているのか。これも昨日いろいろお聞きをしてまいりました。 そこで、実は今回の補正予算でも、ファンドをつくって民間にお金を出してもらう、そのためには一義的に公がまず動こうというようなお話が随分ありました。 そこで、ここの機構も実はそういうことを過去にやっているんですね。やっていて、どれだけの損失が出ているのか、もしくは、これから幾ら回収できるのか、未回収なのか、それも実は明確に出ていない。出ているのは、株式で投資したところが、もうやめて、株式を売却して損が出ていることはわかっている。全て損。 そして、なおかつ、今回は、私が見たら、情報通信研究機構には、五百八十九億円、累積欠損ですよ。そして、ベンチャーへ出資したところでも二十八億円、泡のごとく消えているんですよ。さらに、株式でやった、そこも消えている部分がある。こういうのが現実なんですよ。 要は、官がやったってできない、これが立証できている。これは答弁はもういいです。現実に、今私が数字を申し上げましたし、皆さん、資料を見ていただければわかります。 そこで、次に、三菱電機が、我々国民に対して大きな背信行為、大きな損害を与えた。 御存じだと思いますが、情報通信機構においては七億。その三菱電機に、何と、先ほど言った機構から研究費として二十八億円余りのお金が出ている。そして逆に、水増し請求をされている。そんなところにまだまだ二十八億円入れたまま。 民間では考えられませんよ。何を考えているんですか。このお金は誰のお金なんだ。誰が責任をとるんだ。誰も責任をとらないということがあるから、こんなことをやるんでしょう。 そこで、防衛大臣にお聞きしたい。 防衛大臣のところも多くの水増し請求がある。この今の状況、どこまで精査が進んでいるのか、でき得れば、どれぐらいの金額になっているのか、お尋ねをしたいと思います。
○小野寺国務大臣 御指摘ありました三菱電機等に関する過大請求事案についてお答えをさせていただきます。 防衛省は、平成二十三年九月、部外からの情報提供を受け、平成二十四年一月から三菱電機に対し制度調査を実施し、防衛省と三菱電機との間で平成二十一年度に契約を締結した〇三式中距離地対空誘導弾、契約金額三百三十六億円において、他の契約の設計工数などを当該契約に不正につけかえるなどのことにより、防衛省に対して申告する工数を水増しし、過大請求をしていたことが判明いたしました。このため、直ちに同社に対して指名停止の措置をとるとともに、特別調査を行ってまいりました。 また、同年二月には、三菱電機の関連会社四社についても、工数つけかえによる過大請求が発覚したことから、それぞれについても直ちに指名停止の措置をとるとともに、特別調査を行ってまいりました。 平成二十四年十二月二十一日に、同社より事案の全容解明及び再発防止策についての報告を受け、過大請求が行われた動機、背景等を分析し、制度調査の強化、違約金の見直し、指名停止措置要領の整備等を柱とする再発防止策を策定し、公表したところであります。 三菱電機の過払い額等について一円単位まで確定するための算定作業を行ってまいりました。同社の過払い額が確定するまでの算定作業が終了したことから、本日、同社に、納入告知書をもって過払い額等、これは過払い額延滞金、違約金の納入を求め、先ほど国庫への納入を確認いたしました。なお、指名停止の措置は本日までといたします。 過払い額につきましては、三菱電機が二百四十八億円、三菱電機の子会社の三菱プレシジョンが九億、三菱スペース・ソフトウエアが九億、三菱電機特機システムが三十六億、三菱の関連会社であります太洋無線が十五億であります。
○佐藤(正)委員 すごい額ですよね。これはけしからない。なぜそうなるのか。これは以前にNECも同じことをやっている。そして、この防衛機器については、日本ではNECと今言う三菱。だから、交代交代でやっているような状況なんですよ。 と同時に、入札制度の問題もある。いわゆる、一定の、十億で決めましたよでは、十億以内で終われば、それで済む。しかし、十億の上までとにかくやった形にする。すると、十億もらえる。財務大臣に質問できなくて残念なんですけれども、民間も多分そうなるでしょうね。予算を、最初からこれまでありますよ。実はそれが工数がもっと低く終わったのに、もったいないから工数を上乗せしたというのが事実なんですよ。前回も同じような手口じゃないですか。これが今言ったようなことで改善できるのかどうなのか。 もう質問時間が終わりましたのでこれで終わりますが、その改善する方策だけお聞きをして質問を終わらせていただきたいと思いますが、とにかく最後に申し上げます。 国民が払っている税金をこういう形で紛失しても、返してもらったらいいという問題じゃない。誰が責任をとるのか。防衛省にも総務省にもそれぞれ皆さん責任があるでしょう。そこをしっかり今後明確にさせていただく。そのことをお願いし、答弁を求めて、質問を終わります。(発言する者あり)では、もう答弁はいいです。 ありがとうございました。
○山本委員長 これにて佐藤君の質疑は終了いたしました。 次に、赤嶺政賢君。
○赤嶺委員 日本共産党の赤嶺政賢です。 きょうは、米軍の垂直離着陸機オスプレイについて質問をいたします。 今月の五日、普天間基地から離陸したオスプレイが兵員用の水筒を基地の外に落下させる事故を起こしました。 まず、事実関係について、防衛大臣に説明していただきたいと思います。
○小野寺国務大臣 お答えします。 今、委員からお話ありましたように、今月五日、米軍から飲料用の水筒ボトルの落下について公表があり、そして、このことにつきましては、これが大変重要な問題につながる危険性があるということで、我が省、現地の沖縄防衛局の方から、まことに遺憾であるということ、これを抗議させていただき、そしてまた、今後の管理の徹底並びに再発防止及び原因究明について、米国側からの情報を要請するよう申し入れたところであります。
○赤嶺委員 人命にかかわる極めて重大な事故であることは間違いありません。 オスプレイはこれまでも落下事故を繰り返しているんですね。二〇一一年には、アフガニスタンで、離陸中の機体の後ろの方から乗組員が荷物とともに滑り落ちて死亡しております。先月には、カリフォルニア州南部のサンディエゴで、洗浄液十九リットルが入った容器を落下させました。そのときは、自動車修理店の屋根を突き破り、車六台に被害を与えました。いずれも、機体後部のハッチからの落下事故であります。 防衛大臣に重ねて伺いますが、オスプレイは、後部の視界を保つためには、後部ハッチをあけた状態で飛行するとのことです。今後も同じような事故が起きる危険があるのではありませんか。
○小野寺国務大臣 今回の落下事案というのは、飲料用のペットボトルというふうに私ども報道では聞いております。このことについては、大きな問題につながる大変危険な状況に今後とも発展する可能性があるということで、そこはしっかり、この問題については警告を米側にはしていくつもりでございます。 また、今の問題ですが、運用上の問題だと思っております。米側には、このことも含めて再度確認をし、そしてまた、もし危険性があるのであれば、そのことについて私どもの方として懸念を伝えていきたいと思っております。
○赤嶺委員 後部のハッチをあけて飛んでいる限り、繰り返されるであろうという不安は誰でも持つんですよね。アメリカ側に対策をとってくれと言って、アメリカ側任せで本当に住民の安全を守ることができるのかという問題があると思いますよ。 これまでも数え切れないほどの米軍機からの落下事故が沖縄では繰り返されました。一九六五年には、当時十歳の棚原隆子ちゃんが米軍機から投下されたトレーラーの下敷きになり死亡した事件、今も県民の心に深く刻まれています。 民間地域上空での飛行訓練をやめ、住宅地に隣接した基地を閉鎖する以外に、問題の根本的解決を図ることはできないと思います。どんなに再発防止といったって、繰り返されているわけですから。やはり政府として責任をとるべきだと思います。 去年の十月にオスプレイが配備されてから、四カ月がたちました。沖縄本島の全域を本当に自由勝手に飛び回って、重さ三トンのブロックをつり下げて集落の上空で飛行訓練を行い、夜間訓練も野放しであります。 せんだって、配備後、激しい訓練が行われている宜野座村に私は伺ってまいりました。住民の泉さんという八十二歳の男性からお話を聞きました。泉さんの御自宅の二百メートル先にオスプレイの着陸帯があり、頻繁に訓練が行われているということであります。そのことをノートに記録されておりました。十一月七日夜にオスプレイが飛来した時刻を泉さんのメモに従って紹介しますと、午後七時三十五分、四十五分、五十分、五十三分、五十五分、八時、八時七分、十七分、二十分、二十六分、二十九分、三十四分、三十九分、四十一分、四十三分、四十五分といったぐあいであります。この時間帯にオスプレイが押し寄せてくるわけです。 琉球大学の渡嘉敷准教授が設置した騒音測定器によると、これまでに計測された騒音は最大九十八・九デシベル、電車通過時のガード下に相当いたします。屋根すれすれに飛行していくこともあるんです。夜間はぶつかるのではないかと恐ろしくなって、オスプレイが来ると、みんな二階に駆け上がって電気をつけに行くそうであります。人が住んでいるよとオスプレイに合図をしているんだというんです。これでは生活できないのではありませんか。 宜野座村は、たまりかねて、沖縄防衛局に、オスプレイによる訓練の即時中止と着陸帯の即時撤去を繰り返し要請しております。住宅地に近いオスプレイの着陸帯、これを即時撤去というのは当然の要求だと思いますが、防衛大臣、いかがですか。
○小野寺国務大臣 昨年十一月、同時期、私も実は宜野座村に泊まって、そのような音を聞いた経験がございます。 沖縄の皆様にとっては、これは大変心配な案件だと思っておりますので、私どもとしましても、現地の沖縄防衛局を通じて、さらにこのような実態を把握させていただき、そして、米側にはしっかり、この沖縄の皆さんの今まで思っている内容について伝えていきたいと思っております。
○赤嶺委員 大臣、ちょっと違いますよ。大臣が行かれた十一月から、ことしに入って、さらに一層ひどくなっているんです。日常茶飯事です。 もともと、住宅から二百メートルしか離れていない場所に着陸帯が存在すること自体が問題ではありませんか。二階の屋根をかすめるようにしておりていく以外にないわけですよ。なぜ撤去を求めないんですか。
○小野寺国務大臣 そのような要請が来ているということは承知をしておりますので、これはまた、私ども、省内でも検討させていただき、米側と協議をさせていただくことになるとは思いますが、いずれにしても、実態の把握をもう少しさせていただければと思っております。
○赤嶺委員 宜野座の村長は、その映像まで政府にお上げしていると思います。結局、米側と協議、協議ということで、県民の側は、住民の安全よりも米軍の運用を優先する姿勢が沖縄でのこういう事態をつくり出していると、怒りでいっぱいであります。 去年の九月の日米合意では、学校や病院などの人口密集地域上空の飛行を避ける、ヘリモードは米軍基地内に限るなどといたしました。沖縄県は、去年の暮れに、配備後の運用状況について、関係市町村の協力を得まして取りまとめた調査結果を政府に提出いたしました。それによると、配備後の二カ月間で確認された五百十七件の飛行のうち、実に三百十八件、六割が日米合意に違反するという内容であります。 調査結果の提出を受けて、政府はどのように対応したんですか。
○小野寺国務大臣 昨年十二月二十五日、沖縄県知事から、日米合同委員会合意に違反した飛行が三百十八件確認されており、政府の責任においてオスプレイの飛行実態を調査して日米合同委員会合意との関係を検証し公表することなどを求める要請書が、沖縄防衛局長及び沖縄担当大使宛てに提出されたと承知をしております。 これを受けまして、沖縄防衛局におきまして、これまで行っている目視調査等の結果を踏まえ、オスプレイの飛行状況について一件一件精査の上、確認作業を行っているところであります。 この要請書において、あわせて沖縄から求められている、現在普天間飛行場で実施している航空機航跡観測装置を用いた飛行状況の調査の手法をオスプレイにも導入することについては、当該装置が回転翼を対象としているものであるから、チルトローター機であるオスプレイに適用可能かどうかについて今技術的に精査をしているところであります。 いずれにしても、沖縄からの要請にお応えできるよう、引き続き検討を進めてまいりたいと思っています。
○赤嶺委員 結局、オスプレイというのは、住民生活に配慮した運用をするという合意をしていながら何も守られていない、そういう抗議の声が沖縄県から上がっている。 皆さんは、合意違反だという認識を持っておられるんですか。
○小野寺国務大臣 私どもとしましては、御指摘がありましたことについて防衛省内で精査をさせていただいているというところでございます。 また、数次にわたる要請、また先般は建白書という形でも私ども要請をいただいておりますので、累次の機会に対して、私ども、米側には私の口からお話をさせていただいております。昨日も、太平洋軍司令ロックリア大将が防衛省にお見えになった際、この問題について取り上げ、沖縄の皆さんの懸念がないように対応していただきたいということを申し伝えさせていただきました。
○赤嶺委員 精査中というのは答えにならないですよね。現に非常に危険な状態でオスプレイが飛んでいる、そういう要請があった。それを精査中だ、口頭で米側に申し入れたと。 日本政府が合意違反があるという認識をして、それを改めろと言わない限り、事は前に進まないんじゃないですか。いかがですか。
○小野寺国務大臣 合意内容につきましては、今一つ一つ御指摘の点について、合意内容について違反に当たるかどうかの精査をさせていただいているところであります。
○赤嶺委員 合意違反について、正面からまともに沖縄の運用の実態を見ようとしていない。これが小野寺防衛大臣の姿勢かと、本当に情けなく思いますよ。 沖縄県の方から上がってきた報告書は、全ての件について、日時、場所、どこで違反があったか、どんな違反だったか、詳細に書いてきてありますよ。 この中で、例えば、明白なものは、沖縄県の調査結果で、オスプレイによる飛行訓練が開始された十月の四日から、名護市内の久辺小学校、久辺中学校、沖縄高専などの学校上空でオスプレイの飛行が確認されています。騒音がひどい、授業に支障、講義に支障などの報告が記載されております。 これはもう疑いなく日米合意違反そのものではありませんか、学校からのそういう要求について。違いますか。合意違反でしょう。
○小野寺国務大臣 御指摘の点も含めて精査をさせていただいております。
○赤嶺委員 学校が、授業ができないほどうるさいという、高専の方からも、高専のすぐ後ろにこのオスプレイの着陸帯があって、それで授業ができないという、これが何で精査が必要ですか。そういうことを、沖縄県から報告があった、その事実を、あなた方が精査しなくたって見られるわけですよ。何でそれを合意違反だと認めないんですか。 さっきの宜野座村の城原区の二階建ての家もそうですよ。ヘリモードは基地の中に限りますと言いますけれども、着陸帯におりるためにはヘリモードになるんですよ。二百メートルしか離れてないんですよ。ヘリモードに切りかえて、しかもその二階をかすめるようにして飛んでいく、着陸帯におりたら砂ぼこりが巻き上がる、これは合意違反じゃないですか。これを何で精査する必要があるんですか。合意違反だと認めるべきじゃないですか。具体的な事例で言っているんですよ。 大臣自身も体験したというなら、認めるべきじゃないですか。いかがですか。
○小野寺国務大臣 そのことも踏まえて、現地の防衛局に再度しっかり対応させながら、この問題について精査をさせていただきたいと思っております。
○赤嶺委員 まさか大臣は、これらの具体的な事例について合意違反はなかったという認識には立たれないと思いますけれども、そもそも合意自体の中身に、可能な限り守るとか、あるいは運用上必要な場合を除いてなどという抜け穴がたくさんあるんですね。しかも、政府自身が合意違反を一度も米側に迫っていない。 これは、可能な限り許されているんだ、夜間の飛行も運用上必要があれば許されるのが合意なんだ、そういう合意である以上、今の沖縄の実態は仕方がないんだ、県民が怒っても仕方がないんだ、そういう認識ではまさかないでしょうね。どうですか。 精査中と言わずに、きちんと踏み込んで答えてください。
○小野寺国務大臣 沖縄の皆様の要請は、累次にわたって、私ども防衛省としてもしっかり聞かせていただいております。しっかり現地の防衛局を踏まえ、精査をしながら対応させていただきたいと思っています。
○赤嶺委員 累次にわたって沖縄県民が要請しても何も改善しない、日本政府の中で精査しているだけ、アメリカには合意違反について、授業が中断されても何一つ言おうとしない、こんなのは、合意を守らせる態度がもともとないんですよ。 あの合意というのは、そもそも抜け穴だらけだったんですよ。大体、あの合意の中に、オスプレイは海上を飛ぶというような表現があります。沖縄の中のオスプレイの着陸帯は、六十七カ所にわたります。みんな集落の真ん中にあるんですよ。海を通っていくようなことをしないですよ。六十七カ所、普天間基地ができたようなものですよ、オスプレイの離発着帯ができるというのは。 六十七カ所も普天間基地ができた、こういう認識をお持ちですか、大臣。
○小野寺国務大臣 心配の御懸念があるというふうに、今委員からお話を承ってございます。 事実関係を申せば、オスプレイに対して新しく六十七カ所の着陸帯ということではありませんで、従前からヘリコプターの着陸帯が、その数があるということだと思います。 いずれにしても、私ども、やはりこの普天間を含めた沖縄の負担の軽減のためにさまざまな努力をするということが大切だと思いますが、まずは普天間の移設についてぜひ御理解をいただきたい、そのように思っております。
○赤嶺委員 従前から六十七カ所あったから、これを使って何が悪いといって、そんな答弁ですか。 海上を飛んでいくわけにいかないんですよ。だったら、あんな海上を飛ぶなんというようなことを合意の中に書かなければいいじゃないですか。しかも、今度は皆さん、そうであるにもかかわらず、東村の高江で、新たに住宅地域のすぐ近くに着陸帯をつくっているわけでしょう、強引に。 こんな乱暴な運用をされても、アメリカに一言も物が言えない、合意違反だと言えない、そういう政府の態度について厳しく抗議をして、質問を終わります。
○山本委員長 これにて赤嶺君の質疑は終了いたしました。 次に、青木愛君。
○青木委員 生活の党の青木でございます。 本日、予算委員会、初めての質疑をさせていただきます。大変緊張いたしておりますけれども、どうぞよろしくお願い申し上げます。 まず冒頭、昨年の衆議院選挙で大変厳しい国民の皆様からの審判をいただいたと思っております。それも、二〇〇九年の政権交代のときに掲げた公約を、離党したとはいえ、国民の期待に沿えなかったということのまず審判だったと受けとめております。 大変わかりにくい選挙戦であったかと思いまして、争点であった消費税の増税あるいは原発の問題、ましてや憲法改正といった問題について、本当に国民の民意がそこにあったかどうかということについては今でも疑問に感じているところがございまして、今後ともぜひ、政府・与党の皆様にはその折々で慎重な御対応をお願いしたいというふうに思っております。どうぞよろしくお願いいたします。 その一方で、今、アベノミクス効果で円安が進行し、株価が上昇し、大手企業の持ち株もその価値が急速に膨らんでいると連日報道がなされています。国民の多くが今、この安倍内閣の景気対策、経済対策に大きな期待を寄せているのも事実でございまして、私も率直に、これが本当に成長路線に、実態を伴って軌道に乗っかっていけばいいなというふうに思っているところでございます。 ただ、これはやはり、広く国民にその利益が分配されなければならないと思います。 昨日、総理が経済三団体の代表者を官邸に呼ばれて、その恩恵を社員の給与引き上げで応えるよう求められたというふうに伺っております。甘利大臣もこの会談のセッティングをされたと伺っていますが、このときの経済界の皆さんの感触をまずお尋ねしたいと思います。
○甘利国務大臣 昨日は、経済三団体、経団連、同友会、それから日商の代表の方々においでをいただきました。 タイトルといいますか、お呼びかけした趣旨は、デフレ脱却に向けた経済界との意見交換会ということでございまして、まず、経済界の方から御要望がありまして、それは、例えば規制緩和とかあるいはTPPの問題等々、経済界側が要求している課題について精力的に取り組んでほしい、いわゆる六重苦ということをよく言われていますけれども、その解決にも取り組んでもらいたいという御要望がありました。 総理の方からは、政府として取り組むべき課題については鋭意取り組んでまいります、あわせて、業績が回復しているところは、できるところから従業員への還元措置をとってほしいと。できるところからというのは、ベアは無理だったとしても一時金ならできるんじゃないですかみたいな話なんであります。そういう要請、協力をお願いしました。 負の連鎖からプラス、正の連鎖に変えていくという中で、やはり、業績が上がったらそれを雇用や給与に還元していくということがとても大事なことでございますので、そういう要請を総理からさせていただきました。 経済団体の方々からは、業績と連動して、対応できるところから取り組んでいきたい旨のお話をいただいたところでございます。
○青木委員 やはり、物価が上がって所得がそのままというのは、国民生活にとっては、大変、ますます苦しくなる状況でございます。 そして、大企業だけではなくて、やはり中小零細企業の経営者の皆さんや従業員の皆さんにも明るい光が見えてこなければならないわけでございまして、これはいつごろだと見込んでいらっしゃいますでしょうか。
○甘利国務大臣 今御審議をいただいております補正予算、緊急経済対策につきまして、その効果はできるだけ早く発現してもらいたいと思っております。今年度末から新年度当初の間にかなりの部分が発現してくるというふうに思っております。 大変迅速な御審議に御協力をいただいておりまして、ありがとうございます。
○青木委員 なかなか具体的な見通しがまだ見えにくいというところなのかなと拝察いたしますけれども、できるだけ、少しでも早く、国民一人一人が景気回復を実感できるようにお願いしたいと思います。 続きまして、復興予算の目的外使用についてお伺いをさせていただきたいと思います。 私は東京の選挙区でありますけれども、地元の集会で、必ずやはり被災地のこと、福島のことが話題となります。 そこで伺いますけれども、この目的外使用問題、これは前政権のときに話題になったかと思いますけれども、その後、どう調査、報告をなされているのか、お伺いをさせていただきます。根本復興大臣によろしくお願いいたします。
○根本国務大臣 お答えいたします。 復興関連予算、これまで、委員御指摘のように、国会などで厳しく指摘を受けました。そして、総理からの指示も踏まえて、被災地域の復旧復興に直接資する施策のみを復興特別会計に計上する、これを基本としております。 ただ、全国向け予算については、津波被害を踏まえて新たに必要性が認識された一部の公共事業、そして子供の安全確保に係る緊要性の高い学校耐震化事業、もう一つは既契約、既に契約をしてしまって、国庫債務負担行為、この歳出が出てくるわけですが、これに限って、絞り込んで復興特別会計に計上することにいたしました。 また、全体を厳しく見直す中で、被災地向け予算は全て復興庁が一括計上することとして、事業内容については厳しく精査を行っております。執行段階でも、内容を確認した上で予算配分を行いたいと思います。 平成二十四年度補正予算案及び平成二十五年度予算案は、このような考え方に沿って編成しているため、使途について疑いを持たれるような事業は含まれておりません。しっかりと見直しました。
○青木委員 しっかりと見直しをしましたという心強いお言葉をいただきました。 今回、復興・防災と一くくりになっておりましたものですから、ちょっとわかりにくい印象を与えるのではないかなというふうに思いまして、国民の心情とすれば、ここはクリーンにしていかなきゃいけないだろうなというふうに思っております。 続いて、復興予算の一括交付案について引き続きお伺いをさせていただきますが、昨日のこの委員会で、みんなの党の浅尾先生が、復興予算を被災県に一括交付する案を御提案されていました。 私どもも、やはり、今回の復興をきっかけとしてというのも変ですけれども、全国、地方に一括交付金という形でもっともっと前進させるべきではなかったかというふうに思っておるわけでございますが、大臣、福島県の出身でございますので、いろいろ、知事さん、首長さん、また県民お一人お一人とお話をされているかと思うんです。 なかなか進みにくいと言われているのは、やはり、ちょっと国の方が地方のことに口出しというか、なかなか進まないという声が聞こえてくるわけですけれども、この一括交付という案について、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○根本国務大臣 安倍内閣のもとでは、ぜひ復興を加速させたいと思っております。とにかく復興加速が最重点課題の一つですから、そのために、司令塔機能の強化や、あるいは復興予算の財源フレームを見直して、不安のないような復興予算にいたしました。 これからの復興、いろいろな課題があります。住宅再建やまちづくり、なりわいの確保、福島の復興再生の加速に努める、大きな課題がありますが、委員御指摘のように、できるだけ自治体が使いやすい復興交付金制度、これは実は、今回の大震災を踏まえて、典型的なのは復興交付金という交付金があります。 私が大事だと思っているのは、復興を加速させるためには、被災地に寄り添って、現場の声を吸い上げて政策に生かしていく、これが何よりも大事だと思います。 その意味では、復興交付金という制度は、著しく被害を受けた地域において、従来の災害復旧という対応だけでは困難な地域、この地域を対象に、四十の事業、五省庁にまたがりますが、四十の対象事業を、一つの計画で必要な事業を盛り込んで、これを一本の計画で認めて、自由にその範囲で使ってもらいましょうという復興交付金制度を創設いたしました。 これのメリットは、一回認められると基金もやれますから、つまり次年度の繰り越し手続をせずに執行できる。これは私も、今までいろいろな予算制度がありましたが、この復興交付金制度は今までにない、非常に使い勝手のいい、もちろん運用改善をさらにしていきたいと思いますが、復興交付金制度だと思います。そういう制度を一つ用意しております。 もう一つは、取り崩し型基金というのがあるんですね。これは、地方交付税を財源にして、そして、市町村、都道府県に配分をする。その配分を受けた市町村や都道府県は、柔軟に市町村の、あるいは都道府県の判断で使える。この取り崩し型基金というのも用意しています。これは今回、補正予算の中でも、住宅再建、自治体がいろいろな支援をしておりますが、柔軟に使えるようにということで積み増しもしました。 我々、できるだけ市町村の要望を柔軟に吸い上げて、そして復興を加速させるように、これからもしっかり取り組んでいきたいと思います。
○青木委員 ありがとうございます。 今、予算の立て方が、地方分権を進めていくに当たってやはり一括交付金というのは大きな柱だと思っているんですが、それが徐々にひもつきの補助金に変わりつつあるという状況と伺っておりまして、それは大変残念に思っているものですから、被災地の復興とともに、地方分権を進める上で、この一括交付というものについてもまた再考をお願い申し上げたいというふうに思います。 時間がありませんので、済みませんが一問飛ばさせていただきまして、田村大臣に御質問させていただきます。 大学の先輩でもありますので、本当に御就任おめでとうございます。御活躍をお祈り申し上げております。 田村大臣には、薬害肝炎訴訟問題のことでお伺いをさせていただきたいと思います。 せんだって、国との基本合意の五周年記念という集会がありまして、伺ってきました。田村大臣のメッセージも紹介をされていたと思います。 これまで、前安倍政権また福田政権当時から、C型肝炎訴訟問題の解決に、田村大臣御自身、御尽力されてきたと思います。今また大臣に御就任されて、この国との基本合意の内容について今後どのように見守っていかれるおつもりなのか、御所見をお願い申し上げます。
○田村国務大臣 御質問、どうもありがとうございます。 先輩なんですか。それはそれは、よろしくお願いいたしたいと思います。 基本合意ということでございまして、基本的に、この合意の中において、薬害肝炎特別措置法という形でございますので、給付の確実な実施というものをやはり進めていかなきゃならぬということ。 それから、そもそも、このC型薬害事件ですね、これの検証をしっかりやれということでございますので、これも進めていかなきゃなりません。 あわせて、恒久対策ということでございますので、このような部分、原告団、弁護団と協議を進めながら進めてまいりたいと思っておりますし、基本合意以降、毎年、大臣も含めて協議をやっておりますので、私も、原告団、弁護団の皆様方とともに協議をさせていただいて、この基本合意の進みぐあい、それからこれからの方向性、それをしっかりと御議論させていただきたいというふうに思っております。
○青木委員 ありがとうございます。 今、そもそもの検証をしっかりという御発言がございまして、この訴訟原告団の皆様また弁護団の皆様が求めているのが第三者監視組織の設置ということでありまして、本来、厚労行政と、そして医薬品の製造企業、また輸入販売企業との関係が改善されるということが大前提だとは思うんですけれども、今のこの現状の中で、やはりそうしたチェック機関といいますか、第三者監視組織がどうしても必要ではないかということで、昨日も院内集会が開かれております。 田村大臣に対する期待も大変大きいと思うんですけれども、その点について、もう一言よろしくお願いいたします。
○田村国務大臣 第三者組織のお話だと思います。 もう青木委員も御承知のとおり、これは薬害肝炎検証・検討委員会におきまして、最終提言で、第三者委員会をつくるべきであると。厚生科学審議会の方でもこのような取りまとめが出てきております。そういう意味では、第三者委員会を法律にのっとってつくるということ、これはそれぞれの関係者の方々も必要だというふうに御要望いただいております。 一方で、実はこれは前政権のときからずっと頭を抱えている問題でありますけれども、そもそも平成十一年に閣議決定しました、審議会に関しましては原則として新設しないと。スクラップ・アンド・ビルドというような考え方のもと、この閣議決定で、政府としてつくることがなかなか難しいということで、一方で、国会議員の方々が中心になられて、ではどうしていこうかということで議員立法というお話もあるようでございますけれども、なかなか関係者の方々が、議員立法ではというような御意見もあるということも重々承知をいたしております。 こういう厳しい中で、どういうような道筋でこの第三者委員会なるものをつくれるのか、私もいろいろと知恵を出してまいりたいというふうに思いますし、また国会での議論もいろいろとあられると思いますので、そこは連携をしながら、いい方向性、関係者の方々に御理解をいただけるような方向性が示していければな、このように思っております。
○青木委員 ありがとうございます。 これまでの経緯はもちろんですけれども、今の皆様方のその思いもしっかりと受けとめていただいているということをまず確認させていただきまして、よかったなと思います。ありがとうございます。 時間が微妙なんですけれども、もう一問だけよろしいでしょうか。済みません。 子育て支援についてお伺いをさせていただきます。 今、アベノミクス効果で大手企業がだんだん潤っていくだろうというふうに思っております。フランスあるいはスウェーデン、育児休業また子供手当等、大変手厚く、子育て支援政策が充実をしているのも、やはり企業の拠出金が約六割ということで、その財源の多くを占めているという部分がございます。 いろいろな優先順位もあろうかとは思いますけれども、今後、この子育ての課題に向けて、そうした大企業の拠出の支援ということは、田村厚労大臣の立場からお考えにはなっていませんでしょうか。最後にそれだけ質問させてください。
○田村国務大臣 委員御承知のとおり、現行でも、事業所内保育所に対する助成金、補助金でありますとか、短時間勤務に関しての助成金でありますとか、そういうもので、とにかく企業等々の協力のもと、このような子育て世帯の働き方ということに関していろいろな施策を進めてまいっております。 一方で、ノウハウ、どういうやり方をすればうまく企業の中でそのような働き方が実現できるのか、こういう好事例集等々も今集めながら普及もしておりますし、一方で、両立できる指標みたいなものをつくって、その指標にのっとって企業にある程度対応していただこうと。例の次世代育成支援対策法というような法律もございまして、くるみんマークなんかを使いながら、税制の優遇対策などというのも組んでおるわけでございます。 これからも、この部分、若者・女性活躍推進フォーラムという形で、安倍内閣の中でもいろいろなことを議論しながら進めてまいりたいというふうに思っております。
○青木委員 済みません、時間いっぱいありがとうございました。本当に、経済活動とともに、また、さまざまな形での貢献を期待申し上げて、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○山本委員長 これにて青木君の質疑は終了いたしました。 これをもちまして一般的質疑は終了いたしました。 —————————————
○山本委員長 これより締めくくり質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。馳浩君。
○馳委員 自由民主党の馳浩です。 麻生政権のときの補正予算に次いで過去二番目の大型の補正予算ではありますが、過去最長の質疑時間を確保することとなりました。御協力いただいた皆さんに改めて感謝を申し上げたいと思います。 さて、訪米前、こうして衆議院において質問をできる最後の機会でもありますので、訪米においての課題について少しお聞きしたいと思います。 まず、安倍総理、この大型の補正予算、あした衆議院で成立する段取りとなっておりますが、これはやはり、世界経済に与えるインパクト、重要性、今後の我が国の方向性を占うことになると思いますし、その説明も多分されるんだろうなと思いますが、どのようにオバマ大統領に説明をされるのか。 と同時に、実は私、従来よりハーグ条約について取り組んでおりまして、ぜひともこの問題を課題として取り上げていただきたいと思っておりますが、日米首脳会談の議題に上げるおつもりかどうか。 この二点をお伺いしたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 日本は、この十五年近く、ずっとデフレの中に沈んでいたわけでありまして、国民総所得も五十兆円縮んでしまった中において、国力が低下をする、外交力においても日本の力は低下をしたわけであります。当然、そのことによって、途上国に対する支援の力も落ちてきているわけであります。 そこで、日本は、このデフレから脱却をして、経済を成長させていく。これは、日本の経済が上昇していくことだけではなくて、世界に対して日本は経済的な貢献をしていくわけであります。 当然、日本は外需頼りではなく、日本の内需、有効需要もつくって、まずそのことによって景気を引き上げていくわけでありますが、自律的に成長戦略によって日本が経済を成長させていくということは、日本の輸出もふえていきますが、同時に、日本は輸出がふえれば必ず大体輸入もふえていますから、日本は輸入がふえていく。つまり、多くの国の経済活動を活発化させていくことにつながっていくわけでありまして、日本の経済が好調になるということは、まさに世界が望んでいる状況であろう、このように思うわけであります。 つまり、単に日本が豊かになろうということだけではなくて、世界経済にも大きなプラスになっていく、このように考えているわけでありますが、同時に、そのことによって、日本がいい影響力を行使していくことが可能になりますから、アジア地域の平和と安定に資することにもなっていくわけでありますし、途上国への支援、日本のプレゼンスが高まっていくことは、そういう途上国にとってもプラスになり、ひいては地球全体のプラスになっていく、こう考えるわけであります。 そうした観点から日本の経済政策を説明していきたい、こう考えているわけであります。 そして、馳委員、従来から関心を持たれておられたハーグ条約でございますが、今、世界じゅう、どんどん人が行き来する中において、当然、人が行き来すれば、その中で恋に落ちて結婚するということになっていくわけでありますが、国際結婚の数も相当ふえてきています。 残念ながら、結婚すれば、場合によっては、人によっては破局ということになるという中において、子供をそのまま連れ去ってしまうという出来事も随分起こっています。そういうことが国を越えて起こっているわけでありますから、これは、国際的に一つのルールをつくっていくということが必要となってくるわけでありまして、国際的なルールにのっとった、問題解決を可能とするハーグ条約を締結していくことは、我が国にとっても重要であるというふうに考えております。 政府としては、この条約の早期締結を目指していくという考えであります。 しかし、これは、アメリカ側の関心は大変高いんですが、別にアメリカ側が関心が高いから我々がこの条約を批准するという性格のものではございません。米国から子供を連れて帰ってくる人がいますが、逆の人も、逆の場合もありますね、これは米国だけではありませんが。 ということでありますから、つまり、ルールをつくっていくということは、これから国境を越えて結婚をしていく人たちにとってもそれはプラスになるんだろう、このように私は思うわけでございまして、しかしそれは、まだもちろん首脳会談の議題が決まっているわけではありませんが、米側も関心が高いということは十分に承知をしているわけであります。 いずれにいたしましても、今申し上げましたように、この条約を早く締結をしていくことが今求められているんだろう、このように認識をしております。
○馳委員 世界八十九カ国でハーグ条約を結んでおりまして、何とG8に参加している八カ国で日本だけがまだ締結をしておりません。私は恥ずかしいと思っています。 歴代民主党の政権の外務大臣にも、私は何度も、早くすべきだというふうに申し上げてまいりました。そういう意味でいえば、ことしのサミットの前には我が国としての結論を国会で得ることが必要だと思っていますので、そういう観点から、外務大臣にお伺いをしたいと思います。 国際的な結婚もふえています。同時に、破綻もございます。そうした場合、邦人が在外においてこういう問題に直面した場合に、やはり真っ先に駆け込むのは在外公館であります。こういった面において十分な法的な支援、相談体制が整っているのかどうか。 同時に、安倍総理が訪米されて、決意をいただきましたけれども、外務大臣として、アメリカ側とこの件について今まで協議した経緯があるのかどうか。 二点お伺いしたいと思います。
○岸田国務大臣 まず一点目ですが、在外公館において、邦人の保護という観点でしっかり対応するということ、これは大変重要なことであります。ですから、国際結婚をめぐるさまざまな点においても対応していかなければならない場面も出てくるわけですが、ただ、その際に基本的なルールがあるかないか、これは大変重要な点だというふうに思っています。 また、二点目、今日まで日米間で協議が行われたかということですが、今までもアメリカからは、首脳あるいは外相会談の場でたびたびこの締結に向けて期待が表明されてきた次第でありますし、また、ことしに入りましてからも、一月十八日、日米外相会談が行われました。その際に、当時のクリントン国務長官から、このハーグ条約早期締結に向けて期待感が表明された、こうしたこともございました。こうした経過が今日までもあります。
○馳委員 そこで、谷垣法務大臣にお伺いしたいんですが、要は、子供の監護権を侵害する形で、勝手に、違法に国外に連れ去っちゃいけませんよと。海外の報道では、まさしくキッドナップ、誘拐的な、あるいは拉致ではないか、こういう指摘もされていて、私は非常に心外に思っておるんですが、では、条約を締結する場合には、当然、国内法の整備もしなければなりません。その準備が法務省としてできているのかどうか、お伺いしたいと思います。
○谷垣国務大臣 馳理事がこの問題に非常に熱心にお取り組みいただいてきたことに心から敬意を表したいと思っております。 今御指摘のように、国際的な結婚の破綻に伴う子の返還といった新しい裁判手続をつくっていかなければならないわけですので、相当な体制整備が必要である、これはもう委員の御指摘のとおりだと思います。 具体的に申しますと、中央当局を務めていただくのは外務省ですが、それから、この訴訟手続をやるのは家庭裁判所ですね、そこでの組織、手続の整備ということ、これをしっかりやらなければなりません。 それからもう一つ、これは、日本国内の法律だけではなかなかできませんので、海外における関連の法案の運用、あるいはこの条約の運用状況、こういったものの情報も収集しておかなければ裁けませんし、また、関係機関がその情報を共有しなければいけないということがございますね。 それからもう一つ、新しい手続を始めますと、人がどれだけきちっとその新しい制度を理解して運用に当たるか、人材の養成ということにも取り組まなければならないわけです。 さらに加えまして、やはり広く一般の方々に、国際的な結婚が破綻したとき、こういう制度があるんだよというようなことについても十分情報を提供していかなければならない、広報宣伝活動があると思います。 このような四つの問題、全力を挙げて、法務省としても所轄のそれぞれの組織と連携をとりながら進めていかなければならないと考えております。
○馳委員 下村文部科学大臣にお伺いいたします。 第一次の安倍政権で、教育基本法を全面的に改正いたしました。そのときに、家庭教育のあり方について規定をいたしました。ところが、なかなかやはり、文部科学省とか政府が家庭教育に何らかの権限を及ぼすことがあってはいけないと思っています。 そんな中で、大臣として、ここがポイントなんですよ、よく民法で親権の問題を言います、監護権とか居所指定権とか懲戒権とか職業選定権とか財産権とか。しかし、民法で親権を振りかざす前に、親としての責任を果たす、そのことが子供に与える影響が大きいのではないか、こういう観点から、親としての責任を果たす。親学というと言い過ぎかもしれませんが、やはり教育基本法をつかさどっている以上、親としての責任を果たす、そういうことについてやはり政府としての見解を持つべきではないかと思いますが、この質問をして、私の質問を最後にさせていただきます。
○下村国務大臣 お答えいたします。 この問題は、馳委員と長い間一緒に議論をしてきたテーマでございます。 夫婦は、いろいろな事情があって別れるということになると赤の他人ということになるわけでございますが、親子はずっと親子でございまして、子供の立場から、このハーグ条約等を考える必要があるというふうに思います。 そういう中で、子供が成人するまでは、たとえどういう状況になろうと、親として子供と会う、これは面会権の問題ですが、権利と義務を我が国においてもより明確にすることによって、子育てについては、一緒に住んでいるいないにかかわらず責任を持つ、また権利があるということをさらに明らかにしていく必要があるというふうに思います。 また、養育の義務は当然あるわけでございますが、残念ながら、単独親権ということがありまして、子供と一緒に住んでいない親の場合、ましてや国が違う場合には、それが事実上、子育て放棄につながってしまうという問題もあるわけでございまして、このハーグ条約を締結するのと同時に、今委員から御指摘がありました、民法における単独親権のあり方を含めて議論していく必要があると思います。 そもそも論として、新しい教育基本法改正の中で、家庭教育というのが入りました。第一義的に、子育てについては親が、保護者が責任を持つということの中で、我が子に対して、成人するまでは親権を持ってぜひ対応していただきたいというふうに思いますし、また、そのための関係条件を整備するということは、子供にとって大変重要なことであるというふうに思います。
○馳委員 終わります。ありがとうございました。
○山本委員長 これにて馳君の質疑は終了いたしました。 次に、石田祝稔君。
○石田(祝)委員 公明党の石田祝稔です。 きょうは締めくくり質疑で、総理大臣ほか各大臣にお伺いをいたしたいと思います。 まず最初に総理にお伺いいたしますが、昨日、北朝鮮が三回目の核実験を強行いたしました。我が党といたしましても党声明を即座に発出いたしまして、全文を紹介できませんが、こういう文章で党声明を発表いたしました。「我が国並びに国際社会が北朝鮮に対し強く自制を求めてきたにもかかわらず、その反対を押し切って北朝鮮が核実験を強行したことは、国際社会の平和と安定に対する重大な脅威であり、断じて容認することはできない。」これは総理も全く同じお考えだと思います。 総理の御認識と今後の対応についてお伺いしたいんですが、特に対応については、我が国独自の対応と、そして、国際社会に働きかけて、国際的な社会の働きかけとして、日本がどういうこと、ある意味では、包囲網と言ったらおかしいですけれども、そういうものをつくっていくのか、この二点についてお伺いいたしたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 北朝鮮の核実験でありますが、国際社会の数次にわたる警告にもかかわらず核実験を強行したことは、決して許すことができない、許容できない暴挙である、このように思います。国際社会としてしっかりと北朝鮮にメッセージを出していく必要がある、このように思います。 今後の対応としては、米国、韓国、中国、ロシアを初めとした国際社会としっかりと連携をしながら、国連安保理において新たな制裁決議の採択を含めて、国際社会として断固たる対応をとるよう働きかけてまいります。 私自身といたしましては、昨日、ルース大使と面会をいたしまして、日米でともに力を合わせて、国際社会との連携において、安保理決議の採択に向けて詰めていくように努力をしていくということで一致をいたしました。そして、この北朝鮮の暴挙に対して、日米同盟がしっかりと強固なきずなの中において対応していくという姿を見せていこうということにおいても一致をしたわけであります。 そして、けさ、李明博大統領と電話で会談をしたところでございますが、その中におきまして、北朝鮮がミサイルを発射したり、あるいは核実験を行うことによって何か得るものがある、それは絶対ないんだ、そんなことは絶対ないんだということを北朝鮮にしっかりと知らしめていく必要があるということでも一致をしたわけであります。 今まで北朝鮮は、核実験を行ったり、あるいはミサイルを数次にわたって発射する、国際社会に挑戦をすることによって、外交上、いわゆる瀬戸際外交において、重油を確保したり、いろいろな見返りを得るという外交を展開してきたわけでありますが、そんなことは絶対できないんだ、むしろ逆に、北朝鮮はみずからの首を絞めていくことになる、自国民をこのことによって厳しい状況に陥れていくことになるということをしっかりと北朝鮮自身に認識させていく、そのための国際協力が必要であろう、こういうことで一致をしたわけでございます。 外相レベルにおいても、それぞれの国々との外相会談を、電話会談を行っているわけでありますが、今委員御指摘の我が国独自の対応としては、対北朝鮮措置として、昨日、在日の北朝鮮当局の職員の当局職員としての活動を実質的に補佐する立場にある者の再入国を認めないことを直ちに決定したところであります。 日本はまさに北朝鮮の核の実験によって直接的な脅威を受けるわけでありますし、同時に、この核、ミサイルだけではなくて、日本には拉致問題がございます。十三歳の少女を初めとして多くの日本の国民が北朝鮮によって拉致をされている、こうしたことも考えながら、日本は日本の独自の制裁を行っていくという決断をしたところでございます。 プラス、さらに安保理において、先ほど申し上げました制裁決議を採択されるように日本としても働きかけを強めていきたい、このように思っておるところでございます。
○石田(祝)委員 これは、六カ国協議も事実上どうなるか、こういうことにもなろうかと思いますし、日朝平壌宣言、こういう累次のいろいろな約束も事実上これは守られてこなかった、こういうことでありますが、なお御努力をいただきたいというふうに思います。 それで、昨日、総理は経済界の三団体と会談をした、これをちょっとお聞きしたいと思うんです。 実は、最近の株価を見ておりますと、昨年の十二月二十八日の大納会、大体一万三百九十五円、これがきのう段階では一万一千三百六十九円と、約一カ月ちょっとで日経平均が千円上がっている。 これは、ある意味では、きょう締めくくり質疑となりまして、あした補正予算が衆議院通過をする、ですから、まだ補正予算も通っていない、実際的にはお金がまだ一円も流れていない、そういう中でこれだけ株価が上がってきているということは、私は、一つは総理の毅然たる発言、日本は言霊の国、言葉に力があると思っておりますから、そういうことでここまで引っ張ってこられたと思います。 その中で、今までは、決められない政治、こういうことを言われてきましたけれども、これからは、決める政治。しかし、決める政治だけじゃだめなんですね。決めて実行する、実行して結果を残す、そして結果を残して次につなげていく、こういうサイクルの政治をやはり私はぜひやっていかなきゃいけない、このように思っております。 それで、きのう、経済三団体のトップの会談、今も総理がおいでになる、一般的質疑の中で少々お話もありましたが、総理御自身の口から、要請をするというのはおかしいんですけれども、お話をして、物価目標、二%の安定目標といっても、収入がふえなかったら大変なことになりますので、そういうお考えもあってだと思いますが、きのうのお話し合いの中でどういうふうに感触を得られたのか、御紹介をお願いしたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 きょうの日経新聞に出ておりましたが、きのうの内閣府の発表によりますと、一月の消費態度指数は、二〇〇九年から、とり始めて以来最も高い上昇率を示しているということでございますが、つまり、国民の未来に対する予測がだんだんデフレ期待からインフレ期待に変わってきたということの証左であろう、このように思います。 そして、実際にこれを着実な成長につなげ、さらには国民の皆様の収入がふえていくという状況をつくっていく上において、今まで既に三本の矢でそういう状況をつくっていくために我々も全力を傾けているところでございますが、大胆な金融政策とそして機動的な財政政策、今まさにその機動的な財政政策、御審議をいただいているところでございますが、一日も早い成立とそして執行が望まれるところでございます。 さらに、成長戦略なんですが、しかし、そこで一番大切なことは、やはり国民の収入がふえる、つまり、企業が賃金として、あるいは賞与としてそれを還元していくということがとても大切であります。通常のサイクルでは、いわば企業が利益を上げて業績を回復していく中において、見通しがつく中において、賃金に、いわば雇用者に対する給与という形でこれは還元をしていくわけでございますが、そこまでは大分時間がかかる場合もあるわけでありますが、そうなれば、デフレ脱却も当然遅くなってしまうわけであります。 そこで、昨日、経営者の皆様にお集まりをいただきまして、経団連そして商工会議所、同友会の皆様にお集まりをいただきまして、ぜひそのサイクルをもっとスピードアップしていく上において協力をしていただけないだろうかと。そうなれば、いわば労働分配率が高まっていけば給与がふえていくわけですから、当然、給与がふえていけば財布のひもも緩んで消費もふえていく。ということになれば、景気がいい循環に速いスピードで入っていけます。これが一番国民が望んでいる姿なんだろうと思いますから、そこに一日も早く到達できるように皆さんにも協力をしていただければ、ひいては企業にとってもこれは大きなプラスになっていくわけでありますから、協力していただきたい、こういうお願いをさせていただきました。 おおむね、いわば業績が上がっていくということが見込まれる企業からそれは検討していくべきだろう、そういうお話でございました。
○石田(祝)委員 これはぜひ、総理の御要望等を真摯に経済界も受けとめていただきたいと私は切に思っております。 東日本大震災の復興対策についてお伺いをいたしたいんですが、総理は非常に熱意を持ってこのことについては取り組もうと。そして、自民党と公明党の連立政権合意のトップバッターにも、「東日本大震災からの復興と万全な防災・減災対策」、こういうことがうたわれております。 この復興基本法、これは当時の民主党が、与党でしたけれども、民主、自民、公明で、議員立法で基本法をつくりました。そのときに、ちょっと今振り返って残念なのが、復興庁の機能をもうちょっと強化できなかったか。これは、議員立法で復興庁のことをやろうかと思ったんですが、これは国家行政組織の問題だからやはり閣法の方が筋が通っているだろう、こういうことで出していただきましたが、残念ながら、私たちが当初思っていたほどの機能を持たせることができなかった。 こういうことで、いろいろ工夫をいたしましたので、ちょっと総理の御見解の前にお伺いしたいんですが、条例による法律の上書き、これは何としてもと思いましたが、できませんでした。それにかわるものとして、復興特別意見書、これは、通常、議会が意見書を出しますが、首長さんが出していただける、これを私たちが受けとめて法律改正や政令、省令、そういうものの改正に取り組もう、こういうことでやりました。 きょうは事務総長に来ていただいておりますが、これは国会に出すことになっております。この復興意見書、出てきたのかどうか。 また、これは根本大臣にお伺いをしたいんですが、今まで勧告権限を行使したことはあるのかどうか。 これを順次御答弁をお願いします。
○鬼塚事務総長 お答えいたします。 東日本大震災復興特別区域法第十一条第八項の復興特別意見書につきましては、国会の事務局といたしましても関係道県を通じまして周知方に努めてまいりましたが、平成二十三年十二月の施行後、いまだ一度も提出されたことはございません。
○根本国務大臣 勧告権は、行使したことはありません。
○石田(祝)委員 総理、このとき、復興庁を本当に横断的に非常に権限の強いものにしようということで、これは、実は主任の大臣は総理大臣なんですね。ですけれども、飛び抜けてということにならないように勧告権を持たせたんですが、現実に勧告は一度もしていない。 ですから、東日本大震災からもう二年になるんですね、もうすぐ。それに当たって、遅いと言われているのは、もうちょっと復興庁の権限強化ということが大事じゃないかと思うんですが、そういう点も踏まえて、余り時間もございませんので、最後に、復興事業の進捗状況を含めて、総理の率直なこれからの御決意をお伺いして終わりたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 石田委員がずっとこの問題に熱心に取り組んでこられて、さまざまな提言をしておられるということも私承知をしておりますし、我々も同じ問題意識を持っております。要は、やはりしっかりとこの復興庁の司令塔機能を強化して結果を出していくことなんだろう、このように思っております。 政府としては、福島の各行政機関がおのおのの責任をしっかりと果たしていくとともに、この体制のもとで、復興大臣の統括、指揮によって、縦割りを打破して、除染、避難指示区域の見直しを初めとした課題に迅速かつ機動的に取り組んでいかなければならない、こう考えております。 復興の加速化に向けては、閣僚全員が復興大臣との認識のもと、内閣を挙げて取り組んでまいります。 今後、福島復興再生総局を含めた、人員を強化することとしております。復興庁をしっかりとした司令塔にしていくことによって、加速化に向けて取り組んでいきたい。今議員が御指摘の方向に向けて、法改正ということは考えておりませんが、しっかりと取り組んでいきたい、このように思っております。
○石田(祝)委員 これで終わりたいと思います。質問通告していましたけれども、時間がありませんで、失礼いたしました。 ありがとうございました。
○山本委員長 これにて石田君の質疑は終了いたしました。 次に、前原誠司君。
○前原委員 民主党の前原です。 まず、昨日行われました北朝鮮の核実験につきまして質問をさせていただきたいと思います。 まず、事実関係でございますので、どなたからでも結構であります。今わかる範囲で、きのうの核実験の中身、つまりは、プルトニウムによる核実験だったのか、あるいはウラン濃縮であったのか、あるいはその威力、現時点でわかっていることについて御答弁をいただければと思います。
○小野寺国務大臣 事実関係だけ報告させていただきます。 昨日十一時五十九分、気象庁が自然地震ではない可能性がある地震波を感知し、そして、朝鮮中央通信を通じて、北朝鮮が核実験を実施し成功させた旨の公表がございました。この事実関係は、政府において確認をいたしました。 政府として、このような事案から、北朝鮮が核実験を実施したものと判断をしております。 現在、関係情報の収集、事実関係の確認に努めておりますので、この内容については予断を持ってコメントすることは適当ではないということで、お答えは差し控えさせていただきます。
○前原委員 総理にお伺いしたいんですが、北朝鮮は小型化に成功したということを言っています。それと、先ほど別の議員の質問に答えて、小野寺防衛大臣が、十二月のミサイル発射については、飛行距離が延びて、そして精度が向上しているということであります。 この二つを組み合わせて、外交、安全保障をつかさどる総理として、どういう認識を持つべきと考えておられるのか、その点についてお答えをいただきたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 北朝鮮は、小型化に成功した、こういう発表をしておりますが、委員御承知のように、小型化するというのは大変技術が要ることであって、実際にその技術を獲得したかどうかについては、今、小野寺防衛大臣がお答えをさせていただいたような状況でございますが、もし小型化に成功していて、そして、あのテポドン2は成功したわけでありますが、大変飛距離を延ばしたわけでございまして、これは米国を含めた地域の大きな脅威であろう、このように思います。
○前原委員 そのとおりだと私も思います。 韓国に届くミサイルはある、これはもう近いですから、隣ですから。そして、日本に届くノドンというミサイルも百基から二百基あるのではないかと言われている。そして今度は、先般のミサイル発射実験によってアメリカまで届く可能性のあるものまで開発をされて、そして、弾頭として搭載可能な小型化というものが、もし北朝鮮が言っているようにそれが事実だとすれば、アメリカ自身も今度は核を積んだミサイルの標的になり得る、こういうことであって、私は違うフェーズに入るんだろうというふうに思います。 きょうは、この核実験の後で余り安全保障の原則論を言うよりも、やはり外交論の話をした方がいいと私は思いますので、外交論にとどめておきますけれども。 この今の総理がおっしゃったような事実を踏まえて、例えば延坪島で砲撃事件があったときに、あの後すぐ日米韓の外相会談がワシントンであって、そして日本からは、その後すぐに外審あるいは局長がモスクワ、北京に飛んで、その三カ国の外相会談の中身というものをしっかりと知らせた上で、六者協議というのはなかなか開かれておりませんし、開かれるめどというのは現時点においてはなかなか難しいと思いますが、ただやはり、このロシアと中国も含めた協力関係というものをしっかりとるということは大事だというふうに思います。 報道によりますと、金星煥外交通商部長官はニューヨークにおられるみたいでありますし、国会もありますけれども、例えば岸田外務大臣を、総理もアメリカには行かれますけれども、李明博さんはやめられるということの中で、なかなか動くのは難しいと思います。 総理は行かれて、このことについてお話をされるとは思いますけれども、例えば、そういう新たなフェーズに入った日米韓の、韓国と日本とアメリカ、韓国とそしてアメリカ、同盟関係にある、そして同じ脅威というものをこれから共有する国々が、やはり意識確認をしっかりした上で、そして中国やロシアを巻き込んでいくということが外交において必要だと私は思うわけでありますが、総理の考え方を聞かせていただきたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 私も基本的に同じ考えでございます。 今回も、昨日、岸田外務大臣が韓国側の長官と、ニューヨークだったと思いますが、電話で会談を行いました。そしてその後、ケリー国務長官とも電話で会談を行ったところであります。 そして、私は、けさ、李明博大統領と電話で会談を行いました。ちょうど韓国は今トランジションに入っております。しかし、現政権は李明博大統領のもとの政権でございますから、大統領とお話をさせていただきました。 大統領からも、朴槿恵次期大統領予定者とこの問題についても話をした、基本的に自分と同じ考えであるということをおっしゃった上で、私といろいろな話をさせていただいたところでございますが、大切なことは、この問題について日米韓が同じ認識を持ち、そして同じ戦略を持っているということだろうと思います。 その上において、決定的な影響力を北朝鮮に対して持っている中国と、そしてさらには、六者協議あるいは国連安保理のメンバーであるロシアとも連携をしていくことが大切であろうと思っております。
○前原委員 最後は総理の御判断ですけれども、私の考えとしては、金星煥長官がニューヨークにおられるということであれば、三人が会って、やはり結束を強めるという見せ方をすることも大事だというふうに思います。これは御判断にお任せをいたします。 と同時に、今総理もおっしゃったように、中国、ロシアとの連携も必要であります。韓国やアメリカあるいはオーストラリア、ほかの国々の首脳、外相とは電話会談をされているようでありますけれども、ロシアや中国、大事な国であります。こういった国との連携はどうなっているのか、この点についてお聞かせをいただきたいと思います。
○岸田国務大臣 韓国、米国との連携、連絡につきましては、今総理から申し上げたとおりでございます。 そして、御質問の中国、ロシアとの連携につきましては、昨日、杉山アジア大洋州局長から、ロシアはモルグロフ外務次官、そして中国は武大偉朝鮮半島事務特別代表、こうしたメンバーと電話協議を行っております。まずはこうしたレベルからの連携をしっかり確認し、委員御指摘のように、さらなる連携をどういった形でつくり上げていくのか、しっかり協議していきたいと思っています。
○前原委員 ロシアとは、ラブロフ外相と話を直接、岸田大臣はされた方がいいと私は思いますよ。それと同時に、中国との関係が今緊張関係にあるということの中で、しかし、こういった問題も含めて、やはり中国というのは鍵を握る国ですよね。やはり、ヨウケツチ外交部長を含めた外相同士の、私は、まずは電話での会談ということをしっかりと求めていく中で、むしろ、そういったことを糸口として、日中関係の対話の糸口も模索をしていくということが大事だと思います。 総理におかれては、そういったイニシアチブを発揮してもらいたいというふうに思いますが、いかがですか。
○安倍内閣総理大臣 確かに、中国は北朝鮮に対して決定的な影響力を持っているわけでありますし、御承知のように、国連安保理の理事国であって、この制裁を含む決議についても採択に大きな影響力を持っておりますので、連携をとるということは重要であるということは我々も認識をしております。その中において我々もさまざまな外交努力をしていきたい、このように考えております。 また、ロシアについては、近々、森元総理がロシアに参りまして、事実上の私の特使として訪ロするわけでありますが、その際、この北朝鮮の問題についても意見交換をしてもらいたい、このように思っております。
○前原委員 北朝鮮の問題では最後の質問にしたいと思いますけれども、やはり、効果のある制裁というものが私は必要だと思います。そういう意味では、人、物、金、これをしっかりと寸断するという意味では、どう制裁を実効あらしめるかという他国との協議というのは極めて重要になるし、国連決議の中身も重要になると思います。 その中で、過去、一番北朝鮮が嫌がった制裁というのは金融制裁でありました。BDAという、バンコ・デルタ・アジアというもののいわゆる口座凍結、こういうものが大変有効であったわけでありますけれども、こういったものも含めて、やはり日本として、他の国が、日本も含めて、制止したにもかかわらず行ったことに対する高い対価、代償を払わせるということでは、きっちりとした制裁をやらなきゃいけないというふうに思います。 その意味において、今申し上げた金融制裁も含めて、どういうお考えを持っておられるかということと、あわせて、私は、これは私の信念でもあるんですが、どんな国ともやはり直接話をするということは大事だと思います。 北朝鮮との対話というのは、これはなかなか難しい国でありますので、やり方も含めて知恵を絞らなくてはいけませんけれども、私どもが政権のときに、日朝の協議をすると言っただけでうがった質問をした閣僚の方もおられます、ここに座っておられる。だけれども、私は直接やった方がいいと思いますよ。その中で、相手にだまされないように、しかし、総理もおっしゃっているように、全ての拉致被害者を戻すということになれば、最終的にはやはり直接北朝鮮と話をしなきゃいけないんですよ。 そういう意味においては、対話と圧力、先ほど制裁の話をしました。これは本当に高い対価を払わせなきゃいけない。それと同時に、どのような形かはおっしゃらなくても結構です。日朝の直接の議論の必要性というものについて、総理はどうお考えになっているか。その点、お答えいただきたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 まず、制裁については、確かに委員御指摘のように、効果がなければ意味がないわけであります。しかし同時に、効果プラス国家意思としての制裁というのもございます。 確かに、金融制裁というのは極めて効果的であったと思います。バンコ・デルタ・アジアのケースは、ちょうど私が総理時代に発動していたものでございます。きいていたからこそ北朝鮮は必死の外交を展開したわけでございますが、これについては、事実上アメリカが、いわばアメリカの財務省が中心になってこの発動を行ったわけでございます。 つまり、この金融制裁については、日本の限界もあり、特に、米国のいわば指導力と、米国がどれぐらいの力を入れてこの金融制裁を行うかどうかということが極めて重要でございますので、日本としても米国に働きかけを行っていく必要があるだろう。当時はテロ支援国家に指定されていたという状況の中での金融制裁でもあったと思いますが、そういう意味においても、そういう働きかけを行っていきたいと思います。 同時に、当然、核問題もそうですが、核、ミサイル問題、そういうさまざまな問題については六者協議というマルチの協議体があります。そして、そこでももちろん、拉致問題の解決のために六者協議に入っている国々に協力をしてもらいたいわけでありますが、拉致問題については、やはり日本が主体的に交渉しない限り、この問題は解決をしないわけでありまして、幾ら圧力をかけたって、圧力をかけているだけでは当然解決はしない。 これはまさに対話と圧力であって、私も圧力だけかけようとは思っていないわけでありまして、基本的には常にドアは開いておく。ドアは我々は開きながら、彼らと、いわば彼らが思い切って政策を変えていくという中において、話し合いの中において解決をしていきたい。もちろん彼らも、この問題を解決していくことによって日朝は正常化する、まさに平壌宣言に戻るわけですから、その中でこそ、彼らは初めて未来をつかみ取ることができる、私はそのように思っております。
○前原委員 このような問題には与党も野党もございません。国益に関する大事な問題でありますので、しっかりやっていただいて、我々もできる限りのサポートはさせていただきたい、こう思っております。 さて、補正予算の中身についての議論をさせていただきたいと思います。 まず、麻生財務大臣。 私が今から申し上げることについて、そのとおりでよければ、それで結構ですという答弁で結構です、ちょっと補正予算の概要について申し上げますので。 特例公債発行を除いた補正予算総額は約十・三兆円。建設国債発行によって賄う財源は五・二兆円。 うち、国の公共事業費が二・四兆円。内訳は、〇・六兆円が老朽化対策などの補修費、一・八兆円が新規事業。 施設費、これは耐震化などでありますが〇・九兆円。それから、公共事業の地方負担を補填する元気臨時交付金が一・四兆円。 つまりは、公共事業の地方、施設費も含めたものは四・七兆円。 今申し上げたことは、それでよろしいでしょうか。
○麻生国務大臣 基本的に合っております。
○前原委員 四・七兆円なんですね。それで、後でまたこれは申し上げますけれども、約半分が公共事業なんです。今回の補正予算の約半分が公共事業になるんですね。 それで、ちょっと一枚目のフリップを見ていただけますでしょうか。 これは、上がまず、建設労働者の確保が今どれだけ難しくなってきているかということが示されているわけでありますけれども、特にこの真ん中が、これがニュートラル、中立としたならば、東日本大震災を契機に、相当、建設労働者の確保が難しくなっているということが上のグラフで明らかであります。 下のグラフ、これは、賃金がどんどん上がっていっているということであります。 これは、我が政権のときに、入札の不調というものがあるがために、労働者の賃金というものが、年に一回の積算根拠を示していたのを年二回に変えて、何とか機動的に対応しようということには変えましたけれども、まだまだこの状況というものが改善されていなくて、不調が続いているということであります。 さて、岩手県、宮城県、福島県、仙台市の入札不調の割合というのはどのぐらいなのか。これは、もしすぐにお答えをいただけるのであれば、太田大臣、お答えをいただきたいと思います。
○太田国務大臣 二十三年度、岩手県、不調件数八十、宮城県百三十九、福島県二百十四、仙台市百七十四という数字でございます。 発生率としては、岩手県一〇%、宮城県二八%、福島県一四%、仙台市四六%。 二十四年は、時間を無駄にしちゃいけませんので、一三%、三六%、二四%、四九%ということになっています。
○前原委員 ありがとうございます。 二十三年度、岩手が一〇、宮城が二八、福島が一四、仙台市が四六%。二十四年度は上がっているんですね、全て。一三%、三六%、二三%、四九%。要は、入札の不調が多くなってきている。 つまりは、過飽和状態になり始めているわけです、公共事業が。 そして今回は、先ほど申し上げたように、補正予算の約半分は公共事業なんですよ。しかも、一年分の公共事業を補正予算で組んで、こういう事業をやるということになれば、むしろ復興の妨げになりませんか、総理。
○安倍内閣総理大臣 今回の補正予算においては、必要なものを積み上げていったものでありますが、特に国民の安心、安全のためのいわばインフラの補修等にも力を入れておりますし、防災そして減災のための公共事業にも力を入れております。 その中において、そうした労働力の過不足について目配りをしながら執行していきたいと考えております。
○前原委員 いや、目配りできないですよ。これだけ不調が多くなっている。二十三年度、去年度よりも、本年度の方が不調件数が多くなってきている。そして、人材確保が困難になっていっている。賃金も上がっている。一年分の公共事業をやるわけですよ。そんなもの、被災地にむしろマイナスになりますよ。 福島のある議員に話を聞いたら、今、要は、被災地に出稼ぎに来た人たちが機材を持って、重機を持って帰り始めているということなんですよ。つまりは、補正予算が通れば自分の地域で公共事業が行われるだろうということの中で、引き揚げ始めているという状況が生まれている。 今でも不調が多くて、これだけ人の確保が困難で、そして一年分の公共事業費をどっさりやったら、復興に妨げのないようにといったら、言葉だけではできるかもしれませんが、必ず支障を生じますよ。いかがですか。
○根本国務大臣 委員のおっしゃるとおり、そういう懸念も確かにあると思います。 大事なのは、私は、事業量がふえる、そしてどう執行体制を確立していくか、さまざまな工夫をしなければいけないと思います。発注ロットを広げるということもあるし、あるいは資材についても、我々がやっているのは、地区ごとにきめ細かに、関係機関が集まって、どのぐらい事業量が出てくるか、それを予測して、例えば生コンは九十分以内で持ってこなくちゃいけないわけですから、どこの地域に具体的に不足になるか、こういうものをしっかりと需要予測をして、とにかく復興がしっかり進むように、さまざまな工夫を、おっしゃるように私はやっていかなければいけないと思っております。
○前原委員 幾ら根本さんが頑張ってもできないと思いますよ。 これは厳しく見ていきます。つまりは、加速させるといって邪魔している予算なんですよ。復興を邪魔する予算になっているんですよ、公共事業を積み増すことによって。経済対策かどうかわかりませんけれども。 いいですか。今、全国の建設躯体工事の職業の有効求人倍率というのはどのぐらいだと思いますか。全体の有効求人倍率は〇・八〇ですよ。三・四九ですよ。全然足りない。奪い合いですよ。そして、建築・土木・測量技術者の有効求人倍率は一・五二。それから、建設職業全体の有効求人倍率は一・四五、土木も一・一四ですよ。 今でもそういう状況で、一年分余分に補正予算が執行されるようになったらどんと来て、先ほど申し上げたように、被災地から地元に帰っていく人たちが今もう出始めているということで、これについては、私は、このことが結局復興の妨げになる、幾らうまくやろうとしても。このことだけ指摘をして、そして本当にうまくやれるかどうかは厳しくチェックをさせていただきたいと思います。 その上で、根本大臣、さっきお答えされたので、今回の補正予算にかかわる東日本大震災の復興加速予算というのは幾らですか。
○根本国務大臣 補正予算ですが、我が復興庁の数字は二千三百六十、それと、一兆三千億円は新年度の財源として組んでおります。
○前原委員 補正予算の、自分のところだけじゃなくて、復興を任されているわけですから。 復興全体の予算は一・六兆円ですよ、一・六兆円。その中で、実際に事業に使えるのは幾らですか。今、半分お答えをおっしゃっていた。
○根本国務大臣 復興庁本体の予算は、一兆六千のうち、三千弱です。
○前原委員 全体でいうと一・六兆円の予算を組んでいるけれども、復興事業に使えるこの補正予算は三千百七十七億円なんですよ。つまりは、来年度の復興財源として追加をするということで、償還に回すんですよ。つまり、水膨れさせているんです。 復興だと補正には書いてある、一・六兆円。だけれども、実際使えるのは三千ちょっとですよ。 この予算を公共事業で膨らませて、一年間の公共事業をやって、結果、震災復興の妨げになる可能性が高い。そして、加速だと言って組んでいるお金の一・六兆円のうち実際に使われるのは三千ちょっとというのは、これは看板倒れじゃないですか。 福島選出の議員として、復興大臣として、これはいい予算だと思われますか、本当に。
○根本国務大臣 一兆三千億については、余剰金等がありましたので、決算剰余金、それを新年度予算として確保して、新年度の予算の財源にした、こういうことです。
○前原委員 補正をやるということは、今緊急にやるから補正なんでしょう。緊急にやるのが、額面が一・六兆で、実際の事業費三千億というのは、どういうことですか。まさに、看板に偽りありの復興の加速じゃないですか、これは。そういう予算になっているんですよ、このたてつけは。 二枚目、ちょっとお願いします。 つまりは、先ほど申し上げたように、公共事業を、マクロ政策か何かわからないけれども積み上げて、一年分の公共事業をどんと発注した。これは、消化するのは大変ですよ。人手不足、人材不足、重機不足、大変。そして、復興を加速させると言って、実態的に計上されている予算は一・六兆円なのに、使えるお金は、事業費は三千億。まさにこれは、私は、見せかけの補正予算だということを申し上げたいと思います。 マクロ経済からいうと、ちょっと上を見てください。これは、TOPIXと日経二二五、それからGDPの産業内訳ということで書いてあるわけでありますが、上を見ますと、最終的に見てもらいたいのは緑のGDPなんですね。 青と黄色の日経の平均TOPIXを見ると、いかにGDPとしては少ないところが過剰に判断されているかということがわかると思います。つまり、日経平均の積算そのものが今の実体経済に合っていないということ、TOPIXも含めて。これが明らかになっているものでありますけれども、見ていただきたいのは建設業ですよ。建設業は、GDPの中で一〇%を切っているんですね。 そして、下を見ていただくと、「新規求人数に占める産業比率」というのが書いてある。どこが仕事を、いわゆる人を求めているのか、どこが今から成長し、そしてまた人を雇って、経済として成長させたいかということが書いてありますけれども、建設業は全体の一二・五%なんですよ。補正予算の半分を使う公共事業、一二・五%。卸売業、小売業。医療、福祉、二〇・六%。サービス業、一四・七%。 本来であれば、マクロ経済に資するということであれば、こういうものをしっかりと踏まえた上で、公共事業に偏らずにしっかりとしたあんばいをするのが本来の補正予算じゃないですか、安倍総理。
○甘利国務大臣 昨年の七—九の数字が年ベースでマイナス三・五になりました。底割れの危険性があるということの警鐘が鳴らされました。緊急経済対策でありますから、できるだけ早く需要ができるということが必要であります。 公共事業というのは政府が需要をつくるわけでありますから、まさに発注段階ですぐ需要ができるわけであります。もちろん、民需が発生していく、設備投資が起こる、企業が抱えている内部留保が使われる、これが一番であります。これには、しっかりとしたプランをつくって、そこに対してインセンティブが働いていかないといけない。ですから、企業が競争力を蓄えるための設備を購入する、それの補助金もつけたわけであります。 ですから、すぐに需要効果があるものと、それからロットは大きいけれども動き出すのに時間がかかる、それにはいろいろな仕掛けが必要であるというところと組み合わせで出しまして、すぐに需要をつくれる政府の効果ということで公共事業に注目をしているわけであります。
○前原委員 では、別の観点から甘利大臣に質問いたしましょう。 この補正予算でGDPの押し上げ効果はどのぐらいありますか。
○甘利国務大臣 機械的にはじいたものでありますけれども、二%であります。
○前原委員 GDPが五百兆として二%、十兆円。十兆の真水を使って十兆円しかGDPは押し上がらない。二十兆の事業費で十兆しか押し上がらない。まさに、乗数効果や経済波及効果がない補正予算じゃないですか。 つまりは、早期に経済の腰折れを防がなきゃいけないと言いつつ、内閣府が出している、私も甘利大臣の前任でしたから、よくその算出根拠とかは知っておりますけれども、二%しかないということは、今の経済の実態に合ったお金の使い方をしていないから、あるいはニーズに合ったところにお金が使われていないから、結果としてそういう二%程度の押し上げしか出てこないんじゃないですか。 そういう意味においては、もちろん即効性も必要。我々も、我々の政権末期のときに、剰余金などで、あるいは経済対策の予備費、復興の予備費などで二回の補正予算をやりました。公共事業もその中に含まれています。 公共事業がだめだと言っているわけじゃない。それはよくわかりますけれども、これだけ大規模な補正予算を、借金をして、六十年償還ですよね、建設国債。我々の子供や孫の世代にまで借金をする国債を発行して、そして使ったお金しかGDPが押し上げられない、こういうふうに今のニーズに合ったところにお金が使われないということは、即効性を重視したって、やはり中身の使われ方に問題ありと認めざるを得ないんじゃないですか。
○甘利国務大臣 御承知のとおり、この二%という試算は公共事業がそのままGDPをどれくらい押し上げるかということであって、これはいわゆる、例えば公共事業でいえば、乗数効果は一・〇七と試算されています。これは加算しておりません。一で計算しております。 加えて、公共事業がなされた後に、例えばミッシングリンクをつなげたとします。そうしますと、物流の効率化を図る。それから先の経済効果というのはカウントしておりません。でありますから、そういった、公共事業が完成したことによって物流効率が高くなるとかあるいは経済の競争力が上がるというのは、それから先の、いい意味での副次効果であります。 加えて、今回の公共事業は、経済効果ということと加えて、幅広い政策効果ということが要求されたわけであります。例えば、インフラが安心かどうかを確認して、トンネルの崩落事故等がありましたから、危険なものについては直ちに補修をする、そして国民の安心を培うという別な政策効果というところもあるわけでありまして、そういう喫緊のニーズに沿って、経済効果プラスそれ以外の国民の喫緊のニーズに沿って組ませていただいたと御理解をいただきたいと思います。
○前原委員 締めくくり総括ですけれども、今の答弁を聞いていると、もっと質問しなきゃいけないですね。 つまりは、では、二%押し上げということについては、その先のことについては入れていないということであれば、入れたものを数字で出してくださいよ。先ほどの私が申し上げた人的制約あるいは機材の制約、本当にそれも生まれないという計算でやられているんでしょう。だけれども、本当は、先ほど申し上げたように、一年分の公共事業を生み出すわけですから、これは執行に必ず支障が出てきますよ。 そういうことも踏まえてしっかりと、今回の補正予算でどれぐらいの経済規模になるのか、どれだけの経済波及効果、あるいは違う計算の乗数効果が出てきているのか、予算委員会に示してください。
○甘利国務大臣 公共事業全体の乗数効果は先ほどお示しをしました。 個々の事業について、箇所づけもできていないわけであります。これは、現段階で個々に求めるということは難しいと思います。今までもそうだったと思いますよ。 それから、政策効果ということについては、いろいろな、例えば通学路の安心を確保するということ等々は、経済効果とはまた切り離して求められる効果でありますし、それから、経済の効果でいえば、高速道路が全部完成をしてそれから先の経済効果なんというのは、確実に上がるとは思いますけれども、幾つの数字になるというのは、今の時点でとても、そういうシミュレーションというか、正確な数字ははじけないと思いますけれども。
○前原委員 先ほど御自身が、つまりは、七—九の数字で悪くなったから即効性のあるものでということを御自身がおっしゃったんでしょう。それをその中で、要は経済効果のないものも含まれるみたいな話だと、自己矛盾の答弁をされているんですよ、理論としては。 そういう意味では、今すぐでなくても結構ですよ。この補正予算で三本の矢の一つでしょう。だって、先ほどほかの議員の質問に対して、麻生財務大臣が、要は、平成二十五年度の予算というのは国債発行が税収よりも下回ると胸を張られましたけれども、全部ここにしわ寄せしただけじゃないですか。補正予算に全部しわ寄せしただけ。 そういう意味においては、この補正予算が本当にどれぐらいの経済効果があるのか、それから、先ほど私がお示しをした、執行に本当に問題がないのかということも含めて、しっかりと政府の見解を、時間はかかってもいいから出していただきたい。このことを委員長に申し上げたいと思います。
○山本委員長 甘利大臣、従来の補正の経済効果について、理事会で相当資料の要求がありました。しかし、これ以上の資料は出ないというようなことでございますが、従来の見解に加えて、さらなる資料の提出ということは可能でしょうか。(発言する者あり)いや、甘利大臣にちょっとお伺いします。
○甘利国務大臣 従来、この種の補正を組んだときのGDP効果というのは、今回お示しをしたような、そういう算定でなされているはずであります。その後にどこまで個別に関してできるかということは、具体的な事業の箇所づけ状況等々、いろいろな要素があるんだと思います。私も専門家ではありませんから、どういう数字が出たときにどういう効果がはじけるかということは持ち帰ってみないとわかりませんが、できることがあるならば、それは最大努力をいたします。
○前原委員 では、理事会でも議論をしていただけますか、委員長。
○山本委員長 はい。理事会で後刻、協議いたします。
○前原委員 ありがとうございます。 最後、時間がありませんので。 自民党さんは国土強靱化、公明党さんは防災・減災ニューディールとおっしゃっていますね。平成二十五年度予算の公共事業費というのは、平成二十四年度の当初の公共事業予算と変わらないんですよ。要は、一括交付金で国に入れるか地方に入れるかの違いはあっても、公共事業費は変わらないんです。そうしたら、逆に、今までの公共事業費の中で防災・減災ニューディールをされるということになりますよ。あるいは、いわゆる国土強靱化も、それをやられるということになりますよ。 これは、財務省にうまくやられたのか。つまりは、補正の中では大盤振る舞いどうぞ、そのかわり、毎年の予算ではぎゅっと締めますよということにほいほい乗っちゃったのか、自公が。それとも、これは厳に慎んでもらいたいですけれども、また補正を組んで、財政規律のない、そして、中身についてはいいかげんなものを含むものを、また補正をやって、そこでやろうというのか、どちらですか。 自公の代表それぞれ、総理と太田大臣、お答えください。
○太田国務大臣 防災・減災ニューディールということの中で、老朽化対策も含めて、それを補正予算あるいは本予算ということで、これからの公共事業については、そこはかなり重点化していかなくてはならないというのを枠内でやるということだと思います。
○安倍内閣総理大臣 今回の予算は、特に、震災、災害に対して国民の命を守るという観点、そしてまた、老朽化が進んだ社会インフラをもう一度整備していくということを中心に、プラス、昨年、年末に向けて経済の指標がずっと悪化をしていったわけですね。このままでは景気が底割れをする、そういう中において、その底割れを防ぐという意義も持っていたものであります。
○前原委員 我々は、三年間で公共事業費を三二%減らしました。その三二%減らしたものと同額しか、平成二十五年度は計上されていないんですね。それで本当にニューディール、あるいは国土強靱化、あるいは減災、防災をやられるということであれば、それはその中でやっていただきたい。 しかし、それではなくて、またぞろ補正で財政規律を無視してやるということがないように、我々はきっちり野党の立場で監視をしていくということを申し上げて、私の質問を終わります。
○山本委員長 これにて前原君の質疑は終了いたしました。 次に、重徳和彦君。
○重徳委員 日本維新の会の重徳和彦です。 締めくくり質疑に立たせていただきます。 今回の補正予算で何度も議論になりましたが、地方自治体が今回のこのタイミングで予算を組まされるということによりまして、莫大な金額が繰り越しにならざるを得ないんじゃないか、こういう問題があります。これにつきまして、少しさかのぼって、実は、今回始まった問題ではありません。 ここ数年間、全国の地方自治体が年度内に予算を消化できずに繰り越した総額、これが去年の四月十一日の日経新聞夕刊にちょうど記事になっているんですが、総務省の決算統計によりますと、二〇〇八年度、九年度、そして二〇一〇年度、この三年間で繰越総額が十三兆四千八百億円に上る、一年の平均で四兆五千億円で、この金額は自治体の予算の五%に相当するという数字が出ております。 この新聞には、「国が景気対策を打ち出しても地方は予算を使い切れておらず、機動的な政策のタイミングを逃しかねないのが実情だ。」というふうに記されております。 特に、二〇一〇年度の繰越額が最多だった兵庫県は、国の経済対策を受けまして、「道路工事や河川改修などの補正予算を組んだ。ただ「設計協議や用地買収が遅れた」(財政課)ことを理由に事業の多くを一一年度に繰り越した。」とあります。 こういう設計協議や用地買収、おくれるに決まっているんですね、年度末のこういう時期に。まあ、過去、この三年間は、主に衆参のねじれによりまして予算が通る時期が遅かった、それが原因なんですけれども、今回の場合は、事情は違いますが、理由は違いますが、結果的に、タイミング的に、この時期に地方が予算を組まなきゃいけない、こういう状況になっております。 山田委員からも指摘をしましたように、このように多くの事業が繰り越されると予想されまして、まあ、本来、本当の本当は、こういう予算は、今年度じゃなくて、最初から来年度の予算として組めばいい話なんですが、その点は、各自治体も現にお金がないので、文句を言うところまでは至らないんですけれども、実際には、いろいろな自治体に話を聞きますと、いわば根深い不信感、国に対する不信感のようなものが流れていると考えております。 特に、バブルが崩壊した一九九〇年代の多額の景気対策、物すごい勢いでやりました。自治体がみずから起債をして、交付税措置で相当、九割方返ってくると言われていた地総債、地域総合整備事業債、これをさんざん発行させられて、国からの要請という形なんですけれども、そういう現場も私も見聞きをしてまいりました。 しかしながら、九〇年代というのはまだ地方分権が進んでおりませんでした。地方分権一括法は二〇〇〇年に施行されましたので、その前の九〇年代は、いわば国と地方がまだ主従関係にあった。ところが、今は時代が違います。国と地方はあくまで対等な関係です。 そういう中で、国が地方に協力を求め、一緒になって景気対策を行っていこうということであれば、それはそれ相応の配慮をきちんとしていかなければ、自治体が繰り越しをするときに、最初から予算を国が組めと言いながら、もし繰り越すんだったらその理由を説明に来い、こういう上から目線の時代はもはや終わっているんです。 したがいまして、私はちょっと確認をしたのですが、自治体は、各部局から、通常は、繰り越しに当たりまして国との手続が必要になります。財務省の出先機関であります各地方財務局に対しましてさまざまな資料の提出を求められ、箇所別の調書をとられ、さらに自治体の職員が、ADAMSという、これは何の略称かわかりませんが、官庁会計事務データ通信システム、そういうものに入力作業もさせられるということなんです。こういうこと。そして、今のは財務局の話ですが、当然ながら、国庫補助金を活用するわけですから、財務省だけではなく各省との協議なども必要となるということでございます。 国がこんな時期に補正予算をつくるんですから、こうした国との間の手続を思いっ切り簡素化しなければ、自治体の事務負担がかさむばかりでございます。これに対しまして、どのように対応していただけるのでしょうか。財務大臣にお伺いします。
○麻生国務大臣 さすがに総務省は大したものです。今言われたことはまことに正しいと思います。国会議員として褒めているんじゃない、もとの経験からいって、大したものですよ、これは。ここが一番大事なところですから。 繰り越しに係る事務手続につきましては、各省庁からいわゆる財務省に提出する書類というのがございます。それは、平成二十二年の一月から、いわゆる金額、箇所、繰越事由の記号の選択など、最小限の事項だけ記載した申請書類のみでいいです、あとは要りませんと。それから、申請事務の物すごく負担となっておりました、繰越対象になりますものの図面、それから工事箇所、また契約書等々いろいろあったはずですが、そういったもの、また、財務省による個別のヒアリング等々は大幅に簡素化ということにいたしております。 これは、今、退官された後そういうことになってきておりますから、お調べになっていただいても間違いございません。 ただ、地方自治体が各省庁の地方の出先機関、例えば東海に地方建設局等々ございますが、そういったものに行う手続に関してはまだこの点が徹底されていないのではないかという御指摘は、多分、地方で県会議員をやっておられた方は皆知っているはずだと思うんです。 その点で御指摘がありますので、今回の補正予算の執行に当たりましては、間違いなく、簡易な書類への統一、それから図面などは求めないなどの事務手続の簡素化の趣旨を徹底させるべく、各省庁に対して要請することといたしておりまして、主計局の課長の方から各省庁の会計課長に対して、速やかに文書を出せ、そして周知徹底を各地方に対して図るようにということを既に言い渡してございます。 御指摘の点はまことに正しいと思いますので、その方向に沿って事を動かしてまいりたいと存じております。
○重徳委員 本当に役人は真面目過ぎるものですから、やれと言われたらやるし、やるなと言われればやらない、これはきっちりしていると思います。それが徹底されていないと、聞いていない話は決して動きませんので。ですから、国の役所側も自治体側も両方がそういう認識で一致していないと、これは、そこまでやらないと、どちら側かがたくさん仕事、作業をしなきゃいけないんじゃないかと思っている限り、この流れは続きます。ですから、いつまでたっても徹底されないということになると思っております。 今、麻生大臣からは、主計局から各省庁の会計課長さんに伝えて、しっかりとやっていくというお話がありました。この点につきまして、本日、私の方から要求大臣としてお願いしております各大臣にも重ねてお願いをしたいと思いまして、その点、御答弁をお願いしたいと思います。
○太田国務大臣 今、財務省、お話がありましたように、そのように力を注いでまいりたいと思います。
○茂木国務大臣 財務省が要らないと言っている書類をわざわざ経産省がとることはありません。そして、個別のヒアリングも既に全廃をいたしております。
○新藤国務大臣 国と自治体の間の繰り越しの手続については、過日、山田委員の方からも御指摘をいただいて、私も研究させていただきたいということでお答えいたしました。 我が省としても、財務省との調整をし、全省的な調整をさせていただいた結果がきょうの御答弁だと御理解いただけばいいと思いますが、しっかり取り組みたいと思います。
○田村国務大臣 厚生労働省といたしましても、今回、この繰り越し手続に関しまして、財務大臣がああやっておっしゃられておられますので、私の方からもしっかりと指示をいたしてまいります。
○重徳委員 日本維新の会は、今回の予算委員会、首長ファイブを初めとして、地方の現場の臨場感というものをそのままこの国政に持ち込んで、地方から国を変えていくということを体現する、そういう政党でございます。ですから、野党だからといって反対ばかりするとか、非建設的な議論に終始するとか、そういうことにはいたしません。本当に現場に即した、しっかりとした政策が進むように、全力を挙げていきたいと思っております。 その意味で、今回、今の手続簡素化につきまして、全省庁を挙げ、また自治体に対しても徹底をしていただけると、これだけ各大臣の皆様方から誠実な御答弁をいただけましたことを高く評価させていただきたいと思っております。(発言する者あり) 本当の本当はそうなんです。先ほど、本来は補正で組むよりは当初予算でやるべきだというのは申し上げたとおりですが、せめて、そういう声がありますので、そして、何よりも、地方は思っているほど従順ではありません。常に何か思っていることがあります。国に対しても言いたいことはたくさんあるんです、文句をですね。しかしながら、金と権限を握っている国に対しては物が言えない、こういう状況が非常にジレンマでありまして、そういう声も率直にこれから日本維新の会としてお伝えをしていきたいと思います。 この件につきまして、最後に、総理から一言コメントをいただきたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 我々、地方分権についてはしっかりと進めていきたいと思いますが、今の繰り越しの手続については、財務大臣が全てお答えをしておりますが、このことについて地方自治体に御迷惑のかからないように全力を尽くしていきたいと思います。
○重徳委員 わかりました。 国と地方との信頼関係をこれからさらに高めて、私どもが申し上げております、地方交付税、税源移譲、道州制とか、さまざまな改革にさらに取り組んでまいりたいと考えております。 次に、地域の元気臨時交付金につきまして議論してみたいと思います。 中田委員が先日、そして、本日も馬場委員から議論を申し上げました。前回、先週の中田委員からの質問に対しまして、つまり、なぜこの地域の元気臨時交付金はハードだけが対象であってソフトを対象としないのか、その議論なんですが、これに対しまして、太田大臣からは、補正予算というのは、狙いを定めて緊急にやるということで、デフレ脱却、老朽化対策、防災、減災に絞ってやるんだという御答弁がございました。また、新藤大臣からは、ソフト事業は補正予算債とか地方交付税で地財措置されている、こういう御答弁がありました。 しかしながら、これらの御答弁につきましてはいささか疑問がございます。狙いを定めるというふうにおっしゃいますが、そもそも税収がない中で事業を追加するには、これはもう財政法で認められている建設国債を発行するしかないわけですから、構造的に、絞るも何も、狙いを定めるも何も、建設業しか、公共事業しか今の仕組み上やりようがないという面がありまして、逆に、建設国債なら幾らでも発行できるんだという意識であれば、これは、財政秩序を度外視して景気対策を実施しまくった九〇年代の国の施策と何も変わらない、先祖返りじゃないかという批判を免れないと思います。 また、新藤大臣は、地財措置、交付税措置されているというふうにおっしゃいましたが、これも詭弁の域を出ないというふうに考えております。 確かに、今回の補正の中でも、二十四年度の普通交付税の調整減額分の追加交付七百七億円なんというのがありますが、これは、もともと今年度もらえるはずだった交付税を、調整率を掛けて引き下げていた分を少し戻したという、税収が、国税五税が戻ったものですから、その分交付税が戻るというだけの話でありまして、特別それをソフト事業の追加的なニーズに使えるわけでも何でもありません。 それに、そもそも交付税という仕組み、この予算委員会でもさんざん議論がありました。交付税は、税金というお金でなくて、もう借金で、借金まみれの交付税になっているわけですから、交付税特会ですとかあるいは臨財債という形でもう既に借金体質になっているわけですから、今さら交付税措置と言われても、自治体が喜んで使う財源ではないという状況がある。 さらに、まして来年度当初の交付税につきましては、七月から給与カットを求められている。国が交付税を削減するため、地方は給与カットをしなきゃいけないということを求められ、そして、その浮いた財源でいろいろな地域活性化策に予算を充てられるように地財措置がされていると言われても、これは、各自治体の現場に行けば、給与をカットするということは職員組合と交渉をしなくちゃいけないわけで、要は、社長が放漫経営をしておきながら社員の給料はカットだなんという、こういう、私も別に公務員を擁護したいわけではありませんが、やはりこのあたりは、職員組合との交渉という場で、一体どういう事情でこういうことになったのか、国に要請されたからですという、これだけではとても通用する問題ではありません。 過去に、十年以上、さまざまな給与抑制、人件費抑制を各団体、まあ、やっている団体とそうでない団体がありますが、ばらつきはありますが、しかしながら、やっているところは相当やっている、そういう現実もございます。 いずれにしても、今申し上げましたとおり、既に地財措置されているというような説明も、なかなかこれは地方に対しては通用しない状況であるということは御認識いただきたいと思います。 その意味で、前回の中田委員から指摘したことに対して、太田大臣、新藤大臣、随分粗っぽい御答弁だったと思いますが、今の段階でどのような御認識でしょうか。
○太田国務大臣 ソフト事業というよりも、調査、点検ということに使えないのかというお話に対して私が申し上げたことは、防災・安全交付金というのがあって、それは公共事業ですから、その裏負担として元気臨時交付金が使えます、こういうことを私は申し上げたわけです。 同時にまた、これは公共事業ということについて使えるお金でありますから、今の調査、点検ということも公共事業ということの中でのものと考えて、元気臨時交付金が使えるということの構成になっております。
○新藤国務大臣 午前中も他の委員に御答弁させていただきましたが、私も、ソフト事業を落としてはならない、このようには思っているんです。ですから、ハード、ソフト、今回、この時期に補正を組むに当たって、どのように措置をするかという検討をしたところ、ソフトについては現行の地方財政措置で対応できる範囲であるということで我々はこのような判断をし、また今回の、そもそもが、これは建設公債の発行対象経費の裏負担をするということでありますから、元気臨時交付金というものを出したということであります。 それから、先ほど、地元の公務員の皆さんに首長が何と説明するのか、こういうことでありますが、これはぜひ大義を共有していただきたい。日本を再生させるために、まず国会議員が身を削りましょう、そして、国家公務員はみずからの給料を削減した分を復興に充てるんだ、そして、地方公務員はそれに一緒になって協力してくれ、その分は自分たちの町の元気づくりとそれから防災づくりに充てようではないかということであります。 私は、地方自治体の組合の方々がどう反応されるか、これはぜひ公務員として、全体の奉仕者としての志を持って受けとめていただきたい、このように思います。 あわせて、地域の住民の皆さんは必ず御理解いただけるものだと思います。これは、国、地方を挙げて、まずはみんなで頑張って、身を削ってでもこの国を持ち直していこう、地域を立て直していこう、こういう中で、今期ぜひお願いしたいと要請をしているところでありますから、私は、その思いが必ず伝わっていくと思いますし、これは丁寧に、誠意を持って説明していきたい、このように思っております。
○重徳委員 身を削る姿勢、それは国であろうと地方だろうと、政治家だろうと公務員だろうと、当然求められることだと思います。ただ、恐らく地方自治体の皆さんは、それを国から言われたくないということの一点に尽きるんだと思いますので、各自治体における努力は当然必要なことだ、それは各住民の求めは当然にあると思っております。 それから、新藤大臣、今、ソフト事業について必要だという御認識を持っていただいているということで、それは大変ありがたいことなんですけれども、地財措置で見れる範囲だというこのあたりも、総務省の役人も、そういうことになっているという説明になるだけで、非常に苦しい答弁なんですよね、正直言いまして。 ですから、ぜひとも、補正、今回は建設国債をもって、国の表の補助金あるいは裏財源、交付金にしても、どっちも建設国債が財源ということですから、ハード事業にしか充てられない、ここまでは百歩譲って理解したとして、今度、当初予算におきましては、交付税で措置されていることになっているという説明で終わるのか、いや、そうでなく、本当の意味で各自治体が経済対策ということであれば、ソフト事業に使える新たな交付金、これは麻生大臣が総理だったときの、非常に使い勝手がいい、評判のいい交付金だったんですが、こういうことについて新たに創設するお考えがあるかどうか、お聞きしたいと思います。
○新藤国務大臣 まさに十五カ月予算という中で、またここは役割分担をさせたいと思っています。 ですから、二十五年度におきましては、今度は地域の元気づくり事業費ということで、これは三千億円を、もちろん公務員の皆さんの御協力をいただくのでありますが、しかし、これはこれで別途一つ立てさせていただいて、ハード、ソフト、いかようにも地域の皆さんが使いやすいように使っていただきたい、こういうことで考えているということでございます。
○重徳委員 今の段階ではこのような御答弁、来年度当初予算の話ですから、また別の機会に議論させていただきたいと思います。ありがとうございました。 次に、これは、きのう、小泉進次郎議員が指摘した点でございますが、高齢者医療の負担軽減措置について議論させていただきたいと思います。 およそ二千億円、厳密に言いますと千八百九十八億円が今回の補正予算で盛り込まれております。これによりまして、七十歳から七十四歳の方の窓口負担を、二割であるところを一割にさらに抑えるということですが、きのう議論もありましたように、これは決して、今一割負担を払っている皆さんが二割に上がるということではなくて、そういう意味では、今六十九歳の方が次に七十歳になるときに、三割から二割になるか、あるいは三割から一割まで下げるのか、こういう議論ですから、個人個人について見れば、決して新たな負担を求めるものではないということでございます。 これについて、必ず二割に戻すと、きのう、大臣はおっしゃいましたけれども、これはいつ戻すのかというところが重要だと思います。問題の先送りだという指摘をされているわけですから、これについては、いつかねという話ではなく、来年度当初予算において二割に戻すお考えがあるのかどうか。
○田村国務大臣 昨日、小泉委員からも御質問があった点であります。七十歳から七十四歳の方々の窓口負担ですね。 今委員がおっしゃられましたとおり、決して、これを二割にするという、これは本則でありますけれども、これに戻すのが負担がふえるわけではない、今の議論はそういう議論です。 つまり、七十歳になる、順次その方から三割から二割に下がる、一割に下がるか二割に下がるか、こういう問題であるということは周知徹底をしていかなきゃならぬと思います。 今のお話のとおり、社会保障審議会でも、それから与党の中にも、このような二割、本則に戻すべきだという議論、これは世代間の公平性、こういう議論であります。 一方で、なかなかしっかりと情報を徹底できないじゃないか。それから一方で、そうはいっても、今一割と言っているのが、一割になるという期待を持ちながら二割になるということは、事実上は、下がるとはいいながらも、思っていたところの負担がふえる、そういう誤解を招く等々の、そういうような高齢者に対するいろいろな影響もあるじゃないかということでありましたが、結果的に、補正予算、時間がないので、緊急的、短期間にこれを決定するということで、当面一割のまま据え置いて予算に計上したということであります。 一方で、低所得者に対する対策、これもしっかりやるべきだというような御意見もございます。そういうものを踏まえながら、本来は二割でありますから、本来に戻すのが当たり前でございまして、それを早急にこれから議論させていただいた上で進めさせていただくという話になってまいります。
○重徳委員 これは今度の夏の参議院選挙前はなかなか手をつけられない、苦い薬は全部選挙が終わった後という、もしそういうお考えが少しでもあるんだとすれば、それはもはや、そういった選挙のあり方、政治のあり方に国民の皆さんは辟易されていると思います。 こういうことが続くのであれば、自民党は先祖返りをしたと言われても仕方がないことでありまして、やはり未来志向で考えれば、きのう小泉議員が言われたとおり、ほかに、もっともっと少ない負担で、子育て支援だとかあるいは若者の就労支援といったところにお金を回すことができる。そういったフェアな議論をしたって、全然、皆さん聞いていただけると思いますよ。 次世代に引き継げる、そして、そのためにはきちんと負担を現世代では分かち合う、次世代に決して負担を先送りしない、こういう議論ができる土壌を我が国につくっていかなきゃいけない、これが政治の今本当に責任だと思っております。そういったことをぜひとも、これから、政府、そして、私どもは野党でございますけれども、与野党を超えて議論できるようにしていきたいと思っております。 次に、少子化対策について議論してみたいと思います。 私は、現下の日本の構造的課題、最大の課題は少子化だと思っております。今手だてを講じなければ大変なことになると思っております。 きょうの午前中、日本維新の会の村岡委員からも、農業の問題について指摘がありました。農業の後継者の問題、後継者がなかなかいないなんという話は、三十年前、私が小学校のときの社会の教科書にも書いてありました。商店街にも後継者がいないという話、これも小学校のときから書いてありました。恐らく、そのときはまだ、四十代、五十代ぐらいのお父ちゃん、お母ちゃんがまだまだ元気にやれる、そういう時期だったのかもしれません。それから、しかし政治が無策だったと思います、三十年漫然とたってしまった。補助金漬けにして、競争力も身につけることなく今に至り、そして農業は耕作放棄地をたくさん生み出し、商店街はシャッター通りに化してしまいました。これは本当に政治の不作為だと思います。 そして、今直面というか、恐らく、先ほど人口のグラフもございました、前原委員の恐ろしいグラフがありました。これから三十年後、五十年後、人口、その中に占める高齢者の率、恐ろしい状況になることは目に見えているわけでありまして、それに対しまして、今また無策のままそういう時代に突入してしまうというのは、もう本当に、私ども、大人の責任を果たしたことにならないと思います。 先ほどからの財源論、国債の問題にしても、これは恐らく、高度成長期、田中角栄さんが「日本列島改造論」という本を書きまして、これからの日本の姿というものを描きました。そのときの財源は、多少将来に先送りでもいいでしょう、建設国債はもっと使わなきゃいけない、計画的に運用しようという話があったと思いますが、これからは、公共事業のためにじゃんじゃか借金を使うというよりは、私、この間の質問のときにも申し上げましたけれども、建設業者のためにもならないと思うんです。これは先行きの見えない公共事業ですから、いつかとまってしまう公共事業ですから。 ですから、もっともっと先の見える、子育てとか教育とか、安倍総理も、やはり日本は人材だということを教育論の中でもお述べになっていらっしゃいます。ぜひとも、そういった財政、財源というものをもっともっと人材育成、教育、子育てに充てなければならないと思いますし、根本的には、やはり景気、雇用、そして教育費がかさむとか、いろいろな問題が今の少子化の問題の解決を妨げていると思います。 その意味で、少子化というのは私は諦めの言葉だと思います。少子化、少子化なんて、何か寂れていく国をあらわしているような非常に寂しい言葉です。子供をふやすというのが政治の意思なのであれば、増子化という言葉をつくってでも、増子化の担当大臣をされていただきたいというふうに思っております。これを少子化担当大臣にお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
○森国務大臣 増子化というネーミングが適切であるかはさておき、人口減少社会の危機意識は重徳委員と共有していると思っております。 かく言う私も、小学生と中学生を抱えながら、子育て現役で、国会に迷惑はかからないだろうか、内閣に迷惑はかからないだろうか、小さくなりながら仕事をしてきた。 子供を抱えながら毎日崖っ縁を走っているような生活をしている子育てママの代表として言わせていただければ、少子化問題というものが経済成長に深刻な影響を与えるとか社会保障に深刻だとかいうことでクローズアップされてきたこと自体、苦々しく感じておりました。もっと子供の、つまり、有権者ではない、声なき国民としての子供を主役に置いた政策を打ち出してこなかった、委員がおっしゃいました政治の不作為、政治のサボりだと思います。 そういう意味で、ネーミングの問題がございましたけれども、私、少子化担当大臣でもございますが、そのような私の声なき怒りを察知したのか、安倍総理が私の肩書として、子育て担当大臣という新しい肩書をつけてくださっております。 私は、子育ての問題をむしろ積極的に、子育ての楽しさ、すばらしさ、こういうものを共有していくような政策を打ち出してまいりたい。そして、もう子育てが終わった方々が、もう終わったから、私たちの時代はもっと苦労したんだよなんということでもなく、また、これから子育て世代になる若い方々も一緒になって子育てのすばらしさを共有できるような施策を講じてまいりたいと思います。
○重徳委員 ありがとうございます。 子育て担当ということでもございますが、子育ては、子供を産む、その前は結婚する、そしてその後は、育てて、就職する、社会で活躍する、そういう一連の流れの本当に中核的な部分だと思いますので、ぜひとも力を注いでいただきたい、内閣を挙げて取り組んでいただきたい課題だと思っております。よろしくお願いいたします。 最後に残った時間で、成長戦略、三本の矢のうちの三本目の矢、黄金の矢についてちょっと議論をしていきたいと思っております。 先週の金曜日、これからの電力のシステムにつきまして、電力システム改革専門委員会、これがほぼ報告書の取りまとめの段階に至りました。 その中では、二〇一五年目途、つまり再来年には広域系統運用機関を設立する。すなわち、東京電力、中部電力の間の電力の融通をできる機関を設立する。それから、二〇一六年には小売の全面自由化。そして、二〇一八年から二〇年を目途に、料金規制の撤廃、送配電部門の法的分離、すなわち発送電分離を完成させ、送電網は電力会社が持つが、発電部門それから小売部門は新規事業者がどんどん参入できるような環境をつくる。これから七年間、五年から七年の間にそういう環境をつくり出すんだという大まかなスケジュールが示されたところでございます。 この中で、電力といえば、三・一一の大地震が起こって以来、原発からの電力供給が不十分になった段階から、毎年夏になりますと、夏場のピーク時をどうやって乗り切るんだと。計画停電にするのか、あるいはおととしの夏でいいますと、自動車会社は土日も操業するという形でピークをずらす、いろいろな努力がされてまいりましたが、今回の報告書の中では、デマンドレスポンスという新しい制度が提案されておりまして、これはピーク時の料金を上げることによって需要をコントロールするというような内容だというふうに伺っておりますが、このデマンドレスポンスの効用などにつきまして、茂木大臣からお願いします。 〔委員長退席、小此木委員長代理着席〕
○茂木国務大臣 大変重要な新しい政策について御指摘をいただきました。 これまでの我が国のエネルギー政策、需要はもう決まっている、そこの中で電力会社が発電量をどこまで積み上げられるか、こういう供給サイドの対応が中心でありました。こうした中、供給側の状況に応じて需要を変化させる、これがまさにデマンドレスポンスでありまして、この政策、これからのエネルギー政策上、極めて重要になってくる。 実は、昨年度から実証実験を行っております。豊田市、北九州を初め全国四カ所におきましてデマンドレスポンスの実証実験を行っておりますが、例えば北九州の例を御紹介いたしますと、北九州では、家庭に供給する電気料金、これを変動させるということで、通常時はキロワットアワー当たり十五円と非常に安い値段なんですけれども、御指摘のあったような夏のピーク時、このコントロールが大切でありますから、その時間帯には電気料金を最大百五十円まで上げる、こういった料金体系を導入したわけであります。結果的には、この料金体系に需要側、消費の側が応えていただきまして、電力消費量が二割も削減される、こういう大きな効果が上がっております。 こういったピークコントロールということを考えて、料金メニューの多様化、こういったことにも今後取り組んでいきたいと思っております。 〔小此木委員長代理退席、委員長着席〕
○重徳委員 ぜひともこの改革をどんどん進めていただきたいと思います。 エネルギーが多様化する、新規参入の事業者がふえてくることによりまして、エネルギー需要がいろいろとコントロールされるということと、それから電力を発電する事業者が、当然総量がふえてくるわけですから、これはこれからの原発政策とも関連してくる可能性があるのではないかと考えております。 日本維新の会は脱原発依存を掲げております。国全体のエネルギー政策を考えたときは、当面原発を活用せざるを得ないとしても、新しい需給体制を構築し、安全基準、安全確認体制、使用済み核燃料、責任の所在に関するルールを明確に定めることが大前提でありまして、そして、中長期的かつ段階的に原発依存からフェードアウトし、次第に脱原発を達成することが望ましい、これが維新の会の考え方でございます。 この電力の自由化ということによりまして、小規模発電事業者の参入がふえ、結果として原発依存度の低下も期待できると考えますが、いかがお考えでしょうか。
○茂木国務大臣 先ほど委員の方から御指摘のありました電力システムの改革、これはしっかりと進めていかなきゃならないと思っております。 ポイントは三つございまして、先ほど御紹介いただきましたように、電力自由化の推進、そして送配電部門の中立化、独立性を高める、そして広域系統運用の拡大ということでありまして、これにつきましては、専門委員会、先週の金曜日に取りまとめをいただきました。これを踏まえて、政府としての方針を決定いたしまして、改革は大胆に、実施は現実的に、こういった方向で所要の法案を国会に提出したいと考えております。 こういった電力システムの改革を進める、さらには再生可能エネルギー、これを最大限導入していく。そして、消費の側においては、先ほどありましたデマンドレスポンス、まさにスマートなエネルギーマネジメント、こういうものを進める。こういった中によりまして、原発依存度、可能な限り低減をさせていきたい、このように考えております。
○重徳委員 もうそろそろ時間ですので終わらせていただきますが、先般からも、電源構成のベストミックスを十年以内で議論していきたいというようなお話もありましたけれども、やはりこのあたりのスピード感をもっともっと速めて、今回の電力自由化の議論ももっともっと、これは現実的なことももちろん見据えながら、タイミングもスケジュールを見据えながらでございますけれども、これを確実な、間違いない方向性として打ち出していっていただきたいんです。 すなわち、新しい新規の発電事業者が参入するにしたって、それは環境アセスで三年かかるとか、いろいろなことで五年から七年ぐらいかかるわけです、事業がスタートするまでに。したがいまして、本当に間違いなく、この政府はどういう方向に向かっていくのか、電力は本当にどこまで自由化されるのか、原発についてどう考えているのか、このあたりが不明確なままでは、新たな民間投資をして、その事業、その業界に参入しようとする事業者だってあらわれないと思います。 したがいまして、この三本目の矢、成長戦略というのは、決してぶれずに、こういった規制改革、構造改革というものに突き進んでいく政府の姿勢というのが何よりも重要だと考えております。 このあたり、いろいろな利害関係もあると思いますけれども、そういったところをきっちりと調整をし続けて、そして、夢のある、これからの末広がりの日本を、決して少子化なんという寂しい言葉じゃなくて、末広がりな日本社会をぜひともつくっていただきたいと思います。私どももそういった議論をぜひともさせていただきたいと考えております。 ありがとうございました。
○山本委員長 これにて重徳君の質疑は終了いたしました。 次に、杉本かずみ君。
○杉本委員 みんなの党の杉本かずみであります。 本日は、通告を十項目ほどたくさん出してしまったんですが、ちょっと時間の関係で順序が相前後して御回答いただけないこともあるかもしれないので、あらかじめおわびを申し上げます。 まず、安倍政権が誕生をし、私も、正直、一国民として大いに期待を申し上げております。また、安倍総理、麻生副総理、そして谷垣元総裁、法務大臣様……(発言する者あり)済みません、育ちがそういうものなのでお話ししますが、各閣僚の皆様は、野党時代に、天皇陛下を開会のときに一緒にお迎えをいただき、そしてまたお見送りも一緒にしていただいたということが非常に印象に残っておりますし……(発言する者あり)今、当たり前だという言葉がありましたが、ちょっと今いらっしゃいませんが、馳さんがいつも合図をしてくださって、おじぎをさせていただいたのも印象深く思っております。 そんな意味から、改めて、タイミングは少し遅いかもしれませんが、御就任のお祝いと重責へのエールを送らせていただきたく存じます。 私自身、政治は有言実行だと思っておりますし、昨今の為替であり、あるいは株価を見ますと、かなりの期待感というのが正直あると思っております。それをいかに本当に実行していくかということが問われていると思っております。 ちょっと長くなるかもしれませんが、私自身、日本国は一千年に一度とも言えるほど、希有なほど、極めて極めて重要なときを迎えていると感じております。あと二十年、三十年たった将来、あのときが歴史の大転換点だった、そう後世の方々に言っていただけるように、よき方向に我が国が向かっていくということを、党派の争いという次元を超えて、ぜひとも今こそ英知を結集すべきときだと思っておりますし、まさしく我が国に残された猶予の時間というのは極めて限られているという認識を持っております。 そんな意味から、与野党を問わず、旧勢力の方々に翻弄されることなく、僣越かもしれませんが、みんなの党の高目の剛速球をぜひとも受けとめていただきたくお願いを申し上げます。 そこで、きょうは、時代の感覚というか読みというか、あるいは日本国の置かれた現状認識、あるいは日本国の国際的な面での情報力、あるいは脱原発をにらんでのエネルギー政策、あるいは雇用、賃金、教育、規制改革、行政改革、多岐に質問をさせていただきたく存じます。 御案内のとおり、本日の日本時間十一時ごろ、オバマ大統領が再選の後の一般教書演説をされました。また、国務大臣は、岸田さんがお電話でお話をされておられると思いますが、ケリー氏に交代しております。習近平体制になった中国、そして、先ほど安倍総理からは朴槿恵次期大統領予定者という表現がございましたけれども、韓国でも大統領がかわられ、そして既に、さかのぼると、プーチン大統領が再就任されておられ、今問題となっている北朝鮮は金正恩体制に。欧州でも、サルコジさんという名前がかわって、フランソワ・オランド大統領。そして、その他の国でも政権交代が多く起きたということでございます。 本当に、御案内の話でございますが、中東、北アフリカを見れば、チュニジアのジャスミン革命に端を発したアラブの春。しかしながら、民主化、安定化はほど遠い状況にあり、CNNを見れば、シリアの内戦が続いていると。 そして、今、核の問題でも、イランは動物の猿を宇宙へ飛ばしたと発表し、また、北朝鮮は核実験、人工的な地震波が起きるというような時世でございます。 そして、御案内のとおり、我が国の周辺国との関係においても、我が国の主権にかかわる問題が緊張の度を増して、焦眉の急の話と言えるかもしれません。 まさしく千年に一度と私は理解をしておりますし、日出る国である我が国が、海洋国家で陸続きで国境を持っていない、地政学上そういう中で、向こう三軒両隣の方々と、我が国の領土、日本国列島をしっかり守っていかなければならないわけでございます。住宅に例えれば、引っ越し屋さんに頼んで引っ越せるわけではなく、歴史と伝統のこの土地を、国土を毅然と守っていただかなければならないというふうに考えております。 外交上、さきのアルジェリアの問題を含めて、情報力、諜報力の充実といったものを心からお願いしたく存じます。 また、内政を顧みますと、済みません、ちょっと長くなりますが、東日本大震災の問題であり、福島の原発の事故からの収束というか、いまだ先の見えない被災者の方々のお暮らし。きのうも小泉進次郎さんの話があったかと思います。こういった積み残されている問題。それに加えて、まさしくデフレ、そして財政赤字、社会保障関係費の増大。問題は、ふえることはあっても、全く減っていっていないやに感じております。 また、先ほど森大臣がおっしゃられましたけれども、少子化問題についても、前民主党政権で子ども手当という形での少子化対策というものは一種打たれたと私は思っておりますが、残念ながら、その策は予算上もほとんど見えなくなってしまって、むしろ待機児童解消等のところに力点を置いているという状況でございます。 率直に申し上げて、総選挙の際に、私は、森大臣のような子育て真っ盛りのお母様方数名と三時間ぐらい、貴重な選挙の時間ではあったんですが、話を伺ったところ、まさしく、子供を産み育て、夫婦共働きでも働きやすい環境をぜひとも望みたいという発言がございました。 そして、いわゆる控除から手当へという動きがありましたけれども、そういったところではなくて、みんなの党が提唱させていただいている減税のような形で、少子化、第三子、あるいは第二子でもいいかもしれませんが、子供を授かった方に減税の機会をふやすというような方策も必要かと思っています。 もろもろ申し上げましたけれども、こういった内外、外内というか、大変な情勢を、総理は、危機突破内閣とおっしゃられますが、どういう危機感と責任感という認識で、満を持して再登板されたかを拝聴したいと思います。よろしくお願いいたします。
○安倍内閣総理大臣 今まさに我が国が直面をしている困難な状況を大体議員が総ざらいしていただいた、こう思うわけでありますが、まずは、安倍政権の使命としては、ずっと長引いているこのデフレ、そして行き過ぎた円高から脱却をして、日本の経済を再建することであります。 全ては、日本の経済が力を失ったことによって、日本は国際社会でも存在感を失う中において、領土、領海すら危うくなってきたということではないか、こう思うわけであります。ですから、まずは経済を再生させる。 そして、一昨年のあの東日本大震災からの復興であります。復興なくして日本の再生はないという信念で取り組んでいきたい、こう思うわけであります。 国際情勢は、今、議員が指摘をされました。特にアジア太平洋地域においては、パワーバランスが、ある意味、変化が出てきているわけであります。その中において、日本の安全をしっかりと守っていく、領土、領海そして領空を守っていくことが求められているわけであります。 だからこそ、ずっと世論的には、防衛費をふやす、今までほとんど支持されていなかったのでありますが、今回、十一年ぶりに防衛費をふやしました。そして、自衛隊の隊員数も約二十年ぶりにふやしたわけでありますが、これが支持されたということは、多くの国民の皆様もこの危機感を共有していただいているのではないか、このように思います。 ですから、その中におきましても、やはり日本と米国、この同盟関係がきっちりと機能しているということを示していくことは、日本や、また地域の平和と安定のためにも大変有意義であろう、このように思います。 その中において、日本とともに、自由や民主主義、そうした普遍的な価値を共有する国々があります。そういう国々としっかりと連携を深めていく中において、さらに、そうした自由、民主主義、基本的人権、この価値の外延を広げていくためにも日本は貢献をしていきたい、こう思うところであります。そうした価値観に基づいた戦略的な外交を展開していきたいと思います。 同時に、教育についてでありますが、まさに百年の計でありまして、いじめ問題で子供たちが命を絶つ、そして体罰の問題もあります。もう一度根本から見直していく、そのための教育再生を実際に実行していくことが安倍内閣には求められているんだろう。 こうした基本的な考え方のもとに危機を突破していきたい、そして新しい地平線を開いていくことこそ我々の責任であろう、このように考えております。
○杉本委員 質問が稚拙で、そこを酌み取っていただいた御回答、ありがとうございます。 あえてもう一つ申し上げれば、日本国が、課題がたくさんある中で、諸外国に起きる課題が先駆けて日本に起きているということだと思いますので、総理のお話、所信にもあったかもしれませんが、課題解決先進国、問題解決先進国として、日本の復興というか復活を大いに期待したいと思います。 さて、日米首脳会談が目前でございますが、あえて日ロについて質問をさせていただきたいんです。 先ほども前原委員に対する答弁であったかと思いますが、近々、プーチン大統領とも面談をされ、その前に特使のような形で森元総理にロシアに行っていただくというお話がございましたけれども、そのことに関しまして、総理の北方領土問題に対する取り組み、思い、そして、私があえて申し上げると、そこの先には平和条約があり、またシベリアの資源があり、LNGがあり、安価なエネルギー源としてそれを入れることによって脱原発という方向感も見えてくるかと存じますが、北方領土問題とエネルギー問題等について、総理の御見解を伺います。
○安倍内閣総理大臣 私としては、本年ロシアを訪問することを考えております。本年の訪ロを、日ロ関係の発展に新たな弾みを与えるものとしていきたいと考えております。 その観点から、今月中、近々、森元総理にロシアを訪問していただき、私の親書を持っていっていただきまして、事実上の政府特使としてプーチン大統領と会談を行っていただき、私の訪ロに向けての地ならしを行っていただきたい、こう思っております。 その上におきまして、今委員が指摘をされましたように、日本とロシアの関係というのは、まさに将来に向かって、未来に向かって、本当に大きな大きな可能性のある二国間関係であろう、このように思います。 特にエネルギー分野での日ロ協力については、供給源の多角化を通じて、低廉で安定的なエネルギー調達に資するわけであります。極めて有意義であろう、私はこのように思います。互恵の原則に従って、天然ガスを含むエネルギー分野の日ロ協力を進めていきたい。 それだけではありませんが、貿易量においても、日本とロシアの実力を考えれば非常に少ないわけであります。なぜかといえば、これはやはり北方四島の問題が解決をしていない、両国の間には平和条約がないわけでありまして、四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結するという基本方針のもとに、粘り強く交渉を続けていかなければならないと考えております。
○杉本委員 ありがとうございます。 次に、原子力規制委員会の承認人事のことについてお伺いしたいんですが、原子力規制委員会の委員長様にきょうはお運びいただいていますが、ちょっと時間がなくなってまいりましたので、質問は割愛させていただき、申しわけございません。 そこで、私の認識としては、この日本国の国権の最高機関の国会のもとに置かれた国会事故調というのは極めて重いという認識を持っておりまして、各議員にまた改めて配られたと思いますが、ここに国会事故調のダイジェスト版がありまして、そこに提言五というのがあります。 あえて読ませていただきますが、提言五は「新しい規制組織の要件」というのがあるんですが、その二番に「透明性」というのがあって、その「透明性」の中の四番に、読みますと、「委員の選定は第三者機関に一次選定として、相当数の候補者の選定を行わせた上で、その中から国会同意人事として国会が最終決定するといった透明なプロセスを設定する。」 こういう提案がなされておりましたが、残念ながら、私の認識としては、前政権において、透明なプロセスにおいて候補が絞られ、そして人選が行われ、委員長を初め決まったという、プロセスの問題意識を極めて強く持っております。 この点につきまして、国会事故調の重要度というものをどう受けとめていらっしゃるか。それと、この提言についてどういう形で尊重されるおつもりがあるか。この点について、総理の御回答をいただければと存じます。
○安倍内閣総理大臣 政府としては、基本的な考え方としては、原子力規制委員会設置法においては、国民の代表で構成される国会の審議を経て、その同意を得て総理が任命する、こう規定されております。政府が人事案を提案し、国会が同意をして総理が任命する民主的なプロセスによって、基本的には透明性は確保されている、このように考えております。 委員においては、今回の事故について深くこれを反省し、そして厳しい安全規制を行う考えを持っていること、専門性、マネジメント能力、あるいは国際性等の観点から選定がなされております。全体のバランス面からいっても、私は適切な人選である、このように考えております。 他方、今委員が御指摘のように、国会事故調の報告書によって、第三者機関が一次選考に当たるということについて書かれているわけでありますが、国会においては、もう一点、事前に候補者が報道されてはならないというルールがあるわけでありまして、このルールがある以上、第三者機関が一次選考を行えば、それは事実、全部国民に周知されて、結果として、今、国会のルールで指名できない、そういう問題点にぶち当たってしまうということもぜひ御理解をいただきたい、このように思います。
○杉本委員 ありがとうございます。 もう時間がなくなってまいりましたので、あえて、アベノミクスと評される、ぜひ成功を私は期待しておるのですが、その三本目の成長戦略、この点について、麻生元総理が行われた土日の自家用車の高速道路の一律千円、私はそれをさらにバージョンアップして、自家用車に限らず商用車も、そして土日に限らず平日もということによって、人、物、金が動く規制改革をすることによって日本の潜在力は引き出せると考えております。 この点、総理の、麻生政権時の御評価と、私の提言がちょっと唐突ではございますが、規制改革への思いを伺いたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 既存インフラの有効活用という意味において有効であった、私はこのように思います。私自身もそれを活用したことがございます。 ただ一方、東名高速などの一部の路線で発生した渋滞の解消など、解決をすべき課題もあります。このことも含めて、料金制度について引き続き検討していく必要がある、こう考えております。 なお、今般の緊急経済対策においては、東日本大震災の発生も踏まえて、既存インフラを強化していくということに視点を置いたということも御理解をいただきたい、このように思います。
○杉本委員 もう時間が参りましたので終わりますが、いろいろな言いわけをする方々にめげることなく、検討という言葉だけじゃなくて、ぜひ前向きに検討をしていただきたいとお願いしまして、終了いたします。 ありがとうございました。
○山本委員長 これにて杉本君の質疑は終了いたしました。 次に、赤嶺政賢君。
○赤嶺委員 日本共産党の赤嶺政賢です。 米軍の垂直離着陸機オスプレイについて、総理に質問をいたします。 昨年十月、普天間基地にオスプレイが配備されました。沖縄本島全域を自由勝手に飛び回っております。 一月末、沖縄の全四十一市町村長、議会の代表らが上京いたしました。オスプレイ配備の撤回と普天間基地の閉鎖、撤去、県内移設断念を求める建白書を総理に手渡しました。私もその場に同席をしておりました。 総理は、建白書の内容にどう応えるつもりですか。
○安倍内閣総理大臣 建白書については受け取らせていただきました。沖縄の皆様の声には我々もしっかりと耳を傾けていかなければならない、このように考えているわけであります。 その中にあるオスプレイの配備についてでありますが、我が国の安全保障にとっては大変大きな意味があると考えておりますが、その運用に際しては、地元の皆様の生活への最大限の配慮が大前提であります。 オスプレイについては、依然として、沖縄を初めとする地元において同機に対する懸念が払拭されておらず、日米合同委員会合意が守られていないのではないかという声があることも承知をしております。 また、飲料水ボトルの落下につきましては、重大な事故につながりかねないものでありますので、遺憾であります。このため、事案発生直後に、直ちに米側に遺憾の意を表明するとともに、安全管理の徹底と再発防止及び原因究明を申し入れたところでございます。 今後とも、日米合同委員会合意等について地元の皆様に丁寧に御説明するとともに、この合意の適切な実施について米側との間で必要な協議を行っていくことにより、地元の皆様の御理解を得ていきたい、このように考えております。
○赤嶺委員 安全な運用に関する日米合意を沖縄県民にどんなに説明しても、これは納得できる話じゃないんですね、合意そのものが守られていませんから。 学校や病院などの人口密集地域上空の飛行を避ける、このようにしていますが、沖縄本島の全域で、市街地、集落、そして学校、病院の上空を飛び回っているというのが実態であります。今必要なのは、その実態を認識して、きちんと県民の声をアメリカに言うこと、是正を求めることであります。 総理は、沖縄との信頼関係を構築する、こういうことを繰り返し強調されております。しかし、そもそも、沖縄へのオスプレイ配備の計画は、自民党政権のもとで、名護市辺野古への新基地建設と一体で進められてきたものです。 アメリカの国防総省が九七年の九月に新基地の必要条件についてまとめた内部文書の表紙にはオスプレイが描かれ、その配置が前提とされておりました。ところが、政府は、墜落事故を繰り返してきたオスプレイの配備計画を隠し続けてきました。米軍自身の計画や司令官の発言でその事実が明らかになっても、通告はないと、ひた隠しにしてきたのであります。 二〇〇五年、米軍の内部でさまざまな問題が指摘されていたにもかかわらず、量産開始が決定されました。その後、二〇一〇年にはアフガニスタン、昨年にはモロッコ、フロリダで、相次いで墜落事故を引き起こしたのであります。 にもかかわらず、普天間基地への配備は米軍の計画どおりに進められました。配備に反対して十万人の人々が結集した県民大会は一顧だにされませんでした。 県民の意思よりも米軍の運用を優先する姿勢、これを根本から改めない限り、沖縄との信頼関係を構築することは絶対にできないと思います。配備そのものの撤回をアメリカ側に求めるべきではありませんか。
○安倍内閣総理大臣 オスプレイに関する分析評価報告書、そして日米合同委員会合意等によって、その安全性は十分に確認されているものと認識をしております。 その配備について、今後とも、日米合意等について丁寧に御説明するとともに、この合意が適切に実施をされるように米側との間で必要な協議を行っていくことによって、地元の皆様の御理解を得ていきたいと考えております。
○赤嶺委員 合意違反を強く主張している県民に対して政府がやるべきは、合意の中身、安全性について、上空から物が落下してくるような事件を起こしながら、安全だ安全だと言われて、はいそうですかと言えると思いますか。アメリカに一言も何も申し入れなどしていない、そういう姿勢で沖縄県民との信頼関係は構築できないと私は思いますよ。 九六年に合意された普天間基地の返還がいまだに実現しないのは、それにかわる新たな基地の建設が条件とされたからであります。米軍占領下で強権的に住民の土地を奪って基地が形成された沖縄で、新たな基地建設を受け入れられるはずがありません。 歴代自民党政権は、さまざまな手段を講じて基地の押しつけを迫ってきました。 一九九七年の名護市民投票では、全国から防衛施設局の職員を動員してローラー作戦を行いました。環境調査は、アセス法にも基づかないやり方で、海上自衛隊の掃海母艦まで投入して、強行いたしました。一昨年末には、沖縄防衛局が夜陰に紛れて環境影響評価書を沖縄県庁に運び込みました。宜野湾市長選挙への選挙介入もありました。それでも基地はできなかったのであります。 莫大な振興策をつぎ込むやり方を蒸し返そうとしておりますが、米軍基地は撤去してこそ沖縄経済も発展するというのが、今や、保守、革新の違いを超えた沖縄の共通認識になっております。 総理、新基地建設に固執し、これまでの歴史を繰り返すのですか。建白書に込められた県民の思いに応えて、県内移設を断念し、普天間基地の閉鎖、撤去を決断すべきではありませんか。
○安倍内閣総理大臣 政府としては、日米の合意に基づいて米軍再編を進め、沖縄の負担軽減、そして抑止力の維持に努めていきたい、こう考えております。
○赤嶺委員 信頼関係が全く築けないような立場をとっているという点を強く指摘して、質問を終わります。
○山本委員長 これにて赤嶺君の質疑は終了いたしました。 次に、村上史好君。
○村上(史)委員 最後の質問になります。 まず、甘利大臣からお聞きをしたいと思います。 今現在、円安、株高ということで、景気に対する期待感というものが広がっている、これは事実だと思います。現に今、輸出関連の企業を中心に収益が好転しているという状況も見受けられます。しかし一方では、急激な円安によって輸入価格が上がって、国民生活にさまざまな形で悪影響が出ているのも事実だと思います。 先般、甘利大臣は、物価目標を設定することによって、あす買うよりきょう買った方がいいという気持ちになって消費がふえるんだ、そういう御発言をされましたけれども、残念ながら、収入がふえない中で物価がどんどんどんどん上がっていくという状況では、大臣の期待をされているような消費はふえないのではないか、私はそう思います。そのことをまず指摘させていただきたいと思います。 その上で、こういうマインドの中で、今回、補正予算、十兆円の規模で提案をされました。そして、審議を重ねてまいりました。さまざまな問題が明らかになってきました。 私が最も懸念するのは、これだけの巨額の予算をつぎ込んでも息切れをしてしまうのではないか。現に、金融政策、そして財政政策、これにも限界があるということは財務大臣もお認めになったことです。ということは、時間的に制約があるということです。時間的な制約の中で、景気が失墜、あるいは国民のマインドが一気に低下をしてきたときに、この予算が無駄になってしまうのではないかという危険を持っています。 そして、アベノミクスとしては、それだけではなくて、成長戦略を一つにまとめて、民需を拡大して安定した経済に持っていきたいとおっしゃっておられますけれども、しかし、その成長戦略が決まるのは七月だと言われています。七月といえば、参議院選挙も予定をされています。それが念頭にあるかどうかわかりませんけれども、少しでも早く前倒しをしてその成長戦略を決めていく、そのことが今求められているのではないか、そのことについて甘利大臣にお尋ねをします。
○甘利国務大臣 成長戦略の全体がそろうのは年央というふうにお話をさせていただいております。しかし、委員御指摘のとおり、できたものは早く発出をした方がいいわけでありまして、総理からは、全部が出そろう年央を待つのではなくて、具体的課題が出次第、その課題の解決に向けて、あるいは対策に向けて発進せよという御指示をいただいております。 でありますから、先般も、産業競争力会議を開きましたときに、課題が抽出をされました。その課題は、その親会とも言える日本経済再生本部、これは全閣僚で構成しますが、そこの場で総理から既に、直ちに課題に取り組めという指示が出たわけでありまして、一つ一つについて、でき次第というか問題提起をされ次第、その解決に向けて発進をしていきたいと思っております。
○村上(史)委員 切れ目のない対策を打っていただきたい、そのように思います。 先般、私、消費税の問題で質問させていただきましたけれども、安倍総理の答弁で、景気に悪い状況、税収が減収になる危険性がある状況、強いデフレが続いている状況の中においては、消費税を上げるという判断はなかなかできないという踏み込んだ答弁をいただいたと思います。私なりに、総理の答弁は、景気の状況次第によっては増税を見送る可能性があるというふうに理解をしたいと思っております。 その上で、小泉内閣のときにも大きな問題になりましたけれども、数字上は好景気、戦後最長の好景気だと言われながら、収入が伸びない状況の中で、国民生活はよくならなかったという経験があります。今回の消費税の実施に当たっても、単に数字がいいだけということではなくて、実体経済がどうであるか、賃金が上がっているのかどうか、そういう実体経済というものを考慮に入れた御判断が必要ではないか、そのように思いますけれども、総理の御見解をお伺いいたします。
○安倍内閣総理大臣 先般答弁をさせていただきましたのは、せっかくここで消費税を上げるわけでありますから、しっかりと税収増、税収を確保していくことが目的であります。そのことによって、伸びていく社会保障費、子育ても含めて対応していかなければならない、こう考えているわけであります。 附則十八条にも、さまざまな経済指標を勘案してと。当然これは実体経済を見ていくことになります。それを勘案しながら判断をしていきたい、こう考えております。
○村上(史)委員 もう時間もありませんので、最後の質問をさせていただきたいと思います。 いずれにいたしましても、景気の回復というのは国民全体の願いだと思います。その実現のためには与党も野党もないと私は思っております。 ただ、今までの景気対策にしろ、あるいは経済対策にしろ、決定的に欠けていたのは、明確なビジョン、将来像というものを政治が示し得なかった、そのことが、大きな政策、施策を打ってもなかなか効果を上げることができなかった一つの大きな要因だと思っています。 そういう視点からすれば、今回、安倍総理が成長戦略を立てるということですけれども、この成長戦略を立てるにおいて、今後、日本の社会をどう導いていくのか、そして国の形はどうあるべきなのか、そして何よりも、成長の果実を国民が何を享受できるのか、そのことをきっちりと国民に対して、強いメッセージとして、政治の意思として総理が発信する必要があるのではないか、そのように思いますけれども、御見解をお伺いいたします。
○安倍内閣総理大臣 今回の安倍政権の成長戦略の特徴は、あるべき社会像を示したんです。そのあるべき社会像に向けて、いわば産業を決めたのではなくて、あるべき社会像を決めて、そこに焦点を絞って、まさにそこに向けてさまざまな投資を行っていく、変えていく必要のある規制は外していくということなんですね。そのためのコア技術、そして周辺技術に対して投資もしていくし、規制も変えていく、一気通貫でやっていくんです。 あるべき社会像とは、例えば、元気で長生きできるという社会をつくっていく。これはやはりみんなが望んでいることなんですね。医療や介護技術あるいは看護技術、さまざまな創薬技術、再生医療もあるでしょう。これは、ただ利益を上げる、産業分野ということで考えるのではなく、まさに国民がその成果を享受できるんですね、病から健康な体を取り戻すことができるわけであります。 そしてまた、例えばクリーンなエネルギーをつくっていく、クリーンなエネルギーにあふれた社会をつくっていく。これもまさにあるべき社会像なんだろうと思います。 さらにはまた、地域が地域の特性を生かして、その地域の特性、よさ、魅力で稼いでいくことができる、そういう社会をつくっていくことによって、地域が未来に希望を生み出すことができますし、活力のある地域を手に入れることができるわけであります。 そのためにどういう成長戦略が必要かということも含めて我々は成長戦略を構築していくわけでありますし、そのための技術を開発していく、ビジネスアイデアを、いわば知恵を出してつくり上げていく。こういうことを進めていくことによって、日本全体、国民みんながその成果を享受できる、そういう成長を目指していきたい、このように思っております。
○村上(史)委員 質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○山本委員長 これにて村上君の質疑は終了いたしました。 これをもちまして締めくくり質疑は終了いたしました。 以上をもちまして平成二十四年度補正予算三案に対する質疑は終局いたしました。 次回は、明十四日午前九時から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時二分散会