厚生労働委員会 第5号
- 発言数
- 67 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2013/03/29
会議録
○松本委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、戦没者等の妻に対する特別給付金支給法及び戦没者の父母等に対する特別給付金支給法の一部を改正する法律案及び駐留軍関係離職者等臨時措置法及び国際協定の締結等に伴う漁業離職者に関する臨時措置法の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。 この際、お諮りいたします。 両案審査のため、本日、政府参考人として厚生労働省大臣官房審議官泉真君、職業安定局長岡崎淳一君、防衛省地方協力局次長豊田硬君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○松本委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中島克仁君。
○中島委員 みんなの党の中島克仁でございます。当委員会二回目の質問ということです。 本日は、先日趣旨説明を聴取いたしました戦没者等の妻に対する特別給付金支給法及び戦没者の父母等に対する特別給付金支給法の一部を改正する法律案、そして、駐留軍関係離職者等臨時措置法及び国際協定の締結等に伴う漁業離職者に関する臨時措置法の一部を改正する法律案についての質疑で、先週の金曜日に質疑もされておりまして、各先生方から御質問も出まして、問題は出尽くした感もございますが、少しだけ私にもお時間をとらせていただきたいと思います。 駐留軍関係離職者等臨時措置法及び国際協定の締結等に伴う漁業離職者に関する臨時措置法の一部を改正する法律案についてですが、まず、日本の駐留軍関係施設での在職者数、直近の離職者数を教えていただきたいと思います。
○豊田政府参考人 お答え申し上げます。 駐留軍等労働者数につきましては、平成二十四年、昨年の十二月末現在で約二万五千人であります。 また、平成二十四年度における駐留軍等労働者の退職者数につきましては、同じく昨年十二月末現在でございますけれども、定年、自己都合、あるいは契約の満了等々によりまして、約二千七百名が退職しております。そのうち、御審議いただいております駐留軍関係離職者等臨時措置法の適用を受ける離職者数は、約九十人でございます。 なお、米軍再編に伴います駐留軍等労働者の雇用への影響につきましては、まだ本格的に出ておりませんから、こうした離職者数となっている次第でございます。 以上でございます。
○中島委員 駐留軍離職者法は、在日米軍の撤退に伴って多数の労働者が離職を余儀なくされる事態に対応するために、この離職者の生活の安定に資する目的で、昭和三十三年に制定されたものです。当時は、該当する労働者が六万九千人余り、その中で離職者が二万七千人ぐらい。直近は、今お話ししていただいたように、労働者二万五千人余り、離職者が九十人ほどということになっております。 日米ロードマップの進行状況や、今後の在日米軍の再編問題に大きく影響されるとは思いますが、今後の在日米軍の人数はどのように推移するのか、ふえるのか、減っていくのか、いつまでこの法律を延長し続ける見通しなのか、現在は制定当初より事情も随分異なっておるようですが、その辺についてお聞かせください。
○豊田政府参考人 お答え申し上げます。 今後の在日米軍の再編により影響を受ける駐留軍等労働者がどのように推移していくか等々の御質問を頂戴いたしましたけれども、いわゆる二〇〇六年の五月に合意されましたロードマップにおいて返還の対象とされている米軍施設に勤務している駐留軍等労働者の数は、平成二十四年の十二月末時点で、合計で約五千七百名おります。 米軍再編に伴う労働者の雇用への影響につきましては、現時点において、再編後どういった労働力の需要があるか、あるいは必要とされる業務内容等々につきまして詳細がまだ明らかになっておりませんため、確たることは申し上げられませんけれども、最大限で、先ほど申し述べたような方への影響が起こり得る可能性がある、潜在的にあるということかと思います。 これも、一どきに出てくるわけではございませんで、一定の時間をかけて少しずつ影響が出てくることになりますけれども、やはり問題となりますのは、先生御案内のとおり、駐留軍等労働者の方につきましては、沖縄でございますとか神奈川にそれぞれ約九千名といった形で、地域的な偏在があるのが事実でございます。もし米軍再編が予定どおり実行されますと、そういった地域的に相当程度の影響が出るということは避けられないかというふうに私ども考えているところでございます。 このため、ある程度中長期的にこの法律の延長を考えたいところでございますけれども、当面見えておりますのは、今後五年間の延長について、ぜひ私どもとしてもお願いしたいというふうに考えているところでございます。
○中島委員 制定当時から随分時間もたっておりますし、状況も随分変わっていると思います。そんな中で、早く実情を調査していただいて、今言ったように、地域の偏在等もあると思います。 離職者と認定された方に就職指導票というのが交付されていることになっていますけれども、ここ十年間では、六百二十二件交付されて、実際に就職した人が四十件ほどにとどまっているということになっております。 これは、単に法律を延長するだけではなくて、離職者の方に即した、きめの細かい支援が求められるのではないかと思います。何かその具体的な策みたいなものを、あれば教えてください。
○岡崎政府参考人 最近の駐留軍の離職者の方につきましては、やや高齢の方が多かったというようなこともございまして、なかなか就職に結びつかない状況もございました。 ただ、それぞれ一人一人の方々の状況、何ができるかというようなことをきめ細かくお聞きした上で、必要に応じては、必要な職業訓練等もやりながら、それぞれの人に何とか就職していただくように今後も努力していきたい、こういうふうに考えております。
○中島委員 よろしくお願いいたします。 次に、駐留軍関係労働者の労働環境について、ちょっとお尋ねいたしたいと思います。 前回の延長の際も、その前にも、労働環境のことで指摘がなされております。 駐留軍で働く人たちは、日米地位協定によって、日本国が雇用し、その労務を駐留軍に提供する間接雇用方式をとっています。その労働者の方々には日本の労働基準法が適用されているはずですが、週の所定労働時間は四十時間です。時間外労働や休日勤務については、労働基準法第三十六条に基づく協定を締結しなければならない、あるいは八十九条では、十名以上の雇用については就業規則の策定が義務づけられているなどで、この法律は、違反についても罰則もあります。 過酷な労働の実態が見過ごされていないか、米軍の基地内という特殊な職場でありますから、米軍の意向にも配慮しなければならないとは思いますが、法律の改正をしないのであれば、現在の違法状態の一刻も早い改善が急務だと思われます。 日米地位協定第十二条に、駐留米軍には日本の法令の尊重義務が規定されています。代々の厚生労働大臣、防衛省の担当者が、違反の解消に努めます、米側と折衝しますと答弁されているようですが、労働協約の締結等はその後どのように改善され、どのように進んでいるのか、教えていただきたいと思います。
○豊田政府参考人 お答え申し上げます。 駐留軍等労働者には、先生御指摘のように、日本の国内法令が適用されるというふうに認識しておりますけれども、先生御指摘のとおり、雇用主は日本政府、使用者は米側といった点で、極めて特殊な形態での労働になっております。 具体的な労働条件は、日米間で締結する労務提供契約において規定しておるところでございますけれども、労働条件等を変更する場合につきましても、この労務提供契約の改正を行うことが必要でございまして、その都度、米側との協議を行ってきているところでございます。 具体的には、日米間で問題の解決を図るため、平成十六年三月以降、二十九回にわたりまして、本件を議題としました、日米合同委員会の下部組織である労務分科委員会を開催して、現在までに、問題として指摘されておりました十八項目のうち、十五項目についての合意が得られているところでございます。 私どもとしましては、残る三項目につきましても、日本の国内法令の趣旨にのっとった所要の措置を労務提供契約に盛り込むことにつきまして、米側と引き続き調整を進めてまいりたいというふうに考えております。
○中島委員 随分前からその辺は指摘されていて、まだ全体的に解決に導かれていないということになっています。 我が党においては、浅尾政調会長がこの点につきまして、当時の坂口大臣から、約束しますと。もうそれから十年たっておるわけですね。そういったブランクの中で、問題を一つ一つ改善していく、田村大臣にも改善に向けて強い働きかけをしていただきたいと思うわけですが、いかがでしょうか。
○田村国務大臣 防衛省と相談をして、坂口大臣のときのお約束ということでございますから、検討してまいりたいというふうに思います。
○中島委員 先ほども言ったように、何年も前からのことでございます。きょうも厚生労働大臣からお約束いただいたということですので、残りの三項目について、早急に対応していただくようにお願いしたいと思います。 次に、漁業離職者に関する臨時措置法についてですが、国際協定の締結に伴い、漁船の減船等が余儀なくされることにより離職者が見込まれる、このことに対応するために、昭和五十二年に制定されたものです。 昭和五十二年に七千七百人余りだった離職者は、平成二十一年の三百七十八人を最後に発生していないとのことです。それでもこの法律が必要であると、今回の法律の延長に当たって、詳しい経過の説明、そういったものが必要ではないかなというふうに考えるわけですが、御説明いただきたいと思います。
○岡崎政府参考人 最近の例でいいますと、今先生から御指摘がありましたように、平成二十一年にクロマグロの漁獲枠の削減に伴いまして大幅な減船になった。その後は幸いにしてないわけでありますが、漁業をめぐる国際環境は非常に厳しい面もございます。 今後も、マグロでありますとか、ロシアの流し網の関係とか、種々懸念されるところはありますので、法律につきましては、これも水産庁とも話をしましたけれども、やはりこういう環境のもとでは制度としてはきちっと残していただきまして、いろいろな事態に対応するようにしていきたい、こう思っておりますので、ぜひ御理解をいただければというふうに思います。
○中島委員 やはりこれも、先ほどと同じように、制定当初から随分実情も変わっておるようでして、その実情に沿った現状の把握と、また制度の見直しということも必要かなというところでございます。 その再就職に際して発行する求職手帳のうち、船員だった人が再就職もまた船員希望という人は多いようなんですが、陸上での再就職の方が非常に少ない。職業の変更だけでなく、恐らく、海の仕事から陸の仕事ということで生活自体が一変してしまう、大変難しいことなのかなというふうにも思います。 ただ、時代の背景とかいろいろな変化の中で、ほかの職業、他業種への再就職を円滑に行うため、生活の全般的なことを支援できる、何かもう一工夫が必要なのかなというふうにも考えておるんですが、その辺について、何か策があれば。
○岡崎政府参考人 長年、漁船員をされていた方につきましては、できれば海でという御希望が強くて、先ほどの離職者の方々は、ほとんどの方は海での仕事を希望されました。 別の漁船に乗ったり、あるいは内航船の関係の船員になったりという方が多いわけでありますが、ごく一部ではございますが、陸上での勤務を希望される方があった。そうしますと、今先生おっしゃいましたように、それまで船に乗っていた方が陸上勤務ということになりますと、職種等を含めまして、いろいろ、すぐにはマッチしないということがあります。 したがいまして、この方々につきましては、ハローワークでも個別に担当者をつけて、それぞれの方が何をしたいのか、何ができるのかということを小まめにお聞きしながら、必要な職業訓練もかませながらやってきておるところでございまして、今回の場合でいきますと、六名の方がハローワークへ就職希望を出されまして、四名の方の就職が実現した、こういう状況でありますが、今後とも努力していきたいというふうに考えております。
○中島委員 恐らく、陸の仕事というか、そういうところにつきたくても、なかなか、その途中で結果的にもとに戻られてしまうような方も多いんじゃないかと思います。生活の変化に伴っても、やはり具体的に進めていくような、これから恐らく急激にそういう方がふえる可能性も否定はできないわけなので、その辺の具体策も含めて、今後検討をしていただきたいと思います。 続いて、戦没者等の妻に対する特別給付金支給法及び戦没者の父母等に対する特別給付金支給法の一部を改正する法律案について御質問させていただきます。 日本の現在の平和で豊かな暮らしが、さきの大戦のとうとい犠牲の上に成り立っていることは、今でも、そしてこれからも、決して忘れてはいけないことだと私自身も思っております。その上で、御遺族の御家族に対して国家としての慰藉の思いをあらわすこの給付金制度は、いわゆる国家補償の意味合いであることをまず認識することが大切であると私自身も考えております。 戦没者の妻に対する給付金は、昭和三十八年制度創設から今回で五回目の継続延長、父母等に対する給付金は、昭和四十二年創設、五年ごとの延長で、今回が九回目の継続となります。終戦から六十八年もの長い年月が経過した今日、この特別給付金を継続して支給する意義について、厚生労働大臣の認識をお聞かせください。
○田村国務大臣 委員おっしゃられましたとおり、さきの大戦で本当にとうとい命を失われ、そして、この国のその後の発展というものの礎を築かれた皆様方でございます。そういう意味からいたしますと、国の命令によって命をささげられた方々でございます。 そしてまた、その御家族という意味からいたしますと、例えば、息子さんが亡くなられて、その後、子孫が絶えてしまうというようなお父様、お母様、そういう御両親の慰藉という意味で、やはり国として何らかのことをやらなきゃいけないという意味で、まず一つ、交付国債という形で慰藉をさせていただいておる。 また一方で、奥様、妻でございますけれども、こちらにいたしましても、やはり最愛の夫を失われ、その後、大変な御苦労をされながら御生活をされてきておられるわけでございまして、それに対して国として慰藉の意を表さなきゃいけないということでございます。 期限が来た中での延長でございますけれども、これはやはり慰藉という思いは引き継いでいくわけでございますので、今回もさらに、交付国債が最終償還を迎えることから、これに対して引き続き慰藉の意を表するという意味で続けさせていただきたいというような法案でございます。
○中島委員 恐らく皆さんそういう認識だと思います。 そういう趣旨の制度でございますから、一つだけ、やはりちょっと気になるところがございます。 第六条の時効の条文がずっと以前から指摘をされているわけですが、なかなか緩和というか撤廃できない。以前から、これも我が党の浅尾政調会長も御指摘をさせていただいていまして、取り上げさせていただいております。 八五年に行った資格者のデータベース化以降は、恩給受給者、援護年金受給者の名簿を管理する総務省、厚労省、そして給付業務を行う市区町村とも協力してやっているようですが、それでも、請求がないと三年で資格がなくなってしまう。この時効という制度は、その趣旨からいきますと、非常にそぐわないかなというふうにも思われるわけです。違和感とも感じるということであります。 また、戦没者の妻の方々は、今現在、平均年齢が九十五歳、そして父母等に至っては百歳、四十五件と、御高齢でいらっしゃいます。 さまざまな事情で手続が、忘れてしまったとか、場合によったら、入院なさっている、施設に入られている、そんな現状の中で、その趣旨に沿った、時効という制度について、まず、前回の延長から時効で失効した方はどのくらいおられるのでしょうか。
○泉政府参考人 お答えいたします。 戦没者の妻について、前回が平成十五年の法改正でございますが、当時の遺族年金あるいは恩給の扶助料などの受給者をもとに、現時点で推計してみますと、およそ八千人程度ということでございます。 戦没者の父母につきましては、こちらは、父母全員ではなくて、戦没者の死亡によってお子様を全て失った、子孫が絶えてしまった、こういうことが条件になっております。これについては、個別に関係者の戸籍を全て調べるようなことをしないと、そういう対象の方というのはちょっと把握できないものですから、父母の方はちょっと推計を行うということが困難であるというふうに考えておりますので、推計は行っておりません。 以上でございます。
○中島委員 ごめんなさい、一緒に聞けばよかったんですけれども、なった理由というのはどうなんでしょう、時効になる件数と、その理由ですね。
○泉政府参考人 戦没者の妻については、今申し上げましたように、八千人くらいという推計をしておりますが、その理由ということなんですが、内容の分析というのはちょっと難しい状況でございます。 といいますのは、これは十年前、平成十五年でございますので、その当時は個別の案内などもまだ行っておらない時期でございます。ですので、いわば請求を待って対応していくという形で、その後、個別案内のようなものをしていったらどうかというような御議論がそれより後にいろいろ来て、その後に行われた法改正ではいろいろな対応をとってきておりますけれども、ちょっと内容の理由というところは、委員先ほどお話しになりましたように、個々に見ていけばいろいろなケースはあろうかと思いますが、ちょっとそこまでの分析というのはできていない状況でございます。
○中島委員 恐らく、その趣旨からいって、時効という制度、さまざまな理由があって、いろいろ案内を出したりとかということで工夫はなさっているようなんですが、やはり、先ほど、この国をつくられてきた方々、そういう人たちに対する慰藉の念ということでございますから。 その金額も含めて、政府として、これは今現在、ずっと据え置かれて十年変わっていないわけですけれども、その金額の妥当性、その辺と、時効に関して言えば、先ほど言ったように、今、三年という短い期間でございます。撤廃もしくは緩和、その辺について御検討を今考えていらっしゃいますでしょうか。
○田村国務大臣 給付金というような制度でございますので、法律的な安定性を考えますと、やはり時効制度というものを、これをやめてしまうということ自体、ちょっとなかなか難しいというところがあるんだろうと思います。 ただ、そうはいいましても、やはり高齢者になってきておられますので、なかなか気づかなかったり、いろいろな問題があられると思います。 そこで、一つは、遺族年金の方はこちらにデータがあるわけでありますけれども、恩給の方の受給者のデータが総務省の方にございますから、そちらのリストもいただきながら、こちらから個別に御案内を出させていただいて気づいていただけるようにという点と、もう一つは、もうこちらでわかっている部分は印字してしまいまして、なるべくお手間をおかけしないような形でそのようないろいろなものを送らせていただいて請求につなげていただくというような、そのような手続上の便宜は図らせていただきたいな、このように思っております。
○桝屋副大臣 今委員の方から、額面についてもお尋ねがございました。 この制度につきましては、委員も先ほどからおっしゃっておられますように、関係者の精神的な痛苦を慰める趣旨で行っているものでございまして、今回の額、妻の場合が十年償還で二百万、そして父母の場合が五年で額面百万、この額につきましても、慰藉、精神的痛苦を慰めるという趣旨からいたしますと、現状で適当ではないかと判断した次第でございます。 前回法改正後の受給者の置かれた状況は、その後の状況、五年、十年前と比べましても、それほど大きな変化はないのではないか、こう考えた次第でございます。
○中島委員 撤廃というのはなかなか難しいなというのは非常に理解できますが、その緩和という意味ですね。 先ほど言ったように、平均年齢、妻は九十五歳、父母等に至っては百歳という現状ですから、三年でなくて、もし十年にすれば、それで解決できるんじゃないか。その意味合いからいっても、そういう部分も言えるかもしれません。そして、今後ふえていく問題ではないので、その辺について、慰藉の念において、これから御検討いただければなというふうに思います。 また、戦没者の妻や父母等に対して、国家の慰藉の手段というのはほかにもあると思います。 私自身は在宅医療をやっていて、先日もちょっとお話ししたんですが、御高齢の方、百歳近い方もたくさん見ています。そういう方は、認知症が進まれたりしている中で、さきの大戦の話になると、もう一時間、二時間と、そういうふうな話を私もよく聞かされております。 そういった中で、この間、一人訪問看護師さんのことで、大臣から、看護師さん、訪問看護について安心、安定という意味を言われておりましたが、一人訪問看護師さん、私も一人開業医、一人在宅医療医ということになるわけですが、そういう、本来の意味で、身近にいる看護師さんが、そういった話を常に身近な存在として聞いてあげる。 私自身は、在宅医療をやりながら、これはちょっと余談になりますけれども、もう二年ぐらいずっと定期的に通っている患者さん、あるとき夜中に電話がかかってきます。ぐあいが悪いかなと思いましたら、どうも泥棒が入ったようだと。私はぐあいが悪いと思っていたんですが、泥棒だということで、でも、私はやはり行くわけですね。 それが訪問診療なのかどうかというのは非常に微妙な問題でして、ただ、要するに、訪問診療、訪問看護というものに対して、本当の意味での安心感というものは、もしかしたらそういうところにあるのじゃないか。 大きな病院では、看護スタッフも今七対一とか、医者の数もそろえようとしている。しかし、こういう過疎の地域で、お年寄りに対して本当の意味で身近に安心感を与える存在という意味で、一人訪問看護師というのは、非常に小回りのきく、いい意味合いだと思います。 何度も言うようですが、一人と二・五人が、どっちがいいという話ではなくて、一人の訪問看護師さんも、近くに住んでいる方々に対してそういう安心感を与えられる。それをしっかりと国家資格を持った看護師さんがやることに対しては、どうか認めていただきたいなと、時間がちょっと余りましたので、その話をさせていただきました。 最後に、戦没者の妻や父母等に対して、それ以外に何か慰藉の念の手段として取り組まれていることがあったら、お聞かせいただきたいと思います。
○桝屋副大臣 戦没者の妻や父母等に対する特別給付金などの支給以外にも、今先生おっしゃった遺族援護を実施することは、国の重要な責務だと考えております。 このため、毎年八月十五日には、天皇、皇后両陛下の御臨席を仰ぎ、遺族の参列を得まして、全国戦没者追悼式を政府主催で実施いたしまして、戦没者に対して国を挙げて追悼の誠をささげるということにしてございます。 また、厚生労働省では、旧主要戦域などで戦没者の慰霊を行うため、慰霊碑の建立、管理、あるいは遺族が参加する慰霊の巡拝事業などを実施しているところでございます。 こうした取り組みによりまして、戦没者遺族の深い悲しみを少しでも慰めることができればと考えている次第でございます。
○中島委員 ありがとうございます。 これで質問を終わります。
○松本委員長 次に、高橋千鶴子さん。
○高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。 今回の法案は、戦没者の妻並びに父母に対する特別給付金支給法、駐留軍関係離職者並びに国際協定の締結に伴う漁業離職者に関する臨時措置法、いずれも延長であり、賛成するものであります。 まず、五十万人とも言われる戦没者妻の労苦を慰藉するという特別給付金が、これまで五回の給付を通じて、延べ九万七千人、総額九百五十億円が実は支給漏れとなっています。〇七年六月に、戦没者妻の特別給付金四百十億円が失効、時効という記事が各紙で報道されました。これで初めて気づいた方がいらっしゃったわけですね。 新聞報道で知ったときは既に時効と告げられた野村香苗さん、関百合子さんが、〇九年三月に国家賠償訴訟を起こしましたが、昨年、最高裁で上告を棄却されました。お二人のことを私も本委員会で紹介し、支給漏れをなくすことと時効の撤廃を求めてまいりました。 九十二歳の関百合子さんは、戦没者妻特別給付金は戦死した夫の命の代償、それを受け取れなかったことは夫に申しわけないことと訴えています。また、もう一人の原告、野村香苗さんは、時効とはいえ、ことしは支給のチャンスがあったにもかかわらず、それを待たずに、一昨年亡くなってしまいました。 大臣、国としては、この間、支給漏れがないように努力をしてきたと思います。二十二日の委員会では、また先ほどの答弁でも、二〇〇三年改正の失権者がおよそ八千件とおっしゃっています。しかし、十年前の改正のときと比べますと、対象者が十二万人、四割も減っているんですね。だけれども、失効件数は、一万件あったのが八千件、二千件しか減っていない。余り変わっていないんですね。これではちょっと、なかなかしんどいではないか。 改めて、支給漏れをなくすための国の努力を伺いたいと思います。
○桝屋副大臣 前回も委員からお話がございましたが、こうした請求権が失効しないようにどういう取り組みをしてきたかということでございますが、きょうも大臣からも御答弁がございました。 従来は、広報誌等による制度の周知をしておりましたが、前回受給者データを活用した個別案内の実施も行いました。 さらに、システムが相当整備されてきましたので、平成二十年に改正されました戦没者の父母等に対する特別給付金、あるいは二十一年に改正されました戦没者等の遺族に対する特別弔慰金につきましては、総務省から恩給受給者等のデータの提供を受けまして、対象者となる可能性のある者に対して、国から直接、個別案内を送付する。 あるいは、先ほど大臣が申し上げましたが、平成二十三年に改正をされました戦傷病者等の妻に対する特別給付金につきましては、申請の便宜を図る観点から、対象となる可能性がある者に対して、国で確認できる事項についてあらかじめ印字をいたしまして請求書を同封して、個別案内をしたところでございます。 今回の改正においてもこうした取り組みや広報をしっかりと行い、時効失権対策を確実に講じてまいりたいと考えておる次第でございます。
○高橋(千)委員 ありがとうございます。 今御紹介があった、例えば総務省のデータベースとリンクする問題なども、やはり国会の中で、衆参の委員会で繰り返し議論をされてきて、そういう中で改善が図られてきたのかなと思っています。 今紹介した裁判の最高裁の判決を受けての記事を資料の一枚目につけておきましたが、見出しが「個別案内に道筋」ということで、確かに棄却はされたんだけれども、この裁判を通して国会審議が豊かにされて、アンダーラインを引いてあるように、「次回支給の来年四月に個別制度案内を行うと厚労省が言明した以上、実現へ監視していきたい」「九十歳という高齢をおして、提訴に踏み切った勇気ある二人の功績です」という弁護団の談話を紹介しています。私は、まさにそういう闘いだったのではないかなと思います。 ですから、これが本当に、さっき言った、二千件しか減っていないんじゃないということにならないようにやっていただきたいというのを、まず、確実にお願いをしたいと思います。 ただ、裁判の中ではもう少し具体的な提案もしておりまして、窓口が日本遺族会一本では、やはりそれはつらいんだと。遺族会に入っていない方はなかなか連絡が来ないじゃないですかということですとか、扶助料名簿をきちっと使ってほしい、つまり、名前が変わっている人とか、今回のケースもそうなんですけれども、いろいろな事情があるんですね。そういうのを踏まえて提案しているものがまだ宿題として、裁判は終わっているんですが、残っております。こうしたことも引き続いて提案をしていきますので、しっかりとやっていただきたいと思います。 その上で、改めて伺いたいと思います。 戦没者の妻の平均年齢は九十五歳です。十年償還ですから、これを逃すと、ちょっと、次は余り考えにくいなと思います。やはりこういうときに、本当に、せっかく、戦後何十年たっても慰藉を続けるんだと続けてきておきながら、しかし、生きているけれども時効は三年、これは余りにも冷た過ぎるのではないか。時効は撤廃、踏み切るべきではないですか。大臣、お願いします。
○田村国務大臣 先ほどもお答えさせていただいたんですけれども、やはり、このような給付金のような制度において、法律の安定性を考えますと、どうしても時効というものの撤廃というわけにはいかないということでございますが、今副大臣からお話がありましたように、いろいろとこの国会の議論も踏まえた上で、なるべく給付につながるようにという形で手だてを講じてきておるわけであります。これを徹底する中において、お一人でも多くの方々が請求漏れがないように、こちらの方も努めてまいりたい、このように思っております。
○高橋(千)委員 あえてもう一言、お話したいと思うんです。 先ほど中島委員の方から、我が党の浅尾議員がという御紹介がございました。ただ、浅尾議員が民主党の参議院議員であったときにこの問題を取り上げまして、私も紹介をしていますけれども、野党時代の民主党が時効撤廃法案を提出いたしました。残念ながら、与党になったらなぜかそれを、廃案になった法案を二度と出していただけなかった。だけれども、一方では、年金時効特例は通した。 ですから、全然前例がないわけではないわけです。また、議員立法という形で条件も整うのではないか、かなりの人が同じ質問をしているじゃないか、そういう環境が整った場合、政府としても考える余地はあるよということでよろしいでしょうか。
○田村国務大臣 なかなか、行政という立場で、法律的安定性を考えた場合には、時効撤廃というのは難しいというお話をさせていただきました。国会は国会の方でいろいろな御議論があられようと思いますから、我々も、横でお聞きをいたしながら、十分に国会の御議論を見守らせていただきたいというふうに思っております。
○高橋(千)委員 その言葉の中に少し意味が含んであったのかなと思いますので、ぜひ委員各位にも呼びかけをしたいなと思います。十年は長過ぎる、しかし、三年は短過ぎるということを重ねて指摘したいと思います。 次に、駐留軍関係離職者について質問をいたします。 同法は、一九五八年制定でありますが、その前年の二月に、朝鮮戦争の休戦等国際情勢の緊張緩和によって、国連軍の全面撤退声明がございました。そこで、国連軍労務者七千七百名が解雇をされて、その後の進駐軍の撤退によって広範かつ大規模な離職者が発生した。ここに対応せざるを得ないということで離職者対策が迫られたことが経緯だと思っております。 当時は、六万九千八百五名の労働者に対し離職者二万七千二百七十六名という大変大きな数字でした。現在は、二〇一一年度末で、二万五千五百四十五人に対し百四名の離職者と減少をしています。 これは五年前の資料ですけれども、二枚目に、全国の基地の七五%は沖縄なんですけれども、基地の所在地とその間の離職者の関係が一目でわかる資料をつけておきました。 〇六年の五月に取りまとめられた再編実施のための日米のロードマップでは、二〇一四年までに、沖縄県の八施設及び神奈川県の一施設において部隊の移転、縮小及び返還を行うとして、約六千人の雇用に影響が及ぶのではないかということが言われているわけです。 そこで、今やっている対策の中身、それから、今は百四名ですけれども、かなり膨らむことも当然あるわけですね。そういうことも踏まえまして、予算規模がどのようになっているのか、厚労省に伺いたいと思います。
○岡崎政府参考人 駐留軍関係離職者の方々につきましては、この法律に基づきまして、一つは、就職促進手当というようなものを含めまして、生活の関係の給付をしながら、ハローワークにおきまして就職指導を行う、そして、雇い入れていただきました事業主に対しては助成金を払う等々の形で支援をしているということであります。 そのほかに、防衛省の方でも、離職前の職業訓練を行ったり、あるいは離職後の生活の安定のための特別給付金を支給したり、こういうようなことをやっているということでございます。 現在は、御指摘のように、対象者が二百名強ということでありまして、予算規模は四億円ということでございます。 ただ、今後、ロードマップの動きによりまして多くの離職者も予想されます。特に、雇用情勢が厳しい沖縄ということもありますので、そこは地域の状況をよく見ながら、さまざまな形で就職の支援をしていくということで対応していきたいというふうに思っていますし、当然のことながら、対象者に応じまして今も予算を組んでおりますので、離職者がふえた場合には、必要な予算措置は講じてまいりたいというふうに考えております。
○高橋(千)委員 特別給付金も全部合わせて四億前後ですから、予算的にはまだ大した規模ではない、そういうことだなと。百倍に膨らんでも対処はできるかなと思います。 それで、今ちょっと説明が簡潔だったので、整理をしたいんですが、一般の失業者に対する手当に上乗せというか、そういう形になりますよね。ちょっとそこを説明していただけますか。
○岡崎政府参考人 一般の失業者の方については、雇用保険で生活のための失業手当を給付しております。これは勤務年数とか年齢にもよりますが、最大でも三百三十日ということであります。 この特別措置法の対象者の方につきましては、三年間まで手当を出すというようなことで期間も長くしておりますし、就職促進手当、生活給付のほかにも、就職活動のための手当等々幾つかほかの手当も支給している、こういう形になっております。
○高橋(千)委員 まず、一般の失業者と同じように給付を受ける、ただ、それが最大で三百三十日なので、それでは基地の仕事という特殊性から見てなかなか難しいということで、最大で三年間という対応があったと思います。ただ、逆に言うと、その短い間に再就職ができれば、それにこしたことはないわけですよね。 では、実際どうなっているかという問題なんです。 二〇〇九年、防衛省による駐留軍関係離職者帰すう状況調査によりますと、離職者七十九名中、回収できた、四十名、再就職者は八名、二割にとどまっています。離職から再就職まで二年六カ月以上三年未満の方が六名。再就職まで時間がかかっていること。あるいは、未就職の状況を見ますと、離職前職業訓練を受けていない方が三十二人中十九人。時間がなかったと答えた方が一番多いんですね、六名。訓練の希望種目がなかった、五名。なかなか十分な対策とは言えないなと思います。 そもそも、その後の帰すう状況調査はどうなったでしょうか、防衛省。
○豊田政府参考人 お答え申し上げます。 先生御指摘の駐留軍関係離職者帰すう状況調査につきましては、駐留軍関係の離職者の再就職の状況等の実態を把握することによりまして、今後における離職者対策の促進のための基礎資料を得る、こういうことを目的として、昭和三十三年から各年実施してきたものでございます。 しかしながら、調査対象者の負担の軽減の問題、それから統計調査の整理合理化を図る観点から、当該調査につきましては平成二十一年度で終了いたしまして、それ以降は、離職前職業訓練に限定したアンケート調査を実施しておるところでございます。 防衛省といたしましては、今後における離職者対策の資とするため、引き続きこのアンケート調査を実施していくことといたしております。
○高橋(千)委員 次は大臣に質問するんですけれども、今の答弁を聞いていただいたと思うんです。要するに、一般の失業者の対策にとどまらない対策を今回やっているわけですよね。だけれども、それが効果があるのかどうかという調査が平成二十一年、〇九年で終わっているんですね、統計調査の合理化ということで。私、たまたま二〇〇九年を見つけたら、その先がないということです。 今御紹介いただいたアンケート調査はやっているんですけれども、効果があったかないかくらいで、再就職に結びついたかとか、なぜそうなったのかということが全然わかりません。こういうことは合理化しちゃいけないんですよ。だって、これだけの対策を三年間ということでやろうとしているときに、効果があるのかどうかもわからない。これはどういうことなのか。 ぜひ、防衛省とよく協議をしていただいて、その後の帰すう調査あるいはそれにふさわしいものをやるべきだと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○田村国務大臣 今、防衛省の方からお話ございましたとおり、この帰すう調査は平成二十一年で終了している。もっとも、今委員おっしゃられましたとおり、二割ぐらいしか回答が返ってきていないというのはいかなることかということでありますが、やはり、調査対象者の方々の負担が非常に重い。 ちょっと調べてみますと、大体、質問だけで十から二十項目、A4のペーパーに三枚程度、これぐらいだったということでございますから、そういう意味では、やはり調査される側も負担が重いのであろうなということの中において、簡潔に、質問数も減らして、A4の紙一枚ということにしたのであろうということで、離職前職業訓練に対する意識調査という話になったということであろうと思うんです。 しかし、言われている意味合いというものは私も理解するところがあるわけでございまして、防衛省と相談しながら、なるべく調査対象者の方々に対して負担をかけずに、何らか、この帰すう調査にかわるようなものがないのかどうかということは検討をさせていただきたいというふうに思います。
○高橋(千)委員 大臣、回収できたのは五割ですね、七十九名中四十名ですので。再就職が二割。そういう実態でございますので、ぜひ検討をしていただきたいと思います。そうじゃなかったら、やはり、効果があるのかないのかもわからない、あるいはどういう施策がいいのかもわからないですので、ぜひお願いをしたいと思います。 さて、駐留軍関係労働者は、日本が雇用し、米国に提供するという間接雇用で、大変特殊な勤務形態になっております。一九五二年までは国家公務員として位置づけられておりましたが、五二年、サンフランシスコ講和条約以降は、国家公務員ではないと明記をされているわけです。 間接雇用ということでは、職業安定法第四十四条、労働者供給業禁止の例外として労働者派遣、こういう形態があるわけですが、駐留米軍関係労働者の雇用形態は実はそれとよく似ているな、私はそう思うんです。しかし、職安法には例外というふうに書いていないように思うんですけれども、この労働形態が例外として認められる根拠は何でしょうか。防衛省に伺います。
○豊田政府参考人 お答え申し上げます。 先生御指摘のように、駐留軍等労働者につきましては、防衛省が雇用契約の締結、賃金の支払い等を行いまして、在日米軍が採用や配置転換の決定、指揮命令等を行っておりまして、形態としては労働者供給に該当するというふうに認識しているところでございます。 しかしながら、防衛省設置法第四条第二十五号によりまして、防衛省は、駐留軍等のために労務に服する者の雇い入れ、提供等を行うこととされておりまして、一般法としての職業安定法に対し、防衛省設置法が特別法として優先的に適用されるものと考えております。 したがいまして、駐留軍等労働者の労務提供につきましては、職業安定法第四十四条の規定は適用されないものだという考え方に立って、私ども、従来より行ってきているところでございます。
○高橋(千)委員 労働者供給業に形態は該当するという、ちょっと驚きの答弁でございました。 厚労省はどのように整理をしていますか。
○岡崎政府参考人 整理につきまして、今、防衛省の方から説明があったとおりでございまして、形態としては労働者供給事業に当たりますけれども、防衛省設置法に基づいて行われているということで、一般法である職業安定法の適用はないものというふうに理解しております。
○高橋(千)委員 私は、やはりこの問題が、雇用の労働条件が労働法に適していないとかということはこの間も随分議論されてきましたが、根本的な問題じゃないかと。そもそも、国家が労働者供給業をやっているということ。それは、防衛省設置法で雇い入れということを書いています。しかし、間接雇用でいいよということはどこにも書いていないんですね。 資料の三枚目に、これは日米地位協定、昭和三十五年ですけれども、ここにこういうふうに書いています。第十二条、「現地の労務に対する合衆国軍隊及び第十五条に定める諸機関の需要は、日本国の当局の援助を得て充足される。」 まさに需要を充足されるのであって、労働者派遣の問題をするときに、いつも、物のように使われる、あるいは物品費として労務費が計上されている、こういうことがずっと指摘をされてきたんですけれども、需要であり、充足されるというふうな、こういう位置づけということ自体が、同じことなんだなということを改めて指摘しなければならないなと思っています。 二〇一〇年八月の駐留軍等労働者の労務管理に関する検討会の報告書では、「いわゆる間接雇用方式の下、雇用主と実際の使用者が異なっている。この雇用形態は、現在においては労働者派遣法の施行により、民間においても勤務環境等に違いはあるものの形式的には類似の業務形態が見られるようになったことから、以前に比べて特殊な形態ではなくなってきている」、こう書いてある。 これはそういう問題じゃないでしょう。派遣に似ているからいいよね、似ている形態があるからいいよね、そういう問題ではないんです。 そもそも、労働三権が認められています。でも、交渉の相手方は防衛省でしょう。防衛省と交渉しても、一々防衛省は米軍と協議をしなければ、最終的にはまとまらないわけでしょう。派遣のときにも派遣先との交渉権ということを、本当は野党時代の民主党の改正案にあったわけですけれども、ここもなくなっちゃった。こういうことが問題なんじゃないかということを指摘したいと思うんですね。 外国の米軍基地では直接雇用もあると聞きますが、どうなっていますか。
○豊田政府参考人 お答え申し上げます。 防衛省といたしましては、諸外国における米軍基地従業員の雇用形態について、全てつまびらかに承知しているわけではございませんけれども、公開資料等により承知している範囲内でお答えさせていただければ、米軍が従業員を直接雇用している国としては、例えば韓国及びドイツがあり、接受国が従業員を雇用し米軍に提供する間接雇用方式が採用されている国としては、例えばオランダがあるというふうに承知しております。
○高橋(千)委員 私は、やはり直接雇用でなければだめなんじゃないかと思うんですね。 それで、労務負担の問題もあるわけですよね。これは、基本は、労務費、人件費については、原則、米軍が払うことになっていると思いますが、確認します。
○豊田政府参考人 お答え申し上げます。 地位協定第二十四条一におきまして、日本国に合衆国軍隊を維持することに伴う経費は、この協定の存続期間中日本国に負担をかけないで合衆国が負担することが合意されているところであります。 しかしながら、昭和四十年代後半からの我が国の物価、賃金の高騰や国際経済情勢の変動によりまして、在日米軍の駐留に関して米国が負担している経費が圧迫を受けていることを勘案いたしまして、昭和五十三年度から福利費及び管理費の負担を開始いたしております。 また、日米両国を取り巻く諸情勢の変化が駐留軍等労働者の安定的な雇用を損なうおそれがあることに鑑みまして、昭和六十二年に締結された特別協定に基づきまして、調整手当等々八手当を負担することとされました。 さらに、平成三年に締結された特別協定に基づきまして、駐留軍等労働者の基本給等を負担することとされまして、その後、平成七年、十二年、十八年、二十年及び二十三年に締結された特別協定に基づきまして、こうした基本給等の負担を引き続き行っているところでございます。
○高橋(千)委員 今聞いていて、物は言いようだなと思ったんですが、原則は合衆国が払うで、しかしながら、我が国の物価の値上げなどの状況があってと。それを逆に言うと、アメリカが財政赤字で大変だから日本がもっと負担してほしい、そういうことが経過にあったのではないですか。それで、思いやりという考え方ができるじゃないかということで、当時の金丸信長官が始めたのが思いやり予算の発端であったということだと思います。 今、ばらばらとおっしゃったものが資料の四枚目につけてございます。 「給与等に要する経費」というのが、だから、昭和五十四年、昭和六十二年、平成三年、昭和五十三年、昭和五十三年ということで、最初から日本がではなくて、少しずつ少しずつ、少しずつではないのか、かなりの分野で日本が肩がわりするようになってきたのだということが一目でわかるようになっています。ですから、私たちはそれが問題だということは前から指摘をしてきたわけですけれども、今そういう説明があった。 そこで、ちょっと時間の関係で、次の質問に行きますが、この資料の下になお書きがあります。「米側負担の経費については、特別調達資金により日本側が一時的に立替払いを行い、後に償還を受ける形をとっている。」 原則アメリカ負担のところをどんどん日本が肩がわりしたあげく、わずかに残っている米側負担さえも日本が立てかえるという意味ですか。この特別調達資金はどういうものか、簡潔に説明してください。
○左藤大臣政務官 お答え申し上げます。 この特別調達資金というのは、昭和二十六年の設置令によって設置されたことは先生御存じだと思います。米軍等から代替の対価の支払いを受けるまで、一時的に立てかえ払いをしております。 具体的には、基本労務契約等により日本政府が行う駐留軍等労働者の給与等の立てかえ払い等に適用しており、これにより、駐留軍等労働者への安定的かつ円滑な給与の支払いに役立っているところでございます。 そういう面でさせていただいているということでございます。
○高橋(千)委員 立てかえているので円滑な給与の支払いに役立っているというお答えでございました。 資料の五枚目につけておりますけれども、要するに、アメリカが払うものを一時的に立てかえている。この資料の二番についているんですが、大体七十五億円、不足する分を入れて九十億円、こう言っているんですが、実際に払っているのを見ますと、百七十億前後を日本が払っていて、必ず返ってきますね、アメリカから。返ってくるんだけれども、またその次の年立てかえなくちゃいけないので、どんどん自転車操業になっていて、これを払ってもらっていると言えるのだろうかということで、余りにもアメリカ言いなりが過ぎるなという気がするわけであります。 そこで、日本共産党は長年思いやり予算の問題を取り上げてきたわけですけれども、民主党政権のときに、初めて事業仕分けで思いやり予算にメスが入ったと思ったら、そうではなくて、最も安い沖縄の最低賃金と比較して給与水準が高過ぎる、そこにだけ集中するわけですね。結局、それすらもやらないで、向こう五年間、今までは三年間刻みだったのに、現行水準を維持しますという約束をしたということで、むしろ、自民党時代よりも対米配慮があるのではないかという指摘までされたわけであります。 ですから、私が思うのは、無駄を削減しようと本当に叫んでいるのに、やることが、基地で働く日本人労働者の懐を切るような、あるいは首を切るような、そういうことではなくて、基地の中の施設を何でも国民の税金でやってきた、そういう、もっとほかに削るところがあったのではありませんか、そのことを伺いたいと思います。
○左藤大臣政務官 今おっしゃるとおり、ほかに削るべきところがあるんだろうとおっしゃいますけれども、見直しをやってきたところでございまして、平成十一年度、二千七百五十六億円から、二十五年度予算案では千八百六十億円と、八百九十六億円、三二・五%減少しております。これは、設備だとかいろいろな面で減らさせていただいているところでございます。 労務費については余り変わっておりません。 以上です。
○高橋(千)委員 削った話を今されましたけれども、思いやり予算が始まったときは六十二億円だったわけですよね。ですから、三十倍にもなっております。そういうことをまず考えなくちゃいけないのと、やはり、どこを削るかということ。結局、一番最初に従業員にしわ寄せするのではなくて、基地の中で彼らが必要とするものは彼らのお金でやりなさいということをきっぱり言うべきではないかと思います。 最後に、本当は質問したかったんですが、ごめんなさい、時間が来てしまったので、要望にしたいと思います。 〇九年九月に、私の地元の三沢の米軍基地所属のF16戦闘機四十機が撤収するのではないかということで、大騒ぎになったことがございました。かつて、三沢というところは、一九七〇年に飛行隊が移動して、一千名がリストラされるという大問題があったんですね。そのときに、結局、突然降って湧いたような話で、何の説明もなかったということで、これでは大変雇用に影響するということがありました。 私は、当然、F16撤去を求めているし、基地撤去を求めています。だからといって、一千名首を切られてもいいと言っているわけではないんですね。なので、そのときに、雇用が危ないから基地をやめられないというのであれば、原発と同じ議論になっちゃうわけで、やはりそこは、今議論してきた離職者対策というものが本来あるわけですから、思いやり予算をたっぷり使ってきたことを考えれば、それを単に基地なき後の雇用対策に振り向ければいいんだよということを強くお訴えしたかったのであります。 ぜひ、それは大臣にも、要するに、不安はないんだということをお答えしていただきたかったということを要望して、残念ですが、時間が来たので終わりたいと思います。
○松本委員長 以上で両案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○松本委員長 この際、内閣提出、戦没者等の妻に対する特別給付金支給法及び戦没者の父母等に対する特別給付金支給法の一部を改正する法律案に対し、西川京子さん外四名から、自由民主党、民主党・無所属クラブ、日本維新の会、公明党及びみんなの党の五派共同提案による修正案が提出されております。 提出者より趣旨の説明を聴取いたします。上野ひろし君。 ————————————— 戦没者等の妻に対する特別給付金支給法及び戦没者の父母等に対する特別給付金支給法の一部を改正する法律案に対する修正案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○上野委員 ただいま議題となりました戦没者等の妻に対する特別給付金支給法及び戦没者の父母等に対する特別給付金支給法の一部を改正する法律案に対する修正案につきまして、自由民主党、民主党・無所属クラブ、日本維新の会、公明党及びみんなの党を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 修正の要旨は、原案において「平成二十五年四月一日」となっている施行期日を「公布の日」に改め、平成二十五年四月一日から適用することであります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○松本委員長 以上で修正案の趣旨の説明は終わりました。 —————————————
○松本委員長 これより討論に入るのでありますが、その申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。 内閣提出、戦没者等の妻に対する特別給付金支給法及び戦没者の父母等に対する特別給付金支給法の一部を改正する法律案及びこれに対する修正案について採決いたします。 まず、西川京子さん外四名提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○松本委員長 起立総員。よって、本修正案は可決されました。 次に、ただいま可決いたしました修正部分を除く原案について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○松本委員長 起立総員。よって、本案は修正議決すべきものと決しました。 次に、内閣提出、駐留軍関係離職者等臨時措置法及び国際協定の締結等に伴う漁業離職者に関する臨時措置法の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○松本委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました両法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○松本委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時三十六分散会