環境委員会 第2号
- 発言数
- 109 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2013/01/25
会議録
○吉野委員長 これより会議を開きます。 議事に入るに先立ちまして、委員会を代表して一言申し上げます。 このたびのアルジェリアにおける邦人拘束事件によりお亡くなりになられた方々とその御家族の皆様を初め関係者の方々に対しまして、深く哀悼の意を表します。 これより、お亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りし、黙祷をささげたいと思います。 御起立お願いします。——黙祷。 〔総員起立、黙祷〕
○吉野委員長 黙祷を終わります。御着席願います。 ————◇—————
○吉野委員長 理事補欠選任の件についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い、現在理事が七名欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○吉野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 それでは、理事に 泉原 保二君 うえの賢一郎君 北川 知克君 土屋 品子君 冨岡 勉君 篠原 孝君 及び 河野 正美君 を指名いたします。 ————◇—————
○吉野委員長 この際、環境大臣石原伸晃君、環境副大臣田中和徳君、環境副大臣井上信治君、環境大臣政務官齋藤健君及び環境大臣政務官秋野公造君より、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。石原環境大臣。
○石原国務大臣 一言御挨拶をさせていただきたいと思います。 環境大臣並びに原子力防災を担当する内閣府特命担当大臣を拝命いたしました石原伸晃でございます。 環境委員会の先生方には、大所高所から御指示、御指導を賜りますように、この場をおかりいたしましてお願いをする次第でございます。 この平成二十五年という年を考えたときに、私は、環境政策にとって二つ大きな意味で正念場ではないかと考えております。 一つ目は、申すまでもございません、震災から一年十カ月が過ぎ、復旧復興の加速化、特に、私も就任以来、福島の地を歩かせていただきまして、福島の復興は除染なくして復興なしと多くの方々からお話をいただいてまいりました。復旧復興の基盤として極めて重要であり、これからも全力で取り組ませていただきたいと考えております。 そのほか、これもお話をさせていただいておりますが、中間貯蔵施設の整備、瓦れきの処理に迅速に取り組んでいかなければならないと強く思っているところでございます。 なおまた、不適切な除染につきましては、井上副大臣を本部長に先週取りまとめました除染適正化プログラムに沿って厳正な対応を図りまして、地元の皆様との信頼関係の構築というものに努めていかなければならないと思っております。 二つ目でございますが、こちらの方はなかなか今トピックスに上がってまいりません。委員の皆様方が本当に努力をしていただいてきた低炭素社会の創出であります。 原発事故の後、地球温暖化の話はともすれば埋没し、環境外交での日本の発言力というものも著しく低下しているのではないかと思っております。これを取り戻すために、本日も安倍総理から指示があったのでございますけれども、二五%削減目標の見直し、新たな目標を含む計画というものをCOP19までにはつくってまいらなければならないと思っております。地球温暖化外交戦略を策定いたしまして、我が国のすぐれた環境技術、資金を集中して、世界のトップに立つ低炭素社会を創出してまいりたいと考えております。 この二つを初めとする環境政策の諸課題の解決、また、万一の事故の際にも機能する原子力防災体制の構築に全力で頑張ってまいりたいと考えております。 吉野委員長は、被災された福島県選出でございます。吉野委員長を初め、理事、委員各位におかれましては、今後とも、環境行政及び原子力防災の一層の推進のために、御支援、また御協力を賜りますように、この場をおかりして最後にお願いを申し上げ、御挨拶とさせていただきます。
○吉野委員長 次に、田中環境副大臣。
○田中副大臣 環境副大臣を拝命いたしました田中和徳でございます。 主に、地球温暖化、自然環境を担当いたすことになりました。石原大臣のもと、環境副大臣としての責任を果たすため、精いっぱい取り組む所存でございます。特に、低炭素社会の創造、そして環境外交の展開に力を入れてまいりたいと思います。 吉野委員長を初め、理事の、そして委員の皆様方の御指導のほどよろしくお願いを申し上げ、一言御挨拶といたします。 ありがとうございました。
○吉野委員長 次に、井上環境副大臣。
○井上副大臣 環境副大臣及び原子力防災を担当いたします内閣府副大臣を拝命いたしました井上信治でございます。 主に、除染や災害廃棄物などの震災復興、また、原子力防災を担当いたします。 石原大臣を支え、田中副大臣、齋藤、秋野両大臣政務官とともに一生懸命に頑張ってまいりますので、吉野委員長を初め、理事、委員各位の先生方の御指導、御協力、よろしくお願いを申し上げます。
○吉野委員長 次に、齋藤環境大臣政務官。
○齋藤大臣政務官 環境大臣政務官を拝命いたしました齋藤健でございます。 石原大臣のもと、田中副大臣とともに、主に、地球温暖化、自然環境を担当いたします。 吉野委員長を初め、理事、委員各位の御指導、御協力をよろしくお願い申し上げます。
○吉野委員長 次に、秋野環境大臣政務官。
○秋野大臣政務官 環境大臣政務官及び原子力防災を担当する内閣府大臣政務官を拝命いたしました秋野公造でございます。 石原大臣のもと、井上副大臣のもと、主に、除染や災害廃棄物などの震災復興、大気、水環境の保全、原子力防災を担当いたします。 吉野委員長を初め、理事、委員各位の御指導、御協力をよろしくお願い申し上げます。 ————◇—————
○吉野委員長 次に、環境の基本施策に関する件、特に不適正除染問題等について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、政府参考人として厚生労働省労働基準局安全衛生部長宮野甚一君、環境省水・大気環境局長小林正明君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○吉野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○吉野委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。北川知克君。
○北川委員 私は自民党の北川知克でございます。 昨年の総選挙を経ての初めての環境委員会でありまして、その初めての委員会で、自民党の、そしてまた各委員の先生方の第一番手の質問者として質問をさせていただきます。 光栄に感じながらも、先ほど来大臣からお話がありましたように、環境行政全般にわたってさまざまな課題を抱えております。我々委員会の委員の責任も重いと思っておりますので、今後、皆さんとともに協力して、これからの環境行政が推進をしていくように、我々も努力をし、また、協力をしていきたいと存じます。 さて、早いもので、私も以前この国会で、環境委員会で質問をさせていただきました三、四年前から、環境行政を取り巻く諸情勢は随分変化をいたしました。もう御承知のように、あの二年近く前の東日本大震災、先ほど石原大臣の方からお話もありましたように、今まで我々が、特に、私どもも環境委員会で経験もしなかった原子力の問題、そして、我が国の将来を担っていくエネルギーの問題、さまざまな課題が山積をしてきたわけでありまして、その中で、今回、石原環境大臣が就任をしていただきました。大変経験も豊富であり、また、我が党でも総裁選挙にも立候補していただいた。実力政治家でありますので、その石原環境大臣が就任をしていただいたということは、まことに心強い限りであります。 先ほども御挨拶をいただきましたけれども、いま一度、これからの環境行政に取り組む決意というものをお聞かせをいただければと思います。よろしくお願いいたします。
○石原国務大臣 北川委員にお答えをさせていただきたいと思います。 北川委員におかれましては、我が党の環境部会長として、これからも、大所高所から大変難しい環境行政についての御指示を賜れればと思っております。 冒頭もお話をさせていただきましたとおり、やはり、二つ大きなテーマがあるんだと思います。 その一つは、委員御指摘もされましたように、東日本の大震災によりまして、福島の原子力発電所の大きな事故、除染、そして中間貯蔵施設の整備、瓦れき等の処理、いずれも極めて重要な課題であると認識をさせていただいております。やはり、地元の皆様との信頼関係なくして事業は進んでまいりません。この課題に一つ一つ丁寧に、最優先の課題として取り組ませていただきたいと考えております。 もう一つは、先ほども若干残念なことであるというような形でお話をさせていただきましたが、低炭素社会の創出であります。原発事故の後、やはり地球温暖化の話題というものは、これまでと違って埋没してきているのではないか。これに伴いまして、環境先進国日本としての環境外交での日本の発言力も残念ながら低下している。これはやはり取り戻していかなければならない、こんなふうに考えております。 環境行政に携わってからしばらく、十有余年、間があいてしまいましたけれども、身の引き締まる思いで、全身全霊をかけてこれらの諸課題に取り組んでいかせていただきたい、こんなふうに考えております。
○北川委員 ありがとうございました。ぜひ、環境省の皆さん方の中でリーダーシップを発揮していただいて、今の課題に取り組んでいただきたいと存じます。 きょうの委員会は、除染と除染の不正にかかわる集中といいますか審議でありますので、除染全般に関することから質問をしていきたいと思います。 新政権が今回の除染全般につきましてどのような認識を持ち、また、どのような方針を持っているかについてまずお聞きをしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○石原国務大臣 就任以前は、実は、委員長をされております吉野先生からいろいろお話も伺わせていただきました。就任後は、できる限り現場に足を運ばせていただきまして、知事を初め首長の皆さん、また、地方議会の代表の皆さんと直接会ってお話もさせていただいてまいりました。 そこで強く感じたことは、やはり、多くの方々が住みなれたふるさとに戻りたいという切実な思いでございます。そして、除染なくして福島の再生なしと言われるとおり、多くの方々がこの除染に対して大きな期待を持たれているということも強く感じさせていただいたわけでございます。 そういう意味では、除染というのは、復興の大前提であり、福島の復興再生のためには、除染をさらに多層化して本格化していかなければならないと考えております。 このような中で、総理の指示で、復興大臣が除染に対して企画立案、調整、そのための、除染・復興加速のためのタスクフォース、もう既に各省庁の局長並びに大臣、副大臣、政務官入らせていただいて、政治家あるいは官僚、こういう垣根を取っ払って本音の話をスタートさせていただいているところでございます。 復興全体の司令塔としての復興庁、現場を預かる環境省、この連絡を密にして、取り組みを多重的に、多層的に進めさせていただきたい、このように考えているところでございます。
○北川委員 ありがとうございます。 我が党のこのたびの予算編成大綱でも今回のこの除染につきまして記載されているのでありますが、除染なくして復興なし、先ほど大臣もおっしゃられました。これが我が党自民党の基本認識でもあります。また、避難生活を余儀なくされている方々の故郷への帰還、被災地復興の全ての入り口がこの除染にあると言っても過言ではないと思います。 そういう思いをいたしますと、先ほど大臣の方からお話がありましたように、復興庁を司令塔として、そして現場で環境省も汗をかいていただいて、一致結束をしてこの問題に取り組んでいただきたいと思う次第であります。今後の対応をよろしくお願いを申し上げます。 さて、この震災、原発事故から間もなく二年がたとうとしているわけでありますが、各方面から、またメディア等でも報じられておりますが、なかなか除染が進んでいないという声を聞くわけであります。その点について環境省として現在の除染の進捗状況をどのように認識されているのか、この点についてお聞かせを願えればと思います。
○小林政府参考人 ただいま除染の進捗状況についてのお尋ねがございました。 放射性物質汚染対処特措法、これは先生方の議員立法としておつくりをいただきまして、本格施行から一年になるわけでございます。これに基づきまして取り組みを進めているところでございます。 取り組みの対象地域は大きく二つに分かれておりまして、国が直轄で除染をいたします除染特別地域、それから、市町村に計画づくり、実施をお願いする地域、こう分かれております。 国直轄の部分につきましては、これは、福島県の十一の市町村、二十キロ圏内の警戒区域、それから計画的避難区域に相当するわけでございますが、このうち、計画の策定がこの一月までに九市町村で終わったところでございます。あとまだ二つの町につきましては計画が今策定途上でございまして、これは、賠償の問題ですとかそれから区域見直しとか、いろいろな課題がある中でおくれているものでございます。 九市町村計画策定したうち四市町村、田村市、楢葉町、川内村、それから飯舘村、これにつきましては今本格的な除染の作業が進行しているところでございます。また、川俣町、葛尾村につきましては、今除草などの準備作業をしておりますので、間もなく本格的な除染が進むというように見込んでいるところでございます。 それ以外の市町村におきまして計画をつくり実施していただく区域、これは、福島県内の先ほどの十一市町村以外の四十の市町村、それから関東、東北にわたります七県、全体といたしましては百一市町村に及ぶわけでございますが、これにつきましては、法律に基づく計画の策定、あるいは、法律以前から国の緊急実施基本方針に基づいての計画策定、こういうものをあわせまして九十四の市町村で計画をつくり、作業が進んでおりますので、基本的に実施段階にあるというような認識でございます。 今先生から御指摘がありましたように、除染がおくれている、こういう御指摘がございます。適正な除染をやるということはもちろん大前提といたしまして、除染を加速化していきたいと考えているところでございます。
○北川委員 ありがとうございます。 今局長の方から各市町村の進捗状況のお話がありましたが、いずれにしても、まだ計画段階のところもありますし、一刻も早く除染を進めていただければなと思います。 さて、その除染でありますが、なかなか進んでいないというところであります。その進んでいない原因というのはどこにあるのか、また、その作業を加速化させるための改善策、こういうものについてどのようなものがあるのか、この点についてお答えをいただければと思います。
○小林政府参考人 除染の進捗について何が課題であるか、これについては、しっかり分析をして取り組んでいく必要があると考えております。 いろいろな側面がございますが、大きく申しまして、除染を進めていく上で、一つ、除染の土壌を除染作業を行いました後に保管しておく場所が必要でございます。仮置き場というものを設けていただいてこれで進めているわけでございますが、これを進める上で、仮置き場からまた除染土壌を運び出します中間貯蔵施設の整備をぜひ進めてくれ、これが見通しがまだまだ立っていないところに大きな原因があるという御指摘を、これは県あるいは多くの市町村からいただいているところでございます。 それから二番目には、除染という作業は、先ほど計画策定のお話を申し上げましたが、具体的な作業に入っていきます前には、これは個人のお宅ですとか庭、田畑、こういうところに作業に入ってまいりますので、それぞれの同意を取りつける、特に、避難されている方々から同意も取りつけて作業を進める、こういう大変な力作業がございます。そういう意味で、従来にも引き続いてしっかり体制をつくっていく、マンパワーをしっかり確保するということも二番目の課題でございます。 それから三番目には、除染の後に具体的な復興の事業が出てまいります。これがうまく連携していきますと非常に作業に弾みがつきますし、地元の御理解も得やすいということで、これが三つ目の課題であるというふうに認識をしております。 中間貯蔵施設の設置につきましては、昨年の十一月には福島県知事から、まず調査の受け入れということを表明いただいたところでございます。現在、対象の町と丁寧に準備を進めているところでございます。これについては最大限の努力をしてまいりたいと思っているところでございます。 それから、環境省の体制整備につきましては、先日取りまとめました除染適正化プログラムの中でも監督体制の抜本的な強化というのがございますが、作業全体の体制を含めまして、この体制構築をしっかりしていきたいと考えているところでございます。 復興政策との連携につきましては、大臣からもお話がありました。今、政府全体でタスクフォースも設けてやっていく、こういう運びになっておりますので、これを通してしっかり連携をとり、進めてまいりたいと考えているところでございます。
○北川委員 ありがとうございます。 しかし、今お話が局長の方からありましたが、土壌の保管場所の問題、そしてマンパワーが足りない、また、除染について住民の方々のなかなか同意が得られない等があるわけであります。しかし、一刻も早くこういう問題について具体的な対策をぜひ掲げていただいて、取り組んでいただきたいなと思います。 さて、その除染の加速化のためには、やはり新技術といいますか、除染をしていくために、今やっておられるような対策をといいますか、やっておられると思うんですが、それにかわるべくといいますか、新たな技術、こういうものも採用を今後していかなきゃならないと思います。その点に関しまして、新たな除染の技術、こういうものについての採用等について、どれくらいの技術の持ち込みがあって、そしてそれをどれくらいの期間でどのように採用、不採用を決めておられるのか、この点についてお聞かせをいただければと思います。
○小林政府参考人 除染は、これだけ本格的に大規模に実施するのは世界でも類例がないというふうに考えております。 そういう中におきまして、いろいろな新技術の提案、こういうものがございます。これをいかに取り入れていくかというのは、大変重要な課題だというふうに考えております。 ただ、非常に多様なものがございますので、その有効性を客観的に、また科学的に見きわめて、これを実際に生かす、こういうことが重要であると思っております。そのために、環境省では、除染技術の実証事業というものを実施しております。 実は、一番最初は内閣府で取り組んでいただきまして、それを受けまして環境省でも、二十三年度、また今、二十四年度も続行中でございます。 そういう中で、内閣府実施の分も含めまして、提起されてきたものは七百件を超える数がございます。これにつきまして、放射線の専門家また環境工学の専門家などで、これは、第三者的な立場で全く中立に選別をして審査をしていただいておりまして、今進行中のものも含めまして六十件余について採択をし、実証を行った、あるいは行っている途中ということでございます。 それで、ここで高い評価を得たものにつきましてはぜひ具体的な除染に生かしていきたいということを考えておりまして、業者に事業を発注するわけでございますが、そういう中で、新技術の活用を業者採用の評価項目の一つに取り入れまして、新技術を積極的に取り入れると点数が上がる、採用されやすくなる、こういうことでインセンティブを与えて、新技術の採用に努めているところでございます。
○北川委員 ありがとうございます。 さまざまな形で実証事業もされているようでありますし、専門家の方々も入れて採用に向けて取り組んでいただいているということでありますが、いずれにしても、除染作業の中でまた新たな問題が生じてはなりませんので、ぜひ、この選定をしていくに当たっても、なお慎重かつ的確な判断で早急に判断を下しながら取り組んでいただきたいと思うわけであります。よろしくお願いをいたします。 それでは次に、除染のガイドライン、ハンドブックに出ていない手法の作業は認められないということを聞いているわけでありますが、加速化のためにはもっと柔軟な対応が必要なのではないかと思います。あらゆる手段の可能性を探りながら、今後まだまだこの除染というものは時間がかかるわけでありますので、その点についても柔軟な対応が必要となるのではないかなという思いをいたしております。この点についてもお聞かせをいただければと思います。
○小林政府参考人 除染をどういう手法で進めていくかということでございますが、これも、この一年、いろいろ模索をしながら進めてきているところでございます。 法律に基づきます環境省令で、どんな除染技術があるか、こういうことを決めた上で、具体的にはガイドラインというものをまとめまして、これに沿って作業をやっていただく、こういうことにしております。これは、ある程度統一性を持ちまして、また、効果の上がる対策をとっていこうということで決めているものでございます。 ただ、ある意味で初めての経験で、いろいろな地域で除染の作業を進めてきておりますので、そういう中で、いろいろ具体的に市町村などからは、こんな具体事例でやってはどうなのかとか、こういうことはどうなのか、こういう御相談がございます。こういうものにつきましては、これを受けとめまして、専門家の意見も踏まえまして、必要性がある、あるいは合理性があるというものであれば、これは取り入れてやっていこう、こういう姿勢でおります。 それで、ガイドライン自体は大変な大部なものでございますので、具体的に新しい事例が上がってまいりまして、これがほかの地域でも活用できる、こういうふうに見込まれるものにつきましては、QアンドA、質疑応答集というような、ガイドラインを補足するものを作成をしまして、こういうものについては広く自治体にお示しをして、できるだけこういうものが取り入れられる、こういうことでやっているわけでございます。 例えて申しますと、除染をしたその除染土壌をこの場所に置いておくわけでございますが、本格的な仮置き場ができるとよろしいんですが、特に都会地の場合などですと、場所の確保が難しい、こういうようなお話がございます。 そういう中で、コンクリートボックスみたいなものに詰めておけば住民の方も安心ではないかというようなお話が、これはかなり早い段階からございました。ただ、余り分厚いコンクリートボックスをつくりますと、またこれが新たな廃棄物になっていくという懸念もありまして、大分いろいろ議論し模索をしたところでございますが、だんだん、かなり薄くて、しかも強度があるというような技術も提案されてきましたものですから、昨年秋にはこういうものを認めるというようなことで、こういうものは多種多様なものがございますので、ぜひ柔軟に受け入れて、全体が進むようにやってまいりたいと考えているところでございます。
○北川委員 その点について、今後ともまた柔軟な対応をよろしくお願いいたします。 さて、この除染というのはまた時間もかかるわけでありますが、それと同時に、広大な森林を除染をしていくわけでありますが、それを全て除染を行うというのは、並大抵のことではないと思います。どの程度の範囲になるか、これもまだ定かではありませんが、今後、森林全体といいますか全てを除染をしていくということについて、有効な手だてといいますか、どのような方法が効果的であるのか、この点について環境省の見解をお聞かせをいただけますか。
○小林政府参考人 森林の除染につきましては、大変地元の御関心が高いものでございまして、常々要望をいただいているものでございます。 先ほど申しました除染の実施計画の中では、当面、二十四年度、二十五年度、ここにつきましては、まずは生活域の近くの除染を優先してやっていきたいということで、住宅でございますとか田畑でございますとか庭でございますとか、そういうところを中心にやっていくわけでございますが、森林に近い地域も大変多うございますので、そういった住居等の生活域から二十メートルの範囲につきましては、森林についても除染をしていこう、こういう方針でやっております。 これについて、もう少し広くやってくれないかとか、あるいは山全体、これについてどういう見通しを持つのか、こういう大変難しい課題、要望があるわけでございます。 これにつきましては、有識者の意見もいただきまして、地元の御心配の一つというのは、里の方の除染をやりましても、山の方をやらないと、結局、山から汚染がおりてきて意味のないことにならないかという御心配が一つございます。 それで、今まで調べた結果によりますと、セシウムは余り水に溶けませんので、そういう意味では、余り流れてこないというデータを得ておりまして、そういうことを専門家とも検討しております。 ただ、地元としては、大雨が降ったときにも本当にそうなのかとか、そういうような御懸念がございます。ですので、そこら辺の実態がどうかということは研究ベースでつかんでいるところでございます。 それからもう一つ、森林についてどういう方法で除染をするのが効果的で実が上がるか、こういうことでございます。 今やっております二十メートル圏内の除染というのは、落ち葉ですね、その下に、土に変わっていくリッター層というのがあるわけでございますが、これをかき取るとかなり効果があるといういろいろな実例が出ておりまして、そういうことをやっているわけでございます。 ただ、これはある意味で、森の養分を失わせることにならないかとか、そういうことによって山林の土壌が弱くなって、大雨などのときに災害を招くと心配だ、こういう御指摘もありますので、広々と山をやっていく場合にどういう手法があり得るのかということはしっかり検討していく必要があると考えているところでございます。 この辺は、森林の専門家は林野庁でございますので、従来から連携をとっておりまして、林野庁でも研究をされておりますし、我々もいろいろなデータをとっておりますので、ここをぜひ考量しながら、それから、先ほども申しましたように、除染の後に林業の復活というものがあって意味を持ってまいりますので、うまい分担関係も考えていけないか、こういうことを今模索しているところでございます。 一番御心配の点で今対応しておりますことを一つ御紹介いたしますと、福島県でも、水道ではなくて沢水を直接飲まれているというところが結構あるということで、こういう方は大変、森林の除染が進まない中で水を飲んで大丈夫なのか、こういう御心配がございます。 それで、従来からはかっておりましたが、御要望があるところについては全てはからせていただきます。時々水をとるというやり方もございますし、今は、装置を置いて定期的に、自動的に水を採取して、それを回収して分析する、こういうことも可能でございますので、これは御要望があれば全て応じますというような形でやっているところでございまして、研究を進めながら御心配のところをなるべく払拭していく、こういう対応をさせていただいているところでございます。
○北川委員 ありがとうございます。 全ての木を切るわけにもいきませんし、住民の皆さん方に不安を与えないように、これから皆さん方の意見も聞き、丁寧な対応をしていっていただきたいと思います。 さて、先ほど局長の方からコンクリートボックスとか土壌の保管場所のお話がありましたけれども、放射性汚染物質を仮置き場などに集めた場合、放射線の線量がふえるのではなくて、かえって減るという話をちょっと先日の勉強会で聞いたことがあるんですが、環境省としてそのようなデータを持っておられるのか。また、事実とした場合、そういうことをもっと積極的に説明をしていった方が周辺住民の皆さん方の不安というものを少しでも和らげられる、こういう思いをするのでありますが、いかがでございますか。
○小林政府参考人 御指摘のような事業は、特に、日本原子力研究開発機構、JAEAがいろいろなモデル事業の中ではかっておりまして、仮置き場をつくりましたときに、造成前の空間線量とその後の空間線量がどうなっているかというようなことを比較したものがございまして、これについては私どもも承知をしております。 仮置き場についてもそうでございますし、中間貯蔵施設も同じでございますが、ここに放射性の、除染された土壌を置いたときに、周辺に対して安全なのかどうかということは地元の方は非常に御心配のところでございまして、これをしっかり説明していくということは大変重要なことでございます。 それで、仮置き場も、まずは除染土壌を保管しやすい形で集約するわけでございますが、周辺は土のうなどで放射線が漏れてこないようにしっかり遮蔽をいたします。それから、作業が終わった後は、もちろんその上も覆土をしまして、土をかぶせまして放射線が漏れてこないようにするということをいたします。さらに、雨などが入っても水に放射性のものが出てこないか、こういうこともしっかりモニタリングもしますし、もちろん遮水のシートなども張る、そういうような基本構造を持っております。 そういう中できっちり遮蔽をしてまいりますので、設置前よりも後の方が低くなるというのは、原理的にもある意味ではごくごく当然起こることでございまして、おっしゃるように、こういったところがなかなか世の中に知られていないところがございます。 私どもでも、ガイドラインとかパンフレットの中では周知を図っておりますが、おっしゃいますように、もう少しそういうところの理解を深めていく、広めていく、こういうことも重要な課題であると思っておりますので、引き続き取り組んでまいりたいと思っております。
○北川委員 いずれにしても、周辺住民の皆さんが不安に陥らないようにしていただきたいと思います。 さて、先ほど来から除染全般についてお話を聞いてきました。そして、除染というと福島ばかりが注目をされているわけでありますが、近隣の各県の方々も、ただ県が違うということだけではなくて、距離の問題や、さまざまなこういう問題で苦労している方々もおられるわけであります。委員長もいつもおっしゃっておられますが、単純な距離と山ののり面との距離の関係とか、そして、ただ県境だけで判断をしていいのか、こういう点についてやはりいま一度環境省もきめの細かい対応をしていただきたいなと思うわけでありまして、この点についていかがでございますか。
○小林政府参考人 まず、御指摘がございました福島県以外の七県にわたります、福島県の中でも、環境省が直接直轄ではなくて、市町村に作業をお願いしているところがございます。こういうところは、それぞれの地域の実情とか地元の方の御要望に応じまして、大変御苦労いただきながら今除染を進めていらっしゃるところでございます。 そういう中で、直接的には各市町村にお願いをしているわけでございますが、技術的なサポート、それから、地元でいろいろ進められていく中でのいろいろな御要望が出てまいります。こういったものをしっかり受けとめてやっていくということと、最終的には、これは全て国が財政的には裏打ちをしていく、こういうことでございますので、この辺も、しっかり予算を確保してやっていくということが重要だと思っております。 先ほども申しましたように、計画をつくって除染を進めているところ、九十四の市町村にわたるわけでございますので、多様な御要望がある中で、ぜひ応えられるようにやってまいりたいと思っております。 それから、きめ細かくという御指摘もございました。先ほど、森林除染のお話かと思いますが、林縁二十メートルといっても、余り硬直的にやりますと、傾斜の度合いによりまして距離が違ってくる、そういうところのきめ細かさが必要である、こういう御指摘もあるところでございますので、その辺は柔軟に取り組む、こういう中で対応してまいりたいと思っております。
○北川委員 ぜひよろしくお願いをいたします。 それでは次に、不適正除染に関する点について質問をしていきたいと思います。 本委員会の閉会中審査に当たり、まずは事実関係、これをきちんと承知をしていく必要があると思いますので、環境省における調査の方法も含め、これまでの経緯を御説明を願いたい、そのことであります。
○小林政府参考人 ただいま御指摘の不適正除染の問題につきまして、取り組んでまいりました経過、事実関係について御報告を申し上げます。 一月四日に、報道で手抜き除染というような指摘があったところでございます。大臣から、徹底した検証をするように、こういう御指示を受けまして、七日には、井上副大臣をヘッドとし、秋野政務官にも副本部長に御就任いただいて、除染適正化推進本部を開催いたしました。 そういう中で、まず事業者に対しまして、これが第一の責任を負っているわけでございますので、指摘に対してどうであるのかということの調査を指示をいたしました。 それからまた、現場の調査も必要だということで、職員ももちろん参りましたし、九日には、本部長としての井上副大臣、それから副本部長としての秋野政務官にも、現地を見たり、職員の督励なり実情把握ということもやっていただいたところでございます。 そういう中で、十一日には事業者から報告が出てまいりましたし、それを精査する中で、十八日に除染適正化プログラムを決定した、こういうことでございます。 調査方法としましても、今も申し上げましたが、報道で指摘されたことについて調べるというのは当然のことでございますが、それ以外にもいろいろな通報がございます。こういうものにつきましても、環境省にはコールセンターがありましたり、あるいは、これに限らない、幅広くいろいろ御意見をいただくシステムもございます。 そういうところでどうであったか、こういうことも集計をいたしまして、調査対象となる事案は、御指摘のベースで数えていきますと二十八件ある、こういう把握をいたしました。それから、御指摘の時間とか場所とかそういうものをいろいろ分析していきますと、どうも同一の事案についての御指摘ではないかと思われるものがございましたので、それをまとめると十九件ある、こういう把握をいたしました。 これに対しまして、事業者からは文書での報告を求めました。 それからまた、通報いただいた方に、さらなる情報の提供ができるのか、こういうことも打診をしながら、通報者が特定できる方であって応じていただける方につきましてはヒアリングを必ず行う、こういうことをいたしました。 それから、広い場所でございますのでなかなか場所の特定が難しかったわけでございますが、場所が特定できる、大体見当がつくというところについては、現地に必ず行って、今どういう状態であるのかというのを確認する、こういうような作業を行ったところでございます。 調査の結果については公表しているところでございますが、十九件のうち、事業者もいろいろきわめていく中で事実を認め、環境省としても改善措置を指示しているもの、これが二件ございます。 また、どうも直接通報があったものとはやや違うかなというように見ておりますが、環境省の先ほど申し上げましたような調査の中で特定されたもの、これについても改善指示したものが一件ございます。 そのほか、地元に誤解を与えかねない事案であるということで注意喚起、指導したというものが二件あった、このような結果でございます。
○北川委員 ありがとうございます。 それでは、今回のこの不適正な処理によって周辺住民の方々の生活環境や健康への影響、こういうものについていかがですか。どういう状況であるのか、お聞かせをいただければと思います。
○小林政府参考人 どうも不適切ということが判明した事案のうち、三件のうちの二件は水に係るものでございまして、高圧洗浄を行ったときに排水がきっちり回収できていなかった、こういうものでございます。これにつきましては、調査時点で周辺の水質の状況がどうであるかということは、私どももはかりましたし、懸念があるものは事業者にも指示をして、第三者機関にしっかりはからせて報告せよ、こういうことをいたしまして調査をしたところでございます。 幸い、排水の前後で大きな線量の違いというものは、その時点ではございませんでした。ただ、一部ではありましてもこういった事案が発生しますと、大変地元の方の不安、失望感を招く、こういうことでございますので、大小にかかわらず、しっかり対応していかなきゃいけないというように考えているところでございます。
○北川委員 ぜひ今後とも適切な対応をしていただければと思います。 さて、この問題で最も大切なのはやはり再発の防止でありまして、調査結果について報告がありましたが、これを踏まえて一月七日ですか、井上副大臣を本部長として除染適正化本部が立ち上げられたと聞いておりますが、現地に入られてこれも聞かれたと思います、今後どのようにこの再発防止に努めていかれるのか、副大臣の方から御説明をいただければと思います。
○井上副大臣 いわゆる不適正な除染の問題についてであります。 先ほどもお話がありましたけれども、こういった指摘を受けて、すぐに石原大臣からの強い御指示をいただきまして、一月七日に、私を本部長といたします除染適正化の推進委員会というものを立ち上げ、そして十八日にそのプログラムを発表させていただきました。 私、本部長といたしまして、まずは、やはりこのことによって被災者の方々、国民の皆様に大変な御心配をおかけをしてしまったこと、これは率直におわびを申し上げたいというふうに思っております。 私も、被災地に何度も入りまして、市町村長さんの声あるいは現場で作業に当たられている方の声、いろいろと伺ってまいりました。その上で私がやはり思いますのは、除染が全てのことの基本になっているということであります。除染なくして復興なし、自民党でもそれを大綱に盛られたというお話もございました。そのとおりだと思います。やはり、この除染を適正にやっていかないことには、ふるさとへの帰還あるいは被災地の復興、これがつながらないわけでありますから、そういう意味でも、本当にしっかりしなければいけないと思います。 そしてその大前提となるのは、被災者の方々からの信頼だと思います。今回の不適正な除染によってこの信頼が揺らいでしまったということに対して、大きな危機感を持ってしっかり対応をしてまいりたいと思っております。 ただ、そうはいいましても、この除染、やはり規模的にも技術的にも本当にいわば類を見ない、そういった作業を今必死でやっているということであります。責任は、第一義的には元請である事業者、こちらの方にあるとは思いますけれども、我々環境省といたしましても、やはり発注者責任、監督責任というものがありますから、今回発表したプログラムに基づいて、こういったことを起こさないようにしっかり取り組んでまいりたいと思います。
○北川委員 ありがとうございます。ぜひ今後とも厳正な対応をお願いをしたいと思います。 報告書をつくったり再発防止策をつくったという程度でこの問題を終わらせてはならないと思いますし、なおかつ、この不正、不適正除染をされた業者といいますか事業者の方々、何重もの請負契約もあるのでありましょうが、昨年の秋から年末にかけて、一つは、政治的な解散・総選挙という動きがありました。前政権から今の政権に移る、こういう中での出来事であります。ある意味、政府もそうでありましょうし、我々の政治の場におけるこういうずさんな管理もあったのかもしれません。 今後は、やはりきちっとした体制の中で、このような問題が起きないように、ぜひしっかりとした対応をお願いしたいと思いますし、なおかつ、こういう業者については、一罰百戒、厳しい対応で臨んでいただかなければ、不安を抱えておられる住民の皆さん方の理解は得られないと思いますので、今後、この点について厳しい対応をしていただきたいという思いでありますし、その点をぜひお願いをしておきたいと思います。 さて、今回、除染、また不適正除染に関しての質疑もしてまいりましたが、時間も参りましてあと少しの時間しかありませんが、最後に、この点について先ほど局長の方からもありました、仮置き場が決まらないのは中間貯蔵施設が決まらないから、また、中間貯蔵施設が決まらないのは最終処分場が決まらないからというような話をよく聞くわけであります。このような問題も、この不正、不適正除染というような問題が起こったのでは、除染全体がやはり進むものも進まなくなるわけでありますので、この仮置き場、中間貯蔵施設の確保といった除染に関する最も根本的な問題を今後どう解決をしていくのか、福島復興への決意とあわせ、大臣に最後にお聞かせをいただければと思います。
○石原国務大臣 ただいま最後に北川委員が御指摘されたところが肝要なんだと私も考えております。 福島の除染を本格化させるには、除染で排除したものをどこのまず仮置き場に置くのか、そして、中間貯蔵施設の設置に道筋をつけて、その仮置き場から中間貯蔵施設に移設する、このプロセスが完成しないことにはもう先には行かない。委員の御指摘のとおりだと思っております。 昨年の十一月ですが、福島県の佐藤知事から、中間貯蔵施設の調査、どこにそれを置くのがいいのかということで調査受け入れの表明をいただき、今現在、町の方に丁寧に準備の説明をさせていただいているところでございます。 震災から二年近くたって、委員の御指摘のとおり、復興を加速化していかなければならない。その上で、やはり復興と、例えば復興に伴うインフラ整備、インフラ整備を伴うことによって起こる除染、さらには、先ほど政府委員との間の議論がありましたように、森林の除染と山を守るといったような林野行政、こういうのを複合的に重ね合わせて一体的に推進していくということをやっていかなければならない、こんなふうに考えているところでございます。
○北川委員 ありがとうございます。 今後、いずれにしても、このような質疑を通じて、我々も協力して、今回この原発事故を受けて影響を受けている方々の不安を取り除き、一刻も早く正常な状況に戻していくことが必要であり、政府の誠実な対応、また冷静で的確な判断のもと、迅速に行動して結果を出していただきたいと思うわけでありまして、そのことをぜひお願いして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○吉野委員長 次に、吉田泉君。
○吉田委員 民主党の吉田泉であります。 早速ですが、きょうのテーマである不適正除染の問題について質疑をいたします。 本論に入る前に、石原大臣に一つお聞きしたいと思います。 先ほど答弁にもございましたが、この問題のきっかけは一月四日の朝刊の報道であったこと、御承知のとおりでございます。この一月四日の大臣の所在地をめぐって新聞社との間で、言う言わないというんですか、教える教えないという何か論争になっているようなんですが、大臣、どういうことなんですか。なぜ、その所在地を教えたらどうだというふうにはならないんでしょうか。
○石原国務大臣 環境大臣といえども政治家でございますので、公表以外の日程は明らかにしないというのは、吉田議員も政治家でありますので、全てを明らかにするということはないものだと承知をしております。
○吉田委員 大きな報道があって、大臣に報告を上げないかぬということですから、所在不明ということは大変困ると思います。 いずれにしましても、これはいずれはっきりするんじゃないかと思いますが、きょうは、特にこれ以上申し上げることはやめることにします。 一月四日、報道がありまして、翌日から福島県の地元紙も大変大きくこの問題を取り上げたわけでございます。結果として、先ほど副大臣もおっしゃいましたけれども、県民の間に、除染とか環境行政に対する大変強い、大きな不信感が広がってしまったというのが現実でございます。 この段階で修正すべきところは修正しておかないと、これから除染を進めるに当たって、さらには福島の復興を進めるに当たって、大変大きな障害になりかねないという心配がございます。 この一週間、私も福島県の人間なんですが、関係する市町村をぐるっと回って、いろいろ状況を聞いてきました。 一番最初にまず言われることは、やはり、先ほども副大臣の答弁にもございましたが、除染というのは大変巨大な事業である、これまで以上に緊張感を高めてやってくれ、今回の事案を奇貨とせよ、こういう御指摘がございました。これは当然だと思います。 ただし、その一方で、今回この不適正とされた五つの事案、この五つの事案にこんなに目くじらを立てるというのもいかがなものかという御指摘も、極めて冷静な、慎重な意見も聞かされました。 例えば、ある地区では、この事案を、説明会を開こうということで、区長さんを呼んで説明した。ところが、この区長さんの中に実際にこの除染の作業に参加している方もおられるわけですね。そういう方から言わせると、今回の報道は大変心外である、報道たりといえどももっと慎重にあるべきだと。 例えば、今度は農作業の傍ら何か長靴を履いて川を渡ったら、何だと、写真を撮られてどうのこうの言われるようではこれは大変困るよというような指摘も区長会ではあったということでございます。これも私はもっともな意見だなというふうに思います。 きょうは、今申し上げた二つの、両方の意見を踏まえて質問をさせていただきたいと思います。 まず一つは、この管理の仕組みでございます。 環境省の方の、発注者としての監督責任をもっと強めよう、監督員をふやそうということ、大変結構なことだと思いますが、もう一つ、飯舘村長とお話ししたら、こういうことをおっしゃっていました。除染現場での一番のトラブル防止策というのは村民を参加させることだ。つまり、地権者に立ち会ってもらうことだ。自分のうちですから、自分の土地ですから、それが一番有効な策だと思う。これを環境省に実は前から言ってはあると。 それで、例えば地権者が立ち会うにしても、これは住んでいないわけですから、よそに行って仕事をしている、その人に来てもらって立ち会ってもらうというからには、ある程度の日当、でも五千円とか六千円とか村長はおっしゃっていましたが、その程度の日当を出すことによってそれを上回る効果があるんじゃないか、こういう御指摘もございました。 今回出されたこの適正化プログラムにも、地元、第三者目線の不足、これを何とかしようという御指摘がございましたが、そういうことを含めて、今後、この管理の仕組み、施工管理ですね、品質管理といいますか、その仕組みをどう変えていくのか、ポイントをお伺いしたいと思います。
○井上副大臣 まずもちまして、吉田委員には本当に、地元福島におきまして被災者のために大変な御尽力をいただいておりますことを、心から敬意を表したいと思っております。 そんな吉田委員の御意見でありましたので、私どもも重く受けとめさせていただきたいというふうに思っております。 今回のこの不適正除染におけるいわばその原因とそれに応じた再発防止策ということで、委員がおっしゃった、住民の目がなかなか行き届いていない、だからそれを住民の方々になるべくいろいろ関与していただこう、参加していただこうというのは、私どもの方も本当に重要なポイントだというふうに思っております。 御承知のように、とりわけ国が直轄で除染をやっている地域というものは、これは避難区域でありますので、通常、住民の方がもう避難されてしまっているということであります。ですから、だからこそ住民の方々に今回のプログラムにおいても情報をきちんと公開をして、なるべく自主的にそういった除染現場というものに足を運んで見ていただこうというようなことも考えておるところであります。 例えば、御承知のように、除染の実施前などには、除染の同意取得などの際に住民の方には日当を支払った上で立ち会っていただいて、そして、実施後、丁寧にその除染の結果というものを御説明をさせていただいている。こういったこともありますので、こういった仕組みを徹底させていきたいというふうに思っております。 ですから、除染に立ち会っていただくというのは、自主的な立場でぜひお願いをしたい、こんなふうに今は考えております。
○吉田委員 ぜひ、その住民参加を強める方向で対応していただきたいと思います。 先ほど北川委員の方からも質問された件ですが、今回のこの五つの事案の悪質性といいますか、それについてちょっと確認をしておきたいと思います。長靴を洗ったとか熊手を洗ったとかベランダを除染した水の処理を忘れたとか、そういうのがこの五件でございます。 一方で、事故以来もう一年十カ月以上たちますが、福島県のところの全体的な線量というのは、私の感覚というか新聞のデータをいろいろ見ますと、当初よりかもう二分の一から三分の一ぐらいの線量に下がっているというふうに思います。つまり、それだけ雨とか風とか雪でこの放射性物質が川を経由して海の方に流されている、こういうことでございます。 巨大な放射性物質の移動があったということだと思いますが、それを考えると、今回のこの五つの事案の環境への影響、一体どのぐらい心配せにゃいかぬのか。新聞は、手抜き除染が横行した、回収した土を川に投棄したというような見出しで報道をスタートしたわけですが、何かこの見出しは現実をきちんと伝えている見出しなのであるか、環境省として現実の除染作業の実態を全体としてどう見ておられるのか、伺います。
○井上副大臣 今回のこの不適正な除染については、御指摘をいただいたものの中で十九件にわたりまして私どもの方で調査をさせていただいて、その中で、いわば不適正と認めるような事案、指導した事案が五件であったということであります。 もちろん、不適正な除染が横行しているかどうかということは、これは判断でありますから、それについて私どもが横行であるかどうかというのを余り言うような立場にはないと思っております。 いずれにせよ不適正な除染が、それはあったことは事実でありますから、そういったことに対しては、やはり厳正に対処していくということが必要だというふうに考えております。
○吉田委員 わかりました。 それから、今回のこの事件といいますか事案の背景についてちょっと質問したいと思います。 今回のそもそもの情報提供者は、環境省の見ているところでは、ほとんどが現場の作業員の方であるということでございます。 その彼らの現場において、待遇とか作業環境とか、そういう面で不満がやはり相当あって、それが何か今回の情報提供につながったように、これは推測ですけれども、そういう背景があるのではないかと地元の方々も指摘しているところでございます。最近出た厚労省の労働局の方の報告を見ても、除染に関係している業者の半分ぐらいがどうも法令違反を犯しているというようなこともございます。 それから、ついでに申し上げると、田村市の副市長さんから言われたのは、田村市というのは警戒区域とそうじゃないところと両方あるものですから、直轄と市町村の発注と両方あります。直轄は一万円の特殊勤務手当というのがつく、市町村はつかない、こういう仕組みになっておるんです。実は、道路を挟んでこっちは直轄、こっちは市町村発注となっているんですが、線量は全く同じだと言うわけですね。特にこっちが危険だという実態はない、しかし、こちらに行けば一万円のお金がつくということで、作業員はみんなそっちに行っちゃったんですね。そうすると、人がこっちの方に住んでいるのに、最初、人の住んでいるところを一生懸命やろうと思っても、何かそっちへ行っちゃう。何とか危険にきちんと対応した手当を考えるべきじゃなかろうかというような御意見を私も頂戴しました。 実は井上副大臣も田村市に行かれたというそういうお話があって、私が新聞で読んだのは、国直轄と市町村発注のいわゆる賃金格差を是正する方向で検討したいと副大臣がおっしゃったというふうに新聞報道で拝見しました。その後の検討状況はいかがなものでしょうか。
○井上副大臣 まず前段部分でありますけれども、待遇に不満があるからいわば作業員の方々が通報されたということは、これは、待遇にということが直接通報につながっているということではないのかなと私は思っております。むしろそれよりも、本当に適正でない除染が行われていた、そういう心配をしてそして通報をいただいたということだと思いますけれども、しかしいずれにせよ、いただいた通報を謙虚に、真摯に受けとめて、きちんとそれに対応をしていくということが私は大切だと思っております。 私も、除染の現場の方にも現地の調査の方にも参らせていただきました。なかなか寒い中、ちょうど雪も降っておりました。また、山林の除染などになりますと、本当に急傾斜のところを大勢の方々が、いわば危険な中を作業をされているということでありますから、こういった作業員の方々に対する安全の確保ということ、これも当然大事だと思いますし、それから、特殊勤務手当などについても、当然のことながら、しっかり決められた手当を支払うということは、私は、これはやっていくことだというふうに思っております。 あとは、市町村除染と国の直轄除染で手当の有無があるというお話で、私も一月九日に田村市に伺って、田村市長さんから直接そういったお訴えを伺いました。ちょっと報道の方で、私自身が何かそれを改正することを検討しているという報道が出ていたようですが、これは事実ではありません。私が発言したのではなくて、そういった市長さんの言葉があったという趣旨であります。 ただ、他方で、吉田委員がおっしゃいますように、確かに、普通に考えて、お隣同士でも違うとか、それから線量の高さもほとんど変わらないのにということであれば、これはなかなか気持ち的にも納得することができないということであります。他方で、どこかでやはり線は引かなければいけないと思うんですね。 やはり、危険な手当ということでは特殊勤務手当も必要だと思っておりますので、ですから、そういった観点から、どうすればより適切な制度ができるか、運用していけるか、それについては少し考えたいとは思っております。
○吉田委員 石原大臣にお伺いいたします。 一月十六日、双葉郡の町村会、大臣もお出かけになっていただきました。そのときの御発言として、これも新聞で読みましたけれども、今回の手抜き除染は前政権下の契約であるという御発言があったということでございます。私、個人的には随分党派的な言い方ではなかろうかというふうに思っておりますが、いずれにしても、今度は、新政権になって何か新しい契約内容にするんだという御決意だと思います。 一体、この除染の発注、契約のどこをお変えになるおつもりなんでしょうか。
○井上副大臣 これも除染適正化プログラムの中に記載をさせていただいておりますけれども、やはり、処分の厳格化、あるいは施工管理の強化、こういったことに対応できるように、しっかり契約内容を見直していくということも大切だというふうに思っております。 例えば、具体的に言えば、処分の厳格化としては、除染業務の指揮監督を担う下請事業者にも環境省の入札資格を持たせるといったことも考えております。あるいは施工管理の強化として、作業の実施状況をより詳細に記録して提出するように義務を強化する。 こういった政策によりまして、地元の方々に信頼される除染を徹底してまいりたいと思っております。
○吉田委員 もう時間ですので簡単に御答弁願いたいと思います。 先ほども質問があったかと思いますが、今後、除染のヘッドは復興大臣であるというふうに見直す方針だと思います。私は、政権がかわって組織のあり方もいろいろ見直すというのは大変結構なことだとは思いますが、問題は、役割分担をはっきりさせて、かつ、法的な権限のある分担をしていただきたいということでございます。 今度は、除染及び中間貯蔵、仮置き場、こういうのも全部復興大臣が司令塔になってやるというような答弁が先ほどあったかと思いますが、そうしますと、最終処分なども含めてこれは復興大臣が見るということになるんでしょうか。 その辺も含めて、復興大臣と環境大臣との役割分担についてお伺いしたいと思います。
○石原国務大臣 誤解があると恐縮でございますので、総理からの指示について明確に御説明をさせていただきたいと思います。 復興推進会議が開かれました。その席で総理から、復興大臣の総合的な企画立案、調整のもと、政府が一丸となって除染については取り組むようにという指示があったわけでございます。 環境省としても、復興庁と十分に連携しながら、除染、中間貯蔵施設、仮置き場などについて、引き続き責任を持って取り組んでいくという解釈をさせていただいております。 既に先ほども御紹介させていただきましたけれども、復興大臣と私が共同座長となりまして、関係省庁を集めたタスクフォース、これは、政治家あるいは行政官、そういう垣根もなく、福島の皆様方の除染に対してどういうふうにお応えすることがよりマッチベターであるのか。 すなわち、先ほども御議論のありました森林の除染、これは林野庁だ、あるいは田畑の土の入れかえ、これは農林省だということでは物事は単純に進まないですし、これからインフラの復興が出てまいります。インフラの復興と除染というものはあわせて行いませんと、これもまた意味のないことである。 除染と復興を一体的に推進していくというのが、安倍内閣の基本的な方針でございます。
○吉田委員 終わります。ありがとうございました。
○吉野委員長 次に、阪口直人君。
○阪口委員 日本維新の会の阪口直人でございます。 環境分野というのは、日本だからこそ提供できる価値を象徴する分野の一つだと私は思います。平和や、また共生の理念にも通じるこの環境の分野、特に、やはり高いモラルとそして志を持って取り組んでいかなければいけない。そして、特にこの除染の分野は、本当に福島の方々が安心して生活できる、そしてふるさとに帰ることができる、その上で、地元の人にとっては大変に切実な問題であると思います。 私も、一月十五日に初めて福島第一原発の中を視察をさせていただきました。同じ原発の中でも放射線量が随分違うんですね。例えばある場所は、私が計測したとき六マイクロシーベルトであり、また、建屋の近くであれば百マイクロシーベルトを超える場所もありました。どうしてこんなに違うんですかということを質問をしたところ、これは風だとかいろいろな要因があるけれども、周辺が除染されているかどうかということが極めて大きい、こんなふうにも聞きました。 ですから、本当に大きな使命に取り組んでいらっしゃる作業員の方々、また、このプロジェクトを管轄されている皆さん方と共同作業でよりよい国家的使命を果たしていく、こういった視点で質問をさせていただきたいと思います。 さて、昨年秋以降、さまざまなこの除染作業に対する苦情が環境省に対して寄せられている、これも事実だと思います。私も、この除染適正化プログラム、詳細に読ませていただいたんですが、例えば十九ページには、一つの例として挙げると、十一月十九日に作業員の方から電話があって、具体的に第一次下請から第三次下請までの名前を挙げて、不適切な作業が行われている、ガイドラインどおりやらなくていいから、早く見ばえよく、やったように見せておけというような現場監督の声なども紹介されております。 要は、昨年来このことが大きな問題になっていたと私は認識をしているんですが、石原大臣がこの除染の問題を認識したのはいつごろからなんでしょうか。
○石原国務大臣 不適切な除染にかかわる報道を受けたのは、一月四日の午前でございます。そこで指示を出しましたのは、本当にそういうことが、一部で行われているのか、先ほども御議論がございました、それとも、大方の除染は順調に行われているのか、しっかりと検証を行うように、こういう指示を出させていただいたところでございます。 言葉を返しますと、事実の裏をとる、ここをまず一番にやってください。恒常的に行われているとしたらこれはゆゆしき問題であるからであります。 そして、新年の除染の再開は一月七日の月曜日からということでございます。一月四日は、井上副大臣、秋野政務官が他の仕事で地方に出張しております。関係者が一堂に会えるのはいつかという指示を出しましたところ、六日の日曜日が最速であるということですので、六日に、詳細な報告、相談を関係者を集めて行わせていただきました。そして翌七日には、井上副大臣をヘッドとする除染適正化推進本部を立ち上げ、過去の検証をしっかりと行っていく。そして、この契約は年度いっぱいでございますので、新規契約のときにこのような事案が発生することのない万全の対策を指示させていただいたというのが、時系列にのっとった私の認識でございます。
○阪口委員 今の大臣の御答弁では、一月四日に初めて認識をしたというように私受けとめたんですが、実際には、昨年来、さまざまな苦情あるいは指摘が寄せられている。環境省としては、これは本当に国の大きな国家的なプロジェクトですから、やはりそういった苦情、情報が寄せられたときに、その真偽を確認をして、そして分析、対策を行うということは、これはその時点で重要であったのではないかと思いますが、このあたりをどのようにお考えでしょうか。
○井上副大臣 私も阪口委員のおっしゃるとおりだというふうに思っております。 今回の不適正な除染の問題につきましても、環境省内のいわば情報の伝達、集約、そういったことに不手際があった、そういう御指摘もいただきましたので、このプログラムの作成にあわせて、徹底的に省内の調査も行いました。 そういう中で、確かに、通報、御指摘があったのにそれがなかなか届いていなかったということがありましたので、そういったことに関しては、省内のそういった情報伝達ルートを一元化していくとか、あるいは、集約をして、そしてすぐにも対応ができるように、こういったような対策というものもプログラムに盛り込ませていただきました。 また、やはりそういった作業員の方々やさまざまな方々からの通報というものが非常に大切だというふうに思っておりますので、除染に関する一一〇番といういわば専用電話を設けまして、これはきのうからもう既に動き始めております、こういった施策をしっかり推進してまいりたいと思います。
○阪口委員 御努力に関しては、これまでの問題が再発しないようにしっかり継続をし、またしっかりと管理していくこと、これは、我々としてもしっかりと監視をし、またサポートをしてまいりたいと思います。 そして、一月四日に石原大臣がこの問題について認識したということですが、これは、朝日新聞に大きな記事が掲載されたからという理解でいいんでしょうか。すなわち、大きな記事が掲載されて初めてこの問題の事の重大さを認識をして、それで指示をした、そういった理解でよろしいんでしょうか。
○石原国務大臣 何度も申しておりますように、恒常的に行われていることなのか、先ほども御議論がございました、それとも一部なのか、ここがこの事案のポイントであります。 これを確かめるということを一義的にまずやらせていただいたというのが、私の認識、取り組みでございます。
○阪口委員 一方で、先ほども御指摘がありましたが、一月四日、大臣は登庁はされずに何らかの形で指示をされたということですが、私は、このような大きな報道があり、また、それによって調査を指示をするということですから、やはり、登庁して大臣みずからがしっかりと伝えるというそういったメッセージの出し方が必要であったと思うんですが、そのような形ではなさらなかった。 この一月四日は、大臣はどのようなお仕事をされていたんでしょうか。
○石原国務大臣 先ほど来お話をさせていただいておりますように、この事案は、一生懸命やっている方々が除染に対して不信感を抱かれてしまってはいけないわけであります。もちろん、不適切な除染がなされてもいけない。 ですから、その過去の事実を検証するという指示を一月四日に出させていただいたというのが私の答えでございます。
○阪口委員 この問題をしっかりと環境省として管轄していく上で、この除染作業を取り巻く構造的な問題について、どのように対処していくのかということも大きなポイントであると思います。 例えば環境省というのは、これまでは、さまざまな環境問題に対して、環境分野を中心とした事業の管轄であったと思いますが、ですから、巨大事業をマネジメントしていくノウハウが必ずしもなかったのではないか。そして、ゼネコン企業共同体に町村単位で一括発注をして、実際にはその作業自体をゼネコンに任せざるを得ない。そういった構造もあったのではないかと思います。 一方で、そうなると、一次下請、二次下請、三次下請とどんどん介在する業者が利ざやを得た中で、現場で作業される方の意識、モラル、これは低くなっていくということも考え得ると思います。 そうならないように、この除染の意義をしっかりと伝える、また、それをしっかりと監視をして、国民に対する責任をしっかりと果たせるようなシステムを構築していくこと、これは非常に重要だと思いますが、この点について、これまでもし問題があるとすれば、そのことを分析をいただき、また、今後この点においてどのような改善を行っていくのか、ぜひお聞かせをいただきたいと思います。
○井上副大臣 いろいろ御指摘をいただきましたけれども、事業者のことについてお話がありました。やはりこれは、確かに下請、孫請等多重構造になっている部分はありますが、それも含めて元請事業者が責任施工ということでやっておりますので、ここは、一義的には事業者がきちんと下請、孫請も含めて管理監督を徹底してもらう、そして、その体制を環境省もつくっていくということが大切だというふうに思っております。 あわせまして、その下請事業者のことで申し上げますと、さらには、環境省の入札参加資格を下請事業者にも適用するということで、下請事業者が指名停止処分に相当する不適正な行為を行った場合にも政府全体で対応することができる、例えばこういった施策をプログラムに設けておりますので、こういったことを踏まえて、きちんと適正な管理の方にも努めていきたいというふうに思っています。
○阪口委員 ただいまの御答弁を聞く限りにおいては、やはり一義的な責任はゼネコンであって、我々はそれを管轄はするけれども、それ以上のことはなかなかできないというようにも私には感じられるんですが。 ただ、実際にはこれは環境省が、来年度当初予算要求分一兆二千八百九十三億円の本当に大きな国家的なプロジェクトでありますから、やはり、こういった事件が発覚した、あるいは、一部ではあったとしてもさまざまな問題が明らかになった以上は、自分たちでもう何としても再発を防止するための手だてを講じていく、そういった姿勢が必要ではないかと思うんですが、そのあたり、私どうも納得できないんですが、どのようにお考えでしょうか。
○井上副大臣 ちょっと私の答弁が説明不足だったのかもしれません。環境省として、何も全ては事業者の責任である、環境省にできることは非常に少ないというふうに考えているわけではありません。 ですから、環境省としてしっかりやるべきことをやるということで、例えば、これもプログラムの中に盛り込んでおりますけれども、環境省の監督体制を抜本的に強化をしようと。現在、福島再生事務所におきましては五十人ぐらいの規模で監督体制を行っておりますけれども、それを四倍増の二百人体制をとって、しっかり環境省としての責任も果たしていきたいというふうに思っております。
○阪口委員 現在、この除染の問題についてはさまざまな調査が継続中の状況でもあると思いますが、しかし、これは、法律に照らし合わせれば、汚染廃棄物の扱いを定めた特別措置法に触れる可能性があると思います。やはり、業者のモラルをしっかりと担保していくためには、違反をした業者に対する厳しい措置というものも必要だと思います。 同時に、いろいろな意味で地元の業者またはゼネコンに依存もしなくてはいけない。彼らの活躍にやはりよるところが大きいですから、厳しい処罰をするということと効率的に作業を進めていくということのある種の矛盾をやはりしっかりと乗り越えていく、そのための指導的役割を環境省が果たす必要もあると思います。 このあたり、今後、例えばさまざまな違反が発覚したときにどのような措置をするのか、そして、そういった状況を踏まえて、同時に、早く確実に除染を行っていくためにはどうすればいいのか、そのあたりの考えをお聞かせをいただきたいと思います。
○井上副大臣 そのとおりだと思います。 今回は、そういう意味では、いわば発注者責任として、契約に基づいて文書で事業者などに対して改善措置など、これを指示をいたしました。しかし、それだけではなくて、法令に基づくさまざまな処分といった手法もあります。これはやはり、事案の悪質性でありますとか、そういったことをもろもろを勘案して処分を決めるということで、今回はこういう処分になりました。 しかし、今後、もし仮に悪質な事案が発生した場合には、当然のことながら、厳正な処分をやっていかなければいけないと思っております。 他方で、委員がおっしゃったように、そうはいっても、今回の事案によって作業員の方々、そういった方々のモチベーションが非常に下がってしまうということになれば、大切な除染作業が進まないということになってしまいますので、そこはしっかり我々の方もきちんと例えば規定を見直して、いろいろ懇切丁寧にいろいろな作業員や事業者の人たちに指導をしていくとか、それからいろいろ相談に応じたりとか、そういったことで、いわば事業者や作業員の方々と協力をしながら除染を適正に進めていきたいと思っています。
○阪口委員 この事業は本当に世界が注目をしていると思います。そして、環境において高いモラルを持っている日本だからこそできる、そういった価値をしっかりと発揮をすることで、本当に大変な、大きな試練をプラスに転じることが可能なそういった事業であるとも思います。 福島の方々が安心して一刻も早くこの地で暮らすことができますように、とにかく最善を尽くしていただきたいと思いますし、我々としてもそのためのサポートをしてまいりたいと思います。ぜひ一緒に頑張ってまいりたいと思います。 ありがとうございました。
○吉野委員長 次に、斉藤鉄夫君。
○斉藤(鉄)委員 公明党の斉藤鉄夫でございます。 早速質問に入らせていただきます。 秋野政務官にお伺いします。井上副大臣とともに、除染の適正化に関する担当政務官として現地に入っておられます。地元の方の声を聞かれてどのように感じられているか、どのように受けとめられているか、まずそれを最初に質問したいと思います。
○秋野大臣政務官 お答えを申し上げます。 一月七日に除染適正化推進本部が井上副大臣を本部長に立ち上がりまして、九日に、不適正な除染が行われたと指摘された現場を副大臣とともに視察、調査をさせていただきました。 その際、私は現地の事務所の職員とお話をさせていただきましたが、その方は今回の事故で避難を余儀なくされた方でありまして、別の市町村で仮設住宅にお住まいになりまして、故郷の再建のために懸命に取り組んでいるということを本当に語ってくださいました。 そして、吉田委員よりもお話を賜りましたように、私自身も、除染作業員として地元の方が、本当に大勢の方が努力をなさっている姿をこの目で目の当たりにさせていただいたところであります。 被災地の方がふるさとの復興のために職員として、また作業員としても働かれている姿を見て、除染というものが本当に地元にとっていかに重要であるか、地元目線でしっかりと除染を進めていくことが重要であるかということを痛感させていただきました。 先般まとまりました除染適正化プログラムに基づきまして、しっかり不安のない体制をつくってまいりたいと思っています。
○斉藤(鉄)委員 除染がいかに福島の復興に向けて大切なことであるかということを肝に銘じて仕事をされているということがよくわかりました。こういう不適正な除染が横行しているのか、それとも一部の事例に限られるのか、そういう調査も含めましてしっかり対応していただきたいと思います。 除染が適切に行われるようしっかり管理をしていくためには、地元の自治体、また地元の皆様との連携というのが非常に重要だと思います。この地元自治体、また住民の方と連携した管理の仕組みということについて、もう既にいろいろな議論が出ておりますが、どのように考えていらっしゃるか、お伺いします。
○秋野大臣政務官 御答弁を申し上げます。 おっしゃるとおりと思いまして、適正な除染の推進のためには、地元の自治体との連携は必要不可欠であると私どもも考えているところでありまして、今般の除染適正化プログラムの中で、福島県や地元市町村と一体的になりまして、定期的に工事の進捗状況の共有、協働した確認作業をしっかり行っていきたいと思っております。 先ほど副大臣からも御答弁をさせていただきましたけれども、このプログラムの中では、地元住民に対する除染事業の実施情報、こういったものをしっかり公表させていただくようになっておりまして、こんな取り組みで地元ともしっかり連携をしてまいりたいと思っています。
○斉藤(鉄)委員 その点しっかり、我々にも社会に対しても、地元と連携しながらやっているんだということがわかるような、広報についてもよろしくお願いをしたいと思います。 それから、環境省が公表しました、今回見させていただきました除染適正化プログラム、その中の取り組みとして、第三者を活用した効果的なモニタリングということが示されております。 この第三者を活用した効果的なモニタリングを実施するために具体的にどのような取り組みを行うのか、そして、その第三者性を出すということも非常に重要だと思いますが、この点についてお伺いします。
○秋野大臣政務官 御答弁申し上げます。 除染適正化プログラムの中にまとめさせていただいているものでありますが、「今後の対応」の中で、第三者による除染効果の事後モニタリングというものを実施するということを位置づけさせていただきました。 高さ一メートルの空間モニタリングを、しっかり測定をしていくということを位置づけさせていただいたものでありますけれども、これを効果的なモニタリングとしていくためには、除染を請け負った人とは別の人が、第三者が専門性とそれから客観性を担保した形でモニタリングを行うべきと考えておりまして、そのような形で実施をしていきたいと思っています。 本格除染が今春あたりから終了してくる工区が出てきますので、そういった時期から開始をしてまいりたいと考えておりまして、具体的な方策については、今検討させていただいているところです。
○斉藤(鉄)委員 今回新たに第三者を活用した効果的なモニタリングで出てきた結果とこれまでの計測結果、比較できないといけないと思うんですが、それはちゃんと比較できるような体制になっているんですか。
○秋野大臣政務官 前値をとっておりますので、比較をする形で対応が可能と考えております。
○斉藤(鉄)委員 今回の報道を受けて、地元の住民の方々は非常な不安を感じていらっしゃるわけです。事業者のみから話を聞くのではなくて、きちんと現場に行って線量を測定し、結果を住民の方に説明をする、そしてまた、先ほどの第三者のモニタリングということの説明もきちんと行うということが重要と考えて、住民の方の理解を得るということが大変重要なポイントだと思いますが、この点についてはどのようにお考えでしょうか。
○秋野大臣政務官 お答えをします。 御指摘のとおりでして、今回の調査は、事業者からの報告だけではなくて、環境省の職員も調査をさせていただきました。そういったところで問題があるといった事例に対しては、事業者に対しても、第三者による放射線量の測定を指示させていただいたところであります。 御心配をおかけした地元がございますので、そういったところについては、首長様を初め、できる限り直接説明を行わせていただくとともに、御指摘いただいたように、例えばホームページなどを使いながら、検証結果を広く公表しました。 今後とも、広く一般の方からのお声もしっかり賜りながら、広報をしっかり行うことができるように万全の体制をとってまいりたいと思います。
○斉藤(鉄)委員 次に監督体制ですが、これももう既に議論が出ております。 いわゆる責任施工という考え方と、それを監督する発注者の立場の責任ということで、これは大変難しい問題であることはよくわかっておりますけれども、今回、監督体制が不足していたという面も否めないということだと思います。 第一義的には受注をした元請会社が責任を持って施工するということが基本であることは当然だとして、その上で環境省の監督責任。しかし、その監督責任に対して大変税金をたくさん使うということは納税者としてもなかなか受け入れられない、そういう半面もございます。 この点についてどのようにお考えになっているのか。
○秋野大臣政務官 お答え申し上げます。 どこまでも本来は責任施工とは考えておりますが、環境省は除染事業の発注者でありまして、こういったことはしっかりと対応していきたいと思っています。 そのため、地元の目線ということを先ほどお答えをさせていただきましたが、地元の人材を活用しながら、除染現場を巡回するような環境省の職員または委託の監督員の人数というものを、先ほど副大臣からも御答弁させていただきましたが、五十名程度の体制から現行の四倍の二百名程度とすることを考えて、しっかりと行っていきたいと思っています。
○斉藤(鉄)委員 その点もしっかり我々国民にわかる形で明確にしていただきたいと思います。 それから、これも既に何度か質問に出てきております復興大臣と環境大臣の役割分担の話ですが、除染担当で復興推進会議のメンバーでもある井上副大臣にお伺いしたいと思います。 一月十日の復興推進会議で安倍総理から、除染に関しても、福島原発事故再生総括担当たる復興大臣の総合的な企画、推進のもと、政府で一丸となった取り組みを行うこととの発言がございました。 この会議では、汚染土や水の除染の企画立案や調整業務は今後環境省から復興庁に移管し、根本復興大臣が中心となって除染に取り組む方針を確認した、このように報道されております。 また、根本大臣は、現地に福島再生総局を新設し、常駐の復興庁幹部が避難者支援や除染などの調整作業を一元化すると記者会見で述べられております。その一方、手抜き除染の再発防止策については、環境省が対策本部をつくって対応する、このようにお述べになっております。 これらに関して、現地での除染作業は引き続き環境省が担うため、責任分担が不明確になるおそれもあるという、いろいろな報道上の指摘も出ているわけでございまして、先ほど来大臣がお答えになっている基本的な考え方でいいと私は思いますけれども、不明確になっているではないかというこの指摘に対してはどのように井上副大臣はお答えになるのか、お聞きいたします。
○井上副大臣 復興庁あるいは他の省庁との関係でありますけれども、これは、安倍総理、そして石原大臣が言っているとおりだというふうに思うんですが、確かに、では、具体的に企画立案、調整といってもどこまでが企画立案、調整なのか、これはなかなかそれぞれ難しい問題があるというふうに私は思っておりますし、各省庁がいわばどこまで自分たちの職務かということで間に落ちてしまうようなことがあっては一番よくないというふうに思っておりますので、除染・復興加速のためのタスクフォース、石原大臣、根本大臣を座長とするこのタスクフォースにおきましては、そういった役割分担、責任分担も含めてこのタスクフォースを立ち上げたわけですから、そこで具体的にいろいろな議論をして進めさせていただければというふうに私は思っております。
○斉藤(鉄)委員 企画立案といいましても、現場がわかっていないと本当の意味で企画立案はできないわけでございまして、そこはやはり、環境省が責任を持って企画立案についてもしっかりと関与していくということが肝要ではないかと思います。その点だけつけ加えさせていただいておきます。 最後に、石原大臣にお伺いいたします。 今の環境行政は、私が環境大臣をやっていた四年前に比べましてはるかに、予算規模も何倍になったんでしょうか、責任範囲も非常に多い、また、国民からの関心も非常に強いということで、大変だと思います。 そういう今回の不適正除染について、ある意味では、福島復興、原子力発電の問題、また、大きく環境行政全般につきまして大変な責任と期待ということがかかっているわけでございますけれども、大臣の決意を最後にお伺いいたします。
○石原国務大臣 斉藤委員と秋野政務官、また井上副大臣との御議論を聞かせていただきまして、やはり、除染への信頼回復、維持増進、こういうものなくして福島の復興再生というものは成らないですし、その部分を環境省としてしっかりと責任を持ってやらなければならないということを強く思わせていただくことができたと思っております。 もとより、除染事業というのはこれまで誰もやったことのない、また規模も大きいですし、技術面においても前例のない取り組みではございますけれども、適正化プログラム、これを可能な限り速やかにかつ厳格に実施して、これからこういう問題がまた多発することのないように、そして、これも御議論の中で秋野政務官が述べられておりましたように、除染作業をやってくださっている多くの方々は地元福島の方々であります。郷土を愛し、ふるさとを何とかしようと思う方々は、やはり、基本的には手抜きなどなく一生懸命やってくださっているということを肝に銘じてこの問題に取り組んでいかなければならないということを強く思わせていただきました。 どうもありがとうございます。
○斉藤(鉄)委員 終わります。
○吉野委員長 次に、杉本かずみ君。
○杉本委員 みんなの党の杉本かずみと申します。どうぞよろしくお願いを申し上げます。 まず、冒頭、黙祷をささげましたが、アルジェリアの事案で亡くなられた方々、あるいは今回幸いにも助かられた方々に、お悔やみとお見舞いを心から申し上げたく存じます。 ちょっと当委員会とは違いますが、今回のような安全保障の問題については、やはり我が国の諜報力、情報、インテリジェンスの問題ということをもっと深く掘り下げて組織として考えていく必要を私は感じておりますので、また多くの国会の同僚の方々と議論を深めていきたいと思っております。 それでは質問に入らせていただきますが、昨日、大臣は福島の方に入られて現場を見ておられるということも伺っています。しかし、そういうニュースを見ながら、同時に、茨城県の取手市で、やはり今回の除染について厚生労働省の省令義務に対してきちっと講習を受けなかったという土木業者さんが、昨年十月から二カ所の民間保育園の除染を行っていたという事案が発生しております。 これに関連してなんですが、そもそも、除染をして、それがどういう形で残土、汚泥が出たり汚水が出たり、それを処理するのかという問題をきちっと把握しておく必要があると私は実は思っております。 そんな中で、ちょっと昨日、レクチャーを受けました。そうしたところ、ある一定の基準値、これは地方自治体の御判断によるところのようですけれども、その線量にいかなかった場合については自然に還元してもいいというような形になっているやに伺いました。 しかしながら、これは一方で地公体に任せているという見方もあると思いますので、こういった点から考えると、地公体に対する指導監督という問題は、昨日の茨城県の取手のケースにしろ、実際のこの汚染土壌の汚泥の問題あるいは汚水の問題の処理について、どういった国としての指導監督といったものを行うべきなのか、あるいは、実際、地公体にここは任せていて大丈夫なんだ、この線量で大丈夫なんだというような区分けがはっきりしていないやに聞こえてしまいました。 この点について、担当の政府委員の方で結構でございますので、今、国の指導監督がどういう状況にあるのかを御指導いただきたいと思います。
○秋野大臣政務官 お答え申し上げます。 現時点、現状ですけれども、除染に伴う土壌などの処理を、法律またはガイドラインに基づいて安全確保対策をとって実施をさせていただいているというのが現状でありまして、例えば、除染を実施して発生した土壌については、環境省が策定をさせていただきましたガイドラインに基づく措置の実施が必要とされているところであります。 具体的には、放射性物質の飛散とか流出が行われないように、また、放射線の遮蔽などを行いながら、適切な安全確保対策がとられた形で保管を求めさせていただいているところであります。 また一方で、除染で発生する例えば汚染水などについては、できる限り排水の発生しない方法で除染を行うということ、そして、除染で使用した水をできるだけ回収して沈殿等の処理を行っていくということをガイドラインに定めさせていただいている。 これが国の対応ということになります。
○杉本委員 ありがとうございます。 やはり最終責任は国にあるということでありますので、今お話しいただきましたけれども、その点を肝に銘じて今後も行政に当たっていただきたいと存じます。 先ほど、私の前に元環境大臣の斉藤委員がおっしゃられましたけれども、問題はやはり現場にあるということだと思います。きのうも大臣は福島に入ってくださっておることを心から感謝申し上げたいと思いますし、ここには元環境大臣の小沢鋭仁先輩もいらっしゃいます。現場を大切にしていらっしゃったと存じております。そんな意味で、やはり現場こそ命と思います。 余り残り時間がないんですが、ここに「内部被曝の真実」という本がありまして、ちょっと御披露させていただきたいんですが、二〇一一年七月二十七日の厚生労働委員会で吉野委員長が当時質問者として、いわゆる除染の問題で、これはちょっと途中いろいろ省いて、文章のところを途中だけで恐縮ですが、「どうすれば不安を取り除くことができるのか。科学的なことでいくら説明しても、自分の頭で理解しても、体がついていかない。多くの住民の方がそういう状況下に置かれています」、こういうような御質問をされて、東大の児玉教授はこれに対して、途中省きますが、「やはり本当に持続的にやっていこうとしたら、一緒に測って一緒に考えて除染していく。避難されたい方には避難を応援する。そういうことがすごく大事ではないかと思っています。」こういう御回答が、三・一一の年に質疑があって、重く考えさせていただいているんですが、まさしく現場は大切だと思っています。 そして、私は前政権の一翼を担わせていただいておったと思いますし、今は野党のみんなの党にいさせていただいています。今は政権がかわったばかりで、まさしく今回の事案が起きて、逆に現政権の皆様は御苦労されておられますけれども、党派を否定するというような意味ではなくて、ぜひ前向きな意味で、今回政権がかわられて、もし大臣からお言葉をいただければありがたいですが、これまでの政権との連続性、あるいは、逆に連続的でない部分でここの部分はバージョンアップしていく、あるいはしたんだというようなことがありましたら教えていただきたいと思います。
○石原国務大臣 どこで誰と会ったということは申すことはできないんですが、民主党の皆さんと実は話を、なぜこういうことで先ほど来御議論のある不適切な除染なるものが発生したのか、その原因について、実は忌憚のない意見の交換もさせていただいております。 委員御指摘のとおり、これは党派は全く関係ございません。ですから、これからこういうことを絶対に起こさせないようにするという対策とあわせて、先ほど来御議論になっておるように、私はこれまでの検証結果の中で除染作業員の方々のお話も聞かせていただきますと、本当に一生懸命やっていらっしゃる方は大勢いらっしゃる。そんな中で複数の事案が発生している。だからといって、これを全部認めるわけにもいきませんし、これからこういうことが起こったならば、プログラムも新しくつくらせていただいて、一般論として申しますと、そのような不適切な、ガイドラインにのっとらないようなことをやった場合は次期の指名で指名から外れるとか、公共事業の場合はそのようになっておりますので、そういうことももう少し検証させていただいて、そういう事案があれば、先ほど井上副大臣から御答弁させていただきましたとおり、厳正に対処するという形で臨ませていただきたい、こんなふうに考えているところでございます。
○杉本委員 次に除染のことなんですけれども、またそもそも除染とはということになるんですが、今回の除染については、ちょっと長いんですが、東日本大震災により生じた放射性物質により汚染された土壌等を除染するための業務等に係る電離放射線障害防止規則、以下除染電離則、こういううたわれ方があり、施行されておるわけですけれども、この中の概要の説明の中に、いわゆる除染対象の廃棄物あるいは特定汚染土壌等の定義の対象が、セシウム134とセシウム137について触れられています。御案内のとおり、セシウムの関連は、尿管上皮、膀胱への影響を将来的に発症する可能性を秘めております。 一方で、多くの委員の方御案内のとおりかと思いますが、この間もNHK特集があったかと思いますが、沃素131、I131については、甲状腺障害の問題、あるいはトロトラスト、アルファ線の関係では肝臓障害ということで、これが即座に発症するのではなくて、二、三十年後に発症するというような問題で、今回、殊に外部被曝ということを中心に議論されて、一方でまたマスコミ報道は、内部被曝のチェックが甘いんじゃないかみたいな報道があったと思います。 いずれにしろ、これは本当に我が国が直面した大変大きな問題でございますし、一つだけ例を引かせていただきますと、イタイイタイ病のカドミウムの問題で、対象三千ヘクタールに対して一千五百ヘクタール終わらせるのに八千億円かかったという事実があるようでございますので、福島初め周辺地域のこの除染の問題については、大変なコストと時間がかかるということを改めて私自身も認識いたしますし、大臣初め関係者の皆様に、この点についても大いに国民の皆様への御理解を進めていただきたいとお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。 以上です。
○吉野委員長 次に、笠井亮君。
○笠井委員 日本共産党の笠井亮です。 一昨日、石原大臣が福島におられたとき、私もちょうど、いわゆる手抜き除染問題の調査に行っておりました。 飯舘村では、扱った機械、道具を川で洗っていた、それから、放射性物質のついた貯水パックなどをむき出しにしてトラックで運んでいた、そういう村民の証言も聞きました。また、昨年秋から田村市の森林の除染に従事してきたある作業員は、マスコミが来るまでは社長命令で川で洗ったりしていたんだけれども、問題になってからやめろということが指示されて、長靴も手袋も洗わずに、そして泥のついた自動車、トラックもそのまま帰宅して持って帰る、拡散していたということも言っておりました。こうしたことがあちこちで起こっていたと。 そんな実態を今回マスコミに指摘をされて初めて国は体制をとって、そして調べて、適正化プログラムということでつくって対応することになったという経過であります。 そこで大臣に伺いたいんですが、本来、国直轄でこれまで経験のないような除染大事業を実施するに当たっては、そもそも出発点のところで、受注事業者によってこれが適正に実施されるように当初から万全の管理監督体制をとるべきだったと、経過を見ればですね。ところが、政府、環境省がそれを当初発注するに当たって怠って、発注したら後は事実上元請の大手ゼネコン任せだった、だからこういう問題が起こってしまったのではないか、私はそう思うんですけれども、大臣の認識はいかがでしょうか。
○石原国務大臣 笠井委員には、ちょうど同じとき、私も飯舘の皆様とお話をさせていただいておりました。そして、同じような話も、初期の段階ですね、あったというような話も伺わせていただきました。 先ほど来の御議論をさせていただいたんですが、不適切な除染が確認されたということは本当に遺憾である、また、県民の皆様には本当に申しわけないという気持ちでいっぱいでございます。 そして、これは当時の民主党政権の方々から私もアドバイスをいただいたんですけれども、ともかく初期の段階は試行錯誤であった、しかし、この除染というものなくして福島の皆さん方の生活の再生というものはないから、ぜひこれは党派を関係なくやっていきましょう。今、委員の御指摘のあったように、過去のところでどういう契約がなされてどうであったかというところは、残念ながら、詳細までまだ事実に私は到達しておりません。きょうもまたお話を聞かせていただきまして、いろいろなことがあったんだなということはわかりましたが、それを乗り越えて、これからこういうことが起こらない体制をつくっていく。 そういう意味で、井上副大臣をヘッドに適正化プログラムというものを作成いたしましたし、新年度からは新しい契約ということも起こってまいります。事業者の施工責任というものを徹底するというのは当たり前でありますし、先ほど来御答弁させていただいておりますように、監督体制、もちろん、人員を確保しないことには、監督体制をただ強化すると言っても、現実の私が拝見させていただいた、今は厳冬期でございますので、除染が行われる地域は非常に限定されてきているとはいえ、楢葉だけでも百八十の箇所で同時進行されております。もちろん、隣接していれば一人の監督官が見て回るということもできますけれども、民家がぽつぽつぽつとありますし田畑もありますので、回ると言っても、これはなかなか大変なことでございます。 やはり、環境省の監督体制の強化、それと、これもこれまで議論が出ておりますけれども、一一〇番というものをつくりまして、こういうことがある、住民の方々等々からしっかりと通報があった場合には適切に対応できる、迅速に対処するというものをつくり、一日も早い信頼の回復に努めなければならないと考えております。
○笠井委員 これはやはり、何千億円もかけた事業がその中ででたらめで行われて、結局、大手ゼネコンが山分けしているだけじゃないか、こういう地元住民、県民からの強い怒りの声があるのも当然だと思うんですね。 それで、ずさんな除染作業が本来範を示すべき国の直轄事業で起きたということは、除染を手始めにふるさとに一刻も早く戻りたい、帰りたいと復興を願う県民の期待をまさに裏切るものだ、背信行為だという問題で、だから大臣も信頼が大事だということでおっしゃったと思うので、私は、そういう点でいいますと、今回の教訓を踏まえたら、この中途半端な調査ということにとどめず、やはり、底を突いた徹底した調査、総点検をやって、そして、その中できちっとまた除染をやっていくというふうにしないと、中途半端になっている中で疑念が残るばかりで信頼回復できないということだと思うので、それはしっかりやらなきゃいけないということを強く申し上げたいと思います。 もう一つ、それだけじゃなくて、賃金の不払い問題もあります。 実際に私は作業員のAさんから、雇い入れ通知書、給与支払い明細書などを見せてもらいました。昨年十月の雇い入れ通知書には、基本賃金は日給一万五千五百円、こう書いてあって、実際にその月の給与支払い明細書にはその日数分が記載されているだけで、いわゆる除染手当、特殊勤務手当の記載がなくて、払われていないということでありました。 ところが、この問題がマスコミで指摘された後の十一月の明細書を見ますと、除染手当、特殊勤務手当一万円ということで記載をされていて、日給の基本賃金部分が、今度は一万五千五百円から五千五百円ということで減らされて、総額は一万五千五百円で変わらない。 そもそも、除染事業の発注に当たって環境省は、設計労務単価ということで、普通の場合に、一日一万一千七百円ということで出していたものであります。それだけ特殊で過酷で危険だけれども、重要な作業だから、そういう単価に手当一万円も加えて発注をし、それが労働者に適正に支払われるように環境省も通達も出し、そして、当時の大臣も支払いの徹底を元請に対して要請してきた経過があったと思うんですが、ところが、実際には労賃は五千五百円しか払われていない。 石原大臣、これは適正というふうに思われるでしょうか。
○石原国務大臣 今の詳細な事例については私は確認するすべがありませんが、もし笠井委員のおっしゃるようなことが横行しているとしたら、これは明らかに労働法規に違反をするものだと認識をしております。 調査をさせておりますので、もし、詳細、今わかっている段階のことについて環境省としての御見解と言うのであれば、政府委員から御答弁をさせていただきたいと思っております。
○笠井委員 大臣の認識を伺ったので、細かいことはまたで結構です。 加えて、労働条件通知書を見ますと、雇用保険に入っていないというようなことになっている実態すらあるんですよ。こうなると、もう明らかに法律違反ということになります。それで、国直轄の事業でこんなことがやられているのに、発注者としての責任を果たしているのかということが問われてくる。 それで、作業員のBさんが、別の方ですが、日給が最低賃金並みになっているということで元請の鹿島に問い合わせをしたら、相手側が、自分は名前は言えないけれども、しかるべき地位、立場の者だということを言って返事があって、こんなにもらっていて何が不服なのか、もっと安い人がたくさんいるのに、それだけもらって幾ら欲しいのかというふうに言われたと言われるわけであります。そういう元請の姿勢でまともな除染作業ができるのか、事業ができるのか。 しかも、さらに三次どころか、五次、六次という多重下請の最も下の作業員の方でいうと、特殊勤務手当もないどころか、日給で七千円だけというそういう話とか、あるいは、被曝線量も労働者に伝えられていない実態もあります。 私はこれは重大だと思うんですけれども、国直轄の除染事業でいわゆるピンはねや低賃金が当たり前になれば、自治体が今度こういう除染事業をやる場合に、賃金、労働条件にも影響が大きくなってまいります。 私は、発注元の環境省としても、そういう意味では、責任を持って作業員から直接ヒアリングもするし、必要なら特別の措置も定めて、きちっとそういう事態をつかんで是正させる、徹底すべきだと思うんですけれども、いかがでしょうか大臣。
○小林政府参考人 当面とっております中身につきまして御説明をさせていただきます。 労働関係法規、それから除染につきましての契約事項、これを守るのは大変重要なことでございまして、しっかり事業者がやっていくべきものと考えております。 労働法規関係につきましては厚生労働省ともしっかり連携をとりますし、それから、こちらにつきましても、窓口を設けましていろいろな通報をいただく体制をとっておりますので、そういうもので受けとめて、しっかり事業者を指導してまいりたいと考えております。
○笠井委員 時間が来ました。大臣、一言いただけますでしょうか。
○石原国務大臣 一般論として、そのようなことが横行するのであれば、必要な措置というものをとっていかなければならない事案であると考えております。
○笠井委員 終わります。
○吉野委員長 本日は、これにて散会いたします。 午後四時十三分散会