厚生労働委員会 第3号
- 発言数
- 156 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 10
- 開催日
- 2012/11/14
会議録
○長妻委員長 これより会議を開きます。 第百八十回国会、内閣提出、国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案及び年金生活者支援給付金の支給に関する法律案の両案を議題といたします。 順次趣旨の説明を聴取いたします。三井厚生労働大臣。 ————————————— 国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案 年金生活者支援給付金の支給に関する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○三井国務大臣 おはようございます。 ただいま議題となりました国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案と年金生活者支援給付金の支給に関する法律案について、その提案の理由と内容の概要を説明いたします。 まず、国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案について説明いたします。 基礎年金の国庫負担割合については、平成二十一年度から平成二十三年度までは、臨時の財源を活用して、国庫負担割合を二分の一に引き上げましたが、長期的な負担と給付の均衡を図り、年金制度を将来にわたって持続可能なものとするためには、この基礎年金の国庫負担割合二分の一を維持することが必要です。 また、公的年金制度と各種手当制度については、平成十二年度から平成十四年度までは、物価の下落にかかわらず年金額等を据え置く特例措置を講じてきました。世代間の公平を図るためには、この特例措置による年金額等の水準を、本来あるべき水準まで適正化していくことが求められています。 この法律案は、こうしたことに対応するため、平成二十四年度と平成二十五年度の基礎年金の国庫負担割合を二分の一とするとともに、年金額等の改定の特例措置についての段階的な適正化を定めるものです。 以下、この法律案の主な内容について説明いたします。 第一に、国庫は、平成二十四年度と平成二十五年度について、三六・五%の国庫負担割合に基づく負担額のほか、年金特例公債の発行収入金を活用して、この額と二分の一の国庫負担割合に基づく負担額との差額を負担することにしています。 また、国民年金保険料の免除を受けた期間について、平成二十四年度と平成二十五年度も、国庫負担割合二分の一を前提に、年金額を計算することにしています。 第二に、年金額の改定の特例措置に基づく年金額については、前年の物価変動率等を基準とする改定とあわせて、平成二十四年度は〇・九%、平成二十五年度は〇・八%の適正化が図られるような改定を行い、平成二十六年度以降は、年金額の改定の特例措置は適用せず、本来の水準の年金額が支給されるようにしています。 また、年金と同様の特別措置が講じられてきた児童扶養手当等の各種手当についても、これに準じた改正を行うことにしています。 このほか、関係する法律の改正について所要の措置を行うことにしています。 なお、この法律案については、基礎年金の国庫負担について、平成二十四年度と平成二十五年度は年金特例公債の発行収入金を活用することにしたことを受け、所要の修正を行っています。 以上が、この法律案の提案理由とその内容の概要です。 次に、年金生活者支援給付金の支給に関する法律案について説明いたします。 国民年金制度の創設から五十年が経過しましたが、年金を受給しながら生活をしている高齢者や障害者などの中には、年金を含めても所得が低く、経済的な援助を必要としている人が存在しています。 このような状況から、年金収入その他の所得の合計額が一定の基準以下の老齢基礎年金の受給者と、所得が一定の基準以下の障害基礎年金または遺族基礎年金の受給者に対して、福祉的な給付として年金生活者支援給付金を支給することにより、こうした人たちの生活の支援を図るため、この法律案を提出いたしました。 以下、この法律案の主な内容について説明いたします。 第一に、年金収入その他の所得の合計額が一定の基準以下である老齢基礎年金の受給者に対して、老齢年金生活者支援給付金を支給することにしています。この老齢年金生活者支援給付金の額については、月額五千円の給付基準額を上限とする保険料納付済み期間に応じた額と、老齢基礎年金満額の六分の一相当額を上限とする保険料免除期間に応じた額とを合算した額とすることにしています。また、老齢年金生活者支援給付金の所得基準を一定程度上回る所得の人に対しても、老齢年金生活者支援給付金の支給を受ける人との間で所得の逆転現象が生じないよう、補足的老齢年金生活者支援給付金を支給することにしています。 第二に、障害基礎年金受給者または遺族基礎年金受給者のうち所得が一定の基準以下の人に対して、月額五千円の給付基準額を基本とした、障害年金生活者支援給付金または遺族年金生活者支援給付金をそれぞれ支給することにしています。 第三に、こうした年金生活者支援給付金の支給に要する費用は、その全額を国庫が負担することにしているほか、支払い事務については、日本年金機構に委任することにしています。 最後に、この法律の施行期日は、一部を除き、社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律による消費税の第二段階目の引き上げの日に当たる平成二十七年十月一日としています。 以上、二法案の提案の理由とその内容の概要について説明いたしました。 御審議の上、速やかに可決していただくことをお願いいたします。
○長妻委員長 以上で両案の趣旨の説明は終わりました。 —————————————
○長妻委員長 この際、第百八十回国会、内閣提出、国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案に対し、後藤斎君外二名から、民主党・無所属クラブ・国民新党提案による修正案が提出されております。 提出者より趣旨の説明を聴取いたします。岡本充功君。 ————————————— 国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案に対する修正案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○岡本(充)委員 ただいま議題となりました国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案に対する修正案につきまして、民主党・無所属クラブ・国民新党を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 修正の要旨は、第一に、年金額の改定の特例措置に係る規定を適用する期間の終期を平成二十七年三月末に繰り下げるとともに、年金額の改定の特例措置に基づく年金額の水準の適正化について、平成二十五年度及び平成二十六年度における適正化の割合を一・〇%に引き上げること。 第二に、児童扶養手当等の手当額の改定の特例措置に基づく手当額の水準の適正化について、平成二十五年十月から平成二十七年三月分までの適正化の割合を〇・七%に引き上げること。 第三に、年金額の改定の特例措置の段階的な解消等に係る施行期日を平成二十五年十月一日に繰り下げること。 以上であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○長妻委員長 以上で修正案の趣旨の説明は終わりました。 —————————————
○長妻委員長 この際、お諮りいたします。 両案及び修正案審査のため、本日、政府参考人として厚生労働省大臣官房年金管理審議官高倉信行君、社会・援護局長村木厚子君、社会・援護局障害保健福祉部長岡田太造君、年金局長香取照幸君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○長妻委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○長妻委員長 これより両案及び修正案を一括して質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。永岡桂子さん。
○永岡委員 おはようございます。自民党の永岡桂子でございます。 本日は、国民年金法等の一部を改正する法案につきまして質問をさせていただきます。 民主党は、マニフェストで、新しい年金制度をつくると宣言をされていらっしゃいました。現時点でその方針を転換したかどうかは私にはちょっとわかりませんけれども、社会保障と税の一体改革での三党合意を踏まえまして、この法案で現行の年金財政の安定的な運営がなされるような改善が提案されたこと、これは評価をしたいと思っております。 この法律案では、自公政権が構築してまいりました現行の年金制度を持続可能なものとするべく、与党時代に目指してまいりました、基礎年金の国庫負担三分の一をこれから段階的に引き上げまして、財源の確保によって二分の一を実現する画期的なものだと思っております。 その中身は、基本的に私たちが主張してまいりました方向と同じだと思いますが、幾つかお尋ねしたいと思っております。 そもそも、野党時代、民主党は、基礎年金の国庫負担を二分の一とすることに反対をしていたように記憶しております。与党になりまして、基礎年金の国庫負担二分の一、これを達成することは大変重要なことだ、そういうふうにお考えになったのでしょうか。基本的な認識について大臣にお伺いしたいと思います。
○三井国務大臣 おはようございます。 今、永岡先生がおっしゃいますように、民主党の対応は、確かに御指摘のあったとおりでございます。平成二十一年度以前におきまして、基礎年金の国庫負担割合の二分の一に向けて段階的に引き上げてきましたが、そのための法案については、今先生の御指摘のとおり、反対であったと記憶しております。 しかしながら、反対の理由は、引き上げに必要な財源措置をめぐってのものであり、国庫負担の二分の一そのものに反対したわけでもないと理解しております。 今御審議いただいております国民年金法改正法案を含めまして、一体改革によって、二分の一の実現に必要な安定財源を確保する、また、その恒久化を図ることができますよう、これによって、将来にわたり、今先生がお話がございましたように、持続的で安心できる制度の構築に向けて、欠くことのできない大きな課題の前進が図られると考えております。
○永岡委員 ありがとうございます。 当初提案されておりました交付国債、これは相当粉飾的な手法だと思っておりましたけれども、三党合意によりまして改められたということは評価をしたいと思っております。 また、年金特例公債になりまして、当初案と比べまして、財源の確保、その仕方がどのように変わったのか、御説明いただければと思います。
○糸川大臣政務官 おはようございます。 今国会に提出されております特例公債法案では、さきの通常国会における野党の皆様の御提案も踏まえまして、年金交付国債にかえまして、年金特例公債を発行することとさせていただいております。 年金特例公債と年金交付国債でございますけれども、基礎年金国庫負担二分の一の財源を確保するためのものであることと、将来の消費税率引き上げ分を償還財源とするということの点につきましては、違いはございません。 国庫負担の財源を年金財政に繰り入れる時期につきまして、年金特例公債は、公債を発行した年度に繰り入れる、また、年金交付国債は、国債を年金財政へ交付し、年金財政からの償還請求によりまして、二十六年度からの二十年間で順次繰り入れる、こういう点が異なるというふうに認識をしてございます。
○永岡委員 この法律案に基づきます年金特例公債による基礎年金の国庫負担二分の一の確保というのは、年金財政上の安定的な運営ということに非常に貢献いたしますし、長期的な給付とそれから負担のバランスを保持するために非常にまた重要であると思っております。 しかしながら、この法律案と特例公債法案が成立したとしても、平成二十四年度、そして来年の平成二十五年度については、予算上の措置を講じなければ執行することはできないんじゃないかと思うんですね。このままでは、基礎年金の国庫負担の二分の一の財源を確保することができないということになってしまいますので、この措置を補正予算などで提出されないのかなというふうにちょっと思っております。 この法律が成立した後、執行ができない状態、これをどうやって考えていらっしゃるのか、大臣にお伺いいたします。
○糸川大臣政務官 先生御指摘のとおり、現在並行して審議をされております特例公債法案では、年金特例公債は予算の定めるところによりまして発行されるということとなってございます。 しかしながら、この法案は、年金特例公債発行の金額の根拠となるものでございますので、まずはこの法案の速やかな成立をお願いしたいというところでございます。
○永岡委員 では、まだこれから考える、財源はこれから考える、補正予算のこともこれからであると。ちょっとそれでいいのかなというふうには考えてしまいますが、まずこの法律案を先にやりましょう、そういう御認識でよろしいですね。はい、わかりました。 現在の年金制度を全て民主党の提案している新しい年金制度にすることというのは、無理があると思うんですね。しかしながら、現在の年金制度には、多くの問題点を改善しなければならない、そういうこともあるわけです。それが、国民年金の納付率ということ、この低下というのが、非常に端的にあらわれているのではないかと思っております。これは非常に大きな問題ですね。 直近では国民年金の納付率はどうなっていらっしゃるのか、お聞きしたいと思います。
○高倉政府参考人 お答え申し上げます。 国民年金の保険料の年度単位での納付状況につきましては、本年七月に取りまとめて公表したものが直近の数字でございます。 具体的には、まず、二十三年度分のいわゆる現年度分の納付率は五八・六%でございました。また、保険料は基本的に過去二年分はさかのぼって納付できますので、二年後の時点までに納付されました保険料を加えたものが最終的な納付率になりますが、同時期に取りまとめ、公表しました二十一年度分の最終納付率は六五・三%でございました。 以上でございます。
○永岡委員 ありがとうございます。 現時点では、二十三年度が六〇%にも満たない納付率であるということは、やはり相当大きな問題があると思っております。 この国民年金の納付の低下というのは、若年層の年金不安が一番の原因ではないかと考えられるんですけれども、若者の年金不安を払拭するために、現在までに具体的にどのような努力をなさっていらっしゃるか、お聞きしたいと思います。
○糸川大臣政務官 先生御指摘のように、年金制度を安定的に運営していくということのためには、特に若い方々に理解や信頼を持っていただくということが大切でございます。 厚生労働省といたしましては、これまでも、国民年金の加入年齢に達した方々に加入のお知らせをする際に、年金制度の意義も含めてお伝えをしてまいりました。 さらに、学生の方々には保険料の納付猶予の特例もございますので、文部科学省と連携をいたしまして、大学等に学生納付特例制度に関するリーフレット、こういうものを備えつけていただくなど、若い方々への年金制度の周知に取り組んでございます。 さらに、次世代の主役となります小中高の各学校のお子様方に社会保障について御理解をいただくために、伝えるべき知識や教育現場で活用をいただける副教材などにつきまして、厚生労働省の検討会でただいま議論をしております。十一月二十一日には、年金制度につきましてわかりやすく伝えるための副教材などの議論を行う予定でございまして、これからも若い方々に御理解いただく取り組みをしっかりと進めてまいりたいというふうに考えております。
○永岡委員 学校で、年金の仕組みであるとか、また年金制度についての理解をいただくように指導していただけるということは、非常に大きなことだと思いますし、それが画期的なことである。本当に、これからの私たち自身の年金のことについて、子供に、ちっちゃいときから理解をいただくというのが非常に重要だと思いますので、ぜひぜひこれはしっかりと対応していただきたいと思っております。これは文科省とも一緒に、よろしくお願いしたいと思います。 この法案で、特例水準の段階的な解消についてようやく取り組むことになりましたけれども、この特例措置が存在することによりまして、過去、考えますと、七兆円分も余計に年金が支払われてきたということになります。こうしたことも、若者にとってみれば、これは本当に年金不信の一因になっているのではないかと思います。 関連いたしまして、保険料の後納制度の実施状況について質問したいと思います。 国民年金の保険料の納付漏れによります無年金者ですとか低年金者を救済することなどを目的といたしまして、年金確保の支援法が昨年の八月四日に成立いたしました。この法律によりまして、これまでの過去二年間となっていました未納の国民年金の保険料の納付期間について、これは三年間に限っておりますけれども、さかのぼって十年分まで納付することができるようになったわけでございます。 この保険料の後納制度がこの十月一日から施行されているわけでございますが、一カ月たちました現時点での申請状況はどのようになっていらっしゃいますか、お聞きいたします。
○高倉政府参考人 お尋ねの国民年金の保険料の後納制度についてでございますけれども、私どもといたしましては、これを最大限に利用していただけますよう、十月一日の施行に先立ちまして、本年の八月から対象者の方々に個別のお知らせを順次送付いたしますとともに、保険料の納付申請も八月から先行して受け付けを行っております。 具体的な申請件数の状況でございますが、八月が約五万五千件、九月が約十万六千件、十月が約十三万二千件。したがいまして、十月末時点での累計では、現在、約二十九万三千件となっておるところでございます。
○永岡委員 御説明いただきまして、八月、前倒しで実施しているような状況であるということをお聞きいたしまして、ちょっとほっとしております。 三年間という限られた期間内でございますので、これは経済的に後納保険料を納めようとすることがちょっと難しい方々も出てくるかと思うんですね、十年分満度払わなきゃいけないとなりますと相当な金額になると思いますので。そのような方々には、例えば無利子の貸し付けなどの支援は考えていらっしゃらないのでしょうか。 さらに、期間が限られていることによりまして、早目に、かつ十分な周知をしなければいけないと思います、始まったばかりでございますけれども。これまでどのような周知そして広報を行ってきたか、そしてまた、これからはどうしていらっしゃるのか、これも厚生労働省にお伺いいたします。
○高倉政府参考人 御指摘のこの後納制度、これは、国民年金の未納・未加入者を対象といたしました三年間限りの特例的な措置でございますので、きちんと納めてきた方との公平性というものを考えますと、保険料につきましては、自助努力で納付していただくことが基本と考えております。 また、後納制度自体は、これは将来の年金受給額をふやしたり、あるいは受給権確保につなげることができるものでありまして、多くの方々の安定した老後生活につながるものでございますので、御指摘のこの制度の周知、広報は大変重要と認識しております。 これまでも、一つには、新聞、ラジオの活用やポスターの掲示などの一般的な広報をさせていただいております。これに加えまして、後納制度が利用できると考えられる方々が約千七百万人ございます。この方々に対しまして、年齢の高い方や、十年前に未納があってもう期限が迫っておられる、そういった方などから順次ということで計画的に進めておりますが、個別のお知らせを送付させていただいております。これまでに約九百七十万人の方々に送付をいたしております。 さらに、今後でございますけれども、平成二十五年七月までには、全ての対象者、約千七百万人になりますけれども、この方々皆様にお知らせを送付させていただこうと考えておりまして、引き続き、さまざまな形で積極的に制度の周知徹底を図っていく予定でございます。
○永岡委員 ぜひ、周知徹底をよろしくお願いしたいと思います。 さて、若者の年金不信の解消のためにも特例水準の解消というのは必要だと思っておりますが、現在、カットされていない年金でぎりぎりの生活を送っていらっしゃる高齢者の方からは、特例水準の維持を望む声も多くあります。 そこで、老齢基礎年金の年金額の特例水準を解消する措置についてお伺いしたいと思います。 特例水準につきましては、平成十六年の年金制度改正によりまして、現行法においても、物価の上昇に伴ってそれを解消する仕組みが導入されております。そして、特例水準が解消されれば、年金財政を長期的に安定させるという仕組みの一つとなって平成十六年度より導入されましたマクロ経済スライドによる年金額の伸びの抑制が開始されることになります。 現在に至りますデフレ傾向にあるため、本当にデフレが随分長く続いております、そのためにこの仕組みが十分に機能してこなかったという状況にはありますが、二年後に予定されております消費税率の引き上げ、これを行いますと、物価は上がるわけでございますから、特例水準は自然と解消されるのではないか、そういう意見もあるようでございます。 このような中で、今回の法律案であえて特例水準の解消を強制的に行うこととした理由、これは何でしょうか。年金額が引き下げられる高齢者の方々にも納得をしていただけるような説明を大臣にお願いしたいと思います。
○三井国務大臣 現行の特例水準によります年金額は、本来の給付水準と比較いたしまして、毎年約一兆円の給付増となっているところであります。これは、将来世代の給付を削って今の世代に回していることにほかなりません。 また、この特例水準が解消するまでの間は、長期的に年金財政のバランスを確保するためのマクロ経済スライドは発動いたしません。また、年金財政を安定化するためにも、若い世代の将来の年金額の確保につなげるためにも、一刻も早く解消が必要だと思っております。 社会保障・税一体改革では、若い世代も含めまして、全ての世代の安心を確保することを目指しております。こうした点につきましても、高齢者の方々にはぜひとも御理解をお願いしたいと考えているところでございます。
○永岡委員 わかりました。ありがとうございます。 当初の政府案では、特例水準の引き下げ、これは、もう既に終わってしまいましたが、十月から開始されることになっておりました。十月からは〇・九%、来年の四月からは〇・八%、再来年の四月からは〇・八%引き下げをして、現在生じている本来水準との差二・五%の解消を図ることとなっていたわけですね。 先ほど民主党の岡本筆頭の方からも修正案のお話が出ておりましたが、今は十一月でございまして、この本来水準との差、二・五%の解消につきまして、どういうペースで引き下げをなさるのが適当か、大臣にお伺いしたいと思います。
○三井国務大臣 特例水準の解消スケジュールにつきましては、今先生おっしゃいましたように、法案提出当初の施行時期を過ぎていることから申し上げまして、修正を行っていただく必要があると思います。 また、政府といたしましては、年金財政の安定と将来世代の給付の確保を図る観点からも、できる限り財政影響を小さくする必要があると思います。 一方で、特例水準の解消は、通常の物価変動に伴う年金額の改定とは異なるものであると思いますし、受給者の方への丁寧な周知が必要であると思います。 こうした点も勘案いたしまして、修正いただければと考えております。
○永岡委員 ありがとうございます。 それでは、次に、年金生活者支援給付金の支給に関する法案について質問をさせていただきます。 三党合意によりまして、民主党から提案されていました年金加算という仕組みが改められました。年金生活者支援給付金という仕組みになったわけでございますが、私たち自民党も、低年金で苦しんでいる人への何らかの対策は必要と思っておりました。それが、保険料を納付した者に対して年金は支給をするということを原則としております我が党の年金制度に対する基本的な考え方に沿った三党合意がなされたと考えております。年金制度の枠外の福祉的給付として、保険料の納付実績に応じて給付金の額が決まる仕組みとなっておりまして、我が党としては、年金制度の根幹が守られたものと高く評価をしております。 それでは、初めに、基礎的な事柄について確認をさせていただきます。 年金生活者支援給付金の支給の要件それから支給金額など、具体的な内容についてお聞きしたいと思います。
○香取政府参考人 お答え申し上げます。 老齢年金生活者支援給付金でございますが、支給金額につきましては、月額五千円を上限といたしまして、保険料の納付済み期間に応じてお支払いをするということになっております。 それから、支給要件につきましては、具体的な所得基準額は政令をもって定めることといたしておりますが、法律の施行時、これは平成二十七年になりますが、その時点での年金額を踏まえて定めるということにいたしておりまして、その前年の公的年金等の収入金額と所得との合計額が老齢基礎年金の満額に相当する額以下であるという方であって、住民税が家族全員非課税であるという方を予定しております。 また、所得の逆転現象が生じないように支給いたします補足的老齢年金生活者支援給付金の支給要件につきましては、同じく前年の公的年金等の収入金額と所得との合計額が老齢基礎年金の満額からおおむね十万円程度上回る方、その範囲内であって、住民税が家族全員非課税の方ということで予定してございます。 また、障害年金それから遺族年金、こちらの方の生活者支援給付金につきましては、月額五千円を基準としてお支払いをし、支給要件につきましては、前年所得が一定の金額以下、具体的には、二十歳前障害の障害基礎年金の全額支給停止の所得制限額というものを念頭に定めるということでいたしております。 いずれも支給要件は政令をもって定めるということといたしております。
○永岡委員 詳しい御説明、ありがとうございました。 しかしながら、今回のこの法案では、対象とならない無年金の高齢者などの低所得者の方に対して、現状、さまざまな問題が指摘されまして、見直し作業が進められていると伺っております。生活保護との関連も踏まえまして、何らかの措置を講ずることが必要なのではないかという御意見もございます。 無年金の高齢者などの低所得者に対してどのような対策を検討されているのかを大臣にお伺いいたします。
○櫻井副大臣 永岡先生にお答えしたいと思います。 今のポイントは二つあると思っていまして、まず一つは、現在の無年金者に対してどうするのかという問いかけなのかと思っています。 現在の年金制度では、無年金者に対する対策がとられておりませんで、基本的には、財産があればそれは自分で生活していただくことになりますし、財産がなければ生活保護の適用になってくるということになると思います。 そこで、問題は、こういった無年金者をつくらないようにしていくためにどうしていくのかということがもう一点あるかと思っておりまして、このための対策を二つ用意させていただいております。 それは、先ほどお話にありましたとおり、年金確保支援法によりまして、三年間の時限措置ではございますが、国民年金保険料の納付可能期間を十年間に延長したという制度でございます。それからもう一つは、一体改革の一環で成立いたしました年金機能強化法によりまして、老齢年金の受給資格期間を二十五年から十年間に短縮いたしまして、このことによって無年金者を減らすということが可能になるのではないかというふうに考えております。
○永岡委員 ありがとうございます。 それでは、次にお話を進めていきたいと思います。ちょっと細かいことになると思いますが、お答えいただきたいと思います。 この法案におきます五千円という給付金は、物価の変動に応じた物価スライドがなされているということでございますが、給付金を算出するベースとなる年金額には、マクロ経済スライドが適用されているということになっております。このために、マクロ経済スライドで上げ幅が若干抑えられる年金額に対して、物価スライドである給付金は物価の上昇に応じて金額が上がることになりますから、年金額に対する給付金の比率というのは将来的には高まることが予想されております。 それで、将来、年金額に対する給付金の比率が相当程度高まった場合に、この給付金の水準はどうあるべきとお考えになりますか。これを厚生労働省にお聞きいたします。
○糸川大臣政務官 お答えいたします。 年金生活者支援給付金の額につきましては、法律案の附則に、各種の低所得者対策の実施状況や老齢基礎年金の額を勘案しまして、総合的に検討が加えられ、その結果に応じて所要の見直しを行うという検討規定が置かれております。この規定に基づいて適切に対応していくことが必要だというふうに考えております。
○永岡委員 ありがとうございます。 この法律案の給付金の支給対象の認定につきましては、世帯単位での所得となっております。仮に、個人としては低所得であっても家族が高所得、本当にたくさんのお給料をいただいているというようなことになりますと、この給付が受けられないという状況が生じることになります。 このような状況によって、言ってみれば世帯分離、これが相当進むのではないかといった批判があることに対しまして、厚生労働省の見解をお聞きいたします。
○糸川大臣政務官 先生御指摘のように、そういう世帯分離が進むというような懸念もございますが、例えば、個人としましては低所得であっても、家族に一定の所得を有する者がいらっしゃる場合、こういう場合に、税財源の福祉給付で生活を支援することは適切ではないというふうに考えてございます。 また、低所得を世帯単位で把握するということは、介護保険の保険料軽減ですとか高齢者医療などの自己負担の軽減など、ほかの社会保障制度でも広く行われているところでございます。 今回の給付制度により世帯分離が進むかという御指摘でございますけれども、これは一概には言えないかなというふうにも考えてございますが、こうした給付措置を行う際に、世帯単位に着目するのかそれとも個人単位に着目するのかということにつきましては、家族のあり方や価値観にもかかわる問題でございまして、将来の課題としてしっかりと受けとめていきたいというふうに考えてございます。
○永岡委員 ありがとうございます。 やはり、一緒に住む家族が高所得であったりする場合におきましては、低年金だけれどもいただけないということは当然かなと思います。そこのところで世帯が分離するというようなことがあってはいけないと思いますので、将来的には一緒にこれからもそういう対策を考えていくべきだと思いますので、よろしくお願いいたします。 年金二法案につきましていろいろと質問させていただきました。 これは大臣にお伺いしたいんですけれども、今回の三党合意によるこの法律案によりまして、これまで民主党が提唱していらっしゃいました最低保障年金七万円、この主張はその意義を失ったと私は考えますけれども、撤回されたと思ってよろしいでしょうか。
○三井国務大臣 この法案の趣旨といたしましては、年金を受給しながら生活をしている高齢者あるいは障害者などの中には、この年金額が十分でないと思います。また、経済的な援助を必要としている人がいる。そういう中で、低年金問題への対応といたしまして、給付金を支給することにいたしております。 また、民主党の新年金制度の提案につきましては、新制度への移行には四十年程度の期間を要します。その間、直ちに低年金問題が解消するわけでもございません。この給付金制度は必要なものと考えております。 なお、最低保障年金とそれから所得比例年金から成る民主党の新年金制度の提案を含めまして、今後の公的年金制度につきましては、三党協議、国民会議で御議論いただきたいと考えております。
○永岡委員 どうもありがとうございました。 済みません、ちょっと早いですけれども、終わります。
○長妻委員長 次に、玉城デニー君。
○玉城委員 国民の生活が第一の玉城でございます。 私は、国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案及びその修正案と、年金生活者支援給付金の支給に関する法律案について質問をさせていただきたいと思います。 まず、平成二十四年度及び二十五年度分についての国庫負担二分の一関係ですが、消費税の増税による収入を償還財源とするといういわゆる年金特例公債、つなぎ国債によって、二分の一と三六・五%の現在の差額を負担していくというふうになっておりますが、そもそも、我が党はこの消費税増税に対しては反対の立場をとらせていただいております。 やはり生活面をもろもろ考えると、現在のデフレの経済下にあって、増税を、しかも消費税を増税する、倍に上げる、一〇%にする、さまざまな状況を考えても、今はまだ、もっとその増税の前に、打つべき手だてをしっかりととるべきではないかということを、さまざまな場面で私たちは政府あるいは与党に対して申し入れをしてまいりました。 結果的に、衆議院で消費税増税を採決する段になり、私たちは、やはり反対であるということを明確にして、民主党を離党し、新党を結党したという経緯がございます。 そういう状況の中にあって、では、この法律案及び修正案、それからどういうふうに生活に影響していくのかということを含めて質問をさせていただきたいと思います。 まず、国庫負担の二分の一と三六・五%の差額を負担するという点について、その額についてまずお聞かせいただきたいと思います。
○香取政府参考人 お答え申し上げます。 平成二十四年度における基礎年金国庫負担二分の一の額と三六・五%の差額、これは約二・六兆円、二兆六千億円でございます。それから、平成二十五年度でございますが、予算の概算要求ベースの数字でございますが、同じく国庫負担二分の一と三六・五%の差額は二兆七千億、二・七兆円でございます。
○玉城委員 二・七兆円ということは、やはり消費税の増税の約一%分に相当するということになると思います。 それを二十年間で償還するということになっているわけでございますが、この二十年間で償還をするということについて、これはやはり将来への先送りの問題があるのではないかと思いますが、大臣はその点についてどのようにお考えですか。
○三井国務大臣 今御質問がございましたように、消費税は、安定財源を確保するという意味では、やはり消費税を上げる必要があると思います。 いずれにしましても、国庫負担二分の一を賄うことにつきましては、当然、長期間の給付と負担のバランスを確保していくという意味でもやはり必要だ、こういうぐあいに思っております。
○玉城委員 やはり必要だということで、安定財源を求めるということが消費税に対するさまざまな要求になっているということだと思うんですが、そもそも、消費税は国民全体、低所得の方であれ、割と高所得の方であれ、全ての項目に対してかかっていくということは、もう大臣よく御承知のことと思います。 しかし、一方、現在の我が国の国民年金はいわゆる賦課方式になっておりますので、現役世代が今の年金世代を支えるということも、またこれは国民周知のとおりであります。 一方で、この国民年金の納付率について、これが今やはり問題になってきているということが、消費税へ財源を求めているということになるのかもしれません。 国民年金の直近の納付率をお聞かせいただきたいと思います。
○高倉政府参考人 お答え申し上げます。 国民年金の保険料の年度単位での納付状況につきましては、本年七月に取りまとめ、公表したものが直近でございますので、それで申し上げますと、まず、二十三年度分のいわゆる現年度分納付率、五八・六%でございます。また、保険料は基本的に過去二年分さかのぼって納付できますので、二年後の時点までに納付された保険料を加えたものが最終的な納付率でございますが、同じく本年七月に公表、整理しました二十一年度分の最終納付率、これは六五・三%でございました。
○玉城委員 国民年金の納付率五八・六%、そして二十一年度分までさかのぼって六五・三%ということです。つまり、国民年金の納付率がこれだけ低いということは、現役世代でも相当、年金が払えないという世代あるいは世帯、もしくは個人がかなりの数いるということが、この数字にもはっきりとあらわれていると思います。 この賦課方式については、これまでにもさまざまな議論がありましたが、修正を加えたり、あるいは積み立てにした方がいいのではないかというさまざまな、議論にはなっていないんですが、そういう提案などもなされてきたと思います。 この国民年金の納付率について、実は九月二十三日の朝日新聞にこういう記事が載っておりました。それを少し紹介したいと思います。 これは、ことしの九月、民主党のある議員の要請に応じて出された資料なんですが、内閣官房社会保障改革担当室が出した資料でございます。ですから、これは政府の発表ではないんですが、ある一定、家計における負担というものがどういうものかということの試算をしたということですので、少しそれを紹介したいと思います。 消費税の税率が五%の二〇一一年四月と、税率が一〇%になった後の二〇一六年四月を比べた負担増を六つのパターンの世帯ごとにあらわしている数字なんですが、それによりますと、四十歳以上の夫、専業主婦、それから小学生の子供が二人いるという世帯、いわゆるモデル世帯かというふうに思いますが、このモデル世帯で年収額が三百万円だと、消費税による年間負担額はおよそ八・二万円。消費税の負担のみですね。それ以外の、例えば、社会保険料、住民税控除の廃止、児童手当への移行などを含めた家計全体の年間負担増は、二十七・三万円ということになっています。 つまり、かなり重たい負担になる。消費税だけでも、年収三百万だと八・二万円です。三百万というと、国民の平均所得ですね。それが、消費税増税だけで八・二万円。そのほかのさまざまな家計の支出、税金の控除の廃止などで二十七・三万円になります。 同じ世帯、四十歳以上の夫、専業主婦、小学生の子供が二人いる世帯が、年収額五百万円だとどうなるか。消費税増税による年間負担額が十一・五万円。消費税だけですよ、大臣。そして、そのほかの家計全体の年間負担額は三十三・八万円。 つまり、現役世代でもこれだけの負担があるということなんですね。そのことについて、大臣、率直にどのようにお考えですか。
○三井国務大臣 平成十六年の年金制度の改革によりまして、年金制度は、平成二十一年度以降、基礎年金の国庫負担割合を二分の一に引き上げることを前提といたしまして、長期間の給付と負担のバランスを確保しております。 これまでも、臨時的な財源によりまして国庫負担割合二分の一との差額を確保していましたが、このような状況を続けることは大変困難である。将来世代に負担を先送りすることも適当でない。 こういうことを含めまして、全ての世代の安心を確保することを目指す一体改革の一環といたしまして、あらゆる世代が広く公平に負担を分かち合うという観点からも消費税率を引き上げる必要がある、そしてこれを必要な費用に充てることとしたいというようなことで、私たちは必要な措置であると考えております。
○玉城委員 確かに、年金の部分を挙げてみると、今大臣がおっしゃったとおりかもしれません。しかし、私が聞いたのは、現役世代がこれだけ負担がふえますよと。 先ほどの年金納付率は五八・六%。つまり、国民年金対象の約半分の方々が国民年金が払えていないという状況に鑑みて、さらに消費税を上げる。確かに、財源はそこに持ってくるかもしれない。しかし、私が言ったように、モデル世帯で三百万円でも消費増税で八・二万円、五百万円だと十一・五万円。さらに家計のさまざまな分野を加えると、先ほど言ったとおり、五百万円世帯で三十三・八万円。つまり、それだけ可処分所得が減るということなんですね。 そういう現状についてどのようにお考えですかということを私は率直に聞かせていただきたいということですので、では、副大臣、お願いします。
○櫻井副大臣 今の点は非常に大事な点なんだと思っているんです。 これはいろいろ御議論いただきたいと思っているんですが、我が国の国民負担率がどうなっているかと申し上げますと、租税負担、社会保障負担で四〇%でございます。日本よりも低い国はアメリカただ一つで、イギリス、ドイツが五〇%前後ぐらい、それからフランス、スウェーデンになりますと六〇%を超えておりますので、国民負担率が決して我が国は高くないという実態がございます。 この二十年間、国民負担率と社会保障の給付を見てくると、異様な構造になっておりまして、国民負担率は全くふえていないんですが、社会保障給付だけがずっとふえ続けてきている。このことが何を招いてきているのかというと、結果的には国家財政を苦しくしてきているということになっているんです。 一方で、ヨーロッパ並みに今負担率を上げられるのかというと、重い負担が二つございます。一つは教育コストです。それからもう一つは住宅コストです。これがヨーロッパと構造的に違ってきているので、こういったことを改めた上で、改めることをセットでと申し上げた方がいいのかもしれませんが、社会保障給付がこの先ずっと伸び続けてくることを考えると、ある程度国民負担率を上げていくこと、このことを国民の皆さんにお願いしなきゃいけないんだと思うんです。 ここで国民負担率を上げないのであれば、もう一つの選択肢があって、社会保障給付を抑制するのかどうか。アメリカのような国家をつくっていくのかどうか。ここら辺のところ全体を御議論していただいた上で、トータルとしてどのような社会を構築していくのかだと思っています。 一点だけ最後に申し上げたいことがございますが、そういう意味合いもあって高校の無償化を実現してきている、この点については御理解いただきたいと思います。
○玉城委員 櫻井副大臣、確かにおっしゃるとおりで、私たちも、かつては同じ党で同じように議論をして、その中で、なすべきことは何であるかということを念頭に置いて、増税の前にやるべきことがあるということを盛んに議論させていただいたことだと思います。 ですから、ヨーロッパ型の社会を目指していた日本が、片や経済はアメリカ型の経済に持っていこうとした、そのひずみが現在に続いている。しかも、そこで大きなひずみになって、民主党に政権がかわってからそこにしっかりと光を当てようとして、我々はさまざまな国民との約束をしていたはずです、二〇〇九年の選挙において。私も、当然今でもその気持ちは変わりません。 しかし、いざ現況の、では、デフレ不況の状況の中で、国民年金を是正するという観点で、消費税を上げて社会保障と税の一体改革を進めていくんだという、その方向は確かに、ある一定、国民の一部の方々は、なるほどな、そうかもしれないなと思うかもしれません。しかし、私はファクトに基づいて質問をさせていただいています。事実に基づいて質問をさせていただいています。年金の納付率五八・六%という現在と、そして消費税が上がった場合のこれだけの負担増。 それを例えば七十五歳以上の御夫婦の世帯に当ててみますと、この内閣の試算した資料によりますと、これも内閣が出した資料ですから正確な資料だと思います。その資料によりますと、七十五歳以上で年収額二百四十万の御夫婦でも、消費税増税による年間負担増は七・四万円あります。さらに、これが家計全体の年間負担額になりますと、さまざまな控除やあるいは手当などを考えますと、低い世帯で全体では一・五万円。しかし、それでも上の金額は四・一万円という試算になっています。 つまり、消費税は上げるけれどもそれ以外でさまざまな給付措置を行いましょうといっても、さらに四万円の負担、七十五歳以上の御夫婦がいるとすればですね。 お二人が健康であればいいですよ。しかし、どちらかが例えば介護保険の利用をなさっている、あるいは老老介護という状況に陥っているかもしれない。しかし、子供たち、孫たちはもう独立して遠くに住んでいる、近くに身内もいない。 いろいろな状況を考えると、現下の日本の状況は、もっとさらに税制のさまざまな面での改革ですとか、あるいは特別会計の組み直しですとか、私たちが、櫻井副大臣と同じ党に私が所属していたときに議論をしたこと、それはやはり続けていくべきだというのが私たちの消費税反対であるということの根本的な論拠、理論になっています。 そのことについて、副大臣、どのように思いますか。
○櫻井副大臣 気持ちは全く同じことでございます。 ただ、今、七十五歳の例を引き合いに出されましたが、七十五歳以上の方々で金融資産を幾らお持ちなのかというと、実は二百兆円お持ちでございます。三十代の方になりますと、三十代の方、十年というんでしょうか、これで全体で百兆円程度しかお持ちでないということになってくると、果たしてどこまで高齢者の方々に御負担をもう少しお願いするべきなのかどうかという議論がもう一つあるのではないのか。 所得の再配分のところを見てまいりますと、世代間のところで、当初所得で見れば、当然のことですが、高齢者の方々は所得がありませんから所得は低くなっていますけれども、一方で、社会保障で再配分された、医療や介護で現物給付され、年金で現金給付された再配分の後はどうなっているかというと、実は一番低くなっているのが三十代なわけですよ。それは、先ほど先生がここを問題視されました。私は、そこのところが非常に大きなところなんだと思っているんです。 ですから、負担と給付の関係全体として、今先生がファクトとしておっしゃったこともまた一つのファクトでありますし、それから、マクロ的に見た場合には、私が申し上げているのもこれはファクトの一つなんです。 そうすると、先ほどアメリカ型のお話、経済がアメリカ型だという、まさしく今アメリカで問題になっているのは格差の問題でして、七十五歳以上の方々でも二百兆円以上金融資産をお持ちだといっても、それは相当なばらつきがあって、ここの格差の是正ということが、おっしゃるとおり、民主党が政権をとったときに実現しようとしたことだと思っています。それから、可処分所得をふやしていくんだという方針は僕は間違っていなかったと思っているんですが、そのこと自体が十分に実現できてこなかった、ここのところが国民の皆さんからの信頼を失った原因であるんだ、そういうふうに思っております。 ですから、先生が今御指摘されたような、格差の是正を今後どうしていくのか、そして皆さんに負担していただくことと、それから、改めて申し上げれば、先生はデフレのところも問題視されておりますけれども、所得が上がってこなかった、この二十年間で平均給与が十数万円減額されていますが、こういった社会をどう脱却していくのかということが最大のポイントになるのではないかと思っております。
○玉城委員 ありがとうございます。 このように、まだまだやはり税制の抜本改革に関しては多くの議論が残っているということを私はしっかりと押さえておきたいというふうに思います。 時間もないので、特例水準の解消関係について質問させていただきます。 老齢基礎年金等の特例水準二・五%、これを二十四年度から二十六年度まで三年間で解消するということですが、この二・五%の数値について、まず説明をしていただきたいと思います。
○岡本(充)委員 特例水準が設定された経緯等は政府の方に聞いていただければと思いますが、今回修正案を提出しまして、政府案に出ておりました三段階の本来水準への移行について、〇・八、〇・九、〇・九、こういう話でありましたが、これを、一・〇、一・〇、〇・五、こういう話に変えてきました。 確かに、下げ幅を広げたんじゃないかという話がありますけれども、我々としては、もう既に本来の施行時期を徒過していることもありまして、現在の財政状況も鑑みながら、できるだけ影響を小さくしていきたいという思いがあって、今回のこの一・〇、一・〇、〇・五を出しました。済みません、原案は〇・九、〇・八、〇・八であります。 そういう意味で、この修正案をもとにして本来水準への移行をお願いしていきたい、このように考えております。
○玉城委員 ということは、本来水準ですから、当然スライド措置がとられずに、一人親家庭や障害者等の手当の手取りも低くなってしまう、抑えられてしまうということになりますので、その点に関しても、我々はまだその状況にはないのではないかということも含めて、反対の意を込めて質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○長妻委員長 次に、三宅雪子さん。
○三宅委員 国民の生活が第一の三宅雪子でございます。 本日は、国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案及び年金生活者支援給付金の支給に関する法律案についての審議をさせていただきたいというふうに思います。 そもそもですけれども、消費増税の実施を、当初の二〇一三年十月から半年延ばして、二〇一四年四月としたのは、選挙を経て国民に信を問うてからというのが大きな約束、理由であった、これはもう委員長もよく御存じだったはずだというふうに思います。これは、野田総理も御出席されました昨年十二月二十九日の民主党税調そして社保と税の一体改革調査会の合同会議での確認事項であるわけでございます。 しかしながら、そういった約束があるにもかかわらず、また、実施されないかもしれない消費増税を財源として見込んで国債を発行して、関連法案を通すということは全く筋が通らないと私は思っております。我が党も思っております。 そういったことから、我が党は、消費増税そのものにも反対ですし、もちろん、その増税を前提としました、財源としました本日の法案にもまず反対だということを申し上げておきます。 そもそも、十五年続くデフレ下での増税、国民生活を苦しめることはあっても、税収アップにはつながらない、そのように確信をしております。これは、前回の税収アップの際にもはっきりと証明されており、そして当時の岡田さんも、このことは予算委員会で厳しく追及をされている記録は残っております。 私自身は、三井大臣は本当は消費増税法案には全面的に賛成でないと思っているんですけれども、一言、答えにくいと思いますけれども、お答えいただけますでしょうか。
○三井国務大臣 質問いただきました。 やはり、これまで、もっと申し上げますと、私も政調会長代理のときにこの議論は相当してまいりました。しかしながら、社会保障全体のことを考えますと、それでは、財源はどこから生み出すんだろうと考えたときに、私も、皆さんそうだと思いますけれども、やはり消費税を上げるということには、それぞれ皆さん、決して賛成だという人はいないと思います。特にこのデフレ下では、本当に国民の負担を強いるということは大変だと思っております。 しかしながら、社会保障ということを今考えますと、財政面、財源はどうするんだということになったときに、これを社会保障全体に使うということで五%を充てるんだということになれば、やはり、私は、消費税というのは社会保障を安定させるためには必要だということで、実は今そういう思いでここに立たせていただいているところでございます。
○三宅委員 今の御答弁で一件、ちょっと御質問申し上げたいんですけれども、では、五%消費増税、アップの分は全て社会保障に使われるとおっしゃったということでよろしいでしょうか。
○三井国務大臣 私は、自分の選挙区でもこのことはしっかりと国民の皆さんに訴えているつもりです。 ですから、五%は、野田総理もおっしゃっていますように、社会保障と税の一体改革の中で、やはりこの五%は社会保障に充てるということで今回お願いしたということでございます。
○三宅委員 このたびの両法案も、消費増税による税収増を前提としたものであるわけでございますけれども、各種機関から最近出されています経済見通しでも大変厳しいものが多く、このデフレ下において税収がふえるという見通し、これが果たして正しいのかどうかということを、私は懸念を持っております。 景気の状況、これはますます厳しくなっているわけでございますけれども、消費増税が、これは繰り返しになりますが、実施されなかった場合、この二法案の財源をどうなさるつもりなのか、もう一度お聞かせいただけますでしょうか。
○櫻井副大臣 この点に関しては、まず前提、我々としてまず最大限努力しなければいけないことは、来年、消費税を増税できる環境をつくってくることなんだと思っています。 これは、別に消費税を上げる上げないに関係なしに、これは三宅先生も同意していただけるかと思いますが、今のデフレをどう脱却していくのか、それから、今のような経済成長が鈍化しているのをどう脱却していくのかということは、これは消費税を上げる上げないに関係なしに、日本の大きな課題なんだ、そういうふうに理解してきております。 ですから、今の時点で消費税を上げられない場合にどうするのかということを議論するよりも、どのようなことを実施すれば経済が活性化していく、そして税収が上がってくる、それからデフレから脱却できるのかという議論をすることがまず前提だと思っております。 ただし、その上ででも、これは来年の十月に判断せざるを得なくなりますが、この時点で仮にそういうような状況になった場合には、これは財源を今そこに求めることにしておりましたから、無責任なようにとられるかもしれませんが、その時点で改めて考えざるを得ないんだ、そういうふうに理解しております。
○三宅委員 櫻井副大臣の御意見は拝聴いたしました。 特例水準の解消につきましては、玉城議員と質問が重複いたしますので、この質問は飛ばさせていただきたいというふうに思います。 そして、いずれにしましても、我が党は選挙の後に消費増税法案に関しまして廃止法案を提出することを決定しております。そのことをはっきり申し上げまして、このことにつきましては質問を終わらせていただきたいというふうに思います。いずれにしましても、近いうちに審判は下ることというふうに思っております。 そして、もう一件、この件はどうしてもちょっときょうお伺いしたいと厚生労働省の方にもお願いをして入れていただいた質問でございます。 大阪地裁のアスペルガー症候群の男性の判決についてでございます。 自宅で四十六歳の姉を刺殺したとして殺人罪に問われたアスペルガー症候群の四十二歳の男性の裁判員裁判の判決が大変波紋を呼びました。 七月三十日、大阪地裁の裁判長は、被告が刑期を終えて出所してきても、被告の母親やもう一人の姉が被告人との同居を明確に断り、社会にアスペルガー症候群という精神障害に対応する受け皿が何ら用意されていない、また、許される限り長期間刑務所に収容することが社会秩序の維持に資する、そういった理由で、検察側の懲役十六年の求刑を上回る二十年の判決を言い渡しました。 この判決に対しましては、日本弁護士会などさまざまなところから批判的な意見が出されていますのは御承知のとおりでございます。私も厚生労働委員として愕然とした一人であるわけでございます。 そして、きょう問題にしたいのは、受け皿がないから刑務所に入れておく、この判決は、障害がある方の、被告の人権を侵している、そのように感じるとともに、厚生労働省が長年にわたって全都道府県に設置してきた地域生活定着支援センターを否定するものではないかと残念に思っております。 まず、この判決について大臣の率直な感想をお聞かせください。
○三井国務大臣 アスペルガー症候群と診断された男性が自分の姉を殺害したという事案は、大変痛ましいことだと思います。また、アスペルガー症候群などの発達障害の早期発見と、やはり適切な支援の必要性は私も改めて感じさせていただきました。 また、罪を犯した障害者が矯正施設を退所した後に地域で安心して生活できるよう、厚生労働省としても多様な福祉サービス等を確保することも重要であると思います。 今後とも、法務省などとも、関係する機関とも連携しながら、矯正施設退所者の地域定着に取り組んでまいりたいと思っております。
○三宅委員 ありがとうございます。 その足りないとされた受け皿であります地域生活定着支援センターは、現在どのような状況でありますでしょうか。
○村木政府参考人 地域生活定着支援センターの整備状況についてお答え申し上げます。 アスペルガー症候群の方を初めとして、矯正施設から退所された方が、退所された後、直ちに福祉サービスにつながるように、例えば障害者手帳の発給ですとか、あるいは社会福祉施設への入所とか、こういったことの調整を行うのが地域生活定着支援センターでございます。 整備を二十一年度から始めまして、平成二十三年度、昨年度に全ての都道府県でセンターの設置が完了したところでございます。これによりまして、全国調整がきちんとできるような体制になったということでございます。 さらに、今年度は、国庫補助額を増額いたしまして、職員の増員をいたしました。これによって、地域で暮らすこうした方々の継続的なフォローアップもできる、相談に乗れるというふうな形で体制を強化したところでございます。
○三宅委員 ありがとうございます。 大阪地裁の裁判官は、このセンターの存在自体、そして、この三年間でもこのように整備が、私が最初に質問させていただいたときはたしか十カ所前後だったというふうに思っております、大変進んできているというふうに思います、そうした状況を知らなかったのではないかというふうに私は大変遺憾に思っているわけでございます。 厚生労働省は、過去に、薬害裁判などの判決でコメントを出されています。しかし、この件では、地域支援センターが進んでいる、そういったコメントすら出されていないんです。これはどうしてなんでしょうか。
○西村副大臣 お答えいたします。 この事案に限らず、みずからが当事者ではない事案でございますので、また、個別の訴訟関係について厚生労働省としてコメントすることは、私もいろいろ個人的に考えることはありますが、厚生労働省としてはコメントする立場にはないというふうに認識しております。 いずれにいたしましても、先ほど御説明申し上げたとおり、地域生活定着支援センターの設置などを進めていきながら、罪を犯した障害者が矯正施設を退所した後に地域で安心して生活できるように、多様な福祉サービス等を充実確保することが重要であるというふうに考えております。 今後とも、法務省などと連携いたしまして、矯正施設を退所した方の地域定着に取り組んでまいりたいと考えております。
○三宅委員 時間ですので、そろそろ終わりにしたいというふうに思いますが、そんなお答えではあるというふうには思っておりましたけれども、例えば、情報提供という形で、検察庁なりに、これだけ支援センターの整備が進んでいますよと、そういうことをお知らせするということは私は重要なのではないかというふうに思います。 そういったことは省庁の壁を越えてやっていくべきだ、理解が足りないかもしれない裁判官の方に正しい情報をお届けするということはぜひやっていただきたいということをお願い申し上げまして、私の質問とさせていただきます。 ありがとうございます。
○長妻委員長 次に、古屋範子さん。
○古屋(範)委員 公明党の古屋範子でございます。 きょうは、年金二法案について質問してまいります。 基礎年金国庫負担、これは高齢期の生活の基礎となる年金制度の持続可能性を高めること、また、保険料納付が困難な者に対する給付保障の役割を果たすこと、さらに、年金保険料水準を抑制する等、その意義は非常に大きいと考えます。今後、少子高齢化が一層進行する我が国において、国庫負担の意義はさらに高まっていくと考えられます。 国庫負担二分の一とすることにつきましては、平成十六年度改革におきまして規定されておりますとおり、安定財源を確保してこれを維持すること、これが重要課題でございました。 当初、この基礎年金の財源、約二兆六千億円、これを将来の消費税増税で穴埋めをするために、いわば粉飾まがいと申しますか、年金交付国債の発行を政府が断念されまして、これにかわる財源として年金特例公債の発行により確保される財源を活用することとなり、消費税の引き上げ分という安定財源を前提に、基礎年金二分の一に相当する国庫負担分が確保される見通しとなったわけでございます。 前国会で成立をいたしました年金機能強化法によりまして、特定年度とされる平成二十六年四月から基礎年金国庫負担二分の一が恒久化をされることとなりました。これは、年金制度の安定運営、また国民の年金制度に対する信頼の確保という上で、非常に大きな意義があると評価をいたしております。 本法案では、年金特例公債によって、平成二十四年度及び二十五年度の基礎年金国庫負担割合二分の一が維持されることとなりました。 大臣、この意義について、まずお伺いをしたいと思います。
○三井国務大臣 今先生からも御質問のあったとおりでございまして、まさに、基礎年金国庫負担につきましては、自公政権時代、平成十六年の年金制度改正で、安定財源を確保して、平成二十一年度までに二分の一まで引き上げることとしていました。しかしながら、平成二十一年度以降は、その都度、臨時の財源で賄われてきたところでもございます。 この法案と年金機能強化法によりまして、国庫負担二分の一の実現に必要な安定財源を確保し、その恒久化を図ることであります。 将来にわたりまして持続的で安心できる制度の構築に向けまして、欠くことのできない大きな課題の前進が図られたと考えております。
○古屋(範)委員 この十六年度改正におきまして、年金の財源の安定的な運営に関しまして、国庫負担割合二分の一への引き上げ、これは最重要の要素でございました。この年金制度改革に携わってこられた坂口元大臣、これには大変腐心をしてこられたと思います。私たち自公政権におきましても、年々これに関しては苦労してきたということも言えようかと思います。 このたび、これにより、年金の国庫負担割合二分の一が確保された、これは非常に意義が大きいというふうに考えます。 次に、過去の国庫負担繰り延べの未返済についてお伺いをしてまいりたいと思います。 基礎年金の国庫負担につきましては、財政が厳しい状況にあるということから、過去に繰り延べ措置がとられてまいりました。これにつきましては、平成六年度から十年度に行われた繰り延べの予算額合計、現在も、国民年金と厚生年金を合わせまして、元本で約三兆円が年金特別会計に繰り入れられないままの状態でございます。このまま放置をされますと、年金積立金が取り崩されることともなり、将来の年金財政に大きな影響を与えかねません。 これは、元本及び運用収入相当額が返済されることとなっています。この約束はいつ果たされるのでしょうか。 平成二十五年度予算概算要求では、「過去の年金国庫負担繰り延べの返済、年金保険料の事務費への充当の解消については、予算編成過程で検討する。」となっております。年金財政の安定のために、基礎年金国庫負担二分の一とするための安定財源の確保とともに、この国庫負担繰り延べ分を返済する道筋を明確にしていくことが重要ではないかと考えます。 この点について、大臣、いかがお考えでしょうか。
○三井国務大臣 まさに先生のおっしゃるとおりでございまして、厚生年金やあるいは国民年金につきましては、過去、国庫負担の一部を繰り入れられない、そういう運用収入相当額とともに、後日、予算の定めるところによりまして、年金の特別会計に繰り入れることといたしました。 しかしながら、この年金国庫負担繰り延べ分の返済のためには、大きな、今三兆円というお話もございました、確保する必要があります。実現に至っていないのは、そのとおりでございます。 また、昨年末でありますけれども、財務大臣、それと厚生労働大臣の合意や、本年二月に閣議決定されました一体改革大綱で、返済に必要となる財源の確保について引き続き検討するということとされたところでございます。 年金財政の観点からも、過去の年金国庫負担繰り延べ分については、できるだけ速やかに返済されるよう、引き続き検討してまいりたいと考えております。
○古屋(範)委員 解散も近いかもしれませんので、次年度の予算編成をどこが担うのかというのはわかりませんけれども、ぜひ、大臣、財務省に対して頑張っていただきたい、御努力をいただきたいと思います。よろしくお願いをいたします。 次に、特例水準についてお伺いをしてまいります。 平成十六年度の年金改正におきまして、将来にわたり年金制度を持続可能にするために、給付と負担の両面から見直しを行いました。上限を固定した上で保険料を引き上げ、それとともに、負担の範囲内で給付水準を自動調整する仕組みとしてマクロ経済スライドが導入をされたわけでございます。このマクロ経済スライドは、現役人口の減少あるいは平均余命の延びを年金額に反映させていく、その分だけ賃金、物価による年金額の上昇を抑えていくというものでございます。 私は、この今の年金財政に必要なのは、こうした少子高齢化に合わせたマクロ経済スライドの仕組みがやはりこれは欠かせない、このように考えております。 このマクロ経済スライドが発動されない第一の理由として、特例水準が解消されていないという指摘があり、この発動がおくれると、その分、自動調整の期間が延びていって、将来世代の給付水準が低下、あるいは世代間格差が広がってしまう。こうした世代間の公平の観点、また年金財政の早期安定化を図る観点から、一刻も早い特例水準の解消が必要である、これは私も十分承知をしているつもりでございます。 しかし、これ以上の健全化のおくれを食いとめるために、特例水準を解消しよう、いわば手動スイッチでマクロ経済スライド発動条件を整えることが本当に必要かどうか。特例水準の解消は現在の全ての受給者に影響を与えてきます。年金財政の健全化を通じて将来世代にも影響する重要な政策であり、公的年金の運営には長期的な視野も必要でございます。 こうした影響範囲が大きい特例水準の解消については、国会での十分な審議が必要です。また、国民の理解を得るためにも、丁寧な説明が必要かと思います。大臣、この点についていかがお考えでしょうか。
○三井国務大臣 現行の特例水準による年金額は、本来の給付水準と比較いたしまして、毎年約一兆円の給付増となっております。これは、将来世代の給付を削って今の世代に回していることにほかなりません。 また、この特例水準が解消するまでの間は、長期的に年金財政のバランスを確保するためのマクロ経済スライドを発動しません。年金財政を安定化し、若い世代の将来の年金額確保につなげるためにも、一刻も早く解消が必要だと思っております。 社会保障・税一体改革の中では、若い世代を含めまして、全ての世代が安心を確保することを目指しております。この国会での御審議を通じまして、こうした点について高齢者の方々にもぜひ御理解をお願いしたいと思います。 また、特例水準の解消に当たりましては、丁寧な周知を図りたいと考えております。
○古屋(範)委員 高齢者にとりましては、年金財政に関して、特例水準の解消というその意義、やはりそうしたものを考えるよりも、どうしても自分の手元に届く年金額、これに着目をするしかない、そういう方々がほとんどかと思います。ぜひこれに関しましては説明責任をきちんと果たしていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 平成十六年度改正におきまして、特例水準の解消措置は設けられておりました。すなわち、物価、賃金の上昇局面において特例水準の年金額を据え置くこととして、本来水準の年金額が特例水準を上回れば、本来水準の年金額を給付することで特例水準を解消することとの規定でございます。物価が上がった段階での年金水準の引き上げをとどめるのが本来想定していたやり方ではないかと思います。 それができなかったからといって強制的に特例水準を解消される、これに対してはやはり私自身も疑問がございます。経済状況を改善すれば自然に特例水準というのは解消していく。景気回復が先決だと思います。 特例水準の発端となった平成十二年から十四年、当時の厳しい景気情勢、また高齢者の生活への影響を考えて、高齢者の生活を支える上で適切な措置であったと私は思っております。その当時と比較をして、現在、増税あるいは社会保険料の引き上げ等で、高齢者を取り巻く環境というのは依然として厳しい状況にあると言わざるを得ません。 こうした中で、特例水準の解消を行って年金額が削減される。高齢者の生活不安を増大させるだけではなく、消費はさらに冷え込む、デフレからの脱却を一層困難にするとの懸念もあるわけです。そして、年金収入が占める割合の高い農村地域の財政に及ぼす影響も大きいと言えるのではないかと思います。 年金を必要としない高所得の高齢者の方々はいいのかもしれません。しかし、ぎりぎりで生活をしている高齢者は、物価が下落をしたといっても、耐久消費財、電気製品など、なかなか買えません。衣料品も買わない。本当に必要最低限度の食料品など、身近な雑貨品を買うだけで生活をしていらっしゃる。こういう方々のぎりぎりの生活、こういうことを勘案していかなければならないと思います。 制度の安定的な維持、世代間の格差、先ほども答弁いただきましたけれども、これは非常に大事な点であります。しかし、これは景気回復、賃金の引き上げ、雇用情勢の改善なしにはあり得ないというふうに思います。 経済状況を改善すれば自然に特例水準は解消する。高齢者の生活状況を考えると、現下のデフレ経済下で、物価スライド以上の年金額の引き下げは行わず、景気回復を優先すべきではないか。これは厚労大臣の御自身のお考えを伺いたいと思います。
○櫻井副大臣 済みません。今先生からるるお話がありましたが、本当にそのとおりなんだとも思っています。でも、どちらが先なのかと申し上げると、これは両方並行してやらざるを得ないものなんだと思っているんです。 そのことをちょっと申し上げたいのは、デフレからの脱却というのは、これはもう年金制度だけではなくて、社会全体の問題だと思っています。給与にもはね返ってまいりますし、それから国家財政も悪化させてくるという点で、これはもう与野党を超えて、まず第一に取り組まなければいけない問題だと思っているんです。 先生おっしゃるとおり、ここを解消すれば、物価が上がってまいりますから、今のような形で年金の給付を減額しなくて済むんだ、これはそのとおりだと思います。 しかし、一方で、その物価が上昇するまでの間、ここに手当てをしないと、平成十六年に坂口先生がこれをおつくりになりまして、百年安心の年金プラン、この制度がやはり、先生先ほど年金財政に穴があくことについて問題がある、そして、その穴があくことに対して国庫で早く補填しろというお話もございました。そうしてくると、年金の財政のことを今度は別なものとしてもう一つ考えれば、結果的には、済みませんが、給付の水準を減額しなければ、この年金財政も悪化するということはこれまたしかりなんだと思っております。 ですから、そういう点でいうと、二つの観点から、これは同時並行として行っていって、我々が行うべきことは何なのかというと、一日も早くデフレから脱却して、この水準をもとの水準に引き上げられるような努力をしていくことなのではないのかというふうに思っております。
○古屋(範)委員 景気回復あるいはデフレからの脱却、政権交代をして、ここに対する的確な対応がとられてこなかった、これはやはり指摘をしておかなければいけないと思います。 菅前総理のときに新成長戦略を掲げられました。四百項目のうち約九割は功を奏していない、そのような結果も伺っております。やはり、この局面を打開していく、打ち破っていくためには、一刻も早く解散・総選挙を行って、政権交代をするしかない、このように考えます。 次に、各種手当の給付水準についてお伺いをしてまいりたいと思います。 本法案では、これまでの年金と同じスライド措置がとられてまいりました児童扶養手当それから障害者関係手当等、各種手当につきましても、今回の年金の特例水準に合わせて解消を行うこととされております。 しかし、世代間の公平の観点あるいは年金財政の安定化の観点とは、明らかに各種手当は異なっているのではないかと思います。この各種手当は、給付と負担の対応関係がない、制度内での財政の安定化を図る性質のものではないはずであります。 そして、平成十七年に、特例水準の解消のための措置を定める児童扶養手当法による児童扶養手当の額等の改定の特例に関する法律が制定されておりまして、経済情勢が改善をされ、物価が上昇すれば、特例水準は自然に解消されることとなっております。 そこで、本法案にある、社会的に弱い立場にある方々に対するこうした手当について、今回の特例水準の解消を行う必要が本当にあるのかどうか、これについて明確に御説明をいただきたいと思います。
○西村副大臣 お答えいたします。 児童扶養手当でございますけれども、年金の措置と同様に、平成十一年から十三年の間に物価が下落したにもかかわらず、手当額を特例的に据え置いてまいりました。 例えば母子家庭の場合ですけれども、例えという話ではないんですが、死別による場合には遺族年金が支給されて、離婚による場合には児童扶養手当が支給されております。今回、遺族年金がスライドで改定されますと、児童扶養手当がスライドされないということは、これは均衡を欠くのではないかということでございまして、同じ母子家庭の中でも均衡を失するおそれありということで判断をさせていただいております。 今回のスライドの特例分の解消についても、年金の特例水準の解消にあわせて対応する必要があるというふうに考えて、このように対応させていただいております。
○古屋(範)委員 児童扶養手当を初め、御苦労されている方々、社会的に弱い立場にある方々のこうした特例水準の解消については、いま一度、ぜひ再考いただきたい、このように指摘をしておきたいと思います。 次に、年金生活者支援給付金の支給に関する法律案についてお伺いをしたいと思います。 公明党は、かねてから低年金者への年金の加算制度の創設ということを訴えてまいりました。低所得高齢者に対する追加的な給付の実施につきましては、税と社会保障一体改革の三党合意後の修正によりまして、当初案よりも改善をされていると思います。 当初案では、低所得者である老齢基礎年金受給者に対して月額六千円を加算する、保険料免除期間がある者にはその期間に応じて加算されるという、保険料の未納期間があっても年金の受給権があれば月額六千円満額が加算されるという仕組みがつくられておりました。それが、修正によりまして、保険料納付期間に応じた額が給付をされるということで、未納期間があればその期間に応じて給付額が減額をされる、反映をされることとなっております。 低所得高齢者に対する加算であっても、未納期間があるかないかで加算額が同じでは、保険料の納付率が低下をしている昨今の状況では、保険料を納付しようという意欲の低下を招く懸念がございました。これが、私たち公明党からの修正によって公平な制度になったというふうに考えます。 このように、本法案は、私たちが主張してまいりました加算年金を実質的に創設する内容に沿っており、三党合意を踏まえて立案された法律でございます。国民に消費税増税をお願いする一方で、社会保障の機能強化の一環として実施されるものでありますので、早期成立をすべきと考えております。 今、国民の皆様が一番知りたいことは、この支給対象となる低所得者の範囲についてであります。これは政令で定めるとされておりますけれども、どのようにお考えか、あわせて、補足的給付金の支給対象者についても御説明をいただきたい。また、この給付金については、私たちは、さらなる加算が必要だ、拡充が必要だと考えます。これについてお答えをお願いいたします。
○香取政府参考人 お答え申し上げます。 老齢年金生活者支援給付金の支給要件でございますが、先生お話しのように、これは政令をもって定めるといたしております。 具体的な所得基準額につきましては、施行時の、これは平成二十七年になりますが、年金額を踏まえて定めるということになっておりまして、前年の公的年金等の収入金額と所得金額との合計額が、老齢基礎年金の満額、その時点の満額、特例水準解消後ということで七十七万円を想定しておりますが、これに相当する金額以下であるということと、住民税が家族全員、世帯全体が非課税であるということを予定しております。 それから、補足的老齢年金生活者支援給付金につきましては、前年の公的年金等の収入金額と所得金額との合計額が、先ほど申し上げた老齢基礎年金の満額からおおむね十万円程度上回る範囲内ということで、同様に、住民税が家族全員非課税であるということを定めることを予定しております。 なお、こういった内容につきましては、法律案の附則に、各種低所得者対策の実施状況や老齢基礎年金の額等を勘案し、総合的に検討が加えられ、その結果に応じて所要の見直しを行うという検討規定が置かれてございます。この規定に基づきまして将来適切に対応していくということが必要であろうかというふうに考えてございます。 以上です。
○古屋(範)委員 この福祉的給付、低年金者への年金加算制度の第一歩が開かれると考えております。現行の年金制度をベースとして、さらなる拡充を図るべき、そのことを申し上げておきたいと思います。 最後の質問に移ります。 前国会で、受給資格期間が二十五年から十年に短縮をされることとなりました。これも公明党が主張してきた点でございます。また、追納制度、保険料を十年までさかのぼって納める後納制度が十月一日から三年間に限りスタートいたしました。 八月より順次お知らせ等を行い、周知されているということでございますけれども、三年という期限がございますので、さらなる国民への周知徹底をお願いしたいと思います。これについてお答えをお願いいたします。
○高倉政府参考人 お答え申し上げます。 ただいま御指摘いただきましたとおり、後納制度、十月一日からの施行の分につきましては既にさまざまな周知の努力は進めておりますけれども、これもあわせて御指摘いただきましたとおりでございますが、本年八月にはさらに年金機能強化法が成立しまして、施行は、これは二十七年十月からでございますが、受給資格期間を十年に短縮ということになっておるわけでございます。 したがいまして、後納制度の方を活用して保険料を納付いただくことによりまして、新たに年金の受給資格が得られる方々がおられると考えられる、御指摘のとおりでございます。 こういったことを踏まえまして、両方の制度につきまして、一般的な広報、そしてまた対象となる方々への個別のお知らせを行うなどによりまして、一層の周知に努めてまいりたいと考えております。
○古屋(範)委員 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○長妻委員長 次に、高橋千鶴子さん。
○高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。 年金法案に入る前に、年金生活者にとって非常に大事な高齢者医療について一言伺いたいと思います。 七十代前半の方の医療費窓口負担は、今回まだ補正措置がされていないために、このままでは来年四月から二割になってしまいます。先週の委員会では、来年度予算編成の中で検討すると大臣は答弁しているかと思います。 後期高齢者医療制度については、〇九年の政権交代につながる大きな反対運動が起こりましたし、ここに座っていらっしゃる長妻委員長もしかりでありますし、私も衆議院で共同提案に加わって、廃止を目指して頑張っていたかと思います。ただし、事実上、廃止の公約が破られたのではないか、このように思うんですね。 ただ、医療費の窓口負担については本則二割を一割で維持してきた。これは後期高齢者医療制度をつくった自公政権時代に補正で維持してきたことでありまして、それを何も、政権がかわったのに、やめて二割にする必要はないわけです。一割で維持すべきだと思いますが、大臣、いかがですか。
○三井国務大臣 今御質問ございましたように、七十歳から七十四歳までの患者負担につきましては、法律上二割とされております。平成二十年度の後期高齢者医療制度の施行に当たりまして、円滑な施行を図るために一割に凍結、それ以降もこれを継続しているわけでございます。 御指摘の七十歳から七十四歳までの患者負担につきましては、いろいろ御意見もございます。そういう中で、見直しに慎重な意見もある一方、世代間の公平の観点からも、高齢者であっても相応の負担をしていただくという視点も重要だ、こういう意見もございます。 いずれにしましても、平成二十五年度の予算編成過程で検討してまいりたい、このように考えているところでございます。
○高橋(千)委員 この時期に至ってまだそういう検討という、来年度の予算編成に当たってということで、かなり時間的には厳しいものがございますが、しかし、やはり余りにも大きな影響なんだ、そういう立場に立っていただかなければならないと思うんですね。 全国保険医協会が診療所や病院に対して行った二〇一〇年度の調査で、この半年間に患者が経済的理由から治療を中断または中止する事例があったか、この問いに対して、あったと答えた方が三八・七%、医療費負担を理由に検査や治療、投薬を断られたことがあった、これは四三・一%、また未収金は四八・二%あると答えているわけです。 ですから、今、医療費の窓口負担は、二割に上げるよりも、むしろ、全体として、若い世代も含めて、軽減する、三割負担は厳しいということが全体の声ではないか、ここをしっかりと受けとめていただきたいと思うんです。 〇九年の数字しかちょっともらっていないんですけれども、七十歳から七十四歳の医療保険加入者数は六百三十一万人です。うち三割負担に該当する現役並み所得者、現役並みということも非常に厳しいあれですけれども、五十八万人にすぎません。つまり、言いかえれば、九割以上の方にこの二割ということは影響が出る、こういうことなんですね。 大臣に伺いたいと思うんです。 医療費の窓口負担増、介護保険料の負担増、その上、特例水準の解消による年金の連続引き下げ、そして消費税増税という連続負担に高齢者が耐えられるでしょうか。年金の手取りがさらに減ったということと同じ意味になると思うんですね。 高齢者の生活実態をどう認識し、その影響についてどうお考えなのか、大臣に伺います。
○三井国務大臣 高齢化の進展によりまして、社会保障給付費は増大せざるを得ないと思います。また、高齢者を含めた全ての世代に御負担をお願いしなければならないと思います。また、給付内容を充実させるためにも、負担の上積みは避けられません、上昇は避けられません。 一方、世代間の公平を図り、負担を将来世代に先送りせず、社会保障の持続可能性を確保することが必要であります。 なお、今回の御審議をお願いしている年金の特例水準解消は、本来の年金額より高い水準で支給している措置を解消いたしまして、現役世代の将来の年金額の確保につなげるものであります。 また、負担面のみに着目するのではなくて、消費税の引き上げに伴って実施されます医療、介護等の充実など、給付面も考慮する必要があります。 いずれにしましても、今回の一体改革におきまして、低所得者に対して、年金生活者支援給付金の支給や保険料軽減などの対策を講じることとしております。
○高橋(千)委員 大臣は私の質問に直接答えていないと思うんですね。生活実態をどう認識して、影響をどう考えるかということを伺ったわけです。 負担の上積みは避けられないとおっしゃいました。増税によって医療や介護が充実するとおっしゃいました。その保証は一切ありません。今出ている法案や検討されている方向の中で、ああ、これは充実だなと思うものがないじゃありませんか。 それから、特例給付の水準の解消についても、これは一体改革の委員会で私が指摘したことですが、十年以上かかって起きた乖離を三年間で急激に解消しようとするわけなんです。一気にやろうとするものなんだ。これを本当に今の高齢者に一気に押しつけることがいいのかということを指摘したはずであります。 そこで、もう一度同じ質問をしますけれども、次のことを少し聞いていただきたいと思います。 資料の一枚目に、総務省の消費実態調査のデータをもとに我が党が試算したものなんですけれども、実際の年収に対する消費税の負担割、これを出させていただきました。 これは誰も想像できると思うんですが、年収が高いほど当然ゆとりがあって、全部使わなくてもいいわけですので、消費税の負担率は軽いことになります。しかし、所得が低いと、食べることや生活必需品にほとんど費やされるので、負担率が高いわけですね。 特に、一番下の年収二百万円未満の方の負担は、何と五・三%。つまり、消費税が五%であるにもかかわらず、五・三%になっているんです。これは、手取りでは生活ができなく、貯蓄を取り崩してまで年収以上に消費せざるを得ない実態を意味しているのではないでしょうか。 全日本年金者組合女性部の実態調査、これは政府交渉のときに厚労省の担当者の方にもお渡しをしているので、ごらんになっているかと思うんですけれども、さまざまな実態が出されています。 その中で私が非常に心に響いたなと思うのは、家計の負担になっているのは何か、そのトップが実は食費なんです。四一%。つまり、生きていくためのぎりぎりの費用が負担だ。言いかえれば、ほかに削るものがないということなんですよ。節約できるものは、電気、ガス、水道など全て節約している、買い物は食べるものだけです、年金だけでは衣類を買うことができない、夏にはガスの元栓を閉めている、テレビの明かりで食事をしている、そういう実態も政府交渉のときに紹介をされました。 まず、こういう実態を大臣自身がどう受けとめているのか、それに応じて影響をどう考えるのか、もう一度お答えいただきたい。
○三井国務大臣 先生のおっしゃるとおり、その生活実態というのも私なりに認識しているところでございます。 しかしながら、社会保障を安定化させるためには、やはり消費税というのはどうしても必要だ、こういうぐあいに考えているところでございます。 いずれにしましても、最低保障年金制度につきましても、今、セーフティーネットというのも私たちは考えているところでございますので、ぜひそういうことで御理解いただきたいと思います。 また、現役世代の生活が苦しいということは当然理解いたしますが、しかしながら、高齢者にもやはり一部引き受けていただきたい。全世代でやはり負担をしていくということが必要だと思います。 そういう意味で、消費税については社会保障に充てるということにしたい、こういうぐあいに考えているところでございます。
○高橋(千)委員 一部引き受けていただきたいというお話がありました。先ほど櫻井副大臣も高齢者の貯蓄の話をされましたね。だけれども、政府の統計によっても、公的年金受給者の六割は年金だけが家計の全てなわけですよね。その実態と一部の貯蓄をたくさん持っている人とを一緒くたにしてはいけない。私たちはちゃんと、持っている人からもらってくださいということを主張していますので、混同しないようにお願いをしたいと思います。 さて、基礎年金の国庫負担を二分の一に引き上げる財源二兆六千億円は、年金特例公債の償還原資が消費税財源であり、今後も、平成二十六年度以降の消費税の増収分を財源としてということが明確にされました。 ただ、その消費税については、先ほど来も議論していますけれども、附則十八条の三によって、経済財政状況の激変にも柔軟に対応するとあるわけで、経済状況が回復しない場合、増税できない場面も当然生まれると思います。 そうすると、今回の特例公債は既に先取りをしてしまっているわけですから、穴があくことになっちゃうわけですよね。どうなるのでしょうか。どうするつもりでしょうか。
○櫻井副大臣 先ほど三宅委員に対しても御答弁させていただきましたが、我々は、まず一つは、消費税を上げられる環境をつくっていきたい。これは、済みませんが、消費税を上げるためだけではなくて、日本の経済を活性化するというのは、これは消費税の問題だけではなくて、これは共産党さんを含めて全ての議員の方々が同じ思いだと思っております。 その上で、そのようなことが起こらないようにすることが、これはまず努力するべきことだと思っていますが、そうできなかった場合については、先ほども御答弁申し上げましたとおり、状況が変わったわけですから、その時点で、どういう形でそのことについて手当てしていくのかということは考えさせていただきたいということでございます。 それから、もう一点だけちょっと申し上げておきたいことがありますが、我々も負担増を望んでいるわけでも何でもないということ、このことは、これは御理解いただきたいと思っています。 ただし、今の状況で、逆に申し上げれば、超高齢社会を迎えて、年金の給付や、それから医療費、それから介護保険料などがどんどんふえていきまして、平成三十七年には現在のレベルの一・五倍まで給付水準が膨れていくわけです。そうすると、これを一体どうやって手当てしていくのかということは、これは社会全体で手当てせざるを得ないわけです。そうすると、おっしゃるとおり、負担できる方々が負担されるというのは、これは当然のことだと思いますが、では、どこまでの方々にそういった御負担をお願いするのかということだと思います。 それから、先ほど消費税のお話がありましたが、だからこそ、消費税を引き上げた際に低所得者対策もきちんと行っていきましょうということは盛り込んでありますので、そういったこと全体を含めて議論をさせていただければありがたい、そう思います。
○高橋(千)委員 時間がちょっと限られておりますので、今の提言に基づいて私もさらに反論したいところですが、次の質問にまず答えていただきたいと思うんですね。 というのは、経済活性化を望んでいる、当然であります。私たちもそういう提言を出しています。問題なのは、穴があいたら困るから絶対増税できるようにしなければならないということではないんです。修正合意で、向こう三年間、法案なしに赤字国債が可能となるといいます。これはとんでもないことであります。また、増税できなければ順繰りに赤字国債で穴埋めするとでも言うのでしょうか。 私は、そういうことではなくて、今回の措置によって基礎年金の二分の一国庫負担は既に法定化されるわけですよ。その差、三六・五%という計算も必要なくなるんです。つまり、この基礎年金の財源を増税とリンクさせるべきではない、こういうふうに思いますが、いかがですか。
○櫻井副大臣 これは、二年前に財務副大臣を務めさせていただいたときに相当議論をさせていただいたんです。 社会保障の伸びが、現在毎年約一兆円ずつございます。これを、各省庁の支出を相当抑制して賄ってまいりましたが、今我が党が定めている中期財政フレームの中で申し上げると、結果的には、もうここのところが賄い切れなくなった。これは自公政権のときから、この制度をつくったときに安定財源の確保ができていなかったわけです。 結果的に、我々も埋蔵金を一生懸命探して手当てしてまいりましたが、決してそうならなかった。その結果として新たな財源を求めざるを得なくなったということでございます。
○高橋(千)委員 その話も、一体改革の委員会のときに、私、岡田副総理への質問で言っているんですよね。 一兆円の乖離と言いますけれども、二兆円もの増税を、その当時、国民にしているわけですよ。定率減税の廃止ですとか公的年金等控除の廃止、縮小ということで、これを基礎年金に入れると約束したんですから、それを流用してきたということを忘れてはなりません。財金の副大臣のときにさんざん指摘をされていたことだと思います。 それで、資料の三枚目に、さっき副大臣がおっしゃった低所得者対策ということだと思うんですが、最大で月額五千円の老齢年金生活者支援給付金、これが出るわけですけれども、これは実は納付実績に応じてなるわけですので、四十年間納付した方が、基礎年金月額六万四千円、これは物価に応じた額がこの程度になるだろう、それプラス五千円、満額でこれなわけですね。 ですが、二十年納付になりますと、半分になって云々で月額二千五百円ということと免除給付金というふうな形で、だんだん減っていって、十年納付、新しく十年ルールができましたけれども、月額千二百五十円にすぎないわけです。そうすると、足していっても二万円にならない。 これでは、無年金、低年金対策にもなりません。いわゆる基礎控除三十八万円から見ても、最低生活を割ることになるわけです。どのようにお考えですか。
○糸川大臣政務官 一体改革では、当初、低年金問題への対応として年金加算を行うということが提案されておりましたけれども、三党協議の中で、保険料の納付意欲を損なって、社会保険方式になじまない、こういう意見が出されたところでございます。 この意見を踏まえまして、年金加算については、三党合意において、年金制度の枠外で実施することとされるとともに、給付金の額を、保険料の納付意欲に悪影響を与えないよう、納付実績に比例するということとしたものでございます。 低年金対策としての効果とともに、年金制度への影響、この双方を考慮した結果としての判断であるということで御理解をいただきたいと思います。
○高橋(千)委員 五千六百億円を投じて低所得者対策だといっても、これでは、結局、最低生活も保障できないで、保護に頼らなければならないのか。そういうことを全体として考えたら、このような、つけ焼き刃と言ったら大変失礼ですが、数字合わせをすることよりも、取られるものを減らす、負担を減らす、そうして全体として最低年金の設計をつくっていくという方がずっと建設的ではないかと指摘をさせていただきます。 それで、障害年金は、基礎年金が月額五千円、一級の方は六千二百五十円給付されるといいます。 私は、ここで一つ提案をしたい。 無年金者救済のために制度化された特別給付金の受給者も、この五千円給付の対象とすべきではないかと思うんですね。この対象者がどのくらいいて、必要額が幾らか、このこともあわせてお答えいただきたい。
○糸川大臣政務官 先ほどの繰り返しになりますが、三党合意において、納付意欲というものをしっかりと、損なわないようにしていくということがございました。 先生御指摘のことでございますが、給付金の支給につきましては、こうした協議の経緯を踏まえまして、年金受給者の対象ということにさせていただいております。 人数と金額でございますけれども、平成二十二年度末の特別障害給付金の受給者数というのは、一級の方が二千百九十八人、二級の方が六千八百十四人の、合計九千十二人となってございます。この人数に、一級の月額六千二百五十円と二級の方に五千円ということを機械的に乗じますと、およそ五億七千万円となってございます。
○高橋(千)委員 こういうものは、五億七千万という額は、これはもう支給していいのではないか。実際には無年金障害者は十二万人と言われますので、やはりそこに向かっていくべきだ。特別給付金だって、本当は年金として出してほしいという中からこうしてできた制度ですので、一歩進めていただきたいということは要望したいと思います。 最後に、指摘にとどめたいと思うんですが、先ほど来、やはり若い世代との均衡ということが何度も言われます。後世にツケを回さない。しかし、今、現実に起こっていることは、子や孫の世代が、仕事もなく、年金保険料の肩がわりを親にしてもらったり、おばあちゃんのすねをかじっている、これが実態ではないでしょうか。もう将来世代に云々という事態ではないんです。今、年金生活者が支えているというのが実態なんです。 先ほど紹介した年金者組合の調査には、そういう実態がたくさん紹介されています。 成人の息子がいるが、病気のため働いていない。生活保護も受けることができなく、私の年金のみで暮らしている。糖尿病の息子が職を持っていない。こちらの年金も少ないのに頼られている。四十五歳の長男と二人暮らし。十年前から働かないので将来が心配だ。四十三歳になる息子の仕事がない。三十六歳の次女は仕事が安定していない。娘が一人親家庭で、孫のサポートもしていますが、いつまでやっていけるのか心配です。これはどこにでもある話なんですよね。 社会保障制度改革推進法に書いたように、社会保障は家族で責任をとれと言っているわけでしょう。これだったら、もう今現在もそういう状態に置かれているわけなんです。 だから、財源が少ないから高齢者はもっと負担せよとか、そういうことだけでは、もうとてもじゃないが、潤いのある社会保障どころか、あしたの安心も築けない。 非正規が当たり前の雇用のあり方を抜本的に変えて、安心の社会保障制度で、むしろ購買力をふやしていく、そういうプラスの方向に切りかえていかなければならないということを指摘して、終わりたいと思います。
○長妻委員長 次に、阿部知子さん。
○阿部委員 社会民主党の阿部知子です。 本日は、前回、三井大臣の所信に対する表明を、私が党務で来られませんで、照屋寛徳先生にお願いいたしました関係で、三井大臣の御就任に際して基本的なお考えをさらに伺うということで、御答弁は、申しわけありませんが、三井大臣にお願いを申し上げます。勝手で申しわけありません。 そもそもきょうは、年金法の改正、それも、国民にとって最も基本となる基礎年金、国民年金部分の改正でありますので、その理念に関する部分を大臣と質疑していきたいと思います。 現行の国民年金法、一九八六年、昭和六十一年にもとを置いておりますが、このときに、老齢基礎年金の水準を決定するに当たって、厚生労働省としては、恐らく、総務省の出されている全国消費実態調査に鑑みて、その中で、食料、家賃、光熱費、保健医療サービスなどを基礎的な年金の項目となさったと思いますが、これでよろしいでしょうか。大臣、お願いします。これはもう、申しわけありません、基本的なことなので。 もう一度読み上げますが、基礎的な年金の項目として、消費実態調査に基づく食料、家賃、光熱費。保健医療サービスは含まれませんでしたね、食料、家賃、光熱費、あるいはその他などで構成されたと見てよろしゅうございますか。
○三井国務大臣 御質問ありがとうございます。 昭和六十年の基礎年金導入当時、基礎年金は老後生活の基礎的な部分を保障するという考え方から、いわゆる衣食住に対応する消費支出を勘案して設定されたものと承知しているところでございます。
○阿部委員 その当時の総務省の調査の中で、人間が生活するのに必ず必要な、すなわち、いろいろな消費の動きがあっても固定的に要る部分、この部分をいわゆる支出弾力性と称して、総務省が、どの部分が、全体が動いても動かない、固定的に必要となる部分かという検証をいたしました。 そこには、今大臣の御答弁の食料、家賃、光熱費、プラス保健医療サービスというものも含まれておりました。保健医療サービスというのは、保険料ではなくて、いわゆる患者さんの窓口負担とか、医療にかかるときのサービスでございます。 そもそも、これらは生活をしていく場面で必ずや必要になる額であるという総務省の見解でありますが、厚生労働省としては、なぜ、基礎年金の額を決められるときにこの保健医療サービスというところを入れなかったのでしょうか。お願いします。
○三井国務大臣 憲法の第二十五条には、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」と規定されております。 一方、この規定を踏まえまして、国が、国民生活の維持向上に寄与するため、具体的にどのような措置を講ずるかについては、立法府の広い裁量に委ねられております。必ずしも基礎年金の水準を保健医療費を含めて考慮することまで義務づけているものではないと考えているところでございます。 基礎年金の給付水準につきましては、給付と負担のバランスや、長期的に年金財政が持続可能であるかなどの観点とあわせまして考えることが必要だと考えております。
○阿部委員 基礎年金ですから、先ほど申しましたように、総務省から見たら必需品だと言われている医療支出項目が、厚生労働省が組み立てた基礎年金の中にはそもそも含まれませんでした。私は、ここから今に至る問題がそもそも派生していると思いますので、その観点から伺わせていただきます。 その当時、生活保護についても、その水準をどこに置くかというさまざまな考え方がございましたが、ちょうど、この昭和六十一年をさかのぼること数年ですが、二年ほどの差でしょうか、生活保護水準にあって、水準均衡方式というのをとって、これも、総務省の家計の支出の中で、必ずそこが必要とされているものを生活保護水準といたしました。簡単に言えば、繰り返しになりますが、医療部分、医療支出。保険料ではありません、窓口負担部分が生活保護の基本と置かれたわけです。 生活保護は、憲法二十五条に規定する、全て国民は健康で文化的な最低限の生活を営む権利というものを体現したものでありました。今、大臣のお答えは、さまざまな均衡、政策的な判断でそこは含めなかったということでありますが、資料の一枚目を見ていただきますと、このことはより明確になってまいります。 これは実は、平成二十四年二月十四日、今回の低所得者等への加算についての審議をいたします、社会保障審議会の年金部会に出された資料であります。 上の段、基礎年金を満額でもらわれて六万五千七百四十一円。基礎的消費という部分が、食料や住居や光熱費などでありますが、これが六万七千八百十九円。ここにおいてももう既に基礎年金は基礎的消費を下回っておるのですが、さらにそこに保健医療を加えると、七万六千百五十六円となります。すなわち、今の基礎年金では、医療に対する支出は全く賄われることがないという体系になっております。 このことについて、もう繰り返しですが、まず大臣の御所見を伺って、次の質問に行きたいと思います。
○三井国務大臣 年金は、現役世代に構築した生活基盤や、また老後の備えとあわせまして、一定の水準の生活を可能にするものであると思います。必ずしも年金だけで老後生活を賄うというものではないと思います。 こうした考えを踏まえまして、基礎年金の水準は、高齢期の衣食住を勘案いたしまして設定しております。夫婦二人で見ますと、衣食住を賄う基礎的消費支出を上回る水準であります。
○阿部委員 でも、大臣も御承知のように、今、高齢者の単身世帯が著しいスピードでふえています。そして、医療にも結果的にはかかれません、今の年金の満額もらっても。私は、このことは極めて深刻な社会状況にあると思うんですね。 三井大臣は、もともと民主党の中でも、御党の言い方で言うと、最低保障年金七万円という額を提案されておりますが、この根拠は何でしょうか。何を七万円としてお考えになったのか。 マニフェスト等にも書かれておりますし、この点について、我が党は最低保障、暮らし保障年金ということで提案しておりますが、考え方、御党はどのようなものを最低保障年金として項目立てなさるんでしょうか。お願いします。
○三井国務大臣 今の、まさに基礎的年金のことを考えますと、やはり低いのではないかということもございまして、七万円ということを設定させていただいたということであります。
○阿部委員 私は、三井さんはすごくお人柄がいいから、余り意地悪おばさんでやりたくないのですけれども、でもやはり、試算根拠、子ども手当の場合も試算根拠がおありになったんですよね、実は。 やはり、国民に納得してもらうには、私たちはこれとこれとこれだけはあなたの暮らしを支えますよというのでなければ、その財源のとり方は違うんですけれども、私は、民主党に最低保障年金の考えは捨てていただきたくないんですね。 財源は私どもは消費税と考えませんけれども、実は、年金部分をしっかりとこれだけ国民にお約束できますとやらないと、先ほど申しました、生活保護では医療費の扶助があるわけですよ、どう考えても、生活保護の方が実際に医療にもかかれる状態になってしまうわけです。今、生活保護の方を下げよう、下げようと言いますが、そんなことをしたら社会がもちません。 そこで、次回質問の機会があるかどうかわかりませんが、御党の七万円の根拠、糸川さん、いいですか、それ、答えてくれますか。 では、それはかえさせていただいて、とにかく三井大臣の御認識としては、今の基礎年金では足りないらしい、七万円くらいはあった方がいいだろうと、落差があるということは共感をいたしていただきましたので、それでよしとして、そして、そのただでも足りない基礎年金がどんどん減っていっているというのが、この間のずっと改革なんですね。 昭和六十一年、一九八六年に、月額五万円と決められた、先ほどの食料費、住居費、光熱費及び被服費、これは必要最低限、医療費は除いても五万円と決めて、六十一年に始まりましたね。そのときの、逆に、総務省の調査の今の四つの項目の合計は四万七千六百一円。だから、その四つをほぼカバーするくらいの基礎年金を決めたんですよ。ところが、どんどんこの消費実態調査と基礎年金の間が開いていったんですね。 三井大臣、御存じでしょうか、医療を入れない四項目でも基礎年金の額の方が消費実態調査を下回っちゃったのがいつであるか。これも投げてありますので、質問予告してありますので、お願いします。
○糸川大臣政務官 基礎年金の水準につきましては、平成六年以降、単身無業者の基礎的消費支出というものをもとに改定するのではなくて、全世帯の消費水準の伸び等を総合的に勘案して設定することとしてございます。
○阿部委員 そのとおりで、当時の基礎的消費の支出の実態は七万円だったんですね、平成六年。ところが、基礎年金は六万五千円になっちゃったんですね。すなわち、衣食住というところも欠くくらいの基礎年金になりました。 それは、先ほど糸川さんのおっしゃった、いろいろな勘案すべきものが、他の、一人世帯の消費水準、基礎的消費の伸びとかと勘案はいたしましたが、実はギャップは開くばかりでありました。例えば、平成十二年は、家計調査による基礎的な支出、医療費を除いても七万五千円あったものが、年金が六万七千十七円。五千円の開きの次は七千円と、どんどん開いてまいりました。 お手元の三ページ目をごらんください。 この上段には、単身高齢者の場合、今私は平成六年と十二年を御紹介して、既に逆転が実態で起きているよというふうにお話ししましたが、ここには、平成十四年から二十三年で比べてみて、基礎的消費支出、でも総務省の家計調査の医療費を除いた分、厚生労働省の考える基礎的消費支出と、下には老齢基礎年金額というものがございまして、これもずっと開いたままであります。 私がここで特にわざわざ赤で書き込みましたのは、これに医療費を、どのくらいかかっているか、家計調査の実態ですね、保険料を除く医療費を見ると、今の基礎年金額と一万円余りの差が開いております。 先ほど高橋委員のお話の中で、窓口負担を二割にしたら大変じゃないのというお話がありました。でも、二割にしないでも、単身の、おひとり暮らしの高齢者の実像で、もう一万円の開きがあるわけです。保険料においては低所得者の方のいろいろな減免がききますが、窓口の外来受診等はそうではありません。 私はぜひ三井大臣にお願いをしたいのですけれども、この医療費という問題、今、生活保護の方では、医療給付が三兆七千億のうちの約一・五兆余りを占めていて、何とか削減しよう、削減しようと言われますが、そもそもの構造は、御高齢者で年金だけでお暮らしだと医療費が出せない、すなわちかかれない、生活保護になっていかざるを得ないという構造を構造的にとっているんじゃないかと思うんですね。幾らいろいろな後発薬品を用いても、縮減できる額は厚生労働省の試算でも百六十億くらいだと思うんです。 一・五兆という膨大な医療費支出。私は、何とかこの方たちを生活保護に行かないで年金の中にとどめておくための策として、医療費というものに着目をしたわけです。医療費までがカバーされれば、何とか生活保護に少なくとも行かずに済む人があるのではないか。 大臣にお願いがありますが、御高齢者の生活保護に至る理由の分析のうち、医療という問題がどのくらいあるか。今、若い人では、失業という問題が働ける年齢層の生活保護をふやしています。では、高齢者ではなぜ生活保護になっていくのか。この分析はどうなっておるか、これは糸川さんでもいいです、おわかりだったらお願いします。
○三井国務大臣 今先生から御質問がございましたように、生活保護の約三兆七千億のうちの医療費というのは、今おっしゃられたとおり、約五割ぐらいあると私も承知しております。 今、高齢者の皆さんが生活保護に行かないようなセーフティーネットというのもしっかり構築しなきゃならないと思いますし、先生の御意見を踏まえまして、これから私どももしっかりと検討してまいりたいと思っております。 私も実は、新宿の福祉事務所にも視察に行ってまいりました。そこで、今レセプトの請求についても電子化になっている中で見せていただきましたけれども、やはり高齢者の受診抑制につながらないというようなことをしっかりと考えなきゃならないということを改めて認識してまいりましたし、今先生がおっしゃいました後発医薬品についても、実態、今百六十億というお話がございました。これがどこまで後発医薬品を使えるのかということも改めて検討しなきゃならない、こういうぐあいに考えております。
○阿部委員 高齢者層にも年金の給付抑制が加わってまいりまして、私は、今の経済の悪化、消費増税、特例水準の解消、どれも、もとが欠けているのにさらに下げるんですかと思います。 そして、実は、高齢者の医療扶助は、医療扶助の中の六八・三%です。一兆五千億の六八・三%は高齢者がお使い。当然かと思います。 他の質問は残しましたけれども、高齢者問題の、年金の、医療におけるアクセスの保障ということ、ぜひ大臣には御尽力いただきたいと思います。 終わらせていただきます。
○長妻委員長 次に、柿澤未途君。
○柿澤委員 みんなの党の柿澤未途でございます。 今回の年金特例公債、年金つなぎ国債の法案は、特例公債法案に位置づけられた、れっきとした、特例公債、赤字国債を発行することになるわけです。年金交付国債から形を変えて、民自公の修正によってこういう形になっていったわけですけれども、特例公債の追加発行なら追加発行でいいのではないかというように思うんです。 なぜ、わざわざこの年金特例公債というのを特出しして、しかも、消費税増税により得られる収入というのを償還財源として特定しているのか。これは要するに、新規国債発行枠四十四兆円、この枠外に位置づけるという、財政上のテクニカルな都合に基づくものにすぎないのではないか、こういうふうにも思います。 なぜ、この年金特例公債について、消費税増税により得られる収入を償還財源として特定して位置づけているのか、まず御認識をお伺いしたいと思います。
○櫻井副大臣 今、先生から御指摘があったとおりでございます。 要するに、我々も、二分の一の引き上げのための安定財源を確保すべく努力をしてまいりましたが、二十三年度からかなり厳しい状況になりました。二十三年度は鉄運機構の余剰金の一兆二千億があったものですから、これは結果的に復興財源に充てられるようになりましたが、ここが限界でして、その意味で、こういった形で措置をとらせていただいております。 問題はここにありまして、要するに、今の日本の財政をどういうふうに世界が見ているかということでございます、財政当局としてです。 つまり、財政当局として一番心配しているのは、国債の暴落もしくは金利負担がふえてくること、国債に対する信用力に対して一番心配していることでして、その意味で、中期財政フレームをつくっております。その中期財政フレームをきちんとした形で維持していくということが、これは国際的なメッセージにつながるということで、この部分をどう守っていくのかという議論をさせていただいた。その上で、今のような措置をとるということになったのでございます。
○柿澤委員 鉄運機構のいわば埋蔵金を年金の二分の一の財源として充当しておきながら、そこを丸ごととっていって復興財源に充てた。 こういうやり方で、逆に、年金財源に穴をあけて、消費税を充てる、こうしたことに道を開いた。これはこれまでの国会審議で私も実は指摘をさせていただいたところでありまして、結果として、消費税の増税の財源をそこに充当する、事実上、そういうスペースをみずから先んじてつくり出した、こういうことだったのではないか。うがった見方かもしれませんが、このようにも実は思っております。 それで、この財源の議論というのは、税率アップによる税収の確保と、また税収の自然増による税収の確保と、この両方を見ていかなければならない、こういうふうに思うんです。消費税増税法案の審議でさんざんやりとりされましたけれども、税率を単純にアップしても、税収がその分上がるわけではない。これは、平成九年以降の税率五%になってからの税収の動向を見ても明らかなわけであります。 そこでお伺いをしたいのは、消費税を税率アップして、その上がった財源で社会保障あるいは年金の財源を賄っていく、これが手法として本当に適切かということなのであります。 現政権も、また自公さんも、恐らく、消費税を事実上の社会保障目的税として使っていく、こうした視点を持っているように思われます。今後の社会保障費及び関係費、これが膨張していく、さらに全額税方式ということも言われているわけですから、その財源として消費税を充てていくということになると、これは、消費税率は一〇%どころか、将来的にはもっともっと上がっていくということになる可能性があります。 言うまでもなく、消費税というのは、全ての国民が納税の負担、税負担を実感する税であります。今は一〇%だが、今後は一五%、二〇%になっていくと思えば、消費を冷え込ませ、景気を悪化させる、こうした効果は絶大だというふうに思います。つまり、消費がその分冷え込む効果を持つ。 そうなると、先ほどの税収の自然増ということでいえば、上がらなくなっていく。消費税の社会保障目的税化という方向性を志向することによって、結果として、その財源を確保することにかえってマイナスの効果をもたらすことにもなってしまいかねないのではないかと思います。 その点、消費税の社会保障目的税化ということについて、どのように考えているのか、改めて見解をお伺いしておきたいと思います。
○三井国務大臣 社会保障目的税化するということは適切かという御質問だと思いますけれども、今回の社会保障と税の一体改革では、消費税収は官の肥大化に使わない、また全て国民に還元することを明確にするために、消費税を全額社会保障財源に充てるということにしております。 また、消費税の引き上げの必要性についてでございますけれども、我が国の一般歳出に占める社会保障関係費の割合は五割を超えています。さらに、毎年度一兆円規模の社会保障の自然増が生じておりますし、給付に見合った負担が確保できないという状況であります。 一方、消費税は、税収が経済の動向に左右されにくいということが一点、それから、勤労世代など特定の者への負担が集中しないという特徴がございます。 高齢化社会における社会保障の安定財源としてはふさわしいと考えているところでございまして、給付に見合った負担を確保し、社会保障の持続可能性を図るためにも、社会保障財源を安定的に確保するという観点からも、消費税を引き上げることが必要だということで、御理解賜りたいと思います。
○柿澤委員 税収が安定的で、なおかつ特定の方に偏らない、偏在性が低いというか、そういうこともパラレルに言えると思いますけれども、こういう税目というのは、我々は消費税は全額地方財源にと言っているわけですけれども、例えば、地方財政にとっても極めて重要な財源であるわけです。 そういう意味で申し上げれば、社会保障政策の根本というのは、そもそもその本質が、ある種、所得の再分配、そういったところにあるわけですので、そういう意味では、私たちは、こうした再分配の財源を、逆進性が明らかにある消費税という税目に求めるのではなくて、例えば、所得税の中でそれを行っていく、また相続税の課税ベースの拡大によって行っていく、こうしたことをこれまでの質疑でも申し上げてきたところであります。 もう一度改めて申し上げておきますが、消費税というのは、全ての国民が支払っていることをたびたび実感する、こういう税目であります。つまり、税率アップによる負担増が消費を冷え込ませる、こうした効果が極めて大きい税目である。それが今後も社会保障関係費の増加によってどんどん上がっていくということが予想されるとなると、景気を冷やす効果は本当に大きい、結果として期待されるような税収が上がってこなくなるという、そうした負の影響をもたらす可能性が高い、この点をぜひ指摘しておきたいというふうに思っております。 また、大臣、社会保障財源として消費税を充当することが非常に適切だ、こういう御答弁だったと思います。 しかし、そうであるとするならば、今度、消費税増税法案の中で、全額社会保障財源に使うといいながら、結果的に、政党間の合意として、成長戦略並びに事前防災及び減災に資する分野に重点的に配分するかのような文言を附則十八条二項として入れているわけですね。これは、社会保障財源として使うと言っていたこと自体も、結果として三党合意によって揺らいでいるのではありませんか。 結局、お金には全く色がついていないので、後から説明すれば、どういうふうに上がってきたお金を充当しようが当面はいいんだ、こういうことになってしまっているのではないかと思うんです。どこから上がってきた税収、財源をどこに使っていくことになっているのか、本当のことを言って国民から見ると今もってわからない、そういうことになっているのではないかというふうに思います。 何か御答弁ありますか。
○櫻井副大臣 まず、ちょっと最初のところに戻って大変恐縮ですが、あの当時の鉄運機構の一兆二千億をなぜ復興財源に回したのかと申し上げますと、あの当時、増税をしないで財源を何らかの形で確保しなければいけない、そのためにああいう形でやらせていただいております。 それから、今のお話の中で、我々は必ずしも、すべてが消費税だけで解決できる問題だとは思っていないんです。例えば、社会保障費の総報酬割を実現しようとか、今の社会保障制度の中でもかなり不公平な部分がございますから、こういった点もきちんとした形で手当てをしていかなきゃいけないんだと思っています。 それから、将来像として、どこまで負担割合を皆さんにお願いできるのか、それを税負担にするのか社会保障負担にしていくのか。これは、超高齢社会になっていけば当然議論しなければいけないことであって、現時点では消費税でお願いしていますが、未来永劫、消費税をずっと引き上げていこうということではなくて、その後で、またその時点で何がふさわしいのかということを検討することだと思っています。 先生から今お話がありましたとおり、理想は、税率を上げないで、景気が回復して税収が上がってくるような、そういう社会をつくっていくということがまさしく私も理想だと思っています。ですから、そのために一体どういうことを手当てしていけばいいのかということは、これはまた別途やらなければいけないこと。 しかし、一方で、社会保障費がこれだけふえてきたときに、何らかの形で安定財源を求めなければいけないというのもこれまた事実ですよね。今お話がありましたが、ほかの財源で、例えば所得税なりそれから法人税というお話がありますが、法人税に関して申し上げれば、世界と競争する際に引き下げてくれということが出てきていて、そうなってきた際に、結果的に、消費税というのが安定的なので財源として今のところいいのではないかということで、ここに求めてきたということでございます。
○柿澤委員 法人税の話は私全然していないので、どこからそれが出てきたのかと思いますが、続けます。 消費税を社会目的税化すれば、国民はさらなる将来の際限のない税率アップを予測して消費を抑制する、デフレ継続と景気悪化をもたらす効果は大きいというふうに私は申し上げました。 そして、新たに自民党の総裁になられた安倍晋三総裁は、現状のデフレが続けば消費税増税は実施しない、こういうふうにおっしゃっておられます。 消費税増税法案の附則十八条、いわゆる景気条項にある名目三%、実質二%の経済成長率を増税実施の条件と考えるならば、現状のデフレが継続しているままだと、二〇一四年四月からの増税が実現しない可能性があるのではないかと思います。 きのうの予算委員会でも、未成立の特例公債法案の代替の資金繰りの手段として、予算総則にある財務省証券二十兆円を発行すればいいではないか、こういう我が党の江田憲司幹事長の質問に対して、償還の裏づけが担保されていないものを発行するのは財政法上認められていない、こういうふうに見解が財務大臣より述べられておりました。 私たちは、この説明は財務省がみずからつくった自縄自縛だと思いますけれども、しかし、同じ論理でいえば、この年金特例公債の償還財源の担保も十分でないということになってしまうのではないかというふうに思うんです。だって、増税が実現するかどうかもわからない、景気条項の名目三%、実質二%が増税の停止条件だと解釈される可能性があるわけですから。 この年金特例公債は、今、消費税増税分を償還財源として充てるということになっているわけですけれども、これによって本当に償還財源の担保は十分と言える状況にあるのかどうか、お尋ねを申し上げたいと思います。
○武正副大臣 お答えをいたします。 十八条についてひもとかれましての御質問というふうに承りましたが、経済財政状況の激変に柔軟に対応する観点から設けられた規定でありますが、一項では、必要な措置を、二項でも、施策を検討、三項が、そうした激変対応の措置を講ずるといったことでの条文でございます。 ただ、当該規定に基づく措置を講ずる場合でも、その内容は、税率引き上げを停止するかも含め、その時点の経済財政の状況等を踏まえて適切に判断されるべきものでありまして、仮に消費税率引き上げを停止することとなる場合は、年金特例公債の償還も含めた社会保障の充実、安定化の財源をどのように確保するかについても、その時点で検討されることになると考えております。
○柿澤委員 ですので、償還可能性が担保されていない、こういうことをもって、今、特例公債法案が未成立の状態の中で、資金繰りをするためのつなぎ国債といいますか、財務省証券発行を認めない対応をしているわけですよ。それで、地方交付税の支払い延期とか、大変な迷惑と混乱を地方や関係者に与えている。こういうことを一方でやっておきながら、本当のことを言って将来的に財源が担保されているかどうかもわからない、こういう特例公債を発行するというのは、説明として相矛盾をしている、こういうことになってしまうのではないかというふうに私は思います。 結局、冒頭申し上げたとおり、今の新規国債発行額四十四兆円を上回ることはしませんでしたよといいながら、何か別枠のものを設けて、そして、それとこれとは別だということで、合算されて新規国債発行ということになることを避ける、いわば財政上の極めてテクニカルな、いわばトリックと言ってもいいような手法にこの年金特例公債というのは利用されているだけなのではないか、こういうふうに思えてなりません。 もう一つ、先送りを続けてきたマクロスライドをようやく発動することになったわけです。ところが、なぜか、特例水準の解消の実施のスタートが平成二十五年十月一日からということになっているわけです。 もともと平成二十四年十月一日からの予定だったわけですので、これは間に合わないので単純に一年延ばしたんだ、こんなふうにおっしゃるのかもしれませんけれども、特例水準の解消がおくれればおくれるほど、余分な国庫負担がかかるわけですね。 私たちは修正案で、後ほど、平成二十五年四月一日からの特例水準の解消というのを提案いたしますけれども、これだと、平成二十五年十月一日からの、要するに皆さんが提案をしている実施と比べると、かかる経費が一千二百億円も少なくなるんです。 これは、結局、来年七月に参議院選挙があって、衆議院選挙だって任期満了の八月になるかもしれない、だから、それが終わるのを待って年金減額を行おう、こういう意図ではないんですか。選挙前に年金減額したら高齢者層の反発を食うので、それを回避するために余計な一千二百億円もかけて先延ばしをする、こういう意図なのではありませんか。 修正案提出者にお伺いをしたいというふうに思います。
○岡本(充)委員 もともと政府案で、政府・与党として予定をしていたのは、残念ながらもう過ぎてしまいました本年の十月一日であったわけでありまして、その実施を目指してきました。それを目指して、二月に法案を提出しました。二月に提出をして、法案が成立をして、十月というイメージだったわけです。その間に周知をきちっとしよう、こういう話でした。 今回、この法律が、十一月、もし成立をさせていただけるとしても、今おっしゃるように、一体どこから実施ができるか、検討しました。残念ながら、四月と十月以外で実施をするというのはテクニカルに難しい、こういうことでありまして、四月か十月かといったときに、先ほど話をしました周知期間等を考えると四月は厳しいということでありまして、十月から実施をして、しっかりと周知をして行っていきたい。 できる限り、委員おっしゃるとおり、国庫負担や年金財政への影響を避けるという趣旨は私ども持っておりますからこそ、今回のいわゆる段階ごとの引き下げについては一ポイントに上げさせていただいた、こういうことでもあります。ぜひ御理解いただきたいと思います。
○柿澤委員 本音と建前が私は乖離していると思うんです。その本音を糊塗するために、いたずらにテクニカルな方策に走って、そして全体像を国民から見て全くわからないものにしてしまっている、これが今の社会保障議論の混迷の原因ではないかというふうに思います。 こういうやり方には反対だ、このことを申し上げて、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○長妻委員長 次に、谷畑孝君。
○谷畑委員 過日、私は五十年ぶりに中学生の同窓会、約百人ぐらい集まって、非常に懐かしかったんですけれども、約二時間お話をしました。 その中で、二時間の話の中で、二つ話題になったわけですけれども、一つは、毎日日曜日で、一日を有益に暮らすというのは非常に難しいという話、これは皆それぞれが言っておりました。ちょうどもう私どもも六十五歳で、ベビーブームに生まれた団塊の世代ということであります。 二つ目は、私がこうして議員をやっているということをわかっているものですから、やはり年金ですね。自分も一生懸命に、現役時代、年金は幾らもらえるかということを計算したりしておったけれども、それでもやはり間違えた、思った以上に低かったということなんです。特に私には、全員、年金は下げぬといてくれと。 だから、これはみんなの願いだと思うんですね。同窓会へ行って、当たり前のことなんだけれども、高齢者にとってみたら、やはりこの年金というのが老後の生活の一番大事な根幹を担っている、こういうふうに実は思うんです。 それで、年金制度、この制度を維持していくということは、特に厚生労働省にとってみたら非常に大事だし、そのトップでもあります三井大臣も、このことが大事だと思うんですね。 その中で、この年金制度というものは、やはり、財政というのは保険料でもっておりますし、そして、受益と負担というものは明確でなきゃならぬし。私が副大臣のときにも、未納問題ということで私も委員の皆さんに徹底的にお叱りを受けまして、非常につらかったですけれども、反省、反省をしたわけです。 やはり、そういう未納問題、あるいは、これは長妻委員長が努力されて、消えた年金問題というものは、我々にとってみても、この大事さということを非常によく理解しましたし、そういうような問題もさまざまあります。 それにつきまして、厚生労働大臣の方から所見を、この年金制度を維持していく、そういうことについてのまた決意なり所見をお伺いいたします。
○三井国務大臣 谷畑先生も六十五歳ということでございますから、年金のことを御心配されていると思います。まさに、これを堅持することは私も同感でございます。 若いころには保険料を納めて高齢者を支えてきた、高齢者となったらその実績をもとに給付を受けられるという関係は堅持する。また、制度の信頼性を守る上で大変重要なことであると考えております。社会保障・税一体改革では、若い世代を含めまして、全ての世代の安心を確保することを目指しているところでございます。 このような観点から、年金財政の長期的な安定化を図り、この関係を持続して、国民の信頼を得られるよう努力していきたいと考えております。
○谷畑委員 よろしく、ひとつ気合いを入れて、維持のために努力をし、頑張っていただきたい、このように思います。 次に、国民年金の保険料の納付率についてお伺いいたします。できましたら、政務官の方でお願いをしたいと思うんです。 国民年金保険料の納付率は、平成三年度の八五・七%をピークにして、どんどんと下がり続けておるということです。それから、特に若年層、二十五歳から二十九歳までが四六・一%ということが平成二十三年度で言われております。そして、私の地元の大阪では、全体の納付率が四九・六八ということで、もう五割を割ってしまっているということだと思います。 特に、若い人たちが納付をしないというのか、弱い、そういうことは一体なぜなんだろうか。厚生労働省の調査では、年金制度の将来が不安である、あるいは信用できない、こういうことが一四・三%あるということですから、これはやはり非常に我々も留意して、信頼できない、そういうことを言われているわけでありますけれども、その点について、政務官、この納付率をどういうふうにしたら解決できるのか、あるいはまた、原因はそれだけのことなのか。いろいろありましたら所見をお伺いいたします。
○糸川大臣政務官 お答えをさせていただきます。 委員御指摘のように、国民年金の保険料の年度別の納付状況については、二十三年度の現年度納付率、これは五八・六%でございます。非常に厳しい状況でございます。 この納付率の低下についての原因でございますけれども、御指摘の、制度に対する例えば不安や不信感のほか、納付対象者の中で、納付率が高い六十歳前の高年齢者の方の割合が年々低下していることでございます。それから、収入が低くて安定していない臨時、パートの方の割合が非常にふえてきていること、被保険者の世帯の収入が減少していることなどが考えられるところでございます。 国民年金の保険料の納付率向上は大変重要な課題でございますので、未納者への納付勧奨や強制徴収の強化など、一層の収納対策の強化に取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○谷畑委員 特に、若い人たちが、年金制度の将来が信用できない、不安だというところをもう少し掘り下げてみると、やはり世代間の受給の格差が非常に大きいんじゃないか。今年金をもらっている方と、これから、二十代、あるいはこれから生まれてくる人たちが、自分が掛けた分、どれぐらい返ってくるんだろうということですね。統計もいろいろあるんだろうけれども、現在七十とか八十の方でもらっている方は、自分が今まで掛けてきた分の六倍多くもらえるんだというようなデータもあったり。 この格差という問題、これも、今まで厚生労働省は、いわゆる親の仕送りで、今まで苦労して貧乏の中から我々を育ててくれた、だから多少の格差は仕方ないんだ、こういうように、我々もそう説明をしたりするんだけれども、しかし、若い人たちにとってみたら、やはり、自分が掛けたものが返ってこない。こういう世代間の格差というのは、私は非常に大きなゆゆしい問題であるんじゃないかと思うんですね。 だから、将来、だんだん子供も少なくなってくるし、少子化になってくるし、賦課方式が本当にいつまでも維持できるのかどうか。あるいは積立方式という議論、これは必ず、古くて新しい問題で、常に議論されますけれども、そこらの問題もどう努力していくか、ここは非常に大事だと思うんですね。 これは通告していないけれども、もしも意見があれば。
○糸川大臣政務官 先生御指摘の積立方式というもの、それから現行の賦課方式というものがございます。 賦課方式は、今、現役の世代が既に支払ってございます。ここから積立方式に切りかえるということになりますと、現役世代の皆さんの非常に重い負担になることもございます。両方掛けなければいけないということになる。ですから、切りかえの問題等、まだ課題もございますので、またこれから検討させていただきたいと思います。
○谷畑委員 質問もいろいろと準備をしておったんですけれども、もう十二時近くになってきますから、端折って、なるべく短くして終わりたいと思うんです。特例水準は飛ばします。 それで、年金生活者の支援給付金法案についてなんです。 無年金があったり、あるいは低年金者という方、これは必ずたくさんの層がおられますね。やはり、昔、貧しかったり、生活に追われたり、そういうことで年金を掛けることができなかったり、あるいは年金そのものに対する無知というのか、そういうものもあっただろうし、そういうことで無年金・低年金者というのはたくさんおられると思うんです。 私は、これは年金制度の中でこの問題を解決していくことが非常に大事だと思うんですね。だから、そういう意味では、現行の年金制度の中でこの無年金あるいは低年金者をどう救済するか。今まで二十五年掛けなければ年金が成立しないというものを、今後十年、これは非常にいいことだと思います。それだけたくさんの無年金の皆さんを救済することになろうかと思うんですね。 ところが、今回の法案は、五千円を上限にして低年金者に対して給付をするということで、現行の年金制度から、別枠の福祉的給付ということになっているということなんだけれども、ここらの経過。 大臣、僕は、何回も言いますけれども、基本的には年金制度の中で、難しい問題もいろいろあるけれども、多少そこでいろいろと苦労してでも、その中での救済法を、支給する方がいいんじゃないか。それを別建てで福祉的給付というのは、多少やはり無理があるんじゃないか、ちょっとそんなことを思うんですけれども、そこらの点はどう考えておられるんですか。
○三井国務大臣 この給付金につきましては、低年金問題の対応といたしまして、当初は、年金制度の最低保障機能の強化のための年金加算といたしまして提案いたしましたが、三党協議の中で、保険料の納付意欲を損なうんじゃないか、また、社会保険方式になじまないという意見が出されまして、年金制度の枠外の福祉的給付として実施することとしたものでございます。 このため、福祉給付は、低年金問題に対応するための福祉的な仕組みであると認識しているところでございます。
○谷畑委員 だから、今回の法案は、私自身は、そういう低年金の皆さんを救済していくということは非常に大事なことだ、別にそれに反対するわけじゃないけれども、やはり法律の形として、年金制度の中できちっとしていく。 そういう意味では、民主党さんが最低保障年金七万円をこれからまた、今、マニフェストをつくるということで論議されているらしいですけれども、これがさらに生きていくのか死んでいくのか、これはよくわかりませんけれども、いずれにしても、そういう発想というのは百歩譲っても多少大事な発想だと思うんですね、できるできないは別にして。そういうように実は感じます。 と申しますのは、今回の別建てでも、本当の低年金の人たちが救済されるというよりも、六万四千円の皆さんが掛けてきた掛け数によってやりますから、満額もらえるのはそういう人たちであって、年金を掛けてきていない低年金者の皆さんが満額五千円をもらえるわけじゃないわけですよね。 だから、そこらも含めて、福祉的給付という苦労した制度にもかかわらず、なかなか救済できない点があろうかと思うんですね。これはもう回答はいいと思いますけれども、私自身はそういうように実は思っているということ。 それと、最後に、消費税を二年後に、あるいは三年かけて五%上げるということ。 私ども、さまざまで国政報告会をいろいろやっていきますと、財政再建というのは、ギリシャの問題等を含めて、国民の皆さんもよく認識をされつつありますよね。一千兆円とも言われる、もうこれ以上、次の世代の皆さんに負担を、自分たちだけが食い逃げをして、これから生まれてくる世代のところに全部そういう借金を押しつける、こういうことはやはりできない、これはもう国民の皆さんもそういう意識はあると思うんです。 そういう中で、僕は、消費税というのは、本来、目的税化するのじゃなくて、やはりきっちりと財政再建の道筋というものが非常に大事だと思うんです。しかし、消費税を上げるのには、これを福祉に使いますということで限定した方が上げやすいということで、どうしてもそういうことになるわけなんですね。 ややもすれば、福祉ということでやっていくと、やはり我々も議員である限り人気稼業ということで、どうしてもばらまきというのか、ちょっとここはばらまきしよう、ちょっとここはこうしようという、必ずそういう発想、これは私どもも議員のさがというのか、これでは本当の財政再建に私はならないんじゃないかと。 だから、今回の場合でも、五千円という額は、これは本当に低年金者に対する大きなパンチとして引き上げていく、そういうものに僕はなるのかどうか。そこら、これだけの問題じゃなくて、福祉の、社会保障の税との一体改革の中でそういう財政再建というものが非常に大事で、ぜひ福祉政策の中にも切り込めるものはしっかり切り込んで、めり張りをつけて、本当に救わなけりゃならぬところはちゃんと無理してでも手当てを、給付をつけていく。 こういう形をやはり議員全体が与野党を超えてやっていかないと、私は、財政再建というのはほど遠いのじゃないか。一言で言えば、バケツに大きな穴があいて、幾ら消費税をどんどん上げてみたって、全部じゃじゃ漏れになってしまうんじゃないか。私は常々そういうことを思います。 そういうことで、もうこれで終わりたいと思いますので、何か意見がありましたらその意見をお聞きして、終わります。
○三井国務大臣 御質問ありがとうございます。 社会保障の給付の効率化とそれから充実の両面の取り組みを進めながら、社会保障の機能強化と安定化を図ってまいりたい、こういうぐあいに考えております。
○谷畑委員 終わります。ありがとうございました。
○長妻委員長 以上で両案及び修正案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○長妻委員長 この際、第百八十回国会、内閣提出、国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案に対し、柿澤未途君から、みんなの党提案による修正案が提出されております。 提出者より趣旨の説明を聴取いたします。柿澤未途君。 ————————————— 国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案に対する修正案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○柿澤委員 ただいま議題となりました国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案に対する修正案につきまして、みんなの党を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 年金制度を将来にわたって安定的に運営していくためには、基礎年金国庫負担割合を二分の一とすること、特例水準を解消することは、これは実施すべき事項であるかもしれません。 しかし、国庫負担割合を二分の一とする財源を、消費税増税分を償還財源とする年金特例公債に求めることは、我が党の立場からは容認することができません。長引くデフレと不況という厳しい経済状況の中での消費税率の引き上げや、逆進性の高い消費税を社会保障の財源とすることに反対をいたします。基礎年金国庫負担の財源は、身を削る歳出の見直し等、他の方法により確保できると考えます。 また、世代間の不公平が生じている特例水準については、速やかに解消する必要があります。 このような観点から本修正案を提出いたしました。 修正の要旨は、第一に、平成二十四年度及び平成二十五年度について、三六・五%の国庫負担の割合に基づく負担額と二分の一の国庫負担割合に基づく負担額との差額を国庫が負担するものとする規定から、年金特例公債の発行による収入金を活用する旨を削除すること。 第二に、年金額の改定の特例措置に基づく年金額の水準の適正化について、平成二十五年度における適正化の割合を一・三%に引き上げること。 第三に、児童扶養手当等の手当額の改定の特例措置に基づく手当額の水準の適正化について、平成二十五年度における適正化の割合を〇・九%に引き上げること。 第四に、この法律は、公布の日から施行することとするとともに、年金額の改定の特例措置の段階的な解消等に係る施行期日を平成二十五年四月一日に繰り下げること。 以上であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○長妻委員長 以上で修正案の趣旨の説明は終わりました。 この際、後藤斎君外二名提出及び柿澤未途君提出の両修正案について、国会法第五十七条の三の規定により、内閣の意見を聴取いたします。三井厚生労働大臣。
○三井国務大臣 衆議院議員岡本充功君外二名提出の国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案に対する修正案につきましては、政府としてはやむを得ないものと考えます。 衆議院議員柿澤未途君提出の国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案に対する修正案につきましては、政府としては反対であります。 —————————————
○長妻委員長 これより両案及び両修正案を一括して討論に入ります。 討論の申し出がありますので、順次これを許します。高橋千鶴子さん。
○高橋(千)委員 私は、日本共産党を代表し、年金関係二法案並びに民主党、国民新党提出の修正案、みんなの党提出の修正案に反対の討論を行います。 二法案は、民主党がさきの通常国会で提出したものを、消費税増税を強行するため、国会審議とは別の場で自民党、公明党と協議を重ね、三党合意により修正し、提出されたものです。二法案のもとになる政府案も、今回の法案も、その財源を消費税増税に頼っており、賛成できません。消費税の増税は低所得者ほど負担が大きく、社会保障費の増大が税率のさらなる増大につながるという点からも、断じて認めるわけにはいきません。 以下、法案の内容について反対の理由を述べます。 基礎年金の二分の一国庫負担についてです。 法案は、必要な額を今年度と来年度、年金特例公債で確保し、その償還に消費税を充てることにしています。 そもそも、基礎年金の国庫負担二分の一は、国会決議に基づき、二〇〇四年の改正で約束したものでした。それが二〇〇九年まで先延ばしをされ、その間に、基礎年金二分の一の財源だとして定率減税の廃止や老年者控除の廃止、公的年金等控除の縮減など、国民に負担を押しつけられたのです。 にもかかわらず、今日に至るまで財源が確保されていないとして、いよいよ消費税増税で賄うというのはなぜでしょうか。流用をしておきながら再び国民負担で穴埋めなど、断じて許されるものではありません。 さらに問題なのは、二・五%の特例水準の解消です。 当時、厳しい経済状況のもとで、高齢者の生活に配慮するということで、年金額を据え置く措置がとられました。二〇〇四年の改正では、経済状況の好転によって自然に解消するとされていましたが、現状は厳しいままです。 介護保険料の値上げ、七十歳から七十四歳の窓口負担を二割に戻すことも検討されています。まして、特例水準解消の後にはマクロ経済スライドの発動など、さらなる給付の引き下げはとんでもありません。既に物価スライドで年々年金は引き下がっており、これ以上の引き下げと負担増には反対をいたします。 同時に、児童扶養手当などの各種手当にも連動させ、給付を削減させることは反対です。 なお、みんなの党の修正案も、消費税財源を削除するものではありますが、特例給付の解消で年金給付を削減するという点では同じであり、賛成できません。 低年金、無年金の解消は喫緊の課題でした。そのための最低保障年金の創設は、我が国が国際的にも約束していたものです。民主党の最低保障年金創設の公約は、結局、三党合意に縛られ、事実上棚上げにならざるを得ないことは明らかです。低所得者への給付法案は、年金制度そのものの改善でもなく、低年金の解決にはほど遠いと言わざるを得ません。 日本共産党は、消費税に頼らない、財政再建を提案しています。大企業、大資産家に応分の負担を求め、予算の使い方を抜本的に改めることで、安心の年金制度の実現、社会保障を拡充させることを求めて、反対討論を終わります。 以上です。
○長妻委員長 次に、阿部知子さん。
○阿部委員 私は、社会民主党・市民連合を代表し、国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案に対する修正案並びに年金生活者支援給付金の支給に関する法律案について、反対の立場で討論を行います。 また、みんなの党の修正案は、検討の時間、ゆとりなく、反対せざるを得ません。 まず、国民年金法の改正案についてです。 本法案は、さきの通常国会で、民主、自民、公明三党の強引な手法によって決まった消費税増税法による増収分を年金特例公債の償還財源として、基礎年金の国庫負担割合を二分の一にするものであります。デフレ下で社会経済に著しい影響を及ぼす消費税率の引き上げは行うべきではないとする社民党としては、この案は到底容認できません。 また、将来世代への影響を考えると、特例水準は原則として解消すべきでありますが、政府は、まず、みずからの経済見通しの甘さをこそ反省すべきです。 消費者物価指数の下落により、公的年金の支給額は二年連続で引き下げられており、特例水準の解消分が加われば、低所得の年金受給者にとって、その影響は非常に深刻です。 さらに、特例水準の解消がマクロ経済スライドの発動につながることも懸念します。マクロ経済スライドによる一律的な給付の実質カットは、特に老齢基礎年金のみの受給者に影響が大きく、医療にすらアクセスできない高齢者の貧困を助長し、生活保護受給に頼らざるを得ない高齢者もふえることでしょう。 次に、年金生活者支援法案についてです。 本法案は、民主、自民、公明三党の野合の産物であり、議会の形骸化そのものです。そもそも、年金制度の枠外での福祉的措置とされますが、年金保険料の納付実績等に応じて給付の額が決まるため、年金額が低ければ給付額も少なく、生活支援としての効果は薄く、限定的です。最大月五千円という額の根拠も明確ではありません。 さらに、逆転現象の防止とはいえ、低所得とされない人に福祉的な措置が行われることは道理が合わず、政策的効果に比べ、事務負担、事務コストが大き過ぎます。そもそも、保険料に応じて給付を行うという現行年金制度の原則をゆがめることになりかねません。年金制度は数理の分野であり、正確なデータ、徹底した数理計算、正確な年金記録、そして情報公開こそが、国民の信頼を得ることができるものです。 消費増税の批判をかわすために、福祉的な措置なるものを導入するというような安易な考え方は、決して容認できません。 以上、私の反対討論といたします。
○長妻委員長 以上で討論は終局いたしました。 この際、三井厚生労働大臣から発言を求められておりますので、これを許します。三井厚生労働大臣。
○三井国務大臣 先ほど、衆議院議員岡本充功君外二名提出の国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案に対する修正案、岡本充功君と申し上げましたが、後藤斎君外二名の提出の修正案でございますので、訂正させていただきます。 —————————————
○長妻委員長 これより採決に入ります。 第百八十回国会、内閣提出、国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案及びこれに対する両修正案について採決いたします。 まず、柿澤未途君提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○長妻委員長 起立少数。よって、本修正案は否決されました。 次に、後藤斎君外二名提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○長妻委員長 起立多数。よって、本修正案は可決されました。 次に、ただいま可決いたしました修正部分を除く原案について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○長妻委員長 起立多数。よって、本案は修正議決すべきものと決しました。 次に、第百八十回国会、内閣提出、年金生活者支援給付金の支給に関する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○長妻委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました両法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○長妻委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○長妻委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時十九分散会