予算委員会 第24号
- 発言数
- 299 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2012/08/24
会議録
○委員長(柳田稔君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に中西健治君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(柳田稔君) 予算の執行状況に関する調査についての理事会決定事項について御報告いたします。 本日及び来る二十七日は、外交防衛等に関する集中審議を行うこととし、質疑は往復方式で行い、質疑割当て時間は四百十四分とし、各会派への割当て時間は、民主党・新緑風会七十九分、自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会百四十五分、公明党六十五分、国民の生活が第一十八分、みんなの党三十五分、日本共産党十八分、社会民主党・護憲連合十八分、みどりの風十八分、新党改革十八分とすることとし、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりに行います。 ─────────────
○委員長(柳田稔君) 予算の執行状況に関する調査を議題とし、外交防衛等に関する集中審議を行います。 これより質疑を行います。山本一太君。
○山本一太君 今日は、参議院の予算委員会で野田総理に質問をさせていただく恐らく最後の機会になると思います。来週以降、参議院が恐らくもう野田総理を総理大臣としてお迎えすることは私はないと思っています。 これまで随分予算委員会で野田総理といろんなやり取りをさせていただきまして、随分と厳しいことも申し上げましたし、随分と失礼なことも申し上げたとは思うんですが、これは別に野田総理に個人的な恨みがあるというわけではなくて、やはり民主党政権には一刻も早く退陣をしていただくと、この政権に一日も早く退陣してもらうことが日本の国益であり日本国民のためだと、こういう確信があるからだということは申し上げておきたいと思いますし、今回の日本の領土をめぐる異常事態を目の当たりにして、私はその確信を一層強くしております。最後です。最後だと思うといろいろ思いもあるんですが、心を鬼にして今日も厳しくやらせていただきたいと思います。 さて、まず最初に、野田総理が韓国の李明博大統領に送られた親書が韓国側から送り返されてきたと、こういうことがございまして、その親書を返しに来た韓国大使館の館員を外務省が受入れ拒否したということになっていますが、ここら辺の経緯についてちょっと正確に、外務大臣、教えていただけますでしょうか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 経緯を説明しろと、こういうことでございますので。親書を、これは杉山局長から手渡しをしたわけでありますけれども、二十三日、在京の韓大使館員が親書を返すということだったようでございます。総理親書を返そうということであれば会えないということを事前に伝えてあった。けれども、同意なく当省を、外務省を訪問をしたということでございます。昨日、そのようなことが起きた。 そもそも親書を、首脳のですね、返すということは、これはもう外交儀礼上あり得ない話である、非礼な行為でございますので昨日受け取らなかったわけでありますけれども、結局、郵送で、今日午前、在京の韓国大使館から外務省に返送をされてきたということでございます。 この返送に関しては、言うまでもなく、先ほども申し上げましたけれども、外交慣例上あり得ない行為であって、大変非礼であり、遺憾であるというふうに思います。 ただ、今回、これを受け取って再び送るということは考えておりません。なぜかといえば、二つ理由があって、返すという理由の一つは竹島という文言を使っているということのようであります。ということは、少なくとも親書の中身について既に読んでいる、メッセージは伝わっている、そのことが一つ。もう一つは、やはりこれ以上親書をめぐって受け取った受け取らないということを続けるということは、我が国外交の品位というものを考えたときに好ましくないというふうに考えましたので、再び送るということはいたしません。 ただ、今日、私の方で申ガク秀大使を呼んで抗議をし、謝罪と撤回も含めて、先般の天皇陛下に対する発言ですね、しっかりと伝えるということをしたいと考えております。
○山本一太君 外務省は、郵送された親書を、結局送り返された親書を受け取ったということなんですが、改めて野田総理にお聞きしたいと思います。 野田総理が日本の総理として韓国の大統領に送った親書が送り返されてきたと。外交慣例上まさに考えられないことだと思いますが、これについて総理はどう受け止めていらっしゃいますか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) まさに外交慣例上あり得ないことだというふうに思います。本来、異論があるならば、反論があるならば、親書という形で送り返してくるというのがまさにあるべき姿であります。意見が違っても、コミュニケーションを図らないというのでは、これは建設的ではありません。 その意味では、こういう形で郵送で返されたということは誠に遺憾だと思いますし、その行為については、今日、今外務大臣もお話がありましたけれども、そのことについても抗議をしなければいけないと考えております。
○山本一太君 日韓関係、韓国は日本にとって大事な私は戦略パートナーだと思っていますが、しかしながら、日韓関係がこれだけ負の連鎖に陥ったと。あなたの政権でこういうことになったわけですね。つまり、この一連の領土をめぐる異常事態、これはやはり民主党外交のまさに負の遺産だというふうに私は思っています。鳩山内閣で日米外交、日本の外交の基軸ががたがたになって、そこに付け込まれて周辺諸国との外交もおかしくなってきたと。 あなたの政権でこういう事態を招いたということの認識、総理お持ちでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) あえてこの竹島の問題に限って申し上げますと、政権交代以降、歴代の外務大臣、前原外務大臣、松本外務大臣、それぞれが日韓の外相会議においては竹島の問題をきちっと主張をしています。小泉政権以降、自民党政権下、十四回の日韓外相会談がありましたが、全くこの問題取り上げておりません。玄葉大臣は外交演説で竹島の問題をしっかりと訴えました。等々、私どもは主張すべきは主張をし、そして毅然とした対応をこれからも取っていきたいと思います。
○山本一太君 まあよく総理、そういうことがおっしゃれると思いますよね。 もちろん自民党時代も竹島は韓国によって不法占拠されていました。北方領土はもちろんなかなか進展がありませんでした、返還については。でも、でも、韓国もロシアもそして中国も、ある程度の一線は踏み越えなかったんです。日本側に対する配慮から一線は踏み越えなかったんです。自民党政権時代に大統領が北方領土に行ったということはありません。ましてや、韓国の大統領が竹島に不法上陸したなんということはありません。 これはまさに民主党の、私はいつも言っているんですけれども、ザッツ・イナフだと、もう十分だと。イナフ外交のせいですよ。イは行き当たりばったり、ナは鳩山総理の発言に見られるナイーブなメッセージ、フは不必要な配慮だというふうに思います。今総理がおっしゃったことは全く説得力がないというふうに申し上げておきたいと思います。 さて、竹島の件ですけれども、三代の外務大臣が竹島についていろいろ主張をされたというふうにおっしゃいました。それでは、お聞きしたいと思うんですね。玄葉大臣、二十二日の参議院の決算委員会でしたかね、韓国による竹島の占領が不法占拠だというふうに初めておっしゃいましたけれども、ここでもう一度確認したいと思います。竹島は韓国によって不法占拠されているということでいいですね。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 韓国によって不法占拠されている、竹島はですね。そのとおりでございます。
○山本一太君 総理にもお聞きしたいと思います。 竹島は韓国によって不法占拠されているということですね。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) はい。韓国によって不法占拠されていると認識をしています。
○山本一太君 私がこの予算委員会の総括質疑とか外交防衛委員会で、何度総理とかあるいは外務大臣にこの韓国に不法占拠されているんですかということをお聞きしても、皆さんは何とおっしゃっていたかというと、法的根拠のない形で支配されていると、こういう表現をずっと使ってこられたわけですよね。 これ、今まで不法占拠されていると、こう言えなかった理由は、外務大臣、何ですか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 今の話は竹島ですか。
○山本一太君 竹島です。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 竹島ですね。 確かに、竹島について民主党政権になって法的根拠のない占拠という言い方に変えた、そういうところはあります。ただ、何回も、耳にたこだと思いますけれども、法的評価は変わらない、その表現はその時々の政策的判断。それはなぜかといえば、領土問題は交渉によって解決をする、二国間の関係全般、それらを考えて表現ぶりを考える。そういうことでございましたけれども、私は、それは、そこにはやはり、法的評価は変わらないけれども一定の考慮はあったのだろうと推測します。ですけれども、今回私は、大統領の上陸で、この機会にやはり、領土問題は領土問題でということもありますから、ICJへの提訴のみならず、今申し上げたように表現ぶりも変えたと。 ただ、念のため申し上げますけれども、北方領土に関する表現は自民党政権時代も含めて様々ございますから、その点は御理解をいただければというふうに思います。
○山本一太君 今、韓国の、竹島のことを聞いているんですよ。 今までは不法占拠と外務大臣は言わなかったわけですね、総理も言わなかったと。不法占拠というふうに表現を変えた、これはより韓国に対して強いメッセージを発信すると、こういう意味ですよね。
○国務大臣(玄葉光一郎君) それは、相手がどういうふうに取るかということだろうと思いますし、先ほど私が答弁をしたとおりでございます。
○山本一太君 外交というのは言葉が命なんですよ。総理とか外務大臣の表現というのは大事なんですよ。そういうごまかしを言わないでくださいよ、玄葉大臣。 今まで不法占拠って言わなかった、不法占拠と言ったら今度は韓国が抗議をした。つまり、今まで弱いメッセージを間違って向こうに送っていたということじゃないですか。そういうことをきちっと認識をしていただきたいと思います。 これは、不法占拠と変えた。何か、昨日の委員会か何か聞いていたら、玄葉大臣がいつものナルシスト的な言い方で、よく不法占拠って言ってくれた人もいるなんて自慢していましたけれども、そうじゃありません、あなたは間違ったメッセージを送ったんですよ。こういう誤ったメッセージの集積が今の日韓関係につながっているんです。そのことをはっきり申し上げておきたいというふうに思います。 さて、玄葉大臣、ちょっとここに昨日の答弁あるんですが、二十二日の、これおとといですね、決算委員会で、李明博大統領が竹島に不法上陸をしたと思っているというふうにおっしゃっています。総理も同じ認識ですね、李明博大統領は竹島に不法上陸をしたと、こういうことでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 不法に占拠しているところに上陸をしたということでございます。
○山本一太君 いや、不法上陸をしたかどうかと聞いているんですから、もうシンプルに答えてください、国民の皆さんはみんな見ていますから。 もう一回聞きます。韓国の李明博大統領は竹島に不法上陸をされたと、こういうことでしょうか。何でそんなふうにごまかすんですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 我が国の固有の領土に不法に上陸したということであります。
○山本一太君 これ、最初からはっきりそういうふうに言っていただければいいんだと思いますが、総理も今おっしゃいました、李明博大統領は日本の領土である竹島に不法上陸をしたと、こういうことでございます。 さて、今回の一連の韓国とのいろんなやり取りがありましたけれども、最も私たちが衝撃を受けたのは、李明博大統領の天皇陛下の訪韓に関する発言だったと。これはもう異論のないところだと思いますが、昨日、総理が、李明博大統領が陛下に謝罪を要求した発言について、謝罪と撤回はやるべきだというふうに答弁をされています。これ、謝罪と撤回はやるべきだというのはどういうことなんでしょうか。総理は李明博大統領に謝罪と撤回を求めると、こう言うべきなんじゃないんでしょうか。ちょっともう一度そこのところをお聞かせください。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 謝罪と撤回を求めるということであります。昨日の予算委員会の趣旨はそういうことですし、先ほど衆議院の本会議において、尖閣そして竹島、それぞれ決議をいただきました。その竹島に関する決議の中に、私、所信を述べさせていただきましたけれども、明快に謝罪と撤回を求めるとお話をさせていただきました。
○山本一太君 今総理が謝罪と撤回を求めるということをはっきり明言をしていただいたと思います。 この発言について、李明博大統領が天皇陛下の訪韓についてあの発言をした当日、玄葉大臣が一切コメントに応じなかったと。なぜその日に外務大臣はこの件についてコメントをされなかったのか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 私、あのとき日朝の問題で記者会見というかぶら下がりをしておりました。その時点では、率直に申し上げて、その報道を断片的に、何かそれらしい報道はあるんだと、こう聞いたんですけれども、内容について全く確認できていなかったので、そのように言ったということでございます。
○山本一太君 それは外務省としてすぐ確認するのが当たり前でしょう、こんな発言だったら。大体、翌日まで全く発信しないというのはどういうことなんですか。官房長官もあなたもこの件について何にも発信していないじゃないですか。 最初にコメントを求められたときの外相の発言には驚きました。聞いていないと、報道は承知していると。それだったら、そこできちっとコメントを出すべきだったというふうに私は思います。 政府が李明博大統領の発言当日にはいろいろコメントを避けていたんですけれども、翌日になると、急に今度、官房長官とか玄葉大臣が一斉にいろんなことをおっしゃり始めたということなんですけれども、これ何で一日たってこんな強硬になったんでしょうか。ちょっと教えていただけますか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) それは、事実確認できたからということでございます。
○山本一太君 いや、そうじゃないですよ。事実確認はその日にやらなきゃいけないんです。これはいつも民主党政権のパターンだから私は申し上げているんです。何かがあると後手後手できちっとタイムリーに発信をしないと。世の中の様子を見て、メディアの動向を見て、それでどうも政権に流れが来ていると思うと一生懸命コメントすると。ところが、やっぱりまずいと思うと急に腰砕けになると。これは尖閣の国有問題でもそうです。全ての問題においてもこのパターンがずっと続けられているということを指摘したいと思います。 さて、最初に威勢のいいことを言って沈黙してしまうというのがまさに野田外交の特徴なんですけれども、これ、安住大臣にお聞きしたいと思います。 安住大臣が日韓のスワップ協定についてかなりはっきりとした発言をされていると。私は、これは評価をしたいと思いますが、腰砕けにならなければいいなと思っているんですが、安住大臣は今、現時点でこのスワップ協定についてどういうお考えでしょうか。
○国務大臣(安住淳君) 一年前に韓国側からの要請を受けて、私どもとしては、韓国の経済の、また金融状況を安定させるために配慮をしたつもりでございます。しかし、残念ながら、韓国側からの報道を見ると、日本から何かお願いしてやったような話しぶりが出てきたものですから、皆さんから問われるまでもなく、私どもとしては正式に、そんな事実はないじゃないかということははっきり申し上げました。 ですから、私としては、チェンマイ・イニシアチブに基づく基礎としての部分はありますけれども、昨年の期限が切れるのは十月末なんですね、今年の、その時点でどうするかについては全く白紙の状態で臨ませてもらうということは明言しております。
○山本一太君 もう一回大臣に確認したいと思いますが、安住大臣の発言で、このスワップ協定は韓国側に手を差し伸べたものだと、こういうことでよろしいですね。
○国務大臣(安住淳君) 我が国はそれをやって何か、大変あれですけれども、何か困ることはないわけですから、これは当たり前のことで。ですから、そういう点では私は、日本の国民の理解があってこそそういう、これは五兆円近いお金で安定化を私どもはやったつもりなんです、それは世界経済にとっても大きな影響ありますから、感情に走って何かをするつもりはございませんけれども、国民の理解がなくしてこういうことはできないんだということをはっきり申し上げました。
○山本一太君 総理、安住大臣こうおっしゃっていますが、総理の口からもはっきり言ってください。この日韓のスワップ協定は韓国側からの要請で行われたと、日本側が手を差し伸べたものだと、日本にとって今おっしゃったように大きなメリットがあるというよりは韓国側にメリットがあるんだと、それでよろしいですね。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) スワップどうするかというときの、その当時の担当の財務大臣で、実質決断したときは安住大臣ですが、その前の段階をよく知っておりますが、これはあくまで韓国からの要請でございました。まさに韓国の金融等々を考えて、私どもとしてできることをどうしたらいいかという中での政策判断をしたということであります。
○山本一太君 総理にそれを今日はっきり言っていただいたことはよかったと思うんですが、いつものとおり遅過ぎるんですよ。さっき玄葉大臣がいつものような得意顔で、ナルシスト的な表情で、僕は不法占拠って言っちゃったもんって言いましたが、でも、私が何回聞いてもこの竹島は不法占拠されていないというふうに、不法占拠されているという表現を使わなかったんです。 何で今私がこのスワップ協定のことを安住大臣に聞いたかというと、私は昨年の予算委員会で総理にこのことを質問しました。日韓首脳会談でどういう成果があったのかと。総理の方から日韓スワップ協定という話があったので、これは韓国側に対して日本が手を差し伸べたのかという話をしたら、総理の答えは物すごく曖昧で、こういう厳しい経済状況の中で何が起こるのか分からないので、日韓の通貨スワップについての取決めを行わさせていただきましたと、韓国との関係においては、こうやって経済的な連携を大いに深めていこうということでございますとしか言っていないんです。その日韓首脳会談では例の朝鮮王朝儀軌を返し、このスワップ協定を、さっき安住大臣の言葉を借りれば、韓国側に手を差し伸べる形で締結をし、しかし日本側はほとんど何も得なかったんです。だから私は今ここでそう言っているんです。 その玄葉大臣にお聞きしたいんですが、玄葉大臣の発言に至っては、私、去年の外交防衛委員会で通貨スワップはどういう目的でやったんでしょうかと玄葉大臣にお聞きしました。玄葉大臣の答えは、お互いのためになるのではないかということでこのスワップの話が出てきたと、しかも、もっと言えば、かねてから財務当局間同士でずっと議論されてきたというふうにおっしゃったので、私がどちらが持ちかけたんですかとお聞きしたところ、外務大臣がこう言ったんですよ。いや、財務当局間でずっと進んできた話が仕上がってきたということが一つ大きかったと、ですから、そういう意味では、どちらか一方というよりは両国間で仕上がってきたと。 言っていること違うじゃないですか。虚偽答弁ですから、ちょっと答えてください。訂正してくださいよ、発言を。 外務大臣ですよ、外務大臣ですよ。いや、外務大臣。(発言する者あり)関連じゃない。外務大臣ですよ。
○国務大臣(玄葉光一郎君) いや、まさに財政当局間で議論してきたのは、先ほど来から総理も、また財務大臣も答弁をしているとおりだというふうに思います。 そして、たしかあのとき申し上げたんですけれども、もちろんどちらかといえば韓国側にとってプラスなんでしょうけれども、そのことも含めてまさに韓国経済そのものが発展をしていく、これだけ相互依存関係が、日韓関係、経済で進んでいる中で、その通貨の安定というのは必要である、そういう観点で私はそのときそういう合意がなされたものと、そういうふうに理解しています。
○山本一太君 いや、もう安住財務大臣の言っていることと違うと思いますよね。 今日、テレビで国民の皆さん御覧になっていますけれども、これが玄葉大臣の正体なんですよ。どちらから持ちかけたかということをお聞きして、はっきり答えなかったんですよ、玄葉大臣は。そういう感覚だから常に韓国に間違ったメッセージが行くんです。 安住大臣にもう釈迦に説法だと思いますが、スワップ協定については、韓国側は何度も日本側が言い出したものであって、なくても困らないというふうに言っています。まあこれは報道ベースですけれども、韓国の高官は、日本との通貨スワップがなくても韓国ウォンの価値が不安定になる状況ではないと、こう言っていますし、両国の相互利益のためであって、スワップ枠を拡充した際も日本側が先に提案したと、こう言っています。さらに、朝鮮日報、これも御覧になっていると思いますが、通貨スワップの拡充措置は、韓国側にも必要だったが、日本の輸出競争力に決定的に打撃を与えていた円高を解消するために日本政府にとっても必要だったと、にもかかわらず、安住財務相は通貨スワップ拡充について、あたかも日本が外貨不足に陥った韓国を支援するためにとった措置であるかのように歪曲したというふうに言っています。 これを受けて、財務大臣にもう一回お聞きします。 危機に備えて今七百億ドル拡充していますが、これ、百三十億ドルに戻すということを、期限が切れるわけですから一旦やったらいかがでしょうか。どうですか。
○国務大臣(安住淳君) そういう報道があったものですから、かなり高いレベルで直接こちらから問合せをいたしました。韓国の関係省は、その中では、そういうことは一切申し上げておりませんと、大変そういうことであれば、そういう報道があったことは残念ですとは言っているものの、我が国の国民や私どもの受け止め方としては極めて遺憾であり、これは明らかに事実と違いますので、訂正を求めたわけであります。 そこで、チェンマイ・イニシアチブの問題がまずありますから、通貨が不安定になることは日本経済にとっても好ましいことではございません。日韓の関係は、金融の部門でいえば、やはり日本の金融機関をメーンバンクにしている企業も結構ありますので、韓国には、そういうこともいろいろありますから、私どもとしては冷静に対応しないといけないと思っています。日本の企業がそれで打撃を受けたら、これは元のもくあみになりますので。 そういうことは勘案しながらも、先ほど申し上げましたように、こうした、外為で苦しんでいたのは事実ですから、韓国はウォン安でドルがなくなっていくわけですから、そういう中で、我が国としてはそうした経済的な関係を含めて配慮をした上で総理の御決断もあってスワップをやったことで、韓国のウォンも韓国経済全体も昨年の秋以降私は安定したということはあるし、そういうことに対しては事実ですからしっかり私は韓国に認めていただきたいと思いますが、十月末に、先ほど申し上げましたように、上限を上げた部分は切れますから、期限が、そこに対してどういうふうに臨むかは、現時点ではですよ、何もなければもしかしたらそのまま延長ということもあると思いますけれども、今の時点では全くこれは白紙として、白紙に戻して考えさせていただかないといけないと思っています。
○山本一太君 総理に改めてお聞きします。 今の財務大臣の御答弁、もうそのまま総理も同じお考えですね。つまり、この通貨スワップの見直し、これは今決めろということじゃありませんが、これは見直しの具体的な対応策の一つとしてこの通貨スワップの見直しというものは政策の選択肢にきちっと上がっていると、こういうことでよろしいでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 基本的には、日韓関係というのは未来志向でいきたいというのは、去年首脳会談で確認をしたことだったんです。その一環で出てきたことが、一つは経済面でいうとこの通貨スワップ、要は欧州の危機がアジアに伝わってこないためにチェンマイ・イニシアチブを強化する、そして日韓スワップをつくるということの一環だったんですね。あるいは、安全保障、防衛面ではGSOMIAをちゃんとやろうとか等々、具体的、実践的にやっていこうという、元々根っことしてはある話です。 私は、これからもそういうものは模索したいと思いますけれども、非常に今の関係の中で、このスワップに対する評価等々、今の、これ報道だけでは判断してはいけないと思いますが、そういうものはよく見ながら、十月に期限が切れますので、それまでは今白紙で臨んでいくという財務大臣の姿勢で結構だというふうに思います。
○山本一太君 野田総理の方からも、韓国とのスワップ協定の見直しというものがこれは対応策の一つの選択肢だということは今日はっきり明言をいただきました。 もう一つ出ている話で、韓国の国連安保理の非常任理事国入り、これについて日本政府は反対すべきだという話が選択肢として出ているというような報道がありますが、これについては外務大臣はどういうふうにとらえていらっしゃいますか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 私は、あえて今委員が言われた特定のことをこの場で申し上げるつもりはありませんが、様々なその措置のためのメニューを検討しているということでございます。
○山本一太君 総理は、この韓国の非常任理事国入りについて日本が反対すると、こういう対応策についてはどうお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 今後とり得る措置については政府全体で、それぞれの省庁でいろいろあると思うんです、そういうことはきちっと検討しなきゃいけないと思いますが、個別のことで踏み込んで今言う段階ではないというふうに思います。
○山本一太君 これは私も外交的に一つの選択肢だと思いますが、国連機関に一応勤務した経験もある立場からいうと、非常任理事国に立候補した韓国を日本が応援しないと表明すると。しかし、例えば韓国が当選した場合の影響とか、いろいろそういうところもきちっと考えて、やはり、ただ日本が一国で反対するというだけではなくて、もしやるのであれば、更に踏み込んだキャンペーンをやるみたいなことを考えないとなかなかこの選択肢というのは取りにくいということで、ここは慎重に、戦略的に考えていただきたいということを申し上げたいと思います。 もう一つ、さっき親書の話をいたしました。総理の方も、これはもう考えられないような対応であると、たしか常軌を逸しているというようなこともおっしゃっていましたが、それについて総理はどういうふうな具体的な対応を考えているのかということで今いろいろとお聞きをしてきたんですけれども、ロシアで行われる九月のAPEC、この首脳会談で例えば日韓の首脳会談をやらないと、こういう選択肢も総理はお考えなんでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 本来は、どんな状況の中でもシャトル外交をやっていこうということをずっと申し合わせてきました。去年もそういうことを実現をしたわけです。 基本的には、どんな状況の中でも全体に悪影響が出ないように、大局観を持った冷静な議論というのを首脳間でやるということは、私は基本的にやりたいと思うんです。ただ、親書すら返されるような冷静さを失っている状況の中でそれをやることのプラスマイナスということは、これよく考えなければなりませんので、もうちょっとこの状況を注視をしていきたいというふうに思います。
○山本一太君 竹島を武力で取り戻すという現実的な選択肢は、これはないと私は思いますから、やはり日本がすべきことは二つで、二度と韓国大統領の不法上陸を許さないということと、もう一つはやはり国際的にしっかりこれをPRしていくということ以外にないと思いますが、例えば来年度の概算要求で、PRのための組織をつくって予算と人をもう大幅に増やすべきだと思いますけれども、これについて何か具体的なお考えが今あるんでしょうか、政府の方に。
○国務大臣(玄葉光一郎君) これ、本来は内閣府も絡むものですから官房長官かもしれませんけれども、いらっしゃっていないので私が答弁いたしますが、やはり竹島に関する政府の体制、これは強化する必要がある。その強化するに当たっては、今御指摘があったように、予算も含めて、また人も含めてということではないかと私自身は思っておりますが、政府全体で、関係閣僚で先般も集まってこの議論をいたしましたので、具体化をできればというふうに思います。 ただ、そのときに、昨日も申し上げたんですけれども、北方領土の方にしわ寄せが行かないように、北方領土は北方領土でしっかりやっていく、そして竹島は竹島でしっかりやっていく、このことが大切だというふうに考えております。
○山本一太君 これ、ある意味でいうとPR合戦になってくるわけなんで、そこはしっかり外務省を中心に戦略を立ててやっていただきたいということはお願いしたいと思いますが、もう一つ気になるのが、オリンピックで政治的なメッセージを発したというあの事件なんですけれども、これ、サッカーの日韓戦の後で韓国の選手が竹島は韓国の領土だというメッセージを掲げる、こういう事件がありました。これについて総理はどんなお考えをお持ちでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 平和の祭典というときに、そしてスポーツのこういう場で政治的な動きをするということは、これは控えるべきであったと思います。残念な行為だったというふうに思います。
○山本一太君 オリンピックで政治的なメッセージを掲げるというのは、総理御存じのとおり、例えば、シリアの選手がメダルを取ったらシリアの大統領が正しいとそこで言うとか、あるいはイランの選手がメダルを取ったら核開発は我々は正しいことをしているみたいなことを言うのと同じですから、これはやっぱり許されないことだと思うんですけれども、これ、日本がこの竹島問題について何かを言うのではなくて、韓国の選手がこういうことをやったということについて日本としてきちっと抗議をするべきだと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○委員長(柳田稔君) 玄葉外務大臣。
○山本一太君 いや、総理に聞いているんですよ、総理。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 気持ちは分かるんですけれども、まずはやはりオリンピックの、IOCですか、その対応をやっぱり見守った方がいいと思うんです、まずはですね。IOCでもまさにこういった政治的行動がオリンピックでなされたということを問題にしているわけですから、私はまずIOCの対応を見守るべきだというふうに思います。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 今の外務大臣の答弁のとおりで、いきなり政府がどうのというよりは、IOCがそういう問題意識を持っているし、だからメダルを授与されなかったですね、その当該選手に。そういう状況をちゃんと見守っていくということで、必要に応じて例えばJOCが物を言うとかということはあるかもしれませんけれども、いきなり政府が介入するというのは今の段階では早過ぎるんではないかと思います。
○山本一太君 今の段階では早過ぎるということは、どこかの段階では政府がきちっと抗議をするということなんでしょうか。これは……(発言する者あり)揚げ足取りじゃありませんよ、これは大事なところなんですよ。例えばIOCで全く処分がありませんということになったら、それをただ日本政府としては見ているということなんでしょうか。そのときには何らかの抗議をされる総理にはお考えがあるんでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 今は冷静に注視をしていくということだと思います。
○山本一太君 野田総理のそういう対応が私は常に国際社会に誤ったメッセージを送っていくんだというふうに思っています。 韓国の李明博大統領が竹島に不法上陸をした理由として一つ挙げられているのが、慰安婦の問題について日本政府が十分な対応をしてくれなかったと、こういうことが挙げられているわけなんですけれども、これは、野田総理が元はといえば日韓首脳会談でこの問題について知恵を絞るというようなリップサービスをしたことが私は原因だと思っているんですけれども、総理はその点どういうふうにお考えになっています。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 日韓首脳会談で慰安婦の問題を李明博大統領が言及をされました。背景としては憲法裁判所の判断があって言わざるを得なくなっていたんだろうとは思いますけれども、この問題については一九六五年にもう法的決着が付いているということは、日本の基本的な立場は明確にお伝えをしたつもりであります。その上で、人道的な見地から何ができるかということは考えてみたいという趣旨のお話はいたしましたけれども、法的な問題については決着しているということ、これについては明確にお伝えをしています。
○山本一太君 それが総理、違うんですよ。総理が日韓首脳会談で何らかの知恵を絞ると言えば、向こうは期待するんですよ、いろんな。 じゃ、知恵って何なんですか。具体的にどういう知恵を絞ったんだか、ここで教えてください。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) さっき申し上げたとおり、法的な立場、法的には決着付いているということは明確に言っているんです。知恵を絞ってその法的な解釈を変えるということはあり得ないんです。そのメッセージはちゃんと伝わっているはずなんです、我が国の基本的な立場は。 イメージは、かつて自民党政権のときもやられたアジア女性基金みたいなものがありました。そのフォローアップをやっています。そういう中で何かできることが人道的にあるのかどうかを考えるという意味の趣旨であるので、法的な問題で解釈を変えて知恵を絞るということでは全くありません。
○山本一太君 総理、法的な分野で、法的な面で決着が付いているだけじゃないんですよ。政治的にももう最終決着なんですよ。法的にも政治的にも決着しているんですよ。 その、じゃ総理の言う何らかの知恵、アジア女性基金のフォローアップというのは具体的にどういうことなんでしょうか、教えてください。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) いろいろプロセスの中では、何ができるか考える、それを相手はどう受け止めるかという、いろんなやり方はやってまいりました。我々としては全く何も動いていないということではありません。 どういう知恵があるかということを、お互いに知恵出そうということは水面下でやってまいりましたけれども、残念ながらこれが竹島上陸の理由になるというのは、これは領土の問題は領土でありますので、全く別の問題を理由にするというのは、私としてはやっぱり承服できない話であります。
○山本一太君 ちょっと総理の答弁、よく何をおっしゃっているか分からないんですが、知恵を絞ると言いながら、結局、具体的な知恵を絞る中身は何もないということなんですね。私は、具体的にどういうフォローアップがあるのかと聞いているんです、総理に。どういうことを、知恵を絞るといったときに総理の頭にあることはどういうことなんですか。あのアジア女性基金みたいなことをもう一回やろうということなんですか。それとも別の何か、さっきおっしゃった人道的な支援みたいなものを考えておられるんでしょうか。そこをはっきり言っていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 人道的な観点、かなり御高齢になっていらっしゃって、当該関係者ですよ、その人たちに対するメッセージとして何ができるのかということは考えてみたいという意味であって、具体的なそのときに何かイメージがあったわけではありません。
○山本一太君 いや、今の総理の答弁ではっきりしていることは、何らかの知恵を絞ると言っても中身は全くないということですよね。何らかの知恵を絞ると言えば相手側は期待をすると、鳩山元総理のトラスト・ミーとある意味でいうと似た私は構図だと思います。 続けてこの竹島の問題をお聞きしたいと思うんですけれども、玄葉大臣。武藤大使、十日に帰国しました。なぜその夜に武藤大使から報告を受けずに翌朝まで引き延ばしたんでしょうか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 武藤大使は、たしか夜の、何時ごろでしょうか、十時近くでしょうか、こちらに、羽田に着いたのは。私は朝一で、たしか七時ぐらいにはもう登庁して、八時から会ったと思います。 私は、帰ってきてすぐ会うというのと次の日の朝一で会うというのの違いというのは、私は率直に言って実質的な意味はないと思います。
○山本一太君 いや、そんなことありません。私は全然違うと思います。それはもう玄葉大臣の危機感のなさ、緊張感のなさだと思います。武藤大使は九時過ぎには恐らく羽田空港に着いておられたと思います。その後十分、玄葉大臣は武藤大使を呼んで報告を受ける時間があったと思います。 大体、閣僚会議をなぜすぐ、総理、招集しなかったのか伺いたいと思います、この竹島の問題の後。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 竹島に大統領が上陸をしたという八月十日、まず政府としてのメッセージを出さなければいけないと思いましたので、私自身が、ちょうど一体改革の法案が通った日でもありましたので、私としてこの竹島問題に対する日本の基本的な立場と、そして遺憾の意、抗議の意思を込めてのメッセージを記者会見で申し上げました。 その後に関係の局長等の会議等々を累次経た後に、李大統領の竹島上陸に関する関係閣僚会議を開きました。これは、幾つかの推移を見ながら必要な閣僚を集めて、方針としては、国際法にのっとった紛争の平和的解決のための周到な準備と我が国の立場についての対外発信を強化すること、あるいは竹島の領土問題に対応する政府の体制を強化すること、今後とることのあり得る措置の検討をしっかり行い、オールジャパンとしてスピード感を持って対応することを指示し、政府全体で本件について取り組んでいくことを確認をしたところであります。
○山本一太君 なぜ閣僚会議をすぐ開かなかったのかということについて全く答えになっていないと思うんですけれども、私がすごく驚いたのは、李明博大統領が竹島への上陸を三年前から準備し、昨年も揮毫を持って行こうとしたが天気のせいで行けなかったというふうに述べているんですね。しかし、外務省は全く情報をつかんでいなかったと。自民党の外交部会でも外務省の職員に、なぜ李明博大統領がこの時期に竹島に行ったのかと、これは全く分からないというふうに言っていたんですけれども、なぜソウルの大使館で大統領が三年前から計画をしているこの情報がつかめなかったんでしょうか。職務怠慢じゃないでしょうか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 確かに、今回の上陸を知ったのは、予定を知ったのは前日の夕方でありました。これは事実です。三年前から予定していた、こういう発言があったというふうにも私も承知をしていますけれども、確かに様々な情報は部分的に途切れ途切れでありました。その時々で当然ながら我々なりに全力を挙げて働きかけをしてきたと。働きかけというのは、絶対にそんなことのないようにという働きかけをしてきたということです。 ただ、今回の、十日ですか、十日の上陸ということは前日の夕方でありました。職務怠慢かどうかと言われれば、いや、そういう意味では私含めて反省しなければならない点あると思います。つまり、インテリジェンス全体でありますし、その判断でありますから、そこはそういう部分はあると思います。
○山本一太君 いや、反省しなければいけないという問題じゃないと思うんですね。 例えば、李明博大統領の竹島不法上陸について日本政府が抗議をする、武藤大使からすぐ抗議をさせようと思ったけれども、韓国側と連絡が付かないと、これはどういうことなんでしょうか。外交ルートがありながら、これだけの大事件があって、駐韓大使が向こうの政府に連絡をしたけど連絡が付かないと。これ、外務大臣のリーダーシップ全くないということじゃないんでしょうか。これ、あり得ないことだと思いますけど、外務大臣、どう思います。子供の使いじゃないんだから。
○国務大臣(玄葉光一郎君) よく韓国の場合は、都合の悪いことがあるとなかなか先方が電話に出ないとか連絡付かないということは、この間の日韓関係の歴史の中で私は何度かあったというふうに承知しています。
○山本一太君 そんな問題意識なんですか。もう一度答えてください。 これだけの大事件が起こったときに、日本の大使が向こうの政府に連絡が取れないというふうに言ってきていると。これについて、もっと玄葉大臣、深刻に受け止めるべきじゃないでしょうか。もう一回答弁してください。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 今回もそうなんですけれども、つまり事後もそうなんですけど、連絡を取ろうとしてもなかなか電話に出ないとかということがあるんですよ。ですから、それは深刻ですよ、確かにそれは深刻です、それは全く深刻なんですよ。ですから、よく冷静に対応するようにということで、現実そういうことなわけですから、それはそれで踏まえた次善の対応を取るしかないということだと思っています。
○山本一太君 外務大臣が予算委員会の答弁で、なぜこんなに大事件があったときに駐韓大使が向こうの政府に連絡を取れなかったのかと、笑いながら、こういうことはよくあるんですよと、これが外務大臣の言うことでしょうか。これ、あり得ないことなんですよ。もっと本当に深刻に、じゃ本当にもっと大きな事件があったときに外交ルートが通らないかもしれないということなんですね。これ、玄葉大臣、そんなににこにこしながら言う話じゃありません。もっと重く受け止めていただきたいと思います。 武藤大使について言えば、もう一言言わせていただきますが、こういう時期に武藤大使、もう韓国に帰してしまったと、帰任させてしまったと。これ、あれですか、もう日本の対抗措置は終わりだという間違ったメッセージを韓国側に与えているんじゃないんですか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 全く与えていないと思います。その日はその日で改めて私から抗議の意を示しましたし、武藤大使から、先般の天皇陛下に関する金星煥長官の発言に対して大使から抗議をしてもらうこと、そしてまた、総理の指示で、閣僚会議で決まったこと、このことを現地で指揮を執ってもらうということで帰したということでございます。
○山本一太君 向こうに間違ったメッセージが伝わっていないという私は具体的な是非理由をお聞きしたいと思うんですけれども、例えば韓国メディア、中央日報がこの武藤大使の帰任について、外交疎通のレベルを正常化したもので、韓国との外交関係断絶が長期化してはならないという意味が込められていると中央日報が報道しているんですね。こういう受け止めがもうメディアで出ているんです。 もう一回聞きます。大使を帰すのは早過ぎたんじゃないですか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) そうは思いません。つまり、今回、毅然と対応する、同時に冷静に対応する、ここが大事だというふうに思います。 今、なかなか連絡が取れなかったりしている、そういう状況が確かに残念ながらあります。それは深刻です。だからこそ、今回ソウルに戻して、もう一回彼の人脈も含めてしっかりと意思疎通ができるようにするようにという指示をしているところでございます。
○山本一太君 いや、今のお話も本当に私、愕然としますよね。日本外交のリーダーである、日本外交の責任者であるあなたが、韓国側と外交ルートで連絡も付かないことをよくあることなんですよと言い、なおかつ、大使をこんなに早く帰任させて韓国側に間違ったメッセージを送っているという、こういう感覚もないと。これは本当に驚くべき話なんですが、もう一つ、ちょっと竹島問題についてお聞きしたいと思います。 自民党が提案している竹島の日、この制定も私は重要だと思っていますが、竹島の日には世界各国の公館で、さっきPR合戦という話もありましたが、この不法占拠を世界中にアピールするべきだと思いますけれども、こういうお考え、こういうことを行う考えは総理の方にありますでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) これからこの竹島の問題については国際司法裁判所に共同提訴しようという、こういう方針の下で動いています。こうした紛争を平和的解決で日本が勝つためにも、やっぱり国際的な世論を味方に付けていくということは、これは大いにやるべきだというふうに思いますので、その一環で何ができるかということを今の御指摘も踏まえまして対応していきたいというふうに思います。
○山本一太君 今総理から国際司法裁判所の提訴という話がありました。私は、提訴自体は正しい一つの方法だというふうに思っていますが、提訴によって果たしてどのくらいの効果があるのかと、これもしっかり分析をしていかなきゃいけないと思うんですね。 今、このICJでどういう懸案が例えば議論されているのか。これ、外務大臣、御存じでしょうか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) ごめんなさい。資料、今手元にありませんけど、恐らく百件以上提訴されて、現実に議論になったのは四件だったかと記憶しています。
○山本一太君 ICJに提訴することはいいと思いますが、今、外務大臣でさえ中身はよく知らないと。なかなかICJで議論されているということは世界の人たちに知られていないということなんで、ICJに提訴することは大事なんですけれども、その効果は十分に見極めながらやっていかなければいけないというふうに思っているんですね。 もう一つ、政府は日韓基本条約の交換公文に基づいて調停を行うということも考えているということなんですが、この調停というのは具体的にどういう手続を考えておられるんでしょうか、総理。
○国務大臣(玄葉光一郎君) これは、一九六五年の紛争解決交換公文で、今ちょっと手元に、今すぐありませんけれども、いわゆる別段の合意がない限り、本来は外交上の経路でこの紛争は解決されなければならないんですが、別段の合意がない限りまさに調停を求めることができると、こういうことで、別段の合意がない限り求めることができる。 このことは、実は日韓で残念ながら解釈が違うところがあるんですね。その調停の対象が、我々は当然竹島含まれると、こういうことなんです。一九六五年のあのときの紛争解決公文の結ばれたときの経緯を考えても、そうだというふうに我々は考えているんですが、まだ正式な返事はないんですけど、どうも報道ベースによれば、韓国側はそうではないのである、そういう主張をするのではないかとは推測しています。
○山本一太君 ちょっと余りこれも説得力のある答弁じゃなかったんですけれども、ICJへの提訴はいいと思います。ただ、もう一度申し上げますけれども、それがどういう効果を与えるかというのは、それは多分に日本の政府の戦略にかかわるところありますから、ここはしっかりやっていただきたいと思っています。 韓国の問題についてはまだあるんですけれども、ちょっと時間の関係もありますので、尖閣の問題について総理に幾つかお聞きしたいと思います。 尖閣の問題は、この後の山谷えり子委員、それから岸信夫委員の方からもいろいろあると思うんですけれども、一つ尖閣について総理に申し上げたいことは、尖閣についてはこれまで領土問題はないという言い方をしてきました。領土問題はもちろんありません。これはもう明らかに日本の領土だということなんですが、領土問題はないんですけれども、これだけのいろんな、民主党政権の外交のツケでありますけれども異常事態が起こっていると。 領土問題はもちろんない。しかしながら、外交問題はあるんじゃないかと。その外交問題はあるということについてはしっかり認識をして、そこに、今までのように事を荒立てないみたいな話じゃなくて、そこにもっと具体的ないろんな対策を講じていくと。そういうアプローチにもうこういう異常事態の中では変えていくべきだと思いますけれども、総理はそういうことについてはどういうふうにお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 言うまでもなく、尖閣諸島は歴史上もあるいは国際法的に見ても我が国固有の領土であって、そして現に有効支配をしておりますので、いわゆる領有権の問題は存在をしません。存在をしませんけれども、今回のような香港の活動家による不法上陸等々、平穏かつ安定的な維持管理をしていく中で、国際社会との関係の中での懸念というのは間違いなくあります。そのことも十分に留意をしながら、いかに有効支配を継続をしていくかという観点の、例えば海保等の体制の整備の強化等々ですね、努めていかなければいけないことがいろいろあるというふうに考えております。(発言する者あり)
○山本一太君 もう一度お答えください。 つまり、私が申し上げたように、これからはやはり問題の所在を認めて、外交問題はあるという認識の下にいろんな具体的な対策を講じていくと、総理はそういうお考えだということでしょうか。
○委員長(柳田稔君) 答弁が聞こえませんので、御静粛にお願いをいたします。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 領有権にかかわる問題、領有権の問題はありませんが、外交関係にかかわるようなそういう懸念というのは十分にありますので、そこは十分注意していかなければいけないということであります。 御質問はそういうことだというふうに思いますが、御指摘のとおりだと思います。
○山本一太君 東京都の上陸申請についてですが、これ許可しない方針だという報道もありますけれども、どんな対応方針なんでしょうか、総理。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 東京都からは、おとといだったと思いますが、これ正式に申請については受理をさせていただきまして、今検討しているというところでございます。
○山本一太君 是非これは許可をしていただきたいというふうに思います。日本人の上陸を認めないという政策を続けるようでは、民主党を信用していない地権者の方も決して政府には島を売っていただけないというふうに思っています。もうちょっと努力をしていただきたいと思います。 もう一つ外交問題についてお聞きしたいと思うんですが、実は、この日本の領土をめぐる異常事態が発生している、発生する直前、あるいは発生するさなかで、日本政府が北朝鮮との政府間の交渉再開というものを発表しました。これは一体どういう意味でこのタイミングでこういうことを発表するのか、是非この意図を教えていただきたいと思います。
○国務大臣(玄葉光一郎君) たしか九日と十日だったかと思いますけれども、日本人の遺骨の問題で日朝の赤十字間で会談が行われて、その赤十字間で両国政府に関与を求めたいということがございました。それに伴って日本政府として対応を検討いたしましたが、やはり日朝の間では、遺骨の問題にとどまらず様々な諸懸案があるというふうに思われます。 私は拉致の問題も含まれるというふうに考えておりますけれども、そういったことを含めて政府間で協議をしなければならないと、こう考えたということでございます。
○山本一太君 いや、私、これもう人気取りの政策としか思えないですよね。これだけの大問題が尖閣で起こっている、竹島で起こっている、ロシアも北方領土の問題でどんどん攻勢を掛けてきていると。こんな中で何で日朝の政府間交渉を再開しなければいけないのか全く理由が分かりません。 玄葉大臣、じゃお聞きしますけれども、この政府間交渉の中には拉致問題の協議も含まれるんでしょうか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 別に人気取りとかそういうことではございません。つまり、機会の扉が少しでも開くかもしれないというときに、私は最大限の努力を行わなければならないと。私は拉致の問題について議題に含まれるというふうに考えておりますが、最終的に議題については、予備協議、何回か行われることになると思いますけれども、そこで確定される。今いわゆる予断を持って何かを断言する、そういうことはできません。 ただ、日朝間の諸懸案全体で私たちは拉致問題も含まれるというふうに考えているわけでありますし、拉致の問題に対しても確固たる姿勢でしっかり対応したいと、そのように考えております。
○山本一太君 それでは、拉致問題が含まれなければこの政府間交渉はやらないということですね。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 今私が言えることは、拉致の問題は非常に重要である、拉致の問題について確固たる姿勢でしっかり対応する、そのことでございます。
○山本一太君 今の答弁だと、今私は言えることって何ですか。今の答弁だったら拉致問題が含まれていなくても政府間交渉をやるというふうに聞こえますよ、外務大臣。 もう既に北朝鮮側は、これは協議の目的は日本人の遺骨問題で、拉致問題の提起は不純だって非難しているんですよ。もう既に八月十六日の朝鮮中央通信で、この拉致問題の提起は、人道主義的事業の遺骨問題を政治利用する不純な企てだと言っているわけですよね。これでどうやって拉致問題が協議に含まれるんでしょうか。もう一度お答えください。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 山本委員は北朝鮮のそういう発表は全て正しいのであるというふうにお考えなのでしょうか。つまりは、まさにこれから協議を、予備的な協議を行っていく、当然それは一〇〇%の断言というのはできませんけれども、機会の扉が少しでも開いたら私は全力を尽くしたいと、そう考えています。
○山本一太君 もう一度お聞きします。拉致問題が、今、玄葉大臣いろんなことおっしゃいました、北朝鮮いろんな発信をしている、正しいのかどうかという話がありましたが、拉致問題が協議に含まれないとすれば、この日朝の政府間交渉というものは、これは協議は続けられないということでいいんですね。そこだけです、お聞きしたいのは。
○国務大臣(玄葉光一郎君) いや、遺骨の問題は遺骨の問題で人道上大事ですが、私は、拉致の問題、最重要だというふうに考えているということです。
○山本一太君 いや、答えていません。拉致の問題が入らないときには、拉致の問題が含まれなくても協議を続けるんですかと、協議をやるんですかと聞いているんです。
○国務大臣(玄葉光一郎君) これ、協議であり交渉ですから、公の場で私はこれ以上申し上げることはいたしません。
○山本一太君 いや、今の答弁だったら、この公の場で、拉致問題が協議に含まれなくても日朝の政府間協議をやるということになりますよ。 もう一回言ってください、これ大事なところなんだから。大臣、もう一回言ってください。
○国務大臣(玄葉光一郎君) これは、様々なことを勘案した結果、先ほど私が申し上げたような内容のことを答弁しているということでございます。
○山本一太君 答えていません。ちゃんと、ちゃんと答えてください、もう一回。もう一回ちょっと答えてください。おかしいですよ。(発言する者あり)
○委員長(柳田稔君) 止めませんよ。止めません。(発言する者あり)どうぞ協議をしてください。 じゃ、もう一回しっかり答弁してください。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 先ほど来から申し上げていますが、これは微妙な問題です。非常に大事な問題だからこそ、外交上のやり取りをこれ以上申し上げるわけにはいかないということです。
○山本一太君 やり取りじゃなくて、日本側の姿勢を聞いているんですよ。こんな状況の中で日朝の政府間交渉をやるというこのセンス、私もう考えられません。完全に北朝鮮から足下を見られるというふうに思います。 委員長が全く委員会も止めていただけなかったのでどんどん時間がたってしまいましたが、最後に総理にお聞きします。 総理、近いうちにというのはいつでしょうか。総理が谷垣総裁と合意をした解散・総選挙の近いうち、これはいつのことでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 近いうちにというのは、それ以上でもそれ以下でもない、具体的な時期を明示しているわけではありません。
○山本一太君 そうすると、この近いうちというのは時間的なコンセプトは全く含んでいないということなんですね。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 定性的な表現でありますけれども、それについて御党の総裁と合意することができました。
○山本一太君 そうすると、全く今、時間についても時期についても全く言えないと、こういうことですね。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 解散の時期を具体的に明示するということは、かつてから私は申し上げておりませんし、そうすべきではないとずっと言っておりました。この姿勢はこれからも変わりません。
○山本一太君 今の言葉を聞いて、改めて谷垣総裁も総理にだまされたと思っていると思いますね。 やはり、総理、人間としての、政治家としての信義があるんだったら、信義があるんだったら、もう少し谷垣総裁の気持ちにこたえたらどうですか。あなたは、法案が成立するかどうかというときに何度も谷垣総裁に電話をして懇願したわけじゃないですか。総裁の決断によっては、あの法案は吹っ飛んでいたんですよ。それを、あなたは何度も電話をして懇願をして、この合意に基づいて谷垣総裁はいろんな意見がある中で決断をしたんですよ。総理、それは人間として、政治家として恥ずかしいと思いませんか。近いうちにといったら、普通は一か月とか二か月の間じゃないですか。 最後に、総理の人間としての答弁をお聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 三党合意を踏まえて一体改革法案はどうしても成立させなければいけない、九・八合目まで来て壊すわけにはいかないという意味で、谷垣総裁と是非会ってお話をしてまとめましょうということは、懇願というか、強く要請をさせていただきました。その結果、合意をすることができましたけれども、近いうちについては、具体的な明示は私は一切しておりません。しなかったけれども、そこは御理解をいただいたということでありますので、人間としてどうの、うそをついたと言われる筋合いは全くありません。
○山本一太君 最後に。
○委員長(柳田稔君) 時間ですので、最後にお願いします。
○山本一太君 本当に、総理、ひどい発言だと思いますよ。 近いうちにということで、一切時期は明示しないのに、近いうちという表現で谷垣総裁に御了解をいただいたと、今そう言いましたよね。そうしたら、もう近いうちにという意味は全くありません。総理の私は人間としての資質を疑います。 来週、必ずあなたに問責決議案を突き付けて、成立させられると私は個人的に確信しているということを申し上げて、質問を終わりたいと思います。
○委員長(柳田稔君) 以上で山本一太君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(柳田稔君) 次に、岸信夫君の質疑を行います。岸信夫君。
○岸信夫君 自民党の岸信夫でございます。山本委員に続きまして、外交防衛について御質問させていただきたいと思います。 今の総理の近いうちにということですけれども、全く誠意に欠ける言葉でないかなと、こういうふうに思わざるを得ないわけであります。 近いうちに、一般的に近いうちにと言われたときに了解をすると、これは一年先ということはないわけですね。そういうことが今までも民主党の政権の中で何回も行われてきた。勝手に自分にいいように解釈をする、そういうことが今まで多いんじゃないですか。それでは私はとても我が国のかじ取りを任せていくわけにはいかないと、こういうふうに思っておるわけでございます。 このところ、まさに続けざまに我が国の主権が踏みにじられて、あるいは国家としての尊厳が大きく傷つけられた事件が多発したわけであります。竹島をめぐる韓国の大統領の様々な言動、そして尖閣における中国人の活動家の一連の行動、こういったものでありますけれども、更に言えば、その中国人活動家については御丁寧にのしまで付けて送り返した、こういうような対応です。二年前のあの中国漁船への対応、ここから学んだことはないんでしょうか。私は、本当にこの二年前の事件、更に言えば、民主党政権が始まってからの外交姿勢というものが足下を見られてしまっている、こういうふうに言わざるを得ないわけであります。 尖閣問題につきましては、この後、山谷委員が集中して質問をされると思いますけれども、この尖閣諸島に対する我が国の支配、これはもちろん、立場としては領土問題は存在しない、こういうことではありますけれども、その割には、この支配の状況というのはまさに脆弱な状況が続いているわけであります。 この危うくなった状況、これを振り返ってみますと、やはり無人島であるということにあるんではないかなと、こういうふうに思います。 どこでも今、離島においては起こり得る可能性のあることです。離島では過疎がどんどん進んでいく、人口が減っていく、そういう状況の中で尖閣と同じような状況に追い込まれるような島も出てこないとも限らないわけであります。尖閣においては、かつて、かつおぶし工場があって、そこで生活をしている日本人がいたわけであります。 こうした経済活動、今、我々、離島については離島振興法という形で、そこに住んでいる人たちの生活を支えている、経済活動を支援をしている、そのことによってそこでの社会が保たれ、そして日本の国土としての保全がなされてきているわけであります。そういう観点でいえば、この尖閣も、本来でいえばそういう状況に戻していかなければいけないんではないかと、こういうふうに思うわけです。 もちろん、今のこの緊迫した状況の中では、自衛隊の駐留ということも一つのオプションとして、選択肢として考えていかなければいけない、こういうことではあると思いますけれども、私は、本来はもっと自然な形で日本人がそこに住んで支配をしている、実効的な活動をしているという形にしなければいけないと、こういうふうに思っています。 一番の問題は、ここに、例えば沖縄の漁師さん、漁業者の方が漁に行くことができない。せっかくいい漁場であるにもかかわらず、そこの天候のリスクを背負ってまで長い航路を出かけていって漁をするということができないような状況になっているわけです。これを一つ解決していかなきゃいけないんじゃないかなと、こういうふうにも思っているんですけれども。 一つは、現地でも随分要望が出ておりました、避難港を造ってくれと、こういう話があります。このことについて、国交大臣、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(羽田雄一郎君) これまで地元関係者の皆さんから、尖閣諸島において避難港を整備してほしいと、こういう要望を国土交通省として受けさせていただいているところでございます、平成二十二年の十月でございますが。 尖閣諸島における避難港の整備については、周辺海域の気象・海象条件、また周辺航行船舶の避難需要等を総合的に勘案して政府全体で慎重に検討する必要があると、こういうふうに考えているところでございます。
○岸信夫君 今の御答弁ですけれども、そんな悠長に言っていたらいつまでたっても今の状況というのは変わってこないんじゃないかなと、こういうふうに思います。 もちろん、避難港を造るということは、その港をしっかりと管理しなきゃいけない。間違っても、ふと気が付いたら中国の漁船で埋まっていた、こういうようなことにならないようにしなければいけないわけですけれども、逆に言えば、きちんと管理ができるような体制をつくればよその国に手出しをされるというようなことはなくなると、こういうことだと思います。 もう一つ、やはり、先般、山谷委員からもお話があると思いますけれども、慰霊祭をあの地で行おうとしたときに許可が得られなかった、あるいは東京都がそこに上陸をしようとしてもなかなか許可が出ない、こういうような状況というのは明らかにおかしいんじゃないですか。日本人がそこに上陸することができない、こういう状況が続いているわけです。 そうであれば、もしそこをしっかり管理しようというんであれば、しっかり自衛隊を常駐させるとか、そういうことをやっておかないと、無人のままずっと脆弱なままの体制が続いてしまう。これでは、幾ら我々が領土問題は存在しないと言いながらも、相手の国はそこに入ってこようとすると、こういう状況が続いてしまうわけであります。 竹島について、先ほど外務大臣からは、今の状態について不法占拠、こういうお言葉を使っていただきました。総理からも同じように御答弁をいただいたわけであります。 これまで民主党政権になってから余計な気遣いをし過ぎたと、こういうことだと思うんですね。まあ今の状況、これまでと変わってきた、韓国の対応が変わってきたからその表現が変わったと、こういうことだと思います。一方で、その島の法的な状況というのは変わりないんだと、こういうことですね。だとしたら、この言葉のメッセージというのがどういうふうに伝わるかということなんです。 今まで我々は、不法占拠という言葉を使って、そして、それから法的根拠のない支配という言葉になったときに、明らかに弱いと。これは、韓国に対するメッセージであると同時に、国際社会に対して我々が竹島に対してどういう思いを持っているかということについての強いメッセージでもあるわけです。ですから、ずっと、不法占拠という言葉を使ってくれと、こういうふうに言っていたわけであります。 もしこの今の政治状況が変わったら、あるいは元のように戻ったら、外務大臣はまた元のような表現に戻すんでしょうか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 少なくとも、私は戻すつもりは当然ございません。 これ、領土問題には私は基本的には領土問題で対応するというのがいいと思うんです。この間、過去の日韓関係全般を見たって、率直に言えば党派を超えて対応しなきゃいけないんですけど、自民党政権時代に、例えばヘリポートができたり、揚岸施設ができたり、有人灯台ができたりということあるわけですよ。そのときに、どこまで何ができたのかということも含めてやはり党派を超えて対応する。首相だって上陸しているわけですよ、あのときにも。 ですから、私は、こういう機会にきちっと国際社会の中で法の支配の下で解決をするがために、ICJ、国際司法裁判所への提訴というものを考えていますし、この機会じゃないとなかなか、一旦法的根拠のない占拠というのを不法占拠というの変えにくいですからね。私はこのときに変えるべきであると、そう判断したということです。
○岸信夫君 ということは、当面この不法占拠、こういうことで考えていると、こういうことですね。総理はよろしいですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 不法占拠という表現の下で、国際司法裁判所等々、しっかりと法の支配の下、紛争の平和的解決という視点の中で努力をさせていただきたいというふうに思います。
○岸信夫君 ちょっと次に進みたいと思います。 北方領土について、先ほど、北方領土の状況というのはこれまでどおり法的根拠のない支配と、こういう言葉で表すと、こういうことであったと思います。これは、現地の状況、先ほど山本委員からもございましたけれども、二年前に大統領としてメドベージェフさんが行った、そしてつい先日、今度は首相として行ったわけです。そして、更に言えば、その地でどういう発言をしたかということもあるわけです。彼は、一寸たりとも領土は渡さない、こういう言い方をしました。 大統領あるいは国家元首、それに準ずる人がその地を訪問するということは、その地が、国家としてその地域というものを大切に思っていると、こういうことについてのある意味での国際社会への発信にもなるわけです。その地の人たちにとってもそうです。ということは、同じように、竹島もそうですけど、この北方領土でも同じようなことが立て続けに起こってきていると、こういうことではないですか。 だとしたら、今の竹島の状況と北方領土の状況、彼らは今領土問題を解決しようという意図がないような発言をしている中で、今でも不法占拠という言葉は使わないと、こういうことですか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) これは、私は使いません。法的根拠のない形で占拠されていると、あえてそう言います。 それは、確かにメドベージェフ首相が北方四島を訪問した。かつて、ちなみにですけれども、東京宣言の前もロシアの首相って訪問しているんですね。北方領土と竹島が違うのは、やっぱりお互いに北方四島の帰属を解決をする、そして平和条約を締結する、その必要性を認めているということです。先般、私が訪ロしたときに、プーチン大統領とも双方受入れ可能な解決を探るということで一致しました。こういう交渉が行われている領土問題とそうではない問題は、私は表現に相違があって構わないと、そう考えております。
○岸信夫君 今の北方領土の状況を見ますと、北方領土にはロシア軍が配備をされておりますね。二個連隊、機関銃・砲兵師団が一つ置かれている。一九九一年には九千五百人いた。その後削減されたようですけれども、今でも三千五百人規模で部隊が置かれている。我が領土にロシア軍が常駐をしていると、こういう事態が起こっているわけです。 防衛大臣は、この状況をどのようにお考えですか。
○国務大臣(森本敏君) これは先生御指摘のとおり、確かに北方領土にはロシア軍の一個師団を中心とする兵員三千五百名が駐留しています。このような北方領土におけるロシア軍の動向は我が国の基本的立場とは全く相入れるものでなく、受け入れられないというのが我が国の立場だと思います。現に、今、北方領土に駐留するロシア軍というのはかなり兵器が老朽化しておりまして、これを新しくしたり軍事インフラを更新したりするなど活動を進めていますし、依然として我が国周辺に、我が国の防空識別圏の近くに爆撃機等が近寄ってきている、このような状態が続いているということでございます。
○岸信夫君 今大臣もおっしゃったように、この三千五百人の駐留、数は変わらないといえども近代化が進んでいるわけで、実質的に強力な部隊がそこにいる、こういう状況になっているわけですね。そして、領空侵犯に対する我々の対応というものも、これもやっているわけですけれども、昨年我が国が震災に見舞われたときも、その直後にロシアが戦闘機をこっちに飛ばしてきた。忙しいさなかに自衛隊の皆さんがスクランブルを掛けなきゃならない、こういう事態も起こっているわけです。 去年は、平成二十三年度は全体で四百二十五回という、全て合わせての数字ですけれども、かなりの数のスクランブルを掛けている。今年の四月—六月にはロシア機に対して六十二回、これ非常に多く対応しなきゃいけない状況に今なっているわけです。爆撃機が昨年は我が国を一周していった。そして、今年は南西諸島の方までずっと我が諸島をなめていった。こういう状況が起こっているわけです。それでも、決してこれは、ロシアが我々に対して、じゃ、震災の後、手を差し伸べてくれた、そうしたことを無視するわけではないですけれども、決して、友好的な態度なのかと、これはやはりきちんと考えておかなきゃいけないんじゃないかと思います。 北方領土のこの交渉がそう簡単に進むような状況ではないんじゃないかなと、こういうふうに思うわけでありますから、先ほどから申していますように、これは不法占拠と言ってもいい状況ではないかな、こういうふうに思うわけです。 メドベージェフさんが訪問した際に、北方領土の支配は第二次大戦の結果だと、こういうふうにおっしゃっています。これはどういうふうに解釈すればいいんでしょうか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) ロシア側の主張は、第二次世界大戦の結果である、こういうふうに言っているわけでありますけれども、それはいわゆる法と正義の原則といったときの法と正義の原則の、その法がまさに第二次世界大戦の結果だというのがロシア側の主張。だけど、結局、法というのはあるべき国際法を遵守することであって、また、正義というのはまさに客観的な事実に基づいた普遍的な正義というのが我々の考え方で、ここに解釈の違いがあるというのは事実です。 先般のラブロフ外相との会談でもその議論はやりました。もちろん、我々から明確な反論をしています。ですから、そういったやり取りはこの間も、様々なやり取りの資料を全て読みましたけれども、必ず外相間では何度かやるんですね。その上で首脳間で議論するということになっているのがこれまでです。ですから、この間はそういう議論をかなり時間を割いてやったと、こういうことであります。
○岸信夫君 北方四島については、今交流事業というのを進めてきています。今年で二十一年になるわけです。私も実際に六月二十八日から七月二日まで国後と択捉を訪問させていただきました。この趣旨というのは、もちろん今の島民の皆さんとの文化的なものを含めての交流、そして現実的には日本に目を向かせるためにやっている部分であります。 ところが、行ってみて感じたことは、彼らのいわゆるクリル発展計画によってインフラ整備がどんどん進んでいる。そして、特に二年前のメドベージェフ大統領が訪問をしてから、あそこでそこの町の人たちが大統領の教会と呼んでいるような新しい教会も建設されている。こういう状況がどんどんどんどん進んでいるわけです。もうかつてのような非常に厳しい住環境の北方四島というのとはまるで状況が変わってきているわけです。 そうすると何が起こるか。結局、彼らは、日本が幾らこういう交流をしようと言っても、それはそれで親日感情はあると思うんですが、一方でやはりモスクワを見るんですね。そういう状況に今なっているわけです。それで、軍事面でも先ほど言ったような近代化が進んできている。まさにロシア化が進んできているじゃないですか。この状況を、ただただ北方領土を返せと毎年運動をしているだけでは、これは状況はどんどんどんどん悪くなっていく、こういうふうに思うわけです。 この北方交流について、北方大臣、今のままのやり方を続けていくのでは全く効果が、もちろんこれまではあったと思うんだけど、これから変えていかなければいけない。実質的に彼らを日本に目を向けさせて、そして日本と一緒にやっていくんだという気持ちになってもらわなきゃいけないんですけれども、その点について御意見をいただきたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) 委員におかれては、六月にビザなし交流へ行っていただいてありがとうございました。 今もお触れいただきましたけど、このビザなし交流は、四島の住民との相互理解を図る、領土問題の解決に向けた環境整備に資するということが目的で二十年間やってまいりました。その間で一定の成果はあるんですけれども、環境が激変をしてきている。今おっしゃいましたように、インフラ整備がもう飛躍的に進んできた。そして、中国、韓国からの企業進出が非常に目覚ましい。そして、二世、三世の方という、もうそこの地に生まれ育った人が随分増えてきたと。そして、経済的関係を含めて島民の意識が非常に変わってきているということ、大統領の訪島も含めて、おっしゃるような状況があることは事実でございまして、交流事業の在り方については見直すべき時期にあるということは私どももそう思っております。 この交流事業のプログラムについては、日ロ双方で調整をして決定するということでありますので、必ずしも我が国の思ったとおりにならないという面があることは事実なんですけれども、領土問題の解決に一層寄与するためには、行っていただいた委員を始め、例えば千島連盟等々の関係者からもいろんな御提言をいただき、御指摘もいただいております。これを踏まえて、これからどうあるべきかということを外務省とともに検討を行うように既に事務方には今指示をしておりますので、これから見直してまいりたいと思っております。
○岸信夫君 私が島を出た次の日にメドベージェフ首相が択捉に入ったと。まさにもう入れ違いで、私どもは本当にショックを受けたわけであります。 彼らは、島民の皆さんは、間もなく首相が来る、こういうことで喜んでいるんですね。当たり前だと思うんです、彼ら、首相が来たら生活が良くなると思っているわけですから。それは、しかし我々としてはとても受け入れられない状況であったわけでございます。 一方、一団の中には旧島民の方もいて、お墓参りをその際にされた。普通、我々だったら、お盆のときにお墓参りをする、いつでもふるさとに帰っていけるわけですけど、島民の皆さんはビザなし交流とかそういう機会をとらえてしか行けないわけです。彼らにとってはふるさとなんです。ふるさとに自由に訪れることができないような土地を我々は残しておいてはいけないと思います。もっと積極的に北方領土についても是非働きかけをしていただきたいと、こういうふうに思っております。 あの地域には外国人もかなり入っています。こういう中で日本人が本当にお題目だけでやっていたら、もう二度と取り返せないような状況になってしまうと、私はこういうふうに思っておるわけです。 竹島でありますけれども、李明博大統領の訪問、結局、このメドベージェフ・ロシア大統領の、そして首相のときの訪問に対してきちんと対応できていたのかなと、そのことが、見ながら進められた部分もあるんじゃないかなと、こういうふうに思うわけです。 更に言えば、二年前の菅総理による日韓併合百年の談話からの流れと、こういうものがあると思います。先日この談話を読み返してみたんですけれども、今のこの状況とこの談話が、今のこの状況から見るとこの談話という中身が全く空虚なものだということです。この最後に何て書いてあったか。 私は、この大きな歴史の節目に、日韓両国のきずながより深く、より固いものになることを強く希求するとともに、両国間の未来を開くために不断の努力を惜しまない決意を表明いたしますと、こう書いてあるんです。 韓国にとってこの談話というのは一体何だったんでしょう。我々にとっては何だったんだと。彼らにこの決意にこたえてもらっているんでしょうか。韓国にとっては、これはわび証文がもう一枚増えただけなんじゃないですか。そこに述べられた朝鮮王朝儀軌の引渡協定、我々はこれは反対をいたしました。この意義についてはどうだったんですか。文化交流、文化協力を一層進めて両国間の友好関係の発展に資することが期待されると。これ二年前の話ですよ。 こういうふうになってしまうんですよ。彼らはただの戦利品としか考えていないんじゃないですか。こんな状況の中で、今韓国に対してきっちりとしたメッセージを出してこなかったツケが回ってきているとしか言いようがないわけであります。 先ほど、総理の首脳会談での知恵を絞るという話、これもそうです。全く方策がないのに期待値だけを上げてしまった。これも、総理が考えている知恵を絞るという意味と向こうが考えている知恵を絞ってくれるという意味と全くずれているんじゃないですか。そこの部分が結局いろいろな外交にも言えるこの民主党外交の問題になっていると、こういうふうに思います。 この点について、総理、いかがお考えでしょう。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 特段の期待値をあおったという私は発言ではないと思っています。日本の立場、法的には既に決着済みであるということを明確に申し上げておりますし、その上で知恵を絞るという話は、人道的な見地から何ができるか、法的な問題とは切り分けて申し上げておりますので、それは今までの歴代の政権においても同様の対応をしてきたと思います。私ども政権が特段期待値、特別の配慮をしたということはないと思っております。
○岸信夫君 それは違うと思います。やっぱり状況によって我々の対応も変えていかなければいけないわけであります。 知恵を絞る。もし知恵を絞って何か出てきた、彼らとその部分で合意ができた、そのときには、じゃ、六五年の基本協定というのはどうなるんですか。それを超えたものになってきてしまう。じゃ、さらにその知恵を絞った結果が過ぎて、また数年たって、また知恵を出せと、こう言われるのが見えているわけです。そんなことを繰り返していては、まさにこの日韓関係、私はこの日韓関係というのは重要だと思っています、重要だと思っているからこそいい関係にしていかなければいけない、きちんとした関係にしていかなければいけない。そういうものが今のようなやり方をしていたらとてもできないんではないかと、こういうふうに思っているわけであります。何か。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 趣旨はすごく分かるんです。ただ、こう思いますね。つまり、日韓のこれまでの歴史をひもといたときに、良かったときも困難な局面を迎えたときもありますよね。一番良かったのは金大中さん、小渕元総理、我々はですね、そして先方が金大中さんだったときだと思いますよ。そのときに共同宣言を出して、まさに菅談話にあるような言葉も含めて書いています。でも、最終的には教科書問題で悪くなるんですね。盧武鉉政権のとき、じゃ、どうだったんだと。金泳三政権のときどうだったんだと。 〔委員長退席、理事川上義博君着席〕 つまりは、何が言いたいかというと、こういったことの長年の積み重ねっていうのが、私は日韓関係にこれまで携わってきた方々に敬意を込めても申し上げているんです、ただ、併せて反省もしなきゃいけないと思いますが、そういった長年の積み重ねが相互依存関係で経済、そして人的、文化的交流、こういったものにつながっているということは我々はきちっと考えなきゃいけないんじゃないでしょうか。
○岸信夫君 森本大臣はこれまで、入閣をするまで一般人として民主党政権の外交政策の在り方等々を見てこられたと思います。 鳩山政権以降、迷走を続けている普天間問題を始めとして、今のこの混乱した状況を見るにつけ、この民主党政権の外交をどのように評価をされているんでしょうか、ちょっとお聞きしたいと思います。簡潔に。
○国務大臣(森本敏君) 確かに、あの総選挙によってできた民主党政権が、必ずしも外交・安全保障政策、特に日米同盟についてどういう考え方で立ち向かっていくのかということについて、党としてきちっとした方針がないまま、当時の鳩山首相のあのような発言があったため、当時、日米同盟関係の中で最大案件であった普天間問題が一年で行き詰まって、それがなかなか次の政権のときに解消できずに、この二年間の負の遺産というものを解消するために、現在の野田政権になってから随分と日米同盟の信頼感が戻ってきた。私は、全体としてこの三年間を総括するとそのように考えております。 現在、日米同盟関係は、2プラス2の合意だけではなく、実務的にこれはきちっと同盟国として対応できるという評価がワシントンに広がっており、現にミリタリー・ツー・ミリタリーの関係、日米同盟協力、いろいろな実務的な関係が進んでいる。これは野田政権の中ででき上がった非常に意味のある実績であると、このように私は考えています。
○岸信夫君 今、森本大臣がおっしゃられたことの前段の部分は、まさにそのとおりだと思います。まだ決してこの信頼関係、特に一番大切な日米関係についての信頼関係が戻ったとはとても言えないような状況だと、こういうふうに思います。そのやはり一番の問題は、沖縄の問題、普天間の問題、これに対して解決策ができてきていない、こういうことだと思っております。 再編問題についてですけれども、本来、日米同盟の中で日米間が、米軍と自衛隊、あるいは一般の国民同士、そして政府間同士、これがそれぞれのレベルできっちり信頼関係ができていると、こういうことがもちろん望ましいわけですけれども、軍のレベルでは、トモダチ作戦もありましたけれども、かなりできているのかなと、こういうことはあるんですけれども、肝心な政府間が本当にどうなっているのか、これは訳が分からないような状況が続いている。そこで、沖縄についても動揺が広がっている。 私のところには岩国基地がある。それについても再編の問題では振り回されている感があるわけです。実際には、KC130の受入れがある、そして艦載機を受け入れる、こうしたところまで再編の中に盛り込まれていたわけです。しかし、普天間があんな状況になっている。我々はあくまでも、沖縄が動くのであれば山口県はそういう形で協力をしていこうと、こういうことだったと思いますけれども、今の状況ではとてもできる状況ではない。特に、艦載機についてはFCLPの恒常施設の問題がまだ全くどうなっているのか分からない状況です。 こうしたことについて、もう元々のスケジュールでは、艦載機の移転というのは二〇一四年だったと思います。それはとてもじゃないけれどもできるような状況ではないと思う。FCLPの施設については余り言われていませんけれども、自衛隊の施設を造ってそこに持っていくと、こういうことだったと思いますが、これは、全体を見たときに、果たして今までのこの再編というものが進めていくことができると防衛大臣はお考えですか。
○国務大臣(森本敏君) 確かに、日米同盟関係の中では幾つも残っている重要な案件があり、その案件を今一つずつ解決しているんですが、岸先生の御指摘のとおり、今、いわゆる空母の艦載機の着艦訓練、これは、当初厚木にあったものをやむを得ず現在硫黄島に持っていって、そして、これを次の候補地であるどこかの施設に動かしたいということで、鋭意現在、馬毛島を購入する計画を地権者との間で進めているところです。 なかなかお互いの条件がうまくそろわずに交渉が難しい状態になっておりますけれども、これが手に入れば、この島をいわゆる改築、改造して、飛行場を整備をして、いわゆる艦載機の離着陸の訓練に使えるという時期が、そう遠くない時期にできるのではないかと考えております。 普天間問題については、確かに十六年間半迷走をしてきました。しかし、オスプレイというものをいよいよ今、二か月ちょうど岩国に置いていただいて、飛行はしておりませんけれども、モロッコとフロリダの事故の事故調査、これはもう、先週はモロッコの事故の事故調査の内容を報告受けました。来週はフロリダの事故の調査結果を我が方が提供を受けます。この二つの原因を究明をして飛行の安全性を確認できたら、少なくとも最短時間で、現在岩国に置いてありますオスプレイを沖縄に展開する時期、そう遠くない時期に来るのではないかと、このように考えております。 迷惑を地元に掛けておりますけれども、何としてもこの普天間の問題を解決したい、この普天間の固定化を何としても防ぐというのが我が方の方針でございます。
○岸信夫君 そのオスプレイなんですけど、さっき外務大臣は日米間の信頼関係はもう戻っていると言いたげな顔をされていましたけれども、じゃ、あのようなオスプレイの岩国への陸揚げ、事故が起こって状況が全然違ってきた、地元としてもとても受け入れられないと言っている中で、元々のスケジュールどおりやられるような日米関係というのがあるんでしょうか。もし信頼関係というものがしっかりしているならば、ちゃんと物も言えるんじゃないですか。契約がこうなっている、あるいは、これは単純な機種変更だから何も物が言えないんだ、こんなことではなくて、アメリカとの間できちんと話ができるような状況じゃないんですか。私はそこが疑問でならないわけです。 オスプレイの、今年の初めに、じゃ、岩国に持ってくるという話が一時出て、それが消えて、そしてもう一度あった。これは、沖縄に配備をする前に岩国で陸揚げをして、そこで試験飛行をして持っていくと、こういうことであったと思います。これが六月の頭だった。そして、六月十三日にフロリダの事故が起こった。七月の一日がサンディエゴでの船積みです。この間に船積みをずらすとか、そういうことはできたんじゃないですか。 〔理事川上義博君退席、委員長着席〕 我々は、この配備自体が問題だと言っているわけでは直接的にはないわけです。この飛行機の安全性というものが今疑問が生じている、その安全性に対する疑問をきちんと払拭をしてから配備について言ってくださいと、こういう状況だったと思います。それがないままに、いや、もう船積みが進んでいる、予定どおり持ってくる、こういうことではとても、いや、安全性が確認できるまで飛行はしないという約束になっているからと言われても、もう信頼できない状況になっちゃっているわけです。実際には今まだ飛んでいないわけですけれども、まだしばらく岩国には置いておく。 更に言えば、沖縄の状況はどうなっているんですか。とても、あの沖縄に持っていけるような状況になっているんでしょうか。これも余りにも、アメリカの言っているスケジュール、そこに対して物が言えなかったことによる結果ではないでしょうか。外務大臣。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 率直に、この間、オスプレイが搬入されるに至る経緯の中で、日米間で様々な協議、そして調整が行われたことは事実です。やり取りがありました。結果として、搬入はそのとおりになったわけです。 ただ、岸委員も言っていただいたように、安全性が確認されるまではいかなる運用も行わない、つまり飛ばさない、もう一つは、日本政府自身が安全性を主体的に確認をする、そして日米合同委員会等を通じて運用の在り方等についてしっかりと調整をしていく。そして、私は、初めからスケジュールありきという考え方ではございません、そういう中で丁寧に説明をしていきたいというふうに思います。 安全性は大事です。ただ、あわせて、このオスプレイは日本の安全保障、東アジアの安全保障にとっても抑止力を高める効果を持つ、そのことも併せて申し上げたいというふうに思います。
○岸信夫君 幾ら大臣がそういうふうにおっしゃられても、どうしてもスケジュールありきじゃないかというふうに疑わざるを得ない。それは、実際に船が来てしまった、陸揚げが予定どおり行われたじゃないですか。そこの部分を言っているわけです。そして、十月には沖縄に配備をされてしまう、こういうようなことに言われているじゃないですか。このこと自体がもうスケジュールありきということじゃないんでしょうか。 安全性について今までいろいろな情報というのが五月雨式に出てきています。例えばオスプレイMV22については、事故率でいえば海兵隊の飛行機のアベレージよりは低いと、こういうふうには言われています。じゃ、CH46と比べてどうなんですか。CHの方がはるかに低いはずです。その事故率の低いCHとこの今のMV22を本当に安全性だけの議論でやり替えるんですか。そうじゃないですよね。当然ながら、機能の問題もある、また老朽化をしている、そうしたことで替えていくわけですけれども、そうしたことに対してきちんと説明がされていない。 安全性という点については、軍用機であるから、そこはやはり機能の部分、それから今の我が国の安全保障の状況、こういうことを考えれば、新しい飛行機を入れていくことの有用性というのはあると思うんですね。そこを否定するつもりは全くないわけですけれども、でも、地元にとってその安全性の確認がされなければ、とても、じゃ、日米でこの国を守っていけるんだ、こういう気持ちになれないわけです。これはやはり、国民一人一人がそういう気持ちになって初めて我が国の領土が確保でき、日本がきちんとした独立国としての形を整えることがまさにできるんだと思うんです。それが、そこの部分が揺らいでしまっているんだと思います。これは本当に大きな状況だと、大変な重大な状況が今来ているんではないかなと。 沖縄知事は、オスプレイが事故を起こしたら全部基地を引き揚げる、こういうことも言っているわけです。オスプレイだって機械ですから事故はあるかもしれない。どれぐらいの事故か分からない、ここに出ているクラスAなのかBなのかCなのか。いずれにしても、いろいろな事故が起こりながらも致命的なものにならないように、そして、安心にこの基地と共存していけるような状況をつくっていくということが何より大切だと思います。それがきちんと説明がされていない、このことが今大きな問題だと思います。 九月には沖縄でオスプレイの大きな集会がある。この中で、こういう状況の中でオスプレイを配備しようとしているということがまさに私は日米の関係が損なわれていると、こういう気がしてならないわけであります。 総理は、この点についていかが考えておられますか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) オスプレイの有用性については委員と認識が一致しているということを大変うれしく思います。航続距離であるとか搭載能力等々を考えると、CH46よりもはるかに抑止力を高めると思います。 問題は、安全性を主体的にしっかりと確認することだと思います。四月、六月に起こった事故のアメリカの調査結果をうのみにする、追認するんではなくて、これは防衛省関係者だけではなくて外部の有識者も入れてしっかり安全性をチェックして、いわゆる岩国、山口の皆様、沖縄の皆様にしっかりと御説明をしていきたいと考えております。
○岸信夫君 安全性の問題は、もちろん確保していただかなければいけない。これは単に、今おっしゃられたように、政府がそれを聞いただけではない、安全だというだけではなくて、地元の方が、周辺の方がきっちりそれで安心感を得ることができる、そこまで行くまでは決して運用されてはならない、このように思っておりますので、よろしくお願いします。 以上です。
○委員長(柳田稔君) 以上で岸信夫君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(柳田稔君) 次に、山谷えり子君の質疑を行います。山谷えり子君。
○山谷えり子君 自由民主党、山谷えり子でございます。 八月十五日、尖閣、魚釣島に香港の活動家たちが不法上陸したこと、誠に遺憾であります。日本としては、そのようなことが二度と起きないように体制をしっかりつくり直さなければならないと思います。 羽田国土交通大臣にお伺いします。八月十七日に記者会見でビデオを公開しないと言ったんですね。二年前の教訓が全く生きていない。香港のテレビ局が映像を公開したからビデオを、じゃ公開しますと言いながら、今編集作業に入っている。何日掛かっているんですか。いつ公開していただけるんですか。
○国務大臣(羽田雄一郎君) ビデオについては、海上保安庁の手法等が明らかになるということについて、しっかりと精査しなければならないというふうに思っておりますが、官房長官からも指示をいただきました。情報公開については私も大変重要だというふうに考えておりまして、そういう意味では、ビデオについて今鋭意出せるように努力をさせていただいておりまして、早急に出したいというふうに考えております。
○山谷えり子君 来週の早々と考えてよろしいですね。いかがですか。(発言する者あり)
○国務大臣(羽田雄一郎君) 近いうちに出させていただきたいというふうに思っています。
○山谷えり子君 総理、近いうちとはいつですか。
○国務大臣(羽田雄一郎君) そういう意味では、今編集をさせていただいております。そして、皆さんに理解をしていただけるようなことも含めてしっかりと精査をさせていただいておりまして、今、海上保安庁、現場においてしっかりと精査をさせていただいておりまして、なるべく早く出すように指示をさせていただいております。
○山谷えり子君 海上保安庁の皆さんは悔しがっていらっしゃると思いますよ。そして、今の答弁も本当にやる気が感じられません。 八月十五日、羽田さんは靖国神社にお参りなさって、私もその斜め後ろで一緒にお参りいたしました。それから戦没者の追悼式典にお出になられて、それから御自宅に帰ってしまわれたんですね。八月十五日、香港の民間活動家が領海侵犯する、分かっていながらこれはどういうことでしょうか。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 八月十五日でありますけれども、靖国神社、今御指摘いただいたように御一緒に参拝をさせていただきました。また、平成二十四年全国戦没者追悼式に出席をさせていただいた後、登庁をしませんでしたけれども、その後、実は政務、公務がなくて休暇だったんですが、在京待機という形にさせていただいておりまして、必要なときにいつでも連絡ができるような状況を整えたというところであります。 海上保安庁からは現場における対応について適切に報告を受け、また、私から海上保安庁長官に対し、法令にのっとり適切に対処という基本的な方針を直接指示をしたところであり、登庁していなかったことに問題はなかったというふうに考えております。
○山谷えり子君 危機管理上、大いに問題があったと思います。そして、民主党の政治主導というのはこの程度のものかというふうに思います。 吉田おさむ国土交通副大臣、海上保安庁の担当ですね、彼も登庁していなかったんです。国会の答弁で、地元にいたと、海上保安庁長官から来なくていいと言われたから地元にいたんだ。これが現実なんですね。あり得ないと思います。もしかしたら、政務三役が登庁していたらかえって混乱するから、そういう判断があったのかもしれません。非常に残念な状況でありました。 とはいえ、国土交通大臣に期待していますよ。概算要求でしっかり海上保安庁の予算取って、巡視船の増加、いろんなことを考えてほしいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(羽田雄一郎君) 先ほどのお話ですけれども、国土交通大臣は、海上保安庁法の規定によって海上保安庁長官を指揮監督できますけれども、司法警察職員たる個々の海上保安官に対して指揮監督を行うことや海上保安庁が行う個別の案件について指揮を行う立場ではありません。ですから、海上保安庁長官にしっかりと法令にのっとりやるようにというふうに直接指示を出したところであります。そして、報告を受けてきたということであります。 そして、海上保安庁の強化ということについては、私もしっかりと考えております。
○山谷えり子君 海上保安庁長官とともに役所できちんと危機管理に当たってほしかったということを申し上げたいと思います。概算要求では本当に頑張っていただきたいと思います。 大臣、もう結構でございますので。ありがとうございます。
○委員長(柳田稔君) 羽田国土交通大臣は御退席いただいて結構です。御苦労さまでした。
○山谷えり子君 八月十八日、十九日、魚釣島の洋上で慰霊祭を行ってまいりました。 テレビを御覧の皆様にちょっと御説明したいんですが、国会にはいろいろな政党を超えて政策目標を実現するために様々な議員連盟というのがあります。我が国の領土を守るために行動する議員連盟、十年ほど前につくられまして、教科書にきちんと領土の問題、主権国家としての領土教育を入れようじゃないか、竹島は日本の領土だと書こうじゃないか、NHKにお天気マークを、竹島、北方領土、付けてほしい、郵政省に、記念切手、発行しようじゃないか、いろんなことをやってきました。今、国会議員、自民、民主、たちあがれ日本、新党きづな、生活が第一、その他多くの国会議員九十八名で活動しております。八年前から私が会長を務めております。 そして、日本は島国です。六千八百五十、島があるんです。そのうち有人島は四百二十です。国境離島の島々が今どんなふうになっているか。地方議員の皆様も本当に深刻に心配していらっしゃる。だから、地方議員連盟、領土を守るために行動する地方議員連盟というのもできております。 そこで、二年前、中国の漁船が日本の巡視船にぶつかった。あれから日本の沖縄の、石垣の、宮古の、与那国の漁業関係者がむしろ日本の海なのに出ていくことができにくくなっているんです。中国や台湾の漁船は百隻、二百隻来て漁業をしている。かつては日本の漁業関係者は年間十五億円ぐらい漁獲量があったのに、今は全くそういうことができなくなっている。こういう状況の中で、これでいいのかと、国会議員連盟、そして地方議員連盟の皆々が地元の漁業組合の方たちと一緒に集団漁業活動をやろうじゃないかと。八月十八日、十九日は十回目だったんです。 そして、八月十八日、十九日というのは特別な日です。昭和二十年の七月三日、石垣から台湾に疎開船が出ました。米軍の機銃掃射を受けて一隻は沈没、一隻は非常な状態の中で魚釣島に漂着して、多くの方が、八十名とも百十名とも言われております、亡くなられた。戦時中ですから迎えに行くことができません。やっと戦争が終わって、八月十八日、そして十九日に石垣に救助することができました。 かつては、魚釣島で慰霊祭が行われたこともある。しかし、そういう状況でなくなって、昨年、石垣市長は、是非遺族の心を酌んで上陸して慰霊祭をさせてくれ。これに対して民主党政権は一年二か月返事をしていないんです。失礼な話です。 私たち領土を守るために行動する議員連盟、そして地方議員連盟の仲間たちも、今回、上陸して慰霊させてくれと申請書を出しました。八月の十三日、却下されました。野田総理はテレビ中継で私に対して、慰霊は大事だとおっしゃられたじゃないですか。なぜ許可してくれなかったんですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 政府としては、従来より、原則として、政府関係者を除き何人も尖閣諸島への上陸を認めないとの方針を取っております。その上で、御指摘の慰霊祭を魚釣島で行いたいとの領土議連の要請については、私、官房長官を含め政府部内において、尖閣諸島の平穏かつ安定的な維持管理のためという政府の賃借の目的を踏まえ、検討を行った結果、上陸を認めないとの結論となりました。 ちなみに、御遺族のお気持ちというお話がございました。今回の上陸申請に関し遺族会の意向を確認をしたところ、遺族会におかれては、尖閣諸島が平穏な状況であることが大切であるなどとして領土議連からの上陸に対する同意要請を断ったと承知をしております。
○山谷えり子君 それは間違っております。遺族会の心を酌んで石垣市長が昨年の六月に上陸申請しているんです。私は遺族会の方に、今回一緒に申請なさいますかと聞いたら、私たちは昨年の六月に石垣市長が私たちの気持ちを酌んで申請してくださっているんだと、もちろん上陸して慰霊をしたいと、しかし政府が認めないのなら私たちはどうすることもできないと、そういうことだったんですよ。何をそういう答え言わせているんですか。恥ずかしいと思ってください。 さて、そこで私たちは二十一隻の船をお借りして、約百五十人で夜八時半に石垣の港を出ました。朝五時に魚釣島の灯台の前に着きました。灯台の高さは五・六メートル、海岸端にあります。五秒ごとにちかっちかっと、日本の光です。しかし、いかにも頼りない、もっと立派な灯台を上の方にこれから造るべきじゃないかと思いました。御来光が朝六時十六分、みんなで拝み、そして沖縄の大きな三つの神社さんから神職が来てくださいまして、洋上で慰霊祭を行いました。この洋上慰霊祭に対してすら中国はするなと言ってきた、日本政府に。 玄葉外務大臣、抗議してくださいましたね。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 確かに中国側からは中国独自の主張がありました。それに対してそんな申入れは当然受け入れられないと、我が国のきちっとした立場を述べたということでございます。
○山谷えり子君 私たちは出港前に、今年上陸しての慰霊祭を認めない政府の判断は間違っていると。しかし、間違っていても、その判断を仕方がない、受け入れながら、洋上慰霊祭にする。しかし来年には、上陸して慰霊できるような内閣、政権をつくりましょうということで出港したんです。しかし、七時、神事が終わって自由解散して、それぞれの皆さんが漁業活動に入られた。夕方三時か五時に港で会いましょうと言って別れた後に、十名の方が思いあふれて泳がれてしまって、上陸されたということなんですね。地方議員がそのうち五名、これは思いは察することができるというふうに思います。 総理は、どんなふうにお考え、お感じになられましたか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 今の御質問の前に、遺族会について、私どもが何か仕掛けているような、圧力を掛けたようなお話がございましたが、そういうことは全くありません。真摯に声を聞いておりますし、この事案が起こった後に、慰霊祭を洋上でやられた後に、いろんな混乱が起こった後の翌日の地元の新聞を見ても、遺族会の会長の方は大変困惑をされておりました。これが私は事実ではないかと思いますので、それは正確に申し上げたいというふうに思います。 その上で、飛び込んで上陸をされた方がいらっしゃることについての感想でありますが、先ほども申し上げたとおり、政府としては、政府関係者以外はこれ何人も上陸をしないという方針でありますので、その方針から逸脱した私は行為だというふうに思っております。
○山谷えり子君 鎮魂、慰霊というのは日本の国の中心にあることです。そのことを大切にこれからもしていただきたいというふうに思います。 平穏かつ安定的維持管理のためとおっしゃられましたが、そうなんですか。八月十五日、上陸を許して。どんな基本方針で。上陸を阻止しよう、領海侵犯を阻止しようという基本方針ではなかったと見えますね。どういう基本方針を総理は指示あるいはオーケーと言われたんですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 八月十五日というのは本当に特別な日になります。その日に残念ながら上陸を許したということは遺憾であります。 ただし、我々の基本的な方針というのは、海上において上陸をさせないようにすることに全力を挙げるということが第一の原則でありました。それは御承知のとおり、その結果が出なかったことは、先ほど申し上げたとおり遺憾であります。その上で、万が一上陸をさせてしまった場合には、その中できちっと万全の体制で対応するということと、あるいは銃刀法や公務執行妨害等々ほかの事案、いわゆる犯罪になるような要件があるかどうかしっかりチェックをしながら、適正に日本の法令に基づいて対応すること等々の事前の方針は固めておりました。
○山谷えり子君 海上保安庁は、上陸を阻止するだけの力はあります。今回の基本方針は、接続水域に入ったら警告を出す、そして領海に入ったら放水をして進路変更させると、しかし、公務執行妨害に問わないために強制接舷とか立入検査をわざとしていないんですよ。どういうことですか、これ。
○政府参考人(鈴木久泰君) お答えいたします。 海上保安庁といたしましては、上陸をさせないという方針の下でいろんな手段を尽くしました。まず、警告を行い、進路規制といいまして、前を横切るような規制を行いまして、その後、更に領海に侵入いたしましたので、放水規制と接舷規制というのも実施をいたしました。放水は放水銃で水を掛ける規制でありますし、接舷というのは本当に真っすぐ進む船に船べりをぶつけて無理やり強制的にコースを変えるという、これはかなり危険な規制でありますが、これも実施をいたしました。 ただ、接舷規制をずっとやれませんもので、それからまた離れるとまた更に突っ込むというような形で最終的には強行上陸をされてしまったということでありますが、そのときに、言い訳ではないんですが、気象条件もかなり影響しておりまして……(発言する者あり)いや、実は、台湾の南西方面を台風が通過しておりまして、その影響で魚釣島から東からの風がかなり強く吹いておりました。そうなりますと、向かう方向は向かい風になりますので、かなり波も立っておりまして、向かい波が立っておりまして、縦揺れが激しくて、接舷規制もかなり相当慎重にやったという状況であります。上陸した後、逃走を図ったときに二隻の巡視船で挟み打ちして停船させましたが、こちらの場合は追い風で、波も追い波で、そこは非常にやりやすかったという部分がございます。 そういういろんな気象・海象条件も加味しながら海上保安庁としてはできる限りの規制を行ったと、それがこういう結果だということで御理解いただきたいと思います。
○山谷えり子君 強制接舷はしていません。接舷規制は、香港の活動家たちによると、二、三回あるいは三、四回、自分たちは本来上陸できないと思っていたのに、全然やってこないから上陸できてしまったんだとメディアに香港の活動家たちが答えているんですよ。 私は、上陸させまいという基本方針であったならば、海上保安庁は必ずそれを成し遂げてくれたはずなんですよ。ということは、野田総理がそういうことをするなとおっしゃられたとしか思えないんです。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 今のはちょっと暴言じゃありませんか。私が上陸させることを許したということですか。
○山谷えり子君 そうではありません。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) そんなことあるわけないでしょう。冗談じゃありません。海上で全力阻止するようにというのが第一の原則でした。それに基づいて海保も一生懸命やったと思います。結果的に上陸させたことについては、これは遺憾であります。そういうことにならないような再発防止をしなければならないと思いますが、上陸を甘んじて受けるような指示なんか出すわけないでしょう。(発言する者あり)
○委員長(柳田稔君) 委員の皆様に申し上げます。御静粛にお願いをいたします。
○山谷えり子君 基本方針の中に、絶対に上陸させるな、領海侵犯を許すなという基本方針がなかったからこういうことになったと、これ御理解いただきたいと思いますよ。 それから、強制送還の判断は総理が政治判断でなさったと藤村官房長官が昨日お答えになられていますが、強制送還の判断、何の根拠でなさったんですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) その都度、こういう情報が入ってから、そしてこういう具体的な動きがあってから、香港の活動家の船が、乗った船舶の動き、そして我が方の対応等々、逐次危機管理監そして秘書官から連絡を受けておりまして、先ほどの対処の方針についても私が最終的に確認をさせていただいております。 その上で、今御指摘のあった最終的な対応でありますけれども、入管法六十五条の適用については、これは第一義的には捜査機関が判断したものでありますが、その捜査機関の方針について危機管理監等から報告を受けた際、これは八月の十六日の夕刻だったと思いますけれども、このときに、報告を受けた際、捜査機関の判断を踏まえ、総理としての立場から様々な事柄を総合的に考慮して最終的な判断を下したということであります。
○山谷えり子君 公務執行妨害で立件すべきではなかったかと、石破委員も昨日、石をぶつけて、当たらなかったけれどもこれ公務執行妨害に問われたケースが、最高裁判決があったのに、なぜしなかったのかと。それから、ほかに罪を犯したという嫌疑がない場合、あるいはいろいろ国益上の観点等々、強制送還の判断というのは重かったのに、いかにも軽々しく、事務手続上のように総理はお認めになられてしまったんです。 そして、実は強制送還していませんよ。その前日、八月十七日、強制送還された日に領土議連の宇都隆史議員がその現場を見ていたんです。テロ対策上入れてはいけない場所にわざわざメディアを入れたんですよ。そして、海上保安庁の巡視船の上にまで乗せたんですよ。そのときメディアは三十社いました。中国、香港のメディア、十社いました。三十分にもわたってヒーローインタビューをさせたんですよ。で、宇都議員が騒いだんです。何やっているんだ、テロ対策で禁止区域になっているところに何で入れたんだと。ましてや巡視船の上にまで入れて、甲板に上げて三十分。それで初めて、あらあらあら、ざわざわざわといって撤収になった。 強制送還していませんよ。凱旋帰国させたんですよ、民主党政権は。そういうことでしょう。
○政府参考人(鈴木久泰君) 活動家十四人のうち七名は飛行機で帰還いたしましたが、残りの七名は乗ってきた船で石垣港から帰ることになりました。 その際の状況について申し上げますと、活動家が乗った船舶は、私どもの大型巡視船が石垣港まで曳航してまいりまして、SOLAS岸壁といいまして、フェンスで囲まれたテロ対策のための管理された岸壁に大型巡視船をまず着けまして、その外側に横付けする形で、要は、大型巡視船がこれを隠すような形で係留をしておりました。そこから出港するわけでありますから、マスコミの方々が出港の取材をするには、私どもの巡視船の上からしか出港の絵が撮れないわけであります、映像や写真が。これを許可しないと、船をいろいろチャーターしたりして海上から取材をするとか混乱が予想されましたので、一定の区画を区切って、甲板上の一番後ろのところをロープで区切って、そこから取材をしていただいたということでありまして、その際に……(発言する者あり)
○委員長(柳田稔君) 自民党の理事のお二人、お静かにお願いします。
○政府参考人(鈴木久泰君) その際に、出港までに多少の時間がありましたので、二十五分ほど要しましたので、少し離れた距離でありますが、会話がなされたということであります。 ある程度管理した中で、取材はやはり内外無差別でさせなければならぬということで、我々の現地の石垣保安部が対応したということでございます。
○山谷えり子君 まあ、国民はあきれていると思います。便宜供与して、凱旋インタビュー、ヒーローインタビューさせて、お帰しになった。なっていないですね。 私は港に戻りましてインタビューを受けましたが、一部メディアが、中国の反発、心配じゃないかなんてことを言われたんですね。これはおかしいと思いますね、だって、日本の島なんですから。(資料提示) 例えば、これ、大正九年、一九二〇年に中華民国福建省の漁民が遭難したんです。日本人が一生懸命助けました。日本帝国沖縄県八重山郡魚釣のところで遭難して、みんなが助けてくれた、ありがとうという感謝状なんですよ。こういうのをきちんと中国語、英語で外務省は発表したりして、中国のデモをなさる方が、あっ、恥ずかしいなということを分かるような国際社会に向けたアピールが必要だと思います。 それから、フィリピンも困っていますよ。去年の五月に中国は、フィリピンの島に中国の島だと標識立てちゃったんですよ。三週間後、フィリピンは軍隊出して、その標識引っこ抜きましたね。 フィリピンも困っている。ベトナムも困っている。ブルネイ、インドネシア、シンガポール、あるいはインドの方も、中国が覇権主義的で国際ルールを守らない。これ、日本は平和主義で、そしてアジアのお兄ちゃんとして尊敬されている国であります。シーレーン、海の安全をみんなで守ろうじゃないかと、日本がむしろリーダーシップを取っていくべきだというふうに思います。 この魚釣島のきれいな島々、そしてすばらしい鎮魂の慰霊祭、私たちの御先祖様がずっと守り続けてきてくれた島でございます。アジアのお兄ちゃんとして、連携しながら、中国に法と正義に基づいてきちんとやろうよと。玄葉大臣、どうですか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) アジアのお兄ちゃんと、こういう話がありましたけれども、日本は、このアジア太平洋の海洋の秩序、世界全体の海洋の秩序もそうなんですけれども、南シナ海、東シナ海含めて、このアジア太平洋の海洋秩序のためのルールを作るのに主導的な役割を果たさなければならないというのはそのとおりであります。先般、カンボジアで開かれた会議でも、私から相当、この法の支配、UNCLOSの話については、具体的に何回かにわたって話をしました。それは南シナ海も含めてでございます。 ですから、この法の支配の重要性含めて、まさに国際法を遵守する中で、力によってただ支配が決まっていく、そういうことではなくて、法の支配、国際法の遵守、そのことを重要視しながらこのアジア太平洋の海洋秩序のルール作りをしていくということに日本は積極的な役割を果たしていきたいというふうに考えております。
○山谷えり子君 本当に意味が分かりませんし、さっきも領土には領土をって岸信夫委員に答えられたんですけれども、何を考えて……(発言する者あり)
○委員長(柳田稔君) 閣僚席で応答するのはやめてください。
○山谷えり子君 領土には領土をってさっき答えられたのはどういう意味ですか。(発言する者あり)
○委員長(柳田稔君) 今注意したでしょう、今。今注意したでしょう、おやめくださいと。
○国務大臣(玄葉光一郎君) それじゃ、もう一度言いますけれども、だって、アジアのお兄ちゃんという言い方をされました、で、ベトナムの話をされて、そしてフィリピンの話をされたんでしょう。それに対して、まさにアジア太平洋で、まさにこれは海洋秩序の話ですから、その海洋秩序の話で、ルール作りでリーダーシップを発揮していくということが何で分からないんですか。
○山谷えり子君 実際に発揮していらっしゃいませんし、外務省のホームページの尖閣に関するホームページもなっていませんよ。一回点検してごらんなさい。アジアの国々と連携できるような、外務省は発信していますか。もう結構です。 私は、八月十七日、前日なんですが、実は北海道の開拓の村々を歩いていたんです、遠軽、白滝。そして、ああ、明治の皆さんというのは、本当に国土防衛、北の守りのために、そして開拓地を広げながら食料を生産して、そして自然の恵みの中で感謝しながら生きていこうとしたこの気概、不屈の精神、そして志、すばらしいなと思いました。 そして、十九日、魚釣島の前に、洋上でかつおぶし工場を見たときに、これは開拓者の心なんだと思ったんですね。明治二十九年に古賀辰四郎さんが明治政府から魚釣島を無償で貸してもらいました。そして、かつおぶし工場を造ったり、缶詰工場を造ったり、羽毛の採取をしたり、牧畜をしたり、多いときには二百五十人ぐらいが魚釣島に住んでいらっしゃいました。住居の跡も今も見えます。しかし、もう廃墟になっています。私はそのことは知っていました。でも、魚釣島の本当に近くまで行って海の上から見たときに、こんなに困難伴うところ、ビジネスでやったんじゃないんだと、開拓の心でやったんだということが分かりました。古賀辰四郎さんは藍綬褒章も受けておられます。 実は、東京に戻ってから地権者の方がお電話くださいまして、山谷さん、ありがとうと、そして、僕ね、古賀辰四郎さんの開拓の心、顕彰したいんですよと、それを皆さんまだ分かってくださっていないとおっしゃられたので、私は、いや、実は私もそれを感じて帰ってきたんですと。開拓の心で、南の守りで、そして海の恵みをいただきながら、日本国を守りながら発展させていこうという営みが昭和十五年まであった。 野田総理は、東京都知事が、都が買う、十四億円寄附が集まっています、慌てて国有化なんておっしゃられましたが、国有化してどう活用していくか、全然ビジョン語られないじゃないですか。さっきも一部おっしゃられたけど、抽象的。国有化してどうやって活用していくんですか、島を。おっしゃってください、野田総理。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 遠方離島をしっかり国有財産化して、そして有効支配をしていく、管理をしていく、名前をちゃんと付けていこうということは、我が政権になってからこれは一生懸命取り組んでおります。そういう全体像をまず御理解をいただきたいというふうに思うんです。 今の尖閣の話でありますけれども、これは、東京都が尖閣を買おうとされているその計画について、よくその中身を御説明をいただいていると同時に、これは平穏かつ安定的に維持管理をするという視点の中で、様々なレベル、様々な交流、意見交換をしながら判断をさせていただきたいと思っております。今はそのプロセスでございますので、具体的に何か言う段階ではございません。
○山谷えり子君 かつおぶし工場をもう一回再開させたいなと思いましたね。あの船の上でカツオを釣って刺身にして食べましたけれども、本当においしかったですよ。尖閣カツオ、尖閣マグロ、超ブランドですね、十五億円も漁獲量があった年もあったんですから。そして、灯台をきっちり造り直す、港を整備する。そして、気象レーダーとか観測所とか海上保安庁の職員の常駐、これは石垣市長も望んでおられます。そうした具体的なビジョンがいまだにない。どういうことなんでしょうね。これ、どこかに部署をつくって作業を始められているんですか。 それから、国境に、島々に名前を付けるというのも、領土議連が何回も何回も官邸に行って、やっとやったことじゃないですか。 きちんと部署をつくっていただきたいと思います。内閣府に領土を守るための関係部署をつくって、領土特命担当大臣を置いて、今ばらばらに付けられている予算をしっかりまとめて、戦略的に領土、領海守っていく。これを概算要求作業と同時に、野田総理、最後に総理がやる仕事ですよ。いいことやって。どうでしょうね。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 領土、領海、主権というものをしっかりと守るということは、これはどの政権でもしっかりやらなければいけないことだと思っております。 その上で、そのための体制整備については、先般の、今はちょっと尖閣のお話がございましたけれども、竹島に関係する閣僚会議のこの場において体制整備を、領土、領海についてどうするかという議論をしていこうということは、これは提起をさせていただきました。 その上で、尖閣に関連をして言うならば、今、海保の機能強化のための法案をこの国会で出しておりますけれども、是非これは参議院でも早急に御審議いただいて成立をさせていただきたいと思います。 そして、その海保の機能の強化のためには、装備であるとか、当然のことながらそれに伴う予算も出てまいりますので、それはしっかり対応していきたいと考えております。
○山谷えり子君 平時のときの海上の自衛隊、警備できないんですね。ですから、海上保安庁法の改正は当たり前ですけど、それだけしたって全然不十分です。 領域警備に関する法案の整備とか、それから今、中国や韓国のいろんな外国の漁船がいろんな違法操業をする、それの対策のための、国内の漁業組合に安全操業してもらえるように、経営安定するようにということで予算付けていたんですが、年々削られてきて、ついに今年で終わりというんですよ。こういうことだってあり得ないと思いますよ。もう少し細かく目配りしながら人を集めたらいいと思います。何が今足りないんだ、どこをどうすればいいんだって、口だけじゃなくて行動で示してほしいと思います。 それから、あそこにはセンカクモグラ、センカクサワガニ、希少生物があるんです。でも、全く昭和五十年から調査が行われていないんです。今どうなっているんでしょうね。野生のヤギが千匹、もう森を荒らしているということも言われています。環境省や農水省や総務省や、石垣市長が固定資産税とか生態系の保護のために上陸させてくれと言っているのに、全く許可しない。東京都も八月二十八、二十九日、行きたいから許可してくれと言っても、まだ返事出さない。東京都に上陸許可出さないなんてあり得ないですよ。国民の皆さんが十四億円寄附して買う具体的な作業に入るために上陸をして調べたいというのは、これは当たり前の話ですよ。 今日、今ここで、総理の判断で、当然のことだから平穏かつ安定的維持管理のために東京都の上陸を、調査を認めるというふうにおっしゃっていただけませんか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 平穏かつ、そして安定した管理を、維持管理する、継続をするという観点での判断を、これは過去の政権もやってまいりましたけれども、基本的には私どもの政権もその視点で判断をしていきたいと思います。 東京都からの申請はおととい受理しておりますので、これ二十九日にという上陸許可の申請でありましたけれども、検討をさせていただきたいというふうに思います。
○山谷えり子君 海上保安庁巡視船、今あの付近は六隻、七隻でやっていますね。しかし、中国は大型の監視船を造る、今建造中ですね、そしてそれを常駐させるんだと言っているんですね。しっかりと情報収集して日本の海が守れるような体制というものをつくってほしいというふうに思います。 それから、無人国境離島だけではなくて有人の離島ですね、それは離島振興法可決しましたから一歩前進なんです。しかし、予算が付かなければこれ実現しませんので、日本というのは本当に島々に人々が住んでくださることによって国土が守られているわけでございますから、しっかりと対応をしていただきたいというふうに思います。 私が法案提出責任者になって出しております、自民党から無人国境離島を管理する、守る法律、これも国土交通委員会で早く審議してほしいんですよ。ところが、民主党に、私は政調の部会に説明に行きたいと言っても、何日に来いと全然言ってくださらないんです。もう二か月たっています。今の答弁と全然やっていること違いますよね。無人国境離島、まだちゃんと調査終わっていません。きちんと調査をする、そして内閣が基本方針を作る、そして標識とか、必要ならば灯台、港を造る、護岸工事をする、定期巡回をする、環境上必要なときは自然保護のための何かを、政策をする、そして特に必要な島は国が収用することができる、当然の法律を今出しているんですよ。なぜ民主党は、邪魔あるいはサボタージュして、きちんとした手続を進めてくれないんでしょうかね。 野田総理、この話聞いていますか、お耳に入っていますか、いかがですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) ちょっと事情が分かりません。 法案の中身は、今御趣旨をざくっとお聞かせいただいたので、中身としては私は問題意識は共有できる部分はあるように思いました。 なぜそういう形できちっとヒアリングできていないかはちょっと分かりませんのでコメントしようがありませんけれども、様々な法案の中身、本当に具体的に出すものがあるならば、よくお聞きをしていかなければいけないと思います。
○山谷えり子君 私は、この法案を石原都知事にも説明に行ったんですよ。まず開口一番、都が買うことを邪魔する法律じゃねえんだろうなと言われるから、いやいやそうじゃありませんと、都が保有していただくその方向はそれでいいですと、しかし、都だけでは守れるものじゃない、やはり国が更に基本方針の中で守っていくんだという、そういう法律なんですということを言いました。 民主党は国家観がなく、外交、防衛の基本方針がなく、したがって、この三年間でここまでひどい状況になってしまいました。国民の皆様は、今考え抜かれて国防は大事だなと、そしてまた、もちろん近隣諸国と友好を深めながら、しかし主権、領土を守る、これに対しては毅然とした対応、予算付け、法整備、これが大事だなと考えていらっしゃると思います。次の内閣ではそうした内閣をつくっていきたいと思いますので、野田内閣には早期の解散を求めます。
○委員長(柳田稔君) 以上で山谷えり子君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(柳田稔君) 次に、山本香苗君の質疑を行います。山本香苗君。
○山本香苗君 公明党の山本香苗です。 尖閣諸島不法上陸事件につきまして、野田総理にお伺いいたします。 八月十五日に尖閣諸島の魚釣島に不法上陸した香港の活動家十四名は、十七日、出入国管理法違反で強制送還となりました。十四名全員強制送還、これは、いつ、どこで、誰が何に基づいて判断したんでしょうか。総理にお伺いします。
○国務大臣(藤村修君) 少し整理してきちんとお答えさせていただきたいと思います。 まず、逮捕された活動家等について、捜査機関が、今回の事案に即し、不法上陸、不法入国以外の犯罪容疑がないという判断をいたしました。その上で、入管法第六十五条に基づき、入管当局への身柄引渡しを、最終的に退去強制処分となったものであります。入管法六十五条の適用を含め個別の犯罪行為への対処の第一義的な判断は、警察及び海上保安庁といった捜査機関が行ったものであります。 総理は、関係機関の対処状況等については逐次報告を受けており、退去強制についても、十六日、先ほど答弁では夕方ということでしたが、この時点で事前に最終的な判断を行ったところであります。 そして、これら政府の取組について、私の定例記者会見を通じて丁寧に御説明をするとともに、総理も機会をとらえて厳正に対処していくという方針を述べたとおり、十分に説明をしてきた、そのように考えております。
○山本香苗君 十七日の記者会見で藤村官房長官は、公務執行妨害に当たらないと海保が、海上保安庁が判断したとおっしゃっておりました。 そこで、総理にお伺いします。海上保安庁の判断を是とする、了とするというのが野田総理の政治判断ですか。総理です。
○国務大臣(藤村修君) まず、公務執行妨害など現場での事犯について、これを判断するのは警察であったり海上保安庁である、これが法律でございます。
○山本香苗君 総理、お答えください。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 基本的に今官房長官の答弁で、そのとおりであって、第一義的には現場の判断ですね、海保、警察、それぞれの判断がありました。今回は、これは公務執行妨害がないという判断をされております。そういう判断を踏まえて、それに対する基本的な対応方針については私も了とするという政治判断をさせていただきました。
○山本香苗君 では、なぜ、その政治判断について、記者会見を開いて国民への説明責任を果たそうとそのときなされなかったんですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 対応方針については、その都度、官房長官が逐次記者会見等で説明をされておりますので、政府としての説明は責任を果たしていると思っております。
○山本香苗君 二〇〇四年に同じように中国の活動家が魚釣島へ不法上陸した際に、当時の小泉総理は強制送還することを決めました。決めた直後に記者会見で自らの政治判断についてきちんと国民に説明しました。その判断の是非についてはともかくとしても、国民に対する説明責任というのはしっかり果たされたわけです。 当時、野田総理は民主党の国対委員長でいらっしゃいましたよね。そのときに、この小泉総理の対応について甘い対応だと厳しく批判されておりました。覚えていらっしゃると思います。 しかし、今回の野田総理の対応というのは、御自身が厳しく批判をされた甘い対応以下の対応じゃないですか。国民に対する説明責任、御自身の政治判断についての説明もきちんとされていない。官房長官がやっているからいいなんて、とんでもないことですよ。野党の国対委員長のときと総理のときと発言が百八十度違うと。自己矛盾感じませんか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 今回もきちっと日本の法令にのっとって適切な対応をしたというふうに思っております。それは現場の判断が第一義的でありますけれども、最終的には私の政治判断もしております。 そのことについては、これからも随時説明していきたいというふうに思いますし、今日も夕方に記者会見をいたします。竹島や尖閣の問題等々含めて、しっかり国民の皆様に御説明していきたいと考えております。(発言する者あり)
○委員長(柳田稔君) 西田君、お静かに。
○山本香苗君 今回の事件も二年前の尖閣諸島沖中国漁船衝突事件も、単なる事件じゃないんです。先ほど来より議論があったように、外交問題であり、国益に直結する問題で、主権にかかわる問題で、政治が判断すべき問題なんです。にもかかわらず、前回は、この場で何度も菅総理ともやり取りをしましたけれども、検察が判断したと、その検察の判断を了とした。今回は、警察や海保が判断した、それを野田総理は了とした。警察や海保やそういう現場の判断を隠れみのにして、政治の判断がないんですよ。この繰り返しなんですよ。 政治主導、政治主導と言いながら、都合のいいときは政治主導と言って胸を張られるんです、でも、都合が悪いときには全部現場に丸投げするんです。総理、私はこのパターンというのはもういいかげんおやめになったらどうかと思うんですが、どうですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 相当誤解があるんじゃないでしょうか。私がその都度の方針であるとか逐次上がっている報告を何も見ないで傍観していることがあったら政治判断はないと思います。公務執行妨害があるかないかは、これは総理大臣が決めることじゃありません。銃刀法違反があったかどうかは、これは総理大臣が決めるわけではありません。現場の捜査機関が判断をされたもの、それをしっかり受け止めながらの対応を決めるというのが私の役割でございます。それについてはしっかり確認をしました。いわゆる強制退去する前の、例えばビデオも見ましたし、私なりにそういう最終的には政治判断をしているということで、丸投げをしていたということではありません。 それから、これまで累次こういう事案がありましたけれども、その反省を踏まえての改善はしてきたつもりなんです。小泉政権のときには上陸をされて、そのときには警察が入るのが遅かったから、長時間彼らが居残って灯台壊したりしました。だから、今回は、海上で上陸させないように全力を尽くすということでありましたけれども、万が一上陸されてはいけないということで事前に警察官を入れておいたとか、様々な改善、工夫をしながら政府としては全力を尽くして対応してきたつもりです。 ただし、上陸をさせてしまったことについては、これは遺憾でありますので、更なる万全の体制を取っていきたいと考えております。
○山本香苗君 二年前の事件において、民主党政権、明らかに対応を誤ったんですよ。それをいまだに認めていないから今回もまともな対応が取れていないんですよ。全く改善されていないとは言いませんが、根本、本質が間違っているんですよ。 藤村官房長官に伺います。 当初、海上保安庁がビデオを非公開と決めたといって、海保の判断を是とされて、非公開とすることを問題視しておられなかったんです。しかし、二十日になって海上保安庁に公開を検討するよう指示をしたと変わられました。何で変わったんですか。
○国務大臣(藤村修君) これは、私の考えが変わったのではなくて、事実関係が変わっただけです。 まず一つ、八月十七日の私の記者会見で、その時点で、海上保安庁としては今後の領海警備活動に支障を生ずるおそれがあるとの理由で現場の活動を撮影した映像記録は公開しないという慎重な判断を下していることを記者会見では述べました。 そのような中で、私としては、これ二十日になりますが、本件事案の捜査はもう既に終結していました。そして、映像記録の公開を求める声、様々お聞きをしていました。そこで、今回の海上保安庁の警備実施が適正であることを国民の皆様に広く理解してもらう必要ということも認められるというふうに鑑みました。そして、今後の領海警備法に支障のない範囲で映像記録を公開すること、これは適当であるというふうに私は判断し、去る二十日にはその旨を内閣危機管理監を通じて海上保安庁に対し指示したところであります。 現在、海保の方で、私の指示を踏まえて公開の方向で今準備が進められていると聞いています。
○山本香苗君 現場の海上保安庁の方々が頑張っていた努力というのが本当にむなしい答弁だと思います。 ビデオを公開することとなったと、その判断を海保任せにしていることが問題なんですよ、官房長官。二年前も繰り返し繰り返し申し上げましたが、先ほども申し上げたように、今回の事件というのは外交問題に発展する、外交問題であって、国家主権にかかわる問題なんです。政治が責任を持って判断して、その説明責任を負う問題なんです。なのに、ここが一番分かっていないんですよ。国家主権にかかわる問題だという、この認識が余りに希薄過ぎるんです。 同様の事案が発生した場合に、ビデオの取扱いの判断を現場に丸投げしない、政治が責任持って初めからちゃんと判断する、説明責任もちゃんと政治が負う、これを今後のこの我が国の原則としていただけませんか、総理。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 日本の法体系に基づいて適切な対応をするということでありますし、特にこういう外交問題に発展しかねない問題についてはきちっと国益を考えて政治判断を加えるということは御指摘のとおりだと思いますし、説明責任については私どもなりにやってきたつもりでありますけれども、より一層力を込めてやっていきたいというふうに思います。
○山本香苗君 総理は昨日の衆議院予算委員会で、領土、領海をめぐる事案には不退転の決意を持って毅然とした対応を取っていく、そのように答弁をされました。しかし、先ほどの御質問の中にもありましたけれども、今回強制送還された活動家たちは、十月ごろにまた来る、帰国早々堂々と宣言しているわけですね。どうやってこの事態を防いでいくのか。今までいろんな答弁聞いてまいりましたが、どれもこれも抽象論ばっかりです。具体的な再発防止策をお答えいただけますか。
○国務大臣(藤村修君) 今回のような不法上陸事件を繰り返させないために、政府といたしまして、関係省庁一体となった情報収集を強化するとともに、海上保安庁を始めとする治安当局の体制の整備あるいは装備の充実等を図り、尖閣諸島を含む我が国周辺海域における監視警戒に更に万全を期していくということだと思います。 また、一方で、外交ルートを通じて、関係当局に対して再発防止に向けてしかるべき措置を講じるよう、これは強く申入れを行っているところでもありますが、今後も必要に応じ、関係当局に対し適切な対応を取るよう申入れを行っていきたいと考えます。 さらに、先ほども議題になっていました、遠方離島上で発生した犯罪に海上保安庁が迅速に対処できるようにするための法案を今国会に提出をし、衆議院において既に御審議いただいたところであり、参議院においても早期に御審議をいただき、一日も早い成立をお願いしたい、このように考えております。
○山本香苗君 今の御答弁を聞いていて、本当にそうした事態を防げるのかと言われたら、防げるようなものではないなというのが正直なところでございます。 というのも、あれだけやりたい放題やって、何のおとがめもなしなんですよ。本国に帰ったら多くの人が出迎えていて、よくやった、英雄視されている、英雄扱いされているわけですよね。御覧になったと思います、いろんな映像を。これで誰がもう懲り懲りだと、もう二度とやらないなんて思いますか。思うわけないじゃないですか。 法令にのっとって厳正に対処するという方針は正しいんです。正しいんですが、であるならば、今回のような事案においては、逮捕した不法上陸者、上陸した活動家たちを送検して、背後関係だとか中国の公権力の関与を徹底的に調査する、長期勾留する、そうすべきだったんじゃないですか。そうすれば、帰国した早々、また来ますなんということは言わないですよ。尖閣上陸へのハードルは確実に上がりますよ。 尖閣に不法上陸したら逮捕すると、送検すると、背後関係だとか今言ったような公権力との関係などを徹底的に調査すると、すぐぱっと帰さないと、長期勾留すると、全部ちゃんと自費でやらせると、これを我が国のルールとして定着させていくことをお考えになったらどうですか、総理。総理から御答弁いただきたいと思います。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) あくまで法令にのっとって対応するというのが基本だと思います。 今申し上げた……(発言する者あり)例えば送致をして長期間勾留をして、じゃ、そのことによって反省して帰るか。これ分かりません。もっと英雄になるかもしれません。やっぱり総合的に判断しなきゃいけないことだと思います。 あらかじめ、今言ったような、方針を固めるんではなくて、あくまで捜査当局が公務執行妨害とか銃刀法等があるか……(発言する者あり)ちょっと聞こえなくなりますので、済みません、しゃべらせてください。そういうことをきちっと現場で判断を第一義的にすると、それを、外交上の影響とか国益等を我々が政治判断をすると、そのことの個別ケースごとに対応するということだと思います。
○委員長(柳田稔君) 審議の妨げになりますので、御静粛にお願いをいたします。
○山本香苗君 総理、初めから決めるんじゃなくてって、決めておけばそれが抑止力になるということを言っているわけです。それが何か分かりませんよみたいな形だったら、どんどんどんどん来ますよ。 松原国家公安委員長に来ていただきまして、お伺いしたいと思いますが、今回の不法上陸した活動家たちが所属する団体や、また背後関係、中国との、公権力との関与など、そういうものは十分把握されておられるんでしょうか。
○国務大臣(松原仁君) 今回の活動家が所属する団体については、尖閣諸島の領有権を主張する香港保釣行動委員会のメンバーが中心になったものと認識をいたしております。香港保釣行動委員会は、一九九六年ごろに尖閣諸島の領有権を主張する目的で設立された団体であり、陳妙徳を主席とし、二〇〇九年五月二十日には活動船で尖閣諸島に向け出港しましたが、香港当局が阻止をしたところであります。 この団体の背後関係や中国の公権力の関与の有無については、捜査や警察活動の具体的内容にかかわる事項であるので、答弁を差し控えさせていただきます。 なお、尖閣諸島の領有権を主張する主たる団体としては、世界華人保釣連盟、世界華人保釣連盟大陸分会、中国民間保釣連合会、中華保釣協会を把握しております。 以上であります。
○山本香苗君 今、捜査にかかわると言われたんですけれども、実際のところはインターネット情報ぐらいしか持っていないんですよ。 もう一回、松原国家公安委員長にお伺いしますけれども、十七日の記者会見で委員長は、我が国の領土、主権を侵害する目的で不法入国、上陸する行為は、通常の不法入国、上陸とは区別し、重く罰するべきである、そうした法制の整備について検討していくべきではないかと関係閣僚会議で発言した、そのようにおっしゃっておられました。 私個人も検討に値するのではないかなと考えておりますが、松原国家公安委員長、本当に法整備、やる気があるんですか。
○国務大臣(松原仁君) 今回の活動家らは領土、主権に関する主張を誇示する目的で魚釣島に上陸したものであり、一政治家として極めて遺憾と思っております。 今後、このような尖閣諸島への不法上陸事案が再発することを防止するためには、例えば法制度面の対策も必要ではないかとの問題意識から、尖閣諸島不法上陸事案に関する関係閣僚会議において、私は、我が国領土、主権を侵害する目的で不法入国、上陸する行為は、通常の不法入国、上陸と区別し、重く罰するべきであると発言したところでありまして、これは政府としての対策の一つの在り方を提示する趣旨で行ったものであります。 法形式や規定について様々なことが想定されますが、現段階では具体的なものについてのコメントは差し控えさせていただきますが、いずれにしても、政府内において、本件不法上陸事案のレビューを行い、その結果として何らかの法的不備が認められたならば、法制度についても所要の検討がなされるものと認識をいたしております。
○山本香苗君 大臣、言いっ放しで終わらないでくださいね。 もう一つ、平時から自衛隊が海上保安庁や警察を支援して不法な領海侵犯を排除するために、いわゆる領域警備法の制定について十九日に長島首相補佐官やまた前原政調会長がテレビ番組の中で前向きな発言をされていました。しかし、その翌日の記者会見で藤村官房長官は後ろ向きの発言をされていました。 そこで、総理にお伺いいたしますが、一体どっちが野田内閣の統一見解ですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 領域の治安の維持につきましては、これは警察や海上保安庁が第一義的な対応を取るという、そして責任を有しているというふうに思います。現行法の枠組みでも、警察や海上保安庁で対応が困難な場合には自衛隊法に基づいて自衛隊が治安の維持に当たることとされておりますから、平素からこれらの関係機関の体制整備に取り組むとともに、各機関の連携強化に努めて我が国の領域の保全に万全を期していかなければいけないというふうに考えます。 一方で、領域保全の在り方については不断のレビューを行うことは必要であり、様々な場で様々な議論がなされることは意義があると考えております。 いずれにせよ、政府としては、関係機関が緊密に連携しつつ我が国の領域を保全をするために万全を期してまいりたいと思っていますので、官房長官とほかのテレビでのそれぞれの発言とは決してそごがあるとは思いません。
○山本香苗君 新たな法整備は必要ないという御認識ですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 先ほど、現行法の枠組みの中で関係機関がしっかり連携をしながら万全で期していくということは基本だと申し上げました。ただし、不断のレビューが必要であるということも、これも併せて申し上げましたので、そのレビューの中でどういう結論、検討をしていくかというふうに思います。
○山本香苗君 そのレビューはどこで行うんですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 様々な議論が様々なところで行われている、政府の中、あるいは党の中、いろいろあるかもしれません。そういうものが熟してきたときにどういう対応をするかという話だと思います。
○山本香苗君 要するに、恒常的にきちんとレビューする体制になっていないんですよ。 今回の事案を受けて、やっぱりこの尖閣を守っていくという体制は、現状よりもっと踏み込んだ対策が必要だという認識はお持ちだと思います。ですからレビューもしなきゃいけないという発言になるんだと思うんですが、是非、この中で、いろいろ法整備も含めてやっていかなきゃいけない。我々だって必要なことはしっかり協力します。 そういう中で、やっぱり海保と自衛隊の連携というのは非常に大事で不可欠なわけです。そういう中で、今回の関係閣僚会議を見ていると、森本大臣が入っていらっしゃらないんです。私は、レビューをするというのであれば、しっかりと防衛大臣も含めて関係閣僚の会議というものを早く立ち上げられて対応を取るべきだと考えますが、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 尖閣に関する閣僚会議、竹島に関する閣僚会議、それぞれ今回は防衛大臣はお呼びしておりませんでした。今回は、不法上陸であるとか大統領の上陸などを踏まえて、当面関係する閣僚を呼んだということが位置付けであります。 この種の関係閣僚会議は、まさにこれはまず当面のこの事案に対する対応ですから、防衛大臣を今すぐ入れるということは決して妥当ではないと思ったわけでありますが、領域警備等々含めて、また別の意味の安全保障全体を考えるときは当然防衛大臣を含んだ会議になると思います。その都度、会議の形式とか内容によって関係閣僚会議はメンバーが替わるというふうに思います。
○山本香苗君 国家の統一した意思を示さなければならない中で、政権内ですら意見がまとまらない、対応がばらばら、これでは領土は守れないんです。取り返しの付かないようなことにならないように速やかに対応を取っていただきたいと申し上げまして、次に、李明博大統領の竹島不法上陸事件について伺います。 その大前提といたしまして、まず、竹島の領有権について伺います。 我が国は、一九〇五年に、竹島がいずれの国の領有にも属さない無主の地であるということを確認し、竹島の島根県編入を閣議決定いたしました。この閣議決定の根拠は何ですか。また、竹島が無主の地という、その判断の根拠は何ですか。正確にお願いします。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 正確にということなので、少し時間掛かってもよろしければきちっとお話をいたします。 結論だけ申し上げると、尖閣は無主地先占なんですけど、竹島、一九〇五年は、これは領有権の再確認ということでありますので、そのことを申し上げたいと思います。 我が国は、遅くとも十七世紀半ばには竹島の領有権を確立していたというふうに思われます、考えられ、実効的な支配をしてきました。一九〇五年以降も、一九〇五年の一月二十八日の閣議決定に基づいて、竹島を島根県に編入し、竹島を領有する意思を再確認し、実効的に支配をしてきた。したがって、一九〇五年、竹島をいわゆる無主地であると判断して同島の編入措置を行ったわけではありません。 少し具体的に申し上げますけれども、一九〇五年以前の竹島でありますが、我が国は江戸時代から、江戸時代の初期、一六一八年でありますが、鳥取藩の伯耆の国米子の大谷、村川両家が、幕府から鬱陵島への渡海免許というものを受けて、毎年同島に赴いて漁業を行ってアワビを幕府に献上しており、この際、竹島は鬱陵島渡航への寄港地、また漁猟地として利用されていたなどの歴史的な事実から、遅くとも十七世紀半ばには竹島の領有権を確立しておりました。そして、一九〇五年一月の閣議決定に基づいて、二月の島根県告示によって竹島を島根県に編入し、近代国家として竹島を領有する意思を再確認をしたということでございます。
○山本香苗君 韓国は、一九〇五年以前から竹島は韓国の領土だったと主張しています。それを裏付ける証拠があるんでしょうか。韓国は数々の古文献があると言っておりますが、韓国が竹島だと主張している島は現在の竹島ではないと考えますが、政府の見解を伺います。
○国務大臣(玄葉光一郎君) おっしゃるとおりなんですが、これも正確に申し上げるために若干お時間をいただけるというふうに事前に聞いておりましたので、申し上げたいと思います。 韓国側は、多くの古文献に竹島を認識していたと思われる記述があると、こういうふうに主張するんです。これらの文献に記述されている島が竹島であるか明確でありません。また、韓国が自国の主張の根拠としてもう一つ用いているのは韓国漁民の供述なんですけれども、これにも多くの疑問があります。 少し具体的に申し上げれば、古文書による扱いでありますが、具体的には、韓国側は幾つかの古文書を挙げるんです。三国史記、これ一一四五年。世宗実録地理誌、一四五四年。東国文献備考、一七七〇年。萬機要覧、一八〇八年。増補文献備考、一九〇八年。この記述を基にこの鬱陵島と于山島という二つの島を古くから認知していたのであり、この于山島こそ現在の竹島であると、こういうふうに主張しているのが韓国の主張なんですけれども、しかし、三国史記には、于山国であった鬱陵島が五一二年に新羅に帰属したとの記述はあるけれども、于山島に関する記述はありません。 また、朝鮮の他の古文献中にある于山島の記述には、その島には多数の人々が住んで大きな竹を産するんだ、こういうふうに実は書いてあるんですけど、これ、とても竹島の実情には合わないわけであります。むしろ、鬱陵島を想起させる記述になっているということで、このように、韓国が古くから竹島を認識していたという根拠はありません。 もう一つ、漁民の証言でございますが、よく出されるのは、安龍福が来日をした、これが、鬱陵島及び竹島を朝鮮領とする旨の書契、これは文書ですね、を江戸幕府から得たんだ、そして対馬の藩主がその書契を奪い取ったと、こういうふうに供述しているんです。 また、韓国側の文献によれば、安龍福は、一六九六年の来日の際に鬱陵島に多数の日本人がいたと、こういうふうに述べているんですね。でも、実は、この安龍福が一六九三年と一六九六年に来日した、この記録はあります、確かに。あるんですが、韓国側が主張するようなこの文書、書契をこの安龍福に与えたという記録はありません。 それと、また、実はもう一六九六年には幕府は鬱陵島への渡航を禁じているんですね、もう既に。禁じているのに多数の日本人がいたと、こう言っているわけです。 ですから、どうもこの供述も、ですから、さっき申し上げたような、大谷、村川両家はいずれも同島には渡航していなかったんです。ですから、この安龍福に関する韓国側文献の記述というのは、なお同人が国禁を犯して国外に渡航して、その帰国後に取調べを受けた際の供述によったものであります。 このように、韓国が自国の主張の根拠として用いる安龍福の供述には多くの疑問点があるというふうに思います。
○山本香苗君 新美参事官に答えてもらった方がよかったかなと今思いながら伺っておりましたが。 韓国は、一九〇五年の日本による竹島領有は植民地支配のスタートだった、このように主張しているわけなんです。しかし、この主張は領有権の根拠を示すものではなくて、韓国が一九〇五年の日本による竹島領有の事実、歴史、これをどう見るか。つまり、韓国の一方的な歴史認識、一方的な歴史観、これを語っているにすぎないんであって、領有権の根拠を示すものではありません。領有権とこの歴史認識というものは違うと。植民地支配を受けた国とそれをした国との間に歴史認識の一致なんかあり得ないんです。 総理はこの違いをしっかり区別して理解しておられますでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 韓国が一般的に竹島と歴史認識の問題を関連付けて主張しておりますけれども、そもそも歴史認識は領有権の根拠になるようなものではありません。我が国政府は、竹島の領有権問題と、いわゆる過去をめぐる歴史問題は別のものであると考えております。 韓国側は、竹島の島根県への編入が第二次日韓協約と同じ一九〇五年に行われたため、韓国の主権を侵奪する過程の一環であると主張をしています。しかし、竹島の島根県編入は、当時、島根県隠岐島民が漁猟の安定を図るために政府に出願したことを受けて行ったものでありますので、植民地支配とは全く関係がございません。
○山本香苗君 歴史認識と領有権とは違う、歴史認識は領有権の根拠にならない、よって、領土問題にこの歴史認識を持ち込んでくる、歴史認識を絡めて論じる、これはやっぱりおかしいと思うんですが、総理、どうですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) そのとおりだと思います。
○山本香苗君 それを頭にしっかり入れておいていただきたいんです。 その上で、八月十日の李明博大統領の竹島不法上陸は大事な日韓関係を台なしにする行為であって、いかなる理由があったとしても絶対に許すことはできません。また、大統領が天皇陛下の訪韓に触れて、独立運動で亡くなった方々を訪ねて心から謝罪するのならいいのだが、痛惜の念だとか、こんな単語一つなら来る必要はないと発言したことは、本当に外交的に礼を欠いた極めて不適切な発言だと私も思います。絶対に看過できません。 この大統領の発言について、昨日、総理は委員会で、改めて謝罪と撤回をやるべきだ、国会の場で私の意思をはっきりと申し上げたので、このメッセージは今日にも届くだろう、そのように答弁されていましたが、何で今ごろなんですか。もう十日以上たっています、発言があって。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 大統領の天皇訪韓に関する大変礼を失した発言があった後に、その抗議の意思は外務大臣通じて、外交ルートを通じて先方に伝えております。それは、言動を改めるようにということでありますが、その中に謝罪と撤回という意味が含まれておりましたが、改めまして昨日、予算委員会でのお尋ねもありましたので、私としての言葉として申し上げましたし、今日も国会決議がこの竹島上陸に関して衆議院で行われました。それに対する所信の中でも改めて謝罪と撤回を求めたところであります。
○山本香苗君 国会で答弁した、本会議で言ったと。総理の意思、メッセージが届くだろうというのは憶測にすぎません。 韓国大統領に謝罪と撤回を求めるというのであれば、誰がどういうルートで総理の意思を韓国大統領に伝えるんでしょうか。明確にお答えいただけますか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 今日、私が申ガク秀大使を夕方にでも呼んでそのことを伝えたいというふうに思います。
○山本香苗君 李明博大統領あての総理親書、昨日、在京韓国大使館の方が返そうとしたけれども、外務省はその受取を拒否をしたと。そのために郵送で今日返送されてきて、外務省はそれを受理したと。 再び送り返すことはしないということなんですが、今後はどう対応されるんですか、どう打開していかれるんですか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) これは、もうこれ以上親書のやり取りで受け取った受け取らないというのは、日本外交、日本国のこれは品位にかかわる話だと私思っていますので、この件はこの件で、もう再び送り返すと、送るということは私はしない方がいいというふうに判断しています。本日、大使を呼んでまさにそのことを伝え、かつ当然抗議もし、先ほど総理がおっしゃった謝罪と撤回のことも話しながら、どのようにしていくかということについてまず大使との間で話をしたいと、そう考えております。
○山本香苗君 韓国政府の対応というのは常軌を逸しているわけでありますが、決してどっちもどっちみたいなことになっちゃいけないと思うんです。国際法にのっとって平和的に冷静に解決を目指していく、この姿勢を毅然と貫いていっていただきたいと思います。 そこで、是非一度御検討いただきたいと思いますが、ICJの話は浜田議員がされますので違う提案なんですけれども、国連海洋法条約におきましては、この条約に関係のある条約の解釈又は適用に関する紛争について、紛争当事国の一方の申立てによって仲裁裁判所での強制調停に持ち込むことができることになっています。韓国はこの強制調停について一九九六年に受け入れないということを宣言をしているんですが、国連海洋法条約が発効した一九九四年以降の紛争処理については、たとえ韓国といえどもこの強制調停は逃れられない、そういう形になっております。 我が国と韓国の間には、一九九九年、すなわち一九九四年以降、国連海洋法条約を基礎として新たな漁業協定が締結をされております。この協定では、竹島付近を暫定水域として共同で資源管理を行うということになっておりまして、暫定水域内では相手国の漁船に執行権を行使しないとなっています。しかし、御存じのとおり、韓国はこの協定を守っておりません。暫定水域を占拠して、竹島周辺海域に近づく日本漁船を排除しているわけです。 この漁業協定違反について提訴すれば、韓国の同意なくして強制調停に持ち込むことができるという専門家の方々の御指摘がございます。もちろん、この調停によって我が国の主張が仮に通ったとしても、竹島問題の直接の解決にはならないんです。ならないんですが、韓国のこの竹島不法占拠の実態を国際社会に知らしめることになるわけです。また、その実態を切り崩していく一歩にもつながっていくわけです。 是非、事前に外務省に聞いたときは非常に後ろ向きな発言がございましたが、私は、これは検討をする、今すぐやれと言っているわけじゃないんです、しっかり政府部内で理論武装して、しっかり検討するということをやってみる価値があることだと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 国連海洋法条約、これはたしか九六年に発効して九八年に我々は批准しているんですけれども、これは十年交渉を掛けました。この国連海洋法条約はもう全て、これは山本委員はよく御存じのように、領土を対象としたものではない、これを分かった上で今おっしゃっておられるわけです。漁業の話も竹島及びその領海のところは暫定水域になっているんですね、確かに。つまり、協定の対象外。 それで、それ以上この問題でどうするかということは、私は、まさに我が国がこれからICJ、まずはここですね、そしてその後、紛争解決の交換公文の調停ということになっていくわけですけれども、まさにこれは訴訟戦略そのものだと思っています。ですから、今、山本委員がおっしゃっていただいたことはしっかり御意見として承らせていただきたい、そう考えております。
○山本香苗君 検討していただくということでよろしいですね。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 基本的にはそうなんですが、これはまさに訴訟戦略にかかわるので公の場でどうだこうだということは避けたいと、今まさに山本委員がおっしゃった視点も含めて御意見として承りたいというふうに思います。
○山本香苗君 しっかりと検討をしていただきたいと思います。 韓国では、東北アジア歴史財団という組織が教育科学技術部の管轄下に設置されて、年間約十億円、その予算を与えられて、政府主導で領土問題や歴史問題についての外交戦略を練っています。中国においても社会科学院、同じような役割をやっているわけですが、我が国はといえば、先ほどもありました例えば竹島、尖閣の問題は外務省が担当している、北方領土は内閣府だと、例えば日本海の呼称問題については海上保安庁、領土問題等に対応する体制というのはばらばらで、統一されていないわけです。また、民間の研究者との連携も不十分だという声を伺います。 対外発信を強化するという話でしたけれども、ただ単に今のあるものをちょっと増やせばいいという話じゃないんです。これを機に、一元的に領土をめぐる問題に対応する機関を政府内につくると、そこで官民が力を合わせて本格的な実証的研究をすると、そして様々な主張や批判を押し返していく、我が国の正当性を国際社会に的確にタイムリーに発信していく、こういう体制は早急につくらなくちゃいけないと思うんですが、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 二十一日に開催しました竹島の領土問題に関する関係閣僚会合におきまして、私の方から、竹島の領土問題に対応する政府の体制の強化、国際法にのっとった紛争の平和的解決のための周到な準備と我が国の立場についての対外発信の強化などについて関係省庁とよく議論してもらいたい旨、指示をさせていただいたところでございます。 今回の李明博大統領の竹島上陸も受けまして、政府としては、今御指摘のような政府の体制の強化と竹島問題の平和的解決を図る上での有効な方策、これを引き続き不断に検討していきたいと考えております。
○山本香苗君 もっと危機感持って、すぐやるみたいな答弁をしていただきたかったわけなんですが、とにかく尖閣やまた竹島をめぐるこうした事態を招いた現政権の結果責任は極めて重い、この責任は必ず問わなくちゃいけないと思っております。 そのことを申し上げまして、同僚議員に替わります。
○委員長(柳田稔君) 関連質疑を許します。浜田昌良君。
○浜田昌良君 公明党の浜田昌良でございます。 私からは、まず北朝鮮問題から質問したいと思います。 この八月に新たな動きがございました。まず、八月九日、十日、十年ぶりに日朝の赤十字の会談がございました。これを受けまして、来週八月二十九日、北京で今度は政府間の交渉に向けての準備会合が開かれると、こういう報道がなされております。 このテーマにつきましては、いわゆる日本人の遺骨返還の問題でございますけれども、その他の議題としていわゆる拉致問題、これを何としても含めていただきたいというのが多分、拉致家族の方々の切なる願いでございます。これにつきまして、先ほど外務大臣からなかなか答えにくい問題だという話もございましたので、拉致担当大臣に、この十年ぶりの赤十字会談を受けて政府間協議が始まれば四年ぶりでございます。これについて、どうやって拉致問題を含めこのパイプをより広く、太くしていくかについて、その取組の決意と今後について御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(松原仁君) 日朝間の諸懸案の中に拉致が含まれるのは当然であるというふうに考えております。予備協議においてこの点が確認されることは、今後の日朝政府間協議の必要な条件の一つであると考えております。
○浜田昌良君 非常に淡泊な答弁だったんですが、そういう一言だけじゃなくて、せっかく四年ぶりで動き出すと。実は、我々は四年前、これは福田政権から麻生政権に移って、北朝鮮が再調査をするというのが向こうが止めた、これが動き出すかもしれないという切なる願いがあるんですよ。もう少し熱意を込めて答弁してくださいよ。
○国務大臣(松原仁君) この間進展がなかった拉致問題が、この政府間の交渉を通じて少しでも前進をし、そして多くの拉致被害者御家族の期待にこたえるような、そういったことに結び付くために、私も精いっぱい持ち場の中で頑張っていきたいと思います。
○浜田昌良君 金正恩体制になりまして、変わるものは変わるかもしれない。事実、先日、元料理人の藤本さんが訪朝されて帰ってこられました。そのときの写真まで公開されるということは今までありませんでした。そのときには横田めぐみさんのことも、金正恩に日本人は本当帰国されることを求めていますよということを直接語られたということも報道されています。そういう意味では、本当に動くかもしれないという状況でありますので、これについては、外交的な戦術もあると思いますけれども、是非力強く取り組んでいただきたい。 もう一点、北朝鮮の関係では懸念材料もございます。それは、アメリカのシンクタンクISIS、科学国際安全保障研究所が、寧辺に建設中の実験用軽水炉、これは二〇一三年後半に完成の見込みと言われていますが、その衛星写真を公開いたしました。あわせて、その報告書で、北朝鮮は現在、核兵器六個から十八個分のプルトニウム、また高濃縮ウランについては最大十一個分を既に保有していると、また、これらの実験用軽水炉等が動いた場合には二〇一六年までには四十八個分の核兵器製造可能というレポートを発表しました。 防衛大臣、専門家でございますので、これも評価をお聞きしたいんですが、あわせて、実は昨年六月十三日に韓国の金寛鎮国防大臣が国会答弁で、単なるプルトニウム、高濃縮ウランだけじゃなくて、それがいかに核弾頭化されるか、いわゆる小型化の技術であります、これがいつ北朝鮮が握るのか、この金寛鎮国防大臣は昨年六月の時点で、既に北朝鮮がその技術を実現した可能性があると国会答弁していますが、これがもしできてしまうと、既に北朝鮮はいわゆるノドンミサイルの技術は完成しているわけですね。その射程距離は、日本は北海道から沖縄まで入ってしまうわけです。大量に造られてしまうとそれらの核配備という問題に発展するわけですが、そういうものへの残された時間の評価を含め、森本大臣から御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(森本敏君) 先生御指摘のように、北朝鮮は引き続き弾道ミサイルの開発に努めているというふうに推定されますが、既にノドンミサイル、今お話しのように、射程千三百キロですからおおむね日本をカバーする射程を持っておる弾道ミサイルは、在韓米軍司令官が二〇〇六年に議会証言したところによると、二百基保有しているというふうに言っております。 このノドンは、発射台付きの車両に搭載されておって移動して運用されるということなので、我々、例えば北朝鮮からミサイルの発射実験が行われるような固定のサイロで発射されるというのではないと理解しています。それ以外に、北朝鮮はテポドン1、2、あるいはムスダンなど各種の弾道ミサイルを開発していますが、全てがまだ成功しているというわけではありません。既に保有して配備しているのはノドンだけというふうに考えられます。 これらがどの程度開発が進み、その弾頭部分に、既に先生御指摘のようなプルトニウムあるいは高濃縮ウランが小型化された状態で弾頭に載っているかどうかということについては、一部我々はいろいろな推定をしておりますけれども、これは国にとって極めて機微な情報であるのでここで細かいことを申し上げるのは差し控えたいと思いますが、一般論として言えば、核弾頭を弾頭部分に搭載するための小型化には相当な技術が必要とされているということは当然です。しかし、戦後、アメリカとかあるいは現在のロシア、イギリス、フランスあるいは中国などが戦後核実験を行って、既に六〇年代までにはこうした小型化、ミサイルの弾頭に載せる技術に成功したところを見ると、北朝鮮が一部の核兵器の小型化、弾頭化に成功しているという可能性は排除されないと思います。 しかし、いずれにせよ、日本にとって北朝鮮の核開発問題は国家の安全保障にとって重大な影響を与える問題でありますので、日ごろからアメリカと協力をしながらミサイル防衛のシステムを万全な状態にするとともに、各種の情報収集に努めているところでございます。
○浜田昌良君 なぜ最初に北朝鮮の問題を議論したかといいますと、事実、今、我が国固有の領土であります竹島、尖閣、これについては断固たる日本の姿勢を示さなきゃいけない。しかし一方で、北東アジアの安全保障という観点からすると、北朝鮮の核開発をいかに抑止をするか、また拉致問題を早期に解決するか。そのためには、アメリカとともに一方で中国や韓国とも連携しなきゃいけない。非常に難しい問題なんですよ。それをどうやって解決するかという問題だと思っています。そういうときに、この竹島と尖閣という問題が同時期に降って湧いた。しかし、これは降って湧いたじゃないと思っています。 実はこの問題、韓国、日本の方々がどう見ているかという、これはある大手新聞が昨年十一月に行った世論調査の結果でありますけれども、(資料提示)日本と韓国の関係をより良くするために優先して解決すべき問題は何だと思いますかということで、いわゆる竹島問題、日韓のEPA等々の問題で選んでいただきますと、韓国の方々で何と七五%が竹島をめぐる問題を優先して解決すべき、日本においても竹島問題が四〇%、一番多いというんですね。 これは別にこの新聞だけのアンケートの結果ではなくて、この一年前にNHKと韓国の聯合ニュースが同様の調査もしておりまして、その結果を見ると、やはり韓国で日韓での今後の重要課題一位が竹島をめぐる問題、六二%なんですよ。また、日本においては竹島をめぐる問題は二四%ですが、それ以外に政治的な対話という問題がありましたので、これを含んでいるかもしれません。そういう意味では、この問題というのは、やはり今回の事象があったかどうかにかかわらず、今後の両国間を考える上でやはり未来志向でも解決しなきゃいけない問題なんですよ。 ところが、その下のアンケートというのは、少し古いですが、五年前、竹島問題は日韓の政府による話合いで解決できるかということに対して、実は悲観的なんですね。韓国の方も、解決できない、どちらかといえば解決できない、このブルーのところですが、何と八割。日本でも約七割と。そうすると、この二国間の政府間で解決できなくなるとどうやってそれを解決するのかというのが問われるわけですね。 それで、一つの方法が、今政府がやっているICJという国際司法裁判所にこの問題を取り上げる。一つの選択肢です。国際機関を使おうと。ICJもありますし、今同僚の山本議員が言いましたように国連海洋法条約というのもあるかもしれません。どうしても二国間、当事者同士だと領土問題ヒートアップをする。親書であっても送っても送り返す。これを繰り返しても意味がありませんから、いわゆる第三者的なところを活用していくということになるわけですが、ところが、今回も共同での付託については対応しないという。そうなってくると単独付託になるわけですけれども、これについても楽観はできないと思います。 今まで既に二回、日本は共同付託を持ちかけていますけれども、一九五四年、当時の韓国の交換公文といいますか文書によりますと、竹島は、いわゆる彼らでいうと独島は韓国固有の領土であり、いかなる紛争もあり得ないと言って応じなかったと。そうなると予想されるわけですから、いかにこれを韓国が乗ってこさせるように国際世論をどうつくっていくかということになるわけですね。 それで、野田総理にお聞きしたいんですが、今後、外交日程、まずはAPECが九月八日、ウラジオストクから始まるかもしれません。また、国連総会もあります。昨年は行かれました。今年はどうなっているか分かりません。しかし、九月の二十日前後には多分あるでしょう。そのときに、この国際司法裁判所というのは、実は国連の下部機関なんですね、国連憲章第十四章に位置付けられた。いわゆる武力紛争で解決するんじゃなくて、ほかの、こういう方法で解決しましょうと、それを導く、なるべく管轄権を受け入れましょうという役割が国連事務総長の役割なんですよ。潘基文さんの役割なんですよ。まさに潘基文さんにこれを韓国で受け入れるべきじゃないかと、そういう外交を是非これから総理のリーダーシップでやっていただきたいんですが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 竹島をめぐる我が国の立場について、対外的な発信を強化をし、韓国が国際司法裁判所での紛争の解決に応じるような国際世論を形成をすべきという御指摘は、そのとおりだというふうに思います。私としても、まず十日の李明博大統領の竹島上陸を受けまして、その日の会見で基本的な立場を明確に申し上げましたけれども、その上で、今、今後の外交日程の中でも努力しろということでございますが、そのとおりだというふうに思います。 様々な外交上の機会も活用して、我が国の竹島領有権の正当性を国際社会に訴えていきたいというふうに考えます。
○浜田昌良君 第一の選択肢は、国際機関でなるべくこの問題を扱っていくと、両国間が角を突き合わすだけじゃないと。 でも、それ以外にも選択肢はあります。セカンドトラックという言葉があるんですね。何かというと、国と国の交渉、政府間というのはファーストトラック、ここでどうしても問題が先鋭化したり解決しないという場合には、民間外交であったりとか学者であったり、そういう場を通じてこの議論を深めていく。 例えば、これは今言いました国際司法裁判所の判事の方々のリストなんですが、この太字が実は現在の判事の方、十五名ですね、ロニー・アブラハムさん、フランスの方から十五名おられます。日本人では小和田恆さんがおられますけれども、今年の二月まで所長もされていました。こういう方々以外に、御存命でいわゆる元判事の方々も二十一名おられるんですね。日本人だと東北大学名誉教授の小田滋さん、海洋法の大家でございます。三期二十七年もされました。こういう方々を是非参加していただいて、是非セカンドトラックでこの問題を議論を始める。 また、あわせて、領土問題というのはどうしても未来志向じゃなくて現実志向になりがちですが、実は領土問題、二十年、三十年掛かる問題であります。そういう問題であれば、若い方々に入っていただくという意味で、模擬裁判ってあるんですね。ムートコートコンペティションというんですけど、よく国際法の世界で、学生なんかが入って議論して、そして導き出していくという。 是非、日韓のそういう若い研究者も入っていただいて、こういうセカンドトラックを活用しながら国際世論をつくっていく、その努力を外務大臣、お願いしたいんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(玄葉光一郎君) セカンドトラックは有意義な形で活用したいというふうに思います。確かに、小田滋先生、田中耕太郎先生がそれ以前にいらっしゃいましたけれども、故人でございます。今まで経験のある方々にいろいろアドバイスをいただいたりしていくというのは大変大事なことだと。また、若い学者さん方にも大いに入っていただこうと。 ただ、今模擬裁判とおっしゃったんですが、模擬裁判の問題が一つあるのは、興味深いアイデアなんですけれども、先ほどの山本委員の御提案でもちょっと申し上げたんですけれども、結局、模擬裁判やったときには、ああ、こう言ったらこう言うんだなというのが、非公開ならいいんですけれども、非公開ならですね、分かってしまうというところがあるものですから、その辺りもきちっと見ながら、非公開で例えばやってみるとか、だけど国際社会にアピールする方法ということであればまた違った形があると思いますから、その辺りはちょっと効果をよく考えながら今の委員の問題意識を大事にしたいというふうに思っています。
○浜田昌良君 訴訟戦術があるからという話もありますが、私はむしろこの議論はオープンで、両国民が分かる、納得できるということを考えるためには余り訴訟戦術を重んじるべきではないと思います。 次に尖閣問題に移りたいと思いますが、これについては外務省は領土問題はないと、我が国が実効支配をしていると主張しておりますが、日中の国民はそう見ていないというアンケートもあるんですね。 これも日中の両方の国民による世論調査が今年の四月末に行われました。これによりますと、実は両国民が考える懸念材料のトップは同じく領土問題なんですよ。日本は七〇%、中国も五一%。どう解決するか。両国間で速やかに交渉して解決すべし、日本が四一%、中国が五三%。国際司法裁判所に提訴すべしって結構ありまして、日本の国民が二九%いっているんですよ、本来日本が領有権問題ないと言っていながら。むしろ中国が八%と少ない。さらに、ちょっと懸念がありますのは、東アジアの海洋で日本と中国などの間に軍事紛争は起きるかという質問に対して、日本の国民は二七%なんですが、実は中国の国民は五〇%起きると見ているんですよ。そういう意味では、この問題、日本の領有権があるんだから議論をしないということじゃなくて、かなり公開の議論をどんどん広げていってやらない限り、非常に危ういと思っています。 そういう意味では、最後に野田総理にお聞きしたいんですが、こういう領有権の問題、どうしても今までは中国との関係、韓国の関係、未来志向、未来志向と言ってきました。しかし、どうしてもこういう問題が起きますと現実志向になるかもしれない。しかし、国は引っ越せません。この領土問題はいずれ解決しなきゃならない問題なんだから、この機を奇貨として国際世論に訴える。そのときには、東アジア全体というこういうディメンジョンもありますし、また時間的な軸も、どうしても領土問題、二十年、三十年たちますと、二十年、三十年、私たちいないかもしれません。若い世代も是非入っていただいて、そういう発展的な議論をこれから日本が中心となって語りかけていく、そういうメカニズムを、先ほど同僚議員が、内閣を中心としてそういう組織をつくってくれという話もありました。是非、政府だけじゃなくて民間の有識者も含めてそういう仕組みをつくっていただけませんか。それを基本とするべきと思いませんか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 尖閣の問題や竹島の問題を解決していくときにやっぱり大事なことは、客観的に、公正に、そして平和的に解決していく、その仕組みをどうつくるかということと、やっぱり世論への働きかけ、国際世論への働きかけ、あるいは子供たちにも理解をしてもらう、子供たちのみならず国民にも現状をしっかり知ってもらって方針を知ってもらう等々、裾野を広くしていく。その中で、セカンドトラックの活用も含めてでありますが、大変前向きな御提言をいただきまして、参考にさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
○浜田昌良君 もう質問しませんが、外交の基本は国民からの信頼、そしてビジョンだと思います。しかし、今、野田政権、それが本当にあるでしょうか。 本当に領土問題って大変難しい問題です。それをやるためには、私は、早く信を問われて出直しをすると、そこから始めるべきと言いまして、質問を終えさせていただきます。
○委員長(柳田稔君) 以上で山本香苗君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(柳田稔君) 次に、牧山ひろえ君の質疑を行います。牧山ひろえ君。
○牧山ひろえ君 民主党神奈川県選出の牧山ひろえです。よろしくお願いいたします。 本日は、外交・安全保障について御質問させていただきたいと思います。 今、日本の領土が危機にさらされています。国益を守るため、三つの大切な領土について、また後ほど、平和の祭典オリンピックへの外交・安全保障の観点からの取組についても、総理、外務大臣のお考えをお聞きしたいと思います。時間の制約もございますので、それぞれ端的にお答えいただければと思います。 さて、パネルの方を御覧ください。(資料提示) 八月十日、韓国の李明博大統領が竹島に上陸しました。竹島に石碑を建て、除幕式を行ったとのことですが、自民党政権時代も含め、政府はこれまでどのような対応をしてきたのでしょうか。御存じのとおり、竹島は、歴史的事実に照らしても、国際法に照らしても、明らかに日本固有の領土です。その竹島が実効支配されてしまっている原因は、これまでの抗議が十分ではなかったという側面があるのではないでしょうか。 玄葉外務大臣、これまで韓国の竹島実効支配に対して書面や口頭にて抗議してきたということを聞いておりますが、どのような対応をしてきたのか、長年の自民党政権時代も含め、端的にお答えください。
○国務大臣(玄葉光一郎君) これは、ICJに提訴したのは一九五四年と六二年だったと思います。ですから、それ以外、じゃ、どうしてきたんだと。つまりは、管轄権の一部が行使できないこの状態、ヘリポートができた、有人灯台ができた、接岸施設ができた、首相が上陸した、それぞれどうしてきたかといえば、口上書によって抗議をした、これがほとんど全てだというふうに思います。
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。 竹島は、大切な日本の領土です。その領土をあくまで平和的に守りたいという考えは理解できます。しかし、例えば今朝の朝刊の報道にもありましたけれども、竹島には韓国人の二人の夫婦が生活していたり、また、四十人の警察の警備隊が駐在しているということです。こういった行動を野放しにしてはならないと考えています。ただ、韓国側も、親書を返送してくるなど冷静さを欠いた行動に出ており、大変難しい問題だと思います。 玄葉外務大臣、今回の竹島をめぐる問題については国際司法裁判所への提訴をお考えだと認識していますが、韓国側が裁判に応じない可能性も踏まえて、今後具体的にどのような形での解決を目指しているのか、端的にお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 応じない可能性と、こういうことをおっしゃったわけでありますけれども、まずICJ、そして一九六五年の日韓紛争解決交換公文に基づく調停、そして、その次どこへ行くかというのは、当然様々な想定を私たちしているんですけど、まあ余り訴訟戦略に支障を来すから言うなと、こういう話もありましたけれども、やはり様々なことを、次何やっていくんだということは、我々は我々として今考えています。 あわせて、先ほど、尖閣のときもそうだったんですけれども、今回もやはり国際社会に訴えるということも大事なので、竹島の問題については、今は様々な言語で、ホームページ見ても分かっていただけるんですけれども、我が国の立場、主張というものを明確にしています。 若干話それて申し訳ないんですが、尖閣の、先ほど話が出ていたような、いわゆる中国側が日本帝国沖縄県八重山郡尖閣諸島と、こういうふうに言っているそのことも含めて、また、かつてかつおぶし工場をまさに営んでいた、そのことも含めてホームページにもう記してありますので、そういったことを含めて、また先ほど公明党のお二人からも提案がありましたセカンドトラックなどを含めて、そういった様々な工夫をしていく必要がある。また、教育もそうだと思います。 ですから、端的にと言われてちょっと長くなって申し訳ないんですが、領土の問題に対する取組の体制強化全般を行いながら、しっかり取り組んでいきたいというふうに考えております。
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。 次に、南に話を移します。 八月十五日、私たちにとっては過去の戦争を振り返る大切なこの日に、十四名の中国の活動家たちが尖閣諸島に不法に入国するという事件が起きました。彼らの行為は受け入れることは決してできません。 政府としても中国政府に対して強く抗議をされておられましたが、中国外交部報道官の談話によれば、全く根拠なく尖閣諸島を自国の領土と主張しており、強硬な姿勢を見せています。丹羽中国大使から、類似事件の再発防止のために全力を挙げるよう中国外交部へ要求しましたけれども、これだけで再発を防止できるとは思えません。米国もまた、一般的に領土問題に介入しないという姿勢を示しており、自国の領土を守るということは一層大事な課題になると思っています。 そこで、玄葉外務大臣、今後このようなことが起きないよう日本政府としてどのような対策を講じていくのか、具体的な施策についてお答えください。
○国務大臣(玄葉光一郎君) 特に、再発防止のためにどうするかということは、おっしゃるとおり大変大事なことだというふうに思います。 もう言うまでもなく、この尖閣は絶対に譲れないですね。その上で、やはりこの尖閣をめぐる事態というものが日中の大局に影響を与えることのないように、これは日中双方ともそう考えていると私は考えておりますけれども、この意思疎通をやはり強化しなければならないというふうに思っています。単純に抗議するということをお互いにやっていくということだけではなくて、しっかりとコミュニケーションを取っていく、このことはやはり私は大事である。 同時に、こういうときであっても建設的な協力を具体的に進めていく。海洋協議を具体的に、第一回、先般行ったんですね。各国とも、つまりは日中双方とも海洋機関というのはたくさんあって、実はそれぞれの国同士でも意思疎通が十分できていない、こういうことがあるんです。 ですから、そういうことのないように、お互い一堂に関係担当責任者が会して、しっかり意思疎通をするということを行いました。ですから、私は、そういう意味で意思疎通やりやすくなっているというふうに思いますけれども、やはり東シナ海を友好協力の海にしていくための具体的な協力というのを一歩一歩進めていく。 野田総理が訪中したときに六つのイニシアチブというのを合意いたしましたので、そういったことを一つ一つ積み重ねていくということも再発防止にはやはり役立つというふうに思います。あわせて、尖閣の守り、海保の強化含めてやっぱりしっかりやっていかなきゃいけない、そう思っています。
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。 また、八月十九日には、東京都議など十名の方が尖閣諸島に上陸しました。東京都の石原慎太郎知事は、先ほどのお話にもありましたけれども、尖閣を買収するとまで発言されていますが、私は、尖閣諸島は国が買い取り、そして国の領土として守り続けるべきだと考えております。 尖閣諸島周辺は石油資源が豊富だということも言われておりますし、また、国の権益にかかわる大きな課題だと思います。また、尖閣諸島には米軍の射撃場があると聞いております。このことは、米国そして国際社会も尖閣諸島が日本の領土であることを明確に認識していることを証明しているのではないでしょうか。 こういった点も視野に入れた上で、野田総理、いかがお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 尖閣諸島が歴史的に見ても国際法上も我が国の固有の領土であるということは、これはもう明々白々でございますので、領有権の問題は存在しません。 今御指摘は、その所有権にかかわるところだと思います。今、民間の方が所有をされている部分を東京都が購入をしようとされている、そういう計画を持っていらっしゃいますので、今、東京都の購入に関する計画、その具体的な内容の把握に努めるとともに、委員は国有化すべきというそういうお考えをお示しになりましたけれども、尖閣諸島を平穏かつ安定的に維持管理をするという観点から、様々なレベルで、これは余り明快に言えなくて申し訳ございませんが、様々なレベルで様々な接触をして、今の御指摘を踏まえたような総合的な検討をしているということでございます。
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。 次に、話を北に移したいと思います。地図を御覧ください。 北方領土もまた我が国固有の領土です。にもかかわらず、一九四五年八月九日、当時のソ連は日ソ中立条約を無視して対日参戦いたしました。かつ、ポツダム宣言を受諾し、降伏の意を表明した後、ソ連軍は千島列島の占領を開始し、そして千島列島及び北方四島を占領しました。 これまで日本はロシアと北方領土の返還について交渉を続けてきました。そして、もうすぐウラジオストクでAPEC首脳会談が開かれます。日本政府としては、北方四島を返還した上での平和条約の締結を求めていく姿勢と認識しておりますが、野田総理大臣、プーチン大統領との会談でどのように日本側の意思を示し、どのように交渉を進めていかれるおつもりか、お答えいただければと思います。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 政府としましては、対ロ外交をアジア太平洋地域の大きな戦略環境変化の中で位置付けておりますが、そうした中でも日ロ関係における最大の懸案事項が北方領土問題であることに変わりはありません。 日ロ関係を全体として進めていく中で北方四島の帰属の問題を解決をし、平和条約を締結するとの方針の下、引き続きロシア側との交渉を粘り強く進めていきたいと思います。そして、私としましても、外交当局による議論を踏まえまして、プーチン大統領との間でしっかりと議論をし、北方領土問題の解決につなげたいと考えております。 ウラジオストクにおけるAPECは、九月八日、九日、こういう辺りでの日程でございますが、ウラジオAPECの際も、時間は限られておりますが、事情が許せばプーチン大統領とお会いをしまして、領土問題も含めまして幅広く様々なテーマについて忌憚なく議論をしたいと考えております。
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。 さて、これまで多少強い意見を述べさせていただきましたけれども、やはり私たちは、国際協調、平和な社会を実現するために努力しなければいけないと思います。 平和の祭典といえば、先ほども申し上げましたけれども、今年はオリンピック・パラリンピック夏季大会が開催されております。パラリンピックは、御存じのとおり、今月末から始まります。外交・安全保障の観点からもこうした国際的なイベントは大切な意味を持つと考えておりますので、その取組について御質問させていただきたいと思います。 さて、次のパネルを御覧ください。 ロンドン・オリンピックにおいて日本は過去最多の三十八個のメダルを獲得しました。この背景には、もちろん選手の皆様のたゆまぬ努力の成果であることは言うまでもないと思います。本当に多くの選手の方々が頑張っておられたところを今日もテレビを御覧の皆さんも見ていたと思います。 また、競技スポーツを振興させるための政府の支援もあったと思います。オリンピック関係予算について、政権交代後、マルチサポート事業というものがありまして、マルチサポート事業の予算が大きく増額されたと聞いております。これは、スポーツの力で日本を国際社会にアピールをするという目的もあると考えております。 そこで、平野文部科学大臣に質問したいと思います。 これまで競技スポーツをより強化するためどのような施策を講じてきており、そして、今後どのような施策が必要と考えておられるか、時間がありますので、ゆっくりお答えいただければと思います。
○国務大臣(平野博文君) 今先生からございましたが、十七日間のロンドンでの国際スポーツ大会、オリンピックが開催されました。今資料をいただきましたように、私も過去最高のメダル数が取れたと大変喜んでおりまして、ほとんど朝、大体四時ぐらいまで私もテレビ観戦をして、メダルが取れることを喜んでおりました。もう熱が入ってきますと、金でなくてもいい、銅でもいいんだ、メダルを取ってくれということでやったわけでありますが……(発言する者あり)いやいや、結果として史上最高の三十八個、また、入賞者数につきましても八十入ったということで、大変喜んでいるところでございます。これも皆様方の、国民の皆さんの御支援のおかげだと、かように思っています。 そこで、今御質問でございますが、どういうふうにやってきたのかと、こういうことでございます。 特に、日本オリンピック委員会への補助による選手強化策、こういうこともやってきましたし、平成二十四年度の予算では二十六億円、これを付けてまいりました。 また、特に今回はマルチサポート事業と、こういうことで、ずっと政権交代以降これにつきましても予算付けをしてきたところでございます。平成二十四年度では二十七億円を御理解をいただきながら付けたところでございます。特に、今までのように根性、頑張りだけで力を付けていくということに加えて、スポーツ医学・科学、そういうことを含めた情報分析をしっかりした上で、この相乗効果でもってメダル獲得、私は今回できたのだろうというふうに思っております。したがいまして、これからもこういう視点の支援策というのは必ず必要になってくるということが二つ目でございます。 三つ目は、御案内のとおり、ナショナルトレーニングセンターと、こういう施設を充実させることによりまして集中的にトレーニングできる、継続的にトレーニングできると、こういうことで、このナショナルトレーニングセンターの整備強化、これも今回のメダル数に大きく寄与したことだと思っております。 確かに金メダルは七個でございました。非常に残念でございますが、選手諸君の思いを含めて、応援団の一人として私はしっかり、三十八個取れたと、銀は金よりも良い、銅は金と同じだと、こんな思いを含めて喜んでおるところでございます。
○牧山ひろえ君 確かに、大臣がおっしゃるとおり、銅メダル、銀メダルを取っただけでも本当に多くの方々が喜んで、もう国を挙げて喜んだと思います。 また、金メダルをもっと増やせばよりいいなと思うんですが、どういうふうにしたらもっと金メダルが増やせるんでしょうか。
○国務大臣(平野博文君) 今申し上げたこの三つの大きな支援軸を更に強化をしていくということと、やっぱりアスリートを含めて強化策を種目を限定してでも出してきた、今回の強化策は、三十五種目については出してきました。これをしっかり、財務大臣とこれから協議しますが、予算付けをしっかりした上で対処していきたいと、かように思っております。
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。 今のお話を聞いて総理はどう思われますでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) オリンピックで、金メダルは七つでしたけど、先ほど来のやり取りがあるように、史上最大のメダル獲得数、それから入賞者の数も史上最大なんですね。今回特徴的なのは、もう長い間メダルを取れなかった競技で初めて取ったというのもありました。あるいは二十八年ぶりだとか四十何年ぶりとか久しぶりにお家芸が復活したというのもありました。競技種目でいうと、かなり日本は裾野広く底力が付いてきたんじゃないかと思います。そのことは次のリオにもつながると思いますし、そして二〇二〇年に東京でオリンピック、パラリンピック開催をしたいという我々の思い、それを実現をするという意味においても、競技力がこうやって裾野を広げながら強くなっているということは私は大きな前進だと思います。 その前進をさせた要因は、ナショナルトレーニングセンターの問題であるとかマルチサポートシステムの話とか、文科大臣が詳細にお話をされました。そのことをじっくり検証をしながら日本の底力を上げていく。やっぱりスポーツでああいう形でメダルを取ると、多くの夢とか感動とかあるいは折れない心とか、みんなが学ぶことができたと思います。その力は大きかったと思いますので、先ほど来の文科大臣の答弁のとおり、財務大臣も大変心に深く刻んでいる部分もあると思いますので、そういう対応をさせていただきたいというふうに思います。
○牧山ひろえ君 是非、政治面からもサポートしていただきたい、そのように思います。 総理もスポーツをたくさんされてこられたと思いますけれども、是非、次のオリンピックに向けて、多くの方々、選手の方々に激励の言葉を一言お願いします。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) とにかく、こういう形で多くの皆様に、特に今回、ロンドンでのオリンピックを通じまして、応援をされた方も疲れたと思うんです、未明まで頑張って。国民が本当に働きながら、そして一方で自分たちもふらふらになりながら応援をして、こういう形でいい成果が出たと思います。 そして、逆に言うと、その頑張っていただいた選手たちのおかげによって、それぞれのふるさとも元気になったと思いますし、あるいは被災地の皆さんに勇気を与える部分もあったと思います。全国津々浦々に夢と感動も与えたと思います。そういうものをかみしめながら、四年後のリオでももっとそういう気持ちが味わえるような、そういう体制整備というものを行っていかなければいけないと思いますし、そのことが、さっき申し上げたように、二〇二〇年に東京でオリンピック、パラリンピックを開催をさせる、実現をしていく中での大きな一石になっていくと考えております。
○牧山ひろえ君 ありがとうございます。総理のお言葉で、次のオリンピックに向けて多くの選手が今のお言葉で励まされたと思います。 八月は、領土の話題が生じただけではなく、終戦記念日、オリンピック、パラリンピックが続き、いわゆるナショナリズムが高揚しているように感じます。終戦記念日は、過去の英霊を思い、戦争の惨劇を忘れない日であり、オリンピックは平和の祭典であることは言うまでもないと思います。オリンピック競技中に領土の話を持ち出した韓国の方もいたとのことですが、それはあくまで一部の人だと思います。 私は、これまでに韓国、中国の議員も含めて、多くの中国の方々、韓国の方々、ほかのアジアの国の方々と交流してきました。その中で肌で自分で感じてきたことですけれども、本当にアジアの中には親日の方がとても多いということです。そして、同じように日本人の中でも、韓国、中国を始めほかのアジア人のことを近く感じている方はたくさんいらっしゃると思います。本当にいろんな映画またドラマ、いろんなものを通しても、韓国、中国についていろいろ親近感を感じた方もたくさんいらっしゃると思います。 領土の話についても、安易に争いの道を選ぶのではなく、どのように国際平和を実現していくかが大切だと考えています。東日本大震災からの復旧復興などによって、国内の喫緊の課題への対応にこそまず公的資金を投入すべきと考える傾向が強くなることは、それは理解できます。また、スポーツによって国際協調を図るというのは、短期的には成果が見えにくいかもしれません。しかし、このような状況にあるからこそ、内向きの論理に陥らず、まずはしっかり領土について教育を行って、そして長期的視野に立って、経済だけでなく、文化、スポーツの力で日本を国際社会にアピールすることが結果として日本の外交の円滑化、安全保障にもつながると信じております。 そこで、野田総理、この点についてどのようにお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 多岐にわたる御指摘が今あったかと思いますけれども、我が国の憲法がよって立つ重要な柱の一つである平和主義は、戦後日本の発展を支えた大きな方針であると思います。その重要性については国民の間で強く意識をされております。平和がもたらす恩恵を日本国民はもとより世界の人々が享受できるようにするために、国際社会の安定に資する外交を推進することが必要だと思います。国際社会に依然として不安定な要因が残る中、世界の平和創造に能動的に取り組む外交・安全保障政策を推進をすることは基本に置きたいというふうに思います。 具体的には、例えば、我が国は唯一の被爆国であります。核軍縮に取り組んでいくことが我が国の歴史的な使命でございます。今後も、核兵器のない世界の実現に向け、国際社会の先頭に立って取り組んでいくとの誓いを私自身も先般の広島、長崎での平和記念式典で述べたところでございます。 また、御指摘のように、スポーツを通じた国際交流の推進も国民間の相互理解を促進していくという上で重要な課題であります。オリンピックもそのような交流を後押しをする重要なイベントでございますので、先ほど来申し上げているとおり、二〇二〇年の東京五輪招致に向けて政府としてもできる限り貢献をしていきたいというふうに思っております。 スポーツの世界では、今いろいろと関係国との間で残念な問題がありますが、フェアプレーで日本選手団は頑張りました。なでしこも世界一で、一番のフェアプレーでありました。我々も今大きな懸案を抱えておりますけれども、基本的には平和的で公正な解決を目指すということ。先ほどの竹島の問題については、国際司法裁判所で我々は白黒付けたいと思います。韓国にも堂々とこれは応じてほしいということをこの場を通じて改めて要請をさせていただきたいというふうに思っている次第であります。 その他いろいろちょっと御指摘があって、漏れたところがあるかもしれませんけれども、改めて御指摘いただければ補足をしたいというふうに思います。
○牧山ひろえ君 今の御質問を、今度、平野大臣にもお答えいただきたいんですけれども、スポーツですとか文化交流が安全保障という側面からも大事だということを是非お聞かせいただければと思います。
○国務大臣(平野博文君) 今先生の、牧山さんの御指摘で、特にスポーツを実践することを通じて若者を教育をし、平和でより良い世界を建設する、こういうのはもうオリンピック憲章の中にもうたわれているわけでございまして、スポーツをやっぱりしっかりしていく、そのことを通じて交流をする、このことが平和の私は懸け橋になってくるものと思っております。 私も、今回、国会のお許しを得てロンドン・オリンピックの開会式に行ってまいりました。本当に世界の若者、選手諸君が一緒になってきずなを深めていくものと思っていますし、この勢いが、今回のロンドン・オリンピックの結果、銀座のパレードをやりました、五十万人を超えると、こういうことの、やっぱり国民が勇気を与えていただいた喜びとしてあのパレードができたと思っておりますし、私自身も、ロンドンでは、こういう名刺を作りまして、東京に向けて、英語が余り得意なものでありませんから、分かりやすくジャパンと、分かりやすく各大臣に、プリーズ・サポート・トウキョウ・オリンピック・トゥエンティートゥエンティーと、あらゆる大臣にこの名刺を配ってまいったところでございます。 そのことは、やっぱり二〇二〇年の東京オリンピックの招致を何とか我が国に、東京に持ってきたい、そのことが平和の懸け橋になると、こういう信念の下にこれからも全力を挙げて取り組んでいきたいと、かように思っております。
○牧山ひろえ君 オリンピックで盛り上がっているナショナリズムがより良い方向に向かい、領土の話も平和的な結論に着地させることを心からお願い申し上げ、私の質問を終わらせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(柳田稔君) 以上で牧山ひろえ君の質疑は終了いたしました。(拍手) 次回は来る二十七日午前九時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後五時六分散会