農林水産委員会 第8号
- 発言数
- 332 件
- 登壇者
- 28 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2012/06/19
会議録
○委員長(小川勝也君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、青木一彦君が委員を辞任され、その補欠として牧野たかお君が選任されました。 ─────────────
○委員長(小川勝也君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、外務大臣官房審議官片上慶一君外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小川勝也君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(小川勝也君) 農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○中谷智司君 皆さん、おはようございます。民主党の中谷智司です。 郡司新大臣、御就任おめでとうございます。 今日は、郡司新大臣を始め、副大臣そして政務官の皆様方に御質疑をさせていただきたいと思います。 私の地元徳島県を始め、地方と言われる地域は第一次産業そして中小企業が支えると私は思っております。郡司大臣はずっと第一次産業、農林水産業の再生に取り組んでこられましたが、大臣になって、改めて郡司大臣としてこういうふうな取組をしていきたい、そして第一次産業、農林水産業をこのようにしたい、こういうふうなお考えがあれば是非ともお聞かせください。
○国務大臣(郡司彰君) 早速、中谷議員の方から質問をいただきました。 私の思いというものは幾つかありますけれども、今この時期的なものを考えれば、やはり震災からの復興ということは一番最初に考えていかなければいけない、これは何の関係をするものでありましても同じように思っておるところでありまして、ここのところについてはきちんと行っていく。そして、農林水産業ということに関しまして言えば、やはり私は、大変に裾野が広いといいますか、それぞれの地域に密着をしているというようなことが一つの特徴ではないかなというふうに思っております。 私は、あるところでお話をさせていただいたときに、農林水産業というのはやはり命の産業である、それは、やはり命を育むということがすなわち第一次産業の根幹でありますし、そのことは私たちが住んでいるこの自然、生態系ということの源にも当たるだろう、そのことを抜きにして私たちは生きてはいけないということをまず第一に考えるとすれば、そのことをしっかりと成り立たせることが私たちの社会というものを成り立たせる一番の基であるなというふうに思っているところであります。 しかしながら、現状は、自給率を見ましても私たちの国は先進国の中で相当な下位にあるということも事実でありますから、まず私たちの国の中でできる限りの力を振り絞ってそこの生産を高めるということが、今後の世界におきまする人口の増加、一方での食料の不足ということが予測をされていることでございますので、そうしたことに鑑みてしっかりとやっていくということがやはり大事なのかなというふうに思っているところでございます。
○中谷智司君 郡司大臣から本当に様々な思いをお話をいただきました。 今、私たちの国というのは本当に様々な課題を抱えておりまして、郡司大臣がお話をされたように、東日本大震災の復旧復興に私たちは全力で取り組まなければなりませんし、地方では経済が疲弊をしていて日本経済の立て直しにも取り組んでいかなければなりません。そうした中で、第一次産業、農林水産業の役割は、先ほど郡司大臣がお話をされたのと同じように、私も非常に重要だと思っています。 今日は、時間の都合もありますので、農業について深くお話をさせていただきたいと思います。 先ほど郡司大臣がお話をされましたけれども、農業というのは産業としても非常に重要ですし、私たちの命を守る食料という面から見ても非常に重要です。そして、農業は、大きく国民の皆様から農業と一つにまとめられますけれども、それこそ農産物であるだとか、あるいは地域であるだとか、あるいはその農業者の年齢などによって本当に様々であり、それぞれに対してやはり柔軟な対応をしていかなければならないと思っています。 しかし、その大切な農業というのが、言うまでもありませんけれども、所得の下落やあるいは農業者の減少、担い手不足、高齢化、こういった様々な課題を抱えています。今の日本の農業の課題はどういうふうなものであって、それをどういうふうに解決していこうとされているか、大臣のお考えをお聞かせください。
○国務大臣(郡司彰君) 今の質問の中にも答えといいますか、含まれていたかというふうに思っております。 もうしばらくの間言われておりますけれども、高齢化ということがこの産業については付きまとってまいりました。それをどのような形で次世代の方々にどのような方式の引継ぎをしていくかということは大きな課題であろうというふうに思っております。そしてまた、そのことが何によってもたらされたかというのは、いろいろな要因があろうかと思いますけれども、一つの大きな要因というものは、それによって所得というものが必ずしも生活をするためのものとして得られないような状況に立ち至ってきた。したがって、私どもは所得というものをきちんと確保ができるような、そして若い人たちが就労するということを目指していくということがやはり大事なんだろうというふうに思っております。 その上に立ちますならば、高齢社会あるいは少子の時代というふうに言われておりまして、今後、私たちの国の中ではかなりの数の人口の減少というものが予測をされています。平均でいえば一年間に八十万人ずつ減るような社会に突入をする。だとすると、その人口の減少のしわ寄せがまず現れるのも農林水産の業にかかわる地域ということになるわけでありまして、これまで二十数年の間に既に多くの集落というものが消滅をしております。 この集落の消滅についても、社会学的にいろんな意見があります。それは仕方のないことだろうというような意見もありますけれども、私たちの国はたまたま島国で他国と直接に接することがないというような中でそのような議論も行われておりますけれども、基本は国土というものをしっかりと保全をするということが私はなければいけないだろうと。だとすれば、そこにおける地域の活性化のための取組、例えば六次産業化でありますとかということについても私たちはしっかり取り組まなければいけない。そして、先ほど言いましたように、例えば北海道や九州やいろいろな地域にはいろいろな形態の農業の形があるわけでありますから、そこのところに根差した農業がいかに立ち行くような形にするのか、きめ細かい現地の声を聞いたようなことを進めていくということも必要だろうというふうに思っております。 そして、その大きな前提は、そうしたことを取り組むに当たって、消費者というものが、皆さんが作ってくださっているものは安全なんですね、安心ですねということを根底にした形の関係をつくっていかなければいけない。私どもは、そうした意味で、所得をきちんとする、後継者をきちんとつくるような形の政策を行う、地域を活性化をする、消費者に理解をされる、そのような形のものをしっかりと進めていきたいと思っております。
○中谷智司君 今まさに郡司大臣から、農業の課題であるだとか、あるいはその課題を解決をしていくための対策についてお話をいただきました。まさに農政にずっと全力で取り組んでこられた郡司大臣ならではのお話だと思いました。 もちろん、今の農業というのは言うまでもなく様々な課題が山積をしていて、それを郡司大臣が今お話をしてくださいました。もちろんそれぞれに対策を打ち込んでいかなければならないんですけれども、例えば所得が減少していく、あるいは農業者の人口が減っていく、あるいは高齢化が進んでいく、それらの根っこにあるのは、郡司大臣がお話をされた所得というところに私は一番重きがあると思っています。 ですから、農業を、以前のようにきちんと一生懸命仕事をすれば生活ができる、つまりもうかる産業へと変えていかなければならないと私は常々思っておりますし、地元徳島の農業者の皆様方と月に何回か会合を開かせていただいたり、あるいはお会いをさせていただいてお話をさせていただいておりますけれども、もうかる農業をつくっていくためにどういうふうな対策を打ち込もうとされているか、その件についてお聞かせいただけますでしょうか。
○大臣政務官(森本哲生君) 中谷委員にお答えをさせていただきます。 今の、今日の議論というのは本当に大事な部分だというふうに私自身も思わさせていただいております。特に、私も農山村に住まいをいたしておりますので、そのことは自分の体で体感することが今あります。非常に厳しい現実にある中で、今もうかるということ、ここのところ、今大臣からもお話ありましたが、やはりここを六次産業化を図っていくということも一つの大きな私はテーマだというふうに考えております。 それには、やはりプランナーの育成、人材育成がまず大事なんだろうということが一つでございますし、そして、今回また法案として提出させていただいておりますが、ファンド法、ここのところの、これまでの取組からもう一つ脱皮していこうとするこのファンド法、これは非常に重要なもうかる農業につながっていくというふうに私自身も思っておりますので、そうしたこと、輸出を含めてしっかりここのところを取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○中谷智司君 もうかる産業、そして所得の向上ということでお話をさせていただいていますが、これ少しお答えにくいことなのかもしれませんが、今の所得に比べてどれぐらいの所得を向上してもらおうと、農業者の皆様方にどれだけの所得の向上をしていただこうとされているか、そのお考えを是非ともお聞かせいただきたいのですけれども。
○大臣政務官(森本哲生君) ここのところの数字的なものは非常に難しいというふうに思っておりますが、戸別所得補償の関係で農家所得が上がったように、もうかる農業、それ以上の私は利益を生んでいかないと、もうかる農業というところまでなかなかつながっていかない。 ですから、今、暮らしをどう守るか、今大臣からお話ありましたが、暮らしをどう守るかということと、それ以上に農業所得を私は増やしていかないともうかる農業につながっていかないと思いますので、今の状況の単価で言うならば、やはりそれは五割増し、個人的な見解で申し訳ありませんが、やっぱり一割、二割の利益の追求ではもうかる農業というところまで私はなかなか行かないというふうに思っておりますので、このもうかる農業をしっかり支えて頑張っていただくのは、ある面では、今の暮らしを守るというより、一つの私はグループだというふうに考えておりますので、全体にそこの底上げを図るということは、一気にはなかなか難しいというように私自身は考えております。
○中谷智司君 本当に定量的に表しにくい、答えにくい御質問にお答えいただきまして、ありがとうございました。 所得の向上には、先ほどからお話をしてくださっています農産物のブランド化あるいは六次産業化などで付加価値を高めていこうとすること、つまり、値段を上げていくこと、あるいは大規模化によって効率を上げていくこと、あるいは流通や販売方法を変えることによって所得の向上というのをしていくことができると思います。 しかし、今の農業というのは、私も地元でいろいろな農業者の方とお話をさせていただいていますが、本当に様々な方がいらっしゃいます。例えば高齢者の方々、高齢の農業者の方々にそういった新しい取組をお願いしようと思ってもなかなか変えていくことができない。新しい取組をしようとしても、少しだけは何とか変えられる、そういう方には、多分、所得というのはほんの少しでも、例えば五%でも一〇%でも所得の向上があれば、そういう方は喜んでいただけるでしょうし、今農水省が新規就農支援制度などを使って若い方々に新規に入っていただこうという取組をしていますけれども、若い方々には、先ほど申し上げたようなブランド化や六次産業化や販売ルートを変えたり、そういうふうなことを大胆に変えて大胆に所得向上をしていただくだとか、そういうふうな柔軟な取組が必要なんだと思っています。 そしてもう一つ、やはり農業者の皆様方とお話をさせていただいて、農業者の皆様方は物づくりのプロフェッショナルであり、すばらしい農産物を作るという意味では本当にすばらしい取組をされていますけれども、今までの農業者の皆様方というのは、やはり経営感覚に関してはまだまだ足りない点があったんだと思っています。そういった経営感覚を農業者の皆様方に持っていただくための取組をしていれば、その件についてお聞かせをください。
○副大臣(岩本司君) 中谷委員にお答えをいたします。 農業者が経営を発展させ、所得を向上させていくためには、いかに有利に販売するか、また、いかに低コストで生産資材を調達するかといったことを含めまして、経営者としての意識、経営マインドを持つことが何よりも重要であると考えております。このような経営者としての意識を十分に持っていただくために、本年三月に新たな農業経営指標を策定いたしまして、農業者が経営改善に必要な取組の実施状況等を自己チェックできる仕組みを構築するとともに、特に認定農業者につきましてはこの経営指標による自己チェックを毎年行っていただくこととしたところであります。 今後も農業者の経営意識の向上を始め、経営者らしい経営を育成し、それが更に発展していけるように努めていく所存であります。
○中谷智司君 全ての方にお仕着せで経営感覚を持っていただくというのは確かに難しいことでありますけれども、これから経営感覚を持って農業に取り組んでいこうとされている方に関しては是非ともチャンスを与えていただきますよう、お願いをいたします。 それともう一つ、やはりもうかる農業へと変えていくためにはマーケットというものも考えていかなければならないと思っています。 郡司大臣が最初にお話をしてくださいましたけれども、今の日本は人口減少、少子高齢化、つまりこれからはなかなか経済成長のしづらい、そういうふうな時代へと入っていきます。しかし、片や一方で、世界の人口は七十億人を突破しています。世界の国々では経済成長を大きくしようとしている国もたくさんあります。世界のマーケット、世界の成長をこの日本の成長へと取り込んでいくような取組について、どのような取組をされているか、お聞かせいただけますでしょうか。
○大臣政務官(森本哲生君) 中谷委員におかれましては、地元をしっかり歩いていただいておる、そういうところから今の質問が出てくるんだというふうに思っております。 やはり今の日本のこの品質の高さというものは、これは国際的に十分通用しますし、高級品とその中間のミドルの、この辺りをどのようにこれから私どもが戦略として打っていくかということはとても大事なことだというふうに思っておりますので、こういうことはジャパン・ブランド、そうした最適マーケットの中で品目別の実行計画をしっかり実行していくということが大事だと思うんですが、例えば、時間がありませんから余り長く私の方から話するのはどうかと思うんですけれども、六次産業化の中でも、例えばお店の女性が、この品物では生産者の社長に売れないよという、生産者側へのメッセージ等を出しておるような、やっぱり一次、二次、三次、各やりますから、そうした私は、やはり全体の中で日本の食をどうしていくかということは非常に大事な私は今視点だというふうに思わさせていただいています。 ですから、これまでのように、作るのは得意だけれどもなかなか売れない、そこでもてなしの心をどうしていくか、お客の心をどう引いていくか、そして、そのお客様のお心をどう生産者に伝えていくかという、こうした仕組みというものは世界にも通用していくと思っておりますので、そうしたところにはしっかり私は支援していくのが大事だというふうに思っております。
○中谷智司君 まさにこれから時代は大きく変わっていきます。それこそ地方で作ったすばらしい品質の農産物を日本国内の中でも例えば大都市の方々に食べていただくだとか、あるいはこれから成長するアジアを中心とする世界の国々に日本のすばらしい農産物をお届けする、こういったことは大変重要ですので、この点に関しても、今もちろん積極的に取り組んでくださっていますけれども、更に積極的に取り組んでいただきたいと思います。 それと、先ほどから申し上げていますけれども、やはり農業の世界では高齢化であるだとか農業者の方が減少をしていっているというのが非常に大きな問題となっています。私は、高齢化に関しては、年配の方々が元気に生き生きと、七十歳になっても八十歳になっても働くというのは一方では本当にすばらしいことだと思っています。ある意味、これから高齢化社会の中で農業が高齢化社会に対応した成功モデル、そういうふうになっていただけばいいと思っていますが、片や一方で若い方々が入ってきてくれないというのは、これは大きな問題だと思っています。 そういった高齢化やあるいは農業者が減少していっていることに対してどのような対策を打とうとされているか、お話しいただけますでしょうか。
○副大臣(岩本司君) お答えをいたします。 我が国農業の高齢化が進展する中、持続可能な力強い農業を実現していくためには毎年相当数の青年が新規に就農し定着していくことが重要と考えております。このため、農業内外の青年の新規就農意欲を喚起し就農後の定着を図ることにより青年新規就農者数を大幅に増加させるために、平成二十四年度予算におきまして新規就農総合支援事業を創設したところであります。 具体的には、就農準備段階におきまして、就農に向けた研修を行っている青年就農希望者に対する給付金の給付、これは二年以内で年間百五十万円でございます。また、就農開始段階におきまして、経営開始直後の青年就農者の所得確保を支援する給付金の給付、これが五年以内で年間百五十万円でございます。また、農業法人等に雇用される形での就農に対する支援、これは二年以内で年間最大百二十万円でありますが、これらの施策を総合的に実施することとしているところであります。
○中谷智司君 今、岩本副大臣がお話をしてくださった新規就農支援制度については、私は考え方としては本当にすばらしいと思っておりますし、地元でも週末に農業者の皆様方とお会いをしたり、あるいは集会を開かせていただいているときにはこのことについてお話をさせていただいています。そして、大きくは本当にすばらしい政策だということを言っていただいていますが、片や一方で、この農林水産委員会でも何度か今まででも質疑もされましたが、片や一方でその要件が分かりにくいだとかなかなか今の実情に合っていないという声が出ているというのも、これもまた事実であると思います。 これらに対してどういうふうな取組を農水省としてされようとしているか、その件について、今農水省の取組をお聞かせください。
○副大臣(岩本司君) 先生御指摘のように、もっともっと分かりやすく伝えていく努力をしてまいりたいというふうに思っております。 青年の新規就農者数を大幅に増加させるために、平成二十四年度予算におきまして新規就農総合支援事業を創設したところであります。これは全国的に人気が高うございまして、都道府県からの要望人数が平成二十四年度当初予算で想定した規模を大幅に上回るものとなっておりまして、既に予算全額を配分したところであります。 今後とも的確に対応してまいりますけれども、私も若手の農業を営んでいる方々とお会いするときによく言います。先ほど、所得をどうするのかという委員の御指摘ですけれども、私は、それぞれの若手の方には、自分で所得倍増計画を作って一緒に頑張りましょうというふうに言っておりますし、御主人さんたちを支える奥さんの力も重要でございますので、例えば商店街のブティックとかに買物に日ごろから行けるような、そういう豊かな生活もつくりたいと思っておりますし、そういうお店の方々から、あの奥さんはお医者さんの奥さんかしら、弁護士の奥さんかしら、いやいや、農業やっているみたいよと言ってもらえるような、そういう社会にしたいと日ごろから私も言っておりますし、今後とも全力で取り組んでまいりたいと思います。
○中谷智司君 岩本副大臣から本当に思いのこもったお言葉をいただきました。 今日は郡司大臣を始め農水省の皆様方に御質問をさせていただきました。もちろん、この農林水産の分野というのは、言うまでもなく大変重たく重要な分野です。ただ、逆から見れば、やはりそれだけ本当にすばらしく、農業者の皆さんやあるいは国民の皆さんが期待をしている分野であると思っています。是非とも、これから私も一緒に頑張らせていただきたいと思いますので、すばらしい農林水産業にしていきたい、そういうふうに思っています。 本当にありがとうございました。
○山田俊男君 自由民主党の山田俊男であります。久しぶりの委員会かつまた質疑でありますので、気合が入っていますのでよろしくお願いします。 郡司大臣とは、それこそ同じ農林水産委員会の仲間がこうして大臣に就任されるわけでありますから、大変これは我々にとりましても誇りであります。どうぞ精いっぱい仕事をしていただきたい、こんなふうに思います。 確かに大変困難な環境の中にあるわけでありますけれど、一々、閣僚なんだから、閣内で縛り込まれて何も言えないなんということにならぬように、もうちゃんとおっしゃってもらわなきゃいかぬのですよ。それは我々も精いっぱい応援してまいりたい、こんなふうに思います。 さて、本日は大臣の所信表明を中心に質疑をさせていただきます。これもまた言いづらいことですが、一体どういうことになるのか。郡司大臣に長くやってもらいたいというふうに思うんですが、どういうことになるのか心配でありますので、本日は、だから大臣の率直な意見をたくさん聞きたいということで、是非大臣思い切って柔軟にしゃべっていただきたい、こんなふうにお願いするところであります。 まず、大臣所信において、これからの農政展開の基本として、基本計画ですね、長くなりますから言いませんが、基本計画、それからもう一つは基本方針、この二つに沿って政策展開しますよというふうにされているんです。 ところで、基本計画は御案内のとおり大分議論をしましたが、兼業農家や小規模農家、これを含んだ意欲ある全ての農業者が将来にわたって農業を継続し、経営発展に取り組むことができる環境を整備するというふうにしているんですよ。一方、基本方針は、何と、高いレベルの経済連携と両立し得る持続可能な農林漁業を実現する、これを基本的考え方として、その戦略として、具体的に平地で二十ないし三十ヘクタール、中山間地域で十ないし二十ヘクタール規模の経営体が大宗を占める構造を目指すというふうにしているんです。 大臣、どう考えても矛盾していると思うんですよ。だから、大臣が所信でこの基本計画と基本方針、両方をおっしゃっているんだけれど、一体どこを向いて政策展開されるというふうにされているんですか、まずお聞きします。
○国務大臣(郡司彰君) これからもいろいろなところで御議論を交わしていきながら日本農業のために山田議員とともに進んでいきたいなというふうに思っております。 今御指摘をいただきました、所信の中で食料・農業・農村基本計画、そして方針・行動計画というものが列記をされているではないか、そこのところはどういうつながりになるんだということのお尋ねではなかったかというふうに思っております。 基本計画の方でありますけれども、先ほどもお示しをいただきましたように、国として最小限の条件整備を行いながら、その上で意欲ある農業者が創意工夫を発揮をし、地域の特性を生かした農業を発展させられるようにしていきましょう、そのためには戸別所得補償制度、あるいは品質の面で安全、安心といった消費者のニーズにこたえるような生産体制への転換、さらには六次産業化によりまして活力ある農山漁村の再生をしていこうと、こういうようなことをうたっているわけであります。 一方で、我が国の食と農林漁業の再生のための基本方針・行動計画でありますけれども、こちらの方では、さらに御指摘がありましたように、二十ないし三十ヘクタールの規模の経営体が大宗を占める構造を目指すこととしている。 これがそごを来すのではないかということでありますけれども、私どもの考え方は、これは所得補償制度を入れるときから同じようなことで申し上げてきておりますけれども、一定規模以下の農業者を対策の対象から外すというような形は取るべきではないんだろうと。戸別所得補償制度の適切な推進を前提としつつも、集落内の話合いの中で意欲のある農業者に円滑に農地が集積をされるというようなことは、これは目指していくということについてそう異論はないのではないか。しかも、先ほど言いましたように、時期はまさにその時期を迎えていると。 そのような認識でございますから、先ほどのような意欲のある農業者というものがその集落の中で円滑に農地を集積をさせるというような取組を併せてしていく、このことについて私ども矛盾なく行っていけるようにしたいというふうに考えているところでございます。
○山田俊男君 大臣、もう率直に、率直に議論しましょう。 そして、今のお話も、要はそれほど難しいんです、我が国の農業。とりわけ水田農業、土地利用型農業をどこへどんなふうに引っ張っていくかということについては物すごく難しい。だから、そこは矛盾を抱えながら仕事をしなきゃいかぬという部分もあるんですよ。それは構わないんです。だけれども、前へ進まなきゃいかぬわけだからね。前へ進ませるために一体どうするかということだというふうに思うんですよ。是非、そこはそういう観点でやりましょうよ。 それから、基本計画ではまたこう言っているんですよね、EPA、FTAについて、食の安全、安定供給、食料自給率の向上、国内農業・農村の振興を損なうことは行わないことを基本に取り組むと。しかし、基本方針は、これは両立させると言っているんですよ。これまた、ここで違ってくるわけね。とりわけ、TPPについて協議参加という方向をお出しになった後、だから、こういう形での基本方針をお出しになるわけだから、だから、一体ここもどこ向いているんですかという話になるんですよ。基本計画に戻るということであれば、大臣、ここはTPPについてしっかり、大臣、就任のときの御挨拶でおっしゃったように、遠慮しないで物を言うということが必要なんですよ。一体これ、両立するんですか、しないんですか。
○国務大臣(郡司彰君) 私は、就任のときもそうでありますけれども、一貫して同じような発言をさせてはいただいております。今後とも、そのことについて、特に農林水産大臣として、やはり言わなければいけないことについてはしっかり発信をしていくべきかなというふうに思っているところでございますけれども、この経済連携とTPP、EPA、いろんな形がありますけれども、なかなかトータルの議論という形で議論をされる機会が少なかったということは、これは私どももこれからまた十分やっていかなければいけないだろうというふうに思っております。 基本のところは、先ほど言いましたところもありますけれども、私どもの経済連携に対するものは、やはりこれからは一定高度なものを目指していかないといけないだろうということの認識には立っているということはございます。その上で、具体的にどのような経済連携の形があるかという議論は置いておいて、もしもこういう形の経済連携を取る場合には、それが決まった形の国内対策をきちんと行いますよと、こういうような言い方もさせていただいております。 したがいまして、なかなか議論が、その前段のところでうまくかみ合う、かみ合わないというところはあろうかと思いますけれども、基本のところで日本の農業を強くしなければいけない、このことと経済連携とはやはり一線を画す、切り離してやっぱり考えていく。しかし、現実問題としていろいろな経済連携というものがそこにかぶさってきた場合、そこに即応したような形でもって地域や生産者が立ち行くような方法を考えていく、このようなところが基本理念としてこれからまた皆様方と議論をしていきたいなというふうに思っております。
○山田俊男君 ところで、大臣の所信では二十ないし三十ヘクタールの経営体、そこを目指すという基本方針の方向が一切、一言も書いていないわけですよね。これは下ろされたということで見ていいですね。
○国務大臣(郡司彰君) 大変に字数の制限もありますから、御指摘をこれまでもいろいろいただきました、この部分が少ないではないか、この部分ももう少し強調すべきではなかったのではないかというようなお話をいただいておりますが、誠に恐縮な言い方をすれば、総じて農林水産業をしっかり取り組むというようなことについては書かせていただいておりまして、その中で今踏まえましたような基本計画でありますとか基本的な方針、行動計画、ここのところについてもしっかりと取り組むという意味をお酌み取りいただければ有り難いというふうに思っております。
○山田俊男君 ところが、字数が限られている中で、しっかり農業に取り組むと、農林漁業に取り組むという方向はちゃんと出しているよというふうにおっしゃるわけですが、その中で、必ずしも方向が定まっていない戸別所得補償の法制化を検討するというふうにされて、大分ボリューム取っているわけです。 一体、対象農家をどうするかということについては大体方向が定まっているんですか。
○副大臣(岩本司君) 戸別所得補償制度の今後の在り方に関しまする三党実務者協議につきましては、民主党からの協議の再開をお願いしているところでありますけれども、これと並行しまして、民主党内で法案作成に向けての議論も行われているところであります。 これまでの民主党内の議論で、対象農家など、現在実施している戸別所得補償制度の基本的枠組みを堅持すること等については共通認識となっておりますが、法制化に向けて更に検討を深めることになっていると承知をいたしております。 引き続きまして、三党の状況、進捗状況も見守っていきたいというふうに思っております。
○山田俊男君 岩本副大臣、まあ、政府においでになるわけですから、党の取組とは一線画しているところがあるかもしれませんが、この戸別所得補償の在り方ないしは法制化に向けて民主党の方から三党協議求められていますか。今そんな環境にありますか。求められておられるですか、今そうおっしゃいましたけれども。
○副大臣(岩本司君) 民主党の方からもちろん三党協議の申入れをしているところでありますので、その状況を見極めているというのが現状であります。
○山田俊男君 若干経緯について、これは大事なところでありますが、むしろ自民党や公明党の方からしっかり三党協議進めようということで進めてきて、ところが、予算編成がありますと、予算編成にはもう間に合いませんで、やらせてもらいますよと、みたいな形でお進みになって、それ以降、両方から必ずしも十分な協議の取組になっていないというのが実際だと思うんですよね。 おやりになるんなら、そういうふうにおっしゃるんなら、しっかりと案を出して、対象農家をどうするんだと、さらにまた、拠出を伴うという、収入保険といいますかね、保険制度みたいな議論もされていると、党の方はね、ということであれば、しっかりそれ出してくださいよ。そして、全ての農業者を、販売農家、十アール当たり販売農家の全てを対象とするこの戸別所得補償の、この原点はそのまま維持するなら維持するというふうに思い切って出せばいいじゃないですか。そういう協議は十分なされていないまま、対象農家どうするか、拠出をどうするかというような議論が何となく進められているというふうに聞いていますよ。
○国務大臣(郡司彰君) 経緯についてここで改めて述べるという時間は余りないのかと思っておりますが、いずれにしましても、昨年の八月九日以降、大変に私どもの準備不足で話合いがそもそも遅れたと、このことについては私どもも謙虚に考えなければいけないということを申し上げてきたつもりでございます。 そして、予算のことがございました。年が明けましてから再開をする。しかし、なかなかお互いの議論、紙のやり取りの段階でとどまっておりました。そういう中で、一定程度、国会の情勢等もありますけれども、法制化をして、御党の方から出されている法案に対するような議論というものがかえってやりやすいような形もあり得るかもしれない。そういう意味では、与党としての考え方をきちんといろんなところで整理をしていこう、こういうような作業も続けてまいったというふうに聞いておりまして、基本的なところについてはおおよそ固まっていると。 しかしながら、まだこれから三党で話し合う余地が、今おっしゃったようなところも含めて、担い手の関係も含めてあろうかと思いますので、その辺のところはこれからまた真摯に向き合っていきたいなというふうに思っております。
○山田俊男君 いずれにしても、三党でやるかどうかということも含めまして、しっかりこの議論が展開できるようにしてもらいたい、こんなふうにお願いしておきます。 ところで、私は、基本計画では、この戸別所得補償制度の検討と併せて、中山間地域等直接支払制度を予算措置から法律上の措置にすることも含めて今後の在り方を検討するということが基本計画の中に盛り込まれているんです。御存じですよね。これ、法定化を検討するというのなら検討したらいいと思うんですよ。この点は所信について触れられておられないんですが、いかがですか。
○大臣政務官(森本哲生君) 委員御指摘のとおり、ここのところ大事なポイントでございまして、特に戸別所得補償と中山間地域、その中山間地域は戸別所得補償のこの対象にはなかなか含まれにくいというところも実際多うございますので、ここのところは非常に重要な私、ポイントだというふうに思っております。 ただ、この戸別所得と同じように、併せてここのところは検討していくということになっておりますので、今のところ法制化については今申し上げたような方向で検討をさせていただくということでございますので、よろしくお願いします。
○山田俊男君 もう一つ、人・農地プランでその作成を大々的に進めると所信に触れられておるわけで、その点についても地域の意見をちゃんと聞いて対処するという方向については私も賛成であります。 ただ、その際、青年の就農の定着、これは事業として実施されるという方向であります。農地のあっせん、集積も、これは事業として引き続き実施します。しかし、スムーズな経営継承等の実施について果たしてどんなような対策をお打ちになっているか明らかでもありません。 これら一連の担い手対策について、担い手育成・確保総合支援のための法律作り、これ衆議院に自民党から提案しましてつるしてあるわけでありますが、こうした担い手総合支援の法律を制定する中で全体としてこれを実施するという仕組みをそれこそ提案されるべきじゃないんですか。
○副大臣(岩本司君) 委員御指摘のとおり、自民党さんが平成二十三年度の通常国会に担い手総合支援法案を提出されまして、現在継続審査となっていることは承知をいたしております。本法案につきましては、詳細をお聞きしないと分からない点もございますけれども、戸別所得補償制度と関連するものであり、今後国会において議論をしていただくものと考えております。
○山田俊男君 次に、TPPの問題につきまして御質問申し上げたいというふうに思います。 先般の山口外務副大臣の報告をいただいたわけですが、それと関連して、今日、片上審議官、お見えでありますので、よろしくお願いします。 山口副大臣は、衆議院の農林水産委員会の答弁で、大統領選挙が終わるまでTPP交渉は進まないという考え方を述べておられるんですが、そういう認識でおられますか。
○政府参考人(片上慶一君) お答え申し上げます。 まず冒頭、山口外務副大臣、今G20に出席しておりますので、今日は出席かないません。おわび申し上げます。 それから、十四日の衆議院農水委の国会答弁の山口副大臣の発言でございますが、大統領選挙が終わるまでTPP交渉参加に向けた協議がひょっとして進まないんじゃないかという副大臣の危機感を示したものというふうに理解しております。大統領選挙がどういう影響を与えるか、これは恐らくいろいろな見方があるというのが現状であり現実ではないかというふうに考えております。
○山田俊男君 大統領選挙が終わるまで進まないんじゃないかという危機感をおっしゃったということですが、危機感の部分は危機感ですとおっしゃっているわけはないんで、雰囲気を片上さんが受け止められただけで、危機感でも何でもないですよ。大いに結構じゃないですか。そうなんですよ。だから、その認識が大体間違っているんですよ。いいんです、ずっと遅れて。 ところで、総理大臣は、日中韓FTA交渉開始合意の際に、TPPと日中韓FTAの両方を進めるというふうにおっしゃっているわけ。これも認識として、外務省はそんなふうに受け止めておられるんですか。
○政府参考人(片上慶一君) お答え申し上げます。 御承知のとおり、一般論として、我が国はアジア太平洋自由貿易圏、FTAAPと言っておりますが、この実現を目指している、その中で、TPP、日中韓FTA、ASEANを中心とした広域経済連携もそれぞれFTAAPの実現に寄与する地域取決めだという認識でおります。 総理も、まさに御指摘のとおり述べているとおり、我が国としては、このFTAAPの実現に向けて、TPPについては交渉参加に向けた関係国との協議を引き続き実施、先般の日中韓サミットで年内の交渉開始について一致した日中韓FTA、あるいはASEANを始めとする東アジア地域の包括的な経済連携を並行的に追求することによってこれらの取決めが相互に刺激し合い、全てが活発化するというダイナミズムが働いていくと、こういったことを期待しているという立場でございます。
○山田俊男君 これは片上さんは大変よく御存じだというふうに思うけれど、日中韓FTAの産官学共同研究報告書というのがあるんですね、御案内のとおり。そこでどんなふうに言われているかというのは、御存じだと思うんですが、紹介しますと、「相互主義と互恵に基づくバランスの取れた成果とウイン・ウイン・ウインの状況を目指すこと。」。ウイン・ウイン・ウインと言っているんです、日中韓だから。共にウイン・ウイン・ウインの状況を目指すと言っているわけね。さらに、「各国のセンシティブ分野に対ししかるべく配慮しつつ、建設的かつ積極的に交渉を行うこと。」としていると書いてある。 TPPと日中韓FTAは、論理が明確に異なるじゃないですか。それを両方やりますよ、FTAAPがつなぎますよというふうに、もう何を議論しているのかと、何を考えているのかと。間違いなんですよ。もうちょっとちゃんと冷静に分析して、そして判断してくださいよ。この点どんなふうにお考えですか。
○政府参考人(片上慶一君) 日中韓FTA産官学共同研究報告書、今委員の御指摘のあった点、そのとおりでございます。 私どもとして、一つはTPPについて申し上げますと、確かにTPPは基本的に全ての関税を十年以内に撤廃するということが原則になるとされていますが、最終的に即時撤廃がどの程度になるのかとか、段階的にどのぐらいの時間を掛けて撤廃するのか、あるいは関税撤廃の例外がどの程度認められるのか等については現時点では明らかになっていません。同じく、その産学研究報告書でも、包括的にかつ高いレベルの協定を目指すということも各国のセンシティビティーの分野に配慮するということと併せて方向性として位置付けられているというふうに考えております。 もとより、関税以外の分野についてはTPPも同じでございますが、サービスや投資については規制を一律に撤廃し完全自由化するとの議論はなされていないというのが状況でございます。
○山田俊男君 いや、私は、特に申し上げたいのは、ちゃんと、TPPは、聖域なき関税撤廃というふうなことを原則にしてと言っているわけでしょう。今、片上さんがおっしゃったように、最終的には、即時撤廃なのか、例外がどれだけ認められるのか、その辺のことは分かりませんという話なんです。そうじゃなくて、日中韓FTAはウイン・ウイン・ウインで行くと言っているんです。とすると、TPPについてもお互いの国が成り立つようなウイン・ウインの連携をどんなふうにつくりますか、これをつくろうじゃないですかということが出発点じゃなきゃいかぬのじゃないですか。それがはっきりしないから、一体どこへ連れていかれるんだろうというのが今のTPPの状況じゃないんですか。これだから認められないんですよ。 ところで、米国との間で、自動車等、入場料みたいな話があるというふうに聞いています。入場料とは言わずに何か信頼醸成措置、コンフィデンス・ビルディング・メジャーとも言うらしいんですけれども、外交上、これは通念的な言い方なり考え方なんですか、信頼醸成措置。このことが、入場料みたいな話で、信頼醸成措置みたいな文言でずっとずっと引っ張り込まれていくということになるんじゃないんですか。だから、一体、即時撤廃か、例外がどれだけ認められるかなんということはどこかそっちに置いて、みんな信頼醸成措置で入場料取られるというのが何年も続くということになるんじゃないんですか。これはいかがですか。
○政府参考人(片上慶一君) お答え申し上げます。 一般論として申し上げると、信頼醸成措置という言葉は軍備管理とか軍縮のときによく使われている言葉でございます。委員御指摘のとおり、そのコンフィデンス・ビルディング・メジャーという言い方がUSTR等を含めてされていることも事実でございます。 その上で、自動車について、これは山口副大臣からこの委員会でも御報告させていただいてきたとおりでございますけれども、アメリカとの協議、これは四月三十日の日米首脳会談で引き続き前進させていこうということになって、これまでのところ、詳細には触れませんが、米国政府から、自動車等の分野について、議会とか利害関係者が強い関心を持っている問題として説明を受けています。他方、TPP交渉参加のための条件という形で示されているわけではなくて、引き続き政府間で議論していくということが現状でございます。
○山田俊男君 条件ではないというふうにおっしゃるけれども、しかしこれだけオバマ大統領から主張されて、国内でも、僕らのところには見えてきませんが、相当程度その点についての話合いがなされて、その点については答えが出ないから、出せないから、また、その内容ではアメリカの自動車の連合会等々がそれは認められないという中で物事が進まないという状況になっているんじゃないんですか。だから、ここは我々の基準みたいなものをちゃんと持ってかからなきゃ駄目なんですよ。そこがない限り、ずっと入場料ですよ。ずっと信頼醸成措置ですよ。このことについて、やっぱり日本の外交交渉といいますか、その姿勢を心配せざるを得ないわけであります。 さて、与党としての民主党は、これはもう本当は与党にちゃんと聞けばいいんですけれども、民主党内の経済連携PTでTPPの是非について議論がなされているというふうに聞いています。しかし、TPPのメリットを整理できていないと、なかなか整理できないというふうにも伝えられているんですよ。事実、それはそうですね、大臣。
○国務大臣(郡司彰君) 全ての会合に参加をしておりませんので、もしかしたら漏れている議論があったかもしれません。 ただ、全体として、メリットそれからデメリットそれぞれを出し合う、あるいはまた、デフレに関してTPPが与える影響はどういうことなんだろう、それに、そうしたいろいろな懸念事項に対して議論をしようと、こういうようなプログラムが組んでおりまして、最終的に、懸念の問題についてはまだいろいろな関係で今のところ最終的な取りまとめはできておりませんけれども、メリット、デメリットについては、それぞれの主張としての論点についてはまとめさせていただいたというようなことでございます。
○山田俊男君 かくのごとく、与党内においても大変な議論のある課題なんです。この際、大臣は就任の記者会見で率直に話されているんです、先ほども若干触れていただきましたが。ここは、形と内容が悪いTPPには参加できないと、こう明確におっしゃればいいんです。 それで、返事しづらかったらその次に移りますが。 米国でも、TPPについてはオバマの貿易政策だというふうに、単なるオバマの貿易政策だと。私も、アメリカへ行って、委員会の筆頭理事や委員長とお会いしたときに、そうおっしゃっている。与党であってもそうおっしゃっている。非常にさめた見方をしている政治家やロビイストが多いんです。既に具体的な協定を論議している九か国内でも多くの争点が明らかになってきているんです、一々挙げませんが。各国それぞれ重大な課題を抱えて議論になっています。 これ、簡単に進みませんよ。今TPPを進めても、まず時間が掛かる、先ほど言った入場料がさんざん求められる。そして、そんな中で、日本という国柄を壊すだけになっちゃうんですよ。 今一番心配するのは、大事なことは、食と農について国民的な合意をちゃんと得ていかなきゃいかぬ大事なときなんです。そのとき、どうですか、経済界は農業たたきします、マスコミは農業たたきをします、こういう形でやっている限りは、一体、食と農についての国民合意の形成、とてもじゃないができないじゃないですか。大臣が幾ら所信でかくのごとく政策展開するよというふうにおっしゃったって、国民合意に基づいて、そしてちゃんと政策は展開するわけでしょう。その点についての所信の表明がないんですよ。もっとも、それはTPPについての姿勢がはっきりしていないから。 大臣は、TPPということについてちゃんと方針出して、改めて政府も経済界もマスコミももっと冷静になって、そしてアジアやヨーロッパ等とのEPAや、さらに場合によったらWTOの再構築という点も含めて新しい経済連携の方針を出すべきなんです。今首脳会談できなくて、先延ばしになって、ちょうどいい機会なんですよ。 どうお考えになります、大臣。
○国務大臣(郡司彰君) まだまだ私どもが求めてきた、そして政府としても決めていただきましたけれども、情報開示をきちんと行っていきましょうということについても御懸念が示されているというふうに思っております。 政府の方は、一定程度、声を聞くあるいは説明をするということを行ったけれども、相手の受け取り方が十分でなければまたその議論は残るわけでありますから、だとすれば、私どもは、更に情報の開示、それから政府としての説明を行うような機会をやはり政府としてやっていかなければいけない。そして、さらにやっぱりその上に立った国民的議論、これもまだ十分ではないというような御指摘だろうというふうに思いますので、そのことについても、私ども意を用いてしっかりと議論を重ねていきたいというふうに思います。
○山田俊男君 所信に抜けていることが二つあるというふうに思っています。 一つは、今まさに私も申し上げ、大臣も触れていただきましたが、食と農についての国民合意の形成、これが一番大事なんだと。そのことについてTPPなどが合意を阻害している。大臣は、ここははっきりと議論をしよう、そして、これは経済界もマスコミもちゃんと議論しましょう、分析しましょうということを言った上で、さらに農業者それから農業関係者の努力を求めつつ、こんなふうに日本農業を改革してこういう絵を描いていくんですよということをこそ主張すべきだというふうに思います。これが一つ目。 それから二つ目は、残念ながら飼料穀物の高騰がこんな形で進んでいることについての言及がどこにもないわけであります。これ、今はまだ円高だから、まあいいということは簡単に言えないけれども、いろんなところへ影響を与えていますから、円高だから飼料穀物の価格高騰も何とかまだ我慢できる。これ、円安に推移してごらんなさい、大変なことになりますよ。そのための備蓄の準備や、さらには安定制度の基金を含めて準備はできていますか。できていないです。中国は大量の大豆を始めとする飼料穀物を着々と買い入れていますよ。もう場合によったら大変なことになりますから。 だから、もっとここについての危機感を持って対応しなきゃいかぬ。TPPどころじゃないですよ、本当に。そう思いますので、その点は今後、所信はもう間に合わないわけですから、そうすると、今後の政策の中でこの二点をきっちり強調していってもらいたい、こんなふうに思います。 さて、皆川長官お見えでありますが、私、これは所信の中に林業、森林対策含まれているわけでありますが、具体的に、これ実施するに際して、森林吸収源対策とも関連して、木質バイオマスを活用した再生可能エネルギーの発電を具体的に推進するという、これ一つでも二つでも目に見えるようにちゃんと積み上げて実施するということが大変必要だというふうに思うんです。そのための財源と予算、これはちゃんと準備できているんですか。おっしゃってください。
○政府参考人(皆川芳嗣君) 委員御指摘のように、木質バイオマスの推進というのは、山村経済の循環を果たしていくという面、さらには地球温暖化対策の推進という面で非常に大事な政策であるというふうに思ってございます。これまでも、例えば昨年の二次補正予算でも、特に東北を中心にそういった木質バイオマス発電所ができないかという事業構想をソフト的に支援するというような予算を講じておりました。また、三次補正でも、そういったものについての事業費の方も政策として充実をさせていただいたというふうなことがございます。 今回の木質バイオマス発電、再生可能エネルギーの固定価格買取り制度自体、例えば未利用間伐材であれば三十三・六円というような価格が決定をされまして、この七月から適用されるということになってございます。これは通常の発電所の適正利潤まで含めた水準ということで、かなり、今までに比べると相当有利な水準ということになります。 一方で、これをちゃんと回していくための山側からの安定供給ができるのかということも含めて、私どもとしては、例えば森林・林業再生プランの中でも、例えば山側からの安定供給ができるための路網整備ですとか、例えば集約化といったことを今掲げてございますが、そういった全ての政策を駆使をいたしましてこの木質バイオマス発電の推進ということをしっかりやっていく、また、それについての準備は整ってきているというふうに考えてございます。
○山田俊男君 是非具体化をやってもらいたい、そのために必要な財源の確保、それは地球温暖化対策のための対策費も環境省は持っているわけでありますから、それらの活用も含めてやってもらいたい、こんなふうに思います。 さて、水産庁、佐藤さん、水産庁長官お見えでありますが、これも所信表明の中に水産業のことをしっかり盛り込んでいるというふうに思いますが、燃料高騰が続いていまして、それで、これ燃料がなかったら船、沖へ出れませんので、大変大事な生命線なんですよ。そのための漁業経営セーフティーネット構築事業というのを二十四年度も実施するということでやっておられるわけですが、どうも積立てが必要なものですから、漁業者の積立てが必要になるものですから、その積立てが高騰すれば高騰するほど物すごく難しいんですよ。この点についての対策を裏付けておかないとこれは機能しないと思うんですよね。その点、いかがですか。
○政府参考人(佐藤正典君) 御説明を申し上げます。 委員御指摘のように、漁業経営におきましては、支出に占める燃料費の割合が大変高いことになっておりまして、この高騰に対する対策は漁業経営の安定化のために大変重要だというふうに思っております。 二十二年から基金を設けまして漁業経営セーフティーネット構築事業を行っておりますけれども、本年につきましては、従来の補填基準であります直前二年間の平均原油価格の一一五%を超えた場合の支払といったものを改善をいたしまして、七中五ということで、低い時代のものも計算に入れることができるようにいたしました。また、一一五の係数につきましても、この一年間で段階的に一〇〇まで落として、そこの差をお支払いするという形で制度的な改正を行ってきたところでございます。 今後とも、燃油価格の動向を注視いたしまして、価格が異常高騰した場合にも本事業が漁業経営の安定を支える基盤といたしまして適切に実施されるよう努めてまいる所存でございます。
○山田俊男君 もう一点、別の項目について確認しておきたい、ないしは私の方から申し上げておきたいことがあるんですね。 四万トンの備蓄米の放出を決定されましたですね。この期中におけるといいますか、需給調整としての米の国による売買については、これは取り組まないということを、赤松大臣のときも山田大臣のときもかなりきつくこだわっておられまして、そして戸別所得補償をやって、そして変動支払をやるんだから、だから何も構わないんだ、需給調整やらないんだ、国としてはというふうにおっしゃっていたのに、一転してここは四万トンの実施を決定された。背景が分からないわけじゃありません、私は。背景分かりながら言っているんです。 とすると、今後、御案内のとおり、こんな問題生じているでしょう。だって、播種前買入れという仕組みを運用されていますよね。なかなか米集まらないという実際があります。さらにまた、今、SBSの主食販売が、量は少ないというふうにしても出て、それが新聞紙上をにぎわすみたいな話になっているわけ。SBS米の主食販売は、それはその分だけ主食用に出てくるわけだから、その分だけ市場に出回っている国産の主食米を一体どう扱うかという問題が必ず出てくるんです。必ず出てくる。だから、MA米については、需給に影響を与えないという観点から、期間内に主食米の需給調整について国としては取り組んで、それを買い入れて、それを主食米以外に売却するという過程の中で、MA米が需給に影響を与えないという仕組みを、これもうずっと我慢して我慢して我慢して運営してきたんじゃないですか。これも崩しているんですよ、今度の四万トンの備蓄米の放出ということは。 だから、私はやるな、どうしろと言っているわけじゃないんです。言いたいのは、要は、戸別所得補償の見直しとも関連して、一定の基準を決めた国による需給調整の取組と価格の安定に配慮する仕組み、これはやっぱり考えておかなきゃいかぬのです。大々的にやれとは言いません。大事なところで何と何を何やるかということについての整理をしておかなきゃ駄目だというふうに思っておりますので、提言しておきます。 時間が切れましたので、委員長の許しを得られれば大臣に一言御発言願いたい。
○国務大臣(郡司彰君) 山田委員の方で今回の内容についてもよく御存じの上のことで、問題提起として、今後の出口の問題をやはりきちんと議論をする必要があるんではないか、こういう御指摘も受け止めさせていただきます。 ただ、今回のことに関して言えば、当初の両大臣がおっしゃっていたことと相矛盾するものではございませんし、棚上げというような新しい方式の中でのことについてもまた若干時間があれば説明をしたいところでございますけれども、いずれにしても、今後、米の需給の問題、このことについて議論をしていくということについてはやぶさかではございません。
○山田俊男君 委員長、ありがとうございました。 終わります。
○福岡資麿君 自由民主党の福岡資麿と申します。 郡司大臣、大臣の御就任おめでとうございます。前鹿野農水大臣も農林水産分野には非常に理解のある方でありましたが、この分野に非常に明るい郡司大臣の誕生、心強く思っているところであります。 郡司大臣、かつて農林水産副大臣も経験をされておりましたが、ナンバーツーとトップである大臣というのはきっと全然違うと思うんですけれども、そのトップである大臣の御就任への感想を率直にお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(郡司彰君) 御指摘をいただいたように、本当に違う心持ちで臨まなければいけないということを改めて感じさせていただいております。 その上であえて申し上げれば、私どもがこれまで取り組んできたこと、そしてまだ道半ばのものがたくさんあるわけでございますので、このことを、新たなことを模索をすることももちろん大事かもしれませんけれども、これまでのことを着実に実行していく、そのような思いを強くしているところでございます。
○福岡資麿君 なぜこういうことをお聞きするかというと、私は大臣には思い切ってリーダーシップを発揮していただきたいんですね。というのも、何か大臣に御就任されてから歯切れが悪くなったんじゃないかというふうに感じるわけであります。 今日、配付資料をお配りしています。諫早湾の問題について質問をさせていただきますが、これは郡司大臣が検討委員会の座長として取りまとめられたペーパーがあります。これはもういろいろな御意見ある中で、下から五行目ですけれども、これ、委員会の総意じゃなくても、座長たる郡司彰の判断でありますということで、明確な方針を示されたということであります。 また、この資料の七ページ、八ページを御覧いただきたいんですが、例えば、副大臣のとき、この座長としての話として、七ページの下の方にも、座長たる私自身の判断で、責任を持つ文書ということで作成をさせていただきましたという話であったり、また、政治の方向性を決めるというような表現もその下にあります。 また、その次の八ページを御覧いただきたいんですが、この諫早湾の問題、非常に難しい部分もあって、記者さんの質問に、自民党政権はずっと放置してきて、将来に飛ばしてきたわけですけれどもということに対して、郡司大臣は、気負って別に言うつもりはありませんが、私どもは、やはり地元の方々が政治の責任として物事を進めてくださいということに対しては、この問題だけでなく全て前向きに取り組もうというようなつもりでありますということをはっきりとおっしゃっているわけであります。 これ、自民党政権でも放置していたわけじゃないんですけれども、御承知のとおり、歴史があったり、関係者の思いもかなり食い違う中で、調整に本当に苦労してきた話であります。郡司さんも副大臣として、長崎、佐賀にも入られて、その難しさを感じながらも、政治が責任を持って物事を前に進めるという判断をされたこと、これが民主党の掲げる政治主導なのかということで、私は他党ながら感心して見ていたわけであります。 ところが、大臣就任後の記者会見、この配付資料の四ページを御覧ください。諫早湾の問題について聞かれて、一番最初の質問についてでありますが、最初の例えばお答えとかも、はい、あの、まだ、あの、具体的な、あの、日程というか、そういう形に進んでいるわけでありませんけれども、あの、という形で、これずっと読んでいただくと、ちょっとよく何をおっしゃっているか分からないような話でありまして、あれだけ強烈なリーダーシップを発揮されていた副大臣のときの発言から比べると、極めて奥歯に物が挟まったような物の言い方に終始をされていらっしゃるんじゃないかなというようなことを思ったわけであります。 そういった部分においては、まずお聞きしたいのは、検討委員会の座長として取りまとめられたときの思いと、今、諫早湾干拓事業に対して、大臣になられて、その問題に対して認識とか解決に向けた思いというのは一緒ですかということをまずお聞きしたいと思います。
○国務大臣(郡司彰君) ありがとうございました。久しぶりに文書を見させていただきました。 思い出したのは、誰にも相談をせずに、既に文書ができ上がっているという報道が随分あった中で、このものを提出をする前の夜に一人で書き上げたということを改めて思い出させていただきました。 ここにありますように、開門なくしてこのいさかいを止めるという方法というものはなかなか見付からないのではないか。だとすれば、相互に御理解をいただくことに時間を掛けなければいけないけれども、そのことをやっぱりしっかりやっていこう、しかも、農水省ということだけではなくて、国がこれまでかかわってきたいろいろな例えば負の遺産があったとすれば、それは一つの省庁だけの責任ではなくて国全体がその意識を持って取り組むべきだ、そのような思いで書かせていただいたということでございます。 それで、じゃ今はどうなんだということになりますと、まだ若干、少しこの間の現地とのやり取り等について十分に頭に入っていないことがございます。それから、これは大変佐賀出身の福岡先生には申し訳ない言い方かもしれませんが、より、よりもしかしたらば今回の開門によって痛手を受けるかもしれない人たちのところにまず行って、そこの話を十分に聞くというところから話をしなければいけない。そのことの時間をまだ持てていない段階で余り、何というんでしょう、先走ったことを言うのは私としては自分自身の考えとして好ましくない、そのような思いでちょっとこのような発言になったということでございます。
○福岡資麿君 率直な思いをおっしゃっていただきまして感謝いたします。 この参考資料の一ページ目にもありますように、座長としておまとめいただいたペーパーの中で、これ目的が二つ書かれています。「有明海の再生への可能性を探るため、」ということと、もう一つが「開門の是非を巡る諍いに終止符を打つため、」、この二つのために開門が至当と判断したというふうに書かれているわけであります。 現状について、十分もう御認識というふうに思いますが、まず、いさかいは終止符打つどころか当時よりも大分溝は深くなっていると言っても過言じゃない状況になってしまっているということが一つ。そしてもう一つが、開門方法についても、座長のときにおまとめになられたこのペーパーを素直に読めば、有明海の再生の可能性を探るために開門をするんだと。でも、防災とか営農対策も大切だから、それは国が責任持ってやらなければならない。そのために必要な予算は国が責任持ってやるべきだということを書かれているわけなんですね。 そのときのこの思いと最近の論調を見てみますと、どうも最近の論調は、裁判によって来年十二月には開門しなきゃならないと。でも、筒井前副大臣とかは答弁で、いろんな被害が生じない方法で開けるみたいな、そういう言い方をされてきているなど、何か開けなければいけないけど、その中で余り影響が出ないように三の二でやりましょうみたいな形で、中身が変わってきてしまっているような気がしてならないんですね。 やはり有明海再生の可能性を探るというこの当初の目的がどこかに押しやられているとすればすごい大きな問題だというふうに思っていまして、そのことに対して御認識をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(郡司彰君) 先ほども申し上げましたが、副大臣、検討委員会の座長としてこれをまとめた時期というものは、この十二月に判決が出る、もう少し早く出るかなというような予測の時期でございました。できれば、できれば早いときに予算の中にも反映をさせるということからすれば、やはり概算のところでも検討する時間を取ろうというような時期に、このときにはまとめたということでございまして、今もその思いは変わっておりませんが、その後の先ほど言いましたいろいろな動きというものを、やはり縦、横、斜め、十分に頭の中に入れて、もう一度このような形にどうすれば進めるかということを考えてみたい、そのように思っております。
○福岡資麿君 いろいろ関係者との調整というのは大変だと思いますが、是非その当初の目的だけは外さないでいただきたいということを申し上げておきたいと思います。 そして、今日、実は佐々木副大臣にわざわざお越しいただいています。というのも、一点確認をさせていただきたいことがありまして来ていただいたんですが、今日、配付資料の十一ページを御覧いただきたいというふうに思います。 これも、佐々木副大臣、佐々木副大臣は郡司座長のときに事務局長としてこれを取りまとめられたということで、十分この問題御承知だというふうに思っておりますが、副大臣になられたときの会見で、この十一ページの一番下で、ううん、あの、裁判で決着付けてっていうのは分かりやすくていいですけれども、余り良い決着にならないことの方がこの種の課題について言えば多いので、そこはやっぱりそれ以外の方法も、あの、しっかり考えていく必要があるんじゃないかなあと思うんですよねというようなことを発言されていらっしゃいます。 この真意がよく分からないんですが、ひとつ率直なこの真意についてまず説明をいただきたいと思います。
○副大臣(佐々木隆博君) 福岡委員から御質問をいただきました。 確かに最初の会見でその質問が出ました。この前段、記者の方から、今裁判で決着という方法もあるのではないのかという御質問をいただいたものですから、その方法だけではなくてという意味で申し上げたわけでありますが、今大臣からもお話がありましたが、私も当時プロジェクトでこれを取りまとめるのにかかわってきたし、現地にも行かせていただきました。現地での話合いの中で、佐賀それから長崎、両方の皆さん方とお話合いもさせていただきましたが、本当にある種気迫のあふれる懇談、意見交換であって、地域の皆さん方の思いというものもそこで実感をさせていただいたわけでありますが、一番いいのは三者が、国とそして佐賀と長崎と、三者が同じテーブルで話合いができるというのが一番いいわけですが、なかなか今そういう状況にない。その一つの方法として裁判を利用したらというお話があったわけでありますが、それも一つの方法ではあると思うんですが、それだけそこは非常にセンシティブな話ですから、裁判で決着を付けるというような方法だけではなくて、いろんな方法をやっぱり模索しなきゃいけないのではないか。 特に、来年の十二月には、これは決着をというか、開門をするということになっているわけでありますから、時間がありません。そういった意味では、相当なやっぱり決意を持って我々はこれに対応していかなければならないという時期を迎えているという、そういう認識はあります。しかし、そのためにはいろんな方法を探っていきたい、そんな思いで申し上げさせていただいたところであります。
○福岡資麿君 今のお話を聞くと、当事者間の話合いの場は、その裁判によるところじゃなくても、ほかにそういう場があるかもしれないという意味でおっしゃっているというふうに理解したわけでありますが、この文だけ、この部分だけ切り取られてその文章だけが独り歩きすると、何かその確定した判決に対して違う方法を模索しているんじゃないかとも取られかねないような発言にも聞こえるわけでありまして、そういった部分については是非誤解のないようにしっかりと説明をしていただきたいというふうに思います。 もう副大臣の方は、どうぞ。 じゃ、続きまして、前、鹿野大臣のときにも質問をさせていただきましたが、開門に向けて、もう来年十二月というと非常に時期が迫ってきているわけであります。また、以前も申し上げましたように、佐賀県としては、十二月はノリの最盛期に当たりますから、そのノリの漁に直接影響が出ない来年の夏までの開門というのを主張しておりまして、そういうことを考えると、より時間がないような状況の中で、早くそれまでに向けたロードマップというか、工程表を作るべきじゃないかということをずっと主張をしてきております。 先ほどの大臣の最初の記者会見のときの四ページに戻りますと、一番最初の話合いの場を設けたいということの中で、一番最初は概算というのが一つの目安となると。概算ということが無理ならば、ええ、次の年度の予算を決めるというところも一つの日程の区切りかもしれない。これは十二月ということを一つ想定されているんじゃないかと思うわけでありますが、それがもし可能であれ、あればということ、もし無理だったとすれば、また次の日程というものが出てくるわけでということでありまして、結局、概算目指すけど、それじゃ無理だったら年末まで、それじゃ無理だったらまたその次までみたいなことで、期限を区切らずに、これいつまでに解決するかというのが極めて見えづらい状況にあるわけなんですね。 そういう意味でいうと、やはりもう、その最初おっしゃっていた概算なら概算のときまでにある程度道筋を示すということが責任ある態度だと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(郡司彰君) いずれの時点でかロードマップを示すということは、これは必要なことだろうというふうに思っております。 大変繰り返しの答弁で申し訳ないんですけれども、まだこのことに関して、今回、現地に伺って、それぞれの関係者の方からの御意見を聞く機会が持てないでおります。その前後して、例えばアセスの問題等が出てくるやもしれませんけれども、いずれにしても、こちら側が思いの分だけで工程表を作るということが、結果として物事を進めることになるのならばいざ知らずでありますけれども、やはりここは、現地のところに出向いてお話をまず伺うということをまずやらせていただければということの思いでございますので、工程表が要らないとかそういうことではなくて、もう区切られた中で、できるだけ早い時期にということの思いの中で少し検討の時間をいただければというふうに思っております。
○福岡資麿君 御承知のとおり、例えば地下水のボーリング調査とかも今まだできないような状況にあるわけであります。 今私が一番懸念しているのは、もう来年十二月というのは決まっているわけですから、そこまでにほとんどの調整が付かないまま期限切れになって、何かこう、もうしようがないから、えいやって開門しなきゃいけなくなっていろんなところに影響が出てしまうということが一番懸念されるわけでありますから、これは本当に本気になってやっていただきたいことだというふうに思っています。それは是非お願いをさせていただきたいと思います。 そして、先ほどお話ありましたように、長崎県にも入っていただかなければいけませんし、また、佐賀県にも是非お越しいただきたいと思っています。 また、佐賀県としては、関係各県が一堂に会する円卓会議みたいなものも是非開催していただきたいというようなことを思っていまして、それに向けた是非意気込みをお願いします。
○国務大臣(郡司彰君) 元々、関係をする県を集めての農政局の会議というものもあることはあります。しかし、そういうような便宜的なことではなくて、やはり目的を持ってお集まりをいただくということが必要なんだろうというふうに思っております。 残念ながら、三者が同じような今考え方に立っているわけではありません。先ほど言いましたように、大変恐縮でございますけれども、まず何よりも現地に出向いて、それぞれのところときちんとお話をした上でそのような形が取れるように努力をしたいというふうに思っております。
○福岡資麿君 大変、大臣、今、国会中でもありますし、日程調整が厳しいということは分かるわけでありますが、ただ、来年十二月に向けて猶予がないことも事実であります。何ですか、先ほどの会見の議事録見ても、いつ行けるか分からないけれども、なるべく早く行くように努力するみたいなことですが、もっと鮮明に、すぐにでも行くんだというような姿勢を示していただかなければ、この問題は前に進まないんじゃないかということを申し上げさせていただきたいと思います。 話題を次に変えさせていただきます。 人・農地プランに関する部分について、この度、青年就農給付金というものの導入というものが発表をされたわけであります。今日お配りした資料の十二ページを御覧いただきたいんですが、これ日本農業新聞のコピーですが、農業新聞だけじゃなくて、今様々なメディアを通じて就農給付金、当初百四億という予算が付いていたわけでありますが、申込みが殺到をしていて就農給付金が足りなくなるんじゃないかということが今あちこちで言われているわけであります。 それにつきまして、まず、これ、当初百四億を見込んでいたところを、三月末時点の申込者数というのを足し合わせてみると二百億を超える、当初の予算の倍ぐらいになってしまったというようなことが言われているわけでありますが、そもそも論としてこの予算の立て方の見込みというのが非常に甘かったんじゃないか、見通しが甘かったんじゃないかということが言えると思います。その点について答弁を求めます。
○大臣政務官(森本哲生君) 福岡委員にお答えをさせていただきます。 見込みが甘かったか、それとも人気が高かったかというそのことになるわけなんですが、非常に当初予定をしておりました人数よりははるかに多くの方々が申し込んでいただいたということは現実でございますので、今のところ八千二百人に対して要望が一万五千四百人ということになっておりますので、かなりオーバーをした。しかし、ここのところは比例配分で、今全額都道府県の方へお渡しをさせていただいたところでございますので、その中で処理をいただくようにお願いをさせていただいておるというところでございます。
○福岡資麿君 まず、その見込みの甘さについてお話をさせていただくと、この青年就農給付金、目的が二つありまして、当然新たに農業の担い手となっていただく方を増やすということと、もう一つは、過去五年間に遡って、新規就農されたけれども、今経営が厳しくて、ひょっとしたら農業分野からもう出ていこうとされていらっしゃる方がいるとすれば、そういう方々を救済するというような目的、その二つがあるというふうに聞いているわけであります。 これ、三月末時点の各都道府県がどういうやり方で出したかというと、これまで過去五年間に遡って新規就農をされた、過去五年間に新規就農をされた方の中で、人・農地プランに位置付けられそうな方々がどれぐらいいるかという数を把握した上で、あと今年、その過去の実績から見ると、新たな見込みがどれぐらい立つんじゃないかということを足し合わせて、県の要望として上げているケースが多いというふうに聞いているわけなんですね。 ということでいうと、その過去五年間の部分の既に就農された方の、人・農地プランにどれぐらい位置付けられそうかということを事前にある程度把握しておけば、こんなに当初の予算の倍になっちゃうなんということはあり得ないはずなんですが、その辺の見通しが甘過ぎたんじゃないですかということを申し上げたいんですが、いかがですか。
○大臣政務官(森本哲生君) ここのところは、甘いという御指摘であれば、甘いというふうに答えざるを得ないかと思いますが。 ただ、この制度がこれまでにない制度でございますので、そうした意味では一気にそうしたところでやろうという機運が出ていただいたということについては、私どもとしては高く評価をしていただいてもいいんじゃないかというふうに思わさせていただいております。 ただ、一万人の今の現状を二万人に当面目標としては設定したい。その中でこうした設定をさせていただいたところ、かなり、五割増しぐらいの方々のアップ、多くの方々が申し込みいただいた。このことはこれからもう少し市町村の皆さんとも十分、内容についても今年吟味していかなければならないところがあると思うんです。ですから、そうしたところの情報も併せて、しっかり皆様の意向を踏まえながら更に検討をさせていただきたい、そのように思わさせていただいております。
○福岡資麿君 是非精査検討をしていただきたいんですが、その際に一つ材料となる話で、配付資料の十三ページ御覧ください。 これがこの新聞記事とかの積算の根拠になっています、各都道府県ごとに三月末時点で要望量がどれぐらいずつ出てきたかということを示していただいている表であります。これ、ずっと各都道府県の数字を見ていただくと、都道府県の大きさの規模とかを考えても明らかにかなりのばらつきがあるというのが、この表を見ていただくと状況として分かると思うんですね。 これは各都道府県に新規就農見込み者を上げてくれということでやられていますが、やっぱりそれぞれ都道府県によって積み上げの考え方とかが違う、そういう中でこれだけのばらつきが三月末の要望の時点で出てきているということなんです。 今回、農水省がとった措置としては、百四億に対して二百億を超えるような要望額になったわけですから、どこか精査をしていかなければいけないということで、都道府県に対しての配分のやり方として一律にこの要望の四二%ということで回答をされているというふうに聞いています。 だけれども、そうすると、元々の積み上げた考え方が全くばらばらにもかかわらず、その数を一律の四二%でやってくださいということで言うと、非常に今のばらつきがあるまま、もう最初に要は大きい数字を言っておいた方が勝ちみたいな状況になってしまっているんですね。それはちょっとやり方としてどうなのかなというふうに思っておりますが、その点についての御見解をお聞かせください。
○大臣政務官(森本哲生君) 福岡委員のおっしゃることも理解は私自身もできます。ただ、いろんな形態については余り国の方はチェックはしていないということが事実なんです。例えば、これは農家の子弟かどうかということとか、性別とか就農形態がどうかということが今回チェックしていません。 ただ、ここのところで、例えば、例えばの話、三重県、私の、政務官の三重県ですね、チェックして仮に多うなったとすると、やはりそこのところでは、変な話、ああ、ちょっと政務官のところは少しこうしたのかなと、そういう考え方もなきにしもあらずですよね。ですから、ここのところはかなり苦しんだということも事実でございます。 ですから、そうしたことを、都道府県によっては温度差があるということも御指摘のとおりでございますので、ここのところ、この一年を掛けて話合いをしていけば、もう少し私どもとしても中身が分かってくると思いますので、今年のスタート時はこうせざるを得なかったということが、やむを得ない事情もあったということで、私も非常にここのところは悩んだわけでございますけれども、比例でいくのが一番いいかなということ、あるいは、どういう数字を出しても、そこになぜこうなるんだという疑問も付いてきますので、比例ということで今回は処理をさせていただいたということで、よろしくお願い申し上げます。
○福岡資麿君 まず、今おっしゃったように、地域地域によって温度差があること、それはもう確かだと思うんですね。だったら、温度差がある中で就農の意欲ある人を全て認めようというんだったら分かるんです。だけれども、今回、予算がないからということで、各都道府県にどういうふうに通達出しているかというと、例えば高齢化が進展するなど新規就農者の必要が高い地域に就農をする人とかに優先してお金を付けてくださいということを都道府県に出しているわけですね。 だから、都道府県に対しては、地域によってばらつきがあるけれども、お金ないから、何か高齢化が進展するなど、新規就農者が来ていただければ有り難いところに先に予算付けるとか言いながら、元々の、大本の、出どころのところは、そういった地域事情も勘案せずに、上げてきた数字の一律四二%みたいな切り方をするというのは、どうもやっぱりおかしいんじゃないかと言わざるを得ないというふうに思っています。 ですから、その部分については今後の運用の中で是非しっかり対応していただきたいと思いますし、最後に、郡司大臣にお聞かせいただきたいというふうに思いますが、やはり新規就農したいと思う方がこれだけ出てきているということはある意味喜ばしいことだということは大臣も会見でおっしゃっているわけですね。当初の見込みが甘かったことは認めていただいた上で、やっぱり希望される方に、皆さんにこれもう支給するのが私は筋じゃないかというふうに思うわけであります。 先ほどの新聞の記事の一番下の方を見ても、例えばそれぞれの窓口の中で、これを基にある人は大丈夫でこの人は駄目よという線引きするのってめちゃめちゃ難しい話なんですね。であるとすれば、そこの予算の枠を増やすということも含めて前向きな姿勢を是非示していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(郡司彰君) 全体から見れば二万人ぐらいの就農者、そしてこちらの方の制度には一万人ぐらい、弱かなという予定が大変こちらの方に集まっていただいた、これはある意味で喜ばしいことだと私も思います。したがいまして、今指摘をされたようなことを含めてどのようにできるか、それ以外の全体の予算の中で運用できるものがあるのや、あるいはまた、今後、補正ということがもしあればそういうことももちろん頭の中に入れながら、今の御指摘を十分に受け止めて対応できるようにしたいなというふうに思っております。
○福岡資麿君 質問を終わります。 ありがとうございました。
○牧野たかお君 自民党の牧野たかおでございます。久しぶりに農林水産委員会に出席させていただきました。 私は、先週の水曜日、予算委員会で質問させていただきました対中国に対する不正輸出疑惑について続けて質問をさせていただきたいと思います。 今、農水省の方ではこの一連の事件の中で機密文書が漏えいしているということについての調査をされていると思いますが、今現在の調査の状況、分かったことはどんなことでございましょうか。
○副大臣(岩本司君) 牧野委員にお答えをいたします。 現在、郡司大臣の指示の下に、協議会代表理事への聞き取り調査による資料の特定、また、特定された資料の配付を受けた者及び作成者に対する聞き取り調査による外部提供の有無など、事実関係の解明に当たっているところであります。 現時点におきましても、外部に提供された資料といたしまして、少なくとも機密性三の資料が四文書含まれていることを確認いたしております。現在、その流出ルート等を調査中であります。また、さらに、先週末、協議会の代表理事から六十八点の資料の提供を受けたところであります。現在、これらを分析中であります。 調査結果につきましては、若干遅くなってはおりますけれども、中途半端ではない形で公表できるように作業を急いでいるところであります。
○牧野たかお君 今、岩本副大臣の方からお答えをしていただきましたけれども、この四つの文書の、機密のランクが三というのは一番高いという意味だと思いますけれども、その文書の内容はどういった内容の文書だったということを伺いたいと思います。 それと、今お話がありませんでしたけれども、この輸出にかかわる促進協議会の田中さんという理事長に聴取をしたということですけれども、その文書を誰が渡したのかというのは今判明しているんでしょうか。
○政府参考人(佐藤一雄君) 今の牧野先生の御質問でございますが、外部に提供された文書、機密性三でございますが、この文書の内容につきましては、大変恐縮でございますが、現在調査しておりまして、もしこういうものが分かりますと通謀しまして破棄するといったようなおそれがございますので、これについては今回コメントは差し控えさせていただければというふうに思っております。 それと、もう一つの質問でございますが、誰から入手したかということでございますが、これについても今調査しておりまして、新聞報道等々、またいろいろな証言が違ったりなんかしておるところございますので、これについて現在鋭意特定を急いでいるところでございます。
○牧野たかお君 今、総括審議官の答弁で、私は結果を知っていますので非常に不可思議な答弁だと思いますけれども。 じゃ、その四種類の文書というのは回収できたんですか。
○政府参考人(佐藤一雄君) お答え申し上げます。 四種類の文書につきましては、これにつきましては、今回、この代表理事の聞き取りをしていまして、その中で本人の方から、このような文書を入手したことがあるといったようなことは回答を得ているところでございます。
○牧野たかお君 そうだよ、回収したかどうかだよ。文書を回収したかどうか。
○政府参考人(佐藤一雄君) 文書はお持ちになっておりません。
○牧野たかお君 さっき内容は言えないと言ったんだけれども、それを破棄するおそれがあるとおっしゃいましたよね。ところが、この田中さんが持っている流出されたという文書を農水省が調査しても、要は、回収してないというか、その現物を見てないんでしょう。要するに、どこにあるか分からないわけでしょう。そういうことでしょう。
○政府参考人(佐藤一雄君) 今回、マスコミ等で報道されましたことを契機といたしまして、機密性三の資料につきまして当方の方から同代表に対しまして、こういった文書が見たことがあるかといったようなことで把握しているところでございます。 以上でございます。
○牧野たかお君 多分聞いている人は分からないと思いますけれども、要するに、マスコミのコピーを見て、そういう文書があなたのところに流れていないかというのを確認したら、確かに来たよと言ったけれども、その文書そのものは、要は農水省は回収してないわけでしょう。要するに、その現物を見てないんでしょう、今のところ。そういうことを聞いているんですよ。
○政府参考人(佐藤一雄君) 代表理事がこの文書だと言ったようなことは、我々は確認しておりません。
○牧野たかお君 本来ならそのものを要するに文書として、まあ司法当局じゃないから押収とは言いませんけれども、少なくともこれがそうですねという確認できる現物を回収しなければ調査というのはできないと思うんだけれども、今現在できてないわけですよね。 だから、破棄するおそれも何も、大体、本人はもう持ってないと言っているんだから、破棄するおそれも何もないわけですよ。ないというか、今時点ではそれは農水省は回収してないんだから、どこにあるかも分からないんだから、それもおかしいわけですね。それで、誰が渡したか分からないと言うんだけれども、大体、その程度の調査をやっているんじゃ、誰が渡したか、本人も多分おっしゃらないと思いますよ。 今回の問題なのは、その文書が田中さんから李春光という元中国の一等書記官に渡っているとするならば、これは国益を大きく損なって大変な問題になるわけですよ。ところが、今のような状況だと、それから先なんか絶対分かりっこないですよ。だから、これを本当に調査するというのは大変なことだと思うんですよね。 決して、私は岩本副大臣のお人柄も知っていますし、一生懸命やっていらっしゃるのも存じ上げておりますけれども、これは私は、農水省がかかわった一連の事件ですので、やっぱり第三者というか、農水省ではない部外者の弁護士だとか、そういう方たちによる調査機関、調査委員会等をやっぱりつくらないと全容は私は解明できないと思いますよ。 予算委員会でもその質問を郡司大臣にしましたけど、大臣、そういうふうに思いませんか。
○国務大臣(郡司彰君) 今の文書のことはお聞きをいたしました。しかし、まだ私どもとしてやはり最低限自助努力をしなければいけない部分が残っております。その部分はきちんとやらせていただきたいと思うんですよ。その上で、前回も申し上げましたように、これは必要があるということになれば、その先の御提案のことについても検討させていただきたいと思います。
○牧野たかお君 これは我が党の石破元農水大臣がおっしゃったんだけれども、要は、汚染米のときに農水省の信頼は大きく損なって、それを立て直すのは大変なことだった、それ以上のことが今この一連の不正輸出の事件では起きている、だから、ここをちゃんとやらなければ農水省の失墜というのは、落ちたままで回復するのは無理だというふうに、この間、うちの党の方の会議でそういうふうにおっしゃっていましたけど、私も本当にそう思います。 それで、今、大臣そういうふうにおっしゃいましたけれども、今時点で、それでは、鹿野前大臣、そして筒井前副大臣、この李春光なる元一等書記官、中国の人民解放軍総参謀部の出身の、警察庁及び警視庁の外事課では中国の工作員というふうにみなして摘発をした相手でありますけれども、この李春光元一等書記官と鹿野大臣、筒井元副大臣は何回会っているというふうに今把握されていますか。
○政府参考人(佐藤一雄君) お答え申し上げます。 鹿野前大臣におかれましては、公務におきまして李元書記官と五回お会いになっておりますが、いずれの会合も日本側あるいは中国側から多くの方々が参加しておりまして、一対一で会ったということはないということでございます。 また、筒井副大臣におかれましても、公務において元書記官と七回ほどお会いになっているようでございますが、いずれの会合も多くの方々が出席しておりまして、一対一で会ったことはないとのことでございます。 以上でございます。
○牧野たかお君 今、回数をお答えをしていただきましたけれども、それぞれ五回、七回ですけれども、大臣室、副大臣室でお会いされたのは何回ありますか。
○政府参考人(佐藤一雄君) 今ちょっと詳しい資料ございませんが、筒井副大臣におきましては副大臣室で一回お会いになっているようでございます。
○牧野たかお君 大臣は。
○政府参考人(佐藤一雄君) 大臣は、今、手元にあるものでございますと、一回大臣室でお会いしているようでございます。
○牧野たかお君 多分その一回というのは三月十九日だと思いますけれども、鹿野前大臣は、この李春光という元一等書記官が書類送検をされた後にマスコミのインタビューに答えて、大臣室では会ったことが一回もないというふうにインタビューでは答えているんですよね。 ところが、今おっしゃったみたいに、少なくとも三月十九日、李春光元一等書記官、そして今回の一連の輸出の関係で中国側の窓口である農発食品の幹部の皆さんと大臣室で一緒に会っているはずですよ。 だから、そういうところも、大臣室、副大臣室というのは、面談をする場合には農水省に多分全部記録が残るんだと思うんですよね。だから、そこをもう一回ちゃんとチェックをしていただいて、私は、最終的に公表されるときにはそういうことも含めてのやっぱり公表をしていただきたいと思います。 それで、大体、今の見通しだと、今農水省でやっていらっしゃるその調査というのはいつごろをめどに終了して公表するつもりでいらっしゃいますか。
○政府参考人(佐藤一雄君) 先ほど牧野先生の御質問の中で、鹿野大臣が大臣室でお会いした回数を一回と申し上げましたが、二回ということで訂正させていただきたいと思っております。
○副大臣(岩本司君) 要は、おっしゃるとおり、この答弁も、私もちょっと注意しますけれども、もう少し丁寧にしなきゃいけないんですけれども、大臣と代理大使との会談ですとか、同席されたということで、大臣が当初会っていないと言った理由は、同席されていた人数、人たちまで把握していなかったという認識であると、私もストレートにそう感じております。 また、今回、新たに先週末に六十八点の資料の提供を受けておりますので、これを、今の段階では機密性三と表示された表が一点ございました、資料が。しかし、これ、内容を見ますと、協議会に関心のある企業の皆さんのリストであって、これは機密三とは書いてありますけれども、これは機密に該当するような資料ではないというふうに私は考えております。 いずれにしても、この六十八点を再度調査しますので、なるべく早く調査を、皆様に結果を公表したいと思っておりますし、先ほど牧野先生がおっしゃいましたとおり、警察権が我々あるわけではございません。私は、当時指示したのは、協議会の事務所に行って全ての資料をこちらで、もう人件費使ったりとかスタッフを雇ったりしなくていいんで、こちらから行って全部見ますのでということだったんですが、先方さんからはファイルで提供を受けたということでありますので、いずれにしましても、徹底的に調査を進めたいと思っておりますし、新大臣の下、新たに機密文書だけではなくて全体的に調査するべきだという指示もいただいて、もう先週別チームを発足いたしておりますので、とことんといいますか、徹底的に調査を進めてまいりたいと思っております。
○牧野たかお君 ですので、大体の、いつごろまでにこの調査を終えたいというか、調べたいというようなめどはありますか。
○副大臣(岩本司君) めどは、めどといいますか、本当に一日も早くとしか今の段階では申し上げられません。 といいますのも、以前、この問題が発生して、五月三十日にチームをつくって、そのときのインタビューでも、週末だったんですけれども、週明けにという、もう一日も早くという思いでそう申し上げたら、人数だけでも、職員だけでも四十九名おりまして、それを週末、土日出てこいということ、呼び出すこともできませんで、それで、何で月曜日と言ったのに月曜日できないんだとかいう、そういう問題もあり、さらに、その代表理事はまた海外に行っているとか、そういう、何があるか分かりませんので、私もこの場で無責任な発言はちょっと差し控えさせていただきたいというふうに思っております。
○牧野たかお君 一刻も早く、一刻も早くといっても、全容をまずは自らの手で解明をしてもらいたいと思います。その上で、私はやっぱり第三者による調査の機関をつくっていただいて、改めて、別の角度でもいいですから、それを何としても調査していただきたいというふうに求めます。(発言する者あり) もう一度、じゃ、伺いますけれども、その調査、第三者機関による調査というのは、必要に応じてとさっき郡司大臣はおっしゃいましたけれども、やるかどうかということをもう一回伺いたいと思います。
○副大臣(岩本司君) 当然、いろんな角度から調査するのは必要だと思っておりますので、検討もさせていただきたいと思っております。 ただ、こちらに新しいチームをつくって、警察権があるというんだったら別でしょうけれども、同じことをつくっても、先方さんがちょっと今日は会えないよとか、あるいは資料を全部出してくれと、いや、これで、これしかないと言われると、もうそれ以上は別の組織ができてもなかなか難しいんではなかろうかとは思います。いずれにしても、ベストを尽くしたいと思っております。
○牧野たかお君 是非その実現を期待します。 それと、これも予算委員会で質問しましたけれども、調査の結果としてこれは明らかに犯罪行為に当たるとすれば、私はやっぱりそれは司法当局に農水省として告発すべきだと思っておりますので、それは必ずそうしていただきたいと思います。 今回の一連の輸出の事業について、私はもう当初から、農水省が深く関与をしているというか、その協議会の田中理事長を農水省の顧問にしたときからもうこの事業そのものがゆがんだ形で始まっていると思っていますけれども、農水省が、この事務方というか農水省自体がこの企画段階から、要はこの構想というか、李春光元一等書記官が一つの提案をしたのは私も存じ上げておりますけれども、いろんな方から伺って。農水省がこの企画段階からやっぱり深く関与をしていたというふうに今思っていらっしゃいますか、農水省の今の調査というか、全体の中の流れの中で。
○政府参考人(針原寿朗君) 事実関係を中心に御説明いたします。 農水省としては、この中国への農林水産物輸出の拡大という政策上の極めて重要であるということに鑑みまして、民間での体制が整うまでの間に、行政の立場から中国側と話し合うなど民間における体制の整備等のレールづくり、レールづくりはやってきたと認識しております。 すなわち、まず中国側の関係者や日本側の国会議員、あるいはオブザーバーとして農水省の事務方が参加いたしましたが、勉強会が平成二十二年八月から十一月の間、五回開かれ、その場で中国側から、中国側関係者から、中国農業発展集団総公司、いわゆる中農集団と協力して輸出を行ったらどうかという御提案があったわけでございます。その後検討が進められて、筒井副大臣が一昨年十二月に北京を訪問されて、基本的考え方を中農集団と打ち合わせた上でその内容を覚書という形で明確化いたしました。これを踏まえて輸出促進協議会が昨年の七月に設立されたわけですが、それまでの間はレールづくりとして農水省が関与しております。その後は民間の事業として調整が行われているというふうに承知しております。(発言する者あり)
○牧野たかお君 済みません。私の質問がちょっと分かりにくかったかもしれませんが。 じゃ、簡潔に質問しますけれども、その李春光元一等書記官からそういう提案があったのは今お答えになったとおりなんですが、じゃ、この事業をこういうふうな形で進めるというのを農水省の事務方から大臣、副大臣に上げたのか、大臣、副大臣からこれをやりなさいというふうに、当初の段階、一番最初のスタートというのは上から、大臣、副大臣から事務方に来たのか、どっちなんですか。
○政府参考人(針原寿朗君) 私、今中国側関係者と申しましたのは、李春光さんなのかどうかというのは、私、確認取れておりませんので、中国側関係者と申しました。 それから、事務方からかどうかということでございますが、この点についても、この場で確定的に申し上げられる事実を私は持っておりません。それゆえ、この間の事実関係につきましては、大臣から指示が出て、岩本副大臣をチーム長とするこの事業の論点調査において明らかにされるというふうに聞いておるわけでございます。(発言する者あり)
○牧野たかお君 いや、私が聞いたのは、その調査の話じゃなくて、この一連の輸出事業を鹿野前大臣、筒井副大臣から事務方にこうやりなさいというふうに一番最初から話が来たのか、事務方の方から、こういうことを企画してやったらどうですかという提案を事務方から大臣、副大臣に上げたか、どちらですかというふうに聞きました。 もう一回お答えできるなら、じゃもう一回そのことを聞きます。
○政府参考人(針原寿朗君) 中国側関係者からの提案に対してどのように具体的に進めるかという問題につきましては、大臣、副大臣と当時の事務方がそれぞれ話し合った上でやった形跡がありますが、その間につきましては、どちらか、どちらがイニシアチブを取ったかということについては、今のところ私は、私としては断定的に申し上げる材料は持ち合わせておりません。(発言する者あり)
○牧野たかお君 いや、事務方だからお答えされにくいかもしれないけど、これが一番、私はこの事業全体のスタートの話で、要は、大臣、副大臣の個人的な、要するに、言葉を選ばなきゃいけませんけれども、思いなのか思惑なのか、それから始まって要するにこれやりなさいと来た話なのかどうかというのは、これは大変重要なことだと思いますよ。 それで、もう一つ、予算委員会でも指摘したんですが、何で私、対中国不正輸出疑惑という言葉を使っているかというと、農産物の輸出という要は事業の名前を使っておりますけれども、これは当初から、農産物という名前は使っているけれども、輸出促進協議会をつくってそのお金を集めたときに、どこが一番最初にお金を払ったかというか、お金をほとんど出しているところが、この事業の、どこかというと、二億円ぐらい集めましたけれども、そのうちの一億七千万は六社の健康食品関連の会社から集めて事業がスタートしているわけですよ。だから、農水省が初めからサプリメントの中国に輸出するような話を輸出促進協議会がそういう会社にも持ちかけたし、その持ちかけているときに農水省がその説明会とかそこに主催で、まあ健康食品会社ばっかりじゃないですけれども、四百社集めて、昨年の一月の二十八日に、何だっけな、日本青年館か、そこで農水省主催でそういう企業を集めて説明会をやって、しかもその田中公男さんが要は参加してくださいと回るときに、農水省の職員が一緒に回って勧誘しているわけでしょう。 そこが私は、農産物の輸出という本当にそういう目的で始まったなら、これは郡司大臣が最初予算委員会で答弁されたみたいに、事務的な手違いでいろいろうまくいっていない部分はあるというのは分かるんですが、そうじゃなくて、これは初めからちょっと目的が違って、それを農水省がかかわっちゃったというか、かかわってしまったのか積極的にかかわったのかは分かりませんが、深く関与したというのがこれは大問題であると思うんですが、それが今回の問題の本質なんですよ。 だから、やっぱり事務方としたら、当初の話を、どこから出た話なのか、そして今の調査の、全容を調べるというならば、そのスタートの時点から全部解明しなければこの問題自体は一向に明らかになりませんよ。だから、そこは私はやっぱりやるべきだというふうに思っております。 これは聞いてもなかなかお答えしにくいでしょうから、後は次の質問へ行きますが。 じゃ、その健康食品とかサプリメントというのは、これは農水省としてまず扱う所管の対象なんですか。
○政府参考人(針原寿朗君) サプリメントの所管自身は、健康食品という食品という面で見れば、その製造等々の問題については食品企業もかかわっておりますので、農水省の所管だろうと思います。ただ、そこの食品の基準とかそういうものについては厚生労働省で定めております。ですから、言わばそれぞれの職務に応じて所管をしているという性格のものだろうと思っております。
○牧野たかお君 いや、私も農水省がそういうものに所管としてあるというのは初めて聞いたというか、意外だったですけれども。 それじゃ、今まで海外に向けての日本の食品の輸出というものに関して、農産物、そして魚介類、そういったものにはかかわってきたんでしょうけれども、そういう健康食品とかサプリメントとか、そういう輸出に、別に中国に限ったわけじゃないですけれども、じゃ農水省の今までの事業でそういうのにかかわった事業ってあるんですか。
○政府参考人(針原寿朗君) 食品ということの輸出拡大でございますと、例えば加工食品ですとか飲料とか、そういう中には健康食品も一部含まれておりますので、例えば海外で臨時の展示館を開業してそこで商談会をやるような場合には、サプリメントというか健康食品を排除してはおりません。実際にそれが、実際にもう五千億円の輸出の中にはそういうものもいわゆる食品群として入っている次第でございます。
○牧野たかお君 輸出とか貿易は、逆に言えば私は経済産業省の所管じゃないかと思いますけれども。だから、農水省だから、要は日本の農産物とか水産物、林産物も含めて、そういうものの振興のために輸出もかかわってくるだけの話でしょう。だから、今までそういう健康食品の海外の展開のために、輸出のために私は農水省がかかわってきたなんて一つもないと思いますけれども。 もう一度聞きます。
○政府参考人(針原寿朗君) 例えば、最近野菜等、あるいは果物の中に特定の健康機能が増進するような機能性食品というものが開発されております。この開発にも農水省の研究機関がかかわっておりますし、農林水産業の成長を推進する立場から、そういうものを中核としたいろんな地元の取組についても支援をしているところでございます。その延長線上で、そのようなものを輸出した場合には地域の振興にもなるということで、農水省としても六次産業化の一環としてかかわっているところでございます。
○牧野たかお君 多分禅問答みたいになっちゃうと思いますのでここでもうやめますが、要は、材料としていろんな製品に農産物や水産物や魚介類、そういったものを使い道について考えるのは、それは農水省の仕事だと思いますけれども、それからのできたものの、そういう健康食品なんかを農水省が扱うなんというのは、多分今そういうふうにお答えを無理やり作っているんじゃないかと思いますけれども、まあその話をいじっても終わっちゃいますので。 大臣に、今後のことも含めてですけれども、調査は調査としてとにかくやらなきゃいけないんだけれども、資料、一番、二番については見ていただくために一番、二番は出しました。 三番目は、衆議院でも使われましたけれども、予算委員会でも、鹿野大臣が出された向こうの農発食品の親会社、中農集団か、中農集団に対する声明文、文書ですけれども、この四角く囲ったところがそうなんですけれども、何回も使われていますのでお分かりかと思いますが、要は、向こうの展示館をやって年間二億円、家賃が二億円、五年契約、そして改装費二億円だから、全部で十二億円掛かると、五年間で。そのお金を促進協議会の方から向こうに払うという契約をしたという話で事は進んでいるわけですけれども、この中で鹿野大臣が、要はここに書いてあるように、結局家賃を払う協議会に所掌と予算の利用可能な範囲内で支援しますよと、声明文で文書で出しちゃっているわけですよね。 そうすると、現実的にはさっき言った三月十九日の大臣室で鹿野大臣が会った、中農集団、農発食品の皆さんと会ったというのも、向こうがもうお金が全然滞っちゃっているから農水省に何とかしてくれよと言うために十九日に来たわけですよね、三月。郡司大臣、そこにいたわけじゃないですが、私がいろいろ農水省からも聞いている話だとそういう話だと思いますけれども。ですので、中国側は、農水省のこの今の資料三の文書というのはこれ、政府保証だと思っていると思うんですよ。だから、滞っているものを要は農水省に払ってくれということが、結局、言葉で言えばそういうことだと思うんですよね。 これはこれで、何というんでしょう、頓挫しているわけですが、農水省としてはこの部分に関して、要は中国側との契約について、どういうふうに扱おうというか、今後どうしようかというふうに思っていらっしゃいますか。
○国務大臣(郡司彰君) 原則は、これは民間同士のやり取りという範囲をきちんと守っていただかなければいけないというふうに思っております。 それで、例えば必要な支援というものが何ができるんだということでちょっと調べさせていただきましたところ、輸出拡大サポート事業のうちの販売拠点構築対策というのがあります。しかし、これは第三者のところの審査を経て使うということですから、今のところ支出もされておりませんし、ただ問題は、今回の場合には、相手の方にも農林水産省の方から、例えばこういう書類とか当たり前の企画書とか、そういうものも提出をしてくださいというようなことを改めてお願いをしておりまして、それらの書類が整った上で改めてこの文章をもう一度読み直すということがあるかもしれませんが、基本は民間同士のことであって、私どもの農林水産省として何がしかの支援をするときには、先ほどのような国の農林水産の施策に合った形の中のこと以外は今のところ考えることではないし、向こうからの返事をきちんと待ちたいと思っております。
○牧野たかお君 私は、払えと言っているわけじゃなくて、逆にそう簡単に払ってはいけないと思っているんですよ。 そもそも、まあ一番目の資料、皆さんにお配りしましたけど、要するにここまで農水省がかかわっていて、展示館を中国側に造ってもらってというか、造る契約というか覚書だとかそういうのを結んで、事は進んできたわけですよね。ところが、どうも聞いたら、向こう側の、中国側と、元農水省の顧問をやって、その後できた促進協議会の理事長の田中さんというか、個人じゃなくてその促進協議会と向こうの中国側との大体契約内容というのを農水省は把握していないんでしょう。だから、私が言ったのも、さっき言った家賃二億円で五年間十億円で改装費二億円というのは、田中公男理事長が外に言っている話だけであって、農水省が本当にその契約自体は見ていないんでしょう。
○政府参考人(針原寿朗君) ただいま大臣が触れられましたとおり、農林水産省は、事実関係の確認のため、協議会に対して、今おっしゃった契約書を始め、この事業の企画書あるいは工程表等々の資料の提出を求めておりますが、いまだに未提出の状況でございます。
○牧野たかお君 いや、それは今の話、今要するに出してくれ、出さないという話じゃなくて、これ大体始まったのが、もう要するに二〇一〇年の十二月から始まっているわけですよ、公的な農水省もかかわっている話がね。だから、それで、事は二〇一〇年の十二月から今まで続いてきたわけでしょう。元々その契約の内容すら知らなくて、よくぞここまでかかわってきたなと私は思うんですよ。 だから、こんな話は私は聞いたことがないというか、役所がここまで深く関与していながら、これだけずさんで中身も知らない、しかも契約内容も知らないってあり得ないんじゃないかと思いますけど、まあもう時間がなくなりますので、最後に大臣に、今現在、多分私以上にもうこのことについてはお詳しく報告受けているでしょうから、今時点でのこの一連のことについての御感想というか、認識を伺います。
○国務大臣(郡司彰君) 今やり取りがあった、例えば契約書あるいは企画書も含めて、やはりこの前は事務的なという言い方をしましたけれども、積み上げなければいけない部分が、相当不備な部分があったなということは、これは私も認識をしております。問題は、先ほど幾つかありましたけれども、川の流れの最初の一滴はどこなんですかということは、やはり大事なことなんだろうというふうに思っております。 それから、そこにたまたまかどうか分かりませんがかかわった一等書記官と言われる方がどのような役割をしておったのか。あるいはそのことが、例えば巷間別なところで言われているような、このことにかかわらずともスパイであったとか、そういうようなことと今回のことがかかわることが本当にあるのかとか、やはり幾つかのところについてまだちょっと全体を把握し切れていないところがあります。 したがいまして、最初の機密性保持、文書の問題ということだけではなくて、何が問題になるんだというその論点、それから、今後輸出そのものというものはやはり行っていくということになるんだとすれば、今回の反省をどのような形で今後生かすことができるのか、今後のこの在り方について、これは理念だけではなくて、事実としてどのようにするか、やっていきたいというふうに思っているところでございます。
○牧野たかお君 いずれにしましても、まずはこの全容解明をしなければ物事は全く進みませんので、それはまずは自分たちの調査をめどを付けて、そして第三者の私は調査に委ねるべきだと思います。 私たちもこれはこれで終わるつもりはありませんので、皆様方がちゃんと公表をするしないにかかわらず、これからもこの問題を取り上げていきたいと思います。 以上で終わります。
○委員長(小川勝也君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時三十分まで休憩いたします。 午後零時十六分休憩 ─────・───── 午後一時三十分開会
○委員長(小川勝也君) ただいまから農林水産委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、牧野たかお君が委員を辞任され、その補欠として青木一彦君が選任されました。 ─────────────
○委員長(小川勝也君) 休憩前に引き続き、農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○横山信一君 公明党の横山信一でございます。 それでは、最初に漁船問題から伺ってまいります。 漁船の更新が進まないで高船齢化をしますと漁船漁業の生産構造の脆弱化を招くと、これは白書にも書かれているとおりなんですが、これまで水産庁では、漁船漁業の構造改革を進めるためにもうかる漁業を実施し、そしてまた漁業近代化資金を用意してきました。しかし、沿岸漁業を含む漁船保険のデータによりますと、船齢が二十一年以上の船は五九・二%というふうに報告をされておりまして、漁船の更新が進んでいないという状況が表れております。総合的に今後どのような対策を講じるのか伺います。
○副大臣(岩本司君) 横山委員にお答えをいたします。 我が国の漁船漁業につきましては、漁船の高船齢化、老朽化が進んでおりまして、今後もこの状況が継続すれば、将来その生産構造が脆弱化することが懸念をされているところであります。 農林水産省といたしましては、沿岸漁業を含む漁業全般における構造改革を図るため、収益性の高い漁業経営体の育成を図るモデル事業として、もうかる漁業創設支援事業を実施してきたところであります。また、代船建造等に必要な資金につきまして、経営改善に取り組む漁業者が借り入れる漁業近代化資金等の貸付金利を実質無利子化するとともに、無担保・無保証人融資を可能とする措置を講じているところであります。 引き続き、収益性が高く円滑な代船建造が可能な漁業経営体の育成を促進するために、漁業構造改革の取組を推進していく所存であります。
○横山信一君 よく分かるんですけれども、現実は、それでも五九・二%が二十一年以上という現実があって、進んでいないわけですね。 その中でも、とりわけ漁船の更新が取り残されてしまっているのが沿岸漁船でございまして、沿岸漁船の場合は十五年を超えて三十年弱、船齢がですね、それが中心で、この高船齢化というのは遠洋・沖合漁業よりも進んでいるという実態があります。そこに加えて、燃油高、魚価安、そしてまた漁船の資材高ということで船価が非常に高い、そういう状況にあって、漁船の更新が非常に進んでいないという状況にあります。 このような中で、北海道では、漁業者や漁協の負担の軽減を図りながら、沿岸漁船を更新するための新たな支援制度をつくろうという、そういう検討に乗り出しております。農水省はこうした北海道の取組をどのように受け止めていらっしゃるのか伺います。
○国務大臣(郡司彰君) 大変厳しい状況にあるという認識をさせていただきました。 また、お尋ねの北海道の関係でございますけれども、沿岸漁業船等の老朽化対策として、独自の補助金でありますとか、あるいは既存の融資制度や漁船リース事業、さらには共同利用漁船事業による支援等について検討が始まったと、このように聞いているところでございます。したがいまして、私どもとしては、取りあえず、まず北海道としての検討状況を見ながら、その上で私どもが取り組める形について御相談をしながら進めていきたいと、そのように思っております。
○横山信一君 震災後の宮城県なんかもそうですけれども、漁船のリース事業が進みました。そうしたことも漁業の構造改革を進める上では非常にタイミングとしてはいいときだというふうにも思っておりまして、是非この漁船の更新が進むように国としてもしっかりと対応をお願いしたいというふうに思います。 漁業経営セーフティーネット構築事業について伺いますが、これは今年度から掛け率、そしてまた期間も使いやすくなりました。それはそれで大変に有り難いことなんですけれども、これは漁船漁業を主体とする燃油消費量の多い漁業は非常に有効なんですね。ところが、沿岸漁業のような燃油消費量の少ない漁業はほとんどメリットがないということで、実際、その沿岸漁家の加入も少ないという状況があります。 しかし、これも漁業白書に出ているんですけれども、沿岸漁家の漁業所得に占める燃油費の割合、油の割合というのはもう二割前後になっておりまして、かなり漁業経営を圧迫しているという現状にあります。 ちなみに、平成二十三年度の水産の動向によりますと、平成二十二年の沿岸漁家の漁労所得、これ二百七万円、年間ですが、二百七万円、そのうち油費が一七・七%ということで、これはもうとてもじゃないけれども、これだけ油費を占められて、しかも二百万そこそこの漁業所得ではとてもではないけれどももうやっていけないという現状があるわけです。 そういうことで早急な対策が必要だと思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(郡司彰君) 委員はよく御存じのことでございますけれども、浜の手取りというのは農業などに比べても一〇%ぐらい低いというような現実があります。そうした中で今大変苦労されているということで、国としましても、この燃油価格が高騰したときに基金をつくっておいて補填金をというような、いわゆる先ほど言われました漁業経営のセーフティーネット構築事業を、これ、二十二年からですかね、実施をしてきたところでございます。 絶対量が少ないからやはり取り分が少ないということはこれまでも言われてまいりました。そういう中で、規模の大きい小さいを問わずに誰もが参加しやすいような、入口としてのところを何とか考えようではないか、こういうようなところで積立単価を選べるような選択制というものを導入をさせていただいて、これは、御存じのように、キロ当たり千円から六千五百円ぐらいというようなことでございます。 また、基本的なところにおきましては、高止まりをしたとき、従来よりも支援が充実をするよう、従来の補填基準であります直前二年間の平均原油価格の一一五%というものを見直しをしていこうということで、いわゆる七中五という形に改めまして、一一五の係数につきましても段階的に一年間で一〇〇まで引き下げると、こういうようなことをしているところでございます。 しかし、まだまだ不十分なところではないかというような御指摘がいただいているとすれば、皆様方のまた御意見を伺いながら、現場に即したような形で検討させていただきたいと思っております。
○横山信一君 是非検討をお願いしたいというふうに思います。 エコラベルのことについて伺いますが、海外ではウォルマートなど、食品スーパーですね、ここがMSCラベル付きの商品を販売しております。このMSCというのはエコラベルの中では最もポピュラーなものなんですが、ドイツでは水産品の三割がこのMSCラベル付きだというふうにも言われておりますし、カナダでは水産物の輸出促進のために国を挙げてMSC取得に動いているというふうにも言われております。 これに対して、我が国ではこのMSCを取得している漁業というのは、申請中のものも含めて三つしかないという現状があるわけです。このMSCラベル取得を水産物の輸出戦略と位置付けて積極的に推進をすべきだというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。 また、MELジャパンというのがございまして、これは大日本水産会が発行しているエコラベルですが、これは日本の漁業に非常にマッチしているというか、日本の漁業に合わせたエコラベルですけれども、いわゆる漁獲努力量の規制を重視する日本型漁業といいますか、そういうことを配慮したエコラベルですが、このMELジャパンのラベルの付いた水産物を海外に輸出するということは、日本の誇るこの資源管理型漁業を積極的に海外に売り出していく、国際的な評価につなげていけるというふうにも考えるわけですが、この点についてどのように考えるか、伺います。
○大臣政務官(森本哲生君) 横山委員にお答えさせていただきます。 今御紹介がありましたMSC、MELジャパンといったような水産のエコラベルが民間で頑張っていただいていることに敬意を表する次第でございます。 今委員が御指摘いただいたように、これからの輸出産業を考えたときに、そうしたことは必須のことだと思っておりますので、私どもとしてもそれをサポートするような体制をやっぱりつくっていかなければならないというふうに思わさせていただいております。生産者は今三者というようなことです。世界的にも御紹介いただきましたが、こうした先進地を見本にしながら、やっぱりここのところは見習っていかなければならないというふうに私自身は思っています。 水産基本計画では、顔の見える関係ということで構築していくというようなことで、このことは非常に今後重要なことでございますので、この普及に積極的に協力もさせていただきたい。また、そういう面ではいろんな情報もいただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
○横山信一君 国内消費については、今、政務官がおっしゃったような考え方でいいと思うんですが、やはり今、水産物というのは海外に輸出をするのに非常に様々な障壁がある、放射線問題含めてですね、そういった状況がありますので、こうした海外に売り出すのに非常に都合のいい、こういうエコラベルなんかは今積極的にやるべきだというふうにも思っております。 また、今日は詳しくは議論いたしませんけれども、国際的な漁業からいうと、IUUといって乱獲漁業が国際的には非常にはんらんをしております。日本はもう世界最大の水産物輸入国ですから、水産物を輸入するということが同時にこのIUU漁業を、乱獲漁業を助長してしまう可能性もあるわけですね。そうしたことを防ぐためにも、エコラベルをしっかりと取り組んでいただきたいと。もちろん、民間でありますから、国としての役割というのはバックアップをすることになるわけですけれども、是非お願いをしたいと思います。 ちょっと順番を入れ替えまして、TPPのことについて大臣に伺ってまいりたいと思います。 公明党では、TPPセミナーを北海道各地で開催をしてまいりました。このTPPセミナーを開催する前と開催する後にアンケートを取っておりまして、参加される皆さんというのはTPPに関心を持たれている方が多いので、参加者の多くは反対派なんですけれども、中には賛成をされる方もいらっしゃるわけです。 毎回、セミナーでは大学の先生方に講演をしてもらうと。その講演の前後にアンケートを取るんですが、その結果を見ると、TPP参加に賛成ですかという問いに対して、講演を聞く前はどうかというと、賛成は一一%、分からないが一九%、反対が七一%です。これが講演を聞いた後にアンケートを取りますと、同じ会場でアンケートを取りますと、賛成は五%、分からないは八%、反対は八七%に増えます。注目したいのは、賛成とそれから分からないと答えた人の数が講演の前後で半分に減るということであります。ですから、これは国民にTPPの情報が伝わっていないということの表れだというふうにも思っております。 総理は、TPP参加に向けて、国民の皆様に情報提供をし、国民的な議論を経てと言っておりまして、また精力的に国民に情報提供しているかのような、そういうふうに述べますけれども、実態は今申し上げたような現状があって、セミナーなんかを開いてみると、改めて賛成と言っていた人たちが半分以下になってしまうという、それほど情報提供というのは国民の間にはされていないし、そしてまた十分な議論もされていないという実態があるというふうに思います。 大臣はこの点についてどう考えるか、伺います。
○国務大臣(郡司彰君) 今のアンケートの結果を見て、大変説明をする方も詳しく、また丁寧な説明を多分なさっているんだろうなというようなことを感じました。 最初にTPPという言葉が耳にしたときに、ほとんどの方は、農業とそれ以外の工業とかですね、二項対立のようなイメージで話をされている方が相当多かったというふうに思っています。今になってみると、そうではなくて、やっぱりたくさんの分野でこの国がかかわることになるんだというような認識までには広がってきたのかなというふうに思っておりますけれども、なおかつ、まだまだ、例えば韓国でありますとかほかの国の実態がどうであるとか、あるいは北米の自由貿易協定、その辺の総括等がどのようになされているのか、いろいろまだ不十分なところはあるんだろうというふうに思っております。 ただ、一概に、この間を見ましても、ただ時間が過ぎたのではなくて、何がしかやはり、そうした興味を持つ方が増えてきた、そして興味を持つ方のところには説明をするような人たちがたくさん出てきた、このこと自体は私は一定程度の前進はあったのではないか。ただ、まだまだ結論を出すというところまでの判断をするそうした材料には至っていない、そういう認識もしているところでございます。
○横山信一君 結論を出すには早急だということでございます。 TPPというのは、これは私の考えですけれども、究極の自由経済のブロックだというふうに思っております。このブロック内で通用するのは、財力とそれから物質的豊かさという価値観だけです。言ってみれば、強欲資本主義というか拝金主義と言ってもいいかもしれませんが、そういったものと言ってもいいと思います。 一方、農林水産業というのは、産業である以上もちろん利益を追求していきますけれども、それだけではなくて、地域コミュニティーを形成したり、あるいは文化の担い手であったりするわけです。祭りも食文化も伝統工芸も、その原点は農林水産業にあります。 グローバル経済というのは経済的利益を止めどなく追い求めるモンスターというふうに言ってもいい。それに対して、それに対してというか、そういうグローバル経済というのは欲望に際限がないと。その結果、地方経済をのみ込んでいく、そしてまた人類の遺産ともいうべき文化とか精神性というものを低く見積もってしまう、評価してしまうと。 まさにそのTPPというのは農林水産業の対極にあるというふうに言ってもいいと思うんですが、大臣はTPPをどのようにとらえているのか、伺います。
○国務大臣(郡司彰君) 各国間が世界的な市場の中でお互いに競争するルールを作ろうというのは、これはもう長い間の歴史があるんだろうというふうに思っております。その中で、よりできるだけ公平なルールを作っていこう、その他の取組がこれまでされてきましたけれども、しかし、そこにはやはり一定の、それぞれの国が今おっしゃったような文化も含めて守らなければいけないようなところは、そこは尊重しましょうというようなものが一方ではあったというふうにも思っております。 それからもう一つは、今のその競争というのは、必ずしも物品関税にかかわるような、物によるものだけではなくて、その物に行き着く前の金融とかそういうようなものが非常に力を付けてきて、しかもそれは世界中を休みなく動き回って、どこかでもうけ口がないだろうかというふうにいつでも探し回るような巨大なものに変わってしまった。それを制御をするような国際的なルールがまだ一方でできていない中でその力というものを許してしまっていると、こういうようなこともあるんだろうというふうに思っております。 それからもう一つは、やはり物だけではなくて、お金だけではなくて、人やサービスといった分野にもそうしたものが掛かってきた。これは、まさに気を付けなければいけないことの一つとして私どもがこれから考えていかなければいけない。つまり、国が成り立っている、そこに人がいる、そこの活動がある、そういうものを全て取り払うということが自由ということに当たるのかどうか、私どもは慎重に考えなければいけないというふうに思っております。
○横山信一君 非常にすばらしい答弁だというふうに私は思いますけれども、鹿野前大臣のときに、しかるべきときにTPPに前のめりな野田総理の参加発言を止める役割があるというふうに私も質疑の中でも述べてまいりました。また、恐らくは多くの方がそのことを期待されていたというふうにも思っております。 郡司大臣も閣僚の一人として、今おっしゃったようなTPPに対してのお考えをお持ちであるならば、やはりTPPには断固反対の立場を貫いてもらいたいということであります。その覚悟はおありになるのか、お伺いします。
○国務大臣(郡司彰君) 大変厳しい御質問だというふうに思います。 まず私は、どの場で何を発言をするかということになれば、農林水産大臣という仕事を拝命をいたしました、したがって、その農林水産を代表する意見という形で物事を発信をする必要があるだろう。そして、今多くの方のいろんな意見があると思いますけれども、おおよそ多くの方々、農林水産業に携わる方々の御意見というものは危惧をする意見というものが非常に強い。私は、ですから、どの場所でどのようにということではなくて、農林水産大臣として発言をする場合にそのことはやはりきちんと常に訴えていくというような姿勢が必要なんだろうというふうに思っております。 ただ、余り仮定の話として、いつ幾日ならどうするんだとか、そういうようなことではなくて、日常ふだんに農林水産大臣として発言をするときは、そこに抱えている皆様方の不安というものを発信をしていきたい、そのように思っているところでございます。
○横山信一君 私も今言おうと思っていたことなんですけれども、要するに農林水産大臣というのは農林水産業にかかわる全ての方たちの代表者であるという、そういう立場で発言をされるということでありますから、そのことに期待をしたいわけであります。 これまでも大臣は、TPP反対集会で鉢巻きをされないで挨拶をされておりました。批判をされる方もいらっしゃるんですけれども、私はむしろ評価をしておりまして、それはなぜ評価をしているかというと、民主党を代表してTPPの反対集会で挨拶をするわけですから、政府を止めることができない、その責任感の表れで、反対の立場から挨拶をされるということであれば、その責任感の表れとして鉢巻きをしなかったのかなというふうに理解をしているわけです。 郡司大臣が全ての農林水産業の人たちの代表として、その多くがこのTPPに対して大きな危機感を抱いているという、そういう背景をもとにして立たれている大臣でありますから、私がTPP参加をやめさせるというふうに宣言をしていただきたいわけでありますが、どうですか。
○国務大臣(郡司彰君) 先ほど言ったような気持ちでこれからも行動をし、発言もしていきたいなというふうに思っております。 しかし、私自身は、やはり先ほど言いましたように、多くの皆さん方、特に私は、この農林水産委員会を例えば見ますと、ここで話をされているということが農林水産に対する国民の議論だというふうに思っております。したがいまして、私は、ここの皆様方の御意見を尊重をする、それを大事にするということで、きちんとやっていきたいというふうに思っているところでございます。
○横山信一君 やめさせますと言ってもらいたいところなんですけれども、余りここをやるとちょっとほかの質問できなくなるので今日はこの辺にしておきますが、是非、お立場は、国民の期待は郡司大臣の発言に懸かっているということをくれぐれもないがしろにせずに、しっかりと止めるというストッパーの役割を果たしていただきたいということであります。 離島のことについて伺ってまいりますが、四月から五月にかけて、私は北海道の離島五島を回ってまいりました。どの離島も、いわゆる北海道の離島は国境離島と言われるところでありまして、排他的経済水域の確保に必要な離島なわけです。このEEZというのは排他的に経済活動を行うことで国際的に認められるものでありますけれども、離島の経済活動というのは主に漁業であります。 しかし、この離島の基幹産業である漁業というのは、今の現状というのは、もう燃油高で船を出すのも大変と。その上、資材高、漁業資材が高いということもあって、これは単に漁網とかロープだけではなくて、魚箱ですとか、そういうところも非常に高いと。しかも、その魚箱は本土に買いに行かなきゃいけないという、そういうこともあります。そして、捕った魚をそれをまた本土に運ぶというコストも掛かるということで、今まさに離島漁業というのは、漁業そのものが採算に合わないという非常に厳しい現状に立たされているわけです。これは、単に離島の産業がそういうふうに衰退をしているということだけではなくて、EEZを守るという、排他的経済水域を守るという、そういう役割も後退をさせてしまう危険性があるわけであります。 今現在、漁業が非常に厳しい状況に置かれているために、離島からは食べていけないということでどんどん人がいなくなっていると。結局、御年配の方たちが離島に残って細々と漁業をやっているという、そういう現状に今なりつつあります。この有人離島を支え、そしてまた我が国の排他的経済水域を確保しているこの離島漁業について大臣はどうお考えになるのか、伺います。
○国務大臣(郡司彰君) 今、委員から御指摘がありましたように、簡単に言えば前進基地になっているわけであります。そして、多くの不利益を抱えていながらその中での漁業をしてくださっている、こういうようなことになるんだろうというふうに思っています。特に輸送費の問題、これはよく切実な話として聞かされますけれども、これは管轄からいうと国交省ということになるんでありますが、しかし、そこは私どもも何か知恵が働くことがないんだろうか、その辺のところを国交省とも話合いをしながら、何とか知恵が出せるかどうか、これからまた検討をしていきたいということを今委員のお話を伺いながら感じたところでございます。 それからまた、御存じのように、離島の漁業再生支援交付金とかいろんなことがあります。それから、今国会でまた改正をされましたけれども、離島振興法の中で新しい枠組みもそれぞれの党から御助言をいただく中ででき上がりました。そういうようなもので本当にそれが有効になり得るかというと、なかなかそうはなりづらいだろうと。言っていることは分かるけれども、本当にそれで起死回生になるかというと、私もなかなか難しいところがあるだろうというふうに思っております。 これは率直に、現場を抱えていらっしゃる、その悩みを分かっていらっしゃる地域の方々とこれからも意見交換をして、関係する府省と話合いを進めていきたいなというふうに思っております。
○横山信一君 離島漁業再生交付金の話が出ましたけれども、いわゆる直接支払といいますか、多面的機能の発揮にかかわる分野でありますけれども、この離島の持つ多面的機能というのは非常に重要だというふうにも思っております。とりわけ離島の持つ国境警備の役割、これはもっともっと重視してもいいのではないかというふうに考えるわけです。 現在、漁場機能維持管理事業というのがあって、これで、外国漁船の操業あるいは航行にかかわる情報を収集するとその取組に対して漁業共済金の一部を助成するという、そういう制度でありますけれども、この国境監視機能の対価として水産物の輸送コストあるいは燃油費、資材費等の低減を図るための助成制度、これ是非検討していただきたいんですが、どうでしょうか。
○副大臣(岩本司君) 先ほど大臣からも離島漁業再生支援交付金の答弁ございましたけれども、強い水産業づくり交付金におきましても、漁獲物鮮度保持施設等、離島の条件、不利性を改善する施設の整備等を行う場合に交付率をかさ上げして支援をしているところであります。 漁業経営セーフティーネット構築事業におきましても、漁業経営の規模を問わず誰もが参加しやすいよう、少額の積立単価も選べるような積立単価の選択制も導入をしているところであります。
○横山信一君 それだけでは足りないということですね。是非、新たな助成制度を検討していただきたいと。先ほど大臣も考えたいという話もありましたけれども、是非それを実現していただきたいわけであります。 離島漁業に関係して環境省に伺いますけれども、先日、利尻、礼文という北海道の一番北限地域に当たる島なんですが、非常にウニが多い地域なんですね。それで、ウニ漁業が基幹産業の一つでもあるんですけれども、ウニが多いということは、加工した後のウニ殻が大量に発生するということでもあります。このウニ殻は現在廃掃法によって捨てちゃいけないという、そういうふうなことになっているんですが、ウニ殻が海洋環境に悪影響を及ぼすような有害物質を含むというふうには思えないわけであります。 なぜ海洋投入処分が可能にならないのか、そしてまた、海に戻すと一体どんな悪影響があるのかということについて伺います。
○政府参考人(奥主喜美君) お答えいたします。 廃棄物の海洋投入処分につきましては、海洋環境の保全を図るために、ロンドン条約によりまして国際的な規制がされております。それを受けました国内法としての海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律により原則禁止というふうになっております。 しかしながら、食料品製造業等の原料として使用しましたウニの殻につきましては、産業廃棄物である動植物性残渣と扱いをいたしまして、環境大臣の許可を得た上で、沿岸より五十海里以遠等の条件の下で海洋投入処分することが可能というふうな仕組みになっております。 このように、五十海里以遠というふうな形で仕組みを設けましたのは、廃棄物としての動物性残渣の海洋投入処分が、水産動植物への生育環境でありますとか大量に投棄された場合の沿岸海域への悪影響を防止するという観点から、一定距離の海域で処理をするというふうなこととしたものでございます。
○横山信一君 海洋動植物に悪影響を及ぼすということは調べられているんですか。
○政府参考人(奥主喜美君) ウニの殻というそのものに着目したものではございませんけれども、中央公害対策審議会等で、一般的に海洋投棄をするということにつきましては、その悪影響を防止する観点から、ある程度の規制をすべきであるというようなことのお考えをいただいているところでございます。
○横山信一君 悪影響があるということが調べられていないわけですね。
○政府参考人(奥主喜美君) ウニの殻に着目したというものとしては、特段の調査をしてはございません。
○横山信一君 ということなんですよ。要するに、悪影響はないんだということが大事でありまして、実はウニ殻というのは、可食部、食べている部分はいわゆる卵巣、生殖巣なわけですが、当然取った後には若干残ったりはします。この生殖巣を海水につけると、これは受精卵に変わるんですね。ですから、ウニ殻を捨てるということは、いわゆる受精卵放流をするということと同じことでありまして、というのは資源を増やすということにつながってくるわけであります。 そういうことで、海洋環境に悪影響はない、むしろウニ殻を捨てると受精卵を増やす、資源を増やすということになっていくということを考えると、これは果たしてウニ殻をこのまま海中投棄を禁止していていいのかという、そういうことになります。沖合五十マイルなんというのはウニが生息していないところですから、そんなところに捨てても全然受精卵の放流にはならないわけであります。 そういうことで、これは水産庁にお聞きしますけれども、このウニ殻から受精卵が大量に発生するというのは漁師ならみんな知っていることでありますけれども、このウニ殻の海中投棄とそれから漁場造成の関係を調べてはどうでしょうか。
○副大臣(岩本司君) お答えいたします。 ウニ殻の海中投棄につきましては、ホタテやカキなどと、貝殻と同様に、道県から有効性が認められるとして廃棄物に該当しない旨の確認依頼があれば、環境省や国土交通省に照会を行うなど適切に対応をしてまいります。
○横山信一君 是非、これは資源の問題だけではなくて、やはり今、漁業環境というか、漁業経営の環境は非常に厳しいわけですから、そういうことも是非考慮していただいて海中投棄の道を開いていただきたい、もっとやりやすい形にしていただきたいということをお願いしておきます。 先日、これは山形県の酒田市の飛島という、これも離島ですけれども、行ってまいりました。なぜ行ったかというと、四月の爆弾低気圧によって漂着ごみが大量にこの飛島に漂着をしていたと。それを視察するためだったんですが、行ってみて驚いたことに、想像していた以上にもう広大な範囲におびただしい漂着物があるという状況でございました。 漂着物には漢字とかあるいはハングルが記載されたものが目立ちました。また、漁網なども、漁業資材も多いと。恐らくは隣国が発生源になっているんだろうというふうにも思うわけですけれども、環境省のグリーンニューディール基金事業、これ延長していただいて、お金がある分については使えるという、そういうふうに今年度も使えるというふうにはなっておりますが、いずれこの基金も切れます。 そういうことで、今後、この漂流・漂着物対策をどう進めていくのか、伺います。
○大臣政務官(高山智司君) この海岸漂着物の問題に関しましては、今、海岸漂着物処理推進法に基づきまして各都道府県で行っていただいております。 そしてまた、このグリーンニューディール基金でございますけれども、これも東日本大震災の影響を受けまして、延長申請を行っていただいた都道府県、先生御視察いただきました山形県もそうですけれども、ここは今年度までは財政的支援も行っているところでございます。 この件に関してですけれども、来年度以降でございますけれども、これはいろいろな方面から何とか延長してほしいというようなお声をいただいておりますので、環境省といたしましても、これはもう非常に重要な課題だということを認識いたしまして、引き続き御指摘も踏まえて検討をしていきたいというふうに考えております。
○横山信一君 是非これに、この事業の延長になるのか、あるいは全く違うものになるのか分かりませんけれども、この海岸漂着物対策が進められるような、来年度以降もですね、その対策をお願いしたいというふうに思います。 漁業系廃棄物のリサイクル事業、これは水産庁にございますけれども、漁網とかロープとかいっぱい流れ着くわけでありますが、このリサイクルはどこまで進んでいるのか、伺います。
○大臣政務官(森本哲生君) このリサイクルでございますが、漂流・漂着物、特に発泡スチロール製のフロート、漁網等でございますが、この実証実験を今行っておるところでございます。委員も多分ここのところは御存じだと思うんですが、十九年に鹿児島県の東町の漁協でこうした選別をしながらコストを下げていくというふうな、そんなことを実験していただいておるんですが、こうした今申し上げた漁網、ロープ類等の処理試験では百三十二円、これキログラムなんですが、処理コストが二十二年では六十二円になったというような、そうしたデータもいただいておりますし、これは更に委員御指摘のようにこれから技術開発を進めながら積極的にやってまいりますので、よろしくお願い申し上げます。
○横山信一君 これは環境省になるんですかね、先ほど申し上げました中国語というか漢字あるいはハングルが書かれたそうした漂着物が非常に多いわけでありますけれども、私も見てまいりましたけれども、やはりロープ一つ取っても、日本製のものから比べると余り上質なものではないという印象を持ちました。 一部そうした廃棄物、漁業系の廃棄物を調べてみると、鉛が非常に日本のものよりも多い、また、PCBを含んでいるものもあるというふうにも伺っております。もちろん、漁業系の漂着物だけではなくて様々な、注射針とかいろいろあると思うんですが、そうした危険物あるいは有害物質を含む漂着物に対してどのような対処をしていくのか、伺います。
○大臣政務官(高山智司君) 委員御指摘のとおり、環境省といたしましても、この海岸漂着物の中で、とりわけこの危険物や有害物質を含む漂着物への対処につきましては、国民の安全の面から重要な問題であるというふうに考えております。 この点、塩酸等が残留した廃ポリタンクや注射器等の医療系廃棄物については、その言語表記から韓国や中国等から漂着しているのではないかと考えられ、これまでも各都道府県を通じて漂着状況の把握を行い、韓国や中国に対する申入れを行っております。そしてまた、大量漂着が見られた場合には都道府県への注意喚起も行っています。 また、鉛ですね、鉛を含有した漁具の漂着についても、現在その状況把握に着手したところでありまして、その結果を踏まえましてまた対処してまいりたいと考えております。
○横山信一君 ボランティアで、この飛島なんかではクリーンアップ作戦ってやっていますけれども、ボランティアの方たちなんかがじかに触るわけですよね、その漂着物を。鉛ぐらいだったらまだ短時間であればいいと思いますが、口に入れないとか、しなければですね。PCBが入っていたりとかすると、非常にこれは危険なわけであります。そういうことで、この対策は是非早急にやっていただきたいというふうに思います。 ちょっと前後しましたけれども、水産物の輸出のことについて伺いますが、今現在、放射線問題でこの水産物の輸出というのは非常に大きな打撃を受けているわけです。諸外国の規制に対応するためには、やはり正確な情報の発信、それから丁寧で地道な取組というのが求められるわけでありますが、それをやりつつ、同時に、今こそやらなきゃいけないというようなことがあろうかと思います。先ほど申し上げた水産エコラベルなんかはまさにその一つだと思うんですけれども、やはり相手国の衛生基準に適合したこの衛生管理体制というのは確立すべきだというふうに思うわけです。 とりわけ、北海道のアキサケというのは中国を経由してEUに輸出されていたわけなんですが、なぜ中国を経由するかというと、経費の問題もありますけれども、日本ではこのEU・HACCPを取得した加工場が少ないという現状がある。それに対して中国はEU・HACCPを取った加工場がたくさんあると。ですから、EUに輸出するためには、中国のそのEU・HACCPを取った工場に出すのが一番手っ取り早いという形になるわけですね。その中国が今、日本の水産物に対して非常に厳しい対応を求めているわけです。 そういう意味では、日本が積極的に、我が国が積極的にこのEU・HACCPの取得の促進をやっていかなきゃいけないというふうに思うわけですけれども、これはまず厚労省に伺いますかね。
○政府参考人(三浦公嗣君) EUは、HACCPによる水産食品の衛生管理を義務付けております。このため、厚生労働省と農林水産省では、都道府県などと協力いたしまして、EUに輸出する水産食品を取り扱う製造・加工・流通施設につきましてEU基準に適合する旨の認定を行い、さらに認定施設が製造、加工などを行った水産食品に関する衛生証明書の発給を行っているところでございます。 また、厚生労働省といたしましては、こうした輸出先国の要件に適合する水産食品の輸出が可能となるように、関係自治体とともに、EUに対して水産食品の輸出を希望する事業者に対しまして、施設認定に関する相談や助言などの技術的な支援を行っているところでございます。 引き続き、水産食品の円滑な輸出が行われるように対応してまいりたいと考えております。
○横山信一君 最後が大事でございまして、しっかりと輸出できるような体制を厚労省がちゃんとやってくれないと、これは単に厳しくすればいいということだけではなくて、ここはやはり我が国の国益ということを考えてやっていただきたいというところであります。加工場はもう厚労省にお任せするしかないわけですからね。よろしくお願いいたします。 水産庁にも伺います。
○大臣政務官(森本哲生君) 厚労省との連携はもちろんでございますが、現時点で二十七施設なんですね。微増という状況です。ですから、ここは少し手続とか中身の何か時間が掛かるというような制約もあるようでございますが、この施設の支援につきましては、今回のHACCP等の水産加工のこの件につきましては、国の方でもこの支援策、従来よりの支援が可能となっておりますので、ここのところは私どもも積極的にPRをしながら、今委員がおっしゃったようなそのような考え方の中で我々も積極的に支援をしてまいりますので、よろしくお願い申し上げます。
○横山信一君 積極的な支援ということで、是非よろしくお願いします。 US・HACCPから比べれば、もうEU・HACCPというのははるかに取得が遅れている、そういうところでありますので、よろしくお願いいたします。 それから、これは田名部元政務官が積極的に進められていた日本食文化のユネスコ無形文化財遺産ですね、このことについて伺いますが、早ければ来年の秋にも登録というふうにも聞いておりますけれども、私が注目したいのは、新鮮で多様な山海の幸が使用されているというふうに紹介をされているんですね。今、先ほど来申し上げているように、日本の水産物というのは、農産物も含めてですけれども、放射線問題でなかなか輸出がうまくいかない、そういう状況にあって、もちろん先ほど申し上げたように正確な情報の発信はやっていかなきゃいけないし、地道にそれぞれの国と対応していかなきゃいけません。でも、それだけじゃなくて、あらゆるツールを使っていかなきゃいけないということを考えると、このユネスコの無形文化財遺産の登録もやはり輸出のツールとして活用していただきたいというふうに思うわけですけれども、いかがでしょうか。
○大臣政務官(森本哲生君) 委員、もうおっしゃることはごもっともでございまして、ただ、今おっしゃったように、食文化というところの切り口を強調しておる余り、その安全面というところが少しPR不足になっておるかも分かりません。やはりこのユネスコの登録は、東日本大震災からの復興の我々はシンボルのような形で元気付けをしていきたい。そのためには、今おっしゃったように、福島の原発を克服する、そして安全という切り口の中でもこのユネスコの文化遺産に登録を目指していく。このことは国民運動としてもしっかりやっぱりこれから我々が国を挙げてやっていくということが重要と思っておりますので、どうぞ今後におきましてもいろんな面から御支援をいただきますことを併せてお願いを申し上げます。
○横山信一君 終わります。
○小野次郎君 みんなの党の小野次郎です。 再生可能エネルギーの大幅導入というのは、今、日本の社会全体にとって最大の課題の一つでもあると思います。昨年以来のこの委員会のいろんなやり取りの中でも、特に農水省所管の分野、農水省の果たせる役割というのが潜在的には極めて大きいと認識しています。 それで、この国会には農水省自身が農水省所管分野での再生可能エネルギーの活用の可能性を広げようという法律も出しておられるんですけれども、審議がまだこちらに回ってこないので、私たちとしても何とかしてあげたいと思ってもどうにもならない状況が続いていますが、是非、大臣、新しくなられたこともあり、この再生可能エネルギー普及促進のために農水省としてどういう改革というか前進を図るお考えか、もう一度決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(郡司彰君) 有り難いお話をいただいたなというふうに思っております。 まず、私自身の率直な気持ちからいいますと、この再生可能エネルギーというものが日本の中で皆さんが大事に思ってきて、実際に取り組まなければいけないというふうになったのは、農林水産の業というよりも、農山漁村からすると大変なこれは追い風、新しい波として受け止めなければいけないことだろうというふうに思っております。 再生可能エネルギーのそのよって立つ基盤というのは、先ほど言いましたような農山漁村というところがほとんどでございますし、また、私どもはその地域の力を取り出すことによってこれからの地域の活性化というものも図っていける、また、エネルギーのミックスの中においてきちんとしたその役割を果たせるようにしたいなというふうに思っております。 例えばバイオマス一つを取りましても、間伐材の利用がこれまでかなわなかった分野もありました。これらを有効に活用するとか、またそれは裏返して言うと、地球温暖化のための間伐をきちんと推進をするということにもつながるわけでありますから、私は両面相まってこの再生可能エネルギーというものを推進する体制というものをつくっていきたいというふうに思っております。 国会には御指摘をいただいたように法案を提出をいたしましたが、これはもう私どものいろいろな未熟なところがあってここまで審議に至っておりません。もし、今後、国会がどうなるか分かりませんけれども、審議ができるような条件が整いましたときには改めて皆様方に審議をお願いをし、成立の上できちんと取り組むようにできるようにしたいというふうに思っております。
○小野次郎君 私もそういう、早く審議できるように待っておりますけれども。 今、既に二十四年度、間もなく第一・四半期終わろうとしていますけれども、これは事務方で結構なんですが、本年度の、もう既に始まっている年度の具体的事業として、この再生可能エネルギー普及促進に対して農水省としてはどんな事業に取り組んでおられるのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(針原寿朗君) 今先生御指摘のとおり、再生可能エネルギーの推進というのは、農山漁村の活性化の対策の中でも非常に重要なことだと考えております。 二十四年度におきましては、まずモデル的な施設を被災地一か所、その他二か所、数は少のうございますが、一つは農林漁業者が参画するということ、それから農山漁村の資源を活用すること、そういうような中でのモデル性のあるところに対する助成を行いたいと思っております。 また、このような取組を円滑に開始、運営するために必要な合意形成、例えば協議会の開催とか有識者の招聘、こういうものについての定額助成、これは額としては少ないわけでございますが定額助成、それから小水力につきましては導入可能性の検討、調査設計、あるいは土地改良施設等に電力を供給する施設整備、それから木質バイオマスにつきましては資金の借入れに係る利子助成、あるいは効率的な利用を図るための技術への支援等々の予算を計上させていただいているところでございます。
○小野次郎君 そういうソフト的なものがまだ中心のような感じがしますけれども、次の質問にも関係するんですが、森林の活用、森林の整備と、それからそこで造られる国産木材の利用というのは、農水省御自身が林野庁というところで大きな資源を持っておられるという面もあるので、是非、積極的にこれを再生可能エネルギー普及促進にも使ってほしいと思うんですけれども、もう一度、局長でしょうか、地球温暖化防止の点からこれ取り上げられてきましたけれども、再生可能エネルギーの普及促進にもこうした森林の整備も、私の言っている整備というのは植林をし手入れをよくしてという意味ですけれども、そして、その結果としての国産木材の利用の促進というのがこうした再生可能エネルギーの普及促進にも有効なんだということを、是非もう一度そのお考えをお話しいただきたいと思うんですが。
○政府参考人(皆川芳嗣君) 委員御指摘の、まさしく森林整備と、それから資源としての活用を図るということを両々相まって進めるということが地球温暖化防止という観点、さらには再生可能エネルギーを推進するということにつながるものだというふうに思ってございます。 私ども今まで森林整備を続けてきてまいりましたけれども、間伐の遅れということがどうしても言われておりました。それが、例えば間伐をしても切捨て間伐で二千万立米からの木材が林内に放置されていたといった実態がございます。こういったものをいかに利活用するかということ、それがまた進みませんとしっかりした森林整備ができない、また、間伐の推進ができないということになりますと地球温暖化の防止対策も進まないということであったわけでございます。 そういった意味で、その間伐で出てきた木材というものを利活用するという面では、公共建築物の木材利用促進法という法律を二年前にお作りをいただきました。こういったものの促進ということで建材の需要というものをしっかりつくっていくということが非常に大事でございまして、こちらの方も非常に今取組を強化しておりまして、全国市町村が千七百四十二ございますけれども、今五百程度の市町村でこの木材利用の促進の基本方針というものをお立ていただいているという実態でございます。今年中にはもう千ぐらいのところで是非作りたいと思ってございます。 そういった建材の需要の開発、もう一方で、再生可能エネルギーということについてもこれを大いに利活用させていただいて、それを、結果、山に収益を戻し、森林の整備につなげていくということを積極的に行ってまいりたいというふうに考えてございます。
○小野次郎君 長官にもう一度お伺いしますけれども、そういう林地残材が毎年二千万立米にも及ぶと。ところが一方で、植林の面積の方は三万ヘクタール程度ということですけれども、なかなかその必要性は分かっているんだけど植林は進まず、そしてまた林地残材はたまっていくというか、たくさん出ると。この原因というのは、人手が足りないんでしょうか、それとも予算が足りないんでしょうか。
○政府参考人(皆川芳嗣君) 一つには、当然に安定的な財源の確保ということを私どもも年来訴えているところでございますが、もう一方では、やはりやり方と申しますか、例えば林地、非常に小面積の反別ごとに持っておられるということで、個々の取組ではなかなかできないというところをやはり集約化をするということが一つあってしかるべきでございますし、また、ドイツ、オーストリア等、森林を非常に活用している国に比べまして、やはり路網の整備がもう決定的に遅れているということでございます。こういった路網の整備というものを図っていくということを併せてやるということによって、国産材がもっと活用されるということが必ずや可能になると思ってございます。 また、これに向けて安定財源の確保ということを私どもも常々訴えておりますし、また、いろいろ御支援もいただいているということでございます。
○小野次郎君 これは質問じゃなくて長官に要望でございますが、木質バイオマスを手掛けようとしている民間の方もたくさんいるんですけれども、この林地残材を持ち出そうとして、いわゆる産廃というんですかね、今までの産業廃棄物の処理の仕組みと違って、これは燃料として使おうとする立場のときに、違う当局、今までその問題を扱ってきた産廃の方の当局から産廃処理としての手続を踏んでいないんじゃないかというような指摘を言われて萎縮しちゃっている方が結構いるんですね。 だから、産業廃棄物で処理する場合には基本的には有料でお金を払って処理してもらうわけですけれども、木質バイオマスの燃料として使う場合には無料か、若しくは、場合によっては燃料で使う方がお金を払うわけですよね。その辺がどうも地元の市役所とか町役場になってくるとよく理解ができていなくて、何か今までと違うやり方なんでということで非常に何かこう現場に来て注意されたりなんかするというようなことがありますから、是非それは、これ官庁同士の問題でもあるので、産廃の方の当局の方によく、この木質バイオマスの活用、全国で積極的に取り組もうとしているところですので、ディスカレッジしないように、萎縮してしまわないように、ちょっとそこら辺は役所同士の連絡をよくしていただきたいということを要望として申し上げさせていただいて、次の質問に入ります。 エネルギー特別会計の改革というのが懸案としてあって進められてきているわけですけれども、この中で、今年の一月二十四日の閣議決定に、石油石炭税は、再生可能エネルギーの普及促進を強力に推進するため、本年度中に充当範囲を拡充する制度を整備するというふうに閣議決定で決められています。 これは、私、他党のことを申し上げてはいけませんけれども、この閣議決定が一月二十四日ですけれども、その一週間前、一月十九日には、与党民主党の行政改革調査会の方でも、むしろこの閣議決定を支えるような、その一週間前にこのことについても考え方をまとめておられて、そこにはもっと明確に、石油石炭税については、再生可能エネルギーの普及促進を強力に推進するため、経済産業省、環境省のみならず、農林水産省、国土交通省が実施するエネルギー需給高度化対策に資する事業にも充当できるよう制度を整備すると。さっきの閣議決定と趣旨は同じだと思いますけれども、もうちょっと具体的に踏み込んで意見をまとめていただいて、それを受けて今の内閣が閣議決定されたというふうに私は理解しているんですが、この拡充についての検討状況を経産省の方からお伺いしたいと思います。
○政府参考人(高原一郎君) お答えを申し上げます。 再生可能エネルギーの普及の強力な推進の必要性につきましては委員御指摘のとおりでございます。 昨日でございますけれども、価格等を発表させていただきましたけれども、七月一日から固定価格の買取り制度がスタートいたします。 御指摘の予算面でございますけれども、こういった新たな制度でございますとか、あるいはこれにまつわる規制緩和などもあると思いますけれども、そういったことに加えまして、今御指摘の閣議決定等に基づきまして、次の概算要求の前に政務レベルでの関係省庁の会議を新設、開催をさせていただきたいというふうに思っております。新規の予算事業の創設を含めまして、再生可能エネルギーの普及促進策でございますとか、あるいは省エネルギー対策なども含まれると思いますけれども、こういったことにつきまして、関係省庁間でよく、十分概算要求前から話合いをして、この拡充を図るように努めていきたいというふうに考えております。 以上でございます。
○小野次郎君 かつては経産省のほとんど石油備蓄事業がメーンだったと思いますけれども、平成十五年くらいだったでしょうか、環境省の事業にも充てられるようになったわけです。 今回の特別会計改革の趣旨、そしてこのさっき触れました一月の閣議決定の趣旨から見れば、やはり、何か既得権のように今までの枠があるからということにとらわれるんじゃなくて、是非、この国全体で取り組む再生可能エネルギーの普及促進に資するとどれぐらい効果的なのかという、一つ客観的なというか視点から見ていただいて、それがほかの省の事業であっても有効だということになれば是非取り上げていくべきだと思いますけれども、もう一度長官のお考えを聞きたいと思います。
○政府参考人(高原一郎君) 今委員御指摘のとおり、石油石炭税につきましては、備蓄だけではなくて、再生可能エネルギーでございますとか省エネルギー対策に充当いたしておりますけれども、まさにおっしゃったとおり、既得権益などということは一切考えずに、当省の所管に限らず、他省庁所管の業種の方々ですとか、あるいは一般家庭の方々にも利用できるような形で制度設計、運用を更に充実させていくということが必要でございまして、そういう文脈の下で、先ほど申し上げました概算要求前に政務レベルの会議も開催いたしまして、十分農水省さんを含め他省庁さんと連携を取らせていただきながら、予算要求なりその実現に努力していきたいというふうに考えております。 以上でございます。
○小野次郎君 概算要求前に政務レベルのと、こう二度も言われましたけど、大体、原案は長官たち、事務方が作ることはみんな分かっているわけですから、何か政務レベルでどうなるか分かりませんという意味でおっしゃっているのではないと思います。というのは、元々与党できちっとそういう意見をまとめて持ってこられているわけですから、是非、この流れの中で、是非あなたのいろんな、あなたというか事務方全体の知見も加えて、より使いやすいものにしていただきたいし、今農水省の問題についてもお触れいただきましたけれども、そういった形で使いやすい形に整備していただきたいということを申し上げておきます。 問い五、最後になりますが、これは大臣にまたお伺いします。 今こうやってお伺いしましたけれども、再生可能エネルギー普及促進のために法案は提出したけど審議を待っている状態だと。それもやはり大臣のいろんな意味でのリーダーシップがある意味では問われると思います。これ、会期延長になるか、どれぐらいになるかも私にも分かりませんが、やっぱりそうはなったらなったで政治課題は多いですから、その中で、この農水所管のやつを何としても通すんだというのはやっぱり大臣のリーダーシップに懸かっているところあると思いますし、また、今も話題に出ましたけれども、概算要求が夏にあるわけですから、この際にも、理屈、理想論ではなくて、現実に来年度以降のこのエネルギー関係の関連予算の確保というのは大臣のやっぱり腕の見せどころだと思いますので、それに取り組む御決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(郡司彰君) 提出をした閣法は四本でございます。これはやはり責任としてもきちんと成立を期すというのが与党としての考え方であろうかと一般的には思いますけれども、特にという言い方をするとまた語弊がありますが、この再生可能エネルギーなどは、やはりこれまでになかった新しい時代の取組にもなるわけでありまして、期待をするそれぞれの地域の方々というものもたくさんいらっしゃるということをお聞きをしております。したがいまして、この後は国対とそれぞれの各党の間の話合いが、国会の中で審議をする時間ということになりますれば、私はしっかりと成立をするためにそれぞれの皆様方にお願いをして協議をしていきたいなというふうに思っております。 予算の関係でありますけれども、これはもう来年度予算の措置につきましては、今言いましたような形で実効がきちんとたらしめるように、しっかりとした予算を組むように頑張っていきたいというふうに思っております。
○小野次郎君 手短にまとめをさせていただきますが、大臣自らもおっしゃいましたとおり、こういうエネルギー関係というのは、例えば農林水産という定義を食料生産というような意味に狭義に考えると少し脇にあるテーマかもしれませんけれども、しかし、農山漁村の活性化という意味の一つのテーマが与えられているということでもあるし、そこで暮らし、そこで働く人たちの一つの雇用というんですかね、仕事ができるということでもありますので、是非この分野についても引き続きリーダーシップを発揮していただいて、日本の今最大の課題である再生可能エネルギー普及促進のために農水省にますます貢献していただきたいということをお願い申し上げて、私の質問を、ちょっと早いですけれども、終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 郡司農水大臣に、まずはTPPの問題から質問したいと思います。 今、G20で野田総理が参加をしているわけですけれども、今日、昼の速報で、野田総理と米国のオバマ大統領は日本のTPP参加に向けた協議を進展させることを確認したというのが入ってきているわけです。それで、参加表明を見送ったって、これは当たり前だと思うんですけれども、結局は、引き続きこの参加の方針というのは変わったわけじゃないということです。やっぱり、このこと自体がどれだけ多くの農民や国民に対して不安をかき立てているかということを真剣に考えるべきだと思うんです。 農業団体からは毎日のように参加を断念すべきであるということで要請が来ておりますし、先週は北海道の根室、釧路地域の酪農の青年部の皆さんがはるばる飛んできて、議員会館の前で座込みをやりました。そのときに、やっぱりいいかげんに断念すべきだと、それができないんだったら早く国会を解散してほしいという声も出ているということだったわけです。これは農民だけじゃなくて消費者団体もそうですし、医療関係者、建設関係者からも懸念が示されているわけです。 郡司大臣は五日の閣議後の会見で、TPPについて、日本の国益になると考えるのは難しいということを述べられました。国益にならないということが分かっている以上、これはもう事前協議から離脱すべきだと、これを野田総理に対して提言すべきではありませんか。
○国務大臣(郡司彰君) 五日の日に会見をしたことに触れられておりますけれども、私は国益にかなうという判断がまだできていないという発言をいたしました。そして、先ほど来からのやり取りの中にもございましたけれども、私は農林水産大臣として任命を受けましたので、農林水産の視点から見ればなかなか厳しい状況であるということは、これは常に申し上げているところであります。しかし、二十一分野のそれぞれについて今いろんな意味での情報の開示、あるいは国民的な議論ということもされている段階でございますので、なお今その状況を見守るというのが、これは私ども党としてもそうでありますし、内閣の一員としてもそのように考えているところでございます。 それから、今日のニュースのことがちょっと触れられましたけれども、大変恐縮でございます、まだ確認をしておりませんので、また確認をしてからにしたいというふうに思いますけれども、これまでの、十一月の段階の交渉参加に向けた情報収集、そして情報開示、国民的議論、この範囲の中から逸脱をしているかどうかということについては、私は今のところちょっとまだ確認をできておりません。
○紙智子君 農業分野のことは農水大臣として発言するけれどもほかの二十一分野については見守るという話なんですけれども、そこで、ちょっとこの間の事前協議をめぐっての認識を伺いたいと思うんです。 九か国との事前協議を経て、TPPの危険性が浮き彫りになっているというふうに思うわけです。一つは、農産物を含む全ての関税を撤廃するということが原則だと、改めてこれ、関係各国から日本に対して念押しされているということなんですよね。 それで、重要品目に配慮という言葉をよく使われてきているんですけれども、この重要品目に配慮という中身も、関税ゼロの期間を、即時やるかそれとも何年か掛けてやるかというその範囲の話であって、関税撤廃そのものには例外はないということですよ。だから、米とかその他の重要品目というのは対象から外れるわけではないし、例外が認められるかのような幻想を与えるような議論はもうやめるべきじゃないかと、この点での大臣の認識はいかがでしょうか。
○国務大臣(郡司彰君) 九か国から原則関税をなくしていこうと、こういうような話がされているということも承っております。一方で、この参加国同士の話合いに私たちの国はもちろん入っていないわけでありますけれども、そこにおいてどれほどの開示がなされているかということについてもまだ確たるものがつかめていないというジレンマも一方でございます。 それから、重要品目その他のことについて、私自身はそのことについては一切言及をしておりません。関税が全てなくなるということになれば相当厳しい状況が考えられる、これは農林水産のことに関して言えばそのようなことだということの発言をしておりますが、実際にその重要品目が、例えばカナダの供給管理のシステムでありますとか、あるいはアメリカにおきましても乳製品とか砂糖とか今あるではないかと、こういうような、絡めていろんなところの話はお聞きをいたしますけれども、そのことを実際にどこできちんと話合いがされているとか、こういうことについての確証は私自身はまだつかんでおりません。
○紙智子君 つかんでいない、情報が開示されていないという話があるんですけれども、先日、四月十日ですかね、青森で説明会がやられたときに、政府の説明の中で言っているんですよ。重要品目、例えば米や牛肉、水産物、いろいろあって、重要品目であれば除外するという考え方でこれまではやってきたわけだけれども、どうやらTPPの参加国の考え方は、重要品目、センシティブ品目があるのは分かるが、それは基本的には撤廃期間を長く取れば大丈夫である、十年か十五年か分からないが、その期間を長く取ることでセンシティブ品目は配慮できるんじゃないかというのが基本的な考え方なんだと言って説明しているんですよ。 だから、政府が、直接その交渉に当たっていた人がそういう感触でもって説明しているというわけですから、これはもう本当にそういう認識で見ないといけないということじゃないでしょうか。
○国務大臣(郡司彰君) その場所にいませんでしたから、雰囲気も含めてはっきりしたことは言えませんが、私はそれほど甘い形の判断をするべき段階にも来ていないというふうに思っております。したがって、九か国が原則撤廃をするという方向だとすれば、それは日本の農林水産業にとっては厳しい状況だという認識でこれからも対処していくというつもりでございます。
○紙智子君 もう一つお聞きしますけれども、米国のルールを我が国に押し付ける可能性もますます明確になっているということなんですよね。牛肉の検査基準の緩和という問題や食品添加物の表示、それから遺伝子組換えの表示をやめなさいという話ですとか、あと医薬品や医療機器の価格も維持する仕組みをやりなさいということですとか、あと米国の保険サービス業界ですね、こういうところの競争の条件確保のためにいろいろ意見を言っているわけです。 そういう形で日本に対する要求が突き付けられていて、これを受けなければやっぱり参加させないということになるんであれば、これはもう日本の国益にならないというふうに思うわけですけれども、そういう要求に対してはやっぱりこたえられませんよ、日本の不利益になることはこたえられませんよということをはっきりと意思表示すべきだと思うんですけれども、これについて、大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(郡司彰君) そこのところの議論というのは非常に難しい議論をされているかというふうに思います。 TPPの前段で話をされているというようなことが一方であります。それから、TPP本体の議論としてどれが、何を議論をされているんだ、この辺のところをどのように区別をしていくんだろうか、そこのところを私どもの国自体がどういうふうに理解をしていくんだろうかというのは、これからまだ議論をしなければいけないところ。しかし、不可分に結び付いているだろうという認識を持つ場合が多いわけでありまして、まさにそこのところの懸念というものが払拭するということには全部、全てについてなっていないという認識がありますから、そこのところについてはこれからもまたきちんとこれまでの情報収集、国民的な議論というものを進めていかなければいけない、そのように思っております。
○紙智子君 ですから、政府としては、野田総理自身がちゃんと情報を国民に開示して十分な国民的な議論を経て結論を求めていくというふうに言いながら、なかなか開示されないというか、情報がよく分からないまま、この国会においても国会議員自身がそのことがよく見えないと、こういう状況が続いているということ自体、大変問題だというふうに思うわけですよ。 去年は、政府は今参加しなければルール作りに間に合わないんだというふうに言って、早くだから参加しなきゃいけないというふうに国民をあおっていたわけですけれども、既にこれルール作りには参加できないということも明らかになっているわけで、これから参加して、どれだけ日本の意見が取り入れられるかということも定かじゃないわけですよ。 これ、日本と日本国民にとって食の安全、安心ということについては、非常に脅かす危険性があるということですし、医療でも命を脅かす危険が伴われると、そういうTPPについて、やっぱり事前交渉から離脱する決断をするべきだというふうに思うんですよ。 前の鹿野農水大臣も、いろいろここで何回もやり取りしているわけですけれども、事前協議の結果、国益にならないのであれば離脱の道の選択もあるんだと、私はそう思うというふうに述べられていたわけです。ですから、今こそ、情報がまだ十分じゃない十分じゃないって言いながら、それでも明らかになっていることだけ見てもはっきりしていると思うんですよ。やっぱり離脱を判断すべきなんじゃありませんか。
○国務大臣(郡司彰君) 鹿野大臣がおっしゃっていたことと相違をするというつもりはありません。しかるべく、国益にかなう、かなわない、農林水産業としてはどうだというようなことを含めて、しっかりした議論の上にそうした判断をする時期はいずれ来るものだろうというふうに思っております。 原則と現実ということも若干違いがあるやもしれません。例えば、WTOそのものも、これは原則関税はなくしていこうというところから、しかしながら、それぞれ現在のところは各国のセンシティブな品目については尊重しながらやっていこうというようなことになっているわけでありまして、まだ私どものこの交渉に関しての十分な判断をするものが全て備わっているということにはなっていないというふうに理解をしております。
○紙智子君 TPPをめぐっては、全国知事会それから市町村会なども拙速な対応については批判もし、やっぱり本当にこの政府の対応については厳しく言っていますよね。自治体の意見書も八割超えていますし、今はどんどんそれが広がっていまして、例えばオール北海道とか、それからオール沖縄、オール滋賀、オール宮崎という形で、もう県ぐるみの取組になっているわけです。 それで、北海道では、経済がやっぱり一次産業に依拠して製造業も含めて関連産業が成り立っているということも深く認識されていまして、ですから、北海道経済全体に与える影響も非常に大きいんだと。一次産業が倒れてしまったら、もう全体が成り立たないということで、北海道の経済連も、道経連ですね、道経連もそうだし、先日お話ししたんですけれども、北海道の商工会議所ですね、この商工会議所もTPP参加についてはすべきでないと。多分大臣のところにも要請が来ているんじゃないかと思うんですけれども。 こういう声にこたえて、やっぱり本当に参加断念を総理に対して行っていただきたいということをちょっと重ねて要求をしておきたいと思います。 それから、次に行きますけれども、原発事故による放射能汚染への対応をめぐる国の責任についてです。 それで、原発事故から一年三か月が過ぎたわけですけれども、この放射能汚染による打撃は本当に深刻で、先日、私、福島県に行きました。JAにお邪魔をしていろいろ実情を聞いたんですけれども、今、米の全袋検査を行うということで準備をしているわけです。 放射能汚染の新基準ということができましたけれども、二十三年度産の米の数値で五百ベクレル以上あったところは、これ、作付け制限をするということですよね。それから、百ベクレル以上で五百ベクレル以下の地域については市町村を単位として政府が作付け制限をやるんだけれども、基準値を超えた米が流通しないということを前提にして作付けを認めるということにしているわけです。ただし、その作付けする際の条件が幾つか課せられていると。 なぜ条件付で認めることになったのかということについて、まずお答え願います。
○国務大臣(郡司彰君) 紙委員も福島の方においでになったということでございますから、実情を御存じのことだろうというふうに思っております。昨年も、残念ながら超過をするようなお米が出ました。そのことによって福島全体が非常な打撃を受けたということも事実でございます。 今回、そのような中で、しかしながら、やはり生産ということに関して取り組んでいきたいんだと、しかしそれは、調べた結果流通させないということも含めてしっかりその辺のところをやるから、何とか生産活動に取り組むということを止めないでほしいと、こういうようなやり取りの中で地区を限定をし、全袋検査、しかしその部分については、昨年出たところについては流通させない等々の条件を付けて作付けを認めたというような形で伺っております。
○紙智子君 それで、そういうふうに希望を出した農家の皆さんの思いというのは何かというと、やっぱり耕作をやめちゃうと、結局一年たったらもう草ぼうぼうですよね。そうすると、土地が荒れてしまって、もう放置しておけば簡単には元に戻らないということがあるものですから、将来再開するときを考えて、それで手入れをしておきたいと、こういう思いなわけですよね。これは、裏を返せば、いずれまたやるんだという意欲の表れでもあるわけですよ。 そういう思いのときに、この農水省の対応というのは、作ることは認める代わりに以下の条件をクリアしなければならないという形で、一つは反転耕ですね、土をひっくり返して耕していくということだと思うんですけれども、あと、深く耕す、それから、土壌条件に応じたカリウム肥料や土地改良材の投入によって除染、吸収抑制対策をすると。それから、台帳を作って、誰がどの水田で、いつ収穫や乾燥調製をするのか台帳で管理する。それから、収穫後の飯米、縁故米を含めて全袋調査をすると。六項目でこの条件を課したわけです。 それで、地域ごとには協議会がつくられて、今、検査機の配分も決まったんですけれども、いざやろうとなると、これ検査機を置く場所どうするんだと。どこらじゅうでやれるわけじゃなくて、やっぱり外と遮断して、検査機そのものが正確な数値になるようにしなきゃいけないわけだから、やっぱり屋内でちゃんとやらなきゃいけないと。それから、そこに運ぶための運送費だとかどうするのか。それから、持っていったときにはやっぱり駐車場も必要だし、そこに持っていった米を保管する場所も必要だということについてどうするんだという話。それから、実際にコンピューターと機械とを結んで数値をやりながらそれを管理する、その人はどうするのかとか、こういったことなどを含めて、人件費も含めてですけれども、誰が担うのかと。これはちゃんと明らかに詰まってなかったわけですよね。それで、いざやるとなったけれども、これはもう大変なことだと。 そこまで補償されるのかどうかということで議論になっているわけですけれども、この点、農水省はどういうふうに把握して、どのような国としての責任を果たそうとしているんでしょうか。
○国務大臣(郡司彰君) 基本的に、例えば百五十の機器をそろえるということについては、これまでの県の方にお渡しをした形になっているところから支出をしていこうということについては決まっております。どこに設置をするんだ、どうやって運んでいくんだ、誰がそれをやるんだということについては、今おっしゃいましたように、相談をしているところでございます。ならばその費用はということになれば、これはもう原則的な話で恐縮でございますけれども、掛かった費用を算出をし、東電の方に請求をして損害賠償を受けると、こういうような流れになるんだろうというふうに思っております。 ただ、流れはそのようでありましても、その一つ一つの過程におきまして農林水産省が間に入る形で、場所の選定、人の配置、それから損害賠償の手続等に対する助言等を行っていくと、そのように考えているところでございます。
○紙智子君 検査機の費用も含めて国が必要なものは負担すると言うんだけれども、現場に行ったらなっていないんですよ、そういうふうには。具体的に今話が進んでいて、例えば一つの事務運営費についてはこれだけ出しますよとか、機械一台分についてはこれだけ出しますよとかという話になっていっているんですよ、今。ところが、よくよく聞くと、例えば機械も五つぐらいのメーカーがあって自由に選べるというんだけれども、機械も値段が違うんですよね。そうすると、今付けようとしている予算が、実際には一番安い方のところにシフトして計算がされているんじゃないかと。だから、本当に全部含めて必要なところに行き着かないんじゃないかという声も出ているわけです。 人件費は今、原則ということで東電に賠償を求めると言ったんですけれども、これも、いや、また、そしたら賠償求めたらどれだけ時間掛かるんだと、いつまでたっても出てこないんじゃないのかという話があって、その場合に、やっぱり東電に賠償を求めるのは当然なんですけれども、出るまでの間は国がちゃんと仮払いでやるとかいうようなことまで言わないと、これははっきりしないんですね。その点はどうですか。
○国務大臣(郡司彰君) 県の方も随分と頭を悩ましながらその実行策について今検討をされているというふうに伺っております。私どももただ傍観をするという立場ではございませんから、もちろん技術的な除染の問題も、先ほど、天地返しやその他のことも含めて行いますけれども、今のような事務作業につきましても、県の方と遺漏なく相談をしながらこれから進めていくというつもりでございます。
○紙智子君 国は、いや、その分、立て替えてもちゃんと面倒見るよということまでちゃんと言ってくださらないと。これ、もう一回ちょっと。
○国務大臣(郡司彰君) それは、何というんでしょう、第三者の委員会が、中間指針に入っていないというものがこれからも出てまいります。その都度やはりそれをどのように位置付けるかということをまずきちんとやりませんと、仮払いをして、その後どうするんだという、やはり見通しを持った中できちんと行うということが国の責任だろうと思っておりますので、今のような形の中で、きちんと国の方として対応してまいりたいと思います。
○紙智子君 これ元々は、この原発事故が起きなければこんなことをやらなくて済んだわけですよね、起きなければ。それが結局、東電とそれから原発を推進してきた政府の責任でこういうことになったわけで、やっぱり福島ブランドを何とか持っていこうというふうに、安全性をしっかり示そうということで、例えば百ベクレル以下でも検査しよう、自主的に検査しようということで始めているわけですよ。それで全袋検査ということにもなったわけですけれども、結局、こういう形で進めていることも現地では自主検査に扱われているわけですよね。結局、厚生労働省のホームページに、自主検査となると、そういう結果についても出ないことになるわけですよ。これは非常に問題だと思うんです。 元々の原因はどこだったのかということを考えれば、やっぱりちゃんと責任を持って国が対応しなきゃならないわけで、生産者に負担が掛からないようにというように言っても、現実にはこういう形で持ち出しになっているわけです。だから、本当は全量国が買い上げて、国の責任で検査をするし、売れるものは売って、売れないものは処分するというのが、そこまでやるべきだというのが声だったわけですよ。ところが、現実には、市町村やJAや生産者がやらなきゃならない作業が膨大に増えて、負担も重くなっていると。 だから、やっぱり検査は、食品衛生法ですか、で言うと、検査は国が基準を作って、都道府県が検査して監督するということになっているわけだけれども、自主検査ですから勝手にやってくださいということではないと思うんですよ。そこはちゃんと法律に基づく検査に位置付けるべきだし、高い濃度で汚染が広がっていて、本当に県がといってももう賄い切れないという状況があるわけですから、これは福島県任せにするんじゃなくて、国がちゃんと責任を持ってかかわってやるべきだというふうに思うんですよ。 この点いかがですか。これ、厚生労働省にお願いします。
○大臣政務官(藤田一枝君) 委員の方から今御指摘をいただきました点、しっかり受け止めさせていただきたいと思いますが、現在、福島県が実施する二十四年産米の検査については、先ほど来御答弁もございましたけれども、福島県と農林水産省の間で県の管理の下で検査を行う方向で調整を進めていると承知をしております。 その上で、厚生労働省としては、今後、福島県から提出される原子力災害対策特別措置法に基づく管理計画や検査計画の内容に基づいて、県の管理の下での公的な検査と位置付けるかどうかということを判断してまいりたいと、このように今考えているところでございます。
○紙智子君 最後、もう一問になりますけれども、諫早干拓の問題についてお聞きします。 午前中、福岡議員が質問されていて、私、大体同感しながら聞いていたんですけれども、この事業については、福岡高裁の判決で来年十二月までに開門することが義務付けられているわけです。しかし、これ十二月ぎりぎりに開ければいいということでは決してなくて、さっきもありましたけれども、ノリですとか漁業のサイクルを考えれば、いつまでに何をどうするかということは示す必要があるわけですね。 それで、郡司農水大臣もかつて座長ということでよく習知されているわけですけれども、やっぱり福岡判決の、この裁判に勝利をした側の原告団と前の農水大臣も会われましたけれども、是非、新たに大臣になった今、いち早く原告団と会って直接話合いをしてほしいと思うんですよ。その上で、開門の工程表については官僚任せにせずにできるだけ早く出すべきだと、いつ出されるのかと、この二つのことについてお答え願います。
○国務大臣(郡司彰君) 工程表については、しかるべき時期に出さなければいけない。じゃ、その時期はどうだということになれば、やはりこれまでの私自身の、間を置いたこともございますけれども、関係する方とやはり胸襟を開いて話合いができる関係をまずつくらせていただきたいと思います。その上におきまして、何というんでしょう、お互いが十分に納得まではいかなくても、少なくても認め合うような中で工程表を出せるように努力をしていきたい、そのように思っているところでございます。 それから、誰に会う会わないということについて特別のことを考えているわけではございません。ただやはり、先ほど言いましたように、痛みを被る方ができるだけ多く、私は早く多く会うべきだろうというふうに思っておりまして、そのような判断だけを持ちながらいろいろな方とお話を伺いたい、そのように思っているところでございます。
○紙智子君 痛みを被る方が……
○委員長(小川勝也君) 時間超過しております。
○紙智子君 というふうにおっしゃいましたけれども、これ、勝訴した側の権利者は……
○委員長(小川勝也君) 時間超過しております。
○紙智子君 干拓事業でのしわ寄せで被害者なわけですから、そこは逆にならないようによろしくお願いします。 終わります。
○委員長(小川勝也君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(小川勝也君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 競馬法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、農林水産省生産局長今井敏君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小川勝也君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(小川勝也君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 競馬法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、日本中央競馬会理事長土川健之君を参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小川勝也君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(小川勝也君) 競馬法の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。郡司農林水産大臣。
○国務大臣(郡司彰君) 競馬法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。 我が国の競馬は、近年の景気の低迷、趣味や娯楽の多様化等に伴い売上げが継続して減少しており、競馬主催者の多くは事業収支が厳しい状況にあります。特に、地域の活性化に重要な役割を果たしている地方競馬については、平成三年度のピーク時に比べ売上げが約三分の一の水準にまで減少するなど、大変厳しい状況となっております。さらに、平成二十三年度は、東日本大震災の影響もあり、売上げが大きく減少しているところもございます。 競馬をめぐるこのような状況に鑑み、競馬の振興を図るため、競馬主催者からの要望を踏まえ、地方競馬主催者に対する必要な支援の延長の措置を講ずるとともに、払戻金の算出方法を改めることとし、この法律案を提出した次第であります。 次に、この法律案の主要な内容につきまして御説明申し上げます。 第一に、地方競馬主催者に対する必要な支援の延長についてであります。地方競馬全国協会が地方競馬の活性化や競走馬の生産振興のために行う補助業務に必要な資金を確保するため、日本中央競馬会から資金を交付する措置等の期限を五年間延長することとしております。また、競馬の事業の収支が著しく不均衡な状況にある地方競馬主催者に対し、競馬場の改修等の収支改善措置に要した費用に充てるため、当該主催者が地方競馬全国協会に交付した金額の一部を還付する措置の期限を五年間延長することとしております。 第二に、払戻金の算出方法の改正であります。払戻金を、勝馬投票法の種類ごとに、売得金に百分の七十以上の一定の範囲内で競馬主催者が定める率を乗じて得た金額を的中した勝馬投票券に按分した金額とすることとしております。 以上がこの法律案の提案の理由及び主要な内容であります。 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(小川勝也君) 以上で本案の趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○徳永エリ君 民主党の徳永エリでございます。 まずは、郡司大臣、御就任おめでとうございます。 私たちTPPを慎重に考える立場の議員、そして先ほど紙委員からもありましたが、オール北海道にとって郡司大臣は希望の光であります。よろしくお願い申し上げます。 さて、それでは質問に入らせていただきます。 競馬関係者の方々と、それから軽種馬生産者の方々が、いつになったら参議院でこの競馬法の改正案、審議に入るのだとずっと心待ちにしておられましたので、今日の日を迎えてほっといたしております。 実は、二月の十二日、JRAさんにお願いをいたしまして、東京競馬場に視察に行ってまいりました。私は二十代のころに、JRAでG1レースがあるときに競馬場で行われるイベントの司会をやっておりまして、二十数年ぶりに競馬場に行ってまいりましたが、施設が立派になっていることに驚きました。 エントランスはホテルのごとく豪華でした。イベントが行われるホールは三階まで吹き抜けです。二百インチのディスプレーがあって、レースや、他の開催競馬場のレースの様子を見ることができるホールがあるんです。レストランは和洋中全てあります。イタリアンレストランはデートができそうなぐらいおしゃれなんです。それから、子供向けの遊園地のような広場もありますし、あとは乗馬体験もできるんです。馬券を買わない家族の方々でも十分に楽しむことができる、まるでアミューズメントパークのようになっていて驚きました。 しかし、そんな中央競馬も売上げは近年減少傾向で、平成二十三年は東日本大震災の影響もありまして二兆二千九百三十六億円、対前年比九四・五%、ピーク時、平成九年、四兆七億のおよそ五七%の水準にまで減少しています。総参加人口というのは横ばいなんですけれども、競馬場へ来場する方が非常に減っているということなんですね。電話投票が過半を占めているという状況です。 この委員会でも皆さんと一緒に岐阜県の笠松競馬場に行きましたけれども、更に地方競馬は厳しい状況にあります。馬券の売上げもどんどん落ちていると聞いています。そんな中、残念なことに、昨年の十二月二十三日、多くのファンに惜しまれながら地方競馬で最も古い歴史を持つ熊本県の荒尾競馬場が廃止されてしまいました。 今、全国には十五主催者、十八場の地方競馬場がありますけれども、その地方競馬場の運営状況が今どうなっているのか、詳しく教えてください。
○大臣政務官(森本哲生君) 委員も十分御存じだと思うんですが、今、平成二十三年度で十五主催者のうち六主催者が何と赤字でございます。ですから、今委員もおっしゃいましたように、三分の一の売上げ、そしてこうした状況、非常に今、荒尾競馬の件も御紹介いただきましたが、極めて厳しい状況にある。そして、東日本大震災によって一割から二割また売上げが更に落ち込んでおるという現実が今の状況でございます。 〔委員長退席、理事中谷智司君着席〕
○徳永エリ君 二〇〇〇年以降、十一の競馬場が廃止されています。平成二十三年度の売上げ、今三分の一とおっしゃいましたけれども、九千八百六十二億円の今は三四%の水準にまで激減しています。つい先日、私の地元、北海道でも二十三年度の道の地方競馬特別会計決算で二億四千三十六万円の赤字という報告がありました。 しかし、この厳しい状況の中でも、何としてでもこの地方競馬を存続させていかなければいけない理由、事情というのがあって、これをやはり国民の皆さんにも広く知っていただいて、応援をしていただかなければいけないと思います。その存続させなければならない理由をお話しください。
○大臣政務官(森本哲生君) 中央競馬は、今委員もおっしゃいましたように、私も競馬はどちらかというと賭博性とかそういうイメージを持っておりました。ただ、これは馬を愛する、こよなく愛する方では、限りなく愛したい競馬ということなんですけれども。その中で、安田記念に表彰式だけお邪魔をして、委員のように豪華なところでレストランとかいろんなところを見学というようなことができずに、再度また中央競馬はお邪魔したい、また地方競馬はもちろんでございますが、お邪魔したいというふうに思っておりますが、非常に私は感動、ある面では感動いたしました。 ですから、馬を愛する方々の応援と、スタートを切っていくその雰囲気というものは、やはりこうした日本の大事な文化は残していかなければならないな。これは賭け事と違いまして、まあ今度は私、行った場合は一生懸命賭けたいと思うんですけれども、先般は賭けることは許されなかったのでございますので楽しみもなかったんですけれども、そういうことで、レースを、表彰式だけ終わってすぐこちらの方へ、事情もありましてとんぼ返りをさせていただいたような状況でございます。 私も改めて感じるんですけれども、随分裾野が広いんですよね。例えば、そこで生活をしてみえる方、そして牛のお世話をしてみえる方、そしてまたその牛を……(発言する者あり)ああ、ごめんなさい、松阪牛でございまして、ごめんなさい、すぐに馬が牛に変わっちゃって、おわびを申し上げます、ここは松阪牛ではありませんので。 馬の場合、非常に、あるいは北海道ですと北海道の馬を育てる方々とか、非常に裾野が広いすばらしい私は産業、大事な産業だと思っておりますので、それだけに、こうした地方競馬を含めて中央競馬を更にPRしていくとともに、この事業、少しでも売上げを増やして多くの方々が少しでも生活の支援になっていけば、そのことを思いますときに、非常に大事な産業だというふうに認識させていただいております。
○徳永エリ君 ありがとうございます。 それと、やはり今もお話に少しありましたけれども、雇用の問題が大きいんですね。一競馬場で千人ぐらいの雇用があるというふうに言われておりますけれども、やはり地域経済を支えるためには競馬場の存続が必要です。さらに、競馬場だけではなくて周辺の商店街とか飲食店、駐車場の運営、交通機関への影響、さらには、多くの人たちが競馬場がなくなることによって土地を離れ、自治体の人口減少、それから税収入の低下ということにもつながりかねないんです。地方財政への寄与という観点から、何としてでもこの地方競馬を、存在意義を高めていかなければならない。 また、私の地元北海道は、日本の馬産や、それから競馬に対する役割、北海道競馬やほかの地方競馬の下支えによって成り立っている地域であります。地方財政問題だけではないんですね。北海道競馬を廃止するようなことになれば、馬産地への影響が心配されますし、それから、他の競馬場への影響も大きく、日本の競馬全体の衰退にもつながりかねないということになります。 北海道は日本最大の馬産地で、日本で生産される軽種馬のうちの九五%を占めていまして、そのうちの八〇%が競走馬になります。さらに、そのうち三五%が中央競馬に、そして六五%が地方競馬に登録されています。 多くのスターホースも北海道から輩出されています。例えば、平成の三強と言われているオグリキャップ、イナリワン、それからスーパークリーク、かつてはトウショウボーイ、テンポイント、ハイセイコーという皆さん御存じの馬も日高生まれであります。 さらに、最近は、ドキュメンタリーや、あと映画やドラマの題材にもなっておりますばんえい競馬。これ、北海道遺産にもなっているんです。世界で唯一の引き馬競走なんです。一トンを超える大きな馬が、おもりを乗せた馬そりを引いて、直線コースで力とスピードを競うこのレース、歴史的にも文化的にも是非引き継いでいかなければいけないというふうに思っていますが。 今回の競馬法の改正では、地方競馬活性化事業、それから競走馬生産振興事業による支援を五年間延長することになりますが、これまでの支援措置によってどんな事業や取組が行われていたのか、そして、また今回の改正によってどんなことが期待されるのか、教えてください。
○大臣政務官(森本哲生君) ばんえい競馬のこの迫力のあるすばらしい北海道の遺産というんでしょうか、北海道の馬文化という、一つであるという、特に次の時代に引き継いでいかなければならない大切なものだというふうに認識をさせていただいております。 これから、畜産振興補助事業では、農用馬の改良増殖や、畜産の経営技術指導等に係る事業に毎年六億円規模の支援を実施をさせていただいておるところであります。ばんえい競馬に用いられる馬種である農用馬の改良増殖につきましては約二億円を充当させていただいておるということでございますので、改良増殖にやはり引き続き努力していくことが大事。 今回のこの支援につきましては、五年間延長ということもありますが、ばんえい競馬だけでなしに、ほかの、もう少し主催者側が自分たちで考えて、そして利益を少しでも生んでいく、そして合理化をしていくというような、そうしたことをやりやすくなるような法律、取決めもこの中に入っておりますので、そうしたところを駆使して競馬を盛り上げていただきたい。そのために、この伝統的な遺産としてのばんえい競馬にも支援を積極的にやらせていただきたいというふうに考えております。
○徳永エリ君 ありがとうございます。 今、北海道、大変いい季節でありますし、ばんえい競馬、ナイターもやっておりますので、是非一度見に来ていただければと思います。よろしくお願いいたします。 次に、軽種馬の輸出について伺います。 軽種馬輸出は、韓国を中心に年間百頭ぐらいで推移してきたんですけれども、二十一年に大きく変わりました。中国向けの輸出が大きく伸展したんですね。吉林省などに約八十頭が輸出されました。北海道の馬産地でもこの中国への輸出は大きく期待をしているところなんです。中国国内でサラブレッド需要が拡大している理由というのと、それと対中国輸出を推進する農林水産省の現在の取組について伺います。
○副大臣(岩本司君) お答えいたします。 中国では、現在、賭博が禁止をされておりますけれども、都市部の富裕層における娯楽としての乗馬や、馬券発売を伴わない馬術競技の一つとしての速度競馬が実施されております。中国国内の馬関係者においては、競馬場の建設やサラブレッドの輸入繁殖を始める動きが本格化しているところであります。 日本からも、日本産馬の海外競走での活躍を背景にいたしまして、平成二十二年度に初めて中国人実業家の購買による輸出が実現をいたしております。本年五月までに百四十頭が輸出されているところであります。 〔理事中谷智司君退席、委員長着席〕 一方、日本国内では、競走馬需要が縮小傾向にある中で生産者の海外輸出に取り組もうとする意欲が高まりまして、生産者団体等において市場開拓のためのプロモーション活動や競り市場への誘致による輸出拡大に取り組んでいるところであります。特に、中国に対しましては、競走馬の輸出だけではなく、日本の競馬システムの輸出にも力を入れているところであります。
○徳永エリ君 ありがとうございます。 どうしてこの馬産地生産者が中国の輸出に一生懸命なのかといいますと、昨年、新ひだかで行われました一歳馬の競りの平均落札価格は三百九十万円で、十年前の六百四十万円から大きく値を下げているんです。一歳馬一頭を競りに出すまでに生産費は平均六百万掛かるんです。種付け料だけでも二百万掛かるんですね。赤字分は実は生産者が穴埋めしているというのが実情なんです。非常に悲しいことなんですが、この一月、北海道で、この生産者の方々が非常に厳しい状況にあるということで、家族内でトラブルがありまして殺人事件に発展したということもありました。もう、とにかく中国の富裕層に馬産地に足を運んでもらって何とか輸出を増やしたいと、馬産地でも様々な取組が検討されるところです。 そして、今、岩本副大臣からもお話がありましたけれども、日本では宅地開発から分譲住宅と公園整備がセットになりますけれども、中国では公園整備の代わりに競馬場となるそうなんです。中国の湖北省の省都、武漢に造られた競馬場は、一周千六百二十メートルのダートコースで、約三万人収容の三つから成るスタンド、それから約五百馬房ある厩舎、パドックも屋根で覆われていまして、現在は勝馬投票券の販売を伴う競走は禁じられているので販売機はありませんけれども、いつでも販売できるようにスペースは確保されています。私も写真で見ましたけれども、すばらしい競馬場なんですね。 商業競馬が認可されると、この馬産業というのは非常に大きなマーケットになるということが期待されます。しかし、これを狙っているのは日本だけではないんです。フランス、ロシア、イギリス、他の国も狙っておりまして、競争の激化も予想されますが、日本としてはこの他の国に負けないプロモーションをどのように展開していこうとお考えになっておられるのか、お聞かせください。
○国務大臣(郡司彰君) 今御指摘がありましたように、大変国内の競馬の取り巻く環境、需給というものは小さくなってきている。その中で、大きな望みを懸ける分野としてこの中国への輸出というものを考えていらっしゃる方がいらっしゃるということは認識をしております。 これまでも、例えば生産者団体、競り市場の主催者等において競り日程等の情報の提供でありますとか、あるいはまた中国の富裕層の方々を御招待をしてというようなこともやってきたというふうに聞いております。 先ほど副大臣が言ったように、日本のやはり技術というか、システムで競馬場のノウハウ全体を売り込んでいく、こういうことともセットにしてやっていくということが重要なのかなというふうに思っております。 いずれにしても大変厳しい競争で、今のところまだ日本が優位に立って輸出をしているという状況になっているわけではありません。こういうようなことでございますから、引き続き競り市のPRその他招待などを継続をすると同時に、日本の馬の、何というんでしょう、競走しているところ、こういうものを相手方に見せていったり、そういうようなことも考えていきたいなというふうに思っています。そのための支援をするために、今回の競走馬生産振興等事業、あるいは馬産地再活性化緊急対策事業、こういうものをフルに活用して行っていきたい、そのように考えているところでございます。
○徳永エリ君 例えば地元では、中国の方に競りに来ていただいても泊まっていただくホテルがないですとか、それから、ほかに娯楽何か求めても結構遠くて、馬を見ることしかできないとか、中国の方というのはいろんなことをしたいそうで、なかなかその地元に来ていただくというのもハードルが高いようでございますので、その辺も併せてしっかり取り組んでいただきたいと思います。 それから、検疫に時間が掛かる等の問題も、解決のために中国に要請に行かれていることも聞いておりますが、いずれにせよ、可能性は最大限に生かして日本の馬産地、そして競馬を守っていかなければなりませんので、全力での取組をお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○青木一彦君 自民党の青木一彦でございます。 質問の前に、郡司大臣、この度の農林水産大臣御就任、誠におめでとうございます。先ほどもお話が出ておりましたが、農林水産業は、TPPを含め国内外の過渡期だと私は考えております。大臣のこれからのかじ取り、大いに期待をいたしております。どうかよろしくお願いいたします。 それでは、質問に入ります。 今回は、競馬法の改正が議題となっております。まず初めに、今回の競馬法の改正に当たり、競馬界全体にどのような効果が見込まれると考えていらっしゃるんでしょうか、お尋ねいたします。
○国務大臣(郡司彰君) 先ほど、主要な政策、中身ということでお話をさせていただきましたけれども、繰り返しになるかもしれませんが、一つは地方競馬の支援措置が延長されるということで、地方競馬そのものの経営状態を何がしかサポートできるということがあることだというふうに思っております。 それから、二つ目でありますけれども、払戻し率を一定の範囲内でありますけれども主催者が設定をすることができるようになる、つまり、ファンにとって面白みが増えるようなことを取り組めるのではないかなというふうに思っております。 また、いずれにしましても、こうした改正をすることによりまして、一定程度主催者の活力が出てくる、さらには、楽しみがファンにとっても増える、こういうような効果を期待してのことでございます。
○青木一彦君 まず、競馬界全体のお話からさせていただきます。 先ほど、徳永先生の方からもお話がありました。中央競馬も地方競馬も、数字省きます、どんどんピーク時から下がっております。中央競馬六割、そして地方競馬が約三割近くまで減少しております。そして、ほかの公営ギャンブル全部見てみまして、これ全部が減少し続けているんですよ。 この売上げ減少に対し、どのようなお考えをお持ちなのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○大臣政務官(森本哲生君) バブル景気とかこの不況の関係は非常に、景気低迷というのは非常に大きいというふうに認識をさせていただいております。 今、もう数字は前段で議論されておりますので申し上げないということで言われましたですけれども、確かに今、地方をどう救っていくかということも大事な課題でございますので、この地方につきましては、法改正から少し止まっておりますが、それまでに随分地方は撤退された、その現実は非常に厳しいものがあるわけでございまして、今、ですから私どもの、このJRAからの支援の仕組みというものをどうしていくかということがまず一つでございますし、二つ目は、地方競馬全国協会に交付する交付金の還付制度やこの支払猶予制度でもって今何とかしのいでおるというようなことが現実でございますので、今前段で申し上げましたこの支援措置によって、この支援措置よりも法改正でありますけれども、約六年間撤退する主催者がなく、一定のこの法改正は成果が上がったということでございますので、今回更にそこのところを充実させたいということでございます。
○青木一彦君 おっしゃるとおり、今回の法改正、地方競馬をいかに売上げを増やすかという支援措置だというふうに考えておりますが、それにしても、まあ一定の効果は、何年間かやめられる主催者出なかったということで一定の効果はあったというふうに今お答えされましたが、これは、それこそ一番古い荒尾競馬場が廃止となって、今、地方競馬場、十五になりました。 このうち、単年度の収支見ますと、二十二年度でいいますと、黒字の主催者は四つしかないんですよ。十一が赤字、そして累積負債全部含めまして、岩手県の競馬組合三百三十億、北海道二百四十二億、累積赤字抱えているところが七主催者あります。そして、この累積全部で負債が六百五十億近くに上っております。そして、累積のないところ、この年、利益が出ているところは十一しかありませんので、当然のことながら地方自治体が赤字を補填していると、これが実態なんですよ。 この現状を今どのようにお考えなのか、お尋ねいたしたいと思います。
○大臣政務官(森本哲生君) 確かに、委員のおっしゃるように、撤退はしておらなくても非常に厳しい現実があるということは事実でございます。ですから、そこのところを、今、単年度収支赤字でも主催者は六主催者ということになりますので、ここのところは非常に厳しいと言えます。 こうした状況を踏まえて、今、重なりますが、地方競馬の支援措置の延長と、この一定の範囲で主催者が払戻し率を設定できるようにするというような、そして中央と地方との交流というものをもう少し進めていくということが人気につながるのではないかということでございますので、そうした面も含めてあらゆるアイデアを出していかなければならないと考えております。
○青木一彦君 そこで、今、公営ギャンブル全体の本当にパイが少なくなっております。本来、地方競馬の存在の意義というものもやはりここで議論していかなきゃいけないんじゃないか、私はもうそういう時期にそろそろ来ているんじゃないかなと。 今回、こうやって延長して地方競馬にJRAの方からお金入れる、いろんなことに使えるようにするという仕組みですけども、それで、今の現行の競馬法、この中で、公益貢献をしたり地方財政に貢献することで刑法の特例というものが特別に認められているわけなんですよ。そういった観点から、赤字になって財政貢献できない、そういうところが増えているわけですよね。 現行法上、これは本当に妥当だというふうに考えられますか、お尋ねいたします。
○国務大臣(郡司彰君) 難しい質問でございます。 これ、刑法の特例で、こうしたいろんな省庁かかわる公営競技というものがありますけれども、このときに、競馬法も同じでありますけれども、行く行く右肩上がりがなくなって赤字に転落をするというところを予想をして作られてはおりませんでした。したがいまして、このようになったときに、例えば普通の企業でありますれば積立てをしていくとか、いろんなところの措置というものがなかったということが一方ではあります。 ですから、その辺のところについては、当事者だけではなくて、制度設計の段階でそこまで世の中の移り変わりというものを見通せなかったということがあるかと思います。しかし、今現在のところの、区切ってしまえば、おっしゃるようなところがありますけれども、これまでの戦後の長い間のところで、それぞれの自治体に対して多大な貢献をしてきたということも一つ忘れるわけにはいかないであろうというふうに思っております。 しかも、直接的なことで幾つか述べれば、今その存続をしている公益的なものだけではなくて、地域の雇用を生み出しているとか、それから経済への地域的な貢献をしているとか、それから馬を見たことのない人が実際にそれを見るような機会をするとか、それから、もういろんな意味で、馬の生産にもかかわるというような副次的なものもございます。 公益的なものということになれば、先ほど言いましたようなこれまでのことだけではなくて、今現在も交付金というものが支払われておりまして、このことについては公益性を保っているというふうにも思っております。 また、先代の青木先生、大変に大好きでございまして、私などもそうでありますけれども、多分、人によっては多大なストレスを解消するような役割も担っていたのかなというふうにも考えているところでございます。
○青木一彦君 おっしゃるとおりだと思います。 例えば、戦後の復興期に地方財政に地方競馬がかなり寄与した、これはもう間違いない事実です。そして、今もある程度地元の雇用を支えていらっしゃいます。いろんな公益性あるのを私も重々承知はいたしております。 しかし、本当に長年ずっと赤字で苦しんでいる、例えば地方自治体がその分赤字を補填している、そういうところもあるんですよ。しかし、やめるにやめれないというところも僕は実際問題あると思うんです、これは本音で言いますけれどもね。 それで、撤退するときに、いろんな意味で地域経済に与える影響もいろいろあります。その撤退を決断したときにいろんな工夫をしていかなきゃいけないと思うんです。その中で、国として撤退の何か支援策はあるのかどうなのか、お尋ねいたします。
○大臣政務官(森本哲生君) 今、青木委員も地方競馬のこうした、徳永委員もおっしゃいましたが、調教師とか騎手とか、いろんな幅の中で本当に大事な雇用の場であるということも合わせて、私どもは、今、回答に入りますが、余り特別にこちらからお金を用意して出すということはありません。 ただ、今前段で申し上げた交付金の交付を、これを猶予された場合に、その猶予された交付金を撤退に伴い必要となる経費に充てることができるというのが唯一の支援策でございまして、そこの猶予した、それなら何とかたくさん猶予しておいてもろうた方がいいやないかという議論にもなるんですけれども、そこのところはシビアにきっちりとルールを作ってやっておりますので私自身は間違いがないと思うんですが、そうした撤退する主催者への支援としてはそこが一番金額的には大きいということでございますので紹介させていただきます。
○青木一彦君 交付金のその猶予、免除ですよね。これからも、もっとほかに国として何かできるんではないかと。私はあると思いますので、またこれは引き続き議論をしてまいりたいと思います。 そして、現在、JRAの売上げのうち一割を、そして余剰金の半分を国庫に入れると。これ、日本中央競馬法第二十七条で定めております。そして、その使い道は、三十六条によって、総額の四分の三を畜産振興等に、おおむね四分の一を社会福祉事業に充てる、そのようにうたわれております。 そして、この条文を見ました。畜産振興等と書いてあるんですよね。等と書いてあるということは、四分の三の売上げのうち、畜産振興以外の予算に使ってよいと読めなくもないんですが、この辺をどう考えられるのか、農林水産省にお伺いいたします。
○政府参考人(今井敏君) お答えいたします。 JRAの国庫納付金につきましては、先生御指摘のとおり、中央競馬会法によりまして、おおむね四分の三を畜産振興事業等に、おおむね四分の一を社会福祉事業の振興に充てることとされております。 この畜産振興事業等の等にどのようなものが含まれるかということにつきましては、これも法律に規定がございまして、農村地域における良好な生活環境を確保するための施設の整備ですとか、農林畜水産業に関する研究開発に係る試験研究、そういったもので畜産の振興に資すると認められるものということとされております。 そうしたことから、この規定に照らしますと、地方競馬への補填など、競馬への直接支援というのはなかなかこの規定の中では読み切れませんので、そういうことで、現在、直接国費による支援ではなくてJRAの財源等で支援しているところでございまして、今回その措置の延長というのを法案に盛り込んだところでございます。 ただ、一方で、競馬の振興に関係して申し上げますと、馬産地の生産振興というのも競馬の振興と大きく関係しますけれども、これにつきましては、畜産振興事業に含まれますので、現在におきましても国費による馬産地再活性化緊急対策事業等により支援をしているという枠組みになっておりまして、国といたしましては、こういった枠組みによりまして競馬の振興に関し最大限の支援をしていきたいというふうに考えております。
○青木一彦君 これ、例えば先ほど言いました一割ですよね。これ、ピーク時、約四千億国庫に入れています。昨年度、これは、売上げ減った中で、それでも約二千三百億を国の方に入れております。これ、かなりの金額なんですよ。びっくりするぐらいの金額です。そして、JRAさんが出た利益のうち半分を入れるということになっております。これ、ピーク時、約七百億近く入れているんですよ。 だから、これだけのお金を国庫の中に納めている、何かもうちょっと競馬振興のために使ってもいいんじゃないかと思うのは私だけではないと思います。そこら辺、工夫して、今、馬産地の皆さん、それこそ大変な思いしていらっしゃいますよ。何か工夫すればほかに使えるんじゃないかなと、私、そのように考えておりますので、どうか、いろんな考え方あると思いますが、その辺ひとつ御考慮のほど、よろしくお願いいたします。 そして、最終的に競馬振興を図っていかなければなりません。競馬は、それこそ競馬を楽しむファン層、私もです、そして主催者、競馬馬をつくる馬産地の生産家、こういうふうに分かれます。この三つがうまくやはり循環しなきゃ競馬界全体が発展しないというふうに思っておりますが、最終的には、やっぱり魅力ある競馬界にするためにも強い馬をつくっていかなきゃいけません。いわゆるスターホースですよね。どんなスポーツ業界、やはりスターが育たなければ、みんな見てもらえませんよ。 そういった意味では、現在、軽種馬生産農家は二極分化しています。勝ち組、負け組、そういうふうに分かれて、零細な農家が増えています。そして廃業、倒産、そういうふうに追い込まれているというふうに伺っておりますが、今の現状とそれに対する対策をお答えいただきたいと思います。
○大臣政務官(森本哲生君) 委員御指摘のとおり、確かに八割がもう十頭以下の経営でございますので、あと軽種馬生産の約一割が大規模ということでございますので、本当に数えるほどの戸数でございます。ですから、ここのところ、やはり小さな農家でも特色のある馬づくりを工夫しなければいけないということもありますが、全体的には、やはり馬産地の再活性化緊急対策事業、こうしたところで、経営の共同化、複合化ということも含めて、機械等のリース、支援で経営基盤もしっかりと支えていくということも大事だというふうに考えております。 特に競走馬の生産については、今、種付け代だけでもすごい金額が要るんだというお話も伺いましたので、そうしたことも含めて、これから軽種馬生産農家が、多様な競走馬ということで提起しておるんですけれども、その生産に取り組めるように努めてまいりたいと考えております。
○青木一彦君 先ほど徳永委員の方からも質問の中で出ましたが、やはり生産地のためにも馬の値段高くしなきゃいけないですよ。ただし、これも需要と供給のバランスですよ。当然のことながら、欲しい人がいなければ馬の値段は上がりません。そういった意味では、やはり国際化というものも考えていかなければならない。 徳永委員がおっしゃったように、やはり中国。中国がこれから、今、一応賭博は禁止されておりますが、先ほどの話を聞いても、これいつ解禁になってもおかしくない、そういう状況です。 その中で、今、日本の検疫システムだけじゃなくて、国際的に競走馬の検疫システム、これかなりばらばらなんですよ。統一、全然ありません。中国を一つ例に置きますと、中国の場合は、まず、日本から出す場合ですよ、輸出する場合、隔離検査で三十日、輸出検査で三十日、そして中国側で四十五日、これを合計すると百五日掛かります。競走馬を中国に持っていっても、百五日しないと競走馬を走らせることができないんですよ。 こういった、極めてこういう長いところ、長い検疫のシステム、中国へ出す際は、その辺、中国に対して何か働きかけでもしていらっしゃるのかどうなのか、お伺いいたしたいと思います。
○副大臣(岩本司君) お答えをいたします。 WTO衛生植物検疫措置に関する協定におきましては、科学的根拠に基づきまして動植物検疫措置を実施する権利が各国において認められておりまして、馬を含め動物検疫の条件につきましては国際的に統一されていないところであります。 このため、農林水産省といたしましても、二国間での個別の協議により検疫期間等の条件を定めているところであります。 特に、我が国から中国に輸出する馬に関する検疫期間等の輸出条件の見直しにつきましては、輸出者からの要望を踏まえまして、昨年の九月以降、両国間で協議を行っているところでございますけれども、中国側からは見直しは困難との感触ではあるものの、今後とも引き続き中国側に対しまして粘り強く要請してまいりたいと思っております。
○青木一彦君 そこで、例えば、当然のことながら検疫制度も国ごとにばらばらである、そして各国、主権国家ですので、検疫体制違うのはこれは当たり前のことです。 しかし、ここは競走馬なんですよ、競走馬。競走馬を持ち込むわけですから、まあそれなりに検疫受ければ、それなりにですよ、先ほどの中国の場合だと百五日掛かります。それなりに検疫受ければあとは競馬場で走るわけですよ、そして戻すわけですから、そういうものに対しては、今、日本の売上げ、世界で一番ですよ、競馬界の売上げは。減ったといっても一番。そして、インフラ。いろんな競馬場のインフラ含めまして、先ほども話が出ましたが、ホテルのようだとか、イタリア料理屋さんがあるとか、競馬場にですね、そういったインフラ整備でも日本は世界一だと私は確信をいたしております。 そういった中で、この競走馬の検疫システムというのを日本がリードしながらつくっていっても私はいいんじゃないかと。それが競馬界の発展につながるというふうに考えておりますが、その辺をどのようにお考えなのか、お伺いいたします。
○副大臣(岩本司君) 先生御指摘のように、競走馬需要が縮小傾向にある中で、今後、日本から海外に競走馬や競馬システムの輸出を図ることは重要な課題であると認識をいたしております。 こうした観点から、生産者団体等において競り市場への誘致活動による競走馬の輸出拡大の取組のほか、馬のスターティングシステムや投票システム等を含めた日本の競馬システムの輸出を目指し、中国国内での展覧会や商談会等への出展が民間主導で進められているところであります。六月十二日にも北京でシンポジウムが行われております。 今後、競走馬を生産する他国との競争の中で日本産馬の輸出等を拡大していくために、農林水産省といたしましても、今回の競走馬生産振興事業への支援措置の延長や、馬産地再活性化緊急対策事業を通じまして、これらの取組を全力的に支援していく考えであります。
○青木一彦君 今、中国の話出ておりますが、中国だけでなく、これからいろんな意味で途上国で競馬が広まると、私はそのように考えておりますが。 そこで、先ほど言いましたが、日本の競馬インフラは世界一です。これは間違いなく世界一だと思います。そして、国内のやはりパイが減っている中で、これインフラ含めて、競走馬も含めて、これから海外戦略というものもしっかり農水省の方で、私、練っていただきたいというふうに考えておりますが、この辺のことを最後に大臣にお伺いいたしまして、質問を終えたいと思います。
○国務大臣(郡司彰君) いろいろ言われている日本の農林水産業ですけれども、実は世界に打って出ればシステムとして相当競争力があるというものはたくさんあるんだろうと思っています。例えば水利の問題、土地利用の関係も、私はあのシステムを世界中、アフリカや何かでいったらば生産力大変に上がるぞというようなものだというふうに思っています。 今の競馬のシステムも、まさにそのような形だろうというふうに思っておりまして、私ども単体の売り込みではなくて、国がやっぱり表に立って、しかし、先ほど来からの御議論がありましたから、きちんと手順を踏んで、これからしっかりできるように取り組んでまいりたい、そのように思っております。
○青木一彦君 ありがとうございました。
○長谷川岳君 自由民主党の長谷川岳です。 今日は、競馬法の改正について伺いたいと思いますが、大臣、まず、質問通告ありませんが、競馬はお好きでしょうか。
○国務大臣(郡司彰君) 実は、余り直接賭けてということは今までないんであります。 ただ、正直言って、馬はやっぱり芸術品だなというように、大変美しいという感じをしておりますし、例えばあの「シービスケット」なんという映画が何年か前にありましたけれども、画面の中で見ていても、本当に馬というのは人間がつくった芸術品だなというようなことで、馬そのものを美しいというか尊敬しております。
○長谷川岳君 是非、競馬場にも足を運んでいただきたいというふうに思います。 もう重複する質問もありますので少し数字は飛ばしますが、今回の改正では、馬券の払戻し率の下限を七〇%とし、上限については農林水産大臣が定めるとされておりますが、馬券を買った人たちは、魅力ある競馬の観点からすると、払戻し率の上限が高い方がよいに決まっている。払戻し率の幅が広いほど工夫ができ、面白い競馬が可能と考えられますが、払戻し率の上限設定について大臣のお考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(郡司彰君) 一応、決まりの中で農林水産大臣が定めることができると、こういうようなことになっているわけであります。 しかし、そうはいいましても、いろいろ関係をする同じような公的競技もあります。そういうものを見ながら決めるということになりますが、何よりも楽しめるような要素が増える、それから、ファンが楽しむと同時に主催者の側にも寄与するような、そういうところの判断をこれからしていきたい、そのように思っているところでございます。
○長谷川岳君 今日はJRAの土川理事長にもお越しをいただいておりますが、伺いたいと思います。 競馬主催者として、払戻し率に幅ができることによってより魅力ある競馬を開催することが可能となりますが、これから具体的にどのように魅力ある競馬にしていこうと考えているのかを伺いたいと思います。
○参考人(土川健之君) 現在、中央競馬の払戻し率については、競馬法の計算式によりまして単勝式、複勝式は約八〇%、そのほかの投票法では約七五%となっております。 これに加えまして、最近では、単勝式、複勝式では払戻金が売上げの総額を超えない場合には百円元返しに十円プラスするというプラス10という新しい施策を実施しているわけで、単勝式、複勝式のシェアの拡大が最近非常に多くなってまいりました。昨年ですと、全体の一一・七%まで伸びたわけでございます。 今後、勝馬投票法ごとに払戻し率を設定することが可能となれば、お客様にとって馬券の購入時に当たりやすさと払戻し率を比較考量してといいますか、ハイリスク・ハイリターンを取るのか、それとも当たりやすい馬券で払戻しがいい方を取るのかというような式別で選択できるということを考えております。そうなりますと、馬券という商品の魅力は高まるものと考えておりまして、ひいては地方競馬の売上げにも良い結果を及ぼすことと期待をしているところでございます。 競馬会といたしましては、今後、お客様の購買動向、あるいはこれまで実施してまいりました払戻金への上乗せ施策の検証、あるいは海外でも払戻し率の事例がございますので、研究等を行いつつ、勝馬投票法ごとの効果的な払戻し率の設定について検討していく考えでございます。 さらに、競馬の魅力向上という点では、払戻し率の工夫のほかに、やはり競馬本来のエキサイティングなレース、充実した競馬番組の提供を引き続き取り組んでまいりたいと、そのように考えております。
○長谷川岳君 私、先ほど競馬歴約四十年の方とお昼を一緒にしておりまして、近年のファン離れの要因を率直に伺いました。 そうしたら、人気競走馬をやっぱり早く引退させてしまうと。で、種付けの馬にしてしまうことがやっぱり挙げられました。これはやっぱり、どこまでこの馬が強くなるんだろうかとみんな期待をしていると。ところが、ディープインパクト、これは引退になりました。それから、十五歳まで地方交流レースに出たミスタートウジンという馬がいたそうですが、あるいは地方競走馬でいう十三歳まで走ったハシクランツという馬もいたそうです。こういった名馬は、存在だけで、勝ち負けにかかわらず馬券を買う、投票をするという馬がいて、言わばおっちゃんの星とその方は言っていましたが、Jリーグ、サッカー界でいうと、やはり名馬、あるいはサッカー界の存在でいうとカズのような存在がやっぱりいるべきじゃないかということを言っておりましたが。 これは質問通告ないんですが、理事長、どう思われますか。
○参考人(土川健之君) 競馬会としては、やはりファンが望んでいる馬が残っていただくのは非常に有り難いことなんです。ただ、やはり競走馬ですので、アスリートになりますと故障が出たりなんかする場合と、やはりいい馬は種馬になったり肌馬になったりするわけで、経済的な要件と、いわゆるファンとのジレンマがあるわけですけれども、最近ではやはり調教法がいろいろ変わってまいりましたので、先ほどおっしゃったトウジンとか、そこら辺の馬のことは私も知っていますけれども、アラフォーじゃないですけれども、そういう馬も今活躍しておりますので、是非、馬主さんの方もそういう馬も残していただきたいなと、そのように思います。
○長谷川岳君 是非、経済性を超えるような、やっぱり存在ある馬を支援していただくようにお願いをしたいというふうに思います。 それで、次に、インターネットでの馬券購入が近年急速に増加しておりますが、これは、今後インターネット販売がより効率、効果的に行われることが競馬の発展に不可欠であるというふうに考えています。中央競馬会においては独自のシステムを構築してインターネットの販売を実施しておりますが、しかし、地方競馬は、私も笠松競馬場、多くの皆さんとお邪魔をさせていただきましたが、地方競馬では独自のシステムを構築して販売している主催者は南関東のみでありまして、他の地方競馬主催者は民間に委託している現状があります。 これ、どういうことかというと、民間に委託した場合は手数料、売上げの一二・五%ですかね、これを高い手数料を掛ける、払うという実態がありまして、インターネットで売るというのは、本来ならば収支を上げていく、利益を上げていくということがインターネット販売の目的なんですが、一向にこの収支改善につながっていないんじゃないか。 やはり今後の地方競馬のインターネットの馬券販売をより効率よく考えていかなければなりませんけれども、どのようにお考えかを伺いたいと思います。
○副大臣(岩本司君) お答えをいたします。 電話・インターネット投票による馬券の販売は、中央競馬で五九%、地方競馬で三二%まで拡大をいたしております。競馬主催者がインターネットによる馬券発売を実施するためには、システムを自ら構築するか他社のシステムを利用する必要があり、手数料は、自ら構築していれば低いですけれども、先生御指摘のように、そうでなければ高い状況であります。 手数料は当事者間の価格交渉で決定されますけれども、今後、主催者同士の連携によりまして効率的なインターネット投票の方法を実施していくよう、農林水産省といたしましても助言をしてまいります。
○長谷川岳君 土川理事長、もう一つ質問させていただきますが、近くに馬券売場もない、それからインターネットで馬券を購入できない方々にとって、利便性についてはどのように対策を講じているのかということを少し伺いたいと思います。
○参考人(土川健之君) 今競馬会が持っている施設というのは、御存じのように、競馬場が十か所、それとウインズといいますか、場外発売所が四十七か所あるわけでございます。 そういう中で、いわゆる競馬を実際に見た方からインターネットに入る場合が多いわけですね。そうすると、インターネットが今のように普及してきますと、やはりそういうきっかけがないと、なかなかインターネットだけではという世界になります。 そうしますと、やはり、今現在、地方の競馬場あるいは地方の八十何か所のウインズがあるわけですけれども、そういうものをまず活用させていただきながら、地元の今まで競馬ファンになじみの薄かった方が買える形でインターネットの普及は出てくるものと、そのように思っております。
○長谷川岳君 もう一つ伺いますけれども、採算性が思わしくない場外の馬券売場への対策をどのように行っているか、これも伺いたいと思います。
○参考人(土川健之君) 先ほど来、皆さんからいろんな御意見がありますように、売上げやはり漸減といいますか、残念ながら歯止めが掛かっていない状況でございます。今年は別でございますので、今年のことはさておきまして、そうしますと、今の発売をどうするかという話になってきますと、どうしても今おっしゃった内容の、ちょっと待ってくださいね。(発言する者あり)分かりました、はい、分かりました。 どういうことかといいますと、やはり間尺に合った競馬、馬券売場を造っていかにゃいかぬと、そのように思うわけです。今までは大規模といいますか、大勢のファンが来て、高いビルディングの中に入っていただくというようなことでやっておりましたけれども、そうなりますと、当然賃料で、私ところは場外を借りているわけですね、その分の利益が上がらないと、そうするとやはり賃料の交渉をしなきゃいかぬですし、今まで造っている施設を全部使うんじゃなくて、効率的に使っていかにゃいかぬと、そういうふうに思っております。
○長谷川岳君 競馬の運営には直接、間接に多くの人がかかわっている。先ほどの各先生もおっしゃられましたけれども、特に地方競馬の活性化は地域経済にとって非常に重要でありますが、今回の改正案が成立した場合、地方競馬に対してどのような支援を行っていくのかを伺いたいと思います。
○副大臣(岩本司君) お答えをいたします。 競馬は、景気の低迷や娯楽多様化、人口の減少などにより売上げが継続して減少し、今後も基本的な動向は継続するものと想定をいたしております。今後、地方競馬の売上げを大幅に伸ばすことは困難な面もございますけれども、中央競馬と地方競馬の馬券の相互発売など、中央、地方の連携の強化、また女性や家族連れが、また観光客も参加しやすい環境の整備。私も先日府中の東京競馬場に行ってまいりましたけれども、小さい子馬、ポニーという、それに子供たちが乗れるような、そういう整備もしているんですけれども、やっぱり地方競馬もそういった、何といいますか、小動物園といいますか、羊やウサギとかアヒルと触れ合えるとか、小さい子ヤギが遊んでいるとか、中途半端なやつじゃなくてある程度の規模で、動物園まで大きくなくていいんですけれども、そういう、何というんですか、環境をつくっていくというのは、今後、私は重要であろうと思います。 先生、ちょっとお時間気にされているかも分かりませんけれども、ちょっとお時間をいただきまして、今から、そうですね、十七、八年前ですか、アメリカのクリントン大統領がラスベガスの、何というんですか、税収と、それと治安維持に掛ける税金、どちらが掛かるかというのを計算しました。私、当時、こういう資料をもらったんですけれども、こんなに分厚い、まあ訳するのにも大変だったんですけれどもね。その当時は、治安維持に掛ける税金の方が高かったんです。 しかし、あのラスベガスという町は、家族連れ、そういうばくちだけじゃなくて子供たちやみんなが家族で行けるような町づくりをしようということで、今はもう大分変わって、レジャーセンターのようになっておりますので、私は、それの小型版じゃないですけれども、地方競馬もそういう環境をつくる。 あるいは、これはまだ、これは私がデータ今日取っただけなんですけれども、パチンコ店というのが大体、平成二十三年で警視庁の調べで全国に一万二千三百二十三店舗あります。それで、ちょっと商店街調べてくれというと、全国に、平成十九年ですけれども、商店街も同じように一万二千五百六十八か所あるんですね。今、地方の方はシャッター通りとかで本当に困っている商店街もあるんで、あるいはもうそういう商店街の中にも出店するとか、あるいは、そこで買った人は例えば商店街の、公明さんがもう以前、大分前やりましたけれども、商店街の金券というか、一万円の分を買ったら一万五千円分の商店街の商品券がもらえるとか、そういうことも工夫しながら、やっぱりそういった本気でこういうことをやっていかないと、この赤字を埋めるのはよっぽどなことだろうと思っておりますので、しっかり私も頑張りますので、また先生も御指導よろしくお願いします。
○長谷川岳君 地域振興とパッケージだということの理解ということで、理解はいたしましたので、是非ともそういうことも前向きに考えていただきたいというふうに思います。 今回の法改正でも競走馬の生産振興が盛り込まれておりますけれども、競走馬の生産振興のための競走馬生産振興事業、これが二十四年度に事業終了をいたします。二十五年度以降のメニューについては、生産者、地域の実情に応じた柔軟かつ大胆な内容として強い馬づくり、生産者の経営安定化対策、農地の流動化、負債整理対策等といった様々な角度から生産農家や地域農業再編に支援が必要と考えておりますが、まず強い馬づくりについて伺いたいと思います。 交流競馬において、中央競馬と地方競馬とではどのような結果になっているのかを伺いたいというふうに思います。 それと、地方競馬所属の競走馬がレベルアップしないとやっぱり面白い競馬にならないんですが、これ、なぜ勝てないのか、今後、強い馬づくりについてどのような対策を行うか、伺いたいと思います。
○副大臣(岩本司君) お答えいたします。 中央競馬と地方競馬が出走する交流競走は、中央所属馬が七八%と地方所属馬は苦戦をいたしております。地方競馬所属馬のレベルアップは重要な課題と認識をいたしております。このため、現在、生産馬の品質を上げるために、優良種牡馬、繁殖牝馬の導入支援、調教の効果を上げるための坂路の整備への支援、強い馬を選抜していくための競走体系の整備、中央競馬と交流競走の拡充を実施をいたしております。 今後、これらの取組が継続されるように、農林水産省といたしましても、地方競馬主催者、地方競馬全国協会やJRAに指導、助言してまいる所存であります。
○長谷川岳君 今日は資料を皆様にお配りをさせていただいておりますが、先ほど徳永委員も指摘をされましたけれども、①の資料、競馬不況で家族を裂くと書いて、新冠の牧場で妻子殺害事件というものが起きまして、こういう新冠での軽種馬生産者が多額の負債に悩んで、一家無理心中事件が起きております。 軽種馬の生産者も強い競走馬づくりを行っておりますけれども、結果につながらない場合もあるんです。各々の経営努力はもちろんのことであります。これ大前提でありますが、努力を超えたこういった負債が発生した場合の生産者の負債整理対策をどのようにしていくのか。やはりこういうもう殺人事件まで起きた中で、殺害事件も起きた中でどのように考えているのかを大臣に伺いたいというふうに思います。
○大臣政務官(森本哲生君) 委員御指摘のように、想像以上の厳しい状況でございます。 例えば、北海道の日高の地域の専業の農家では九割が負債を抱えるという、しかもそのうちの四割は一軒当たりで四千万円というような負債を抱えておるというような、これが現実でございます。ですから、ここのところいろんな支援をさせていただいておるんですけれども、なかなか厳しい状況は抜け切れておらないというのが現実でございます。 例えば、負債の長期低利資金への借換えに対する支援措置を行うとか、国費による馬産地再活性化緊急対策事業の中で引き続き支援をさせていただいておるところでございますが、起死回生の借金を埋めるというようなことにはつながっておらないのが現実でございます。 ですから、やはり優良繁殖牝馬の導入、こうしたところに尽きるんじゃないかと思うんですけれども、これもある面ではばくち性がありますから、全てがそういう対応ができないという中で、これからも機械等の経営の合理化、そうしたところに対してのリース、例えば中古の機械にしても、そうしたところへも支援の道を広げていくとか、いろんな方法を考えながらこれからも更に支援をしていかなければならないと考えております。
○長谷川岳君 競走馬の生産振興事業の二十五年以降の対策について伺いますが、具体的にどのような対策を行っていくのか、また、この事業に必要な財源確保についても考え方を伺いたいと思います。
○大臣政務官(森本哲生君) ここのところにおいてはポイントが二つございまして、優良種牡馬と繁殖牝馬の導入の強い馬づくりということでございます。そして、競走馬の、今盛んに出ておる輸出振興というところでございますので、この二つを重点的に努力をさせていただきたいと思います。 さらに、法改正によってこれらが継続をされていくということが大事だというふうに考えておりますので、JRAの剰余金から、また特別振興基金にこうした財源は充てることになっております。ただ、経営状況が少し、五十四年ぶりに震災等で悪化したわけでありますけれども、ここのところはしっかり五年間、この特別振興資金等も含めながらしっかり予算は確保させていただきたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。
○長谷川岳君 中央競馬会において、今日もお越しいただいておりますが、馬券の売上げの七五%差し引いた一〇%を国庫納付しておりますが、こういった売上げが著しく減少している中で大変御苦労されているということを聞いております。将来的な公益貢献という観点から、国庫納付の軽減ということについては、大臣、どのようにお考えですか。
○国務大臣(郡司彰君) 御指摘がございましたように、一〇%を第一に国庫に入れる、そしてもし剰余が出れば、その半分をまた第二として入れると。これまでかなりの額を納付をいただきました。それを使って、先ほど青木委員からの御質問にもございましたけれども、四分の三が畜産振興事業、それから四分の一が社会福祉の関係というようなことをやってまいりまして、JRAはその剰余金を活用してまた振興事業を別個に行うと、こういうようなことをやってきたけれども、これからは本当にそういうことが可能なのかということでございます。これはほかの公営競技との兼ね合いもございます。 若干申し上げれば、この馬に関係をする競馬の関係は大変にコストが掛かります、馬、それから人の問題も含めて、場所の問題も含めてですね。したがって、今現在でもほかの公的競技よりも抑えられた、全体としては抑えられたような今納付になっております。 そういうわけでございますので、これだけではなくて、公営競技全体としてこれからそのことについては考えていかなければいけない問題だというふうに思っております。
○長谷川岳君 私どもも北海道を回りまして、馬産地の再活性化緊急対策事業というのがあります。補助付きリース事業について、ここはやっぱり補助率を三分の一から是非とも二分の一に上げられないかという要望が非常に強く出ておるんですが、この件について是非前向きな返答をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(森本哲生君) 今もそのリースの件でお話をさせていただきましたが、ここのところ、中古も含めて、リース期間を含めて、農協自身が借受け者になっていただくというようなことも含めてこれは対応を打っていきたいというふうに思っております。 この補助率三分の一ということと、新規就農者に限定したものについては補助率二分の一になっておりますが、この前段を二分の一にということの御要望でございます。これは大臣等を含めて、私が軽々にここでお約束をするということはできませんので、また検討させていただくということでお許しいただきたいと思います。
○長谷川岳君 これは是非、こういった補助率のかさ上げというか、そういうことについても考えていただきたい、そのように思います。 最後になりますけれども、資料②、日中の軽種馬団体交流へと書いてありますが、六月十三日の北海道新聞において、日中の軽種馬団体が調教研修、合同レースを七月から中国で実施することで合意したという記事がありますが、これ大変良いことなので、農林水産省としてもこれから中国への輸出振興を筋の良いルートでしっかり取り組んでいただきたい、そのように思いますが、いかがですか。
○副大臣(岩本司君) 軽種馬生産者団体等におきましては、生産馬や競馬システムの輸出に取り組む機運が高まっているところであります。 競走馬の輸出につきましては、生産者団体や関連企業が海外の市場開拓のためのプロモーション活動や検疫施設整備、また競馬システムの輸出も目指しまして、中国の競馬場へのコンサルティング、中国における馬産業の展覧会等への出展等を、先ほども答弁申し上げましたが、出展等を実施しているところであります。 農林水産省も今回の競走馬生産振興事業の支援措置の延長や馬産地対策により、これらの取組を支援してまいる決意であります。
○長谷川岳君 終わります。ありがとうございました。
○横山信一君 公明党の横山信一でございます。 重複している部分は省きながら質問させていただきたいと思いますが、地方競馬の売上げは、もう先ほど来随分話が出ておりますけれども、ピーク時の約三割にまで水準が減少しております。今回の競馬法の改正では、地方競馬全国協会が行う地方競馬活性化事業、あるいは競走馬生産振興事業に対してJRAがその資金を交付する措置を延長するという内容が含まれております。 そこで、これまで行ってきた地方競馬活性化事業が地方競馬の事業収支改善にどういった効果があったのか、まず伺います。また、勝馬投票券の発売、払戻しを管理するトータリゼータシステム、これが地方競馬の経営にどのような効果を及ぼしているか、これも伺います。
○大臣政務官(森本哲生君) 今日もお話がありましたが、例えばナイターの施設の整備等もございます。例えば高知競馬では、平成二十一年度の整備で売上げが整備前の平成二十年度から二十三年度に大体一・八倍拡大したということが一つ。そして、地方競馬相互間やJRAとの交流競走、シリーズ競走の実施によって十九年から平成二十二年、これが二割拡大をしたということでございます。三つ目は、今もお話にありました電話・ネット投票システムの拡充、こうしたことから、十七年から二十三年度、ここは二・七倍に飛躍的に拡大してきたと。こうした成果は見られるというふうに思っております。 ですから、また、二十一年から二十四年、これは地方競馬主催者共同馬券払戻し、馬券発払いシステムが、ここの年間ランニングコスト全体で約四十九億円から三十五億円、十四億円の削減を図ったとか、こうしたことも出ておりますが、ただ撤退も以前はありましたが、今議論で大変な状況ではありますけれども、この約六年間は撤退もなく、ある一定の効果が上がったというふうに私どもでは考えさせていただいております。 それと、もう一つが……
○横山信一君 トータリゼータシステム。
○大臣政務官(森本哲生君) そうですね、ごめんなさい、これ、発払いシステムのところがちょっとお答えというふうに理解させていただいておるんですけれども、それでよろしゅうございますか。
○横山信一君 はい、ありがとうございます。 これはJRAにお聞きをいたしますけれども、現在JRAには十の競馬場と四十七の場外馬券発売所があるというふうに聞いております。場外馬券の発売所などは地域の集会所として貸し出されているというふうにも聞いておりますし、競馬場もAKBのイベントに貸し出したという、そういう例もあるというふうに伺っております。こういった様々なイベントに貸し出せば競馬場が身近になるということで、そこに、競馬に触れたことのない人でもそうしたイベントに来ることで新たなファン層の獲得にもつながってくるというふうにも思いますし、また、当然のことながら、施設の貸出収入ということも期待できるわけでありますが、今後、施設の活用、競馬を開催していない日の施設の活用についてどのようなお考えをお持ちか、伺います。
○参考人(土川健之君) ただいま委員がおっしゃったように、十か所の競馬場と四十七のウインズで展開しておりますけれども、これらの施設につきましては、外部の方々に利用していただくことで地域社会との融和を図るということで、今までそういう、先生が今おっしゃったようなウインズの活用をやっているわけでございますけれども、例えば、今、そのほかに競馬場の近隣の幼稚園園児とかあるいは小学校の児童の方々に施設を開放するというようなことも行っていますし、競馬場では、札幌競馬場の場合は競馬場を利用して馬の競り市場の開設とか、あるいは新潟競馬場ではターフビジョンでの、サッカーリーグの試合をパブリックビューイングということでコラボでやるとか、そういうことをやっております。そういう意味で、やはり地域に競馬に対する認知度を上げていくということは大事と思っています。 そういう中で、やはり私ども競馬会といたしましても、地域住民との融和を第一と考えますけれども、こういう厳しい財政でございますので、平日の施設有効利用については前向きに今も考えているところでございます。
○横山信一君 先日ですけど、函館競馬場を視察させていただきまして、函館は大きな会議場がないということもありまして、ちょうど函館競馬場は改修されたばかりというか、まだ新しいですよね。そういうこともあって、これは非常にいいところだなというふうに実感をいたしまして、もっともっと地域に貸し出してもらいたいなと。特に地方都市なんかは特にそういう要望が多いかと思いますので、積極的な対応をお願いしたいというふうに思います。 次に、先ほど来出ている中国に対しての考え方なんですけれども、中国各地、競馬場が建設をされる、それから、先ほど来出ておりますけれども、馬券発売を伴わない速度競馬というんですかね、そういったものも開催をされているということで、中国国内でサラブレッド需要というのがどんどん出てきているということであります。それに伴いまして、鹿児島県の九州種馬場それから北海道の静内種馬場と、ここに輸出検疫システムを設置しましたけれども、これらの効果はどうであったのか、伺います。
○副大臣(岩本司君) お答えいたします。 競走馬生産振興事業等によりまして、生産者団体等が取り組む海外の市場開拓のためのプロモーション活動や検疫施設整備等を支援をいたしております。本事業により整備されました輸出検疫施設では、韓国またシンガポール向けの馬の検疫に加えまして、中国向けは平成二十二年に二十七頭の検疫を実施をいたしております。中国への輸出拡大のためには、引き続き生産現場におきまして、日本馬や日本の市場のPR、馬の品質の向上等を図ることが必要でありまして、競走馬生産振興事業や馬産地再活性化事業により生産者団体等の取組を支援していく所存であります。
○横山信一君 この今の質問に関連するわけでありますが、JRAにお聞きをいたしますけれども、JRAでは中国人観光客向けの競馬観戦ツアーというのを実施されたということで、約四百名が参加されたというふうに聞いております。また、中国発のツアーに競馬場を組み込んだりとか、あるいはインターネットを活用した競馬情報、先ほども話が出ておりましたけれども、そうした情報提供をしたりしておりますが、これらの取組の効果をまず伺います。そしてまた、今後、特に中国ということなんですが、中国に向けたどのような取組をしていくのか伺います。
○参考人(土川健之君) 私どもJRAでは、中長期的視点に立ちまして、今の中国における、近い将来、政府公認の競馬が再開されるものという認識の下で、今までいろいろ調査研究も実施しておりますし、中国の競馬の技術研修生を受け入れたり、そういう人的交流というのもやっております。 先ほど来言っておられますように、中国での競馬が馬券の発売を伴わない速度競馬という事情はございますけれども、中国の人の観光客誘引策ということにつきましては、中国の旅行社といいますか、直接働きかけまして、既存の訪日ツアーの中に、その一部を競馬場観戦ということで御案内をしながら増やしたところでございます。 そういう意味で、先ほどおっしゃった、昨年度は人数としてはまだ少ない四百八十二名でございました。こういうことは、やはり、競馬場に来ていただいて、そういう人たちが、来た方たちがまた普及をしていただくということになろうかと思います。今年も同じようなツアーも考えております。また、外国から来られるだけじゃなくて、在留といいますか、日本におられる中国の方々も競馬場に来ていただくイベントなり、そういう観戦ツアーを組んでいまして、お見えいただいている状況でございます。 いろんな意味で、競馬だけじゃなくて、向こうの人が来られたときに、その観光の中に一つ入ってもらって、旅行者の人にも競馬に来てもらってまず競馬を知ってもらうということから地道に今始めて、やっとここまで来たという状況でございます。
○横山信一君 やはり、観光にとっても中国人というのは非常に大事なものでありますけれども、同時に、今の競馬の経営をしていく上でも、やっぱり中国人観光客というのは非常に重要なターゲットだというふうに思いますし、また、アメリカの、競馬ではないですけれども、グアム島なんかではドッグレースを観光地の観光の一つの目玉に据えているということもありますので、やっぱり、こういった競馬を一つの観光の中の目玉に据えていけるように、大きく観光客を呼び込んで、そこでまた収入を得られるような、そういう対策を是非取り組んでいただきたいと思うわけです。 競馬を観戦する、そしてまた投票をするということもそうですけれども、競馬を維持するためには、やはり馬主さんの存在は非常に大事だというふうに思います。JRAでは、平成二十一年から、本邦外に居住する外国人に対しても馬主資格を認めました。一方で、我が国の今の馬主数というのは非常に厳しい経済情勢を受けて、恐らく減ることはあっても増えることはないだろうという状況にあると思います。そこで、競馬統括機関のない、これもまた中国になるわけですが、この競馬統括機関のない中国に対して、どのように馬主を増やしていくか、そのことについて伺います。 それから、併せて地方競馬の方も伺っておきたいんですが、地方競馬では、これは本邦外に居住する外国人の馬主登録というのは認めておりません。これを今後どうするのか、伺います。
○参考人(土川健之君) JRAの今の、中国には限りませんけれども、本邦外居住者、すなわち、通常は日本人以外の馬主登録につきましては、平成二十一年に制度を改めて、受付を開始しております。 登録審査上の要件としては、基本的には国内に住んでいる方と同等のレベルを求めております。日本人以外の方に対しては、加えて、海外で三年間以上の馬主活動の実績と国内の連絡責任者の設置を求めているところでございます。 なぜそういうことを要件にしているかといいますと、国内居住者同様の調査が困難な日本人以外の方につきましては、競馬の公正確保上、あるいは、人物あるいは交友関係の面で登録の拒否要件がございます。そういう基準を外国ではなかなか取りにくいということがございます。したがいまして、今の海外の馬主さんは統括機関で三年以上の馬主の資格を持ってくださいと。中国では今統括機関ございません。どうするかといえば、香港とかシンガポールは競馬は盛んでございます。そういうところで積んで、馬主になってこちらに申請されれば、今の言った要件が満たされれば、なると思います。 それで、現在、外国のいわゆる本邦外居住者の馬主登録は六名おられまして、代表的にはアラブ首長国連邦のモハメド殿下、ほか五名ということでございます。
○副大臣(岩本司君) 馬主の登録はJRAと地方競馬全国協会が実施しておりまして、経済的要件に加えまして人物審査も実施をいたしております。 JRAでは、平成二十一年度から、外国人等の国外居住者も国内居住者と同様に、本人の適格性が確認できる場合に限り馬主登録を可能としているところであります。 また、地方競馬全国協会では、JRAの馬主に限定する形で、平成二十五年度から本邦外居住者の馬主登録制度を導入する予定であります。 本邦外居住馬主の登録要件につきましては、一義的にはJRA及び地方競馬全国協会が定めるもの、農水省といたしましては、公正確保の観点から必要に応じて指導をしてまいります。
○横山信一君 最後の質問になりますが、馬主登録をする際には、申請者の収入状況あるいは資産状況を詳しく調査をされます。しかし、その後、経済状況の変化で登録時の基準を満たさなくなる方も当然出てくるかと思うんですけれども、その馬主の資産状況等を定期的に調査されているのかどうか、これはJRAにお聞きをいたします。 また、最後に大臣に、日本競馬を発展、そしてまた振興させていくためには新規の参入者を広く受け入れていく、より開かれた競馬にしなければいけないというふうに思いますけれども、大臣のお考えを伺います。
○参考人(土川健之君) 現在、馬主登録後のその今の経済要件は、経済要件としては調査を行っておりません。ただ、預託料が滞る場合はすぐに管理調教師から申出がございますので、すぐに調査に入る、個人を呼んで個別に対応させていただいています。 馬主登録後の調査としては、欠格要件該当の有無、これはどういうことかといいますと、いわゆる犯歴照会は毎年行っているということでございます。
○国務大臣(郡司彰君) 基本的には、やはり馬主を厚くする、多くするということは必要なんだろうというふうに思っております。 適格要件、今お話がありましたように、簡単に言えば、立派な人でお金持ちということになるわけでございます。なかなか少なくなってきているようなところもありますけれども、例えば、いろいろな方法でみんなで協力して馬を持っていこうとかというような形も取られておりますので、できるだけそのような形で、特に競馬サークルという一つの関係性の中で、一番上の馬主が増えるということが安定の基だろうというふうに思っておりますので、そのことには留意していきたいと思います。
○横山信一君 終わります。
○小野次郎君 みんなの党の小野次郎です。 私からは、手短に二点、お伺いします。 前の質問者のときにも出ておりますけれども、この最近二十年間に、地方競馬の方ですけれども、入場者数が四分の一強、売上げは三分の一未満ということで、大変寂しい状況が続いております。加えて、笠松の競馬場も先日視察しましたけれども、施設の老朽化あるいは来場する競馬ファンの減少、これは続くんじゃないかと。そうだとすれば、私は、赤字が恒常的で採算の取れない地方競馬事業については財政的な負担が一層拡大する前に撤退を検討すべきではないかと考えますけれども、御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(郡司彰君) 経済的な観点からいえば、成り立たない事業を税金を投入をしてやっていくのかというような御意見は確かにあるだろうというふうに思っております。制度設計として、先ほど言いましたように、赤字の時代が来る、そのときにどう対応するかというような設計がなかったことも事実であります。それからまた、私も幾つかの廃場のところで、廃場になった方々のお話を伺う機会がございましたけれども、概して親子二代、三代、馬との生活以外なかなかほかの生活を知らないような方もございました。地域に根差しているということもございまして、これまでの貢献も考えながら、簡単になかなか結論が出ないところを、できれば存続ができる道があればそのように考えていくというような形でやらさせていただいております。 ただし、それは一定のところでございまして、一つのどこかの基準で残念ながらという結論を迎えたところも多いわけでありまして、そのことについてはこれからの観点の一つとしてとらえなければいけないと思っております。
○小野次郎君 この競馬事業からの撤退に関しては、累積赤字の処理が逆に判断できない理由になっているんじゃないかと。あるいは、解雇する従業者への一時金の支払、これも膨大な額になると思います。そして、その方たちを再雇用、いろんな新しい仕事にあっせんしていくというのも重い責任がある。競馬場施設の再利用方法、これも、競馬事業を撤退されたところも余り有効に使っていないまま、そのままになっているところがあると聞きますけれども、そういったことが逆に決断のネックとなっていて、端的に言えばやめるにやめられないというのが実情になっているんじゃないかと、私はそう思います。 既存施設を活用した、今、この七月一日から固定価格買取り制度がスタートしますけれども、再生可能エネルギー導入に向けて、例えば、エネルギー事業にこれらの施設や人員を転換させるなど、障害となる問題についてきちんと配慮した撤退のためのプランも示して、自治体が続けようかな、それとも別の事業に転換しようかなと判断できるような環境を整備することの方が大所高所からの政府の責任ではないかと思いますけれども、御意見をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(郡司彰君) 私事で恐縮でございますけれども、もう随分前でございますが、今同じような、撤退が相次いだときに、何とかして、その撤退をもしするならば、退職金やら何やら、施設の活用やらをやっぱり考えることが必要ではないかということで、いろいろ巡らせたことがございました。 結論からいうと、産業の規模としては若干小さいということで、例えば昔の産炭地の振興法というような法律を作ってということにはなじまないということにもなりました。ならばして、ということになりましたところが、先ほど言いました馬主を頂点とするサークルというものがございますけれども、雇用の関係一つを見ても、ほかのところとまるっきり違う形になっていて、馬主は騎手の方だけを雇用しております、騎手は調教師の方だけを雇用しております、調教師の方は厩務員を雇用しているという、まるっきりばらばらのような関係の中で、先ほど言われましたような退職金とか社会保険そのものも不十分のところがございました。 そういう意味で、これまでの前々回のところの競馬法の改正の中で、一定程度赤字が見込まれる場合には何年間に限ってその積立てをしながらそういうことに備えるようにしようというような形を取らさせていただいて、なおかつ、今回は延長になりましたけれども、中央競馬の方も地方競馬の方にそういうような努力をしなさいと、こんなことで今まで来ているということが実情でございます。 意見をきちんと受け止めながら、これまでなかなか一足飛びにそのような関係の中でできなかったということについても若干の御説明をさせていただければと思います。
○小野次郎君 私の質問を終わります。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 競馬法の改正案について質問いたします。 現在、中央競馬も地方競馬も経営危機に直面しているわけです。不況による売上げ減少の影響が大きいということは言えますけれども、一方、射幸心に頼った増収策が問題だったんじゃないかという指摘もされています。 私どもも、三連単を導入する競馬法の改正については、ギャンブル性を高めて競馬の健全性を損なうということで反対をしましたけれども、六月二日に発売されました週刊ダイヤモンド、ここでも、JRA危機の構造ということで特集で、次のように指摘をしています。売上高が減少に転じたJRAは、射幸心を更にあおる安易な手段に出た。高配当型馬券はエスカレートして、一着から三着を正確に当てる三連単が売上げの主流となった。百円が一千万円を超えるような馬券は一獲千金を夢見たファンをとりこにしたが、これが裏目に出た。ハイリスク・ハイリターンの馬券は少数の勝者と多数の敗者を生み出した。多くのファンが、金がなくなった、当たらなくてつまらないと競馬から去っていったのだ。副作用も大きかった。九種類まで増え過ぎた馬券、複雑化した投票システムは初心者には理解し難く、新規ファン参入の障壁となった。また、宝くじ感覚の馬券は偶然頼みとなり、競馬のだいご味であった血統の研究や予想の楽しみを薄めてしまった。 大臣、こういうギャンブル性の強化による増収策に依拠する競馬の在り方を見直して、スポーツとしてもっと広く国民が楽しめる健全な競馬振興を進めるべきだというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(郡司彰君) 私も、例えばスポーツとして馬場に通う方の人口が若干増えているというようなこともお聞きをしております。それから、先ほどもちょっとやり取りの中でございましたけれども、心を病んでいる方に対して馬のセラピーなどが有効だということも伺っておりますし、いろいろな意味でこの馬というものがある。例えば、昔はやった映画で「マイ・フェア・レディ」なんかは、貴族の方が本当に社交の場として行くような、そういうイギリスのような伝統もございます。いろんな形があろうというようなことに思っておりまして、ただ単に手をこまねいていてはなかなか難しい。 だからして、射幸心を一定程度高めるというようなことで、ある意味での人を呼び寄せるようなことをしようとした。そのこと自体は努力の一つとして私は評価をしながら、しかし、そこにだけに偏るということが、子供さんを含めて、これから女性も含めて新しい層を開拓するのに万全なものではなく、いろんなお取組をするということが必要だろうというふうに思っております。
○紙智子君 中央競馬会は、自らの経営責任をこの中央競馬会で働く従事員の賃金の値下げに、今回初めて実は日給の三%引下げを行うということでしわ寄せをしているんです。 そこで、再度確認をしたいと思うんですけれども、二〇〇七年の四月二十四日に私、農水委員会で質問をしています。そのときに、この質問に対して農水省として、従事員の位置付けについて次のように述べています。従事員の方あるいは厩舎関係者の方々、これも大変競馬会あるいは競馬関係の競馬サークルの中で非常に重要な役割を果たしていると考えておりまして、こういう人たちがやはり自信を持って生活していけるということは重要なことだというふうに思っています。 さらに、農林水産大臣、当時松岡農水大臣だったんですけれども、いろんな関係者の一致した協力、それによって成り立っているわけでありますから、どこか一つのところだけにしわ寄せが行くような、それはやっぱりあってはならないことだと思っております。今先生御指摘のような方々の立場というものもこれまた大変重要でございますので、それが全体の中でしっかり守られていくような、そういったことについては農林水産省としてもできるだけの後押しをしていきたいと思っていますと。 この中央競馬会における従事員の位置付けについては、現時点でもこの考え方というのは違いないですよね、確認をしたいと思います。
○国務大臣(郡司彰君) 簡単に申し上げれば、先ほど言いましたように、それぞれの雇用はそれぞれの段階で分かれております。したがって、原理原則からいえば、馬主の方々が、例えば厩務員の方を指しているとすれば、その方と直接本当は交渉をする窓口にはなり得ないということも現実的にはありました。しかし、そこのところを、今のようなやり取りを含めて、農水省が間に入るという単純なことではございませんけれども、お互いが歩み寄って話合いの中でいろいろなことが解決できるようにというようなことをやってきたということは事実でございます。
○紙智子君 本当に歴史的にずっと、だから話し合いながらですね、お互いによく話し合いながら進めてきた、それでもって全体を支えてきたという歴史があるんだと思うんですよ。 そうなりますと、やっぱり今年のようにこの従事員の日給の引下げがされると、一方でね、一方的にされるというようなことがやっぱり起こらないように、これはこの後含めて中央競馬会を是非指導していただきたいということを要請をしたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(郡司彰君) 大変複雑な仕組みになっております。賃金というだけではなくて、いわゆる勝ったときの報奨金の払込みとか、それから厩務員の方の場合には直接餌を与えるその代金とか、大変複雑多岐にわたっておりまして、幾つかのところが詰まっているという話は伺っております。 したがいまして、今のところの話の部分だけではなくて、トータルで話合いができるように私どもも努力をしてまいりたいというふうに思っております。
○紙智子君 やっぱり歴史の中でしっかり支えてやってきて、そこに対して一方的に日給だけ下げるというようなやり方はやっぱり正しくないと思いますので、そこはよろしくお願いしたいと思います。 それから、中央競馬と地方競馬の不振の状態というのは馬産地にも深刻な影響を与えていまして、現在、馬産地の再活性化緊急対策事業が実施されているわけですけれども、現地では、この使途に制約があるために有効利用されていないという声も出ていると。 それで、要望として、一括交付金化という要望もあります。その本意というか、中身としては、やっぱり活性化のために地域の課題や実情に即した幅広い事業メニューなんかが実施できるような、そういうものとして考えてほしいということで出されているんですけれども、これについてはいかがでしょうか。
○副大臣(岩本司君) 馬産地再活性化緊急対策事業は、世界的な不況を背景に軽種馬の取引価格が下落し、軽種馬生産農家の経営及び馬産地の地域経済が悪化したことを受けまして、平成二十一年度の補正予算により創設されたものであります。この基金は五十億円でございます。 同事業は、軽種馬生産農家などの関係者が一体となって行う馬産地の再活性化に向けた取組に対しまして緊急的に支援する事業でありまして、馬生産者の高度化や経営の複合化、転換に資する事業に対し補助するものであります。したがいまして、目的や使途を限定しない地方公共団体への一括交付金とすることは創設の趣旨からして困難と考えております。 一方、本事業の内容につきましては、地域の要望を踏まえまして運用改善を行うとともに、依然として軽種馬生産農家が厳しい状況にあることを考慮しまして、これは二十一年度から二十三年度で終わりの予定でございましたけれども、今般、同事業の実施期間を三年間、平成二十四年度から二十六年度、延長したところでありまして、引き続き運用に関しての産地の意見を聞きつつ、馬産地の活性化に努めてまいる所存であります。
○紙智子君 もう一つ、対策でもってお聞きしたいんですけれども、農家や農協のリスクを軽減するということで、協会保証基金の言ってみれば再造成ということですね。それから、競走馬の生産振興事業の助成対象範囲を優良牝馬導入に、これは活用、今入っているということなんですけれども、継続していただきたいという要望もあります。それから、他作物への複合、転換の際には家畜導入や農家の運転資金にも活用できるようにしてほしい、それからまた、草地の整備改良にも使えるようにしてほしいというふうなことで要望が出ているんですけれども、これについてはいかがでしょうか。
○大臣政務官(森本哲生君) ここのところですね、JRA等の資金を財源とする競走馬生産振興事業及び国費による馬産地再活性化緊急対策事業における負債の借換え資金においては、農業信用基金協会に対しての代位弁済に要する経費を積み立てたところでございます。これが一つ。そして、今言われたように、牝馬導入については、ここは支援をやります。そして、三つ目なんですけれども、この機械等のリース、こちらも今日の議論になっておるように含まれておるのと、そして草地整備についても、ここのところは競走馬生産振興事業において支援をさせていただくと。 もう一つ、何かちょっと私も言われたのが抜けたと思うんですけれども……
○紙智子君 複合、転換の際の……
○大臣政務官(森本哲生君) 複合、転換ですね。 この経営の複合化や転換する場合の支援については、この事業が機械リースというような形で。これでよろしいですか。そこに含まれていくということなんですが。
○紙智子君 だと思います。 ちょっとまた、もし不足でしたら、後でまた。
○大臣政務官(森本哲生君) また詳しいことを事務的に、お申し付けください。
○委員長(小川勝也君) 議事録作れなくなっちゃうよ、それじゃ。
○紙智子君 あともう一点あるから、済みません。 最後に、ちょっとこれも質問したくてあれなんですけれども、TPPと軽種馬についての大臣の認識をお聞きしたいというふうに思っています。 実は、私も先週、日高の静内町と浦河町まで行ってきたんですけれども、やっぱり軽種馬産業ということで町の収入の七割方占めているものですから、だから、生産者もそうだし、農協もそうだし、町も挙げて努力をしているわけです。 そういう中で、先日、静内農業高校の高校生たちが生産したサラブレットが中央競馬で一等賞取ったというんで、これはもう町にとっては最高に明るいニュースで非常に沸いていたんですよね。高校生にとっても、自分たちが愛情を傾けて育てた馬がいい成績取るということは、これはもう本当にうれしいし、誇りになることなんですね。 それだけに、やっぱりこういうときにTPPに参加するとなると、今、三百四十万ですか、一律に関税掛けているということなんですけれども、関税ゼロということになった場合に、やっぱり外国からの馬が入ってきて、それで、やっぱりただでさえ厳しい農家経営を大変圧迫するんじゃないのかということでの非常に心配の声も出されていまして、議会も、これは二つの町、両方とも議会で反対決議も上げているんですけれども、このことに対してのちょっと大臣の認識と、それから、やっぱり馬産地、生産者に対する特段の配慮ということで最後に伺って質問にしたいと思います。
○国務大臣(郡司彰君) 静内の高校が一等賞というのは、これはいいことですね。うれしいニュースだというふうに思います。 このTPPの全体のことに対してはもう繰り返しません。今、情報収集しながら国民的な議論をこれからも始めますよと、やっていきますよということの中で、じゃ、この馬のことはどうなんだということになれば、これもやはり二つの側面があるんだろうと思います。 例えば、これまでと違った血統の馬が入ってきて、そのことによってまた日本の馬の血統が良くなったり、そういうようなメリットというものも一部ではあろうかというふうに思っております。それだけではなくて、逆に、もう少し競走力が強い馬が入ってきた場合に国内はどうなるんだということの心配ももちろんされるわけでありますけれども、ここのところは、余り前提を置かずに、いろいろなケースを想定をしながらやっていかなければいけない。 つまり、今のところ、TPPに参加をする、しないを決めていないわけでありますから何とも言えませんけれども、TPPだけではなくて、いろいろな経済連携に伴うその産地に対する対策が行われなければいけないときにはそれなりの対策をきちんと打つという構えでこれからも取り組んでいくということでございます。
○紙智子君 今までも、例えば外国からの馬を入れて、やっぱり楽しむ方はいろんな馬が走った方がいいというのはあるんですけれども、だけれども、やっぱり産地を一定程度守らなきゃいけないということでは、出走枠を決めて、そこから出ない範囲でやっていたわけですよ。それなんかも含めて、外されちゃったら本当にもたないということなので、いろんな対策を打ったってこれはもたないわけですから、そこについて、最後、ちょっと一言だけ、もう一回。
○国務大臣(郡司彰君) TPPをする、しないという結論を出しておりません。したがって、もしというような形でその対策を今述べることは私は余り適切ではないということでの先ほど答弁を申し上げたところでございます。 一般論として、何かしらそういうような生産地に影響が与えるようなことが起こった場合には、もちろんそれなりの対応をきちんと農林水産省としては取る、これはTPPとは別のこととして当然やっていくというような決意でございます。
○委員長(小川勝也君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 競馬法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(小川勝也君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、長谷川君から発言を求められておりますので、これを許します。長谷川岳君。
○長谷川岳君 私は、ただいま可決されました競馬法の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会、自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会、公明党及び日本共産党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 競馬法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 近年、中央競馬及び地方競馬の勝馬投票券の売上げが減少する中で、特に地方競馬においては厳しい経営状況が続いている。地方競馬がこれまで畜産振興や地域経済等に重要な役割を果たしてきたことに鑑み、その事業収支を改善し、競馬の健全な発展を図る必要がある。 よって政府は、本法の施行に当たり、次の事項の実現に万全を期すべきである。 一 競馬の活性化を図るため、競馬主催者において、広報活動の更なる充実、ファンサービスの向上、生産・育成から競走にわたる強い馬づくりの推進等について、より効果的な手法が検討されるよう指導すること。また、地方競馬において老朽化した施設の適切な整備等が講じられるよう指導すること。 二 競馬主催者に対して、払戻金の算出方法の変更は主催者自身が経営判断として払戻率を工夫して設定できるようにするものであることを周知徹底するとともに、勝馬投票券の魅力を高めて売上げの向上と収益の確保を図るよう指導すること。 三 地方競馬主催者の事業収支の改善を図るため、地方競馬主催者相互の連携及び日本中央競馬会との連携がより一層推進されるよう指導するとともに、インターネットを活用した勝馬投票券の発売及び払戻については、システムの効率的な運営等について検討するよう指導すること。 四 競走馬の持続的な生産基盤を確保するため、経営改善に取り組む軽種馬生産農家に対する支援策を充実させるとともに、競走馬の生産・育成において、高度な専門技術を持つ人材の育成を支援すること。 五 中国における競走馬需要の増加等に鑑み、日本産競走馬の輸出増加に向けた環境整備に努めること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(小川勝也君) ただいま長谷川君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(小川勝也君) 多数と認めます。よって、長谷川君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、郡司農林水産大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。郡司農林水産大臣。
○国務大臣(郡司彰君) ただいまは法案を可決をいただき、ありがとうございました。 附帯決議につきましては、その趣旨を踏まえ、適切に対処してまいりたいと存じております。ありがとうございました。
○委員長(小川勝也君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小川勝也君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(小川勝也君) 次に、養ほう振興法の一部を改正する法律案を議題といたします。 提出者衆議院農林水産委員長吉田公一君から趣旨説明を聴取いたします。吉田衆議院農林水産委員長。
○衆議院議員(吉田公一君) ただいま議題となりました法律案につきまして、提案の趣旨及び内容を御説明申し上げます。 養ほう振興法は、蜂群の配置を適正にする等の措置を講じて、蜂蜜及び蜜ろうの増産を図り、あわせて農作物等の花粉受精の効率化に資することを目的として、昭和三十年に議員立法により制定されたものであります。 同法の制定から六十年近くが経過しようとしておりますが、養蜂を取り巻く環境は大きく変化し、飼育の届出が不要な趣味養蜂の増加や蜜源の減少により、養蜂業者と趣味養蜂を行う者との間で蜂場をめぐるトラブルが増加する等の問題が発生しております。また、地域における蜜蜂の飼育状況が正確に把握されていない現状は、腐蛆病等の伝染病に対する防疫の面でも大きな問題となっております。 本案は、こうした状況を踏まえ、養蜂の一層の振興を図ろうとするものであり、その主な内容は次のとおりであります。 まず、第一に、法の目的において、養蜂を取り巻く環境の変化、農作物等の花粉受精において養蜂が果たす役割の重要性等について言及するとともに、増産を図る対象にローヤルゼリー等の蜜蜂による生産物を加えることとしております。 第二に、養蜂業者に課されている養蜂の届出義務を、養蜂業者のほか蜜蜂の飼育を行う者にも課することとしております。ただし、養蜂業者以外の者が蜜蜂の飼育を行う場合であって、農作物等の花粉受精の用に供するために蜜蜂の飼育を行う場合その他の蜂群配置の適正の確保及び防疫の迅速かつ的確な実施に支障を及ぼすおそれがないと認められる場合として農林水産省令で定める場合は、届出を要しないこととしております。 また、届出を受けた都道府県知事は、届出の内容に他の都道府県の区域を飼育の場所とするものがあるときは、届出の内容を当該都道府県知事に通知しなければならないこととしております。 第三に、蜜蜂の飼育を行う者は、衛生的な飼養管理を行う等蜜蜂の適切な管理に努めることとするとともに、都道府県は、蜜蜂の適切な管理が確保されるよう、蜜蜂の管理に関する指針の策定及び周知その他の必要な措置を講ずることとしております。 第四に、国及び地方公共団体は、蜜源植物の病害虫の防除及び蜜源植物の増殖に係る活動への支援その他の蜜源植物の保護及び増殖に関し必要な施策を講ずることとしております。 第五に、都道府県は、当該都道府県の区域における蜂群配置の適正及び防疫の迅速かつ的確な実施を図るため、蜜蜂の飼育状況等の把握、蜂群配置に係る調整、転飼の管理その他の必要な措置を講ずることとするとともに、この目的を達成するため特に必要があると認めるときは、養蜂業者その他の関係者に対し、蜜蜂の飼育状況等の把握に関し、情報の提供その他の必要な協力を求めることができることとしております。 第六に、都道府県知事は、この法律の施行に必要な限度において、養蜂業者に対し、蜜蜂の飼育状況に関し報告を求め、又はその職員に、その者の事務所、事業所その他必要な場所に立ち入り、蜜蜂の飼育状況若しくは巣箱、書類その他の物件を検査させ、若しくは関係者に質問させることができることとしております。 なお、この法律は、平成二十五年一月一日から施行することとしております。 以上が本案の趣旨及び主な内容であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
○委員長(小川勝也君) 以上で本案の趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 養ほう振興法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(小川勝也君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小川勝也君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時一分散会