内閣委員会 第3号
- 発言数
- 220 件
- 登壇者
- 29 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2012/03/28
会議録
○委員長(芝博一君) ただいまから内閣委員会を開会をいたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣府政策統括官原田保夫君外七名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(芝博一君) 異議ないと認め、さよう決定をいたします。 ─────────────
○委員長(芝博一君) 去る二十一日、予算委員会から、本日一日間、平成二十四年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、皇室費、国会所管、会計検査院所管、人事院を除く内閣所管並びに内閣府所管のうち沖縄関係経費及び消費者委員会関係経費を除く内閣本府、国際平和協力本部、日本学術会議、官民人材交流センター、宮内庁、警察庁について審査の委嘱がありました。 この際、本件を議題といたします。 国会所管及び会計検査院所管の予算につきまして順次説明を聴取いたします。 まず、衆議院関係予算の説明を求めます。鬼塚衆議院事務総長。
○衆議院事務総長(鬼塚誠君) 平成二十四年度衆議院関係歳出予算について御説明申し上げます。 平成二十四年度一般会計に係る国会所管衆議院関係の歳出予算要求額は七百四十億六千八百万円余でありまして、これを前年度予算額と比較いたしますと二億九千三百万円余の増額となっております。 その概要を御説明申し上げますと、まず、国会の権能行使に必要な経費として四百四十五億二千九百万円余、衆議院の運営に必要な経費として二百四億一千三百万円余を計上いたしております。 これらの経費は、議員関係の諸経費、事務局及び法制局の事務を処理するために必要な経費でございます。 次に、衆議院施設整備に必要な経費として十二億一千万円余、民間資金等を活用した衆議院施設整備に必要な経費として七十九億八百万円余を計上いたしております。 これらの経費は、議事堂本館等の施設整備費、新議員会館等の整備に係る不動産購入費でございます。 次に、国会予備金に必要な経費として七百万円を計上いたしております。 以上、平成二十四年度衆議院関係一般会計歳出予算の概要を御説明申し上げました。 よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。
○委員長(芝博一君) 次に、参議院関係予算の説明を求めます。橋本参議院事務総長。
○事務総長(橋本雅史君) 平成二十四年度参議院関係歳出予算について御説明申し上げます。 平成二十四年度一般会計に係る国会所管参議院関係の歳出予算要求額は四百四十五億五千四百万円余でございまして、これを前年度と比較いたしますと三億一千七百万円余の減額となっております。 これは、主に、職員人件費の減額等によるものでございます。 その概要を御説明申し上げます。 まず、国会の権能行使に必要な経費として二百三十二億三千二百万円余、参議院の運営に必要な経費として百五十九億三千七百万円余を計上いたしております。 これらの経費は、議員活動に係る諸経費並びに事務局及び法制局の所掌事務を処理するために必要な経費でございます。 次に、参議院施設整備に必要な経費として十一億円余、民間資金等を活用した参議院施設整備に必要な経費として四十二億八千万円余を計上いたしております。 これらの経費は、本館その他庁舎の整備等に必要な経費及び新議員会館の整備に係る不動産購入費でございます。 次に、国会予備金に必要な経費でございまして、五百万円を計上いたしております。 以上、平成二十四年度参議院関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。 よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。
○委員長(芝博一君) 次に、国立国会図書館関係予算の説明を求めます。長尾国立国会図書館長。
○国立国会図書館長(長尾真君) 平成二十四年度国立国会図書館関係歳出予算について御説明申し上げます。 平成二十四年度一般会計に係る国会所管国立国会図書館関係の歳出予算要求額は百九十五億三千九百万円余でありまして、これを前年度予算額と比較いたしますと十三億二千五百万円余の減額となっております。 これは、前年度第三次補正予算に計上されました東日本大震災アーカイブの構築経費が減少したこと、及び業務・サービスシステムの最適化による情報システム経費の減額等によるものでございます。 その概要を御説明申し上げます。 第一は、運営に必要な経費でありまして、人件費等として九十五億四千四百万円余を計上いたしております。 第二は、業務に必要な経費でありまして、国会サービス経費及び情報システム経費等として七十二億三千九百万円余を計上いたしております。平成二十四年度においては、特に業務・サービスシステムの最適化により再構築しました図書館サービスシステムの安定運用に要する経費に重点を置いております。 第三は、科学技術関係資料の収集整備に必要な経費でありまして、十億九千二百万円余を計上いたしております。 第四は、施設整備に必要な経費でありまして、十六億六千二百万円余を計上いたしております。 以上、平成二十四年度国立国会図書館関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。 よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。
○委員長(芝博一君) 次に、裁判官弾劾裁判所関係予算の説明を求めます。石川裁判官弾劾裁判所事務局長。
○裁判官弾劾裁判所参事(石川隆昭君) 平成二十四年度裁判官弾劾裁判所関係歳出予算について御説明申し上げます。 平成二十四年度国会所管裁判官弾劾裁判所関係の歳出予算要求額は一億六百四十六万円余でございまして、これを前年度予算額と比較いたしますと七十五万円余の減額となっております。 この要求額は、裁判官弾劾裁判所における事務局職員の給与に関する経費及び事務処理費並びに裁判官弾劾法に基づく裁判官の弾劾裁判に直接必要な旅費及び庁費でございます。 以上、簡単でございますが、裁判官弾劾裁判所関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
○委員長(芝博一君) 次に、裁判官訴追委員会関係予算の説明を求めます。杉若裁判官訴追委員会事務局長。
○裁判官訴追委員会参事(杉若吉彦君) 平成二十四年度裁判官訴追委員会関係歳出予算について御説明申し上げます。 平成二十四年度国会所管裁判官訴追委員会関係の歳出予算要求額は一億二千三百二十二万円余でございまして、これを前年度予算額一億二千四百二十八万円余に比較いたしますと百六万円余の減額となっております。 この要求額は、裁判官訴追委員会における事務局職員の給与に関する経費、訴追事案の審査に要する旅費及びその他の事務費でございます。 以上、簡単ではございますが、裁判官訴追委員会関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。 よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。
○委員長(芝博一君) 次に、会計検査院所管予算の説明を求めます。重松会計検査院長。
○会計検査院長(重松博之君) 平成二十四年度会計検査院所管の歳出予算について御説明申し上げます。 会計検査院の平成二十四年度予定経費要求額は百六十六億二千八百万円余でありまして、これを前年度予算額百七十億四千万円余に比較いたしますと四億一千百万円余の減額となっております。 ただいま申し上げました要求額は、日本国憲法第九十条及び会計検査院法の規定に基づく会計検査院の運営及び会計検査業務に必要な経費等であります。 次に、その概要を御説明申し上げます。 まず、会計検査院の運営に必要な経費として百四十六億七千二百万円余を計上いたしております。これは、会計検査に従事する職員等の人件費及び庁舎の維持管理等に必要な経費であります。 次に、会計検査業務に必要な経費として十九億七百万円余を計上いたしております。これは、国内外における実地検査等のための旅費及び検査活動を行うためのシステムの開発・運用等に必要な経費並びに検査活動に資する研究及び検査能力向上のための研修に必要な経費であります。 次に、会計検査院施設整備に必要な経費として四千九百万円余を計上いたしております。 以上、会計検査院の平成二十四年度予定経費要求額の概要を御説明申し上げました。 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
○委員長(芝博一君) それでは、以上で予算の説明聴取は終わりました。 説明者は御退席いただいて結構でございます。 それでは、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○大久保潔重君 おはようございます。民主党の大久保潔重です。 先ほど、冒頭、衆参の事務総長また国会図書館長から、国会関係の歳出予算ということで御説明をいただきました。 国会関係の質問というのは、なかなか、ふだん機会がございません。議運で質疑というのも余り聞きませんので、今日は委嘱審査ということでありますから、いい機会でありますから、若干質問をさせていただきたいと思います。昨年の三・一一東日本の大震災を受けまして、特にこの防災面での質問をしたいと思います。 先週、三月二十二日、本委員会において同僚大野元裕理事からも、衆議院及び参議院の業務継続計画、いわゆるBCPについて質問がありました。これに関連して、国会関係の震災対応についてお伺いしたいと思います。 震災時に国会が必要な機能を果たすためには、施設の耐震性、安全性が確保されていることが必要であります。東日本大震災の際には、国会議事堂を始めとする国会関係の施設自体が大きく損傷するということは、そういう被害はなかったようであります。しかし、国会関係の施設といいましても、昭和十一年に建設された議事堂本館もあれば、分館、別館、あるいは第二別館、さらに平成二十二年に建設をされた、供用が始まった議員会館等、新旧様々であります。 そういう中で、衆議院、参議院及び国立国会図書館の各施設の建設時期、それから耐震強度がそれぞれどの程度確保されているのか、それぞれお尋ねしたいと思います。
○衆議院事務総長(鬼塚誠君) お答えいたします。 衆議院の主な施設の建設時期につきましては、国会議事堂が昭和十一年、分館が昭和四十四年、第一別館が昭和三十三年、議員会館が御承知のとおり平成二十二年、赤坂議員宿舎が平成十九年、青山仮議員宿舎が昭和三十六年にそれぞれ完成いたしております。 それぞれの施設につきまして耐震診断を行っておりまして、いずれも構造体の耐震性について問題ないとの結論が出ているところでございます。
○事務総長(橋本雅史君) お答えいたします。 参議院の主な施設の建設時期につきましては、本館が昭和十一年、分館が昭和四十四年、別館が昭和三十四年、第二別館南棟が昭和五十一年にそれぞれ完成しております。これらの施設は、昭和五十六年の新耐震設計法施行後に耐震診断を行っておりまして、耐震性能を満たしていると確認しております。 議員会館、第二別館東棟につきましては、平成二十二年、平成十二年にそれぞれ完成いたしておりまして、これらの施設は新耐震設計法で設計されておりますので、耐震性能を満たしております。 以上でございます。
○国立国会図書館長(長尾真君) 国立国会図書館東京本館の施設には、本館と新館がございます。 本館は昭和三十六年に建設された施設でありまして、平成十八年度に耐震診断を行ったところ、耐震強度が不足しているということが判明いたしましたため、現在、耐震改修工事を実施しているところでございます。一方、新館は、昭和六十一年に建設されており、十分な耐震強度があることを確認しております。
○大久保潔重君 それぞれお答えをいただきました。 不安定な、不確実な要素がございましたら、是非、先ほど言いましたように、衆参のいわゆる業務継続計画という観点からも、しっかりと予算を担保して耐震性の確保に努めていく必要があろうかというふうに思っております。 そういう中で、最近は、いろんな大学の予測といいますか、いわゆる首都直下型の地震というのがかなりの確率で近い将来起こり得るというようなことが言われております。 最近のこれは報道、中川大臣にお伺いしたいと思いますけれども、文部科学省の研究チームの分析で、首都直下地震の震源が従来想定していたよりも浅いために、想定震度がこれまでの震度六強から震度七に上がるということが明らかになっております。これ、表を見ますと、随分、六強から七といいますと、非常にこの揺れ等の状況も変わってまいります。 そういう中にありまして、文部科学省の研究チームの分析に対する大臣の所見をお伺いしたいと思うんですが、中央防災会議、これがその研究チームの分析結果を踏まえ、被害想定の見直しを行うことになりますけれども、この見直しの結果、いつごろ取りまとめ、公表される予定であるのか、お尋ねしたいと思います。
○国務大臣(中川正春君) 委員御指摘のように、三月の八日の日でありますが、文部科学省の首都直下地震に係る研究プロジェクトの成果が発表されておりまして、想定される揺れが従前よりも大きくなるという可能性、地点によっては震度七になる可能性というのが指摘をされました。さきの大地震を受けて、日本列島の応力の状態が大きく変化をしておりまして、首都直下型地震の発生も懸念をされていると、こういう切迫感を持って今対策に取り組んでおります。 そうした想定を踏まえて見直していくということになっているんですが、相模トラフ沿いで発生するマグニチュード八クラスの地震というのも対象にしていく、そして、首都直下で想定される最大クラスの地震、津波に備えた対策を検討していくということでありますけれども、今、この新たな首都直下地震対策について検討するための防災対策推進検討会議、この下に、首都直下地震対策を検討するワーキンググループの設置というのを三月の七日の日に決定をいたしました。 このワーキンググループでは、首都中枢機能の継続性確保対策、それから震度分布、津波高の推計、それから被害想定の実施、さらに被害想定に基づいた首都直下地震に対する予防、応急、復旧復興の各対策の方向性などについて検討を進めていくことにしております。震度分布、津波高についてと、それから被害想定については今年の秋から冬にかけてまとめていくということになりますが、夏ごろには中間報告的な対応も含めてやっていくということになります。 首都中枢機能確保対策とそれから帰宅困難者対策、これを中心に夏ごろにまとめて、当面実施すべき首都直下地震対策、これを取りまとめていくということでございますが、相対的に時間をしっかり早めて対策を検討をしていくということで努力をしていきたいというふうに思います。
○大久保潔重君 本当にそういう科学的なデータに基づいてそういう推測というのをされているわけでありますから、それに対応する動き、それから、当然もう夏には今度は来年度の予算概算要求等々もありますから、是非スケジュール感を早く早くしていただきたいと思います。 震度七となりますと、これ相当、耐震性の低い、これは鉄筋コンクリートの建物も倒壊するというようなことも言われております。先ほどそれぞれ事務総長からもありました、昭和五十六年の新耐震基準導入以前に建築されたいわゆる施設の耐震性、安全性というのは問題になってきます。 昭和五十六年以前に建設された国会関係施設、これが果たして震度七の揺れに耐え得るのか、さらに、今日は委嘱審査でありますけれども、平成二十四年度の予算案に計上しているこれらの施設の耐震化措置の内容と併せて、それぞれ御答弁いただきたいと思います。
○衆議院事務総長(鬼塚誠君) お答えいたします。 昭和五十六年以前に建設されました国会議事堂本館、分館、青山仮議員宿舎、第一別館及び第二別館につきましては、耐震性能を満たしておりますので、建物の倒壊や人命の安全にかかわる被害は発生しないものと判断しております。 なお、建物の耐震化は完了しておりまして、平成二十四年度に特段の予算計上はいたしておりません。
○事務総長(橋本雅史君) 参議院の昭和五十六年以前の施設、本館、分館、別館、第二別館南棟につきましては、新耐震設計法で定められている耐震性能を満たしていることを確認しております。 このように、本館を始め参議院の各施設につきましては、以前から必要な予算を計上し、順次耐震化措置を講じ、既に完了しているところでございます。
○国立国会図書館長(長尾真君) 東京本館の施設のうち、昭和五十六年以前に建設された建物は本館のみとなります。 本館につきましては、平成二十一年度からの五か年計画で耐震改修工事を実施しております。平成二十五年度の工事完了後は震度七の揺れにも十分耐え得る建物となると思っております。
○大久保潔重君 それぞれお答えをいただきました。仮に震度七の揺れに見舞われても、衆参あるいは国会図書館、建物自体の倒壊は免れるといいますか、耐え得るというような御答弁でありました。 建物自体が倒れないということでありましても、今度は建物の内部が安全であるかということも当然これは業務継続の上で大事な観点であります。例えば委員会室でありますと、こういう肖像画等々もありますので、そういう意味において、それぞれまた衆参事務総長にお尋ねしたいと思いますが、本会議場あるいは委員会室、その他事務室内部での被害を防止するためどのような措置が講じられているのか、お聞きします。
○衆議院事務総長(鬼塚誠君) お答えいたします。 衆議院におきまして、本会議場の天井ステンドグラスや委員会室等のシャンデリアの落下防止につきまして耐震対策を施しております。また、避難誘導に万全を期するため、随時避難訓練を実施しているほか、本会議場におきましては防災頭巾、議員会館におきましては各室にヘルメットを配置し、関係者の安全性の確保に努めているところでございます。
○事務総長(橋本雅史君) 参議院の施設内部の震災対策は、本会議場におきまして、天井ステンドグラスの落下防止措置、天井ペンダントライトの落下防止措置を行っております。委員会室におきましては、天井の落下防止措置、肖像画留め付けの耐震対策を行っております。その他の事務室におきましては、什器類の転倒防止の措置を行っております。 以上でございます。
○国立国会図書館長(長尾真君) 利用者エリアや事務室につきましては、書架やロッカーに金具やシールによる留め付けなどの転倒防止措置を講じ、震災による被害の防止に努めておるところでございます。
○大久保潔重君 国会図書館はある意味、一番ひょっとしたら危険かもしれません。昨年、三・一一の際は、この東京本館書庫は約百八十万冊の書架が落下したというふうに聞いております。職員の皆さん、ヘルメットをかぶってその復旧作業に当たったということでありまして、かなり重みもありますので、そういう意味ではしっかり対応していただきたいと思います。 衆参それぞれ事務総長、また国会図書館長、ありがとうございました。
○委員長(芝博一君) それでは、鬼塚衆議院事務総長、橋本参議院事務総長、長尾国立国会図書館長、御退席いただいて結構でございます。 続けてどうぞ。
○大久保潔重君 それでは、これからは岡田副総理に御質問をしたいと思います。 国家公務員の年金と雇用のいわゆる接続についてであります。 去る二十三日、国家公務員制度改革推進本部と行政改革実行本部は連名で国家公務員の雇用と年金の接続に関する基本方針を決定をいたしました。 この中身は、いわゆる年金の支給開始年齢が平成二十五年度以降段階的に六十歳から六十五歳へと引き上げられることに伴い、国家公務員においても雇用と年金を接続させて無収入にしないようにするためのものであります。この点について、昨年九月の人事院の意見の申出では定年を延長することによって対応することとしておりましたけれども、今回の決定では職員を六十歳で一旦退職させてからフルタイムの再任用で採用することとしております。 単純な定年延長というのは、これは人件費を高額化させる懸念もありますので、当面の措置として民間企業の多くが実施しているように再任用の導入が妥当と考えますが、今回の基本方針の考え方について、岡田副総理の御見解を改めてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(岡田克也君) 委員御指摘のように、三月二十三日に政府の基本方針を決定いたしました。 民間企業において高齢者雇用確保措置実施企業の八二・六%が継続雇用制度によって対応しているという現状を踏まえまして、人事院からは定年延長という御意見もいただいていたわけでありますが、ここは再任用が適当であるというふうに判断をしたところでございます。 希望者の再任用を各任命権者に義務付け、その意欲、能力を本格的職務で活用すること、組織活力維持を図るために、早期退職に対するインセンティブを高めるための給付や、民間の支援会社の活用も含めた再就職支援等の措置の具体化に向けて検討し、早急に実施に移すことも併せて決定したところでございます。
○大久保潔重君 今回は、年金支給年齢の引上げに伴って再任用制度ということでの雇用の確保ということを打ち出されました。その一方、今度は平成二十五年度の新規採用、これを二十三年度、二十四年度に引き続き大幅に抑制するということも同時に岡田副総理は打ち出されました。先般、参議院の本会議で自民党議員からもその辺は御指摘をされました。 確かに、総人件費削減というのは我々の民主党、二割削減、人件費削減というマニフェストの見地からも当然不可欠であろうと思いますが、同時期にこの二つが発表されたというこのタイミング、いわゆる高齢公務員の雇用は守る代わりに、いわゆる若者の就職機会を犠牲にするというような、何かそういう印象が強められてしまったのではないかと、このように考えております。強い言い方をすれば既得権擁護っぽくなっておるんじゃないかと、こういう感じがしますので、是非そこを岡田副総理に、そうじゃないというメッセージをしっかり出していただきたいと思いますが、いかがでございましょう。
○国務大臣(岡田克也君) 定年延長という声がある中で再任用、つまり一旦は六十歳で退職をしていただき退職金も払うと、その後は毎年一年契約で再雇用していくということは、人事院の考え方からするとかなり厳しい、人事院の御意見とは異なる、そういう結論にしたということでございます。 あわせまして、早期退職に対するインセンティブを高めるための給付の措置、いわゆる希望退職の導入ということも検討をすることとしております。それから、先ほど言いましたように、自発的に再就職していただくのに際して、民間の再就職支援会社の活用なども図って、そういう意味で六十歳に至るまでの、四十代、五十代の皆さん、やや数が多いところについてもスリム化をしていくということを並行してやっていくということでございます。 新規採用については、採用試験が四月になると始まりますので、それに合わせる形で採用人数を決めたいということで今のタイミングになっております。それが最初に来たという感は否めませんが、やれることは何でも全てやっていくという考え方の中で、新規採用についても大幅な抑制ということを考えているところでございます。 今各省庁と最終調整をしておりまして、まだ結論には至っておりませんが、早急にまとめていきたいというふうに考えております。
○大久保潔重君 非常に強いメッセージを岡田副総理に出していただいたというふうに思います。あらゆることを勘案してやっていくということであります。 早期退職制度というのも柔軟に導入をすると、インセンティブということでありますので、是非そういう早期退職も一方では促しながら、若手職員を登用できる人員構成というのも必要になってくるかと思います。 そういう意味において、このいわゆる高齢公務員再任用制度にかかわる法案については今年の秋にも提出をされるというふうに聞いておりますけれども、是非この提出の際には早期退職を促すための制度もセットで導入していただきたいというふうに思っております。改めて、岡田副総理に御見解をお尋ねいたします。
○国務大臣(岡田克也君) 今のお話以外に、もう一つやらなければいけないことがございます。それは、先般、人事院の方で退職給付調査の結果を発表されました。つまり、退職金とそれから年金、これを合算したもの、年金については現在価値に一定の率で引き直さなければいけませんが、その官民比較でございます。かなり大きな官民格差があるという結果になっているわけでございます。この調整も急がなければいけないと、そういったことで、全体を合わせて進めていきたいというふうに考えております。 この国会に出せるかどうか、あるいは秋になるか、あるいは少なくとも年度内、二十四年度中には国会に提出するということで、そういった多くの内容を含む法案でございますので、作業しております。なるべく早く出したいと思いますが、現時点では今年度中に提出をするということで御理解をいただき、そういう中でなるべく急ぎたいというふうに考えております。(発言する者あり)
○大久保潔重君 来年度中ということでありまして、とにかくスピード感を持って早くやっていただきたいというふうに思います。来年度中ですよね。 時間もございませんので、次に規制改革について、同じく、続けて岡田副総理にお尋ねしたいと思います。 行政刷新会議に設けられたいわゆる規制・制度改革に関する分科会、これは二つのワーキンググループがあります。一つは復旧・復興/日本再生のワーキンググループであります。それからもう一つがエネルギーのワーキンググループであります。 そのエネルギーワーキンググループにおいて、再生可能エネルギー及びそれに関連する規制、制度を中心に見直しを検討するということになっております。また、そこでは今月中にも成果を取りまとめて、その内容を閣議決定する方針であるというふうに承知をしております。しかし、行政刷新会議のホームページを見ている限り、エネルギーワーキンググループは今月中旬に予定されていた報告書提出をまだ行っておりません。二月二日の第四回ワーキンググループ以来、これは公開のワーキンググループが行われておらない状況であります。 果たして予定どおり年度内にこれ閣議決定まで持ち込むことができるのか、特に原発が次々と稼働を停止している現在、再生エネルギーの利用拡大は喫緊の課題であり、スピード感を持ったインパクトある取りまとめが必要であると考えますが、岡田副総理の御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(岡田克也君) 先ほどのは来年度ですので、訂正しておきます。 それから、委員御指摘のように、再生可能エネルギー、これをしっかりと進めていかなければなりません。これ、エネルギー不足に対応するということもありますし、地球温暖化問題という観点も重要であります。 再生可能エネルギーを進めるに当たって、もう既に導入が決定をされております固定価格買取り制度、そして規制改革、これは車の両輪だというふうに考えております。そういう観点で、御指摘の行政刷新会議の下での規制・制度改革に関する分科会で様々な検討を行ってまいりました。各省庁との調整も進めてまいりました。二十六日、今月二十六日の会合におきまして、このワーキンググループとしての考え方は取りまとめを終えたところでございます。これから行政刷新会議ということになりますが、時間的な問題もありますので、持ち回りでこれは多分対応することになるんではないかと思っております。 中身でありますが、私はかなり自信を持って相当前進したということが言えると思います。各省庁にも随分御協力をいただきました。例えば、太陽光発電の導入促進のために、太陽光発電の発電施設については工場立地法上の位置付けを見直すと。つまり、工場立地法の適用を除外するとか、小水力発電の問題とか、風力発電の自然公園内におけるガイドラインの見直しとか、地熱については自然公園内の地熱発電に係る自然公園法の規制の見直しとか、あるいは、系統接続を円滑にするための電力会社が保有する送配電網について第三者利用に向けた情報開示の促進とか、民間部門を中心とした省エネルギーを実施するための住宅建築物の省エネ基準の見直し。そういったことについて、中身は、これは閣議決定をしないと政府としての決定になりませんので、現時点では具体的にはなかなか申し上げられないんですが、相当大幅な前進を見ることになったと、こういうふうにお考えいただいて結構だと思います。
○大久保潔重君 ちょうど私が初当選当時は、党の地球温暖化対策本部の、岡田副総理、本部長でありまして、私もそのメンバーに入っておりました。地球温暖化対策も含めて、特に原発の事故があったことも踏まえて、様々な各省庁との調整も大変でしょうけれども、是非、近い将来この取りまとめが出るでありましょうから、私は大いにこれ期待しております。どうぞ頑張ってください。 もう時間が来ました。最後の質問にさせていただきたいと思います。 国家公安委員長、今日言っておりましたが、ちょっとまた日を改めてやらせていただきたいと。申し訳ございません。どうしても岡田副総理に最後はちょっと。申し訳ございません。 独立行政法人改革について質問をさせていただきたいと思います。 一月二十日、独立行政法人の制度及び組織の見直しの基本方針というのが閣議決定をされました。現行の百二法人から六十五法人に縮減するということでの決定がなされております。また、法人の形式も成果目標達成法人と行政執行法人とに分けられて、よりガバナンスを強化するという方向になっています。 独立行政法人改革は民主党が長年取り組んできた課題でありまして、実効性のある改革がなされるよう、引き続き取り組んでいかなければならないと思います。そういう中で、いわゆる独立行政法人制度改革のため、ルールの整備のため、今国会に独立行政法人通則法の改正案と関連法の整備法案が提出されることとなっておりますが、いまだに提出されていない法案であります。これ、早期に提出して成立させないと、なかなか行政改革をスピード感を持って進めることができないと思います。 法案提出に向けた岡田副総理の決意をお伺いして、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(岡田克也君) 独法改革は、政権交代後、党が中心になってかなりのことがなされてきていると私は思います。例えば、二兆円のお金を独法から一般会計に移して財源として使わせていただきました。それから、毎年毎年一般会計から独法への支出は三兆三千億、四千億ぐらいなんですが、一割、現在この大震災で独法にもいろいろなところで活躍していただいているわけですが、にもかかわらず、やっぱり一割削減している、三千億円削減しているということもございます。 そういう中で、しかし、独法制度もスタートして少し時間もたちましたので、独法を類型化して、それぞれに適した機能の最適化を行う必要があるということで現在見直しを行っているところでございます。あわせまして、監事の権限を強化したり、あるいは財政規律の向上や取引や支出に係る情報公開の拡充なども行うことにしております。こういったことを通じて、無駄な支出の発生、非効率な組織体質の温存、実効性に乏しい評価といった問題を生じさせない仕組みづくりをつくることにしております。 新しい制度は平成二十六年四月から移行したいというふうに考えて、現在法案化作業を進めております。なかなかこれは大変な大作業でありまして、精査対象になる法案が五百八十本、三千八百条項ということで、これは一つ一つ見直して改正をしていくということでございます。作業がかなり時間が掛かっておりますが、なるべく早く今国会に提出したいというふうに考えております。 なお、独法につきましては、こういった法律事項以外にも、党の方と御協力いただきながら独法の会費支出の徹底見直しや、あるいは独法の住宅ですね、これ公務員住宅に横並びといいますか、同じような独法の職員の住宅の見直しということも併せて行っているところでございます。
○大久保潔重君 関連の法案も多いし、条項も多いということでありますけれども、これこそまさに我々の行革の大事なポイントでございます。岡田副総理始め、それぞれの内閣一体として、また我々も国会のサイドでしっかりバックアップをさせていただきたいと思いますから、これこそまさに不退転の決意で頑張っていただきますことをお願いしまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(芝博一君) 以上をもちまして大久保潔重君の質疑を終了いたします。 松原国務大臣には大変御苦労さまでございました。引き続き御出席をお願いいたします。 次に、糸数慶子君。
○糸数慶子君 無所属の糸数です。よろしくお願いいたします。 まず、冒頭に長崎県におけるストーカー殺人事件についてお伺いいたします。 昨年の十二月、長崎で起きたストーカー殺人事件は、長崎、千葉、そして三重の三県の県警の危機意識及び連携の不足が警察の対応を不適切なものとし、結果として重大な事件となってしまいました。 三重県の県警本部は三月四日に検証結果を報告しておりますが、そこから浮き彫りになるのはストーカー事件に対する第一線の警察官の認識の甘さであるというふうに指摘せざるを得ません。検証結果の報告の後でありますが、被害女性とその父親が被害届を提出しようとした千葉県警の習志野署が、その提出の先送りを求め、北海道に慰安旅行に行っていたことが明らかになりました。この事実は検証過程で報告されていなかったということでありますから、検証そのものが不十分であったと言わざるを得ません。 被害届の先送りと殺人事件発生との関係と、この問題の事実関係を明らかにし、改めて再発防止策をどのように取っていくおつもりなのか、国家公安委員会委員長の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(松原仁君) 長崎県の西海市における殺人事件については、改めて亡くなられたお二人の御冥福をお祈り申し上げますとともに、御遺族にはお悔やみの言葉を申し上げたいというふうに思っております。 御指摘の関係職員の旅行への参加については、習志野警察署における本件事案に対する危機意識が不足していたということで、大変に遺憾であるというふうに認識をいたしております。千葉県警察においては、現在、警務部長を長とし、監察部門を中心とする約三十人の体制により、一つは旅行が実施された経緯、二つ目は捜査に与えた影響の有無、三つ目は公表された検証結果に今委員御指摘の旅行に関する記載がなされていなかった理由等を中心に調査を開始しているところであります。 国家委員会としては、この体制により厳格な調査がなされるものと承知をしておりますし、委員御指摘の点も含め、きちっとその精査、調査をしていきたいと思っております。 次に、この種事案の再発防止策についてでありますが、警察庁ではこの事案を重く受け止め、三月五日に同種事案の再発防止のための通達を発出をし、七日にその徹底を図るための全国会議を開催したところであります。全警察職員に対する指導教養により、この種事案の重大事件発展性を再認識させ、被害拡大の予防、未然防止のための組織による的確な対応を徹底的に図ってまいります。 同時に、この種事案の相談がなされた際に、可能な限り早期に被害者等に対しストーカー規制法に基づいて警察が措置をとるための証拠の確保等について教示をするとともに、法に基づく警告等の措置を積極的に行います。特に重要なことは、被害申告をためらう方が大変多い案件でありまして、その親族の協力を得て説得するなど、一歩踏み込んだ対応を推進してまいります。 また、警察署長による積極的な指揮、警察本部による指導、支援、全都道府県警察に設置する連絡担当官による綿密な連携により、迅速的確な組織的対応を推進してまいります。 今後とも、国民の安全、安心を確保するため、ストーカー規制法を始めとする各種法令の積極的な運用、適用により、この種事案の未然防止に全力を尽くすよう、全国警察を指導してまいります。
○糸数慶子君 ありがとうございました。 再びこういうことが起こらないように、よろしくお願いしたいと思います。 次に、カジノと沖縄振興についてお伺いいたします。 私、さきの委員会で沖縄振興特措法について質問いたしましたが、時間がなく積み残しましたので、その中で一問だけ伺います。 新たな沖縄振興計画の中で、その柱の一つになっておりますのが観光振興です。今、多くの県民が危惧しておりますのが、実は沖縄県が観光振興の起爆剤として位置付けているカジノの誘致であります。これ、明白にカジノは賭博であります。この沖縄の観光振興の一役を担うような考え方はカジノではないというふうに私は確信をいたしますけれども、沖縄の自然環境の保全、それから社会の風紀、さらに地域社会のきずな、文化、教養、教育と、私、カジノはこの沖縄そのものを崩壊に導くものであるという認識に立ってお伺いいたしますが、政府のカジノに対する御所見をお伺いいたします。
○大臣政務官(園田康博君) 先生には本当に沖縄振興のために様々な御提言をいただいておりますことに心から感謝を申し上げます。また、今、国会、参議院でも御議論をいただいておりますけれども、新たな振興法、本当に与野党を超えてしっかり御議論を、御指導をいただいていることに心から改めて感謝を申し上げたいと思います。 その上で、今御質問ございましたいわゆるカジノでございますけれども、賭博の禁止の規定がありますのは刑法百八十五条と百八十六条でございますけれども、これとの関係でありますとか、あるいは沖縄の地元の皆様方、地元住民の意向等々の様々な課題があるというふうに私どもとしては認識をいたしているところでございます。現在、そういった面では、提出をさせていただいております沖縄振興法、ここの中には御指摘のいわゆるカジノに関する規定というものは盛り込んでいないという状況でございます。 お伺いをいたしますところ、沖縄県においても、このカジノの導入に関しましては様々な御議論があるというふうに聞いておりまして、県内でもやはり賛否両論があるというふうに伺っておりますけれども、県内における検討及び意見の集約、これを私どもとしては見守ってまいりたいというふうに思っておるところでございます。
○糸数慶子君 今御答弁いただきましたように、県民の中にはもちろん賛成もいらっしゃいます。ただし、一部でありまして、ほとんどの県民が、やはり沖縄の観光の方向はカジノではないということを言っております。是非、今の御答弁どおり、県民の意思をしっかり聞いていただきたいというとを強く要望いたします。 次に、防衛省にお伺いいたします。 まず、環境影響評価書についてでありますが、昨日二十七日、沖縄県の仲井眞弘多知事が沖縄防衛局に提出をいたしました環境影響評価書に対する知事意見について政府の見解を是非お示しいただきたいと思います。 これ、知事意見の冒頭には、さきに提出いたしました飛行場建設事業に対する意見と同様に、今回の埋立て事業においても普天間飛行場の名護市辺野古への移設は不可能と明記されておりますし、その上、環境影響評価に対する調査の不備など、四百件にも及ぶ意見が出されています。政府として知事意見にどう対応されていくのか、お伺いいたします。
○大臣政務官(神風英男君) 環境影響評価書に対する知事意見に対しての見解についての御質問でありますが、普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価書につきましては、先月二十日に沖縄県から提出をされました沖縄県環境影響評価条例の対象であります飛行場の設置に係る知事意見に加えまして、昨日、環境影響評価法の対象であります公有水面の埋立てに係る知事意見を午後三時五十分ごろ受領したところでございます。 この知事意見におきましては、今先生から御指摘がありましたように、地元の理解を得られない移設案を実現することは事実上不可能であるとし、評価書で示された環境保全措置等では環境の保全を図ることは不可能と考える等の厳しい御意見、御見解を示されつつ、約四百件の意見を含むものとなっているところでございます。 今後は、こうした知事意見の内容を十分に精査をして、科学的、専門的観点からの検討を加えて、評価書の補正を行うこととなります。 なお、普天間飛行場の移設につきましては、同飛行場の辺野古に移設するとの現在の計画は引き続き唯一の有効な進め方であると考えておりまして、政府としては普天間飛行場の危険性を一刻も早く除去するとともに、できるだけ早く早期の負担軽減を追求するべく、沖縄の皆様の御理解が得られるように今後とも誠実に説明を尽くしながら、全力で取り組んでいく覚悟でございます。
○糸数慶子君 それでは、具体的にお伺いをしたいと思います。 この移設の問題、今おっしゃっていただいたんですけれども、県民の思いというのは今の答弁とは違います。 まず、埋立てに関してでございますが、埋立土砂の調達計画、これを具体的にお伺いいたしますが、埋立てに必要な土砂の量は幾らで、どのように調達をするのか。要するに、土砂の調達から搬入に至る調達計画を明らかにしていただきたいと思います。これは知事意見の中で最も重視している点であります。 現在、沖縄県議会におきましても、県の担当者は、土砂が陸上から運搬されるのかあるいは海上運搬によって環境に与える影響が違ってくると県の方で答弁しておりまして、土砂の調達計画の重要性を指摘しておりまして、土砂調達計画の詳細、このことも明らかにされておりませんけれども、このことについて是非明らかにしてください。
○大臣政務官(神風英男君) 埋立土砂の調達計画についての御質問でありますが、埋立てに必要な土砂はおおむね二千百万立方メートルであろうかと理解をしております。こうしたおおむね二千百万立方メートルの土砂のうち、おおむね二百万立方メートルは事業実施区域内の辺野古ダム周辺の土砂、及びおおむね二百万立方メートルにつきましては事業実施区域内の既存陸上部の整地により発生する土砂を利用する予定でございます。残りのおおむね千七百万立方メートルの土砂につきましては、現段階においては確定しておりませんが、沖縄県内の砂材等の購入のほか、しゅんせつ土を含む建設残土の受入れや県外からの調達等を含めて検討を行うこととしているところでございます。 なお、これら埋立土砂の購入につきましては、供給元における土砂の採取による環境への影響に配慮されていることを確認するなど、埋立土砂の調達に伴う環境への著しい影響がないよう慎重に判断をしていくこととしているところでございます。
○糸数慶子君 今御答弁ございましたけれども、実はその土砂、一千七百万立方メートルの調達がまだ不明だというふうにおっしゃっていらっしゃいますけれども、沖縄県内での識者の話なども今朝の新聞にも報告が出ております。 今回のこの知事意見の目玉なんですけれども、今、私御質問いたしましたように、この埋立土砂の問題ですが、辺野古新基地建設、膨大な量の土砂を搬入して海を埋め立てるということですが、これは実は、二〇〇九年度の沖縄県の年間海砂の採取量、一千七百万立方メートルというのは十七・五年分に相当するという量なんですね。これをどこから持ってくるかまだ分からないという状態ですが、もし県内からそういうものを調達するような状況であれば、沖縄県の環境を本当に破壊をするという、そういう現実がこの中に立ちはだかっているということを指摘したいと思います。 次に、埋立申請についてでありますが、政府は沖縄県知事に対して埋立申請を行うのでしょうか。もし行うのであれば、その時期を明らかにしていただきたいと思います。
○大臣政務官(神風英男君) 公有水面埋立申請につきましては、環境影響評価が終了した後、沖縄防衛局長から沖縄県知事へ申請を行うこととなりますが、現在は、昨日までにいただいた知事意見を勘案をし評価書の補正をするなど、法令等に基づき適切に対応しているところでありまして、埋立申請の具体的な時期について申し上げる段階になく、まだ決まっていない状況でございます。
○糸数慶子君 私の立場から申し上げますと、この埋立申請についてでありますが、野田首相を始めとして今沖縄詣でを繰り返す閣僚の全てが県民の理解を最優先として、申請に関しては強行突破というのを拒否しています。現在その県民の理解が得られるかというと、やはり埋立申請、県民の理解は得られるはずもなく、知事からその埋立ての許認可を取り上げないということを野田首相はおっしゃっていらっしゃいますけれども、それからいたしますと、防衛省それから外務省の官僚は、この辺野古への移設に向けた環境影響評価書を沖縄県に提出をし、それに対する県知事の意見を今受け、その知事意見に沿って丁寧に受け答えをして、今年の秋でも埋め立てるというようなスケジュールを描いているのではないかというふうに県民は思っております。 もしそういうことであればこれは大変な間違いでありまして、やはり、この沖縄に対して新たな米軍基地を建設するということは県民が断じて許しませんし、建設は不可能だというふうに思っております。この沖縄県民の新基地建設に反対するその意思は今、日を追って強固なものになっております。政府がもし仮に知事の懐柔策に奔走しても、県民は絶対にこのことを許すわけにはいきません。 改めて、今私が質問いたしましたこの環境影響評価に対するいわゆる国の思い、それから、具体的に伺いました土砂の搬入に関する沖縄県のいわゆる環境破壊、そして、最後に申し上げましたように、本当に今のこの県民の状況を無視して国は沖縄に新たな新基地を押し付けていくのかどうか、改めて政府の見解をお伺いしたいと思います。
○大臣政務官(神風英男君) 特に、千七百万立方メートルの土砂の内訳についてのお話もありましたが、この土砂等の調達先及び調達量等につきましてはその時々における土砂の需要供給の状況により変わってまいります。具体的な調達時期が決定されていない現段階においてその内訳を確定することは困難であろうかと思っておりますが、いずれにしても、供給元における土砂の採取が関連法令に適合していること、また、採取に伴う環境への影響に配慮されていることを確認するなど、埋立土砂の調達により環境への著しい影響がないように適切に実施をしていく所存でございます。 今先生から承った御意見を防衛省としてもしっかりと受け止めながら、普天間飛行場の移設につきましては、同飛行場を辺野古に移設するとの現在の計画が引き続き唯一の有効な進め方であると認識をしておりますので、政府としては、普天間飛行場のこの危険性を一刻も早く除去することに集中しながら、できるだけ早く早期の負担軽減を追求すべく、沖縄の県民の皆様方の理解を得ながら誠実に対応してまいりたいと考えております。
○糸数慶子君 私は、今年の一月の二十二日から四日間におきまして訪米をいたしました。これは、山内徳信参議院議員とともに二十四人の沖縄の県民が、国会議員、それから県議会議員、市町村議員、併せて一般の市民の皆さんも一緒に訪米をいたしまして、ワシントンで十二名の国会議員、それから六十名のその国会議員の補佐官などにもお会いしてまいりました。 その中で、私たちの訪米要請団に対してアメリカの上院議員、下院議員の方々のお話の中で、県民がやはりこの県内に普天間の基地の移設は反対だというその思いを強く訴えてまいりますと、歓迎されないところに基地は造らないという思いと同時に、今アメリカのやはり国防費を削減するというアメリカの経済の環境の中で、多くの方々が、実はこの沖縄ではなく、こういう米軍の基地は太平洋の中でオーストラリアであるとかハワイであるとかグアムであるとか、そういうところへのいわゆるローテーションを組んでの海兵隊の演習もきちんとやっていくという動きがあるわけです。なぜそのことを日本政府は聞き入れないのでしょうか。 私は、その県民が反対をしている、これは県知事もそうです、名護市長もそうです、そして、改めて、当選をいたしました宜野湾市長も今この普天間の基地の県内移設というのを反対しておりますが、県民の負担を軽減すると現政権おっしゃりながら、なぜ沖縄県内に危険な普天間の基地を移設しようとするのか。今具体的にその環境アセスが提案されても、そして今の答弁を伺いましても、沖縄の環境を破壊するような、例えば砂を採取するということ一つに関しても誠実に今、回答していらっしゃいません。 時間がありませんので終わりますけれども、実は、前回私が伺ったことに関しましても、これは二〇〇九年の六月五日にこの海砂に対する質問をいたしました答弁書の回答にもございましたけれども、やはり今、どこからこの土砂を調達するかにおいては、現段階において確定しないというふうに今回答弁されていますけれども、前回は、やはり県外からの調達も含めて具体的に検討するというふうに記述をされておりましたけれども、今回の評価書では、具体的にという文言も削除されておりまして、むしろそのアセスに対する答弁というのもとても後退しているというふうに思えてなりません。 県民の負担の軽減というふうにおっしゃるのであれば、是非ともこの普天間の基地、県外、国外だということをアメリカの動きに合わせて是非再度検討していただくことを強く要望いたしまして、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(芝博一君) 以上をもちまして糸数慶子君の質疑を終了いたします。 次に、山東昭子君。
○山東昭子君 東日本大震災から一年余りが経過いたしましたが、復興の歩みは遅く、被災地の方々の苦しみもまだまだ続いております。復興のスピードを加速しなければならないことは、これは言うまでもありませんが、同時に考えなければならないことは、次に起きるであろう災害に対し、いかに備えるかであります。首都直下型地震、東海、東南海、南海、三連動地震が想定されている中、私たちは、今までの数々の反省の上に立って、万全の体制を取る必要があります。 特に、この度、津波により多数の病院が破壊され機能を失ったことにより、負傷者や病人に対する医療活動が困難を極めたということで、その対応を検討することは大変優先度の高いことではないでしょうか。このような状況を受けて我々国会議員は、念願である病院船建造推進の超党派議員連盟を結成し、導入に向けて積極的な活動を行っております。 以下、この問題に関して藤村官房長官にまず見解をお伺いしたいと思います。 今般、国による復興のための取組である復興基本方針において、今後の災害への備えとして、災害応急対策を実施する際に必要となる機能を有した船舶等の在り方などについて調査を行うとの方針が明記されております。これを受けて、平成二十三年度第三次補正予算に災害時多目的船に関する調査費として三千万円が計上されております。 この調査費による事業内容について、御説明をいただきたいと思います。
○国務大臣(藤村修君) 平成二十三年度の第三次補正予算では、東日本大震災において医療施設や行政機能が津波によって大きな被害を受けたことを踏まえまして、広域的な被害をもたらす大規模な自然災害への対応を想定し、海上からの災害応急対策に必要な機能を有した船舶の在り方等について調査検討するため、内閣府に災害時多目的船に関する調査検討費用として三千万円を計上したところであります。 今日まで既に五回の検討会がもう開かれております。これによって、有識者による検討会は、海からの災害対応の有用性について近年の防災計画や過去の災害対応での実績を踏まえまして検証することとともに、米国等の病院船の運用状況の実地調査あるいは国内の港湾の現状調査等を今実施しているところでございます。
○山東昭子君 今、五回検討会が行われたということでございますけれども、この検討会での検討状況、報告書の提出時期、そして報告書の提出を受けての政府の対応はどうするのか、お伺いしたいと思います。 報告書が提出された後は、いよいよ政府がどのように取り組むのかが重要であります。より高いレベルでの新たな検討会を立ち上げるのか、導入に向けた実務者協議を開始するのか、具体的な取組方についてお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(藤村修君) お答えさせていただきます。 一月から民間の有識者によって構成されたその検討会、先ほど申しました五回の検討で、開催されました。検討会において、近年の大規模地震時の海上からの災害対応の計画等を踏まえつつ、海からのアプローチの有用性、それから海からのアプローチに期待される機能とその現状、海からのアプローチの実施上の課題等について幅広く御議論いただいているというふうに聞いております。 検討会は、現在、報告書の今取りまとめに向けて委員間の調整をほぼ終えようとしているところでございます。今年度中に報告書が取りまとめられる予定と聞いております。 政府といたしましては、この報告書の内容をよく踏まえつつ、災害時多目的船について更に今後検討をしていくと、こういう姿勢ではございます。
○山東昭子君 政府の具体的な取組が盛り込まれている平成二十四年度予算案では、この件に関しての予算は幾ら計上されており、どのような事業を行うことになっているのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(藤村修君) 今の御質問は二十四年度予算ということでございました。 現在御審議いただいている平成二十四年度予算の中には、この災害時多目的船に関する予算ということでの計上はしておりません。これは、今行われている有識者による検討会における議論を踏まえた上で政府としての今後の対応を改めて考えていくと、こういうこととしたところでありました。
○山東昭子君 この件に関しましては、やはり国益ということに関して非常に大切なことであろうと思います。一つの団体であるとか、あるいは一部の職業にも利する、そういうようなことではなしに、国家国民の安全ということ、命を守るということ、こういうことに関しての非常に大切な案件でございますから、内閣の姿勢を見ておりますと、いろんな場面でワンストップというような言葉が連発されておりますけれども、このワンストップが、この検討会がワンストップで終わらないように、本当に具体的に実現をするための専門家の人たちの集まり、やはりこれは産官学いろんな分野でやる気のある人たちが、早稲田大学の学者を始めといたしまして、あるいは母港の候補地であるいろいろな地域の港湾都市の首長、こういう人たちからも是非やりたいというような声が上がっております。 そういう方たちの声を是非内閣として受け止めていただいて、この予算案ということ、そして今後の検討会というようなことを考えて、どのような形で、例えばこれから内閣府の中で中川大臣が座長になるとか、そういう形での具体的な環境整備というもの、そういう取組方をお考えいただけるでしょうか。それをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(中川正春君) 非常に積極的な御議論をこれまで議員連盟としても取り組んでいただきまして、私からもお礼を申し上げたいというふうに思います。 今、防災ということについて、大震災を受けてトータルでもう一回原点から見直していこうという議論を進めておりまして、その中でこの病院船も、先ほどお話があったように、一応検討委員会の方では今月中に答申が出てくるということでありますので、その答申を踏まえてこの防災計画の中でどういうふうな位置付けにしていくのか、あるいはまた、ここの答申の中で恐らくいろんな問題点も改めて指摘がされてくるだろうと思いますので、それをどのように克服していくのかというようなことも含めて、幅広い議論をもう少ししていきたいというふうに思っておりまして、その中に位置付けて更に検討を進めていきたいというふうに思っております。
○山東昭子君 その際に是非お願いしたいことは、今回のその検討会の中でも、どうも病院船というようなことが銘打ってありながら、厚生労働省というものがなかなか出番がなかったと申しましょうか、何やらちょっと引いておられたというような感じが否めないんでございますけれども、これは病院船でございますから、これは高度な医療というもの、これからいろんな意味で、遠隔医療であるとか、あるいは高度なロボット技術、ロボットを使ったもの、そういうことを踏まえてやっぱり、もちろん医師、看護師、様々な分野で医療の現場の長である厚生労働省というものが消極的であるということはもうこれは考えられないことでございますが、この件に関してどういう考え方をお持ちなのか、お聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(中川正春君) 厚生労働省の方も実務的には参加をしていただいて、この検討会のベースもしっかり議論の俎上にのっているというふうに私も理解を今しております。 いずれにしても、病院船、そうした機能を果たしていく船でありますので、更に専門的な見地から検討をしてもらう意味でも、厚労省にも積極的に参加をしてもらって議論を進めていくというふうにしていきたいというふうに思います。
○山東昭子君 平成七年の阪神・淡路大震災の後にも、国内災害に対応するための多目的船舶の必要性について議論が高まっており、内閣官房において有識者及び関係省庁の実務者から成る委員会を設置して検討されていました。そして、その検討の結果は平成十三年三月に取りまとめられましたが、その内容は、海上保安庁の災害対応型巡視船「いず」と海上自衛隊の輸送艦「おおすみ」は、輸送機能、医療機能などで求められる多目的船の要件を満たしているとのことでした。 このような結論に至るまでかなり時間が掛かり過ぎたと思うんですけれども、どのような議論が行われ、なぜこのような結論になったのか、経緯をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(原田保夫君) お答え申し上げます。 平成七年の阪神・淡路大震災を契機に、国内災害に対応するための多目的船舶の必要性についての議論の高まり、それを受けまして、これは政府、具体的には内閣官房ですが、平成九年度から十二年度にかけて、関係の有識者及び関係省庁の実務者から成ります多目的船舶基本構想調査委員会を設置してその必要性について検討されてきたということでございますし、それに先立ちまして、中東湾岸危機というのを契機にいたしまして、平成三年から多目的船舶調査検討委員会でも検討が先立って行われていたという経緯がございます。 九年度に設置しました委員会でございますけれども、この委員会につきましては、多目的船舶の目的、役割、機能、規模、能力等について幅広く検討が行われるとともに、当時、国際緊急援助活動でありますとか国内災害等に対応するため就役した船舶もございましたので、そういったことについての検証が行われたということでございます。 このような検討が行われる中で、平成九年度に海上保安庁の災害対応型巡視船「いず」と海上自衛隊艦艇「おおすみ」が就役をしたということでございまして、これらの船舶等につきましては、規模とか速力、人員、物資の輸送機能、医療機能、宿泊機能の面で多目的船舶に求められる要件を十分に有しているということで、この委員会におきましては、平成十三年三月に、想定された多目的船舶の役割は政府保有の新型船舶によっておおむね代替することという結論にこの委員会ではなっております。 これにつきまして、ちなみに申し上げますと、この報告書につきましては平成十三年三月にできておりますけれども、八十ページに及ぶ報告書、それから資料編として五十ページ程度の資料編も付けられた報告書が出ておるところでございます。
○山東昭子君 しかし、実際には成果が上がらなかったという感じでございますね。そこできちんとした形のあるものができ上がっていたら、今回の震災にも非常に役立ったと思いますが。 今お話のあった「いず」及び「おおすみ」の医療機能というものは本当に十分なものなのでしょうか。また、今回の震災において病院船としての医療機能をどのように発揮したのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(桝野龍二君) 先生御存じのように、「いず」は、災害発生時において緊急に行う医療行為を支援することや、物資、人員等の輸送を行うということを想定して建造されたものでございまして、具体的な運用につきましては、保安庁にはお医者さん等々がおりませんので、他機関から派遣されましたお医者さんを乗せまして、応急診療や、負傷者等の搬送に当たる場合の中継基地として利用するということを想定しております。 今般の東日本大震災では、非常に未曽有の大津波等があったわけでございまして、この巡視船を使って負傷者を受け入れて医療行為をするという状況というよりは、物を運んでほしいとか、流された人を捜してほしいということが緊急の課題でございまして、「いず」は三月十一日当日から、そういう意味では人命救助を最優先とした活動を行いました。今般に至るまで十数回、大体十日から一週間程度の航程で海へ出ましてその作業を行っていたところでございます。 一言付言させていただきますが、搬送という意味では、南相馬市の市立病院にいらっしゃった方が放射能等の問題があって他病院に移転をするという案件がございましたが、この関係で消防等と協力をし、自衛隊とも協力しながら、患者八名をヘリコプター、「いず」を使ったヘリコプターで新潟まで運んだという例がございます。 以上でございます。
○山東昭子君 日本が現在保有している船舶では、病院船として十分な機能を持つものはないと言わざるを得ないと思います。しかし、米国を始めとして、病院船も保有し運用している国は多数あると聞いております。 世界の主要国において病院船を保有している国とその病院船の機能について、簡潔に御説明願います。また、それらの病院船の保有、運用の担い手が国以外のものもあるのかということをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(原田保夫君) お答え申し上げます。 今回の調査で米国にも職員を派遣いたしまして調査をしておりますけれども、米国海軍につきましては約七万トン級の病院船を二隻保有しております。これらの船につきましては、病床数が一千床、手術室十二室のほか、各種の医療機材を備えているということでございます。それからまた、輸送機能につきましては、ヘリコプターデッキを有しておるということでございます。さらに、有事の際のスタッフにつきましては、海軍の医療軍人が当たるということでございまして、千二百人余りが有事にはこの船に乗って活動するということになっております。 あと、同様の船としましては、中国軍が二万三千トン、病床数三百床の病院船を一隻、また、ロシア軍が一万一千トン、病床数百床の病院船を三隻、それぞれ持っているというところでございます。 それから、もう一つお尋ねがございました国以外のものが病院船の保有、運用をしているかということにつきましては、これは正確には把握しておりませんけれども、現時点では廃船になっておるようでございますけれども、ドイツで赤十字がこういった病院船を二隻持っていたということがございます。 それからもう一つ、今、アメリカ軍、中国軍、ロシア軍の話をしましたけれども、国ではございますけれども、軍事部門以外の非軍事部門がこういった病院船を保有している例といたしまして、スペインで雇用・社会保険省というところが、これは漁業者、遠洋漁業者のために五千トン級の病院船を二隻保有しているということでございます。
○山東昭子君 建造に関しては、私どもも聞いているところによりますと、例えばロータリアンがみんなでお金を出し合って、そして立派なものを建造したというような実績があるわけでございます。 日本が病院船を導入するに際しての課題についてお伺いしたいと思います。 その第一は経費であると思います。病院船を新規に建造する場合の建造費は、およそ、いろんな規模もあると思いますけれども、どのくらいと見積もられるかお伺いしたいと思います。また、それを保有、運用する場合の年間の経費はどれくらいになるでしょうか。
○政府参考人(原田保夫君) お答え申し上げます。 これは、先ほど申し上げました平成十三年に取りまとめられた委員会の報告によるものでございますが、例えば一万七千トン級の多目的船のケースで申し上げますと、建造費が約四百五十五億円、保守、運航費として約二十九億円ということが算定されております。これらの試算の中には医療機能は含まれておりませんので、仮に病院船として医療機能を追加するという場合には、その費用も別途考慮する必要があるということでございます。 もう一つは、これは十三年の調査でございまして、十年以上たっておりますので、今回の調査におきまして、平成十三年の試算を基に、その後の資材価格等の変動もございますので、そういうのも考慮して、現時点で災害多目的船どれぐらい掛かるかについて、現在、今回の調査の中で精査をしているところでございます。
○山東昭子君 仮に、海上自衛隊の自衛艦として建造、運用するとなれば防衛関係費として予算に計上することになります。そうであれば、ただでさえ装備に関する経費が圧迫されている中で、防衛費が更に窮屈になることが予想されます。したがって、防衛費を圧迫しない方法を検討する必要があると思います。 昨年、いわゆるPFI法が改正されました。この改正によりPFIの対象に船舶が追加され、施行されております。この船舶とはどのような船舶を想定しているのか、お伺いします。また、災害時における医療機能を担う病院船のような船舶も対象としてふさわしいと考えますが、政府の見解をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(中川正春君) 今回のPFI法改正において想定されておりますのは、地方自治体の運営する離島航路だとか、あるいは将来の行政需要を想定して対象施設の拡大を図っていくというようなものでございます。法的には、先ほど御指摘あった病院船にあってもこのPFIの対象施設となり得るということでございます。 ただ、このPFI事業は、民間の資金、それから経営能力及び技術的能力を活用していくということで、効率的かつ効果的に整備、運営される施設、ある意味でビジネスモデルがそこで成り立つかどうかということが前提になっていきますので、この病院船の場合も含めて、それぞれの管理主体がそれを踏まえてPFI事業としてふさわしいものかどうかというのを判断をしていくということになります。我々も積極的にその辺、検討を加えていきたいというふうに思います。
○山東昭子君 現在、政府専用機について航空自衛隊が管理、運用しております。この機は一九八七年に導入され、当時の総理府の予算で航空自衛隊が運用しておりました。九二年に総理府から防衛庁に移管されて現在に至っております。 政府専用機導入のときと同様に、例えば内閣府の予算で病院船を導入し、運用は海上自衛隊か海上保安庁が行うということも可能であると考えますが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(中川正春君) 原資としては同じ、一〇〇%税金ということになっていきますので、そこのところの調整というのは、この病院船自体がどのように平時それから災害時に運営をされるかというトータルな議論があって、その中で決まっていくというふうに思っておりまして、いろいろな選択肢があるというふうに思います。
○山東昭子君 今までもやはり、盛り上がってはいたんですけれども、その平時のときのいわゆる運用といいましょうか、どのように活用するかというようなことが非常に大きなネックになっていたと思います。しかし、目を国外に向ければ、病院船を活用する機会は格段に増加するものと思われます。 近年の異常とも思える気候変動は、世界各地で自然災害をもたらしております。その際に、日本の日の丸を掲げた病院船が被災地に駆け付けて被災者の救援に当たるということは、目に見える国際貢献の最たるものではないでしょうか。国境なき医師団も海外で評価され、メンバーも充実してきたようであります。このような活用方法の実現について、外務省はどのようにお考えでしょうか。
○大臣政務官(加藤敏幸君) まず、我が国といたしまして、世界各地で自然災害等が発生した場合には、国際緊急援助隊の派遣等を現に実施しておりまして、被災国が支援を必要とする場合には、できる限り迅速に国際緊急援助隊を派遣すべきと、このように考えております。 そのことをベースといたしまして、御指摘のとおり、国際緊急援助隊の派遣、救援活動等における病院船の活用は、我が国による目に見える国際貢献に資するものと考えられます。内閣府主催の災害時多目的船に関する検討会においても、ただいま申し上げました平時の活用方法の一つとして想定されていると外務省としては承知をしており、他方で、しかし病院船の移動輸送能力、規模などの仕様の面や費用の面で引き続き検討が必要であるとともに、病院船が遠隔地に派遣された場合に、我が国国内に災害が発生した、そのときに迅速に対応できない、こういうふうなこともあるのではないかという課題も指摘されているというふうに認識しております。 外務省といたしましては、こうした前提を踏まえて、東日本大震災に際して多くの国、地域、機関等からなされた幅広い支援に対する謝意を示すとの視点、加えて東日本大震災という未曽有の大災害を経て我が国が得た知見及び教訓の共有と、こういうふうな視点も取り込みつつ、関係省庁とも連携して本件検討に取り組んでまいりたいと、このように思っております。
○山東昭子君 活用方法としては、外国の災害だけではないと思います。病院船が保有する高度の医療技術と優れた医療スタッフを考慮すれば、国内の様々な用途に使えるものと思われます。 例えば、離島を回ることにより、通常では受けられない高度の医療を離島の患者さんが受けることが可能となります。大都市と離島を始めとする過疎地の医療格差はできるだけ解消すべきであろうと考えます。もちろん、病院船が停泊できるような港がない島もありますが、小型の船で行き来することは可能でございます。諸外国でも、平時においては巡回医療活動に有効活用している例もあると聞いております。また、今後の、先ほども申し上げました遠隔治療の重要性や医療用ロボットの活用などから、医者を始めとする医療従事者の研修用としても活用することが可能ではないかと考えます。 平時における病院船の活用方法について、厚労省としてはこのほかどのような方法があるとお考えでございましょうか。
○政府参考人(唐澤剛君) お答えを申し上げます。 御指摘のございましたように、平時における病院船、船舶の活用でございますけれども、特にお話のございました離島医療の分野に現在活用されている事例がございます。現在は、岡山県、広島県、香川県、愛媛県の四県の瀬戸内海、それから豊後水道の島々を対象にいたしまして、社会福祉法人恩賜財団済生会の保有する済生丸という船舶が、病院船が巡回をして検診、診療を行っているところでございます。この済生丸につきましては、昭和三十七年から運航が開始をされまして、病床は有しておりませんけれども、住民の皆様の健康の保持や医療の確保に取り組んでいただいているところでございます。 こうした離島医療、それから御指摘のございましたようなIT技術の発達、活用によります遠隔医療、そうした分野において活用方策についても併せて検討をしていく必要があると考えております。 以上でございます。
○山東昭子君 災害時多目的船に関しては民間の方たちからもいろいろ具体的な提案がございます。政府もこのような提案に対しては柔軟に検討し、実現の可能性を探っていくことが必要ではないかと思います。 例えば、高速青函フェリーのような船舶を活用する方法があります。ナッチャンワールド号やナッチャンレラ号などの高速フェリー二隻を買い上げるか若しくは借り上げて病院船に改修する方法があります。新規に造船するよりもはるかに安い経費で保有することができるメリットがあると思います。病院船の保有と並行して、海上自衛隊の自衛艦LST輸送艦一隻を災害救援艦として専用化することも、より病院船を有効に活用することにつながると考えます。 このような提案に対する官房長官の見解はいかがでございましょうか。
○国務大臣(藤村修君) 私も、阪神・淡路大震災のときのことで、実はあそこに船を着けてということをそのときには本当につくづく考えたところでありました。かつ、今回の東日本大震災を踏まえて、今後いつ発生してもおかしくない首都直下型地震あるいは南海トラフなど巨大地震に備えるためにもあらゆる方策を検討していくと、こういう姿勢でございます。このため、災害時多目的船について政府として必要な調査のための予算を計上して、先ほど申しました議論を行っているところでございます。 今、御提案ありましたが、何か船ありきということでこれを進めるということとはまた違って、やはり防災担当大臣の下で全体的な中での検討だとは思います。つまり、災害対策全体の中で、陸あるいは空からの災害対応との関連でその役割をどう位置付けることができるのかと、しっかりと現実を見据えて考えていく必要があると思いますが、今年度中の検討会の結論を踏まえまして、御提案の、ちょうどさっき御紹介いただいた高速青函フェリーについてはこれが二隻あって、結構高速船でなかなかいい船だと聞いておりますし、それが撤退するということもございます。あるいは、「おおすみ」型の輸送艦のことも触れられました。それら、もちろん様々な御提案を踏まえまして今後検討していきたいと、このようには考えております。
○山東昭子君 検討することは大変結構なんでございますけれども、やはり実際に実現をさせることが本当に国民の安心できる安全な体制というものにつながるわけでございますので。しかも、時間が掛かっていたのでは、もう災害は待ってくれません。 ですから、やはり官房長官、内閣の姿勢として、それは本当に国のために決断をしていただきたいと。実務者協議、そうした会の設置というものを是非御検討いただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(中川正春君) 今回出てくる報告書というのは、恐らくそれぞれの論点を整理をした形で選択肢も含めて提起があるんだと思います。その論点に沿ってあとやっていくべきことというのは、一つは全体の、さっき申し上げた防災計画の中でこれをどう位置付けていくかということと、同時並行的に、その論点でクリアにされたそれぞれの問題を更に詰めて、その現実性といいますか、それが現実の中で実現をしていくための工夫、方途、それからさっきいろいろ御提起をいただきましたけれども、様々な選択肢、今これを詰めていくことだというふうに思っておりまして、そんな方向で是非現実を見据えて柔軟な発想でやっていきたいというふうに思っております。
○山東昭子君 とにかく、やはり五回ぐらいではとても中身が充実していないと思うんですね。ですから、やっぱり高いレベルの人たち、やる気のある、いろんな産学官、いろんな民間の人たちも含めて、いろんな分野の人たちを集めて、やる気のある人たちで実現をさせていく方向、それをやはり政府が先頭となって、きちんとしたやはり政治家が入って座長として仕切っていただくということが一番私はベストであると思いますので、是非それに向けてやっていただきたいなと思います。 繰り返しになりますけれども、阪神・淡路大震災の後にせっかく検討していながらその課題を克服することを諦めてしまったということ、これはやはり非常に多くの役所にまたがることなので、みんなそれぞれ、野球のテキサスじゃないけど、誰かがやるだろうと、金が掛かるからうちは余り積極的にはやらないよということで引いてしまったために誰もやらなかったというような形になっていたわけですから、そうした、民主党の姿勢としては政治主導ということをおっしゃっておられるんですから、ですからその政治主導を大いに発揮していただいて、その各省庁の縦割りのマイナス面を打破して、そして本当にやる気を見せていただきたいなと思うわけでございます。 大英帝国絶頂期に九年間首相を務めたパーマストンの言葉に、永遠の同盟国も存在しないし、永遠の敵国も存在しない、永遠なのは国益だけであるとあります。この社会貢献船は本当に、今申し上げたように、政府がやる気を見せれば国全体が呼応することであります。そして、やはり国民の一人一人が、私もお金のことは案外心配しておりません。なぜかというと、自助の精神といいましょうか、誰か助けたいという気持ち、本当に自分たちのために、いつ起きるか分からないということを考えた場合は、みんな一人一人が、それはもうちいちゃなお子さんがお年玉の中から千円でも、そして一般の人たちも千円出していただくことによっても、一千億なんていうのはたちまち集まってしまうわけでございます。ですから、いろんなことを考えて、本当に専門家の組織をつくるために決断されることを願って、この質問を終わりたいと思います。 やはり官房長官、要の方でございますので、内閣の中で、その意欲を是非語っていただきたいなと思います。
○国務大臣(藤村修君) 病院船のことは私も何回か答弁もし、私自身も本当に必要性は十分に認識しているところでございます。 それを具体的に検討会にかけると、なかなか、これが難しい、これが難しい、だからどうだという議論が多くて、いや、できるようにするためにどう議論していただくかと、そういう方向で私は是非とも、これ超党派の議連もございますし、大変有用な提案もいただいておりますので、そういうことを踏まえまして、本当に政治主導で進めていきたいと思います。
○山東昭子君 次に、東京電力福島第一原発の事故において、住民の避難の際に家畜を救出しなかった問題についてお伺いいたします。 原発事故により畜産農家の方たちが避難し、そして二十キロ以内は立入禁止となりました。その結果、犠牲となった家畜の数は膨大なものだと思います。 乳牛、肉牛、豚、鶏はそれぞれどのくらいの数が餓死あるいは殺処分になったのでしょうか。
○政府参考人(荒川隆君) お答え申し上げます。 警戒区域内の家畜につきましては大変御心配をお掛けしておりますが、福島県などの報告によりますと、原発事故発生時に警戒区域内には約三千五百頭の牛が飼養されておりました。このうち、津波ですとかその後の震災関連の災害等で死亡した牛の数が大体千七百頭と聞いておりまして、したがいまして、残り千八百頭は最初の段階では生存をしておったわけでございます。 これらの生存しておった牛につきましては、いろいろ御議論あったわけでございますけれども、やはり警戒区域内で離れた状態になっておりましたものですから、どういう水を飲んだのか、どういう草を食べたのかということは分かりませんので、放射性物質に汚染されている可能性が極めて高い、内部被曝の可能性もあるというふうなことで、これを外に持ち出すなり、あるいは畜産利用するというのはなかなか難しいだろうということでございました。一方で、農家の方々の御心情を察すると余りあるものがあったわけでございますが、やはりここは苦渋の選択といたしまして、残っている牛については捕獲をして安楽死処分を進めるということで、昨年の五月に本部長の指示ということになっております。その結果といたしまして、これまで約千五百頭を捕獲をいたしておりまして、このうち約八百頭、同意を得られた八百頭については安楽死処分をさせていただいたところでございます。 さらに、豚につきましては発災当時約三万頭、鶏につきましては六十八万羽が飼養されていたと考えられますが、こちらの方はほとんど死亡しているというふうに伺っております。
○山東昭子君 二〇〇四年の中越地震の際には、孤立した山古志村に生存していた牛は全てヘリコプターで救出されました。今回の震災ではこのような救出措置がとれなかったのはちょっと残念でございます。 チェルノブイリ原発事故の際にも、牛一万三千頭、豚三千頭を千百台のトラックで避難させたとのことであります。福島において、もし陸路が困難であれば、船舶を使って海からでも救出できなかったのでしょうか。
○政府参考人(荒川隆君) ただいま申し上げましたとおり、この警戒区域内の家畜につきましては、物理的に移動することができるかどうかという以前の問題といたしまして、やはり区域内で離れておったことから放射性セシウムが内部被曝により蓄積をしているのではないかということで、仮にこういった牛を外に持ち出すこととした場合には、その受入先の住民の方々の御理解が得られるのかどうか。あるいは、その牛生きておりますので排せつ物も出します。そうすると、排せつ物のことで外の地域の環境への負荷があるのではないかというようなこと。さらに、畜産利用ということを考えますと、外の地域では肉の生産なり乳の生産をやっておりますので、そういったところの風評被害といったようなこともあるというふうに考えられまして、物理的に移動できるかどうかという問題よりは、今申し上げたような形で区域内で捕獲をして安楽死処分を進めているという状況でございます。
○山東昭子君 畜産農家にとって家族とも言える家畜をこのような形で死なせてしまったことは本当に残念でならないと思います。 今後の問題といたしまして、家畜を救出できなかったことについて、そして、今後の災害における家畜の避難についてはどのような方策を検討なさっているか。いろいろ原発事故への対応については様々な反省点があろうかと思いますけれども、こういうことを含めて方針をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(荒川隆君) お答え申し上げます。 警戒区域内の家畜の状況につきましては今申し上げたような状況でございますが、私ども、その外側の、例えば計画的避難区域の中には約一万頭ぐらいの牛がおりまして、そこは時間的な余裕もございましたし、さらに、さっき申しました放射性セシウムのリスクの問題も違いもございましたので、一か月掛けましてほぼ全頭を外に出して移動を完成させたというようなこともございます。 また、今回やはり震災で餌が途絶をするというふうなこともございまして、政府がやっております飼料用の穀物の備蓄を放出して四十万トン以上の配合飼料を供給したといったようなこともやらせていただいたところでございます。 いずれにいたしましても、今先生御質問ございました今後の家畜を含めた動物全体の災害時の取扱いにつきましては、現在、今回の反省なり経験も踏まえまして、政府部内で動物愛護管理法の改正の議論というのが進んでいるものと承知をしております。私どもも、家畜、産業動物という観点から、こういった政府全体の御議論の中にしっかり参画をさせていただいて検討を進めてまいりたいと思っております。
○山東昭子君 とにかく、充実したことを余り考えて検討するというようなことだけだと前へ進みませんから、シンプルにスピーディーに、そして本当にやる気を見せて今回の震災の後の体制というものを是非とも政府として積極的に取り組んでいただくことをお祈りをいたしまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(芝博一君) 以上をもちまして山東昭子君の質疑を終了いたします。 それでは、午後は一時に再開することといたしますので、休憩といたします。 午後零時十八分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(芝博一君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、平成二十四年度総予算の委嘱審査を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○江口克彦君 みんなの党の江口克彦でございます。 まず最初に、官房長官に御質問をさせていただきたいと思うんですけれども、内閣府は非常に大きい組織で所管事項も多岐にわたっているわけですね。しかし、内閣府の所管の予算については、担当大臣ごとに積み上げたものを官房長官が取りまとめているだけではないだろうかというふうに、まあ仕方ないとは思うんですけれども、一々数字を見ておられるのか。官房長官は内閣府全体の予算を有機的に把握しているのかどうか、お教えいただきたいと思います。
○国務大臣(藤村修君) 江口委員にお答えいたします。 おっしゃるとおり、内閣府という役所が大変多岐にわたったことで、担当、いわゆる特命大臣も七人もいらっしゃって、それぞれの下でそれぞれの仕事をしているという意味で非常に大きな役所であるということと、それから、私も先般も内閣府次官にもちょっと話していて、細部までちゃんととらえられるんですかという、次官ですらやっぱりなかなかそれは難しいことだと、そういう感想は漏らしていらっしゃいました。 今予算のことをお尋ねでありますので、ちょっと概要だけ申し上げたいと思います。 平成二十四年度予算案においては、沖縄振興関係予算、それから地域自主戦略交付金、これが大きいんですが、それから実用準天頂衛星の開発整備経費などは新たに計上するところで、厳しい財政情勢の下ながらめり張りの付いたものとしておりますが、非常に概要的に申し上げたいと思います。 まず、平成二十四年度予算案では、地域主権戦略交付金、これが六千七百五十五億円と、これが最大であります。それから、沖縄振興関係が二千九百三十七億円、それから地域活性化予算というのが七百七十九億円、遺棄化学兵器処理二百八億円、宇宙開発利用百八億円、人件費百六十三億円、その他ということで三百三十七億円、トータルで一兆一千二百八十七億円と、こういうことになっているところであります。
○江口克彦君 大変な額、予算を管轄されておられる。これを見ておられる。細かいところまで見ておられない、また、見ていけないというか、そんなことはできないということかもしれませんけれども、是非、その都度やっぱりそういう細かいところまで見るという、そういう配慮というか、そういう作業を是非心掛けていただきたいというふうに思います。 次に、官房長官と岡田大臣に御質問をさせていただきたいと思いますけれども、内閣府は、プロパー職員も少ない、他省庁からの寄せ集めた職員が実動部隊となっているわけであります。普通に考えると、私も長い間経営者をやってきましたけれども、一つのセクションをつくる、部門をつくる、各部門から人を出せと言うと、それぞれの部門の責任者は優れた人材というものをまずリストアップしてこないんですね。それでまたやり直しをさせて、結局はしかるべき人材を集めるということを私は再三やってきましたけれども。 そのように考えると、他の省庁からすれば、優れた人材は自分のところで置いておくと、そうでない職員を内閣府に出すというのが自然の流れというか、自然の形ではないかというふうに思うんですけれども、そういう意味でいえば、内閣府は政府全体の調整を行う必要であるにもかかわらず、言わば無駄の象徴になっているんじゃないか、行政改革が最も必要な組織ではないだろうかというふうに私は思うんでありますけれども、官房長官、また岡田大臣、どうお考えか、お教えいただきたいと思います。
○国務大臣(岡田克也君) 内閣委員である江口さんとも思えない御発言かと思いますが、私は、内閣府というのは非常に重要な仕事をたくさんしているところだというふうに思うわけですね。だからこそ、国会の中でも内閣委員会というのは非常に位置付けも高いんだというふうに思っております。全体の企画立案とか総合調整を行っているわけでありますから、当然各省庁も優秀な人材を出してその総合調整、企画立案に当たらせているということでございます。 私は、公務員というのは、それぞれの省庁もありますが、同時に日本国の公務員として、国家公務員としてしっかりと自覚を持って仕事をしてもらわなきゃいけないというふうに常々思っております。そういう観点からも、各省からのよりすぐりの人材を内閣府に集めて、そして全体横断的な総合調整、企画立案を行っていくということだと思っておりますし、現実、かなりの部分それは実現しているというふうに考えております。
○国務大臣(藤村修君) 岡田副総理の答えとちょっと違う観点から申しますと、やはり優秀な人材の取り合いということはそれぞれの分野であると思います。そういう意味では、私ども内閣府としても、この分野においての、どこかの役所から来ていただくにおいて、それは人事をどうするかというところはやっぱり非常にポイントだと思っています。 そういう意味では、やはりそれぞれの担務というか役務、仕事に必要となる、ちゃんと、ちゃんとした人という言い方はおかしいです、その分野にたけた人を確実に確保していくという一方で、当然、しかし、各役所、府省との役割分担も、これ、業務の不断の見直しを行うことなどによって内閣府本来の役割、機能が十分に発揮できるように人事が大切だとは考えております。
○江口克彦君 岡田大臣ね、江口さんが内閣委員会に委員に入っていると、江口さんとも思えないという、そういう要らぬことを言わない方がいいですよ。以前もそうですけど、前回もそうですけど、私は道州制論者じゃないと言っていて、そして反対ではないって、意味不明のことを言っているんですよ。岡田さんは常に余分なこと一言多いから様々に問題になる。注意された方がいいですよ。 官房長官にちょっとお尋ねしたいんですけど、今、内閣府に来てもらうそういう人材のポイントということをおっしゃいましたけど、そういうものを考えながら、勘案しながら来てもらっているんだというふうなことをおっしゃった。来てもらうポイントというのは何なんですか。
○国務大臣(藤村修君) それぞれの担務といいますか、何を目的に来ていただくかということにおける、やっぱりそれにふさわしい人という言い方だと思います。それは総合力と言ってもいいんです。 一つだけちょっと例を挙げますと、災害対策などでは国交省やらそれぞれのところからも来ていただくわけですね。その際に、特にこの東日本のことを例に挙げますと、やはり今、地元での都市計画なんかが非常に人材もないというときに、やっぱりそういうことが割によくできる、それは国交省の方かもしれませんが、そういう方に来ていただきたいという要請を出して、その人に来ていただくことで仕事はやっぱり相当はかどる、前へ進むと、そういう思いがございますので、それぞれの役務、担務に応じた優秀な方に来ていただく、これがやっぱり大事なところだと思います。
○江口克彦君 内閣府は非常に重要なセクションだと思いますので、是非優秀な人材を集めるようにしていただきたい。 官房長官のお答えに非常に誠意を感じられました。岡田大臣、どうぞ見習われるように、一言申し上げておきます。 内閣官房の国家戦略室は、国家戦略局になれなかった時点で構想倒れになっております。担当大臣まで設置されるほどの価値のある部局ではないかというふうに私は思うんですね。 マニフェストでは、「新時代の国家ビジョンを創り、政治主導で予算の骨格を策定する。」というふうに、こうやって高らかにうたっていますけれども、国家戦略室が中心になって国家ビジョンや予算の骨格策定を行っているとは全然私には感じられないし、思えない。これこそ行政改革が必要な組織ではないかと思うんですけれども、官房長官と古川大臣にお話をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(古川元久君) これは、担当大臣は私でございますし、私、戦略室長というので最初の立ち上げからやりましたから私がお答えするのが適当だと思いますが、尊敬する江口委員でございますけれども、見方についてはちょっと私と違うのかなというふうに思っております。 国家戦略室は、これはやはり総理のリーダーシップを強める、そういう形をつくっていかなければいけない、これはどの政権であっても必要なことだろうと思っています。私も官房副長官もやらせていただきましたけれども、長官の下、内閣官房の業務というのは非常に多岐にわたって、また総合調整、調整業務に相当エネルギーを取られています。やっぱりそれでは、重要事項についての大きな方向を決めていくというのは、なかなかこれは官邸が総理の下、中心にやるのは非常に難しい状況にある。そういった意味で、国家戦略局の構想というのは、まさにそうした総理のリーダーシップを強める仕組みとして国家戦略室をつくって、そこでやっていこうということであります。 したがいまして、まだ残念ながら法律は出して、またそれが成立して局というふうになっておりませんけれども、これまでの中でも、新成長戦略であるとか、あるいは財政運営戦略である、また食と農林漁業の再生の基本方針であるとか、この国の大きな方向性を示していく、そうした枠組みについてはこれまでも国家戦略室が中心になって決めてまいりました。それに基づいて、これまでも予算の編成も行われておりますし、また政府の政策の運営も行われております。 昨年の十月に、もう少しそこの、やはり戦略室の決めていくことについての重みや、あるいは方向性をより明確にしていくという意味で国家戦略会議というのもつくって、そこで昨年の年末には日本再生の基本戦略をつくり、来年度の予算については、まさにその再生戦略に基づいて予算編成を行いました。今年の年央には日本再生戦略をまとめる予定でございます。 そういった意味では、総理の思い、考え方というものをしっかり戦略室で受け止めて、重要政策についてはこれまでも基本方針を出しておりますし、それに従って政府も運営をされてきていると。その意味では、しっかり機能を果たしているというふうに承知をいたしております。
○国務大臣(藤村修君) 担当大臣がただいま答えたところでございます。 私、一つだけ申しますと、国家戦略会議というものを古川大臣の下で担当をいただき、これは総理大臣ほか関係閣僚も出て、それから民間の有識者にお集まりをいただいて、中長期的なやはり構想、ビジョン、こういうものを今ずっと考えていただいていると。これは大変中身のある議論が毎回されておりますし、組織的に局であるとかというよりは、この国家戦略会議をやっぱり中心に、今、古川大臣も申しました日本の再生戦略というものを取りまとめる、あるいは今後三年間の予算の骨格を定める中期財政フレームなどもここで検討をいただくと、こんな形に今なっているところではございます。
○江口克彦君 国家戦略会議がそれなりに活動しているんだということは分かりました。また、中長期構想ビジョンを組み立ててやっている、そういうことを議論しているということは分かりましたけれども、予算の骨格策定についてはやっているんですか、古川大臣。
○国務大臣(古川元久君) 先ほど申し上げましたように、日本再生の基本戦略など、これはそれに基づいて言わば予算も作られてきているわけであります。そして、まさに中期財政フレームというのは、そのそれぞれの年の予算の大枠の部分をやっぱり決めていくというわけでありますから、まさに戦略室、そして戦略会議、今は戦略会議でありますけれども、そういう下で枠の中で予算編成が行われてきているということでございます。
○江口克彦君 まだまだ古川大臣に質問したいんですけれども、時間がありませんし、もう次に移りますけれども。 通常、本委員会には、内閣府関係で大臣、長官が七名、副大臣、副長官が六名、政務官が三名出席されているわけです。他省庁との関係はもとより、それぞれの役割分担が非常に私は分かりにくいんじゃないかと思うんですけれども、大臣、長官より副大臣、副長官、さらに政務官が少ないなど、大臣、副大臣、政務官のラインもよく分からない。 この際、内閣府の役割を見直し、各省庁との役割分担を明確にし、スリム化した方がいいのではないだろうかというふうに思うんでありますけれども、これも官房長官と岡田大臣に、岡田大臣、上手に答えてください。よろしくお願いします。
○国務大臣(岡田克也君) この点は、私、国会の中でも以前に申し上げたことがございますが、なかなか、委員御指摘のように、組織としては非常に分かりにくいし、ある意味では効率的でない形がございます。一つは、内閣府、非常に重要な役割を担っているわけですが、発足後時間もたって仕事が非常に増えてきたと。ある程度のものは各役所に戻すというか、最も関係の深い役所で担っていただいた方がいい仕事というのはあるのではないかと思っております。そういう意味では見直しが必要であると。 それから、ラインの点でいいますと、私の下に副大臣、政務官それぞれいるわけですが、副大臣、政務官の数が少ないものですから、一人でほかの大臣にも仕えていると、そういうことになっていまして、私が信頼している例えば中塚副大臣に仕事をしてもらっているときに、彼は金融の仕事も同時にしていますから、会議に例えば出られないということも起きてまいります。そういうラインを、大臣、副大臣、政務官、一直線にする必要が本来はあるわけですが、人数の関係もあってなかなかそれができていないという問題がございます。 この度、各省の副大臣及び大臣政務官を内閣府の副大臣、大臣政務官に兼職することができるようになる法案を内閣府設置法等の一部を改正する法律案という形で提出させていただいておりますのもその一環で、これで全部解決するわけではないんですが、少しこれで改善するということにはなると思います。
○国務大臣(藤村修君) 私も御指摘の、大臣に仕える副大臣は三人も四人もの大臣に仕えているという部分が確かにありますので、今、岡田副総理も申しましたような、少し法改正をお願いしているところではあります。 ちょっと具体的に申します。例えば中川防災担当特命担当大臣は、例えば新しい公共であるとか少子化対策であるとか男女共同参画であるとか、それに加えて防災などを担当いただいて、ここには後藤斎副大臣、それから末松義規、復興大臣の下の副大臣ですね、まあ防災ですから、が二人の副大臣であります。それから、岡田副総理のところは今一人の副大臣、一人の政務官、中川担当大臣のところは、政務官は園田政務官あるいは郡政務官ということで、ここは二人、二人と付いてはいただいているものの、しかしその方々がまたほかとも兼務をしているという、なかなか大変ではあるということは確かにそのとおりであります。
○江口克彦君 もう時間がありませんので、おわびで、中川大臣、申し訳ございません、質問ができませんので、せっかく御出席いただきながら申し訳ないと思います。 いずれにしましても、是非、岡田大臣、上手に答弁されることを御指導申し上げます。
○委員長(芝博一君) 以上をもちまして江口克彦君の質疑を終了いたします。 次に、宮沢洋一君。
○宮沢洋一君 自民党の宮沢洋一でございます。 私は、自民党の今、厚生労働部会長をやっておりますし、また自民党の税調のインナーのお世話役をやっておりますので、今日は社会保障と税の一体改革について、先日の予算委員会の総括質問に続きまして質問をさせていただきます。時間も若干限られておりますので、なるべく簡にして要を得た答弁をお願いいたします。特に古川大臣は若干、予算委員会を聞いておりますと答弁が冗長な嫌いがあるのかなと思っておりまして、上を目指す政治家でいらっしゃいますから、志にふさわしい、要を得た答弁をよろしくお願いをいたします。 それでは、質問通告をしていなかったところで最初に質問したいんでございますが、今朝起きてみますと、新聞もテレビも昨夜来の民主党内の議論で一色でございました。テレビなどを見ていますと、反対派なる方が出てきていろんなことをおっしゃっているという状況を見る一方で、政府はあさって三十日には閣議決定をされると、こういうことのようでございます。 これは岡田大臣か、また官房長官の方がいいのか、どちらかにお答えいただきたいんですけれども、この税制の抜本改革について与党の了解は得られたと理解してよろしいんでしょうか。
○国務大臣(岡田克也君) 社会保障と税一体改革全体につきまして、まずは民主党の中で議論を続けてまいりました。かなり丁寧な議論を続けてまいりまして、昨夜その議論が、何といいますか、一応の結論に達したというふうに思っております。 ただ、具体的なことは党の中でもいろいろ執行部で御議論いただいているというふうに私は認識しておりまして、今日夕方、政府・民主の会議を開きますので、そのときに党の方からどういう御報告があるかと、そのことをもって最終的に判断したいというふうに考えております。
○宮沢洋一君 官房長官に伺いますけれども、党の了解が得られなくても閣議決定をするということはあるんですか。
○国務大臣(藤村修君) いわゆる法案審査という扱いで党の方で議論をしていただいているわけですから、当然、党の方での審査が終わると、了解されるということでの閣議決定になろうかとは思います。
○宮沢洋一君 そうしますと、先ほどの副総理の御答弁は、了解が得られたかどうかまだはっきりはしていないというような御答弁だったと思いますけれども、今日の夕方の三役会議で了解が得られた場合に閣議決定がされると、この夕方の了解が前提だと、こういうことでよろしいんですか。
○国務大臣(岡田克也君) 今日の政府・民主連絡会議の場で党の方から、党の執行部の方からきちんとした認識が示され、それを受けてこの会議で今後の取扱いを検討すると、こういうことでございます。現時点では党の執行部として昨日までの会議を受けてどう判断しているかということを最終的に私は聞いておりませんので、その会議の場ではっきりするというふうに考えております。
○宮沢洋一君 そうしますと、これ、政府の方ですので御答弁しにくいのかもしれませんが、民主党の場合はその三役会議で党として了解したかどうかということが決まるということなんですか。
○国務大臣(岡田克也君) いや、党としての了解は、これは執行部の判断でありますので、三役会議、政府・民主という場で決まるということではありません。むしろ、執行部として今までの、昨日までの会議をどう総括してどう判断するかということを御報告いただくと、こういうことだと思っています。
○宮沢洋一君 そうすると、その執行部の判断が最終判断なんですか。
○国務大臣(岡田克也君) 当然、執行部、つまり幹事長や政調会長、国対委員長、そこで最終的な判断をされるというふうに私は認識をしております。
○宮沢洋一君 そうすると、最終的判断は執行部だと、こういうふうに今おっしゃったんだろうと思います。 この問題は本当に、成案の段階があり、素案の段階があり、大綱があり、党で決定したのかどうか、当初は閣議報告、次は閣議決定と、こう来ているわけで、非常に外にいる者としてはなかなか本当に分かりにくいわけでございます。私みたいに、なるべく早く例えば税制改革について協議をした方がいいと思っている立場の者から言っても、もう少ししっかりしてもらわなきゃいけないなというふうに思っています。これ以上は申し上げません。 その中で、今朝の報道によりますと、GDP、要するに経済の状況についていろいろ議論が行われて、GDPについて名目三%、実質二%というような一つの目標が示された、しかし、これは税率引上げの条件ではないと、こういうことが報道されておりますが、それはそういう議論だったんでしょうか。
○国務大臣(岡田克也君) どういう条文にするかということについては、昨日も、私も入っておりましたが、総理そして私、幹事長、政調会長と最終的な調整を行いまして、それをその議論の場に提示をしたというふうに伺っております。 政調会長からは、その条文を読めば一目瞭然ではありますが、これは条件付けるものではないという説明をされたと理解しております。
○宮沢洋一君 条件でないということは私はいいことだろうと思っておりますが、一方で、そういう数字が示されたということは、この数字は、例えば三%上げて八%にする、更に二%上げて一〇%にするという判断をするときにはどういう意味合いがある数字なんですか。全く意味合いがない数字なんですか、あるんですか。
○国務大臣(岡田克也君) 昨日かなりここの点についても議論が行われましたので、今日の執行部からの報告を待って私御説明した方がいいと、それに先立って説明するということは避けた方がいいかと思いますので、是非そこは御理解いただきたいと思います。
○宮沢洋一君 いずれにしても、恐らく来週の予算委員会の集中審議ではまた私質問に立つ予定でございますので、その辺でしっかりと議論させていただきます。 それでは、参議院の総括質疑のときの質問の続きのようなことになりますし、少し重なる部分もございますけれども。 社会保障と税の一体改革の中で、特に年金の部分というのが非常にややこしいことに政府案がなっております。これは小宮山厚労大臣はお認めになったわけですけれども、年金の関係で今年法案が提出することを検討しているということが大きく言うと二つあります。一つは被用者年金の一元化、もう一つはパート、いわゆる三十時間、二十時間の問題であります。 被用者年金の一元化について言えば、元々民主党の年金一元化というのは厚生年金、共済年金そして国民年金の統合でありますから、厚生年金と共済年金の統合というのは、この部分はかなり大事なパーツであることは確かだろうと思います。また、所得比例年金、報酬比例年金というのは全ての方を対象に所得に対して課税をするというものですから、三十時間、二十時間という問題以前といいますか、そういう問題を議論する必要もないような、そういう問題になるわけでありますけれども、そういう認識でよろしいですか。
○国務大臣(岡田克也君) 我々の考えております年金の抜本改革、その改革の中で大きな柱が、委員御指摘のように、今の国民年金、厚生年金、共済年金を一本にするということであります。そして、所得比例年金については所得に応じて保険料を負担し、負担した保険料に応じて年金が支給されると、一定の掛け率というものが出てまいりますけれども、ということでありますので、我々のその考え方が実現した暁には、これはおよそ所得のある方は保険料を所得において御負担いただくと、こういうことになるわけでございます。
○宮沢洋一君 したがって、今年出される予定の法律というのは、来年出される一元化法案、来年出されると書いてある一元化法案のかなり大きなパーツになるわけであります。 そこのところで、前回、予算委員会で質問させていただいたわけですが、要するに、元々であればこの年金全体の一元化というのは、夢と言ってはなんですが、中長期的課題として位置付けられていたものが、突然今年になって来年中に法律を出すという極めて具体的な課題になってきた。来年中に一元化の大変大きなしっかりした法律が出されるのにもかかわらず、その一部分一部分である被用者年金の一元化とか、三十時間、二十時間の問題とかいうのを今年四月に出すからすぐに審議してくれと言われても、全体が含まれたものが来年出てくるんだから、それはやはりその全体が含まれたもの、一元化というものは昨年の六月時点に戻って、私は、民主党としての、ある意味じゃ政策の中長期的な課題ととらえる、夢を持つというのは否定するものではありませんけれども、その前に来年出すというところだけは下ろしていただかないと、なかなか、これ我々に議論しろと言われても難しいわけです。 恐らく、社会保障・税の一体改革と言いましても、若干税が先行して社会保障関係が遅れてくる、ここまではしようがないんだろうと思います。そこまで細かいことを言う必要はないと思いますが、一方で、来年大きなものがどんと来るということを党として示したまま、そのパーツパーツの審議に、じゃ、この春から入ってくれと言われても、これは無理な話でありまして、ともかく税制の議論、要するに一体改革でありますから、税制の議論に入る前提は、この一元化を来年出すという方針は取り下げていただかなければ一歩も進まないんだろうと思っておりますが、いかがお考えですか。
○国務大臣(岡田克也君) 一歩も進まないとおっしゃらずに、是非、この点も協議していただきたいというふうに思います。 まず、年金制度が今の制度を前提にしてその改善だけで本当に大丈夫なのかということは、これは多くの方が共通してやはり不安を持っている。これは国民だけではなくて、例えばメディアも各紙それぞれいろいろな抜本改革案を競って出しておられるわけですから、その背景にあるのは、今の年金制度のままでは問題があるのではないかと、そういう認識を持っているからこそ、そういう抜本改革案を、これはメディアだけではなくて経済団体とか労働団体も含めていろいろなアイデアが出てきているという状態にあるんだと思います。 我々のアイデアについては既にお示ししているとおり、制度の一元化と、そして所得比例年金、最低保障年金の組合せでございます。来年法律を出すということにしておりますが、それが直ちに実現できるというふうに必ずしも考えているわけではございません。これは当然各党間の協議を経て、その合意がなければ、年金制度、我々は参議院においては多数もございませんし、それから、本来、年金制度のような根本的な問題を一党派だけで強引に進めるということではなくて、それはお互い共通の認識を持って進めていかなければいけない問題だというふうに考えております。 ですから、来年法律を出すというふうに言っていることをもって、それでそれが直ちに成立するということではなくて、我々としては、それをもってしっかり議論したいと、そういう思いで出していることを御理解いただきたいと思います。
○宮沢洋一君 時間が掛かる云々とかいろいろおっしゃるわけでありますけれども、これは御承知のとおり、私どもが被用者年金の一元化の法律を出したときには、自分たちは年金一元化という大きな課題に向かって進むのであって、被用者年金一元化だけの切離し審議には応じられないと、こういうことが経緯としてあったわけであります。 そういうことを含めて、事前にレクのときに申し上げておいたんですけれども、例えば読売新聞、たしか年金の一元化では税方式等々いろいろ活発な議論を展開してきた新聞社でありますけれども、三月二十一日の社説においては、ともかくそういう個別の話を先に行かせることが大事であって、その年金一元化というものについては早く旗を下ろした方がいいと、こういう社説が出ておりますが、藤村官房長官、お読みになりましたか。
○国務大臣(藤村修君) 記憶しております。
○宮沢洋一君 これについて官房長官、どうお感じでございますか。
○国務大臣(藤村修君) 読売新聞の一つのお考えだというふうに受け止めました。
○宮沢洋一君 ともかく、すぐに実現するものではないけれども来年法案を提出するんだという立場は堅持されるというのは、これはどう考えても、恐らく副総理も答弁しながら、合理的な方、理論家でいらっしゃいますから、相当無理なことをおっしゃっていると思いながら答弁されていると思いますけれども、ともかく、昨年六月の段階の中長期的な課題、たしか国民的合意に向けた議論や環境整備を進め、実現に取り組むと、こういうような、いつまでということを書かずに大きな方向性としてはこういう考え方だよということを示しつつ、つつ、具体的にはまずこれやりましょうという立場に戻っていただかなければ、我々としては、ともかく私のような積極派でもなかなか動きが取れないということがあるということを、もう一度御答弁してください。
○国務大臣(岡田克也君) まず、二〇〇五年辺りで、確かに、当時の与党は自民党、公明党ですけれども、まずは厚生年金、共済年金の一元化を議論すべきであるという御主張をされ、そこは、我々はその考え方には合意できないというふうに申し上げたことは事実であります。そのときの思いは、年金の抜本改革というのはこの二つの共済、厚生を一本化すればそれが抜本改革であるという御主張もあったものですから、我々としてはそれはそうではないだろうと、もう少しより根本的な改革が必要ではないかと、そこで対立をしてしまったということであります。 今思えば、我々も今共済と厚生年金の一元化の法案を準備しているわけですから、もう少しゆとりを持って当面の話と中長期の話を分けて言えばよかったのかなと個人的な反省がないわけではございません。ただ、委員のせっかくの御示唆ではありますが、やはり年金の抜本改革について、それが必要かどうかということも含めてということで結構ですが、やはり各党間でしっかり話し合うということが私は非常に重要なことで、そういう場をつくるということを合意していただくということがないと、我々は来年出すと言っているものを簡単には下ろせないということだと思います。
○宮沢洋一君 与野党協議をやろう、やろうとしていたのは私どもが政権党だったときだけだったわけでありますが、これ以上この話をここでしてもしようがないと思いますので、少し話題を変えさせていただきます。 年金の一元化の中の所得比例年金についてもそうですし、また消費税の中で給付付き税額控除ということを政府・与党は検討されている。その関係で、自営業者の所得把握といったものが非常に大事な要素になってくる。給付付き税額控除の場合であってもそうですし、また報酬比例年金についても当然そういうことになってくるわけであります。 民主党のマニフェストを見させていただくと、所得の把握を確実に行うため、税と社会保障制度共通の番号制度を導入すると、こう書いてあるわけであります。今回、マイナンバーというものを、法案を提出されているわけですけれども、今回のマイナンバーの制度で自営業者の、自営業者のです、所得把握というものはどの程度正確になるんですか。古川大臣に。
○国務大臣(古川元久君) 短くというお話でありましたから簡単に申し上げたいと思いますけれども、法定調書が求められている所得については、これは番号を入れれば、これはその部分についてはきちんと把握ができることになります。 で、何に、どこに法定調書を求めるかというところであります。自営業者について言えば、例えば一般消費者を顧客とします自営業者の全ての売上げ内容を把握するために一般消費者に法定調書の提出を義務付けると、これは現実的ではないと思います。これは宮沢委員もお分かりだと思います。アメ横とか何かで買うときに一々番号を出すかといったら、そういうことではないと思いますから。 また、支出が経費に当たるかどうかという認定については、これは個別の判断を要することになりますので、これはそういった意味でいいますと、どこまで自営業者の所得を把握できるかということについては、これは適正な申告やその確認事務がどこまでなされるかという点によるところが大きいのではないかというふうに考えております。
○宮沢洋一君 今回提案されているマイナンバー制度、この法律でどのぐらい今よりは良くなるかという質問です。具体的に答えてください。
○国務大臣(古川元久君) ですから、今法定調書が求められている所得については、これは番号の導入によってきちんと把握されるということになるわけでございます。
○宮沢洋一君 要するに自営業者の所得について、じゃ、どういう法定調書があるんですか。
○委員長(芝博一君) 誰が。通告が出ていないんですか。
○宮沢洋一君 いやいや、通告してありますよ。マイナンバー制度で……
○国務大臣(古川元久君) これは別に自営業者にかかわらず個人に対してだと思いますが、給与、賃金、報酬等、あと利子所得については配当と株式譲渡、これはちょっと限られておりますけれども、そして不動産所得、不動産の譲渡所得、そのほか公的年金等の源泉徴収票や海外送金、こういったものが法定調書として要求されているというふうに承知いたしております。
○宮沢洋一君 自営業者の事業所得に関する法定調書はありますか。
○国務大臣(古川元久君) 例えば、ホステスさんのような自営業者の人の報酬の調書はございます。
○宮沢洋一君 それは給与として支払われた部分だと思います。 したがって、要するに、このマイナンバー制度を導入したからといって自営業者の事業所得についての把握はほとんど改善しない。ということで、岡田副総理、どうですか、そう思われませんか。
○国務大臣(古川元久君) これは、宮沢委員も分かっていらっしゃって御質問されておられると思いますけれども、自営業者のそういう、どういうふうに把握をしていくのかというのは、それこそさっきもあった、経費をどう認定するかとか、そういうところにかかわってくる部分が多いわけですね。 ですから、先ほどから申し上げているように、法定調書として要求している部分については、つまり収入と所得というのは法律の中でいえば違いますよね。ですから、収入をどこまで把握するかということならば別になりますけれども、所得ということでいえば、法定で所得として法定調書の要求している所得についてはこの番号によってきちんと把握をされるということであります。
○宮沢洋一君 所得のまさに税務調査でどう把握するか等々という質問は一切してないんです。私は、民主党のマニフェストにもそう書いてあるし、どうも国会のいろんな答弁を聞いていると、このマイナンバーを入れることによって所得把握がかなりレベルが上がるというようなイメージを振りまいているような気がしてしようがないわけです。 これは昨年の六月三十日付けですが、政府・与党社会保障改革検討本部決定、社会保障・税番号大綱というものの抜粋ですけれども、ここにこう書いてあるんですね。「全てが完全に実現されるわけではない。例えば、全ての取引や所得を把握し不正申告や不正受給をゼロにすることなどは非現実的であり、また、「番号」を利用しても事業所得や海外資産・取引情報の把握には限界があることについて、国民の理解を得ていく必要がある。」と、これ政府の文書なんです。 ですから、まさにこのマイナンバーなるものができたからといって、少なくとも今提案されている状況においては所得把握なんかほとんど改善しないというのが現実だということはよく理解していただきたいというふうに思っています。 それで、一方で今、じゃ所得把握がどの程度できているのか。まさに収入や何とかと古川大臣が答弁されたようなことを実際やっているのは、国税の組織と、それから一方で市町村、市町村住民税に係る市町村がやっているわけでありますけれども、国税庁来られていますけれども、自営業者の事業所得というものについてどの程度捕捉していると考えられていますか、その実調率も含めてお答えください。
○政府参考人(西村善嗣君) お答え申し上げます。 国税当局といたしましては、提出された申告書等を分析するとともに、法定調書のほか、税務職員が独自に課税上有効な資料情報の収集に努め、必要性の高いものにつきましては税務調査を実施するなどして課税の充実に努めているところでございます。 自営業者の所得の捕捉がどの程度できているかということでございますが、国税当局におきましては、データの制約等もあり、確たるところは申し上げられないことを御理解いただきたいと思います。 いずれにいたしましても、国税当局といたしましては、適正かつ公平な課税を実現していくため、今後ともできる限り努力してまいりたいと考えております。
○宮沢洋一君 それは当たり前で、脱税がどの程度あるか分かっていればそれは取ればいいわけですから当たり前の答弁なわけですが、自営業、所得税について、所得税についての実際に調査を行う率、実調率というのはどの程度ですか。
○政府参考人(西村善嗣君) 実調率でございますけれども、平成二十二年七月から平成二十三年六月までの間に行いました所得税全体の実地調査件数でございますが、これの合計約九万五千件を分子といたしまして、分母といたしまして平成二十一年分所得税全体の確定申告の納税申告者数の合計、七百万強でございますが、これを分母として計算をいたしますと、実調率は約一・三%程度でございます。
○宮沢洋一君 要するに、百人に一人プラスアルファぐらいしか実は調査できていないというのが現状であります。 一方で、地方税、地方住民税について聞きますけれども、地方住民税の場合は、たしか法定調書の部分が大変広い、だから給与所得についてほぼ全部把握できる、また年金についても把握している等々といったところが国税の組織よりは情報が多いはずでありますけれども、一方で、自営業者の事業所得という観点からしますと、例えば非課税限度額が国税に比べて低い、その間に二、三十万の違いがたしかあったと思いますけれども、その辺について、国税の資料だけではなくて実際にかなり調査をしているとはとても思われないんですけれども、そういう理解でよろしいですか。
○政府参考人(平嶋彰英君) 今、宮沢先生御指摘ありましたように、給与所得と公的年金等所得につきましては、所得税で源泉徴収票の提出が不要の場合も原則として全ての所得について報告書の提出義務が掛かっておりますので、これはかなり広いということでございます。 事業所得、事業者の、自営業者の所得に関しましては、基本的には住民税にも申告義務が課されておりますけれども、まず第一はやっぱり国税の方への確定申告を使わせていただいていると、それにならない方々にはやはり住民税の申告を求めているということになってございます。 その住民税の申告をされなかった方をどうしているかということなんですけれども、それについては、各市町村が、その実情に応じてというところはございますけれども、国税当局に提出された報酬等の支払調書による場合が一つ。もう一つは、給与支払報告書の未提出事業者を把握する、あるいは申告書を出していない方を住民票上から探し出して申告を促すというような市町村独自の税務調査も行っているところもございます。それでどの程度のものが出ているかというのは、実態ちょっと市町村ごとに違いますので調査したようなものはございませんけれども、そういう形で努力をさせていただいているということでございます。
○宮沢洋一君 要するに、申告さえすれば言い値の世界なんです、これ、言い値の世界。たしか、私、しばらく前、国会の議論を聞いておりまして、岡田副総理が、例えば市町村の国民健康保険、国保については所得割といったものがあってある程度把握していると、こういう議論をされていたと思いますけれども、実はその裏側にあるものは、この事業所得に関してはほぼ言い値といいますか、申告どおり、それ以上の調査等々が行われていないということは認識されていますか。
○国務大臣(岡田克也君) 税というのは、あるいは保険料も含めてですが、それは国にとっても地方自治体にとっても基本的なことで、そのことについてきちんと調べて、そして公平に徴収するということは、それは誰もが否定できない、何といいますか、それはある程度建前の世界かもしれませんが、しかし、それは崩してはならないことであるというふうに考えております。
○宮沢洋一君 実際問題、その自営業者の事業所得というのは、国税においては資料が幾つかありますから、ほぼ言い値とは言いませんけれども、かなり穴が大きくなっている。地方においても同じようにほぼ申告どおりで処理されているという中で、恐らく不公平感をそのマイナンバーで解消することを含めて、難しいんだろうと思います。 また、もう一つ、不公平感を解消するがごとき議論が歳入庁をつくるというところでも行われているわけでありますけれども、まず歳入庁をつくることのメリット、デメリットといったものを、国税をある意味では管轄されている財務省としてはどういうふうに考えられているか。三谷政務官、お願いします。
○大臣政務官(三谷光男君) 歳入庁につきましては、閣議決定された社会保障・税一体改革大綱において、税と社会保障を徴収する体制の構築について直ちに本格的な作業に着手するとされていることを踏まえ、岡田副総理を始めとする、また財務大臣も含めた関係五大臣会合の下に作業チームが設置をされ、検討を行っているところでございます。私自身もその作業チームのメンバーとして参加をしています。 その作業チームにおきまして、歳入庁につき、社会保険料等の納付率の向上をいかに図るか、また社会保険行政、税務行政をいかに効率化するか、また共通番号制度や新しい年金制度等、今後導入が見込まれる新たな諸制度を見据えて税と社会保険料の徴収体制をいかに構築するかといった様々な観点から、まさにメリット、デメリットを検証しながら検討を行っているところでございます。
○宮沢洋一君 そういう答弁であれば、私は当然、担当は岡田副総理であることはよく知っているわけですから、副総理に聞くんです。 国税を持つ立場として、これについてのメリット、デメリットは何だという質問です。
○大臣政務官(三谷光男君) 年金機構と国税庁を足し合わせれば税も社会保険料も徴収率が大幅に向上するのだといった安易な考えは持たずに、まさに今申し上げた、新たな、社会保険料も税もその徴収体制をいかに効率的な体制を構築するかということを考えて検討を進めています、財務省も。
○宮沢洋一君 安易な考え方を持たないんであれば、何がいいことがあるんですか。
○大臣政務官(三谷光男君) そのメリット、デメリットがこれから検討をして、まだ分からないから、それこそ予断を持たずに検討を続けてまいります。
○宮沢洋一君 これ以上もう質問はいたしませんけれども、この問題は随分前からいろいろ話題に上っている課題でありますから、当然のことながら財務省においてメリット、デメリットはしっかり検討されているはずでありますので、よく勉強しておいてください。 岡田副総理、歳入庁が創設されると自営業者等々の所得把握というものはしやすくなる、把握する精度が上がるとお考えですか。
○国務大臣(岡田克也君) そういう点も含めて、今私の下で、三谷政務官もメンバーではありますが、様々な論点を整理しているところであります。四月中には中間的な論点整理をしてもらうことになっておりますので、それを先取りしてお話しすることは避けた方がいいのかなというふうに思います。 我が党の中もそうですし、それから江口委員は外れていますが、みんなの党も、歳入庁をつくることでかなり税収が増えると、あるいは保険料収入が増えるという御主張は現にございます。それはもちろん我が党の中にもございます。ですから、そういう意見も十分に耳を傾けながら、果たしてそういったことが実効性が上がるのかどうか、よく確認をしなければならないというふうに思っております。
○宮沢洋一君 社会保険料についてはそういう見方があり得るんだろうと私も思いますが、一方で、税収が、特に自営業等々、今一番抜けている部分、捕捉ができていないと思われている部分の税収が歳入庁をつくると上がるというのは、どういう理屈から上がるんですか。そういう見方を持たれているんですか。
○国務大臣(岡田克也君) 私がそういう主張をしているということではありませんので、今の段階で私、余りお答えしない方がいいというふうに思います。
○宮沢洋一君 じゃ、そういうことをおっしゃっている方はどういう理由でおっしゃっているかは御存じないんですか。
○国務大臣(岡田克也君) 詳細には分かりませんけれども、保険料を徴収しているということは、何といいますか、国税庁が把握していないような所得の少ない方々に、より少ない方々に対しての所得状況について把握することにつながっていると。したがって、そこに税の取り漏れがあれば税についても徴収できるはずだと、そういう考え方ではないかと想像しております。
○宮沢洋一君 副総理はそれほどそれに熱心ではないようですからそれ以上申し上げませんが、社会保険庁でたしかその徴収実務をやっている方は二千人、国税の組織が五万六千か七千という中で、恐らく、歳入庁をつくったからといって、その後、課税の公平感が出てくるということは恐らくほとんどないものだと思います。 先ほどマイナンバーについても申し上げましたけれども、歳入庁にしてもそうですけれども、例えば給付付き税額控除をするためには所得把握がもう一段精度を上げなければいけない。また、報酬比例年金をするためにはやはり相当きっちりとした全ての方の所得を捕捉しなければいけない。それは当然のことだろうと思いますけれども、残念ながら、このマイナンバーにしても、また歳入庁構想にしても、それには全く役に立たないということはお認めになりますか。
○国務大臣(岡田克也君) それが役に立たないかどうかということも含めて、今議論を整理してもらっているということであります。
○宮沢洋一君 私どもは、給付付き税額控除云々と民主党、政府の案にありますけれども、自民党自体としてはまだ方針は決めておりませんが、方向性としては軽減税率といったことを参議院のマニフェストでは示させていただいています。というのは、給付付き税額控除も軽減税率も両方ともいろんな問題があるけれども、より問題点が少ないのは恐らく軽減税率だろうと。したがって、ヨーロッパ各国でもほとんどの国は軽減税率を導入しているんだろうというふうに思っています。 給付付き税額控除の問題点というのは、今申し上げたような所得把握というのは大変難しいということ。それから二番目には、日本の場合は特に所得の水準以上に資産の水準というものが非常に問題がある。資産は大変大きいけれども所得が小さいという方は今の金利の状況ではたくさんいらっしゃるわけで、資産の把握というのは、これはもう世の中では不可能なことだろうということ。それに加えて、給付付き税額控除を本当に実施できる機関があるのか、ないのか。実現は恐らく不可能ではないだろうかというのが我々大方の考えでありまして、それよりはまだ軽減税率の方がましなんだろうというのが我々の考えだということだけは申し述べさせていただきます。 まだ少し時間がございますので、一つ、年金の一元化のところで大変不思議に思っている点が一点ありまして、これを副総理に少し教えていただきたいと思っております。 全ての人を対象に報酬比例年金というものを導入する。サラリーマンの場合は半分は雇主負担になる。一方で、自営業者の場合は一五%丸々自分で払ってもらう。社会保険料が給与だ給与じゃないという議論をするつもりはありませんけれども、サラリーマンの場合は半分は雇主が負担する、一方で自営業者は一五%丸々負担すると。 こういうことを御説明されているわけでありますけれども、一つ不思議なところは、従業員が五人未満の事業所、法人化しているところは義務がありますけれども、個人の事業所、ですから典型的な町の商店街なんかが典型だろうと思いますけれども、そういうところの従業員部分というのは、従業員部分、本人の自営業者、店主の部分ではなくて従業員の部分というのは、これは半分を雇主が負担するお考えなんですか、それとも全額個人が払うお考えなんですか。
○国務大臣(岡田克也君) なかなかいいところをついておられると思います。 そういった点もこれから議論しなければなりません。事業主負担ということになるとそれはかなり重い負担ということにもつながってまいりますので、今であればこれは国民年金に加入しておられるんだと思うんですね、厚生年金ではなくて。そのバランスからいうと、これは全額個人負担ということになるというのも一つの答えですが、これは議論しなければならない一つの論点ではございます。
○宮沢洋一君 被用者といった意味では全く違いがないわけです。これまでは国民年金と厚生年金に分かれていたからそれはそれでよかったわけですけれども、今度は五人以上の、零細企業でも五人以上、また中小企業、大企業に雇われた人は同じ被用者でありながらその半分は雇主負担、一方で自営業者の場合は同じ被用者でありながら全額自分というわけにはいかないんだろうと、そこで線を引く理由というのは恐らくないだろうと私は思っていますけれども、もしもそこで線を引くとしたらどういう理由があるとお思いですか。
○国務大臣(岡田克也君) そういった点は、先ほど言いましたように一つの論点でありますので、余りここで細かな議論に入らない方がいいだろうというふうに思っております。
○宮沢洋一君 一つの論点というか、かなり大事な論点だと思います。その部分、雇主が全部払えということになったときに、シャッター通りがもう本当に全部なくなってしまうような話でありますから、その辺の詰めなんということを考えないで来年に法律が提出できるとはとても思われないわけであります。 そろそろ最後の質問に近くなってまいりましたけれども、来年、一元化の法律を出される。これは閣法で出されるんですか、それとも民主党の衆法なりで出されるのか。何聞いても今党の方で検討されているとおっしゃるので、もしかしたらこれは衆法なのかなと思いながら質問させていただいていますが、どちらでやられるんですか。
○国務大臣(岡田克也君) それはまだ決まっておりません。 それから、先ほどの委員のお話、しかし今、確かに厚生年金、国民年金あるとはいえ、同じ従業員あるいは被用者という立場でありながら、やはり一定規模以下のところは厚生年金の適用対象になっていないわけでありますから、今もそういう特例的な扱いというのは認めているわけで、新しい我々の制度に固有の問題では必ずしもないと。しかし、現実の必要性から見て若干例外的な扱いというものをどの程度認めるかという、こういう議論だと思っています。
○宮沢洋一君 もう、いろいろ更に質問したい点ありますけれども、時間になりましたので、これらの点を含めてまた来週いろいろ質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。
○委員長(芝博一君) 以上をもちまして宮沢洋一君の質疑を終了いたします。 次に、浜田昌良君。
○浜田昌良君 公明党の浜田昌良でございます。 本日は予算の委嘱審査でございますので、私は、情報収集衛星、この予算、来年度予算でも六百三十億計上されておりますし、これは九八年以来、合計しますと、既に今年度まででも八千億もの予算が計上されてきました。この予算が果たして本当にうまくいっているのかという問題についてお聞きしたいと思いますが。 今まさに、北朝鮮が三月十六日に人工衛星の打ち上げを発表しました。こういうときにこそ、この予算が使われて活用されているべきだと思っていますけれども、まず防衛省にお聞きしたいと思いますが、この予算、本当にこの予算を計上してきてよかったと、使われていると言えるでしょうか。それとも、この三月十六日以降、実際に撮られた映像については局長自身は御覧になったでしょうか。
○政府参考人(西正典君) お答え申し上げます。 北朝鮮のいわゆる人工衛星打ち上げに係る動向につきましては、私ども、大臣から指示を受けまして、重大な関心を持って情報収集、分析に努めております。 私ども、この情報収集衛星の画像解析結果を内閣の衛星情報センターから適時適切にちょうだいいたしております。もとより、平素より、北朝鮮の情勢も含め、我が国の防衛に必要な各種情報分析に有効に活用しておりまして、私個人もこの画像を必ず目を通すというふうにいたしております。 他方、過去の事案の実績など具体的な活用の状況に関しましては、情報収集の作業の方に支障を及ぼすおそれがありますので、その点の開示だけは御容赦いただければと存じております。
○浜田昌良君 今、局長から御答弁いただきましたように、政府はこれを活用していると答弁をしてきています。ところが、具体的な活用実態についてのほとんどの答弁がないんですよね。 それで、お手元に、これは社説を配らせていただきました。五月十六日の朝日新聞の社説なんですが、情報収集衛星は、こういう安全保障上の問題だけじゃなくて大規模災害のときにも利用されるということを今まで言ってきたわけですね。じゃ、今回の東日本大震災でどれだけ使われたのかということについてこの社説は疑問を呈しているわけです。今回の東日本大震災についてどう使われてきたのかと、しかし今言われたような説明でさっぱり分からない、納税者の理解が得られるだろうかという、こういう趣旨なんですね。 この予算ですけれども、もう一枚に、これ、昨日、内閣衛星情報センターでまとめてもらいました。これは、米印の九のところに七千五百十一億という予算がありますが、これは昨年度までの決算額ですね、これだけの金額。どこに行っているかというと、半分以上は三菱電機に行っている。独法でいうと、JAXAに百十三億という金額なんですよ。しかも、これは、JAXAの金額は平成十五年度からの八年分ですから、これ以上多いはずです。しかも、人件費で見ると、JAXAの人件費が五十五億という。これが、もう少し定量的にこれだけ使われているという納税者への説明が必要ではないかという問題点なんですね。 それで、まずこの予算について官房長官にお聞きしようと思うんですが、三菱電機とかいうところのこういう主要委託先に、今までの天下りの人数、また独法への天下り又は出向者の人員についてはどうなっているんでしょうか。
○国務大臣(藤村修君) 平成十年度から平成二十二年度までの情報衛星関連経費として、今先生御指摘の約七千五百億円ぐらい執行していると、こういうことでございます。そのうち、独法であるいわゆるJAXA、それから情報通信研究機構、これも独法です、及びもう一つの新エネルギー・産業技術開発機構で人件費として充てられた額がそれぞれ、五十五億五千二百万、一億七千二百万、それから二千九百万ということであります。 これらの経費で賄われているそれぞれの法人について、所管官庁から当該三法人へ再就職した者は、人事関係書類で確認した範囲ではないということではございました。ですから、その人件費に充てられた費用はないと。 また、所管省庁からの現役出向者で情報収集衛星関連費として支出された人件費で賄われている者は、JAXA、NEDOについてはゼロ、それから最後のNICTという研究センターです、ここには二名、その費用は三千百万というふうに報告されています。 また、内閣衛星情報センターから主な委託先である三菱電機あるいは日電、日立に再就職した者は、人事関係書類で確認した範囲ではなかったと、こういうことでございました。
○浜田昌良君 今官房長官は限定して答弁されましたけれども、内閣衛星情報センターからの再就職はないにしても防衛省からどっさり行っているじゃないですか。それはやはり、三菱電機には四十数名行っているはずですよ。その数字はいかがですか、他省庁を含めて。
○国務大臣(藤村修君) その数字、今持ち合わせません。
○浜田昌良君 それは、内閣情報センターからは直接行っていないにしても、基本的にこのセンター自身が、センター長が防衛省の人間じゃないですか。次長は警察の人間じゃないですか。そこからたくさん行っているんですよ。それを、内閣から行っていないという答弁だけでごまかそうってけしからぬ話でありまして、これについては是非、委員長から資料要求していただきたいと思います。 お願いします、理事会で。
○委員長(芝博一君) 後日の理事会でその問題については協議をいたします。
○浜田昌良君 もう一点、出向者の人件費についてもお聞きしたいんですが、実は昔、JAXAから国への出向者がいたんですよ。これについて、差額分をこの委託費から払っていた問題があったんですが、これについては今は払われていないんですか。
○国務大臣(藤村修君) ちょっと調べさせていただきます。
○浜田昌良君 これ通告しているんですから、ちゃんと調べてきてくれないと困っちゃうんですよね。 この問題については芝委員長自身も昔質問をされているんですよね、行政監視委員会で追及されていまして、芝委員長が質問されたころ、二〇〇六年には、JAXAから国への出向者が二十四名いて、年間四千万円この補助金から払っていたんですよ、差額分の人件費を。それをなくすということで答弁取ったはずでしょう、委員長。ちょっとどうなっているんですか、その辺。しっかりやってくれなきゃ。 これについてもちゃんと委員長から請求してください、資料。
○委員長(芝博一君) その件につきましても、理事会で協議をして資料請求をさせていただきます。
○浜田昌良君 こういうお金の流れについてもはっきりさせるとともに、やはりこの予算がなかなか、防衛機密の問題はありますんで、その実態は明かせないのも私も分かっています。しかし、今回の東日本大震災については、これだけ使えるものだという、国民に説明する、八千億も使っているんだから責務があるんじゃないでしょうか。 ところが、この社説にもありましたように、多くの国民が目にした今回の福島第一原発の写真はアメリカの商業衛星が写したものだったと、しかもそれ、何と内閣官房がその写真を三千六百万円をわざわざ支出して買ったという、これは事実なんでしょうか。
○国務大臣(藤村修君) 事実でございます。
○浜田昌良君 なぜ、こういうときにこそ日本の情報収集衛星、災害に使うんですから、ここにありますように、いろいろ問題あるのであれば画像処理の工夫次第で重大な支障は避けられるだろうと、こういうことに使わなかったんでしょうかね。私は、こういうのは逆に税金の無駄遣いだと思うんですけれども。 行政刷新を担当されておられて、かつ岡田大臣にお聞きしたいんですけれども、岡田大臣は、外務省でもいわゆる外交機密の問題についてはやはり一定の国民の理解も重要だと、何でも何でも隠すんじゃなくて、オープンにできるのはオープンにすべきだと話もしてこられました。こういう在り方、どう思われます。
○国務大臣(岡田克也君) まず、外務大臣時代もこの情報収集衛星の画像については、大変、外交を行う上でも重要なものでございました。その必要性については私は非常に高く評価しているというか、日本独自にそういった画像が撮れるということは外交力の強化に非常につながっているというふうに思っております。 震災のときにどういう能力があるかということは、なかなか外に、そのことを知られること自身が問題があるということで、何といいますか、十分な提示あるいは提示の範囲が限られたという問題は確かにございます。そういうことについては、今後の問題として、どういったやり方があるのかよく検討してみる必要はあると思います。ただ、だから必要ないというふうには私は考えていないわけでございます。
○浜田昌良君 私は必要ないと言っているわけじゃないんですよ。やっぱり、八千億という金を使ってきたんだから、国民への説明責任はあるでしょうと。それを、外交機密そのものは出せないんだから、こういう災害のときぐらいもう少しこのチャンス、チャンスと言ったら申し訳ないんですけど、こういう機会を説明の場としてなぜ利用されなかったのかと。 逆に言うと、使えないものじゃないかという説も出ているんですよ。なぜかというと、今回、女川原発のいわゆる津波被害のところの地図に、情報収集衛星を使ったデータではそこは津波が、被害を受けていないというのを逆に内閣情報調査室が配っているんですよ。これ、なぜこうなったんですか。
○国務大臣(藤村修君) まず、先ほどの件、ちょっと正確に申しますと、福島第一原発事故の対応に際しての、内閣官房が民間に、商用衛星画像を購入したということで、これは二社、合計三千六百八万円でございました。 それから、今の御質問でありますが、女川原発について、当該地図を作成した時点において集約した情報によっては津波被災の判断が実はされなかったと、こういうことでありました。なお、被災状況を地図に、五万分の一の地図ですが、それで、そのときはそこに、地図の上に様々な被災状況を落として、それを地元には提供をしたと、こういう事実はございました。
○浜田昌良君 内閣情報調査室からいただいたこの地図には、女川原発のところは津波がないというふうになっているんですよね。あわせて、地元から要望があったのはいわゆる家屋の全壊、半壊のために衛星写真のデータを使いたいと。まさに、原発地域の人は現地に行けなかったわけですから。そういうものにも十分に使えていないんですよ。これで八千億を掛けた衛星というのが本当にうまく活用されているのかという、逆に疑問が深まったというのが今回の事件だと思っているんですよ。 そういう意味で、もう一度、この情報収集衛星の有効性、どれだけ活用しているのかについて、何らかの、そういう防衛、安全保障上の支障は来さない範囲でどういう形の国民への定量的な説明の仕方がいいのかと検討していただきたいのですが、何か言えますか。
○国務大臣(藤村修君) まず、どうして提供されなかったかという点について、ちょっと正確にお答えしたいと思います。 福島第一原発事故への対応とかあるいは東日本大震災への対応に当たり、情報収集衛星画像を閲覧するために必要な保全措置をとっているところということにおいては様々提供をしていると。ただ、自治体というのはなかなかそういうことまで行き届かないということでございます。そうすると、その衛星画像を提供したことによって日本のまさにインテリジェンスの能力の判定などが海外あるいはその他からはされてしまうと、こういう保秘の問題があったということでございます。 それで、先生の問題意識は私もよく分かります。これだけのお金を投入して、ちゃんとこれだけの成果があるのかと。こういうことが、それは言えないところは言えないと言っていただいているので、言えないところは言えないわけですが、できるだけ皆さんにやっぱり納得性のある説明をどうしていくか、ちょっと検討させていただきたいと思います。
○浜田昌良君 今検討をさせてくださいという答弁いただきました。それ、本当に検討してほしいんですよ。 実は、前任の枝野官房長官も検討すると言って何も検討していないんですよ、これは。これは議事録調べましたら、枝野官房長官は、今後の検討課題にしますよと、四月十三日の衆議院内閣委員会で答弁されて、確認しますと言いましたが、何か確認、その後されているんですか。されましたか。何か引継ぎ受けましたか、枝野官房長官に。受けてないでしょう。 だから、今日は答弁したんだから、是非、これについてはどういう情報、本当にこの情報収集衛星、私も利用すべきと思っていますし、日本としての重要なツールと思っていますから。しかし、税金を投入している以上、最低限のこういうことに使っているという情報提供体制については、これは委員長から是非検討させてほしいし、もし可能だったら、その保秘という話がありました、理事会メンバーでも一遍、その写真は見せていただくことはできないんでしょうか。
○国務大臣(藤村修君) これはやはりいわゆる政府の、国の言わば機密の部分に当たるということで、本当に多分、浜田先生も外務大臣政務官もされたこともあったかと聞いておりますが、やはり外交機密等々、これは外に出せる出せないというのはやっぱりきちっと線引きがされていると思います。
○浜田昌良君 別に理事会で見るのは、そういうのを出せという話じゃなくて、保秘の理由、必要があるんであれば保秘の手続を国会の委員会で取ればいいわけですから、それを含めて是非委員長に御検討いただきたいと思います。
○委員長(芝博一君) まずは藤村官房長官、もう一度今の部分について。
○国務大臣(藤村修君) いわゆる秘密保全に関する法律が今検討されており、様々そういうところの議論が今あるところとは聞いておりますので、そういう法律についても今後議論をしていくと、こういうことかと思います。
○浜田昌良君 秘密保全とおっしゃいますが、じゃ、国家公安委員長は、この情報を提供されている側として保秘の体制が取られている省庁と言われていますけれども、国家公安委員長自身はこのデータを見られたことありますか。
○国務大臣(松原仁君) それは見たことがあります。 情報収集衛星は、外交防衛等の安全保障及び大規模災害等への対応等の危機管理のために必要な情報の収集を目的として導入されております。その衛星で撮影された画像は、警察においても情報収集や危機管理を徹底する上で極めて有効であると認識しております。 私もその画像を見たことがありますが、非常にその画像は、私個人、これは日本の様々な情報管理やその運用において、細かい内容はさすがにそういったことで申し上げられませんが、極めて有効であるというふうに見て認識をいたしております。
○浜田昌良君 国家公安委員長、それは国家公安委員長になられてから見られたんでしょうか、それとも別の、国土副大臣時代なんでしょうか。
○国務大臣(松原仁君) 国家公安委員長になってから見ております。
○浜田昌良君 そういう、やっぱり実際有用であるんであれば、大臣が見たというだけではなくて、どういう形でこの八千億円が、国民にとっても安全保障の観点、さらに大規模災害にも活用されているという周知をするための手段を是非、今日、官房長官は検討するとおっしゃいました。その検討の結果を是非、どのタイミングでお示しいただけるでしょうか。
○国務大臣(藤村修君) つまり、さっき申しましたのは、浜田委員の問題意識というのは、これだけのお金を投入し、それなりのちゃんと効果、成果があるのかということが国民の皆さんにそれなりに理解されないといけないという、そういう多分問題意識だと思います。 そういう問題意識にこたえるためにどういうことが可能なのか検討をしたい。これは、そんなに時間を掛けずに、どれとどれはできる、どれはできないということは割に早くにお答えできると思います。
○浜田昌良君 ありがとうございます。早いうちにその検討結果をお知らせいただきたいと思います。 あわせて、情報収集衛星自身は、今まさに活用しなきゃいけないタイミングなんですよ。これについては暫定予算に組まれるということでよろしいんでしょうね。
○国務大臣(藤村修君) 今、二十四年度予算について検討していただいているとともに、暫定についてはまだ提出はしていないんですが、そういうことになろうと思いますので、それはその中で、僅か六日分としても、その六日がちゃんと動くような形では計上されます。
○浜田昌良君 今、防衛省の方では、三月二十七日に北朝鮮の人工衛星打ち上げ事案に関しまして準備命令が出されて、一説では、三十日ですか、破壊措置命令が出されるんじゃないかというタイミングだと聞いております。 まさに、そういうときにこそ、元々九八年というのはテポドンのあの事案がゆえにこの予算を、当時は自民党政権でありましたですけれども、付けた予算でありますので、そういう本当に国民の生命を守るためのものの予算でありますから、決して無駄ということにならずに、また国民の理解も得るために最大限の努力をしていただきたいということをお願いしまして、私の質問を終わりたいと思います。
○委員長(芝博一君) 以上をもちまして浜田昌良君の質疑を終了いたします。 どうぞ御退席ください。松原大臣はお残りください。 以上をもちまして、平成二十四年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、皇室費、国会所管、会計検査院所管、人事院を除く内閣所管並びに内閣府所管のうち沖縄関係経費及び消費者委員会関係経費を除く内閣本府、国際平和協力本部、日本学術会議、官民人材交流センター、宮内庁、警察庁についての委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(芝博一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(芝博一君) この際、不正アクセス行為の禁止等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。松原国家公安委員会委員長。
○国務大臣(松原仁君) ただいま話題となりました不正アクセス行為の禁止等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 この法律案は、近年における不正アクセス行為の手口の変化に対応し、その禁止の実効性を確保するため、他人の識別符号を不正に取得する行為等を禁止するほか、不正アクセス行為に係る罰則の法定刑を引き上げる等の措置を講ずるものであります。 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。 第一は、識別符号の不正流通の防止についてであります。 その一つは、他人の識別符号を不正に取得する行為の禁止等についてであります。これは、不正アクセス行為の用に供する目的で、他人の識別符号を取得する行為を禁止するとともに、その違反者を処罰することとするものであります。 その二は、不正アクセス行為を助長する行為の規制の強化についてであります。これは、不正アクセス助長行為として規制されている他人の識別符号の提供行為の範囲を拡張し、どの特定電子計算機の特定利用に係るものであるかが明らかでない識別符号を提供する行為を禁止するとともに、その違反者を処罰することとするものであります。 その三は、他人の識別符号を不正に保管する行為の禁止等についてであります。これは、不正アクセス行為の用に供する目的で、不正に取得された他人の識別符号を保管する行為を禁止するとともに、その違反者を処罰することとするものであります。 その四は、識別符号の入力を不正に要求する行為の禁止等についてであります。これは、アクセス管理者に成り済まし、その他アクセス管理者であると誤認させて、アクセス管理者が利用権者に対し識別符号を特定電子計算機に入力することを求める旨の情報を、電気通信回線に接続して行う自動公衆送信を利用して公衆が閲覧することができる状態に置く行為及びアクセス管理者に成り済まし、その他アクセス管理者であると誤認させて、アクセス管理者が利用権者に対し識別符号を特定電子計算機に入力することを求める旨の情報を、電子メールにより利用者等に送信する行為を禁止するとともに、これらの違反者を処罰することとするものであります。 第二は、都道府県公安委員会による啓発及び知識の普及についてであります。 これは、不正アクセス行為からの防御に関する啓発及び知識の普及に努める者に都道府県公安委員会を加えることとするものであります。 第三は、アクセス管理者による防御措置を支援する団体に対する援助についてであります。 これは、国家公安委員会、総務大臣及び経済産業大臣は、アクセス管理者によるアクセス制御機能の高度化の措置を支援することを目的として組織する団体であって、当該支援を適正かつ効果的に行うことができると認められるものに対し、必要な情報の提供その他の援助を行うよう努めなければならないこととするものであります。 第四は、不正アクセス行為等に係る罰則の法定刑の引上げについてであります。 これは、不正アクセス行為をした者及び相手方に不正アクセス行為の用に供する目的があることの情を知って他人の識別符号を提供した者に係る罰則の法定刑を引き上げることとするものであります。 なお、この法律は、公布の日から起算して一月を経過した日から施行することといたしております。 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同賜らんことをお願い申し上げます。
○委員長(芝博一君) 以上で本案の趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会をいたします。 午後二時二十九分散会