総務委員会 第15号
- 発言数
- 169 件
- 登壇者
- 25 名
- 会派数
- 10
- 開催日
- 2012/08/28
会議録
○委員長(草川昭三君) ただいまから総務委員会を開会いたします。 議事に先立ちまして、一言御挨拶を申し上げます。 去る七月六日の本会議におきまして総務委員長に選任をされました草川昭三でございます。 本委員会は、行政制度、公務員制度、地方行財政、選挙、消防に加え、情報通信や郵政事業など国民生活に密接にかかわる重要な事項を所管しており、その委員長たる職責は誠に重大であると痛感をいたしております。 委員長といたしましては、委員各位の御指導、御協力を賜りまして、公正かつ円満な委員会運営に努めてまいる所存でございますので、何とぞよろしくお願いを申し上げます。 ありがとうございました。(拍手) ─────────────
○委員長(草川昭三君) 委員の異動について御報告をいたします。 昨日までに、林久美子君及び石川博崇君が委員を辞任され、その補欠としてツルネンマルテイ君及び私、草川昭三が選任をされました。 ─────────────
○委員長(草川昭三君) この際、稲見総務大臣政務官から発言を求められておりますので、これを許します。稲見総務大臣政務官。
○大臣政務官(稲見哲男君) おはようございます。 去る七月の六日に総務大臣政務官を拝命いたしました稲見哲男でございます。 御挨拶が遅くなりましたが、改めて、皆様方の格段の御指導をよろしくお願い申し上げます。(拍手) ─────────────
○委員長(草川昭三君) ありがとうございました。 続いて、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 地方自治法の一部を改正する法律案外一案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、人事院事務総局給与局長古屋浩明君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(草川昭三君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。 ─────────────
○委員長(草川昭三君) 地方自治法の一部を改正する法律案及び大都市地域における特別区の設置に関する法律案の両案を一括して議題といたします。 まず、地方自治法の一部を改正する法律案について、政府から趣旨説明を聴取いたします。川端総務大臣。
○国務大臣(川端達夫君) おはようございます。 地方自治法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 この法律案は、地方公共団体の議会及び長による適切な権限の行使を確保するとともに、住民自治の更なる充実を図るため、所要の措置を講ずるものです。 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。 第一は、議会制度の見直しに関する事項であります。 普通地方公共団体の議会は、条例で定めるところにより、定例会及び臨時会によらず、毎年、条例で定める日から翌年の当該日の前日までを会期とすることができることとしております。また、議長等による臨時会の招集請求があった日から二十日以内に普通地方公共団体の長が臨時会を招集しない場合には、議長が、臨時会を招集することとしております。 第二は、議会と長との関係に関する制度の見直しに関する事項であります。 再議制度については、現在条例又は予算に関する議決について異議があるときにできることとされている再議について、その対象を拡大することとしております。また、専決処分の制度については、その対象から副知事又は副市町村長の選任の同意を除外するとともに、条例又は予算に関する専決処分について承認を求める議案が否決されたときは、普通地方公共団体の長は、速やかに、必要と認める措置を講ずるとともに、その旨を議会に報告しなければならないこととしております。 第三は、直接請求制度の見直しに関する事項であります。 選挙権を有する者の総数が八十万を超える普通地方公共団体について、議会の解散並びに議員、長及び主要公務員の解職請求に必要な署名数を見直すこととしております。 第四は、国等による違法確認訴訟制度の創設に関する事項であります。 是正の要求又は是正の指示を行った各大臣又は都道府県の執行機関は、当該是正の要求又は是正の指示を受けた普通地方公共団体の長その他の執行機関が、国地方係争処理委員会等に対する審査の申出をせず、かつ、当該是正の要求に応じた措置又は是正の指示に係る措置を講じないとき等に、高等裁判所に対し、訴えをもって当該普通地方公共団体の不作為の違法の確認を求めることができることとしております。 第五は、一部事務組合及び広域連合等の制度の見直しに関する事項であります。 協議会、機関等の共同設置又は一部事務組合の関係地方公共団体は、脱退する日の二年前までに他の全ての関係地方公共団体に予告をすることにより、当該協議会等から脱退することができることとしております。また、一部事務組合は、当該一部事務組合の議会を構成団体の議会をもって組織することができることとするとともに、広域連合には、執行機関として、長に代えて理事をもって組織する理事会を置くことができることとしております。 以上がこの法律案の提案理由及び内容の概要であります。 政府といたしましては、以上を内容とする法律案を提出した次第ではありますが、衆議院において、議会の会期を通年とした普通地方公共団体の長等の議場出席についての配慮規定を追加する等の修正が行われております。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。 以上です。
○委員長(草川昭三君) ありがとうございました。 この際、本案の衆議院における修正部分について、修正案提出者衆議院議員橘慶一郎君から説明を聴取いたします。橘慶一郎君。
○衆議院議員(橘慶一郎君) ただいま議題となりました地方自治法の一部を改正する法律案の衆議院における修正部分につきまして、趣旨及び内容を御説明申し上げます。 この修正は、各会派間の修正協議の結果を踏まえ、本案による改正に加え、百条調査に係る関係人の出頭及び証言並びに記録の提出の請求の要件の明確化、政務調査費の名称の変更等、普通地方公共団体の長及び委員長等の議場出席についての配慮規定の追加等の改正を行うものであり、その内容は次のとおりであります。 第一に、普通地方公共団体の議会が当該普通地方公共団体の事務に関する調査を行うため関係人の出頭及び証言並びに記録の提出を請求することができる場合を、特に必要があると認めるときに限るものとすることとしております。 第二に、政務調査費の名称を政務活動費に、交付の名目を議会の議員の調査研究その他の活動に資するために改めるとともに、政務活動費を充てることができる経費の範囲について、条例で定めなければならないものとすることとしております。また、議長は、政務活動費については、その使途の透明性の確保に努めるものとする規定を追加することとしております。 第三に、会期を通年とした普通地方公共団体の議会の議長は、当該普通地方公共団体の長及び委員長等に議場への出席を求めるに当たっては、当該普通地方公共団体の執行機関の事務に支障を及ぼすことのないよう配慮しなければならないものとする規定を追加することとしております。 第四に、その他所要の規定の整備を行うこととしております。 以上が本法律案の衆議院における修正部分の趣旨及び内容であります。 何とぞ、御審議の上、御賛同くださいますようお願いを申し上げます。
○委員長(草川昭三君) ありがとうございました。 次に、大都市地域における特別区の設置に関する法律案について、発議者衆議院議員逢坂誠二君から趣旨説明を聴取いたします。逢坂誠二君。
○衆議院議員(逢坂誠二君) ただいま議題となりました民主党・無所属クラブ、自由民主党・無所属の会、国民の生活が第一・きづな、公明党、みんなの党、国民新党・無所属会及び改革無所属の会による七会派共同提出の大都市地域における特別区の設置に関する法律案につきまして、提出者を代表して、その提案理由及び主な内容について御説明申し上げます。 御承知のとおり、現行地方自治法は、大都市制度に関し、特別区制度や指定都市制度等を定めておりますが、特別区制度は東京都に限られており、指定都市制度につきましては、道府県との二重行政の弊害や住民の声が行政に届きにくい等の指摘もあり、それぞれの地域の実情に応じた大都市制度を構築できるように制度改正を行うことを望む声が寄せられております。 このような中にあって、今国会において、各会派から衆参両院に三本の法律案が提出されたところでありますが、これらは、道府県に特別区を設けるための手続規定を整備するという点において共通するものがありましたことから、これらを提出した会派間で一本化に向けた協議が行われ、その結果、共同で本法律案を提出することとなった次第であります。 次に、その主な内容について申し上げます。 第一に、この法律は、道府県の区域内において関係市町村を廃止し、特別区を設けるための手続並びに特別区と道府県の事務の分担並びに税源の配分及び財政の調整に関する意見の申出に係る措置について定めることにより、地域の実情に応じた大都市制度の特例を設けることを目的とすることとしております。 第二に、この法律において、特別区の設置に係る関係市町村とは、人口二百万以上の指定都市又は一の指定都市及び当該指定都市に隣接する同一道府県の区域内の一以上の市町村であって、その総人口が二百万以上のものをいい、関係道府県とは、関係市町村を包括する道府県をいうこととするとともに、特別区の設置とは、関係市町村を廃止し、当該関係市町村の区域の全部を分けて定める区域をその区域として、特別区を設けることをいうこととしております。 第三に、特別区の設置を申請しようとする関係市町村及び関係道府県は、特別区設置協定書の作成その他特別区の設置に関する協議を行う特別区設置協議会を置くものとし、その構成を定めるとともに、特別区設置協定書の内容と作成手続を定めることとしております。 第四に、関係市町村の長及び関係道府県の知事は、特別区設置協定書について、それぞれの議会の承認を求め、その結果を特別区設置協議会並びに他の関係市町村の長及び関係道府県の知事に通知しなければならず、特別区設置協議会は、全ての関係市町村の長及び関係道府県の知事から議会が承認した旨の通知を受けたときは、その日を関係市町村の選挙管理委員会及び総務大臣に通知しなければならないこととしております。 第五に、この通知を受けた関係市町村の選挙管理委員会は、特別区の設置について選挙人の投票に付さなければならないこととしております。 第六に、関係市町村及び関係道府県は、全ての関係市町村における選挙人の投票においてそれぞれその有効投票の総数の過半数の賛成があったときは、共同して、総務大臣に対し、特別区の設置を申請することができることとし、特別区の設置は、この申請に基づき、総務大臣がこれを定めることができることとしております。 第七に、一の道府県の区域内の全ての特別区及び当該道府県は、それぞれの議会の議決を経て、共同して、特別区とこれを包括する道府県の事務の分担並びに税源の配分及び財政の調整の在り方に関し、政府に対し意見を申し出ることができることとするとともに、政府は必要があると認めるときは、当該意見の趣旨を尊重し、速やかに必要な法制上の措置その他の措置を講ずるものとしております。 第八に、特別区を包括する道府県における特別区の設置の特例を定めることとしております。 第九に、この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。 以上が本法律案の提案理由及び主な内容であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○委員長(草川昭三君) ありがとうございました。 以上で両案の趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。 これより両案について質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言をお願いします。
○山崎力君 山崎でございます。 まず最初に、余り言いたくないことなんですが、提案趣旨説明の直後に質問の時間というのは、やはり原則としていかがなものかということでございますので、その辺の方は政府並びに委員長の方でもいろいろ今後のことを考え、御配慮願いたいと思います。 そういった意味で、余り突っ込んだことができないんですが、自治法の方から少し尋ねたいと思いますけれども、これ、聞いていてというか、趣旨説明を聞いていて、要するにこういうことにした、こういうことにした、こういうことにしたという説明であって、その背景にどういうことがあったのかということがほとんど説明なされていない。今までの現行法に対してどういうことがあったからこういう改正をしようとしたという、そういう思いが全然伝わってこない説明でございました。その理由は何かといえば、簡単に私どもには想像付くわけで、例えば阿久根市であるとか名古屋市であるとか、ああいう極端な個性の持たれた方が現行法でああいうことをやったから、それじゃまずいねということでこういう法律にしたんだろうなと、そういうふうな考えが来るわけです。 それはほぼ間違いないことだと思うんですが、基本的な考え方として、ああいうふうな例外的な事例をもって一般的な制度を見直すということ、これが本当に適切なものなのかどうかということが私には一つ疑問に思えるところがあります。やはり、常識というか慣例というか、そういったものの中で行われてきたことを、法律にはこれ読めばこうできるはずだからということでやるということが、もしそれを認めた上で法改正をすれば、これはどんどんどんどん細分化して、しかも罰則付きでぎくしゃくしたものになっていかざるを得ない、そういった感じの危惧を持っているわけですが。 そういったことを前提として、まず、議長等の臨時会の招集請求ですね、長が招集しないときに議長が臨時会を招集することができるという制度、この導入の理由をまずお聞かせ願えますでしょうか。
○国務大臣(川端達夫君) お答えいたします。 全体としては、いわゆる二元代表制である議会と長というものが両方の住民の意向を反映してより良い地方自治を行うためにということの中で、様々な課題があり論点があった部分をいろいろ整理した中でこういう法改正に至った大きな背景はございますが、今御指摘のように、議長の招集請求については、長と議会が対立している場合に長が議会を招集しないという状況は、例外的ではありますが現に起こり得るし起こりました。阿久根市に限らず、千葉県の旧本埜村においても同様の事態が生じました。こうした場合に議長等の招集請求権の実効性を法的に担保するために、一般制度として法制化を行うことといたしました。数は多くないとはいえ、議会が開かれないという事態は地方自治体の民主的運営の見地からゆゆしき事柄であり、こうした事態を未然に防止することは地方自治制度上不可欠であると考え、今回の改正案を用意をいたしました。 以上が経過でございます。
○山崎力君 おっしゃるとおりのことで、そういうふうなことはそれで、まあこんなことをやる人が首長でどうして選ばれたのかねというようなことは、これは地方自治の本当に根幹にかかわることでございまして、本来であれば、いろいろ立場の違いはあれ、首長は首長一人選ばれて、議会は議会で大勢の方が選ばれて、そこでずれがあるということはこれあり得る想定の下なんですが、こういうふうなことをやってしまうということに対しての、何というんでしょう、個人の資質という問題、法律をどうとらえるか。気に食わなくても議会の時期が来たら招集本来しなきゃいけない。それを、しなくてもよさそうだからしないんだという、そういうことが許されると。だから、そのところの基本を考えないと、ちょっと今のような対応、それしかないとは思うんですけれども、いかがなものかなという気がどうしても拭えない。その辺のところを行政の方でも少し考えていただいて、我々もちょっとそこは、これで良かったのかということも考えていかなくちゃいけないと思うんですが。 そこで、もう一つといいますか、一番分かりづらいところは通年制度なんですよ、会期の。これ今でも条例で長期の会期を決めることができる。具体的に言えば、通年のこともやろうと思えばできることですよね。そういうふうなことをあえてなぜそういうふうな形で認めるのかと。毎年毎年条例で決めるのが面倒くさいからずっとやることができるということを趣旨にしているとすれば、またちょっとおかしな話ではないかと思うんですが、その辺のお考えはいかがなものでしょう。
○国務大臣(川端達夫君) 通年会期について、現行制度の下でも定例会の回数を一回にすることでいわゆる通年議会を開催している地方自治体が現にあることは事実でございまして、承知をいたしております。 今回の法改正は、通年ということができるという選択の中で、多様な幅広い層の人が、住民が議員として活動できるようにする観点から、定例会、臨時会を開催することなく通年の会期を設けて、予見可能性のある形で定期的に一年間決まったスケジュールで会議を開く議会運営を行うことを条例で選択できるように、運用ではなくて正面から制度として担保しようという改正でございまして、この通年会期においては条例で定例日を定めることとしておりますので、年間を通じて住民にとって予見可能性のある形で議会運営が行われるようになる。また、条例で定める日の到来によって長が当該日にこれを招集したものとみなす規定を設けていることから、一般選挙後三十日以内に長が議会を招集する場合を除くほかは、招集行為は不要となります。 さらに、改正案では、会期が通年となることによる執行機関の負担の増加にも配慮する観点から、長等の出席義務は定例日に開かれる会議の審議又は議案の審議に限定するとともに、長等に議場に出席できない正当な理由がある場合には、議長に届け出たときには出席義務を解除すること等のことを手当てをして、円滑な運営ができるということをルールとして担保することであります。 通年会期を運用とした場合にということを超えて、こういうルールではっきりさせたという背景でございます。
○山崎力君 まあ、おっしゃりたいことは分かるんですけれども、逆に言えば、それだったら何で地方議会を通年にしないんですかということが言えるわけですよ。そうでしょう。 選択、今でもできる。だけど、何か、できるんだけれども、やりづらい。やりづらいだろうからこういう法律作って、やってもいいですよということを国の方で担保するからやりなさいとしか思えないんですよね。 ですから、実害がどう出てくるかということがなくて、まあ選択肢広げるんだからいいでしょうという、そこが少し、法律まで持ってくるにはいかがなものかなという気がいたします。 これもやはり、何というんでしょう、地方議会の権限強化というものに考えられているところだと思うんですが、そこのところで、先ほどの趣旨説明等の中にもありましたけれども、議会がいわゆる理事者というか首長の、あるいは執行機関、そういった事務を不当に妨げるようなことにならないようにという、そういった趣旨のいろいろなこと出ておりますけれども、そこはそれで担保したというふうなお考えなんでしょうか。
○国務大臣(川端達夫君) 通年会期制を導入するということになりますと、本会議、委員会の開催方法等によって、地方自治体の行政の円滑な執行が妨げられるようなことがないようにすることが必要であるというのは基本的な認識でございます。 このため、今回の改正案の第百二条の二第七項において、長は、議長に対し、会議に付すべき事件を示して定例日以外の日において会議を開くことを請求できることとし、この場合には、議長は会議を開かなければならない旨を規定をいたしております。また、長等の議場への出席義務については、長等の円滑な職務執行に配慮して、正当な理由がある場合において、その旨を議長に届ければ出席義務が解除される旨の改正規定を盛り込みました。 このように、今回の改正案においては、議会の審議の充実強化という側面と長等による円滑な事務執行とのバランスが図られるように、両面から配慮をしているところでございまして、地方自治体におかれては、今回の改正も含めた地方自治法のルールにのっとり良識ある議会運営がなされるように期待をいたしているところでございます。
○山崎力君 まあ、そうおっしゃりたいことは分かるんですけれども、ほとんどのところが、それじゃ今の現行制度では良識ある議会運営ができていないという、そうとも受け取れる感じなんですよ。ほとんどのところがうまくいっているとすれば、こういう改正をしたんだから良識あることをやってくださいという答弁の発想にはならないと思うんです。その辺のところは、苦笑されているからお分かりのことだと思うんですが。 ここのところで一番引っかかるといいますのは、通年制度を導入すると執行部の時間がどうしても議会に取られる、そうなったときに、一般の本来業務に差し支えが出るのではないかということが現実の問題として危惧されるわけです。そういうふうな形からいきますと、現行でいわゆる年に何回かの通常会あるいは、定例会というんですか、それから臨時会、それで対応している議会事務局の人たち、あるいはいわゆる各課、各部の職員、特に部課長クラスですね、そういった人たちが議会に取られる。これは国の場合でもよく言われることなんですが、今やっている体制でその通年のことに対応できるのかという疑問が生じてくるわけです。やっぱり定数増等なければ十分に対応できない。 ところが、実際問題として、通年だといっても開会されているのは余り、限られた時間しかやっていない。そうなってくると、地方職員の定数の方にも絡んでくる。がたがたしているところはもうとにかく少ない人数で大忙しだし、十分な人数のところは、実際議会対策ほとんどないから、なくてもいいみたいな状況。そういったことに分化されていくような危惧を持っているんですけれども、その辺のところについてはどういうお考えでしょうか。
○政府参考人(久元喜造君) 御指摘のとおり、通年会期制を導入することによりまして地方自治体の本来の行政の円滑な執行が妨げられるようなことがあってはならないと考えております。 この点につきましては、私ども、地方制度調査会で知事会、市長会、町村会の御意見もよくお伺いしながら立案をさせていただきました。そこで、御意見を踏まえまして、当初にはそういう規定は置いていなかったんですけれども、長等の議場への出席義務につきまして、正当な理由がある場合において、その旨を議長に届ければ出席義務を解除される旨の改正規定を盛り込んだところでございます。 現下の厳しい行政改革が要請される下において、今回の改正を理由として定数増が起こるとかいうようなことはあってはならないことでありますので、私どもといたしましては、総務省といたしましては、改正趣旨を周知徹底し、適切な運用が図られるよう助言してまいりたいと考えております。 なお、いわゆる通年議会を導入している自治体は既にあるわけですけれども、本会議の回数、日数が極端に増加しているようなケースは生じていないというふうに承知をしております。
○山崎力君 実態そういうことなんだと思いますよ。だから、本当にこれ、こういう法律作ったからってどの程度実効性があるのかというのは私クエスチョンマークですし、今、首長に関してはそういうふうなお話があったんですけど、職員に関してはこれないわけですよね。ですから、通年でやって、各、まあ本会議というよりも委員会で何とかかんとか部長はとにかくずっと出なきゃいかぬと、あるいはその部下の課長も出なきゃいかぬと。そういうことになってくると一般業務に、ある特定の課に関してみれば、通年だと可能なわけですよ、そういったことが、委員会開いてやるということが。そうなってくると、これ、職員の方、たまったものじゃないという部や課が出てきておかしくないんですよね。 だから、その辺のところで、今実態おっしゃられたように、実質通年というのを決めて今やっている自治体も、本当に通年でもう毎週委員会等が開かれるというようなのはないですねということに現実にはなっていく。そうすると、この制度は何だろうという、また元に戻っちゃうんです。ですから、その辺のところを是非しっかりやっていただかなくちゃいけない。 それで、もう一つ言えば、正当な理由があるときとかなんとかというふうなことが法律で出てくるんです。それは、先ほども言ったように、常識の範囲内で正当だとかなんとかだということなんですよ、今までは。それで何とか普通にやってこれた。ところが、極端な人たちが出てきて、こういうふうなことを直さなきゃいけないねということが出てきた。ところが、そこの出てきた法律の条文に正当な理由ということが出てくれば、何が正当な理由かということを誰が判断するんだと。常識が通じないところで、そういった人たちの法律の解釈、運用の中で、正当な事由とか理由とか、そういったものの言葉というのは僕はある意味なじまない、そのおそれがあるということを是非この際関係者の方々に御理解願いたいと、こういうふうに思う次第であります。 ちょっと急ぎます。 今度、専決処分の件なんですが、一応これはある程度見当は付くんですが、副知事、副市町村長、対象除外ですね。それで、議会が不承認としたとき、そして長が必要と認める措置を講じて議会に通告しなきゃいけない。この辺の改正の理由について、ちょっとお聞かせください。
○国務大臣(川端達夫君) 専決処分の制度は、今先生御指摘のとおり、補充的な手段として、議決が得られない場合に長がこれを処分することができるという制度でありますけれども、先ほども例に出しました、極めて例外的ではあろうと思いますが、鹿児島県の阿久根市においては、平成二十二年七月以降、市長が、議員による招集請求に対し、招集義務があるにもかかわらず議会を招集せず、議会の議決を経るべき条例、予算、副市長の選任の同意について専決処分により処理され、専決処分が濫用されていると思われる事例が発生をいたしました。 これらの事態を受けまして、本改正では、副知事、副市町村長が長を補佐する最高の機関であり、議会同意を要することとされている趣旨を踏まえて、その選任の同意を専決処分の対象から外すこととしております。また、議会の最も基本的な権限である条例、予算については、長が行った専決処分に対し議会が不承認とした場合には、長に、必要と認める措置を講じ、議会に報告する義務を課することとしております。 これらの改正によって、議会の重要な権限である議決の補充的手段としての専決処分の制度趣旨が没却されないよう、知事や市町村長において専決処分が適切に行使されることを期待をしておるところでございます。
○山崎力君 大臣、答弁されていて分かるとおり、舌をかみそうなような中身なんですよ。中身、御理解していただいて答弁しているということでこちらも受け取らせていただきますけれども、なかなか制度というのは難しいものだなと、運用というものは難しいものだな。特に多士済々の、いろんな方の、我々よりもいろんな方のいらっしゃる地方議会においての運用というのは、これなかなか厄介だなということを御理解した上で、これからの地方行政、そんなに長くないと思いますけど、頑張っていただきたいと思います。 それで、別の点でもう一点。協議会、機関等共同設置、一部事務組合ですね、この構成員の脱退手続の簡素化という改正が行われました。これはいろいろ分かるところあるんですが、正直言って、一方的な脱退を認めないというのもひどいものだし、ひどいといいますか、これも気の毒なケースはあるし、そうかといって、そういったところから抜けられると、残ったところがこれ実質的に行政運営に支障を来すということも十分予想される。 非常に痛しかゆしのこの制度なんですが、そういった中で、今回この脱退の手続を簡素化したということの趣旨といいますか、考え方をお聞かせ願えますでしょうか。
○政府参考人(久元喜造君) 平成の合併が平成二十二年三月末で一区切りを迎えたわけですけれども、まだまだ小規模市町村もありますし、周りの市町村と連携しながら行政の効率化を図っていくということが求められております。 そこで、一部事務組合について見ますと、かなり合併によって構成団体が変わったにもかかわらず、本当は、その変わった状況を考えれば、一部事務組合を解消して別の共同処理の方法、例えば事務の委託とか機関の共同設置とか、そういうふうな移行を行う方が客観的に見れば効率的であるというふうに考えられるケースもあるわけであります。 現行の場合には、これは全ての構成団体間の協議が調わなければそういう枠組みを解消できない、それが基本でありますけれども、しかし、元々この組合という団体の性格上、全く脱退の自由がないというのもいかがなものかと。そういう観点から、今回、新たな選択肢を増やすという趣旨で、より一部事務組合を効率的に運用する、また一部事務組合を解消して別の手法を選択できる、そういう意味で、選択手法を増やすという意味で今回の改正をお願いしているということでございます。
○山崎力君 これも先ほど申し上げたように、誰が見てもちょっとひどいねという、これ留め置くにしても脱退するにも両方の場合でひどいねというのもあれば、何でこれ、こういうふうにやっているのを認めなくちゃいけないのと、わがままが過ぎるんじゃないかということもあり得るケース、こういったものが具体的には想定されますので、その辺のところの運用を是非しっかりやっていただきたい、このようにお願いしておきたいと思います。 続いて、大都市の方に移りたいと思います。 先ほどの趣旨説明もあったんですが、屋上屋とは言いませんけれども、東京は、東京都の成立というのは、これ事情を知っている人間からすれば非常に分かりやすいところで、戦時体制の下でのいわゆる行政機能簡素化といいますか、特別扱いというのが東京都の一つの成立過程の中で考えられていたわけですが、似たような考え方だとは思うんですが、今の制度を、いろいろ市が変わってきています、いわゆる昔の市町村から市が物すごく増えてきていると。いわゆる政令指定都市であるとかそういったものが増えてきて、非常に行政が、それぞれはいいのかもしれないけど、種類がたくさん増えている。そういった中で、地域の実情に応じた大都市制度と、こういうものに特例を設けなさい、そういったことの特例を設けるというのは具体的にどういうことを想定してこの法案を出されたんでしょうか。
○衆議院議員(松浪健太君) 委員御指摘のとおり、東京都には現在特別区の制度が導入をされているわけであります。東京都ができた当時と随分と今では現状が違うとは思いますけれども、いずれにしても、今回は、地域の強い要望そして民意を受けて、特別区の設置を定めるためのあくまで手続を定めるというのが本法案の趣旨であります。そして、特別区の設置に関する協議においては、特別区設置協議会において協議し、そして特別区設置協定書に記載をするということになっております。 いずれにしても、地域の要望で、そしてその地域の実情に応じた大都市制度が実現をされることを目指しております。
○山崎力君 これ、ちょっと質問通告はしていないんですが、どうしてもこれイメージするところが特定されるんです。それで、東京都という場合には、東京二十三区特別区の束ねた首長は都知事なわけですね。そうすると、今度、大阪というところが、具体的に名前を出しますけど、出てきたときに、そこが特別区制度を導入した場合、大阪市はなくなって、大阪府知事がそれを束ねる形になるんでしょうか。それとも、やはり大阪府知事と別にといいますか、現行のように特別区を束ねる大阪市長、まあ大大阪なのかどうか分かりませんけど、その辺の考え方は、改めて、分かっているつもりですけれども、一応確認のために教えていただけますか。
○衆議院議員(松浪健太君) これは、今申し上げたように、特別区設置協定書で決まるべきものであろうかと思いますけれども、現在、仄聞するところによると、大阪にも二十三区を超える二十四区の区があると、これではやはり小さ過ぎるというような話を伺っておりますので、中核市程度の本当に身近な行政区に再編をして、本当に身近な行政とそれから広域行政を切り分けるということが将来的に、これはまだ、設置協定書で定められるものでありますけれども、見込まれるのではないかなと発案者としては感じております。
○山崎力君 後でその辺話させていただきますので、その前にちょっと、細かいことですが、今度のあれを見ると、読みにくいといいますか、こなれていない条文が、急に寄せ集めでやったわけじゃないんですけれども、そういったことなんでしょうけれども、幾つかあるんでちょっとあれですが。 ここのところで、隣接、隣隣接のことですが、条文の中に、これ条文を読んでもいいんですけれども、一応質問通告しているんで。当該市町村が政令指定都市である場合という規定があるんですね。そうすると、制度上、指定都市には市がなるんで、町村は関係ないわけで、当該市が政令指定都市であると言ってもいいわけですが、市というとすぐ市町村と丸め込んで何か書いているような感じなんですが、何か意味はあるんですか。
○衆議院議員(逢坂誠二君) 山崎委員御指摘のとおり、指定市は市であるというのは、これは全く御指摘のとおりでございます。 ただ、今回のこの法律におきましては、本法案の第二条第一項におきまして市町村を一つの単語として用いていると、そういう関係上、「当該市町村が指定都市である場合」という表現を用いているわけでございます。 それから参考までに申し上げますと、現行法令上も同様の表現ぶりとなっているものが幾つかございまして、例えば、一つは地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律、この第五条第四項、あるいはまた市町村の合併の特例に関する法律施行令第二条第三項などにおきまして同様の表現ぶりとなっているものがございますので、参考までにお知らせいたします。
○山崎力君 そういったことの使い方だろうなというのは見当付くんですけれども、「当該市町村が指定都市である場合」と、それだけ読めば、おい、町村で指定都市というところがあるのかいというふうに読めるんですよね。 もう一つ言えば、特別区設置協議会の会長及び委員は規定の定めるところにより選任されるものとなっていると、こういうふうな表現になっているんですが、失礼、規約の定めるところになっているんですが、ここで言う規約というのは誰がどのように定めるものなのかということになるわけですけれども、規約ということだけぽんと出てくるわけです。そうすると、地方自治法の根拠条文を入れておけば、第何条何項の規定によりというふうな形、その条文が入っていればすぐに分かるんですけれども、私なんかは、ぱっとこう読んでみると、おい、この規約というのはどこの規約だいと、こういうふうな感じになるんですが、その辺のところはどういうふうにお考えでしょうか。
○衆議院議員(逢坂誠二君) 御指摘の点でございますけれども、本法律案の第四条第一項におきまして、特別区の設置を申請しようとする関係市町村及び関係道府県は、地方自治法第二百五十二条の二第一項の規定により特別区設置協議会を置くこととしており、本法案に定めがあるもののほかは、規約を含め、特別区設置協議会の組織運営については地方自治法に定める協議会に関する諸規定によることとなる、そういうことでございます。 したがいまして、今御指摘の特別区設置協議会の規約というのは、地方自治法第二百五十二条の二第一項の規定により特別区の設置を申請しようとする関係市町村及び関係道府県の協議により定められることとなるということになります。 御参考までに、地方自治法の二百五十二条の二の規定でございますけれども、この中に協議会を設けることができる規定があるわけですが、「協議により規約を定め」という条文が盛り込まれていることも参考までに申し添えておきます。
○山崎力君 ですから、私が何言いたいかというのは言わなくても分かると思うんだけれども、一つ文章を入れれば分かりやすいことが、わたわた合わせて、関係者がもう規約といえばこれだというふうに無意識の中で分かっている、そういったものが文章になると、初めて読む者にとっては非常に、一つ数字あるいは条文の何条というのが入っていれば分かりやすいのが、分かりにくくなっていると。こういうことが今回の法律にちょっと散見されるということで。 それで、最後になりますけれども、一番の問題は、要するに事務分担、税源の配分、財政の調整に関しては、これ、これからだということになっているんですね。先ほどの東京都のことに関しても、大大阪市長がいるのか、知事なのか、その辺も分かっていない。 もうとにかくこういう法律を作ったらいいんじゃないかということくらいで、中身のはっきりしないこの大都市法になっているんじゃないのかなというのが私の考え方なんですけれども、何かその辺について、特に税源の配分なんというのは、これ、新しい制度になったら、そこで総務省どうするんだという話になるわけですよ、正直言って。その辺について、今どのような検討段階なんでしょうか。
○衆議院議員(松浪健太君) 委員御承知のとおり、東京との比較ということで、他の道府県において東京のような不交付団体というのはなかなかないわけでありますけれども、今回、我々七会派で提出をしておりますのは、あくまで地方の要望や民意に、これに対して真正面からこたえるということでありまして、地方の要望、民意を可能な限り尊重するという観点から、国の関与をできるだけ小さくしようということで、各会派寄ってこの法律を作ってきたわけであります。 基本的に、事務分担、税源配分、財政調整については、先ほどの特別区設置協議会での議論に大部分を委ねるということになっております。ただ、委員の御心配ももっともでありまして、今回は特に、本法案では、事務分担、税源配分及び財政調整に関しては、政府が法制上の措置等を講じるのが必要な場合には総務大臣との事前協議を義務付けるという内容になっておりますし、また、それ以外の事項については、内容を総務大臣に事前に通告をして、そこで総務大臣が意見を述べられるようになっていることとなっておりまして、いずれにしても、今回、地方の民意や要望というのをこれからいかに多様に生かしていくかという観点からは、やはり今全部決め切るんじゃなくて、新しい地方分権の形を我々は切り開いていくという志を込めたものであります。
○山崎力君 終わります。
○礒崎陽輔君 おはようございます。自由民主党の礒崎陽輔でございます。 まず最初に、大都市特別区設置法案を取りまとめていただいた皆様に感謝を申し上げたいと思います。また、地方自治法の修正案で御尽力いただいた先生方にも感謝を申し上げます。あわせまして、今回の地方自治法の改正は、首長さんと議会との間ではある意味で利害相反するような改正であったわけでありますけれども、それをまとめた総務省にも御礼を申し上げますし、また、その調整の経緯で地方六団体の皆さんにもいろいろと御尽力賜りました。併せて感謝を申し上げたいと思います。 まず、大都市特別区設置法案の方について聞きたいんですが、今、山崎委員の方からも質問がありましたけれども、端的に、今この時期にこの法律を成立させなきゃならない理由というのを、余り行政的な話じゃなくて政治的観点から端的にお答え願いたいと思います。
○衆議院議員(松浪健太君) 自民党で当初、プロジェクトチームでこの自民党案を中心的にお作りになった礒崎先生に質問を受けるというのは、かえって逆になっているのかなという大変な違和感を覚えながらの答弁となりますけれども、これについては、委員も御承知のとおり、先ほどから繰り返しているように、大きな民意、地方からの要望というのを、我々国会としては、やはり地方が大きな民意を示したというときにはこれにこたえなければならないということが非常に政治的な大きな理由であろうと思います。
○礒崎陽輔君 私もそうだと思います。要は、昨年の選挙で、昨年だったですか、特別区制度を設けたいという意見の大阪府知事、それから大阪市長が当選なさったと。大阪府・市民がそこで特別区の設置、まあ決めたわけじゃないでしょうけれども、その方向の選挙の結論を出した。したがって、我々立法機関である国会としては、多様な住民の要望に対して対応できるように、従来のような地方自治法のこれだけの幅しかできないというわけではなくて、いろんな住民の選択にこたえられるようにということで今回の法律をやるんだと思います。まさにそのとおりであると思います。 そこで、大阪市の方はもういろいろ言われているから分かるんでありますけれど、さあ、これをじゃ、全国的に広げられるのか。二百万人だからそんなにたくさんはないと思うんですけれど、二百万人の政令市とその周辺部、合わせて二百万人ですかね、には広げられるようになっているわけでありますけど、今後追随するような市が出てくるとお考えなのでしょうか。あるいは、それをまたある意味奨励するようなお考えがあるのかどうか、その辺をお伺いしたいと思います。
○衆議院議員(松浪健太君) 今回の法案、あくまで地域の要望に応じて作った法律でありまして、何もそれを他の地域で奨励をするというものではありません。 ただ、議論の過程において、二百万という要件を今回設置しました。大体、都道府県の中間的な大きさでも既に二百万に達するというようなことも鑑みて、大体、理論的には全国で八地域程度がこれに当たるのかなという議論はありましたけれども、これについて奨励をするということはなく、我々はあくまで今回手続を定めた。もしそれがやりたいところがあればそれをやっていただいて結構ですよということで、我々自身は価値判断を行っていないというのが現状でありまして、今後そういう要望が出てくれば、その要望に応じてこれはあくまで粛々と手続として行われるということであります。
○礒崎陽輔君 総務大臣にお伺いしますけど、今回こういう法律ができてきたら総務省としてはこれを執行していただかなきゃならぬわけでありますけど、今の地方自治法に加えて、特例法か特別法かというのは大分前半戦で議論しましたけど、それはともかくとして、地方自治法と一体を成す法律の中で新しい制度ができてきたと。これは総務省としてどういうふうに受け止められておりますか。
○国務大臣(川端達夫君) 先ほど来の御議論で、この法案が議員立法でされるまでの背景、経過は、本当に多くの皆さんの御協力で七党会派のそれぞれのお立場で真摯な御議論の中で一致した御提案として結実したものというふうに受け止めております。 一方で、大都市制度の在り方については、この法案に関連したいわゆる大阪都構想のほかにも、指定都市市長会が御提案をされておりますのは、特別自治市構想というのもございます。様々な御提案がございます。 現在、そういう意味で、地方制度調査会において幅広い大都市問題の御議論をいただいているところでありますが、この法律に関しましては都道府県における特別区を設置するための手続を定めたものでありますので、今後、地方制度調査会においては、実際に特別区制度を東京都以外の地域に適用する際の様々な論点がございます。これを御議論いただけるものというふうに思っておりますし、総務省としましては、この地方制度調査会の審議の状況も踏まえて、大都市制度の現状や課題、その解決方策について様々な観点から検討してまいりたいと思っております。
○礒崎陽輔君 今、大臣の方から地方制度調査会という話出ましたから、行政局長にお伺いしますけど、今回この法律、多分可決すると思うんですけど、可決して成立した後、その地方制度調査会の今の検討とこの法律の関係、一体どういうふうになるというふうに考えたらよろしいんでしょうか。
○政府参考人(久元喜造君) 先ほど川端大臣からお答えがありましたように、今回の法案は手続を定めたものでありまして、地方制度調査会におきましては、大都市制度が今どういうような課題を抱えているのか、それに対応した改革案がどういうものがあるのかということを議論をしているわけであります。 その中の論点の一つといたしまして、既に今の東京にしか適用されない特別区制度、都区制度をほかの地域に適用する場合にはどういう論点があるのか。例えば、広域自治体と基礎自治体との権限配分をどうするのか、財源配分の在り方はどうなのかといったような、そういう論点があるということを既に地方制度調査会では論点ペーパーとしてまとめていただいております。 したがいまして、今回の法案が成立するということは、その論点との間での整合性は取れていると。そういう意味で、先ほど申し上げましたような論点を今後地方制度調査会で具体的に詰めていくと、こういうことになろうかというふうに考えております。
○礒崎陽輔君 新聞記事では、というか、今でもまだ大臣もおっしゃったように大阪都構想と言っておるんでありますね。それで、橋下市長もなぜ都にしないんだということを一回言って、ちょっと調整が必要になったことがあるんでありますが、提案者にお伺いしますけど、なぜ大阪都にはしなかったのか、その理由を教えてください。
○衆議院議員(松浪健太君) 大阪都構想という名称は元々、恐らくは、東京都にしかいわゆる特別区制度がないことから大阪都構想と象徴的に使われたのだというふうに我々理解をいたしておりますけれども、いずれにしても、地方自治法上の都と特別区の制度の特例として、道府県、東京以外の道府県に特別区を設置するというニーズにあくまで我々は技術的にこたえるというものでありまして、本法案により特別区を設置した道府県の名称は都とはならないと。そこにはまた様々な議論があることも承知しておりますので、我々はこのような今回は対応にしているということであります。 ただ、法律の中において、都については、都とみなすみなし規定を置いておりますので、法令の適用上は都というふうになるということだと承知しております。
○礒崎陽輔君 これも大事なことです。橋下市長は、何かこういう大改正をするときにはネーミングも大事だと。それはまあそうなんだけれども、やっぱりちょっとそこは違うと思うんですね。恐らく特別区を設置しているのは今まで東京都だけだったから、これを都制といった教科書もあるんですね、都制では特別区を置くと。そういうところから恐らくそんな大阪都という発想出たんだと思いますけれども、都が二つも三つもなるというのではなくて、それはたまたま東京都が、都は一つしかなかったから都制という教科書があったんで、これも別に法律にそう書いているわけじゃないわけであります。 私はやっぱり、都というのは首都の都でありますし、日本語で言えばこれは都ということでありますから、それは絶対に、これは天皇陛下のいらっしゃるところをもって私は都であり首都だと思っておるわけであります。そこのところは、やはり国民の理解を得ていかなければならない。都というものがたくさんあるような国はやっぱりおかしい。やっぱりキャピタルは一つじゃなきゃいかぬと私も思っておりますので、この辺はよく国民の皆さんにも御説明をしていただきたいと思います。 先ほどもちょっと大臣からも出ましたけれども、指定都市の方はやっぱり特別市にしてくれと。例えば道州制をやるときも、道州の傘の外に出る。今の都道府県のままそれをやろうとまでおっしゃっているのかどうか分かりませんけれども、要は、中国なんか五つの、五大市は直轄市というようなこともあるんですね。そういうふうな政令指定都市をもっと権限のある地方公共団体にしてくれという話もある。一方で、今回は、大阪市は大きくなり過ぎたから、基礎的自治体というのはもっと小さい方が住民に身近になっていいんだという形から、今回もある意味格下げなんですね、特別区にするというのはね。まあ、全くこれ反対だと思います。 今言ったように、身近な地方公共団体というのが人数的にもう少し少ない方がいいんだという意見も非常にいい意見だと私は思っておりますが、一方で、今言ったように指定都市の幾つかの団体では、むしろ都道府県と同じ権限を持たせろというような主張もある。これはちょっと先に大臣の方にお伺いいたしますけれども、この両方あるものについてどのような感想を持っておられますか。
○国務大臣(川端達夫君) 今御指摘のように、いわゆる大阪都構想と一般に言われている今回の部分は、大阪府の中にこういう機能を持たせようということでありまして、政令指定都市の皆さんからの御提案の一つは、独立してもう自らがちゃんと、県からは独立した組織にしたいと、こういうことでは、形としては相当違いがある形だというふうに思っています。そして、しかしこの背景にあるのは、やはり二重行政とか、いわゆる大都市、今おっしゃいましたように身近な行政をどう担保するのかということでの大都市が抱える問題を何とか解決したいという背景は私は共通しているのではないかというふうに思います。 そういう意味で、現在第三十次の地方制度調査会において審議していただいている部分の中で、六月二十七日に専門小委員会で大都市の見直しに係る今後検討すべき論点ということを取りまとめていただきまして、新たな大都市制度としての今回法案が出てきました特別区制度の他地域への適用というのも論点の一つだろうと。それともう一つは、特別市、仮称のという、今申し上げた独立していくということの両方とも検討対象としていただきました。そして、それの両方についての事務配分の在り方、税源配分、財政調整の在り方などの論点について地方制度調査会において御議論いただけるものというふうに思っておりますので、総務省としましては、この論点を幅広く議論していただく中でこれからの在り方を検討してまいりたいというふうに思っております。
○礒崎陽輔君 松浪先生は大阪の選出でございまして、あと私と一緒に道州制もやっておる同志でありますけれども。 これ、じゃ例えば、道州制をしかれたときに、大阪府が近畿州になると。そして、もうこれで特別区をしいてしまえば大阪市はなくて全部、大阪区というのがどこかで残るのかもしれませんけれども、一応今のでいくと大阪市という名前もなくなる。大阪府も大阪市もなくなってしまうような気がして非常に寂しい気がするのでありますけど、道州制、まだ決まったわけじゃありませんけど、今後推進する上で、それでも大阪の人はいいんでしょうか。そこの意見聞いてみたい。
○衆議院議員(松浪健太君) 大変なチャレンジングなこんな質問をここでいただくとは思いませんでしたけれども、道州制下においては今の我々の地方自治の観念というのは全て一度ひっくり返さなければならないと。例えば、今回我々が議論をしているこうした大都市制度も、かなりの部分、道州下での地方自治法の部分に譲る部分も出てくるんだろうと。 逆に、今のグレーター大阪という考え方、特に関西を今取られましたけれども、考えれば、今の大阪都構想が兵庫の部分にまで組み入れられていくというようなことも未来的には考えられる中で、そのときには新たな今のような中核市レベルの区をもう一度束ねるような中間的なシステムを入れてくるとか、そのときにはそのときでまた様々な可能性が開けるんだろうというふうに思いますけれども。 いずれにしましても、今の大阪市ですら、周辺部に大変な都市部が大阪市の外に広がっているというまだ問題も、大阪の中だけでも今回の法律だけでは私は解決し切れないというふうに思いますので、引き続きこの大都市制度というのは更に進化をさせていくべきものであろうと思います。
○礒崎陽輔君 この問題では最後に一つだけ。 与野党合意できておるのに私がぐじゃぐじゃ言わぬ方がいいんでありますけど、杞憂でありますけど、今回特別区をつくった後にまた隣接して特別区をつくる場合の手続が、条文見たら二つに分かれているんですね。隣接して特別区を新たに新設する場合の手続が、その市が特別区で分割される場合は住民投票が要るんですけれども、その市が一個の特別区になる場合、まあ合併して特別区になる場合もあるんだと思いますけど、その場合には住民投票は要らないと。ちょっとかなり複雑な話になっているんですけれども、ここはもうちょっとすっきりした方がよかったんじゃないかとどうしても私は思うんですが、どうしてでしょうか。
○衆議院議員(松浪健太君) 委員おっしゃるとおり、ルールというのはシンプルな方がいいというふうに思うんですけれども、ここは我々の中でも大変議論が分かれたところでありました。ただ、拘束的住民投票という点では今回の法律は戦後でも初めての法律でありますので、住民投票を義務付けるということは確かに一つ重いことであると。ただ、住民投票に全て依拠するというのも、これもまた行政を縛るというような面が出てくる。 このはざまでどのように考えたかといいますと、最初に特別区に移行するときはどんな特別区ができるか分からないと。ただ、追加されるときにはある程度特別区の姿が見えているということを考えれば、住民にも判断基準というのはある程度容易になってくるのではないかと、追加の方が容易になるのではないかと。ただ、そのときに追加される特別区が、今までの地方分権の流れはずっと、明治から、七万幾つの市町村があった時代から今の千七百台に至るまでずっと集積をしてきているわけで、これと逆の流れというのはやはり住民の一体感とかそうしたものに大きな影響を与えるだろうということで、最後ぎりぎりの線として、その行政区が特別区制度を導入するに当たって分割をされる場合だけには、住民の皆さんから御納得をいただくために住民投票を義務付けたというところがこれまでの経緯であります。
○礒崎陽輔君 ありがとうございました。 じゃ、地方自治法の修正案の方でちょっとお伺いをいたしたいと思います。 今回、地方自治法の改正案で、地方議会において交付されている政務調査費を政務活動費ということに変更する改正が行われておりますが、この改正なぜしなきゃならぬのか、端的にお答えください。
○衆議院議員(橘慶一郎君) お答え申し上げます。 これまで政務調査費につきましては、条文上、交付目的は調査研究に資するものに限定されていたわけでありますが、議員活動の活性化を図るため、「その他の活動」という文言を追加することによりまして議会の議員としての活動である限り使途を拡大できるものとし、これに伴いまして政務調査費という名称を政務活動費に改めたというのが今回の修正案の趣旨でございまして、例えば、従来、調査研究活動と認められていなかった議員としての補助金の要請、陳情活動等のための旅費、交通費、あるいは議員として地域で行う市民相談、意見交換会や会派単位の会議に要する経費のうち、調査研究活動と認められていなかったものといったものについても条例で対象とすることができるようになると、こういう趣旨での改正ということでございます。
○礒崎陽輔君 大体そうだと思うんですけれども、私は、経緯考えたら、これは、地方自治法に政務調査費という言葉を入れたときの立法意思はもうちょっと広かったと私は思うんですよ。それは確かに調査だから調査なんですけど、調査といってもいろんな調査のやり方があるんで。ところが、いろんな議論を経て、判例の積み重ねもあって、非常にやっぱり最高裁判所が狭く解したと。狭く解して悪いと言っているんじゃありません、これは三権分立でありますから、それは尊重しなければなりません。立法意思があるにしても、一旦法律ができれば、それはその文言解釈で最高裁判所が判断するのが当然でありまして、悪いと言っているわけじゃありませんけれども、ただ、立法経緯を考えれば非常にちょっと狭く扱われたなという感じがする。 そこで、今回はもう少し使い勝手を良くしようということだと思うんですけれど、新聞を見ますと、オンブズマンの皆さんが、何かこれをやると政務調査費の支出に歯止めが掛からなくなるというような御批判をなさっておるようなんですが、これについてどう思われますか。
○衆議院議員(橘慶一郎君) 確かに、礒崎委員御指摘のような御批判というのが出ているということは承知をしておるわけであります。 しかしまた、今回の修正案においては、議員の活動である限りその他の活動にも使途を拡大できるものとする一方で、政務活動費を充てることができる具体的な経費の範囲については条例で定めるということにしておりますので、この条例の制定に関する議会における審議、あるいはその審議の過程における住民の方々の監視等によりまして、その無駄の排除や活動費の正当性を担保できるものと考えております。また、地方議会の議長にも、政務活動費について、その使途の透明性の確保に努めるものという努力規定も追加することをしておるわけでございます。 あくまで議会の議員の調査研究その他の活動に資するための経費の一部を交付するという形になるわけでありまして、議会の議員としての活動に含まれない政党活動あるいは選挙活動、後援会活動、また私人としての活動のための経費と、こういったものは条例によりましても対象にすることができないということでありまして、支出に歯止めが掛からなくなるという批判は当たらないものと考えております。条例で範囲をしっかり決めること、そしてまた透明性に努めること、こういったことで担保されているものと考えております。
○礒崎陽輔君 そうなんですね。私のところにもオンブズマンの皆さんから抗議文書来ているんですけれども、条例で決めるようにしたということはほとんど書いてくれていないんですね。だから、確かに政務調査費を政務活動費にしただけだったら私はちょっと適切な法改正じゃないと思いますけれども、その代わり具体的に何に使われるかということをきちっと条例で決めるんだということなんですね。そこのところはまず理解を得なきゃならぬと思います。 私は、今までのオンブズマンの皆さんの活動にも敬意を表したいと思います。もちろん不正は絶対許しちゃいけない、このために一生懸命オンブズマンの皆さんも頑張った、それは立派な市民活動だと私は思います。 ただ、もう一つ考えなければならないのは、一つはさっきの使い勝手の問題もありますけれども、予測可能性が立たない法律というのは良くないんですね。私の大分県でもいろんな事件がありましたけれど、議会の中のルールでは正しかったんです。議会の中のルールでは正しかったんですけれど、オンブズマンの皆さんから訴えられて、裁判所がそれはやっぱりおかしいという判断だった。それが、その判断がおかしいとは言っておるんではありませんけれど、議員の立場から見れば、何が適法で何が違法か、これが分からないというような法律はやはりおかしいんだと私は思うわけですね。 だから、今回の改正によって少し、調査費ではもう既に判例ができていますから、このままじゃ最高裁判所の判例も変わりませんから、それを調査費を活動費という名前に変えてもらって、しかしながら具体的に何に使えるかというのは議会が条例で決めるんだと。今の地方議会見れば、住民の関心は極めて強いです。そんな変な条例ができるわけありませんし、それから、額が増えるという改正ではありませんよね。それは今の額の範囲内で、今はどんどん減らそうという方にむしろ地方は動いておるわけでありまして、その範囲内で何に使えるかということをきちっと条例に定めて、議員も安心して使える、これはいい、これは駄目ということが住民の前にも明確になる、そういう改正だと私は思っておりますので、御尽力に感謝を申し上げたいと思います。 最後、もう一件、今回、百条委員会の証人喚問について、少し制限規定が修正案で入っておるわけでありますけれども、国会の場合も、議院証言法と地方自治法はパラレルにできておるわけでありますけど、国会は慣例上、証人喚問するときには会派全会一致という慣例でやっております。これはもう国会の良識だと思います。国会のやり方をそのまま地方に当てはめるというつもりはありませんが、やはり証人喚問というのは非常にやっぱり呼ばれる人の人権にもかかわることでありますから、非常に慎重に私は行われるべきであろうと思います。 どうもしかし、一部の都道府県議会ではそうでないというような運用も行われておるような感じがいたすわけでありますけど、提案者はどうお考えでしょうか。
○衆議院議員(石田真敏君) 一般的に、今おっしゃられましたように、百条調査権の発動や出頭、証言を要請する場合には、調査により得られる公益と出頭、証言を要請される者が被る影響を比較考量した上で、公益が上回る場合に行われるべきものとされているわけでございます。もし出頭等を要請する必要性が乏しい場合にまで関係人に対して出頭等を要請できるものとすると、関係人に不当な負担を強いることがあることから、関係人の出頭等の要請は、その必要があると認められるときに限り行われるべきものであると考えておるところでございます。 ただ、現行の規定にはそういう趣旨の規定が明確でないということで、今回、改正により、「特に必要があると認めるとき」という文言を追加をいたしまして、その趣旨を明確にしたところでございます。 なお、今、礒崎議員から御質問ございました中に、いろいろな問題が起こっているんじゃないかということでございます。今までの百条調査、状況を見てみますと、市町村数が三千台のときでも数十件年間当たりそういう会が開かれております。そして、今、千七百台になりましたけれども、それでも年間で二十ですね。平均いたしますと、一千団体当たりで大体年間十団体ぐらいの議会の調査委員会の開設が行われておるわけでありまして、また告発もなされているということでございますので、そういう中には議員御指摘のような御指摘がある場合もございまして、そういうことから、今回、特に必要がある場合ということで明確にした方がより御指摘のあった人権等の問題について配慮ができるのではないかということで、こういう規定を入れさせていただいたところでございます。
○礒崎陽輔君 総務大臣、議会活動ですからちょっと言いにくいかもしれませんが、そういういろんな今地方の実態がある、議会の中。まあ全部が全部とは言いませんけど、非常に、ちょっと証人喚問を乱発し過ぎているんじゃないかなと思われるところもあるんですが、大臣、どんな御感想をお持ちですか。
○国務大臣(川端達夫君) 今、石田提案者からそもそものお話をされました。やはり明らかにしていくことによって得られる公益性と、その本人に対するいろんな個人的な問題含めた負担の問題とでいえば、やはりそういう公益が上回る場合にきちっと対応すべきものであるというのが一般的に解釈されてきましたけれども、今回、こういう議員修正がされたことによって、よりこの趣旨は明確になったということと同時に、そのことによって議会がこの行為を行うときの説明責任がはっきり求められることが明確になったというふうに私たちも思っております。 そういう意味で、極めて強力な権限でございますので、そういう説明責任も含めて、総務省としても、その運用状況の把握、それから適切な助言にこれから努めてまいりたいというふうに思っております。
○礒崎陽輔君 ありがとうございました。 最後に、今回の両法案の関係者の皆さんの御尽力に改めて感謝を申し上げまして、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○木庭健太郎君 まず、大都市地域特別区設置法案についてお尋ねをいたしたいと思います。 今も礒崎先生から話がありましたが、本法律案、各会派から提出されていた様々な法案を一本化したものでありまして、取りまとめを行われた発議者の皆様方に、その御尽力に心から敬意を表したいと思っております。 さて、各会派の議論の中におきまして、一つの大きな在り方の課題というものは何であったかというと、特別区設置協定書にかかわる総務大臣との協議に関する規定の在り方、これが一つの課題であったと思います。 最終的にはどういう考え方になったかといいますと、法文上は、事務分担、税源配分、財政調整のうち政府が法制上の措置等を講ずる必要があるものについて協議する、こういう旨の規定になりました。 どういう考え方の下でこういった規定に最終的に落ち着いたかと、この点について発議者の方からお伺いをしておきたいと思います。
○衆議院議員(佐藤茂樹君) 今、木庭委員から大変重要なポイントを御指摘いただきました。私ども、各党の実務者の協議の段階でも、この事前の国の関与をどうするのかというところが一番のポイントになったわけでございますが、それぞれの元々の主張はありましたけれども、以下のような考え方の下に今回法律を作らせていただいた次第でございます。 具体的には、特別区設置協定書に定める事項は、原則として地域の自主的な判断をできる限り尊重するために国の関与を極力小さくすることが望ましいと、そういう考え方に私ども、各党実務者、提案者、一致したところでございまして、そういう観点から、法制上の措置等の国の対応が不要な事項については、この第五条四項に規定しているように、総務大臣に対して報告することで足りるものとすると、そういう形にさせていただきました。これが基本的には大原則であろうと我々は考えたわけでございます。 ただし、しかしながら、今御指摘がいただきましたように、事務分担と税源配分及び財政調整については、現行の東京都の仕組みと異なる内容を協定書に定める場合、政府において法制上の措置等を講じることが必要となりまして、国がそのような措置を講じない限り、協定書の内容を実行することができなくなります。 そこで、協定書の内容を円滑に実行できるようにするために、この第五条の一項の五号の事務分担、六号の税源配分、財政調整の三つの事項に関するものに限って、さらにその上で、国が法制上の措置等を講じることが必要となる事項に極めて限定して、事前に総務大臣との協議を義務付けたものでございます。 以上でございます。
○木庭健太郎君 今御説明がありましたように、やはりこれからの在り方として、国の関与をできるだけ小さくしていこうという過程の中で、私はいいまとめ方をしていただいたと、このようにここの部分については思っております。 次に、総務大臣に、特別区設置の問題についてお伺いしたいと思うんです。 本法律案の九条第一項におきまして、特別区の設置については、関係市町村等の申請に基づいて、総務大臣がこれを定めることができるというふうにされております。総務大臣は、申請が行われれば速やかに特別区の設置を定めることになるのか、それとも、場合によっては、有識者の意見聴取とか、極端なことを言うなら、長期間にわたる検討の実施というふうなことも考えるのかと、現段階で見込まれる手続について、総務大臣にお伺いしておきたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) 先ほどのお問いで佐藤提案者から、いわゆる法制上の国が措置を講ずる場合には協議を行うということになっております。それ以外に、特別区の設置協議会が特別区設置協定書を作成しようとするときには、協定書を作る前にあらかじめその内容について総務大臣に報告を行うということでありまして、総務大臣は遅滞なく当該特別区設置協定書の内容について検討をして、特別区設置協議会並びに関係市町村の長及び関係都道府県の知事に意見を述べるということが法制上決められております。 これらの手続におきまして、関係市町村と関係都道府県からの意見聴取を含めて必要な調整を行うということも想定をいたして、十分な意思疎通をさせていただきたい、このように思っております。
○木庭健太郎君 速やかにということをおっしゃっていただいておりますので、極端にこれで、妨害をされるじゃないですけれども、遅れることはないだろうというふうに、今の大臣の答弁で判断をしておきたいと思います。 もう一点、先ほどこれは礒崎委員の方から御指摘がありましたが、地方制度調査会との議論の関係について、これは発議者と、先ほどは自治行政局長から御答弁ありましたが、大臣からちょっとこれ確認の意味で聞いておきたいんですが、つまり今第三十次地方制度調査会で大都市制度の在り方が取り上げられております。本法律案が念頭に置かれているその大阪の構想についても、この調査会でヒアリングを行われて、委員からその区割りの問題や事務配分等の詳細が同調査会に公表される時期についても質問があったりしておりました。 仮に本法案に沿って特別区を設置しようとする場合、この地方制度調査会が何らかの影響を及ぼすことがあるのかどうかというような点、さらに、この本法律案と地方制度調査会における検討はどういう関連性を有しているかということについて、これは発議者及び総務大臣、両方から御意見を伺っておきたいと思います。
○衆議院議員(佐藤茂樹君) 木庭委員御指摘のとおり、私どもも地方制度調査会において大都市制度の在り方について議論されていることは承知しておりますが、承知した上で、今回は、先ほどからの議論のありますように、道府県に特別区を設置したいという地域の提案を真摯に受け止めて、各党七党共同で本法案を国会に提出したものでございます。 その上で、あくまでもこの法案というのは手続法なんですね。特別区を設置するための手続を定めるものでございまして、道府県と特別区の事務配分、税源配分、財政調整等をどのように特別区を設置するか、具体的な在り方については今後のこの特別区設置協議会において協議され、そこで作成される特別区設置協定書に記載されることになるんですけれども、この特別区設置協定書の作成に当たって、提案者としては、この地方制度調査会における議論が参照されることも十分考えられると、現時点ではそのように考えております。
○国務大臣(川端達夫君) 地方制度調査会の状況をまず御説明いたしますと、六月二十七日の専門小委員会で大都市の見直しに係る今後検討すべき論点が取りまとめられました。その中で、その六月から、六月、七月、七月は二回、八月と、現行制度の見直しについて議論をされてきたんですが、この九月に開催予定においては、新しい大都市制度のテーマに入りまして、まずは特別市の創設、特別区制度の他地域への適用、大都市圏域全体の調整の仕組み等々がテーマとして掲げられております。 先ほど来議論になっていますように、この法案自体は手続法でございますので、実際に特別区制度を東京都以外の地域に適用する際には、事務配分あるいは税源配分、財政調整の在り方、それから個別法の都・特別区に関する特例の取扱い等の論点がありまして、これらについては、この今やっています地方制度調査会において御議論をいただけるものというふうに思っておりますので、総務省としては、この地方制度調査会の審議の状況を踏まえながら、そして、先ほどありましたように、現地からはどういうふうに御議論されるのかということも踏まえてですが、一定の国としての基本的な論点は整理して御議論をいただくので、課題、その解決方策については様々な観点から検討をして結論を出していきたいと思っております。
○木庭健太郎君 地方自治法改正案について今度ちょっとお尋ねしたいと思うんです。 今回の地方自治法の改正案ですが、政府は当初、地方行財政検討会議において議論を行っていた。ところが、これ、衆議院の総務委員会において、総務大臣、こう答えられておるんですが、この地方行財政検討会議ですか、の役割として、政務三役を中心にスピーディーに検討が進められるという点を挙げられていると。 ところが、これ、地方行財政検討会議の立ち上げからこの法律案の提出というのは結局二年以上掛かっていて、本当に検討がスピーディーであったというふうに言えるのかどうかという問題があると思うんです。たとえこの会議において検討そのものはスピーディーであったとしても、結局その後、地方六団体から異論が噴出して、改めて地方制度調査会において議論をすると、こういう何か経過をたどるようになったというのが今回の改正の経過ではないかと思うんです。 そもそも地方制度調査会ではスピーディーに検討ができないという、これ、そういう認識だったのかどうかとかを含めて、ともかく地方制度調査会という法律に基づく組織を活用せずに、地方行財政検討会議という場において議論を進めたことについての総務大臣の評価をここで伺っておきたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) 今回の改正のスタートは、二十二年一月に総務省に設置をいたしました地方行財政検討会議の議論を踏まえたものがスタートでございました。 この会議では、総務大臣を議長にして、政務三役、有識者等を委員として、地方制度全般について幅広く議論を行い、スピーディーに政治主導で取りまとめるということで、一定の地方自治法の改正の論点を取りまとめて方向性を示して、二十三年一月に地方自治法抜本改正についての考え方が示されまして、総務省においては、その中で速やかに制度化を図るとされた事項について案として取りまとめをいたしました。 この案につきましては、今御指摘のように、地方六団体からも様々な意見が出てまいりまして、特に議論となった事項について国会議員や地方六団体の代表者も構成員である三十次の地方制度調査会で改めて審議をいただいて、この意見を踏まえた修正を行って今回の改正案といたしたものでありまして、今回の改正は、そういう意味では、地方自治全般にわたる幅広い議論と、それから関係者の丁寧な調整の中で、できるだけ早くに取り組まなければならないものを絞り込んで、丁寧な調整を経た上で、多くの改正事項を含む重要なものとなっているということと認識をいたしております。 一定の経過をたどったことは、それぞれに意味があったことというふうに認識をいたしております。
○木庭健太郎君 本当にこのやり方がどうだったのかというのは、私はいろんな疑問はやや残っていると今も思っておるところはあります。 政府自身は、平成二十二年六月の地域主権の戦略大綱において、地域主権改革の主な課題の一つに地方政府基本法の制定というのを掲げていらっしゃいました。しかし、今回提出されたこの地方自治法の改正案、一部の意見ではございますが、結局、今回の改正案は、一部地域に生じた個別の問題への対応という色彩が強くて、地方自治法の抜本見直しに大きな影響を与えない末節部分の改正だという指摘も現実にはあるわけです。 じゃ、本法律案というのは、政府が掲げる地方自治法の抜本見直しですか。この基本法の制定という問題について、いかなる位置付けにこの本法律案というのはなっていくのかと。地方自治法の抜本見直しと言える抜本内容としては何が残されているというふうに認識をされているのかと。これ、今後どんなところでまた議論をなさろうとしているのかということも含めて、総務大臣にその方針を伺っておきたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) 先ほども若干お触れをいたしましたけれども、平成二十二年度ということで、二十三年一月二十六日でありますから二十二年度ということで、地方自治法の抜本改正についての考え方ということで取りまとめをいたしました。今回の改正案に盛り込まれていない、例えば地方公共団体の基本構造の在り方、監査・財務会計制度等の事項も含めて、幅広い検討を行って取りまとめてお示しをいたしたところでございまして、この中ですぐに速やかに制度化を図るという論点整理をしたものが今回の法律改正の中に盛り込まれたものでありまして、引き続き検討をする事項も含めて、課題も含めて整理をし、方向性は示して取りまとめたところでございます。これに沿ってこれからも続けて議論、そして法整備に向けて整理をしていきたいと思っております。
○木庭健太郎君 一つ、中身の中で、通年会期制の問題で私もちょっと一点確認をしたいというか、聞いておきたいのは何かというと、これは衆議院の総務委員会で総務大臣は、通年会期を選択した場合であっても会期は存在するというふうに答弁をされておりました。そこで、通年会期制を取った場合における、会期不継続の原則及びその唯一の例外である議案の継続審査の取扱いについてどういうふうにされるのかということを確認をしておきたいんです。 地方自治法の第百十九条には、会期中に議決に至らなかったものについては後の会に継続しないと規定されておいて、議案は会期終了とともに消滅するのが原則。ただ、例外として、常任委員会等で閉会中における継続審査に付された議案は、当然次の会期に継続して、改めて提案し直す必要はないというふうに解されていると。 今回、本法律案で通年会期制を導入する場合、毎年、条例で定める日から翌年の当該日の前日まで会期となったら、つまり会期終了日と次の会期の始まる日がもう極めて隣接するというふうなことになるわけであって、このような場合、実質的には閉会期間がなくなってしまうと。この辺についてどんなふうに考えていけばいいのかというようなことでございまして、だから、ある意味ではこの継続審査の適用ってできなくなるんじゃないかとか、そんな点もあるんではないかと思うんですが、どのように対応するか、この点について一言伺っておきたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) 通年の会期制を選択した場合には、毎年、条例で定める日から翌年の当該日の前日まで会期になりますから、いわゆる閉会中の期間というのは事実上ないことになります。この百九条の八で、「委員会は、議会の議決により付議された特定の事件については、閉会中も、なお、これを審査することができる。」とありますが、この通年会期を選択した場合、閉会中というのは事実上ないという状況になります。 また一方で、通年会期制の場合も会期自体は存在をいたしますので、継続審査の制度が適用はこれはされます。したがいまして、会期中に結論を得るに至らなかった事件については、継続審査の手続を経た場合には次の会期に継続されることになるということでございます。
○木庭健太郎君 最後に、地方自治法の修正部分についてちょっとお伺いしたいんですが、修正案提案者の方に一つお伺いしておきたいのは、今回、修正協議において、結局残される課題として、その他に、今回いろいろあった中のほかにどのような課題があったか、どのような論点があったかということについて、これは修正案提案者に伺っておきたい。 と申しますのは、私ども公明党は、昨年一月に地方議会改革への提言を取りまとめたときに、特にその中で指摘させていただいたのは地方議員の在り方の問題なんです。 公選職である地方議員の役割や責務というのを踏まえて見ると、これでいろいろ変わっていく部分もあるわけですが、そうすると、やっぱりこの地方議員の法的位置付けというのは今極めて曖昧で、やはりそこをきちんと明確にしてあげることがいろんな意味での物事を進めていく一番大事な点じゃないかと思いまして、この地方議員の法的位置付けの明確化というものは検討することが必要ではないかなという提言をいたしておったものですから、この点について修正案提出者にお聞きすると同時に、この地方議員の法的位置付けの明確化という問題について、これについて総務大臣ももし見解があればこれをお伺いして、私は質問を終わりたいと思います。
○衆議院議員(稲津久君) お答えいたします。 修正案提出者としては、地方自治法に関する課題について、今回の修正協議におきまして取り組んできたものと考えております。 ただいまの残される課題としてそのほかにどのような論点があったのかという御質問でございますけれども、全国の都道府県議会の議長会から、地方議員の公選職としての位置付けを明確にすることを求めております。この点が論点であると、このように考えております。 今議員からも御指摘がありましたけれども、私ども公明党といたしましても、この修正協議の中におきましても、地方議員の役割、責務、これらのことを明確にすることによりまして、今回のこの政務活動費等の意義をはっきりさせるために地方議員の位置付けを法定化すべきと、このように考えているところでございます。 以上でございます。
○国務大臣(川端達夫君) 住民に身近な行政をしっかり果たすということでの、最近の条項の中でいえば、議会機能の更なる強化、充実ということで、議員に求められる役割も増大するというのが基本的な状況だというふうに思っています。 そういう中で、御党からも御提言をいただいております。それから、今お触れいただきましたが、全国都道府県議会議長会からも、議員の位置付け、その職責、職務について法律で明らかにすべきという意見が出されております。 いろんな論点としては、公選職と位置付けることで公務の範囲をどう考えるのか、常勤かどうか、特別職かどうか、兼業をどうするか、あるいは議員が会派や議員個人の活動を行うということと政治活動との区別をどうするのか、費用の問題、公務災害の問題、会期外の議員活動についての規制をどうするのか等々、論点はたくさんあります。しかし、今回こういうふうに議会等の在り方を含めて地方自治法の改正も行われました。新たな議会運営の実態がスタートするということでありますので、この実態を踏まえながら引き続きしっかりと検討してまいりたいというふうに思っております。
○木庭健太郎君 終わります。
○主濱了君 国民の生活が第一の主濱了であります。 早速質問に入りたいと思います。 まず、地方議会の通年制について、通年会期についてお伺いをいたします。これにつきましては山崎委員の方からお話があったとおりでありますけれども、私も重ねて伺いたいと思います。 〔委員長退席、理事木庭健太郎君着席〕 まず、地方自治を拡大する上でこの度の改正の方向には賛成をするものであると、こういうことでございます。ただ、地方の実情は国と同じではないと、こういうことを御認識をいただきたいと思います。国では国会対策や政策立案と政策推進部門とは分離されております。様々な事情から国会が通年開催しなければならない事態になったとしても、これはもう対応可能であるということでございます。一方、地方は議会対策や政策立案あるいは政策推進も同じ職員が行っている。本庁職員で最大二〇%ぐらいが議会対策あるいは政策立案で、残りは政策推進であるというふうに私思って、見ていました。議会対応の割合が大きくなれば大きくなるほど政策推進の割合が少なくなっていくと、こういう地方の事情をまず御理解をいただきたいと思います。 このように、地方の職員は通常業務をこなしながら議会対応にも当たっていると。首長の議会への出席の対応などの負担が増加すれば円滑な行政運営に支障が出るのではないかと私は懸念をしております。この点、地方制度調査会において地方団体からの意見も含めてどのような議論がなされ、今回の改正案にどう反映したのか、まず総務大臣にお伺いをいたします。
○国務大臣(川端達夫君) 元々地方の身近な行政をより充実させるという観点の中で、議会の在り方、これを、議会をより充実させることは、今委員御指摘のように、理事者側というか執行部側の負担というものとどう調整するのかということは根幹にいろいろあったことは事実でございます。 そういう中で、総務省において当初検討しました通年会期の原案では、長等の議場への出席義務については、長等の議場への出席の負担増との関係から、定例日の審議及び議案の審議に限定するというふうにさせていただいておりました。今回の地方自治法の改正案を調査審議した地方制度調査会におきましては、地方六団体の代表の参画も得て議論が行われる中で、通年会期を導入した場合について、なお執行機関側の負担が過重となるのではないかとの懸念や、長等の円滑な行政執行に配慮すべき旨の意見が全国市長会等から表明をされました。定例日の審議と議案の審議に限定するというのでもまだ負担が多いという御意見が出ました。 これらの議論を踏まえまして、地方制度調査会においては、長の円滑な職務執行に配慮し、一定の手続を経た場合にも長等の出席義務を免除することができるようにすべきであるとの意見が取りまとめられました。総務省では、この意見を踏まえて、地方自治法改正案に、議長から出席要求があった場合であっても正当な理由がある場合には届出により出席義務を解除する規定を盛り込んだところでございます。
○主濱了君 国家公務員数について決算委員会で申し上げました。国家公務員それから地方公務員通じまして、日本の公務員数というのは世界各国、先進国に比べましてもう半分以下になっていると、こういう状況でございます。しかも、地方公務員はここ十七年間で四十九万人、一五%も削減されていると、こういう状況であります。ここに及んで、地方公務員の職員数の増員要因の改正ではないかというふうに思っております。地方の時代を支える地方公務員、相当の配慮が必要であろうと、こういうふうに思っております。 〔理事木庭健太郎君退席、委員長着席〕 次に、大都市制度についてお伺いをいたします。 この件についてはもう木庭先生からお話があったわけですが、まず趣旨について、これは発議者にお伺いしたいんですが、本法案の目的でありますけれども、地域の実情に応じた大都市制度の特例を設けようとするものですから、趣旨には賛成をするものであります。 大都市制度の方向性について、特別区を設置するに当たっては議会の議員の定数あるいは特別区と関係道府県の事務分担などを作成することになっておりますが、方向として、単に地域の実情に応じていればいいのか、あるいは効率的、効果的行政を目指すものでなければならないのか、そうでなくてもいいのかなど、特別区設置の方向性についてお伺いをいたします。いかがでしょうか。
○衆議院議員(福嶋健一郎君) 福嶋でございます。主濱先生の質問にお答えをいたします。 先ほど来やり取りございますけれども、この法案自体がそういう意味では大都市地域において特別区を設置するための手続を定めると、いわゆる特別区を設置したいということに対して枠組みを用意するものでございます。したがいまして、今委員御指摘のように、それは、効果的な行政だとかあるいは効率的なものだとか、そういったものを目指さなければならないというような一定の価値判断に基づいたものではありません。 しかしながら、その次のステップとして、どのような特別区をつくっていくのか、この具体的な在り方についてはまさしく協議会で協議をされるわけでございますので、今の議員の御指摘の方向性についても、この協議会での協議を通した関係自治体の自主的な判断を最大限尊重したいというふうに考えているところでございます。
○主濱了君 今、効果的、効率的行政を目指すものではないと、直接それを目的としたものではないと、こういうふうなお話がありました。 第五条で、総務大臣は特別区設置協定書の内容について報告を受けたときは検討し意見を述べるものとすると、こういうふうな規定があります。それから第九条では、特別区の設置は総務大臣がこれを定めることができると、こういうふうな規定があるわけであります。 それで、特別区設置に当たって、では、どのような方向の意見を述べればいいのか、あるいはどのような観点からの処分、処分といいますか、特別区の設置を定めること、これ第九条関係ですが、これを期待しているのか、その辺についてお伺いをいたします。
○衆議院議員(福嶋健一郎君) ただいま御質問をいただきました五条と九条についてのお話なんですけれども、先ほど申し上げましたように、まさにその協議会が発足をして地域の実情に応じた議論がなされると思います。 この五条では、総務大臣が意見を述べるものとされておりますけれども、これは、地域の自主的な判断をできるだけ尊重するということでいうと、国の関与を極力小さくするという観点から、法制上の措置等の国の対応、これが不要な事項については、同意や事前協議ではなく大臣が必要な意見を述べるというのが五条の趣旨でございます。 我々としても、特別区の円滑な設置及び運用に資するという観点から、こういう観点での大臣の意見を述べるということについて期待をしたいというふうに思っておるところでございます。 九条につきましては、これは総務大臣が特別区を設置するということでございますけれども、こちらの方も、円滑に運用できる内容である限り、やはり地方自治体の皆さんが地域の実情に合ったということで議論をされていただいて、そこから申請した内容に沿って特別区の設置を認めるという観点から処分というか、特別区を設置をするということが行われることを我々としても期待をしているというところでございます。
○主濱了君 それでは、別の観点からまたお伺いをします。 地方交付税の額についてお伺いをしたいと思います。 平成二十三年度の東京都の基準財政需要額は一兆八千七百億円余りになっております。それから、同様に、東京都の基準財政収入額の方、これは一兆五千八百億円余りで、二千九百億円の収入不足と、こう計算をされているところであります。それから、特別区の方ですね、特別区の基準財政需要額は一兆四千五百億円余り、それから基準財政収入額は一兆九千五百億円、約それぐらいで、収入が四千九百億円余り上回っていると、こういう状況でございます。 結局、東京都と特別区の交付税額は幾らになりますか。まず、これが第一点です。それから、同様に、平成二十三年の大阪府並びに大阪市、堺市の交付税額はどのようになっていますでしょうか、お伺いします。
○大臣政務官(稲見哲男君) 現行の東京都と特別区の普通交付税の算定についてでありますが、地方交付税法第二十一条、都の特例によりまして、都はその全区域を道府県とみなす、それから特別区につきましてはその二十三区域を一つの市町村としてみなすと、こういうことでそれぞれ算定した基準財政需要額及び基準財政収入額を合算をして東京都分として算定をすることとなっております。 したがって、先ほどおっしゃっておりましたように、合算をした平成二十三年度の基準財政需要額は三兆三千二百十四億円、これに対して基準財政収入額が三兆五千二百五十一億円となりまして、基準財政収入額が需要額を上回ることから、東京都には普通交付税が交付されていないと、こういう状況でございます。 また、平成二十三年度の大阪府、大阪市及び堺市の普通交付税につきましては、それぞれ二千九百三億円、五百二十七億円、二百八億円でございます。直近の二十四年度ということで参考に申し上げますと、それぞれ二千八百二億円、四百七十八億円、二百十三億円になっているところでございます。
○主濱了君 ありがとうございます。 では、仮に大阪府に特別区を設置した場合、大阪府及び特別区の地方交付税はこれまでの実績と比較して多くなりますか、少なくなりますか、いかがでしょう。
○国務大臣(川端達夫君) この法律が適用される道府県は法令の適用に際しては都とみなされるということでありますので、新たに設置される特別区域は地方自治法上特別区となりますので、今、稲見さんからもお話がありましたように、特段の措置を講じない限り現行の都及び特別区と同じ仕組みが適用されることになります。そういうときには、大阪府として計算した部分に加えて、特別区になった部分を、一つの市として計算した部分を一緒に大阪分として勘定するということになります。 しかしながら、特別区とこれを包括する道府県の事務負担、税源配分、財政調整については、政府が法制上の措置を講じる必要があるものについてはあらかじめ総務大臣に協議するとされておりまして、大阪府等々がどういう方式をされるのかということも含めてこれらの協議も全く当然ながらない段階でございますので、どういう形で事務配分される、議会はどうするかということで財政基準は当然変わりますので、そういう部分では、現在、具体的な交付税額の算定についてはちょっとしかねるというのが現状でございます。
○主濱了君 現在は算定しかねると、こういうことでございますが、私はこう考えているんですよ。 大都市制度の特例、こういう一つの制度と地方交付税制度というのは全く別の制度であります。ですから、大都市制度によって設置された特別区等、道府県も含めてですね、特別区等が全国の地方公共団体の交付税に影響を及ぼす可能性なきにしもあらずと、こういうふうに考えております。具体的には、特別区を設置したことによって設置以前よりも交付税の算定が多額になって、全国の他の地方公共団体の交付税の額に影響を及ぼさないかと、こういう懸念であります。 今後も、今は大阪が想定されておりますけれども、大阪のほかに、愛知であるとか神奈川であるとかあるいは北海道であるとか、そういったようなところも対象になってくる可能性があります。全国の地方公共団体の地方交付税の額に大きく影響するのであれば、この大都市制度の特例と地方交付税制度との調整を図っておく必要があるのではないかと考えるわけであります。 具体的には、特別区を設置することによって交付税額が増額した場合どうするか、この調整であります。いかがでしょうか。
○国務大臣(川端達夫君) この法律、今御議論いただいている法律の適用対象になるのは人口二百万以上の指定都市又は一つの指定都市及び当該指定都市に隣接する同一の都道府県の区域内の一以上の市町村であるということで、その総人口が二百万人以上ということでありますので、二百万を超える指定都市は、横浜市三百六十九万人、名古屋市二百二十六万人、大阪市二百六十七万人、札幌市が百九十一万人という状況でありますから、今の状況ではそういうものが適用対象になり得るという仕組みでございますが、これらの団体が特別区を設置すれば、先ほど申し上げた仕組みで、特別区を包括する都道府県が都とみなされる可能性はありますけれども、この場合も含めて、先ほどと同じになりますが、この特別区とこれを包括する道府県が事務負担と税源配分と財政調整について法制上の措置を政府が必要となるようなものについてはあらかじめ協議するということでありますので、どういう形でこの仕組みをつくられるか、そしてそれを御相談してこういう法律改正していただきたいということを申し込まれるかによって、いろんな状況が考えられるとは思うんですが、現時点においては全く想定ができないということでありますので、いろんな課題は、御指摘のようなことも議論の中では出てくる可能性は否定はできないと思いますけれども、現実にしっかり即応した運営がされるということに関して地方交付税制度があるわけですから、そういう部分ではしっかりとした議論を見極めていきたいというふうに思っております。
○主濱了君 蓋を開けてみないと分からないと、こういう回答だというふうに思います。ただ、蓋を開けてみたらば、大きくそこで交付税が必要になったと、こういう場合だってあるわけであります。これは、そうすると、限られた交付税の額が全国の地方公共団体に影響を及ぼすと、こういったようなことも考えられますので、この点、しっかりと御検討をお願いをいたしたいと思います。 次に、百条調査について、これは修正案提出者の方にお伺いをいたします。 この百条調査につきましては、当該地方公共団体の事務に関して、選挙人その他関係人の出頭及び証言並びに記録の提出を請求できるというふうにあります。まさに国会の国政調査権に相当するものであるというふうに思います。議会の議決に当たっての補助的な権限でもあり、なおかつ執行機関に対する行政監視の役割も果たしていると、こういうことでございます。 修正案では、普通地方公共団体の議会が当該地方公共団体の事務に関する調査を行うため関係人の出頭及び証言並びに記録の提出を請求することができる場合を、特に必要がある場合に限ると、こういうふうに規定しております。まずは、なぜでしょうか。 それで、日本はこれから地方中心の時代に向かっていくわけですけれども、中でも、地方自治の中心であります地方議会、その役割をこれまで以上に発揮していかなければいけないと私は考えております。このように考えますと、この修正というのは逆行するのではないかと、こういうふうに思うんですが、いかがでしょうか。
○衆議院議員(福嶋健一郎君) この百条委員会につきましては、一般的には百条調査権につきましては、先ほど来質疑ございますとおり、調査に得られる公益と、それと出頭、証言を要請される者が被る影響を比較考量した上で、公益が上回る場合に行われるべきという、これが一点。二点目が、そういう意味で、出頭を要請する必要性が乏しい場合にまで関係人に対して出頭を要請するという仕組みであると、これは関係人に不当な負担を強いるおそれがありますということから、必要があると認めるときに限り行われるべきものということでございます。 この規定が現行ございませんので、この「特に必要があると認めるとき」というふうなことを今回明確化をしておるものでございまして、この「特に必要がある」というのは議会が特に必要があると認めたときということで、これは議会の判断に委ねられているということでございます。 こういう意味でいいますと、地方自治の中心でございます地方議会が、これまで以上にこういったものも明確化して地方の議会に委ねるということでございますので、この修正をもって逆行するということには当たらないのではないかというふうに考えているところでございます。
○主濱了君 以上で終わります。
○寺田典城君 みんなの党の寺田でございます。よろしくお願いします。 大都市の特別区設置法案、また地方自治法改正案、この大事な法律が、たかだか三時間の委員会の中で審議してしまおうということなんですね。明日が何か問責があるから今日中に通さなきゃならないとかといういろんな話、これ、何というんですか、私も国会というのはすごいところだなと、率直に恐ろしさも感じています。 それで、まず、この七会派、我が党も入りました、みんなの党も入ったんですが、これももう超特急で今議論されているんですが、まず一番先に、今般の議員立法は大都市制度について検討してきております総務省において想定の範囲内であったのか、その中身についてどのように評価しているか、思いをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) 大都市問題が非常に国民的な関心を呼び、政治的にも、いろんな選挙を通じても民意が一定の方向を示されたという状況でございます。そういう意味では、地方制度調査会を含めて大都市制度の問題をしっかりと議論をしていくテーマとして取り組んできた中でありますが、極めてスピーディーに、議員、各党、七会派ですか、おまとめをいただいたという、結実したものという意味では国会の機能を果たされているというふうに評価をいたしておりまして、想定していたかどうかというのは御想像にお任せをしたいと思いますが、我々としては、その問題自体は大事な問題だからしっかりと議論をしていた中で、手順に関してこういうおまとめをいただいたことはやはり国会の機能を果たされたというふうに私は思っております。 そういう中で、なお引き続き他の政令指定都市からは、新たな地方自治の在り方について、先ほども少し御議論ありましたけれども、都道府県から独立した形でやるべきではないかというふうな御提起もいただいておりまして、そういう中においても、やはり事務分担の在り方、税源配分の在り方あるいは財政調整等々、実際に特別区制度をほかに適用する場合、あるいは新たな地方自治のこういった仕組みをつくったときにしっかりとクリアしなければならない論点はたくさんありますので、これを地方制度調査会の審議の状況を踏まえて、その解決方策含めて様々な観点から議論していくのが我々の責務だというふうに認識をいたしております。
○寺田典城君 総務大臣は、スピーディーな面は評価するというか、恐れ入っているようなんですが、政令都市と都道府県の範囲の権限というのは非常に似通っていますから、事務分担とかいろいろな面でこれは出てくると思います。ですから、重複行政とかいろいろな面でこれはスピードアップしてやっていかなきゃならぬですが、いずれにしましても、今、発議者にも少しお聞きしましたのを、あえて自民党さんと民主党さんにお聞きしたいと思うんですが、何というんですか、橋下マジックに振り回されているんじゃないかという、それは悪い意味じゃないですよ、能力のある方ですから。要するに、維新の会というか、それこそ川の流れのように、美空ひばりの歌じゃないんですけれども、止めどなく、何というか、そちらの方に集まっていくと。 我が党も、私この間、渡辺代表に言ったんですけれども、みんなの党のアイデンティティーというかポリシーがなくなってしまうんじゃないかと、私たちは私たちの考えを持たなきゃならぬと、そのようなこともしゃべりました。要するに、自縄自縛のような形で動いたってこれからの政治というのはやっていけないんですよという話もしました。 それで、そういうことで、このままいっちゃったら、日本の政治というか政党というのは崩壊してしまうんじゃないかと思うときがあるんですよ。まあ民主党さんは、何か隣にも分かれてきた人もおりますけど、まあそれはいいんですよ。 それで、私みたいな七十二歳になりますと、たそがれのときですよ、もう年的には。ただ、政党がたそがれになっちゃったら困るので、国民に対して責任あるので、その辺の思いを逢坂さんと自民党の、申し訳ないですけど……(発言する者あり)松浪健太様にお聞きします。その後、ちょっと柿澤先生にもお聞きしなきゃお叱りを受けますので、どうかひとつよろしく。
○衆議院議員(逢坂誠二君) 寺田先生、ありがとうございます。 今回の法案については様々な御意見があることは私は承知はしておりますが、個人的には私は、今回、地域で自分たちの自治の形をこうしたいということを、まあ形は、その形の中身がいい悪いは別にして、自分たちである種構想をして、それを選挙民に問いかけて、そしてその選挙をくぐり抜けてきて、やっぱり我々の地域はこの特別区設置の方向がみんなで確認されたんだというそのプロセス、行為そのものは、今の日本の自治の歴史の中で余りなかったことじゃないかと思っています。その意味において、私は掛け値なしに、中身はともかくとしてですよ、そういう自治の形を自分たちの地域で考えてきたということについては掛け値なしに評価したいと思っています。 加えて、実は平成二十二年の六月二十二日だったと思いますけれども、政府が地域主権戦略大綱というものを閣議決定しています。その中で、国の形については、国と地方がパートナーシップの関係であることを前提にして、国が一方的に押し付けることなく、地域と国が一緒になって協働してつくっていくと閣議決定しているんですね。 だから、今回の法案はそうした考え方に基づいてやっているということでありますので、寺田先生が言ったマジックというようなことでは必ずしもないというふうに私は思っております。
○衆議院議員(松浪健太君) 今回の立法を各党で、自民党・公明党案が出たり、民主党案が出たり、なかんずくみんなの党案がいち早く国会に提出をされたという経緯から、ちょっと違和感を覚えながら先生に御答弁をさせていただくんでありますけれども、それにしても、これ、国会からの上から目線ではなくて、そして地域の要望が初めてこうして形になったと、戦後の政治過程論からいえば今回は私は初めてのケースではないかというふうに思います。 今の逢坂議員がおっしゃったように、やはり地域の民意を、国政でどうだからじゃなくて、本当にそれを正面から受け止めるということを、党派にかかわらず今回これだけ七会派で受け止められたというのは、私はこれからの地方分権において大きな一歩であるという面は否めないのではないかと思います。 以上です。
○衆議院議員(柿澤未途君) みんなの党の柿澤未途がみんなの党の寺田議員に御答弁をさせていただきますけれども、私たちの当初参議院に提出をした法案は、まさに大阪維新の会との言わば共作、こういう内容だったと言って過言ではないと思います。 しかし、政党間の法案それぞれを持ち寄っての協議の中で、例えば象徴的にいえば大阪都にはならないと、こういう内容になったり、いろんな形であるべき論が闘わされて今回の法案に行き着いた。そういう意味では、マジックに掛かって言われたとおりに作った、こういうプロセスではないということを申し上げることができるのではないかというふうに思っております。 先ほど逢坂先生からも御答弁がありましたとおり、本当に、国から地方自治の形をつくって下げ与えるのではなくて、言わばボトムアップで地域の側からこうした自治の形を求め、それを実現していくための道筋をつくっていく。私たちの提案で、この特別区設置後も制度改正について必要なことについては国に提案をして実現をする、こうした条文も盛り込ませていただいたところでありますけれども、極めて画期的な法律案を今回大変迅速にまとめることができたというふうに自負をいたしております。その点は是非正確に御理解をいただければと思っております。
○寺田典城君 いや、いずれにしましても、確かに橋下市長というのはすごい人だと思います。ただ、私も地方自治経験してきたんですけれども、同じようなことの行政改革だとかいろんなことをやっている人はいるんですよ。こういう勢いのある政治集団にやっぱり、何というんですか、なびくという政党というのは、それこそやはりもう少し自重しなきゃならぬじゃないのと、こんなに大きくぶれるということ自体が、私の年代からというか私の経験則から見て、いささか心配しているということだけ申し述べさせていただきたいと思います。 この法律がどうとかというのはまた後にして、そういうことで、時間がないので次に移らせていただきます。 百条委員会のことなんですが、確かに議会による執行部のチェックということは必要だと思います。ただ、私も百条委員会を経験してきているんですが、何というんですか、ねじれ構造の議会の中である面では嫌がらせ的にですとか意図的なものだとかいろんなあれがあるんですね、まあ人間の社会と政治の社会ですからそれは分かるんですが。この中で、一つは、特に必要があるという具体的な状況、どのような状況を考えられるのか、特に必要があると認めるに限定して規定するということであれなんですが、法案の修正提出者の逢坂さんと総務省の自治行政局の方からその件をちょっとお聞きしたいと思います。 以上です。
○衆議院議員(逢坂誠二君) 百条調査権につきましては、従来から一般的に、証言等により得られる公益、それと要請される者が被る影響や負担などを総合的に勘案して、公益が上回る場合に行うべきというふうに解されてきたところでございます。もし出頭を要請する必要性が乏しい場合にまで関係人に対して出頭を要請できるものとすると、関係人に不当な負担を強いるおそれがあることから、関係人の出頭の要請はその必要があると認めるときに限り行われるべきものであるということでございます。 しかしながら、現行の規定の中には必要があると認めるとき等の文言がなく、その趣旨が規定上明確でないことから、「特に必要があると認めるとき」という文言を追加し、その趣旨を明確にするというのが今回の改正でございます。 なお、特に必要があると認めるときに当たるか当たらないか、その判断は議会に委ねられているということでございます。
○政府参考人(久元喜造君) これまでいわゆる百条調査権、そして関係人の出頭、証言、記録提出の要件については定められておりませんでした。今回、議員提案によりまして、特に必要があると認めるときという要件が加えられることになりますが、先ほどの逢坂先生の答弁など、衆参委員会での審議の状況をきっちりと私ども地方自治体に伝えまして、そしてその趣旨に沿った運用がなされるように努めていくということが私どもの責務であるというふうに考えております。
○寺田典城君 それこそこの文言ですね、特に必要があると認めるときに限るということです。これは本当に大事にしていただきたいと思いますし、やはりプライバシーというか、個人の侵害にもなると思う。余り、こういう点では歯止めができて、こういう文言が入ってよかったなと率直に地方自治を経験した者としては述べさせていただきたいと思います。 それでは次に移りますが、非常勤職員に対することなんですが、地方公務員二百七十万、三百万近くいらっしゃるんですが、そのうち約五十万人が臨時職員というか非常勤職員であるということなんですね。その人方は、何というんですか、法的なそれこそ身分も保障されていないんです。官製ワーキングプアとかと言われるときもあるし、処遇が極めて悪いんですね。 私は、行政改革をとことんやってきた男ですから、ある面では自治労関係とは立場が相当異なっておったんですが、何というんですか、民間出ですから、一般的な非常勤職員に対してなぜこんなに待遇が悪いのかなという懸念は持ってきていることは事実です。ですから、何回もそのことについては県庁の中でもそういう改善したりするんですが、法律で縛りがあるんです。かなり強い縛りがあるんです。 私の趣味は、どちらかというと公務員部長を呼ぶのが趣味なようでして、前の部長さんは七回も呼んじゃって誠に申し訳ない。今回は一回ぐらいで済ませたいと思いますのでね。 非常勤職員については費用弁償を受けることができるという二百三条の二で、あと二と三と書いています。二百四条には、常勤職員は、何というんですか、いろんな手当を支給することができると。ところが、法律で、地方公共団体について、これ法律又はこれに基づく条例に基づかずには支給することができないと、こういう縛りが書いてありますね。みんな分かっていると思います。これはそのとおりなんです。 それで、三輪部長さん、一つ、この辺、一定の条件の下で期末手当に相当する給与を支給することは自治法上見て違法であるか適法なのか、その辺どう思っていますか、どうですか。
○政府参考人(三輪和夫君) お答え申し上げます。 御指摘のように、地方自治法上、常勤の職員には給料と手当を、また非常勤の職員につきましては報酬と費用弁償をそれぞれ支給するということとされております。したがいまして、この規定上、非常勤職員に対する手当の支給は認められていないということでございます。 なお、この関係ではいろんな判例がございます。例えばでございますけれども、平成二十年の東京高裁の判例を一つ御紹介を申し上げますと、この中で、非常勤の職員と常勤の職員の区別に当たって、勤務の内容、態様あるいはその役割、また待遇等の取扱いなどの諸事情を総合的に考慮して常勤の職員に該当するかどうかということを認めることが相当であると、このような趣旨の判示がなされているところでございます。こういったことにも留意をする必要があるのであろうというふうに思っております。
○寺田典城君 どうも済みません。 それで、国家公務員については、何というんですか、予算の範囲内というか、給与を支給するということになっていますね。そういう点については、人事院の古屋局長さん、簡単に、どう思っていらっしゃるか、お願いします。
○政府参考人(古屋浩明君) お答えいたします。 一般職国家公務員の非常勤職員のうち、委員、顧問、参与等以外の者の給与、通常の非常勤職員につきましては、一般職の職員の給与に関する法律第二十二条第二項に基づきまして、各庁の長は、常勤の職員の給与との権衡を考慮し、予算の範囲内で給与を支給することとされておりまして、期末手当に相当する給与につきましても常勤職員との権衡を考慮して支給することができるということになっております。
○寺田典城君 国の公務員についてはそのようなことで来ていますね、臨時職員について。 それで、非常勤職員に対する手当の支給の是非について、地方公務員と国家公務員との間に違いが生じているということは、今このとおり、お二方の答弁でなっているわけなんですね。自治法で一律支給禁止というか、そういうことも含めて、地方自治法の基本の精神に私は反するんじゃないかと。こういうのは、やはり地方の条例をもって決めることにすればいいんじゃないですかということなんですよ。その辺を三輪部長さんと総務大臣から、大きい意味でどんと最後に答えてください。 以上です。あと一分しかないんで、ごめんなさい。
○政府参考人(三輪和夫君) お答え申し上げます。 現在の地方自治法上、先ほど申し上げましたように、非常勤職員には報酬及び費用弁償を支給するということをされておりますけれども、この考え方は、本来、非常勤職員が任期を限って臨時、補助的業務に任用されるという、そういう性格によるものであると、このような考え方で条文が構成をされているというふうに理解をいたしております。 なお、短時間の勤務の場合でありましても、本格的な業務に従事をいたします場合には、手当の支給が可能な任期付きの短時間勤務職員制度というものがございまして、こちらの活用をすることが可能であるということでございます。
○国務大臣(川端達夫君) 臨時・非常勤職員の任用と処遇について、地方公共団体が責任を持って対応していくのが基本でございますけれども、今委員御指摘のように、ある意味では、いわゆる同一価値労働同一賃金処遇みたいな一般的大原則から見ていかがかという議論は幅広く提起されていることは事実でございまして、この問題の重要性に鑑みて、今後改めて実態の把握を行って、その任用と処遇の在り方について幅広く検討していくこととさせていただきたいと思っております。
○寺田典城君 どうもありがとうございました。
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。 まず、大都市地域における特別区設置法案について質問します。 今、大都市問題について様々な議論がされております。私たちは、指定都市など規模が大きな自治体では、その各行政区を自治的な機能を持つ機構にするなど、地域の自治機能の回復と強化が求められていると考えております。したがって、大都市制度の在り方について検討する場合には、地方自治、住民自治を拡充するものでなければならないと思いますが、川端総務大臣の御認識、いかがでしょうか。
○国務大臣(川端達夫君) 大都市制度の在り方についての検討に当たって、委員御指摘のとおり、地方自治、住民自治を拡充する方向で検討することが重要であるというふうに私も思っております。
○山下芳生君 そこで、大都市制度の在り方については、政令都市市長会の特別自治市構想など、様々な提案がなされております。また、第三十次地方制度調査会でも、新しい大都市制度について審議が行われております。そうした中で、こういう様々な大都市制度の在り方について十分議論を尽くすこともなく、指定都市を解体し特別区を設置するということに限った法案が提出をされました。何でこれに限るのかと。 法案の提案者に伺いますが、今回の法案は、率直に言って、大阪府及び大阪市の要望、つまり橋下徹大阪市長率いる大阪維新の会の要望に沿って作られたものではありませんか。
○衆議院議員(逢坂誠二君) 私ども政府・与党の出発点は、平成二十二年六月二十二日の地域主権戦略大綱、閣議決定されたものにございます。この中には、自治の形については、国が一方的に押し付けることなく、国と地方がパートナーシップの関係にあることを前提にして、国と地方が協働してつくっていくということが出発点でございました。すなわち、地域の発意、考え方を大事にしようということであります。 そういう中で、現在、大阪都構想も一つですし、中京都でありますとか、特別自治市でありますとか、新潟州構想といったようなものも、いろんな地域からいろんな自治の提案がなされているわけです。私どもは、それらを受け止める法案を作りたいということで、今回提案のこの市町村を廃止して特別区を設置するということも一つの内容でありますけれども、その他の自治の仕組みを受け止められるという法案を実は民主党は議員立法で最初に国会に提出をいたしております。その意味におきまして、この大阪都構想も一つの出発点ではありますけれども、このことだけのために少なくとも民主党の議員立法をやったのではないということは御理解いただきたいと思います。 その上で、先ほど私は提案理由、趣旨説明で述べさせていただきましたけれども、各党と、各党から三つの案が出ておりましたので、それらを突き合わせた結果、この特別区を設置するというところについては共通認識が持てたので、そこについては七会派で共同提案をしようということに相なったという次第であります。 少なくとも、民主党の考え方、与党の考え方としては、その他の大阪都構想以外の提案についても、受け止められるようなものについて更に議員立法で国会に提出をしていきたいと、そんな考えでいるところであります。
○山下芳生君 いろんな案があるんだけれども、その中で今回は政令市を解体してと、特別区ということなんですが、それを言っているのは大阪府と大阪市しかないんですね。先ほどの質問者の答弁に対しては、それが昨年十一月の大阪におけるダブル選挙の民意として表れたんだと、それにこたえる受皿なんだということの趣旨がありましたけれども、私は、この大阪市を解体し八ないし九つの特別区に再編する構想というのは、昨年のダブル選挙で民意を得たとは言えないというふうに思っております。大阪市をばらばらにする大阪都構想は民意を得たとは言えない、民意とは言えないということであります。 それは、少しその選挙戦の経過を振り返る必要があると思うんですが、昨年十一月の大阪府知事、大阪市長選挙、ダブル選挙で、大阪維新の会は、大阪市を人口三十万人程度の複数の特別地区に再編するとした都構想を打ち出したわけです。これは間違いありません。しかし、それに対して、広範な市民から、大阪市をばらばらにするのか、大阪市をなぜなくすのかという批判が高まりました。 そこで、大阪維新の会は、こういう選挙の法定二号ビラというのを大々的にまきまして、ここには、だまされないでください、大阪維新の会は大阪市をばらばらにはしません、大阪市は潰しません、二十四区二十四色の鮮やかな大阪市に変えますということを大宣伝したわけですね。これを一面に大書きせざるを得なかったわけです。大阪市がばらばらになったら困ると、潰されたら困るという市民がいっぱいいたからですね。これが大阪のダブル選挙の経緯なんですね。 提案者は、こうした選挙戦で示された市民の批判、大阪市をばらばらにしないでくれと、それに対して大阪市はばらばらにしませんと言った大阪維新の会の答え、こういう経過、市民の批判についてどう認識しているんでしょうか。
○衆議院議員(逢坂誠二君) 市民の民意が得られているかどうかについては、それはなかなか難しい判断があろうかと思っています。ただし、選挙において、大阪地域を何らかの形でこれからある種自分たちの思う自治の形につくり変えていきたいという、そういう大きな方向感は確認されたのではないかと思っているわけです。 しかしながら、詳細の部分については、多分私自身もこれからなんだろうと思っております。その意味において、今回の法案では、いわゆる大阪都構想なるもの、あるいは特別区を設置するということの是非、評価はこの中ではしておりません。だから、これからそのことを議論していただくというプロセスをこの法律の中で定めているわけです。 具体的にはどういうことかというと、協議会をつくって協議会の中でその是非を議論いただく、協議会で合意が取れたらそれぞれの議会でまた御議論をいただく、そして最終的には市民の皆さんの住民投票によってチェックをいただいて、丸が付けば更に具体化の段階へ入っていくということでありますので、そのそれぞれのところで民意がチェックされていくものだというふうに私は提案者として理解をいたしております。
○山下芳生君 一番大きな選挙という中で、ばらばらにしないでほしい、ばらばらにしませんということがやり取りされた後、ばらばらにするための法案があたかも民意を土台にしているかのようにして出されようとしているということに私は違和感を感じます。 そこで、東京二十三特別区の場合、長らくの間、形式的にも実態的にもこれは東京都の内部団体とされてきました。戦後の二十三特別区の歴史というのは、それに対して自治の拡充運動という面があったと思います。一九九八年に地方自治法が改正、二〇〇〇年施行されて特別区が市町村と同様の基礎的な公共団体であると位置付けられました。しかし、その後も東京都と二十三区との間で事務の分担だとか財源の調整などの協議がずっと続いております。二十三区の側はずっと一貫して権限の拡大ということを要求されておりました。 川端総務大臣に伺いますが、この法案によって、現在指定都市である大阪市を解体して特別区を設置した場合、大阪市の権限と財源が大阪府に吸い上げられるということになるんじゃないでしょうか。
○国務大臣(川端達夫君) この法律は、生活圏、経済圏が一体となった大都市地域において特別区を設置するための手続を定めるものでありまして、道府県と特別区の間の事務、税財源の配分等については、特別区の設置に関する協議を行う特別区設置協議会において協議され作成される特別区設置協定書に記載されるものというふうに承知をしております。 したがいまして、道府県と特別区の在り方、今御指摘の部分に関しては、具体の在り方についてはこの設置協議会における協議を待つ必要がありますが、事務負担とか税源配分及び財政調整のうち法制上措置等を講ずる必要があるものに関しては総務大臣の事前の協議が必要とされておりますので、その段階において適切に判断すべきものと考えております。
○山下芳生君 一般論で言うとそうなんですけど、実際、東京都の場合どうなっているかといいますと、東京都と二十三区の財政調整では、消防や上下水道など広域的な事務を実施するために特別区の地方税収の四五%が都に行き、特別区に配分されるのが五五%というふうになっております。 現在、大阪府も大阪市もそれぞれ交付団体でありますけれども、特別区制度の下で地方交付税はこれは大阪府に一括して交付されることになるのではないでしょうか。
○国務大臣(川端達夫君) この法律が適用される道府県においては、法令の適用に関しては都とみなされるということでありますので、新たに設置される特別区は地方自治法上の特別区となりますので、特段の措置を講じない限り、現行の東京都で行っているのと同じ仕組みが適用されます。 この場合は、地方交付税法の第二条によりまして、地方交付税の交付対象は都道府県及び市町村とされておりますので、同法の二十一条で都及び特別区の基準財政需要額と基準財政収入額を合算して算定する制度、都区合算制度が適用されますので、都区合算により算定された交付税を新たに特別区を包括する都道府県に一括して交付されるという仕組みになることは御指摘のとおりでございます。なお、ある種の手続法でありますので、特段の措置が講じない限りは現行の制度が適用されるということで御説明申し上げます。 一方、この法律案においては、財政調整などについて政府が法制上の措置を講ずる必要があるものについてはあらかじめ総務大臣と協議することとされておりますので、今後法案が成立して、大阪府等から協議がされるのかどうか、あった場合には大阪府等の考え方を十分に伺って適切に対応してまいりたいというふうに思っております。
○山下芳生君 今あったように、現在直接大阪市に交付されている交付税が府に一括交付されることになるわけですね。これは私、地方分権の流れに逆行することになるんじゃないかと、そう思います。府と特別区の間での財政調整はもちろんなされますけれども、特別区の裁量に委ねられる財源は減らされるということにならざるを得ません。 実際、大阪維新の会が昨年十一月に発表しております大阪都構想推進大綱、これを見ますと、特別自治区の財源について、こうあるんですよね。大阪市に交付される交付税、固定資産税、法人市民税、特別土地保有税等を財源とし、その六割を特別自治区に配分と、こうありまして、六割を特別自治区に配分ですから、やっぱり四割、大阪市の税収の四割は大阪府が吸い上げるということになると、こう明記されております。 かつ、大阪都構想の具体化として、昨年ダブル選挙で、維新の会のマニフェストには巨大開発に集中投資するということがずらっと書いてありまして、例えば高速鉄道なにわ筋線、関空リニア、淀川左岸線、これは高速道路ですけれども、の延伸など、こういう巨大開発に大阪府、大阪市の財源と権限を、一人の指揮官というふうに橋下さんはおっしゃっていましたけれども、集中して、ここに集中して投資するんだということがもうマニフェストでも書かれてあります。 その一方で、現在、大阪市で進められております大阪市改革プランでは、敬老パスの有料化、保育料の値上げ、市民プールを減らす、男女共同参画センター、これ全部廃止するなど、市民各層に対する私はもう総攻撃だと思いますけれども、市民サービスを削減する計画が並んでおります。 私は提案者に聞きたいんですが、この法案がこうした市民サービス削減と一体の巨大開発推進のてこにされるということが危惧されると私は思うんですが、そういうことを考えていませんか。
○衆議院議員(山花郁夫君) 今ちょっと二つの話があったと思います。 まず一つは、府の方に吸い上げるから地方分権に逆行しているのではないかという話でございますが、今回のテーマをちょっとそこの側面を見ると一面そういうところがあるのかもしれません。ただ、他方、特別区を設置をする、そして公選の長を置いて公選の議員を置けるようにするということでありますので、先ほど委員御指摘の住民自治という視点からはむしろそちらの方が望ましいのではないかとも言い得るのではないかと我々は思っております。 その上で、中身について巨大開発推進のてこにされる危惧があるという御指摘でございますが、先ほど来、立法の目的などについてるる議論がある、そしてまたお答え申し上げているとおり、市のどういうこれから計画をするのかということについて、特定の価値判断をして、例えば行革を推進すべきとか、あるいはこういうことを充実すべきという政策誘導をするというものではなくて、あくまでも生活圏、経済圏が一体となった大都市地域において特別区を設置をするという、その具体的な在り方については特別区の設置に関する協議を行う特別区設置協議会において協議をされてそこで作成される特別区設置協定書に記載されるという、あくまでも手続を定めるものでございます。 先ほど逢坂衆議院議員からも、その後住民投票がありますというお答えがあったと思います。まさにそういう懸念があるのであれば、まさに大阪の方でそういう議論をしていただいて、そして最終的には住民の方が御判断をいただくということで、国の側がこちらに誘導するということではなくて、あくまでもその地域で決めていただくという中身の法律でございます。
○山下芳生君 もちろん住民投票が手続上定められようとしておりますので、大阪は私も地元ですから、そういう危惧については大いに大阪の中で議論したいと思いますが、そういう危惧がある手法をいろいろ提案されている大都市制度について、今回それに限って出したのはなぜかと。先ほど寺田委員から、勢いのある政治勢力になびくのはいかがかということがありましたけれども、私はなびかない立場として大いに警鐘を発信していきたいと思います。 残りの時間で、地方自治法改定案について伺います。 政務調査費について川端総務大臣に、まず、政務調査費の使途についてはやはり住民の納得と理解が得られるものじゃなければならないと思います。市民オンブズマンが調べただけでも、住民監査請求で勧告まで行われた件数は八十四件、九億四千九百十万円、住民訴訟は七十件を超えており、うち四十七件は判決で支出の一部が違法と認定されております。 こういう政務調査費の運用の現状について、大臣の認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) 現行制度では、政務調査費は、議会における会派又は議員に対して、その調査研究に資するために必要な経費の一部として交付されております。 今回の修正では、議会活動の自由度を高めるために、政務調査費を政務活動費へと位置付けを見直すことによって調査研究活動以外の議員活動又は会派活動にも充てることができることを明確にするというものと承知しておりますが、今委員御指摘のように、政務調査費については、その運用をめぐって住民監査請求あるいは訴訟が提起されており、説明責任の徹底及び情報公開による透明性の向上を図っていくことが重要であるというふうに認識をしております。第二十八次の地方制度調査会の答申においても、住民への説明責任を果たす観点から、その使途の透明性を高めていくべきであると提言されていたところであり、今回の修正案に、議長に対する使途の透明性の確保に関する努力義務が明記されたことについては、これに資するものと認識をしております。 また、移行に当たっては、政務活動費を充てることができる経費の範囲は条例で定めることとされておりますので、各地方自治体において政務活動費の在り方を含め議会の支出について改めて議論が行われることが期待されているということで、その動向を注視してまいりたいと思っております。
○山下芳生君 今各地で政務調査費の公開が行われております。八月六日、東京都の政務調査費の領収書の公開が行われました。新聞各紙は、自己物件にも事務所賃料、子供だましとか、政調費疑問の支出、雑誌購読、議連参加費、領収書黒塗りもとか、疑問符付く支出も、新年会はしご、人件費は黒塗りなどなどと報道されております。 法案は、政務調査費の使途に対する住民の信頼が損なわれているときに、合理的な説明も国民的な議論もないまま突然衆議院の委員会の四会派修正でその使途を広げたものであります。 提案者の方に伺いますが、このような現状の下で政務調査費の使途を拡大することに住民の理解と納得が得られると考えておられるんでしょうか。
○衆議院議員(逢坂誠二君) 私の経験も踏まえて若干申し上げますと、地方議会の議員の皆様は様々な活動をしております。当然、その活動にはある一定の経費が掛かるということでありますが、その活動の経費に対して、それは一切合財御自身の収入で賄うべきだという考え方もある一方で、ある一定のもの、幾ばくかについては公費で賄ってもよいだろうという考え方もあるのだと思っています。今の日本の仕組みの中では、その議員の活動の経費のある一定部分について幾ばくかは公費で賄っていいだろうという、そういう自治体の判断があれば賄ってもいいだろうというのが今の仕組みだと思っております。 それで政務調査費というものがあるんだと思っていますが、その際に大事になるのは、私、二つだと思っていまして、一つはやはり透明性の確保、きちんと説明責任ができるということだと思います。それと、もう一点重要なのは、全国の自治体議員の皆さんの活動というのは随分実は差があります。大都市の議員の皆さんと小規模自治体の議員も違いますし、農山漁村と例えば製造業の多いような地域ともまたこれ違っていると思いますので、それぞれの地域で議員の活動の内容について議論をみんながして、そうして納得の得られるそういう公費負担の在り方というものを模索していくということが私は大事だと思っています。 その意味におきまして、今回の法案では、透明性を高めるという手だてをもう一段階加えました。それから、条例で決めるという、地域で議論をいただくということも加えさせていただいた。そして、国の大きな政務調査費に関する方向感も改めて見直させていただいたという意味で、この法案を出発点にして更に地域で御議論を深めていくことが私は大切だと思っております。
○山下芳生君 終わります。
○又市征治君 社民党の又市です。 質疑の前に委員長に一言申し上げたいと思います。 今日の二法案は、先ほど来からずっと出ておりますように、国の違法確認訴訟制度あるいは通年議会制、百条委員会始め多くの問題点を持っています。また、大都市の特別区設置も、東京都とは異なる問題もあり、相当時間を取って慎重に審議すべきところでありますが、しかし、当委員会では、日切れ法案でもないのにこれを一緒くたにして、しかも趣旨説明から質疑、採決までを僅か三時間半で一気通貫で上げようという、こういうことであります。これでは審議を深めようにも深めようがない。私自身も随分と質問の準備をしましたが、結局は大都市法の、大都市問題については全く質問を落とさざるを得ない、こんな格好です。 少なくとも、長年築き上げてきたこの委員会のルールを無視した乱暴なやり方でありますから、二度とこのようなことがないように委員長としてはしっかりとした指揮を執っていただきたい、このことをまず申し上げたいと思う。いかがですか。
○委員長(草川昭三君) 委員長として一言申し上げます。 本日の委員会につきましては、昨日の理事懇談会におきましても各会派から様々な御指摘がございました。今後、与党におかれましては、国会情勢等を踏まえながら、十分な審査時間を確保した上で日程の提案を行うよう改めて要請をいたします。 委員長といたしましても、各会派の御意見をよく承って、引き続き公正かつ円満な運営に努めてまいりたいと存じます。
○又市征治君 それで、今申し上げたように、大都市問題、質問をいたしませんので、衆議院の提案者側は御都合があれば御退席いただいて結構であります。 そこで、法案に入る前に大臣に二点伺っておきたいと思います。 二月の二十八日の国家公務員の給与臨時特例法のこの場での審議の中で、地方公務員の給与について私の質問に、川端大臣からは、国家公務員と同様の措置を実施するよう要請あるいは強制をすることは考えていない、必要な地方交付税総額を確保していく旨が明言をされたところでありますけれども、先日、一部マスコミが、財務省は総務省を通じて地方公務員の給与削減を求める方針を決めたと、こんなふうに報じております。そのような財務省からの要請があったのかどうか、また川端大臣は前年の、つまり二月の答弁を翻されるおつもりがあるのかどうか、守られるのかどうか、この二点、お伺いしておきます。
○国務大臣(川端達夫君) 御指摘のように、総務省から各地方公共団体に対して、今回の国家公務員に係る時限的な給与削減の措置と同様の措置を実施するよう要請することや強制することは考えていない旨の答弁を二月二十八日にいたしたことは、そのとおりでございます。 なお、御指摘の報道については、財務省は総務省を通じて都道府県などに対して地方公務員の給与削減を求める方針を決めたと書いてありました。財務省に確認をいたしましたところ、財務省からはそのような事実はないとお答えをいただいております。 地方公務員の給与については、これはかねてから申し上げておりますように、各地方公共団体において、それぞれの時点での状況を踏まえ、議会で十分に議論の上、条例で定めていただくものでございまして、各地方公共団体において、引き続き国民、住民の理解と納得が得られるよう情報公開を徹底するなど、自主的な取組を進めながら適切に決定することが肝要であると思っております。給与改定臨時特例法が成立した二月には、総務省から、地方公務員法及びこの法律の趣旨を踏まえ、地方公共団体において自主的かつ適切に対応されるよう期待する旨の技術的助言を行ったところであります。 総務省といたしましては、各地方公共団体に対し、今回の国家公務員に係る時限的な給与削減措置と同様の措置を実施するよう要請することや強制することは考えておりません。
○又市征治君 財務省お得意のキャンペーンのやり方なんでしょうけれども、毅然と対応いただきたいと思います。 そこで、いま一つ、寺田委員からも出ましたが、自治体の非正規職員の処遇問題について伺っておきたいと思います。 今日いろんな調査が出ていますが、六十万人前後の非正規職員が、自治体の現場、事務職であったり技能職、あるいは保育や教育の現場、清掃や病院、福祉施設など第一線で、低賃金で、不安定な雇用条件の下で住民サービスを担って働いておられます。どうしてこんなことになったか。言うまでもなく、業務は増大をしていくにもかかわらず国や自治体が機械的、硬直的に職員の定数削減を行ったために、正規職員がやむなく非正規に置き換えられてきた、この流れがこういう実態を生み出しているんだろうと思うんです。 ところが、先ほども公務員部長からも紹介があったけれども、非正規職員というだけで、常勤職員と何ら変わらない仕事をしておるにもかかわらず、そういう実態を知らない方々から訴訟が起こされて、非常勤職員等に一時金のようなものを支払うのは法律違反だ、こういうことで幾つもの自治体がこれを打ち切る、こういうことがあって、ただでさえ低賃金の非正規労働者の実質賃下げが行われてきている。これはまさに法の不備から起こっている問題と、私はそのように思います。 私は、官民を問わず、低賃金で劣悪な労働条件でまともに生活ができない、あるいは結婚して子供を持つことができないような官民問わずの非正規労働者の処遇改善ということを当委員会その他でいろいろと主張してまいりましたけれども、今こういう問題が起こっておることに対して、先ほど寺田委員からもありました、常勤職員と同様に働く非常勤職員にこれに準じて手当が支給できるように、また、任用や処遇改善が図られるように法律と条例改正の検討を進めてもらいたい。実態調査やるといったら、すぐ総務省は二年三年掛かってしまうんですよ。そういうことじゃないんで、直ちにこういう実態というものを、もう分かっているわけですから、是非この点の検討を求めたいと思いますが、大臣の見解を求めます。
○国務大臣(川端達夫君) 先ほど来も御議論がございました。臨時・非常勤職員が非常に多くおられるというのはもう事実でございます。そして、御指摘の一時金などの処遇の問題、任用の在り方等々で様々な課題ももう既に指摘をされておりまして、臨時・非常勤職員がその職務に見合った処遇を受けるということは当然必要なことでありますし、これが同時に、効率的かつ良質の公共サービスにつながるものというふうにも認識をいたしております。 この任用と処遇については、各地方公共団体が責任を持って対処をしていくというのは基本でございます。そして、任期付きの部分も含めて給付できる仕組みもございますが、総務省としても、この問題は極めて重要であるというふうに考えておりまして、改めて実態の把握も現在行っているところでございます。その任用と処遇の在り方について、幅広く検討を加速させてまいりたいと思っております。
○又市征治君 是非、そのことを実現を早く図っていただくように重ねて要請をしておきたいと思います。 そこで、自治法改正案でありますが、地方分権一括法のときに、国の支配が強い機関委任事務を廃止するなど、自治体の分権自治を広げて国の関与を小さくすると、こういうふうに定めたはずであります。 ところが、川端大臣は八月七日の衆議院総務委員会で、二百五十一条の七の訴訟条項新設について、その中で、懸念が現実のものになったからこれを新設するんだと、それは東京都国立市と福島県矢祭町の例だというふうにお答えになっておられる。大臣の発言は、私は、この二つの自治体が住基ネットに接続をしなかった、すなわち地方分権一括法に基づいた行為を行ったことに対してむしろ攻撃をなさっているんではないのか、大変問題だ、こう言わざるを得ません。 実は、この背景には、国立ではマンション訴訟、矢祭町では平成の大合併を拒否をしたという、これもいずれも分権自治の象徴のような独自の行動がありました。この二つをおっしゃる、攻撃をなさるというのは、国の意に従わない自治体は許さないぞという、まさに中央集権の発想じゃないんですか、こう問わざるを得ません。 そこで、大臣は、この国立市や矢祭町の取ってきた住基ネット以外のこの分権の政策というものについてはどのように評価なさっているのか、一言お聞きしておきたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) 今回の部分は、いわゆる国による違法確認訴訟制度の創設というのは、国等が地方自治体に対して是正の要求を行ったときに、これに対して応じた措置を講じていただけずに、かつ、国地方係争処理委員会への審査の申出もないときに、国がその地方自治体の不作為の違法を確認する訴えを法律、裁判で答えを出してくださいということをする手続でございます。 これは、国と地方自治体の間で法律の解釈の相違がある場合に司法手続によりその解消を図ることを目的としておりまして、先般の衆議院の総務委員会で違法確認制度の創設の契機となった事態の事例として国立市及び福島県の矢祭町に対する住基ネットに関する是正の要求の事例を挙げたものでございまして、今御指摘のマンション建設をめぐる訴訟、あるいは合併しないという宣言というふうなものは、今回の改正による国の違法確認訴訟制度創設とは全く関係のないものでございまして、これらの政策、施策自体はそれぞれの自治体において判断されているところでございまして、その是非についてはそれぞれの自治体の議会や住民が評価すべきものでありまして、総務省として特段コメントすることの立場ではございません。
○又市征治君 是非ともそうあっていただきたいと思います。 個別の自治体というのは、やっぱりそれは何といっても力が弱いわけで、それでも自治体が国の意向と違う政策をあえて取るというときは、それなりの事情、地域事情あるいは相当な決意を持ってなされているのでありますから、国が是正要求したのに自治体が応じないとか、あるいは国地方係争処理委員会に審査請求をしないのはけしからぬというのは、これは国側の論理であって、そうあってはならない、私はそのように思います。 実は、分権一括法のとき、国からの訴訟条項も入れるということについて、この案も検討されたけれども、これは当時の自治省自身が必要ないとして提案をしなかったものだったわけですが、どうも今回生き返ってきた、こういう感じがしてなりません。国にも訴訟の権利をよこせというのは、形では何か平等のように見えますけれども、強い者の論理であって、決してこれは平等とは言えない、このように私は思います。 是正要求に応じないことも、あるいは審査請求しないことも自治体の抵抗権として担保した上で、相互理解を深めるやっぱり協議こそが大事なんだろうと、こう思うんです。それを司法の力を借りて封じ込めようという、このような改正案というのは、私は、分権一括法で定めた抑制の体系をひっくり返して、先ほども申し上げましたが、中央集権的支配に逆行する行為になりはしないのか、このように思いますが、この点について改めてお伺いをいたします。
○国務大臣(川端達夫君) この制度をつくったら、何でもかんでもすぐ訴訟するという趣旨では当然ございません。協議をし、丁寧に、しっかりと地方の自治を守りながらやっていくというのは、基本はこれは全く変わるものではございません。 ただ、法律に基づいて、行政が当然服すべき法適合性の原則の観点から申し上げたときに、そのことでの是正の要求を国等が行ったときに、これに応じた措置をとっていただけず、また国地方の係争処理委員会の審査の申出もないときに、現行制度上は国は審査の申出や訴えの提起を行うことができないということでありまして、これは国と地方間の法律解釈のそごという問題がいつまでたっても解決しないという状況が継続することになりますので、これは見過ごすわけにはいかないということでございますので、国と地方が対等の立場で議論する地域主権改革、地方分権改革の理念に逆行するものでは全くないというふうに思っております。
○又市征治君 若干擦れ違いがあるように思うんですが、私は、そもそも国の意に従わない自治体があってもやむを得ないというのが基本的には分権自治の考え方、姿なんだろうと思うんですね、基本的には。そういう立場で物を、これを考えていくべきではないか、そういう意味で先ほどから申し上げているわけでありまして、圧倒的な力を持つ国と力の弱い自治体のバランスというのは、逆に言えば、そういう意味で、これに訴訟でもって国が応じていくという姿であってはならないんではないか、だからこそ話合いが大事だと、こう申し上げました。 そこで、実は、当面、国の訴訟条項新設で懸念される事案があります。それは、言わずもがな、米軍基地のための辺野古の海面埋立て問題であります。 御承知のとおり、地元は猛反対をされています。権限は知事にあるわけでありまして、国はこの法改正で県に圧力を掛け、埋立てを強制するつもりではないのか、こういう疑念が現地でも広がっているというふうに聞いております。 沖縄は今、国家権力と住民の生活が真っ向から対立している、こういう状況にあるわけでありますが、じゃ、先ほどからおっしゃる点でいうならば、大臣は、そのようなことは沖縄ではないし、しないと、そんなことはやらないということを明言していただきたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) 繰り返しになるかもしれませんが、この制度は、地方自治体が国からの部分の是正の要求等に応じた措置を講じず、かつ審査の申出も行わない事態が生じたときに、国等の側から違法確認訴訟を提起することができるということにしたものでございまして、これは、既に行われた国の関与に関する国と地方自治体の間の法律解釈のそごを解消するための中立公正な司法手続を整備するものでございます。したがって、この訴訟制度は、国の関与を殊更に強めたり、地方自治体や住民の権限を制限したりするために創設するものではございません。 なお、御指摘の公有水面埋立ての件について、今回の制度改正を検討するに当たって特段考慮した事実は全くございません。
○又市征治君 いずれにいたしましても、今、本当は時間があればもっと具体的に突っ込みたいんですけれども、時間がありませんからこれ以上やりませんが、この条項そのものでいうならば、住民の抵抗権を狭めるような地方自治法の改正というのはやるべきではない。もう二十年ぐらい前に自治省が検討したものを、そのときは取り下げたものを、何でここで生き返ってくるのかということを含めて、そういう意味で問題点ありということだけは、これは申し上げておかなきゃならぬ、こんなふうに思います。 その点を申し上げて、全く時間が足りずに、大都市問題は、先ほど冒頭申し上げましたが、特別区設置問題については論議ができませんでしたので、討論で反対意見を述べることにしたいと思います。 以上で終わります。
○行田邦子君 みどりの風の行田邦子です。よろしくお願いいたします。 まず最初に、特別区設置法案について伺います。民主党の法案提出者に伺います。 第三十次地方制度調査会は、大都市制度の在り方などその他について内閣総理大臣からの諮問を受けて、平成二十三年に発足いたしました。そしてまた、今年の二月からは、専門の小委員会を設けて、大都市制度、また基礎自治体の在り方について今議論が行われているところであります。 こうした政府の中において検討が進んでいる状況であるにもかかわらず、なぜ今回の法案は議員立法となったのか、お教えいただけますでしょうか。
○衆議院議員(逢坂誠二君) この質問は先ほど来何度か出されておりますけれども、実は地方制度調査会で議論している大都市の在り方と今回のこの法案というのは、ぶつかるというか対立するものではないということをまず御理解いただきたいと思います。 地方制度調査会では、大都市の在り方、大都市制度とはどういうものであるべきかということを中心に議論をしていると。今回の法案は、ある種その大都市なるものを、新たな大都市制度を実現するための手だてはどうであるかということを規定しているわけであります。この点、まず明確に違っているというところを一つ御理解いただきたいと。 それで、なぜ今回こんなことをしたのかといいますと、これまではどちらかといえば、どちらかといえばですよ、国の方で自治の在り方を決めて、地方の皆さんの側にこんな自治の形がいいんじゃないですかということを提示して、それを地方が受け入れるということがどちらかといえば比較的多かったわけであります。でも、私どもは、少なくとも私は、自治の形というのは国の方で一方的に決めて押し付けるんじゃなくて、私たちの地域はこうありたい、こう願いたいと思うところがやっぱり自治としては出発点だと思うんですね。その地方で自治の議論をやっぱり活発化させていくということが今非常に重要だと思っています。 ただし、何の実現も手だてもないのに自治の議論を活発化させてくださいと言っても、これはなかなか進まないんですね。だから、ある種実現の手だてのプロセスは明示をする、それは法律で議員立法としてしっかりやろうと、そして地域で中身の議論も十分やってくださいと。ただし、国の地制調の議論と地域の議論が全く相対立するのではなくて、場合によっては地制調の中に地方の皆さんも行って意見を述べて、国の議論をある種補強する、補完する、あるいは地方の側も、地制調の議論を眺めながら、こんな考え方もあるんだといって自分たちの議論もまた強化をしていくと。 そういうことで、両方が同じゴールへ向かって進んでいけるというようなことを念頭に置いておりますので、相対立するというようなことで今回の法律を出しているのではなくて、国においても地方においても両方が協働して自治の議論を深めていくと。 そういう考え方であるということを御理解いただければと思います。
○行田邦子君 それでは、確認ですけれども、法案提出者としては、今回の立法の根底にある考え方としては、地域の実情を熟知した自治体が多様な自治制度の選択肢の中からそれぞれの地域に応じた自治制度を選べるといったことを推進していく、また、自治体の発案による新しい自治制度づくりを推進するということが根底に考え方としてあると理解してよろしいでしょうか。
○衆議院議員(山花郁夫君) 今、逢坂提出者の方からもお話がありましたし、行田委員も御案内のことかと思いますが、政令指定市市長会が特別自治市の創設ということを提案をいたしておりまして、先日、横浜市は二十四年六月に横浜特別自治市大綱素案というのを公表をしております。あと、愛知県と名古屋市の政策企画立案部門の一体化や水道事業の統合などを目指す中京都構想であるとか、あるいは新潟県と新潟市を一体とすることを目指す新潟州構想などが提案をされているところでございまして、こういった地域の自治の在り方について自ら提案をしていくということについてそれを受け止める形でやっていこうという意味で、委員御指摘の方向性についてはそういう御理解でよろしいかと思いますし、あと、先ほども、今回のは要するに実ニーズがあるのは大阪だけじゃないかというような議論もございましたが、少し例えとして適切かどうか分かりませんけれども、今回の話というのは特別区を設置をするという話でございます。既存の制度で参考にできる東京都の制度があります。 適切かどうか分かりませんけれども、車に例えて言うと、例えば基本的な設計図があって、その中で例えば車体の鋳型を自分たちで作らせてくれという話であれば、これは制度設計は割とやりやすい、ただ、エンジンを替えたいとかシャフトを替えたいとかそういう話になると、ちょっと協議をしてくださいねと、こういう話ですけれども。 ほかの今提案をされている自治の在り方については言わば新車を作りたいみたいな話ですので、そこについての手続をどうするかということについては各党でも協議をしてまいりましたけれども、今日の今の時点では、そこの部分については合意を得ることができませんでした。今回合意できた部分について、この大都市地域における特別区の設置に関する法律案ということで提示をしているところでございます。 今後、そういった自治の在り方についての提案ということはしっかりと受け止めて、対応できることについてはやってまいりたいと考えているところでございます。
○行田邦子君 そうしますと、法案提出者としては、これからも各地域、自治体からの求めに応じてというか、発案に積極的にそれを受け止めて対応していくということかと思います。 それでは、大臣にも伺いたいと思います。 今、法案提出者からそのようなお話がありましたけれども、政府としても、今後、例えば指定都市市長会から出されている特別自治市の構想、あるいは中京都構想とか新潟州構想とか様々なものが出てくるでしょうけれども、それについて、政府としても受け止めて積極的に対応していくというスタンスでよろしいんでしょうか。
○国務大臣(川端達夫君) 大都市制度の在り方については、委員御指摘のとおりに、横浜市を含む指定都市市長会からですか、の特別自治市構想、あるいは中京都構想、新潟州構想などいろいろ出ておりますが、それぞれ各地が抱える問題を解決する形としての在り方としての御提言だというふうに受け止めておりますが、三十次の地方制度調査会においては大都市制度の在り方を今審議をしていただいておりまして、大都市の見直しに係る今後検討すべき論点を取りまとめていただきました。 現行制度見直しだけではなくて、新たな大都市制度についてもこの論点に基づいて、特別区制度、指定都市制度、中核市・特例市制度、大都市制度の在り方の再検討等々を含めて議論を進めていっていただくことになっておりまして、それぞれの大都市を取り巻く状況あるいは課題は様々でありますが、二重行政の問題、事務権限、税財源の在り方など共通する課題も存在しておりますので、この大都市を取り巻く状況、その対応策について幅広く検討を地方制度調査会において進めていただいて、この審議状況を踏まえて検討を我々としても進めてまいりたいと思っております。
○行田邦子君 それぞれの自治体からの発案を重視するということも結構かと思いますし、また地方制度調査会の意見を聞くといったこともよろしいかと思います。 けれども、大臣に改めてお聞きしたいんですけれども、政権として目指すべき国と地方の在り方、国の在り方といったものが示されているかと思います。それは多様性のある基礎自治体を重視する地域主権国家といったことを将来的に目指していくということをうたっているかと思いますが、その目指すべき国の在り方に行く過程の中で、今のこの特別区設置法案とか、あるいはこれから出てくる特別自治市などの自治制度がどのような位置付けになっていくのか、そこら辺をお聞かせいただきたいんですけれども。
○国務大臣(川端達夫君) 御指摘の地方自治の在り方は、国のいわゆる根幹にかかわる重要な部分を構成しております。これは極めて大事な制度であるというのはもう基本の認識でございます。 そういう中で、今後の地方自治制度については、一つは、やはり身近な行政は地方の自治体が自主的かつ総合的に広く担うようにできるだけしていくこと、それからもう一つは、地域住民が自らの判断と責任において地域の諸課題に取り組むことができるようにすることと、この二つが大きな柱だというふうに我々はずっと考えて、民主党においてもそういう議論の中でまとめてまいりました。 すなわち、地方公共団体の組織及び運営や住民自治の仕組みについて、基本的な事項はいわゆる憲法第九十二条により地方自治の本旨に基づき定められるべきものでありますので、法律によって定められる基本的事項の枠組みの中で可能な限り選択肢を用意して、地域住民が選択できるような姿を目指してまいりたいと。 そういう中での今回の大都市制度の今御議論いただいている法律も、先ほど逢坂委員からもお話ありましたけれども、いろんな手順の中で、住民が自治として行っていくときの選択肢として、今ある制度の都制度の中で新たに自分たちがやろうというときの手順を示したものであります。大きな基本方針の中に沿った話として位置付けられているというふうに認識をいたしております。
○行田邦子君 自治制度の議論は国の形の議論そのものであると考えております。是非、自治体の意見を取り入れるということはもちろん結構ではありますけれども、中央政府としても国の形のグランドデザインをしっかりと示していただきたいというふうにお願いをいたします。 それでは、ちょっと飛ばしまして、自治体の臨時・非常勤職員問題について伺います。お手元の資料、お配りをしております①、一枚目を御覧いただきたいと思います。 平成二十年の総務省の調査によりますと、地方公務員の臨時・非常勤職員が約五十万人全国にいるという結果になっております。その人数に驚くばかりではありません。例えば特別職非常勤職員、これは元々は審議会の委員とか選挙の立会人といった労働性の低い職務について充てられている者であります。こうした特別職の非常勤職員という任用で、例えば一般の事務職員であったりとかあるいは保育士などとして働いている方がいらっしゃる。それからまた、一般職の非常勤職員といいながらも、結局常勤的に働いている方も結構多いというふうに聞きます。それから、臨時的な任用職員ですけれども、元々、育児休業などの短期の欠員を想定していたにもかかわらず、臨時的任用職員ということで恒常的に働いている方もいらっしゃるというふうに聞いております。 この調査結果を見て、総務大臣としての御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) 臨時・非常勤職員について、その職務、勤務形態について極めて多様なものになっておりますが、その任用根拠については、それぞれの職務内容等に応じて各地方公共団体が適切に定めるべきものであるというのはもう当たり前のことなんですけれども。 御指摘のように、実態がどうなのかということでいうと、いろいろとしっかりと検証していただかなければいけないということの実態でございますので、二十一年四月に任用の在り方等に関する通知を出しまして、特別職非常勤職員、一般職非常勤職員、臨時的任用職員というのはそもそもこういう趣旨の人ですよということと、間違っても、例えば臨時的任用職員というのは任用可能な場合や任期に係る要件が地公法第二十二条に明確に定められているところであって、任用に当たってはこうした制度上の要件を再度確認し、特にフルタイムの臨時的任用を繰り返すことによって事実上任期の定めのない常勤職員と同様の勤務形態を適用させることは避けるべきである等々、何か本来の趣旨と違う形で運用上やることは良くないという趣旨で通知を出させていただきました。適切な運用をしっかり図っていただきたいということが我々の基本的な立場でございます。
○行田邦子君 制度の趣旨とそれから自治体での現場のニーズといったものが余りにも大きく懸け離れているかと思います。 なぜこういうことになったのかといいますと、二〇〇六骨太方針で地方公務員の定数が純減ということが求められました。けれども、一方、同じ時期に、地方分権が進む中で、地方自治体での仕事というのはこれはもう確実に増えているというふうに思っております。こうした中で、常勤の定数では賄い切れない業務が増えて、また業務自体も多様化しているということになっていて、それを補うのが結局は非正規職員であったというのが実態だというふうに思っております。 そこで、今日、消費者庁にお越しいただいておりますけれども、最近の傾向として、専門職ほど非正規公務員の採用が増えていると、任用が増えているというふうに聞いています。消費生活相談員がその一つの例かと思いますけれども、消費者行政を担当する立場で、この問題意識、またその対応についてお聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(草桶左信君) 非常勤として働く消費生活相談員のいわゆる雇い止めは重要な課題でございます。 消費生活相談には、専門的な知識、それから実務経験の積み重ねによりまして得られる技能が求められます。こうした専門性への配慮がなされず、消費生活相談員の経験という貴重な財産が生かされていない状況も見られるところでございます。 いわゆるこの雇い止めの問題につきましては、本年七月三十一日に松原内閣府特命担当大臣から自治体に向けて発出いたしましたメッセージにおきまして、総務省との間で二つの点、すなわち、第一に、実態として非常勤職員の行う業務の中にも恒常的な業務があること、第二に、任期ごとに客観的な能力実証を行った結果としての同一者の再度任用を排除されないことについて認識を共有していることを明らかにしたところでございます。 消費者庁としましては、引き続き総務省と協力しながら、消費生活相談員がその専門性に配慮した任用と処遇を受けられますよう、自治体に対して働きかけを行ってまいりたいというふうに考えております。
○行田邦子君 消費生活相談員の仕事というのは、実務経験の積み重ねが物を言う職務だというふうに思っております。また、実際に、業務の実態として恒常的な業務が非常に多いと。本来は常勤職員が担うべき役割であるにもかかわらず、定数が足りないということで、今大体、お手元の資料の二枚目ですけれども、七割ぐらいが非正規公務員によって担われているということになっております。 私自身の考えとしては、やはりこれ、制度自体を抜本的に見直すべきだろうというふうに考えております。例えば一つは、本当に、常勤的非正規職員については、これは非正規職員じゃなくて正規職員として、期間の定めのない短時間勤務ということを制度として認めるべきではないかなということも考えております。その点、総務省、いかがでしょうか。
○大臣政務官(稲見哲男君) 今、消費者庁からありましたように、六月二十八日、消費者庁の方から雇い止め等につきまして総務省への問合せがあり、七月十二日に問題意識を共有をしているところでございます。 そういう中で、先ほどありましたように、消費生活相談員につきましては、全体で三千百四十六名の相談員の方がおられる中で、定数内常勤が八十四名、二・七%、定数外非常勤が二千四百二十名、さらには法人委託や個人委託と、こういう現状になっておりまして、今委員の指摘のとおりでございます。その後、先ほど消費者庁からありましたように、大臣の指針策定に当たってということ、これは消費者委員会からの建議を受けて、そういうことも消費者庁として取り扱われているところであります。 したがいまして、この地方公共団体の業務は多種多様でありまして、提供される行政サービスの質に影響のないように工夫をしていただく必要があり、総務省としても、地方公共団体に対して、引き続き臨時・非常勤職員の任用や処遇の適正な在り方について必要な助言を行ってまいりたいと、こういうふうに思っております。
○行田邦子君 臨時・非常勤職員の問題、この制度自体、私は実態に合わせて抜本的に見直すべきだというふうに考えておりますけれども、それには時間が掛かると思います。 一方で、法律を改正することによってすぐにできる対応として、先ほど来から、みんなの党さんそれから社民党さんからも御意見がありましたけれども、時間外労働に対して、あるいは期末の手当など、手当を自治体の判断で支給ができるような法改正といったことを私自身は御提案したいと思いますけれども、いかがお考えでしょうか。
○大臣政務官(稲見哲男君) 先ほど大臣からも、今申し上げた、自治体に対する努力を求めていくということに加えて、この問題の重要性に鑑み、今後改めて実態の把握を行い、その任用と処遇の在り方について幅広く検討していくこととしたいと、こういうふうに大臣からお答えをいただきました。 付け加えますと、この問題につきまして、民主党の政策調査会役員会では、今委員御指摘のいわゆる手当問題については、自治法の改正について、この方向について確認をいたしております。また、衆議院の総務委員会の理事会におきましても、与党がこの問題改善に向けて努力をすべきだという野党の理事さんからの御指摘もいただいております。 今後、政府・与党の中で、今御指摘の問題解決に向けて、私としても努力をしてまいりたいというふうに思っております。
○行田邦子君 今回の自治法の改正には盛り込まれませんでしたけれども、政府・与党だけではなく、野党の中にもこの点については意見が一致している議員がおりますので、協力態勢で私自身も後押しをしていきたいと思っております。 質問を終わります。
○委員長(草川昭三君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。 これより両案について討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○山下芳生君 私は、日本共産党を代表して、地方自治法改正案、大都市地域における特別区設置法案に対する反対討論を行います。 まず、地方自治法の一部を改正する法律案についてであります。 専決処分についての見直し、条例公布義務の明確化、議長による臨時会の招集権付与などは、この間、一部の自治体の長によって行われた議会無視の横暴な行政運営を防ぐもので、当然です。また、解職、解散の直接請求に必要な署名数要件を有権者数の規模に応じて緩和することは、住民の意思をより反映し、住民自治の拡充につながるものであります。 しかし、国等による違法確認訴訟制度の創設は、地方分権一括法によって盛り込まれた地方自治体への権力的関与と一体のものであり、容認できません。機関委任事務が廃止された際新たに持ち込まれたのが国の関与の法定化であり、自治事務に対しても是正の要求という権力的関与の規定が加えられたのであります。我が党はその削除を求めてきましたが、違法確認訴訟制度はこれを補完するものであり、反対であります。 また、長等の議会への出席義務を議長への届出によって解除できるとする規定は問題であります。長等が公務出張などを理由に出席しなくてもよいと法定することは、議会軽視であり、行政のチェック機関としての議会の役割を後退させることとなります。議長に対して、長等の議会出席への配慮義務を課すことは論外であります。 さらに、陳情の文言を法文から除いたことも重大であります。憲法十六条が主権者である国民に保障する請願権を後退させかねない問題であります。 加えて、百条委員会に係る関係者の出頭、証言、記録提出について特に必要と認めるときに限るなどと制限を加えることは、百条委員会の調査権限を大幅にゆがめ、不正疑惑の真相を究明する役割を後退させる重大な改悪であります。 また、政務調査費の使途への批判がある中で、国民的な議論のないまま使途を広げることは国民の理解を得られません。政務調査費をめぐる一番の課題は、使途の全面公開を徹底し、住民の信頼を得ることであります。 次に、大都市地域における特別区の設置に関する法律案についてであります。 法案は、現行の地方自治法が東京に限って適用している特別区制度を東京以外の道府県にも認めることとし、その手続を定めようとするものであります。 提案者の答弁でも明らかなように、この法案は、橋下大阪維新の会の要望に沿って作られたものであり、大阪都構想を実現するためのものであります。大阪都構想は、特別区制度を使って指定都市である大阪市を解体し、これを府と特別区に再編するものであります。これは、大阪府に大阪市の権限と財源を集中させることにほかなりません。しかし、昨年の大阪ダブル選挙における経緯を見ても、大阪市を解体し、ばらばらにすることは、民意に反するものであります。 大阪都構想推進大綱では、大阪市の税収の四割を府に吸い上げることになっています。しかも、昨年の大阪ダブル選挙での大阪維新の会のマニフェストは、高速鉄道なにわ筋線や関空リニア、淀川左岸線延伸など、巨大開発のために権限と財源を活用し、集中投資するとしています。その一方で、橋下市長の大阪改革プランは、敬老パスの有料化、保育料の値上げなど、市民サービスを大幅に削減する計画を進めるものとなっています。巨大開発に集中投資し、市民のサービスを削減する、これが大阪都構想の核心であります。 大阪の発展を言うのであれば、破綻した巨大開発優先の政治を根本から転換し、府民の暮らし、福祉を立て直すことこそが求められているのであります。 地方分権の流れは、権限と財源をできる限り基礎自治体に移譲し、国と都道府県がこれを補完していくというものであります。大阪都構想は、その流れにも逆行することも指摘していくものであります。 こうした大阪都構想を実現するための本法案には断固反対であります。 最後に、このような重大な内容を持つ二つの法案を一括して本日の委員会で一気通貫、わずか三時間の審議で通そうとする運営は、本委員会に課せられた法案の充実した審議という任務に照らして看過できないことを表明して、討論を終わります。
○又市征治君 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、議題となりました二法案に反対の立場から討論を行います。 地方自治法改正案では、まず第一に、自治体が政府の是正要求等に応じず、国地方係争処理委員会に審査請求もしない場合、政府が違法確認の訴訟を起こせるという案については、かつて分権一括法の際、国自身が必要ないとして提案しなかったものです。 そもそも、自治体が国の強大な権限と圧力に抵抗してまで是正要求等に応じないと判断する行為は、それ自体がまさに分権自治の本旨に基づく行為であります。したがって、自治体の抵抗権として全面的に保障されるべきであり、この国の訴訟条項の新設はすべきではありません。 第二に、百条委員会調査について、関係人の出頭や調査などの要件を厳しくすることは、議会の監視機能を抑制するもので、反対であります。 第三に、以前から検討されてきて、今回、改正案に入れるべき地方税について、条例制定の直接請求に加えるべきこと、及び大規模な公の施設についての住民投票制度の導入について見送られたことは遺憾です。 これらの観点から、この法案には反対いたします。 次に、大都市地域における特別区の設置に関する法案についてです。 これは、有力な区割り試案で数えると、現大阪市民二百六十六万人始め九市の合計五百六十万の市民が、今ある市民権を奪われて、府の特別区民に格下げされる可能性のある法案です。また、名古屋圏、横浜圏など、全国の八つの大都市圏にもすぐ適用される問題です。したがって、地域の違い、市民の自治権を尊重しながら、国会としても複雑多岐な問題を詳細かつ丁寧に議論を尽くし、共通な部分について法制化をすべきものと考えます。 したがって、継続審議とすべきところ、ほとんど論議する時間もないまま今日採決することは、極めて遺憾であります。 この法案は、国の東京一極集中政策により、企業本社や人口の流出など、経済社会活動が衰退し、活気を失い、不満が募っている大阪府民、市民の現状打破の要求が背景にあると思います。しかし、市民の声を都市の制度づくりに反映させるには構成が余りにも未成熟で、今後の市民的検討に堪えられないのではないでしょうか。 それは、第一に、法案の骨格を成す特別区設置協議会は、首長自身が就任するのかも含め、その任命したメンバーのみで構成し、最後に会の結論のみを市民にイエス、ノーで問うという形式です。つまり、肝心な設置協議の段階での市民の参加の規定がありません。 第二に、今ある市を解体して代わりにつくられる特別区は、東京に倣えば、市が持っている権限と税収のうち、都市計画や固定資産税などの主な部分を府に吸い上げられ、不完全な自治体に成り下がります。ある有力な区割り案では、特別区に変えられる地区は、現大阪市、堺市ばかりか東大阪市など九市を含むもので、市民権を縮小される住民は五百六十万人に上ります。合併とは質の違う自治権の後退であります。 第三に、強大な権限と税収をこれらの九市の区域から吸い上げた府は何をするのか。それを各特別区に渡して、きめ細かな失業対策、住宅、社会福祉など、市民生活の安定を図るよりは、誰にも、つまり特別区に邪魔されず、大規模開発に投下し、巨大都市化に走ることは容易に予想されます。これでは、大阪の市民生活の復権は約束されません。 大阪府民、市民の願いを生かすためには、もっと市民参加で討議を重ねて、市民の意思が生活再建と都市づくりにきちっと反映される法律へと組み直すべきだということを申し上げ、この法案にも反対であることを申し上げ、討論といたします。
○委員長(草川昭三君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 まず、地方自治法の一部を改正する法律案について採決を行います。 本案に賛成の方の挙手をお願いします。 〔賛成者挙手〕
○委員長(草川昭三君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。 この際、片山さつき君から発言を求められておりますので、これを許します。片山さつき君。
○片山さつき君 私は、ただいま可決されました地方自治法の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会、自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会、公明党、国民の生活が第一、みんなの党及びみどりの風の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 以下、案文を朗読いたします。 地方自治法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法施行に当たり、次の事項についてその実現に努めるべきである。 一、本法による改正事項には地方側から意見が寄せられたものも多いことを踏まえ、改正内容の周知と適切な助言に努めるとともに、適宜その運用状況を把握し、必要に応じ、制度の見直し等適切な対応を図ること。 二、いわゆる百条調査権は、議会に付与された極めて強力な権限であることから、その運用状況について必要な調査を行い、その状況を踏まえ、百条調査権の在り方について総合的な検討を行うこと。 三、政務調査費制度の見直しについては、議員活動の活性化を図るためにこれを行うものであることを踏まえ、その運用につき国民の批判を招くことのないよう、改正趣旨の周知徹底と併せ、使途の透明性の向上が図られるよう、特段の配慮を行うこと。 四、通年会期制を導入することによって長等の執行機関や職員の円滑な事務処理に支障を及ぼすことを防ぐため、通年会期制を選択する地方公共団体において、本会議や委員会の開催等により執行機関や職員に過度の負担が生じることのないよう議会運営に十分配慮することについて、周知徹底を図ること。 五、第三十次地方制度調査会の地方自治法改正案に関する意見を踏まえ本法による改正から除外された、地方税等に関する事項の条例制定・改廃請求の対象化及び大規模な公の施設の設置に係る住民投票制度の導入について検討を行う場合には、同意見に示された考え方を踏まえるとともに、国と地方の協議の場等を通じて地方側と十分な協議を行うこと。 六、地方議会の議員に求められる役割及び在り方等を踏まえ、その位置付け等を法律上明らかにすることについて検討すること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(草川昭三君) ただいま片山さつき君から提出をされました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(草川昭三君) 多数と認めます。よって、片山さつき君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定をいたしました。 ただいまの決議に対し、川端総務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。川端総務大臣。
○国務大臣(川端達夫君) ただいま御決議のありました事項につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
○委員長(草川昭三君) 次に、大都市地域における特別区の設置に関する法律案について採決を行います。 本案に賛成の方の挙手をお願いします。 〔賛成者挙手〕
○委員長(草川昭三君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定をいたしました。ありがとうございました。 なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(草川昭三君) 御異議ないものと認め、さよう決定をいたします。 本日はこれにて散会をいたします。 午後零時二十九分散会