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180回国会参議院2012/04/24

総務委員会 第11号

発言数
249
登壇者
34
会派数
9
開催日
2012/04/24

会議録

藤末健三民主党・新緑風会

○委員長(藤末健三君) ただいまから総務委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、外山斎君、熊谷大君、世耕弘成君及び石川博崇君が委員を辞任され、その補欠として行田邦子君、岸宏一君、岩井茂樹君及び谷合正明君が選任されました。     ─────────────

藤末健三民主党・新緑風会

○委員長(藤末健三君) 郵政民営化法等の一部を改正する等の法律案及び郵政民営化の確実な推進のための日本郵政株式会社、郵便貯金銀行及び郵便保険会社の株式の処分の停止等に関する法律を廃止する等の法律案の両案を一括して議題といたします。  本日は、両案の審査のため、四名の参考人から御意見を伺います。  本日御出席いただいております参考人の方々を御紹介いたします。  まず、東洋大学経営学部教授石井晴夫参考人でございます。  次に、一般社団法人全国地方銀行協会会長中西勝則参考人でございます。  次に、社団法人生命保険協会会長筒井義信参考人でございます。  次に、郵政産業労働組合中央執行委員長廣岡元穂参考人でございます。  この際、参考人の方々に、委員会を代表して一言御挨拶を申し上げます。  本日は、御多忙中のところ当委員会に御出席をいただき、誠にありがとうございます。  参考人の皆様から忌憚のない御意見を拝聴し、今後の審査の参考といたしますので、是非ともよろしくお願いいたします。  ありがとうございます。  次に、議事の進め方について申し上げます。  まず、お一人十分程度で、石井参考人、中西参考人、筒井参考人、廣岡参考人の順に御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答えいただきたいと存じます。  また、発言の際は、挙手をしていただき、その都度、委員長の許可を得ることになっておりますので、御了解いただきたいと思います。  なお、参考人、質疑者とも、発言は着席のままで結構でございます。よろしくお願いいたします。  それでは、まず石井参考人にお願いいたします。石井参考人。

石井晴夫東洋大学経営学部教授

○参考人(石井晴夫君) 皆さん、おはようございます。  御紹介いただきました東洋大学の石井晴夫と申します。よろしくお願いします。  本日は、このような場で郵政民営化法等の一部改正法に対する意見を陳述させていただきます機会をお与えいただきまして、まずもってお礼申し上げます。  現在、参議院には、民主党、自民党、公明党の共同で提案されました郵政民営化法一部改正法案と、みんなの党から提案されました郵政民営化を着実に推進する等の法案の二つの法案が一括審議の対象となっていると聞いております。私は、このうち、三党から共同提案されました郵政民営化法の改正法案に対しまして、賛成の立場から意見を陳述させていただきたいと思います。  現在の郵政民営化が施行されまして、はや五年が経過しようとしております。この間、郵政民営化に関しまして様々な課題あるいは問題点等々が新聞等で報道されております。  かつての日本の郵便局制度は、世界に類を見ない、ある意味で最も成功したビジネスモデルではないかと思います。その理由は、後ほど触れますが、小規模郵便局による地域密着経営、三事業一体経営によるところが大であると思います。これは、特に地域によっては、郵便、貯金、保険の窓口のほかに、情報の発信源として、あるいはコミュニティーの拠点として極めて重要なものであります。地方の時代とよく言われておりますけど、今後とも地域活性化や安心した地方での生活を実現するためには、このコミュニティーとしての、拠点としての郵便局を維持していくことが必要であります。このような観点に立ち、今回の法案について意見を述べさせていただきます。  今回の法案におきましては、まず第一に、縦割りサービスの弊害の要因となっていました郵便局会社と郵便事業会社を合併させることであります。このことによって経営の効率化を促進させ、利用者利便の向上を実現するものである。  第二に、金融のユニバーサルサービス義務を日本郵政株式会社、持ち株でありますけど、と合併の日本郵便株式会社に法的に提供を義務付ける。これにより、特に過疎地を含む地方においても郵便、貯金、保険といった国民生活に必要不可欠なサービスが提供されることが保障され、安心して生活できる基盤がつくられる。  第三に、銀行法、保険業法が全面的に適用されるゆうちょ銀行並びにかんぽ生命、この金融二社でございますが、に対する上乗せ規制につきましては、政府の間接関与の度合いに応じて規制を緩和する内容となっています。しかし、これは単なる緩和ではなく、一定の条件を付すことにより、他の民間金融機関との競争条件の公平性を両立させたものであります。  つまり、民営化という基本路線は踏襲しつつも、各般の配慮がなされた制度設計になっていると考えます。これにより、民営化でもってサービスが低下したという国民の声にこたえつつ、地元の郵便局の将来に対する国民の不安を解消するとともに、日本郵政グループの経営陣が明確な経営方針を示し、職員が一丸となって経営やサービスの向上を目指すことを可能にし、あわせて、日本郵政が企業価値の向上を図ることによって、政府保有株式の売却によって復興財源を確保する、こういったことが可能になるものと高く評価しております。  後ほど総論でも申し上げますが、申し上げましたとおり、少し細かいところを補足したいと思います。  まず、郵便局ネットワークの維持を念頭に置いた制度設計の必要性についてでございますが、郵政事業の大きな特徴の一つは、先ほども申し上げましたように小規模郵便局の役割です。全国の郵便局の約半数は二、三名で営んでいる郵便局でありますが、ここでは三事業一体による経営により設備、人員等の効率化を実現し、ひいては過疎地も含めた郵便局の設置を可能にしているものであります。郵便、貯金、保険のどれが欠けても、郵便局ネットワークは維持することができません。  私は、今のビジネスモデルが国民負担が最も最小のものであると評価しております。今後、この小規模郵便局を将来にわたっていかに維持し、どのような役割を発揮させるのか、郵政事業が将来発展する事業となり得るかの重要な要素となっています。  この点、今回の三党提出法案については、三事業一体としての観点から三事業のユニバーサルサービス提供義務が明確化され、また、サービス提供体制としては郵便局の設置義務が引き続き課せられております。このような意味で、郵便局ネットワークを維持しつつも、面的提供体制が引き続き維持される制度設計になっているものと考えられます。既に民間金融機関の店舗が撤退したり、また民間店舗があったとしても中心部にしか存在しないような地域においては、今回の三党提出法案により、国民生活に必要不可欠な郵便、貯金、保険が引き続き利用することができるようになり、地域活性化にも大きく寄与するものと期待しています。  次に、金融二社の経営の自由度と他の民間金融機関との公正な競争条件、競争関係について申し上げます。  金融二社は、直接の義務ではありませんが、ユニバーサルサービスの提供主体として、日本郵便株式会社に窓口業務を委託することになります。この点いろいろな意見もありますが、過疎地も含めた全国津々浦々に設置された郵便局を通じてサービス提供を行うというこのコストは、金融二社にも大きなコスト負担になっておりますし、コスト負担を強いるものでございます。そのため、今後、ユニバーサルサービスが円滑に提供されるためには、ユニバーサルサービスを下支えするための経営の自由度が不可欠でございます。  今回の三党提出法案においても、金融二社の新規業務上の上乗せ規制が課せられることになっております。上乗せ規制の根拠の一つとして、よく言われる暗黙の政府保証ということが報道等で見受けられます。金融二社につきましては、民営化後は一般の民間金融機関として銀行法、保険業法の適用を受けており、破綻した場合は他の民間金融機関と同様の破綻法制による処理がなされるものと思います。この点においては、田中郵政民営化委員長からも、預金者、加入者等の誤解に基づくものとの発言があります。したがって、このような預金者、加入者等の誤解については政府等においても一刻も早く払拭することにより、金融二社が他の民間金融機関と対等に競争できるような環境整備が望まれると考えております。  この点、私は、暗黙の政府保証が規制の根拠となっていること自体納得しておりませんけど、今回の法律案においては、当初は新規業務については認可制であります。そして、政府の金融二社に対する間接的関与の度合いを考慮して一定の制限はありますが、経営の自由度が生かされる制度設計になっていると、このことは一定の評価をしております。  三点目は、経営の自由度です。  今回の三党提出法案においては、日本郵政株式会社及び日本郵便株式会社に上場企業並みの情報公開義務を課すとともに、国営時代には丼勘定との批判がありましたが、これに対処するために郵便、貯金、保険を実際に行う日本郵便株式会社に区分別収支の公表義務を課した点は評価できます。経営の透明性、特に郵便と金融二社との間の内部相互補助の監視は、今まで述べましたが、他の民間金融企業との競争条件の公平性を担保する上で重要なものであります。郵便は郵便法において独立採算が原則となっており、金融二社は、銀行法、保険業法上の、よく言われるアームズ・レングス・ルールがございます。この点、今回の法律案では経営の透明性を確保するための措置も講じられており、国民、株主の目線から経営の実態が監視できるものとなっております。  最後に、以上が三党提出法案に対する私の意見でございますけど、どうか、国民共有の財産であります郵政事業、あるいはラストリゾートとしての地域の郵便局をいかに維持していくのか、そのためには何をなすべきかを念頭に置き総務委員会の先生方には御審議いただければ大変有り難いと思います。また、日本郵政の経営陣の方々には、民間的経営手法を十分に導入し、この大きなポテンシャルを有する郵便局ネットワークをいかに活用していくか、常に利用者や地域住民の立場に立って考え、事業を運営していただきたいと思います。  時間でございますので以上でございます。ありがとうございました。

藤末健三民主党・新緑風会

○委員長(藤末健三君) 石井参考人、ありがとうございます。  次に、中西参考人にお願いいたします。中西参考人。

中西勝則一般社団法人全国地方銀行協会会長

○参考人(中西勝則君) おはようございます。全国地方銀行協会の会長を務めております静岡銀行頭取の中西でございます。  本日は、このような貴重な機会を設けていただき、誠にありがとうございます。地域金融機関を代表いたしまして意見を述べさせていただきたいと思います。  これまで地銀界では、郵政改革に関し三つの観点が重要であることを一貫して主張してまいりました。  一点目は、経営規模の縮小についてでございます。  ゆうちょ銀行発足後、平成十九年十月以降となりますが、のこの状況を見ますと、貯金残高は、若干減少しているものの昨年末時点でなお百七十六兆円を超える残高があり、地方銀行六十四行の預金合計額が約二百十七兆円であることと比較いたしましても、依然として巨大な規模にあるものと我々は認識しております。  二点目は、公正な競争条件の確保についてでございます。  政府出資が残っている限り、民間金融機関と公正な競争条件の確保は不可欠であるとともに、あくまでも民営補完に徹するべきであると考えております。  三点目は、地域との共存についてでございます。  私ども地方銀行は、地域密着型金融への積極的な取組を通じて地域経済を守り、その成長に貢献することを最大の使命としております。こうした中、ゆうちょ銀行が現状の規模を維持したまま、また公正な競争条件が確保されないまま地域の中小企業金融や個人向けローン等へ本格的に参入するなら、地域金融機関による中小零細企業や個人のお客様へ安定的に資金供給を行っていく仕組みを壊しかねず、地域経済に大きな混乱をもたらすおそれがあります。こうした事態を招くことのないよう、今申し上げた点を踏まえ、地域との共存を図っていくことが重要であると考えております。  さて、二〇〇七年十月に郵政民営化が実施されましたが、その本来の目的は、国際的に類を見ない規模に肥大化した郵貯事業を段階的に縮小し、将来、国民負担が発生する懸念を減ずるとともに、民間市場へ資金還流を通じて経済の健全な発展を促すことにあると認識しております。したがいまして、本国会で、一定の政府関与を残したまま金融事業の規模、業務範囲の拡大を志向する郵政改革法案に代わり現行の郵政民営化法の改正を議論していただくこととなったことは、本来の改革の目的にかなうものと評価をしております。  しかしながら、今回の改正案につきまして、私ども地方銀行界が懸念を抱いている点並びに要望させていただきたい点も幾つかございます。具体的には、金融二社の新規業務規制、ゆうちょ銀行の預入限度額、金融のユニバーサルサービスの三点であります。皆様に私どもの考え方を説明し、今後の御審議にお役立てていただければと思います。  それでは、一点目の金融二社の新規業務規制について申し上げます。  金融二社の新規業務規制につきまして、一定の政府関与を残したまま届出制に移行する場合には、民間金融機関との公正な競争条件が確保されず、金融二社の業務範囲拡大そのものが民業圧迫につながるおそれがあると考えております。  改正法案の規定では、単なる届出ではなく、他の金融機関等との競争関係への配慮義務と郵政民営化委員会への通知義務を課すとともに、内閣総理大臣及び総務大臣による監督上の命令の対象となることとされております。公正な競争条件が確保されるためには、これらの規定に基づく新規業務の届出書上に、他の金融機関との競争関係やそれに配慮してどのような措置を講じたかについて金融二社がきちんと記載する必要があると思います。あわせて、郵政民営化委員会が検証した結果、適正な競争関係の確保に支障があると判断した場合には、政府は金融二社に当該業務を行わせないことが必要であると考えております。  また、届出制に移行した後は、これまで以上に郵政民営化委員会が非常に重要な役割を担うこととなります。金融二社の新規業務の届出等に対し公正中立な検証が行われ、第三者機関としてのチェック機能が有効に機能するためには、郵政民営化委員会の人選が適切に行われる必要があると思います。また、郵政民営化委員会が公正な競争条件の確保等について検証を行う際には、私ども民間金融機関にも意見を申し述べる機会をいただきたいと考えております。  なお、これに関連して、改正法案において、金融二社の株式処分の期限が撤廃され、その全部を処分することを目指し、できる限り早期に処分するとの規定が盛り込まれております。この点に関しましても、株式の二分の一以上の処分により届出制に移行した後は、処分が進まないといった事態が生ずることのないよう、日本郵政株式会社は金融二社の株式の全部処分に向けた具体的な取組方針を示すとともに、政府と郵政民営化委員会がその履行状況を検証し、本規定の遵守を促す必要があると考えております。  次に、二点目のゆうちょ銀行の預入限度額について申し上げます。  仮に日本郵政が金融二社の株式を保有し、間接的に政府関与が残る期間に預入限度額が引き上げられるとしたなら、規模の小さな金融機関や経済状況の弱い地域にとりわけ大きな影響があると思います。さらに、一たび金融不安のような経済環境となれば、民間金融機関から政府出資の残るゆうちょ銀行への大きな預金シフトが起こり、先ほど述べたような地域経済の混乱につながることが大いに懸念されるところであります。  郵政民営化法では、預入限度額については、他の金融機関との間の競争関係に影響を及ぼす事情等を勘案して政令で定めることとされております。衆議院郵政改革特別委員会の附帯決議では当面は引き上げないこととされていますが、本規定を踏まえ、日本郵政が金融二社の株式を保有している間は限度額を引き上げないことを改めて御審議の中で明確にしていただきますようお願い申し上げます。  三点目の金融のユニバーサルサービスについて申し上げます。  基本的なインフラである金融サービスを全国においてあまねく展開することが重要であることは、私ども民間金融機関も十分に認識しております。しかしながら、公的関与が維持されるならば、そのネットワークを私ども民間金融機関も使用可能としていただけるなど、公平な取扱いが必要と考えております。  最後になりますが、本法の改正後も、民間に委ねることが可能なものはできる限りこれに委ねるとの郵政改革の基本理念は維持されます。先ほど述べた新規事業規制や預入限度額を始めとする各論点につきましても、何とぞこの基本理念に基づき審議いただきますようお願い申し上げます。  簡単ではございますが、私からは以上とさせていただきます。ありがとうございました。

藤末健三民主党・新緑風会

○委員長(藤末健三君) 中西参考人、ありがとうございました。  次に、筒井参考人にお願いいたします。筒井参考人。

筒井義信社団法人生命保険協会会長

○参考人(筒井義信君) 生命保険協会会長を務めております日本生命社長の筒井でございます。今日は貴重な機会をいただきましてありがとうございます。  初めに、簡易保険事業の沿革について触れさせていただきます。  そもそも簡易保険事業は、当時の民間生保が取り扱っていなかった小口、月掛、無診査の生命保険を提供するために、すなわち民業の補完を趣旨として創設をされたものでございます。その後、民間生保も小口、月掛、無診査の生命保険を取り扱うことが認められました。しかし一方で、簡保の加入限度額が年を追うごとに引き上げられてきたこと、国による保険金等の支払保証や納税義務の免除など民間生保にはない優遇措置を背景に、民業補完の趣旨を逸脱をして肥大化してきたという経緯がございます。ちなみに、現在のかんぽ生命の総資産は九十六兆円でございます。これは業界最大手である日本生命の約二倍であり、世界最大の生命保険会社となっております。  当協会は、このような簡易保険事業に対しまして、民業補完の役割は既に終えており、本来的には縮小、廃止すべきであるということ、仮に民営化するのであれば、官業としての優遇措置を全て撤廃をし、民間生保との競争条件を完全に同一化をすることが必要であると主張してまいりました。  そういう中で、二〇〇七年十月に郵政民営化が実施されました。当協会は、この郵政民営化に賛同をし、かんぽ生命を特別会員という形で当協会の一員として受け入れてまいりました。この結果、かんぽ生命は、御契約者保護やモラルリスク排除の取組などにつきまして生命保険業界共通のインフラを活用することが可能となっております。その後、二〇〇九年の郵政改革の基本方針を閣議決定した以降は、郵政改革関連法案が示され、郵政民営化の見直しの議論がなされてまいりました。  当協会は、健全な生命保険市場の発展の観点から、民間生保との適正な競争関係を阻害しないための公正な競争条件の確保及び保険の引受け、支払等の適切な体制整備、これらが重要であること、またこれらが実現しないのであれば、かんぽ生命の加入限度額引上げや業務範囲の拡大は容認できないということを繰り返し主張してまいりました。  今般、この郵政改革関連法案に代わりまして、かんぽ生命の株式の全ての処分を目指した郵政民営化法改正案が提出をされました。これは郵政見直し本来の趣旨に沿うものであり、完全民営化に向けた方向感が改めて明確化をされたものと認識をしております。  しかしながら、この郵政民営化法改正案につきまして、公正な競争条件の確保の観点から当協会が懸念をしている点について三点お願いを申し上げたく存じます。  一点目は、かんぽ生命への間接的な政府出資についてでございます。  改正案では、かんぽ生命の株式の全ての処分を目指し、できる限り早期に処分をすることとされております。しかし、株式処分の明確な期限が付されていないために、政府出資が恒久的に続いて、政府が何らかの支援を行うのではないかという消費者の認識を招くことで公正な競争条件が確保されない懸念がございます。  生命保険文化センターが実施しているアンケート調査では、今後、かんぽ生命に加入しようと考える方のうち約三割の方が、かんぽ生命を選んだ理由につきまして、政府が間接的に株を保有しており安心できるからと回答をされ、また約四割の方が国営事業として運営をしてきた伝統があるからと回答をされている事実がございます。この結果からも、政府出資が残ることにより、利用者が政府保証を期待する可能性は依然として少なくないと考えられます。また、民間生保募集人・代理店にとって、このかんぽ生命の信用力は同等の競争条件にはない脅威であると認識をしております。さらに、民間生保の新契約実績ではかんぽ生命の限度額である一千万円以下の契約が総件数の約八四%を占めておりまして、既に相当な部分においてかんぽ生命と競合をしております。  このように、かんぽ生命が民間生保と同一市場で競合している状況に鑑みれば、法律上適切な期限を付すなどして早期にかんぽ生命への政府出資の解消を義務付ける措置を講じていただくべきだと考えております。  二点目は、かんぽ生命の業務範囲規制及び加入限度額規制についてでございます。  まず、業務範囲拡大の手続につきましては、かんぽ生命の株式の二分の一以上を処分した後は認可制が届出制に移行することとされております。この点について、本来は政府出資が存続する間は認可制を維持すべきであると考えております。仮に届出制へ移行する場合におきましても、事前に民営化委員会において民間生保との公正な競争条件を阻害しないことが厳密に確認をされるべきであると考えております。  また、加入限度額につきましては、先般の衆議院における附帯決議において当面は引き上げないと示されておりますけれども、この加入限度額の引上げは、政府出資が解消をされるまでは認められるべきではないと考えております。  さらに、業務範囲及びその加入限度額に関する規制については、そもそもかんぽ生命の株式の二分の一以上を処分した後は関係大臣の決定により全て撤廃できるとされております。この点についても、本来は、かんぽ生命の全株式の処分によりこの上乗せ規制の撤廃がなされるべきであると考えております。仮に関係大臣の決定により上乗せ規制の撤廃が行われる際には、少なくとも、政府出資の法律上適切な期限を付しての解消が義務付けられるとともに、公正な競争条件が確保されていることが前提となるべきと考えております。  三点目は、生命保険のユニバーサルサービスの義務付けについてでございます。  改正案では、日本郵政及び日本郵便に生命保険のユニバーサルサービスを義務付けることとされております。しかし、業界全体で全国の民間生保の拠点や代理店の営業ネットワークは十一万か所に及び、約二十四万名の営業職員と約八十七万名の代理店・募集人の合計百十一万名が全国を網羅をしております。  日本生命のケースで申し上げますと、約一千九百か所の自社営業拠点及び約三万五千か所の代理店の営業ネットワークを有しております。これらの募集人は個々に担当する地域を持つなど、常時お客様とコンタクトを取れる体制としておりまして、郵便局が所在する市町村の九八・八%をカバーをいたしております。過疎や離島のためにカバーできていない市町村についても、お客様のお求めに即応をし、全国百七支社の担当職員が訪問する体制を構築できております。  したがいまして、我が国の生命保険のユニバーサルサービスは既に民間生保の取組で実質的に実現をされており、日本郵政グループにそれを義務付ける必要があるのかどうか、十分な検証が必要だと考えております。  なお、改正案では、政府はユニバーサルサービスの確保が図られるよう必要な措置を講ずるとされております。その際にも、民間生保にはない税制優遇を行わないなど、かんぽ生命と民間生保の間の公正な競争条件の確保に是非御配慮を賜りたく存じます。  以上、三点におきまして、改正案の御審議に際しましては適切な制度設計を図っていただくことをお願いを申し上げます。  最後になりますが、かんぽ生命が郵政民営化の本来の目的に沿って完全民営化をされ、民間生保と同じ条件の下でお互いに切磋琢磨をし、お客様の利便性向上と生命保険市場及び経済社会の発展に寄与していくことを期待をして、私の意見を終えさせていただきます。  ありがとうございました。

藤末健三民主党・新緑風会

○委員長(藤末健三君) 筒井参考人、ありがとうございました。  次に、廣岡参考人にお願いいたします。廣岡参考人。

廣岡元穂郵政産業労働組合中央執行委員長

○参考人(廣岡元穂君) 皆さん、おはようございます。郵政産業労働組合中央執行委員長の廣岡でございます。今日は、本委員会において郵政産業労働組合に意見を述べる場を設けていただき、誠にありがとうございます。  郵産労としては、これまでも、郵政改革推進室のヒアリングを始め様々な機会で利用者、国民の視点から郵政民営化、民営・分社化を検証し、国民共有の財産である郵便局ネットワークと金融と通信のユニバーサルサービスを守る立場から意見を述べてまいりました。その主な内容は、民営・分社化によるサービス低下などの弊害を直ちに改善し、三事業の一体経営を行い、利潤追求ではなく公益を目的とした経営とすること、そのためにも株式売却を行わないことなどであります。  二〇〇五年の郵政国会で郵政民営化法が可決、成立しましたが、参議院において附帯決議が付され、その第一項では、郵政事業を国民の貴重な財産であると規定し、郵便局ネットワークが維持されるとともに、郵便局において郵便、貯金、保険のサービスが確実に提供できるよう、関係法令の適切かつ確実な運用を図り、現行水準が維持され、万が一にも国民の利便性に支障が生じないよう、万全を期することを義務付けました。しかし、二〇〇七年十月に実施をされた郵政民営化の結果は、先生方も御存じのように、簡易郵便局の閉鎖、ゆうちょATMやポストの撤去、各種手数料金の値上げ、時間外窓口の閉鎖などなど、利用者、国民へのサービスが低下をしています。  昨年三月十一日、東日本を襲った大震災により、更に問題点が浮き彫りになっています。  郵産労は、郵政事業研究会に参加する大学の教授、弁護士とともに、昨年九月、気仙沼、陸前高田、宮古の現地を視察をしてまいりました。被災地では、民営・分社化の弊害が更に深刻なものとなっています。詳しい内容についてはお手元にお配りをさせていただいています郵政民営化抜本見直しに向けた意見書Ⅲに書かれているとおりであります。  また、現地調査では、現在の郵政事業は国民のための公的事業から大きく変質していることを実感をしました。例えば、阪神・淡路大震災のときには、宅配業者が引受けを停止する中、小包だけが引受けを続行し、住民の皆さんから大変な感銘を受けました。しかし、今回はこの引受けを停止してしまいました。大手宅配業者が災害ボランティア配達、被災地や仮設住宅に荷物の引受所を設けているのに対し、郵便事業会社は、一部を除き、仮設住宅にポストの設置や臨時引受所、これを設けていませんでした。  また、企業の社会的責任という点では、民間企業よりも遅れていると言わざるを得ません。それは、大手宅配業者が配達料金を変更することなく、宅配便一個につき企業の利益から十円を寄附しているのに対し、日本郵政は八十円に二十円の寄附金を上乗せし、百円の震災復興切手を発行するなど、利用者に転嫁をしている点からも明らかであります。  このように、郵政民営・分社化は、郵政事業をより企業的経営へと変質をさせ、郵便局ネットワークと生活インフラを破壊し、被災地や過疎地、離島の住民生活の利便性を後退させ、高齢者を始め国民の安定した生活基盤そのものに打撃を与えています。  今回審議される郵政民営化改正法案は、現行の郵政民営化法と比べ、郵便局会社と郵便事業会社が統合、合併する、この点では一歩前進だというふうに思っています。しかし、改定案では、ゆうちょ、かんぽの金融二社にユニバーサルサービスを課していないだけでなく、全株式の処分を目指すということになっています。これでは、金融二社は文字どおり利益第一、もうけ本位の金融機関となってしまいます。将来にわたって安定的な金融サービスを提供できなく、おそれがあると考えます。したがって、郵政産業労働組合としては、この法案に反対の立場から意見を述べさせていただきます。  その理由の第一は、金融二社には金融のユニバーサルサービス義務がないだけでなく、全株処分、こういった事態になったら、採算の取れない地域から撤退する危険性があるからです。採算性を重視し、利潤を追求をする民間金融機関は、二〇〇〇年から二〇一〇年、この十年間で九千七百八十六店舗減らしています。また、民間金融機関では、ATM引き出し手数料、通帳再発行の有料化、さらには口座維持手数料を取っています。  第二に、社会・地域貢献基金の廃止です。  全国に広がる郵便局ネットワークの維持には多額な費用が掛かります。明治四年以来、郵便、貯金、保険、三事業の一体的経営によって効率的なサービスの提供を可能とし、離島や山間部を含め、全国に二万四千七百のネットワークを築いてまいりました。しかし、民営・分社化に伴い、今でさえ業務委託手数料、それに係る消費税、預金保険料負担などがある金融二社が完全民営化になった場合、過疎地の郵便局から撤退をするおそれがあると考えます。郵便局ネットワーク確保のため郵政民営化法に設置をされていた社会・地域貢献基金の制度が廃止されることにより、過疎地の郵便局を守るべき財源の根拠が失われるのではないでしょうか。  第三に、民営化法では、郵便業務を行う営業所を郵便局として定義をしていました。改定案では、郵便、貯金、保険の窓口業務を行うものとなっています。これでは、貯金や保険を扱っていない営業所は郵便局とはみなされなくなります。規制緩和が著しい金融分野では収益につながらない店舗の撤退が拡大され、郵便局しか金融機関がない地域が全国に生まれています。国民の金融サービスを受ける権利が後退し、こういう中で、今回郵便局の定義から外される営業所、この多くが過疎地にあり、郵便局ネットワークは崩壊につながっていく可能性があります。  第四が、労働環境の整備の問題です。  日本郵政グループ会社には二十万人を超える非正規労働者が働いていますが、その多くは、正社員と同じように基幹的な業務を担いながら、平均的な収入では正社員の三分の一、諸休暇や手当等、待遇面での格差が存在をします。こうした雇用実態について政府は郵政改革素案で、高い非正規雇用率と給与水準が低いことなどが社員のモチベーションや安定的なサービス提供の面で問題となっていると指摘し、当時の亀井郵政改革担当大臣は国会で、郵政改革の柱として希望する人全員の正社員化を答弁し、社会的な関心事となりました。非正規労働者は政府の積極的な政策を歓迎し、期待と希望を持って意欲的に仕事に取り組むようになりました。しかし、この郵政改革の基本理念が今回の改定案からはなくなり、非正規社員のモチベーションは低下せざるを得ません。  最後に、良識の府としての参議院におかれましては、こうした労働環境の整備はもとより、国民、利用者の視点から郵政民営・分社化を検証し、国民共有の財産である郵便局ネットワークと金融と通信のユニバーサルサービスを守る立場から真摯な御議論を切にお願いをし、郵政産業労働組合を代表しての意見とさせていただきます。  ありがとうございました。

藤末健三民主党・新緑風会

○委員長(藤末健三君) 廣岡参考人、ありがとうございました。  以上で参考人の方々の意見陳述は終わりました。  これより参考人に対する質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

林久美子民主党・新緑風会

○林久美子君 民主党の林久美子でございます。  参考人の皆さん、本日は、大変お忙しい中、こうして御参加をいただき、大変御示唆に富んだ御意見を賜りまして、どうもありがとうございます。  限られた時間でございますので、早速お伺いをしてまいりたいと思います。  まず、石井参考人にお伺いをいたします。  昨年の三・一一の東日本大震災から一年余りが経過をいたしました。先ほど廣岡参考人から少しお触れをいただきましたが、石井参考人も今回、東日本大震災とこの郵政民営化の改正法案についての御考察をなさっていたかと思います。改めて、そうした観点から今回の郵政民営化の改正法案についての御見解を、そして評価をお伺いをしたいと思います。

石井晴夫東洋大学経営学部教授

○参考人(石井晴夫君) ありがとうございます、大変重要なところを御質問いただきまして。  東日本大震災におけるあの状況というのは、昨年も私も何度か被災地にお邪魔しまして、それで状況を見てまいりました。雑誌にも書いてもいるんですけれども、とにかくこういう大震災あるいは大災害のときに何が重要かということを痛切に感じさせられました。それはなぜかというと、やはり生きていかなければならないと。生きるためには何が必要か。生きるためには、まず水、食料なんですけれども、それと同時に、やはりどこかにつながっているというそのコミュニティーへのよく言われるきずな、ネットワークだと思います。  それで、一番必要だったのは、被災地で、やはりお金なんですね。現金がもうみんな流されてしまっている、お金がない、お金どうしたらいいのかということで、いろんな手だてが必要になりました。  特に、郵便局では全国からいろいろ募金が寄せられたんですけど、募金はやはり団体に入ってそれから配られるという、もう大変な時間が掛かってしまって手元に届かない。もう明日何をあるいは買わなきゃいけないか。それで、我々も、私も被災地に送ったんですけど、現金書留でやはりその急場しのぎのお金を、支援金を送ると。これは大変に感謝されて、現金書留の配達の外務員の方々はやはり津波で流された方々の御自宅に行って、もちろん何もないわけですけど、そこに一つでもメモがあったり、あるいは手書きで何か書いてあれば、そこの被災地がどこにあるのかということを確かめて、ところが被災地も混乱している、そしてまた、その被災地の中でとにかく避難所も転々としていると。そういう中で、手書きのボードの中で郵便局員がいろいろ探し当てて、何とその現金書留はほとんどの方々に届いたという。あて名、名あて人どころじゃないですね、最終的にその方が特定されれば、個人が特定されれば、どこにいてもいろんなルートを使って届けられたと。これ、感動しました。そういうことがやはり、こう言っては失礼ですけど、民間企業、純然たる民間企業ではなかなかできないということだと思います。  それで、全体的なやっぱりこういう日本の災害時におけるリスク管理、このためには、やはりこの郵政事業が、郵便と貯金と保険を何とか守っているというその安心、安全の郵便局ネットワークはどうしても必要だということを痛切に感じました。  そういう中で、いろんな問題が起こっておりますけど、そういった問題についてはまた細かいところも申し上げたいんですけど、時間の関係がありますので述べられませんけど、とにかく、この災害国日本において、この郵便局ネットワークは何としても必要だというふうに思います。  以上です。

林久美子民主党・新緑風会

○林久美子君 ありがとうございます。  まさに、コミュニティーの拠点としての力が今回も発揮をされたということなのかなと思いながら伺わせていただいておりました。  同じく石井参考人にお伺いしたいんですが、今回、先ほど来お話がありましたけれども、ユニバーサルサービスが義務付けられるということでございます。コミュニティーを維持するという意味でも非常に重要なことかと思いますが、これは裏を返せば、採算の取れない地域についてもコストも含めて引き受けるということなんだと思います。こうしたことの現状の一方で、先ほど来、民業圧迫ではないかという御懸念もあるようですけれども、この点についてはいかがお考えでしょうか。

石井晴夫東洋大学経営学部教授

○参考人(石井晴夫君) ありがとうございます。  ここら辺、やっぱり今先生御指摘のように、ユニバーサルサービスというのは、全国あまねく公平に低廉な料金で画一的なサービスを行うことでございます。ですから、当然、全国画一ということになりますと、もうかるところもそうですけど、もうからないところの方が圧倒的に、先ほども申し上げましたように、郵便局二万四千ネットワーク、二万四千局ありますけど、このうちの二万局は直営店、約四千局が簡易局、四千数百局ですけど、そういう中で、やはり不採算の小規模郵便局が圧倒的に日本は多いということでございます、御承知のとおりですね。そういうコストを、やっぱりユニバーサルサービスを義務付けるということは大変なコスト負担を強いるということになります。ですから、全体的な中で、日本のバランスの取れた、やはりこのリスクをヘッジしていくということが一番必要だと思います。  当然、民業圧迫だとかいろんな、ユニバーサルサービスにはコストが掛かりますので、そのコストを維持していくために利益を出さなきゃいけない。これはもう当然のことです、株式会社ですから。ですから、利益を出すためには当然やはり健全経営をなさなければならないですね。赤字ばかりではもう事業が成り立ちません。ですから、そのときに、ある一定の経営の自由度を与えて、その中で全体的な採算、収益の、先ほど私申し上げませんでしたけど、皆様方にお配りをいたしました、東洋大学の研究年報の小論をお配りしてございます。この中でも、現状の郵政事業の経営状態の厳しさ、これはもう本当にこの五年間で考えられないような状況に陥ってしまっているというふうに思います。  御存じのように、アルフレッド・チャンドラーというアメリカの経営学者がいるんですけど、五年ほど前に亡くなりましたけど、この方は、チャンドラーの命題といって、組織は戦略に従うというもう有名な言葉があるんですね。ところが、この郵政民営化のやはり五年たって検証して、組織は戦略に従うんじゃなくて、事業は組織に従ってしまっているこの郵政民営化法であったというふうに私は思います。  それはなぜかというと、もう五分社化ありきで、その中でその分社化した企業にそれぞれの仕事を分け与えたと。これはあり得ないことですよね。今の民間企業がやっているような合従連衡あるいは戦略的な提携、そういったものが何もできていないということでございますので、やはりそういう、民業圧迫どころではなくて、今の状況というのはもう郵政事業への手足をもがれた状況だというふうに思っております。  以上でございます。

林久美子民主党・新緑風会

○林久美子君 ありがとうございました。  では、続きまして、中西参考人にお伺いをさせていただきたいと思います。  御存じかと存じますが、現在、全国を見渡しますと、郵便局以外の金融機関が全くないという市町村が全国で二十三あるというふうに言われております。少子高齢社会がこうして進んでいく中で、非常に地域によっては過疎化が急激に進行しているということを考えたときに、やはりユニバーサルサービス、全国どこでもしっかりとしたサービスが受けられるということは重要かというふうに思いますが、こうした状況を踏まえて、お考えをユニバーサルサービスについてお聞かせいただけますでしょうか。

中西勝則一般社団法人全国地方銀行協会会長

○参考人(中西勝則君) ユニバーサルサービスにつきましては、民間金融機関といたしましても必要なことだということには変わりございません。ただ、社会的な要請だとか社会的な負担の大きさ、こういったものを鑑みてやっていくことがまず大事だというふうに考えております。  その上で、このユニバーサルサービスを行うとすれば、そこに公的関与があるとすれば、その門戸を郵政だけではなくて我々民間にも開いていただければ、よりいいサービスができるというふうに考えております。

林久美子民主党・新緑風会

○林久美子君 ありがとうございます。  民間にも開いていけばいいサービスができるというお話でございましたけれども、中西参考人、そして筒井参考人共に、金融と保険は民業を補完する役割であるという御主張であったかと思います。  その際に、その規模について、小口貯金にやっぱりしていくべきではないかとか、あるいは少額の保険にやはりどちらかというとシフトをしていくべきではないかというお考えかと思いますけれども、具体的に、それでは、じゃ規模としては一体どれぐらいを想定をしておられて、どれぐらいの規模であればお二人がおっしゃるような公正な競争条件が確保されているというふうにお考えになるのか、中西参考人と筒井参考人にお伺いをいたします。

中西勝則一般社団法人全国地方銀行協会会長

○参考人(中西勝則君) 規模につきましては、その経営の在り方だとか、それから経営の質だとか、そういったものが大変重要になると思います。したがいまして、この場で数字等によりまして規模を明確に言うことはちょっと難しいと思います。ただ、何かあったときに国なり民間の、みんなで民間の市場が守られる規模にあるということが、金融のシステムを守っていけるだけの規模であるということが大変重要であると考えております。

筒井義信社団法人生命保険協会会長

○参考人(筒井義信君) さっき申し上げましたが、簡易保険の一千万円以下のところのマーケットは、私ども民間も実は相当重なっておりまして、民間の八四%は一千万円以下でございます。その部分でもうほとんど実質同一市場で競合している、その中で政府出資のある簡易保険が民業圧迫をしているというふうな認識でございます。  ですから、そういう中で、九十六兆円の総資産を持っているというこの現状の規模自体をもう前提にしますと、今更小口にしろとかいうことはほとんど不可能だと思っております。  したがいまして、申し上げたいことは、もう完全に同じ土俵の上に立って競争していただきたい。政府出資とか納税義務だとかあるいは監督規制だとか、こういうことを全て同一にして、自由に競争して、自由に戦略の展開をされて競争していけばいいじゃないかと、こういう立場でございますので、規模感的にどのところが適正かという意見については中西参考人と同じ意見でございます。

林久美子民主党・新緑風会

○林久美子君 ありがとうございました。  様々な御意見をお持ちでいらっしゃるということかと思いますけれども、その上で、最後に石井参考人、これまで割と、どうしてもこの郵政の事業というのはその都度その都度で形態が変わったり、非常に不安定な状況に置かれてきたということが過去あったと思います。これからしっかりと歩んでいただかなくてはならないと思いますけれども、将来を見据えたときに、今回の制度上の枠組み等々含めて、これで十分であるというふうにお考えかどうかをお聞かせいただきたいと思います。

石井晴夫東洋大学経営学部教授

○参考人(石井晴夫君) 今回の三党の提出法案でございますが、やはり完全に全てそれでこの今までの民営化法に基づく事業が根本的に改善されるかというと、かなりの部分は改善すると思いますけど、セカンドベストだというふうに私、個人的に思っております。  結局は、これまでずっと橋本行革から今日まで受けて、やはり郵政事業を取り巻くこの組織形態から様々な議論において、この郵政事業はなぜこれだけある意味では批判をされ、そしてまたこれだけ重要な役割を担っているのに様々な問題点というものが指摘されているのかということでございますが、一番大変なのはやっぱり郵政事業に携わる職員の皆さんだと思うんですよね。結局は、先行きが見えない、自分の組織は一体どうなるのか、これは経営者も同じだと思うんです、郵政事業のですね。ですから、ビジョンを示さないということが私は最大の郵政事業にかかわる方々の悲劇だと思います。  経営者も経営責任を問われるということを言っているんですけど、結局は経営者もビジョンを示さないんですね。もう僅かな期間で経営形態がどんどん変わったりなんかしている、それに付随して職員もどんどんどんどん変わるものですから、フロントライン、現場の状況というものも変わってしまう。ですから、非常にそういう意味では先行き不透明だということがモチベーションを低下させることにつながってしまうと。  ただ、今回の三党の提出法案というのは、それを根本的に変えるということでは私はかなり前進した成案であるというふうに思っております。今回の共同提案に至る過程の中で相当また三党間で御議論があったというふうに思っております。そういう中でできた法案でございますので、これをきちっとこれから進めて、やはり経営者もしっかりとした経営ミッションを受けて、そのビジョンを示して、職員と一丸となって、この新しいサービス向上と、そしてまた国民から本当に安心、安全とされるサービスを提供していただきたいというふうに思っております。

林久美子民主党・新緑風会

○林久美子君 ありがとうございました。終わります。

片山さつき自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会

○片山さつき君 今日は地銀協それから生保の代表に来ていただきましたが、中西頭取とは静岡でもよくいろんな議論をさせていただくんですが、先ほどから議論が出ておりまして、民間金融機関も農協も全部撤退しちゃった、二十三の町村がそうなっていると。それは確かにそうでございますが、その場合に、じゃ、そこで、競争がないんだと、競争がないから、日本郵政が金融二社の株式をまだ全部売り切っていなくても、かなり政府関与が色濃く残っていても、そこだけは随契で限度額を引き上げてもいいんじゃないかという議論をされる方がおられるんですよ。  今日の頭取の、会長の発表を聞いておられると、地域における金融システム不安の問題とそれは全く違う問題があると。それから、電電公社がNTTになったとき、これは私、関与をしておったんですが、アクセスラインは誰のものかという議論になりました。アクセスラインは公社のときにつくったから国民のものだと。それで、今までは頑として認めていなかったんですが、電話回線を開放し、局舎を開放し、民間にそれを、ですから民間の電話会社がいろいろいるわけですね。  じゃ、これからどうしていくかということを考えたときに、仮に、もう基金もないわけですから、ユニバーサルサービス義務の掛かるこの法案ですので、万が一のときは公的な関与をしてもネットワークは支えるわけですよ。その支えたところに、じゃ入っていけるのは本当にゆうちょ銀行とかんぽ生命だけなのかと。そうすると、この八五年の電電公社からNTTと似たような議論になります。  先ほど、頭取、会長は、全国の地銀、第二地銀、信金、信組、そしてJA、全部同じ気持ちで、そういう場合はやはり機会均等でなければおかしいとおっしゃったんですが、この預入限度額の問題、特に過疎地の問題についてどのようにお考えになるか、まずお聞かせ願いたいと思います。

中西勝則一般社団法人全国地方銀行協会会長

○参考人(中西勝則君) 過疎地につきましては、我々、全てが利益を中心に引いたということではありません。サービスがほかのところからもできる、ほかのツールでもできるというようなところからも考えながらやったところもあります。  全てがそうではありませんですけど、そうした中で、我々が地域の信頼がなければ成り立たないという地域金融機関として、単にそこから逃げたわけではございませんし、またそこを補完するものを考えながらやってまいりました。また、今そうしたところに対してユニバーサルサービスをするということであれば、同じ土俵に上げていただければ我々民間もよりいいサービスができると確信しております。

片山さつき自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会

○片山さつき君 ありがとうございます。  生保協会に伺いたいと思います。  かんぽも今加入限度額の問題を非常に危惧されているという御意見発表でした。確かに、一千万円以下の契約が八四%となると競合する部分も非常に大きいわけですが、この民業を圧迫されているという状況をどのような状況とお考えになるかと。特に、株式の保有について、二分の一を売った後、インセンティブがなくなるというような意見も非常に多かったわけですが、それじゃいけない、民営化の趣旨が徹底されないからそうはならないようにということで考えているわけですが、間接的な持ち合いが行われるという可能性は概念としてあるわけです。  民間でも、生保、金融機関はダブルギアリングは利きますが、持ち合いを五%程度はやっておりますし、事業会社が持つということになると、二割を超えると大口規制になりますから相当きついことになりますが、仮に二分の一ルールをクリアするがために、日本郵便、共有会社あるいは他のグループ会社に売ってしまうことによって、じゃ、今度は新規業務は届出なんだから、かんぽにつきましてももっと加入限度額を上げるとか、あるいは新商品を出すとかいうことになると、そういうような概念的可能性が否定できないという懸念もありますが、その辺につきまして具体的にどうお考えか、お聞かせいただきたいと思います。

筒井義信社団法人生命保険協会会長

○参考人(筒井義信君) 御指摘のようなケースであっても、やっぱり金融二社、私どもではかんぽ生命に対しての間接出資というものは解消されたことにはならぬというふうに認識をしております。すなわち、いざというときには政府が何らか支援をするんじゃないかという、言わば暗黙の政府保証というのは依然として残っておりまして、これは公正な競争条件は確保されないということはもう依然としてあるということだと考えております。  したがいまして、過疎地についての限度額ということについても私は全く同様であるという意見でございます。

片山さつき自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会

○片山さつき君 ありがとうございます。  かんぽの場合はより、先ほどの御発表ですと、百十万人の方が全国で生命保険を売っているという状況の中で、どこまでアクセスがあるのかないのかという問題は貯金以上に非常に微妙な問題でもあると思うので、私どもも、この民業圧迫懸念についてはきっちりとこの委員会の審議を通じてそういった懸念が生じないようにさせていただきたいと思っております。  さらに、政府の関与が残った場合に新規業務に出ていくかどうかの問題でございます。これは、実は三月十六日の予算委員会で、地域の金融機関の経営状態につきまして、日銀総裁をお呼びしてお伺いさせていただきました。  今、国債金利は非常な低金利でございます。しかし、二%、三%に上がるということは想定外ではない状態です。仮に二%になった場合に、地域の金融機関の資本は二兆円以上が毀損すると。全部が全部ということではないが、個別的にはかなり注視しなければならない状態になるというふうに総裁ははっきりと言っておられました。  その場合に、住宅ローンあるいは小口のローン、個人ローンというのは、しっかり地域を見ている地域の金融機関にとってはこれは優良資産でございますね。そこに政府の関与が残ったままゆうちょ銀行が入ってくるということになると、結局その分国債という資産からの乗換えになると。国債の金利が上がるかもしれない状況の中で、最後は、一つの大きな金融というパイの中で金利が上がるかもしれない国債というばばの押し付け合いになり、住宅ローンや小口ローンという優良資産の取り合いになると。このような悲惨な状況は決してよろしくないではないかという議論を予算委員会の方でさせていただいたところでございます。  今まさに住宅ローン等は地域ではかなりたたき合いになっておりまして、異常な低金利を提示してこられる方もおられるわけですが、その辺りについて、一定の政府関与が仮に残ったまま、ゆうちょ銀行がその規模を強みとして住宅ローンや個人向けローン等に本格参入してくることは地域の金融システムにどのような影響を与えると思われるか、地銀協にお伺いしたいと思います。

中西勝則一般社団法人全国地方銀行協会会長

○参考人(中西勝則君) 両面からちょっとお話をさせていただきたいと思います。  一つは、資金の調達、預金の方でございますけど、暗黙の政府保証があるということは拭い切れませんので、もし弱い地域若しくは景気の大きな減速が起きたときに、ゆうちょの方に資金がシフトするということが一つ考えられます。  もう一つは、今お話がありました住宅ローン若しくは企業に対する貸付けでございますが、小さな地域の金融機関におきましては、先ほど話がありましたように、金利の大きな変動、そうした問題、その他景気の悪いときに起こる企業の倒産等による貸出金の償却、こういったものによりまして大変なダメージを受けます。こうした中で、金融をやっていくために、要するに地域で中小企業、零細企業、個人に資金をしっかり循環させるためにも、我々、大きな、もう巨大な金融機関若しくは暗黙の政府保証のある金融機関と戦うことは大変難しいことだと思います。そうしたことによりまして地域の金融が乱れること、これを大変懸念しております。

片山さつき自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会

○片山さつき君 ありがとうございました。  生保協会の方にもお伺いいたします。  生保協会として、仮にかんぽ生命がその株式の二分の一処分後、新規業務が届出制となった場合に、もちろん、従来型の今扱っている商品の加入限度額の拡大とともに、新たな商品、今競争になっております第三分野及び第三分野的特約といったようなもの、いろいろ考えられると思います。もちろん民営化がうまくいくためにはそういういい商品を考えていただいてどんどん利益を得ていただくことも大事なんですが、大事なんですが、今言ったような状況の中で生保業界としてはどのようなスタンスというかお考えでいらっしゃるか、改めてお聞かせいただきたいと思います。

筒井義信社団法人生命保険協会会長

○参考人(筒井義信君) やっぱり本来は、二分の一未満の株式が残った段階でも全てこれは認可制を維持していただきたいというのが私どもの本来のお願いでございます。  新しい商品が出て二分の一未満でも出資が残っていますと、やっぱりこれは絶大な信用力になって、利用者の強い加入動機が発生してくるという意味において、やっぱり脅威でございます。私ども民間にはない脅威でございます。  仮に届出制に移行した場合であっても、是非お願いしたいことは、一つは、この郵政民営化委員会で適正な競争関係を阻害しないということがしっかりと確認をされるべきだということ。二つ目は、いわゆる民間への配慮義務だとか、こういうことに違反した場合に関係大臣が直ちにその業務を停止をしていただきたいということ。三つ目は、当該郵政民営化委員会のメンバー構成、引き続き中立なものになるように担保していただいて、厳密にここで審議をし、そのプロセスを公開をしていただきたいと。そういったお願いをいたしております。  以上でございます。

片山さつき自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会

○片山さつき君 ありがとうございます。  私どもも、いろいろな全体のバランスの中でこの三党の共同提出法案を考えていく上で、金融二社の株式の二分の一以上を処分した後のこの金融二社の新規業務などに係る届出制がどういう性格のものになるのかということを一番議論し、今後の議論の中でも配意してまいりたいと思っているわけですが、これは単なる届出ではないと。ほかの金融機関などとの競争関係への配慮義務、それから郵政民営化委員会への通知義務を課すとともに、内閣総理大臣及び総務大臣による監督上の命令の対象としているんだという立て付けをした上で、さらに、これらの規定に基づいて、郵政民営化委員会が対等な競争条件の確保のためにきっちりと事前の検証、評価、そして関係大臣によって必要ならば是正命令権限があると、これが紙の上のものではなくて有効に機能することとなるようにやるという考えでおるわけですけれども、その上でも、やはりこの郵政民営化委員会の構成と機能が非常に重要でございます。  従来は、田中直毅委員長の下で、関係する業界、利害関係が生ずる業界の団体はほぼ意見を言う機会が一応ございました。ただ、それは強く担保されていたかというと、そこまでのことではないんですが、今回このように法律をこの部分改正することによって、よりその必要性は強くなるんじゃないかというふうに我々も思っておるわけですが、郵政民営化委員会の構成と運用方法、そしてそこで関係する民間業界が意見を述べる機会の確保につきまして、地銀協それから生保協会、両方に再度お伺いしたいと思います。  まず、中西参考人からお願いいたします。

中西勝則一般社団法人全国地方銀行協会会長

○参考人(中西勝則君) 郵政民営化委員会につきましては、人選について、多面的な意見をそこで集約できるような公正な人選をまずお願いしたいというふうに考えております。  二番目といたしましては、我々、郵政の金融二社と民間金融機関との公正な競争条件の確保ができるということを検証を行う際には、必ず我々民間金融機関にも事前の意見を申し述べる機会を与えていただければというふうに思っております。

筒井義信社団法人生命保険協会会長

○参考人(筒井義信君) 郵政民営化委員会は、もう先生御指摘のとおり、公正な競争条件を確保するための調査審議を行う、もう極めて重要な機能を担っていただかなければいけないという認識でございます。  御要望はもう今の中西参考人とほぼ重なっておりますが、委員の構成を公正中立な第三者によっていただきたいということが一点でございます。二点目は、委員会の審議におきまして生命保険会社等広く意見聴取を行っていただきたいということと、厳密に調査審議をしていただきたいということ、そして審議のプロセスを公開をしていただきたいということでございます。  以上でございます。

片山さつき自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会

○片山さつき君 それでは、お時間ですので、これで終わらせていただきます。ありがとうございました。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 本日は、四人の参考人の方々、この郵政改革法案について貴重な御意見をいただきまして、心からまず感謝を申し上げたいと思います。  まず、筒井参考人にお尋ねをしたいと思います。  限度額引上げの際に問題となる民業圧迫という点についてでございます。先ほどもちょっとお尋ねがあっておりましたが、政令で定めることとされる限度額の水準については、民業圧迫の懸念がないことが前提であるというふうに私たちも考えております。この民業圧迫の懸念について生保協会としてどうお考えになるのか教えていただきたいし、さらに、先ほどの御答弁の中で、政府の暗黙の保証というようなものがあるんだというような点を御指摘されましたが、なかなか一般の方にはこの暗黙の保証というのは分かりにくい点があるので、もし解説していただけるなら、その点も教えていただければと思います。

筒井義信社団法人生命保険協会会長

○参考人(筒井義信君) 私どもの意見のまず第一は、やはり政府出資の問題が民業圧迫にかかわる第一の問題だと思っております。やはり、政府出資が続きますと、政府がいざというときには保険契約の保険金の支払を保証してくれるだろうという期待を加入者に抱かせる、これを暗黙の政府保証というふうに私どもは申し上げております。それでいくと結局公正な競争条件が確保されないということになりますので、民業圧迫の懸念を払拭するためには、まずはこの政府出資の解消というものが第一の条件になると考えております。  このほかに、例えば消費税を非課税にするといった措置でありますとか、あるいは監督規制を民間と同じレベルにしないでありますとか、こういったことについては絶対にされてはならない、全て同一条件で行われるべきだというふうに考えております。  以上でございます。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 中西参考人も同じように暗黙の保証という点を指摘され、同じようなお考えでしょうか。解説いただければ、よろしくお願いいたします。

中西勝則一般社団法人全国地方銀行協会会長

○参考人(中西勝則君) 金融機関、我々とりわけ銀行におきまして一番重要なことは信用でございます。預金を預かっているわけなんでございますが、この預金の保証につきましては同等の今保証になっておりますが、この機関が潰れるかどうかということに関しましては、政府の関与のある間は一般の人たちは潰さないのではないかという、そういう暗黙という意味での暗黙という言葉を使わさせていただきました。関与して潰さないのではないかと、そういう気持ちを持つということです。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 再び筒井参考人にお尋ねをいたします。  改正案では、この新規業務規制に関して、金融二社の株式の二分の一以上の処分後は認可から届出制に移行することとされていると、この点についても御意見がございましたが、私ども、今回の法案で、届出に当たっては、民間への配慮義務、郵政民営化委員会への通知、郵政民営化委員会からの意見に基づく大臣命令、こういった点をある意味では規定の中に盛り込まさせていただきました。  公正な競争条件の確保という意味では、これらのことは、私どもは一定の成果を上げることができるのではないかと思いながらこういったことを規定に盛り込みましたが、これについてのお考えについて、まず筒井参考人から伺っておきたいと思います。

筒井義信社団法人生命保険協会会長

○参考人(筒井義信君) 届出制が単に事務的な届出に終わらないという形で御配慮をいただいているものと認識、そしてまた評価もさせていただいております。ただ、本来は、政府出資が少しでも続く間は認可制を維持していただきたいというのが本来の気持ちでございます。  仮に届出制に移行する場合には、三つありまして、民営化委員会でしっかり事前の確認をしてほしいということ、二つ目は、違反した場合は関係大臣が即刻業務の停止を行っていただきたいということ、三つ目は、民営化委員会の構成を中立、透明にしていただきたいということでございます。  先生御指摘のとおりでございますが、そのことに期待をし、しっかりとこのことをまた担保をしていただきたいということでございます。  以上でございます。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 中西参考人からも、じゃ、同様のことをお伺いしておきたいと思います。

中西勝則一般社団法人全国地方銀行協会会長

○参考人(中西勝則君) 今、筒井参考人が申し上げたとおりでございますが、それに加えまして、もし届出ということになりました場合には、届出書上に、他の金融機関に対する影響のないこと、またそれがどのような措置でそうなったか、どのような措置を講じたかということを書面に記載をしていただきたいなというふうに思っております。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 再び筒井参考人にお伺いしたいんですが、ユニバーサルサービスということがいろいろ議論をされているんですが、この生命保険の場合、これをユニバーサルサービスとして義務付けているというような国がどこかあれば、もし御存じであれば筒井参考人の方から教えていただきたいし、先ほどの説明でほぼ明らかにはなっていると思うんですが、生命保険については金融過疎は生じないと先ほどおっしゃいましたが、よりもう少し具体的に御説明なさるならば、詳細にその点についても御説明をいただいておければと思います。

筒井義信社団法人生命保険協会会長

○参考人(筒井義信君) まず、海外の事例でございますが、私どもが調べておる限り、欧米の主要先進国で保険のユニバーサルサービスを義務付けている国はございません。イギリスは既に郵便保険廃止済みでございます。それから、フランス、イタリアはもう既に民営化を完了しております。アメリカには、州営で、州が運営している基金がございますが、これは州の範囲にとどまっておりまして、米国全体にわたるものでもなく、金額も一万ドルという非常に少額のものにとどまっております。  二点目の金融過疎のところでございます。  恐縮です、日本生命の事例で申し上げますと、五万名の営業職員が一千九百か所の営業拠点で働いております。代理店のネットワークも三万五千か所ございます。個々にしっかりお客様を担当しておりまして、常時コンタクトが取れる体制にしております。郵便局が所在する市町村の九八・八%をこれでカバーをしております。ただ、今問題になっております過疎のところは若干確かにございますが、これもお客様のお求めがあれば、お電話なりメールなりをいただければ、全国の百七支社のサービス専門職員が随時訪問していくと、そういう体制を取ることができております。  保険の方はちょっと銀行とは異なる業務でありまして、例えば、保険の加入でありますとか保険金の請求は日常的に発生する業務ではございませんので、過疎や離島においてもその場にその拠点がなければならないということは常時必要ではないと考えておりまして、近隣の拠点からそういうサービスをお求めに応じてお届けできる体制を築くことが重要であると、そのように考えております。また、過疎の地域でも民間生保が郵便局を代理店として保険を供給していく、そのことで生命保険のサービスを提供することが可能でございます。今も実はそのような形で一部、郵便局との代理店提携というものを実施をしておるところでございます。  以上でございます。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 中西参考人にお伺いをしたいと思います。  これは第百七十四国会の衆議院総務委員会で当時の原口総務大臣が、郵政改革三法案の審議の中で金融社会権という考え方を紹介しています。つまり、一部の人たちだけが金融の決済権を持ってしまうと社会は弱くなってしまう、だから、全ての過疎地においても金融の決済機能、まさに全ての人に金融の社会権を保障できる、こういうことを念頭に私たちは改革を進めているというふうに当時の原口総務大臣はおっしゃっておりました。  この金融社会権という考え方について中西参考人はどうお考えになるか、御意見をお聞かせください。

中西勝則一般社団法人全国地方銀行協会会長

○参考人(中西勝則君) 私、金融社会権ということについて詳しく存じませんが、金融の決済とかそういった権利につきまして、一般の人たちが適正にどこでも受けられるということは大変重要なことであるとは考えております。また、現在では、決済権につきましても、銀行のみならずいろいろの業態で許可が出ております。また、ネットその他においての決済も最近は大変多くなっております。いろいろな形でこういったものが順次整えられていっているのではないかというふうに考えております。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 もう一問、中西参考人に。  これは今年の三月七日でしたか、田中直毅郵政民営化委員会の委員長が報告についての記者会見をやっているんですね。その中で、現在の金融二社の規模は問題としながらも、こうおっしゃっています。今後とも小口の貯金あるいは少額の保険を国が関与して国民に供与すべきだという意思決定が行われれば、それはそういう規模の問題としてローカルルールはあり得るという見解を述べております。  この見解についての所見を中西参考人から伺っておきたいと思います。

中西勝則一般社団法人全国地方銀行協会会長

○参考人(中西勝則君) この田中先生の意見につきましては、私ども同じ主張をしていると考えております。小口化若しくは規模の縮小の上、民営を補完する形に郵政がなるということであれば我々は賛成できるかというふうに思います。そこで、官業の関与を残さない中であればまた公正な競争の条件の中に乗せていただきたいというふうに考えております。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 石井参考人に最後に一問だけちょっとお伺いします。  郵政事業に関しては問題点が大きく私ども二つあると思っています。一つは、郵便局における金融のユニバーサルサービスをいかに確保するかということとともに、もう一つは、やっぱり万国郵便条約でユニバーサルサービスを義務付けられている郵便事業の赤字体質をどのように克服するかだと考えております。これらの問題について、なかなか難しい問題を抱えていると思っております。今回こういった法案を作ることで、一応その前者の部分、一つのユニバーサルサービスの部分についてはある程度形ができ上がったと思うんですが、この赤字体質という問題についてはまだまだ難しい点があると思っておるんですが、結局、郵便事業は平成二十一年度決算においてこれ七年ぶりに赤字を計上したというようなこともあるようで、二十二年度決算も二年連続赤字。  石井参考人に最後にお伺いしたいのは、この原因、どんなふうに分析して、どういうふうにすればこれが解消できるのかというようなことについて御意見を伺って、私は質問を終わります。

石井晴夫東洋大学経営学部教授

○参考人(石井晴夫君) ありがとうございます。  郵便事業会社の経営状況は大変厳しい状況にございます。この間、いろいろ民営化以降、例えば日通ペリカンとの統合の失敗だとかいろんな、例えばオランダのTNTとの業務提携の失敗、いろんな負の整理のために相当の資金を供与しております、提供しています。結局は、時間がございませんのでトータルでは申し上げませんけど、かなりの失敗もあり、そしてまた全体的な市場構造が変わってきているということはもう御存じのとおりでございます。ですから、そういったことを立て直すために今回の三党の提出法案というのが成ったと思うんですね。それで、結局は、根本的な問題というのは、今の事業スキームの中ではもう企業価値を高められないところまで日本郵政グループの経営というのは来ていると。  それで、金融二社のユニバーサルサービスの話が先ほど来ずっと出ておりますけど、やはり日本郵政を支えている、日本郵政本体の方に行く配当金というのは八割方はもう金融二社の配当金ですね。そういうところで支えられている。それもユニバーサルサービスの維持するための追加的なコストを負担しているということだと思います。ですから、経営の自由度はある程度高めないと、収益構造の多角化というのはもう図れない状況にございます。ですから、とにかく企業価値を高めなければ今の状況の中では何もできませんですよね。ですから、今回の合意、それから法案提出というのは私は大変価値があるものだというふうに考えております。  ありがとうございました。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 ありがとうございました。

寺田典城みんなの党

○寺田典城君 みんなの党の寺田典城でございます。よろしくお願いします。  私は、小泉改革の中での郵政民営化というのは賛成でございました。それで、民営化になってから五年になりました。あの当時、御存じのとおり、日本郵政の垂直分業として四社化でございますね。これはやはり郵政事業を運営するためには一体感が欠けるということは事実でございまして、今回、三党合意の中で、三つの会社にする、そして一体感を持って効率的な運営をすると、そういう法律についてはよくまとめてくださったなと、そうは思っています。これは事業会社サイドから見た場合ですよ、そういうことだと思うんです。郵政の職員の方々も、恐らく民営化というのは反対だという人は余りおりませんでした、私も事情をいろいろ聞きましたけれども。  それで、ただ、私の反対なのはなぜかというと、私は反対なんですよ、なぜかというと、平成二十九年まで全ての株を売却すると、金融二社のですね、こういう取決めがありました。事業というのは目標設定されてお互いに考えるのが事業ですから、これを五年後にしっかりと株を売却するという法案はなぜできなかったかなと。恐らく、日本郵政にとっても、この事業設定、できないと思うんですよ、いつ売れるかとか。まあ可及的速やかに売りなさいというだけのことなんですね、全株売却を目指すというだけのことですから。私は、その点、心配です。それで、民間関係も恐らく、それがあるとすれば、どのように対抗していくかというと、お互いに考えると思うんですよ。日本郵政も考えるし、民間も考えると思うんです。これがないということは、すごく懸念するわけですから、そういう点では私は心配しております。  まずそれを前提に述べてですが、それで石井参考人にお聞きしますけれども、公益事業の民営化というのは最終的にはどういう状態を目指すのか、今回のその郵政民営化法案というのはそういう観点からひとつどう評価するのか、答えていただきたいと思います。

石井晴夫東洋大学経営学部教授

○参考人(石井晴夫君) ありがとうございます。  二つのケースがあると思います。  一つは完全民営化、完全売却のスキーム、スキームどおりにやる。それからもう一つは、一つの事業であっても、こういう分社化した場合に、あるいは地域分割でもそうなんですけど、二つのパターンがありまして、完全売却する分社化後の会社と、全く政府が一〇〇%持っている特殊会社のままである、これは一つのグループの中でそういう形態がございます。例えば、市場がまだ成熟化しないで成長の段階にある情報通信、先ほどお話が出ました、こういった問題については、NTTのケースですね、こういったものは、東西会社を除いては市場が成長していますので、売却はかなり、国際競争上も売却をしてかなりの競争のスキームの中に入っていくと。  しかし、まあJTの場合にはたばこ耕作の問題もありますけど、これは別にして、JRの場合は完全に、本州三社は完全売却が終わっております。しかし、三島とJR貨物は全く売却されておりません。これは何を意味するかというと、やはり収益源があってまだ成長する、例えば整備新幹線ができてもっと収益源が出てくるというようなところというのは売却も可能ですけど、JR九州は新幹線ができましたのでいわゆる財政状態はよくなってきています、ただ、四国それから北海道、貨物、これについてはこれからも特殊会社であり続けなければならない、経営安定基金に基づく経常利益を出していかなければならない、そういう状況にあると思います。  ですから、パターンとしては、大きく分けて、欧米では完全民営化のスキームと、それからまた特殊会社になっても特殊会社の中で更にそれを細分化していく、それから日本も、そういうJR本州三社と貨物、あるいは三島とNTTのケースというのは、これは分けて考える必要があると思います。ですから、これはマーケットと、それからまたその役割だと思うんですね、競争条件。で、競争があるところとないところ、それからまた、先ほどの金融二社の場合には競争は確かにございます。それから、様々な状況がありますけど、やはり問題は、ユニバーサルサービスで全国津々浦々の国民、利用者……

寺田典城みんなの党

○寺田典城君 短くしてください。

石井晴夫東洋大学経営学部教授

○参考人(石井晴夫君) はい、済みません。守っていくということだと思います。  以上です。

寺田典城みんなの党

○寺田典城君 ちょっとJRの話も出ましたけれども、JRは地域独占ですね。NTTは競争があります。だから、JRについては、そういう地域独占についてはやっぱり懸念しています、私は。  それで、郵政の今日は話なんですが、郵便事業は大きな赤字になっていますね。公益事業というのは受益者負担の大原則があるわけなんですが、要するに、それを金融二社から委託料で穴埋めしているというような形をどう見ていますか、短く答えてください。

石井晴夫東洋大学経営学部教授

○参考人(石井晴夫君) これもやはり、今回の郵政民営化のスキームの中で初めてそういう金融二社からの受託、銀行はそういう、代理店とかそういうのはないですよね。生保、損保というのは、先ほど来お話がありましたように、特に損保はそういうことがあります。ですけど、今回の、郵政民営化のスキームそのものというのが今までなかった、特に金融、ゆうちょ銀行ですね。ですから、非常にそこではいろんな形でひずみが出ているというふうに私個人的に思っております。

寺田典城みんなの党

○寺田典城君 郵政事業というのは、日本郵政というのは巨大企業ですね。職員は二十万人、非正規が二十万人、四十万人ぐらいいますね。そして、何というんですか、私ら歴史を見ていると、この事業というのは非常に簡保も郵貯も含めて分かりやすいですよ。これがすごさじゃないのかなと思います。分かりやすいですね。それと郵便との一体性ですね、すごい強いと思います。  ですから、私はそういう点ではすごく、ある面では、株を全部売ってしまった場合、どのような行動をするのか。会社は帰属意識がありますから、お互いにですね、つながりもありますから。そういう点の中で、それこそそういう歴史もあるでしょうし、ある人に聞けば、○○銀行だとか○○生命だと言ったってドア開けてもらえないんだけれども、郵便局ですと言うとドア開けてくれるという、そういうその歴史ですね。  その中で、民業圧迫懸念と先ほどから出ていますけれども、実際の営業現場において具体的にはどういう問題生じているかというのをひとつ地銀と生保関係からお聞きしたいと思うんですが。

中西勝則一般社団法人全国地方銀行協会会長

○参考人(中西勝則君) 先ほども申し上げましたけど、今先生の方からありましたように、信用の問題なんですね。特に、金融機関のうち銀行というのは信用が生命でございます。そうしたものを、国が関与している間は、どうしても民間の普通の一般の人々はそれを基に企業のことを考えます。そうしたことによって、今、戸を開けるだとか開けないだとか、こういったことも含めて、事象が起こるかというふうに思っております。

筒井義信社団法人生命保険協会会長

○参考人(筒井義信君) 日本生命ですと言ってドアを開けてもらえないということも多々ございます。郵便局ですとドアを開けていただけることもございます。日本生命ですと言ってドアを開けていただいても、うちはかんぽさんですからと言って断られるケースもございます。このかんぽさんという言葉に私は国の信用力が非常に凝縮されているというふうに感じております。  したがって、政府がバックにあるこの信用力が非常に極めて大きなものがあって、利用者にとって強い加入動機になっているということは厳然たる事実だと考えております。また、何よりも、業界で働く二十四万人の営業職員、八十七万名の代理店の募集人、この人たちにとっての自分らにはない脅威だというふうに感じております。  したがいまして、完全売却ということに向けて、株の完全売却ということに向けてやはり適切な期限というものを付けていただきたいという御要望でございます。  以上でございます。

寺田典城みんなの党

○寺田典城君 どうもありがとうございました。  政府のバックがあるといったって、今の政府というのは信用なんかそんなにないですよ、それは、率直に言って。政府保証なんていったって、こんなに赤字の、一千兆円も借金ある日本丸が、親方日の丸じゃないから、もうそれは郵便局に勤めている人方も分かっているんですよ。ただ、後ろにそういうような、制度は一番恐ろしい、法律を変えられると恐ろしいと思います、限度額の引上げとか何とか、こうするとかということなんですけれども。だけれども、実態論からいくと、この会社を小さくしなさいなんか言えるわけでもないでしょうし、実態論からいくとね、法律、そういう法律を作らなきゃならない。簡保はやめなさいだとか預金もやめなさいとかと言えるのかとか、そういうこと。  だから、やはり民間はもう少し準備しなきゃならぬと思うんですよ、率直に言って、ここまで来た以上は。限りなく速やかですから、自民党さんと公明党さんと民主党と組んでやれば来年だって全部売れるでしょう、恐らく。やる気があるかないかのことなんでしょうけれども。  それで、ユニバーサルサービスの提供は自分たちでも可能ということで、これは法規制すればみんな可能でしょう、恐らく。だけど、私は二社の、何というか、二分の一売ったから届出制とか、それはこれからの課題の中でやっていくんでしょう。それよりも、民間企業がビジネス上どう対抗していくのかという、その具体論が見えてこないんですよ。その辺が心配なんです、私。それこそ中西さんと筒井さんからそういう意気込みを、やっぱり今やってやるんだと、それが日本の活性化にもつながると思うし、日本郵政も強くなると思うし。何というか、NTTが強くなったのは、KDDIだとか孫さんのソフトバンクがあるから強くなったんであって、JRが今意外と頭を抱えているのは相手がいないからですよ。それから、電力会社がみんなあのような状況というのは競争がないからですよ。だから、お二方の意気込みを聞きたいんですが。

筒井義信社団法人生命保険協会会長

○参考人(筒井義信君) 国の信用をバックにという状況が仮に続くという前提の下で、恐縮ですが日本生命個社としてお答えをさせていただきますと、やはり営業職員という中核的なチャネルを持っております。それ以外にもいろんなチャネルを擁しておりまして、これはお客様の属性やニーズに応じてしっかり組み合わせたり融合することで更にチャネルのネットワークを強化し、拡充をしていきたいと考えております。  加えて、はっきり申し上げれば、かんぽ生命を上回る商品やサービスをしっかり開発をして、先ほど申し上げたいろんなチャネルにこれを乗っけてお客様に供給をしていくと、こういう戦略を強力に取り組んでいく、そのように考えております。  以上でございます。

中西勝則一般社団法人全国地方銀行協会会長

○参考人(中西勝則君) 私どもも、公正な競争の下であれば確実によりサービスのできるようなことが開発できるかというふうに思いますし、ユニバーサルサービスという観点からいいますと、先ほど代理店の話が出ましたんですけど、代理店だとかそういったものも駆使しながら一番いい方法を選んでいけるというふうに考えております。

寺田典城みんなの党

○寺田典城君 何というんですか、これからは客にとってはやっぱり価値のあるというか、分かりやすさとか、そういう点を強く求められるんです。だから、そっちの方が選択されると思う。だから、そういうのが強くなる。我が家みたいに親子で選挙に出てるといえば、女房はあちこち気を遣うけれども、お客はそういうことないということをあれして、やっぱり今私からいうと、民業の人方がもっと頑張らない限りは大変なことになるんじゃないのかなと思って心配しております。  以上です、私から。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。  郵政産業労働組合の廣岡元穂中央執行委員長に伺いたいと思います。  郵産労が出しておられるこの郵政民営化抜本見直しに対する意見書Ⅲを拝見いたしますと、東日本大震災の被災地における郵政事業について調査をされたとあります。先ほど少し言及されたんですが、大震災で果たされた郵政三事業の役割、片や、郵政の民営・分社化による弊害などがどのように現れているのか、もう少し詳しくお話をいただければと思います。

廣岡元穂郵政産業労働組合中央執行委員長

○参考人(廣岡元穂君) お答えいたします。  昨年三月十一日に東日本を襲った大震災、これによって郵政事業も甚大な被害を受けています。死者、行方不明六十一名、百七十五か所の営業所で崩壊等がありました。しかし、社員は公的事業で働く、こういった使命感から全力を挙げて奮闘してきました。陸前高田では八つあった支店のうち七つ流されてしまいました。しかし、山崎公民館というところを借りて、一人一人口伝えに山崎公民館に社員が集まって仕分をしながら、三月二十日からは営業を展開する。さらには、気仙沼市でも大谷地域で一斉に津波でやられました。郵便局も五つ流され、簡易郵便局が一つ流されています。こういう中でも非正規社員が八キロも歩いて郵便事業会社に通う、さらに女性の社員が十キロを自転車で通ってくる、こうしたライフライン、郵便事業を確保する、こういった役割を果たしてきたというふうに思っています。さらに、移動郵便車、被災地へ赴き、利用者、住民の皆さんにサービスを提供する、こういったことを公的機関として果たしてきたんではないかというふうに考えています。  しかし一方で、意見書パートⅢの一ページにも書かせていただいていますけれども、郵便事業会社の移動郵便車が避難所に赴きました、しかし郵便は届けても、貯金二十万円まで簡易に支払える、こういう制度があったんではないか、何でできないんだという声が上がっています。さらに、津波で郵便事業会社の車、バイク、自転車が流されて営業が困難。こういう中で、郵便局会社が使っていたかんぽ生命の渉外員が持っている自転車、これすら貸していただけないという状況にもなっています。さらに、郵便配達員が避難所に行きますと、貯金を下ろしてほしいという声が上がります。しかし、これについても、会社が違う、こういう立場から要望にこたえられない。このように、民営・分社化の弊害が明らかになってきた。  このことについては日本郵政の齋藤社長も、郵便事業会社と郵便局会社の連携が余りにもうまくいっていない、これについては何とかしなきゃいけない、このように記者会見でも述べている。こういった実態にあるというふうに思っています。  以上です。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 ありがとうございました。  公的機関としての強みと、それから民営・分社化によってその強みに障害がもたらされているということが被災地での活動を通じて浮き彫りになってきたという御発言だったと思います。  もう一度、廣岡参考人に伺いますが、政府は郵政の株式を処分して震災復興の財源に充てるとされております。私は、復興財源というのは、不要不急の大型公共事業の中止、米軍への思いやり予算の見直しなど歳出の削減と、あるいは証券優遇税制を見直すなど歳入の見直しによって捻出するべきであると考えているわけですが、廣岡委員長、参考人は、この郵政の株式を処分するということについてどのように考えておられるんでしょうか。

廣岡元穂郵政産業労働組合中央執行委員長

○参考人(廣岡元穂君) 今まで郵政事業三事業一体経営の下で効率的な経営をしてまいりました。しかし、今、分社化の下で、例えば郵便貯金銀行、この銀行が新たに負担を強いられている金額、一年間で千五百七十一億円も新たな負担が強いられる。こういう状況の中で、いわゆる金融のユニバーサルサービスそのものが提供できなくなる危険性があるというふうに考えています。  そういう意味で、一〇〇%株を売却をする、完全処分するということイコール民間企業に文字どおりなるわけですから、金融のユニバーサルサービスを提供する根拠が失われてしまう。したがって、利用者、国民にとっては甚大な被害をもたらすものにつながるんではないか、このように考えています。  さらに、UPU加盟国の中で株式会社形態を取る国が三十二か国ありますけれども、このうちの二十七か国、ここが金融のユニバーサルサービスを守るということも含めて国営なり準国営という経営を行っているというふうに聞いています。したがって、全株放出ということにつながると、例えば簡易保険を扱っている過疎地、こういったところでは大変な問題になるんではないか、このように考えています。  以上です。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 もう一問、廣岡参考人に伺います。  日本郵政グループは、現在、日本で最大の非正規雇用労働者を擁する企業となっております。非正規雇用労働者は、しかしながら郵政の基幹業務を支え、誇りを持って働いておられます。私も当事者から直接何度も意見を聞いておりますけれども、労働条件が余りにも劣悪で、待遇改善は急務だと考えております。非正規雇用労働者の正社員化を私も強く求めておりましたけれども、まだこれは緒に就いたばかりと言わなければなりません。  非正規雇用労働者の待遇改善、正社員化について、廣岡参考人の考えを聞かせてください。

廣岡元穂郵政産業労働組合中央執行委員長

○参考人(廣岡元穂君) お答えいたします。  今、郵政グループ会社には二十万人を超える非正規労働者が働いています。まさに基幹的役割、正社員と全く同じ仕事をしながら、同等の責任を押し付けられています。しかし、働いている労働条件、年次有給休暇についても、計画年休が取れない、病気休暇が取れない。さらには、年収二百万と言われる労働者がこのうち六四%いる。これは会社発表で言われている数字であります。こうした人たちが安心して働ける、こういった環境をつくるために、政府は、郵政改革素案、この理念の中に労働環境整備を盛り込み、国会でも努力をされてきました。この結果、二〇一〇年十二月一日、八千四百三十八名が正社員になる大変大きな成果を生んできたというふうに思っています。  しかし、先ほどの議論にありますように、郵便事業会社が大変な赤字の状況になっている。これは一千億円からの赤字、当初そういう状況にありました。これは、西川元社長が毎月五十億円、六十億円という赤字、この企業をつくっていくという、日通との統合にこの問題が始まりました。そういう意味で言ってしまえば、経営者の責任で郵便事業会社が赤字に陥った。これを、非正規労働者の働いている労働時間、さらには勤務日数、これを削って、これに応じない人は雇い止めをする、こうしたことが現実に今郵便局の中で起こっています。こうした事態は一刻も早く改善すべきだと、このように考えています。  この間、政府が進めてきた貧困と格差をなくす、こうした立場でのこの郵政改革の一方の旗頭として正社員登用があったわけですけれども、これがなくなってしまう、このことによって大変な状況になっていくのではないかな、このように考えています。労働組合としては、非正規社員の雇用の安定、劣悪な労働条件の抜本的な改善を目指して大いに奮闘してまいりたい、このように考えています。  以上です。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 ありがとうございます。  続いて、筒井参考人に伺いたいと思います。  先ほど、かんぽ生命が二分の一以下であっても、政府の出資があることは私どもには脅威でありますと、こうおっしゃっておられました。この脅威とは一体どういうことか、なぜ脅威なのか、何が脅威なのか、もう少し詳しく教えてください。

筒井義信社団法人生命保険協会会長

○参考人(筒井義信君) 会社、保険会社もそうでございますが、現場で働く二十四万人の営業職員、あるいは代理店で募集をする八十七万人の募集人、彼らが現場でお客様と相対している中で、やはりかんぽ生命の持たれておるその信用力というものが脅威であるということでございまして、お客様との競合上、やはりかんぽさんに負けてしまうというケースが重なっているということが事実としてございます。更に申し上げれば、彼らの自分たちの生活、今後の生活というものに対してもやはり一種の脅威を持っているという意味で申し上げました。  以上でございます。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 この脅威という言葉を聞いておりまして、私は、生命保険会社の経営サイドから見た脅威というのはよく分かるんですが、しかし、利用者の側から見ると、今おっしゃられた脅威というのは、逆に言うと、安心であり信頼であるんじゃないかと思うわけですね。やはり国民にとってこの安心感というのは非常に大事だと思います。庶民を対象とした小口の貯金であり保険を安心できる制度としてつくるというのは、私は、これは競争政策とはまた別に、社会としての選択の問題ではないかなと、そういうことがあっていいんだというふうに思うわけであります。  しかも、公社時代、三事業一体で経営されていたときには税金の投入は一円もなかった。税金投入一円もなしに、しかしながら郵便事業もそれから貯金も保険もユニバーサルサービスを維持していたわけであります。職員のお給料も、税金は一円も投入されずにそこから支払われていたわけであります。そういう意味では、非常に合理的かつ効率的な経営形態であったのではないかと。何でこれをわざわざ民営化する必要があるのかという思いから私どもは反対し、今も反対しているわけですけれども。  廣岡委員長に聞きますけれども、そういうかつての公社時代などの経営形態というのが私は効率的、合理的だったというふうに思うのですが、その点での御認識と、それから石井参考人にも、その点どう御認識されているか、伺いたいと思います。

廣岡元穂郵政産業労働組合中央執行委員長

○参考人(廣岡元穂君) お答えいたします。  郵政三事業一体経営、このことによって効率的な事業運営を行うことができたと。したがって、言ってしまえばユニバーサルサービスコストを捻出することができたというふうに考えています。  今、民営分社化の下で、郵便貯金銀行は一年間約一千五百億円からの新たな持ち出しをしています。かんぽ生命も四百八十億円程度の持ち出しとなっています。郵便事業会社でも百七十億円、こういった金額を合わせると、年間二千二百二十三億円程度の新たな経費が掛かってきています。こういう事業が民営・分社化をしたことによって経営を圧迫をされ、さらにはユニバーサルサービスコストを出せない状況になっている、こういった点からも、三事業一体経営をやることによって健全経営になるものと、このように考えています。  以上です。

藤末健三民主党・新緑風会

○委員長(藤末健三君) 石井参考人、お願いします。  もう時間が来ていますので、簡潔にお願いします。

石井晴夫東洋大学経営学部教授

○参考人(石井晴夫君) はい。  三事業一体経営ということの中で、非常に私も、このワンカウンターで三事業を一体的にサービスしてこれだけ効率のいいサービスを提供できているというのは、これは世界にありません。日本だけです。それで、日本を見習って韓国も同じような三事業一体をやりたい、中国も同じように郵貯も簡保も始めたと。  そういう中で、やはり、どうしてあえて、じゃ、ばらばらにしてやるのかと、税金も一切入っていないで、そういう批判は民営化のときにたくさん海外からもありました。そういう中で今回の民営・分社化が行われてしまいましたので、また最大限、そういう健全経営ができるような形のスキームをこれから取っていただければというふうに思います。  以上です。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 終わります。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 社民党の又市です。  今日は各参考人の皆さん、本当にお忙しい中わざわざお運びいただいて、心からお礼を申し上げたいと思います。  そこで、まず初めに石井参考人にお伺いしたいと思うんですが、先ほどからの提案、被災地を始め現場に入っていただき、そして、そうした実態の把握と分析の上に今日も御提言いただいていることには心から敬意を表したいと思います。  そこで、ずばり、もう一度改めて、七年前、足掛け七年前になりますけれども、民営化法が強行採決されて、そして四年半前、民営化が進められてまいりました。ずばりその後の、この当時の民営化の狙いというのは何だったというふうに先生は見ておられるのか、そして、四年半たってみて、国民目線から見てそれは一体全体うまくいったというふうに思われるかどうか、この点をまず考えをお聞かせいただきたいと思います。

石井晴夫東洋大学経営学部教授

○参考人(石井晴夫君) ありがとうございます。  民営化のときには、やはり、先ほどお話ししましたけど、うまくいっているものをどうして、税金も一銭も入っていないものをばらばらにして、そして複雑怪奇なマトリックス的な分割するのか、これは私も衆議院で申し上げさせていただきましたが、まずそういう問題。それで、これはもう強行採決されましたので今日に来ているわけですけど、あのときに指摘したことがそのままやはり事実、現実になっていると。今日の経営状況から見れば、今、日本郵政グループの経営状況というのは本当に厳しいし、後のない状況だと思います。  そういう中で、やはり今問題点になっているところは、先ほど来先生方からの御指摘もありました、そういうところというのはやっぱり一日も早く改善しなければ、私はこの経営状態は本当に更にスピードを増して厳しい状況になってくるというふうに思っております。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 ありがとうございました。  そこで、今日は、郵貯、簡保にもユニバーサルサービスの確保が必要だ、そして地域密着経営が不可欠じゃないかという趣旨、述べられたというふうに思います。  私も、今お話ありましたように、今後の郵政三事業、特にゆうちょ、かんぽは、ほうっておけばこれは銀行法や保険業法の縛りによって普通の銀行や保険会社になってしまう。しかも、ゆうちょ、かんぽ生命は新参者で一番出遅れでありますから、現に三事業ばらばら経営で業績が悪化をしているように、何の特徴もないままでは既存の銀行、保険会社との激しい競争に敗れていってしまうだろうと、こう思います。  今もおっしゃったように、私は、七年前のこの郵政民営化、その背後の外資の狙いというのは、まさにそのこと、つまり郵貯、簡保弱体化、あるいは消滅をさせて、それらが保有していた国民からの資産というものを、資金というものを吐き出させて他の銀行や保険会社あるいは外資に分散させる、こういう狙いがあったんではないかというふうに思えてしようがありません。私たちもそういうふうに主張してまいりました。  しかし、それでは庶民が困る。とりわけ農山村、へき地などの地域や弱い資金力の人たちあるいは中小企業がユニバーサルサービスを受けることができなくなって困る、こういうことだと思うんですね。  そこで、これからの経営の問題ですけれども、その際に、お金を預けたり引き出したりというのは、これはとりわけ農山村なんかの人々は大変欲しがっているわけで、銀行や農協がどんどん撤退をしていっているという、こういう状況があるわけですから困るという問題はもちろんあるんですが、もう一面で、借りる面が大事ではないか。その意味で、石井参考人が述べておられますように、ゆうちょ、かんぽが今後生き残るためには地域密着型の経営がやっぱり私も不可欠だと思います。それは、まさに国民に利用されるゆうちょ、かんぽの特徴であり、経営の存続と発展の生命線ではないかと、こう思うんですが。  私ども社民党が一昨年の十二月に十八項目にわたって郵政改革に関する申入れを行いました。その中で、今の件で言うならば、資金面では、国民個人や地方公共団体あるいは年金基金などの公共団体が積極的に郵政の株を買って経営参加をしてもらうということ。また、融資面では、集めた資金の一定部分をその集めた地域に還流をする。このことは非常に大事で、その集めた金を全部大都市にというか東京に持ってきますという話じゃ、これはもう駄目ですよ。既存の地域金融機関、すなわち地方銀行や信金、信組などとの連携を図って融資をするというのはしっかりとやるべきだ、こういうことなども提言をしてまいりました。  今申し上げた今後の経営の問題について、石井参考人の、今申し上げたことも含めてお考えをちょっとお伺いしたいと思います。

石井晴夫東洋大学経営学部教授

○参考人(石井晴夫君) 先ほどの社民党さんのその提言、私も見ました。これはそのとおりだと思います。  というのは、やはり今地方公共団体がインフラを、戦後、やはり高度経済成長のときにありとあらゆるライフラインの設備、施設の建設、そういったものをやったのが、これ五十年、六十年たってほとんどが今更新の時期に来ております。ですから、物すごい何十兆円という資金需要が今必要なんですよね。それの手当てというのが全くできていない、地方公共団体では。ですから、そういうライフライン、インフラのそういう資金に供与する。そしてまた、地方公共団体と一体となって、これは一番最初は郵政官署法の法律でできましたけれども、郵便局におけるワンストップサービスですね、そういう地域の拠点としての要するに行政サービス、そういったものも、これだけ平成の大合併で地方公共団体の窓口がなくなっている中で、郵便局の役割というのは、私は新たな役割がここで出てきていると思います。  ですから、そういう中で、やはり民間金融機関と違ったゆうちょ、かんぽの資金の利用というのは、まさに先生御指摘のとおり、新たな役割というのは私はできてきているというふうに思います。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 ありがとうございました。  次いで、郵産労の廣岡委員長にお伺いをしたいと思います。  先ほどもありましたように、皆さん方がお出しになっているこの意見書Ⅲ、斜め読みをいたしました。この中で、先ほどもお話がありましたけれども、大震災で被災した局舎の再建にも触れておられますね。労働組合として経営再建をも強く主張されていることには、これは敬意を表したいと思います。  すなわち、現在の四分社体制のままでは被災した局舎の再建が大変だ。郵便事業会社の配達センターは郵便局会社の郵便局に併設されているけれども、例えば宮城県の大谷ですか、この配達センターなどが津波被害で現在も再開に至っていない、こういうふうに書かれています。また、郵便局会社を見ると、現在八十一の局が営業できない状況にあり、また再開した局はその多くが仮店舗による営業で大変に資金が掛かる。そしてさらに、簡易郵便局の局舎は基本的に局長の自前であり、局舎と自宅を全て喪失した局長さんは大変だ、国からの財政支出、支援が求められる、こういうふうにありますね。また、特定郵便局の問題もある。これらの津波によって失われた私有地の、局用地も含めて、局舎の再建には政府がやっぱり公共事業として責任を負うべきだと主張をされております、これはいろんな意見があるんだろうと思うんですけれども。また、ポストや出張所の整備、移動郵便車の活用、配達員の受付サービスの拡充や、社員を増やして住民への声掛けなど余裕のある体制を求められております。  こうした主張をなさる現実をもう少し説明いただきたいと思うんですが、とりわけ、先ほどもあったように、私どももこの委員会、去年、女川の視察に行ってまいりました。そのときに現場でもお聞きしましたけれども、やっぱり三事業が一体でないために、何のことはない、無駄な金が掛かって、そして結局は、お年寄りたちが、何とか私の年金を下ろしてもらいたい、こう言っておられるのに、今それは銀行法の違反になりますからできません、こういう格好で断らざるを得ないという悩み、そういうことまでを言っておられました。  ということは、つまり、その事業を維持しようとすれば人を増やさざるを得ない。今までだったらみんな総合担務でやれたものが、そうできなくなっている、こういう無駄な問題もあるんですが、そんなことを含めて、今、皆さん方が主張なさっている現実をもう少し御説明をいただいたらと思います。

廣岡元穂郵政産業労働組合中央執行委員長

○参考人(廣岡元穂君) お答えいたします。  私たち、被災地に行って、仮設住宅、避難所を訪問してまいりました。確かに、避難所に入っている人たちは一定の生活ができるという状況にありますけれども、ばらばらに避難所に入れられた、したがって地域のコミュニティー、これがなくなってしまった。私たちは、いろんな今海外に行って調査をしていますけれども、郵便局があって、役場があって、そしてこの町が形成をされていく、こうした中心に町役場や郵便局が座っているというふうに思っています。こういう公共事業が果たしている役割が津波によってみんな持っていかれてしまった。これを再建するためには新たにコミュニティーをつくっていかなきゃいけない。この中心に何が座るべきかということが求められているというふうに思います。  今、海外では、ニュージーランドではキウイ銀行という国営の銀行を復活をさせる、そしてフランスでは国営の生保、これをユニバーサルサービスとして位置付ける、こうした規制改革に逆行するといいますか、規制緩和を直していくという世界的な流れになっています。そういう意味で、私たち郵産労としては、こうした住民の生活、さらには生活できる保障、これをするために、あらゆる機会に郵便局を活用すべきだということでこの意見書パートⅢをまとめたものであります。  以上であります。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 ありがとうございました。  最後に、生保協会筒井参考人にお伺いしたいと思いますけれども、先ほど来の御主張なさっている問題、大変これは失礼なことを申し上げますけれども、聞いておりまして、一言で言わせていただくならば、民営化以前からの御主張は変わらないわけで、かんぽ生命への政府出資は間接的であってもこれは困ります、あるいは株式は完全に売却して民間の生命保険市場に吸収統合すべきだと、こういうお話でありますし、その場合、保険金限度額の引上げは駄目だ、新規事業の展開も認められないと、どうもこのように御主張なさっているように思えてなりません。  そして、大変にかんぽは脅威だ脅威だと、こうおっしゃるんですが、これは私は、これ銀行の、本当は中西さんにお聞きした方がよかったのかもしれませんけれども、現実に銀行はあの金融危機のときに公的資金をどんどん投入いただいているわけですよね。それで、片一方では、今度は郵便局は脅威だ脅威だとおっしゃる、これはいかがかと。今、がん保険などは外資系が大半をまあ制してしまっているようですけれども、そういう新規参入者やあるいは新商品は外資であれ何であれ歓迎だけれども、かんぽ生命がそこに手を広げることは許せないみたいに聞こえてしようがないんですが、ここのところ、もうちょっと説明いただけますか。

筒井義信社団法人生命保険協会会長

○参考人(筒井義信君) 私どもの主張は、元々小口であったわけですけれども、今や小口の分野においても民間とほとんど完全に競合してしまっているという状況でございます。しかも、そこの競争条件が同一かというと完全に同一にはなっていない、そのことを問題視をいたしております。その根源はやはり政府出資の存在にあって、その政府出資がお客様の加入動機に大きな信用力を与えているというふうに考えております。  したがって、この政府出資について、株の完全売却を適切な期限を設けていただきたいというのが要望の一番のポイントでございます。  以上でございます。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 本来ならばもう少しやりたいんですが、私の持ち時間がもうなくなりましたから、中途半端に終わりますからここで終わりたいと思います。  ありがとうございました。

藤末健三民主党・新緑風会

○委員長(藤末健三君) 参考人に対する質疑はこの程度といたします。  参考人の方々におかれましては、長時間にわたる貴重な御意見を誠にありがとうございました。委員会を代表しまして厚く御礼申し上げます。  午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。    午後零時十二分休憩      ─────・─────    午後一時三十分開会

藤末健三民主党・新緑風会

○委員長(藤末健三君) ただいまから総務委員会を再開いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、岩井茂樹君が委員を辞任され、その補欠として宇都隆史君が選任されました。     ─────────────

藤末健三民主党・新緑風会

○委員長(藤末健三君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  郵政民営化法等の一部を改正する等の法律案外一案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣参事官奈良俊哉君外一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんでしょうか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

藤末健三民主党・新緑風会

○委員長(藤末健三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

藤末健三民主党・新緑風会

○委員長(藤末健三君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  郵政民営化法等の一部を改正する等の法律案外一案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、日本郵政株式会社取締役兼代表執行役社長齋藤次郎君外五名を参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんでしょうか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

藤末健三民主党・新緑風会

○委員長(藤末健三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

藤末健三民主党・新緑風会

○委員長(藤末健三君) 休憩前に引き続き、郵政民営化法等の一部を改正する等の法律案及び郵政民営化の確実な推進のための日本郵政株式会社、郵便貯金銀行及び郵便保険会社の株式の処分の停止等に関する法律を廃止する等の法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

行田邦子民主党・新緑風会

○行田邦子君 民主党の行田邦子です。よろしくお願いいたします。  今日、こうしてようやく参議院におきましても郵政の法案が審議されることとなりました。これまで協議に当たられた法案提出者の皆様に敬意を表したいと思います。  それでは、まず初めに、法案提出者に伺わせていただきます。  今回の改正法案の重要な点というのは、それは何といっても、郵便だけではなくて郵貯、簡保といった三事業のユニバーサルサービスを義務付けたことにございます。この点につきましては、撤回された郵政改革法案の内容がそのまま盛り込まれたような形となっておりますけれども、法案提出者の法改正の意図についてお聞かせいただけますでしょうか。

武正公一民主党・無所属クラブ

○衆議院議員(武正公一君) 行田委員にお答えをいたします。  今回、政府提出法案、これを取り下げて、三党で民営化法の改正案提出、これは昭和三十年代以来初めてというケースでございます。分社化の弊害、特に震災発災後はやはりそれが現れたという指摘ございます。また、今日に至る二年間、やはり改革法案、そして今回民営化法案と、審議が事実上なかなか行われなかったという中での今回の提出と相なっております。  今御指摘の、特に金融にユニバーサルサービス義務、これは現行法ではございませんので、民営化法の改正でそれを盛り込んだ点がございます。  なぜ重要かという点、四点を申し述べますと、過疎地域における金融サービスの役割が大きいということが一点。二点目、地方は高齢者の利用が多いという点。三点目、金融二社からの窓口業務委託がなくなりますと小規模局の維持が困難という点が三点。四点目は、金融ユニバは、サービス確保、郵便局ネットワークの維持の両面から必要な制度であるという四点でございます。  そこで、今回、金融ユニバの確保を法律上規定、担保し、郵便、郵貯、簡保の役務が利用者本位の簡便な方法により郵便局で一体的に利用できるとともに、将来にわたりあまねく全国において公平な利用が確保され、国民の利便に資するものとしたものでございます。  また、政府提出の改革法案に盛り込まれておりました郵便局ネットワークの維持、公益性及び地域性が十分発揮されるよう必要な措置を講ずると新たに改正法案に明記をいたしました。  また、郵政事業についての情報公表が盛り込まれまして、例えば平成二十二年度有価証券報告書等公表資料について、NTT、NTTドコモ、NTTデータ、日本郵政、郵政事業株式会社それぞれ比較をいたしますと、それぞれの文書の分量は、百七十六ページ、百七十六ページ、百四十ページ、三十七ページ、十二ページということで、改正法案成立後、こうした公表資料も有価証券報告書と同様なものとなることを強調したいと存じます。  以上でございます。

行田邦子民主党・新緑風会

○行田邦子君 ありがとうございます。  こうして金融二事業についてもユニバーサルサービスが義務付けられたわけですけれども、一方、金融二社の株式については、その全部を処分することを目指し、二社の経営状況、ユニバーサルサービス責務の履行への影響を勘案しつつ、できる限り早期に処分するものとすることというふうになっております。こうした状況の中、政府、総務省におきまして、ユニバーサルサービスの確保のためにどのような措置をとられますでしょうか。

森田高国民新党総務大臣政務官

○大臣政務官(森田高君) お答え申し上げます。  ただいま先生御指摘されましたとおり、今次の法案におきましては、金融二社の株式処分に関しまして、全株を処分することを目指し、そして同時にユニバーサルサービスの責務への影響を勘案しつつ、そしてできる限り早期に処分するというふうにあるわけでございます。  私ども総務省としましては、この法案の中での金融二社の株式処分のいかんにかかわらず、金融ユニバーサルサービスの確保について、日本郵政株式会社あるいは日本郵便株式会社に対して責務として課されているものであるということを前提として取組を行ってまいりたいと思っております。  具体的には、日本郵政及び日本郵便の事業計画の認可の審査あるいは日本郵便の銀行窓口業務委託契約及び保険窓口業務委託契約並びに郵便局の設置にかかわる届出を通じて、貯金、保険の基本サービスが全国の郵便局で引き続き円滑に提供されるかを確認することになります。そして、最終的には、事業計画の認可、そして監督上の命令というもので担保できると考えております。

行田邦子民主党・新緑風会

○行田邦子君 法案の第七条の三には、政府は、ユニバーサルサービスの確保のために必要な措置を講ずることというふうになっておりますので、総務省におきましても適切な措置を講じていただきたいと思います。  それでは、自見大臣に伺います。  金融のユニバーサルサービス確保といった視点から、検査監督について伺いたいと思います。  現在、全国二万四千六百の郵便局のうち約半分以上が二人局、三人局といった小規模な郵便局になっていて、こうした小規模な郵便局が言ってみれば郵政事業を支えているという状況です。一方、こうした郵便局の検査監督につきましては、都市銀行や地方銀行と同じ基準、同じ方法での検査監督になっています。このことが業務の支障となるという指摘もございます。  今回の法案が成立すれば、金融のユニバーサルサービスが義務付けられるわけですので、これを支える郵便局の検査監督についてもその規模やまた事業の特性といったことに配慮すべきと思いますが、いかがでしょうか。

自見庄三郎国民新党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(自見庄三郎君) 行田議員にお答えをいたします。  金融行政を所管する金融庁その他の行政機関等においては、検査監督に当たりましては、当該金融機関の規模、特性等を踏まえて、先生も今申し上げましたけれども、特性をしっかりと踏まえながら、機械的、画一的な取扱いとならないように適切に対応を行っているところでございます。  小規模な郵便局の検査及び監督においても、国会での論議や、郵政事業にかかわる基本的な役務の確保、ユニバーサルサービスでございますが、この場合、先生の御意見にもありましたように、そういった、に関する規定が設けられた趣旨に鑑み、できるだけ業務の円滑な遂行に支障が生じないように配慮していくべきものであるというふうに考えております。

行田邦子民主党・新緑風会

○行田邦子君 是非、配慮をお願いしたいと思います。  もう一問伺います。  五分社化によって、様々な業務のロスとか非効率化といったことが指摘をされています。そして今回は、郵便局会社と郵便事業会社が合併することになりました。この合併の期日についてなんですけれども、法案では、「公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日」というふうになっておりますが、そのめどをお聞かせいただけますでしょうか。

自見庄三郎国民新党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(自見庄三郎君) お答えをいたします。  再編のために日本郵政グループにおいて合併に必要な手続を行い、またサービス水準が低下しないようにシステムの所要の調整等を含めた準備をする必要があります。  法律の成立にもよりますが、今回の改正の成果を一日も早く国民にお示しするためには、早期の再編として、可能であれば十月一日にも実施することが望ましいと考えております。今後、日本郵政グループにおける進捗状況を聞きながら、政府として最終的に判断していくことになるというふうに判断をいたしております。

行田邦子民主党・新緑風会

○行田邦子君 可能であれば十月一日にもといった御答弁をいただきました。十・一を目指してこれから会社においては合併業務を行うことになると思いますが、今日は日本郵政さんもお越しになっていますけれども、この合併業務に際しては、是非、現場で混乱が生じないように、各郵便局に業務の段取りや、また情報が行き渡るように配慮をお願いしたいというふうに思います。  それでは、日本郵政さんに伺います。  この五分社化が四分社化になることによってこれまで指摘されてきた様々な弊害が相当程度解消されると思いますけれども、その点の認識を伺いたいと思います。済みません、簡潔にお願いします。

中城吉郎日本郵政株式会社専務執行役

○参考人(中城吉郎君) お答え申し上げます。  現在、郵便事業会社におきましては、一昨年の宅配便事業統合以降急激に悪化した損益状況や郵便物数減少という経営課題を克服するために、収支改善に徹底的に取り組んでいるところでございます。  分社化で組織が分かれたことによる非効率性の解消につきましては、郵便支店と郵便局や、郵便事業株式会社の支社と郵便局株式会社の支社の統合により、段階的に管理体制や人事、会計などの共通部門のスリム化が相当程度可能になるものと考えているところでございます。

行田邦子民主党・新緑風会

○行田邦子君 ありがとうございます。  四分社化によって業務が更に効率化されて、また経営の改善も期待されるところであります。  それでは、最後の質問になります。外務副大臣にお伺いしたいと思います。  本改正法案について、アメリカ政府や、また欧米の生命保険協会などから意見が出されています。WTO協定などの国際約束の内外無差別となっていないのではないか、あるいは対等な競争条件が確保されていないではないかといった意見になっております。この点について伺いたいと思います。  昨年の十一月の総務委員会においても自見大臣にこの点質問させていただきましたけれども、改めて外務副大臣に伺います。WTO協定等の国際約束と本改正法案との整合性について見解をお願いいたします。

山口壯民主党・無所属クラブ外務副大臣

○副大臣(山口壯君) 今、行田議員が御指摘になられたように、この六日に、米国生命保険協会等、あるいは米国、カナダ、欧州、メキシコの計十六団体が連名で今回の改正法案に懸念を表明する声明を出したことは、そのとおりです。ポイントは、対等な競争条件の確保だと思っています。  今回、民主党、自民党、公明党の三党により提出されたその作成過程において、この対等な競争条件の確保ということについても十分議論が行われたものと我々は承知しています。この同法案については、これがWTO協定を始めとする国際約束との整合性、これはこれまでも確保してきていますし、またこれからも確保していくと、そういう考え方です。  そして、私たちもよくUSTR等と話をするわけですけれども、USTRはアメリカの議会の一部の機関ということで、議会の方々の意見に影響されるわけですけど、その中で、確かに保険についていろいろと言ってきています。私がよく申し上げるのは、例えば、新しい商品を開発するという場合に、アメリカの会社だったら金融庁長官のオーケーが出ればそのまま営業できるわけですけれども、このかんぽ生命については金融庁長官の認可に加えて総務大臣の認可なりあるいは届出なりということが余分に必要なんだと、非常に手間掛かるんだと、対等条件からいったらむしろかんぽ生命の方が大変なんじゃないかというようなことも申し上げております。

行田邦子民主党・新緑風会

○行田邦子君 ありがとうございます。  本改正法案では、同種の業務を営む事業者との対等な競争条件に配慮した内容となっておりますので、この点、しっかりと引き続き説明していただきたいと思っております。そしてまた、政府におきましては毅然とした態度で対応していただきたいというふうに思います。  今回の郵政民営化改正法案ですけれども、株式会社化されたその会社が公益性の高い郵政事業を行うといったときに大きなテーマとなるのが、やはり、その事業の公益性と、そして企業としての効率性、この二つをいかに調和していくかということかと思っております。効率化の方は引き続きやっていただきたいと思いますけれども、この公益性といったことについてもしっかりと、今日、日本郵政の会社の方いらっしゃっていますので、是非ともそこも配慮していただきたい、このことをお願いを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。

難波奨二民主党・新緑風会

○難波奨二君 民主党の難波奨二でございます。  私は、あの九七年の橋本行革以来、この郵政の経営形態問題、労働組合の立場ではございましたけれども、中央におきまして対応をしてまいりました。常に政治対立の象徴としてこの郵政の問題というのは語られてきたわけでございますが、現在、微妙な国会の状況の中にありまして、全党全会派の委員の皆さんがこのようにこの委員会に出席されまして審議されますこと、感慨深く思います。  同時に、今回の議員立法として法律を提出していただきました自由民主党の森山先生、そして赤澤先生、公明党の斉藤先生、我が党の武正先生、そして田島先生、山花先生、本当に難しい大変な御苦労の中で三党の中で合意を得ていただきましたこと、心から敬意を表しますとともに、御礼を申し上げたいというふうに思います。  郵政の民営化の意義の中にありますのは、民営化によって、国民、利用者の皆さん、そしてそこに働く者、会社、そして最後は国にとっても民営化することによって果実が得られるんだと、こういう議論を経まして郵政の民営化は実行されました。しかし、納税という部分を除きましては、申し上げた各方面への果実の享受というのはなかった、そして経営というものが非常に厳しい状況に置かれたということ、そして国民の皆さんへのサービスの低下というものも起きた、働く者のマインドも低下をした、そういう現状を見て三党が合意をいたしまして今回の修正の議論、結果になったというふうに理解をしておるところでございます。  常に政局として扱われてきたこの郵政の問題でございますけれども、民自公、この三党で合意をしたことの意味というのは政治的に非常に大きいというふうに思っておりますし、そして、これをもってそうした政治の場における対立というものは終着をいたしまして、日本郵政が、自立的な、そして成長、発展あるビジョンというものを構築して国民の皆さんにより一層すばらしいサービスを提供できる、そういう会社になるんだろうというふうにも思います。また、同時に、働く者も使命感そして達成感というものが感じられる、そういう新生郵政ができることを切望をするところでございます。  今回の民営化の修正に当たりまして、重ねて各党各会派、そして発議者の皆さんに御礼を申し上げまして、質問の方、入らせていただきたいというふうに思います。  まず一点目でございますけれども、金融ユニバの担保と株式の売却の関係でございます。  金融ユニバを安定的に確保をするためにはいろんなオプションがあるというふうに考えられますけれども、しかし現実的には、その実効性というのは非常に困難性が伴うものだというふうに想定をしておるところでございます。  しかし、今回の修正によりまして金融二社にユニバーサルサービス義務を課したということになりますと、今回の第七条の解釈でございますけれども、日本郵政株式会社は、金融二社株式の全部の処分というものを目指しつつ、まず何よりも郵政事業に係る基本的な役務の確保というものを第一義にいたしまして、その責務の確実な履行というものを担保しつつ金融二社の株式を売却すべきと、このように解釈するところでございますが、発議者の方からその御見解いただきたいと思います。

山花郁夫民主党・無所属クラブ

○衆議院議員(山花郁夫君) まず、提出者それぞれ御紹介をいただき、謝辞もいただきましたことを御礼を申し上げたいと思います。  また、難波委員におかれましては、岡山の郵便局に就職をして以来、この課題に本当に熱心に取り組まれていることに敬意を表する次第でございます。  今御指摘ございましたとおり、今回の案によりまして、日本郵政株式会社は金融のユニバーサルサービスということが法的に義務付けられることとなります。金融二社の株式を処分する際に具体的に何を勘案するかということについては、一義的には株式処分の時点における日本郵政株式会社の経営判断に委ねられるという認識をいたしておりますが、現時点でどういうことが想定されるかと申しますと、株式処分の時点における金融二社の経営状況やその後の経営の見通し、そして、今御指摘がありました金融ユニバ確保の見通し、また、株式市場の動向がどうであるかということ、さらには、政府による日本郵政株式会社の株式処分の動向であるとか、日本郵政株式会社や日本郵便株式会社の経営状況等が考えられるところでございます。ただ、これは全くの経営判断に委ねるということではありませんで、処分の時期とか量などについて特殊会社として一定の説明責任が求められると考えております。  今委員が御指摘になりました七条のところでございますけれども、「次条に規定する責務の履行への影響等を勘案しつつ、」という修辞句がございまして、次条というのは七条の二、そこに今御指摘がありました貯保についてのユニバの規定も掲げられているということでありますので、この金融のユニバの確保の見通しということは株式の処分における重要な判断要素の一つであるというふうに考えております。

難波奨二民主党・新緑風会

○難波奨二君 今御答弁いただきましたように、株は三社の株の売却ということになるわけでございますけれども、株式市場から評価をされる会社をつくっていくということが眼目でありましょうから、会社の方もしっかり頑張っていただきたいというふうに思います。  次に、新規業務の関係でございますけれども、午前中からも、生保業界あるいは銀行業界からも御意見を聞いたところでございます。十分、そうした関係の業界にも配慮した内容になっておるというふうに私は思っておりますけれども、しかし、この規制というものが、異常な形で規制というものが掛かってまいりますと、自由度を持った経営というものが非常にできないわけでございますし、会社もその成長の戦略を描くというのが非常に困難になってくるわけでございます。過度の規制というものをなくしていくことも重要であります。  そこで、この新規業務の在り方と規制の関係につきまして、法案発議者並びに自見大臣の方にお伺いしたいというふうに思います。

田島一成民主党・無所属クラブ

○衆議院議員(田島一成君) お答え申し上げます。  今回の案におきましては、現行の郵政民営化法の基本的な枠組みでございます公正かつ自由な競争を促進するという理念でございますとか、他の金融機関等との対等な競争条件を確保するといった考え方を維持しております。したがいまして、金融二社の新規業務に関しましても、他の金融機関との対等な競争条件を確保するために、同業他社への配慮義務でありますとか民営化委員会への通知や監督上の命令といった、今委員が御指摘いただきましたような仕組みを講じているところでもございます。ただし、公正かつ自由な競争の促進という理念も維持しておりますので、改正後の新規業務に関する規定が競争制限的に運用されるということは郵政民営化法の基本理念に反することになります。  したがいまして、新規業務の認可申請及び届出があった場合には、改正後の郵政民営化法の規定に従いまして、内閣総理大臣及び総務大臣におきまして適切に判断していただきたいと考えているところでございます。

自見庄三郎国民新党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(自見庄三郎君) 今後の金融二社に対する業務規制の在り方については、ただいま提出者の御答弁の趣旨に沿って、実際の届出の際にも、例えば、金融二社が具体的にどのような配慮をするかヒアリング等を通じて把握といいますか、今提出者も御答弁のとおり、競争制限的にならないような制度を適切に運用してまいりたいというふうに思っております。

難波奨二民主党・新緑風会

○難波奨二君 質問のちょっと順番を変えさせていただきまして、今日は、お忙しい中齋藤社長にもおいでをいただいております。  確かに、郵政事業の今の現状というのは、制度の仕組みの問題というものが大きかったということも事実でございますけれども、一方では、日本郵政グループ並びに各社の経営というものが本当に適切に行われてきたのかということも、こういう指摘も多いわけでございますが、私も一緒に仕事をさせていただきましたけれども、その感というものは強く思っておるところでございます。民営化後のこの経営陣の責任、このこともやはり重く受け止めていただきたいというふうに思います。  そして、やっぱりその解消のためには、民営化して今四年半を経過したわけでございますけれども、この四年半というものを的確にそして公正にやはり検証をしていただきまして、今後法律が成立した後の新しいこの日本郵政グループの在り方について御検討されるべきじゃないかというふうに思います。  この法律が成立した後に日本郵政グループがどのように変わっていくのか、そして今後どのようなビジョンというものを描いていかれようとしているのか、齋藤社長のお考え、決意、含めてお聞きしたいというふうに思います。

齋藤次郎日本郵政株式会社取締役兼代表執行役社長

○参考人(齋藤次郎君) 今度御成立をいただく法案におきまして、郵政民営化の目的は、株式会社に的確に郵政事業の経営を行わせるための改革ということにされております。したがいまして、郵政事業の経営を預かる者としては、法律の趣旨をまず踏まえてしっかりと経営を行っていくというのが第一であるという具合に考えております。  具体的に申しますと、民営・分社化による弊害でございます組織、人事の非効率とか、あるいは指揮命令系統が複雑でなかなか会社間調整が難しいとかそういう問題、それから具体的に、細かいことでございますけれども、郵便外務員が配達中に通帳をお預かりすることができないというような実務上の不便とか、そういうものはまず解消されるので、こういう会社統合のメリットを最大限に発揮して、早期にそういう不便、分社化の弊害というものの解消に努めるというのがまず第一だと思います。  それから第二は、今度の法律で、貯金、保険のユニバーサルサービスを全国の郵便局を通じて提供するということが新たな義務として課されております。したがいまして、これを踏まえまして、お客様の生活に密着した郵政事業の一体的な提供、郵便、貯金、保険の一体的提供が可能となるように体制の整備を行っていかなきゃならぬと。  さらに、株式の処分に向けた取組も再開されるわけでございますので、東日本大震災復興支援の観点からも日本郵政株の株式の処分が期待されているわけでございますので、市場や投資家から評価されるための内部統制の仕組みを再構築するとか、一層の収益性を向上するとか、安定的な財務基盤を構築するとか、新規事業、先ほども御議論がありましたけれども、新規事業をなるべく、進出をなるべく認めていただくとか、あるいはそのほかの企業との提携関係を強化するとか、いろいろ多くの課題がございますけれども、基本的には、そういう郵政グループの企業価値を高めて、今までベクトルがどちらかといえば下向きであったものを上向きにするということがまず基本的な課題であると思っております。そのために、私ども郵政グループは全社を挙げてこれから懸命に努力していきたいと考えております。

難波奨二民主党・新緑風会

○難波奨二君 もう少し力強い御決意をいただきたかったというのが本音でございます。是非、社長、私は社長の御苦労も十分承知をしております。しかし、やっぱり経営者というものは経営哲学というものをしっかり持って、国民の皆さんから本当に期待を受けておる事業でございますので、そうした経営者としてのリーダーシップというものを、やっぱり強く臨んでいただきたいというふうに思いますし、そして何よりも、国民の皆さんにもっともっと強いメッセージを発していかないと国民の皆さんの評価はいただけませんよ。是非そのことはお願いを申し上げておきたいというふうに思います。  最後の質問になりますけれども、今回の法改正によりまして、公益性そして地域性の発揮というものが条文に盛り込まれたわけでございますけれども、全国津々浦々にありますこの郵便局のネットワークの活用というものをもっともっと広くすべきじゃないかというふうに思います。  是非、そういう意味で、総務省の方から、郵政事業そして行政サービスを担う庁としてのお考えをお聞きしたいと思います。

森田高国民新党総務大臣政務官

○大臣政務官(森田高君) お答え申し上げます。  もう先生御承知のように、郵便局ネットワークは、今日では、伝統的三事業に加えまして、一部の局におきましてはワンストップ行政サービスを執り行うなど、もう地域住民から親しまれて、まさに国民共有の財産であるという認識でおります。  今次の三党共同提案に規定されておりますように、総務省といたしましても、郵便局ネットワークが今後もその公共性、地域性が発揮できるように、そしてユニバーサルサービスの安定的な提供とともに地域の住民の方々が安心して生活できる基盤となってほしいと考えておりますし、現場の方々もまた、御承知のとおり、一万人以上の方々が防災士の資格を取られたりして地域住民の安全性の寄与に貢献しようという気持ちも持っておられることを承知しております。そういう中で、どういうことをやっていくかということ、これは我々にも考えはありますが、ただ、主体的な判断というものは、これは日本郵便の経営判断というものに属すると思いますので、それはそれとして、しっかりと行政として見てまいりたいと思っております。  そして、公共性、地域性を発揮する際に、総務省として、新規事業とかいろんなことが出てくると思いますが、そういった際に、まず積極的に意見交換して、中立という基本的立場をわきまえながら、しかし支援できるように心掛けたいというふうに思っております。

難波奨二民主党・新緑風会

○難波奨二君 早期成立を心から切望いたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

礒崎陽輔自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会

○礒崎陽輔君 こんにちは。自由民主党の礒崎陽輔でございます。  まず、法案提出者の皆様には、大変難しい御協議を短時間の間に、かつ双方相当譲り合っていただいて、いい案をまとめていただきました。心から感謝を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。  郵政の民営化を後退するものではないかと言う人もいますけれども、私はそのようには考えておりません。三年ごとに郵政民営化は見直すことになっておりまして、ちょっと遅くはなりましたけれど、今回、実情に合った形で郵政の見直しを行うのではないかと私は思うわけであります。  今日の議論も聞いていても、また私どもの党内議論でもそうだったんですけど、郵政民営化の推進派の人そして慎重派の人、ちょっとその株式の保有の割合の問題にこだわり過ぎていると私は思います。割合に関係なく、もう既に、ゆうちょ、かんぽ、それぞれ民営化のされた会社でありまして、株式の割合はそう大きな話にはなるのではないと私は考えております。だからこそ、今回の金融ユニバーサルサービスの義務付けは金融会社側にはできなかったんですよ。それを郵便会社側にやったというのは、まさにそういう観点から、金融の民営化ということはしっかりやっていこうという精神からそういう私は改正案になったのではないかと思うんです。  そういうことを理解しつつ、やっぱり今回の中で、特に郵政の推進派の人には何か、ややびっくりしたのは、二十九年の株式売却期限の二十九年という数字がなくなったことであります。私もここはいずれ当たらなければならない、今の株式の低迷が予想される中で当たらなければならない課題だとは思っておりましたけど、例えばこの二十九年を少し延ばして、五年延ばすとか十年延ばすとか、あるいは二十九年度までにしておいて一定の留保条件を付けて、これこれこういう条件が整わない場合には延期できるんだとか、そういう法制の在り方もあったのではないかと思うわけでありますが、その辺の経緯を教えていただければ幸いでございます。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会

○衆議院議員(赤澤亮正君) 礒崎委員の御質問にお答えをいたします。  先ほど短い時間の中で協議をまとめてというお話をいただきましたときに、一様に提出者の中から、短くなかったんだよなと、協議十二回ありましたので。いずれにいたしましても、努力を認めていただきまして誠にありがとうございます。  郵政にも法令にも大変詳しい礒崎委員ですので、回答も委員の想定の範囲内のものになってしまうとは思いますけれども、今回の案では、金融二社の株式については文字どおり全部を処分することを目指し、両社の経営状況、ユニバーサルサービス責務の履行への影響などを勘案しつつ、できる限り早期に処分するということを義務付けて、この規定の趣旨に沿って日本郵政が経営判断によりユニバーサルサービス確保の責務を履行する仕組みということになっております。  委員御指摘の、株式売却期限の延長や一定の留保条件を付けることについては、三党協議の場でも様々な議論、例えば、期限を残した場合には、現下の株式市場、結構低迷している中で、期限が近づくと買いたたかれて株価が低迷しないかなど様々な議論があったところでございます。  しかしながら、結論において、要すれば、日本郵政の経営判断に一定の制約を加えることになり、ユニバーサルサービスの確保と両立させることは難しいのではないかということで、期限を残すことにはしなかったという結論に至ったものでございます。

礒崎陽輔自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会

○礒崎陽輔君 長い時間御議論をいただいてそういう結論に至ったということでございますので支持はいたしたいと思いますが、その辺はよく御説明を引き続きいろんなところで行っていただければと考えておるところでございます。  先ほど言いましたように、金融ユニバーサルサービス、ゆうちょとかんぽだけ考えれば、これは三事業一体と言っていたわけですね。今回、そのゆうちょとかんぽという仕組みも外して金融ユニバーサルサービスを郵便局で行うという形の法制になったわけでありますけれども、それをさっき言ったような事情で民間企業側には課せられないんですね。したがって、これは半官半民の形にある郵便会社なんですね、今回は、郵便会社側に課そうということになったわけであります。  先ほどの質問の中でもありましたけれども、法律的には私それで非常にいいと思うんですが、やや法律的にも今言ったような事情でウルトラC的なところがありますので、これだけで三事業一体、金融ユニバーサルサービスが担保できるのかなと心配する人も多いと思うんですが、これを担保するのは、一体今後どういうふうに考えて、間違いなく三事業一体、金融ユニバーサルサービスの担保としていただけるのでしょうか。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会

○衆議院議員(赤澤亮正君) 委員の御指摘のとおりでございます。  今回の案において金融ユニバの責務を負う日本郵政株式会社は、ユニバの確保への影響などを勘案しつつ全部を処分することを目指し処分するとされていることから、金融ユニバの確保に支障がないように金融二社の株式を処分しなければならないものである。基本的には、金融ユニバを維持するための具体的な方策は、この規定の趣旨を踏まえ、日本郵政株式会社の責任と経営判断において検討されるべきものであります。  しかしながら、一方で、まさに委員御指摘のとおり、それだけで十分当該サービスを担保できるのかということが提出者の中でも大いに議論となりまして、委員の御指摘も念頭に置きながら、最終的には第七条の三に、政府においても、金融ユニバの責務の履行の確保が図られるよう、必要な措置を講ずるものと規定したところでございます。

礒崎陽輔自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会

○礒崎陽輔君 協議の中で政府についても一定の責任を与えていただいた、今そういう御答弁をいただいたと思います。これは非常に大事だと思います。あえて何をするのかは今日は聞きませんけど、やはりこのサービス全体をきちっと担保するのは最後は政府でありますから、政府の方もよく聞いていただいて、そういう時期には、必要な時期には必要な判断をしていただきたいということをお願いをいたしておきます。  さらに、その点で心配なのが、さっきもちょっと、かんぽは民間の保険と比べて大変だというような外務省の御答弁もありましたけど、ある意味、郵便貯金が、あるいは簡保事業が引き続き郵便事業の重荷を負うんじゃないかという心配があるんですね。ここは正直なところ、そういうところもあると思うんですよ。  これはまた今までとは少し違った方法ですが、引き続き金融二社には手数料を負担してもらわなければならない。もちろん、その手数料は適正ですかと聞けば、それは適正な手数料ですよということしかお答えはできないと思うんですけどね。ただ、ここは非常に問題なわけで、将来やっぱり一〇〇%株式を放出して完全民営化したときに、株主代表訴訟なんかで、この手数料はちょっと高過ぎるんじゃないかななんかいって訴訟が起こされる、そんな心配が私はなきにしもあらずだと思うんですね。  そうならないように、やはり経営をまず郵便側にしっかりやってもらうのがまず一番であろうと思いますが、その辺について、提案者の中で、提出者の中でどういう御議論があったのか、お聞かせ願いたいと思います。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会

○衆議院議員(赤澤亮正君) 現在、郵便局会社の収入の多くを金融二社からの委託手数料収入が占めております。今回の案は、金融二社からの継続的な委託を担保することで、将来にわたる郵便局ネットワークの維持に資するものでございます。  金融二社及び現行では郵便事業会社が支払う委託手数料の額については、事務費用、それから営業戦略などを勘案して算定していると伺っているところでございます。  今回の案では、金融二社から日本郵便株式会社に対して支払われる委託手数料に関連をいたしまして、銀行・保険窓口業務契約の届出制、そして日本郵便株式会社の事業計画の認可制を通じて区分収支の結果などと対比の上、委託手数料が適切かどうか行政としてチェックをする仕組みを併せて講じているところでございます。  以上のように、金融二社が支払う手数料に関しては様々な措置が講じられておりまして、これらの制度を適切に運用することで御懸念の問題が生じないようにしてもらいたいというふうに考えているところでございます。

礒崎陽輔自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会

○礒崎陽輔君 その辺が非常に大事な議論なんですね。率直に言って、そこのところが今後の大きなまだ課題だと思います。  三事業一体、サービス面の三事業一体はもう大歓迎でありますけれど、今の郵便の実態を考えれば、ずっとやっぱり今までの長い間郵貯に経営的には寄りかかっていた、そういう性格がやっぱりあると思うんですね。それがやはり今回の法律で少しでもすっきりするようになればいいと思いますが、この辺は少しまだ議論が私は残されているだろうと思いますので、関係各党でよくこの辺も議論が進めばと考えているところでございます。  じゃ、今の経営の問題に少し入ってまいりたいと思います。  日本郵政の方にお伺いしたいんですが、郵便の改革、郵政改革、いろんな暗い側面もあって、いろんな大議論もあったんですが、明るい話としては、郵便局がもっと明るい郵便局になるんだということ。明るい郵便局というのは、いわゆるワンストップ化が進んで、コンビニ化が進んで、多くの国民、住民が郵便局に通うようになって、いろんな人が郵便局に来て、いろんなサービスが提供できる、そういうワンストップ化ということがあったと思うんですが、これは当初の状況、予測されたとおりに私は全く進んでいないと思います。  全くやっていないことはないと思うんですね。一生懸命やっているところもあると私は聞いておりますけど、郵便局全体を見たら、まだそのワンストップ化、コンビニ化が進んでおるというような状況じゃありませんけれど、一体どうしてこれが余り進んでいないのかという、どういう障害があるのかということと、そして、あるいは今後それに対して一生懸命取り組むお考えがあるのかと、取り組むお考えがあるのならばどういうふうにお取り組みしていただけるのかということを齋藤社長にお伺いいたしたいと思います。

齋藤次郎日本郵政株式会社取締役兼代表執行役社長

○参考人(齋藤次郎君) 私ども、いわゆる郵便局のワンストップ化とかコンビニ化という方向について懸命に努力をしていることは確かでございます。ただ、実際には種々の難しい点がございます。  具体的に申しますと、例えば公共サービスを受け付けるということでございますけれども、その場合、当然、手数料がある程度掛かるわけでございまして、これにつきましては、実は地方公共団体の受託を取り扱っておりますけれども、なかなかコスト面で折り合いが付かないという問題が現実にございます。ただ、今懸命に努力をしておりまして、二十三年三月末現在は約四千局がそういう扱いをするようにまで進んでおりますので、今後この方向を一生懸命進めてまいりたいと思います。  また、年金加入記録の交付業務を請け負うということも国との契約でやっておりますけど、これも二百四局で今試行的にやっておりますけど、これも実は予算の問題がございます。ただ、これも今後懸命に努力をしてまいりたいと思っております。  また、その他の新規業務としては、カタログの販売事業とか店頭の販売事業とか総合生活取次ぎサービスとか広告事業については、全ての郵便局で扱っております。これにつきましても懸命に努力をして、やや順調に伸びているとは申しますけれども、何分、基本的な郵便、それから貯金、保険の事業の推進に伴う委託手数料のウエートが高いものですから、まだまだウエートは小さいわけですけれども、私どもは、これから私ども郵政グループの仕事を国民のライフサイクルに合わせて、出生からお亡くなりになるまでの間あらゆる面でサポートする企業に育てていきたいと思っておりますので、その意味で、このワンストップ化とかコンビニ化というのは重要な仕事だと思っておりますので、これからも懸命に努力していきたいという具合に考えております。

礒崎陽輔自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会

○礒崎陽輔君 今の過疎化の状況を考えたら、市町村も合併をしたし、農協も合併したし、商工会も合併した。本当に頼れるのは郵便局だと私は思います。だから、なかなか難しいこともあるかもしれませんけど、社長、難しいと言わぬで、どうかしっかり、今言ったワンストップ化、コンビニ化頑張って、郵便局変わったなと思われるような新しい郵便局目指して頑張っていただきたいと思います。  さっきのお話に少し戻りますけど、やっぱり金融二社の株式は私は売却してもらわなきゃならぬと思うんですね。今回、決して売却しないと決めたわけじゃない。そうすれば、今すぐ売れば株式が低迷して私は売れないと思います。それは率直に思うけれども、今後どうやって株価を維持するか、これは経営良くするしかないと思いますけれども、やはりどういう工程で日本郵政の判断として、特に金融二社を中心とした株式を売っていくのか、これをやっぱりはっきりと国民に示していかないと、ずるずるずるずる行ってしまう。今回の法案でも、別に売却しなくていいということを決めたわけでは決してないわけでありまして、全部売却の方向で議論を進めようということを決めたわけでありますから、その辺の今後の株式売却の見通し、工程、そういうものを明らかにしていく責任が日本郵政にあると思いますが、社長、いかがでしょうか。

齋藤次郎日本郵政株式会社取締役兼代表執行役社長

○参考人(齋藤次郎君) 御指摘のとおりでございまして、本法律が成立しました後、まず、私ども郵政株式会社の株式の売却、これは政府保有でございますから、これにつきましては、政府ともよく相談をしながら、できるだけ早期に売却できるように工程表も作っていかなければならないと思います。そのためには、今いろいろなベクトルが負の方に向いているのをまず正の方向に転換するためにあらゆる努力をするという、言わば収益性の確保の問題がございます。  それから、さらには、市場の動向をどう判断するかといういろんな問題がございますけれども、株式上場に際しては、まず中期の経営計画というのを作らなきゃなりません。したがいまして、そのための中期ビジョンの策定、中期経営計画の策定ということをまずやり、それに合わせてどういう過程で、できるだけ早期に株式を売却するための工程表も作らなければならないと思っています。それは今後私どもに課せられた非常に重要な課題だと思っておりますので、それを達成するために懸命の努力をしていくことをここでお約束したいと思います。

礒崎陽輔自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会

○礒崎陽輔君 お話を伺っていて、きちっとやっぱり経営を固めることが大事です。それは私もそう思いますが、やっぱり民営化に期待する国民の気持ちがあったわけですね。その中で新しい郵便事業が展開されることを国民も願っていたわけでございまして、やはり経営を固めて、昔の三事業でいいというのであれば何をやったか分からぬわけでありますから、ここはしっかりと民営化の方向は私はぶれないでやっていただきたいと思うんです。  そこで、総務大臣にお伺いいたしますけれども、そういう今社長のおっしゃることも分かることがあるんでありますが、やっぱり民営化の成果を出すように国としてもしっかりと指導していく責任があると思うんです。国民があれだけ期待した郵政民営化、今回、今の状況にあって少し調整はしましたけれども、方向性は私は変えるべきではないと思うわけであります。それに対して、まださっき言ったようなワンストップ化、コンビニ化も含めてなかなかまだ成果が出ていない状況でありますから、総務省として、この状況をどう認識して、今後どういう方向に持っていくというように指導していこう、あるいはお互い話し合っていこうと考えているのか、総務大臣にお伺いしたいと思います。

川端達夫民主党・無所属クラブ総務大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・地域主権推進)

○国務大臣(川端達夫君) 民営化の趣旨という意味でいえば、自由な、いろんな制約を可能な限り取り払う中で、民間の経営手法、コスト意識をしっかり認識する中で、健全な利益が出る経営体質を持つこと、そして、それが利用者にとっても自由度拡大の中で多様なサービスが提供され、利便性が向上されると、この期待は非常に大きいというふうに思います。  そういう中で、いろんな検証の結果、今日、いろいろ御議論いただいて議員立法の形でこういう法律が出され、そして今審議できている状況まで至った関係者の皆さんに、私も担当者としては大変感謝を申し上げたいというふうに思います。  そういう中で、御指摘のように、やはり民営化の成果の実感というのが国民はまだ十分というよりも余り感じていない部分も多くある。むしろ、いろんな不自由が起こったということがいろいろ言われました。それは今回の法改正、成立されれば大きく改善をされるというふうに思いますし、経営の方向も体制もはっきりするということでは、経営としてしっかりその部分は社長以下頑張っていただきたい。  同時に、もう一つの社会的責任という意味で、地域性、社会性の向上と同時に、ユニバーサルサービスの確保というのも大きな使命として残されております。これは両立させなければいけないということでの仕組みでありますが、困難も多いというふうには思いますが、これを乗り越えてこそ、この郵政事業が今日を迎えた部分、これから進んでいく大きな責任と使命だというふうに思います。  私は滋賀県出身ということで、近江商人というのが有名であります。近江商人が江戸時代に、普通、商人というのは質素倹約とか誠心誠意とか言うんですけど、三方よしということを家訓として語り継いできました。売手よし、売って当然もうけなければいけない、利益を出さなければいけないと、売手よし。買手よし、これは、買手は適正な値段でいいものを手に入れたという買手よし。普通これで終わりなんですけど、近江商人は、そして世間よしと言いました。まさに郵政事業はこの世間よしという使命を負っているということをしっかりと我々としては、この健全な経営と適切なサービス、ユニバーサルを含めた提供と同時に、世間、社会に対していかに存在が評価されるかという、この三つの観点でしっかりと監督指導してまいりたいと思っているところでございます。

礒崎陽輔自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会

○礒崎陽輔君 私は郵政民営化の方向は正しかったと思いますが、ただ、この過程において、政治的、経済的、あるいはいろんな面で社会的なしこりを残してまいりました。今回のこの法律の成立によってそのしこりが解けて、しっかりといい方向へ進むことを皆さんとともに期待をして、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。

片山虎之助自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会

○片山虎之助君 ありがとうございます。それでは質問を始めます。時間が短うございますので、端的に簡潔にひとつ御答弁をお願いいたしたいと思います。  私は、この郵政見直し法案が三党の共同提出でここまで参りまして、近々に成立するということに、大変個人的な思いとしてはうれしく思っているんです。ほっとしているんです。  そういう昔話をすぐやるのは年のせいでもあるんですが、十年前に私が総務大臣のときに、国営事業であった郵政事業を日本郵政公社に直したんですよ。あれから十年ですよね。その間、いろんなことがありました。もう長くなるから言いませんが、郵政事業がもみくちゃになった、ある意味ではね。今の状況は私は大変中途半端だと憂えておったんです。経営はうまくない、サービスは低下する、職員の皆さんのインセンティブはなくなる。こんなことで、長い間の国の財産とも言ってもいい、資産とも言ってもいい郵政事業がこれでいいのかなと。やっとこれがここで一段落するというのか、いい方に向かう、大変私はそれはうれしく思っているわけであります。  そこで、まず総論としての質問をさせていただきますが、この法案が成立すればどう変わりますか。今の郵政事業はどう変わる、端的に言って。国民にはどういうメリットがある。提案者、お願いします。

森山裕自由民主党・無所属の会

○衆議院議員(森山裕君) 片山先生に簡潔にお答えをいたします。  今回の改正案のポイントは、大きく二点あると思っております。まず一つは、郵便事業会社と郵便局会社が分社化しておりますので、その弊害というものが解消できるということが一つあると思います。もう一つは、金融ユニバーサルサービスが確保できるということであろうと思います。この点によりまして、多様で良質なサービスの提供を通じた国民の利便の向上及び資金のより自由な運用を通じた経済の活性化等が図られるものと理解をいたしております。  以上でございます。

片山虎之助自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会

○片山虎之助君 いろいろ議論はありますが、これ以上は言いません。  そこで、今日もずっと議論になっておりますね。今回の見直し法案の一つのポイントは金融にユニバーサルサービスを義務付けることですよね、一つは。そのために、これまでの政府提案では三分の一超の株式を保有することになっておったんです。それをやめるわけでしょう。今度の見直し法案では、場合によっては、最終的には経営判断なんだけれども、全部売れると、できるだけ早く売れと、こういうことでしょう。そうしながら、同時にユニバーサルサービスを義務付けるんですよ。そこが一番のポイントで、どうやって、それじゃ、経営判断によってはもう全部売っちゃおうと、こういうことになるかもしれない。その場合に、ユニバーサルサービスの担保ができますか。いろいろ先ほども御答弁ありましたけど、分かりやすく言ってください、端的に、提案者。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会

○衆議院議員(赤澤亮正君) これまで様々な御指導をいただいております片山委員の御質問にお答えするのは大変光栄でございます。また、先ほど述べられた本当にあの熱い郵政に対する思いは、私ども共有をするところでございます。  御指摘のとおり、今回の案では、全部処分することを目指し、処分すると書いてありますが、あくまで金融ユニバの確保に支障がないようにということですので、経営判断で売ってしまってから確保できないというようなことを今おっしゃったけど、そうならないように経営判断をきちっとしてもらわなきゃいけない。  具体的なお尋ねは、金融ユニバの確保に支障がないように、金融二社の全ての株式を処分することがあり得るのかということだと思うんですが、私どもは、将来的には、郵便貯金銀行、郵便保険会社以外の銀行、保険会社を関連銀行、関連保険会社とするような場合でありますとか、あるいは郵便貯金銀行、郵便保険会社の新たな株主が日本郵政の出資を受けた関連会社である場合など、金融ユニバの責務を果たす上で支障がないと日本郵政が判断し得る場合には、金融二社の全ての株式を処分することも想定されるというふうに考えているところでございます。

片山虎之助自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会

○片山虎之助君 それがまたいろいろ議論があるんですが、処分する可能性は残るわけです、全部の。しかし、処分しなくてもいいわけでしょう。そこは経営判断なので、その経営判断の中心になるのは何ですか。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会

○衆議院議員(赤澤亮正君) そこは、今処分しなくてもいいんでしょうという御指摘があったので、ここはちょっとお答えしておかなきゃいけないのは、これ努力義務にしたとかいろいろ言われますが、明確に、できる限り早期に全株処分を目指して処分をするという明確な義務は掛かっております。そのことは指摘をさせていただきます。  経営判断の上でどのように考えていくかということでありますけれども、これは御質問の趣旨正しくとらえているかどうかですけど、一つにはユニバーサルサービスの確保ということはもちろん大きなポイントとして入ってまいります。あわせて、これは株式を売ることで得られる資金を有効な資源として活用して会社の更なる事業の展開を図るというようなことも考えられますし、その辺のことは、私から逐一申し上げるよりは、会社の経営判断に委ねられているということだと思います。

片山虎之助自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会

○片山虎之助君 そこで、この日本郵政の株式の売却は、震災の復興財源ということをある程度想定されている、予定されているわけですよね。そうなると、高く売れる方が私はいいと思うので、高く売れるというためには日本郵政の企業価値が、グループの企業価値が高くなきゃいかぬ。高くなるためには、三事業が健全でですよ、そういうことでなきゃいかぬ。いろんな業務も可能性としてはやれるということでなきゃいかぬ。新規業務に出ていけるということなんですよ。そういうことが企業の価値を高めて、高く売れるので、そこでできるだけ民間とイコールフッティングにしなければなりませんが、しかし、そこはいろいろ考えないかぬ、いろんな制約を被るんだから。特に、ユニバーサルサービスを義務付ける、ネットワークを維持しろというのは大変コストが掛かるわけなので。  そこで、そのいろんな規制をやっていますよね、例えば、株を五割以上売るまでは新規業務に進出するには認可制だとか、民間そうじゃないでしょう、五割を過ぎたら届出でもいいとか。これについてはアメリカその他ではいろいろ言っていますよ。いろいろな文句というのか、いろいろなことを言っておるけれども、しかし、そこのところは私はできるだけトータルでの自由度を与えた方がいいと思うんですよ。余り民間と差があっちゃいけませんよ。そこのところはどうお考えですか。

赤澤亮正自由民主党・無所属の会

○衆議院議員(赤澤亮正君) 大変多くの論点について御指摘をいただきましたが、やはり自由度を高めていくということで、郵政の、特に日本郵政の株、これはもう三分の一超を残してできる限り早期に処分するということは当初の民営化法案と変わらない、ここはもう復興財源に充てられるということで、本当にそこは急ぐ。  そのためにも、郵政グループ全体としての企業価値を高めるために少しでも自由度が必要であるという議論はそのとおりでございますが、一方で、これは他の金融機関とのイコールフッティング、当初からありました議論、民業圧迫のおそれといったようなものも、これについてはきちっとした配慮をしていかなきゃいけないというバランスの中で考えていくべきものであるというふうに理解をしております。

片山虎之助自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会

○片山虎之助君 そこで、今回は五社が四社になる、郵便局会社と郵便事業会社が一緒になりますよね。正規社員が二十万の巨大会社ですよ。この巨大会社が十分に機能していくためには、一つはガバナンス体制をきっちり整備することと、もう一つは透明性の確保ですよ。透明性については情報公開か何かの規定があるようですけれども、ガバナンス体制の方の見直しはどうされますか。これは、日本郵政、御答弁ください。

齋藤次郎日本郵政株式会社取締役兼代表執行役社長

○参考人(齋藤次郎君) 確かに、先生がおっしゃるように、巨大化に伴う御心配であろうかと思います。これは釈迦に説法みたいなことになって恐縮でございますけれども、私どもは実は、かつて日本郵政公社時代に、更に郵便と保険も含む一体としての経営を、完全な民営化会社ではございませんが、企業体としての経営という実は経験を持っておりまして、そのノウハウを今後とも生かしていきたいという点が第一でございます。  それから、今までは分社化の弊害ということで、両社の指揮命令系統が複雑であったり、あるいは間接コストがいろいろあったり、指揮命令がなかなか行き届かなかったりということがありますけど、これはむしろ、これが統合されますとその点が非常に効率化されますので、ガバナンスの点でも有利な点があると思います。したがいまして、先生の御心配の点をよく踏まえて、ガバナンスには遺漏がないようにしていきたいと、そこの点はしっかりやっていきたいと思っております。

片山虎之助自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会

○片山虎之助君 齋藤社長というのは、私昔からよく知っているんです。ぼそぼそっと言うけど、やるときはばさっとやるんですよ。あなた、ばさっとやってくださいよ、答弁はぼそぼそで結構ですけれども。  そこで、今の郵便局で、小規模郵便局、二人ないし三人というのが半分以上なんですよ。これが一番、この郵便局の存在が大変これは重要なんですね。地方や過疎、辺地というのは本当にこの小規模郵便局、頼っているわけなんで、これをどうやって効率的に、これがやっぱり五社体制でややこしい民営化なものだから大変機能していない面があったんですよ。これをどうやって効率的に機能させるか、そういうことがこれからのポイントだと思いますけれども、どうですか、齋藤さん。

齋藤次郎日本郵政株式会社取締役兼代表執行役社長

○参考人(齋藤次郎君) 今御指摘の小規模な三名以下の郵便局というのは、実は二万四千のうち九千八百五十一局、約半数あります。したがいまして、この小規模な郵便局をいかに効率的に運営するかというのは確かに非常に重要な視点でございます。  実は、従来、個局単位といいますか、郵便局単位で活動しておりましたけど、これを今度、今年度から言わば改革をするというか、革命を、ちょっと革命的な変更を行おうと考えておりまして、一つは、郵便局を十とか十五とか支部単位にまとめてエリア単位の郵便局運営を行おうということで今制度改革を始めております。これは、それぞれの小規模な郵便局がいるエリア全体をとらえて、ある地区に重点的に運営を行うとか、あるときはその個局の人員をそちらの方に応援してもらうとか、エリア全体として郵便局運営をやっていこうということで、それを今年度から始めることにいたしておりますので、その点は御期待いただきたいと思っております。

片山虎之助自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会

○片山虎之助君 そこで、この小規模郵便局の金融検査なんですよね、金融庁というのは厳重ですから、余りごしごしやられると小規模郵便局は困っちゃうんですよ。金融庁、どうですか。

中塚一宏民主党・無所属クラブ内閣府副大臣・復興副大臣

○副大臣(中塚一宏君) お答えいたします。  従来より金融庁におきましては、検査監督は当該金融機関の規模とか特性を踏まえて対応しているところでございます。先生お尋ねの、その小規模の郵便局がいわゆる銀行代理業ということである場合においても、銀行代理業者自身への監督はこれは所属銀行に対する監督に重点を置くと、まずは所属銀行への監督を通じて銀行代理業が営む銀行代理業に係る業務の適切かつ健全な運営が確保されるように監督を行うということになっております。  いずれにいたしましても、国会での議論や郵政事業に係る役割の確保に関する規定が設けられたという、そういう趣旨に鑑みまして、できる限り業務の円滑な遂行に支障が生じないように配慮してまいりたいと、そう考えております。

片山虎之助自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会

○片山虎之助君 もう時間がなくなってきましたんですが、日本がこの郵政見直し法案が審議に入りましたら、四月六日にアメリカで、米国生命保険協会だとか商工会議所の連合会みたいなところが、まあ抗議声明なんでしょうかね、共同声明を出したんですよ。アメリカさんはこの保険、かんぽを中心に郵政に大変な関心を持っているんですよ。USTRの次席か代表か知りませんが、アメリカの関係業界や連邦議会は大変な関心を持っているというのは、慎重にやれということなんですね。それは、今の公的な関与を残しながらいろんなことをやらせるのはいかぬと。彼らはがん保険や住宅などいろいろなことを考えているのかもしれませんよ。そういうことのあの共同声明見ますと、大変な、中に誤解もいっぱいあるんですよ。そういうことをちゃんと私は晴らす必要があるんで、TPPに入る入らないは別ですよ、まあ向こうはTPP参加交渉ということを前提に今いろいろなことを言っているんだけれども、これは日本政府としての何らかの対応を取る必要があると思いますけれども、総務大臣、どうでしょうか。  それから、近々に野田さん行かれるんでしょう、アメリカに、二十九日か何か知りませんが、来月早々まで。是非、その妙な誤解あるいは偏見というのが仮にあるとすれば、それは晴らすことが日米関係のために必要だと思いますけれども、どうでしょうか。

川端達夫民主党・無所属クラブ総務大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・地域主権推進)

○国務大臣(川端達夫君) 御指摘のように、この審議が日本で動き出してから以降は、今お触れになりましたが、米国生命保険協会等十六団体連名の共同声明のほか、関係団体のいろんな懸念の意向が表明されております。同時に、政府間においても、これは四月の十日、ワシントンDCに玄葉外務大臣が訪問のときにカーク通商代表と会談を行った中でも、保険の部分で強い関心があるという旨の表明がありました。こういう部分と、また一方で、TPPに関する事前協議の部分での政府間事務レベル協議等々でも、保険に関しては関心があると。これは、米国としては、いわゆる関係業界団体のいろんな意見聴取を踏まえて政府として対応しながら引き続き日本とは協議をしたいということのお話があります。  先生御指摘のように、誤解等々に関しては解かなければいけないというのは確かに非常に大事なことであります。総理がどういう形でというのはまだ詳細に我々把握している段階ではありませんけれども、総理云々を前提とせずにでも、事務方含めては正しいことはしっかり伝えてまいりたい。  同時に、今回の三党協議においても、この民間のものを圧迫、民業圧迫をしないという前提の中の制度設計として、いろんな、先ほども御議論ありました制限条件とか配慮事項等々、かなり手間暇掛けた形を取っております。  そういうことで、WTOには抵触しないという政府の基本的な姿勢も含めて、誤解を解くことも含めて、粘り強く丁寧に対応してまいりたいというふうに思っております。

片山虎之助自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会

○片山虎之助君 もう終わりますが、早急な成立を祈って終わります。頑張ってください。終わります。

片山さつき自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会

○片山さつき君 今、TPPあるいはWTOとの関係で、最近のUSTRの保険分野には関心があるという発言、あるいは海外十六団体からの反対声明等、いろいろな議論が今もありましたが、私も長年日米交渉をやってまいりまして、ちょっと認識甘いんじゃないのかなという感じが非常にしております。  このままでは、特にかんぽの問題が、野田総理がもう信念を懸けておやりになるとおっしゃっているTPPの問題の阻害要因になるという話がかなり顕在化しておりまして、恐らくこのゴールデンウイークの総理訪米の間にもTPPの進展はないのではないかと言われておりますが、これは我々自民党としても、この郵政民営化法の改正案をまとめていく上で大変苦渋の選択もしましたし、衆議院では進次郎君が造反したり、いろいろ犠牲も払ってやっているわけですよね。  その上で、米国との交渉はこれは政権与党しかできないんですね。ですから、初めからこれはもう三〇〇%外務省がきちっとその部分は責任を持つと言っていただかなければおかしいんですが、外務省、いかがなんでしょうか。

山根隆治民主党・新緑風会外務副大臣

○副大臣(山根隆治君) 御質問ありがとうございます。  先生の御指摘でございます。これは、私どもは様々な米国内における業界の声というものも聞くことがあるわけでありますけれども、私たちはアメリカ政府との協議の中で、それらの米国内における様々な声、業界の声等を聞かれて、それを把握された上での交渉ということで私たちはアメリカ政府と交渉をしていくということになるわけであります。

片山さつき自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会

○片山さつき君 ちょっと今のお答えでは、とても何らかの判断や責任を持っているという感じが見えないんですが、まあちょっと今日は時間があるので、総務大臣に次はお聞きしますが。  ここに電電公社を民営化したときの参議院の逓信委員会の附帯決議がございます。昭和五十九年、ここに、いささかも疑惑を招くことなく、株式が特定の個人、法人へ集中せず、広く国民が所有できるようにやるんだと、売却は、ということになっておりまして、実際、NTTが上場してから六回全部公募なんですよ。私も五次と六次は担当しておりましたが、これが実はいろんなバイアスに対するブロックになってくれたんですね、広い意味で。  ですから、当然、国民の貴重な財産という意味では電電公社の資産にしても郵政の資産にしても同じですから、今後、日本郵政の株を三分の一までは、三分の一は保有義務がありますから、売っていく。それから、このゆうちょ銀行、かんぽ生命にしても、これも郵政三事業のころからの国民の貴重な財産ですから当然同じ理念が適用されるわけでございまして、少なくとも政府としては、基本としてはこれは広く国民に株を持っていただく、そういう形が原則なんだよという見識を示すべきではないかと思うわけでございます。  今回の改正でもこの百六条は変えていないんですね。それから、平成十七年の延々とした郵政民営化法の議論のときにも、この参議院の委員会の附帯決議でも、ほかの民間金融機関の例と同等に、同様にのレベルでは経営判断で株の持ち合いはできると、これは先ほどの議論からも。ただ、さすがにそれを超えて、二分の一売り切るまでの、上場もしないとか、あるいは上場をしてもどうせ二、三回に分けなければ吸収できませんから、そのうちの一回、二回分ははめ込みだ、クロスホールディングだということになると、これは今の金融のルールでダブルギアリングですから自己資本から引かれちゃうし、それから日本郵便がそれを持つということになると、二割持ったら大口株主になって金融規制の下に服しますから、大体そういうことが現実にできるとも思えないんですが。  そういった疑念も晴らす上で、第一条の目的、民間に委ねるべきものは民間にとの郵政改革の基本理念を変えていないわけですから、その範囲内での持ち合いしか認められないのではないかと思いますが、総務大臣としての御見解を伺います。

川端達夫民主党・無所属クラブ総務大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・地域主権推進)

○国務大臣(川端達夫君) 日本郵政の株式とともに、ゆうちょ銀行、それからかんぽ生命の株式が国民の貴重な財産であることは御指摘のとおりであります。したがいまして、その処分に当たっては、国民全てが平等に購入できる株式上場の形を取ることが重要であると認識をしております。  御指摘のいわゆるグループ内での株式持ち合いにつきましては、例えば日本郵政株式会社がその一〇〇%子会社である日本郵便株式会社に対し金融二社の株式を市場を通さずに直接相対で譲渡するようなことは、日本郵政株式会社の金融二社に対する関与が実質的に断ち切れたとは言い難く、上乗せ規制の緩和解除を狙った脱法的な行為との批判を免れず、適切ではないというふうに思っております。  しかしながら、一般の民間企業は金融機関の株式を関連する法律の範囲内において経営判断により取得可能であり、日本郵政グループについても、御指摘の附帯決議にあるとおり、他の民有金融機関の例と同様に、市場を通じて法律の範囲内で可能な株式の取得するところまでは許容されるものと考えております。

片山さつき自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会

○片山さつき君 今の総務大臣の答弁は記録に残す意味でも非常に大きいです。つまり、原則上場だと、東証に上場するんだと。そのためにはいろんなことを満たさなければいけない。その上で、日本郵政、日本郵便、そしてその指示による市場を通さないような不透明な株の持ち合いはないと、これをきちっとアメリカに説明すると大分違うのかなと。その辺が非常に曲解されておりますし、今の答弁がなければ今日ここまでの議論でもそのことは一回もクリアになっていませんから、今の総務大臣の答弁は非常に大きかったと思いますので、外務副大臣への再質問はしません。  次に、じゃ、もう一回総務大臣にお伺いしますが、二〇〇九年の政権交代後、株の売却を凍結してしまったということが、私は非常に自由度を高める上でもビジネス展開の上でもマイナスだったと思っております。今ここでこの法律によりそれが解除できるのは一番大きな進歩、進展でございますが、当時の亀井大臣によって、この経営陣の中に官庁OBの比率が非常に増えたんですね。官庁時代は大変優秀な官僚の方々ばかりだったと私も思わないわけではありませんが、ただ、この二年間の間に、民間との提携ビジネスとか、具体的にどういうプラスの収益効果をおもたらしになったと見ておられるんでしょうか。その辺から考えて、やはりもう民営化するというこの法案が通るわけですから、天下りの弊害を除き、民間経営にたけた経営陣とするということを監督大臣として是非言っていただきたいと思います。総務大臣。

川端達夫民主党・無所属クラブ総務大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・地域主権推進)

○国務大臣(川端達夫君) 御指摘のように、日本郵政株式処分凍結法の施行の後は、金融二社の新規業務への進出が実質行えなくなりました。したがって、この分野の新規業務となるような提携ビジネスは行えておりません。  そういう中で、民間との提携ビジネスの具体例としては、郵便事業株式会社と株式会社ニッセンとの包括提携、あるいは郵便事業株式会社と楽天オークションやeBay、これは米国のオークション会社との、通販事業との提携などが挙げられておりますが、大変大きな収益の貢献ということの評価は、そこまでは言えないというふうに思っております。  御指摘のように、余り弊害というのがある場合には、それは是正をしなければならないのは当然のことでございまして、民営化の意義の一つに、民間の経営手法と経営感覚とコスト意識含めたものでしっかりと経営が、先ほど申し上げた収益が上がるように体質改善をし、ビジネスを広げていくというのが趣旨でございますので、民間的な経営に秀でた者が登用されることは望ましいと私は考えております。

片山さつき自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会

○片山さつき君 本件は我が党も共同提案者でございまして、こうして審議を行っておりますが、現在参議院では防衛大臣、国土交通大臣への問責が可決されておりまして、そのことの重みを内閣の一員として、総務大臣、どうお考えかをお伺いいたしまして、私の質問を終わります。

藤末健三民主党・新緑風会

○委員長(藤末健三君) 時間が過ぎていますので、簡潔にお願いいたします。

川端達夫民主党・無所属クラブ総務大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・地域主権推進)

○国務大臣(川端達夫君) 参議院のハウスの問責の決議というのは極めて重いものだというふうに認識をしております。その意味を踏まえて、反省すべきことは反省しなければならないというふうに受け止めております。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 公明党の木庭健太郎でございます。  発議者の皆様方、おまとめにこの改正案をなられ、そして参議院でも今日こうやって質疑ができると。先ほどの理事会で、この法案につきましては木曜日にもう一度質疑をさせていただき、そこで決着を図ろうというところまで参りました。これまでの御努力に心から敬意を表し上げるとともに、今日は、細かい点幾つかございますが、ちょっと質疑をさせていただきたいと思います。  まず、この法改正をするときに、みんなでやらなくちゃいけないねという話になった一つの理由は、やはり民営・分社化によって現場には様々な問題点も出てきた、現場のそういう悲鳴のような声に対してもやはりこたえなければならないという視点があったというふうに私個人は理解をしております。例えば、次のような問題点が指摘されておりました。  例えば、総合担務、いわゆる利用者の利便性向上のために外務職員が一日の勤務の中で郵便、貯金、保険の三事業を担当すると、これは廃止をされました。また、郵便事業株式会社は金融二社の業務委託を受けていないことにより、配達途中の郵便集配社員に貯金の依頼等ができなくなった、これが一つでございます。二つ目は、郵便物の不着、つまり届かないという申告について、郵便局に問い合わせても、配達を行っているのは郵便事業株式会社であるため要領を得ないということが頻繁に起こってきた。三つ目は、運送事業の登録を受けていない郵便局株式会社の社員は小包の集荷ができず、機動的な集荷サービスが期待できなくなった。こういったことが実際の現場で起こってきたわけでございます。  それでは、今回のこの法改正によって以上のような問題点はどのように解消されて、言わば国民にとってどのような利便性が確保されるのか、発議者からお伺いしておきたいと思います。

斉藤鉄夫公明党

○衆議院議員(斉藤鉄夫君) 木庭委員にお答え申し上げます。  初めに、三党の実務者に対しましてねぎらいのお言葉を賜り、心から感謝を申し上げます。  先ほど委員が御指摘になりましたような問題点がございました。今回は、合併して生まれる日本郵便株式会社におきまして総合担務が可能となるというふうに法改正いたしました。したがいまして、先ほど御指摘にあったような問題点、いずれも解決をいたします。  例えば、郵便局の窓口まで出向くのが難しいお年寄りが、自宅まで郵便物を配達に来た社員に貯金の取扱いを依頼するということも可能でございます。また、地域の実情に詳しい郵便局長さんに気軽に小包の集荷を依頼するということも可能でございます。また、郵便局に行ったときにどの窓口でも郵便の取扱いについて的確な説明を受けられると、このような具体的な改善点があると思っております。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 そういったことになるわけで、法案に即してお聞きしますが、郵政民営化法第七条に二項を新設しました。そこには、郵政事業に係る基本的な役務として、郵便の役務、簡易な貯蓄、送金及び債権債務の決済の役務並びに簡易に利用できる生命保険の役務が挙げられておりますが、それぞれ具体的内容を分かりやすく説明をしていただきたい。  例えば、ゆうちょ銀行では現在、国債や投資信託の販売を行っていますが、これは含まれるのかどうか、簡易生命保険法が廃止された現在において簡易に利用できる生命保険とは何か、他の民間の生命保険との違いは何か、こういった点を教えていただきたいと思います。

斉藤鉄夫公明党

○衆議院議員(斉藤鉄夫君) ユニバーサルサービスを具体的にどういう範囲のものとするかにつきましては、今後、総務省令で定められるわけでございますけれども、基本的な考え方は、たくさんその業務があるということと、国民生活に密着しているという、この二点かと思います。  したがいまして、銀行代理業では預金の受入れ、それから為替、振替、それから保険に関しましては生命保険、終身保険や養老保険の募集、保険金の支払事務といったものがユニバーサルサービスとして考えられる。  したがいまして、お尋ねの国債の販売とか投資信託の販売、それから保険の分野では、年金保険の支払や第三分野の保険というのはユニバーサルサービスの対象ではないのではないかと、このように考えております。  また、簡易に利用できる生命保険でございますが、これは他の民間の生命保険とに明確な違いがあるわけではございませんけれども、例えば今郵便局で広く取り扱われている、いわゆる無診査保険などは比較的取扱いが簡易なものということで、こういうものを念頭に置いております。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 続いて、郵政民営化法の第十九条第一項第一号を改正して、郵政民営化委員会による三年ごとの郵政民営化の進捗状況についての総合的な見直しを、今回の法改正では、総合的な検証に改めるというふうにされております。その理由を明確にしていただきたいのと、見直しと検証、どのように異なるのか、分かりやすく御説明いただきたい。

斉藤鉄夫公明党

○衆議院議員(斉藤鉄夫君) 見直しというのは、実際に見直して変更を実行することでございます。検証は、現実のどこにどういう問題点があって、これをどういうふうに改正すればいいかという意見を言うまで、こういうふうな違いを我々認識しております。  見直しはあくまでも国会がやること、やはり郵政民営化委員会としては検証というところまでが本来の業務、仕事ではないかと。ただし、その検証においてこういうふうに見直すべきだという意見を言うことについては、これは当然していただきたいと期待するところでございます。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 ということは、これまで一応三年を単位としていろいろなものを検証し、そしてその上で何を見直すべきかを問題提起をすると言っていたところを、今回の場合は検証にとどめておいて、あと、その次の仕事については国会へお任せするというようなことになるんでしょうか。

斉藤鉄夫公明党

○衆議院議員(斉藤鉄夫君) そのとおりでございます。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 次に、日本郵政株式会社に積み立てることとされている社会・地域貢献基金に係る制度を廃止するわけでございますが、これも理由をはっきりお知らせしていただきたいのと同時に、これまでの積立金四百五十億円余はどうなるかについても御説明をいただいておきたいと思います。

斉藤鉄夫公明党

○衆議院議員(斉藤鉄夫君) 前回の郵政民営化の議論におきましてユニバーサルサービスが規定されたのは郵便事業だけでございます。しかしながら、金融二事業につきましてもユニバーサルサービスは必要だという認識の下で、この社会・地域貢献基金をつくり、実質的にユニバーサルサービスをサポートしていくということにしたわけでございますが、今回の法案では、日本郵政と日本郵便に金融二事業についてもユニバーサルサービスを義務付けました。したがいまして、この基金は必要なくなった、廃止するということにするところでございます。  これまで積み立てられてきた四百五十億円でございますが、これは、新しいこの法律が施行される期日の年度において益金として取り扱い、きちんとした払うべき税金を払い、その後は日本郵政株式会社において事業資金として自由に使えるという形になります。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 次に、郵政民営化法第八条、これ二号を新設するわけですね。日本郵政株式会社及び日本郵便株式会社は、郵政事業についての国民の理解を得るため、その経営状況等に関する情報を公表するものと。先ほども情報公開の話があっておりましたが、まさにそこが一つの視点だろうとは思いますが、改めてこの規定を新設した理由についてもお伺いしておきたいと思います。

斉藤鉄夫公明党

○衆議院議員(斉藤鉄夫君) 民営化されたとはいえ、国営そして公社という非常に公的なものも受け継いでいるわけでございます。したがいまして、一般の株式会社よりも透明性の高い経営を確保して国民の理解を得られるようにしなければならないというのが基本的な考え方、理由でございます。  ゆうちょ銀行それから郵便保険会社につきましては、一般会社として業法の規定によって必要な情報、例えばディスクロージャー冊子の公表等が行われているところでございます。また、持ち株会社であります日本郵政株式会社、そして日本郵便株式会社、特殊会社でございますけれども、同様に上場企業並みに必要な情報の公表を義務付けることとなるものと理解しております。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 もう一つ、この郵政民営化法の附則第三条、第四条ですね。郵政民営化のための情報システムの開発が大幅に遅延するおそれがあり、かつ、そのための郵政民営化の円滑な実施に著しい支障を生ずるおそれがあると認めるときは、法律の施行を半年延期するという旨が規定されております。  郵政民営化関連の六法が公布されたのが平成十七年十月二十一日であり、民営化の実施が十九年十月一日だから、二年間の余裕があったことになります。そのときでさえ、こういった言わば危機管理条項のようなものがございました。本法律案の原則的な施行日は、先ほどから何か話があっておりましたが、公布日から一年を超えない範囲内において政令で定める日というふうになっております。危険条項はございません。  確かに、前回の改正のときと比べて今回がどうかというふうに言われれば、それは今回の規模の方が少ないとはいうものの、例えば、郵便局株式会社が郵便事業株式会社を吸収合併するわけですね。郵便局株式会社が日本郵便株式会社に商号を変更するようなことが行われるわけです。こういった本当に情報システムの変更を一年以内で実現できるのかなということは極めて危惧も抱きますし、万が一のためにそういう延期を可能とするような規定が必要だったんではないかというような気持ちもございます。  この危機管理条項を設ける必要を認めなかった理由というのも伺っておきたいと思います。

斉藤鉄夫公明党

○衆議院議員(斉藤鉄夫君) 前回の危機管理条項を設けた経緯でございますけれども、当時の公社総裁の生田総裁から、システム変更は大規模なものになると想定されるけれども、それに相応する期間が短く、民営化の実施に間に合うかどうか深刻な懸念があるという旨が公社総裁から表明されまして、それもそのとおりだなということで、この危機管理条項が設けられたという経緯がございます。  今回の場合は、確かに郵便局株式会社と郵便事業株式会社を合併して日本郵便株式会社とするわけですので情報システムの変更が必要になりますけれども、前回の場合は一社を五社に分割する大規模な変更であった、それから新たに銀行法等の業法に対応する必要があった、それから新たに法人税等の課税関係の処理を必要とすることとなったということがございましたが、今回は二社合併であり、五社体制が四社体制になるわけで、それほど大規模な変更ではないと。それから、既に存在するシステムを十分活用できる、ほとんどが活用できるということで、利用者の迷惑に掛からないよう対応できると、こういうふうに我々認識してこの危機管理条項を置かなかったものでございます。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 それでは、ちょっと自見担当大臣に、第百七十九回国会成立の東日本大震災からの復興ための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法、これにおきましては、日本郵政株式会社の株式について、経営状況等を勘案しつつ、できる限り早期に処分するものとする、附則第十四条でございます、定めております。  東日本大震災の復旧復興のための財源の一つとして、政府保有の日本郵政株式会社の株式の処分への期待が高まっているのも事実でございます。つきましては、政府はこの日本郵政株式会社の株式の処分について、どのようなスケジュールで取り組んでいくのか、また、日本郵政株式会社はどのような準備を行うのか、答弁をいただきたいと思います。

自見庄三郎国民新党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(自見庄三郎君) 木庭議員にお答えをいたします。  政府が保有する財産の処分にかかわる事項でありますので財務大臣の所掌に関する事項でございますが、一般論として申し上げれば、日本郵政の株式の売却収益は、今先生からもありましたように、東日本大震災の復興財源に充てることとなっており、いわゆる復興財源確保法において、日本郵政株式会社の経営の状況、収益の見通しその他の事情を勘案しつつ処分の在り方を検討し、その結果に基づいて、できる限り早期に、三分の二でございますけれども、処分するということが定められております。  この規定に基づきまして、政府としましては、所管の省庁、特に財務省でございますけれども、おいて、日本郵政株式会社の経営の状況あるいは収益の見通し等を注視しつつ、株式処分の在り方を検討していくものと考えております。  また、日本郵政株式会社においては、株式の処分に向けて企業価値を向上させるために必要な経営努力を期待をさせていただきます。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 およそ、この日本郵政株式会社の株式の売却によって売却額はどのぐらいになると想定をされていらっしゃいますか。

自見庄三郎国民新党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(自見庄三郎君) 繰り返しになりますけれども、政府が保有する財産の処分に関する事項では、財務大臣の所掌に属するものでございますが、一般論として申し上げれば、株式の価格については日本郵政グループが経営状況や将来性あるいは投資家の評価、市場の実勢等の様々な観点で形成されることから、現時点では売却見込額を見積もることは困難であるというふうに一般的には認識いたしております。  ただし、一体どれくらいなのかということをよく質問いただくわけでございますが、これは一つの考えとしては、日本郵政株式会社の連結純資産の額をベースにその三分の二を売却するとして機械的にこれを算出しますと、六・八兆円の売却益になるということでございまして、これは一つの全く試算でございまして、見込額ではございませんけれども、そういった計算もできるのではないかというふうに思っております。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 自見大臣、話を質問通告の最初のところに戻します。何をお聞きしようとしているかというと、自見大臣の肩書は何でございましょうか。肩書です。

自見庄三郎国民新党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(自見庄三郎君) 私は、郵政事業の抜本的な見直し及び改革を推進するための企画立案及び行政各部の所管する事務の調整を担当する国務大臣に任命されているというふうに認識いたしております。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 そういうことは、この法律、つまり郵政民営化法第十四条第一項に定める郵政民営化担当大臣とは異なるという理解でよろしいわけですね。

自見庄三郎国民新党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(自見庄三郎君) 任命の際、総理から郵政民営化担当との明示的な指示はなかったわけでございますけれども、任命の内容を見る限り、郵政民営化担当大臣としての職務も私は行い得るというふうに認識をいたしております。  しかしながら、郵政事業を五分社化し、期限を定めてゆうちょ、保険の全株処分義務を課すといった郵政民営化の定義と現政府の政策方針とは異なっているときがございまして、政府としては、新たな政策方針の下に郵政民営化法の廃止及び郵政改革関連法律案を提出し、立法府の御判断を仰いでいる状況にあったこと、また、郵政株式処分停止法により郵政民営化の推進が事実上停止されていることなどにより、結果的に郵政民営化担当大臣としての職務を積極的に行う局面はなかったものであったというふうに認識をいたしております。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 どうもお話を聞いていると、郵政民営化担当大臣というのは、どうもそういう明確な規定をした者がいらっしゃらないように感じます。  自見大臣の前の亀井大臣も含めてですが、政権交代して以降、どうもこの郵政民営化担当大臣というのはお話を聞いていると設置されていなかったととらえるしかないと思うんですが、いかがでしょうか。

自見庄三郎国民新党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(自見庄三郎君) 御質問でございますが、鳩山内閣以来、郵政民営化担当大臣を命ずるとの明示的な指示がなされたことはございませんが、任命の内容を見る限り、郵政改革担当大臣が郵政民営化担当大臣としての職務を行い得るものだというふうに考えております。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 行い得るものだというのと命ずるというのは根本的に違っていると思います。  私は、申し訳ないですけれども、民主党は民営化という問題に対していろんな認識を持っていらっしゃったんでしょうが、やはり法律的にはきちんとその担当、法律には担当大臣を置くと書いてあるわけです。ところが、それが現実的には命じられた人がいなかった。つまり、郵政民営化担当大臣は実は空席のままずっと推移をしていたというふうにとらえるしかないと思うんです。そうなると、これはやっぱり法律そのものを軽んじているととらえるよりも、むしろ憲法違反にも当たるような、そんな話になりかねないのではないだろうかという危惧をいたしますが、この点について内閣官房に伺っておきたいと思います。

奈良俊哉内閣官房内閣参事官

○政府参考人(奈良俊哉君) お答えいたします。  現法律上、郵政民営化担当大臣は、内閣総理大臣の命を受けて、郵政民営化に関し内閣総理大臣を助けることをその職務とする国務大臣をいうとございます。したがいまして、郵政民営化担当大臣という名称の発令が必ずしも必要というわけではございません。  自見郵政改革担当大臣におかれましては、任命の際、総理から郵政民営化担当との明示的な指示はございませんが、任命の内容を見る限り、郵政民営化担当大臣の職務を行い得る内容になってございます。  他方、郵政事業を五分社化し、期限を定めて貯金、保険の全株処分義務を課すといった郵政民営化の定義と政府の政策方針は異なるものであって、政府としては、新たな政策方針の下で郵政民営化法の廃止を含む郵政改革関連法案を提出し、立法府の御判断を仰いでいるという状況にございましたこと、そしてまた、郵政株式処分停止法により郵政民営化の推進が事実上停止されているということにより、結果として郵政民営化担当大臣としての職務を積極的に行う局面はなかったということであると認識してございます。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 そうしますと、今回、政府提出の郵政改革の三法案が撤回されました。さらに、今郵政民営化のこの改正案が審議をされ、先ほど申し上げたように成立の見込みでございます。成立しても、このような状態のまま、つまり郵政民営化担当大臣というものを明確に定めないまま、今の自見郵政、まあちょっとよく分かりませんが、何とか担当大臣なんでしょう、改革担当なんでしょう。でも、少なくとも、今回もう一度政府が法案を撤回され、こうやって民営化のこの改正案が成立する以上、今後もこのまま空白にするのは私は許されないと思います。  ここはきちんと郵政民営化担当大臣というのを明確に任ずるべきだと思いますが、発令予定はございますか。

奈良俊哉内閣官房内閣参事官

○政府参考人(奈良俊哉君) 郵政民営化法を存置させ、郵政株式処分停止法による株式処分停止が解除されるとの立法府の御判断がございますれば、これを前提に法律の執行体制を構築することが必要であると、このように認識してございます。  自見郵政改革大臣については、任命の内容を見る限り、郵政民営化担当大臣の職務を行い得る内容になってございます。したがいまして、自見大臣が改正後の郵政民営化法を担当する場合には、特段の新たな発令は要せず、速やかに改正後の郵政民営化に関する職務に取り組んでいただくことが可能であると、このように認識してございます。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 私はそれは勝手な解釈だと思いますよ。法律にきちんとその担当する大臣を命ずると書いてあるわけですから、勝手な名前を付けて、それで、それも流用できるというのは、考え方として、行政の国会に対する在り方としておかしいと思いますよ。軽視していると思いますよ。どう考えますか。

奈良俊哉内閣官房内閣参事官

○政府参考人(奈良俊哉君) もとより、官報に掲載されております大臣の発令内容を十分に勘案し、あと、もとより、郵政民営化法上は、郵政民営化担当大臣は「内閣総理大臣の命を受けて、郵政民営化に関し内閣総理大臣を助けることをその職務とする国務大臣をいう。」とございまして、郵政民営化担当大臣という名称の発令が必ずしも必要というわけではないと認識しており、現在の自見大臣に対する発令内容に鑑みて判断していきたいと、このように考えてございます。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 まあ、これ以上言わないでおきますが、自見大臣、そういうことなんですよ。やっぱりちょっとおかしいんです、そこは。  やはり、今後、形が変わっていくわけですから、そこは、自見大臣も私が何を言いたいのかよく分かっていらっしゃると思いますので、そこはそこできちんとした判断を是非していただきたいし、できれば、ちょっと私はその解釈自体、納得はできていないんですが、よく自見大臣とともに、内閣官房とともに、もし法律が通った後どうされるかについては再検討を是非なさった方がいいんではないかと思いますが、どうでしょうか、御意見ありますか。

自見庄三郎国民新党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(自見庄三郎君) 私は、郵政事業の抜本的な見直し、今さっきも申し上げましたけれども、及び改革を推進するための企画立案及び行政各部ですね、これは総務省とか金融庁とかいろいろな省にまたがっておりますし、国土交通省にもまたがっているかと思います。その行政各部の所管する事務の調整を担当する国務大臣に任命されておりますので、任命の際、総理から郵政民営化担当との明示的な指示はなかったけれども、私は、この任命の内容を見る限り、郵政民営化担当大臣として職務を私が行い得るというふうに確信をいたしております。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 委員長、何か私としては、答弁が非常に法律の趣旨とも違う面があるし、ある意味では勝手な解釈であるような部分を感じます。  私が特に指摘したのは、これまではこれまでで、そんなことがあったならあったで、ともかく今回法律が成立するのでそれに合わせてきちんとした方がいいんじゃないかと申し上げているんですが、是非、理事会においても少し……(発言する者あり)答える。じゃ、答弁、はい、どうぞ。

自見庄三郎国民新党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(自見庄三郎君) と私は確信いたしておりますけれども、せっかく木庭健太郎先生の御指摘でございますから、この法律が通れば、官房長官始め関係各位と相談をさせていただきたいというふうに思っております。

木庭健太郎公明党

○木庭健太郎君 じゃ、よくいろいろ御相談してください。  それで、実は二十六日、委員会があるようでございますので、二十六日あります、委員会が。そのときもう一回お聞きしますので、よくしておいていただきたい。ああ、もうこれ時間たちました。  以上をもちまして、私の質問を終わります。

寺田典城みんなの党

○寺田典城君 みんなの党の寺田でございます。よろしくお願いします。  私は、郵政事業というのは、要するに、事業会社ですから、早く民営化の方向について結論出すべきであるということで、そういうことで主張してまいりました。郵政関連事業各社の明確な目標設定することによって事業が成り立つわけですから、その法律も備わっていないということで、このままいったら郵政事業駄目になっちゃうんじゃないかということで、そのようなことで懸念しておりましたけれども、今回ようやく法案が審議されることになりましたことについては評価させていただきたいと、そう思いますし、特に自民党にとりましては苦渋の選択であったのかなと、率直にそう思います。  しかし、三党合意の目的としたために、何というんですか、法案が玉虫色の部分が多うございます。私は、名付けて曖昧模糊法案というふうな形で思っております。ですから、この法案には反対でございます。  幾つかの論点を明らかにしていくために、衆議院が提出しました郵政民営化法改革法とその対案としてのみんなの党が提出しました郵政民営化推進法と対比させながら、ひとつ論点を整理していきたいと、そう思っています。  皆さん御承知のとおり、平成十六年ですか、郵政民営化の基本方針ということで閣議決定されて、要するに事業が市場原理の下で自立することということになっております。準備期間としては、二〇一七年九月まで最終的な民営化は三段階の在り方で提言されていますけれども、それで、法案提出の中西議員にお聞きしますけれども、要するに民営化の最終的なゴールというのはどのようなイメージというか状態を示すのか、ひとつお聞きしたいと思います。

中西健治みんなの党

○委員以外の議員(中西健治君) 寺田委員がおっしゃられたとおり、宙ぶらりんにしておくべきではない、そして何らかの方向性を出すべきだ、結論を出すべきだというのは、ここにいらっしゃる委員の方々、あと法案提出者の方々と同じ思いなんではないかというふうには思っております。  その中で、我々が考えている民営化の最終形というのは、既存の法律もそうですし提出されている各法案もそうですが、郵便事業、そして郵便局に対しては政府の関与と、政府保有というのは残り続けるわけですけれども、その中で政府の関与は極力排していく、自立していくということが最終形になっていくんだろうと思います。郵便事業に関して言うと、やはり効率性を重視するということになるかと思いますし、あと郵便局に関しては、その効率性の上にやはり収益源の多様化、グループ内の商品、サービスだけではなくて、グループ外からも商品、サービスを取り扱うということによって経営の自立を図っていくということが必要になるだろうというふうに思っておりますし、金融二社に関しては、既存の法律にあるとおり、期限を定めて完全売却をして完全に自立するということが最終的な形になるだろうというふうに思います。  そんな中で、何といっても大事なのが経営力ということだと思います。今のこの二年半の会社の経営を見てみると、その経営の力そしてガバナンスがかなり弱っているのではないかということなので、そこを改めるようにしていかなければいけないだろうというふうに思っています。

寺田典城みんなの党

○寺田典城君 今回、衆議院の法案の言う、要するに、想定どおりに、衆議院の方にお聞きしたいんですが、株式会社が形成できるのか、予定どおりの、想定どおりのですね、それから想定どおりの経営ができるのか、その辺は私ちょっと疑問に思っていますんで、いかにお考えになっているか、お聞きしたいと思います。

武正公一民主党・無所属クラブ

○衆議院議員(武正公一君) 寺田委員にお答えします。  株式の売却についてでよろしいでしょうか。  まず、日本郵政の株式売却については……

寺田典城みんなの党

○寺田典城君 経営の方針というか、その……

武正公一民主党・無所属クラブ

○衆議院議員(武正公一君) 民営化についてのお考えですか。民営化についての、衆議院提出者の。

寺田典城みんなの党

○寺田典城君 はい。

武正公一民主党・無所属クラブ

○衆議院議員(武正公一君) じゃ、ちょっと、田島委員ということで。

田島一成民主党・無所属クラブ

○衆議院議員(田島一成君) 申し訳ございません。  今、参議院の提出者の方にも御質問をいただきましたけれども、私どもも、国の関与をやはりできる限り抑えていき、民間企業と同一条件で自由な経営を可能とするものという説明でありますとか、また、職員を非公務員化すること、そして資金の流れを官から民へと転換をしていくこと、そして従来は免除されておりました税金を納めることというような、これまで郵政民営化関連法案の審議がされているころからずっと言われ続けてきたものがやはりこの民営化の説明ではないかというふうに承知をしているところでございます。  法律の定義にはなかなかこの民営化というものがございませんので、具体的に説明することはちょっと難しい部分ではありますけれども、こうしたことを踏まえながら、この民営化法の枠組みを維持した上で、金融ユニバの確保でありますとか四社体制に改めていくことということを今回盛り込ませていただいたところでございます。

寺田典城みんなの党

○寺田典城君 それでは次に移りたいと思いますが、郵政ホールディングスですね、金融二社の株式をいつまで売却するのか。郵政ホールディングスの大株主であるのは、日本は、国はですね、要するに、金融二社の株式売却をどのように実現、遂行するつもりなのか、ひとつ森田政務官にお聞きしたいと思います。

森田高国民新党総務大臣政務官

○大臣政務官(森田高君) お答え申し上げます。  先生御承知のとおり、国は確かにホールディングスの大株主ではございますが、売却の主体的判断を行うのはもう日本郵政ホールディングスそのものでありますし、その経営者の判断によるというふうに思っております。  ただ、法文の中で、ユニバーサルサービス責務の履行への影響を勘案しつつというところが一番重要なところであるというふうに思っておりますので、国、特に私ども総務省としましては、三事業のユニバーサルサービスの実態がどのようなものであるかということをきっちりと把握しながら、その中で、会社に関しても適時適切に助言を与えるなどして注視してまいりたいというふうに思っております。

寺田典城みんなの党

○寺田典城君 郵政株式会社の齋藤社長、ホールディングスの齋藤社長にお聞きしますけど、可及的速やかって、その部分、株を速やかに処分せよというのが法律の趣旨ですね。目指すと、その全部の処分を目指すと規定しております。郵政ホールディングスはそういう、どういう行動をするのか、その考えを聞かせていただきたいなと思います。

齋藤次郎日本郵政株式会社取締役兼代表執行役社長

○参考人(齋藤次郎君) 今回の法の規定では、全部を処分することを目指して、ゆうちょ銀行及びかんぽ生命保険の経営状況、ユニバーサルサービス確保の責務の履行への影響等を勘案しつつ、できる限り早期に処分するという具合になっておりまして、まさにこの字句どおり、今後その両会社の経営状況がどうなるか、それからユニバーサルサービス、この責務の遂行ができるかどうかということを二つの重大な要素としつつ、その他の点も勘案しながら、どういう具合に実施していくかということをこれから考えるということでございまして、今その売却の時期とか何かについて具体的な構想を持っているわけではございません。

寺田典城みんなの党

○寺田典城君 これから、まだ法律通っていないですからと言うんだけれども、それは心の準備は齋藤社長、なさっていると思うんですが。  私は、郵政ホールディングス自体がこの金融二社の株をいついつまでに売るというような目標設定をしっかりすべきだと思うんですよ。二〇一七年までという当初の法律ならもう五年ありますよ。目標設定することが、ある面では日本郵政という会社が自立できるわけですし、会社の成長にも私は事業会社ですからつながると思うんです。私は、それだけ強い会社でもあると、そう思っているんです。また、それによって、民間もある面では、何というんですか、国を、関与しているとか暗黙の形で保証しているとかというそういう、民間金融機関がそういう言葉も出なくなると思うんです。お互いにフェアに戦うということがある面では国民に対するサービスの向上にもつながるし、私はいい結果出ると思うんですよ。  その辺の、日本郵政というのはそれこそ歴史もあります。国民から聞くと、やはり生命保険だって、それから貯金だって分かりやすいってはっきり言いますし、郵便事業と一体になってやっているということでそういう信頼関係も確実にありますから、何というか、やる気になればちゃんと自立してしっかりしたいい会社になれると思うし、それによってホールディングスの株も高く売れると思うんで、その辺の要するに社長の意気込みというんですか、そこを具体的にもう少し聞きたいんですが、いかがですか。

齋藤次郎日本郵政株式会社取締役兼代表執行役社長

○参考人(齋藤次郎君) 大変有り難い御激励と思いますけれども、とにかくこの法案が成立した後、私どもはまず全体、郵政グループの今後の言わば中期ビジョンみたいなものを新しく決めたいと思っております。それに基づいて、具体的にはいろいろな市場の動向とか将来の展望を見直した上で具体的な道筋を考えていかなきゃなりませんので、今の段階で何年何月までに売るということを明確に申し上げることは正直なところ大変難しいと思っております。  ただ、方向性としては、先生がおっしゃるように、株式会社全体として郵政グループの企業価値を高めるということがまず基本であろうという具合に思っております。

寺田典城みんなの党

○寺田典城君 今の日本の国というのは、大きな震災もありました、円高もあります、経済の今の現状では相当厳しいと思うんですが、郵政ホールディングスの株式を、先は金融二社だと、想定どおり売ることが可能なのか、その辺は金融の専門家であります中西議員から、この株まともに売れると思うか、その辺の率直な、そして、何か高く売るというんですか、そういう場合、価値のある売り方をする場合は、企業価値を高く売る場合はどうしたらよいのか、その辺をお考え聞きたいと思いますし、そうですね、そうしたいと思います。

中西健治みんなの党

○委員以外の議員(中西健治君) 金融の専門家ということでしたけれども、郵政の株が幾らで売れるのかというようなことについては、ここにいらっしゃる方も、自見大臣も先ほど分からないという答えでしたけれども、やはり市場が決める、最終的には投資家が判断するということになってまいります。  今売れるかどうかということについては、かなり難しいだろうと私自身は思います。というのは、この二年半、凍結法の後、二年数か月たっているわけですけれども、やはり郵政事業全体の企業価値が著しく毀損しているのではないかというふうに思っております。株式売却凍結法によって、この二年半で、売るための準備ということが行われなかったということでかなり機会損失が大きいだろうというふうに思っているのと、天下りの経営者によって有効な手だてが打たれなかったということも大きな原因になっているんじゃないかと私自身は思います。  そして、これまで、ペリカン便とそしてゆうパックの統合のときの混乱ですとか、あと、非正規社員を正規社員にしたはいいけれども、その後、また人員を減らす及び新卒の採用を取りやめるといったような経営の迷走ということもありましたから、企業価値はかなり損なわれているというふうに私自身は思っております。  そして、となりますと、企業価値を高めることが今求められているということになってまいります。経営力を高めるということを先ほど申し上げましたけれども、そのためにはやはり企業経営経験を持っている人が経営に当たるべきなんではないかというふうに思っておりまして、我々が提出させていただいた法案というのは、天下り規制、この郵政の経営陣に対しての天下り規制という条文も入れておりまして、その中で、そうした経営陣の下で期限を区切って効率化をやっていく、そして全株売却に向けて進んでいくということが必要だと思います。期限を区切るということが大変大きなポイントになると思います。

寺田典城みんなの党

○寺田典城君 世の中は、何というんですか、天下りが良くないという形で言われます。確かに、ある面では天下りするために法人をつくるというのは一番良くないことだと思うんです、それは。ですが、私は、公務員の能力はある面ではいい部分は活用して社会に貢献していただいた方がいいんじゃないのかと。  私の民間、五十歳までの民間のときは、市のOBだの県のOBだとか、それから、県庁のOBですね、国のOBだとか、いろいろ自分が勉強のために採用したことはあるんですが、ある面では、企業にとってはある面ではプラスにもなるし、これだけ今、各省庁回っていると、上がつっかえちゃって大変だと、上の人が多分行くところないという、その中では、ある面では、公務員の能力というんですか、早めに就職させるとか、早めに退職させるとか、それからある面では民間で活用するとか、オープンにもう少し、何というか、フランクに考える社会が必要じゃないのかなと、私はそうあえて、天下り、うちの代表は絶対天下り駄目だって言うんですけれども、私は渡辺代表の解釈役として少ししゃべらせていただきますけれども。  それで、そういうことで、それから、特殊法人とか独立行政法人だとか、そういうのだったらあれなんだけれども、こういう営業、事業会社だったら貸借対照表、損益計算書と全部出ますから、まして、今度は株が売れるとなったら、もう社長なんか駄目なことしたらもうそれこそアッパーカット食らうぐらい社会からやられますよ、それは。だから、それだけやっぱりある面では社長になるというのは厳しいというような事態なので、齋藤社長、頑張ってひとついい会社に、NTT並み以上の株が売れるように頑張っていただきたいなと、そう思います。  それで、一つ疑問符なんですが、衆議院の法案提出者で、金融二社の株式を持ち続けるままこのホールディングスの株が売れるのかということなんですよ。この辺ははっきりしないと、私は株を買う人方にとっても大変なことだと思いますよ。その辺を方向付けをはっきりさせる。いかにそれを、三党合意で出てきたものですから、その辺をどうお思いなさるか。

武正公一民主党・無所属クラブ

○衆議院議員(武正公一君) 今回、三党が合意した大きな理由というのが、昨年の復興財源確保法十四条で、この株式、日本郵政の株式売却益を復興のその財源に充てると、これはやっぱり合意形成に大きな役割果たしたと思うんです。ですから、これについては、先ほど来ビジネスモデルの話もあり、できるだけ高値で売れるようにということで努めるということになりますので、当然、この民営化の方向性は堅持されておりますので、やはりすさまじい経営努力というものが欠かせないというふうに思っております。  時期については、先ほど来お話ありますが、できるだけ早期に処分することは望ましいんですけれども、収入を最大化する、そして国民負担を減らす観点から、この両方の要請にこたえられるよう知恵を絞っていただきたいというふうに思っておりまして、私はやはりこのことを実現をしていくことが要請をされているというふうに思っております。  金融二社の株式についても、その時期についてもお尋ねだというふうに思いますが、やはりこれは、処分の時期等については全く経営判断に委ねられているものではなくて、一定の説明責任を果たす必要があると、会社にとってですね、というふうに考えております。法律の要請を踏まえて適切に処分が進められるよう会社には検討していただきたいというふうに考えております。  以上です。

寺田典城みんなの党

○寺田典城君 ホールディングスの株を売る場合、やっぱり国もそうです、ホールディングスの会社もそうなんですが、株を買う人方が錯誤というか間違いを起こさないようにこれをすることが務めだと思うんですよ。ですから、もう少しその辺は、ホールディングスも苦しいでしょうけれども、もう少し方向性とか何かを言って物を売れるようにするべきだと思いますよ、それは。それは考えていただきたいな、三党でもね。その辺をよろしくお願いしたいと思います。  次に移ります。あと五分しかありません。  一つ、金融二社の株式、もし全株売却した時点で郵便事業というのは採算取れるかということです。一兆円近い、何というんですか、金融の二社から委託料を受けて成り立っております。その辺について政府サイドではどう見ていらっしゃるか、その辺をちょっと担当の方からお聞きしたいと思います。

福岡徹総務省情報流通行政局郵政行政部長

○政府参考人(福岡徹君) お答え申し上げます。  金融二社の全株が売却されまして、仮に金融二社が相当数の郵便局に金融窓口業務を委託しなくなったということを想定をいたしました場合、まずは、やはり特に小規模な郵便局でございますが、現在の郵便局におきましては、人員、設備の効率的な配置ができているといったこと、こういったものができなくなる。それから、今御指摘がございましたように、現在も郵便局会社の一兆二千億円程度の収益の約六分の五が金融二社から委託手数料によって占められていると。そういう事実から考えますれば、そのような状況になれば、現在の郵便事業が引き続き採算を取れるとか、あるいはサービス水準を維持していくということは、これはなかなか困難ではないかなというように考えられます。  なお、ちなみに、総務省といたしましては、これは極端な例でございますが、現在の郵便局をそのまま全て維持することを前提として、金融二社が窓口業務の委託をこれもう完全に中止したというようなことを前提といたしまして、二十一年度決算データに基づいて、これは機械的な試算でございますが行いましたところ、郵便事業全体としては、二十一年度の決算データの数字でございますが、三千三百億円程度の赤字になるのではないかと、これは一度試算をして公表したこともございます。

寺田典城みんなの党

○寺田典城君 齋藤社長は、ホールディングスの社長は、揺りかごから墓場まで総体的にサービスできるような形の企業にしたいと言っていらっしゃいます。それから政府は、要するに、この郵政事業は受益者負担が原則ですから、間に合わなければ郵便料金を上げるとか上げないとかというのもどうなのか、そういうことも検討せざるを得ないんじゃないのかなと思いますし、ホールディングスの方はそれこそ郵便事業の採算、単独で事業採算を考える、要するにそのようなことも検討なさっているのかですね。  要するに、郵便事業はこの金融二社を売却、完全売却して事業が成立するのか、その辺はどう思っていらっしゃいますか。社長の方からお聞きしたいと思います。

齋藤次郎日本郵政株式会社取締役兼代表執行役社長

○参考人(齋藤次郎君) 今度の法律で、郵便と貯金と保険の三つがユニバーサルサービスとして我々企業グループとして維持していかなきゃならぬということでございますので、これが一〇〇%株を処分する、しないにかかわらず、その三事業は我が郵政企業グループ全体としてはそのサービスを維持していかなきゃならぬという、これは法律上の責務を負ったわけでございますので、したがいまして、仮に完全売却して、結果そのサービスの維持が不可能ということになれば、これは完全売却できないということになりますので、いずれにせよ、その三つのサービスを維持した上で郵政企業グループ全体が黒字として将来とも発展していくということを前提にしなければなりませんので、それを全ての前提として考えていくということは基本であるんじゃないかという具合に考えております。

寺田典城みんなの党

○寺田典城君 あと時間ないんですが、完全売却、要するに不可能と、事業が不可能とすれば売却ができないという表現なさいました。これは重大な表現ではないのかなと思います。ただ、事業の責任者としてはその意味もよく理解できます。その辺はこれからの要するに課題じゃないのかなと思いまして、質問を終わらせていただきます。  以上でございます。どうもありがとうございました。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。  まず、自見大臣に質問をいたします。  郵政民営化の要求というのは、私は元々、日米の大手金融機関から出てきたものだと思っております。三百兆円を超える郵便貯金と簡易保険、国民の金融資産を日米の民間金融機関に明け渡せと迫ったのが郵政民営化の出発点だと思っております。  郵政民営化法の審議の際に、したがって私どもは、郵便や金融のユニバーサルサービスを損なって国民サービスを低下させる、さらにはアメリカや財界の要求にこたえるものであって国民共有の財産が食い物にされる、これ百害あって一利なしだと断固反対をいたしました。残念ながら、民営化されて、現在、現実はそのとおりになっているんじゃないかと、こう考えております。そうした事態を受けて、民主党政権は民営化について抜本的に見直すとしてきたわけであります。  そこで、自見大臣、政府が提出していた郵政改革法における郵政改革とは一体何だったんでしょうか。

自見庄三郎国民新党内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(自見庄三郎君) 山下議員の御質問でございますけれども、政府が提出した郵政改革法案では、第一条でその目的を定めておりまして、ここでは、郵政改革について、その基本的な理念及び方針及び国等の責務を定めるとともに、郵政事業の実施主体の再編成、当該再編成後の実施主体に関して講ずる措置その他郵政改革の実施に必要な事項を定めることにより、これを総合的に推進することを目的としておりました。  ここでいうこの郵政改革とは何かと、こういうことでございますけれども、法律上の定義によりますれば、郵政改革とは、郵政民営化により郵政事業の実施主体が日本郵政株式会社、郵便事業株式会社、郵便局株式会社、郵便貯金銀行、郵便保険会社及び独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構に分割されるとともに、日本郵政株式会社がその保有する郵便貯金銀行及び郵便保険会社の株式の全部を処分することとされたこと等の結果、郵政事業の経営基盤が脆弱となり、その役務を郵便局で一体的に利用することが困難になるとともに、あまねく全国において公平に利用できることについての懸念が生じている事態に対処して、郵政事業の経営形態を見直し、郵政事業に係る基本的役務が利用者本位の簡便な方法により郵便局で一体的に利用できるようにするとともに、将来にわたりあまねく全国において公平に利用できることを確保するための郵政事業の抜本的な改革をいうとしていたのがあの目的でございます。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 全部読んでいただきました。  要するに、郵政民営化によって二つのことが行われた、分社化と、それから金融二社の株式の全部を処分すること。それによっていろんな懸念が生じているからこれを見直すんだというのが元々自見さんたちが出された法案の内容なんですね。  ところが、今度出されている法案は、そういう趣旨からは程遠いものになっております。金融二社の全株式の処分を目指すということになっておりまして、これは小泉政権の郵政民営化路線を私は継承するものにほかならないと、こう思っております。  そこで、提案者の方に伺いたいと思いますが、法案では郵便局の定義が変更をされることになっております。どう変わるかといいますと、現行の法律では、「「郵便局」とは、会社の営業所であって、郵便窓口業務を行うものをいう。」と、こうあります。これが今回の法案では、「「郵便局」とは、会社の営業所であって、郵便窓口業務、銀行窓口業務及び保険窓口業務を行うものをいう。」と、こうなっておりまして、三事業を全部やるものが郵便局だという定義に変わったわけであります。  そうなりますと、郵便、貯金、保険の三事業のうちいずれか一つでも行っていない簡易郵便局は、法律上、郵便局ではなくなるということになります。そうなりますと、あまねく全国において利用されることを旨とした郵便局の設置義務の対象ではなくなるということになるわけで、これでは多くの簡易局が郵便局の定義から外されて、全国の郵便局ネットワークの維持が、その保障がなくなるんじゃないでしょうか。

斉藤鉄夫公明党

○衆議院議員(斉藤鉄夫君) 御指摘のとおり、今回の法律の立て付けで、三事業を一体的に行っているところを郵便局と定義し、その郵便局を全国にあまねく置くと、それでユニバーサルサービスを確保するということに定義したわけでございますが、これは、これまで郵便事業しかユニバーサルサービスを法律で義務付けていなかったことに加えて、今回、金融二事業も加えた三事業一体のユニバーサルサービスを義務付けたがゆえの法律上の立て付けでございます。  それは私たちでも、できれば今、簡易郵便局、保険だけやっていないという簡易郵便局たくさんございます。そういうところに三事業一体で事業をやっていただいてということはもう理想でございますが、現実問題としてそれは非常に大きな負担を掛けることになる。そういう意味において、簡易郵便局におきましても、今回はきちんと簡易郵便局というものを法律に定義して、その上で、三事業を提供していない簡易郵便局についてもそのユニバ責務を履行していく上で重要な一役を担うと、このように日本郵政と日本郵便に義務付けたという形の法律の立て付けになっております。  したがいまして、これは具体的にはどういうことかといいますと、三事業を行わない局も総務大臣への届出対象に加えておりまして、総務大臣から日本郵便株式会社に対し適時適切に監督が及ぶようにしているということで、仮にサービス水準を落とすような廃局が行われるおそれが生じても、これを阻止することは可能であると、このように考えております。  政府においては、今後とも引き続き簡易郵便局の置局状況を適切に把握するとともに、少なくとも現行のサービス水準を低下させることのないよう行政において必要な措置を講じていただきたいと、このように強く我々提案者としても政府に要請しているところでございます。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 提案者の意思は分かりました。ただ、法律上、郵便局ではなくなるということになっちゃうわけで、そうなると、法律上、全国あまねく置局の義務から外れちゃうということもまたこれは事実なんですね。  そこで、もう一つ提案者に伺いますが、私は、直営の郵便局がない過疎地を中心に今は簡易局が設置されていて、住民の皆さんのこれはライフラインになっていると思います。提案者の皆さんは簡易局の果たされているこうした役割についてどう認識されているのか、ここを伺いたいと思います。

斉藤鉄夫公明党

○衆議院議員(斉藤鉄夫君) 今の御質問の前に、前の御質問に対してのことでございますが、今回我々は、いわゆる政府が提案した郵政改革法の中にはこの簡易郵便局の位置付けはなされておりませんでした。それで、今回我々は、簡易郵便局の位置付けをきちんと行い、そこの長は簡易郵便局長と称することができるという形で法律上に位置付け、三事業一体のユニバーサルサービスという全体の法律の立て付けですから、確かに三事業を行うところとは差が出てきますけれども、現実問題としてその簡易郵便局についても水準を低下させることのないように、例えば総務省令できちんとそこは定めなさいという形に、これは後で是非政府に聞いていただきたいと思いますが、そういう形にして、決して簡易郵便局を軽視しているものではないということを改めて申し上げたいと思いますし、この簡易郵便局というのは離島や過疎地で本当に、ほとんどの局は、保険はやっていないけれども郵便と貯金はやっているというところがほとんどでございまして、田舎の、また過疎地の大きな金融決済機能を果たしていると、このように位置付けております。  今回も、この貯金分野で基礎的金融サービスを提供している局が大半を占めているように、三事業を提供していない簡易郵便局についても日本郵政及び日本郵便がユニバーサルサービスを履行していく上で重要な一役を担うものと位置付けているところでございます。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 後で大臣に政府としてどうするかについては聞きたいと思いますが、その前に川端大臣に簡易局の役割について認識を伺いたいんです。  私、何年か前に和歌山県旧花園村の中に一か所だけあった簡易局を訪ねたことがあるんです。この旧花園村というのは、非常に山の上の方にありまして、行くだけでももう車でジグザグの道路をかなり走らないと行けないところなんですが、この簡易局が、高齢を理由に前任者の方がお辞めになっていて一時休止されていたんですが、村の人たちが何とか再開をと要請されまして、若い女性が後継になられてまた開局されたというところに行ったんですが、過疎地で高齢者が多い中、年金の受取や引き出し、それから公共料金の払込みなど、まさに村民の生活に欠かせない命綱としての役割をこの簡易局が果たされているということを目の当たりにしてまいりました。  非常にこうした役割重要だと思いますし、こうした簡易局の存続がない限り、全国の郵便局ネットワークを維持することは困難だと思いますが、総務大臣、いかがですか。

川端達夫民主党・無所属クラブ総務大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・地域主権推進)

○国務大臣(川端達夫君) 簡易郵便局につきましては、この三事業を提供していない局も含めて、今委員御指摘のように、国民生活に必要不可欠な郵政事業の基本的なサービスを提供していく上で重要な一翼を担ってきていただいたというふうに認識をしております。特に、今御指摘のように過疎地においては、簡易郵便局が全郵便局中の約二六%、四分の一ぐらいを占めているという現状にあります。  したがいまして、簡易郵便局が果たしてきたこの大きな役割は今回の改正によっても変わることがなく、過疎地を含めた全国的な郵便局のネットワークを維持していく上において簡易郵便局の存在は欠かせないものと考えております。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 そこで、どのぐらい役割を過疎地において果たしておられるのかと、簡易局がですね。ちょっと数字を日本郵政に聞きますが、簡易郵便局は現在全国で四千六十九局あると承知しております。そのうち約八割、三千四百二十九局が保険募集を行っていないと、三つとも全部やっているわけじゃないということなんですね。これは衆議院の審議でも明らかになりました。  郵政民営化法の審議のときも、この過疎地における郵便局ネットワーク、金融サービスをどう維持するかが大きな問題になったわけですが、そこで、民営化法で言う過疎地において、営業中の直営局数それから簡易局数、何局あって、そのうち保険募集を行っていない簡易局、幾つあるかお答えください。

斎尾親徳日本郵政株式会社専務執行役

○参考人(斎尾親徳君) 現在営業中の過疎地の郵便局は、平成二十四年三月末時点で直営郵便局が五千四百三十四局、簡易郵便局が千九百四十五局となっております。また、過疎地の簡易郵便局のうち保険募集を行っていない簡易郵便局は千七百三十局となっております。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 今あったように、過疎地にある簡易局千九百四十五局のうち九割は保険募集を行っていないということになりまして、しかし郵便や貯金はほとんどやっているわけですね。  ところが、今度の法案では、法律上、三事業をやっていないということで郵便局の定義から外れていくわけですが、総務大臣、これでは過疎地のほとんどの簡易局が郵便局の設置義務の対象でなくなるんじゃないかと、こういう心配、どうされますか。

川端達夫民主党・無所属クラブ総務大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・地域主権推進)

○国務大臣(川端達夫君) この法律の位置付けでいいますと、形式的に申せば、改正後の日本郵便株式会社法第六条、会社は、総務省令で定めるところにより、あまねく全国において利用されることを旨として郵便局を設置しなければならないとの規定の郵便局の対象からは外れることとなります。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 法律上外れることになると。外しちゃ、実態的に外したら僕は駄目だと思うんですけどね。  そこで、現行の省令、郵便局の設置基準にはこうあります。「会社は、過疎地については、法の施行の際現に存する郵便局ネットワークの水準を維持することを旨として」と、こうあるんですね。郵便局の今までのネットワークは簡易局であれ何であれ維持するんだというふうに現行の郵便局の設置基準、省令はそうなっているんですが、郵便局でなくなっちゃうとなると、この設置基準のままではなかなかつらい状況になるわけです。  そこで、川端大臣、私は、今度の法案がこれ可決、仮に成立いたしますと、新たな総務省令で郵便局の設置基準というものを作ることになると思いますが、私はこの新たに作られる省令、郵便局の設置基準の中に三事業全部行っていない簡易局も含めると、少なくともそう読めるようにきちっとこれは省令を作るということがどうしても必要だと思いますが、その点、いかがですか。

川端達夫民主党・無所属クラブ総務大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・地域主権推進)

○国務大臣(川端達夫君) 先ほども御指摘もあり御答弁申し上げましたように、この形式上の定義からは外れる簡易局においても、郵政事業の一体的なサービス提供においては大きな役割を今まで担ってきていただいていることと、またこれも御指摘にありました、過疎地においてはその比率が極めて高いということも踏まえまして、郵便局の設置基準を定める総務省令におきましては、この法律が成立した後に定める総務省令において、三事業を行っていない簡易局もその対象に含めた形で規定することを考えております。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 今明確に御答弁ありましたので、法律上、形式上外れるからといって外れてもいいみたいなことにならないように、それはきっちり省令で担保していただきたいと思います。  残りの時間で金融のユニバーサルサービスについて質問をします。  民主党の提案者の方に伺いますが、法案は、国が日本郵政株式会社の株式を三分の一超保有し、日本郵政は金融二社の全株式の処分を目指すとされております。これで金融のユニバーサルサービスの確保が担保できるのかということなんですが、取り下げられた郵政改革法案の衆議院での審議を見ますと、金融二社の株式を三分の一超保有することで経営上重要な事項に係る決議を単独で阻止可能になると、したがって、金融二社が定款変更を行う場合に拒否権を発動できる、その拒否権を発動することによって定款で金融のユニバーサルサービスを確保していくんだと、こういう説明だったんですね。  ところが、今度の法案では、金融二社の全株式の処分を目指すと、こうなっているわけですから、これでは、金融二社の三分の一超の株式を日本郵政が保有することによって担保すると説明していたことからいっても、担保できなくなるんじゃないかと、こうなりますが、いかがですか。

山花郁夫民主党・無所属クラブ

○衆議院議員(山花郁夫君) 今回のこの提出をいたしております衆法ですけれども、まず前提として、金融のユニバーサルサービスの確保の責務ということを日本郵政株式会社と日本郵便株式会社に課した上で、三事業を行う会社の営業所を郵便局と位置付け、全国の置局義務、今御議論があったところでありますが、これを課しているということ。また、銀行と保険窓口業務契約を事前に届けさせるなどの仕組みには、まず前提としては変わりはございません。  ただ、その上で、今御指摘があったのは、郵政改革法の方では、三分の一保有をすることによって、株主総会での特別決議で三分の二超ないと決議できないのに対し、三分の一保有をしていればそれが阻止できる、だからユニバーサルサービスについてはこれで担保できているのだと、そこの仕組みのところについての御指摘でございます。  これについては、三党間でいろいろ議論をしていく中で、例えばこのユニバーサルサービスを提供する銀行、保険会社というのは、郵便貯金銀行と郵便保険会社だけでは実はなくて、第二条のところで、ほかに関連銀行とか関連保険会社というものも定義として入ってございます。  したがいまして、先ほど赤澤委員から別の委員に対する答弁でありましたように、郵便貯金銀行とか郵便保険会社以外の銀行とか保険会社が関連銀行、関連会社となるようなケースであるとか、あるいは日本郵政の出資を受けた関連会社がゆうちょ銀行、郵便保険会社の新たな株式となるようなケースであれば、三分の一を超えて処分をしたとしてもユニバーサルサービスを確保できるというようなケースも、これは想定であって具体的にどの会社がという、もちろんそういう話ではありませんけれども、そういうこともございまして、全部を処分することを目指しとありますけれども、経営状況であるとかユニバーサルサービス責務の履行への影響等を勘案しつつという、こういった条件を入れた上で、その趣旨にのっとって日本郵政株式会社がその経営判断によりユニバーサルサービス確保の責務を履行するというような仕組みとなってございますので、したがって、ユニバーサルサービスについては、ちょっと当初の政府提出の法案とは違った形にはなっておりますけれども、確保できるものと認識をいたしております。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 私は、長年一緒にやってきたゆうちょとかんぽが手を引いたのに、別の金融機関が私がやりますよというところが果たして現れるのかと、そう思いますね。  それで、ちょっともう一つ別の角度から聞きますが、現在、金融二社から郵便局会社への業務委託料というのは、ゆうちょが約六千三百億円、保険が約四千億円、合わせて約一兆円の委託料となっておりますけれども、これなくなったら日本郵便株式会社の経営が成り立つのかと。これ、試算されていますか、提案者の方。

山花郁夫民主党・無所属クラブ

○衆議院議員(山花郁夫君) 今御指摘がありました金額については御指摘のとおりで、郵便局株式会社の経営については収益の約八割が金融二社からの委託料収入でございます。  先ほど別の委員の質疑であったと思いますけれども、提出者として試算を行ったということは行っておりませんが、総務省から平成二十二年九月に、金融二社が窓口業務の委託を完全に中止をした場合には郵便事業は三千三百億円の赤字となるとの試算を公表しているものと承知をしておりますし、先ほどもそのような答弁があったと記憶をいたしております。

山下芳生日本共産党

○山下芳生君 そういうことなんですよね。もし金融二社から委託がなくなったら、これは郵便事業の事業が立ち行かなくなると、これはもう明らかだと思うんですよ。  そこで、私は、全国の郵便局ネットワークを維持し金融のユニバーサルサービスを確保するためには、金融二社の継続的な業務委託の担保がやっぱり必要だと思うんですが、これが本当にできるのかということなんですね。これはもう今、先ほどの答えがまた同じように返ってきたらつらいので、もうこれは飛ばしますが、もう提案者の方に聞くのはやめておきます。現在ではこれ、義務がないということなんです。  そこで、三分の一超だって重要な事項に係る決議を単独阻止できるにすぎないわけで、もうそれもゼロになるわけですからね。これ本当に、大変これは担保がないということになると思うんですが。  最後に、これ、私、何分までですか。(発言する者あり)五分まで。もう終わりですね。  じゃ、次の機会に譲るとしますが、残り、またあさって聞きます。世界の流れはそういう株式の全売却とは全く違う流れで、金融のユニバーサルサービスも含めたユニバーサルサービスを担保するというのが主流なんだということは次やりたいと思います。  以上です。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 社民党の又市です。  二〇〇五年の八月に、郵政の民営化をやれば経済も財政も地域も外交も全て良くなる、こういううたい文句で郵政民営化法が強行採決をされて、以来足掛け七年、法施行から四年半がたちました。私もその委員会におりましたけれども、しかし、結果は国民にとって何一ついいことはなくて、このうたい文句が極めて誇大宣伝であったということは今や衆目の一致するところだろうと思うんですね。  我が党はその後、国民新党やあるいは民主党の皆さんと一貫してこの民営化の持っておる問題点、これを指摘をし、その改正に取り組んでまいりましたけれども、今回、三党の提案には私たちが指摘をしてきた、あるいは申し入れてきたこういう内容も大筋包含をされておりますので、その意味では提案者の皆さん方の御努力に心から敬意を表すると同時に、この法案には賛成をいたしたいと思います。  その上で、郵政三事業を本当に国民、利用者のために再生をさせる立場から、幾つか確認の質問を行いたいと思います。  初めに、我が党は、この株式売却凍結法案が成立をいたしました二〇〇九年の十二月、目指すべき郵政改革関連法案に盛り込む内容を十八項目にわたって、当時の原口総務大臣と亀井郵政改革担当大臣に、二〇一〇年郵政改革のための申入れとして提言をいたしました。まず、基本法において郵政三事業の資産、ネットワーク、文化が国民共有の財産である旨を宣言をすべきだということを提案をいたしました。これは三事業の一体性とユニバーサルサービスを確保するに先立つ言わば原理原則を述べたものでありますけれども、具体のレベルで言えば、三事業一体運営及び財政的連結の効果を発揮をし、ユニバーサルサービスの向上に資するように求めたわけでありますが、この点は今回の皆さん方が提案をいただいた法案の第七条の二に相当するんだろうと、こう思いますけれども、三事業一体性とユニバーサルサービスの確保については、私たち、我が党との認識とほぼ一致するんだろうと思いますが、どのような御論議の結果この第七条の二ということになってきたのか、もう少しそこらのところはお伺いをしたいと思います。提案者側。

森山裕自由民主党・無所属の会

○衆議院議員(森山裕君) 又市議員にお答えをいたします。  御党が二〇〇九年の十二月十八日、二〇一〇年郵政改革のための申入れをしておられますが、我々は三党協議に当たりまして改めてこれを読まさせていただきました。十分に認識としては共有できたものだと思っておりますし、そこに書かれておりますことの実現に向けて法律を作り、御提案を申し上げてきたところでございます。  具体的に申し上げますと、郵政三事業が国民共有の財産であるとの認識に基づきまして、第七条の二第一項において、三事業を一体的に利用できるようにするとともに、ユニバーサルサービスを確保し、郵便局ネットワークが維持されることを明示いたしました。あわせて、第二項において、利用者ニーズを踏まえ、地方公共団体からの委託を通じるなどして地域住民の利便の増進に資する業務を幅広く行う拠点として郵便局ネットワークが活用されるなど、公益性及び地域性の発揮についても規定をしているところでございますので、御理解をいただきたいと思います。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 大変ありがとうございました。  三事業の一体性とユニバーサルサービスの確保については共通認識だという御回答でございました。  次に、株式の売却の問題ですが、我が党はさきの申入れの中ではこのように述べております。政府の持ち株比率は主要事業の議決など会社を完全に支配できる比率を常時保有しとありますが、これはちょっと意見が違うところもあるようですけれども、続けて、その上で、株式公開の国民的意義に鑑み、国民個人、地方公共団体、年金基金など公的機関が適切な比率を保有するよう誘導し、会社の全国民的な運営と監視を保障すること、なお外国資本による保有については適切な規制を設けること、このように提言をいたしました。この点は、一面、売却を御主張なさる方々とも共感をいただけるのではないかと、こう思うんですが、この点についてはいかがでしょうか。

武正公一民主党・無所属クラブ

○衆議院議員(武正公一君) 委員御提案のとおり、国有財産である政府保有株式を始め日本郵政グループの株式を長年にわたり国民共有の財産として築き上げられたものであり、その処分に当たっては、国民全てが平等に購入できる機会を設けることが重要と考えております。  金融二社の株式について、その処分方法は、一義的に日本郵政株式会社が法律の規定の趣旨を踏まえ一定の説明責任を求められる中で判断すべきものであります。  その前提で提案者の考えを申し上げれば、金融二社の株式が相当大きな額となることを踏まえれば、現実に処分を行うため、金融ユニバの責務の履行を果たすために上場後に相対で処分することはあり得るものであり、委員御提案の件も含めて日本郵政株式会社において検討していただきたいと思っています。  また、御提案の中にもございましたが、金融分野においては、やはりWTO協定上、外資規制を設けることはできないものと承知しております。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 さて、ユニバーサルサービスといえば、三事業が全国津々浦々で行われることでありまして、そのためには郵便局の数を維持することは欠かせないわけであります。そこで、今、私の前者、山下議員からも相当問題を指摘をされましたが、ちょっと私もこの点について言うと、この法案で曖昧になっているちょっと不満なところであります。  つまり、この法案では、あまねく全国に置くべき郵便局について定義が変えられて、三事業を行う局、これはおよそ七百局になるんでしょうか、これが郵便局になって、簡易郵便局のうち約三千三百局は三事業を行わない、行っていないことから郵便局ではなくなり、置局義務というものの対象から外れる、こういうことになる。これで一体ユニバーサルサービスが確保できるのかという懸念が出されているわけでありまして、何でここのところをさっきから回りくどい御説明をなさるんだろうかという気がしてならぬわけであります。  今回の改正でなぜこの郵貯、簡保についてもユニバーサルサービスが明記をされ、法定されることになったか。大変これは前進なわけですけれども、まさに会社が訴えているように、過疎化によって他の金融機関の撤退、あるいは郵貯、簡保を含めた小規模金融サービスの提供のない地域が増えてきているわけでありまして、これの国民の権利あるいは利便性というものを守るべきだ、だからこそ皆さん方も七条の二をお書きになったんだろうと思う。そうすると、一体全体この三事業を行わない簡易郵便局というものは今後郵便局でないということになるのかどうか。そうさせてはならないんだろうと思うんですけれども、一方で、七条の二の後段にあるように、将来にわたりあまねく全国において公平に利用できる、こういう郵便局が必要だと、こう言っている。この点は改めて、さっきからもう何度もありましたが、斉藤さんでしょうか、もう少し明確にまとめて言ってもらうのと、あわせて、総務大臣からこの点の省令できちっとやりますということについての明確な答弁も求めておきたいと思います。

斉藤鉄夫公明党

○衆議院議員(斉藤鉄夫君) 又市議員にお答えいたします。  先ほど山下議員にお答えしたことと基本的に同様の答弁になるんですけれども、今回は、三事業一体のユニバーサルサービスということが今回の法案のまさにポイントでございます。そういう意味で三事業を行うところを郵便局と定め、そしてそれを全国あまねく置くということでユニバーサルサービスを義務付けたわけでございますけれども、そういう意味では、三事業を行っていないところについては三事業を行った上で居続けてほしいということを言うかどうか。現実問題は、先ほど山下議員からもお話がございましたように、過疎地で、もちろん郵便と貯金はやっている、しかし保険はなかなか、いや、できないというところがほとんどでございまして、そういうところに保険までやれということが果たして現実的かどうかということも議論、この三党で本当に議論をいたしました。  結果といたしまして、ここは総務省令で、このいわゆる簡易郵便局については今の水準を落とさない、で、きちんと総務大臣への報告事項とする、そしてここはもう総務省としても全力を挙げて、国としても全力を挙げてこの簡易郵便局の置局水準を維持していくということで、実質的にこの簡易郵便局についてもユニバーサルサービスを実施してもらうという形態にしたものでございます。

川端達夫民主党・無所属クラブ総務大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・地域主権推進)

○国務大臣(川端達夫君) 郵便局の定義という部分は、今斉藤委員の方からお触れになったように、三事業全部を義務付けるという意味ではこういう法律の立て方になりましたけれども、実質的に三事業をやっていない二事業だけの簡易局を中心とした部分も、特に過疎地も含めて大変大きな役割を担っていただいていることを踏まえまして、郵便局の設置基準を定める総務省令においては三事業を行っていない簡易局もその対象に含めた形で規定することを考えております。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 是非明確にそれはしてもらって、不安のないようにしていただきたいと思います。  そこで、これからはちょっと会社側に幾つかお伺いをしておきたいと思うんですが、我が党は一方で、先ほど申し上げた申入れの中で、公益的事業にふさわしい企業モラルあるいは雇用モラル、特に社員の約半数、二十万人に上る郵政の非正規労働者の処遇改善やあるいは正規社員化を提案をいたしました。  これは、亀井前大臣も、そしてまた現の自見大臣も、誇りを持てる働きざま、このことに向けて処遇改善に大変御努力をいただいてきたと思っています。しかし、残念ながら会社側の、依然としてここらのところは改まっていないというべきか旧態依然たる処遇というべきか、そういうのが見受けられます。例えば、非正社員の一万四千人に上る雇い止め、あるいは労基法違反を指摘をした労働組合幹部を六十歳再雇用制度から事実上締め出すなどという事象が訴えられております。  そこで会社に伺いますが、郵便事業の赤字は、確かにペリカン便との統合の失策であるとか、あるいは信書便の長期にわたる減少傾向、さらには三事業分割によったためにコスト高になったことなどが原因なんでしょうけれども、それらはそこに働く人々に何の責任もないわけですよ、これはね。赤字だからといって首を切ったり、不当労働行為まがいのこういう対処は許されない。このことについて見解を伺っておきます。

中城吉郎日本郵政株式会社専務執行役

○参考人(中城吉郎君) お答え申し上げます。  郵便事業会社の経営につきましては先生御指摘のように大変厳しい状況にございまして、本年度の営業黒字の必達とその後の経営再建を着実なものにしていくためには、労使が協力して社員一丸となって取り組んでいく必要があるというふうに考えております。  先生から御指摘いただきました施策のうち、六十五歳以上の期間雇用社員の雇用更新の上限年齢につきましては、年金の支給開始年齢や高年齢者雇用安定法の規定等から見て社会的に六十五歳が勤労の一つの目安になる時期であるというふうに考えられること、また一般的に加齢に伴い業務運行に困難を伴う場合があるとされていることから、民営化時に関係労働組合と労働協約を締結して導入して、平成二十三年四月一日から適用したものでございます。  また、高齢再雇用制度につきましても、高年齢者雇用安定法に基づいて継続雇用制度として導入しておりまして、その選考過程で必ずしも全員が合格するわけではございませんが、関係労働組合との協約に定める選考基準にのっとり公正に実施しているところでございまして、そういう意味では、労使協調して社が一丸となって今経営の改善に向かって取り組んでいるところでございます。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 まるで何も誤りはなかったと言わんばっかりのそんな答弁、聞きたくないんだよね。  私のところへ正社員からも、相変わらず管理職によるノルマの締め付けの具体例、あるいは小さなミスで過酷な解雇や賃金ランク下げ、特定の部下の優遇など、職場の労働環境を乱すような対応、こういった問題、幾つも苦情や不満が寄せられていますよ。具体的に挙げますか。ましてや、常に解雇や格下げにおびえるような非正規労働者は推して知るべしですよ。政府出資一〇〇%の会社で、これ亀井さんもこのこと言ったじゃないですか、そういう会社で、約半数の非正規労働者を抱えざるを得なかった事情はあったにしても、しかしこのようないびつな労働環境やあるいは実態があることは極めて問題がある、私はずっとこのことを申し上げてきた。残念ながら改まっていない。  本当に、新しくそういう意味でこの法律ができる、新たなスタートを切っていく、そのときに、職場に正常な人間関係を築いて、ひとしく労働者に人間らしい労働と賃金を保障する、労使一体となって郵政全体のコストを稼ぎ出せるように努めて、郵政三事業の発展とユニバの確保を図るべきだということなんで、このことにまともにどうせ答弁ないから、ここのところだけ指摘しておきます、これは。次回にまたやりますよ。そういう問題。具体の例を挙げろと言うんなら、いつでも挙げますから。もうちょっとましな答弁をしなさいよ。  そこで、次に移りますが、今回の法案には、郵貯、簡保のユニバーサルサービスが明記されたことは先ほどからも申し上げているように評価をいたすところですけれども、我が党は、郵貯、簡保のユニバは、地域経済界との協調、連携なくしては維持発展はできないんではないか、こう考えて、前述のあの申入れの中でも具体的に幾つか提言をいたしました。例えば、地方ブロック又は都道府県単位で地域諮問委員会を置いて、住民、利用者の要望を反映をさせるべきじゃないかとか、あるいは郵貯、簡保の利用の多くが利殖を目的としない生活資金的な預入、掛金あるいは払出しである実態に鑑みて、窓口料金の低廉を維持すること、また郵貯・簡保資金の運用ルールは安全確実を旨とするとともに、一定割合を域内還流させ、地域経済の均衡ある発展に資するよう、そしてその際、既存の地域金融機関との連携を図って融資はこれら金融機関に対して行うなど共存共栄を図ってはどうかなどなど提案をしてまいりました。  つまり、地域の金融機関とは、貯金ではこれ競合するわけでしょうけれども、ゆうちょ、かんぽの方は、融資のノウハウは非常にそういう意味ではないというか弱いというか、こういう状況にあるわけでしょうから、そういうことの特色というものを生かしていく。あるいはまた、郵便局がコンビニ業に転出するというのは、この郵政民営化のときの掛け声だったんですね。そういうことはあったけれども、しかし、あちこちでこれは問題としてぶつかる、こういうことがあります。  そこをうまく協調して地域経済に溶け込むことによって、郵貯・簡保事業も発展できるんではないかと、こう思うんですが、この点、日本郵政株式会社のこのことについての見解をしっかりお伺いしておきたいと思います。

齋藤次郎日本郵政株式会社取締役兼代表執行役社長

○参考人(齋藤次郎君) ただいま先生御指摘のとおり、郵貯、簡保の事業というのは、これまでも地域に溶け込みまして、その運用も地方債を対象にすると、地方になるべく気を遣って運営していることも確かでございます。まさに、地域のお客様の役に立つことによって発展してきたと私どもも考えております。  したがいまして、今後とも、どのようなサービスが必要とされるかなど地域の方々の御要望を把握して、地域との関係を大切にすることを第一にしてやっていきたいという具合に考えておりまして、御指摘のことを十分に加味してやっていきたいと思っております。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 是非、そこらはこれからの大問題になっていくんでしょうから、当然そのことはお考えになっているだろうし、提案者側の皆さん方もそこらのところをかなり御議論なさったんだろうと推察をいたしますけれども、しっかり取り組んでいただきたい、こう思います。  さて、かつて、かんぽの宿のたたき売り問題が大変大きな問題になりました。私もこの委員会やその他予算委員会、決算委員会などでもこの問題を取り上げて追及をいたしました。結局、この事件は、民営化を利用した特定会社との癒着によるものだったということになるんだろうと思いますし、それで、国会で大問題になってストップをいたしました。  今回の法案では、このかんぽの宿などの取扱いは経営判断ということにされておりますけれども、約四十億円の赤字があるわけでありまして、そういうことだとすれば、経営判断とすれば、廃止、売却の可能性もあるということになろうかと思うんです。  我が党としては、先ほども申し上げた申入れの中で、かんぽの宿その他土地建物等の資産活用に関するルールを、これは法定をすることが必要ではないかということを実は申し入れておりました。具体的なことを言えば、本来目的での使用。そして、次いでは、地方公共団体等による公益的利用というものを優先をする。三番目には、売却の場合は第三者による適正評価、あるいは使用目的制限、買戻し特約等を作るべきではないかということなどなど、提言をいたしてまいりました。  やっぱり、何といっても、このかんぽの宿そのものは国の、あるいは郵便局の事業だからという信用で地元の住民の皆さんやあるいは地権者の協力を得て立ち上げたところが多いわけでありますから、親しみやすい保養施設として長年利用されてきた、そういうこともあります。国営、簡易保険の原資によって形成された資産なわけですから、法改正が成っても、初心に立ち戻って公益的利用を優先すべきだ、このように考えますが、会社側の現時点の見解を伺っておきたいと。これが一つ。  もう一つ。東京、大阪、名古屋などの大都市の局舎の高層化についても申入れの中で、この公益的な利用又は収益の公益的な利用を担保することということを求めてまいりましたが、これはその後どのような推移になっているのか。  この二点について会社側の説明をお聞きしたいと思います。

篠田政利日本郵政株式会社常務執行役

○参考人(篠田政利君) 又市先生から御質問いただきました、最初にかんぽの宿につきまして私から御説明をさせていただきたいと思います。  かんぽの宿につきましては、本法案が通りますと、いわゆる売却凍結法の解除が行われまして、会社の経営判断で運営をしていくということになります。現時点で、かんぽの宿の今後につきまして会社として具体的な方向性を持っているわけではございません。御指摘いただきましたように、残念ながら宿泊事業部門は赤字を抱えておりますので、懸命に赤字の改善に取り組んでいきたいと考えているところでございます。  その上で、先生お尋ねがございました、仮に将来一部の宿等につきまして譲渡、廃止を検討するというような場合には、先生御指摘ございましたように、国営事業として郵政事業の中で形作られてきた資産でございますので、慎重な取扱いをしていきたいと、このように考えているところでございます。

斎尾親徳日本郵政株式会社専務執行役

○参考人(斎尾親徳君) 大都市の局舎の高層化につきましては、郵便局会社は、民営化後、保有する不動産を活用した不動産事業を展開しておりまして、現在、先生御指摘の東京、大阪、名古屋の各中央郵便局の局舎等を活用した再開発事業を進めておるところでございます。  御質問の公益的利用につきましては、これらの不動産事業に当たりましては、商業施設だけではなくて、例えば旧東京中央郵便局敷地内に建設中のJPタワーにおきましては、郵便局、国際カンファレンスセンター、国際的な学術・文化の総合ミュージアム、国際ビジネス・観光情報センター等を設置するなどいたしまして、地元自治体とも密接に連携を取りながら、地域、社会に貢献する施設としているところでございます。  また、収益の公益的利用につきましては、これらの不動産事業は、現在の郵便局会社、そして郵便事業会社と統合してできる新しい会社にとって新たな経営基盤となって、自立した経営の実現に資することを目的として行っているものでありまして、引き続きこの目的が達成できますよう、鋭意事業を進めてまいりたいと考えているところでございます。

又市征治社会民主党・護憲連合

○又市征治君 終わります。

藤末健三民主党・新緑風会

○委員長(藤末健三君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後四時三十分散会

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