総務委員会 第8号
- 発言数
- 320 件
- 登壇者
- 30 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2012/03/29
会議録
○委員長(藤末健三君) ただいまから総務委員会を開会いたします。 地方税法及び国有資産等所在市町村交付金法の一部を改正する法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案の両案を一括して議題とし、内閣総理大臣に対する質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○林久美子君 おはようございます。民主党の林久美子でございます。 総理におかれましては、連日大変な激務の中、ありがとうございます。 本日、十分間という限られた時間ではございますけれども、御質問をさせていただきたいと思います。 国も地方も大変な財政難の中であえいでいるわけでございますけれども、そうした中で、住民にとって最も身近な市町村にどうやってしっかりと自治を担っていただくのかということはしっかりと考えなくてはいけないというふうに思っております。一方で、地域経済の格差は拡大をしておりまして、地方交付税の地域間格差の是正機能を復元していくために地方交付税の総額を十分に確保することは重要な課題というふうになっております。 政権交代後、非常に国自身も財政が厳しい中ではありますけれども、何とか三位一体改革前の水準まで戻したことについて、地方自治体からは一定の評価もいただいているところでもございます。しかしながら、地方交付税の総額の積算の内訳を見てみますと、本来的には国税五税で賄うべきところを大幅な一般会計の加算で確保しているということも見えてくるわけでございます。 そこでまず、常態化している地方財政収支の財源不足についてお伺いをしたいと思います。 地方交付税法第六条の三第二項には、普通交付税の総額が引き続き各地方団体について算定した額の合算額と著しく異なることとなった場合においては、地方財政若しくは地方行政に係る制度の改正又は第六条第一項に定める率の変更を行うものというふうに定められております。 この条文における引き続きというものの解釈については、これまで、昭和二十九年の参議院地方行政委員会における、二年以上ずっと赤字で、それからまた見通される三年以降も赤字だというときであり、著しくというのは、不足額が地方交付税総額の一割程度以上という見解がこれまで踏襲されてきているわけでございますが、まず川端大臣、この見解に変化というか変更というのはございませんでしょうか。
○国務大臣(川端達夫君) 御指摘のように、引き続きとは、地方財政について二年度連続して財源不足が生じ、三年度目以降も生じると見込まれる場合を指すものと。また、著しく異なるとは、財源不足が法定率分として算定した普通交付税総額のおおむね一割程度以上となる場合を指すものと解されております。
○林久美子君 平成八年度以降、十七年連続でこの第六条の三第二項に該当する状態が続いているわけでございます。その結果、地方行政というのは非常に不安定になっておりまして、地方が安心して政策を遂行できるような環境にはまだまだなかなかなっていないということでございます。 こうした地方の財源不足を解消して地方交付税の安定性と予見可能性を高める必要があるというふうに思いますけれども、野田総理の御見解をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) おはようございます。 ただいま林委員からは、交付税の安定性向上と予見可能性の重要性についてのお尋ねがございました。 地方団体がそれぞれの創意工夫を凝らしながら中長期的な観点から計画的に財政運営を行っていくためには、地方税、地方交付税等の地方一般財源総額について安定的でかつ予見性が高いものであることが望ましいと思います。 この観点も踏まえまして、中期財政フレームにおいては、平成二十四年度から平成二十六年度において、交付団体始め地方の一般財源総額については、平成二十三年度地方財政計画の水準を下回らないよう実質的に同水準を確保することとしているところでございます。
○林久美子君 総理もしっかりと安定した財源の確保と予見可能性の向上が重要だというふうに御理解をいただいているということかと思いますけれども、平成八年度以降、この国、地方の折半ルールの原則に基づく措置が行われています。これは民主党政権においても同じでございますけれども、しかしこの折半ルールというのはそもそもある意味地方交付税の先食いの世界でございまして、本質的な問題の解決にはいまだつながっていないというふうに考えております。 こうした財政状況厳しい事態がずっと続き、とりわけ民主党政権は地域主権ということを言ってきているわけである以上、本質的な問題の解決を図る必要があるというふうに思っております。すなわち、これはもう折半ルールでつなぐのではなくて、第六条の三第二項に規定されている率の変更、すなわち法定率を変更して引き上げるべきであると考えますが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) ただいま参議院で御審議いただいております平成二十四年度の当初予算では法定率の引上げは行っておりませんが、国の財政も極めて厳しい状況の中にありまして、地方に最大限配慮する観点から、別枠加算などにより地方交付税総額を五年連続で増額することとしまして、地方の安定的な財政運営に必要となる一般財源総額を確保したところでございます。 また、地方交付税の対象税目は、これは長年の地方財政対策の議論の中で現在の五税目となったものでございますが、これらの税目は国税収入の八割を占める基幹税目であり、これらの税目を組み合わせることによって交付税の安定性は確保されているものと考えておりますが、いずれにせよ、今後とも地域に必要なサービスを確実に提供できるよう、法定率やあるいは対象税目の在り方など地方交付税の議論も行いつつ、地域主権戦略大綱に従って地方税財源の充実確保を図っていきたいと考えている次第であります。
○林久美子君 ありがとうございます。 今総理から税目についてのお話もいただきました。国税五税の中を見てみますと、本当にたばこ税とか酒税というのは非常にもう少なくなっていて、安定的に財源を確保していくためには税目を入れ替えたり増やしたり、課税自主権をどうしていくのかということも考えなくてはいけないし、ある意味ではもう税については日本国内見渡すと、ほぼ掛けられるものには掛けてしまっているところもありますので、じゃ一回整理をして、国が何を持って地方が何を持つのかというような抜本的な見直しというのも必要だというふうに考えておりますので、今社会保障と税の一体改革というまさに大きな大きな改革に取り組もうとしている中でもありますので、こうした点についても御検討いただきたいというふうに思います。 ちょっと話は変わりますけれども、今ほど申し上げました今国会の最大のテーマは社会保障と税の一体改革かもしれません。そうした中で、今回は医療、年金、介護という高齢者三経費、人生後半の社会保障のみならず、子ども・子育て新システムを入れて、人生前半の社会保障も充実していこうということになっております。今回の一体改革から新システムについては七千億円が投じられるということでございますけれども、この新システムの大きな柱の一つが幼稚園と保育所の一体化の幼保一体化でございます。 しかしながら、この文科省と厚労省の縦割りの壁を乗り越えて、内閣府でしっかりとこども園給付をやっていこうということになっているわけでございますが、実はこのこども園給付の中の子ども・子育て交付金を見てみますと、公立の幼稚園と保育所は実は残念ながらこの交付金の対象外で、これまでと同様、地方交付税により措置をされるということになっています。しかし、財源を一体化しようと言っている以上、どうかこの公立の保育所と幼稚園の運営費についても子ども・子育て交付金に一体化していただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○大臣政務官(園田康博君) 先生、私もこの基本制度ワーキングの制度設計の中で座長を務めさせていただきましたので、前提だけちょっとお話をさせていただきます。 先生御案内のとおり、現行の公立の幼稚園あるいは保育所、これにつきましては、財源が現状、地方交付税によっての措置がされているという形になります。そこで、私どもとしては、こういった御指摘が、御心配がならないようにということで、子ども・子育て会議、これは子ども・子育て会議の地方版という形で、費用の使途制限であるとか実績であるとか、あるいは事業の点検、評価という形で分かりやすくきちっとさせていただきたいというふうに思っておりまして、今の現状の地方主権の考え方等鑑みて、この子育て会議をしっかりと運用していただいて、分かりやすく国民の皆さん、地域の皆さん方にはしていただけるものではないかというふうに考えておるところでございます。
○林久美子君 しっかりと、今年は難しくても将来的には一体化について御検討をお願いいたしたいと思います。 終わります。
○金子原二郎君 自民党の金子原二郎でございます。 総理、連日大変御苦労さまでございます。今日はまた当委員会においでいただきましてありがとうございました。 先般、私は代表質問をさせていただきまして、総理から大変御丁寧な答弁をいただきましたが、その中で二、三、私にとって理解できないところもございますので、その点について今日は質問させていただきたいと思います。 まず第一点は、国家公務員の給与臨時特例法の扱い方の問題でございます。 これはもう御承知のとおり、閣法で法案が提出されました。その後、人事院勧告がなされまして、人事院勧告については政府としては給与改定を、改正をやらないということを決定されました。この当委員会におきましても、それぞれの自民党含めて各党から、やっぱり人事院勧告は従来どおりやるべきと、そしてその後、特例法の法案を引下げをやるべきだといったお話がありましたが、総務大臣は、中に含まれているんだということで頑としてそれを聞き入れなかった。最終的には三党が合意して議員立法という形で出てきたんですが、私は閣法という、人事院の給与、特に国家公務員の給与というのは、使用者側が対相手と話し合って決定したことですから、修正がなされたというか三党で合意したのであれば、合意内容に基づいて閣法を修正すべき、また人事院の勧告も閣議で改めて決定をして法案を出す、これが私は筋じゃないかと思うんです。 いろいろな法案もありますけれども、この給与の改定というのは非常に大変大事な問題です。これは使用者側の責任でやるべき問題なんです。それをあえて閣法でやらなくて三党合意に沿ってその法律を作ったというのは、どうしてそういうことをやったのか、総理の御意見を伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 先般は本会議で御質問をいただきましてありがとうございました。 今お尋ねの国家公務員の給与の減額についてのプロセスは、これは今委員の御指摘のとおりでございまして、昨年の六月に我が国の未曽有の国難に対処するために、臨時異例でありますけれども、国家公務員の給与削減、国家公務員の給与減額支給措置を講ずる法案を国会に提出しましたが、これ与野党間でなかなかちょっと意見の隔たりがございました。その上で、三党で真摯に御協議をいただいて議員立法という形で御提案をいただき成立をしたわけでございますけれども、これ政府としては、国会に提出した法案をどのような形で成立させるかは、これは国会において御判断をいただく事柄でございますが、この三党間の議論の中でも、閣法の修正という形で行うのか、あるいは議員立法という形で提出するのか御議論があったとは承知をしていますが、最終的には三党が合意をして議員立法によって措置をするという選択をされたということでございますので、政府としてはこのことを重く受け止めて対応させていただいた次第であります。 自民党始め各党の協力の下、成案が得られ、法律として成立したことに感謝を申し上げるとともに、成立した法律については政府として責任を持って執行してまいりたいと考えております。
○金子原二郎君 その選択をしたのは、要するに各党が選択をしたんですか、それとも、要するに内閣、総理が選択をしたんですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 三党間で協議をして選択をされたと承知をしています。
○金子原二郎君 三党間で合意をした上で選択をしたといっても、閣法がそのまま結局はぶら下がったままで残っているわけなんですから、私は修正をしても手続からいって間違いじゃなかったと思うんですよね。それをあえてやらなかったというのは、ある意味では自分たちは責任を放棄をしている。結果的には人事院勧告を一回やらないと決めた、それをまた改めてやるということになってくると、政府の権威にかかわるというんですか、そういったことも含めて人事院の在り方等について今いろいろと議論をされておりますから、そういったことを考えて、私たちが、内閣が引き受けないで、結果的には三党の合意でやってしまったと、言うならば責任逃れみたいに私は思うわけなんですね。 そこで、もう一つ私が、総理の本会議での答弁を聞いておりまして、二年間の時限立法になっていますけれども、その後についても答弁の中身を見てみると、また引き続いてやるような、そういった答弁に私は受け止めているんです。 私は、この公務員の給与のカットを、地方でも公務員の給与のカットをやりますが、賃金カットをやる場合は、あくまでも、大変厳しい財政状況の中で、そして団体側にも理解をいただいて、二年なら二年という期間を切って普通カットをやっていくわけなんですね。そのカットをやる、それも二年間だから団体側も大体ある程度理解を示していくわけであって、それを、まあ民主党が今までマニフェストで二割削減ということを言っていましたから、それをそのまま引き続いてやるということになっていくと、これはいかがなものかと思うんですね。だから私は、もし本当にそういったやり方をするということであれば、改めてやっぱりゼロから団体側と話合いをしていかなきゃいかぬ。 というのは、私も、自分のことを言うのは何ですが、十二年間知事をやりまして、賃金カットは一切やりませんでした。それは何でかというのは、人生設計があるからなんです。賃金カットをするというのは最後の手段なんです。その代わり改革はいろいろやりました。だから、改革は徹底的にやりながら、そして賃金カットについては最悪に至った時点でということを考えて団体側の皆さん方の御理解もいただいた。 だから私は、本来、これだけの七・八%というカットは、正直言って大変な数字なんですよ。地方でもやりません。こういったことをやるんだったら、もう少し説明が十分になされるべきですよ。公務員の給料が高いからというだけで、私はそういったことをやっておっては余りにも政府としていかがなものかと思うんですね。 その点について、総理のお考えをお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) まず、最初の質問のちょっと流れの中で、閣法なのか議員立法なのかというところでございますが、どちらにしろ成立した法案については行政がしっかりと執行しなければいけないという責任がございますので、決して責任逃れをしようということはないということは是非御理解いただきたいというふうに思います。 その上で、マイナス七・八%という国家公務員の給与の減額措置につきましては、これは大変なやっぱり額であります。先ほども、臨時異例の措置と申し上げましたけれども、あの大震災という未曽有の国難に際して復興のための財源確保のために公的セクターにかかわっている方に是非御理解をいただきたいという趣旨で今回の法案を通させていただきましたけれども、あくまでこれはやっぱり臨時異例の措置だというふうに承知をしています。実際、大震災の際に現地に入って本当に御苦労された公務員の方もたくさんいらっしゃいますし、そういう御家族を思うと、気持ちの中では痛みというのも十分持っておりますが、この国難を突破するために是非御理解をいただきたいということでございます。それについての説明というのはしっかり果たしていかなければならないと思います。 この法律上はこれは二年間ということでございますので、その後のことはまたその暁に議論をさせていただきたいと思いますけれども、まずはこの二年間はしっかりと復興財源に充てるために、そして復興が加速するように全力を尽くしていきたいというふうに思います。
○金子原二郎君 いずれにしましても、思い付きで政策を打ち出してこないようにしていただきたいと、十分に熟慮した上で、対相手があることについては話合いをした上でやっていただきたいということを強く要望して、質問を終わらせていただきます。
○木庭健太郎君 総理にお尋ねをしたいと思います。 社会保障・税一体改革の成案においては、引上げ分の消費税収については、社会保障給付における国と地方の役割分担ということに応じて配分されるということになっております。 地方単独事業を含めた社会保障給付の全体像及び費用推計を総合的に整理すると、こういうふうにされました。これを受けて、地方単独事業を含む社会保障サービスの範囲をどこまでするかということで国と地方が激しく対立をいたしまして、最終的には社会保障の四分野、年金、医療、介護、少子化、それに沿った予防接種やがん検診を加えて二・六兆円とすることで双方が歩み寄り合意をしたわけです。 私は、このこと自体はそれなりの一定の評価をするべきだと思っております。これまでセーフティーネットを考える場合、国の制度というのがある、それからきめ細かな地方の制度がある、この二つというのがどう組み合わせるかというようなことで、これまである意味ではそれぞれで議論していた。初めてここでそういうものを総合的に考えよう、社会保障制度全体を国、地方、協議しながら認識を共有したということについて、私はそれなりに評価しているんです。 こういった点について総理自身はどうお考えか、まず聞いておきたいと思います。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 社会保障は、子育て、医療、介護など多くが地方自治体を通じて国民に提供をされているのが現状でございます。地方自治体の役割も極めて大きいことから、国と地方が一体となって安定的に実施していくことが重要だと思います。 このため、国と地方の協議の場におきまして、地方と真摯に協議をさせていただき、国の制度と地方単独事業の、今、木庭委員、二つのセーフティーネットとお話をされましたが、この組合せを行って社会保障制度全体が持続可能なものとなっていくことの認識を共有をし、引上げ分の消費税収の国と地方の配分について地方との協議が調ったことは、私も大変重要な成果だったというふうに認識をしています。 今後とも、国、地方双方が協力しながら社会保障・税一体改革を推進をしていく所存でございます。
○木庭健太郎君 ただ、その一方で、心配もしている部分は何かというと、結局、今回の場合は四分野に限ってということで整理をされてしまったと。その結果、何が起きているかというと、例えば地方にとっては大きな課題の一つである障害者福祉の問題であるとか貧困・格差対策、こんな対象、これは全部除外された形になってしまったということがあるわけです。 今も、この社会保障制度全般というのは不断の見直しが必要だと総理から御発言ございましたが、その際には是非これまでの四分野といった部分に限定せずに、もう一度社会保障給付の全体像を把握をされて、国と地方がどう役割分担するか、こういうことについて地方ともっと議論を重ねる必要があると思いますが、総理の見解を伺います。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 昨年の六月に決定したいわゆる成案のときに、社会保障四経費にのっとって、その範囲について社会保障給付における国と地方の役割分担、こうした議論をこれまでやってきた次第であります。 ただし、この社会保障の安定財源と財政健全化同時達成のこれはまだ第一歩でございますので、今委員御指摘のとおり、不断の見直しということはやっぱり必要だと思います。その不断の見直しの中には、四経費に限らずに、そのほかの社会保障分野についてもどうするかという議論は今後行っていきたいと思いますし、その中で国と地方の役割分担等の議論も更に詰めていく必要性は、私も認識として共有をしている次第であります。
○木庭健太郎君 さて、いよいよ野田総理は、明日ですか、決断をされるような消費税の問題が迫っていると。民主党内の議論、連日テレビで見ておりましたが、深夜まで議論をされたと。まとまっているのかまとまっていないのか、私どもはよく分かりません。でも、その中で一つの方向性に行こうとしている。 私が申し上げたいのは、こういった地方との整理というものがあった一方で、やはり私はこの消費税の問題を議論するときは、社会保障・税の一体改革なんですから、社会保障についてもう少しきちんとした形を政府としては示すべきではないか。つまり、増税ということをやる以上、何のための増税なのかという形が、具体的形で示すべきだと思うんです。 例えば、地方との間で何が解決していないか。医療制度について、後期高齢者医療制度廃止ということを民主党は政策で掲げられた。しかし、地方は、そんなことは無理だと知事会はおっしゃっている。じゃ、医療について一体どんな形にするのか、その具体的形の法案はいまだない。医療について今後どんなふうにして変化していくかということについても見えない中で、一方で消費税だけが上がっていく。 年金の議論にしてもそうです。現行制度を改善する、その部分についてすら、まずはその中で、例えば現行制度を改善するということで、二十五年から十年の短縮のような問題は多分消費税増税法案と一体化して出されるのかもしれませんが、例えば一元化の問題やパートの問題、一体いつ法案を提出されるんでしょうか。介護の問題にしても、まだ法案として提出しなければならない課題は山ほどあります。 こういったことは置き去りにされながら、一方で消費税の増税法案だけを出す。これでは国民は、社会保障については置き去りにして消費税増税だけに取り組む内閣だと、私は、国民はそう見ると思いますよ。 総理、是非、もし消費税の問題を本格的に議論なさろう、法案を提出されようとするならば、この社会保障に関する様々な法案、幾つか私指摘しました、そういう法案も是非セットでお出しいただきたい。そろうときまでは増税法案だけを単独で出すべきではないと私は考えますが、総理の見解を伺いたい。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) あくまで私どもが目指しているのは社会保障と税の一体改革でございますので、この社会保障の全体像については大綱でその方向性等は記載をさせていただいております。 その中で、個別の改革項目を、この国会中に法案として提出するもの、平成二十四年度以降に提出するものなど整理をして、いわゆる工程表としてもお示しをしておりますけれども、もう既にこの国会の中で提出した法案もございますし、税法と同時に出すものも複数ございます。若干遅れるものがあるとも思いますけれども、それは、いずれにしても、成案、素案、そして大綱と来た中で、これらについては記載をしてまいりました。それに基づいて順次実現をしていくべく、そして全体像は、パッケージで入っておりますのでそれを踏まえて、税の問題と併せて御議論いただければというふうに思っております。
○木庭健太郎君 確認をしますが、そうすると、総理自身は、そういった問題は大綱に書いてある、法案をある意味では耳をそろえてきちんとセットでお出しする考えはないということですかね。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 全体像、方向性は、一体改革のまさに大綱、今法案を作っていますけれども、そこに書いてございますが、個別の改革項目は、さっき御説明したとおり、既に法案として出したもの、それから税法と一緒に出すもの、やや若干遅れるものとはありますが、全体像のイメージはこれを把握できるものと承知をしておりますので、一体として御議論いただければというふうに思います。
○木庭健太郎君 そうすると、消費税増税法案を、いつ出されるのか分かりませんが、それはそれとして、早期にお出しになるという決意は変わらないと、こういうことですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 最終的には、党内の昨日プロセスを経ました政調の役員会で御議論をいただき、そして政府・民主の三役会議で御議論をいただき、まさに閣議決定に向けての手順を踏んでまいりましたので、閣議決定をして法案提出を速やかに行わさせていただきたいと考えております。
○木庭健太郎君 私は、やっぱりきちんとそろえて出された方がいい、その方がその問題についての議論が本格的にできるということだけは申し上げておきます。やはりそれでは社会保障置き去り、増税だけの法案になってしまいます。このことだけを申し上げて、私の質問を終わります。
○寺田典城君 おはようございます。みんなの党の寺田典城でございます。よろしくお願いします。 総理にお聞きいたします。 総理は、税と社会保障に政治生命をお懸けになるということは、私は懸けるべきだと思います。もちろん消費税の問題も今議論されているわけなんですが。 それで、一つ、この絵本というんですか、これちょっと書いてみました。非常に簡単に書きました。要するに、日本の国がピークのときは、何というんですか、税収も六十兆円近くありました。そして、要するに高齢化率もまだ一二%、本当に若い国でしたけれども、現在の二〇一〇年で見ますと、それこそ税収は三十七兆円、決算では四十三兆円になっていますけれども、高齢化率も二三%、そして、それこそ国民医療費が三十五兆円、年金給付費が五十三兆円とかとなっています。 二〇二〇年になりますとこのとおり財政破綻するというのは目に見えているわけですから、私は、それこそ、閣議決定いたしました財政健全化目標である国と地方の基礎的な財政収支、プライマリーバランスなんですが、二〇一五年までに半減すると、そういう目標をしっかりと実行すべきだと思うんですが、その辺はいかがなんでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 一昨年の六月に財政運営戦略を閣議決定をさせていただきました。その財政運営戦略の中にゴールとして書かれていることが、二〇一五年までに国、地方、この基礎的財政収支の赤字を半減をさせるということを明記してございます。 これは、まさにこの戦略に基づいて毎年の予算編成を行い、また、その目標がゴールに達成するように、三年先を見越した中期財政フレームを作っています。これは毎年年央にローリングをしながらその計画を作ってまいりますが、そういう取組を通じてきちっと目標達成をしていく、二〇一五年の目標。二〇二〇年の目標もございますので、着実にそういう目標達成をすることが、これは、やらなければいけないこといっぱいありますけれども、財政規律を守りながら社会保障を含めてやらなければいけないことをやっていくという、そういう国の姿というものを内外に示していきたいと考えております。
○寺田典城君 行政はもっと辛抱しなきゃならぬと思うんですよ、地方も。これだけ借金付いたのは、私も地方の知事をやっておりましたから、地方だって責任あると知事会でよく話しておりました。 それで、地方交付税の話をちょっとします。次のページちょっと見ていただきたいんですが、それこそ、現在は二十三・六兆円の地方交付税、それでも、何というんですか、民主党さんでも自民党さんでももっと地方に送りなさいと言うんですが、ある面では地方交付税というのは私は思い切って削減すべきだと思うんです。率直に申し上げます。 ということは、これを見ていただければ分かると思うんで、小泉改革のとき、平成十五年から始まりました。厳しいときは交付税がそれこそ十七・八兆円まで落ちてきた。その当時の私は知事をやっておりました。議会ともかんかんがくがく、どうやって財政運営するかということを話しましたけれども。その中で、ちょっと見ていただければ、要するに財政歳出を削減する、要するに財布のひもを締めると、プライマリーバランス、それこそ平成十九年なんかは九・二兆円ぐらいまで下がっておる、地方はプライマリーバランスがプラスになっておるということなんですよ。これを見ていただけばそのとおりなんです。 ですから、歳出を出せば出すほどそれこそプライマリーバランスが悪くなって、地方だってそれにお金を使っちゃう、なくなればなくなるほど締めていくというふうな数字出ているんです。もちろん、平成十九年なんかは、二〇〇七年なんかは税収も良かったです。十兆円ぐらいは今よりもいいようなんですが、それでもやはり締めていくとこういう形にはなるんですよ。 ですから、リーマン・ショックの後、交付税も増やしてきました。だけど、地方に仕送りをたくさんしたからといって国民の支持を得るかというと、それはないと思いますよ。今国民望んでいるのは、日本の財政をしっかりしなさいと、そして持続可能にしなさいということだと思うんですよ。その辺は総理は腹据えてしっかりとやらなきゃならないと思うんですよ。いい顔したって、今財政やっていけません。私はそのことの決意を少し聞きたいんですが、地方交付税どのくらい削減するのか、もし地方交付税がやっていけないといったら、赤字地方債をある程度を認めるとか、そういう工夫も必要だと思います。 以上ですが、ちょっとお聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 地方団体における歳出は、これもやっぱり引き続き期待をし、お願いをしていかなければいけないと思うんです。これまでも積極的な取組を行ってきた地方団体もあると思いますけれども、それは引き続き期待をしていきたいというふうに思います。 地方財政計画の策定において、国の歳出の取組と歩調を合わせつつ、地方歳出の不断の見直しを行い、経費全般について徹底した節減合理化に努めることと、地方財政計画にもそういう記載がございますけれども。 地方交付税については、一方で、この歳出の面とそして歳入面、両方の取組を踏まえながら所要の総額の確保を図るということにしておりまして、各団体の普通交付税額の算定の際には各地方団体の実人員や実経費ではなく標準的な人件費や行政経費を算入しており、行革努力をした分だけ他の行政施策に活用し得る財源が確保されることなどから、地方行革を促す仕組みもこの制度の中には内在もされているのではないかというふうに思っておりますので、こうした姿勢の中で地方交付税についての取扱いは決めていきたいというふうに考えております。
○寺田典城君 手法としては、やはり地方分権することですね、そして重複行政なくすること。私たちの県は六十九市町村が二十五になりました。それからずっと権限も移譲したら行政コストが下がりました。そういうことを含めて、もう国の、霞が関の役人だって、このままでやっていけるかというふうに思っているはずなんです。それをもう省益で走るわけにいかないですから、その辺は総理が指導性を発揮していただきたいと思います。 それから、公務員給料、私は一〇%の削減、人件費の、賃金カットというのはしようがないと、こういう時代はしようがないと思うんです。だけれども、公務員バッシングしたからといって国家は豊かになるわけじゃないんで、計画的なことをやっていかなきゃならぬと思うんですよ。 それはどういうことかというと、十年間で二割なら二割人員削減すると、そういうキャップをはめると。そのような形とか、雇用者ですから、使用者側はやっぱり働いている人の生活を守るあれがありますから、何年間掛けて一割なら一割、二割なら二割人員を削減すると。そのような形になれば、やはり賃金カットを一〇%して、五年間で二%の人員削減をすれば、それは二割削減できるんですよ。 ですから、そういう目標をしっかりなぜ立てないのかと。私は、今民主党さんのやっていることは場当たり的だと思うんです。やはり、消費税を上げるとか、そういう前にそういうシステムをしっかりつくることが今の現政権に与えられた仕事だと思いますので、それが国家の期待だと思います。ひとつ、総理、指導性を発揮していただいて、決意も聞きたいんですが。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 国家公務員の給与の削減は、今回は臨時異例の措置として、いわゆる復興財源として充てさせていただくということでございますけれども、これは公務員の人件費二割削減の一環とも関連はするものでございます、目的自体は復興財源でございますが。 その上で、今御指摘のとおり、定員の問題等についても、これもしっかりと進めていかなければいけないと思っておりますので、今後、有識者の御意見もお伺いをしながら、行政機関が担うべき仕事の範囲や行政サービスの適正な水準等の議論をしっかり行った上で行政改革実行本部において検討を進めさせていただきたいと思いますし、平成二十五年度の国家公務員の新規採用の抑制については、三月六日の行革実行本部におきまして、これまでの抑制を大幅に上回る抑制を行うことを確認したところであり、今取りまとめの最終調整を行わさせていただいております。 こうした様々な検討をこれからもさせていただきたいというふうに思います。
○寺田典城君 とにかく、財政再生については徹底したディスクロージャーをして、やはり今、仕送りするような優しさがかえって国民の支持を得ない状況であるということもしっかり、厳しさがあって初めて優しさがあるんですよ、ですから、その辺を民主党はしっかりしていただきたいと思います。これが国家の利益にもつながると思います。 以上でございます。 ありがとうございました。
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。 今日は、総理と、消費税の増税が地方にどんな影響を与えるのか議論をしたいと思います。 政府の案では、消費税五%の増税分のうち一・五四%を地方分とし、その額は四・一兆円となるとされております。しかし、消費税の増税で地方の税収が増える面だけ見るのは、私は間違いだと思います。一九九七年、消費税が三%から五%に増税されました。その前年の一九九六年度と直近の二〇一〇年度の地方税収を比較しますと、地方消費税は〇から二・六兆円に増えているにもかかわらず、地方税収全体は三十五兆円から三十四兆円へと約一兆円減っております。消費税増税など九兆円もの国民負担増で景気が急降下し、法人二税など他の税収が大きく減少したためであります。 そこで、総理に伺いたいんですが、消費税を増税しても、景気が悪化すれば地方税の税収全体は減る、この事実をお認めになるでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) どういう形にしろ、経済が悪くなる、景気が悪くなれば、それは、地方税収がこれはマイナスの影響出るということは、これは一般論としてはそれはそうだと思います。
○山下芳生君 消費税の増税が景気悪化の引き金を引いた、これはお認めになりますか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) それは、消費税が引き金引いたかどうかというのは、これはいろんな議論があったと思います。あの当時の経済状況やほかの外的な要因等もございました。ですから、ストレートにそれが結び付くとは思いません。 消費税を引き上げることによって、例えば社会保障が、まあ今回一体改革でありますけれども、社会保障という将来像に不安がなくなることによって消費が喚起され、経済が活性化されるという可能性ももちろんあります。また逆に、財政状況を全く無視した状況の中で、財政規律を守らない国というメッセージが、間違ったメッセージが出たときに、仮に例えば金利が一%上がるとすると、そのことによって利払いは、国レベルでいうと、これは当該年度で一兆円、利払い費増える。二年目には二・数兆円、三年目には四・数兆円と跳ね上がってまいりますが、同じことは、これは企業の社債等の資金調達にも影響するし、設備投資にも影響します。やらないことのマイナスもあります。やった場合でも、プラスになる可能性もあります。そういうことも、もちろん様々なほかの要因もありますが、そういうことを総合的に判断をしていくべきだろうと思っております。
○山下芳生君 総合的に判断するということなんですが、消費税増税が景気にマイナスの影響を与えるというか、与えたということを否定することは私、誰にもできないと思うんですね。 例えば、住宅着工件数という数字があります。消費税増税前は年間百四十万ないし百五十万戸で推移をしておりましたけれども、それが消費税増税を境に落ち込んで、リーマン・ショック前ではありますけれども、二〇〇七年度には百四万戸にまで減りました。民間住宅投資は二十五兆円から十六兆円に、消費税増税を機に九兆円も減って、延べ百万人以上の雇用が失われたとする試算もあります。 ですから、消費税増税が消費を、これはいっときじゃない、長く冷え込ませる引き金となったと、これは疑いない事実だと思います。しかも、大きな事業所がない地方であっても、これ中小の建設業者やその労働者にとっては大変大きな打撃に住宅着工件数が減ったということでなってますので、こういうマイナス要因を私は否定することはできないと思いますが、総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 住宅は人生で最大の買物だと思います。それに対する影響が全くないかというと、それはそうではないと思うんです。それは御指摘のとおりだと思います。 したがって、今回の社会保障と税の一体改革、いろいろと今後検討しなければいけない項目があるんですが、それを最初附則の二十七条に書いてございましたけれども、それを本則の中に入れて、今の住宅の問題も含めてどういう手当てをするかということを今後考えていくということは、これは大事な要素になっております。
○山下芳生君 住宅も含め、景気を冷え込ませる要因にならないということはさすがに言えませんでした。そういうことも可能性として総理は認めらたんですが、それが地方の税収にマイナス要因となって作用するということもこれ事実です。 それから、消費税の増税が地方に与える影響は税収だけではありません。地方の社会保障にもマイナスの影響を与えると思います。市町村が保険者である国民健康保険、三千五百万人、二千万世帯が加入するまさに住民の命綱でありますけれども、その保険料の収納率の低下が大きな今問題になっております。この低下傾向に拍車を掛けたのが九七年の消費税の増税なんですね。 私、ここに政府の保険料収納率の推移の資料を持っておりますけれども、対前年度の収納率が二年以上連続して〇・五%を超えて下がったというのは消費税増税した九七年と九八年しかありません。国保料の収納率ですね。オイルショックのときも、それからバブル崩壊のときも、これほど下がっていないんです、収納率は。それから、リーマン・ショックのときも、下がりましたけれども一年で終わっております。 ですから、市町村は、一般会計から国保会計に繰入れをするなど、国保を守ろうと懸命に努力されている。ところが、消費税の増税が引き金となって景気が悪化し、保険料を払いたくても払えない人が一気に増えた、これが事実なんですね。 総理に伺いますが、私は、社会保障の安定財源と言うんですが、消費税の増税というのは地方の社会保障の根幹である国民健康保険の不安定化を加速した、この事実、お認めになりますか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) ちょっと今、数字が手元に、資料がないんで後で確認をさせていただきたいと思いますけれども、国保へ、それは多分正しいことを御指摘なんだと思います。ただし、それが国保の影響が消費税だけだったのかというと、これはちょっと私は違うんではないかと。 九七年から九八年というのは、アジアの通貨危機もあった、そして日本においても山一等々の国内における金融破綻等もございました。そういうもろもろがあって経済が落ち込んでいった、その影響がここに影響したと思いますが、全て、だから消費税が直接に影響なのかというと、それはそうではなくて、様々な経済情勢の変化によってそういうことが起こったと思います。 そういう問題も含めて、今回はいわゆる医療の分野も介護の分野も年金の分野も含めて、安定した財源によってきちっと国と地方で確保して、社会保障という、どなたが、これはどなたでもいつかの段階を経験をします。困ったとき、弱ったときに出てくるのが社会保障だと思いますから、そのためにその持続可能性を確保していこうというのが全体像でございますので、そこは御理解をいただきたいというふうに思います。
○山下芳生君 いろいろ理由はあるでしょうけれども、そのうちの一つ大きな要因として、消費税の増税で景気が悪化して国保の財政が大変大きな、他の不況時にも例を見ないほど収納率が二年連続して〇・五を超えて落ち込んだ。これ、消費税の影響を否定できないでしょう。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) まさにあのときは、さっき申し上げた外的な要因も含めて日本の経済が落ち込んだ時期でございますので、もちろん、全く無関係とは言いません、消費税もあったと思いますけれども、全体の影響が今申し上げたようなマイナス面の影響につながったと思っています。
○山下芳生君 否定されませんでした。あるんですよ。非常に大きな要因としてあったと思います。 ここに、大阪の堺市のホームページから国への要望というのが出ているんですが、国保は、若い方に比べて医療費の高い高齢の方や低所得の方の加入割合が高く、構造的に弱い財政基盤にあります。これに加えて、近年低迷する経済情勢の中、離職等により収入が不安定な被保険者が増加し、保険料収入が伸び悩んでいます。堺市は、国保の財政基盤の強化を要望しております。こうあります。 やっぱり消費税増税で一層景気が落ち込んで離職等が増えれば、地方の命綱、国保財政も更に大きな打撃を受けるということは、今でもそういう要望が出ているにもかかわらず、そういうことを強行していいのかと。これは真剣に考える必要があると思いますし、それから、税と社会保障の一体改革の成案を見ますと、市町村国保の財政運営の都道府県単位化というのがあるんですね。これは、これまで市町村が一般会計から国保会計に繰入れしたこと、都道府県単位になるとできませんから、そういう点でもこれは国保の財政を一層厳しいものにするということを言わざるを得ません。 もう時間ですので、消費税増税というのは地方の税収も社会保障も一層悪化させる最悪の選択だと、社会保障の充実と国民の所得を増やす経済改革への転換こそ地方の困難を打開する道であるということを申し上げて、終わります。
○又市征治君 社民党の又市です。 私は、地方財源の安定的な確保のために、交付税率、法定交付率の引上げなど、この充実を政府に一貫して求めてまいりました。 この点に関して、総理の基本的な対応方針をまずお伺いしておきたいと思います。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 地域で必要なサービスが確実に提供できるようにするということ、そして地域のことは地域に住む皆さんが地域主権改革の視点に沿って決められるようにしていくということ、そのためには地方財源の充実確保が不可欠であるということ、それは基本認識においては又市委員と同じでございます。
○又市征治君 是非、引き続き交付税法定率などの引上げ、あるいは歳出の見直しなどというものを含めて是非頑張っていただきたいと、こう思います。 そこで、先ほど来出ておりますが、いよいよ何か混乱をしておるようですけれども、明日、消費税についての閣議決定をなされるということのようであります。地方財政問題とも無縁ではございませんから、この点についてお伺いしておきたいと思いますが、まず基本的な問題として、総理は消費税増税法案、今国会成立に政治生命を懸ける、こういうふうにお述べになっておられるわけですが、これはそもそも、二〇〇九年の政権交代に当たって、民主党や私ども社民党、そして国民新党とともに、日本経済を内需主導の経済へと転換を図り、安定した経済成長を実現をし、国民生活の立て直しを図っていくと、こう国民に約束をしたことと、どうも真逆ではないのか、こういうふうな批判を当然のこととして浴びるわけでありまして、総理が政治生命を懸けるべきは、むしろ国民生活の再建であって、消費税増税で国民生活を低迷をさせることではないはずではないのか。 この点について、どういうふうに御説明をなされるのか、改めて見解を伺います。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) まさに一体改革でございまして、社会保障の充実のために、これ二・七兆円、安定化のために十・八兆円を確保しようということでございまして、医療、年金、介護だけではなく、子育てという、こうした大事な社会保障の改革項目もしっかりと手当てをしていくということで、これまさに国民生活そのものだと私は思っています。 国民生活に極めて深く根差している、今申し上げた四つの分野の安定化と充実を図るということで、そのことを是非、そのための安定財源をどう確保するかという議論をしているということでございますので、国民生活の話を最優先にすることと真逆ではなくて、国民生活の安定、充実のための議論をしているということを是非御理解いただきたいと思います。
○又市征治君 この間、今おっしゃったようなことを含めて、総理は社会保障の財源には景気動向に影響を受けない消費税を充てたいと、こうおっしゃってこられたわけであります。 しかし、この間の税収減は、この景気後退以上に消費税以外の税収、これが下がり続けているという状況にあります。それは資料をお配りをしたと思うんですが、二枚物ありますけれども、例えば国税収入は、この一枚目を見ていただくとお分かりのとおり、一九九〇年度に六十二・八兆円だったものが、二〇一〇年度には四十三・七兆円に約二十兆円近くも減少している。この大きな原因の一つが税のフラット化だったと思うんですね。一九八六年当時の所得税の最高税率は七〇%だったわけですけれども、現在は四〇%に下がり、また法人税率は、一九八九年、これ最高税率ですけれども、四三・三%だったものが、現在は三〇%に引き下げられてきた、こういう状況にあります。 だから、国税収入の構成推移、これは二枚目になりますけれども、一九九〇年度には所得税が全体の四一・四%、法人税が二九・三%、消費税が九・二%だったわけですけれども、二〇一〇年度には所得税が二九・七%、そして法人税が二〇・六%へと減少して、消費税が二二・九%へと増大をしている、こういう実は状況にあるわけです。 つまり、こうした税のフラット化という問題が、そういう問題と、あるいは勤労者のこの間の賃金の抑制、さらには企業の七〇%が欠損法人、決算法人になっているという、こういう事態などが相まって、この間の税収減の大きな理由になっているんではないかと、こう思うんです。 そうしますと、こうした現状や歳出の抜本的な見直しをしない限り、またぞろ、次にまた消費税をお願いしなきゃならぬと、こういうことになっていくんではないのかと、こう思うんですが、この点について基本的な認識はいかがでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) やらなければいけない改革というのは、まず歳出削減があると思います。これは常に不断の努力でやっていかなければいけません。 それからもう一つは、増収が図れる道を探る。まさに成長に対してきちっとやっぱり手当てする、お金を充てていくということで、それで増収を図っていくという道と、それと一方で、今委員の御指摘の中の歳入の改革の部分であります。これは消費税だけではなくて、そのほかの税目についてもこれはやっぱり改革の対象としていかなければなりません。 今ちょっと表をずっと見させていただきましたけれども、やっぱり九〇年から二〇一〇年にかけて税収が三分の二に落ち込んでいる原因は、もちろんやっぱり景気がずっと低迷をしていたということもありますし、委員御指摘のとおり、累進性の問題でややフラット化で行ったということで、あと税収が落ち込んできた、累次の減税というところもあるかと思います。 そういうものを見ながらトータルとしてのやっぱり税制の抜本改革は必要だと思いますが、私自身は、今どちらかというと、厚い中間層がだんだん薄くなってきて下にこぼれる状態、中間層の重心もどちらかというと今低めの方にシフトしてきているという状況を考えますと、これはいわゆる所得税等についてはやっぱり再分配機能を強化をしていくという視点は必要ではないかと思います。 今般の税制改正の中でも、一番高い所得階層のところの税率は引き上げるということをさせていただきました。また、資産課税についても再分配機能の強化という視点での改革を進めさせていただいておりますが、そういう全体像をしっかりと税制改革の中でやっていくということの御説明はきちっと国民にしていきたいと考えております。
○又市征治君 そうおっしゃるんですが、現実には消費税増税を行う一方で、法人税減税はやっぱり進められている。私は、去年の年末のあの措置というのはもうどう考えてもいただけないと、こう思います。 先日の予算委員会でもこれは指摘をいたしましたけれども、復興財源の確保に当たって法人税は三年間で二兆四千億円だけ増税をして、その後はずっと五%減税で行きますということですから合算をしますと十三・二兆円が減税をされて、差し引きいたしますと十兆八千億円の減税になっていく。つまり、法人税五%減税をしないだけで復興財源は賄えるという、こういう状況だったのに、こういうやり方をされている。これは私は、ちょっと自民党政権時代と何も変わらぬのじゃないのかと、こういうふうに申し上げなきゃならぬと思う。 同時に、やっぱり消費税のこれまでの使われ方の問題。今も若干おっしゃったんだけれども、消費税導入八九年以来、二十二年間で消費税の税収総額は二百二十四兆円に上る。だけれども、その間に企業減税がやられたのは二百八兆円にもなっている。ほとんどが全部この企業減税の穴埋めに使われてきた。こういう格好も数字としては出てくるわけですよね。このことがどう総括されているのか。いや、それは自民党の時代だからと、そういう話だけでは済まないと思う。 総理は、国際競争力の維持というのをおっしゃるわけだけれども、この減税政策の恩恵を受けるのは一部の大企業だけであって、資本金十億円以上の大企業の二〇一〇年時の内部留保は二百六十兆円超に及んでいる。こういう企業の富の蓄積の陰で働く労働者、今も厚い中間層がなくなっているとおっしゃった。非正規労働者も三分の一を大きく超えている。ほとんどが二百万円以下の所得層。こういう格好だ。あるいは大企業の下請会社が青息吐息で悩んでいる。こういう状況にある。法人税を減税しても、日本経済にも労働者の生活にも、何にも貢献していない。こういう実態があるということをもっとシビアに見てもらいたい。 逆に、法人税も所得税ももっと累進性を強化をする。そのことが地方の税源も増えてくる。こんなふうに思うわけですが、この点についてもう少し御見解いただきたいと思います。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 雇用の大半というのは、やっぱりこれは法人が担っているんですよね。企業が担っているんです。その企業にとって今シビアな決断が迫られているのは、まさに今の為替の問題であるとか法人税の問題とかを含めて、国内にとどまるかどうかということです。産業の空洞化を回避するということも今我が国に迫られている大きな課題であります。したがって、その負担を少しでも減らすことによって雇用に結び付けていく。で、投資に向かえば、その投資が更に波及をして新たな雇用につながる可能性もある。そういうものに期待をしながら、基本的には平成二十三年度の税制改正では法人税を引き下げる、実効税率五%下げるという判断をさせていただきました。 復興財源にはしばらくの間充てさせていただきますけれども、これは国際競争力の問題だけではなく雇用の問題にも直結をしながらの判断をさせていただいたということについては御理解をいただきたいというふうに思います。
○又市征治君 時間が参りましたから終わりますが、先般の予算委員会で安住さんとやりましたが、やっぱり法人税のディスカウント競争を先進国はみんなやっている、これじゃ駄目だということの認識は安住さんもお持ちだということで、総理もそうだと思うんですが、もう少しそこらの国際協調の努力をやるべきだろうと、このことを申し上げて終わりたいと思います。
○委員長(藤末健三君) 以上で内閣総理大臣に対する質疑は終了いたしました。 内閣総理大臣は御退席いただいて結構です。 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。 これより両案について討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○山下芳生君 私は、日本共産党を代表して、地方税法及び国有資産等所在市町村交付金法の一部を改正する法律案並びに地方交付税法等の一部を改正する法律案に対する反対討論を行います。 初めに、地方税法等改正案についてであります。 本法案には、特定外貿埠頭の施設の固定資産税等に対する軽減措置など、担税力のある事業者への優遇措置の延長が含まれています。地方税収の減収をいうなら、このような優遇措置は直ちにやめるべきであります。 また、固定資産税等について、住宅用地等に適用される負担軽減措置の据置特例を二年後に廃止することには問題があります。そもそも、土地の評価額を居住のための土地と企業活動や投資のための土地を同様に扱い、市場の取引価格に近づけるとして一律に公示価格の七割としたことが改めて問われています。この結果、地価が下がっても税負担は増えるという矛盾が起きています。法案は、負担軽減措置の据置制度を廃止するものであり、都市部など路線価の比較的高い住宅用地の増税につながるものであります。 なお、原発事故被害に対する課税免除や減額措置の延長などは当然の措置であります。 次に、地方交付税法等改正案についてであります。 本法案は、財政健全化路線に基づいて地方財政を一層厳しく抑え込むものであります。来年度の地方財政計画は、国の一般歳出と交付税の合計を七十一兆円以内に抑制するとした二〇一〇年の財政運営戦略による歳出の大枠を踏襲するものであります。 政府は、生活保護、医療、介護などの社会保障関係費の自然増について、地方負担分七千七百十五億円を確保したとしています。しかし、実際には、一般行政経費や給与関係経費、投資的経費の削減等によって総額を合わせるものになっています。特に、地方単独事業費のうち、社会保障関係経費以外について、国の予算の削減率二・六%を一律に掛け、二千百三十一億円削減しているのであります。 地方自治体では、市町村国保会計の繰入れや就学援助費などが増加し、住民のために単独で行う乳幼児医療費の無料化や妊婦健診といった福祉医療事業などの歳出が大きく増えています。一般行政経費の削減は、こうした住民サービスの後退につながりかねないものであります。 また、人件費の大幅削減は、正規職員の臨時、非正規への置き換えやアウトソーシング化などを加速させるものであり、消費の冷え込みなど地域経済にマイナス効果をもたらすものであります。 なお、当せん金付証票法の改正によって十数億円にも上るような当せん金額の引上げは宝くじの賭博性を著しく高めるものであり、賛成できません。地方自治体が新たな直営事業とすべきは、宝くじ業務ではなく、住民の福祉、経済活動の活性化支援によって健全な地方財政をつくる事業であり、そのための体制こそ築くべきであります。 以上の点を指摘して、討論を終わります。
○委員長(藤末健三君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 まず、地方税法及び国有資産等所在市町村交付金法の一部を改正する法律案について採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(藤末健三君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、地方交付税法等の一部を改正する法律案について採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(藤末健三君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんでしょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤末健三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(藤末健三君) 次に、行政制度、公務員制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査を議題といたします。 片山さつき君から発言を求められておりますので、これを許します。片山さつき君。
○片山さつき君 私は、民主党・新緑風会、自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会、公明党、みんなの党及び社会民主党・護憲連合の各派共同提案による自立的かつ持続可能な財政運営を可能とする地方税財政制度の構築及び東日本大震災への対応に関する決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 自立的かつ持続可能な財政運営を可能とする地方税財政制度の構築及び東日本大震災への対応に関する決議(案) 国・地方を通じた厳しい財政状況の下、特に財政力の弱い地方公共団体においては、厳しい財政運営を強いられている状況を踏まえ、政府は、個性豊かで活力に満ちた分権型社会にふさわしい自立的かつ持続的な地方税財政システムを確立するとともに、東日本大震災で被災した地方公共団体が、復旧・復興事業を円滑に実施できるよう、次の諸点について格段の努力をすべきである。 一、地方交付税については、本来の役割である財源調整機能と財源保障機能が十分発揮できるよう、引き続き、地方税等と併せ地方公共団体の安定的な財政運営に必要な総額の充実確保を図るとともに、法定率の引上げを含めた抜本的な見直しを検討し、特例措置に依存しない持続可能な制度の確立を目指すこと。 二、地方税については、地方財政の自主性・自立性を確立するとともに、地方公共団体間の格差是正を図る観点に立って、地方消費税の拡充・強化をはじめ、国、地方を通ずる税体系の抜本的な見直しと国、地方間の税源配分の見直しなどを行い、速やかに偏在度が小さく、安定的で充実した財源の確保を可能とする地方税制の構築を図ること。 三、国の制度と地方単独事業によって社会保障全体が持続可能なものとなっていくことに鑑み、社会保障関係費の大幅な自然増が続く中、引き続き地方公共団体が社会保障分野において担っている役割を十分果たせるよう、必要な財源を確保すること。 四、巨額の借入金に係る元利償還が地方公共団体の財政運営を圧迫し、諸施策の実施を制約しかねない状況にあることに鑑み、計画的に、地方財政の健全化を進めるとともに、臨時財政対策債をはじめ、累積する地方債の元利償還については、将来において地方公共団体の財政運営に支障が生じることのないよう、万全の財源措置を講ずること。 五、地方債制度及びその運用については、平成二十四年度から民間資金に係る地方債届出制度が導入されることも踏まえ、地方債のリスク・ウェイトを零とする現行の取扱いを堅持するとともに、財政基盤が脆弱な市町村に対しては、地方公共団体金融機構の機動的な活用を含め、公的資金の確保と適切な配分に最大限の配慮を行うなど、地方債の円滑な発行と流通、保有の安全性の確保を図ること。 六、地方公共団体金融機構の公庫債権金利変動準備金の今後の活用は、機構の財産が地方公共団体の寄与により形成された経緯を踏まえ、機構及び地方公共団体の意見を尊重して行うこと。 七、東日本大震災に係る復旧・復興対策については、被災団体の意向を十分に踏まえ、国、地方の連携の下、機動的・弾力的な対応に万全を期すこと。特に、震災復興特別交付税については、復旧・復興事業の実施等に伴う財政需要の動向に応じ、所要額の確実な確保を図るとともに、適時適切な交付に努めること。 八、当せん金付証票については、今回の制度改正の円滑な実施及び消費者の利便性の向上に努めるとともに、ガバナンスの強化及び業務全般にわたる競争性・効率性の確保に向け、発売団体に対し適切な助言等を行うこと。 九、地域自主戦略交付金については、国と地方の協議の場等を通じて地方の意見を十分踏まえながら、より一層の拡充を図り、その自由度を高めるとともに、これへの移行を契機として国庫補助負担金の総額の削減を行わないこと。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(藤末健三君) ただいまの片山さつき君提出の決議案の採決を行います。 本決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(藤末健三君) 多数と認めます。よって、本決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、川端総務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。川端総務大臣。
○国務大臣(川端達夫君) ただいま御決議のありました事項につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
○委員長(藤末健三君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(藤末健三君) 速記を起こしてください。 ─────────────
○委員長(藤末健三君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、消費者庁審議官草桶左信君外一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんでしょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤末健三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(藤末健三君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、日本放送協会会長松本正之君外七名を参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんでしょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤末健三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(藤末健三君) 放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。川端総務大臣。
○国務大臣(川端達夫君) 日本放送協会の平成二十四年度の収支予算、事業計画及び資金計画につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 この収支予算、事業計画及び資金計画は、放送法第七十条第二項の規定に基づき、総務大臣の意見を付して国会に提出するものであります。 まず、収支予算について、その概要を御説明申し上げます。 一般勘定事業収支につきましては、事業収入、事業支出が共に六千四百八十九億円となっております。 一般勘定資本収支につきましては、資本収入が千百二十二億円、資本支出が千九十八億円となっており、この資本支出のうち建設費が六百九十八億円となっております。 次に、事業計画につきましては、受信料の値下げを実施し、サービスの充実や増収等に向けて取り組むとともに、東日本大震災を踏まえた公共放送の機能強化等に取り組むこととなっております。 これに付する総務大臣の意見といたしましては、この収支予算等についておおむね妥当なものと認められるとした上で、受信料値下げの水準に関しては、近年の経済状況や東日本大震災の影響を勘案すればやむを得ないものと認められるものの、更なる業務の効率化等、不断の取組を行っていくことが期待されるとし、経営改革の推進や放送番組の充実、受信料の公平負担等の点に特に配慮すべきであるとしております。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。
○委員長(藤末健三君) 次に、日本放送協会から説明を聴取いたします。松本日本放送協会会長。
○参考人(松本正之君) ただいま議題となっております日本放送協会の平成二十四年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして御説明申し上げます。 平成二十四年度は、三か年計画の初年度として、公共放送の原点に立ち返り、公共、信頼、創造・未来、改革・活力の四つの重点事項に取り組みます。 具体的には、東日本大震災を踏まえ、いかなる災害時にも対応し、安全、安心を守るため、放送設備や報道・制作体制などの公共放送の機能を強化するとともに、東日本大震災からの復興を支援します。また、多様で質の高い番組や確かなニュース、日本や地域の発展につながる放送を充実するとともに、国際放送を強化します。あわせて、放送と通信の融合時代にふさわしい様々な伝送路を利用した新たなサービスを開発いたします。さらに、効率的な経営を行うほか、受信料の公平負担の徹底のため、営業改革と受信料制度の理解促進に努めます。 協会の主たる財源である受信料につきましては、テレビ受信機のみを対象とする受信料体系に移行した昭和四十三年以降、初めてとなる値下げを平成二十四年十月から実施いたします。 次に、建設計画におきましては、災害時に備えた公共放送の機能強化のための放送設備の整備を重点的に進めるとともに、安定的な放送サービスを継続するための設備更新等を実施いたします。 以上の事業計画に対応する収支予算につきましては、一般勘定の事業収支におきまして、受信料などの収入六千四百八十九億九千万円、国内放送などの支出六千四百八十九億九千万円を計上し、収入の範囲内で支出を賄う予算としております。 また、資本収支につきましては、収入として減価償却資金など総額千百二十二億七千万円を計上し、支出には建設費など総額一千九十八億円を計上しております。なお、資本収支差金の二十四億七千万円につきましては、翌年度以降の財政安定のための繰越金へ繰り入れます。 最後に、資金計画につきましては、収支予算及び事業計画に基づいて、資金の需要及び調達を見込んだものであります。 以上、平成二十四年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして、そのあらましを申し述べました。今後の事業運営に当たりましては、事業計画の一つ一つの施策を着実に実行し、視聴者の皆様の期待にこたえていく所存でございます。 委員各位の御理解と御支援をお願いし、あわせて、何とぞよろしく御審議の上、御承認賜りますようお願い申し上げます。
○委員長(藤末健三君) 以上で説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○加賀谷健君 御苦労さまでございます。 民主党・新緑風会の加賀谷でございます。 本日の議案であります平成二十四年度NHK予算につきましては、私が座長を務めさせていただいております民主党の総務部門会議で、今年の一月二十五日から二月八日まで四回にわたり熱のこもった議論を重ねてまいりました。これだけの会議を重ねたのは異例のことだということでございます。 議論の中心になりましたのは、経営の合理化や視聴者への還元の在り方などをめぐるもので、正直、我が党内にもいろいろな様々な意見があり、激論が交わされました。こうした真摯な議論の中で、更に公共放送の在り方、インターネット時代における放送全般の課題についても時間を掛けてしっかり議論をしていこうということになり、総務部門会議の下に放送に関する検討ワーキングチームを設置をし、現在、調査検討を進めているところでございます。 民主党は、憲法に保障された言論の自由を守りながら、放送、特に公共放送に強い関心を持って取り組んでいるということを冒頭申し上げ、質問に入らせていただきます。 さて、NHKは、數土委員長の下に経営委員会と、松本会長をトップとする執行部により運営されていることは御承知のとおりでございます。 放送法の第二十九条では、経営委員会は、協会の経営に関する基本方針、収支予算、事業計画及び資金計画の議決や役員の職務の執行の監督等を職務としておりますが、同第五十条で、会長、副会長及び理事をもって構成をする理事会も協会の重要業務の執行について審議をするツーボード制になっております。しかし、外側から見てみますと、それぞれの役割分担がどう違うのか、このような経営形態が本当に合理的なのか、あるいは社会情勢の変化のスピードや視聴者のニーズに敏感に対応できているのか、少し疑問を持っております。 この点については、過日、三月五日の衆議院の予算委員会第二分科会で我が党の高井崇志議員が質問をされております。どのような経営形態が望ましいのかといったことについては、政府の答弁からも、あるいは国会図書館で調べていただきましたけれども、しっかりとしたことが見当たりません。平成十九年度の放送法の改正でも、経営委員会によるガバナンスの強化が議論にはなっていましたが、本来のあるべき論とは少し違っていると思います。 第二分科会での総務大臣の御答弁を議事録で拝見をさせていただきました。経営委員会と執行部の両方が頑張っていただいているという現状については丁寧に詳しくお答えをいただいているんですが、将来に向かってどうあるべきかという部分については釈然といたしませんでした。もし大臣の思いがあればお聞かせを願いたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) お答えいたします。 NHKの経営に関しましては、最高意思決定機関ということで経営委員会、業務を執行する会長以下の執行部というのを分離をして、いわゆるツーボードですが、異なる役割を担わせた上で、両者が適切な緊張関係の下、緊密に協力しつつそれぞれの職務を全うすることにより全体で適正な業務運営を行うというふうに、仕組みとして制度上決められております。 そういう意味で、これは、NHKが言論機関であるということでありますので、一般的な特殊法人において採用されるいわゆる許認可等の行政の関与というものをするのではなくて、国会の同意のプロセスを経て選任された委員で構成される経営委員会に重要な役割を担わせていると。NHKのいわゆる執行部自体を行政が決める、あるいは国会が決めるというのは、言論の自由から見て非常に問題があるという議論の経過の中で、こういうツーボードの仕組みで国会同意人事に基づく経営委員会が設置されているというふうに私自身は理解しておりますが。 また、一層のガバナンス強化を図る観点からは、今もお触れいただきましたけれども、平成十九年の放送法改正で、執行部に対する経営委員会の監督権限の強化、監査委員会制度を導入するなどの制度改正を行っておりますので、現時点において、経営委員会と執行部の明確な役割分担の下で車の両輪として有効に機能する仕組みとなっているものと認識しておりまして、直ちに将来はこうあるべきだというふうな抜本的な見直しが必要というふうには考えておりません。
○加賀谷健君 ありがとうございます。 経営委員会は、御承知のとおり、終戦直後、GHQの強い影響力の下でつくられた放送委員会がルーツであるというふうに理解をしております。戦後六十七年が経過した今、経営形態さらには公共放送そのもののあるべき論を国が検討してもよい時期に私は来ているのではないか、こう思うわけでございます。 私ども民主党は、こうした観点も踏まえて、冒頭申し上げました放送に関する検討WTを立ち上げました。川端大臣、政府も何らかの検討を始めるべきではないかと思っているのですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(川端達夫君) 放送全般の行政を所管する総務省としては、不断にいつも検証をしていく、時代の変化に伴ってしっかり見ていくということは、制度が有効に機能しているかどうかチェックするということにおいて当然のことだというふうに思っておりますが、先ほど申し上げましたように、今、現時点で直ちに抜本的な見直しが必要というふうに我々は考えておりませんが、党での御議論も幅広くされます。我々としても、そういう部分で必要に応じて検討は行ってまいりたいというふうに思っております。
○加賀谷健君 ありがとうございます。 党では、このワーキングチームの中で少し検討をさせていただきたいと思っているところでございます。 当事者であります松本会長にもお伺いをいたします。 今、論議をさせていただいたNHKのガバナンス構造というのは、衆議院の先ほどの委員会でも高山議員が指摘をいたしましたけれども、日銀や日本中央競馬会、あるいはBBCというのがあるというふうに聞いておりますけれども、この辺どのように違うのか。 いわゆる最高経営責任者、最近CEOとか、最高執行責任者、COOとの関係、あるいは委員会設置会社というのもできておりますけれども、この辺の違いについてお伺いをし、また、そのNHKのガバナンス構造についてどのような姿が望ましいのか。なかなかこれは言いにくいかもしれませんけれども、まだ経営委員長もいないようでございますので、会長の思いがありましたらお伺いをしたいと思います。
○参考人(松本正之君) お答えいたします。 他の機関の詳細を承知しているというわけでもありませんけれども、御指摘の日本銀行、JRAあるいはBBC、いずれも執行機関と意思決定を行う合議機関が別にございます。そういう点ではNHKと似た面があると思います。ただ、例えば、日銀の総裁は政策委員会のメンバーに入っておられますし、NHKの場合は経営委員会のメンバーではないと。BBCも、トラストのメンバーでは会長はないようでございます。それぞれに異なるところがあると思います。 それから、NHKのこのガバナンスの形がつくられたのは、先ほど大臣のお話のとおりで、そういうふうなところから出てきているというふうに思います。 また、民間会社の委員会設置会社とか、そういうものとはちょっと元々のつくりが違いますので、比較には少しならないのかなと思います。 いずれにしましても、放送法にそういうことが明記され、なおかつ、その中で緊張関係とかあるいはガバナンスをしっかりやるというようなことになっておりますので、私どもとしては、経営委員会との情報交換、意思疎通、そういうものを良くしながら、一方で緊張関係を保ちながら、ガバナンスについてより良い、適切な形で運営していくということが重要と考えておりまして、そういう努力をしてまいりたいと思います。
○加賀谷健君 外から見ますとなかなか分かりづらい、あるいは、私は、協会サイドにとってより良い方法というのをやっぱりもう少し一緒になって模索をしていくべきではないかなと、こんなふうに思っておりますので、またいろんな面で意見交換をさせていただきたいと思います。 次に、地方向けの放送についてお尋ねをいたします。 放送法の中には、NHKの放送番組の編集について、地方向け放送番組を提供することが明記をされております。加えて、次期経営計画でも、四つの重点目標の中に地域の再生、地域の活性化への貢献という項が盛り込まれております。 そこで、お尋ねをいたします。 関東では、茨城の放送局がテレビの電波を出して県内のニュースを流すローカル枠を設ける、栃木、群馬も来月からローカル放送をスタートさせるというふうに伺っております。このローカル枠は、地元のニュースや気象情報あるいはイベントなどのお知らせに加え、災害時の防災報道、選挙、夏の高校野球、こういう県大会の決勝などが流されるというふうに聞いております。 しかし、私の地元であります千葉や、神奈川あるいは埼玉は、今のところ東京からの放送しか見ることができない。多少はないわけではございませんけれども、そういう意味では枠が少のうございます。もちろん、東京に通っているいわゆる千葉都民、それでも事足りるのかもしれませんけれども、千葉県というのは六百万人以上の人が住んでいる、そして農業県であり水産県であるわけでありますので、そういう四季折々の農業あるいは漁業に関するニュースや番組、地元ならではの情報に対するニーズも相当私どもの方へ来ております。また、このことについては、それぞれの放送局で働く記者や職員の皆さんにもモチベーションにつながると私は思っております。 横浜放送局、そして先月十六日にこの委員会で視察をさせていただいた千葉放送局も新しくなりました。すばらしい器ができたわけでありますから、技術的にも可能と現場の方々からは伺っているところでありますけれども、関東に限らず、災害報道などのその内容も、より地域に密着をしていただきたいと思いますが、会長、この辺に対してのお考えがあればお伺いをしたいと思います。
○参考人(松本正之君) お答えいたします。 地域の放送の充実とか、あるいは地域のいろんな活性化に貢献するということは、お話のとおり経営計画の中にも柱としてしっかりやってまいりたいというふうに思っております。 今お話しの南関東三県、神奈川、千葉、埼玉でございますけれども、今、北関東のお話がありましたけれども、北関東と比べまして東京との結び付きがいろんな調査でもすごく強くて、そういう事柄が一つ。それから、現在、親局に当たります中継局はありませんので、仮に各県で県域放送を行うということになりますと、中継局の設置に相当大規模な設備投資が掛かるというふうな事情がございまして、そういう面の課題も多いところでございます。 現在、これら東京との結び付きが大変強い三県、この情報については、東京からそういう関東向けの広域ローカルの放送あるいはデータ放送の中で詳しくお伝えするというようなことでやっております。また、各地の放送局からはFM放送とかインターネットでも提供しているところでございます。 そういうことで、今後も、災害報道始め地域に密着した情報をより一層今の形の中で充実する、お伝えできるように努力をしてまいりたいというふうに考えております。
○加賀谷健君 先ほど申し上げましたけれども、千葉も六百万人以上、神奈川も九百万人以上、埼玉も七百万、大変大きな人口がこの辺に住んでいる。確かに技術的な難しさというのはあろうかと思いますけれども、是非とも、この人たちにとってもNHKが本当に身近だと思われるような、そういう努力を是非していただければと、こう思います。 質問結構予定をしていたんですけれども、時間が短うございますので、国際放送の関係についてちょっとお伺いをさせていただきます。 これも平成十九年度の放送法の改正で、NHKの子会社として、民放とかいろいろなところから出資をして、株式会社の日本国際放送、JIBというのが設立をされました。これは、国連の公用語六か国語をカバーしている中国のCCTV、フランスが百億円を投資して開局をしたフランス24、カタールのアル・ジャジーラ等を意識したものだというふうに聞いております。 しかしながら、日本の国際放送については、月刊誌のウェッジの最新号が、発足をしてから四年経過をしているけれども、今に至っても、週に一度、三十分枠の番組しか制作ができていないというような酷評をしているわけでありますけれども、こうした現状や国際放送の在り方についてのお考えを、会長、そしてできれば総務大臣からもお聞かせをいただければと思います。
○参考人(松本正之君) 今お話のありました株式会社日本国際放送、JIBというふうに言っておりますが、放送法に基づきまして、NHKの外国人向けのテレビ国際放送、NHKワールドTVの業務を円滑に遂行するために設立された子会社でございます。 このJIBの業務は、NHKからの委託を受けてNHKの外国人向け番組を制作することと、海外でNHKワールドTVが受信しやすい環境を整備する、例えば衛星を借りるとかですね、そういうようなことの二つが放送法で定められております。このうち、NHK番組の制作委託では、来年度も今年度同様四つの番組を委託して、引き続き内容の充実に努めていただくことにしております。また、受信環境整備では、JIBの取組もあり、目標どおり、世界の一億五千万世帯余りで一日二十四時間、NHKワールドTVの受信が可能になっております。 NHKとしては、放送法の規定に基づいて業務を遂行していただいているというふうに考えております。 その一方で、JIBはNHKの編集権以外で番組の制作を行います。これの番組は、NHKワールドTVと同じチャンネルの時間枠を使って、これはCM付き、広告付きで放送されるということになっております。ただ、昨今の厳しい経済状況から一般企業のスポンサーの確保に大変腐心されていると、こういう状況があります。一方で、国の第三次補正予算に盛り込まれた事業ということで、四十本余りの海外向けの番組の制作、放送というものを行っておりまして、二十四年度は毎週の定時放送枠が二枠に増えると、こういう計画になっております。 NHKといたしましては、引き続きJIBに対する業務委託を適切に実施しつつ、NHKワールドTVの充実強化に向けて取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○委員長(藤末健三君) 時間が来ておりますので、答弁を簡潔にお願いいたします。
○国務大臣(川端達夫君) 日本のプレゼンスを外国に発信するということは極めて重要なことでありまして、テレビ国際放送の一層の充実強化は重要なことと認識しておりまして、総務省としては、今後とも、我が国の国際放送の重要性に鑑みて、オールジャパンとしての国際放送を推進していくとの観点から、JIBに係る制度も含めて、更に充実に向けて取り組んでまいりたいと思っております。
○加賀谷健君 時間ですので終わります。
○吉川沙織君 民主党の吉川沙織です。どうぞよろしくお願いいたします。 昨年三月の東日本大震災を受けまして、災害に伴う報道と情報伝達の在り方が大きな課題となっています。国民の命を一人でも多く守るための情報伝達の在り方並びに公共放送NHKの役割に焦点を当て、質疑を行いたいと思います。 昨年三月末に、震災に伴うメディア接触動向に関する調査が発表されています。これは総務省も結果を引用しているシンクタンクの調査結果ですが、総括として、NHKの信頼度が上昇したとされています。具体的に項目を概観いたしますと、震災に関する情報提供で重視しているメディア、情報源としてNHKテレビ放送の情報が八〇・五%でトップとなっていますことから、多くの人々がNHKからの情報を重視し、信頼したということが伺えるかと思います。 NHKは全局体制で、でき得る限りの情報伝達手段を講じ報道を続けたと承知していますが、その中で、大津波の危機感や被災者を支える情報をいかに伝えるかなどの課題も明らかになっていると思います。 これらの課題を踏まえ、昨年十一月二十九日に開催されておりますNHK理事会議事録の報告事項に、緊急災害報道の検証と改善があります。避難を呼びかけるコメントについては、避難の必要性や事態の切迫性が一層伝わるよう、曖昧な表現を避け、断定調、命令調を取り入れた表現で避難を伝えることとされています。 避難の呼びかけに命令調を使用することは、正常性バイアスから放たれ、避難行動に確実に移していただくための重要な要素であり、英断であると私は考えております。ただ、公共放送NHKの判断は、ほかのメディア等に与える影響を含めて重いものがあると考えますが、NHK会長の見解を伺いたいと思います。
○参考人(松本正之君) お答えいたします。 東日本大震災につきましては、NHKの職員、組織、総動員で対応をいたしました。それなりの評価を得ておりますけれども、一方で、放送現場では放送を通じてもっと多くの人を救えたのではないかという強い思いがございまして、大変議論しております。アナウンサーのグループでもその議論を大変やっております。こういうことの中で、災害による被害を少しでも減らすという取組の一つということで、去年の夏以降、大津波警報や津波警報が出された際の避難の呼びかけの伝え方について、見直しと、そういうことをすべきであると、こういうことになりました。 これまでは、何というんでしょうか、直接に危機が直面しているというような強い言い方、断定的な言い方を避けて、やや、どう言いますか、軟らかいというような表現になっていたということが、その切迫性が十分に伝わらなかったという、あるいは避難の必要性が伝わらなかったという可能性があるということで、そこで、今後は、今すぐ可能な限り高いところへ逃げることという体言止めとか、そういう、一つの例でございますけれども、断定調、命令調を取り入れた呼びかけにもという形にしたいということです。 今お話ありましたように、この呼びかけの形というのは不断に見直しをしながら取り組んでまいりたいというふうに思います。
○吉川沙織君 会長、恐縮でございますが、時間限られておりますので、お答えは問いだけにしていただけるとうれしくございます。 今、災害の被害を一人でも減らすためというような御答弁いただきましたけれども、命令調でもちろん呼びかけをすることで確実に避難行動に移していただけるという側面もあると思います。ただ、それを使うことで、大津波や何かが来なかったという事態が繰り返されれば、表現の使い減りといって、それが視聴者慣れてしまえば、呼びかけたとしても避難行動に移していただけなくなるおそれもあると思っています。 ですから、本当に必要なとき、命令調や断定調でアナウンサーの方が呼びかけを使うべきであると考えますが、そういった本当に必要なときというものをNHKとして想定されているかどうかだけお答えいただければうれしく思います。
○参考人(松本正之君) お答えいたします。 NHKとしては、大津波警報が発表されたときに直ちに避難していただくよう、切迫感を持ってそういうお話をしたいということにしております。
○吉川沙織君 昨年十一月初旬の災害対策特別委員会において、正常性バイアスといった災害心理考慮の必要性、それから避難の呼びかけに命令調を使用することについて防災担当大臣の見解をお伺いして、検討する旨の答弁をいただいております。 東日本大震災において、防災行政無線で避難を呼びかける際、避難せよなどの命令調の表現で避難誘導をし、効果を発揮した自治体の事例がございます。確実な避難行動に結び付けるため、命令調の表現など緊迫感を持った住民への避難の呼びかけの推進に関する総務大臣の御見解をお願いします。
○国務大臣(川端達夫君) 市町村長の避難勧告あるいは避難指示をするときに、先般の地震では、大洗町が避難せよと命令調で呼びかけたことは非常に効果があったということが報告されております。 総務省におきましても、地域防災計画の見直しを行う際に参考となる留意点あるいは参考事例を昨年十二月に報告書で取りまとめました。そして、地方公共団体に通知しましたけれども、この大洗町の事例も示しながら、危険度合いが住民に具体的にイメージとして伝わるように工夫するということを要請をしたところでありまして、二月の全国消防防災主管課長会議においても同様の要請を行ったところでありますけれども、今後とも、一人でも多くの住民の命が救われるように、住民の適切な避難行動を促すような地方公共団体の取組を促進をしてまいりたいと思っております。
○吉川沙織君 東日本大震災では、発生の二十分後から、中学生がスマートフォンを使いNHK総合テレビの内容をインターネット動画配信サイトにアップしています。 この中学生がアップした動画の配信を認めるか否かについて、NHK広報局担当者は、停電のためテレビが御覧になれない地域があります、人命にかかわることですから、少しでも情報が届く手段があるのでしたら活用していただきたく存じます、ただ、これは私の独断ですので、後で責任は取るつもりですとネットで配信しています。 現行法ではNHKの放送をネットで流すことに問題があるためですが、必要なときに必要な人に情報を届けることこそが公共放送の使命として、この担当者は判断をされたと思います。 発災当日二十一時ごろから、NHKとしても緊急措置として番組のネット同時配信を開始されておりますが、国民の生命、身体を守る使命を持つ公共放送として、非常時にインターネットをどう活用するのかあらかじめ議論を行い、明確に位置付けておく必要があると思いますが、会長の御見解をお伺いいたします。
○参考人(松本正之君) お答えいたします。 NHKは、公共放送といたしまして災害から国民の生命、財産を守るという観点で、緊急災害放送をインターネットなど様々な伝送路を通じて提供することは今後もあり得るというふうに考えております。 緊急放送をインターネットで提供するのはどのような場合かというのは一概に言うのは難しいということもありますけれども、それが国民の利益にかなうというふうに判断される場合には、インターネットあるいはNHKのホームページ、動画サイト、いろいろ提供を許諾して進めていくということはあり得ると考えております。
○吉川沙織君 NHKが最初に始めた後、民放も追随してインターネットで情報を発信することによって、海外の方からの支援の輪が広がったということもあります。ただ、その後は議論が一定程度なされていませんので、是非、今会長の御答弁生かしながら、NHKの中で議論を進めていただければと思います。 さて一方で、今回、改めてその役割を見直されたのがラジオであると言えると思います。NHKにおいても、平成二十四年度からの次期経営計画において、災害発生時におけるラジオ放送等、音声メディアの強化を検討することにされており、仙台放送局では、四月から地域向けの新しいラジオ番組を夕方の時間帯に新設するとされています。ただ一方で、ラジオ放送を充実するに当たり克服しなければならない課題があることも忘れてはいけないと思います。 例えば、平成二十二年七月に公表されたNHK・民放連、音声メディアの将来に関する意見交換会中間取りまとめでは、混信、難聴問題、ラジオ受信機の利用状況等の課題が示されています。ラジオ、特にAMは、首都圏を始めとした混信、難聴対策や人工雑音対策が必要でありますし、民放連研究所の調査によれば、AM、FMなどのアナログラジオの所有の問いに対して、持っていると認識しているという率は約六割にとどまっています。 災害時にも生きるツールであるからこそ、これらの課題に向き合い、対処していく必要があると考えますが、NHKの見解をお願いします。
○参考人(金田新君) NHKラジオでは、定時番組や特集番組で幅広い世代に聞いていただけるような番組開発に努めております。 特に新年度は、週末の土曜、日曜の夜、合わせて八時間を若者のための番組ゾーンとして若い人たちの心に寄り添う番組を編成しました。 また、昨年九月から難視聴対策としてインターネットを利用しました「らじる・らじる」をスタートさせております。先ほど御指摘のラジオ受信機の普及という問題に対して、インターネットでアクセスできるということで、若い方たちにも聞いていただける仕組みではないかと考えております。 それ以外にも、民放局と一緒に、昨年十月、共同でラジオキャンペーンもやっております。 もう一つ、難視聴の話でございましたが、AMラジオでは御指摘のような問題が各所にございます。ということで、こういう外国電波の混信を受ける地域については、深夜の時間帯にFMラジオでAMラジオの番組を流させていただいております。きめ細かい対策を今後も続けていきたいと思っております。 それと、夜間混信が極めて著しくて改善の対策を強く要望されている地域がございます。こういう地域につきましては、ラジオの周波数や放送所用地の取得が条件になりますが、新たな中継局の設置も検討しております。 以上であります。
○吉川沙織君 先週、三月二十三日の参議院本会議におきまして、北朝鮮による「人工衛星」の打ち上げ発表に抗議し強く自制を求める決議が全会一致でなされています。 その直後の災害対策特別委員会で、今回の事案でこそ国から住民まで瞬時に緊急情報を伝達可能な全国瞬時警報システム、Jアラートを情報伝達手段として使うべきではないかと内閣官房副長官に見解をお伺いし、極めて前向きに検討している旨の答弁をいただいております。 同様の事案は今から三年前の平成二十一年四月にもございましたが、その際は、エムネットと呼ばれる自治体や報道機関向けの一斉配信システムで官邸からの情報を自治体や放送機関に発信がなされ、NHKはこの情報を受信して七秒後には速報したと伺っています。 今回、まだ検討中ではございますけれども、Jアラート、エムネットともに使用される可能性が高うございますが、武力攻撃事態法や災害対策基本法の指定公共機関として、NHKはこれらの情報をどのように活用して国民に情報を伝達する御予定があるか、お聞かせください。
○参考人(松本正之君) 今、全国瞬時警報システム、Jアラートについては、NHKも既に情報を受信できる端末を設置しております。また、Jアラートとともに、文字情報で国からの情報を伝達する緊急情報ネットワークシステム、エムネットの端末も設置しております。 今回、今お話ししたような北朝鮮の動向について、NHKが、政府がJアラートを通じて情報を発信されるということであれば、Jアラート、エムネットからの情報あるいは様々な取材も踏まえて総合的に判断して迅速かつ正確に報道に努めてまいりたいというふうに思います。
○吉川沙織君 先ほどの震災後のアンケート調査結果でも、NHKからの情報を頼りにし信頼している視聴者の方多いものですから、今回の事案あるかどうかはまだ分かりませんけれども、あった際には迅速かつ正確に情報伝達をしていただければと思います。 今回の事案でJアラートが使用されるか否かにつきましては、今も申し上げましたとおり、現時点では検討中であるとされていますが、今回の事案に限らず、Jアラートが送信する情報の中には、緊急地震速報であったり津波警報であったりというものが含まれていますことから、衛星を使ってこれは住民の皆さんに情報を伝達するというシステムですので、これらが正常に常に作動しなければ意味を成さないということになります。 今回、北朝鮮から人工衛星と称した弾道ミサイルが発射された場合、上空通過地域は沖縄の南西諸島とされていますが、東京から遠く離れた地域において、どのようにこれらのシステムが正常に作動しているかというのを担保するのか、Jアラートを運用する総務省、消防庁を所管する大臣に見解をお伺いします。
○国務大臣(川端達夫君) 従来から、この機器の適切な運用について通知をしておりますほかに、平成二十二年からは、地方公共団体の受信機の稼働状況を消防庁において把握できるシステムが完成しております。また、定期的に、機器の導通試験、あるいは防災行政無線を自動起動させる放送試験を実施しておりまして、適切な稼働について万全を期しております。 沖縄県では全ての市町村においてJアラートが整備されており、現時点のところ、沖縄県内の受信機は正常に稼働していることを確認しております。
○吉川沙織君 今回は、日付も時間も予告されていますので、そこに合わせて整備をすることも可能ですけれども、地震や津波、それから何らかの武力攻撃事態があったときは急に来るということになります。ですから、日ごろの保守や点検も大事な観点になると思いますが、それもされているという認識で、大臣、よろしいでしょうか。
○国務大臣(川端達夫君) 不断に行っておりますし、その部分で今回、沖縄も改めて確認して正常であったということでございます。
○吉川沙織君 沖縄県では全部、受信の端末、受信の整備はあるということですけれども、実は、二十秒で情報を伝達しようとすれば、衛星から出てきた情報を受信をして、そこから伝えるためには市町村の防災行政無線を自動起動して警報を鳴らすということになりますので、その防災行政無線になると、実は一〇〇%では残念ながらないというような状態もありますので、地方自治行政、財政も所管する総務大臣、これからも是非尽力をしていただければと思います。 さて、ここまで災害報道の在り方、それから国民・視聴者の皆さんに対する情報伝達の在り方、公共放送NHKの役割について御見解をお伺いしてまいりましたが、災害を始めとする様々な緊急事態に対応するためには一定程度の要員と組織体制が必要不可欠ではないかと私は思います。 NHKは、かつての体制から大幅に人員削減を行い、次期経営計画においても更なる効率化を目指すとされています。もちろん、今の社会情勢等を鑑みました場合、組織の効率化は大事なことではありますが、視聴者・国民がNHKに求めていますのは、あくまでも質の高い放送、質の高いサービスであると考えます。 公共放送を維持するため、具体的に何人の要員が必要で、どのような組織体制が必要であると考えていらっしゃるのか、会長の見解をお伺いいたします。
○参考人(松本正之君) あらゆる組織が経営の効率化と、それから組織の持つ使命というものをきちっと果たしていくということの調和が必要だと、こういうふうに思います。 そういう意味で、今回の経営計画、次期の三年の経営計画の中では、その仕事が安定的に循環するように、地域のネットワークあるいは今の災害の問題等々を含めまして要員計画を積み上げたところでございます。そういうことに基づいてこの経営計画をきちっとやり遂げると同時に、柱となっております公共の中の災害に対する放送機能をきちっと確立すると、体制を確立するということは重要というふうに考えておりまして、その努力をしたいと思っております。
○吉川沙織君 具体的に要員はという質問をさせていただいたんですけれども、ただ、御答弁の中で、地域のネットワーク、公共放送を維持していくというお話ありましたので、会長、リーダーシップを取って是非実現をしていただきたいと思います。 冒頭に引用をさせていただきました調査結果からも、NHKが発信する情報については国民・視聴者から信頼が高うございます。一方で、NHKを取り巻く様々な課題があることも事実です。ですが、公共放送として質の高い情報発信を行えるような要員や体制整備を一視聴者として求めて、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(藤末健三君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。 午前十一時五十九分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(藤末健三君) ただいまから総務委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○武内則男君 民主党・新緑風会の武内則男です。 質問に入る前に二点ほど申し上げたいというふうに思います。 昨年は、年が明けて、年末から大豪雪災害、そして三・一一の東日本大震災、夏には西日本を中心としたゲリラ豪雨、台風による災害等々、私たちがかつて経験したことのないような大災害に見舞われた一年でありました。そうした災害が起こったときに、いち早く被災者の皆さんやあるいは被災地に対して多くの思いを持つ全ての国民が様々な情報を求めています。その情報に対して、民放のみならず、そしてNHKの皆さんがしっかりとその情報伝達に向けて御尽力をされましたことに心から関係者に敬意を表したいというふうに思います。 同時に、高知県のことではございますが、一昨年、大河ドラマ「龍馬伝」が開催をされました。本当に財政力も弱くて、高知県という地理的なハンディをしょいながら、しかし懸命にやっぱりその地域で頑張っている多くの県民があの「龍馬伝」で勇気をいただきました。改めて、この場をお借りして、「龍馬伝」の放送にかかわった関係者の皆様方に心から御礼を申し上げたいというふうに思います。 その二点、申し上げさせていただきながら、平成二十四年度のNHK予算の質疑に入らせていただきたいというふうに思います。 最初に、今回のNHK受信料七%の値下げに当たり、一世帯当たり月、年当たりの負担の軽減は一体どれぐらいになるのか、まず伺います。
○参考人(松本正之君) お答えいたします。 二十四年度からの受信料の値下げの影響によりまして、三か年では一千百億円を上回る大幅な減収ということになる見込みでございます。 一世帯当たりでございますけれども、口座振替、クレジット支払の場合には、月額で百二十円、年間では、二か月ごとにお支払いの場合で千四百四十円の値下げになります。また、継続支払の場合は、月額で七十円、年間では、二か月ごとにお支払いの場合で八百四十円の値下げとなるところでございます。
○武内則男君 私は、この経営計画が出されたときから一貫して、受信料の値下げよりも視聴者に対して番組の充実やあるいは視聴者サービスの充実を、拡充をするべきだということを求めてまいりました。先ほども言いましたが、大河ドラマ「龍馬伝」が放映されたことも大変影響、大きかったと思いますが、地元では、月額百二十円の値下げではなく、番組やサービスの充実で、拡充で還元してほしいという声が根強くあります。 経営計画を取りまとめる議論の際、執行部と経営委員会の間で受信料の値下げ幅をめぐって、あと十円、もう十円という攻防に終始したというお話も聞き及んでおりますが、値下げによって公共放送に期待される機能が果たせなくなるとしたら、これは本末転倒であります。これからの三年間で、先ほど御答弁がありましたように、一千億以上の減収になることで、放送の質が落ちたりあるいは新しい事業が滞ったりすることを懸念をいたしますが、御見解をお伺いいたします。
○参考人(松本正之君) お答えいたします。 確かに、値下げによりまして先ほどの額の減収があると、こういうことで、このままにしておきますと規模が縮小と、こういうことになります。したがって、そういうことになりますと、今お話のありましたように、放送の質とか公共放送の使命というものをきちっと果たすということにはならない部分が出てくる可能性があります。 したがって、そこを効率化とそれから増収でリカバーいたしまして、でも全部はリカバーできませんけれども、リカバーをいたしまして、そしてその落ち込みをできる限り最小限化すると。その中で、今お話しの放送の質、公共放送の役割、特に災害等の対策等も含めましてきちっとやるという必要があると思います。それは、次の三か年計画の中で私たちが努力をしていくと、こういう中身になると思います。
○武内則男君 新聞報道などによれば、当初の執行部案は七十円の値下げとあって、最終的に先ほど御答弁いただいたように百二十円まで拡大したということでございます。 当初の執行部案から、そうすると削られた支出があるはずなんですが、具体的に何をどう削ってこの値下げ幅を確保したのか、具体的にお答えください。
○参考人(石田研一君) 今お話がありましたように、執行部の提案は、最初は口座・クレジット支払で月額七十円でしたが、経営委員会での議論を受けて最終的に月額百二十円となりました。それで、値下げ幅を五十円拡大をするために税込み額で三か年総額四百六十八億円の支出を削減し、財源を捻出いたしました。 具体的に言いますと、一つは、映像のアーカイブス化の実施規模の見直しとか、それから災害時などの地域放送局のニュース素材を交換するシステムの整備の先送りなどで、公共放送の機能強化の面で百七十億円の削減を行いました。それから、地上デジタルを整備するときに先送りしていた設備更新の更なる延期などを行いまして、経常的な減価償却費等を七十億円削減しました。それから、国際放送については、番組編成をこれまで四時間一サイクルなのを六時間一サイクルにしようという計画があったんですが、これを凍結することによって新規番組の制作を抑制して四十五億円を削減しました。 それから、二十四年度予算に計上している新放送センター建設のために四百億円の建設積立金を積むことになっていますが、当初の計画では、それ以外に各三か年、毎年度五十億円ずつ積み立てて総額百五十億円をこの建設積立金の方に積み立てる予定でしたが、それを取りやめることによって百五十億円を削減すると、そのようなことを削減して、結果、四百六十八億円の削減を三か年で行ったということでございます。
○武内則男君 ありがとうございました。御答弁いただいたように、当初計画からすれば相当、いわゆるそういう事業計画に無理が出てくるということが想像されます。 ですから、冒頭、私は、そういう値下げではなくて、しっかりとしたやっぱり視聴者に対する番組の充実であったりとか、サービスというものを、本来視聴者が求めるものに対してしっかりとそのことに対応でき得る、そうした視聴者サービスというものをしっかりやっていくべきだということをずっと指摘をしてまいりました。 いずれにしても、今削減の項目に挙がった部分について、今後NHKの事業にとって、視聴者にとって、決してそれが不利益にならないように全力で取り組んでいただきたいなというふうに思います。 そのことを要請をしながら、もう一点。 今回の効率的な業務体制の構築ということで、これからの三年間で二百八十人の要員を削減をするというふうに言われています。この三十年間で確かに様々な技術革新が起こってきて、技術の発達と同時に、私は元々アナログ人間なので余りよく分からないんですが、デジタル化を含め、いろんなことが進んでいくことによって、いろんな要因はあったかとは思いますが、この三十年間で六千四百人もの削減がされてきているというふうに承知をしております。公共放送サービスの質や現場で働く職員の士気を保てるのか、懸念をいたしています。 民間企業と違って、逆に、職員を、人を減らす、そうすると事業をもうやめますよというふうになかなかなりません。私も、私の経験上、公的機関におりましたから言えることは、公的機関で足りないマンパワーを安易に非常勤職員で補ってしまうと、時として業務に対する使命感が低下をしたり、あるいは責任の所在が不明確になったりして事業は不安定になる、そういう経験もしてまいりました。 合理化が負の連鎖を呼び、公共放送の果たすべき役割が果たせなくなるとするならばこれは本末転倒であると言わざるを得ません。人員や賃金の合理化ばかりが本来あるべき改革ではありません。そういう認識を私はしていますが、経営委員長並びに会長から御所見をお伺いをしたいというように思います。
○参考人(數土文夫君) お答えいたします。 委員御指摘のように、我々経営委員会としても、放送の公正性、中立性あるいは公共性、それから質の向上というものは第一義に考えているところでございます。その上で、御存じのように、四月以降三か年の予算の間では千百億円縮減すると、コストを削減すると、そう言っております。想起していただきたいと思いますのは、今、NHK従業員、職員の総給与予算は年間約千二百億円でございます。この千二百億円と千百億円という、その対比を御記憶、御理解いただいたらと、こう思うんです。 もう一点は、NHKはほかの官僚の方々と違いまして、公務員の方々と違いまして、国家公務員の方々と違いまして、労働組合というものを有しております。一方、給与あるいは報酬というものは、給与、月俸、年俸のほかに退職金、慰労金、それから年金、それから社宅等、あるいは官舎等、福利厚生というものもトータルにして考えないと駄目だと、こう思っていますけれども、これらにつきましては執行部と組合がやっぱり合意するということが前提になっていると承知しております。 今おっしゃいましたように、NHK職員、従業員の士気が衰えないように執行部はやってくれている、こういうふうに思っております。ただ、私は、やっぱりそうはいっても、先ほど人員の削減数もおっしゃいましたけれども、それに経営委員会が満足しているわけではないと。特にNHKの平均的な就労時間は二千百時間以上になっておりまして、厚労省の統計によります千九百余時間よりも相当高くなっておりまして、これについても仕事の棚卸し等で厳密に見ていっていただきたいと、こう思っているところでございます。 以上、お答えいたしました。
○参考人(松本正之君) お答えいたします。 今お話ありましたように、放送の仕事というのは頭脳の労働集約型の業務だなという感じをつくづくいたしております。放送番組とかそういうものは一品一品生産で、それを積み上げていくということの繰り返しを三百六十五日やっているということで、そういう人材をやはり安定的に確保しながらNHKの業務を支えると、そういうことで資質の高いそういう放送が保てるという感じを持っております。 そういう意味で、さらに俯瞰しますと、NHKの人員は減っております。減ってきている中で業務は増えてきているんですね。これは、新たなチャンネルができるとか、あるいはインターネットの関係が出てくるとかと、どんどん増えていく中でそういう形ができていますので、そこのところをきちっと整理する必要があるという問題意識を持っています。 そのためには、今ある仕事の棚卸しとかそういうことも同時にやりながら、かつ安定的に人を採用していくという中で、職員のモラルとかあるいはモチベーションというものを保っていく必要があるというふうに考えております。
○武内則男君 実は私、今日この委員会の中にも国家公務員の給与削減で三党実務者協議の担当として入りました。断腸の思いでやりました。是非、こういった時期にスパイラルを起こして、そして何よりも現場の士気が低下するような、そうしたことについては厳に慎重に対応していただくことを求めておきたいというふうに思います。 次に、NHKの放送技術研究所について伺います。 様々なトライアルが必要なこの分野の研究は、採算性が至上命題である民間企業ではなかなか難しく、公共放送であればこその組織だというふうに思います。その成果には目覚ましいものがあると認識しております。 例えば、暗やみの中でも鮮明な画像で撮影できる高感度カメラは、震災報道などの実際の放送でも大きな成果を上げているばかりでなく、医療や科学といった分野にも応用され、研究成果が広く社会に還元されていると思います。受信料の値下げによりこうした研究に影響が生じてはならないというふうに考えますが、予算、人員が十分に確保されているのか、お答えください。 また、研究成果が社会還元につながっている具体的な例がほかにもあれば教えていただきたいと思います。
○参考人(松本正之君) まず、私からお答え申し上げます。 技術研究所の今までの機能というのは、やはり日本の放送界を技術的にリードしてきたと、こういうことがあると思います。私は、その技術開発というのは一つは忍耐、一つは継続、一つは成果は必ず出るという確信であると、こういう考えの下に技術開発をきちっとやるということを方針といたしております。 今回の計画の中でもいろいろやりくりする中で、開発関係のものについては、若干ではありますが増やしておりまして、その中で従来からの業務をきっちりやっていただきたい、こういうふうに思っております。 中身について、技師長の方から少し補足させていただきます。
○参考人(永井研二君) お答えします。 社会還元という話でございますが、NHK技研では、これまで衛星放送、ハイビジョン、そしてデジタル放送などの新しい放送サービスの研究開発、それと同時に、委員御指摘のとおりに高性能カメラ、これによって放送を支えるという技術の研究開発を通じて、これまでも社会還元を果たしてきております。 放送分野以外でも超高感度カメラ、これによって科学分野、それから医療の分野でもいろいろ活用されているということであります。さらに、次世代のテレビとしての開発研究を進めましてスーパーハイビジョン、これも超高精細度の映像を生かして美術品であるとか手術の撮影など、文化や医療、この面で応用を進めているところでございます。 今後も技術的なノウハウや特許、これをメーカーへの技術協力、JIS許諾などの形で提供して研究成果を広く社会に還元していく所存でございます。
○武内則男君 ありがとうございました。 最後に一つ、地デジ化が完了して各電機メーカーがテレビ事業から撤退をするという動きが報じられています。今御紹介ありましたように、ハイビジョンデジタル放送、あるいはスーパーハイビジョンや3Dテレビなど、研究開発をNHKは進めてきたというふうに承知をしています。 今後、産業全体の活性化に資する観点からどのような役割を果たしていくおつもりか、お伺いをいたします。
○参考人(永井研二君) NHKでは、次世代の放送としてハイビジョンを超える高臨場感を提供するスーパーハイビジョン、この研究を推進しております。さらに、眼鏡なしで自然に御覧いただける立体テレビの研究も進めているところであります。 先ほど紹介しましたとおりに、これまで衛星放送、ハイビジョン、デジタル放送などの研究成果、それからカメラなどの放送設備や受信機などの民生機器の開発、さらにはコンテンツ産業、それから放送を取り巻く産業の活性化にこれらのものが寄与してきたというふうに考えております。 また、衛星放送の開発、これがIEEEというアメリカの電気の団体でありますが、これがマイルストーン賞に認定されるなど、NHKの研究成果が世界の放送の発展にも貢献してきたというふうに考えております。 次の世代の放送についても同様に研究開発を進め、成果の社会還元をしていくことで産業界の活性化、これに寄与していくというふうに考えております。 さらには、技術規格の国際標準化活動に参加しまして、日本の放送技術を広く世界に提供して、世界の放送の進歩、発展に貢献していきたいというふうに考えております。
○武内則男君 ありがとうございました。 改めて、公共放送NHKが技術開発、研究に果たす役割は大変大きゅうございますから、しっかりとした人員、予算というものを確保して取り組んでいただきたい。 同時に、全国で働く現場の士気が是非低下しないようにモチベーションを上げて、そのことが視聴者に還元をされていく、そうした公共放送NHKの使命を果たしていただくことを改めて求めまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○片山さつき君 去年もこのテレビ、NHK決算の審議で指摘いたしましたNHKの平均給与ですが、二十二年度決算で千百八十五万円だったのが今年度は千二百九万円、そして二十四年度予算案では千二百十五万円ですね。 衆議院の審議でも、今日の午前中からの御審議でも、大卒が多いとか、あるいは頭脳集約型の労働だとかいうことをおっしゃっているので、私は、在京の民放四社との比較を持ってきてくださいと申し上げました。 ここに在京四社の有報があります。この本社の平均給与は確かに千二百万円台で、千二百十五万円台とやや高いんですが、こういう資料を私にくれるのは、どちらかというと飛んで火に入る夏の虫ですね。これらの四社の共通点は、作業員のほとんどを連結子会社あるいはその下請に出しております。四社ほぼ共通して相場観として、連結に出している人が三千人、本社にいる人は千人、その千人の方の平均給与が千二百万円台なんですね。NHKの場合は、そういった作業をやっている方はまだ大半がNHK本体におられます。 松本会長、これでもNHKの給与は高くないんでしょうか。公務員は七、八%下げております。いかがですか。
○参考人(松本正之君) 私は、鉄道事業をやった経験からしまして、鉄道事業というのは列車ダイヤ、作業ダイヤ、寸分狂いなくそのとおりやると、こういう仕事であります。正確な作業で安全を守ると、こういうことになります。 NHKの場合を見ておりますと、二十四時間、三百六十五日動いているということは同じなんですけれども、番組は毎時間、毎日異なります。それを質をいかに維持するかと、こういうことであります。それは、それぞれの番組ごとに、労働集約産業と先ほど申し上げましたけれども、それぞれの頭脳が集まってそれをやると、こういう仕事であります。なおかつ、これが不規則勤務と、こういう形になっております。 そういうことで、装置化ができない、まさに人の質、頭脳に依存する、人が全てと言ってもいいんですが、そういうような仕事でNHKが支えられていると、こういう感じがいたします。そういう質の人材を常に補給するという形と、先ほどありましたモチベーションをいかに維持するかということが大変このNHKを見る場合に重要なことだと、こういうふうに思います。 そういうことから考えますと、その人材をいかに確保するかということで考えると、やはりそういう質の大卒、大学卒業者を集める。と、大卒の比率の高い企業とか、あるいは競争するのはマスコミの在京のところでの競争が多いですから、そういうところをいかに見ながら一定の給与レベルを確保していくかと、こういうことが重要だというふうに思います。 そういう観点から、もちろんそういうものについてはいろんな見直しとかやる必要はありますけれども、一定のレベルが必要だと、こういうふうに考えます。
○委員長(藤末健三君) 答弁者におかれましては、審議を深めるために答弁を簡潔にお願いいたします。
○片山さつき君 お答えになってはいないと思います。 それから、八・九%の受信料の値下げの問題ですが、何回も国会で三年間の地デジ移行期間が終わったら一〇%下げると、当時は九百億円あったわけですから、ということをおっしゃっていますが、お伺いしたところ、この受信料値下げ百二十円、地上契約及び口座、クレジットに限られているんですが、これが全体の方のどのぐらいの割合ですかとお伺いしたら、五四%と、六割以下にすぎないということなんですね。 昨年も指摘したいわゆる地域スタッフ、受信料調査員の年収が一千万円で、売上げというか、一千万円分の新たな掘り起こしをしてきたという話を笑い話として紹介して、そんなことは民間ではあるんですかと会長に申し上げたら、いや、そんなことは民間では起きませんというお答えだったので。 今年は、この地域スタッフ、大分、私、何回も効率化をお願いしていますが、一人当たり人件費はどのぐらい減らしていただけたのか、その方々は幾らぐらいの受信料の掘り起こしをすると言われているのか。つまり、受信料値下げ、これを本当に一〇%やるための合理化努力をどこまでおやりになったのか、簡潔にお答えください。
○参考人(松本正之君) お答えいたします。 地域スタッフの二十四年度予算の平均年収は五百四十万と、こういうことになっております。 昨年、一千万を超える人がいるという話は、これは全体、三千七百人ぐらいの中の二%で、七十名ぐらいの人ですが、この方たちはもう大変たくさんの収入を上げるという特別な方でございます。 大体、地域スタッフ、平均でいいますと年間五百二十件ぐらい契約をしていると、こういうことでありまして、そういう契約が、大体一回契約するとすると八年間ぐらい続きますので、それを計算しますと、五百二十件の八年間で約八千万と、こういうような収入を毎年確保していくと、こういう格好になると思います。
○片山さつき君 去年に比べればこの点は改善したと思いますが、二%、七十人が一千万円というのはちょっと余りないのかなと思いますので、更なる改善努力をお願いしたいと思いますが。 この受信料につきましては、取りやすいところからがっちり取り過ぎなんじゃないかという御意見も非常に多いんですね。若者の皆さんから、ワンセグでNHKが入っているところからも取りたがるのはどうなのかという声が非常に大きいんで、外したいという声がかなりありますが、それともう一つはホテル旅館組合からの受信料体系の見直しの要望ですね。これ事業所については設置場所ごとに契約になるので、もうホテルや旅館は中の部屋数を見せろと言われれば見せざるを得ないわけです。今、平均の中小の客室が十六室、そうしたら十六台分全部取ることになるんですね。これがイギリスのBBCなんかだと、十五室までは一契約なんですよ。それは、こういった業態は部屋にしょっちゅういてテレビを見ている確率が非常に低いわけですね。 今の中小零細の経営の問題もあるから、今までも少しずつ割引は広げていただいているんですけれども、ここは是非BBC方式にして、客室稼働率が二〇%で、中小の旅館、ホテルの平均客室数が十六室ということを考えて、十五室までは一括という受信料体系にしていただけないでしょうか、会長。
○参考人(大西典良君) お答え申し上げます。 委員の御承知のとおり、ホテル、旅館の受信料につきましては、二十一年二月に事業所割引を導入して大幅に軽減いたしました。また、二十一年四月から、業界団体の取りまとめを導入して、受信料の契約の締結をお願いしてきております。三年が経過をして、今後、ホテル、旅館を含めた受信料体系の在り方についても御要望をいただいております団体の皆様と協議をしておりますけれども、まだ結論に至っておりません。 なお、今回の受信料の値下げにつきましては、二十四年十月から、事業所の全体でいけば約二十億円、それからホテル、旅館につきましては四億円の値下げとなります。 BBC方式に改定すべきではないかという問いでありますけれども、三か年の事業収支がトータルでマイナスになっているということを含めて、慎重に検討をしてまいりたいというふうに思います。それから、ホテル、旅館五団体の皆様とも、今後とも丁寧に、今交渉をしておりますけれども、対応を図ってまいりたいというふうに思います。よろしくお願いします。
○片山さつき君 この件については、この会としても是非申し入れたいということで今お願いしておりますので、引き続きしっかりと対応していただきたいと思います。 先ほどから、いい人材を確保して、NHKに要求されている不偏不党の質の高い番組を作っていくために千二百万円台の給与が必要だとおっしゃっていますが、その割にはNHKは非常に不祥事が多いんですよね。本当にそれを全部列挙していると、それだけで時間がたってしまうんですが。 それから、この委員会でも私、何回か取り上げておりますが、誤報も多いんですね。去年の六月、KBSのニュース、当時、毎日のように報道されておりました東日本大震災の仮設住宅、五万二千軒建つよというところを七万軒から八万軒を韓国に大量発注というニュースをKBSが報じた、それをNHKがそのまま流してしまった。これは総務大臣にお願いして、前の総務大臣に訂正させますといって訂正の放送を流していただきましたが、何とこのKBSは、日本のオフィスはどこにあるか、渋谷区神南、NHKの中にあるんですよ。まあそれが影響しているかどうか知りませんけれども。 ほかにも、昨年十一月の「お元気ですか日本列島」で、日本の若い人たちの間で携帯電話の絵文字にハングルを入れて交換するのが非常にはやっているという決め打ち報道をしてこれも大変な問題になって、木田理事に来ていただいて、本当にはやっているかどうかアンケートを取ったんですかと言ったら、いや、取っていません、たまたま路上で聞いてみてそういう人が多かったと。先ほど何人かの先生とお話ししたんですけど、いや、うちの秘書も若い連中も別にそんなこと特にやっているって聞いたことないよという方が大半だったんですけどね。 その辺も含めて、つい昨日、九時のニュースでこういう問題があったんですよ。在日の韓国籍の方々が、韓国の大統領の投票権、これを投票しに行く方が非常に少ないし、それはそれで、まあ国籍を韓国と選ばれていらっしゃる以上は御自分で行かれるべきだと思いますが、それと結び付けて、投票権というのですか、参政権というのはもう本当に重要な権利だというようなことを言って、まるでこの方々については外国人参政権を認めるべきだと言わぬばかりの報道をしていて、これも自民党には大変たくさんの反響が来ました。 この外国人参政権については、この会で歴代の総務大臣には常にお聞きしていて、現状ではいろいろ問題があると現政権もおっしゃっていると、我々自民党は非常に慎重というか反対であるという中で、不偏不党というんだったらなぜこういう報道をするのか。もう一年半以上ずっと追及し続けておりますが、内容に成果主義として全く改善点が見えませんが、会長、これは是正してください。
○参考人(松本正之君) 外国の放送局がオフィスをNHKの中に持っているというのは、NHKも外国の放送局の中に持っているとか、そういうような感じの中でそういうケースがある場合がございます。 それから、先ほど申し上げましたように、お話がありましたが、今度の経営計画の基本は、公共放送の原点に立ち返ると、こういうことを柱にいたしております。その中には、当然、公共放送としてそういういわゆる公平公正、正確、迅速、あるいは意見の対立するものは多くの意見をきちっとバランスを取るとか、そういうようなことが放送法の中に書いてありますけれども、その放送法にのっとってきちっとやっていくということが重要だというふうに思っております。 それから、同時に、その基本の柱に基づいて、四つのキーワード、公共、信頼、創造・未来、改革・活力と、こういうキーワードを持っておりまして、それに基づいて役員から職員まで一貫した価値観で仕事をやろうと、こういうことにしております。その価値観に基づいて、それについては視聴者から評価を受けようという評価システムを今回導入いたしております。 そういう中で、公共放送NHKの使命をきちっと果たしていくということが必要だろうということで計画の中身を作成しているところでございます。
○片山さつき君 いずれにしても、在日の韓国人の方に日本の参政権がないのはその人の尊厳にもかかわる重大な問題というのは明らかに決め打ちですから、早速今日のニュースでも訂正を流していただきたいと思います。 また、昨年の暮れに、今我が国、領土問題に対する関心が非常に上がっておりまして、現政権の下においてもほとんどの教科書で竹島問題を取り上げるようになった、はっきりエリアを書くようになっています。自民党のときからこれは言っておりますが。 そこの問題の中で、竹島を今不法占拠している韓国で、独島という名前を付けているわけですね。その独島の歌という歌を歌ったり、あるいは独島のキャンペーンに、CM等でもう完全に大きなキャンペーンとして参加しているタレントをNHKの紅白歌合戦に出すか出さないかについて、先日、理事に来ていただいてその評価基準を伺ったところ、そういう歌を録音してCDで売っているとか、あるいは公開のコンサートで歌っているならば考えるというふうにおっしゃったんですね。この評価基準は非常に大きくて、現実には、あるグループがそういう歌を歌っていることがユーチューブ等で非常に多く流されていて、大変な批判が来たので私は伺ったんですが、それがコンサート、公共放送をされているコンサートなり、たくさんお金を取って何万人も来ているコンサートであったら、それはおかしいと。ただ、そうなかなか、それだけであったら、それだけではチェックできないというようなお話であったんですが。 また、最近もある苦情が参りましたのは、NHKのミュージック・ジャパンという番組、過去一年間の出演者を見ておりますと、出演者の中の出演者占有率が、ミュージック・ジャパンにもかかわらず三六%が韓国のタレントさんです。これはミュージック・コリアにした方がいいのかもしれませんが、それだったら何でNHKの公共放送でやるのか。KBSでやればいい話で、非常におかしいなと思うわけですが、その辺りも含めてどういう基準でやっていらっしゃるのか、端的に短くお答えください。会長、お願いします。
○参考人(松本正之君) 先ほどの紅白歌合戦の場合は、今年の活躍とか世論の支持あるいは番組の企画、演出、昨年の場合は特に東北の支援というようなのがありましたが、そういうようなことを条件に選考に当たっております。その他の番組への出演については、番組の企画意図とか視聴者の皆さんの支持とかそういうようなものを勘案しております。 個別の案件についてはその都度判断しておりますが、いずれにしましてもきちっとした形でやっていく必要があるというふうに考えております。
○片山さつき君 今きちっとした形でとおっしゃっていただいたので、もうそこは是非。 というのは、そのミュージック・ジャパンへの出演予定がされているある韓国のタレントさん、大麻所有保持で逮捕歴があるということがございます。日本のタレントだったらこういう方を出すことはあり得ないと思いますので、きっちり見ていただきたいと思います。 今、低視聴率にあえいでいらっしゃるNHKの清盛でございますが、皇室の登場人物が多いわけですね。法王、上皇、天皇。王家という呼び名を使っていることについて大変な批判が出ておりますが、これ、この呼び名を使っていらっしゃる歴史考証をやった方が東大史料編纂所の准教授の本郷さんという方で、それはこの方の学説なんでしょうが、一般的な学説ではありません。これは文科省や教科書委員会などにも聞きましたが、そうではありません。それを決め打ちで使っている。 一九七二年の「新・平家物語」のときには、吉川英治原作ということもあってか、皇室は皇室のままでございまして、王家という我々にとって余り聞いたことのない呼称は使っておりませんが、なぜこういう呼称を使うということをNHKとして決定してしまったのかと。 批判があって、このプロデューサーの磯さんという方が確かに一般的に認められた表現ではないということをおっしゃって、若干ホームページなんかも直しておられるのですが、そういう修正をされるんだったらなぜもう少し慎重に、また宮内庁にもお聞きになったのかと、これは皇室にとっては先祖の呼称ですから非常に重要なんで。 我が国でも、この王家という呼称が平安時代に一般的だったという歴史教育のある程度のコンセンサスというのは全然ありません。そこはどう考えてこの国民的な番組についてこのような判断をされたんでしょうか。会長、お答えください。
○参考人(松本正之君) 大河ドラマは専門家による時代考証というのに基づいて制作をいたしております。この専門家によりますと、平安末期から鎌倉期にかけての中世史研究の歴史、学術的分野では、当時の政治の中心にいた法王、上皇を中心とする家というものを表現する上で王家という言葉が使われているということでありました。それに基づいて大河ドラマ「平清盛」でも対応しているということであります。
○片山さつき君 いずれにしても、皇室を王家と呼ぶという歴史的な一種の考え方については全く定説となっておりませんし定着もしておりませんし、なぜこのようなことをしたのか。そのことによって結果的に今大河ドラマの中では大変な低視聴率でございますし、撮影されている地元県の知事も画像が汚いというふうに言っておられるし、平家にしても当時の皇室にしても美化したドラマでないということが、先ほどの武内議員の御評価と違って、全く地元の観光振興にも資している部分が少ないのではないかと思うんですが、そういったことも総合的に踏まえて、このような影響力のある番組については、歴史考証を取るときにはそれが通説であるのか異端説であるのか、一般的に使われるものなのかどうかということをもう少し考えて慎重に判断していただきたいと思います。 一般的には、皇帝の方が上位で王は下位、天皇は皇帝と同等であるから王とは絶対に呼ばないという、少なくとも明治以降の我々の考え方から見ると非常に違和感がございますので、その点を厳重に申し入れさせていただいて、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○礒崎陽輔君 どうもこんにちは。自由民主党の礒崎陽輔でございます。 NHKのテレビを見て、毎月一日の日の午前十一時五十九分になりますと、緊急警報放送の試験放送を行いますというアナウンスが流れて、ピロピロピロ、ピロピロピロという音が流れるわけでありますが、よくこの放送は緊急地震速報と間違われるわけでありまして、NHKの人でも知らない人多いんでありますけれども、この緊急警報放送とはどういう放送であって、これまでどのような実績があったのか、まずお答えいただきたいと思います。
○参考人(金田新君) お答えいたします。 緊急警報放送でございますが、大災害のおそれがある場合に、放送局から警報音を兼ねた信号を送りまして、受信機能があるテレビ、ラジオのスイッチを自動的に入れる、大地震や津波警報など非常災害の予知情報や警報を迅速かつ正確に伝える放送でございます。 緊急警報放送を実施するのは、東海地震の警戒宣言が出されたとき、津波警報が出されたとき、災害対策基本法の規定に基づいた都道府県知事から要請されたときの三つでございます。昭和六十年九月一日に運用を開始して以来、今年、昨日まででございますが、三月二十八日までに二十一回実施しております。二十一回の放送はいずれも津波警報が出されたときでございました。 以上であります。
○礒崎陽輔君 今お話がありましたけれども、考えてみますと、東日本大震災もたくさんの犠牲者を出しましたけれども、その中でもやや助かったことは、これは真昼の震災でありました。もし、これが夜、就寝時間の大震災であったら、もっともっと大きな被害が出たんではないかと思います。 今おっしゃったように、これはテレビが自動的にスイッチが入るわけであります。そして警報を、津波が来ていますよという警報が出る、画面がつく、そういう警報なんですね。非常に私はこれが大事だと思うんですけれども、会長、お聞きいただいたと思いますけれども、この放送は何で、どのような根拠で行われているのかとNHKに聞いたら誰も知らなかったんですよ。役所に聞いても誰も知らない。 今言ったように、昭和六十年に申入れというのがありまして、国土庁、消防庁、気象庁、警察庁の四庁と日本放送協会と民放、放送連盟、ここが参加して申し入れて、覚書を作って始まったんでありますが、この覚書が見付からなかったんですよ。どこにあったかというと、民放連にあったんです。民放連に覚書があって、それからだんだんこの話をして、今ちゃんと御説明していましたけれども、去年の夏ごろに私が質問するまでは誰も知らないんですよ。多分、報道局のこの警報の担当者は連綿ときちんとお仕事をなさってきて、今、試験電波も出すし、これまで二十一回の実際の本放送もあったということで、それはしっかりとやられてきたと思うんですが、誰もこれを管理していないんですよ。NHKも管理していない、役所も管理していない、昭和六十年からやっていると。こういうことでは、やはり人命にかかわる問題は、私は問題だと思うんです。 松本会長、それも、御説明もお聞きになったと思いますが、もっと会長がこれを主体的に取り組んで、もう少しこの利用促進を図るべきだと思いますが、会長のお考えはいかがでしょうか。
○参考人(松本正之君) 今お話しのとおり、この緊急警報放送につきましては、昭和六十年五月に、民放連、国土庁、消防庁、気象庁、警察庁と申合せを行いまして、同年の九月一日の防災の日から運用を開始いたしております。また、毎月一日にはテレビとラジオで試験信号放送を行って、周知と利用促進に努めているところでございます。 また、この放送に対応したテレビ、ラジオの受信機の普及ということがまた必要なわけでございますが、この辺はメーカーの対応に負うところが大きいということでありますけれども、国とも連携してこれらの利用促進に努めてまいりたいというふうに思います。
○礒崎陽輔君 大した答弁じゃないですね。これは人命が懸かっているんですよ、会長。夜中に地震があったとき、これ大事でしょう。私、そんな認識じゃ駄目だと思いますよ。人の命が懸かっている問題だから、もっと真剣にNHKは取り組まなきゃ。 総務大臣にお聞きします。 今言ったとおりなんですよ。昭和六十年の申入れだけど、これ消防庁に聞いても誰も知らなかった。私、責任があるのかと思ったら、私、昭和五十九年には消防庁いたんで、六十年と聞いてちょっと安心したんですけど。消防庁も全然知らないんですよ。 さっき言ったように、そんな軽い話じゃないんですよ。もう一回言いますけど、今回の大震災は昼の二時半過ぎの真昼の時間だからまだよかったんですよ。本当にこれ、深夜、寝静まったころに大地震が起こったら、もっともっと被害が出ていたと思うんですけど、総務省としてももっとこの問題に真剣に取り組む必要があると思うんですが、大臣のお考えはどうでしょうか。
○国務大臣(川端達夫君) 私も、こういうシステムがあること自体は、一日の放送を含めて、承知をしておりましたけれども、六十年からそういうことというのは不勉強ながら知りませんでした。 そういう中で、実は今、全国で四百万台のテレビとラジオが五十万台ということで、余り普及をしていない。これは、一つは、やはり値段が高くなる割にはそんなに逼迫感がないという部分と同時に、これいつも電気をスタンバイしているということで、時代的に言うと省エネでなくて電気をよく食うということ。もう一つは、例えばお留守のときに自動起動をしてテレビが映って、地震が起こってひっくり返ったら火災になる危険があるんではないかというふうな、そういう技術的なことも指摘をされてきました。 そういう意味で、昨年六月に総務省からはメーカーに、こういう技術的なものはクリアするようなことを研究してほしいという要請をいたしました。そういう中で、電子情報産業協会に対して要請をいたしまして、一定の解決策、省エネ型であるとかコストダウンとかいうことで、一月には業界に対してこういうやり方だったらうまくいくよという周知をしていただいた等、細かくはいろいろやっているんですけれども、御指摘のように、やはり政府全体としてこれをどう位置付けてするのかというのは、今回の震災を含めて大変大きな問題であるというふうに思いまして、総務省としてまた関係部署ともいろいろ相談をしてまいりたいというふうに思っております。
○礒崎陽輔君 昨年、私が総務委員会で質問してから、総務省は一定の前進はしていただいているのは評価いたしますけど、何度も言いますけど、人の命が懸かっている話であります。余りのんびりしたことを言っておったら駄目なわけでして、確かにさっき言ったように、常時待機をしておるから今の省エネ、省電気の話と若干反するところがある。あるいは、留守中にテレビがついていつまでも消えないという、そういうことも私も聞いておりますけど、ただ、それよりもやっぱり人命の話ですよね。それも大事な問題ではあります、省エネも大事だけれど、そんなものは、今大臣も言ってくれたように、技術的な革新で何とかなると思うんですよ。 これは、ただ夜鳴ると、私は非常に効果あると思いますよ、寝静まっているときに。もう津波が来る、大津波警報が鳴る、でも寝ていて何にも知らない。いや、そうじゃなくて、テレビがぱっとついて警報だ警報だといえば、多くの人が助かる。そういう話を私はしておるわけでありますから、大臣は分かっていただいていると思いますけど、もうちょっと緊迫度を持って、大臣から電波担当の部局あるいは消防担当の部局に御指示をしてもらいたいと思います。 それで、今言ったように、受信機の方はこれまだ少ないんですね、今言ったように。これ、いい話だから、やっている方の名前を出しますと、テレビの受信機ではシャープ、日立、ピクセラの三社の高級機というか大型機、それからモデムを出しているのはユニデンという会社から出している。ラジオはパナソニックから出していると、そういうことを私も伺っておりますけれど、やっぱり全社じゃないんですね。 しかも、そういうところでも一部の特定の大型機あるいは高級機だけなんでありますけれど、これは、やはりそれじゃ幾らNHKが頑張っても追い付かぬと思うんです。これはNHKというよりも、それ政府の仕事だと思うわけでありますけど。こんな小さなテレビというわけにはいきませんけど、一定以上の大きさのインチのテレビについては、これを規格上、受信装置を義務付けるとか、義務付けるというのが今余りはやらぬのであれば、業界の自主規制で、規制というか、業界への申入れでもいいと思うんですが、そういうことを促進して、やはりこの機能を持ったテレビを大量に私は販売すべきだと思いますが、経済産業省はどうお考えでしょうか。
○大臣政務官(中根康浩君) 礒崎先生にお答えを申し上げます。 現在販売している全てのテレビで津波警報などの放送局からの緊急警報放送を受信し視聴することは可能であるということは先生御案内のとおりでございます。また、他方、緊急警報放送が行われた際に自動的にテレビを起動する機能をメーカーが搭載するに当たっては、先ほど総務大臣からも御答弁がありました、また礒崎先生御自身からも御指摘がありましたように、新規のソフトウエア開発費や製造コストの増加、常に通電することによる待機電力の増加や寿命の悪化、現状では消費者からの需要が少ないなどの課題があると考えております。 テレビメーカー等の業界団体である一般社団法人電子情報技術産業協会では、このような課題に関する技術情報等を調査、取りまとめ、会員各社に情報提供するなど、自主的な取組を行っているところでございます。 このような中、これもまた先生御指摘でございますけれども、この三月には、緊急警報放送が行われた際に自動的にテレビを起動する機能を搭載した商品が新発売されたと伺っております。 経済産業省では、電子情報技術産業協会に対し、緊急警報放送の活用や最新の技術革新を踏まえた災害時の情報伝達手段についての検討を要請しているところであり、引き続き産業界における自主的な取組を支援してまいるとともに、関係省庁とも連携しながら津波警報等の多様な伝達手段の確保に向けて取り組んでまいりたいと考えております。 以上です。
○礒崎陽輔君 経産省、総務省、これは前向きにやってくれるという意味の御答弁をいただいたと私は思っておりますけど、何度も言いますけど、待機電力の問題もそれは大変な問題だけど、人命ですからね。こんなもの、全てのテレビ、ごく小型は別にしまして、付けさせればいいんですよ。チップ一つ搭載すれば自動受信ができるんですよ。それで多くの人の命が津波のときに救える。これ、いいじゃないですか、是非ともやってもらわなきゃ。 松本会長、役所がこれだけ言っておるんですよ。さっきの会長の答弁じゃ私は納得しません。もちろんNHKが全責任があるんじゃない、総務省も経産省も責任があると思うけれども、人の命を預かる話です。公共放送はもっとしっかりと前向きにこの問題に取り組むべきではありませんか。もう一度、御答弁をお願いします。
○参考人(松本正之君) 先ほど申し上げましたように、国等あるいは関係のところとも連携しながらこの利用促進に努めてまいりたいというふうに思います。
○礒崎陽輔君 余り前向きな答弁に聞こえませんがね、この次聞きますよ、どこかの総務委員会で。私は、あなたがそう言って次のときまで何もしなかったら今度はもう少し厳しい質問をさせていただきたいと思いますが。ちょっと今の答弁では不満であります。 これは総務大臣にお聞きしますけれども、今はこれ、津波警報なんですね。大津波警報又は津波警報で出ていて、一般の地震はやっていないんです。もちろん地震といっても小さい地震まではやれないと思いますけど、どの辺までやるかというのは少し検討しなきゃなりませんけれども、一般の地震でもやっていいと思うんですね。本当にその後に揺れたんであれば、怒る人いないと思うんですよ。誤報は困るんでありますけどね、寝ているときのやつありますから。だけど、しっかりとした警報を出して、その後に今の精度で何秒か後に揺れるという、そういう警報が今出せるようになっておりますから、さっき言ったもう一つの緊急地震速報の一定の部分についてもこれに加えていくと、そういうことが私は必要だと思うんですが、大臣の考えはいかがでしょうか。
○国務大臣(川端達夫君) お答えする前に、防災に関する国民の意識は、三・一一以降、激変したと思います。そういう部分では、今までそういうものが売られていても、あるいは欲しいと言われる方は非常に少なかったかもしれないけれども、これからは商品開発をしていけば、そういうことは是非とも買いたいという人は私は増える環境に今あるんだというふうに思いますので、今月の十五日にも関係会議においても私たちから呼びかけをいたしておりますし、それは取り組んでまいります。 そして、今の、地震にもということでありますが、有効であることは、当然こういう機能ですから、あると思います。ただ、津波は地震から少しの時間がありますけど、今でも地震の警報は何秒か後に来るという部分でいうと、テレビをつけてという部分が、という違いはあると思います。ただ、そういうことがどういう規模の地震にどういうことで使えるかという、もう少し技術的な検証が私は必要だと思いますけれども、前向きにこれは検討すべき課題だというふうに思っております。
○礒崎陽輔君 ありがとうございます。 とにかく、何度も言いますけど、人命にかかわる問題です。今でも余震が続いております。大きな余震が最近も続いております。そうした中、深夜に津波が来るというときに備えなきゃならぬと思いますから、是非とも総務大臣中心に経産省も協力していただいて、そしてNHKも協力していただいて、三者でよく御議論をして、民放連も入れて、また従来の関係省庁も入れてしっかり政府で前向きに取り組んでいただきたいと思います。 先ほどNHKの報酬の問題とか職員給与の問題少し出ておりますけれども、健康保険の労使負担、これは今、NHKは六二%という非常に高い率であるわけでありますが、自民党の主張を受けまして、NHKが今回、労働組合に対して労使負担の使用者側負担を六二%から五〇%に下げるという提示をしていただきました。これは大きく評価をしたいと思います。普通はこれ、折半が普通でありますから、評価というか当たり前に戻すだけなんでありますけれども。 この提示をして、多分、恐らく労使交渉に入っているんだと思いますが、厳しいとは思いますが、これは会長、しっかりやっていただけますでしょうか。
○参考人(松本正之君) 今のお話は、NHKの場合は約六二%ということで、世の中一般でいうと五五%、放送業界は六〇数%というのが多いようでございます。それから、公務員は五〇%と、こういうことでありまして、これまでも順次負担率を減らしていくということでありましたけれども、この際、その五〇、五〇ということで、その姿にやろうと、こういう決意をいたしまして、これについては既に労働組合に提起をいたしております。きちっと交渉をしてそういうところにこぎ着けたいと、こういうふうに考えております。
○礒崎陽輔君 これは労使折半が普通であります。それでほとんどの企業もやっています。確かに大企業で一部あるから五五が平均なところもあるのかもしれないけれども、これはやはり公務員レベルの労使折半に持っていくべきだと思いますから、これは頑張っていただきたいと思います。 最後に、先ほども出ましたけれども、ホテル、旅館等の受信料であります。これも受信料の徴収代行をすることによって実質的に一五%の受信料マイナスということにしていただいたんですけれども。何か最近聞きますと、あと半年ぐらい取りあえず延長するというような話も聞きましたけれども、ちょっとうまくいっておらぬような事情があるんじゃないですか。どうなんですか、率直にお答えください。
○参考人(大西典良君) 礒崎委員のお話でありますけれども、飛躍的に業界団体の取りまとめで契約率上がっております。それから、団体取りまとめも二十一年のスタート時には三四・二%が五二%まで上がりました。さらに、努力目標とする六割までに到達するのにお互いどういう協力ができるのかということで今協議を重ねております。公平負担の徹底のために業界団体の皆様のお力を借りながら更に増やしていきたいというふうに考えております。今、三月末で委託契約が切れるんですけれども、更に協議を続けていくということで九月まで契約を今延ばしておるということでございます。
○礒崎陽輔君 一つの方法として、徴収を取りまとめることによって、さっき一五%相当の手数料を払って実質的にまけるといういい方法をやって、それは評価したいと思いますが、じゃ、さっきも言ったように、ホテル、旅館は使っていない時間が多いんですね。その調査することについて、前会長にお願いして調査するということになっていましたけど、やっていますか。
○参考人(大西典良君) 負担の在り方については、先ほど委員のところでお答えしましたけれども、体系については業界団体の皆様とお話合いを続けているということであります。具体的に調査のことにつきましても、総合的に今後も検討をしてまいりたいというふうに思います。
○礒崎陽輔君 まだやっていないという意味の答弁だと思いますね。これ、ちゃんとやってください、そんな難しいことを頼んでいるわけじゃないんだから。一体どれぐらいの実視聴時間があるかということを調べて、それで議論すればいいじゃないですか。その分だけまけろというわけじゃないわけですから、しっかりやってほしいと思いますよ。 今日は緊急警報放送を中心に御質問いたしました。もう一度言いますが、これは国民の人命にかかわることでございますから、NHKはしっかりと主体的に前向きに取り組んでいただきたいと思います。 終わります。 ─────────────
○委員長(藤末健三君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、行田邦子君が委員を辞任され、その補欠としてはたともこ君が選任されました。 ─────────────
○金子原二郎君 先ほど武内委員から「龍馬伝」の話がありましたので、私からもお礼を申し上げたいと思っております。 一昨年、「龍馬伝」を放映していただきまして、しかも長崎出身の福山雅治を主演で使っていただいたわけで、非常に効果ありました。効果ありましたんで、地域の活性化のためには大変役立ったと思っております。改めてお礼を申し上げたいと思います。 ただ、私も知事に就任いたしましてから、六回か七回かNHKの会長さんのところにお伺いしました。それは、大河ドラマと朝のドラマを是非長崎県のをバックにしてやってくれとお願いしたわけなんです。そう言った結果、ようやく七年目で実現をしたわけでございますが、特に朝ドラというのは関西と関東で分かれておる。大体これは四十七都道府県を回っているという話を以前聞いたような、話があるんですね。それを考えますと、長崎県はもう随分前で、まだやられていませんので、この際是非、こういうとき、まさかこういうチャンスがあるとは思いませんでしたので、是非次は朝ドラで。 また、特に離島とかなかなか日が当たらない地域、こういう地域というのはテレビの影響はすごく大きいんですよ。やっぱり、テレビで半年間放映されますと、改めて離島とか半島とか、そういった過疎地域の認識が非常に強まりますので、余り都会はやる必要ないと思いますから、是非その辺については強く要望しておきたいと思います。 そこで、実は、NHKが全国的に大変な放映することにおいて力があるなということを非常にひしひしと感じたのは、ちょうど平成十五年だったですか、二〇〇三年にハウステンボスが会社更生法の申請を出しました。これはもう地元にとって大変なことでしたし、倒産というイメージで、結果的にそのイメージによってお客が激減すると。なかなかその客を取り戻すのは難しいということで、全国のキーのテレビにお願いしたり、NHKに行きまして、要するに、会社更生法の申請はしているけれども営業は従来どおりだということを何かテレビで全国民に分かるような形で放映してもらいたいというお願いをしましたところ、たしか天気予報のバックにずっと入れていただきまして、これは本当に効果が大きかったですね。その後いろいろありましたけれども、やっぱりしばらくの間はこの効果があって、倒産した中にもお客さんは途切れることがなかったということで感謝を申し上げております。これは有り難い部分。 もう一つは、実はNHKの放送というのは、それだけ効果があって非常に影響力がある中で、諫早干拓なんですよ。これは、どちらかというと負のイメージばかり放映するんですよ。実は、よくギロチンというのがありますよ、ばあっとやっていった。あれは、ああいう工法でやらざるを得なかったわけなんですよ。ところが、あれをやった後にぱっとこう魚を出すものですからイメージが悪くなっちゃう。だから、やるのは結構だけれども、何でああいうことをやっているんだという解説を付けていただかないと、全国放送で見ている方はみんなイメージを悪くしてしまいますよ。 その後、諫干というのは、もういろいろなことが、経過があって今日があるんですけれども、諫干の必要性とか諫干がどのように地域の防災に役立っているかという放映は、負のマイナスの放映よりも本当、少ないですよ。だから、全国的に非常に諫干のイメージが悪いんですよ。 これは公共放送として私は考えていただかなきゃ。やっぱり同じ時間やってもらわなきゃ。要するに、マイナスのイメージのものをやるならば、こちらではやっぱり、これをやることによって地域がどんなに防災上、また、そういった新しい環境型の農業をやっているんだという、そういったものをやりながら、そして国民の皆さん方に分かっていただかないと、要するに、取材する記者がどちらかというとイメージ的に悪い方をして、それを結局上に上げちゃうからそういう放映がされるということが非常に多いんですよ。 だから私は、この点について、この公平公正というその放送の、まあ不偏不党というのをNHK、さっきから言っていますから、どういう考え方を持っておるのか、その辺について是非、会長でも担当者でも結構ですから、ちょっと御意見伺いたいと思います。
○参考人(松本正之君) NHKの放送の番組というのは、今時点でもいろんな、今日放送するもの、あした放送するもの、幾つかの番組が並列でずっと走っております。数えれば、ぱっと見れば千近い、九百とかというのが同時並行に走っております。それを、全体を、横串というのは、やはり価値観とか理念というのはみんなが共通していないといけないと、こういう感じを持ちます。それは、私は、その基本は放送法にあるんだというふうに思います。 したがって、先ほどお話にありましたように、放送法には公正公平とかそういうことがきちっと書いてありますし、それから、健全な民主主義への貢献というようなこともきちっと書いてあります。そういうものを踏まえて、NHKの中では放送ガイドラインというものを指針として作っております。 そういう中には、いろんな、公正公平はもちろんですけれども、できる限り幅広い視点から情報を提供するとか、意見の対立するものには双方の意見を伝えるとか、様々な意見や見方を反映できるようにするというようなことが書いてあります。それをきちっと守るということが重要だというふうに思います。 そういうことで、私は、今度の三か年計画の基本は公共放送の原点に立ち返ると、それを基本にしてこれをやっていくということが重要だろうというふうに思っております。
○金子原二郎君 だから、それをちゃんとやっているかどうかを会長、一回見てください。今まで放映されたその諫干に関する放送というんですか、それを見ていただければよく分かると思うんですよ。 だって、見方によって違うと言うんだけど、我々の立場からやっている事業としては、やらざるを得ない事業としてやっているわけですから。だから、それは公平公正の立場だったら、その立場からもちゃんと放映してもらわなきゃいけないですよ。是非これは、現場でよくこれについての認識をしていただくようにお願いしたいと思っております。 もう一つ、またお願いで申し訳ないんですが、長崎のNHKの放送局があるんですけど、これ、随分古くなりまして、築四十四年ということで、もう建て増し、建て増しなんですよ。私も、何回行っても迷うんですよ。建物も付け足し。それで、実は前の会長さんと話したときには、いや、もうちゃんと建て替える予定に入っていますということでしたけれども、その後どうなったのか、ちょっとお伺いしたいと思います。
○参考人(石田研一君) 今御指摘ありましたように、昭和四十二年度に建設して築四十四年たっております。大変老朽化している放送会館の一つでありまして、放送機能の強化とか新たな視聴者サービスを展開するために新会館の建設について検討を続けております。 それで、地元の自治体からは、長崎の局は長崎の駅のすぐそばにありますので、長崎の駅前周辺再開発事業における町づくりや景観に配慮するよう要請を受けていまして、NHKとしても、こうした再開発事業に配慮する形で検討を進めていきたいと考えております。
○金子原二郎君 是非よろしくお願いいたします。 最後ですけど、特に地方ではNHKというのはもう本当にウエートが高いんですよ。民放よりもNHKという、そういう皆さん方の意向が強いんで、NHKの報道の仕方によって随分いろんな政策も、これは見方が、民意が変わってきますから、もうこの不偏不党というのを是非守っていただくように強く要望いたしまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○山崎力君 自民党の山崎です。短くなるべく御答弁願えればと思いますが。 言葉の問題で、ついにNHKお前もかと言いたくなるようなアクセントというんですか、そういう方が、特にいわゆる現場に出られていったときの記者さんのレポートであるとか、恐らく記者さんだと思うんですが、アナウンサーの方のインタビューとか、そういったところで見受けるというか、聞こえるようになってきた感じが強くしておりますが。 そういった点で、まあ民放のことはとやかく言いませんが、日本の標準語のアクセントを一番守って確保していかなくちゃいけないのがやっぱり音声メディアでもあるNHKだと思うんですが、その辺の教育状況、いかがでしょうか。
○参考人(松本正之君) NHKのアナウンサーにつきましては、アクセント辞典というようなものを用いまして日常的にアクセントの点検をいたしております。また、大きな声でニュースの下読みをするということなどをしまして、先輩アナウンサーから標準的なアクセントの指導を受けたりしています。放送後も放送で使用するアクセントについての指摘を行いまして、分かりやすい放送に努めております。標準的なアクセントでないものが何度か放送に出た場合は、アナウンサーに周知をして、徹底に努めております。 まあ話し言葉は時代とともに変化するというところがございまして、そうした変化を乱れということでとらえる場合もあるのでありますが、地域や世代による言葉の揺れという指摘もございます。 いずれにしましても、NHKとしましては、より視聴者に伝わる的確なアナウンスということでそれを目指して、それぞれ切磋琢磨、修練を積ませたいというふうに思っております。
○山崎力君 答弁、ちょっと気を付けていただきたいんですが、アナウンサーのことだけ聞いたわけじゃないんですよ。それから、下読みのことは言っていないんです。要するに、現場に出たアナウンサーと現場からの報告をする恐らく記者だと思われる方のことに特に目立つというふうに言っているんですから、その辺のところを踏まえた御答弁願いたいと思います。 言葉の問題ですから、その点、今の会長、お慣れになっていらっしゃらない、いまだにお慣れになっていらっしゃらないなというふうな印象を持ちますので、その辺は是非、話す、伝えるだけじゃなくて、聞く耳のときの言葉も大事に聞くようにしていただきたいと思います。 まあ、これをやっていると、また時間もどんどん過ぎちゃいますので申し上げますが、先ほど片山委員からの質問の中でもちょっと出たんですが、これ放送業界にとって今、特にテレビの放送業界にとってゆゆしき事態が進行中であるというふうに私は思っております。 今度の震災で、私も含めて、非常に世話になったのがワンセグの放送でありました。映像ももちろん入ってきました。ところが、周りを見てみますと、若い人を中心にいわゆるテレビジョンセット、家庭における据付けテレビを見る層が非常に少なくなってきている感じがします。携帯だけでなくてパソコンの画面からも見ることができると、しかも、その画面がますます良くなってきて、普通のテレビジョンセットの画面に、小さいものですけれども、その部分からいけばほとんど変わりがないような状況になってきている。 それから、民放の方でいえば、コマーシャルの方がいわゆるパソコンのユーザーを絞ったサイトに出てきて、そういった意味でのコマーシャル、広告収入が減少している。NHKはその点、問題はないとはいえ、先ほども出たワンセグの方にいけば、テレビジョンセットを持たない家庭がどんどん増えてくる可能性があると、そこから視聴料を取れるだろうかと。そのときに、ワンセグの携帯電話あるいはパソコンで見ているんだから、それから取るようにしたいと。 こういうふうなことが、まあワンセグの場合だと電波の質の問題もありますし、そういったことを考えると、極めてこれ詰めていくと深刻な状況がこれから出てくるのではないかと思うんですが、その辺のNHKの対応、今、いかにお考え、あるいはやっておられますか。
○参考人(石田研一君) 今、御指摘のように、テレビをめぐる環境が大きく変化していると思っています。でも、公共放送にとっては、そういう段階でも財源としては受信料制度がふさわしいと考えております。ただ、その受信料の体系につきましては、社会経済状況の変化とか、今御指摘のあった伝送路それからメディア端末の多様化に対応して、より公平で合理的なものにすることが必要だという具合に認識しております。 去年、フルデジタル時代における受信料制度及びその運用の在り方について議論していただいた外部の有識者によるNHK受信料制度等専門調査会から答申をいただいていますので、そこに書かれております様々な課題、提言についてしっかり検討して、幅広く検討を進めていきたいという具合に考えております。
○山崎力君 そういったことで検討中だということですが、現実の問題として困るだろうなと思うのが幾つもあるわけですね。 例えば、動けるパソコンから見ているといった場合、家庭に来てどうなんだというときに、簡単に言えば家にあればいいんだということになってくると、先ほどの、何というんでしょうか、ホテルなんかのことを考えますとね、いや、家にこのパソコンを持ってテレビ見るのはせいぜい一時間だと、大部分は会社に持っていっているんだと、これは見てみれば分かると。そうしたら、そういったことだったら割引制度できないかとかですね。 それからもう一つ、これは極めて厄介な問題は、要するに、視聴料の対象が家単位といいますか、個人単位でないわけですね、当然。そうすると、個人というものが携帯電話を全員所持した場合、どういうふうにしたらいいのかと。同じ家にどんどん分散して、拡散している状態でどうしたらいいのかという問題が当然出てきます。そのときに、未成年者はどうなんだ、あるいは先ほど出てきたように、本来、契約という概念であれば、携帯電話を買うときにこれはワンセグの放送が入りますから、独立してテレビジョンセットのない家庭においてといいますか、人はNHKと契約してくださいという周知がなければこの契約は本当に真正な契約と言えるんだろうかという法的な問題も当然出てくるわけです。 そういった点を踏まえて検討されているとは思いますが、現実に今は進行中でトラブルも起きかねない状況だと私思っておりますので、その辺の対応を含めて、今NHKとしては答申その他をどうやってこれから実行に移していくのか、対応していくのかということを改めてちょっとお伺いできればと思います。
○参考人(大西典良君) 委員の御指摘のように、世帯単位で契約でありますので、世帯で契約があればワンセグを持っていらっしゃる方もその範囲の中である。 先ほど、未成年者の方が独立してワンセグしか持っていないといった場合でも、ワンセグ受信機については受信設備ということで受信料の対象になるということでございます。その場合、本当に受信料制度の意義であるとかそういうことをしっかり御説明申し上げて、丁寧に申し上げてお届けをいただくということになるというふうに思います。 課題はあるというふうに認識しております。
○山崎力君 今の御答弁でもちょっと不十分なのは、先ほど私の質問で言いましたように、ワンセグが受信料の対象になるといったことを認識してこのワンセグ付きの携帯電話を契約しているのかどうかということを、まして未成年が認知しているかどうか。そうすると、そのワンセグを買ったこと自体の契約も錯誤に基づく契約であるということで、そのワンセグ付きじゃない携帯に替えてくれということを携帯電話の会社に、あるいは販売のところに申し込めるかどうかという問題もそこに出てくるわけです。 ですから、非常にその点のところのデリケートな問題があるということは先ほど来のお話ではうかがえるわけですけれども、今の御答弁見ると、そこまでNHKの内部の方にインプットされていないなという感じがします。その点、是非反省していただいて、非常にこれからある意味深刻になる可能性があるわけです。本当に一軒一軒のところにテレビジョンセットがあるかないか確認してからじゃないとできない話になりますし、どんどん家族が、子供たちが親と同居しないのが常態化している状況にありますから、そういった点も含めて是非慎重な取扱いをしていただきたいと思います。 最後に一点だけ。 もうあと何日かでデジタル化、東北の方でも、震災地でもやるんですが、一言で結構です。今度の震災を踏まえて、NHKの各放送局と耐震施設、そういったものの検討及びデジタル化で東北の地域にデジタル放送が、全面的にデジタル化されたときにうまくいくというか、よくいくかどうか、その辺は自信はあるかどうか、ちゃんとやりますと言えるかどうか、そこのところだけの確認していただきたいと思います。
○委員長(藤末健三君) 時間が過ぎておりますので、答弁は簡潔に願います。
○参考人(永井研二君) 耐震対策については既に阪神・淡路の後にやっておりますが、放送会館につきましては四十年以上を過ぎた地域の会館が三十ありますので、それらについては的確に建て直しをやっていくということで考えたいと思います。 それから、東北について、あと二日であります。自信があるのかということですが、数字的には我々かなり完璧であるというふうに思っております。あとは、視聴者の皆さんにどうやってお伝えするかを、最後の頑張りをやっていきたいと思っております。 以上です。
○山崎力君 終わります。
○藤川政人君 自由民主党、藤川でございます。 〔委員長退席、理事加賀谷健君着席〕 松本会長、昨年一月にNHK会長として二代続けて民間から御就任されて一年が過ぎました。就任直後の東日本大震災という本当に大きな未曽有の震災がありました。そして、七月には一部被災県を除いて地デジへの移行ということで国家的事業を経験をされたわけでありますが、ある意味激動の一年だったと思います。 まず、冒頭、この一年を振り返って、感想、反省、そして今後に向けての意気込みなどを簡単にお答えをいただきたいと思います。
○参考人(松本正之君) 昨年の一月二十五日にNHKの会長に就任させていただきまして、公共放送という面で、放送法を踏まえまして、その使命と役割をきちんと果たすということがよって立つところだという認識の下に日々業務に取り組んできております。 三月十一日の東日本大震災の発生については、その後、初動も含めて二十四時間態勢で職員も不眠不休で取材や放送に当たってくれまして、公共放送の役割は果たせたというふうに思っております。その点の初動それから基本の災害対応力、これについてはNHKはしっかりしているという認識を新たにいたしました。 テレビのデジタル化でありますが、これにつきましては、四十四都道府県で七月二十四日、去年、また先ほどの、今年あと二日ですが、東北三県ということで、完全移行ができる見通しということで、これ十年間のプロジェクトですけれども、順調に推移したと思います。 また、次期経営計画でありますけれども、一〇%還元の問題というテーマの中で一定の結論を出し得たということで考えております。また、災害の機能につきましては、公共という使命で一番大事なことということで、きちっと取り組むという決意であります。また、計画そのものが値下げを含んでおりますので収支が厳しくなりますので、これについて全員体制ということで組織を挙げて増収と効率化に取り組んで、計画を着実に実行していきたいという決意であります。 〔理事加賀谷健君退席、委員長着席〕 公共放送の原点に基づく、NHKらしい質の高い役に立つ放送の提供ということに努めてまいりたいと思います。
○藤川政人君 それでは、東日本大震災における受信料の災害免除ということで、昨年、これは決算審査のときにも五月に質問させていただきました。 被災をされた各家庭、これ受信料を賦課されるということで、災害救助法適用区域の八割以上がちょうど昨年の五月には何とか自治体の協力もあって特定ができ免除ができているということであったんですが、ただ、一部自治体の協力も得られない、なかなか実態調査もできない、数百人に及ぶローラーを掛けながら確認をしているということですが、そのことも非常に厳しいというお話が当時ありました。 どれだけの自治体を対象として視聴料の免除対象を確定をしたのか、その経過と結果を簡単にお答えをください。
○参考人(大西典良君) お答え申し上げます。 被害者免除の適用を特定するために、百五十六の自治体に対して被害者名簿の提供をお願いいたしました。提供をしていただいた自治体は百二十二の自治体であります。また、個人情報保護の関係や、自治体自体が被災をされて調査が進まなかったというような理由で、三十四の自治体から調査の提供がいただけなかったということでございます。
○藤川政人君 今、やはり八割切るぐらいですか、の自治体から協力が得られたと。そのほかの団体からは、個人情報保護の観点からなかなか進まなかった。そのほかはローラーで多分確定をされたんでしょうね。 ここで、川端大臣に少々お伺いしたいんですが、昨年、私は、五月の決算審議のときにも確認をさせていただきました。個人情報保護条例というのは、もちろん大切な国の個人情報保護法に基づく法律であるというのは間違いないことであると思いますが、当時の片山大臣が、そのことについての考えをお伺いしましたら、こう答えられました。御本人の利益になる情報提供も個人情報の保護という名の下に自治体の方が非常にかたくなであるという、そういう苦情をよく伺いますと。これは震災のこういう項目についてのことではありませんが、非常にそのことは苦慮されておりました。 もちろん私は、国が個人情報保護法を作ったときに個人情報保護条例を作る係でしたので、本当に必要なのかと思いながら、片や公開する、片や守りなさい、当時は電算システムにおける個人情報保護条例だったんです。それを全部適用みたいな形に国に横並びになったというのはまだ覚えているんですが、その国の行政機関に対する規制でありますけれど、横並びで各自治体がその適用を作ったと。本当にそれが地域社会において、地方自治体において必要かどうか、なかなかそれは検証せずに今日まで来ていると思うんです。正直、クラス会の名簿が欲しくても、それが出してもらえないとか、これは全てこういうことを前提に物を言われるわけです。そうしたときに、国と全く同じシステムの条例を作ってしまって、作ったことも余り自覚のないまま自らを縛っている、自縄自縛の状態になっているのが今この現状だと思うんです。 ただ、こういう被災地に対して、また非常事態に対して、その地域のため、個人のためになることであればやはりもう少し弾力運用できるようなことを、これはやはり法を作った国としての立場ももちろんおありですし、それぞれ自治体が作ったということも分かります。ただ、それに対して、やはり今回の非常事態時などに対しては、もう少しこういう運用ができるんではないのかと。余り言葉だけで、今言うように、すぐ確定がしたい、もちろん届出制、申請主義ということであれば職権使ってやることも国もできませんし、もちろんNHKにおいて公共放送といってもそれができない。 そういうことに対して、大臣、少し前大臣のお考えも受けてお答えをいただければと思います。
○国務大臣(川端達夫君) 御質問をいただきましたので、前大臣の御答弁も読ませていただきました。 今委員御指摘のように、国のものをモデルにしてそのまま条例を作って、そして解釈もがんじがらめに解釈してという、非常にナーバスになり過ぎているところがあることは事実だというふうに思います。そして、今回も、もうNHKさんが大変御苦労されて、減免措置をするときに、一部相当数の分がそういうことだからできませんという。 姿勢として個人情報をもうしっかり守るんだという姿勢は非常にいいんですけれども、過剰ではないのかという判断は、弾力条項というのは、これを、それぞれの条例を読ませていただいても、人の生命、身体又は財産を保護するため緊急かつやむを得ないときとか、いろんな条項で書いてあるところもあるんですね。 そういう意味で、この件を通じて今までも問合せがあれば丁寧に、こういうことだったら解釈としてこれでできるんではないでしょうかとかいうアドバイスはさしていただいてきたんですけれども、やはり何か緩めろ緩めろということを言うというのは本意では当然ありませんが、こういう震災においてのこういう問題はこういうことがありましたということでのいろんな啓蒙というか情報共有はいろんな機会にさしていただきたいなというふうに思っております。
○藤川政人君 是非、大臣、しっかりとお取り組みをいただきたいと思います。これは二割強の自治体が、もちろん役所自体が流されたり、もう機能自体がままならなかった、機能できなかったという自治体はあるんでしょうけれど、個人情報保護というそういう言葉をもってやはりNHKの免除ができなかったという実態があったということはしっかり御記憶をいただいて、対応の方も進めていただきたいと思います。 それで、今回の被災について、NHKとして情報の伝達、アーカイブを含めていろいろ、これから人材の育成も含めてこういうことを教訓としてひとつ仕事をまた拡充をしていただかなくてはいけませんけど、その辺について御答弁をいただければと思います。
○参考人(松本正之君) 大震災含めていろんなことがございましたけれども、三月二十二日の放送記念日特集で「NHKと東日本大震災」という放送の中で、取材とか制作に当たった職員の証言を軸に、取材とかアンケート調査など含めて検証いたしました。 そういう中で、幾つか課題ということで、アナウンスメントなんかの話はもう既にお話ししましたけど、例えば原発事故後に放射性物質がどれぐらい広がるかという予測地図、これは国のSPEEDIというシステムがございますが、これは住民避難の際に重要な情報になりますけれども、これは国の試算値と、こういうことでありましたので、ニュースで伝えたのは公表から十日後になったというようなことがございます。 これ内部の検討会で議論を重ねまして、今後は、今回のような例のような情報でも一定の科学的根拠があれば、その前提条件というのをきちっと示して、住民の命にかかわる重要なものとしていち早くお伝えすることがいいのではないかというような結論に達しております。 今後も、こうした検証の過程で出てまいりました課題には正面から向き合いながら、安全、安心ということをベースにした報道、放送を続けていきたいというふうに思います。
○藤川政人君 しっかりとお取り組みをいただきたいと思います。 それでは、今回示されました二十四から二十六年度の次期経営計画についてお伺いをさせていただきます。 昨年の決算のときは二十一年から二十三年度の経営計画においての決算であったわけですけれど、経営目標の一つとして、二十一から二十三年度においては接触率を今後三年後、八〇%にするということを掲げられておられました。二十一年度は七六・一%、二十二年度は七四・五%でしたが、二十三年度はどのような結果になったのか、お聞かせをください。
○参考人(松本正之君) 毎年六月と十一月に接触者率調査というのを行っております。そういう調査では最新の調査は去年十一月の調査になりますけれども、七六・七%ということで、八〇%には届いておりません。
○藤川政人君 会長、残念ながら八〇は達成できませんでした。目標が達成していないようでありますけれど、次期の経営計画には接触率の文言、目標が出ていないと思いますけど、この辺はどういうことなんでしょうか。
○参考人(松本正之君) 次期経営計画では、数字を直接の目標ということではなくて、三か年の基本方針、すなわち信頼される公共放送ということで、放送機能の強化、放送サービス、更なる充実を図るということで、豊かで安心できる社会の実現と新しい時代の文化の創造に貢献しますという大きな価値観、それに基づく四つの重点目標というのを定めまして、それに基づいて上から下まで一貫した仕事をしていきたいというふうに思っております。その基になるものは、公共放送の原点に立ち返ると、こういうことであります。 そういうことですので、数字を追っかけてやるというよりは、基本の理念をきちっと根付かせると、理念に基づいて仕事をすると、こういう形にしたいと思います。そのもの自体は視聴者の皆様からの評価を受けると、こういう形になっております。 今の、接触率そのものはなくなったというわけではなくて、その大項目の下の方の指標の一つということでは生かしていきたいと思いますが、連続性というものがあるものですから。ただ、この数値で追っかけて数値のために全体が変わるというようなことがないように運営はきちっとしていきたいというように思っております。
○藤川政人君 今会長おっしゃられた新しい目標の中でということで、接触率も、新しい経営計画は今度は会長になられて新たに策定されたということですが。 先日ちょっとお伺いしましたら、接触率の向上の一つにNHKのオンデマンド、NOD、この件について頑張っていきたいと。これに対しては、もう時間もありませんので、数字を聞きましたら残念ながら赤字だと。これに対して二十五年度に黒字にするということをNHKとして目指しておられる、これは事実であると思いますけれども。そういうことで、オンデマンド、こういう手法を取り入れるに当たって、私なりにちょっと確認をさせていただきますが、NHKの視聴者層の世代の偏り、これをまず簡単に御説明ください。
○参考人(金田新君) 昨年十一月の全国接触者率調査によるNHKの放送への接触者率でございます。これは一週間に五分以上NHKの番組を見ていただいたと認識されている方の比率でありますが、七六・七%ということでございます。これは先ほど申し上げたとおりであります。これを詳しく見ますと、三十代以下では七〇%に届いていない。六十代以上では九〇%超ということで、具体的には、二十代で五九%、六十代で九三%というような数字がありまして、御指摘のように世代間で大きな差があるということでございます。
○藤川政人君 コアな視聴者が御高齢の方々だと。これもある意味全て否定できるわけではなくて、やはり先ほど山崎先生が言われたテレビジョンセットの時代から大変なファンが多くいるというのも間違いないことだと思います。しかし、子供が減ってきて若い層のテレビ離れが進む。そうすると、将来的には、これは視聴率ももちろん下がりますし、収入もこれはもう確保できないような時代が来ると思います。そういうときにどのような対応策を今NHKで研究をしてみえるのか。今日も、会長始め理事の皆さん、私よりずっと先輩ですので、若い層の声もしっかり聞かなくちゃいかぬと思うんですけれども、そういう対応を御説明をいただきたいと思います。
○参考人(金田新君) NHKとしましては、いつも幅広い世代のいろんなニーズを念頭に置いて放送番組を出していかなければいけないということでありますが、先ほどのような事情があるということの中で、御指摘のように、若い世代に対してNHKの番組やニュースをどのように御覧いただくかというのは大きな課題だというふうに認識しています。 このために、若者に浸透しているインターネットとかスマートフォンあるいは携帯を放送番組と組み合わせて楽しんでいただくような、いわゆる双方向番組というようなものにも力を入れておりますし、NHKの番組の一部を提供した上でインターネットなども使った上でNHKの放送により興味を持っていただくような仕掛けについてもいろいろ工夫をしているところでございます。 以上であります。
○藤川政人君 近年では、ツイッターやフェイスブックなど、情報の共有の時代に入っていますけれども、NHKも研究しているとは情報として私にも伝わってきますが、その取組も簡単に御説明をいただきたいと思います。
○参考人(金田新君) NHKでは平成二十年の五月からツイッターについては取り組んでおります。一方、フェイスブック等は昨年の四月から取り組んでおります。 ツイッターについて申し上げますと、各番組や放送局合わせましておよそ百のアカウントで情報発信をしておりまして、このうち広報局のアカウントは四十万人以上のフォロワーがございます。また、報道局の科学文化部あるいは生活情報部では、東日本大震災の際に、新たな情報チャネルとしてそれぞれの専門知識を生かした情報発信を続けておりました。 以上であります。
○藤川政人君 それでは、もう時間も参っておりますので、大臣にも少し御登場をいただきたいと思いますが。 一般の視聴者には、やはりいつでもどこでも放送を楽しみたいと考えておりますし、それを是非実現をしていただきたいと思いますが、現在の放送法の中では、サイマル放送、同時再送信はできない仕組みになっています。このサイマルという言葉自体がなかなかなじみがないところでありますが、今後、通信との融合について総務省としてどういうお考えをお持ちなのか、どういうことが対応策として必要なのか、その点について伺いたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) 先ほど来の御議論で、テレビを見る若者がだんだん減ってきたと。そして、これと同時に、若者も含めて、モバイル、スマホ、それからパソコンを含めてということで、やはりインターネット系とどんどん距離が縮まってきているんだというふうに思います。 そういう意味では、テレビ本来の持つ機能とインターネットの持つ機能ということをどういうふうに融合させていくのか、ソフトとハードと両面あると思うんですけれども、そういう部分は総務省としても非常に大きなテーマだと思って取り上げ、いろいろと研究をしていくところでございます。
○藤川政人君 是非、若い世代にしっかりとした情報を提供できるようにまた取り組んでいただきたいと強く要望しまして、終わります。
○片山虎之助君 それでは、質問を始めさせていただきます。 今日は、數土経営委員長にお越しをいただいておりますので、冒頭に、委員長になられて一年ですよね、四月の初めでしたから。時間が押していますので、申し訳ないんですが、ひとつ簡潔に御感想をお願いいたします。
○参考人(數土文夫君) 私にお尋ねですから、三点だけ申し上げたいと思います。 一点は、大切な受信料を預かっている割にはやはりコストパフォーマンスの意欲がもう一つ十分でないと考えております。時代は物すごく変化しております。その中にあって新しい価値の創造にも努めていかないと駄目だと思いますから、棚卸しというものを常態化していかないと駄目だと、これがまず一点でございます。 それから、NHKはやっぱり公共放送ということで、自ら自分たちの報道、放送に対する自己評価基準を確立していなければならない、それがやっぱり不十分であると。講評に堪え得る自己評価基準と、それを基にした切磋、研さんを積んで、世界一の放送、公共放送にしていかなければならないと。 三点目は、やっぱり放送の遮断は、断絶は許されないと。今度の東日本大震災でびっくりしたんですけれども、このNHKのすばらしい放送は全部ITで連動して動かされておりますけれども、キーになるホストコンピューターが東京にしかないと、これは普通、企業では考えられないことでございます。こういうもののやっぱり緊迫感により鋭敏であり続けなければならないと、そういうふうに思っております。 以上でございます。
○片山虎之助君 大変厳しい適切な御指摘で、やっぱり経営委員会とNHKの会長以下の執行部は緊張関係がなきゃ駄目ですよ。そういう意味では久しぶりに緊張関係なので、会長の方も必要なことはしっかりと御相談されて受け入れていただきたいと思います。 私は、委員長、去年の震災は、NHKは大変よくやったと思っているんです。公共放送としての使命をしっかりと守ったと、こういうふうに思っているんですよ。あらゆるチャンネルを動員しまして、あれだけ集中的にあらゆる情報を流して、インターネットに配信までしたんですよ。 そして、一年たちました。これからは復興ですから、復興についてもNHKは総力を挙げて被災地の皆さんを元気付けて、その被災地の皆さんに全国民が支援するような、そういう機運を是非NHKとしてつくっていただきたいと思いますが、松本会長、一言御決意を。
○参考人(松本正之君) まさにそのとおりで、NHKが復興にどのような貢献ができるかということが一番大きなテーマということで、災害機能はもちろんですけれども、放送についてもそのようなことで意思統一して全体で臨んでおります。
○片山虎之助君 そこで、これからちょっと辛口なことを言わせていただくんですが、私のところにある人が来られまして、NHKの秘書室には特別主幹という方がいて、その人は民間の株式会社の社長ですよと、こういうお話がありまして、ちょっと私びっくりしたんですよ。それはもちろん、ちゃんといろんな背景なり事情があると思うんですが、固有名詞はもちろん要りませんが、どういうポストで、どういうお仕事で、どういう勤務態様で、どういう処遇なのか、簡単に教えてください。
○参考人(松本正之君) 私は去年NHKの会長に就任いたしましたけれども、就任して全く新しい放送の世界、ここに、NHKは民間会社じゃないんですけれども、民間的な手法、民間的な常識というものをいかに植え付けてやれるかというようなことを考えますと、かなりいろんな課題があります。その際に、私自身は体一つですし、それから今の災害のこととかデジタルとか、もうあらゆることがある、それから会議がある、式典にも出なければならないと、そういうような状況の中で、やはり私に助言したり、あるいはそういうようなサポートをしてくれる人は誰かいないのかと、こういうふうに思いました。 そういう意味で、実際には、私がJR東海の社長時代に副社長をしていて、もう今は退任して子会社に行っていますけれども、そういう方を手伝ってもらえないかと、こういうようなことで話をいたしました。能力あるいは信頼性ももちろんですけれども、広報をやっておりましたので、マスコミの世界にもいろんなことを分かりますし、それから人事とか労働組合とか、そういう面でもほとんど私と同じような経歴をたどった方なものですから、そういう方に、そういうサポートをしてもらえないかなという話をいたしました。 ところが、それを実際にNHKの規定の中できちっとできなければこれはできませんので、それをきちっとできるかどうかを確認いたしました。その中で、ほかにも例がありますけれども、委託型の契約というか、そういう委託型の契約職員という形の制度がございます。これは、兼業の禁止とかそういうような制度は解放されております。そういう中で、この形で私をサポートしてもらいたいと、こういうことでやってもらっております。 それで、内容は主に今お話ししましたような、私がいろいろお願いしたようなことについて、調査とかあるいは助言をしてもらうと、こういうことでありますけれども、週に一回程度、そういうことでやってもらっております。 そういう中で、私が今いろいろやろうとしている施策について、それを計画して実現に移していくと、こういうプロセスにあります。そういう事情であります。
○片山虎之助君 アドバイザーが要る、特に会長のサポートをする、そういう人が要るということは私分かりますよ。総理だって特別補佐官だし、前の菅さんのときには参与だとかなんとかいっぱいおったんだから、まあいい悪いは別にしまして。 しかし問題は、会長、兼職はいけませんよ。これは、放送法その他で明確な禁止規定はないにしても、放送法の精神や就業規則の書き方や、これは兼職は駄目ですよ、民間の。しかも、お仕事は広告代理店みたいなお仕事でしょう。私はそこをしっかりせにゃいかぬし、置くなら置くでオープンに、委託なんというのも、ちょっとそれは私は小細工みたいな気がする。しっかりと置いてサポートしてもらえばいいじゃないですか。それから、兼職はやめないと、私は。公共放送の幹部職員、勤務実態はまだ週何回かというようなことでしょうけれども、それが兼務で、どこかの営利を目的とした民間の株式会社の社長じゃ私は困ると思いますが、どうですか。
○参考人(松本正之君) 今もお話にありましたように、兼職については禁止になっていないということとか、そういうことをいろいろ確認した上で今回の手続を取っております。 ただ、今お話しのような御趣旨は分かりますので、これについては本人と相談して、私としては、もう私のサポートをやってもらわないと大変これからの仕事にも支障いたしますので、そういう話を本人にして、相談をしてみたいというふうに思います。
○片山虎之助君 オープンで目に見える形にして、みんなが納得する形にしないと。公共放送のトップというのは私はそういうことだと、こう思っているんです。 そこで、もう一つ番組なんですけれども、聞きますと、去年の八月十五日に戦争特集で目玉にする、BS1ですけれども、もう一つのグアムというんですか、戦争に翻弄された日系人たちという、それを放送するというのが決まっておったのに、突如、直前になって取りやめになって別の放送に差し替わったというんですよ。しかも、何でそういうことになったかというと、ある人が、関西のある大学の関係者が抗議文書を出して、これは中身がおかしい、こんなものを放送しちゃいかぬ、訴えると言われて急遽取り下げたというんですよ。 私は、その方が中身を知っているというのもおかしいと思いますよ。しかし、言われたからすぐ取り下げるというたら、その取材は何ですか。その取材をしたもののチェックをどうやっているんですか。 今日の皆さんの質問のように、NHKというのは民放に比べて抜群の信頼があるんですよ。NHKが言えばみんな信用するんですよ。もう最近は政府の言うことよりずっと信用している。特に、大河ドラマや朝ドラは大変皆さんに人気がある。 是非、この経緯と責任について御感想をお聞かせください、会長。まあ、それは専務でもいいや。
○参考人(金田新君) 御指摘の番組は、昨年の十二月八日にBS1で放送した「知られざるグアム」という番組でございます。アメリカ、日本の二つの祖国の中で翻弄されたグアムの日系人の戦中、戦後の苦難を彼らの証言を基に描いたものでございます。 制作の過程で、制作会社と取材協力者のグアム研究者の間で意思疎通が不十分であったということで、御指摘のような知的財産権が侵害されたとか、番組内容に間違いがあるというような御指摘を受けました、抗議を受けました。ということで、NHKとしましては、当初予定していた八月十五日の放送を延期しまして、制作会社が取材した内容を再度調査した上で番組に問題がないことを確認し、改めて十二月八日に放送を行ったものであります。 番組制作は取材先との信頼関係を基にするものでありまして、最も重要なものであります。それが損なわれたということを重く受け止めております。 なお、制作会社の責任者とNHKの責任者に対して、制作現場において取材の基本を徹底するよう厳しく指導しております。 以上であります。
○片山虎之助君 NHKの編集権というのはあるんでしょう、番組の。その編集権や権利はどうなるんですか。何、今の説明は余りはっきり分からない。中身について訂正を要するところがいっぱいあったわけですか。そういう取材はおかしいじゃないの。ちゃんとした対象に取材していないからですよ。それから、そういうことをチェックする機能はないんですか。また、こういう例はあるんですか。専務、どうですか。
○参考人(金田新君) まず、これはでき上がった放送番組というよりも、そこに至る過程で知的財産権の問題とかそういう御指摘を受けたので、新たにこれはやはり調査の必要があるということを認めて調査を行った上で問題なしとして放送したものであります。 ほかにはこのような類いのものはないと認識しています。
○片山虎之助君 ほかにもいろいろ私聞いているんだけれども、一つ代表で言っているんですよ。ほかにも、形態は違いますけれども、似たようなあれがある。番組の作り方がちょっとおかしくなっているんじゃないんですか。どうもそういう心配がある。いかがですか。どこがおかしかったの、あなたが言われる、この番組の。
○参考人(金田新君) 細部は御勘弁いただきますけれども、基本的には知的財産権の侵害ということとか番組内容に間違いがあるという御主張であります。
○片山虎之助君 それじゃ、押し問答してもあれですから、しっかりと調査をして責任をどうされるかということを、どういう形がいいのかしれませんが、当委員会にも報告してください。我々は今、来年度の予算を中心に皆さんのいろんな関係を審議しているので、その参考にもなりますから、それでお約束してください。どうですか。
○参考人(松本正之君) お答えいたします。 知的財産権とかそういう権利関係での問題点があったと、こういうことでありますので、その点については調査をいたします。
○片山虎之助君 受信料については、一〇%下げろというのが元々の経営委員会の、今の數土委員長の前からの議論ですよね。一〇%は無理だというのがNHKの会長さん以下の議論で、押したり突いたりしまして経緯いろいろあるんですよ。それが今回の二十四年から二十六年度の経営計画の中で七%は下げると。三%は免除する人を増やすとか、放送を良くするとかということで一応収まったんですよね。私はこれがいいとも思わないんだけれども、今後どうされるんですか。 それから、この受信料の問題は未払率と不可分に絡んでいるんです、未払率と。これが皆さんは七五にするというけれども、まだ七二でしょう。本当は八〇にせにゃいかぬのですよ。これについて、そういうことを含めてどうお考えですか、会長。
○参考人(松本正之君) 今回の一〇%還元についての経緯は、経営委員会とのいろんな意見交換等踏まえて最終的に決まったと、こういうことであります。この結果によりまして、特に七%値下げによりまして一千二百億から減収が物理的に生じますので、そのままではやっぱり規模縮小あるいは国内放送の維持とか国際放送の維持に問題点が出てはならないということで、これに対してやはり効率化あるいは増収ということでそれをリカバーいたします。 そういうために、特に増収については八一〇プロジェクトという形で全社体制のプロジェクトをつくると。これは、営業だけではこれだけのものは上がりませんので、NHK全体の信頼を高める中でこの収入を上げていくと、こういう努力をしようということで全社プロジェクトにしております。みんながそういう増収のための自分の立場で努力すると、こういうことにいたしておりました。 その過程で営業コストあるいは支払率等についても努力をしていくと、こういうことにしたいと思っております。
○片山虎之助君 今会長、営業コストと言われたけれども、徴収率のコストが昔から高いと言われているんです。一二・四%あったでしょう。それを皆さんは一〇%にすると言われたんですよ。一〇%になっていますか。恐らく一一%台ですよ。それから、この何年かずっと総額は上がっているんですよ、むしろ。徴収のコストが上がっているの、総額が。努力しているんですか。
○参考人(松本正之君) 営業のコストをよく分類してみますと、ほとんどの収入は自動払いとかそういうふうなことになっていますので、コストは大体五%ぐらいです、九九%以上は。残りのところがやはり手間が掛かって、そしてコストが掛かっているという構造であります。したがって、この構造をいかに転換していくかということがテーマで、それを営業改革という形で今、小野副会長を委員長にしてそのプロジェクトを進めようと、こういうふうにしております。それが進んでいきますと、そちらの方のコストもだんだん変化してくるというふうに思います。ただ、例えばその中には部外の力を使ったりしますから、教育の時間もありますので、一定期間はダブる部分があると思います。 しかしながら、そういう、どこにコストが掛かっているのかというのを分析して、そこにフォーカスした対策を打っていくということを今進めようと思っています。
○片山虎之助君 経営委員長、數土委員長、受信率の還元問題やこの未払率の問題についての御意見をお聞かせください。
○参考人(數土文夫君) 受信料の支払方法、それから徴収方法につきましては放送法で定められております。 しかし、私は六千四百億円の収入に対して七百億円以上の営業経費、営業経費といってもこれは集金経費でございます。これは普通の企業では考えられない。しかし、BBCなんかは法律で強制的に徴収をすると同時に、罰則規定が定められております。二〇一一年のBBCのビジネスレポートによりますと、一月から半年の間に十九万七千人が不払ということでキャッチされたという言葉を使っております。 こういうことを考えてみますと、我が国におけるNHKの公共放送としての受信料の在り方について、国会等でも是非審議していただきたいと、こう思うところであります。 以上です。
○片山虎之助君 私個人は、受信料下げりゃいいとも必ずしも思ってないですよ。今の七%下げるということになりましたよ。口座振替なんか、うちは口座振替ですけど、八・九%ぐらいをあれですけど、私はそれを返してもらうよりは、もっとNHKらしい番組を増やしてもらう、新しいことをやってもらう、いろんな努力をしてもらう方がいいと思っているんです。 ただ、問題は、だんだんNHKが民放化しているんですよ。やっぱり視聴率偏重主義みたいなものがあって、似たようなことをやっている、ワイドショーでもその他でも。まあ時代劇は今もう民放がなかなか手をよう出しませんから、コストが高いから、まあこれはNHKにやってもらわにゃいかぬかもしれませんけれども、そういう意味で、NHKというものは独自の公共放送らしい番組に傾斜をしていって、そのために私は受信料を使うということは国民の皆さんの合意が得られるんじゃなかろうかと、こういうふうに思っております。 それから、今委員長言われた、未払率が固定化する傾向があるんですよ、未払の人の。これは全くの不公平ですよ。全くの不公平なんで、我々は未払の義務化というのを昔から言っているんです。行政処分でも罰則でもその他でもいいですよ。NHKの皆さんは、民事処分でやりますから民事上の手続をやらせてくださいと言ってきている。まあ一%でしょう、二%の私は効果が出てきているとは思いますけれども、抜本的な解決になりません。 そういうことを今後しっかりと検討していただくことを申し上げまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○木庭健太郎君 公明党の木庭健太郎でございます。片山委員に続いて質問をさせていただきます。 今、片山先生からお話があったとおり、今回この受信料収入の一〇%還元問題、最終的には、片山先生から何か経緯の説明があったんですが、私はNHKの方から、何でこんななっちゃったのかということについて聞きたいんですよ。 なぜかというと、これは、この一〇%還元の問題というのは、現経営計画を議決した当時の経営委員の方と会長が、一〇%還元とは受信料の値下げという認識をたしか示していらっしゃったと思います。それがどこでどうなって受信料収入の七%、こんな結果になったのか。実際は、それは七%といいますが、地上波であれば例えば八・九とかそういう経過もあります。いずれにしても、なぜお約束が実現していないのかと、これについて御説明いただきます。
○参考人(石田研一君) 今の、二十一年から二十三年の経営計画の中で一〇%還元ということが書いてあります。その同じ計画の中には、社会経済情勢の変化とか、それから還元については最適な還元方法を検討して決定するようにということも書いてあります。 一つは、経済のリーマン・ショックの後、全額免除が当時大体ほぼ毎年度四万件という具合に予想をして収入を計算したんですが、それが十八万件、十八万件とほぼ、それから今年は十八万件を更に超えるということで、四倍から五倍ということになって、これから先も今の経済情勢から見ると、そうした有料から無料に変わる人が急激に減ると思えない、ほぼ同じぐらいの数で推移すると想定せざるを得ないと。そうすると、そこで約税込みで四百二億円、二・四%分収入が減ってしまったと。 それから、今の二十三年度までの計画を作ったときには、当然東日本大震災のことは計画の中に入っておりませんでした。それで、あれだけの大きな災害が起こって、どうしてもやっぱり国民の生命、財産を守るためには緊急にやらなければいけないと、放送機能を維持するためにやらなければいけないということで、その分、減価償却費という形になりますけれども、百六億円はどうしても使うことが国民の生命、財産を守るためには必要だという判断に立ちまして、その二つの要素は前の計画を作ったときとは事情が違うことなのだということで、それを除いた、先ほどから言っておりますように約千百億円の分については全額値下げという形で視聴者の方にお返しをするというのが、その後の情勢の変化を踏まえて経営全体として判断、それをまた経営委員会にも全会一致でお認めいただいたというのがこういう結論になっている経過でございます。
○木庭健太郎君 そうは言うものの、受信料収入そのものを見れば、平成二十二年度決算は過去最高の六千五百九十八億円と、二十三年度は更にこれを上回る六千六百八十億円ですか、民間の放送事業者と比べてみてどうなのかと言われれば、やっぱり私は、NHKは恵まれている面もあるし、ある意味では広告収入が民間の場合どうしても減る中で、コスト削減で自分のところで努力している部分がある。そういうのと比べてみると、やっぱり先ほど言われたように、私は、今社会の中で一番悪いことは何かと、一旦約束したことは守ってもらいたいんですよ。少なくとも、経営計画で示した公約なんでしょう、一旦、これは、一〇%というのは。マニフェストを破ると評判悪いですよ。やっぱり、言ったことはきちんと一回やるべきですよ、ということを私は思っているんです。 そのことを申し上げたかったとともに、やっぱり先ほどから良質な番組作るためにはといういろんな意見もあります。ただ、受信料という安定した財源があるから、逆に言えば番組制作者にコスト意識が働きにくいとか、コスト意識の希薄さが、気が緩んで不祥事の問題になっているというような指摘も実際にありますし、さらに、受信料収入というものを既得権にせずに受信料値下げで経営感覚を磨くべきだという見方もあるわけです。 こういった点について、経営委員長にここは御意見を伺っておきたいと思います。
○参考人(數土文夫君) 三年前の平成二十一年三月二十五日、衆議院総務委員会におきまして会長が一〇%を受信料で還元すると申されたことは事実でございます。しかしながら、私、いろんなところで昨年来言っておるんですけれども、この原資の確保と原資を創出するための具体的な議論がこの二年間ほとんどやられていない、非常に私、昨年の四月に就任して以来遺憾に思うところであります。 それはさておきまして、その後、リーマン・ショックと東日本大震災が発生いたしました。これは一般の企業でも、大変遺憾なことながら、これらの事件、環境が変化するごとに、その直前に株主と約束した株主総会でのお約束も訂正せざるを得なかった。これは企業として、経営者として断腸の思いでそういうことをやっておる。 これはそういうことを前提にして、去年の七月、衆議院総務委員会において私は、一〇%は、削減は重く見ないと駄目ですけれども、可能性としてはゼロから一〇%あるんですよと、こういうことを申し上げた次第であります。後の経過は、先ほど言いましたように、できるだけやってみて、最後計算してみたら七%になったと、そういうことでございます。 以上、申し上げました。
○木庭健太郎君 また、この問題で松本会長はいつも、この一〇%問題考えるときっておっしゃるのは何か、衆議院でも答弁をされております。善管注意義務という問題をいつも松本会長は強調されております。民法では、善管注意義務を怠り、履行停滞、完全履行、不完全履行、履行不能などに至る場合は過失があるとみなされ、状況に応じて損害賠償や契約解除などが可能性としてあるとされている。 そこで、松本会長にこれお尋ねしておきますが、仮に受信料の一〇%還元を全て受信料の値下げで実施した場合にどのような義務の不履行や損害等が発生すると想定されているんでしょうか。また、その想定というのは、七%値下げと一〇%値下げ比較した場合に、どの程度発生が高まるというふうに考えられたんでしょうか、御答弁をいただいておきたいと思います。
○参考人(松本正之君) 一〇%還元という事柄が三年前の経営計画を作るときに言われております。その計画の中に、前提条件として、その後の社会情勢、経済情勢の変化で見直すということと、それから還元の方法にはいろんな具体的な方法があるんで、最適な還元の方法を選ぶと、こういうふうに書いてございます。その三つの条件は、所与の条件として現在の経営者に与えられた事柄だというふうに考えます。その中でどういうふうに考えるかということであります。 その場合に、特に全額免除の場合は、当時の計画は四万件程度の計画ですね、毎年増えるのが。それが十八万件になって、今年はもっと増えるということになっています。そうすると、収入そのものが狂っていますから、そこのところは加味せざるを得ない、こういうことであります。それが二・四%に当たるということですね。 それからもう一つは、具体的な還元という中で、三・一一という未曽有の大災害があって、このことについて私たちは目をつむっていいのかというふうに考えました。しかし、値下げの部分を最大化するということがありますから、その中で、放送機能強化の中の最低限の設備のものについてはとにかく顔を出して盛り込んでおく必要があると、これが〇・六%です。そのほかのものは全部値下げという形でこれを組み上げたというふうに思います。 したがって、私は、その後の二条件についてもそういう形で説明ができると、こういうふうに考えたと。こういうことが私の善良なる管理者の義務ということで、現在の経営者として責任を果たしたと、こういうふうに考えております。
○木庭健太郎君 いずれにしても、一〇%という問題、私は、今後もいろんな問題でまだまだ、今後の問題ですね、今これだけやった、じゃ、今後、受信料というものについてまた下げるというようなことを考えられるのかどうかとか、いろんなことにもつながっていくと思います。 いろんな意味でまた経営改善になる、まだできる部分ができてきた、まずとにかく三年間で一生懸命やらなくちゃいけませんが、その後どういうことをこれ全体的にはお考えか、そこも御意見があれば聞いておきたいと思います。
○参考人(松本正之君) この計画は、一千百億円が物理的に手元からなくなります。それに対して、増収を掛けて、効率化をして、それをいかにリカバーするかと。八割ぐらいしかリカバーできないんです。でも、そのことを最大限やっていくということになります。だから、厳しいこれからの運営ということになると思います。 それからもう一つ、今回、例えば渋谷のセンターなんかは早くこれ取り替えないといけません。いけませんけれども、その余裕がないんです。したがって、そういう余裕をできる限り努力で生み出したらそちらの方に早く充当するとか、あるいは災害機能についても時間軸で値下げを多くするために繰り延べた部分があります。それもやらなきゃいけないとか、やることはいっぱいあるので、そういう形のものはそちらの方に充当するというふうに考えております。
○木庭健太郎君 その今おっしゃった一千百六十二億円の減収、これに対して受信料収入を八百十億円増収させる。先ほど松本会長はプロジェクト八一〇ということをおっしゃっておりましたが、この中身見ると、衛星契約の増加によって増収を図ろうというような計画になっているようなんですが、これ一点心配するのは、やっぱりデジタル移行後の衛星契約の普及というのがどうも何かだんだん鈍化しているような気がするんですが、この点、必ず達成できるというふうにお考えかどうか聞いておきます。
○参考人(大西典良君) お答え申し上げます。 大変厳しい目標だというふうに認識しております。 この八百十億円を増収するために、この三年間で支払総数を百九十三万件増やす計画であります。それから、衛星契約についても二百九万件増やすという計画になっております。 先ほど委員の御指摘のように、衛星の普及の伸びというのは鈍化するというふうに見込まれておりますけれども、環境は厳しくなりますが、地域スタッフの活動を更にパワーシフトをする、あるいは大都市圏では法人の公開競争入札による外部委託を更に拡大をしていく、あるいはどうしても契約に至らない、何回行っても契約に至らないところについては未契約訴訟を拡大をしていく、あるいは支払督促を着実に実施をしていくということで確保していきたいというふうに思います。 それから、このプロジェクトでありますけれども、目標は必ず達成しなければならないという決意を持って進めてまいりたいと。先ほど会長からも答弁ありましたけれども、営業のみならず全組織でこの増収を図っていくということがこの三か年経営計画のベースになるというふうに考えております。
○木庭健太郎君 人にやさしい放送・サービスの拡充についてお尋ねいたします。 次期経営計画で、人にやさしい放送・サービスを拡充するため、生番組の字幕放送を拡大するとともに、自動字幕や手話のCG、語速変換装置など新技術を活用して、あらゆる視聴者が利用しやすいユニバーサルサービスを充実させるというふうになっております。これを地域の活性、そういうものにも貢献させるというようなこともあり、地域番組の字幕放送を拡大し、データ放送も充実させるとなっております。 二十四年度予算を見ますと、総合テレビの生放送の情報番組を中心に字幕放送を拡大すること、地域放送番組の字幕放送の拡充や、データ放送やインターネットを活用した新たなサービス開発にも取り組むとしております。大変結構なことで、是非取り組んでいただきたいと強く思っております。 そこで、まず、NHKのテレビ放送における字幕放送、解説放送、手話放送の現状、さらに字幕放送につきましては地域番組についての現状につきまして、簡潔に現状を御説明ください。
○参考人(金田新君) まず、字幕放送の総放送時間に占める割合でございます。二十二年度は総合テレビで五六%であります。二十三年度は六一%を目標に、新たに「あさイチ」、「ゆうどきネットワーク」など、特に生放送番組への字幕付与に取り組んでおります。 解説放送の総放送時間に占める割合は、二十二年度が総合テレビで五・九%でありまして、二十三年度は六・八%を目標に取り組んでおります。 それから、手話については、教育テレビの番組を中心に実施しておりまして、二十二年度の実績は教育テレビで二・六%であります。二十三年度においても二十二年度と同程度の計画でありますが、緊急災害時には手話ニュースの回数を増やすなどの拡充に努めているところであります。 地域については、生放送番組等、まだ現状できておりません。それ以外のビデオ物については一部できているところもある程度でございます。
○木庭健太郎君 道半ばというか、取り組んでいただきたい点がまだまだあるなと思いますが、ともかく、例えば自動字幕など新技術を活用することによって、本当にこれは障害者の方や高齢者の方々にとっては放送から情報を入手するという、この容易にするという取組というのはこれからの一番大事な課題の一つになっていくと思います。まだ技術的に、例えば手話CGみたいになかなか開発で問題がある点があるというようなことも聞いています。 是非、松本会長に、人にやさしい放送・サービス拡充に向けた今後の取組、課題につきまして会長から伺って、私は質問を終わりたいと思います。
○参考人(松本正之君) NHKでは、行政の指針に基づきまして、字幕放送や解説放送の拡充計画を策定し、人にやさしい放送の拡充に努めております。 二十四年度から二十六年度の三か年計画の中でも、人にやさしい放送・サービスの拡充を重点目標として盛り込んでおりまして、ハード、ソフトの両面から情報やコミュニケーションに関する障害をできる限り取り除いて、人にやさしい放送を実現する努力を続けてまいります。
○木庭健太郎君 終わります。
○石川博崇君 長時間、大変に御苦労さまでございます。公明党の石川博崇です。 本日はNHK来年度予算の審議ということでお時間をいただきまして、大変に感謝を申し上げます。 まず、これまで何人かの委員の先生からも御指摘がありましたが、私は受信料収入の支払率の問題について御質問させていただこうと思います。 言うまでもなく、NHKの事業収入の大宗を占める受信料収入でございますが、やはり国民の皆様方からしてしっかりと公平負担という感情を持っていただくという観点で未払率を下げていく、しっかりと皆様にお支払いいただくという御努力を今後も続けていただきたいということを強くお願いしたいと思います。 今、NHKとして努力を重ねてきて、今年度、二十三年度七二%まで到達したということで、来年度、二十四年度は七三%を目指すということですが、この計算方法を伺ったときに、ちょっと私、釈然としないところがございました。 といいますのは、この七二%の分母は、総世帯数中の七二%ではございません。皆さんも御存じのとおり、例えば、世帯が違っても同居している方であれば、受信料契約は一つになりますので無料契約の対象になられます。また、これは推計でしょうが、単身世帯の方はテレビを持っていない方が五%いるという推計をされています。したがって、百人単身世帯の方がいれば、そのうち五世帯、五人はテレビを持っていないという推計で計算をされております。また、さらに、テレビはあるけれどもテレビが故障している、あるいはテレビはあるけれどもビデオしか見ていない、DVDしか見ていないというふうに御主張される方が七十六万世帯あるということで、これもその分母から外れております。 総世帯数五千三百四十四万世帯、これは国勢調査等の数字で出てくる数字ですけれども、そのうち、ありとあらゆることを先ほど言ったように除くと、有料契約の対象世帯というのが四千六百三十万世帯ということで、約七百万世帯ぐらいが、省かれた世帯が分母となって、そのうちの七二%が支払っておられるということです。 じゃ、この七百万世帯を省いているというのが果たしてどれだけ正確なのかということを非常に疑問に思いまして、先ほどの、例えば同居している世帯の方が大体二百五十三万世帯ぐらいいらっしゃるみたいなんですが、この数字をどうやってはじいているのかというふうにお聞きすると、NHKとしてサンプリング調査をなさっていらっしゃるそうです。 どういうふうにサンプリング調査をなさっているのかと聞くと、全国に一万三千件ぐらいアンケート用紙を送って、回答が大体四千件。平成十八年でしょうか、された。三二%しか回答は得られていない。この四千件の回答をもって、同居型世帯であれば二百五十三万件の世帯数を割り出している。あるいは、テレビの故障や、そうしたビデオにしか使っていないという方の世帯数も割り出している。これはちょっとその母体数、そのサンプリング調査のサンプル数として果たして十分な数なのかなということを非常に率直な思いとして、懸念といいますか、釈然としないところがございました。 やはり、国民の皆様にしっかりと公平な負担ということを納得いただくためにも、この支払率ということをきちんと説明できるようにしていくことがNHKとして取り組むべきことではないかというふうに思いますが、この点いかがお考えでしょうか。
○参考人(大西典良君) お答え申し上げます。 支払率の推計に当たりましては、国勢調査、それから経済センサスなどの公的な統計を可能な限り用いております。先ほど委員から御指摘がありました世帯におけるテレビの所有率などについては公的なデータがございません。NHKの独自調査で把握しているということでありますけれども、NHKの独自調査については、公的統計の公表に合わせて現在実施しております。今回、二十四年一月に実施している調査では、精度を更に高めるということで、サンプル数を上げ、世帯の調査については回答率が約七〇%、それから事業所の調査でも六五%を超える回答率を確保できる見込みになっております。
○石川博崇君 今回やられるサンプル調査については精度を上げられるということですが、それでもサンプル数、送っていらっしゃる数は全体で五万件ぐらいだというふうに伺っております。引き続きその正確な精度の向上に努めていただければというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。 続きまして、一〇%還元の話を私もさせていただきたいというふうに思います。 先ほど木庭理事の方からも指摘がありました。これは、国民の皆様に対して、やはり一〇%還元は一〇%の受信料の引下げなんだということを国会の場でも答弁された。その後のいきさつについては、先ほども數土経営委員長の方からも御答弁がございましたので詳しくは聞きませんが、やはり国民の皆様に対して一〇%還元するんだと、これは受信料で還元するんだということをお約束していたにもかかわらず、今回、七%ということに落ち着いたと。その状況としては、二・四%は全額免除世帯、そして〇・六%は今回の東日本大震災における対応ということでございます。 今、リーマン・ショック以降の景気低迷ということを考えて、まあこの全額免除世帯二・四%というのはある意味私も致し方ない部分もあるのかなというふうに思いますが、他方で、この東日本大震災の対応で〇・六%というのははてどこから出てきたんだろうということを非常に疑問に率直に思います。七%ありきで、二・四%がその全額免除世帯分なので〇・六%上乗せして三%にすると切りがいいじゃないかというような数字であるとすると、国民に対する説明としては不十分ではないかというふうに考えますが、數土経営委員長、この辺いかがお考えでしょうか。
○参考人(數土文夫君) お答えいたします。 先ほど来説明しておりますように、新しい原資として三年間で千六百六十億円確保をしたと、これに対して万やむを得ない新しい出費があったと、その差が千百億円になったと、そしてそれを何%還元に相当するかということをチェックしてみると七・〇%だと。この結果には経営委員会としてもじくじたる残念な思いでございます。 しかしながら、この三年間で総括原価方式を取っている我がNHKが三年間で収支差金マイナス三十七億と。これは総括原価方式というところでは考えられない厳しい設定をしたということで御理解願いたいと、こう思っております。 以上でございます。
○石川博崇君 今回、二・四%分は今の景気の厳しさからくる全額免除世帯への対応、そして〇・六%は東日本大震災の緊急一時的な必要な分ということで三%という数字が出たということでございますが、この両方の理由を伺って思いますのは、今の経済状況は確かに厳しい状況にございます。しかしながら、いろんな経済誌あるいは経済評論家の方々、今年から景気の上向きについて指摘される方が非常に増えてきております。 また、東日本大震災への対応というのを考えたときに、これはやはり中長期的に永遠に必要となる経費ではもちろんございません。昨年の東日本大震災からの復旧復興に向けて放送の機能強化も含めてやっていかれる部分というのはまあある意味一時的な必要な経費ということでございましょうから、今回は七%までしか還元できなかったのは致し方ないとしても、これは今のその経済状況の厳しさ、そして東日本大震災という一時的な対応への必要な三%だということを考えれば、引き続きこの一〇%還元を目指していくという姿勢を見せていくということは必要ではないかと考えますが、会長、いかがでございましょうか。
○参考人(松本正之君) 今回の七%の値下げによりまして、もちろん一千百億強の減収があるんですが、それを増収と効率化で八割ぐらい取り返すという形で計画を作りますが、その三年度の計画の初年度は収支とんとんです。二十五年度は赤字になります。二十六年度は若干黒にしますが、三年間トータルで赤字になります。 そういう計画の中で、先ほどありました衛星契約なんかも、今のところずっと鈍化していますけど、それを更に上回る目標を作って努力をしていくと。これは全員野球でやると、こういうような状況であります。したがって、全体がそういう構図の中で、大変厳しい計画が前途にあると、こういうふうに思います。 また、先ほどもお話ししましたけれども、渋谷の放送センターについても、これは取り替える必要があって、大変大きな工事費が掛かるんです。これは積み立てていくしかできません。そのほか、災害でも今回、先に繰り延べたものもございます。そういうものにも充当しなきゃいけないということで、仮にそういう努力が実る場合にはその部分はそういうものに充当していくと、こういうふうに考えております。
○石川博崇君 いろいろ今後もこの案件については意見があろうかというふうに思います。 続きまして、来年度のこの経営計画の中で組まれております大阪の放送局のバックアップ機能をこれから強化していこうということでございます。 首都直下型地震が近い将来に起きるというふうに推計されていく中で、こうしたバックアップ機能をやっぱりきちんと確保して、全国への放送、公共放送としての機能を維持し続けていくことというのは、これは極めて重要な点だというふうに思います。 是非、どういった機能を例えば大阪放送局に移していくのか、また、この移転の終了時期というものはどういうスケジュール感で取り組まれるのか、御説明をいただけますでしょうか。
○参考人(今井環君) 首都直下地震、それから首都圏の大停電といったことによって放送センターから放送が出せなくなった場合、今も大阪からBS、放送衛星を使って全国にニュースを流すということは可能なんですけれども、やはり大阪の放送局は東京の渋谷の放送センターほどの機能がありませんので、それを強化するという考え方であります。 放送センターの機能が回復するまでの間、二十四時間連続で一定期間送出ができるようにするということでありまして、具体的には、大阪放送局のニュースセンターの機能を拡充する。例えば、今、東京にしかない原稿ホストコンピューター、これをやはり大阪に同じような機能のものを配置、配備する。それから、NHKは全国にロボットカメラがおよそ四百台ありますけれども、そのロボットカメラの映像を一か所で見られるのは今東京にしかありません。そういうシステムをやはり大阪に配備する。それから、想定では首都圏が被災地となるわけですけれども、そういった被災地と映像、取材映像を大量に受けることになりますので、通信衛星、CSの系統の増設ですとか、それから収録機、それから編集機、そういったものも増強すると、増設を行うということを考えております。 整備に向けた検討は既に開始しておりまして、主な整備につきましては二十五年度には終わらせたいというふうに考えております。
○石川博崇君 また、今、全国各地で震災への備え、先ほど申しました首都直下型地震のみならず、東海・南海・東南海地震といった様々な震災、大震災に対する備えが重要な中で、こうした震災がいざ発生した場合にあってもNHKとしての公共放送を維持し続けるという、機能を維持し続けるということは非常に重要なことでございますが、よく懸念される声として伺いますのが、全国の様々なNHKの放送局、老朽化している施設が非常に多いんではないかと。耐震性等、あるいは設置されてからもう四十年以上経過しているような施設が非常に増えてきているんではないかという懸念の声がございますが、この点の御説明をお願いできますでしょうか。
○参考人(今井環君) 確かに、昭和三十年代から四十年代に建設されまして、もう築四十年を超えている放送会館、かなり数が増えてきております。震災時にも安定に放送を継続するための免震構造の採用ですとか、それから番組制作・送出機能のワンフロア化、より機能的な放送会館が必要になってきておりますので、計画的な建て替えを行う必要があります。 ただ、平成二十一年度からの三か年は、デジタル化関連の投資を優先させるために新しい放送会館の建て替えを抑えてきましたけれども、二十四年度以降は総合的に条件の整った会館より順次整備を進めていくこととしております。 現在、甲府、京都、仙台の放送会館について具体的な整備計画を進めているところであります。
○石川博崇君 大体、昭和三十年代、四十年代に造られた放送局がかなり、同じ時期に築かれたものが多いでしょうから、これから老朽化したというか、四十年を経過したものというのは次から次へと出てくるんだというふうに思います。限られた財源の中ではあるでしょうけれども、最低限災害への備えというものはしっかりと機能的、効率的に維持できるように取り組んでいただきたいということはお願いさせていただきたいというふうに思います。 続きまして、今年のウェッジの四月号に、NHKの国際放送、「中国CCTVに完敗 前途多難なNHK国際放送」という記事が載っておりまして、私も非常に残念というか、やはりNHKの国際的なブランド力ということをもっともっと強めていかなければいけないなというふうにこの記事を読んで実感をいたしました。 NHKさんとしては、二十三年の四月に国際チャンネルの名称認識の調査を行われております。これ、イギリスやワシントン、フィラデルフィア、様々な大都市において、世界各国の番組、チャンネル名の認識度がどれぐらいあるかという調査を行われたものでございます。結果は大変、非常に残念だったのは、例えばイギリスにおきましては十一放送局中第八位です。あれでしょうか、様々な地域で必ずしも高い地位を占める、あっ、イギリスでは十二放送中十位ですね。それから、ワシントンDCにおいては十一チャンネル中第八位、フィラデルフィアにおいても十一チャンネル中第七位と。もちろんCNNとかBBCとかアルジャジーラとかになかなか国際的な知名度が追い付かないというのはあるんでしょうが、ちょっとそれにしても、この結果、残念な結果だなというふうに思っております。 総務省としても、こうしたNHKの国際的な認知度向上に様々な事業取り組まれていると思いますが、この結果を踏まえて今後どのように取り組んでいかれるおつもりか、お聞かせいただけますでしょうか。
○国務大臣(川端達夫君) 日本のプレゼンスを外国に向けて高めていく観点から、こういうふうな海外における認知度の向上を始め、テレビ国際放送の一層の充実というのは大変重要な課題だと認識をしております。 〔委員長退席、理事加賀谷健君着席〕 国としては、受信環境整備とか周知広報に資するということで、十九年度に初めてテレビ国際放送に係る交付金を三億円交付、以降、平成二十年度には十五・二億、二十四年度、今の予算では二十四・五億というふうに大幅に増額をしてきているわけですし、JIBにおいてもいろいろ工夫をしていただいています。 これ極めて大事なことで、このウェッジの記事を私も読みましたけれども、かなり中国なんかは国策として大々的に取り上げてきているという流れとは、日本はその分なかなか難しいところがありますけれども、オールジャパンとしての国際放送を推進していくという観点で、認知度の海外における向上を目指して、いろんなことで我々もNHKさんとも御相談もありますけれども、更なる充実に向けて取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○石川博崇君 あわせて、やはりその国際的な認知を高めるためにも、番組の質を向上させていくということが非常に重要だというふうに思います。 最後に、松本会長からこうした世界に通用する質の高い番組制作についての御決意をお伺いして、私の質問を終わらせていただきたいというふうに思います。
○参考人(松本正之君) お答えします。 世界に通用します質の高い番組を国際発信するということは、次期の三か年経営計画の中でも重点の一つとして掲げてございます。 具体的には、NHKの国内外の取材ネットワークによるニュースとかあるいは情報番組に加えまして、日本の文化あるいは社会の現状などを伝えていく多彩な番組を制作、放送してまいります。 また、イタリア賞や国際エミー賞などの海外の著名なコンクールで受賞を果たした番組を海外の放送局での放送につなげるというような積極的な活用や展開を図ってまいります。 このほか、東日本大震災でNHKの知名度はかなり高まったというふうに思います。今年の二月では、イギリスの王立テレビ協会のテレビ・ジャーナリズム賞を受賞いたしておりますし、私が実際にお会いした方でも、NHKのこの取材力あるいは放送はすばらしいというようなお話をいただいております。 こういうことも含めて、今後も信頼される確かなニュース、番組をしっかりと世界に発信してまいるよう努めたいというふうに思います。
○石川博崇君 終わります。
○寺田典城君 十二番目に質問いたします、みんなの党の寺田典城でございます。よろしくどうかお願いします。 松本会長さん、NHKのテレビ番組はどんな放送を見ていらっしゃいますか。ちょっと教えていただけますか。
○参考人(松本正之君) 朝の「カーネーション」とかニュース番組、それから大河ドラマ、あとはNHKスペシャルと、私はうちへ帰って時間があると大体NHKをかけておりますので。
○寺田典城君 私は、七十一歳になりまして東京に単身赴任しておりますけれども、たまたまNHKのテレビジョン放送時刻表というのを、これ見させていただきました。私の朝の始まりは、六時二十五分からの、あの若いお嬢さん方とテレビ体操をすることから始まります。おかげさまで非常に健康でございまして、皆さんの中でテレビ体操をやっていらっしゃる方、手を挙げていただけますか、少し。会長、どうもありがとうございます。 それで、今、これからもう少ししますと、二〇二〇年になりますと三〇%弱の高齢化時代を迎えますね。それこそ、七十五歳以上の方が一六%とかという、そういう高齢化社会の中で、公共放送としてどのような放送をしていくのか、その考え、見解をちょっとお聞きしたいと思うんですが。
○参考人(松本正之君) お答えします。 NHKは公共放送でありますし、全方位というか、あまねく、かつ年齢的にもいろんな方々に見ていただくようなものを作るということだと思いますけれども、夜間の視聴率なんかを見ますと、御高齢の方が見られている番組が多いということで、一口に、でも、高齢者というふうにくくりましても、趣味も多岐にわたりますし、行動も大変若返っておりますので、かつてのイメージだけではとらえ切ることはできないのじゃないかというふうに思っております。 〔理事加賀谷健君退席、委員長着席〕 したがって、大変そういう意味では難しいところがあるんですけど、趣味とか志向に合わせるというようなことだけではなくて、そういう年齢の方にとっても必要な情報を提供する番組を用意していくという必要があるのではないかなというふうに思っております。例えば、「こころの時代」とか「こころをよむ」、あるいは「宗教の時間」等の番組なんかも、生きがいとか心の穏やかさとか、そういうような精神的なものを支えるというふうなことがありますし、あとは……
○寺田典城君 もう少し短くしてもらえますか。
○参考人(松本正之君) はい。 あとは、「きょうの健康」とか、そういうようなところで、そういうものを充実して、今後ともそういうふうなものに対応してできるようにしたいというふうに思っております。
○委員長(藤末健三君) 答弁者は答弁を簡潔にお願いいたします。
○寺田典城君 これはEテレビのあれで、ちょっと私たち、これ、当たっているか当たっていないか分からないんですが、分けてみました。グリーンが年配者向け、オレンジが若者向けというような形で、このような形になっています。果たしてどうなのか。それは、それを論議するつもりはございませんが、まあ、このようにしてみたんですが。 これからの時代で、私、知事を退任したのが平成二十一年の四月なんですが、退任して、私、自分で、四十数年も働いてきたんだから過去を全部捨てようということで、一切役職なく、退任した次の日から事務所もない、運転手もいない、秘書もいないという、家だけしかないという生活を約一年ぐらいしてみました。その中でよく感じたことは、これが普通の人だと六十歳以上で、何というか、リタイアした人方がごろごろいらっしゃるということです。ごろごろいらっしゃる、能力ある方がたくさんいらっしゃるんですよ。 この高齢者の方々のエネルギーをどうやって活用するかと。高齢化時代というのは高齢者のエネルギーを活用しなきゃやっていけないと。恐らく、松本会長さんなんかはそういう経験したことないと思うんです、數土経営委員長さんも恐らくないと思うんですが。それと、やっぱり若い人方も、非常に何か目標を失っているというか、このことを非常に感じました。日本の社会、これでは、高齢者の方々のエネルギーをどうやって活用して社会を活性化していくと、それから若い人方をどうやって引っ張っていくかと。 それで、若い人方と高齢者という方々とのコラボレーションみたいな、何かそういうシステムができないのかと。これはみんな、若い人が、お年を召した方というかリタイアした人が、社会で貢献したい、もうボランティアでいいからという、そういう考えでほとんどの人がやっていますね。ですから、若い人方のエネルギーも引っ張っていきたいというし、そういう成功例みたいなものを公共放送として、日本の国というのは、それこそ健康で文化的で高度な社会になりましょうよという国民的な要望ですし、そういうことをひとつ、何というんですか、放送に私、口を出すつもりはございません。そういう生涯学習から含めたそういう形のことをひとつ心に入れていただけるようなNHKであってほしいなと。 その感想をひとつ、経営委員長さん含め松本会長さんを含め、御意見聞きたいと思うんですが。
○参考人(數土文夫君) 今の御意見は、大変私、重要な御意見だと思います。世界中、洋の東西を問わず、それからどの国も今若者の平均の失業率が倍以上になっております。若者に焦点を当てた政治がちょっと忘れられがちじゃないかと。したがって、今申されましたように、年配者と若者のコラボレーション、コオペレーション、これがやっぱり国家にとっても社会にとっても非常に重要だと。これはNHK、今の御意見大切にしていきたいと思います。
○寺田典城君 松本会長、短く答えてください。
○参考人(松本正之君) 私も同様に重要なテーマだというふうに思いますので、中でもいろいろ議論をしてまいりたいと思っています。
○寺田典城君 それでは、何というんですか、意図しない衛星受信がありますね、受動受信というんですが。その中で、今日ちょっと参考人として、全国の消費センターから寄せられているNHK放送に対する消費生活の相談の実態というのをお聞きしたくて消費者庁の審議官をお招きしていますので、ひとつそのことをお知らせしていただきたいんですが。
○政府参考人(草桶左信君) お答え申し上げます。 全国の消費生活センターに寄せられております相談情報を集約するデータベースシステムを通じまして、今年の三月二十六日までに寄せられたNHKの衛星放送に係る生活相談につきまして、衛星テレビ放送という分類で集計可能な平成二十一年度以降の動向を見てみました。それによりますと、価格、料金に関するものが四百五十六件、それから接客対応、販売方法、契約、解約に関するものが千九百五十八件となっております。 中で、直近の相談内容を見ますと、いわゆる受動受信の状況に陥った中で、衛星放送を見るつもりがないのに契約する必要はあるのか、あるいは契約してしまったが衛星放送を見るつもりがないので解約をしたい、あるいは料金を支払いたくないというものが多いという結果になっております。また、高圧的な態度が不愉快、脅迫まがいの勧誘で怖かった、夜間に訪ねてくるのは迷惑だというものもありました。 ただ、これらは相談者の方からの申出によるものでありまして、事実関係が確認されたものではないという点には留意をいただければ幸いでございます。
○寺田典城君 どうもありがとうございました。 要するに、受信環境の変化により、意図しない衛星受信、いわゆる受動受信、今はデジタルテレビですから、全部衛星放送もまず必ず入ってくるような受信機って付いていますね。ですから、やはりこれ、もう少し私たち国会も責任持って考えるべきだと思うんです。ですから、こういう問題が出ているということ。 これ申し訳ないんですけど、うちの次男の寺田学が二〇〇七年の三月十五日から質問を始めているんですよ。そして、三回も質問して、私も、これ子供から受けたわけじゃないんですけど、おやじやってくれということでしようがないからやりますけれども、しようがないというか使命としてやらせていただきますが、政府、NHKとの対応で、公平負担のための受信料体系の現状と課題に関する研究会というのは早速立ち上げていただいて、七年の十一月に第一次報告が、受信実態に変化がない場合は適切な措置を講じられるべきとかというのは出ているんですよ。八年の七月の最終報告には、NHKにおいて実施可能な具体策が検討されるべきと、こういうふうに出ているんですね。そして、今度、八年になって七月に、総務省は必要な対応を行っていくと。これ役所的で、これ何もやらないという意味だと思うんです、川端大臣、こんな言い方すると。役人の一番悪い言葉なんです、これは。これで私も大分迷ってきたことあるんですが。それで、そのほかに、抜本的な解決する施策の可能性も引き続き検討、引き続き検討って、検討をするというのは何もしないということなんです。 これでいいのかということで、ひとつ、まず松本会長さん、本音をぶつけてください。それと、あとは、監督官庁である田中さんの、まず行政局長の、行政流通局長も、これ、検討するじゃ駄目ですよ。もう少し何か、平成七年からやっていますから、あっ、二〇〇七年からですね、五年もなっていますから、具体的に答えてください。
○参考人(松本正之君) いわゆる受動受信について様々な御意見があることは承知いたしております。また、これにつきまして、NHKとして、その解決の方法という観点で、例えば衛星契約を地上契約に一本化すると、あるいは衛星放送をスクランブル化すると、あるいは転居など住環境の変化により衛星契約の対象となった方について地上契約を継続すると、こういうような三つの事柄について検討をいたしましたけれども、いずれの方向性についてもそれぞれ課題がございまして、現時点でこれらの選択肢は取り得ないものというふうに考えております。そういうようなこの検討の結果でございます。 また、現行の放送法に基づきますと、衛星受信機を設置された方につきましては受信契約の締結をお願いするということがNHKの責務であるというふうに考えております。
○政府参考人(田中栄一君) お答え申し上げます。 先生御指摘の受動受信の問題につきましては、現在の受信料制度におきまして、NHKの放送を受信できる設備を設置した方に受信料の負担をお願いするという仕組みの中で、現在の受信料体系が受信者の意思に必ずしもそぐわない面があることに起因するものであると考えております。したがって、解決に向けた取組が求められる課題であるというふうに認識をいたしております。 後でまたお尋ねがあるかもしれませんけれども、受信料体系の在り方を見直す中でこういったものに対処していくのが一番抜本的な解決方法としてはいいのではないかというふうに考えておるところでございます。
○寺田典城君 また訳の分からない答弁いただいて、どうもありがとうございます。 それで、六十四条、これは昭和二十五年の法律なんですね。設置した者は契約しなければならないという、簡単に言えばそういうことなんですよ。だけど、その当時BS放送を想定してその法律作ったわけじゃないし、やはりまず、その法律を変えるというのは国会の責任なんですが、やはり総務省、こっちの担当の方がもっと具体的にやはりアクションを起こさなきゃならぬと思うんです。 それと、NHKさんは現実的にはやっぱり国民に対して明確に説明しているのかという、このBS放送の受動受信の問題。それから、総務省としてこの問題を放棄して見逃してきたんじゃないのかなと。簡単に言うとその辺が問題だと思うんですよ。 ですから、総務大臣とNHKさんと、私あと五分しかないんで、別の質問もありますから、短く、一分ぐらいずつでお願いします。
○国務大臣(川端達夫君) 元々、この受信できる設備を設置したということで受信料を払う根拠にしているというところで立てていますので、全くそういうつもりがなくて、マンションに住んでアンテナつなげば映ってしまうという、逆に言うと、普通の戸建ての家なんかではアンテナを立てないと映らない。スクランブル化するというと、こういう施設料ということではなくて、放送を見たときに対して一定のペイをするというふうなことになるからなじまないみたいな議論を延々とやってきているんです。そういう部分では、そして一本化するというと、アンテナを引いていない人は映りもしないのに払わないかぬのかと、こういう話になります。そういう意味では、もう論点は尽きてしまっておりまして、どう判断するかに懸かっているんだというふうに思いますので、NHKさんに答えを待ってということの言いぶりでずっと答弁してきていますけれども、そろそろどっかで答えを出さないかぬ時期がもう来ているというふうに思っております。
○参考人(松本正之君) 私どもも、現行の放送法に基づけば、衛星受信機を設置された方は受信契約の締結をお願いすることになりますということを懇切丁寧に粘り強く御説明をしてまいりたいというふうに思います。
○寺田典城君 今は新幹線もスピードアップの時代ですから、「のぞみ」だって速くなりましたしね。少し法律も早く結論を出すように何とか努力していただきたいと。松本会長さんは、それこそスピードの速い方だと聞いていますので、ひとつ。 數土経営委員長さん、それと、そのことも含めてトラブル、先ほどトラブルのケースということで消費者庁から話も聞きました。何というんですか、非常にやはり一人住まいの人方というのは不安を感じると思います。そういうことで、トラブルの予防のために、何というか、名刺に自分の顔写真プラス何々徴収員だとか、そして身分証明書と一緒に持っていくとか、いろいろ工夫はあると思うんです。それから、テレビでこういうことですよと、こういう方が行った場合はこういうふうにしてくださいねともう少し告知するというか、そういうことの行動も必要だと思うんですよ。 私も、BSテレビ、何か一番先に四角い、加入しなさいと来て、はあなんて、ああ、これが受動受信だなと思ってあれなんですが、要するに、あれだって、する気になればスクランブルだって何だって、今の時代は何だってできるんですよ。だから、そうなったら、やはり迷惑掛けている人に早めに対応するというのが私たちの責任じゃないかなと思いますので、一つその辺を総括として経営委員長さんにお聞きしたいと思います。
○参考人(數土文夫君) 受信料の集金と支払というのはいろいろ問題含んでおりますけれども、やはり全国のそういう規模でそういうノウハウを蓄積して、より受信者との、あるいは支払者とのコミュニケーションが良くなるように、今の意見を踏まえて努力をするよう経営委員会としても銘記したいと思います。 以上です。
○寺田典城君 今は政治が停滞しています。その停滞というのは国民に対して不利益を招きます。不信感も抱きます。何とぞこういうことも含めて真剣に総務省もそれからNHKも取り組んでいただきたいと申し添えて、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。 今回のNHK予算は経営計画に基づく受信料一〇%還元を盛り込んだ予算であります。地上放送契約、一か月当たり七十円、口座自動引き落としやクレジットの場合は百二十円の料金値下げを始めるということになるわけですが、そのために二〇一三年度は四十七億円もの赤字を出す計画になっていることが特徴の一つだと思います。 しかしながら、私は、視聴者への還元というのは受信料値下げという金銭的な還元だけではないと思うんですね。視聴者からは、公平公正な報道を求めるという声や番組の質を高めてほしいという要望がNHKの経営計画へのパブリックコメントにも寄せられております。 幾つかを紹介します。還元は結構だが、それによる番組の質の低下が想定されるのであれば、還元は不要。むしろ、その資金を活用して、番組の充実や海外向け放送のための設備、人員の充実に振り向けるべき。別の方。還元より質の向上を。子供やお年寄りのような情報弱者の人たちに安心して有益なコンテンツ、番組を配信するのがテレビの存在理由だ。一〇%還元なんて必要ないなどであります。 松本NHK会長に伺いますが、私は、まず値下げありきの計画で、こうした視聴者からの、番組の質の低下が心配、更なる番組の質の向上をなどの声がどうなるのか、それからまた赤字の穴埋めはどうするのか心配しておりますが、会長、いかがでしょうか。
○参考人(松本正之君) 次期の経営計画の中でも、三か年で重点的に取り組む重点目標の一つに信頼というものを掲げまして、世界に通用する質の高い番組や、あるいは日本、そして地域の発展につながる放送サービスを充実させるということを柱にいたしております。 そういうようなことで、経営計画そのものは、三年前の前の経営計画策定時に一〇%還元、そして二つの前提条件というものがございますので、それをきちっと整理をすると、こういう形で行いましたけれども、それを踏まえた次期経営計画の中では、今のような形で質の維持、公共放送の役割というものをきちっと果たしていきたいというふうに考えております。
○山下芳生君 これから十分ウオッチしていきたいと思っております。 數土NHK経営委員長に伺います。 私は、政府からも、それから営利企業からも独立をした公共放送ならではの放送内容の充実こそ視聴者が求める還元策であると思っております。中でも、視聴者・国民の立場に立って権力を監視する報道機関としての役割が視聴者や国民から期待されるNHKの仕事だと思いますが、この権力を監視する役割についての経営委員長としての決意、伺いたいと思います。
○参考人(數土文夫君) これは、まず、経営委員会は国会の両院による同意人事であります。この同意人事であるということは非常に重いと思います。十二人一人一人が今おっしゃったような権力、権威の監視役になると、そういう認識が非常に強いと思います。別途、経営委員会規程によって、あるいは放送法によって、経営委員会は年最低でも六回以上、全国偏りなく視聴者の意見を聴くべしと、こううたわれております。それを忠実に守っていきたい。今の委員がおっしゃったようなことをもう一回経営委員会の皆さんに伝えたいと、こう思っております。 以上でございます。
○山下芳生君 大変高い決意を聞くことができたと思います。政府から独立していると、政府と切り離して国民の立場からNHKをチェックするというのが経営委員会の大きな役目ですので、そのところをしっかりと果たしていただきたいと思います。 その点、私は、番組内容にそういう決意が表れることが必要だと思っているんですが、昨年十一月二十七日に放送されたETV特集「ネットワークでつくる放射能汚染地図」第四弾、「海のホットスポットを追う」というものを見せていただきましたけれども、大変いい番組だったと思います。去年もこの第一弾を大変評価した記憶があるんですけれども。 この第四弾、「海のホットスポットを追う」という番組では、福島第一原子力発電所の事故について、実はチェルノブイリの事故以上に深刻な海洋汚染を引き起こしているんだと。海に流れた放射性物質がどのように広がっているのか、あるいは魚介類にどのような影響を及ぼしているのか、番組独自の調査などから実態を検証しておりました。 当初は、原発から流出した放射性物質は海で希釈される、薄まっていくと考えられていたんですが、実際、事故から日数が経過するにつれ、海水の中からは放射性物質がほとんど検出されなくなった。ところが、放射線測定の第一人者岡野眞治先生の行った測定で、放射性セシウムが沿岸部の海底に多量に沈殿している実態が番組では明らかとされました。さらに、こうした海のホットスポットが福島からだんだんだんだん茨城沿岸部へ移動するメカニズムが見えてきた。これは、岸から近いところを流れる沿岸流の影響、あるいは陸地の放射性物質を集めて流れ込んでくる河川の影響などが左右しているということのようですが、そういうことが番組を通じて分かったんですね。 私、実は福島の漁協の皆さんに何回も足運んでいるんですが、行くたびにいまだに操業を自粛しております。まさに、出口の見えない苦悩なんです。いつ漁に出られるか全く分からない。しかし、また出たいと思いながらもすべがなかなか見付からないという、この漁師の皆さんの苦悩を前にして、この「ネットワークでつくる放射能汚染地図 海のホットスポットを追う」を見ていますと、この出口のない苦悩を解決していく出発点ではあるかもしれませんけれども、一歩を私は見ることができたと、こう思いました。 それから、第五弾、「埋もれた初期被ばくを追え」。これも、半減期が八日間と短い放射性沃素、国は混乱の中で調査すらできていなかったんだけれども、いろいろ研究者が甲状腺調査をやっていたり、あるいは、原発の非常に近いところのモニタリングポストが実は記録を取っていたということが分かって、非常に重要なデータが最近明らかになったということが、これは三月十一日放送でしたけれども、番組で紹介されました。 私は、権力の監視、言い換えるならば、権力に都合の良くない情報をも科学者や当事者とともに丹念にたどりながら国民の前に明らかにしていく、このシリーズの果たしている役割はまさに公共放送ならではのNHKの存在意義を示すものと感じた次第です。 今日、ちょうど今日ですね、国会、参議院の委員会では福島復興再生特別措置法が可決されました。私は、この番組を作っていただいた皆さんの努力にもこたえて、国会として何としても福島を再生していくために頑張りたいということをお伝えしておきたいと思います。 數土経営委員長に、こうした番組を作るNHKの職員、スタッフについてどう思われるか、感想を伺いたいと思います。
○参考人(數土文夫君) おっしゃった趣旨は分かりましたけれども、個々の番組につきましてはやっぱり番組審議会というものがあると。これは、やっぱりそちらの意見を尊重して、経営委員会としては個々の番組についてはコメントを控えなければならない、これが中正、中立、不偏不党をキープする原則である。 もう一点は、先ほど来申しておりますように、NHKとして自己評価基準を持たないと駄目だと。この基準は、視聴者・国民にも公開しても納得感が得られるものでなければならないと、こう思っています。 以上、お答えいたします。
○山下芳生君 大変厳格な御答弁だったと思います。 番組の評価というとそうなるので、私が尋ねたのは、そうした番組を作っている職員、スタッフがNHKにはいるということについての経営委員長の御感想、あればということです。
○参考人(數土文夫君) 失礼しました。 承知しております。 以上でございます。
○山下芳生君 なかなか厳格な御答弁であります。 やはり、番組作るのはそういうスタッフや職員の皆さんですので、そのノウハウをしっかり生かしていく、継承していくということも国民は期待しているというふうに思っております。 続いて、こうした番組作りによって得ている国民の信頼を失いかねない問題が生じていることについて聞きたいと思います。 配付した資料を見ていただきたいと思うんですが、これは今月の初め、岡山市のAさん宅に届いたNHKからの文書であります。 このAさんは、障害者手帳一級をお持ちの方です。小学校四年生のお子さんとお二人暮らしの母子家庭の方であります。これまでずっと市民税非課税世帯、したがって、NHK放送受信規約第十条一項、受信料免除基準にある、障害者を構成員とする世帯で、その世帯全員が市町村民税非課税の措置を受けている世帯に該当する方であります。そこにこの文書が届きました。 ちょっと読み上げますと、NHK放送受信料についての御案内とあって、これまでは全額免除とさせていただいておりましたが、この度、自治体に免除事由の確認を行ったところ、現在は全額免除の事由に該当されておりませんでした。全額免除の事由が消滅した場合、消滅した翌月から放送受信料のお支払が必要となります。四月二十日ごろ、振込用紙を送付させていただきますのでお支払をよろしくお願いいたしますということでありました。 しかしながら、さっき紹介したように、Aさんはこれまでも、そして現在も障害者一級で、かつ小学校の子供さんと二人暮らしでありまして、これはもう市民税非課税世帯は今も変わりません。したがって、受信料を免除されるべき方なんですね。そこにこういう通知が行っちゃった。 NHKに伺いますが、そういうことは事実としてあったんでしょうか。
○参考人(大西典良君) お答え申し上げます。 NHKでは、免除の適用を継続するに当たって、免除の事由の証明先である自治体の協力を得ながら定期的に免除事由の継続について確認調査を行っております。市町村民税非課税の障害者の確認については、障害者手帳の有無、それから構成員が市町村民税非課税であるということを自治体に確認をしていただいております。 先ほど、委員からの御質問でありますけれども、Aさんの場合は、非課税であるということが確認できない旨の回答が岡山市からあったというふうに思われます。そのことで免除を解消する旨の文書を発送して、引き続き免除に該当する場合には改めて申請をしていただくよう依頼を申し上げたというふうに考えられます。個別の事案の確認についてはまだありませんけれども、委員の御指摘のとおり、事実とあれば御迷惑をお掛けしたということになります。 免除事由の継続につきましては、自治体の協力が不可分でありますけれども、視聴者目線に立って丁寧に進めてまいりたいというふうに思います。
○山下芳生君 まだ事実かどうか確認できていないんですか。
○参考人(大西典良君) Aさんの場合、Aさんということになっておりますので、実際、世帯の中で、昨年は収入がなかったんだけれども今年は市町村民税非課税から該当しないという世帯もございます。先ほどの事由からしますと、免除に該当する世帯であるということであります。
○山下芳生君 Aさんは免除に該当する世帯だったという事実は確認したんですか。
○参考人(大西典良君) Aさんという不特定の表現になっておりますので、具体的なお名前があれば確認ができるということでございます。
○山下芳生君 Aさんに同意をいただいて具体的なお名前も紹介しますので確認していただければと思いますが、間違いなく非課税世帯であり、障害者手帳一級、お持ちの方ですよ。 実は、こういう文書が送られたのはAさんだけじゃないんです。三月初め、岡山市役所や福祉事務所の窓口には障害者の方々から問合せが殺到しました。それから、NHK岡山放送局にもこの件に関する問合せが三百件以上あったと伺っております。みんな、同様に、何で私が免除から外れるんだと、これまでと何にも変わらないのにと、こうなったんですね。 何でこんなことになったのか、どう対応するか、簡潔にお答えください。
○参考人(大西典良君) 免除事由の継続で、世帯の構成員が全て非課税であるということのところについて、調査では、税の未申告者がいると、要するに、申告をされていないので確認できないという事態で、そのことによって事由を該当しないということでAさんに送ったということでございます。 それから、先ほど委員の御指摘にありました、岡山放送局にも約三百件を超える問合せがありました。今後につきましては、市も含めて、親切丁寧に、また、このような場合は更に調査をきちっとするとかということを含めまして対応していきたいというふうに思います。
○山下芳生君 私、本当に、間違ったこと、あってはならないことをやったという自覚があるのかと。何か客観的な論評をしているようにしか聞こえないんですよ。冗談じゃないですよ、これは。これは権利、人権にかかわる問題ですよ、受信料を免除されるべき人がされていなかった人が三百件あったかもしれないんですから。されない人だったら問合せしませんよ。されるべき人がもう免除じゃないですよと通知があったから問合せしているんですよ。それをしゃらっと言っていいのかと私は言わなければならないと思いますよ。 何でこんなことになったのかも、何か手続がどこかうまくいかなかったと言うんだけれども、そんなことじゃ駄目ですよ。何でこんなことが起こったのかというのは、これは総務省も関係するんですけれども、去年の四月から受信料免除が適用されている世帯に対して、本当に該当するかどうか、一年ないし二年ごとに確認調査をするようになったんですね。これ、本来はNHKが自分で免除対象者に一人一人確認すべき仕事ですが、えらい膨大な事務量になるから自治体に頼むということをやったんですよ。そのことを総務省も認めております。で、本人が自治体に頼んでもらっていいですよ、自治体も、じゃ、その仕事を受けましょうとなったら、NHKの側から受信料免除世帯がおたくの市にはこれだけいますというリストを渡すんですね。自治体の職員がNHKから要請のあった確認項目に基づいてチェックすることになっているんですよ。 資料二枚目に、岡山市の場合は千五百十八件NHKからリストが渡って、それが調べられて千五百十八件。内訳は、免除継続という人が八百五十五件ありました、継続できない人が六百六十三件ありましたと、こう言っているんですね。これ自治体に肩代わりさせているんですよ。 しかも、自治体に対するアンケートの項目を見ますと、障害者要件、手帳を持っている人がいるかいないか、これはいいですよ。その次に課税要件とありまして、世帯構成員全員が非課税あるいは世帯構成員に課税者がいる、全員が非課税だったらオーケーですけれども、課税者がいればバツですね。その次に、世帯構成員に税の未申告者がいて課税条件が確認できない、確認できなかったらこれはもうバツにしているんですよ、なっているんですね。 バツに何でなっているかというと、岡山市は、障害をお持ちの方の子供さん、高校生や中学生や小学生や保育園児、こういう方々は税の未申告者、当たり前です、そんなの、申告しません、であったって、もちろんこれは非課税だからということで、例えば市民税の減免とか国保料の減免なんかをやっているんですね。ところが、これを何かしゃくし定規に、子供にまで、未申告だからということで、これは確認できないからといって免除打切りになっているんですよ、これ。こんなばかなことがあるかと。こんな機械的なこと、本来、自分がやるべき業務を自治体に丸投げして、自治体からこんなふうに返ってきたら、それをそのまま機械的に、もうあなたのところは免除じゃないですという通知をだっと送ると。私は、ここには、一人一人の受信者に対する、本当に人権を大事にするという意識が余りにも欠落しているんじゃないかと思います。 そのことについて、もう一遍胸に手を当てて、あってはならないことが起こっちゃったと反省と謝罪をして、根本的に事態を改善する。全国にあるかもしれませんから、岡山だけじゃないですから、同じ調子のようなことをやっているのは。その点、もう一度お答えください。
○参考人(大西典良君) 事実を確認を申し上げてまた御報告を申し上げますが、先ほど、委員の申し上げました、今後の対応としましては、未申告者、先ほど、お子さんの場合、このような場合の取扱いについても、扶養者については非課税扱いとして、お子さんだから申告をしないということなんだけれども、扶養の場合は免除が、障害の場合は該当するであるとか、そのようなことを含めて徹底をしてまいりたい、間違いがない処理をしてまいりたいというふうに思います。 それから、免除事由が基本的に消滅した場合は御本人がお届けになるということがベースになっておりますけれども、なかなかお届けいただけないというのも現状でございます。
○山下芳生君 まだ心の痛みが伝わってこないですね。こんなことでいいのかと、私、これ引き続き厳しくチェックしていきたいと思います。 もう時間が参りましたので、川端大臣に感想をいただこうと思いましたけれども、これ総務省がこういうやり方を奨励していますから、総務省もしっかりとチェックするべきだということを申し上げて、終わります。
○又市征治君 社民党の又市です。私がトリでございますから、もう少しお付き合いをいただきたいと思います。大変長くなりました。 この一年、NHKは、大震災、原発事故等、その後も長期にわたって特別の体制を取って、多くの放送時間を割いて、被災地の状況を生々しく国民に伝え続け、国民が挙げてこの救援や支援、そしてまた復旧復興に協力しよう、こういう機運、国民のきずなをつくり出すことに大きく貢献をされたことは高く評価をしたいと思いますし、改めて深甚の敬意を表しておきたいと思います。 今後、こうした対応、どのように検証していくか、多くのことがあろうかと思います。私は見ておって大きく二つのことに感銘を受けました。一つは、やはり全国から記者を被災地に大量に投入をして、自治体や政府が把握できないようなそうした被災状況や被災者の現状をきめ細かく取材をされて報道されて、そして災害対策に大きく役立ったということがあったと思いますし、もう一つは、原発事故への報道であるとかあるいはコメントぶりですけれども、やはり住民の安心、安全を最優先をして、そういう意味では、政府や原子力安全・保安院の発表をうのみにしないで、それを超えて最悪の事態を想定した報道や解説をするということの中で、政府以上にNHKが国民から信頼をされる、こういう状況があったと思うんですね。こういったものをもう少ししっかりと検証いただきながら、更に一層公共放送の使命を果たしていただきたい、このことを冒頭に要請を申し上げておきたいと、こう思います。 以下、具体的に伺ってまいりますが、まず今申し上げた点で、この震災、原発事故に関連をして、要員配置やあるいは機材の装備などというのは十分であったというふうに認識されているのかどうか、この点が一つ。 もう一つは、集積をした膨大な生々しい映像はもう大量にあるんだろうと思います。こういうものを後世に伝えるシリーズとして制作をされる考えは今お持ちなのかどうか、この二点、まずお伺いしたいと思います。
○参考人(松本正之君) お答えいたします。 東日本大震災につきましては、NHKの報道については一生懸命やったということでありますが、そういう意味では的確だったという評価も得ております。一方、報道現場では、もっと多くの命を救えたのではないかという強い思いもございます。そういうような面から、体制あるいは機材整備については必要な見直しを進めております。 要員の話がございましたけれども、六百人を超える職員を現地に派遣いたしました。ヘリコプターもそれから衛星中継車なども投入しました。今も応援派遣は継続いたしております。それから、仙台、福島、盛岡、この三局には定期異動で重点配置をしております。そんなようなことで取材拠点を含めての体制を取っております。 また、設備、機材のお話ですけれども、バックアップ機能を東京が駄目な場合には大阪とか、大阪が駄目な場合にまた福岡とか、あるいはロボットカメラを増設するとか、津波対策とか、いろいろ見直しをしております。 それからもう一つは、後世に記録した映像なんかをアーカイブして保管ということについては、そうした映像を今後も生かすと、今後の防災に生かすということもありまして、その保管の作業を進めております。
○又市征治君 次に、総務大臣にお伺いしますが、私もずっと総務委員会十一年おりますけれども、このNHKのものについては効率化、合理化を求めると同じことを書いているんですね、ずっと、意見として。今は、去年かな、大震災が起こって、今のお話申し上げた、あるいは今日、各委員が話されているような震災や原発報道について、こういう状況の中で公共放送の役割をしっかり果たしてきた、こういう中で、更に何か効率化あるいは合理化、こんなことばっかり言っている、これは機械的過ぎやせぬのか、ここらのところをもう少し、今もありましたように、今後の災害の備蓄も含めて、大変な費用も掛かっているということもありますけれども、人や機材も含めて内部の蓄積というのは一面では必要だろうと思う。本当に形式的になってはいないのかということを、反省を含めて意見を聞いておきたいと思います。
○大臣政務官(森田高君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、本日も様々御議論がありましたように、NHKは公共放送でございます。したがって、公共放送の使命をしっかりと遂行することが何よりも重要であると考えております。その上で、総務大臣意見は、その具体的な業務執行に関して具体的に可能な限り効率的に行うことが必要という、數土委員長の言葉を借りればコストパフォーマンスを社会経済状況に鑑みて出すということが付されているものでございまして、同時に、国民・視聴者への説明と責任を果たすということが重要であるというふうに認識しております。もう釈迦に説法ではありますけれども、公共放送の使命と効率化による健全経営は両立すべきものであるというふうに考えております。
○又市征治君 森田政務官の説明だとよく分かりますね。是非、そういう点で余り機械的にならないように求めておきたいと思います。 ところで、次に移りますが、先ほど来からありましたが、受信料値下げが一〇%より小さかったからということで経費節減であるとかあるいは人件費の削減を求める意見もあるわけですけれども、私は、公務員が下げたからNHKも給料下げろという論法は、これはいただけないと。普通に労働組合法の適用を受ける経営体なわけですから、公共放送といえども、政治がこれに口を出してはいけないし、経営側もまたそういう政治の側がやると言っているからなんということを組合側に言うこともまたおかしな話であって、誠実に労使交渉で自主的に決める、そして国民に説明責任を果たしていけるようにすべきだと、こういうふうに思いますが、会長、どうお考えですか。
○参考人(松本正之君) 経営の効率化というのは、どういう組織でもそうですけれども、永遠の課題で、常に努力をすると、続けていくということだと思います。また、その中で労働条件にかかわるような事柄については、当然のことながら法の手続に基づいて取り扱うと、団体交渉とかそういうことも含めてそういうようなことになるというふうに思います。
○又市征治君 次に、數土経営委員長にお伺いします。私と同郷でございまして、この間久しぶりに顔を合わせましたけれども。 今度、経営委員のうち四名が代わられたと。改めて十二名全員を見渡しますと、企業経営者、企業経営に携わっている方が六名、半分ですかね、そしてその後、大学教授とかという方で続いているわけですが、この経歴上では放送界出身者は一名のみで、社会の多様性にちょっと欠けるんじゃないのかなという感じがしないでもありません。 そこで、この経営委員というのは、この名称によって何か狭くそろばん勘定であるとか経営合理化であるとか、あるいはまた経費削減であるとか給与の削減、あるいは受信料値下げなどなど、コスト削減役みたいな格好に受け取られている向きがあると。実はそうではないんだろうと思うんですね。皆さんそれぞれ広い知識や経験をお持ちなわけでしょうから、広く、そういう意味では文化全般を見渡しながら公共放送NHKの事業というものをチェックをなさる、こういう役割だろうと思うし、そうまたあってほしいと、私もそう思います。 その意味で、改めて経営委員長に、この経営委員会をリードされていくその決意なり経営委員会の使命、そんなことについてお伺いしたいと思います。
○参考人(數土文夫君) 御存じのように、経営委員会委員は国会両院の同意人事でございます。その同意に基づいて内閣総理大臣が任命すると。これは非常に重いと、先ほど申したとおりでございます。したがって、そのメンバーにつきまして私が個人的なコメントをする立場にはありません。 しかし、二点あえて感想を言わせていただけば、一点は、今の経営委員会は、その出身母体がどういう分野であれ非常に経営に対して真摯に取り組むと。それから、私自身もそうですけれども、少しは文化とか教養にもちょっと認識や見識は持っているつもりでございます。それから、NHKは特に地方、郷土の芸能、文化、そういうものを喚起する、振興に資すると、これは初代の総裁の後藤新平以来変わらぬ姿勢だろうと、こう思っております。最近は特に国際衛星というものが重要視されて、そういうものについても見識を各経営委員は示していきたいと、こう思っております。 以上、お答えしました。
○又市征治君 是非しっかりとお願いをしたいと思います。 次に、受信料の増収目標ですけれども、まず困難な要素を見ますと、災害等による免除世帯、それから高齢者の増加は、国の支援もありこれは回復したようでありますが、反対に、若者などのアナログ離れで十五万件減って、回復したのは四千件だそうで、若い世代が深刻なんだろうと思いますが、これに対する対策、どのようにお考えかお伺いします。
○参考人(大西典良君) お答え申し上げます。 委員の御指摘のとおり、若い人たちにNHKを親しく理解していただくという対策が必要だというふうに思います。 新生活が始まるこの三月、四月、NHKに身近に感じていただくホームページを開いたり、あるいはポスター、リーフ、それから番組スポットなんかを通じて自主的な申出を促進しています。それから、これから大学に入られる方については、新入生に対して、独り暮らしをされるということで、テレビを設置した場合は受信料が必要ですよということを大学と協力しながら進めております。 それから、NHKでは、各県といいますか、大学にNHK講座を開設をしながら、公共放送の意義、それから受信料制度の理解を深めていく講座も開いているということでございます。
○又市征治君 もう一つ、この経費の問題で、ずっと朝からこの営業経費の節減の問題が出されています。 最前線の営業職員を減らして、一千三百人超だったのが今一千名を切ったようでありますけれども、地域スタッフも五千八百人から三千九百人に減らして、大口の集金業者にこれは委託をしているということのようでありますけれども、余り効果が上がっていない、こういう状況にあるそうですね。私は、これ前から申し上げているんだけれども、そりゃそうだろうと思うんですよ、NHKの愛社精神が全く違うわけですから。一般論としてこういう論調がありますけれども、NHKの営業マンというのは、集金だけではなくて、コマーシャルのない公共放送を、そしてまた罰則なしに自由意思で受信料を理解してもらう重要な仕事を担っているんだろうと思う。番組への反応を聞く、時には不祥事のおわびもせにゃいかぬ、そういった第一線で視聴者と向き合う大切な私は外務員だと思うんですね。 この点について、何か経費節減だから人数減らすみたいな空気があるけれども、この点の、会長、一体認識はいかがでしょうか。
○参考人(松本正之君) 公開競争入札で委託した法人の実績でございますけれども、現在着実に業務に取り組んでいると、こういうふうに理解しておりまして、平成二十三年度に法人へ委託した地域の目標がありますけれども、これについては全体でほぼ達成するという見込みでありまして、効果を上げていると、こういうふうに思います。 また、受信料制度等を丁寧に説明するということは、これは重要なことですので、この法人等につきましても、そういうことについてはNHKの方からも教育を含めてきちっとやっていこうというふうに思っております。 それから、収入を上げつつ営業経費を落とすというのは、一見相矛盾するようなテーマでありますけれども、それを、経費をより分析してやることによって、あるいは自治体の協力とかも入れることによってそういうことが可能というふうにもなると思いますので、そういうような効率的な営業体制の構築等について一層努力してまいりたいというふうに思います。
○又市征治君 さっき山下委員が言われたような問題なども、もし取り扱うとしたらこういう人たちが扱うんだろうと思うんですね。だから、そういう意味で、大変大事な役割でもあるということになるんだろうと思うんですが、是非そこらを慎重に対応していただいて、NHKは何といっても信頼が大事なわけですから。まさにそういう意味で、自由意思で払う受信料を理解をしていただく、そして納めてきてもらっている、こういうことがあるわけですから、是非そこらのところはしっかりと受け止めていただきたいと、こう思います。 ちょっと話題を変えますが、今度やる地域発ドラマというのは一体どういうものをお考えなのか。冒頭でも述べましたけれども、ローカル性と全国性をうまく結合した民放にない基盤を持つのがNHKなわけですから、きらきら輝いたものやら、あるいは反面ではぎすぎすした都会とは違う、そういう意味で生活者のきずなの良さを見て都会の視聴者もいやされるんだろうと思うんですね。 頻度、テーマ、住民の参加など、どのようにお考えになっているか、少し中身をお伺いしたいと思います。
○参考人(金田新君) 地方発ドラマでございますが、地方の風土、文化、伝統行事あるいは郷土が抱える問題等、そういうものを材料にしまして、オリジナルの脚本で、地域の劇団の俳優や地元の素人の方々によるエキストラなどとともに、地域の風土の中で主にオールロケで作るドラマでございます。御指摘のように、でき上がったドラマは基本的に全国に向けて放送するということでありまして、NHKらしい取組であると考えております。 二十三年度には五本新作を作りまして、それ以前の三本を加えまして計八本をBSプレミアムで放送し、四本を総合テレビで放送しました。制作局は、富山、大分、岐阜、福岡、名古屋、仙台、札幌、高知と全国にわたります。二十四年度も、現在のところ、最低でも五本を制作する予定にしております。 以上であります。
○又市征治君 そこでもう一つ、先ほどどなたかも触れられたんですが、前に放送記念日のNHKスペシャルで、NHKが小さな地域メディア、具体的にはコミュニティーラジオの情報を取り入れていくというふうに述べられておりました。 これも大震災の教訓のようでありますけれども、海外では、公共放送がこうした小規模メディアを活用し支援するということが放送受信料の還元支出として認められているそうですけれども、この点についてはどのようにお受け止めになっているのか、お伺いしたいと思います。
○参考人(松本正之君) 災害時には、そういうインターネットなどの伝送路を通じて提供するということは今後もあり得るというふうに考えております。それからまた、放送をインターネットで広く国民に届けるというのも時代の大きな流れではないかというふうに考えております。 ただ、現行法制度の中では限定的に認められているということで、これについては、サービスの内容だけでなくて、受信料制度との関係をよく整理して国民的な理解などを得ながら進めていく必要があると、こういうふうに考えておりまして、そのようなことで対応してまいりたいと、こういうふうに思います。
○又市征治君 是非、東北だけではなくて全国的に御検討いただいて進めていただきたいと思います。 最後になると思いますが、大震災ではインターネットが威力を発揮をいたしました。NHKも緊急措置として、テレビを見られない被災世帯にネット同時配信をされたと思います。若者を始め、テレビとネットとの垣根がどんどん低くなっているというのが現状であります。現在、同時配信は放送法で認められてはいないわけですけれども、イギリスのBBCなどはやっているわけですね。日本で、他の事業者から反対する意見もあるようですけれども、これを求めるのは大勢の意見だろうと思うんです。 そこで、テレビとネットの融合、あるいはテレビ局からのインターネットへのアプローチをどうするのか、この点についてはNHKと総務省からそれぞれお伺いをしたいと思います。
○参考人(松本正之君) 先ほど申し上げましたように、大きな流れはそういう方向に向いているということはそのとおりだというふうに認識しております。 受信料制度の関係等よく整理して、引き続き検討を進めてまいりたいと思います。
○政府参考人(田中栄一君) お答えいたします。 総務省といたしましても、放送番組をインターネットを通じて配信しようという動きにつきましては自然な流れであるというふうに考えております。 その流れで、平成十九年放送法改正で、既に放送された番組についてはもう既に制度を本委員会でお認めいただいておりますけれども、今委員から御指摘ありましたような同時配信につきましては、現時点では法律上できないということになっております。これにつきまして、英国、フランス等の諸外国でも実施されておりますので、基本的には積極的に考えていくことが必要だと思っております。 ただ、一点だけ、これにつきましては整理すべき論点もございまして、今会長も触れられましたけれども、受信料との関係を、具体的に申し上げると、テレビの受信料の負担によってインターネット同時配信を事実上無償で提供するのかどうか、そういったことについての考え方の整理と、それが受信者、国民の理解を得られるのかどうかといったような整理は必要かと思っております。 以上でございます。
○又市征治君 終わります。
○委員長(藤末健三君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を承認することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(藤末健三君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。 この際、片山さつき君から発言を求められておりますので、これを許します。片山さつき君。
○片山さつき君 私は、ただいま承認されました放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件に対し、民主党・新緑風会、自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会、公明党、みんなの党及び社会民主党・護憲連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件に対する附帯決議(案) 政府及び日本放送協会は、協会に対する国民・視聴者の信頼の向上を図り、公共放送の使命を全うできるよう、次の事項についてその実現に努めるべきである。 一、協会は、受信料の値下げを含む業務の確実な実施及び更なる効率化並びに受信料体系の適切な見直し等の取組を適切に行うこと。また、政府は、その取組が確実に実施されるよう配意すること。 二、協会は、リスクマネジメントの観点からも、コンプライアンスの徹底に努めるとともに、公共放送を担う者として職員の倫理意識を高め、組織一体となって信頼の向上に取り組むこと。また、その取組の状況を広く国民・視聴者に説明すること。 三、協会は、グループとしてのガバナンスにより、子会社等からの適切な還元を推進するとともに、子会社等の重複業務の整理等を推進し、効率的なグループ経営を推進すること。 四、協会は放送が社会に及ぼす影響の重大性を強く自覚し、国民・視聴者の多様な要望に応えるとともに、放送の自律性、不偏不党性を確保して、正確かつ公平な報道に努めること。 五、地上デジタル放送の東北三県を含めた本年三月末の完全移行後も、混信対策及び新たな難視対策に努め、暫定的措置である衛星セーフティネットの終了に向け、恒久対策の着実な実施に努めること。 六、協会は、国民・視聴者との信頼関係に基づき負担される受信料により維持運営されていることを深く認識し、公平負担の観点からも、契約の締結と受信料の収納が確保されるよう、公共放送の存在意義と受信料制度に対する国民の理解促進に努めること。また、契約収納活動に要する営業経費の抑制に努めること。 七、協会は、東日本大震災の経験を踏まえ、いかなる災害時にも公共放送として対応できるよう、放送設備の機能強化や体制整備に努めるとともに、東日本大震災の検証・復興に資する報道に努めること。 八、受信料で運営されている特殊法人である協会は、給与等について国民・視聴者に対しその説明責任を十分果たしていくこと。 九、デジタル放送への移行を経て、放送と通信の融合・連携が進み、放送をめぐる環境が大きく変化する中においても、協会は、新しい時代の放送の担い手として先導的役割を果たすよう引き続き努めるとともに、受信料制度の在り方を含むデジタル時代の公共放送の役割について、国民・視聴者から広く意見を聴いた上で、その方向性を示すこと。 十、高齢者、障害者に関わるデジタル・ディバイドの解消が喫緊の課題となっていることから、字幕放送、解説放送、手話放送等の更なる拡充を図ること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(藤末健三君) ただいま片山さつき君から提出されました附帯決議案を議題として、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(藤末健三君) 全会一致と認めます。よって、片山さつき君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、川端総務大臣及び松本日本放送協会会長から発言を求められておりますので、この際、これを許します。川端総務大臣。
○国務大臣(川端達夫君) ただいま御決議のありました事項につきましては、その趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
○委員長(藤末健三君) 松本日本放送協会会長。
○参考人(松本正之君) 日本放送協会の平成二十四年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして御承認を賜り、厚く御礼申し上げます。 本予算を執行するに当たりまして、御審議の過程でいただきました御意見並びに総務大臣の意見書の御趣旨を十分生かしてまいります。 また、ただいまの附帯決議は、協会運営の根幹を成すものでございますので、これを十分踏まえて、業務執行に万全を期したいと考えております。 平成二十四年度は三か年経営計画の初年度に当たります。公共放送の原点に立ち返り、視聴者の皆様の御期待に全力でこたえてまいりたいと存じます。 本日はありがとうございました。
○委員長(藤末健三君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんでしょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤末健三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時四十六分散会