消費者問題に関する特別委員会 第8号
- 発言数
- 111 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2012/08/28
会議録
○委員長(山本博司君) ただいまから消費者問題に関する特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、安井美沙子さん及び一川保夫君が委員を辞任され、その補欠として金子洋一君及び金子恵美さんが選任をされました。 ─────────────
○委員長(山本博司君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 消費者安全法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、政府参考人として、理事会協議のとおり、警察庁交通局長石井隆之君外三名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山本博司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(山本博司君) 消費者安全法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次発言願います。
○難波奨二君 民主党の難波奨二でございます。 本委員会もようやく開催することができまして、委員長並びに理事の皆さんに心からの敬意を表したいと思います。そういう意味で、当初の予定が随分前でございましたので、私の用意いたしました質問も賞味期限に近いものもございますけれども、ひとつお付き合いよろしくお願いをしたいというふうに思います。 質問に入ります前に、大臣には通告をしておりませんけれども、八月十日に阿南新長官、御就任をされたわけでございますけれども、新長官登用に至った大臣の思い、あるいは御期待を少しお述べいただければというふうに思います。
○国務大臣(松原仁君) ただいまの阿南新長官に対する期待ということでございますが、阿南さんはかねてから消費者問題で様々な消費者団体の取りまとめも含め一番御熱心に取り組まれてこられた民間の方であるという認識を持っておりました。今、特に消費者庁で消費者目線の確立が求められているこの状況において、阿南さんの様々な経験、知見というものを是非生かしていただきたいと、そういった強い思いを持って阿南さんに長官に御就任をいただいたということでございまして、こうした中で、消費者庁が本当に消費者の目線に立った消費者庁になるようにこれからも努力をしてまいりたいと思います。
○難波奨二君 大臣、ありがとうございました。 今大臣がおっしゃったように、阿南さんは長年消費者団体で御活躍されたわけでございますし、また消費者目線で必ず、女性の感性というものを生かしながら、また女性の持つ正義感というものを持たれて消費者行政の中で頑張っていただけるんだろうと思いますので、どうか力を合わせて行政を推進していただければと、このように思います。 それでは、質問に入らせていただきますけれども、賞味期限間近というのはこの質問でございまして、七月の十九日に東京電力の電気料金値上げ申請認可の合意を経産大臣と大臣はなされたわけでございます。申請の値上げ幅は当初一〇・二八%、こういう申請でございましたけれども、折衝の結果八・四七%に圧縮をしたということでございます。消費者の代表として松原大臣が交渉に当たられたわけでございますけれども、私は評価をいたしておるところでございますが、大臣が消費者の立場でどのような眼目を持って交渉に当たられ、そして結論に至ることができたのか、あわせて自己評価も含めてお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(松原仁君) 消費者庁では、今般の料金値上げ申請については、検討チームを始め様々なチャネルを通じていただいた消費者の意見を踏まえ、消費者目線で検討を行ってまいりました。経済産業省からの査定方針案に対して、料金に係る原価の妥当性やその水準について入念に検討し、粘り強く議論、調整を行い、更なる合理化による値上げ幅の圧縮の結果、今回の八・四六%の値上げになったところでありまして、厳に必要な原価に限ったぎりぎりの数字ではないかと考えております。さらに、継続的なフォローアップ体制の仕組みの整備、今後の消費者参画の拡大などについて経済産業省と合意をいたしたところであります。 消費者目線が一定程度、こうしたことを通し適切に反映されたと考えております。
○難波奨二君 今も御披露があったわけですけれども、今後のこの東電の経営に対して消費者庁がどのようにかかわっていくかということの御質問なんですけれども、確かに私企業でございます。企業の活動に政治が介入するというのはこれは極めて私も問題があるというふうには考えておりますけれども、東電は御案内のように一兆円の公的資金が投入をされたわけです。そういう意味では、実質的に国有化された企業とも言えるわけでございまして、消費者の立場からいえば、電気料金というのが本当に適切に使用されているのかどうなのかというのがこれは関心事であるわけでございます。 したがって、通年的な東電に対する経営のチェックというのはこれはやっぱり難しいものがあるというふうには思っておりますけれども、定期的、継続的にウオッチしていく必要があるんじゃないかということでございます。 加えて、消費者庁におきまして、例えば公共料金の審査制度が消費者庁内部にあれば、今回のような経産省との間で二重審査というものが行われることなくスムーズな対応ができたんじゃないかということも思っておるところでございまして、大臣の見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(松原仁君) 今後の東京電力の電気料金に関するフォローアップについては、今般の電気料金値上げ認可申請における経済産業省との協議の結果、事後評価の観点から、レートメーク、料金設定と言ってもいいかもしれませんが、このレートメークに関する検証を行うため、一キロワット・パー・アワー当たりの原価構成、人件費等の諸費用を含む情報開示を行うこととするなど、適切な情報開示の在り方を検討し実施するということになりました。 消費者庁としては、こうした点を踏まえ、今後、適切なフォローアップが行われ消費者の利益が守られるよう注視をしてまいります。 また、今、更に御指摘がありましたが、今般の電気料金値上げ申請に関する経済産業省の認可に当たっては、消費者庁と経済産業省の協議、物価問題に関する関係閣僚会議への付議等が行われることとなっており、それに沿って対応されました。また、審査について、経済産業省電気料金審査専門委員会においては、料金が能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えたものであることの観点から、あらかじめ定められたルールにのっとり行われたものと承知をしております。 他方で、消費者庁においては、電気料金審査専門委員会の議論の枠に必ずしもとらわれることなく、東京電力の公的資金が投入されているという特別な事情も踏まえ、消費者目線に立ち検討を行いました。具体的に言えば、審査会の方では千人規模の企業というものと同じような扱いという議論がありましたが、我々はそれにはとらわれなかったと、こういったこともあるわけでありますが、消費者庁と経済産業省に、それぞれ異なった視点からの審査、検証を通じ、適切に認可がなされたと考えております。
○難波奨二君 取組については評価いたしますし、今後の方向性についても評価をするところでございまして、どうか引き続いてそのような立場で取り組んでいただきたいというふうに思います。 次に、今回もそのような対応というのはあったわけなんですけれども、今回の電気料金の在り方の決定に当たりまして消費者の声をどう反映していくのかと、こういう課題でございまして、今もお話にもございましたけれども、経産省の下にあります電気料金審査専門委員会で今回検討なされてまいりまして、消費者団体の皆さんがオブザーバーで参加するとか、また意見も開陳する機会も設けるとか、そうしたことも行われたわけでございますけれども、私が大事だというのは、この消費者の皆さんの声というものを確実にやっぱり反映させていく、そういう担保が必要なんだろうというふうに思っております。その辺のところの大臣の御見解、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(松原仁君) 公共料金の改定については、その国民生活に及ぼす影響の大きさから、プロセスに今委員御指摘のように消費者目線が十分に反映されることが必要だと考えております。 今般の料金値上げ認可申請に当たっては、電気料金の在り方の決定等における消費者の参画について、専門委員会など、消費者代表者を正規の委員として参画させ、より消費者の意見を反映した制度設計、料金設定となるよう検討すべき旨の意見を経済産業省に対して提出をいたしました。 これに対し、経済産業省からは、今後とも、検討内容に応じ、消費者代表者を正規の委員とするなど、適切な消費者の参画の拡大を図るといった回答をもらったところでありまして、消費者庁として、今後の制度改革等の検討において消費者の参画が更に促進されるよう努めてまいります。
○難波奨二君 ありがとうございました。 しっかり対応をお願いをいたしまして、本題でございます消費者安全法の一部改正法につきましてお伺いをしてまいりたいというふうに思います。 今回の消費者安全法の改正でございますけれども、消費者安全調査委員会の設置を行うとか、あるいはいわゆるすき間事案への対応に対しまして行政の措置が行われる制度を導入するという、大きくはこの二本の制度の改正でございます。消費者庁発足当時からの課題であった案件も含まれているわけでございまして、今回の法律の改正によって具体的に消費者の安全がどのように確保されていくのか、御見解をお願いしたいと思います。
○国務大臣(松原仁君) 今回の改正項目は、消費者事故等の調査機関の設置と消費者の財産被害に係るすき間事案への行政措置の導入の二つであります。委員御指摘のとおりであります。 まず、消費者事故の調査機関の設置については、消費者庁に消費者安全調査委員会を設置し、生命又は身体の被害に係る消費者事故等の原因についての調査等を行い、被害の発生又は拡大防止のため講ずべき施策の措置について内閣総理大臣や関係行政機関の長に対し勧告や意見具申を行えるものとしております。 現行制度の下で消費者庁に集約されている消費者事故情報を活用し、新たに科学的に事故原因を究明し、それに基づいて再発、拡大防止のための知見を得ることで、より効果的な事故の再発、拡大防止対策につなげることができるようになるため、同種、類似の事故によって消費者が生命身体被害を受けなくなることが期待されております。 また、消費者の財産被害に係るすき間事案への行政措置の導入については、財産分野の消費者被害の中で既存の法律では対応できないいわゆるすき間事案について、消費者の財産に対する重大な被害が発生している場合、こうした被害を生じさせる事業者に対し勧告及び命令の措置を講ぜられるようにするものであります。これにより、生命身体被害に係る同種の措置権限に加え、財産分野でもすき間事案に対し消費者庁として事業者に対する措置を講ずることが可能となり、消費者被害について行政全体としてすき間のない対策を迅速に講じることができるようになります。 いずれの改正項目も、消費者の消費生活における被害を防止し、その安全を確保するという消費者安全法の目的達成のため不可欠のものでございます。 以上です。
○難波奨二君 財産被害の分野へも対応できる、そうした制度にも改正をされるわけですし、私は一点、この調査委員会でございますけれども、日本全国、四十七都道府県、広いわけでございますし、当然、機動性、機能性ある、そうした調査委員会でなくちゃなりませんし、東京だけにあったんじゃまたこれも駄目なわけでございまして、今後、地方にどのように拡大をしていって、そして地方のそうした問題に対して対処していくのかということも消費者庁として今後十分注視し、そして具体的な計画を取っていただきたい、このことを申し上げておきたいというふうに思います。 今もございましたように、この改正のポイントの一つがすき間事案への新たな対処でございまして、この間、消費者庁はすき間事案との闘いがイタチごっこ的な形で取組をされてきた、そういう歴史の中で取組をされてきたわけでございます。 そうした中、特定商取引法など個別法の改正ということじゃなくて、特定の分野、取引を規制する新法での制定で対応するということも考えられたわけでございますが、今回そのような方法を取られなかった理由をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(川口康裕君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、新たな手口による悪質事案への対応といたしましては、個別業法や個別法の適用対象を拡大するなどの法改正、あるいは特定の分野又は取引を規制するための新法の制定によるということも考えられます。引き続きそうした努力を続けることは重要と考えておりまして、先般御審議いただきました訪問購入の規制についての特商法の改正、これはそういう取組の一つでございます。 しかし、財産分野におきましては、すき間において新たな被害が発生しかねない新たな手口に対応して法改正等の対策が講じられるまでの間に消費者被害が拡大を続けることになるという問題がございます。このため、消費者の安全を確保することを直接の目的とし、特定の業あるいは特定の取引にかかわらず、分野横断的に適用される消費者安全法に消費者庁が自ら事業者に対して措置をとることができる規定を置くということにしたものでございます。また、これが消費者安全法附則第二項の趣旨でもあると理解をしております。 以上でございます。
○難波奨二君 次に、実効性の問題で非常に重要な質問をさせていただきたいというふうに思いますけれども、これはもう行政全般に言えることなんですが、省庁間の連携をどう図っていくのか、縦割り行政のやっぱり弊害というものもあるわけでございまして、そうしたものをどう払拭していくのかというのが極めて重要でございます。 したがいまして、今回の改正含めまして、消費者の財産の安全を確保していくために、今回の改正では、新たに関係行政機関の長などへの情報提供規定が導入されるということになっております。これによりまして、どのように消費者の安全が確保されるのか、また具体的な事例、どのような場合に活用されるのかという事例をお聞かせいただきたいというふうに思います。
○政府参考人(川口康裕君) 現在の消費者安全法でございますが、消費者事故等の情報が消費者庁に一元的に集約されるというふうになっております。そして、消費者庁は、消費者事故等の発生に関する情報を得た場合には、被害の発生又は拡大の防止のために、大きく二つ、一つは消費者への注意喚起、これは現行十五条でございますが、あるいは関係大臣に対する措置要求、これは現行十六条でございますが、これなどを行うこととなるということでございます。 今回、先生御指摘の改正法による情報提供規定でございますけれども、消費者事故等の発生に関する情報を得た場合には、さらに消費者安全法の目的を全うするために、すなわち、被害の発生の拡大の防止に資する情報を消費者庁から関係行政機関等に提供できるようにするというものでございます。 具体的には、例えば関係行政機関において、それぞれが所掌する行政処分等の端緒情報あるいは行政指導の根拠等として活用されるということが考えられます。また、すき間事案の調査の過程で犯罪利用預金口座等の情報を入手した場合に、いわゆる振り込め詐欺救済法に基づく犯罪利用預金口座等の凍結等のために、金融機関に対し情報提供するということも考えられます。この場合には、悪質商法等の加害者の財産の隠匿又は散逸の防止に資することも期待できるというふうに考えております。 以上でございます。
○難波奨二君 今ありましたように、振り込め詐欺にも対応ができるということでございまして、具体的なやはりそうした防止につながることを強く希望しておきたいというふうに思います。 身体の被害だけでなくて財産被害も同様でございますけれども、すき間事案かどうか分からないという案件も想定をされるわけでございます。そうした場合に、行政間でのいわゆるお見合いが起きるということがあってはならないわけでございまして、迅速に消費者の財産被害の発生拡大の防止を図ると、こういう必要があるというふうに思っております。そのためには、消費者庁が主体的にその役割を果たすということが極めて重要なわけでございまして、どのようなお考えか、御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(川口康裕君) 行政としてすき間のない対策を講ずると、こういう観点から、消費者庁は、関係する法律を所管する省庁と日ごろから連絡を取り合い調整するということにしているところでございます。 それから、今後、この法案成立後ということでございますが、すき間事案に当たるか否かが一見して明確でない事案につきましては、まずは消費者庁がこれをすき間事案になる可能性のあるものとして広く受け止めまして、消費者安全法に基づく調査を行うこととしていきたいというふうに考えております。 調査の結果、他の法律の規定に基づく措置がありすき間事案ではないことが明らかになると、そういう場合もございます。そうした場合、消費者庁としては、まず、自らの所管法で対応できる事案、これにつきましては法律を厳正に執行すると。これは特商法、景表法等でございます。また、他省庁の所管法で対応すべき事案につきましては、仮に当該省庁に動きが見られないということになりますと、当該法律の所管大臣に措置要求というものを検討するということになります。また、調査の結果、すき間事案であることが明らかになった場合には、消費者庁が、本改正法案による改正後の消費者安全法に基づき、事業者に対し勧告等の行政措置をとることになるということでございます。 以上、一見すき間事案かどうか分からない場合であっても迅速に判断ができるよう、関係省庁との連携、情報共有を図ってまいりたいと考えている次第でございます。
○難波奨二君 時間が参りましたので、終わります。 ありがとうございました。
○末松信介君 自民党の末松信介です。 岐阜県の渡辺猛之先生が是非この法案は末松さんが質問したらいいというアドバイスをいただきましたので、質問をさせていただきます。 この法律案について私が感じたことを率直に申し上げます。 第二十三条の「事故等原因調査」のところでございます。「調査委員会は、生命身体事故等が発生した場合において、生命身体被害の発生又は拡大の防止を図るため」とございます。ここで消費者庁の業務というのは、事故発生主義を基本とするのか、あるいはまた事故予防主義を基本とするのかということをお尋ねをしていきたいわけなんですけれども、私は、願わくば、国民の利益を考えれば予防主義を積極的に採用していただきたいと思うんです。 もちろん、対象物になります事故の予見可能性が厳しく問われる問題も出てまいります。さらに、消費者の事故の中には消費者の誤使用によるものがたくさんございます。例えば、製造者が想定していなかったような使い方を多くの消費者がしてしまった場合であるとか、あるいは一般的に製造業者が責められないような使い方を消費者がしてしまった場合とか、こうしたケースでございます。 メーカーの事故の予見義務を課しましても、そこにはおのずと限界が出てまいります。電子レンジを使ってゆで卵を作ろうとした場合には当然破裂してしまいます。質問が始まる前に二之湯先生に聞きましたら、二之湯先生もかつて電子レンジを使って目玉焼きを作ろうとして破裂させたと。基本的なミスがやっぱり多いわけなんですね。 今日、ここに資料をお配りさせていただいておりますけれども、私の地元の兵庫県の消費生活センターからもこういう話がございました。グミなどのパッケージはよく角がとがっております。スタンディングパウチというように呼ばれているらしいんですが、ある主婦からセンターに相談が寄せられたわけでございます。電話をいただいた主婦の子供が目が痛いと、グミが痛いと泣き出したそうなんです。診断の結果、角膜が傷ついているということが分かったわけでございます。恐らく、プラスチックの多層フィルムで袋がとがっておりますので、それでけがをしたんじゃないかということが言われているんですが。 行き過ぎた指導というのはメーカーにとっても苦しむ結果になるわけなんですけれども、このスタンディングパウチの場合はパッケージの角を丸くするような改善が求められてしかるべきかもしれないんですけれども、消費者安全基本法というのは、事故発生主義を基本とするのか、事故予防主義を基本とするのか、基本的なところを大臣から御答弁を願いたいと思います。
○国務大臣(松原仁君) 消費者安全調査委員会の調査対象となる生命身体分野における消費者事故等には、実際に消費者の生命身体に被害が発生した事故だけではなく、安全基準の不適合、物品等の破損、故障など、事故が発生するおそれのある事態が含まれております。 したがって、消費者安全調査委員会は、現に被害が生じた事故だけではなく、被害が発生するおそれがある事態も調査することができ、この場合、事故の未然防止、すなわち予防につなげられるものというように認識をいたしております。 また、先ほど誤使用のお話がありましたが、事故が発生していたとしても、それが消費者の誤使用によるものであって、それに関係した製品等が消費安全性を欠いていたために被害が発生したものでないことが明らかな場合には、消費者安全法第二条第五項の消費者事故には当たらず、消費者安全調査委員会の調査対象とはなりません。 一方、いわゆる誤使用による同種の事故が頻発している場合には、そのような誤使用を誘発する要因が製品等にある可能性もあり、消費者事故等に該当し得るわけであります。そのような事案については、いわゆる誤使用を誘発する要因を究明するため消費者安全調査委員会が事故等原因調査等の対象にすることはあり得ると、このように考えております。
○末松信介君 大臣から積極的な御答弁をいただいたと思います。基本的には、やはり誤使用を誘発するようなことがないようにということですから、事故予防主義に立っておると、そういう認識を持ってこれからも大臣には消費者行政を積極的に進めていただきたいと思うんです。 今日お配りしたこの二枚目の資料、これをちょっと御覧をいただきたいわけでございます。 実は、私、十年以上前、このベビーリヤカーをデンマークで初めて見たんです。バスの中から見付けまして、同乗者の誰もが面白いな、効果的だな、効率的だなという、そういう話をしたのを覚えております。多分、この委員会の委員の先生方も、何人かの方々は外国で御覧になった方もおられるかと思うんです。 私はこれを購入しまして、通訳の方に頼んで船便で送っていただいたわけなんですよ。そして、この商品を使おうとしたとき、ふと不安になったんです。それは、便利なものだったら誰だって使うはずだと。ところが、日本で一台も走っていないこと、見たことがなかったことに気付いたんです。当時、私、県会議員をいたしておりましたので、かつて警察委員長もやったことがありますので、兵庫県警にお尋ねをしました。担当者は即答できませんで、後日調べてお答えをしますということをおっしゃったんです。そして、答えを後日持ってこられました。道路交通法上の施行細則に抵触する問題もあって、使用はやめてほしいということを実は言われたわけであります。 この商品は、恐らく今倉庫の中に眠ったままなんですけれども、やはり今でも使用は認められないものなのかどうか、この商品の危険性と取扱いにつきまして御説明をいただきたいと存じます。
○政府参考人(石井隆之君) 道路交通法第六十条におきまして、都道府県公安委員会は、道路における危険を防止し、その他交通の安全を図るため必要があると認めるときは、自転車等による牽引の制限について定めることができるとされております。 御指摘のような子供を乗せるためのリヤカーについても、自転車によって牽引されるものであることから、当該規定に基づき、各都道府県公安委員会がそれぞれの公安委員会規則により道路交通事情等を勘案して牽引の制限等について定めているところでございます。 大半の道府県公安委員会におきましては、牽引するための装置を有していれば、特段の条件や制限を付すことなく、御指摘のような子供を乗せるためのリヤカーを含む軽車両を自転車によって牽引することが認められているものと承知をいたしております。
○末松信介君 ありがとうございます。 ただ、局長、私これ買ったのは、子供を乗せようと思うんじゃなくて荷物を載せようと思って実は買ったんですよね。それで、今もう結局このベビーリヤカーはごみになってしまったと。今、使用できる県もあるわけですね、これ条例上は。何県ぐらいあるか、ちょっと教えていただけませんですか、もし分かりましたら。
○政府参考人(石井隆之君) これ、例えば、先ほどお話ございました子供さんを乗せるという条件で考えてみますと、三十四道府県ができることになっております。
○末松信介君 ありがとうございます。兵庫県警はかなり厳しい規制をしておるということがよく分かりました。今となってはごみになってしまいましたので、交通局長の石井さんか大臣にもし倉庫にあったら差し上げたいと思っています。 ところで、消費者庁は、この商品そのものは危険でないとおっしゃるかもしれません。どこで走らせるかによって危険になるかどうかという問題が生じてくると。それは承知しておりますんですけれども、消費者庁は、消費者が購入するあらゆるものに対して私は積極的に関心を示さなきゃならないということを思っているんです。二重行政、三重行政、いろんな問題を乗り越えてこの消費者庁は創設されましたので、だからこそ私は目いっぱいいろんなものに関心を示していただきたいと、このことをお願い申し上げたいと思うんです。 そこで、お尋ねを申し上げます。 輸入品でもし事故があった場合、その安全性に問題があればどのような手続で改善をされるのか。商社も入っていることもあるでしょうし、いろんなケースがあろうと思うんです。このことを御説明をいただきたいのが一点。 そして、もう一つ、今TPP交渉参加に関しまして、国家として情報収集に当たっていろんな議論がなされているわけでございます。関税撤廃ともう一つは非関税障壁の問題が議論の対象になっていると思うんですね。予算委員会でもしばしば議論されたんですけれども、TPPは条約、通商協定でありますから、国内法よりも優先をされるということは大体定まった見解となっております。今、日本国内のこの安全基準が障壁となって、外国から見て自国の商品が日本市場へ参入できない、売ることができないというようなことになってきた場合には、いろんな問題が出てくると思うんです。このTPPについて大臣はどういう見解を持っておられるのか、お尋ねをします。
○国務大臣(松原仁君) 消費者庁は、輸入商品に限らず、消費者の安全、安心を確保するため、寄せられた消費者事故等情報について毎週定期公表を行うほか、各事案の内容に応じ、消費者への注意喚起、事業者、事業者団体への働きかけ、関係省庁への具体的な対応要請を行ってまいりました。 消費者安全調査委員会においても、被害の発生、拡大を防止するための事故原因等を究明する必要性が高いと判断した場合には、事故等原因調査等を行い、提言を行います。これによって、消費者庁として事故等原因調査等によって得られた科学的で専門的な知見を生かして、より効果的な事故の再発、拡大防止策を取ることが可能となるところであります。 なお、TPP交渉についてでありますが、このTPPの交渉において国益を最大限追求することは当然のことであると、このように考えております。 消費者担当大臣としては、TPP交渉に限らず、あらゆる局面において消費者の安全が確保され、商品及び役務について消費者の自主的かつ合理的な選択の機会が確保される等の消費者の利益が確保されるべきと考えており、全力を尽くして取り組んでいくということであります。
○末松信介君 全力を尽くして取り組んでいくというお話をいただきましたんですけれども、大臣、もう一度確認をしますけれども、外国の輸入品でもってけがをした場合に、この場合にどういう手続を取るか、分かりやすく、平たく説明をいただけませんですか。
○国務大臣(松原仁君) 具体的には、首掛け式の乳幼児用浮き輪を使用する際の注意喚起をしたりいたしております。これは先般の衆議院のこの委員会で同じように質問が、御自身が、自分の子供がこうやって危なくなったという委員の御指摘もありました。また、これは中国産が多いわけでありますが、日食観察用グラスの使用についての注意喚起をしたり、若しくは、例えばアイポッド・ナノの過熱事故についてアップル社に対して働きかけをするとか、要するに、それぞれの、場合によったらそういった国の、相手の製造元に対してこういった消費者の問題があるということも含め、様々な手法を使って全力を尽くしてまいりたいと考えております。
○末松信介君 分かりました。松原大臣が今決意を述べられました。安全を確保するという点においては、TPPも、それも関係なく積極的にとにかく国民の安全を確保するという決意表明だったと思いますので、その言葉を信じてTPPの交渉も見守ってまいりたいと思います。 それでは、質問に移ります。あともう質問時間六分ぐらいしかありませんので。 第三十七条の「不利益取扱いの禁止」についてでありますけれども、「何人も、」「規定による処分に応ずる行為をしたことを理由として、解雇その他の不利益な取扱いを受けない。」と書かれておりますが、このプライバシーの規定は実際機能するんでしょうか。
○国務大臣(松原仁君) 本規定は、消費者安全調査委員会による調査のための処分若しくは内閣総理大臣の援助の規定に基づく同様の処分に応ずる行為として、生命身体事故等に関する報告や質問に応じる等した者や、衆議院における修正案において、事故等原因調査等の申出をした者が、解雇その他の不利益な取扱いを禁止するものであります。 事故等原因調査等は、更なる生命身体事故の発生、拡大を防止するという国民の利益のために実施されるものであることから、調査に協力した者や申出者が社会的な不利益を受けることがないよう、事業者等に対し本制度の趣旨を周知するということを努めてまいります。 また、このような趣旨を踏まえて、運用においても、事故等原因調査で得られた情報や申出に関する情報は慎重に取り扱うこととし、当該協力者や申出者が不利益な取扱いを受けることがないよう注意してまいります。
○末松信介君 これまで、雪印乳業とか船場吉兆とか、様々な不祥事が内部告発や匿名通報によって明らかになってきたと思うんです。 それで、二〇〇六年から公益通報者保護法が施行されました。この法律の「目的」は、「公益通報者の保護を図るとともに、国民の生命、身体、財産その他の利益の保護にかかわる法令の規定の遵守を図り、もって国民生活の安定及び社会経済の健全な発展に資すること」となっておりますけれども、実際に消費者庁がこの内部告発者の生命、身体、財産を守ることが可能かどうかということを私は知りたいんですね。 法律、法文が、私は、通報者を守るわけじゃないんです。それは根拠ですよね。問題は、やはり周囲の人間あるいは職場が守ってやらなきゃいけない、そういうことになってくると思うんですけれども、もう一度、大臣の答弁お願いします。
○国務大臣(松原仁君) 公益通報者保護法は、事業者による法令遵守を確保し、国民生活の安全や安心に資する観点から、国民の生命、身体、財産等にかかわる法令違反について公益通報を行った労働者に対する解雇等の不利益な取扱いを制限することを内容としております。 解雇等の不利益な取扱いは、労働関係に関する個々の労働者と事業主との間の民事紛争であるため、最終的には民事裁判等を通じて解決が図られるべきものであります。したがって、本法は、内部告発者自身の生命や財産を直接的に保護するような制度になってはおりません。 なお、実効性のある公益通報者保護制度の在り方について消費者委員会等においても審議され、委員会からは法の見直しのための詳細な実態調査や積極的な周知啓発等を行うように求められており、消費者庁においてこれらの要請に順次対応し頑張っているところであります。
○末松信介君 例えば、何かあって差別をされた場合には民事裁判でやってほしい、職場の中できちっと話し合ってほしいということになってくるんですけど、何度も言うように法律が守ってくれるわけじゃないんですよ、これは。守るのは、やはり職場の方や周囲の方になってくるんですけれども。 例えば、特筆すべきような問題が通報によって分かって改善できたと。そういった場合、これはやはり消費者庁としてピックアップしてでもその方が一体どういう取扱いをされているかということを、半年なり、一回きちっと職場に問いかけて報告を受けるような、そういう仕組みというのは考えたらどうかと思うんですけれども、大臣の答弁を伺います。
○国務大臣(松原仁君) 内部告発者の追跡調査等ということだろうと思いますが、本法が保護の対象としている解雇等の不利益な取扱いは民事裁判等を通じて解決が図られるものであるため、個々の公益通報者について消費者庁はその詳細を把握できるような制度とは現在なっておりません。 これまで消費者庁では、公益通報者保護制度の更なる運用の充実や効果的な周知啓発の参考とするため、民間事業者及び労働者を対象とした公益通報に関する意識調査や行政機関に対する公益通報者保護法の施行状況調査等を定期的に実施してきており、公益通報制度に対する労働者の意識や事業所等における通報処理体制に対する実態把握に努めてまいりました。これらに加えて、更に今年度は、消費者委員会の御意見等を踏まえ、制度の運用状況等の詳細な実態把握のための調査を行うことといたしております。 今後とも、公益通報者保護制度の更なる運用の充実等を図るため、公益通報者保護制度の実態の把握に努めてまいります。
○末松信介君 仏を作って魂入れずということだと思うんです。それではとても公益通報してくれる方は増えないと思うんですよ。私はそう思いますよ。そんなことをしてまで、民事裁判まで持ち込まなきゃならぬということでもって、そんな親切心を働かせてくれる人は少ないと思うんで、私は、この点については是非大臣が中心になって、どうすれば社会の問題がもっと浮き彫りになるかということは考えられるべきだと思うんです。 そのことを強く要望して、質問を終わります。
○谷亮子君 国民の生活が第一の谷亮子です。生活は十分ということですので、早速質問に入らせていただきたいと思います。 今回の消費者安全法の一部を改正する法律案は、生命身体事故等の調査関係、そして重大な財産被害の措置関係ということで、この二つにつきましては衆議院の方でも議論が行われました。 今回、この改正案にあります消費者安全調査委員会は、国家行政組織法第八条に規定される審議会等に当たります、いわゆる八条機関です。そして、他方、船舶、航空そして鉄道などの事故等の原因を調査する委員会として置かれる運輸安全委員会は、大変独立性の高い三条機関として制度設計がなされております。 今回、衆議院の方の議論でも松原大臣の方が御答弁されていらっしゃいましたが、この国土交通省の運輸安全委員会は、これは事業所管省庁であるから独立性が高い三条機関ですと、しかし、消費者庁の消費者安全調査委員会は事業所管省庁でないから八条機関ですというような御答弁もございましたが、これはやはり実効性のある、また独立性のある法案として安心、安全が守られなければならないんですけれども、八条機関として制度設計をされまして、今後どのような形で独立性と実効性が確保されていくのかという点につきまして、松原大臣に御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(松原仁君) まず、消費者安全調査委員会の委員は、「科学的かつ公正な判断を行うことができると認められる者」と規定されており、他から影響を受けずに判断することができる者が委員となることが予定をされております。さらに、消費者安全調査委員会の他機関からの独立性は、法律上、調査委員会が有識者の合議体である審議会として設置されていることによっても確保されていると考えております。 また、委員も今御指摘がありましたが、運輸安全委員会は、国土交通省がまさに運輸行政を所管する所管省庁であるため、独立性の確保の観点から三条機関としたものと承知しておりますが、消費者庁は消費者行政を所掌するものであり、事業所管庁でないため八条機関で、そういった意味で独立性は確保されると、このように思料されております。
○谷亮子君 やはり、大臣の答弁にもございました、それは確かに十分に理解できるところであると思いますが、運輸安全委員会も平成二十年に元々八条機関だったものを三条機関に移行したということを考えますと、私は最初から独立性の高い三条機関として制度設計すべきだったと考えるわけなんですけれども、松原大臣の答弁にございましたように、是非、八条機関として、独立性と実効性をより高いものとして行っていっていただきたいなと思っております。 そして、次の質問に入りますが、今回、改正案の第三十二条で、消費者安全調査委員会は、調査等を完了した場合、必要があると認めるときは、内閣総理大臣に対し、生命身体被害の発生又は拡大の防止のための講ずべき施策又は措置について勧告することができるのに対し、内閣総理大臣は、勧告に基づき講じた施策や措置について調査委員会に通報しなければならないということで明記されておりますけれども。これは、やはり消費者安全調査委員会が、もっと防止すべきだと、もっと対応してほしいということで、内閣総理大臣に勧告をして、そしてそれを内閣総理大臣が、また精査をして、今度は消費者安全調査委員会に通報をするという形ですけれども。 内閣総理大臣が実際に迅速に措置を講じていただきたいと願っているところなんですけれども、実際に内閣総理大臣が措置や施策をどのように生命身体にかかわる問題につきまして行っていかれるのか、大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(松原仁君) 勧告は、事故等原因調査等が完了した場合に内閣総理大臣に対して行うことができますが、例えば、事故の発生、拡大防止等の対策の企画立案及び執行、消費者への注意喚起、関係省庁への措置要求、事業者に対する勧告、命令等を求めることが考えられます。 また、消費者安全調査委員会は、生命身体事故等による被害の拡大又は当該生命身体事故等と同種若しくは類似の生命身体事故等の発生の防止のために講ずべき施策又は措置について、内閣総理大臣又は関係行政機関の長に意見を述べることができます。 この意見具申は、事故等原因調査等が完了した場合には、その結果に基づいてするだけではなく、事故等調査の途上において早急な対応が必要と考えられた施策の措置について意見具申がなされることや、あるいは事故等原因調査等を行わず、単に調査委員会の知見に基づいて意見具申がなされることもあるところであります。 また、この通報の義務のことですが、勧告を受けた内閣総理大臣は、勧告に基づきどのような措置を講じたかを通報する義務が課されます。意見具申についても、関係省庁が応じない場合には、なぜ応じないかを説明すべき社会的責務が発生するというふうに考えます。 また、意見具申の内容が措置を求めているものである場合には、消費者庁に対して当該省庁に措置要求するよう勧告することができることとなっております。意見具申の内容が新たな制度や基準の企画立案等に関するものである場合には、別途消費者委員会が消費者安全調査委員会と連携し、当該省庁に建議を行うこともあり得ます。 これらのことによって、再発防止策の実効性が確保されると考えております。
○谷亮子君 そうですね。スピード感ある是非総理大臣からの通報というものをやっていただきたいなというふうに思っています。 そして、今回、この消費者安全法が一部改正されて成立した場合には、今後、事故の発生そして拡大防止ということをうたっていますけれども、その発生は発生した時点からのことを言われていると思うんですが、やはり消費者庁が先頭に立って頑張っていくのであれば、私は、次善の策として、こういった発生を防ぐための方策といいますか対策といいますか、そういったものを消費者庁として今現時点でお持ちであれば一つでも二つでも伺いたいと思っております。
○国務大臣(松原仁君) 先ほど末松委員の御質問にもありましたが、いわゆる事故発生主義か事故予防主義かということでありますが、基本的にはこの事故予防主義的な要素が非常にあるわけでありまして、被害が発生するおそれがある事態も調査することができ、この消費者安全調査委員会はですね、この場合には、事故の未然防止、すなわち予防にもつなげるということは想定をいたしているところでありまして、委員御指摘の点も含めて、きちっとそれをフォローできるように頑張っていきたいと思います。
○谷亮子君 今回この消費者安全法が成立した際には、是非この法律が実効性ある法律として機能することを望みまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○松田公太君 みんなの党の松田公太です。 消費者安全法の一部を改正する法律案についてお聞きします。 少し前に遡りますが、覚えていらっしゃると思いますが、O157、カイワレダイコン事件というものがございました。堺市の給食を食べた子供たちが集団感染しまして、三名の死者が出てしまいました。その原因食材としてカイワレダイコンが疑われると厚生省が発表したため、大きな風評被害を当時起こしてしまいました。最終的には汚染源も特定されなかったため、当時の菅直人大臣がカイワレダイコンを食べるというパフォーマンスをして一生懸命その火消しに試みましたが、結果的に、一年間でカイワレダイコン生産業者の約半分が廃業に追い込まれてしまったんですね。そして、その中には自殺者も出てしまいました。 今後、この消費者安全調査委員会が設置され、調査を例えば行うという報道発表があった場合、同様のことが起こってしまう危険性があるんじゃないかなというふうに私は感じております。そのような事態をどのように防ぐ御予定でしょうか。
○国務大臣(松原仁君) 消費者安全調査委員会は、事故等原因を究明するために調査を行いますが、事故等調査を完了し作成した報告書を公表する場合か、事故等調査を開始して一年以内に調査を完了することが困難であると見込まれる状況にある等により必要があると認められるとき、事故等原因調査の経過を公表する場合以外に、調査を開始した旨や調査を行っている旨を公表することは予定しておりません。 これは、調査完了までの調査の密行性を確保することによって、関係者の協力を得やすくするほか、必要な証拠の隠滅等がなされることを防ぐためであります。したがって、消費者安全調査委員会が調査を行うことで事業者に風評被害が生じるおそれはないと考えております。 前述のとおり、消費者安全調査委員会が調査を完了した場合には、ある事業者の商品等に事故等原因があるとされた場合、報告書にその旨記載することになり、これを公表することによって当該事業者の商品等の販売に影響を与える可能性はあります。しかし、これは、消費者安全調査委員会が調査権限を行使等をした結果、把握した事実に基づき、調査委員会が専門的知見に基づき判断した結果であるため、当該事業者との関係ではいわゆる風評被害の問題が生じるものではないと考えます。 なお、消費者安全調査委員会は、事故調査を完了する前、事業者を含めた原因関係者に対して意見を述べる機会を与えるが、実務的には、報告書の案を原因関係者に送付し、期日を定めて意見を述べる機会を与えることによって、原因関係者たる事業者の意見も報告書にできるだけ反映される仕組みとすることを検討しております。 さらに、同じ業界や同種の製品・サービスを取り扱う他の事業者との関係に関しては、いわゆる風評被害の問題が生ずる可能性は否定できません。事故等調査は、同種、類似の被害の再発防止のために必要なものであるが、その調査結果の公表に当たっては、他の事業者との関係でいわゆる風評被害が生ずることがないよう、消費者安全調査委員会において十分に配慮がなされるものと、このように考えております。
○松田公太君 大変御丁寧な答弁をありがとうございます。 ちょっと時間がなくなってしまいましたので最後の質問に入らせていただきたいと思いますが、先ほど難波委員の質問の中で、八・四七%に電気料金、値上げが決まった、この件について話がありましたけれども、松原大臣は入念に検討し粘り強く交渉したというふうにおっしゃっていました。 これ、本当なんでしょうか。消費者庁の検討チームが値上げ幅を五%から六%にしろと、このような報告書を提出したのが七月の十七日午前中なんですね。その日の夕方ですか、大臣も枝野大臣とお会いされて、そこから実際最終的な協議が何回あったかちょっと私は分かりませんが、値上げ幅が決まったのが七月十九日じゃないかなというふうに言われております。その翌日の七月二十日には閣僚の話があったわけですから多分七月十九日には決まったんだろうなというふうに思うんですけれども、その日までに、実際、松原大臣は枝野大臣と何回お会いになられて協議されたんでしょうか。
○国務大臣(松原仁君) この成果に関して、八・四六という数値は数値でありますが、私は特にこの中で、例えば調達についても、最後の段階で枝野大臣とは、入札可能なものは全て入札とするということを含め、また、事業報酬については、事業報酬から得た利益について人件費などの流入を行わず、最大限特別負担金に充てることを確保すべく、これもその法的な文章でありますが、主務大臣として更に確認することを明記したり、先ほど申し上げました、事後評価の観点から、レートメークに関する検証、かなりこれは抵抗があったところでありますが、これも行ったところであります。 また、規制部門と自由化部門の関係について、実際は四対六なのに収益は一対九だという話がありましたが、こういったものに関して、収益構造のゆがみが著しく、また構造的なものと認められる場合は、これに対して適正化の命令を行えるようにするというふうなことも、この仕組みとして考えるということ等々を私は今回の議論で積み上げてきました。 したがって、数字的なものは八・四六かもしれませんけれども、今後、こういった、特に電気料金に関しては、大きな消費者の立場にとってのいろいろな立ち位置をつくったのだろうというふうに思っております。
○松田公太君 済みません、私の質問は何回お会いになられたかということだったんですけれども、多分、私が聞いている限りでは一回しか、しかもそれは電話協議でしか行われなかったというふうに聞いております。それで一生懸命努力した、粘り強く交渉したということには当たらないのかな、しかも、多分その最後の電話協議、最初の協議もそうかもしれませんが、議事録等ないんじゃないかなと思うんですね。議事録ございますか。
○国務大臣(松原仁君) 協議というのはいろいろとあると思っておりますが、大臣同士が協議をするということは、その大枠のところでは当然必要だし、またそれは様々な仕様があると思いますが、事務的に積み上げの作業で、例えば消費者庁長官が向こうに行って議論をするとか、そういった細かい作業はかなり手堅くやっておりますし、事前からそこは物すごい密度で事務的に突き詰めてやっておりまして、その部分で打開できないものについて、こっちは了解できないといって更に粘るという作業はありますが、全体として私は、質量共に、今回は消費者庁と経済産業省はそれなりに、結果としてこれだけの、これだけと自分で言ってもあれでございますが、八・四六以外の部分で様々なこういったものが出てきたということを含めれば、私は十分な協議は、短時間でありましたが、できたというふうに認識はいたしております。
○松田公太君 これは七月十八日の読売新聞ですけれども、消費者庁の検討チーム、これが、停止中の福島第一原発五、六号機と福島第二原発の減価償却費四百十四億円について、再稼働する見通しが立たないのに原価として認めるのはおかしいと指摘する、そしてまた、福島第一原発一—四号機の汚染水処理、その安定化費用四百八十七億円、現地の賠償対応二百七十八億円も、事故を起こした責任を利用者に転嫁しているじゃないか、総括原価方式の中に入っているということだと思いますが、非常にいいことを、いいポイントをついているんじゃないかなと私は思うんですね。 そこら辺の交渉をしっかりと、松原大臣、時間がないのでもうお聞きしませんけれども、私は、していただけなかったのかな、していただいたんだったらそれは費用の中に入らなかったんじゃないかなというふうに感じております。 先ほど大臣は、消費者の代表を、その電気料金の審査委員会にですか、に正規委員として今後出されるというお話ですけど、済みません、私、その委員会の名前をちょっと聞き漏れてしまったんですけれども、今後、経済産業省で行われる電気料金の改定の中に正規委員として消費者の代表をどなたか入れられるというお話を消費者庁としてされたということを言っておりましたが、それだけでは私は不十分だというふうに思います。定期的にこの消費者庁チームをその経産省の専門家チームの中に入れていただき、その議論をしっかりとしていただいて、それを是非公表して、国民に見える形でやっていただきたいなというふうに思います。そうじゃないと、やはり消費者側からすると、もう出来レースじゃないかと思ってしまうと思うんですね。 これは私の要望として最後に申し上げて、何かございますか。じゃ、お願いします。
○委員長(山本博司君) じゃ、簡潔に。
○国務大臣(松原仁君) 全く出来レースではなく、かなりシビアにやったつもりであります。 もう時間もぎりぎりまで来ていますので細かく申し上げませんが、今言ったところが原価に算入すべきではないという議論も含めて様々な議論をした上で、諸般の全体像の中で、例えば総合特別事業計画というものを否定し切ってしまうところをどうするかというふうな議論まで踏み込んだときにぎりぎりの決着だったということで、そんな安直な妥協ではなかったと思っておりますし、その分、きちっと他の様々なところではレートメークについてもかなり深掘りをしたフォローアップ体制もつくれたというふうに思っておりまして、確かに全部を取ることはできなかったかもしれませんが、今の状況における、その与えられた状況においては一定の消費者目線の確立につながったというふうに思っております。
○松田公太君 終わります。
○大門実紀史君 大門でございます。 今日は十分しかございませんので、大臣、是非余り答弁書を読まないで御自分の言葉で簡潔に答えていただきたいと、余り細かいことをお聞きする気もありませんので、お願いします。 この事故調査機関の問題は、何年か前、消費者庁をつくる特別委員会でも相当議論になりまして、そのときはエレベーター事故に対する国交省の対応のひどさが問題になりました。 今日もいらしていますけれども、二〇〇六年の六月に港区のマンションの、ドアが開いたままエレベーターが上昇するということで、当時高校生であった市川大輔君が亡くなられたということで、今日、お母さん来られておりますけれども、その原因究明が進まないということで、国交省の対応が大変問題になりました。警察が調査中ということで国交省の対応が後手に回ったというか、ほとんどしばらく何もやらなかったんですよね。警察は刑事責任を追及するのが目的でございます。国交省の役割としては事故原因の究明と再発防止策をやらなきゃいけないんですが、それが随分何もやらないまま来たということで相当非難を受けたわけでございます。また、お母さん来られていますが、パロマの湯沸器の事故も起こりました。 そういう痛ましい事故があって、残念ながらそういうことがあって議論が始まって、ちゃんとした事故調をつくってほしいという声が広まって、検討がされて、今日、こういう法案として一つの形になったということでございます。このことは私たち国会として忘れてはならないと、何となく出てきた法案ではないということで重く受け止めるべきだとまず思いますが、一言、大臣の御感想あれば。
○国務大臣(松原仁君) シンドラー社のエレベーターとパロマの事故、こういったものがあったときに、まさにそれが、従来すき間事案ということで、十分にこういったものに関しての再発防止も含めて短期でそれに対する手当てが付かなかったというようなことの反省を含めて今回こういった調査委員会というものがつくられることになるわけであって、このことはまさに委員御指摘のように大変重いことだと思っております。 その上で、例えば捜査機関である警察と、そのときの資料がどうなるのかというふうな議論もあります。こういったものに関しては、現在、消費者庁と警察庁の間で、覚書といいますか、必要な検討をしているわけでありますが、警察の方は立件をするわけでありますけれども、やっぱりその再発防止、拡大防止というのは、これは消費者目線から見たら極めて重要なことなので、きちっとこの部分では、消費者の被害の再発防止に役立つようなそういった覚書が作られるように期待をいたしておりますし、見ていきたいと思っております。
○大門実紀史君 それは、私、次聞こうと思った話ですけれども、答えていただいて結構なんです、時間の節約のために。 思ったのは、あのときも議論になったんですけれども、運輸安全委員会と警察の間では、証拠書類等々のものを早く運輸委員会が取れるという協定を結んでいるわけですね。それは、当時のエレベーターの調査のところはそういうものはありませんでした。そういう仕組みの問題ももちろんあって、今回の消費者安全調査委員会は、権限といいますか、調査規定としては運輸安全委員会にそう劣らないものがあるとは思いますけれども、実際のところで必要なのはそういう具体的な実際面でございまして、その一番重要なのが警察当局との協定を交わして最初の段階から資料、証拠を共有できるということで、既に進めていただいているということでしたら必ず結ばれるようにお願いしたいというように、決定的な面だと思いますので、お願いしたいと思います。 そのエレベーター事故なんですけれども、これはこれから消費者安全調査委員会でもやろうと思えばできるということは伺っておりますが、ただ、今までの経過とか専門家等々のことから考えますと、やはりエレベーター事故が起きた場合、今までどおり国交省の昇降機の調査部会でまずやれということになるんではないかなと。その上で、不十分ならば消費者安全調査委員会が評価を加える等々で関与することになると。まず、一歩引いて、まず向こうに、国交省に対応をしてもらうという形になるんじゃないかなというふうに思うんですね。そういうふうにちょっと伺っておりますが、ただ、さっき申し上げたように、現状の国交省の昇降機の調査部会というのは、依然、権限とか警察との情報共有等々も不十分なものがあります。ここでもしもまた起きたら、同じことが繰り返される可能性があるわけですね。 ですから、私は、エレベーターの、昇降機の事故の場合でも、まず向こうでやってもらうんだと、消費者安全調査委員会は後でそれをフォローするんだというふうに固定的に見ないで、固定的に考えないで、権限は持っているわけですから、重大事故の場合、重大事案の場合は最初から国交省と一緒に調査に入るとか、そういうふうに機動的に対応することは必要だと思うんです。 これ通告していないから幾ら見てもらってもそこに書いていないと思うんで、大臣のすぱっとしたお考えを聞きたいんですね。
○国務大臣(松原仁君) 今委員がおっしゃったように、例えばこのエレベーター事故に関していえば、基本的には、まず国土交通省の社会資本整備審議会昇降機等事故調査部会で調査が行われる、その調査の結果を評価して、その後に不十分と見た場合は自ら調査ということになりますが、確かに御指摘のようなことはやっぱりあると思いますので、これは運用の面でそういったことも含め検討できるかどうか、少し探ってみたいと、このように思います。
○大門実紀史君 もう一点、運輸安全委員会から私は学ぶべきことがもう一つあると思うんです。これはいい例ではありません、むしろ教訓とすべきことですけれども。 運輸安全委員会が例のJRの福知山線の事故が起きたときに、JR西日本側に関係者とのやり取りがあって情報が漏れたという深刻な問題が起きました。運輸安全委員会としては調査をやり対処を考えたわけでございますけれども、今度は消費者安全調査委員会ができるわけですが、この点でも、運輸安全委員会のあのときの、JR西日本に対する情報漏えいの問題ですね、あのときの教訓をやっぱり生かしてほしいなと思うんです。 その点でいきますと、やっぱり委員は非常に厳格によほど消費者の立場に立つ方を選ばなきゃいけないということと、もう一つは、そういう委員と事務局の倫理規定、服務規定、こういうものは運輸安全委員会の方ではかなりその後厳しくなっておりますから、そういう部分で非常に重要なことになりますので、今からその部分も具体的な検討に入ってもらいたいというふうに思います。
○国務大臣(松原仁君) まさにおっしゃったことは極めて重要な部分だと思っておりまして、今後の検討の中で委員の御指摘も参考にしていきたいと、このように思っております。
○大門実紀史君 終わります。
○石井みどり君 自由民主党の石井みどりでございます。 生命身体事故等の事故等原因調査を行う消費者安全調査委員会の設置は、消費者事故等についての独立した調査機関の在り方について法制化を含めた検討を行うことを求めた平成二十一年の消費者庁設置関連三法に対する当委員会の附帯決議にこたえるものではありますが、まさに遅きに失したと言っても言い過ぎではないと思います。もっと早い対応ができたはずであります。消費者庁発足以来、これまで消費者庁はやらなくてもいいことばっかりやって、やるべきことがおざなりになっていたことの一つの表れではないかと私は思っております。これを冒頭申し上げておきます。 今回の消費者安全調査委員会の設置におきましては、これまで消費者事故等の原因究明を求めてこられた被害者の方々や御遺族の思いをしっかりと受け止める組織とすることを肝に銘じなければいけないと思っております。しかし、消費者安全調査委員会を支える体制について見ると、委員は七名以内でかつ非常勤とされており、体制として十分か否かについては疑問があるところであります。専門委員が事故等原因調査に参画する仕組みが取られているとはいえ、十分な事故等原因調査を行うことができる体制であるかが衆議院においても議論となったところであります。 今後、消費者安全調査委員会の事務局機能はもとより、調査委員会自体の体制を充実強化していくことが必要ではないかと思います。この点については、どういった分野に精通する人材がどの程度必要かについて、十分な検討に基づいて現実的な視点に立った検討がなされるべきであると思っております。 今後、具体的にどのような方法で体制の充実強化を考えておられるのか、松原大臣のお考えをお聞かせください。
○国務大臣(松原仁君) 第一に、科学的かつ公正な判断を行える委員の選任が必要であります。法案では、消費者安全調査委員会の委員として七人以内を、調査委員会の所掌事務の遂行につき科学的かつ公正な判断を行うことができると認められる者のうちから、総理大臣が任命するものと規定されております。具体的には、工学、医学、心理学などの分野に通じた有識者に委員となっていただき、多角的な視点から十分な事故等原因調査等を実施していただくことを想定いたしております。 第二に、専門委員による専門性の確保であります。七人以内の委員とは別に、生命身体事故等の調査に関係する各種の専門分野から多くの方に専門委員に御就任をいただき、事案ごとに当該分野の専門家に担当専門委員として事故調査に参画していただくことを考えております。専門委員は、消費者事故という幅広い分野の専門性を確保するために、少なくとも数十名規模の人数を想定しておりまして、場合によったら百名を超えるということに将来的になるかもしれません。専門委員の分野としては、機械、電気、材料、薬学、化学等を想定しております。 第三に、事務局の体制整備であります。事務局については、消費者安全調査委員会の運営支援のため、消費者庁に事故調査室を設置し、二十人規模でスタートをさせることといたしております。 こうした取組を進めることで、十分な事故等原因調査を行うことができる体制を構築してまいりたいと思っております。
○石井みどり君 改正案には、昨年五月の事故調査機関の在り方に関する検討会取りまとめを踏まえ、消費者安全調査委員会を被害者等に向き合う事故調査機関とするための規定が設けられております。先ほど大門委員からも御紹介がありましたが、本日は上嶋幸子様、市川正子様も傍聴されておられます。 衆議院におきましては、更に被害者等への配慮が必要であるとして、重大事故等の被害者等からの事故等原因調査等の申出に対し調査等を行うこととした場合には、その理由を含めて通知しなければならないこととする修正が行われました。 これに加えて、被害者等への配慮の視点で是非御検討いただきたいことがございます。 航空事故等の事故調査を担う運輸安全委員会では運営規則において、事故調査報告書の作成に当たっては、被害者等が当該報告書を閲覧することにも配慮し、その記述はできる限り平易な表現で具体的に行うものとする旨を定めております。調査報告書を分かりやすい記述にすることは極めて重要であると思います。消費者安全調査委員会も事故等原因調査の報告書を公表することとなりますが、運輸安全委員会の運営規則に倣い、報告書の記述を被害者等に配慮し、理解しやすい形式、内容にすべきではないかと思いますが、この点、大臣、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(松原仁君) 被害者等に向き合う事故調査という観点からも、委員御指摘のとおり、報告書は被害者等や消費者が理解しやすいものである必要があると考えております。 このため、御指摘の運営規則のほか、本年三月にまとめられた業務改善アクションプランも含め、運輸安全委員会での取組を委員御指摘のように参考にしながら、消費者安全調査委員会において被害者等が理解しやすい形式、内容となるよう工夫をしていただきたいと考えております。
○石井みどり君 改正案の政府原案では、第三十七条において、消費者安全調査委員会の事故等原因調査に係る報告徴収等に応じたことを理由とする解雇その他の不利益な取扱いを禁止していたはずでありますが、衆議院修正によりまして、これに加えて、事故等原因調査等が必要である旨の申出をしたことを理由とする不利益取扱いも禁止することとなりました。 この修正を行った理由、意義について修正案提出者から御説明をちょうだいしたいと存じます。
○衆議院議員(永岡桂子君) 石井委員、どうも御質問ありがとうございます。 事故の原因調査の申出者が従業員等である場合には、業務について知り得た事実を事業者、つまり雇主の意に反して申し出るようなことも想定されます。もちろん、誰から申出があったかということの事項というのは公表されるものではございませんけれども、万が一申出者が特定されるようなことがあれば、会社から解雇その他の不利益な取扱いを受けるということは十分に考えられることでございます。 そこで、衆議院の修正におきまして、事故等原因調査等の申出者につきましても、申出をしたことを理由とする不利益取扱いが禁止されることを明記いたしました。これによりまして、従業員が雇主からの不利益取扱いを恐れて申出をちゅうちょするということを防ぐということでございますので、これで円滑な事故調査をすることができるというふうに考えられます。
○石井みどり君 修正案提出者の方、ありがとうございました。 改正案にある不利益取扱いの禁止の規定を衆議院修正によって充実させたとしても、消費者庁が所管している公益通報者保護法が十分機能しないのであれば、その意義は薄れてしまいます。公益通報者保護法については、オリンパス社員が社内の内部通報窓口に通報したところ不当な配置転換を受けた事案を始めとして、必ずしも通報者が保護されていないなど、様々な問題点が指摘されているところであります。 消費者基本計画では、公益通報者保護法につき、消費者委員会報告等を踏まえ、法や通報処理制度の実態についての調査等を行うこととしております。この実態調査については、平成二十三年三月の消費者委員会、公益通報者保護制度の見直しについての意見において、労働相談窓口、労働委員会、裁判所、弁護士会、行政機関、マスコミ、公益通報事案の当事者から、労働相談、労働紛争、労働裁判等の中に存在する、公益通報に関連する紛争の実情、実態を調査し、傾向、問題点を洗い出すこと、また、公益通報者保護の法制度の周知が進まない原因を更に調査探索することとの観点から、法の運用、適用、遵守状況も含め充実した調査を行うことが求められております。 消費者委員会の意見に沿った実態調査を早急に進め、法律の題名どおりに通報者が保護される制度となるよう法改正を含めた見直しを行うべきではないでしょうか。大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(松原仁君) 平成十八年四月に施行された公益通報者保護法は、附則第二条により、法律の施行後五年を目途として、法律の施行状況についての検討が求められております。 これを踏まえ、消費者委員会において審議が行われ、法の見直しに関する様々な御意見が出されたわけでありますが、法改正の方針については意見が一致をいたしませんでした。その際、消費者委員会からは、法の見直しのための詳細な実態調査や積極的な周知啓発等を行うよう求められたため、消費者庁においてこれらの要請に対応することといたしております。 なお、このときの消費者委員会における主な意見は、通報者の範囲を広げるべきだ、通報対象事実の範囲、これは現在、対象法律が四百三十四法ですが、これを拡大すべきであると。また、外部通報の要件、真実相当性等を求めるのは険し過ぎるとか、外部通報先の範囲、これは通報先として第三者機関を新たに設けるべきとか、様々な意見があったわけでありますが、法改正の方針については残念ながら意見が一致しなかったということであります。 具体的には、詳細な実態調査を実施するために必要な経費を二十四年度予算に計上し、二十四年八月でありますが、より調査事業に着手しており、現在、関連する判例の収集やヒアリング先の選定等を行っております。本調査において、従来行ってきた民間事業者、労働者の意識調査や、行政機関への施行状況調査に加え、各地の関連機関、地域の労働相談窓口や弁護士会等を想定しておりますが、等のヒアリングを行い、得られた結果を詳細に分析することといたしております。 調査結果の取りまとめについては年度内を予定しており、消費者委員会への報告についても取りまとめ次第行っていきたいと考えております。 ただ、先ほど末松委員からも御指摘がありまして、このいわゆる法律がきちっと本当にその趣旨で機能するために更なる深掘りが必要ではないかという指摘は、私もなるほどという部分がありまして、これはこれで、消費者委員会のこういった議論も見ながら、私も問題意識として持っていきたいというふうに思っております。
○石井みどり君 今、大臣もう答弁していただいたんで、今年度中に消費者委員会に報告するということの理解でよろしゅうございますか。
○国務大臣(松原仁君) そのようなことで結構でございます。
○石井みどり君 また大臣替わっているかもしれませんので、どうなることやら。 それでは、消費者安全調査委員会の事務局機能は、消費者安全課に置かれる事故調査室が担うということであると聞き及んでおります。消費者安全調査委員会は、改正案第十七条により独立して職権を行使するのであるから、事務局機能を担う事故調査室についても独立性を保つ必要があると思います。しかし、これを消費者安全課内に置いた場合にもそもそも独立性を担保することができるのか、甚だ疑問であります。 この点、大臣としてどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(松原仁君) 事故調査室を消費者庁の消費者安全課の中に置くものとしても、事故調査室は、消費者安全課の規制、執行を行う担当者、指揮系統ラインから切り離し、消費者安全調査委員会の事務局機能に専念する体制を取ることといたしております。このように、運用上の体制を整えることにより、消費者安全調査委員会の独立性は担保されるものと考えております。
○石井みどり君 ただいま大臣より、消費者安全調査委員会の事務局も独立性を担保できるというお答えでありましたが、実は、昨年の八月十日、本委員会におきまして、私、前の消費者庁長官に御質問をしたことがございます。それは、消費者委員会の独立性についてお伺いしたんでありますが、甚だそのときの御答弁が不明であって、そして消費者委員会の独立性を侵害するおそれのある、非常に問題のある御答弁でありました。 そのときに、当時の谷合委員長に対して、この消費者委員会事務局長名義の平成二十三年六月九日付け消費者庁長官あて文書に関しての調査を御依頼いたしました。今、委員長もお替わりになったんでありますが、当委員会に対して委員長からの御報告がまだございませんので、是非、当委員会において、委員長名で、委員長の職権で調査されたその調査の御報告をちょうだいしたいとお願いします。
○委員長(山本博司君) ただいまの件に関しまして、後刻理事会で検討したいと思います。
○石井みどり君 事ほどさように、前回のときに、昨年の八月十日、ちょうど一年前でありますが、そのときにも消費者委員会の独立性が非常に損なわれたという疑いは持ったわけであります。ですから、今の大臣の御答弁で、なるほど事務局、きちんと独立性担保するようなことをやるよとおっしゃるんですが、これも相当注視して追跡をしていかなくてはならないというふうに思っております。 次の御質問をするとき、また報告を受けるときには全てお替わりになっている可能性もあるので、次回の当委員会に御期待をすることとして、質問を終わらせていただきます。
○山本香苗君 公明党の山本香苗でございます。最後でございますので、よろしくお願いいたします。 ようやく本日、消費者の目線に立った事故調査機関が、創設する法案が採決にまでこぎ着けることができるようになりました。先ほど大門委員からも、また石井委員からもお話がありましたけれども、本来であったらもっと早くできるはずだったんです。この間の経緯の中で、政権交代した直後にはすぐにでもできるような話を大臣席に座っている方々がしていたんですよ。なのに、その後、すぐ雲散霧消したんですよ。松原大臣におかれましては、是非、この遅れを挽回するような運用を是非していただきたいと、肝に銘じていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 今、石井委員もおっしゃっていましたけれども、私もこの独立という言葉は大変注視しておりまして、十七条におきましては、「調査委員会の委員は、独立してその職権を行う。」とあります。独立してその職権を行う、この意味は何ですか。
○国務大臣(松原仁君) 改正消費者安全法第十七条の独立して職権を行うとは、行政責任追及の要否を判断する行政機関はもとより、民事責任や刑事責任の有無を判断する司法府に左右されない公正中立な立場で事故調査を行うこと及び委員長や他の委員など上下関係の指揮から切り離された独立性の高い慎重な検討ができることを意味すると考えております。
○山本香苗君 では、それを法律上、具体的にどう担保してありますか。
○国務大臣(松原仁君) まず、消費者安全調査委員会の委員は、科学的かつ公正な判断を行うことができると認められる者と規定されており、他からの影響を受けずに判断することができる者が委員となることが予定をされております。 さらに、消費者安全調査委員会の他機関からの独立性は、法律上、調査委員会が有識者による合議体である審議会として設置されることによって担保されると考えております。
○山本香苗君 では、消費者庁との関係において独立して職権を行うということは、具体的にどういうことになりますか。
○国務大臣(松原仁君) 消費者庁との関係における独立性とは、消費者安全調査委員会が消費者庁に設置される機関といえども、調査委員会及び各委員が消費者庁の判断によって影響を受けずに公正で中立な事故調査を実施し、内閣総理大臣に対して勧告や意見具申をすることを意味しております。 そもそも、所掌事務として定められた事故等原因調査等の機能を十分に発揮するためには独立性が確保されている必要があることから、消費者安全調査委員会を審議会として設置し、委員の職権行使の独立性を明示したものであります。 消費者庁としては、この趣旨を十分に踏まえ、調査委員会の独立性を尊重していくことが重要と考えております。
○山本香苗君 今の答弁、しっかり覚えておいてくださいね。先ほどの石井委員の質問はそこだったんですよ。 独立して職権を行うというので、先ほど三十八条とありましたけれども、私は、三十八条というところにこだわるよりは、しっかりとした権限があって、やっぱりそれがきちっと常設で行われる、常設した機関である、常設した委員であるというところに意味があるんじゃないかと思っているわけなんです。 衆議院におきましてもここの議論はありました。大臣、苦しそうに御答弁されておりました。この二十条で、調査委員会の委員は全て非常勤となっていると。その理由として、平成十一年の審議会等の整理合理化に関する基本計画という閣議決定を挙げて、そこには確かに委員の勤務形態について原則として非常勤というふうに明定されているんですが、そこにはただし書があって、「審議会等の性格、機能、所掌事務の経常性、事務量等からみて、ほぼ常時活動を要請されるものであり、かつ、委員としての勤務態様上特段の必要がある場合には、常勤とすることができる」というふうになっているわけなんですね。だから、何が何でも非常勤じゃないとあかんというわけじゃないんです。 ですから、今回の調査委員会というのは本当に大事で、非常勤でちょちょっとやるような話じゃないことはもう大臣分かっていらっしゃると思うんですね。何でこのただし書どおりに、このただし書を使ってこれに該当するんだと言い張って、常勤というふうにしなかったんですか。
○国務大臣(松原仁君) 消費者安全調査委員会は、常設の機関として設置をされます。また、ほぼ常時活動を要請される日々の事故情報解析などについては、消費者庁に置かれた事故調査室が委員のアドバイスをいただきながら対応することが可能であります。消費者安全調査委員会においては、御指摘のただし書の委員としての勤務態様上特段の必要があるとまでは言えないため、委員は常勤とはしないこととしたところであります。 常勤の委員は特別職の職員となることから、常勤とした委員については委員手当だけではなく俸給や諸手当等の人件費が必要になり、この予算も多額に上ることも想定される中でありますし、また、委員は事故調査全般に通じる理念や考え方に関する専門性、消費者安全の確保の考え方に関する専門性を有する人に就任いただく必要があると考えておりますが、そのような人であって常勤で任に当たることができる人がまた限られるということも考えられるため、最適任の方を委員に選定するために非常勤とすることも考えたところであります。
○山本香苗君 大臣、本当にその答弁でいいですか。もしやってみて、見直し規定もありますから、そこのところでしっかりと見直していく、第一項目として覚えておいていただきたい。うなずいていただいておりますので、そういう意思だと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。 二十三条一項、「生命身体事故等に係る事故等原因を究明することが必要であると認めるときは、事故等原因調査を行う」とございます。必要であると認めるとき、これどういうケースが選定されるのかどうか。選定指針については調査委員会が定めるというふうに何度も衆議院でもお答えになっているんですけれども、私はこれは不十分だと思うんですよ。というのは、消費者庁としてこの法案のこの規定を作ったわけですよね。どういうことを想定したのか、これはちゃんと法案の審議の中で明らかにしておくべきだと思うんですが、どうですか。
○国務大臣(松原仁君) 消費者安全調査委員会が事故等原因調査等を行う事案の選定は、調査委員会があらかじめ定める選定指針に基づき、調査委員会自身の専門的知見に基づいて行うことを予定しているということで、この委員会がきちっと自分の自律性の中で、選ばれた委員の方々が彼らの知見の中でそういった選定指針を定められるだろうというふうに考えているところであります。
○山本香苗君 いや、個別にどれを選ぶかというのは、委員たちに、委員会の方に任せればいいんですけれども、どういうものをやるかという選定指針ぐらいある程度、この法律を作っているのは消費者庁なんですから。どういうことを想定しているんですか。
○国務大臣(松原仁君) 消費者庁において開催されたこの検討会においても、調査対象となる事故事案を選別する際の指標として、公共性、単一事故の規模、多発性、消費者自身による回避可能性、被害の程度等を挙げており、これが参考になると考えております。また、実際に発生する生命身体事故等は多種多様であることから、事故等原因調査等の対象の選定に当たっては、個別の消費者事故等に応じて、これらの要素を総合的に勘案した上で決定することになると考えます。 いずれにしても、消費者安全調査委員会が事故等原因調査等を行う事案の選定指針は調査委員会の有識者の知見に基づいて決められるべきものと考えております。
○山本香苗君 調査委員会が独立して職権を行うといえども、ここは白紙委任、丸投げというのは無責任だと思います。 先ほどもちょっとありました二十三条一項、ここにはただし書がまたあるわけですね。これと二十四条の他機関の調査を評価する仕組みというのがセットになっているわけですけれども、大臣、衆議院の審議でちょっと気になることを言っていらっしゃるんです。二重行政にならないように、この仕組みが入った意味ということをですね、二重行政にならないよう配慮するとともに、事業者等に無用の負担を掛けないようにしているというふうに御答弁されていたんです。 二重行政を防ぐというのは当たり前のことですよね。わざわざそれを規定する必要はなくて、あえてこの規定、この仕組みを入れたという理由、意味というのは、消費者の立場に立った調査を確実に行うんだと、そういうところに私は力点があるべきだと思うんですね。事業者の負担云々と言う前に、消費者の立場に立った調査をきちっとやると。裏返して言えば、消費者の立場に立った調査がなければ、そう簡単に似たような調査があるといったからといって満足しないよと。また、先ほど大門委員もおっしゃいましたけれども、他機関が調査するからという形で、始めから引いていて、ずっと待っているみたいなことをやるんじゃないよと。ここは運用指針定めるべきだと思うんですけれども、先ほども検討されるとおっしゃっていましたが、この衆議院の答弁だと誤解されますよ。しっかりとここのところを、今言ったような趣旨で、運用指針定めると力強く御答弁いただけませんか。
○国務大臣(松原仁君) 二十三条一項で言う「他の行政機関等による調査等の結果を得た場合又は得ることが見込まれる場合」とは、他の行政機関等による調査や検査の結果が、実質的に消費者安全の確保の見地から必要とされるだけの事故等原因の究明をなし得ている場合のことであります。 消費者安全調査委員会は、二十三条一項ただし書の場合、他の行政機関等による調査等の結果の評価を行い、自らの判断に基づき他の行政機関等に意見を述べることとなります。これにより、調査委員会は、消費者安全の確保のため、委員御指摘のとおり、調査をより効率的かつ正確に行うことができると考えております。 また、他の行政機関等による調査等の結果では消費者保護の観点から十分な結果が得られない場合は不足部分について自ら調査を行うことといたしておりまして、委員のような問題意識を持って取り組んでいきたいと思います。
○山本香苗君 ちゃんとそういった運用指針を定めていただくということでよろしいですね。
○国務大臣(松原仁君) 当然、そういったことを含めて検討してまいります。
○山本香苗君 やりますと終わってくださればいいんです。 厚労省に来ていただいていますので、ちょっと具体的な話から聞いていきたいんですけれども、今回、事故調査対象に医療分野も含まれるということなんですが、薬害被害も当然対象ですよね。
○国務大臣(松原仁君) 薬害についても、消費者事故等に該当するものについては消費者安全調査委員会の調査対象となり得ます。 医薬品については、単に副作用があるというだけではなく、直ちに消費安全性を欠くこととは言えないことから必ずしも消費者事故に当たりませんが、副作用を把握されていたにもかかわらず、情報が適切に開示されていなかったために被害が生じたような場合には、消費者事故等に当たり得ると考えております。
○山本香苗君 対象だということなんですが、じゃ具体的に伺わせていただきたいんですが、タミフルと突然死の関係について、厚労省はこれまで何件あったと把握されていらっしゃいますか。そして、これまでタミフルと突然死の関係についてどのような調査を行ってこられたのか、その結果、どういう見解を持っていらっしゃるのか、御説明いただけますか。
○政府参考人(平山佳伸君) お答えします。 タミフル摂取後に死亡したとする副作用報告につきましては、平成十三年の発売から平成二十四年一月末までの間に八十七例ありまして、このうち突然死という用語により報告された症例は十四症例であります。 タミフルと突然死との因果関係につきましては、これまでに、動物を用いた治験のほかにタミフルが人の心電図に及ぼす影響を検討する臨床研究などが行われております。これらの治験結果は、平成二十一年六月十六日に開催されました薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会におきまして審議されまして、タミフルの服用と突然死との因果関係を肯定する根拠は示されていないと評価されているところであります。 タミフルの安全性につきましては、その後も情報収集を行い定期的に評価を行っているところでありまして、これまでに突然死との因果関係を示唆するような結果は得られておりませんけれども、引き続き情報収集に努めていきたいと考えております。
○山本香苗君 先日、御主人がタミフルを服用した後に突然死された御遺族の方からお話を伺いました。御主人は当時四十四歳で、平成十九年三月二十三日に病院でインフルエンザと診断をされ、タミフルを処方された。御主人は病院から帰宅直後に、夕食もふだんどおりに取られて、もう寝るわと言って寝室に行ったと。翌日、御主人を起こそうと声を掛けても返事がなかったので見に行ったら、亡くなっていたと。 本件につきましては、我が党の福島豊衆議院議員が平成二十一年二月十九日に取り上げて、詳細に質問をしたんですね、当時は舛添大臣だったんですが。このタミフルと突然死の関係について、ちょうど厚生労働省で調査がなされていたんですけれども、そういった調査を更にもっと徹底した再調査というものを要請したところ、当時の大臣も、しっかりと考慮をさせていただいた上で、更に研究、分析を進めていきたいと前向きな答弁をされていたんです。その後に、今お答えいただきましたけれども、平成二十一年六月十六日に公表されまして、タミフルと突然死との因果関係については、非臨床試験、臨床試験などの結果から見て、それを肯定する根拠は示されていないという結果が示されているわけです。肯定する根拠はない、これは裏を返せば否定する根拠がないということになったわけなんですね。 事前に厚生労働省から話を聞いたところ、平成十九年三月二十日に緊急安全性情報というのを出されたと、それ以降、死亡例はないんだというふうに伺っていたんですが、薬害について専門的に救命活動をされていらっしゃる医療ビジランスセンターの代表で大阪薬科大学の浜六郎先生たちが、平成二十一年八月から平成二十二年三月の間に新型インフルエンザで死亡したとして厚生労働省が公表している約二百人の経過を分析した結果、タミフルを処方された百十二人のうち、処方後十二時間以内の呼吸困難で突然死された方が三十七人、さっきの数字と全然違うんです。一方、治療薬を処方されなかった二十五人で十二時間以内の呼吸困難で死亡されたのはたった一人だったそうなんです。 この調査結果というのは昨年十二月に公表されたんですが、要するに、大臣、タミフル使用後の突然死というのは今なお続いているわけなんです。タミフルで家族を亡くされた方々というのは、なぜ突然死したのかとか、何が原因なのか、そういったことを知りたい、明らかにしてもらいたい、そして、御家族の死を無駄にしたくない、これ以上犠牲者を増やしたくない、何とか防ぎたいと、そういう強い思いを持っておられますが、是非、この調査委員会立ち上がった暁には、このタミフルによる突然死についても調査をしてもらえないかなと思っているんですが、どうでしょうか。
○国務大臣(松原仁君) 今のお話を聞いて、これは非常にこの調査委員会で扱うべき案件の一つに該当するのではないかと私は今思料するところでありますが、どちらにしても、この八条委員会においてこういったものは検討されることになるだろうというふうに思います。
○山本香苗君 ありがとうございます。 こういう薬害の問題というので因果関係が明確にクリアになるというのは、物すごいレアなことだと思うんです。かといって、今厚生労働省の方から答弁あったように、引き続き調査しますと言っていたらなかなか防げない、二次災害、三次災害、いろんな方々がまた犠牲者になるということは防げないと思いますので、是非調査で取り上げていっていただきたいと思います。 こういった例えば調査の申出には、具体的にどういうものを提出しなくちゃいけなくなるんでしょうか。
○国務大臣(松原仁君) 事故等原因調査等の申出を行う場合、法律上、当該申出に係る生命身体事故等の内容及びこれに対する事故等原因調査等の必要性などを記載した書面を提出をしなければならないこととなっておりますが、そこには具体的にたくさんの細かい事項があります。 今、薬害に関する生命身体事故等についてということで限って言えば、申出書とともに薬害による被害の状況の分かる資料、処方されていた薬の詳細が分かる資料や、診察時に当該薬について医師から受けた説明内容の分かる資料等々を提出していただくことが考えられるところであります。
○山本香苗君 とにかく一刻も早くこの調査委員会を、しっかりしたものをつくっていただくために事務局体制も含めて頑張っていただきたいと申し上げまして、質問を終わります。 ─────────────
○委員長(山本博司君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、丸川珠代さんが委員を辞任され、その補欠として石井浩郎君が選任されました。 ─────────────
○委員長(山本博司君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 消費者安全法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(山本博司君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、二之湯君から発言を求められておりますので、これを許します。二之湯智君。
○二之湯智君 私は、ただいま可決されました消費者安全法の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会、自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会、公明党、国民の生活が第一及び新党大地・真民主の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 消費者安全法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。 一、消費者安全調査委員会は、必要な調査等が漏れなく行われるよう、生命身体事故等の中からその対象を選定するため、「公共性」「単一事故の規模」「多発性」「消費者自身による回避可能性」「被害の程度」等の観点を踏まえ、指針を策定すること。 二、消費者安全調査委員会が、事故等原因調査に必要な事故現場の検証や生命身体事故等関係者からの事情聴取について、刑事手続との関係で制約されることなく十分に実施することができるよう、必要な措置を講じること。この場合、警察等の捜査機関にあっては、消費者の利益の確保と再発防止を図る観点から、積極的に資料提供に協力すること。 三、消費者安全調査委員会は、事故等原因調査等を完了した後に、究明した事故等の原因(事故については、事故に伴い発生した被害の原因を含む。)に変更を生じる可能性のある新たな証拠又は知見が利用可能となった場合において、生命身体被害の発生又は拡大の防止を図るため当該生命身体事故等に係る事故等原因を再度究明することが必要であると認めるときは、事故等原因調査等を改めて行うこと。 四、事故等原因調査の報告書の作成に当たっては、被害者等が報告書を閲覧することに留意するとともに、その内容が生命身体被害の発生又は拡大の防止に資することを踏まえ、記述はできるだけ平易な表現で具体的に行うなど、消費者に理解しやすいものとなるよう十分配慮すること。 五、消費者庁は、多種多様な生命身体事故等に係る事故等原因調査等や、申出制度・情報提供等における被害者支援を消費者安全調査委員会が十全に行えるよう、その事務局機能を含めた体制の充実強化を図ること。また、消費者安全調査委員会の委員の一部を常勤とすることを検討すること。 六、消費者安全調査委員会による事故等原因調査等の実施に当たっては、独立行政法人国民生活センターが商品テスト等において果たしてきた役割に鑑み、その技術やノウハウ等必要な機能の維持・充実により、実効性の向上を図ること。 七、消費者庁は、消費者の財産被害の発生又は拡大の防止を図るため、消費者安全法に基づく消費者への注意喚起、各大臣に対する措置要求の権限とともに、関係行政機関の長等に対する情報提供、多数消費者財産被害事態に係る事業者に対する勧告及び命令の権限を、積極的かつ実効的に活用すること。 八、消費者庁は、多数消費者財産被害事態を発生させた事業者に対し、必要な調査等を迅速かつ十分に行うことができるよう、体制の整備に努めること。 九、消費者庁は、財産分野における消費者被害の更なる救済等を図るため、集団的消費者被害回復に係る訴訟制度、行政による経済的不利益賦課制度及び財産の隠匿・散逸防止策の検討を早急に進めること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(山本博司君) ただいま二之湯君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(山本博司君) 全会一致と認めます。よって、二之湯君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、松原内閣府特命担当大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。松原内閣府特命担当大臣。
○国務大臣(松原仁君) ただいま御決議いただきました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重してまいりたいと思います。
○委員長(山本博司君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山本博司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時五十一分散会