社会保障と税の一体改革に関する特別委員会 第6号
- 発言数
- 300 件
- 登壇者
- 27 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2012/07/23
会議録
○委員長(高橋千秋君) ただいまから社会保障と税の一体改革に関する特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日までに、福島みずほ君、横山信一君、藤本祐司君及び田村智子君が委員を辞任され、その補欠として吉田忠智君、渡辺孝男君、蓮舫君及び大門実紀史君が選任されました。 ─────────────
○委員長(高橋千秋君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律案外七案の審査のため、来る二十六日に参考人の出席を求め、その意見を聴取することとし、その人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(高橋千秋君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(高橋千秋君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律案外七案の審査のため、本日の委員会に参考人として日本銀行総裁白川方明君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(高橋千秋君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(高橋千秋君) 公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律案、被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案、社会保障制度改革推進法案、子ども・子育て支援法案、就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律の一部を改正する法律案、子ども・子育て支援法及び総合こども園法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案、社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法等の一部を改正する等の法律案及び社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための地方税法及び地方交付税法の一部を改正する法律案、以上八案を一括して議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○大島九州男君 おはようございます。民主党の大島でございます。 今日は、社会保障と税の一体改革に関する特別委員会での質問の機会を与えていただきましてありがとうございます。 簡潔に何点かの質問をさせていただきたいと思っておりますけれども、まず、今、それこそ消費税の導入に当たっては、複数税率にするとどうだとか、いろんな案があるわけですけれども、今の現状の消費税について、総額表示、内税、外税というような税金が、掛け方、分かりやすいといえば分かりやすいのか、分かりにくいといえば分かりにくいのか、非常に課題があるんではないかというふうに私は思っておりまして、まず、その内税、外税の課題について政府はどのようにお考えかというのを聞かせていただきたいと思います。
○副大臣(藤田幸久君) おはようございます。大島委員にお答えをいたします。 いわゆる外税の方は、いわゆる消費者の皆さんにとって税額とか税率というものが非常に分かりやすいという、そういう利点があると思っております。他方、内税の方は、実際に消費者が最終的にどれだけ払ったらいいのかということに関して、実際にその最終的に払うものがはっきり分かりやすいというのが内税ということでございまして、今おっしゃっていただきました総額表示といいますのは、そういう意味で、平成十六年の四月から、最終的には消費者の皆さんのそういう意味ではその煩わしさを解消して消費税に対する理解を深めていただくという意味で、内税を含めた総額表示という形で今御理解をいただいているという状況でございます。
○大島九州男君 今の御説明、当然だと思うんですけれども、消費税が導入をされた時点、当然、国民が新たな制度に対して慣れていくという部分についてはそういった総額表示というものも必要だったんだろうなということは考えるんですけれども、結局、これから、消費税がずっと三%、五%、八%、一〇%というふうに上がっていく中において、この総額表示の内税というものが、結局は商品の値段そのものが幾らかということが分からないから、当然、便乗値上げにつながるんじゃないかというような声が出てくるのも当たり前かなと。 よく、今、世間では百円ショップというのがあります。我々も買物に行きますけど、百円ショップだからといって、じゃ全てが百円かというと、当然、レジで消費税を上乗せして払うわけですが、もう国民の皆さんも今十分そういった制度については周知はされているんじゃないかというふうに思うんですね。その中で、複数の税率がある。これを暗算でぱぱっと計算をしてというような人はよっぽどの方じゃない限りはないわけで、スーパーに行きましてもどこに行っても最終的にはレジで示された金額を払う、こういうことは今非常に国民の中では当たり前になっていると。仮に複数の税率があったにしても、レジでそういった形のものがきっちり出てくれば、後でそのペーパーを見て、ああ、消費税幾ら払ったんだなというふうにレシートを見て考える方もたくさんいらっしゃると思うんですが。 今、一つ資料を出しておりますけれども、(資料提示)選択制消費税と、今ここにパネルも用意しましたが、同じ食事でも、五百円のお弁当を食べないと、これは生きるために食べるというなら五%は最低必要だよね、だから、じゃそれは五%と。家族でファミリーレストランへ行って、一人が五千円以上ぐらい使うんだったら、それは七%と。年に一回、妻のお誕生日に高級レストランで、じゃ一万円奮発してそれで払おうかなというときには一〇%というようなことが仮にあったとしたら、この部分について国民は、いやいや、幾ら自分はお金を持っていてもうちの妻には五百円の弁当でいいやという人は五百円のお弁当だし、いや、ここは奮発して一万円の高級レストランに行こうかなと、ある程度選択して納得して税金を納めることができるという意味では大変公平じゃないかと。 自動車においても、やはり地方はどうしても公共交通機関が発達していませんから、車というのは一家に一台じゃなくて一人に一台というのが地方であります。そうすると、そういう軽自動車を買うのはもう生活の足として、公共交通機関の代替として、だから消費税は低いんですよと。ところが、高級な車はそれだけたくさんの税金を納めてでも乗ってくださいねというようなことが選択できるというようなことも一つの考え方ではないかというふうに思うんです。 こういう話をしますと、いやいやいや、そんなの一々もう、例えば複数税率だけでも大変なのに、こんなに幾つもあったら大変だなんていうふうにいつもおっしゃるんですが、今この世の中、政府、税務署、そういったところが徴収をきっちりするという観点におきますと、そういったシステムを構築しまして、消費税がダイレクトに税務署につながっていくというようなシステムを十分構築することは簡単じゃないかと。 言うなれば、それぞれ国が、まあ官営のレジだとか、分かりやすく言うとそういうレジスターを全てに支給をして、物はちゃんと登録しておけば、これは税率何%というのがはっきり分かる、まさにそういった仕組みを構築して、国民がそれぞれ自分が購入するものについては自動的に税率が計算されて、それが納税される形を取るというのは、この時代できないことでもないんだと思うんですね。だから、あえて、消費税に対していろんな意見がある中でも、国民の皆さんが、そうだと、これなら納得できるというような部分での一つの方策でもあるんじゃないかと。 だから、総額表示をやめて、やはり分かりやすい価格設定、言うなれば商品に税率を掛けて払うという、こういった仕組みを構築することが必要だというふうに思うんですが、政府、財務省としてはどういうふうに考えるか。 それから、中小企業の対策としても、特に小売の皆さんが、大変、消費税がアップされると自分たちがその商品に転嫁をして便乗値上げしているんじゃないかというふうに疑われるので、これに対して反対だというような声もたくさん上がっておりますので、そこは経済産業省としてどのようなお考えなのかというところを続けて御答弁いただければと思います。
○副大臣(藤田幸久君) 今、大島さんの方から大変独創的な提案をいただきましたけれども、実際に民主党の方で、大畠章宏代議士を中心としたワーキングチームの方で価格表示の在り方についてかなり精力的な調査をしてきていただいております。 その中で、まず、複数の様々な御提案をいただきましたけれども、実際に欧米なんかで、御承知のとおり、どこまでが高級なものか、どこまでが一番消費者の方々にとって利便なものかという線引きが非常に難しいことと、制度が非常に複雑になるということがかなり中小企業団体の方からも言われておるというのが大畠さんのワーキングチームの結果でございます。 それからもう一つは、大島委員の質問の背景には、価格転嫁を円滑化するというお話なんですが、実はその価格の表示と価格転嫁というものは直接はむしろ関係はないのではないかということが中小企業団体の方から出ております。つまり、価格転嫁に関しては、その表示の問題よりも取引先との力関係の方が重要なので、むしろ分けて考えるべきではないかと。それから、例えば百貨店のようなところからの御意見とすれば、いわゆる消費者の皆さんからしてみると、今御指摘のとおり、最終的に幾ら払えばいいのという御関心があるので、そういう意味からも総額表示の方がいいのではないかというお話が出ております。 そんな中で、例えば書籍の例ですけれども、かなり工夫をしたやり方を取っておられます。つまり、本の間に、短冊に総額を表示していると、そうするとその両方が分かりやすいというような方法も検討されているので、こういった方策も検討の対象になるべきではないかというようなお話もございます。 ただ、総論的に申しますと、かなりいろんな百貨店関係、中小企業団体等、大畠さんのチームで相当いろんな立場の皆さんから意見を聞いた中では、結果的にいろいろ工夫をするにしても、総額表示という形の方が消費者の皆さんにとっても分かりやすいんではないかと。あとは、そのことと、価格転嫁で特に中小企業の方がそれを反映できないようなことがあってはならないということで、これは政府全体として様々な方策を検討しているという状況でございます。
○副大臣(柳澤光美君) 大島委員にお答えさせていただきます。 大島委員にはいつも中小企業政策に御支援をいただいておりまして、ありがとうございます。 経産省の方にも中小企業関係から多くの声が寄せられております。今財務省の方からありましたように、特に外税表示については、総額表示は値ごろ感のある価格を維持するため本体価格を引き下げざるを得ないとの懸念などから、外税表示を望む意見も非常に強くあります。一方で、価格表示と価格転嫁は関係ないという意見もあります。また、レジで支払う金額が消費者に分かりやすいという点から総額表示を維持すべきだという声も大きくあります。そういう意味では、中小企業全体としては必ずしもまだ意見が一致していなくて、多くの声が寄せられているというのが実態です。 そういう意味で、本法案においても、取引に際しての価格表示と消費税との関係については、外税、内税等に係る様々な議論を勘案しつつ、事業者間取引、相対取引等におけるその表示の在り方を含め、引き続き、実態を踏まえつつ、様々な角度から検討するとされております。 経産省としては、中小企業の声をしっかりお伺いをして、関係省庁とともに具体的な検討をこれから進めていきたいというふうに考えております。
○大島九州男君 ありがとうございます。 まさに、いろんな声があるのは当然の話でございます。だから、その話をしっかりと聞いていただくことが当然大切ですけれども、最後は決めていただきたいと。それは何かといえば、やはり制度としてそういうふうに国がこうだと言えば、うちの、まあうちのというか、日本の国民の皆さんは当然それに従うわけであります。 今後、消費税が段階的に上がっていくという状況になったときに一番すっきりするのはもう外税ですよ。だから、これは、諸外国行って、我々が例えば外国、アメリカに行ったときに、いや、うちは総額表示じゃないと分かりませんからとかいうようなことがない、当然その制度に合わせてお支払をするというのはもう常でございますから、もう今、日本もこの消費税という一つの税金が国民に十分理解をされている中では、しっかりと明確に外税で表示をすると。 そうなれば、いろんな中間取引のそれぞれ力の差というようなことも、これ、内税だとか、ある程度曖昧な世界の中で調整ができる部分があるものだからこそ起こり得る問題であって、全てを外税できっちり整理をしていくということを明確にすればその問題は解決をするというふうに私は思いますので、その原点をしっかりと国民の皆さんに御説明をされて、中小企業対策の意味も含めて、やはり最終的にお客さんからお預かりをするその消費税については明快に、そして益税にならないように、しっかりと国が、お預かりした消費税をいただけるように、そういうシステムを構築するということは大変必要なことだというふうに思っておりますので、そのことを要望して、また引き続きこの委員会でも、それからまた与野党の議論の中でも詰めていただきたいというふうに思います。 それでは次に、消費税をいただいて、歳入と歳出の関係で今資料をお出しをさせていただいておりますが、歳出、歳入の社会保障費と消費税の関係という、ただそこだけに一点ちょっと目をやっていただきたい。 それは何かといいますと、当然、二十四年度の当初予算九十・三兆円、このとき、今現状、消費税五%ですと。社会保障費は二十六・四兆円、交付金その他、それぞれの金額を横に表示しておりますけれども、歳入については、消費税五%で十・四兆円と。あとは所得税、法人税でこのように、赤字国債もこのような形で収支のバランスを取っていますねと。じゃ、その消費税五%は、社会保障費と比べたときに一目瞭然、歳出に占める社会保障費の関係費は二九・二%で、歳入における消費税は一一・五%だと。 まさに、今いろいろ議論されています。消費税を三%上げると、その三%のうち〇・五%は地方だとか、そしてその内訳の中に、社会保障の中では、これは子供政策だと、これは年金だとか、いろんなことを言われていますが、結局、消費税を一〇%に上げて平成二十七年度の予算を想定をしてみると、消費税一%分の税収を二・七兆円として試算した場合、消費税の収入が二十一兆円と。この三年後の社会保障費関係費は約三十兆円だということを、これ素直にこれだけぱっと見ると、消費税一〇%でも社会保障費関係は全て賄えないと。 だから、何が言いたいかというと、よく言われるのは、消費税を一般財源化したらどうかと。 一般財源化するというのは、例えば国民にいろんな説明するときに、いや、今回上げる消費税は全部社会保障費に充当するんですよという説明をしていますけれども、これは当然、歳入が社会保障費関係の費用を上回って、極端な話が、四十兆円消費税でもらいますと、そうしたらその十兆円は当然ほかの財源に使うわけですからというような話もあるんでしょうが、国民の皆さんに一番分かりやすく言うのは、社会保障費関係三十兆と。消費税でも二十一兆の収入しかない中で、どうやってこれから社会保障を、年金やいろんな医療を賄っていくのかということを素直に御相談をして、それで収入の面を御相談していくような考え方も必要じゃないかというふうに思っているわけですけれども、財務省として、この社会保障費そして消費税の関係の御説明を今全国でいろいろ回られて説明されていらっしゃると思うんですが、この私が思う、社会保障費が本当にこれだけたくさんの費用が掛かっていて消費税ではこれだけしか賄えていないという現状を、今どのような形で政府は国民の皆さんに御説明をされていらっしゃるのかということも含めて、ちょっと御意見を聞かせていただきたいと思います。
○国務大臣(安住淳君) 大島先生の御指摘のこのグラフは、基本的には大きな方向としては多分そうであろうと思います。 そこで、社会保障を本当に賄っていくためには、いわゆる直接払ってもらう、又は保険料でやる、そしてこの税負担とあるわけですね。このバランス全体の中で、皆さんに例えば窓口で三割を御負担いただくとかいろんなことを考えると、今大体百八兆円ぐらいまで来ましたが、これから先、保険料をじゃ納めていただくのをどんどんどんどん増やしていけばいいのかといえば、私は、それは医療費の抑制にはつながるかもしれませんが、クオリティーの高いサービスを提供するのは難しいと。そこで、税負担が増える部分については、広くやはり国民の皆さんみんなでこの負担をさせていただいて、先般も申し上げましたが、払っていただいたものは年金、医療、介護、おばあちゃんの年金に行ったり、例えばお父さんの薬代に行ったり、自分のお子様の近くにある例えば保育所を建設したりするものに行きますよと。 ただ、大島さんのお話のように、毎年増えていくものですから、消費税が仮にこれから八%、一〇%に上がっても足らず前がありますと。まあ米じゃありませんけれども、お金でいってもこれだけ足りませんと。ここはこの先どういうふうにしていくのか。やはりサービスというものの中でも、過剰サービスと言われるものや、これは集中をしないといけないものがあると思うんですね。そういうものもしっかり示した上で、やはり賄ってもらうお金というものを、消費税でしっかりその中心に据えてやっていきますということを、私どもとしてはあらゆる機会にやっぱりお話をしていかないといけないと思っております。 国民の皆さんの中には、消費税をこれ充てても、なかなか今の高齢化社会の中でそれだけでこの国の年金、医療、介護、少子化を賄えるとは思っておられない方もたくさんおられると思います。しかし、そうはいっても、それを扱う私ども財務省もそうですけれども、政府の信頼というものをしっかりやっぱり確立しないと、これだけの税負担をお願いするわけですから、その信頼というものや、例えば行政改革等についてしっかりやりながら、この先のことについても理解を深めていきたいというふうに思っております。
○大島九州男君 今のお話の中で年金だけをちょっと特化して考えていきたいと思うんですが、当然税金として担保するやつ、そしてなおかつ保険料としてお集めするやつ、その中で年金を支払っているというところを見たときに、素朴な私は疑問があったのは、今、一万五千幾らというのを二十歳から払うんですね、その保険料というのがいかに負担が多いのかと。 それはどういう観点で見たかといいますと、二十歳の学生が毎月幾ら使っているのかなという考え方でいきますと、仮に保険料制度というのをまるっきりやめて、新たに、保険料は取りませんけれども、この年金の保険料に代わる消費税額を例えば五%として、国民から全員、みんなで支え合う年金としてまるっきり違う制度としてつくりましたと。じゃ、五%、とにかく全員、赤ちゃんから年金もらっているおじいちゃんまで払ってくださいよという制度に仮になったとします。そうすると、二十歳の学生が五%で一万五千円分を払うというと、三十万使うということなんですね。三十万使って初めて一万五千円の保険料になる。ということは、当然消費税五%の方が多分負担は安いんだろうなと。しかし、それは赤ちゃんから今言う年金もらっているお年寄りまでみんなで払うわけですから。 でも、考えてみたら、みんなで支え合う年金という形になると、二〇五〇年以降とかそこら辺はそういった考え方もあるんじゃないかなと思うわけですよ。なぜなら、今まで二十人、三十人で一人のお年寄りを支えていたのが、一人が一人を支えるなんて言ったときには、当然、世代を超えた相互扶助の年金の概念ということよりも、生きているみんなで支え合う年金の概念といったときには、もうそういうことしかあり得ないのかなと私は個人的に思うんですね。 要は、何が言いたいかというと、今ある年金制度をそのまんま維持をしたりとか、それをちょっとずつ変更して年金制度を考えていくという、そういうもう時代ではないんだろうなと。抜本的に何か大きく年金制度を変えていかなくちゃいけないんじゃないかと。 日本が目指すスウェーデン型というふうにちょっとここは資料を出していますけれども、要は何かと。別にスウェーデン型を目指しているんじゃなくて、国民全ての人に最低保障年金をしっかりと差し上げますよという民主党の目指すその年金制度というのは、抜本的な考え方を変えなきゃいけない。この中で議論ありますけど、要は保険料を納めた人には払うんでしょうと、納めていない人にはないんでしょうという議論がありますが、これは当然、その負担の概念から言えば、払っていない、加入していない人には当然払えないわけですから、そういうことでいうと、全員がもう生まれた時点からその年金制度に加入をするというまるっきり違う制度というなら、今言う消費税で全てを賄っていくという年金制度ということも一つ考え方かなと。 ここは長妻さんにお聞きしたいのは、だから、今まで年金の議論をずっとされてこられて、今これからどういうふうに変えていかなきゃいけないかというようなことも常日ごろお考えになられていると思うので、今これから議論されている年金制度は当然今から変化していきながらずっと先を見据えていかなくちゃいけないんでしょうけれども、そこら辺の基本的な考え方とか今後の年金制度に対する思いというか、そういったお考えを聞かせていただきたいと思います。
○衆議院議員(長妻昭君) 今、大島委員がおっしゃっていただいたのは、全部税金で年金をやると。つまり年金保険料がないというようなこと、これ実際、例えばニュージーランドとか何か国かでそれがありまして、全部税金だと。ただ、やっぱり、そういう国を拝見しますと、やはりかなり小さい政府志向の国が多いところでございまして、やはり大多数の国は、自助、共助、公助といいますけれども、その自助の部分である払える人は年金ということに特化した保険料を払っていただくということで、国の財政を、税金という意味では、負担をその部分柔らかく少なくしていこうと、そんなような発想だと思っております。 翻って、日本の問題といたしましては、今おっしゃっていただきましたけれども、国民年金というのは固定の一万五千円の保険料でありますので、例えば低所得の方あるいはアルバイト、パートの方で事業主負担がない国民年金の方は大変これ払いにくいということで、しかも、会社を例えば精神疾患や体調を崩して辞めた場合、これ国民年金になるということで、非常にセーフティーネット年金的な役割を国民年金果たすはずなのに、そこが非常に綻びが出ているという、こういう問題意識を持っているところであります。 先日、政権交代後初めて、約六万世帯を対象に大規模な所得調査をいたしました。これ、新しい年金制度をつくるための参考としての調査ですが、それ発表いたしましたけれども、国民年金加入者の一号被保険者のうち、収入がない方が、四人に一人収入がないということが判明いたしましたし、年収百万円以下の方が五四%ということで、大変低所得の方でございますので、そういう意味では、年金を一元化をして比例報酬ということにすると、それに見合った事業主負担もありますし、あるいは、年金制度に加入していれば、保険料を払えない方はゼロ保険料ということで、きちっと登録をいただければ最低の保障が出るというような、本当のセーフティーネット年金ということをつくらなければ、将来、生活保護が高齢者だらけになるんじゃないかと。 二〇〇六年には六十歳以上の生活保護の方が半分を超えまして、どんどん高齢化しておりますので、下支え機能の強化、この部分については、下支えを強化するという意味では、多分、恐らく全国会議員の皆さんというのは御賛同いただけるんだと思います。あとはそのアプローチの違いだと思いますので、しっかりと議論をして着地をしていきたいと思っております。
○大島九州男君 今御説明をいただきました。まさに今、国民の皆さん議論をされているのは、保険料をずっと払っていって、そして自分が年金もらう額よりも生活保護の方が何かいいじゃないかというようなことをおっしゃっているんですね。 私も福岡県の直方市という地方の議員をしておりましたので、そのときに生活保護の担当者というのは、それぞれその生活保護受給者の皆さんに、働ける人には一生懸命働いていただくような努力をしてくださいよという話をしながらいろいろやる。当然、それは何かというと、働いて収入がある分生活保護を下げるから、だからそういう部分で抑制しようと思っていろんな話をするんですけれども、なかなかやはり、自分が一生懸命本来は汗を流して働いた収入で生活をしていく貴さというものよりも、楽な道を選びたくなるというのは人間の常ではあるんですが、やはりそこに二つの道があるからこそ楽な方を選ぶと。 何が言いたいかといえば、道が同じならその一本しかないわけですから、だから、先ほどの内税、外税というふうに二つの道があるから、ごまかしたいという気持ちの働く人は内税の方がいいんじゃないのという人もいるかもしれない。じゃ、生活保護と年金とどっちが得なの、二つの道がありますよといったら、それは得な方に行きましょうねという人が多いのも事実かもしれないと。そうすれば、じゃ、道が一本、同じなら、当然、その生活保障と年金の最低額が仮に同じだったとしたら、それが極端な話、三万円でも五万円でも、もうこれが最低なんですというのが仮にあったとしたら、それは当然生活はできないわけですから、じゃ、働ける人は働いて収入を得ようと努力をするわけですね。働けない病気の人は当然に医療費というのはちゃんと生活保護の人は担保されるわけですから、だから、こういうような非常に複雑なものが絡み合って一つの社会の中での制度として、今、現存しているわけですよね。 だから、これをやはりしっかりとした明確な基準を国民の皆さんに示して、そして、当然教育も必要でしょう。子供たちに働くことの貴さや、やはりそういう人のために働きながら、そして自分が生かされている命は人のために使ってこそ、社会のために役立ってこそ、それが自分の生きる道だというような、そういう仮に教育が徹底したとしたら、当然楽をして働かないでお金をもらおうという人は少なくなるわけでしょうから、ある意味、教育の部分も含め、全ての中でやっていかなきゃならない、本当にこれは難しい制度であると思うし、また、だからこそしっかりやらなければならない、国が確実にやらなきゃいけない制度でもあるというふうに思うんですね。 だから、今の現状をすぐ変えられるということは当然ありません、保険料をずっと払ってきている人はいるわけですから。ただ、ある時点でしっかりと決断をして、そして三十年後にはこういう制度にするんだと、言うなれば保険料を徴収しない制度にするんだというふうに仮に決めたとしたら、当然、今から保険料を徴収をもうやめるということになっても、今まで払ってきている人たちがいるわけですから、その人たちには当然払った分に対するものを見合いで払っていくし、保険料を取らないけれども、それはまた最低年金だけしかありませんから、当然、掛けられる人は自分たちで三階建て年金といいますか、自分たちでその部分の保障を掛けていくという、両方が必要だというふうに思うんですね。 だから、全てが最低ということでは当然ないわけですけれども、今言う生活保護と年金の相関関係、これ将来的にはどのようにお考えかというのは、ちょっとそこは長妻さんの私見で結構ですから、是非教えていただきたいと思います。
○衆議院議員(長妻昭君) やはり生活保護と年金というのは本当に密接にかかわる問題だと思っております。 日本の生活保護は、例えばドイツの似たような制度と比べますと、ドイツの三分の一の保護率と言われていまして、人口当たりですね、つまり入りにくく出にくい生活保護だと。これは、一つは高齢化の問題や就労支援が不十分なところもありますので、そこは強化をしていくと。 ただ、よくその年金額と生活保護の金額が生活保護の方がいいじゃないかという議論があるんですが、これは基本的にはもう全く違う制度で、貯金がある、ない、あるいは親族の支援がある、ないとか、憲法二十五条に保障される最低限の生活保障という側面もありますので、やはり年金できちっと下支えをする。おっしゃるように、税金で基礎的な年金をカバーをして、上乗せ部分は保険料でやるということに仮になりますと、つまり保険料を全く払わなくても、下支えの部分は全部税金で、年金制度というよりは、その外で出るということになると、上乗せの保険料を払う人がいなくなる、少なくなる可能性もあると。老後、自分はもう最低限のだけでいいということになりかねなくなって、結局はそういう生活保護が増えて国家財政が逼迫して皆さんの自立ということも阻害されると、こういう相関関係にもあると思っておりますので、そういう意味では多くの先進国が保険も入った年金というのがあるのではないかと思っております。 いずれにしても、生活保護については、この秋に政府は、生活支援戦略ということで、ある意味で戦後初めてというか、戦後最大の改革プランを出すということにしておりますので、与党としても一緒に協力していきたいと思っております。
○大島九州男君 ありがとうございます。 要は、道が二つあれば、本来ならつらい道を選んでいくと世の中というのは良くなるんですけれども、どうしても楽な道を選んでしまうというのが世の常だというふうに思いますので、この社会保障と言われる生活保護と、今言う年金のこの二本の道をやはり一体化をしていくようなことも含めて考えていくと。 だから、要は、最低やっぱり国は国民の生活を保障する義務があると思うので、そのレベルがどこまでかというものはひとつ考えなければなりませんが、あとは、やはり収入を持って保険料を払える人、又は世のためにそういうものがお金が出せる人、消費税でいうなら、たくさんお金を使って税金をたくさん払える人はしっかり払っていただくというようなことも含めて、仮に余り収入がなくてもその全てを使って還元しようという人もいれば、当然お金はいっぱい持っているけど余り使わなくて税金払いたくない人もいれば、いろんな人がいると思います。 ただ、やはりそこの部分の根底は教育にあるというふうに思いますので、年金制度、生活保護も含めたこの日本の将来をやはり教育の中できっちり皆さんにお示しをして、そして一緒に考えていただくような、そういう国になっていただくことを、また我々がそういう道に導いていかなければならない政治家の本分としての仕事をしっかりとさせていただかなければならないというふうなことを強く感じているところでありますので、そういったことを含めて今後も頑張っていくことをお誓いして、終わります。 どうもありがとうございました。
○金子洋一君 おはようございます。民主党の金子洋一でございます。 今日の朝、ユーロが九十四円台ということになりまして、十一年八か月ぶりの安値を付けました。そうした中で、今回の法案の経済的な影響についてお尋ねをしたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。 それでは、まず消費増税の景気に対する影響につきまして、経済財政の中長期試算を公表した後の古川経済財政・国家戦略大臣の記者会見での御発言につきましてお尋ねをいたします。 この会見では、記者から、モデルのシミュレーションの前提として、社会保障・税一体改革による消費税引上げは、国民が広く受益する社会保障の安定財源確保に向けたものと明確に位置付けられている、そのことから経済への影響は限定的になると想定されると記されておりますことについて疑問が記者から投げかけられまして、これに対して、古川大臣が以下のようにお答えになっております。今回の一体改革の下で行われます消費税率の引上げは、使途を明確にしないで行う増税とは異なって、社会保障財源化ということが明確になっておりますので、国民に還元されると広く受け止められることによります効果も見込まれると思っておりますとお答えになりました。 この御発言の真意について内閣府にお尋ねをしたいと思います。果たして増税が景気回復につながるのでしょうか。
○大臣政務官(大串博志君) お答え申し上げます。 先ほどの古川経済財政担当大臣の発言でございますけれども、御案内のように、内閣府で経済財政の中長期試算というものを一月に出しております。それを受けての、それをベースとしての社会保障・税一体改革の経済への影響と、そういった中でのやり取りでございました。 今の古川大臣の発言は、今お話がありましたように、消費税増税分を社会保障に充てていくというこの考え方をベースとして、そういう下においては、改革に伴う社会保障支出の増加があることに加えて、家計の実質所得への影響はありますけれども、消費税率引上げによる税収が社会保障財源として国民に還元されるという理解がきちっと得られていくことを前提に、社会保障に対する不安が軽減されることが見込まれるということが一つと、それをベースとすると、社会保障・税一体改革が経済に与える影響は、もちろん影響はあるものの、限定されてくるのではないかということを申し上げた趣旨だったというふうに理解しております。
○金子洋一君 ありがとうございます。 大串政務官は五月の十七日にBSの番組にお出になりまして、今御説明いただいたのは非ケインズ効果の話なんですが、非ケインズ効果というのはあるというふうにおっしゃっておられました。 ただ、それについて、IMFの二〇一〇年の世界経済見通しの報告書の百五ページから百十五ページの辺りには、そのようなことはほとんど例がないと、そしてまた、日本のようにゼロ金利の制約がある国では更に経済情勢が悪化をするということを書いております。IMFというのは財政緊縮に非常に熱心な組織でありますので、そのIMFがこういった注意書きを付けているということは、よほど我々としては心しなければならないんではないかなと思っております。 仮に景気が悪くなるとして、だからといって、いや、政府は非ケインズ効果が働きますというふうに言うのでは、かえって政府に対する信頼が落ちて非ケインズ効果どころではなくなるという可能性すらあるのではないかと思っております。 やはり必要なものは経済成長ではないかと思っております。別に私は、ここで財政出動をどかんとやれと申し上げるつもりはございません。後で申し上げますけれども、やはり日銀による金融政策が必要になろうと思っております。 そこで、具体的にどうやって経済を成長させるかについてでございますけれども、金融政策に入ります前に、個別具体的な論点につきまして岡田副総理と財務大臣にお尋ねをしたいと存じます。 まず、岡田副総理にお尋ねをいたします。転嫁の問題につきましてです。 例えば、医療につきまして、社会保険診療が非課税の医療機関につきましては、仕入れに係る消費税分というのは、現行の診療報酬の体系では消費税分に十分見合った金額を補うことはできておりません。実質的に損税が生じていると言ってもよかろうと思います。この問題についても、消費税が八%に引き上がる二〇一四年の四月までに手を打たなければならないと思っております。 また、中小企業の問題にいたしましても、デフレの経済の下で販売価格に増税分五%を転嫁するということは、これは非常に難しいと思います。また、納入先が下請に対して、交渉力の差と申しますか力の差を利用いたしまして買いたたくといったようなことも、これは大きな問題だろうと思います。 こうした二つの問題の解決につきましてどのように取り組まれていくのか、独禁法の運用の問題もあるのではないかと思いますので、その点についてお聞かせをいただきたいと存じます。
○国務大臣(岡田克也君) 医療費の話は厚労大臣の方から後ほど答弁をしていただきたいと思いますが、価格転嫁の問題については、委員御指摘のように、特に今回五%、短時間に五%引き上げるということですから、従来にも増して強力な対策が必要であるというふうに考えております。 既に政府としては中間整理というものをお示ししているわけでありますけれども、委員も御指摘のように、消費税の転嫁の拒否あるいはこれに類する行為を行えないような立法措置の在り方について検討を行うということにしております。 それから、独禁法、下請法、不公正な取引方法ということになりかねないような場合のその通報窓口の設置を関係省庁に行う、あるいはそれをしっかりと見張るというかフォローできるような人的な手当てをすると、臨時的なものでありますが、そういったことについて進めていくということはもう方針として決まっているところでございます。 さきの三党合意に基づく修正案においても、独禁法、下請法の特例に係る必要な法制上の措置を講ずるというふうに規定していただいておりますので、そういったことも含めて、立法措置も含めてしっかりとした対応を取ってまいりたいと、これが今回の消費税引上げに当たって最も重要なことの一つであるというふうに考えております。
○金子洋一君 ありがとうございます。 では、恐縮ですが、厚労大臣、お願いします。
○国務大臣(小宮山洋子君) 金子委員御指摘の医療機関の損税のことについては、平成元年もその次のときも診療報酬で対応はしてきているんですが、特に高額なものを購入されたときに、そこにすごく差が出るということもございますので、今回も関係者の方に集まっていただきまして、どのように対応するかを検討しているところです。
○金子洋一君 ありがとうございました。 続いて財務大臣にお尋ねを申し上げます。 そのほかのいろんな業界でも問題が起きております。 まず、増税前の駆け込み需要について申しますと、自動車とか住宅とかそういった耐用年数の長いものにつきましては、これは駆け込み需要があった分だけ反動で買い控えが起きるということが容易に想像が付きます。例えば住宅については、住宅取得の負担軽減策をめぐって住宅ローンの減税の延長とかあるいは拡充といったことが検討をされているようでございますけれども、それだけでは不十分ではないかと思います。 また、二重課税の問題もございます。これが税率引上げ後には更に大きくなってまいります。例えばガソリン税や自動車取得税につきましては、今回の法案とは関係なく我が党のマニフェストに元々入っていたものでございます。また、自動車取得税につきましては、昨年ですが、藤井税調会長も、自動車産業のためだけではなく、明らかに二重課税で、税の論理としておかしいと発言をしておられました。消費税の税率が上がってもこのままの状態ということになれば、非常に、先ほど冒頭でも申し上げましたけれども、円高が大変に進んでおりますので、我が国の自動車産業は大打撃を受けるということになってしまいます。ガソリン税につきましても、三兆円近いガソリン税の一割が二重課税になるということになります。 こうした点につきまして所管の省庁にお尋ねをしますと、当然前向きの御返事が戻ってくるんだろうと思いますが、査定官庁である財務大臣に、是非とも、この問題についてどのようにお取り組みいただけるのかということをお答えを願いたいと思います。
○国務大臣(安住淳君) 御質問が多岐にわたりますので漏れていたらまた再答弁させていただきますが、自動車、住宅、それから取りあえずガソリン、それぞれ御指摘がありました。 平たく言うと山と谷ができてしまうと。住宅は特にそうですね。これをやっぱり平準化していくための政策的な配慮、それがまして景気に影響を及ぼすのではないかということと、それから、購買意欲や企業の体力を考えた場合に、重量税、取得税に、これに消費税がオンされると、五%、かなりお互いにとってメリットが少なくなっていくのではないかということですね。 車体課税については、方向性としては今御指摘がありましたとおりでございます。そして、八%へ引き上げる時点までに抜本的な見直しを行うよう三党で合意もしていただきましたので、私どもとしては、具体的に、重量税や取得税とこの消費税の中で何を具体的にどういうふうにしていくかということについてはこれからしっかりと議論をさせていただきたいというふうに思っております。このことについては、ユーザーの負担、それから業界の、そういう意味では企業としてのその税負担のありようというものを、御指摘のようなこともございますので考えたいと思います。地方自治体等からは、率直に言うと、取得税等について二千億近い税収があるものですから、これがなくなったときは大変困るというような意見もありますけれども、今御指摘のような点については、三党の協議を踏まえて、具体的にこのユーザーの皆さんの負担を軽減するような方向で私としても考えていきたいと思います。 住宅につきましては、本当にほとんどの国民の皆さんにとりまして生涯で最も高い買物であるということだと思うんですね。前回の三%から五%に上がるときにはやっぱり三十万戸程度の増減がありましたから。大変に受注が前の年は増えて、一気にこれが、たしか百六十八万戸世帯ぐらいだったと、まあ間違ったら後で訂正しますが、これが一気に百三十万戸世帯まで落ちていったと。こうしたことがあるので、それを何とかならしていかないと景気に対する影響が大きいということは言えると思います。 そこで、私どもとしても、今回、三党合意の文書でも、十分な対策を実施するという意見がありますので、それを踏まえて、二十五年度以降の税制改正及び予算編成の過程の中で総合的に具体的な検討をしてまいりたいと思っております。 具体的な内容については、一時の税負担の増加による影響を平準化及び緩和するという観点から、長期優良住宅、耐震性能、省エネ性能の優れた住宅など後世に残していくべき良質な住宅ストックの形成を後押しするという観点。それから、経済波及効果の大きい住宅投資を通じた経済活性化に資する経済政策としてどのようなことが考えられるかを踏まえて、住宅ローン減税の在り方がまず第一点であります。第二点として予算上の支援措置の在り方、第三点として登録免許税、印紙税、不動産取得税といった住宅の取得に係る取引課税の取扱い、これらにつきまして、既存の国、地方の住宅関連税制の予算措置の見直しを含む諸措置について具体的に、これは与党とも相談をさせていただきますが、三党で精力的に話合いをしていただくようなものを政府としても提案をさせていただきたいというふうに思っています。 なお、住宅につきましては、被災地についてはこれプラスやはり特段の配慮が必要であろうというふうに思っておりますので、このことも付け加えさせていただきます。 揮発油税については、タックス・オン・タックスの指摘だと思いますが、これは、個別間接税の上にこういう税を乗せるというのは国際的なルールではあります。地球温暖化対策が一方でありますので、そうしたものとのバランスや財政状況を踏まえて対応していきたいというふうに思っております。
○金子洋一君 どうもありがとうございました。大変複雑だと思いますが、是非とも、経済に与える影響が大きいのでよろしくお願いします。 続きましては、附則十八条に関してお尋ねをいたします。 まず初めに、六月に修正をされて入りました附則十八条二項の解釈につきましてでございます。「税制の抜本的な改革の実施等により、財政による機動的対応が可能となる中で、」というふうに文言がございます。しかし、消費税の引上げは、基本的に社会保障費四経費に充当をされます。そして、そこから押し出された分につきましては国債の発行を減らすというのがこれが本来の使い方であろうと思います。つまり、増税分のうち社会保障の充実に向ける一%を除いた四%については全額、社会保障費に充ててきた新規の赤字国債の発行額を減らすべきだというふうに思います。 この赤字国債の発行額を全額減らさずに、その浮いた分を公共事業に回すということは、社会保障の充実に一%、そして現行の社会保障制度の安定化に四%充てると既に閣議決定までして決めた以上、不可能であろうと思いますし、第一、そういうことをするんであれば、そもそも増税額を減らすべきだと思います。一方で増税をして、一方で、もちろん有効な公共事業ならいいんですけれども、無駄な公共事業に回すということであれば、これは国民には顔向けができません。私はそう思っております。 この点につきまして、まず、三党協議に参加された法案提出者であります民主党の古本先生、いかがお考えでしょうか。
○衆議院議員(古本伸一郎君) お答えいたします。 先生のおっしゃるとおりでございます。当時の協議を振り返りますと、元々附則十八条というのが、民主党の中の議論ではありましたけれども、消費税を今引き上げる時期ではないという議論、あるいは消費税が引き上げられるような経済の成長の環境をまずは整えるべきであるという議論が大変ございました。そうした議論の末考え出されたアイデアとして、この十八条という元案が作られました。これは名目三パー、実質二パーで経済成長を目指して頑張っていこうということでございます。条件ではなかったかと思っています。 実は、交渉の中で、租税の率を確定していく、言わば租税法定主義的な考え方もあろうかと思いますけれども、何かの条件がかなった場合に税が上がるとかどうするとかというのは、ある意味でそぐわないという議論も当時あったかと承知しています。実は、三党の協議の中で、まさにその点が大変自公の皆様から御指摘いただいて、経済成長を前提とする租税の引き上げ方というのはいかがなものかという御指摘がございました。 その中で議論を重ねた結果、三党でまさに合意に至れたのは、消費税を引き上げること、税率を引き上げる環境が整うというのはやっぱり経済が良くなる、景気第一であるということでございまして、そのことをより具体化していく方策の一つとして、元案は「総合的な施策の実施その他の必要な措置を講ずる。」と、経済が良くなるようにですね。ということに加え、二項として、今御指摘の防災、減災等々、とりわけそのことについても「成長戦略並びに事前防災及び減災等に資する分野に資金を重点的に配分」と、ピン留め限定しているかと承知していますが、そういった分野にお金を使うということを検討するということになっていまして、このことを含めて三項で最終的に受けて、三パー、二パーの話、さらには三党協議の結果入ったこの二項を含めて、「前二項の措置を踏まえつつ、経済状況等を総合的に勘案した上で、その施行の停止を含め所要の措置を講ずる。」ということでありますので、先生の御指摘のとおりでありますし、そもそも財政再建にまずは充てるべきだと思っていますし、三党で合意したのは、あくまでも消費税五%の使い道を第二条で明確にピン留めをさせていただいております。 それから先の予算をどう組んでいくかという今後の、公共の在り方等々については今後の話でございますので、先生の御理解のとおりだと承知してございます。
○金子洋一君 ありがとうございます。 では、恐縮ですが、この十八条二項の問題について、岡田副総理、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(岡田克也君) 基本的には、今お話があったとおり、古本さんのお話と認識は共有しております。 ただ、一点、委員の御指摘の中で一%の新規の話以外に四%分というお話がございましたが、これは地方に行く分も含めておりますので、全額が一般会計上の国債の発行減につながるわけではないということだけは申し上げておきたいと思います。
○金子洋一君 ありがとうございました。 それでは、財務大臣、同じ……。
○国務大臣(安住淳君) 基本的に公共事業のばらまきをするつもりは全くございません。社会保障にこの金を充当していくということでございます。 二項のとらえ方について、るる批判も含めて懸念もあると思います。私どもの考え方は、財政再建をしっかり堅持をするということです。 一方で、今、古本委員からもありましたが、三党合意の中でおっしゃられていることは、一項、二項でやっぱり経済をしっかり支えて、そして国民のこの消費税に対する引上げの影響というものをできるだけやっぱり緩和をしていくように経済の底上げを図るべきだということだと思います。 ですから、そういう点では、健全化というものをしっかり維持しながら、これは大変難しい話、ナローパスかもしれません。ナローパスかもしれませんが、しかし、そういう中で財政上の言わば成長を図ることで税収が上がって余力というものが生じた場合には、やはりそれに対してプライオリティーをしっかり付けていくということを見通しとして示したものであるというふうに私どもとしては理解をしています。 ですから、そのためには、しっかりと経済成長というものを図っていって税収も上げていかなければならないと。ですから、二〇二〇年のプライマリーバランスのこの達成というものは、私どもとしては下げるつもりも毛頭ありませんし、そういう意味では、公共事業をどんどんやっていく、ばらまきだというふうな批判を一部のメディアの方はなさいますが、三党を含めてそうした考えには立っていないというふうに理解しております。
○金子洋一君 ありがとうございます。大変安心をいたしました。 で、通告を申し上げておりませんが、長妻先生、この件について何かございましたら是非お願いします。
○衆議院議員(長妻昭君) 三党協議は、今もるるお話ありましたけれども、何か国家財政、国家の予算を全て三党でもう決めて合意したというわけではありません。ほかの部分についてはいろいろ議論の余地があると思います。 巷間言われているような非常に大きな公共事業のお金の話もございますけれども、個人的には、それが仮にばらまきや無駄遣いに使われるということであれば、これは大変過大な数字であるというふうに思っております。
○金子洋一君 ありがとうございました。 続きましては、附則十八条の一項の方に戻らせていただきます。名目三%、実質二%の経済成長の実現についてでございます。 八%への引上げというのは、来年の遅くとも十月には決定をしなければなりません。そこまでに、その時点で明確な経済の順調な成長というものが見られないと、これは国民も大変に不安に思うというふうに考えております。 そうした観点から申しますと、名目三%、実質二%の成長というのは、これはもちろん十年間ということでありますけれども、この名目と実質の差の一%というのはGDPデフレーターという物価指標で一%ということであります。これは消費者物価指数で申しますとプラスの一・五%程度にはなるんだろうと思いますが、ここで、白川日本銀行総裁においでをいただいておりますので、それまでにどのようにして、二月の十四日に中長期的な物価上昇のめど一%というのを外に向けて明らかになさいましたけれども、どのようにして一%に持っていかれようとしておられるのかということについて伺いたいと思います。
○参考人(白川方明君) お答えいたします。 日本銀行にとりまして、デフレから脱却し、物価安定の下での持続的成長経路に復帰するということは、これは極めて大事な課題だというふうに認識しております。まさに今先生御指摘のとおり、日本銀行は当面この一%が見通せるまで強力な金融緩和政策を実行していくということでございます。 どのようにしてこれを実現していくのかということでございますけれども、物価が上がっていくというケースはこれは二通りございます。一つはコストが上がっていく、例えば輸入物価が上がって物価が上がっていくというケースでございますけれども、我々はそうした形での物価上昇を目指しているわけではございません。景気が良くなっていき、需給ギャップが縮小し、その結果、物価が上がっていくという状況を実現し、その結果、一%が達成できるという姿を展望しております。 そのために今行っていますことは、まず短期金利をゼロ金利にするとともに、このゼロ金利を物価一%が見通せるまで続けるということでございますし、それから様々な資産を買い入れるということを行っております。この買入れ資産の中には短期、長期の国債もございますし、それからCP、社債、REIT、ETF等のリスク資産の買入れもございます。こうした資産の買入れを本年末までに六十五兆円、来年六月末までには七十兆円ということで、これ毎月間断なくこの買入れを増やしていると、こうしたことを粘り強く続けていくということが金融政策からのルートでございます。 あわせて、これは、デフレからの脱却には、これは金融面からの下支えと、それから成長力強化を通じて需要を盛り上げていくことが不可欠でございます。そうした二つの努力が相まって一%を見通せるというふうに考えております。
○金子洋一君 ありがとうございました。 ゼロ金利を一%上昇まで見通せるまで続けるということでしたけれども、現実にはこの物価の上昇というのもなかなか上がってこないということになっております。 過去を振り返ってまいりますと、二〇〇〇年にゼロ金利の解除をして、それが政策的に失敗であったということが明らかになった後に、二〇〇一年に量的緩和を行っております。現時点でも、ゼロ金利の政策を取っているのにもかかわらず物価が上昇してこない、あるいは株価を見ても明らか、そして円高も続いているということでありますから、ゼロ金利だけでは不十分であるということは誰の目にも明らかではないかと思います。となれば、量的緩和のような政策を取っていくべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○参考人(白川方明君) お答えいたします。 まず、短期金利がゼロ金利になって、これだけで経済が持ち上がっていかないということは、先生御指摘のとおりであります。この点で日本銀行は、したがいまして、より長めの金利に働きかけていくということで、先ほどの、長めの国債の買入れを行うとか、あるいは、ほかの中央銀行では行っておりませんけれども、リスク性資産の買入れを行うということを行っております。この狙いとするところは、最終的に民間の企業が資金調達をする際の金利水準を下げていく、働きかけていくということに狙いがあるわけでございます。 先生、今量的緩和という言葉を使われましたけれども、今申し上げたゼロ金利環境の下で長めの資産を買い入れていくというときには、この場合には中央銀行のバランスシートの拡大を伴いますから、そういう意味ではもちろん量的緩和という言葉が使われることもございます。しかし、この量の拡大それ自体が経済の拡大をゼロ金利環境の下ではもたらすものではないということは、これは今や主要国の中央銀行間ではもうほぼコンセンサスになっております。あくまでも資産を買い入れて金利環境に働きかけていく、あるいは実際の銀行の貸出態度に働きかけていく、そのことが需要を高め、そのことが需給ギャップに働きかけていって物価が上がっていくということで、これは大変まどろっこしいというふうにあるいはお感じになるかもしれませんけれども、しかし、金融政策という形で実現しようと思いますと、そうしたオーソドックスなルートになってまいります。 いずれにせよ、こういう政策をどういう言葉で呼ぶかは別にしまして、日本銀行としてしっかりとこの目標の達成に努力をしていきたいというふうに考えています。
○金子洋一君 ありがとうございました。 ただ、例えば、外国を見ると、米国ですとかイギリスですとか、そういった国を見てまいりますと、これはもう明確に量的緩和の領域に踏み込んでいるわけであります。アメリカにしても、QE2という形で、リーマン・ショックの直後、二〇〇九年の二月から大幅に資産を拡大をしている。これは短期の金融資産の供給、流動性の供給ではありません。それ以外のものを買っている。そして、バランスシートはずっと拡大をしたままになっております。いわゆる銀行券ルールという観点で見れば、アメリカの場合は、銀行券の、ドルの一・五倍ぐらいもうバランスシートを拡大をしておるわけであります。何でそれだけ大胆なことを我が国でやらないのかということを私はお尋ねをしたいと思います。 資金需要がないからベースマネーを拡大しても余り意味ないんだと日銀の方はよくおっしゃいますけれども、二月十四日以降、ベースマネーの拡大も、これはほとんどないわけです。百二十兆円とほぼ横ばいです。ベースマネーを拡大せず、そして、金利はゼロですからそれ以上下げられないということで、そんなことで、いや、これ以上できるところまでやっているのでできませんというふうにおっしゃっても、果たしてそれで説得力のある答えになるのかどうか、私はそこはきちんと考え直していただきたいと思います。 具体的にお尋ねをします。ベースマネーを何で増やさないんですか。
○参考人(白川方明君) お答えいたします。 日本銀行はベースマネーを増やしております。今、海外の中央銀行との比較で日本銀行が大胆ではないという趣旨の御指摘がございましたけれども、これは、日本銀行は、これはマネタリーベース、ベースマネーの数字を例えばGDPとの比較で見ましても、これは日本銀行が最も大胆であるというふうに私は間違いなく言えるというふうに思います。 それで、マネタリーベースが増えていない、ベースマネーが増えていないというふうな御指摘でございましたけれども、ベースマネー、例えばこの直近の数字で見てみますと、前年対比で約五%増えております。それから、日本銀行は、他の中央銀行に比べていち早く大胆にベースマネーを拡大してまいりました。その結果、日本銀行のマネタリーベースの水準は、これは英米あるいは欧州と比べても日本銀行が一番多いということでございます。 我々としては、これは現に増やしておりますし、それから資産の買入れを行うということは、この後またベースマネーが増えていくということをこれは意味しております。そういう意味で、私どもは、先ほど申し上げた数字を実現すべく買入れを増やすということは、ベースマネーが増えてまいりますけれども、しかしこのことだけで需要が増えていくわけではないということも、これは冷静に認識する必要があるということでございます。 私どもとしては、金融緩和を今後も続けてまいります。それと同時に、成長力を強化し需要を高めていく、この両方の努力が相まって初めてデフレから脱却していくということを申し上げている次第でございます。
○金子洋一君 おっしゃることが私にはよく分からないんです。 例えば、今年の一月、マネタリーベース、平均残高百十八兆円でした。二月で百十二兆円です。三月も百十二兆円。現在、百二十兆円です。増やしていると言うんでしたら、これが例えば二十兆円、三十兆円増やしているというなら分かります。でも、ほぼ横ばいで、一桁の数字しか増えていないわけですよね。これでいいのかどうか。弊害があるとお考えなのかもしれませんが、弊害があるとしたら、これはインフレになるという弊害であります。ところが、我が国は長い間のデフレで困っているわけですから、そんなもの全然弊害にならないわけです。 さらに、名目GDP比で見ると世界で一番拡張をしているんだとおっしゃいますけれども、その拡張の仕方が足りないから今円高になりデフレが続いている。さらに、ベースマネーが多いけれどもマネーサプライが少ないということは、要するに貨幣の流通速度、お金の巡るスピードが遅くなっているからそういうことが起きているんであって、それは取りも直さず我が国が不況だからです。デフレだからです。通貨の供給が足りないわけですよ。 そこのところをもう一遍踏まえて御答弁をお願いします。
○参考人(白川方明君) お金を増やしますと、そのことが様々な財・サービスの購入に向かっていくということを期待してのもちろん議論だというふうに思います。私どもも、そういう形でマネーサプライ、マネタリーベースを随分拡大してまいりました。 現在の金利水準は、これ、ゼロ金利でございます。したがいまして、例えば、これ金融機関を考えてみますと、日本銀行が資金を供給しても、結局その金融機関は、得た資金、ベースマネーでございますけれども、これを保有することにはこれコストが掛かりません。したがって、それをそっくりそのまま、また日本銀行に預けているわけでございます。言うなれば、日本銀行が、中央銀行が供給した資金をそのまま中央銀行に金融機関が置いていると。私どもとしては、このお金はどうぞ使ってくださいというふうには思っております。このお金を別にブロックしているわけではございません。しかし、金融機関はそのお金を使って貸出しをしない、つまり、それだけまだ需要が出てこないということです。ただ、この量を拡大する、買入れを行うことによって金利水準は下がってくる。あるいは、銀行の貸出態度はこれ積極化しております。そのことは、確実に銀行が経済を支える力を増す方向に働いております。 先生は先ほど来、量のことをおっしゃっていますけれども、しかし、私の見るところ、FRBも含めて、量それ自体で金融緩和の力を持っているわけではなく、あくまでもこれは金利なんですよということをバーナンキ議長は繰り返しおっしゃっております。そういう意味でも、私どもの主張は、これ、日本銀行の固有の主張ではございません。
○委員長(高橋千秋君) 金子洋一君、おまとめください。
○金子洋一君 はい。 世界の中央銀行で金融政策がデフレに無力だと言っているのは日本の中央銀行だけだろうと思います。 以上です。どうもありがとうございました。
○上野通子君 自由民主党の上野通子でございます。 本日は、質問の機会をいただきましてありがとうございます。順次、本日は、子ども・子育て関連法案について質問させていただきます。 まず最初に、今日の新聞の一面を皆さん御覧になったと思うんですが、文部大臣の方から、いじめ防止、国が新組織を立ち上げるというそういう記事がございました。今まで、従来は個別介入をしないということで、いじめ問題に対して文科省は個別に意見を述べることもなかったんですが、この記事によりますと、この大津市で起きた子供の自殺にまでつながったいじめ問題をきちんと真っ正面からとらえていただいて、初めてこういう自殺を、いじめ問題の後を絶たない、自殺までつながるというこの状況を深く真剣にとらえていただいた国の姿勢が見えて私は大変うれしく思いますが、できれば、ただ組織をつくり上げたのではなくて、真剣に子供たちの問題に取り組んでいただくためにも、全国のいじめ対応の常設機関という形で常時動かせるような機関にしてほしいということ、また、その中には、文科省の中につくられるということですが、省外からも専門性を持つドクターや、また、いじめに対していろいろとかかわってきた方々を登用していただければ有り難いと思いますが、本日は文部大臣が欠席ということで、何か文部副大臣の方から御発言があったらよろしくお願いいたします。
○副大臣(高井美穂君) ありがとうございます。 昨日、「日曜討論」の中で平野大臣がそのように申し上げたところでありますけれども、上野委員御指摘のとおり、やっぱり我々も本当に今回の件、胸を痛めるとともに、思い切って対応できることを最大限やらなければならないというふうに思っております。その上での大臣の御発言で、やっぱり、学校、教育委員会、国、現場、いろんな社会全体がいじめをなくしていくということを取り組むために、少しその仕組みをしっかり検討したいというふうに思っております。 御指摘あったとおり、やっぱり、内閣全体、政府全体、いろんな知見をいただきながら、かつ警察との連携とか、いろんなところで最大限できることを検討したいと思いますが、仕組みについては省内でももう少し詳しくやっていきたいと思います。御支援というか激励いただいたと思って、しっかり取り組みたいと思います。
○上野通子君 一日も早くきちんとした形で立ち上げていただきたいと思います。 人間にとって一番大事なのは命ということをもう一回しっかりと子供たちの現場にも伝えて、みんなで命を守るように努力していければと思います。 あわせて、子供に対しては、いじめ問題ばかりではなくて虐待等の問題も後を絶ちませんが、自民党としましてもこの問題を重くとらえさせていただいて、特に女性局を中心として虐待問題対策の様々な取組をしておるところですが、先ごろ、「見逃すな 小さな叫び 小さな命」という自民党の標語を公募しまして、このステッカーを作りまして、全国のキャンペーン活動も進めているところです。 お配りいたしました資料の中に、就学前教育・保育の実施状況、平成二十二年度版というのは、これは一番最新だそうですが、これがございますが、ここの上の囲いのところを御覧になっていただくと、三歳未満児、ゼロ歳から二歳児で保育所に入所している割合は約二割ということです。ということは、八割の子供たちは家庭の中にいるか、若しくは保育所として認められている以外のところ、以外の施設を利用しているかということで、この部分、まだまだこもってしまう、もしかしたらこのゼロ歳から二歳児が一番虐待問題も多いかもしれない。しかしながら、それが発見が遅れて悲しい事件、事故が起きるという状況が続いているものと思います。 もう一枚資料を見ていただきたいんですが、認定こども園制度というのがありますが、これは自民党政権のときに立ち上げたそのままの現行制度のことですが、ここの目的というか、最初の囲いのところには、①教育及び保育を一体的に提供できる、教育的な機能も保育的な機能も共に持ち合わせる、そういう目的のこども園にしたい。そしてまた、地域における子育て支援の実施、子育ての相談や、また親子の集いの場も提供したい。これは、家庭の教育とか育児能力が大変劣ってきていますので、それを補強するためという思いで自民党が立ち上げたんですが、さて、新しく新認定こども園となるわけですが、大変心配なのは、地方が大変少子化が進んでおりまして、幼稚園、保育園だけでは成り立たないから、じゃ認定こども園にという、そういう考えでつくっているんじゃないかという声も聞くんですが、自民党の発議者の田村先生、ここのところ、きちんと元の、自民党が立ち上げたときの目的は変わらないで入っているかどうかを確認させていただきたいんですが。
○衆議院議員(田村憲久君) お答えいたします。 地域における子育て支援というものが今回の新しく改正した認定こども園法の中に入っておるかという御質問でございましたけれども、この部分は以前と変わっておりません。やはり、地域の子育てをしっかりと支援していくということ、これは地域子育ての支援拠点という意味も含めまして、この認定こども園に大きな期待をいたしておるところでございますので、その部分はしっかりと守ってまいりたい、このように思っております。
○上野通子君 ありがとうございます。安心いたしました。 それでは、本論に入らせていただきます。 まず最初に、幼児教育についてお伺いいたしたいと思います。 先週、我が党の水落議員が幼児教育の充実についての御質問をされましたが、元々自民党は、高校を無償化するよりも、まずは三歳児からの幼児教育の充実、義務教育の年齢引下げの方が先であるという考えの下、幼稚園、保育園、そして今お話がありました認定こども園における全ての三歳児から小学校就学までの幼児教育の無償化を考えてまいりました。 そこで、自民党の発議者に質問をさせていただきます。 この法案成立後、幼児教育の充実をどのように進めていくのか、修正案に沿って御説明いただけますか。
○衆議院議員(田村憲久君) 幾つかのパターンがあると思うんです。一つは、幼保連携型の認定こども園、これは単一の施設として、また、認可、指導監督を一本化するという中におきまして、これを強化していこうという話なんですが、中身は、やはり幼稚園の教育要領、これに合わせた形で中身を詰めてまいりたいというふうに思っておりますし、一方で、自己評価をしっかりとやるという意味では、今までも社会福祉施設それから学校教育施設としての自己評価はあったんですが、全体として一本として自己評価をするというような、そういう仕組みも入れております。 なお、保育所もこの幼保連携型認定こども園になれますので、そういう意味では、保育園に関しましてもこの幼保連携型になる場合にはしっかりとその部分は充実をしていきたい、このように思っておりますが、一方で、保育所の方も実は保育の中で幼児教育をやっております。これはもう御承知のとおり、教育要領と保育指針をもうほぼ一緒にしてきておりますから、そういう意味では決して保育所の幼児教育が悪いというわけではございませんので、小学校への連携という意味ではそこも強化をしていかなければならないということでございまして、まあ消費税という財源になりますけれども、この中からしっかりその部分に財源を充てていきたいということも含めて、我々、附則にこのようなことを書いてきたというわけでございます。
○上野通子君 ありがとうございます。大変積極的にこれから取り組んでいただけると期待したところでございますが、さて、今、ヨーロッパを始めとする諸外国では、今先生のお話にもありましたが、幼児教育と保育に大変関心が高まっておりまして、どの国もその質の向上と量的拡大、それに力を入れているところなんですが、何のためだと思われますか。もちろん大臣御存じだと思いますが、文科大臣いらっしゃらないので、代表して厚労大臣にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) それは、やはり小学校に入る前の子供たちはそれからの人生の基を培うわけですから、そこのところでなるべく良い形で全ての子供たちに良い幼児教育、そしてまた、今、日本などでは特に家族の単位も小さくなっていますし、先ほど虐待のお話もございましたけれども、なかなか小さな家族の中だけではその人間性とか社会性が育つというのが難しいことも出てきたりしていますので、その保育という意味も含めて、養護、保育ということも含めて、小学校に入る前の子供たちに全体として統一されたものが提供される必要があるのだというふうに考えています。
○上野通子君 人は人と接することで成長するということですね。ありがとうございます。 そしてまた、もう一つの理由があると思うんです。それは、世界中が、特に先進国がこの教育に力を入れ始めたというのは国力を付けるためだと思います。未来への最大の、しかも重要な投資が教育であるともう全ての国が気付き始めて、人材教育に力を入れております。人材育成ですね。 そしてさらには、特に幼児教育の分野に、そこを重視した国家成長戦略として位置付けている国が大変多くなりました。例えばイギリスでは、最近、実質的に満四歳から義務教育が始まりました。フランスでも、先ごろ大統領選がありましたが、そのときに議論になったのが、現行の六歳から三歳への義務教育年齢をいかに引き下げるかということ、今これが国民の最大の関心になっています。また、スイスのジュネーブ州では、昨年から、義務教育という形ではないにしろ、満四歳児から公立校の幼児部にその年齢の子供の九五%が何と通うようになっています。そして、お隣の韓国ですが、李明博大統領は、先ごろ義務教育年齢を五歳に引き下げる方針を表明したばかりです。 こうして見ますと、各国の関心は、今、日本で、今この場で議論されているような待機児童の問題や幼保一体化の議論をもうちょっと超えて、一歩先に進んで、幼児保育と教育の充実と強化、さらには義務教育の年齢の低年齢化ですね、ここに皆さんポイントを置いているんではないでしょうか。 そこで、日本もちょっと出遅れたとは思いますけれども、今後、国家戦略として幼児教育の充実をもうちょっと考えていくべきではないかと思うんですが、今後、幼児教育の充実、そして幼児教育の無償化も併せて取り組む重要課題と思われるかどうか、政府の御見解をいただきたいんですが、副大臣、よろしいですか。
○副大臣(高井美穂君) 御指摘のとおりだと思います。 やっぱり幼児教育、保育、就学前の状況というのをきちんと整えることによって、本当に将来の人材育成ということで国力にかかわるということで、我々も、幼児教育、本当に大事だと思っております。 今回、修正案で出されたこの考え方も、先ほど田村議員からもお話ありましたが、我々もほぼ本当同じ考えで、しっかりこの幼児教育を全て、できるだけ全ての子供に教育、保育をきちんと就学前に与えられるような環境を位置付ける、そのために財源もこの度七千億ということを御検討いただいておりますので、いろんな意味で、最大限幼児教育の充実に向けて今まで以上にこの法案成立の暁にも努力をしたいと思っております。
○上野通子君 ありがとうございます。 やはり教育、日本は以前は進んでおりました。日本の教育を基として様々なアジアの国々が教育環境整備をしているところなんですが、それでも日本はまだまだ、OECD諸国の中では今はもう遅れてしまった国として幼児教育に対する支出が極めて低い国になってしまっているんですね。これはとても残念なことだと思います。 もう一つちょっと皆さんに考えてほしいことがございまして、では、この日本のもしかして幼児教育が進めることができると、そうなった場合に、満三歳から就学前までの幼児教育無償、今約三百万人の子供として計算した場合に、どのくらいお金が掛かると思われるでしょうか。財務大臣、お分かりでしたら。分からないですか。
○副大臣(高井美穂君) お答えいたします。 平成二十一年五月の試算で、幼児教育の無償化、つまり、幼稚園と保育所に通園する三歳から五歳児の保護者負担を無償化するということに要する追加費用として、試算として七千九百億円というのを考えております。
○上野通子君 ありがとうございます。 そうですね、今、副大臣の答弁にありましたように、この平成二十一年五月十八日に文科省の今後の幼児教育の振興方策に関する研究会の資料、今ここに私の手元にもあるんですが、この報告書の中で、幼稚園と保育所に通う三歳児以上の子供約三百万人対象分の幼児教育の無償化に必要な公費額は約七千九百億円なんですね、推定するとですね。 そして、もしこの今の法案が通りまして、皆さんの血税の消費税の一部負担として七千億、約七千億は子育て財源に入れてくださるということでしたら、もう一声、これ入れていただければ、この七千九百億円、丸々幼児教育の無償化に充てることができるんですね。 発議者、どう思われますか。
○衆議院議員(田村憲久君) 我が党も、政権公約の中に幼児教育の無償化というものを位置付けてきた経緯もございますから、これ実現を是非ともしていきたいわけでありますが、一方で、他の部分の強化、質の向上等々にもやはり費用が掛かるということでございますので、まだまだ本当にこれ、子育て、幼児教育等々にはお金が要るんだなということを改めて先生からの御質問で感じたような次第であります。
○上野通子君 ありがとうございます。 本当にお金が掛かる分野ですが、小宮山大臣もいらっしゃいますから、信じていますので、もっともっと子供関係の分野には財源を付けていただいて、本当に国家戦略としてこれから日本人全体で考えていかなきゃならない取組だと思いますから、政府も力を入れていただきたいなと思います。 次に進ませていただきます。 次の質問ですが、施設型給付と地域型保育給付についてお伺いします。 まず、その仕組みからなんですが、政府の元々の原案では、総合こども園、幼稚園、保育園、そして届出保育施設を全体としてこども園として位置付けるというようなこども園給付を創設することになっていましたが、これに対して修正案では、認定こども園、幼稚園、保育園を教育保育施設として施設型給付が創設されることになります。そして、一方で、この届出保育施設、ちょっと分かりにくいんですが、後で説明していただきたいんですが、地域型保育給付としてこれには別途行うことになりました。 修正案でこの施設型給付と地域型保育給付の別建てにした考え方を発議者の方から御説明いただきたいと思います。
○衆議院議員(田村憲久君) 施設型給付というものは、ゼロ歳から就学前の子供たちに必要な保育というものをしっかりと提供するための給付を、これを保障するという部分と、それから三歳以上の子供に関しましては、必要なその幼児教育、これに対する費用というものをしっかりと給付する、それを保障するというような、そのような給付制度でございます。 一方で、地域型保育給付に関しましては、小規模保育でありますとか家庭的保育というような、これも認可という形にいたします。こういう形において必要な保育というもの、これは主に三歳未満という形になりますけれども、その子供たちに給付する、それを保障する給付であるということでございます。 なお、今回、この法改正の中におきましても、やはりここの部分非常に重要だということでございますので、質の担保もしっかりやらなきゃいけないということで、そういうことも含めて我々しっかり議論をしてきたような経緯でございます。
○上野通子君 今、発議者の先生からもお話ありましたが、この地域型保育給付には良い面もあるんですが、まだまだいろんなリスクがあるということです。しかしながら、私としては、ここをなぜ財政支援をするようになったかということはきっと待機児童の解消がキーポイントになってくるんじゃないですかと思うんですが、特にゼロ歳から三歳までということなので、そこがポイントだと私は思うんですが、厚労大臣の御見解をお願いします。
○国務大臣(小宮山洋子君) 施設型給付、認定こども園、幼稚園、保育所、そして地域型給付を小規模保育と家庭的保育という基本的考え方は政府案の中でも入っていたんですね。 おっしゃいますように、地域型給付、小規模保育というのは二十人未満で、そして家庭的保育は五人以下の施設ですけれども、先ほどのお話にもありましたように、ゼロ、一、二歳は八割方家庭で見ていると。そういう子供たちの中に待機児さんが多かったり虐待があったりということで、これまでも小規模保育はあったんですけれども、財政支援が足りなかったので、今度は地域型保育給付という形でここをしっかり財政支援をしていこうというふうに考えています。そしてまた、こういう小さいところの質が低下しないようにということで、認定こども園などからバックアップをするような連携強化ということも今回はしたいというふうに考えています。
○上野通子君 ありがとうございます。 なかなか一般の方には、これどういうものだろうと分かりにくいのが現状だと思いますが、今お話ありましたように、ここは、例えば保育ママとか、定員十九人以下の小規模保育施設とか、今まで認可されなかった、財政支援のなかったところをこれから支援していくという、大変家庭的な雰囲気で保育が受けられるというメリットは十分ありますが、デメリットもあるということですね。例えば、認可施設に比べて職員配置、そして施設の面積基準が緩いとか、安全面の不安が残らないかとか、いろいろ問題点ありますが、それらを全て参酌基準で、曖昧でどこまでが認められるかが今まだ分からない、疑問なところだと思います。 具体的にお話あったので、私の方にも。例えば駅前にこういうものを建てたい、また駅構内のワンルームを借りたい、開設したいという場合、保育の施設のその部屋の中にはトイレがない、でも駅構内にはトイレがある、マンションのその同じフロアにはトイレがある、こういう場合には認可してしまうのでしょうか。それとも、このような場合は認可ができないのでしょうか。ちょっと具体的な問題なんですが、お答えできるようでしたら、大臣、お願いします。
○国務大臣(小宮山洋子君) 具体的な御通告いただいていないので、個別にはなかなかお答えし難いと思うんですが。 この地域型の小規模とか家庭的保育のところも質ということが言われますけれども、職員の配置基準ですとかそういうところは守らなければいけない基準で、ただ面積基準のところだけは、これは都市部でスペースが足りないとか、あるいは地方の方でも小規模な小さいところでやりたいというようなこともございますので、そういうところを配慮しようということで、こうした中身につきましても、今度関係者に入っていただく子ども・子育て会議を地方でもなるべくつくっていただく、中央でももちろんつくりますが、そうしたところでもしっかりチェックもするような形にしたいと思っていますので、また今も待機児さんのための先取りプロジェクトという形で、駅前を含めて都市部のところで各自治体御苦労いただいている中で、子供の安全にかかわらないところの規制はなるべく緩める形で、今回も横浜市さんで御活用いただいてかなり待機児さんが減っているケースもございますので、個々のケースについては、また消防庁の関係とかいろいろありますので、個々に対応させていただければと思っています。
○上野通子君 国としてしっかり財源を付けていくということは、責任も持たなきゃならないと思うんですね。都道府県に対して曖昧な参酌基準でいいよというわけにはいかないと思うんですね。厳しく取り締まることもこれから必要じゃないかと思いますので、幾ら待機児童解消とはいえ、何でもいいというものではなくて、やはり駄目なところは駄目という厳しい判断もできるようなシステムに完成させていただけないかなということをよろしくお願いいたします。 次にお伺いしたいのは施設整備費についてですが、施設整備費で、まず幼稚園の施設整備費についてお伺いします。 施設型給付が創設されますと、私立幼稚園の施設整備費については、この施設型給付に組み込まれるのでしょうか。また、その際、従来の私立幼稚園施設整備費補助と比べて補助額は、補助率ですね、割合は少なくなってしまうのでしょうか。さらには、新たな施設型給付の給付を受けない現在の制度のまま運営していく幼稚園も残るわけですが、そこについては、引き続き私立幼稚園施設整備費補助が支給されると認識を私はしているんですが、これについても現在と比べて支給水準はどうなるのか、発議者の方、お願いします。
○国務大臣(小宮山洋子君) 現在、幼稚園には都道府県から私学助成、市町村から就園奨励費が支給されまして、また保育所には市町村から保育所運営費が支給されていますけれども、新たな制度では、認定こども園、幼稚園、保育所に共通する施設型給付を創設をいたしまして、市町村の確認を得た上でこうした施設に財政支援を行うような仕組みにしています。 それで、確認を受けない幼稚園の財政支援につきましても、これはおっしゃったように、施設型給付を受ける幼稚園、受けない幼稚園、いずれについても財政支援はしっかりと支援をしていくような形にしていきたいと思っています。 施設整備費は、今回、全体一括してやる形で、平準化をして長期間にわたって賄っていただけるような形を取りたいと思っていますので、けれども、今回は質を上げることをお約束をしていますので、これまでよりも下がるということはない、質をできれば財源を確保して上げていきたいというふうに考えているところです。
○上野通子君 法案骨子には、政府は、待機児童のための保育所の新築や認定こども園の幼保一体化施設への移行のための幼稚園の調理室の新設には別途ちゃんと支援をしますということはうたっているんですが、今お話にあって、私、ちょっと分かりにくかったのでもう一回お願いしたいと思うのは、現在の制度のままでいく幼稚園については、引き続き私立幼稚園施設整備費補助が支給されるのか、ここがちょっと不明だったような気がするんですけれども、まず支給されるのかどうかを一つ、それから支給水準は今よりも下がってしまうのか、それともやっぱり現行を守っていただけるのか、もう一度お願いします。
○副大臣(高井美穂君) 済みません、幼稚園の施設整備については文科省の予算ですので、お答えを申し上げたいと思います。 御指摘あったとおり、施設型給付を受けない幼稚園については、引き続き現在の補助制度できちんと対応するということとしております。加えて、引き続き現在の補助制度の施設の耐震化等に対応するなども含め、基準も下げないということでやりたいと思っております。
○上野通子君 ありがとうございました。是非ともよろしくお願いします。 次に、済みません、今度は保育所の施設整備費です。小宮山大臣、よろしくお願いします。 お手元の資料、用意しました資料の児童福祉施設に対する助成について定めた五十六条の二の対照表がございますので見ていただきたいなと思うんですが、この真ん中が改正案になっていますが、これは元々の政府の改正案で、四行目のところを見ていただくと、児童福祉施設について、「保育所を除く。」という文言が政府の改正案に入って、一番上が修正後の改正ですが、それがそのまま修正後の改正案の条文にも残っております。 つまり、このまま解釈すると、施設への補助金制度が保育所については廃止されてしまうのではないか。保育所の新設、修理、改築又は整備に要する今まで四分の三以内で補助が付いていたと思うんですが、それが削除されてしまうことになってしまうんではないだろうか。大変不安に思っているところなんですが、小宮山大臣、お願いいたします。
○国務大臣(小宮山洋子君) 先ほど、一定割合に相当する額を平準化してと申し上げたのはここの部分のことで、保育所の設置は新規建設だけでなくて賃借も含めたいろいろな方法が考えられますので、新しい制度では、保育所の施設基準に基づく整備費用と減価償却費の全国的な状況を勘案いたしまして、その一定割合に相当する額を組み込む形で給付費、委託費を設定をして、長期にわたって平準化した形で施設整備を支援することにしています。 御指摘のとおり、改正案では新制度に移行しないほかの児童福祉施設を含む個別の施設整備補助を規定いたしました児童福祉法の第五十六条の二からは保育所を除いていますが、一方で、新制度に移行する保育所に対しましては、当面緊急に対応する必要がありますので、一つは、増加する保育需要に対応するための施設の新築や増改築、また施設の耐震化などに対しまして市町村が計画的に対応できるよう、児童福祉法五十六条の四の二と三に基づいて交付金による別途の支援を行うことにしています。こうした施策の組合せによりまして、市町村が地域の学校教育、保育の需要に確実にこたえることが可能になるように支援をしていきたいと思います。 そしてまた、おっしゃいましたその四分の三の件ですけれども、現在の安心こども基金からの施設整備補助は四分の三が公費による補助となっていますので、新制度の実施に当たりましても、先ほど申し上げたように、下げるということはいたしませんので、現在の補助水準を維持すること、これを基本に考えたいと思っています。
○上野通子君 発議者の先生、これでよろしいのですか。後回し、後になってしまったんですが、一言コメントいただけますか。
○衆議院議員(田村憲久君) 待機児童の問題、保育の需要が増大する等々のお話もございましたが、現在あります保育所、これも更新していかなきゃいけないわけでありまして、ここがしっかりと補助対象にならなければ、待機児童は、元々これがなくなっちゃうわけでありますから待機児童の解消になりませんので、そこも含めてこれは私は読み込まれておるというふうに認識いたしております。
○上野通子君 お二人から、安心してください、大丈夫だ、別の交付金制度できちんと対応するというお返事を、答弁いただきました。信じています。よろしくお願いいたします。 それで、もう一つ確認は、先ほど、新制度は上限の四分の三、これ以上でもいいんですが、これは補助の最低として守っていただけるんですね。もう一度確認します。
○国務大臣(小宮山洋子君) はい。現在の補助水準を維持することを基本としたいと思っています。
○上野通子君 ありがとうございました。安心しました。 次に進みたいと思います。次も法案ですが、法律です、これは。児童福祉法二十四条に関して質問したいと思います。 ここで、保育所における保育は市町村が保育の実施義務を担うということが現行の児童福祉法の基本的な理念だと思いますが、最初の、当初の政府案ではここの部分が変わりまして、市町村の保育の提供体制の確保義務ということに一時改正されました。ところが、それが三党協議を得て元の市町村実施義務という規定に戻ったわけです。 しかしながら、これだけではちょっと不安な部分がございますのでただいまから質問させていただくんですが、まず最初に、今後の保育所における保育時間の在り方なんですけれども、これから保育時間がちょっと変わってきます、保育所の。短期に預かる子、それから長期に預かる子と。保護者の就労時間に合わせてこのように変わってくる予定だということですが、乳幼児の保育時間は、親の就労時間を配慮しつつも、大事なことは、その場所で子供の生活の発達の保障のそこの視点を失ってはいけないという、これが絶対条件だと思うんですが。 例えば、これからは短期預かりの子と長期預かりの子とを分けてもしかしたらクラス編制もするのかもしれないですが、そうしますと、保育所の全体としての、例えば何かイベント的なもの、行事的なものを組む場合に、遠足はどうするんだ、運動会はどうするんだ、またお昼の時間もばらばらになってしまうんじゃないかと。大変現場は、いろんな複雑化をするんじゃないかといって問題をたくさん抱えているのは事実なんですが、この集団的行事がまとまらなくなって幼児自身が精神的不安も抱えるようになるんじゃないかと、こういう点が出てくることに対して何かございますか。
○国務大臣(小宮山洋子君) ちょっとそれは誤解があるかというふうに思います。 今回、保育料などを設定する際に、幼児教育だけが必要な子供とあと保育が必要な子供を短時間と長時間に分けたというのは、今は短時間であっても一定の保育料を納めていただいていますが、短い時間で済む方の場合はそれに見合った保育料で済むと、安くて済むということも含めまして、保育は短時間と長時間で保育料の設定などをしたということで、中で行うことがクラス分けを変えるとか行事をばらばらにするとかいうことではございませんので、御心配のようなことは当たらないというふうに思います。
○上野通子君 今の御答弁ですと、例えば四時間の子は四時間たつと保護者が迎えに来るわけで、楽しい時間がその後にある、もしかしてあるかもしれない、クリスマスの何かイベントがあるかもしれない、でも出られなくなる可能性もあるということを、これは保護者も、施設の特に保育士さんの皆さんが大変心配しているところなんですが、ここはどういうふうにじゃ考えればよろしいんですか。
○国務大臣(小宮山洋子君) それは臨機応変というか、その場その場で、やっぱり四時間の子供であっても、クリスマス会があるといったら親もそこに参加させたいと思うでしょうし、園の方でも参加してくださいということで、それは実情に合わせて行われることだというふうに思いますので、四時間来たからクリスマス会なのに帰りなさいなんということはあってはなりませんし、これからその中身については、先ほどから申し上げているように、子ども・子育て会議にそれはもう保護者の方も関係者の方もみんな入っていただいて、これまでには余りそういう形で行われなかった施策の立案から後のチェックまで全部行き届くようにいたしますので、そういう普通に考えて子供のためにおかしいなということは起こらないようにしたいと思いますし、それは私どもからもいろいろ、指針を作りますので、その中でもそうしたことは御心配にならないでいいような形で作っていきたいというふうに思います。
○上野通子君 ありがとうございました。
○衆議院議員(田村憲久君) これは三党協議の中でもこういう議論になりました。保育等々の切り売りというのは良くない、子供たちが親の都合で一時間、二時間なんというようなものを施設で継続的に過ごすというのは余り良くないと。 今もおっしゃられましたとおり、二時間の子はいる、四時間の子はいる、八時間の子はいると、こういう形だと保育所も、また子供を預かる施設も十分な対応ができないということでございまして、大体、それは短時間保育といっても平均的に常識的な数字、まあ六時間ぐらいが一つの目安ではないかという議論をさせていただいておるような次第でございまして、そんな方向の中でこれから政府の中でお決めをいただけるものと我々は期待いたしております。
○上野通子君 ありがとうございます。 どうぞ、やはり子供のための保育所ですので、子供の視点に立って、子供が楽しいことをできないで帰ってしまうとか、何か精神的不安を持つような状況をつくり出す、時間で切るような、切り売りするようなことというのはやっぱりあってはいけないことだと思いますので、これから御検討をよろしくお願いします。 もう一つ関連で、これから要保育度認定があるわけですが、その要保育度認定の在り方についても運用の改善を考えていっていただきたいと思います。 例えば、普通にサラリーマンとしてお仕事を持っている方々ならそこの企業から、会社から認定していただければ問題ないことも、例えば自営業又は農家の方、こういう世帯については誰がどのように認定するのか。また、もう一点、遠距離通勤で途中で保育所に預けていく、こういう方もいらっしゃる。その通勤時間の勘案などはどうしていったらいいのかと。やはり様々なこれに対して問題が出てくる可能性があると思いますが、大臣、お答えいただけますか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 今回は、子供たちの問題でずっと懸案になってまいりました保育に欠ける子しか預けられないというような定義を変えて、保育が必要な子はその認定をされるという形にしていますので、そういう意味では、今おっしゃったような通勤時間も含めて、その子にとって必要な時間帯はきちんと認定される方向にしていきたいというふうに思いますし、これまでは、認可をすることと、そこのやはり受け入れる施設が足りなければそれは認めないというようなことがあって、確実なニーズも把握できない状況だったものを、今回は必ずその分の受皿をつくって認めなければいけないという形にしますので、今回指定制ではなくて認可制ということが三党協議の中で決まりましたけれども、認可を、今までどおりに認可ではなくて、その幅を広げて、その必要な子供たちはきちんと受け入れる体制をつくり、そこに財政支援もするということですので、子供たちにとって必要な教育、保育が受けられる体制をしっかりつくっていきたいと考えています。
○上野通子君 発議者からもお願いできますか。
○衆議院議員(田村憲久君) 子供にとって必要な認定、これは保育の必要という意味ですか。必要な場合の認定という……
○上野通子君 要保育の認定の制度ですね。
○衆議院議員(田村憲久君) 認可か確認かという話。
○上野通子君 認定です、認定制度の……
○委員長(高橋千秋君) もう一度質問をしていただけますか。
○衆議院議員(田村憲久君) 済みません。申し訳ない。
○上野通子君 済みません、先生。要保育度認定の在り方の中で、運用改善ということで、保護者が、親が保育所に預けるときに必要な認定の制度の在り方で、自営業とか農家はどうするのかという具体的なことなんですが。
○衆議院議員(田村憲久君) これから政府でいろいろと御検討いただくんだと思いますけれども、今まで保育が欠けるというような言葉を使っておりました。欠けるという言葉は古い言葉でございますので、今かなりの方々がダブルワークでございますから、そういう意味からすれば、保育の必要な場合という言葉に今回変えさせていただいているわけでありますけれども、その必要な基準みたいなものは、おっしゃるとおり今までのようにちょっと硬直的な、かなり自治体に運用で任せていた部分はあるんですが、それが曖昧だったがために自治体によってかなり差がありまして、あちらの自治体では預けられるのにこちらには預けられないなんというような問題がございましたので、そこは国の方において明確な基準をつくっていただいて、今言われたような、そういう家庭の方々もお子さん方もしっかりと預けられるような、そんな制度といいますか、そういうふうな基準にしてまいりたいと、このように思っております。
○上野通子君 二十四条関連、もう一つ質問をさせていただきます。 これは子ども・子育て支援法案の附則第六条にもかかわる問題なんですが、民間保育所への委託費ですね、この委託費に関する規定が、この支給については当分の間と規定されています。この当分の間とは一体いつまでのことを指すのか。また、当分の間の後は一体どのような形の支給方法になっていくのか。厚労大臣、よろしくお願いします。
○国務大臣(小宮山洋子君) 子ども・子育て支援法では、市町村は児童福祉法の第二十四条第一項の規定により保育所において保育を行うために私立保育所に対する委託費を支払うことにしているわけです。それで、この二十四条一項に基づく市町村による保育の実施義務、これは児童福祉法の本則上に明確に位置付けられていますので、この規定の位置付けが変わらない限り委託費として支払う仕組みも変わらないので、特段の期限は設けていないということです。
○上野通子君 ありがとうございました。これで安心いたしました。 次の質問に入らせていただきます。 次の質問ですが、実は先週、地元栃木の保育所を幾つか回らせていただいて、保育所の現場の状況、子供たちの様子、さらには保育士さんの仕事ですね、それをじっくりと観察させていただきましたが、保育士さんの皆さんのその過酷な現場での働いている状況を見て、これは何とかしなきゃいけないと実感していたところです。 ちなみに、こちらにいらっしゃっている大臣の皆様方、委員の皆様方、お子さんがいらっしゃる方、また実際に女性の方でお子さんを育てた方々はよく分かると思いますが、一人育てるのも大変、二人になったらもう両手がふさがる、三人になったら足も使いたいぐらいに忙しい。私は、ちなみに、幼児に三人同じぐらいに年子でいましたので、もう足も使わせていただいて揺りかごを揺らした状況を知っている者として、片方で哺乳瓶握りながら、片方寝かし付けて、おむつ取り替えて、その間に泣いてる子をというと、本当にノイローゼになるような大変な状況です。 皆さん方の資料配付の保育園と幼稚園の比較表があると思うんですが、それを御覧になっていただきたいと思うんですが、そこに四段目の人員のところがございます。そこのところの保育士さんの方の人員の数を見てほしいんですが、ゼロ歳児は三人まで見る、一歳から二歳児までは六人も見る、三歳児以上は二十人も見る、四歳から五歳児は三十人。あわせて、幼稚園の方を見ますと、幼稚園は三十五人となっております。この配置基準ですと、私としては、私がもし保育士であって、一歳から二歳児六人見ろといったら、多分狂ってしまうと思うんですが、この配置基準を大臣はどうとらえているか、コメントをいただきたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 私自身もゼロ歳児保育、育児休業ない中で三人男の子育ててきましたので、もう両手だけでは足りない状況はよく分かりますし、私自身も六つの保育園に子供たちを預けてまいりましたので、いかにそれが大変かはよく分かっております。 ですから、今回も、やはり今、保育士さんの資格を取ってもならない方の方が多いわけなので、何とかそこの処遇を上げていきたい。そういう意味で、今回、消費税をお願いをする中で質を改善したいと思っている大きな部分は、この配置基準を、例えば三歳児のところの二十対一は二歳まで六対一なのに急に上がりますので、例えばここを十五対一にするとか、そうしたことを財源とその優先順位を見極めながらその配置基準を改善をしたり、職場に定着を図るために研修機会を確保したり、キャリアアップができるようにしたり、処遇の改善を含めて、これは恒久的な財源に優先順位を付けて、そこのところはきちんと取り組めるようにしていきたいというふうに思っています。
○上野通子君 大臣の方から三歳児の二十人は改善しましょうというお話、ありがとうございます。 しかしながら、それだけでは私はまだまだ無理だと思います。保育所へ行っていろんなお話を伺いましたら、お話を伺っている間にも次から次から子供たちが寄ってきて、全くお昼など食べる時間もない、トイレに行く時間もないような忙しさです。 さらには、最近はもう保育所でいろんな問題、様々な子供の問題が起こるので、いろんな通達が来まして、これのチェックあれのチェックをしなさいということで、まずSIDSチェックというのがあるんですが、これ、御存じですか。これは、SIDSというのは突然死なんですって。この突然死予防のチェックというのがあるそうで、保育士さんがやっとのことお昼寝の時間に寝かし付けた子供たち、自分もほっとしてやっと御飯食べられるかなと思うとそうじゃなくて、十五分に一回、子供たちが寝ていて大丈夫かどうか、そばに耳をくっつけて息をしているかどうかとか、そういうチェックを一人一人にしなきゃならない。十五分に一回で、これ、チェックリストもいただいてきたんですが、物すごいやることがたくさんあるんですよね。まず、寝ている時間、皆さん一緒に寝ましょうといっても一緒に寝るような保育所の状況ではないので、ばらばらに寝る。寝た時間もチェックして、その寝た時間から十五分ごとに計らなきゃならない。 そしてまた、それだけではありません。最近は食品アレルギーの子が増えました。一人一人違うんです。ピーナツ食べてはいけない子がピーナツ食べちゃったら大変だわ、これは保育園の責任ですとかと言われてしまう前に、それぞれ献立を一人一人のために作らなきゃいけない。この作業だけでも大変なのに、一緒に食べさせるときに、隣の子はアレルギー持っている、うちは大丈夫だ。でも、隣のアレルギー持っている子が、おいしそうだからといって隣のお友達のを食べちゃった。これ、事故ですよね。でも、こういうことがあっても、保育士さんの監督が悪かったということになってしまう。これで非常に神経使っています。 そのためのチェックリストもたくさんあって、そのほかに、環境チェックリスト、栄養チェックリスト、それから毎日の衛生チェックリスト、たくさん、それこそ一人分がこのぐらいになるようなのが毎日毎日書かなきゃならない。しかも、その八時間の中で書かなきゃならない。ほかに、毎日小さい子は親に対して日記みたいのを保育士さんは書かなきゃならない。物すごい体力も消耗しますが、神経も使い、寝る間もない。 この状況、私は一、二歳の六人でも駄目だと思うんですけれども、もう一度よろしくお願いします。
○国務大臣(小宮山洋子君) 先ほどの突然死をチェックをするために、それはやっぱり安全にかかわるところはなかなか省けないんですが、例えば記入の仕方とか、それをもっと簡略化するとか、なるべくそういう事務作業で手を取られるということはもっと改善ができるように、またお知恵もいただきながらやっていきたいというふうに思っています。 本当に保育の現場が厳しいということは、私ももうずっとよく見てまいりまして分かっています。今回、幼保連携型の認定こども園などで、幼稚園の方はまたお子さんが少なくなって空きがあるというようなケースもありますので、私も何か所か見て回りましたけれども、今度、幼稚園の教諭の皆さんも一緒にやるような形になりますと、お互いにその足りないところを補い合えて、そこのところもプラスになるというようなことも聞いていますので、今、保育士の免状は持っているけれども働いていない方、潜在保育士さんが働けるようにすることとか、両方の免許を取りやすいようにすることとか、認可保育所での働いていた期間もその資格が取れる基準に入れるとか、何とかとにかく人に増えてもらわないとマンパワーというのは確保できませんので、あらゆる知恵を働かせて、少しでもいい形でお子さんたちを見ていただけるように最大限努力をしていきたいというふうに思います。
○上野通子君 大臣、やっぱりこの一、二歳児の六―一はちょっと厳しいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 財務大臣にお伺いしてよろしいですか。財務大臣、お子さんいらっしゃいますか。
○国務大臣(安住淳君) はい。
○上野通子君 そうですか。
○国務大臣(安住淳君) 二人、おかげさまでいます。
○上野通子君 済みません、この保育園の一から二歳児の六―一は、六人に対して一人はちょっと厳し過ぎるんじゃないかと、財源を付けていただきたいという問題なんです。お子さんいるのは分かりましたので、よろしくお願いします。
○国務大臣(安住淳君) いや、子供いるのかと聞かれたかと思って。失礼しました。 今、お話伺っていて、昔と違って、アレルギーのあるお子さんとか、私の子供が小さいころも確かにそういうお子さんがおられて、行っていた保育園の方々が大変苦労していたのを今思い出しました。 財源の話は大変難しい話ではありますけれども、現場の実態をよく厚労省からお話を伺いながら、その中で必要であれば措置はしていきたいと思います。
○上野通子君 子供を持つお父さんの代表として是非とも財源を付ける方に協力していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 あわせて、幼稚園の方、今の表を見ていただくと三十五人対一ですよ。三歳児からといっても、これ小学校だって減らしているのに、幼稚園で三十五対一、これはいかがでしょうか。高井副大臣、よろしくお願いします。
○副大臣(高井美穂君) 質の改善の中でやっぱり優先順位付けながらこれもやっていきたいと思っております。小学校の方、やっと三十五人学級ということで実現をしてまいりましたので、やっぱりもっと就学前教育の方も充実させるように頑張ってまいりたいと思います。
○上野通子君 是非とも、両大臣、三大臣ですね、よろしくお願いいたします。 最後になりますが、被災地の認定こども園のことについて現状をお聞かせいただきたいと思います。 被災地に対して、被災地の保育士とか幼稚園の先生方が、あのとき大変な思いをして子供たちの命を救った。しかしながら、まだまだ再建もできずに、そして子供の分野の復興が足りないということで大変苦労しているというお話をお伺いしていますが、この被災地に対して、認定こども園をつくる場合の予算の措置が二十三年度第三次予算で十八億が計上されていますが、これを具体的に幾つの施設が手を挙げて開設して、何人ぐらいの子供が入所予定又はもう入所しているかどうか、分かる範囲でよろしいので、大臣よろしくお願いいたします。
○国務大臣(小宮山洋子君) 被災三県での認定こども園、この被災状況につきましては、各自治体の担当者が把握している限りでは、修繕などの必要な被害、福島県で六か所、岩手県が二か所、宮城県はゼロとなっていまして、その被害のありました八か所はいずれも幼保連携型認定こども園で、既に復旧が済んでいます。 そしてまた、これから被災地で認定こども園をという、それに対する支援としましては、被災した施設の復旧に際して、いわゆる激甚法に基づいて災害復旧費補助金の補助率をかさ上げをし、また復興に伴いまして保育所などが新たに認定こども園となる、こういうケースもございますので、その場合には二十三年度の第三次補正予算で創設をしました保育所等の複合化・多機能化推進事業によって国庫補助率、基準額をかさ上げをしているところです。 具体的なことは、通告いただいていませんでしたので、今把握をしていませんので、また委員の下にお届けをしたいというふうに思います。
○上野通子君 子供たちは日本の中で平等に扱われなきゃいけないと思います。被災してまだまだ悲しい思いをしている子供たちもいますので、是非とも御支援よろしくお願いします。 もうちょっと時間があるんですが、皆様おなかもすかれたことでしょうから、この辺でまとめさせていただきたいと思います。 今回は、消費税増税に対しての国民の評価が大変厳しいものとなっています。しかしながら、私が様々な方々に聞くと、日本の将来のため、未来のために子供への投資を、これは惜しまないから、子供へ投資するんだったら喜んで増税に賛成するよという方々の声が大変多い。 そういうふうに評価されておりますので、実際財務大臣のお力が必要となるんだと思いますが、お父さんだから、信じていますから、是非ともよろしくお願いするということですね。何よりもその財源を増やしていただいて、さらには幼児教育、保育の無償化に向けて大きく大きく一歩前進していただいて、諸外国に負けない、未来にとって大事な大事なすばらしい子供を育てていきたいと思いますので、どうか御協力よろしくお願いします。 本日はありがとうございました。
○委員長(高橋千秋君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時十三分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(高橋千秋君) ただいまから社会保障と税の一体改革に関する特別委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、西村まさみ君が委員を辞任され、その補欠としてツルネンマルテイ君が選任されました。 ─────────────
○委員長(高橋千秋君) 休憩前に引き続き、公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律案外七案を一括して議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○若林健太君 自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会の若林健太です。会派を代表して質問させていただきたいと思います。 私は二十六歳のときに地元長野市で公認会計士の事務所を開業いたしまして、上場企業の監査だとか地域の、地方の金融機関の監査あるいは税務申告というようなことをやっておりました。業務を通じて、地方の経済の本当に疲弊をしているさまというのを目の当たりにしてまいりました。バブルが崩壊してから二十年、全国レベルではイザナギ景気超えの景気回復期というときもありました。その都度景気が変動していたわけですけれども、地方の経済というのは、実はこの二十年間、ほとんど浮き上がることがなく、ずっと底をはっているというのが続いていたと思うんですね。 これは、私、地元の金融機関の監査をやりながら感じていたことは、これは結局、戦後の地方経済を支えるシステムというのが大きく変わってきているというふうに思うんです。それは、一つは例えば地方の経済を支えている建設関連産業、公共事業費がこれだけ削減される中で、資金がもう本当にずっと先細りしてきたと。その一方、でかい工場や何かはどんどんと海外へ転出していく中で、産業の空洞化が進む、要するに地方に金が全く回っていないと。こういうことが大きな地域経済が疲弊をしている現状ではないかなと。こうした産業構造の変化に対して政治がもっと真っすぐに向き合って答えを出していかなければいけない、それが二年前、私が初当選をしたときの選挙で訴えたことでございました。 地方の経済のこうした現状を思うと、消費税を上げる前にざくっとしたいわゆる新成長戦略、マクロ経済としての対策、これももちろん必要ですけれども、一方、地方の経済の今の実態に合わせたきめの細かいしっかりとした景気対策というものも必要なのではないかと、このように思うわけですけれども、この点について財務大臣の御所見をまずお伺いしたいと思います。
○国務大臣(安住淳君) やはり、私も人生の大半地方で送っておりますけれども、人口が減って、本当に県庁所在地以下の地域においては、小中学校が統合したり、やはり拡大していくのではなくて縮小していく経済の状況というのが、人口の減少とともに相まって、やっぱり経済の勢いをそいでいるのではないかと思います。 そういう中で、投資場所がなくなって、公共投資をする、ある程度道路の舗装率とか、例えば御地元の長野なんかもそうですけれども、戦後目指してきた言わば一つの目標を達成するほど、ある意味での公共投資というのはやってきたと思いますが、しかし、地域の雇用を支える、それが建設業にとっては大きな痛手になっているのではないかと思います。 これから、やはり地方の復活なくして日本の再生はないというふうに私も思っております。国際化の波も、実は一番受けているのは地方でございます。農業もそうだと思いますが、実は私の地元の宮城県でも、水産業に携わる方は、もしかすると東京におられる方よりもはるかに国際化の中で頑張って収益を上げようということでやっておりますから、こうした方々に対して、言わば我々として経済的な面からも支援はしていかなければならない。一方で、こうした地方、長野県もそうですが、一番社会保障の充実の言わば必要性、恩恵を被るのも、また地方にいる方々、高齢化社会の中で生きている方々でもありますので、是非この消費税を循環させることで、またそうした方々に対する手当てもしっかりやっていきたいと。 いずれにしても、視点のウエートを是非地方に置いて、我々の日本の再生に向けて様々な施策を講じていきたいと思っております。
○若林健太君 午前中の質疑の中で金子委員から大幅な公共事業投資についてはどうかという、こういう御意見もございました。もちろん、この消費税増税の財源は使途が限られているわけでありますが、それをそこへ使うということを私ども言っているわけじゃありませんけれども、我が党は国土強靱化政策ということを打ち出しておりますし、また公明党も防災・減災ニューディールということを言っております。 今回の附則十八条二項でも、事前防災、減災に資する分野に重点的に資金配分する、三党の中で合意をいただいているわけでございますし、私は、やっぱり消費増税の前にしっかりとした地方に対して一定の政策が必要だと、このように思いますが、これは我が党自民党の提案者の方からこの附則二項についての考え方、お聞きしたいというふうに思います。
○衆議院議員(野田毅君) 問題意識は全く共有いたしております。特に国土強靱化というと、ちょっとイメージ的にいろんな意見があるんですが、同時に地方経済強靱化という言葉も併せて言っていいと思うんですね。地方の経済基盤をどう強化するかということを含めて国土強靱化ということだろうと。 その中には、都市、地方を別としても、人材開発であったり育成であったり、あるいは研究開発であったり、新たな日本の経済を引っ張っていく、例えて言えば金の卵を産むような鶏を育てていかなきゃいかぬという、これは地域を問わずやっていかなきゃならぬということの代名詞みたいに国土強靱化というと、ちょっと国土強靱化の意味合いが狭くなり過ぎているかもしれぬなという反省はありますけれども、分かりやすく、先般の大変な災害があったということを考えれば、地方の経済基盤をどう確保するかということがあると思います。 それからもう一つ、大変この機会に恐縮なんですが、二百兆ということが非常に大きな誤解を与えていると思います。これは国費ベースで二百兆じゃないですね。おおむね、事業費ベースですから、これはGDP統計に出てくる政府投資、政府セクターの投資がそういうことです。つまり、一年間二十兆として、十年間で二百兆だ、そのうちの国費は四分の一ぐらいですね。 ちなみに言えば、ほかの分野はどうなんでしょう。例えば今年の場合に、医療、介護に対する政府消費、これは二十五兆円ぐらいありますよ、それだけで。これ、今後十年間だったら何百兆になるんでしょうか。 そういったことを考えた場合に、国費ベースで考えたら、そんなに大変な話じゃないと。過去はむしろ三百何十兆、十年間でやってきた。それを考えれば、私はその辺りの数字の、何というんですか、吟味をきちっとした上で論ずることが大事じゃないかということをこの機会に申し上げておきたいと思います。
○若林健太君 ありがとうございます。 二百兆という言葉だけが先走りして、人からコンクリートかと、こういう批判が一部あるように聞こえますけれども、今、野田先生からの御説明もございました。戦後のいわゆる基盤整備をした様々な固定資産が耐用年数を迎えようとしている。防災、減災、事前の対応ということが、結果として災害を生む前にその投資をすることによって大きく抑制することもできるんだ、こういう発想もあるわけでございます。是非そうしたことも含めて、消費税増税前にひとつ地方に対してきめの細かい対策をやっていただきたいというふうに思います。 それにしても、消費税の増税というのは本当に大変だなとつくづく思います。私、地元へ帰りますと、多分多くの同僚の議員の皆さんもそうだと思いますけれども、まあ消費税上げるのは必要だというのは分かるよ、だけど何で今なんだよ、俺はもうこれで商売ができなくなっちゃうよ、地方の経済がどうだか分かっているだろう、実際に価格の転嫁なんかなかなか難しい、粗利から出さなきゃいけないんだよ、俺を殺すのかよと、こういう声を受けるんですね。その声を受けるたびに本当に胸をぐっと締め付けられるような思いをするわけであります。 しかし、そこで、私はまだ政治家になって二年ですけれども、こういうときにこそやっぱり政治は将来の日本のために、今苦しいけれども言わなきゃいけないこと、腰を幾重にも折って国民の皆さんにお願いしなきゃいけないと、こんな思いで取り組んでいるところでございまして、消費税についての理解も是非いただかなきゃいけないというふうにやっています。 そういう中で、あの衆議院での採決なわけですよ。七十名も超えるような皆さんが造反をし、そして、元代表たる方が、総理大臣、シロアリ呼ばわりをする、こういう状況を迎えていると。今の民主党本当に大丈夫なのかと、つくづくそう思うんですけれども、この点について、まあ財務大臣はこの消費税所管ですから、大臣としてというよりも民主党の代議士としてどう思われるか、コメントをいただきたいと思います。
○国務大臣(安住淳君) 誠に残念なことだと思っております。もう随分党内では活発な議論をこの一年近くやってまいりまして、そういう点では、肝心の採決のところで、そして今、若林さんのおっしゃるような結果になってしまったと。 これは、やっぱり三党で衆議院の段階で七五%もの議員が賛成をしていただきました。増税法案でこれだけ重い法案についてそれだけの比率の方々が賛成をしていただくというのは大変重いことだと思っております。しかし、残念ながら、与党内部でそうしたことで今七十人近い方が反対、欠席等をしたということは本当に残念なことだと思っておりますので、今後、総理を中心にやはり結束をしてこの法案の必要性というものを全国に責任を持って訴えていかなければならないと私は思っておりますので、私もその先頭に立ちたいというふうに思っております。
○若林健太君 是非しっかりしていただきたいと。なお、現状でも、消費税政策研究会なる反消費税だというような活動を党内でやっておられたり、そうした活動について放置をしているということについて、やはり与党としての責任感ということを私本当に疑いたくなるというふうに思います。 先週、我が党の世耕議員が、いつまでも自民党も公明党も三党合意だからといって付いてくると甘く見るなよと、こういうお話をさせていただきました。我が党の中にも様々な意見があります。この難しい局面で与党が与党としての責任を果たせないような状況であるとすれば、私も、この間世耕議員が言いましたけれども、総理の問責なり、あるいはこの三党合意にこだわらないという行動も起こし得るんだということをまずお伝えをさせていただきたいというふうに思います。 個別の具体的な質問に移らせていただきたいと思いますが、ちまたでは、今回の社会保障と税の一体改革は名ばかりだと、社会保障改革は国民会議に棚上げされ、消費増税だけが決められた、こういう誤解がされているわけでございます。 そこで、何点か自民党の提案者にお伺いしたいと思いますが、消費税の引上げに当たって、三党合意の中では、社会保障制度改革国民会議の議を経た社会保障制度改革を総合的かつ集中的に推進することを確認すると、こういうふうに書いてあります。これは社会保障改革と消費税の引上げというのは一体で行うんだということの、ある意味でそれを担保する確認をされたものだと、こういうふうに理解していますが、提案者の御説明を、経過を御説明いただければと思います。
○衆議院議員(野田毅君) 御指摘のとおりでございまして、消費税の具体的な引上げの実施時期は来年ではなく再来年の四月からでありますと、その半年前に、具体的なそのとおりにやるかやらないか、トリガーを引くかどうかを時の政府として判断をすると、それまでには、別途、社会保障制度推進法案の中で明記をいたしておるわけですけれども、社会保障制度国民会議に諮った上できちんとしたものをつくるということになっております。 したがって、そっちは何もなしで税だけが行くということには時の政府としてゴーサインは出せないだろうと、こう思っておりますので、そういう意味では担保になっているということを申し上げておきたいと思います。
○若林健太君 これは、したがって、税と社会保障の一体改革、一体改革と言われるためには極めて重要な部分だというふうに思うんですね。しかし、残念ながら、これはあくまでも三党合意ということでございまして、法文等で定めているものではないわけなんですね。したがって、例えば、今、社会保障制度について、年金の考え方、自民党、自公あるいは民主党との間で大きな考え方に隔たりがあります。一年間の期限で結論をもちろん私どもは努力をして得てまいらなければなりませんが、もしその合意ができなかったとき、消費税をじゃやめるというと、新たに法律を提出しなければ、これやめるということができないんではないのか。そういう意味では、非常にそこはそこでまた大きなハードルになってしまうのではないか。もう少し例えば附則等で対応するなどしなければならないのではないかと思うところがあるんですけれども、その点についていかがでしょうか。
○衆議院議員(野田毅君) この点は、社会保障制度改革推進法案の中で、まず目的規定の中で今のような御趣旨のことを明記をいたしておりますし、同時に、あと「基本的な考え方」で幾つか考えを述べておりまして、それに基づいて国民会議で議を経てやりますと、こういうことになっているわけですので、当然それが前提だと、法文の中に表現されていると我々は考えております。 ただ、この社会保障制度改革という場合に、短期的なテーマと長期的なテーマとあります。特に私どもが今回頭に置いておりますのは、我が党は、したがって当面一〇%でできる内容の社会保障制度の改革、改善であるということを言っておるわけです。一方で、長期的な角度からの社会保障制度改革ということになれば、とてもじゃないが、一〇%程度の消費税率で収まる話でないわけですから、その辺りをどういうふうにかみ分けていくのかということは当然議論になると思います。
○若林健太君 三党合意、そしてそれを前提とした文章が法案の中にも入っているということでございます。少なくとも国民の皆さんは持続可能な社会保障制度を前提とした今回の税制改正と、こういうふうに思っておられるので、その御期待を裏切らないように、私どもはここで一旦確認をしておかなければならないと、こんなふうに思います。 さて次に、附則十八条の一項についてでございます。これは午前中でも取り上げられておられました。三%、二%の経済成長、これについての考え方でありますけれども、衆議院においても、これが消費増税の条件となるのかならないのかと、様々な議論がございました。 政府の解釈として、この一項についての扱い、制度上の条件としない、増税の条件としないということでありますが、改めて大臣に確認をしたいと思います。
○国務大臣(安住淳君) 十八条第一項は、平成二十三年度から約十年間の平均において名目成長率三%程度、実質成長率二%程度の経済成長を目指すという政策努力の目標を示したものでございまして、望ましい経済成長の在り方に早期に近づけるために、デフレ脱却や経済活性化に向けて必要な施策を講じていく責務を課しているものだと思っております。このことは三党でも確認をされておりますので、これは、あくまでもこの数値は政策努力の目標を示すものであるというふうに考えております。 なお、この引上げの実施、実際引上げをするということについては、こうしたこと、そして先ほど御議論のありました第二項等を踏まえて、経済状況の好転を各指標を見ながら判断を時の政権がするというふうになっておりますので、その経済状況を総合的に勘案することをもって引上げを決定をするということが手順としてここでは記されているということでございます。
○若林健太君 それでは、法案の提出者の方にこの件についてお伺いしたいと思うんですけれど、三党合意においてもこの政府の考え方踏襲しているという形になっているというふうに思いますが、そもそも強制力のない数値目標をこうした法文に書き込むことというのは果たしていかがなものなのかなと、こういう論点も一つあると思うんですね。 まずその点と、そして、しかしこのことが、今大臣からも、消費税を上げる前にしっかりとデフレを脱却する、それがその時の政府の判断において責務であると、そのことの手を打つことが責務であるということをおっしゃっていただいたわけでありますが、この点について、この二点について提出者の方から御意見をいただきたいと思います。
○衆議院議員(野田毅君) 御指摘のとおり、経済の状況を単に成長率で実質で幾ら、名目で幾らということをもって優先判断するということは果たして本来政策的に正しいのかどうか、経済状況というのはそういうことだけじゃなくて様々な他の要因を併せて判断をするというのは、これは当然のことだと思います。 したがって、私どもは、そんな単純な話だけで論ずるのはおかしいぞということがありましたので、当初、協議を始めるに当たって我が党の考え方としては、三%、二%という数字を削除してくださいということを申し入れたのはそういう趣旨であります。 したがって、そのことと、数字のことにこだわるだけじゃなくて、より大事なことは、経済の実態そのものをどういうふうに改善して消費税の引上げをできる環境をつくるのかという、経済の実態をつくるということの方が大事であるということがあって、後ほど御質問出ようかと思いますが、あえてもう一項別途追加をして、我々の考え方を裏打ちをしたという背景がございます。
○若林健太君 ありがとうございます。 具体的なその数値目標というものの意味合いについて、確かに今提出者の方が御指摘いただいたとおりだと、こういうことだと思いますが、それを踏まえた上でも、やっぱり消費増税をする前に、政府の責務として、現状のこのデフレ環境下の中で、ただそれを放置した上で増税をするということについては、これは政府の責務としてやらないということの決意がこの中にあると確認をさせていただきました。 冒頭お願いをさせていただいたように、地方の経済、これはマクロで国全体の経済を語る以上に地方の経済の疲弊というものをしっかり見据えていただいて、きめの細かい政策を国土強靱化を含めてお願いをしたいと、こんなふうに思います。 続いて、どんどん次の話題に行きたいと思いますが、逆進性対策についてお話をさせていただきたいと思います。 消費税については、御案内のように、お金持ちでもそうでない人でも同率で税負担をしなければならない、こういう税制でありますから、いわゆる逆進性についての対策というのが常に大きなテーマになるわけでございます。三党合意を踏まえて、政府が当初考えていた給付付き税額控除とともに複数税率について検討すると、こういうふうになりましたが、この複数税率について、経緯、これを加えていった経緯ということになりますか、提出者の方にお願いをできればと思いますが。
○衆議院議員(古本伸一郎君) お答えいたします。 もとより手前どもは、給付付き税額控除の方が低所得者対策、消費税にあるとされているいわゆる逆進性の対策になるんだろうと考えておりましたが、交渉経過で、もとより御党、そして公明党の皆様も、より分かりやすいんではないかという観点やら、より低所得者対策になるんじゃないかということで、この複数税率、公明党の皆さんはたしか軽減税率という言い方もなさっておられましたけれども、いわゆる複数税率の御提言がございました。 それで、随分議論が平行線をたどっていた中で、最後にはお互い判断をしなきゃならないというぎりぎりの交渉の中で、併記をしようということで調ったわけでございます。給付付き税額控除が政府原案、そして政府・与党原案として御提案していた経緯がございますので、まずは給付付き税額控除を書かせていただいて、そこに併記する形で複数税率も並行して検討するということで併記に至ったと、こういうことでございます。
○若林健太君 お手元の資料に、「主な国の消費税率と逆進性対策」という表を用意させていただきました。御覧になっていただくと一目瞭然だと思うんですけれども、これは日経新聞に出ていた記事から取り出してきていますけれども、いわゆる給付付き税額控除というのは、所得税の控除、そしてそれが税額がなくなったときに給付で対応しましょうと、こういうことでありまして、税制とすれば低所得者対策として取り組んでいる、そういう諸国が多いわけであります。これを逆進性対策として位置付けている国はカナダに例があるだけということでありまして、しかし、そのカナダも実は食料品等についての段階税率を採用しているということなんですね。 消費税制の中でこうした議論をするということのある種の私はやっぱり違和感を感じるんです。本来、消費税そのものが持っている逆進性というテーマについて、この消費税の枠の中でしっかりとそれをシステムとしてビルドインするということを考えたら、やっぱり段階税率という考え方がより優れていると、このように私は思うんですが、その点について、財務大臣とはこれは実は財政金融委員会で何度も議論はしていますけれども、御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(安住淳君) 我々が当初考えていたこの給付付き税額控除は、やっぱり、単一税率の下で逆進性対策をどうしていくかということをベースに考えたときに、こうした給付付き税額控除というやり方がターゲットを絞ってしっかりやれるんであればいいと。ただし、これには、若林さんと何度も議論しましたけれども、金融所得、例えば不動産、こうしたもの全体を把握しないと言わば水漏れを起こし、また欠陥がなかなか是正できないんではないかという、こういう問題点がありますということをお話をさせていただきました。 複数税率は、御指摘のとおり、確かに標準税率が高ければ高いほどやはり複数税率の導入をして、言わば目に見える形で、ある品目にターゲットを絞って税率を変えますから、国民の皆さんにとって、その国によっては分かりやすい制度だと思うんです。 カナダも五%からこれは確かに導入をしているんですが、カナダの場合は地方税で、実質的には実は標準課税が大体一二%から一五%というレベルだと聞いておりますので、そういう点では、いつの時点から複数税率をやはり導入するかということはいろいろ議論があるところだと私も思っております。 率直に申し上げて、ターゲットの絞り方によっては、税収の侵食が大き過ぎて、逆にやっぱり財政の問題上、これはやはりいろんな問題をイギリス辺りでは起こしておりますから、また、品目をどういうふうに決めてどういうコンセンサスを国民に得ていくかということでいえば、食料品だけでなくて、じゃ知的財産についてはどうなのかとか、そうした大変な議論が要ります。 ただ、三党合意においては、今の私どもが提案した給付付き税額控除とこの複数税率、それを、場合によってはこれを八%の時点から考えるようなこともできないだろうかという、簡素な給付措置と併せて同じテーブルにのせて早急に議論をし、結論を出していこうということですので、政府といたしましては、正直にこれはいろんなメリット、デメリットをそれぞれの制度においてテーブルに出させていただいて、三党の実務者の協議なりをしっかりやっていただいて方向性を出していただくように努力をしたいと思っております。
○若林健太君 ありがとうございます。 私は、何度も繰り返してもあれですけれども、やっぱりその所得税制と消費税制と、同じ税制ですけれども、議論とすると、やっぱり消費税の逆進性はその枠の中でしっかりビルドインする。消費税が一〇%を超えるようになってくれば、全体の税収の中で非常にウエートが大きくなってまいります。従来のような簡易な制度、簡易というか、消費税導入時点の様々な歴史をしょって、様々な簡易な部分というのはあるわけですけれども、ここは真正面から主要税源となる消費税についてしっかり議論をする必要があると、このように思います。段階税率について私は必要だと改めてお伝えしておきたいというふうに思います。 今大臣のお話の中にも出ましたけれども、簡素な給付付き措置ということについて、複数税率にするのか、あるいは給付付き税額控除にするのか、逆進性対策についての方向性が定まるまでの間、簡素な給付措置、これを実施することが三党合意されているわけでございます。 消費税の創設時、あるいは三%から五%への引上げのとき、それぞれ一回限りで臨時福祉特別給付金、手当てされたわけであります。今回、合意事項の中で、しっかりと措置と、こういうふうに書いてあるわけですけど、これは、この簡素な給付付き税額控除、立法化ということを想定しているのか、あるいは、民主党の議論の中では一時期四千億ぐらいというような数字も出ていたようでありますけれども、それを超すような規模、そういうものを想定しているのか。これは自民党の提案者にお伺いしたいと思いますが。
○衆議院議員(野田毅君) 今お話ありましたように、いわゆる給付付き税額控除方式でいくのか、軽減税率方式でいくのかということについて、まだペンディングであることは御指摘のとおりです。 我が党としては、少なくとも一桁の間は、現実問題、軽減税率をやるのもいかがかなと。むしろ二桁になる段階以降の話だろうという考え方を持っておるわけですが、いずれにせよ、この問題はやらざるを得ないと。 そこで、そういったことができる前、給付付き税額控除はまずほとんど不可能だと我々は判断しておりますので、その前提になるいろんな、マイナンバーであったり、いろんな所得の捕捉については、仮にマイナンバー入れても税務には適用できないということでありますから、多分これは不可能に近いだろうと。そうであれば、結局、軽減税率をいつからやれるんでしょうというまでの間は少なくとも何らかの措置は必要でしょうということですが、ただ、それについてきちっとした考え方の下で、いわゆるしっかりしたという意味は、そういう意味で必要ならば法的な対応で裏打ちをするということも必要かもしれませんねということだと思います。 それから、余分なことかもしれませんが、私は気になって仕方ないのは、私も自民党の税調会長として会の中で申し上げてきたのは、消費税の逆進性という言葉だけにこだわるというのは私はいかがなものかと。そもそも逆進的であるかどうかということは社会保障の給付の内容との連動の中で考えていく話であって、少なくとも、消費の大きさとパラレルに納めるのが消費税です、フラット税率ですから。だから、消費が少ないのに負担が大きくなるということはあり得ないわけであります。所得税の累進構造と比べるから、それとの比較の中で逆進的という言葉が私は安易に使われ過ぎているのではないかと。 そういう意味で、社会保障の在り方、特に給付の在り方との連動の中で逆進的であるかどうかということを議論しなきゃならない。だからこそ社会保障と税の一体改革であるという、一体改革という意味はそこにあるということを、やっぱりこの際、我が党としては明確にしておかなきゃいけないことだと思っております。
○若林健太君 もうそのとおりでありますね。総合的に全体を見てもちろん議論をしなければならないということであると思いますが、しかし一方で、段階税率にするのか、給付付き税額控除にするのか、議論が定まらないと、簡易な給付付き税額控除なる制度が恒久化してしまうんではないか、そういう心配もあると思うんですね。これについて、やっぱり結論を出すけつをしっかり見定めておく必要があると、このように思いますけれども、その点について提出者にお伺いしたいと思います。
○衆議院議員(野田毅君) 御指摘のとおり、これが恒久的な措置にならないように、やはりある程度、臨時的、暫定的な姿であるということを明確にした上できちんとした対応をするということが必要だと思います。
○若林健太君 あくまでも臨時的な措置であると。そして、消費税について、確かに、もちろん給付全体についての検討もした上でこの逆進性なるものについての考え方を定めるべきであるということは当然ですけれども、しかし、今回、消費税が一〇%を超えようという場合には、消費税制の中で何らかの措置はやっぱりこれは必要だということを、これは私の意見として申し上げておきたいというふうに思います。 さて、今回のこの税制改正では、消費税に限らず、本来、所得税あるいは相続税についての改正も政府提案として盛り込まれてございました。三党合意でこれはまた暮れの税制改正等に議論をするということで先送りをされておりますけれども、この税制改正の内容について少し議論を進めていきたいというふうに思います。 所得税について、最高税率、課税所得五千万以上のものについて四〇%が四五%、同時に、相続税については、基礎控除を引き下げて課税範囲を広げると同時に最高税率を五五%に引き上げると、こういう提案が政府の方で行われておりました。これも実は、財金の中でも様々な議論をさせていただきました。 所得税の税率の改正、前の改正のときに、当時、政府税制調査会の会長だった一橋大学の石先生が、まあ五公五民という考え方が一つありますねと、国家が国家の権力によってそれぞれ国民一人一人の個人財産に手を突っ込む、税として召し上げていくということについては、まあまあ五〇%、半分半分というのが一つ目安ですかねと、こういうコメントがございました。そこを一つの思想として、現在の段階税率というのはでき上がっているんだと思うんです。 相続税についても、そういう意味では、この所得税の補完的な税制として同じような考え方に立って考えることができると思うんです。 今回、五〇%から五五%へということが政府に提案されておられました。そこには、今お話ししたような五公五民、それが一つの思想だったと思うんですが、この思想を変えるような何らかの大きな考え方の、理念の転換といいますか、あるいはそれをさせるような時代的な変化というのがあったのかどうか、この点について安住大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(安住淳君) この五公五民のことも財務金融委員会では委員と随分議論をさせていただきました。 私も、石先生の考え方というのは、やはり我々のような資本主義の社会の中で負担していただける限界といいますか、そこのところは大体どういうところなのかというふうなことで、五公五民というのは一つのスタンダードとして石先生がお述べになられたわけでありますけれども、私は、一つ考えないといけないのは、やっぱり時代背景の変化も一つあるかなと思っておりました。 今回は、確かに私どもの提案というのは、所得税にまず関して言えば、五千万を超える方々に対しては、これは五%上げて四〇から四五%にお願いをしたいということだったわけです。ですから、その点からいえば、まだ五公五民の中ではありますけれども、ただ、世界的な流れとして、やはりこの累進税率を見直そうではないかという意見が私は随分と出てきたと思います。例えば、アメリカでも富裕層に対する課税、また新しいフランス政権においてもそうしたことをお訴えになって当選をされた大統領もおられます。 そうした意味では、この消費税で水平的税を御負担をお願いする中で累進率の高い垂直的な税である所得税をどうしていくかということについては、今度の三党合意においても方向性としては見直していきましょうということになりましたので、今後、最高税率の引上げ等による累進性の強化を、その具体的な措置については年度改正の中で三党で是非話合いをさせていただければ、そして結論を出していただくという方向で議論をしていただくということが書いてありますので、その方向に沿って話合いをしていただければと思っております。
○若林健太君 税は国家なりと。税制の体系をどうするのか、これはまさに国家経営の理念そのものにかかわってくることだと思うんですね。確かに、累進税率について検討するべきである、そのことはそのとおりでしょう。消費税との見合いの中でそういった検討をすることは必要だと思います。 しかし一方で、先ほどのような五公五民という考え方、これをのりを越えるのか越えないかというのは、どういう国をつくるのかと、そのことの議論がなくしてできないのではないか。やっぱり頑張った人が報われる社会、しっかり条件の平等は保障するけれども、結果の平等を保障するものではないというものを目指す我が自由民主党と、ある意味じゃ、子ども手当のように、子供は社会で育てるという考え方とはやはり少し違いがあると思うんですね。 私は、そういう意味で、ここの議論というのはもっと深いしっかりとした国家の経営についての議論が必要だ、理念の議論が必要だと、このように思いますが、提出者の方にこの点についてお伺いしたいと思います。
○衆議院議員(野田毅君) 今御指摘のとおり、国の在り方、国と個人とのかかわりの仕方にかかわる大事な問題だと思います。そういう点で、多少それが時代とともに変化してきていると思います。今、五公五民のお話があったんですが、これは江戸時代のことでありまして、その当時には社会保障などという範疇のお仕事はありませんでした。だんだんだんだん変わってきました。 それから、今、所得税率のお話があったんですが、これに加えて社会保険料負担、これも実は所得税と同じ直接税負担なんですね。これは併せて考えなければいけないことじゃないかと思います、所得税だけで判断するのではなくて。そういう意味で、かなり限界に近づいているのではないかということですから、その所得税の上積み税率だけを問題にするというんじゃなくて、社会保険料の負担とセットにして、私は直接負担率ということを個人的にはずっと前から話をしておりますが、これが大事だと思います。 そういう意味で、是非併せて今のような社会保障の充実をしていかなきゃならぬ、その所要財源をどこから生み出すかというと、直接的な負担の限界が来ているということから消費税の話に来ているんだということが国のかかわりということとの関係だと思います。
○若林健太君 御指摘のとおり、国民負担率ということで、社会保障の負担も含めて議論していかなければいけない。しかし、これは、先ほどの五五%については、やはり五〇%ののりを越えるのか越えないのかというところについて深い議論が必要だということを御指摘を申し上げておきたいというふうに思います。 相続税に関する税制改正については、さらに、生命保険金についての非課税制度、これについても政府提案の中で言及されていました。対象となる法定相続人について、未成年者、障害者、あるいは生計を一にした者といういずれかに限定をすると、こういう考え方を取られました。これ、一方で、基礎控除について引下げをして、これは多分かなり広く実は相続税を納税をしなければならない課税対象者が増えると、こういうことであります。 そういう中で、その相続財産の中に占める金融資産の位置付け、重要性を考えると、ここで絞っていくということは果たしてどうなのかと、このように思いますけれども、この点について安住大臣の政府提案時点での考え方、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(安住淳君) やはりこれは、御指摘のように、相続人が生活をしていくときに一定の安定した生活を担保するということは我々も責任を持ってやらないといけませんから、いわゆるその非課税限度額の五百万は変えたわけではないわけです。 ただ、今御指摘のように、対象とする方については、委員からもありました、未成年者、障害者、それから被相続人と生計を一にしていた相続人についてということで、ターゲットをちょっと絞った案を出させていただいたわけですね。これは、私どもとしては、三党の合意事項の中でも、実は、相続税の課税ベース、税率構造等の見直し、負担の適正化を検討するという、これを附則百四条のベースに基づいて、これについて具体的にどうするかといったときに、死亡保険金に係る非課税措置についても見直しを行うということで、私としては必要最小限、そこはこの附則の理念、考え方にのっとって政府案というものを出させていただいたという背景があります。 今後、こうしたことについても三党間で是非議論をしていただきたいと思いますが、ただ背景にあることは、お亡くなりになられて、税金を納めておられる方が、これは土地も何も全部含めれば、今、実はバブル期の税制が基本的には残っておりますから、それからいくと百人のうち四人の方に相続税をお支払いしていただいているわけですね。それは、多いか少ないかというのは議論の分かれるところだと思います。 私どもの、政府の考え方としては、もう少しそういう点では相続をしていただくときに御負担をお願いする方々を増やしていく方向の方がいいのではないかと、特にこの高齢化社会の中で。それから、実体の土地の値段、それから相続をする言わばその土地等の価値を考えてみても、バブル期等から始まった時代をベースにしたものではなくて、言わば今の時代にならしたような改正をする方向でやっていこうと、そうしたことの過去の一環として、この死亡保険金等についても今のような提案をさせていただいたというのが背景でございます。
○若林健太君 今大臣がおっしゃったのは、バブル期における土地等の資産価値と随分変わったんですねと。したがって、当時基礎控除をがんと上げたものについて見直しをしたいと、課税ベースを広げたいと、これはそのとおりだと思うんです。この時代に合わせた改正内容として、私とすれば必要なことだと思うんです。 ただ、一方、非課税枠の対象者を絞るということについていささかどうなのかなというふうに思っておりまして、昭和四十二年にこの部分についての改正を行ったとき、これは、その前は受取人に対してやっていたものなんですよね。それを法定相続人にすることによってある意味では安定させた、相続税全体が、これ税率の計算もそうでしたけれども、安定させたという経過がございました。 これを考えると、その時点での考え方と、今、今回これをやることについてどう違ったのかということについて、少しお伺いしたいと思います。
○国務大臣(安住淳君) この死亡保険金の非課税措置というのは、実は昭和二十六年から累次、今、昭和四十年代の改正もありました、行われております。相続税には相応の基礎控除が措置されている中で、貯蓄の増進や相続人の生活の安定という、言わばそういう本制度の今日的妥当性が低下しているのではないかと。もう一つは、様々な現在は金融商品が相続財産に含まれている状況の中で死亡保険金についてだけ他の商品にはない特別の扱いになっているということは、課税の中立性の観点から問題ではないかというような指摘も出されておりました。 そういう中から、実はこうした我々の今の提案になったわけですが、実は会計検査院からも、死亡保険金を取得して非課税措置の適用を受けた相続人の相続財産の実は平均というのは二・一億円と高額であると指摘を受けています。また、高所得者も適用にこれなっているわけですね。 そういう点からいうと、また、高齢者等が死亡したときに、一時払いの生命保険に逆に加入をして、この死亡保険金について非課税措置が分かっていますから、大変恐縮ですけど、それは節税目的でやっているんではないかと思われるようなケースも多々見られるという指摘があったものですから、私どもとしては今日のような提案をさせていただいたというのが背景でございます。
○若林健太君 会計検査院の指摘はそのとおりですね。しかし、その指摘を受けて対象を法定相続人から絞るという理屈には実は大きな飛躍があるというふうに思うんです。もし今のお話を是正しようと思うんだったら、今の五百万のベースをむしろ均一に下げていくとか、そういう検討があってもしかるべきだったんではないか。 そもそも生命保険金については、当初、相続財産、課税財産としては対象としなかったところから、二十六年の改正でそれを入れ、そして四十二年に法定相続人とすることによって、これは全体、生命保険だけじゃないですけど、法定相続人をベースにして相続税の課税計算をするということによって安定させたと、こういう経過がございます。そういう経過を踏まえて、今回の、これから年末に向けて改正をする際にはよく検討をしていく必要があると、このように御指摘をさせていただきたいと思います。 最後です。だんだん時間がなくなってまいりました。最後の質問をさせていただきたいと思いますが、消費税について、ここでの議論、様々な方から、適正な転嫁をどうするんだという議論がずっと進んでおりました。 私、地元のスーパーの経営者の方と話をさせていただいたときに、百九十八円で売っているものを消費税五%上がったからといって実は二百幾らでは売れないんだよと、結局これは粗利で俺たちは吸収しなきゃいけないんだと、こういう話をされることがあるんですね。したがって、しっかりとした事前のPR、消費者の皆さんの御理解もいただかなきゃいけませんし、様々な流通段階での転嫁をしっかりやっていくということが必要だと、このように思います。 政府は、中間整理を既にまとめておられます。これまでの、最初の増税段階あるいは三パーから五パーに上げたときもこの転嫁の問題というのは政策を行っていたわけですけれども、これに増して今回特にここに力を入れるんだということがありましたら、ひとつ教えていただきたいと思います。
○国務大臣(岡田克也君) これは委員御指摘のように、今回短い間で五%上げますから、それだけ転嫁がきちんとなされるということの重要性はより増しているというふうに思います。 今委員御指摘の中で、これは二つケースがあって、最終的な消費者という場合と、それからBツーBの場合で状況は違うわけで、消費者に対しては、これは消費税上げた分はきちんと価格にそこへ乗っけて、販売価格が上がりますよということをいかにPRして分かっていただくかということが重要だと思うんですね。それに対して、業者間の問題というのは、これは不当に転嫁を認めない、かぶせるというようなことが行われないようにどうすべきかということであって、場合によっては、これは独禁法の不公正な取引方法ということに当たる、あるいは下請法に該当するということにもなります。そういったことについて、きちっと人も増やして、そういった行為が行われぬように目を光らせること、これは臨時に人を増やさなければいけないというふうに考えております。 同時に、場合によっては法的な対応ということも含めて検討していかなくてはならないのではないかということで、具体的には、また各党の御意見をいただきながら、しっかりとした対策を政府としてつくっていきたいというふうに考えております。
○若林健太君 三党合意でも、政府案の転嫁対策に加えて、今、岡田大臣からも言及いただきましたけれども、独禁法や下請法等の特例に係る必要な法制上の措置を講ずることと、こういうふうに書かれております。 提案者の方に、具体的にこういう点についてというイメージがありましたら、お話をいただきたいと思いますが。
○衆議院議員(野田毅君) 政府案でも転嫁対策についてかなり具体的に表現されておりましたが、あえてそれに重ねて、独禁法あるいは下請法に対する特別立法を作るという言葉まで含めた合意を作って修正案にしたという背景は今御指摘のとおりですね。精神論だけではなくて、法的にもちゃんとした対応をするということであります。 その内容は、当然のことながら、場合によっては表示カルテルであったりあるいは転嫁カルテルであったりということは当然あると思いますし、優越的地位の濫用等の問題についても、どういう対応をするか更に突っ込んでいきたいと思います。特にBツーBの話がありましたけど、ここは非常に大事であろうと思います。 そのほか、今当然やることであると思うんですが、個別の事業者が自己責任において転嫁をするというよりも、ある一定の期日から一斉にあらゆる取引が同じだけの率がアップするという、このことをアピールを徹底して政府の責任においてやらなきゃいけないということが、非常に大きく転嫁がしやすい環境をつくっていくことになるのではないか。 違反に対しても厳しく対応するというのはもう御指摘のとおりであります。
○若林健太君 ここの転嫁をどうするのかというのは、それぞれの事業者にとって大きな関心事でもありますし、今回の八パー、一〇パーと一気に五%上げていくという環境の中で、もちろん景気対策も必要ですけれども、一方、現場の商売をやっている皆さんの混乱を回避するという意味で極めて重要な対策だというふうに思います。 先週の質疑の中で岡田大臣は転嫁Gメンなんていうこともおっしゃっておられたんですが、是非、徹底したやっぱり監視体制、そしてその監視をする人たちについては検査権限そして是正する権限も与えて、それで強力にこの対策を推進していただきたいと、このように思います。そのことをお願いをしておきたいというふうに思います。 今日、もう一つ、実は総務大臣に来ていただいて、地方消費税の引上げの点についてお伺いしたいと思ったんですが、ちょっともう時間がなくなってきたので一言だけ。 この地方消費税について、社会保障に充てると、こういうことが出ていますよね。しかし、交付税というのはこれ使途を限定できないと。こういう意味で、物理的にどういうふうにやっていこうとされるのか、その点、ちょっとお伺いできればと思うんですが。
○国務大臣(川端達夫君) 今回、地方の社会保障財源ということで、消費税の一定部分をというときに、地方消費税分とそれから地方交付税分という二つに分けました。 地方消費税分に関しては、法定、法律で明記をして、これは四経費を含めた分に充てるというふうに明記をいたしましたけれども、地方交付税分は、御案内のとおり、これは交付に際して使途を限定してはならないということになっております。そういう意味で、総額として、このトータルのお金とそれから社会保障に使われたお金を決算ベース、それから地方財政計画ベースで比較するということでやろうというふうに考えております。
○若林健太君 そうなんですね。結局、その使途を制限できないから総額でと、こういう話なんですけど、これ極めて分かりにくいというふうに思います。これは今後、制度を実際に実施していくまでの間に是非、具体的な方策というんですかね、更に検討が必要だと、このように思います。 さて、残り時間少なくなってまいりました。 今日、私は主に税制についての議論をさせていただきました。 今回の税と社会保障の一体改革、消費増税に向けての取組というのは、まさに歴史的な事業だと、このように思います。今、やっぱり将来の日本の国民の皆さんに、私たちの子供たちのために決めなければならないことをしっかり前へ進めていくということが必要だと思うんですね。改めてそのことを私どももしっかりやってまいりたいと。与党の中で、少なくとも自らの党首をシロアリ扱いするような、そういうような発言は厳に慎むようにけじめをしっかり付けて、そしてその責任を果たしていただきたいと。 私自身の決意と、それから民主党さん、与党さんの決意を求めて、もう時間だと思いますので、私の質問をこれで終わらさせていただきたいと思います。 どうもありがとうございました。
○渡辺孝男君 公明党の渡辺孝男でございます。 本日は、社会保障と税の一体改革に関連しまして質問をさせていただきたいと思います。 まず、健康長寿社会を目指しての健康増進、疾病予防や介護予防、重度化予防の推進と消費税増税分の活用について質問をさせていただきます。 最初の質問は健康増進、疾病予防についてですが、日本人の平均寿命及び健康寿命の延びの状況と地域差について、並びに世界の長寿国との比較について、厚生労働大臣にお伺いをしたいと思います。
○大臣政務官(藤田一枝君) 平均寿命、そして健康寿命についてお尋ねをいただきました。 日本人の平均寿命は、平成二十二年は男性で七十九・五五年、女性は八十六・三〇年でございました。都道府県間の差は、これは平成十七年の数字でございますけれども、男性の場合、最長の長野県と最短の青森県の間で三・五七年の差、そして女性の場合は、最長の沖縄県と最短の青森県の間で二・〇八年の差となっております。 また、平成二十二年の国連の世界人口推計によりますと、日本は世界で最も長寿の国となっているところでございます。 さらに、健康寿命についてでございますけれども、第二次健康日本21では、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間と定義をいたしまして、平成二十二年のデータで男性七十・四二年、女性七十三・六二年と算出をしております。平成十三年とこの二十二年で比べますと、男性と女性共に一年程度延びております。また、この健康寿命の都道府県間の差というのは大体三年弱である、このような数字が出てきております。 そして、WHOでも、健康日本21とは定義が少々異なっておりますけれども、この健康寿命の各国比較というのを行っておりまして、平成十六年のWHOの報告によりますと、これも日本は世界で最も長い国となっております。 以上です。
○渡辺孝男君 日本が最も長い国と評価をされておるわけでありますが、先ほど藤田厚生労働大臣政務官、地域格差についてお話がございましたけれども、この原因とか背景因子とか、もし分かっておればコメントいただければと思うんですが、よろしいですか。
○大臣政務官(藤田一枝君) 地域間格差については、やはりいろいろな取組の差というものが、都道府県間における予防医療に対する取組であるとか、いろんなことが言えるんだろうと思います。基本的にこれが原因というものはなかなか難しいのだと思いますけれども、この地域間格差というものをいかに埋めていくかということがこれから一番大事な課題ではないか、このようにも認識しているところでございます。
○渡辺孝男君 静岡が男女共に非常に健康寿命が長いということでありまして、気候的なものとか食べ物とか様々な要因があるのかもしれませんが、そういうことも調べていただいて、ほかの地域に対して情報提供していただければと、そのように思います。 次に、日本及び世界の代表的な国民の健康づくり運動につきまして、同じく藤田厚生労働大臣政務官にお伺いをしたいと思います。
○大臣政務官(藤田一枝君) 国民健康づくり運動ということでございますけれども、日本では昭和五十三年から国民健康づくり運動を数次にわたって展開をしてまいりました。健康づくりに関する数値目標というものを設けまして評価を行う手法というのは、平成十二年からのこの健康日本21で初めて導入をいたしまして、今般策定されます健康日本21でも引き続き採用をしているところでございます。 また、この数値目標を導入した外国での国民健康づくりの運動の例といたしましては、二〇〇〇年にアメリカで開始されたヘルシーピープル二〇一〇というものがございます。二〇一一年に公表されたこの最終評価によりますと、目標に達した、又は目標に達していないが改善傾向にある、こうした内容が七百三十項目のうち五百十九項目、約七割で見られているということで、アメリカにおいて平均寿命が延びたと総括をされているところでございます。
○渡辺孝男君 次に、二〇〇〇年から始めてきました健康日本21の事業費がどの程度あるものかと、またこの成果につきまして厚生労働省にお伺いをしたいと思います。
○大臣政務官(藤田一枝君) 平成二十三年十月に取りまとめましたこの健康日本21の最終評価では、五十九項目の目標について、目標値に達したものが十項目、一六・九%、そして目標に達していませんけれども改善傾向にあるというものが二十五項目、四二・四%、このようになっておりまして、この両者を合わせて全体の約六割で一定の改善が見られたという評価結果が示されております。 なお、事業費でございますけれども、なかなか、各局の事業の一部として実施をしていたり、あるいは平成十八年度には医療制度改革などがございまして、特定健診等の導入をされて制度の在り方というものが変更されたこともございますので、正確な計数というのを積み上げていくことはなかなか難しいわけでございますけれども、平成二十四年度の生活習慣病対策の国費ベースで申し上げますと、約三十億円を計上しているところでございます。
○渡辺孝男君 先ほどは、アメリカの方はそういう国民健康づくり運動で七割程度の改善が見られたと。日本の方の健康日本21は六割程度が改善をしたということでありますけれども、昨年の十月の最終評価では、その中で、変わらなかったとか逆に悪くなってしまったと、その間に、そういう評価を受けたものがありまして、変わらなかったというのが、自殺者や多量の飲酒の人の減少というのを目標にしていたんですが、それが変わらなかった、良くならなかったということで、そのほかにもメタボリックシンドロームの該当者、そして予備群の減少と、あるいは高脂血症の方の減少が改善されなかった、同じようなレベルであったということが指摘をされております。 また、悪化したという項目は、日常生活における歩数の増加、皆さん、多く歩いている方多いと思うんですが、これは逆に減ってきているということで、また糖尿病の合併症も悪化をしているというようなことも指摘をされておりまして、やはり効果のある対策をしっかりやっていくということが医療費の適正化にもつながってくるのではないかと、そのように考えておりまして、皆さんの方に資料一の方を配っておりますけれども、今後の来年度から始まる予定の第二次健康日本21の基本的な方向について、このような資料をいただいておるわけでありますけれども、先ほどの評価も含めまして、今後、この第二次の健康日本21の方向性と、どの程度の、先ほど、余り事業費ということは明確に確定しておらないというようなお話でありましたが、今回の第二次の健康日本21ではどのような事業費を見込みながら進めていくのかと、この点を小宮山厚生労働大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 委員から資料もお示しいただいていますけれども、平成二十五年度から三十四年度までの実施期間を予定しています第二次の健康日本21につきましては、健康寿命の延伸とそして健康格差の縮小、この実現を最上位の目標としています。その達成に向けて、生活習慣病の発症予防と重症化予防の徹底、社会生活を営むために必要な機能の維持向上、健康を支え、守るための社会環境の整備などを基本的な方向と位置付けまして推進していきたいと考えています。 この第二次の健康日本21の推進に向けた事業費ですが、先ほど政務官もお話をいたしましたように、全体としてこの規模というのは、なかなか組み合わさっているところもありまして難しいんですが、厚生労働省としては必要な予算が獲得できますように各年度の予算編成過程でしっかりと努力をしていきたいというふうに考えています。
○渡辺孝男君 この国民健康づくり運動の実践の場というのはやはり地域、地方でございますので、地域での取組が一番大事だと、そのように思っております。地域によって一生懸命やっているところとそれほどでもないところがあると思うんですけれども、地域の特色を生かした健康づくりに頑張っているようなところがどういうことをしているのか、またそれに対する行政の支援というのがどのような形になっているのか、この点に関しまして小宮山厚生労働大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) これはやはり地域の特色を生かした健康づくり、これを進めていただくことが大事だと思っておりますので、その取組の一例を挙げますと、例えば静岡県の袋井市では、自らが行う健康づくり活動をポイントに換算をして、学校などへの寄附ですとか公共施設の利用券などと交換ができる健康マイレージ制度というものを平成十九年から実施をしているということですので、こうしたことは意義がある取組だと考えています。今回策定いたしました第二次の健康日本21を基に、自治体には地域の社会資源などの実情に応じた健康増進計画を策定をして、地域の特色を生かした健康づくり運動を実施していただきたいと考えています。 国はどういう支援をするかということですけれども、自治体に対して各種の統計資料などのデータベースの作成ですとか分析手法の提示などの技術的な援助を行ったり、また好事例について積極的に紹介をしたり、支援をしていきたいというふうに考えています。
○渡辺孝男君 次に、特定健診、特定保健指導の成果と今後の方針につきまして質問をさせていただきたいと思います。 平成二十年度から五年間の計画が進められました第一期医療費適正化計画の柱の一つに住民の健康の保持の推進があります。その政策目標には、メタボリックシンドロームに着目した健診及び保健指導を医療保険者にも行わせることによりまして生活習慣病の予防及び医療費の適正化を目指すということが挙げられておりました。しかし、先ほど申し上げましたとおり、健康日本21の最終評価では、メタボリックシンドロームの該当者や予備群の減少については改善がなされなかったということであります。 そこで、特定健診、特定保健指導についてはどのような状況であったのか、成果と今後の方針につきまして小宮山厚生労働大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 特定健診・保健指導の実施状況ですけれども、平成二十二年度までの三年間の実績を見ますと、平成二十四年度までの全国目標に向けて上昇はしてきているんですけど、まだ目標に比べて開きがあるという評価をいただいています。 また、特定保健指導を受けた人はメタボリックシンドロームから一定程度改善しているという実績が確認をされていますので、実施率を更に向上させていくということが必要ですので、今、保険者などで構成をする検討会で議論をしていただきまして、被扶養者への特定健診受診の勧奨ですとか実施率の高い保険者へのインセンティブを与えるという観点から、後期高齢者支援金の加算・減算制度の平成二十五年度からの実施などに取り組むことにしているところです。
○渡辺孝男君 メタボリックシンドローム、これ大分話題になったわけでありますけれども、この成果をきちんと出していくということが生活習慣病の予防あるいは病気の軽減に貢献をするわけでありまして、保険者の方も巡り巡って財政的な面での改善が図られるわけでありまして、これはしっかり政府としても推進を図っていただきたいと、そのように思います。 次に、同様の考え方で、ワクチン接種などによる感染症予防対策の強化により期待される効果と、行政による啓発活動などの支援について質問をさせていただきたいと思います。 子宮頸がん予防ワクチンやHib及び小児用肺炎球菌ワクチンについては、予防接種制度の見直しについての第二次提言でも、医学的、科学的見地からは広く接種を促進することが望ましいので定期接種化を目指し、そのための財源確保策などを図る必要があると、そのような提言がなされたわけでございます。 このようなことを踏まえまして、小宮山厚生労働大臣に、ワクチンの接種などによる感染症予防対策の強化により期待される疾病予防効果と、行政による国民に対する啓発活動などの支援についてお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 予防接種は、言うまでもなく基本的で効果的な感染症対策の一つで、国民の命、健康を守る重要な手段だと思っています。ただ、先進各国に比べてこの予防接種の行政が遅れているという御指摘もありますので、今力を入れて進めているところです。 現在、定期接種化を検討している子宮頸がん予防などのワクチンについては、厚生科学審議会の予防接種部会で医学的評価に加えて医療経済的効果の評価も御議論をいただきまして、この五月二十三日に提言がまとめられました。この提言では、必要な財源確保について市町村などの関係者と調整すべきとされています。 できるだけ早期に予防接種法の改正案を国会に提出できるようにいたしますし、検討ですとか市町村等関係者との調整を進める、そういうことを段取りを踏んでやっていきたいというふうに思っています。 また、定期接種化に当たりましては、国民の皆さんに正しく御理解いただくということも非常に重要なことですので、予防接種を受けていただけるように十分な普及啓発もしていきたいというふうに考えています。
○渡辺孝男君 予防接種による疾病予防等に関しましても、定期接種化、一部のワクチンについてはそういう定期接種化を進めていく、その場合にやはり財源というものが問題になるというお話でございました。 これまで国民の健康づくり、健康増進、疾病予防についていろいろ質疑をしてきたわけでありますけれども、社会保障と税の一体改革の中で国民の健康増進、疾病予防の位置付けというものがどのようになっているのか、また消費税増税分をこの分野にどのように活用していくのか、この点に関しまして岡田副総理にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 一体改革の大綱では、予防接種・検診などの疾病予防を進めることとされていまして、また社会保障制度改革推進法案では、公的医療保険制度改正の基本方針として、国民の健康増進、疾病の予防等を積極的に推進するとともに、国民負担の増大を抑制しつつ必要な医療を確保することが盛り込まれています。 一方で、国分の消費税収については、制度として確立された年金、医療及び介護の社会保障給付並びに少子化に対処するための施策に要する費用と言われておりまして、すなわち、制度として確立された社会保障四経費に充てることとされていますので、一般的な健康増進や疾病予防の財源としてこの国分の消費増税をそのまま充てるということはできないということだと考えています。 いずれにしましても、おっしゃるように、健康増進とか疾病予防というのは重要な課題ですし、経済的な効果から見ても、医療費の抑制にもつながると思いますので、政府全体として必要な予算の確保にはしっかりと取り組んでいきたいというふうに考えています。
○渡辺孝男君 私は、国として疾病予防、次に介護の予防についても質問をさせていただきますが、疾病予防、健康増進というのをきちんとやっていくことが総じて医療費の適正化につながってくるということでありますので、さらには健康寿命の延伸にもつながってくると思っておりまして、これはしっかり財源を確保しながら推進をしていただきたいと、そのように思っておりまして、できれば、消費税増税ということで国民が何に使われるのかということが議論になっておるわけでありまして、そういう有効な国民の健康づくりに使っていただけるような配慮を求めたいと思います。 次に、介護予防、重度化予防について質問をさせていただきます。 資料二を御覧いただければと思います。要介護度別認定者の分析では、要支援や要介護一の増加が著しく、介護予防並びに要介護度の重症化防止や改善を図る重度化予防の必要性が指摘をされているわけであります。事業は市区町村が行うということになっております。 そこで、これまでの介護予防、重度化予防の効果の検証について、また、地域の特色を生かした介護予防、重度化予防の取組の現状につきまして、小宮山厚生労働大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) おっしゃいますように、介護予防、これを進めることも大変重要なことだと思いますので、具体的には、通所によるリハビリなどの実施ですとか、地域の高齢者を対象とした予防に対する普及啓発など、こうしたことに取り組んでいます。 一部の市町村からは要介護認定率の減少などの効果が報告をされています。例えば、埼玉県和光市では、地域の高齢者の心身の状況を詳細に把握をして、週一回地域ケア会議を開催をして、個々のニーズに合ったケアプランの内容を検討し、適切なサービスを提供することによって、また、東京都練馬区では、地域の高齢者を通所によるリハビリなどの参加後に地域の自主グループに参加をしてもらって、高齢者の予防への意欲を高めて継続的に運動などの予防に取り組んでもらうことによりまして、それぞれ要介護認定率の減少を実現をしているということですので、こうしたこともまた各地にしっかりと紹介をしていきたいというふうに考えます。
○渡辺孝男君 社会保障と税の一体改革の資料等を読ませていただきますと、介護予防、重度化予防として、二〇二五年度において現行ベースよりも三%程度要介護の認定者を減らすというようなことが課題として挙げられているということでありますけれども、この介護予防、重度化予防の推進について、この目標、三%程度そういう要介護認定者を減らすというようなことに関連しましてどのような対策を進めていくのか、この点を小宮山厚生労働大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 社会保障・税一体改革の大綱では、介護予防、重度化予防につきまして、要介護状態になる高齢者が減少し、自立した高齢者の社会参加が活発化する介護予防を推進をするということ、また、生活期のリハビリテーションの充実を図るということ、ケアマネジメントの機能強化を図る、こうしたことを挙げています。そして、平成二十四年度の介護報酬の改定では、介護予防、重度化予防の観点から、リハビリや機能訓練などの自立支援に資するサービスの評価を行います。 今後は、ケアマネジメントの在り方の検討などの改革に取り組み、今年度からモデル事業として実施をしています市町村介護予防強化推進事業によって、介護予防に資するサービスメニューの開発ですとか、地域資源を活用したサービス提供方策、こうしたことの検討を行っていく予定です。
○渡辺孝男君 先ほどの税と社会保障の関係の資料を見させていただきますと、平成二十四年度、介護保険サービスの利用者の方が四百五十二万人、二〇二五年段階でこの数を六百五十七万人に抑制するというようなことも書かれておったと、そのように思っておりますけれども、この関係では、消費税増税分をどのように活用していくのか、この点を岡田副総理にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(岡田克也君) 介護予防の重要性については、先ほど厚労大臣述べたところでございます。 この介護予防に関連して、介護給付費それから地域支援事業交付金によって行われる介護予防の推進に係る費用につきましては、これは先ほどの話とは異なりまして、まさしく社会保障四経費に該当するということで、今回の消費税増税に伴う費用を充てるということになっております。
○渡辺孝男君 この分野にどの程度の費用が充てられるのかということは何か推計等しておるのでございましょうか。あれば、教えていただければと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) この介護給付費及び地域支援事業交付金によって行われる介護予防の推進に係る費用、これは介護保険法に定められた市町村が提供するサービスに係る費用というふうに定義をされていますが、今、その詳細な数字は手元に持っておりません。
○国務大臣(岡田克也君) 予防関係費用として、二〇一五年度に六千七百億円と推計されておりますが、これは二〇一二年と比べて千二百億円増の見込みでございます。公費別では六百億円の増であります。 現在のまま行った場合と比べて、この改革を行ってということでございますと、四百億円の増、公費別で二百億円の増ということを見込んでおります。
○渡辺孝男君 もちろん介護保険、適正に使われるということが前提でありますけれども、介護保険外でも介護予防等、きちんとした事業費を確保しながら推進を図っていただきたいと思います。 次に、先ほどもお話をしておりました健康日本21の第二次でありますけれども、本年の七月十日の厚生労働省の告示の中の第七項目では、健康日本21を推進をする体制の整備、あるいは健康増進を担う多様な主体の参画、人材の確保と連携などが記されているわけであります。 健康増進及び疾病予防の対策の推進、そしてまた介護予防や重度化予防の事業の推進にかかわってくるそういう人材、専門職の方もおられればボランティアの方々もおられると思いますが、こういう方々の人材の確保、あるいは育成、そしてまたNPO等の団体の参画というようなものをどのように推進をしていくお考えか、小宮山厚生労働大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 住民の健康の保持、増進を図る上で全国でおよそ三万二千人の自治体の保健師が重要な役割を果たしています。東日本大震災でも、避難所の巡回ですとか戸別訪問によって、被災者の健康管理に全国の保健師の皆さんに御活躍いただきました。 厚生労働省としては、保健師を対象とした研修の実施ですとか計画的な人材育成に取り組む自治体への支援を通じて保健師の資質向上に努めるとともに、関係省庁ですとか自治体にも働きかけをして保健師の人材確保に努めていきたいと考えています。 また、介護予防に資するサービスメニューの開発等を目的としました市町村介護予防強化推進事業の中で、老人クラブですとか民間事業者など、地域の様々な人材の方々に活動をしていただく柔軟なサービス提供方策などについても併せて検討を進めていきたいと考えています。
○渡辺孝男君 そういうやはりマンパワーが必要ですね。疾病予防についても健康づくりにしても、あるいは介護予防、重度化予防につきましても、やはりマンパワーがどうしても必要になってまいりますので、この確保、特にボランティアの方々とかNPOの方々に参加をいただいて力を発揮してもらえれば有り難いと、そのように考えております。 次に、地域の実情に対応した介護サービスの充実に関連しまして質問をさせていただきます。 まず、在宅介護・看護の家族の抱える問題点と改善策について質問をさせていただきたいと思います。 七月十一日の朝日新聞に、息子が介護疲れのためか認知症の母親に危害を加え、殺人未遂容疑で逮捕されたというようなショッキングな記事が載っておりました。 そこで、警察庁並びに厚生労働省に、介護や看護疲れを動機とする家族による虐待の事件の件数の近年の動向についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(舟本馨君) お答えいたします。 犯行の動機、原因が介護、看病疲れである刑法犯の検挙件数を統計を取り始めました平成十九年以降について見ますと、平成十九年が六十件でありましたのが、平成二十年百四件、平成二十一年百七十二件、平成二十二年百七十七件、平成二十三年は百八十件となっております。そのうち殺人につきましては、平成十九年三十件、平成二十年四十八件、平成二十一年五十二件、平成二十二年五十七件、平成二十三年は五十四件でありました。
○渡辺孝男君 このように残念な事件が起こっているということでありまして、家族が介護をしている現場というのはなかなかまだまだ大変な状況にあると、そのように感じてしまうわけでありますけれども、介護そしてまた在宅医療の方は、これまで様々な施策を講じてきまして充実をしていると、そのように私は考えておったわけですが、残念ながらそのような悲惨な事件が起こってしまうということでありまして、その背景因子や原因がどのようなものなのか、この点につきまして厚生労働省にお伺いをしたいと思います。
○大臣政務官(藤田一枝君) 先ほど具体的な数字、警察庁の方からございましたけれども、高齢者虐待防止法によって市町村が把握をしております死亡事例についての調査では、加害者の性別というのは男性が七六・二%、そして加害者の続き柄では被害者の息子が四二・九%、夫が三三・三%、このようになっております。 そうしたことを受けまして、この死亡事例の原因について直接的に分析した研究というのはないのですけれども、しかし、加害者の多くが男性介護者で占める実態にあるということを考えますと、やはり男性介護者の介護実態に関する研究では、男性が介護に直面して困ることとして、非常に家事に不慣れなことであるとか、介護に対する負担感がより高い、そして就業との両立が困難、こうしたことが挙げられているところでございます。
○渡辺孝男君 今厚生労働省としての分析のお話がありましたけれども、こういう介護虐待による多くの事件というものが増えてきていることを踏まえまして、どのように対応していくのか、男性の介護者による事件の発生が多いというようなこともありまして、介護に不慣れだというようなこともありますが、今後の改善策につきまして小宮山厚生労働大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 委員がおっしゃいますように、死亡事件に限らず、高齢者虐待を防止するということもこれは必要なことでございますので、各地域で、行政、ケアマネジャー、民生委員、介護保険サービス事業者、また近隣の住民の皆さんなど、様々な人たちのネットワークを構築をする、まずキャッチをするということが必要かと思います。そして、介護に対する負担感が高い家庭を早期にまず把握をするということ、そして介護保険サービス、いろいろなサービスありますのに御存じないこともございますから、それが適切に利用できるように重点的に援助をする、そうしたことが重要だと思っています。 今後、介護を行っている家族の負担、できる限り軽減ができるように、市町村に対してこうした支援の充実を引き続き強く働きかけていきたいと考えています。
○渡辺孝男君 関連で、本年度から本格的導入が図られております二十四時間巡回・随時対応サービスは、家族の介護、看護疲れを緩和する役目も果たすと、そのように考えているわけでありますけれども、このサービスの提供状況そしてまた今後の推進策について厚生労働省にお伺いをしたいと思います。
○大臣政務官(藤田一枝君) 定期巡回・随時対応サービス、今委員の方からお話がございましたように今年四月から始まった事業でございまして、従来のサービスに加えて、高齢者の在宅生活を支える新しい選択肢として追加をされ、大変期待をされている制度でございます。今年の六月末時点では三十五保険者で四十七事業所が事業を開始をいたしまして、東京都区部などの大都市のほかに地方都市も含めて事業展開されているところでございます。 利用者の評価としては、これは昨年度のモデル事業によってでございますけれども、毎日の定期的な訪問で生活のリズムが改善された、また退院直後などの集中的なケアを行うことにより生活の安定化につながった、さらに定期的な安否確認やケアコールによる随時の対応があり安心感が得られた、こういった声がございました。ただ、一方では、事業者からは、やはり介護職員や看護師などの人材の確保が大変厳しいということ、それから施設職員のオペレーター兼務など柔軟な人員配置が必要だ、こういった課題も挙げられたところでございます。 いずれにしても、現在、本格実施後の情報の収集中でございますので、今後、詳細な実施状況の検証を進めてまいりたいと考えております。
○渡辺孝男君 地方では、やはり人材が集まらない、またこういうサービスを提供するには距離が遠過ぎて事業として成り立たない、また冬場雪が降るような寒冷地等ではなおさら大変だというような声も聞いておりまして、今後、そういう地域でも本当に定期巡回そしてまた随時対応のサービスが根付くのかどうか非常に心配をしておるんですが、この点をどう推進していくのか、小宮山厚生労働大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 大変このサービス御期待が大きいためか、まだまだ問題点が多い、進んでいないという御指摘もいただいているんですが、市町村の介護保険事業計画によりますと、平成二十四年度に百八十九保険者、利用者でいうと六千人分、そして、平成二十六年度に三百二十九の保険者、利用者一万七千人の実施が見込まれていまして、これは社会保障・税一体改革で想定をしている整備量、平成二十七年度に一万人、これを上回るペースで進んではいるんです。 厚生労働省といたしましては、今後、緊急時の呼出しのためのケアコール端末などの機器の購入に対する補助ですとか、先進事例を収集して市町村や事業者に紹介をするなどの取組によってサービスの普及に努め、また、事業の今やっている実施、いろいろ問題点もあると伺っていますので、その状況を検証するために、介護報酬改定検証・研究委員会、これを設けまして、ここで検証して課題を整理して、今後少しでも早く進められるように改善をしていきたいというふうに考えています。
○渡辺孝男君 社会保障と税の一体改革の中では、住み慣れた地域で住まいが確保され、医療や介護サービス、生活支援などがきちんと提供される地域包括ケアシステムの構築を目指しているわけでありますけれども、その地域包括ケアシステムの構築にあるいは充実に消費税増税分がどのように活用されていくのか、この点に関しまして小宮山厚生労働大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 今回の社会保障・税一体改革の中では、消費税増税分を、どこに住んでいても安心して必要な介護が受けられ、また安心して暮らせるようにということで、地域包括ケアシステムの構築など医療、介護の充実に充てることにしています。 具体的には、地域での医療と介護の連携、また、今お話のあった二十四時間対応の訪問サービスなど在宅介護、在宅医療の充実、それから認知症対策の推進、処遇改善などを通じた介護人材の確保などの取組に充てたいと考えていますので、消費税増税分でしっかりとそうした安心がつくれるように努めていきたいと考えています。
○渡辺孝男君 やはり国民の皆さんは消費税増税、大変重い負担をするわけでありまして、その消費税増税分がどのように使われて、自分たちの老後の安心、地域の生活の安心が確保されるようになるのか、そういう面に使われるのであれば御理解もいただけるというふうに思うわけでありますけれども、一方で、どうしても介護保険の保険料等も増えてきているというのが現実でございます。そういう介護保険の保険料の軽減に消費税増税分がどのように使われるのか、この点も小宮山大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 社会保障・税一体改革では、給付費の五割の公費負担とは別枠で公費を投入いたしまして、低所得高齢者の保険料負担を軽減をしたいと思っています。所要額最大千三百億円、これを低所得高齢者の保険料負担の軽減に充てたいと考えています。具体的な軽減の規模ですとか方法については今後検討していきますが、仮に千三百億円を住民税非課税世帯の高齢者全体に均等に配分をするとしますと、一人当たり月額一千円程度の保険料軽減となるというふうに思っています。 今後、一体改革の中で、消費税率の引上げなどを通じて必要な財源を確保して、介護保険料の軽減に取り組んでいきたいと考えています。
○渡辺孝男君 医療保険とか介護保険の保険料が上がってきているということに対して、それに加えて消費税増税でまた負担が増えてしまうと所得の低い方々等々は大変心配をしておるわけで、逆に消費税増税分を保険料軽減にしっかり充てていくんだと、そういうことを、やはり情報をきちんと法案が通りましたら周知していただきたいと、そのように思っております。 次に、難病対策等々も消費税増税分等を使われるかどうか、私たちは使っていただいて難病対策にも充実をしていただきたいと、そのように考えているわけでありますけれども、その関連で、1型糖尿病などの小児慢性特定疾患の支援の充実について質問をさせていただきたいと思います。 まず、本邦における1型糖尿病患者の動向並びに本疾患に対する医療の提供や学校生活などでの支援の現状と課題について、厚生労働省、文部科学省にお伺いをしたいと思います。1型糖尿病というのは、普通の、大人の方々が生活習慣の問題で起こる糖尿病とは違った疾患でございますので、これはやはりいろいろな学校、就学のときからも支援が必要な疾患でございますので、お伺いをしたいと思います。
○大臣政務官(藤田一枝君) 小児慢性特定疾患治療研究事業での1型糖尿病の登録患者数は平成二十年度には四千七百十八人でございまして、直近数年間でおおむね横ばいとなっているところでございます。 厚労省としての支援の状況でございますけれども、この1型糖尿病患者さんのうち二十歳未満の患者さんに対しては、この小児慢性特定疾患治療研究事業で医療費の自己負担分を助成をいたしております。一方、二十歳以上の患者さんに対する支援の在り方というのは大きな課題となっているところでございます。
○副大臣(高井美穂君) 文科省の方の公立の小中学校においての対応をお答えいたします。 日常的に看護師などから経管栄養などの医行為を受けている児童生徒数としては、平成二十三年五月現在で計六百七十名というふうな調査結果を得ていますけれども、この中に先生から御指摘のあった1型糖尿病の児童生徒に対してインシュリン注射等を行うというケースも含まれております。 我々といたしましても、これらの医療ケア等を必要とする児童生徒を含め、やっぱり障害のある児童生徒全体への支援体制の充実というものを図るために、平成十九年度から障害のある児童生徒の日常生活の介助などを行う特別支援教育支援員というものの配置に係る経費について地方財政措置というものを講じておりまして、本年度約四百七十六億を措置しているところでございます。 この地財措置の活用や地方自治体による独自の予算措置もございまして、小中学校で医療ケアを必要とする児童生徒への看護師などの配置が行われているというのが現在の状況でありまして、これらの取組をしっかりバックアップしていきたいと思います。 また、1型糖尿病の児童生徒については、血糖値を上げるために学校であめをなめるなどをしなければなりませんので、この病気についての周囲の理解というものが大事だと思っておりまして、独立行政法人の国立特別支援教育総合研究所というところで冊子を作りまして、「病気の子どもの理解のために」という冊子で糖尿病編というのを発行しておるなど、この普及と促進を図っているところです。 関係府省と連絡を取りながら、しっかり取り組んでいきたいと思っております。
○渡辺孝男君 そのように、どうしても低血糖を防ぐためにお菓子を食べたりというようなこともあって、またインシュリンの注射をしなければならないというようなこともありまして、一緒に学んでいる子供さんたち等からは普通の子と違っているような印象を受けてしまって、いじめにもつながるというようなこともなきにしもあらずということですので、そういうしっかりした対応をしていただきたいと思います。 また、先日、宮城県の1型糖尿病の患者・家族会のけやきの会というのがあるんですが、その方々とお話をしたときに、先ほども、学校には保健師さん等々の、看護師さん等いらっしゃる場合は、小さな子供さんで自分でインシュリンの調整ができないような子供さんにはそういう注射をしてもらうことは可能なんですが、そういう方が学校に配置をされておらない場合は、やっぱりお母さん、家族が学校に付いていなきゃいけないというようなこともお聞きをしまして、まだそんな状況があるのかなというのを心配をしたわけでありますけれども、そういうことがないように、きちんとしたそういう専門職の方を学校に配置をしてもらいたいと、そのように要望をしたいと思います。 そしてまた、そういう患者・家族会では、やはり情報交換、同じ病気を持っている方々とか医師とかボランティアの方々を通じて情報交換の会を持つということが非常に大事だということでありますが、日本ではそのような患者・家族会等、あるいはボランティアの方々の会がどのように形成され、活動をされているのか、この点についてお伺いをしたいと思います。厚生労働省、よろしくお願いします。
○大臣政務官(藤田一枝君) 今委員の方からお話がございました全国的な団体といたしましては、特定非営利活動法人日本IDDMネットワークというのがございまして、全国各地の1型糖尿病患者・家族会を対象とする研修や交流会の開催などを行っているところでございます。 そのほか、各都道府県レベルでもこの患者さん及びその家族の生活の質の向上を図るなどのための活動を行っている団体がございます。
○渡辺孝男君 地域でそういう病気を持っている子供さん等を支えるそういう組織というものは非常に大事でありますので、そういう方々が多く地域で活動できるような環境づくりに厚生労働省も支援をしていただきたいと思います。 ちょっと時間の関係で少し質問を飛ばさせていただきますが、小児慢性特定疾患も難病の中に入るものと私は思っておりまして、そのほかに成人も含めました難病があるわけでありますが、こういう難病の患者さんに対する支援、消費税増税分が使われることになるのか、その点に関しまして、小宮山厚生労働大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 国分の消費税収は、法律上、全額社会保障四経費に充てることとされています。一方、難病対策については、医療費助成ですとか研究事業の対象疾患の拡大の要望、都道府県の超過負担など様々な課題がございまして、公平で安定した仕組みを構築すること、これは喫緊の課題だと厚生労働省としても認識をしています。 このため、新たな難治性疾患対策の在り方検討チームですとか、厚生科学審議会疾病対策部会、また同部会の難病対策委員会などで議論を進めて、八月には疾病対策部会で小児慢性特定疾患治療研究事業からの移行の在り方などを含めて中間報告を取りまとめていただく予定です。 今後も、医療費助成の法制化、これも視野に入れまして、安定的な財源の確保を含めて総合的な難病対策についてできるだけ早く結論が得られるように全力を挙げていきたいと考えています。
○渡辺孝男君 先ほどの1型糖尿病の子供さん、御家族の話の中で、やはり専門医に通院治療を受けなければいけない。ただし、ほかの難病あるいは希少疾患もそうですけれども、専門医というのは大きな病院、大学病院とか国立病院機構等、大きな病院にいらっしゃって、通院に非常に時間が掛かる。学校も一日休まなければいけないというようなこともありまして、遠隔医療を応用した、専門医と地域の中核の病院が遠隔医療でテレビでの診察、そしてまた主治医との情報交換等がなされれば何回も一月の間に遠くの病院に行かなくて済むということでありまして、この遠隔医療を応用したそういう難病患者さん、希少疾患の患者さんの対応というものをどのようにしていくのか、厚生労働省、文部科学省にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 委員御指摘のとおり、遠隔医療技術を使いまして専門医による支援を行うこと、これは特に医師不足の地域では非常に有用だと考えています。 このため、厚生労働省では、平成十三年度から遠隔医療の設備を整備するための補助として、地域医療の充実のための遠隔医療補助事業、これを実施をしていますので、今後ともこうした取組を通じまして普及推進に努めていきたいと思いますし、自治体にも是非こういう技術の活用を進めることの検討を引き続きお願いをしていきたいと思っています。
○副大臣(高井美穂君) 御指摘、本当にごもっともだと思います。 やっぱり大学病院などが地域の中核的な高度医療機関としておりますので、遠方の診療所や、まさに自治体病院とか連携しながら遠隔地の取組を推進するということは本当に大事だと思っておりますし、患者さんの側にもメリットが大きいと思います。 残念ながら、文部科学省として、二十四年度予算を調べますと、こういう遠隔医療を推進する取組はございます、各自治体、大学病院等が積極的に例えば被災地における遠隔医療の構築含めた災害時地域医療支援教育センターとかいうものをつくるための取組をしたり、いろいろ各大学の自主的な取組による遠隔医療の推進ということはなされておりますが、我々の方の予算として具体的なものがあるわけではございません。 だから余計、小宮山厚生労働大臣が今御答弁されましたけれども、そうした厚労省の取組ともっと密に連携しながら、やっぱり医療情報システムなどを統合していくということもすごく大事だと思いますので、ちょっと経費も随分掛かることですが、我々としても最大限いろいろと検討を進めてまいりたいと思っております。
○渡辺孝男君 最後の質問になりますが、東日本大震災の対策で、九月末日で終了となる東日本大震災に伴う被災者に対する市町村国保、後期高齢者医療及び介護保険の一部負担金の免除並びに保険料減免措置の取扱いにつきまして、小宮山厚生労働大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 市町村国保、後期高齢者医療、介護保険の一部負担金免除ですとか保険料の減免については、東電の福島原発事故に伴う国による避難指示などが行われた区域以外の被災者の方は、平成二十四年九月末までで、減免に要した費用の全額を国が財政負担をすること、これはこの九月末までということになります。 平成二十四年十月以降は、保険者の判断によって一部負担金等の減免措置を行った場合に、財政支援できる既存の国民健康保険制度等の仕組みを活用した支援を行っていきたいと思っています。 具体的には、国民健康保険制度の一部負担金について、減免に要した費用が一部負担金総額の三%を超えるなど、財政負担が著しい場合には免除額の十分の八以内の額を財政支援する仕組みがありますので、保険者が減免が必要と判断される場合はこれを活用していただきたいというふうに考えています。
○渡辺孝男君 質問を終わりますが、高速道路の無料化の関係もお聞きしようと思いましたが、また後の機会に質問をしたいと思います。 以上で終わります。
○中村哲治君 国民の生活が第一の中村哲治です。本日は、三党合意による税制改正法案の修正部分について主にお尋ねをしてまいります。 税制改正法案、元の法文では、「社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法等の一部を改正する等の法律案」となっておりました。そこの「消費税法等の」という部分は修正後取れまして、「消費税法の一部を改正する等の法律」と、そういうふうな名前にもなっているとおり、かなり大きな変更がされております。 まず、第一条について伺います。 第一条の趣旨規定については、このように条文の初めなっております。元の条文では、「この法律は、世代間及び世代内の公平性が確保された社会保障制度を構築することにより支え合う社会を回復することが我が国が直面する重要な課題であることに鑑み、」とありました。その部分についてですけれども、「により支え合う社会を回復すること」ということが削除されております。この削除部分について、なぜこのような形になったかということについては、衆議院の特別委員会で共産党の佐々木憲昭委員が六月二十二日の質問で質問されております。そこで明らかになったのは、これは自民党の修正要求によって変えられているということでございました。公明党の議員はそれはかかわっていないという、こういう御答弁でもありました。 そこで、自民党の修正者に、この点について、なぜこの部分を削除することを主張されたのか、理由をお答えください。
○衆議院議員(野田毅君) 社会をみんなで支え合うというのは当たり前の話であって、そもそも社会保障制度そのものがそういうことなんですね。ですから、ここだけ今まででない法律的用語と、しかも、税の上でこういう表現は私どもは違和感を感じております。そういう意味で、当たり前のことはこの際は横へ置いてくださいと。基本的には、私どもの考え方は、自分たち、自分の人生について、基本的には自分の人生は自分で責任を持つ。だけれども、できないようなリスクはいろいろあるわけですから、そういう意味で、自助だけではできない、そういったときには共助、支え合っていくんですよ。さらに、それだけではなくて、それをカバーする上で公助ということも頭にあるんですということで、トータルとして社会保障制度をつくっていっているわけですね。 そういう意味で、わざわざここで改めて税法の中でそういったことを入れることがいいかどうか、私どもからすれば、社会の在り方ということについて違和感があるということでお話をいたしました。
○中村哲治君 私、その説明を聞いてよく分からないんです。近代国家の原則として、まず自由権がありまして、まず自立が主でなければならないというのは、これは近代国家の大原則でございます。だからこそ、社会保障というのはなぜ必要なのかといったときに、憲法二十五条の社会権の原則、自由権を貫徹するだけではなかなか個人の実質的な人権というのは守られない、だから実質的な人権保障として憲法二十五条社会権という規定があると。ということになると、社会保障は共助、公助の要素であるというのは、これはもう当たり前というと当たり前なわけですよね。だからこそ、条文に、「世代間及び世代内の公平性が確保された社会保障制度を構築することにより支え合う社会を回復することが」というふうな、元々の文言にあったわけです。 そうすると、もし今、野田先生がおっしゃったように違和感があるということであれば、「社会保障制度を構築すること」というようなところも税制の法案なんだから取るべきなんじゃないですか。
○衆議院議員(野田毅君) 今回は、今申し上げたとおり、社会保障制度ということでいえば支え合うという言葉を使っていいでしょうね。ただ、税という側面からいえば、税の側面は支え合うということが基本ではありません。基本的には、税の目的というのは、国家財政を支えることから資源全体をどういうふうに再配分するかということが基本的には税の世界です。税法にはなじまないということは申し上げておきたいと思います。 それから、社会保障と一体改革ということですから、これは前にも申し上げたんですけれども、今回、今まではその社会保障を支えるためにいろんなほかの歳出を削減したりあるいは借金を増やしたりして、本来必要な分野まで削り込んでやってきたと。したがって、これからの社会保障を支えていくためのその公費の財源としては消費税をもって充てるんですよということを、別途、推進法案の中でそのことを表現をいたしております。ここがそういう意味での一体改革であるということで御理解を願いたい。 もうこれ以上、社会保障の分野のためにあるいはほかの予算を削ったり、あるいはほかの借金を増やしたりして充てることはしないということの基本を我々ははっきりと明確にしておかなければ一体改革とは言えないと、そう考えております。
○中村哲治君 それなら、なぜ「社会保障制度を構築すること」という部分も削除されなかったんでしょうか。
○衆議院議員(野田毅君) そういう御指摘があれば、なるほどねということは理解をいたします。 率直に言って、この問題について、社会保障の在り方ということとそれからそれをどうやって財源で調達するかということとの間には、みんながもう一遍きちんと組立てをし直さなければならぬと思っています。 よろしいでしょうか。
○中村哲治君 私は全く理解できないんです。 むしろ、個人が今、自己責任原則を過度に問われていて、自立をある意味ですごく強制され過ぎているからこそ、社会保障のところを拡充をしながらそして個人の尊厳を守っていこうというのが、元々の政府案が、まあ十分どうか分からないけれども、趣旨規定でそのことをうたいながら目指してきたことだと思うんですよ。 そういうふうなことで、違和感があるという自民党の、そういうお話でした。私は全く理解できませんけれども、そこは、削除することについては民主党の修正案者はそれでいいと思われたんですよね。それは、なぜいいと思われたんでしょうか。
○衆議院議員(古本伸一郎君) お答えいたします。 第一条の修正後の法文を、少しお手元を御覧いただければ、「世代間及び世代内の公平性が確保された社会保障制度を構築することが我が国の直面する重要な課題」というふうにワーディングしたわけですね。元案は、先ほどのやり取りのとおり、支え合う社会を回復することが目的であるというふうに恐らく中村先生の方からは今受け止めているという御指摘があると思うんですけれども、あの三党協議を随分連日やった中では、お互いに、三党それぞれ哲学が違うと思います。あるいは、場合によっては国家観、社会観、家族観も違うと思います。別の党派でありますから、それは当然のことだと思います。 そういう中でぎりぎり合意ができたのは、やはりこの世代間の不公平、あるいは世代内の不公平を正して、非常に、いわゆる今の高齢者世代を今後支えていく将来世代との不公平感等々を正していくための公平な社会保障制度を構築することは、三党も何らの異論はないというところで合意に至りました。 したがって、そのことを整理した上で、そのための税制、それを補完するための税制について、二条以下は合意しようということで、一条を書き換えたということで納得したという経緯でございます。
○中村哲治君 今おっしゃった答弁というのは、七月二十日の姫井委員の質問に対する答弁そのままですから、そこはもう分かっているわけですよ。それを聞いているわけではなくて、今、先ほどおっしゃった答弁を踏まえた上で、そういうことは十分理解しますけれども、しかし、「支え合う社会を回復すること」って、これ「回復すること」って書いてあるわけですよね。支え合う社会というのは今失われつつあると、それをこういうふうな税制を改正して社会保障制度を構築することによって回復させていこうというのが元々の趣旨の規定だったわけです。 にもかかわらず、自民党の皆さんは、それに対して違和感があると。私は、違和感は全然ないですけれども、支え合う社会を回復していく、規定にあるわけですから。にもかかわらず、それに対しては違和感があると主張された。それを納得されて、自民党の主張に対して民主党が納得されてこれを削除されたと。私は当時民主党員でしたから、このことが全く分からないと。それをなぜ、削除することに対して古本さんが違和感がなかったのかということを聞いているんですよ。
○衆議院議員(古本伸一郎君) この議論の出発点は、恐らく去年の六月の素案の議論、それから年末のいわゆる社保・税一体改革総会、連日の開催であったのは御案内のとおりであります。そして、今回の三月の議論、そして今回の法案提出というプロセスだったと思うんですけれども、その際に、この支え合う社会というこのワードは、その当時からずっと生きてきたある意味一つの理念といいますか、であったことは間違いありません。これは中村委員のおっしゃるとおりだと思います。 他方で、この理念を具体的に落とし込んでいこうと思うと、これはすなわち支え合う社会とは何かということの議論を煎じ詰めると、当時の交渉に当たらせていただいた私としては、やっぱりこれはすなわち社会保障をきちんと立て直すということだと受け止めたんです、具体な話としてはですね。当然、理念としては支え合う社会というのは私どもとしてあったんだろうと思いますけれども、ただそれが、やはりお互い価値観、哲学観の違う党派が集まって何とかこの局面を打開しようという協議の中で最終的に帰結した、お互いの、これはそれぞれの譲歩もあったでしょうし、それぞれの判断もあった中で私はぎりぎりの最終判断だったと思っております。
○中村哲治君 私は、その理念のところの最初の第一番目としての「支え合う社会を回復すること」、ここを削除してしまったことが、今古本さんがおっしゃった社会保障の様々な細部の制度について全部結局譲っていることにつながっているんじゃないかと受け止めたんです。ここが私は議論の出発点として非常に大事なことだと思っています。 ということで、これから、社会保障のそれぞれのことも含めて税制の細かい部分に入っていきたいと思います。 第四条のところで、最初は所得税に関する規定がありましたが、それが削除されております。そして、その件については附則の二十条で、「所得税については、格差の是正及び所得再分配機能の回復の観点から、最高税率の引上げ等による累進性の強化に係る具体的な措置について検討を加え、その結果に基づき、平成二十四年度中に必要な法制上の措置を講ずる。」と、そういうふうにあります。この削除の意味と附則二十条の意味について、自民党の提出者から回答を求めます。
○衆議院議員(野田毅君) 先ほどの御質問と連動するんですけれども、消費税だけでなくて、当初は御指摘のとおり所得税あるいは相続税等も含む法案でありました。そういうことで、これを一応今回は見送って、そして年末の税制改正のときにもう一遍きちんと組立てをし直しましょうということは、内容においても若干検討しておく余地があるので、今のままで政府案のとおりすんなりとというわけにいきませんねということが一つ背景にあるということは、御承知のとおりです。 そこで、問題は、控除の在り方やら税率の在り方等についての問題があって、単一のテーマであるということではないということですね。つまり、控除のもあれば、税率の在り方、幾つかの問題点があるということで、午前中、午後ですか、相続税についてもいろいろ保険金に対する取扱いの御質疑もございました。そういった意味で、今ここですんなりとというわけにはいきませんねと、だけど先送りはしませんというのがこの趣旨です。 それから、先ほど、支え合う社会ということについてですけれども、問題は、先ほど社会保障の推進法の中で申し上げたんですけれども、これは、何といいますか、社会保障の在り方論として、やはり我々は負担の能力、限度において給付を考えていくんですよと。特に、先般申し上げたんですけれども、特に医療の世界、高額療養費制度の頭打ちの世界ということもあって、既に、今日の医療制度の持続性ということに黄信号が既にともっていると。これは実は支え合う社会ということだけでできる話なのではなくて、税金や保険料を負担するというその能力の範囲の中で給付を考えていかないと持続できないのではないでしょうかと。 そういう意味で、財源とセットにした給付の在り方なんですよということをはっきりとしていくことが今回の社会保障と税の一体改革ということに対する基本的な原点なんですということで、給付のことだけを前面に出すような社会保障の在り方論を論ずるということはいささかミスリードしてしまうのではないかと、だから違和感があると、こう申し上げておるのであります。そこのところは、やはりそこのところ、財源なしに給付だけを先行させていこうというもし発想がおありになるとすれば、それは違うということは明確に申し上げておきたいと思います。
○中村哲治君 今、提出者にはお願いしたいんですけれども、聞かれたことに答えていただいて、後半お答えになったことは私、今質問していないことですので、そこについて長々と答弁するのはおやめください。 それから、今の後半の御答弁、若干感想だけ述べさせていただきますけれども、それの話というのは社会保障の拡充じゃないじゃないですか。結局、財源が限られているんだから社会保障を絞っていこうと、そういう話でしょう。そういうことを民主党は丸のみしたということで、私は非常に違和感あるわけですよ。でも、野田さん、うんうんとうなずいていらっしゃるんで、まあそのとおりなんでしょう。 ちょっと、今、質問に戻りますけれども、前半の質問に戻ります。 所得税の話というのは、控除等もあるので先延ばしにできないけれども二十四年度中に検討すると。なぜそれじゃ、消費税も逆進性の対策も含めて所得税や相続税の検討と同時に行わなかったんですか。
○衆議院議員(野田毅君) 消費税の具体的な実施時期、御承知のとおり、今年、来年ではありませんね。再来年の四月です。それを決定するかどうか、トリガーを引くのは来年の秋と。したがって、それまでには具体的にどういう対応をするか、低所得者対策ということについて何らかの給付措置を、簡易なものを考えなきゃいけないということは合意をしているわけです。 ただ、それについて、八%段階からどういうふうな対応をするのか。給付付き税額控除という主張がありましたけれども、現実問題として、それはタイミング的にも内容においても問題があるのではないですかということで、軽減税率の話と連動して検討するということでございますから、十分、今ここで決めなきゃならぬということではなくて、それまでにしっかりとした対応措置をしましょうということで合意をしたと、そういうことです。
○中村哲治君 消費税の増税にまつわる様々な問題についてはその増税の時期までに決めればよくて、なぜ所得税については今決める必要がなくて後で決めたらいいと、そういう話になるんですか。
○衆議院議員(野田毅君) 率直に言って、それだけの時間的余裕がなかったということだろうと思います。 この点は既に、今回だけでなくて、その前、二十四年度税制改正案の中にも、二十三年度かな、入っておったと思いますね。その時点から、私どもは、当面必要なことだけを修正をして成立をしていただいたと。 先ほど言いましたように、所得税の在り方あるいは相続税の在り方について、今申し上げたような幾つか問題点があるわけですから、この点はもう少しきちんと議論をして結論を出さなきゃいけないと。当たり前のことじゃないでしょうか。あるいは、ずっと議論し続けたら、何もしないで議論だけし続けるということなんでしょうか。それよりも、むしろ来年度改正に間に合うようにきちんと対応しようという方がはっきりしりがあっていいんじゃないんでしょうか。
○中村哲治君 消費税の増税というのは、自公政権の時代の平成二十一年税制改正法附則百四条に基づくものです。消費税増税というのは自公政権の方針なんです。だから、先行させるというのはもう当然、自公の皆さんだったら、それは民主党が賛成してくれるんだったら、それはもろ手を挙げて先にやっちゃおうと、それはよく分かりますよ。問題は、それと同時にやらないといけないはずの所得税や相続税も後回しにしているということが問題なんじゃないかということが一つ上がってきているわけです。 それじゃ、自民党に伺いますけれども、所得税は、三党合意文書にあるように、今回の政府案、そして公明党案よりもきついものにすべきだと、税率を上げるべきなんだというふうにお考えなんですか。それとも、この政府案よりも軽いものにしないといけないと考えていらっしゃるんですか。
○衆議院議員(野田毅君) 税率の刻みについては、むしろあの所得税法改正案附則ですね、二十一年度に成立した、あの中でも方向性は出しております。御承知のとおりです。むしろ累進度を高めるという方向を既に出しております。 問題は、その刻みの仕方もあるでしょう、それからもう一つ言えば、控除について、控除をなくしていこうと、極端に言えば配偶者控除までなくしていこうという民主党の考えですけれども、私どもはそれは取らないと。むしろ、年少扶養控除を含めて、我々はやっぱり家族というか、そういったものの在り方論として大事に考えております。そういったこともきちんとした議論をした上でないといけないんじゃないんでしょうかと思っています。
○中村哲治君 今、自民党の答弁によりますと、やっぱり控除から給付へという民主党の考え方が間違っているという、そういう御主張でありました。 民主党にお聞きしたいんですけれども、その御主張の上でこの削除の規定があるわけですから、この削除の規定をのんだということは、民主党としては控除から給付へという、そういう理念はもう放棄したということでよろしいんですか。
○衆議院議員(古本伸一郎君) 控除から手当というのは、二〇〇九年の総選挙の一つの政策的スローガンにもあったくらいの哲学であり、具体の政策であったと思います。その意味で、御案内のとおり、年少扶養控除、さらには住民税の年少控除の廃止等々をやってまいりました。特定扶養控除も一部圧縮というところまで既に実行しております。それに対し、今、自民党の野田毅先生からは、むしろその控除を使った考え方の方が自民党としては家族観等々から照らしても適していると思っていると、こういうお話でした。 これはそれぞれの党の考え方でありますので、今回の三党協議の中でお互いに控除税制かくあるべしというところに踏み込んだやり取りがあったわけではありません。ただ、かねてより自民党の皆様がそういうお考えを持っておられる、家族観、あるいは控除税制に対する価値観を持っておられるというのは十分承知しています。
○中村哲治君 いや、所得税の規定を削除するというのは、その自民党の考え方によると、控除制度の見直しを、もう一度復活することも含めて必要だから、これを二十四年度中に税制改正で行っていくというのが自民党の主張でしょう。二十四年度中に行って二十五年度の税制改正で入れていこうというのが自民党の御主張と。 それを納得されて今回所得税の規定を落とされているので、その自民党の御主張のベースというのは理解をされてここを合意されたんですねということをお尋ねをしているんです。
○衆議院議員(古本伸一郎君) 自民党の皆様が持っておられる家族観と、それを補完する形での控除税制というのはこうあるべきだという考え方は私も勉強させていただいておりまして、そういう考え方があるということは御見識として承知しています。 他方、今回の三党協議の場で、具体的には実務協議に当たっていただいたのは町村信孝先生、そして参議院からは宮沢洋一先生が御出席いただいておりましたけれども、控除税制を元に戻すということを前提に、今回の所得税制に関して、二十五年度改正、つまりこの年末の税制改正の議論に先送るという話についてはございませんでした。 もう一点補足すると、今回議論になったのは、あくまでも所得税の最高税率の引上げいかんということが争点であったかと承知してございます。
○中村哲治君 民主党の担当者はこのように認識しているわけですので、自民党の先ほどの答弁と食い違うわけですよ。どういうことですか。
○衆議院議員(野田毅君) 全然食い違っていないと思って聞いていましたけれども。はい。
○中村哲治君 いやいや、自民党の皆さんは、所得税の規定を削除したというのは、控除も含めての見直しを行っていかないといけないのでとおっしゃったじゃないですか。しかし、そのことは三党協議の実務者の税制のところではポイントとして出ていないというのが古本さんの答弁だったので、明らかに食い違っているんですよ。 それで、同じように、それでは相続税の話もあります。相続税の規定、いわゆる資産課税に係る規定、五条、六条についても規定が削除されています。これも同様に考えてよろしいんですか。自民党担当者にお聞きいたします。
○衆議院議員(野田毅君) そうですね、最高税率のレベルあるいはブラケットですね、その刻みの仕方についてはやはりもう少し議論を重ねてより良き案ができればいいですねということもございますし、それから、全体として、それだけでなくて、今日、特に都市部における相続税のレベルについて、やはりもうちょっときちっと見直した方がいい、特に東京を中心としての方々のいろんな懸念もあるということも事実です。 それから、先ほどもお話がありましたけれども、死亡保険金に対する対応の仕方、こういったこともきちんと議論をして、その上で結論を出すということの方がいいんではないかと、そういうことです。
○中村哲治君 では、この相続税等の資産課税についても累進度等も上げていくというのが自民党の考え方でよろしいんですか。
○衆議院議員(野田毅君) そういう方向であります。
○中村哲治君 そうすると、次に問題になってくるのが、附則二十条、二十一条で書かれている検討という文言と、三党合意文書の中にある検討という文言の関係です。 どこで検討するのでしょうか。私もこの二つを見比べたときに、具体的にどういうことなのかと思いました。政府税調に委員として自公の皆さんが三党合意に基づいて参加されるのか、それとも民主党税調に自公の皆さんが参加されるのか、それとも三党協議を先行させて検討をして、後に政府税調とか民主党税調で追認をしていくのか、その際、与党の国民新党との協議は後回しでいいのか。この辺りのところの関係性、それぞれの法文の検討というものと三党合意の検討というものと、その文言の関係性が明らかでないと二つ見比べて思いました。この点について、まず自民党の担当者はどのようにお考えでしょうか。
○衆議院議員(野田毅君) よく御覧になったですね。私どもは、少なくとも政治家として、こういう場合にどういう具体的な手順になるかと。少なくとも、連立政権に入っておりませんので、政府税調の中に私どもが入るということはこれはない、これは断言しておきたいと思います。しかし、合意をしたわけですから、内容において。それはそれぞれの政党においてそれぞれの立場でまずは検討するのは当然だと思いますが、その上で持ち寄って三党で協議をしていくということになろうかと思います。 別途、国民新党と連立をしておられるということであれば、国民新党とどういうふうにされるのかは、ここは与党の立場にある民主党の方でどう扱われるかをお考えをいただくことではないかと、そう思っています。
○中村哲治君 この検討するということを書かれているんですけれども、結局、三党協議で調わなければ成案を得ることができないという、そういうふうな理解でよろしいんですか。いや、野田さんに聞いているんですが。
○衆議院議員(野田毅君) 論理的に言えばそうなんでしょうね。だけど、調わないということを前提として合意するなどというのはナンセンスですね。 ですから、私どもは共同提案をして修正をする、そしてそれに先立って政党間の合意をする、これは大変重いと思っています。それに尽きると思います。
○中村哲治君 おっしゃるとおりだと思うんですね。 私は、この三党合意の文章を拝見をして、もう実質的にはこれから民自公の三党で様々なことを相談しながら決めていくと、形的には民主党政権ですけれども、実質的には、社会保障と税の一体改革については三党連立、実質的には三党連立かのような形で決まっていくと、そうでなければこのような規定にはならないと、そういうふうに判断をしました。 この点について、古本さん、先ほど手を挙げていらっしゃったので、そうではないというお気持ちでしょうから、どうぞお答えください。
○衆議院議員(古本伸一郎君) お答えします。 法文の関係と三党合意文書の関係でまずお尋ねいただいていますので、事実関係だけ、恐れながら。 第四条の所得税につきましてはこう書いてありました。三党合意文書です。所得税の係る云々の規定について、はしょります、必要な法制上の措置を講ずる旨の規定を附則に設けるということで合意しています。同様に、第五条、六条で資産課税、すなわち相続税関係も合意しております。このことを受けて書き込んだのが、先生御指摘の第二十条、所得税に係る措置ということです。それから、資産課税が第二十一条です。 それぞれの、第二十条と二十一条の附則の結末の文言を御覧いただきますと、二十四年度中に、すなわち二十五年度税制改正で必要な法制上の措置を講ずると書いておりますので、実はこれ、検討項目ではなくてやらなきゃいけない項目になっておりまして、当然、ブラケットをどう刻むのかとか最高税率の割合をどうするのか等々は今後のいろんな議論だとは思っていますけれども、相当な方向感はここで出していると思っています。 この議論の発射台になっているのは、今、中村委員から御指摘のとおり、平成二十一年の附則百四条、ここがもう発射台になっているのは事実でありまして、その中には、先ほど野田先生からもございましたように、所得税の累進強化等々はもう既に百四条から脈々と続いている流れでありますので、これは民自公それぞれ、各党共にそれぞれの若干の率あるいはいろんな幅等々に思惑はあるのかもしれませんが、大きな方向感は一緒だというふうに思っています。 その上で、連立のような気持ちじゃないかという御指摘で申し上げれば、現実問題、ここまで三党で合意して、そして法案の形に出させていただいている以上、今後ともこういった形での御相談はさせていただくのが極めて自然な形だろうと思っています。 国民新党との関係も御指摘いただきましたが、これは政策調査会を始め国民新党の皆様とは綿密に連携を取らせていただいておりますので、しっかりと今後ともやらせていただきたいと思っています。
○中村哲治君 古本さんの今の答弁だと、検討は政府で検討するということであって、三党では検討はしないという、そういう趣旨ですか。
○衆議院議員(古本伸一郎君) 安住大臣の御答弁の中にも累次にわたりましてあったかと思っていますけれども、法律にうたった以上、これが、この参議院の御議論で何とぞ成立させていただきたいと思っていますけれども、成立した暁には立法府としてこれを背負うということだと承知しています。 その上で、行政府である政府は、当然、政府税制調査会もあるでしょうけれども、当然に手前どもにも税制調査会がありますので、それは自民党さんも公明党さんもそれぞれございますので、それぞれ、ハウスの側、政府の側、ここで成立をさせていただいた暁には、この二十条、二十一条に照らして具体に詰めていく、それぞれの持ち場で詰めていくと、このように承知してございます。
○中村哲治君 時間が参りましたので終わりますけれども、今、答えられていないんですよね。結局、政府での検討と三党協議との検討とをどのような関係で進めていくのかということを聞いているんですから、それに答えていただかなければなりません。 時間が参りましたので、今日はここまでにして、続き、また次回にさせていただきます。 ありがとうございました。
○桜内文城君 みんなの党の桜内文城です。 今日は、特にこの消費税法の改正法案を中心に質問をさせていただきます。 まず、第一条に、趣旨といたしまして、世代間及び世代内の公平性という文言が書かれております。世代間の公平性といいますと、私もこの間少し述べましたけれども、特に公的年金制度の在り方ですとか、それを、今大変に大きな世代間の格差が生じているという問題もありますので、これをどう小さくしていくのかというのは大変大きな政治的な課題だとも思いますが、この世代内の公平性というものの解釈についてお尋ねしたいと思っております。 これは元々の政府案にもあった文言でして、ただ残念ながら、私が見るところ、世代内の公平性というのは、やはり所得の大きな人から累進税率によって税収を上げていく、例えば元々政府案にありましたように、所得税の最高税率を少し引き上げるですとか、あるいは相続税の中で、これまた非課税といいますか、その限度額を引き上げていく等々を意味するのだなと考えておったんですけれども、今回、三党協議の中で、こういった所得税法あるいは相続税法に関する部分が基本的に削除されております。 ただ一方で、この第一条の趣旨のところでは世代内の公平性という文言がいまだ残っておりまして、これはどのように解釈すればよいのか、ここで言う一条の世代内の公平性というものについてどのようにお考えになっているのか。 政府でも結構ですし、提案者、提案者といいますか、修正案をお出しになられた提案者の方にお聞きしたいと思います。
○委員長(高橋千秋君) どなたに。
○桜内文城君 いや、通告はしているんですが。
○衆議院議員(古本伸一郎君) お答えいたします。 まず、先ほど来この修正点に御議論をいただいているんですけれども、実は第一条の趣旨規定にうたっているのは、あくまでもこの二条以下、具体の税法をどうしていくかということの出発点として少し前書きを整理したということだと思っています。それが趣旨規定だと思っています。 その中で、支え合う社会ということを削除し、ワーディングをし直した結果、世代内そして世代間それぞれの公平な社会保障と、こういうふうに文章をつなげたわけでありますけれども、今先生御指摘のとおり、世代内で公平感を担保していくというのは、一つには、恐らくそれぞれ同じ世代の中でも格差を感じておられる世代の方もいると同時に、社会保障を支えていく上で不公平感があるとするならば、やっぱり税制における公平感をいかに担保していった中でその社会保障の財源にしていくかということが一つの議論だと思っていますので、その意味では、消費税という大変ある意味でどなた様でも公平にその購買力に応じて負担をしていただくということにおいては一つの公平な税であるというふうに理解していますので、こうした社会保障全体の世代内における公平性も確保していく上で、社会保障制度はもちろんでありますけれども、そのための財源という意味では大変優れた税目であるというふうに理解しております。
○桜内文城君 おっしゃる趣旨が分からなくもないんですけれども、よくこの委員会の中でも消費税というのはやはりどうしても逆進性というのが問題として指摘される税制でもありまして、そういったときに世代内の公平性という文言がこうやって残っているというのは、ちょっといかにもいかがなものかなというふうに感じる次第であります。 消費税法のところは元のとおり残っておりまして、先ほども指摘しましたように、所得税法、相続税法がざくっと削除になっておりますので、本来であれば、この一条で今提案者が説明されましたようにみんなで支え合う社会という文言を削られたのであれば、やはりこの世代内の公平性という文言を残すべきか否かもう少し検討された方がよかったのではないのかなということは指摘しておきます。もちろん、最初の趣旨のところですので、全くこの世代内の公平性というところが失われたとまでは言いませんけれども、ただ、消費税だけ残っていますと、逆進性が指摘される税制ですので、税目ですので、そこのところの違和感を感じるということは指摘しておきます。 そして、次の質問に移ります。 この法案の七条の本文に、ここには大変たくさん、消費課税等々いろんな号が並んでおりましてもろもろ書かれておりますが、その本文のところで、平成二十四年二月十七日に閣議において決定された社会保障・税一体改革大綱に云々かんぬんという文言が七条の条文の中に記載されております。 先般のこの委員会での質疑の中で、野田総理が、別の論点ではありますけれども答弁されているのをちょっと読み上げますと、今国会中に後期高齢者医療制度廃止法案を提出するということは閣議決定で残っていますが、この法案が通れば、この法案というのはこの消費税法の改正法案ですけれども、これらが通れば、その閣議決定の効力は消えるということでございますという答弁をされておりまして、これも議事録に載っております。 そうなると、こうやって七条に閣議決定された社会保障・税一体改革大綱という文言が法律上にもちろん残るわけですけれども、こういった閣議決定の効力との関係でここはどう解釈すればよいのかについてお尋ねしたいんですが、一応通告は副総理かなと思ってお伝えしております。
○国務大臣(岡田克也君) ここの言い方は非常に難しいんですけれども、特に後期高齢者医療制度についてはこの国会でということになっております。同時に、今この国会でこの八本の法案を、改革推進法案も含めて御議論をいただいております。国会の会期を考えれば、事実上、後期高齢者医療制度の法案を出すという時間的な余裕もないし、考え方からいっても当然この改革推進法案の考え方が優先するわけであります。そういう意味で総理は先ほどの表現を言われたというふうに思いますが、より正確に言えば、閣議決定のその内容については、いわゆる今回のこの法案によって上書きがなされるというふうに言うべきかなというふうに思っております。
○桜内文城君 上書きと解釈するしかないというのは私も理解いたしますが、どの部分がどう上書きされるかとか、こういった法案の中に閣議決定そのものが、こういうふうに大綱云々というふうに記載されておりますと、どこが上書きされて、どこが上書きされずに効力が残るのか等々、結構これ、最後に解釈の問題として残ってしまいますので、そこはもう一度閣議決定し直すとか、この法案が可決した暁にですね、もちろん撤回という手もあると思うんですけれども、そこはもう少し、法律上、後で解釈で争いを残さないように閣議決定も含めてしっかりと対応されることをお勧めしたいと思います。
○国務大臣(岡田克也君) ここはなかなか難しいところで、この後期高齢者医療制度の話とそれから年金の話でまたちょっと状況が違うと思うんですね。年金の場合には来年ということになっておりますので、もちろん順調にこの国民会議が立ち上がってそこで合意されるということを我々当然期待しておりますが、しかし、そういったことに仮にならないとすればどうなのかという議論もございます。 そういう意味で、やっぱり上書きという表現が一番適切で、そして、ここに上書きされていることがきちっと実現されると、そのために全力を挙げるということだと思います。
○桜内文城君 とはいってもちょっと気持ち悪い状況が残るのは確かでもありまして、気持ち悪いというのは、もちろん国会で議決する法律と閣議決定との関係、やはり閣議決定というのはもちろん法律を執行するための内閣の権限の下で行うものですので、やはり法律の範囲内というのは当たり前の話ですので、上書きも当然それによって生ずるということだと思うんですけれども、それにしても、はみ出した部分が閣議決定に残って、撤回もしない、あるいはどこが撤回されるのか、効力を失うのかというのが、気持ち悪い状態が残るということは指摘しておきます。 ちょっと細かい点ばかり今まで言ってきましたけれども、もうちょっと本題に入ってまいります。 今申し上げました七条の八号、八号でいいんですかね、番号付いていますけれども、歳入庁に関するくだりがあります。元々の政府案の中では大変強めに書いてあるんですね。「年金保険料の徴収体制強化等について、歳入庁その他の方策の」、あっ、済みません、間違えました、以前の政府案、読み間違えました。「歳入庁の創設による税と社会保険料を徴収する体制の構築について本格的な作業を進めること。」というふうに、もう「歳入庁の創設」というふうに非常に強い文言で書かれておりましたが、今読み間違えた部分ですが、三党合意の修正によりましてここが非常に弱い言いぶりになっております。「年金保険料の徴収体制強化等について、歳入庁その他の方策の有効性、課題等を幅広い観点から検討し、」、要は、歳入庁を含む、歳入庁というのがこれ単なる例示になっておりまして、法制局的に言えばですね、その有効性、課題等を検討と。 私も財務省に勤務しておりましたけれども、役人が検討と言うときはやらないと。それも「歳入庁の創設」という文言をやめて「歳入庁その他の方策」云々というふうに単なる例示にしてしまったということは、とにかくこれはやらないというふうにしか読めないんですけれども、これは是非、三党合意の当事者である提案者の方、そして財務大臣、そして厚労大臣にお尋ねしたいと、三人にお尋ねしたいと思います。
○衆議院議員(古本伸一郎君) 今先生御指摘の検討条項第七条の八、そのところの今検討とおっしゃったんですが、恐れながら読み上げますと、「幅広い観点から検討し、実施する」というところで最後文章を締めくくっておりまして、歳入庁その他の方策を実施するということでございます。 それから……(発言する者あり)はい。
○桜内文城君 余り細かいことを言いたくはないんですけれども、先ほど読み上げましたとおり、ここの部分、「年金保険料の徴収体制強化等について、」とまず最初に来ておりますので、実施するというのは「検討し、実施する」ことですので、単に検討というふうにしか読めないんですよ、申し訳ないんですけれども。それは法制局的に言えば、今言ったとおり、この「実施」という文言はどこに係るかというと、「年金保険料の徴収体制強化等」というところに係りますので、そういった意味では、歳入庁というのは単なる例示に弱められているということを私は指摘しているわけです。
○衆議院議員(古本伸一郎君) 実は、今回の協議で合意に至れたところは、いや、正直言うと、これは大変激しい議論でした。三党協議の中で恐らく指折りの争点だったと思っています。 その意味で、唯一合意に至れたのが、やはり保険料の徴収機能の強化ということは当然だよねというところで合意に至れたんです。そのときに、実は執行体制の現実を考えたらどうなんだという御指摘でありました。 実は、一五年をめどに年金保険料の強制徴収業務の国税庁への移管というものを目指しているのが第一フェーズです。その次に、一八年に歳入庁という、そういうロードマップを今、岡田副総理の方でも、政府としても御検討いただいているわけでありますけれども、その際に、ぎりぎり合意できたのが保険料の徴収機能の強化に向けたということについて実施というところで受け取ると、それはそのとおりであります。 ただ、具体的に歳入庁という言葉がこれは残っておりますし、この言葉が残っている中で、じゃ、実際に国税庁のプラットフォームをどうやって使ってつくっていくんだというのは、これからの現実の話としてやっていくということだと思っています。
○桜内文城君 財務大臣と厚労大臣にも聞きたいと思っていたんですが、財務省あるいは厚生労働省の立場を今代弁していただきましたので。 じゃ、歳入庁担当の副総理もお願いします。
○国務大臣(岡田克也君) これは、今、古本委員言われたように、三党間で意見の相違があってこういう表現に最終的になったということであります。 しかし、歳入庁という言葉は、委員は例示と言われるかもしれませんが、具体的に残ったというか入っているわけであります。我々としては、政府としては歳入庁の設置ということを既に取りまとめておりますので、そういう考え方で当然それを反映して、民主党の方でもそういう基本的考え方に立って、三党間で今後具体的に協議をしていただくということでございます。
○桜内文城君 役所的な立場からするとそういうお答えになるんだとは思うんですが、やはり私、これは元々の筋の話からしますと、なぜ歳入庁という考え方出てきているのかといいますと、恐らく今の年金の仕組みの在り方だと思うんです。 我々は、積立方式というものを法案としてもこれから提案しようとしているところではありますが、現在の厚生労働省の説明によりますれば、賦課方式ということをおっしゃっております。賦課方式ということは、これはまさに社会保険税といいますか、税と全く変わるところはないということで賦課方式というものをおっしゃっていらっしゃると私は理解しますけれども。 というのは、私、まだ大蔵省におりましたころ、主税局で係長やっておったんですが、そのころは、厚生労働省の方々は絶対に賦課方式という言葉は使わないでくれと、なぜなら国税庁に入れられちゃうからって、そういうふうな言い方していたぐらいなんですね。それがいつの間にやら開き直って、今ごろは賦課方式だと、だからいいんだというふうに、どうしたんだろうなというふうに思うところもあるぐらいですので、今の、まさに今回の三党合意、拝見しておりますと、特に自民党の御主張だと思うんですけれども、今の年金制度をベースとして物を考えていくということであれば、まさに賦課方式がベースであれば、まさに徴収体制においては、これまでのような社会保険庁あるいは今の年金機構のようなものではなくて、しっかりと税として取っていくという意味でいえば、歳入庁というのはこれは当たり前の筋道だと思うんですけれども、それがむしろ弱まったというのが大変違和感があるんですけれども、これについて何か反論があればお願いします。
○衆議院議員(野田毅君) 反論というほどのことはないんですけど、そもそも今、年金であれ医療保険であれ、大体社会保険という形で一緒にしていますよね、扱いを。だけど、実は違うんですよ。年金の場合は長期的な話ですよね。で、失業者や学生からどうやって保険料を徴収できるんですか、国税庁の職員がどうやって失業者や学生を相手にして徴収できますかということね。 それからもう一つ、医療保険の場合は、御承知のように、国民健康保険は市町村で徴収していますよね。保険料の決め方、徴収の仕方は全く別世界ですね、サラリーマンの医療保険とは。これをどうやって、言葉はいいんだけど、歳入庁という一つの組織の中でどうやって、国税庁の職員にそんな事務をさせることは本当にできるんでしょうかと。本気でやろうとするんなら、よほど社会保険の中身の在り方論からやっていかなきゃならぬし、執行体制もやらなきゃいけないと。 だから、私は、この議論聞きながら、少しいろんなこと、一体改革だとか新システムだとか、何か新しい機構をつくれば何かみんなきれいに解決できるような、ちょっとそういったことにみんなが行き過ぎてしまっているんではないかと。看板掛け替えれば何かうまくできるというのは、それは訳が違うと。やっぱり実態、実情に即して現場感覚をしっかり大事にしながら制度設計なり執行体制をつくっていかないと、絵にかいたもちになってかえって不公平が拡大するということを本当に私は心配をしております。そのことを申し上げております。
○桜内文城君 野田大先輩に大変恐縮ではございますが、私も主税局におりましたし、また税務署に出ておった経験もございます。実際の現場の感覚としても、やはり国民の側からすれば、社会保険庁であろうが、あるいは税務署であろうが、これは納めないと罰則ももちろんあるお金ですので、そういった意味で、実際に幾ら所得があるのかとか、社会保険庁、当時ですけれども、あるいは年金機構にしても、やはり国税庁が把握した所得等に基づいて賦課決定を行って実質的にいるという意味でいえば、そこは事務を効率化していくという努力は続けなくては、もちろん当然のこととして必要だと私は考えております。 そういった意味で、この歳入庁というのは我が党の三年前からの公約としても掲げておるものでございますし、これからもそれを主張してまいりたいと思いますし、実際、歳入庁の創設の法案も我が党、既に提出しております。まだつるされて、あるいは廃案になったりしておりますけれども、これは今後とも主張してまいりたいということを述べておきます。 次に、先般も、この間は古川国家戦略担当大臣がいらっしゃってお尋ねしましたが、附則十八条について改めてお尋ねいたします。 附則十八条について、特にこの間私指摘させていただいたのが、今、政府で議論されております再生戦略、あるいはこれまで民主党政権の下で出されております新成長戦略の数字の根拠等々であります。 これまでは、新成長戦略といいましても、こういったデフレあるいは不況の中でどうやって経済を復活させていくのか、そういった意味でどのような分野に注力していくべきなのか、官民合わせてという非常に美しいもので、それはそれで結構なんですけれども、今回、こうやって附則十八条に、まさに消費税増税の可否を決断すべき時期に何を目安にして判断するのかというところで、この十八条の文言ですね、実際にGDPの目標値としまして、平成二十三年度から平成三十二年度までの十年間の平均で名目成長率三%、そして実質二%という数字が書き込まれております。これをどう判断するのか。今後十年という話ですので、それを見込んでいくときに、この間も古川大臣の答弁にもありましたが、総合的な施策の実施その他の必要な措置を講ずるということではあるんですが、まさにこの再生戦略の中でこれをきちんと実施していけば、この名目三%なり実質二%というものがしっかりと実現していくという道のりが分かるものでなくてはいけないと思うんですよ。 これまでのように、単に言いっ放しで、こういうことをやったら景気良くなるんじゃないかぐらいの話じゃなくて、まさに今回、この附則十八条というものがしっかりと法律に、今、衆議院で可決されておりますけれども、なるということは、まさに来年の秋なりにしっかりと、十年間の見込みというのは、これなかなか難しいものですから、であれば、まさにGDPをどうやって成長させていくのかということがこの再生戦略の中に書き込まれて、GDPというか、付加価値がどれだけ増えるのか、雇用がどれだけ増えるのか、しっかりした算定根拠に基づいて書かれていなくてはならないと思うんですけれども、これが大変ずさんであるということを前の委員会で、この委員会で指摘させていただきました。 少しちょっと数字も細かいところありますけれども、もう一度申し上げますが、特に環境関連新規市場五十兆円、大変美しい目標だと思います。役所からはその数字の根拠らしきものもいただいてはおりますが、新規雇用百四十万人、一人当たりで割りますと、一人当たりの売上高として三千五百七十一万円、こういった産業が本当にあるのかということを指摘させていただきたいと思っております。 二〇〇五年の日本の就業者一人当たりの粗付加価値額、これは二〇〇五年の総務省が作成しております産業連関表ですけれども、一人当たりで、これは付加価値ですけれども、七百六十万円という数字が出てきております。そういった中で、新しい産業として新規雇用を生み出す、それも百四十万人も生み出すものが、売上げとして一人当たり三千五百万円というのはあり得るのかということでもあります。 幾つか数字もいただいておりますが、資料としてもらったんですけれども、内閣府の方からもらったんですが、内閣府の経済財政の中長期方針と十年展望の急回復シナリオで前提とした全就業者数を前提として労働生産性を試算しましたと。これが一千万円を超えているんですね。そんな産業、どこにあるんでしょうか。 また、急回復シナリオというのは生産性が一・五%上昇するですとかなんですが、これ、二〇一〇年度の話なんですけれども、底ばい継続シナリオはこの生産性の向上が〇・五%にとどまるですとか、あるいは真ん中の中位の推計もあるんですけれども、なぜわざわざこういうふうに急回復シナリオに基づくような美しい数字だけを引っ張り出してきたのか、これ、内閣府の方にお尋ねしたいと思います。
○副大臣(石田勝之君) 日本再生戦略における環境関連新市場、そして新規の雇用についてのお尋ねがございました。 先ほど委員おっしゃったように、先週、古川国家戦略担当大臣にこの趣旨、同趣旨の質問がございまして、大臣は大臣としてお答えをしておるわけでありますが、更なる私に対する御質問でもありますので、若干細かくなりますが、少しお時間をいただいて答弁をさせていただきたいと思います。 まず、環境関連新市場の目標を五十兆円としている点について御説明します。 新成長戦略で目標としている成長率二%を前提とすると、二〇二〇年のGDPは約六百兆円となります。一方、GDP全体に占める環境関連GDP比率が毎年〇・一三%上昇すると想定しますと、二〇二〇年の環境関連GDPの比率は六%、金額は約三十六兆円となります。 他方、GDPは市場規模の〇・三倍、言い換えれば、市場規模はGDPの約三・三倍という関係にありますから、二〇二〇年時点の環境関連の市場の規模は百二十兆円と推計されます。一方で、環境省の試算によると、二〇〇六年時点の市場規模は約七十兆円でありますから、百二十引く七十兆、差を取った五十兆円を環境関連の新規市場と算出をいたしたところであります。 次に、環境関連の新規雇用の目標としてお尋ねの百四十万人としている点について御説明いたします。 まず、GDPは市場規模〇・三倍という関係にありますから、新規市場目標の五十兆円の〇・三倍である約十五兆円をGDPの増加分としておきます。一方、二〇二〇年の雇用者一人当たりの生産性、つまりGDPは一千万強と推計をいたしております。先ほど、十五兆円を一千万強で割ることで百四十万人という新規雇用者数を算出をいたしているところであります。 今後、エネルギー・環境分野については、エネルギーミックスと環境の選択肢について国民の合意を得た上で、年末までにグリーン政策大綱を取りまとめたいと考えております。 その中で、今回、日本再生戦略で……
○委員長(高橋千秋君) 簡潔にお願いします。
○副大臣(石田勝之君) 掲げたグリーン成長戦略に関する更なる具体的な目標や政策を盛り込んでいきたいと考えております。
○桜内文城君 しっかりと読み込んでいただきましたが、私が尋ねたところに答えていただいておりません。労働生産性が一千二十八万円というのが高過ぎるんではないかと私は尋ねましたが、単に読み込んだだけで終わってしまいました。役人の書いた文章を読むだけであれば、副大臣をやっている意味がないと思います。 私が聞いたのは、そういった労働生産性が一千万円も超えているような産業がどこにどれだけあるのかということです。そして、それが百四十万人もいるような新しい産業が本当につくれるのかということを尋ねているんです。かつ、この労働生産性が一千万円を超えるという部分について、まさに内閣府の経済財政の中長期方針と十年展望の急回復シナリオという一番楽観的なものでつくっているので、それはいかがなものかということをお尋ねした次第です。全く答えていないことを指摘しておきます。 次の質問に行きます。どうせ答えられないでしょうから次の質問に行きますが、じゃ、この環境関連産業ですね、内閣府の方から幾つか環境省の作成した資料をいただきました。これ見ると、環境産業というのは大変稼ぎのいい、付加価値率の高い産業というふうに示されております。ちょっとびっくりなんですが、廃棄物処理、資源有効利用の分野ですと、何と付加価値率五七・四%、自然環境保全五〇・九%。一体これほど付加価値率の高い産業がどれだけあるのか。 じゃ、具体的にこの資源有効利用というものが何を指すのか。室内空気汚染防止、水供給、再生素材、再生可能エネルギー施設、省エネルギー及びエネルギー管理、あとエコツーリズムとかですね。こんなのでそんなに稼げるんですかという産業区分が出されております。そして、こういったリフォーム、リペア、リース、レンタル、実際に、私、この週末地元に帰りまして、こういった産業に従事している方ともお話ししましたけれども、そんなに稼げるのであればみんな寄ってくると。 当たり前ですけれども、これだけ稼げるというのであれば、ほかの産業からもどんどん参入して利益率下がるはずなんですけれども、その一番楽観的なシナリオに基づいて売上げ五十兆円、そして付加価値率も相当高い。その労働生産性というのは、まさに労働者に分配される付加価値ですよ。これがこんなに、一千万円超えてというのをベースにしたような数字を、以前から私は新成長戦略のころからこれは大き過ぎると、どう見ても普通の感覚に合わないということを指摘しているんですが、全く数字も変えようともしない。それについて、どうお考えになりますか。
○副大臣(石田勝之君) 先ほど答弁をしておりましたら、委員が手を挙げられ、委員長が指名されましたので、私、重ねて御説明をします。 新規雇用者一人当たりで見た目標についてのお尋ねだろうというふうに思いますが、これ環境関連について、環境関連の新規市場規模目標は先ほど委員がおっしゃったように五十兆円、新規雇用は百四十万人ですので、計算をすれば一人当たりで委員おっしゃるとおり三千五百七十一万円になるのは事実であります。 他方、二〇一〇年の環境関連の市場規模、雇用規模に関する環境省の推計によれば、市場規模は六十九・二兆円、雇用規模は百八十四・六万人とされております。これに基づき計算をいたしますと、雇用一人当たりの市場規模は三千七百四十八万円となります。 このため、新規の雇用者一人当たりで三千五百七十一万円との数値は過剰なものではないというふうに考えております。
○桜内文城君 ですから、最初冒頭お伝えしましたように、二〇〇五年の産業連関表、総務省が作成したもので、就業者一人当たりの粗付加価値額が七百六十万円なわけですよ。もう全然数字が違うということを指摘しているわけなんですが、全くお答えいただけません。 ですので、次の質問に行きますが、関連いたしまして、医療、介護分野、これも新規市場五十兆円という美しい目標を述べられておりますが、少なくともこの中で大変大きな部分を占める医療、介護というのは、これまさに先ほどこの委員会でも問題に、問題といいますか課題になっております保険料によって基本的には賄われる、もちろん税も入っておりますけれども、そういった分野です。GDPの統計となります国民経済計算上は、生産勘定といいますそういったGDPに付加価値を計算する勘定にはその金額は全く入ってきません。ですので、ここが、医療、介護が例えば二〇二〇年度に七十八兆円になりますといっても、これは全くGDPにほとんど寄与しない数字であります。これは指摘しておきます。 そして、GDPに寄与するであろう健康サービス、これが二〇二〇年度に二十五兆円産業になる、二〇〇七年度から十二兆円の新規市場ができますよと、それに対して八十万人新規雇用も生まれますということなんですが、じゃ、この健康サービス産業は一体何なのかというのをもらいました。細かく言うと、例えば運動支援サービス、フィットネスクラブ、リフレッシュ分野としてエステティック、リラクゼーションビジネス、スパ市場とかですね。食・栄養管理サービスとして配食サービスですとか、その他として何かすごいのが入っているんですね、第三保険分野、保険まで入っています。旅行、温泉療養等というふうに書いてありますけれども、こんなのをいろいろぶち込んでいくのは結構なんですけれども、これも一人当たりの売上額でいいますと一千五百万円ということになるんですが、本当にこういったマッサージ屋さんとかで、一人当たりの従業員、八十万人もこれほどの、一人当たり一千五百万円も売上げが本当に出るのか。全く絵にかいたもちじゃないかと思われるんですけれども、いかがでしょうか。 ちなみに、先ほど申し上げた環境分野というのはこの倍の売上げということになっているんですね、あなた方の想定では。いかにいいかげんなものかということは指摘しておきますが、何か反論あればお願いします。
○副大臣(石田勝之君) 医療、介護の分野というのは、少子高齢化が進む我が国日本にとって今後もその大きな成長が期待できる分野だろうというふうに思っております。 委員、いろいろ資料をレクチャーを受けて説明されておられました。十分お分かりだと思いますが、新成長戦略においては、医療、介護の需要の見通しを基に医療・介護サービスの基盤強化などを進めることによって新規市場五十兆円、それから新規雇用二百八十四万人の創出を目指すと目標を掲げてまいりました。日本再生戦略の原案でもこれを堅持してまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。
○桜内文城君 終わります。 新成長戦略ならともかく、この再生戦略で、増税の可否を判断するというときにこのずさんな数字ではとても判断が付かないということを指摘して、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○大門実紀史君 日本共産党の大門でございます。 先週の委員会で、社会保障と税の重要な役割は所得の再分配であるということを申し上げました。したがって、消費税の増税はこの所得の再分配に逆行しますよということを御指摘したわけでございます。 そもそも、日本の所得の再分配の現状がどうなっているかということで、資料を一枚お配りをいたしました。これは内閣府が出した年次経済報告書にある数字をそのままグラフにしたものでございます。各国の所得再分配効果の比較ということです。所得の格差が公的移転、すなわち主に社会保障の現金給付でございますが、これによってどれだけ所得の格差が改善されたのかというのが緑の部分でございます。税によってどれだけ改善されたのかというのがオレンジ色の部分でございます。社会保障と税、それぞれの再分配効果を示しております。 内閣府の年次経済報告も指摘しておりますけれども、日本の再分配効果は諸外国に比べて、見てもらって分かるとおり、大変小さいと。社会保障の効果もほかの国に比べて小さいんですけれども、特に税の再分配効果、格差を是正する役割が、オレンジ色の部分ですけれども、極端に小さいと。これは数字はジニ係数の改善度ですから、〇・〇幾らとなっております。税の改善度はもう外国に比べたら一桁低いというふうになっております。 特に、安住大臣にお聞きいたしますが、日本の税の再分配効果がなぜこんなに極端に小さくなっているか御存じでしょうか。
○国務大臣(安住淳君) 先生の御指摘のように、これはOECDのデータでございますが、税の再配分効果の大きさだけ見ますと、我が国はOECDの中で最も小さくなっております。 大体どこの国でも、この公的移転の再配分というのは、これは要するに社会保障の現金給付の部分ですが、比率からいえば税よりは平均すると大体二・五倍程度にはなっていますけれども、日本の場合、残念ながら税の再配分効果が低いということは、やはりそういう意味での税の、例えば累進税率等々含めて再検討しなければならない課題があるというふうにこの資料からは見えるのではないかと思います。
○大門実紀史君 これはこの内閣府の報告にもそういうことが書かれてございます。税については、所得税の最高税率の引下げ、税率のフラット化など近年の税制改正の影響などによって所得再分配機能が低下したためと考えられるということで、これは政府もそういうふうにお考えになっているということでございます。 したがって、なぜこうなったかというと、累進税率の大幅な緩和、あと、税率の刻みが簡素化されますと、いわゆる適用税率の、何というんですか、はい上がりというんですかね、これが少なくなるということで、これもちょっと超えたところで上がるという部分がかなり少なくなるということも、こういうふうな分配効果が少なくなっているところでございます。 もう一つは、政府が今年二月の十七日に閣議決定されました社会保障・税の一体改革大綱の中にも、その中の三十四ページかな、とにかく、個人所得課税、基本的考え方という中にこのことが規定されておりまして、我が国の所得税については、昭和六十年代以降、税率構造の大幅な累進緩和を実施してきた云々とありまして、高い所得階層の割合は近年むしろ高まっており、お金持ちが増えているということですね、増えており、格差が拡大する傾向が見られると、このような所得構造が変化する一方で、この税率構造の累進性が低下したままであることによって再分配機能が近年低下しているということを、今年の二月十七日閣議決定の大綱の中にも書かれております。今後、消費税率の引上げにより、税制全体としての累進性が更に低下することも踏まえれば、所得税については、高い所得階層に負担を求めるなど所得再分配機能の回復を図る改革を進める必要があるということが書かれておりまして、消費税引上げ云々は別にして、的確な現状認識だというふうに思います。 岡田副総理に伺いますけれども、この認識は今も堅持されているということでよろしいですか。
○国務大臣(岡田克也君) 今委員御指摘の点で一つだけちょっと付け加えさせていただきますと、この税による再分配効果が低いと、日本のですね、ということの一つに、やはり税収が少ないということはあると思うんですね。つまり、国債によって一般会計でいえば半分賄っているということですから、そういうものが国債ではなくて全体が税で賄われていれば、その税による再配分効果のウエートというのはもう少し高まるはずであります。そこのところは一点申し上げておきたいと思います。 その上で、私は、消費税というのは特に世代間の公平ということを考えたときに再配分効果があるというふうに考えておりますけれども、世代内の公平ということから見たときに、それは所得税のフラット化とか、あるいは最高税率、まあ同じことですが、最高税率を下げたことなどの影響が出てきていることは事実でありますので、そういう意味で、所得税あるいは相続税などの全体的な見直しということは私は必要なことであるというふうに考えております。
○大門実紀史君 税収とこの再分配効果は関係ありませんので、申し上げておきます。 この所得再分配機能が低下していると分かっているならば、ヨーロッパに何回か伺いましたけれども、ヨーロッパの国会議員はやっぱりこの再分配機能についてはかなり敏感でございます。日本は割と鈍感で、ここまで世界でも落ちていても、まあ一時、格差、貧困の問題が問題になりましたけれども、この税と社会保障において再分配効果を高めるということは、文言では出てくるわけですけれども、余り積極的に行われてまいりませんでした。したがって、世界でも低過ぎるこの再分配効果、また閣議決定ですね、この大綱でわざわざここまで規定されているわけでございますから、特に税の部分で今日は言いますけれども、小手先の是正でお茶を濁すような、そういうことで終わるべきではないというふうに申し上げておきたいと思いますし、我が党の財源論という点でいいますと、もちろん無駄を削るわけですが、やっぱり応能負担できちっと財源を図っていくと。 前回も若干議論いたしましたけれども、何もこの所得税だけで十兆円を引き出すとか、そんなこと申し上げているわけではございません。所得税の部分でいえば、証券優遇税制を是正する、高額所得者への課税を強化する、さらには最高税率の引上げ等々やっていけば一・五兆から二兆はひねり出すことは十分できるわけでございますし、今世界の流れは、前回も申し上げましたけれども、フランスにしろ、オランド政権にしてもアメリカにしてもそういう方向になっているわけでございますから、ここはやっぱり思い切って、世界でもこういう状況ですから、踏み出すべきだというふうに思います。 具体的に伺いますが、まず証券優遇税制なんですけれども、これは延長しないと、廃止すべきというのはもう再三にわたって自民党政権のときから指摘してまいりましたけれども、これは確認のために聞きますけれども、次は延長しないということでよろしいですか。
○国務大臣(安住淳君) 延長いたしません。今の段階で全くそのことを変えるつもりはございません。
○大門実紀史君 これも二十六年、二〇一四年一月からですね。これは、実は私、財政金融委員会ですからもう何年もこれ取り上げてまいりましたけれども、前回のときも、前回これを延長を今は決めちゃっているわけですけれども、その前も数年にわたって、実は財務省もこれは何とか再延長しないでやれないかということで、自民党政権の尾身財務大臣のときにかなりもうやめようかというふうになったのがまたこうやって延長されているわけでございまして、民主党政権になった政府税調の中でももうやめようというふうになったのがまた延長になったと。 これ、なぜ二年後じゃなくて、今回、来年から廃止ということでできなかったんですか。誰が反対したんですか、これ。
○国務大臣(安住淳君) 二年間ということで、株式市場の低迷等、そういったこともありましたので、そういう議論がありました。 ただ、野田総理は、とにかく二十六年の一月にはもうやめると、二〇%に、本則に戻すということでございますので、今度は必ずやろうと思っております。
○大門実紀史君 これも、今回は三党合意というのがありますが、そういう政治的な判断ということもあったようなことを聞いております。ですから、今度、三党合意でいろいろ進んでいくとなると、これも今のところ延長しないということですけれども、どこかでまたやっぱり延長と、経済状況によってという文言が付いておりますから、そういう心配をしているわけでございます。 もう一つ、この証券優遇税制ですけれども、仮に二〇%に戻しても、世界的にいえばこれでも低いんですよね。外国の例、もう一々説明いたしませんけれども、アメリカなどは、金融大国と言われていますアメリカでさえ段階的課税と総合課税を加えてやっておりますし、十二か月以下の株の保有、つまり投機的な株の運用については割高の課税をするということまでやっております。 私は、基本的には、この分離課税じゃなくて総合課税にして、高い税率が適用されるように、そこを目指すべきだと思いますけれども、少なくとも諸外国並みの課税に持っていくべきだと、そこを目指すべきだと思いますが、安住大臣、いかがお考えですか。
○国務大臣(安住淳君) 御指摘のとおり、様々なヨーロッパやアメリカではこの所得税と似たような課税対応をしております。今、フランス、イタリア、スペイン、ポルトガルのを見ておりますけれども、やはり富裕税の復活というようなこと、つまりもう一回お金持ちから取らせていただくと。その中で、この不動産やそれから金融証券に伴う課税をしようと。 これは多分、リーマン・ショックの後は一時的にやはりそういうことは見合わせていましたけれども、今財政再建の問題が大きく取り上げられるようになって、端的な例はオランド政権ですね、フランスの。これは大胆にこういうことを打ち出しているということですから、今後我が国で、じゃどうしていくのかということは当然議論になると思います。 例えば、昭和六十一年のころの所得税のこの累進の段階刻みは、たしか十五段階だったわけですね。現在はそれは六でございますが、当時は課税所得で七〇%も課税をしていて、まあそれが私は健全だとは思いませんけれども、しかし今はそれは四〇%、今回提案したのは四五%だったわけです、政府では。同じように、金融等の資産に対してどうするかというのは、これは今後是非検討していきたいというふうに思っております。
○大門実紀史君 急いで金融のこの証券の部分は検討していただきたいというか、踏み込んでいただきたいというふうに思います。ここでひねろうと思えば、証券優遇税制だけでも数千億円、二〇%へ戻すだけでも入ってまいりますし、分離課税を総合課税的なものに幾つか変えていくだけでもここで相当の財源が出てまいります。 もう一つは、今ありました最高税率の問題ですけれども、これは当初の政府案にあった四〇%を四五%ですかね、五千万以上ですか、が原案から削除されて先送りと。ただし、安住大臣は旗を下ろしたわけじゃないんだと、年度改正でしっかりやると。先ほども累進の強化というお話もありましたのでやられるとは思うんですけれども、ただし、政府案の原案の五千万以上、五%の引上げだと、これは税収どれぐらいを見込んでいたんですか。
○国務大臣(安住淳君) 四百億程度でございますので、この五%自体で税収が大幅に上がるわけではございません。これは、ちょっと経緯を言いますと、やはり東日本大震災で、これは復興特別所得税をお願いすることになります。そうしたこともありまして、バランスからいうと、最高税率のところを上げさせていただいたことは、一つの政府の考え方を表したというふうに見ていただいた方が私はいいのではないかと思っております。 今後、三党においてこの累進の強化ということは合意をしておりますので、社会の在り方に深くかかわってくる問題でございますので、十分三党間で協議をして具体の方向性というものを示していきたいと思っております。
○大門実紀史君 最初の一歩ということでございますけれども、消費税増税をお願いするというようなときですから、その検討じゃなくて、もっと今回踏み込んでやれば、積み重ねでいえば消費税の増税必要ありませんから、何度も申し上げているように。 国税庁の資料によると、全体がどうなっているかといいますと、所得二千万円を超える層ですね、この方々の所得に対する所得税の比率というのは、もちろんさっき言った最高税率下がっていますから下がっております。一方、この層の所得が所得全体に占める、お金持ちが所得全体に占める割合というのは増加しております。 そこはやっぱり課税の在り方として考えるべきだということで、三菱UFJ銀行が試算しておりますけれども、そんな五千万円以上を五%なんてもう四百億ぐらいですから、そうじゃなくて、やっぱり所得三千万円以上を五〇%にすれば三千三百億円、五千万円以上を六〇%、これは八八年当時ですね、そこまで持ってくれば五千四百億円の財源になります。 世界はこういう抜本的な課税強化の方向ですよね。先ほど御紹介あったオランド政権は四一%から最高税率を七五%にすることを目指しておりますし、オバマ政権も三五%から四〇%台ということを目指しているわけでございます。少なくとも九九年度改正の前の段階ですね、つまり所得税五〇%、住民税一五%、これぐらいを視野に入れるべきだと。そうすれば、先ほど申し上げました、財源は証券優遇税制、総合課税、そして最高税率、これを含めますと二兆円近い財源が生まれるわけでございます。そういうことは真剣に検討されるべきだと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(安住淳君) 五千万以上の例えば所得者は、この十五年ぐらいを見ますと、やっぱり一・一万人が二・七万人になっております。それから、例えば三千万超だと、これもやっぱり全体には、デフレ下でありますが、実は増えております。ですから、そういう意味では、高所得階層が増えていて、同時に所得の低い方も増えていて、中間層が狭まってきたと。 そういう中であると、ここの部分をどういうふうに税でフォローアップしていくかということがまさに累進の問題を考えるときに一番重要なことだと思いますので、先ほども申しましたけれども、社会のありようにかかわることではありますが、私としてはここについて、世の中の流れからいうと、やはり新たな累進率をお願いをするということを検討する時期に来ているというふうに思っております。
○大門実紀史君 ありがとうございました。終わります。
○吉田忠智君 社会民主党・護憲連合の吉田忠智でございます。 本題に入ります前に、北部九州梅雨前線豪雨対策について、総務大臣と財務大臣に質問させていただきます。 六月三十日から七月十四日まで梅雨前線が居座りました。気象庁に言わせれば、これまでに経験したことのない記録的な大雨と、そのように言われておりまして、御案内のとおりの甚大な被害でございました。 私の地元大分を始め、熊本、福岡、またがっております。被害を受けた市町村、自治体がもう財政力の弱いところばかりでありまして、今後、復旧復興に向けてしっかりできるのか、あるいは支障が出るのではないか、そのことが大変心配をされているわけでございます。 そこで、是非万全の財政措置を講じていただきたいと思いますが、お二人に見解を求めたいと思います。
○国務大臣(安住淳君) この度の九州北部豪雨により亡くなられた方々、御冥福をお祈り申し上げたいと思います。財務省としても、改めて被災をされた方々にお見舞いを申し上げます。 今先生が御指摘のお話は、地方の自治体の財政力が乏しいところに対してやはり国としてしっかりサポートすべきでないかと。これは先般も礒崎先生の方からお話ありまして、私どもとしては、激甚災の指定等を含めて被害額の精査を早急にしまして、この指定された後の財政的なものはしっかりやっていきたいというふうに思っております。 今なお災害復旧やっている最中だと思いますので、総務省とも相談させていただきながら、財政的に国としてやれることはしっかりやってまいりたいと思います。
○国務大臣(川端達夫君) 二度にわたっての豪雨、経験したことのない豪雨ということで大変な被害が出ました。亡くなられた方へのお悔やみと同時に、なお被災された皆さんにお見舞い申し上げたいと思います。 今財務大臣からもお話ありましたけれども、地方公共団体においては、まずは当面の様々な状況に対応するために資金繰りがショートしてはいけないということがありますので、普通交付税の繰上げ交付については対処することにいたしました。 まずは、七月七日までのことに関しましては、既に七月十八日に、九月に定例交付すべき普通交付税の一部、三割を繰上げ交付をいたしました。七月十一日以降の平成二十四年七月九州北部豪雨について、これまでの経験したことのない大雨ということで広範な地域にわたっての被害が出ておりますので、災害地方公共団体の実情をお伺いしながら、現在のところ、早急に普通交付税の繰上げ交付が必要な全ての団体に対し迅速に対応すべく現在詰めの作業を行い、近々に答えが出るというふうに思っております。 今後、復旧復興に向けた事業が本格化する段階におきまして、被災地方公共団体の実情を十分お伺いしながら、総務省としましては、関係省庁と連携を図りつつ、特別交付税措置を含め、地方交付税、地方債による地方財政措置を講じて、その財政運営に支障が生じることがないようにできる限りの対応をさせていただきたいと思っております。
○吉田忠智君 特に日田市や中津市などは、一回床上浸水を受けたところが、またボランティアなどが入ってやっと片付けが終わりそうだなというときにそれ以上を上回る水位になりまして、私も地元に行きましたら、地元の住民の方が、心が折れそうですと、そういうふうに言われておられまして、是非、復旧復興を迅速に対応している姿を見せることが住民の皆さんにまた勇気と元気を与えることになると思いますので、しっかり被災自治体の要望を踏まえて万全の対応をしていただくようにお願いをしておきます。 それでは、本題に入ります。 先般、私の本会議の代表質問に対する答弁なども踏まえて、特に修正案を中心に質問をさせていただきます。 まず、生活保護についてでございます。 我が党は、生活保護は憲法二十五条に保障された国民の権利でありまして、必要な人が受けられないというようなことはあってはならないと考えております。民主党の発議者は私の質問に対して、真に必要な人に制度が行き渡るよう改善をする、貧困の連鎖を防止するため支援の拡充を図ると答弁されました。 これまでも野党時代の民主党は、我が国の生活保護の捕捉率の低さについて問題意識をお持ちでした。例えば、外国でいいますと、スウェーデンは捕捉率が八二%、ドイツが六四・六%、フランスが五〇・六%、イギリスが四七%、日本は資産要件を加味した場合でも三二%、加味しない場合は一八%。よく捕捉率が二割、三割と言われるのはそのゆえんでもありますが、民主党の発議者にお伺いをしますが、必要な人に行き渡るように具体的にどのように改善をして捕捉率を高めていかれるのか、また貧困の連鎖をどのように防止をされていかれるのか、お伺いをいたします。
○衆議院議員(長妻昭君) 今、吉田委員おっしゃっていただいたように、政権交代後、厚労省にナショナルミニマム研究会というのをつくって、生活保護の収入よりも以下で暮らしておられる勤労者に対する捕捉率ということで、非常にヨーロッパ諸国について低いということで問題意識を持っております。 そして、やっぱり一つ大きい問題としては、ケースワーカーの方の、一人当たり今百人ぐらい担当されていると、年々そのケースワーカーの仕事が過重になっておりますので、まずこれを抜本的に強化をする。そしてもう一つ、就労支援員というのを私が大臣のときも倍増しようとしたんですが、予算は用意をしようとしましたけれども、実際にその専門職がなかなか集まらなかったわけですが、ただ一定の数は増えまして、就職の支援をきめ細かくさせていただく。 そして、もう一つは貧困の連鎖ということでありますけれども、やはり学歴という面で一般の御家庭に比べて大学進学率含めて非常に手薄であるということで、学習を支援するような、そういう自治体の職員を増やしていく、そういうサポートもさせていただきたいと思っております。 もう一部実行に移っているところもありますけれども、秋に政府と与党で一体で生活支援戦略というのを、ある意味では戦後一番大きな貧困格差対策の大綱をまとめますので、その中でしっかりとサポートしていきたいと思っております。
○吉田忠智君 確かに政権交代後、最初は我が党も三党の政策合意に参画をしましたが、貧困格差対策に意欲的に取り組んでこられたことは率直に認めますし、評価をしますが、なかなかまだ数字的なものとして成果が上がってこないという面はあります。 一方で、不正受給を強調される声が最近高まってきております。自民党の皆さんを中心に、親族側に扶養が困難な理由を証明をする義務を課す改正を求める動きがあるわけであります。行政から親族が扶養困難の証明を求められるようなことになりますと、それを口実に、今以上に、それでなくても捕捉率が低いわけでありますけれども、生活保護の申請と受給が困難になることが危惧をされます。 親族の扶養困難の証明義務化、これは私はすべきではないと考えますが、民主党発議者の見解をお聞かせください。
○衆議院議員(長妻昭君) これ、今現在も、民法上、扶養義務の三等親の方々に極力お問合せをするというような運用はなされておりますけれども、相手方からうんともすんとも言ってこない場合、非常にその踏み込みが不十分な面もあると。ただ、この部分については、本当にきちっと意思を確認しないでいいのかという御指摘も多方面からいただいておりますので、これは、何とか運用でできるのか、あるいは法改正をしなきゃいけないのか、これは慎重に考える必要はあると思います。 ただ、もう一方で、これ、今現在もそういう法律の、生活保護法の七十七条第二項に、家庭裁判所に自治体などが申し立てて、この方は扶養できるのではないかということを家庭裁判所で御判断いただくと、こういう制度が今もあるわけですが、これはちょっと驚くべきことに、昭和二十五年にこの法律ができてこの制度できましたけれども、今までこれ、家庭裁判所での利用をされたのが二十四件しかないということで、もうちょっとこういう現行の制度の活用の促進というものも考える必要があるのではないかと、その中でいろいろな検討をするということが私自身は必要だと思っております。
○吉田忠智君 なかなか難しい問題であることはもう承知をしておりますが、多角的に、慎重の上にも慎重に、是非義務化については検討いただきたい、そのように思います。 次に、社会保障制度改革推進法について二点伺います。 まず、六条、医療保険制度については、「保険給付の対象となる療養の範囲の適正化等」という表現があるわけでありますけれども、これはどのような趣旨でしょうか。医療費の例えば一定額を医療保険の対象から除外して患者負担とする、保険免責制と言うそうですが、こういうことの導入などを目指すというふうなことを考えておられるのかも含めてお伺いをします。
○衆議院議員(柚木道義君) お答え申し上げます。 現在、我が国の医療保険制度では、必要かつ適切な医療については、療養の給付として保険給付の対象とするとともに、その際、定率の患者負担をいただいております。また、一定の安全性、有効性等が確認された先進医療などについては、保険診療との併用を認め、基礎的な部分を保険外併用療養費として保険給付の対象としております。 御指摘の改革推進法案の規定ですが、高齢化の進展あるいは高度医療の普及などによる医療費の増大が見込まれる中で、国民皆保険を維持するため、そして国民負担の面から、保険給付の対象範囲について必要な見直しを行う趣旨を規定したものでして、特に具体的な内容、例えば今御指摘の保険免責制などを念頭に置いたものではないというふうに認識しております。
○吉田忠智君 医療の必要以上の抑制という観点は入っていないという趣旨で理解していいわけですかね。
○衆議院議員(柚木道義君) 今後、国民会議の中でその内容について議論していくことになるというふうに承知しておりますが、まさにその何が必要なのか、当然そのことも含めての議論になっていくかというふうに思っております。
○吉田忠智君 続きまして、第七条、介護サービスの範囲の適正化等による介護サービスの効率化及び重点化を図るとしていますが、これはどのような趣旨でしょうか。介護サービスのカットを目指すことになるのではないでしょうか。
○衆議院議員(柚木道義君) お答え申し上げます。 今般の社会保障・税一体改革の中では、介護保険制度のみならず社会保障全般に共通する考え方として、社会保障の充実を進める一方で、やはりめり張りを付けて重点化、効率化も行うことが必要であると考えておりまして、特に介護保険給付費は、これは増大していかざるを得ないわけですが、制度の持続可能性の点からも、これは低所得者を始めとする国民の保険料や税の負担の増大を抑制していくことも必要でございまして、推進法案の中でも介護サービスの範囲の適正化などと規定しております。 ただ、今御指摘もあったんですが、今日の質疑の中でも、今年度からスタートしております、例えば二十四時間の巡回サービス、あるいは医療・介護連携、在宅におけるみとり機能強化、あるいは認知症や処遇改善等々、いろんなやっぱり必要なサービスを確保するということは、これは大前提でございまして、その前提の下で介護サービスについてもめり張りを付けて、過剰な部分はこれはやはりきちんと抑制し、必要な部分にはしっかりと重点化するという趣旨でございます。 その具体的な見直しについては、先ほども申し上げましたが、国会審議あるいは国民会議などの議論を踏まえて、今後、サービスをより効果的に提供できる制度となるように行われると考えております。
○吉田忠智君 改めて申すまでもありませんが、今回の社会保障制度改革が生活や将来の安心を得るものでなければなりませんので、しっかりまた私どもも意見反映をしていきますが、今後そういう方向で検討していただきたいと思います。 次に、いわゆる三党協議の議事録について質問します。 我が党も含めて、三党以外は言わば蚊帳の外なんですね。今日ずっといろいろ議論がありましたように、やっぱり三党でどういうことを議論されたかというのは今後に非常につながる重要なことが多いわけですよね。だから、私どもは、どういうことが議論、特に機微に触れるところをやっぱりしっかり把握したいと思うのは当然でしょう。 ところが、そういうのは全く公開されていないわけでありますが、公文書を所管をする岡田大臣は、後世から振り返って意思決定の理由を明らかにする必要があるということで、原則非公開とされてきました、例えば閣議の議事録でさえ作成を検討されておられます。 岡田大臣あるいは民主党が、政権交代後、情報開示に積極的に取り組んでこられたことは評価をし、敬意を表したいと思います。 それでは、民主党発議者にお伺いをしますが、三党の修正協議という、今後の税と社会保障制度を決定する重要な政治的意思決定が密室で何の記録も残さず、後世の検証の可能性すら否定することが許されるとお思いでしょうか。公開ないし少なくとも議事録を作成して一定期間後に公表すべきであると考えますが、いかがでしょうか。
○衆議院議員(長妻昭君) 今、政府や内閣の情報公開のお話もあったと思いますけれども、これはもう言うまでもなく公党間の議論ということであります。そして、毎回ブリーフィングもさせていただき、マスコミにも報道があり、あるいは何よりも成果物である修正案がこの委員会にも提出され、あるいは、るる衆議院含めて皆様方から、具体的にどこがどういうふうに変わったのか、議論の経緯なども委員会で質問があって、我々も真摯に答えていくと、そこに尽きるのではないかと思います。 そして、推進法についても、どういう経緯なのかというようなお話がるるございますけれども、これは自民党の方も当初の基本法というのはマスコミに公表していると聞いておりますので、その基本法と今の推進法を比べていただければどこがどう変わったかというのは具体的にお分かりになるというようなこともありまして、我々としては、国会で意を尽くして説明をさせていただくというようなことに尽きるのではないかと今は考えております。
○吉田忠智君 今日、実は通告で岡田大臣にお伺いしたいと言ったら、事務方に、岡田大臣は答弁できないと、そのように言われたんですけど、答弁できますか。いいですか。
○国務大臣(岡田克也君) 今、閣議あるいは閣僚懇の議事録というか記録について公開できないかということを有識者の中で議論をこれからスタートさせるところです。 ただ、前提がありまして、それは直ちに公開ということではなくて、例えばドイツなどは三十年後ということにしておりますが、やっぱり一定の期間を置いて、後世きちんと検証できるようにするというのがその趣旨でありまして、直ちに閣議、閣僚懇での議論を公開するというところまでは念頭に置いていないということでございます。
○吉田忠智君 三党協議の議事録についても是非、政府と三党で検討、公開についてですね、一定期間後で結構ですから、公開していただくようにお願いをしたいと思います。 用意した質問、次回に回したいと思います。 ありがとうございました。
○委員長(高橋千秋君) 八案に対する本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時四十五分散会