社会保障と税の一体改革に関する特別委員会 第4号
- 発言数
- 490 件
- 登壇者
- 27 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2012/07/19
会議録
○委員長(高橋千秋君) ただいまから社会保障と税の一体改革に関する特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日までに、高階恵美子君、渡辺孝男君、竹谷とし子君及び梅村聡君が委員を辞任され、その補欠として世耕弘成君、松あきら君、山本博司君及び牧山ひろえ君が選任されました。 ─────────────
○委員長(高橋千秋君) 公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律案、被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案、社会保障制度改革推進法案、子ども・子育て支援法案、就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律の一部を改正する法律案、子ども・子育て支援法及び総合こども園法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案、社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法等の一部を改正する等の法律案及び社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための地方税法及び地方交付税法の一部を改正する法律案、以上八案を一括して議題とし、質疑を行います。 この際、答弁者に申し上げます。 答弁は、質疑者の質問の趣旨を踏まえ、簡潔明瞭、的確に行われますよう要請を申し上げます。 質疑のある方は順次御発言願います。
○林芳正君 おはようございます。自由民主党の林芳正でございます。 今日は、今委員長からもお話がありましたように、往復方式でございますので、是非簡潔に御答弁をお願いをしたいと冒頭申し上げておきたいと思います。 今回、我々の同志も答弁席の方にも座っていただいて審議をする、すなわち三党合意をしたものについて審議をするということでございますから、今日はこの三党合意によって何が変わったのかということを明らかにしていくような質疑をしたいと、こういうふうに思っております。 そういう意味で、この衆議院での採決につきまして、七月十二日の予算委員会で我が党の茂木政調会長から総理へ幾つか質問があって、いろいろやり取りがあったわけでございますが、その中で、昨日の宮沢委員とのやり取りを聞いておりまして、オリンピックの開会式へ行かれるかどうかという話をされておられるのを昨日後ろで聞いておりましたが、それに関連して、茂木政調会長とのやり取りで、総理、こういうふうにおっしゃっておられます。この採決の前までにはそれぞれ一人一人がしっかりと投票行動を取るような努力はしていきたいと考えておりますと。これは、参議院の採決に向けてどうするのかと、こういう質問に対してでありました。それから、衆議院の方で反対をされてまだ党に残っておられる方がいらっしゃることについて、同じ地元で、私は反対ですと、その隣で私は賛成ですと一生懸命説明をしておられる方が交ざっておられるのはどうかという質問に対して、そういうことのないようなコンセンサスづくりをこれからしっかりやっていきたいというふうに思いますと、こうもおっしゃっておられるんです。 このこと自体は当然そういうふうにしていただかなければいけないと我々も思うんでございますが、具体的にどんな努力を、それぞれ一人一人がしっかり投票行動を取る、しっかり投票するというのは、もちろん、党でお決めになって、我々修正合意で決めたとおりに賛成をするという意味だというふうに私は思っておりますが、総理として、またこれは多分民主党代表として、具体的にどういう努力をするのか、またコンセンサスをつくるというのは一体どういう具体的なことなのか、総理にお尋ねしたいと思います。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 三党合意の重み、これはお互いに今の現状をしっかりとらえて、これからの社会保障、税どうするかという議論、お互いに譲るべきところは譲りながら、ぎりぎりの合意をしたその公党間の約束の重み、それから、何よりもやっぱり一体改革の意義ですね、そういうものについてしっかりコミュニケーションを取りながら、今、参議院で御審議をいただいておりますけれども、採決の暁には一致結束して投票行動をするということを目指すということでございまして、具体的には、先週、全議員の総会、両院議員総会を開いたり、あるいは、これ地方組織も含めての一致結束した対応が必要ということで全国幹事長会議を開いたり等々のいわゆる取組はやってまいりました。これからも参議院の執行部と連携をしながら、一致結束した対応ができるように全力を尽くしていきたいと考えております。
○林芳正君 全議員総会と地方の幹事長会議に当たるようなものでしょうか、をやられたということですから、今後はもう何の予定もないということでしょうか。それを開いた後、おとついだったと思いますが、参議院の民主党の方が三人離党しておられます。 そういうことをやってもそういうことが出たということは、余り効き目がなかったような感じがいたしますが、今後どういうことをおやりになるのか、また、そういうことを努力をしていく中で、それでもやはりオリンピックの開会式にはお出になるのか、それをお聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 引き続き、先週段階までの取組は今御説明したとおりでありますけれども、これからも折につけしっかりコミュニケーションを取り続け、参議院執行部と連携をしながら、採決の日には一致結束をして対応できるように全力を尽くしていきたいと思います。 その中で、今、オリンピックとの関連でお尋ねがございましたけれども、ロンドン・オリンピックの開会式に出るか出ないかの判断、まだ決めているわけではございません。昨日も宮沢議員から御指摘をいただいたとおり、こういう党内の問題もあるときに、あるいは大事な審議をしているときにという観点からの御指摘もございました。一方で、二〇二〇年の東京オリンピック、東京におけるオリンピック、パラリンピックの招致に向けて努力をすることは、これは国会の決議でもありました。そういうものも踏まえて、行けという御意見もあります。今、様々な御意見をちょうだいをしているところでございますが、基本は、何よりも国会審議に御迷惑を掛けないということが何よりも大事だと思っていますので、そのことを一番の念頭に置きながら今後対応を決めていきたいというふうに考えております。
○林芳正君 優先順位の話だと思うんですね。それは東京オリンピックも大事だと思いますけれども、このことと、それからこの採決に向けて一人一人がしっかり取るような努力とどちらを優先されるのかということだと思います。 地方の幹事長会議を開くとか、全議員総会を開くというのは、これは当たり前のことであって、それを超えて総理が代表として努力をするとここでおっしゃったという意味は、例えば一人ずつ呼んで説得をするとか、こういう人がもし離党をしそうだという情報を事前につかんだら、どうしてそう考えるんだと、これはこういうふうにして要るんですと、ここでやって答弁されているようなことを一人一人じゅんじゅんと説くと。三人ずつ集まってもらう、五人ずつ集まってもらう、いろんなことがあると思うんですが、そういうことは余りおやりになるというつもりはありませんか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 衆議院の段階においてもそういう努力をして、あるいはお電話をしたり含めてのコミュニケーションを取ったつもりですが、参議院においてもきめ細やかに対応していきたいと考えております。
○林芳正君 衆議院で随分やられたということですが、随分離党が出たわけですね。ですから、参議院でもそういうことのないように努力をすると。具体的に余りおっしゃっていただけませんでしたが、結果は採決に出るわけでございますので、全力で努力をしていただきたいというふうに思いますが、もうこれ以上の離反、離党というのは今の段階では出ないというふうにお考えかどうか確認しておきたいと思います。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) そうならないように全力を尽くしていきたいというふうに考えております。
○林芳正君 全力を尽くすけれども出る可能性はあるということですね。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) そういう可能性のないように全力を尽くしていきたいというふうに思います。
○林芳正君 ないというふうに言明をされませんでしたので、可能性はあるというふうに思っておられると。そういう自信のないことではちょっと困るんでありますが、そういう可能性を認識しながら、オリンピックの開会式には行かれるかもしれないというふうに今日はお聞きをしておきたいと思います。 もう一つですが、この同じ予算委員会で、マニフェストに明記をしたいということを茂木政調会長の質問にお答えされておっしゃっております。後ほどの党内の会議、それからその次の日の参議院の本会議で、愛知議員に対する答弁だったと思いますが、あれは一般論だったというふうにおっしゃっておりますが、私は最初から愛知議員の答弁のようなことを茂木さんのときにおっしゃっておられればよかったと思うんですよ。マニフェストを決めるのは自分の一存ではないと、ですから、一般論として、党内で決めたことはちゃんとマニフェストに従ってもらうということが公認の基準になる。これは当たり前の一般論なんですが、茂木さんとやったときはこうおっしゃっているんです。我々は、それは約束としてマニフェストに明記したいというふうに考えておりますと明言されております。それというのは何かというと、この税と社会保障の推進、そして消費税の引上げ。公約として盛り込まれますねというのが茂木さんの質問だった。 ですから、ここは、一般論ではなくて、具体的に今回のこの件についてマニフェストに明記したいというふうにおっしゃっておられるんですが、この答弁は取り消されますか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 取消しはしません。茂木政調会長とのやり取りは確かに言葉足らずのところがありましたけれども、自分の本意を、そのことを後で両院総会等で説明をいたしましたが、そこに決して私はそごがあるとは思っておりません。 私が代表であったときにマニフェストを作っているとするならば、当然のことながら、この法案が、関連法案八本がこの参議院で御審議をいただいて採決で結果が出たならば、そのことを踏まえて二〇一四年に最初に消費税を引き上げる。それまでにやることもあります。幾つかの課題があります。例えば、経済再生しなければいけないとか、確かに関連する課題があるんですね。低所得者対策であるとか、そういうことも含めて、これは国民の皆様にきちっとお約束するのが筋だと私は思っております。 そのことを踏まえて、ただし、これは一方で、自分一人で作るわけではないと。これは丁寧に、どういう書きぶりをするかということは、全議員が入りながら議論をしながらまとめていくんだと、丁寧に言えばそういうことだったんだろうと思いますが、でも、そこは本質的には変わらないというふうに思っております。
○林芳正君 途中でちょっとぶれてきているような感じがするんですが、自分が代表である限りは、この税と社会保障の推進、そして消費税の引上げ、これ茂木さんが質問したそのままの言葉ですが、これはマニフェストに明記したいというふうにおっしゃっておられる。だけれども、最後の方で、今、いや、それは党全体で決めるので、いろいろ議論をしていくうちにそうならない可能性もあると、こういうふうにおっしゃっているんでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 今、書きぶりの話をしたわけで、全党的な議論をしながら、今回の一体改革だけではなくて様々な重要な柱というのを決めていくことになると思います。ただ、その柱の中からこの議論が全く抜け落ちるということは、これは基本的にはあり得ないというふうに思います。
○林芳正君 約束としてマニフェストに明記したいと、これ議事録に残っております。これは、今、総理は変えるつもりはないとおっしゃった。だけれども、その一方で、いろいろ議論をしていくうちにこれは柱としては多分残るだろうと。全然違うんですよ。きちっとこれはもう法案も出ている話で、三党合意した話ですから、この法案の中身どおりこれをやるというふうに明記をするとおっしゃっているんなら、それが議論の中で変わっていくということはちょっと理解し難いんですが、御党のことなので余り私が詳しくここで聞く話でもないかもしれませんが、民主党というのは、マニフェストはどうやって、どういう手続でお決めになるんですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 特に今回はマニフェストの在り方ということが問われるというふうに思っております。したがって、全ての議員、候補者あるいは地方組織などの様々な声も踏まえながら、お互いが納得したものをきちっと打ち出して国民の皆様に御説明をしていくと、そういう段取りに、特にその点は留意をしていきたいと思っています。 留意をしていく際に、これまで主張をしてきたこと、あるいはこの国会を踏まえて次の段階でやらなければいけないこと、そういうことはきちっと整理をして打ち出すことになると思います。
○林芳正君 今回はそういうことに留意していきたいということは、二〇〇九年のマニフェストはそうでなかったということですね。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 前回は前回なりのそのプロセスがありましたけれども、それまで以上に、これまで以上にそういう党内的な議論を積み上げながらまとめていきたいというふうに考えております。
○林芳正君 前回なりのプロセスというのは今回とは違うという意味だと思いますが、昨日、宮沢さんとのやり取りで、野田総理は当時幹事長代理であられたけれども、作る過程には入っていなかったと。したがって、できたものを党員として、一候補として掲げて、しっかりとその中身を説明して戦ったと、こういう答弁でした。ですから、今回はそういうことがないように、党員の皆さんがちゃんと入ってみんなが納得するように作るというふうに今おっしゃっているように聞こえましたが、前回は、じゃ、そういうプロセスはなかったということですね。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) それぞれのつかさつかさというか部門部門、外交・安全保障の部門であるとか国土交通の部門とか、そういうところの議論の積み上げから最終的には執行部中心にまとめられたというふうに思いますけれども、私自身がその全ての部門にかかわっていたということではないという意味で御説明をさせていただきました。
○林芳正君 昨日は幹事長代理も執行部の一員であるというふうにおっしゃっておられたと思いますが、今の答弁はそうでなかったような言い方ですね、執行部の方でお決めになられたということですから。どうもそこがぶれるんですね。そこは多分、総理は正直に、自分はその十六・八兆円作るときには余りその議論にいなくて、そのできたものを見て、しっかりそれをやっていくんだというふうにやられたというのが多分真実に近いと思うんですが、そのときに政調の方で作られたと、今も部門の方でとおっしゃいましたが、あの十六・八兆円の原案を作ったのは、何かその財政の方の部門とか政調のその担当の方がおられたという認識ですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 財務金融の部門で当然議論があって、一定のその計算等はされたというふうに思います。
○林芳正君 その財務金融部門の計算をされた方や責任者というのはどなたであったかというのは思い出されますか。
○国務大臣(岡田克也君) これは事実関係でございますので、私の方から。 当時、幹事長をしておりました。基本的には政調、政調会長は直嶋さんだったと思いますが、を中心にマニフェストについて議論し、検討する、そういう組織がたしかあったというふうに思います。もちろん個々のパーツはそれは部門で議論して、何年間も議論して積み上げてきた政策を集大成してマニフェストにしております。しかし、最終的にそれを組み上げる、一つの形にするのは、これは政調を中心に行われたということであります。私は幹事長として、最終的にそのマニフェストについて全体のまとめるその作業にかかわったわけでございます。
○林芳正君 委員長、ちょっと注意してもらいたいんですが、質問に答えてください。 私は、この担当は誰だったか覚えていらっしゃいますかと、人の名前を聞いているんです。(資料提示)全くそれ答えていないですよね。覚えていないんだったら覚えていないでいいですよ。政調の誰がこの十六・八兆円の部門の担当でこの数字の責任者か、覚えていらっしゃいますかと聞いています。覚えていないならいいですよ。
○国務大臣(岡田克也君) これは基本的に党としてまとめたものでありますので、鳩山代表であり、小沢代表代行であり、幹事長である私でございます。
○林芳正君 鳩山さんがこの十六・八兆円を計算したんですね、じゃ。
○国務大臣(岡田克也君) その具体的に計算したかどうかより、これは党としてまとめたものですから、最終的には今言ったそういった体制の中できちんと決めたということでございます。
○委員長(高橋千秋君) この際、もう一度申し上げます。的確に行われますよう要請をいたします。
○林芳正君 ありがとうございました、委員長。 この部分は誰かが原案を作らなければ、みんなでこれを認めるという執行部案にならないんです。ここまで細かく計算をするのは、じゃ全部どこか役所に丸投げしたんですか。そうじゃないでしょう。だからそれを聞いているのに、今日往復だから端的に答えてくれと私もお願いしているし、委員長もこたえているのに、今二度ほど聞いても、それは答弁されない。 いいですよ。多分、小沢さんでも鳩山さんでもない、政調の部門の財政の担当の方がこういうことはやられたんだと思うんですが、そのことは野田総理は幹事長代理としてはあずかり知らなかったと、作る過程はですね、そういう答弁でした。 で、これを、できたときに、候補としてこれを一生懸命マニフェストとして担いで選挙活動をやったと、そのことは昨日おっしゃっていた。これ、私、何遍もこのパネルはここで使ってきて、総理が多分財務副大臣のとき、それから財務大臣のとき、そして今、もうずっとこれ私使ってきて、ここでやっていますから、ずっとこれはおかしいですよと言い続けてきました。 総理、いつこれがおかしいというふうに気付かれましたか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) おかしいといいますか、全て実現していくことはだんだん困難になってきているというのはじわじわじわと感じるようになりました。
○林芳正君 じわじわとというか、これ、今のは名答弁だったと思いますが、二十二年にこうする、二十三年にこうする、全部書いてありますね、歳出の方は。それで、十六・八兆円と十六・八兆円がこれ合っているから、この財源でこちらの政策をやるというふうになっているわけですよね。だから、それはもう二十二年、二十三年でもうできていないところはいっぱい出てきたわけです、暫定税率なんかは。 ですから、昨日の宮沢委員とのやり取りでは、財務副大臣のときに既に、これはもうできないところが出てきているという認識しているというふうにおっしゃっていたような気がしますが、その時点でこれを直そうとは思われませんでしたか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) まず、平成二十二年度の予算編成のときにやっぱり一番苦労したのは、税収の落ち込みが九兆円あった中でのやりくりに苦労をしたということがございましたので、その中でも、事業仕分等を踏まえて、恒久財源を確保しながらマニフェストの主要施策については実現をするというスタートを切りました。 そういう形で、安定財源、恒久財源を確保しながらの取組は、日々というか、まあ、その二十二年またより難しくなるとか、いろいろな経験をしながら、先ほどのじわじわというのはそういう意味で申し上げている次第であります。
○林芳正君 民主党が前原政調会長のお名前で六月二十八日にお配りになったという「政権交代の成果と課題」、ちょっとパネルは間に合いませんでしたので資料でお配りをしてございますが、それの右肩の六ページに「マニフェストの達成状況と一体改革について」という、これは民主党がお出しになった文書でありますが、二十三年度までの財源捻出額の左側は六・九兆円と。これは、実は、その次のページにありますように、約束した十六・八兆円のうち、二十三年度は六・九兆円しか出なかったということでございますが、この六・九兆円をどう使ったかというのが右側にございます。マニフェスト関連には三・三兆円しか使っていない。これがこの図と全く違うわけですね。 この図は、出てきた財源は全部このマニフェストに使うと、こういうふうになっています。ところが、この六ページにあるように、私、これ前からずっと言ってきたことですが、これ以外に、基礎年金の国庫負担二分の一に必要な財源二・五兆円、高齢化に伴う社会保障費自然増一兆円はあるんですよと。だから、これはもうその二・五兆円と一兆円を入れていない時点で最初から破綻しているんです。 三・五兆円は、このマニフェスト以外にこういうお金が掛かるということは最初から分かっていたはずですね。これ、このマニフェストを最初に御覧になったときにお気付きにならなかったですか、総理。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) まず、この「政権交代の成果と課題」という資料の位置付けなんですけれども、これは、前原政調会長が御自身の講演会用にまとめた講演会でお話をする資料、その資料を同僚議員等に配信をしたというのが位置付けであるので、これを一つ一つ全て私が政府の立場で御説明できるのかというと、違う部分はあるということはちょっと前提に置いていただきたいというふうに思います。 その中で、我々が掲げたマニフェストの項目については、これは安定財源、恒久財源を確保しながらそれを対応していくと。これは、だから事業仕分等の歳出削減等を充てているということに書いてございますので、その考え方はそうだと思うんです。 問題は、基礎年金の国庫負担とか、この部分については、これは自公政権のときもそうだったと思うんですが、これを三六・五%と、二分の一の穴を埋めるためにどうしてもやっぱりワンショットのお金で対応せざるを得なくなっていた。それは我々の政権のときもそうならざるを得なかったということでございます。
○林芳正君 質問に端的に答えていただきたいんですが。その前に、今総理は大変大事なことをおっしゃって、この文書は、資料の一ページに表紙も付けておいたんですが、「政権交代の成果と課題 民主党政調会長 前原誠司」というふうになっていますが、これは前原さん個人の文書ということですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 民主党政調会長と書いてあるわけですから、前原政調会長が御自身のその立場の中で、御自身が国民に御説明をする際の講演会用の資料としてまとめたということを承知をしています。
○林芳正君 御自身の立場というのは党を代表するという意味ですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 民主党の政調会長と書いてありますので、この政調会長のお立場で、御自身が講演活動に供するための資料としてまとめたと承知をしています。
○林芳正君 普通は、我が党はそうなんですが、政調会長というクレジットを使うためには、少なくとも政調の中で、部会でかんかんがくがくの議論をして、政調全体会議や政策会議というところで役員会みたいなものを開いて決めて、それで政調会長というクレジットで外に出します。 そういう手続をやっておられるということなのか、前原さんという政調会長を今やっている人が自分の考えでやっているから、例えば政調副会長とか政調のいろんな役職の方はこの今の資料については責任を負わないと、どっちですかと聞いています。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 例えば御党の、ちょっと場外……
○委員長(高橋千秋君) 傍聴の方は御静粛にお願い申し上げます。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 例えば、御党の茂木会長がどこかで講演をされるときに、多分自民党政調会長という肩書があって、個人なのか政調会長なのかといっても、肩書があるわけですから、そういうお立場で自民党の政策をお話をされると思います。 同じようなことで、政調会長とかあるいは立場のある人が外で講演するときに、政調の一つ一つの手続を取って何かをやるということではありませんが、党の考え方については、御自身の責任の範囲の中で考え方をまとめて整理をしてお話をされているというふうに思います。
○林芳正君 じゃ、この文書は、党として手続を取られてまとめたという今最後の方に言われたことなのか、ただ講演に使うために個人として説明資料として使ったか、どっちですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 党内の手続を経てということではないと思います。もちろん、その政調の職員等を使いながら資料を作ったとは思いますけれども、党内の様々な議員さんの意見を集約してこういうものをまとめてと、あるいはそれを党の広報で広く党員の皆様にお知らせをすると、そういう位置付けのものではないというふうに思います。
○林芳正君 それを全員の議員に配って、これで説明をしなさいというふうにしたというふうに聞いておりますが、これはもう、じゃ総理は、この配られたものについては、中身については責任を持てないと、これでいいんですね。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 持てないというか、政調会長が対外的に国民の皆様に御説明をするために作ったものでありますし、こういうものを参考にしてくださいという形で党内にも配信をしていますから、それは党の考え方を御自身の考え方で整理をしてやっていると思いますので、私は党の代表でございますので、つぶさに全てを理解をしている、詳細に報告を聞いているわけではありませんけれども、その御説明ぶり、御説明の在り方については、私もやっぱり連帯して一緒に説明しなければいけないだろうとは思います。
○林芳正君 少なくとも、これを二十八日に政調会長が発表される前には、党の代表である野田総理には全く相談もないし、これは、じゃ、報道で初めて知ったということですね。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) そのとおりでございます。
○林芳正君 よく分かりました。ちょっと我々のやり方と余りに違うんで、質問する意味が余りなかったかなと今反省をしておりますが。 じゃ、百歩譲って、これは前原さんのものだとした場合に、二・五兆円、一兆円がここに使われなければ予算は組めないというこの事実関係、これは総理はいつごろお気付きになりましたか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 平成二十二年度の予算編成のときに強く感じました。
○林芳正君 そのとき総理は財務副大臣であられたと思いますが、その後、この二・五兆円と一兆円、この十六・八兆円の中でかなり大きな部分です。十六・八兆円の中の二・五と一、もし食い込んでくるとすれば、三・五兆円は、もしこの財源が全部出たとしても、この十六・八兆円のうち三・五兆円できなくなるという認識を今されたということですから、それを、例えば二年前の参議院選挙のマニフェストでこれを修正しようというふうにはお考えになりませんでしたか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 予算編成で苦労する中で、二・五兆とそして自然増の一兆の重たさ、やりくりというのは大変だというふうに理解をしておりましたけれども、参議院のマニフェストでどうのという、そういう意識にはなっておりませんでした。
○林芳正君 もう一つお聞きしますが、この一兆円は毎年一兆円ずつ増えていくわけですから、この表でいきますと、二十二年度は一兆円、二十三は一足す一で二、二十四年度は一足す一足す一で三、二十五年度は一足す一足す一足す一で四になるわけですね。四と二・五兆ですから六・五兆円、この二十五年度にはこれ以外にお金が必要になると、その認識もありましたね。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 御指摘のとおりで、だんだんそれが膨らんでいく中で財政の状況がだんだん硬直化していくということは感じておりました。
○林芳正君 六・五兆円ですと、十六・八兆円のうち、その上の方、上記以外という三・六を除くと十三・二兆円ですから、この目玉政策でマニフェストに掲げられているこの中のうち半分。十三・二ですからね。この上のところですね、所要調整額十三・二に、そのほかの政策、財源を確保しつつ順次実施三・六兆円と。 少し差別化されておられますので、その六・五兆円が所要になるということを財務副大臣のときにお気付きになって、それもちょっとどうかと思うんですよ、こんな情報は野党でも取れるはずですから、財務副大臣になるまでそれが分からなかったと、これを担いで選挙やっていたというのもどうかと思いますが。 そこは百歩譲っても、それを気付いたときに、十三・二のうち六・五は使えないんだと。だけども、そのマニフェストを参議院選挙のときに修正をして、これを半分に減らすとか、これを全部やるためには消費税が要るんだとか、いろんなやり方があったと思うんですが、なぜそういう行動は起こされなかったんでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) そのことも含めまして、この財政の問題あるいはお約束をした様々な政策項目がどうなっているかということを去年の夏の段階で党として検証させていただき、その中間検証を踏まえて、財政の見通しについては甘さがあったということを認めさせていただき、おわびをさせていただいているということでございます。
○林芳正君 党としてそれをやるまでの間は財務副大臣として気付いておられた。最初の、二十二年度編成をするのは二十一年の暮れですから、もう政権交代してすぐですね。そのことは、当時の藤井財務大臣、その後、菅財務大臣でしたが、そのことをお話しされたことはありますか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 藤井大臣、菅大臣とそこに絞ったお話はしていませんけれども、自然増をのみ込んだり、あるいは国庫負担の部分含めての財源の確保には一緒に苦労をしたということでございまして、全体像の予算編成の中でのコミュニケーションはございました。
○林芳正君 マニフェストは余り大事でなかったという認識でしょうか、そのときは。予算編成でそれだけ苦労して、これとずれていくということが認識されていたにもかかわらず、一番政党にとって大事なマニフェストについては何も思いを致されなかったと、こういうことですね。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) お約束したことを実現をしなければいけないという思いは強く持っておりましたので、項目ごとにしっかり財源を確保する、歳出削減と税制改正を踏まえて主要項目をしっかり実現できるように、そういうところの努力、実現するための努力については一生懸命やってきたつもりであります。
○林芳正君 努力でできる限界というのがあると思うんです。例えば、オリンピックへ行かれない方がいいと思いますが、百メートルを二秒で走るという目標を立てたって、それは無理です、人間では。 これも、十三・二兆のうち六・五兆はほかのことで使わなきゃいけないということが分かった瞬間に、これは無理だと思っていらっしゃったんだと思う、予算を組んでね。それを無理だと分かったのにマニフェストは自分からは直そうとしない、そのことが非常に私は大きな問題だと思います。参議院選挙のときに、いや、やっぱり与党になってみて国の財布をのぞいてみたらこんなことはできないということは分かったと素直に認めて、おわびと訂正というのをやるチャンスだったと私は思いますよ、参議院選挙は。それをしなかったと。そこに来て、今度は、これだけのことをやると言ったのはやらないし、財源も出ないし、そして消費税ですかと、こういうふうになっているから党内もいろいろがたがたするし、世間の理解ももっと思ったほどは進まないと、こういうことだと思うんですね。 ですから、副大臣のときにお気付きになっていたのなら、やっぱりこれをどういうふうに具体的に見直していくのかと、これは本当に大事なことであったと思いますし、なぜここにこだわるかというと、今度、財政健全化計画、二〇一五年、二〇二〇年というのも不断の見直しというのが出てくる可能性は私はあると思っています。既に半年、最初の予定から消費税はずらされて、八%の施行はずらされておられますから、二〇一五年度のプライマリーバランス半減というのもできないというのが内閣府の試算です。ですから、それをどういうふうにしていくのかというのは、毎年毎年レビューをして計画をきちっと現実に合わせる努力をしていかないと、それが積もり積もってギリシャのようになるんですよ。だから、最高責任者というのは、過ちを気付いたらなるべく早くそれを改める勇気を持たなければいけないということを私は野田総理に申し上げておきたいと思います。 具体論に入っていきたいと思いますが、年金について、六月の十三日の予算委員会で、小宮山大臣、岡田副総理ともいろいろ議論をさせていただきまして、これも何回も使ってきたパネルですが、次のパネルで年金の民主党の試算というものを、これはまだ党の試算にはなっておられない、さっきの政調会長の文書のような位置付けでしょうか、党のようなものであって党のようなものでないというちょっと訳の分からないものですが、これに基づいて、こういうことを試算しながら党として考えをまとめていくんだと、こういうようなことでありましたが、いつやられるんですかということについては確たるお答えはなくて、来年法律を出すのでと、こういうことでございました。 その状況は変わっていないようなことが先ほどの前原さんの文書にも出てくるわけでございますが、この社会保障制度改革推進法案の提出者にお聞きしたいと思うんですが、この三党合意した社会保障制度改革推進法案の一条にこういうことが書いてあります。附則百四条、これは税制の抜本改革をやるということですが、この「規定の趣旨を踏まえて安定した財源を確保しつつ受益と負担の均衡がとれた」云々ということがございます。二条二号でありますが、「社会保障の機能の充実と給付の重点化及び制度の運営の効率化とを同時に行い、税金や社会保険料を納付する者の立場に立って、負担の増大を抑制しつつ、持続可能な制度を実現すること。」と、これが大原則として定められております。 この図にあるような④というのは、かなり消費税が今言っている以上に必要になるということはもうこれから見ても明らかでございますが、こういう五%も六%も追加で消費税が必要になるような制度というのがこの合意した「目的」の一条や二条に照らしてどういうふうに映るか、提出者に聞いてみたいと思います。
○衆議院議員(長妻昭君) お答えを申し上げます。 今、表を提示をしていただいて、この試算では四パターンを公表をさせていただいています。 これ、よく民主党は七%更に消費税が必要になると言われております。報道されましたのはこの四番目の一番デラックス版でございまして、これが二〇七五年に新たに七%ということで、これ、私が百十四歳のときのかなり先の話でございます。 一つ、一番目の七万円をお配りする、最低七万円の方々の対象者が少ない場合は現行制度とほぼ同じ負担でもございまして、そういう意味では、時間軸と、あとはその選択幅というようなことで、この推進法の趣旨を踏まえた対応、議論というのができるのではないかと考えております。
○林芳正君 長妻先生は私と同い年ですから、私も百十四歳ぐらいになっているんだと思いますが。 今、④のことをデラックス版とおっしゃって、あえておっしゃりませんでしたが、どうもたくさん、制度改正なしに比べて五%、六%増えるものはこの一条、二条には余り当てはまらないんじゃないかというようなことを少し長めにおっしゃったような気がいたしますが、加藤議員、いかがですか。
○衆議院議員(加藤勝信君) 今御指摘がありましたいわゆる最低保障年金を含めた新しい年金制度を含めて、私ども自民党の立場としては、むしろ第二条第三号、昨日も議論がございましたけれども、年金、医療及び介護については社会保険制度を基本にという理念にのっとって、基本的には現行制度を基本に必要な見直しを行うべきだというふうに考えているわけでございますし、それから、これはこの委員会でも御議論がありましたけれども、そうした今御提示のあるような中身のような制度を入れれば今想定している以上の負担あるいは財源の確保というのは当然求められてくるわけでありまして、私どもとしては、今の現行制度のままであっても、これまでも保険料負担で皆さん方に御負担を掛け、また公費負担の中における税負担で賄うべきことが賄えずに今多くの借金を抱え、そして更に高齢化が進めばそれが増大をしていくという、その中でいかに必要なまず社会保障を確保するか、そういうことで議論をしていかなきゃいけないと。こういう趣旨で、この推進法及びこの第二条の第二号ですね、今御指摘があった、まさに税金や社会保険料を納付する立場に立って議論をしていかなければならない、こういうふうな立場でございます。
○林芳正君 法律を素直に読みますと、今、長妻さんがあえてデラックス版とおっしゃった④型、これですと、何も新しくしない、制度改正なしと。こういう、最低保障をやらない場合に比べて五、六%、七%増える、こういうことですが、確かに①の場合は六・五と六・四、六・〇と五・八ですから、それほど今と負担は変わらない、この趣旨にも合ってくるわけですから。逆に①だとどういうふうになるか。この上の方を見ていただくと、新制度の①は現行の年金制度、青い点線よりもはるか下です。みんな減るということですね。今よりも増える人が出てくるのは、これ新制度の④だけ。長妻さんが言ったデラックス版にしないと今よりも増える人はいないんですね。だから今の制度の方がいいと、これでいえばですね。 ということで、今の制度のいろんな問題点はこれから議論していくので、今お答え要りませんが、そういうことですから、もう④はできないということだと思いますけれども。(発言する者あり) 何か言いたいことがありますか、簡潔に。
○衆議院議員(長妻昭君) 失礼ながら、ちょっと訂正をさせていただきたいんですが、①の場合は、全ての方が減るというわけではなくて、基本的に無年金の方がいらっしゃらなくなる、あるいは今の制度で免除を受けている方を七万円になるというようなことで、全ての方が減るというわけではないということも、つまり年金格差を是正をしていくと、高収入の方には税金は入らない、そうでない方には手厚いと……(発言する者あり)
○委員長(高橋千秋君) 御静粛にお願いします。
○衆議院議員(長妻昭君) こういうような年金格差を是正するという、そういう思想であります。
○林芳正君 年金保険料を払わない人はこういう最低保障年金の対象になるかならないかということはここで小宮山大臣とさんざん議論してきて、時々ぶれることもあるんですが、結果的には最低保障年金の支給はないというようなことであったと思いますが、そういう方は無年金になるんだと思うんですね。 ですから、やっぱり先ほど加藤議員が御答弁あったように、社会保険制度というのは、保険料を払ってリスクに備えて、リスクが生じたときはこの保険としてやるということが基本でありますので、無年金者がなくなるといった長妻さんの答弁はこの二条三号と矛盾しているということを申し上げておきたいと思います。 これは今からゆっくりと議論を、国民会議とそれからその前の与野党協議もあるんでしょうから、やっていけばいいというふうに思いますが、その問題は、先ほどの前原文書に、来年の国会にこの年金抜本改革法案を提出すると、三ページですけれども、書いてあるんですね。現在、党内で新制度について議論中と、こういうふうに書いてありますが、これはこういうことで、総理、よろしいんですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 閣議決定をした大綱の中に新しい年金制度については来年の通常国会に提出をすると書いてございますので、それを踏まえた取組を党内で行っているということでございます。
○林芳正君 閣議決定は二十四年三月に行われていますが、その後三党合意がありました。三党合意は、三党でいろいろと協議をして、そして国民会議でそれを固めていってそこで結論を得るということですから、この来年の国会に法案を提出するというのは、それと矛盾しませんか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 三党合意で今御審議いただいていますので、そのことは重たいと思っていますし、八法案がこの参議院で成立をするということに私どもも全力を尽くしていきたいというふうに思います。 その法案が通った暁には閣議においてもその効力が変わってくるかと思いますけれども、現段階においてはまだ閣議決定は生きておりますし、加えて、三党合意があって、この法案が通った後もこの新しい年金制度をつくりたいという魂と気持ちは残っておりますので、それは三党、次の三党合意ですね、総合的に協議を行って合意形成目指していくというその三党の合意、あるいは国民会議の場にもしっかりその旗は持っていきたいと考えております。
○林芳正君 魂とか気持ちというのは大事なことだと私も思いますが、こういう議論を、政策議論をするときに余りお使いにならない方がいいと思いますが。 この前原文書は総理は関与されていないということですが、この二十四年三月閣議決定は、これ、二十四年二月十七日にやられた閣議決定のことを指しているんだと思いますが、私が訂正をお願いするような立場でもありませんが、この二十四年二月十七日の閣議決定はこの今審議している法案が通れば効力を失うと。その下の高齢者医療については、昨日、宮沢委員とのやり取りでそれをお認めいただきましたが、この新年金制度についても同じようなことが起こるということを今総理が答弁していただきましたので、これは前原さんの文書ではありますけれども、政調会長のクレジットで全議員を通じて配られておられるということですから、この法案が通った暁には、この社会保障・税一体改革大綱で平成二十五年の国会に法案提出を明記とか、それから高齢者医療についてこの国会に法案提出と明記と、この部分は削除をするように前原さんにおっしゃるつもりはありますか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) それはもう党としての取組として、この法案が成立した暁にも高齢者医療制度、そして公的年金制度の在り方については三党において合意できるように協議をすると。その協議をする場に、今の考え方、来年には国会に提出をしたいという思いと、その制度設計をもって皆様に御理解いただけるように努力をしていきたいと思いますし、したがって、あるいは国民会議を設置した際にもそういう議論を説得力を持ってお話ができるように、これからもしていきたいと考えております。
○林芳正君 私がお聞きしているのは、党として議論する云々、魂とかそういうんじゃなくて、この閣議決定で法案提出を明記しているという事実関係を書いているわけです。それは効力がなくなるとおっしゃった。ですから、ここは削除するのが当然ではないですかという質問です。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 閣議決定という政府の一つの意思決定の場において、今申し上げたような効力がなくなるということはあります。ただ、党の政策として掲げ、それをもって三党という公党間の協議にその議論を持っていくこと等々については、それは党としての判断というものがあるということでございます。
○林芳正君 党で自分の案を議論するということと、政府が閣議決定でこれを決めているということを書くことは違うんです。これは事実関係ですから、事実関係は、閣議の主宰をされる総理が今ここで、正式な場で効力がなくなるとおっしゃったので、これは事実と反することになるわけですね、閣議決定の効力がなくなるということは。 ですから、閣議決定で国会に法案提出を明記という事実関係の記述はなくなりますねというふうに聞いております。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 正確に言うと、その平成二十四年三月閣議決定というところは、その表現としては妥当ではなくなるというふうに思いますが、平成二十五年の国会に法案提出と、ここを書く分については、これは党としての基本的な考え方になりますので、それは矛盾することではないんではないでしょうか。
○林芳正君 この平成二十五年の国会に法案を提出するとか、高齢者医療の場合は二十四年、この通常国会ですが、法案提出という場合の、法案の提出する主語、すなわち誰が法案を提出するか、私は内閣だと思っておりましたが、違うんですね。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) ということを党が目指すということは別に全然問題がないのではないでしょうか。
○林芳正君 政府が提出することを党が目指すということはいいということでしょうか。政府のトップである総理がこの閣議決定の効力がなくなると明言をしておられるけれども、野田さんが代表を務める党はこれをまだ出せというふうに政府に言うと、それは容認をすると、こういうことですね。
○国務大臣(岡田克也君) これは、法案の中で、三党で協議すること、これは三党間で約束しておりますし、法案では国民会議をつくってそこで議論するということになっておりますから、そこできちんと議論してまとまれば、それが優先するのは当然のことであります。
○林芳正君 ですから、ここは削除するということでよろしいですね、じゃ。
○国務大臣(岡田克也君) 我々はこの国民会議の場できちんと議論をしてまとまることを当然期待しておりますので、それが優先するということでございます。
○林芳正君 優先するということは、ここの記述がなくなると、それでよろしいですね、総理。
○国務大臣(岡田克也君) その三党で議論して結論が出るという、そういった場合にはここは意味がなくなるということでございます。
○林芳正君 総理は、この今審議している法案が通った暁にはこの閣議決定のその部分は効力がなくなるとはっきりおっしゃっておられますので、この閣議決定で法案提出を明記ということ自体が効力を失うということですから、これは事実に反することなので削除になりますねと、さっきからそう聞いているんですが、どうもそのことは何かお答えになりたくない様子で、それは、これは前原さんの勝手な文書だから、それで関係ないんだというのであればそうでありますけれども、これを政調会長のクレジットで全議員が配っているということであれば、一番大事なこと、すなわち国民の皆さんが、ああ、まだこれはやるんだなと、後期高齢者はもう廃止するんだなと、こういうデラックス版もやるんだなと、そういう誤解を招くと思うんですよ。 そういうことはないということを三党合意で決めているということ、そして、この法案が通ればそれは効力がなくなると総理がおっしゃっていること、それは、論理的な帰結としてこの項目はなくなるというふうにしないと、もう政府はやらないのに党はあたかもまだできるんだということをずっと言っているから、だからおかしくなるんです。 ここをきちっとしてもらわないと、せっかく三党合意をして前に進めようと、社会保障については長い目で見なきゃいけないからみんなでやっていこうと、この根底が崩れるというふうに私は思いますけれども、最後に総理のコメントを聞いて終わりたいと思います。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) まず、先ほどの資料の位置付けを申し上げましたけれども、その中で誤解を受ける部分については順次修正をしていくということを聞いております。その中で、よく政府との調整もしながらの表現はあるかというふうに思います。
○林芳正君 終わります。ありがとうございました。
○世耕弘成君 自由民主党の世耕弘成でございます。 今日は個別にいろいろ法律の中身をまず伺おうと思っていましたが、昨日、今日の総理の答弁を伺っていて、まず御自身の覚悟をお伺いしたくなりました。是非、一般論や建前じゃなくて、この一体改革を先頭に立って推進をしてこられた国のトップを担う政治家として、責任と覚悟のある言葉をいただきたいと思います。 まず、総理はこれまで、消費税増税を含む一体改革に政治生命を懸けるんだ、命を懸けるんだとおっしゃってまいりました。参議院で審議入りするに当たって今どういうお気持ちか、まずお答えください。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 一体改革のこの法案、提出、審議に至るまでにおいて、これは一昨年の暮れから党内で丁寧な議論をやってきたつもりです。そして、成案、素案、大綱、法案提出、御審議いただきました。残念ながら、そうしたプロセスがあったにもかかわらず、六月二十六日の衆議院における一体改革関連法案採決に際し、反対者、棄権者あるいは欠席をした人が出て、大変皆様に御迷惑をお掛けしました。 そのことを踏まえて、より一致結束して、何としても、これは待ったなしの私は位置付けの法案だと思っておりますので、しっかりと参議院の御審議を経た上に採決をされ、そして成立を何としてもしなければいけないというその思いを、危機感を持ちながら強く持っているところでございます。
○世耕弘成君 参議院では政治生命を懸けるとはおっしゃらないんでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) これは、もう政治生命をこの法案に懸けるということは、これは参議院の御審議も経て採決に至ってどうなるかでありますので、当然、政治生命を懸けるということでございます。
○世耕弘成君 危機感を持って政治生命を懸けるんなら、昨日の宮沢議員の質問、先ほどの林議員の質問の中で、なぜオリンピックへもう行かないと言わないんですか。まだ決めていない、国会審議に支障がなければ行きたい。国会審議に支障があったら行かないのは当たり前のことであって、今逆にあなたが民主党のトップとして、輿石幹事長でさえもう崩壊してしまうと言っている。毎日毎日離党者が続いている。我が党はきちっと結束して対応しているんですよ、この問題に。なのに、総理のお膝元が崩れている。そういう中で、もう寝食も惜しんで、土日も使って、この問題、党をしっかり結束させるために努力をするとなぜおっしゃらないんですか。オリンピックに行かないでそれをやるとなぜおっしゃらないんですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) そういう御意見がたくさんあることも承知をしていますし、今、世耕議員だけではなく、昨日もそういう御意見をいただきました。一方で、御党の議員の中からもオリンピック招致のために汗をかいてくれという、そういう方からも声が届いています。そういうことも踏まえまして、しっかりと対応していきたいというふうに思います。
○世耕弘成君 このオリンピックの招致は、それは平時であればいい話ですよ。だけど、今本当に危機じゃないですか。政局に入っているのに、その優先度合いをこれだけ三人にわたって聞いてもまだきちっとお答えされないというのは本当に残念だと思います。 もう一つお伺いします。 昨日の答弁で総理は修正の可能性に言及をされました。びっくりしました。これ、当然一般論では修正はあり得ますよ。だけれども、これは、決めるのは我々の審議で決めるんですよ。総理の立場では、これはベストな案なので何とか通してほしい、頑張って三党で合意したので何とか通したいというふうに言われるのが立場であったと思いませんか。修正の可能性、否定をしていただけませんか。(発言する者あり)
○委員長(高橋千秋君) 御静粛にお願いします。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 昨日の答弁でも申し上げましたとおり、この三党合意は重たいということを申し上げております。それを実現しなければいけないという前提の中で、その上で、ハウスが違うわけですから、これはここから一般論でお答えしておりますけれども、議論をした中で更に気付いていない観点が出てくるとか、より改善できるものが三党も含めて合意できる可能性があるじゃないですか。それを否定するものではないという意味での御説明をしているところでございます。
○世耕弘成君 それは評論家が言う話なんですよ。総理はそんな人ごとのようなことを言っていたら駄目なんです。当事者なんです。これはベストなんだ、参議院の輿石幹事長までサインしているんだから、民主党はこれでちゃんといきたいということを私はおっしゃるべきだと思います。 じゃ、続いて、これは一般論ではないということをお断りしておきますが、一般論ではなくお伺いします。 今いろんな方々がもう造反しそうになっていますよね、離党をされていなくても。昨日の大久保議員、あの質問を聞いていて、どう見ても賛成されるとは思えなかったし、夜のテレビを見たら、明確に、大幅な修正がない限り賛成はできない、反対するというふうにおっしゃっていました。我々、大幅な修正なんてこれは絶対のめないですから、ということはもう反対される蓋然性が非常に高い。田城郁議員という方も、これ新聞で大幅な修正がなければ反対するとおっしゃっている。私、本会議場で見ていますと、国民の生活が第一の代表質問のときに大きな拍手をしている民主党の参議院議員も何人かいらっしゃいます。これ大変な事態になっていますが、今回もし参議院で採決に造反をする議員が出た場合はどういうふうに処分をされるんでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 造反という事実があったときに、衆議院においてもそうでありますけれども、それに対しては党の規律回復のために対応いたします。 今は、参議院においては全ての議員が一致結束して対応できるようにこれからも努力をしていきたい、全力を尽くしていきたいというふうに思います。
○世耕弘成君 いや、もう明言しているんですよ、昨日テレビで。反対するんだとおっしゃっている、幾つもの議員が。もう一般論やめてくださいよ。今日、私、本当に心で語っていますから、総理の覚悟を聞かせてくださいよ。 今回、もし参議院で、もしで結構ですけれども、造反するもう可能性が高い、そういう議員が出た場合、処分はどうされるんですか。衆議院では、反対した人は党員資格停止二か月、欠席者には厳重注意という処分ですけれども、衆議院と同等の処分になるんですか。お聞かせください。(発言する者あり)
○委員長(高橋千秋君) 御静粛にお願いします。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) そういう状況にならないように採決までの間に全力を尽くすと、そういうことであって、仮に誰かがどうのという話は、そういうたらればの話を今すべきではないというふうに思います。
○世耕弘成君 そういう一般論を言っているところでもう覚悟がない。 さっき総理は、政治生命を懸ける、危機感を持っているとおっしゃった。こういう局面では、両院議員総会開いて、そこへ行って意見を言うとか、そんなもうモードは過ぎているんです。民主党が崩壊が始まっている。我々は一生懸命付き合っているのに民主党がばらけていっている。そういう中では、今度参議院で造反があったら厳しい対応をする、衆議院より厳しい、もう局面は変わっている、即刻除名する、そしてその選挙区には当然連合を始めとする民主党支援団体には応援させない、それどころか、全て刺客を立てる、それぐらいのことをおっしゃったらどうですか。お聞かせください。(発言する者あり)
○委員長(高橋千秋君) 御静粛にお願いします。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 余りにもちょっと先走ったお話だと思います。 政治生命を懸けると言っていればこそ、今慎重なお立場の方、あるいはもしかすると反対するかもしれない方がいるならば、しっかりと説得をして、一致結束して対応することに全力を尽くす、これに尽きるということであります。
○世耕弘成君 全く覚悟が感じられないと思いますね。 私は、それではお伺いしますが、この間の茂木政調会長との議論の中で、先ほど林議員からもお話がありましたが、次期総選挙のマニフェストにはきちっとこの一体改革、増税の話を入れて、そしてそれに賛成をしない議員は公認をしないという答弁をされました。で、それは取り消さないとおっしゃいました。じゃ、今度、参議院選のマニフェストには消費税の増税はしっかり盛り込まれるんですか。来年の夏にもう迫っています。そして、増税に反対する議員の公認はどういうふうにされるんでしょうか。衆議院でお答えいただきました、茂木政調会長に。参議院のこともお答えいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 私が代表であるならば、そのときにはマニフェストの議論というのは当然党内で、衆参国会議員、丁寧に議論を積み上げながら皆さんが納得できるものをつくり上げていきたいというふうに思います。 その際に、一体改革、これが通っているならば、その後やらなければいけない課題、スケジュールがございますから、そういうものが明記できるように、当然私が代表ならばそういう方向性で皆さんと議論をしていきたいと思いますし、その上での公認は代表や幹事長や選対委員長含め、県連等々含めて総合的に判断をすることになりますので、そういうプロセスを衆参共にたどっていくということになります。
○世耕弘成君 そこをまた一般論でおっしゃるんですけれども、公認においては、当然総理は党の代表なわけですから、幹事長や県連に対して、こういう自分が政治生命を懸けているテーマに反対をする者は公認するなという指示をされればいいんじゃないでしょうか。いかがでしょう。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 党の公認は、我々の党内の中での議論の中で当然私の意見も申し上げながら決めさせていただきたいというふうに思います。
○世耕弘成君 これは全く覚悟が感じられないと思います。 今の総理のお話を伺っていて、命を懸けるとか危機感を持ってというのは本当に口先だけですよ。これ、このままでいけば、今までの答弁を総合すれば、今回これで反対票を投じて造反をした人は二か月間の党員資格だけ受けて、次の選挙では公認が得られる。そして、その選挙では、多分来年の夏、七月ですから、もういよいよ消費税増税の具体的時期が近づいている中で、反対論も起こっているでしょう、今でも六割の人が反対という世論調査もあるわけですから。そういう中でその人たちは、いや、実は私は反対だったんですけれどもね、もう執行部に押し切られました、自民党にも押し切られましたと言って、選挙をそうやって消費税に反対している人にこびを売って当選することができるんですよ。これ、民主党の中で今回真面目に賛成しようとしている方々も気の毒だと思いますよ、これ、頑張って総理の方針に付いていっている人に。 自民党も気の毒なんですよ。私だってこれ本来は成長戦略重視の立場ですよ。だけど、党でみんなで議論をして決めたことだから、歯を食いしばって今私だって賛成の立場で地元でもきちっと説明をしてやらせてもらっていますよ。だけど、その分、矢面に立っているんですよ。 総理、昨日から離党した方々のテレビでのコメント見ましたか。みんな、民主党が自民党化しているとか、あるいは自民党野田派だとか、全部自民党が矢面に立って泥をかぶっているんですよ。これ、自民党に対してどういうふうに思われますか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 党における処分というのは、やっぱり党の手続にのっとって、先例などを踏まえながらの総合的な判断をしています。
○委員長(高橋千秋君) 傍聴の方、御静粛にお願いします。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) その結果出た除籍とか党員資格停止処分というのは、これは議員にとっては私は重たい処分だと思っています。あの郵政選挙のときには役職停止じゃないですか、御党の場合は。それに比べれば、私どもは自分たちの手続にのっとった中で厳正な対処をしてきているということでございます。
○世耕弘成君 郵政選挙のときは我々はあれですよ、除名になって刺客立てられているんですよ。衛藤筆頭理事だってそのとき大変な思いをされているんですよ。そんな甘いものじゃないんですよ、我が党は。 総理、これ申し上げましょう。これ、我々がいつまでも黙って付いてくると思ったら大間違いですよ。ほうっておいても賛成すると思ったら大間違いですよ。私は、昨日今日の総理の答弁を聞いて、こんな覚悟や決意のない総理の下で本当に国民に消費税の増税や厳しい社会保障改革をお願いしていいんだろうか、そういう気持ちになってきていますよ。だけど、まだまだ時間は少し投票まであります、猶予がありますから、そこまでの私は総理の行動を見たいと思います。具体的に、口先じゃなく、行動を示してください。 提案します。是非、三党の党首会談、谷垣さんと山口さんに呼びかけて三党党首会談を開いて、一体改革をしっかりやっていく、修正もしないでこのままでいきたいから協力をお願いしたい、オリンピックも行かずに頑張る、そして参議院の造反者は衆議院より厳しい姿勢で処分で臨む、そして次期総選挙、来年の参議院選挙では、増税に反対する、一体改革に反対する者は公認しないと明言していただきたい、両党党首に。提案します。どうですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) まずは参議院の中でしっかり御審議をいただいて採決に至るように、そのための環境整備は様々な場面でしなければいけないと思いますが、必要があるならば、私はその判断はお任せいただきたいというふうに思います。
○世耕弘成君 全然、相変わらず、私はかなり今真剣に御提案したつもりですけれども、必要があるならばと、一般論、そういう形で覚悟が感じられない。でも、採決まではまだ少し時間がありますから、私は総理の一挙手一投足、一つ一つの発言を真剣に見ていきたいと思います。 そして、その上で、覚悟のある具体的な行動を総理がもう取らないようであれば、口先でごまかし続けられるようであれば、私個人にも覚悟があります。私も党内で、こんな総理の下での一体改革は無理だから反対しようじゃないか、あるいは、こんな総理の下で一体改革をやるのは良くないから法案採決の前に総理問責決議を参議院で提出して可決しようじゃないかという運動を党内で起こしますよ。見てください、これ。今の自民党内の空気では、それを起こしたら結構賛同者が出ますよ。このことを申し上げておきます。 私も、こちらも、自民党もそれぐらいの覚悟で参議院の審議に臨みますから、それぐらいの決意で言っている。総理も御覚悟をいただきたい。そうでなければ、このまま粛々とはいきませんよと、大変なことになりますよということを総理に申し上げておきたいと思います。 続いて、具体的な法案の中身について少し議論をさせていただきたいと思います。 今回の社会保障制度改革推進法……(発言する者あり)
○委員長(高橋千秋君) この際、申し上げます。 答弁席からの不規則発言はおやめください。
○世耕弘成君 私がちゃんと質問していますから大丈夫です。 社会保障制度改革推進法五条二号に、「年金記録の管理の不備に起因した様々な問題への対処」ということが書かれています。それを前提に年金の改革を行うということが書かれています。これは具体的に何を指すのか、自民党の加藤発議者にお伺いをしたいと思います。
○衆議院議員(加藤勝信君) 推進法第五条第二号に、「年金記録の管理の不備に起因した様々な問題への対処」という文言が入っております。 これにつきましては、これまでも消えた年金等、いろいろ議論がございました。年金記録の管理の不備に起因して、基礎年金番号に統合されていなかった約五千万件の年金記録の問題、あるいは紙台帳の記載内容がコンピューターのデータの方にきちんと移し替えられていなかった、こういった問題が、ここにあります様々な問題ということで想定している中身でございます。
○世耕弘成君 もう少し具体的にお伺いしたいんですけれども、それでは、その年金記録の問題の中には、これ、この委員会でも、あるいは衆議院の方でも加藤議員なんかが中心になって問題提起をされた、私もこの参議院の予算委員会で問題提起をさせていただきました専業主婦の年金切替え漏れ問題、これもここに入っている様々な問題への対処の中に含まれているんでしょうか。
○衆議院議員(加藤勝信君) 今御指摘ありました専業主婦の年金切替え漏れ問題、あるいは昨年の年初でございましたか、いわゆる運用三号等々、いろいろ議論になりましたけれども、先ほど私が説明した中身とはちょっと次元が違いますけれども、年金管理に係る問題でございますから当然この中に含まれると、こういうふうに考えております。
○世耕弘成君 この主婦の年金切替え漏れ問題、含まれるということでございますが、少しおさらいをさせていただきたいと思います。 サラリーマンの主婦というのは、掛金を払わなくても年金がもらえる三号被保険者という分類になります。これ払わなくても将来年金はもらえる。しかし、夫が脱サラをした、農業になった、あるいは御本人のパート収入が増えて扶養家族でなくなった場合は、これは直ちに一号被保険者への切替え手続をして、一般の方々と同じく国民年金の掛金を支払っていかなければいけない。ところが、この手続を行わない人が結構いて、掛金を払っていないで三号被保険者のままでいる人が無視できない数いることが判明をした。これがいわゆる専業主婦の年金切替え問題です。 そして、この問題に対して、二〇一〇年三月に、厚生労働省が切替え手続を行っていない主婦、すなわち法律どおりだと年金がもらえないか大幅に減額される主婦に対して、掛金を払っていたことにして年金を支払うという、いわゆる運用三号というやつで救済すること、そしてその運用三号を課長通知で全国に通知をすることを決定をしたわけであります。これはすなわち、既に年金をもらっている人、掛金払っていないままでもらっている部分はそのままもらい続けられる、あるいは今掛金を払っている途中でこれからもらう人は、直近の二年分さえ払えば、過去の十年分、二十年分は払っていなくても将来満額年金がもらえるということで、これ十二月十五日に課長通知の形で運用三号というのが始まりました。 そして、その翌年、大震災直前の二〇一一年二月末から三月にかけての衆参の予算委員会で、衆議院では加藤勝信先生が、そして参議院では私が中心になって、これは非常に大きな問題ではないかということで問題が表面化をして、特に私が当時の細川厚生労働大臣に質問したら、大臣は最終的には、私は運用三号のことは知りませんでしたと答弁をして大問題になりました。 運用三号の問題点は大きく二つです。一つは、手続をせず掛金を払っていないのに年金がもらえる。これは真面目に掛金を払っている人、きちんと手続をしてきた人から見たら極めて不公平だということ。そして、問題点二は、当時、百万人が対象になるんじゃないかと言われていた、もしかしたら年金総額としては何兆円もの影響が出るかもしれない、そして何千万人もの多くの真面目に掛金を払ってきた、手続をきちっとやってきた国民が不公平感を感じる、こんな大きな制度変更を法律を作らないで一課長の通知でやったということ、これが大きな問題だった。 小宮山厚生労働大臣にお伺いしたいと思いますが、その後、運用三号はどういうふうになったんでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 運用三号通知による取扱いについては、今、世耕議員もおっしゃったように国会で御議論がございましたので、昨年の三月八日をもって廃止をいたしまして、法改正による抜本改善策を講ずることを決定をして、昨年の十一月の臨時国会に主婦年金追納法案を提出をしています。
○世耕弘成君 この運用三号は、ですから我々が問題を追及した後に取り下げられて法律による対応という形に変わったということですが、じゃ、この運用三号自体は、やっぱり厚生労働省としては間違っていた、法改正で対応しなかったことはまずかった、問題だったという認識でよろしいんでしょうか。小宮山厚生労働大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 三号の記録不整合問題に関しましては、旧社会保険事務所等で年金の支給決定を行う際のチェックなどについて必ずしも統一的に運用されてこなかったという、そういう実態があったと思います。いわゆる運用三号の取扱いは、こうした現場の対応を一定のルールの下で統一化しようとしたもので、運用上の問題であると考えて通知で対応したというふうに聞いています。 この点に関しましては、昨年十二月にまとめられた第三号被保険者不整合記録問題に関する調査会議の報告書、ここで、「不整合記録保持者の記録訂正に伴う不利益の回避や迅速な対応を重視するあまり、法律改正を必要とする措置を検討対象から除外し、正規の届出等の手続きをとった者との公平性について十分に考慮しなかった。」という指摘がございまして、意思決定プロセスには反省すべき点があったと私も考えています。
○世耕弘成君 意思決定プロセスには問題があったということを厚生労働省がお認めになり、また大臣自身も正式にそのことをここで表明をされました。 先ほど大臣が言及をされました、今政府が衆議院の方へ提出をされている主婦年金追納法案のポイントをちょっと簡潔に教えていただきたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) この主婦年金追納法案のポイントということですけれども、まず、不整合期間を年金の受給資格期間に算入できるようにして不整合期間が判明することで、年金の受給資格を失ってしまうということを防止するという点がございます。 そして、記録を正しく訂正して、年金額が低くなっている人を対象に、三年間の時限措置として特例的に過去十年間にある不整合期間の分の国民年金の保険料を追納できるようにすることで、自らの年金額を引き上げる機会を設けているということがあります。 さらに、現に老齢年金を受給している人には、現在受けている年金を生活の糧としているということに配慮をして、追納できる期間三年間は年金額を維持することにした上で、この期間の終了後に追納状況に応じて一定の範囲で年金を減額するという配慮措置を設けています。過去分の返還は求めません。 そのほか、今後、同様の年金記録の不整合問題が生じないようにするための再発防止策を法案に盛り込んでいます。
○世耕弘成君 おおむねいい法案だと思います。法案の中身は後でやらせていただきたいと思いますが、今、一つ皆さん方に申し上げておきたいのは、過去もらい過ぎたものは返さなくていいという法律になっているということだけは、少しここは私は問題だと思っていますので指摘をしておきたいと思いますが、この法律、全然審議進んでいませんね、これ、残念ながら。 これは、ここのところずっと国会が空転していてこういう重要な法案の審議が進んでいません。また、衆議院の国対委員長に民主党の国対委員長から提出をされた七月中に成立させてほしい法律リストというのがあります。これ最優先でやってくれという法律リストですが、このリストにも入っていません。参議院には何も言ってきていません。入っていません、入っていないんです。真剣さが足りないというふうに思います。 この法案が成立をしていないということは、まだ今、元々掛金払っていない分年金をもらい過ぎている人はそのままもらい続けているという認識でよろしいんでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 今委員がおっしゃいましたように、第三号被保険者で第一号被保険者となったにもかかわらず必要な届出をしなかったためにそのまま第三号被保険者として記録がされている不整合期間、これを持つ人が現在も多数存在しているということは事実でございます。
○世耕弘成君 具体的に何人ぐらいの方が、トータルでこれ月々、年金ですから、幾らぐらい余分にもらっているという計算になるんでしょうか。通告していますよ。
○国務大臣(小宮山洋子君) 年金額に影響のある不整合記録を持つ受給者はおよそ五・三万人、受給者一人当たりの平均不整合月数はおよそ六・八月と推計をしています。この値から単純に計算をいたしますと、受給者全体の過払い額の月額はおよそ四千八百万円と見込んでいます。
○世耕弘成君 月四千八百万ですから、これ電卓で計算してもいいんですけど、一応通告していますから教えていただきたいんですが、去年この運用三号をやめるって決めてから今日までトータルで幾ら払われているということになるんでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 年金額に影響のある不整合記録を持つ受給者およそ五・三万人への過払い額の月額はおよそ四千八百万円と推計していますので、したがいまして、昨年二月の定期払いから今年六月の定期払いまでの十八か月の間に支払われた額を単純に計算すれば、およそ八・六億円と見込んでいます。
○世耕弘成君 これ、八・六億円が、少なくともですよ、政策方針変更が決まってからもずっと払われ続けて、そして先ほどの法律だと返納しなくていいということですからね、これ大変なことになっているわけです。 やっぱりこれ、小宮山大臣、最初のボタンの掛け違いは大きかったと思いませんか。二〇一〇年の三月にきちっと判断して法律で対応しようということであれば、これまた別の法案で、十年遡ってみんな払えるという法案はもう既にこれ国会でちゃんと成立させているんですよ、我々。それと類似のケースだから、それにうまく乗せて一緒に審議して、一括法案でもうとっくの昔に成立をしていたかも分からない。最初のボタンの掛け違いは大きかったと思いませんか。小宮山大臣のお考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 先ほど申し上げたように、ちょうどそのとき私は副大臣でございましたが、担当ではない形で直接はかかわっておりませんでしたが、その後聞いているところによりますと、先ほど申し上げたように、運用上でなるべく早く対応したいというふうに事務方の方で考え、そういう形でよいという判断をしたということは、やはりその考え方の中に問題はあったというふうに私は思っております。
○世耕弘成君 これ、二〇一〇年三月に運用三号でいこうと、課長通知でいいと、法律じゃなくて通知でやってしまおうと決めたのは誰でしょうか、最高責任者は誰でしょうか。小宮山大臣お答えください。
○国務大臣(小宮山洋子君) そのときにはいろいろそのときの御判断があったと思いますが、その当時の大臣は長妻大臣でございました。
○世耕弘成君 ここで長妻発議者にお伺いしたいと思います。 当時の厚生労働大臣として、これだけ事態が混乱している、そしてまた、今も月々四千八百万円、方針が決まってから八・六億円も垂れ流されているということ、そして国民にこれまたひどい不公平が課長通知一枚で決まった、また年金の信頼を失わせたことについてどういう責任をお感じなのか、簡潔にお答えをいただきたいと思います。
○衆議院議員(長妻昭君) 世耕委員にお答えをいたします。 実際、この運用三号を決定したのは私でございます。これ、年金の記録の回復委員会、あるいは省内の議論を経て決定をしたところでございますけれども、今から考えますと、やはり世耕委員御指摘のとおり、法案で対応すればよかったというふうに反省をしております。 ただ、一点ちょっと申し上げたいのは、この問題というのは、昭和六十一年に三号というのができまして、その間ずっとこの問題が放置をされてきたという事実もあります。政権交代後、私が大臣になって、社会保険庁の職員全員に、うみを出し切ろうと、問題点を全部出してほしいということで、その中で発覚をした問題でございまして、その間ずっと昭和六十一年から見過ごされてきた問題でございますので、これしっかりと……(発言する者あり)
○委員長(高橋千秋君) 御静粛に、御静粛に。
○衆議院議員(長妻昭君) 今、法律を国会に提出をしておりますので、自民党の御賛同もいただければ速やかに法律が成立すると思っておりますので、よろしくお願いをいたします。
○世耕弘成君 あといろいろ言われましたけれども、長妻議員は率直に責任は認められました。反省をしているということも認められました。 我々も昭和六十年以降のことは責任があるということはよく分かっています。また、消えた年金、長妻さんが見付けてくれた消えた年金についても責任を感じています。だからこそ、我々もねんきん特別便とか、あるいは紙台帳をコンピューターとマッチさせる作業というのは、これ全部我々のころから始めて、照合作業もきちっとやってきております。我々も反省している。 で、その上で、でも、このことがテーマになって、一つの大きなテーマになって、我々は参議院選挙で負けてここの多数を失うことになりましたし、その後の政権を民主党に明け渡すことになった大きな原因にもなっていると思います。だから、我々も責任は感じているし、その責任の重みはかなり我々も受けているということを申し上げておきたいと思います。 長妻大臣にもう一言だけ。これだけ混乱させた、長妻さん、年金のヒーローだったけれども、この運用三号の問題については国民に不信感を広がらせてしまった。一言国民におわびしてもらえませんか。
○衆議院議員(長妻昭君) 当時、やはり法案化になると非常に時間も掛かる、あるいは過払いが続くということで、そういう運用三号という決定をいたしましたけれども、本当に国民の皆様には申し訳なく思っております。 あと、ちょっと年金記録のお話もございましたので……(発言する者あり)
○委員長(高橋千秋君) 簡潔にお願いします。答弁は簡潔にお願いします。簡潔に。
○衆議院議員(長妻昭君) 記録については、一千二百七十万人の方の記録が戻って一・六兆円の記録が戻ったということも御報告を申し上げてまいります。
○世耕弘成君 記録について高らかにおっしゃいました。 記録がなくなったことを野党時代、長妻さんが見付けてくれたことは認めますが、我々だってこれ回復の手続はずっとやってきていますから、回復のスピード、グラフにしてみれば分かりますけれども、民主党は、逆に言ったら、マニフェストでは二年間で片付けると言っていたけど、三年たっても片付いていませんよ。そういうことを申し上げておきたいと思います。 ただ、今ようやく長妻さんが国民に謝罪をされました。残念ながら、去年の三月にこの事態が発覚してから、長妻さん、いろんなところで年金のインタビューとか受けられていますけれども、この問題、一切謝罪をしてこられなかった。今初めて、一年半たって謝罪をされたことは多としたいというふうに思っております。 さて、ここで、今、長妻さんもおっしゃいました、この主婦年金追納法案が衆議院でぶら下がったままになっています。これ、早く進めなければいけないというのは私も同感であります。 さて、これ、自民党としてこの主婦年金追納法案の早期成立に協力する用意があるのかどうか。今、長妻さんからも言われました。これは我が党の年金問題のスペシャリストである加藤勝信議員にお伺いをしたいと思います。
○衆議院議員(加藤勝信君) 今議論がございましたように、月々五千万円近い年金、保険料に基づかない形で支給されている、これは一日も早く是正すべきだと、こういうふうに思っております。 ただ、今回出していただいている法案について、与党側から早く審議をする云々という議論もあります。しかし、同時に、やっぱり中に幾つか私は問題点があると、かように考えております。
○世耕弘成君 先ほど法案の御説明をいただきました。私も、十年遡るというのは、これはもう一般の方々もできるような法律になっていますから問題はない。あるいは、空期間をちゃんと認めてあげて二十五年の受給資格に足らなくならないようにするというのは、これ今回まさに改革法案の中には入っているわけですからこれも問題はないと思います。 じゃ、具体的に、加藤議員、何が、今出ているこの主婦年金追納法案の問題点、自民党として懸念している点なんでしょうか。
○衆議院議員(加藤勝信君) 先ほど世耕委員からもお話がありましたけれども、過去に保険料の納付に基づかなく支給されたものについて、あえて遡及をして返還を求めないという、やはり我々そもそも、元々やっぱり保険料に基づいて初めて年金は支給される、その原則はしっかり堅持すべきだと思いますが、それ以上に、私自身、問題になっているのは、過去の分ではなくて、これから五年間分も含めて遡及を求めないという中身になっているわけであります。 簡単に申し上げますと、公布して半年以内に施行されるということになっております。そして、施行後二年たったところで先ほど御説明があった特例納付が行われ、そして特例納付は三年間でございます。それの終了するまでは今と同じように払われ、しかもその分については運用三号で適用された方は除外されておりますけれども、それ以外の方の分については払い続けると、こういうふうになっているので、これまでだけでもいろいろ問題があるし、これから五年近い分についても遡及をしないという原則論はいかがなものかなと。中にはいろいろ勘案しなきゃいけない部分はあると思いますけれども、そこを原則とすることはいかがなものかと、こういうふうに思っております。
○世耕弘成君 詳しくお答えいただきました。要するに、過去もらったものを返さなくていいと、それがまた、その状態がまだしばらく続いちゃうというところが問題だというのが自民党の問題意識だと思います。 小宮山厚生労働大臣にお伺いしたいと思いますが、私もこの問題をずっとフォローしてきていますから、厚生労働省が一番最初に出した案では、これちゃんと返してもらう案になっていたんじゃないでしょうか。御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) この第三号被保険者の記録不整合問題については、二つの視点から考える必要があると思うんですね。一つは、真面目に保険料を納めてきた人との公平ということ、もう一つは、不整合記録がまだ訂正されていない受給者が現在受けている年金を生活の糧として暮らしているという生活への配慮、この二つの点で検討した上で考えていくことが必要だと思っています。 今、世耕委員御指摘のように、当初政府が作成した法案では、既に老齢年金を受給している人は追納可能期間の終了時点で過去五年分のもらい過ぎた年金を今後の年金から減額する形で返還してもらう、そのことを内容として盛り込んでいました。これは今申し上げた公平の観点を重視した考え方でした。 一方で、法案に関する民主党内での議論の中で、この問題はやはり行政の取組が必ずしも十分でなかったことによって生じた事態であると、それは事実そういうことがあると思います。現にその年金で生活している高齢者の生活への配慮、これをより重視した形でやるべきだと、そういう御意見がありまして、そこで政府で総合的に判断した結果、過去五年分の年金の返還は求めないということで現在の法案となっているところです。
○世耕弘成君 いや、当初の法案はちゃんと返納してもらうことになっていたということですよね、今の御説明では。 では、加藤議員にお伺いしますが、当初の、その五年分ちゃんと返すと、これたしか上限も付いていましたよね、返すんだけど、まあ激変があっちゃいけないから年金額の一〇%が減るぐらいにちゃんと返してもらうということでしたよね。こういう案だったら、加藤議員、どうでしょうか、自民党としては賛成できるんでしょうか。
○衆議院議員(加藤勝信君) 今、当初あるいは今のというお話がありましたけれども、国会に出てきているのは今の法案だけで、多分今の当初の議論は民主党あるいは与党の中での議論だろうと思っておりますから、ちょっとそこをつまびらかに承知しておりませんので、党としてどうかというのはございますが、ただ、先ほど申し上げたように一番大きい問題点は、これから五年間分も含めて返還を求めない、原則として求めないと、ここはどうなのかというところが一番大きな問題点だと思っております。
○世耕弘成君 当初厚生労働省が出していた案と、今、加藤議員の思い、若干のずれはあるかもしれないけど、でも、少なくとも、これは私も含めて、ある程度ちゃんと返納してもらうということであれば我々納得ができて、この法案、早期に成立できると思うんです。 ただ、我々が納得できるその返納の部分はなぜ落ちたんですか。もう一回、どこで落ちたんですか。厚生労働省、最初入っていたでしょう。私、新聞報道を全部見ていますよ。厚生労働省からも説明を受けていますよ。最初はやるんだと言っていました。五年分返してもらうんだ、年金の一〇%までの額だったら返してもらうんだとおっしゃっていました。これで私は国民も納得できる、大多数の真面目に掛金払っている国民も納得できると思うんですが、その部分はどこで落ちたんでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 先ほど申し上げたように、民主党内での議論の中で、生活の糧を奪うというか、それを下げることが問題だという論点が非常に強く出ましたので、その中で総合的に判断をして、これは政府として提出をいたしましたので、提出をしている責任者は私でございます。 先ほどから世耕委員がおっしゃっていただいているように、これはやはり一日も早く成立をさせていただきたい法案でございますので、国会で御審議の上、その点も御議論をいただければというふうに思います。
○世耕弘成君 なかなかお答えいただけませんから、これ、昨年の十一月一日に民主党の厚生労働部門会議でいろんな反対意見が出て、そこの部分を落とされた。当時、翌日の日経新聞は、いつあるか分からない選挙を前に高齢者に負担を強いる判断はできないというような、いわゆる民主党的なポピュリズム的な意見も出ていたようであります。日経新聞が報道しています。その厚生労働部門の反対で落ちたんです。元々その五年分返してもらうという案を厚生労働省は民主党に提示をしていたのに、部門会議の反対で落ちたんです。そして、その部門会議の座長は長妻さんであります、最高責任者は。 ですから、長妻議員は、この運用三号問題について、大臣として一番最初、課長通知でやるという原因をつくっただけではなくて、今度その回復策、リカバリーショットである主婦年金追納法案成立の足も引っ張っていることになるんですよ。二重の失策をやっている。残念ながら、これはミスター年金ではなくて、二回もミスった年金ですよ、はっきり言って。 長妻議員にお伺いしたい。今、加藤議員も私も、責任を持って主婦年金追納法案は我々の責任もあるから成立させなきゃいけないと思っています。ただ、その長妻議員が主宰する会議で落とされた、払い過ぎた分を年金から減額するという部分を直してほしいと思います。どうですか。ここは責任を持って、先ほど国民にもおわびをされたその立場で、ここの部分、修正に応じると言っていただけませんでしょうか。
○委員長(高橋千秋君) 長妻昭君。簡潔に答弁をお願いします。
○衆議院議員(長妻昭君) まず、議論の経緯というのは、先ほども申し上げましたような、小宮山大臣が申し上げた、政府と与党で議論をしてそういう形で法案が出たということです。 ただ、これはテレビ見ている国民の皆さんも誤解をいただかないようにしなきゃいけないのは、今現在、五・三万人の方が間違った記録で受給しているんですね。でも、受給しているということは、年金事務所で、あなたは未納がありませんと、ちゃんと払っていますからということで判こを押されて受給しているわけです。その方には何の落ち度もないわけで、その間も問い合わせても、あなたは未納がありませんと、通知にも未納という表示がなくて、あなたは全部払っていますというふうに言い続けられていることが昭和六十一年からほったらかしにされて、政権交代後それが明らかになったということで、その落ち度が全くない方々に対してどう対応するのか。 つまり、公平と、そしてそういう受給者の生活を守るという二つのバランスの中で苦渋の決断をしたところでありまして、別に選挙対策など全く考えておりません。
○世耕弘成君 じゃ、この五・三万人の人が本当に善意の人なのか。昭和六十一年以降、行政が全部責任をしょわなきゃいけないのか。ここは私は相当議論の余地があると思っていますよ。 これは、私も年金のいろんな専門家と社会保険労務士とも議論しましたけれども、専門家は、普通の人は切替えの必要性は自覚できると。昭和六十一年でも大半の人は制度導入当初でもきちっと切替え手続をやっているんです。なぜならば、まず国民健康保険に切り替えなきゃいけませんから。旦那さんが脱サラしたときは会社の健保組合から国民健康保険に切り替わるから、その手続には必ず役場に行く。行けば、市町村は必ず誘導をして、年金も国民年金の一号被保険者に変わらなければいけませんよという手続は必ずやるんだから、ほとんどの人はきちっと自覚ができた。だから、今五・三万人の人が全て善意の人で全て行政の責任だというのはおかしいと思います。 そして、厚生労働省が去年十二月にまとめられたこの運用三号に関する調査会議の委員のお一人でもありました神奈川県立福祉大学の山崎名誉教授は実態調査をされています。 横須賀、神戸、岐阜の実態調査では、一号被保険者に切替え手続をやっていなかった人のうち、横須賀と神戸では約二割、岐阜では約四割の人は、国民健康保険は切り替えて払っているけれども、結局、国民年金の方は一号被保険者に切り替えないままで払っていないと。 これ、悪く取れば、あしたかかるかもしれない病気に備えては必要な国民健康保険の掛金は払うけれども、今日明日すぐ必要ではない国民年金は払わないという考え方の人じゃないかと、この山崎先生も指摘をされています。これでも、過払い分をプレゼントしなければいけない、あげてしまわなければいけないような善意の人なんでしょうか。 これは小宮山厚生労働大臣にお考え伺いたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 第三号被保険者不整合記録問題に関する調査会議、この報告書の中で、問題の原因は、大量な不整合記録の存在は本人自らの届出に基づき被保険者資格を得たり失ったりする、その記録を管理するという制度創設時の趣旨に沿った運用を行いつつも、記録の正確性を確認し種別届出の勧奨を行うこと等に関する行政の取組が不十分であったことに起因するものというふうにされています。
○世耕弘成君 それは強引に、厚生労働省の、民主党の辻副大臣が強引にそうまとめられたんだけど、その委員の一人に入っておられた山崎さんはそうじゃないと主張され、データも出されているんです。 しかも、山崎さんが調べた横須賀と神戸と岐阜というのは、国民健康保険と国民年金の切替え手続がカーボンコピーになっているんですよ。国民健康保険のずっと名前とか住所を書けば、そのまま国民年金の紙が下に付いてくるようになっているのに、国民年金だけ引きちぎって捨てて、健康保険だけ出している人なんですよ。これでも本当に善意なのか。 あるいは、もう一つ。これは、じゃ今度はどうしても、もう最近はちゃんとこれは行政の方で通知をして、あなた、これ切り替えなきゃいけませんよと言っている。ところが、この三つの町では、あなた、一号被保険者に切り替えなきゃいけないよと連絡をしているんだけれども、その連絡にこたえて切り替えた人は、横須賀と神戸では三割弱、岐阜ではたった一割、残りは全部職権による強制適用ですよ。 ですから、今、厚生労働大臣、厚生労働省が出しているこの法案の前提になっている、この五・三万人の人が全て善意の人だということは私は絶対に納得をできません。 こういう部分にも民主党の特徴である人気取り政策、ばらまき体質が出ていると思います。消費税を上げる以上、こういう体質を改めてもらう必要が私はあると思っています。 そして、民主党が政権交代に成功した大きな原因の一つが年金問題。国民は安心できる公正公平な年金制度を確立してくれると信じて、この政権交代に期待をした。ところが、これまで消えた年金記録の解明を二年でやると言ったけど、これも全然できていない。そして、ミスター年金と言われた、年金改革のシンボルだった長妻さんも、運用三号で大きな失策をやった。その意味からも……
○委員長(高橋千秋君) 時間を過ぎておりますので、おまとめください。
○世耕弘成君 この政権はもう正統性がないということを申し上げまして、一日も早く解散・総選挙で信を問うていただきたいということを申し上げ、私の質問を終わらしていただきます。 ありがとうございました。
○片山虎之助君 片山虎之助でございます。私は自民党・たちあがれ日本・無所属の会の質問者のラストバッターなんですね。でございますので、よろしくお願いいたしたいと思いますが、最後ですから今までの質問とダブるところもありますし、私としての筋論を若干加えたいと、こう思っておりますが、お許しを賜りたいと思います。 何人の方も既に議論されましたが、民主党の在り方ですね。小沢新党ができる、離党が相次ぐ、なお総理が政治生命を懸ける問題についての造反グループも残っていると。私は、民主党というのは何かあると遠心力が働く党かなと昔から思っておりましたが、今回もそうですね。 大きな党で大勢いるんですから、いろんな意見があるのは当たり前なんですよ。その意見を議論して集約していく、収れんしていく、一つの方針、結論を出す、それに従うというのが、これが政党のガバナンスなんですよ。従わせるのが党首の、代表のガバナビリティーなんですよ。それがないんじゃないですか。どう思われますか、反省を含めて、総理のまず御意見を聞きたい。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 御批判は甘んじて受けなければならないと思います。その反省を踏まえて、今回の参議院では一致結束して対応できるように全力を尽くしていきたいと思います。
○片山虎之助君 総理、どうも最近は総理は口先ばかりのような感じを、だんだん松下政経塾出身者らしくなってきましたね。この前も両院議員総会で、心から心から心からと三回言われたでしょう。ああいうのは三回言うほど軽くなるんですよ。ああいうところは、まげてと言うべきだといってどなたかが何かに書いておりましたが、どうもそういう感じがしてしようがないんですよ。 そこで、マニフェストなんですけれども、マニフェストは、今日も議論ありましたよ、元々ずさんなんです、あれは、出来が。当時の、私が少なくとも知っている限りでは、当時の民主党の執行部が独断で作ったんじゃないんですか、ある意味で。まあ小沢さんが中心かもしれませんよ。衆議を凝らしましたか、集めましたか、あるいは財源を詰めましたか。人気取りの四Kをさっと並べただけじゃないですか。そうだと思いますよ。 しかも、できたマニフェストを重んじていますか。重んじていないじゃないですか。一体改革なんかマニフェストのどこにもないですよ。一体改革のイの字もない。消費税だって、やらないというのをやるんでしょう。総理自身だって、代表選に消費税を上げるなんて言っていませんよ。一般論、抽象論は言われている。一体改革もちょっと触れられている。しかし、だんだんだんだんエスカレートしていったんで、私は誠実ではないと思うね。少なくともマニフェストの根幹にかかわるようなことは直していかないと。だから、ずさんに作って重んじず、しかもそれにけじめを付けない。そうでしょう。 だから、私は、今のマニフェストは撤回して、できた部分もありますよ、確かに。撤回して、国民に謝罪して、作り直すべきだと思いますよ。まあ、いいじゃないですか、ちょうど反対する邪魔な人はいなくなったんだから。選挙も近いんで。 そういうけじめをきちっと付けて責任を取らないと、私は国民は信用しないと思いますけれども、どうですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) マニフェストについては、これはやっぱり国民の皆様にお約束としてお示しをしたわけですので、それを守らなければいけないという責任があります。昨年の夏に検証したように、これは片山先生の評価とは違うかもしれませんけれども、相当数政策項目としては実現をしたものもあります。ただし、できていないのもあります。今もできていないままのものもあります。そういうことも含めて総選挙の際には、何ができたのか、何ができていないのか、その理由は何なのかということをしっかり国民の皆様に御説明をしお示しをする、その上で新しいマニフェストを作っていくということがけじめだというふうに考えております。
○片山虎之助君 項目はなるほどできているかもしれませんよ。しかし、根幹の根幹、ないことをやる、一番挙げていることをやらない、総崩れでしょう。それははっきり国民に説明しないと、答弁や記者会見で言うだけじゃ私は駄目だと思いますよ。それをやらないというのはマニフェストに対する誠実な態度じゃ私はないと思う。是非これはきっちりとけじめを付けてくださいよ。それが民主党のイメージ回復にも私はなると思っているんです。 そこで、内閣支持率が下がる中で、玄人筋、一部の玄人筋からは大変野田総理の評価は高いんですよ。イギリスのファイナンシャル・タイムズ紙なんかは褒めていますよ、大変。それから大阪の橋下さんが褒めているじゃないですか。決められる政治だという。それは恐らく消費税を衆議院でとにかく通したことや、これはほとんど三党合意のおかげもありますけど、あるいは原発再稼働についての評価と思いますよね。 そこで、小沢さんが国民の生活が第一といういいスローガンを持っていっちゃいましたよね、民主党的な。後、どうされるんですか。いかがですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 確かに持っていかれちゃいました。で、もう他党の政党名になったものですから、これ別に裁判やってどうのというのもおかしな話です。国民の生活が第一という理念踏まえた様々な政策項目を実現をしていくと同時に、ちょっと新しいスローガンを今、党の幹事長部局を中心に、地方組織にもいろいろとアイデアを出してほしいということも含めて、調整を始めているところでございます。
○片山虎之助君 尖閣諸島の国有化だとか集団的自衛権に大変、容認というんですかね、一部そういうお考えを示しているんですから、国家の利益が第一というふうにしたらどうですか、総理。あるいは、ぶれない政治でもいいですよ。いかがですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 大変、いい御提案だと思います。そういうことも踏まえまして、民主党らしい、みんなが納得できるような、そういうものをつくり出していきたいというふうに思います。
○片山虎之助君 そこで、今回の一体改革関連法案、やっぱり三党合意ですよね。三党合意については、これは功罪、いい評価と悪い評価がありますよね。ねじれ国会で決められない政治の中で三党協議をやって物を進めていくのは仕方がないじゃないかと。まあ、場合によっては私もそうだと思いますよ。全与野党が集まって平場で大衆討議をやったって結論が出るわけがない。大きいところが三つ集まっていろんなことをこなしていくというのはいいかもしれませんが、しかし、こればっかりやると国会が要らなくなるんですよ。国会の審議が形骸化するんですよ。どうしてもだんだん不透明な談合政治になってくる。 だから、私は、ある意味では必要最小限、今回は緊急避難で、この大問題ですからやむを得ないと思いますけれども、本来、幾らでもやる、多用すべきものじゃない、抑制的でなきゃいかぬし、他の野党に対するフォローがなきゃいかぬと、こういうふうに思っておりますけど、いかがですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 今の全体的な、総括的なお話としては私も基本的にはそうだと思います。やっぱりベースは国会審議だと思うんですね。 ただ、今回の三党合意も、衆議院の段階で百二十九時間というあの安保国会以来の長い時間を掛けてかなり論点整理ができてきたと。その論点整理などを踏まえまして三党間で合意ができたと思うんです。だから、基本はやっぱり国会審議があったと思います。その基本というのはやっぱりしっかり置いていかなければいけないと思いますし、何でもかんでもではなくて、お互いに国民のために合意可能性があって譲れるものが何なのかということを探した中で、国会審議を基本に置きながらやっていくことがやっぱり基本だろうというふうに思います。
○片山虎之助君 それから、この三党協議というのは議院内閣制を崩すんですよ。二大政党制もおかしくするんですよ。もう釈迦に説法ですけれども、議院内閣制というのは与野党一体なんですよ。よくそこは考えてください。与野党一体なんですよ。与党が支持するんですよ。野党は反対するんですよ。その中で物を決めていくんですよ。二大政党というのは、大きな二つの政党が政策理念で対立軸を出して、それで国民の審判を仰いで政権交代するんですよ。 三党協議、三党合意で全部進めていくということは、私は、議院内閣制や二大政党制に対するこれは大変な問題点が出てくる可能性があるので、今回は緊急避難で私はやむを得ないと思いますけれども、本来は、解散・総選挙をやって、その結果によって政策本位の連立の組替えをやるか、政界再編だと思いますけれども、どうですか。 これは総理と自民党の提案者に聞きます。与党もいいんだけれども、ちょっと長いからね。済みません。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 私、国会での意思決定、成案を得るためのプロセスをどうたどるかということは、これ大変大きなテーマだと思うんですね。やっぱり日本がほかの国と違うのは、大統領制じゃなくて、大統領は一定の任期の中で拒否権があるという構造の中で意思決定が進むということはあります。あるいは、同じ二院制でも、イギリスの場合はやっぱり上院はちょっと違いますから、そうすると事実上の一院制の国というのが多いですよね。その中で、二院制の中でねじれているということが恒常化している中で、じゃどういう意思決定ができるのかということは、今の片山先生御指摘のとおり、これは大テーマとして議論しなければいけないだろうと思います。 その上で、政界再編とかという話がございましたけれども、私は今、とにかくやらなければいけない政策課題を多くの野党の皆様にも御理解をいただいて前に進めるというところまでしか考えてございません。
○衆議院議員(野田毅君) 極力簡潔に答えます。 元々、お話があったとおり、私は、この現在の野田内閣で、消費税の引上げを含む社会保障等の一体改革、提案する資格があるかどうか疑問です、でしたと言った方がいいかもしれません。それは、いろいろ御議論があったとおり、マニフェストとの関連について言えば、私どもは、過去、本来もっと早く引き上げるべきタイミングがあったと思います。しかし、その反省もあって、あえて参議院選挙においてもその前の総選挙においてもそのことを打ち出しておりました。民主党はそうじゃなかった。今日でもマニフェスト違反が言われています。そういう中で本当にいいのかどうか。 だから、私どもは、まずは正しいマニフェストを出した上で総選挙をやって正面から堂々と訴えようじゃないか、どっちが勝ってもこの消費税の問題は避けて通れない、この共通認識がある以上、それでいくのが当たり前じゃないかということを昨年来言い続けてきました。 しかし、残念ながら私どもには解散権はない。しかも、国際的な環境、特に高齢化の進展はもう時間的な余裕を与えない。この期に及んで、いつまでも与党だったら賛成をして野党だったら反対だということを二大政党制の名の下に繰り返して本当にいいのかどうか。日本は一体このままそうなったらどうなるんだということから、あえて私どもは、野党ではあるけれども、正しい道筋を、反省を踏まえた上で、総理が政治生命を懸けておやりになるというのであれば、選挙に際しては票は増えることはないと思う、あえてそのリスクを取ってでも、野党ではあっても責任を共有しなきゃならぬ、そういう思いで三党合意に至ったことでございます。 したがって、私どもは、そこにおいて初めて決める政治がようやく実現しつつある。 しかし、ここから先、ちょっと恐縮ですが、申し上げておきたい。(発言する者あり)私は、長いけれども言わなきゃいけない。それはなぜか。 消費税の実際の具体的な引上げのタイミングは来年じゃないんです。再来年の四月です。その前に国政選挙は二つあります。そういう現実の前に、民主党の皆さんが公認候補の形を取る中でこの消費税を潰そうじゃないかなどというような話が民主党の中から出てくるようなことがあっては、私は、この法案は、場合によっては成立した後においても国民の理解を得ることにはつながらない。むしろ、国民のけしからぬという声を大きくすることの役目はある。 私は、総理が政治生命を懸けておやりになるというのであれば、そういった法案の成立だけじゃなくて、その後の展開においても政治生命を懸けて責任を取ってリードしてもらいたい、このことを併せて申し上げておきます。
○片山虎之助君 いやいや、それは野田さん、私も後に聞こうと思ったんですよ。 今度の推進法案の四条か何かに、国民会議で決めますよね。決めたことについては法制上の措置を一年以内にとるんでしょう。いやに拙速、ばたばたじゃないかと。まだ法案が通ってませんよね。通るにしてもお盆の前後でしょう。それから施行するといったら下旬でしょう。八月中ということになる。それから一年といったら来年の八月ですよ、八月末ですよ。それまで参議院と衆議院の選挙があるんですよ。その間に国民会議で成果を出して、それを法制する、いやにばたばただと。これは、政権交代が十分あるということを見込んで、新政権にやらせようと、こういうお考えですか、提案者の方は。ひとつ簡潔に、今回は。一回目は結構ですが。
○衆議院議員(野田毅君) そのとおりです。できるだけ早く、この法案が成立した後は、堂々と国民に信を問うという形を取ってもらいたい、その上で改めてその政権の下でいろんな展開をしていきたい、そう思っています。
○片山虎之助君 総理、どういうことでしょうかね。総理もそういうお考えですね。三党合意なんですから、共同提案ですから、民主党の党首なんですから、今、野田さんが言われたのと同じ考えですね。すぐ解散・総選挙をやって、新政権を発足させて、国民会議で議論をさせて、それを法制上の措置を来年の八月までにとると、こういうお考えですね。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 今私が考えていますのは、法律が通った後には速やかに国民会議を立ち上げて、そして一年間という議論をスタートをするということであって、その一年間のスタートで基本的な社会保障の基本方針についての考え方が合意をされた上で、それを踏まえて様々な法整備に入っていって、そして二〇一四年の四月の実施、引上げの前に様々な環境整備が整っているという状況をつくるということですので、その間に衆参それぞれ選挙があることは事実でありますが、公党間で約束をして、もし成立した暁には、どういう立場になっていようとそういう準備を淡々とやっていくということであります。 この法律が通ったら速やかに解散というのは野田先生の御意見でございましたけれども、私は、やるべきことをやり抜いた後に、適切な時期に信を問うということに基本的には変わりない立場でございます。
○片山虎之助君 じゃ、総理は、消費増税法案が通ったら国民に信を問うと何度も言われているし、それは民主党そのものの政策ではないんですか。それを引き延ばすんですか。旧政権、旧政権と言ったら悪いですけれども、今の野田政権で、法案成立後も国民会議でいろんな議論をやって、その結論を待つんですか。民意を聞かないんですか。もう三年聞いていないんですよ。しかも、マニフェストに反するこれだけの消費増税をやるんですよ、まあ社会保障の方は後送りしていますから国民会議の結果を待たなければなりませんけれども。それは私、おかしいんではないですか、今までの野田さんのお考え、民主党のお考えとは違うんじゃないですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 解散の時期は今までも明言したことはありませんし、いずれにしたって衆議院の任期はあと一年です。その間の中の、まあおのずと、いろいろとそれは考えれば、ありますよ。適切な時期にやるしかないということであります。
○片山虎之助君 総理はやるべきことをやり抜いた暁にはと言っていますよね、国民に信を問う。しかし、あれは欲が深いわね。いっぱいありますよ、いっぱい。特例公債法案から始まって、マイナンバー法案、公務員制度、選挙制度何とかと、補正予算までやりたいというんでしょう。それは私は欲が深いと思います。 やっぱり民意をしっかり聞いて、新しい政権で、いやいや、野田さんが負けると決まっていないんだから、民主党が勝つかもしれませんよ、分かりませんけれども。その一番直近の民意でやるべきじゃないですか、新しい社会保障政策。いかがですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) やらなければいけないこと、今具体的に御指摘いただきました。今国会で提案をしているまだ大事な法案もありますし、原発事故への対応、震災からの復興等々やらなければいけない課題があります。それを全部、先々、自分の延命のためにやるんじゃなくて、やっぱり一定のけじめが付いたときには判断をしたいというふうに思います。
○片山虎之助君 はっきりしませんね。 ただ、先ほど総理が言われた政党政治と二院制というのは、私はこれから大きなテーマだと思います。特に政党間協議というのはやらざるを得ませんわね。それを第一院の衆議院でやった場合の第二院の審議の在り方、立場、そういうものをしっかり議論しないと。いろんな一院制論もありますけれども、私は反対です。少なくとも、これだけ大きな国はやっぱり再議、熟議ということが必ず必要なので、二院制を堅持すべきだと思いますけれども。それと、今の政党間協議で物が決まった場合の一院と二院の関係、二院の立場、二院の審議、そういうことは十分我々で議論していきますから、是非そこは御理解を賜りたいと、こう思います。 そうすると、当面は解散・総選挙はないというわけですね、何度も同じことを聞きますけれども。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) だから、あるとかないとかということを言うべきではないと考えております。
○片山虎之助君 どうせ総理、やらなきゃいかぬのですよ、あと一年なんで。この際、一番いいときにさっとやるというのが私は潔いと思いますよ。 是非、これ以上押し問答してもおっしゃらないでしょうけれども、もしこの法案が通ったら、野党は今までの野党じゃありませんよ。今日でも何人かが相当きついことを言っているでしょう。あれはきつくないんですよ、本当はあれ以上なんだから。だから、是非それをお考えにならないと、私は政権運営、国会運営が大変なことになると思いますよ。賢明な判断を是非お願いします。もう一言。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 厳しい御質問もいただいておりますし、厳しい国会運営だと思います。緊張感を持って対応していきたいというふうに思います。
○片山虎之助君 そこで、今回は三党合意がありますから、この二段階一〇パー引上げの法案通ると私も思いますが、あと、この消費税についてどう考えるかというのは民主党の中で大議論がありましたよね。それで、結局、追加条項みたいなものが落ちたわけでしょう。あと何年間か掛かって何%か再引上げ、一〇パー以上の引上げをやるということは、それは議論としては封印されたわけですか。いかがですか。
○国務大臣(安住淳君) 文言からは落ちましたけれども、先生御指摘の話は、二〇年に向かってプライマリーバランスゼロにしていくということの目標は全く下ろしていませんので、今後、足らず前のところをどうするかということに関しては、総理も再三答弁しておりますが、税でやる部分、それから歳出のカット、また成長で税収を上げていくと、そうしたことを総合的に勘案をして、この第一歩を成し遂げた後に検討するということにしております。
○片山虎之助君 今回の五パー引上げだって、四パーは穴埋めですよね。本来はもっと早く手当てをすべきものを、してなかったものを埋めるだけでしょう、一パーだっていうんでしょう。それで、今のプライマリーバランスなんかはほとんど、まあ幾らか違いますけれども、それは行ったり来たりで違うけれども、大きな変化はないんで、もし本当に財政再建を含めてやるんなら、これから何%か引き上げなきゃいけませんね。 そこで、問題は、私はそれを特定財源のままで行くことがいいのかどうかという議論なんですよ。ヨーロッパでは、特定財源化、用途指定をやっているのはフランスとドイツだけだと聞いておりますし、フランスは一三%ですよ、一三・二かな。それで、今度は税制が変わるんで、オーランド氏が勝ったから、一一%ぐらいになるという、ひもが付くのが。ドイツは九・二、三%ですよね。日本だけが九〇%になる。しかも、私が非常におかしいと思うのは、地方の一般財源として手当てをする地方交付税までひもを付けるというんですよ。そんなことが私は法制的に可能とは思わないんだけれども、そういうことを含めて、総理というわけにはいかないかもしれませんが、財務、総務大臣、答えてください。
○国務大臣(安住淳君) まず、社会保障の全体の予算に占める割合がやはり非常に大きいので、そこの穴をどういうふうに埋めていくかという議論が当然やっぱり次の段階でも入ってくると思います。 そのときの、前の質疑者の方の答弁の中にもありましたが、大体十六兆円台半ばぐらいのお金がまだ足りないだろうということでございますので、そこをどうするかという議論がまず中心にあるので、言わば目的税化をしていくということなんです。 それで、地方の分については、先生一番御存じでございますが、地方交付税について何か縛りを掛けることは、これはなかなか法律上は難しいわけですが、地方にとっても社会保障の割合が非常に高くなってきているということを背景にすれば、これを事実上こういうことに、社会保障に充てていくということの方が、予算上はさほど無理なことではないし、その必要性はあるのではないかと、今財務省としてはそう感じております。
○国務大臣(川端達夫君) 一番初めの議論から申し上げますと、社会保障は国が支えていて、地方は補完的に支えているものなのかどうかという議論から始まりました。そして、それは両者が一体となってそれぞれ役割分担で支えているんだという論議の整理ができました。そういう中で、特に今回は、四事業とその周辺の事業を含めてどういう事業を財政的にしっかり増税分で支えるのかという中で、地方と国の役割を一・五四とそれ以外という、五%を分けました。 その中で、地方消費税分は一般の消費税と同じようにこれはいわゆる目的税化するということを法律で明記しましたが、おっしゃるように、地方交付税の方は、これは自由なお金というのが原則でございます。そういう中で、地方団体の皆さんといろいろ議論をした中で、全部地方消費税を目的税化するのではなくて、財源調整機能を持つところで財政基盤の弱い自治体に対して手当てをしてほしいという御要望がございまして、そういう部分で、これを変える中で、使途は制限をしていないけれども、結果として、使った額においてそれが全てそこに使われているという表示をすることでそういうものに増税することの理解をいただくという整理をさせていただいた経過がございます。
○片山虎之助君 これはなかなか苦しい説明なんですよ。 それで、何でこういう特定財源で社会保障に充てるということにするかというと、上げやすいからなんです、簡単に言うと。政治が信用されていないからなんですよ。社会保障、単に上げるといったら駄目だと、こういうことになる、国民が。国民にこびているんですよ。本来の財政論、財源論からいうと一般財源にすべきなんですよ、国民に信用されていれば。 それは、私は、是非考えていただかないと、一〇が一五になり、幾らになるか知りませんよ。そういうときに、日本だけ特定財源で、しかも四経費、四経費も制度として確立された社会保障でしょう。それ以外の社会保障はいっぱいあるんですよ。障害者福祉だって、失業対策だって、若年の低所得者対策だって、単身者、こういうものの対策をどうやるかなんですよ。そういうものにちゃんと充てる可能性を残さないと、財務省が自分から財政硬直化を喜んでやるようじゃ私はおかしいと思いますよ。 財務大臣、どうですか。
○国務大臣(安住淳君) いや、本当に国民の皆さんのコンセンサスの問題だと思いますが、ただ先生、やっぱり毎年の増え続けるお金というのは、社会保障はもう飛び抜けておりまして、そういう点の手当てをしっかりまずやることがほかの分野への、やはり言わば財政的な今まで以上の例えばサポートをするのには、やっぱり私は十分役に立つと思います。 それから、社会保障の分野だけでいえば、保険料とやっぱりこの国費負担の割合をこれからどう考えるかという話になったときに、保険料をこの先もどんどんどんどん上げていくというわけにいかないとすれば、やはり税で埋めていくしかないということになる現実もあるものですから、今こういう仕組みの方が私は我が国の今の実態には合っているんではないかなと思っております。
○片山虎之助君 今度の一体改革できついことは全部先送りじゃないですか。社会保障、やりましたよ、全くやらないとは言わないけれども、先送りでしょうね。国民会議という、ああいうものをつくって先送りにしている。 しかし、痛みを与えるということが改革なんですよ。だから、社会保障の重点化、効率化、負担の増大というのは避けて通れないんですよ。その覚悟があるかどうかなんですよ。全然ないじゃないですか、今の政府・与党には、うまいことだけ言って。それをやらないと、社会保障の本当の改革になりません。 国民会議に何で押し付けるんですか。
○国務大臣(岡田克也君) 今回の改革の中でも社会保障制度の重点化というものは入っておりますし、長年実現できなかった物価のスライド制、デフレ下での物価の水準の引下げ、これも我々は考えているということでございます。
○片山虎之助君 いやいや、言葉だけなんですよね。それを切り込んでいかないと、私はそれが本当の一体改革だと、こういうふうに思いますよ。 それから、時間があればもう一つ大阪の橋下さんが言っている消費税の地方税化、それについての質問をしようと思いましたけれども、これはいろんな議論があるんで、いろんな議論があるんだけれども、地方のためには地方消費税の充実がどうしても必要なんですよ。だから、場合によっては地方の法人二税というのが六兆何千億ありますから、それと地方交付税を振り替えるなんということも、これからの検討の私は課題だと思うんです。 地方の法人税と地方消費税を充実していく、これについて、時間ありませんから、一言。財務大臣は反対でしょう、どうせ。
○委員長(高橋千秋君) 安住財務大臣。簡潔にお願いします。
○国務大臣(安住淳君) 反対です。 先生、やっぱり社会保障も地方が全部見ますということであればそれはそれで考えるのも一つでありますけれども、何かそれをやった場合に、人口が多くてお金を持っている人がたくさんいるところはいいですけれども、本当に日本海側の、例えば本当に小さな県なんかは皆さん大変御苦労なさいますから、やっぱりいいところだけ見るというわけにはいかないということで反対しているんですよ。
○片山虎之助君 私は反対なんですよ。
○委員長(高橋千秋君) 時間が参っております。
○片山虎之助君 はい、終わります。
○松あきら君 公明党の松あきらでございます。どうぞよろしくお願いいたします。 六月二十六日、衆議院でこの社会保障と税の一体改革関連八法案が成立をして参議院へ送付をされました。今日は七月十九日、昨日からやっとこの参議院で特別委員会が開始をされたわけでございます。 総理は、命懸けでこの消費税増税法案を成立させると、そうおっしゃいました。円高、デフレ、相次ぐ負担増、そして、昨年の三月十一日の大震災の大きな被害をまだ乗り越えられていない今、なぜ消費税増税を決めなければならないのか、国民の大きな声であります。 総理、私たち公明党が腹をくくって、今回どれだけ重い決断をしたのかお分かりでしょうか。分かっていないと、あるいは分かっている程度が違うかなと思います。民主党と自民党だけで、二党で法案通るんですよ、成立する、それは分かっているんです。けれども、私たちは、困っている人や苦しんでいる人や、もちろん被災地の人たち、そうした人たちを救わなきゃならない。 反対、反対すればいい、とんでもないですよ。そんなことをしたらどうなるんですか。どんどん社会保障が後回しにされちゃうじゃないですか。私たちはもう断じて、ひとえに増税先行は許さない、そしてツケを後の世代に回さない、何も決められない日本の政治にしない、そして国際社会から信用される日本にする、その思いで決断をしたんですよ。それをよく分かっていただかなきゃ困るんですよ。 日本の将来のために重い決断をしたんです。私たちは、リスクありますよ、ありますけれども、今本当に一生懸命に全国を、この法案、決断をした法案を説明して歩いているんですよ。命懸けでやっているんです。本当です。もういろんなお声に一つ一つ丁寧に答えて歩いているんですよ。でも、民主党からはぽろぽろぽろぽろ離党者が出ると。そして、消費税増税云々、こういうこともおっしゃっている。 私は、六月二十六日の段階で参議院に行ったら再修正させるなんという発言をした民主党の、名前は言いませんけどグループがあると、とんでもないと思いますよ。参議院で審議もしていないんですよ。万々が一参議院で審議を重ねて、三党で、あるいは皆さんとでそういうことがあるかもしれない、かもしれない。でも、何にもないときに何で、させますなんて冗談じゃないと、三党合意はおろか、参議院をばかにしている、軽視をしていると。私は断じて腹が立ってなりません。 ともかく、私どもが皆様に一生懸命に御説明をしているように、総理も理を尽くして国民の皆様に納得していただくように説明する義務があると私は思いますが、いかがでございましょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 国民の皆様に御負担をお願いするということはなるべく本当は避けたいと考えるのがやっぱり政治家のどこか習性としてあると思います。しかも、経営に苦労されている中小零細企業の経営者の皆様、そこに勤めていらっしゃる皆様、家計のやりくりに苦労されている皆様に御負担をお願いするということは、本当に切ないことであります。 だけれども、医療、年金、介護、子育て等々、どなたも人生のどこかの段階に、困ったときに、弱ったときに社会保障のサービスをこれは受けるということは、どなたでもあり得ることなんです。その社会保障、まさに国民生活そのものです。その社会保障を持続可能なものにするためには、今は残念ながら現役世代中心、現役世代どころか将来の世代のポケットに手を突っ込んで何とか賄っているという状況を改めないといけないということが、今回の一体改革の根幹だと思います。 御負担をお願いすることは切ないことですが、でも避けて通れない待ったなしの状況であるということをきちっと私どもも、御党はもう一生懸命現場でお話をされていただいていると承知をしておりますが、私どもも政府・与党一体となって国民の皆様に御説明をしていきたいというふうに考えております。
○松あきら君 真摯に、今のように総理が心を込めてしっかりとお話をすることが大事だと思いますので、よろしくお願いをいたします。 それでは、まずこの図を御覧いただきたいと思います。(資料提示) これは、八%に上がるだろう、こういうことでやはり駆け込み需要があるんですね、GDP。これは皆様も、衆議院の方でも出されたと思いますけれども、上がるんです、ばあっとGDPが一時的に。しかし、その翌年には反動でばあんとこう下がるんですね。個人消費、成長率、下がってくると。ですから、それを見越した低所得者対策やあるいは経済対策が必要であると思っているところであります。 ところで、この度私どもは防災・減災ニューディール推進基本法を提案をいたしました。その特徴は、自治体が集中投資の優先順位を決める、地域からの積み上げ方式、上から言うんじゃない、これが必要です、積み上げ方式。あるいは、予防的改修、これを早めにすることで、早くすることで、もう全部替えなきゃいけないことを補修で済む、こういうふうにコスト削減につながる。そして、効率的な資産管理であるアセットマネジメント方式の採用で費用の軽減を法律に明記をいたします。さらに、民間資金による社会資本整備への投資を推進する。また、危機管理庁の設置、こういう独自の提案となっております。 公明党は、この基本法案、命を救うということが大前提、目的であります。ですから、単に景気が良くなるから公共事業をやりましょう、ばらまきましょうなんということは絶対にない。こういう公共事業を、命を守ることをやったことでそれに資すればいいということですね。 この度、九州の集中豪雨も大変な被害に遭われたわけでございます。地球温暖化による気候変動が激しくなってきた、こう言われておりますけれども、我々は、地震や水害、このごろは竜巻なども多発する、こういう日本に住んでいるわけであります。 総理は、我々のこの防災・減災ニューディール、これをどう評価をされるのか。また、この災害予防を含めた命を守る社会インフラ刷新による経済対策について御所見をお伺いをいたします。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 東日本大震災の教訓を踏まえまして、災害に強い国づくりを行っていくために防災・減災対策を強力に進めていくことが必要であるということは、これは認識として共有をさせていただきたいというふうに思いますし、御党から御提案のあった防災・減災ニューディール推進基本法案の骨子に盛り込まれております学校や病院などの耐震化については、私どももそうした御提言を踏まえながら一生懸命取り組んできたつもりでございます。 社会インフラの整備についても、真に命にかかわるインフラ整備を重点的に進めるとともに、既存のインフラの計画的な長寿命化に取り組み、防災・減災対策を推進をする必要があると考えております。 また、今回、三党合意に基づく消費税法等の改正法案においても、「事前防災及び減災等に資する分野に資金を重点的に配分することなど、我が国経済の成長等に向けた施策を検討する。」こととされております。 政府としては、こうした御党の御提案であるとか三党合意などを踏まえまして、社会全体の経済活動に裨益する部分もあると思いますので、そういうことも踏まえまして災害に強い国づくりを進めていきたいと思います。 法案については、これは政府としても真摯に吟味をさせていただきまして、国会に提出をされた暁には国会において十分に御議論いただきたいと考えております。
○松あきら君 是非、法案になったときはよろしくお願いをしたいと思います。 やはり、今、全国の国民の皆様は防災、減災ということに非常に敏感です。ですから、これをしっかりやると、そうしたことがデフレの対策、あるいは経済対策ですね、そして雇用にもつながっていくということでありますので、是非しっかりと対策をよろしくお願いいたします。 それでは、またこの図を御覧をいただきたいと思います。 現行の消費税は、全ての国民に負担をお願いする税制であります。大きな問題点は、こちらに見ていただくように、所得の低い人ほど負担が重くなる、これもずっと言われておりますけれども、逆進性ということであります。消費税一〇%の場合、年収三百万円未満の世帯では収入に占める消費税負担額の割合が七・六%に上りますけれども、年収、一番下ですね、一千万円以上の世帯ではこの割合が三・三%になります。増税実施になる場合、低所得者の負担軽減策は不可欠でありまして、三党合意でも、我々の強い主張で、消費税八%になる段階では簡素な給付措置、初めはこの簡素な給付措置だけだったんですけれども、我々が、軽減税率も入れてくれ、入れさせました。一〇%段階では給付付き税額控除か軽減税率、これが必ず実施をされるということになりました。 私は、八%段階からしっかりとした対策、これが必要だ、これも実行をお約束をしたというふうに私は認識をしておりますけれども、多くの欧州の国など採用している軽減税率、この検討に是非力を入れていただきたい。まず、この取組について、所管大臣、お願いします。
○国務大臣(安住淳君) 今、松先生からお話がありました複数税率の導入、いわゆる例えば食料品など、そういうものに対して配慮をするような政策ということは、給付付き税額控除と言わば同じ、同列のテーブルにのせて検討をするということになりました。そして、簡素な給付措置と併せて、八%の段階からこれを仮にやるとしてもこれは排除をしないということでございますので、私たちとしても、公明党の提案を受けまして、具体的にもしやるとする場合、どういうふうなやり方をするかということについて事務当局で真剣に検討をしてまいりたいと思います。
○松あきら君 簡素な給付措置で、例えば一万か二万ぱっと配って終わりなんということではそれは困るということで私どもがこれを入れていただいたわけでございますけれども、しっかりとどういうふうにできるかということを検討していただきたいと思います。 そこで、これは財務省にお聞きをいたします。 例えば複数税率の軽減税率導入するには、非常に対象品目の線引きが難しいとかややこしいとか、こういうお話もあります。財務省から一度お話を伺ったら、食料品の例えば消費税ゼロなんて駄目ですよ、三兆円も減ってしまって意味がないんですから駄目です、まあこんなふうに言われて大変消極的だなと思いました。しかし、消費税増税というのは国民の納得していただくことが大前提ですから、国民に分かりやすい軽減税率の導入が私は最重要課題であるというふうに思います。 専門家によりますと、対象品目の線引きについては、EUなどでも使われております国際基準、HS分類コード、これを使えばもう簡単にできますよということなんですけれども、このHS分類コードというのは何でしょうか。日本でも、税関当局でも輸入商品、これにはこのHS分類コードを使われているということなんですけど、教えてください。
○政府参考人(石原一彦君) お答え申し上げます。 HS分類とは、輸入品に関税等を課する場合などに使用されます商品の名称及び概念に関する国際的な統一基準でございます。かかる基準を用いますことによりまして、例えば関税の課税対象品目の範囲の特定や、新たな税率の設定の際の混乱を除去することができることから、貿易の円滑化に資するものとなってございます。 HS品目表における品目コード数でございますけれども、国際的に合意されておりますコード数は五千二百四ございまして、我が国ではこれを更に細分化いたしまして、例えば輸入品に対しましては九千三百六十六項目を設定しているところでございます。
○松あきら君 ちょっと何のことかなと思われたかもしれませんけれど、これを使うと簡単に分類できる、ややこしいことはないという、簡単に言えばそういうことだそうでございます。 日本の消費税に当たる付加価値税を早くから導入しているEUなどでは、このHS分類コードやあるいはPOSシステム、こういう活用で、低所得者対策としての多くの国がこの軽減税率を採用しているそうでございます。例えば、これは、英国では標準税率二〇%と高いわけでございますが、食料品や水、新聞などの税率はゼロ、家庭用の燃料や電力などは五%と設定をしているわけでございます。買物などのたびに、ああ、標準税率よりも安い税率で買物できる、消費者には負担の軽減が実感できるという分かりやすい制度であると私は思います。 そしてまた、欧州などの特徴としては、新聞や書籍などの軽減税率目立つんですね。これは、そうしたものは民主主義の知的インフラとみなされて、所得にかかわらず国民ひとしく情報に接する機会を確保すべき、こういう考え方もあるそうでございます。 我が国でも消費税を一〇%などの二桁の税率にしていくのであれば、私は、一〇%になってから、二桁になってから軽減税率というのではできないですよ。やっぱり八%の段階からこれを導入して、低所得者を含めた幅広い層に恩恵をやはり受けられるように取り組んでいただきたい。せめて食料品、水、今も五%はいただいているんです。これ据え置いていただきたいという切実な皆様の思いがあります。 総理、御決意いかがでございましょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 消費税引上げをお願いをする際には、どうしてもこれは、低所得者対策というのはこれ大変重要な課題であります。三党間でも合意がされたように、まずは簡素な給付措置を行わなければいけませんが、その上で、今御指摘いただいた複数税率の問題とそれから給付付き税額控除、これらを様々な観点から今後検討をすることになっています。 軽減税率については、今、一つの参考事例としてイギリスの仕組みのお話なんかがございましたけれども、よく外国の事例などもどうなっているかということを検討することも大事な要素ではないかと思います。 ただ、例えばドイツでは、分類コードを利用しているわけでありますけれども、軽減税率の適用の判断は個別の品目ごとに行われており、分類コードがあるからといって機械的に軽減税率の適用が行えるというわけでもないようでありますし、POSシステムのお話もございましたけれども、例えば中小企業者の中にはPOSシステムを利用していない事業者も多いと。POSシステムについて、例えばHSコードを活用する場合には事業者にシステム改修等の負担が生じるなど、いろいろとちょっと勉強、留意しなければいけない点もあると思いますので、そういうことも含めて、様々な検討の中にはそういうことも含まれていると思いますので、勉強をしていかなければいけないというふうに思います。
○松あきら君 しっかりと勉強をしていただいて、日本にどういう制度を持ってきたら分かりやすくできるのか。細かく細かくやれとは言いませんけれども、本当に必需品、これにはしっかりと取り組んでいただきたいという思いを、もうこれは必ずやっていただきたいという思いを申し上げさせていただきます。 私がびっくりしたのは、フランスなどでは、増税というのは将来の収入とみなしているという人も多いそうなんですね。それはどういうことかというと、仮に増税されても将来年金とか医療給付という形で返ってくるから、だからそういうふうに増税、負担に思わないと。こういう自分に戻ってくるという実感があるということを聞いて、ええっと少しびっくりしたんですけれども、それは取りも直さず政府に対する信頼があるからだと私は思うんですね。 やっぱりこの信頼というものを、それは私、総理に申し上げるのも余り、もうさっきから言われ続けていらっしゃいますしお気の毒だとは思いますが、やっぱり言わざるを得ないんですよ。これだけ私たちのこの重い決断ですよ。それなのに、マニフェストがほとんどできない、マニフェストでやらないと言った、書いていない、しかもやらないと言ったことをやると、こういうことから始まって、そして、ばらばらばらばらばらばら、もうこれ以上離党者は出ないと私は思いますけれども、断じて出しては困りますよ、いろんなことを言わせては困りますよ。やっぱり、政府が信用されなければ制度だって信用されないんですよ。これ本当に大事なことですよ。これしっかりと肝に銘じていただきたいと思います。 そこでお聞きしたいことは、消費税の増税時に懸念されることの一つに、町の商店、ここなどが、買い控えなどの現象が起きたり、商品の値段に消費税を転嫁することができなかったり、また、軽減税率入ると信じておりますけれども、この場合、例えば事務手続、これが大変だ、煩雑だ、こういう懸念もある。どういう配慮がなされるのか。 実は、町の商店の方に聞きましたら、もう転嫁はほとんどできないとおっしゃっているんですよ。なぜならば、今デフレで、皆さんが一円でも安いものと。チラシ、いつも入っていますよね、特売とか、今日はどこそこのストアがお肉が特売とか、果物が特売、何が特売、そのチラシを持って主婦の方たちがもう走り回っている。そういう状況の中で、自分のお店が消費税分を書いて、ちょっとほかのお店よりその分書いて、えっ、上がった、あそこからは買わないわ、もうこっちの安い方から買うわと、こうなってしまうと。こういうことで、恐らく転嫁というか、きちんと消費税プラスで書くなんということはもうできないということですね。 やっぱりこういう負担というものが出てくる。こういう方たちにどういう配慮がなされるのか、まず具体的にお伺いいたします。
○国務大臣(岡田克也君) 今委員御指摘の点は非常に重要な点でございます。 まず、政府として消費税の引上げ分はきちんと最終価格に転嫁されるべきだということをしっかりとPRするということが必要だと考えております。そしてその上で、今までもいろんなことを政府としてやってまいりましたけれども、最初の導入のとき、五%のときと比べて、今回一挙に五%ですからそれだけ影響も多いわけです。二段階に分けたとはいえ、五%引き上げるということは非常に影響が大きいわけで、しっかり従来以上の対策をやっていかなくてはならないというふうに考えております。 今のPRに加えて、基本的にきちんと転嫁をさせないというようなことが起き得るわけですね、例えば取引の中で。そういったことについて、今は下請法とか独禁法という法律がございます。その運用を厳格にする。場合によっては、法的措置も含めてしっかりとした対応を検討するということにしております。同時に、転嫁しやすいように、転嫁カルテルとか表示カルテルについて必要に応じて独禁法上の適用除外とするための法的措置も検討するということにしております。 いずれにいたしましても、特に弱いところにしわ寄せが行かないように、政府としては全力を挙げてきちんと転嫁できる、そういう体制をつくってまいりたいというふうに考えております。
○松あきら君 実は、従来よりもしっかりした措置をとるとおっしゃってくださったのはうれしいことです。後で実はこのまさに独禁法のこととかお伺いしようと思っていたんですけれども、ちょっとせっかくお答えいただいたので、これは念押しのために伺います。 これ、衆議院でも我が斉藤税調会長より質問出ておりました。今の製造業などの中小零細事業者の中でまさに消費税分を価格に転嫁できない、こういうケースが出てくると。それこそ会社が潰れちゃうなんという本当に悲痛な声もあるわけでございます。 そこで、価格の表示方式について、本体価格プラス税額のように税額を明確にした方が元請に請求しやすい、こういう声もあるわけでございます。これを業界が一致して推し進めた場合の表示カルテルあるいは価格転嫁カルテル、これで独禁法適用除外が必要になってくるわけでございますけれども、また、それだけではもう絶対足らないと、優越的地位の濫用による下請いじめなどが横行しないようにこれはしっかりと監視体制を強化すべきなんですね。 やっぱり、今までの税収は、例えば百円のものは百五円で納めていたと、下請がですね、例えばちょっと小さな桁にしますけど、これは一〇%になったとき、百十円。そうしたら、今度は、それは上が大企業とすると、売る方に、いや、そんな百十円じゃ売れないんだから、残りの五%分を、これあんたのところで見なかったらまさにもう取引しないよ、こういうようなことになるという下請いじめ、これをきちんとやめさせなければいけない。 三党合意で、独禁法や下請法の特例に関する法制上の措置を講ずる、今もおっしゃっていただきましたが、その転嫁対策に万全を期すこと、これをもう一度、再度お願いいたします。
○国務大臣(岡田克也君) 消費税を引き上げていく中で最も重要な問題であるというふうに考えております。 先ほど申し上げたことは繰り返しませんが、加えて、しっかり転嫁状況に対する検査体制を強化するということを考えなければならないというふうに思っております。臨時的にもそういったいわゆる転嫁Gメンといったものを造設し、設置をして目を光らせるということも重要なことだというふうに考えております。 なお、法制上の措置などは政府でも検討しておりますが、また三党の中でも御議論いただいて、どういう有効なやり方があるかということについて是非御提言いただければ、政府としてもそれを真剣に取り上げてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○松あきら君 三%から五%に上がったときに、売上げが千二百万以下の中小零細企業六二%が転嫁できなかったという、こういう実例もあるわけでございますので、どうぞよろしくお願いいたします。 そしてまた、ちょっと前後になりましたけれども、複数税率、軽減税率にした場合、インボイスということが出てくるわけでございます。これは、インボイスなんかとんでもないと、そんなことしたらそれこそ納入できなくなっちゃう、中小企業には大変だという声がある一方、インボイスは零細事業者には不利な制度であるような印象を与えるかもしれないが、そうではなく全く逆で、実は、インボイス方式は事業者はインボイスを集計することによって控除できる仕入れ税額を計算することになるのでこれはプラスなんですよと言う専門家もいるわけですね。 ですから、これが導入しなければ軽減税率できないわけでございますから、我が党といたしましては、簡素な日本版インボイス、これを主張しているわけです。しっかりとこういう日本版インボイスをつくっていただいて実行していただきたい。これは財務省のお仕事であり、知恵を絞っていただきたい。いかがでございましょうか、財務大臣。
○国務大臣(安住淳君) もちろん、複数税率にもし移行をしていくということであれば、いろんな意味でやっぱりインボイスの導入というものを視野に入れていかなければならないと思います。 今の請求書保存方式で十分私どもとしては業者間のやり取りについて業界団体の意向も踏まえて発足時からやってきた経緯はありますけれども、そうしたことも含めて是非勉強していきたいというふうに思っております。
○松あきら君 今回、八%から一〇%に上がる期間が一年半と短いんですね。私、個人的には何でもっと、五、六年あれば、あるいはもっとあればまだしも、一年半と。ただですらその五%から八%に上がるというときはいろんな煩雑な手続やらお金も掛かるわけで、もう八%から仮に一〇%になるといったら、それはもうあっという間に変えなきゃならなくて、本当に大変な状況になるんですね。 私は、事業者に対する負担は最小限にすべきだと思うんですよ。国民の声としては、必要なコストの支援をいただきたい、そして納税の時期、回数の弾力化、こういう必要なこともやっていただきたいという声もありますけれども、含めていかがでしょうか。
○国務大臣(安住淳君) 例えば、初めて導入をするときは、消費税分の税込みをちゃんと書いた、何といいますか、打ち込み器を新しく作ったり、大変な作業が要ったわけです。ところが、今回はそういう点では、例えばお店のスーパーなんかに表示をされる、また領収書なんかに出てくるお金の部分でいうと、あらかじめ消費税を入力をしていただいていて、その額を変えるだけで済む部分もかなりあると思いますが、ただ、松先生御指摘のように、どういう煩雑な事務作業が出てくるかというのはちょっと我々としてもまだ分からないところもありますので、業界団体含めてこの中間業者ですね、特に。こういう方々の声をしっかり聞いた上で、何らかの対応が必要であれば十分公明党とも話合いをさせていただきながら対応したいと思います。
○松あきら君 コストの支援というのも当然でございますが、その納税の今お話しした時期や回数や、これ中小零細企業は本当に大変なんですね。ですから、これの検討も是非、ここでこうしますとお答えできないのは分かりますけれども、こういうことも頭に入れて対策をやっぱりやっていただきたい。ああ、こうやって考えてくれたんだ、自分たちは、そうであれば、まあ納得はなかなかできなくても努力をするということになるわけですよ。ですから、よろしくお願いいたします。 次は、被災地の問題であります。 被災地につきましては、消費税増税の影響が出ないように、何としても配慮をお願いいたします。財務大臣は被災地御出身でございます。総額十四・九兆に上る二〇一一年度の東日本大震災復旧復興関連予算執行率、年度末の段階でおよそ六割にとどまって、四割が未執行のままに一二年度に繰り越されたというわけでございます。使い切れなかったのか、知恵がなかったのか、何なのか、こういうことですよ。 その被災地の皆様、生活再建が緒に就いたばかりです。緒に就いたとも言えないかもしれない。まだ本当に大変な状況、雇用問題なども数々の問題があると。そして、住宅や事業の再建といった課題もこれから本格的な取組が当然行われるわけです。その中で、消費税という新たな負担の問題が起きるわけでございます。高台移転や集団移転など住宅再建はこれから本格化するんですね。消費税増税が実施される予定の二〇一四年ごろがピーク、このピークと重なるんじゃないかと、こう言われておりますよ。 三党合意では、消費税の負担が大きい住宅に対しましては税制や財政上の措置を実施することが検討事項には入りましたが、さらに被災地に特例的な対応を取ることは私は当然のことであるというふうに思います。生活再建、あるいは人生設計が描けるような支援メニューで環境を整えることは、もう当然であります。被災地の皆様に寄り添ったしかるべき対応をしていただきたい、被災地に特例的な措置ができるようお願いしたい、いかがでございましょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) まず、被災地の生活再建策等に関しては、これまでも住宅の被災に関しては被災者生活再建支援金の給付や住宅金融支援機構による災害復興住宅融資、また住宅を再建する際の住宅ローン控除の控除可能限度額の引上げ、被災自動車に係る自動車重量税の特例還付や被災者の買換え車両に係る自動車重量税の免税措置、被災した家財等に係る損失の雑損控除について二十二年分所得での適用など、様々な予算上、税制上の措置をやってまいりました。 その上で、今委員御指摘のとおり、今回の一体改革との関係では、法案の提出時に、消費税の税率の引上げに当たっても、住宅を失った被災者の方々が恒久的な住まいを確保する際には、地域全体のまちづくりを進める中で支援を行うなど、被災者の方々の負担緩和への配慮を行う、中長期的な視野を持って復興に取り組むため、福島県等における原子力災害や農産品等に対する風評被害を含め、復旧復興の状況や被災地の要望も踏まえ、今後とも、必要な税制上その他の支援を実施するという方針を決定をしております。 私も最近、福島、宮城、岩手と、被災三県に行って仮設住宅にお住まいの皆様などの声も聞かせていただきましたけれども、やっぱり御自身たちの住宅再建のときとこの消費税の引上げがかぶるんではないかと、そこに対しては特段の配慮をしてほしいという声をたくさん聞かせていただきました。 そういうことも踏まえまして、具体的な支援策について、今、三党の合意で結ばれたこの方針に沿ってきちっと対応していきたいと考えております。
○松あきら君 ありがとうございます。 しかし、住宅だけではありません。本当にもう胸が痛いです。そして、被災地から外に出た方もいっぱいいらっしゃるんですね。そうすると、もう本当に生活そのものが壊れちゃっている、生活ができない、こういう苦しい苦しい状況の中で、私もまあ何回も申し上げるようですが、三・一一があった後の今だからこそ苦しい。これを私たちは、三党合意したんですから、決して忘れないで、特別なきちんと配慮をしなければいけないと私も思っておりますし、是非、総理、よろしくお願いいたします。 さて、それでは質問を変えます。 まあ、社会保障はどうしても高齢者に少し偏っているのではないか、これは若い世代からのお声でございます。やはり今、少子化という中で若い世代は、特にやっぱり若い世代ですから収入も少ないです。もっともっと子供を産み育てたい、けれど、やっぱりいろんな状況が許さないから子供も産めない、あるいはもう一人は無理だ、こういう声も多くあるわけでございます。 今回、一体改革の一番の柱とも言われておりますこの子ども・子育てということにしっかりと焦点を当てて、この対策を盛り込まさせていただきました。その三党合意の確認書では、幼児教育、保育、子育て支援の質、量の充実を図るため、今回の消費税率の引上げによる財源を含めて一兆円程度の財源が必要であり、政府はその確保に最大限努力するものと明記をされております。子ども・子育て支援法修正案附則第三条にその趣旨が書き込まれました。野田総理も、七千億円は消費税で確保すると、残りの三千億円についても最大限努力をする、こう答弁されていらっしゃいますが、しかし具体的な財政の裏付けがありません。また、その使途も明らかになっていないわけであります。十一日の参議院本会議では、我が党の木庭幹事長の質問に対して安住大臣は、これから検討しますと、こうお答えになっていらっしゃいましたが、それでは子育て世代の消費税引上げに対する納得は得られないと私は思います。 早急に使い道を確定し、いつまでにどうやって三千億円を確保するのか、その具体的な道筋を示していただきたい。まさか厚生労働省のほかの予算から全部引っ剥がしてきてこれですなんて、そんなことはしないでしょうねと。いかがでございましょうか。
○国務大臣(安住淳君) 七千億については、御存じのとおり、財源はあるわけでございますが、ただ、先生、これ政府がというんじゃなくて、三党で合意をしていただいて、こういうふうにやるべしということで三千億円来ました。確かに、私もまだ、こうしますと本当は言える財源があればいいんですが、まず一兆円は、これは自民、公明、民主のこの三党の決定ということで、一兆円超ということでございますから、ある種三千億円は都合しなければなりません。 ただ、この都合については、今の現時点では何とかしますとしか答えようがありませんので、しかし、私としてはしっかり、これは三党の意向で決定したことでございますので、頑張って最大限努力をしたいというふうに思っております。
○松あきら君 それでは、使い道確定、どうやって三千億円を確保するのか。社会保障と税の一体改革特別委員会にその資料提出を委員長に求めます。いかがでしょうか。
○委員長(高橋千秋君) 後刻理事会で協議させていただきます。
○松あきら君 時間があともう少しでございますので、もう一問できるでしょうか、午前中に。 三党合意によって総合こども園法が廃案となりまして、代わりに幼保連携型認定こども園として、単一の施設として認可、指導監督等を一本化した上で、児童福祉施設として法的位置付けを持たせる。また、残りの三類型の認定こども園については現行どおりとする修正案が議員立法で提出をされました。 そこで、法案提出者に伺います。 保育所に通っている子供のお母さんが妊娠をした、出産しなきゃならない、仕事を辞めた途端に保育所をやめなきゃならない。ええっ、幼稚園へ移行しなきゃならない。これ、いいことじゃないですね。幼保一体型を速やかに進めていくことが大事であると思います。今回の認定こども園の拡充によって幼保一体がどの程度進むのか、また総合こども園よりも今回の修正の方が良いと判断された理由は何でしょうか。よろしくお願いいたします。
○衆議院議員(池坊保子君) 松委員は御一緒に議員立法もさせていただきましたので、お分かりのように、十年前に認定こども園つくりました。ですけれども、財政支援がない、二重行政である、そのために九百十一しかございませんでした。ところが、幼稚園、学校、それから九百十一の中にはお金が出ないのに地方裁量型で頑張っていただいた方もあります。また、御一緒に視察したのは、本当にモデルとしても良かった。これを発展的にやはり軸にして改正してほしい、この現場の声をしっかりと受け止めてこれにいたしました。 総合こども園とどこが違うのか。一つはNPO、株式会社の参入を認めませんでした。これはやっぱり公平性、公共性、継続性、安定性が学校教育には求められる。ですから、学校現場をしっかりと、幼稚園の先生方の御意見を踏まえました。それと、保育所は、民間は三年、公立は十年で義務付けて認定こども園にしろと、こういうのを上から言われても困る。それは随時、私たちが、本当にいい認定こども園であるならば私たちがそれをするということでございましたので、これも現場の声をしっかりと聞きました。 あと二つ、市町村の委託事業、これを私どもはいたしました。それからもう一つには、指定をやめてこれを認可としたということでございます。
○松あきら君 もう午前中の時間となりましたので、午前中はこれで終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(高橋千秋君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十三分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(高橋千秋君) ただいまから社会保障と税の一体改革に関する特別委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律案外七案を一括して議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○松あきら君 公明党の松あきらでございます。午前中に引き続きまして、質問をさせていただきます。 今回、この法案の中で子育て支援について、先ほど来、午前中から伺っておりました。今回の目玉だと、柱だと言う方もいらっしゃいます。 そこで、法案提案者に引き続いてお伺いをいたします。 人口一万人未満の自治体の半数ではそもそも幼稚園がないんですね。そうしますと、母親が働いていない専業主婦のお子さんは、この幼稚園がないとなると保育所に入れないわけであります、働いていないから。そうすると、もう家庭で過ごさなければならない。子供たちと集団的に遊んだり、いろんなことができない。こういうことがほとんどできないんですね。ですから、友達をつくったり、そういうこともできない。 既存の保育所が認定こども園になれば、こうした子供たちの居場所を提供できると。政府案では既存の保育所から総合こども園への移行が義務付けられておりましたが、今回の修正案ではこの点が削除されております。つまり、義務から手挙げ方式になったわけですね。 そうすると、既存の保育所から、手挙げ方式ですから、この認定こども園にどう移行を進めていこうとされるのか、大丈夫なのかなという気持ちが私ございますけれども、いかがでございましょうか。
○衆議院議員(池坊保子君) 総合こども園では義務付けておりましたけれども、認定こども園では義務付けないことといたしました。 そもそも、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、民間は三年たったら総合こども園になりなさい、十年たったら公立もなりなさい。本来的には私は、公立がモデルをしてこういうふうにしましょうよと先行するべきであったと思うんですね。これ自体が、保育所からは、何だ、こんな上からそういうふうに強制的にと。で、いろんな方々のお話を聞きましたら、そうではなくて、いい認定こども園にしてほしいんだということです。 それで、例えば今おっしゃいましたように、今までですと、割と過疎地、まあ余り人口もない、子供の数も少ない、幼稚園もない、保育所だけがある。だけれども、やっぱり親としては子供に教育もさせたい。こういうときには、認定こども園になると、一緒の教育と社会福祉法人、こういう法的裏付けもあって、そして施設給付が出るんですよ。ですから、これによってインセンティブが働きますから、したいわとおっしゃる方もある。こういうのがたやすくできるようになります。 それとまた反対に、幼稚園は潤沢にある、保育園がある。こういう保育園は、幼稚園があるから、幼稚園はしては駄目ですよと言われてまいりました。今度はそういうことはございません。保育園が、例え幾つかの幼稚園があったとしても、幼稚園をつくることが可能となってまいりました。 またもう一つ、幼稚園教諭とそれから保育士の資格、二つ持たなければいけない。これは煩わしい、大変だと。今八〇%近くは持っておりますけれども、これはどちらかの資格を持っていらっしゃる方は、勤務年数などを考えまして、これをたやすく取れるような、いろんな財政的措置、それからいろんなことをやっていきたいというふうに考えております。
○松あきら君 様々な方式で、あるいは補助もしっかりとたくさん出すということで、きちんと手挙げ方式、たくさんの方に手を挙げていただけるから大丈夫だというふうに認識をいたしました。 そこで、大臣、しっかりと、今の答弁を伺って、政府におかれましては制度設計していただきたい。いかがでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 今、提出者からもいい答弁をいただきましたので、その答弁の趣旨も承りまして、本当に、学校教育も保育もする幼保連携型の認定こども園に増えてもらいたいわけですから、手を挙げてもらえますように、例えば、そこでの職員の配置基準を上げるとか、ゼロ歳児にきちんと配慮したような設定をするとか、様々な形でどのようにインセンティブを掛けるか、また、幼稚園教諭とそれから保育士の資格を併せ持つためにどのようにしたらいいかということも含めまして、様々な促進策をお知恵もいただきながら考えていきたいと思っています。
○松あきら君 もう一回大臣にお伺いしたいんですけど、今回のこの修正によって待機児童というものが本当に減るのか、やはりそれを一番心配していらっしゃるんですね。保育所も増えるのかしら、認定こども園と言っているけどどうなるんだろう、もうちゃんと増やしてもらわないと預けられない、待機児童が解消するのかどうかということを非常に皆様心配しておられます。それが一点。 それから、この待機児童の問題は消費税を引上げというのを待っていられないと、もう本当に多くの皆様のお気持ちなんですね。既に先取りプロジェクトというものも始められているわけでございますけれども、その額は、待機児童の比からするともう本当に、微々たるものとは言いませんけど、少ないんですよ。ですから、これも本格実施までの間にもっと増やす、あるいはまだほかに、そのものもいろいろほかにもあれば総動員をして、私は速やかに待機児童解消が図られるようにすべきではないかと思いますけれども、この点についていかがでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 松委員御指摘のように、今回の子ども・子育ての充実策というのは待機児童解消というのも大きな狙いでございますので、今回は幼保連携型認定こども園になるべくなってもらって、そこで保育所の子供も受け入れてもらうということと併せて、あとは小規模保育とか家庭的保育にもしっかり財政支援をするようにいたしました。 そしてまた、認可制度を前提にはしていますけれど、これまで地方の裁量で基準を満たしていても認可しなかったものを原則認可するようにした、そういうことなどで大都市部で保育需要の増大に機動的に対応できるようにしています。それから、小規模保育、家庭的保育は市町村認可ですけど、先ほど申し上げたように財政支援をする、そういう形で保育需要の増大にしっかりと対応したいというふうに思っています。 市町村は、また、保育需要を満たすためにいろんな事業を組み合わせて計画を作って学校教育、保育を整備することになっていますので、こうしたことを併せましてしっかりと待機児童解消も取り組みたいと思っています。 また、消費税を上げる前も、言っていただいた先取りプロジェクトも今していますけれども、この附帯決議の中でも、「制度施行までの間、安心こども基金の継続・充実を含め、子ども・子育て支援の充実のために必要な予算の確保に特段の配慮を行うものとする」ということなので、また、二十五年度の予算編成の中で、しっかりと財務省の理解もいただきまして、更に積み増しもして、この安心こども基金、確保してやっていきたいと思っていますし、消費税率八%に引き上げられる二十六年度から先行的に実施する保育緊急確保事業、これも積極的に活用いたしまして待機児童の解消に極力努めていきたいと考えています。
○松あきら君 今お答えいただきましたので、待機児童解消、もう全力を挙げてこれを解消する、ですからお母さん方にも安心をしていただきたいということでよろしいんですね、はい。 それでは、私の持ち時間最後の一問でございます。 私ども公明党は、山口代表を先頭に、国会議員が身を切る改革の先頭に立つ、こういう強い思いで臨んでまいりました。昨年は議員歳費の二割削減を主張して、半年間で三百万円の削減を実行、総額約二十二億円を確保したところでございます。本年四月には二年間、五百四十万円の議員歳費削減が決まりまして、約三十九億二千七百万円が震災復興に充てられることとなりました。 我々は、恒久的に議員は二割削減を主張しています。やっぱりこれは恒久的に二割削減すべきだという思いです。しかし、民主党内では今する議論ではないなどという言葉もありますけれども、私はこれはしっかりとやらなければいけない。現実社会では、業績不振になって、例えば赤字になった会社は、例えば社長さんは給料半減するとかもらわないとか、身を切るわけですね。ですから、私たちは二割。 そこで、総理、どうでしょうか。今総理は三〇%削減されていらっしゃるけど、これを五〇%にする、閣僚の方は今二〇%ですけど四〇%にする、それぐらいやれば私は国民の皆様も、ああ、やってくださるんだなと納得すると思いますけれども、これを伺って、私の質問といたします。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) これは、各党会派が、多くの各党会派が合意をして進めるべきものだと思いますので、議員歳費については、今、二年間で五百四十万、御党も含めて合意をいたしました。これを着実に実行すると同時に、給与削減、今、総理大臣としては今三割削減をしています。加えて、議員歳費の削減二割ということで、今現状はこういう形ですので、そういう努力していることをきちっと、分かっていない方が多いものですから、まず御説明していきたいと思います。 その上に、国会議員関係経費というのは、議員歳費もありますが、定数削減もあります。違憲状態を解消する一票の格差是正とともに、私どもは、公選法とそしていわゆる区割り審の設置法案、今、国会の方で提案をさせていただいております。これは、本当は選挙制度もかかわっておりますので、自分の党派に有利にやることが今までありました。ハトマンダー、失礼、ゲリマンダーという言葉もあったように、そういうことがありました。そういうことのないように少数野党にも配慮した提案をしていますので、各党の御了解をいただきたいというふうに思います。
○松あきら君 しっかり身を切っていただきたいということを申し上げて、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。 松副代表に引き続きまして、社会保障と税の一体改革につきましてお聞きを申し上げたいと思います。 質問に入る前に、今回甚大な被害になりました九州北部豪雨で亡くなった方々に心からお悔やみを申し上げますとともに、被災者の皆様に心よりお見舞いを申し上げる次第でございます。 総理はあした現地へ入られるようでございますけれども、まだ避難したままの方もいらっしゃいますし、復旧はこれからでございます。政府は万全の体制で取り組んでいただきたい。さらに、現地の最大の願いといいますのは、一日も早い激甚災害の指定でございます。この激甚災害の指定へ早急に取り組むよう、公明党としても強く要請をいたします。総理の答弁を求めます。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) まずは、この度の九州北部豪雨によってお亡くなりになられた多くの皆様の御冥福をお祈りをするとともに、被災をされた多くの皆様に心からお見舞いを申し上げたいと思います。 激甚災害の指定についてのお尋ねがございましたが、まずは関係施設の被害額等を把握することが必要であります。関係省庁が連携して早急に把握するように、今既に指示をしているところでございます。 また、御指摘あったとおり、私自身、あしたまた被災状況を改めて把握するために被災地をお訪ねをする考えです。今日も新たに、熊本県の阿蘇市ではまた避難の指示が出ているという状況もございます。そうした状況も踏まえまして、しっかりと視察をさせていただき、政府としては、御指摘の激甚災害の指定も含め、被災地の要望をしっかりと踏まえながら、被災自治体への財政支援等を早急に実施をしていきたいと考えております。
○山本博司君 是非とも、総理、よろしくお願いを申し上げたいと思います。 それでは、本題に入りたいと思います。 まず初めに、今回の三党の修正合意についてお聞きを申し上げたいと思います。 この三党合意には、我が党が主張して勝ち取ったものが数多くございます。今、このパネルを御覧いただきたいと思います。(資料提示)三党合意で、項目の主要なポイントが列挙されております。社会保障関連では、年金また子育て支援など、社会保障の充実につながるものが数多くございまして、増税先行ではない、そうした改善がなされております。 今日は、そのうち幾つかにつきまして、内容を確認をしたいと思います。 まず、子育て支援に関しまして、その中の幼保一元化ということに関しましてお伺いをしたいと思います。 松副代表からも、先ほど様々な形での子育て支援の充実がございました。今回の修正合意によりまして、認定こども園を単一の施設として認可、指導監督を一本化する、それによりまして財政支援が拡充することになりました。 この認定こども園、地方裁量型への財政支援に関しましては、今回、施設型給付ということになりましたので、大変、今まで国の指定が受けているにもかかわらず何ら財政的な支援がないというのが地方裁量型の認定こども園でございました。私もこの間、五年間、様々な形で全国の地方裁量型の認定こども園の方々の要望を聞いておりました。今回、こういう形での実現がしそうであるということで、大変喜ばれております。 議案提案者にお聞きをしたいと思いますけれども、この地方裁量型への財政的な支援措置の概要をお聞かせいただきたいと思います。
○衆議院議員(池坊保子君) 山本博司委員がおっしゃいますように、今まで三十ございます地方裁量型は、国から何の支援も受けず、僅かばかりの市町村からのお金、そして施設と自己利用者のこのお金によって賄ってまいりました。その間、本当に努力をされておりまして、私どもは要望もしっかりと聞きながら、気の毒だなという思いを深くしてまいりましたけれども、今度認定こども園になりましたとき、きっちりとこれは施設型給付として給付がされるようになりました。このように認定こども園として給付がされるということは、私は画期的なことではないかというふうに思っております。 こうやって、日の目を見ないような努力をしている人たちをしっかりと給付できるようなことにしていかなければならない、そのような法律でなければならないということで、私たち心を合わせながら、地方裁量型にしっかりと施設型給付をできることといたしましたので、皆様も本当にほっとし、喜んでいただけることと思っております。
○山本博司君 財政的な支援があるという形で、今まで認可外、無認可のそうしたところに関しましてもそういう形のことができるということで、大変大きな喜びでございます。 次に、パネルの年金の部分の受給資格期間短縮、無年金対策に関しましてお伺いを申し上げたいと思います。 今の年金制度では、原則として二十五年間保険料を払わなければ年金の受給資格を得られない、こういう仕組みとなっております。私たち公明党は、こうしたかねてから無年金者を減らすために、この二十五年間を十年にということをもうずっと主張しておりました。今回の法案でそれが採用されたわけでございます。 議案提案者にお聞きをしたいと思います。 この二十五年を十年にすることで、無年金対策の効果ということでお聞かせいただきたいと思います。
○衆議院議員(西博義君) お答え申し上げます。 委員御指摘のように、今回の年金機能強化法案では、現に生じている無年金者の皆さん、この皆さんを救済すると同時に、納付した保険料をできるだけ給付に結び付ける、お返しをできるというような観点から、受給資格の短縮、いわゆる二十五年から十年にというふうな措置を盛り込んでおります。 この短縮につきましては、公明党も一昨年十二月、新しい福祉社会ビジョンという形で明確に二十五年から十年に短縮するべきということを明記しておりますので、そういう意味では公明党の従来からの主張が受け入れられたと、このように考えているところでございます。 なお、この法改正により、現在四十二万人というふうに推計されております無年金者のうちで、約十七万人、四〇%の方が今回年金を受給できるようになったというのが実態でございます。
○山本博司君 十七万人の方々の無年金者が救済をされる。これは申請をしないといけませんので、これは大臣、今後、これが推進をしていく上の周知の徹底ということをお願いを申し上げたいと思います。 続きまして、パネルの年金の部分の低所得者への加算年金という、この箇所に関しましてお伺いをしたいと思います。 この年金加算は、三党の修正協議の結果、修正案では福祉的な給付措置を行うことになりまして、保険料の納付期間に応じて加算をされる仕組みでございます。これは、私ども公明党は、かねてから老齢基礎年金と障害者の基礎年金、加算をすべきであると、この公明党の主張が実現をする形でございます。この加算は、高齢者には一定の所得制限がございますけれども月五千円、障害の方の二級の方は同じく五千円、重度の一級の方は六千二百五十円という形の給付額でございます。 厚労大臣にお聞きをしますけれども、この加算によって給付額が加算をされる高齢者、障害者などの数、また総額に関してお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 今回、新たに実施することになりました低所得高齢者、障害者等への福祉的な給付措置、この対象者の数ですけれども、政府案と同じおよそ五百万人、低所得高齢者は五百万人と見込んでいます。なお、今回の措置では、所得の逆転を生じさせないように、低所得高齢者に該当しない一定の人に対しても補足的な給付を行うこととされていますが、こちらの対象者は、制度設計によっても変わり得ますけれども、およそ百二十万人程度と見込んでいます。また、障害者等の対象者の数は、政府案と同じおよそ百九十万人と見込んでいます。 この給付措置に要する費用は、制度の発足段階で年間およそ五千六百億円と見込んでいます。
○山本博司君 障害者の方々、今、身体障害者、知的障害者、精神障害者、約七百四十万人とも言われております。発達障害者とか難病の方を加えますと約一千万人。家族の皆様方、親亡き後ということを皆さん心配をされておられます。その意味で、昨年十月に、グループホーム、ケアホーム、地域で生活できるために住宅費の補助という形で一万円が創設になりました。また、今年の六月には、障害者の方々の施設の賃金、一万三千円なんですけれども、それを官公需で支援していくという、そういう環境的な整備もできておりますけれども、まだまだでございます。 その意味で、障害者の方々が地域で安心して暮らしていける、そして雇用や就労、住まい、こういう点での施策の充実が必要かと思います。大臣、この点いかがでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 山本委員がおっしゃいましたように、障害者の所得の確保、これは大変重要な課題だというふうに思っています。 企業などでの就労が困難な障害者には、就労継続支援事業所などでの工賃の水準が向上するように、事業者の経営努力への支援を行っています。また、この国会で議員立法で成立をいたしまして来年四月から施行される障害者優先調達推進法、これによる官公需の受注機会の確保と併せまして、共同受注の促進など、これまで比較的効果のあった取組に重点を置いて支援を強化していきたいと考えています。 また、グループホーム、ケアホームの入居者の居住に要する費用の助成については、障害者の地域移行を更に進めるという観点から、平成二十二年十二月に成立した障害者自立支援法等の一部改正で創設され、昨年の十月から施行されています。この助成額の水準につきましては、今後とも家賃負担の動向などを注視して見ていきたいと考えています。
○山本博司君 今回の措置で本来のこの年金受給権を与えて拡充をするということは、生活保護費の公費の負担を減らしながら各自で自立した生活を促すという意味ではバランスの良い対策と言えると思います。今後は、こうした低所得者の暮らしを支える意味から、生活の保護制度の見直しだけではなくて、就労とか生活の支援、また貧困の連鎖の解消、あらゆる観点から改革を進めていただく必要があると思います。 政府が現在、生活支援戦略ということで生活困窮者への支援を進めておりますけれども、今後どのように進める形でしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) これは、生活困窮者への支援と、それから生活保護の見直しを一体的に行おうと思っておりまして、この生活支援戦略は秋をめどに作ろうとしておりますけれども、先日、国家戦略会議に報告しました中間まとめでは、谷間のない総合的な相談支援体制の確立、それから、それぞれの個人個人によって状況が違いますので、伴走型、寄り添う形でしっかりと支援をしていくということ、また、経済的、社会的な自立に向けた多様な就労機会の確保、そして、おっしゃいましたように、貧困の連鎖を防止するために、幼年期、学齢期の子供、また、高校の中退者ですとか不登校者に対する支援の展開などの取組を、これは公だけではなかなかできませんので、NPOなど民間の皆様と協働、ともに働くという形でやっていきたいというふうに思っています。 生活支援戦略、計画的に全国的な支援体制の強化を図りながら進めていくことを考えていますが、それぞれの地域の状況によってできるものから、すぐにでもできるものは速やかに取り組んでいきたいと考えています。
○山本博司君 公明党が新しい福祉ビジョン、一昨年に発表した際に、私も貧困と格差のチームでそれぞれ地域を回らさせていただきました。釧路の釧路方式と言われる生活保護の様々な自立に向けた取組を見させていただきましたけれども、やはりこうしたNPOとか社会福祉法人とか、そうした様々な形の応援があって、支援が必要だと思います。 総理、三月に私は、予算委員会で引きこもりとか、また孤立死とか、そういう形の問題を取り上げさせていただきました。社会的包摂という、ソーシャルインクルージョンという形でございますけれども、今回、七年間で計画を立てるということで長いのではないか、もっと前倒しにしながら先に対策を進めておく必要があると思いますけれども、これと併せていかがでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 委員から社会的包摂についての前回お尋ねがあったことは、十分記憶をしております。七年間での取組ということで、平成二十五年度から順次実施ということですが、これは、早く対応できるものについてはできるだけ速やかに実施していくということが、これがやっぱりあるべき姿というか筋だと思いますので、そういう心掛けで臨んでいきたいというふうに考えております。
○山本博司君 是非とも、大変大事な分野でございますので、取り組んでいただきたいと思います。 こうした三党合意によってこれまでの課題が解決に向かうものもございますけれども、今後改善が必要な課題というのも数多く残されております。 今回の一体改革では、医療・介護サービスで約一・六兆円が充実に使われる予定になっております。しかし、この医療、介護の分野につきましては、先ほどの年金とか子育ての課題に比べましても、いまだ議論が尽くされていないように見受けられます。具体的な個々のその配分額、政策への配分額というのは、今後、社会保障制度改革国民会議で議論を進める予定でございますけれども、増税分が適切に使われるように、しっかり取り組む必要があると思います。 そこで、まず介護の課題ということでお聞きをしたいと思います。 政府では、「どこに住んでいても、その人にとって適切な医療・介護サービスが受けられる社会へ」、こういうタイトルで、在宅医療の充実とか地域包括ケアシステムの構築、これを目指しております。この医療・介護サービスの強化というのは、少子高齢化社会で消費税がどのように活用されるのかということが大変大事な点でございます。 大臣、この辺りを分かりやすく国民の方に説明していただきたいと思います。
○国務大臣(小宮山洋子君) 今回、二〇二五年を目指した在宅介護、在宅医療を中心とした地域包括ケアサービスなどの、そういう図柄をお示しをしていますが、医療法の改正とかがまだ今回出ていないので、医療、介護がなかなか見えないという御指摘はいただいているところでございます。 医療・介護ニーズがこれから増えていくということは、超高齢化の中で当然でございますので、どこに住んでいても適切な医療、介護が受けられるようにということで、具体的には、例えば医療でいいますと、病院とか病床の機能分化を進めて、特に入院医療の機能強化を図る、機能に見合った人材を配置をしていくということをしたいと思っています。それと併せて、在宅医療や在宅介護の充実を図ること。これによって、発症してから入院、それから回復期、退院後の在宅医療・介護まで、状態に応じて切れ目のない医療、介護が提供される体制、それを目指したいと思っています。 医療から介護へ、施設から住宅へ、そういう流れの中で、住み慣れた地域で必要な医療・介護サービスを継続的、一体的に受けられるように、地域包括ケア、これを構築をしていきたいと考えています。
○山本博司君 この介護で残された課題の一つということで、これは介護従事者の方々の処遇改善の問題がございます。 これはもう、介護従事者の方の賃金が低い、先が見えない、介護の全国の現場を回るたびにそうした切実な不安の声を聞くわけでございます。平成二十一年度の補正予算で、賃金増とキャリアパス作成を要件とします介護職員処遇改善交付金、これが創設をされまして、今、二万四千円まで月、その効果が上がっております。しかし、この交付金を打ち切って、平成二十四年度の介護報酬で介護職員の処遇改善加算、これが創設になりました。その結果、賃金に反映されていないのではないかとか、交付金当時よりも処遇改善が後退したのではないか、今の段階でも指摘が既に出ている状況がございます。 政府は、こうした処遇改善ということを今年の十月にこうした調査を実施して来春にはそのことを公表していくと、こういうことで発表されていますけれども、介護の従事者からは、対応が遅いのではないか、そうしたことに対して事態を早急に把握すべきじゃないかという、そういう声も上がっております。 元々この介護従事者の待遇改善、民主党のマニフェストで衆議院の四年間の中で四万円まで引き上げるということが、これは国民との約束でございました。一体、マニフェストはどこに行ったんでしょうか。 そのことも含めて、総理、介護従事者の待遇改善、どのような取組をされるんでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 事実関係だけ、今ほぼ山本委員がおっしゃったとおりでございますが、私から先に簡単に申し上げますと、介護職員の処遇改善、これは、これから本当に福祉も新しくこれから雇用を生み出す大切な分野でございますので、しっかり処遇改善をしなければいけない。それで、処遇改善交付金などによって二万四千円まで行きましたが、まだ四万円との間が乖離しているということは十分承知をしています。 ただ、交付金ですと、これはもう毎年毎年の切れ切れになるのでなかなか安心して雇用ができないというお声などもありまして、これを継続的に行うために今回から介護報酬にいたしました。その中に組み込むと、ただそれが本当に職員の賃金に行ったかどうか分からない、そういう御指摘もございますので、遅いと言われましたけれども、この後調査をさせていただきまして、しっかりと改善されているかどうかを把握をしていきたいと思っています。一体改革の中でしっかりと財源を確保しながら、更にその処遇の改善に取り組んでいきたいというふうに考えています。
○山本博司君 これは二十七年度から四万円に上げるということを実施するということでよろしいんですか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 一体改革の中で必要な財源を確保しながらと申し上げたのは、二十七年からいきなり四万円に上げられるかどうかというのは、ほかとの見合いもあるかと思いますが、お約束しておりますので、極力そういう財源が確保できるように努力をしていきたいと思います。
○山本博司君 二〇〇九年の衆議院マニフェストで、四年間といいますから二〇一三年です。二〇一五年が平成二十七年度ですから、かなり先の話を今大臣はされたわけですけれども、総理、これはいかがでしょうか。マニフェストそのもの、まさしく崩壊している中の、また一つ加わったということですね。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 先ほど大臣からもお話がありましたし、委員からも御指摘ありましたけれども、平成二十一年の十月に介護職員処遇改善交付金、これを導入することによって、これ当初は月額一・五万円だったんですが、今二万四千円まで来ました。その上で、今、処遇改善加算という形で交付金と同様の取組をやっております。 マニフェストでお約束したのは四万円でした。今はだからさっき言ったように二万四千円で、ギャップはまだありますけれども、財源を確保しながら着実に介護職員の更なる処遇改善に取り組んできている、そしてこれからも取り組んでいくということでございますので、マニフェストが破綻をしたという評価はちょっと厳し過ぎるのではないでしょうか。
○山本博司君 私は厚労委員会で、もう長妻大臣の時代からこのことをずっと言っておりますけれども、いまだこのギャップが埋まっていないというのが現実でございます。 大臣のところにも、北区、足立区の介護従事者の方々の声を届けていただきましたけれども、やはり大変今後の、医療、介護の現場で働いている方々の処遇改善、これは全ての党が同じ共通の目標だと思いますので、しっかり取り組んでいただきたいと思います。 次に、介護の課題に関連をしましてお聞きをしたいと思います。 介護保険料を払っているにもかかわらず、介護保険のサービスを受けることのできない場合があります。介護サービスを利用したくても施設がないために利用できないことは制度上の不備であり、改善が必要でございます。その顕著になっているのが離島の地域でございます。 私も、全国の、瀬戸内海の一部離島、また島根県の隠岐の島とか海士町とか、また九州のトカラ列島の島々、七十の島々を回らさせていただきました。この十一月の予算委員会でも、私は小宮山大臣に離島の地域の改善ということをお訴えを申し上げた次第でございます。 やはり現実的に約七割の離島の方々が介護保険を払っていても介護サービスを受けていない。どこにいても同じように受けられるという政府の方針とは大きな格差が現状あるわけでございます。そういう意味で、この離島の中で、要介護の低い方でも島にせめてデイサービスのような機能があれば、家庭での負担を極力軽減をして孤立化を防止をする、重度化を防いでいくと、こういう機能回復が大変求められているわけでございます。 そこで、提案でございますけれども、こうした離島の民家、空き家の建物を利用して、事業者が初期コストを少なくしながら、こういうデイサービス等を利用できるようなサービス、これは大変大事でございます。 先日、横浜にあります民家のデイサービスに行ってまいりました。そこは初期投資三百万円で非常に安いコストでデイサービスをやっているケースがございます。その意味で、離島でそうしたことが始まりますと、島のヘルパーの方々含めまして雇用の確保にもつながりますし、小規模居宅介護という、このデイサービスという部分でのモデルケースを是非とも厚労省を中心に検討をいただきたいと思います。 今年六月に離島振興法の改正になりました。六十年ぶりの抜本改正です。主務大臣が、厚労大臣追加をされました。介護サービスの充実が条文に網羅をされました。その意味では大変大事な点だと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 六月に改正された離島振興法でも、介護サービス、そして私も主務大臣として入ったということはよく承知をしております。今具体的に民家を活用してという御提案もございましたので、それは是非検討をさせていただきたいと思います。 従来から離島などの介護サービスを介護報酬の加算の対象としていますし、今回の報酬改定で、人員や設備などの基準の一部を満たしていない小規模多機能居宅介護などにつきましても、市町村が認めるときは特例として介護報酬の対象とする、そういう配慮もしています。また、市町村の提案による先進的な事業の施設整備に対して補助をする仕組みもございますので、御指摘のようなものを検討する際にもこういうものを組み合わせて、どのようにしたらやっていけるかということも含めて検討をさせていただきたいと思います。
○山本博司君 同じように中山間地域でも大変この問題は共通の問題でございますので、どの地でも医療・介護サービスが受けられるような、そういう取組をお願いしたいと思います。 じゃ、パネルを御覧になっていただきたいと思います。医療の課題に関しましてお伺いをしたいと思います。 高額の医療費が掛かった場合に、世帯年収に応じて自己負担月額に上限を定めている高額療養費制度がございます。近年の医療技術の著しい進歩で、難病とかがん患者の方々、大変高額な治療費が掛かっているわけでございます。このパネルから分かりますように、所得分布の幅が二百十万から七百九十万と年収の幅が大きく取られているために、この中間所得者の中でも比較的所得の低い方にとりましてはこの八万百円と、八万円台というのは大変月額重い負担になっております。 二月十七日の閣議決定で、年収三百万以下程度の所得の低い方に特に配慮すると、こうしたことが示されておりまして、早急な対応が求められるわけでございます。この患者負担の軽減ということで、この二百十万から三百万の方々、今八万円台を四万円台という形でのそういう見直しも含めて、しっかりと財源を確保しながらやる必要があると思いますけれども、野田総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 高額療養費につきましては、一般所得者の所得区分の年収の幅が御指摘のとおり大きいため、政府でも、例えば年収三百万円以下の方々の負担上限額を軽減するなどの制度の改善とその財源について検討してまいりました。したがって、高額療養費の改善について目指す方向は、これ山本委員のお考えと共有しているというふうに認識をしています。 他方、高額療養費の改善には公費だけではなく保険料にも財政影響が生じますが、厳しい財政状況の中で保険料の引上げを行うことや、財源として受診時定額の患者負担を導入することのいずれも関係者の理解が得られなかったというのがこれまでの経緯でございます。 高額療養費の改善は重要な課題でございますので、引き続き、一体改革の大綱を踏まえまして、高額療養費の改善に必要な財源と方策を検討してまいりたいと考えております。
○山本博司君 医療と介護、大変大事な課題でございます。消費税で様々な形のこうした分野に関して、特にがん患者、また難病の方々、大変もう負担が大きいわけでございますので、政府の英断をよろしくお願いしたいと思います。 次のパネルでございます。 消費税を引き上げる前の条件ということで、これは三党合意の中の税制関連の中の一部でございますけれども、その附則十八条で、引き上げるための条件ということで出ております。その意味で、この名目成長率、また実質成長率二%の成長を目指していくということで、必要な措置を講ずるということが言われております。景気の回復、また円高・デフレ対策のためにあらゆる対策を講ずる必要がございます。野田総理のこの決意をまずお聞かせいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 御指摘のとおり、二〇二〇年度までの年平均で名目三%程度、実質二%程度の成長という目標の達成は、これは人口減少、高齢化等の影響が考えられるものの、政府としてはこれらの成長を実現をするべく全力で取り組んでいきたいというふうに思います。 本年一月から三月期の足下の実質成長率は年率四・七%。比較的高い成長になっておりますけれども、あの欧州の危機の問題含めて、下振れ要因もございますので、注意深く経済対策は経済の実態をよく踏まえていきたいと思いますが、これからは、今、新成長戦略の加速であるとか、新成長戦略の検証を踏まえた日本再生戦略などをつくっております。そうしたことなども踏まえまして、しっかりとこの目標に達成できるように全力を尽くしていきたいと決意をしております。
○山本博司君 しっかりとした景気対策ということでお願いしたいと思います。 その中で、防災、減災という形でのことが大変大事でございます。パネルを御覧いただきたいと思います。 この南海トラフ巨大地震対策ということで、大変大きな課題がございます。この静岡県の駿河湾から宮崎県の日向灘まで、大変広い地域での大規模被害が起こるとも言われております。先日、私は高知県の黒潮町に行ってまいりました。津波が三十四・四メートルという規模、人口が一万二千名の約九割、一万五百人が浸水すると言われております。大臣は五月に来ていただきましたけれども、大西町長含めまして、やはりこの佐賀地域の中学校、小学校、ここでも二十五メートルの津波が来る、これはもう高台移転をしないといけないということで、大変切実な声を訴えられました。 自民党、公明党で、この六月二十一日に南海トラフの特別措置法ということで出しておりますけれども、そういう意味で、しっかりこうした対策が必要でございます。大臣にこの点、お聞きをしたいと思います。
○委員長(高橋千秋君) 時間が来ております。簡潔にお願いします。
○国務大臣(中川正春君) 南海トラフについては、八月に改めて十メーターメッシュで津波高あるいは地震の高さ含めて改めて公表したいと思います。それに基づいてそれぞれ地方公共団体が計画を立てていくということでありますが、その際に、先ほど御指摘ありましたように、私も黒潮町へ行ってまいりました。役所、役場の、あるいは学校等々公共施設のまず高台への移転ということを中心に考えていきながら、時間を掛けて住家ということを考えていきたいというような、そういうお話でありました。 そうしたものをしっかり受けて、これまでも地震防災対策特別措置法などに基づいて学校の耐震化だとかあるいは国庫補助、地方財政措置などに意を尽くしておりますけれども、さらに、しっかりとした体制の中で思い切ってそれぞれ地方自治体が計画を立てていけるような、そんな枠組みというのをつくっていくということだと思っております。
○山本博司君 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○中村哲治君 国民の生活が第一の中村哲治です。 総理、消費税が八%に上げられたときの増税分三%、三%分はどのように使われるのでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 五%引上げ時の内訳はもう御存じのとおりで、充実一%、安定化四%なんですが、三%引上げ時の社会保障の充実、安定化の内容について、内訳については、五%引上げ時の途中段階の経過的な姿でございますので、具体的な内訳が全て決まっているわけではございません。
○中村哲治君 それはなぜでしょうか。
○国務大臣(安住淳君) 三%時点での基本的な考え方は、法案の規定に従えば、年金国庫負担二分の一への引上げ分に相当する一・一%程度を、これを充てることは考えられます。その上で、残余について、おおむね一・九%ですから大体五・一兆円分でございますが、これについては、現在必要な社会保障の充実と、年金国庫負担二分の一の社会保障の安定化以外のことに向けることになるということになると思います。
○中村哲治君 ただ、地方分もありますよね。三%のうちの地方分は約一%弱です。そうすると、先ほど、年金の二分の一国庫負担分が一・一%という今答弁ありました。それと一%弱と。そうすると、二%分はもうそのように使われるということははっきり分かっているじゃないですか。そして、残り一%分をどういうふうに使うのか、そういうふうな説明じゃないですか。いかがですか、安住さん。
○国務大臣(安住淳君) ですから、おおむね残余の一・九%については、今私が申し上げたような、国庫負担二分の一、それから社会保障の充実ですね、それ以外のものの安定化に向けるということになるということでございます。
○中村哲治君 いや、私が申し上げているのは、地方分としては法定で決まっているわけでしょう。地方消費税の枠というのは、三%上げたうちの〇・七%分は地方消費税分に行きます。そして、平成二十六年の場合は交付税分として〇・二二%、平成二十七年の場合は〇・二四%。合わせて一%弱、おおむね、は法定されているわけですよ。だから、残り一・九%と言われるうちの一%というのは、はっきりと法律で使い道決まっているじゃないですか。違うんですか、安住大臣。
○国務大臣(安住淳君) 正式には決まっておりませんが、基本的な考え方としては、ですから私が申し上げたとおりでございます。
○中村哲治君 いや、法案で決まっているのに、何で正式には決まっていないんでしょうか。
○国務大臣(安住淳君) いや、ですから、地方消費税分についてはおっしゃるとおりでございますが、使い道のことについて私の方から決まっているわけではないと申し上げているわけでございます。
○中村哲治君 いや、交付税という形できちっと渡していくわけでしょう。使い道決まっているじゃないですか。違うんですか。
○国務大臣(安住淳君) 地方に渡す分に関して、使い道が決まっていると私の立場では申し上げられないということでございます。お渡しすることは、ですから、私が申し上げているとおり、決まってはいますけれども、そのことは法律で明記しているわけではないということを申し上げているんです。
○中村哲治君 それは詭弁じゃないですか。一般会計でいうと、地方消費税の分に渡す分もきちっと決まっているし、交付税に移す分もきちっと分かっているわけでしょう。だから、そういうふうに答えるべきなんじゃないですか。
○国務大臣(安住淳君) 仕組みがそうであって、中村さん、中身は財務大臣の私がそうだというふうには申し上げられない仕組みになっているということなんです。ですから、おっしゃっていることは私も大体同じ考えを持っています。
○中村哲治君 いや、五%引き上げるのは、先ほど一%と四%と野田総理がおっしゃった。これも仕組みとして決まっているということでしょう。(資料提示)だから、この話の三%分の内訳を聞いているわけですよ。それについてどうなんですかという話なんです。こういうふうなことを三%分の内訳も決まらずに議論をしていたのかということを伺っているんです。
○国務大臣(安住淳君) 地方の分も含めて、ですから安定化に使わせていただくと。ただ、中身について詳細なところまで決まってはおりません。
○中村哲治君 大串政務官、今日来ていただいております。 民主党の三月の時点での会議で私も同じような質問をさせていただきました。三%上げた部分についてどのように使うのか、その使い道について伺いましたが、そのとき、どのような説明をされていたでしょうか。
○大臣政務官(大串博志君) お答え申し上げます。 三月の段階、党内で議論をしている中で、今御質問がありましたように、三%分引き上げたときの使途の内訳に関する御質問がございました。当時の説明は、今、総理及び財務大臣から説明があったのと基本的に同じラインでございまして、三%引上げ時において、まずは二・九兆円程度の年金国庫負担二分の一への引上げがあろうかと。それ以外の残余の部分に関しては、社会保障の充実の分、そしてあともう一つ安定化の部分、この方に向けていくことになろうかというふうな説明をしたというふうに記憶しています。 かつ、充実部分に関しては、今お話がありましたように、これから詰めていくものもございます。ですので、この詰まり具合によって、内容の決まり具合によって三%時点においてどれだけ充実に充てられるかというのが決まってくると、こういうふうに三月、説明したというふうに記憶しております。
○中村哲治君 いや、結局、与党内の議論においても八%の理由がはっきりと示されていないわけですよ。なぜ八%なのか、そしてなぜ二十六年の四月から増税するのか、そこに関してもはっきりと明らかになっていなかったというのがその当時の議論として明らかになったことです。それで、結局、今もそういうふうな話になっているわけですね。 そもそも消費税がなぜ一〇%という形で打ち出されたのかと、私たちがやっぱり考えさせられたのは、三枚目の資料です。皆さん三枚目の資料を御覧ください。 民主党の当時議員であっても、突然菅さんが消費税一〇%に言及されたのはびっくりいたしました。おととしの二〇一〇年、参議院選挙のときの政権公約としてありました。そのときに、自民党が提案している一〇%を一つの参考にさせていただくとそのときの菅総理は述べたという記事になっております。そこにもあるとおり、首相は一〇%とする税率について、自民党が提案をしている以外の根拠は明らかにしなかったというふうになっているわけです。私たち民主党員からすると、自分たちの選挙公約が自民党が提案している一〇%を基準に決まるのかと非常に私は当惑した記憶があります。 このとき、野田総理は政府の中でどのような立場にいらっしゃったでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) このころの、参議院選挙のころは、私は財務大臣という立場でございます。
○中村哲治君 財務大臣として事前に相談を受けていらっしゃったでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 消費税について言及をしたいというお話はお聞きしておりましたけれども、具体的な中身とか言い方までは把握をしておりませんでした。
○中村哲治君 ついでで申し訳ないんですけれども、大串政務官は政治家になられる前に省庁にお勤めだったというふうにお聞きしておりますけれども、どこの御出身でしょうか。
○大臣政務官(大串博志君) 財務省に勤務しておりました。
○中村哲治君 だんだんと見えてまいりました。 政権交代をしてどの段階で財務省のわな、森ゆうこ議員が「検察の罠」という本を書かれましたが、今、財務省のわななんではないかというふうに思っております。 私がそのことをはっきりと認識したのは、あっ、そうかと思ったのは、昨年十二月二十五日、NHKスペシャル、ドキュメント「永田町・権力の漂流」という番組を見たときのインタビューでございました。これは、NHKを御覧の皆さんはアーカイブスで御覧になれます。 政権発足後の十日目、二〇〇九年九月二十五日のことです。ナレーションが入ります。政権発足から十日目、菅は、それまでの考え方を変えることになる。この日、議員会館の一室で国家戦略担当の政務三役と向かい合っていたのは現在の勝事務次官であるということで、勝栄二郎財務省事務次官の映像が入ります。この会談に同席していた津村は、そのときのやり取りを鮮明に記憶している。 ここから津村政務官、当時政務官の証言が入ります。勝さんの方から、副総理、骨太の方針と同じものを作る必要はありません、マニフェストに沿った形で概算要求をしてください、そういうA4一枚の紙を出せばそれで事足ります、私たちは十月半ばまでにそれをやっていただければ年内編成をきちっとやり遂げるということをここでお約束しますということをおっしゃったんですね、菅さん、それで一気に荷が下りたというか、非常に肩の荷を下ろしたと安堵の表情を浮かべられて、ここまでが津村政務官のコメントです。 インタビューが入ります。マニフェストには政策の工程表と財源が記されていたが、優先順位は示されていなかった、菅はこれをそのまま予算の方針にすればいいという勝の提案に乗った。 ここからまた津村さんのコメントです。菅さん、一週間で主計局長のわなにはまっちゃったのかな、がっかりだなって思ったのは事実です、勝局長の方からすれば、菅副総理に現実的な答えを提案したという以上でも以下でもないと思うんですけれども、やはり財務省の力を大きく借りざるを得なかった、そこで一つの流れができていたということはあると思いますね。ここまでが津村政務官のコメントです。 私は、この津村さん、同い年の衆議院議員でもあって非常に親近感を感じているんですけれども、彼が率直にそのようなことをおっしゃったことで、財務省のわなということでしっくりときました。 このとき、野田総理は財務省の中でどのような立場でいらっしゃったのでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) そのとき私は財務副大臣です。二〇〇九年の九月二十五日というお話ですよね。その中で、予算編成間近というときに副総理と財務の関係者が相談をするということは、私はあってしかるべきだと思います。それがあったからこそ、あったれば、政務官のようなお話がありましたが、だから財務省のコントロールの下で物事が進んでいるのかというと、予算編成は、当時の総理もいらっしゃいました、当時の幹事長も党としての御意見がありました、みんなで作ったものですので、それをもって財務省にコントロールされたというのは言い過ぎではないでしょうか。
○中村哲治君 その評価は国民の皆さんがされることです。 そもそも、私が思うのは、今、二〇〇九年政権交代時の、私たちが国民の皆さんとした約束をほごにしてまで今増税を強行しなくてはならないぐらい日本は財政危機なのかということでございます。 ここで二つ目の質問に移ります。 この点については、有名な外国格付会社あて意見書要旨というのがあります。昨日、民主党の大久保潔重議員が議論をされたことです。パネルを出してください。ここに書かれていること一つ一つについてお答えいただければと思います。 日本の国債が非常に信用度が高いということを御主張されております。そこで、まずそこに、中段(2)の下辺りのところですが、マクロ的に見れば日本は世界最大の貯蓄超過国、その結果、国債はほとんど国内で極めて低金利に安定的に消化されている。これはどういう意味でしょうか。
○国務大臣(安住淳君) 昨日もお答えをしましたけれども、今現在でも我が国の個人金融資産でいえば、借金を含めてですけれども、一千四百兆円強、純資産で一千百億円ということでございますが、一千兆ですね、失礼しました。これは、いわゆる国債の販売をして、これを買っていただいているのは国内の金融機関が九〇%台半ばまであります。その原資となっているのはこうした預貯金がほとんどであるということをベースにお話をさせていただいております。 ただ、十年前に比べますと、中村さんも御存じのように、公債発行残高も増え、また国民の資産も減ってきておりますから、言わば余裕がこれぐらいなのがだんだんだんだん縮まってきて、このすき間がなくなってきたという状況は、そのコメントを出したときとは大きく変わっているということでございます。
○中村哲治君 今御答弁あったところで二点ほど実は大きな問題があります。 まず一点目ですが、この貯蓄超過国と書いている定義はどういう定義でしょうか。
○国務大臣(安住淳君) ここで言っていることは、ちょっと私、その実際の書面は持っておりませんけれども、多分、債務よりも貯蓄の方が大きいことをベースに定義しているんじゃないかと思います。
○中村哲治君 それでは、資金循環統計、日銀の資金循環統計でいえば、それはどういう経済主体の統計でしょうか。
○国務大臣(安住淳君) 今、循環統計自身の数字は持っておりませんけれども、国民資産がそれだけ多いということだと思います。
○中村哲治君 そのときの国民というのはどういう、個人ですか。
○国務大臣(安住淳君) 個人資産でございます。
○中村哲治君 一般的にはそういう理解ではないんですよ。 個人、つまり、今、安住大臣がおっしゃった貯蓄超過国の貯蓄超過ということは家計だけだということを御主張されているわけですよね。そうですか。
○国務大臣(安住淳君) そうでございます。
○中村哲治君 資金循環統計でいえば、当然のことながら企業があります。そういうふうなところで、結局、貯蓄超過という概念を見るときには、その円経済圏で回っているお金の主体、それを判断するということが当然でありまして、普通はそういうふうに考えるんです。だけど、安住さんは企業を考えずに家計だけ考えられている。ここは一般的な国際経済の理解からは大きく違うことになりますけれども、もしあれだったら、答弁修正されますか。
○国務大臣(安住淳君) 日銀循環で見れば企業資産も含まれるという意味でございます。
○中村哲治君 ということは、貯蓄超過国の貯蓄超過というのは企業も入るということでいいですね。
○国務大臣(安住淳君) 金融資産計では入ります。
○中村哲治君 そうじゃなければ、その結果、国債はほとんど国内で極めて低金利で安定的に消化されているという、そういう記述にならないんですよ。これ、きちっと、安住さん、昨日の大久保先生への答弁をされるときに財務省からここの説明を受けていましたか。
○国務大臣(安住淳君) 財務省から大久保さんの議論の前にそうしたレクを受けているわけではありません。
○中村哲治君 いや、ここがポイントなんですよ。政治家にきちっとした説明の資料を上げてこない……(発言する者あり)いや、違うんですか、説明を受けていたんですか。
○国務大臣(安住淳君) 金融資産計とか金融負債計については基礎的な資料というのがありますから、質疑の答弁の応答については私は自分の言葉でできるだけ答弁しておりますので、そういう意味で、このことで個別にレクを受けているわけではないということです。
○中村哲治君 いや、だからそこが問題をすごく複雑にしているわけですよ。 私、昨日、大久保さんの答弁を聞いて、あっ、安住さん、家計のことだけしか言っていないなと、循環統計から見れば全体を見ないといけないわけですから。 そこで、こういうふうな、日本というのは企業も含めての資金循環で考えないといけないということですよ。安住さん、安住大臣、(発言する者あり)ちょっと済みません、静かにしてもらえますか。 安住さん、金融緩和をしたときに、今は日銀の当座預金にどんどん積み増されているわけですよ。それを銀行から市中に出てくるためには、融資と、もう一つ、国債の発行によって政府がその円貨を受け取って、そして公共事業をすると、そういう二つのルートしかないと思うんですけれども、どういうふうにお考えですか。
○国務大臣(安住淳君) 基本的な考え方はそうです。 問題なのは、言わば、企業に金融緩和をしてもその企業がまた投資先がなくて、また大変皮肉ですけれども日銀の方に預け入れをして金利を稼ぐという、こういう循環になっておりますので、この循環を何とか断ち切りたいというふうに私は考えております。
○中村哲治君 今大臣も御認識のように二つのルートがあって、まず一つのルート、企業への融資というのがなかなかできない状態なんです。それはなぜかといいますと、もう投資するような余力のある企業というのは自分たちの内部留保で投資ができてしまう。本当にお金借りたいような企業というのは信用度が低くて借りることができない、こういうことですよね。 もう一つ、だから第二のルートの国債発行による円貨を政府が調達をして公共事業を行うというルートがデフレ脱却のために必要なのではないかという提案になるんですが、いかがですか。
○国務大臣(安住淳君) まず第一点のところの問題は、内部留保のある企業が設備投資をしているというのはちょっと違うと思います。内部留保の金はどうも、いろんな経済統計ありますけれども、内部留保として置いておいて、そしてもし投資をするんだったらほかから借りてという、そういうことで、しかし借り場所がないんですね。つまり、投資先がないので、内部留保をしている企業が本当は投資をしてくれればいいんですけれども、その循環がないところにどうもデフレの一つの原因があるんではないかというふうに思います。 一方で、今、中村さんのおっしゃった国債発行、つまりこれは、逆に言えば、企業に循環がなければ、国がそれに代わって国債を発行して言わば設備投資等々をやればいいということだと思いますけれども、これもしかし財政規律の点から言うと、どんどんやれというどんどんの中にはやはり限界があるのではないかというふうに私は思っています。
○中村哲治君 いや、今の御答弁だったら第一の融資もできないと。融資をできないときに第二の公共事業でやるべきではないかと。 私、別に従来型の土木型に集中しろと言っているわけじゃないですよ、むしろ二年前に決めた新成長戦略、それが財源不足でできないようなことはいっぱいあるわけですから。そういうことに重点的に投資をすれば、先に官需が引っ張る形によって民需が誘発されて、そして自律的に経済が回っていくと、そういうふうな状況になってから増税を言ってもおかしくないんじゃないかというのが私がもうずっと民主党の中で申し上げてきたことですよ。それがなぜ駄目なんですか。
○国務大臣(安住淳君) 国債の発行の基準というのが何か法律で決まっているかというとそれはそうではないわけだから、我が国であっても、借換債を含めれば御存じのとおり百八十兆円になんなんとする今年も国債の言わば市中消化をやっているわけですね。ですから、発行すればどんどん買ってくれるからやればいいということではなくて、ここにはやはりおのずと、目には見えませんがやっぱり定められた基準や規律というのがあって、そうした国債発行額というのは私どもの考えで言えばやはり財政の規律性と言わば相伴ってであります。私はそう思います。なぜかといえば、特例公債の発行というのは本来あってはならなかったわけで、昭和五十年以降これをやりましたけれども、こうしたことが積み重なって、言わば出と入りの帳じりが合わない部分をこの特例公債をどんどん発行することによって私は積み上げてきたことが今大きな我々にとってのやっぱり負の遺産になっているんではないかと思っているからです。 建設国債については、六十年で様々なインフラ設備をするので、一定の割合でやはりこれを出していくということは、私は設備投資には非常に役には立つというふうに思っておりますから、そういう意味じゃ全く否定するわけではありませんけれども、やはりおのずと国家が出す債券には限界があるということを私は思っております。
○中村哲治君 どこに限界があるのかということについて定量的な説明をしていただかないといけないわけですよ。私たちも、何も、デフレが脱却して、そして景気が過熱しているときに増税するなとか、そのときに国債を発行を止めるなとか、そんなことまで言っていないわけですよ。今デフレ脱却するためには、ここにはこういうふうなこともする必要があると、そして、その理屈としては、対外純資産がこれだけある国で取立てに遭うこともまずないわけですから、だからこそ今やるべきなんじゃないかということを主張しているわけです。 安住さん、どんどん買ってくれるから云々の話されましたけれども、今、日銀が金融緩和をしようとして金融機関から国債を買ってあげますよと言っても、その入札に応じないですよね。ということは、国債はもっと市場から必要とされているということじゃないですか。
○国務大臣(安住淳君) 国債にお金が回るということは、金融機関にとって私はやっぱり多分投資先がなくて、言わば薄い利幅でもとにかくこれに投資しておけばいいという皮肉な結果であって、逆にしかし経済が良くなってお金の、設備投資や何かを含めて企業がどんどんもしそちらの方が良くなれば、今の理論で言うと多分国債の金利だって上げざるを得ないし、決して今の状態は安定的だとは私は思わないわけです。 そういう中で、中村さんの御主張は、ある意味で私もそれは一理あると思っています。つまり、国債を通して国が必要な設備投資等を行うことによって、結果としてそれが雇用や可処分所得を増やしたり、それから新しい経済発展につながっていくと。ですから、財投債等を含めて、今現時点でも様々な債券を市中に出しているわけです。 それを、言わば、ここは考え方はどうか分かりませんけれども、どれぐらい出してどれぐらい安定的に買ってもらうかというのは、国債管理政策ではやはり金利の動向を踏まえて非常に慎重にこれまで大蔵省も財務省もやってきたということが事実だと思います。
○中村哲治君 答えられていないと思うんですよね。私が申し上げているのは、金融緩和をしても出口は二つしかない、これ合意していただきましたね。融資が行われていないのはそういうふうな経済状況が悪いからというお話もありましたよね。だからこそ、もう残るルートは国債を発行して国が公共事業を行うしかないということを申し上げているんですよ。だから、それでデフレ脱却をすることになったら、そこで、それによって……(発言する者あり)ちょっと黙ってください。
○委員長(高橋千秋君) 御静粛にお願いします。
○中村哲治君 自民党の皆さんというのは、こういうふうに、三党合意で自分も全て言いたいことを民主党にのませたいと。そして、そういうふうなことを言うためにはさんざんやじると、こういうふうなことをやられて、まあ、真面目な議論を少しずつやっていこうとしているときにそういう姿勢はどうかと思います。 それじゃ、安住さん、理屈の話ですけれども、そうしたら、公共事業を行うと、そのお金というのは、マネーは政府から企業、又はそこから家計に入ります。入った途端に、そのお金というのは預金とかに回りませんか。
○国務大臣(安住淳君) 過去の公共事業について、どれぐらい例えば乗数効果があったとか消費性向が上がったとか……(発言する者あり)ああ、そうですか。そういう話を基にした場合と、今、中村さんが言っている話と、じゃ分けて言うと、中村さんのおっしゃっている話は、公共事業をやることによって、受け手が日本企業で、国内である一定の雇用を生んで、それが勤めている会社にお金が回って循環をして、その方にまた納税をしてもらうと、これは多分、そういうことはあり得ないかということであれば、それはあると思います。
○中村哲治君 公共事業をしても、その原資が国債であれば、それは預金が増えない中で国債ばかり増えていったら大変なことになるだろうという最初の御説明があったのでの質問なんです。 金融緩和をして、それで銀行にお金があります。しかし、市中には出てきていません。公共事業をすることによって、それが一旦政府に入ります。政府から、公共事業によってそれが企業に入っていきます。でも、企業に入った瞬間にこれ預金になりますから、金融機関に戻るんですね。こういうふうな形で預金が増えるという現象が起こるんじゃないですか、だからこそ、金融緩和の効果がこういう形で市中に出てきて経済効果として現れてくる、こういうふうな仕組みじゃないですかということを質問したんです。
○国務大臣(安住淳君) そのときの主体が民間企業であれば、金融機関であれば、私はそれは金融緩和にとっていいと思います。 ただ、問題は、その主体が国が管理をするような形で、言わば国債を使って何らかの事業をやることで本当にそういう良き循環が起きるかどうかというのがなかなか難しいんではないかというふうにも私は思うんですよ。 ですから、国が国債を買ってもらって、国から資金が出て、その国債を元に何の事業をどういうふうにしていくかということは一つ問題になると思いますけれども、そこは新成長戦略とか様々なことに投資をしていったらどうだという話だと思います。 ただ、一方で、やっぱり借金が、国債がそれぐらい、逆に言えば、今以上に積み上がっていくというふうになることは事実ですよね。我が国の国債額がですね、発行額がだんだん増えていくわけですから。ということは、結果的には、しかし、いつかどこかの時点では大変な借金をどこかの世代でこれは払っていかなきゃいけないということにもなりかねないし。 もう一方、中村さん、国債を発行してどんどん増やしていくと、一時的にはそれでもしかしたらカンフル剤になるという意見はあると思います。戦前の例えば高橋是清蔵相の話なんかを出す方もいらっしゃいます。 ただ、問題は、ある日突然金利というものが上がって、それが発散をしていく可能性だって否定ができないので、やっぱり国債発行というのは非常にやっぱり管理政策というのは慎重に慎重にやっていたということも一つあるんじゃないでしょうか。
○中村哲治君 発散のメカニズムということが安住さんの頭の中に入っていらっしゃるのかなというのが私、疑問なんですよ。国債が発散するというのは、基本的に国債の金利がどんどんどんどん高くなって暴落すると、金利が暴騰して債券の価格が暴落するという現象をおっしゃっているんですけれども、過去、自国通貨建ての国債でそういうことが起こったような例がありますか。
○国務大臣(安住淳君) 世界には例えば対GDPで一〇〇%を超えたりしてデフォルトをした国があるかとか、そういう質問を何度か受けました。 確かに、我が国のように今現在、今こういう金額で、これだけの額を持っていて、発散をした例があるかと言われれば、それはないかもしれません、自国の貨幣でですね。 しかし、中村さん、ある日突然と私が申し上げているのは、ギリシャも我々の国以上にそういう意味では国債の発行額や対GDPに占める比率というのは高くなかったですよね。そして、ある日突然発散をしていくと。だから、それは決して安易に考えられない部分が私は、今私は財務大臣としてこの職をお預かりしている以上、そこは何としてもできないので、私は注意に注意を重ねてやらないといけないということです。
○中村哲治君 ギリシャは自国通貨建ての債券を発行しているんですか。違いますよね。ギリシャというのはユーロ、自分の国では通貨が発行できない、その通貨で発行されていますよね。 そして何よりも、フリップの(1)のところを見てください。日・米など先進国の自国通貨建て国債のデフォルトは考えられない、財務省自身がこのように述べていらっしゃるでしょう。だから、自国通貨建てでの暴落というのは、発散というのはあり得ないんですよ。 かつ、次の質問に行きますよ。その(2)の一番最後のところ、日本は世界最大の経常黒字国、債権国であり、外貨準備も世界最高とあります。この状況、十年間で悪化されていますか。
○国務大臣(安住淳君) 現在の対外純資産は二百五十二兆円、経常収支は十七兆円、外貨準備は約百兆円ということでございますので、基本的にはこの額やこの数字については今現在とその時点でとはさほど変わっておりません。
○中村哲治君 それで十年間無事にこうやって来ているわけですよね。これから先何年たったらこの基礎的な状況が変化をして、財務省がこの当時言っていたことが大きく変わると予測されていますか。
○国務大臣(安住淳君) 基本的なところでもしかしたらちょっと私と認識違うかもしれないんですけど、急にそうなるまでまだ余裕があるから増税はしなくていいんではないかというもし御主張であれば、私は逆です。 今本当に、七百兆円を超えるほどの国債を持っていて、年度の予算の半分を国債で賄うようなこの異常な状態で、私はもうそんなに我が国に残された余裕は率直に言ってないと思っておりますし、構造的にこの先のことを考えても、税収をやはり上げさせていただいて増え続ける社会保障等に充てていかないと、構造的な問題として、予算編成を、どの政権が仮に取ったとしても、やはりこの国債発行の比率というものが減っていかないので、そこに対してやはり我々の国として何らかの財政的な財政再建の手だてを講じなければならない、いや、やるべきだ、日本はそうしなければならないということはこの何年間も国際社会の中から私たちは警告を受けているわけです。ですから、そういう点からいえば、今でないのではないかという御主張かもしれませんが、私たちは今だと思っています。
○中村哲治君 今である理由になっていません。あと何年たったら、先ほど、(2)の一番下のところの、日本は世界最大の経常黒字国、債権国であり、外貨準備も世界最高と、これが崩れて危険が増してくるというようなことに何年たったらなるんですかということを申し上げたわけですよ。 岡田さんには聞いていませんから。安住さん、答えてください。
○国務大臣(安住淳君) 経常収支については変動は出てくると思います。ただ、日本の企業もしっかり海外に対して資産を持ち出していますから、そういう意味では、その資産の中から例えば何らかの不動産所得等は受けますから、貿易収支の変動は今しかし決して楽観できる状況ではないわけですよね。 だから、そういうことからいうと、安定的にと先ほど私が言ったのは、そこの部分だけはちょっと違うかもしれません。海外に持っている資産といっても、これは民間の人も何も含めてこういう資産を日本の国は持っているわけですけど、中村さん、それがいつになったらこういう構造がなくなるのかということに対して、財務大臣としては分からないとしか答えようがないんです、ないんです。ただ、これがあるから借金が、じゃバランスシート上大丈夫だからというふうには私は考えていないということを申し上げているんです。
○中村哲治君 金利が非常に高く急激に上がるというときというのは、ヘッジファンド等が通貨を売り浴びせてくるというときしかないわけですよ。それはそうですよね。
○国務大臣(安住淳君) こういう話を財務大臣として具体的な話をするつもりは全くありませんけれども、それが外国人とは限らないというところに今は非常に怖いものがあるんだと思いますよ。
○中村哲治君 外国人とは限らないということですけれども、それじゃ、そういうふうな現象はどういうふうにしたら起こるのかということをひもといていただかなくてはなりません。 まず、外国人がもし売るとすれば、中長期の債券は財務省の発表では四十五兆円しか持たれておりません。それを担保にして借りるんですか。しかし、円を借りて、そして円を売るということになりますから、結局、円は買戻しが入ることになります。そういうふうな構造にあるから、信用取引においては売りもあれば買いもあります。 そして、かつ言えば、日本居住者が対外的に持っている債券、これ二百八兆円あります。そのうち円建てでも七十兆円あります。差額百三十八兆円、外貨建てなわけですけれども。外貨建てで何で投資しているのかというと、日本の金利よりも外国金利の方が高いからです。そうすると、当然、日本の金利が何らかの形で売り浴びせられるような形で高くなれば買戻しが入ります。そういうふうな構造になっているから、対外純資産国においては、特に日本においては、過去、ヘッジファンドが攻撃をしてきても膨大な買いが湧いてきて、それが失敗に終わるというのがこれまでの歴史だったんじゃないですか。いかがですか。
○国務大臣(安住淳君) 何度かそういうことがあったということは、市場関係者から話は聞きます。だからといって、このまま大丈夫だというふうに中村さんも実は思っていらっしゃらないんだと私は思うんですよ。 これやっぱり、例えば金利の上がり方というのは、先ほど私申し上げたように、やはりそれは、逆に皮肉な結果かもしれませんが、景気が良くなって、例えば邦銀が投資先がどんどん見付かってきたりした場合は、今の中村さんのお話の中でだって金利は上がり出すこともあるので、そういう意味では、決して私は外国人だけに限らずということもあるんですよと申し上げている。 いずれにしたって、これだけ莫大な言わば国債を抱えていますから、金利のやっぱり上昇というものがどれだけ、一%に対してどれぐらい財政的に響いていくかはもう私が言わなくても御存じのとおりでございますから、そういう点でいえば、決して楽観できる水域には私はないと思っています。
○中村哲治君 財務省、債券を発行する側の財務省からすれば、必ずしも楽観できないという気持ちはよく分かります。そして、私たち政治家はその業務をやっていらっしゃる財務省の皆さんの気持ちに寄り添わないといけないということも事実なんですよ。しかし、次の選挙まで二年というときに、二年以内に必ず選挙があるというときに、選挙が終わってからこの増税の議論をしても十分間に合うじゃないですか。その時間的余裕の話をしているんですよ。 だから、なぜ楽観できないということと待ったなしということが同じ言葉で語られるのか、そこがおかしいんじゃないですかということを私はもう民主党にいたときからずっと申し上げてきたわけです。いかがですか。
○国務大臣(安住淳君) 選挙のことと消費税のことを絡ませて財務大臣として考えておりません。選挙がいついかなるときにあってもやらなきゃいけないことはやらなきゃいけないし、なぜやるかということについては、再三、総理も御説明させていただいてきたとおりであります。 ですから、そういう意味では、それは増税は、国民の皆さんにこれだけの御負担をお願いするんですから、決して、政治家としてそれはつらい話であって、それをまして自民党や公明党の皆さんが賛同していただき、三党協議をするということは大変重いことだと私は思っております。衆議院で七五%の議員が賛同していただきました。それは、ある意味では、国民から選ばれた政治家の七五%が同じ国家財政や社会保障に対する認識を共有しているということは、私はひとつやっぱり尊重してもらわなければならないというふうに思っています。
○中村哲治君 国民の皆さんが主権者として自らの政治権力を行使できる唯一の機会というのは何ですか。選挙でしょう。だから、二〇〇九年、衆議院選挙のときに私たちが国民の信託を受けたその約束については、この政権期間中は守らないといけないんじゃないかというのが私の主張なんです。だから、選挙目当てかみたいな話をされるのは最も不本意なことで、過去約束したことをきちっとやれるかどうかということを問うているわけですよ。 それで、私からすれば、自公政権の平成二十一年税制改正法附則百四条に基づくのが今回の増税ですから、基本的に自公の皆さんが賛成されるのは自分たちの方針だから当たり前なんですよ。にもかかわらず、それを自民党の皆さんにこちら側が塩を送るような形にして、わざわざ選挙のときに約束しなかったような増税に踏み切るような正統性がないんじゃないですかというのが、私、選挙の話をしたことです。そして、妥当性も必要性もないんじゃないですかというのが、ここで申し上げた国際収支、そして対外純資産が世界一という、そういう内容なんですよ。 だから、ここについて、安住さん、そんなに選挙を軽んじられているんですか。
○国務大臣(安住淳君) 全く軽んじておりません。 政治の世界で与野党間で協議をして、子ども手当も児童手当に戻ったという批判もあるかもしれません。しかし、中学校の子供さんにまでこれをエリアを広げることができたことは、国民の皆さんにとっては、私は大きな政治的成果だと言えると思うんです。社会保障の問題で、じゃ逆に、例えば、国民年金の二分の一の国庫負担は、今の中村さんの話で言えば、国債を発行して何とかそれでやっていけという話になるかもしれませんね。同じ話ですものね、これ。 つまり、だけれども、私はそれはやっぱり消費税を素直に国民の皆さんに正直にお願いをして、二分の一、例えばの話ですよ、この部分だけ言えば。やっぱりこのことは、二分の一はちゃんと一%分上げさせていただくことをよろしくお願いしますということは、いずれ審判を受けて、これをやったことに対してお訴えをさせていただいて審判を受けるつもりでありますが、このやり方について三党で合意ができたということは私は意義のあることだと思っているわけです。
○中村哲治君 まず、増税まであと二年あるわけですよ。その間の基礎年金の二分の一の国庫負担の部分に関しては国債発行してやるんでしょう。違うんですか。
○国務大臣(安住淳君) 私は交付国債を提案したんですけど、取り下げられました。ですから、これから三党で議論をさせていただくことになります。それは、中村さんのおっしゃっていることは、消費税を上げることを前提にという話ですよね。この二年ということですね。それは、もしかしたらつなぎ国債とかいろんな御提案が出てくると思う。 私が申し上げているのは、中村さんの御主張だと、国債、つまり消費税はまだしばらく上げなくても余裕があるんだからその間増税しなくてもいいじゃないかという御主張に立てば、その先も、つまり国債を発行してそうしたものを、例えばの話を私言っているわけですけれども、二分の一の部分もずっとそれで穴埋めしていけということをおっしゃっているんじゃないですかということなんです。
○中村哲治君 違います。私は、もう最初から申し上げているように、まず今は、新成長戦略に重点的に投資をすべきだということを申し上げているんです。そして、デフレを脱却した上で、その時点で、景気を冷やすんですから、冷やすために増税するということもできるということなんですよ。だから、全く今、安住さんがおっしゃっていることと私が言っていること違っていて、時期の話を言っているわけですよ。(発言する者あり)
○委員長(高橋千秋君) 御静粛にお願いします。 最後のところ、もう一度お願いします。
○中村哲治君 いや、だから、最初、安住さんがおっしゃったこととは全く違うと申し上げました。時期の話を言っているので、順番が違うんじゃないかと。やっぱり四年間に関しては新成長戦略にもっと重点的に投資をするということが重要なんじゃないですかということを申し上げているわけです。
○国務大臣(安住淳君) デフレの状態になって十年近く、バブル崩壊から二十年、なかなかその低迷の状況を脱却できないわけです。だから、それぞれの政権で公共事業等やってきましたけれども、結果的には、国債発行額が急激に増えて、しかし経済的には、失業者は出ていませんから、失業率そのものは四%台でとどまっていると。私はこれはそれなりの効果はあったと思いますけれども、今、中村さんがおっしゃっているように、成長に向けて、例えば、デフレを脱却してお給料が増え出して、新しい産業を見付けてというところまで行き切れないわけですね。じゃ、これを何とか今しようということで、この話は今総理を中心に成長戦略に向けて、途中までは中村さんにも議論入っていただいたと思いますけれども、党内でやっております。 ただ、一つ申し上げたいのは、そういうことをやってからとか、増税の前に例えばやることをやってからということはいつも言うんですが、ありていに言うと、それを言って、逆に言えば、苦しいお願いを避けていってはならないということも私あるんじゃないかと思っています。ですから、成長もやらなければならないけれども、バケツの穴が大きければ大きいほど、やっぱりそれを埋めるために国民の皆さんに是非ここはお願いをしないといけない部分もあるということであれば、私は同時にお願いをさせていただくということは必要じゃないかと思っています。
○中村哲治君 苦しいお願いは、次の選挙以降の選挙でお願いすべきなんですよ。それを、最初の選挙のときに約束していない、やらないと言っていたにもかかわらず今回やることの正統性が問われているんですよ。それを安住さんがおかしいと言うのはおかしいわけです。 私は、この一年間、民主党の参議院政審会の会長代理ですよ。そして、民主党政調の副会長として、政策責任者の一人としてこのことをずっと申し上げてきました。しかし、一つもまともな反論がなかったじゃないですか。だから私は、安住さんも初当選以来ずっと民主党で一緒にしていただいて、御指導もたくさんいただきました。でも、なぜ今、党を出ないといけないかと思ったかというと、それは国民の信託ですよ。国民がもう今どこに投票していいのかと。私が一人の国民だったらもう今の民主党に投票することはできないと、そういう切実な思いがあって、今までこの民主党に自分の人生をささげてきて尽くしてきたのに、出ないといけないと思った。そこは国民の選択のためですよ。 本当に、今、この二年間なり三年間、財政危機なんですかということを私はずっと申し上げてきているわけです。 例えば、同じようなことというのは、国際金融をやっている論者から、私、直接お話を聞いています。「リスクマネーの威力」という本を書かれている草野豊己さん、それからコラムニストのぐっちーさんこと山口正洋さん、そして「新・マネー敗戦」を書かれている岩本沙弓さん、こういった現場で為替のディールをやっていた方々、現場で国際金融の取引をやっていた方々が、今消費税を上げる必要なんか全然ないと、そういうことをおっしゃっているわけですよ、現場の方々がおっしゃっているわけですよ。そのことについてなぜ軽んじられるのか。そして、そういった人たちが言われている、国際収支、特に対外純資産をこれだけ積み上げている日本が取立てに遭うはずがない。当たり前ですよね。金というのは、貸している側が借りている側に対して取り立てるわけですから、貸している国である日本がほかの国から取立てに遭うはずがない。そういうふうな指摘があるにもかかわらず、なぜ財務省はその路線を外さないのか、そういうふうな主張を続けるのかというのが、私たちが一番問題だと思っていたことなんですよ。 政治家は、官僚がやっていることを変えるときには政治力を発揮して説得しなくちゃなりません。先ほど、菅副総理と勝現事務次官のお話させていただきました。勝さんとしては、私、誠実に仕事されているんだと思いますよ。財務省というのは、そういう考え方をされている。しかし、予算の組替えも含めて、その財務省の考え方を変える、政治主導で変えるというのが、私たちが国民に二〇〇九年の衆議院選挙で約束したことじゃないんですか、いかがですか。
○国務大臣(安住淳君) マニフェストの中で実現したことも結構ありますよね、それはいいですよね。 ただ、中村さん、為替ディーラーの今言った方々はそういう御主張をしていると思います。じゃ、逆に日本の主要新聞社の社説を含めた論評はなぜ今消費税を上げろとみんな言うのでしょうか。やっぱりそれは、そういう世論というのはまた大きいんじゃないんでしょうか。私は、それはマスコミの出身ですけれども、現場の記者には様々あるにしても、やっぱり論説含めて、ここは新聞社だって、これは商売考えたら反対でやった方が多分売れるかもしれないのに、しっかりそこは消費税を上げてやっぱり三党でやるべきだという社説があるわけです。それは財務省支配だという意見もあるかもしれませんが、それは様々な見方があって、そこはなかなか中村さん、一方が絶対正しいということは私はないというふうに思っているということです。
○中村哲治君 主要マスコミがなぜそう考えているのかということをおっしゃいましたけれども、私、主要マスコミの論説を見て、きちっとこのような点について認識をして反論されている論説を見たことありませんよ。 だから、結局、原発と一緒だと思うんです。私たちは、経済産業省から原発は安全だと信じ込まされてきました。原発安全神話がありました。私は、この財務省のわな、財務省の財政危機神話があると言っているんです。今すぐでなくていいんですよ、経済が回復してから、経済状況に応じて増税をすればいい。そういう当たり前の、世界で当たり前の経済学と言われていることをなぜ日本でやらないのかということを素直に問うているわけです。マスコミの主要論説はこの点に関して、正直、何も答えてないですよ、真正面から。
○国務大臣(安住淳君) 私は、名立たる新聞社や何かが答えていないとは思っておりません。全てのことを包含した上で会社としての社説を書いておられて、それは思想的なことで例えば、具体名を出すとあれですけれども、朝日さんだって読売さんだって考え方は違うにしたって、このことに関しては一致をしているわけです。 それは、やっぱりそれなりの必要性というのは認めていただいていると思うんです。ですから、中村さんだって、未来永劫消費税が駄目だというお話じゃなくて、多分、この何年間かの間だけ集中的に経済を良くした上で、助走を付けて上げるというのも一つの考えじゃないかというふうに、中村委員はそう考えていたと思います。 ただ、私どもとしては、それもやりますけれども、やっぱり税と社会保障、特に団塊の世代の皆さんが年金受給者になってこれから六百万人近い方々が増えていくと。こういう方々の年金、医療、介護を備えるためには、これは大変心苦しいんだけれども、やっぱり消費税というものをひとつ上げさせていただくことによって、これからの社会保障の今のレベルの維持というものをしっかりやっていきたいと。それはやっぱり今だというふうに思っているということでございます。
○中村哲治君 私は、ブレーキとアクセルを同時に踏んでも車は進まないということなんです。まずアクセルを踏んで、巡航速度に達したときにコントロールをするときにブレーキを踏むと。このブレーキ踏むというのは増税ですよ。だから、この増税と財政出動というのは経済状況を見ながら選択をしていく必要があるわけですよ。だからこそ、今、安住さんおっしゃったことというのは両方同時にやるということですから、なかなか効果が得にくいわけです。 私は、新成長戦略、それなりにいいリストがあると思いますよ。私、住宅政策のところも作らせてもらって、それは一定的な成果を上げています。しかし、まだまだ、新エネルギーのところとか、特に野田総理にも十一月十五日の予算委員会でそうだと合意していただいた大規模蓄電池、再生可能エネルギーは出力が不安定になるので、それを埋め合わせるためには長寿命で定置型の大規模な蓄電池、これは日本しか技術力と資本力を持っていない、こういうところを日本は重点的に開発すべきじゃないですか、そのとおりだとおっしゃった。 だからこそ、今は集中的に景気を回復する。それも、脱原発のためにも新しいエネルギーをどんどん増やしていかないといけない。日本がある意味で世界の中でそういうふうな指導的な役割を果たしていかないといけないときだからこそ、世界最強の通貨、円を使って公共投資を行って、この未来の分野に公共投資を行うということが必要なんじゃないですか。
○国務大臣(安住淳君) 企業がそうしたクリエーティブなものを作っていくのに対して、国として、規制緩和を含めて、資金的なものも含めてサポートすることとか、私は全然それはいいと思うし、これからやっていこうという気持ちもあるんです。 ブレーキとアクセルという話でいうと、やっぱりこれをうまく踏むことが政治的には今本当は必要だと思いますよ。というのは、本当にアクセルだけどんどん踏んでいって、やっぱり世界を見ていても思いますけれども、財政再建への意思、また財政再建をする余力があるからこそ日本への信認というのはあるのであって、それをやらないで、ただとにかく景気を良くするためにということだけでは、私は多分、世界から見たときに日本は財政再建をする意思がないというふうに思われるんではないかと思うんです。 ですから、そういう点では、景気を良くしながらやっぱり財政再建もしていくということは、中村さん、是非私はやっていきたいと思いますし、それが正しい道だと思います。
○中村哲治君 私は、党内で議論をするときにでも、名目三%、実質二%を達成したとき以降に政令で定める日から増税をするというふうにすれば、今、安住さんがおっしゃったことと私が申し上げたことも併せることができると。増税時期はきちっと決めるわけです。そういった意味では、客観的情勢を踏まえた上で増税時期を決めていくことになるんですから、国際的な信認もそういうことにならない、問題はないということで提案させていただいたわけです。 しかし、それは結局、官邸を含めてそういった考え方は取らないと。増税ありきで、まず再来年の四月という数字を決めさせてもらうと。そして、それを動かすためには改めて法律を改正しないといけないと、そういうふうな内容にしている、それは相入れないじゃないですかと。当時の安住さんの答弁では、もういつ上げてもいいですよ、今の経済状況でも上げれる状況であるんですよとおっしゃったので、これはまさしくそうだと思いました。 もう時間も参りました。最後、総理、感想があればお答えください。
○委員長(高橋千秋君) 簡潔にお願いします。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) ちょっと一分では語れないぐらいいっぱいあるんですけれども。 まず一つは、成長と財政再建、これ両立をさせるということは、日本だけではなく主要国が今抱えている命題です。これは、でも、ブレーキとアクセルではないと思っています。もちろん、成長させることはアクセルです。二〇一四年の四月に上げるまでに、蓄電池の問題も含めてきちっと新成長戦略加速させていかなければいけない、デフレ脱却、経済活性化が必要だと思います。 一方で、この財政の問題をとらえて問題解決しようとすることは決してブレーキではありません。社会保障の問題は、まさに国民に還元をされるお金、将来への不安をなくすということは必ずしもこれブレーキではないと同時に、財政のことを考えないで経済だけ行っちゃったときに経済がもたなくなるというのが今の状況です。 先ほどの資料の中で、経常収支の黒字国の話が出ていました。今、欧州の中で経常収支の黒字国だって金利上がったりしていますよ、ベルギー等々。そういう事例があるので、十年前の見解とは私はやっぱり違うと思っております。
○中村哲治君 終わります。ありがとうございました。
○桜内文城君 みんなの党の桜内文城です。 まず、先般の九州北部の豪雨災害で被災された皆様方にお見舞いを申し上げます。 そしてまた、私、愛媛の南予地方を地元としておりますけれども、大変大きな赤潮の被害が現在発生しております。養殖魚が百万匹既に死んでいるのではないかというふうに言われておりますけれども、被害の拡大が懸念されております。 実は、一昨年、私、参議院議員に当選して初めて議員立法で自民党の皆様と赤潮被害対策特別措置法案というものを提出させていただきましたけれども、残念ながら民主党政権の反対によりまして、当時廃案となってしまいました。私は昨年、この場で、復興特でも二重ローン問題の質疑等をさせていただきました。残念ながら、私、野党ではありますけれども、そういった議員立法を政府にも提案申し上げているわけですけれども、なかなか野田総理始めとする民主党政権の皆様方に被災地の、被災者の立場に立った支援というものが、なかなか法律の形で実を結ばないというふうに悲しく思っておるところでございますが、今回は、また再度、この赤潮被害対策特別措置法案を自民党さんなりと相談してもう一度提出したいと思っております。総理にはこれは通告しておりませんけれども、今度こそ民主党も、そして政権としても御協力いただけるというお約束をいただけませんでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 残念ながら今ちょっと災害が多発する状況で、もちろん去年の震災からの復興、原発事故との闘い、しっかりやっていきたいと思いますし、最近の集中豪雨の対策もこれ迅速に適切に対応していきたいと思います。 今御指摘いただいた赤潮のお話でございますね。それについては、ちょっと法案を拝見をさせていただきながらよく精査をさせていただきたいというふうに思います。
○桜内文城君 ありがとうございます。しっかりと私も説明してまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 さて、早速、消費税、今回の法案について質疑をさせていただきます。 総理に伺います。 先般、衆議院での質疑の際、増税先行ではないかというふうな指摘に対して、野田総理はこうおっしゃっています。「国民会議等で議論をしながら社会保障制度改革を総合的かつ集中的に推進するということでありますので、とかく増税先行案等々の御批判がありますが、これは間違った御理解であって、間違いなく、社会保障を充実させ安定化させていく、そのことの改革が始まった、それを支えるための安定財源の消費税という位置づけの議論である」というふうに述べられておりますが、一般国民、我々含めて、今回の議論の経緯等々を見ておりまして、やはり増税先行と言われてこれ仕方ない状態じゃないかというふうに感じております。 例えば、今日こうやって質疑に立つに当たりまして、岡田副総理にも質疑をしたいと思ったんですけれども、じゃ、岡田副総理、何を担当されているんですかというふうに委員部等々に聞きますと、中長期的に国民会議で扱うものを基本的には岡田副総理が担当されておって、目先の、今回法案に三党合意で組み込まれたようなものについては提案者なり厚生労働相あるいは財務大臣に聞いてくれと、そういうふうな言い方をされております。 これから、まさに中長期的な課題ということこそ、本来、この委員会でもしっかりと議論して、新しい社会保障制度の姿をまず国民の前でしっかり議論して、その形を定めた後に、じゃ一体幾ら財源が足りないのかということで消費税の増税の議論をすべきじゃないかと、こういった順序が本当は必要だったんじゃないかと私、感じております。 先ほど、中村委員の質疑の中でも、三%に上げたときに、その財源を、新たな財源をどう使うのかという話もありました。例えて言うと、失礼な話ですけれども、日替わりランチで中身が分からないけれども、これまで五百円だったものが千円に上がります、でも中身はよく分かりませんというような、今そういった状態にあると国民の多くは感じていると思うんですけれども、そこの増税先行、あるいは社会保障制度改革後回しではないかということについて、批判についてどのようにお考えになりますでしょうか。
○国務大臣(岡田克也君) まず、私の答弁の機会を奪っている事務方がいるとしたら、それはけしからぬ話ですから後からよく言っておきたいと思います。 国民会議で議論するテーマ以外に、先ほども話が出ておりましたが、今回八本の法案が御審議いただいているわけで、そのうちの税に係るものは二本、それから先ほどの改革推進法、議員立法が一本ですが、それ以外に年金で二本と子ども・子育てで三本あるわけで、その中身は今日も朝から随分と御議論されております。 年金であれば、被用者年金の一元化、あるいは二十五年を十年にすること、あるいはパートに対する厚生年金の拡大、それぞれ非常に大きなテーマでございます。そういったことが今回セットになっているということであります。子ども・子育てについても、認定こども園の拡充、あるいは従来助成の対象になっていなかった小規模保育、家庭的保育、事業所保育、そういったものも含めて助成の対象にするなど、非常に大きな改革を伴っておりますので、そこは是非国民の皆さんにしっかり伝わるように我々も努力していかなければいけないと思っております。
○桜内文城君 総理に伺いたいんですが、私どもみんなの党は、三年前に結党した際、そのころから既に増税の前にやるべきことがあると申し上げておりました。最近、新しい政党も同じようにおっしゃっておりますけれども、元祖増税の前にやるべきことがあるという意味で、私どもがこれまでずっと訴え続けておりますのは、増税の前にやるべきこととして、まず国会議員自らが身を削る、これは当たり前の話だと思います。我々共通認識があると思います。 そしてまた、公務員、まさに税金で給料をもらっている皆さんですので、国民に負担をお願いするのであれば、やはり人件費というものを見直さなくてはいけない。これも少しずつではありますけれども進んでいるとは思います。 そしてもう一つ、私どもがずっと言っておりますのが、やはりデフレの脱却ということでございます。これも、二年前から、私、参議院議員に当選して以来これまで三度ですかね、四度になりますか、日銀法改正法案というのを提出しておりますが、いずれも廃案で終わっております。もちろん、単に日銀をいじめれば事足りるという話ではありませんので、やはり財政金融一体の経済政策を、まさに日銀と政府が一体となって遂行していく手段を、今まだない状態ですので、これを与えていこうと、こういった法案ですので、是非そういったデフレ脱却というものをこれから進めていかなくてはいけない。 そしてもう一つ、野田総理も以前おっしゃっていましたが、シロアリ退治なくして、歳出で、まさにバケツの底が抜けたような状態のまま増税してもこれは無意味だという意味で、しっかりとした、まさに財政を透明化して、私は財政責任法案というものもこれまで二度提出しておりますが、廃案になっております。これまでの日本の財政を複式簿記化して、もう全て透明化した上で、一般会計、特別会計を連結してしっかりとコントロールしていく、こういったことも必要かと思います。 しかし、それだけではやはり足りません。今回、消費税の増税の議論の際、私は最も大事だと思いますのは、まさにこの委員会の名称でもありますように、社会保障制度改革、特に社会保障関係費をいかにしてコントロールするのか。あるいは、この際、国民の皆様方に負担をお願いするのであれば、まさに働き盛りの世代あるいは若者の世代に負担の集中する今の構造を改めて、やはり給付が余りにも多過ぎるのではないかと、自分が払った分よりもたくさんもらっているんじゃないかという批判もあります。実際そういう数字が出ております。 内閣府の統計によりますれば、六十五歳以上の世代の方の受益と負担の金額、そして二十歳未満の若者世代の方の受益と負担、一人当たり一億円にも達するという統計が内閣府からも示されております。こういった世代間の不公平を是正していくためにも、新しい社会保障制度を私はしっかりと議論すべきだと思っております。 後ほど、公的年金につきまして積立方式へ移行すべきではないかという、そういう論点についても触れさせていただきますが、しかし、もう一度総理にお尋ねしたいんですけれども、そういった社会保障制度の新しい姿をまさに我々国会議員がこの国会の場でしっかりと議論していく必要が本当はあったのではないか。国民会議が悪いとは言いません。けれども、国民会議が始まるのは恐らくこの夏以降でありまして、一年以内といっても恐らくそのころには衆参も選挙が終わって政権がどういった形になっておるか分からない。であれば、まさに選挙の前にしっかりとした社会保障の姿を示して、そして増税がだから幾ら必要なんだということを国民にお示ししないとやはり選挙にもならないんじゃないかと思うんですが、総理、いかがお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 社会保障の姿を国会の中で大いに議論しようという、その趣旨は全く賛成でございます。 今回、今、世代間の公平のお話もされましたけれども、まず今大事なことは日本の今の社会保障制度をどう評価するかだと思います。半世紀前に始まった国民皆年金、国民皆保険、年金については多分恐らく積立てのお考えを持たれているのかもしれませんが、大方は国民皆年金、国民皆保険の現行制度を持続可能なものにしてほしいと思っていると思います。加えて、介護保険制度、二〇〇〇年から入りました。これについても、多くの皆さんが今、介護、大変もう身近な問題になってまいりましたけれども、国民生活から離れられない大きな問題です。 こういうものを安定化させるということと、世代間という意味においては、この給付がどちらかというと高齢者中心だったものですから、働き盛りの世代、子育ての世代も、人生前半の社会保障に光を当てることによって社会保障の恩恵を受けられるようにする、支え手の側も元気付ける社会保障でなければいけないという全世代対応型に給付もしていこうと。 負担においても、現役世代中心の所得税や保険料、あるいはそれが足りないからといって将来世代におんぶにだっこという形は良くないというのが今回の世代間の公平という視点からも大きな私は改革の議論だと思いますので、そうした視点の中で、何をもって社会保障を安定化させるのか、充実させていくのか、これはこれからも胸襟を開いたいい議論ができればというふうに思います。
○桜内文城君 社会保障の議論の必要性については総理も共通の認識を抱いていただいているということが確認できました。 ただ、今おっしゃった全世代対応型と、非常に美しい言葉ではございますが、今回の一〇%に税率を引き上げた後のその使い道の中で、子ども・子育て対策として七千億円程度が見込まれておりますけれども、今回の政府のおっしゃっているところによれば、五%の増税によって新たな財源が十三・五兆円増えるわけですよ。その中で七千億円、小さいお金じゃないですけれども、私は、その世代間の格差の是正という意味でいえば、こういった財源があるのならば、もっと若者世代、子供も含めてですけれども、今、若い人が就職もできない、非常に労働市場が硬直化しているということもあります。そういった面も含めて、若者に対する支援というのは必要だということを指摘させていただきます。 次に、附則十八条、増税の条件について、主に国家戦略担当大臣の古川大臣にお尋ねいたします。役所の同期でもありまして、ちょっと質問しづらいという部分はあるんですが。 今回の附則十八条、三項に増えております。一項の中で、経済状況を好転させることを条件としてという文言が入っております。じゃ、具体的にこの経済状況の好転というのはどういうことなのかと、そしてまた、いつその好転したかどうかを判断するのかというのは、私どもみんなの党は入れてもらっていませんが、三党合意の中では、その時の政権が判断するということとされております。 じゃ、その経済状況の好転といった場合に、ここで目標とされていますのは、平成二十三年度から平成三十二年度ですので、二〇一一年から二〇二〇年度にかけての十年間の平均の名目経済成長率三%程度かつ実質の経済成長率二%程度を目指した云々という文言が入っております。 まず、古川大臣にお尋ねしたいんですが、過去において、こういった十年分の名目あるいは実質GDPで、年度又は暦年ベースでこういった目標値を超えたのは直近でいつでしょうか。
○国務大臣(古川元久君) お答えいたします。 十年間の名目・実質GDPの成長率の平均が名目で三%、実質二%を超えた、直近で申し上げますと、一九八八年度から九七年度までの十年間でありまして、そのときにはそれぞれ、名目三・六%、実質二・六%でございました。
○桜内文城君 今おっしゃったとおり、もう十何年も前の話です。それから日本経済の状況は、見てのとおりデフレの状況が長く続いておりますし、バブル崩壊後なかなか成長しない失われた二十年と言われる状況が続いておる中で、ここでそういった非常に野心的といいますか、経済成長率の目標を定めるのはいいんですけれども、じゃ、これいつ実績値として判断するかといいますと、GDPというのはもちろんいろんな統計を組み合わせて策定しておりますので、速報値、確報値、出てくるタイミングが割に時間掛かるんですね。ですので、八%に消費税率を上げるとされています二〇一四年四月に関しては、基本的にはその前の年の十二月ごろ、あるいは秋ごろになります。で、二〇一三年、これは来年ですけれども、来年の十二月中旬に今年の、二〇一二年の確報値がようやく出てきます。 ちなみに、昨年度、速報値ですけれども、二〇一一年は実質でマイナスの〇・〇%ですとか、暦年でマイナス〇・七%。名目値でいいますと、やはりデフレが続いておりまして、暦年でマイナス二・八%のマイナス成長という形になっておりまして、恐らく、もちろん復興需要等ありまして回復も見込まれるかもしれませんけれども、今走っておりますこの二〇一二年の恐らくはGDPの経済成長率、今回のこういった目標値は達成できないと思われます。これは指摘しておきます。 また、一〇%に引き上げるのが二〇一五年十月とされておりますけれども、これも確報値が出ますのはその前の年、二〇一四年十二月ごろ、あと二年後ですけれども、来年の二〇一三年の数字をもって判断していく。ただ、恐らくこれは皆さん共通だと思うんですけれども、いきなり経済成長するわけではありませんので、実績ベースという意味でいえば、恐らくはここに、附則十八条に書かれている目標値は達成できないというふうに既に言えるのかと思います。 じゃ、それでも増税を本当に判断どうやってするのかというと、まさにここ、いろいろ工夫を凝らされたんでしょうが、二〇一一年から二〇二〇年までの十年間の平均という言い方をしているんですね。これ、どうやって予測をして判断していくんでしょうか。古川大臣、お願いします。
○国務大臣(古川元久君) この附則に書いてある文言は、平成二十三年度から平成三十二年度までの平均において名目の経済成長率三%程度かつ実質の経済成長率二%程度を目指した望ましい経済成長の在り方に早期に近づけるためということを書いてあります。 要は、これは私どもとして、新成長戦略、そしてまた今まとめています日本再生戦略でも、二十三年度から三十二年度までの十年間で、平均名目で三%、そして実質では二%程度、これを望ましい姿の経済成長率と見立てて、そこに向けて成長戦略を実行していこうと、そういう形を指し示させていただいているわけでございます。 今の経済状況は、復興需要等を背景にいたしまして緩やかに回復しております。ここは、この復興需要が続く間に民需主導の経済成長に結び付けていく、そのための施策をこの附則でもやっていくんだと、そういうことがうたわれているわけでございまして、そうした努力をしっかりやっていくことによって、少しでもこうした成長率に近づける努力をしていくということがこの附則では政府に対して指示されているものというふうに理解をいたしております。
○桜内文城君 そうはいっても、その後、私、今国家戦略会議で議論されておる、今の段階の日本再生戦略の案を昨日いただきました。 よくよく見てみますと、これまでの新成長戦略と同じ部分、そして付け加わった部分等々ありますけれども、こういった附則十八条、今るる国家戦略担当大臣もおっしゃいましたけれども、これで本当に判断できるんでしょうか。要は、実績値が恐らくはとてもこういう目標値に達しないのは、もう今の段階で明らかだと思います。そういったときに、じゃ、この日本再生戦略やりますから大丈夫ですというふうにおっしゃいますけれども、それを一体どう判断すればいいのか。 なぜ私がこんなことを言うのかというと、これは以前、この場の予算委員会でも昨年指摘させていただいたことがありますけれども、新成長戦略、ちょっとこれの古いバージョンですけれども、その中の目標値の設定の仕方が余りにずさんであるということを当時から指摘しておりました。今回改めてこの日本再生戦略、新しいものを見させていただきましたけれども、変わっていないんですね、そのずさんさが。 例えば、五十兆円超の環境関連新規市場、百四十万人の環境分野の新規雇用、美しい目標ですよ。じゃ、これによって付加価値であるところのGDPは一体どれだけ増えるのか、どこにも書いてありません。新規市場五十兆円で、これを新規雇用百四十万人で割り算すれば、単純に言えば一人頭三千五百万円を超える売上げになります。そんな産業ありますか。 そして、観光の分野も書いてありますが、目標値としては美しいですよ、それはもちろん。観光で、外国人観光客とかいっぱい呼びましょうと、十兆円で新規雇用五十六万人。これ一人当たりにいたしますと、売上高として一千七百八十五万円。恐らくこれ、土産物売場の従業員の方とかも含めた全体の数字だと思うんですけれども、あり得ない数字がいっぱい並んでおりまして、かつ、これは単なる売上げでしかありませんので、そこから原価を引いた付加価値として、今ここで、附則十八条に書かれておりますような名目三%あるいは実質で二%、十年間でこれだけ達成できると誰がこの再生戦略を見て言えるんでしょうか。教えてください。
○国務大臣(古川元久君) まず、この日本再生戦略、新成長戦略もそうでございますけれども、これは成長戦略、これ、まず、国の財政だけをやるというわけじゃなくて、やはり民間の資金あるいは民間の活力、そうしたものを中心にして官民挙げて成長を実現しようと、そして、財政にばかり頼るということじゃなくて、これは規制改革などを中心にして様々な新たな需要や市場を生み出していこうと、そうした視点からこの市場規模や雇用規模といった目標数字を掲げているところでございます。そういった意味で、議員が御指摘になるように、そのGDPがどれだけ増えるかということを示しているわけじゃなくて、これは官民挙げてこれくらいの市場規模、雇用規模を拡大するように目指していこうというものであります。 多分この点は、御党は四%の経済成長というふうにおっしゃっていらっしゃるわけでありますから、多分それはどちらに考えても、それは今の状況から考えれば、相当様々な思い切った措置をやっていかなければできないことだというふうに思っていらっしゃると思うんですけれども、しかし、やはりそれくらいの、お互いそれは率は若干違うかもしれませんけれども、経済成長を実現をしていかなければ、ずっとこのままではやはり日本が沈下していくばかりであると。そうしたところの認識は共有されておられるんじゃないかと思います。 その上で、先ほど数字の御指摘ございましたけれども、これは、委員と、ちょうど私の前任者である玄葉大臣とでも議論はされていたというふうに、そのときに玄葉大臣からもお答えをしているかと思いますけれども……(発言する者あり)御説明があったからちょっと。これはそのときにも御説明したかと思いますが、これはただ単にGDPで割り出しているわけじゃなくて、環境分野、例えば環境の分野でありますと、環境分野の中のこれは市場規模、全体のGDPの中の環境の分野の市場規模、そうしたものを推計をしてそこから割り引いていますので、先ほど言った一人当たり三千五百七十一万円の所得を生み出すというのではなくて、これはそのときにも御指摘をしたと思いますけれども、これは私どもの試算では千二十七万円と、千二十七万を労働生産性で除すと、これはこんな三千万にならなくて一千万ぐらいになるわけでありますから、そういった意味では過剰なものではないということは改めて申し上げさせていただきたいと思います。
○桜内文城君 そんなに長く答弁しなくていいので、簡潔にお願いします。 労働生産性と、要は付加価値の部分が幾らかというときに、その一千万ですね、まさに労働者に分配されるような仕事が今の日本でこんなにいっぱいあるのかということを指摘しているわけです。 また、官民合わせてと言いますけれども、これ見てみますと、国がお金使うところって非常にいいかげんな書き方しかしていないんですね。我が国の強みを生かしたジャパン・ブランドの再生、どうやってどこにお金使うんですかね。それから、若者や女性など大いにチャレンジできる人生設計の支援、政府に人生設計なんかは支援してもらわなくて結構です。こういった、ちょっとこれ、絵にかいたもちのようにしか見えないんですよ。かつ、この再生戦略があるからといって、消費税の増税の可否をそのときに判断するって言われても、これで十年間で本当に三%の名目成長できますかと。 ですので、これはまだ作りかけのものでしょうから、しっかりとその目標値であるGDPを増やしていく、そのための根拠となる数字もしっかりと精査されてやっていただきたいということを、これは去年から申し上げております。 時間もありませんので、最後、お尋ねいたしますけれども、先ほどもちょっと世代間格差について、年金制度の在り方についてお話をさせていただきました。本日、こちらにパネルも用意しております。(資料提示) 世帯類型別の受益と負担ということで、ここ、まあ二十代男性の世帯ですとか七十代女性単身世帯まで、いろいろ数字が出ております。これは内閣府に出された資料ですけれども、消費税のところを見ていただければ、やはり若い人あるいは働き盛りが、当たり前ですけれども、消費税の負担も大きくなっております。これが、ここにある金額が倍になるというふうに見ていただければいいかと思いますけれども、そういった意味で、全世代対応型ですとか世代間の公平というふうな美しい文言が消費税の今回の法案に躍っておりますけれども、こういった姿見ると、消費税を単に引き上げるだけではなかなか世代間の公平というものを実現することはできない。特に何が問題かといいますと、やはり賦課方式による公的年金制度がベースになっているのではないかと私は推測いたします。 そこで、今日、もう一つ配付資料といたしまして、ちょうど今日の朝刊の日経新聞の「経済教室」で、学習院大学の鈴木亘教授が積立方式に移行するプランを書かれております。ちょうど私どももこれとほぼ同じ案を現在法案化しておりまして、そして、百年後までの収支じりといいますか、資金繰りも含めてこれとほぼ同じような内容の法案を今準備しておりますので、早ければ来週にでも国会に提出してまいりたいと思っておりますが、前振りとして今日申し上げたいのは、こういった世代間の格差を是正するために、我々国会でやはり新しい社会保障制度の姿をきちんと描いていく必要があるんじゃないか。特に今回のこの消費税増税の問題に関しましては、毎年一兆円ずつ社会保障関係費が増えていっている、これをいかにしてキャップをはめて長期的に安定的な、まさに若い人も自分が払った分はしっかり返ってくるという予測可能性の高い、そういった社会保障制度をつくる必要があるんじゃないかというふうに私どもも考えております。 総理にお伺いしたいんですけれども、あるいはもちろん副総理、結構なんですが、この積立方式に移行する際の問題点といいますか、なぜ積立方式に移行しないのかとむしろお尋ねしたいんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(岡田克也君) まず、世代間格差は、委員御指摘のように、やっぱり人口構成の変化、だんだんだんだん人口が減っていく中で賦課方式というか世代間の助け合いということになると、それは若い世代に相対的に負担が掛かるということであります。したがって、今回、消費税で社会保障を賄うと、それから七千億円は若い世代のために使うということにいたしました。 消費税というのは、もちろん若い世代にも掛かりますが、所得税やあるいは保険料と比べれば、それは高齢世代にも掛かってくるわけですので、そういう意味で相対的に消費税のウエートが増すと、社会保障におけるですね、ということは世代間格差を縮小する方向には働くということは言えると思います。 御質問ですが、積立方式、私も個人的には非常に関心を持っているものであります。かつては超党派で野田先生などと一つの成案も得たわけであります。 一番の問題は、やはり二重の負担といいますか、何百兆、何か数え方はいろいろありますが、七、八百兆円ぐらいのそのお金をどうやって負担していくかということであります。これを年金から切り離して別途管理して、そして何らかの形で埋めていくというのは、もし積立方式を導入するとしたらそういうやり方しか私はないと思いますが、それをどこのお金で賄っていくのかというところの問題というのは依然として残る。そこについていろんな議論がもう少しなされるべきだというふうに思っております。
○桜内文城君 ありがとうございます。岡田副総理のかつての報告書等も拝見させていただきました。 この委員会では、是非この積立方式に移行する際の、今日のこの「経済教室」にもありますような年金清算事業団方式というものも提示してまいりたいと思っております。私どもの試算では、毎年、現在価値で七・二兆円ずつ一般会計から繰入れを行うことによって、ちょうど百年で償還が可能になると、国債も返し終わるという想定になっております。そういった意味でいえば、今現在、年金部分で大体十・五兆円毎年一般会計から移転支出がなされておりますけれども、三兆円程度これを減らしてかつ増えていかない、こういった制度設計が可能かと思っております。これから議論を深めてまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 これで終わります。
○中西健治君 みんなの党の中西健治です。本日は総理出席の委員会ですので、まずは社会保障制度全般に関する基本的な認識について質問をさせていただきたいと思います。 総理、衆議院の議論において、年金制度による安心感がもたらす非ケインズ効果について話をされておりましたけれども、今回の社会保障制度改革が国民に安心をもたらすものだと考えておられるでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) ずっと一連の内閣府が行っている世論調査を見ますと、やっぱり社会保障、将来に対する不安というものが確実に経年度ごと増えてきているんです。その不安を今回の一体改革で社会保障を安定化、充実させることによってなくしていくということは、これは過剰に貯蓄に回っている分を消費に回していくという、そういう効果は出てくるというふうに思いますし、そういう期待も込めてしっかりとした制度改革をやっていきたいというふうに思います。
○中西健治君 社会保障の全体像がまだ見えないという中で、そして世代間の不公平感というのは多少は緩和されるかもしれませんが、やはり実感を伴うところまではいかないだろうということで考え合わせますと、やはり安心できるというものには全然なっていないのではないかというふうに私自身は思っております。 年金制度について、少なくとも現行制度の下では多くの若者が安心できないと感じて保険料を支払っていないという問題認識はお持ちでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 国民皆年金制度のこの根幹というのは私はやっぱり大事だと思いますし、人口構成が変わってきましたので、それに対する対応は必要です。加えて、特に国民年金の場合は、未納、未加入という現象が残念ながら起こっていて、従来のような自営業者の方中心ではなくて、非正規雇用の方が多く増えてきている等々の問題があります。そういうことに対する若い人たちの間に不安があるということも、これは強く感じなければいけないし、それを受け止めてのまさに安心に向けた社会保障制度改革にしなければいけないと考えております。
○中西健治君 そもそも社会保障制度改革は、どんどん負担が重くなる現役世代の負担をどのように軽減していくのか、そして、そのために毎年一兆円自然増で増え続ける社会保障にかかわる費用をどう抑制していくのか、そうしたことが出発点だった、若しくは出発点であるべきだというふうに考えていますけれども、今回の改革、現在よりも給付に係る費用がネットで二・七兆円増えてしまう。要するに、給付は増えるけれども負担も増える、給付増負担増の改革ということになっていますが、その方向性が間違っているんじゃないでしょうか。
○国務大臣(岡田克也君) もちろん、今回も重点化、効率化というのは含まれております。その一つが、物価スライド制をきちんと反映して引き下げる、年金の給付額を引き下げるということであります。ただ、全体として見たときに、一方で消費税の負担増をお願いすると、他方で社会保障費を大幅に見直して重点化するというのはなかなか政治的に厳しいところもございます。 しかし、これから、おっしゃるように、当然のように毎年一兆円増えるということではなくて、その内容も精査してより必要性の高いものに重点化していくということも非常に重要なことである、全体、両方やらなきゃいけないことだというふうに思っております。
○中西健治君 総理もよく使う表現ですけれども、以前は大勢の現役世代が一人を支えていたと、胴上げ型だったと。これが今、三人に一人、騎馬戦型で、近い将来に一人が一人を支えるという肩車型になると。これはもう見えているという中で、今回、一単位給付を増やしてしまうと将来世代にはそれが三倍の負担となって返ってくるということを意味しているわけですから、二・七兆円増やすということは将来世代には八・一兆円の負担増になるということになるわけです。 ですので、私は、何にするにしても、いや、全世代対応型、これ、きれいですよ。けれども、ネットで負担増というのは絶対避けるべきだ、それを大原則にするべきなんではないでしょうか。
○国務大臣(岡田克也君) 支出が増えるということは、これはある意味では社会保障の充実ということもございます。例えば、七千億、子ども・子育てに我々は充てるということにしているわけでありますけれども、そのことは若い世代にとってのプラスですし、将来のことを考えてもこういったものは必要と。 そういう意味で、単純に増やすことは駄目だということではなくて、要するに中身の精査の問題だというふうに思います。
○中西健治君 おっしゃるとおりなんですが、中身をいろいろと入り繰りをするということはやるべきだろうというふうに思うんです。しかし、全体としてネットで増やしてしまうとそれが三倍の負担となって返ってくる。それが今の若者世代ということなわけですから、今増やしてはいけない、増やさないというのが世代間の公平化につながる、そういったことを原則にするべきではないかというふうに私は言っているんです。
○国務大臣(小宮山洋子君) 全体として若い人たちへの負担を少なくしていくために効率化すべきところはしなきゃいけないと思いますが、今、岡田副総理も言われたように、子ども・子育てのところに力を入れるということは、そこに投じたものがまた三倍になって世の中に返ってくるというような、そういうようなこともございますし、いろいろな形で今の現役世代のところに手厚くしていく。 また、今、格差が開いている中で、低所得の方のところに今度は、形は変えましたけれども、そこに年金を加算をするとか、あるいは短時間非正規のところにその年金の、厚生年金への適用を拡大をするとか、今の世の中の必要性に応じて弱い立場のところに加算をしていく。そのことは、後でそこの人たちが例えば生活保護になって全く働かないとか、いろんなことを考えますと、必要なところはやはり加算をしていく、だけれども切るべきところは当然効率化をしていくべきだというふうに考えています。
○中西健治君 小宮山大臣、必要なところに必要なお金を出していく、それはそうだと思うんですが、給付した分が三倍になっては返ってきませんよ。給付した分はあくまで三倍の負担となって返ってくるとしか言いようがありません。ですから、それは、今のは間違っていると申し上げます。 岡田副総理にもお聞きしますが、これまでの二・七兆円政府案、これは三・八兆円の給付増と一・二兆円の効率化、重点化、この組合せで四捨五入の関係で二・七という数字になっていたわけですが、三党合意を経て、年金の枠外で低所得高齢者への福祉的な給付を行うことは決められましたけれども、高所得の年金額調整規定などは削除をされている。 こういったことを受けて、今回の三党合意で、この三・八兆、一・二兆、ネットの二・七兆はどういうものになってしまったんでしょうか。
○国務大臣(岡田克也君) ざっくり言えば、その中身は基本的には変わっておりません。 先ほど御指摘のようなところはありますが、二・七兆の内訳というものは基本的には変わっていないというふうに考えていただきたいと思います。
○中西健治君 変わっていないというふうにはちょっと私には思えない。 三党合意で書き込まれている、明記されていることとして、子ども・子育て、使い道としてはいいのかもしれませんが、七千億円が一兆円超というふうに明記もされておりますし、あと、八%に引上げ時で導入されるという簡素な給付措置というのは、これは社会保障の一環なんですか。
○国務大臣(岡田克也君) まず、一兆円という数字は入っておりますが、午前中も議論になったんですが、七千億と一兆円の差額三千億をどうするかということは、これはまだ決まっていない、どういう財源手当てでするかということは決まっていないということでございます。 それから、簡素な給付措置については、これは社会保障費の外で考えると、そういうふうに理解をしております。
○中西健治君 となりますと、この二つについて、三千億円超増える部分、そして簡素な給付措置についても、消費税の枠外になるんだけれども財源はまだ決まっていない、こういうことでしょうか。
○国務大臣(安住淳君) ですから、三千億につきましては三党合意によって新たに増えた部分でございまして、政府としてはこれの調達について今後いろんな意味で検討して捻出をしなければならないと思いますし、簡素な給付措置については、逆進性対策ではございますけれども、この財源と規模についてはまだ決まっておりません。
○中西健治君 そうなりますと、財源は決まっていないけれども給付をすることは決まっている、これは、民主党のマニフェストと三党合意というのは極めて近い性格のものなのではないかと思わざるを得ないと私は思います。 そして、一・二兆円の効率化、この中で実現したものありますか。
○国務大臣(岡田克也君) 先ほど申し上げました年金の物価スライド、つまり、デフレ下において引き下げるべきものを引き下げていなかったと、これを引き下げるということは一・二兆の内訳でございます。
○中西健治君 そうしますと、重点化、効率化についても十項目、医療、介護、年金、定められていたわけですが、実現できたのは一項目にすぎないということでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) この一・二兆はこれから改革を進めていくもの、この五%に見合ったところに、五%上げさせていただくものに見合ってやっていくものとして、平均の在院日数を減らすとか、外来の受診の適正化とか介護予防のことですとか、あと介護の納付金の総報酬割の導入とか、そうしたことを合わせて五%上げさせていただいて、その三・八兆、それに見合って、増やすのに見合ったそのタイムスパンの中で一・二兆を減らすということでございますので、まだ実現していなくても、その五%が実現する範囲内でやっていくということです。
○中西健治君 給付だけは合意していて、重点化についてはまだだという御答弁のように聞こえます。 次に、国民会議についてお伺いします。 国民会議は二十名以内の有識者で構成され、国会議員も委員になり得ると規定されていますが、そして内閣に置くというふうになっていますが、国会議員を選出する場合の考え方をお伺いしたいと思います。内閣に置くというので、与党の議員だけなのか、それとも野党の議員も参加するのか、どういうお考えなのか。任命権者は総理ですので、総理にお聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 国民会議で具体的にどのような委員を選んでいくかでありますけれども、今御指摘いただいた改革推進法案の規定に基づいて、加えて参議院でのこういうこの意見交換、法案審議、また提案された三党の御意見なども踏まえて、人選等、あるいは運営方法等についてはこれからしっかり検討していきたいと思いますが、規定の中では、国会議員を任命することができる、「国会議員を兼ねることを妨げない。」という表現になっていますが、委員の構成について、そもそも、だから国会議員を委員として選ぶのか選ばないのか。じゃ、任命する場合に、じゃ具体的には何人、どのように二十人という枠の中で選ぶのか、そういうことも含めて検討させていただきたいというふうに思います。
○中西健治君 決まっていないということですので私から申し上げますけれども、三党合意に参加した三党だけということであれば、国民会議というのは名ばかりで、結局、有識者を招いた三党協議にほかならないということになるのではないかというふうに思いますし、あと、これは難しいところなんですが、全会派全党ということになるとほとんど二十名が埋まっちゃうということにもなってくるので、そこら辺のバランスをうまく考えないといけないということだと思いますが。 あと、この三党合意についてもう一つ。あらかじめその内容等について三党間で合意に向けて協議するというのが、公的年金制度、そして高齢者医療制度に係る改革について明記されちゃっていますけれども、この国民会議とそしてこの三党の協議というのの位置付けはどういうふうになっているんでしょうか。
○衆議院議員(長妻昭君) 今おっしゃっていただいたように、確認書ということで、これは推進法ではないんですけれども、あらかじめ協議をするというようなことで、これは文字どおり、公的年金制度、そして高齢者医療制度、我々はそれを廃止という主張をしておりますけれども、それらについて協議をするということでございまして、国民会議ということと同時並行的な私は位置付けだというふうに認識をしております。
○中西健治君 じゃ、これも一言くぎを刺しておきたいんですが、国民会議とそして三党協議は並行して行われるという中で、三党協議の合意内容が全て国民会議に反映されるというようなものであれば国民会議はかいらいでしかないということになりますので、そうはならないようにしなければならないだろうということを申し上げておきます。 それでは、三党合意の内容とその財源について少し具体的にお伺いしたいんですが、低所得高齢者に対する福祉的措置ですが、これに公費を投入するわけですが、その公費の額は幾らぐらいになるんでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 低所得の年金加算につきましては、五千六百億円程度と考えています。
○中西健治君 この財源は消費増税分から充てるということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) そのとおりです。当初は六千三百億円程度と考えていましたけれども、今回の中で五千六百億円程度という形になりました。
○中西健治君 高所得者の年金の調整は結論を先延ばしする一方、低所得者への給付について先に方向性を決めるというのはどのように理解すればよろしいんでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 高所得者の年金額の調整につきましては、これは負担に応じた給付という公的年金の原則になじまないという御指摘で原案からは削除することにいたしましたけれども、この課題については引き続き議論を続けていく必要があるという判断をいたしまして、法案に検討規定を設けることにされたと承知をしています。
○中西健治君 検討規定があるのはよく分かっているわけですけれども、そもそも年金の減額というのは、本来、財産権の侵害という憲法上の問題をはらんでいます。だからこそ、政府案では、高所得者の年金額の調整と低所得者への給付はセットで行って、高齢者の世代内の公平化という公共の福祉の観点からより許容度合いが高まるという設計になっていたんではないでしょうか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 財産権の侵害ということに関しましては、高所得者の方のうち国庫が入っている部分について所得に応じてということでやらせていただくように考えていたので、そういう意味では財産権の侵害にはならないというふうに考えてやっていました。 全体の、その低所得者の皆さんへの加算の方がずっと額は大きいんですけれども、その一部を国庫負担の分を削らせていただいたもので充てようと考えていました。
○中西健治君 国庫負担分を削減するにしても、財産権としては確立しているのではないか、こうしたいろんな判例があるわけですけれども、当然そうした配慮が働いているものだろうというふうに私は思っておりました。 そして、今回、先ほど大臣がおっしゃられたように、高所得者の年金の調整は検討するという規定はされていますけれども、低所得者への給付を年金の枠外としてしまったことによって年金給付の世代内の公平化という理屈がもう通らなくなってしまっている。これによってハードルが高くなったとは思いませんか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 今回、年金の制度の中ではなくて外に置いた福祉的加算という形にはいたしましたけれども、その出し方については、これまで年金をどう納めてきたかというようなことを基にしているということですとか、それを支給するのも国の方として支給する形を取るとか、ベースはやはり年金に置いておりますので、御指摘は当たらないのではないかと思います。
○中西健治君 ベースは年金にしていると言いますけれども、わざわざ年金の枠外というものにしてしまったという事実があります。 そして、じゃ、年金の枠外としてしまったことで、この福祉的給付ですが、なぜ年金の枠外なのに高齢者だけに配るんでしょうか。なぜ若年層に配らないんでしょうか。年金の枠外ですよね、これ。おかしいじゃないですか。
○国務大臣(小宮山洋子君) 障害者と遺族のところについては高齢者だけではございません。 先ほど申し上げたように、年金の給付に、負担に応じて給付をするという形の年金の積立てとの関係から、そこを上下させるのはおかしいという御指摘がありましたので外側に置きましたけれども、先ほど申し上げたように、年金の仕組みをベースにしてやっているということですので、そういう御指摘は当たらないというふうに私は考えています。
○中西健治君 一説には、どうして枠外に置いたのかと、これは本当かどうか分かりませんが、この六千円加算するという政府案というのは、六万四千円プラス六千円で七万円と、月額七万円という民主党の掲げる最低保障年金に極めて近い制度設計になるので、これについては自民党、公明党が大きく反対したというふうに聞いておりますけれども、そうしたことによって、何かよく分からない摩訶不思議な制度になってしまっているのではないかというふうに私自身は思っておりますが、これはコメントは求めません。 次に、消費税改正法案の附則第十八条についてお伺いしたいと思います。 先ほど桜内議員の方からも質問がありましたけれども、十年間の目標、名目三%、そして実質二%の目標ですけれども、これ、十年間の目標といいながら、判断するのが来年の秋ごろであれば、初めの二・五年だけということで、十年の平均などは到底分からないということだと思いますが、どうやって判断するつもりですか。安住大臣。
○国務大臣(安住淳君) 先ほど古川さんから少しお話ありましたが、最初の年を含めて、速報値等その時点で分かり得る限りの範囲でやっぱり経済指標そのものが万般にわたって上向きになりつつあれば、私は消費税を上げる環境というのは整うんではないか。 そのために、附則の十八条の三項のところには経済好転ということが書いてありますから、それをトータルアベレージで、桜内さん先ほどお話ししたように、十年間のアベレージを見てということであれば、時間的な余裕もないし間に合わないのではないかということはまあおっしゃるとおりなんですが、来年のしかるべき時期には、そこまでのあり得る限りの経済指標等を判断して、私は時の政権がその引上げを決めることになると思います。
○中西健治君 補正の話も出てきておりますし、公共事業という話も出てきています。本来は民間が主導して達成すべき経済成長を、政府によってかさ上げされた、一時的にげたを履かされた数字で判断をするのではないかなという危惧がありますが、そうすると判断を間違えるということになりませんか。
○国務大臣(安住淳君) 国債を使ってどういうふうなところに、仮に政府の資金といいますか、様々なものを使って投資をしながら底上げをしていくかということについては、先ほどの議論でも私ここでさせていただきましたが、やみくもに国債の発行をして、例えば旧来型の公共事業とか、そういうことを想定しているわけではないということは事実であります。 一方で、中西さんがおっしゃるように、規制緩和、さらには成長分野がありますよね、医療にしてもそうですし。世界の中でもう一度、私は日本の、例えば家電は非常に苦戦をしましたけれども、これを何か大きく切り替えていけば、特定の企業の名前は言いませんけれども、例えば新幹線の分野に入って、イギリスでその入札で世界の競争の中で勝った企業もある。 やっぱりそういう転換を図っていくための、世界的な名立たる日本企業が変わっていくための後押しというものは、政府としてはできることはあると思いますから、そうした分野に対してできるだけ、言わば雇用等を確保していただくことも含めて、私どもは資金なりなんなりを使って成長の底上げを図りたいと思います。
○中西健治君 我々は、思い切った規制緩和、そしてTPPも含めた自由貿易、そして法人税減税、こんなことで民間の活力を高める政策を今すぐ打つべきだというふうに思っているわけで、増税のための環境整備という言葉が昨日からこの委員会で何度も使われていますが、その環境整備という言葉が一時的に景気を持ち上げるというような形で使われるくだりもあって、大変違和感を覚えるということを私は指摘をしておきます。 補正予算について伺いますが、二〇一一年度の一般会計決算剰余金、一兆二千三百億円を用いて補正予算を編成することが検討されているというふうに報道されていますが、それは事実でしょうか。
○国務大臣(安住淳君) 決算剰余金は先月ですか、出ました。しかし、それに基づいて補正を今ということはまだ検討には入っておりません。この社会保障・税一体改革をしっかりと仕上げた上で、どういう形になるのかというのは来年度の予算編成も含めてですけれども、総合的に勘案をして判断をしたいと思います。
○中西健治君 昨年度も指摘させていただきました。昨年度は、当然、震災がありましたから、この剰余金を全て使うということについては異論はないということでありましたけれども、剰余金の二分の一を超える金額はそもそも国債の償還に回さなければならないという財政法の規定があるのはもう財務大臣、当然よく御存じなわけですが、今年度守られないなんということになってはいけないだろうと私は思います。増税をお願いするのであれば、その前に財政法が求めている財政規律を守るのが当然であるというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(安住淳君) 財政法に基づいて、半分のお金はそこに、借金の返済に充てるということは基本でございます。それからもう一つは、やはり昨年度は、中西さんにも御理解いただきましたが、やっぱり震災復興のお金というのは、やはり昨年の今年でございますので、今率直に申し上げて、各被災があった三県を中心に、被災あった県に対して復興庁等からどういうふうな今後の予算措置の必要な事業が出てくるのか、また福島のこの原子力の問題等でどれぐらいのお金が掛かるのかということは、今現在、様々な意見を聴取している最中でございますので、ここはそういう要素があるということだけ私の方から付け加えさせていただきますが、いずれにしても、財政法はもちろん基本ではございますが、そうした要因が、今申し上げたような要因があるということだけは留意していただければ有り難いと思います。
○中西健治君 あの復興予算の使い残し等について、そしてこれからまた枠を広げるかもしれないというようなことについては、また次回にでも議論させていただきたいと思いますが、附則十八条の第二項、「税制の抜本的な改革の実施等により、財政による機動的対応が可能となる中で、」、これはどういう意味に理解すればいいんですか。財務大臣、お願いします。
○国務大臣(安住淳君) この部分は、まず、追加のところは、もう時間がないので申し上げますけれども、財政規律は堅持をした上で弾力的な財政上の対応も可能にすると、そして、そこには財投資金や民間資金の活用なんかを念頭に入れた私は資金というものを使って、事前防災等、減災等の事業というものにプライオリティーを高めて充てていくべきであるというふうなことをここに明記してあると思います。
○中西健治君 財政再建待ったなしの状況だというふうに思っている中で、その中で増税をしようというのが、財政による機動的対応などということはおかしな話だなというふうに思う人は大変多いと思います。 整備新幹線の着工認可が衆議院での法案採決の直後に行われたことや、三党合意に参加した政党から聞こえてくる公共事業の大盤振る舞いの提案を聞けば、誰しも、この附則の意味するところは増税することで社会保障に回さなくてもよくなった一般財源を公共事業に振り向けると、このように解釈するのが自然だと思いませんか。財務大臣、お願いします。
○委員長(高橋千秋君) 財務大臣、御指名ですが、いいですか。 野田毅君。簡潔にお願いします。時間が近づいております。
○衆議院議員(野田毅君) 三党合意で入れたことですので、私から申し上げます。 今までは、御承知のとおり、社会保障の分野にほかで必要な予算を削って持ってきたり借金をして持ってきたりということを重ねてきたものですから、結果として本来必要な分野の資源配分まで怠るということになってしまったと。今回、これから必要となる社会保障の分野には主として消費税をもって充てるということを決めましたので、そういう意味で財政的な余裕ができる。財政運営を機動的に、より成長に向けた資源配分が可能となるということですので、そういう枠組みの中で成長分野への資源投入をしていこうと。そのうちの一つが、今お話しのような強靱化の話であり、あるいは人材なり研究開発なり、そういった金の卵を産むような分野に投資をしようと、そういうことです。
○中西健治君 ちょっと分かりません。昨日のこの修正案提出者の説明とちょっと違うかなという気もしないでもありません。二〇一四年度から大規模な予算だという言葉も昨日は聞こえておりました。そうしたことからすると、こうして減災、防災だというようなことも書き込んで、経済成長とは直接かかわりないところにもお金を使っていくということですと、これまでのいろんな努力、例えば公務員の人件費削減五千二百億円、成果としてありますよと民主党は、政府は言っているわけですよね。そうしたことが台なしになってしまうのではないか、百兆、二百兆だと言ってしまえばそうした努力をしなくなってしまうのではないか、そうした懸念は多くの国民が共有しているところだと思います。 増税の前にやるべきことをやらないと、増税の先がまた増税ということになってしまうのではないかと申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。
○大門実紀史君 日本共産党の大門実紀史でございます。 増税の前にやるべきことがあるという議論が続いておりますけれども、我が党は、やるべきことをやれば消費税の増税は必要ない、消費税とは別の道があるという立場でございます。既に総理にもそういう具体的な財源を含めた提案をお出ししているところでございます。 この間、その提言に基づいて全国で我が党として経済懇談会をやっております。どこも大変盛況でございまして、JAあるいは商工団体の方々もたくさん参加していただいております。安住さんがやられた対話集会の十倍ぐらいの参加者でやっているところでございます。 申し上げたいのは、そのもう消費税しかないと凝り固まったような、待ったなしとか、避けて通れないとか、そこばっかりじゃなくて、もう少し違う見解も、違う意見もお聞きになるべきだということをまず申し上げておきたいというふうに思います。 その上で、まず申し上げておきたいのは、この間の進め方がおかしいということでございます。世論調査では、消費税増税に反対する国民は半分を超えております。今国会で決める必要はないというのも、世論調査によりますけれど、六割から七割に達しております。にもかかわらず、野田政権の増税法案の提出から三党合意、そして修正、そして衆議院での可決に至る経過は、全く国民不在の進め方だと言わざるを得ないというふうに思います。 毎日新聞の投書にこういうのが載っておりました。六月二十八日でございます。「民意を反映しない政党政治」というタイトルです。五十五歳のお医者さんがこう述べておられますけれども、社会保障の改革を先送りして消費税増税だけが決められそうだ、民主党政権は自公両党の要求をほぼ丸のみした、実質的な大連立であると。マニフェストをぼろぎれのように捨ててしまう政党、政党政治が機能しない今、民意を実現するにはどうしたらよいのだろうかというふうに問われております。この消費税増税をめぐって国民の皆さんの中にこういう政治不信が広がっているということは、謙虚にまず受け止めていただきたいというふうに思います。 野田総理に伺いますけれども、民主党が政権を取った二〇〇九年の総選挙のマニフェストに消費税増税の文字がない、公約違反だというのはもう度々指摘されてきたことでございます。そのたびに総理は、増税をやり遂げた後、審判を仰ぎますということを繰り返し答弁されてまいりました。しかし、増税を決めてから審判を仰ぐというのは、普通に考えたら逆さまじゃないかと。消費税増税云々というのは、国の在り方を決める大変重要な課題でございます。そういうものを法案を通してからじゃなくて通す前に聞くのが、審判を仰ぐのが当たり前のことだと思うんですけれども、いかがですか、総理。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 確かに、〇九年のマニフェストに消費税あるいはこの社会保障の一体改革という記載は書いてございませんでした。そういうことで、マニフェストの中のものは守らなければいけない。一方で、書いていなかったことをこうやってやろうとしているわけでございますので、その説明責任はしっかり果たしていかなければいけません。また、その説明を果たす前に、書いていなかったことについてはこれは率直におわびをしなければいけないというふうに思います。対話集会等も含めて、まずその点からスタートするようにしておりますが、そうはいいながらも、昨日今日の議論もありましたとおり、社会保障の改革は待ったなしであり、それを支える財源として、消費税の引上げを国民の皆様にお願いをしっかりと説明をしながらやっていきたいと思います。 余りこんなことを言うとまた怒られちゃうかもしれませんけれども、前回の消費税の引上げの際、三パーから五%に引き上げるときも、引き上げることを決めて、その後に選挙があって、実施はその後なんです。特に、今までだって、導入と一回の引上げと、二回目ですから、前例がそんないっぱいあるわけではありませんが、過去にもそういうことはあったということでございます。
○大門実紀史君 私は、やっぱりこれは本当に納得できない話だと思うんですよ。 仮に法案を通してから審判を仰ぐということになりますと、こういうことですか。法案を通しちゃうと、そして総選挙をやると。で、審判をそこで仰ぐということは、もしも民主党が次の選挙で敗北されたら、この消費税法案の廃止法案を出し直すということですか。どういうことなんですか、後から審判を仰ぐというのは。何に、どういう態度で表されるんですか、審判を仰いだ結果は。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 審判を仰ぐということは、やろうとしていること、また、やったことをしっかり国民の皆様に御説明をして、多くの国民の皆様の御支持を得るべく努力をするということでございます。その結果云々と、これは予断を持って申し上げられませんが、たくさんの方に御理解いただけるように全力を尽くしていきたいと思います。
○大門実紀史君 とにかく、三党合意を含めて、こういう進め方そのものが大変な国民の不信を広げているというのは肝に銘じられるべきだということを申し上げておきたいと思います。 具体的な問題に入りますけれども、まず、東日本大震災、被災地の復興と消費税について質問いたします。 消費税の話の前に、この間、中小企業支援について二点ほど確認をしておきたいと思いますけれども、四月四日の予算委員会で御提案もいたしましたけれど、中小事業者の事業再開の鍵を握るのが、二重ローン解消のための債権を買い取る債権買取り機構と中小企業のグループ補助、この二つの対策だと。それについて具体的な提案を四月四日にさせていただきました。平野大臣、ありがとうございます。 一つは、事業者再生支援機構ですけれども、四月四日のときに、このままでは買取りが進まないということで、買取り進まないと被災中小企業の再スタートが切れないわけでございますから、買取りの仕組みをもっと広く、もっと速くやれる方式に変えるべきだと、そういう物差しを作るべきだということを御提案申し上げましたけれども、どういうふうになったか、簡潔に御説明をお願いしたいと思います。
○国務大臣(平野達男君) 大門委員には、この二重ローン問題対策等々で被災地の支援、力強い支援をいただいております。 この二重ローン問題に関してでございますけれども、支援機構の発足直後から、社長を先頭に地域を丁寧に歩きまして案件の発掘に努めております。努めておりますけれども、今まで支援機構の支援決定というのは五件にとどまっているというのが実態でございます。これは、グループ補助金それから政策金融も頑張っております。それからあと、仮設店舗の利用が非常に多うございます。こういったもので、こういった行政支援が効いているということがございます。 しかし、一方で、これは仮設店舗や仮設工場はこれから本復旧しますから、その前提として、今土地利用調整に若干手間取っているということがございまして、土地利用調整が円滑に進みますと、これから本復旧が始まってくると思います。 先般、総理が被災地を訪問した際に、被災地の二重ローンの問題はこれからが本番との御発言がございまして、このような見通しの下、議員から御指摘をいただいたように、二重ローン処理のスピードアップに向けた方策を講ずることが重要と考えておりまして、今般その推進策を公表したところでございます。 具体的には、通常百八十日程度必要とされる案件対応期間を九十日程度で完結するよう復興庁、金融庁、中小企業庁が連携して支援機構の取組を支援しまして、併せて金融機関や信用保証協会にも迅速な判断と処理を求めるとともに、金融機関の引き当て状況を支援機構に開示するよう要請することとしておりまして、今それを行っているところでございます。 また、復興庁としても、このような取組が実を上げられるよう引き続き万全を期してまいりたいと考えております。
○大門実紀史君 機敏な対応をしていただいて、ありがとうございます。 もう一つは、中小企業グループ補助金の方なんですけれども、これはもう被災地の中小企業にとっては決め手ですね。これがあるから今復興が進んでいるという決め手でございます。 中小企業庁によりますと、最後の第五次公募、この七月に最終決定がされますが、内示が出ておりますけれども、その第五次公募では、岩手、宮城、福島の三県全体で採択されたのは、金額ベースでいくと全体の僅か三割と、七割が振り落とされたということでございます。中にはもちろん、安住大臣もお聞きなさっているとおり、制度の趣旨に合わない申請も確かにございます、私もいろいろ見ましたけれども。 ただ、制度の趣旨に合っていても、実際には予算の制約から厳しい物差しを当てられて振り落とされたものがたくさんあるわけでございます。申請された方々というのはみんな被災者でございます。この要件に合えば、予算がないからということでもう切り捨てるんじゃなくて、やっぱり政治の判断でできることですから、予算を付けてちゃんと申請の要件に合う方々は救うべきだというふうに思います。 まず、平野大臣、被災地全体見られて、この点、これについて御意見をいただきたいと思います。
○国務大臣(平野達男君) 中小企業等グループ化補助金につきましては、これまで百九十八グループ、三千二百八十九社に対しまして、国費一千四百六十八億円、県費と合わせて二千二百二億円の支援を行ってきております。今般、今委員から御紹介ございましたけれども、第五次公募ということで、総額五百億円で、今、交付決定を行うべく審査を進めております。 委員からも御紹介ございましたけれども、この公募の段階で五百億円をはるかに上回る応募があったのは事実でございます。この中で、今これも委員から正しく御指摘ございましたけれども、ちょっとブラッシュアップしますときちっとこのグループ化補助金になじむという案件も多々ございまして、こういった案件につきましてはできるだけこれ支援をしなくちゃならないというふうに考えております。 いずれ、海岸堤防に幾らお金掛けても、住む場所と働く場所の確保をしないと復興の意味がございません。こういったやる気のある中小企業につきましてはできるだけの支援をしていくと、そういう方向性で取り組んでいきたいと思いますし、この点については、勝手ながら財務大臣ともおおむね考え方は一致しているのではないかというふうに思っております。
○大門実紀史君 安住さんと一致しているということでございますが、一応お聞きいたします。 四月四日のときも安住大臣は前向きな答弁を、そういう場合があればしっかり予算を考えていくとおっしゃっていただいたわけでございます。私は、ここまで来ますと、やはり年末じゃ遅いと。やっぱり秋ごろには次の公募ができるような、予備費も四千億あるわけですから、予算措置が必要だと思います。具体的なことは今日言えないと思いますが、方向としてはしっかりと次の公募に向けて予算確保していくということを是非はっきり示していただきたいと思います。
○国務大臣(安住淳君) 先週末から二泊ほど三陸地域に戻りまして、やっぱり私も率直に思っていますのは、これ大門先生からも随分御指摘いただきましたけれども、グループ補助金の補助を得た企業は大変元気になっていまして、復活をし、また従業員を雇いたいという声は多数聞きました。一方で、今回まで五次にわたって採択はできなかった企業の皆さんからは、是非これがあれば従業員も雇い、また工場を再建したいという声も聞いております。 貴重な御提言でございますし、私も肌でこの重要性というものは感じておりますので、これから平野大臣、また枝野大臣とも相談をさせていただきますが、十分地元のそうした声に耳を傾けた決断はしたいというふうに思っております。
○大門実紀史君 是非よろしくお願いいたします。 平野大臣、ここで結構でございますので、御退席いただいて。委員長、お願いいたします。
○委員長(高橋千秋君) 平野復興大臣、それじゃ、退席してください。
○大門実紀史君 こういう被災地の復興、被災地の暮らしにやっぱり大打撃になるのがこの消費税の増税でございます。 河北新報が六月二十七日、つまり衆議院で、六月二十七日付けですね、声を聞いたのは衆議院を通過した日でございますが、被災地の方々は、この消費税増税は生活再建の足かせになると、復興に逆効果だと、被災者の悲痛な声を河北新報が紹介をしております。 例えば、福島県の浪江町から福島市に避難された無職の方、六十八歳の方は、福島第一原発で、営んでいた酒店、お酒屋さんを再開できずに、頼みは今東電からの月十万の補償金だけだと。ここで増税されたら本当に、生活を切り詰める、物が買えなくなると。こういうことで、もう我々は見捨てられたと、負担よりも、こういうときに増税するということが、見捨てられたということを訴えておられます。 消費税一〇%になると、この被災三県で増税額というのは毎年五千六百億円を超えます。これは毎年続くわけでございます。そして、この被災地三県の住民税の、それの約一・五倍の金額が奪われるということになるわけでございまして、この被災地への生活支援等々が吹っ飛んでしまうようなことになるわけでございます。 被災者の方々は、この気持ちの問題もあるんですよ。よりによってこんな百年に一度のようなこういう大災害のときに、連続してこういう大増税のことを打ち出してくるものなんだろうかと、このことが一番気持ちの問題としてあるわけでございます。 少なくとも将来のこの再建のめどが立つまでは数年間は、仮に消費税についての賛否はいろいろ分かれても、少なくともこれは、数年間はこんなことを打ち出すべきじゃないんじゃないかという声が私は被災地の共通の声だと思いますが、この辺は、総理、いかがですか、この前被災地へ行かれて。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 被災地の支援はこれまでも、生活再建支援金であるとか、税制上様々な特例措置を設けたり、車とか住宅をやってまいりました。 今回、三党合意においても、この被災地に対する配慮をしっかりやるようにということもございますので、それを踏まえて対応したいと思いますが、被災地の声には様々な声があると思います。大門委員が御指摘いただいたような、そういう声も数多くあると思います。一方で、私、仮設住宅に入っていらっしゃる皆さんとの意見交換なんかもやりましたけれども、その中には、総論としては賛成であると、ただし、自分たちの住宅再建のころと消費税の引上げが重なってくること、そこについては格別の配慮をしてほしいとか個別の問題で、総論では賛成だけどという、そういう声もたくさんいただきました。 様々な声をしっかり受け止めながら丁寧な対応をしていきたいと考えております。
○大門実紀史君 総理はお忙しいでしょうから全部回れるわけではありませんから、その一部へ行って、仮設のところへ行って住宅の話で、だから住宅とおっしゃいますけれども、住宅だけじゃないんですよね。事業者の再建もあれば、暮らしの再建もあれば、いろんなことがあるわけですから、そこだけ取って、この間も住宅再建だけ何か軽減策を取るとか、そういう狭いことじゃなくて、もっと大きく被災地の現状をとらえてもらって、本当にこれは考え直していただきたいというふうに思います。 そもそも、財政が逼迫しているとかいろんな話、待ったなしとかありますけれども、なぜ消費税ありきなのかということでございます。 これは朝日新聞の読者欄に出ておりましたけれども、こういうことが、投書がございました。社会保障の安定のためと言うが、ここに来て政府は付け焼き刃のような策を繰り出してはいるものの、結局最初から消費税増税ありきだったことを浮かび上がらせているにすぎないと。財政再建の必要性は多くの国民が認めている、だが、なぜ低所得者や中間層に厳しく富裕層に優しい消費税増税で行わなければならないのか、なぜ累進税率の見直しによる所得の再分配など税制全般の見直しを先に主張しないのかという疑問であるというふうに書かれてございます。 この投書にあるように、なぜまず消費税の話しかないのかと、なぜ初めに消費税増税なのかと、法人税はどうするのか、所得税はどうするのか、資産税はどうするのかと、こういう疑問が払拭されないまま、待ったなしとか避けては通れないというワンフレーズばっかり繰り返しされておるわけでございます。 もう一度、なぜこの消費税なのかと、そもそも論からきちっと、参議院ですからね、やっぱり議論すべきだと私は思います。 もう御案内のとおり、近代国家にとって一番大事な仕事は所得の再分配でございます。資本主義は放置をすると格差が広がりますから、国が役割を果たして所得の再分配をやると。それは社会保障制度を通じてやると。つまり、社会保障の財源は応能負担で、お金持ちほどたくさんいただいて、それを給付のときに所得の低い方々に給付する、このことによって所得の再分配を行うということが非常に重要な機能なわけでございます。 したがって、社会保障の財源というのは、今更言うまでもありません、世界各国みんなそうしておりますが、基本的には応能負担で集めるということをやってきたわけでございます。ところが、この間の社会保障財源を消費税で賄っていく、目的税化すると。これは当然、政府も認めておられるとおり、消費税は逆進性がありますので応能負担とは逆のことでございますから、この所得の再分配に逆行することではないか。こういうそもそも論についてきちっとしたお答えをいただきたいなというふうに思います。
○国務大臣(安住淳君) フランス人権宣言では、確かに税は全ての市民の間で能力に応じて平等に分担されなければならないと。先生がおっしゃっている応能負担というのはここから導き出されているものではないかと思います。フランス人権宣言の十三条です。 しかし一方で、怒られるかもしれませんが、消費税も、消費に担税力を見出す消費税というのは、私は応能負担の一部ではないかなというふうに思っております。ですから、所得の高くて消費力のある方はそれに応じて消費税を払っていただきますし、そういう点では、所得の低い方に関しては比較的全体の中での影響力が出てきますので、これに対しては逆進性対策というものをしっかりやっていきたいというふうに思います。 日本の場合は、もう少し高額所得を持っている方から課税をすべきでないかということに関しては、我が党もそういう点での考え方はありますので、今後、年度改正においてこの問題と、それから法人税については大門先生と私ではちょっと考え方が違うと思いますので、しかし様々な分野について三党合意の中でも問題提起はありましたので、そうしたことはバランスよく、この垂直的な税と水平的な税を組み合わせる中で国民の皆さんの負担というものの公平性というものを私は図っていきたいと思っております。
○大門実紀史君 ここで、そもそも消費税で賄っていくという話そのものが、ちょっとこの間、眉唾じゃないかという疑問がありますのでちょっとお聞きしたいんですけれど、実は、この消費税増税分十三・五兆、うち六・五兆が社会保障に回ると。ただ、この中身もいろいろございますけれども、実際に社会保障の充実に回るのは二・七兆だけというのがございますけれど、とにかく十三・五兆から六・五兆引いて残る七兆円の話でございます。 これは三党合意で、今日もありました、さっきもありましたが、附則十八条の二で、自民党、公明党さんの主張を入れて、財政の機動的対応が可能となると、成長戦略、防災、減災にというのがあります。これは、財務省の説明では、さっき言った差引きの七兆円というのは、社会保障が借金をしてやっているものですから、財務省が言うんですよ、借金してやっているので、その借金を増やさないためにこの七兆円は使うんですと。ですから、社会保障のための借金を増やさないから社会保障のためなんですということで、全額社会保障に使われますという言い方をしているわけですね。これもちょっと問題だと思うわけですけれども、少なくともそう言っているわけです。 衆議院で我が党の佐々木憲昭議員が、これは、そんなこと言ったって、赤字国債、今、社会保障財源に入っている赤字国債が、それが減るわけだから、ほかのところで、ほかに回って、公共事業なりほかに使われるんじゃないかということを再三指摘したら、そんなことはない、そうはさせないんだということをおっしゃっていたわけですね。 ところが、昨日ですね、今日の朝日新聞にも載っておりましたけれども、自民党の宮沢洋一議員が、この財政の機動的対応が可能になる中で書いてあるのは、当然消費税の税収は、これは社会保障四経費に充てられるわけでありますが、一方、その他の経費の部分について言っても、やはり四経費の部分に消費税が充てられることになると、かなりその他の一般の経費の部分に楽な部分ができてきて、やっと今までできなかった政策が実現できるということでありましてということで、安住さんに最後質問されて、安住さんは、この資金を重点的に配分するというところは、実務者の宮沢先生に大変お世話になりまして、三党でまとめていただきました、この趣旨を十分体して日本経済のかじ取りをやっていきたいと思っておりますと。 つまり、公共事業を含めていろんなものに、社会保障以外のものに使うということがありますと、今度は安住さんはお答えになっているんですね。うちの佐々木憲昭議員に答えたときは使わせませんと、社会保障ですと言っておいて、聞く人によってころころ変わるんじゃ、どちらが本当なんですか。
○国務大臣(安住淳君) 私としては矛盾したことを言っているとは思っていないんですね。 佐々木先生からは、戦車を買うんじゃないかと言われたから、そんなことは絶対しませんと。そういう質問だったんで、私、そういうふうにさせませんと申し上げました。 七兆円については、安定財源が不足している社会保障支出の財源となります。ですから、基礎年金、医療保険、介護保険などの形で今の世代が受益を受けているにもかかわらず、今の世代が誰も負担しないまま借金の形で事実上子や孫の世代に先送っている負担をできるだけ小さくするとともに、社会保障制度の持続可能性の確保等を図ることにより、今の社会保障制度を守るものに向けられるものであると。 宮沢先生のお話にあったところで一つだけ、もしかしたら誤解があるとすれば、先生がですね、資金ということなんですね。こちらでこういうことをやったから余力が生まれて、それでどんどん例えば公共事業をというふうに思っていらっしゃるかもしれませんが、私の理解では、あの二項に書いてあることというのは、もちろん多少の余裕というのが出る可能性はあるかもしれません。しかし、財政再建は堅持をいたします。と同時に、この資金というのは、例えば民間資金の活用とか、予算の中だけに限らず様々な資金というものを念頭に私はお書きになられたんだと理解しておりますので、これを防災、減災を含めた様々なことに政府が仲介をするなり何らかの形でやはり利用して、これをやっぱり経済の浮揚を含めてやっていくという意味だということで私は昨日答弁をさせていただきましたし、質問をしていただいた宮沢先生もそういう意味で資金ということを位置付けておられるんだと思います。
○大門実紀史君 ちょっと違うと思いますけれども。またこれで自民党の方に聞くとまた違ってきて、延々分からない話になると思いますので、これ、いずれにせよ次の機会にまたやりますので、ちょっと整理しておいてもらいたいですね、はっきりと。 あと、戦車と言ったのは例えですから、例えですから、そんなつまらないことを言わないでくださいね。戦車というのは例えで言って、分かりやすく言っただけのことでございますので。戦車の議論しているわけではありません。 話を戻しますが、応能負担の話でございますけれども、したがって、申し上げたいことは、社会保障財源に消費税は向かないと、社会保障財源は応能負担でやるべきだということでございます。だから、ヨーロッパでは、これヨーロッパの社会保障財源の内訳でございます。(資料提示)こういう資料を財務省に作れと言っても作らないんですよ。安住さん、ちょっと指示してくれますか。作りたがらないんですよ、こういうのを、困るから。 で、作りました。それで、これはヨーロッパの社会保障財源の内訳でございます。午前中、フランスとドイツは目的税という言い方が質問者からありましたが、それは一部でございまして、全体が目的税になっておりません。ヨーロッパはどこの国も社会保障目的税にしておりません、一部を除いてですね。したがって、これ見てもらって分かるとおり、ヨーロッパは付加価値税が高いから社会保障が充実という、こんな宣伝をマスコミとかやっておりますが、全く違います、真っ赤なうそでございます。 これは二年前、当時菅総理と議論したやつをちょっとアレンジしたものでございますけれども、ヨーロッパの各国の社会保障の財源が何によって賄われているかを、税目でございますが、示したものでございます。 これはもちろん社会保障制度全体ですから社会保険も入りますので、社会保険料収入、ブルーの部分ですね、これはもちろんありますが、その上の税の部分だけちょっと注目していただいて分かるとおり、消費税、付加価値税ですね、向こうでは、付加価値税の割合、赤い部分というのは各国ともそれほど大きくないんです。社会保障財源に占める割合で見れば一割前後にすぎません。したがって、ヨーロッパが社会保障が充実しているのは付加価値税率が高いからということは当たりません。 この上、もしも日本が消費税を一〇%にしたらどうなるかというのが一番左端に示してございます。社会保障に占める消費税の割合は、現在の倍近くになってスウェーデンを超えてしまうということになります。さらに、これは目的税化でやっていくということですから、社会保障費が伸びればまた消費税を増税というようなことをやっていきますと、この赤い部分がどんどんどんどん膨らんでいって、もう所得税とかそういうものの比率が物すごく少なくなって、つまり、応能負担原則を逸脱していくということになるわけでございます。 したがって、逆進性のある消費税で目的税にしてやっていくということは世界でも異常な形の社会保障財源の調達になるというふうに思いますが、その辺の御認識はいかがですか。
○国務大臣(安住淳君) ちょっと本当に申し訳ありませんが、これ、何というんですか、ベースの資料がどうであるかということがちょっと分かりませんので、これについてのコメントはちょっと難しいんですが、一つだけもし申し上げるとすれば、もちろんその付加価値税は低いかもしれませんが、しかし全体の国の財政の中に占める消費税の割合というのは各国とも高うございます。それから、先生の御指摘でいえば、日本の場合は、もしそのグラフに基づいて言えば、一〇%時点の所得税の、個人所得課税の割合というのは九・二%になっていて、ほかの国の二〇%台、一八%台、一六%というものの半分ぐらいなんですね。 ということは、もし消費税でなければ、所得税を上げろということにもしなるとすれば、私は若い世代に結局しわ寄せが行くことにもなりかねないかなとも思っているんです。だから、この資料の見方は、ベースがちょっと分からないので何とも言えませんが、そういう見方もできるんではないでしょうか。
○大門実紀史君 それは全然なりません。全然なりません。これは税目ごとの、費目の比率でございますから。 いや、ですから消費税よりは応能負担でやると。いろいろ無駄を削って、いろいろなことが足りなければ、やっぱり応能負担の、累進ですから。若い人が困るというのはどういう意味ですか。累進だからお金持ちから取るんですよ、所得税。そういう話をしているわけでございます。 それと、このベースについて言えば、当時、野田さんが、菅さんとやったときは野田さんが財務大臣でございましたので、野田さん、いかがですか。もう一度、確認されているパネルだと思いますけど。
○国務大臣(安住淳君) 大門先生、そうはいっても、所得税の話をちょっと触れさせていただきますと、所得税率の低さ、税率課税の低さからいうと、実は高いところから取れというのはそういう説得力が一つある意見ですが、我が国の所得税の問題は、率直に申し上げまして、五%、一〇%という課税率の低い方がたしか、ちょっと今資料を持っていませんが、八割近いわけですよ。 ですから、そういう点からいうと、私は決して税負担が、所得税の場合、多くの国民の皆さん、若い方々はそんなに高い課税で払っていただいているわけではないですから、その分を逆に消費税等を含めて、世代間又は全世代型でお願いをするというのも一つの考え方として私はあっていいというふうに思っております。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 構成比として前もちょっとこういう感じのものを見た記憶はありますけれども、それぞれの国の事情があるかと思います。ただ、日本の場合は、やっぱり社会保障費が毎年一兆円ずつ増えていて、一般歳出の半分以上が社会保障関係費となってきた。その傾向がある中で、何をもって安定財源にするかという議論をそれぞれの党内でしっかりやってきた中での今回の合意形成だったというふうに思います。 安住大臣がお話しされましたとおり、じゃ、消費税でないならば、例えば今回、社会保障の安定化と充実のために十三・五兆円新たに御負担をお願いするんです。その十三・五兆円というと、所得税に置き換えると、構図はいろいろありますよ、でも全体では二倍になるんですよね。法人税だったら二・五倍になるんです。それはちょっとやっぱり違うんではないかと。 おっしゃりたいことは応能原則ということで、垂直的公平感に立つお話だと思います。だけれども、私どもの考え方としては、所得税が二倍あるいは法人税で二・五倍という中で、余りにもそれは現役世代に、それは若年層かどうかは別として、現実に所得税や保険料を納めているような人たちにこれ以上の過重負担がいいのかどうか。それは、社会保障の給付と負担、世代間の公平という視点からすると、やっぱりお互いに助け合うという消費税が必要ではないか。もちろん、逆進性の対策や低所得者対策はしっかりやっていく。加えて、所得税や資産課税の見直しは、これは年度末における税制改正、年内における税制改正で対応するという手当ても併せてやりながら、国民の皆様の御理解をいただきたいというふうに考えております。
○大門実紀史君 私が申し上げているのは、社会保障財源の在り方論でございます。 それと、何度も取り上げてまいりましたですけれども、誰でも増税するなんて言っておりません。今、日本には富がやっぱり大きな企業とかお金持ちに偏在していますから、そこにはきちっといただくべきだということを再三申し上げているわけでございまして、何か世代の公平論というのは変ですよ、総理、お分かりですか。 大体、現役世代が負担して、高齢者が給付を受けて不公平だと。だって、高齢者だって、前、現役世代だったわけでしょう。みんな現役世代から高齢者に順繰りに行くライフサイクルの話じゃないですか。ところが、殊更対立をあおって分断して、負担していないと、だから消費税だと。消費税はそれじゃ高齢者だけ負担するんですか。現役世代だって負担するわけでしょう。対立をあおっておいて、みんなに負担を掛けるのが消費税でしょう。しかも、逆進性があるわけでしょう。高齢者のお金持ちに負担してもらいたいならば、資産税とかほかのことを考えるべきなんですよね。 じゃ、ちょっと時間がないので、今、内部留保問題ですけれども、世界で企業の内部留保というのは物すごく問題になっておりまして、日本がもう断トツ多いわけでございます。これは手持ち現預金と有価証券でございます。ここのところにやっぱりきちっと負担してもらうというのは、これだけ社会保障が大変だと、財政が大変だというならば、みんなでやっぱり負担し合うということが重要なわけでございまして、どうしてこういうところにきちっと負担してもらわないのかということでございます。 当初は、大企業にといいますか、法人税の減税をやっても課税ベースを拡大して、実際には全体としては税収減にならないようにするとおっしゃっていましたけれども、結局、課税ベースをそれだけ拡大できなくて、六千億近い、その部分でいえば減税をしたわけでございます。ところが、そんな減税をする必要があったのかというのがこの数字でございまして、実際に経団連の要求でそうされたわけですが、経団連に結集するような企業は、実効税率四〇%といっても、いろんな税額控除、連結納税制度、いろんな制度を利用して、実際にはそんなに負担をしていないわけです。なぜこんなときに減税する必要があったのかと、なぜ庶民増税なのかと、こういうことが問われているわけでございます。 やっぱり、課税ベースを拡大しなかったことを含めて、安住さんは私と考え方が違うと言うけれども、私が言っているのは、何も大企業憎しで言っているわけじゃないですよ。ちゃんと負担してもらうところは負担してもらっていいんじゃないですかと、みんなが大変なんだからと、こういう話をしているわけですけれども、いかがですか。
○国務大臣(安住淳君) 私も、その点に関しては、許す範囲でやっぱり税をお願いしたいということはいいんです。 ただ、例えば、大門先生、それはやっぱり、今、そこにある企業、お名前出して恐縮ですけれども、世界的な企業ですね。ということは、要するに日本の国内のスタンダードだけではなくて、例えばオバマ政権だって三五%を二八%に下げたり、それから韓国や中国との競争の中で例えば日本の国内のやっぱり誘致企業、工場をどうするかということを総合的に勘案すると、結果としては、やっぱり日本企業に競争力を持ってもらうにはどうしたらいいかということで、今回、法人税の引下げを行わせていただきました。 ただし、御存じのように、三年間は復興にそのお金は一部充てさせていただきますので、そこはやっぱり世界的な視野で、私は法人税全体を下げるようなディスカウント競争は、G7の中で本当に健全なのかという議論は今できつつありますけれども、しかし、残念ながら、現実は、そういう競争の中で日本にやっぱり企業がとどまってもらいたいということがやっぱり大きなこの要素になっているということでございます。
○大門実紀史君 次の方が五時超えちゃうので早めに終わろうと思っていたんですけれども、言われたらもう仕方がないですから、これ出します。 それ、逆です、逆です、世界の流れは逆です。そのグラフにあるように、世界の大企業は内部留保を、日本は断トツですけれども、ためていると。だから、さっき言ったオバマ政権だって、あれですよ、下げるのは、なぜ下げることを提案したか分かりますか。日本が下げたからですよ。しかし、税収は減らないように、課税ベースで確保するということをオバマさん、ちゃんと打ち出しているじゃないですか。 皆さんは経団連の要求で課税ベース拡大しないでやっちゃったじゃないですか、そのまま。全然違うんですよ、姿勢が。もういいです、時間ないですから。 この問題は引き続きやっていきますけれども、やっぱり国民の声を聞いて、こういう経団連の声じゃなくて、しっかり財源の確保はすべきだということを申し上げて、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○又市征治君 社民党の又市です。 質問に入る前に、党を代表して、今般の九州北部の集中豪雨でお亡くなりになった皆さんの御冥福をお祈りいたしますとともに、被災された皆さんに心からお見舞いを申し上げたいと思います。 私どもの党も今日も現地視察に入っておりますけれども、政府に迅速、適切な対応をまず冒頭お願いをしておきたいと思います。 さてそこで、議題になっている八法案でありますが、社会保障と税の一体改革だと、こうはおっしゃるけれども、年金、医療などの社会保障の主要な改革内容が先送りされているわけですから、看板に偽りあり、事実上の消費税増税法案、こう言わざるを得ません。 そこで、前回総選挙の際の民主党のマニフェストと、我が党あるいは民主党、国民新党三党で合意した政権政策との整合性が当然問われます。野田総理は、この間答弁で、消費税について衆議院選挙の時点で明確に方向性を示していなかったことについて、真摯に反省し、おわびをすると、こういうことで、公約違反については認められておりますけれども、ただ総理、国民に対する約束違反というのは民主党のマニフェスト問題だけじゃありませんよ。我が党の福島党首も指摘をしましたように、前回総選挙後の社民、民主、国民新三党の合意した政権政策でも、向こう四年間は消費税増税は行わないと、こう明記をしているわけであります。 この点について、岡田副総理は四月四日の参議院予算委員会での私の質問に対して、税率引上げの決定を行わないということを意味するものではございません云々とこうお答えになって、マニフェストにも、あるいは政権合意にも反しない、こういう旨の強弁をなさったわけだけれども、だが、今回の消費税増税法案については、当時の連立三党の鳩山代表、福島党首、そして亀井代表の三党首が、公約違反だから反対だと明確に意思表示されたわけですね。これこそ消費税増税はしないと取り決めた何よりの証拠だと思うんですよ。それでも総理は岡田副総理と同様のお考えなのかどうか、この点、認識をお聞きします。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 〇九年のマニフェストに一体改革、消費税、これ明記しておりませんでした。そして、当時の民主党、そして社民党、国民新党間の三党合意についても任期中には引き上げないということを確認をしておりますので、その意味ではマニフェストに明確に書いていなかったこと、これ公約違反という厳しい御指摘がございますが、書いてなかったことについてはこれは深くおわびしなければいけないと思いますし、今日大きなこういう議論になっているわけでございますので、その意義というものはきちっと説明していかなければいけないと思います。 三党合意については、これは任期中に引き上げないということは、これは岡田副総理の私は答弁で是非これは御理解をいただかなければいけないというふうに思います。
○又市征治君 まだちょっと認識が違うと思うんですね。だから私は三党首の話を申し上げたんで。 そこで、しかし、公約に仮に反するけれども、消費税増税を是非行いたいということならば、まさに今朝からも議論になっていますが、直ちに解散をして総選挙を行って、消費税増税をマニフェストに掲げて民意を問うのが政治の常道なんでしょう、これ。 そういう意味で、総理はやるべきことをやってから国民の信を問う、こういうふうに言われるけれども、約束違反の増税を決めてから選挙をやるなんてペテンだ、赤信号を三党で渡れば怖くないということかと、国民の多くがあきれて、失望して怒っているわけですよ。 総理、この点、もう一度国民にきちっと説明してください。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 今国民の皆様にきちっと説明しなければいけないことは、なぜ今やらなければいけないのか、そしてこの改革の意義ということをきちっと御説明をすることだというふうに思います。 その上で、解散するかどうかというのは、今日も午前中から議論がありましたけれども、これはもうずっといつもながらのお話で恐縮ですが、やっぱりやらなければいけないことをやり抜いた暁に民意を問うと、それ以上のことは申し上げることはできません。
○又市征治君 一国を代表する総理が選挙公約に反する政策を取ることが国民の政治不信を増大をさせ、そして御党の離党者が続出している、この現実をやはりもっと直視されるべきではないか、こう思います。 そこで次に、自民党、公明党の修正案提案者の皆さんにお聞きをいたしますが、一体改革法案が成立すれば解散をと、こう求められておるようですけれども、マニフェスト違反の野田内閣に政権の正統性がないとおっしゃるのであれば、直ちに解散・総選挙を求めるのが筋じゃないかと思うんですが、その見解、いかがですか。
○衆議院議員(野田毅君) 午前中の片山先生に対する答弁でも申し上げたんですが、我が党としては、既に小泉内閣のときにでも本当は提案してもよかった。しかし、それよりも先にまず聖域なき歳出削減だということでやってきました。その結果、いろんなところでひずみも出た。そういう反省の中から、私どもは、既に福田内閣あるいは麻生内閣において、もうここはやむを得ないと、お願いをするしかないということで堂々と参議院選挙でも税率も提案をいたしました。 その点で、民主党の対応は、お話しのとおり、まずは本来なら、消費税を引き上げるということをマニフェストに訴えられて、そして選挙をして、選挙が勝てば、堂々とお互いどっちが勝ってもやろうじゃないかというのが本来の在り方だと思います。私どもはそのように谷垣総裁を先頭にして言ってきました。残念ながら私どもには解散権はございませんが、そうしているうちにもどんどんどんどん日がたち、環境も厳しくなってきております。 そういう中で、総理がいよいよ、そのことを横へ置いてでも、たとえ党内が割れることがあるかもしれないけれども、政治生命を懸けてやるという不退転の覚悟で臨むということでありましたので、そこまでおやりになるなら、私どもは、野党だから反対だとか、やっぱりできればザ・スーナー・ザ・ベターというところもあるわけですから、そこまでの覚悟でおやりになるなら、あえて私どももここは一緒になって、泥をかぶってでも実現をするということをやるべきであるというのが三党合意の趣旨です。 したがって、この法案が通れば、極力速やかな形で民意を問うということがあってしかるべきであると。そして、その後の有権者の審判を経た正統な形の中で、しっかりとこの路線が着実に推進されるということを目指すべきであると、そう考えております。
○又市征治君 短くひとつよろしくお願いします。 二〇〇九年の連立三党の政策合意は、デフレからの脱却、あるいは景気回復というものを優先課題としていたと思いますね。 しかし、今日、十一都道府県で最低賃金で働く人の手取りが生活保護受給者より低い実態が判明をしてまいりました。また、厚生労働省は、先日、二〇一一年度の国民年金の納付率が過去最低の五八・六%だった、こういうふうに発表をしました。若い世代で非正規労働者が増えており、納付率の低下要因になっているとのことであります。さらに、厚労省の国民生活基礎調査によると、二〇一〇年の一世帯当たりの平均所得は五百三十八万円で、前年比十一万六千円もの減少でありまして、これは一九八七年以来二十三年ぶりの低水準、つまり平均所得は昭和のレベルにむしろ落ち込んだ、こういうことなんですね。 そこで総理、こうした国民の貧困化、窮乏化、これどう受け止められるのか。そして、二〇〇九年の三党政策合意、つまり国民の可処分所得を増やすという約束がいまだ達成されていない下で国民に大きな増税を求めるのは逆ではないのか。デフレ脱却、景気回復こそまさに政治生命を懸けられるべきじゃないのか。この点についての見解を伺います。総理に聞いています。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) これは又市委員御指摘のとおり、例えば最近の傾向だと生活保護受給者が増えている、あるいは非正規雇用の割合が増加をしている等々ありまして、生活困窮者への対策が大きな課題になっています。今、時系列で所得のお話もございましたけれども、そういう数値もあると思います。 貧困格差を、したがって強化をするために、医療保険制度や年金制度といったいわゆる第一のセーフティーネットの充実強化に併せまして、生活保護制度の見直しと、生活困窮者が直ちに生活保護に頼ることのないように、そのための支援をする第二のセーフティーネットの強化を一体的、総合的に進めることとし、今年の秋に、これをめどに生活支援戦略を策定することとしています。 このような重層的なセーフティーネットを構築する作業をしっかりやっていくと同時に、デフレ脱却のお話ございました。二〇一四年の四月に消費税を引き上げる際には、デフレ脱却、経済の活性化を実現できるように経済の好転というのが附則の十八条に入っておりますので、そういうことが実現できる環境整備のためにも経済再生に向けての力を尽くしていきたいというふうに考えております。
○又市征治君 政権交代から三年たって、全く今申し上げたような実態だということを本当に真剣に受け止めていただきたい、こう改めて申し上げておきたいと思うんです。 ところで総理、次期衆議院選挙のマニフェストに消費税増税を明記したいとせんだっての衆議院の予算委員会では答弁をなさった。その後何か軌道修正されたように伝わっていますけれども、実際どうなさるのか。つまり、仮に法案成立後に選挙となった場合、前原政調会長は、決まったことはマニフェストに書かないと、こう述べられているわけですね。もしそうだとすると、前原さんの言われるとおりだとすると、民主党は国民の意見を一度も選挙で聞くことなく大衆増税を実施を求めると、こういうことになる、前回の選挙から全く反対のことになる。 これ、一体全体、民主党の代表としては、選挙でそうなったときにはマニフェストに消費税増税をお書きになるのかどうか、ここのところをもう一度明確にしてください。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) マニフェスト、これからどういうふうに作っていくかでありますけれども、やっぱり党内でしっかり全ての議員が参加をする形で積み上げながら、選挙を戦う際のマニフェストというのを丁寧に作っていきたいというふうに思います。 その際に、一体改革、こういう議論があって、成立をした暁に、その後に、実施のためにいろんなスケジュール感、工程表に基づいた課題というものが出てまいります。課題と同時に、この一体改革は、先ほども議論させていただいた経済の再生、これも増税の前にというお話もありましたけれども、一体でやらなければいけない。それから、行革、政治改革も、これ一体に包括的にやらなければならない。そういう取組というものをみんなで議論をしながらどういう書きぶりにするかという、そういう柱にはなっていくと思いますので、私が代表であったならば、丁寧な議論をしながら、そういう議論の中で、みんなで積み上げた議論の中でまとめていきたいと考えております。
○又市征治君 それじゃ、次に、自民党と公明党の修正案提案者にお聞きをいたしますが、両党はこの次期総選挙の公約に消費税増税を当然掲げられると思うんですね、これはまあいいんですけれども。そこで、今回の三党合意を次期総選挙のマニフェストでどう扱われるのかという問題であります。 公党間の約束ですから、マニフェストでも一体改革については三党で協議し合意するというふうに明記されるのかなと推測はいたしますけれども、問題は、もし、選挙では三党合意が各党のマニフェストで棚上げをされて、そして一体改革について、例えば最低保障年金の創設であるとか後期高齢者医療制度の廃止については、いや、これは生きているんだと言う政党、あるいは、いや、これはもう死んだんだ、なくなったんだ、こうおっしゃることをそれぞれがばらばらに主張なさったとして、それが選挙後にまた三党合意に戻るということになれば、全くこれは国民を愚弄したことになりますよね、当然。 というわけで、それぞれ自民党さん、公明党さん、どういうふうにここのところはマニフェスト問題と絡めて御認識なさっているのか、お聞きをしたいと思うんですよ。
○衆議院議員(野田毅君) まだ我が党として次期選挙に対する、我が党はマニフェストではなくて選挙公約と呼んでおりますけれども、公約の中身は詰めておりませんが、考え方としては、当然のことながら、今回の三党合意の内容、法案が成立すればこの成立した法案に則してその中身が実現を着実にしていくように、残されている問題があればそれを更に詰めていくということが基本になると思います。 そういう点で、他党がどういうことをマニフェストに掲げられるかよく分かりません。それはそれぞれの御自由です。ただ、大事なポイントは、少なくとも今回合意の中で大事なポイントは、財源を示さないで給付だけを先行するようなやり方は通用しないということだけは今回の推進法の中で明らかになっていることだと思いますので、その扱いはそれぞれの政党でお考えになることだと、そう思っています。
○衆議院議員(竹内譲君) お答え申し上げます。 公明党といたしましては、三党合意に基づきまして修正案を出している立場でございます。 その意味で、参議院における審議の上、一体改革関連法案が成立した場合には、公明党も法案を修正の上成立させたこと、それから今後実行すべき課題、例えば経済政策とか低所得者対策などについて我が党としても責任を有することは当然であるというふうに思っております。ただし、次期衆議院選挙の政策を、マニフェストをどうするかは……(発言する者あり)マニフェスト、一体改革のことですね、それをマニフェストの中でどう位置付けていくかということはこれからの議論でございます。正式には、今の段階で具体的に申し上げる段階にはございません。 しかしながら、その上で、私どもも相当の決意を持って党内の激しい議論を経て、大変な非難を承知の上で今回の三党合意をいたしておりますので、そういう意味では、消費増税を含む三党合意の趣旨は次期衆議院選挙のマニフェストに当然反映されるべきものであるというふうに考えておりますし、御懸念のように、国民を愚弄するような対応を取るつもりは全くないと。私といたしましては、公明党としては、困難な課題から逃げることなく正々堂々と表現をしていきたいと考えておるところでございます。
○又市征治君 ちょっとよく分からないんですね。 私は具体例を挙げて、最低保障年金と後期高齢者医療制度の問題について、生きているのか、もうなくなったのかということを、これをはっきりさせないといかぬよと、こう言って申し上げたので、そうじゃなかったらばらばらになってしまうんじゃないかと。まあ、政府に対するいろんなお気遣いなんでしょう。それはもう……(発言する者あり)いやいや、自民党と公明党の御意見をお聞きしたんです。 ところで、菅前総理は国会答弁で、消費増税は逆立ちしても鼻血も出ないほど完全に無駄をなくしたときだと大見えを切られたんですが、野田総理も三年前の総選挙では、消費増税はシロアリを退治してからだと。つまり、消費増税については反対を訴えられた。これ、私、覚えておられるかどうか分かりませんが、大阪で一緒に街頭演説をやったんですよね。一緒で、三党でやりましたよ。そのときに横でやっておられた。 そこで、我が党はかねてから、こうした無駄の削除あるいは歳出の削減という意味で、一つはやっぱり国からの補助金や事業発注を受けた公益法人あるいは民間企業への支出の徹底した見直しと削減、さらには、そういうところに大量の天下り高級官僚が行っている、こういうものはやっぱり削減をすべきだと。二つ目には、不要不急の公共事業、急がなきゃならぬものもありますよ、耐震構造とか何かというものはやらにゃいかぬのはあるけれども、三年、五年、もっと遅らせてもどうってことないものなんかは後に遅らすなり、そういう削減できるものは削減をするということやら、原発の予算や防衛費や米軍への思いやり予算の削減、こういう問題。三つ目には、特別会計の積立金、剰余金の活用、こういったものなどありました。 昔、私、この特別会計問題って、埋蔵金あると言ったら、一銭もありませんと、自民党さん、公明党さん、言われたことあるんですよ。だけど、もう既に三十四兆円、多分、安住さん、そのぐらいになると思うんですが、出してきたと思うんですね。まだそういうものがある。こういうことを提唱して、財源確保を図るべきだ、こう申し上げてまいりました。 民主党は、マニフェストで十六・八兆円の財源捻出を約束されておった。それは今朝からの論議でも、ちょっと無理だったというお話でありますけれども、しかし、そのぐらい言ったんですから、歳出削減、無駄の排除というのはまだまだ不十分だということも御認識なさっていると思う。 そこで、総理、増税を求める前に、いつまでにどのぐらいの歳出削減をするのか、抽象論ではなくて、具体的なやっぱり目標額ぐらいはお示しになるべきじゃありませんか。
○国務大臣(岡田克也君) 委員御指摘のように、行政改革というか、歳出の削減というのは非常に重要でございます。 我々も、政権交代後、いろんなことをやってまいりました。今委員の御指摘の中では、例えば公共事業予算ですと、一・三兆円、二十二年度に削減しまして、それ以上のものを毎年削減してきているわけでございます。それから、埋蔵金といいますか、例えば独法からの基金返納というのは政権交代後二兆円です。それから、財投特会の積立金とか外為特会の剰余金なども行っているということでございます。 今後についても、今、私の下で行政改革懇談会というのを設けまして、そこで有識者の皆さんにいろいろ御議論いただいています。そこでも方向性を出していきたいと思いますが、例えば公務員総人件費の抑制、我々は二割カットということをマニフェストでは申し上げております。既に一割までは来ておりますが、まだまだこれからそれにプラスしてやっていかなければいけないということで、具体的にいろいろなことを今やりつつあるということでございます。 そのほか、天下りの削減なども、独法については、もう基本的に今出している法案では独法の役員は公募にするということにしておりますので、そういった形で、結果的に役員、OBは選ばれることはあるかもしれませんが、基本的にそれは公募で行う。既に独法での役員というのは非常に減っているということも事実でございます。 あらゆる機会をとらえて、歳出削減についての努力をなお続けていきたいというふうに考えております。
○又市征治君 十六・八兆円が独り歩きしたものだから、なかなか具体的な数字をおっしゃいませんね、これ。 もう少し、だけれども、やっぱりもっと精査をして、しっかりとそういう目標を持ってやらないといかぬと思いますよ。何か、公務員の人件費削ったり、国会議員八十人削ったら五十六億円出てくるなんて、国民に言わせると、そんなもの何か消費増税の莫大な十三兆五千億も増税することの免罪符にするつもりかよという言も、これは現実として強い声としてありますよ。そういう意味では、もっと具体的に明らかにしてもらいたい。このことを申し上げておきたいと思います。 それから、社会保障制度改革推進法案の第二条第四号には、国民が広く受益をする社会保障に係る費用をあらゆる世代が広く公平に分かち合う観点からと、ここ随分よく言われるんですが、その負担の主要な財源には、消費税及び地方消費税の収入を充てるものとすると、こう明記されているんですが、社会保障費の自然増が毎年一兆円ぐらいだと、こう今朝からも出ています。 厚労省の試算によると、二〇二五年の社会保障費の給付費は今年よりも三十五兆円も増大する。厚労省の出す数字、時々、よく違うんだけどね。それはそうだとしても、だとすれば、五%の税率アップでは足りなくなっていくという、こういうことになるんでしょう。増税後すぐに次の増税問題が課題になるということは容易に、そういう発想からいえば想像はできます。 そこで、総理、今後見通せる必要な、社会保障を賄うために必要な消費税率というのはどのくらいだというふうにお考えになっているのか。この点、是非聞かせていただきたいと思います。総理。まず総理。
○国務大臣(安住淳君) 消費税が何%これからも必要なのかという視点ではなくて、仮に一五年に一〇%だとしたときに、先生、例えば二〇年の段階でプライマリーバランスをゼロにしたいと、私どもそう思っておるわけです。そのときに社会保障として、もし財源が今のまま行ったときの試算として考えたときには、十六兆円台の半ば前後のお金が足らず前になるということは事実でございます。 ただ、それについては、例えば歳入の道、それから歳出カットの道、そうしたものをいろいろ組み合わせて次の段階でやはり検討しなければならないということでありまして、それを全て例えば消費税で充てるとか何かをするということを今考えているわけではございません。
○又市征治君 いや、だから、安住さん、さっきから私は、その前にきちっとそういうやるべきことをもっと、十六兆八千億と、こうおっしゃったくらいなんだから、もっとそのことに先に手を付けるべきだと。今あなたが言われたのは、同時並行という意味で私は理解はしますよ。だけど、やっぱりそっちをもっとやるべきだと。そのことを皆さん、歴代おっしゃってきたから私はそのことを申し上げているので、もちろん、あなた方は多分腹の中には、そうなった場合にはこの程度やっぱり消費税、さっきも片山先生でしたか、どなたか、一六%とか何かというお話が誰かから出たと思いますけれども、そのぐらいお考えなのかもしらぬけれども、それは国民から見ると全く逆さじゃないか、こう受け止められているということを是非認識しておってもらいたいと、こう思います。 そこで、社会保障費を、今度は財務大臣にお聞きをしますけど、先に言っておきますが、社会保障費を消費増税等で賄うという一方では、政府はよく痛みを分かち合うと、こう言われるわけだが、実際にはやっぱりそうなっていないと。これは前にも安住さんとやり合ったんだけれども、特に大企業や富裕層への税制優遇というのは放置されたままですよ。 これは、復興のための財源捻出の際も、個人は二十五年間にわたって復興特別所得税が課されて十・五兆円が行われたのに対して、企業に対しては、当面三か年は増税だけれども、二十五年間トータルで見るならば十・八兆円の減税になっている。こういうことというのは今年の三月の予算委員会でも私は指摘をさしてもらいました。これまでの税制優遇等の恩恵もあって、資本金十億円以上の大企業の内部留保はもう二百六十兆円以上に膨れ上がっている。このような指摘に対しても政府は、いや、産業の空洞化防止のために減税が必要だと、こう言われてきた。 ところが、今年五月にある民間信用機関が海外進出に対する企業の意識調査を行って、二万数千社行っていますよね、御存じだと思うけれども。この中で、海外に進出するきっかけはとの問いに対して、国内市場の縮小、つまり日本国内の市場が縮小した、これが四五・一%。新たな事業展開を求めて海外へ出ていく、四〇・四%。一、二位を占めているわけですね。税金が高いなんというのはどこにも出てきませんよ。政府は、消費税を増税したり、あるいは公務員賃金の引下げを通して地場賃金を引き下げたりして、更に国内市場を冷え込ませて、むしろ企業の海外進出を後押ししたんじゃないですか。そういう格好にこれはなるんですよ、この企業の意識調査でいうならば。 そういう意味で、私は前から申し上げているように、大企業の法人所得に対する税率の引上げをやっぱりやるべきだ。それは前にも提案をしていましたように、G8やG20とか行ってやっぱり言うべきだ。こんなことでお互いがダンピング競争をやって、こんなばかなことをやって、みんな財政危機だ、財政がなかなか、金がもうもたないと、こう言っているようなばかな話はないじゃないの、こう申し上げてきた。 やっぱり四三・三%だった最高税率が三〇%に下げてきたわけでしょう。そのことによっての税収減、あるいは所得税の最高税率の七〇%を四〇%に落としたことによって大変な税収減、落ちているというのははっきりしているわけだから、こういうところにもっとしっかりとやるべきじゃないのかと、こう申し上げているので、この点についてもう少し前向きの、同じ答え要りませんからね。
○国務大臣(安住淳君) 先生、G7やG20でそういう話が、私も出ておりますと。オランド政権ができて、フランスでは少しそういう傾向は出てきたんですね。 ただ、じゃ、日本はそういうふうにしたらどうだというお話なんですが、先ほど実は大門先生にちょっと言いそびれた話で、これはちょっと先生にも申し上げますが、やっぱり四三・三%という丈が元々やっぱりほかの国に比べると長いということはあると思うんですよ、丈が。地方の分も含めてですね、地方の法人税も含めるとやっぱり四〇%ですから。だからアメリカも、まあフランスはたしか、ちょっと数字持っていませんが、三三が三五に上がったとしたって、今、日本が下げた分と同じぐらいですから。 だから、そういう点では、私は極端なディスカウントは決していいとは全く思っていません。企業は企業の責任としてしっかりと社会貢献をしてもらいたいと思うし、例えば、私のところもそうです、御地元の富山も何も、企業にやっぱりしっかりいてもらって、そして大きな体力のある企業がやっぱり地域の雇用を支えてくれる。そのためにやっぱり内部留保も使ってもらいたいと思っております。 ただ、問題は、グローバル化した中で法人税が例えば下がるということは、企業にとって、先ほどアンケートを私も見ました、たしか五番目か六番目に法人税の問題が出ているような気がしましたけれども、しかし、だからといって、企業全体の利益を考えれば、やっぱり本社機能、また母国主義と言ったら恐縮でございますが、日本に拠点をやっぱりそうはいっても置いておいていただくということからいうと、やっぱり法人税のある程度国際的な今の流れでいえば引下げというのは、ぎりぎり三五%ぐらいにするというのは私は妥当な線ではないかというふうに思っております。
○又市征治君 財務大臣がそこを妥当だと言っちゃいかぬので、問題は、そこをやっぱりもっと国際協調で、むしろ我々の国、日本がこれだけ大変だ大変だと言うんであれば、むしろそうした中に出ていって、本当に協調増税に持っていきましょうよと。そうしなけりゃ、みんなヨーロッパだって大変な財政危機だ、税収がないないと、こう言っているわけだから、そういう努力をしなきゃいかぬので、今妥当でございますというような、そんな言葉はいただけませんよ。ちゃんとやっぱり検討いただきたい、そう思います。 そこで、いや、答弁しますか。
○国務大臣(安住淳君) G7では先生と私と同じような考え方、G7は持っているんです。問題は、先生、20から更にもっと、多分今から発展していこうという国々にとっては、G7が仮に同じレベルにしたとしても彼らにしてみれば何らそれに付き合うメリットがないということになるので、そこが難しいところだとは思います。しかし、一国の財政上の問題からいえば、そろそろそういう話をルール化していかなきゃいけないという流れは当然持っていますので、私はどういう会議で自分がどういう発言をしたかは申し上げませんが、同じような問題提起はしております。
○又市征治君 さて、そこで、そもそも社会保障制度、先ほども大門委員からも出ましたけれども、社会保障制度はやっぱり所得再分配で健全な社会の持続的発展を図っていこうと、そのための制度だと思うんですね。だから、それを支える財源というのは、まさに応能負担の原則に基づいてあらゆる税目からどうこれを負担をしてもらうかということを検討すべきであって、その意味で、とりわけ所得税やあるいは法人税などの優遇税制の是正がまず図られるべきではないかと、我が党はそういう主張をさせていただいている、こういうことであります。 それを低所得層に重い負担を強いる消費税を主要財源とするというのは、まさに所得再分配としての矛盾ではないのか。そういう点で、総理、ここのところはどういう御認識なのか、お聞きをしておきたいと思うんです。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 今回の消費税の引上げというのは、全てその使途は社会保障ということでございます。高齢者三経費に加えて少子化対策、いわゆる子ども・子育ての部分、そういうところを賄っていくための財源でありますので、これ全てまさに国民生活に直結する社会保障として還元をされるお金でございます。そうすることでいわゆる社会保障で不安定だったその財政の問題が安定化をしていくということは、これは将来に対する不安をなくしていくという意味で、是非、これはプラスの面も大変あるということを是非御理解をいただかなければいけないだろうというふうに思います。 その財源構成として、じゃ基幹税は何があるかというと、消費税と所得税と法人税であります。今回の社会保障改革の大きな理念というのは、やっぱり世代間の公平、給付も負担もこれ世代間の公平を図っていくという意味において、所得税に偏重するというのは、これは現役世代に過重な負担になるのではないか。そして、法人税については今議論がありましたけれども、産業の空洞化を含めてどうかという議論があるんです。 そうしますと、社会保障という、不安定にはあってはならない、老後の生活とか病気したときの、そのときのお金が景気の動向であるとか人口構成によって不安定になってはいけないと思います。その意味での高い財源調達能力からすると消費税というのが一番安定をしているし、どなたでも社会保障のサービスを受けなければならない局面が人生のどこかの段階にはありますので、全ての世代で負担をするという消費税というのが一番かなった税金ではないかというふうに思っております。
○又市征治君 私はそうは思いませんね。それではやっぱり日本の社会でいうならば格差と貧困を拡大をする。まさに、総理がおっしゃっている分厚い中間層なんというのは絵にかいたもちになりますよ。 なぜ、じゃ、ならば、そこまでおっしゃるのならば、何で軽減税率問題や、そういう中身まで含めて一緒に出されなかったんですか、みんなに見えるように。じゃ、何でこんなに多くの国民の皆さんが現実に反対をなさっているか。そういう問題などなしに現実には一〇パー一律、こういう格好でできている。ヨーロッパなどの実態も全部お分かりのはずだ。そういうものなしに、それこそ複数税率であるとか、生鮮食料品なんかは無税のところもあったり、こういうこともあるけれども、一律パーでいく。そうすると、やっぱり貧しい層から取って貧しい層に配るからいいんじゃないかと、こういうふうに聞こえてしようがない。 そういう問題であってはならないというふうに思うので、私はこの点だけ、答弁要りません、あとの質問ありますから。されますか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 社会保障として国民の皆様に、これ全て高齢者三経費プラス子育て等とでやるんですね。ということは、これ社会保障というのは、社会保障そのものが再分配機能を持っているんです、ということがまず前提であります。 加えて、消費税という性格からすると逆進性もあります。それを是正をするために、特に低所得者対策はしっかり力を入れていかなければいけないと思います。税率を引き上げるまでに簡素な給付措置やります。加えて、その後、給付付き税額控除なのかあるいは複数税率なのか、いろいろ議論はありますが、様々な角度からそういうものをしっかりと行っていくということ。 どう見ても、これ、受益と負担という関係で見るならば、御負担はそれぞれの段階でお願いをしますけれども、特にその給付の部分、受益の部分については低所得者の方々の方が多くなる構図になるわけですから、そういうことをちゃんと説明をしていかなければいけないと考えております。
○又市征治君 それでは次に、憲法二十五条と改革推進法の第二条一項の関係について、提案者の側にお伺いをしたいと思います。 憲法二十五条の条文、今更申し上げる必要ありませんが、少なくとも健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有するし、それを国は全ての生活部面において増進に努めなきゃならぬと、こういう格好で国の責務を明示をしているわけでありますが、これに対して改革推進法案は、自助、共助あるいは家族、国民相互の助け合いを強調して、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を自己責任にどうも矮小化しているのではないのかと、こう読めてしようがない。 改革推進法案には、社会保障制度の改革ではなくて、そうなると、社会保障制度施策に対する国の責務縮小を宣言することになるのではないのかと、こう思いますが、これは修正案提案者長妻さんと自民党側にお聞きをしたいと思います。
○衆議院議員(長妻昭君) お答えをいたします。 今おっしゃっていただいたような憲法二十五条、これはもちろん、その精神を具現するという前提でこの推進法を作ったわけで、その基本的考え方というところは、当初、三党でかなり意見の隔たりがございました。もうちょっとボリュームがあったわけでありますけれども、最小限合意できるところにしようということで、我々といたしましては、自助、共助及び公助が最も適切に組み合わされるよう留意しつつというような、昨年六月に民主党政権が決めた文章をそのまま採用していただいたところでございまして、その趣旨としては、自助を基本として、共助がこれを補完して、自助や共助では対応できないものに対して公助を行うというスタンスということでありまして、国の責任縮小を宣言するという御指摘は当たらない。 そして、かつ、生活保護につきましても、この中で貧困の連鎖ということにも触れておりまして、これ、研究結果によりますと、四人に一人が、お子さんのときに生活保護を受けておられる方四人に一人が大人になっても生活保護から脱することができないという、こういう重大問題にも付言をしておりまして、これについても、政府・与党として秋に生活支援戦略ということで、戦後最大の格差対策の戦略をまとめるということで今取り組んでいるところであります。
○衆議院議員(加藤勝信君) 又市委員にお答えいたします。 むしろ、共助の中、社会保険で賄われている部分、また公助は基本的に税金で賄われている部分でございますから、こうしたものが高齢化の中で拡大すれば、当然、先ほどの議論にもありますように、保険料を含めて国民負担が増大をしていくわけであります。 我々は、むしろそうした国民負担の増大をできる限り抑制する中で、本来公助がやるべき仕事はしっかりやっていく、まさに持続性のある、そういう制度をしていくためにもこういう考え方にのっとって社会保障制度を考えていくべきだということでこの条文を入れさせていただいているところでございます。
○又市征治君 あと三問ぐらいあったんですが、時間がなくなってしまいましたから。 ただ、今の話ですが、自助、共助、公助というものが……
○委員長(高橋千秋君) 時間ですので、おまとめください。
○又市征治君 法律上一緒になったことは初めてじゃないですか、これは。ちょっとこれは、そういう意味で、今までの整合性というものは社会保障制度の問題とは、問題があるということだけ指摘して、それ以外の問題は今後の中でまた質疑をさせていただきたいと思います。 終わります。
○委員長(高橋千秋君) 八案に対する本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後五時六分散会