財政金融委員会 第10号
- 発言数
- 323 件
- 登壇者
- 22 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2012/06/19
会議録
○委員長(尾立源幸君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として警察庁刑事局長舟本馨君外七名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(尾立源幸君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(尾立源幸君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に参考人として日本銀行総裁白川方明君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(尾立源幸君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(尾立源幸君) 財政及び金融等に関する調査を議題とし、金融行政に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○大久保勉君 民主党の大久保でございます。 本日は金融円滑化法を中心に質問したいと思いますが、その前に二点か三点、増資インサイダー問題に関して先に質問したいと思います。 実は、増資インサイダーに対して、いわゆる主幹事証券であります野村証券に対する特別検査がなされていると聞いております。特に、インサイダー情報を漏らした主幹事証券を野放しにしておくことは日本の証券市場の信頼性を低下させるおそれがあります。この点に関して、松下金融大臣の御所見を賜りたいと思います。
○国務大臣(松下忠洋君) 増資インサイダーに対する所見ということでございます。 証券取引等監視委員会が取り扱う証券検査の個別事案については、これは金融担当大臣としてはコメントは差し控えさせていただきたいと、そう考えています。 一般論として申し上げますと、金融商品取引業者において、市場の仲介者として重要な役割を有していることを自覚して適切に業務運営を行う必要があると、そう考えています。仮に、金融商品取引業者の業務運営等に問題が認められた場合には、これは当該業者がその事実をどのように把握し、対応しているかも確認し、法令にのっとり厳正に対処していくこととなります。 以上でございます。
○大久保勉君 今回の問題は、情報を提供した人に対する罰則は金融商品法上ございません。しかし、金融業者、主幹事証券に関しましては、業態として、引受け情報に関してしっかりと情報障壁を設ける、いわゆるチャイニーズ・ウオールを設けるということになっています。今回、三度情報が漏れたということもございますから、果たしてチャイニーズ・ウオールがあったのか、機能していなかったんじゃないかと、この点に関して、主幹事証券としては甚大な問題だと思っています。 この点に関して、金融庁はどう思っていますか。
○副大臣(中塚一宏君) 先生御指摘のとおり、証券会社、これはインサイダー取引の不公正な取引を防止する観点から、金商法により、公募増資等の法人関係情報を厳格に管理をするということが求められておるわけであります。ですので、実効性のある内部管理態勢の整備ですとか、高い法令遵守意識とか職業倫理を持っていただかなきゃなりません。まさに御指摘のとおりでありまして、罰則というのはございませんが、ただ、法人関係情報の管理態勢に法令違反が認められた場合、その証券会社がどのように事実を把握して対応しているかというのも確認をした上でありますが、行政処分の必要性については、これはきっちりと検討をしていくことになる、そういうふうに思っております。
○大久保勉君 この問題に関して、民主党の中ではワーキングチームを作りましてヒアリングを行っております。最終的には現在の金融商品取引法を改正する必要があると考えております。恐らく政府においても、金融審等で是非議論すべき問題だと思っています。 松下金融大臣に質問しますが、いわゆる情報提供者の罰則の強化、そして投資顧問等の他人勘定で運用した人に対する罰金の増加、こういった点を是非とも議論すべきだと思っています。ちなみに、中央三井アセット信託の罰金刑は僅か五万円です。ですから、抑止力になっていない。この点に関して金融審でしっかりと協議し、できれば来年辺り金商法を再改正して、法律もしっかりとインサイダーはさせないと、こういったふうにすべきだと思いますが、大臣の御所見を承りたいと思います。
○国務大臣(松下忠洋君) 御指摘のとおりですけれども、公募増資に関連したインサイダー取引については、我が国の市場の公正性、透明性に対する投資家の信頼を損なうおそれがあるわけでありますから、その防止を図っていくということは重要な課題だと、こう受け止めております。 本件につきましては、金融庁が平成二十二年の十二月にアクションプランを公表いたしました。すなわち、公募増資に関連した不公正な取引への対応を盛り込みまして、制度面や運用面にわたる防止策を講じてきたところでございます。近時の違反事案の内容等を勘案しつつ、更に実効性のある再発防止策を検討していく必要があるというふうに考えております。 金融商品取引法等の改正につきましては、今回、我々としても是非とも早い成立を目指したいと考えておりますから、よろしくお願いしたいと思います。
○大久保勉君 それでは、金融円滑化法に関して質問したいと思います。 松下大臣は、大臣就任の際に、金融円滑化法に関して、再延長をするかしないか若干答弁がぶれたと思います。今大臣の見解として、金融円滑化法、一年間延長になっておりますが、更に延長する可能性はあるか、御所見をいただきたいと思います。
○国務大臣(松下忠洋君) 来年三月末までの中小企業金融円滑化法の最終延長、これは円滑化法は来年三月末で終了という判断がありますけれども、政府方針ですが、これに変わりはありません。この法律の再々延長はございません。
○大久保勉君 再々延長がないということでしたら、しっかりと出口戦略を考えていかないといけないと、この観点からこれから質問したいと思います。 例えば緊急保証制度、いわゆる一〇〇%保証制度、こちらを見直すという話が経済産業省の事業仕分においてなされております。この点に関して御質問したいと思います。
○政府参考人(加藤洋一君) 御指摘のとおり、六月の七日、経済産業省行政レビュー「公開プロセス」におきまして、中小企業金融につきまして抜本的改善という評価を受けてございます。 具体的な評価といたしましては、中小企業金融に与えます影響を慎重に見極めつつ、特に信用補完制度が持続可能かつ中小企業の経営改善に資するものとなるよう改善の措置をとることというものでございまして、その際、以下の点を留意事項として指摘を受けてございます。すなわち、これまで信用保証を利用した企業の経営改善の状況の把握等、信用保証が予算に見合った効果が上げられているか、継続的に検証を行うこと。金融機関が融資に際して適切なリスクを取るよう、資金繰りや業況を慎重に見極めつつ、セーフティーネット保証の全業種指定を早期に見直すこと。また、保証料率や金融機関とのリスクの分担の在り方についても検討を行うこと。低利融資制度は補完的役割にとどめるべく、諸外国の例も参考にしつつ、不断に制度の点検を行うことということでございます。 この評価結果を踏まえまして、特に一〇〇%保証の対象となっておりますセーフティーネット保証五号の取扱いが問題になるわけでございます。三月に上期につきましては全業種指定を継続するということとしておりましたけれども、今年度下半期の業種指定につきましてはきめ細かく業況を見て判断をしてまいることとしてございます。
○大久保勉君 実は先週、経済産業省は、保証協会の金融機関別の代位弁済の状況等を発表しました。こちらは全体で六百八十九の金融機関の一年間の代位弁済の金額が幾らか、件数は幾らか、こういった資料を発表しました。 資料としまして資料一というのをお配りしております。その中でトップテンというのがございます。後でこのことは質問するとしまして、まず、信用保証制度の金融機関別代位弁済の状況が先週発表されましたが、今後、四半期ごとに状況が発表されるというふうに聞いております。このことによりどのような効果が期待できるのか、またこの目的に関して、経済産業省参考人に質問したいと思います。
○政府参考人(加藤洋一君) お答え申し上げます。 三月二十九日の参議院の財政金融委員会での議員の御指摘を踏まえまして、六月十三日に金融機関別の代位弁済の状況を公表させていただきました。そして、この内容を今後四半期ごとに公表することとしております。これを通じまして、国から多額の予算措置を講じております信用補完制度につきまして、透明性を確保していくということが非常に大事なことであると認識をしております。 ただ、代位弁済の多寡につきましては、地域や業種ごとの経済情勢、あるいは広く保証付融資を行うのか、限定的に保証付融資を行うのかといった金融機関ごとの融資姿勢の影響、これも受けることになりますので、ある特定の時点におきます代位弁済の状況のみをもって金融機関を評価するということは非常に難しいのではないかというふうに思っております。 ただ、今後、こうした状況を継続的に開示していくことによりまして、外部からのモニタリング機能を期待することができますとともに、信用補完制度全体の透明性を向上をさせることができるというふうに考えてございます。各金融機関が、保証付融資あるいはプロパー融資のいかんにかかわらず、しっかりと中小企業への継続的な支援を実施していくということを期待しているところでございます。
○大久保勉君 資料一に従いまして細かい質問をしたいと思います。 この資料は、全国の金融機関のうち代位弁済の金額が大きいところ、上から十金融機関を選んできました。当然ながら、メガバンク等が上位に来ております。三井住友銀行、三菱東京UFJ、みずほ銀行。ところが、注目されますのは、どうして信用金庫が、例えば大阪信用金庫の七番、尼崎信用金庫の八番、さらには大阪圏の近畿大阪銀行が六番、関西アーバン銀行が十番と上位に付けております。かなり大阪地区はいわゆる代位弁済が多いと。代位弁済というのは、保証して破綻する、破綻したら銀行が保証協会にこの金額を請求するということです。ですから、どんどん中小企業が破綻している、若しくは破綻に追い込んでいる可能性もありますから、ちょっと注目しないといけないなと思っています。 さらに、代位弁済の金額のうち、いわゆる八〇%の保証と一〇〇%の保証があります。一〇〇%の保証というのはいわゆる金融機関は破綻しても全く損失がない、ですから、どんどん一〇〇%保証に関しては破綻していても助けない、こういった状況があるんじゃないかと思います。この点に関して、非常に面白い結果と思います。この辺り、是非金融庁の検査及び経産省の信用保証協会に対する検査で明らかにしてもらいたいと思います。 また、参考としまして、大阪厚生信用金庫、こちらは業務純益が僅か四十億なんですが、代位弁済が六十億あります。実は、保証残高に対して代位弁済の金額が六十億ということで、比率が一四・六%、いわゆるデフォルト率が一四・六%と大きいんです。こういったことで、どういうことが行われているのか、この辺りが非常に注目に値します。 そこで、松下金融大臣に質問したいんですが、大臣は経産副大臣ということもありまして、中小企業行政に関してもプロ中のプロです。こちらに対する感想を是非聞かせてもらいたいと思います。
○国務大臣(松下忠洋君) 二年半経済産業副大臣を務めまして、中小企業に対しても格別の思いを持ってやってまいりました。御質問いただきましたことを感謝します。 今般公表された信用保証協会による代位弁済の状況ですけれども、地域性が確かにあるようにも思います。もう一つは、これはやっぱり地域経済の状況にもよるんだろうと思いますし、債務者の信用リスクの状態等がどうなっているのか、それから金融機関の審査体制や審査能力、それから保証協会の審査体制や審査能力、様々な要素が影響しておりまして、この代位弁済率や代位弁済額が高いことだけをもって一概に問題であるとは言えないと考えています。 しかし、一方では、やっぱり中小企業、今回の東日本大震災も全くそのとおりですけれども、立ち上がるために、また再度、二重ローンの問題も含めて必要な資金を必要としておりますし、またその弁済についても苦労されておることも事実でございますし、そういうところを十分踏まえながら今後対応していくことが大事だというふうに思っております。 金融庁としても、この中小企業庁の公表データにつきましては今後の検査監督に有効に使っていきたいと、これはもう当然のことでございます。 以上でございます。
○大久保勉君 この点に関して、いわゆる税金を投入していますが、誰を救うのか。いわゆる中小企業を救っているのか、場合によっては銀行を救っているのか、この辺りの峻別が必要です。 私もいろいろ調べました。ある銀行、融資コンサルタントからメールをいただきました。読み上げます。 金融機関は、優良企業からもう無理だろうという企業まで、一〇〇%保証ならとにかく保証協会に申込みだけはさせてみるという考え方で、自分たちのため保証協会を利用していると感じることがよくあります。二年前の話ですが、銀行員が自分のノルマのため決算書を粉飾させるよう指示していたこともあります。この銀行のケースは千葉県のある地方銀行であります。名前は言いません。一〇〇%保証の融資を受けたこの企業は間もなく倒産しました。当然ながら銀行は全く損失はありませんでした。こういった実態があるというのもお伝えしたいと思います。 大臣、感想はいかがでしょう。
○国務大臣(松下忠洋君) 貴重な情報だと、胸にしっかり受け止めておきたいと、そう思っています。個々のそれぞれの個別案件については大臣としてコメントすることは差し控えたいと、そう思っていますけれども、今おっしゃったようなこと、おっしゃるところをしっかりと胸に入れておきたいと、そう思っています。
○大久保勉君 続きまして、資料の二と資料の三を御覧ください。 いわゆる大阪中小企業信用保証協会の保証状況と全国の平均、ここに関しては非常に代位弁済率が高いと。特に、一〇〇%と八〇%の場合でしたら一〇〇%が相当増えているということで、銀行としては一〇〇%保証の方がいわゆる破綻させやすいのかなと。若しくは、一〇〇%保証というのは、通常でしたら与信が出せないような末端の中小企業まで保証しているのか、いろんなことができますから、是非この辺りは分析してもらいたいと思っています。 さらに、資料の三を御覧ください。 ここは平成二十二年の予算委員会でも指摘したんですが、保証協会の理事構成にいわゆる銀行の役員がかなり出ています。ということで、銀行の役員が保証協会の理事にいますから、その銀行が持ってきた案件に関してはどうしても断りづらいと、こういった状況があるとしましたら、しっかりと調査してほしいと思っています。 さらに、この理事長というのは大阪府会計管理者ということなんですが、以前の質問で、議事録にもございますが、大阪府の場合は十七代、六十年間ずっと天下りが大阪府から出ています。そこで、おかしいんじゃないのと。実際、経産省の方で通達が出ていまして、余り天下りを入れるなということになっていますが、完全に無視されております。 あれから二年後、何が起こったかといいましたら、現段階では十八代目の方がいらっしゃるということであります。是非この辺りは、大阪信用保証協会の実態、大阪地区のいわゆる中小企業の間でどういったことが行われているのか。本当に景気が厳しくて破綻が多いんでしたらもっと保証を増やさないといけませんし、この実態を調べる必要があります。 尾立委員長は大阪出身ということもありまして、是非この委員会で一度、金融円滑化法が期限を迎えるまでに実態調査のために委員派遣をお願いして実態を見るということを御提案したいと思います。 委員長、いかがでしょう。
○委員長(尾立源幸君) 理事会で協議をさせていただきます。
○大久保勉君 では、最後になりますが、こういった話に対して、是非、松下金融大臣、これまでの経緯で、いわゆる誰のための信用保証なのか、誰を救っているのか、さらに最終的に中小企業を支えるためにどのような保証が望ましいのか、このことに関して大臣の御所見を賜りまして、質問を終了したいと思います。
○国務大臣(松下忠洋君) 私も経産副大臣としてこの問題に取り組んでまいりまして、また、地方公共団体の長が任命するとはいえ天下りのまさに格好の場所になっているということもよく我々も研究した上で分かっておりまして、経産省時代もこれについては厳しく指導してきた経緯もございます。 これからもその点はしっかりとフォローしていきたいと思っておりますが、今お尋ねのこの保証協会の在り方、そして中小企業の進展、その辺を考えますと、やはり地域の経済の活性化のために誰が一番頑張っているのかと。中小企業はやはりその地域の経済の中心であり、日本の活力の源であると。九九・七%が日本の産業の基盤として中小企業が支えていますから、やっぱりそこはしっかりと活力を持って地域経済に貢献していくということのために、地方の金融機関、これは政府系金融機関であれ保証協会であれ、正しくしっかりと必要な成長分野にお金が流れていくような仕組みをつくっていくべきだと、そう考えて努力したいと、そう思っています。
○大久保勉君 終わります。
○委員長(尾立源幸君) 若林正俊君。あっ、若林健太君。失礼いたしました。
○若林健太君 自由民主党の若林健太でございます。まさか同級生から名前を間違えられるとは思いませんでしたが、三十年のお付き合いですので忘れないようお願いします。 松下大臣、金融担当大臣御就任おめでとうございます。 今日は大臣所信を受けて総括的な質疑ということでございますが、まず松下大臣の様々な金融行政に対する御所見をお伺いしながら、後半は、午後に掛かることですけれども、AIJについても若干お伺いしたいと、こんなふうに思います。 まず、一昨日世界が注目をしておりましたギリシャの総選挙については、何とか与党側が過半数を維持するということになりまして多くの皆さんが安堵をしたと、こういうことだと思いますが、しかし残念ながら、昨日スペインの国債利回りについては七%を超えるという、引き続き非常に危険な水準が続いていると。欧州のこのソブリンリスクというものについては注目をしていかなければいけないということだと思います。 我が国については、日銀が四月の金融システムレポートにおいても、全体として安定性を維持しているということでありますし、大臣の所見の中でも、現在のところ、我が国の金融システムは総体として健全であり、安定していると考えているということであります。この健全性をしっかり維持しながら、一朝有事、これはあってはなりませんけれども、しかしそのリスクに対してしっかりとした備えをしておくことが必要だと、このように思います。金融行政監督上の今留意しなければならない事項、そしてまた大臣の心構え、お伺いできればというふうに思いますが。
○国務大臣(松下忠洋君) 欧州の問題、これは財政、そして金融システム、それから実体経済、これらが負の連鎖といいますか、悪い方向、悪い方向に向かっていくということが根本にあると、そう考えています。 そういう中で、私たちはギリシャあるいはスペイン等に非常に注目しているわけでございますけれども、今議員がおっしゃったように、ギリシャの問題、これは十七日の再選挙で財政緊縮を支持する二党で過半数の議席を獲得したということが確認されました。今後、ギリシャの次期政権がEU等との意思疎通を図りつつ必要な財政構造改革等を実施していくことを期待している、これはもう強くそう願っています。 我が国の金融システムは、おっしゃったように総体として健全でありまして、安定しているということで、ギリシャ等に対する与信額も相対的に規模が小さく、直接的な影響は限定的と考えています。 金融庁は日ごろから、今議員もおっしゃいましたけれども、モニタリングデータの入手とかストレステストの状況に関するヒアリング等も行っておりまして、今後とも金融機関が抱えるリスクを適切に把握できるように留意していく、そういうふうに考えています。 いずれにしましても、金融担当大臣としては、引き続き、この欧州問題が金融システム、金融機関に与える影響などについて高い関心を持って注視してまいりたいと、そう考えています。
○若林健太君 対岸の火事とばかりは言えないグローバル経済の状況ですので、やっぱりソブリンリスクについて注視をしていただきながら、日本の安定した金融環境を是非維持をしていっていただきたいと、このように思います。 日本は一千兆円に近い政府債務を背負っているという中で、日本は大丈夫なのかと世界も注目しておりますが、一方で、御案内のように、国内に金融資産がたくさんあるという中で日本にはまだ改善の余地があると、そのことが、今回、税と社会保障一体改革、そこへ政治が一歩踏み出さなければならないと、こういうことへつながっていくんだと思うんですね。 与野党の協議は合意をされました。自由民主党は昨日も今日も、今朝も会議をし、党としてはこの合意に向けて、成立に向けて一致結束してやっていきましょうと、こういうことであります。是非、民主党さんも、ここは決められた政治というところへ前へ進んでいくべきだと、こんなふうに思いますが、大臣の所属する政党はこの点についてスタンスはどんなふうにされておられるのか、もしよろしければ教えていただきたいと思います。
○国務大臣(松下忠洋君) 新しい綱領を発表いたしました。その中で、やはり消費税含めて社会保障の一体改革、これはやっぱり日本の基盤として大事なことだという認識を持っております。その上で、消費税につきましては、必要な行政改革や政治改革、あるいは経済を成長させるための数々の施策、そういうものをしっかりと組み込んで実行しながら、消費税のアップですかね、消費税を八%、一〇%にするということはやるべきであるという考え方で進めています。
○若林健太君 大臣の所属会派は賛成だと、こういうことだというふうに確認をさせていただきました。 先ほど大久保先生からお話がありました金融円滑化法について、大臣は再延長はしないというお話をいただきました。そうしますと、やっぱり出口戦略が必要であると、これは今の大久保先生と私どもも意見は一致をしているところであります。 代位弁済の問題、これは現状、非常にその水準が増えているということが金融円滑化法のある種の問題をはらんでいることがあると思います、これはまた調査の中でやらなきゃいけませんが。 一方、私、非常に効果があったところがあると思うんですね。一時的に非常に資金繰りの苦しい中小企業にとって大変に効果的な施策だったと思います。そのことが逆に、本来でしたら早い段階で実は破綻をしなければならないような企業も、今、実は生き長らえていると、こういうところもあります。この間に次の事業再編に向けて、あるいは商売の事業計画等を、再建計画をしっかりと実行していく、こういうことが必要なんですが、実はなかなかそれがままなっていないのではないかということが心配されています。期限が切られた後、実は中小企業がばたばたと倒れていくというようなことになってはならない、総合的な出口戦略ということが必要だと、こんなふうに思いますが、大臣のそれに向けての御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(松下忠洋君) 委員御指摘のとおりだと思います。 非常に経済環境が苦しいときに、やっぱり借りたお金が期限内に返せないということは実態的にはこれはあることです。それを引き延ばして、そしてその間立て直すためのいろんな工夫をしながら、次、上昇気流に乗るような努力をしていくという一定の期間も必要だったと思います。しかし、そのことをずっと繰り返していくことだけではなくて、本来はやはり根本的に根っこから強くするために何をすればいいのかという出口の問題が大事だというふうに思っています。 その自分のやっている仕事、そしてそれの需要と供給の関係、地域が要求しているもの、そういうものを含めてよく、やっぱり出口戦略としてそこは本当に強くなるという、そういう仕組みを中小企業にしっかりつくっていくことが大事だと、そう思って、今年そういった政策パッケージを作ってそれをしっかりと支援していくという方策も関係省庁との間で練り上げましたので、そういうものをしっかりとつくり上げていくという準備をこの一年間しっかりしなきゃいかぬと、そう考えております。そして、立ち上がっていくようなふうに何とか手伝いを、お助けをしたいということでございます。
○若林健太君 私、公認会計士で地域の信用金庫や地銀の会計監査をずっとやってまいりました。自己査定の導入時、その後も査定業務を実際現場でずっと見てきたんですね。そういう意味では、今回のその円滑化法というのは非常に実務に即した効果のあるものだった。でも一方で、いわゆる経営改善計画さえ作ればいわゆる査定区分がクリアできる、引き続きつなぎ融資ができるんだと、こういう状況の中で、ともするとその経営改善計画が条件に合わせた形で作られてしまって実態から離れてしまうという、こういう問題があるんですね。 したがって、もう一度しっかりこの出口に向けて改善計画の見直し、実態に即した形にきちっとやっていくというようなこと、そういうことが必要じゃないかなと、こんなふうに思います。是非御検討をいただきたい、御努力をいただきたい。何かあれば。
○国務大臣(松下忠洋君) 金融機関がいわゆるコンサルティング機能をしっかり発揮する、相談に乗る、そして成長する分野にしっかり付けていくという、そういうやはり実態的にしっかりと中小企業の経営改善努力をやっぱり最大限支援していくという、そういう努力が必要だと、そう思っています。
○若林健太君 行政もそうした各金融機関の努力をしっかりサポートしていただきたいと、こんなふうに思います。 次に移りますが、先ほど大久保先生のお話の中にインサイダー取引についての話がありました。グローバル経済の中で日本の市場の信用性、これが毀損されるというのは極めて国益にとって重要なことだと、こんなふうに思います。今回、インサイダー事件が日本の市場で頻発をした、しかも引受幹事証券、野村証券にかかわる事案が三件大きな事案が出てきていると、こういうことは見過ごし難いことだと思うんですね。 先ほどの質疑の中で幾つかの論点がありました。そこへ加えて、現在のインサイダー規制というのが、法規制がインサイダー取引をした人たちに対する罰則はあるんだけれども、情報を流した者に対する具体的な規制なり罰則というのが定められていないというところに大きな問題があるんじゃないのか、このように思うんです。 先ほど罰金の件についてお話がありました。さらに、そこの法規制についても是非取り組むべきではないかと思いますが、大臣、御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(松下忠洋君) 先ほどもお答えいたしましたけれども、この公募増資に関連したインサイダー取引、これは我が国市場の公正性、そして透明性に対する投資家の信頼を損なうおそれがあるということで、その防止を図っていくということはこれは極めて重要な課題だと、これはそう認識しております。 一方で、情報漏えい自体を規制対象とするということですけれども、現行のインサイダー取引規制とは性格の異なるものとなろうと。情報を提供している、一方ではこれは具体的に金を得たという、そういう取引ですから、ちょっと性格が違うというふうに考えておりまして、いずれにしましても、近時の違反事案の内容等を勘案しつつ適切な規制の在り方を検討していくべきだというふうに考えております。 以上です。
○若林健太君 チャイニーズ・ウオール入れなきゃいけないということはもう十数年前検討されて、各証券会社がそのことの取組をしなければいけない、できていないことについては行政処分をすると、もちろんそうであります。しかし、それと同時に、やっぱり情報を流した側についての規制、法的な規制ということも、是非、金商法等の中で、これはインサイダーやった人と情報を流した人とこれは質が違うことは十分承知ですけれども、そうした検討はするべきであると、このように御意見として申し上げておきたいというふうに思います。 さて、ちょっと違う話題に入りたいと思いますが、先週十六日の未明に、与野党協議というのがなされました。(発言する者あり)ああ、そうですね、三党協議、ごめんなさい。(発言する者あり)こだわる、そうですね、こちらがこだわられちゃうんですね。三党協議がなされました。この中に、交付国債の関連の規定というものは削除し、交付国債に代わる基礎年金国庫負担の財源について別途法的措置を講じると、こういう確認書がなされたわけであります。 財務省においては、もう既に四月の頭からこの件について、交付国債についての見直しの検討をするというようなことが再三報道されておりましたけれども、今回こうした形で三党協議合意をされることによって、いわゆる我々はまさに粉飾であると、こうずっと御指摘を申し上げてまいりました交付国債について取下げをし、そして新たな取組をするということが現実になってくるわけであります。 これ、現実にもし実際にやろうとすると、交付国債を計上していた今年度予算案そのものを大きく変えていかなければいけない。年金国債を発行して一般会計の歳入に改めて入れて、そして歳出で年金特会の方へ計上する、歳出計上する。これは予算総額も変わってくるような大きな改正になってくるんではないのか。 さらに、あの交付国債は、国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案、この法律に基づいて交付国債は発行されるわけです。これを取り下げるという形になって、これ改正をして、今度は年金国債を根拠とする、それの発行の根拠となる法律も計上しなければいけない。まさに、今、予算を修正し、そして新たな法律を成立させていかなければいけないと、こういう取組になると思うんですけれども、スケジュール感、どんなふうに考えておられるかお伺いしたいと思いますが。
○副大臣(藤田幸久君) 今、若林委員から御指摘のとおり、十五日に三党合意がまとまったということは大変評価をしております。 その中で、交付国債関連の規定は削除すると言っておりまして、交付国債に代わる基礎年金国庫負担の財源については別途政府が所要の法的措置を講ずるというふうに言っておるわけであります。 粉飾的とおっしゃいましたけれども、これは法律、年金法で、これは消費税を含む税制の抜本改革と、それで二分の一と三六・五%、間を埋めるということで、法律的にも予算的にも特別の工夫をしたということで、オープンにしておるというのが今まで安住さんと若林委員との間の流れでございましたが、ただ、御党からも具体的な提案をいただきながら検討してきた結果、こういうふうな形でまとまったということを重く見て、所要の法的措置を講ずるということについてこれから検討をしていくわけでございますが、まだ民主党の方も、今日、明日、あさってにかけての議論が進んでいる中で、その上でこの法的措置を講ずるという部分について、正式にこの法律が通った段階で具体的な案をほかの政党の方々とも協議をしながら進めていくということになると思っております。 したがって、スケジュール的に言いますと、衆議院の採決以降に具体的なスケジュール、ただ、おっしゃいましたように、これ予算と法律も対応していかなければいけないことでございますので、これ若林委員の方からいろいろ委員会で御提案いただいていることも含めまして検討をしていくと、そういうスケジュールだというふうに思っております。
○若林健太君 粉飾的だと言ったのは、三兆円からの国債を発行したにもかかわらず、一般会計に計上もしないで特別会計の中で処理をしようとする、そして国債の発行総額からそれを除くということについて極めて問題があるということを申し上げたんですね。 私は公認会計士として様々な会計監査やってまいりました。粉飾の始まりは、実態から離れて見せかけを良くしようとする、この助平な心から大体粉飾というのは始まるんです。そういう意味では、まさに交付国債というのは粉飾への第一歩だったと、こういうふうに思いますから、今般合意によって修正をすることについては大変良かったと思いますが、しかし、このことによって今年度の予算は、この三月に成立したばかりの予算をこれで修正しなければいけないと、こういう状況になっているということについて、私は与党として大きな反省をしなければいけないと思いますが、その点について、今日はちょっと残念ながら、安住大臣と決算、予算とずっとこの話やっていましたからあれですが、藤田副大臣に、大変恐縮ですけれども、コメントをいただきたいと思います。
○副大臣(藤田幸久君) 市場からの財政の措置をするということでもございませんで、消費税による償還財源ということを前提としておりまして、その消費税の値上げということについて御党と同じ考え方で、それに基づいて三党合意がなされたということを非常に評価したいと思っております。 その上で、具体的に所要の措置を講ずるという内容が、御党の方からはつなぎ国債ということでございますけれども、ほかの政党はまた別の意見もございますので、その中身がどういうふうになるかによってこの対応、つまり予算の措置ということの内容も変わってくるんだろうというふうに思っております。
○若林健太君 大きく反省をしていただきたいと、このように思います。こうしたこそくなやり方はやはり取るべきではないと、こんなふうに思いますので、御意見として申し上げさせていただきたいと思います。 さて、今日は午後からAIJの集中質疑があるということですけれども、そこへ向けてちょっと導入というつもりも含めまして、AIJについての質疑をさせていただきたいと思います。 今朝の新聞によると、AIJ投資顧問の浅川社長が詐欺容疑で逮捕される予定と、こんな報道がございました。当然のことだと、こんなふうに思いますけれども、そうですね、遅過ぎるぐらいのことだと思いますが、まず、証券取引等監視委員会の検査体制、これをずっと見過ごしてきてしまった、この日常の検査体制の状況についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(岳野万里夫君) 体制についての御説明でございますので、政府参考人から御説明をさせていただきます。 証券取引等監視委員会の証券検査の対象業者数は、金融商品取引法の施行を含む数次の制度改正を含めまして現在約八千社程度となっておりますが、そのうち投資一任業者を含みます投資運用業者数は約三百社でございます。これに対しまして、毎年度投資運用業者に対する検査の実施件数は十数件程度ということで推移してきております。 また、体制について御質問がございましたが、この投資運用業者を含みます金融商品取引業者等に対する検査は、証券取引等監視委員会事務局の証券検査課及び全国の財務局の証券取引等監視官部門におきまして実施しておりまして、これらの部門を合わせました平成二十四年度の証券検査部門の定員は三百四人となっております。
○若林健太君 三百件の業者に対して年間十件の検査、これを多いと見るか少ないと見るか。やっぱり体制を、やっぱりこういった金融関連のウエートが非常に大きくなってきている中で体制の整備ということが必要ではないかと思いますが、この件はまた深くは午後お話をいただけるというふうに思います。 さて、AIJ投資顧問というのは、以前から実は様々な評価が業界内でささやかれておりました。二〇〇九年に、日本の格付会社である格付投資情報センター、R&Iというんですかね、がニュースレターで、社名は直接AIJとは言っていないんですけれども、市況が低迷する中で不自然な安定配当をしている会社があるということを取り上げておって、これ業界内ではAIJのことだなと皆さん思っておられたと、こういうことなんですね。さらに、証券等監視委員会に対しては、情報受付窓口に二〇〇五年以降、四件の情報提供がAIJについてあったと。 こうした状況がある中で、もっと早くにこれを検査対象として取り上げることができなかったのか。AIJの詐欺行為、まさに終盤になると自転車操業で転がっていっちゃうわけですけれども、行政の不作為というような問題についてどのようにお考えになるか、コメントをお伺いしたいと思います。
○副大臣(中塚一宏君) いろんな情報があったのだから、もうちょっと早めに検査に入るべきであったのではないかという御指摘であります。 先ほど政府参考人から御答弁申し上げましたとおり、大変に限られた人数の中で検査を行っておるわけなんでありますが、一般論で申し上げれば、監視委員会というのはいろんな情報は寄せられてはくるんですけれども、その内容を検討をして、重要性、有用性の程度に応じて対応をすると、そういうふうに聞いております。 その重要性、有用性の程度なんですが、これがその寄せられる情報には本当に幅がございまして、例えば具体的な証拠資料が添付をされていて金商業者の違法行為の疑いを示しているとか、あるいは情報提供者が金商業者の関係者、取引を実際にしている人であったり、あるいはその内部の方であったりというようなこと、当該関係者しか知らないということであれば極めて有用な情報だと判断をするというふうに聞いておるわけなんでありますが、いろいろな御指摘や御批判を真摯に受け止めまして、限られた人的資源ではありますが、これからより一層、情報収集能力や分析能力、リスク感応度を高めてまいりたいと、そういうふうに考えております。
○若林健太君 限られた時間なので、なるべく短くお願いします。 確かに、今のお話で、様々な情報が寄せられると、そのとおりでしょう。そういう中で重要性を判断して、モニタリング、取捨の範囲を確定する、これは公認会計士監査でも同じことなんですけれども、しかし、結果としてこんな重大な案件を見過ごしてしまったということについて言えば、いろいろ理屈をこねてもやっぱり行政の責任というのは免れないんだと、こんなふうに思います。そのことの体制の不備がもしあるんだとすれば今後検討するべきであると、こんなふうに思います。 さて、証券監視委員会ですね。監視委員会は、二〇〇六年と二〇〇九年にアイティーエム証券に検査に入っておりますよね。その際に、年金消失問題についてどうして把握できなかったんだと。AIMグローバルファンドの運用報告、それから唯一、外部監査事務所からの監査報告書というのはこの証券会社に行っていたわけでありますけれども、それ確認しなかったのかと。これを確認していれば、巨額の損失が発生していることを把握することできたんじゃないのかと。同時に、そのことが、信託銀行や顧客へ損失が出ていますよという監査報告書は全く報告されていなかったんですが、そういうこともこの検査のときにどうして把握できなかったのか、この点についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(岳野万里夫君) 先生からは同様の質問主意書をいただいておりまして、政府から答弁させていただいているところでございますが、本日は政府参考人として補足説明をさせていただきたいと思います。 既に明らかになっておりますように、今年一月から三月にかけてAIJ投資顧問及びアイティーエム証券に対する検査におきまして、基準価額の改ざんですとか、アイティーエム証券がAIJ投資顧問から提供された基準価額が虚偽であること、あるいはその可能性が高いことを認識しながら顧客に対する販売等を行っていた、あるいは、先生御指摘のように、ファンドの監査報告書の内容を確認せずにそのままAIJ投資顧問に渡していたといったような事案が明らかになったわけでございますが、今回の事案はAIJ投資顧問の浅川社長の指導の下で今回の不正が行われていたわけでございます。 今回の検査におきましても、両社に同時に着手しておりますが、まずAIJ投資顧問に対する検査におきまして端緒を発見しまして、ファンドの財産の状況について疑義が生じているというところから、徹底的にアイティーエム証券につきましても、それこそ重箱の隅をつつくような検査をして、今明らかになっているところにたどり着いたわけでございます。 一方、これまでアイティーエム証券については、先生御指摘の二〇〇九年、二〇〇六年、あるいはその前にも検査をしているわけでございます。これにつきましては、アイティーエム証券に対する単独の、特に前回検査に対する御質問についてで申し上げますと、同証券に対する単独の検査でございました。 また、証券検査そのものが、先ほど来の体制の下で効率的、効果的に実効性ある検査を行うために、ある程度検査の対象につきましても事前に重点項目を設定するなど濃淡を付けた検査を行っておりまして、また、前回のアイティーエム証券に関する検査もそういうことで、検査期間もそれに見合ったものでございました。 こういったことから、今回、AIJ投資顧問の検査を端緒として把握できた全体像に関する端緒を、前回のアイティーエム証券に関する検査では把握に至らなかったという次第でございます。
○若林健太君 いっぱいしゃべっているけど、要は何も言っていないんですね。要するに、見付けられませんでしたということだけを言っているわけです。 私が言っているのは、アイティーエム証券の検査を行えば、当然その主たる運用ファンドであるそのファンドの実在性、時価の適正性を見るなんというのは当たり前のことで、そのためには、外部監査事務所から監査報告書が出ていれば、それをチェックしなければ何の検査なんだと、こういうことになるんじゃないでしょうか。 そこには少なくとも今回の損失状況というのは把握されていたわけですから、それを検査のときに把握できなかったというのは極めて検査手続に瑕疵があったんではないのかと、大丈夫かということをお伺いしているんです。端的にそのことだけ。
○政府参考人(岳野万里夫君) 端的にということで、難しい質問をいただいているとは思うんですが、要は、今先生おっしゃいましたが、アイティーエム証券という販売業者に検査に入ったときに販売している商品が詐欺的な商品ではないのかどうかという、その商品性そのものまで徹底的に洗えということをしないと検査として全うできていないんではないかという問題意識かと思いますけれども、大変恐縮ですが、私どもの通常の証券会社に対する検査におきましては、そこまでを求められ、あるいはそれをきちっと見なければ検査としての責務を果たしていないということではないというふうに思っております。
○若林健太君 検査の対象からは全く外していたと、こういうことなわけですね。 しかし、私どもからすれば、業務手続検査なんかやっていたってこうした事案はチェックはできません。そういった範囲までしっかり取り組むべきであったと、こんなふうに思います。 次に、信託銀行についてその責任というものを聞いてみたいんですが、年金運用における信託銀行の役割というのは、運用会社が意図した投資内容を記録管理し、信託財産を保管管理すること、これは私もそういうふうに理解しております。 今回の場合、AIJ投資顧問が実質的に支配しているアイティーエム証券を通じてAIMグローバルファンドへ投資をしており、直接ファンド受託銀行に確認できる体制、信託銀行になかったと、こういうことであります。しかし、アイティーエム証券に対して現物を証明する証拠書類の提示を求める、あるいは自分が預かっている信託財産の実在性、それを確認するということは、僕は必要じゃなかったんではないのかなと、こんなふうに思うんです。 アイティーエム証券に届けられていたはずの外部監査報告書、それを信託銀行が確認していれば、実はもっと早期にこういう事案が発覚できていたんではないのか。信託銀行が預かった財産についてその実在性の確認をしない、そんなことで本当に役割が果たされているのか、この点についてお伺いしたいと思います。
○副大臣(中塚一宏君) 本件におきまして、信託銀行は契約上、ファンド受託銀行等から信託銀行に対して、今御指摘のあった時価や監査報告書等が直接開示されないスキームになっておりまして、第三者によるチェックが妨げられたということであります。 そういう意味で、金融実務も踏まえて問題点を改善をしていかなきゃならぬと、そう思っておりまして、実効性のある再発防止策、例えば基準価額とか監査報告書が国内信託銀行に直接届く仕組みといったようなものを関係省庁と連携をしながら早急に検討したい、そのように考えております。
○若林健太君 公認会計士協会からは、こうしたファンド等に対する外部監査の導入ということも提言として出ているようであります。 是非、全体のスキームですね、検証する中で再発の防止、しっかりと取り組んでいただきたいと、こんなふうに思います。 浅川社長というのは、実は年金資産の運用業務を行おうとした二〇〇二年に、年金資産の運用など投資一任業の開業要件として義務付けられていた国の事業認可を得ていなかったんですね。こうした中で、投資一任業の許可を取得済みだったアメリカの保険会社、シグナ・コーポレーション傘下の日本の法人であるシグナ・インターナショナル・インベストメント・アドバイザーズの名義でケイマンの私募投信を使って受託資金を運用していたと、こういう指摘があります。 もし事実だとすれば、これは金商法で禁止する名義貸しになるんではないか、こんなふうに思いますが、その点についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(細溝清史君) お答え申し上げます。 AIJ投資顧問の前身でありますシグナ・インターナショナル・インベストメント・アドバイザーズに関する二〇〇二年当時の御指摘でございますが、の当時の行政文書は、これは登録申請書、それから投資一任業務の認可申請書、これは保存期限が三十年でございますからございますが、それ以外の文書が文書保存期間が最長五年でございまして、文書が残っておりませんので、そういった事実を確認ができないという状況でございます。
○若林健太君 公文書管理としてないということよりよく分からぬと、こういうことでありますね。 しかし、もしこういう実態があるとすれば、やはり認可するときに、実は非常に遵法精神の欠けているこういう者がおってということがあるわけで、この点についても本当は十分踏まえた上で作業をするべきであったと思うし、今回こういう事件になって、改めて遡って浅川さんをめぐる金融行政の中での所作というのは検証する必要があるんではないかなと、こんなふうに思います。 さて、浅川被告については詐欺事件での逮捕が報道されておりましたけれども、この詐欺というのは、金商法の偽計取引だと三年、詐欺だと十年、そして、幾つか詐欺いっぱいやると、これ加算されるんですけれども、加算されたものの半分を上限とすると。要するに、十五年がその上限となってしまうんですね。これが果たして重いのか軽いのか。 私は、年金資産という言わば多くの皆さんの公的資産を詐欺をしたこの質的な重要性、そして今回この浅川被告について言えば、多くの基金の皆さんを巻き込んでこれだけの重大事件を起こしたと、これ本当に今の詐欺罪、十五年という刑期でいいのかなと、こんなふうに思います。個別事案には答えられないというお答えでなくて、是非、これ一般論としてもうちょっと検討すべきじゃないかと私思うんですけれども、コメントいただければと思います。
○大臣政務官(松野信夫君) 御質問ありがとうございます。 今委員御指摘のように、個別事件について直ちにお答えするというのは適切でないと思いますので、これは控えたいと思います。いずれ、金商法違反になるのか、あるいは刑法上の詐欺罪になるのか、この辺はしっかり捜査機関で捜査をし、証拠を収集し、検察の方で適切に起訴がされると、最終的には裁判所の判断を得ると、こういうようなことでありますので、個別事件についてはあくまでお答えは控えたいと思います。 それで、一般論ですが、いろいろとこれは考えなければいけない点はあろうかと思います。刑法という基本法の法定刑を改正するということになると、それはそれなりに非常に重い判断が迫られるということでもありますし、また今委員御指摘のように、併合罪、幾つもの詐欺をやれば一・五倍の刑も処せられる、こういうことでもありますし、またいわゆる財産犯のことを考えますと、詐欺だけではなく、窃盗、恐喝、業務上横領、これは全部上限が十年ということになりますので、その辺の波及もやっぱり考えなければいけない。やはりこれは慎重に検討をしていかなきゃいけない問題だと思います。
○若林健太君 おっしゃるとおり、極めて慎重に検討しなければならない課題でありますけれども、先ほどのような公的な資産について詐欺を行ったという質的な問題、あるいは広範囲なもの、今の併合罪についての考え方、一度やっぱり議論するべきであるということを問題提起として申し上げておきたいというふうに思います。 さて、このAIJ問題というのは実は巨額詐欺事件でありますけれども、このことによって浮き彫りにされたのは厚生年金基金というものの制度そのものについての議論でありました。これも今朝の新聞ですけれども、今日びっくりしたんですが、在り方検討委員会が開かれて、実は様々な検討委員会としての最終報告文案、その中でこの厚生年金基金の改正案についての考え方というのが役所の方から明らかになったようであります。 この厚生年金基金については、御案内のように、全体五百九十五ある基金のうち八割方は実は総合型と言われる中小企業にかかわるものであります。多くのものはいわゆる構造不況業種である中で、実は右肩上がりを前提としていたこの基金の運用というのが非常に難しくなっていた。一時期制度の改正によって四〇一kなど制度の変更をということを働きかけたけれども、新たな制度へ移行することがなかなか難しいものが実は残っていた、そういう問題もあったのではないか。代行割れ基金が四割も抱えているというこういう実態、やっぱりここで抜本的な改正を踏み切るべきである、このように思うわけであります。 そこで、まずこの代行割れの対応について、今日の朝刊に出ておりますところによりますと、連帯債務についてはこれを解除するというようなことが書いてございました。私は当然検討するべき事項じゃないかなと、こんなふうに思ってございます。考え方とすれば、やっぱり基金を解散する時点で、解散申請した時点でそれぞれの基金全体としての債務を確定し、そして構成するそれぞれの企業の債務を確定する、どこかがぶっ潰れたからといって、それを負っていくような形は取らないということが大切じゃないかと思いますが、この点、今日の朝刊のあの記事についての確認を含めて御答弁をいただきたいと思います。
○副大臣(辻泰弘君) 若林先生から御指摘をいただきましたように、四月十三日から厚生労働省内に有識者会議を設置いたしまして、この厚生年金基金の資産運用、また財政運営、そして制度の在り方、こういったことの議論をさせていただいておるところでございます。 そして、もう委員御案内のとおりでございますけれども、まず現行制度におきましては、総合型基金が特例解散をして分割納付を行っている間に一つの企業が倒産した場合には、残った企業が倒産した企業分を負担するということになっているわけでございます。これは、現行法の下では、解散した後も、個々の企業ではなく基金が国に対して不足分の債務を負っているということでございますので、一社が倒産しても国に対する債務としては残るということのためでございます。 先生から御指摘いただきましたように、解散時に個々の企業の債務を確定して、倒産した企業分を負担しないということにいたしますと、倒産企業の加入者、受給者の代行給付はそもそも減額できませんので、その負担は厚生年金本体が負担することになるということになりまして、この点については国民的な理解が得られるかどうかが論点となるものでございます。 そこで、現在開催いたしておりますその有識者会議におきましてもその点は議論をさせていただいているところでございまして、御指摘いただきましたような、解散時に各企業の債務を確定してはどうかという御意見もいただいているところでございます。 この有識者会議は今月末を目途に報告をまとめさせていただくことといたしておりますので、その報告を踏まえまして、厚生労働省として方針を定め対応していきたいと、このように考えております。
○若林健太君 新聞ではもう既にやるようなことを書いてありましたけれども、これから検討と、こういうことでございました。 同時に、代行割れについて言えば、今、特例解散のときに十五年分割で返済していいよと、こういうあれがあります。これ、もう少し延ばすべきではないか、例えばどんと三十年というようなことを考えてみる必要もあるんではないか、こんなふうに思いますが、そういった検討は項目として挙がっているのかどうか、お伺いしたいと思います。
○副大臣(辻泰弘君) 若林先生御指摘いただいた問題でございますけれども、現行の制度から申し上げますと、厚生年金基金が解散する場合、代行給付に見合う資産を国に一括して納付する必要があるわけでありますけれども、昨年八月に成立をいたしました年金確保支援法によりまして、一括納付ができない場合でも、不足分を分割納付することによりまして解散できる特例措置を設けたところでございます。 この特例措置は、過去にも平成十七年度から三年間の時限措置として実施いたしましたけれども、今回は前回の措置より充実をさせまして、不足分の分割納付の期間を最長十年から十五年に延長をさせていただいたところでございます。 先生から御指摘いただきました分割納付期間の更なる延長を含めまして、いわゆる代行割れ基金の特例解散の在り方につきましては、現在、先ほど申し上げました有識者会議において論点の一つとして議論をしていただいているところでございます。 先ほど申しましたように、今月末を目途に報告をまとめていただくこととしておりますので、その報告を踏まえて対応していきたいと、このように考えております。
○若林健太君 そろそろ時間が迫ってまいりまして、この点については、午後、我が党のAIJ問題プロジェクトチームの事務局長である佐藤ゆかり先生、あるいは西田先生が細かくまた詰めていただけるものだと思います。 民主党からも自民党からも様々な意見が出ております。ここはやはりしっかり政治がリーダーシップを取って、大きな制度改正に向けて取り組むべきであると、こんなふうに思います。 ただ、最後に、今回もし先ほどの返済を少し延ばすだとか、あるいは連帯債務を解除するだとか、こういう形になれば、当然厚生年金本体に対して大きなリスクを背負わせることになります。こうなれば、基金の存続、基金をこのまま続けるのか続けないのか、これは自民党と民主党に大きな意見の隔たりがありますが、この議論も当然起こってくるものだ、これはリンクする議論だと、こんなふうに思いますが、その辺はどんなふうに考えておられるか。
○副大臣(辻泰弘君) 先生御承知のとおり、与党サイドからも将来における廃止というふうな御提言もいただいているところでございますが、有識者会議におきましても、この厚生年金基金制度の在り方そのものについても御議論をいただいておりまして、先生からいただいた御議論も踏まえて、今後答えを出して対応していかなければならない、このように考えております。
○若林健太君 ありがとうございました。 厚生年金基金については、六割がまだ黒字運用をしているわけですから、この制度そのものの存廃というのは、じゃ、黒字の基金についてどうするのか、その次の中小企業の退職年金制度全体についてどうするのかというスケジュールも作らなければなりませんでしょうし、大きな様々なバランスの中で考えていかなきゃいけない、課題たくさんあります。 しかし、一方で、中小企業が多分六千億と言われている代行割れ、それにAIJが加わった八千億近い大きな隠れ債務が今地方の経済の中にあると、こういう認識ですれば、やっぱり政治が踏み出してこの解決に取り組むべきであると、そのことを申し上げて、私の質問を終わらさせていただきたいと思います。
○竹谷とし子君 公明党の竹谷とし子でございます。 まずは、松下大臣、御就任おめでとうございます。 これから審議される予定の金商法改正に当たりまして、総合的な取引所について、大臣の御所見を伺いたいと思います。 この総合的な取引所を実現する目的、そして今回の改正によって一般市場参加者の利便性が高まる点は何かということについてお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(松下忠洋君) 総合的な取引所、これは金融庁、そして経済産業省、そして農林水産省、三年ほど掛けていろいろ議論してきたわけでございまして、それで今回金商法の中にも盛り込んで、これをしっかり取り組んでいこうということになっています。証券と金融と商品の垣根を取り払う、そして利用者利便の向上、それから国際競争力の強化を目指すものでありまして、その実現は日本の市場の将来にとって極めて重要だというふうに考えています。 それから、こうした考え方の下で総合的な取引所実現のための施策を盛り込んだ金融商品取引法等の一部を改正する法律案を提出しています。今回、早期の御審議、成立をお願いしたいと考えていますが、今回、その趣旨説明ができるということで大変喜んでおります。これからもよろしくお願いしたいと思います。
○竹谷とし子君 済みません。これによりまして一般市場参加者の利便性が高まる点について、御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(松下忠洋君) 投資家、利用者、これは一般市場参加者ですけれども、にとりましては、一つの取引所、これは総合的な取引所ですけれども、そこで証券、これは株式です、それから金融、これは株価の先物、それから為替の先物等ですけれども、それから商品、金の先物ですけれども、そういった多様な商品の取引が可能となる、取引の利便性が向上することが期待されるというふうに考えております。 また、利便性が高い総合的な取引所の実現に向けて、今般の法改正にとどまらず、口座やそれから税制の一元化などの問題についても三省庁で連携して、引き続きしっかりと取り組んでまいりたいと、そう考えています。 税制の一元化では、所得税ですけれども、証券、これは株式配当所得、それから譲渡所得でございます。それから、金融は株価の先物、為替先物、商品では金の先物ですけれども、これらは雑所得と、こうなっていますので、これらは株とは別の取扱いになっているということで、上記の取引の課税方式や税率を一元化してそれぞれの損益の通算を認めるようにしたいということで、利便性がかなり上がるというふうに考えています。
○竹谷とし子君 ありがとうございます。 口座や税制の一元化が図られることが、一般市場参加者の利便性が最も高まることであると私は考えております。事前に金融庁さんからいただいた資料では、活性化協議会を今後つくっていくという、そういう御方針がありました。この実現に向けて具体的にどう取り組むか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(松下忠洋君) 二月二十四日に取りまとめを公表いたしましたけれども、そこで金融庁と農林水産省と経産省の担当者によりまして、御指摘のように、商品先物取引活性化協議会、これはまだ仮称ですけれども、それを設置して、商品先物取引と金融商品取引の連携などの幅広いテーマについて定期的に協議を行うこととしております。法案が成立いたしましたら、直ちにこれを開催して実質的な協議に入っていきたいというふうに考えています。
○竹谷とし子君 ありがとうございます。是非ともよろしくお願いいたします。 続きまして、デリバティブなどの取引のトラブルについて伺います。 平成二十三年度の裁判外紛争解決制度、ADRのデリバティブ被害を含むトラブルは、次のとおり増えています。全銀協のあっせん委員会では、デリバティブあっせん受付件数が七百四十九件、前年度比約四倍にも上っています。また、証券・金融商品あっせん相談センターでは、あっせん受付数が四百六十七件、前年度比約五割増しとなっています。 このデリバティブなどの取引のトラブルの実態及びその原因について、大臣の御見解を伺いたいというふうに思います。
○国務大臣(松下忠洋君) 為替デリバティブ取引に係る平成二十三年度の紛争申立て件数ですけれども、議員御指摘のとおりでございますが、全銀協で七百三十三件、それから証券・金融商品のあっせん相談センターで百四十六件と、前年度に比べて大きく増加をしております。これはリーマン・ショック後の、これ二〇〇八年ですけれども、歴史的な円高等を受けて、結果として為替デリバティブ契約により顧客に損失が発生した事例が増加したことなどが要因ではないかというふうに考えられております。 以上でございます。
○竹谷とし子君 このデリバティブというものは、購入した人が損をすると販売した側が利益になるという仕組みだというふうに思います。 この点につきまして、私が独自に入手した資料によりますと、業者側も利益相反の危険性を認めています。こちらは、ロシア・クレジットリンク債に関するある証券会社の九八年の商品説明が手元にあるんですけれども、読み上げます。投資家は、発行体の利益と本債券保有者の利益とが相反する可能性があることに留意する必要があります、本債券の購入に当たっては、これらのリスクを十分に御検討ください、こうあります。 このリスクについて、デリバティブの販売に当たって、各銀行及び証券会社はこの利益相反というリスクを顧客に説明をきちんとしているのでしょうか。これは事前通告から少し派生いたしますので、実務者として金融庁から御答弁いただいても結構でございますが、お願いいたします。
○副大臣(中塚一宏君) 今先生がおっしゃったその商品説明、最悪の状況と言ってもいいと思うんですが、そういった場合を想定をしてちゃんと説明をしてもらわなきゃいけません。必ずしも十分に行われなかったとして顧客との間でトラブルが生じていると、そういう事案があるのも聞いております。 為替デリバティブを販売をする際には、最悪の事態を想定した損失等について丁寧に説明をするように金融機関には求めておるところでありますし、そういった各金融機関の取組状況や顧客のニーズ、特性にのっとって適正に対応しているかを今後も注視をしてまいりたいと、そう考えております。
○竹谷とし子君 ありがとうございます。 今、副大臣がおっしゃられた点につきましては、平成二十二年の四月、主要行等向けの総合的な監督指針及び中小・地域金融機関向けの総合的な監督指針の一部改正の中に含まれている契約時点等における説明のことを今おっしゃってくださったというふうに思います。この説明は、最悪のシナリオを想定した損失や解約清算金を説明していることというふうにあります。これは、最悪のシナリオを想定した損失、また解約清算金を説明していることは非常に重要だと思います。 しかし、このことと利益相反とは私は違うというふうに思います。これは売る側と買う側の利害の対立であります。この仕組みがデリバティブの中には隠されています。この店頭取引も、大部分この形、相対取引で、買主と売主で利益が相反する。これは、証券会社や金融機関はプロです。今回被害に遭っている中小企業を中心とする方々というのは、ほとんど金融に関して知識がない方々が多かったというふうに聞いています。プロを相手にして利益相反取引というものを自分が勝てるのかどうか、そういう認識に立ったときに、本当にこれを買っていいものかどうかというふうにいま一歩考えるのではないかというふうに私は思います。この点はいかがでしょうか。
○副大臣(中塚一宏君) 今先生の御指摘の二十二年四月の監督指針の改定以降なんですけれども、二十二年四月以降の契約分については、そういった苦情はほとんど発生していない、一件あったというふうに聞いておりますが。 ただ、金融デリバティブ、派生商品というのが今そういう先生がお話しになったような特性を持っているということでありますから、これは商品の説明の際にそういった商品特性についてもしっかりと金融機関が説明をするように、販売体制も含めまして、ちゃんとやっていただいているかどうかというのは注視をしてまいりたいと、そう考えております。
○竹谷とし子君 済みません。ありがとうございます。 今、一件あったとおっしゃられたのは、利益相反の説明がなかったという苦情が一件あったという、そういうことでしょうか。
○副大臣(中塚一宏君) いや、いわゆる為替デリバティブ取引における足下の苦情発生状況という意味でございます。
○竹谷とし子君 私は、この利益相反の説明というものがなされていなかったというふうに認識をしているんですけれども、これは事実と違いますでしょうか。
○政府参考人(細溝清史君) そのADRに申し立てられた一件の中身についてコメントすることは差し控えたいと思いますが。 一般論で申し上げますと、毎事務年度に監督方針というものも出しておりまして、監督指針というのは恒久的なものでございますが、毎事務年度、その年度で重要視する事柄を監督方針として公表して金融機関に気を付けてもらっているというものでございます。その二十三年度の金融商品取引業者向けの監督方針におきまして、金融商品取引業者がどのような経営方針の下で、どのような金融サービス・商品をどのような属性の顧客に提供しようとしているか、短期的な利益追求や利益相反などにより、ゆがんだインセンティブに動機付けられていないか、経営方針が営業現場で徹底されているか等々に注意を払うということにしておりまして、委員御指摘の利益相反、個別具体的な事例は承知しておりませんが、そういったことについても注意を払うように金融機関に対しては監督しておるということでございます。
○竹谷とし子君 ありがとうございます。 今の平成二十三年の監督方針、利益相反取引についても注意を払うというのは、金融庁が業者の監督に当たって注意を払うということですか。それは、業者がきちんと顧客に説明をしているということを確認するということを金融庁が行うということでしょうか。
○政府参考人(細溝清史君) 金融行政の透明性を向上させるために金融行政として何をチェックポイントとしているかというものを、いろんな監督方針とか監督指針という形で公表しております。 当然、これは金融庁ないし財務局職員が金融機関を監督する際のポイントでございますが、それを公表しております訳は、そういったところがチェックポイントになっているということを金融機関自身が認識をして、自らの行動をコントロールするといったことも期待しておるということでございます。
○竹谷とし子君 ということは、この平成二十三年の監督方針が出た以降は、金融機関や証券会社は、顧客に対して、利益相反の可能性がある商品を販売するときには説明する義務があるということで解釈してよろしいんでしょうか。
○政府参考人(細溝清史君) そういったことを適切に説明することを金融機関に促していく、求めていくといったことでございます。
○竹谷とし子君 これを促すことによって、守らない場合、罰則はあるんですか。
○政府参考人(細溝清史君) 金融機関は、金融商品取引法に基づきましていろんなことを説明する義務がございます。そういったもので、どこまでそういった法律上の要請になるか、そういったことを明快にしていくということが必要でございまして、どういったものまで説明することといったようなことで行政庁の解釈を示しているということでございます。
○竹谷とし子君 最高裁は、平成二十一年の七月十六日に利益相反の危険性を顧客に説明せよと判決を出しています。それを受けて、商品先物取引法施行規則百三条一項二十一号は、顧客と業者との利益相反のおそれを説明することを業者の義務にしています。 アメリカでは、このデリバティブの規制方法として有効な手だてが見出しかねているということは御承知と思いますが、アメリカの法律でテーク・ジ・アザー・サイド、反対のポジションをつくることについて顧客の同意を書面で得なければならないと聞いております。これは政府の中で検討をされたことはありますか。
○政府参考人(森本学君) お答えいたします。 先生御指摘の商品先物取引法施行規則第百三条第一項第二十一号の規定は、いわゆる差玉向かいに対する規制と承知しております。これは、商品先物業者が取引所に顧客の注文をつなぐ際に、それと全く反対のポジションを自ら取るといったことが、過去、トラブルになることが多かったということに鑑みて設けられた規制であるというふうに承知しております。 今回、総合取引所におきましては、こうした商品先物取引法と金融商品取引法の規制を一体化するということを考えておりまして、いずれにいたしましても、原則として金融商品取引法の規制を適用いたしますが、商品先物取引法における現状の規制等を勘案してこれを定めていきたいというふうに考えております。
○竹谷とし子君 ありがとうございます。 今の御答弁は、デリバティブなどの取引の利益相反の危険性を説明するということを法規制していくということで理解してよろしいのでしょうか。
○政府参考人(森本学君) 先生御指摘の省令の規制は取引所取引を取り次ぐときの規制でございまして、今回、総合取引所の問題も、これも取引所取引の問題であるということでございます。
○竹谷とし子君 私は、取引所取引についても店頭取引についても、この利益相反というものが含まれている場合は顧客に説明をするべきであると、これが投資家保護につながるというふうに考えております。このことについては、また金商法の改正の審議の際にも引き続き質問をさせていただきたいというふうに思います。 質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○中西健治君 みんなの党の中西健治です。 松下大臣、よろしくお願いいたします。今後、できればかみ合った議論をしていきたいというふうに考えておりますので、その前提として幾つかの疑問点を今日はぶつけさせていただきたいと思います。ぶしつけな質問も含まれると思いますけれども、初回だから是非聞いておかなければならないと思いまして質問をさせていただきます。 まず、大臣の金融行政とのかかわりについてお伺いしたいと思います。 大臣は、大学の農学部を卒業後、建設省に入省されて、議員になられてからは一貫して農水関係の委員会に所属されていたと理解しておりますけれども、金融行政へこれまで何らかのかかわりがあったんでしょうか。
○国務大臣(松下忠洋君) 私は、平成五年、一九九三年に初当選いたしました。ちょうどバブルがはじけて、それから失われた十年が始まり、不良債権処理に明け暮れた十年だったと思っています。住専の問題がありました。そして、あの多額の不良債権を金融機関が抱えて、そして金融システムの機能が機能しなくなったというときに、国を挙げてどういうふうな金融システムにするのかということになりました。 私は農林族と言われていますけれども、そのとおりでございますけれども、当時、農業系統の金融機関が最後の最後に多分四兆円ぐらいのお金をこの住専の関係に振り込んで、投資して、それを回収できなくなったと。それをどうするかということで、国中挙げて、あの当時の予算委員会は大変な議論をしておりました。そのど真ん中に農林族として入っておりました。 その後、農林水産政務次官としてこの問題にもずっと取り組んでまいりましたから、その面では、経済の血液である金融がどういう役割を果たしているかということは十分体の中にしみ込んでおります。 また、内閣府の副大臣として竹中大臣の下で骨太方針を作りました。経済財政諮問会議、その中で一番議論になったのは、やはり我が国の金融のシステムをしっかり安定させるという大事なことでありましたし、その問題をやりました。 経済産業副大臣として、中小企業、そして今の根こそぎ空洞化と言われる状況の中で、この金融がどういうふうに大事かということは身にしみて思っておりますし、このことがヨーロッパの中で今いろんな金融問題起こっておりますけれども、そのことが我が国に貿易としてどういう影響があるのか、我が国の金融システムにどういう影響があるのかということは、もう肌で感じてどういうものかというのは分かっているつもりでございます。
○中西健治君 金融大臣のポストは、亀井大臣、自見大臣に続いてこれで三代連続国民新党所属の方が就任されることになったわけですけれども、郵政民営化については国民新党として大きなこだわりがあるということで、それは横に置くとしても、金融大臣ポストが国民新党ポストとなっていることについてはどのように感じていらっしゃるでしょうか。
○国務大臣(松下忠洋君) これはお答えできません、私としては。内閣の中で、野田総理が大事な内閣をどう機能強化させるかという中で総合的に判断されたというふうに伺っておりますし、努力をしたいと、そう考えています。
○中西健治君 内閣総理大臣が決めたことだということでありますけれども、この金融担当大臣と郵政民営化担当大臣は利益相反の可能性があるということはかねてから指摘されておりました。郵政グループのゆうちょ、かんぽに対して殊更に甘くなってしまうのではないか、こうしたような指摘ということなわけですが。 大臣は、大臣就任早々の記者会見、これは産経新聞の記事でありますけれども、日本郵政の金融二社の新規事業参入に関して、他の金融機関との適切な競争が阻害されるという懸念については問題ないというふうに述べたようでありますけれども、これが事実だとすれば、金融担当大臣としては非常に不適切な発言だと言わざるを得ないと思います。金融システムの安全性や金融市場の公平性を守るべき立場にあるのにこうしたもし発言をしたとすれば、それについては納得いく説明をしていただかなければいけませんが、ここはどういうふうに釈明されるでしょうか。
○国務大臣(松下忠洋君) 法に従って我々は行政をしていくということが根本にありますから、そこはしっかりと守りながらやっていきたいと、そう考えています。 今のお話ですけれども、郵政民営化法上、その金融二社の新規業務、これは他の金融機関等との適正な競争関係等を阻害するおそれがないと認めるときに認可することと、こうされています。これはしっかりとそう書き込まれておりますね。報道各社とのインタビューにおきまして、私はこのような郵政民営化法等の枠組みに基づき適切に判断する旨を述べております。 金融庁としましては、この金融二社から申請があった場合には、この郵政民営化法の枠組み及び金融機関の監督上の観点があります。これを踏まえて、郵政民営化委員会の御意見を承った上で適切に対応していくと、そう考えています。そういう趣旨です。
○中西健治君 ということは、おそれがないと言ったわけではなくて、おそれはあるんだけれども、法律の枠組みにきちっとのっとっていけば、それは解消されるであろう、そういった趣旨だということでよろしいですか。
○国務大臣(松下忠洋君) 今私が申し上げたこの趣旨でございますので、よろしく御理解をお願いします。
○中西健治君 そもそも指摘されている郵政改革担当大臣と金融担当大臣の利益相反について、どう考えますか。
○国務大臣(松下忠洋君) 法にのっとって適正に判断して実行していくと、そういうふうに言い聞かせてやりたいと考えています。
○中西健治君 話題を変えます。 大臣は、中小企業円滑化法に関して、来年度の延長に関して白紙という表現を記者会見で使われました。今日も何度か話題にはなっていますけれども、この円滑化法の再延長、これは今回で最後だということは法律には書かれていません。ですので、私もほかの委員の方も自見大臣に、それを最終だということを担保するものは何かあるのかということを聞いたところ、大臣談話で今回が最後だと言っているからこれが最終的な担保になると、こういう答弁をこれまで受けてきているわけです。それに対して、松下新大臣は白紙だということを言ってしまったということは、大臣談話を、またこれを百八十度転換してしまうようなことになってしまっているわけですけれども、こうした経緯を踏まえた上で、そして大臣談話の重要性も踏まえた上で白紙とおっしゃられたんでしょうか。
○国務大臣(松下忠洋君) 先ほど申し上げたとおり、この最終延長というのは、これは来年三月末まで、中小企業金融円滑化法の最終延長は三月末までだという政府方針に変わりありません。ですから、このことはしっかり確認しておきたいと、そう思っています。 白紙と申し上げましたけれども、いろんな議論の中で、東日本の大震災、それから福島県の原発の収束と復興再生、その中での中小企業の人たちのいろんな努力、そういうものがいろいろ出てきていまして、その中で二重ローンの問題、それから立ち上がっていくためにどういう抜本的な対策をすべきなのかという議論が幅広くいろいろやり取りがありまして、その中で、まだ中小企業が立ち上がっていくために十分な環境整備ができていないと。というのは、地域がまだほとんど都市計画が進んでいませんので、中小企業がどういうふうに立地するかということもまだ分かっていない。 そういう中で、一年たってどういうふうにその地域がなっているか、もう一度考え、その状況を見ながらいろんな中小企業支援対策というのはあるべきではないかという一般論として申し上げたんですね。 ですから、この円滑化法の問題については、これは自見大臣ともしっかり引継ぎがあって、そして来年の三月で最終延長だということは確認してありますので、それは皆さん方に御心配を掛けることはないと、そういうふうに思っています。
○中西健治君 今のお話は九〇%ぐらい分かるような気がするんですが、ちょっと分からないのは、やはり来年の状況によっては、今、現時点での判断では最終延長だけれども、来年の、まあ二月、三月か分かりませんけれども、来年の状況によっては再々延長も可能性としてはあり得ると、そういうことですか。
○国務大臣(松下忠洋君) これは最終延長ないということを確認した上で言っているわけです。 そして、東日本やあの地域のいろんな中小企業対策について、今やっているものがありますけれども、それはいろいろやった上で、一年間たってどういうふうになっているかということは、これは当然、普通の感覚として検討しながら、また新しい対策をどうすればいいのかということは考えることはあるんじゃないかということを申し上げたわけです。
○中西健治君 そうしますと、いろんな政策パッケージは考えることはあるかもしれませんけれども、円滑化法の延長、再延長ということはないということでよろしいですね。
○国務大臣(松下忠洋君) 先ほど申し上げたとおり、最終延長だということです。
○中西健治君 私自身としては、大臣自らがこれまでの実態を勉強、検証されるのは大いに結構なことだというふうに当然考えていますし、是非積極的に行っていただきたいと思っています。 大臣は記者会見の中で、ゾンビ企業と呼ばれているようなところには大事な血税は使ってはいけないし、しっかりと見極めていかなければならないと発言もされておりまして、私自身も全く同じ認識を共有しているところでありますが。これまで、この円滑化法の運用に関しては、金融庁の実態把握が少し甘いんじゃないかなと、二度三度延長を申請している企業の数と、こういったことも把握できていない、そういったようなこともあるので、あと金融機関の貸出総額に対する割合なんかも把握できていないということもあるので、円滑化法の効果というのが見極められないじゃないか、こういう指摘をこれまでしてきております。 そして、この委員会でも、これは、じゃ局長に来ていただいているので局長にお伺いしますけれども、細溝監督局長は、より実態把握できるようにするということについては検討していきたいというふうに私に答弁してくださっておりますけれども、その後の進捗状況はどのようになっていますでしょうか。
○政府参考人(細溝清史君) 委員の御指摘に対してお答え申し上げたのが三月二十八日だったかと思っております。その後、この中小企業金融円滑化法の最終延長の法案が通りました。 したがって、その後、出口戦略ということで、政策パッケージを三省庁、内閣府、中小企業庁とも一緒になって作っておりますが、その中で、いろいろな件数の見方ですね、どれぐらいの貸付条件変更先があって、そのうちどれぐらいがまさにこれから手を付けていかなきゃいけない件数だろうかといったところを関係省庁と今意見交換をして、それぞれ見方がございますから意見交換をして、それで、今後政策パッケージを実行していこうといった状況でございます。
○中西健治君 今日も何度か質問が出ている、話題になっている、公募増資に関連してインサイダー取引についてですけれども、大臣も所信の中で適切に対処していくと言っておりますけれども、課徴金の引上げですとか、情報提供者への罰則強化ということでは、それだけでは実効性のある改善策にならないのではないかなというふうに私自身は思っておりまして、公募増資のプロセスそのものを変えていかなければならないということなんじゃないかなというふうに思っています。 取締役会の増資の決議から増資の完了までに半月以上掛かってしまう、これ自体を見直していかなければいけないということだと思っていますが、これは金融庁だけの問題ではなくて、当然会社法ですから法務省にかかわる問題だというふうには考えておりますが、日本の資本市場の信頼性を取り戻すという意味においては、やはり金融庁が旗を振ってやっていかなければならないことだと思っていますが、そこまで取り組む気があるかどうかについてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(松下忠洋君) 公募増資に関連したインサイダー取引に関する問題に関しまして、この公募増資手続期間を見直すべきではないかとの御指摘があることは承知しています。そういう提案もあります。 仮に公募増資手続期間を短縮する場合には、その公募増資手続期間を定めた、おっしゃったように会社法の改正が必要となります。そのことも分かっています。また、実務上、この需要調査をしなきゃいかぬ、そのときにプレヒアリングを行うということが必要になってくると、こう考えています。そこにいろいろこの課題があるんじゃないかというふうにも考えています。 公募増資時におけるインサイダー取引事案において、主幹事証券会社から公募増資情報が漏えいしたことを踏まえますと、公募増資手続期間の短縮についてはプレヒアリングの解禁につながるということですね。ですから、慎重に検討されるべき問題ではないかなというふうに考えています。
○中西健治君 今の答弁に対してですが、慎重にということは、会社法改正までは視野に入れて動こうと思っていないということか、思っているということか、そこだけ最後にお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(松下忠洋君) 関係省庁との関係もありますから、そこはこの場で答えるわけにはいきませんけれども、慎重にということは、そういうことも含めてプレヒアリングの解禁につながる、事前に短縮することでまた情報が漏れてしまうということのいろんな課題もあると思っていますから、ここはよく整理することから始めたいと、そう思っています。
○中西健治君 質問を終わります。どうもありがとうございました。
○大門実紀史君 大門でございます。松下大臣、大変御苦労さまです。 私も基本姿勢は一点だけお聞きしたいと思いますが、金融の専門家じゃなくても大丈夫です。亀井大臣という方がおられましたけれども、金融の専門家じゃありませんでしたけれども、円滑化法の決断をされるとか、大変喜ばれております。郵政の民営化なんかも、郵政の正社員化ですね、正社員化していく問題も踏み出されたりするという大変決断をされたわけでございます。 私がちょっと心配なのは、国民新党そのものがそういう亀井さんのような信念がなくなっているんじゃないかと。郵政さえ通してくれれば消費税でも何でも賛成すると。信念がないというか、信念が小さいというか、そこが一番私、それでも大臣やられているのかというところは、私、松下さんは副大臣のときに何度かやらせてもらったからお人柄は知っているんですけれども、ちょっと国民新党いかがなもんじゃないかと思っているんですけれども、その辺いかがですか。
○国務大臣(松下忠洋君) 六人の小さな政党で今踏ん張っていますけれども、今の激励と、そして御忠告もしっかりと受け止めて、切磋琢磨して日本のために励みたい、そう考えています。ありがとうございました。
○大門実紀史君 じゃ、本題に入ります。 昨日は、実は改正貸金業法の完全施行から昨日がちょうど二年目になりました。大臣も替わられたので、私、大臣替わるたびに基本的なお考えを聞いておりますので、この貸金業法、サラ金問題について質問をいたしますけれども、これはかつてはサラ金問題、多重債務問題が社会問題になりまして、やみ金被害だの自殺だの家庭破壊だの大変な事態を引き起こして、被害者の会の方々、運動団体の方々、弁護士会、司法書士会という方々の運動、そして最高裁の判決もあって、二〇〇六年に国会でも党派を超えて良識的な議員の皆さんが力を出して、金融庁もいろいろ知恵を出して、国会では全会一致で通ったものでございます。 これは何のための、当時私もかかわりましたけれども、何のための法改正かというと、一言で言えば多重債務者をなくすということが最大の眼目なわけでございます。つまり、返済し切れない借金を抱える人たちがかなり増えてしまって、それは、金利が高いから一つのサラ金に返すためにまたほかのサラ金から借りるということで、数軒のサラ金から借りるというような多重債務者が増えたということが最大の、それを減らす、なくすということが最大の眼目だったわけでございます。 この法改正によって多重債務者の数はどういうふうに変化したか、まずちょっと説明をしてください。
○政府参考人(森本学君) お答えいたします。 多重債務者の数を知るための一つの指標として従来から、貸金業から五件以上無担保無保証借入れの残高のある人の数を参考にしております。その統計の推移といたしましては、十九年三月末が、御承知のように改正貸金業法、十八年十二月に成立したわけですが、十九年三月末が百七十一万人、二十二年が八十四万人、翌年が七十万人、そして今年の三月末が四十四万人と減少しておるところでございます。
○大門実紀史君 法改正だけではなくて、金融庁もそうですし、自治体でも相談窓口が設置されて、さっき言いました弁護士会、司法書士会、被害者の会の活動などもあってここまで減少してきたということで、かなり明確に法改正の効果があったというふうに思います。まだまだ全面解決とは言えないでいろんな問題があることは確かですので、それはこの方向で、法改正の方向で努力していくことが重要だと思います。 ところが、ところがこの間、我が党以外の与野党の議員の一部の人たちですけれども、この貸金業法を見直せと、利息制限法も見直せと、とんでもない動きが始まっております。 貸金業者の方々は大変なのは事実ですから、そういう方々の意向を受けてだと思いますけれども、自民党が小口金融市場に関する小委員会というので提案をまとめましたけれども、何と金利規制を三〇%に上げろと、総量規制を撤廃しろと、等々の政策を出しております。民主党の中でもワーキングチームがつくられまして、関係者からヒアリングを始めております。また、みんなの党も公明党の皆さんも、一部の議員ですけれども、含めて超党派の勉強会というものが開かれておりまして、二、三十人でございますけれども、実は私の仲のいい方もおられます。ふだんまともな方なんですけれども、どうしてこんなものにかかわるのかと申し上げたいですけれども、特に衆議院議員ですね。 もうとんでもない。はっきり申し上げて、貸金業界から一定のパーティー券なりなんなりをいただいている方が堂々と国会の場でいちゃもんを付けて、金融庁のいろんな資料にいちゃもんを付けて、やみ金に行くのが増えているとか、経済が悪くなるとか、むちゃくちゃな質問をやっている議員が自民党でおります。 よく野放しにされているなと思いますけれども、特定の業界、特定の企業からお金をもらって国会質問をすると、これは受託収賄の大変危険性ありますよ。ましてや、そういう人たちが集まって議員立法をやると、議員立法でそれが通ったりしたらこれはもう本当に大変な問題ですから、そういうことを分からないで多分やっていると思うので、西田さん辺りから注意しておいてほしいなというふうに思いますけれど。今、そういうことが始まったのがちょうど二年ですので、注意を喚起しておきたいと思います。 昨日、日弁連が、そういう状況を踏まえて、資料をお配りいたしましたけれど、抗議声明、会長の、まあ簡単に言えば抗議声明を出しております。これはそういう民主党、自民党、あるいはちょろちょろっと参加していますけど、ほかの党の議員を含めた超党派の皆さんに対して出しております。 これはもう全面的に、もし出てきたら全面的にやるしかありませんし、当時、二〇〇六年のときは国会も騒然とするほどの状況でございましたし、まともな議員の方もたくさんいらっしゃると思うので、やるしかないと思いますけれど。 まず、金融庁の姿勢として、大臣が替わられましたのでお伺いいたしますけれど、金融庁として、政府として貸金業法の見直し、あるいは利息制限法の見直しというお考えはあるんでしょうか。
○国務大臣(松下忠洋君) この法律は、現行法ですけれども、委員御指摘のように、全会一致で平成十八年十二月に成立したものでございます。全会一致でございます。施行後の状況を見ましても、今局長の方から話がありましたけれども、多重債務者対策の上で相応の効果があったものと、こう認識をしています。 現時点で、制度につき直ちに見直すべき点はないのではないかというふうに考えています。
○大門実紀史君 それで、ちょっと政府参考人で結構なんですけれど、政策的なものが出てまいりましたので伺いますけれど、例えば金利を今一五から二〇というところに、まあ二〇まで下げたわけですけれども、三〇%に戻すと、何か変動金利みたいな言い方もしていますが、要するに三〇%まで取れるようなことになったら、多重債務者というのは増えるんでしょうか、減るんでしょうか。仕組みからいってどうなりますか。
○政府参考人(森本学君) 上限金利を変えた場合に多重債務者が増えるかどうかというのは、一概に申し上げることは難しいと存じますが、上限金利を引き下げることの効果といたしまして、返済能力の少ない、乏しい方に対する貸出しが減るであろうといったことが当時前提として考えられていたということはあろうかと思います。
○大門実紀史君 森本さん、当時どこにいらっしゃったか知らないけれども、もうちょっと勉強しなきゃ駄目ですよ。一概に言うことが難しいなんて問題じゃないですよ。簡単ですよ、これ。なぜ多重債務者が生まれてきたかとかね。 何が問題かといったら、こういうことなんですよ。返済能力関係なく貸しましょうと、リスクは金利で担保しましょうと、高金利でね。これだけのこの仕組みが多重債務をつくってきたわけです。当時、あの三國谷さんが、前長官の三國谷さんがあなたの立場だったかと思いますけれどね。 それで、みんなでその仕組みをつくるから、つまり、関係なく貸すからリスクを取るために金利を高くできるようにすると。だから、金利を高くできるようにするということが幾らでも貸すということになって、多重債務者を生むわけですね。もう簡単なんですよ。この仕組みをつくってきたから、だから三〇%にしたら、前の二九・幾らよりも更に三〇%なんかにしちゃったら、多重債務が増えるのは当たり前じゃないですか。分かりますか。 じゃ、もう一つ聞きますよ。この自民党が出しているような総量規制を撤廃したら、多重債務者はどうなりますか。増えますか、減りますか。
○政府参考人(森本学君) 総量規制は、返済能力の乏しい方に対する貸付けがみだりに行われないようにという観点から設けられているものでございます。
○大門実紀史君 撤廃したらどうなるの。
○政府参考人(森本学君) 多重債務者というのはある意味では結果でございますので、制度を変えたときに結果がどうなるかということを、あらかじめ明確に申し上げることは困難でございますが、総量規制を撤廃いたしますと返済能力の乏しい方に対する貸付けが増えるおそれがあるということだと思います。
○大門実紀史君 もうちょっとよく勉強してください。 大事なことは、今、全ての金融問題が解決したわけでもございません。事業者なんかはすぐお金借りたいと、そうしないと手形が落ちないとか、いろんな事態があるわけです、今でも。それに対してきちっといろんな政策的な手当ては考えなきゃいけないわけですけれども、それを、まさにこの日弁連の中にあるように、本来のそういう、だからといってまた短期の高金利に戻すんじゃなくて、やっぱり本来の経営支援策を政府としてはきちっと考えていくということに尽きるわけであって、だからといって三〇%に戻す、総量規制、元のもくあみに戻すなんというのはとんでもない方向だというふうに思います。 大臣にもう一言お聞きいたしますが、基本的に考えなきゃいけないのは、政府が、国会議員が考えなきゃいけないのは、この日弁連のところにもありますけれども、本来の中小事業者なりそういう生活困窮者に対するもっと厚い支援だと、もっと機敏な支援だというふうに思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(松下忠洋君) 弱者に対する支援というのは、どういう場合であれ、いかなる場面であれ、やっぱりしっかりと対応していくのが大事だと、そう思っています。そのことが、私がいつも言っていますけれども、人の不幸の上に自分の幸せを築いてはいけないんだと、こう言い聞かせて政治してきましたけれども、そういうことを気付かせる一つの大きな大事な基本だというふうには思っています。 以上です。
○大門実紀史君 終わります。ありがとうございました。
○委員長(尾立源幸君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(尾立源幸君) 金融商品取引法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。松下内閣府特命担当大臣。
○国務大臣(松下忠洋君) ただいま議題となりました金融商品取引法等の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。 我が国金融資本市場を取り巻く環境の変化を踏まえ、我が国市場の国際競争力の強化及び利用者利便の向上を図るとともに、グローバルな金融資本市場の混乱を踏まえた金融システムの強化及び利用者が安心して取引できる規制を整備していくことが重要な課題となっております。このような状況を踏まえ、本法律案を提出した次第であります。 以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。 第一に、新成長戦略、日本再生の基本戦略等に基づき、我が国市場の国際競争力の強化及び利用者利便の向上を図るため、証券、金融、商品を横断的に一括して取り扱う総合的な取引所の実現に向けた措置を講じることとしております。 第二に、店頭デリバティブ取引の公正性、透明性の向上を図るため、一定の店頭デリバティブ取引について電子取引システムの使用を義務付けるなどの措置を講じることとしております。 第三に、適切な不公正取引規制を確保するため、課徴金の対象を追加、拡大するなどの課徴金制度の見直し、企業の組織再編に係るインサイダー取引規制の見直しを行うこととしております。 以上が、この法律案の提案理由及びその内容であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。 以上でございます。
○委員長(尾立源幸君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時十分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(尾立源幸君) ただいまから財政金融委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、大塚耕平君が委員を辞任され、その補欠として安井美沙子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(尾立源幸君) 財政及び金融等に関する調査を議題とし、AIJ投資顧問による年金資産運用問題に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○広野ただし君 民主党・新緑風会の広野ただしです。 松下金融大臣、大臣御就任おめでとうございます。そしてまた、午前中は大臣所信に対する質疑ということで、そしてまた、午後はちょっと気は重いでしょうけれども、また心痛むと思いますが、AIJの集中審議ということでございます。 このAIJ関係、厚生年金基金の方々も大変被害に遭われて、五十万人以上の方々が加入しておられるということですから、非常に大きな社会問題だと、こういうふうに思っております。そしてまた、本日午前、今朝ですか、AIJ投資顧問の浅川社長、そしてまたアイティーエム証券の西村社長ほか二名、合計四名が逮捕されると、こういう事態に立ち至っているわけでございます。 そういう中で、今日午前中もお話がいろいろと出ましたけれども、金融庁また証券監視委員会の監視あるいは取組が遅れたのではないのかと、こういう点がやはり非常にあるのではないかと思っております。情報もいろいろと、今日も若林委員だったですか、からもありましたけれども、随分早くから情報が入っていたにもかかわらず、そして当委員会においても昨年の秋に金子委員が指摘をいたしました。そういうこともありながら、行政処分等、強制調査等も随分遅れたんじゃないのかと、こういう思いがするわけでございます。そして、三月の二十三日にはAIJの登録取消しが行われ、また同日にアイティーエム証券の業務停止命令六か月間、こういうものが出されました。 そういうことについて、遅過ぎたんじゃないのかという点についてどのように考えられているのか、お答えいただきます。
○副大臣(中塚一宏君) 先生の御指摘でありますが、検査監督当局といたしまして、早期に不正の端緒であるとか心証をつかむことができなかったという意味において誠に遺憾であると、そういうふうに思っております。 一方、証券取引等監視委員会の情報受付窓口に対しましては、AIJ投資顧問に関する情報が平成十七年度以降、今回の検査開始までの間に四件寄せられておりまして、そのうち三件は匿名、実名は一件であったというふうに承知をいたしております。情報受付窓口には毎年六千から七千件の情報が寄せられているということであって、そのうちの金融商品取引業者に対する情報は一千件程度ということになっておるわけなんでありますけれども、そういった数々の情報の中から重要性等を判断をし検査を行っているということであります。 今回のいろいろな御指摘、御批判を真摯に受け止めまして、限られた人的資源を的確にそして有効に活用しながら、検査監督、オン・オフ双方において、より一層情報収集能力、分析能力、それからリスク感応度というものを高め、再発防止に努めてまいりたいと、このように思っております。
○広野ただし君 特に、同僚議員の金子委員からの指摘があって以来、前大臣でありましたけれども、金融庁と監視委員会との間でちょっとキャッチボールのようなことが行われ、監視委員会の所管ですから、そこからのいろんな情報を得てというようなことをいろいろとやっておられました。 ところで、その監視委員会、これはやはり個別案件のことについてはいつもおっしゃらないと、こういう話なんですが、今までの監督責任といいますか監視責任といいますか、それについてどう考えられるのか、お答えいただきます。
○政府参考人(岳野万里夫君) 今回のAIJ投資顧問及びアイティーエム証券に対する検査におきまして明らかになった問題は、大変重大な問題であるというふうに認識しております。これまでこうしたことが結果として長年にわたり発見できなかったことにつきましては、検査部局でございます証券取引等監視委員会としても誠に遺憾でございまして、改めるべきところは改めてまいりたいというふうに考えております。 時間を短く端的にということだと思いますので、私どもとしては、今回の反省を踏まえまして、取りあえず二点のことを前に向けて進みたいと思っております。 一つは、やはり投資一任業者につきまして接触を増やすという必要がございますので、金融庁による一斉調査の結果等も踏まえまして集中的な検査を行うこととしたいと思っております。 また、情報に関しまして様々な御批判、情報の取扱い、活用につきまして様々な御指摘をいただいております。確かに、年金関係のホールセールの情報と、一般個人投資家、消費者から来る多数の苦情と情報の性格、質が違っておりますので、そういったことを踏まえまして、今回、年金運用に関する情報の収集・分析体制を強化することといたしまして、専門の窓口として年金運用ホットラインを開設し、専門家による積極的な収集と質の高い分析を行いまして、投資一任業者の検査に反映させていきたいと思っております。 この二点を皮切りに、今後、更に監視委員会としても検査の実施の優先度の判断を適切に行っていくために、金融庁とも連携しながら、情報の収集・分析能力並びにリスク感度を高めていきたいというふうに思っております。
○広野ただし君 おっしゃるとおり、この厚生年金基金関係、特に今回の場合でも五十万人以上の方々が被害に遭われているようなことになります。非常に社会的影響が大きいものでありますから、特にその点については大きく関与してもらって監督責任を果たしていただきたいと、こう思います。 ところで、そもそもこの投資顧問業あるいは投資一任業ですか、このことについて、ヨーロッパは認可制になっておりますが、アメリカは登録制、自由であります。日本もこの登録制というものをやって自由化をちょっと行き過ぎたんじゃないのかというふうに思うんですが、その点はどうでしょうか。
○副大臣(中塚一宏君) 平成十八年に金融商品取引法を整備した改正によりまして、参入規制は認可制から登録制へと変更することとなりました。それまでは各業法による縦割り規制だったわけなんでありますけれども、すき間のない横断的なものにするということ、それから金融イノベーションを促進をするという、そういう観点からの改正でございます。 ただ、投資一任業に対する規制につきましては、現行の登録要件と、それと過去実施をしておりました認可要件の間に大きな差異はございません。参入後の規制監督の枠組みについても、現行の金商法と旧投資顧問業法との間に大きな差異はないということについては是非御理解をいただきたい、そう思います。 しかし、いずれにしましても、再発防止について、この事案で明らかになった問題に対しまして、金融実務を踏まえ、実効性のある方策を検討をしてまいりたいと考えております。
○広野ただし君 それと、厚生年金基金の方々からお聞きしますと、信託銀行が絡んでいたから、まあ信託銀行が入ればというような、安心してというようなこともあったようであります。 信託銀行は受託者責任というような点がやっぱりあるんじゃないのかと、こう思いますが、この点いかがでしょうか。
○国務大臣(松下忠洋君) 本件においては信託銀行は投資判断を行う立場になく、またAIJにより基準価額等が改ざんされたために信託銀行等によるチェック機能が妨げられたということが報告されています。実効性ある再発防止策を関係省庁等と連携しつつ早急に検討していかにゃいけないというふうに考えております。
○広野ただし君 やはり信託銀行は大手ですし、いろんな情報網を大量に有していると思うんですね。そういう中で、契約上はいろんな免責条項等はあると思いますけれども、忠実義務あるいは善管義務といいますか、そういう観点からも信託銀行の管理責任といいますか、そういう点も大いに考えてもらいたいなと、こう思うわけであります。 それともう一つ、年金コンサルタントですが、これは投資顧問業ではないんですね。そして、しかし年金に関して、運用に関してコンサルタント的なことをやると、こういうことになっているんですが、登録の必要もないということになっておりますが、この点どうでしょうか。
○副大臣(中塚一宏君) まず、その投資顧問業についてということなんでありますが、金融商品取引法上の投資助言・代理業のうち、顧客との間で投資顧問契約を締結し、有価証券の価値等や金融商品の価値等の分析に基づく投資判断に関し助言を行う業務を、これを投資顧問業としておるところであります。 一方、年金コンサルタントの業務というのは、これは明確な定義が存在をしておるわけではありません。ありませんが、一般的に年金基金の制度設計のコンサルティングでありますとか、あるいは年金財政のコンサルティングでありますとか、資産運用コンサルティングなどが総合的に行われていると、そういうふうに承知をいたしております。 ですので、年金コンサルタントが顧客との契約に基づいて資産運用コンサルティングの一環として有価証券の価値等やあるいは金融商品の価値等の分析に基づく投資判断に関連をして顧客に助言を行っている場合には、これはその年金コンサルタントの行為は投資助言・代理業に該当をいたしますので、金融商品取引業の登録が必要になると、こういう関係でございます。
○広野ただし君 国会でも、今回の場合、東京年金経済研究所ですか、の方をお呼びして、ここのところが投資助言だとか代理業的なことをやっているわけで、ここのところが全く無登録でやっていると、こういうところもよく考えていただきたいと思います。 ところで、厚生年金基金についてお伺いをしたいと思います。 この厚生年金基金、今回にかかわるところは随分と天下りが出ているということであります。全体的には三百数十の基金のところに七百人ぐらいの天下りが行っている。運用に関して特別の才能等を持っておられればとは思いますが、どうもそういうことでもなかったということなんですが、厚生労働省、この天下りについて、特に厚生労働省からの者が大宗を占めております。この点についてどう考えておられるか、お答えいただきたいと思います。
○副大臣(辻泰弘君) この問題につきましては、政府・与党ということでございまして、広野先生と同じ問題意識を持って取り組んできたところでございます。 まず、三月二十八日に再就職状況調査というのを発表させていただいておりますけれども、詳しくは時間の関係上申し上げませんけれども、厚生年金基金に、役職員に国家公務員再就職者のいる基金数、役員については五百七十九基金中三百六十六基金というようなことでございました。また、役職員のうち国家公務員再就職者は七百二十一人というようなことがございました。 こういった状況は、かねがね私どもとしても取り組まなければならないということで、具体的には平成二十二年九月三日付けの厚生労働大臣書簡によりまして、厚生年金基金の役職員の選任につきましては公募の実施ということを要請してきたところでございます。しかし、残念ながら、今年三月、先ほどの調査結果によりましても、公募の実施状況は低いということが判明したところでございます。そのため、今年三月三十日付けで改めて公募実施の徹底に関する大臣書簡を発出するとともに、公募の手続について具体的に定めた通達を発出させていただいたところでございます。 今後は、各基金ごとに公募要請を行う、そしてその報告を求める、こういったことを通じて公募の実施を指導していくということで対応していきたいと考えております。
○広野ただし君 特に厚生年金基金、中小企業が大宗であります。そういうところが一生懸命灯をともすような形で、また運用を一生懸命やっている、そういう中において、まあ何といいますか、中小企業に巣くうといいますかね、そういうような考え方であっては、それこそ野田総理の言っているシロアリといいますか、そんなことになってはとんでもないことなんで、これは厳に慎んでやっていただきたいなと、こう思うわけであります。 そしてまた、厚生年金基金、累積損失が非常に多くなっている。これは今日午前中若林委員も指摘されました。数千億円になっているんではないかというような指摘もあるわけでありますが、その中で、何しろ運用予定利率というのがもう非常に高く設定されているんですね、五%台。こういうことで、現状においてほとんど不可能なことをやっているということで、この予定利率を引き下げるべきではないのかなと、こう思うんですが、いかがでしょうか。
○副大臣(辻泰弘君) 御指摘をいただきました掛金額の計算に当たって用いられる予定利率は、平成九年までは一律に五・五%とされていたわけでありますけれども、現在は厚生年金基金が年金給付等積立金の運用収益の予測に基づいて定めることとされておるところでございまして、各基金ごとに定めるものとなっております。 厚生労働省といたしましては、平成九年の予定利率の自由化後も、基金財政の健全化の観点から、毎年度の決算等に基づき必要に応じ予定利率の見直しを指導してきたところでございます。しかしながら、予定利率の引下げは掛金の引上げにつながるということでございまして、現在も多くの基金が予定利率を五・五%と見込んでいる状況がございます。 このようなことから、現下の厳しい金融経済情勢を踏まえまして、厚生労働省といたしまして、掛金を段階的に引き上げることをより実施しやすくする、掛金の引上げの開始を猶予するなどの負担の緩和にも一定の配慮をし、引き下げやすくしてきたところでございます。 今後とも、現在行われております有識者会議における議論なども踏まえまして、そのような措置の延長等も含めて検討をしていきたいと、このように考えております。
○広野ただし君 厚生年金基金、中小企業が廃業をしたり倒産をするということになりますと、またそれの連帯保証もするというようなことになっていて、これはもう本当に苦しいところが更にまた苦しくなるというようなことが起こっております。ですから、今、厚生年金基金は数百万人の方々が入っておられると思いますが、これを将来どうするのかという点がやはり非常に大事な行政の課題ではないのかと思いますが。 ところで、今日午前中もありましたが、それを、こういう予定利率のところで累積損失も非常に多いと、こういう中で廃止の方向に持っていくのか、そして解散等の要件なんかを緩和してやっていくのか、そういうところについて厚生労働省のお考えをお聞かせください。
○副大臣(辻泰弘君) 御指摘の点でございますけれども、厚生年金基金制度につきましては、午前中も申し上げたところでありますけれども、今年四月から有識者会議をもちまして検討させていただいているところでございます。その内容は、資産運用と財政運用の両面からの検討ということでございます。 その中では、先生御指摘いただきました制度の今後の在り方についても御意見をいただいているところでございますけれども、現時点で一定の方向性が出ているというものではございません。片や、午前中も申し上げましたけれども、与党サイドからは将来的な廃止というふうな御意見もいただき、また、各会派、各党の先生方からもいろいろな御意見をちょうだいしているところでございますが、有識者会議におきましては、今月末を目途に検討結果をまとめるということになっておりますので、その結果、また与野党それぞれの皆様方からいただいております提言を踏まえまして、厚生労働省として対応方針を策定し、対応していきたいと、このように考えております。
○広野ただし君 当面は、比較的運用状況のいいところとの、また近くの業種的なところも考えて、基盤強化のために合併をしていくとか、あるいは連合会との共同運用というんですか、というような形で当面はということはあろうと思います。しかし、将来的に、本当にこういう運用益で稼ぎ出せるのかということを考えますと、私ども与党の方で将来的には廃止の方向へ持っていくということを打ち出しているわけで、よくまたここを考えていただいてやっていただきたいと思います。 そして、そのときの、代行運用というんですか、これをやっているわけですが、これの返済の面、そういうことについての、代行部分の返還についての軽減措置、これも今日午前中ございました。十年、最長十五年というような延長等もやろうということであります。そしてまた、損失処理期間の延長についても考えようということでありますが、そしてまた、解散時の連帯保証の軽減ということについてもいろんな要望が各厚生年金基金関係から来ておりますが、その点、厚生労働省はどういうふうに考えられるでしょうか。
○副大臣(辻泰弘君) AIJの方の関連でまず申し上げさせていただきますと、AIJ投資顧問に運用委託を行っておりました厚生年金基金に対する当面の対応といたしましては、現在、平成二十三年度決算に関するデータを各基金それぞれから徴集をいたしまして、その財政影響等を分析をいたしているところでございます。各基金が決算を確定する今年の秋ごろまでには一定の対応方針を示したい、このように考えております。その際には、掛金の急激な上昇を招かないようにという点も十分配慮して対処していきたい、このように考えているところでございます。 そして、御指摘もございました基金の解散に際しての代行部分の返還額の軽減、あるいは分割納付時の連帯債務の在り方、こういった論点につきましても、現在、先ほど申しております有識者会議で議論をいただいているところでございますけれども、その結論等も踏まえまして対応方針を策定して対応していきたい、このように考えております。
○広野ただし君 それでは、今日、日銀総裁も来ていただいております。欧州の信用不安問題でございますが、ギリシャの再選挙もあって、ユーロ離脱の懸念は今はある程度払拭されたのかなということかと思っております。そしてまた、今G20で、メキシコのロスカボスですか、でG20を開催されていると。 こういう中で、やはり世界は狭くなって、世界全体が相互依存関係を非常に深めている中で、欧州に対しても国際協調という観点は非常に大切なことで、対岸の火事だからほっておくというわけにはやっぱりいかないので、それがいつか新興国に及び、また日本の貿易等にも大きな影響を、そして経済に大きな影響を及ぼすということだと思います。 そして、もう今まで、IMFで日本は六百億ドルですか、基盤強化に、これは財務省でしょうか、にされ、またヨーロッパ中央銀行、ECBに資金供給、ここのところ、これは第一回、第二回とオペをやっておりますけれども、ここのところで日銀はどういうような協力をしておられるのか、伺わせていただきます。
○参考人(白川方明君) お答えいたします。 先生御指摘のとおり、国際的な経済の依存関係が非常に強くなっている中で、欧州の情勢というのは日本の経済に対しても非常に大きな影響を与えます。為替を通ずる面、それから貿易を通ずる面、それから金融システムを通ずる面、様々なルートで日本経済に影響を与え得るものでございます。 欧州の中央銀行も含めて、中央銀行間の協力の体制ということでございますけれども、まず行っていますことは、日常的なこれは意見交換、情報交換を行っております。これは、私のレベルでも、それからスタッフのレベルでも緊密に連絡を取り合っております。 その上で、資金の供給という点での協力も行っております。一つは、これは、ドルの資金供給について協調体制を組んで現に実行をしております。日本銀行を含め主要国の中央銀行は、アメリカの中央銀行であるFRBとドルのスワップ協定を結びまして、ドルを調達し、その上でそれぞれの国内の市場におきまして金融機関に対して金額無制限でドルを供給できる体制を組んでおります。 それから、それぞれの通貨、例えば日本でいきますと円、それからドル以外の通貨、例えばユーロとかポンドとかカナダ・ドル、スイス・フラン、こういった通貨でも資金供給ができる体制を昨年の十一月末に、これはお互いに議論をしましてつくりまして、この枠組みをいつでも発動できるという体制になっております。 リーマン・ショック以降の景気を見てもそうでございますけれども、金融システムの安定性が崩れますと、世界経済に対して非常に大きな影響を与えますし、日本経済にも影響を与えます。したがいまして、この流動性の供給という面で今密接な協力体制を組んで臨んでおります。
○広野ただし君 それと、これに伴って、アジア新興国にも波及をする、そういう懸念もあるんではないのかという点もありますので、アジア諸国に対してはどういう考え方でしょうか。
○参考人(白川方明君) アジアの新興国との関係でいきますと、これは日本銀行というか、主としてこれは政府の関係で、まずチェンマイ・イニシアチブというものがございまして、この点でドルの資金供給ができる、あるいはそれぞれの自国の通貨の供給ができるということで体制を組んでおります。 それから、中央銀行独自の取組ということでいきますと、日本銀行は韓国あるいは中国の人民銀行とスワップ協定を結んでおりまして、相手が例えば円を必要とするというときには、例えば円が供給できるという体制を組んでおります。 それから、昨年、これはタイの中央銀行との間でこういう取決めを結びました。つまり、例えば日本の企業がタイに進出している、あるいは進出している日本の企業を支援するために日本の金融機関が進出するというときに、現地通貨、タイ・バーツで資金供給を行うときに、日本国債を担保としていつでも資金供給ができるという体制も、これはタイの中央銀行と日本銀行が相談して、この制度も実はもうスタートさせております。 こうしたことを通じてアジアの金融市場の安定ということについてもしっかり努めていきたいというふうに思っております。
○広野ただし君 それと、なぜ日本が、日本もいろんな意味で経済的にデフレ状況で苦しい中でユーロに対しても円高になると、こういう事態になっています。かつてないくらいに円高になって、百円を切る、ユーロがですね、まあ切るという言葉になるのか、九十八円台とかですね、そういういろんな形になっております。 日銀さんはこの間も、ドルに対しては外貨建て融資といいますか、という形で一兆円だったですか、ドルに対してはなされました。日本も欧州との関係は非常に深いわけで、貿易も盛んであります。やはりユーロに対して円高になるということで非常に影響も、苦しんでいる企業もいっぱいあるんじゃないかと、こう思うんですが、そういう、まあここでおっしゃるのはどうかと思いますが、ユーロに対する外貨建て融資というような措置というものは、どうでしょうか、御検討いただけないんでしょうか。
○参考人(白川方明君) お答えいたします。 日本銀行は外貨資産を約五兆円有しておりまして、この五兆円の外貨資金をどのような形で使うことによって中央銀行としての責務を果たせるのかということについて先般改めて検討を行いまして、その方針を発表いたしました。 一つは、これは日本の金融機関が外貨の資金繰りに窮するというときに資金供給を行える体制を組んでおく。つまり、いざという場合に外貨資金が供給できるということでございます。それから二つ目は、これは国際金融協力ということでございます。それから三つ目は、今先生御指摘の、私どもの言葉で言いますと、成長基盤強化の支援の一環として外貨資金を貸し付けるということでございます。 現在、日本銀行が保有している外貨資産については、これは現在の国際金融市場の実態を反映しましてドルが大宗を占めております。この持っているドル資金を使ってドルを貸し付けるということでございます。 したがいまして、ユーロでそうしたことを行うというためには、そのユーロ自体をあらかじめ持っていないといけないわけでございますが、現状、日本銀行のユーロの保有というのは大きな金額ではございません。そういう意味で、日本銀行として現在持っているその外貨資金の有効な活用という点で、先般、中央銀行としてはそれほどその例が多いわけではございませんけれども、こういう制度を始めましたけれども、ユーロについてはそういう状況にあるということを御理解をいただければというふうに思います。
○広野ただし君 先日も質問に大分前に立ちましたときに、安住大臣に、これは円と元、中国との関係ですね、これ、中国との貿易がこんなに多くなっているのにドル建てにしたりという形になっているわけですね。ですから、円・元決済、直接決済というものを申し上げて、それが今かなり実ってきている状況だと思います。 ドル偏重というのはやはりおかしいんで、そういう面では、ユーロ、こういうときに、ユーロに対して円高になっているわけですから何らかの措置を是非お考えいただきたいと、こう思うわけであります。 ところで、もう一つ、国際協調は物すごく大切なんですが、日本のヨーロッパに対する債権ですね、これが日本の銀行セクターで主要四か国あるいは対EUででしょうか、五千三百億ユーロ、五十三兆円ですか、という形に債権が、銀行債権があります。そして、その中で公的部門、要するに国債等の、これが主要国四か国で千八百億ユーロ、だから十八兆円でしょうか、という形になっております。そういうものの債権保護、これはクレジット・デフォルト・スワップシステムというか、CDS等のこともあるとは思いますが、これは日銀さんがいいのか、財務副大臣がいいのか、その点ちょっとお答えいただければと思います。 銀行の債権保護、日本の邦銀のですね、債権保護ということです。
○参考人(白川方明君) 御質問の趣旨は、日本の金融機関が持っているユーロ建ての債権の、あるいは有価証券の金額ということ……
○広野ただし君 大体言いましたから。全体的には五十数兆円ですね。 そういうときに、どうやって、まあもちろん国際協調でそういうことが起こらぬようにという形で考えていくわけですが、実際問題として、また、銀行というのは足が速いですから、債権をいろいろな形で別のものに持っていくというようなこともやっているんではないかとは思いますが、全体的にどういうような、邦銀の債権保護をどういうふうに考えるかということです。
○参考人(白川方明君) 先生御指摘のとおり、日本の金融機関が欧州の様々な有価証券を保有するという金額は、これ大きな金額になっております。金融機関の経営の健全性、ひいては金融システムの安定性をしっかり維持するということが非常に大事でございます。 この点については、まず個々の金融機関自身がしっかりとしたリスク管理に取り組むということが、これは大原則であります。それから、しっかりとした自己資本の備えを持つということも大事でございます。この点では、日本の金融機関は、今回の欧州の危機に先立ち、一九九〇年代の後半に金融危機を経験したということもありまして、この面での体制整備というのは随分進んできているというふうに思います。 その上で、これは金融庁も日本銀行もそうでございますけれども、個々の金融機関のリスク管理体制、これを検査、考査を通じてしっかり見ております。それから、その上で、金融システムの一角で何か問題が起きたときにこれが大きな影響を及ぼすんではないかという問題意識だというふうに思います。 この面では、まずはユーロという資金につきましては、これはユーロの欧州の中央銀行がしっかり資金を供給するということが大事でございますし、それから、国際金融市場全般の混乱ということになりますと、これは何といってもこれはドルでございます。そういう意味では、そのドルの資金供給という面で、先ほど申し上げましたスキームを使ってしっかり供給をしていくという体制を組んでおりまして、こういうことを通じてしっかりと金融機関の安定性を維持していくということに取り組んでおります。
○広野ただし君 安住財務大臣がG20に行っておられるとは思いますが、それで藤田副大臣に、ヨーロッパの信用不安問題についての財務省の見解を伺いたいと思います。
○副大臣(藤田幸久君) 日曜日のギリシャの総選挙におきまして、二つの政党が中心となった新しい与党が、この財政健全化ということ、それから様々な構造改革を行うと、そういう形で選挙結果になったということは、G7の財務大臣会議の中でも評価をしております。ユーロ圏に残っていただいたということが、これは全ての関係国にとっての利益だという立場で評価をしております。 ただ、これでもって根本的な問題が解決したというわけではございませんで、やはり財政と実体経済と金融、それから先ほど来対岸の火事という話が出ていますが、やっぱり去年から見ておりまして、両岸というよりも、川を挟んでというよりも、やっぱりリンクをしておりますし、それに民主主義という要素がやっぱり非常な大きな要因でございますし、やはりいろいろな意味でのマネーゲーム的な動きといったことも含めまして、これからもやっぱり相当この金融システム全体について注視していかなければいけないというふうに思っております。
○広野ただし君 終わります。
○佐藤ゆかり君 自由民主党の佐藤ゆかりでございます。AIJの集中対政府審議、引き続きさせていただきたいと思います。 本日お昼近くに、AIJの関係者、浅川AIJ投資顧問社長外三名が、水増し価格でファンドを販売し約七十億円をだまし取った詐欺罪で逮捕されました。金商法違反は逮捕容疑には含まれていないということでございます。 報道によりますと、このだまし取った約七十億円ですけれども、AIJ投資顧問が実質的な経営破綻に既に陥っていた遅くとも二〇〇九年春先ごろ以降に、運用の意思がないのに解約の払戻金の調達のためにうその運用収益と絶対収益をうたって、少なくとも新規顧客資産として五百五十億円をだまし取っていたと、その一部であるというふうに報道がされているわけでございます。 実は、この四月の当委員会の証人喚問でアイティーエム証券の西村氏は、AIJ関連業務から七十三億円程度の利益を得ていたと、そしてさらに、水増しした資産評価額に基づいて過大な管理手数料も受け取っていたということを認めておられています。 本日の立件の根拠となっておりますこのだまし取った約七十億円についてですけれども、アイティーエム証券の西村社長が認めた過大な管理手数料というのは含まれているのでしょうか。刑事局長、お願いします。
○政府参考人(舟本馨君) お答えいたします。 その西村社長の管理の収益は含まれておりません。 本日の逮捕容疑の概要でございますけれども、AIJ投資顧問社長、またアイティーエム証券会社社長ら四人は、平成二十三年六月及び七月ごろ、AIJ投資顧問が実質的に販売運用するファンドの純資産額が過小となっていたにもかかわらず、二つの年金資金の担当者らに対しまして虚偽の運用実績等を記載した資料を提出するなどしまして運用実績が好調であると誤信をさせまして、同ファンドを買い取ることを決定させ、同年七月下旬及び八月下旬ごろ、この買い付け代金として合計七十億円をアイティーエム証券名義の口座に入金させてだまし取ったというものでございます。
○佐藤ゆかり君 そうしますと、アイティーエム証券としては共謀という形になりますでしょうか。
○政府参考人(舟本馨君) 四人の逮捕の中にアイティーエム証券の社長及びそのもう一人社員も含まれておりますので、共謀ということになります。
○佐藤ゆかり君 今回はちょっと、やはり残念ながら捜査の結果が出るのが遅いということが私ども大変感じるところであります。それをまず一点、苦言を冒頭申し上げておきたいと思います。 その捜査の遅さの原因なんですけれども、私も市場関係者にいろいろこの間、三月、四月、五月と聞いてみたわけであります。そうしますと、一つにはやはり、この金融検査体制で先ほど来話題に上っておりましたけれども、金融検査を行う金融知識のある人材が少ないということ、そして、今回はケイマン諸島に取引が及んでいるように、海外当局、金融当局との連携が不足しているのではないかと。連携において、金融知識を有する者が連携に当たることができていないのではなかろうかと、そういう声は市場関係者からも多々指摘として、想像の範囲かもしれませんが、上がってきているわけであります。 そこで、海外当局との調査共助の体制について少し話題を移したいと思いますが、今回、AIJ投資顧問が抱えていた残存資産の中に、九十億円程度既に海外に移されているのではないかと言われている資金の部分がございます。通常、海外の会議ですと、総理大臣ですとか財務大臣、あるいは日銀総裁等はG7ですとかG8、G20という定期会合がありまして、こういう国際会議の場というのがあるわけでありますが、こと金融になりますと、大体枠組みづくりというのは主に、IOSCOと言われますが、証券監督者の国際機構というのがありまして、そこが舞台になって広げられているところであります。ここで決めることというのは、いかんせん拘束力がないというものが多く感じられるわけであります。 今回、海外当局との調査共助についても、このIOSCOが多国間での取決めというものの枠組みを提示して、日本の金融庁もそれに署名をして加入しているわけであります。多国間MOU取決めといいますけれども、お互いにそれぞれ金融犯罪等の疑いのある事件が発生したときに、国際的にまたがるときに、相手国に対して日本の金融庁が調査の依頼をするというような相互関係の取決めがあるんです。ただ、これは相手国によっては遅々として調査を進めてくれなかったり、それに対して何か罰則の規定があるとか、そういうわけではございません。ですから、進まなくなると進まない、そういう状況にあるわけであります。 私が申し上げたいのは、松下金融担当大臣、新任で来られたわけでありますので、この金融担当大臣の位置付けなんですけれども。やはりこういうIOSCOを中心とした拘束力のない枠組みに頼っていると前に進まない。要するに、足りないものは、日本の金融当局、金融担当大臣をトップにして、やはり金融外交のもっともっとパイプを強めていただいて、海外の金融当局とのパイプを強めながら、連携して説得力のある外交カードというのをつくる努力というものをやはり日々していただかなければいけない、そういう補完的な役割というのが重要性を増してきていると思うんですね。 そこで、松下金融担当大臣にお伺いしたいんですけれども、政権交代してこの三年間、国民新党から、金融担当大臣のポストというのは指定ポストのようになってきているわけでございます。ですから、この金融行政に関してはこの三年間で様々な蓄積と、剛腕も含めてですね、十分もう蓄積をされておられると思うんですが、今後、松下大臣は、今申しましたようなIOSCOとは別の、大きな意味で金融の連携を図る外交強化というのに進み出られるお考えでしょうか。
○国務大臣(松下忠洋君) 国民新党がこの金融庁ポストを独占している、それは私にも重みになっていないわけじゃないんですけれども、これは、国民新党がということではなくて、やはり郵政との問題もございましたし、そしてまた野田総理からの、おまえ、ここをやれということを承っておりますので、全力を挙げて取り組んでいきたいと、そう思っております。 今、IOSCOのことがございましたけれども、現在、八十六の当局が署名しておりますし、多国間情報交換枠組みとしてこれは極めて大切な役割を果たしているというふうに思っております。これは、二〇一三年の一月までに全加盟当局がこの多国間の情報交換枠組みに署名を行うことということが義務付けられておりますから、引き続き力を尽くしてやっていきたいと思っております。ロシアとか、インドネシアとか、アイルランド、アラブ首長国連邦というのは、これはまだ未署名国でありますので、これは非常に大きな大国でもございます。これは力尽くして努力していきたいというふうに考えております。 以上です。
○佐藤ゆかり君 IOSCOの枠組みですと結局拘束力がないわけですから、幾ら加盟国を増やしても、いざというときの実効性において乏しいということで指摘をさせていただいたわけでありますので、私の申し上げたかったことは、そのIOSCOの枠組み以外で、アメリカというのは調査の案件が出ると非常に強いやはり国力でもって相手国に迫ってくるわけでありますけれども、そういう形で日本も外交カードを金融担当大臣として独自に展開をし太めていただきたいと、そういう趣旨で御質問をさせていただいたわけであります。 さて、次の問題に移りたいと思いますが、今回、このAIJの問題は多大な損害を引き起こした再びあってはならない問題であるというふうに考えております。 そこで、再発防止策に向けてなんですが、一つには、やはり悩ましいのは、この日本の金融市場の競争力をある意味、国際観点から維持しながら、そういう意味では事前規制をできるだけしないような努力を行いながら、しかしながら再発防止をするという意味で事後監視体制の強化あるいは罰則の強化、こういうものでやはりコンプライアンス遵守をまともにする健全な業者は報われるような市場環境整備というのが大事ではないかというふうに思われるわけでございます。 そこで、証券業協会で例えば申しますと、金商法の第六十四条の一で外務員登録というものが法的に義務付けられているわけでございます。これは登録制になっております。実は、証券業協会の自主規制で外務員登録をするためには、資格試験を受けて合格した者が登録できるというふうになっているわけでありまして、この法的規制とそして自主規制の組合せによって証券業に携わる者は一定の監視が効いているわけでございます。 それで、この運用業、投資顧問会社ですとかアセットマネジメントですとか、投資信託ですとか投資法人ですとか、いろいろありますけれども、この運用側については一切登録制というものが従事者に対して課されていない、そして自主規制も余りないということで、全く、ある意味ざるのような状況になっております。 金融担当大臣、この証券業に準ずるような形で、運用業でも運用従事者に対する登録義務の法規定と資格試験の自主規制などが必要ではないとお考えですか。
○国務大臣(松下忠洋君) 自民党によるこのAIJ問題プロジェクトチームの提言におきまして、今お話がありました運用従事者にかかわる公的・自主的規制整備と情報共有として御指摘の内容が盛り込まれていることは承知しております。 運用事業者、運用従事者に対する登録制や自主規制につきましては、そのような制度設計が可能なのかどうか、それから、本事案のような案件の再発防止についてどの程度実効性があるか等について慎重な検討が必要というふうに考えています。 例えば、仮に運用従事者に対する登録制や自主規制を具体的に設計する場合、例えば以下の点について検討が必要だというふうに考えています。運用業や運用従事者をどう定義するのかということが一つでございます。それから、外国で運用業を行い、又は運用に従事する者に規制を及ぼすことができるかということが一つある、ここを整理する必要があると。それから、自主規制機関、これは投資顧問業協会等でございますけれども、実効性ある運用を行うことが可能かどうかということも一度検討する必要があるというふうに考えています。 いずれにしましても、金融庁としましては、金融実務を踏まえて健全な投資運用業務を阻害することのないよう留意しつつ、実効性ある方策を早急に検討してまいりたいというふうに考えています。
○佐藤ゆかり君 まさに早急に検討をして、私どももAIJ問題に関するプロジェクトチームで、自民党PTでは私、事務局長をやらさせていただいて、多くの皆さんが御参加の下で提言をまとめさせていただきました。そこで、やはり運用業も証券業と同じ肩の高さで監視の体制を組んでいかないと、結局こういうことになるんですね。 浅川さんも最初は証券業側にいたと。そして、都合があって辞められて、そしてこの運用側に来て問題を起こしていると。そして、AIJ投資顧問に、今回は逮捕の対象にはなりませんでしたけれども、松木新平さんという方もおられたわけでございます。この方も、証券業で元常務さんをやっておられて、そしてこの方は九五年に逮捕され九七年に起訴されて、総会屋事件で利益供与の商法違反、そして、損失補填の金商法違反ですね、これで起訴されたわけでございます。要は、松木新平さんの場合には、その結果、判決が出たときに八か月の懲役で三年の執行猶予付きであったということで、ほとんど骨抜きのような懲罰になっていたわけでありまして、結果として、この運用業界に最近はおられたと。今回の問題に関与されておられたかどうかというのは私どもは分かりませんけれども、しかしながら問題の会社に巻き込まれているということは紛れもない事実でございます。 ですから、やはり証券業と運用業界と同等の監視体制でお互いに、証券で悪いことをした人間が運用業にどんどん流れ込んできてまた過ちを繰り返す、そういうことのないように、悪いことをした人間というのはやはりある一定の期間、運用業であれ証券業であれどちらでも就業することができなくするような、ある意味、一定期間金融業界から追放するような仕組みというのが問題の再発防止について極めて必要ではないかなというふうに思うわけでございます。 そこで、金商法ですけれども、証券業の方では、金商法第六十四条の二で外務員登録の規定と同時に、法令違反などをしたいわゆる不適切行為者ですけれども、この不適切行為者については五年間外務員として復帰をさせないという禁止条項が付いているわけでございます。ですから、これをむしろ、運用業にも外務員と類似した定義の登録を法規制でさせると同時に、不適切行為者が発生した場合には、金商法で五年間なり十年間なり就業を禁ずる等の罰則強化というのを設けるべきではないかと思いますが、松下金融担当大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(松下忠洋君) 数々の御提案をいただいております。いずれにしましても、この運用従事者に対する登録制や自主規制については、そのような制度設計が可能かどうか、それから本事案のような案件の再発防止についてどの程度実効性があるかどうか等について、慎重な検討が必要と考えておりまして、そこはしっかりと、御提案でございましたから、検討をしながら、次のステップに進んでいきたいと、そう思っています。
○佐藤ゆかり君 実効性を確かめながらとか技術的な御答弁ではなくて、今日は大臣の所信も含めてお伺いしたわけでありますから、やはりこういう問題、多大な問題の発生を受けて、金融担当大臣として、政治家としてどのようにお進めになりたいかと、そちらの方をむしろお聞きしたかったのですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(松下忠洋君) 今回のAIJ問題は、今回は逮捕者も出ましたけれども、AIJがある、そしてここに年金の基金を持っているところがある、ここに信託等の資産を管理しているところがある。そこをそっくり今度はアイティーエムで全部運用を任せていると。そして、それを外国の方のファンドと結び付いていろいろしていると。実際よく見えないところもたくさんあったし、当然報告受けるべき運用の内容等も報告受けていないということの中で、一つ一つが十分に私たちそれぞれの分野の人たちが中身をしっかり把握するということができていなかったというふうに思っています。 そういう意味で、今度の事件は様々なことを私たちに教えてくれていますので、それはしっかりととらえた上で、こういうことが起こらないような実効性のある仕組みというのはつくりあげなきゃいかぬと、そう思っていますので、そういう意味で検討していきたいと、そう考えます。
○佐藤ゆかり君 是非その意思を共にしていただきたいというふうに思います。 それで、先ほどから苦言を申していますが、証券取引等監視委員会の今回余りに対応が遅いのではないかということは、我が党の中からも方々から声が上がっているとおりであります。それと、やはり捜査対象のばらつきがあってはならないので、これで一件落着を決してすることなく、引き続き捜査を続けていただいて、きちっと万全な結果というものを出していただきたいと思うんですね。 といいますのは、例えば、先ほど来お話に少し出ましたけれども、年金コンサルタントをやっておられた石山氏、今回は逮捕の対象に入っておりません。ところが、証人喚問のときには、その石山氏というのは投資運用における助言、代理業務のようなものを行っていたということが実質的に判明をしているわけでございます。これ実際に運用のコンサルの代理業、投資顧問の代理業のようなものをやっている、当然これは違法行為でありまして、無登録業者の扱いになるわけでございます。無登録業者に仮に、石山氏が認定されますと、金商法の百九十七条の二で、懲役五年以下、そして罰金五百万円以下、あるいは併科ということになるわけですね。ですから、今回石山氏という名前が全く今朝の発表には出ていないわけでありますが、その是非についてあからさまに白、黒というわけではありませんが、きちっとした捜査はやはり最後まで続けていただきたいということをお願い申し上げたいと思います。 同時に、もう一点、今回は金商法違反の容疑というのは落とされたわけでございますけれども、最初は投資一任業務に対する偽計の疑いも言われていたわけであります。偽計によっても、最初は三年以下とも今回言われたんですが、例えば利得目的の偽計ですと、偽計にもいろいろな種類がありますが、懲役十年以下のものもあるんですね。ですから、なぜ殊更三年以下のカテゴリーを念頭に捜査を進められるのか。その辺は十分にこれからもう少し視野を広くして、委員会には客観的な動きをお願い申し上げたいと思います。 さて、時間が限られましたが、最後に、少し厚生年金基金の方のお話に移らさせていただきたいと思います。自民党のAIJ問題に関するプロジェクトチームで先週提言案をPTとして決定させていただいております。既にその中にある分割納付における連帯保証の廃止の提言ですとか、あるいは基金を解散するときの返還額の減額措置などを提言していまして、政府案で、先ほど来報道で言われているとおりですが、どうも自民党案を少しパクりをされているような気がするところでございます。 それで、一方で民主党のPTの方は、四月に既にAIJ問題の中間報告で、政府系金融機関から基金の加入事業者に対して補填資金を融資する制度というものが提言の中に入っているわけです。この民主党案について、政府系金融機関からの融資制度について、今回政府案に取り込む御予定はおありになるのか、厚労副大臣にお伺いします。
○副大臣(辻泰弘君) まず、先生御指摘いただきました代行割れ基金の国への返還額の在り方という問題につきましては、先ほど来申し上げております四月に設置しました有識者会議におきまして、現在論点の一つとして議論をしていただいているところでございます。その会議におきましては、厚生年金基金の多くは中小企業で構成されている、母体企業は現在厳しい状況にあるということでございまして、早急な対応が求められているのではないかという御議論もいただいているところでございます。 そして、代行割れでも解散ができる特例解散につきまして、御指摘いただきましたような返還額の算定の見直し、あるいは分割納付時の連帯債務の在り方、こういった問題についても見直すべきではないかといった御議論をいただいているところでございまして、今月末を目途に結果をまとめていただくことにしておりまして、それを踏まえ、また、先生方からいただいている、各党からもいただいております提言なども踏まえまして、厚生労働省として方針を決め、対応していきたいと、このように考えているところでございます。 そして、先生から御指摘いただきました与党の、民主党の提言にある政府系金融機関による公的融資ということについての、政府案への取り込みいかんという御指摘かと思うわけでございますけれども、政府系金融機関からの融資ということになりますと、これは産業政策、中小企業対策という側面のアプローチもあろうかと思うことでございまして、厚生労働省だけで判断し得るものかどうかということもあろうかと思うわけでございますけれども、いずれにいたしましても、関係の省庁とも連携を取りまして、こういった中小企業の総合型の厚生年金基金、こういったことの対応に臨んでいきたいと、このように考えております。
○佐藤ゆかり君 この貸付けの方は、やはり構造不況業種で基金が解散できずにおられる。要するに、補填資金が賄えなくて解散したくてもできない困難な基金があるわけですから、そういうところに上限なしにこの政府系金融機関が融資制度で融資をするということは、恐らく返還できないわけでありますので、膨大な信用保証協会の焦げ付き問題にもなってくるということで、私どもではこういった制度にはむしろ反対でございまして、逆に返済額の減額、そして連帯保証を廃止することでできるだけ早期に財政が健全なうちに解散できるような仕組みの選択制を設けていくということを提言させていただいているところであります。 それで一点、新聞報道や先ほどの御答弁でもありましたけれども、返還額を減額すると基金に加入していない厚生年金の一般のサラリーマンの方々の負担が増えるのではないかと。その批判をどうかわすかという課題についての御指摘がありました。 ただ、ここで申し上げたいのは、厚生年金本体の積立て割合が今賦課方式で約四割です。それに対して、基金解散時に特例解散で求められる返還額というのは減額責任準備金です。そうしますと、この減額責任準備金というのは積立て割合四割よりも基金の積立て割合が高い部分の返還を求められるわけですから、現行制度で結局本体部分と基金の関係がどうなっていたかというと、本当につめのあかまで削って血を飲むような思いで倒産すれすれまで補填資金を捻出させた中小企業に多めに返還をさせて、厚生年金本体の積立て割合の四割をそれ以上に少しばかりでも改善させるために基金からより多くの返還額を返還させるという、そういう仕組みに暗になっているわけであります。 ですから、元々基金は基金の問題、積立て割合四割の厚生年金の問題は、本体部分として社会保障の一体改革の中できちっと真っ正面から議論すればいい話であって、サラリーマンの負担が増えるから厚生年金基金が減額できないというのはお門違いの議論だというふうに私どもは思うわけでございます。その点について、いかがでしょうか。
○副大臣(辻泰弘君) 代行制度というのは、公的年金制度の保険料をある面お貸しをして運用していただいているという制度になるわけでございます。 代行割れということは、おっしゃったように返還額の算定方法もいろいろあり得るわけでございますし、減額なども検討すべしという御議論もいただいているわけでございますけれども、いずれにいたしましても本来返していただくべきものが返ってこないという状況があるならば、そういう状態が発生いたしましたら、それは国民全体といいますか被保険者の納めた保険料にしわ寄せがいくといいますか、その保険料で賄う分を持ってしまうということでございますから、そういった意味におきましては、そういった真面目に払っていただいている保険料納付の方々、それは国民と言ってもいいかと思いますが、その皆さん方にしわを寄せるといいますか、ある面その負担を求めるということになるということは事実として申し上げられると思います。
○佐藤ゆかり君 基金は基金の問題、そして厚生年金本体はより大きな問題を抱えているわけでありますから、そこの部分は本体の議論としてより抜本的な改善策の中で考えていくべきだと改めて主張をさせていただきたいと思います。 時間も限られておりますので、最後にこの厚生年金基金の財務の悪化の問題ですけれども、やはり抜本的に立て直しをする、あるいはそれに向けて努力をする自助努力の部分、そしてできるだけ公的負担を減らしながら問題解決に向かうためには、加入している中小企業の事業主一社一社が日々厚生年金基金の積立て不足が生じたら、それをきちっと分かりやすい数理計算の結果を見て積立て不足を会計上認識をして、そして会計上認識をした積立て不足額について引き当てをきちっと日々やって、そして願わくばそういう姿勢を推進するために引き当てについて損金算入をするということで、より健全な基金の財政に立ち直っていく道しるべになると私どもは考えるわけであります。 実際、財務省が平成十年の税制改正で退職給付の引当金の損金算入を廃止してしまって十四年から全くなくなって、聞くところによりますと、それで中小企業の引当金が、どんどん取崩しが進んだということも伺っているわけであります。ここで財務副大臣、この引当金、基金積立て不足の引当金に限って今お伺いしていますが、損金算入をお考えになりませんでしょうか。
○副大臣(藤田幸久君) 今朝御質問いただきましたので、今調べてまいりましたけれども、積立て不足を解消するために加入事業者が引き当てを行う場合は損金に算入されると。ところが、その企業が内部積立てを行った場合には算入されないという扱いになっておりますが、これは確定債務に基づかず、御自身のあるいは自社の計算で行うことが可能となるので、課税の公平性等の観点から慎重な検討が必要ということになっております。 それから、この厚生年金基金というのは企業の外部の組織でありますので、そのこと自体がその基金の財政の安定に直接つながるかどうかということがもう一つ観点でございますので、いずれにいたしましても、その積立て不足への対応というのは所管の省庁において検討していただきたいというのが今の立場でございます。
○佐藤ゆかり君 これで終わりますが、いずれにしましても、解散のときに多額の補填金を求められて倒産する企業があるわけですから、その解散資金を準備して引き当てをしましょうという話をしていますので、是非前向きにお考えいただきたいと思います。 これで終わります。
○西田昌司君 自民党の西田昌司でございます。 私もAIJ問題について質問させていただきますが、先ほど佐藤委員からもあったんですが、我々もこの問題が出てきたときに本当に余りにも、政府側といいましょうか、対応が遅いんですね。そのことに非常に、何と言いましょうか、不思議な気持ちでいるんです。といいますのは、私どももこの問題、先ほどありましたけれども、自民党の中でもPTをつくっていろんな分野から聞き取りをし、なぜこういう事件が起きてきたのかなという全体像を我々なりに感じ取っているんです。 そこで、私はそれに基づいて言うんですけれども、私自身は、これは浅川さん、今回逮捕されましたけれども、AIJ個別の問題というものにあります。余りにも詐欺的なやり方でやってきている、ずさんな運用、こういう個別の問題ありますけれども、その問題だけじゃなくて、これが出てきた背景があるんですよね。その背景を考えますと、これ要するに金融緩和でこの規制が緩和されて、投資一任業が今までと違って届出、登録制になってきたと。そうなってくると、いろんな人がそこに集まってきて、集まってくることが活性化だと思っていたんだけれども、とんでもない人がいると。本当はそれを捕まえるためのルールなり、また大きな罰則なり、仕組みが実は欠けていたんじゃないかというこの制度の問題ですね。 それからもう一つは、この規制緩和をすることによって、その当時言われていたのが、要するに民間がそれぞれ規制を緩和することによってお金を一番有利に投資できると、運用できると。この代行制度にいたしましても、政府が直接やるんじゃなくて、民間にそれじゃ二階建てをやってもらいましょうじゃないかと、そこで有利に運用できたらそれぞれ中小企業の年金の上積み部分ができると、そういう発想があったはずなんですね。ところが、それでやってみたんだけれども、結果的にはこの二十年間ずっとデフレだったわけですね。ですから、デフレの中でどういう運用をしても、これ失敗するんですよ。失敗してしまうと、その損を取り戻すためにまた大きな利益のあるところにお金を出そうとする、それに付け込んでお金を集めようとする業者がいる、こういうことがこれミックスされてきて出てきたのが今回の問題ではないかと思うんです。 それで、今日、後でまた白川総裁にも質問しますが、なぜ白川総裁をお呼びしているかというのは、まさにこれデフレと非常に相関関係があると思っているからなんですよ。 そういう意味で、今日まず初めに質問させていただきますのは、まず松下大臣、新しく就任されて御苦労さまでございます、おめでとうございますというよりも御苦労さまでございます。それで、先ほどからこの民主党政権、国民新党との連立になってから、結果的に国民新党がこの金融行政を預かる形になっております。そして、国民新党の方々、まあ民主党もそうなんですけれども、本来言っておられたのはいわゆる自民党時代の規制緩和政策、これやり過ぎじゃないかと、それが郵政の民営化に一つ象徴的に言われるわけですよね。私は何度もこの場でも言っていますけれども、私は自民党の人間ではありますけれども、随分前からその問題は駄目だというふうに言ってきたんですよ。そういう意味からしますと、今回のこの問題が出ましたときに、やっぱりと、だからやめておけと言っていたんだという気持ちが物すごく強いんですよ。だから、多分大臣もそうじゃないかなと思うんですよ。 そうだとしますと、大臣だけじゃなくて民主党政権自体が、それ見たことかと、あれほど規制緩和やり過ぎると大変だよと言っていたからなったんだから、今我々が政権にいるからこそ、もっと徹底的にこの原因、今私が言ったような問題意識を持って、原因究明だけじゃなくて、そもそも制度に問題があったんじゃないかという、そういう大きな意識の下で取組がされるはずだと思ったんですが、それがされていないように思うんですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(松下忠洋君) 郵政民営化のときもいろいろ議論になったのは、そういうことがあったと思います。三百兆近いお金を集める、それをどう運用するかというときの運用の仕方に出口として問題があるということで議論になったと思います。そして、結局民営化をしたわけですけれども、出口のお金の使い方についての議論よりも、それはどちらかに行ってしまって、むしろ入口の、お金を集める方の出先の郵便局の問題やらそこの問題に入っていってしまって、そこで尽きてしまう。
○西田昌司君 そんなことは聞いてないですから。
○国務大臣(松下忠洋君) そういうことを含めると、やっぱりお金の使い方をどうするかということの議論というのはもっとしっかりあっていいと思います。 今回の三百兆円近いあのお金にしましても、それはほとんどが民営化のときには、これは業界や地域にしっかりと回しながら、そこで成長分野にしっかりと行き届くようにしながら、それで社会の活性化に貢献したいということが民営化の目標だったんですけれども、実際はほとんどが、全部が国債にぽっと入ったままで動いていないと。 だから、そういうことを含めると、この資金の運用の問題を含めて、お金がどういうふうに使われていくかということはもっと議論があってしかるべきだと、私はそう思っています。
○西田昌司君 ちょっと通告をしなかったので申し訳ないんですが、基本的なことなんで、これ通告する以前の問題なんでしなかったんですが、要するに問題意識、そのお金の使い方とかそういう話じゃないんです。 規制を緩和すればそこに有象無象が出てくる、リスクが出てくると。それに対してどういう整備をしておくか。また、もしそういうものが出た場合、どういう罰則があってその抑止力があるかとか。これはセットなんだけれども、それがなかったのが今回の一つの原因じゃないかということ。それから、結果的にはこの規制緩和がデフレをつくったということ、これはまた後で言います、ということで私はとらえてもらいたいと思っているんです。 それはちょっとおいておきまして、それで、取組の遅さを象徴していますのが、特に、今日ようやく逮捕されました。この問題が出たときに、私はすぐにこの委員会でも質問しましたよ。予算委員会でもしました。そうすると、当時の自見大臣は、とにかく今捜査中でありますというか、検査中といいますか、まだ犯罪者でもないと。ですから、浅川さんは非常に捜査に協力してもらっていますよという形で、もうお客さん扱いですよ。そして、それから先どういうふうな形でこれやっていくんだと言っても、ほとんど我々はこの指揮監督も何も権限ないんだからと、この証券取引等監視委員会にお任せっ切りという、そういう印象の答弁だったんですよ。だから今日まで来てしまったんじゃないかなと思うんです。 ようやく今日、逮捕まで来たんですけれども、そこで私が分からないのは、これ逮捕したのは警察の方ですね、警察の方。で、本当はこういういわゆる大きなお金が動いてきた事件なんかの場合は、東京地検特捜部というのが普通は、我々の感覚からすると、直接、捜査権持っていますから、行ってやるんですね。ところが、それがそうなっていない。この捜査の段階で、これ、警視庁と東京地検とはどういうこれ形で捜査、お互い協力しているのか、それともここは自分たちの領域だというのか、どういう形でこうなったんでしょう。
○政府参考人(舟本馨君) お答えいたします。 警視庁におきましては、東京地検又は証券取引等監視委員会等との連携をしながら今日に至ったものと承知しております。
○西田昌司君 じゃ、協力しながらということであるそうなんですけれどもね。 そこで、じゃどういう協力だったのかということなんですが、今日、実は私は、この委員会に証券取引等監視委員会の委員長さんを実はお呼びしていたんです。残念ながら、今までそういうここの委員会で呼ばれた慣例がないということなんでしょうか、お呼びしていただいてないんですがね。 私、何で呼んだかというと、要するにこの委員長が検察の出身の方なんですね。そもそも、この証券取引等監視委員会できた原因が何だかというと、私の記憶によりますと、要するに、金融関係で証券業界の損失の付け替え等いろんな不祥事が続いた時代がありました。そこで、行政の一角じゃなくて別の委員会をつくって、そこでお目付役をやってもらおうじゃないかと。そして、そこには、今までの証券局といいましょうか、いわゆる財務省の出身の者じゃなくて、お目付役としてはちょっと怖い人にやってもらおうという感じでしょう、ですから検察の方が上に来ているんですよ。 じゃ、それでやってきたんですが、ところがその仕組みの中で、その怖い方が上にいるんだけれども、結局はこういう犯罪が出てきてしまう。そして、それだけじゃなくて、じゃ、その検察の方が上に一番トップにおられると直ちにその情報が検察なり捜査機関に共有されて、もうぱっぱっと早く強制的な捜査がされるとか、何か目に見えたいいところがあるのかなと思うんですが、実は全く逆さまじゃないかと。行政の方に、大臣に聞いても、いや、これは別のものですから我々はどうしようもないんですと言い、実態がなかなか国会の中でも明らかになりませんでしたよ。ようやく今逮捕されましたけれども。そして、その逮捕されるまでの日数も非常に掛かっているし、実際に逮捕したのは検察ではなくて警視庁じゃないですか。 そうなってくると、ここにこの検察の出身の方がいる理由は一体何なんですか。素朴な疑問として私は思うんですが、これ、まず大臣、どう思われますか。
○副大臣(中塚一宏君) 現委員長につきましてでありますが、これは長年検察において証券取引法違反事件等の経済事案の摘発にかかわってこられたということで、こういった事件に関しましては高度な専門の知識、優れた識見をお持ちであります。 そういった能力と識見によりまして国会の同意をいただいて委員長をお務めをいただいているということでありますが、検察、警察等の捜査当局ともよくよく連携をしながら職務を遂行していただいていると、そういうふうに思っております。
○西田昌司君 いや、だから、それじゃ答弁になっていないんですよ。 だから、検察の出身の方がいて一体どういうメリットがあったのかと聞いているんですよ。今回の事件なら、個別具体的には言えなくても、何かそういうことが我々に分かるように、国会同意人事だと言うけれども、次、同意するかどうか分かりませんよ、こんな仕組みで、そもそもが。 もう少しちゃんと、だから何で検察を置いているのかということですよ。この個人の問題として言っているだけじゃないんです、これはシステムなんですから。システムとしてそうしたわけでしょう。だから、それがどういうように機能しているのか、ちゃんと機能しているというふうに認識しているわけですね、じゃ。
○副大臣(中塚一宏君) 今申し上げましたとおり、任命以降、適切に職務を遂行していただいていると、そういうふうに考えております。
○西田昌司君 それじゃ、もうちょっと聞きますが、要するに今のこの検査のシステムですよ、八条委員会になっている。それから、様々なこういう問題出てきたけれども、実際に調査する人員も少ないし、あると思うんですけれども、これはこのままでいいんですか。これはやっぱりこのシステムがおかしいという認識ないんですか。
○副大臣(中塚一宏君) 今までの質問にもお答えをしてまいりました、その検査監督体制の問題等も含めまして、今般の事件で明らかになった問題についてはちゃんと再発防止という観点からも対応していかなきゃならぬ、検査監督体制の充実も是非お願いをしたい、そういうふうに思っております。
○西田昌司君 皆さん方の答弁、いつも、それは誰が聞いても同じような答弁ですよ。具体的に聞いているんだから、このシステムというのはまず委員長が検察で、数が足りないという話も言っていますから、私は。だから、それを具体的に検討して答えてくれないと、どなたが質問しても誰でも通用するような答弁してもらっても意味ないんですよ、これは。もう少しやっぱり問題意識、だから、その問題意識の一番の元として、私は大上段からこの問題の裏にはこういう仕組みじゃなかったのかということを言っているわけですよ。 松下大臣、是非やっぱりそこは、今回初めて就かれましたけれども、これは政治家としての要するにセンスの問題ですよ、問題意識の。だから、そこはやっぱりしっかり持っていただきたいんです。 それで、もう一つお聞きしますのは、それでいいますと、今回の強制捜査も、それから証券取引等監視委員会のこの検査なんかもしましても、要するに、この金商法違反であるかどうか、それから刑事罰、刑法違反であるかどうかというのは今刑事事件になってきたらやりますが、問題は、もう片っ方で大きなこれ被害者がいるんですよ。被害者を助けるためには、その財産、本当に損失したのか、どこかに隠していないのか、被害者救済の意味でいうとそこが一番ポイントになるんですよ。そやから、そこをやっぱり大臣が政治家として、捜査権限は直接あなたにはないかもしれないけれども、やっぱり方向性を示してみんなが納得できるような、頼りになるという、そういう姿勢をやっぱりアナウンスしてもらわなくちゃいけないと思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(松下忠洋君) 先ほどから御指摘いただいております検事出身がどういう役割をしてどういう働きをしたのかということですけれども、これはやはり仕事の中身に応じてしっかりと対応してもらっていると私は思っています。 調査でございますので、捜査をするわけではございませんから、やっぱりそれなりのいろいろの苦労はあると思いますけれども、今までのいろんな経験の蓄積の中で、そのときそのときの判断はしっかりされていただいていると、私はそう思っていますし、そう働いてもらうようにしっかりとお願いしたいと、そう思っています。 その上で被害者の救済、これどうするかということについては、これは当然これからもしっかりと、何が起こったのかと、どういう人たちがどういうお金の回し方をしていたのかということが明らかになることによって、その先何をどうすればいいのかということは分かってくると思います。まだそこは見付けられていない状態ですから、これからの捜査の、厳正な捜査をして調べていただくことによって、それで我々もまたそれに一緒になって調査することによって内容を明らかにすることから始めたいと、そう思っています。 今回の逮捕による厳正な捜査に非常に期待していると、そういうことです。
○西田昌司君 なかなか、いずれにしましても、現状がこれ分からないと我々も様々な制度の改変を始め、これできないんですよ。 ですから、委員長にお願いします。 今回はここに来ていただけませんでしたけれども、是非、証券取引等監視委員会の委員長に出席していただいて、この問題を我々委員会としても議論したいと思いますので、御検討をお願いします。
○委員長(尾立源幸君) ただいまの申出については理事会で協議をさせていただきたいと思います。
○西田昌司君 それで、続きまして、日銀の白川総裁に質問させていただきます。 先ほどから申し上げてまいりましたように、要するに、私はこのAIJ事件だけではなくて、年金のこの元本割れというやつですね、結局代行割れというやつですね。この背景にあるのは、投資の失敗、運用の失敗という以前に、そもそも世の中がデフレ社会に落ちてしまって、株価だって物すごく下がっていますよね。こういうものがあると、どうしようもないわけですね。 ですから、この物価の安定というのが日銀の仕事ではありますけれども、何度も聞いていますけれども、デフレが物価の安定ではない、インフレ局面ですよね。このごろようやくその数値も多少言われるようになりましたけれども、ほかの国が言っている数値がもっと高いものですから、結局向こうが三%と言ってこっちが一%とか言ったら、やっぱりその差額分デフレなんですよね。 だから、もう少し白川総裁がまずこのデフレ局面からインフレの方に誘導していくという認識がないと、こういった問題、この投資の失敗の問題は救われないんですよね。まず、その辺についてどうお考えですか。
○参考人(白川方明君) まず、中央銀行、日本銀行の役割でございますけれども、日本銀行法に規定されていますとおり、物価の安定を通じて国民経済の健全な発展に資するということと、それから決済システムの安定を通じて金融システムの安定に貢献していくと、この二つが中央銀行としての大事な仕事だというふうに思っております。 先生御指摘のデフレのことでございますけれども、日本銀行として、デフレから脱却し、物価安定の下での持続的な成長軌道に復帰するということがこれは極めて大切な課題だというふうに思っております。 その際の物価安定の姿として数字的にどれぐらいのイメージなのかということは、先生御指摘のとおり、先般はっきりこの数字をお示ししました。日本銀行が今示している数字は当面一%ということでございます。もう少し高い数字の方がいいんではないかという議論があることはもちろん承知しております。ただ、日本経済がデフレになった、物価上昇率がマイナスになった九八年以前を実は振り返ってみても、日本の物価上昇率は欧米対比、これは低いと。あのバブルのときでも実は、一九八七年、八年、あれは〇%台でございました。あの空前のバブル景気のときですら実はそういう数字でございました。そういう中で、今、日本銀行が突然二という数字を出して、そのことだけで直ちに達成できるわけではございません。そういう意味で、日本銀行としては当面一%ということをはっきり意識しまして、中央銀行として金融面からしっかり取り組んでいく、あわせて、成長力を高めていく努力、この二つがあって日本経済がデフレから脱却していくという思いでございます。 そういう意味で、日本銀行としての役割はしっかり果たしていきたいと思っています。
○西田昌司君 そこで、そういうふうに総裁おっしゃるんですけれども、なかなかそれがそう容易ではないわけですよね、実際問題。日銀がやるこの金融政策といいますと、金利の調整ですよね、政策金利の決定の仕方。これが今〇・一%ぐらいですか、〇から、そうなってきています。そうすると、もうほとんど金利で調整するというのはできませんよね。 そうなってきますと、あとはどれだけ要するに銀行にお金を供給するかということで、今その供給をされておられます。それが、今までいわゆる銀行券ルールという中で長期国債の保有の金額の中で買入れをやりますとかいう形があったんですが、それを超えて、今度は基金をつくってやりますということで、事実上これは銀行券ルールというのはこれは破棄されて、より一層買取りをするという、そういう意思表明をされたということですよね。
○参考人(白川方明君) お答えいたします。 多少技術的なことになって恐縮でございますけれども、先生よく御存じのとおり、日本銀行は今二種類の国債の買入れを行っております。一つは経済の成長に伴って趨勢的に増加する銀行券需要、これに対応して長期国債を買い入れるというものでございます。これについては、従来同様、資金供給の性格からして銀行券ということを意識しております。 一方、基金での買入れ、これは先生御指摘のとおり、金利がこれだけ低くなっていますから、そういう中で長めの金利に働きかけていくという趣旨からこれは長期国債の買入れを増やしております。これはいわゆる銀行券ルールの対象としていません。ただ、こちらの方はあくまでも目的は物価安定の下での持続的な成長ということで、そのことははっきり意識して政策運営を行っている、決してそういう意味で何か破棄をした、日本銀行の政策目的を破棄しているわけではもちろんございません。目的をしっかり意識してやっております。
○西田昌司君 まあ白川総裁、学者ですから言葉がなかなかこだわりがあるようで、事実上しかし我々はそういうように認識しているんです。 そこで、私はびっくりしましたのは、たしか先月、買いオペをされて国債を買い取りますということで銀行に出したら、これは応札ができなかったんですね。要するに、札割れが起こったんです。この札割れが起こったということは大変だということで、国債がこれから暴落するんだというとんでもないことをおっしゃっている方が世の中にはおられるんですが、ちょっとこのことについて、白川総裁、説明してください。
○参考人(白川方明君) これも少し技術的なことになりますけれども、先生御指摘のとおり、国債の買入れにおきましていわゆる札割れというものが生じました。 どういう国債の買入れで札割れが生じたかというふうに申し上げますと、残存期間一年以上二年以下の国債において応札の総額が日本銀行としての買入れ予定額に満たないというケースが発生いたしました。これは五月の初旬から中旬でございます。それから、五月の中旬にかけては、これは銀行券見合いの国債買いオペにつきましても残存期間一年以下の買入れにおいて札割れが発生しました。 先生御質問のこの札割れの発生した背景でございます。これは二つございます。一つは、こうした期間、ゾーンですね、金利水準が一段と低下しているということでございまして、これはそれだけ日本銀行の金融緩和が浸透しているということでございまして、金融機関からするともう国債を売るインセンティブが余りないということでございます。 もう一つは、欧州債務問題が発生し、全体に質への逃避ということが起きました。つまり、安全な資産に買いが集まるということで、したがって、日本銀行が国債を買おうと思ってもなかなか売ってこないということでございます。したがって、これは需給的にむしろその需要が強いということで日本銀行はむしろ買えなかったということです。 ただ、こういう事態は生じておりますけれども、しかし、日本銀行としては様々な方法を使って国債の買入れをしっかり行って資金供給を行っていくということでございます。
○西田昌司君 つまり、これはいわゆる世間で言われている札割れで国債が暴落するというのは全く逆さまなんですよね。むしろ、国債が非常に国際的にも信用が高い、金融機関も国債を持っておる方が得だと。売って日銀の当座預金に置いておいても、本来ゼロ%ですが、今〇・一%政策金利付けておられますけれども、それよりも国債を持っていた方が、一%なくてもそれなりの金利が付くと。だから、民間銀行は要するに、本当は民間の方に資金需要があれば当然国債を日銀に買い取ってもらって、その資金で今度は新たな投資、融資をするんですよ。ところが、その融資の貸出先がないから、それをしないと。 それからもう一つは、今ヨーロッパの欧州危機なんかがあって何が起こるか分からないと。そのときに安全資産で固めておこうという、この二つの意思があって今回札割れをしてしまったと、こういうことでよろしいですね。
○参考人(白川方明君) そのとおりでございます。
○西田昌司君 ということは、全く国債が、今、逆に言うと市場から、これは幸か不幸か、本当に市場の方が日本の国債を要求しているわけなんですよ。だから、日銀が買い取るんじゃなくて、今こそ政府が市場に安全資産である国債を供給する。そのことによって政府の方にお金が入ってくる。そのお金を基に、有効需要をつくる基となる雇用のためのこういう公共事業を始め耐震化のための、防災のための、そういう列島いわゆる強靱化というような公共事業整備を今する千載一遇のチャンスなんですよ。 少なくとも、余り政策的なことを言うと白川総裁は答えるのを拒否されますから、拒否せず素直に言っていただければそれでもいいんですけれども、要するに、少なくとも、今国債が市場で消化される可能性があるどころか、どんどん要求していると、このことだけは言えるでしょう。どうなんですか。
○参考人(白川方明君) まず最初に、国債金利が低下をしていることの意味合いについて、先ほどお答えしたとおりでございますけれども、少し補足させていただきたいというふうに思います。 まず、現在札割れが生じている背景として二つ挙げましたけれども、最初の金融緩和が浸透しているということでございますけれども、それは言い換えますと、その分、これは日本銀行だけじゃなくて海外の中央銀行もそうでございますけれども、国債市場で中央銀行の存在が大きいということでございます。ある意味では、国債市場が中央銀行に依存する度合いを高めているということでございますから、こうした状況がずっと続くというふうに人々が思えば別でございますけれども、しかし、過去の例からしてずっと続くわけではないということも一方でやっぱり市場参加者は意識しているというふうに思います。 それから、二つ目の安全資産選好、質への逃避でございますけれども、これは現在、欧州の債務問題がこれだけ厳しくなっているわけでございますけれども、逆に欧州の当事者がしっかりこの問題に取り組み、安全資産に逃避する必要がないと思ったら、今度はその瞬間に逆に実は長期金利は上がる要因にもなってまいります。 そういう意味で、現在の状況の説明としては先ほど申し上げたとおりでございますけれども、これが安定的にどの程度続くかということは、これはまた別の判断でございます。いずれにせよ、国債の市場の状況については、今申し上げたとおりでございます。 それから、財政政策の運営、こうした国債の市場と財政政策運営の関係でございますけれども、先生が御指摘のとおり、中央銀行総裁の立場から本来政府、国会で議論される財政政策そのものについてコメントするということは、これは差し控えたいと思います。 その上で、かねてこの席でも申し上げておる一般論をまた申し上げたいわけでございますけれども、確かに財政政策を拡張していくということは、これは短期的な意味での需要をつくり出す効果があるということはそのとおりでございます。 ただ、他方で、我が国における財政赤字が拡大し、政府債務残高もこれだけ増えているということになりますと、国債の将来にわたる返済能力というものも、これは非常に大事なことでございまして、そうした財政の持続可能性に対する信頼をしっかり得ていくということも大事でございます。そういう意味で、財政政策をどういうふうに運営していくのかということは、この二つのバランスをどう取っていくかと、それはまさに、政府、国会において議論されているというふうに思います。 私どもとしましては、大事なことは、中長期的な財政の健全化について、しっかりとした信認を確保しながら、またその中長期的な成長期待の向上につながるような財政の在り方を考えていくということが大事だというふうに思っておりまして、抽象的なお答えで恐縮でございますけれども、そんなふうに考えております。
○西田昌司君 今、欧州問題もちょっとおっしゃいましたんですが、しかし、欧州問題は、一応ギリシャがユーロを離脱はしないような形ですが、これしかし、白川総裁、ユーロをギリシャが離脱しようが残ろうが、そのまま残ろうが、いずれにしましてもユーロ危機はずっと続くんですよ。つまり、ユーロの中に残るんなら残るで、ギリシャに対して誰が支援するのか、当然のことながら、これはフランス、ドイツ、こういう大きな国が自らのお金をそこに突っ込んでいくということをしない限りギリシャは助からないし、それを選択、一応したんですね、する方向の結果になっていると。しかしまた、離脱するんだったら、これはその代わり、知りませんというけれども、大きなデフォルトが起きるんですよね。その代わり、ギリシャは、いわゆるデフレからインフレになって、大インフレになるかもしれませんが、これ逆に言えば、輸出ができるようになって、ある種の均衡が出てくる可能性もある。 いずれにしましても、これから先出てくるのは、どっちの選択になってもユーロ自身は円に対して上がるんじゃなくて下がる、つまり円高の、そういう日本にとりましては円高リスクというのがずっと付いてくるはずなんですよね。そうなってきたときに日本は、それに引きずられてドルも安くなってきますから、要するに円の一人高というのがこれからしばらくずっと世界の経済、特に日本の経済を考えたときに一番大きな私はリスク要因だと思いますよ。 そうすると、ではこの中でどういうふうにするかといえば、外国に要するに輸出をして日本の経済を立ち直らせていくというそういう形じゃなくて、内需、外需じゃなくて内需の方でやっていくという選択をせざるを得ないし、また逆に言えば、先ほど言いましたように、今その内需の最たるものが何かといえば、民間が国内で使ってくれてもいいですよ、しかし、それがデフレだから使えませんから、市場の中でも国債に対する需要が物すごい大きいときですから、今、政府が出して国内にそのお金を使っていくという物すごく一番大事なときだと思うんですね。 だから、そういうことを踏まえますと、円高ということを考えましても、この円高を考えるためにも今やっぱり何をすべきかというと、国債発行して国内でその民需を増やしていくと、それから通貨量をそれによって増やしてくるということ以外ないと思うんですが、いかがですか。
○参考人(白川方明君) お答えいたします。 まさに財政政策につきましては、私の立場からは先ほどのお答えに尽きるものであると。 ただ、日本銀行の政策の構えということで申し上げますと、欧州の問題というのは、世界経済、したがって日本経済にとってこれは最大のリスク要因だというふうに認識しております。この欧州の問題が日本経済に悪影響を与えていくということは、これを防がないといけない、経済の安定をしっかり維持する必要があるというふうに思っております。 その意味で、まず、リーマン・ショックの後の経験が示すように、ギリシャの問題あるいはスペインの問題がきっかけとなって世界の金融システム自体がおかしくなりますと、このこと自体が最大のやっぱりリスク要因になってまいります。そういう意味で、各国の中央銀行と協力をして金融システムの安定をしっかり維持していくということが大事でございます。 それから、内需、外需の問題でございますけれども、これは私は、外需を取り込むことも大事ですし、それから内需をしっかりつくる、これ両方ともやっぱり大事だというふうに思っております。 財政政策そのものについては、先ほど申し上げたことに尽きるというふうに思っております。
○西田昌司君 今日は、本当は安住大臣と一緒にお話を聞かせていただきたかったんですが、残念ながら大臣はおられないので白川総裁だけに話になっているんですが。 もう時間もないので最後にちょっとお伺いしたいのは、要するに、ちょっと白川総裁もお話しになるんですけれども、要は日本の中で今、ヨーロッパは知りませんよ、ほかの国は知りませんが、金融システムの危機があると、しかし今の日本の中で金融システムの危機なんてものは存在しないはずなんですよ。将来は分かりませんよ、それはもちろんね。今のこの状況の中では金融システムとしては日本は世界で一番安定しているんじゃないですか。
○参考人(白川方明君) 厳密に世界で一番と言えるかどうかは分かりませんけれども、少なくとも先進主要国の中で日本の金融市場は非常に安定しています。これは様々な金利の指標、例えば銀行間の資金調達の緊張度が表れてくる指標、これ短期金利の幾つかの指標がございますけれども、そういうのを見てみますと、日本の金融機関の状況あるいは円の資金指標、これは先進国の中では非常に安定しているというふうに思っております。 ただ、そう申し上げた上で、これ金融というのは信用の上に成り立っていますので、しっかりと安定を維持する、これは中央銀行としての責務だというふうに思っております。
○西田昌司君 ですから、こういうことを考えますと、実は今、税と社会保障の一体改革あります、言われています。我々自民党は元々、この一兆円以上毎年毎年いわゆる社会保障費が増えていきますから、その分に、当然これはいわゆる所得移転になるものですから、これを当然税金で賄っていく、若しくは保険料で賄っていく、当たり前ですから、これはいいんですよ、これはいいんです。 ところが、問題は、それ以前にまず今やらなきゃならないのは、経済がデフレ化してしまっていると。このデフレ経済をどうやって立て直していくかということが一番大事なんですよ。そのときの手法として先ほどから私は、金融システム自体が非常に安定している、先進国の中でもピカ一であるという日銀総裁からの話もありました。そして、この前の先月の日銀の買いオペでは、日銀が買いますと、国債を、言っても銀行が売ってくれない。これが、札割れという現象が起こるぐらい、実は民間銀行の中では投資先がないので困っているという現象がある。 ですから、まず我々はしなくちゃならないのはこちらの方なんですよ。ところが、これをしようと思ったら、要するにこれ、税でも何でもないんですね。予算の執行権なんですよ。予算の執行権を分かっている人が執るということが一番大事なんですね。ところが、残念ながら、先ほどから私は皆さん方に質問してまいりましたけれども、今日は安住大臣おられませんけれども、予算の執行、編成する側の人間に、この一番の根本的な認識が非常に欠けている。一緒にしてしまっているわけですよ。つまり、本当は経済の今の、金融システム一番安定しているし、日本は世界で一番いい状態なのに、あえてお金を使わずに、政府がですよ、小さな政府路線でいってしまったと。そして、更に間違ったことは、いわゆる子ども手当やそれから高速道路無料化という本来税でやるべきものを赤字国債でやってしまって財政を悪くする。そして、それは当然雇用につながりません、乗数効果は一以下でありますから。そんなことの繰り返しでこれはGDPが落ちてきたと。しかし、世界の経済から比べるとまだ随分安定しているんです。 ですから、白川総裁が何度もおっしゃっていますように、安定はしているけれども、そのままほっておいて国債何ぼでも出したらいいということを私言っているんじゃないんです。だから、国債に頼るだけじゃなくて、今使うべきものは、今我々の世代で使うべき所得移転に係るような政策は全部税でやるように、当然やらなきゃならない。しかし、将来投資又はこれから大きな防災のための、そういうようなものは国債でどんどんやっていっても、市場が信認しているということですよね。 だから、こういう質問なら白川総裁答えられるんじゃないですか。もう少し大きな質問の仕方ですから。どうですか。
○参考人(白川方明君) 先ほど日本の金融システムは安定しているというふうに申し上げましたけれども、これは日本の金融機関の間の資金調達について不安はないということを申し上げたわけです。 ただ、一方で、日本の金融システムを見ていくときに潜在的な問題としては、やはりこれは、日本の金融機関は非常に多額の国債を有しております。最終的にその国債についてしっかり元本、利息の返済を行えると、つまり財政の持続可能性に対する信頼が今あるということで、この均衡が成り立っているわけでございます。 仮に財政の持続可能性についてクエスチョンマークが付いてきますと、先ほど来の議論がこれは変わってまいります。そういう意味で、今、内外の投資家は、日本の財政の状況は確かに悪いけれども、しかし、最終的に日本はしっかり財政再建に取り組んでいく意思と能力があるはずだというふうに今信じていると、そういうふうな期待があるからだと。逆に言いますと、そうした期待が裏切られますと、この今私どもが議論していることが必ずしも妥当しなくなってくるということも、これは中央銀行の総裁としてやっぱり認識しているということでございます。
○西田昌司君 もう少し本音の話ができるように、また次回以降、白川総裁に、安住大臣と一緒に質問させていただきたいと思います。 終わります。
○荒木清寛君 まず、AIJ問題につきまして警察庁にお尋ねをいたします。 先ほど浅川和彦被疑者始め四名の逮捕については御報告がありました。まず、この件につきましては、証券取引等監視委員会と共同歩調といいますか、一体となって情報を共有しながら捜査を進めていると、こういう理解でよろしいんですか。
○政府参考人(舟本馨君) そのとおりでございます。
○荒木清寛君 監視委員会の方では三月二十三日に初回の強制調査を実施したということで、我々、浅川被疑者の逮捕ももう間もなくではないか、こう思って注視をしておったんですが、意外と時間が掛かりましたですね。これは、相当この逮捕に時間が掛かったのはどういう背景があるんでしょうか。
○政府参考人(舟本馨君) やはり関係被疑者の取調べあるいは関係者の取調べ、また財務捜査等々でこうしたスキームの解明というのに所要の時間が掛かったというふうに認識をしております。
○荒木清寛君 今回の逮捕は、被害者は二つの基金、長野市のA年金基金と練馬区のB年金基金でありまして、被害総額は七十億円ということでございます。我々承知しているのは、八十四基金から千四百五十八億円契約、受入れをしているわけで、もう当初からこのいわゆるファンドは赤字であったということですので、これはこの八十四基金のうちの相当の部分について詐欺が成立する可能性もあるのではないか、こういう見立ても成り立つと思うんです。 それで、先ほどなぜ検察ではなくて警察なのかというお話がありましたが、私はそういう背景の中で相当大掛かりな捜査をしているなというふうに思っていたわけでありまして、そういう意味では、当然、今回の逮捕はもう序の口で、今後どんどん再逮捕、また全容解明といいますか、一網打尽に立件される、こういう理解でよろしいんでしょうか。
○政府参考人(舟本馨君) お答えいたします。 今後の捜査の具体的な内容にかかわることでございますので、詳細は控えさせていただきたいと存じますけれども、今日逮捕に至りましたのは、二つの年金基金に関しましての詐欺罪が容疑が固まったということで四人の被疑者を逮捕したわけでございまして、今後、当然、被疑者の取調べを始めもろもろの捜査を尽くしまして、全容解明に向けて警視庁として捜査を尽くしてまいるというふうに承知をしております。
○荒木清寛君 それと、もう一つお聞きしたいのは、高橋成子被疑者を逮捕しているわけですが、我々も証人喚問しようとしましたところ、入院しておられて、病状が許さないという、こういうお話でありましたが、どこで逮捕されたんですか。
○政府参考人(舟本馨君) 具体的な逮捕場所のことにつきましてはちょっとお答えを差し控えさせていただきたいと存じますけれども、被疑者につきまして留置に耐え得るという医師の判断も得まして逮捕をしたところでございます。
○荒木清寛君 これはまさに国民の関心が高い事件でありますので、全容解明に向けて全力投球をしてもらいたいと、このようにお願いをしておきます。警察庁に対しては以上であります。 次に、監視委員会にお尋ねをいたします。 この三月二十三日に初回の強制調査で、今日は二回目ということでございますけれども、前回の強制調査とはまた別のそういう事案を想定をして調査をしたのか、あるいは前回の調査後どうした事実が判明してきているのか、お答えを願います。
○政府参考人(岳野万里夫君) 今先生から本日二回目の強制調査を監視委員会として実施している点についてのお尋ねかと存じます。 私どもは、三月に金商法の投資一任契約の締結の偽計に係る嫌疑で関係先の強制調査をいたしましたけれども、今回も投資一任契約の偽計に係る嫌疑で関係先の調査をしているわけでございます。 二回目の強制調査でございまして、先生のお尋ねは中身が大分変わったのか、大きな進展があったのかということでございますが、私どもの犯則嫌疑者は、三月あるいは今日共にAIJ投資顧問の浅川社長、高橋取締役ということでございまして、犯則嫌疑者に変更があるわけではございません。
○荒木清寛君 厚労副大臣にもお尋ねをいたします。 今回は、八十四年金基金でその加入者、受給者は八十八万人に及ぶとされております。このAIJに委託をした部分についてはもう大宗が失われているわけでありますので、相当程度の加入者あるいは受給者に影響が及ぶ可能性があります。 この点につきまして、厚労省はAIJ問題がこの年金基金の加入者、受給者に与える影響について、どういう対策を取ってきたのか、あるいは取るのか、教えてください。
○副大臣(辻泰弘君) AIJ投資顧問に投資を行っておりました企業年金の多くは、中小企業が集まってつくる総合型の厚生年金基金でございまして、今回の事件はこうした中小企業の経営及び従業員の老後生活に大きな影響を与える問題であると認識しているところでございます。 私どもの対応といたしましては、現在、AIJ投資顧問に運用委託を行っておりました厚生年金基金等の平成二十三年度決算に関するデータを各基金それぞれから徴集、収集をいたしまして、その財政影響等を分析しているところでございます。各基金において決算を確定いたします今年の秋までには掛金引上げのやり方など一定の方針を示したいと、このように考えているところでございます。 AIJ投資顧問に対する委託額が多かった基金では積立て不足が生じ、掛金引上げが必要になる場合もあろうかと考えるわけでありますけれども、その場合には母体企業への影響も十分に考慮して対処していきたいと、このように考えております。
○荒木清寛君 委員長、警察庁は私もう結構ですので、よろしく。
○委員長(尾立源幸君) それでは、舟本刑事局長、御退席ください。
○荒木清寛君 次に、このAIJ投資顧問に対する検査あるいは監督の在り方がもう少し早く手を打てなかったのか、こういう点でお尋ねをしたいと思います。 まず、金融庁と監視委員会にお尋ねをしますが、アイティーエム証券は、二〇〇九年二月に「年金情報」という専門誌がAIJが分かる形で投資顧問の詐欺容疑について掲載をしました。その直後に顧客に対して、そうではなくて当局のお墨付きがあるかのごとく内容の手紙を送っていたという報道がございますが、こうした事実関係については金融庁あるいは監視委員会において確認をしているのか、お尋ねします。
○政府参考人(細溝清史君) 今委員御指摘の報道があったことは承知しております。 ただ、その報道の中で、アイティーエム証券が顧客あてに送付した手紙の中にあります、金融庁に問い合わせたところ、事実ならとっくに検査に入っているとのコメントでしたといった記述でございますが、これは金融庁、証券取引等監視委員会及び関東財務局としては、アイティーエム証券からそのような問合せを受けた事実はありません。したがって、そうしたコメントをした事実もありません。 仮に、アイティーエム証券が事実に反し報道したとおりの文面を顧客あてに送付していたとすれば、極めて遺憾でございます。
○荒木清寛君 そもそも、二〇〇九年二月の「年金情報」という専門誌に投資顧問の投資疑惑が報道され、それはAIJ投資顧問を指すことは明らかであったわけですから、その時点で何か金融庁等において対応を取ったのか、教えてください。
○政府参考人(細溝清史君) R&Iがいろんなレポートを出していたということについては承知しておりますが、これはもう一般論として申し上げますと、日常の監督におきましては、同社からの定期的な報告や外部からの情報を含め、様々な情報を活用して監督を行っているところでございます。
○荒木清寛君 監視委員会にお尋ねしますが、午前中の質疑でも、アイティーエム証券に対しては二〇〇六年、二〇〇九年に単独の検査に入ったということでございました。 AIJ投資顧問に対してはそうした検査を行っていたんでしょうか。
○政府参考人(岳野万里夫君) AIJ投資顧問につきましては、本年一月に入りました検査が第一回目の検査でございます。
○荒木清寛君 私は証人質疑でも取り上げましたが、このAIJ投資顧問の浅川社長につきましては仕手筋との好ましくない関係等、うわさされていたわけですよね。そういう、いわく付きとは言いませんですけれども、様々なそういう良からぬうわさがあった者が社長をしている投資顧問でありますから、そういう観点で目を付けたということはなかったんですか、これまでは。
○政府参考人(岳野万里夫君) 結果として、検査に入ったのは今年の一月が初めてでございました。
○荒木清寛君 大臣にお尋ねしますが、金融庁あるいは監視委員会においてもう少し早く何か手を打てたのではないかという、そういう反省はありますか。
○国務大臣(松下忠洋君) 大変厳しい環境での調査だったと思いますけれども、四件のいろんな情報提供があったり、本人も呼んで、そしていろいろ事情を調査したというような経緯もありましたから、やはりもう少しよく今回のことを掘り下げて、そして検証して、何をすべきだったかということはしっかりと再発防止のために生かしていきたいと、そう思っていますし、我々としても反省すべきところはあったんじゃないかなというふうにも思っています。
○荒木清寛君 今日も午前中も、この金商法の対象であります投資運用業者は三百社ぐらいあって、毎年十社程度検査するのがもうこれは手一杯だという、こういうお話だったかと思います。平成二十二年度も十五件しか検査できなかったという実情がございます。 今回の事件の反省を踏まえるという意味では、証券取引等監視委員会の陣容の充実ということはこれは十分検討しなければいけないと思いますけど、そうした意味も含めての先ほどの大臣の答弁であったんですか。
○国務大臣(松下忠洋君) 相当複雑な中身の込み入った調査でございますから、これは相当気を遣いながら、しかも多くの労力を使いながらやってきた調査だったと思っていますし、現在もそれを続けております。 その中で、やっぱり現在のある陣容、現在存在する陣容を使って、人員を使って、そして二十四時間それなりの労力を使ってやっていることについては、私たちはよく頑張ってやっていると思います。それでも、やはりもっと人数は多ければよい、もう少し事前に何か情報をつかんで的確に対応すればよかったという、そういう工夫の仕方はいっぱいあったと思いますけれども、まだ我々は与えられた人数で今努力しているということしか言えない、たくさん人があればそれでいいという人たちもおられますけれども、質を高めて、そして現在の陣容で努力していくということをしているわけであります。
○荒木清寛君 今回のAIJ問題を受けまして、二月二十九日、金融庁は投資一任業務を行う全ての金融商品取引業者に対する一斉調査を行うことを公表し、回答を得、この第一次調査について四月六日にその結果が公表されております。 この第一次調査において判明した業者の傾向、問題点について、金融庁に説明を求めます。
○政府参考人(細溝清史君) 第一次調査から得られました投資一任業者の全体的な傾向といたしまして、大きく三点、代表的なものを御紹介したいと思います。 現に顧客と投資一任契約を締結しております二百二十九社のうち、年金と投資一任契約を締結している業者は百二十二社、約五三%でございます。 この百二十二社のうち、運用総資産の八〇%以上を国内年金から受託している業者は二二・七%、かなりいるということでございます。一方、国内年金からの受託割合が二〇%未満の業者は五六・三%、過半は二〇%未満であったということでございます。 それから、この投資一任業務に関しまして、外部監査、業務監査を受けている業者、これは二百二十九社中百十二社、約半分、四八・九%ということが判明しております。
○荒木清寛君 この第一次調査結果公表の際に、一部の投資一任業者に対して更に深度ある第二次調査を実施する旨を明らかにしておりますが、そういう意味では、どういう点を問題としてこの第二次調査を一部の業者について実施をしたのか、その問題点について、今の報告も踏まえて御報告願います。
○政府参考人(細溝清史君) この第一次調査は、そもそもより深度のある第二次調査を行うために全投資一任業者に対して実行したものでございまして、その中から問題点といいますか、よりリスクがありそうなところを第二次調査の対象先として選定して第二次調査をやっているところでございます。 その選定に当たりましては、例えば運用に占める年金の受託比率の状況でありますとか、外部監査の状況といった点を踏まえて選定して、今調査をしているところでございます。 なお、この第二次調査の対象とならなかった業者につきましても、逐次ヒアリングを行っていくこととしております。
○荒木清寛君 先ほどからも議論になっておりますが、規制緩和によりまして、こうした投資運用業者につきましては登録制になったわけでございます。旧投資顧問業法に基づく監督とこの金商法に基づく、登録制に基づく監督とでどのような差異があるのか、お尋ねします。
○政府参考人(森本学君) お答えいたします。 現行の投資一任業者と旧投資顧問業法の投資一任業者の規制の差でございますが、旧投資顧問業法におきましては、投資一任業務を行うためには内閣総理大臣の認可が必要であったわけでございますが、現行の金融商品取引法におきましては、登録が必要となっております。 ただし、両者を比較いたしますと、投資顧問業法の認可基準と現在の金融商品取引法の登録拒否要件はほぼ同等であるといったことがございますし、また、業者の行為規制につきましては、現行の規制の方が適合性の原則の適用がある等、充実している面がございます。 また、参入後の監督の枠組みにつきましては、これは大きな差がないといった状況になっておるところでございます。
○荒木清寛君 先ほど、投資一任業を行う者に対する第一次調査の結果、外部監査をしている業者はおおむね半分であったと、こういうお話でございました。私は、この認可制から登録制になっても、逆に厳しくなっていますよというお話だったんですが、この外部監査を受けているところがおおむね半分であったという点は、これは今後検討の余地のあるデータではないかと思っております。 公認会計士の連盟のニュースを読みましても、こうした私募ファンドといいますか、投資運用業者に対しましては監査法人による監査を義務付けるという、こういう客観性のある規制の強化が必要ではないかという提言もいただいておりまして、私も賛同するものでございますけれども、この点について松下金融担当大臣はどのようなお考えを持っておりますか。
○国務大臣(松下忠洋君) 今回の事案で様々なことが明らかになってきています。これをまずしっかりと我々は検証して整理しなけりゃいけないと、そう思っています。基本は、国民の資産、これの安全な運用、これをどうやって担保していくかということが大事だと思っています。そのためにも、再発防止策、これは徹底させる。そして、事前にあらゆる情報をしっかりと取り上げた上で、それがこういう災害を事前にどこまで察知できて予防できるかというところも大事だと、そういうふうに思っています。 とにかく、実効性のある、そして再発防止策、これをしっかりとつくり上げていくこと、これに尽きると、そう思っています。
○荒木清寛君 まだ具体的なお話じゃなかったんですが、大臣もおっしゃったように、監視委員会の陣容を増やすということはそうなかなか現実的にすぐできないわけでありますから、こうした外部監査を義務付ける等は是非、すぐできることでありますから、今後検討してもらいたい、このように思います。 厚労副大臣に重ねてお尋ねをいたします。 厚生年金基金等の資産の運用につきましては、かつては資産の種類ごとに配分割合の上限を定める五・三・三・二規制が存在をしましたけれども、平成九年に撤廃をいたしました。こうした規制を撤廃した経緯について、まず説明をお願いします。
○副大臣(辻泰弘君) 荒木先生御指摘いただきましたように、厚生年金基金等の資産運用につきましては、かつては資産の種類ごとに配分割合の上限を定めるいわゆる五・三・三・二規制と言われるような資産配分規制がございました。 しかしながら、一九九〇年代の日米金融協議を契機とする金融自由化の流れの中で、投資顧問の参入、運用規制の緩和等が行われ、経済界や企業年金関係者からの御要望等もいただく中で、平成九年にいわゆる五・三・三・二規制と言われるような運用の規制は撤廃された次第でございます。
○荒木清寛君 今回のAIJ問題では、年金基金の側がその預かっている基金の相当部分をAIJに一括して預託をしていたと、そういう事実もございます。これは一般の常識でも、やはりリスクを避けるために分散投資をするというのが、まあそういうお金を運用する一つの原則ではないかと思いますけれども、そうしたことにはなっていなかったわけですね。 今の五・三・三・二規制が撤廃されましても、その後、厚生年金基金の運用に関するガイドラインが策定されまして、分散投資をその中では掲げているということでございますけれども、実際には、それはガイドラインで掲げたものの余り守られていなかったという、こういう現状にあったんでしょうか。
○副大臣(辻泰弘君) 厚生年金基金等の資産運用状況につきましては、各基金から毎年度提出されます資産運用業務報告書によりまして、各基金の総資産額や債券や株式等の資産構成別の資産額、信託銀行、生命保険会社等の運用機関別の資産額などについて把握しているところでございます。 しかしながら、運用規制撤廃後は、どのような資産にどの程度委託するか、あるいはどのような運用機関に委託するかは各基金が自主的に判断することとされておりまして、厚生労働省として、これまでこれらの点について具体的な指導は行ってきていないところでございます。 こうした厚生労働省のチェックの在り方につきまして、現在開催しております有識者会議でも論点の一つとして挙げられているところでございます。御指摘いただいております分散投資の状況がより適切に把握できるよう、報告書の内容等の見直しや監査におけるチェック事項の見直しが必要ではないかとの御意見もいただいているところでございまして、今月末を目途に検討結果をまとめていただくことになっておりますので、その結果も踏まえ、また皆様方の御意見も踏まえつつ必要な見直しを図っていきたいと、このように考えております。
○荒木清寛君 今、副大臣からありました有識者会議の六月下旬における取りまとめでは、お話がありましたように、この分散投資の徹底等についてどういう方向性が打ち出されるということなんでしょうか。大体、今もうある程度のことは出ているんですか。
○副大臣(辻泰弘君) 先ほど来申し上げております有識者会議は今年四月に発足をさせていただいて、個別の厚生年金基金などからのヒアリングを含めてこれまで六回審議をさせていただいたところでございますけれども、この有識者会議におきましては、厚生年金基金等の在り方について、資産運用、財政運営の両面から検討させていただいたところでございます。そして、資産運用の在り方につきましては、五月中旬の会議におきまして、分散投資の徹底、運用体制の強化、行政監査等におけるチェック機能強化などを柱とする見直しの方向性をたたき台としてお示しをいたしまして、おおむね御了承をいただいたところでございます。 先ほど申しましたように、今月末の最終的な検討結果の取りまとめを踏まえて対処していきたい、このように思っております。
○荒木清寛君 年金基金につきましても、きちんと預託者といいますか年金の受給者等に報告をするために財務諸表の会計監査を私は活用すべきだと思っておりますが、そうした点についてもこの報告書あるいは厚労省のまとめで取り入れていきますか、いく予定はありますか。
○副大臣(辻泰弘君) 厚生労働省といたしましては、これまでも各基金に対しまして業務執行体制やその内容、それをチェックする内部監査の実施内容等についての点検を行うよう指導させていただいてまいりました。 御指摘いただきましたような年金基金の財務諸表の外部監査の義務付けにつきましては、最終的に事業主がその分の負担をすることになろうかと思いますが、その負担をどう考えるかという課題、あるいは、これにつきまして、義務付けにつきましては法改正も必要になるのではないかという問題もございますので、それらの課題をどうするかということがあろうかと思っております。 有識者会議におきましても、資産運用の在り方について、先ほど申しましたけれども、チェック機能の強化などを柱とする見直しの方向性をお示しいただいて了承をいただいたところでございますけれども、それらの問題も含めて検討していきたいと、このように考えております。
○荒木清寛君 もちろん外部監査を頼めば事業者の負担はあるわけですけれども、今回のように預けていたお金が大宗を失われてしまうということから比べれば幾らの負担でもないわけでありますので、是非真剣に検討してもらいたいと。必要なことは閣法で出してもらえば、我々何も反対しませんので、そこは御心配要りませんので、その法改正が要るということを理由に思いとどまるということは御心配要らないと思います。 それで、次に厚生年金基金等の運用体制と特定投資家制度についてお尋ねをいたします。 現行の金融商品取引法では、投資家保護の観点から、投資家に対する業者の説明義務や適合性の原則等の規定が設けられております。そういう意味で、先ほども旧投資顧問業法よりも投資家保護になっているというお話もございました。一方で、金商法ではプロの投資家に対しましては、業者の義務を一部緩和するために特定投資家制度を設けたところでございます。 ところで、投資家としての厚生年金基金等につきましては、この特定投資家制度はどのように運用されているのか、金融庁にお尋ねをいたします。
○政府参考人(細溝清史君) 年金基金につきましては、原則としては一般投資家、いわゆるアマでございますが、自ら金融商品取引業者に対して申出を行う、いわゆるプロ宣言と言われるものでございますが、そうしたことを行って当該金融商品取引業者が承諾した場合には、当該金融商品取引業者との間で特定投資家、いわゆるプロに移行することが可能となっております。 今申し上げましたように、個々の顧客が特定投資家として取り扱われるかどうかは相対で個々の業者と顧客の間で決定されることとなっておりまして、金融庁としてはその詳細は把握しておりません。 ただ、厚生労働省の方から三月に調査結果が公表されておりまして、その中で拝見いたしますと、厚生年金基金五百五十八基金のうち百六基金が特定投資家と回答されておられますし、またAIJ投資顧問と投資一任契約を締結されていた実績のある厚生年金基金八十八社のうち二十二社が特定投資家と回答されていると承知しております。
○荒木清寛君 今お答えのありましたように、厚生年金基金等については原則としてアマだと思いますし、国会においでいただいた年金基金の関係者のお話を聞いておってもプロではないなと、このように実感をした次第でございます。しかし一方で、厚労省の調査によりますと、今お話しのように、原則としてアマというんですけれども、二割近くがこの特定投資家という扱いになっているわけであります。 この厚労省の厚生年金基金の運用体制等に対する調査結果では、運用にかかわる役職員の約九割は資産運用関連資格を持っていない、資産運用関連業務の経験がないと回答しておりまして、先ほどのお話のように、もう原則としてアマといいますか、プロの投資家にはなれないということをこの調査も物語っているわけであります。 しかし、実際には一定程度の基金が特定投資家となっているわけでありますので、こういう実態を考えますと、厚生年金基金について特定投資家になり得るための要件等を少し見直すというか、ハードルを上げるといいますか、そういう必要もあるんではないかというふうに考えますが、これは厚労省も含めて、金融庁及び厚労省にお尋ねをいたします。
○副大臣(中塚一宏君) 特定投資家でありますが、その知識そして経験、財産の状況から、自ら適切なリスク管理が可能と考えられる者を特定投資家と、こう位置付けておりまして、その特定投資家と取引を行う場合には書面の交付義務等の情報格差の是正を目的とした行為規制を適用除外をすると、こういうことでございます。 今先生から御紹介のあったような実態にこれ照らし合わせまして、その実態も踏まえた上で、特定投資家制度の在り方自体、関係省庁とも連携をしながら見直しをし検討していきたいと、そう考えております。
○副大臣(辻泰弘君) 荒木先生、お聞きのとおり、特定投資家の要件は金融商品取引法において定められているところでございます。 厚生労働省といたしましては、今後、金融庁において見直しが行われるような場合には、私どもといたしましても、厚生年金基金への周知等を含めて連携を取らせていただき対処していきたいと、このように考えております。
○荒木清寛君 最後に、まとめとしまして金融担当大臣にお尋ねをいたします。 AIJ問題につきましては、該当する厚生年金基金の加入者あるいは年金受給者につきましては、固唾をもって、どういう影響が及んでくるのか本当に心配をしていると思います。そういう意味で、早期の収拾策を政府としてもきちんと打ち出す必要がございますし、また、先ほどありましたような再発防止対策についても早くこれは打ち出していただいて、年金制度も含めた全体のこの信頼回復に努めてもらいたいと考えております。 最後に大臣の決意をお尋ねいたします。
○国務大臣(松下忠洋君) 国民の大事な資産の運用にかかわる極めて深刻な事態が発生しているわけでございます。何よりも信頼をしっかりと勝ち得なけりゃならない、信頼を損なってはならないと、これを勝ち得なきゃいかぬということが大前提にあると、そう思って全力を挙げなきゃいかぬと思っています。 今回の事案がどういうことだったのか全容をしっかりと確認した上で整理して、そして事前に少しでも早くこういう事態を察知する、そういう情報収集、分析、ここの力を付けなきゃいかぬということが大事なこととして浮かび上がってきています。その上で、再発防止策を徹底してつくっていく、実効性のあるものにしていかなきゃいけないということで、力を尽くしてやっていきたいと、そう考えています。
○荒木清寛君 終わります。
○中西健治君 みんなの党の中西健治です。午前中に引き続き質問をさせていただきます。 まず、このAIJの事件を受けての金融庁の一斉調査について伺いたいと思いますが、その前に、五十嵐財務副大臣が、ほかにも四社ほど同じようなやり方で資金集めをしている投資顧問があって問題になるだろうというような発言をしておりました。金融大臣からは非公式に抗議されたということのようですけれども、どうしてこのような発言があり得たと金融庁は考えるのか、金融庁から情報のリークがあったのかどうか、それについてお答えいただきたいと思います。
○副大臣(中塚一宏君) 今御紹介のありました五十嵐財務副大臣の発言なんでありますが、そういう発言があったということは報道を通じて存じ上げております。 それで、五十嵐財務副大臣のそういった発言には、当庁の一斉調査などの実態把握に基づくものではございませんし、それから五十嵐財務副大臣の発言に関する報道は、支援者との私的な勉強会における自由な意見交換の中で、AIJ問題に関する様々な見方があることについて個人的に述べた内容を踏まえたものと、こういうふうに聞いております。 四月二十三日に五十嵐財務副大臣御自身が記者会見をされて、発言の根拠について金融庁から何か情報を受けてお話をしたわけではありませんと申し述べられているというふうにも伺っておるところでございます。
○中西健治君 金融庁からの情報のリークはないということを言っているようでありますけれども、それでは、金融庁は五十嵐副大臣にこの四社はどこなのかという情報を取りに行っていますか。
○副大臣(中塚一宏君) 発言自体は私どもの情報に基づくものではありません。今私どもはちゃんと調査をしておるところでありまして、五十嵐副大臣にその四社がどこであるかということについてはお尋ねをしたとは聞いておりません。
○中西健治君 それはちょっとおかしいんじゃないですか。これまで、それは金融担当大臣、今ちょっと前に言ったこととして、事前に少しでも早く情報を取りにいく、こういうふうに言ったわけじゃないですか。それなのに、政府のしかるべき人が、私的懇談会かもしれません、けれども、四社と言って、危ないところがある、問題になるだろうと言っているのに、どうして情報を取りにいかないんですか。大臣、お願いします。
○国務大臣(松下忠洋君) 繰り返し申し上げておりますけれども、全容をしっかり解明して、そして何が問題だったのか、これをしっかり整理する必要あると思っています。その中には、やはり情報の収集、分析、その力が十分だったかどうか、今回の具体的な事例も照らしてしっかり検証していきたいと思っています。
○中西健治君 今日の答弁、具体的な答えがほとんど大臣から返ってきていないということに、委員の皆さん大変不満に思っているんじゃないかと思います。第二のAIJを防ぐために、この四社があるんだったらすぐさま聞きにいく、それを今やるべきなんじゃないですか。
○国務大臣(松下忠洋君) しっかり対応します。
○中西健治君 是非しっかりと対応していただきたいというふうに思います。 四月六日に出ました第一次調査の結果を見ますと、先ほど荒木委員の方からも質問にありましたけれども、投資信託との一任契約における外部監査の状況について海外私募、これは先ほど答えありませんでしたが、海外の私募では九五%超が監査を受けています。その一方、国内私募では過半数をちょっと超える五六%しか監査を受けていない、この状況について金融庁の問題認識を聞かせてください。
○政府参考人(細溝清史君) 第一次調査で公表いたしました投資信託、ファンド等の外部監査の状況でございます。 公募につきましては、海外、国内ともにほぼ、かなりの高い率で監査を受けておりますが、私募につきましては、委員御指摘のとおり国内と海外でかなり差がございます。これは法制上の違いもあろうかと思いますが、したがって一概にも言えないと思っておりますが、外部監査に要するコストとファンドに対する信頼性、リスクを勘案した投資家の選好、ファンドにおける投資対象の分かりやすさなど、様々な要因や実務慣行を勘案して個別事案ごとに定められているものと考えております。 国内が五六・三%とえらく低いではないかと、こういう御指摘でございますが、国内の私募投信につきましては、御案内のとおり法制上の義務付けがございません。したがって、運用会社が国内業者であって、投資対象が国内上場株などの場合は価格が明確でございますので、一定の信頼性、透明性があるといった理由により必ずしも外部監査を行わないケースも多いと聞いております。
○中西健治君 まさに問題意識がそこにありまして、法的に義務付けされていない。だからこそ、透明性の高いものについてはリスクは少ないのかもしれませんが、透明性の低いものについてもやはり監査が行われていないものがたくさんあるということだと思いますので、監査が軽視されている、その現状に踏まえてやはり義務付けをするべきであろうというふうに私は考えております。 第二次一斉調査、今行われているということだと思いますが、そこで一部の業者について第二次調査が行われている。この結果はいつごろをめどに出そうとしているんでしょうか。
○政府参考人(細溝清史君) 現在、第一次調査を踏まえまして第二次調査に入っておるところでございます。 この第二次調査につきましては、対象の業者名、業者数、報告内容、ヒアリング内容等々につきましては、風評被害につながりかねないことから、今後ともなかなか対外的に申し上げることは差し控えたいと思っております。また、この第二次調査の内容につきましても、概要を公表するかどうかも含め、現時点において取扱い方針は未定でございます。
○中西健治君 いろんな風評被害なども考えると、対象になって問題があるところは公表できないのかもしれませんが、問題がなかったところ、これは積極的にできれば公開していただきたいというふうに思います。あと、先ほど四社の名前を財務副大臣に聞きにいくということを対応するということですから、当然この二次調査にその一社でも含まれていないのであれば、それを全部含めるべきであろうというふうに私は申し上げておきます。 それでは、厚生年金基金の在り方について、解散をしやすくするべきであるという観点から幾つか質問をさせていただきます。 今朝の新聞に出ておりました改革案、有識者会議の改革案にしても、あと民主党さん、自民党さんから出ている案にしても、やはり厚生年金基金の解散はもう少し広く認めるべきであろうというふうになっているかと思いますけれども、現在、厚生年金基金の解散が進まない理由、これについて厚労省はどのように整理していますでしょうか。
○大臣政務官(藤田一枝君) 厚生年金基金の解散については、昨年成立いたしました年金確保支援法によって、いわゆる代行割れの基金であっても分割納付によって解散できる特例解散という制度を導入したところでございまして、また国への返還額についても特例措置を講じているところでございます。 しかし、こうした措置をとってもなおかつなかなか進んでいない状況がございまして、やはりそれは産業構造の変化などによって母体企業の負担能力が著しく低下している、こういう基金では、返還額の負担などが大きく、また分割納付中に倒産企業が出た場合には残りの企業が連帯して債務負担をしなければならない、こういったことが支障となって解散の意思決定ができないところもあると、このように承知をいたしております。
○中西健治君 今挙げられたのは、責任準備金が十分に支払えないということと、あと連帯責任について挙げられたということかと思いますが、いろんな厚生年金基金にお話を伺いに行きますとまず言われるのが、解散の条件というものが余り明確でないというか、代議員の四分の三以上の同意ですとか受給者への説明、最低責任準備金の支払のほかにもいろいろあるということです。そうしたものが実際ハードルになっているということですが、それについて実際にそういうハードルがあるのかどうか、それについて教えてください。
○大臣政務官(藤田一枝君) 今委員の方からお話がございましたように、厚生年金保険法では、厚生年金基金の解散手続として、代議員会での四分の三以上の多数による議決、そして厚生労働大臣による認可というものを求めております。また、厚生労働大臣の認可については、受給権保護の観点から、理由要件と事前手続要件、この二つを求めております。 具体的には、理由要件といたしましては、母体企業の経営状況について債務超過の状態が続くなど著しく悪化をしていること、また加入員数の減少等によって今後掛金が著しく上昇し掛金負担が困難であると見込まれること、こうしたことを求めております。 さらに、手続要件でございますけれども、これは事業主の四分の三以上の同意、加入員の四分の三以上の同意、全ての受給者への説明、また労働組合の同意、こうしたことを求めております。
○中西健治君 今おっしゃられた理由要件及び事前手続要件ですけれども、例えば会員企業の五〇%以上が赤字じゃなければいけない、こんなようなことを満たさなかったので、ある県の厚生年金基金は解散が認められなかった、こんなことが言われているわけですけれども、全て明文化されて公表されていると考えてよろしいんでしょうか。
○大臣政務官(藤田一枝君) 基本的なところはガイドラインの中に示させていただいております。そしてまた、具体的なその要件については、いろんな通知等々でもお示しをさせていただいているところでございます。
○中西健治君 法律、政令、通知等に掲載されていない、そうした内規がたくさん存在するのではないかということが指摘されておりまして、もしあるのであれば全て公表すべきであるというふうに思いますが、それはもうないということですか。それとも、あるんだけれども、それはケース・バイ・ケースに対応しているということでしょうか。
○大臣政務官(藤田一枝君) ただいまの解散の申請に当たっての要件あるいはその際に企業の側の年金から提出いただく資料ということについては全て明文化をされているところでございます。
○中西健治君 いろんな年金基金の方が明文化してくれ、明確化してくれというのは全て厚労省は答えているという理解でよろしいということですね。分かりました。また、ちょっと厚生年金基金と話してみたいと思います。 連帯責任についてですけれども、この連帯責任、有識者会議の方でも解除するべきであると、こんなような方向性の提案を出そうということのようですが、私も最低限これぐらいはするべきなんじゃないかというふうに思っています。もし、総合型ではなくて単独型の厚生年金基金が、仮に母体企業が倒産するということでこの年金基金が立ち行かなくなるということになった場合には、結局のところ、厚生年金本体に負担が及ぶということになるのではないかと思いますが、単独型ではそういう理解でよろしいですか。
○大臣政務官(藤田一枝君) 単独型の場合でも、そこは全部母体企業が負担をするということになっております。
○中西健治君 私が申し上げているのは単独型の場合の母体企業が倒産した場合ということですから、倒産した企業に対して国が若しくは厚生年金基金が求償はしにいきますけれども、結局のところそれは支払えないわけですから、厚生年金本体の負担になるという理解でよろしいですね。
○大臣政務官(藤田一枝君) 最終的には不能決算という扱いになります。
○中西健治君 それであれば、単独型とせめて同じような取扱いというのをこの総合型でもしてあげる、それが連帯責任の解除ということなんではないかと思いますが、私の理解でよろしいでしょうか。
○大臣政務官(藤田一枝君) この点については、現在有識者会議でも御議論をいただいておりまして、論点になっているところでございます。その御議論を踏まえて、しっかりとした結論を出してまいりたいと、このように考えております。
○中西健治君 是非、単独型とは少なくとも同じような取扱いを総合型の会員企業にも認めてあげてほしいというふうに私自身は思っております。 それから、解散をしやすくするための積立金の減額についてですけれども、厚生年金本体は、積立金を保有するといいながらも、賦課方式でありますから、過去の分の給付債務約八百三十兆円に対応する積立金は現在百四十兆円。これまでの国庫負担金百九十兆円と合わせて三百三十兆円ということになりますから、三百三十兆円を八百三十で割ってあげると、四割しか積立金がないという、実体的にはないということを意味しているわけでありますが、これ代行返上に際して、この四割というのに合わせて給付債務も四割で認めてあげる、こうした考えはいかがでしょうか。
○大臣政務官(藤田一枝君) 御指摘の積立金百四十兆円の中でございますけれども、これは厚生年金基金の代行給付に必要な積立金二十兆円も含まれておりまして、これは代行返上等に際して必要な積立金が返還されることを前提としておりますので、代行返上に対して御指摘のような六割減額をした場合は、厚生年金本体の財政に影響を与えることになるというふうに思います。 また、厚生年金本体の財政は現役世代の保険料で高齢者世代の給付を支えるといういわゆる賦課方式を基本としておりまして、積立金は将来の現役世代の保険料が過剰とならないように積み立てているのに対して、厚生年金基金の積立金は、将来の給付に必要な費用を事前に積み立てるという積立方式の考えの下に行われておりますので、このように目的も性格も異なる積立金の比率だけを比較をしてそれを適用するということは必ずしも適切ではないのではないか、このようにも考えます。 ただ、なお、厚生年金本体は、年金給付に必要な費用をその都度現役世代が支払う保険料で賄う賦課方式を基本とした世代間の支え合いの仕組みで運営されているために、企業年金のように過去の加入期間に対応した給付に見合う積立金を保有しなければならないという、こういう考え方は取っていないというところでございます。
○中西健治君 いろいろお話しいただきましたけれども、やはり何らかの措置をしなければならないということなんだろうと思いますので、やはりこの四割というのも一つの目安として成り立ち得るのではないかなというふうに私自身は考えております。 続きまして、受託者責任ガイドラインについてお伺いいたします。 厚労省が平成九年に作成しました厚生年金基金の資産運用関係者の役割及び責任に関するガイドラインについてですけれども、そもそもこの年金基金は、従業員の資産を管理している、運用している投資会社のようなものですから、これは本来金融庁が所管するべきなのではないか、こんなような意見もありますが、それについてはどのようにお考えですか。
○大臣政務官(藤田一枝君) 確かに厚生年金基金でも御指摘のような資産運用に関する業務というのを行っているわけでございますけれども、そのほかに事業所からの掛金の徴収であるとか、受給者への年金給付、そして加入員の適用業務、こうした幅広い年金業務を行っております。 また、資産運用についても、厚生年金基金自体が株式等を売買するのではなくて、多くは信託銀行や生命保険会社等の民間の運用機関に資産運用を委託しまして、基金はこうした運用機関の選定であるとか評価というものを行っているわけでございますので、御指摘のような投資会社のようなものというのには必ずしも当てはまらないのではないかと、このようにも考えております。
○中西健治君 そうおっしゃいますけど、ガイドラインの中で、理事、理事長が運用責任を負うというふうに明記されているわけですから、当然、それは投資会社とは言えないかもしれませんけれども、責任は大きく持っているということなんじゃないかと思うんです。 私自身は、投資顧問業などであれば、証券アナリストですとかファイナンシャルプランナーですとか、こうした資格を持っている人はたくさんいるわけですけれども、この年金基金について何らかの資格要件を設けるとか、やっぱり理事の方々、常務理事の方々とかにもう少し知見を磨いてもらう、こうしたことが必要なんじゃないかなと思うんです。 こういうふうに申し上げるのは、今回、AIJの問題、AIJに引っかかった基金とやはり引っかかっていないところがあるわけですね。地域的特性もあって、例えば大阪なんかはほとんど引っかかっていないんです。それはなぜかというと、大阪に年金基金のオピニオンリーダー的な人がいて、アイティーエム証券が来たときに質問をいろいろして、これは駄目だということを大阪府内でいろいろ言ったというのがあってほとんど引っかかっていないんですよ。そういう人がいれば引っかからないということを考えると、当然やはり年金基金側にもそれなりの知見が要求されるんではないかなというふうに思うんですが、そこら辺はどうお考えですか。
○大臣政務官(藤田一枝君) 大変なかなか難しい御質問でございますけれども、今御指摘のありましたように、基金の役職員に求められる資産運用の知識というものがこれから非常に大事になってくるというふうに考えています。 三月二十八日に調査をいたしました、そうした資格を持っているのか、有無についての調査結果を見ますと、資格がないというのが九割ということで、何らかの資格を持っているところが二%程度。しかも、過去そうした職に就いていたかという経験についても尋ねましたところ、九割が経験なしと、経験があるのが僅か三%と、こんな調査結果が出ております。 これはなかなかやっぱり問題があるということで、今、有識者会議の方でもいろいろ御検討いただいておりますけれども、これからやっぱり資産運用に携わる役職員については研修をきちっと実施を、今までもしてきておりますけど、更に強化をしていくとか、その研修の受講を義務付けるとか、こういうこともやらなければならないというふうに考えているところでございます。
○中西健治君 私は、金融機関出身を要件にすると、そんなようなことはしない方がいいと思っているんですね、金融機関が出身だからってよく分かっているというわけじゃないので。やはり、ただ勉強はしてもらわなきゃいけないだろうというふうに思うので、それは是非してもらわなきゃいけないと思います。 それから、同じガイドラインで会議録等の作成、保存が求められていますけれども、AIJに投資した基金がその決定をした際の議事録などは提出を受けているんでしょうか。
○大臣政務官(藤田一枝君) 御指摘の代議員会の議事録は、予算、決算時の議事録については厚生労働大臣への届出となっております。その他の場合には厚生労働大臣への届出義務というのは課せられておりませんで、監査において必要に応じて参照しております。 今回、いろんな問題が明らかになってまいりまして、改めて有識者会議の方で今いろんな御議論をいただいておりますけれども、この点についても行政監査等の在り方についても御議論をいただいておりまして、しっかりその結論を受けて対応してまいりたいと思っております。
○中西健治君 続きまして、最後になりますけど、信託銀行の役割について金融庁にお伺いしたいんですけれども、信託銀行は、名義貸しあるいは腹貸しと言われるようなサービス、そして事務処理のほかに何をフィーの対価として提供しているのでしょうか。フィーをもらっているわけですから。金融庁の見解をお聞かせください。
○政府参考人(細溝清史君) 信託契約にはいろんな契約がありますので一概に申し上げることは困難でございますが、本事案のようないわゆる年金特定信託契約、年金特金ですが、につきましては、信託銀行は、投資一任業者からの運用指図に従い、信託財産の保管、処分等の資産管理を行うということとされているというのが一般的であると承知しております。 具体的にどのようなじゃ仕事をするのかということでございますが、このような契約におきましては、信託銀行は、投資一任業者の運用指図に従いまして、有価証券の受渡しや代金の決済、信託財産に含まれる株式の議決権の行使などを行う、また投資一任業者の運用指図において指定された先から時価等の情報を入手し、委託者に対し信託財産の状況の定期的な報告を行う場合が多いというふうに聞いております。
○中西健治君 今のおっしゃられた業務の中に入っているといえば入っているわけですけれども、しっかりと行われているとも言えないのが、やはり信託銀行はトラスティーということですから、トラスティーの業務の中には当然、自分名義で預かっている金融資産の価値、価格付けの妥当性についての検証というものも入るべきなんだろうと私自身は思っております。 先ほど広野委員の方からもあったかと思いますが、信託銀行は一任業者からの運用報告書と監査報告書を受け取り、資産価格の妥当性について検証を行うべきではないのかという意見について、どのように金融庁はお考えでしょうか。
○副大臣(中塚一宏君) 今回のあの一連の事件で、契約上ということではありますが、信託銀行はそういった情報を入手をする立場になかったということであります。 投資一任業者はもとよりですけれども、それこそ海外ファンドの受託銀行からも基準価額や監査報告書が国内信託銀行に直接届くような仕組み、これを構築をしていくことを含めて検討したいと、そう思っております。
○中西健治君 是非ともその方向性で信託銀行の役割を強化する、責任を高める、そうしたことをしていただきたいと思います。 私の質問は終わります。ありがとうございました。
○大門実紀史君 大門でございます。 先ほど西田さんが証券監視委員会委員長の話をされておりました。ちょっと聞いて私も思い出したことがあるので、通告はしておりませんけど、簡単なことなのでちょっとお聞きしたいと思いますが。 二〇〇九年の「年金情報」ですね、さっきから出ていますが、「年金情報」という雑誌で日本版マドフという記事が出て、もう暗にAIJのことを言われているということで大騒ぎになったわけですね。そのとき浅川氏が複数の年金基金の人間に対して、AIJを調査するのかどうか確認をしたと、大丈夫だということを説明して、複数の二つ以上のところに説明して回っているんです。 そのときに、私はその浅川氏がそういうことが尋ねられる、質問ができる金融庁にそういうルートがあるのかどうかということで私なりに調べてみましたら、通常はないですね、ああいう人ですからないんですが、野村証券、野村グループの関係で大変重要な方とのつながりがあるということが分かりました。これ、当時の証券監視委員会におられた熊野祥三さんですね。この方は野村証券の顧問まで務められて、その後、証券取引監視委員会の委員長補佐官をやられて、さらにその一年後に証券取引監視委員会の委員に昇格されております。証券監視委員会の委員というのは、ただの委員という肩書ですけれど、大変重い、最高幹部の一人ですね。この方がおられたんです、そのとき。直接、浅川氏がこの熊野さんに面談できる関係だったかどうかはちょっと分かりません。そこまで確認は取れておりませんが、第三者を介してでもそういうことを尋ねたり、あるいは様子を聞けたり聞いたりすることがあったのかどうかですね。 言われていますとおり、これはもうみんな言っていますけれども、この野村出身者、野村グループの出身者がもうあちこちで不祥事を起こしているわけですね。そのときにこの証券取引監視委員会の重要ポストに野村の顧問を務めた人がいたということでございます。 ちょうどそのころにいろんなことが起きたわけですけれども、この熊野さん、今民間に行かれておりますけれども、熊野さんに浅川さんとのつながり、あるいは野村のグループからこのAIJ問題で何かあったかどうか、そういうことはお尋ねになったことございますか、この熊野さんに対して。
○政府参考人(岳野万里夫君) 熊野委員は、一昨年十二月に監視委員会の委員を退任されておられます。ということもございまして、今、大門先生から御質問いただいたような事項につきまして熊野委員に確認した記憶はございません。
○大門実紀史君 民間の方なので難しいということは分かりますけれども、これだけの問題になっております。 〔委員長退席、理事大久保勉君着席〕 それで、今日ももう皆さん言っていますけれども、AIJがおかしいという話はつい最近出てきたんじゃなくて、二〇〇九年からあったわけですね。これは金融庁にもそういう情報が寄せられていて、私も決算委員会のときに取り上げましたけれども、詳しくやりましたが、金融庁は浅川氏にヒアリングまでやっているわけですよね。ヒアリングまでやっていて見抜けなかったというのはあるんですが、本当に私は、今日出ているように、金融庁あるいは監視委員会の情報管理の問題とか体制上の問題だけだったのかと、どうもちょっとしっくり来ないところがあるんです、この問題に関して言えば。 やっぱりそういう疑念が払拭できませんので、この熊野さんの動きがなかったか、やっぱりきちっと確認ぐらいはされるべきだと。国会に来いと言っているわけじゃないので、お尋ねされるべきだと思いますし、西田さんからあったこの佐渡さんですか、今の委員長ですね、この佐渡さんが委員長になったときに熊野さんは更迭されたといいますか、辞めたわけですね。その後、オリンパスとか……(発言する者あり)そうでしょう、まあ、更迭かどうか知りません。とにかく今の委員長になってから熊野さんは辞められていますよね、それは確かですよね、時間的に言えば。(発言する者あり)ちょっと後で、ここでやり合ってもちょっとあれですから。 いずれにせよ、今の委員長になられてからオリンパスとかAIJが発覚してきていると。熊野さんの時代には表に出てこなかったという点があるわけでございます。私は、この経過をやっぱり今の委員長に大事な問題ですので直接聞いてみたいと思いますので、西田さんと同じように、参考人として呼んでいただきたいと委員長にお願いしたいと思います。
○理事(大久保勉君) 後日理事会で審議したいと思います。
○大門実紀史君 それで、関連でいえば、先ほど自民党の若林健太さんの質疑を聞いていても、岳野さんの答弁ちょっと変だなと思ったのは、通常の調査では金融商品の中まで調べませんと、そのとおりだと思いますよ。証券会社へ行って全ての金融商品まで検査のときに調べていたらもう膨大な時間が掛かりますから。ただ、このときは、AIJに対するやっぱり疑惑とかうわさとかいろんな情報とかがいろいろ飛び交った時期ですよね。このときにアイティーエムに入ってAIJとの関連が分からないわけありませんから、当然やっぱり、全部の検査で金融商品全て調べなさいなんて無理なことを言っているわけじゃないんです、このときはやっぱり金融商品を調べるべきではなかったのかと。先ほど若林さんの質問に対して一個一個調べていられませんとおっしゃいましたけれども、これは違うんじゃないかと思うんですよね。そこはやっぱりきちっとしておいた方がいいんじゃないかと思いますし。 もう一つは、仮にさっき言った熊野さんとか、いろいろその変な工作がなかったとしても、いかにもこの監視委員会がぼけていたというのはありますし、何といいますか、むしろ厚労省の方がいろんな情報というかうわさ聞いたのか分かりませんけれども、余りにもちょっと金融庁、証券監視委員会が、このときの情報がいろいろ飛び交っているのに無関心、何といいますか、情報網がなかったといいますか、そこは問題だと思いますよ。 もう一つは、仮にそういうことがなかったとしても、もう一つ監視委員会の検査なり金融庁の検査に欠けているものは私はあったと思うんですよ、欠けているものは。これは何か分かりますか。
○政府参考人(岳野万里夫君) 先ほど申し上げましたように、私どもなりに反省をいたしておりまして、私どもなりに欠けていたかなと思っていることはございますが、大門先生が何を私どもに欠けていると思っておられるかは存じません。
○大門実紀史君 結局、申し上げたいのは、やっぱり年金基金だったということですね。つまり、私的な資金を勝手にいろいろ運用して、損しても自己責任と言われても仕方がない部分もありますが、年金基金でございますから、現場で働いている人たちの年金、もちろん委託関係があるから法律的に問題なんてないと言っちゃうかも分かりませんけれども、そうじゃなくて、そういう方々のお金が運用されている証券会社とかそういう投資顧問会社だという認識をやっぱり金融庁は持って、通常の検査と違って、やっぱり公共的性格の強いものを扱っているところならば検査の在り方ももっと多面的にやるとか、そういうことが重要ではないかと思うわけですね。今後にやっぱり生かしてもらいたいのは、こういう公的なお金を扱うところについては通常の検査以上のものをきちっとやってもらいたいというふうに、これは指摘だけしておきたいと思います。 もう一つは、このAIJ事件というのは詐欺、犯罪行為なんですけれども、その背景に、これも今日指摘がありましたが、数々の規制緩和の背景があるわけですね。今言ったような公共的性格の強い年金基金まで、結局ギャンブル、マネーゲームの方に、リスクの高い金融商品に投資されていったという実態が明らかになったわけでございます。 私もこの間、このAIJ問題で調べて分かったんですけれども、こういう年金基金と証券会社と投資顧問会社との間で、幾らここで議論しても、全然そんなものが形骸化されるような実態があると。つまり、箱貸しというやり方が横行されているというのが分かりました。箱貸しというのは金融庁は把握されておりますか。
○政府参考人(細溝清史君) 本来、投資一任業者は、投資一任契約に基づきまして、自分が自ら投資判断を行って顧客資産の運用を行うべきものだと考えております。 一般論として申し上げれば、議員御指摘の箱貸しというのは、投資一任業者が自ら投資判断を行わずに顧客資産を運用しているということであろうかと思っております。そうした場合には、当然、金融商品取引法に規定する忠実義務又は善管注意義務に違反する場合があり得ると考えております。
○大門実紀史君 私もびっくりしたんですけれども、実態は、年金基金というのは、一部の自家運用を認められているところもあるんですけれども、そういう基金を除いて基本的に直接証券会社と取引ができないんですよね。 〔理事大久保勉君退席、委員長着席〕 実態はどうなっているかといいますと、証券会社の方が、今回もアイティーエムがそうですけれども、証券会社が、自分たちが組成した仕組み債とかあるいは優先出資証券とかあるいはファンドの投資信託とか、そういう商品を証券会社が直接年金基金のところに行って、今回行われておりましたけれども、営業を掛けると、説明をすると。それで、話がまとまった後で投資顧問会社に入ってもらうと、運用を委託すると。つまり、直接やっちゃいけないようなことをやって、形だけ投資顧問会社が運用を委託される。 今回、まさにAIJとアイティーエムがそうでございましたけれども、こういう形はほかでもかなりやられておりまして、これは投資顧問会社に言わせますと、忠実義務とか最良執行義務があるわけですから、本来、商品のリスクは投資顧問会社が評価して、価格も妥当か評価するというのは当たり前なんですが、もう当事者同士でやったものを投資顧問会社が運用委託だけ受けるだけと。 もっとひどい例は、びっくりしたんですけれども、こんな例もあるそうですね。年金基金の理事長の知り合いの会社がこれから株式を上場すると。こういうものにその年金基金が投資するために、逆に投資顧問会社を活用するというような例もあるそうでございます。つまり、投資顧問会社というものを箱として、その箱を貸すということから箱貸しと言われているんですけれども、こんなことが行われていれば、幾らきちっとしようと議論をしても、結局形骸化されて効果はなくなるというふうに思うわけでございます。 これ、厚労省、こういうやり方が横行しているという事実、まず御存じでしたか。
○大臣政務官(藤田一枝君) 今回のAIJの問題がいろいろと表に上がってきた過程で、そういうようなこともあったやに話としては聞いておりました。
○大門実紀史君 是非、そういう点も含めて今検討されているでしょうけれども、きちっとした、法にのっとった、当たり前ですけれども、法にのっとってやるように指導してもらいたいと思います。 もう一つ、規制緩和の中で、登録制、許可制もあるんですけれども、私は、この流れの中で一番気を付けなきゃいけないのは、いわゆる五・三・三・二規制、これを取っ払うときの議論ですね、いいかげんな議論でしたね、もうとにかく金融緩和、規制緩和と、何でもありみたいな議論で、それがいろんなツケを今ごろ回してきたんだというふうに思います。 今回も、五月十六日の会議では、この厚労省の有識者会議で、この五・三・三・二規制のような資産配分規制には戻さないということを決められております。五・三・三・二というのは、五があれですよね、安全資産で、三が株で、あと三が外貨準備預金でしたかね、二が不動産ですよね。だから、もうそもそもデリバティブみたいなものは入っていないわけですけど、というようなことには戻さないということで、その戻さないというのは手取り足取り配分決めろということを言っているわけではありませんが、そもそもの考え方として、私は分散投資というのは必ずやってもらわなきゃいけないと。みんな分散投資というのを勘違いをしておりまして、危ない商品でもそれを複数に分ければ分散投資だと思い込んでいる人がいるわけですね。これ、分散投資じゃないんですね。特に、年金基金なんかの考え方で言えば、この昔の五・三・三・二の考え方が全部死んでいるわけではありませんから、違って、安全なものと、若干リスクはあっても利ざやが稼げるものと、この分散が本当の分散投資だと思うんですよね。 これは厚労省、そういう認識されておりますか。
○大臣政務官(藤田一枝君) ただいま委員が御指摘になられましたように、分散投資はリスク度合いに応じて投資額を配分することでございますけれども、具体的には基金全体として許容できるリスクを考えながら、個別の資産の持っているリスク、収益の振れ幅であるとかそれぞれの資産の相関関係、違う動きをするようなものを組み入れていく、こうしたことを踏まえて資産を配分することであると、このように認識をいたしております。
○大門実紀史君 ですから、少なくとも公共的なお金を預かっている年金基金でございますので、今回の教訓からいくと、安全資産に一定割合はちゃんと預けておくようにと、運用するようにということぐらいを、昔の細かい手取り足取り、五・三・三・二とかそこまでは申し上げませんけど、一定割合はちゃんと、元本が今回みたいに全部なくなっちゃうようなことがないようにということは、今度のこの有識者会議の、あと厚労省もこれからの方針の中できちっと検討してもらいたいというふうに申し上げておきたいと思います。 もう一つは、もちろんこのAIJ事件が起きたのは規制緩和が背景にあったということの流れでいきますと、五月の二十四日ですから、AIJ事件が起きた後でつい最近なんですけれども、経産省の産業構造審議会の商品先物取引分科会、資料をお配りいたしましたけれども、そこで、何を考えているのかというような方向が出されております。 この資料の左下と右下に書いてございますが、左下の方は何を言っているかというと、年金基金はこれから商品先物に誘導しようということでございます。右の下はもっとひどくて、公的年金まで、厚生年金や国民年金まで商品先物に誘導していこうという、要するにこういうことを書いているわけですね。 これは、何を背景にこんなこと書いてあるかというと、二枚目にあります、東京工業品取引所がそういう要望を、これは一番下に書いてございますけれども、そういう方向を要望しているからと、こういう取引所の要望に基づいて、産業構造審議会で、年金をこれからはもっとリスクの高い商品先物に誘導しようというふうなことを、よりによってこのAIJ事件が起きた後にでもこんなものを出しているわけでございます。 金融庁は、こういう方向を承知しているんでしょうか。
○国務大臣(松下忠洋君) 適切な分散投資を行うということは、これは運用全体で見た場合のリスクの抑制に資するものだと、そう考えています。このような考え方も踏まえて、産業構造審議会の商品先物取引分科会の資料においては御指摘の記述が行われたと考えられます。安全かつ効率的な運用が求められる年金基金の運用方針の策定に当たっては、それぞれの事情に応じて適切な分散投資に資するか、過度なリスクテークを行っていないかなどを十分に検証することが求められるというふうに考えています。
○大門実紀史君 ちょっとよく分からないんですけれども。 じゃ、もうちょっと金融庁の姿勢としてお聞きしますけど、これは産構審の資料で、方向でございますけれども、実は金融庁がこういうことに無関係で来たわけではないんですよね。 金融庁は今回、金融商品取引法、これから審議に入りますけれども、その柱の一つが総合取引所の整備ということになっております。これは金融商品とこの商品先物とデリバティブなどを一括して扱う取引所をつくるということでございますが、この総合取引所の設立構想を練り上げる段階で、金融庁だけではなくて経済産業省、そして農水省の三者でこういう取引所について検討して、チームをつくってやってこられました。 その三者の中間整理というのがあるんですけれども、三者でやってきた、チームでやってきたものと、さらに今後は、これはあれですね、今度は商品先物取引活性化協議会というんですか、というところで、三省で引き続き協議するということになっておりますが、これは今回のAIJの前ですけれども、二〇一〇年の十二月にまとめた中間整理で、更なる規制緩和として言っているのがこれと同じことでございます。年金を、年金のお金を商品先物取引に運用してもらうと、こういうことに誘導していくということが検討されているわけですね。 経産省の方は、昨日もちょっとレク受けましたけど、ちょっとぼけてますので、全然分かっていませんので、これからちょっと謙虚に考えてみるとか言っていましたけれど、少なくとも金融庁は、この間、AIJのことをやってきて、いろんな実態を見てきて、こういう商品先物に年金基金を誘導しようということを、まさかと思いますけれども、金融庁は今の時点でいかがお考えですか。
○国務大臣(松下忠洋君) 今までの三省でのいろいろな議論の経過はあったと思います。また、新しい事態も起こってきていますから、どういう形で運用していくのがいいのか、またもう一度みんなの知恵は借りる必要があると、そう思っています。 結論がどうなるかは、これはここで予断を持ちませんけれども、そういうことが必要かなと思っていますが、この構造審議会の先物取引分科会でどういう議論が行われたのかきちっと検証する必要があると、そう思っています。
○大門実紀史君 今日は、大臣、新しく就任されたばかりでございますし、この話は初めて聞かれたと思いますので、是非、大臣のイニシアで、そう簡単に、軽々に年金基金、これだけの被害を起こして、どれだけの人がこれからの老後の生活困るかと、ここまで起こした事態を踏まえて、こんな軽々しく商品先物、危ないですよ、商品先物は、リスク高いですよ、そこに年金基金を誘導しようなんてことを金融庁が口に出すべきではないということを踏まえて、慎重な検討を大臣にお願いして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(尾立源幸君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時十三分散会