財政金融委員会 第5号
- 発言数
- 385 件
- 登壇者
- 32 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2012/03/29
会議録
○委員長(尾立源幸君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律の一部を改正する法律案及び株式会社企業再生支援機構法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣府大臣官房審議官神田裕二君外九名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(尾立源幸君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(尾立源幸君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律の一部を改正する法律案及び株式会社企業再生支援機構法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に参考人として日本銀行総裁白川方明君及び日本銀行理事中曽宏君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(尾立源幸君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(尾立源幸君) 中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律の一部を改正する法律案及び株式会社企業再生支援機構法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。 両案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○櫻井充君 おはようございます。 金融円滑化法の質問の前に、一点、消費税のことについてお伺いしておきたいと思いますが、消費税の増税というのは財政再建に資するのかどうかということでございまして、実は、平成九年に消費税を三%から五%に引き上げました。 公債の発行額はどうだったのかというと、平成八年は二十一・七兆円でした。平成九年、消費税の増税を行った年には公債の発行額は十八・五兆円に減るわけですが、このときには、特別減税を打ち切るとか、それからサラリーマンの皆さんの医療費の窓口負担を一割から二割に引き上げ、公共事業費を削減する等で、国として全体で九兆円のプラスになっています。九兆円のプラスになっているんですが、公債の発行額は前年と比較して三兆円しか削減できておりません。そして、翌年から、平成十年からどうなるかというと、公債の発行額は三十四兆円になり、その次の年は三十七・五兆円になっています。つまり、消費税を三%から五%に引き上げて約五兆円ぐらいプラスになっておりますが、公債の発行額はむしろ増えてきております。 つまり、この点から考えてくると、果たして消費税の増税というのが財政再建に資するのかどうかというのは、過去の歴史から見るとどうも疑わしいんではないのかと思っていますが、この点について、いかがでしょうか。
○副大臣(藤田幸久君) 委員が一番お詳しい内容でございますけれども、数字の面から今おっしゃっていただいたことについての御説明をいたしますと、今おっしゃっていただきました二十一・七兆円、平成八年度が、今度九年度で十八・五兆円に減少いたしました、国債発行額は。ところが、平成十年度においては、財政構造改革法の下、一般歳出の予算額が〇・六兆円削減されたと。したがいまして、当初予算においては国債発行額が十五・六兆円に減額をされたわけでございます。 しかしながら、この消費税の増税とは別に、ある意味ではそれ以上の大きな影響があったと思いますけれども、アジアの通貨危機あるいは金融システムの不安を受けて、経済対策の補正予算を二度にわたって編成をいたしました。そんな関係で、公債発行額が十八・四兆円増加したことから、先ほどおっしゃっていただきましたような国債発行額が三十四兆円に増えたという経過でございます。
○櫻井充君 それだけでは説明が付かないんですよね。なぜならば、アジアの通貨危機というのは、まあ一年とは申し上げませんが、そうであったとすれば、翌年は三十四兆円、そしてその次の年が三十七・五兆円、二年か三年であれば分かります。しかし、その後ずっと三十兆円台を維持しまして、平成十三年に小泉内閣が誕生したときに三十兆の枠を定めましたが、このときには、NTTの株の売却益とか、要するに埋蔵金を全部使ったから何とか三十兆維持したのであって、その後しばらくずっと三十兆円台が続くわけですね。 ですから、単純にそのアジアの通貨危機だけで私は説明できるものじゃないと思いますよ。この点についていかがですか。
○副大臣(藤田幸久君) その三十兆円台で推移をしたということについてでございますが、一つは、今回とちょっと違っておりまして、委員御承知のとおり、消費税引上げに先立って所得税の恒久減税と一体で措置されていたという点が一つございます。その上で、その後三十五兆円台で国債発行額が推移をしたということについては、歳入面と歳出面と両方の原因があるというふうに思っております。 歳入については、税収が平成八年度の五十二兆円に対して平成十六年度は四十六兆円まで、六兆円減少しています。これは幾つか要因がありまして、一般会計分の消費税収が税率引上げに伴って四兆円程度増加をしたわけでございますが、一方で先ほど申しましたアジア通貨危機、金融破綻等がありまして、と同時に、平成十一年度の所得税の最高税率の引下げ、それから定率減税、これが三兆円マイナスでございますが、それから平成十年度、十一年度の法人税率の引下げ、これが二兆円のマイナスということで、かなり大規模な所得減税と法人減税があったということでございます。 これが歳入面でございまして、そして、御承知のとおり、歳出面についてでございますけれども、平成八年度の七十九兆円から、随時、経済対策の実施によりまして、平成十一年度から十二年度にかけては八十九兆円まで増加いたしました。それから、平成十六年度には八十五兆円まで減少したわけですが、これは平成八年度と比べますと、六兆円程度増加しているということでございます。 数字を詳しく述べろということでございますので、詳しく申し上げますと、公共事業関係費が平成八年度から十六年度にかけて四兆円程度減少いたしました。それから、他方、社会保障関係費は平成八年度から十六年度にかけて五兆円程度増加をいたしました。それから、地方交付税については、定率減税、法人税減税の地方税への影響の補填のために、平成八年度から十六年度にかけて四兆円程度増加をしております。それから、国債費について、公債残高の増加に伴って平成八年度から十六年度にかけて一兆円程度増加をしております。 したがいまして、消費税率の引上げによる増収があった一方で、歳入面は先ほど申しましたアジア金融危機等々があり、歳出面ではこの社会保障費や財源不足等に対する地方交付税の増加といった要因がございまして、したがいまして、平成十年度以降十六年度まで高止まりしているという状況でございます。
○櫻井充君 まあ与党ですから、これ以上やめておいた方がいいんでしょうが。 今のことでまず一つ申し上げておきたいのは、そうすると、直間比率は見直しをしましたということに多分なるんだろうと思うんですね。ですが、その直間比率を見直す中で所得税の減税を行ったときに、その減税の効果の大きかった人は高額の所得者だと思います。一方で、消費税率を引き上げたときに誰に一番影響が来るのかというと、これは低所得者に影響が来るわけであって、このときの税制改正というのは一体何が起こったのかというと、低所得者に厳しく、そして高額所得者に甘くなっていったということだと思います。 この結果何が起こるかというと、低所得者の人たちというのは、貯蓄ができず、ほとんど全てが消費に回るわけですが、その人たちが更に消費が落ちてくるようなことになっていくわけであって、消費の拡大を目指していくとか、それから、物価の上昇といいますか、デフレをどう脱却するのかということから考えてくると、私は、むしろマイナスの効果の方が大きかったんじゃないのかなと、そう思っています。 財政再建のところでもう一つお伺いしておきたいのは、財務省のやり方は、結果的には分子の借金の絶対額を減らそうと今までやってまいりました。ですから、単年度の財政再建をやろうとして支出を抑え込もう、抑え込もうとした結果、結果的には、どう言ったらいいんでしょうか、縮小均衡の方に向かっていくわけですね。本来であれば、分母が大きくなれば別に財政再建できるわけであって、この分母のGDPが伸びてこなかったということがこの国の最大の問題なわけです。 じゃ、なぜGDPが伸びてこなかったんでしょうか。
○副大臣(藤田幸久君) 経済成長戦略等々についても対応してきたんだろうと思っておりますけれども、その部分についての対応がやはり、いろいろ政策努力をしたわけでございますけれども、十分機能していなかったということだろうと思いますし、その分母を大きくする部分というのは非常に重要だろうと思っておりますので、今度の社会保障と税の一体改革に関しましても、今まではいわゆる三経費といっておりましたものに加えて、子ども手当といいますか、子育て支援といいますか、いわゆる生産人口、納税人口を増やすという意味での分母を増やすという政策が入っていると、そういったことを更に充実すべきだろうと私も非常に強く思っております。
○櫻井充君 私は、原因はまず大きく二点あると思っているんですが、その一点は何かというと、過度な価格競争をやらされ過ぎなんだと思うんですね。これは小泉・竹中改革で何て言われたかというと、要するに競争すれば幸せになれると言われましたが、その当時、要するに価格競争に全部走ってしまったわけですね。価格が下がれば当然利益率が落ちるわけです。利益率が落ちるから納税額が減るというのは、これ当然のことなんだろうと思っているんです。もういいかげん過度な価格競争をやめない限り、税収の増加というのはないんだろうと思っているわけですよ。 ところが、公正取引委員会は何て言っているのかというと、企業の使命はいいものを安くだと。これは全く違っていて、いいものを適正価格で売るんだと、そこに入っていかなきゃいけないわけですよ。ところが、財務省の今やっていることというのは一体何かというと、とにかくみんな縮小均衡、縮小均衡の方に向かっていくわけですよね。例えば、今回の診療報酬改定の中でも、先発医薬の長期収載品の報酬を一〇%引き下げろという話をするわけです。これ一〇%引き下げると、確かに、二千五百億か三千億か分かりませんが、この程度は医療費が削減できるかもしれないけど、一方で申し上げれば、今度はその先発医薬メーカーの納税額が、粗い試算ですが、一千六百億程度減るんだろうと、そういうふうに言われております。 つまり、こうやって税収が落ちるような対策ばっかり取ってきたから税収が伸びない。その結果何をやるのかというと、社会保障だとはいいながら、財政再建のために消費税を上げなきゃいけないようなことになってくる。まずは構造を変えるためには何をやるのかというと、価格をどう上げていくのかという議論をしていかない限り何ともならないんだと私は思っていますね。 それから、もう一点は、アメリカの例を見ると、リーマン・ショックの後に物価が随分下落したわけです。日銀の金融政策でやれと言う方が随分いらっしゃいますが、一方で、あの当時、FRBは大幅に金利を引き下げていくわけですね。一年半掛けてゼロ金利政策にして、QE2も実現して、じゃぶじゃぶじゃぶじゃぶ金を出したわけですが、物価は上がりませんでした。 一方、何が上がったのかというと、貯蓄率が上がったんですね。貯蓄率が上がって、結果的には、要するに消費が落ちるから物価が下がっていくことになるのであって、日本人の場合にはお金を持っていないわけではありません。約一千四百五十兆円の金融資産があって、これが回っていかないわけです。なぜ回っていかないのかというと、将来の不安があるからだと。もうこの二つしか理由がないんですね。一つは、老後の生活資金ですよ。それからもう一つは、病気や不時の災害への備えということで皆さんが貯蓄に走ってきている。 ここを解決しない限り、恐らく経済は良くならないんですよ。そこに対して十分な政策が取れているかというと、必ずしも取れていないから今のような状況になっていると思っているんですが、この点についていかがでしょう。
○副大臣(藤田幸久君) 金利が安いというようなことがいろんな意味で、例えばチェーン店が地方にも出てきている。例えば、櫻井先生御専門の、歯科医療機関が随分増えているとか、いろいろなチェーン店が非常に増えてきて地場産業が痛んでいると。それが過度な価格競争等にも影響していると思っております。ガソリン価格なんかについても、廉売の動きをしている会社がいて公取の扱いがどうだというような、この間議論がございましたが、そんなこともあると思っております。 それから、やはりいわゆる貯蓄が増えてデフレ傾向が続いてしまうということに対する根本的な政策の対応も必要だろうと思っております。したがいまして、そういった構造的な動きに資するような動きを、財務省もほかの省庁とも協力をしながら、日本が持っておりますその金融資産等が市場等に使われるような形での政策体系というものを更に進めなければいけないというふうに思っております。 それから、例えば医療の損税問題等もございますけれども、それが、後発医薬に対する対応を今おっしゃっていただきましたけれども、そういった点も、つまり縮減、縮減ということと当面の税収ということに対して、実際の現場における産業構造に対する対応というものもバランスの取れた政策が必要ではないかというふうに思っております。
○櫻井充君 この問題についてはここでやめておきますけど、要するに、もう繰り返しになりますが、単年度の財政再建だけ考えるからこうなるんです。将来の税収がどういうふうに上がっていくのかと、その産業政策について勘案していないからこうなっていると思っています。 それから、先ほど成長戦略という話がありましたが、各省庁からばらばら出てきてホッチキスで止めたような成長戦略をこの十年間ずっとやってきて、広く浅くばらまいたって結果的には良くならないということであって、今度、夏に向けて多分成長戦略を見直すと思いますが、もう少し集中投下ができるような、それから今の七十一兆、四十四兆の枠の中でそのことが実現できるかというと、私は多分無理なんだと思うんですよ。 今、仙台市内は絶好調ですけれども、これとてバブルではありませんよ。バブルじゃなくて政策効果なんですよ。あれだけお金を投じれば、結果的には良くなっていくんですね。しかも、単価が全然違っていて、建設作業員の方々の単価というのが、三・一一以前は八千円ぐらいでしたが、現在は一万五千円から二万円ぐらいまで上がってきております。これだけお金が入れば、みんな消費に回していくわけですよ。ですから、縮小均衡に向かうんではなくて、ある程度のところに集中投資をしていかなきゃいけないということだけ申し上げておきたいと思います。 金融円滑化法について質問させていただきたいと思いますが、この効果についての総括をまずお願いしたいと思います。
○国務大臣(自見庄三郎君) 櫻井議員にお答えをいたします。 金融円滑化の効果についていかにと、こういう御質問でございますが、金融円滑化に基づく貸付条件変更等の実行率は九割を超える水準となっているなど、金融機関の円滑化への対応は基本的には定着したというふうに考えております。また、私自身も、全国の中小企業者団体等から御意見を伺ってまいりましたが、その中でも、同法により資金繰りが助かったという前向きな、本当にこういった意見も多数、特に中小企業団体、各地域回りましたけれども、多数ちょうだいをしているところでございます。 同時に、一方、貸付条件の再変更等が増加しているほか、条件変更等を受けながら経営改善計画が策定されていない中小企業も存在しているなどの問題点を指摘する声もございました。 このようなために、今般の延長に当たっては、出口戦略と申しますか、出口戦略として、中小企業の真の意味での経営改善につながる支援を強力に推し進めていくことが重要であるというふうに考えております。
○櫻井充君 もうちょっときちんとした答弁がいただきたかったんですが、要するに何かというと、リーマン・ショックの後にこの政策があったから相当倒産件数を減らせたはずなんですね。 これも竹中さんがやってきたことですが、駄目な企業を全部淘汰しろと。要するに、条件変更する企業はみんな駄目な企業なんだといいますが、決してそうじゃないんですよ。一過性の問題が起こったときに、金融機関が企業を救済できる方法は二つしかないんです。一つは、債権を放棄するか、それか、要するに条件変更するかだけなんですよ。そうすると、今の体力では債権放棄できませんから、条件変更を認めてあげない限りは救済できないんですよ。 ところが、今までどうだったのかというと、条件変更を行うとみんな不良債権になるわけですね。不良債権になった際に、今度は過度な引当金を積まされるから過少資本になって、金融機関が、例えば足利銀行のように潰されるというみんな意識を持ったからこういった施策ができなかったというところに大きな問題があるんだと思っているんですよ。 アメリカから間接償却じゃ駄目で直接償却をしろということを随分言われましたが、じゃ、アメリカはリーマン・ショックの後一体どういう対応をしてきたんでしょうか。まず一つは、証券化商品の処理についてアメリカはどういう対応をしてきましたか。
○政府参考人(森本学君) お答えいたします。 証券化商品の会計処理につきましては、日米とも原則として時価で評価することになっておるわけでございますが、実際の売買事例が極めて少ない場合等につきましては理論値による評価ができるということになっております。 リーマン・ショック後、アメリカのSECは二〇〇八年九月に解釈指針を公表いたしまして、サブプライム関連の証券化商品のように市場の流動性が枯渇いたしまして市場価格が極端に低下した場合には、必ずしも市場価格による必要はなく、理論値により会計上処理できるという旨を明らかにしております。 我が国におきましても、同年十月に同様の内容の基準を公表したところでございます。
○櫻井充君 要するに、市場で売買されないと言っていますが、結果的にはもう紙くず同然になったものがあるわけですよ。紙くず同然になったものは理論値の大体八掛けぐらいで評価をして、これ相当インチキなんですよ。で、引当金を二割程度積んで、アメリカの会計基準違いますから、バランスシートからこれを落とすことによって不良債権全部なくしたように見えていますが、実際はまだこの問題は解決していないんだと、私はそう認識しています。 何を申し上げたいのかというと、これを全部時価でやったら大変なことになるんです。もう本当に金融機関はみんなアウトになっていたと思いますよ。そこをうまく逃げ切るためにこういうことをやってきたんですね。 もう一つ、住宅の価格が下落いたしましたが、商業用不動産の価格も下落いたしました。ここは三年から五年の間の借換えなんですが、これの処理はどうしていますか。
○政府参考人(細溝清史君) 米国の商業用不動産関連ローンでございますが、こうした商品につきましては、それを証券化するというスキームを付けていることが多いと聞いております。それで、その証券化した商品をCMBSと申しますが、それにつきましては、例えば金融機関が原資産である商業用不動産の返済期限を延長する、例えばリスケをするとした場合に、オプションを行使してその証券化商品の償還期限を延長するという形を取っておるという商品設計でございます。 そうした形で米国の金融機関はいろんな対応をしておるのではないかというふうに推察しております。
○櫻井充君 そうなんですよ。要するに、リスケをやっているんですよ。もうこれは借換えができないから、だからリスケをして、こういった企業を救済してきているんですね。 こうやってアメリカはこのショックを和らげるような努力をしてきたわけですが、日本の場合にはどうだったのかというと、駄目な企業だと全部認定されて、とにかく次から次に潰せということになってきて、逆に言えば、企業が潰れていけば潰れていくほど金融機関は苦しくなるんですよ。このことで悪循環を呼んできていて、やっと、実はこの金融円滑化法の前の年の十一月七日に通知が出て、リスケを行っても不良債権じゃなくてもいいですよと、これが出てからがらりと変わるわけです。 つまり、何を申し上げたいのかというと、金融システムそのものに日本は大きな問題点があったから経済が活性化しないんだろうと私は思っているんです。これは金融円滑化法が実はあってもなくても同じなんですよね。その前の年の十一月の七日にルールが変わっているからです。 法律で担保する必要性があって、これはアナウンスメント効果が大きいから延長した方が私はいいと思っていますが、大事な点は、竹中さんたちが作ってきた金融のルールを抜本的に変えない限りは、この国は良くならないということなんです。 その点で申し上げておけば、こうやってリスケをして、リスケをしたものは不良債権でなくなっていますよ。だけど、債権分類そのものは本質的に変わっていませんからね。この債権分類を本質的に変えないと、私は金融機関が安心して貸出しができないんじゃないか。日銀があれだけ金をじゃぶじゃぶ出したって、どこで目詰まりを起こしているのかというと、金融のルールが悪いから、金融機関から民間に貸出しができないんですよ。 これは、特に小さい金融機関であればあるほど苦しんできています。金融庁は信組とか信金とかが自己資本比率が一二%程度になっているから貸せると言っていますが、あの人たちは自己防衛的にあそこまで高くしているのであって、本当であれば何もあんなところにBIS規制なんて置く必要性ないわけであって、国際的取引もしていないんだから。ここのところを変えない限り、私は社会良くならないと思いますけどね。 この点について、いかがですか。
○政府参考人(細溝清史君) 預金取扱金融機関は一般大衆から預金を預かり、それから貸出し等のリスク性の資産運用をするという金融仲介機能を発揮しております。この金融仲介機能を継続的に発揮するためには、自分自身の財務の健全性が極めて重要でございます。そうした観点から、必要最小限のバッファーとして一定の自己資本を持つということが求められているところでございます。 信金、信組というお話がございました。そうした国内に業務が限定されている金融機関につきましては、メガバンク等とリスク特性が異なることから、四%というのを最低自己資本比率としているところでございますが、この四%というのは百のリスク性資産に対して資本バッファーは四ということでございまして、これ逆数を取りますとレバレッジは二十五倍ということでございます。そういった意味では、かなり高いレバレッジを規制上は許容しているということでございます。 いずれにしましても、金融庁は、今後とも金融機関に対しては健全性を確保しつつ金融仲介機能を円滑に発揮するということを促してまいりたいと思っております。
○櫻井充君 皆さんはBIS規制を健全性の指標だとおっしゃいますが、これ元々の導入の動機は全然違いますよ。日本の金融機関の貸出しが物すごく膨らんだものだから、どうやって抑え込むかということでこのBIS規制を導入してきただけの話であって、何回も聞いていますけれども、これが理論的にどうして健全性の指標、指標というよりも健全性を担保すると言った方がいいんでしょうか、そういうルールになるのか、私には全く理解ができません。 ですから、四%でさっきレバレッジが二十五倍とか、そういう問題じゃないんですよ。元々、いいですか、BIS規制というのは、日本の金融機関の貸出しをどう抑え込むかのために作られたルールなんですよ。これを金科玉条のごとく健全性、健全性と言ってきているところに根本的な問題があるんですよ。こんなもの、要するに、スキーの板の長さ変えられてジャンプで負けるとか、そのときと同じようなルールを導入されてきていることをきちんと守り続けなきゃいけないようなことをやることが根本的な間違いなんですよ。これは、国際的な取引をやっているところは仕方がないと思いますよ、これは。しかし、それ以外のところに対してこんなくだらないルールをやっているから、いつまでたっても良くならないんですよ。 自見大臣、ここを抜本的に見直さないと何ともならないんですよ、大臣。ここのところのBIS規制、金融検査マニュアル、それから債権分類、ここを変えなきゃいけないんです。要するに、企業からすれば金利さえ払っていりゃいい企業なんですよ。だって、銀行はどうせどこかに必ず金を貸さなきゃいけないんだから。だから、そういう姿勢に変えていかない限り、私は、中小企業なりなんなりというのは金が回らない。この国は中小企業が支えているんですから、ここら辺を思い切って変えてくださいよ、大臣。
○国務大臣(自見庄三郎君) 櫻井先生御存じのように、中小企業金融円滑化法案というのは、これ実は二年半前の政権交代したときの、六つ、民主党と社民党と国民新党と政策、共通公約を作りました。 私はたまたま国民新党の政調会長でしたからよく覚えておりますけれども、その中の一つにこの貸し渋り、貸し剥がし、中小企業の、それを防いでという項目を入れて、それまでたしか野党でございましたが、参議院を通った法律がございまして、これは非常にやっぱり日本の中小企業、今先生言われましたように四百二十万社ございまして、法人の九九・七%は中小企業でございまして、二千八百万人の方が中小企業で職を得ております。 私も二十数年前、私事で大変恐縮でございますが、通産政務次官をさせていただきまして、当時、衆議院から行った通産政務次官は中小企業を一年三か月やれということで、中小企業金融から政策からいろいろ汗を流させていただいたことがございますが、今先生が言われたように、まさに日本の層の厚い中小企業、ある意味で機動的な、しかし同時に非常にもろいところもあるわけでございまして、そういった特性を考えて実はこの中小企業金融円滑化法案を出したわけであります。 先任の亀井静香前大臣に聞いたら、大変金融界で反発が強かった、こういう法律を出すこと、という話を聞いたことが何度もございますが、しかし、今度は一回延長させていただきまして、だんだんだんだん金融界の方々も物の考え方は少し私は違ってきたんではないかというふうに総括しておりまして、今先生が言いましたのもなかなか卓見でございますが、しっかり拳々服膺しながら、やはり一番基本的には、小泉さんの行った市場原理主義的な政策をやっぱり変えろということで政権交代したわけでございますから、政権交代の原点に立ってしっかり勉強させていただきたいというふうに思っております。
○櫻井充君 もう時間がないので、もう一度大臣に申し上げておきますが、今の金融円滑化法の問題じゃないんです。これ是非勉強していただきたいのは、BIS規制と金融検査マニュアルと債権分類なんです。ここのところを変えていただかないと、なかなか金が回らないんです。 いずれにしろ、財政政策とかそれからこの金融政策、もうちょっと変えていかないとなかなか社会が良くなっていかないんじゃないのかなということを申し上げまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○大久保勉君 民主党の大久保勉でございます。 まず、企業再生支援機構法改正法に関して内閣府にお尋ねします。 JALの再生に関して、企業再生支援機構の専門性が私は高く評価されていると思います。現在のJALの財務状況と今後の再上場の可能性に関して質問したいと思います。 また、本来の目的であります地域経済の活性化に資するような案件に関して、これまでどのように企業再生支援機構は取り組んだのか、質問したいと思います。よろしくお願いします。
○政府参考人(梅溪健児君) お答え申し上げます。 JALにつきましては、企業再生支援機構の支援の下、不採算路線からの撤退、ジャンボ機の退役など機材のダウンサイジングなどを着実に進めてまいりました。その結果、営業利益につきましては、平成二十二年度は約千八百八十億円を達成いたしまして、二十三年度も四月から十二月で約一千六百二十億円を計上し、通年では一千八百億円程度を達成できる見通しでございます。このように、二年連続で千八百億円規模の営業利益を達成できる見通しとなっております。 機構におきましては、法律上、支援決定から三年以内に支援を完了するよう努めることとなっているため、平成二十五年一月がエグジットの期限となっております。再上場を有力な選択肢の一つとして取組を進めているものと承知いたしております。引き続き、JALにおいては、支援の完了に向け、高収益体質の確立に向けた経営に取り組んでいただきたいと考えております。 地域経済の活性化に向けた機構の取組についてのお尋ねがございました。 企業再生支援機構は、JALなどの大型案件を手掛ける一方で、中小企業案件について十一件、病院案件について五件の支援を行っており、合わせますと二十三件の支援実績のうち十六件、約七割が地域に密着した案件になっております。この中には、青森県のしめさばなどの加工業者、福島県のバス会社、島根県の底引き網漁業者などが含まれており、地域経済の活性化に資する案件についても取り組んできているところでございます。 御審議いただいております法案を成立させていただき、支援決定期限を延長した場合においても、こうした地域経済の活性化に資する案件に力を注いでまいりたいと考えております。
○大久保勉君 JALの再生に関して、民主党政権になって初めての本格再生案件ということで、是非成功させていただきたいと思っています。また、本来の中小企業の支援、しっかりとやってほしいと思います。 続きまして、このJALに対して、日本政策金融公庫は、危機対応融資として政策投資銀行からJALへ貸付金六百七十億円の損失金額補償として、四百七十億円を政策投資銀行に支払っております。これに関して質問したいんですが、危機対応融資に関連して、毎年度ごとの政策金融公庫の補償金支払金額及びその件数は幾らになっていますか。また、その支払金額が多い銀行の上位三行に関して教えてもらいたいと思います。
○政府参考人(佐藤慎一君) お答え申し上げます。 日本政策金融公庫の補償金の支払の金額でございます。公庫発足の初年度に当たります平成二十年度はない、ゼロでございます。二十一年度は六十二件、二十億円、平成二十二年度は百八十七件、五百三十三億円、平成二十三年度二月末まででございますが、二百八十二件、八十三億円となってございます。 あわせまして、支払の多い銀行ということで、危機対応業務を行います指定金融機関というのは現在二行でございます。日本政策投資銀行と商工組合中央金庫でございまして、累計額、日本政策投資銀行四百七十五億円、商工組合中央金庫百六十一億円となってございます。
○大久保勉君 三行を聞いたんですが、二行しかないということは、実際適用しているのは二行しかないということですね。
○政府参考人(佐藤慎一君) 公庫法上、危機対応融資を行う場合に指定金融機関制度という制度を取っておりまして、これは、危機対応業務を行おうとする金融機関は自主的に申請をしてきて、それで手を挙げてきた場合には指定金融機関になるということでございまして、今のところ、この今申し上げました政策投資銀行と商工組合中央金庫二行だけ手が挙がってきたということで、二行しかないということでございます。
○大久保勉君 私が野党でしたら、そもそも制度的な問題もあるかと指摘したいんですが、与党ですからこの辺にします。次に行きます。 続きまして、中小企業の緊急保証制度の適用件数と保証残高に関して質問したいと思います。 現在どのくらい出ているのか、またこの保証制度により代位弁済を行った件数と金額を聞きたいと思います。
○政府参考人(鈴木正徳君) 平成二十年十月から平成二十三年三月まで実施しました緊急保証の承諾件数及び承諾金額でございますけれども、件数は百五十万五千件、金額は二十七兆二千億円でございます。また、この緊急保証に関します保証協会の代位弁済の件数及び金額でございますけれども、二十四年の一月末時点でございますが、件数で四万五千件、金額で七千三百四億円でございます。
○大久保勉君 かなり大きい金額と思います。先ほどの政策公庫の代位弁済、で、今回の緊急保証の代位弁済、何が問題か。若しくは、どういうことかといいましたら、税金を使って損失を補填しているということであります。ですから、その内容に関してはしっかりと開示をしていく必要があるということなんです。 意外と、政策を議論するとき若しくは法律を議論するときに、制度はしっかりと議論しますが、その後はほとんどチェックされていなくて、いつの間にか代位弁済が増えていて税金が投入されていると。この辺り、しっかりと私ども与党としてもチェックしていきたいと思います。 そこに関連して質問したいと思いますが、いわゆる緊急保証制度は、債務者がデフォルトを起こしても、保証協会が一〇〇%信用保証するため、紹介銀行にとってリスクが全くありません。自行の不良債権を保証協会にいわゆる飛ばす、若しくは肩代わりしてもらうと、こういった安直な方向に行く可能性があります。それを防ぐためにどうすればいいか。それは、代位弁済をした銀行の名前及び残高を定期的に開示するということです。こういったことはなされていますか、質問します。
○政府参考人(鈴木正徳君) ただいま委員から御指摘のございました代位弁済等のデータの公表でございますけれども、三十一の信用保証協会では件数、金額とも発表されてございます。そのほかの信用保証協会については、そこの代位弁済の額又は個別の銀行名については公表されていないところでございます。
○大久保勉君 個別の銀行名はどうして公表されないんですか。そのための質問をします。 銀行のモラルハザードを回避するために、代位弁済を求めた銀行の名前を公表してください。特に代位弁済を求めた銀行のトップ五及びその金額を教えてください。これは質問通告しています。
○政府参考人(鈴木正徳君) 委員から、この代位弁済の銀行名等について、これを公表すべきだということで御指摘をいただいたところでございます。 私ども、やはりこういう緊急保証をやりまして、財政負担もいたしております。したがいまして、このデータについてはできる限り公表することが必要と考えておりまして、委員御指摘の点も踏まえまして、これはやはりまだ公表していない保証協会等との調整もございますので、私ども、各保証協会との調整を積極的に進めてまいりたいと考えているところでございます。
○大久保勉君 実は私、予算委員会の予算委員でもありますから、平成二十四年度にもしっかりと予算が付いています。ですから、どこにどういう形で代位弁済をしたか明らかにしないのに、どうして予算を入れる必要があるんですか。国民の税金ですよ。一円であっても国民の税金ですから。いつ開示するか教えてください。
○政府参考人(鈴木正徳君) ただいまの委員の御指摘、大変重いものと私ども受け止めております。早急に進めたいと考えておりますが、現在まだ調整を進めている段階でございますので、いつまでとは申し上げられませんけれども、やはり本件につきましては早急に私どもも公表することが必要かと考えているところでございます。
○大久保勉君 ありがとうございます。 公表することによってもしかしたらこの制度を使わなくなるんじゃないかというおそれがあったら、それは間違いです。しっかりと新規融資を出すために保証協会を使っているのでしたら、たとえその先がデフォルトを起こして代位弁済をしたとしても、何もやましいことはないわけでしょう。やましいことがあるから公表されたら困ると。また、そういう人が使っているような制度でしたら、余り必要な制度じゃないと思います。ですから、しっかりと公表するということが大原則です。よろしくお願いします。 続きまして、事業者金融に関して幾つかの問題がありますから、こちらに関して質問したいと思います。 今回は、これは問題ではなくて、是非こういうこともあるということで御紹介したい件があります。 昨年のタイ国の大洪水に関しまして、進出日本企業の資金繰りが大変厳しくなりました。その一環として、日本国債を担保にしてタイ中銀よりタイ・バーツ資金を借りる、邦銀はそのタイ・バーツ資金を使って中小企業に融資する、こういったことがなされています。これは財務省、特に日本銀行がしっかりと検討して実現にこぎ着けています。このことを是非紹介してもらいたいと思いますから、代表して財務省の方から答弁をお願いします。
○副大臣(藤田幸久君) この制度の導入については大久保先生御自身から様々な提案もいただきまして、ありがとうございます。 海外に進出する日系企業の現地の通貨の資金繰り対策が非常に重要でございまして、それぞれの国の中央銀行に日本の国債を担保として現地通貨の貸出制度を設けるということでございまして、タイの場合はタイ・バーツでございます。 昨年の十一月に、日本銀行との協力の下にタイの中央銀行がこの制度を設けたということで、様々な進展があったというふうに評価をしております。特に昨年は洪水の被害を受けた日系企業の資金繰り対策が重要でございましたので、このシステムがタイの復興支援に大変大きく役立ったというふうに評価をしております。
○大久保勉君 続きまして、日本銀行の中曽理事に質問したいと思います。 タイだけではなくて、ほかの国もこういったニーズがないかということで、私の知り合いのメガバンクの役員、そして中小企業の社長さんに聞きました。そうしたら、ニーズが高い国としまして、インドネシア、インド、豪州、そして中国等に相当強いニーズがあるということなんです。このことに関して、財務省、そして日銀の方に交渉をお願いしておりますが、現在の進捗状況を教えてもらいたいと思います。
○参考人(中曽宏君) この制度は、日本の国債を担保といたしました現地通貨建ての資金繰りの言わば安全弁を提供することを通じまして、海外に進出する邦銀ですとか日系企業の資金繰りに安心感を与える効果がございます。その意味で、邦銀とか日系企業の海外事業展開の一助となる、そういう役割を担っているというふうに思います。 御質問の点でございますが、現在、幾つかの海外中央銀行と話を進めているところでございます。ただ、誰に対してどのような資産を担保に資金を提供するかは、基本的にその国の中央銀行が決定する立場にございますので、具体的な交渉状況につきましては、相手先との関係もございますため、説明を差し控えたいというふうに思っております。 ただ、いずれにしましても、御指摘も踏まえまして、日本銀行といたしましては、邦銀、そして日系企業のニーズを踏まえました上で相手国の中央銀行と検討を精力的に進めてまいりたいというふうに考えてございます。
○大久保勉君 もう少し踏み込んだ答弁を期待していたんですが、インドネシアに関してはインドネシア中銀は日銀が与信を取ってくれたらいいと、いわゆる双務的な取引だったらいいという話を聞いていますが、これは日銀の決断の問題じゃないんですか。
○参考人(中曽宏君) これは、相手国のその中央銀行のやっぱり立場を踏まえざるを得ませんけれども、今御指摘のあったような国、一般的に言えば貿易とか投資の相手国として日系企業、邦銀が進出して活発な経済活動を展開しているという先については、私どもとしても優先的に対応、検討を進めてまいりたいと思っております。
○大久保勉君 この点は中曽理事のリーダーシップを期待しております。 続きまして、配付資料を御覧ください。「金融庁が進出のネック」ということで、こういう記事がありました。金融ファクシミリ新聞、皆さん御存じない方が多いかと思いますが、金融機関に勤めていて、いわゆるトレーディングとか若しくはディーリングをやった人、若しくはその部署にいた人でこの新聞を知らなかったら潜りと言われています。ですから、相当影響力がある新聞であります。(発言する者あり)中西委員が、そうだそうだとおっしゃっていると思います。 読み上げますと、いや、何かなと思いましたら、我が国の金融機関は最近、製造業に大きく遅れながらもアジア展開を進めているが、現地の事情を理解していない日本の本部の判断及び指示と、その背景にある金融庁の監督指導が進出で大きな問題となっているとの指摘が現地で目立っていると。 要するに、中小企業を含めて日本のサプライチェーンがアジア化しております。日本の金融機関も、それを支援するためにアジアでオペレーションを増やしております。ところが、どうしても日本の金融機関は本部の力が強い。どうして強いかといいましたら、金融庁の管理監督が強いということでなかなか現地化できていなくて、米系の銀行であったり欧州系の銀行でしたら現地の判断で様々なことができています。ですから、この辺り、もっと機動的、場合によっては金融庁も現地の事情を理解した監督が必要じゃないかという点です。 これは、自見大臣に短くコメントをいただきたいと思います。一分以内ですね。
○国務大臣(自見庄三郎君) 一分以内ということでございますが、各金融機関が海外で展開する際に障害となっている点がないかについて、海外拠点から直接話を聞くことを含めて、随時ヒアリングをすることをいたしております。一部の金融機関からのヒアリングによれば、海外での事業展開に当たり国内の規制が障害となることはほとんどなく、むしろ現地の法規制がネックとなっており、金融庁と海外当局との対応の中で問題提起をしてほしいという旨の話を聞いております。 実は、この前、先般、タイのインラック首相がおいでになられまして、私もお会いをしました。大久保先生御存じかと思いますけれども、やっぱりあそこは、たしかこれはヒアリングベースでございますけれども、十五しか海外の銀行を認めておりませんで、今度、フランスのクレディアグリコールという世界的に大きな銀行でございますが、これがバンコクの支店を何か閉めるような情報があるというようなことでそういう話題になったわけでございますが、やっぱりその国の発展状況において、やっぱり現地はいろいろな国益を守るために法規制をしているところもあるわけでございまして、そういったことも御理解いただきたいと思います。 いずれにいたしましても、各金融機関の責任において適切な経営管理、リスク管理の下で状況に応じた的確な経営判断を行い、その結果として国際競争力、特に、先生御存じの、アジアの繁栄を日本の企業あるいは経済の中に呼び込むということは極めて大事なことでございますから、そういったことを、今先生も大変貴重な御意見でございますから、そんなことも含めながら、しっかり財政基盤、収益力の向上を図り、国際競争力と収益力の向上を図り、財務基盤の一層の安定が確保されて、結果として日本国の国益になるように、しっかり今、指導監督をさせていただきたいと思っております。
○大久保勉君 次に、AIJ問題に関して質問したいと思いますが、この問題を通じまして厚生年金基金の代行割れの問題が明らかになりました。厚生年金基金を解散した場合に一括して債務を返済しないといけない、この場合に、中小企業の信用力に大きく影響します。企業によっては債務超過になる可能性があります。また、制度としましては、一括で弁済できない場合は、例えば十年間分割して返済すると、こういったことがございますが、このことに対して金融庁は、いわゆる銀行の与信に大きく影響します、この点で金融庁の認識をまず聞きたいと思います。
○副大臣(中塚一宏君) 私ども、金融機関に対しましては、顧客企業の置かれた状況をきめ細かく把握をした上でコンサルティング機能を発揮をしていただいて、適切かつ積極的な金融仲介機能の発揮を促しておるところであります。 それで、今先生が御指摘の問題についてということでありますけれども、例えば優秀な技術力がある、あるいは優秀な人材がいると。であるにもかかわらず、その本業以外のところでそういった事態に立ち入ったということであるならば、それが一時的な外的な要因であるということであるとすれば、やはり金融機関はそれぞれの企業の実態に合わせたコンサルティング機能を発揮をし、きめ細かな対応に努めていただきたいと、そういったことを期待をしておるところであります。
○大久保勉君 ありがとうございます。是非その方向で進めてほしいと思います。 金融円滑化法の思想といいますのは、しっかりと、本来成長力のあるところ若しくは本業がしっかりしているところを支えるということですから、是非、円滑化法があるなしにかかわらず、支援をお願いしたいと思います。 次に、厚生労働副大臣がいらしていますが、質問したいと思います。 実は、昨年、厚生年金基金法が変わりました。この年金解散の場合の一括弁済に関して、ある決まりになりました。 もし、例えば五十社の中小企業が厚生年金基金をつくっていて解散した場合に、払えないところがあった場合に、それは十年ないし十五年繰延べしてもよろしいということになっています。変更といいますのは、そのうち一社でも払えなかったら、もう既にお金を払ったところも連帯して債務を負うということです。いわゆる五人組制度みたいなものです。これは実は、優良な企業でありましても、五十社中四十九社が破綻した場合は、残りの四十九社分の負担を全部担う必要があるということです。ですから、大変な制度なんです。 このことは、いわゆる銀行の与信にも大きく影響します。また、中小企業政策にも大きく影響しますから、質問したいのは、当然、厚生労働省は金融庁と相談する、経産省、中小企業庁と相談して了承をもらったということだと思いますが、いつどういう形でもらいましたか。
○副大臣(辻泰弘君) これまでの経緯も含めて御答弁申し上げたいと思いますけれども、いわゆる代行割れ基金について、不足分を分割して返済することで解散できることとした特例措置、いわゆる特例解散は、過去にも平成十七年度から三年間の時限措置として実施されたものでございます。 このときは、分割返済中のある事業所が倒産した場合、分割返済中の残りの事業所でその負担を穴埋めし、既に一括して返済した事業所については倒産事業所の負担の穴埋めについて追加の負担義務を免れることが基本とされていたものでございます。このため、分割返済中の他の事業所に過重な負担が生じることとなり、負担の在り方について改善が求められていたわけでありまして、それに沿った附帯決議も衆議院の厚生労働委員会などでもなされたことがございます。 こういった状況を踏まえまして、昨年成立いたしました年金確保支援法に基づく特例解散におきましては、分割返済中に事業所が倒産した場合、一括して返済した事業所も含めた解散時の全ての事業所で公平に負担するものとし、分割返済中の他の事業所に過重な負担が生じないようにしたものでございます。 その際、基金内に倒産事業所が発生した場合の事業所間の負担の在り方については、省令では公平に負担することを求めているものであり、具体的な負担の在り方については各基金の規約で定めるものであることから、金融庁等に対して倒産事業所以外の事業所が負担を負う可能性についてまでは説明はしていないところでございます。
○大久保勉君 長い答弁の場合はほとんど意味がないんですよね。つまり、最後の言葉だけです。金融庁に相談していなかったということですよね。ですから、是非相談してほしいんですよ。 公平に負担を求めるということは、これは間違いです。連帯保証ということはそういうことじゃないです。つまり、優良な企業で債務の返済をしたとしても、残りの四十九社が駄目になったら全部かぶらないといけないということです。ですから、全く公平じゃないです。こういったことをしっかり議論して、このことがいわゆる企業の経営にどういうふうに影響するか、しっかりと議論してほしいと思います。辻副大臣は、今回の問題に関して本部長という立場がありますから、是非これは、金融庁、中小企業とこれから議論してください。 どういう問題があるか、もう少し申し上げますと、例えば、現在、代行割れの合計は六千億を超えています。AIJ問題を含めましたら、恐らくは八千億程度の代行割れになっています。つまり、八千億がどこかの企業の簿外債務になっているということなんです。それを認識してしっかりと償却しないといけないということです。だから、これをそのままにしましたら、恐らく五・五%の厚生年金基金は、運用自身、五・五%で運用することは不可能ですから、だんだんだんだん代行割れが増えていきますから、簿外債務が膨れ上がるということなんです。このことを是非認識してもらいたいと思います。 そこで、中小企業庁長官に質問したいんですが、こういった問題に対して、簿外債務問題をどういうふうに解決する予定ですか。
○政府参考人(鈴木正徳君) お答え申し上げます。 本件につきましては、一義的には厚生年金基金制度の問題として解決される必要があると考えておりますけれども、やはり本件問題を契機に、中小企業の経営状況が、先ほどもございましたけれども、一時的に悪化する場合には、当該基金への追加的な拠出、この資金は私ども融資の対象になりませんけれども、一時的な経営の悪化とそのために必要な運転資金等につきましては、一般的な中小企業施策といたしまして、日本政策金融公庫によるセーフティーネット貸付け、こういうものを御利用していただくということで対応したいと考えております。
○大久保勉君 是非そういった措置をしてください。これは非常に重要な問題だと思います。 次に、金融庁に質問したいと思いますが、こういった簿外債務の問題に関して、いわゆる銀行の検査マニュアル上どのような認識になっているのか。また、連帯保証の上限を設けるべきだと思いますが、もし設けなかった場合に無限の債務を持つということになります。この辺りに関してどういうふうに処理したらいいのか、この辺りに関して質問したいと思います。 さらに、このことは銀行の貸し渋り、貸し剥がしにつながる可能性がありますから、今回の金融円滑化法にのっとってそれを防ぐことを是非検討してほしいと思います。
○副大臣(中塚一宏君) 会計基準上も金融検査マニュアル上も、一般的に年金制度に解散して追加的な拠出を求められるという場合のその拠出額というのは、その年度の費用として処理をするということになっております。金融機関においては、代行割れ基金が解散をして、先生のおっしゃる連帯保証債務を負っている企業というものに対しても、その債務が一時的な外的要因であるということを踏まえた上で、その企業の実態に合わせたコンサルティング機能を発揮をし、きめ細やかな対応をしていただきたいと、そのように促していきたいと、そう考えております。
○大久保勉君 時間が参りましたので、この問題に関しては後日取り上げたいと思いますが、是非この辺りは金融庁の方でしっかりと銀行に指導してもらいたい、このことを申し上げまして、私の質問を終わります。
○佐藤ゆかり君 自由民主党の佐藤ゆかりでございます。 本日は一時間時間をいただいておりますので、二つの法案、プラス、引き続き、少し後段ではゆっくりと金融政策について、日銀の白川総裁にもお越しをいただいておりますので、議論を深めてまいりたいと存じます。 まず、企業再生支援機構法案の延長の件でございますけれども、JALの再生のケースで企業再生支援機構が使われたということは、当初からいろいろな批判を生んでいたわけでございます。JALの再生というのは、前原元国交大臣も鳴り物入りで始めたわけでありまして、タスクフォースの設置から始めて、かなりの資金を掛けて政府が鳴り物入りで始めた再生の一大案件でございました。 確かにJALは、当然ながら日本のフラッグシップのキャリアの一つでありますから、やはり国益のためにも再生は果たしていただくべきであろうとは思われるわけでありますが、しかしながら、その方法については、やはり市場競争というものを阻害しないような形でできるだけ再生していくのが筋ではなかろうかというふうに思われるわけであります。 特に、この企業再生支援機構の枠組みを使ってJALの案件を引き受けたということは、そもそも企業再生支援機構の設置のときの法律の理念にのっとりますと、この機構というのは元々は、中小企業、中堅企業の再生、地域の再生のために中小・中堅企業の再生のために機構を設置するんだと、そういう法律の理念にのっとって設置されているわけでありますので、大企業であるJALをなぜこの機構の枠組みで使ったかということは、当初から大変批判の的になったわけでございます。 特に、会社更生法を適用いたしましたJALをこの機構で取り扱い、更にこの機構を通じて公的資金を活用しているわけでありますから、この一大企業のJALが、会社更生法の棒引きによる免除の支援と、そして機構を使った公的資金の支援と、まあダブルの支援を受けているということで、かなり市場競争の阻害要因になるのではないかと、当時そんな指摘もあったわけでございます。 そこで、どのような具体的に機構の支援があるかということなんですが、公的資金としては機構から三千五百億円の資金投入がなされておりまして、緊急融資も入れれば九千億円程度の支援がなされているわけであります。ポイントは、来年一月十八日にJALの再生の期限を迎えるわけでありますけれども、それまでにきちっと出口戦略が描けているのかどうかということが一つ、今年の大きなポイントになるわけであります。 ちまたでは、既にJALの株式市場への再上場を今年の秋口には目指していると。その根拠として、経営健全化計画よりも前倒しで利益が出ているというような実績も見られるわけでありまして、秋口には株式再上場。そして、機構の保有しているJAL株式の全額売却をして三千五百億円を回収できるかどうかと、そこが今年の展開として注目されるわけであります。 そこで、古川大臣にお伺いいたしたいと思いますが、このJALの企業再生支援機構からのエグジットについてでありますけれども、再生事業の終了期限に向けまして、今申しましたような秋口の株式再上場、そして三千五百億円の資金の回収、これは今のところ出口戦略として描けているのでしょうか。
○国務大臣(古川元久君) 今委員から御指摘ございましたように、日本航空につきましては平成二十二年の一月十九日に機構が支援決定を行っておりますので、法律上、支援決定から三年以内に支援を完了するよう努めるということになっていることを考えますと、平成二十五年一月十九日が機構のエグジットの期限となっております。この日本航空にかかわりますエグジットにつきましては、機構において再上場による株式の売却を有力な選択肢の一つとして取組を進めているところであります。 今、秋とかいうお話ありましたが、その再上場の具体的なタイミングにつきましては、これは機構によります支援完了のめどを念頭に置きながら、株式市場の動向等も注視しつつ判断していく方針であるというふうに聞いております。 出資した三千五百億円については、これは回収できるのではないかというふうに考えております。
○佐藤ゆかり君 三千五百億円、国民の資金でもありますので、やはりしっかりとした回収に向けて、計画どおり進めていっていただきたいと思います。 そこで、次の質問ですが、JALは会社更生法適用になりまして、そしてこの機構が支援をしたわけであります。この会社更生法適用で支援をするというルートなんですけれども、企業再生支援機構として今回機構そのものの事業の運営期間というものを延長するわけですけれども、この会社更生法適用のケースというのは、今後も取扱い案件として対象に引き続き入るのでしょうか。
○国務大臣(古川元久君) JALについて会社更生法を適用した主な背景といたしましては、これは、国民への説明責任を果たすため、透明、中立、公正性を高めた手続を採用することが適当であると考えたこと、また、多様な利害関係人の調整が必要であるという状況であったこと、そしてまた負の遺産の排除、つまり偶発債務の遮断であるとか、組織変革や役員、従業員の意識改革等について迅速かつ抜本的な取組の必要があったから、そういうことで会社更生法を適用させていただきました。 そういった意味では、今後もこうした形を取り得ることは理論的には考え得るというふうに思っております。
○佐藤ゆかり君 今後も、事業再生支援機構としては会社更生法適用の案件についても取扱いの対象になり得るという古川大臣の御答弁でございましたけれども。 それでは、お伺いしたいと思いますが、この企業再生支援機構は、同時に、事業に陰りが出た、再生が必要となる対象企業の株式を買い取る買取り事業も行う機構でございます。ファンド的な役割をしているわけであります。そうしますと、この買取り事業を行う機構としての役割について、どのような問題が今後考えられますでしょうか。取扱い案件の中で、買取り主体としての機構の位置付けで、何か問題を御覧になることはありませんでしょうか。
○国務大臣(古川元久君) ちょっと質問の趣旨がよく、大変恐縮でございますが、理解できないところございますが、機構はこの法律の趣旨にのっとって今後とも一年間期限を延長させていただくということでございますが、衆議院の方では修正もされました。その修正の趣旨も踏まえて、地域経済の再生に資するような、そうした再生案件に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○佐藤ゆかり君 まあ、そういうことを私はお伺いしたわけではないんですけれども、要するに、事業再生支援機構として、会社更生法を適用した会社も取り扱います、そういう御答弁をいただいたわけでありますから、そうしますと、今後、機構としての問題、これはJALのケースでもそうでしたけれども、一つ上がってくる考えなければいけない問題点というのは、会社更生法を適用した会社を扱うということは、機構がまず管財人としての立場を得るということでございます。それと同時に、ファンドの機能も果たしていますから、機構はこの対象の案件の企業の株式を買取りしたり、買取り側で債権者ともなるわけでございます。管財人というのは、通常、清算処理をするときに債権者を公平に扱う善管義務というものがあるわけでございますけれども、そうしますと、この企業再生支援機構そのものが、片方では管財人、そしてもう片方では一債権者であると、そういう位置付けになりまして、利益相反が起きているわけでございます。 ですから、債権者の立場としては、国民の資金を使って債権を買取りするわけでありますから、その国民の資金の回収には一債権者としてしっかりと責任を果たしていただく機構としての立場があるわけでありますが、同時に、いろいろ債権者があって、会社更生法適用ですと、棒引きにしていろいろ債務免除をしたりしているわけでありまして、その債権者との調整を管財人がすると。この辺り、どのように今後機構として、それでは調整をしていかれるおつもりでしょうか。
○国務大臣(古川元久君) 確かに、管財人にはこれ機構がなっておりますけれども、今のJALの再建の状況を見ていただければ分かるように、この経営再建については、稲盛会長を始め今のJALの経営陣によってやっていただいているわけでございます。そういった意味では、そこのところの、今御指摘があったようなところで、言わば外部から見てそこのところが利益相反しているんじゃないかとか疑義を持たれないように、これまでもJALの再生におきましては運営してまいりました。 そういった意味では、今後も、仮にこういうケースがあればということでございますけれども、今回のJALの例に倣って、そういった意味では外から見て疑義を持たれないように、きちんと運営していくように私どもとしても見守ってまいりたいというふうに考えております。
○佐藤ゆかり君 JALのケースでも、やはりそこに疑問を抱く方々というのは実際におられるわけでございます。ですから、今大臣御答弁されましたけれども、では、疑義を持たれないようにJALのケースではどのように仕切りを立てたのか、その辺、具体的に御説明ください。
○委員長(尾立源幸君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(尾立源幸君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(古川元久君) 済みません。事前にきちんと通告していただければきちんとお答えをさせていただきましたが、申し訳ありませんでした。 今のお話でございますけれども、管財人であります委員会の瀬戸委員長は、これは決定等に参加ができないという形になっておりますので、そういった意味では利害相反にならないように、そこは今までも運営されているということでございます。
○佐藤ゆかり君 ちょっと余り明確にお答えいただけていないんで、もう一度具体的に、どこが利益相反にならないか、遮断するメカニズムというものをもうちょっと簡潔に分かりやすく御説明ください。
○委員長(尾立源幸君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(尾立源幸君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(古川元久君) ちょっと確認をさせていただきたいと思います。通告を、誠に申し訳なかったんですが、ちょっと通告をそこまでいただいていなかったものですから、ちょっと確認をさせていただいて、また後刻報告をさせていただきたいと思います。
○佐藤ゆかり君 JALの再生支援については企業再生支援機構法の中で通告していましたので、その辺りは御答弁いただけるものと期待しておるわけでありますが、できれば、私の質問時間一時間ありますので、その中で御答弁いただければというふうに思います。 それでは、それはそれとして古川大臣にお願いをして、次の質疑に移らさせていただきたいと思いますが。 金融政策について、今回、質疑時間少しありますので、白川総裁にある意味十分な御意見を伺いながら、やはり我が国としてのデフレの脱却策、そしてその経済構造が変わる中でどうやって金融政策が今後絡んでいくのか、この財政赤字の中で財政との金融政策の連携の仕方とか、そういうものを少し、自由闊達な御意見も伺いながら質疑を進めていきたいというふうに思っているわけであります。 そこで、日銀は、二月、三月にかけまして追加の金融緩和策というものを発表されているわけであります。二月十四日に、資産買入れ基金を六十五兆円まで十兆円拡充しております。あと、中長期的な物価安定の目途というものを導入したと。そして、三月十三日には、成長支援資金の方で小口貸付け五千億円と、米ドル資金の供給一兆円相当というものもまた新たに発表されているわけであります。 まず、この米ドル供給の一兆円相当の貸付けの枠組みの設定についてなんですが、こういう米ドルを供給するという枠組みは日本銀行の政策的な目標に照らしてどういう位置付けにあるのでしょうか。
○参考人(白川方明君) お答えいたします。 金融政策の伝統的な仕事、これは流動性の供給、それからそれを通じて金利をコントロールして経済、物価に影響を与えていくということでございます。 ところが、現在のように日本経済のデフレの状況、緩やかな物価の下落が長く続くということの背景を考えてみた場合に、金融面からの下支えと、それから成長力の強化というこの二つの仕事がやはり不可欠であるというふうに考えております。この成長力の強化という点では、もちろんこれは主役は民間の企業でございますし、それから民間企業にお金を貸す金融機関、それから環境を整備する政府の役割ということになってまいりますけれども、しかし、中央銀行としてこの世界で果たせる貢献はないかということをこれは真摯に考えました。この面でも、もちろんメインは円資金でございますけれども、しかし、日本のドル資金を使って貢献できる分野もあるのではないかというふうに考えた次第でございます。 具体的には、今経済のグローバル化の進展とともに日本の企業が海外に進出をしていく、そのときに、一方で日本の企業、日本国内での様々な生産活動と、これが一つの補完的な関係にあるというふうに考えております。そういう意味で、成長力を強化していく上でこのドル資金の面でも貢献ができるのではないかということで、今、実は詳細を練っておる段階でございます。次回の決定会合でしっかりこれを議論し決定すべく、今、民間企業、金融機関等の御意見もちょうだいしながら細目を詰めているということでございます。
○佐藤ゆかり君 日本銀行のマクロの政策目標というのは物価の安定でございますね。そうしますと、物価の安定に対してこの米ドル資金の供給というものがどう政策目標に向けた手段として合致してくるのか、もう一度御説明いただけますか。
○参考人(白川方明君) もちろん、米ドル資金の供給そのものが通常の日本銀行の政策だというふうに私ももちろん申し上げているわけではございません。 そもそも、米ドルあるいは円資金を問わず成長基盤を強化していくという仕事自体が中央銀行の伝統的な仕事からしますと、これはかなり異例の仕事でございます。そのことは私も十分、私ども日本銀行政策委員会も認識しております。成長力が高まっていくことに伴って、将来自分たちの所得が増えていくという期待が生まれてくるわけでございます。そうしますと、それは当然物価の方にも影響をしていくということでございます。企業の活動が、これが国内、国外両方で行われているわけでございます。そうしますと、国外での活動、つまり多くの場合にはこれ外貨資金、ドル資金ということを伴うわけでございますけれども、その面で企業の成長力を高めていくという取組があれば、これを日本銀行の持っている外貨資金で一部それをファイナンスをしていくということが、究極的には成長力の強化を通じて物価の方にも影響を与えていくということでございます。 その間のつながりが非常に弱いではないかというのが佐藤議員の御指摘だと思いますけれども、確かにその間のパイプが非常に深いというわけではございませんけれども、しかしここまで今金融政策もぎりぎりのところまで緩和をしている、その中でどうやって最終的な目的に貢献していくかということを考えた次第でございます。
○佐藤ゆかり君 ドル資金を供給しますと、これは中央銀行が供給するわけですから、市中に対してドルの供給量を増やしていくということにもなりかねなくなってくるわけであります。そうしますと、これはむしろ、海外活動、生産活動、企業活動行われておりますけれども、市中で企業がドル需要に見合ったドル資金の調達をするのと比べれば、当然ながらドル安誘導に日本銀行が加担をするようなことにもなりかねないわけでございまして、今の円高局面、デフレ局面からすると、やや相反する政策とも考えられると、それが一点目。 そしてもう一点目は、これだけ円高、デフレで海外移転が進んでいる中で、逆にドル資金が調達しやすい環境を日本銀行が整備をしてしまうということになりますと、更に海外への、国内空洞化を加速させることになるのではないかと、そういう指摘もあるわけでありますが、いかがお考えでしょうか。
○参考人(白川方明君) まず最初の御質問でございますけれども、これは日本銀行が現在持っています外貨資産、これが約今五兆円ぐらいございますけれども、その五兆円の外貨の世界でそれを振り替えるということでございます。したがって、円からドルとかあるいはドルから円というその交換を伴うものではなくて、あくまでもドルからドルという形での振替でございますから、これは為替相場に対しては中立であるということでございます。 それから、空洞化ということでございます。もちろん、私どもとして、日本の企業の海外進出が日本経済全体の空洞化をもたらすということがあると、これは避けないといけないと思っております。私どもが今回狙っていますことは、日本の企業が経済のグローバル化の中で、いずれにせよ海外の市場が拡大しているわけでございますから、その海外に進出をしていくということと補完的に日本の国内で様々な取組がなされていくということでございます。この日本の国内での様々な取組が日本の成長力の強化につながっていくというものについて、我々として支援をしていきたいということでございます。したがって、空洞化を我々が後押しをしていくということではなくて、いずれにせよ海外進出がこれからこの経済のグローバル化の中で進むわけでございますから、それと補完的になされます国内の取組をしっかり支援していきたいということでございます。
○佐藤ゆかり君 為替のドル転を必要としないという御答弁は、これは伺っておいてよかったと思います。いろんな方々が、まだ情報不十分な中でいろいろな観測というのが金融市場でも生まれているわけでありますので、そこは了解いたしたわけでございますが。ただ、空洞化を加速させないかどうかというのは、やはり制度設計によってはまだまだ議論の余地があると思いますので、慎重な制度設計をお願いしたいと思います。 同時に、今回、今日の審議対象となっております法案では金融円滑化法を延長するわけでございますけれども、このように中小企業金融、事業再生支援機構法案もそうですけれども、中小企業をどう再生するかに当たりまして、中小企業金融という位置付けが非常に重要なわけでございます。 金融円滑化法については、いろいろ賛否両論ありまして、やはりモラルハザードの温床になっているという批判もかなりあるわけでございます。特に貸付条件の変更は、この間、この法律の下で九割方進んだわけでございまして、さらに、この現段階に及んで更なる条件の再変更の申出というのがかなり出てきている、あるいは中小企業によっては経営健全化計画を提出していないままの状況にある、そんな企業もあるわけでありまして、そういう中での法律の運用がなされているという批判も確かにあるわけでございます。 そうした中で中小企業金融を考えますと、日銀が発表されましたこの五千億円の小口貸付けの枠組みですけれども、こうしたものは、小口の貸付け向けに成長資金として供給するという趣旨は分かるんですが、これを金融機関に供給をして、これを、資金供給を受けた金融機関が、例えばこういう金融円滑化法のような枠組みにのっとり、あるいは企業再生支援機構のような枠組みと連動する形で、こういうモラルハザードがダブルになっていく可能性はないかどうかというところが気になるわけであります。 その辺りを回避するために、うまくこの中小企業金融と円滑にいい面で連携するための制度設計というのはどのようにお考えでしょうか。
○参考人(白川方明君) 金融機能円滑化法との関係で、日本銀行の成長基盤強化支援についてどのような関係があり得るのかというお尋ねでございますけれども、日本銀行のこの取組自体は、もう先生御存じのとおり、金融機関が成長基盤の強化にこれは貢献していくというその貸出しについて日本銀行が資金供給の面で支援をしていくというものでございます。 その際、我々として意識していますことは、このお金が単に金融機関の言わば金利だけを引き下げて競争をしていくということではなくて、本当に成長の強化につながっていくようなプロジェクトにお金が回っていくということを期待しております。そのために、我々としては、金融機関から取組の方針ということの御提出をいただいておりまして、そうした取組方針の下で金融機関が取り組んでいくということを我々としてはサポートするということでございます。 したがって、直接、金融機能円滑化法と何かリンクしてということではございませんけれども、我々としては、しっかり中小企業を通じて日本の企業の、中小企業の活動を通じて成長力が高まっていくということを後押ししていきたいということでございます。
○佐藤ゆかり君 お金に色は付いておりませんので、日本銀行が幾ら成長資金を供給していろいろな条件を付けたとしても、場合によって資金の流れが回り回って金融機関を通じて金融円滑化法の適用先として経営健全化計画を出さないような中小企業の温存のために資金が流れるというようなことも結果としては排除できないわけであります。 ですから、その辺りは十分に制度設計で何ができるかというのは大きな問題だと考えておりますが、是非、日銀が成長資金の供給というふうにうたう以上は、ある意味、産業界というのは新陳代謝が起こるわけでありますし、特に中小企業の新陳代謝というのはこれから成長基盤の再構築のために非常に重要な課題だと思いますけれども、温存型の資金供給ではなくて、やはり成長基盤をしっかりつくっていく、ある意味、事業転換をきっちりと後押しするような資金の供給の仕方は何かと、そういう観点で日銀にはしっかりと取組をしていただきたいと思うわけであります。 デフレの観点で考えますと、最近産業構造というのが大きく変わってきていまして、一つに、昨年のタイの洪水もありましたし東日本大震災でサプライチェーンの寸断も起きましたけれども、そういう事例で表れたように、従来、五年前、十年前であれば国内の仕入れ構造、サプライチェーンで成り立っていた産業が競争の激化、グローバル化の進展によって仕入れ構造そのものがグローバル化してきたという現実があるわけでございます。 そうしますと、国内の仕入れだけで成り立っていた産業が大きく、また産業の中身が変容してきているという時代を迎えているわけでありまして、この仕入れ構造をグローバル化することによって規模の経済を仕入れにも獲得することができる大企業と、そして仕入れをグローバル化できない中小企業と、この間に大きな競争力の意味での溝というものが一つの同一産業の中でも生まれてきたということが事実としてあるんだと思います。 配付資料を御覧いただきたいと思いますが、一ページ目で「プライスリーダーとプライスフォロワーの業績比較」、これ大変貴重な調査結果、経産省の二〇〇二年の古い調査結果で、その後残念ながら調査を更新していないということなんですが、非常に重要な調査結果だと思っております。 これは、産業界をそれぞれ調査をして、業界の中には大体一社や二社プライスリーダーという、単価を設定して大幅値下げを行ったりリードしていくプライスリーダーという大手企業があるわけでございます。そのプライスリーダーの一社、二社が大幅に単価を引き下げる、それが販売単価、プライスリーダーのところを御覧いただきますと一一・六、これパーセンテージですね、単位が書いてありませんが、パーセンテージ引下げ、そして、それが行われますと大方残りの九割方は、今度は中小企業が多くなってくるわけでありますが、やはり単価を引き下げざるを得ない、追随せざるを得ないという競争関係にあります。そこで、プライスフォロワーは同じように大体一一・七%引き下げた。これが実例でございます。そういう状況になる。 そうすると、売上高を比較しますとどうなるか。プライスリーダーはどおんと引き下げます。仕入れ構造もグローバル化していますからコストも安い、バッファーもあるわけで、体力があり、マーケットシェアを大きく獲得することによって売上高が八・四%逆に増えたと。要するに、単価をどおんと下げても売上高が増えた。それだけ数量、マーケットシェアを獲得したということであります。それに対して、逆にプライスフォロワーの方は売上高が三・九%減少。 そして、原材料の調達費は、それぞれコストカットしていますから減っていますけれども、事業コスト、物流コスト、販売コストについては、プライスリーダーは値下げをしてもマーケットシェアが獲得できるのでこういったところにきちっと販管費などの費用を積み増しして競っている姿があります。プライスフォロワーは当然これもカットしています。 そしてさらに、総人件費になりますと、マーケットシェア拡大で単価は下げてもプライスリーダーは六・八%人件費は逆に増やしている。それに対してプライスフォロワーは大幅な人員削減等人件費カットで三・八%人件費減と。こういう状況にあるわけであります。 要は、プライスリーダーというのはその業界で一社、二社でありまして、残りの大方の企業というのは中小企業、プライスフォロワー。ここがその業界、一業界としての雇用の大方を抱えているわけであります。 ですから、プライスリーダーが仕入れのサプライチェーンをグローバル化して大幅にカットしてくると、残りの九割方の雇用の受皿の方で大幅な人件費カットも行う、そういう対応を余儀なくされる。その結果、人件費のデフレ、業界としてのデフレが深刻化すると。それが、最近のこの仕入れ構造の変化によって起きている、一つの立証する調査結果だというふうに私は思うわけでございます。 そうしますと、日本銀行のデフレ対策として伺いたいわけでありますが、こういう状況になって、プライスリーダーが来て、仕入れ構造が大きくグローバル化して変わって、規模の経済を大企業が獲得することができるようになった。そういう産業に変容した場合には、やはり中小企業としては、同じ価格競争でいることでは生き残れない。したがって、非価格競争帯での付加価値化、ブランド化などにやはり転換をしていく、事業転換をしていかないと中小企業として生き残りは図れないということだと思います。 その事業転換を後押しする成長資金というものを、事業転換資金というものを日銀が源でどういうふうに設計をして供給することができるか、それがやはり大きな問題だと思います。そういう意味で、もう一度、この小口資金の供給、貸付けの枠組みですけれども、そういうことも踏まえて制度設計をお考えになる気はありませんでしょうか。
○参考人(白川方明君) お答えいたします。 まず、佐藤先生のこの経済全体の分析について、私自身共感を持ってお話をお聞きしておりました。つまり、本当に付加価値のあるサービスを提供していくことによって経済が発展していく。逆に、なかなか同じようなサービスで競争をしていますと、これは価格だけを下げていくという競争になってくる。そういう意味では、その付加価値をどう付けていくかということが大事だという基本認識は私も全く同様でございます。 日本銀行の制度の関係のお尋ねでございますけれども、これはもう先生十分御存じのことでございますけれども、日本銀行自身がこれは直接企業に対してお金を貸し付けるわけではございません。あくまでも日本銀行は金融機関に対しお金を貸し付けて、その金融機関が最終的に企業、個人に対してお金を貸し付けるという構造でございます。 日本銀行ができることということは、そういう意味ではこういう整理になると思います。一つは、金融機関が自らの判断で成長力のある企業にお金を貸し付ける際に、世の中、経済全体として資金調達に不安があるという状況を、これをなくすということです。つまり、金融面での安心をしっかりつくっていくということが、これが第一の仕事でございます。 それから、そのことの結果でもございますけれども、金利を引き下げて、金融機関が貸付けを行っていくインセンティブを高めていくということが二つ目の仕事でございます。 それで、あと、私どもが行っています成長基盤の強化の方は、それに加えて、日本銀行がこういうふうな取組を行うことによって、この成長基盤の強化が大事なんだということの、その大きな、何といいますか、メッセージを送っていくということにも私どもは意味があるというふうに思っています。ささやかな取組ではございますけれども、日本銀行がこういうプログラムを発表した後、金融機関においては新たに成長力を強化するための様々な組織的な取組を開始したというふうなお話も多くちょうだいしております。 それから、ABL、これはアセット・ベースド・レンディングと称していますけれども、動産担保での融資ということを後押しすることも始めました。これも、中小企業、零細企業につきましては、どうしても人的な保証あるいは物的な担保だけに偏った、従来型の担保に偏った、そういう融資になりがちでございますけれども、しかし一方で、零細企業においても、しかし動産という担保はこれあるわけでございます。そうしたことも活用しながら成長力のある企業を後押しすることはできないだろうかと、そういうことの実は制度に関する様々な広い意味での情宣活動と、こういうことも行っております。これも、中央銀行の固有の仕事ではございませんけれども、日本銀行として取り組んでいく仕事だと思います。 で、今回の小口につきましては、従来の一千万円以上という世界から、一千万円未満百万円以上という世界についてもこれまで行ってきた取組をやっていこうということでございます。 直接日本銀行が企業に対してお金を貸し付けることができない以上、そうした広い意味での関係をつくっていくということに、やはり日本銀行の政策の対象はやっぱりならざるを得ないということは御理解いただければと思います。
○佐藤ゆかり君 日本銀行におきましても、非常にナローパスの政策運営を求められているんだろうと思います。それは、幾つか、この超低金利政策の長期化による経済に対する弊害というものも、白川総裁御自身御指摘されているとおりでして、生じてきているわけであります。ですから、きちっと金融緩和で効果が出るところを絞って、そして弊害も同時に極力縮小させていくと、そういうナローパスでの運営というものが非常に求められてきているんだろうと思います。 そこで、白川総裁も、今月の二十四日に、金融政策の効果と限界について、米国FRBとインターナショナル・ジャーナル・オブ・セントラル・バンキングというところが共催で行ったコンファレンスで講演をなされていまして、金融政策の効果と限界について少し言及をされておられるわけでありまして、この点、アメリカのバーナンキ議長と意見が食い違ったというような報道もあったわけであります。私は意見が食い違うことは健全な議論だと思っておりますので、弊害についても堂々とそれは言っていくべきだと思います。 そこで、次の資料、二ページ目を御覧いただきたいんですけれども、これは利子所得がどういうふうに日本のバブル崩壊以降、現在に至るまで推移したかという、家計部門の利子所得でございます。 弊害の一つに、この超低金利の長期化によって家計の利子所得が激減いたしております。この資料ですと、黄色い部分、これは受取利子のグロスの利子額でありますが、バブル崩壊直後の九一年辺りには三十五兆円ぐらい家計の利子所得がありました。支払利子は下のオレンジの部分ですけれども、それが今、足下ですと約五兆円ぐらいしか受取利子はない。この赤い折れ線が、実はネットの利子所得です。住宅ローンなどの支払利子を差し引いたネットの利子所得なわけでありますが、二〇〇二年からこの赤い折れ線がマイナスになりまして、実は、家計が逆ざやになっている。最近はゼロ近辺で行ったり来たりしていますけど、そういう大変苦しい状況に実は家計は置かれているという現実があります。 最近急浮上してきましたAIJの年金基金の問題もそうですけれども、年金も代行割れがすさまじい。四割近くが厚生年金の代行割れというのも聞くわけでありますが、そうしますと、この代行割れの原因である運用の低利回りの問題、これもやはり低金利環境時代にどうやって打開していくかという大きな問題を提起しているわけでございます。 そこで、この利子所得を通じた消費活動に対する資産効果、これが高齢化によってだんだんだんだんこの資産効果の係数というのは上がってきているはずなんですが、日本銀行としては、この資産効果の係数などは、あるいはざっくりとした印象でも結構なんですが、大体どのぐらい最近上がってきているか、係数の変動などの最近の状況について、日銀が消費に対する資産効果の認識、どのように持たれているか、少しお伺いしたいと思います。
○参考人(白川方明君) 所得、家計の消費を規定する要因は、これは所得それから持っている資産の状況、あるいは将来に対する様々な不確実性、いろんな要因がございます。所得を構成する一つの要素として、先生御指摘の利子所得があるというのはそのとおりでございますし、それから、大きな流れで見ますと、この利子所得が低下をしてきたというのも、これももちろんそのとおりでございます。 私どもが経済に対する影響を考えていくときには、利子所得のその部分だけをとらえて議論するということじゃなくて、やはり経済全体の中で位置付けていく必要があるというふうに考えております。 低金利政策は、これは確かに家計の利子所得については減少要因でございます。その意味で、消費が減少される要因でございますけれども、しかし一方で、緩和的な金融環境をつくることによって、投資を始め様々な支出を起こしていく、そのことが最終的に家計も含めて経済に均てんしていくということを狙ったものでございます。 そういう意味で、利子所得それ自体のマイナス効果ということについては、これは、その減少した所得金額掛ける消費性向という形で計算はできるわけでございますけれども、しかし、今申し上げたような、全体の中でやはり判断していく必要あるというふうに思います。 そう申し上げた上で、先生の問題意識、それ自体については私は十分にそうした認識を持っております。金融緩和の効果とそれからその副作用、その両方についてバランス良く認識していく必要があるということについては私も全く同じ認識でございます。 余り長い時間答弁すると申し訳ございませんので、先ほど、冒頭FRBの話がございました。これはFRBが主催したコンファレンスで、これは日本に限らず、世界的に今大幅な金融緩和を長期にわたって続けている、そのことの意味合いをもう一回考えてみようという、そういうコンファレンスでございました。そういう意味では、これはすぐれて先進国に共通する課題でございます。 危機のときに積極的な金融緩和政策を行う、これはもう必要なことでございます。各国が行ったわけでございますけれども、しかし、バブルが崩壊した後のバランスシートの調整が長引く過程で金融緩和政策だけで目的が実現できるんだろうかという問題意識、これは決して、先ほどバーナンキ議長と何か意見が食い違ったというふうなことがございましたけれども、そうした事実は全くございません。バーナンキ議長も含めて多くの方が出席しておりましたけれども、何かバーナンキ議長から発言があったということでは全くございません。 金融緩和の効果と、それからその副作用ということで考えますと、私どもとしては、金融政策は、これはある種時間を買っている政策でございます。時間を買っている間にしっかりとした取組、これは構造政策というふうに言っていいと思いますけれども、そうした取組をしっかり行っていく必要があるというふうに思っております。この取組の重要性ということを私としては指摘をしたということでございます。
○佐藤ゆかり君 今、金融緩和の効果というのを持続させていくんだと、むしろ利子所得の回復よりは金融緩和の持続の方が経済全体として効果が大きいであろうという、そういう白川総裁の御答弁の趣旨だったと思いますが、私は、そこをそろそろもう少し本腰を入れて、マクロ経済の分析をなさるのは日銀ですから、やはりそこはきちっとそろそろ新しい角度から検証し始めなければいけない時期に来ているんじゃないかと、そういう問題認識を持っているので質問をさせていただいたわけであります。そろそろその方針を、路線を転換していただく、そういうことも視野に入れる必要があるんだろうと思います。 家計の利子所得がこれだけ激減している中で今後消費税を引き上げるとなると、更に可処分所得は減るわけでありますから、そういうことも含めて財政と日銀がどう協力し合えるのか、一つ大きな課題があると思います。 そこで、緩和効果を維持するというふうに白川総裁御主張されるわけでありますが、本当に緩和効果が出ているのかというところで、次の資料、三ページ目を御覧いただきますと、実は余り出ていないんですね。残念ながら、やはりこれは流動性のわなで、超低金利で日銀が流動性をじゃぶじゃぶじゃぶじゃぶ供給しても、海外の景気を浮揚している、あるいは有効需要があるのは政府部門だけではないかと。そういうことが民間金融機関貸出しの内訳から出ているわけであります。 このオレンジ色の色が付いたところが金融機関の中央政府、地方公共団体向け貸出しと、それから下の方に海外向け貸出しとあります。プラスで最も顕著に伸びているのはこの僅か三つの部門に対する貸付けでありまして、国内民間向けには軒並みマイナスになっているわけであります。 ですから、そうすると、海外景気を浮揚し、国内は、利子所得は減ってむしろ弊害も出てきていると。この政策的なプロとコンのバランスをそろそろ切り替え直すときが来ているということを十分に認識をしていただきたいと私は思うわけであります。 そこで、この表玄関でできること、私は日銀には表玄関と裏玄関の政策があるというふうに考えておりますが、表玄関がこういう成長資金の供給、あるいは中長期的物価安定のめど、あるいは国債の買入れ等、表玄関で正面から政策をやっておられますが、こういうところはもうそろそろこのように景気浮揚効果には限界があると見えてきているわけであります。その一方で、私は、今後は日銀はますます裏玄関でやはり政府と協力してしっかりと金融政策を行っていただきたい、ますますそこの役割が重要になっていると思うわけです。 その裏玄関というのは、まさに国債管理政策との日銀の積極的な連携であります。そこで日銀が何をやっているかといいますと、表玄関で日銀は国債の買入れも行っています。積極的に買入れをしている、あるいはこういう成長資金の供給枠も設けますと、いろいろプロモーション的なことは発表されるわけでありますけれども、実際、裏玄関で何やっているかというと、保有した国債が償還期を迎えますと、償還額全額まで日銀は借換国債を引き受けていないんです。ですから、日銀はせっかく表玄関で買い入れた国債でも償還すると保有残高を減らしているわけでありまして、こちらでアクセルを踏みながらこちらでブレーキを踏んでいる、そんな金融政策運営を実はやっているわけであります。 例えば二十三年度でいえば、この借換国債の引受額、十二兆円ではありませんか。でも、償還額はたしか三十兆円ぐらいあるのではありませんか。ですから、残り十八兆円は、償還額まできちっと借換国債を引き受ければ残額は同じ水準で維持できるわけでありますが、十八兆円未達であれば保有残額は減るわけでありますから、逆に借換国債を引き受けないことによって資金を撤収しているような日銀であると。要するに、金融引締めを裏玄関でやっているということになるわけであります。 ですから、そういうところを裏玄関でもきちっと国債管理政策を政府と連携していただいて、借換国債を償還額満額までしっかりと毎年度毎年度、例えばですが、引き受けると。これは財政法第五条の附則の適用は必要ありません。毎年度、予算総則で国会承認しておりますので自動的にできるわけでありますが、このことをお考えにはなりませんか。
○参考人(白川方明君) 日本銀行の国債の保有でございますけれども、これは新たな買入れ、それから買い入れた国債が満期を迎えて償還をされる、それからまた買い入れるという、その繰り返しを行っておりますけれども、しかし、ネットの買入れはこれは確実に増えております。確実に増えて資金供給を増やしているために、先ほど佐藤先生が前段の方で御質問ありましたように、日本銀行がマーケットに対して十分に資金供給しているけれども、しかし、それがなかなか有効に使われていないのではないかという、先生御自身の問題意識につながっていっているんだというふうに思っております。 私どもが国債を買い入れたものの満期につきまして、これはそれを全額そのままこれを乗り換えていくと、自動的に乗り換えていくというふうになりますと、これ基本的には国債の買入れがもう永久債になってしまうわけでございます。中央銀行が国債も含めて資産を持っているということは、これは経済の必要性に応じて買入れも行うし、必要なときには買入れを行わない、その結果資金の量を調整するというために持っているものでございます。したがって、永久債になってしまいますと、これはそうしたことができません。 日本銀行としては、満期が来るたびに全体の状況を判断して、現在は金融緩和を推進しておりますから、したがって買入れをこれ確実に増やしているということでございます。したがって、日本銀行が何か、裏から何かをやっていくということではなくて、これは正々堂々と日本銀行としての金融政策を行っていきたいというふうに思っております。
○佐藤ゆかり君 それは平時で、まだ日本の財政状況が健全であるときはそれでいいんだと思います。 ただ、これだけ国難で財政状況が厳しい、そして国内はデフレである、財政を出したくても出せない、じゃデフレ対策をどうするか。そういうときに、民間部門は、今大企業は百八十兆円現預金を持っているので借りないんですね。ですから、資金需要があるのは政府部門ですから、そこにしっかりと増税の前にやはり日銀がやるべきことをやっていただくと、それがやはり国民的には順番ではなかろうかというふうに思うわけであります。 ただし、無限大に財政規律をなくすような、逸するような、そういうイメージを市場が持ってしまうのも弊害が出るというわけでありますから、そこでやはり中長期的な物価安定のめどというものを、逆に、デフレ脱却ではなくてインフレ率を抑える、期待インフレ率を抑えるような形で有効活用していただくと。そういう新しい政策のアリーナに是非日銀も方針転換、方向転換を少し検討していただくべき時期が来ているのではないかなと思います。 若い世代もこれ以上税負担をすることはできませんし、社会保障負担もどんどん増えていきます。消費税もこれから上がるとなると、やはりそろそろ日銀もきちっとした国債管理政策との積極的な連携、そういうものを考えていく時期に入っているんだろうと。最後にコメントをして、日銀の質問を終えたいと思います。 そこで次に、ちょっと話が飛びまして、財政の方の話に最後の時間、移りたいと思いますが、安住財務大臣、二十四年度当初予算で、もう予算委員会等でも繰り返し繰り返し交付国債の発行に対する質疑というのは様々出たわけでございます。なので、余りカバーされていない観点から今日は交付国債についてお伺いしたいんですが。 交付国債というのはまずどういう位置付けにあるかという、国の公会計上の位置付けで、大臣、国の予算と決算は、これは会計上、現金主義でしょうか、発生主義でしょうか、どちらでしょうか。現金主義か発生主義か、どちらを取っていますでしょうか。
○国務大臣(安住淳君) 現金主義ですね。現金主義です。
○佐藤ゆかり君 そうしますと、交付国債というのは、当然飛ばしと言われているわけでありますけれども、将来的な消費税の増税、政府の方針によりますと、一四年四月に第一回目引上げということになっているわけでありますけれども、将来的には消費税の増収で二十四年度の交付国債の部分を年金に対して返却をすると、そういうことを言っているわけでありますから、交付国債というのは明らかに現金主義のルールからは逸脱するものであるということだと思います。 では、今問題になっています年金債務の問題ですが、この年金債務というのは、これは基本的に現金主義ですか、発生主義ですか。
○国務大臣(安住淳君) 申し訳ございません、ちょっと質問の理解がよくできませんので、もうちょっと御説明いただければと思うんですけれども。
○佐藤ゆかり君 大臣、御専門ですから確認させていただいているんですが。 公的年金があります。この年金債務の会計上の扱いですけれども、これは現金主義で会計処理を行っているんでしょうか、発生主義で行っているんでしょうか。
○国務大臣(安住淳君) いや、現金で会計をしていることもありますけれども、そういう明確な定義でどちらかということはちょっと言えないと思うんですけれども。両方あるんじゃないでしょうか。
○佐藤ゆかり君 年金債務は基本的に発生主義なんですね。ここは大臣、厚生年金は国の年金ですから、しっかりそこを押さえておいていただきたいと思うんですが。要は、世代間で負担し合うというのが我が国の社会保障制度なわけであります。ですから、これは発生主義に基本的になってくるんですね。 そうしますと、発生主義というのは、バランスシートにきちっと載せていかなければいけない仕組みになっているわけでありますが、交付国債は、大臣、これ、国のバランスシートに載せるんでしょうか。
○国務大臣(安住淳君) ルールや仕組みについてはもう十分説明したと思います。御専門のそのことで、公会計上どうなんだというと、国の予算で説明をすれば、これは、あらかじめ支払を明確に決めて、そしてそこに繰り入れていくわけです。そして、それは、そちらからの御批判でいえば、まだ成立もしていない消費税を当てにしてそれでスキームを作るというのはけしからぬのではないかという御指摘だと思いますけれども、私どもとしては、あらかじめそういう意味ではこの消費税をとお願いをして、それを言わば年金基金に繰り入れることでしっかりとその支払の言わば会計上の明示をしているというふうに思っております。
○佐藤ゆかり君 会計上の明示をされておられるとおっしゃいましたけれども、実は明示できていないから質問しているんですね。 それは、交付国債というのはバランスシートに載らないんですね。発生主義でもないんです。ですから、この交付国債というのは、現金主義でもない、発生主義でもない、じゃ一体何なんだと、全く不明朗な、これは何者だと、そういうものを予算にのせていいんだろうか、予算に使っていいんだろうかと、そういう問題なんですね。これは国の財政を預かる公会計ですから、きちっとしたルールの下で財源というものは確保しなければいけないんですね。 ですから、会計ルール上、全く逸脱して何の定義もされていないこの交付国債を使うということは、国際的な観点からも日本の財政に対して信頼を失いかねないことを今回おやりになるというふうに思うわけであります。いかがですか。
○国務大臣(安住淳君) そんなことはありません。法律上も全く認められているし、交付国債は新たにつくったものではなくて、戦後も使っております。自民党政権下でもこういうことはやっております。ですから、それを飛ばしと言うのは当たりません。
○佐藤ゆかり君 戦後とか、そういう時代と我が国の経済状況、国際的地位も違ってきております。今この時点でこれを使う、そのことに問題があると申し上げているんですね。 じゃ、もう一つ伺いたいと思いますが、この二十四年度当初予算で交付国債二・六兆円分発行されるわけでありますけれども、実際の消費税引上げ時期、これは政府の予想どおりに通ったとしてですけれども、一四年四月に八%、一五年十月に一〇%です。 そうしますと、もう一回、二〇一三年度の予算で、年金の国庫負担引上げ分の、増分の財源、これもう一回交付国債でやるんですか。まあそこまで政権が、民主党政権さん続いておられるかどうかちょっと分からないんですが。今決めないと、恐らく今年の夏には来年度の概算要求もあるわけですから、今の政権が責任をお持ちになるということと等しいと思いますが、どのようにお考えですか。
○国務大臣(安住淳君) 戦後直後だけでないんですね、交付国債というのは。そういう点では、戦後のどさくさに紛れてこういうことをやったんじゃないかという御指摘は当たりません。去年御賛同いただいた東電のスキームでも交付国債は使っておりますから、そういう意味では政府が認められている方法の一つであるということを申し上げておきます。それを何か会計上の問題だけで飛ばしだというふうなことは当たらないと思っているということでございます。 変な話、今年はその提案をさせていただきました。ただ、議会において、これは与野党で、参議院で特に御賛同いただかない場合はなかなか成立も見込めないような状況でございますので、今年こうした提案をさせていただきましたが、次年度のことについてはまだ正式にそうしたスキームを決めているわけではございません。
○佐藤ゆかり君 二〇〇九年の民主党マニフェストに基づきますと、十六兆八千億円の財源捻出といううたい文句で政権交代は起きたわけでありますが、昨年の年末時点で、私どもの試算によりますと、捻出できた資金というのは僅か三兆円程度。ですから、もう折り返し地点とうに過ぎていますので、今後それから更なる積み増しはかなり厳しいと思われるわけでありますが。 そうしますと、財源がない、子ども手当などに財源を使ってしまったわけでありますけれども。ですから、そうすると、一三年度も恐らくこのままの流れでいくと民主党さんは交付国債を前提とした予算を組まれるのかなと、そういう気がして大変危惧しているわけであります。そのことを苦言として最後に申し上げたいと思います。 そこで、古川大臣、先ほどの答弁が御用意できたということですので、いわゆる会社更生法を適用したケースで企業再生支援機構が取り扱う場合に、企業再生支援機構は債権者でもあります、買取りによって債権者になります。その利益相反をきっちりと遮断する仕組みというのはどのようにお考えか、お答えください。
○国務大臣(古川元久君) 更生手続は裁判所の監督下で行われますが、JALにつきましては、スポンサーであります機構が管財人になるため、裁判所において機構の職務執行の公正性を担保するため、別途の管財人を立てて複数の管財人とされたところであります。その上で、裁判所の監督の下、機構の利益相反が考えられるような職務につきましては、機構でない管財人が職務執行を行う形で会社更生手続を行ってまいりました。 したがいまして、今後とも、また仮にこうした会社更生法を使った案件がある場合でございますけれども、そういう場合には機構が出資しスポンサーになるとともに管財人となる場合には、このJALと同様の枠組みで、裁判所の監督の下で職務執行の公正性を担保することになるものと考えております。
○佐藤ゆかり君 いずれにしましても、この企業再生支援機構も制度設計の問題というのが指摘される中での延長の法案になりますので、十分にその点は今後の運用面でも気を付けていただきたいと思います。
○国務大臣(安住淳君) やっぱり、ちょっと佐藤さんに御説明しますけど、さっきのお話で、年金特会は現金主義です。将来積立てして、私の言ったことの方が、率直に言うと、現金主義と違うとおっしゃったので申し上げていますけれども、一般会計と同様の扱いです。特に特会についても、会計上としては現金主義でございます。ただ、将来発生する積立てでそれを支払うのを発生主義というふうなことで申し上げているということでありますけれども、会計上はそうであるということを申し上げております。
○佐藤ゆかり君 修正賦課方式で世代間で負担を背負う場合に、これは会計概念上は発生主義になるんですね。ですから、それを国が現金主義を仮に使っているとしても、会計概念上は発生主義なんですよ、これは明らかに。ですから、そこに無理があるわけで、いずれにしても交付国債は、現金主義でも発生主義でもない、ルールのない下での導入であるということを指摘して、終わりたいと思います。
○委員長(尾立源幸君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時一分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(尾立源幸君) ただいまから財政金融委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律の一部を改正する法律案及び株式会社企業再生支援機構法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○西田昌司君 自民党の西田昌司でございます。おとといに続きまして、安住大臣、そして白川総裁に質問させていただきたいと思います。 それは、この前の後半で、今の日本の状況を、金融政策だけではデフレ脱却できないと、そのことを端的に表す金融界の格言を示したんですね。つまり、馬を水辺に連れていくことはできるけれども、馬に水を飲ますことはできないと。それはなぜかといえば、馬の意思で、馬が水を飲みたくないと言えば水を飲めない。同じように、幾らたくさんのお金を日銀が放出をしても、民間銀行、それから民間企業が、貸そう、借りようという意思がなければこれできないんだと。こういうところまで、安住大臣、お話ししましたね。ここまでよろしいですね。どうですか。
○国務大臣(安住淳君) これから何分間かまた牛馬論争で御指導いただきますけど、私もあの後ずっといろいろ考えまして、役所ともいろいろ作戦会議はしてきましたけれども。 問題は、まずここから入りたいと思うんですけど、統計上から見れば、馬というのは、民間内需は、先ほどのたしか佐藤委員の統計から見てもへこみが大きい、それで金融機関がお金をなかなかこれをまた流していかない、ここには多分、成長戦略や言わば企業が投資をしないといけないような理由がなかなかできないと、これは需給バランスもあるし、高齢化の問題とか様々あるので、そういう認識は一緒だと思うんです。 さてそこで、牛、いわゆる政府がまず水をしっかり飲んで元気になって、これが馬にもいい影響を与える可能性があるというところまでだと思うんです。 ただ、私が、例えば、逆に質問をしていいですか、この牛が、牛という国が例えば水をがんがん飲んだと、それは馬にどう伝播していくんでしょうか。
○西田昌司君 これは簡単な話でして、要するに馬が飲めないときに牛の方が、つまり政府がたくさんお金を、水を吸い上げますね、使っていってどんどん仕事をしていくわけですね。つまり、政府が、牛が水を飲んで仕事をすることによって馬にもたくさんの好影響を与えていく。 それは何かといえば、まずたくさん政府が使っていってくれますから、要は、我々もこれから先、政府がたくさん支出をしていくから仕事増えるんだなということを認識させるんですよ。もっと言えば、人がたくさん食べ物を食べていたら、安住大臣、私も欲しいなと思うでしょう。こういう心理なんですよ、これ、本当に。だから、それを見て、連鎖反応で牛が食べると馬も水を飲むんですよ、安心して飲むんです。そこが大事なんです。 ところが、今、政府がやっているのは、マクロ経済というのは、こういう牛も馬も含めた国家全体の話をするのがマクロ経済なんですが、個別の企業はミクロなんですね。馬の立場でいうと、馬は、今自分たちの経営悪いから安心して借金できないと、借金を返すだけの自信がないから、その借金という、つまり水を飲みたくないということですね。牛の心理は、売上げどんどん減っていくから、水を飲むよりもどんどん借金を返済したいという気になる。政府は本当はそのときこそ、今言っているように、牛の立場ですからどんどん水を飲めばいいんだけれども、政府までミクロになっているんですよ。 つまり、自分自身の立場だけで考えると、自分たちも税収が少ないときに借金をしてやっていって本当に大丈夫なのかという、そういう自信のなさなんですよ。それが伝播して、つまり牛も馬も水を飲まなくなると。だから、政府がマクロで牛と馬の両方の立場で考えなきゃならないのを、牛だけの立場で考えているんですよ。これがマクロ経済が分かっていないということなんです。お分かりいただけましたでしょうか。
○国務大臣(安住淳君) そうすると、例えば、しかし牛が、まあ牛の例えが財金で本当にふさわしいかどうかは後で議事録を私も検証しないといけないと思いますけれども、ただ、先般からの話題になっている議論なので、あえて牛と馬に例えますけれども。 しかし、これは、先生、牛が飲む水というものは、元気には牛はそれでなってどんどん飲めるかもしれません。問題は、まず一点は、牛の飲む水はやっぱり限りがあり、そのことは結局限度があって、非常にそこをまた、何といいますか、無尽蔵に出すということは、言わば水飲み場の水の枯渇ということ、まず一つありますよね。 もう一つは、私の懸念は、牛の欲する、やるもの、つまり例えば公共事業、これで、例えば地元の建設業や何かは潤います。しかし、経済全般、例えばGDP全体を見たって、国民一人一人の消費がそれで起きてくるということになれば、牛の欲する水と馬が本来求める水というものは本当にリンクするのかというのが一つあると思うんですよ。 それは、やっぱり、自民党時代から、宮澤政権下で私、ちょっと宮澤さんを担当していたんです、実は。そのときから実はバブルが崩壊をして、やっぱり大型公共事業をどんどん打ちました。しかし、そのことは経済を支えたとは言われますが、乗数効果も、先般の御議論でいえば、確かに子供の手当で渡したときの乗数効果は、それは子ども手当よりも公共投資の方が多いかもしれませんが、これは先生、子ども手当というのは経済対策でやっているという意味合いよりはこれは児童手当、御党からも含めて、社会保障の問題もあるので、それはなかなか比較にならないと思うんですよ。 ただ、これを、ですから水を、馬の欲する水を、本当に連動すると、今、牛が元気になってどんどん飲めば、ですから馬まで相当元気になって勢いが出てくるというところが、ちょっと私にはなかなかつながりがもうひとつやっぱり分からないところがあるんです。
○西田昌司君 それは、多分後ろにおられる方に大分レクチャーを受けられたから、素直な感覚がなくなるんですね。 もうちょっと単純に言いますと、まず、要するに公共事業投資が果たしてGDP押し上げ効果があるのかないのかという話をおっしゃったから、今日は一つ、この資料をお渡ししました。これは、参議院の予算委員会の公述人質問で京都大学の藤井聡教授が配っていただいた資料で、非常によくできているんです。要するに、積極財政で経済は拡大しないというのは統計的に、つまり事実として統計で真とは考え難い。つまり、統計ではきっちり経済成長しているんですよと。現に、この青色の線の公共事業を伸ばしていったときには、GDPは何とか名目GDPが保っていたけれども、それが減らした途端、だだだっと来ている。片っ方で、輸出が増えているところでもっていると言うけれども、この輸出の話も、なぜこうなっているかということを後で言いますが、いずれにいたしましても、公共事業投資がGDPを支えていたのは間違いない事実なんです、これは。 それで、先ほど言いました、要するに、馬が水を飲みたがっているところに連れていっても、水辺に連れていっても、要するに民間企業に幾らお金を渡しても、民間企業が使いたいと思わなければ、その水、お金は使えないと、こういうことでしたね。 そこで、民間企業、お馬さんが駄目なら牛の政府が出てきなさいなんですが、使ったら当然、水は減りますね。減ってくるというのが、いわゆるクラウディングアウトという形で民間企業に悪影響を与えるということがよく言われるんです。 そこで、日銀がこれ、協調して、その減った分をまた国債を買っていく、市場から供給を受けて買っていくと。そうすると水の量が減らないんですよ、これは。クラウディングアウトに対しては、日銀が協調して市場からその分を供給していくと、当然、水の量は一定になるということだと思いますが、白川総裁、そうでいいですよね。
○参考人(白川方明君) 正確に先生の御議論をフォローできるかどうか自信はございませんけれども、現在日本の金融市場、極めて緩和的でございます。短期金利はゼロ金利、それから長期の金利も今一%前後ということで、今政府が国債を発行しようというときに、何か民間との間でクラウディングアウトが起きているということでなくて、むしろ民間金融機関は貸出先がなくて国債を買っているという状況で、それぐらいの今金融環境にはあると。政策論ということではなくて、現在の金融市場の状況がどういう状況かということですと、そういうことでございます。
○西田昌司君 今総裁がお認めいただいたように、そういうクラウディングアウトが起きるような状況にないということなんです。 ですから、安住大臣、あなたが、政府が使って民間の方の使いたいというお金なくなるんじゃないかという心配はないということです。ここで問題は、今こういう状況ですから、幾らお金をたくさん前に積んでも使えない状況が出ていると。今総裁がおっしゃったとおりなんです。 ところが、もう一方で、まだまだ足りないと、日銀が、もっとインフレ目標を決めてやりなさいと、こういう話あるんです。確かにデフレの状況ですから、インフレ目標を決めてどんどん物価上昇をある種の一つのターゲットにしてやっていくべきだという意見はあるのは私も分かりますし、全く反対するわけではありません。 しかし、問題は、もう少し素直に考えると、これどういうことになるかということです。つまり、牛も馬もお金を使っていない。つまり、民間は使っていないんですよ。それから政府の方も、安住さんに幾ら言っても、後ろの人に言われて、いや、いや、使ったら駄目なんですといって使わない。そこにどんどん日銀が水辺に水を入れていくと、果たして、安住大臣、この水はどうなりますか。
○国務大臣(安住淳君) 飲まないわけですから、水はたまりにたまってということを言いたいんだと思いますけれども。 いいですか、ちょっと。じゃ、西田さんに質問をします。 つまり、水を減らさないために日銀からの緩和とかそういうこともあって、どんどんあるんだから飲みなさいと、牛がですよ、牛というのは我々ということでしょうけれども。しかし、その場合、いずれにしたって、建設国債を発行したとしたって、これは国債ですから、ということは、財政の信認の低下は招く可能性はあると思うんです。財政の信認の低下は金利の上昇にもつながる等、水の調達コストが大変高くなるということが怖いわけですね。 こういうことがあるからこそ、やはり適正な、あえて西田先生の例えで言えば、ちょうど飲むのにいいぐらいの水で元気になってもらえばいいということで公共政策というのはやっていった方がいいのではないかというふうな考えを私も持っているんです。 それを超えたときにどうなるのかということは少しちょっと分からないものですから、教えていただければと思います。
○西田昌司君 安住大臣のおっしゃっているのは、そのとおりなんですね。だから、どんどんそれをやっていくと金利が上がってくるということを言われるんですね。 つまり、国債をどんどん出していくと金利が上がるということなんですが、そこで、日銀の白川総裁に聞きますが、今日もこれ、もう一つの資料を持ってきたかったんですが、これも実は藤井先生が出しているんですよ。今、どんどん国債はたくさん出ていますが、要するに、長期金利というのはずっとゼロ%辺りをへばりついている状況で、上がるという状況になっていますか。
○参考人(白川方明君) 現在の長期金利は大体十年物で一%前後で推移しておりまして、現在長期金利が上がっているという状況ではございません。 ただ、これは先ほど大臣からも御答弁ございましたけれども、最終的に、日本の財政状況が非常に現在悪いわけでありますけれども、しかし、それでもこの長期金利が安定しているということは、最終的に日本がしっかりと長期的には財政のバランスを回復していく、財政の持続可能性は維持されるという期待が維持されているからで、この期待がもし崩れますと、そのときには長期金利が上がってくるということになってくるというふうに思います。
○西田昌司君 要するに、安住大臣、事実として、先ほど言いましたように、公共事業投資をしたらGDPは上がってきていた、少なくとも下支えをずっとしてきていたと。そして、事実として長期金利は、国債をたくさん出している、出していると言われているけれども、ずっと安定しているということです。 つまり、安住大臣の杞憂は、今現実には何にも起こっていないどころか、これ市場に聞けとか言いますけれども、市場がまさにまだまだ国債を発行してたくさんの需要を出してくださいということを表明しているんですよ。それに応じていないんです。 それで、先ほどのもう一度問いに戻りますが、今こういうふうに、牛も馬も、つまり民間も政府部門もお金を積極的に使わないで日銀がどんどん池に水を入れていくと。そうするとどうなるかと、安住大臣、池の水はあふれるんですよ。あふれるということはどういうことかといいますと、オーバーフローした水が日本国内じゃなくて海外にどんどん流れちゃうということなんです。 それが、先ほどこれ佐藤委員のこの非常にうまくできている資料、ここに書いてありますように、要するに、民間金融機関の貸出しの内訳を見ると、要するに民間企業は全然伸びていないんです。大きく伸びているのは海外向けなんです。海外にどんどんどんどん伸びちゃっているわけですよ。日本のお金が海外に行っちゃっている。そして、政府部門も多少伸びていますけれども、しかし実際には全部あふれ出して、海外に行っちゃっているということです。 そこで、白川総裁にお聞きしますが、二〇〇一年から数年間、いわゆる量的緩和政策というのを日銀がされました。どんどんどんどん要するにお金を供給していったらいいじゃないかということをされたんです。その結果、要はそのお金が海外に回って、つまり円キャリートレードという形で、アメリカの市場、また中国の市場、そこでその市場に回ったお金が不動産バブルを生み出してくる、そして、それが世界中に回って、表面上景気が良くなっているように見えていた。先ほどのこの総輸出額が増えていたという、これはそういうことなんですよ。 つまり、バブル需要で、円キャリートレードから出てきたそういう架空の需要でどんどん増えてきて、そして御存じのようにリーマン・ショックで破裂をして、一挙にずぼんとしぼんでしまっているわけなんです、今。こういうことが過去の経験から、白川総裁、言えるんじゃないですか。 つまり、白川総裁は、聞くところによりますと、先ほどのバーナンキさんとの話で意見が食い違ったというようなことを佐藤委員からの話でも指摘がありましたけれども、元々、ですから白川総裁は、余りそうじゃぶじゃぶ実需がないところにやっていくとバブルが出る、だから実需を出してもらわなければならない、しかし実需を出すのは金融政策じゃないんだと、こういうことをずっとおっしゃったはずなんです。ということは、すなわち政府部門に対して積極財政をしろと、こういうことなんですよ。 ところが、白川総裁は私のように率直に言われる方じゃない、非常に上品な方ですから、自分の要するに部門の外の話はすべきじゃないというので遠慮されていますけれども、さっきから白川総裁がおっしゃっているのはそういう話なんですよ。そうじゃないですか。イエスと言ってください。
○参考人(白川方明君) 財政政策については、今、西田先生御自身がおっしゃったように、これは政府、国会で議論されるものでございますから、私の立場から具体的にコメントをするということは、これは私自身の、上品ということではなくて、これは立場上そういうことは不適切だというふうに思っています。 その上で、これはあえてお尋ねですので、財政政策について、これはあくまで一般論として申し上げたいというふうに思います。 積極的な財政政策は、それ自体としては確かに短期的に需要創出効果があるということは、それはそのとおりだというふうに思います。この点は、リーマン破綻後、各国で積極的な財政政策を行い、そのことは景気の落ち込みを防ぐ上で効果があったというふうに思います。ただ同時に、そういう積極的な財政政策については、その政策自体が持続可能であるかどうかという、その検証もやはり怠れないというふうに思います。 財政状況が非常に悪いときに財政政策が拡大することによって更に将来への不安が高まってきますと、これは、どこかの段階でそういう不安が高まってきますと、これは突然長期金利が上がってくるということは、これはやはり政策当局者としては意識しないといけないという点だと思います。そうしたことも総合的に勘案した上で、どういうふうに財政政策を運営すべきかということは、これは政府、国会が議論すべき問題だというふうに思っております。
○西田昌司君 いや、バブルの話。日銀が円キャリートレードでバブルつくったんじゃないかという話。
○参考人(白川方明君) それから、円キャリートレードでバブルをつくったんではないかということでございますけれども、まず、どのような金融政策もそうでございますけれども、グローバル化した経済の下では、これは国内だけではなくて海外にもその影響が一部波及をしていくということは、これはそのとおりだというふうに思います。ただ、日本銀行の金融緩和政策、量的緩和政策それ自体としては、これは国内の金融システムの安定をしっかり維持することを通じて景気の回復を下支えする、そういう効果はあったというふうに思っています。 量的緩和政策を行っていた後半の時期において、海外の景気が拡大していく、一方、日本はゼロ金利政策を続けましたもので、その結果、先生がおっしゃるような円キャリートレードが一部起きたということは、これは事実でございます。その意味で、私、金融緩和政策が対外的に波及をするという、そういうルートが一切ないということを言っているわけではございませんけれども、ただ、繰り返しになりますけれども、量的緩和政策自体は国内の金融環境をしっかり維持し、国内景気を支えていくということが主眼でございました。
○西田昌司君 今、回りくどくおっしゃいましたけれども、要するに私がさっき言ったことを事実として認めていただいたと思うんです。 安住大臣、つまり、水をどんどん、水辺に連れていって、そこにどんどん日銀が水を供給しても、牛も馬も飲まなければ、その水はあふれて海外に出ちゃいますと。そして、その水を飲まない牛と馬はどうなりますか、みんな死んじゃうんですよ。死んじゃった後ハゲタカが来て、それを食べるわけですよ。そういうことなんですよ、これは。それを実はこの数年やってきたんじゃないかということなんです。 だから、それどうしたらいいかといえば、ちゃんと牛も馬も水を飲むと、水を飲むとどうなります、水を飲んでちゃんと餌を食べてやるとどうなりますか、どんどん肥えるんですよ、肉が付くんです。つまり、これ所得が付くという意味です。所得が付くとどういうことになりますか、飲む水の量がもっと増えるんですよ。分かりますか。体重が増えて大きな体になってきたら、必要な資金もますます必要になるんです。ということが、すなわち経済のこのGDP、パイが大きくなるということなんですよ。こういうことなんです。 だから、今やらなきゃならないのは、今言いましたように、水は出す、これ水、まあ餌と考えてもいいですよ、それを出すことは確かに大事だけれども、食べないんだったら、食べれる人から食べて、順番に民間の方にも食べていいんですよというサインを出していかなきゃならない。 ところが、今間違っているのは、この二十年間、前にも言いましたけれども、自民党政治のときから、要するに政府支出を抑えて、その抑えた原因というのは、バブルが崩壊した、そのことを受けて税収も減っちゃったと。それで、あのときには、バブルのときにはいわゆる公共事業投資もたくさんやっていたと、その分の借金がかさんでくるからもうこれ以上増やしちゃいけないんじゃないかという、そういう逆の論理が働いて、もう景気悪くなってきたら本当は公共事業投資ちゃんとしなきゃならないのに、それをどんどんどんどんやめちゃったんです。むしろ、民間がやってくださいという話で、民間に減税をして、民間にますますお金を渡すようにしていったわけです。ところが、先ほど言いましたように、民間の方もバブルで傷を負っているわけですよ。もうこれ以上負債を抱えたくないと、だから、この二十年間、民間企業はひたすら負債を返していくと、こういうことですよ。 つまり、政府部門もお金を出さない、民間部門もお金は出さない。それは当然不景気、デフレになっちゃうんですよ。その結果が、まあ一部ハゲタカがその死臭を嗅いでその死体を全部ついばんできていると、こういうことですよ。 だから、安住大臣に私言いたいのは、こういうことを御理解いただけると思うんですけれども、いかがですか。
○国務大臣(安住淳君) 何点か私の方からも少しお話ししたいと思うんですが、藤井先生の私もペーパー読ませていただきまして、メモ、何点かの公述人としての出した資料は見させていただきました。 先生が今お挙げになったこのデータでいえば、二〇〇三年から七年ぐらいまで名目が非常に、五百十六兆まで上がり出していますね、先生。これは、公共事業は下がってきていてもここは上がっているというのも一つあると思うんです。これはどうしてかというと、やっぱり企業から見たときの不良債権処理が進んで財務が健全化したことで、やはりそれぞれの企業の収益が上がってきたことと、それから、何よりも、この時期、輸出が伸びているということは、やはりアメリカのバブル等もあったと。それは、先生から御指摘を、一つあるというのはオーバーフローの問題があって、つまり、金融緩和は大きな金が世界中を走りますから、これは原油に行ったり穀物に行ったり、そういう言わばリスクもあるということは、ですから総裁も再三実はお話を申し上げています。私も国際会議に同席したときも、こういう指摘は世界の金融家からありました。 先ほど佐藤委員も、だからお話があったのは、広く考えて、また歴史的に考えて、こうした緩和政策が、先ほどの話に戻りますけれども、水を飲む言わば馬の対象にする水、これを飲む方々が増えればということになれば、利子所得なんかをもうちょっと考えた方がいいんじゃないかという御指摘は、私も非常に説得力のある話ではないかなと思ったんです。 そこで、ちょっと三点ほどいいですか、先生、じゃ。 一点は、やっぱり水を都合するときに、例えば一千四百兆円の余力があって、貯金総額があって、これはやっぱり有用に長期金利の低下に非常に貢献してきたのは事実ですね。ということは、これに対する今後の見通しがどうかといえば、永久永劫にこれが続くわけではなくて、やはりそうした点では、時間軸で財政には限りがあるということがまず一点。 それからもう一つ、やっぱり金利が低いことの理由には、世界でお話聞くと、やっぱり財政再建をするための増税の余力を皆さんやっぱり御指摘なさいます、率直に言えば。消費税の五%、日本なんだから、これはちゃんとやれば健全化の道は行くんじゃないかと、こういうことは一つ金利にはあるのかなと思います。 それから、牛の話は、公共事業の私は必要性ということに関しては、今の規模というものに対する議論はあると思いますが、私は、やっぱり必要な公共事業は、そういう意味では乗数効果もあって地域の活性化になるものであれば、私は国民もこれに税金を使っていくということについては十分理解を得られると思います。今回、全国防災もこれから何年間かにわたって投資をしていきますから、こうしたことが、やっぱり三・一一以降、十分政策的な一つの軸になっていくということは、私もそれはいいと思います。 最後に、いいですか。ここが一番言いたかったんですけど、馬の構造改革をもう少し勇気を持ってやらないといけない時期だったんじゃないかと思うんですよ。つまり、供給過剰な状態を、お客様が限られて、お客様が高齢化して、つまりお金を使う方々のやっぱり姿形が変わってきているわけですね、先生。私が、だって小学校のころなんて、例えば石巻の町場の小学校じゃ十クラスも子供はいました、一学年。今は二クラスです。京都はどうか知りませんけれども、やっぱり人口減少というのは目に見えているわけです。 だから、そういうことからいうと、高齢者の方が増えて消費がやっぱり非常に落ち込んでいる中で、やっぱり企業の需給のギャップを、どうやって供給と需要を埋めるかとなると、構造改革をやっぱり余力を持ってやるということも必要なんじゃないかと私は思うんですけど。
○西田昌司君 安住大臣は、私は民主党の歴代財務大臣、菅さん、それから野田総理ですね、その二人よりもよっぽどまともだと思います、まず。といいますのは、非常に常識的なことをおっしゃっていましてね、そのとおりだと思うんです。 ただ、状況、状況、じゃ今どうだというのがもう少しつかみ切れていないんですよ。つまり、私は元々、二日前に言いましたけれども、消費税を上げていく、これは賛成なんです。何で賛成かといえば、要するに、経常支出に対しては恒常財源でやりなさいと。当たり前なんですよ、これは自民党ずっと言っていることですから、だから、これは当然なんですよ。ただ、だから、これはやりますから財政が悪くなることはないんです、先。 ただ、今の状況は、先ほど言っていますように、馬も牛も水を飲まなくて痩せ細っているときですから、このときにはまず体を太らすことをしなくちゃなりませんという話なんです。だから、そこでまずやらなければならないのは、金融緩和はしていることだから、政府が積極的に財政を出して、そして国民全体に富を配分しなさいと、こういう話なんですよ。 だから、何も税金を上げるのを反対だと言っているんじゃない。ただ、民主党は初めからそのことを分からずにでたらめ言ってきたから、モラル的にも政策的にもおかしいことを言っていたじゃないかと、これをこの前言って、大臣も認められて謝られたわけですよ。 その上で、今言っているのは、だから、だからこそ今やらなきゃならないのは、まず体を太らすことなんですよということなんです。そして、そのことはどういうことかというと、もっとはっきり言いましたら、僕は白川総裁に言いたいんですが、よくデフレからインフレにやるときに、名目のCPIなど、そういう話するんですね。しかし、そこよりも本当に大事なところは所得なんですよ、給料なんですよ。要するに、国民の給料の平均がどうなっているかと、上がっているのか下がっているのか、まさに実は一番大事なポイントはここなんですよ。これがどんどんどんどん上がっていくということは経済が成長しているんですよ、先ほどの佐藤委員の話にもありましたけれども。 ところが、今、企業利益は増えていても国民の給与所得はどんどん下がっちゃっているわけですよ。だから、企業の方は、そしてその企業は国内投資をしないから、借入れもしないから民間部門のお金は幾ら緩和しても出ない。富の配分が国民の方に回ってきていないんですよ。だから、日銀が、これは目安としなければならないのはCPIじゃない、給料の方じゃないかと思うんですが、いかがですか。
○参考人(白川方明君) 日本銀行の金融政策の目的は、これは日銀法に規定されております。これは、物価の安定を通じて国民経済の健全な発展に資するということであります。したがって、問題は、先生の御指摘は、日本銀行の金融政策の究極の目的ということはそれは何なのかというと、これは法律の用語でいきますと、これは国民経済の健全な発展に資する、その健全な発展に資するためには様々な政策が必要ですけど、日本銀行は主として金融政策、物価を通じてそのことをやりなさいというのがこの法の趣旨だというふうに思います。 私ども、今回、当面一%を目指して金融政策を実行していくというときに、実は一つの条件を付けております。これは、金融的な不均衡など、リスクが蓄積していないということを確認した上で政策を行っていくということです。したがいまして、物価だけを見て機械的に行っていくというわけではございません。究極的に国民経済が持続的に発展していくということをこれは意識しているということでございます。
○西田昌司君 それで、じゃ、もう一度答えてもらいたいんですが、要するに、給料が上がっていくということが経済が成長していく大きなポイントじゃないですかという質問なんです。
○参考人(白川方明君) 企業所得とそれから家計の所得のそのバランスについて、中央銀行としてこのバランスがいいという、何か具体的な、数字的なめどがあるわけではございません。しかし、経済が趨勢的に発展していくためには、これは家計の所得も企業の所得も両方増えていくということがこれは必要だというふうに思っておりますけれども、ただ、繰り返しになりますけれども、何か特定のフォーミュラ的に申し上げることはなかなか難しいというふうに思います。
○西田昌司君 それでは聞きますが、私は反対しましたけれども、国家公務員の給料を七・八%下げるという、本当の暴挙ですよ、愚策、これしました。これすることによって、実は民間給料もどんどん下がるんですよ。それなぜかというと、要するに、中小企業なんかの場合、給与規程ないですから、公務員の給与規程をそのまま援用して使っているところもたくさんありますし、いわゆる民営のところでも、公的な部門のところ、例えば保育園とか幼稚園とか、そういう形のところは皆公務員給料準拠でやっているんですよ。そうすると、必ずこれはどんどん下がっていきます。そうなっていくと、給料が下がっていくと、白川総裁、国民経済は、GDP自体が小さくなって経済に悪い影響与えますよね。
○参考人(白川方明君) 国家公務員の給与の問題それ自体について私が……(発言する者あり)ただ、経済は、これは午前中、佐藤議員の御質問に対してもお答えいたしましたとおり、これは経済全て連関しているわけでございます。その部分だけ取ってみて経済に対してどういうふうな影響があるかということでは必ずしもなくて、今回の一連の措置、それ自体によって最終的に財政のバランスがどういうふうになっていくのかといったようなことも含めてこれは判断していく必要があるということで、その部分だけ取っての議論はなかなか難しいように思います。
○西田昌司君 もうちょっとそこは、白川総裁、せっかく私、日銀をたたいている皆さん方から白川総裁を守ってあげようと思っているのに、ちゃんと答えてくれなきゃ困るじゃないですか。 つまり、なかなか言いにくい立場なんでしょうけれども、要するに、誰が見ても明らか、安住大臣も分かっていただけたと思いますね。それ、所得下げてしまっているんですよ。これ、まずいでしょうということですよ。 だから、今やるべきは、所得を上げるんです。そのためには国がどんどん使えばいいし、先ほどからあるように、長期金利も安定している、そして民間金融部門が民間部門が使わないからお金も余っている。だから、今が最後のチャンスなんですよ。いつまでもできると私も思っていません。でも、今がチャンス。今のこのチャンスで百兆、二百兆ぐらいのお金は使えるんですよ。そうすると、一挙に経済は上向いていくと。 そして、同時に、同時に先ほど言いましたような所得税のこの増税、社会保障費とか経常的な経費はこの恒常的な財源でやっていくということをやってしまえば、全く何の問題もなしに経済上がっていくんですよ。そう思いませんか。
○国務大臣(安住淳君) 大変話が本質的で、私にとっても勉強になる話でございますので、是非第三ラウンドもやりたいと思いますので、今度また。 というのは、可処分所得が減っていて、しかし、実は私も気になっているのは、貯蓄率は減っているどころか少し増えている傾向であると。ということはどういうことかといえば、高齢者は貯金を使い崩しているわけですから、若い方々は将来が不安なので、所得が多少減っても貯蓄率を変えない、若しくはやっぱり頑張ってためていると、こういう状況は消費にとってマイナスであるということは私も認識しております。 そこで、私、個人的なことと言っては恐縮ですが、いろんな要因はあると思いますが、一つ、やっぱり雇用の不安定化を招いたということは、世界的競争をしている企業にとっては大変難しかった選択だと思いますが、この二〇〇〇年代の半ばにやっぱり非正規社員が急激に増えて、やはりその足場が、給与が少し下がっても終身雇用や今までの日本の採用形態であればまだよかったんですが、そこに輪を掛けてそういうことになりましたから、私は、そういうことがやはりデフレの一因であるということは、個人的には思っております。 そこで、所得を倍増するということは池田元首相が行いまして、高度成長の中で大変にこれは国民の心をつかみ、経済の発展にも資したし、現実にこれは実現をしてきました。人口の形態も違いますし、そういう意味では今から伸びていく産業とは何ぞやというのは非常に意見が分かれて難しいと思いますから、しかし、雇用が安定して所得が増えることが経済にとっていいことは私も認めます。 最後に。公的な部分のことは、まあ先生は大変勇気があるので党の中でも反対を示した方でありますけれども、私はこう思っているんです。これは、減らすことは、経済政策上は確かにマイナスはあります。ただ、日本の構造改革の中で公的な部門の改革というのが求められていることも、これは、先ほどの話に戻ると、つまり、水を飲もうと思っている人たち、国民が望んでいること、また求めていることなので、そこの部分の視点というものも我々はやっぱり考えないといけないところがあると思っております。
○西田昌司君 もうちょっとやりたいんですが、今日は四十分までしかないんです。 それで、言っておきますと、要するに今安住大臣がおっしゃったことは、民間がどんどんお金が必要だと言っているときには行政側の構造改革をしていく、身軽になっていく。それからお金も、国債を発行しない、むしろ増税していく。そうなんです。だから、ここにもう一つ資料を渡しましたけど、インフレのときとデフレのときにやること逆さまなんです。 ところが、今まで構造改革という話は、全部インフレ時に有効な政策をやっているんです。今デフレですから、それをやったら駄目なんです。効率化すればするほど、つまり雇用をなくしていくんですよ。そうじゃなくて、民間部門が効率化をデフレ時代はやりますから、競争激しいですからね、だからその受皿として公的部門が捕まえなきゃならない。公務員の給料を下げるんじゃなくて人員を増やしていくと、そっちの方向なんですよ。これをちゃんとこれに書いていますからね。よく考えてください。 だから、私は、要するに経済政策というのは、構造改革がいいとか規制緩和がいいとか、宗教論争をやっていちゃ駄目なんです。要するに、生き物なんですから、牛と馬を例えに出したのは生き物だということなんです。生き物はおなかが減ったら食べなきゃならないし、食べと言ってもおなかが満腹なら食べられないし、不安があったら動けない。つまり、そういう精神的なことも含めて全部やらなきゃならないわけです。 そこを分かってないといけないんだけれども、後ろに付いている連中は、彼らは機械的に自分たちのプライマリーバランスを守ることだけを言うから、歴代大臣がおかしくなった。ところが、歴代大臣がおかしくなったのは、政権就いたときからずっと財務省の支配下に置かれたからですよ。安住大臣良かったのは、ついこの前来たから、まともな感覚をまだ持っているんです。だから、その感覚を忘れずにやっていただきたいんですよ、是非ね。 それと、最後にもう時間がないから言いますが、自見大臣。自見大臣に本当にこのこういう問題も聞きたいんですが、最後に聞きますのは、いよいよ明日閣議決定されるそうですよ、あの消費税問題について。御党の亀井代表は、絶対にもうこれは連立離脱だとおっしゃっています。当然、今の話を聞いていても、国民新党というのは、国民経済を守るために、規制緩和、構造改革おかしいと言ってきたし、ああいう金融の緩和政策もやっているわけですよ。当然のことながら、消費税を上げると言うんだったら連立離脱するんでしょうね。その辺のところを聞きたい。
○国務大臣(自見庄三郎君) 我が党のやっぱり立党の精神は、午前中も申し上げましたように、小泉さんに代表されるような新自由主義、小さな政府、官から民へ、過度の規制緩和と、そういったことの行き過ぎたそういった政策は非常に、これはもう先生御存じのように、非常にここ二十年間、ソ連が崩壊した後、世界の経済というのは非常に一極化したんですよ。中国も改革・開放ということで自由主義経済的に、まあ国家資本主義的ですけれども、それから東欧もみんな資本主義になってきましたし、そして、そんな中で、いわゆる、今度はEUの問題を見ても、二十七か国、これ、議会制民主主義と、それから金融が非常に主体的な資本主義と、それから経済のグローバリゼーション、これが非常に今至る所で……
○委員長(尾立源幸君) 自見大臣、ちょっと時間が参っておりますので、短くおまとめいただければと思います。
○国務大臣(自見庄三郎君) はい、分かりました。 至るところで今矛盾を起こしつつあるのが、私は二十一世紀の今の状態だと思っております。 そういった視点にも立ちながら、大変敬愛する西田先生の御質問でございますけれども、この法案について、賛成するか反対するかということでございますけれども、昨日、たしか六時ぐらいから民主党から正式に申込みがございまして、そして今話合いの途中でございますので、私はこれ何度も言っておりますけれども、まだ今の段階では、本当に仮定の話でございますので、お答えすることは差し控えさせていただきたいというふうに思っております。
○西田昌司君 終わります。
○荒木清寛君 それでは、中小企業金融円滑化法案につきまして、まず金融担当大臣にお尋ねをいたします。 本法律が施行されました平成二十一年十二月以降平成二十三年九月末までの条件変更等の申込件数累計は、中小企業者が約二百四十九万件、住宅ローン借入者が約二十一万件に及んでおりまして、条件変更の実行率は、中小企業者で九七・三%、住宅ローン借入者で九一・六%であります。 金融庁としては、こうしたこの累計の数字をどう評価しているのか、まずお尋ねします。
○副大臣(中塚一宏君) 今先生から詳細な数字を交えて御披瀝をいただきましたとおり、この中小企業金融円滑化法施行後でありますが、条件変更の申込みに占める実行の割合は九割を超えております。 昨年末に私も仙台と福岡へ行って、中小企業団体や、あと金融機関の皆さんとも意見交換をしてまいりました。その中で、やはりこの法律があるなしにかかわらず条件変更には応じているということではありましたが、やっぱりこの法律が通ることによって条件変更というものへの考え方が変わったとか、あるいは協調融資、銀行間同士のミーティングが頻繁に行われるようになったといったような声も聞かせていただいたところでありますが、そういう意味において、この法律施行後、条件変更等の定着は進んでいると、そのように考えております。
○荒木清寛君 この法律の制定に当たりまして、金融マニュアル、監督指針も改定されまして、金融機関による経営相談、指導等、コンサルティング機能の十分な発揮が求められてきました。 そこで、どの程度この指針に基づいて金融機関がコンサルティング機能を果たしてきたのかということは、今回の法律、もう延長は一回限りでありますから、いわゆる出口戦略とも密接にかかわりますので、十分検証する必要がございます。 申込みに対する実行率が九七・三%、事業者に対しては、ということは、逆に言うと、申し込んだものはほとんど応諾をしたということですから、余り十分な審査というかチェックもせずに応諾したという可能性もあるわけで、果たしてどれほどそういうコンサルティング機能をやってきたのかということは一つ懸念がありますので、この点はどのように検証しますか。
○政府参考人(細溝清史君) コンサルティング機能には様々なものがございますが、例えば中小企業の経営相談、指導やビジネスマッチング等による販路獲得等の支援、また経営改善計画の策定支援やその実施状況のフォローアップというのがあろうかと思います。 それで、ビジネスマッチングにつきまして、一例でございますが、地方銀行によるビジネスマッチング件数というのを取っておりますが、これは例えば二十年度は一万六千件、二十一年度が一万八千件、二十二年度が二万二千件という形で徐々に増えております。 それから、経営改善計画ということでは、実現可能性の高い抜本的な経営再建計画、いわゆる実抜計画の策定状況を見ますと、条件変更を行った債務者のうち半分、五割強はその実抜計画を策定済みである。これはヒアリング等でそういったことが分かっております。 ただ、今五割と申し上げましたので、残りの五割がどうなっているかといいますと、条件変更を行ったけれども予定していた実抜計画がまだ策定できていないというのが一割、それから、そもそも予定も立てられない、業況が悪いため実抜計画が未策定であるというのが四割というふうに聞いております。 昨年、私ども、夏にいろいろ地方に伺いまして、地域の中小企業者の方から直接御意見を伺いました。その中の声では、金融機関にはこれまで以上にコンサルティング機能の発揮に力を入れてほしいとか、元本返済を猶予している間に一歩踏み込んで事業再生の支援を行ってほしいとかいった御要望がございました。 そういった状況を踏まえまして、今後は、金融機関によるコンサルティング機能の一層の発揮を促すとともに、外部機関など関係者の協力も得つつ、中小企業の事業再生に向けた支援に軸足を移して、中小企業の真の意味での経営改善につながる支援を強力に進めていく必要があると考えております。
○荒木清寛君 次に、本法律では、金融機関が企業再生支援機構、事業再生ADR、中小企業再生支援協議会等と密接な連携を図ることが位置付けられております。 こうした機関との連携を図った事例というのは相当たくさんあるのか、報告を求めます。
○政府参考人(細溝清史君) 金融機関はこれまでも外部機関と連携を図っておると私どもは承知しておりますが、例えば金融円滑化法施行後、二十二年の一月から二十三年の十二月までで、中小企業再生支援協議会における再生計画策定が完了した件数、これは六百九十二件とお伺いしております。この六百九十二件にはほとんどもう金融調整が絡んでおりますので、金融機関が例えば債権放棄の実施とかDDSとかファンドの活用とか等やりながら事業再生支援を行っているものと考えております。 また、企業再生支援機構につきましては、県境をまたがって活動する中小企業や、より高度な再生支援を必要とする案件については企業再生支援機構と連携して取り組んでいる事例もあると聞いておりまして、例えば地域のバス会社やあるいは病院といった地域住民の生活インフラを提供している先や、地域の主要産業など地域経済の再建に資する企業などに対する支援を実施しているものと承知しております。
○荒木清寛君 次にお尋ねをいたします。 当初、亀井大臣の下で成立をしたわけでありまして、元々の期限は昨年三月末でありまして、第一回の延長で本年三月末まで延長されたわけであります。この一回目の延長の方針を決めました一昨年十二月十四日の金融庁の公表文書によれば、先ほどの、実抜計画と言うんですか、この貸付条件の変更等に関しては、金融規律も考慮し、実効性ある経営再建計画を策定、実行することが重要であるという指摘がされております。 今のお話で、半分以上はそういう計画を実現してきたということなんですけど、実際こうしたことについて金融庁は金融機関をどう具体的にこれまで指導してきたんでしょうか。
○政府参考人(細溝清史君) 昨年の金融円滑化法延長に合わせまして、昨年四月に監督指針を改正いたしまして、金融機関が発揮すべきコンサルティング機能というのを具体的に、具体例としてお示しいたしました。 それで、監督当局としましては、この監督方針に基づいて、ヒアリングの機会等を通じて金融機関に対して経営再建計画の策定支援を促してきておりますし、また検査当局、これはオンサイトの検査におきましても、経営再建計画の策定支援を行うための体制が整備されているかといったところについて検証を行ってきているという状況でございます。
○荒木清寛君 自見大臣にお尋ねをいたします。 今回の延長、もちろん改正案にはこれが最後の延長であるということは書いていないわけでありますが、大臣も政府も度々、現行の円滑化法の延長は今回限りである、ですから来年の三月末が最終リミットであるということを強調されているわけであります。 その理由についてお尋ねするとともに、そもそも、この円滑化法案というのは、もうリーマン・ショック以降大変な状況にあったわけでありますから、条件変更で時間を稼ぐ間に景気の回復を待つという、そういう趣旨もあったかと思います。 そういう意味では、もうそういう景気の先行きに明るさが見えてきたという、そういう判断の下で、もうこれ以上は延長しないという、そういう大臣の方針になっているのか、お尋ねをいたします。
○国務大臣(自見庄三郎君) 荒木議員にお答えをさせていただきます。 金融機関による円滑化法への対応は、基本的に、もう二年たちましたのでかなり定着してきたというふうに考えております。 一方、貸付条件の再リスケと申しますか、再変更等が増加しているなどの問題点を指摘する声もございまして、私もいろいろな、副大臣あるいは大臣政務官と手分けをいたしまして地方もずっと回らせていただいたわけでございますけれども、同時に、金融規律の確保、これはもう、健全性の確保あるいはモラルハザードの防止を図るとともに、これも非常に大事だという声もやっぱり各地で聞かせていただきまして、そういったことで、やっぱり中小企業者に対する事業再生等の支援措置、出口戦略を集中的に講じていくことが私は適切であると考えておりまして、しかしながら、現時点において、仮にもし、同法、この法律を廃止をした上で総合的な出口戦略を進めた場合、中小企業者に対する金融の円滑化に欠けるような事態を招くおそれもあるため、今回、同法の期限を今回に限り一年間再延長するというふうに決めさせていただいたところでございます。
○荒木清寛君 ですから、この最終延長という位置付けをしたことについて、景気の動向についてのそういう判断というのはなかったんですか。もうそろそろトンネルを脱したと、だから、もうこれ以上の条件変更の必要はないという、そういう認識はなかったんですか。
○国務大臣(自見庄三郎君) 再延長するときに、私、声明をたしか発表させていただきましたが、当時、数か月前でございましたが、欧州のソブリンリスクと申しますか、当時、非常な円高でございまして、非常に日本の経済も厳しいときでございましたから、そういったことも理由の一つに挙げさせていただいたわけでございますけれども。 私は、この前申し上げたと思いますが、非常に役に立ったという中小企業と、それから、やっぱり金融規律が必要だという、これはもう先生何度も、よくお分かりのことでございますが、民間の金融機関というのは、基本的に、人様から預かってきたお金に利子を付けて返すというのが民間金融機関の基本でございますから、そういった意味で、そこら辺のバランスを考えながら、また景気の動向あるいは世界の景気の、やっぱり今非常に世界の経済が、欧州のことを見ても分かるように、不安定でもございますし、そういったことも考慮に入れつつ、こういった判断をさせていただいたというところでございます。
○荒木清寛君 その欧州の動向等不安定であれば、どうしてこれでもう最終延長という決断になったのかということは若干懸念は持ちますが、次の質疑に移ります。 今回の金融担当大臣の談話では、金融規律の確保のための施策を講じる一方、金融機関によるコンサルティング機能の一層の発揮を促すとともに、中小企業者等の真の意味での経営改善につながる支援を強力に進めていくことを出口戦略と位置付けまして、集中的に取り組む施策をいろいろ掲げているわけでございます。 その中に、債務者区分・引当ての見直し等、その進め方いかんによっては中小企業金融に影響を与えかねないものも含まれているわけでありますから、そのソフトランディングを図るためにどういう配慮を持ってこうした、まあいわゆる金融規律確保のための施策というのを進めていくのか、どういう配慮をするのか、説明を願います。
○国務大臣(自見庄三郎君) 円滑化法の最終延長に伴う出口戦略の実施に当たっては、今さっきからいろいろ話に出ておりますが、ソフトランディングを図るため金融規律の確保に係る取組と同時に、経済も企業も生き物でございますから、中小企業者等の真の意味での経営改善につながる支援をバランスよく実施していくことが私は極めて重要なことだというふうに考えておりまして、金融庁としては、こういった考えの下、まさにこの検査監督においても、金融機関の取組状況をきめ細かくフォローアップしてまいりたいというふうに思っております。
○荒木清寛君 来年の二十五年四月以降は、この法律は失効するわけであります。 先ほどの答弁でも、この法律が制定されたことによって条件変更についての金融機関の考え方が変わってきたというか、しっかり相談に応じるような、そういう態度になってきたということはいいことだと思いますね。 そうしますと、来年の四月以降、こうした条件変更を始めとする中小企業の円滑化に向けた、金融監督といいますか、金融機関に対する指導監督はどのように進めていくおつもりなのか、お尋ねします。
○副大臣(中塚一宏君) 実は、これもある意味、出口戦略の一環でございまして、この金融円滑化法によって金融機関がその条件変更に応じると、その考え方を変えていただいて、その上で、この法律があろうがなかろうが、金融機関は真摯に借り手たる中小企業の実態に応じたコンサルティング機能を発揮をしていただくということも、実際、この最終延長の目的でございます。その上で、この法律の期限が切れた後なんですけれども、それは検査監督等を通じまして適切に把握をしていきたいと、そういうふうに思っております。 なお、さらには、今まで二年とちょっとやってまいりましたその間に条件変更等に応じてまいりました中小企業を、この最後の一年間で集中的に良くなっていただくという努力をするわけなんでありますが、その良くなっていただく努力も継続してやっていかなきゃいかぬわけで、その環境づくりも、この最終延長の一年の間にやってまいりたいと、そう考えております。
○荒木清寛君 今回の法改正につきましては、公明党は当初からこの円滑化法を一年延長すべきだということを国会質疑で言ってきたわけでありますから、もとよりもろ手を挙げて賛成でありますが、ただ、最終延長とすることについては党内で議論がありました。まあ法律に書いてあるわけじゃないんですけど。それは東日本大震災の問題でございまして、当然、被災地域における中小企業はとてもまだ事業再建の見通しが付くような状況ではありませんで、返済条件の変更等は、リスケといいますか、引き続きやってもらわなければいけないという状況であります。 もちろん、金融機関においてはそういう柔軟な対応を今していると思いますし、また国会においても、この二重ローンの支援法案も、法律も作ったところでございまして、いろいろ手は打たれているんですが、しかしそういう大震災の地域で中小企業の皆さんが大変な状況にある中で、本当にこれを延長、最後の一年としていいのかと、場合によっては東北の企業だけは更にこの法律の対象としてやっていくこともあり得るべしではないかという議論もしたわけでございますが、このようなことは政府においてどのように検討したんでしょうか。
○副大臣(中塚一宏君) 東日本大震災への対応ということでありますけれども、これは本当にいろんな手だてを総動員でやっていかなきゃならぬというふうに思っております。 金融庁におきましては、震災当日に金融担当大臣と日本銀行総裁との連名で、状況に応じまして返済の猶予でありますとか、あるいは被災者に対する金融上の措置を適切に講ずるよう各金融機関に要請するなど、何度も要請をしておるところでありますし、その後、例えば金融機能強化法改正をいただきまして、震災特例等を作りましたり、あと、個人版の私的整理ガイドラインというものも運用の支援をいたしております。それから、各県には産業復興機構がございますし、国会で議員立法でお作りをいただきました東日本大震災の事業者再生支援機構というものもこの三月の初めから動き出しております。 短期、中長期、全て含めまして、様々な支援策の策定、実施に取り組んでおりますが、これからも努力を続けてまいりたいと、そういうふうに考えております。
○荒木清寛君 政府においては、累次の補正予算等で復興特別貸付、復興緊急保証等を実施、また延長、拡大をしてまいりましたし、また東日本大震災事業者再生支援機構においても新たな貸出しのスキームもできたところであります。 ただ、これで十分ということはありませんので、大臣においては、一層この被災地企業に対して潤沢な資金が供給されるような対策を更に進めてもらいたいと考えますが、決意を伺います。
○国務大臣(自見庄三郎君) 金融庁といたしましては、復興に向けた取組を金融がしっかり下支えをすべく震災特例を設けた金融機能強化法、これは全党一致でもう本当に素早く通していただきましたが、それらも、今、先生あるいは副大臣もお答えしましたが、各県に設置されている産業復興機構、それから三党がお作りになっていただいた今年の五月より業務開始した東日本大震災事業者再生支援機構でございます。ここの事務方にもしっかり金融庁からプロの方を、非常に人をやらしていただいておりますが、また今度の予算でもたしか五千億円ですかね、この政府の保証枠を取っていただきましたが、そういった各種の復興支援策の積極的かつ効果的な活用を促しているところでございます。 先生が今申し上げられましたように、今後とも被災地の実情に応じて必要な資金が円滑にされるよう、被災地の復興支援に全力を出して取り組んでいきたいというふうに思います。 これは、ちょっと今さっき今月を五月と、こう言ったそうでございますけれども、今月五日の間違いでございまして、お許しをいただきたいと思っております。
○荒木清寛君 次に、企業再生支援機構法改正案について、古川大臣にお尋ねをいたします。 企業再生支援機構による支援は、三月一日時点までに二十二案件行われております。その中には日本航空など大企業が、上場企業が含まれている一方で、中小企業は十一案件にとどまっております。全体の支援件数も少ない上に、本来、法の目的としている中小企業に対する支援件数が少ないことについては、内閣府としてどう評価をしているのか、お尋ねをします。 古川大臣は愛知県の小選挙区の選出でございますけれども、愛知県は中小企業の集積地でありますけれども、この愛知県の企業は一件も対象になっておりません。あるいは、埼玉県も中小企業の集積地であると思いますが、埼玉県の企業も一件もこの支援が行われていないということからしますと、やはり本来のこの法の趣旨とは違った運用がされてきたことは認めざるを得ないと思いますが、どういう評価をしていますか。
○政府参考人(神田裕二君) 企業再生支援機構におきましては、これまで先生御指摘の三月一日以降一件、医療案件についての支援がございまして、二十三件の支援決定を行っております。 このうち、中小企業の案件が十一件、それから病院の案件が五件ということになっておりまして、両方合わせますと、二十三件のうち約七割は中小事業者の案件ということになっております。この中には、青森県のしめさば等の加工事業者ですとか福島県のバス会社、島根県の底引き網漁業者など地域経済の再建に資する案件も手掛けておりまして、その意味では一定の貢献をしてきているものというふうに考えております。 ただ、御指摘のように、案件が当初と比べると限定的であったということは確かであるというふうに考えております。
○荒木清寛君 やはり日本航空にお金を使い過ぎたんではないか、資源を使い過ぎたんではないかと思わざるを得ないんですが、先ほどもありましたように、JALに対しては三千五百億円の出資をしたわけでありますけれども、そのほかの企業に対する出資というのは幾らぐらいになるんですか、実績は。
○政府参考人(神田裕二君) 御指摘の出資とか融資についてでございますが、出資額につきましては、三千六百九十一億のうち三千五百億ということで、約九五%がJALの出資案件ということでございますので、その他の案件ということは五%程度ということになります。また、融資枠につきましては、これは枠設定ということでございますけれども、三千六百九十一億のうちJALの融資枠分が三千五百五十億ということで、約九八%ということになってございます。 ただ、資金的な支援ということでいいますと大変大きな割合を占めているわけでございますけれども、人的な支援ということで申しますと、当初百名体制のときに、常駐で人材派遣しましたのが約二十名でございます。それから、一部の職員として分担していたのが約十名ということでございますので、人的支援としては二割から三割の人材をJALに投入したということかと考えております。
○荒木清寛君 しかし、そうした用意された資金の相当部分を使わざるを得なかったということがやはり中小企業に対する支援の足かせになったのではないかという懸念はやはり持たざるを得ません。 そこで、今回の期限延長の目的でありますけれども、単に期間を延長するだけではなく、今回の改正案について、内閣府は、中小企業金融円滑化法の延長に伴い、金融機関によるコンサルティング機能の一層の発揮を後押しをするという形で、金融円滑化法とのリンケージというか、そこを明確にしているわけでありますね。 そうしますと、延長された後の今後の進め方としては、金融円滑化法で条件変更の対象となったような中小企業を集中的に再建するためにこの法律を使っていくという、こういう方針であるというふうに聞いて間違いないんでしょうか。
○政府参考人(神田裕二君) 今回、企業再生支援機構法の改正をお願いしております理由は、まさに今先生おっしゃいましたとおり、既に新たな案件の支援決定ができない状態となってございます。それから、先ほどからございますように、中小企業金融円滑化法が延長されまして、総合的な出口戦略を講じることによって再生に軸足を移していくということになりますので、その受皿としてやはり企業再生支援機構に求められる部分があるというふうに考えております。 特に、一時的にはまず金融機関においてコンサルティング機能が果たされるものというふうに考えておりますが、困難なものにつきましては、中小企業再生支援協議会と役割分担、連携を図りまして、特に企業再生支援機構は中小企業再生支援協議会などでは難しい都道府県をまたがる案件ですとかメガバンクが絡むような案件などを中心に地域経済の再建に資するような案件にしっかり取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○荒木清寛君 これは衆議院で修正可決されて送付されたわけでありますけど、その修正のポイントは支援対象として原則として大企業を除くという、こういう修正になったわけであります。この修正が行われたことを政府はどう評価、受け止めているのか、いっそのことやはり金融円滑化法とのタイアップということを明確にして施策を進めなければいけないと考えますが、伺います。
○国務大臣(古川元久君) 先ほど来からJALの話でも出ておりますが、衆議院の方の委員会の方には西澤社長も出席をされて、そういう御質問に対しては、確かにJALに手間が掛かったことは事実だけれども、だからといって中小企業の再建、そうしたものに支障があったというわけではないというふうにおっしゃっておられました。 ただ、元々JALなどを想定していたわけじゃないことは事実でありましたし、そしてまた、そうしたもう一度法の趣旨を確認するという意味では修正をしていただいたその趣旨をしっかり守っていかなければいけないというふうに思っております。 したがいまして、機構は、本来の地域経済の再建に資するような中堅企業や中小企業を主たる対象として想定している、そのことをしっかり基本的には守ってまいりたいというふうに思っております。 ただ、今委員からの御指摘は、これは中小企業金融円滑化法の対象となる中小企業について支援対象を絞ったらどうかという御提案かもしれませんが、もちろんそうした中小企業についても支援対象となりますが、これは今回の修正の中でも確認をされたものだというふうに承知をいたしておりますけれども、地域経済の再建に資するものであれば、中堅企業のほか大企業であっても支援を行わなければ地域における総合的な経済活動に著しい障害が生じ、地域経済の再建等に甚大な影響を及ぼすおそれがあるものについては対象となるものというふうに考えております。 したがいまして、支援決定期限が延長された場合には、各都道府県の中小企業再生支援協議会等関係機関との連携強化を図り、地域経済の再建に資する中堅企業や中小企業の再生を中心にしっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○荒木清寛君 そうした意味では、もちろん円滑化法の対象企業に限る必要はないかと思いますが、もう実績としてこれまで二十三件にすぎなかったわけでありますけれども、このボリュームの上でもやはり更に充実して実績を上げるという、こういう政府の姿勢であるというふうに承知をしてよろしいですか。
○国務大臣(古川元久君) 結構でございます。
○荒木清寛君 終わります。
○中西健治君 みんなの党の中西健治です。 昨日はモラトリアム法延長について議論をさせていただきました。本日は企業再生支援機構法の改正について議論をさせていただきたいと思います。 今回、政府はモラトリアム法の出口戦略の一環としてこの企業再生支援機構法の改正というのを提案してきているわけではありますけれども、この出口戦略としては大変無理筋なのではないかなというふうに私自身は思っております。 この支援機構、設立当初にうたわれた目的はともかく、今日もいろいろ議論ありましたけれども、実績ですとか体制を見ると、有効にこれから一年間機能するとはとても思えないのではないかというふうに思っております。 昨日の議論で、昨年の九月までにモラトリアム法で条件変更をした件数というのが二百二十九万件あるということでありました。そして、支援機構がこれまでの二年半で支援決定をした案件数というのは、今明らかになりましたけど、二十三件。そうすると、二百二十九万件と二十三社というと桁が五つも違います。十万倍という話になってまいりますので、この数を考えると、到底有効に機能できないというふうに考えておりますが、それについてはいかがでしょうか。
○国務大臣(自見庄三郎君) 中西議員にお答えをさせていただきます。 金融円滑化法の実際の事業者数のうち、特に事業再生支援等が必要な先はおおむね五ないし六万社、あるいはこれ個人の場合は者でございますが、程度じゃないかというふうに今考えております。この五、六万社については、基本的には金融機関がコンサルティング機能を発揮して事業再生支援等を行っていくことになりますが、その際、特に地域をまたがる案件や、より高度な専門性が必要となる案件については企業再生支援機構等の活用が不可欠になるのではないかというふうに考えておりまして、全部が全部、この機構によるものではないということも御理解をいただければというふうに思っております。
○中西健治君 五から六万社にしても、これまでの実績が二十三件ということですから、懸け離れた数値であると言わざるを得ないというふうに思います。 この点を指摘しましたところ、この数に対処するためには、支援機構だけではなくて、各都道府県にある中小企業再生支援協議会とコラボをしていくという回答が金融庁そして内閣府の方から返ってきたわけでございますが、各都道府県に置かれているこの支援協議会、常駐専門家の数は全国全部足し上げて二百五十三名しかいないということであります。各都道府県、一都道府県当たりですと平均五名しか常駐専門家がいないということですから、こちらも支援協議会には十分な体制とスキルがないということになるのではないでしょうか。
○政府参考人(宮川正君) お答え申し上げます。 この協議会では、平成十五年二月の発足以来昨年十二月末までの九年弱で、全国で二万三千三百九十二社の中小企業からの相談に応じております。さらに、三千百十四社について再生計画の策定支援を行ってきているところでございます。こうした活動を通じまして、協議会におきましては一定のノウハウが蓄積されているというふうに考えております。 さらに、再生計画の策定に当たりましては、協議会の常駐専門家、この二百五十三名に加えまして、外部の専門家と協力をして計画の策定支援を行うといったことなど、地域の再生専門家との連携体制の構築も進めてきております。 他方、今委員御指摘のように、金融円滑化法に基づき条件変更が行われた中小企業が相当数に上がることを踏まえれば、今後、再生支援協議会の機能を大幅に強化をしていくことも必要であるというふうに思っております。 具体的には、デューデリの簡素化等によりまして、再生計画の処理期間を大幅に短縮させます。これに伴いまして、処理件数を増加させます。それから、再生支援協議会の人員体制の増強、金融機関や税理士との連携強化によります案件の発掘など重要であると考えておりまして、これらにつきまして、早急に具体策を今後取りまとめまして、体制整備をしっかりと行ってまいりたいと考えております。
○中西健治君 今おっしゃられた大幅に増強ということについては後ほど触れたいと思いますけれども、この再生支援協議会の活動実績、全体で今二万三千社以上あると、延べであるということをおっしゃいましたけれども、これ年度ごとに詳しく見ていくと面白いことが分かります。 それは、平成二十一年度までの七年間、それまでの七年間というのは相談件数が年間三千件あったんです。平均で三千件あった。ところが、金融円滑化法が施行されて以降の平成二十二年度、そして平成二十三年度は年間二千件にも満たないという状況になっております。これ、三千件から二千件ですから激減しているということでありますけれども、これをどう御覧になるでしょうか。
○大臣政務官(大串博志君) 金融庁の方からお答えさせていただきますけれども、今おっしゃったように、事実として二十二年度以降激減しているということはあろうかというふうに思います。 これに関してどうとらえ、どう行動していくかですけれども、私たち、今回、円滑化法を延長するに当たって、これ最終延長と位置付けました。延長の必要性と、あとエグジットしていく必要性と双方を考え、最終延長ということを明らかにさせていただき、さらに、これによって同時にソフトランディングのできる出口戦略をしていくということを明らかにしております。こういったことを通じて、この最終延長の後はエグジットしていかなければならないんだということをしっかり市場にも知っていただくとともに、であるがゆえに、中小企業再生支援協議会なども含めて本当にエグジットの道を探してもらうというようなことを促進していかなければならないと思います。 そういった立場から、金融庁としても、真に意味のある経営改善につながるような取組を強く促していきたいというふうに思っております。
○中西健治君 年間三千件の相談件数がモラトリアム法施行以降二千件に減った、事実としてそういうことがある、理由はどのように考えていらっしゃるでしょうか。
○大臣政務官(大串博志君) 金融庁の方からお答えさせていただきますと、確かに、全国それぞれの県において担当しているものでございますので、一つ一つのつまびらかな理由は分からないところがありますけれども、この円滑化法の影響も、もちろん債務者との関係ですから全てを排除することはできないというふうに思います。 大切なことは、これらの方々が、条件変更された状況から、より適正に業務を行っていただける状況になっていただくということが大切だというふうに思います。ですから、そのときには支援協議会なども通じてエグジットし、再生していくという方向をとにかくつくり出していくために、私たちもできる限りのことをやっていきたいというふうに思っています。
○中西健治君 円滑化法の影響も排除できないというふうにおっしゃられましたけれども、もっと端的に言うと、円滑化法が施行されて条件変更に金融機関が応じてくれるので、この支援協議会には行く必要がなくなったと、そういうことなんだろうというふうに思っております。となりますと、私は、この支援協議会と円滑化法は実は並び立たないというふうに思っているんです。 一年間円滑化法を延長してしまうと、この支援協議会に相談に行く数自体が増えない、若しくは減ってしまうということになってしまうのではないかなというふうに思っているので、円滑化法を延ばすということと、出口戦略としてこの支援協議会をこの一年間使っていきますよということは矛盾をするということを私は申し上げているんです。ですから、そこのところは何らかの形で手を打たない限りは、相談件数も増えないし、活用もできないということになるのではないかなというふうに思っています。 そして、各県ごとの支援協議会がスキルをトランスファー、受ける方だというふうに説明も受けているわけですけれども、支援機構、元に戻って、JALやウィルコムを手掛けた支援機構の方ですが、この支援機構にしたって新規の案件なんか引き受けている場合なんですかということを私は申し上げたいんです。二十三件しかこれまでやっていません、そして、これからの一年間で中小企業の再生を手伝うために、各都道府県にある支援協議会にスキルをトランスファーしていくんですということも大きなミッションとなるのであれば、新しい案件なんかは到底引き受けている場合じゃないんじゃないですかと、こう思うんですね。 そこで、企業再生機構、人数、何人いるんですか。
○政府参考人(神田裕二君) 現時点での職員数は百四十六名でございます。
○中西健治君 百四十六名を増やす予定というのはあるんですか。
○政府参考人(神田裕二君) 定員上は二百名余、多分、正確な数字ちょっとあれですが、二百二名だったというふうに記憶してございますので、まだ増やす余地がございます。
○中西健治君 その予算措置はされていますか。
○政府参考人(神田裕二君) 予算措置はしてございます。
○中西健治君 もし増やすということがあり得るのであれば、それはリスクトランスファーに使えるかもしれません。しかし、今の状況であれば、新規の案件も発掘いたします、それから、JALなどのこれまでの案件のフォローもしていかなければなりません。そうしたことでは到底、各都道府県に五人しか常駐の専門家がいない支援協議会にリスクのトランスファーなどはほとんどできないのではないかなというふうに思っているので、そこのところはよくよく考えていただかなきゃいけないかなというふうに思っております。 宮川次長は、衆議院の金融委員会では、リスクトランスファーについてちょっとコメントされていますが、リスクトランスファーという、ああ、済みません、スキルトランスファー、これはもう行われているんですか。
○政府参考人(宮川正君) これまでの連携方策でございますけれども、守秘義務契約を交わした上で相談案件につきまして双方で情報共有をすると、ないしは機構の債権買取り、そして出融資のツールを活用が効果的な案件について協議会から機構の方に御紹介をすると、仲介をすると。処理の具体的な方針、こういった方針を具体的に共同で定めておりますけれども、実際に支援対象となった案件は四件にとどまっておりまして、これまで十分な連携を図られていたかといえば、それは言えない状況だろうというふうに思っております。 今後、機構の支援期間の一年延長が認められた場合には、これまで以上に案件に関する定期的、継続的な情報交換をより密接な形でやっていきたいと、かように考えております。
○中西健治君 先ほどの各都道府県の支援協議会、これを大幅に強化するというお話がありましたけれども、予算で見てみると、二十三年度が四十二億円、そして来年度が四十七億円に微増するにすぎないというところですが、この予算措置でできると考えているんですか。
○政府参考人(宮川正君) もちろん、人員の増強につきましても、何とかこの予算の制約の範囲内で考えていきたいというふうに思っておりますけれども、それに加えまして、デューデリの簡素化、こういった手続の簡素化等によりまして再生計画の処理期間を大幅に短くしまして、これによって処理件数を増やしていくと、こういうことによりまして何とか現行の仕組みを見直しをしていくということで頑張ってまいりたいと。 いずれにしても、人材の確保、人員の拡充についてもこれまた考えておりますので、こういった両面で何とか積極的に進めていきたいというふうに考えております。
○中西健治君 この四十七億円という予算措置は、今回の支援機構法の延長を見越しての予算措置だったんですか。それとも、付け焼き刃で今ごろになって対応策としてこれ出してきているんじゃないんですか。
○政府参考人(宮川正君) この四十七億円でございますけれども、ただ、円滑化法の延長の話が正式に決まりましたのは年末でございまして、私ども、これ予算要求をしていた夏の時点ではまだそういったお話ございませんでしたので、そういうこともあるかなという、にらみながらはやっておりましたけれども、この四十七億円については通常の予算の中で考えていたということでございます。
○中西健治君 そうすると、見越していなかったということを率直に言っていただいたのかなというふうに思います。受け手側の協議会がしっかり体制が整わなければ結局絵にかいたもちに終わってしまうというのは明らかなのではないかと思うので、やはりそこのところも今後考えていかなければならないポイントであるというふうに私自身は考えております。 支援機構ですけれども、これまでの二年半で二十三件支援決定をしたというお話でしたけれども、そもそも五百六十ぐらい相談があって、その中でふるいに掛けていって二十三件だったというのが衆議院の方での社長のお話だったと思います。これからの一年間、これも二十二件か二十三件やるんだというようなことを予算措置の中で書かれておりますけれども、二十二件、二十三件やるんだと、また五百件、六百件受け付けようと、こういうふうに考えていらっしゃるんですか。
○政府参考人(神田裕二君) 相談件数につきましては、これは電話による問合せ等も含めて先ほど先生おっしゃいました五百六十件ということで、二年間で五百六十件でございましたので、相当数の相談が参ると思いますけれども、現時点で相談件数を見込むのは難しいと思っております。 ただ、新規の案件として政府保証枠の予算積算上二十三件というふうに見込んでおりますけれども、この中には、昨年十月の段階で大臣認可を受けた事業者についてはこの四月まで支援決定ができるという、四十六の事業者から支援決定するものと、今回延長されたことによる新たな支援決定数と両方含めまして二十三件ということで、大臣認可を受けた事業者の中から既に五事業者支援決定されてございますので、両方合わせた数字ということで御理解をお願いできればというふうに考えております。
○中西健治君 支援機構というのは官民共同の企業再生ファンドというふうに考えられていますが、ファンドというのは全体でうまく利回りが回ったかどうかということについて判断されるということになるのかと思いますが、政府保証付きで資金調達もしているというわけですから、もちろんちゃんとうまく回してもらわなきゃいけませんし、現場の方々にも大変大きなプレッシャーがあったかと思いますが、先ほど来出ていますJAL、出資額で九六%、融資額で九八%も占めてしまうということですので、やはりJALがこけたら全て駄目になるという性格が結局のところ濃かったんじゃないかなと、結果としてはそうなっているんじゃないかなというふうに思っております。 当初、百社、二百社にも投資するとうたって立ち上げられた再生ファンドが結局二十三社にしか投資ができませんでしたというようなことになれば、民間のファンドであれば大問題ということになるかと思います。投資家一人一人に頭を下げて説明するというような事態だと思いますが、その点はどのように考えていらっしゃいますか。
○政府参考人(神田裕二君) 先生御指摘のように、この機構につきましては民間から約半分出資をしていただいております。今回、先ほど二十三件というお話がございましたけれども、案件の掘り起こしということで、機構の中に中小企業再生支援センターというのを設けまして、地銀、第二地銀などについては二巡、三巡、全行訪問するとか、あるいは信金などにつきましても相当数の訪問をさせていただくなど、案件発掘に努めてきております。 それから、昨年十月に期限が切れます前には、全銀協ですとか地銀協等を通じまして、各出資者でございます金融機関の皆様に対して案件の申込みについて最終勧奨をさせていただくなどの取組を行ってまいったわけでございますが、結果として、先ほどおっしゃられたような数字になっているということでございます。 延長されました場合には、中小企業再生支援センターの機能強化などに努めまして、案件発掘に努めてまいりたいというふうに考えております。
○中西健治君 真摯にお答えいただいている大串政務官にはちょっと申し訳ないなと思うんですが、衆議院の財務金融委員会で大串政務官、支援機構の支援を受けた富士テクニカ宮津に関してこんな発言をされております。二社統合による受注価格競争を緩和する効果があったと、こういう発言をされていますけれども、これは二社統合によって価格競争がなくなって、これでよかったんだということを政府自らが言ってしまっていますが、これはやはり独占禁止法だとかそういうことを考えると、あと発注する側のことを考えると、政府の答弁としてはおかしいのではないかなと思いますが、それについてはいかがでしょうか。
○大臣政務官(大串博志君) 市場における適正な競争状況というのが、公正な市場が存在するという意味においては極めて重要なこともそのとおりでございます。 ですから、企業再生支援機構があるからといって市場のファンクションがゆがめられるようなことがあってはいけないと思いますし、そういった意味において、私たちも再生の事案を考えていくときにはそういう視点を持っておかなければならないというふうに思っております。 その点は重々理解し、かつ実行していく上で、この先般の富士テクニカ及び宮津の統合におきましては、確かにそれほど大きな市場独占力というものがなかったわけでありますけれども、実態として見てみると、非常に利益率が低いという状況があった、それが過大な債務につながっていたという現状がございます、その利益が低かったというところを見ると、受注において非常に価格を下げる競争状況が非常に厳しかったというところがあるものですから、こういった点においても統合による効果というのは一定あり得ようかと思います、ということを述べたわけでございまして、市場の競争をゆがめてはならぬというのはそのとおりだと思います。
○中西健治君 ありがとうございました。 私自身は、先ほど申し上げたとおり、円滑化法と支援協議会というのが並び立たないかなというふうに思っておりますので、支援機構が存続するうちに新規案件というのはもう引き受けるのをやめて、そして支援機構がスキルトランスファーを支援協議会に行う、そして支援協議会は大幅に拡充するということが正しい道なんじゃないかなという意見を持っております。 それを申し上げて、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○大門実紀史君 大門でございます。 円滑化法について質問をいたしますが、延長は賛成でございますが、中身を充実させてほしいという立場で質問をいたしますけれども、まず住宅ローン関係で質問をいたします。 資料を配付していただいておりますけれども、不況でリストラに遭ったとか、失業したとか、早期退職に応じたとか、ボーナスが出なくなったとか、様々な困難な方々を支援する立場で、この金融円滑化法の住宅ローンについての条件変更の措置をというふうな趣旨があるわけでございます。 この表なんですけれども、まず、ちょっと普通にないんで質問をしますけど、実行率①と実行率②というのがございます。これはどういう違いがあるのか、その意味合いを、わざわざ二つ作ったのはどういう意味なんでしょうか、説明してください。
○政府参考人(細溝清史君) これは、審査中の案件ないし取下げのものを勘案するかしないかというところでございまして、実行したものと謝絶したものをベースにしたものと、それから、全体として申込みに対して実行したもの、そういったものでございます。
○大門実紀史君 そういう意味で、意味というか解説はあるんですけれども、別にこれは実行率②だけで通常はいいんだなと思っておりますので、ちょっと数字が高めに見させるために実行率①の方があるのかなと思います。やっぱりリアルな数字で物を考える必要があると思いますので、今ちょっとお聞きしたわけですけど。 ちなみに、お配りしておりませんが、中小企業者の場合の実行率②のところですけど、これは九一%になっております。ところが、この住宅ローンの場合は実行率が七七・七と。なぜ住宅ローンの方がこの条件変更進んでいないのか、その原因はどこにありますか。
○政府参考人(細溝清史君) 実は、この表を作るという際の謝絶の概念をどうしようかといったときに、ずっと審査中であれば謝絶に入ってこないことになりますので、三か月以上対応していない場合はみなし謝絶ということで謝絶のところに入れてございます。 それで、実態を金融機関に聞きましたところ、金融機関は住宅ローンの債務者の収支状況を日常的には把握していない。中小企業の場合は日常的に把握することを努めておりますが、サラリーマンの方ですから、日常的なそういった把握はしていない。そうすると、債務者の協力を得て審査に必要な書類を調えるというのには時間が掛かる。あるいは、この住宅ローンの債務者というのはサラリーマンが多いと思いますが、そういった方々は平日は仕事でございまして留守にされておるといったことで、そういった方と長期にわたり連絡が取れなくなるケースが多いといった事情があるものと考えておりまして、そういった意味で、この実行率というところが、住宅ローンの場合は、一旦はみなし謝絶で謝絶になってしまう場合は謝絶が一、それから、実行した場合は実行が一ということになるわけでございまして、中小企業のように、日ごろから付き合っていて三か月以内に何らかのことができるという場合とは若干事情が異なっているというふうに聞いております。
○大門実紀史君 申し訳ないけど、政府参考人は一応座らせてほしいと言われたから座ってもらっているだけで、答弁は基本的に大串さんに求めておりますので、以降はちょっと政治家同士で話をしたいんですけどね。 今いろいろ言われましたけど、若干、若干というか、相当現場のことをつかんでいないなと思います。 先に確認をしないといけないと思うんですけど、この住宅ローンの場合の貸付条件の変更というのはいろいろあると思うんですけどね。借換えに応じたり、金利を下げてあげたり、あるいは返済回数を増やすというか期間を延ばす、毎月の返済額を抑えるとか、種々あると思うんですよ、円滑化法に基づいた努力というのは。 確認なんですけど、金利を下げるというのも、この円滑化法で求めている努力の一つでこれは間違いないですね。
○大臣政務官(大串博志君) 今お話がありましたように、条件の変更という中には金利を下げるということも一応入っております。
○大門実紀史君 これはちょっと分からなければ細溝さんでも結構なんですけど、この実行された中に、この金利の引下げに応じたというのはちゃんと把握されていますか。
○政府参考人(細溝清史君) 申し訳ございませんが、なかなか詳細な数字を把握してございませんが、金利引下げも、ごく少数かもしれませんが、入っておるというふうに思っております。
○大門実紀史君 大臣、よろしいですか、お聞きになっていますか。 基本的にこれが延長されるなら、やっぱり中身を充実して、自見大臣、よろしいですか、中身を充実してほしいわけでございまして、今までは実行の中で金利の引下げは把握してないということなんですが、問題、後で申し上げますが、非常にこの部分が分かれ目になっておりますので、是非こういう数値を取るとき、速報ばかりじゃなくても結構なんですが、きちっとした数字として、金利の引下げとか、どういう形で応じたかと。やっぱり七割というのは少ないと思いますので、七割台というのは、その項目できちっと今後は把握するようにしてもらいたいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(自見庄三郎君) 今の大門実紀史議員の御質問でございますが、できるだけ先生の御意向に沿うようにやっていきたいというふうに思っております。
○大門実紀史君 といいますのは、貸付条件の変更、住宅ローンの場合ですけど、事業者の場合はいろいろ借換えの仕方がありますのでいろんなことができるんですけれども、住宅ローンというのはもう、借換えするか、金利を下げて借換えするか、延ばすか、もう手法が幾つもないわけですね。その中で、貸付条件の変更といっても、単に返済期間を延ばす、回数を増やして毎月の返済額を抑えると、これは実質的には支払利息の合計が増えたりして、銀行は実は痛くもかゆくもないんです。後で利息でちゃんと取ればですね。 それでも一応このカウントの中で、何といいますか、貸付条件の変更に応じたということで、恐らくもう十分カウントされているはずなんです、これだけの数だと。 本当は個人の方々も、今不況で苦しいときに、そのための法案ですから、金利の引下げに応じることが、実はこの円滑化法を受けた銀行、金融機関があるべき姿勢だと、そこが実はメルクマールだと私は思いますし、当たり前のことだと思うんですね。通常じゃないことをきちっとやってあげてほしいという趣旨でございますから。 そもそも、銀行の調達金利は、金融機関の調達金利はどんどん今低くなってきております。今日も議論があったとおり、もう量的緩和、じゃぶじゃぶにお金を流していますのでね。調達金利、今、最新の数字でいきますと、〇・〇四八ですね。貸出し、住宅ローンの貸出しが今二・四七五が大体ベースでございますので、相当な開きがあるわけでございまして、十分金利を引き下げる余裕は銀行にありますし、特に大きな銀行は今相当の業績、利益を上げていますから、十分に応じる条件があるわけです。 もちろん、この実行の中には、信用金庫、地銀とかで金利を下げてくれたということで大変喜んで、この円滑化法のおかげで下げてもらったということで、そういう反応も大変たくさん来ているところでございますが、ところが逆に、金利の引下げには絶対応じてくれないというふうな苦情も私のところにもかなりの数来ております。特にメガバンク、大銀行が多いですね。 例えばこういう例があるんですけれども、一回でも延滞をしたから、しているから、金利の引下げに新たには応じられないというようなことを言っているメガバンクがあるんですね。これは変な話でございまして、一回ぐらい延滞しちゃったというのは、苦しいからですよね。その月に引き落としのお金を入れる余裕がなかったからですよね。そういう方向けにこの円滑化法というのは、だからきちっと条件変更をのんであげてほしい、相談に乗ってあげてほしいという趣旨でしょう。 一回延滞したからおたくは駄目ですというのは、逆にそういう人を除外する話になるわけですね。全然この円滑化法の趣旨と違うというふうに私は思います。もちろん悪質な、何か分かっていてもずっと延滞を続けている人とか、これは別ですよ、こういうのは別ですけれども、話聞けば分かるわけですから。一回でも延滞した人はこの円滑化法にのっとって金利を引下げをしないなんていうのは、ちょっと趣旨と違うと思いますが、いかがですか。
○大臣政務官(大串博志君) 元々の円滑化法の趣旨は、債務者の皆さんの状況に応じて、その状況を勘案し、条件の変更を含めて対応するべしということが趣旨でございます。ですので、あくまでも債務者の方々の状況に応じてでございますので、今お話のありましたように、何がしかの機械的な条件をもって云々という話ではないわけでございます。 さらに、預金等取扱機関に関して、私どもは、債務者の皆さんとの関係において、説明体制、すなわち、どういう理由で例えばいろんな条件変更ができるのかできないのか、これは融資をする際、しない際もそうですけれども、十分に意思疎通、説明責任を果たして理解をしていただいた上での業務を行うというのが銀行の本義として私たちの監督指針などにも定めております。 ですから、法の精神及び銀行の元々の業務のあるべき姿として定められているものからして、今お話のありましたように、きちんと債務者の皆さんの状況に応じた対応をするというのが本義であろうというふうに思います。
○大門実紀史君 それで結構だと思うんです。 具体的に、ちょっと余りにひどいんで、個別の銀行名になりますけど一つだけ出しますが、りそな銀行上野支店であった事例でございます。 相談されたのは、早期退職に応じたこれはイニシャルでSさんとしておきますけれども、金利を下げてもらいたいと。自分の知り合いは金利下げてもらった事例もあるんで、りそなさんも下げてほしいと言ったら、りそなの営業マネジャーは、社内規程でできないと。返済額減らすだけ、さっき言ったような、期間を延ばして、それには応じますよと。つまり、りそなは痛くもかゆくもない話なら応じますけど、金利を下げる、りそなだって今もう大変な業績を出しているわけですから、もうさっき言った調達金利の差でいくと下げたって全然構わないわけですけれども、一歩も譲らないと言っているんですね。 このときに、私、ちょっと問題だなと思ったのは、これ全部メモが、対応メモがあって、言ったことが全てメモになっているんですけれど、問題だと思ったのは、こういう説明をしているんです、御本人に。円滑化法の中には金利引下げについては項目として入っていない、したがってりそなの社内規程で判断させてもらいますと言っているわけですね。これはもう国会でこういうやり取りずっとあって、金利の引下げについても対応するものだとなってきているにもかかわらず、りそなは、本人知らないのをいいことなのか、りそな自身が知らないのかは知りませんが、円滑化法には金利引下げは項目として入っていない、だから社内規程で判断する、金利の引下げには応じられないと。 りそなというのはもう国会の御用達のそういう銀行でございまして、足下の銀行ですよね。これは、この国会で決まったことに対して、意図的かどうかは知りませんが、こういう説明をしているということなんですよ。これはちょっと個別案件とはいえ大事な問題なのできちっと調べてほしいなと思うんですけれども、いかがですか。
○大臣政務官(大串博志君) 個別の機関の個別の事案にはコメントをなかなか国会ではしにくいところはございますが、そもそも先ほど申しましたように、この円滑化法の中には金利の引下げも含めて債務者の状況に応じて条件変更に応じるということが入っております。ですので、各銀行はこの法に沿って業務を行うべきでありますし、そのようなことが行われるように私たちとしてもきちんと対処していきたいというふうに思います。
○大門実紀史君 このりそなの場合は、はっきりとしたやり取りのものがあるからこうやってはっきり申し上げるんですけれども、相談だけで言えば、東京三菱UFJでも円滑化法では金利の引下げは入っていないと同じこと言っていますし、中央三井信託、こちらも金利引下げは指導の項目ではありませんのでやりませんと言っていますので、これは意図的にみんな勘違いしているのか、知らない債務者にそういう言い方をしているのか分かりませんが。 再度、金利引下げはこの円滑化法の重要な一つの項目だと、これが実はこの七割の原因なんですよ。実行されたのもほとんどは期間延ばしてあげるとか、銀行は何の痛みもない方法ばっかりやっていてこの数字になっていて、金利のところが、引下げのところは取下げとか謝絶とか、こういうところになっているわけでございまして、ちゃんとこれがこの一年延ばした後はやっぱり九割台に、実行が九割となるためには、この金利引下げ問題、これをきちっと対応するようにと、十分余力はあるわけですから、そういう指導をしてもらわないとそういう数字にはならないと思いますので、延長するならばそういう努力をきちっとしてもらいたいというふうに思います。 特に、この謝絶のところは本当に、どういう理由で謝絶なのかというところはきちっと把握してほしいと思うんですね。これは逆にちょっと、細溝さん、きちっと監督局長としてやってほしいなと思いますが、いかがですか。中身を把握してもらいたい。
○政府参考人(細溝清史君) 円滑化法に基づく貸付条件の謝絶につきましては、どういう事由で謝絶に至ったかということは金融機関から報告を求めております。その中で、例えば、みなし謝絶であるとか、債務者の協力が得られないとか、貸付条件の変更を行ったとしても債務弁済のめどが立たないといったような報告を受けております。
○大門実紀史君 最後に、じゃ、自見大臣に、特にこの住宅ローンの円滑化法の、これ努力義務と報告義務の問題ではありますけれども、きちっと円滑化法が浸透するように住宅ローン問題頑張ってもらいたいと思いますが、大臣のお言葉をいただきたいと思います。
○国務大臣(自見庄三郎君) 先生、今もう先生が言われましたように、金融円滑化法案では住宅ローンの債務者からの貸付条件の変更等の申込みがあった場合は、当該債務者の財産及び収入の状況等を勘案してできる限り貸付条件の変更の措置をとるように努力義務が課してあるわけでございますから、こういったことをしっかり守っていただいて、徹底していただいて、本当にこの法律を作った趣旨に反しないようにきちっと注視していきたいというふうに思っております。
○大門実紀史君 ありがとうございました。終わります。
○委員長(尾立源幸君) 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。 ─────────────
○委員長(尾立源幸君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 特別会計に関する法律の一部を改正する法律案及び租税特別措置法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として農林水産大臣官房参事官高橋洋君外二名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(尾立源幸君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(尾立源幸君) 特別会計に関する法律の一部を改正する法律案及び租税特別措置法等の一部を改正する法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○水戸将史君 民主党の水戸でございます。 先週に引き続きまして租税特別措置法の一部改正の件について、僅か二十分でございますものですから、簡潔にお答えをいただきたいということでよろしくお願い申し上げます。 まず最初、租特とは関係ありませんが、昨日もTPPの参加につきまして財務大臣からもいろいろと御答弁がございましたが、端的におっしゃっていただいて、このTPP参加につきましては財務大臣は積極派なのか慎重派なのか、どちらでしょうか。
○国務大臣(安住淳君) 私は、メリットがあればやればいいと思うし、本当に日本の産業構造や経済構造や農村地域も含めてですけれども、全体を長い目で見てマイナスであればやめればいいと思っていますから、別にどちらにということではありません。ただ、国を開くチャンスとしてそういう可能性があるとすれば十分研究すればいいと思っているだけです。
○水戸将史君 どちらでもないという、ある程度どちらでも取れるような発言でございますが、私はどちらかといえば慎重派の方でございまして。 というのも、このTPPの参加が将来的に総合的に日本の国益にかなうかどうかということがいま一度私自身が確信できないということと、それから、特に農政に関しまして、我が民主党も二〇二〇年度までには、食料安保という話がありますが、食料自給率を五〇%までに高めていくという、その御旗はこれ降ろしていないわけでありまして、本当にそういうことで、野田総理もこの農業政策について更に突っ込んだ形でこれを達成するための手段とか方策を国民の前に広く御説明をする必要があるかなと思っておりますが、いまだかつてそういうものがなかなか、小出しではありますけれども、見受けられないということは非常に私としては残念に思っておりますものですから。 さはさりながらも、小出しではありますけれども、この租特の中におきましても、今回の改正では農政に関しまして若干改善のものが見受けられます。特に農地の税制は、更に一層、今後の農業の振興やこういう競争力の強化ということを鑑みれば、やっぱり税制面から政策誘導していく必要があるかなということを私は強く感じておりますが、今回のこの租特の改正におきましても、特に農地の贈与税・相続税納税猶予、この制度も、ある一面では、継続して農業を営んでいこうということにはいいんですけれども、農地の流動化、より一層やる気のある担い手に農地を活用していただくということにおきましては、なかなかこれがネックとなってくる部分がありますものですから、この納税猶予の制度の更なる私は改善を求めていきたいなと思っておりますが。 今回、若干手直しが行われまして、御案内のとおり、従来の納税猶予を受けている農地に関しまして、特定の者に対して貸し付けた場合、特定貸付けを行った場合には、これは納税猶予を継続してもいいという特例措置が今回新しく創設されました。この創設された中においての政策効果、どの程度、具体的にどういう効果があると見込んで今回新しく創設されたのかということをお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(高橋洋君) お尋ねの贈与税納税猶予制度、こちらは、農地の永続的な確保という観点から、原則としては受贈者自身が営農を継続するということを要件に納税猶予をしてきたところですが、今般、受贈者の高齢化が進展する、他方で、御指摘のように農地の更なる利用集積を進める必要があるということで、貸付けを行った場合でも猶予が打ち切られることのないよう特例措置を設けることとしたところです。 現在、この納税猶予の適用を受けている農地面積が十八万ヘクタール程度、これは全国の耕地面積の約四%に当たりますが、であると見込んでおります。この中で、現段階でこの特例の適用について具体的な見通しをお答えすることは困難でございますが、現実に受贈者の高齢化が進んでいる、そういう現場の実態を踏まえて創設した特例でございますので、今後、その活用によりまして農地の利用集積が促進されるものと期待しているところでございます。
○水戸将史君 せっかく新しい制度を創設して進めようとするんですから、まず予測をしながら検証していくことは当然でありますものですから、どの程度今納税猶予の適用対象になる農地があり、この制度を導入することによってどの程度の効果があるのかということはやっぱり追跡調査をしていく必要があると思うんですね。じゃないと、何となくやっているだけというような感じになってしまいますものですから。 〔委員長退席、理事大久保勉君着席〕 先ほど申し上げましたとおり、納税猶予もある一面ではいいんですけれども、非常に現場の状況を踏まえればネックとなっている部分もあります。例えば、納税猶予の適用対象となっている農地を公共の用に供する場合におきまして、公共用地で使うからこの農地を譲ってくれという形で行政に譲ろうとしても、途中で納税猶予というものが、これが打ち切られるわけでありますから、今までに遡って納税をしなきゃいけない。プラス、それにも増して利子税も、これを払わなきゃいけないということになってくるわけで、まあ二分の一の今免除はありますけれども、この利子税につきましてやっぱりこれはあんまりじゃないかと、農業従事者の関係者からもいろいろとそういう、この撤廃を求めてという強い要望もあるわけでありますけれども、これ、利子税をなぜ掛けるかということの根拠と、これは撤廃した方がいいと私は思っているんですけれども、これについてどういう御見解か、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(塚本和男君) 今お話ございました納税猶予の対象農地が譲渡された場合ということでございますけれども、これは一般的には、譲渡面積が猶予されている土地の二割を超えますと、猶予額全額と利子税を納付することになっております。 これに対しまして、公共用地として買収された場合には、公共用地としての納税猶予農地の円滑な取得を図る観点から、譲渡した面積分のみの猶予額を納付して、またさらに、利子税についても二分の一が免除されるということになっております。 公共用地として買収された場合の利子税、これを更に免除なりをするという今のお話でございますけれども、これにつきましては、それ以外の場合と比べまして一定の配慮が既になされているということもございまして、いろいろな実態を踏まえまして、課税の公平性なりこういったことが確保されるなどの点について見極めた上で検討されるべき課題だというふうに考えております。
○水戸将史君 ですから、課税の公平性といったって、じゃ、二分の一が課税の公平性から妥当なのかどうかという話もありますし、そもそも、本人の意思にかかわらず公共の用に供したいという、ある意味提供するという側ですから、それに利子税まで掛けるというのは、これはあんまりだと思うんですよね。ですから、これ撤廃すればいいんですよ。もう一度お答えを。撤廃する方向で検討してください。
○政府参考人(塚本和男君) 利子税の関係につきましては、今おっしゃいましたように、公共事業の用に供するための譲渡という場合には、自分の意思による譲渡ではないというようなことを考慮いたしまして、先ほどの対象面積の譲渡面積を勘案する上で一定の配慮がなされているということ、それから、一般の譲渡においても利子税を付しているということとの均衡を勘案して現在の制度になっているというふうに理解をしておる次第でございます。
○水戸将史君 ですから、撤廃することを検討してくださいというのはどうなんですか。検討できないんですか。
○政府参考人(塚本和男君) これは、実態十分踏まえた上で検討されるべきというふうに考えております。検討するべき課題だというふうに考えております。
○水戸将史君 是非、前向きにというか、極力撤廃する方向で進めていただくことを強く要望したいと思っております。 農地につきましては、もちろんこれから意欲的に農業をやっていこうと、既存の農業従事者がいらして、しかし高齢である、後継ぎもいないということに関して、やっぱり第三者であってもその農地を自ら活用できると、それが規模を拡大してやっていくということに関して様々な今確かに特例措置もあります。 しかし、この特例措置ももっともっと、先ほど言ったような食料自給率、競争力を付けていくんだということも踏まえて考えれば、もっともっとこれは拡充していくべきだと思っております。 例えば、特別控除制度というのがあるんですね。農地を持っている農家が意欲ある農業者に対して農地をこれ譲渡しようというときにおいて、確かに特別控除額、これ八百万若しくは場合によっては一千五百万の特別控除の設定もありますし、また、これに関しましては、現時点では農用地区域内の農地に限っているわけですね。 ですから、今後ますますこの農地をある意味拡充をさせていく、農業政策に資するようなことにしていけるならば、やっぱりこういう控除額とか適用対象農地を拡充、拡大していくこともこれは検討課題に挙げていくべきだと思うんですけれども、これについてどういう御見解でしょうか。
○政府参考人(高橋洋君) 一つ目の譲渡所得の特別控除のこの金額でございますが、これにつきましては、御案内のとおり、収用により資産を譲渡した場合を含めて、譲渡に対する強制の度合いに応じて農地及びそれ以外の資産を含めた横断的な制度がございます。その体系の中で、農地保有合理化のための買入れ協議等について、その強制の程度を踏まえて、一千五百万あるいは八百万という控除額となっているところでございます。 また、二つ目の区域の問題でございますが、農用地区域は農用地等として利用を確保すべき土地の区域と、原則として農地転用が許可されないということになっておりますので、農地の利用集積のための施策を重点化する対象として適当と考えているところでございます。 こういった点がございますので、今後の税制改正要望に向けましては、横断的な制度の体系の中で農地だけについて見直すことが可能かどうかといった問題もございます。そういうことを含めて検討する必要があろうかと思っております。
○水戸将史君 是非、これも前向きに控除額を拡充、拡大すること、それから適用対象地域を農用地域全域に拡大することも視野に入れて検討していただきたいということを強く要望したいと思っております。 租特の改正の中において、前回も取り上げましたけれども、石油石炭税に関しましての若干の改正がございました。地球温暖化に資するということでやるわけでありますけれども、ここにおきましても、農業従事者に対しまして一定の配慮もあるんですね。 元々、このA重油ですか、農業用のA重油に関しましては還付措置もとられてきたということでございますが、今回新たに地球温暖化対策のためにこれ増税していくわけですけれども、これに関しましても、農業従事者等々に関しましては、また内航運送用船舶とか鉄道、航空用の燃料に関しましても還付措置をとっていこうと、こういう事業を営む人たちに関しましては一定の配慮をしていこうという形で今回、石油石炭税は増税しないよという話になっているわけでありますけれども、そもそも、御案内のとおり、石油石炭税は庫出税で、製造元に関して税金を課するものでございますものですから、その製造された揮発油とか重油に関しましては、末端のいわゆる農業従事者とかこういう交通、内航運輸、運送とか鉄道とか航空機は、やはり還付されたものということを想定して安いものを提供していかなきゃいけないというふうになっているんですけれども、本当にそれが安いものなのかどうかということが非常に分かりづらい。 そもそも今言ったように庫出税でありますので、最初の段階でこれは納税されてしまうものでございますものですから、自分たちがその還付の恩恵を受けるかどうかということに関しては、非常にこれ分かりづらいということになっているんですけれども、これに関してのチェック機能はどうなっていますか。
○政府参考人(朝日弘君) お答え申し上げます。 これまで、現行石油石炭税におきまして免税・還付措置、チェック体制つくってきてございます。取引の都度、その数量など契約の実情についての文書で確認をすると、そういったシステムをつくってきてございます。
○水戸将史君 今までそのチェック体制を、これをしいてきて、実際に還付をされているということが本当にちゃんと把握をできているのかと。還付されているというか、還付されたものとしてその分だけ差っ引いた燃料がこういう末端の人たちに利用されているかということに関して、仮にそうでないというケースが今まであったのか。もし仮にそうでないということが発覚した場合、どういう措置をとる予定でございますか。
○政府参考人(朝日弘君) これまで、免税・還付措置につきましては文書において確認をしてきてございます。そういう意味では、免税・還付措置の実現というのはしっかりと達成してきたものと考えてございます。
○水戸将史君 そちらが勝手に思っても、実際に現場がどうなのかということが非常に不透明だという話をしているんですよ。 実際に、庫出税でございますので、いわゆる揮発油、重油を製造するその工場がいわゆる税金を納めるわけです。そこからまた、かくかくしかじかという使用量に応じて国から還付されるわけですね。しかし、今言ったように、末端の利用者は、その自分たちが実際使っている燃料が安いものなのかどうかという、還付分ですね、還付される分だけ安いものかどうかということが把握できないから、非常にここに不信感が生まれてくるんですね。 それをちゃんとチェックをしなきゃいけないんだけれども、今まで多分恐らく摘発検査はないだろうし、本当にこれチェックしているということが見受けられないというのが非常に業界たちも、せっかくいい石油石炭税の還付措置を今回こういう業者に限ってやっていただこうという話でありますものですから、本当に額面どおりやっていただくようなことで、ちゃんとしっかりと監督行政として、こういう製造元とか、あとは石油業界関係ですか、にちゃんと監視の目を光らせるということをやっていただきたいんですけれども、それはいかがですか。 〔理事大久保勉君退席、委員長着席〕
○政府参考人(朝日弘君) お答え申し上げます。 今般、新しく地球温暖化対策のための税の導入に伴って、新しい免税・還付措置について枠組みを確定させなければなりません。そういった意味で、先生御指摘のような意味で、免税・還付措置がしっかり実現しますように、そのチェック体制につきまして関係省庁と連携して構築したいと考えてございます。
○水戸将史君 是非よろしくお願いしたいと思っています。本当に、言葉だけじゃなくて、実際に行動で示していただきたいということを強く要望させていただきたいと思っております。 もう時間が参りましたが、最後に、財務大臣、先ほど若干触れました農業振興に関しまして、いろんな今手当てをしようとしております。特に競争力の強化は喫緊の課題でございますし、またそれをどういう形で後押しをしていくのかということは、いろんな施策があると、補助金もありますけれども。私は、せっかく、財務大臣、税制を担当する最高責任者でございますものですから、税制面からのいわゆるそうした政策誘導をもっともっと強化するようなことを多面的にこれからも考え、体系的なものとしてセットして出してくると。こういうふうにやっていくんだよ、やっているんだよということをもっともっと国民の方に知らしめ、そして、その効果がどうであるのかということも、ちゃんとちゃんとこういう段階的に示していくということで、それがひいては、どれだけ食料自給率に資するのかということもやっぱり私はやっていく必要があると思いますので、是非、財務大臣の、最後、これについての意気込みをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(安住淳君) ちょっと時間いただいて。私も、当選してから五、六年はずっと農林水産委員会におりまして、理事等もやりまして、農業基本法にも携わりました。私は地元が米作地帯でありますけれども、仕事で最初に伺ったのも秋田県で、大潟村というところの取材も長くやりました。戦前、小作争議が最も多い地域で、その後、農地解放の歴史等も随分と調べさせていただいたこともあります。 実は、最大の日本の国の問題は、私なりに思いますと、終戦直後に農地解放をしたんですけど、我が東北でも〇・九二ヘクタール、つまり一町歩未満の田んぼで一千万人近い人の就農だったんです。ところが、現在に至っても、残念ながら日本全体で二町歩いくかいかないかの、北海道を除けば、集約が、やっぱり耕作者に集約がきちっとできていないというところに農業の恒常的な簡単に言うと問題があります。 戦後も価格統制で減反政策はしましたが、水戸さんが御指摘のように、農地を流動化して産業化していくというよりは米政策の減反政策に頼ったことをしてきたということに対して、私は少々、これは大臣としてというよりも、長くこの問題をやってきた感想で言うと私は疑念を持っております。ガット・ウルグアイ・ラウンドも、やったやったと言いますけど、六兆円で一体何が変わったのかと。圃場整備で立派な田んぼはできましたけど、減反率も変わらなければ高齢化も全く変わっておりません。 あえて最初の質問の答えに、本当は答えたかったんですけど、TPPにかこつけて農業の問題を取り上げる方もたくさんおられますけど、私から見ますと、TPPあるなしにかかわらず、耕作者主義に徹底して、今、水戸さんがおっしゃるように、税制の面でも、それからこの農地の言ってみれば流動化をして規模拡大をしていく面でも、それは、やらなきゃいけないことはたくさん私は課題はあるのではないかと思っておりますので、そうした点では、日本の大変、一所懸命と言われているように、一か所で耕作を一生懸命やって非常にクオリティーの高い農産物を作っている地域多数ありますから、これを産業としてやっぱり十分成り立っていくように、また農村集落の人口がそれで止まるんであれば、それに資するような税制面での配慮や私は政策面でのサポートは十分やる意思はございますので、積極的な提案というものを私は農林省から是非期待したいと思います。
○水戸将史君 終わります。どうもありがとうございました。
○若林健太君 自由民主党の若林でございます。 今の水戸先生とのやり取りを聞いていると、私も農業政策を今一生懸命取り組んでいるところでございますし、これはおやじからの引継ぎもあると、こういう思いでやっておりますし、引き続きその話をしたいなとつくづく思ったんだけど、(発言する者あり)ありがとうございます。それはまた、次回、そういう機会に譲らせていただいて。 今日は特別会計に関する法律の一部を改正する法律案、これについての質疑ということでございまして、おとついの委員会に引き続いてこの問題についてお話をさせていただきたいと思います。 特別会計、これは多少誤解があるなと。今、特別会計改革等で、我が党も十七に減らしました、今度新たに民主党さんが改革するのは十七から十一に減らしましたと、こういう話があります。ただ、しかし本当に特別会計を減らすことが改革なのかと言われると、私は決してそういうことではないというふうに思うんですね。 そもそも、一般会計、国全体の会計規模が大きくなってくる中で、必要とされる、切り出して分かりやすく個別に管理をしていく、そういう意味で特別会計の意味合いというのは私はあるんだというふうに思うんですね。それは、たまたま一時期四十数個にもなって、そしてその使途が特定されているがためにそこで生じてしまった剰余金がプールされていた、滞留していたと、こういう問題が指摘をされ、整理統合をされていると、こういうことであって、そもそもの意味合いは、明確にする、その事業をきちっと切り出して、そして国民の皆さんに分かりやすく表示をしていく、このことに大きな意味があると、このように思いますし、また歳入歳出について、特定の目的を持って歳入を企画するんであれば、それに該当する歳出をきちっと切り出して区別をして管理をする、こういう意味合いがあると、私はこんなふうに思います。 そういう意味では、今回のこの特別会計に関する法律の一部を改正する法律案によって、今回の東日本大震災の復興に係る事業を、歳入歳出、しっかりと特別会計として管理していきましょうという趣旨、これは大切な趣旨であると私は基本的に賛同しているものでございます。 前回の委員会でも指摘をさせていただいたんですけれども、しかし残念ながら、これ当初から特別会計でやるべきであるというのは、私どもの自由民主党からは、あるいは自公ではそういう主張をしておりましたけれども、当初、なかなか政府がそうした対応を了承しないという中で、昨年、今の年度ですね、平成二十三年度の歳入歳出については一般会計で処理をするという形になってしまいました。これは、本来でしたら、私は、この特別会計は三月十一日を起点として実は立ち上げて、そして全ての歳入歳出がこの中で管理をされなければならない、これが本来の趣旨であると、このように思うんでありますけれども、残念ながら四月一日からの施行ということになったわけであります。 前回の委員会の中でも、大臣との質疑の中では、債権債務はこの特別会計で引き継ぎますということはお聞きしました。しかし、残念ながらこの二十三年度の収支については一般会計の中で消化されてしまうと、こういう格好になるわけであります。さらには、お手元の資料にありますように、さらには、本来歳入として一括で計上するべきもの、そのうちの一部であるJT、メトロ株を始めとした売却収入について、これが国債整理基金特別会計に切り出しされてしまっていると。 だから、ありていに言えば、本当はこの復興特別会計の中で全部入れなきゃいけなかったのに、二十三年度の歳入歳出について、これは一般会計で切り出されてしまい、そしてメトロ、JT株については国債整理基金特別会計の中で切り出されてしまって、ばらばらになってしまっているということについて大変問題があるということを指摘をさせていただきました。これについて大臣は、問題意識は共有していると、この議事録の中でいえば最後のところで、若林さんの言うとおりなので、その点も踏まえて具体的にどうしたらいいのか、実は検討したいと思っておりましたと、こういうふうに御答弁をいただきました。 ところが、あの後いろんな事務局サイドから、ちょっと違うんですと、あれは副大臣のおっしゃられた決算ベースでというお話を大臣は言っていると、こんな少し修正をするような話があったんですね。果たしてどうなのかと。 私は、何かどこかで明細を付けて全容が分かるようにすりゃいいじゃないか、こういう話じゃないんだと。復興特会というそのものを、その全体、歳入歳出しっかりその中に入れてくれ、入れるべきではないか、その観点で検討が必要だろうと、こういう指摘をさせていただいたんです。大臣はそこについて理解をしていただいたと思いますけれども、改めてこの点について大臣の認識をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(安住淳君) つまり、私が申し上げたいのは、若林さんの考え方は一つの考え方として十分理解できるということなんです。つまり、入りと出をもっと分かりやすくしなさいと。 ただ、私どもが今、多分事務方含めて説明に行ったのは、現時点ではやっぱり国債の整理基金特会の中でこれは全部入れ込んでいて、それで三党合意でこれはスタートするので、現状としてはなかなかこれは先生の御指摘のように、ちょっと乱暴な言い方かも分かりません、竹を割ったようにすぱっとはいかないので、特会の中で今入れ込んでいる中では副大臣の答弁のとおりなんです。 ただ、私は、これは将来的な課題と言ってはなんですが、そういう先生の御主張に全く理がないとは思っておりませんので、十分理解をして、それが本当に、何といいますか、合理的なのかどうかということは私も十分検討すればいいと。事務方にもそう申し上げました。ただ、現状では整理基金の帰属ということは決まっておりますので、その中でやるということで三党合意もしましたので、そのことは理解をいただきたいということです。 なお、ちょっと蛇足ですけれども、やっぱり御尊父も大変農水のことに関してはもう非常に、言わば深い知識と行動で日本の農林水産、戦後支えてこられました。特に、長野県の非常に高原で耕作物を作るのが難しいような地域で、入植していた方々を戦後ずっとそういうふうに面倒見られてこられて、今の高原野菜等があるのも先生のお父さんがいろいろやってきたということで、十分私分かっていますので、また私もどういう世界へ行くか分かりませんけど、この先、是非農業の問題も一緒に勉強したいと思っておりますので、よろしくお願いします。
○若林健太君 質問以外のお答えをいただきましたが、ありがとうございました。財務大臣の次は、じゃ、農水大臣へ行かれると。 若干、農水についてお話をいただいたから、ちょっと脱線しますけれども、長野県の農業は、私は改めて、耕作面積が少ないという意味で、日本の農業の抱えている様々な課題を集約して持っているというふうに思います。しかし、一方で高原野菜や施設園芸で大変に高度な作物を作っているところでもあるわけで、大変先進地でもあるということだと思うんですね。したがって、攻めの農業と。しかし一方で、土地利用型、非常に条件不利地域の中でやっているという問題を抱えておりまして、そういう中で、今回TPP問題についてもその攻めの部分と守りの部分、めり張りを付けてやっぱりしっかり考えなきゃいけないと。関税を原則ゼロにするという中に本当に守りの部分があるのかと。こういう意味で、私はもっと今の政府についても、きちっとした方針を示して、そしてその守るべきものは何なのかということで取り組んでもらいたいと、こんなふうに思っております。この件についてはいいです。済みません。 先ほど、復興特別会計について大臣から大変前向きな御答弁をいただきました。是非御検討をいただきたいと思うんです。決算ベースでこの件についてはチェックをさせていただきますというのが役所の答弁書でございました。だとすると、それじゃ復興の歳入歳出の全体を明細で付ければ、ごまかしとは言わないけれども、それで納得がいくかねと、こういう話になりかねないなということを正直危惧しています。 この会計でいえば、国債整理基金特別会計でJT株等をBSで持っている、その中で国債の処理をしていかなければいけない。もちろんそれは十分、現状の法律上そういうことであるとしても、それを百歩譲って認めたとしても、それじゃ、それと同じ額を復興特別会計の中で歳入歳出で両建てで計上する、こういうことは可能なんです、会計上はですね。これはしかし、現状の特別会計では、特別会計の予算ではそういうふうに計上していないから、予算で計上していないものを、決算でそれを処理できるのかと、こういう問題が一方あります。 ただ、今後、例えば補正予算を組むときだとか、様々な機会でそういったことも含めて弾力的に検討をしてもらいたい。明細でごまかすような格好だけはしていただきたくない、本質的な問題なんだということの御理解をいただきたいと思います。お願いします。
○国務大臣(安住淳君) ですから、若林先生、ごまかすようなことはないです。日本政府としてそういうことは一切ありませんし、自民党政権期からも。この国債整理基金特会に言わばそうした国家の関係する債券や持っている株の保有について一元的管理という原則でやってきたので、そういう中で管理をいたしますと。だから、これは、全くそういう点では何かちりばめてそういうことをやることではないということだけ是非御理解いただきたいと思います。 なお、ちょっとまた一分ぐらいになりますけど、長野県は、やっぱり私は実はこれ大事なことなので申し上げますと、米に対する依存を、戦前非常に大変だったと思うんですね、寒くて。ですから逆に、やっぱり戦後、畑作を含めて様々な高原野菜なんかを作ることに大変な尽力をなさって、それが成功をしたと思うんです。 ですから、立ち止まっていてただ守っていないところにやっぱり長野県農政のすばらしさというのが私はあるということだけ付言しておきます。
○若林健太君 折に触れながら農政談義が入ってくるということで、長野県についてそういう認識でお褒めいただくことについては大変感謝を申し上げたいと思います。 しかし、そのことで強い部分と弱い部分があるということについて、で、今のように御用聞きをするような外交交渉をやってて本当に大丈夫なのかと。きちっと守るべきものは何なのかということを、基準をはっきりさせて、そして取り組んでいかなきゃいけないんじゃないのかということを再三ですけれどもお話をさせていただきました。 それで、今の特別会計については、国債整理基金特別会計で管理をする、もちろんそのとおりなんです。その会計というのは管理をするばかりではなくて、実はその表示、ディスクローズとしてどう見せるかということも要請としてありますので、そういう意味では、このどっちかにしか計上できないということではないということを先ほどお話をしたつもりでございます。国債整理基金で管理をしていただいていても、一方、東日本大震災復興特別会計、これが全容を示すべきであるという要請にこたえられる、そのための会計の知恵は幾らでも絞ることができるということでありまして、そのことは今後の検討を是非していただきたいと、こういうお話をさせていただきました。 それでは、ちょっと違う話で。 郵政会社について三党合意がなされていると報道されています。今この復興の財源とすれば、向こう五年間で五兆円の歳出削減と税外収入を想定している。更に十年先、十年先は二兆円、この中に実は日本郵政株式を始めとする税外収入と、こういう話が出ているんですね。 この日本郵政株式、この下には幾つかの会社がぶら下がっていますけど、これを財源にしていくというのは、具体的にはどういう方法を考えておられるのか。これは非上場株式でありますし、それを、ホールディングカンパニーの株式持っているということでありますけれども、政府関係機関に売却をするのか、あるいは上場してから売却をしようなんてことを考えているのか、何らかの想定、どんな想定をされているのか、お伺いできればと思うんですけど。
○国務大臣(安住淳君) まだ具体的にそうした手順、段取りまで合意を至っているわけではございませんので、今、基本的な法案の修正等について合意をしたという旨の話は聞いておりますけれども、今先生から御指摘のあったように、では、どういう売却の仕方を、どれくらいの規模でやるのかということについては、何らかの今例えば私どもの財務省がスキームを作ってやっているということではないので、そのことについてお答えするのは難しいと思います。 ただ、一般論としては、やはり企業価値を高めて、やはりそれが、何といいますか、市場の中で高く評価をされることが言わば国民にとっての、税収が入るというよりも株式の売却による利益を得るということにつながってきますので、まずしっかりと合意をした、五社体制をこれから四社体制等にしていくというお話ですので、やはり企業価値が高まるような改革と、実際のやっぱり収益性を確保をして、そうした株の売却が本当に予想どおり、またそれを上回るような値段で売れるような、やっぱりまず組織というものを作っていっていただきたいと思っております。
○若林健太君 今、簿価で十兆円なんですね。これはあくまでも簿価でありますから、これをいかに、今大臣がおっしゃられたように、時価を、価値を高めていくか、この取組は大切だと、こんなふうに思いますし、その売却の在り方というのは、この郵政事業そのものをどうするのかということにかかわってくることだと。安易な市場の売却がいいかどうかということも含めて冷静な議論を展開をしていっていただきたいと、こんなふうに思います。 私の持ち時間はだんだん少なくなってまいりまして、今日は二十分しかありませんので半分農政になっちゃったかもしれませんけれども。 最後に、民主党さんは大変に産みの苦しみをされながら、明日、消費税増税法案について閣議決定されると、こういうことであります。この議論の経過の中で、残念ながら、報道によると、再増税についての条項は削る、さらには逆進性についての条項も実は削られると、こういうふうに拝見をいたしました。消費税は、ここ何度も大臣とも議論させていただきましたが、一〇%、これから基幹税となる中で、そもそも持っている逆進性をどうするのか。私は、段階税率の導入ということを検討すべきだと思っておりましたが、しかし、それはそれとして、途中で案で出てきたこの四千億というのが一つの妙案だなと、こういうふうにも思っておりました。これについて実際にどうされていくのか。もし削られるとしたら、しかし、まさにそれは低所得者に対して大変厳しい結果になるんではないのかと、こんなふうに思います。それが一点。 もう一点。再増税。これは、削るのはいいけれども、しかし、それだとすれば来年提出すると言っている年金改革法案、この財源結局ないじゃないですか。一体改革の名に値しないと、こういうものになってしまうのではないかと、この二点について、最後、大臣から所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(安住淳君) 結論から言うと、給付付き税額控除の前に行う簡素な給付措置は実施をいたします。ですから、削るということはございません。要するに、四千億というのは、ここでも説明しましたけれども、低所得者への配慮という形で、消費税の中でのメニューということになっていたんですね。そうではなくて、一般財源でしっかりと手当てをするようにという話での提案があったということなので、決して、そういう意味じゃ、若林議員のおっしゃっていることの方向性と私は違いのないものが出てくると思いますので、是非また御審議をいただければと思っております。 なお、今後のことでございますけれども、私は何度もここでお答えさせていただいておりますけれども、やっぱり三つの道、成長による税収を確保すること、それから歳出の削減、さらにはやっぱり税収をどうやってまた上げていくか、歳入の改革。その中には、やっぱり所得税の累進率をどうしていくかとか、そういうことが出てきますので、そういう中の一つとしてやっぱり消費税の問題もまたあると思いますので、その点は先般もここで御議論ありましたけれども、ぶれずにしっかりとそこはやっていきたいと思っております。
○若林健太君 時間が参りましたので、これで終わりたいと思います。 消費税については明日以降、またしっかりとした議論をしてまいりたいと思いますので、よろしくお願いします。 ありがとうございました。
○塚田一郎君 自由民主党の塚田一郎です。八回の裏ぐらいまでは来ましたので、あと少し頑張っていただきたいと思いますが、持ち時間が八分ぐらいになりましたので、手短な御回答をお願いいたします。 ガソリン価格が、連日大変な高騰を続けておりまして、既に平均で百五十七円、首都圏では百六十円ということで、トリガー条項の発動領域に入ってきたわけであります。 国民生活が第一の民主党は、選挙で公約をして、ところが、このトリガー条項は凍結をされたままだということでありまして、大変に今大きな問題になりつつあると。 経済が悪くなれば、景気動向が悪くなれば消費税の引上げにも影響するということでありますけれども、財務大臣、凍結を解除した方がよろしいんじゃないですか。内閣の支持率せっかく上がったのに、また下がってしまいます。景気も悪くなります。どう考えられますか。
○国務大臣(安住淳君) この条項は、もう委員御存じのように、東日本大震災の発生後、様々な議論がありましたが、やはり被災地の混乱の回避や財源の確保という点で、これは御党からも御提案をいただきまして、事実上三党で協議をして、この条項は廃止の御提案をせよということもありましたものですから、これは私どもとしては今一時凍結を行うと。これは国会でも全会一致で可決、成立しております。 今、危険水域といいますか、百六十円を間近にしているという状況でどうするのかということでございますが、もちろん、需給の逼迫でこうしたことになっているのか、それとも、先ほどからお話がありますように、金融緩和による投機的な意味合いも込めてこうなっているのか、そうしたことを十分見ながら、傾向とそれからトレンドをしっかり見て対応しなければならないというふうに思っております。 ただ、税収で大きなやはり部分を占めております。一年に仮に継続してトリガー条項を発動すれば一・八兆円の財源が必要となってきますので、そうした点なども総合的に勘案しながら対応していきたいと思っております。
○塚田一郎君 いや、結局、だから、お金がやっぱりないから発動できないというふうに聞こえるわけでありますよね。そうすると、国民生活のためになぜ、当分の間の税率という、まあ暫定税率と何が違うのか分からないけれども、そこまでやってこういうトリガー条項を作ったのに、全く意味がないではないですか。 原油価格が上がっている理由とかということではなくて、国民生活にこの価格の高騰が与える影響についてこういうものを作ったんだから、もしやらないんだったらやめてしまえばいいという話になるんじゃないですか。 もしそこまで大臣おっしゃるんだったら、暫定税率を廃止するとしたマニフェストそのものを撤回すべきじゃないですか。
○国務大臣(安住淳君) ですから、これが本当にトレンドとしてそうした傾向が続くのか。もう御存じのように、この何年間か見ていると、一気に下がったり、それは、原油価格というものはG20でも大きな議題になっております。ですから、現時点での言わば状況というものは、私どもも大変懸念をしております。しかし、そうした傾向が数か月、また半年の中でどうなっているのか、やっぱり注視しないといけないということです。 なお、これが発動をした場合の懸念も多少ありまして、ガソリンの買い控えやその反動の需要増が発生したり、流通の混乱もやっぱり十分注意をしないといけませんので、そうしたことなども十分勘案しながら対応していきたいということですから、そこは是非御理解いただきたいと思います。
○塚田一郎君 いや、これ、制度は、三か月間にわたり百六十円ですから、期間を見てということですから、何もここでちゅうちょする必要はないわけで、その間にいろんなことを、制度そのものを凍結しているということが今問題だと言っているわけで、大臣のお話は、私はちょっと話をそらしていらっしゃるとしか思えません。 そうすると、この暫定税率を廃止するというマニフェストを撤回する気はないというふうに聞こえますけれども。改めて申しますが、次の総選挙のときにまたこれをやるとずっとまたこれに縛られますから、是非この際、私は英断をされた方がいいと思いますが、そういうお考えはありませんか。
○国務大臣(安住淳君) 民主党内はもとより、与野党の協議を経て今トリガー条項の扱いというのは一時凍結になっているんですね。 ですから、これは立法府としてのまた意見も是非聞かせていただきながら、コンセンサスも得られるようにしていきたいと思いますが、私が今、塚田先生に申し上げているのは、留意事項が何点かあるということを申し上げているわけでありますから、そうした点を勘案しながら、これはもう本当に、これがもっと高くなって国民生活がとても大変だというときに手をこまねいているということも、私は政治家としてやっぱり考えなきゃいけないと思っております。 しかし一方で、急激に価格の乱高下がある原油市場でございますので、そうした点も見ながら私は対応していきたいと思っております。
○塚田一郎君 是非真剣にそこは考えどころだと思いますよ。これはまた、次、マニフェストで同じでいったときに、いつまでも当分の間の税率というわけにいかないでしょう。暫定税率を廃止すると言ったこと自体も含めてしっかりもう一度考え直すことを是非言っていただきたいということをお話をさせていただきます。 限られた時間で、また総理の方にもお話を伺いたいと思っているわけでありますけれども、自見大臣、いよいよ大臣にお伺いをする最後のチャンスになってまいりました。もう三度目の正直でありまして、是非、今日はもう仮定の話ではございません、あしたの閣議決定の大臣の対応をすぱっとお答えをいただきたいと思うわけでありますけれども。 大臣は、閣議後の会見でこうおっしゃっているんですね。国民新党と民主党の連立政権だから、当然党の意見も尊重するということは大事だと。ただ、まだ党としての対応は正式に決めていない。最終的には、私は国民に選ばれた一国会議員であり、国会議員の責任においてきちんと責任を持って決断すると。こうおっしゃっているんですね。 これを読むと、私は、最後は自分の判断で、党ということよりも国会議員として自見大臣は御判断をされるというふうに受け取ったわけで、これはあした署名をされるというふうに私は理解したんですが、いかがですか。
○国務大臣(自見庄三郎君) お答えをさせていただきます。 実は、昨日の夕方、正式に民主党の前原政調会長が国民新党の本部においでになられまして、我が党からは下地幹事長が対応させていただいたようでございますが、正式に、私は、これは仄聞でございますが、民主党の方で決まったから連立を組んでいる国民新党にも是非協力していただきたいという申入れが昨日あったという話を聞いておりまして、それを受けて、今日、朝八時、それからお昼休みも、十二時、下地幹事長の中心とした呼びかけに応じまして議員懇談会をやりました。 率直に言って、まだ党の方は結論は出ておりませんで、またこの委員会が終わった後また集まるということは決まっているようでございますが、本当にこれは賛成か反対かということは今の段階ではこれは本当にまだお答えすることができないというのが、私のいろいろなことを勘案しての結論でございます。
○塚田一郎君 残念であります。もし明日署名をされないと、大臣に聞くのは今日が最後のチャンスになってしまうわけで、私も大変悔いが残りますし、自見大臣におかれても国会でぴしっと言わなかったという後悔をされるというふうになっては困るので、もう少し踏み込んだ、もうあしたですから、もう党内の協議の声は亀井代表から既に伝わっているわけでありますから、自見大臣としてどういう決断をあしたされるのか、もう一度お伺いしたいと思います。
○国務大臣(自見庄三郎君) 改めて、本当に恐縮でございますが、党の意見もまだ、今日かなりの党員が来ておりましたけれども、全員で八人でございますが、まだ意見が集約されておりませんので、本当に申し訳ございませんが、今の段階では、これ本当に党の判断というのは非常に、判断する重要なもう情報でございますし、これは国民新党と民主党の連立内閣でございますから、恐縮でございますけれども、今日この委員会が終わった後集まっていただくというふうに今さっき幹事長から連絡いただきましたので、まだその結果を出ない前に私からああだこうだと言うのは、政党人としても、また議会人としてもいかがなものかなと。本当に恐縮でございますが、本当にまだ結論は出ておりませんので、そのことをお許しをいただきたいと思っております。
○塚田一郎君 はい、分かりました。来週またお会いできることを期待しております。 ありがとうございました。これで終わります。
○委員長(尾立源幸君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(尾立源幸君) 速記を起こしてください。 これより内閣総理大臣に対する質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○佐藤ゆかり君 自由民主党の佐藤ゆかりでございます。 昨日は、民主党さん、大変夜遅くまでまた消費税の議論を続けられたということで、最終的には総理の正式決定ということで、明日はいよいよ閣議決定をされるというふうに伺いました。この消費税の問題ですけれども、いろいろ制度的な詰めはまだまだという状況のようですが、お伺いしたいと思います。 消費税には非課税となる対象項目が幾つかあります。配付資料を御覧いただくと、こちら最後のページになりますが、四ページ目ですけれども、特にこの表の右側ですが、医療費などは、これは患者さんは消費税を払いませんが、仕入れの機械類、医療機器類には消費税が掛かるというような取りこぼしの問題は、医療費にかかわらず、たくさんあります。例えば教育費ですとか学費ですとか、あるいは賃貸住宅の賃料ですとか、身の回りに非常にたくさんあるわけでございまして、こうした様々なもの、例えば学費でいえば、私学助成で調整するのか、そんな大げさなことは当然できるのかできないのか分かりません。 そこで、税額控除を適用するかどうかという案が一部浮上しているようでありますが、野田総理、税額控除の適用で消費税非課税項目に対処をされる、その組立ては既に入れておられるのでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 委員御指摘のように、またこれ資料でお配りをしていただいているように、消費税においては非課税の対象というものがございますが、この非課税の売上げに対する仕入れ税額控除の適用というのは、これは認めるとするといわゆるゼロ税率の導入を意味することになると考えられます。 いわゆるゼロ税率の導入については、これは欧州諸国においても欧州理事会指令においてゼロ税率を否定する考え方が取られていること、それから、消費税の課税ベースが大幅に侵食されることから多額の税収減を生じさせること、不正な還付申告が増加するおそれがあることといった問題がありますので、採用することは困難であると考えております。
○佐藤ゆかり君 そうしますと、これらの消費税非課税対象品目の業界、産業におきましては、これは消費税はパススルーできないということを今総理はおっしゃったわけでございますが、これは非常に増税になるわけでありますが、それを放置されるというのが今回の前提で間違いないでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) これは、基本的に今申し上げたような様々な問題点があるということから現時点においては困難であるというお話をさせていただきましたし、これは、いわゆるゼロ税率の話は私どもの政権のときからではなくて、平成十二年のころのあのいわゆる当時の税調の中でもこうした議論の整理がされているというふうに思っておりますので、特別に我が政権においてこういう対応をしているということではございません。
○佐藤ゆかり君 これから非常に高い税率へ一〇%へと上がっていくわけでありますから、これまでの事例というのは参照しても何ら政権交代の意味はないと思いますよ。もし政権が替わって新しい制度を設計するということであれば、やはり抜本的なお答えが今日聞きたかった。大変残念でなりません。 次の話題に行きたいと思いますが、若干消費税から外れますが、今、年金の問題がAIJ投資顧問の問題を端緒に明るみに出ているわけであります。厚生年金基金の代行部分の代行割れの問題で深刻さを増しておりまして、年金基金の四割程度が代行割れの状態であるということが新たに明るみに出てきているわけであります。 民主党政権は、社会保障・税一体改革で今回この消費税増税法案をお出しになるわけでありますが、社会保障の年金改革の部分につきましては、この代行割れの取扱いを今回どのようになされるのか。特に、来月四月には被用者年金一元化法案をお出しになるということを公表されておられるわけでありますが、そうしますと、野田総理、この代行割れの部分は、共済年金と厚生年金を一元化するに当たってどのように処理されるんですか。 既に内閣の一致した見解であると思いますが、小宮山厚労大臣は、この代行割れ部分については保険料の引上げで対処をするというふうにおっしゃっておられます。要するに、四月、来月出される被用者年金一元化法案においては、保険料の引上げで代行部分を穴埋めして、そして共済年金と一元化をする法案を今お作りになっておられるんですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 一元化法については、四月中に法案を提出をするべく今鋭意準備させていただいているところでございます。 その上で、企業年金制度である厚生年金基金の運用規制の在り方とか財政の問題については、四月には厚生労働省に有識者の参集を求めまして議論を開始をすることになっているということでございます。
○佐藤ゆかり君 今既に三月二十九日、年度末でありますから、有識者を四月から集めて、四月にこの代行割れの問題を解消して一元化の法案が出せるんでしょうか。もう一度お伺いします。
○国務大臣(安住淳君) 厚労省なりの、通告で呼んでいただければと思いますが、私もそもそも所管大臣でないので、いきなり質問されてもなかなかちょっと、厚労大臣がどういう答弁をしたかも私ども確認はしておりません。 ただ、私が申し上げたいのは、私の立場で申し上げますと、この今御指摘の点について、国民の税金を投入してという考え方には立たないということを原則にして対応していただくように厚労省の方と調整をしております。
○佐藤ゆかり君 安住大臣にお伺いせず野田総理にお伺いしたのは、まさに野田政権が挙げてこの社会保障・税の一体改革をなされているわけですから、そこでこの代行割れの問題が生じてきた。被用者年金一元化を四月に出すと野田総理もおっしゃっておられるわけであります。ですから総理にお伺いしているわけであって、これは大局での方針を伺っているんです。いかがですか、総理。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 今日がもう三月末なものですから、四月からでは遅いとおっしゃいますけれども、まさに四月の早い段階で有識者の検討会議が行われて、その検討の議論の深まりを踏まえて対応していきたいと考えております。
○佐藤ゆかり君 結果を非常に注目して私どもは見守りたいというふうに思います。 いずれにしましても、このように、代行割れについて、今この現時点で来月出す法案について中身の設計がはっきりお答えいただけない。これからヒアリングをすると、そういう状況でありますし、消費税のこの非課税枠、非課税の対象について税額控除をしないということで、どうするかという、制度設計についても漏れがあるように思われますし、とにかく野田総理はどうも消費税を引き上げることに、目をつぶってでも突進していると、そういう印象を受けるわけであります。それでは、歳出削減などの中身の方はどうなっているのでしょうか。そちらがどうも制度設計としては遅れているように思います。 そこでお伺いしますが、今、消費税増税を含めた財政再建を野田政権の下で進めるに当たって、総理が想定されておられます歳出削減の割合と増税による割合、この割合にどのようなバランスで財政再建を達成しようとしておられるんですか。そのバランスについて、大体の感触をお伝えください。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 今のちょっと御質問にお答えする前ですが、そのゼロ税率を入れるというのは、それは御党の一つの考え方としてまとまっているお話でございますか。だとすると、これは与野党協議の中で真剣に受け止めながら議論をしたいと思いますが、私どもは、ゼロ税率については、それは考えていないということは重ねて申し上げたいというふうに思います。 その上で、歳出削減といわゆる歳入改革の比重のお話でございますが、これはもう現段階で今、比重どうのということではございません。歳出改革については、これまでも事業仕分等を通じまして取り組んでまいりましたし、今回も、特別会計の改革であるとか、あるいは独立行政法人の改革とか、様々な行政改革の努力をやってまいります。 今出てきているメニューについては、具体的に二〇一四年の四月に消費税率を八%上げることにお願いをする際には、それまでには今掲げているメニューはやり遂げていきたいというふうに思いますし、それ以外にやらなければいけないような政策項目も出てくるだろうと思います。 行革実行本部をつくりましたので、その中で不断の努力をしていくということでございますので、今確たる数字を申し上げるという段階ではございません。
○佐藤ゆかり君 野田総理、それが駄目なんですよ。要するに、全体的な経済をつかさどっていないということの表れなんですね。 最初に歳出削減の割合と増税による割合、これをある程度念頭に置きながら、そこで経済財政政策というものを全体的に運営していかないと、まさに今民主党さんの中で、これだけ消費税の増税関連法案について閣議決定することに大反対が中で起きていたというふうに聞いておりますが、景気弾力条項をどうするかという話にもかかわってくるんですね。 要するに、諸外国の例を見てみると、例えば、カナダの例、たまたま八年前に自分で書いたペーパーが見付かったんですが、私が民間のころに財務省と一緒になって財政改革のためにやったチームで書いた私のペーパーですけれども、そのカナダの例で見ても、当時、財政再建にクレティエン政権が成功した九〇年代の例であります。当時の歳出削減対歳入改革の割合というのは、ほとんど八対二ぐらいなんですね。そして、諸外国の例で見ても、財政再建に成功するバランスには黄金律があります。これは大体七対三か六対四で、歳出削減の方が多いんです。これが逆転して財政再建に取り組んだ国は、全て行き詰まって財政再建に失敗しています。 そして、今、野田政権の下でやろうとしている消費税増税の比率も入れますと、我が国が今進んでいる比率というのは、大体一対九なんですよ。一の歳出削減に対して九、増税。これは、やはり御党の方々も含めて、景気弾力条項、数値入れなくて大丈夫かという懸念になるのは当たり前だと思いますよ。 そこで、お伺いしたいと思いますが、アメリカではクリントン政権時代、九〇年代初頭以降にやはり財政再建をやりました。当時は、例えば議会予算局、CBOが、景気が低成長になるということであれば、報告を議会にするという形式を取って、議会に報告をし、そしてその報告に基づいてアメリカ上下両院が審議をして、そして弾力条項を適用するかどうかを採決をするという、そういう手続がきちっとあったんです。 野田総理、内閣府から景気動向のそのような報告を受けて、低成長率になるという可能性が出た場合に、国会で審議をして弾力条項の発動を採決することができるというような仕組みを今回入れることをお考えになりませんか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 現時点におきましては、かんかんがくがくの議論がございました。多くの皆様に御参加をいただいて、長時間を掛けて、それぞれの皆さんが真剣な御議論をいただいて、大綱を踏まえた法案の取りまとめについて、今その最終的な準備に入っているところでございますが、今、これは党内で集約をされたことを踏まえて政府が適切に対応するということが基本でございますので、その大綱に沿った法案を提出をし、その上でそういう御意見があるとするならば、国会の審議の中でも御提起いただければというふうに思います。
○佐藤ゆかり君 野田総理、今、日本の経済も先行き、財政状況によっては非常に崖っ縁に立たされて、政権によってこの先どのように日本経済がグローバル経済の中で浮き上がっていくのか、沈んでいくのか、野田政権の責任というのは非常に大きいと思いますよ。 そこで、衆議院の解散・総選挙も近いとも言われているわけでありますけれども、これ老婆心で申し訳ありませんが、カナダの事例を取りますと、やはり一九九三年に政権交代しました。理由は財政でしたよ。カナダも財政が引き金になって政権交代が起きたんです、九三年に。マルルーニ政権は財政再建に失敗して、そして九三年にクレティエン政権が発足しました。そして財政再建をやったわけでありますけれども、そのときの政権交代でどれだけ議席を減らしたと思いますか。マルルーニ政権は当時百六十議席あったんです。それが選挙で歴史的惨敗をして、僅か二議席まで減って政権交代になった。 野田総理、そのようなことにならないように、まあこれは民主党さんの御懸念されることかもしれませんが、是非これはそのようなことにならないように、消費税の増税関連法案が不成立となった場合には、野田内閣が総辞職をされる覚悟で臨んでおられるんですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) カナダの事例は、私も承知をしています。議席がいわゆる激変をしたということがかつてございました。 御心配をいただいて誠に恐縮でございますけれども、私は、でも、あくまでこれは社会保障と税の一体改革は待ったなしだと思っております。先送りをしないで法案を提出をさせていただいた暁には、しっかり国会で御審議をいただいて、その成立を期していきたいというふうに思っております。もし通らなかったらというお話でございましたけれども、そういう悲観的なたらればについては今考えていることは全くございません。
○佐藤ゆかり君 十分に民主的な議論を尽くしていただきたいと思います。 これで私の質疑を終わります。
○塚田一郎君 自由民主党の塚田一郎です。 野田総理にお尋ねをいたします。 総理は、この消費税関連法案に関して、ここで決断し政治を前進させることができなければ野田内閣の存在意義はない、不退転の決意で、政治生命を懸けて、命を懸けて、この国会中に成立をさせると発言をされていらっしゃいます。 そこまでの決意で臨まれるということで、いよいよ明日、閣議決定をされて国会に提出をされるわけですが、常識的に言えば、今国会でこの法案が不成立なら内閣総辞職か解散しかあり得ないと思いますが、いかがですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 昨年の九月二日から野田内閣がスタートいたしました。 掲げる最重要課題というのは、復興と原発事故との闘いと日本経済再生と申し上げました。でも、この三つの基本的な大きな課題に加えて、私は民主党代表選挙の際に社会保障と税の一体改革をやり遂げることを明言をさせていただきました。それに基づきまして素案をまとめ、大綱を閣議決定をし、そして、党内の本当に多くの皆さんに御参加をいただいた議論を経て、法案提出の最終的な今準備をしているところでございます。法案を提出をさせていただく以上は、しっかりと国会で御審議をいただいた上で成立を期すというのが私どもの役目であるというふうに考えております。 政治生命を懸けるということは、これは大変先送りのできない重たい命題であるということ、それをしっかりと責任を果たしていかなければいけないという強い決意を政治生命という形で表さしていただきましたが、その意味するところは、まさに文字どおりで受け止めていただければと思います。その解釈を云々とか、もし通らなかったらということについて言及することは控えさせていただきたいと思います。
○塚田一郎君 小泉総理は郵政改革に命を懸けて、最後は解散・総選挙を断行いたしました。私は、野田総理が自らの言葉に責任を持つのであれば、当然、この法案が不成立であれば内閣総辞職か解散・総選挙しかないということを申し上げているわけであります。 少し別の角度からお尋ねをいたしますけれども、この法案を国会で成立をさせて成案にするためには参議院で過半数を得なければなりません。したがって、この委員会で過半数が賛成をしなければ、この法案は成案とならないわけでありまして、まさにそこが大きな分かれ目であります。ですから、非常にこの委員会の審議は重要だということは総理は重々御承知のとおりであります。民主党内で造反があるかは分かりません。私はそれは仮定の話だと思いますが、少なくとも野党の賛成がなければ国会では成案にならない。野党は国民の民意を問えと言っているわけであります。 一つの選択肢は話合い解散であります。話合い解散を総理がするかしないかということは問いません。しかし、話合い解散自体が、もし本当にこの法案を通すための前提としての約束ができるのであればこの法案は成立をする可能性があると言われたときに、私は話合い解散は選択肢になり得ると思います。話合い解散は選択肢としてあり得るかどうか、イエスかノーかでお答えください。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) そう簡単にこれはイエスかノーかで答える話ではございません。なぜならば、四百八十人の衆議院の皆さんがその時点でバッジを外す、議員の身分を失うということでございますので、軽々に解散云々と言うことは、語ることは控えたいというふうに思います。
○塚田一郎君 野田総理がその皆さんの命を預かっているんです。唯一、解散を決められるのはあなたしかいない。だから、その決意を今聞いているわけでありまして、話合い解散は可能性としては、じゃ、ないということなんですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) あくまで与野党の真摯な議論を踏まえて合意形成を図る、それが私の最大の目標でございます。話合い解散のちょっと定義もいろいろよく分かりませんし、その話についてはコメントすることは控えたいと思います。
○塚田一郎君 いや、話合いはできないことはないと思いますよ。それは谷垣総裁も、かつて総裁選で消費税の増税ということを責任ある立場で掲げて総裁選を戦っていらっしゃいますから。ただし、それには何らかの条件が必要になってくるということが、これからこの法案が本当に国会において成案になるかどうかという大きな分かれ目だと思います。 少し違う角度で質問をさせていただきます。 再引上げについての条項は盛り込まれなかったということでありますけれども、野田総理は昨年十一月のG20の首脳会談で、二〇一〇年代半ばまでに消費税を段階的に一〇%まで引き上げることと併せて、二〇二〇年度までの基礎的財政収支の黒字化の目標を説明をされております。つまり、増税と黒字化ということは国際公約になっているわけであります。このことは、社会保障・税の一体改革にも当然そのように書かれているわけで、これは政権の公約でもある。しかし、それを担保するのが、今回、その再増税の規定であったはずなわけですね。ところが、それが盛り込まれなかったということは、まさに国際公約を私は放棄したに等しいと思いますが、どのようにこの国際公約を果たせなかったことを説明するんですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) まず何よりも、国際公約という以前に、一昨年の六月に財政運営戦略として、今委員御指摘のような二〇一五年と二〇二〇年の目標を掲げました。まず、国内でしっかりとその御説明した、いわゆる国内公約からスタートしています。そのことを、これはそれぞれG20で財政の取組について説明をする際に、我々はこういうゴールの下に財政運営はしていくんだという説明をしました。 その意味では国際公約だというふうに思いますが、それは、まず二〇一五年、今回は社会保障と税の一体改革は二〇一五年までに消費税の引上げで一〇%引き上げるということにしておりますので、まず二〇一五年まで社会保障の安定財源を確保すると同時に、財政の健全化を同時に果たしていくというその一里塚であります。それが終わった後に、今お尋ねは消費税の増税に関してのお話でございますけれども、財政運営戦略の大きな柱は、成長の道にお金を投じて増収をしていくことと歳出削減を行うこともあります。それらのもろもろの改革を通じて二〇二〇年に掲げたゴールをどう達するかという議論をその後にさせていただくということになります。
○塚田一郎君 ただ、これは国際的に見れば、これを法案に今回盛り込めなかったということは、事実上それを放棄したかのように映ると思います。そこは非常に重要なポイントでありますし、成長戦略においても、慎重シナリオでは、消費税を五%に上げても二〇一五年のプライマリーバランスの半減目標は達成できず、二〇二〇年の黒字化には更に消費税六%以上が不足をするということです。したがって、最低でも六%か七%の再引上げが必要になるということが明らかなわけじゃないですか。それを今回書けなかったということは、この二〇二〇年の黒字化に対しては諦めたというふうに映ると思いますが、どうですか。総理大臣。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 決して、二〇二〇年のその財政健全化の目標、基礎的財政収支のバランスを取るということは、これは諦めたわけではございませんが、まず二〇一五年までに赤字の半減というところは、これは平年化すればゴールとして達することはできますので、まずはそれは全力で達成をしていただいた後に、今からその二〇二〇年の先までの話を決めるんじゃなくて、委員よく御承知のとおりだと思いますけれども、毎年年央に中期財政フレーム、三年先の目標を作って計画を作っていくというのもあります。そういう形のローリングをしながら、二〇一五年以降も当面は二〇二〇年に向けての目標達成に向けて努力をするわけでございますので、目標を降ろしたということでは全くございません。
○塚田一郎君 しかし、非常に後退をしたというふうにこの法案の中身から取られることは間違いないと思います。 次に、社会保障と税の一体改革の部分でお伺いをしますけれども、今与野党で年金制度の方向性が一致しないということが、消費税増税の協力を得る上でも一つの障害になっていると思います。やはり、民主党の掲げる最低保障年金、法案も来年になるということですけれども、これを本当にやっていくとなるとなかなか与野党で折り合いが付かないと思うんですね。総理があくまでもこの消費税増税ということを前に進めたいと思うのであれば、場合によってはこうした最低保障年金の制度そのものも撤回をするぐらいの覚悟で臨む気持ちがあるのかどうかということがこれから与野党の協議の中で大きな問題、争点になってくると思いますが、そうした最低保障年金を撤回するような覚悟で臨むつもりはございますか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 私どもがまとめた大綱の中では、最低保障年金と所得比例年金を組み合わせた新しい年金制度については、来年、今から制度設計を進めさせていただいて、来年、法案として提出をするという形にさせていただいております。 その前に、最低保障年金ではなくて、例えば最低保障機能の強化については、これは御党も含めて御理解をいただける分野はたくさんあると思いますので、そういう議論を、この一体改革の中で成案を得るべく真摯に御党からの御意見も受け止めながらまとめさせていただければというふうに思っておりますので、最低保障年金という旗を降ろさなければ議論ができないではなくて、これまでも自公の両党で培ってきた社会保障に関する提言も、その蓄積については私どもも踏まえていますし、そこに新たな視点を加味しながら、現行制度の改善をどうするかという視点の中で議論をさせていただければというふうに思っております。
○塚田一郎君 じゃ、少し聞き方を変えますが、最低保障年金も含めて予断なく与野党協議でテーブルにのせることについては賛成ですね。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 議論の、これはのせちゃ駄目、あれはのせちゃ駄目ということではないと思います。お互いの持っている考えについて議論し合うということがスタートラインだと思います。
○塚田一郎君 とにかく解散もしない、そして制度的にも折り合うところがないのであれば、与野党協議をしても一切私は結果は出ないと思います。 そこに政治生命を総理が懸けるというのであれば、民主党の政策も含めてどこまで譲るつもりがあるのか、そこまできちっとした姿勢を示さなければ、来年法案が出る年金制度の話を、今年消費税の法案を上げたいと、今国会で上げる、法案を成案にしたいということが総理なわけですから、そこをきちっと示していただかなければ私は難しいということを申し上げているわけであります。 もう一点、景気弾力条項に関連をしてお伺いをいたしますが、二〇一四年度の引上げ時点で仮に名目三%、実質二%の成長ができなくとも増税をすると先日、安住財務大臣は当委員会で答えをされていらっしゃいます。総理も同じ見解でよろしいですね。 つまり、これは目標であって条件でないのだから、仮に三%と二%の成長がなくとも増税の妨げにはならない、増税するという理解でよろしいですね。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 名目成長率三%程度、実質成長率二%程度は、これは平成二十三年度から平成三十二年度までの十年間の平均において達成することを目指す政策努力の目標を示したものでございますが、これは新成長戦略、そして去年まとめた日本再生戦略基本方針等にも書かれていることでございます。 この目標を何とか実現すべく、これから新成長戦略の加速と日本再生戦略、これは年央にまとめさせていただきますけれども、それらをもって、また日銀ともしっかりと連携をしながらこういう目標を達成できるように全力を尽くしていきたいというふうに考えておりますが、それは前提条件ではありません。あくまで達成しようとすべき目標であるということでございます。
○塚田一郎君 それでは、デフレ脱却、これを何らかの形で明らかにして、政府がデフレ脱却を宣言できる状態が最低限の消費税の増税の前提ということはいかがですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) デフレ脱却、それから円高克服ということは我が内閣の大きな命題だと思っておりますので、そのための、さっき申し上げたような新成長戦略の加速であるとかあるいは日本再生戦略の推進等を含めまして、全力を尽くしていきたいというふうに思いますが、消費税を引き上げるかどうかについては、さっきのお話があったとおり、名目の成長率であるとか実質成長率であるとかあるいは物価であるとか様々な諸要素を判断をしながら、勘案をしながら総合的に判断をさせていただきたいというふうに思います。
○塚田一郎君 残念ながら今日は持ち時間いっぱいでありますので、本当に最後の、自見大臣、御質問になりました。いよいよあした、お隣の総理の前で閣議決定が行われるわけでありまして、サインをされるということでよろしいですね。
○国務大臣(自見庄三郎君) 今さっきもお答えをいたしましたが、昨日の夕方、前原民主党の政調会長が国民新党の本部に来られまして、こういうことを決まったから、是非、民主党、国民新党の連立内閣ですから、協力していただきたいというお申出が正式にございまして、今日の朝、国民新党の議員懇談会、八時から、また十二時にも昼間やりまして、またこの委員会が終わった後やるということでございまして、まだ態度は決めておりませんが、今の時点で、大変重たい法律でございますけれども、これはまさに賛否については今の時点では、本当に申し訳ございませんけれども、申し上げることは、政党政治家、まだ党で今から夕方やるわけですから、それをきちっとやっぱり当然でございますけれども、そのことを非常に大きな判断材料とさせていただきたいと思っておりますので、今の時点では、申し訳ありませんが、申し上げることができないという状況にございます。
○塚田一郎君 いずれにおいても御英断を期待いたします。 以上で終わります。ありがとうございました。
○竹谷とし子君 公明党の竹谷とし子です。 政府はこれから増税法案を閣議決定されるということですけれども、歳出削減、この取組は十分だったのでしょうか。民主党政権から、逆立ちをしても鼻血が出ないぐらい歳出削減をやるという、そういう言葉を聞いた記憶があります。今そういう状況でしょうか。
○国務大臣(安住淳君) 恒久財源として三兆円の捻出をいたしました。三兆円の恒久財源を捻出したその額は、先般からの質疑がありましたように、マニフェストに書いた額よりは少ないと思います。ただ、こういう見方も私、しています。竹谷先生、農林水産省の一年間分の予算が二兆ちょっとで、経済産業省の一年間の予算も七千億ぐらいですから、二つの省庁の一年分の予算ぐらいは圧縮したということの努力は是非御理解いただきたいと思います。
○竹谷とし子君 総理にお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) いろいろ御批判もあるかもしれませんけれども、例えば公共事業関係費だと、平成二十一年が七・一兆円、平成二十四年度四・六兆円等々、いろんな大胆な切り込みはこれまでやってきたつもりです。事業仕分等で初年度でやっぱり三兆円以上出して、その上で、もちろんマニフェストの主要項目を実現するには不十分でございましたが、そういう恒久財源を確保しながら新しい政策を推進をしたり、あるいは平成二十二年度、これは税外収入十兆円を超えましたけれども、ワンショットのお金も必死にひねり出してきたと、努力をしてきたと思います。 もちろん、それで十分とは思っていません。だからこそ、行革実行本部を先般立ち上げて、新たに更なる行政改革に取り組んでいこうということでございますので、逆立ちしても鼻血が出ないくらいと前総理はお話しされましたが、基本的にはそういう姿勢でこれからもやっていきたいというふうに思います。
○竹谷とし子君 私はこの無駄というのが何でもかんでも減らせばいいとは思いません。特に公共事業は、先ほど西田議員からもありましたけれども、名目GDPに与える影響は大変大きいものです。これを減らすことによって名目GDPが下がれば、それによって税収が減ります、本末転倒です、必要ではない公共事業は減らすべきですけれども。 防災また減災、公明党では防災・減災ニューディールというものを提言させていただいていますけれども、需要はあるんです、公共事業の、命を守るための、それを減らしてどうするんでしょうか。(発言する者あり)
○委員長(尾立源幸君) 御静粛にお願いします。
○竹谷とし子君 私は政府の無駄遣い、まだまだあると思います。本当に無駄なものです。 三月十四日の予算委員会の続きをやらせていただきます。 政府内に滞留する余剰資金についてです。 この余剰資金、手元の流動性を持っておくことによって、そのために借金をしています。その平均の利率は今一・二九%、手元に短期で回すお金のその利益というのは〇・一%ちょっとです。一兆円の手元流動性を持っておくために百二十億円掛かっているということになるんです。 余剰資金というのは、一般会計、特別会計、独立行政法人など政府機関それぞれにあります。私は、独立行政法人の財務書類、全部レビューさせていただきました、百二、平成二十二年度は百四でしたでしょうか。その中で、特に金融資産の多い十前後の法人、財務の御担当者にヒアリングをさせていただきました。 その中で、福祉医療機構という厚生労働省所管の法人、ここにもお話を伺いました。そこが特に問題があるということではなくて、その中に七つの区分経理された事業があります。そこで、承継債権管理回収勘定というのがあるんです。これは、平成十八年に年金資金運用基金が行っていた年金住宅融資等債権の管理回収業務を引き継いだもので、当時三兆円以上残高がありました。その後、回収が進んで、今二兆円を切っています。この回収したものは年金特会に戻すと、そして資金運用していくということになっているんです。この承継債権管理回収勘定というのが今、流動資産として現金及び預金、有価証券合わせると四千億円弱、二十三年の三月末であるわけです。これは年に一回国庫に納付することになっています。しかし、これ、一年間、最長のものは一年以上ですね、七月に返すことになっていますので、その間、短期で回しているわけです。その間の年間の金利というのは数億円になるわけです。これを早く年金特会に返せば、その分長期で運用に回せますので、年金財政というのは改善するわけです。 厚労副大臣にお伺いしますけれども、年金財政の改善というのは厚生労働省の所管業務ではありませんか。
○副大臣(辻泰弘君) それは我々の所掌でございますけれども、御答弁申し上げてよろしいですか、全体のことについて。 かねがね委員からはこの問題について御指摘をいただいておりましたところでありますけれども、御指摘いただきました福祉医療機構の同勘定では、機構法に基づきまして、毎年度終了後決算を行った上で、回収した債権の元本及び利息を年金特会に国庫納付することになっているところでございます。 そして、福祉医療機構の債権の元本が国から福祉医療機構への出資金となっているため、回収元本の国庫納付を行う場合には併せて資本金を減少するものとされているところでございます。また、資本金を減少するときに繰越欠損金があれば、法人の財務状況を示すため、繰越欠損金を含めた額により資本金を減少することになっているものでございます。このため、福祉医療機構法では、決算を行った上で、繰越欠損金があれば、国庫納付額に繰越欠損金の額を加えた金額により資本金を減少する仕組みとされておりまして、年一回、決算後に国庫納付を行うこととされているところでございます。 御指摘をいただきましたように、国庫納付を例えば毎月実施することにつきましては、国庫納付に伴う資本金の減少を毎月実施することは繰越欠損金を確定できないことから困難であり、また、現行どおり年度終了後に資本金の減少を実施する場合には、毎月の国庫納付による資本金の実質的な減少を一時的に資本金の額に反映できないという問題がありますなど様々な課題があるわけでございまして、その実現は容易ではないと考えるところでありますけれども、どのように対応することが適当か、よく研究をさせていただきたいと、このように考えております。
○竹谷とし子君 独立行政法人の福祉医療機構では、回収金はそのまま国庫に納付するんです、その額。欠損金は資本金と相殺します。そして、回収金分も資本金と相殺するということになっていますが、これ、分けているんですよ。欠損金と回収金を相殺するわけじゃないんです、だからできるんです。どうですか。
○副大臣(辻泰弘君) 問題点といたしましては、国庫納付額は、元利償還額から貸倒引当金、事務費等を控除した額について行うものでありますけれども、このうちの貸倒引当金の額は、延滞期間の長さ、担保評価、債務者の財務分析等を行った上で算定するので、月次など頻繁に確定することが困難である。また、国庫納付に当たっては、資本金の減少を伴う貸付元本額と資本金の増減に関係しない利息額とを区分する必要がありますけれども、延滞により一部が入金されなかった場合は借受金として処理され区分できないと、こういった問題点もあるわけでございまして、その実現は容易ではないと考えておりますけれども、先ほど申し上げましたように、研究をさせていただきたいと、このように思っております。
○竹谷とし子君 承継債権管理回収勘定の財務諸表をよく見ていただきたいんです。今年度は六百九十億円回収しています。そして、回収業務に三十億円というふうになっていますけれども、極めて優良なんですよ、この勘定。 今言った御懸念は、仮に引当金を多めに積んでおいても随分多額の額を戻せるわけですよ、月次で。難しい問題ではありません。 これ、精査をしていくというふうに前回の質問のときに総理おっしゃいましたけれども、何か御指示されましたか。独立行政法人の財務の手元流動性を改善することで国民の利益を高めるという、そういう私は提案をさせていただきましたけれども、何か御指示されましたか、政府内で。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 今、厚労副大臣が、会計処理の問題とか実務的な問題で困難な問題があるけれど、研究をしたいという言葉で最後終わっています。 委員の御指摘もあったので、是非研究するように指示をしております。
○竹谷とし子君 利払い費というのは、毎日毎日掛かっているんです。研究が後になればなるほど、国民の利益は損なわれるんです。 この政府の余剰資金、一番多いのが財務省です。国債整理基金特会と財投特会で合わせて、財務省が作成された貸付金の明細を見ますと、〇・一二%というふうに短期で回しているものが合わせて九・七兆円あります。これは、年間一千二百億円ものコストを掛けて手元にお金を持っているということなんです。 これ、いかがですか。
○国務大臣(安住淳君) この間、予算委員会で竹谷さんに言われてから、私は事務方を呼びまして、これ、実は前にこの委員会でも佐藤ゆかり委員からも御指摘を受けた問題で、確かに短期運用せざるを得ない部分というのはあるんです。しかし、それを丸々それでオペレーショナルリスクに備えてやるということで、言わば一千二百億円の、言い方は逆ざや的なものが発生するので、どちらかというと、可能であれば長期的な運用、つまり利回りのいいものを買うなどして少し収支の改善をしたりすることはいいんではないかという委員の提案でございました。 私も、事務方に対して、オペレーショナルリスクをどういうふうに考えてそれに対応していくか、そういうふうなことの手だてですね、そういうことの論点整理を指示いたしました。それで、その上でどのようなことが可能か、そういうことについて今検討をさせております。
○竹谷とし子君 こういった余剰資金が政府の様々なところにあるんです。先ほどの福祉医療機構というのは例です。これから一つ一つ見ていけば、いろんなものが出てきます。ほかにもあります、私が調べた限りでも。これをきちんと政府で、急いでやらなきゃいけないんですね。 一千二百億円、一日で割ると幾らですか。
○国務大臣(安住淳君) 今すぐにその計算、ちょっと今はいいとして、本質的な質問は分かるんですが、先ほどの厚労省の話も繰越欠損金の確定等をやっぱりやらないといけないと。委員は、それとこのお金は別の部分があるので、その部分はできるだけ早く返して、それで積立金の中の運用でやれば利益は上がるよという提案だと思いますから。 私どもも決して、これはもう率直に言いますと、自公政権下からずっと同じような仕組みでやってきているんです。そういう中で、私どもがこういうことをやったんじゃないですよ、長期間、例えば私の預かっている所管で言えば、竹谷さん、そういう短期運用でFBや日銀の資金を調達しないと一年で利益は上がらないので、短期運用をしたんです。だけど、オペレーショナルリスクが最大で九兆、私は所管だから今申し上げていますけれども、そういうことに備えてやってきた経緯は分かっていただきたいんです。 その上で、私は、ですから、委員からそういう提案もあったので、長期運用をすることで例えば利益をこちらも上げられる、そういうことであればそれはいいわけですから、それが可能かどうか指示をしています。また、全府省に対して、そうした例えばことが可能かどうか、これは総理からもそういうお話がありましたから、いろいろな意味で点検をさせていきたいと思います。
○竹谷とし子君 これ、一日三億円以上掛かっているということなんですね、財務省の手元流動性の十兆円持っているためのコストだけでも。三億円、一か月じゃない、一日ですね。 新卒採用を六割削減という話がありました。この一千二百億円を、例えば人件費、福利厚生も含めて一千万の人を雇おうとすると一万二千人雇えるわけですよ。(発言する者あり)仕事はありますよ。ありますよ、それ。 これ、国民の生活が第一って民主党政権は言っていましたけれども、一部の国民の生活を第一にしてほかの人の生活をないがしろにしているんじゃないんでしょうか。特に若者、一生懸命、国家公務員目指して勉強してきた方、どれだけ絶望したか。若者の夢を握り潰す政権だなと私は思います。 総理、お願いします。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 今、じゃ、国家公務員の新規採用の方のお話でございますよね。平成二十一年度と比較して二十二年度が約四割削減、その翌年で三割削減だったと思いますけれども、それを大幅に上回るような新規採用の抑制をするべく、今各府省と最終調整をしています。 六とかという数字が出ましたが、数字が確定しているわけではございませんが、現段階においてはその大詰めの段階ではございますが、これは一つには、この間、公務員の給与の削減もさせていただきましたけれども、給与の問題と併せて定員の問題、これについてもこれからは触れていかなければいけないだろうということでございます。 公的セクターの部分で我慢できるところは我慢をしていただきながら、その財源をきちっとほかの社会保障であるとかあるいは復興の財源に充てていくとか、そういうことに努めていこうというのが基本的な私どもの考えでございます。
○竹谷とし子君 国民に痛みを与える改革を先にやっているんだと思うんですね。この政府の余剰資金というのは、政府内で調整をすれば削減できるんですよ。それをやらないで国民にまず負担を与えるというのはどういうことかというふうに思います。 続いて、公的資金による事業再生の在り方、国民への説明責任について、これを最後に伺いたいと思いますけれども、本日午前中の当委員会でも企業再生支援機構法改正案の審議がありました。一方で、事業再生を公的資金投入で行う制度として、先月、会社更生法の適用を申請したエルピーダメモリ、これに適用された産業活力再生特措法があります。エルピーダに対する日本政策投資銀行の出資及び貸付金は四百六十一億円、日本政策金融公庫を通じて保証しているために最大で二百七十七億円もの国民負担が生じることになります。 これ、前々回、私、予算委員会で取り上げさせていただきましたけれども、JAL、これ、会社更生法適用前のJALに対しても危機対応業務及び損害担保貸付けで最大八割の政府保証が付く融資が行われて、JALの倒産によって四百六十六億円の国民負担が生じるということが会計検査院の報告によって明らかになりました。 これ、JALの公的資金の投入では、特に事業者間の公平性という問題もありました。JALは新しくなってから企業努力によって生まれ変わったと思います。サービスが良くなったという利用者からのお声もありますし、経営成績も改善している。これはすばらしいことだと思いますが、一方で、債務が免除されて身軽になったんだから新しいサービスに投資できるのは当然だという、ライバル会社はそれまでの負債を背負ったまま競争しなければいけないという、そういう不公平感があります。 JALそしてエルピーダ、以前はダイエーというのもありましたけど、大企業ばかり目立っています。中小零細企業、お話を聞いて回っていますけれども、仕事がない、単価が安い、資金繰りが厳しいので、経営者の方々が支払ってきた生命保険料を解約して戻ってきたお金で従業員の方の給与や経費を支払っている、そういう努力をされて何とか倒産しないように頑張っておられる。 この大企業の救済に多額の税金が知らないうちに投じられていたということに対して、国民の方は不信感を持っています。これは政府の不信感につながると思います。増税というのは政府への信頼なくしてできないと思います。 こうした状況の中で、改めて、事業再生への公的資金の投入の在り方、また国民への開示、説明責任を果たすということ、これを考えていく時期ではないかというふうに思いますので、最後に、総理の事業再生への公的資金投入の在り方と国民への説明という点で御姿勢を伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 基本的にはおっしゃるとおりだと思うんです。大きな企業へ公的な金融支援をするに当たっては、手続の透明性の確保と、そして国民の皆様にきちっとその意義というものを説明をしなければいけないということは間違いないというふうに思います。 これ、支援に係るその根拠というのは個別の根拠法はいろいろあると思いますけれども、その根拠法に基づいて、支援に関する基準等に基づいてしっかりと対応することと同時に、一旦その金融支援をした後についても、その後のフォローの説明ということも併せてやっていかなければいけないだろうというふうに思いますので、基本的には御指摘のとおりだと受け止めております。
○竹谷とし子君 時間が来ましたので、終わります。
○中西健治君 みんなの党の中西健治です。 連日、安住大臣とは議論をさせていただいておりますので、それを踏まえて、本日は専ら野田総理にお伺いしたいというふうに考えております。できれば、短い時間ですから、三点お伺いしたいというふうに考えております。 一点目が、附則百四条についてです。附則百四条、「平成二十年度を含む三年以内の景気回復」というのが法的措置を講ずる前提とされているわけでありますけれども、あした閣議決定をして法案を提出する、まさに法的措置を講ずるのがあしたということですから、今日現在、正確にはあした現在ということかもしれませんが、附則百四条の前提が満たされていると総理はお考えになっているか、お聞かせください。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 今、中西議員が御指摘をいただいた平成二十一年の税制改正法附則第百四条の経済状況の好転の解釈でございますけれども、経済が悪化している状況から持ち直し、改善していく過程にある状況のことをいうものと考えており、名目・実質成長率、物価動向など、種々の経済指標を確認するとともに、経済指標に表れないものも含め、諸要素を総合的に勘案し、判断することとなるというふうに認識をしております。
○中西健治君 ですので、総合的に勘案した上で、満たされているから法案を提出するということでよろしいですね。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 基本的にはそういうことでございます。
○中西健治君 そうすると、今日時点、あした時点で経済状況は好転しているというふうに判断される、総合的にですけれども、判断しているということでよろしいですね。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 先般の月例経済報告でも、景気は緩やかに回復しつつあるということの認識がございますので、基本的にはそういうふうに、先行きもそういう判断が出ておりました。
○中西健治君 そうしますと、今日時点で景気が、経済状況が好転しているというふうに野田総理は判断している。しかしながら、私何度も申し上げておりますけれども、平成十九年度のピークと比べて名目GDPは今日時点で八%も落ち込んでいる。この八%も落ち込んでいる状況で、経済状況が好転しているというふうに総理は言っている。そうなりますと、これからの二年後、二〇一四年に増税をする、二〇一五年に増税をする、そのときもほとんどフリーパスということになるのではないでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) これは、リーマン・ショックの直後の大きな景気の落ち込みがございました。その後、政権交代が起こった三年前の九月以降、四四半期でこれプラスの成長になりました。大震災の前にやや落ち込みましたけれども、その大震災ではまた大きな落ち込みがございましたけれども、さっき申し上げたように、月例経済報告等々を含めても景気は緩やかに持ち直してきているというのが基本的な認識だと思います。 したがって、その前の状況との差のお話ございましたが、持ち直しつつあるということは、これは私は間違いないというふうに思います。
○中西健治君 もう少し長期的な判断をしなければいけないのではないかなと私自身は思っております。 二つ目の質問に移らせていただきます。 景気弾力条項、例の名目三%、実質二%の経済成長ということについてお聞きしたいと思います。 一昨日の本委員会で、弾力条項に数字を明記できない理由を問われて、安住財務大臣は、デフレが続く中で、バブル期を除いて名目三%、実質二%の経済成長を達成したことはなく、高い目標である、人口減少や需給ギャップという構造問題もあり、公共投資をしてきても達成できていないというふうに発言をされました。 これは財務大臣として保守的な見解を述べたということかもしれないので、野田総理の見解をお伺いしたいんですが、政府としてこの名目三%、実質二%は、新成長戦略にも掲げているけれども、実際は達成困難だというふうに考えているんじゃないんですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 新成長戦略でも一昨年の六月書かせていただきましたけれども、改めてそのことを昨年の末に日本再生の基本戦略としても確認をさせていただいておりまして、平成二十三年度から平成三十二年度までの十年間の平均において名目の経済成長率三%、実質の経済成長率二%程度の経済成長を目指すということが示されております。 そのために、まさに当面はデフレの克服、円高の克服、努めていかなければなりませんし、十年間でそういう成長ができるように新成長戦略を加速したり日本再生戦略を具体化したり等々の取組を全力でやっていきたいと思っておりますので、単なる、単なる努力目標じゃなくて、何としても実現すべく頑張っていきたいと掲げている目標でございます。
○中西健治君 何としても実現していただきたいと思いますけれども、私どもも含めて多くの人が経済状況の好転に関して判断基準を明らかにするべきではないかということを求めております。 そして、私自身は、名目GDPの絶対値でリーマン・ショック前に回復すること、こうしたことが一つの指標になるのではないかというふうに考えておりますが、今総理がおっしゃられた二〇一一年度から二〇年度までの平均で名目三%程度、実質で二%程度というのは、二〇一四年、一五年の増税時期においては判断基準となり得ないどころか判断の材料ともなり得ないんじゃないんですか。十年の平均を二年後、三年後の時点では判断材料とはほとんどなし得ないのではないかと思いますが、総理、是非見解をお願いいたします。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) ですから、名目、実質それぞれ三%、二%、十年間の平均でありますが、それを早期に実現をさせたいということが私どもの思いでございますので、そういう思いで様々な経済政策、総動員をしていきたいと考えております。
○中西健治君 二〇一四年度、二〇一五年度の時点で、十年間の平均というのは分かるんですか。
○国務大臣(安住淳君) 中西さん、ですから、そちらに向かって経済がもう今から走り頑張って出しますから、そういう中の道筋の過程を取り上げて好転というふうな判断をすると。 中西さんがおっしゃるように、私も申し上げたのはファクトです。二十年間で三%行っていないんです。ということは、先ほどから議論がありますけれども、公共投資の在り方とかやっぱり経済政策全体について、その間政権運営のやり方というのは問題があったということも一つあるので、様々な規制改革等をやりながら成長分野を目指していくということでございます。
○中西健治君 二〇一四年、二〇一五年の時点では、ほとんど判断の材料とはなし得ないだろうなというふうに私自身は思っております。 三点目、歳入庁についてお伺いいたします。 歳入庁について安住大臣に見解をお伺いしたところ、メリット、デメリットをしっかりと見極めて、設置するかしないかも含めて考えるというスタンスを表明されましたけれども、法案に歳入庁創設の検討と書き込む以上は、歳入庁を設置するということが前提ということでよろしいでしょうか。総理の見解を教えてください。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 歳入庁については、今副総理の下で検討チームをつくらさせていただきました。そして四月ごろには中間報告を行うということになってきますけれども、その検討に当たりましては、国民年金保険料等の納付率向上につながるのかという年金に対する信頼回復の視点、それからもう一つは、社会保険行政、税務行政全般の効率性確保に資するかという行政効率化の視点、そして今後導入が見込まれるマイナンバー、給付付き税額控除、新年金制度等にとってふさわしい体制かという新制度への対応という視点、こういう観点から議論を進めていきたいと思いますが、歳入庁の創設による税と社会保険料を徴収する体制について、いずれにしても国民の皆様の視点に立って徴収体制を構築するという、そういう観点で検討を進めたいと思います。
○中西健治君 ということは、歳入庁を設置しないということもあり得るということですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 基本的には、国民の視点に立った徴収体制をつくるということを前提に置きながら検討を進めていくということであります。
○中西健治君 二〇〇七年の民主党が国会に提出した法案では、歳入庁は財務省内ではなくて内閣府の外局として設置するということになっておりましたが、野田総理の頭の中にはそういうふうになっていますか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) まさに、制度設計はこの後ですけれども、御指摘のとおり、かつてはそういう構想を考えていたということはありました。
○中西健治君 最後の質問とさせていただきます。 この歳入庁の、設置するとすれば、設置する時期というのはタイムラインとしてどのようなものを描いていますか。二〇一四年、二〇一五年の消費税増税ということを踏まえる、そしてマイナンバー制ということも踏まえると、どこら辺に期限を区切ってやろうというふうにお考えになっているか、お聞かせください。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) それも含めて、検討チームができて四月に中間報告を出すわけですから、その中間報告の中でだんだんとその方向性が見えてくるというふうに思います。 御党はもう既に法案を出していることは承知をしていますが、そういうものも参考にさせていただきたいと思います。
○中西健治君 タイムスケジュールもしっかり決めて、早く決めていただきたいと思います。 どうもありがとうございました。
○大門実紀史君 大門でございます。 野田総理は大変お疲れさまでございます。 実は、今日午後、自民党の西田さんと安住大臣の間で大変高度な経済論戦が戦われました。馬がどうしたとか牛がどうしたとか、ちょっと高度過ぎて分からないところもありましたけれども、それに触発されて私も若干、ちょっと経済の問題で、ちょっと通告したのと若干違いますけれども、議論させてもらいたいと思いますが、短い時間ですので、よろしくお願いします。 今日も議論あったんですけれども、今のデフレの原因の一つとして、私、賃金の下落というのがやはり大きな要因の一つだと思いますが、まず総理の認識を伺いたいと思います。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 基本的には、需給のギャップが存在をしているということが大きな原因だというふうに思いますが、残念ながら、雇用形態の在り方も含めて賃金の動向を見ると、厳しい状況にあるということも一つの要因ではあるというふうに思います。
○大門実紀史君 実は、私、もうこれは十年ぐらい前ですかね、竹中平蔵さんがおられたころですから、そのころからデフレの問題は議論になっておりまして、簡単に言いますと、やっぱり今のデフレはどうなっているかというと、賃金の下落と物価の下落が悪循環を繰り返してずっといっていると。 あのころは失われた十年というのがございまして、物が売れない、不況だと。物を売るためには物の値段を下げりゃいいんじゃないかと。価格破壊とかが、言葉がはやって値下げ競争が行われると。同時に、値下げするにはコストダウンしなきゃいけませんから、どこでコストダウンするかというと、一番削りやすいのは賃金だと。同時に、そのころに小泉さん、竹中さんの構造改革論が出てきて、規制緩和をやって非正規雇用を増やして、自己責任だというようなことで重なっていったわけですね。 物の値段は下げられましたけれども、取りあえずはそれで物が売れたかも分かりませんが、逆にさっき言った構造改革等々で、物を買う力がどんどん小さくなったと。そうすると、また物は売れなくなるわけですね。それでまた物の値段を下げると、今度はユニクロが出てきたり、またやり始めて、つまり賃金の下落と物価の下落は悪循環をずっと繰り返していると。 どこかでこの連鎖を断ち切る必要があるんではないかということで、菅総理のときにそういう議論をさせてもらって、予算委員会でしたか、まず政府としてやれるのは最低賃金を引き上げることだと、中小企業を支援しながらだという議論もさせてもらって、当時菅さんは、その前段の議論も含めてそういう方向で努力したいというふうなことをおっしゃったりしていたわけでございます。 そういう認識があるかと思うんですけれども、一方で消費税増税ということでございます。総理は、消費税増税が賃金にどういう影響を与えるか、どのようにお考えでしょうか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) もちろん、今余り給料の伸び、賃金の伸びがない中で、消費税が増える、負担が増えるということになると、一つには可処分所得が減るということにつながるという御懸念のお話だというふうに思います。それは確かに、それはその面があるかと思います。 一方で、逆に言うと、今回の国民の皆様の負担のお願いというのは、一番心配をされている社会保障の不安をなくしていくということでございますので、その将来の不安がなくなる分、それは財布のひもが少し緩くなる部分もあるかもしれません。そのことによって消費が喚起され、経済活性化につながるという面もあるのではないかというふうに思います。
○大門実紀史君 今回の提案は社会保障の不安などなくなりません。むしろ広がりますね。今の改革案、あんなもので何が、将来不安なくなるなんて誰も思っていません。だから、反対がずっと増えているわけですね。 もっと直接的な原因でお考えいただきたいのは、消費税というのは、外国では消費税という言い方しませんね、欧米では、付加価値税ですよね。付加価値税というのは何かというと、付加価値に掛かる税金だから付加価値税と言うんですね。付加価値は何かというと、もう平たく言えば粗利益です。利益プラス人件費ですよね。 この付加価値税というのは結局、事業者が納税義務者ですから、事業者に対して、おたく、あの売上げでもらった五%、今だったら五%、それから仕入れに払ったであろう五%引いて納めなさいということをただ事業者に課しているだけなんですよ。その事業者が実際問題、五%もらえようが、あるいは仕入れで本当に五%払おうが、関係ないんです。その事業者に払えというだけのことが決められているというか、そういう仕組みなんですよね。そうすると、つまりその事業者にとっては付加価値に掛かるような税金になるわけです。 したがって、どういうことが働くかというと、その人件費を減らすためには、かといって人を減らすわけにいきませんから、給与よりも外注費にすると、経費にすると。したがって、派遣にするとか請負にするということが間接的にこの間、非正規雇用を増やすのにこの消費税というのが役割を果たしてきたと。これは共産党が言うだけじゃなくて、いろんな学者の方もそういう指摘をされているところでございます。 したがって、考えていただきたいのは、このデフレのときにこの消費税増税を本当にやるのかということですね。総理が先ほど言われたように、消費が落ち込むという意味で、また物の値下げ競争を促進してしまう。 もう一つは、今言ったように人件費そのものを抑える方向に、間接的かも分かりませんけど、そういう作用を働かす。したがって、デフレの、さっき言った、賃金下落がデフレの大変大きな理由の一つを占めるとしたら、更にこのデフレを悪化させる役割を消費税増税というのは果たすと思うんですけれど、総理、いかがお考えですか。
○内閣総理大臣(野田佳彦君) 今御指摘の中で、消費税を引き上げることが非正規を増やしたというお話がございましたが、その相関はちょっと必ずしも一致するかどうかといったら、私は分からないというふうに思いますが。 一方で、我々は一昨年六月に新成長戦略と財政運営戦略をまとめているわけです。その両立を図るというのが基本的な命題でございますので、当然デフレから脱却するための新成長戦略の加速であるとかという、そういう対策もしっかりと講じながら、一方で、将来に対する社会保障の不安をなくすために安定財源として消費税の引上げをお願いをするということで、経済の対策を全く何もやらないで今回の消費税の引上げをお願いするということではないということは是非御理解をいただきたいと思います。
○大門実紀史君 あしたの予算委員会もありますから今日はこれぐらいにしておきますけれど、申し上げたいのは、先ほどおっしゃいましたけど、今、ちょっと今日、資料持ってきておりませんが、後でお渡ししてもいいですけど、消費税が増税されたら企業の経営者は何をするかというと、やっぱり給与所得者を派遣に切り替えていくと、これも一つの方策ということは十分もう経営者が分かっているぐらいに認識していることでございますので、相関関係はあるんです。 ただし、直接という意味ではないですよ。そういう呼び水効果といいますかインセンティブになってきたということはしっかりとやっぱり押さえておかれるべきだと思いますし、社会保障の、何度もおっしゃいますけど、社会保障、不安がなくなるなんて誰も思っていないですよ、今回の一体改革。だって、ことごとく、個別のメニューでいきますと良くなりませんから、誰もそんなこと思っていないですから。 逆に言うと、将来不安なんかなくならないと、その上で増税されるということでじわじわじわじわこの反対が増えてきているということだというふうに申し上げたいと思います。 時間が来たので、あした予算委員会でまた引き続きやりたいと思います。ありがとうございました。
○委員長(尾立源幸君) 以上で内閣総理大臣に対する質疑は終了いたしました。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(尾立源幸君) 速記を起こしてください。 他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。 これより両案について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 まず、特別会計に関する法律の一部を改正する法律案について採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(尾立源幸君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、租税特別措置法等の一部を改正する法律案について採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(尾立源幸君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、塚田君から発言を求められておりますので、これを許します。塚田一郎君。
○塚田一郎君 私は、ただいま可決されました租税特別措置法等の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会、自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会、公明党及びみんなの党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 租税特別措置法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。 一 地球温暖化対策のための税の導入に当たっては、現下の厳しい電力需給の状況や電力価格を中心としたエネルギー価格の高騰が我が国経済・産業にもたらす影響に鑑み、現在見直しが進められているエネルギー基本計画の検討結果を踏まえ、産業面に過度な負担とならないよう、地球温暖化対策税の導入及びその後の税率引上げに当たっては、その影響を十分に見極めつつ、関連する施策等の見直しも含めた弾力的な対応に配慮すること。また、森林吸収源対策を含めた地球温暖化対策のための諸施策の推進にも配慮すること。 一 東日本大震災により多大な被害を受けた被災者等の復旧・復興を加速する観点から、新たに創設される福島復興再生特別措置法の制定に伴う措置を含めた東日本大震災に係る税制上の特例措置について、適用の実態等を踏まえて、今後とも必要な見直しを行うこと。 一 申告件数の増加、滞納状況の推移、経済取引の国際化・広域化・高度情報化による調査・徴収事務等の複雑化に加え、国税通則法の改正に伴う対応など事務量の増大に鑑み、適正かつ公平な課税及び徴収の実現を図り、歳入を確保するため、今後とも、国税職員の定員の確保、高度な専門知識を要する職務に従事する国税職員の処遇の改善、機構の充実及び職場環境の整備に特段の努力を払うこと。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(尾立源幸君) ただいま塚田君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(尾立源幸君) 全会一致と認めます。よって、塚田君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、安住財務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。安住財務大臣。
○国務大臣(安住淳君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても御趣旨に沿って配意してまいりたいと存じます。
○委員長(尾立源幸君) なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(尾立源幸君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(尾立源幸君) 関税定率法等の一部を改正する法律案、銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律の一部を改正する法律案及び保険業法等の一部を改正する法律案の三案を一括して議題といたします。 三案に対する質疑は既に終局しておりますので、これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 まず、関税定率法等の一部を改正する法律案について採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(尾立源幸君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、塚田君から発言を求められておりますので、これを許します。塚田一郎君。
○塚田一郎君 私は、ただいま可決されました関税定率法等の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会、自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会、公明党、みんなの党及び日本共産党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 関税定率法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。 一 東日本大震災により多大な被害を受けた地域における復旧・復興を図るため、被災者の状況に十分配慮した税関手続の弾力的な対応に引き続き努めるとともに、被災地域の物流・貿易の円滑化、活性化に向けた税関による支援策を積極的に実施すること。 一 関税率の改正に当たっては、我が国の貿易をめぐる諸情勢を踏まえ、国民経済的な視点から国内産業、特に農林水産業及び中小企業に及ぼす影響を十分に配慮しつつ、調和ある対外経済関係の強化及び国民生活の安定・向上に寄与するよう努めること。 一 最近におけるグローバル化の進展等に伴い、税関業務が増大し、複雑化する中で、適正かつ迅速な税関業務の実現を図るため、税関職員の定員の確保、高度な専門性を要する職務に従事する税関職員の処遇改善、機構の充実及び職場環境の整備等に特段の努力を払うこと。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(尾立源幸君) ただいま塚田君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(尾立源幸君) 全会一致と認めます。よって、塚田君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、安住財務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。安住財務大臣。
○国務大臣(安住淳君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても御趣旨に沿って配意してまいりたいと存じます。
○委員長(尾立源幸君) 次に、銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律の一部を改正する法律案について採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(尾立源幸君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、塚田君から発言を求められておりますので、これを許します。塚田一郎君。
○塚田一郎君 私は、ただいま可決されました銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会、自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会、公明党及びみんなの党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府及び関係者は、次の事項について、十分配慮すべきである。 一 欧州債務危機等を端緒とする世界的な金融資本市場の混乱が続く中、銀行等保有株式取得機構が金融資本市場のセーフティネットとしての役割を果たすことは重要であるとの認識の下、今般、銀行等保有株式取得機構による株式等の買取りの期限を延長するという措置を決定したことを重く受け止め、的確な効果を発現できるよう最大限の努力をすること。 一 銀行等保有株式取得機構による株式等の買取りに当たっては、市場の状況を十分に勘案すること。例えば、株価の上昇が続き、銀行等保有株式取得機構があえて買取りを行う必要がないと認められるような場合には、買取期間を設定しないことにより、株式等の買取りを停止する等、銀行等保有株式取得機構の本来の目的を適切に果たすことができるよう努めること。 一 持合事業法人からの銀行株の買取りに当たっては、他の銀行の株主との公平性に配意し、持合解消に資する場合等に限定するといった運用を図ること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(尾立源幸君) ただいま塚田君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(尾立源幸君) 多数と認めます。よって、塚田君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、自見内閣府特命担当大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。自見内閣府特命担当大臣。
○国務大臣(自見庄三郎君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても、御趣旨を踏まえまして配意してまいりたいと存じます。
○委員長(尾立源幸君) 次に、保険業法等の一部を改正する法律案について採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(尾立源幸君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、三案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(尾立源幸君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(尾立源幸君) 中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律の一部を改正する法律案及び株式会社企業再生支援機構法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。 両案に対する質疑は既に終局しておりますので、これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○中西健治君 私は、中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律の一部を改正する法律案並びに株式会社企業再生支援機構法の一部を改正する法律案に対して反対の立場から討論をさせていただきます。 金融円滑化法は、金融機関の隠れ不良債権や産業活性化に真に資しているのかについてかねてより問題点が指摘されているところから、昨年三月の法案延長の審議の際には、今後、政策効果の判断をより的確に行うために、金融庁に対して、条件変更を繰り返し行っている融資先の実情を把握すべきことを指摘し、かつ金融庁もその必要性を認識していると答弁したにもかかわらず、二度、三度、条件変更を行った貸出先の数も貸出総額も把握していないということが判明しました。また、それぞれの金融機関につき、円滑化法の求めに応じる形で条件変更を行った債権額や引き当て率についても実情が把握されておりません。 そうした政府の不誠実な対応では、昨年の延長による政策効果は全く明らかではなく、多々指摘されている問題点につき懸念を拭うことはできず、今回の再延長は到底認めるわけにはいきません。 企業再生支援機構法案についても、企業再生支援機構の体制やこれまでの支援実績を勘案すると、金融円滑化法が対象としている膨大な数の中小企業の支援を行うための出口戦略として有効に機能できるとは考えられません。 支援機構は、新規案件の受入れ期限の延長を行うのではなく、各都道府県の企業再生支援協議会へのスキルトランスファーにこそ全力を尽くすべきでありますが、その受け手である再生支援協議会の強化等の対応も何ら行われておらず、本法案の趣旨には全く賛同できるものではありません。 産業の新陳代謝を阻害し、金融システムの健全性も損ないかねない、また、そうした企業に雇用される人々の将来をも摘み取ってしまっている本法案には断固として反対である旨を申し上げ、私の反対討論とさせていただきます。
○大門実紀史君 中小企業金融円滑化法改正案に賛成、企業再生支援機構法改正案に反対の立場から討論をいたします。 中小企業金融円滑化の延長は、現下の厳しい中小企業の経営環境等から当然の措置であります。 次に、企業再生支援機構法改正案です。 企業再生支援機構は、今までほとんど大企業だけを支援してまいりました。支援対象は地域経済の再建に資する産業であるとされていますが、本機構から出資を受けた企業は大企業が九八・七%を占め、融資額も大企業が九九・八%を占めております。 また、企業再生支援機構の出資金が毀損した場合、国民の税金で負担させられる仕組みも何ら改善されておりません。 昨年十月に支援申込みの受付を終了したにもかかわらず、今回、金融円滑化法の延長に乗じ、わざわざ延長する本当の目的は、単なる組織の存続、また、中小企業救済などではなく、特定の大企業の救済のためであるとの疑念は払拭できません。 なお、衆議院で大規模な事業者を除く修正が行われましたが、例外規定を設けるなど限界もあり、本改正案の本質を変えるものではありません。 よって、本改正案に反対をいたします。 以上。
○委員長(尾立源幸君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより順次採決に入ります。 まず、中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律の一部を改正する法律案について採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(尾立源幸君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、株式会社企業再生支援機構法の一部を改正する法律案について採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(尾立源幸君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、塚田君から発言を求められておりますので、これを許します。塚田一郎君。
○塚田一郎君 私は、ただいま可決されました中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律の一部を改正する法律案及び株式会社企業再生支援機構法の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会、自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会及び公明党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律の一部を改正する法律案及び株式会社企業再生支援機構法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府及び関係者は、次の事項について、十分配慮すべきである。 一 中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律を今回に限り一年間再延長するに当たっては、中小企業者等の経営改善につながる支援を強力に推し進めていく必要があるとの再延長の趣旨に鑑み、金融機関によるコンサルティング機能の一層の発揮と合わせて、株式会社企業再生支援機構を始めとする関係機関との協力の下、中小企業者等の事業再生等に向けた総合的な出口戦略を講ずること。 一 株式会社企業再生支援機構の主たる目的は地域の中堅・中小企業の事業再生であるにもかかわらず、地域経済と関わりの薄い大企業も支援対象としてきたことについて、真摯に検証するとともに、今後は、「株式会社企業再生支援機構法」制定時の趣旨に則り、地域経済活性化のために、中堅・中小企業を主たる支援対象とするよう留意すること。 一 再生支援を行っている事業者について、出資した株式等の処分に際して、国民負担ができる限り生じることのないよう適切な進捗管理等に努めること。 一 株式会社企業再生支援機構は、民間専門家の能力を結集し、地域経済の活性化に資する案件の一層の推進に向けて、延長された支援期間における業務については、機構の特色である民間人材の知見・ネットワークを最大限に活用しつつ、中堅・中小企業の再生支援をより進めていくよう尽力すること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(尾立源幸君) ただいま塚田君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(尾立源幸君) 多数と認めます。よって、塚田君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、自見内閣府特命担当大臣及び古川内閣府特命担当大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。自見内閣府特命担当大臣。
○国務大臣(自見庄三郎君) ただいま御決議のありました中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律の一部を改正する法律案に関する事項につきましては、政府といたしましても御趣旨を踏まえて配意してまいりたいと存じます。
○委員長(尾立源幸君) 古川内閣府特命担当大臣。
○国務大臣(古川元久君) 株式会社企業再生支援機構法の一部を改正する法律案について、ただいま御決議のありました事項につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
○委員長(尾立源幸君) なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(尾立源幸君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時十五分散会